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203回国会参議院2020/11/19

環境委員会 第2号

発言数
148
登壇者
21
会派数
8
開催日
2020/11/19

会議録

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日までに、松山政司君及び丸川珠代君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君及び清水真人君が選任されました。     ─────────────

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総合政策局参事官井上俊剛君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 自由民主党、猪口邦子でございます。  本日はこの質問の機会をいただきまして、委員長、理事の先生方始め、皆様に心から感謝申し上げます。  先日、とても力強い大臣所信を伺いまして、環境政策が社会変容の中心となる時代、その到来の予感をしました。  また、大臣は、今週月曜日ですか、千葉県富津市に出張されまして、プラスチック製容器包装リサイクル協会の登録事業者の資源循環を視察されました。大臣自らの訪問はその分野の重要性を示すことにもなりまして、有り難く思います。  大臣は大臣所信にて、循環経済への移行について、例えばプラスチックという資源の循環を強化する必要があると述べ、また、プラスチック資源循環戦略の具体化を進め、その循環促進のための新法も視野に入って関係省庁とこれを検討すると述べました。  今週視察されましたこの富津市所在の事業、私の生まれ故郷の市川市の資源循環事業の本社工場でもあり、その取組は世界からも注目され、国際協力も行っているそうであります。  現場の努力を視察しての御感想をまずお伺いします。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日も委員会、お世話になりますが、よろしくお願いします。  猪口先生から御質問いただきました視察の件でありますが、我々が日々生活の中から出しているプラスチックのごみがこのような形に処理をされ選別をされ、そして最終的には様々な工程を経てその工場では新たな製品として生まれ変わる。あの工場では、最後、フォークリフトとかで動かすときの土台になるパレット、これにプラスチックのごみが生まれ変わる、しかもそのパレットは環境に配慮しているということで、それを使われればCO2の削減という形でカウントもされる、そんな付加価値を付けた商品に変わっている現場を見ました。  まさに、こういった取組をいかに様々な分野で広げていくか、それが我々がプラスチックという素材に対しても新たな見方をしなければいけない時代に来たという表れだと思います。プラスチックも元は石油ですから、我々が着ているこの服も六割は化学繊維で、ポリエステルというのは繊維の形をしているプラスチックですから。こういったものが日本は海外からも、ほぼ九割ぐらいは輸入で、しかも新しい服は一度も着られずに大量に廃棄をされているような、フードロスと並ぶロスはファッションロスだと私は思いますが、こういったことも含めて大きな社会の転換をしていかなければいけない先駆けの一つがこのプラスチックだと思っています。  この視察で見たこと、課題も可能性もありました。市川のこの現場、富津の現場を見た前には、実は東京の港区のごみの選別現場も行きました。そちらでも選別を手選別でもやっていて、民間でも選別をやっている。本当にこのダブっているようなことは必要なんだろうかという、効率化が十分可能だという余地も感じます。  そして、私が行った千葉のその工場の中にはプラスチックが積み上がっているんですが、一つ一つにどの自治体から来たかが書いてあります。私の地元の神奈川県のある市から来ているプラスチック、また別の市から来ているもの、その来ている自治体のごみのクオリティーというのがあるわけです。それが良ければ次の段階に、また販売もできたり活用も可能と。  なので、私としては、選別を頑張っていただいている地域、自治体、こういったものを可視化をして、そしてより質のいいものを出している地域、自治体が報われるようなインセンティブを付けることができないか、そんなことを考えています。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 冒頭から大変啓発に富む事例の御紹介いただきまして、本当にありがとうございます。  是非、世界にも、特にアジア地域、工業化著しいこの地域にも、日本のそのようなノウハウを伝えていただければとお願い申し上げます。  そのようなローカルな取組、そして大きな世界の取組も他方でありますので、次は少し、ちょっと国連のことに目を向けたいと思います。  国連海洋科学の十年、これが来年から始まります。来年は国連SDGs、持続的開発目標の完成への最後の十年、ディケードとなります。その十年を、ユネスコを中心に国連は海洋科学の十年、オーシャン・サイエンス・ディケードと定めています。  大臣は、この海洋関係につきましては、G20の大阪ブルー・オーシャン、大阪でのブルー・オーシャン・ビジョン、これをリードされましたし、海洋国家の環境大臣として注目されています。  世界では、ESG型のそのような投資、グリーンボンド、非常に有名でありますけれども、同時に、最近は、海洋環境重視の投資、ブルーボンド、これも注目される、こういう流れ、そして、来年からこのオーシャン・サイエンス・ディケードの始まりであるということを考え、日本の、この海洋国家の日本の環境大臣として、思いをお伺いいたします。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) この国連が定める、ユネスコ、オーシャン・サイエンス・ディケード、これについては、猪口先生、非常に思いを持っておられまして、今年の三月の予算委員会でも御質問をいただきました。ありがとうございます。  ですので、今日はその先生から前回御質問をいただいた時期以降の進展というものに焦点を当ててお答えさせていただくと、一つが海洋プラスチック問題への対処であります。  先生今御指摘いただいた大阪ブルー・オーシャン・ビジョン、これが、最初は二十か国、G20だったものが、今は八十六の国と地域まで共有する段階まで来ました。そして、このビジョンの実現に向けて汚染状況の把握が極めて重要であり、例えば、ベトナムとは七月に合意書を締結して、モニタリングを支援をすることとしました。さらに、九月には国際ワークショップを開催して、日本から新たな世界的モニタリングデータ共有システムを提案をしました。  二つ目が、海洋保護区の設定の推進であります。  改正自然環境保全法に基づいて、優先的、先行的に保全を図る海域である小笠原方面の沖合域について、年内に沖合海底自然環境保全地域の指定に係る手続を終える予定であります。  そして、最後に三つ目が、気候変動の海への影響の観測であります。  国立環境研究所では、コロナの影響下でも、世界有数のCO2吸収域を抱える太平洋域において、海洋表層観測を二十年以上継続しています。地球全体の温室効果ガス収支を長期的に追跡、評価するグローバルカーボンプロジェクトが毎年報告する海洋のCO2吸収量評価に、海洋表層CO2観測データを提供するとともに、気候変動が海洋に及ぼす影響について監視を行っており、これらの活動を環境省として支援をしています。  今後とも、サイエンスを基礎として、関係省庁とも連携して、スピード感と中長期的な視点を併せ持って、SDGsの目標達成と世界の海洋の環境保全の実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございます。  この教育、文化、そして科学、これは国連機関としてはユネスコがハンドルしています。そして、その事務局長でありますアズレー事務局長は、非常にこのことに思いを入れていて、関係局長などの任命も本当に海洋科学の専門家、世界から募ってということで、来年以降はきっと日本の取組なども、今大臣御紹介されましたけれども、非常に注目すると思います。場合によっては、そのようなハイレベルの国際機関からの訪問があるとき、是非日本の専門家、十分な意見交流ができますよう、また場合によっては、大臣もよろしくお願い申し上げたいとお願い申し上げておきます。  それでは次に、私はワンヘルスについてお伺いします。  大臣所信の冒頭、ここは二つの歴史的危機という言葉から始まっています。気候危機と新型コロナウイルス感染症、これは関連している可能性もあります、科学的にはまだ不十分ですが。まず人間の健康、それから動物の健康、そして自然環境の健全性、相互に作用し合う関係にあるという意味でのワンヘルス、世界ではよく使われる言葉であります。生物多様性の観点からも、国際的な動向、非常に重要であります。  これは政府参考人でも大丈夫ですので、どなたかお答えいただければと思います、委員長。

鳥居敏男環境省自然環境局長

○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。  生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム、これいわゆるIPBESというふうに申し上げておりますけれども、この機関では、生物多様性の観点から、新型コロナウイルスなどの感染症の出現や影響による科学的な評価のため、本年七月に専門家によるワークショップをオンラインで開催し、十月二十九日にその報告書を公表したところでございます。  この報告書によりますれば、例えば新興感染症の三〇%以上は農地拡大や都市化などの生物多様性に影響を与える土地利用の変化により引き起こされていること、また、野生動物の取引や土地利用の変化を減らすことなどのパンデミックを予防するための対策が必要であること、パンデミックにより引き起こされる経済的損失と比較して、ワンヘルスによる監視の強化などのパンデミックを予防する対策の費用は百分の一であることなどが指摘されてございます。  来年、中国で開催される生物多様性第十五回締約国会議では、二〇二〇年までの国際目標である愛知目標の次の世界目標となるポスト二〇二〇生物多様性枠組が採択される予定でありますが、この検討過程においても参考になるものと考えてございます。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございました。詳しい御説明いただきました。  次に、私は、国立公園の運営についてお伺いしたいと思います。  是非、笹川副大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、小泉大臣は分散型社会への移行という観点から国立公園でのワーケーション等が大事であるということを所信で述べられました。このような取組、世界各地の新たな潮流と関係性があることでありまして、私は是非日本政府に各国のこの参考事例、研究していただきたいと思います。  そのような観点から、ちょっと一つの事例を申し上げたいんですけれども、私は、アフリカの支援、議員交流などで行ってきました。例えば、ルワンダ共和国の支援の委員長も議員交流の中で務めております。で、ルワンダの国立公園の運営、これが最近非常に注目されていますので、その一つの事例としてちょっと紹介申し上げたいと思います。  ルワンダといえば、まずそういう観点からは、マウンテンゴリラの生息地として非常に有名であり、研究者が大量にルワンダをこのために訪れる、また観光客も多いということです。他方でルワンダは、御存じのとおり、民族対立の大虐殺を乗り越え、ついに和解という和の政府をつくり、その回復期にあることでも有名であります。また、ルワンダは、アフリカの国は多くの場合資源リッチなんですけれども、もう全くほとんど資源のない国として、数学教育を重視してデジタルビジネスの拠点となっているということでも実は知られています。  空前の様々な困難を乗り越え、今や合理的に迅速にそういう安らぎと発信力のある国づくり、これを目指しているそのルワンダの国立公園の運営、実は先週の、ちょっと専門紙なんですけど、ファイナンシャル・タイムズ、その週末版は、ウイークエンドバージョンはルワンダの国立公園の特集でございました。で、このFTの読者というのは世界の投資家あるいは金融関係者でありまして、その人たちが注目するこの国立公園の運営です。最近、観光客を非常に注意深く受け入れるリオープニングをやっていて、その方法が注目を集めています。  先ほどのワンヘルスの話でありますが、ルワンダは、このコロナ感染者の累計、これが今のところで五千二百人にとどめることができていて、亡くなった方が三十八人でありまして、非常に注意深く効果的にこのコントロールをやっている。  そして、最大資源でありますこの自然環境の維持と動物の個体数及び種類の増加、そしてそれを人間が観察研究、また、そこでも仕事をし、そして観光客として楽しむ、そういうことをどうやるのか、宿泊施設はどう設計されるべきなのか。また、観光客のディスタンスの取り方、マスクの着用の仕方、動物に近づくとき十メートルのディスタンス、どう確実に取ってサージカルマスクをするのか。このような、コロナプロトコルというんですけれども、これを徹底して、それで観光のリオープニングをやっていて、私たちの国立公園もいずれ世界から多くの観光客が、非常に制御された形でそれを楽しむことができるといいと思います。  今紹介したのは一つの事例ですけれども、それぞれの国にとって国立公園は宝です。それぞれの国の様々な優良事例、是非政府には研究していただきたく、今御紹介した事例も含めまして、今後、日本の国立公園の推進、そして海外の事例、これを参考にするという観点から、副大臣にお答えいただければ有り難いです。

笹川博義自由民主党・無所属の会環境副大臣

○副大臣(笹川博義君) 国内の国立公園の感染対策につきましては、地元の関係者の皆さんの御協力を得まして、マスクの着用、検温、いわゆる消毒、この三つの原則につきまして徹底してやっていただいております。  その上で、猪口先生の方から御紹介がありましたこのルワンダの件でございますが、十一月の十五日のフィナンシャル・タイムズに掲載をされたということで、八月からルワンダは外国人の観光客の受入れを再開したということであります。様々な体制を整えて検査体制もやっておられるということであります。  小泉大臣が常日頃より、国立公園については保護と活用ということを大目標にして政策の展開に当たるようにという指示が出ておりますし、我々、そのことを踏まえた上で、今委員から御紹介ありましたこのルワンダ、いわゆるその海外の好事例につきましてもよく情報収集をしてまいりたいと、特にまた、アジア保護地域パートナーシップの枠組みもございますので、そういう様々な枠組みを活用して、今後の国立公園の施策の参考にしてまいりたいというふうに思っております。  猪口委員の貴重な御意見、大変ありがとうございました。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいです。  それでは次に、私は、国際発信の重要性、そして多国間主義の復活、これについてお伺いしてまいりたいと思います。  もとより、大臣は大変国際発信に心を用いてくださいまして、効果を上げています。  振り返って考えますと、これは所信にもございましたけれども、環境庁の創設から来年で五十年であります。それから、環境省になって今年が二十年となると思います。私は、橋本行革のメンバーとして環境省の設置、これに参加できたこと、私にとって今でも本当に大事なことでございます。  行革、行革ですから、本来は省の数を減らすことが課題である。にもかかわらず、橋本総理は、ここだけは省の増設、前向きに議論してくれというお考えでありました。その熱意は今も残る会議録及び様々な非公式な意見交換の記録などでも表れていると思います。  そのときの橋本総理のお考えはこういうものだったんです。これからは地球規模のことを国際的に日本が考え、発信し、議論に参加することが大事になるんではないだろうか。そういう展望の下、それはやはり省にしてあげないとという、そういうお気持ちがあったと思います。  菅総理から小泉環境大臣への御指示の一つが、この大臣所信にも書いてありましたけれども、国際的発信に取り組むこと、こういうことであると述べられました。まさに、環境省設置から二十年の今年、そういうことが改めて指示されているんだなということを感じます。  その発信ですけれども、具体的な中身を伴わないとやっぱりインパクトが十分ではなくなりますので、早速ですね、この二〇五〇年カーボンニュートラル、温室効果ガス排出全体としてゼロ、その打ち出しはすばらしいんですけれども、これをどのように達成していくのか、段階的、その段階的な発信もあるのか、途中経過の国際とのシェアリング、こういうことも視野に入るのか。  これは、所信に大臣も述べておられますが、ゼロカーボンシティの拡大、急ピッチに進んでいて、こういうことがやっぱり発信力の強さの効果であると、大臣の効果であると思っております。  あるいは、民間企業におきましても、事業用電力を再生エネルギー一〇〇%で、これはRE二〇と呼ばれまして、リニューアブルエナジー一〇〇への参画、こういうことをすごく日本はやってきていると思います。  多国間主義ですけれども、いろんな国との関係で、これが栄えるときと低調なときとがありますけれども、やはり国連の枠組みを含めましたこの多国間主義によって環境政策を推進する、もうこれしかこの環境問題に対しては対応がないと思います。アメリカも、大統領予定者、パリ協定に戻る、そのように宣言しているところでございます。  今年から来年に延期されましたこのCOP26ですね、気候変動枠組条約第二十六回締約国会議、これ来年きちっと開催される予定であると思いますけれども、こういうところでの発信力、また本当に重要であります。そこでは、自然の力に基づく解決策、ネーチャーベースドソリューションズ、こういう考え方ですね、冒頭大臣御説明されましたが、循環経済についてもこういうこととも関連性があると考えます。  また、先ほど政府参考人から説明いただいたこのCOP15、生物多様性条約の新たな目標を定めること、これ非常に重要でありまして、こういうことも来年カミングアップであります。  このような多国間主義の中での日本の途中経過の報告も含めまして、どういう予定でいるのか、政府参考人の方でも大丈夫ですので、お答えいただければと思います。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。  まず、二〇五〇年カーボンニュートラル達成に向けまして、総理からは全閣僚一丸となって取り組むよう指示を受けているところでございます。  まず、国際発信の前提となります国内の取組というのも非常に重要でございます。環境省といたしましては、気候変動対策全体をまとめ上げる立場でございますので、災害に強くCO2も出さないエネルギー地産地消型の新たな地域づくり、それから国民のライフスタイルの転換、循環経済への移行、イノベーションの社会実装など、経済社会の変革に取り組んでまいりたいと考えております。その上で、総理から特に国際発信ということを、環境省、小泉大臣のその役割としておっしゃっていただいております。  委員御指摘のとおり、こうした我が国の取組をこれ適時適切に国際的に発信していくというのは非常に重要であると考えておりまして、菅総理の所信表明演説そのものにつきましても様々なチャンネルを使いまして関係国などに発信をしておるところでございます。その結果、多くの海外の要人からも評価、それから歓迎の意が表されているというところでございます。  さらに、我が国のカーボンニュートラルに向けた取組の状況につきましては、委員も御指摘いただきました来年十一月のCOP26、ここに向けまして生物多様性条約のCOP15、さらには二国間、多国間での様々な会合ございますので、あらゆる機会を捉えてその時々の進捗、最新の進捗について発信してまいりたいと考えております。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございました。  それでは次に、私は、環境問題を突破するための科学者の役割ということを質問してまいりたいと思います。  また、企業の取組、日本は非常に上手にやってきておりまして、私は、企業内の科学者、これは女性科学者も含めますけれども、応援して、またその地位を高めていく、そういうサポートが必要ではないかと考えます。  日本は今まで上手にやってきているということの指標はいろいろあるんですけれども、例えば、企業の気候変動への取組情報を開示する枠組み、こういうのがありまして、これはTCFDと呼ばれます。タスクフォース・オン・クライメートリレーテッド・ファイナンシャル・ディスクロージャー。こういうことをやるには、内部の技術者、科学者の水準が良くなければできない。このTCFD世界ランキング、日本は一位なんですよ。やっぱりすごいと思います。  それからもう一つ、例えばSBTという指標がありまして、サイエンス・ベースド・ターゲッツ、これは企業に科学的な中期目標の設定、今、国の方ではどういう途中経過の計画があるかということを聞いたわけですけれども、企業もこういう科学的な中期目標の設定を促す、そういう取組。この国別認定企業数のランキングというのがありまして、これで日本は二位なんですね。一位はアメリカ、三位は英国。先ほどのTCFDでは、二位がアメリカ、三位が英国。  つまり、今考えますと、アメリカ、日本、イギリスで大体こういうトップのランキングを全部占有していると、今後もこういうことが大丈夫かということを大臣に特にお伺いしたいんです。というのは、日本は企業内科学者、十分なその能力を発揮するチャンスがあるのかどうか。科学者は二重の意味で大事です。  一つは、この技術突破力で何としても、この環境問題のキーソリューションを提供するのは彼らだと思います。日本の強い分野もありまして、再生エネルギー系もそうです。また、例えば洋上風力でも浮体式のこの洋上風力発電の技術、日本が先行していますね。電気自動車、その他先行していてもすぐ抜かれちゃうというような分野もありますけれども、企業内のその突破力、企業内科学者による突破力、大事です。  それから、もう一つ大事な点があります。それは、やっぱり科学者はいろんな仮説を立てて、それを世界で連携できる人と力を合わせて世論形成をする力を持っているということなんです。そういう科学者の政策形成影響力、これにもう少し日本は注目する必要があります。  ちょっと古いんですけれども、ちょっと古典的な例を話しますと、オゾン層が破壊されて、原因がフロンガスであると、一九八〇年代、九〇年代は大変なことになりました。そのとき、国際政治ではやった言葉がありまして、それはエピステミックコミュニティー、認識共同体という言葉です。つまり、オゾン層がそもそも破壊されている、本当か、それから原因がフロンガスである、そんなことはないだろう、そういうふうに思うのが大半の考えであるにもかかわらず、いや、この仮説は正しいと思う人たち。それは、発見した人、科学者たち、大学のそういう人たち、企業の中の科学者たち、国際機関の公務員たち、あるいは各国の政府の中の公務員たちも、もしかしてそうかもしれないと。そうやってつながっていく認識の共同体、見えざる共同体、これがエピステミックコミュニティーというものなんです。  そういうのはよくある話だしということではあるんですけど、この人たちが実際に大きな流れをつくって、このオゾン層破壊が疑われるフロンガス全廃条約の議定書ですね、モントリオール議定書と呼ばれる有名なものなんですけれども、これを、万人の予想を超えて一気にこれを成立させる力を持ったと。  当時の大半の大国の政府は、お互いの政府代表を説得しようと、いや、そんなことはないでしょうという感じでですね。でも、その根回しする相手がちょっと非常に限定されていて、もっと広くこのエピステミックコミュニティー、認識共同体を構成するそういう科学者、あるいは場合によってはNGOのヘッドたち、そういうところにも働きかけていかなければならない。  そういうふうなことを考えると、日本におきます企業内のそういう科学者たちの考え、彼らが持っている今の仮説、もっと丁寧に聞き取って、またその努力を励まし、そして政治の勢いを活用できるところはそれをつなげていくということが大事だと思うんですけれども、小泉大臣のお考えを伺いたいです。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 猪口先生言うとおり、科学者の声に耳を傾ける、これこそ今気候変動の分野で最も求められていることだと思います。  私、海外の国際会議にも行きますが、そこで若者たちがマーチというのをやるんですよね、気候行動の行進をしたり。そして、出席をしている各国の政治家、また専門家、一つ度々耳にするフレーズというのがありまして、それがリッスン・ツー・サイエンスという、このフレーズです。政治は科学者の声を聞けと、このことがやはり極めて重要なことだと思っています。  京都議定書を日本がまとめ、そしてパリ協定ができ、今日、この委員会の合間ですけれども、本会議行われます。そこでは初めて、気候非常事態、これが決議を本会議でされる予定でありますが、まさにこういった認識を国権の、国の最高機関である国会、そして今我々が二〇五〇年のカーボンニュートラル、この方向に歩み出した裏側には、たゆまないこの科学者の皆さんの努力があったと痛感しています。  笹川副大臣とは、この前、国立環境研究所に視察に行きましたが、まさにそこで研究をしている研究者の皆さんがいたことで今があるし、そして企業の中で頑張って、なかなか企業の中の環境部門とかCSRとか、こういった部門って報われないことが多いんですよね。  だけど、ESGという時代になって、CSRという、何かこう企業の事業の中で余裕があるところでやりますよという、こういうCSRではなくて、もう企業の本流の中で、まさに企業経営の中核として環境を据える、これがESGですから、その時代に来たことを、我々としては、その企業の中でなかなか日が当たらなかった皆さんを後押しをしたい、そういった思いで、環境省は初めてESGファイナンス・アワードという大臣表彰、こういったこともつくってそして始めたのも、猪口先生が問題意識を持っていることと共通することだと思います。  これからも、日本の政治の中、行政の中でサイエンス・ベースド・ポリシー・メーキング、科学に基づく政策遂行、そしてファクトに基づく政策遂行、こういったものが根付いていくように、環境省は全力を尽くしていきたいと思います。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございます。エビデンス・ベースドまでは言われますけれども、サイエンス・ベースド・ポリシー・メーキング、一歩先の概念、提示いただきました。  私は、最後の方で、今度はまたちょっとがらっと変わって、社会変革と自然環境接近型新生活様式ということを議論してみたいと思います。  大臣は、大臣所信で、環境省は同時に社会変革担当省であると、かぎ括弧付きでこう述べておられまして、各省と連携して循環経済や分散型社会への移行に取り組む、そして、またこれも大臣所信で述べておられますけれども、菅総理から環境大臣への御指示のうち、一つは先ほどの国際発信を頑張ってくださいということ、それからもう一つが新たな地域の創造や国民のライフスタイルの転換に取り組むということということで、これが総理からの指示ということを述べておられます。  この残念なコロナ禍で、私たちは、しかし、リモートワークという新たな働き方、これを模索し、ちょっと伺ったところ、環境省は省庁の中でテレワークの省庁別活用頻度一番であるということで、大臣のそういう突破力、それから、大臣レクなどもオンライン化も進めているということを知りました。  自然接近型の仕事スタイル、都心に来るより自分の家及びその付近、それはより自然があるというふうに思います。迂遠的のようでありながら、そういうところからこの環境への思い、地方創生への思い、そしてさらには地球環境への願い、こういうことが心の中にも出てくるんではないかな、意識の中に来るんじゃないかなというふうに思います。幸い、そのウエブ会議の手法なども今進んでいますので、こういうことが期待される。  ここ数日のうち、ワクチンの開発が、コロナについて、COVID―19について報道されていますけれども、こういうことから、また元の長時間労働とか満員電車とか、そういうところに戻っていくということであれば、私は、このコロナのことでこれだけの方が犠牲になったと、その無念を思えば、やはり何としても新しい生活様式、せめてそういうことに一生懸命我々努力する必要があるんじゃないかなと思っております。  また、ヨーロッパの事例で面白い事例すごいたくさんあるんですけれども、例えばリモートワークで自分の家でやると、でも、家で必ずしも環境が整わない場合、サテライトオフィスをつくってやるという会社がたくさんあるんですけど、もうこれは、そのコストパフォーマンスは非常に悪い、また、そこに行くのも、だったら面倒くさいということにもなります。そこで、ヨーロッパではホテルですね、観光客がいなくてホテルが減収なんですけれども、そこをリモートワークの場所として、ラウンジやロビー、カフェ、そこをコワークのような、コワークスのような形で提供していて、本当に大きな収益を上げることができているという報道もあります。  また、自宅で過ごすと、一つは、やっぱり人の孤独のようなこと、この解決をしなければなりませんが、同時に、人はただ自宅でぼうっとしているだけではなくて、自分の家の中のプラントを見たり、あるいはその庭の植物を見たり、そうしているうちに、やはりもっと手入れしなければということで、イギリスの報道なんですけれども、昨年の同時期と比べて、苗木や花の種ですね、あるいはこの種子ビジネス、二十倍の収益なんですよ。ですから、やはりこの新たなそういう自然接近型のライフスタイルというものは、静かな新しい文明、生活文明の予感、これを含んでいると思うんです。  もう一つ、最後に続けて申し上げたいのは、かつてヨーロッパでペスト禍が十四世紀ありました。その後、結局あれは物すごい人口減、激減して、大変なそれこそ孤独、あるいは生と死、愛と喪失、その内面の問いからルネッサンスが生まれているんですね。これは人間回復、そういう芸術、学術、これをつくり出している。  そういうことを考えると、今私たちは多くの苦労に直面し、そしてそれを乗り越える新たな生活様式とか、その中で、今まで問うたこともない、自分の庭はどうかというようなレベルのことから、何か新しい生活様式をここで模索する必要があるんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、猪口先生には、今回の委員会の質問のいわゆる問取り、これもオンラインで対応していただいたと職員から聞きました。心から感謝申し上げます。  私も今、質問受けるこの委員会の前日とか朝ですね、かつては役所に来て準備をしてみたいなことあったと思いますけど、今ではもう朝に来ることはありません。もう家でやりますし、移動中の車でも、ウエブでつないで、複数の職員がそれを聞いていて、この問、質問はどうしますか、どうしますかということをやります。それを今回、猪口先生もオンラインでやっていただいたことでどれだけ待機時間が職員減ったか、そこに資したかは私は分かりますので、まず感謝申し上げたいと思います。  環境省でワーケーション取り組みたいと言ったのは、職員が言ったんです、最初に。それで、職員がやりたいと言っていることをいかにできるかということで、まず我々からしっかりやろうということで、最近、就業規則を変えました。今まで、職員はテレワーク、リモートワークやるときに自宅と実家限定だったんです、その就業規則が。これ、ほかの役所がどうなっているか分かりませんが、そういう実態が分かったので、もう環境省は、就業規則の中に、テレワーク、リモートワークのときに自宅と実家限定を外しました。ですので、カフェで仕事をセキュリティーさえ保てばやってくれて構わないし、温泉地行ったり国立公園で仕事したり、こういったことをもうどんどんどんどんやってもらいたいと思っています。  そして、入省した一年生の職員は、今年本当にかわいそうでしたね。四月に入省してからほとんど役所に来ないわけです、緊急事態ですから。それで、そういった中で、一年生、何とかこの環境省の職員になったという思いを持ってもらうために、何がやりたいかと、一年生プロジェクトみたいなのを考えたらどうかという話の一つがワーケーションやりたいということだったので、一年生の発案で、最近ある三連休とか何連休とかのときに、ワーケーション・デイズというふうに名付けて、一年生たちが省内の先輩たちを巻き込んでワーケーションを全国十か所とかでやるとか、それはそれぞれの国立公園で。こういったことを後押しをしているのも、これから若い職員たちはもう役所に来なきゃ仕事ができないなんという時代はもう終わりましたから、そういった新たな環境を少しでも環境省が実践をする形で世の中にも広げていきたいと。  幸いなことに、民間の世界からは環境省がコロナ禍で一番デジタル化とリモートワークが進んだと御評価をいただいたことを、一過性に終わらせないように頑張っていきたいと思います。  御協力ありがとうございます。

猪口邦子自由民主党・国民の声

○猪口邦子君 ありがとうございます。  もう時間も終わりつつあるんですけれども、今大臣がおっしゃってくださったことは、例えば介護の課題を抱えている家庭、あるいは子育てもう少しきちっとやっていきたいという思い、こういうことの両立を可能にすることでありまして、そういうことがまた新しい生活スタイル、もちろん先ほどからこだわって申し上げています自然接近型の生活スタイルと、そこには植物もあるだろうというようなことから環境への思いというのが出るんじゃないかというふうに思います。  最後に、私が今取り組んでいることを一言二言お伝えして終わりたいと思いますが。  私は今、一億総活躍推進本部というものを自民党でやっておりまして、そういうこと、今議論したような新しい生活スタイルということを考えるときに、リモートワークを徹底してもらうということと、あと、場合によっては企業も選択的な週休三日制度などを導入して、子供の育て、子育て、介護、あるいは場合によっては大学院に進学したい、あるいは地方でもう一つの職業、たとえ二日間であってもコンサルをやってやるとか、何かそういうことをやってみたい、そういう方向が出てくるかなと。  今まではよくジョブシェアというのを不景気のときに言ったんですけれども、これからは、人間がいろんな形で複数のこと、そういう人間の能力をシェアする、そういう時代を展望して、どういう突破力のある方向性を一億総活躍という意味で実現できるか考えてまいりたいと思っております。  一億総活躍、英語でSDGs、持続的開発目標という言葉、先ほども紹介しました。その標語は誰一人取り残さないということで、誰一人取り残さないSDGsを日本語に訳すと、実は一億総活躍かもしれないと。そういうことの展望を考えながら、この社会変革、社会変容の推進やってまいりたいと、私も一議員として熱意を持って取り組んでまいります。  本日は、大臣、また副大臣、そして政府関係者、本当に答弁有り難く思います。委員長、ありがとうございました。私の質問を終わります。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 おはようございます。初めて環境委員会に所属をさせていただきます立憲民主党の徳永エリでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。  また、小泉大臣、笹川副大臣、宮崎政務官、そして本日は江島経産副大臣にもお越しいただきました。農水委員会では大変にお世話になりました。皆さん、御就任、心からお喜びを申し上げたいと思います。  さて、我が国が今後、グリーン社会を実現する、カーボンニュートラルを実現する、このために、環境省、そして他省庁、この政策面での連携がもう必須になってくると思います。今、世界がまさに小泉環境大臣を注目し、その手腕を問うております。私たちも与野党の垣根を越えて、このグリーン社会の実現に向けて建設的な提案をしながら共に頑張っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。  さて、それでは質問に入らせていただきますが、菅総理大臣、二〇五〇年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると、カーボンニュートラル宣言をなさいました。政府はこれまで、二〇三〇年度に二〇一三年度比で二六%の削減、二〇五〇年までに八〇%削減という目標を掲げるのみにとどまっていて、海外からは、パリ協定の精神に反するんじゃないかと、そういった批判の声が上がっていたことも事実だというふうに受け止めております。ゼロ宣言をしたということで、やっと世界の潮流のスタートラインに立ったということなんだと思います。  所信表明の中で、小泉環境大臣、このゼロという宣言を受けて大変にうれしかったと、そして身が引き締まる思いだというふうにおっしゃっておりましたけれども、改めて、この大変に高い、難しい目標である二〇五〇年カーボンニュートラルについて、このゼロ宣言についてどう受け止めておられるか、お聞きしたいと思います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 私は必ず実現できると思っています。日本とはそういう国で、高い目標を掲げて、頭が切り替われば、みんなその方向に向かって走っていく、その力を持っているというふうに確信をしていたので、今までこの二〇五〇年カーボンニュートラルに踏み込まず、国際社会からは、本来日本が売れるはずの技術、そして報われるはずの評価、こういったものが受けられずに、日本イコール石炭、そういったことに甘んじ続けていることが私としてはもどかしい、そういった思いでいました。  ですので、環境省として、政府の中で二〇五〇年のカーボンニュートラルに政府目標を引き上げるように常に訴えて働きかけを続けてきた立場として、菅総理が踏み込んでくれたこと、これをうれしく思うと同時に、これからついに実現に、いかにその道のりを歩むのか、このフェーズに入ったわけですから、そこを重く受け止めています。  ただ、間違いなく国際的な評価も変わってきました。私、先週、スウェーデンの大使とも対談をしたんですが、その大使は、京都議定書のときに本当に日本のリーダーシップにうれしかったと、しかしその後のことを思うと、今回のカーボンニュートラルの宣言はジャパン・イズ・バックだねと、日本は戻ってきたねと。  この言葉を聞くために今まで頑張ってきたんだという思いもあったので、まさにそういった評価が生まれている中で、次はこの脱炭素というキーワードの中でいかにその脱炭素技術と脱炭素市場をつかんでいくか、その大競争時代に入ったと思いますから、それを日本の繁栄の時代にすべく、先生方と協力して一つ一つその歩みを進めていきたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 小泉環境大臣から、必ず実現できると、大変力強いお言葉をいただきました。  ジャパン・イズ・バックというお話もありましたけれども、かつては環境先進国だった日本がいつの間にか後進国と言われるようになっていたわけでございます。今回の二〇五〇年カーボンニュートラルも、もっと早くなぜ表明できなかったのかという思いもあります。G7の国の中で米国と日本だけがこの二〇五〇年ゼロ表明をしていなかったということであります。  次期米国の大統領予定者であるバイデンさんも二〇五〇年ゼロを表明した。それから、中国やEUもこの削減目標を引き上げるということを発表した。それから、国連のアントニオ・グテーレス事務総長が、国連が提唱する温室効果ガスの排出量を二〇三〇年までに半減、二〇五〇年までに実質ゼロにする目標を実現するために、全ての国が新たな行動計画書を年内に提案することに期待を示した。  こういったことがあって、正直申し上げまして、相当我が国は追い込まれたんじゃないかというふうに思うんです。ここで表明しなければ、本当に日本はどうなっているんだとますます批判が高まるのではないかと、そのようなことが恐らくこの宣言の背景にあったのではないかと推測いたします。  日本が表明した二日後には韓国も表明いたしました。それで、二〇五〇年カーボンニュートラルを目標に掲げる国は現時点で百二十三か国プラスEU、二〇一七年の世界のCO2排出量の約二〇%となっているわけでございます。  実現できると力強くおっしゃいましたけれども、諸外国、特にEU加盟国と比較しますと、やはりこの脱炭素社会に向けての意識、国民の意識が我が国は相当低いと私は考えております。そういう中で、教育それからメディアによる意識啓発もこれから積極的にやっていかなければなりません。また、エネルギーや経済活動、産業の在り方、社会システムなど、これまでとは違ったまさに社会変革、これを本気でやっていかなければ実現するということは大変に難しいというふうに思っております。  繰り返しになりますけれども、決意は述べられましたけれども、この二〇五〇年カーボンニュートラルに向けてどのようなお考え、方法をもって小泉大臣としては進めていかれるのでしょうか、お伺いいたします。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、総理がカーボンニュートラル宣言をされたその四日後、十月三十日に、政府の地球温暖化対策推進本部が開催をされました。そこで総理からは、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、パリ協定に基づく長期戦略の見直し、これを加速をして全閣僚一丸となって取り組むように指示を受けました。  政府として、成長戦略会議や国と地方で検討を行う新たな場などにおいて集中的に議論を行って、その結果を来年十一月のCOP26までに国連に通報することを目指していきます。  環境省としては、気候変動対策全体をまとめ上げる立場から、災害に強くCO2も出さないエネルギー地産地消型の新たな地域づくり、そして国民のライフスタイルの転換、循環経済、サーキュラーエコノミーへの移行、脱炭素技術イノベーションの社会実装など、経済社会の変革に取り組んでいきたいと思います。  二〇五〇年CO2実質排出ゼロ、これを宣言した自治体であるゼロカーボンシティの総人口は、今や人口で八千万人を超えましたが、これらの自治体の取組の後押しをすることも、二〇五〇年の政府として、国としてのカーボンニュートラルの実現に不可欠だと考えています。  具体的には、ゼロカーボンシティの再エネ強化支援パッケージとして、地域主導による再エネの拡大を通じてゼロカーボンの実現に取り組む自治体を総合的に支援をしてまいりますし、例えば、地域資源を活用して脱炭素化した水素サプライチェーンの構築、そして廃棄物処理施設から発生するCO2を植物工場での増産や衣類の原材料に活用するCCU、カーボンリサイクルの取組など、地域ライフスタイルの観点からのイノベーションの社会実装を進めていきたいと思います。  十一月五日からは、地球温暖化対策推進法の見直しに向けた検討会もキックオフをしました。今日は経産省の江島副大臣もいらっしゃいますが、そういった見直しの中でも経産省とも連携をしながら、しっかりとこのカーボンニュートラルにつながる骨太の議論をしていきたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 お手元にお配りした資料の一枚目を御覧いただきたいんですけれども、世界の平均気温、産業革命前と比べますと一度上昇しているということであります。パリ協定の二条の一、努力目標、世界の平均気温の上昇を一・五度に抑制を実現するということでございますけれども、そのためには世界のCO2排出をほぼ半減する必要があるとされています。二〇三〇年までにCO2を四五%削減しなければいけないということであります。  これ、この資料で見ますと、このままCO2の排出が続くと、二〇三〇年のうちにこの一・五度の抑制ができなくなるんじゃないかと。一・五度と二度、僅か〇・五度でありますけれども、これはもう大変な差なんですね。この資料にありますように、例えば、少なくとも五年に一回深刻な熱波を被る世界人口、これ一四%、二度になると三七%ということであります。それから、熱帯域でのトウモロコシの収穫量の減少三%、一・五度だと、それが二度になると七%ということでありますが、災害も大変に深刻な災害が世界中で発生しておりますし、それから食料危機という問題もこれからますます深刻になっていくと思います。  作れたものが作れなくなる、あるいは作れなかったものが作れるようになる地域もあるかもしれませんけれども、地球全体としては、やはり平均気温が上がるということは大変に深刻な問題でありますので、日本だけの取組ではなく、やはり他の国としっかり連携をしながら、この世界目標ということをしっかり果たしていかなければいけないというふうに思っております。  日本と同じように、次期大統領予定者のバイデン氏、二〇五〇年までにゼロという目標を掲げましたが、バイデン氏は、二〇三五年までには米国内の発電部門で発電によるCO2排出を実質ゼロにすると表明しまして、環境保全分野に四年間で二兆ドル、二百十兆円を投資すると、そして、再生可能エネルギー、それから電気自動車、水素利用などを拡大するとしています。具体的な目標を掲げまして、巨額の投資もしていくと言っているわけでございます。  菅総理も、我が国が二〇五〇年カーボンニュートラルを具体的にどのように実現するかについて、次世代型太陽電池、カーボンリサイクルを始めとした革新的なイノベーション、再生可能エネルギーの最大限導入で石炭火力発電を抜本的に転換するとおっしゃいました。  先ほど小泉環境大臣もこれからどのようにカーボンニュートラルに向けていくかというお話をされましたけれども、もう一ついつまでにどういう方法で実現に向けていくのかというのが私たちに伝わってきておりません。各会議体、各省庁で検討が始まっているんだと思いますけれども、説得力、確実性というところに今欠けている感があります。今資料を御覧いただきましたように、大変に深刻な状況だということをしっかり受け止めていただいて、加速度的な対応をしていただきたいというふうに思っております。  そういう状況の中で、我が国の現在の目標である二〇三〇年度、二〇一三年度比で温室効果ガス二六%削減も、二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けて改めて見直す必要があるんだと思いますけれども、この点に関しては、小泉環境大臣、いかがでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 既に国連の方に提出をした二〇三〇年の目標、これNDCというふうに言われますが、そこに書いてあるのは、二六%にとどまらない削減努力をすると、こういったふうに書いてありますので、今回、総理のカーボンニュートラル、この二〇五〇年までのカーボンニュートラルを受けて、まさにそれにとどまらない努力をしなければならない段階に来たと思っています。  そして、その提出を既にした、国連に対してしたNDCの中にはもう一つ書いてありまして、それは、COP26までに追加情報を提出をする、そして、意欲的、野心的な削減目標を達成できるようにという、そういったことも書いてありますので、我々としては、さっき申し上げた温対計画の見直し、そして、経産省の方ではエネルギー基本計画の見直し等主管をされておりますが、そういった様々な二〇五〇年カーボンニュートラルに関係するような見直しはCOP26までに一つ一つ進めていくと、基本的にはそういうことだと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 パリ協定においても、二〇二三年から五年ごとに各国の取組を検証することになっています。二〇五〇年ゼロに向けて、日本の取組に対して厳しい評価が恐らく予想されると思います。  イノベーションというお話がありましたけれども、これだけ世界の国がこのカーボンニュートラル宣言をするという中で、イノベーションも恐らくどんどん進んでいくんだと思います。そうすると、この目標というのも、十年先の目標ではなくて五年ごと、二〇三〇年は、二〇三五年は、二〇四〇年はと具体的な目標をしっかり立てていかなければいけないというふうに思っております。  また、先進各国では、厳しい排ガス規制や超過達成クレジット取引、炭素税、排出量取引、それから住宅省エネ基準も大変に厳しくなっております。新車販売助成における厳格なエコカーの選抜、それからガソリン、ディーゼル車販売禁止年次の設定など、具体策をどんどん導入していっているわけですね。我が国も我が国なりの事情があるとは思いますが、関係する方々と十分に協議をした上で、他の先進国のような厳しい規制やルールをこれからもどんどん作っていく必要があるのではないかと思います。  そのためにも、二〇五〇年カーボンニュートラルを法制化するということも考えなければいけないのではないかと思いますが、この点に関してはいかがでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 今、徳永先生がおっしゃった法制化ということでありますが、温対法、この見直しについての議論を今検討会でもしてもらっております。まさに、そういった中で日本の二〇五〇年カーボンニュートラルというものがしっかりとどのような形で位置付けることができるか、まさに今議論中でありますので、私としても、そういった形が分かりやすく伝わる中身になることを期待して、まず、今は有識者の皆さんにもしっかりと骨太の議論をしてもらいたいと思っています。  また、徳永先生が諸外国の例を触れられました。例えば、カーボンプライシング、排出権取引、ガソリン車の販売禁止、そして住宅の例えば環境性能の情報開示義務とか、いろんなことがあります。そういった中で、日本の中でいかに効果的な、そして前向きな方向への社会変革につながるルールというものは新たにどういうものが考えられるか、そこはしっかりと状況を見ながら様々な声も聞いて考えていければと思いますので、引き続き先生方とも議論をさせていただければと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 そして、先ほどちょっと炭素税の話触れさせていただきましたけれども、高炭素の事業や製品を脱炭素に振り向けるためには、石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料に税金を掛けて需要を抑制する炭素税の導入が必要だと思います。  我が国の現行の地球温暖化税は二酸化炭素の排出抑制対策でありまして、トン当たり二百八十九円ということでございますので、これでは余り価格インセンティブ効果がないというふうに思っております。  我が国も二〇二一年の導入をする予定だったのが、コロナの影響で断念したと、延期したんだというふうに報じられましたけれども、今後この炭素税の導入の時期についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) カーボンプライシングについては、環境省としては、脱炭素社会の構築に向けて経済全体での取組を進めるための手法の一つとして検討をしています。現在、中央環境審議会において専門的、技術的な御議論をいただいています。環境と成長の好循環を通じて脱炭素社会への移行を進める歯車を回していくためのドライバーとして、カーボンプライシングは有力な政策ツールの一つとして考えられているものと認識をしています。  一方で、産業界からは慎重な御意見もあると認識しています。そのような御意見とも真摯に向き合って、各方面との対話を重ねながら、新型コロナウイルス感染症による影響も踏まえつつ、丁寧に議論を進めてまいりたいと思いますが、先生が今カーボンプライシングをやったらどうかという声が上がったり、最近だと、様々な報道の中では、与党の先生方の方からもこういったことをどうかと、公明党の宮崎政務官があちらにいますけど、公明党の方からもそういった声が上がりました。  こういった変化も出てきたなと、与野党共にそういった声があるのだなとは受け止めていますが、我々としては、様々な声もしっかりと聞きながら、一つとして、どのような形で御理解が得られるのか、そこはしっかり様々な丁寧な議論を進めていきたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 二〇五〇年カーボンニュートラルに向けて大胆な社会変革を行うためには、やはりお金も必要です。投資も必要です。ですから、そういった財源をどこから確保していくかということも真剣に今考えなければいけない時期が来ていると思いますので、しっかり御検討いただきたいというふうに思います。  さて、米国の大統領予定者バイデン氏、発電部門でCO2排出を実質ゼロにするということを表明いたしましたけれども、我が国も、国内のCO2排出量の約四割が発電部門から排出されることから、発電部門における脱炭素化に向けての取組が必要だというふうに考えております。そのために、政策や技術開発のための投資など、今後どのような検討をしていくのかということをお伺いしたいと思います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、エネルギー基本計画の見直しは、総理から、これは梶山経産大臣の下で検討を進めるということで、今検討が経産省の方でも進められていることだと思います。  日本の温室効果ガス排出量の約八五%をエネルギー起源のCO2が占めており、気候変動政策はエネルギー政策の在り方と密接な関係にあることから、環境省としても、気候変動対策の観点から必要な主張を行っていきたいと思います。経産省とよく連携しつつ、国内外の最新の動きが反映されるような見直しにつなげていきたいと思います。  そして、火力発電につきましては、既に長期戦略の中で、非効率な石炭火力発電のフェードアウトなどを進めることにより火力発電への依存度を可能な限り引き下げることとしていますが、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けては、あらゆる取組をより強力に後押ししていくことが必要だと考えています。  例えば、国内の発電事業者の中には、自発的に二〇五〇年ゼロエミッションへの挑戦を表明をして、水素やアンモニアを燃料として発電時にCO2の排出が実質ない火力発電、いわゆるゼロエミッション火力、こういったことを実現をすると宣言をして取り組む事業者も出てきています。  環境省としては、再生可能エネルギーの主力電源化を進めるとともに、CO2の排出が実質ないゼロエミッション火力やCCUSなどの革新的技術の開発実証にも取り組んでいきたいと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 環境大臣と重なるところもあるかもしれませんけれども、江島経産副大臣、いかがでしょうか。

江島潔自由民主党・国民の声経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(江島潔君) 電力分野の脱炭素化ということでよろしゅうございますか。  まず、この二〇五〇年のカーボンニュートラルというのは、経産省としてもこれは大変なチャレンジだと思いますし、しかし同時に、これはもう日本の成長戦略そのものではないかと思っております。  特に、この革新的なイノベーションについて取り組まなければいけないわけでありますけれども、まず、革新的なわけですから、今、既存にはないわけです。ですから、その実用化を見据えた研究開発の加速、これにも力を入れていかなきゃいけませんし、そういう分野へ政策を総動員をして取り組むことが必要じゃないかと思います。  特に、今、経産省として注目をしておりますのは、水素、それから蓄電池、洋上風力、それから、先ほどから小泉大臣もおっしゃっておられますこのカーボンリサイクル、これらの分野が特に重点分野だと思っています。これらのこの分野に関しまして、さらに具体的にこの目標年限、ターゲットを設けまして、それから規制標準化などの制度整備も行いまして、そして社会実装を進めるための支援策、これらを盛り込んだ実行計画を、これは年末をめどとして取りまとめる予定でございます。  また、このような高い目標に向かって大胆な投資を行って果敢にチャレンジしていく企業がこれ絶対に必要であります。このような企業に関しましては、国も短期的ではなくて長期間にわたって支援をするという方策を検討しておるところです。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 梶山経産大臣からも、火力発電の、非効率な火発のフェードアウトというお話があったかと思います。  今、自然エネルギー、再生可能エネルギー、これをしっかり進めていくというお話がございましたけれども、火発に関しましては、太陽光、風力の発電量は常に変化しているという非常に不安定な状態で、その需給のバランスを調整して安定供給をしているという役割があります。  北海道、私の地元も泊原発が止まっておりまして、老朽化した火発もまた動かして電力を供給しているという状況もありますので、まずはフェードアウトということよりも高効率な火発に替えていくということも検討していただきたいと思いますし、それから、関係労働者の雇用の安定とか地域経済への影響とか、そういったこともしっかり考えていただいて、拙速な対応はなさらないようにお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  再生可能エネルギーの主力電源化についてお伺いしたいと思います。  我が国の二〇三〇年の電源構成、エネルギーミックスは、再エネは二二%から二四%程度というふうになっています。いろいろ私たちもエネルギー調査会などで有識者の方からお話を伺っておりますけれども、やりようによっては、二〇三〇年再エネ四〇%、二〇五〇年一〇〇%、これも可能だとおっしゃる方もおられます。  これまで再生可能エネルギーは発電コストや電力の安定供給という課題が掲げられておりました。しかし、この十年でこの分野、相当変わっております。再生エネルギーの発電コストは、太陽光が、コストが高いと言われている我が国でも六三%も削減されているんですね。風力も三分の一、蓄電池の値段も五分の一になったと。安定供給に支障を来すという問題も、いずれイノベーションで解決されるんだと思います。  先ほど、十月から第六次エネルギー基本計画の議論が始まっているということでございますけれども、この二〇三〇年度エネルギーミックス、再エネ比率二二%から二四%、この比率ももっと上げていくと、電源構成の目標を変更するということは検討されておられるんでしょうか。十年と言わず、それこそ三年、五年と、そういう短いスパンでイノベーションがどんどん進んでいく可能性もあります。是非とも、我が国は再生可能エネルギーの導入に向けて二〇三〇年度四〇%実現という高い目標、野心的な目標を示すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

矢作友良経済産業省大臣官房審議官

○政府参考人(矢作友良君) お答えいたします。  まず、現状でございますけれども、現在の二〇三〇年度エネルギーミックスの実現に向けまして、取組は着実に進展してございますけれども、まだ道半ばというのが現状でございます。まずはその現状のエネルギーミックスの確実な実現に向けて全力で取り組む、そういった必要があるという状況であるのが現状でございます。  その上で、二〇三〇年度の削減目標の検討でございますけれども、エネルギーミックスの改定と整合的に、更なる野心的な努力を反映した意欲的な数値を目指すということでございます。この点につきまして、先月からエネルギーミックスの扱いを含むエネルギー基本計画の見直しに向けた議論を開始してございまして、こういった議論につきましては、二〇五〇年のカーボンニュートラルというこの新たな目標を踏まえて進めていきたいと、このように考えてございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 昨日、立憲民主党の環境エネルギー調査会で、東京大学の高村ゆかり先生からお話を伺ったんです。  高村先生は、感染症の影響下でも、金融市場がESG、この観点から企業を評価する動きは一層高まっているんだと、世界的な脱炭素化が加速する中で、再エネ主力電源化の早期実現は、金融市場から見た日本企業の価値の向上に加え、取引先から見たサプライチェーンの担い手としての日本企業の競争力強化を支援するという点ですぐれて産業政策でもあると、再エネの主力電源化とそのためのインフラの増強整備は、化石燃料の支払で国富を海外に流出する代わりに、国内に新たな投資を喚起し、ビジネスと雇用を創出するんだと、コロナ禍でダメージを受けた日本の経済社会の復興にとっても強力な牽引力となると、再エネ主力電源化に向けた施策の具体化と諸制度の再構築を今こそ加速する必要があるというふうにおっしゃっております。  もうまさにそのとおりだと思います。再エネ主力電源化は企業の競争力を高めるという時代にもなってきておりますので、しっかりとより高い比率に向けて御尽力をいただきたいというふうに思います。  さて、次に、グリーンリカバリー、コロナからの緑の復興についてお伺いをいたします。  毎年のように発生する深刻な自然災害やコロナ危機を経験し、私たちはこの間多くを学び、様々なことを考えました。特に、新型コロナウイルスのパンデミックによって各国で経済活動が停滞し、温室効果ガスの排出量が急減したことによって、大気汚染のレベルは低下し、また、海や川、水がきれいになって驚きました。大規模都市封鎖が行われた中国では、三月の時点で国内のCO2の排出量が二五%も減少したという報告もあります。  国際環境NGOグリーンピースで、国内在住の千人を対象としたコロナ禍の暮らしや環境問題への意識に関する調査の結果を発表しましたが、その中で、日本も欧州等で進む環境問題に配慮した社会経済の仕組みにすることで、コロナ禍からより良く復興するためのグリーンリカバリーの施策を推進すべきと思う人が七四・三%を占めたということです。  経済を復興させながら、同時に二酸化炭素の排出量を減らし、二〇五〇年カーボンニュートラルを実現するための起爆剤となり得るグリーンリカバリー、小泉大臣もグリーンリカバリーを目指し国際連携プラットフォームを立ち上げられたということでございますけれども、大臣のグリーンリカバリーに関するお考えと、日本の連携プラットフォームが国際社会で今後どのような役割を担っていくのか、お伺いしたいと思います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、グリーンリカバリーというこの言葉でいうと、私は、菅政権はグリーンリカバリー政権になったと思っています。  というのも、じゃ、各国グリーンリカバリー何やっているのかというと、特に、ヨーロッパでいえば、やはりデジタルとグリーンなんですよね。総理は今回所信表明で、順番を見れば分かりますが、一にコロナ、二にデジタル、三にグリーン、まさに菅内閣はグリーンリカバリー内閣だと、私はそう捉えています。  そして、そういった中で、今経産省ともEV、電気自動車、こういったことの普及に向けて議論を、連携できるように、進めたりもしていますが、国際的にも、やはりその中で何が注目されているかというと、一つは再生可能エネルギー、二つ目にやはりこのEV。もう海外、ガソリン車、ディーゼル車、販売禁止が続々出てくるわけですから、幾ら燃費が良くたって、世界の市場を見ればそういった燃費というか、ガソリンを使っている車の市場が減っていくわけですから。  イギリスは、昨日ですかね、二〇三五年までのガソリン車、ディーゼル車の販売禁止を五年前倒しにして二〇三〇年までにすると、例外的に認めるものはあと五年いいけれどもという、これぐらいのことが世界で起きているということをまずは国内の多くの皆さんとも共有をした上で、日本のグリーンリカバリー政策はこっちの方向に行くぞというところを打ち出していくために、政府内でも経産省を含めて連携をして、日本の施策が国際的にもしっかり反映される、発信をされるように、九月の三日にオンラインのプラットフォーム、これを立ち上げていますので、これを活用しながら各国の事例も集め、そして日本の事例も共有をする、こういったところを進めていきたいと考えています。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 今も事例をお話しいただきましたけれども、オーストリアの環境大臣は、ドイツの航空会社ルフトハンザの傘下にあるオーストリア航空への救済金を提供するに当たって、気候変動を抑制することを条件に、引換えとする方針を明らかにしました。  それから、カナダ政府は、大企業への支援策について、気候変動を抑えるための具体策の開示を条件にしたと。また、経済の復旧計画には、石油、ガス会社の温室効果ガス排出削減のために七・五億カナダ・ドル、およそ六百億円の経済支援の計画があるということでございます。  EUは次世代EUと名付けた九十兆円規模の経済方策を打ち出し、その要となるのがこのグリーンリカバリーだということであります。  我が国も、新型コロナウイルスの影響で傷んでしまった産業の復興は、環境に配慮し、温室効果ガス排出削減に取り組む産業、企業に対して環境省がコロナからの復興を支援すると、こういったこともしっかりと検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 環境省は今どういう認識でいるかというと、二つの危機に直面をしていると思っています。一つがコロナです。二つ目が、コロナの前から存在をする危機、気候危機だと思っています。その認識を持っているので、今年の六月に環境省は政府として初めて気候危機宣言、これをしまして、そして、今日この後、本会議でも、国会の方からの気候危機、非常事態、こういったものが宣言をされる。  これは、認識が広まってきたこととして、これを、まさにコロナからの経済社会の復興を、元に戻すのではなく新たなより持続可能で強靱なものへと再設計、これを私はリデザインというふうに言っているんですが、これをしていかなければいけないと思います。  そのためにも必要なのが、脱炭素社会への移行を進めていくこと、そして経済をより循環型に、サーキュラーエコノミーの方に移行させること、そして分散型の社会に移行を進めていく、この三つの移行を加速するための施策を概算要求の中にも入れてありますし、来年我々が目指している法改正、こういった中にもしっかりとその精神を体現するものを入れていきたいと考えています。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 ありがとうございます。期待いたしておりますので、しっかり取組を進めていただきたいというふうに思います。  続きまして、ALPS処理水の海洋放出についてお伺いをしたいと思います。  政府が海洋放出の方向で最終調整を行っていた福島第一原発にたまっているALPS処理水、この処分の方法や時期がいまだに決まっておりません。一方で、二年後には保管しているタンクの増設が福島第一原発の敷地内ではできなくなるという状況の中で、ALPS処理水をいつからどう処理するのか、その決定には猶予がないという状況だと思います。  改めて、福島第一原発におけるALPS処理水に関して、まずは現状を確認させていただきたいと思いますけれども、まずは処理前の汚染水であります。  小委員会の報告書によりますと、汚染水の発生量は、二〇一四年の五月には一日五百四十トン、二〇一八年の平均では一日百七十トンまで低減していると。しかし、経産省からいただいた資料では二〇一九年百八十トンとなっておりまして、これ、また増えているんですね。この理由についてお伺いいたします。

新川達也経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。  福島第一原子力発電所におきまして、燃料デブリの冷却や雨水、地下水の流入等によって生じる汚染水の発生量については、サブドレーンによる地下水くみ上げや凍土壁等の重層的な対策により、対策前、平成二十六年五月の一日当たり平均約五百四十立米から着実に減少しているところでございます。  その上で、二〇一九年度の発生量は一日当たり平均百八十立米でございまして、二〇一八年度の一日当たり平均百七十立米と比較して、御指摘のとおり増加している状況にあると承知をしております。  増加した主な理由といたしましては、二〇一九年度の降雨量約千五百ミリメートルが、二〇一八年度の降雨量約千ミリメートルに比べて一・五倍増加したためであると分析をしております。  以上でございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 理由は分かりました。  さらに、中長期ロードマップにおいては、二〇二〇年内、今年中にですね、一日百五十立米、二〇二五年内には一日百立米以下に抑制することにしておりますけれども、これは実現できるんでしょうか、お伺いいたします。

新川達也経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。  汚染水対策につきましては、中長期ロードマップに基づき取組を進めてきておりまして、着実に効果が出ていると認識をしております。  具体的には、サブドレーンによる地下水のくみ上げ、凍土壁の凍結、雨水浸透防止のための敷地舗装などの対策により、汚染水発生量は、先ほど申し上げました五百四十立米から、本年一月から九月までの平均では約百四十立米まで減少しておりまして、現時点では二〇二〇年内に目標としております一日当たり百五十立米を下回っている状況にございます。  達成の可否につきましては、将来のことですので予断を持ってコメントすることはできませんが、目標を達成するべく、引き続き汚染水発生量の更なる低減に向けて必要な取組を進めていく所存でございます。  また、二〇二五年の目標でございますけれども、建屋周辺の敷地における雨水浸透防止のための舗装の強化、雨水流入防止のための屋根、建屋屋根破損部の補修等を実施していくことによりまして、二〇二五年内に汚染水発生量一日当たり百立米以下に抑制することを目指してまいる所存でございます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 しっかりやっていただきたいと思います。  現在のタンクの増設を行う建設計画では、今は二〇二二年までに保管するタンクは満杯になる見通しということですが、発生量を計画どおり低減していくことによって満杯になる時期を少し先延ばしするということは可能なんでしょうか。

新川達也経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官

○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。  福島第一原子力発電所では、ALPS等で浄化処理した水を敷地内のタンクに貯蔵している状況にございます。十月二十二日現在で、処理水につきましては合計で百二十三万トンが貯蔵されている状況にございます。二〇二〇年末までに約百三十七万トンの処理水が貯蔵できるようにすべく、タンクの増設、予定をしているところでございます。  少しでも汚染水の発生量を減らすということは、いずれにせよ非常に重要なことであると思っておりますが、一年間で、昨年一年間で約七万トンの増加をしておりまして、増加が減らしているとはいえ、この問題を先送りすることは非常に難しいというふうに思っております。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 ALPS処理水の海洋放出というこの方針は今も変わっていないという理解でよろしいですか。

江島潔自由民主党・国民の声経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(江島潔君) まず、この方針でございますけれども、これは現時点において、政府としてこの海洋放出の方針を決めたという事実はございません。  これまで、このALPS処理水の取扱いについては時間を掛けて大変丁寧に議論をしてきたところでございます。また、この丁寧に議論してきたということの具体的を少しお話し申し上げますと、二〇一三年以降に六年以上にわたって専門家等による検討を行いました。その結果が本年二月のこの科学的知見に基づく報告書という形になっております。  この報告書の中でありますけれども、技術的に実施可能な五つの処分方法を検討した結果といたしまして、国内外で前例や実績がある、一つは海洋放出、そしてもう一つは水蒸気放出、この二つの方法を現実的としまして、より確実に実施可能なものは海洋放出であるとの評価がこの報告書の中ではなされているところでございます。また、あわせまして、この報告書の内容につきましては、国際原子力機関からも、科学的な分析に基づくものという評価もいただいているところでございます。  したがいまして、この報告書を踏まえ、今政府では、立地自治体あるいは近隣の農林水産事業者を始め、様々な方との意見交換を実施をしてきているところであります。このような取組の中で、まずこの処理水の安全性や処分に伴う風評影響への懸念、それから国際社会や消費者への情報発信の必要性、あるいは復興の進展のためにタンクの保管継続は望まないというようないろんな意見をいただいておりまして、これが回を重ねてきておりますので、広く国民の皆様からの御意見をいただけたのではないかというふうに思っています。  先月になりますが、十月の二十三日には、これまでいただきました意見を、つきまして改めて真摯に受け止めて、風評対策や国内外への情報発信の在り方の論点についてこれを関係省庁間で丁寧に議論を深めていくということを確認をしたところでございます。  現在、委員御指摘のように、この敷地が大変に逼迫をしている中にありまして、いつまでもこの方針を、政府方針を決めずに先送りができないというのも事実でございます。丁寧な議論とのバランスを取りながら、適切なタイミングをもって政府として責任を持って結論は出していきたいと考えております。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 私個人の意見としては、そのALPS処理水を海洋放出するというのは反対であります。やはり、よく言われますその福島の漁業者の方々の風評被害ということもありますが、福島だけではないんですね。太平洋沿岸で暮らす方々、北海道も風評被害を懸念いたしておりますし、それから周辺国からも懸念の声が、特に韓国からの声が強いということでございますので、先ほど申し上げたその汚染水の発生量を低減していって、そのタンクに保管する時期を先送りできるかというのは、ALPS小委員会からは五つの処理方法が示されておりますけれども、今二つが有力ということお話がございましたが、少しでも時間がたてば、技術開発、より安全で安心なイノベーションがもしかすると進むかもしれないと、私はその可能性もあるのではないかというふうに思っているんですね。  なかなか放射能に汚染されたものをその敷地外に出してほかのところで保管するというのは難しいということはよく分かっておりますけれども、だとしたら、できるだけ発生を低減し、できるだけ時期を延ばして、その間ほかにより良い処理方法はないのかということをしっかり検討していただきたいと、そういう思いで申し上げました。  決まっていないということでございますけれども、このALPS処理水の海洋放出については、小泉環境大臣は環境大臣のお立場からどのようなお考えをお持ちでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、処理水、この処分方法は、江島副大臣が今申し上げたとおり、今後しっかりと結論を出していく、そういったものと承知していますし、取扱いに関する方針決定の時期については、具体的な日程は決まっていないと承知をしています。  一方で、処理水の取扱いをどうするかを決めないことが福島の復興の足かせになってはいけない、そう考えています。特に、このタンクがある大熊町、そして双葉町、この両町長は、このままでは復興の足かせになりかねないと言っています。そのため、政府方針の決定はいつまでも先送りできるものではないというふうにも考えています。  今はまだ方針は決まっていませんが、徳永先生、様々お話をされていましたが、私は、福島だけが、例えば海洋放出するという一つの選択肢があったとして、福島だけの問題ではないというふうに思っています。それは、もう既に全国、世界、原発があって、その中では、例えば海洋放出とそして大気放出と両方やっているという国もあります。そして、日本の中でも既に流している、それが全国各地にある原発とまた再処理施設ですから、そういったことを考えたときに、あたかも福島だけがやることというような誤った認識が広がることこそが私は一番良くないというふうに思っています。  いずれにしても、方針はまだ決まっていません。その中で、私の思いの中であるのは、大熊町、双葉町、最前線の当事者ですから、そういった皆さんの思い、非常に大切なことだと思います。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 皆さんにお配りした資料の二枚目なんですけれども、二〇一八年の九月二十九日の朝日新聞の記事であります。これもう皆さん御案内だと思いますけれども、東京電力福島第一原発のタンクにたまる汚染水について、浄化したはずの約八十九万トン、これ、ALPS処理水の七割でありますけれども、そのうち八割超に当たる約七十五万トンが放射性物質の放出基準値を上回っていたことが明らかになったということであります。ストロンチウム90、こういったものも含まれていたということで、トリチウムだけではないということが分かったわけでございますね。  これ、再処理するというふうにおっしゃっていますけれども、再処理にもまた時間も掛かるし経費も掛かるわけでございます。どのくらい掛かるんですかと聞いたらまだ分からないということでしたけれども、年単位の時間が掛かって、経費も相当掛かるんだというふうに思います。  それから、原発事故に伴い輸入停止措置を講じている国・地域というのがありまして、徐々にこれも緩和、撤廃されて、今、当初規制を設けていた五十四の国のうち三十六が規制を撤廃しておりまして、十八の国・地域が輸入規制を継続しているという状況でありますけれども、日本にとっては輸出国として大変に重要な国ばかりなんですよね。  香港は、福島からの野菜、果物、牛乳、乳飲料、それから粉乳、こういうのを全て停止、輸入停止になっています。中国は、やはり福島から全ての食品、飼料。それから台湾、これも全ての食料、まあ酒類は除いています。それから韓国、これは水産物ですね。それからマカオ、これも野菜、果物、乳製品、食肉・食肉加工品、卵、水産物・水産加工品というふうになっております。  これまで、国よりももっと厳しいその放射能の検査、厳しい基準を設けて、福島の方々はこの風評被害、これに対してしっかりと敢然と闘ってきたわけであります。やっとこの一次産業、そして福島の方々のなりわいも取り戻しつつあるという状況の中で、どういう判断になるか分かりませんけれども、このALPSの処理水の海洋放出によって風評被害がまた大きくなって、そしてほかの地域まで広がっていって、こういったその輸入停止措置、こういったものもまた厳しくなっていくというようなことになっては大変なんだと思います。  この風評被害対策、福島の方々と相当意見交換をしておられると思いますけれども、現地の皆さんのお話を聞きますと、これだというものがなかなかないと、なかなか納得できないんだという声が大変に多いんですね。  この点に関して、改めて、江島副大臣、大変に難しい問題でありますけれども、ALPSの処理水どういうふうにしていくのかということ、現時点でのお考えを改めてお伺いしたいと思います。

江島潔自由民主党・国民の声経済産業副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(江島潔君) 私も、この原子力災害の現地対策本部長を仰せ付かりまして、ほとんど本省にいる時間以外は福島に行くというような日々を送っているところでございます。  この被災自治体の首長さんや議会、あるいは事業者の皆さん、一次産業の皆さんといろんな意見交換、私もさせていただいているところでありますけれども、やっぱりこの十年間の風評被害との闘いは本当に大変に、察して余りある、余りあるものがあったということを私も感じているところでございます。特に、徳永先生と一緒に昨年まで農水委員会でこの一次産業について取り組まさせていただいたこともありまして、やはりこの福島においても、早くこの風評被害から脱して、健全なる一次産業として応援をしていきたいという思いは、全くこれはもう先生と同じ思いでございます。  一方で、先ほど小泉大臣も述べられましたように、今、大熊町、双葉町はもうタンクが林立をしている状態で、この姿を見ると、なかなかこれはもう本当に復興には程遠いなというふうに私も正直思いまして、早く元の姿に戻さなければいけないと私も強くそれは感じるところでございます。  そういう中で、一刻も早くこの処理水の方針を政府で決めなければいけないということでありますけれども、もし方針を決めたとしても、実際にそれを実施するのは、いろいろなこの環境評価等もありますので二年後になりますので、まずはこの風評被害を起こさないための最善の取組をしっかりとしていくということを経産省としては考えております。また、その取組をした中でも、もしかしたら風評被害起こるかもしれません。それに対しても経産省は全責任を負ってきちんと対応していくということも今関係の事業者の方々には申し上げているところであります。  風評被害というのは、やはり誤解やあるいは政府の発信力不足というところから生じるものもありますが、ケースによっては本当に意図的にこの風評被害を起こされてしまうという場合もあるんですけれども、もうきちんとそういう様々な障害を乗り越えて、この福島の復興というものに全力を尽くしたいと考えます。

徳永エリ立憲民主・社民

○徳永エリ君 時間ですので終わります。  ありがとうございました。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。  グリーン社会の実現に向けたESG金融の普及、展開、促進に関して、EUなど国際的な動向を踏まえて質問させていただきます。  議論や取組が日本よりも先行しているEUにおいては、サステナブルファイナンス政策の一環として、環境面で持続可能な経済活動を定義しリスト化するタクソノミーの法制化を進めており、カナダなどほかの国も動きがあると聞いております。  カーボンニュートラルの実現には革新的イノベーションや社会実装に莫大な資金が必要と言われていますが、政府予算だけではとても足りません。民間資金の流れを気候変動問題等に寄与する事業に投資されるようにする、その仕組みが必要であり、同時に、見せかけのいわゆるグリーンウオッシングを回避して、目詰まりすることなく効果が発揮されるようにする必要があります。このため、EUでは戦略的長期ビジョンを含め積極的に取り組んでおり、アクションプランの入口としてEUタクソノミー法制化が進んでいると理解しています。  日本においてもESG市場が拡大してきており、環境省も関係省庁と連携してESG金融促進のための施策に取り組まれているものと思いますが、日本は技術で勝ってもビジネスで負けると言われて久しく、技術面でも一部のガラパゴス化が指摘され、劣勢も否めないという状況にあります。特に、仕組みづくりという面では大きく後れを取っていると認識をしております。  そこで、こうしたEUを始めとする世界の動きを背景として、日本版タクソノミーを策定する必要があるのではないかと考えますが、環境省の認識と取組を宮崎政務官に伺います。

宮崎勝公明党環境大臣政務官

○大臣政務官(宮崎勝君) お答え申し上げます。  いわゆるEUタクソノミーは、グリーンな事業、経済活動を定義しリスト化するものであると承知しております。我が国でも、環境省が策定しているグリーンボンドガイドライン、グリーンローンガイドラインにおいては、国際的な水準を踏まえ、グリーンなプロジェクトに該当するもののリストを例示しており、これはEUタクソノミーと同様の機能を持つものと考えております。  環境省といたしましては、こうした取組を通じ、グリーンでないにもかかわらずグリーンを称するいわゆるグリーンウオッシュが生じないような形でESG金融市場の育成、拡大に努めているところでございます。  加えまして、グリーン社会の実現というゴールに至るには多様な移行の経路があり得るところですが、円滑かつスピーディーな移行、すなわちトランジションが極めて重要であります。このトランジションへも適切なファイナンスが必要と考えており、今後、関係省庁で連携してトランジションへのファイナンスを促進するための検討を行うこととしているところでございます。  環境省といたしましては、国際的な検討の進捗を注視しつつ、脱炭素社会への移行に向けたESG金融の主流化を目指し、政府一体となって必要な検討を進めてまいります。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。  また一方で、現在、世界では、様々なサステナビリティー報告基準の乱立によって企業は非効率を強いられていることや、企業と情報利用者の双方から信頼性の構築に足る報告が求められているという状況があります。また、気候変動などに関するイニシアチブの進展を後押しするための比較可能性が企業報告に求められていると認識をしております。  こうしたことを背景に、IFRS、国際財務報告基準財団が、国際サステナビリティー基準審議会を設立しその役割を担うべきかどうか、意見募集をしています。  そこで、企業報告制度に関する金融庁にお越しいただきましたので伺います。グローバルに統一されたサステナビリティー報告基準が設定された場合に、日本企業及び日本経済への影響をどのように考えていますでしょうか。また、当該審議会が設立された場合には、是非とも日本からボードメンバーとして関与できるように政府も後押しすべきと考えますが、いかがでしょうか。

井上俊剛金融庁総合政策局参事官

○政府参考人(井上俊剛君) お答えいたします。  国際会計基準を策定しておりますIFRS財団が企業のサステナビリティーに関する基準の設定に取り組むため、新たな企業基準設定主体の設置に係る意見募集を本年十二月末まで実施しているものと承知しております。  サステナビリティー報告については、先生御指摘のとおり、現在様々な枠組みが存在していると承知しております。こうした中、より統一的なサステナビリティー報告基準の実現は、資本市場当局の観点からは、開示情報の比較可能性の向上、ひいては資本市場における効率的な資源配分に資するものと考えております。一方で、開示を求めることに伴う企業の負担にも配慮する必要があると認識しております。  IFRS財団の意見募集に対しましては、金融庁、環境省、経済産業省並びに国内民間関係者でコメントレターの提出に向けた準備を進めているところでございます。本コメントレターでは、IFRS財団がサステナビリティー報告に関する基準を策定することになった場合、我が国として基準設定に貢献していく方向で関係者と検討を進めてまいりたいと考えております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 また一方で、日本国内の上場企業にとって最も重要な開示制度である有価証券報告書に、今後グローバルで議論される可能性がある統一されたサステナビリティー報告基準をいかに反映させていくのか、これは大変大きな政策であると考えております。  どのように今後議論していくのか、金融庁の方針を伺いたいと思います。

井上俊剛金融庁総合政策局参事官

○政府参考人(井上俊剛君) お答えいたします。  先生御指摘の点について、まずは先ほど申しましたとおり、より比較可能性を高めるサステナビリティー報告基準の実現に向けたIFRS財団の動きを含め、国際的な議論に参画していく必要があると認識しております。  その上で、仮に将来的に統一的なサステナビリティー報告基準が実現した場合、国内の企業開示制度にどう反映させていくかにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、情報の比較可能性及び効率的な資源配分、開示を求めることに伴う企業の負担等を総合的に考慮する必要があると考えております。  さらに、開示される情報の範囲や想定される利用者、開示情報の信頼性の確保など、様々な論点について議論を行っていく必要があると認識しております。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 ありがとうございます。  今後のIFRS財団の動向のほかにも、EUにおけるタクソノミー法制化と非財務報告指令や、今後のアメリカの動向など、国際的な動きがあると思っております。それらをしっかりと注視しながら国内外で議論し、対応が決して後手に回ることがないように手を打っていく必要があると思っております。  そこで、小泉大臣に伺いたいと思います。  今議論させていただきましたように、ESG金融を普及、展開し、日本における環境と経済の好循環をつくっていくために、さらには世界で二〇五〇年カーボンニュートラル達成、これを行うために日本がいかに貢献していくか、投資家や市場から日本企業の環境技術や環境に貢献するビジネスモデルなどが適切に評価をされる状況をつくっていく必要があると思います。  そのために、一つには、まず、投資家など情報利用者のニーズを満たす有価証券報告書を含む日本国内の開示・報告制度の改革、充実、金融商品のラベリング、基準等、先ほど宮崎政務官からもお取組の御報告がありましたけれども、更にこれを進化させていくということが必要であると思います。  また、日本企業がグローバルで適切に評価されるようにするために、グローバルな基準作りに日本の関与度合いを高めていく必要があります。グローバルな基準作りは、各国が総論賛成であっても、各論においては国益がぶつかる側面も予想されます。例えば、日本企業が強みを持つ技術やビジネスモデルの評価が適切に評価される基準となればこれはチャンスとなりますが、逆に、そうではない基準になったり、さらには一部の外国に有利となるようなゆがんだ基準ができてしまうことになれば、日本企業が持つ力を発揮しにくくなり、環境と経済の好循環をつくっていくチャンスを失います。したがって、基準作りは大変重要なものであると考えております。  より良い開示制度や基準作りを後押ししていくために、金融庁や経済産業省としっかりと連携をして、政府一丸となって強力にサポートしていくという姿勢を是非明確にしていただきたいと思います。環境省の取組について、小泉大臣に伺います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 竹谷先生に今日取り上げていただいている金融、これは脱炭素社会の実現を加速をさせるという意味において極めて大事なことだと思っています。やはり、幾らカーボンニュートラルといっても、お金の流れが変わらないと、世の中、産業構造を含めて動きませんので、それをしっかり後押しをしていきます。  今、日本国内ESGの投資、この額が二〇一六年からの三年間で六倍、その市場の規模は三百三十六兆円に拡大をしています。環境省としても、金融・投資分野の各業界トップと国が連携をして、ESG金融に関する意識と取組を高めていくための場であるESG金融ハイレベル・パネルにおける議論などを通じて、ESG金融の更なる推進を進めています。  御指摘の企業によるESG情報開示は、金融機関によるESG金融の実践において重要な基盤となるものであって、その充実は重要な課題であると認識をしています。既に今日猪口先生からも触れていただいたTCFD、このTCFDの提言に賛同する企業、金融機関などが取組を推進するために設立したTCFDコンソーシアムや民間企業のグループにおいて、気候変動に関する情報開示に関して様々な取組が進んでいますので、環境省としてもこれらの議論に積極的に参画をしています。  これらに加えて、環境省として、TCFDを活用して、気候変動に関連するリスク、機会の分析や事業へのインパクトを具体的に評価するためのシナリオ分析実践ガイド、これを策定するなど、企業によるTCFDを活用した経営戦略立案や情報開示への支援などを行って、より良い制度運用に向けて貢献をしていきます。  なお、温対法の改正などを視野に入れた議論の中でも、この企業の環境に対する情報開示が結果としてESGの投資など、そういったことがプラスの関連になるような、そんなことも含めた議論をしていますので、竹谷先生の問題意識受け止めて、環境省でも更なる後押しをしていきたいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 是非、国際基準作りのボードメンバーに日本がしっかりとそこに参加をしていけるように、そして、参加した暁には日本の代表として政府が一丸となってサポートしていけるように、環境省もお取組を進めていただきたいというふうに思います。  菅新政権発足に当たっての連立合意で、公明党の主張により、九項目の七番目に、気候変動対策や環境、エネルギーに関する課題への取組を加速させ、エネルギーの安定供給と持続可能で強靱な脱炭素社会の構築に努めると明記されました。菅総理の二〇五〇年カーボンニュートラル宣言は、世界の潮流とともに、この連立合意が力強く後押ししたものと考えております。  海外を見ますと、欧州議会は今年、二〇五〇年気候中立の法的拘束力ある目標を織り込んだ気候法を発表しました。グリーンニューディールの実行には今後数年間で数十の法律制定や既存法の改正が必要になるため、その主軸となる法律であるということを聞いております。  日本においても、この気候中立目標、二〇五〇年カーボンニュートラル、これを目標として法制化するということは当然のことであると思います。大事なことは、この実効性を高めるために、実効性を確実なものとするために、関連施策の見直しと必要に応じた法改正を行うということをしっかりと議論をしていく、決めていくということが重要であると思っております。  例えば、欧州においては、二〇三〇年の目標を決め、それに向けて既に見直し対象として、欧州排出権取引制度に関する指令や加盟国の排出削減の分担に関する規則、また土地利用、土地利用変化及び森林に関する規則、エネルギー効率化指令、再生可能エネルギー指令、また乗用車及び小型商用車のCO2排出基準など、これを見直し対象として明示をしております。  目標とともにそれを達成するための施策、これをどう改正するのか、新たに法律が必要であればどのような法律にしていくのか、そうした大きな議論を行う場をつくっていただいて、明確にまた具体的に一つ一つの議論の場で進めていっていただきたいというふうに思っております。小泉大臣の御見解を伺いたいと思います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 今日、先ほども触れましたが、総理がカーボンニュートラルの宣言をされた十月の二十六日の所信表明、その四日後に、十月三十日に地球温暖化対策推進本部において、総理からは、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、パリ協定に基づく長期戦略としての成長戦略の見直しを加速をして、全閣僚一丸となって取り組むような指示があったということを考えると、今、竹谷先生がおっしゃるいわゆる司令塔のような本部ですよね、こういったものはこの地球温暖化対策推進本部に当たるものだと私は捉えています。  そういった中で、今、竹谷先生が言及された二〇五〇年カーボンニュートラルというものをどのように位置付けるのか、そういったことをまさに我々、様々な見直しの中で今議論を進めているところでありますので、先生からの御指摘、私も共感する部分ありますし、しっかりと検討を進めていきたいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 この取組については、非常に今後、経済界、また日本国民、ひいては世界から注目をされる議論となっていくと思います。小泉大臣は非常に発信力がありますので、そうした議論を分かりやすく国内外に発信していくということも是非お取組をしていただきたいというふうに期待をしております。  引き続き小泉大臣に伺います。  昨年の衆参国会で全会一致で成立した食品ロス削減推進法が施行されて一年がたちました。小泉大臣もリーダーシップを取って取り組んでくださっていることに感謝をしております。  国連では二〇三〇年までに食品ロス、廃棄を半減させる目標が採択されており、グテレス事務総長は今年の食品のロスと廃棄に関する啓発の国際デーに寄せたメッセージでこのようにおっしゃっています。各国に対し、SDGsの目標十二と整合する削減目標を定め、それぞれの食料ロスと廃棄を測定するとともに、削減に向けて大胆な対策を取るよう強く訴えたいと思います、この分野での政策的措置はパリ協定に基づく気候変動対策計画にも盛り込むべきですとしています。  そこで、気候変動問題に対する食品ロス削減の意義及び食品ロス削減に取り組む御決意を小泉大臣に伺いたいと思います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 私は、総理からライフスタイル転換、これもカーボンニュートラルに資するライフスタイル転換をするようにと、それを指示をされている中で、食というものは無関係な人いませんから、この食の在り方、これは極めて重要なライフスタイル転換だと思っています。  今、竹谷先生が述べられたとおり、この食品ロス、日本というのは自給率低いですから大量の食料を輸入をしています。にもかかわらず、六百十二万トンもの食品ロスが発生をしています。この食品の生産、加工、流通に使ったエネルギーの無駄を防ぐ、これは循環経済、サーキュラーエコノミーの加速につながるだけではなくて、脱炭素社会の実現にも資するものであります。  環境省では、ドギーバッグ、これは飲食店に行ったときに食べ残しを持ち帰る、これはアメリカなどではドギーバッグと言われますが、この持ち帰り、ドギーバッグによる持ち帰りに代わる新しい名称を広く国民から募集をして、mottECOという、もっとエコ、持って帰ろうという意味が込められた名称を大賞として選定をしました。今後、持ち帰りについてmottECOという新たな名称が定着するように取り組んでいきたいと思います。  このコロナでテークアウトというのが大分もうニューノーマルになりました。私は、それと併せて、食べ残したものが持ち帰るこのmottECOというものが、新たなこのコロナ、ウイズコロナ、ポストコロナのニューノーマルになるように、環境省としても後押しをしていきたいと思っています。  この前、十月三十日は食品ロスの日でした。その日に第一回食品ロス削減の推進に関する関係省庁連絡会議が開催をされて、私も井上大臣とともに出席をさせていただいて、食品ロスの削減にスピード感を持って取り組むように事務方に指示をしたところであります。  竹谷先生など、この食ロス、これに取り組まれた議員の先生方のおかげで法律もできたわけであります。その法律の精神をしっかりと体現をして、カーボンニュートラルにも、食が在り方が変わらなければ実現できない、ライフスタイル起因のCO2が約六割ですから、そのことを環境省としても強い思いを持って取組を進めていきたいと思います。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 力強いお言葉に感謝をいたします。また、ドギーバッグの愛称についても非常にいいものが国民から寄せられて選ばれ、そして小泉大臣によって発信をされたということに大変に感銘を受けております。引き続きよろしくお願い申し上げます。  プラスチックの問題も環境省が取り組む大きな課題であります。  東京の品川区を中心に、自分たちができることからやっていこうと、お母さんと子供たちが主体となって地道に取り組んでいる学校給食における牛乳の脱ストローを求める市民運動があります。  これに対する環境省の取組、宮崎政務官に伺いたいと思います。

宮崎勝公明党環境大臣政務官

○大臣政務官(宮崎勝君) お答えいたします。  ストローを始めとするワンウエーのプラスチックにつきましては、過剰な使用の削減や紙などの代替素材への転換を進めていくことが重要であります。また、プラスチック対策の推進に当たりましては、地域の様々な主体の創意工夫が不可欠と考えており、環境省といたしましても、自治体や民間団体などの取組を幅広く紹介するプラスチック・スマートを通じた情報発信など、様々な方法でこうした取組を後押ししてまいります。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 脱炭素社会には革新的イノベーションも重要でありますが、こうした地道なライフスタイルの変化ということも重要であると思います。地道な市民活動を是非とも環境省としても力強くサポートしていただきたいと思います。  最後に、廃棄物に関する質問をさせていただきます。  廃棄物処理も気候変動と大きく関連をしております。高齢化に伴って、廃棄物の中でも特に使用済紙おむつの発生量が増えております。今後も増加する予想がされています。  公明党は、使用済紙おむつを衛生的にリサイクルし資源化するという取組を後押ししてまいりました。私の過去の質疑でも取り上げさせていただきましたが、特に、地方自治体が取り組めるようにする後押しが必要と考えております。  紙おむつリサイクルの取組状況と今後について、宮崎政務官に伺います。

宮崎勝公明党環境大臣政務官

○大臣政務官(宮崎勝君) お答えいたします。  使用済みの紙おむつは、今後高齢化の進展により一層の増加が見込まれるなど、我が国全体で対応していかなければならない課題と認識しております。  環境省といたしましては、今年三月に使用済みの紙おむつのリサイクル等に関し、国内で実施されている技術、回収、運搬の方法、安全衛生面での留意事項などを取りまとめたガイドラインを公表したところでございます。  現在、全国の自治体を対象に、紙おむつリサイクルの検討予定について意向調査を行っております。この結果も踏まえ、リサイクル事業者と自治体のマッチングを行うための説明会の開催や専門家の派遣によるコンサルティングの提供を行っていく予定でございます。  こうした取組を通じまして、自治体の具体的な取組を後押しし、紙おむつリサイクルを普及促進してまいりたいと考えております。  以上でございます。

竹谷とし子公明党

○竹谷とし子君 取組が着実に進んできているものと思います。今後、地方自治体の取組、しっかりと後押ししていただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十九分休憩      ─────・─────    午後一時三十分開会

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) ただいまから環境委員会を再開いたします。  委員の異動について御報告いたします。  本日、高野光二郎君及び清水真人君が委員を辞任され、その補欠として山田太郎君及び丸川珠代君が選任されました。     ─────────────

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) 休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 休み明けなのでよろしくお願いいたします。  私も二〇五〇年のカーボンニュートラルについて聞きたいと思います。  これまでの日本政府は、今世紀後半のできるだけ早くと言ってきたんですね、このゼロを達成するのを。そして、去年、ちょうど一年ぐらい前なんですが、予算委員会で私、小泉大臣に質問したら、小泉大臣は、自分としては二〇五一年のつもりだと言われたのをよく思い出します。だから、やっぱりその思いが今回実ったというか、その後いろいろと政府内で調整、働きかけを大臣やられてきたんだなということで、本当にそのことについては敬意を表したいというふうに思います。  ただ、ただそれでも、先ほど徳永先生もおっしゃったんですが、これ世界的に見ると、もうその五〇年ゼロというのはEU始め百二十か国でもう既に打ち出している。それから、恐らく日本が一番驚いたのはこれ中国だと思うんですけど、今年九月の国連サミットで二〇六〇年ゼロを打ち出した。アメリカのバイデン次期大統領も就任初日にパリ協定に戻ると言っているし、それから二〇三五年までのCO2を排出しない電力業界の実現という、これまで打ち出している。  そう考えると、今回の日本のこの表明というのは、まあ評価すべきだけれども、やはりちょっと滑り込みセーフというか若干遅かったという感じはするんですけど、そこら辺はどういう評価を御自身でされていらっしゃいますでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 一日も早くという思いを片山先生と同じように持っていたからこそ、先生から前回質問していただいたときに私の思いは二〇五一年も含むというところを述べたのは、当時の限界の中の私の思いをいかに出す文言があるかと、こういったことをひねり出したというのが率直なところであります。  今回、菅総理によりましてカーボンニュートラルが宣言されましたが、これによって、現時点でおいて日本は二〇五〇年までのカーボンニュートラルを宣言する国の中で世界最大の経済大国であって、CO2排出国としても最大の排出国であることになります。  どういうことかというと、GDP、日本今三位ですけど、アメリカ、これはまだ正式に宣言していません。中国は二〇六〇年です。で、日本は今正式に宣言をしましたので、今の時点で百二十か国の中で世界最大の経済大国が二〇五〇年のカーボンニュートラルを宣言したということになり、そして、CO2の排出量でも日本は世界で五位で、中国、アメリカ、インド、ロシア、日本。その日本の前の四つは二〇五〇年のカーボンニュートラルはまだ宣言をしていませんので、現時点においては、日本が二〇五〇年までのカーボンニュートラルを宣言している中で、経済的にもGDPにおいても排出においても最大の国が宣言をしたという意味で私は非常に意義のあることで、だからこそ世界各国がようやく日本が戻ってきたなと、そういうふうな評価が相次いでいるのかと思います。  ただ、アメリカはバイデン大統領になればその日に宣言をされるわけですし、イギリスが昨日自動車のガソリン車の販売を禁止をするのを五年前倒しにしたように、中国も二〇六〇年の目標をいつまで堅持をするのか、この世界は本当に動きが速いですので、我々はそれを見据えて常にスピードアップを考えていかなければいけないと、そう感じています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 是非それを頑張っていただきたいんですが、ただやっぱり言うほど簡単ではないのは確かなんですよね。そして、もしこれを本当に実現させるとなると、先ほどこれも徳永先生がおっしゃったんですが、その前段としてやっぱり三〇年度の目標、これNDCですよね、やっぱりこれをどうするかという問題になってくるんです。  それで、先ほどの質問に対しては、これ追加情報を来年のグラスゴーのCOP26までに情報を出すと言っているんですが、それ、すなわちそれはNDC引き上げると、こういう判断でよろしいんでしょうかね。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほどの徳永先生の御質問でもお答えしたとおり、既に提出をしているNDCの中に、二六%削減にとどまらない更なる削減努力を追求する、これを明記をしてあります。さらに、今、片山先生に触れていただいた、COP26までに追加情報を出すと、こういったことも書いてありますので、まさにこの世界動きが速いので、あの三月時点の国連へのNDCの提出の中身で全てがフィックスされるということを私はそれは回避をしたい。そのアップデートされたものをちゃんと国際社会に発信できるようにしたいという思いで関係省庁と協議をしてこの三月提出の中身にしていますので、その中身の中で私はこの日本の前向きな進捗をしっかりと報告できるものをCOP26までに目指していきたいと思っています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 そうすると、端的に引き上げる意欲があると、こういうことでよろしいですかね。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) そういった思いも含めてですね、二六%削減ということにせず、にとどまらないということに、関係省庁とも議論をしたのは、まさに我々としては一歩でも前にと、そういった思いがあることが、こういった調整の中でも多くの方の理解を得るに至ったということだと思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 是非引き上げてほしいんですよね。  それで、配付資料をちょっと今日一枚用意したんですけど、これ見ていただきたいんですが、これ、二〇五〇年、これ長期目標、ゴールと書いてあるんですけど、これはあくまでもビジョンであり目標なんですよね。だから、その中期目標がこれ三〇年目標で、こちらは積み上げなので、だからこれがきちんとその五〇年ゼロに向けた軌道に乗せられるかどうか、これすごくやっぱり大切なんですよね。  それで、私がこれ環境省からいただいた資料を基にちょっと手加えたんですけど、二〇一八年度のダイダイ色のこのてっぺんから二〇五〇年ゼロまでこう点線で矢印作ってみたんですけど、そうすると、これ、どれくらいの削減になるかというと、大体四〇%から四五%ぐらいになるって感じなんですよね。  四五%ってなかなかそれ簡単ではないとは思うんですけれども、ある程度それを意識していかないと、その二〇三〇年二六%減からどんとこう下げるというのは、いかにイノベーション頼みとはしてもちょっと非現実的になってしまう可能性があって、そこはどのように大臣考えていらっしゃるのか、教えていただけますか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、この二〇三〇年目標と二〇五〇年目標でいうと、性質が違うのは、二〇五〇年というのはまさに非連続のところにあると、そして二〇三〇年というのは積み上げの議論をするというのが今まで言っているとおりです。  一方で、総理の今回の宣言を受けまして、やはり改めて見直すべきは見直さなければいけないということで、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、そしてパリ協定に基づく長期戦略、この見直しを全閣僚一丸となって取り組むような指示を総理から受けています。ですので、この中期目標について改めて考える、これは当然のことだと思っています。  二〇三〇年度二六%削減にとどまらない更なる削減努力を追求する結果どういう形になっていくか、まさにこれから、今もやっていますけれども、関係省庁との建設的な議論が大事だと思いますので、その結果を踏まえて来年十一月のCOP26までに国連に通報することを目指していきたい、そう考えています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 それで、この資料でもうちょっと説明させていただくと、これ赤いのが二〇一三年度の基準ですよね。ここからその二〇三〇年の二六%減までというと大体三・七億トン、これ、あれですよね、削減すればいいんですけど、その二〇三〇年から五〇年に向けて、今のままだと十・四二億トンこれ削減しなきゃいけないと。これ、だからすごい数、倍、三倍ぐらいになるのかな、何かそれくらいになるんですよね。だから、本当に大変なことになると思うので、それは、だから今、いろいろな取組ももちろんやっているんですけど、取組というより今取り得る最大限の政策をやっぱりやっていかなきゃいけないというふうに私は思います。  そして、ただ、といっても、やっぱりこれ先ほど大臣も言われたように、温室効果ガスのやっぱり九〇%近くはエネルギー由来のCO2なので、やっぱりエネルギーがどうなるかということで必然的にそれで温暖化対策というのは決まってくるというのはあるんですね。  それで、今エネルギーミックスの議論って行われていて、これ新聞やニュースでも昨日、おとといも出ていましたけれども、やっぱりこれが大切というか、これがすごく関わってくるものなんですけれども、これ、残念ながらこれ環境省はオブザーバーなんですよね。だからこれで、先ほどの答弁でもいろいろ主張していくと言っているんですけれども、それが本当にできるのかどうか。そこら辺の覚悟、大臣、どのようにお考えですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 今回、総理からも、エネルギー基本計画の見直し含めて、エネルギー政策は梶山経産大臣、そして地域、そしてライフスタイル、この転換を私が、また国際発信も環境省がということで指示を受けています。  そういった中で、今回、オブザーバーというか、この立場にかかわらず、最終的に来年のCOP26、これはCOPは環境省が、環境大臣が政府代表として出ていくわけですから、我々が必要な、気候変動対策の全体をまとめ上げるという立場で必要な意見を主張していく、これもまたやっていかなければいけないことだと考えています。  あとは、このエネルギー起源が約九割というふうに片山先生がおっしゃいますが、同時に、このデータの取り方もあるんですけど、約六割近くがライフスタイルから起因をするともデータとしても言われます。これはまさに食の世界、今日午前中、竹谷先生からフードロスなどもありました。食の世界、そして住宅の世界、また移動、こういったことも含めて、ライフスタイルを変えることによってこの将来の在り方って変わってきます。  そして、エネルギーについても、再生可能エネルギーも含めて、需要サイドでどのような使い方をするか。これは、例えば、今日EVの話も一部ありましたが、EV、再エネ、蓄電池、マイクログリッド、こういったものが一体として自立分散型の地域が増えていくということが、まさに需要サイドの変化を通じて入口のエネルギーの電源構成に対してもより持続可能な形に社会を動かしていくという一つのドライバーになりますから、我々環境省としては、経産省が供給サイドを主に見るとしたら、我々環境省は需要サイド、この部分での変革を働きかける立場にありますので、我々としてその思いを持って、この国民生活、地域、こういったところでの変革が、結果として再生可能エネルギーの主力電源化というものが一日も早く実現をするように促していきたいと考えています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 大臣おっしゃるとおりですよね。だから、エネルギーのところはどうしても経産省に任せなきゃいけないところがあるので、だから、環境省としてのやれるところ、役割というものをしっかりやって、その上で、やっぱり経産省に対しても、エネルギーに対しても言っていってほしいというふうに思います。  それで、環境省がやることとしては、やっぱり先ほどからあるように、やっぱり温対法の見直しと、それからそれに伴う温対計画の見直しなんですよね。  これで、大臣は、国としてしっかり位置付けたと思ってもらえるような、伝わるような中身にしたいとおっしゃっているので、是非これやっていただきたいんですが、幾つかある項目の中で、私も、先ほど竹谷先生からも質問あったんですが、やっぱりESG投資、私も関心ありますし、大臣も大変に関心が高いというのを環境省側から聞いていますので聞きたいんですけれども、このESG投資というのは、環境保護やそして労働環境の改善など社会的な課題の取組を重視して投資先を決めていくという手法で、これ、先ほど大臣は日本でも三倍ぐらいに増えてきたと言っていますけど、まだまだ世界的に見れば少ないんですよね。  これ、海外では余りもうきれい事じゃなくて、もう機関投資家がそうした対策を行っていない企業に対してもうどんどん厳しく対峙していって、もうダイベストメント、もうどんどん投資撤退までしていっちゃっているという。  それで、先日、東芝が石炭火力についてもう新たな受注は停止すると発表したのも、やっぱりそうした動きを見据えてのことなんだと思うんですけれども、日本の企業がそうした海外の機関投資家からの圧力に負けないように、守るためにも、もっともっとこの、何というのか、ESG投資って進めていかなければいけないと思うんですが、そこの今の現状についてどのようにお考えでしょうかね。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) ESGは物すごく、私はこの脱炭素を一日も早く加速をさせるためには不可欠だと思っています。  今先生から三倍とありましたが、実は六倍でありまして、二〇一六年からの三年間で約六倍。そして、世界全体でESGの市場が今約三千兆円を超える中で、日本は今三百三十六兆円なので、まあ一割ぐらいが日本で、伸び率としては今、日本は世界で一位ぐらいの状況にあります。  そして、今は企業の動きが国際的に高まっている中で、やはり今年の最大のニュースの一つだったのが、アメリカの運用機関の最大手のブラックロックがこれからの投資判断をESGにするということで、世界ががっと動いたわけですよね。  そして、日本の中でも、今まで三大メガバンクは石炭にファイナンスを続けているということで、国際的に英字新聞とかで大々的な批判広告とかもやられていました。それで、今回、今年になって日本の三大メガバンクは、これから新しい石炭火力にはプロジェクトファイナンスはやらない、そして、生命保険会社も同じような投資法、投資行動をするということを言って、それから、損保もこれから石炭に対して保険を受け付けない、そういう行動がありました。そして、東芝が石炭は新しいのをやらずに再エネにシフトすると。こういったことを含めて、背景にあるのは間違いなくこの金融の世界の動き、日本の中ではGPIF、この役割が非常に私は大きかったと思います。  ただ、世界を見ていると、この取組は本当に急速に進んでいます。日本は、環境省が民間の機関とかがグリーンボンドなど、グリーンローンなどを発行する後押しをやっていますが、世界には、フランスなどグリーンボンド自身を国が発行する、こういったことも起きています。  ですので、この世界的な金融の動きを環境省としても危機感を持って捉えて、金融庁、経産省を含めて連携を強化していきたいと思いますし、大手の金融機関とか機関投資家だけがESGをうたっている、これではやはり駄目だと思っていますので、我々として、その大手と、大手金融機関と機関投資家には実践が進むように、グリーンインパクト評価ガイド、これを作成をして、インパクトファイナンスというESGの発展型みたいなものがあるんですけど、このインパクトファイナンスのタスクフォースを立ち上げました。  そして、第二段階が、やはり地域の金融機関と個人投資家におけるESG投資、これの取組を促していくということで、もう一つのタスクフォースとしてESG地域金融タスクフォース、これを立ち上げて、今年度中にESG地域金融の普及、展開に向けた共通ビジョンを新たに策定をしたいと、そんなふうに考えています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 ありがとうございます。  それで、やっぱりこのESG投資って、あれなんですよね、日本だと環境省が始めたから環境省がどちらかというとリードしながらやっているんですよね。それで、そのESG金融ハイレベル・パネルというのも主催していて、それに経産省とか金融庁も参加してやっているという話なんです。ただ、どうもまだ、何というか弱い感じがするんですよね。だから、もっとこれを、どうやって普及のために環境省で力を出していけるかという問題だと思うんですけど。  それで、先ほど温対法の話もあったんですけど、これは、温対法には、何でしたっけ、事業者の取組として、温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度というのがあるというんですね。これ、どうせ温対法を今見直しているのであれば、やはりこれをもっとESG投資の開示情報としてもっと投資家に活用してもらえるような、こういうサポートもやっていった方がいいんじゃないかと思うんですけど、ここら辺はどうですか。これはやる前提ですかね。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 先生御指摘の温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度は、一定量以上の温室効果ガスを排出する事業者に対し、自らの排出量を算定し、国に報告することを義務付け、国がその情報を公表する制度であります。この制度は、事業者自らが排出量を算定することや、その情報が公表、可視化されることによって、事業者の自主的取組が促進されることを目的としています。  この制度の今後の在り方については、現在、地球温暖化対策推進法の見直しに向けた検討会において議論をしているところであります。御提案いただいたようなESG金融への活用については、第一回の検討会でも関連する意見があったと聞いていますので、こうした観点も含めて、企業の更なる取組を促すために制度がどうあるべきか、まずは検討会において幅広い観点から検討が行われることを期待をしています。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 あと、もう一つ、先ほどもこれあったと思うんですけど、ESG情報の基準ですよね。それで、これ、今国際的に乱立しちゃっているんですよね。それで、環境省に事前レクで、これ、日本でも統一基準作ったらいいんじゃないかと言ったら、ちょっと屋上屋ができちゃうのでなかなかそうは簡単にいかないとは言われたんですけれども、だけど、それでも、日本としても、そうしたその基準作りだとか公開の在り方って、これをきちんと作った方が、そうしたら日本の企業もすごく使いやすいというか、いいんだと思うんですけど、ここら辺はどのようにお考えですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 問題意識は私も同じものです。  この前も、環境大臣として呼ばれて、政府、官邸の経済財政諮問会議に出たんですけど、その場で民間議員の方からも、TCFDやこのESGに関連して、やはり分かりやすい、統一的な、そういったものが整備されるとというような問題意識も、御意見もありました。  我々環境省としては、このTCFDを活用して、気候変動に関連するリスク、機会の分析や事業へのインパクトを具体的に評価するためのシナリオ分析実践ガイドを策定するなど、企業によるTCFDを活用した経営戦略立案及び情報開示への支援などを行って、より良い制度運用に向けて貢献をしていきたいと思いますが、やはりこれも関係省庁、そして民間との意思疎通、非常に大事ですので、そこはこれからも深めていきたいと思います。

片山大介日本維新の会

○片山大介君 時間が来ましたので終わります。是非頑張っていただきたいと思います。  ありがとうございました。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 小泉大臣になって初めて質問させてもらいますが、よろしくお願いします。  今日は、カーボンニュートラルについて質問する予定だったんですが、今までの質問者が大分かぶっていますので、いろいろここに座るまで考えてきたんですけれども、実はこの委員会が始まる前にテレビを見ていましたら、東京都がレベルフォーに、最高の警戒レベルですね、最高に引上げを決定したと、同時に、東京都の感染確認者が五百名超えるという報道がありました。その報道を聞きながら、今年の春を思い出したんですよ。この環境委員会でも、春に新宿御苑、何人の入園者がいました、売店の前で大行列ができましたという話がありましたよね。率直に、私はあの話を聞いていて、ああ、少し気が緩んだのかなという気がしないでもありませんでした。  そのことを踏まえて、小泉環境大臣がやるべきことがあるんじゃないかなと、そんな感じを持ちましたので、事前に質問通告しておりませんでしたけれども、触れさせていただきたいと思います。  私が質問通告したのは実は所信聞いてすぐ後だったので、大分状況が変わったということも御理解していただきたいんですけれども、今のこの現状をどう思います。全国で二千人超えを、おとといですかね、したと。昨日も二千人超えたと。今日は、東京が五百人を超えると。医療も徐々に逼迫する状況にあるという報道がありますけれども、この現状を見て、大臣、どう思われます。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、政府一丸となって爆発的な感染を絶対に食い止める、これが、菅総理の思いを我々閣僚全体が共有をしています。  その中で、環境省が、民間の発表によると、コロナの中で最もデジタル化とリモート化を進めた省庁であると。こういう御評価をいただいているのは、その危機感を環境省がどこよりも高く持って実践をしようという、その思いで動いてきた結果です。ですので、今日、参議院の先生方含めまして、先生方にも御協力をいただいて、質問をレクをする問取り、これについても確実に今までよりもオンラインで対応していただいている先生方が増えてきたのも、これを政府の方と、そしてまた国会の先生方と共有をしている結果だと思います。  ですので、今感染が再び拡大をしているという中で難しい課題を感じるのは、やはり冬ということで、例えば寒い北海道、東北含めて、換気をしろと言われてもなかなかそんなに簡単なものではないと思います。  環境省は、実は第一次補正の中で、高機能換気設備と言われるものに対する補助事業を入れております。これはまさにこの換気を、一つでも多くの事業所含めて、よりしっかりと三密対策を取っていただけるような事業を入れることができないか、この思いもありましたので、我々としてはこの段階において危機感をしっかり持って取り組んでいきたいと思いますし、一方で、国立公園、今先生から、新宿御苑は、あれ国民公園なんですけど、国立公園は密を回避できる一つの場所でもあります。是非そういうところは、感染拡大防止対策をしっかりと講じた上で、私は積極的に足を運んでいただきたいし、我々としても、その現場が感染対策を徹底的に講じながらバランスを取っていくこと、これをしっかりと見ていきたいと思っています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 政府の考えは、GoToキャンペーンはこのまんまやります、まあ国民の皆さんは注意をしてくださいと、どうぞ御利用くださいというふうに聞こえるんですね。ところが、日本医師会は何と言っているかというと、我慢の三連休にしてくれと言っているんですよ。  私も実はコロナの関係で地元の広島にほとんど帰れなくなりまして、東京にいるんですけれども、今紅葉シーズンなんです。本当に紅葉のシーズンなので、多分皆さんどこか行かれるのかなと、そんな気がしているわけですね。  何を言いたいかというと、政府はどうぞGoToキャンペーン御利用ください、会食もしてください、今大臣も行ってくださいとおっしゃった。でも、日本医師会はやめてくれと、我慢の三連休にしてくれ、これは多分紅葉シーズンだということも含めてだと思うんですが。我々からするとどっちを聞けばいいのと、思いませんか。思いますよね。さあどうしようかと、非常に悩むんですよ。  なぜ僕が冒頭感想を聞いたかというと、今のこの状況は、私自身はですよ、相当厳しい状況にあるんじゃないかと、気象変動じゃなくて気象危機に値しているんじゃないかと実は思ったりもしているもので。それぐらいの危機感を今の政府は持つべきじゃないか、その危機感を発信すべきじゃないかと実は私は思っているんです。それも、来週じゃなくて今週中に。幸いにしてとは言いませんが、あした閣議がありますよね。閣議の中で小泉大臣の方からしっかり発言してもらって、どうだろうかと、医師会並みとは言わないけれども、国民に相当強い言葉で訴えかける必要があるんじゃないかと。私はそう思っているのでね、それぐらいの危機だと思っているから、そう思っているわけですよ。どう思います。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、医師会の先生方、関係者の声、緊張感、これは絶対に医療機関のパンクを起こしてはいけませんから、これを重く受け止めるべきだと思います。一方で、経済社会の活動とコロナウイルスをどのようにバランスを見て乗り越えていくのかということを、ゼロ、百の議論じゃなくてやらなきゃいけないというのは、私は絶対そうだと思います。  その中で言えば、最も密が避けられる観光地は、私は国立公園だと思います。そして、国立公園はゾーニングがあって、五段階ぐらいあるんですけど、特別保護地区、ここはそんな密な環境はありません。ですので、私としては、しっかり感染拡大の防止対策を取った上で、この国立公園やアウトドアと言われるもの、これ新たに見直されているわけです、そういったところは私はしっかりと後押しをしていきたい、その御理解を得られるようにしていきたいと思っています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 外に出ればそういうところもあるかもしれない。  最近よく出るのが高尾山なんですよ。行くまで満員電車、着いたら大行列でロープウエー乗る。で、山の上へ登ってもぞろぞろとぞろぞろと歩いていくんですね、みんな。あれが密じゃなくて何だろうかと思うぐらい。だから、小泉大臣が考えている以上に人が集中しやすい地域があると、場所があると、それは理解してもらった方がいいと思うんですよ。特に紅葉だし。  おっしゃったように、外に出るから安心だという気持ちがあるんです、我々は。だからいいじゃないかって。でも、行ってみると電車は満員。行列。乗ってみるとロープウエーも満員。登ったところ、上も大行列。これが実態じゃないのかなと実は思ったりもしているわけですよ。新宿御苑もそうですけど、至る所で今、菊の花の展をやっていますね、菊花展を。またそこにも集まるのかなと思ったりしていて、果たしていいのかなと。  それは、大臣が言うように、経済優先という立場で菅政権が通すなら、それはそれで私は結構だと思うんです。ただ、本当にそれでいいのかなと考える議員もいるということでしっかり受け止めてほしいと。  ただ、言っておきますけど、この我慢の三連休を過ぎた後に更なる拡大が起こったときは、どう責任を取れるかですよ。そのときにはっきり言わないといけませんよね、菅政権としては経済を最優先しましたとね。そう言わないとね、はっきりと、優先をしましたと。医師会が我慢と言ったけど、そういう選択は我々はしませんでした、経済を優先しましたのでこうさせてもらいましたと。それははっきりと言ってもらいたい。それを聞いて、どっちが良かったか、はっと判断するのは国民ですから、それはしっかりと言ってもらいたいと思っております。何かあります。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まず、日本がまるで感染が世界の中でも物すごく険しいところにあるというふうに思っていないと思いますよ、先生は。ただ、世界見れば、アメリカ、ヨーロッパ含めたときに、日本の現状、格段に感染者も死者も、そして重症者も少ない状況であります。  まず、そういった中で、我々として、コロナと爆発的な感染を絶対に起こさないという前提の上で経済社会をしっかりと回復をさせることによって、コロナ以上に全体としてのダメージが社会全体に起こらないようにやっていく。私は、これは御理解おおむねいただいていることだと思います。ただ、先生が言われたとおり、コロナで未知の部分はいっぱいありますので、我々迎えている初めての冬、年末年始、こういったことに対して決して緊張感を落とすことのなくやっていく。  ただ、改めて言わせていただくと、私は国立公園というのは、そこは、行かれるとしたら最も密は回避できる、是非足を運んでいただきたいと思っています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 まあ、考えの相違というところはありますけどね。  私、東京にいると車もないもので、電車に乗っていくしかないんですよ。そうすると、紅葉地区に行くとしたら、もう満員電車です、大体、朝早くみんな行くわけだから。降りたらまた大変なんですよ。  で、今何が大切かというと、爆発的な感染が起きないようにする手前なんですよね。起きているわけじゃない。起きないようにする手前なので、だから今が一番重要な期間じゃないかというのが医師会の皆さんの考えなのかなと。で、国民の中にもそう思っている人も大勢いる。いや、そうじゃないと、まだまだ大丈夫だから経済の方を優先してくれという人もいる。その岐路だと思うわけですよ。だから、岐路の判断をするのは行政ですからね、今は。  で、私は閣議というのは行政の最高の決定機関だと思っていますので、それがあしたあるし、閣議が終われば大臣も記者会見するわけだから、何か言ってもらえれば国民は聞くんじゃないかなと。誰と比較するわけじゃありませんけれども、なるほどといって聞いて、皆さん最大限の注意を取るようになるんじゃないかと思ったので、冒頭触れさせてもらいました。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 最近、西村コロナ担当大臣がよく会見でも使って、手で示していたのは、CO2センサーというものでした。つまり、今、ライブ会場とかイベント会場とかで、密ではないということを示す一つのツールにCO2センサーが使われています。  私は、こういったものも通じて、コロナと気候危機というのは、私は直結する課題だと思っていますので、CO2を低くするということは、その部屋が密ではないということを証明する一つでもありますし、我々、経済社会全体をCO2を出さない方向に向けていくということも、向かっているわけですから、こういったことがしっかりと取組としても国民の皆さんに理解をされるようにしていきたいなと思います。  もちろん、緊張感を持って、政府全体、爆発的な感染を起こさない、その思いで取り組んでいきたいと思っています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 それは、爆発的な感染についてはみんな一緒ですよ。でも、それを起こさないのは役所じゃなくて国民ですからね。国民がどう日常生活をしていくか、活動をしていくかにほぼ全て懸かっているのじゃないかと私は思っているので、そうならないように、一言環境大臣からあったら国民は聞くんじゃないかなと期待したわけです。まあ、もう少し、一晩ありますので、考えてください。  もう時間があと五分しかなくなったので、カーボンニュートラルに入ろうと思ったんですが、もう最後の原子力発電についてだけ触れさせてもらいます。  原子力発電の必要性というのをどう認識されております。今回のカーボンニュートラルについてですよ。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) そこは、総理としては、考え方はもう明確に示されていると思います。  一に、再生可能エネルギー、この主力電源化を進めると。そして、CO2を最も出す火力発電、これは石炭またLNG含めてですけれども、非効率なものは二〇三〇年までにフェードアウトをさせていく。そして、高効率なものはより高効率に、どうしても出てしまうものはCO2の回収、そしてまた利活用含めてCCUSなどもやっていく。そしてまた、原子力については依存度をできる限り下げる。  こういった方向が出ていますので、我々環境省としては、まず再生可能エネルギーをいかにその主力電源化の中でも高めることができるか、需要サイドの高まりをつくっていきたいと思っています。

柳田稔国民民主党・新緑風会

○柳田稔君 私は元々製造業で勤めていましたので、それも鉄鋼メーカーですけれども、製造業の立場からすると、安定したエネルギーが供給してほしいわけですよ。  安定というのはいろいろありまして、品質が今、日本は高いんですね、すごく高いです。そのレベルを守っていただきたいし、停電なんかすることなく安定して供給してほしいと。いろいろ意味があるんですが、安定した供給が欲しい。できれば世界の競争力を付けるためにも安価なエネルギーにしてほしいという思いがあるわけです。  その中でいろいろと、発電のやり方というのはいろいろあるわけですが、今現在、原子力発電というのは私は必要なのかなと、個人的にはそう思っています。将来的になくなったらそれでいいんじゃないかと、ただ、必要なうちは原子力発電もあるべきだろうと、そう思っております。まだちょっとそこに触れたかったんですが、もうあと三分しかないので。  実は、先ほどCO2の削減について、いろんな機器とかこれから開発していって作っていきますと言いましたよね、何かCO2のどうのこうのもありますけれども。それ作っているのは企業なんですよね。私が関係している企業といろいろと今話をしているんですが、実は企業の体力が物すごく弱っています。想像する以上に弱っています。  というのは、なぜかというと、米中の貿易摩擦で相当苦しんでいるわけですよ。それがあった上に、今回のコロナで更に業績が悪化しているわけです。さあ、カーボンニュートラルだ、企業さんも一緒になって頑張ってやっていこうと号令を掛けても、すぐそうですねと言って立ち上がるだけの体力が企業にあるかどうか、私は実は大きな疑問符を持っているんです。  今の企業というのは、温暖化だけの仕事をやっているわけじゃないですよ。ほかにもいろんな仕事をやって、企業としてね、質問通告していませんからごめんなさい、やっているわけですよ。ところが、その多くの分野の幾つかが、ほとんど赤なんですよ。少しだけが黒かもしれない。ところが、企業というのはトータル取って経営やりますからね、一分野だけ、環境だけ、さあやりましょうといって、本当にやれるだろうかなと、実は物すごく危惧しています。  で、業績が立ち直るというか企業が立ち直るためにどれぐらい掛かるのと聞いたら、コロナのこともあるので今年は無理ですと、来年も無理でしょうと言うんですよ。そうすると再来年かなと、まあそれぐらい掛かるのかなという話が実は多いわけです。  そうすると、何をすべきかというと、それ相応のことを国はやらざるを得ないなと。こんなことまでかということをやる必要が出てくるかもしれない。だから、アドバルーンを上げて旗を振るだけで動くとは到底思えないので、相当の覚悟を持ってやっていかないと世界に遅れるんじゃないかと、技術についてもということを最後に申し上げて、時間になりますので、やめます。あとよろしく。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。  菅総理は、所信表明演説で、我が国は、二〇五〇年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると、そして、長年続けてきた石炭火力発電に対する政策を抜本的に転換しますと、そう述べられました。また、地球温暖化対策推進本部で、議論を重ね、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、長期戦略の見直しを加速していくとも述べられました。  今日は、この見直しの議論で、小泉環境大臣が石炭火力発電に対してどのような認識を持っていらっしゃるかについて、順次お聞きしていきたいと思います。  私は、気候危機とコロナ危機というのは、利潤第一主義による自然環境の破壊という点で同じ根っこを持った問題だと思います。自らの利潤のために自然環境を破壊していくシステム、それを続けていいのかということを今鋭く問われていると思います。  今年八月の環境省「選択と集中」実行本部のまとめ、第一章、環境問題は深刻さを増しており、この解決のためには、従来の取組の延長ではない大胆なイノベーションにより経済社会システムを大きく変革していくと、そのために気候危機への取組とコロナ危機への取組とを両立していかなければならないと、こういう認識を示されました。  そこで、大臣の基本的認識をお伺いしたいんですが、自らの利潤のためには自然環境を破壊してもはばからないと、もうかりさえすればいいと、それが私は気候危機とコロナ危機を引き起こしている大きな要因の一つだと思いますが、こういう政治社会システムの変革について、小泉環境大臣の認識、基本認識を簡潔にお述べください。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まさに利潤だけで、売れればいいと、こういったことでは駄目だという問題意識が、脱炭素の原則じゃないと駄目だと、これになったのが石炭火力の海外輸出、この支援の在り方を今回関係省庁で合意できたわけです、厳格化、原則支援しないと。その原則を、まさに売れるから売るではなく、脱炭素の原則にする。  そして、今回、総理が、もはや温暖化対策をすることが経済の重荷やコストではなく、温暖化対策を進めることが新たな経済のエネルギー、エンジンとなる、こういった問題意識、これは今日、本会議で皆さんと共有をさせていただいた決議、この中にも表れていることだと、そういうふうに認識しています。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 財界の総本山である経団連も、私は驚いたんですが、最近発表した新成長戦略の中でこう言っているんですね。利潤追求のみを目的とした経済活動の拡大は、環境問題の顕在化など影の部分をもたらしたと。もちろん対策は相変わらずの対策ですけれども、少なくともこういう認識をしていると、これ非常に大事だと思うんです。  日本の五〇年排出ゼロ宣言は世界で百二十二番目、大変立ち遅れました。それだけに、目標と計画の具体化、直ちに行うことが求められていると。特に、CO2を大量に排出させる石炭火力発電政策の抜本的な転換の本気度が問われていると思います。  今年七月、インフラ海外展開に関する新戦略が閣議決定されました。その骨子には、今後新たに計画される石炭火力発電プロジェクトについては、政府としての支援は行わないことを原則とすると、そう明記されて、小泉大臣も七月のマスメディアのインタビューに答えて、今後新たな支援案件は現実的にもう出ないと、そういう見解を示されました。  新設をしたら四十五年間も稼働をロックインしてしまう石炭火力発電の導入プロジェクト、それへの支援をこの際きっぱりやめるべきではないかと。大臣、いかがですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) まさに、この新戦略の骨子で、市田先生に触れていただいたようなことが関係の省庁で合意をされて、世界の実効的な脱炭素化に責任を持って取り組む観点から、今後新たに計画される石炭火力輸出支援の厳格化、原則支援せず、こういったことになったわけであります。私の発言は、この厳格化された輸出支援に関する要件を満たすことは実質的に相当難しい、そういう認識を述べたものであります。  我が国としては、相手国のニーズも踏まえて、実質的な排出削減につながる脱炭素移行政策誘導型インフラ輸出支援を推進をして、世界の脱炭素化に貢献をしていきたいと考えています。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 きっぱりやめるとは明言されませんでしたが。  同時期に梶山経済産業大臣、二〇三〇年に向けてエネルギー基本計画に明記している非効率石炭火力発電のフェードアウト、まあ消えてなくなっていくという意味だと思いますが、その新たな規制措置の検討を指示されました。  お配りしている資料、気候ネットワークによりますと、二〇二〇年六月時点で非効率石炭火力は九十八基、設備容量で二万三千九百三十四メガワット、高効率石炭火力、三十一基で二万三千二百二十一メガワット、そこに、新たに高効率石炭火力十四基と非効率三基の新増設が進められています。  環境省にお聞きしますが、二〇一八年時点の既存の非効率、高効率、新増設のそれぞれのCO2排出量、推計で結構ですから、およそどれぐらいになっていますか。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) 環境省の大まかな試算によりますと、先生今御指示ございましたが、二〇一八年度末時点で運転しているものを既存というふうに捉えますと、いわゆる非効率石炭火力発電所が一・三億トン、年間ですね、年間CO2排出量が一・三億トン、高効率石炭火力からのCO2排出量が年間約一億トン、さらに自家発自家消費設備分が〇・四億トンでございます。  また、二〇一九年度以降に新増設された又は新増設を計画している石炭火力発電所からのCO2排出量は年間約〇・七億トンというふうに試算いたしております。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 気候ネットによりますと、高効率火力によるCO2排出がロックインされて二〇五〇年まで残ると、たとえ非効率を全て廃止したとしても、これまでの運転開始分だけで一億二千三百万トン、そこへ新設認めると合計で一億七千二百万トンの排出となる、これでは二〇五〇年実質排出ゼロは不可能になるじゃないかと。  それでお聞きしたいんですが、どれぐらいの石炭火力の新設計画、廃止計画があるかと。電力広域的運営推進機関が取りまとめた発電事業者の届出、資料にお配りしておきましたが、二〇二九年度までの新設計画六百八十五・一万キロワット、廃止計画は五十一・八万キロにとどまっていると。資源エネルギー庁、間違いありませんね、この数字。

松山泰浩資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

○政府参考人(松山泰浩君) 委員御指摘のとおり、電力広域的運営推進機関のまとめております供給計画の数字に、御指摘のとおりの数字となっていることは間違いございません。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 間違いないということを確認しました。  環境影響評価での環境大臣意見でも、度々、今後はより着実に低効率火力の休廃止、稼働抑制が行われる必要があると、そう指摘しています。しかし、電気事業者の自主的取組に任せておれば、二〇三〇年近くまで大規模な新設計画があるが、廃止計画は、先ほど紹介あったように極めて小規模にとどまっていると。これでは、幾ら二〇五〇年CO2実質排出ゼロと言っても、それは絵に描いた餅になるじゃないかと。  低効率の石炭火力のフェードアウトを怠りながら、一方では高効率を容認して新増設を進める、そういうことになれば、削減目標を達成できなくなるだけじゃなくて、パリ協定との整合性が取れなくなるのはもう明らかだと思うんですね。  国連のグテーレス事務総長から石炭中毒と厳しく批判されましたが、そこからやっぱり抜け出して、石炭火力発電を計画的に廃止すると、新増設は中止して、非効率、高効率も含めて二〇三〇年までに段階的に廃止していくと、そのための工程表をきちんと示すべきではないか。大臣、いかがですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 今、経産省、松山さんからも答弁がありましたが、経産省において、非効率な石炭火力のフェードアウトに向けた新たな具体的措置の検討が今まさに行われていると承知しています。  非効率な石炭火力発電のフェードアウトが進むことはCO2を大幅に削減する上で重要であり、気候変動対策を所管する環境省として、こうした取組をしっかりと注視をしていきたいと思います。  そして、火力発電の更なる効率化を進めて、究極的には水素やアンモニアを燃料として発電時のCO2の排出が実質的にゼロである、いわゆるゼロエミッション火力の可能性を追求していくことも重要だと思っています。既に、国内の発電事業者の中には、自発的に二〇五〇年ゼロエミッションへの挑戦を表明して、ゼロエミッション火力の実現に向けて取り組む事業者も出てきています。  環境省としては、そういうことを後押しをするためにも、再生可能エネルギーの主力の電源化、これを進めるとともに、CO2の排出が実質的にゼロであるゼロエミッション火力や二酸化炭素の回収、有効利用や貯留、CCUSなどの革新的技術の開発実証にも取り組んでいきたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 いろいろ言われましたけど、現実には既存の火力発電の廃止は全く、ほとんど進んでいないし、新たに新増設認めるという方針なんだから、これでは二〇五〇年にCO2実質排出ゼロは不可能じゃないかということを私指摘しているわけで、数字がちゃんと政府の資料で現実にこういうことになっているじゃないかということを申し上げているわけです。既にEU各国では、立法化までして、二〇三〇年頃までに全廃するための計画的な廃止を進めています。  石炭火力の新増設が止められないのは、私は、エネルギー基本計画で石炭火力が安定供給性や経済性に優れた重要なベースロード電源と、そう位置付けられていること、あるいは二〇一六年二月のいわゆる環境大臣と経産大臣の合意があるからだと思うんです。  私は、やっぱり資本の利潤、もちろん資本主義ですから企業は利潤追求するのは当然だと思うんですよ。しかし、それを野方図にほっておけば、それこそ気候危機という状況に一層拍車掛けることになるじゃないか、一定の規制が必要じゃないかと。だからEU各国では立法化までしていると。日本の場合は自主的な行動計画任せなんです、財界の。そこに大きな問題があると。  今年七月に環境省が発表した電気事業分野における地球温暖化対策の進捗状況の評価結果、これによりますと、環境省自身がこう言っているんですよ。二〇三〇年度の目標達成は困難であり、パリ協定で掲げる脱炭素社会の実現も視野に入れ、更なる取組の強化が不可欠であると、自らそう指摘しておられます。  これまでも度々、環境大臣は、目標が達成できないと判断される場合には施策の見直しを検討すると、そう答弁してこられました。私は、今こそ、重要なベースロード電源という位置付けと石炭火力の新増設を事実上容認した二月合意を抜本的に見直すべき時期に来ているんじゃないか。大臣、いかがですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 市田先生から二月合意、いわゆる二月合意と言われるもの、これに触れていただきましたが、二〇一六年の環境大臣、経産大臣によるこの二月合意に基づいて、環境省として今年の四月に、七月にいわゆる電力レビューで主張したところが、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けてあらゆる取組により強力に後押ししていくことが必要だというのは今の状況ですけど、このレビューを表明した後に、例えば、同じ時期に梶山大臣から非効率な石炭火力、これフェードアウトをやっていきますと着手をする旨の方針が打ち出されて、今、松山さんが言ったように、経産省の下で有識者による議論が積み重ねられています。さらには、私がさっき言った、事業者が自発的に二〇五〇年ゼロエミッションへの挑戦を表明して取組を進めるところが出てきたこと。こういったことを受ければ、この電力レビューを公表した今年七月以降の火力発電をめぐって新しく大きな動きが進んできているところは私は明らかだと思います。  環境省は引き続き、この二月合意に基づいて、経産省の議論、電気事業者の取組をしっかりと注視していきたいと考えています。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 これまで環境省は、石炭火力の新たな増設認めないという立場だったんですよ。この経産省とのいわゆる二月合意で、いろんな条件付けながらもそういうことを可能にしたのが二月合意なんですよ。これが足かせになっているから、しかも、なかなか事態が進まない場合には見直しをやると、以前の環境委員会で原田国務大臣もそういうことを述べていらっしゃるんです。  その二月合意の足かせから解き放たれるためにいよいよ見直すべきときじゃないかと。これ、いかがですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほども申し上げたとおり、この二月合意、これの有効性というところが市田先生の問題意識だと思いますが、さっき言ったとおり、今年七月以降の世の中の脱炭素に向かうすさまじい勢い、これは、やはり我々電力レビューの中で状況認識を世の中に提示をして、そして事業者の取組を促していく、これがやはり現実の動きとして出てきていると思うんです。  そして、エネルギー政策を所管する経産省、気候変動政策全般を見る環境省、これは、やはり連携するところ、切磋琢磨をするところ、こういったことも政策を前に進めていく上では私は大切なことだと思いますので、この電力レビューを公表した七月以降の前向きな脱炭素に向けた動きを更に加速させる方向でしっかりと考えていきます。つまり、二月合意に基づいて、経産省の議論、電気事業者の取組をしっかりと注視していきたいと思います。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 二〇五〇年にはなくしていくと言いながら、石炭火力も重要なベースロード電源だと、これは見直すべきじゃないですか。いかがですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けた必要な見直しは、エネルギー基本計画、そして温対計画、そして長期戦略、これを見直すように、関係省庁一丸となって見直すようにという総理指示があったことはまさにそのとおりです。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 重要なベースロード電源という点について、その考えを改めるとは明言されませんでしたが、今後見直すということをおっしゃったので、是非そういう方向で議論していただきたいと思うんですけれども。  地球温暖化対策計画の見直しも大変先送りになっています。全国百七十自治体で二酸化炭素の実質排出ゼロを目指すいわゆる気候非常事態が宣言されました。今日、国会でも超党派で気候非常事態宣言が採択をされましたが、一方、国は、エネルギー基本計画に引っ張られて、地球温暖化対策計画で二〇五〇年までに実質排出ゼロを目指す気候危機はいまだに宣言されていない。環境省、小泉大臣はそう言ったかもしれないけど、政府全体として共有されているかどうかということは、私、重要な問題だというふうに思うんです。  それで、二〇五〇年までに実質排出ゼロを達成するためにも、この間、午前中も議論になった二〇三〇年までの削減目標を少なくとも、今二六%というけれども、これ自身二〇一三年比ですからね。九〇年比に換算したらたった一八%なんですよ。先ほどの議論の中で二六%にとどまらないとおっしゃいました。やっぱり四割、五割に大幅に上積みして、経済社会システムを大きく変革していくための対策計画を策定すべきじゃないかと。  COP26までに詰めていくとおっしゃいました。詰めていく際に、もちろん各省庁との議論も必要でしょうけど、少なくとも小泉環境大臣としてはどれぐらいに引き上げようと思っているのか、それぐらいはここで明言すべきだと思いますが、いかがですか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) その二六%の削減にとどまらない数値に持っていくために不可欠なのが、発想の転換をどこまで世の中と共有できるかだと思います。  環境は経済のコストである、この発想で世の中が固まっている限り、恐らく削減目標を相当に引き上げることは難しいと思います。だからこそ、今日の国会の決議も非常に重いと思います。もはやそれはコストじゃなくて、気候変動対策を前向きに進めていくことが成長戦略なんだというこの菅総理の思い、そういったことがより、企業の皆さんも含めてですね、そして排出が集約をされているような産業の方々も含めて、誰一人取り残さないという形での脱炭素の実現を歩んでいきたいと思っています。

市田忠義日本共産党

○市田忠義君 時間が来ましたので、一言だけ。  二〇五〇年実質排出ゼロのために石炭火力発電に代わって原発政策を進めるというのは、私は言語道断だと思っています。原発事故による生活環境への被害が甚大なことは、福島第一原発事故でもう証明済みであります。  原発推進ではなくて、国際再生可能エネルギー機関の調査によっても、日本で大規模水力を除いても再生可能エネルギーで二十六・七万人の雇用を創出しているわけですから、再生可能エネルギーへの飛躍的な政策、その転換が求められるということを指摘して、質問を終わります。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 無所属の寺田静と申します。よろしくお願いいたします。  今日は、動物愛護の観点から動物の利用についてというところと、あと二〇五〇のこのカーボンニュートラル、先ほどから委員、再三質問が出ておりますけれども、このカーボンニュートラルの達成のためにというところで、何点かお伺いをしたいと思っております。  また、冒頭、過去の質疑に関することで何点か申し上げたいことがございます。  三月の十七日の質疑でお願いをいたしました新宿御苑への給水機の設置、マイボトルを持ち歩いても給水をするところがありませんということで、御苑への設置をお願いしておりましたけれども、九月に設置をしていただいたということで、私まだ実物を見られていないんですけれども、委員会に私が提出した資料のような給水機が設置されているということで、事務所の者も大変、一同喜んでおります。ありがとうございました。  また、三月の二十四日の質疑でお願いをしておりました、獣医学部で必ずしも生体を使わなくてもよいのではないかと思われる場面でも生きた犬などが使われているのではないかという懸念があるということも、実態を調査していただけないかということをお願いをしておりました。これも、八月末に実施をしていただいたようだと愛護団体の方から御連絡をいただきまして、私も改めて環境省の方に問い合わせて、実施をしていただいたということで、大変有り難く思っております。  直接の所管が文科省だということもあって、私も、お願いをしておきながらですけれども、もしかしたら時間が掛かるのかもしれないなとか、あるいは本当は難しいことなのかもしれないなと要望しておきながら思っておりましたけれども、大臣に御指導いただいて実施をしていただいたということに、本当に心から感謝をしております。  この実態の調査ですけれども、この取りまとめというところのめど、またこれからこのアンケートをどういうふうに利用していくのかというところ、これを受けてどうするのかというところがあれば教えていただきたいと思います。参考人の方からで結構です。

鳥居敏男環境省自然環境局長

○政府参考人(鳥居敏男君) お答え申し上げます。  獣医大学における生体を利用した実習での動物の取扱いに関する調査につきましては、本年八月三十一日に獣医師養成に係る学部等を有する全国十七の大学に対して、文部科学省と連名で回答を依頼したところでございます。  寄せられた回答の一部に記載漏れ等の不備があったことなどから、一部の大学に今、再度回答を依頼するといった対応を行っているところでございまして、取りまとめ作業中であります。結果につきましてはまとまり次第公表する予定であり、できるだけ速やかに取りまとめたいと考えております。  あわせて、取りまとめ結果を基に文部科学省とも相談をいたしまして、改善すべき点がないかについて検討を進めてまいります。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  以前もこの委員会の場で共有をさせていただきましたけれども、動物好きの私としては、もし獣医学部に自分が進学していたなら、もしかしたら退学をせざるを得なくなっていたのではないかというような実態があることも見聞きしておりますので、何とか、今後も文科省の方と調整をしていただきながら取り組んでいただきたいなと思っています。  今日のこの後の質疑のところに関わることでもありますけれども、環境省の皆さんとお話をしておりますと、直接の所管はどこどこですのでということをよくお伺いをいたします。そこを飛び越えて環境省がということにはなかなかという言葉を聞くんですけれども、このアンケートの結果を受けてどうするかということ、まだ何も具体的には決まっていないということで、先ほどの言葉を聞いておりますと、直接の所管ではないからというところで口を出せずに終わるんじゃないかなというような懸念も少し持っておりますので、何とか、この担当部局同士に任せているということではなくて、必要があれば今後も大臣が直接文科大臣とやり取りをするなどして、指導、この基盤の整備をお願いをしたいなと思っております。  この動物愛護の観点から、資料を今日提出をさせていただきました。動物と人間との関わりということから、今、このアニマルウエルフェア、動物の福祉という観点からいろいろな課題があることが分かっております。これ、愛護団体の作成の資料ですけれども、二枚お示しをさせていただいております。  なかなかこの所管の官庁が分かりにくいということがあって、私も幾つか事前にも環境省の方とやり取りをさせていただいておりますけれども、動物園での動物の扱い、介助犬の扱い、あとはフォアグラの輸入などに関して、それぞれ所管はどちらになりますでしょうか。

鳥居敏男環境省自然環境局長

○政府参考人(鳥居敏男君) お答えいたします。  動物園を一元的に所管する法令はなく、動物の適正飼育の観点からは、環境省が所管する動物愛護管理法に基づき動物取扱業としての規制が適用されるほか、動物の種類によっては、環境省が所管する種の保存法あるいは文化庁が所管する文化財保護法の規制の適用を受けることとなってございます。また、施設の観点からは、文部科学省が所管する博物館法や国土交通省が所管する都市公園法などに基づき博物館や都市公園施設として設置されるなど、各法令の目的に沿って制度の運用がなされているところだと承知してございます。  なお、介助犬の取扱いは身体障害者補助犬法に基づき厚生労働省が所管して、フォアグラの輸入は、食品衛生の観点からは厚生労働省が所管、動物検疫の観点からは農林水産省が所管する家畜伝染病予防法がそれぞれ関係するものと認識しております。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  今お伺いしただけでも、本当に複雑に絡み合っていて、どこが所管というところがなかなか難しいんだなということが分かります。  この二枚目の資料なんですけれども、この人間と動物との関わりというところでこれだけの課題があって、今もお答えをいただきましたけれども、やっぱり動物の愛護ということになると、もう直接担当するのは環境省ということで、ほかの官庁も関わってはいるんですけれども、やはりこの動物愛護というところは、当然ですけれども、ほかの官庁では優先順位は高くないわけで。ただ、こうした問題を放置しておりますと、この二枚目のところにありますように、国際的に日本はどう見られているのかと。恐らく、大臣もこの辺りはすごく感度が高いところではないかなと思いますけれども、先進国としてのこの日本の価値というものを大きく毀損するような事態が生じるのだというふうに私は思っています。  もう一点お伺いしたいんですけれども、化粧品に関する動物実験の実態などは、環境省として把握をしていらっしゃいますでしょうか。

鳥居敏男環境省自然環境局長

○政府参考人(鳥居敏男君) 委員御指摘の化粧品の動物実験についてでございますが、一義的には業を所管している厚生労働省において把握されているものと認識してございます。  環境省といたしましては、実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準というものを定めてございまして、加えて、その基準の運用の考え方を示した解説を取りまとめ、公表しております。厚生労働省を含む関係省庁において、これらを踏まえて動物実験等の実施に関する基本指針というのをそれぞれの省庁で作成してございますので、実験動物の取扱い、適切な取扱いに努められているものと承知してございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 基準を様々作って、それに沿って行われているというふうに承知をしているということですけれども、事前に教えていただいた段階では、環境省として実態の把握というのは特にされていなくて、それは厚労省として把握をされているということでした。  この辺り、大臣、いかがでしょうか。動物愛護を所管する官庁として実態を把握しておく、環境省として、動物愛護管理室として把握しておく必要は感じられませんでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 様々な課題の中で拾い切れていないもの、そういったことというのは常々考えながら環境行政当たっています。  ただ、同時に、率直に申し上げると、鳥居局長の下で動物愛護室ありますけど、職員もっと欲しいですね。是非これは先生方のお力も通じて、定員の在り方とかも含めて、これだけ気候危機と言われる認識が高まってきている中でも、このキャパは増えないわけです、環境省。その中で、課題は増えるんです。その中でいかに資源を、これは人的資源も含めて、環境省の持っているリソースを優先順位を付けてまさに課題解決をやっていくか、常に悩んでいます。  ですので、この課題もあるな、あの課題もあるんだな、それを問題意識持ちながら一つでも、完全な解決をすぐにできるわけではないかもしれませんが、一歩でも前に進めたい、その思いを持って取り組んでいるのが国家公務員だと思いますので、今日の先生の御質疑のように進んだことを評価していただけたりすると、職員モチベーション上がると思います。ありがとうございます。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  動物愛護管理室、事前にお伺いしたところでは十二名の職員の方がいらっしゃるとお伺いをしております。本当に少ないんだなと。一つ一つの省庁に、じゃ、窓口をということになったら、本当に一人ずつということになってしまうというような感じを印象として受けました。もちろん、社会変革を担当するということですから、全体の数自体も私も増えてほしいと思っておりますけれども、この動物愛護のところも何とかお願いできればというふうに思っております。  それで、二つ目の二〇五〇年のカーボンニュートラル達成のためにというところに移らせていただきたいと思います。  私も、この臨時国会の菅総理の二〇五〇年カーボンニュートラル、ゼロを達成するんだというこの宣言には、大変画期的で、心動かされたということ、率直に感激をいたしました。この宣言に至るまでもなかなか大変だったんだろうなと、大臣の御苦労もあっただろうということに思いを致しますけれども、それをちゃんと前に進めるようにということの菅総理の思いが大臣の再任なんだろうというふうに思っております。  これまでも、ここに至るまでも大変でしたけれども、ただ、ここまでいろいろ過去のものを見ると、目標を立てたけれどもなかなか達成ができませんでしたということもあって、ただ、今回の宣言を受けて、そういうことはもう許されないんだろうと、午前中の質疑の中で大臣も絶対にできると明言をされておりましたけれども、絶対に成し遂げなければいけないんだろうというふうに思っております。  この宣言を受けて、友人が、小学生の息子がいる友人が、こんなことがあったんだよと、できるんじゃないかというふうにこのニュースのことを伝えたら、いや、そんなの絶対無理だよと、二〇五〇年に総理生きていないじゃないかと言われたと。ちょっと失礼な例えですけれども、まあ小学生の言葉だということでお許しをいただきたいんですけれども。ただ、私は、大臣は生きているよと、三十代の環境大臣は生きているよということを思いました。  この若い世代の方、先日も、私も、実はヴォーグの、雑誌のヴォーグの若い世代との環境大臣との対話というのを私も拝見しましたけれども、この若い世代からの期待というのは、私は大臣に対して大きいんじゃないかなというふうに感じております。  これからの、私自身はライフスタイルのことを今回取り上げたいんですけれども、ライフスタイルの変革をしていかなければならないということで、どうしたら変えていけるんだろうということを突き詰めていきますと、やっぱり教育なんじゃないかなというところに思いを致しました。  今、もちろん様々な教科の中で、国語、算数、理科、社会と、あと総合的な学習というものの中で環境というものが取り扱われているというふうには、事前に環境省の方と文科省の方からも教えていただきましたけれども、私は、義務教育課程で環境という科目を一つつくって、これからの世代に、そのライフスタイルの変革のために、環境にいい選択ができるようにという子供たちを育てるために、環境という教育を、教育の科目をつくったらいいんじゃないかなということを提案をさせていただきたいと思っています。  二〇一八年、少しあれですけれども、前ですけれども、日本の環境教育に関する論文を拝見しますと、やっぱりまだまだ諸外国と比べると量的にも少ないと。最新の事例の例示ですとか、環境をないがしろにするとどういうことになるのかというようなことも図解で示しているようなものも少ないというのは、論文を拝見をしております。  ただ、学習指導要領も改訂をされて、小学校はたしか今年から、中学校は来年度以降でしょうか、少し内容が変わるということでしたけれども、環境だけではなくて、世界ではSDGsに関する学習というものも必修化の流れがあるというふうに聞いております。  今の日本の学校教育は、各教科の中で環境が取り上げられるということですけれども、ただ、その環境ということを科目にして、その環境の科目の中でほかの国語、算数、理科、社会を学ぶということが私はもっと実際的なんではないかなということを思っています。  例えば、気候変動がテーマであれば、現状がどうなっているか、国は何をやっているのか、目標はどうなっているのかと、そして温暖化はそもそもどうして起こっているかとか、あるいはどうして駄目なんだろうかと、どうしたら変えられるかということを考えていく中で、もちろん様々資料に当たらなければなりませんし、国語はそこで学ぶと。基本的な科学的、理科の知識もなければいけない、もちろん数学、算数の知識もなければいけないと。話合いをする中でコミュニケーションも学べると。海外のその事情に当たるためには英語もできた方がいいよねということで、実践の中で学んでいくということが実は成績の向上にもつながるというデータも出ております。  これはアメリカの環境教育の例ですけれども、空き地に突然セミが大量に発生したということがあって、空き地に樹木がないのにどうしてセミが大発生をしたのかと。これ、アメリカの小学校の授業ですけれども、そのことを不思議に思って、かつてこの空き地が森林だったという仮説を立てて、古い地図や写真を調べて、十七年前、確かに空き地は森林だったということを見出したと。これは教師たちにとっても思い掛けぬ学習の展開だったと。  直接的に教科のテストの成績の改善を目指してはいないんですけれども、ただ、そのテストの勉強のために、テストのために勉強をして、一月たてば忘れてしまうというようなことではなくて、その知識の基盤となること、問題の解決をしたりより良く生きるということを教えるというのに役に立つんだと。現実的には、必ずしもテストの成績が良くなることを目指しているわけではないけれども、実際はテストの成績もすごく良くなって、州の学校の平均よりもかなり高いレベルになったと、質的にも高い教育が実践されているということが報告をされております。  環境という身近な現実世界の文脈の中での学習においては、普通の学校の状況におけるよりも、勉強に対して自分のものだという感覚を持ちやすいと、オーナーシップを持ちやすいということがここに書かれておりますけれども、環境を文脈にして様々なことを学んでいくというのは、私は大きく一つ土台になるんではないかなと思っています。このことに対して見解をいただければと思っております。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 寺田先生から御紹介いただいたことに加えて言いますと、環境省は、環境教育等促進法というこの法律に基づいて、義務教育現場での環境教育がより一層進むように、文科省と連携して、教職員研修や教職員が使用する環境教育の参考資料の作成などを行っています。ただ、より環境というものが教育の課程に位置付けられるように、我々、より一層頑張っていきたいと思います。  この前、私は福島県の県立ふたば未来学園高校というところに、中学校、高校あるんですけど、給食を一緒に食べましたら、今、週一回、ビーガンみたいになっているんです、学校は。それで、まあビーガンというとちょっとあれだからということで、ベジマンデーという名前にしまして、野菜、そしてたんぱく質は植物性たんぱく質のみ、こういった形で学校の給食が、まさに今後の気候変動や生物多様性の保全、これにつながる形で、食から変わっていることが私はすごく印象的でした。  これを考えた栄養士さん、学校の先生に聞いたら、やはり生徒たちの身近な食から環境の問題を考えてもらいたいと。しかも、私がいいなと思ったのは、ちゃんとエビデンスに基づいて、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質と、そういったことをデータで出して、部活動をやっているアスリートクラスの生徒たちにも、みんなの成長のためにこの植物性たんぱく質がいいんだよということを教えているんですね。  こういったことも含めて、学校現場で環境、この要素がいろんなところに入っていくように、より一層、環境省、頑張っていきたいと思います。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございます。  私も、そのベジマンデーの取組を、たしか、恐らく先日、ヴォーグの対談の中で大臣からお伺いしたと思います。すばらしい取組だというふうに思っています。  ただ、環境省の方にお伺いをしたときに、じゃ、その文科省とやり取りをするときの、その環境のことについてどういうふうに学んだらいいかとやり取りをするときの文科省側の窓口が、ユネスコなどを担当している部局だというふうにお伺いしたんですね。私は、それはちょっとどうかなと、できれば直接初中局とやり取りをして、その学習指導要領の中にきちんと入れていただきたいという、その一環として環境という科目を入れてはどうですかというふうに御提案をさせていただきました。今後また文科省とやり取りをするときに初中局と直接ということを是非大臣からも御指示をいただきたいというふうに思いますし、必要があれば大臣同士でお話をしていただきたいというふうに思います。  もう時間がないので一点だけお伺いをしたいと思うんですけれども、今、コロナの関係でプラスチック、ワンウエープラスチックがすごく増えているというふうに伺っています。実際に、事前に教えていただいたところでも、有意にその量が増えているんだということでした。  飲食店での持ち帰りの場面でやっぱりどうしても、我が家もそうですけれども、増えているんだと思うんですけれども、これを何とか、飲食店に、苦しい飲食店の善意に頼るのではなくて、木製のそのカトラリー、あるいは使い捨てのプラスチック容器を紙製のものに変えるといったところに直接環境省として助成を出していただけないでしょうかという提案をさせていただきたいと思います。いかがでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) このワンウエー、つまり使い捨てのプラスチックをいかに減らしていくか、こういった問題意識は今、中央環境審議会、産業構造審議会の合同会議においても精力的に審議をいただいています。  そして、あした二十日の金曜日は第七回の会議が開催されて議論をいただくんですが、これまでの合同会議では委員から、例えば、メーカーや小売などプラスチックに関わる事業者の方は、本当にそのプラスチックの利用が必要なのか、必要以上に無駄に使っていないか、立ち止まって見直してみることを勧めていただきたいというような御意見もいただきました。こうした御意見も踏まえて、このワンウエーのプラスチック製の容器包装や製品について、過剰な使用の削減など、小売・サービス事業者などが取り組むべき措置を示すことなどについて今御議論をいただいています。  こういった取組が進んでいくように、審議会での議論も踏まえて必要な施策を検討していきたいと思います。

寺田静各派に属しない議員

○寺田静君 ありがとうございました。終わります。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 無所属の平山佐知子です。  先ほど来からも議論に出ていますけれども、菅総理が所信表明の中で明言された二〇五〇年カーボンニュートラルについて、地球温暖化防止というふうにいいますと森林ですとか産業面で多く語られますが、今日は私は海について着目をして質問をさせていただきたいと思います。  日本の南の海域では、今年八月の平均海面水温が、解析値のある一九八〇年以降最高を記録しました。沖縄の南では三十・七度に達していたと気象庁が発表しています。  国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCによりますと、温室効果ガスの濃度の上昇によって地球にたまるこの熱エネルギーの九〇%が海に取り込まれているというふうにいいます。その影響で、海水の温度ですが、一九七〇年以降上昇が続きまして、そのペースは、一九九三年以降二倍になっているということも伺っています。  このまま温室効果ガスの排出量の増加に歯止めが掛からない場合ですが、海水温に関しては今後どうなる可能性があると見ているのか、環境省に見解を伺います。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) お答えいたします。  二〇一九年九月に委員今御指摘ございましたIPCCが公表いたしました海洋・雪氷圏特別報告書によりますと、温室効果ガス排出量が現在のペースで増加し続けた場合、世界の平均海面水温は現在に比べて二十一世紀末までに約三度上昇するというふうに予測されてございます。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  約三度と今数字が出てきましたけれども、こういうふうに聞いてもなかなかぴんとこないという国民の方もたくさんいらっしゃると思います。  それでは、過去どうだったのかちょっと見ていきたいんですが、資料一を、お手元の資料を御覧ください。これは二〇一九年までの過去百年間の平均海面水温の上昇率示したものですが、日本周辺海域の海面水温は平均一・一四度の上昇。この値は地球全体で見た平均値〇・五五度より高く、特に驚いたのが日本海での水温上昇が著しいという点なんです。日本海中部では、過去百年間に一・七二度の上昇となっているんです。  なぜこの日本近海ではこれほど世界に比べて海水温の上昇が著しいのか、さらに、なぜ日本海での水温上昇がほかより大きいのか、今日は気象庁の方に伺いたいと思います。

大林正典気象庁大気海洋部長

○政府参考人(大林正典君) お答え申し上げます。  ただいま委員にお示しいただきましたとおり、日本近海の海面水温は百年当たり一・一四度上昇しており、世界平均の二倍を超える割合で上昇しております。特に日本海ではその中でも上昇率が多く、大きく、日本海中部で百年当たり一・七二度、日本海南西部で百年当たり一・三一度上昇しております。  一般に、大陸に近い海域は温まりやすい陸地の影響を受けやすいことから、アジア大陸に近い日本周辺、特に日本海において水温上昇がほかよりも大きくなっているものと考えております。  気象庁では、今後も、気候の長期的な変動を捉えるため、大気や海洋の観測、解析をしっかり行い、その情報発信に努めてまいります。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  なぜこのように海水温の上昇についてこういうふうに細かく聞いているのかというと、やはり私たちの暮らしにも少しずつ影響が出ているんじゃないかという懸念があるからなんです。  このIPCCが二〇一九年九月に公表した海洋・雪氷圏に関する特別報告書では、海の熱波の発生頻度が今世紀末までに最大およそ五十倍に増えると予測しています。この海の熱波というふうにいいますと、海水の異常高温が数日から数か月にわたって続く現象のことだと私は資料等で読んだんですけれども、事前のレクで環境省と気象庁の方に伺ったところ、この海の熱波の定義自体非常に難しくて、海の熱波発生の原因について、国内ではまだしっかりとしたこの分析、調査ができていないということも教えていただきました。  ただ、この海の熱波の影響ですが、日本近海でも懸念をされていて、研究者の調査によりますと、ホタテやカキ、サケなどの魚介類の養殖業やサンマなどの漁場にダメージが出るおそれがあるということも言われています。実際に、サンマの漁獲量が減って高値が続いている関係で、私の周りでも、もう最近ちょっと高くて食べられないよねという話もよく聞いています。  環境省が今年九月に公表した気候変動影響評価報告書案でも、水産業に関して、サンマなどの回遊性魚介類、増養殖業、沿岸域・内水面漁場環境等について、特に重大な影響が認められる、緊急性が高いと評価されています。  この海の熱波を始め、海水温の上昇によって水産物に実際どういう影響があるのか、水産省の方に伺いたいと思います。

藤田仁司水産庁資源管理部長

○政府参考人(藤田仁司君) 海水温の上昇によりまして、それが主な要因となって考えられる近年の現象といたしましては、ブリですとかサワラ等が分布域が北の方に偏っているといいますか、北上しているという現象がございまして、ブリにつきましては、最近、北海道における漁獲量が非常に増えております。サンマにつきましては、水温や海流等のその海洋環境の変化によりまして、日本近海へ来る時期が遅れる、あるいはその漁場が非常に沖合化しているという現象が認められております。  ほかに、九州沿岸では、いそ焼けと申しまして、藻場が減少するという、こういう現象ですけれども、こういういそ焼けが拡大をいたしまして、イセエビですとかアワビ等のいそ根資源が減少したり、瀬戸内海におきましては、南方系の魚と言われておりますナルトビエイというのが非常に分布を拡大しておりまして、それがアサリを多数食べるものですから、アサリの食害というものが増加しているという状況でございます。  水産庁といたしましては、水産資源への影響の観点から、海水温の上昇と海洋環境の変動について引き続き注視してまいりたいと考えております。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。  そういうふうにまとめて聞きますと、私たちがいつもおいしく食べている魚たちは大丈夫かというふうにちょっと心配になってしまいますけれども、こうした問題は日本近海だけの問題ではありませんので、広くグローバルに見ていかなくてはいけないというふうに考えますが、本来、今年六月に札幌市で開催予定だった日本や中国、台湾など八か国・地域による北太平洋漁業委員会は、新型コロナウイルスの影響で延期されました。この議論が停滞している間に資源が更に減って不漁が長期化する懸念もあるというふうに伺っております。  また、各地域においては、例えば養殖業、増殖業では高水温にも耐えられるような品種を育てるなど、将来の気候変動に即した様々な適応策、立案することなどがやはり必要になってくるのかなというふうなことも考えております。しかしながら、そうした地域の対策推進拠点となる地域気候変動適応センターの整備、遅れているという報道もあります。  各地域の適応策立案に向けた取組、国はどういうふうに支援していくのか、伺います。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。  気候変動の適応の取組と、やはり地域から取組を進めていくということが非常に重要でございます。その拠点となります地域気候変動適応センター、非常に重要な役割を担っていると考えております。  このセンターでございますけれども、気候変動適応法が施行されました二〇一八年度に四自治体指定と、二〇一九年度には十自治体、二〇二〇年度には十一自治体が新たに整備ということでございまして、現状のところ、都道府県では約半数の都道府県が整備している状況でございます。また、未整備の自治体においても整備に向けて動きが、検討が進められておるということでございます。  環境省といたしましては、自治体職員への研修の開催、さらに地域の気候変動の影響に関する情報の収集、分析への支援などを実施しております。また、国立環境研究所におきましても、様々な形で各自治体に対する技術的助言を行っております。  引き続き、地域気候変動適応センターの整備を始めとした自治体の気候変動適応の取組を支えられるように、関係機関とも連携し、必要な支援を行ってまいります。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。大変重要だと思いますので、引き続き進めていただきたいというふうに思います。  この海の中の一、二度の変化は生き物の生活を直撃しますし、特にサンゴは敏感に反応するというふうに言われております。海水温の上昇に伴って、そうするとサンゴは北上します。そのサンゴが今度増える場所では、海藻が減ってしまって熱帯地域のような海になる傾向もあると聞きます。温室効果ガスの排出がこのままのペースで進みますと、今世紀末までには藻場の大部分は日本近海から消失してしまうという予測もあるほどです。  そこで、森林などの陸域で貯留される炭素をグリーンカーボンと呼ぶのに対し、海や川の中の海藻などの海洋生態系に貯留される炭素はブルーカーボンと呼ばれ、最近ではその可能性、世界の注目が集まっています。  藻場の再生によって海の生態系を改善させながらCO2削減にも貢献できるということであれば、このブルーカーボンの普及は国を挙げて行うべきだと考えますが、我が国の現在の取組、今後の展望などを大臣に伺わせていただきます。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 御指摘のブルーカーボン、これはマングローブ、海藻などの海洋生態系による二酸化炭素の吸収、固定、このことを指すのがブルーカーボンでありますが、温室効果ガスの吸収源としての役割に加えて水質改善、生態系保全などの相乗効果も期待できるため、重要な気候変動対策の一つと認識しています。  我が国では、昨年度から、国交省により地球温暖化防止に貢献するブルーカーボンの役割に関する検討会というものが設置をされていて、環境省もそこに参画をしています。この検討会では、例えば、鉄鋼スラグやしゅんせつ土砂などを有効活用した藻場の造成事例の把握や、ブルーカーボンによる吸収量を算定するための藻場の面積把握の方法論などの技術的検討などを行っています。  環境省としては、温室効果ガスの排出・吸収量、いわゆるインベントリー、インベントリーを所管する立場として、ブルーカーボンによる吸収量を我が国の温室効果ガス排出・吸収量に新たに計上するための検討などを進め、国土交通省を始めとした関係省庁と連携しながらブルーカーボンの活用を図ってまいりたいと思います。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。しっかりと国交省と連携してというお話もありましたので、進めてまたいただければ有り難いなと思います。  こうして、いつも思うんですけれども、地球環境の改善というふうにいいますと、話が大き過ぎてなかなか私たちの暮らしとか経済に直結しにくいのかなというふうに考えております。日々、私もどうやったら伝えられるのかということを考え続けていますが、例えば、少し話は飛ぶんですけれども、レジ袋の有料化したというふうになったときに、私の周りでも、私一人が、自分一人がレジ袋を断っても何も変わらないんじゃないかという声ですとか、例えば、これまでは自分の家庭で生ごみを捨てるときにレジ袋もらったものを使っていたんだけれども、それがなくなって、今はプラスチックの袋を新たに買っているよという方もいらっしゃって、少々残念な思いになりました。  なぜこのレジ袋有料化に至ったのかということをやはり改めて、やっていらっしゃることは重々承知しているんですけれども、もう少ししっかりと皆さんに伝わるような形を取っていかなければならないなというふうに思っていますし、今日議論させてもらったような海水面の温度の上昇は、やはり私たちの食生活である魚介類の減少にもつながりかねないんだよというようなこともしっかりと皆さんに伝えて、地球温暖化防止を呼びかけていくべきだと私は日々考えているところであります。  この地球環境を改善していくことがいかに重要で喫緊の課題であるかを環境省としてはどのように国民に伝えているのか、教えてください。

小野洋環境省地球環境局長

○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。  二〇五〇年のカーボンニュートラルに向けた対策あるいはライフスタイルの変革を進めていくという上におきまして、やはりまず気候変動のリスク、危機的な状況であるということを国民の皆様方に理解していただくというのは非常に重要だと思っております。  環境省、いろいろ取組をしておりますが、一つの例といたしましては、例えば二一〇〇年未来の天気予報という動画を制作いたしまして、一・五度目標、パリ協定の一・五度目標を達成した場合としなかった場合での二一〇〇年の日本のその夏と冬の具体的な姿、これを天気予報という形で分かりやすく示しているという取組がございまして、これは非常に好評を博しております。  また、これは先ほど委員からも言及ございましたが、今年、最新の科学的知見を反映した五年に一度の気候変動影響評価報告書を取りまとめると、年末までに取りまとめるということにしておりまして、この報告書におきましても、先ほど来御議論ございますような様々な知見が得られております。これらの知見を活用いたしまして、気候変動が身近な分野にも影響を与えるということを分かりやすく伝えてまいりたいと思っております。  こういう取組を通じまして、気候変動に対する危機意識の更なる醸成を図りまして、様々な気候変動対策の実効性を高めるとともに、一人一人のCO2削減のための具体的な行動変容を促してまいりたいと考えております。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。おっしゃっていただいたような二一〇〇年の未来の天気予報とか、様々実際に周知徹底をしていらっしゃるということですので、私も含めて、地元の皆さん、国民の皆さんに訴えて、連携を取らせていただきたいと考えます。  それから、小泉大臣、所信でもありましたが、脱炭素社会への移行、循環経済への移行、分散型社会への移行という三つの移行による経済社会のリデザインが必要と説かれています。実際に、大臣が目指す経済社会のリデザイン、これを実現するためには、私たち国民一人一人は一体どういうふうな行動を取ればいいのかどうか。  例えば、先ほどからも分かりやすくと私申し上げていますけれども、例えばプラスチックをこれまでより具体的な数字などを示した上でどれだけ減らせばいいのかとか、エネルギーは、じゃ、どうするのか、なかなか現行のエネルギーミックスでは現実性に乏しくて伝わりにくいと思うんです。さらには、ディーゼル車、ガソリン車は一体どれだけ減らし、エコカーにどれだけ替えていけばいいのかという、具体的にこれだけやれば私たちの将来の社会はこうなるんだよということを具体的に示してもらわないと、なかなか私たちの暮らしに沿ったことを形で考えることができないんじゃないかなと思っています。より国民の皆さんに具体的に数字を示した上で、だからみんなで一緒に頑張りましょう、この目標の社会に向けて頑張りましょうということを是非大臣にも提示をしていただきたいと考えるんですが、その点いかがでしょうか。

小泉進次郎自由民主党・無所属の会環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(小泉進次郎君) 国民に身近な例からということで、そうなればいいと思っている一つが住宅の分野、この暮らしの面もあります。  例えば、今、毎年冬にお風呂場で約二万人が亡くなっています。これ、ヒートショックなんですけど。コロナで約二千人ですよね、亡くなっている方。その十倍が日本ではお風呂で亡くなっています。交通事故、三千人です。だから、六倍以上がお風呂でヒートショックで亡くなるんです。  それはなぜかというと、断熱性能が悪いからです。この寒暖差が部屋の中で高いことで、大きいことで、命、健康が脅かされている。これを変えるために、環境省は今月末から新たにキャンペーンやります。そして、断熱のリフォームなど、こういったことを促していくことで、結果、健康にも良く、命を守り、CO2排出も減らし、そしてコロナで家の中にいる時間が増えていますから、その家の中での快適な暮らし、これを実現していくことも、脱炭素社会には脱炭素住宅の普及が必要ですので、これもやっていきたいと思います。  そして、食については、食ロスをいかに減らすか含めて、やっぱり食、ライフ、食の転換も大事です。  あとは、今日何回か言及しましたが、実は我々が着ているこの服についても、海外からほとんど輸入しているわけです。それで、半分が一度も着られないまま捨てられる。このファッションロスとも言えるこういったものというのは、やはり多くの方に知っていただいて、物を買うときに、本当にこれすぐ捨てないかなとか、そういったことも含めて、我々、行動変容につながるような訴えをやっていきたいと思います。  そして、改めて、先ほどの寺田先生、平山先生にも今日は問取りをオンラインで対応いただいたと職員から聞きましたが、まさにこれって国会の中で行動変容が起きたということですよね。こういったことが一つ一つ国民生活の中でも浸透していくように、できる限り分かりやすく、このライフスタイルの変換を環境省は責任を負っているわけですから、御指摘のことを踏まえて、どこまで分かりやすく伝えられるかしっかりと考えていきたいと思います。

平山佐知子各派に属しない議員

○平山佐知子君 ありがとうございます。終わります。

長浜博行立憲民主・社民

○委員長(長浜博行君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時十三分散会

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