外交防衛委員会 第6号
- 発言数
- 262 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2020/12/03
会議録
○委員長(長峯誠君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 包括的な経済上の連携に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房TPP等政府対策本部企画・推進審議官三田紀之君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長峯誠君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(長峯誠君) 包括的な経済上の連携に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 本件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○白眞勲君 おはようございます。立憲・社民の白眞勲でございます。 まず、一昨日、この条約の質問に入る前に、一昨日の当外交防衛委員会での私の質問及び小西先生の質問のいろいろな答弁については相当に我々としてはフラストレーションがたまるような形でありましたので、是非今日は、それについてちょっと補足して質問させていただいて、是非分かりやすく答えていただきたいということをまずお願い申し上げたいというふうに思います。 その上で、今お配りしました資料三を見ていただきたいと。これは、おとといの当外交防衛委員会の議事録で、真ん中に、中段に赤線を引いた部分、これはイージス・アショアの配備候補地の代替地はないとの結論に至ったということをここで答弁されているわけなんですけれども、ここでちょっとお聞きしたいのは、ということは、このイージス・アショアは、もう一回、前回と一緒です、正式に断念したということでよろしゅうございますね。これをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(岸信夫君) イージス・アショアにつきましては、本年六月に山口県むつみ演習場と秋田県の新屋演習場を含む東北地方の二十か所の国有地の配備を断念したことを防衛省として発表いたしました。また、六月以降も代替地の調査を継続的に実施いたしましたが、代替地はないとの結論に至り、九月時点において、陸上案は困難性が高いものと判断をいたしました。 今般の中間報告を通じて、イージス・アショアの構成品の洋上プラットフォームへの搭載に係る技術的実現性を確認することができたことを踏まえて、引き続きイージス・アショアの構成品を洋上プラットフォームに搭載する方向で鋭意検討をしているところでございます。 いずれにいたしましても、イージス・アショア代替案の検討においては、最終的にどのような洋上プラットフォームとするか、陸上配備をやめるか否かも含めて結論を出すべく検討をしているところであり、現時点で結論を出したということではございません。
○白眞勲君 今の御答弁ですと、やめていないということなんですか、イージス・アショアは、陸上案は。やめていないのか、あるのか、それを聞いているんです。やめていないんだったらやめていないでいいんですけど。やめていないのかどうかを聞いています。
○国務大臣(岸信夫君) イージス・アショアの代替案の検討において、最終的にどのようなプラットフォーム、洋上プラットフォームにするのか、陸上配備をやめるか否かも含めてまだ結論を出していないところであります。結論を出すべく今検討をしているところでございますので、現在、現時点での結論を出したということではございません。
○白眞勲君 つまり、やる、まだイージス・アショアの可能性も残っているということを今お聞きしました。 そういう中で、続きまして、資料四の下段を見ていただきたいと思うんですけど、ちょっとこれ細かい話で申し訳ないんですけど、岸防衛大臣、このときに、イージス艦八隻体制と組み合わせて運用することによって、情勢に応じ我が国全域の常時継続的に防護し得る態勢を構築することが可能な旨答弁されているんですね。 この情勢に応じという言葉、非常に気になっているんです。これ、ちょっと細かいんですけど、これどういう意味なんでしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) イージス・アショアの構成品を移動式の洋上プラットフォームに搭載する場合、それだけでは、定期整備の問題、そして気象や海象等の影響によって常時持続的な態勢に制約はあると、ただし、現在体制整備を進めておりますイージス艦八隻と組み合わせて運用することによって、情勢に応じて我が国全域を常時持続的に防護し得る態勢を構築することが可能であると、こういうことを考えているところでございます。 情勢に応じというのは、弾道ミサイルを迎撃する態勢を取ることが必要な場合ということを意味しております。いかなる場合に必要になるかについては、個別具体的な状況を踏まえて判断をしていくということになります。 いずれにいたしましても、運用の詳細については、今後洋上プラットフォームの形態が固まった時点で更に具体的に検討を進めてまいりたいと思います。
○白眞勲君 ちょっともう一度お答えいただきたい、大変恐縮なんですけれども。 情勢に応じは、弾道ミサイルの発射の状況が情勢に応じということなんですか。ちょっとその辺、もう一回確認したいんですが。
○国務大臣(岸信夫君) 御指摘の情勢に応じとは、弾道ミサイルを迎撃する態勢を取ることが必要な場合ということを意味しております。いかなる場合に必要になるかにつきましては、具体的な、個別具体的な状況を踏まえまして判断をしていくことになります。
○白眞勲君 そうすると、二十四時間三百六十五日、長期にわたり切れ目なく防護することということとは少し矛盾しているんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、この辺りはどうなんでしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) イージス・アショアそのもので述べていた時点とは、先ほど申しましたけれども、状況が変わっている部分はありますが、それは、定期整備や気象、海象等の影響によって常時持続的な態勢には制約があるということではありますけれども、現在の体制を進めていますイージス艦八隻の運用と組み合わせて運用することによって、情勢に応じ、したがって弾道ミサイルを迎撃する態勢を取ることが必要な場合、我が国全域を常時持続的に防護し得る態勢を構築することは可能であると、このように考えているところでございます。
○白眞勲君 いや、だから、気象に応じてはできない場合もあると今も防衛大臣おっしゃったわけで、そうすると、情勢に応じてはできないことがあるんじゃないかということを私は確認のために聞いているんですけれども。
○国務大臣(岸信夫君) 移動式の洋上プラットフォームにつきましては、定期整備や補給のために、一定の期間、任務を離れる必要が出てきます。当該プラットフォームによって二十四時間三百六十五日、我が国全域を防護する態勢を取ることは困難ではありますが、現在体制整備を進めているこのイージス艦八隻と組み合わせることによって、国際情勢に応じる必要な場合には常時持続的に我が国全域を防護し得る態勢を構築することは可能であると、このように考えております。 運用の詳細については、今後、洋上プラットフォームの形態が固まった段階で更に具体的に検討していくことになります。国際情勢に応じ、必要な場合には、二十四時間三百六十五日、我が国全域を防護し得る態勢を構築し得ると考えておりますが、弾道ミサイル防衛以外の任務と同様に、気象、海象等による影響を受けることはあり得るということでございます。
○白眞勲君 いや、防衛大臣、やっぱりちょっと私は聞いていると矛盾に感じるんですね。困難なときがありますよとおっしゃいつつも、何か、できますと言って、最後はまた困難なんですって。これ、何か言っていることが行ったり来たりしているんですよ。困難、だから、正直言って、イージス・アショア、だからイージス・アショアなんですっていう今まで論理展開だったわけなんですよ。だから、そこがやっぱり非常に御答弁も、いや、岸大臣のお立場は分かりますよ、なかなか答弁大変なんだよなという感じはするんですけれども、やっぱり私たち聞いている立場からすると、一体何なんだこれはという感じがするんですね。 その中で、資料一と二の、お手元にある配付資料を見ていただきたいと思います。このイージス・アショアの経費の違い、すなわち、これは前回も一緒なんですが、秋田県に説明した資料は千二百二億円ですね。それから、今回の中間報告書の金額は二千億円になっているわけですね、このイージス・アショアについて。 先日の答弁、これ聞きましたね。そしたら、これは資料でいいますと資料の六かな、資料の六の赤く囲った部分、これは土本整備計画局長がおっしゃった御答弁なんですけれども、要は、イージス・アショアの導入コストにつきましてはということで、るるいろいろな経費述べられていますけれども、要するに、赤枠の最後に触れられているとおり、イージス・アショアの場合に、これらに合算する経費を合わせて計算することが適切な比較ができるとされているわけなんですね。ということは、資料一の秋田県で説明した資料でも、比較対象は同じようにイージス艦とやっているわけなんですよ。ということは、同じじゃないのかなと。 だから、比較対象が船舶、リグであることを理由として導入経費を積み増ししましたという説明は、これは成り立たないんじゃないかなと思うんですけど、その辺どうなんでしょうか。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 ちょっと、若干長くなるかもしれませんが、まず、委員御指摘の、地元説明会でお示しした千二百二億円、この数字につきましては、いわゆる施設整備等を除いて、令和元年度予算段階で判明しておりましたイージス・アショア一基の本体の、本体の取得経費、取得経費でございます。 それと、あと、この地元説明会でお示ししました右側にあるイージス艦のこの二千億円ということにつきましては、これは注で記載させていただいておりますように、イージス艦を導入する場合の経費として米海軍が予算要求した建造中の次期イージス艦アーレイバーク級フライト3艦の一隻の調達経費を公刊情報に基づいて例示したものということでございます。 それで、今回中間報告で示させていただきましたその導入コストに関しまして、プランAからプランDまでにつきましてはそれぞれの導入コストを記載させていただいているところでございますが、委員御指摘のイージス・アショアの導入コスト約二千億円という点に関しましては、これまで防衛省として御説明してきた取得経費の一基当たり千二百六十億円に、特定の配備地を前提としない形で試算した施設整備費や警備関連装備品、短SAM等及び通信機材等の取得に要する経費を合算したものという形で示させていただいたものでございます。 それで、このようにお示ししたのは、前回にもちょっと御答弁させていただいたんですが、今回の比較対象が船舶、リグタイプでございまして、この船舶、リグの導入コストに関しましては、搭載するレーダー、イージスシステム、VLSのみならず、船体建造に要する経費や自己防護兵装取得に要する経費などが含まれると。イージス・アショアの場合、これらに相当する経費を合算することが適切な比較であると考えたため、このような数字を出させていただいたということでございます。
○白眞勲君 今のるる御説明されたことって、資料六をまたもう一回繰り返されただけなんですよ。 私の質問は、それは同じことが秋田県でも言えることなんじゃないんですかと。これだって、結局はイージス艦かイージス・アショアを説明しているわけですし、資料の二で見ると、やっぱりそれはイージス・アショアも説明しているわけですよね。当然、全てどういう経費が掛かるということをやっぱりきちっとこれはその県民の皆様にも御説明する、地元の皆様にも御説明をする資料としては不足していたんではないんですかということを私は申し上げているわけなんですけれども。 そこで、土本局長は、今の件について私は全然不満ですよ。全然答えていないということは指摘しておきたいと思いますが、その上でちょっと申し上げますが、今回の中間報告で示した洋上プラットフォームの各案の諸経費については、導入コストは要求性能として試算することで経費の規模感を示したもので、四つの中から事業化するわけではないとか、三十年間の維持費についても現時点で精緻な諸経費を示すことは困難である旨答弁されておりますが、であるならば、なぜ秋田県の場合には七千億円という経費が出たんですか。これちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 委員御指摘の秋田県に、地元に御説明した資料で、イージス艦およそ七千億円という数字をなぜ提示したかという御質問かと思います。 これは、海上自衛隊の最新型の「まや」型のイージス艦二隻の取得及び三十年間にわたる維持運用などに要する経費として約七千億円を要するものと見積もっていると説明したものでございます。 具体的な計算の関係、計算式でございますが、「まや」型護衛艦二隻を四十年間運用すると仮定した場合のいわゆるライフサイクルコストを、それを四十年ではなく三十年だと仮定して計算した数値でありまして、開発段階が一億円、建造段階が三千二百四十二億円、運用維持段階が三千八百十二億円、廃棄段階が三億円というものを単純合計した場合七千五十八億円となるため約七千億と、こういうふうに記載させていただいたというものでございます。
○白眞勲君 いや、ですから、そういう計算しているわけですよね。ところが、今の御答弁と同じようなことで、今回の洋上プラットフォーム案では、中間報告では、同じように、三十年間の維持整備費についてはこうおっしゃっているんですよ。搭載する装備品の細部仕様や使用形態など云々検討する必要があるとして、現時点で精緻な諸経費を示すことは困難だって。今回は困難で、あのときは七千億円出しておいて、同じことを言っているわけなんですね。だから、それを私は、おかしいんじゃないんですかということを私は申し上げているわけなんです。 今全然答えていないんですけれども、レーダーについてだけちょっとお聞きしたいと思います。これ、EPAやらなきゃいけないんでね、もうこの辺りでやめたいんですけど、私も。 防衛省が挙げた導入経費の見積りには、SPY7というんでしょうかね、レーダーの取得経費が、これ三百五十一億円とか三百五十億円と聞いておりますが、これ含まれているのか、お答えください。
○国務大臣(岸信夫君) イージス・アショアの代替品の検討につきましては、SPY7を含むイージス・アショアの構成品を移動式の洋上プラットフォームに搭載する方向で、今、米政府や日米の民間業者と検討を行っているところでございますが、そのため、今般の中間報告等における検討において、導入コストは、主としてイージスシステムなどのFMS調達分、それからSPY7の一般輸入調達分、そしてプラットフォーム建造、VLSの取得や自己防護兵装の取得などに要する費用で構成をされております。したがって、導入コストにはSPY7の取得経費が含まれておるところでございます。また、イージスシステムなどのハードウエアやソフトウエアを洋上仕様に変更するための費用もこれに含まれておるところでございます。
○白眞勲君 前回の私の答弁では、SPY7の開発費は負担していないということですが、実射試験に要する経費というのは今後日本側が負担するのでしょうか。
○政府参考人(土本英樹君) お答え申し上げます。 まず、委員御指摘の第一点目の開発費用については、SPY7の経費につきまして、レーダーの開発費用については我が国が支出することはないということでございます。 それと、二点目の実射試験の費用という観点でございますが、まずちょっと御説明させていただきますと、いわゆるレーダーの開発については三つの段階の試験が必要になります。 一つ目は構成品試験。二つ目は連接試験。これはレーダーとシステムを連接しまして目標を探知、追尾できることを確認する試験。で、三段目が委員御指摘の実射試験ということで、いわゆるSM3と組み合わせて迎撃システムとして全体が一体的に機能するかどうかを確認するということでございます。 そのうち、構成品試験及び連接試験につきましては、これまで御説明している中で経費で含まれているところでございますが、実射試験につきましては、米政府等と引き続き議論を実施していく予定でございますので、現時点でどうなるかということにつきましては予断を持ってお答えすることは差し控えさせていただきたいという段階でございます。
○白眞勲君 これ普通、おかしくないですか。開発費の中には当たり前のように、私、実射試験含まれるものだと思っていたんですけど、何か今のだと、アメリカとこれから相談ですということは、自分、こちらが、相談するというけど、あんたが負担しろよと言われるに決まっているじゃないですか、アメリカから。 普通は、開発費というものの中には実際に動かす経費含まれるのが私は当たり前だと思いますよ。車だって最後に、完成車ができたって、最終的には道路を走らせてみて実車訓練やるんですよ、実車って車の方ですけどね。実車試験をやって、それでちゃんと動くか見るのが当たり前じゃないですか。タイヤがちゃんと付いたままになって外れないようになっているかとか、そういうのをやってから、それが、つまり完成するまでが開発費なんじゃないんでしょうか。 なぜそれが、実射試験はこれからアメリカ政府と相談するというふうになっているのか、それ不思議でしようがないんだけど、これどうなっているんですか。
○政府参考人(土本英樹君) まず、前提といたしまして、SPY7というレーダーは、委員御案内のことかと思いますが、既に製造されております米国の装備品であるLRDRというこのレーダーと同様の技術に基づきまして製造されているということ等は承知しております。このLRDRにつきましては、研究開発等を既に進められているというものでございます。 繰り返しになって恐縮ではございますが、先ほど言いましたように、SPY7、単体の方ですね、我が国のSPY7単体での性能に関する試験につきましては、既にSPY7の取得に係る一般輸入調達契約に含まれておりますし、先ほど申しましたSPY7とベースライン9の連接試験につきましては、アショア本体の取得に係るFMS契約に含まれておりますということでございますが、実射試験についてはこの契約に含まれておらず、先ほど御答弁しましたように、米国政府等と今後引き続き議論を実施していく予定という段階ということでございます。
○白眞勲君 いや、だから、私の質問に答えていませんよ。それは今聞きましたよ、さっき。だから、開発費というのは当たり前のように、実際にSPY7でSM3なりなんなりがちゃんと撃てて、ああ、これは確かにこのレーダーいいよねという話になるんじゃないのかということを聞いているんですよ。それを答えない。 これはまた来年への課題ということにします。もうこうしないとEPAできなくなっちゃうんだよ。 EPAについて聞きます。 英国の地理的表示、GIについて、まずちょっとお聞きしたいと思います。これは農水省さんかもしれませんけれども。 日英EPAの地理的表示、GIは、日EU・EPAと同様に、日本が五十五品目、英国が六品目となっているわけですね。ところが、英国政府は、大筋合意時に発出したプレスリリースにおいては、日EU・EPAでは六つだったものを新協定では七十以上に拡大して、英国のスパークリングワイン、ヨークシャー・ウェンズリーデール、これチーズだそうですけれども、ウェールズのラム肉などの商品を対象とする可能性があるとしておりますが。 本協定の十四・三四条においては、GIの見直しについて、発効後速やかにGIの追加について協議を開始することが規定されておりますが、これ、私のイギリスの友人が日本でパーティーするときなんかは、ラムチョップ大好きなんですね、イギリスの人って、本当に私も驚いたんですけれども。この英国側がGIを七十品目に拡大すべく早々に協議の申入れをしてくるということも考えられると思うんですけれども、これ、日本政府どう対応するんでしょうか。お答えください。
○政府参考人(杉中淳君) お答えいたします。 英国の国際貿易省の公表資料において、我が国で保護される英国GIを七十以上に増加させることを目指す旨の記載があることについては承知をしております。 本協定におきましては、議員御指摘のように、協定発効後、可能な限り速やかにGI追加の協議を開始することとされています。協議の具体的な進め方につきましては、協定発効後両国で協議することになっておりまして現段階では決まっておりませんけれども、いずれにしても、一般論としては、GIの相互保護の拡大は我が方としても歓迎すべきことと考えております。 我が国としても、発効後の協議において、英国において保護される我が国GIの追加について、我が国からの輸出につながるよう、しっかりと協議してまいりたいと考えております。
○白眞勲君 協議する中で、やっぱり日本の国益ということをよく考えて協議をしていただきたいということをもう一回農水省さんにお願いしたいと思います。 次に、アルゴリズムの追加について経産副大臣にお聞きしたいと思います。 日英EPAの電子商取引章において、政府は、電子商取引においては先進的かつハイレベルなルールを規定することができたとしまして、ソースコードの開示要求の禁止の対象にアルゴリズムが加わったことを交渉の成果としておるわけなんですけれども、確かに協定の第八・七三条には、締約国はソースコードとアルゴリズムへのアクセスを要求してはならないと書いてあり、先進的かつハイレベルなルールにはなっていることは確かだなと思うんですが、ただ、本規定の第三項には逆に適用しない例も書かれておりまして、ソースコードやアルゴリズムを自主的に移転することには適用しないとされているわけなんですね。 つまり、企業が自主的に提出するならば国が受け取ることは拒まないと、こう言っているわけでして、普通、私思うんですけどね、副大臣、最大級の機密ですよ、このアルゴリズムというのは。 私も前、民間にいたときにソフトウエアを開発しましたけど、これ、自分のところで相当なお金掛かる。本当にソフトウエアの代金って分からないんですよ、幾らだったか。幾らになるのかよく分からない中でめちゃくちゃ高い金額取られたんですね。そういった、企業がやっぱり最大限の最機密になるようなものを簡単に僕出すわけないと思うんですね。 だから、一体どのような場合に自主的に出すことがあり得るのか。これ、ちょっと具体的な例をお示しいただきたいと思います。
○副大臣(長坂康正君) 御指摘のとおり、アルゴリズムの開示要求の禁止条につきましては、アルゴリズムを企業が自主的に開示することを例外といたしております。 本例外は、例えば政府調達等におきまして、システム全体の安全性や安定性を確保、担保するために、調達元のアルゴリズムの開示が求められる場合など、政府と企業の間での合意の上で開示するケースを念頭に置いております。企業側の意向に反して、事実上アルゴリズムの開示を強制させられるケースを例外としているわけではございません。 アルゴリズムの開示要求の禁止条につきましては、産業界ともその重要性につきまして議論を重ねてきたところでございます。日英EPAにおきましても、本条の導入につきましては産業界から歓迎のコメントをいただいており、本例外規定への御懸念は寄せられておりません。 いずれにいたしましても、日英EPAの発効後も、本規定を含め、ルールの運用実態をしっかりとフォローしてまいりたいと考えております。
○白眞勲君 答弁ありがとうございます。 副大臣、私やっぱり心配しているのは、今申し上げましたように、何らかのいわゆるそんたくが働いて、自主的に出してくださいよと、何となくやっぱり出さなきゃいけない雰囲気にされてしまう。これ、企業は嫌々ながら提出を行うことを誘発する可能性があるんじゃないかなと、私、それすごく心配しているんですよね。 ですから、その辺りについて経産省としてどういう対応をしていくか、これについては副大臣、どういう考え方を持っていらっしゃいますでしょうか。
○副大臣(長坂康正君) 企業側の意向に反しまして事実上開示を強制される場合には、本条で例外とされる企業の自主的なアルゴリズムの自主的な開示に当たらないわけでございます。政府と企業間で問題を生じる場合は、日英EPAの枠組みの下で開催されますサービス貿易、投資、電子商に関する専門委員会の場で規定の在り方を含めて議論を行うことになることとなっております。 仮に問題が生じる場合には、こうした対話の場を通じて適切に対応してまいりたいと考えております。
○白眞勲君 やっぱり、調達において企業というのは非常に弱い立場になります。その弱い立場を利用して、いやいや、うちは要求していないけど、これがないとうちも仕事できないんだよねみたいに言われちゃったら、もう半分、半ばそういう形で出させられる場合があるんじゃないかなと思うんですね、私は。 それは駄目だよねというのを、今みたいに、企業側からあったときには何か話し合ってと言うんですけど、そうしたらまた企業側は怖くなっちゃって、そんなことを言ったらまた締め出されるんじゃないかという、そういう意味合いがあるんですよね。 どうそこを担保していくかというのは、私、大きなポイントだと思うんですけど、もう一回、副大臣、お答えください。副大臣のお考えをお聞きします。
○副大臣(長坂康正君) 繰り返しになりますけれども、サービス貿易、投資、電子商に関する専門委員会というのがございますので、対話の場を通じて適切に対応してまいりたいと考えております。
○白眞勲君 是非この、よく企業で、特に政府調達の関係の日本企業あるならば、それはやっぱりフォローアップをよくするということをちょっとこの場で言っていただけませんかね。それを言っていただきたいと思うんですけれども、どうですか。
○副大臣(長坂康正君) いずれにいたしましても、日英EPAの発効後も、本規定を含めたルールの運用実態をしっかりとフォローしてまいります。
○白眞勲君 そこは是非よろしくお願いしたいと思います。 そういう中で、ちょっとここで、これ外務大臣にというか、まあ外務省でいいのかな、外務省全体でもいい、まあ大臣じゃなくてもいいです、事務方でもいいですけど、ちょっと聞きたいんですけど、台湾のTPP11への加入についてちょっとお聞きしたいと思っているんですけど、台湾、RCEPの加入については、本会議において私聞いたときには、大臣から、全ての国及び独立関税地域に新規加入が開放されるという御答弁がありました。これ、TPP11についても、国又は独立の関税地域の加入を可能とする規定はあります。その独立の関税地域に台湾は含まれるのかどうか、これはまあ事務方でいいですね、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。 TPP11協定は、新規加入の対象を国又は独立の関税地域と規定しておりまして、台湾によるTPP11への加入は協定上排除されないというふうに認識しております。
○白眞勲君 じゃ、もう一回聞きますけれども、独立の関税地域に台湾が含まれる場合ということですよね、台湾含まれるということですから。じゃ、台湾はTPP11に加入することが条文上可能であるという理解でよろしゅうございますね。
○政府参考人(四方敬之君) TPPの新規加入につきましては、TPP11は市場アクセスの面でもルールの面でも高いレベルの内容となっておりまして、関心表明を行っているエコノミーがこうした高いレベルを満たす用意ができているかどうかについてはしっかりと見極める必要がございますが、先ほどお答えいたしましたとおり、RCEP協定は新規加入の対象を国又は独立の関税地域と規定しておりまして、台湾によるRCEPへの加入は協定上排除されないというふうに認識しております。
○白眞勲君 ちょっとこれ、外務大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、TPP11って、今も御答弁ありましたように高いレベルの協定であるということですが、私は、台湾であるならば様々な基準をクリアできるのではないか、そういうふうにも考えているわけです。 中国がRCEPに加入したこともあり、台湾が経済連携上の国際社会から私は取り残されることがあってはならないと考えますけれども、台湾のTPP11加入について茂木外務大臣の所感をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、今局長の方から答弁させていただいたように、協定上排除されるものではありません。その上で、TPP11につきましては非常に高い内容、またルールというのを備えているわけでありまして、これにつきまして国又はエコノミーがこの基準を満たす用意があるかということが重要であります。同時に、この加入に際しましては、締約国、これらの全ての合意が必要ということになりますので、その合意を取り付けるというプロセスが出てくると思います。 その上で、二番目に申し上げた、用意ができているかと、このことにつきましては具体的に話を聞いてみないと分からない部分があると思いますが、いずれにしても、日本としては、この二十一世紀型の新しいルールと、これを世界に広げていきたいと考えておりまして、それに参加関心を示す国については基本的に歓迎をしたいと思っております。 なお、先ほどおっしゃっていた、言っていいですか、先ほどのソースコードというかアルゴリズムの話。 原則ですね、原則禁止なんです。それで、例外的にできるようになっている。しかも、実際に想定されるのは政府調達ですよ、基本は。政府調達をする段になりますと、そこでの安全性、システムの安全性というのは当然ありますから、そこについては開示をお願いできませんかということはあり得ると思います。個別の契約であったら、違っていたら拒否すればいいと、それが基本だと思います。
○白眞勲君 経産省さん、ちゃんと茂木大臣のこういう答弁というのをしっかり聞いて、それで答弁書を作ってくれりゃ本当に分かりやすいんだよね、そう思いますので、お願いを申し上げたいと思います。 そういう中で、今、TPP11について、台湾の加入について非常に前向きな御答弁が私はあったと思っているんですけれども、やっぱりTPP11のそれぞれの加入国が合意しなければならない、これ前提条件だということだったんですが、政府として、日本側としては、やっぱりもし台湾が入りたいというのでしたらば、そういった取り付けるための御尽力というのはされるおつもりあるのかどうか、聞きたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 来年、日本はTPPの議長国となるわけでありまして、様々な調整をしていきたいと。そういった中で、今、タイであったりとか英国、具体的に関心表明を示しているところがあります。そういったことも含めて、このTPPを世界に広げていこうということで参加国ともよく話し合ってみたいと思います。
○白眞勲君 非常に前向きな答弁、ありがとうございます。 そういう中で、ちょっと日米貿易協定のWTOへの通報についても、これ本会議で私聞いたんですけれども、まだされていませんね。その本会議での質問については調整中というふうに答弁されているんですけど、何を調整しているんですか、この署名したやつについて。これ、お答えください。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。 日米貿易協定のWTOへの通報に関しましては日米間でこれまで調整をしてきておるということでございますけれども、調整状況、具体的なその調整の内容につきましては、日米間の外交上のやり取りでもございまして、お答えを差し控えたいと存じます。 いずれにしましても、米国との調整を経て通報を行う予定でございます。
○白眞勲君 いや、それは調整してから国会に諮るべきなんじゃないんですか。今になって、諮って、国会で承認させて、それもあれほど急いでですよ、もう言いませんけれども、病院のVIP扱いして、それで、病院のVIP扱いと言ってもみんな分かんないかもしれないけど、要はそういうことでしょう、優先的にやっちゃったということですよね。 そういう中で、実際にもう終わっているんですよ、これ。それにもかかわらず調整が必要ということは、これ、国会の審議意味なかったということになるんじゃないですか。どういうことなんですか、これ。
○国務大臣(茂木敏充君) まず御理解いただきたいのは、この日米貿易協定における関税撤廃率、これは、WTO協定の枠組みの下で既に無税としているものと本協定で新たに譲許される品目を含めて貿易額ベースで申し上げますと、日米でそれぞれ、日本が八四%、アメリカが九二%となっております。 したがって、本協定はWTO協定と整合的であると、このことは問題ないと思っておりまして、あとはタイミングの問題だけだと思っております。何らかWTOの協定と整合性を欠くから通報していないということではございません。
○白眞勲君 やっぱりこれは早く入るべきだと思いますね。そうしないと、私、本会議でも言いましたけれども、結局二人だけの秘密みたいな話になっちゃって余りうまくないと思います。 こういったことはしっかりとやるべきであるということを最後に申し添えまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之でございます。 まず、日英EPAについて伺います。 茂木大臣、問いの二番からですけれども、日英EPAの締結に際して、カナダや韓国のようにつなぎ協定、すなわち対EUのEPAの内容を対イギリスのEPAとしてそのまま継続するといったような実はつなぎ協定というものをほかの国は結びまして、よって来年以降に本協定の協議を行うことと実はしている国、カナダ、韓国などがそうなんですけれども、我が国がそのようにしなかった理由はなぜでしょうか。 つまり、伺いたいのは、我が国の国益を最大限に確保するためには本年のうちにイギリスと日英EPAの本協定の交渉を行う必要があると考えたその政策判断の根拠は何でしょうか。衆議院でも聞かれていないそもそも論ですので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 日EU・EPAにおけます日本の利益を継続すると、こういう観点から英国との間でつなぎ協定を結ぶことでも一定程度の目的を達成できたと、そのように考えますが、今回の日英EPAでは、それにとどまらず、市場アクセスやデジタル分野等のルール面を更に掘り下げることによりまして、協定を日英間の最新の経済関係の実態に合わせることが可能になったと、そのように今考えております。 さらに、日英関係全般の強化であったり、国際社会で保護主義が台頭する中で自由貿易を推進する、こういった力強いメッセージを世界に発信するという点でも大きな意義があったと考えております。 単純に、単純にやっても一定の利益が確保できたと思いますが、それ以上のものをしっかりつくり上げることができたということです。
○小西洋之君 今おっしゃっていただいた後段の、自由貿易を我が国も世界の先頭に立って推進しなければいけないと思います。そうした意義は私も共感するところがあるんですが。 そもそもその協定の内容ですけれども、今、幾つかのルール、アクセスに関するルールを取りましたというようなことをおっしゃっていただきましたけれども、ただ、実態を見ると、本当に取れたのは電気制御盤だけだったりとかですね、本当にそれだけのものが取れているのか。さらに、農産品についてはEU、日EU並みのものを守っているということなんですが、より守ることってできなかったのだろうか。 私の問いなんですけれども、なぜこのタイミングが我が国の国益を確保する上で一番最もいい時期だというふうにお考えになったのか、その根拠を伺わせていただけますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、移行期間が年末に切れるということですから、何らかの形で協定を結ばなかったら関税率が上がってしまうと、日EU・EPAの下で得ていた利益が喪失をされると、また日系企業のビジネスの継続性が失われるということで、デッドラインが年末であったということは御理解いただけると思うんです。 その上での交渉でありますけど、電子制御盤は大きいですよ、非常に。日本の自動車産業において極めて大きな最優先の項目を取れたと思っております。一方で、農産品分野については何ら日EU・EPA以上の譲歩をしていない、その範囲に収まっていると考えております。 さらには、電子商取引、金融サービス、ジェンダー等々の分野におきましても、少なくともTPP11を超えるようなそういった、また日EU・EPAを超えるようなそういう高い基準のルールと、こういったものを定めていると考えております。
○小西洋之君 電気制御盤が貿易額で五十六億円で、これをその産業当事者の皆様に対して小さい額だと言うつもりはないんですけれども、大臣がおっしゃったように年内で決着を付けなきゃいけない、だったら、つなぎ協定で翌年に持ち越していって、来年しっかりとした本協定をやるというようなことがやり方としてはあったのではないか。 テレビ会議でですね、テレビ会議、一回の、大臣が八月にイギリスに行かれて、それ以外は全てテレビ会議でこの交渉を行ったということなんですけれども、私もかつて霞が関にいたときに外務省と外交関係の仕事をしたこともありますけど、テレビ会議で貿易協定の交渉ってできるのかなというのが、正直思うようなところもあります。 大臣おっしゃっていただいたように、このタイミングでやる必要があったということはちょっと私の問いと若干ずれているところがあるかもしれない、あるとも思うんですが、次に行かさせていただきまして。 ほかに日英EPAについて衆議院で聞かれていない問いを幾つか通告をしているんですが、その前提といたしまして、この条約審議でございますんですが、我が国の国会におけるこの条約承認権というのが一体本当にその後の政府の運営において確保されているのかどうかという、このEPAの条約審議の前提になる事項について質問をさせていただきたいと思います。 お手元に日米安保条約の、これ恐縮ですが私の拙著なんですけれども、日米安保条約第三条というものがございます。有名なのは五条、六条ですが、実は第三条で、分かりやすく言うと、日本は憲法九条があって集団的自衛権ができないので、日本はアメリカのために集団的自衛権を行使しなくていいということが実は条約に書かれております。外務省のホームページに載っていた逐条解説、もうそのまま貼り付けておりますけれども、そうしたことを言っておりますし、実は岸大臣のおじい様でございます岸信介総理がこのときの総理でございますけれども、総理の国会答弁、また総理の回想録にも、日本は集団的自衛権を行使しなくていいという、そういう条文、条約を結んだということが書かれているわけでございます。 この問題については、資料の二ページ以降、私も参議院の本会議で取り上げたりしているわけでございますが、ただ、これに対して政府の方は論理的なきちんとした御説明をいただけていないということでございます。これを茂木大臣に伺わせていただきたいと思うんですが。 さらに、こうしたこの国会承認が、法的効果というものが確保されていない下で一体どういう政府の行政運営がなされているのか。これが実は先回の存立危機事態に関わる質疑だったんですけれども、そこから今、現に何が起きているのかから質問させていただきます。 政府参考人に伺わせていただきますけれども、前回の問いで、存立危機事態のいわゆる立法事実、集団的自衛権の立法事実としては三要件、三要件以外に具体的などういうケースが起こり得ると考えていますかという問いを大臣に何度も何度も質問したんですが、答えていただけなかったので、ちょっと問いの仕方を変えます。 この集団的自衛権の、安保法制のですね、立法事実とした三つの事例以外の存立危機事態が我が国に将来起きる可能性はあると政府として考えているでしょうか、あるいは可能性はない、ゼロであると考えているでしょうか。答弁をお願いいたします。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 今、三事例以外の存立危機事態が生じることがあり得るとの認識かという御質問と承知しておりますが、まず、一般論となりますけれども、御指摘の三事例に該当する、し得るケース以外にも、他国に対して発生する武力攻撃の目的、規模、態様等によっては我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得ることは否定されないというように考えております。
○小西洋之君 明確な答弁だったと思います。一言で言えば、存立危機事態が起こり得るということでよろしいでしょうか。念のため、間違いないと思いますが。
○政府参考人(三貝哲君) 繰り返しになりますけれども、他国に対して発生する武力攻撃の目的、規模、態様等によっては我が国の存立を脅かすことも現実に起こり得るということは否定されないというように考えております。
○小西洋之君 我が国の存立を脅かすのが存立危機事態ですので、明確な答弁をいただいたと思います。 じゃ、重ねて政府参考人に質問させていただきます。 前回、じゃ、その存立危機事態っていつ起き得ると政府として認識しているかという質問を大臣にさせていただきました。防衛大臣の方で、我々は想定外ということは許されない、あらゆる事態に対処できるように、まあ存立危機事態の発生をということだと思うんですけれども、判断して決めるというふうに、ほぼお答えいただいていると思うんですが、国民にとって非常に重要な問題ですので、政府として、存立危機事態というのは、それこそ可能性としては今日、明日、この数日内あるいは数週間内、そうした近い将来も含めていつ起きるかということについてはもう予断を許さないものである、そのような認識であるかについて、明確な答弁をお願いいたします。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 先日、一日の本委員会におきまして岸防衛大臣の方から御答弁ございましたように、我が国の防衛を主たる任務とする防衛省・自衛隊としては想定外ということは許されないというふうに考えており、あらゆる事態に対応できるよう、平素から各種兆候の把握を含め、情報収集、警戒等に万全を期しているという答弁がございました。 その上で、どれだけ直近に起こり得るかということを含めまして、存立危機事態の認定に当たりましては、現実に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断することになるというふうに考えております。 以上でございます。
○小西洋之君 前回の大臣の答弁とほぼ同じなんですが、要するに、あらゆる事態を想定してやるということは、まさにあらゆる事態ですから、時間的にいえば、いついかなるときに発生する事態についても対処する。で、対処するという以上は、そういう可能性があるという認識でよろしいでしょうか、簡潔に、政府参考人。
○政府参考人(三貝哲君) 多少繰り返しのところございますけれども、具体的にいかなる事態が存立危機事態に該当するかにつきましては、実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合的、客観的、合理的に判断することとなりますので、そのような事態が発生する蓋然性、これも含めまして、一概にお答えすることは困難でございます。
○小西洋之君 ちょっと、後退してはいないと思うんですが、まあ蓋然性については一概に答えられないわけですけれども、いつ起きるかというその可能性について、いつまでには起きないというような、そういう限定的な考えは持たないと、そういう理解でよろしいですか、あらゆる事態というふうにおっしゃいましたけど。そういう理解でよろしいでしょうか、時間的なそういう限定は置いていないと。
○政府参考人(三貝哲君) お答え申し上げます。 これまで、政府といたしましては、存立危機事態の発生がおよそ想定できないという形で御説明したことはございませんで、一般論として申し上げますと、今後、存立危機事態が発生する可能性はあるというふうに考えております。 他方で、現時点におきまして、存立危機事態の発生の具体的、現実的蓋然性が認められるというふうには考えておりません。
○小西洋之君 現時点というのはいつですか。今日のことですか。あるいは、三日後にもそういう見解を維持するんですか。
○政府参考人(三貝哲君) 繰り返しで恐縮でございますが、このような事態が発生する、そういった蓋然性を含めまして、一概にお答えすることは困難でございます。
○小西洋之君 一概に答えることは困難だとおっしゃりながら、今、現時点では想定していない、考えていないというようなことおっしゃりましたけれども、だから、今日この瞬間は起きるとは考えていないということですか、現時点というのは。
○政府参考人(三貝哲君) 一般論として申し上げますと、今後、存立危機事態が発生する可能性はあるというふうに考えておりますけれども、これはもう繰り返しでございますけれども、存立危機事態の発生の具体的、現実的蓋然性が現時点において認められるとは考えていないということでございます。
○小西洋之君 一般論として、発生することは明確に認めました。 防衛大臣、今、政府参考人、内閣府の政府参考人が、内閣官房の政府参考人が答弁していただいた見解というのは、政府の見解ということでよろしいでしょうか。一言だけお願いします。
○国務大臣(岸信夫君) 今、政府参考人からお話があったとおりでございます。政府としての考え方を述べたところでございます。
○小西洋之君 では次に、これも前回伺ったことですけれども、我が国が存立危機事態に基づいて集団的自衛権を発動した場合において、発動した先の相手国から反撃や報復措置、まあ言い方は何でもいいんですけど、いわゆる実力行使を受けることがあり得るのか、あるいは全くあり得ないと考えているのか。そして、そうした反撃や報復措置によって、まあ実力行使ですね、によって日本国民が死亡又は負傷することがあり得るのか、あるいは全くあり得ないと考えているのか、政府の答弁をお願いいたします。大臣、お願いいたします。
○国務大臣(岸信夫君) 存立危機事態に該当する状況は、武力を用いた対処をしなければ、我が国が武力攻撃を受けた場合と同様の深刻、重大な被害が国民に及ぶことが明らかな状況であり、我が国として、我が国の存立を全うし、国民を守るため、すなわち我が国を防衛するためのやむを得ない自衛の措置として、武力行使の三要件に基づいて武力を行使して対処することになります。その上で、我が国が限定的な集団的自衛権を行使した場合に具体的にどのような状況が生じるかについては、個々の事態ごとに異なると考えられることから、一概にお答えすることは困難でございます。 一方で、これまで、存立危機事態に該当する状況は同時に武力攻撃事態等に該当することが多いと説明してきているとおり、我が国が限定的な集団的自衛権を行使した後、事態の推移によっては、存立危機武力攻撃を行う他国から我が国に対する武力攻撃が発生し、我が国に被害を及ぼす場合もあり得ると考えております。その場合には、こうした武力攻撃を排除するために必要な措置をとることになります。
○小西洋之君 前回に比べてはっきりとした答弁をいただけたと思います。我が国が集団的自衛権を行った場合に、その後ですね、事態の推移ということをおっしゃっていますけれども、行った先の国から日本に対する武力攻撃が行われて、結果、我が国が被害を受けるということがあり得るということをおっしゃっていただきました。 政府参考人、今の大臣の答弁の一番最後の、こうした武力攻撃を排除するために必要な措置、この必要な措置というのは、我が国が行使する個別的自衛権の行使であるという理解でいいかということと、あと、武力攻撃事態等という言葉を使われておりましたけど、この武力攻撃事態等というのはどういう事態なのか、具体的にお願い、簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(三貝哲君) お答えいたします。 まず、御質問ございました武力攻撃事態等について御説明させていただきます。 武力攻撃事態等とは、武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態とされております。ここで申し上げます武力攻撃事態とは、我が国に対する外部からの武力攻撃が発生した事態又は当該武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態、いわゆる切迫事態ということで定義しておるところでございます。
○政府参考人(岡真臣君) 先ほど大臣の答弁にございました最後のところの、こうした武力攻撃を排除するために必要な措置をとることとなりますという部分でございますが、ここは、先ほど大臣の答弁にございましたとおり、存立危機事態に該当する状況、これが武力攻撃事態等に該当することが多いと説明してきていると、そういう中で、我が国に対する武力攻撃が発生し、我が国に被害を及ぼす場合もあり得るという流れで御説明があったというふうに思っております。 まさにそういう事態に応じて、具体的な状況に応じて適切に対応するということになろうかというふうに思っております。
○小西洋之君 だから、その適切な対応は、これは武力攻撃事態なんですから個別的自衛権の行使ですねということを聞いております。 あと、さっきちょっと答弁漏れなんですけど、武力攻撃事態等の等は予測事態でいいかとか、もうそれぞれ、時間がないので簡潔にお願いします、一人ずつ。
○政府参考人(三貝哲君) 先ほど申し上げましたとおり、武力攻撃事態とは、武力攻撃事態……(発言する者あり)はい。まさに予測事態を含む概念でございます。(発言する者あり)はい。武力攻撃事態等とは、武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態でございます。
○政府参考人(岡真臣君) 我が国に対する武力攻撃が発生し、これに対する対処ということであれば、それは個別的自衛権という中で説明ができるものということになるのではないかというふうに考えております。
○小西洋之君 では、また政府参考人に伺いますが、この場合ですね、今、先ほどの大臣の答弁の場合、我が国に被害を及ぼすというふうに言っていますけれども、この我が国に及ぶ被害の中には、当該その武力攻撃によって日本国民が被る生命や身体への被害、つまり日本国民が殺傷される、そういうことも可能性としては含まれるということでよろしいですね。
○政府参考人(岡真臣君) 存立危機武力攻撃を行う他国から我が国に対する武力攻撃が発生し、我が国に被害を及ぼす場合もあり得るということが先ほどの大臣の答弁の中であるわけでございます。まさにそのように考えているわけでございますけれども、具体的にどのような被害が生じ得るかということにつきましては、攻撃の規模の大小でございますとか期間の長短でございますとか、あるいは攻撃が行われる地域、攻撃の態様等も様々であるということでございますので、一概にお答えすることは困難であろうかというふうに考えているところでございます。
○小西洋之君 いや、だから、その中に日本国民が殺傷されてしまうということが可能性としてあり得るかということを聞いています。 私の資料、ちょっと五ページを開いていただけますか、政府参考人に質問しますので。 この五ページは、平成十六年の有名な九条解釈の政府答弁であります。線を引っ張っているその下ですね、憲法九条は、外部からの武力攻撃によって国民の生命や身体が危険にさらされるような場合、この国民の生命や身体が危険にさらされるような場合、まあ、さらされるですから、殺されているとまでは日本語的に言っていないのかもしれない。いずれにしても、国民の生命や身体が危険にさらされるようなこの場合というのは、我が国に被害を及ぼす、この我が国の被害に含まれるという理解でよろしいですか。当たり前のことを聞いていますよ。これは答えてください。
○政府参考人(岡真臣君) この我が国に対する武力攻撃が発生した場合におきまして、自衛隊につきましては、まさに国民の命と平和な暮らしを守るべく全力で対処するということになるわけでございます。それが自衛隊としても重要な任務でありますので、まさにそういう観点からお答えをさせていただいているというところでございます。
○小西洋之君 いや、だから、我が国に、武力攻撃が発生した場合に我が国に被害を及ぼすというふうに、場合もあり得ると言っているわけですから、この中に、国民の命が失われる、が殺傷されるようなことがあるか、あるいは、もう政府答弁ですよ、これ。国民の生命や身体が危険にさらされるような場合があるのかということを聞いております。 少なくとも、国民の生命や身体が危険にさらされるような場合があるかどうかについては答えてください。当たり前のことじゃないですか。
○政府参考人(岡真臣君) このまさに政府の、御指摘のあった提出資料の中に書いてあることではあろうと、このとおりであろうと思いますけれども、実際に今具体的にどのような被害が生じるかについては、先ほど申し上げたような様々な要素によることもございますので、一概にお答えすることは困難である旨、先ほど申し上げたところでございます。
○小西洋之君 だから、一概に答えてくれとは言っていないわけですよ。国民の生命などが失われてしまう、そういう可能性がありますかと。さらに、譲って、国民の生命や身体が危険にさらされるような場合、これはそういう可能性に含まれますねということを聞いています。これ、明確に答えてください。
○政府参考人(岡真臣君) まさに国民の生命や身体が危険にさらされるような場合に、そういう中で、私どもと申しますか、まさに自衛隊としては、国民の命と平和な暮らしを守るための努力を、最善の努力を尽くしていくということになるわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(長峯誠君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(長峯誠君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(岡真臣君) 外部からの武力攻撃によって国民の生命や身体が危険にさらされるような場合、こういうことは当然考えているということでございまして、そういう場合に、まあこれはちょっと御質問とは違うかもしれませんけれども、実力を行使してこれに対応するということでございます。
○小西洋之君 さらされる、生命を失う危険にさらされるような場合は我が国に被害を及ぼす場合で起こり得るということは答弁をいただきました。 では、ちょっと重ねて質問させていただきますけれども、政府参考人、問いの九番です、問いの九番、よろしいですか。 今おっしゃられたような国民の生命や身体が危険にさらされる、私は当然、不幸にも亡くなってしまう場合もあると思いますけれども、そういう日本国民の皆さんというのは、どこかの地域に住んでいるとかそういうことによって限定されるんでしょうか。日本に対する武力攻撃が発生するような局面ですから、もちろんいろんな事態があると思いますよ、武力攻撃で。ただ、日本に対する武力攻撃の中には、日本国民全体がそうした生命、身体が危険にさらされるようなそういう場合も可能性としては含まれる、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(岡真臣君) 我が国に対する武力攻撃が発生した場合、これは、先ほども申し上げましたけれども、攻撃の規模の大小であるとか期間の長短や、どの地域で攻撃が行われるか、またその攻撃の態様等がどうなるかといったようなことは様々でございますので、一概にお答えすることはなかなか難しいかというふうには思っております。
○小西洋之君 だから、一概に答えなくてもいいんですけれども、日本国民全体が、だって核兵器持っている国もあるわけですから、日本に対する武力攻撃が発生したときには、日本国民全体の生命や身体が危険にさらされる、そういうような場合もあり得るという理解でよろしいですか。当たり前のことを聞いています。
○政府参考人(岡真臣君) 我が国に対する武力攻撃が発生した場合、自衛隊としてはその被害を局限すべく全力で対処することになるわけでございますけれども、あくまで一般論ということで申し上げるとすれば、大規模な被害が生ずるという可能性も完全に否定できるものではないというふうに考えております。
○小西洋之君 そういう答弁を初めからしていただければいいわけで、まだかんでいるような答弁になっていますけれども。 では、法制局長官に伺わせていただきます。 問いの、更問いの十番から行きますけれども、今設定している場合ですね、存立危機事態で日本が集団的自衛権を発動して、相手国から実力行使、武力攻撃を受けて国民の生命や身体が危険にさらされる、私は国民が負傷することもあると思いますけれども、そうした場合に、そうした状況下、武力攻撃を受けているこの日本国にいる日本国民には、憲法十三条の生命、自由及び幸福追求の権利、それが当然守られなければいけない、そういう権利性を日本国民は持っている、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 政府としては、今、十三条のお話でございますね、私ども政府としては、従来から、我が国による自衛の措置は、あくまでも外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の武力の行使は許容されるものと解してきているところでございます。 すなわち、我が国による自衛の措置が国民の生命、自由及び幸福追求の権利を守るためのやむを得ない措置として行われるものだというふうには言えると思いますが、いずれにせよ、これらの権利について、御指摘のように、具体的な権利ということではなく、生命、身体の自由、精神活動の自由、あるいは人格的な価値にまつわる権利等の様々な基本的人権を包括的に捉えたものというふうに理解しております。
○小西洋之君 分かりました。 今おっしゃっていただいたその十三条ですね、包括的な権利ですね、日本国民が有する、それは違法な武力攻撃からその包括的な権利を奪われてはならないと、奪われることはないという権利を日本国民は持っているという理解でよろしいですか。それを守るために個別的自衛権を行使するということですから。包括的な権利を日本国民は守られる、奪われない権利を持っているという理解でよろしいですか。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 今も最後に申し上げましたとおり、包括的な権利ということで、学説においても具体的にそこに何が入るかということではなく、まさしく、およそ憲法に規定されていないような個々の人権についての基となるような包括的な権利という概念で、それを、中を細分化してどういうのが入っている、入っていないという議論は基本的には学説においてもされておりませんで、それ自体の具体的な中身ははっきりしていない、全体を一つの権利として含まれているので、これが入っているとか入っていないとかということではございません。
○小西洋之君 いや、中身、包括的権利の中身の説明、それをおっしゃったような包括的権利を違法な武力攻撃によって奪われない、日本国民はそれを保持する、そういう権利を持っていると、そういう存在であると、権利を持っているということでよろしいですか。当たり前のことを聞いています。
○政府特別補佐人(近藤正春君) そういう意味では、国民の生命、自由及び包括的権利を守るためのやむを得ない措置としてまさしくやるわけでございますので、まさしくそうした包括的な権利を持つ日本国民を守るために対処をするということでございます。
○小西洋之君 だから、守るためにやるということは、日本国民はそういう包括的な権利、守られるべき権利を持った存在ということでよろしいですね。 一言だけで答えてください。そのとおりですよね。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 先ほど言いました、権利というところまでは、ということではなくて、あくまでも守るためにやるということだと思います。 その守られる権利があるとかないとかいう議論の、今、権利とおっしゃいましたので、あくまでもそういう国民が持っている権利を守るために国政上最大の配慮をするということで、日本国政府としてはそういうのを守るためにあくまでも対処を行うんですけど、その対処を行うことを求める権利があるとかいうところの権利とちょっと概念が違っておりますので、まさしく包括的なその権利、国民の持つ権利を守るために対処を行うと、そういうことでございます。
○小西洋之君 分かりました。 じゃ、今度、問いの九番ですかね、平和的生存権との関係です。あっ、問いの十番ですね。 先ほど御覧いただきました資料五ページの政府答弁によれば、憲法前文の平和的生存権と今答弁いただいた憲法十三条を根拠に、憲法九条においても国民を守る自衛の措置ができるという、まあこれ歴代政府の憲法解釈でありますけれども、この歴代政府の九条解釈における憲法前文の日本国民の平和的生存権、これは、九条との関係でいわゆる解釈の指針というものとして使われているという理解でよろしいでしょうか。これが一点。 もう一つは、この平和的生存権の意味ですね。当然、違法な武力攻撃によって殺されずに生存していく権利、理念的なものだというふうに政府はおっしゃっているようですけれども、そうしたものを日本国民は持っていると、そういう存在であるという理解でよろしいでしょうか。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 憲法九条は、その文言上、我が国として国際関係において武力の行使を行うことを一切禁じているように見えるが、憲法前文で確認されている日本国民の平和的生存権や憲法第十三条が生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利を国政上尊重すべきこととしている趣旨を踏まえて考えると、憲法第九条は、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとることを禁じているとは到底解されないというふうに従来から御説明しているところでございまして、こうした憲法九条の解釈に当たって、御指摘の平和的生存権が解釈上の指針としての意味を持っているものと認識しております。 その上で、御指摘の平和的生存権が盛り込まれている憲法前文の第二条、第二段ですね、第二段の趣旨は、我が国が平和主義及び国際協調主義の立場に立つことを宣明したものであるところ、戦争こそ人の生命、自由に対する最大の脅威であり、平和なきところに人権はなく、平和こそ人権が維持され、保障されるための条件であるという基本的立場に基づくものというふうに理解しております、解されております。 すなわち、御指摘の平和的生存権とは、このような人権の条件としての平和を享受する権利を意味するものであると解しているところでございますけれども、いずれにせよ、個々の条文を解釈する場合の解釈上の指針としての理念的権利であって抽象的概念にとどまり、御指摘なような我が国に対する違法な武力攻撃によって日本国民が生命等を危険にさらされることなく生存していく権利というような形までの具体的な意味を理解しているものではございません。
○小西洋之君 とすると、日本が武力攻撃を受けたときに、政府の見解では、個別的自衛権を行使するんですけど、その個別的自衛権行使の目的は、今おっしゃられた基本的人権、十三条も含めですね、それが存在する条件、前提であるこの平和的生存権、それを守るために行使するのではないんだということをおっしゃっているんですか。基本的人権の一部である、包括的な人権である十三条を守るために個別的自衛権を行使するのに、その前提であり条件である平和のうちに存在する権利、これが仮に理念的な権利であるものにしても、それを守るために個別的自衛権を行使することはないという理屈は法的に成立しないと思うんですけれども、法制局、どのように考えますか、政府は。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 先ほども申しましたように、前文における平和的生存権というのは、非常に、全世界の国民にあるというふうな形で前文では書かれておりますけれども、まさしく理念的な権利で、日本国憲法の各条文を解釈する上での解釈の指針にはなりますけれども、具体的に、そこには具体的な権利があって、それをその政策の対象としてそれを守るとか守らないとかいう意味での具体的な権利性のあるものではございませんので、当然それを背景として日本国憲法が作られておりますので、そうした思想は全て日本国憲法の中に入っておりますので、そこの個々の条文にあるような権利を守ると、そのための、守るための対処をするというところにつながってはおりますけど、直接平和的生存権を守るためにという説明には法的にはならないんだと思います。
○小西洋之君 それが分からないわけです。 憲法十三条、包括的な権利を守るために個別的自衛権を行使するんだと言っているんですけど、その十三条を含め、人権、基本的な人権が成り立つ前提条件である平和のうちに生存する権利、言わばその状態ですね、平和のうちに生存するという状態、言い換えれば、違法な武力攻撃にさらされない、違法な武力攻撃による生命や身体の危険にさらされない、そういう状況や環境が起きることから日本国民を守るということがなぜ法的に成立しないんでしょうか。平和的生存権は基本的人権の前提であるんであれば、その平和のうちに生存する権利、そういう平和のうちに生存するという状況も含めですね、そういうものを守るために政府が個別的自衛権を行使するということがなぜ法的に言えないのか、もう一度答弁してください。
○政府特別補佐人(近藤正春君) 先ほども御答弁申し上げましたけれども、私どもとしては、我が国による自衛の措置が国民の生命、自由及び幸福追求の権利を守るためのやむを得ない措置として行われるものであるとはいうものの、他方で、御指摘の平和的生存権は、あくまでも人権の基礎にあってそれを支える理念的な権利というものであって、平和的生存権自体を守るための措置としての自衛の措置を行うものとは解してきていないところでございます。
○小西洋之君 最後、済みません、十二番、問いの十二番。 政府参考人ですね、いわゆる予測、武力攻撃予測事態にすら当たらないような、まあホルムズ海峡事例みたいなものですけれども、そういう場合でも、日本が存立危機事態、武力攻撃を行っているその国に集団的自衛権を発動すれば、その国から日本は何らかの実力行使も、反撃や報復を受けることがあると、そういうことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(岡真臣君) 限定的な集団的自衛権を行使した場合に具体的にどのような状況が生じるかということについては、個々の事態ごとに異なると考えられることから、一概にお答えすることは困難ではございますけれども、その上で、御質問の存立危機事態には該当しても武力攻撃事態等に該当しない場合ということで、ホルムズ海峡で機雷が掃海される事例といったようなことが想定されるかと思いますけれども、この場合について申し上げますと、この海峡における機雷の掃海というものの実態というのは、水中の危険物から民間船を防護し、その安全な航行を確保することを目的とするもの、また海上自衛隊の掃海艦艇も、機雷に反応しないような素材を使い、また機雷処分用の機関銃を除けば自己防護用の装備さえ持っていないという状況でございまして、外部からの攻撃には非常に脆弱であると。 こうした掃海艦艇による機雷掃海は、戦闘が現に継続しているような現場では円滑に実施することは困難であり、掃海活動の現場で他国の部隊と戦闘状態に入るようなことは想定されないと考えております。
○小西洋之君 時間なので終わりますが、一般論で聞いて詭弁の個別論で返されているんですけど。残念ながら明確な答弁はなかなかいけなくて、日英EPAの質疑が十分できませんでしたけど、またしっかりと運用を頑張らせていただきたいと思います。 終わります。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 日英EPA質疑の前に、中国輸出管理法について伺います。 去る十二月の一日、中国輸出管理法が施行されました。先般、RCEPが合意に至っていると承知をしておりますけれども、その中に投資の際の技術移転要求の禁止が盛り込まれております。 一方で、輸出管理法の細部にわたる内容が分からない中で、中国企業との間の取引又は関連する商業取引の中で技術関連情報の開示が求められるのではないかとの懸念も日本企業にあると伺っております。昨日はリストの第一弾が公表され、暗号技術が輸出許可制ということになっております。 こうした状況に対し、日本の経済活動に影響を与える可能性を含め、政府として高い関心を持っていると加藤官房長官が先日述べられております。また、先月中旬には、梶山経済産業大臣からも、閣議後の会見において、経産省は前面に立って支援を行うなどの発言がなされております。 こうした状況を認識した上で、政府一体となって対応に当たり、国益を確保していく必要があると考えますが、まず、経済産業省の方から中国輸出管理法の内容と評価を伺います。
○政府参考人(風木淳君) お答えいたします。 十二月一日から施行となった中国の輸出管理法については、法目的を始めとした多くの規定に国家の安全と利益を明記していること、米国におけるいわゆるエンティティーリストに相当する輸出禁止リストを整備していること、法規の域外適用、それから再輸出規制を規定していること、相手国が中国に対し輸出規制措置をとった場合に対等の措置をとることができる、いわゆる報復を規定していることなどが特徴として挙げられます。その運用いかんによっては極めて広範な影響を、直接の貿易相手国のみならず、第三国にも及ぼし得ると考えております。 また、委員御指摘のとおり、昨日、二日ですが、暗号技術など規制対象の一部が公表されております。これらは来年一月一日から正式施行とされております。ただ、依然として、規制対象品目の全容、多くの部分が、あるいは運用の詳細について明らかになっておりません。 日本政府としては、日本企業の正当な経済活動に影響を与える可能性を含め高い関心を持っており、特に先ほど申し上げた点、こうしたものを始めとして、今後明らかになっていくであろう制度の更なる詳細、それから運用を注視してまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 まず、経済産業省がこの細かい内容をよく掌握をしていただく、そしてメッセージを強く出していただく、また日本企業にとって不利益がないように、また、経済安全保障の視点から、米中のこの経済摩擦のところに日本企業が巻き込まれるだけになってしまうようなことがないように、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 茂木大臣に伺います。 中国輸出管理法は日本経済に対し広範な影響を与え得るものだと考えますけれども、外交の責任者として、今後どのように向き合い対応をしていくのか見解を伺うとともに、日本企業の懸念を取り払う取組を是非やっていただきたいと思います。茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 十二月の一日から施行されました中国の輸出管理法につきましては、今経産省の方からも答弁ありましたが、国の安全と利益を理由とする規制対象品目の全容であったりとか、域外適用の可能性を含めて、その運用がどうなるのか必ずしも明確にされておりません。その運用次第では、日本企業もありますけれど、自由貿易の推進、さらには、世界各国の企業も含めて、企業の正当な経済活動であったりとかサプライチェーンに影響を与える可能性があると、こういうことで懸念を持っております。 こうした問題意識につきましては、先般の日中外相会談を含めて、中国側に対しても様々な機会に提起をしているところでありまして、御指摘の点も含めまして、引き続き、中国の輸出管理法の運用の在り方、高い関心を持って注視をしていきたいと思います。
○三浦信祐君 是非、自由貿易を守るという視点で、茂木大臣、中国ともしっかりとコミュニケーションを取っていただきたいというふうに思いますし、また、第三国への影響ということも、日本がどう発言をしていくのかというのが注目されていると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 日英EPAについて質問させていただきます。 英国は、本年一月三十一日、EU離脱が実現をし、これに伴って、日EU・EPAが本年末に日英間に適用されなくなることが確定し、英国との間での貿易、投資の枠組みを設ける必要性が生じました。そこで、六月から日英EPA交渉が開始されたと承知をしております。英国とEUの間で三月からFTA交渉が開始をされていましたが、日本は英国との間で世界に先駆けて主要国として初めて署名を交わすことができております。まず、交渉に当たられました関係各位に敬意を表したいと思います。 そこで伺います。なぜ我が国が最初に署名をすることができたか、また、その意義と世界に対するメッセージはどのようなものでしょうか。茂木大臣に伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 日英EPA、私と英国のトラス国際貿易大臣との間で六月九日に交渉を開始いたしましたが、コロナ禍ではありましたが、八月に私、英国を訪問して、丸二日間、膝詰めでトラス大臣と交渉を行いまして、テタテも結構やりました。大体こういうのは、少人数とかテタテを組み合わせながら、どのタイミングでどういうところを押していくかということでやるわけでありまして、その上で、主要の論点について認識の一致に至って、九月の十一日に大筋合意、十月二十三日に署名に至ったわけであります。 確かに、何というか、日米貿易交渉と比べてどうだったかと、いろんな意見あると思いますが、いずれにしても、この日英にしても国益と国益がぶつかる難しい交渉でありましたが、英国のEU離脱によりますマイナスの影響を回避しつつ、できるだけ高いレベルのルールを規定すること、そして、グローバルな戦略パートナーとして日英両国が国際社会のルール作りを主導していくことについて、日本と英国との共通認識をしっかり確立できた、このことが、主要論点について認識の一致、リーチコンセンサス、そして大筋合意、アグリーメント・イン・プリンシプルと進んで、交渉開始から四か月半という異例の早さで合意、署名に達した大きな要因だったんではないかなと振り返っているところであります。 この日英EPAによりまして、EU離脱後の英国との間で、移行期間終了後も日系企業のビジネスの継続を確保し、高い水準の規律の下で日英間の貿易や投資が促進されることが期待されるわけであります。 我が国として、自由で公正な経済圏、二十一世紀型のルールと、これを世界に広げるべく、TPP11、日EU・EPA、日米貿易協定の締結など国際的な取組をリードしてきたわけでありますが、その我が国が日英のEPAを締結することによりまして、自由貿易を更に推進していくという力強いメッセージ、国際社会に対して発信することができたと、この意義は大きいと思っております。
○三浦信祐君 ありがとうございます。 次に、英国との関係における工業製品について伺いたいと思います。 鉄道車両、自動車部品、自動車等が英国のインフラに貢献をし、英国経済を支える技術を日本が担ってきた部分も多数あります。一方で、航空機エンジンはプラット・アンド・ホイットニー、ゼネラル・エレクトリック、またロールスロイスの世界三大メーカーが多くの航空機に搭載をされておりまして、英国はその一つであるロールスロイスを有して、本邦の航空会社もこのエンジンを多用し、日本の国民の輸送、また海外から来られたお客様に対してもその貢献があります。 英国との関係において、工業製品でお互いが支え合い、コロナを乗り越える過程で更に今後拡充する可能性というのは存分に期待ができます。その中で、自動車部品等について関税の即時撤廃を整えたことを歓迎をしたいと思います。今後、今回のEPA締結をきっかけに、両国間の地理的距離を超えて工業製品の相互利用促進への強化を図るに当たり、基盤強化にしっかり取り組んでいただきたいと私は考えております。 また、日本は、現状、各業種においてサプライチェーンの強化、複線化を実現することが可及的速やかに取り組むべき課題となっており、これらも踏まえた両国関係に貢献できると考える基盤強化への具体的な取組、展望について経済産業省に伺います。
○政府参考人(黒田淳一郎君) お答えを申し上げます。 ただいま議員の御指摘のとおり、現在、日英の間では、航空機あるいは鉄道といったような分野で活発な貿易投資が行われているところでございます。 具体的には、これも議員御指摘ありましたけれども、例えば航空機分野では、ロールスロイス社のエンジン事業において、日本企業はターボジェットなどの重要パーツの提供やメンテナンスなどで参画をしているところでございます。あるいは、鉄道分野でございますけれども、日立製作所が鉄道車両やその部品を英国に輸出をいたしまして現地工場で組立てを行うなど、現地での雇用創出、英国の鉄道産業の発展に貢献をしているというところでございます。 こうした状況を踏まえまして、今般の日英EPAでは、鉱工業品につきましては日EU・EPAと同様に一〇〇%の関税撤廃を達成をし、また、日英EPAの発効時から日EU・EPAと同じ特恵関税を適用する、いわゆるキャッチアップを規定、さらには、日英EUでサプライチェーンがまたがる実態を踏まえまして、EU産の材料、生産工程を、日英EPA上の材料、生産工程とみなすEU産の拡張累積を導入するなど、日英間のビジネスの継続性を確保したところでございます。 さらに、先ほどのターボジェットあるいは鉄道車両、それら部品といった日本の主要輸出品目、また日系自動車メーカーの競争力強化に資する電気制御盤などの自動車部品につきましては、新たに即時撤廃を獲得し、英国への市場アクセスを改善したところでございます。 今後は、日英EPAにおけるこうした合意内容について、産業界に積極的に周知、広報を行ってまいりたいと思っております。 こうした取組に加えまして、政府間の対話等を通じまして、日英間の産業協力の深化、発展に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 こうした取組を通じまして、本、日英EPAを契機に、両国間の貿易投資関係が更に活性化するよう努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非よろしくお願いします。 次に、日英EPA締結後の農業分野の展望について伺います。 日EU・EPAでは、約八二%の農林水産品の関税撤廃を約束をしております。今後、段階的に関税撤廃が発動されていき、農業分野において最終的に生ずる影響は約六百から一千百億円の生産減少を見込んでいたと承知をしております。また一方で、国内対策によって全品目での国内生産量が維持されると平成二十九年十二月に農林水産省が試算を公表しております。 大切なことは、減少見込みをカバーできる国内対策が効果をなし得るかということであります。本年、二〇一九年二月の発効以降、間もなく二年となりますけれども、日EU・EPAにおける実際の影響などはどのようになっているのでしょうか。 その上で、日英EPAは日EU・EPAと同程度の内容としていることから、当時対策として整えた支援策等についても、日英EPAを締結したことによる影響を回避するためにも、日EU・EPAと同様に、引き続いて国内対策を進めていただきたいと考えております。 対応について農林水産省に伺います。
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。 農林水産省においては、日EU・EPAを含みます新たな国際環境に対応するため、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、国際競争力のある産地イノベーションの促進や、畜産・酪農収益力強化のための対策などを通じた強い農林水産業の構築、米や麦、牛肉・豚肉などの重要五品目の経営安定、安定供給のための備え、地理的表示や植物新品種などの知的財産権の保護の推進に向け、様々な対策を実施しているところでございます。日英EPAにつきましても、その合意内容が日EU・EPAの範囲内であることから、同大綱に基づき、引き続き万全の対策を実施しております。 さらに、今般署名に至りましたRCEPを含む各協定を最大限に活用して、農林水産物・食品の輸出についての二〇三〇年五兆円目標の実現に向け、生産基盤を強化し、輸出力を強化していくことが重要と考えており、今後、年内をめどに改訂されることとなっております同大綱に必要な対策が盛り込まれるよう、政府内で調整を行ってまいります。
○三浦信祐君 確認の部分もありますけれども、日EU・EPAの条約締結交渉の際に、EU農産品の輸入が増えて国内農林水産業が影響を受けると国内では多くの不安が語られました。 一年、まあ二年程度経過をしておるという状況で、まだ短期間ではありますけれども、農産品分野での不利益等について、実際、締結後の実態、現状はどのようになっておりますのでしょうか。所見も含めて農林水産省に伺います。
○政府参考人(水野政義君) お答え申し上げます。 日EU・EPA発効後の一年間、二〇一九年二月から二〇二〇年一月におけるEUからの農林水産品の輸入額約一兆四千億円は前年同期比で一〇三%となっており、発効前三年の前年同期比の平均一〇八%を下回る水準でした。品目別に見ると、例えば近年輸入が増えているチーズについては、同じく発効後の一年間の輸入額約五百六十億円は前年同期比で一〇四%となっており、発効前三年の前年同期比の平均一一五%を下回る水準でした。 このように、日EU・EPAの発効後にEUからの農林水産品の輸入が大きく増え、国内農林水産業に影響が及んでいるという状況にはないと考えておりますが、輸入の状況については引き続き注視していきたいと考えております。
○三浦信祐君 数字を用いていただいて明確にお答えいただいていますけれども、今後もよく見ていただきたいと思います。 その上で、日英のEPAでも同等の傾向があるのではないかなというふうに思いますけど、ちょっと通告はしていませんけど、それについての見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 日英EPAについてお尋ねでございますけれども、日英EPA協定につきましては、関税は日EU・EPAと同じ内容を維持しており、日EU・EPAで設定された関税割当てはこれを設定しないなど、日EU・EPAの範囲内となっておりますので、これが我が国の農林水産業に追加的な影響を与えるものではないと考えております。 以上でございます。
○三浦信祐君 ありがとうございます。 その上で、本締結後、本邦農林水産品の輸出促進についての具体的ターゲットと具体的な取組はどのようになっているのでしょうか。農林水産省に伺います。
○政府参考人(池山成俊君) お答え申し上げます。 我が国の農林水産物・食品の輸出拡大に向けましては、英国と粘り強く交渉しました結果、英国側の関税につきましては牛肉、茶、ブリ、ホタテガイなどの主要輸出関心品目につきまして、関税撤廃を獲得した日EU・EPAの内容を維持してございます。 この市場アクセスの改善を生かし、更なる対英輸出の拡大を図るためには、英国市場で求められるニーズや規制に対応し、マーケットインの発想で輸出に取り組むことが必要不可欠であると考えております。このため、二〇三〇年五兆円の輸出目標に向けまして、先日、十一月三十日でございますけれども、輸出拡大のための関係閣僚会議におきまして農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略が取りまとめられ、マーケットインの輸出を実現するため、輸出重点品目の選定でございますとか海外ニーズに対応した輸出産地の育成などを盛り込んでいるところでございます。 この戦略を実行するため、政府一体となってスピーディーに取り組んでまいります。
○三浦信祐君 是非、国内生産量をしっかり確保しながら、戦略的に輸出で外貨を獲得できる、そして日本の宣伝をするには一番いいのがやっぱり農水産品だというふうに思いますので、その輸出戦略をしっかりと実行できるように取り組んでいただきたいと思います。 次に、日英EPAにおける個人情報保護等の締結内容について伺います。 日英EPAでは、個人情報などの重要なデータを適切に保護した上で、情報の越境移転の制限の禁止、ソースコード、アルゴリズム開示要求の禁止等を規定をしております。自由貿易を推進し、各国企業が安全に必要な利益を確保していくためには必要不可欠な規定であります。これは、国際的ルール作りのリードとなるハイスタンダードな内容となっているとこれまで外務省は見解を示しております。重要となるのが他の経済連携協定との差異であります。 そこで伺います。これらにおけるTPP11の合意内容との差異、また今回締結したRCEPとの差について、比較の結果はどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。 日英EPAのデジタル分野の規律は、消費者保護及び個人情報保護等の電子商取引の信頼性を確保するための規定を含め、情報の越境移転の制限の禁止、コンピューター関連設備の設置要求の禁止、ソースコード及び暗号の開示要求の禁止等、TPP11協定と同様の規定に加えまして、日英双方の電子商取引分野への関心及びコミットメントの高さを踏まえ、アルゴリズムの開示要求の禁止といったTPP11にはない規定も一部含まれております。 署名いたしましたRCEP協定については、後発開発途上国を含め、制度や経済発展状況が大きく異なる国々も交渉に参加した経済連携協定でございまして、TPPや日英EPAとは参加国や背景、事情が異なるため、一概に比較してお答えすることは困難でございます。 その上で申し上げますと、情報の越境移転の制限の禁止やコンピューター関連設備の設置要求の禁止並びに消費者保護及び個人情報保護につきましてはRCEP協定にも含まれております。アルゴリズムを含むソースコードや暗号の開示要求の禁止に係る規定はRCEP協定には含まれておりません。
○三浦信祐君 その上で、外務大臣に伺います。 今後、経済連携協定を結ぶ相手国との交渉にあって、新規のEPAはこれを軸とした、要は日英のEPAを軸とした内容にて交渉するのでしょうか。また、これまで我が国が締結をした数あるEPAについて、ここまで引き上げる交渉を今後するのでしょうか。茂木大臣に伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、我が国として、急速に拡大しているデジタル貿易の分野のルールをしっかり作っていかなきゃいけない。恐らくTPP11というのがその意味で先鞭を着けるものになったと思います。 同時に、日米貿易交渉をやるときは、貿易と同時にデジタル分野についてももう一つつくろうということで日米デジタル貿易協定つくったわけでありまして、デジタル分野の国際的なルール作り、日本として主導してきたわけであります。 日英EPAの電子商取引の分野では、TPP11協定と同様の規定に加えまして、日英双方、電子商取引へのコミットメントの高さ踏まえまして、アルゴリズムの開示要求禁止といったTPP11にはない規定も含まれているところであります。 では、今後、新規のEPAを交渉して結んでいく、若しくは既に締結済みのEPAの見直し協議を行うに当たってデジタル分野どう扱っていくかということでありますが、これ相手国との交渉でありますし、協議の結果次第というところもありますが、相手国の制度とかまた経済発展状況と、これによっても異なってくるんではないかなと。これはRCEPの結果を御覧いただいてもよく分かると思うんですが。 その上で、我が国としては、昨年六月のG20大阪サミットの際に立ち上げました大阪トラックの下、DFFT、データ・フリー・フロー・ウイズ・トラスト、この実現に向けて、ポストコロナで重要性が更に増すことが考えられますデジタル分野に関する新たなルール作りにおいて、引き続き主導的な役割を果たしていきたいと思っております。
○三浦信祐君 まさにG20での合意事項というのを世界をリードする日本がこれから世界に広めていくというところに、先頭に立って頑張っていただきたいと思います。 日英EPAにおける中小企業支援、知的財産について質問させていただきます。 今回の日英EPAでは、日EU・EPAに加えて、中小企業市場参入支援の附帯的な協力事項に関わる規定が設けられております。この規定によるメリットは何でしょうか。 また、知的財産の保護レベルは、今後の外交交渉、国際ルール上極めて重要であります。RCEP、TPP11、EPA、それぞれの経済連携協定等においてレベルのギャップが存在をしておりますけれども、複雑であることが足かせとなって本邦企業の経営に影響を及ぼさないようにすべきであります。今後、公平性を確保しつつ、不利益が生じないよう締結のレベルを整理をして企業へ周知する具体的な取組が欠かせません。これらについて我が国の支援体制はどのようになっているのでしょうか。 その上で、中小企業が世界への飛躍、海外展開のチャンスとなるならば、各国ごと、経済連携協定ごとのアドバイスをこれまで以上に具体化すべきであります。これも体制整備をしっかり行っていただきたいと思いますが、経済産業省、いかがでしょうか。
○政府参考人(黒田淳一郎君) お答えを申し上げます。 中小企業の海外展開支援が重要という観点から、今般、日英EPAでは、中小企業の海外市場参入支援に向けまして、日英間での協力規定を新たに設けたところでございます。具体的には、その規定を踏まえまして、日英両国で中小企業支援団体同士の協力の促進、日英EPA協定のメリットや活用方法に関するセミナーの開催、さらには、中小企業に対する海外展開支援策のベストプラクティスについての情報交換などを実施していく予定でございます。 また、知的財産権につきましては、委員御指摘のとおり、EPA、FTAごとにレベルの違いが存在してございます。そうした中、関連するEPAの規定内容を含めて、各国の知的財産に関する法制度について丁寧に周知を行ってまいりたいというふうに考えております。また、具体的な支援体制としては、ジェトロにおきましてEPAの制度などについて周知をするとともに、海外展開に関する中小企業等へのハンズオン支援を行ってきてございます。また、特に知財権につきましては、独立行政法人工業所有権情報・研修館が海外での知的財産権の取得や活用方法につきまして、海外駐在経験を有する知的財産の専門家によるアドバイスを行っております。 こうした取組を通じまして、今後も一層中小企業のビジネス展開支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
○三浦信祐君 一つ飛ばさせていただきます。 米中間の通信機器、通信環境に対する技術覇権競争が激しくなっております。米国の再輸出規制、中国の輸出管理法等、世界のGDP一位と二位の大国が規制を強め、保護主義的な要素が極めて強まっております。決して好ましいことではありません。そのような中で、自由貿易を希求する日英両国間の関連産業を含めた通信機器分野への我が国の今後の対応について伺います。
○政府参考人(三浦章豪君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、自国優先主義の拡大、米中対立の深刻化など、国際秩序への遠心力が加速しております。その中で、日英EPAを含め、自由で公正な経済圏を広げていくことが重要と考えております。こうした考え方については情報通信機器にも当てはまるものであり、サイバーセキュリティーの確保や機微技術管理への対応など、経済安全保障の観点も踏まえつつ、自由で公正な貿易を確保していくことが必要と考えております。 経済産業省としましては、今般の日英EPAを通じ日英間の経済的結び付きを強化し、情報通信機器についても我が国企業の国際展開をしっかりと後押しをしてまいる所存でございます。
○三浦信祐君 最後に、茂木大臣に伺います。 TPP11議長国になるのが来年日本であります。米国のTPPへの復帰と新大統領誕生後の対応についてどう取り組んでいくのでしょうか。まず、TPP各国のスタンスを確認すべきであると考えます。その上で、各国の米国復帰に対するスタンスは現時点でどのように把握をされておりますでしょうか。茂木大臣に伺います。
○国務大臣(茂木敏充君) 米国のバイデン次期大統領はこれまで、米国労働者及びインフラへの主要な投資を行うまで新たな貿易協定に署名しないと表明してきているところでありますが、いずれにしても、米国では現在、通商政策を含めて政権移行の準備が進められているところでありまして、まずは米次期政権の政策というものを注視していきたいと思っております。 その上で申し上げれば、我が国としては、GDP世界第一位で経済のグローバル化が進んでいる米国を含め、できるだけ多くの国・地域がTPPに参加することが望ましい、こういう考えに変わりありません。 このような我が国の考え方については、私もこれまでもTPPの関係の各国のカウンターパートともいろんな意見交換をしておりますが、他のTPP参加国も基本的な認識を共有していると、このように考えておりますが、来年、御指摘のように、日本ですね、TPP委員会の議長国となるわけでありまして、戦略的観点も踏まえながら、引き続きTPPの着実な実施及び拡大に取り組んでいきたいと思っております。
○三浦信祐君 ありがとうございました。 質問の機会をいただきました。以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(長峯誠君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(長峯誠君) ただいまから外交防衛委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、包括的な経済上の連携に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○鈴木宗男君 委員長、質問に入る前に一つお願いがあります。 私は、現在、沖縄北方特別委員会の委員長をやっております。沖縄北方の所掌は内政であります。沖縄の地域振興あるいは北方領土隣接地域の振興が主たる目的とした委員会であります。外交とは直接タッチはいたしません。 今回質問に入る際も、ロシア問題は触れるなとか、あるいは沖縄に関する話は触れるなという、今までの慣例があるからやめていただきたいという話が来ておりますけれども、私は、所掌は所掌で守りますけれども、今、外交防衛委員会は、まさに外交に関するところはここで質問するしかないんですね。 そういった場合、どうしても北方領土だとかあるいは沖縄の尖閣問題なんていうのは出てくる話でありますので、是非ともここらは、国会運営は慣例だとかその時々の申合せだとか相談で決めてきておりますので、もう少し弾力的に私は対応してもらいたい。それを是非とも委員長として委員会に、委員長会議なんかもあるはずでありますから、これ、各委員会にも影響する話でありますから、是非とも相談をいただきたいなと。 また、国対は国対で、私どもにも国対委員長おりますから相談しますけれども、この点、国会は何を言ってもいい、プライバシーとあるいは身体に関する話、人権以外は何を言ってもいいという大きなルールはありますけれども、個別のことは各委員会なんかでも決めている過去の例もありますので、ここは時代に合った委員会運営のためにも、私はひとつ理事会に諮って検討をいただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○委員長(長峯誠君) 各会派の御意見が必要でございますので、後刻理事会で協議をいたします。
○鈴木宗男君 よろしくお願いします。 あと、もう一つ、委員長にお願いがあります。 委員長の議事整理権、これは極めて私は重いものだと思っております。是非とも、例えば参議院規則の第五十一条なんかは、議事運営については私はしっかりやっていただきたいと思っております。 大臣と我々のやり取りはちょうちょうはっしで激しくやってもいいです。例えば、特別政府補佐人が来て、あるいは政府委員が来てやり取りする場合、相手も真摯にしっかり答弁されている。しかし、自分の思いと気が合わない、あるいは自分の考えと違うからといっても、威圧的に示威的に、私は、その呼んだ人たちを上から目線で面罵するような話は、ここは慎むべきだと私は考えております。国会法百十九条でもそこはしっかりと明記されておりますので、これも、委員長、理事会の皆さん方と協議して、これは私はやはり公正公平の委員会運営をしていただきたいと要請するものであります。 あわせて、これ民主主義というのは相談でありますから、ある種の取引でありますから、私はこれは弾力的にやっていいと思うんですよ。こら、長峯と私が言ったとき、長峯さんもぎょっとするんじゃないんでしょうか。おまえ、うそをつくなと言ったら、何、となるんじゃないんですか。それを、おい、長峯さん、お互い正直にやろうやと、こう言ったら、そうだなとなるんじゃないんでしょうか。 私は、ここでおとついの議論を聞きながらも、一方的に内閣法制局長官なんかを面罵するような話は私は断じて許されない、いわんや、立ち上がって指を指すというのは、これは違反行為であります。 こういうときはしっかり、私は、委員長としての議事整理権は生かしていただきたい。これは強く、私もそれなりに議員経験ある者として、様々な場面を見てきた者としても、やはりお互いの秩序、節度というものは持ち合わせなければいけないと、こう思っておりますので、この点も是非とも理事会で協議して、よろしくお取り計らいをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○委員長(長峯誠君) ただいまの御指摘の点は、私の委員長としての議事整理に関する件でございます。適切な議事整理を行ってまいる所存でございますので、皆様方の御協力をよろしくお願いいたします。
○鈴木宗男君 委員長の今のお話に感謝申し上げます。 それでは、今回の日英包括的経済連携協定についてお尋ねいたします。 茂木大臣、TPP11始め日米貿易協定等、大変な困難な交渉を成し遂げまして、今回のこの日英包括的経済連携協定も短期間によくぞまとめ上げたと、こう私は評価しております。まあ、評価するというのは失礼ではありますけど、敬意を表したいと、こう思っております。 そこで、大臣、この三つの交渉の中で、どれもタフな交渉だったと思いますけれども、一番厳しかった交渉は何だったでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) それぞれの交渉、国益を懸けた交渉でありますから、それぞれに難しさというのはあったと思っております。 まず、TPPにつきましてはマルチの交渉でありました。そういった中で、例えばベトナムとメキシコの間で意見の違いがあると、それを日本が取りまとめると、カナダが途中で大筋合意できないというのをどうにか説得する、いろんな形で、マルチの交渉はマルチの交渉としての難しさというのはあったと思っております。 一方で、日米貿易協定につきましては、当然、トランプ政権の下で、アメリカ第一主義という中でどうやって同盟国であるアメリカとの関係を維持しながら、しかしその一方で、日本の農業を始めとする国益については譲れないと、こういった立場で厳しい交渉も行ってまいりました。 そして、今回の日英につきましては、特にタイムリミットを決められているという中で、今年の年末がデッドラインを迎えると、どうしても来年の一月から発効しなければいけない、そういった中で交渉をまとめていかなきゃならないと。 それぞれの難しさあったと思いますが、いずれにしても、TPP11から始まりまして、日EU・EPA、さらには日米貿易協定、日英包括的経済連携協定、そして、今般署名に至りましたRCEPと、まさに自由で公正な二十一世紀型の貿易ルールを作っていくと、そのことを日本が主導していく、こういった役割を引き続き果たしてまいりたいと考えております。
○鈴木宗男君 改めて茂木外務大臣の交渉力といいますか、国益を考えた交渉に敬意を表したいと、こう思っております。 そこで、農林省にお伺いしますけれども、今回のこのEPAによって日本の第一次産業にどのような影響を及ぼすか、この点お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(水野政義君) お答え申し上げます。 本協定につきましては、我が国への農林水産物の輸入において、関税は日EU・EPAと同じ内容を維持し、日EU・EPAで設定された関税割当てはこれを設けないとするなど、日EU・EPAの範囲内となっており、我が国の農林水産業への追加的な影響はないものと考えております。 また、我が国からの輸出については、牛肉、茶、水産物など主要な輸出関心品目で関税が撤廃されるなど、日EU・EPAと同じ内容が維持されており、本協定は日EU・EPAと同様に、我が国の輸出の取組を後押しする効果を持つものと考えております。
○鈴木宗男君 新たな負担だとかマイナスはないという理解でよろしいんですね。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 本協定による我が国の農林水産業への追加的な影響はないと考えております。
○鈴木宗男君 特に心配するのは、いわゆる主要五品目です。米、麦、乳製品、砂糖、牛肉・豚肉なんでありますけれども、これについてはどうなんでしょう。
○政府参考人(水野政義君) お答えいたします。 本協定における重要五品目の扱いにつきましては、米を除外するなど、日EU・EPAと同じ内容を維持しており、いずれの品目も日EU・EPAの範囲内となっております。特に、セーフガードの設定されておる牛肉、豚肉などは日EU・EPAの下でと同じ内容のセーフガードを措置したほか、関税割当てが設定されている乳製品などは、新たなイギリス枠は設定せず、一部の品目について日EU・EPAの関税割当ての利用残が生じた場合に限り、日EU・EPAの関税割当てと同じ税率を適用する仕組みを設けることとしております。
○鈴木宗男君 今後とも、これはもう、世界の経済をブロック化して関税をなくすというのがこれはもう国際趨勢でありますから、その線に沿って日本としてもしっかりと、また内政の展開もしなければいけないと、こう思いますので、第一次産業、国の本でありますので、しっかり農林省には対応してもらいたいと思います。 経産省にお伺いしますけれども、工業製品等ですね、日本の経済界にとってもこれはプラスになると考えていいのかどうか、考えをお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(黒田淳一郎君) お答えを申し上げます。 日英EPAが仮に発効しない場合におきましては、本年十二月末の英国のEU離脱移行期間終了後は日英間に日EU・EPAが適用されず、自動車を始めとする鉱工業品の輸出の関税率が上昇し、我が国の企業活動にとって大きな負担となることが懸念されております。今般の日英EPAでは、こうした事態を回避すべく、日EU・EPAと同様、将来的に全ての鉱工業品について関税がゼロになることを確保したという点に意義があるというふうに考えてございます。 日本側の鉱工業品の関税についても、英国側と同様に将来的に全ての品目について関税撤廃することとしておりますけれども、これは日EU・EPAと同じでございますので、日英EPAによる日本の産業界へのマイナスの影響は想定してございません。
○鈴木宗男君 分かりました。引き続き、これは、外交というのはお互い良かったというのが一つの正しい私は流れだと、こう思っておりますので、日本も良かった、イギリスも良かったという方向に行くよう努力をいただきたいなと、こう思っております。 そこで、茂木大臣、イギリスはやっぱり歴史的に見ても世界の大国として今日に至っていると、こう思いますね。日本の三分の二ほどの面積です。人口は日本の半分しかいませんね。それでも、GDPは何と日本の六割占めていますね。私はここにイギリスの歴史だとか強さを感じるんでありますけど、政府として、これからの日英関係、どのような考えを持っているのか、お知らせをいただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、英国の歴史振り返ってみますと、ローマ帝国の全盛期、二世紀の初めのハドリアヌス帝の時代でも、イギリスは、何というか、ローマ帝国の領土に組み入れられないと、そして、無敵艦隊を破ってパックス・ブリタニカの時代をつくる、輝かしい歴史を持っていると思っております。 もちろん、英国とEUの間の将来関係交渉の早期妥結、これを日本としても期待をしているところでありますが、英国がEUから離脱した後も、我が国にとって英国は基本的価値を共有するグローバルな戦略的パートナーであることに変わりはないと思っております。 政府としては、英国との間で、外交安全保障から経済、さらにはグローバルな課題解決など、幅広い分野において関係を一層深化させていきたいと思います。
○鈴木宗男君 茂木大臣、あなたは将来嘱望されておりますから、しっかりと世界地図を見ながら、地球儀を見ながら、英国はもとよりでありますけれども、世界各国としっかり様々なチャンネルなり人間関係を構築していっていただきたいなと、こう期待をしたいものであります。 そこで大臣、今、日本において領土問題はどことどこでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 領土問題、一般的に他国との間で解決すべき領有権の問題であると考えております。 我が国が抱える領土問題としては、例えば韓国との間の竹島をめぐる問題があると考えております。竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかなように、日本固有の領土であります。 竹島問題については、引き続き、日本の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、冷静に、かつ毅然と対応していきたいと思います。
○鈴木宗男君 領土問題は竹島だけでしょうか、大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 例えばとして申し上げました。 あと、それ以上のお答えをするかどうかは委員長にお任せいたします。
○鈴木宗男君 委員長、私が聞いているのは領土問題は何かですから、これは沖北の委員長だとかの立場を超えて、何でもない話じゃないでしょうか。領土問題なんですから、は何かと聞いているんですから。中身、地域どうするこうするという話じゃないんですから。(発言する者あり)
○委員長(長峯誠君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(長峯誠君) 速記を起こしてください。 鈴木議員に申し上げます。 理事会協議事項に基づいた質問でよろしくお願いいたします。
○鈴木宗男君 委員長、理事会協議事項というのは、我々、一々細かく、子細なことは聞いていません。ただ、聞いているのは、沖縄と北方領土に関する話はしないでくれという話なんです。いいですか。そうですね。 そうしたら、領土問題がどことどこかはそれと別問題じゃないですか、理事会の決定事項と。領土問題、じゃ、今、茂木大臣が言ったように、竹島問題だけでそれ終わったら、これが、あら、日本は北方領土ないんだなとなったらどうなります。(発言する者あり)いやいや、ですから、どことどこかって私は聞いているんですよ、領土問題は何かというのを。 それと、私の沖北委員長での、あなた方が決めた、じゃ、理事会で決めたという話はどんな整合性になります。中身の話やっているんじゃないんですよ。国家として何が問題かということを言っているんですよ、聞いているんですから。細かい施策の話しているんじゃないんですよ。 これ、委員の先生方、どうです。私の話に無理ありますか。領土問題はどことどこがあるかということを聞いているんですから。それについて、北方領土について細かく聞いたら、ちょっと理事会の協議違反ですよと言っているけれども、言われてもいいけれども、別問題じゃないですか。
○委員長(長峯誠君) 鈴木委員に申し上げます。 時間が参りましたので、質疑をおまとめください。
○鈴木宗男君 いや、委員長、ちょっと待ってくださいよ。私の質問に、じゃ答えているの、答えていないのはどうしてなんです。 じゃ、委員長、聞きますけれども、領土問題は竹島だけでいいんですね、それならば。おかしな話です。
○委員長(長峯誠君) じゃ、茂木外務大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほどは、領土問題につきまして、一般的には他国との間で解決すべき領有権の問題と考えていると。そして、我が国の領土問題としては、例えばとして竹島の例を申し上げました。 それ以外にも、鈴木先生がライフワークとして取り組んでいらっしゃる重要な問題はあると、そのように考えております。
○鈴木宗男君 委員長、先ほども私は委員長にお願いしたとおり、やはり時代に合った、やはり国会、国権の最高機関にふさわしい場所としての委員会運営をしていただくよう切にお願いしておきます。 委員長もいつまでも委員長じゃないし、私もいつまでも国会議員じゃないんですね。やはり、与えられた立場でしっかり全力投球する、これが責務だと思いますので、強くお願いしておきます。
○委員長(長峯誠君) 先ほどもいただきました御提案ですので、後刻理事会で協議いたします。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 日英EPAにつきましては、今まで各委員の方からお話があったと思いますが、短期間の間によくこれまとめられたと思っております。 ただ、一つ引っかかっているのが、やっぱりEUとイギリスの関係なんですね。だから、今回は、英とEUの間の今FTA交渉がされております。十二月三十一日を限度とする英EU・FTA交渉、これが行われておりますけれども、どうも妥結する見通しにないというふうな報道がされております。 それで、せっかく日英EPAはまとめたけれども、EUとイギリスの間でまたFTAができないということになりますとせっかくの努力が無駄になる部分が出てくると思いますので、そこを一番気に掛けております。 私ども、仲間と去年、EU本部とそれからイギリスに行って、まだブレグジットどうなるかという渦中であったんですけれども、取材に行きまして、いろいろ問題点を拾ってきております。その中で何点かまた質問させていただきたいと思います。 先般の本会議質問で、私の質問に対して茂木大臣は、英EU間のFTA交渉の結果は英国を含む欧州でビジネスを展開している日本企業に影響を及ぼすと答弁されております。 この合意なき離脱といいますか、イギリスとEUの間のFTA交渉が決裂した場合、これイギリスというのは関税同盟にとどまることが物すごく嫌だったんですよね、だから出たというふうに理解しておりますけれども、この関税同盟を出て自ら課税自主権を取り戻したということになるんですけれども、イギリスとEUの間の貿易は、原点に戻って、これWTOルールに戻ってイギリスとEUのそれぞれがこれ関税を決めていくことになるんでしょうか。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 英国のEU離脱移行期間終了後、英国とEUとの間で関税について特段の合意がない場合におきましては、英EU間の物品貿易につきまして、今委員の方から御指摘ございましたとおり、WTOルールの下で、英、EUそれぞれの関税が適用されることになると承知しております。
○浅田均君 今、物品貿易とおっしゃいましたけれども、サービス貿易とかその他に関してはどうなるんでしょうか。
○政府参考人(河津邦彦君) 英EU間の交渉に関わることでございまして、その詳細については私の方から述べる立場にはございませんけれども、サービスについて特段のルールが合意がない場合には、やはりWTOルールにのっとってEUと英国の間のルールが律せられる、こういうことになるというふうに承知しております。
○浅田均君 ありがとうございます。 それで、合意なき離脱、すなわち十二月三十一日を期限とするイギリス、EU間のFTA交渉が決裂した場合、日本企業にとって関税が一番問題になると思うんですけれども、日本にいると余りよく分からないんですけれども、大陸とイギリスの間でサプライチェーンが形成されているということであります。関税が、だから、サプライチェーンができているので、一旦EU側からイギリスに物が行って、またイギリスからEUに物が戻ってという場合に、一回関税掛けて、また関税掛けてと、そういうことになってしまうと思うんですけれども、関税が一番大きな問題だとは思うんですけれども、それ以外で何が日本企業に一番影響するとお考えになっているんでしょうか。
○政府参考人(四方敬之君) 仮に英EU交渉が年内に妥結しない場合、今答弁させていただきました関税が復活すると、関税の負担が復活するのに加えまして、イギリスとEUの間の通関手続の遅延、遅滞による物流コストの増大等が想定されておりまして、こうした点につきまして、日系企業、欧州に進出する日系企業から実際に懸念が表明されております。 我が国といたしましては、イギリスとEUの間の交渉の動向を強い関心を持って注視するとともに、イギリス、EU双方に対し早期妥結に向け最大限働きかけを行ってきたところでございますが、引き続きこのような働きかけ、日系企業の経済活動への悪影響を最小化すべく努めてまいりたいと思います。
○浅田均君 通関手続とか物流の面で問題が生じるのではないかという御答弁をいただきましたので、ちょっと順番入れ替えまして、四番目の質問先にさせていただきたいと思います。 いわゆる合意なき離脱の場合、イギリスとEU間のフリー・トレード・アグリーメント交渉が決裂した場合、先ほども申し上げましたけれども、こっちから見ていて一番面白いのは、アイルランドと北アイルランドの国境ですよね、イギリスの国境がアイルランドと北アイルランドの間にあるわけですけれども、私たちの感覚でいう国境みたいなのが全然ないんですよね。線すら引かれていないし、果たしてどこがアイルランドの端でどこがイギリスに属する北アイルランドの端かというのは見た目では全然分かりませんし、ただ運動会の線みたいに引かれているだけの話で、どこが国境かというのは全然分からない。 で、物流ということを考えますと、そういう何もないところに、国境ですよね、ない、見た目は全然分からないんですけど、一応、EUに属しているアイルランドとそれからイギリスに属している北アイルランドの間には国境があるということになるんですが、そこに今度税関みたいなのをまたつくるんでしょうか。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 英国のEU離脱移行期間終了後の北アイルランドとアイルランドの国境管理の在り方につきましては、英国とEU間の離脱協定の下で作成されましたアイルランド議定書に基づきまして、英国とEUの間の合同委員会において具体的な方針が作成される、こういうことになっております。 この方針の下で、英国、EU双方は南北アイルランド国境に税関等の物理的な障壁を設けることを極力回避すべく努力しているところであると承知しております。
○浅田均君 私もそこまでは承知しているんですけど、全然まとまりつつないんで、果たしてどうするのかなということでお尋ねさせていただきました。 結局、合同委員会で具体的に議論する言うても何も進んでいないということなんで、実際、アイルランドと結構IT関係なんかで日本側はやり取りがあるんで、そこからまたイギリスに行く場合どうなるかって物すごく気になる部分ではあるので、これからも注目しておいていただきたいと思っております。 物品の流れにつきましてはお尋ねさせていただきましたけれども、人の流れですよね、EU内の国で国籍を持っていてイギリスで働いている人は結構います。だから、日本企業、イギリスにある日本企業に働いている人でEU側の国籍を持っている人は多数います。 この英EU間のFTA交渉が決裂した場合、この先般の質問に対しまして、既にイギリスに居住しているEU加盟国の国籍を持つ労働者については、必要な手続を経れば引き続き滞在可能になるというふうに御答弁いただいているんですけれども、これ、イギリスとEUの間のFTA交渉が決裂した場合にもこういうルールが適用されるんでしょうか。
○政府参考人(河津邦彦君) 現時点におきまして把握していることを御答弁申し上げます。 英国政府は、既に英国に居住しているEU加盟国市民について、必要な手続を取ることを条件に英国のEU離脱移行期間終了後もこれまでと同様の権利を保障する、こういう方針であると承知をしております。 一方で、これはもちろん英国とEUの間の協議の行く末にも懸かってくるものでございますので、その点は申し添えます。
○浅田均君 この点につきましても非常に関心を持っておりますので、イギリスで一番移民問題というか労働問題が指摘されたのは、例えば、ポーランドからすごい安い労働力がドーバー海峡を越えてイギリスにやってきているという、それがイギリスの職を奪っているというところが問題になったというのを記憶しておりますので、またその点御報告いただけたら有り難いと思います。 それでは、時間が余りありませんので、徴用工問題についての質問をさせていただきます。 これも、日韓の関係の喉に突き刺さった骨といいますか、なかなか抜けないというか、どうしよう、どうしたらいいのかというか、本当に困った問題であると思うんですが、二件ありまして、三菱重工の訴訟では、資産が差し押さえられて、原告側が資産売却命令を申請した段階です。それから、もう一つの日本製鉄の訴訟では、差押えを不服として即時抗告、で、この抗告審の結論がまだ出ていないという段階でありますが、この二件の徴用工訴訟に関しまして、日本政府はこの後どういうふうな対応をされる御予定でしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、委員の御質問は旧朝鮮半島出身労働者問題についてと、こういう理解で答弁をさせていただきますが、まず明確に申し上げたいのは、旧朝鮮半島出身労働者問題に関して、韓国大法院判決及び関連する司法手続は明確な国際法違反でありまして、韓国側に早期に問題解決をこれまでも求めてきたところであります。 本件については、私と康京和外交部長官との間を始めとする外交当局間でもやり取りを続けておりまして、政府として、両国間の問題に関する日本の一貫した立場に基づいて、今後とも韓国側に適切な対応を求めていきたいと思っております。 現金化の問題、こういうのもあるわけでありますけれど、仮に、何というか、日本企業の差押資産、これが現金化されることになりますと、問題解決、今以上に極めて困難になる、深刻な状況を招くということは韓国側にもよく言っているところでありまして、日本側から韓国側に対して、今後とも日本にとって受入れ可能な解決策を早期に示すよう改めて強く求めていきたいと思います。
○浅田均君 報道によりますと、韓国政府が、企業が賠償に応じれば、後に韓国政府が全額を穴埋めするとの案を非公式に日本政府に打診していたことが分かったと報道されておりますけれども、これは事実ですか、こういうことは。
○国務大臣(茂木敏充君) 今まさに韓国側に日本として、日本が受入れ可能な案、そういったものを作るようにと求めているところであります。それ以上の外交上のやり取りについては、まさに今そういった様々な議論を行っているところでありますので、差し控えたいと思います。
○浅田均君 本当に毅然と対応していただいているところは非常に評価しているところなんですけれども、毅然としているということと相手に何か案を出させてくるというところにすごく溝があって、向こうにとっての物すごく高いハードルを越える必要があるのかなという気がするんですけれども、もう今毅然とただ待つという姿勢ですか。
○国務大臣(茂木敏充君) ただ待つというよりも、やり取りをしっかりやっております。そこの中で、日本として受け入れられる案というのを作ってほしいということを強く申し入れていると。これは、韓国の側で国際法違反の状態をつくったと、そこから問題が始まっているわけですから、韓国の側がそれを是正すると、これが必要だということで対応しております。
○浅田均君 外務大臣おっしゃっているのは全くそのとおりなんですけれども、世界の常識が通用しにくい国ですので、これからも対応をしっかりお願いして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございます。
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚です。 まず、日英EPAあるいはRCEPに絡んで質問をさせていただきますが、せんだっての本会議のときにデジタル分野の規定に関しても幾つか質問をさせていただき、その内容とも関連して、今日は白さんが聞いていただいた話も同じ問題意識だと思いますので、そういう問題意識をこの質疑を通じて大臣や経産省に認識を共有していただければ幸いだと思っております。 今回の日英EPAは、もちろん、本会議でも申し上げましたが、本当に短期間でよく合意されたなということで、そのこと自体に敬意を表しますが、やはり一〇〇%というものはなかなかなくて、一歩前進、二歩前進、やがて環境も変わってくるとまた工夫もしなきゃいけないと、こういうことだと思っておりますので。 この度、日英EPA及びその前提となった日米デジタル協定とかその他の条約を反映してTPP三原則を踏まえたデジタル分野の規定が入った、そのことは、繰り返しになりますが、結構なんですが、これまでの議論で全体感を共有していただければ幸いなんですが、原則として、コンピューターのサーバーや記憶装置の設置の強要禁止等の、あるいはソースコードやアルゴリズムについての開示強要禁止等の原則論は入ったけれども、ただし、例外一として自主的に提供するんだったらいいですよと、例外二として政府機関や当局の権限行使の範囲であれば問題ないですよと、こういう組立てになっているものですから、ぱっと聞くと、ごくごく常識的な内容なんですが、そしてデジタル分野の条約の規定としては第一歩、第二歩前進だと思うんですが、この状態で、例えば、今後、かなり強権的な運営をする国家と自由貿易協定を結ぶと、解釈の仕方や運用の仕方によってはいろんな不都合なことが生じるかもしれないということを繰り返し申し上げているわけです。 そういう観点からお伺いしますけれども、今回、周辺の交渉の議論の際にクラウドサービスについての議論は行われたかどうかということについて外務大臣はどう聞いておられるかということと、経産省から事実関係を聞かせてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 交渉の詳細については、相手国の関係もあります、さらに、今後類似の交渉、ここへの影響もありますので控えさせていただきたいと思いますが、今回、コンピューターの関連設備の設置場所についての制限、これが原則として取り除かれるということになるわけでありまして、そうなりますと、企業の経営判断でサーバーを特定の場所に置いてクラウドサービスをグローバルに展開する事業者にとっても有利になるんではないかなと。例えばサーバーを日本に置いている企業がグローバル展開をしていると、そこでどこかの国とやるとしても基本的にはサーバーは日本に置いておけばいいわけですから、それでクラウドができるという状態で有利になるんだと思います。
○政府参考人(黒田淳一郎君) お答えを申し上げます。 外国政府との交渉における詳細なやり取りにつきましては明らかにすることは差し控えさせていただければというふうに思いますが、一般にいわゆるクラウドコンピューティングのサービスを提供している事業者にとりましては、各国からその国の区域内にサーバーや記憶装置の設置を求められるというようなことがありますと、これは不必要なコストということになりまして、グローバルなビジネスを進める上での障壁になるというふうに認識をしております。 今回、コンピューター関連設備設置要求の禁止条につきましては、こうした要求を締約国が行うことを原則的に禁止するものでございますので、産業界とも本規定の重要性について議論を重ねてきたところでございます。TPP11、日英EPA及びRCEPについては、そうした議論も踏まえて交渉の結果、コンピューター関連設備の設置要求の禁止条について規定をしたところでございます。 ただ、委員御指摘のとおり、今後いろいろ状況も変わっていくという面もあろうかと思いますので、引き続き、電子商取引のルールの在り方について最新の実態を適切に反映させるべく、産業界や専門家との意見交換を踏まえた検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。
○大塚耕平君 今、黒田さんがおっしゃったように、状況は変わってきますので、できるだけ多くの専門家の知見を生かしてオールジャパンで交渉していかないといけない部分もあると思いますから、どうやったら限られた人たちだけの知見以外をうまく活用できるかという工夫を是非していただきたいと思うんですが。 例えば、コロナが発生する前の去年の秋、私、北京に行っていました。それはアリババの関係者と会ったんですけれども、それはなぜかというと、アマゾンウエブサービスなんかはもう日本の企業も数年前からよく使っていますが、アリババのアリクラウドが三年ぐらい前から随分積極的に日本で営業活動をしていて、アリクラウドのセールストークは、他のクラウドサービスにはないプライベートクラウドを提供します、つまり個社の企業ごとのクラウドを提供しますという、こういううたい文句で一生懸命営業していて、日本の企業も幾つか参加し始めていたので、ちょっと実態を知りたくて北京に行ったんですね。 会う場所がなかなか難しいので大使館の部屋をお借りしましたので、記録見ていただければ分かりますけれども、そこでアリババの関係者が説明してくれた内容は、セキュリティーは絶対守られますと、情報の漏えいもありませんと、まあそれはあっちゃ困るんでよろしくお願いしますと。で、ちなみにそれは筐体は別々なんですかと聞きましたら、いや、筐体は一緒ですと。ということは、どういうふうにプライベートクラウドを構築しているんですかと聞くと、当然同じ筐体の中でのそれは概念的なものですと、バーチャルにデータをすみ分けさせているだけだけれどもしっかりやりますと、こういう説明なんですね。 だから、それはそれで聞きおきましたけれども、企業のデータ、あるいは企業だけじゃなくて日本の国にとって大事なデータや知的財産をどう守っていくのかというのが今回の日英EPAにも反映されたデジタル分野の規定の基本的なコンセプトだというのはおととい申し上げました。 つまり、条文を読めば読むほどこれはデータ及び知的財産権をどうやって守るかということだということが読み取れるんですけれども、じゃ、しからば、そのデータというのがクラウドサービスなんかを使ったときにどういう状況になっているかというと、仮にその記憶装置を相手国に置かなくても、もう茂木さんには釈迦に説法ですが、クラウドのデータは世界中どこに置いてあるか分からないんですから、強権国家の影響下にある第三国にその記憶装置やサーバーが置いてあったら、それは条約上は何の障害も起きていませんけれども、いろいろ懸念する事態が起こり得るという話なんですね。 したがって、るるお伺いをしているんですが、今後、次のステップにこれらの分野の条約交渉が進むときには、つまり、ここまでTPP三原則という、こういう言葉も定着したわけですから、それはそれでいいことなんですが、定着したもの、これを入れておけば大丈夫なんだ、これをのんでくれれば、どうぞほかの強権国家も御参加ください、もう我々は安全ですからというわけではないということは、大臣、御理解いただけますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 大塚委員の御懸念というのは十分理解いたします。 その上で、クラウドサービスの提供業者も、どういったところに置いたら安全で、どういったところに置いたらセキュリティーがきちんと守れないかと、そういったことも考えてサーバーというのは当然設置をしているし、また、今後の流れの中で新しい技術なりシステムが出てきてもそうできるような対応というのを私は日々考えているんだと、そんなふうに思っています。
○大塚耕平君 第三国への設置の問題もあれば、その第三国に設置されたものがバックドアからほかに転送されるということは幾らでもある話ですので、果たしてこのデジタル分野の規定というのがどれだけ実効性を持つかという観点から、是非今後も中身を詰めていっていただきたいと思います。 それに関連して一つお願いをしておきますが、RCEPとTPP11の違いについて本会議でお伺いしたところ、もう一概に比較して答えることは困難という御答弁でありましたので、そうであれば、時間掛かっても結構ですから、対比表を作成して御提示いただくことは可能でしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先般の参議院の本会議におきまして、委員の方から、RCEP協定、日英EPA、そしてTPP11との比較についてお尋ねがありまして、私から一概に比較してお答えすることは困難であると申し上げましたが、その上で、物品、市場サービスにおける関税率、関税撤廃率の比較や電子商取引、投資などのルール分野の違いについて、具体的な数字を挙げたり特徴的な違いについて明確にお答えをさせていただいたと、このように思っております。 RCEPとTPP、例えばそれを取って、いずれの協定も極めて、何というか、膨大な分量にわたると、かつ内容が多岐にわたっておりまして、それぞれの協定によって参加国も違います。そして、協定の構成そのものも違いますし、規定の仕方も異なっているために、一覧できるような対比表を作成する、大塚先生の類いまれなる能力をもったらできるのかもしれませんけれど、一般的には困難なんじゃないかなと思っておりますが、個別具体的な照会等がありましたら、できる限り対応させていただきたいと思います。
○大塚耕平君 それでは、事務方の皆さんとちょっといろいろ話をさせていただきながら、問題意識はもう十分御理解いただいていると思うんですが、RCEPも合意したので、これは今度、通常国会で議論しますけれども、さて、かの国がTPP11にも入りたいと言ってきたときにそのギャップのどの部分を埋めればいいのか、この頭の体操をしておかないとまずいなということでありますので、是非御理解をいただきたいと思います。 通商関係についてはこのぐらいにさせていただいて、今日はちょっと残された時間、皇位継承のことについて外務省と宮内庁にお伺いをしたいと思います。 実は私、去年選挙だったんですけれども、やはり、任期を迎えるに当たって、自分なりに政治家としてのけじめの質問もしておかなくてはならないという思いから、去年の年初から幾つか積み重ねをさせていただきました。 最初に、一月には、日米地位協定のことに関連して、そもそも我々としての日米地位協定の改定案を出しましたので、それに応じて外務省にも、やはり改定するべきではないか、とりわけイタリアやドイツが同じ第二次世界大戦の敗戦国でありながら地位協定に国内法をきちっと適用しているにもかかわらず日本はそうではないという点について見直すべきではないかということを申し上げ、それを含めた我々の見直し案を提示したところ、タイミングをほぼ同じくして、外務省もホームページ上で、国内法を適用するんだというような基本認識を示されたというのは、これはまあ一歩前進だったと思うんですね。 その後、三月六日の予算委員会では、総理に北方領土のことをお伺いして、固有の領土というふうに御表現できますかと聞いたところ、結局してくださらなかったという一件がありました。 そして、三月二十日に財政金融委員会で、この皇籍離脱となられた旧宮家の問題について質問させていただきました。 この三つを踏まえて、六月の二十四日の本会議で総理に改めて申し上げたのは、その時点では安倍総理、支持率も高く、何年も更に続かれるだろうという認識でいましたので、これほどの安定した内閣でなければ難しい問題は解決できないし、いわんや、安倍総理御自身が戦後レジームの脱却ということを繰り返しおっしゃっていたので、そうであるならば、第一に日米地位協定の改定、第二に北方領土の返還、第三に皇籍離脱をされた旧宮家の問題などへの対応をしっかりやっていただきたいということを六月二十四日に申し上げました。 以上が経緯なんですが、三月二十日に財政金融委員会で、そのときも総理おいでになっていたんですけれども、東久邇宮家のことについてお伺いをさせていただきました。偶然でありますが、その日の未明に東久邇宮家の系譜の成子内親王の息子さんである信彦さんが御逝去されて、僕も偶然にちょっと驚いたんですが、改めて御冥福をお祈り申し上げますけれども。私がそのとき宮内庁にお伺いをしたのは、皇位継承の問題は静かな中で、陛下や皇族にも御心労をお掛けすることなく、きちっとした議論、そして、末代までにわたる安定継承が可能になるような様々な取組をしなければならないという観点から、この昭和二十二年にGHQの指示によって皇籍離脱をされた皆様方のその後についてもしっかり情報を把握をしておく必要があるんではないんですか、またお世話をする必要があるんではないですかという趣旨で質問をさせていただいたところ、そのときの宮内庁の野村審議官のお答えは、子孫の方々につきましては具体的には承知をしておりませんというふうに御答弁されたんですね。それはやはりいかがなものかなと思いまして、その後、野村審議官にも個別に部屋においでいただいて、やはりそこは先々のことを考えてしっかり情報の把握とお世話をするべきではないかということは申し上げてあります。 そこで宮内庁にまずお伺いをいたしますが、その子孫の方々につきましては具体的には承知をしておりませんというスタンスは今も変わっていらっしゃらないという理解でいいですか。
○政府参考人(小山永樹君) お答え申し上げます。 現在でも同様でございます。
○大塚耕平君 それではもう一回公式の場で申し上げますけれども、やはり宮内庁として、我が国の皇位の安定継承について様々な可能性、もちろん、法律の附則に明記された女性天皇、女性宮家の話も含め様々な検討をしっかり行う観点からも、昭和二十二年に皇籍離脱をされた十一宮家の皆様方のその後の状況については宮内庁の職責として把握をされるべきだという意見を今申し上げます。その上で、そういう方針で臨んでいただけると考えてよろしいでしょうか。
○政府参考人(小山永樹君) ただいま御指摘いただきましたような事項につきましては、個人のプライバシーに関わることでもございまして、また、旧皇族の方々というのは、皇籍を離脱された後につきましては宮内庁としてお世話を申し上げる対象ではないということがございますので、極めて慎重な対応が必要であるというふうに考えてございます。
○大塚耕平君 それではあと一問だけ外務大臣と宮内庁両方にお伺いしますが、この十一宮家の皆様方の皇籍離脱の経緯について、GHQがどういう対応をし、そしてどういう経過で、あるいはどういう経緯で皇籍離脱に至ったのかという、その交渉記録というか記録ですね、これが、外務省、まず外務大臣にお伺いします、外務省には残っていますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 当省には御指摘について具体的に示した文書は確認できませんでした。 その上で、大塚委員質問されている皇位継承の問題、大きな概念でいいますと二点、一つは系統の正統性、そしてもう一つが継承の安定性、こういう概念から構成をされるわけでありますけれど、明治二十年三月二十日の高輪会議、原案は井上毅が作って、そこに伊藤博文が加わって作るわけですけど、それ以来、この議論というのはどちらかといいますと継承の安定性についてどうするかと。これは、平安中期の問題、そして江戸前期の問題も考えて、これをどうするかということで考えてきましたので、系統の正統性に関わる問題として捉えられた大きな事実というのはないと思っております。
○政府参考人(小山永樹君) お答え申し上げます。 お尋ねいただきました皇籍離脱の経緯につきましては、本件が審議されました昭和二十二年十月十三日の皇室会議の会議録が宮内庁に残されております。この会議録におきましては、議長であります片山哲内閣総理大臣から、「今次戦争が終結しました直後より、皇族のうちから、終戦後の国内国外の情勢に鑑み、皇籍を離脱し、一国民として国家の再建に努めたいという御意思を表明せられる向があり、宮内省におきましても、事情やむを得ないところとして、その御意思の実現をはかることとなり、」、途中省略させていただきますが、「これに必要な準備が整いましたので、本日皇室会議の議に付することとなつた次第であります。」、このような形でその経緯につきまして説明をされているところでございます。 当時、皇籍離脱につきましてGHQの指示があったという事実が確認できる資料というのはないというふうに承知をしております。
○大塚耕平君 今御答弁いただいたんですが、議事録にしっかり残す必要があるので、確認ですが、十一宮家の皇籍離脱に関連してGHQの指示ないしは意向があったという記録は一切残っていないという御答弁ですか、今のは。
○政府参考人(小山永樹君) はい。そういうことでございます。GHQの指示があった事実が確認できる資料はないということでございます。
○大塚耕平君 ということは、宮内庁が根拠にしている、あるいは保持している資料からすると、誰の意思で十一宮家は皇籍離脱をされたことになるんですか。
○政府参考人(小山永樹君) ただいまの皇室会議の会議録の中にもございますけれども、皇族の中から御意思を表明せられる向きがあったと、こういうことであるというふうに存じております。
○大塚耕平君 時間ですのでもうやめますが、今の記録は当然閲覧をできる記録でございますよね。じゃ、また一度、宮内庁には部屋においでいただこうと思っておりますので、今日はこれで終わりにさせていただきますが。 大臣、いずれにしても、デジタル関係の通商協定は対象そのものが日進月歩で変わっていきますし環境も変わりますので、遺漏なき対応をしていただくことをお願いして、質問を終わります。 以上です。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 まず、前回委員会で質問できなかった敵基地攻撃能力保有問題で防衛大臣にお聞きいたします。 大臣は、二十六日の当委員会での小西議員への答弁で、誘導弾等の基地をたたくなど、他国の領域における武力行動で自衛権発動の三要件に該当するものがあれば、憲法上の理論としては、そのような行動を取ることが許されないわけではないとしてきております。このような考え方は、平成二十六年七月の閣議決定において示された武力行使の三要件の下で行われる自衛の措置としての武力の行使にそのまま当てはまると、こういうふうに述べられました。 この武力行使の三要件の下で行われる自衛の措置には、集団的自衛権の行使も含まれるということでよろしいでしょうか。違うならば、理由を説明してください。
○国務大臣(岸信夫君) 従来から、武力の行使の目的を持って武装した部隊を他国の領土、領海、領空へ派遣をする、言わば、いわゆる海外派兵は、一般に、自衛のための必要最小限度を超えるものであって憲法上許されないと解してきています。 他方で、政府としては、平成二十六年七月の閣議決定以前から、誘導弾等の基地をたたくなど、他国の領域における武力行動で自衛権発動の三要件に該当するものがあれば、憲法上の理論としては、そのような行動を取ることが許されないわけではないとしてきており、このような考え方は、存立危機事態におけるものを含めて、平成二十六年七月の閣議決定において示した武力の行使の三要件の下で行われる自衛の措置としての武力の行使にもそのまま当てはまるものと考えております。
○井上哲士君 存立危機事態についても含まれるということでありますから、集団的自衛権行使も含まれるということであります。 もう一点は、他国への弾道ミサイル攻撃と集団的自衛権の関係ですけど、二〇一五年の安保法制の審議の際に、弾道ミサイル攻撃に関して、着弾地点が大体グアムだという表示が出た場合に、我が国としてはどういう対応ができるかという質問がありました。これに対して当時の横畠法制局長官は、今回の法案では、御指摘の点についての手当てはしてございませんで、いわゆるミサイル防衛については、我が国に向かうミサイルについての措置のみでございますと、グアムに向かうミサイルは集団的自衛権行使の対象にならないという認識を示しました。 ところが、成立後、二〇一七年に当時の小野寺防衛大臣が、グアムへの攻撃に関して、日本の安全保障にとって米側の抑止力、打撃力が欠如するということは、日本の存立危機に当たる可能性がないとも言えないとして、我が国に対する存立危機事態になって新三要件に合致することになれば対応できると答弁いたしました。 つまり、グアムに向かうのも集団的自衛権行使の対象になり得るということでありますけれども、これ、答弁、百八十度変わっているんじゃないでしょうか。なぜこういうことになるんでしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) 法理上、弾道ミサイルが他国に向けて発射されるというだけで武力の行使の三要件を満たすことになるということではございませんけれども、平和安全法制の考え方の下では、その時点における状況の全体を評価した結果、これが武力の行使の三要件を満たす場合には、あくまでも我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置として当該の弾道ミサイルを迎撃することも可能であると解してきておるところで、小野寺大臣の答弁はこれを前提にして述べられたものということであります。 他方で、御指摘の横畠内閣法制局長官の答弁は、あくまで武力紛争が発生していない平時の話として、平和安全法制の下で、おいても、自衛隊法第八十二条の三に基づく弾道ミサイル等に対する破壊措置は、我が国に向かう弾道ミサイル等を対象とするものであって、他国に飛来するミサイル等を対象としていない旨を述べたものであって、武力の行使の三要件を満たす場合について述べたものではございません。 したがって、見解が変わったという御指摘は当たりません。
○井上哲士君 私は、当時の報道から見ても、この安保法制のときの答弁をなし崩し的に踏み越えていると思いますが、しかし、いずれにしても、グアムに向かうのも対象になり得るという話であります。 そうしますと、集団的自衛権行使として敵基地攻撃が行われることになりますと、相手国がグアムに向けてミサイルを発射を着手した段階で、それが存立危機事態だと判断すれば、相手の基地をたたくということも可能になるということではないですか。いかがでしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) 今のお話ですけれども、一概に申し上げることは難しいと思います。
○井上哲士君 否定できないということですか、つまり。 もう一回聞きますけれども、相手国がグアムに向けてミサイル発射を着手した段階で、それが存立危機事態だと判断をすれば、相手の基地をたたくということも可能だということを否定できないということでよろしいですね。
○国務大臣(岸信夫君) 着手の考え方ですけれども、いかなる時点で着手されたということが判断されるかということもございます。 そういう意味をもって一概にお答えすることは難しいと申し上げておるところでございます。
○井上哲士君 いかなる時点で着手だって、それは皆さんが着手の段階でも攻撃とみなすことができると言ってきたわけですから、そういう当てはめの問題ではないんですよ。考え方の問題として、グアムに向けてミサイル発射を着手した段階でも存立危機事態と判断すれば相手の基地をたたくことが可能であるということは否定できないと、繰り返しますけど、そういうことでよろしいですね。
○国務大臣(岸信夫君) 先ほどの繰り返しになりますけれども、法理上、弾道ミサイルが他国に向けて発射されるというだけで武力の行使の三要件を満たすことになるということではありませんが、平和安全法制の考え方の下では、その時点における状況の全体を評価した結果、これが武力の行使の三要件を満たす場合には、あくまでも我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置として当該弾道ミサイルを迎撃することも可能であると解してきておるところでございます。
○井上哲士君 それが存立危機事態に当てはまるかどうかということでありますけれども、今も最後もう一回答弁がありましたけれども、結局それは可能だと。そして、着手という段階でも攻撃とみなすということを、この間、敵基地攻撃能力の議論で言ってきたわけでありますから、私は、そういう、まさにグアムに向かって発射を着手した段階でもたたくことは可能になる、大変重大な答弁だと思うんですね。 こういう場合に、結局、その判断、情報はアメリカ側に依拠することにならざるを得ないと思います。日本に対して攻撃もない、その着手もないのに、グアムへの攻撃に着手したとして、アメリカの判断の下、アメリカと一緒に相手国を攻撃をするということになりますと、大変な反撃を呼び込むことになりますし、結局、こういうものの保有は軍拡の悪循環になるだけだと、こういうものは検討を断念すべきだということを改めて強調しておきたいと思います。 その上で、日英EPAのデジタル貿易に係る規定内容についてお聞きいたします。 茂木大臣は、国際的なルール作りをリードし得るハイスタンダードなものと考えておりますと先日答弁されましたけど、日米デジタル貿易協定、それから日EU・EPAと比較して、どの点がハイスタンダードなのか、御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) デジタル貿易の最新のルールにつきましては、昨年、日米のデジタル貿易協定、この交渉で相当内容の濃い協議を行ってきたわけでありますが、日英EPAも日米デジタル貿易協定と同様に、日EU・EPAが規定していない情報の越境移転の制限の禁止であったり、コンピューター関連施設の設置要求の禁止、暗号情報の開示要求の禁止等を規定しているほか、アルゴリズムの開示要求の禁止など、デジタル分野に関する最新の規定を盛り込んでおりまして、デジタル分野における国際的なルール作りの議論をリードするハイスタンダードな内容となっていると考えております。
○井上哲士君 昨年審議して今年一月に発効した日米デジタル貿易協定は、アメリカのIT産業の要求に応えて、国境を越えた自由なデータの流通の障壁を取り払うもので、USTRの交渉の獲得目標として、公表した項目を全て実現するものでありました。日英EPAは、デジタルプロダクトに対する無差別待遇の規定を除けば、おおむねこの協定に沿ったものになっております。 そこで、ハイスタンダードだというルールの一つに情報の電子的手段による越境の制限等の禁止がありますけれども、本協定とこの日EU・EPAの規定内容、この分野についてどういう違いがあるんでしょうか。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。 日英EPAにおきましては情報の越境移転の制限の禁止に関する規定がございますけれども、日EU・EPAにおいてはこのような規定は設けられておりません。その必要性につきましては、日EU・EPAの効力発生の日から三年以内に再評価することが定められております。
○井上哲士君 日英EPAと日本EU・EPAの規定がこういうふうに異なっているのはどういう事情かということなんですね。 EUでは、本協定のように、データを一くくりにして越境流通を原則自由にしようという立場に立っておりません。個人情報の保護が重視をされていて、一般データ保護規則においてEU域内から域外への個人データの移転を原則として禁止としております。そして、例外として、移転先の国又は国際機関が十分な個人情報の保護措置を講じている国として欧州委員会から認定を受けている場合、それから企業等がグループ内の内部行動規範や企業間の契約条項で保護措置を確保している場合、そして本人の同意がある場合など、一定の条件を満たす場合にのみ移転を認めております。 なぜEUは個人データの移転にこういう規制を掛けていると認識をされているでしょうか。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。 他国の政策、規則の背景につきまして我が国として解釈する立場にはございませんけれども、委員御指摘のとおり、EUは個人データの保護に対する権利というのを基本的な権利として位置付けておりまして、この観点から、個人情報保護を目的として一般データ保護規則、GDPRを定めていると承知しております。
○井上哲士君 今言われたとおりでありまして、EUは、基本憲章第八条で、何人にも自己に関する個人データの保護の権利があると明確に規定をしております。 アメリカとEUとのTTIPについて、当時の司法担当のレディング欧州委員は、データ保護はお役所仕事でも関税でもない、それは基本的人権であり、したがって交渉できないと、こういうふうに当時述べておりました。 このプライバシーの権利というのは、欧州人権条約の第八条にも規定されているんですね。ここには、この個人データの濫用によってナチスによるユダヤ人迫害という大規模な人権侵害が助長されたと、こういう歴史があると指摘をされております。ですから、それぞれのやっぱり個人情報に対する考え方、姿勢というのはこういう歴史的な経緯があるということをよく見る必要があると思うんですよ。 マレーシア、シンガポールも個人情報保護のために移転に条件を設けてきましたけれども、先日の答弁では、このRCEPで合意に至った項目としてこの情報の越境移転の制限の禁止も挙げられました。 となりますと、これらの国々は国内法の改正が必要になるということなんでしょうか。
○政府参考人(四方敬之君) お答え申し上げます。 我が国として他国における協定の実施に当たっての国内法令の改正の要否についてコメントする立場にはございませんけれども、まずは、RCEP協定の早期の発効と締約国による将来の着実な実施を通じまして、地域の望ましい経済秩序の構築につなげていくことが重要だと考えております。
○井上哲士君 私はもう、やっぱり国内法の改正が必要になってくるんだろうと思うんですね。 データの越境流通の制限を禁止する、すなわち原則自由とする規定を置く日米協定のやり方は、結局事業者による情報の移転の自由を最優先しようというもので、個人情報の保護が二の次になりかねないと思います。こうしたルールが広がれば、例えば各国で消費者が個人情報保護のための新たな措置を主張したときにその妨げになるんじゃないかと、こういう点で問題があるということを指摘をしておきます。 その上で、財務省来ていただいておりますが、デジタル課税についてお聞きいたします。 巨大IT企業が求めてきたこういうルール作りが進む一方で、こうした企業にまともに課税がされてこなかった。いわゆる店舗や工場などの恒久的施設、PEがなければ課税なしというこれまでの国際的なルールが時代に合わなくなってきているということで、この間、国際的な交渉が行われてまいりました。 今年度中のデジタル課税の合意が言われておりましたけれども、これを骨抜きにしようとしているのが、巨大IT企業が多くが本社を置くアメリカであります。 アメリカは、以前は新しい国際ルール作りに賛同してきましたけど、昨年十二月になって、この改定する国際ルールについて採用するかどうかを企業に任せるセーフハーバー制とすることをムニューシン財務長官が提案をいたしました。 この提案についての国際的な反応と、日本としての対応はどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(武藤功哉君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、昨年十二月に米国の財務長官がOECDグリア事務総長に送付した公開書簡の中で、解決策の第一の柱を企業による選択制、セーフハーバーとすることを提案したところでございます。 解決策の第一の柱は、国際課税原則を見直すことで、市場国に対して課税権の一部を適切に再配分することを目的としておりまして、企業による選択制の導入は、その政策目的を困難にするなどの問題がございます。 こうしたことから、本年一月のBEPS包摂的枠組みによる声明等にもございますように、日本を含む各国が懸念あるいは反対の意向を示しているところでございます。
○井上哲士君 二月のG20の外相会議の際に、麻生財務大臣も、今回のセーフハーバーについては非常に懸念を有しているということを伝えたと、米国案は我々が取り組んでいる規制の効果を著しく損ないかねないということを記者団に語っておられます。 さらに、アメリカの財務長官は、今年の六月に、イギリス、フランス、スペイン、イタリアの財務大臣宛てに書簡を送っております。その内容は、今、世界は百年来の深刻な公衆衛生危機に直面している、世界の政府は新型コロナウイルスによってもたらされている経済の課題に集中すべきだと、デジタル課税の困難な話合いを続けることは、はるかに重要な問題から目をそらすというものでありまして、まさに交渉の一時中断を求めております。 しかし、巨大IT企業は、むしろこのコロナ禍の下で、巣ごもり消費とか在宅勤務の広がりの中で業績を大幅にアップをしております。 五月の質疑でも私指摘しましたけれども、更に増えているんですね。アマゾン・ドット・コム、それからグーグルの持ち株会社であるアルファベット、それからフェイスブックの三企業でいいますと、七―九月期の決算を見ますと、四半期の業績は過去最高、アマゾンはネット通販が同年同期比で三八%増、クラウドも増えまして事業も伸びて、最終利益は前年同期比で三倍にもなっています。 その下で、アメリカの政策研究所などの調査では、同国の億万長者の資産は、IT経営者を中心に三月からの三か月間で二割増の五千八百三十九億ドル、約六十三兆円に増えたと。トップはアマゾンのCEOのジェフ・ベゾス氏で、その資産は三か月で千百三十億ドル、約十二兆円から一・四倍化したと、こういうふうに報じております。 むしろ私は、デジタル課税の必要性というのは、アメリカの書簡とは逆に、むしろこのコロナ禍の下で必要性が浮き彫りになっていると思います。格差の是正という点でも脆弱さが指摘をされた社会を立て直す財源としても必要かと思いますけれども、この点、財務省の認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(武藤功哉君) お答え申し上げます。 本年六月、米国の財務長官が、第一の柱についての議論の一時中断を提案する書簡を欧州四か国の財務大臣に送付したことが報道されたことは承知しております。しかしながら、その後の七月のG20財務大臣会議におきまして、引き続き本年中にグローバルな解決策に至るとのコミットメントが再度確認されたところでございます。 これを受けまして、米国の代表も参加する中で、BEPS包摂的枠組みにおいて引き続き精力的な議論が行われ、十月にこれまでの議論の進捗を取りまとめた青写真が公表されたところでございます。 この公表の際に出された声明の中にも、新型コロナウイルス感染症の影響により、利益率の高い多国籍企業が新しい国際課税原則の下で公平な負担をすることについての市民の期待は高まっているということが言われておりまして、委員御指摘と同様の問題が示されているところと考えております。
○井上哲士君 そういう議論の中で、十月にいわゆる青写真という報告書が発表されました。 簡潔にこの概要についてお答えいただきましょうか。
○政府参考人(武藤功哉君) お答え申し上げます。 十月に合意された青写真は、第一の柱、第二の柱に関する技術的な論点をカバーした非常に詳細な内容となっておりまして、先般開催されたG20サミットにおいても将来の合意のための強固な土台とされたところでございます。 第一の柱は、自動化されたデジタルサービスや消費者向けビジネスを行う多国籍企業が物理的拠点を置かずに活動している市場国に対して新たな課税権を配分するという国際課税原則の見直しを行うものでございます。具体的には、新たな国際課税原則の対象となる企業の範囲、課税権の配分のルール、効果的な紛争防止解決手続の構築等が主な内容となってございます。 また、第二の柱は、軽課税国への利益移転に対抗するために、国際的に合意された最低税率による法人課税を確保するミニマム課税の導入等が主な内容となってございます。
○井上哲士君 日本はこの分野でBEPSからずっと積極的に役割を果たしてきたと思うんですが、今概要の説明あった報告書、例えば、第一の柱でも、対象業種をどう具体的に絞り込んでいくのか、それから業種や利益率によって市場国への配分率は変わるのかなどの議論がまだ積み残しになっておりますし、第二の柱でいいますと、高課税所得と低課税所得が混在している場合の合算の範囲をどうするか、それから最低税率を一二・五%というアイルランド並みの低税率にとどめていいのかなどなど様々な議論があるわけですが、この巨大デジタル企業に課税する新しいルール作りと最終合意の見通し、アメリカでは政権交代も行われるわけで、全体の見通しはどうか、そして、それについて日本はどういう積極的な役割を果たそうとしているのか、その点いかがでしょうか。
○政府参考人(武藤功哉君) お答え申し上げます。 十月に取りまとめた青写真は、先ほど申し上げましたとおり、非常に詳細な内容となってございまして、G20サミットにおいても将来の合意のための強固な土台とされたところでございます。 他方、御指摘のとおり、第一の柱に関しては、対象企業の範囲や利益配分方法の詳細、さらには米国提案のセーフハーバーの取扱い、また、第二の柱に関しては、最低税率の水準など幾つかの未決着の論点が残っていることも事実でございます。 本件につきましては、当初、本年末までとなっていた合意期限を半年延期しまして、来年半ばまでに合意を目指すこととされております。現時点でその合意に向けた見通しを申し上げることは困難でございますが、日本としましては、引き続きグローバルな合意形成に向けて議論に積極的に貢献してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 途中でも申し上げましたけど、やはり、コロナ禍の下でこの巨大IT企業が非常に収益を上げているという下で、格差の是正という点でも、そしてこれからの社会立て直しの財源という点でも非常に重要な課題だと思っております。 是非日本が積極的な役割を果たすように改めて強く求めまして、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 日英EPA承認案に関連していますが、現在、英国では国内市場法案が審議されています。英国国内市場法案はEU離脱協定に反する内容を含むことから、英国は国際法を破るものだとしてEUに、欧州司法裁判所に提訴されています。下院では可決されましたが、上院、貴族院では当該部分を削除して修正され、下院に再送付されると言われます。下院で原案どおりの法案が成立する可能性もあり、懸念されています。 本承認案は、英国のEU離脱後の経済的ショックを回避するためのものと承知していますが、問題の多いものであり、外務大臣から累次的に答弁されるEPAに伴う日英間の安保防衛に関する具体的な協力の一層の推進が沖縄への一層の基地負担につながる懸念も否定できません。 この間、普天間飛行場の過重な基地負担について政府の対応を求めてきました。岸大臣は、負担軽減策の成果として、訓練移転によって普天間飛行場に所在する航空機が長期間沖縄を離れるということになり、その間訓練の時間が削減されると答弁していますが、莫大な税金を米軍に支払って訓練を移転してもらっても、結局、普天間に外来機が来て訓練しているので、トータルの飛行回数は増加しています。 岸大臣、現状認識の大前提での質問ですから、是非自らお答えください。訓練移転による訓練時間の削減は、当該常駐機が普天間で訓練する時間が減っただけであり、外来機も含めた航空機の普天間でのトータルの飛行回数は増えていることをお認めになりますか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 訓練移転期間中の騒音につきましては、その時々の訓練所要等によりまして訓練移転の効果を実感いただけない場合というものもありますが、訓練移転によりまして普天間飛行場に所在する航空機が長期間沖縄を離れるということになります。その間、訓練移転がなければ沖縄で実施されることとなる訓練の時間を含めた米軍機の運用全体、これはまさに訓練だけではなく、その当該機、一定の機数の運用そのものでございますので、離発着回数等も含めまして、そういう運用全体が削減される効果があるというふうに考えてございます。
○伊波洋一君 この間、防衛省には説明しておりますが、オスプレイは余りにも爆音がひどいので、普天間飛行場周辺では訓練しません。一日だけ訓練したことがありますが、そのときに周辺の地域住民では物すごい被害が起きました。それ以来、那覇や南部地域を広く回って周回をしております。 〔委員長退席、理事三宅伸吾君着席〕 ところが、そのほかの普天間飛行場に所属する米軍ヘリ、CH53や軽攻撃ヘリなどは物すごい騒音出すんですけれども、ずっと普天間の周りを回っているんです。そういう意味では、オスプレイが外に出たからといって、普天間周辺の負担が減っているわけでは決してありません。 代替の飛行機あるいは外来機の問題はずっと取り組んでおりますけれども、ジェット戦闘機が来て、あるいはジェットの哨戒機やもろもろが来て、そういうことについてお話をしているわけです。これまでも何度もこの委員会でやってまいりました。皆さんが測定をした、防衛省が測定をした数値を使って回数が増えているということを確認をしてまいりました。 防衛大臣、この移した飛行機は確かにここでは訓練していないけれども、しかし二十四機もいるんです、二十四機全部が行っているわけじゃない。何機か行っておいて、常にオスプレイはここで訓練しております。それでも回数が増えているということは事実。皆さん自身が計測しているこの事実については御確認をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 訓練移転によります効果については先ほど申し上げたとおりでございますけれども、その上で、そうした訓練移転期間中の離発着回数云々ということであれば、一般論として申し上げれば、やはり航空機の離発着回数というのは情勢ですとか天候等の影響によっても上下するというものでございます。ただ、いずれにいたしましても、普天間飛行場における航空機の騒音は周辺住民の皆さんにとって深刻な問題でございまして、その軽減を図ることは重要な課題の一つというふうに認識してございます。 防衛省といたしまして、今後とも、米側に対して普天間飛行場の周辺における騒音の軽減が図られるよう一層の協力を求め、可能な限り地元の負担軽減に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○伊波洋一君 今日の配付資料にもございますけれども、固定翼機が増えている、それから、この間の何度もお示しをした、皆さん自身がその調査をした訓練移転期間中の回数、これも増えています。 ですから、その上で、これまでの委員会でも強く明らかにした九条交付金、物すごく増えていますね。その算定根拠になる飛行回数及び外来機や夜間飛行の回数とも大幅に増えています。このことを指摘をしてまいりました。 普通交付額の算定根拠になる飛行回数は、普天間の航空機の飛行回数の実態を反映した数値であると思いますが、そのとおりですか。イエスかノーで簡潔にお答えください。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 普通交付額につきましては、法の規定に基づきまして、防衛施設の面積や関連市町村の人口、運用の実態等を基礎として算定するものでございますが、このうち、宜野湾市への交付に際しまして、同法施行令ですとか施行規則の規定に基づきまして、普天間飛行場における運用の実態として飛行回数を算定の基礎の一つとしておるところでございます。 〔理事三宅伸吾君退席、委員長着席〕
○伊波洋一君 いや、増えているか増えていないかということを聞いているわけです。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 九条におけますところの、この九条交付金の基礎となる飛行回数というところにつきましては、平成二十七年から平成三十年におきまして増加しておるというところでございます。
○伊波洋一君 もう一つの運用の態様の変更に係る額もゼロ円から四億円まで増加しました。増加の要因は何でしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 今御指摘ございました運用の態様の変更に係る額というものにつきましては、環境整備法の施行令、それから同法の施行規則の規定に基づきまして、防衛大臣が全国における防衛施設の運用の態様の変更による影響ですとか過去の交付額の実績等を総合的に判断し、適切に交付しているというものでございます。
○伊波洋一君 それでは、防衛大臣に伺います。 防衛大臣、普天間飛行場がこの間ゼロ円から四億円へと大幅にアップされた、その運用の態様の変更に係る原因というのは何でしょうか。
○国務大臣(岸信夫君) 特定防衛施設周辺整備調整交付金は、環境整備法第九条の規定に基づいて、特定防衛施設の関連市町村に対して、防衛施設の面積や運用の実態、運用状況の変化等を総合的に判断して交付しているものでございます。 このうち運用の態様の変更に係る額は、環境整備法施行令第十五条第六号及び環境整備法の施行規則第三条第五項の規定に基づきまして、防衛大臣が、全国における防衛施設の運用の態様の変更による影響、過去の交付額の実績等を総合的に勘案し、適切に交付しているものでございます。このため、制度上、単に外来機の飛来回数や夜間騒音回数の推移をもって交付額を算定している、判断しているものではございません。 その上で、宜野湾市への交付に関しては、普天間飛行場における外来機の飛行、飛来や夜間騒音などの状況を含めた近年の傾向等を考慮しているところでありまして、これらを総合的に判断した結果として交付額が増額となっているものでございます。
○伊波洋一君 総合的にということは、トータルに負担が重くなっているからこそ四億円も払うことになっているというふうに言っていると思います。 皆さんのお手元の資料にもありますように、普天間の現状というのはますますひどくなっているんですね。とうとう小学校には、そこにありますように、避難するためのシェルターまで造られました。ずっと指摘しているように、クリアゾーンが存在しているそのまさにその中に小学校が含まれている。クリアゾーンというのは、本来は基地の中に含めなきゃいけないんですね。そういうクリアゾーンがない、事実上ないということなんですけれども。 前回、防衛省から、米国連邦航空法、FAR、あるいは米軍統一施設基準、UFCにおいてクリアゾーンの設置に関する規定が存在するということ、米軍統一基準には、固定翼機が使用する滑走路の両端から約九百メートル外側までの間の区域については、飛行の安全と地上における人の安全確保の観点から、土地の使用が制限される区域としてクリアゾーンが指定されていると答弁いただきました。 そこで、質問します。オスプレイ環境レビューでは、普天間飛行場について、「基地外まで伸びるクリアゾーンは、基地外にある居住区域や商業区域といった適合的でない地域も含んでいるようである。」、「全ての固定翼の使用滑走路に必要とされる大きなクリアゾーンは、滑走路〇六/二四の両端から基地外に広がっている。」と書かれていますね。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 二〇一二年四月に米側が公表したMV22オスプレイの環境レビューにおきまして、御指摘のとおり、基地外まで伸びるクリアゾーンは基地外にある居住地域や商業地域といった適合的でない地域も含んでいるようである、そして、全ての固定翼の使用滑走路に必要とされる大きなクリアゾーンは滑走路〇六/二四の両端から基地外に広がっているというふうに記載があることは承知してございます。
○伊波洋一君 それでは、日本政府として、普天間飛行場には、米国連邦航空法、米軍統一施設基準に求められるクリアゾーンが存在しないということは認めますか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 今申し上げましたように、この二〇一二年四月の米側公表のオスプレイの環境レビューにおいてクリアゾーンに関する記載があるということは承知してございます。また、米国連邦航空法や米軍統一施設基準におきまして御指摘のクリアゾーンの設置に関する規定が存在することは承知しております。 ただ、その上で申し上げれば、防衛省といたしまして、米国の法令について網羅的に把握し有権的に述べる立場にないため、この米軍統一施設基準等で規定されたクリアゾーンの解釈等の詳細についてお答えすることは困難でございます。
○伊波洋一君 有権的に解釈はしなくても、米軍が言ったら皆さんはちゃんとやっているんですよ。これまでにも、普天間飛行場の固定翼機のクリアゾーンを前提に、クリアゾーン内にあった、その基地の中の話なんですけれども、第三ゲートの有人詰所を離れた場所に移すことを一九九二年のマスタープランで計画が示され、日本財政予算プロジェクトとして書かれています。そして、そのようにこの詰所は移されております、別の場所にですね。そういうことを基地の中ではちゃんとやっているんですよ。米軍は、自分たちの基地の中ではそういうことをやりながら、普天間第二小学校のような我が国の子供たちが通うところは放置され続けているのが日米政府の今の対応なんですね。 そういう意味では、防衛省も、少なくともクリアゾーンに関して米側の規定や普天間に関する認識は理解しているのではありませんか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 今、先ほど申し上げましたように、もちろん、この普天間飛行場の安全性確保、これは重要な問題だというふうに我々も認識してございます。 ただ、御指摘のクリアゾーンということになりますと、繰り返しになりますが、アメリカの法令について網羅的に把握して有権的に述べる立場にないため、ここで彼らが言いますところの米軍統一施設基準等で規定されたクリアゾーン、これについての詳細についてお答えすることは困難だということを御理解いただきたいと思います。
○伊波洋一君 固定翼機が使用する飛行場に求められる、米軍飛行場に求められるクリアゾーンが整備されていない現状で外来機、中でも固定翼機が飛来することは、普天間周辺の宜野湾市民、沖縄県民の生命、財産をより一層危険にさらすものになります。 外来機については、夜間飛行のように、規制する根拠となる日米合意も存在していません。普天間飛行場への外来機のうち、固定翼機の飛行回数はどのくらいでしょうか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 防衛省において実施してございます普天間飛行場における目視調査の結果のうち、外来機の固定翼機の離着陸等の回数につきましては、二〇一九年、令和元年度は二千六百七十八回、二〇一八年度、平成三十年度は一千五百二十回、二〇一七年度、平成二十九年度は二百三十六回を確認してございます。
○伊波洋一君 このように、平成二十九年に二百三十六回だったものが、今や二千六百七十八回まで去年は増えているんですね。 ですから、このような意味で、米軍統一施設基準、UFCで、クリアゾーンの目的は飛行の安全と地上の人々の安全の確保であるとされているにもかかわらず、こういうふうに増え続けている、まさに整備されていない中でですね。やはりこれはおかしいと思います。連邦航空法、FARや米軍統一施設基準、UFCで、クリアゾーンがない滑走路では米軍の固定翼機が離着陸することが許されない、許されていないのではありませんか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 米国連邦航空法や米軍統一施設基準におきまして御指摘のクリアゾーンの設置に関する規定が存在することは承知してございますが、その上で申し上げますと、繰り返しでございますが、防衛省として、米国の法令等につきまして網羅的に把握し有権的に述べる立場にないため、これらの規定の解釈についてこれ以上の詳細をお答えすることは困難であるというふうに考えてございます。
○伊波洋一君 ついでに付け加えるならば、普天間飛行場は飛行場じゃないんですよ、国内法的にも米国連邦法的にも。本当に飛行場でない施設を、ただ、どうぞ使ってくださいと言っているのが今の現状なんですよね。そういうことをきちんと理解していなきゃいけないんだろうと思います。 そもそも、連邦航空法でも米軍統一基準でも、クリアゾーンが不備な普天間飛行場を固定翼機が使用することは禁じられているんです。しかし、米海兵隊はこれを無視して、あるいは何らかのトリックを利用して外来機の固定翼機に使用させていると考えられます。 国民の生命、財産を守るという主権国家の政府として、日本政府は、米国の規則、米軍の基準に照らして使用が禁止されている固定翼機の普天間飛行場使用を断固として拒否すべきです。 二〇〇〇年九月十一日の日米環境原則に関する共同発表では、日米両政府の共通の目的は、施設及び区域に隣接する地域住民並びに在日米軍関係者及びその家族の健康及び安全を確保することである、米国政府は関連法令に適合して日本における環境を保護するよう常に努力を継続すると、安全関連法令への適合が日米で合意されています。日米がこのような方向性を目指しているという趣旨を踏まえれば、日本政府としてFARやUFCの普天間飛行場への適用を求めるのは当然のことです。 さらに、日米地位協定の第三条三項でも、「合衆国軍隊が使用している施設及び区域における作業は、公共の安全に妥当な考慮を払つて行なわなければならない。」としています。まさに、法令適用はその妥当な考慮じゃないでしょうか。固定翼機に必要なクリアゾーンのない普天間飛行場を、外来機、中でも固定翼機が使用することは禁止されるべきです。 そこで質問ですが、日本政府は、日米環境原則に関する共同発表の趣旨、目的に照らして、米国政府に対し、普天間飛行場では本来は全ての固定翼機の使用を禁止すべきですが、第一段階としては少なくとも固定翼機の外来機の飛来を禁止すべきではありませんか。
○国務大臣(岸信夫君) 御指摘の環境原則に関する共同発表は、あくまで環境汚染防止を含む在日米軍施設・区域に関連します環境保護のための協力を強化していくことへのコミットメントを表明したものでございます。 その上で、外来機の固定翼機であるか否かにかかわらず、普天間飛行場などの米軍飛行場における航空機の運用に際しましては、地域の住民の方々の安全確保が大前提であることは言うまでもありません。 このため、防衛省としては、これまでも累次の機会に米側に対しまして、最低安全高度について定めた日米合同委員会合意や航空機騒音規制措置等を遵守するとともに、安全面に最大限配慮しつつ、周辺地域に与える影響を最小限にとどめるよう要請を行っているところでございます。 また、米側も、普天間飛行場においてはできる限り学校や病院を含む人口密集地域を避けるよう場周経路を設定しているほか、飛行場周辺の全ての学校上空の飛行について最大限可能な限り避けるよう部隊に指示するなど、地域の安全対策に真摯に取り組んでいると承知をしております。 さらに、政府としては、普天間飛行場の返還による危険性の根本的な除去を一刻も早く実現するために辺野古移設に向けた工事を着実に進めていく考えであります。 これらの取組を始め普天間飛行場における地域住民の方々の安全の確保については、引き続き最優先の課題として、日米間で緊密に協力の上、全力を尽くしてまいります。
○伊波洋一君 最善の努力を尽くしていると承知していますなんて言えますか。ずっといろんなことを毎回言葉では言っているかもしれないけれども、今、平成二十九年二百三十六回だったのが、令和元年には二千六百七十八回になっているんですよ。さらに、周辺の地域住民の苦情は年々増えているんですよ。本当に今、かつて合意された飛行ルートも飛ばないで、小学校や保育所の上を飛んでいるじゃないですか。そして、その上で、今、普天間第二小学校というのはいつ墜落事故が起きても不思議ではない状況が放置されているんですよ。そういうことを政府の責任者が言っていたら、もう誰に任せればいいんですか。 そもそも、皆さんに権限があるわけです。日米の合意、いわゆる環境原則合意というのは、JEGSを基にして皆さんが言える立場にあるわけですよ。そのことをしっかり自覚してください。 外務大臣に質問します。 全く普天間の負担軽減につながっていない不適切な施策は全面的に見直して、普天間における全ての固定翼機の使用禁止に向けて、当面は少なくとも固定翼機の外来機の飛行禁止を求めるべきと考えます。米国政府への適切な情報提供と日米合意に向けた協議の開始をお願いしたいと思いますが、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日米安全保障条約が我が国の安全及び極東の平和及び安全の維持のために米軍の我が国への駐留を認めているということは、航空機の飛行を始め軍隊としての機能に属する諸活動を一般的に行うこと、これを前提としているわけであります。 しかし、このことは米軍機が全く自由に飛行を行ってよいことを意味するものではありません。外来機、固定翼機を含めた米軍機によります航空機騒音については、周辺住民の方々に大きな負担をお掛けしていると認識をいたしております。 その上で、大切なことは、外来機であるか否かにかかわらず、米軍機全体の運用に関する住民の方々への影響を最小限にするために全力を尽くすことであると考えております。 今後とも、米側に対して、航空機の運用に当たり安全面に最大限の考慮を払うとともに、周辺住民の方々に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れるなど、防衛省とも連携の上、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 時間来ましたのでまとめますけれども、今までみたいな申入れだけじゃ解決しませんよ。協議を強く求めて、約束を守らせるということが必要ですよ。日米合意というのは条約みたいなものなんです。ちゃんとこちらが、当局者が、国が主権を持って申し入れれば、相手は受けなきゃならない。そういう議論をしっかりしていただくようお願いして、終わります。
○委員長(長峯誠君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表し、日英包括的経済連携協定に反対の立場から討論を行います。 本協定は、多角的な自由貿易体制の維持強化を成長戦略の基本とする菅内閣が、自由貿易を推進する力強いメッセージを国際社会に発信するとしてEU離脱後の英国と締結する経済連携協定です。TPP11や日欧EPA、日米貿易協定などの貿易自由化一辺倒が危機に弱い社会経済をつくり出したことがコロナ禍の中で露呈をいたしました。そこに何の反省もないまま、多国籍企業の利益を優先し、際限のない市場開放を一層推進するものとなっています。 本協定は、そもそも情報開示をしておりません。英国では、日英EPAに関して、交渉に入る前から国内の意見聴取を行い、その内容の開示も含めて、交渉の目的、範囲及び経済的、社会的な影響を分析し、公表しています。ところが、日本は大筋合意後にようやく概要を発表しただけです。情報開示がなされなければ、この条約が本当に国民の利益にかなうかどうかを見極めることもできません。 本協定は、デジタル貿易分野についても、多国籍IT企業の利益を保護するためのルールを定めた日米デジタル貿易協定並みの内容となっています。今、世界ではデジタルプラットフォーマーの規制強化をどう進めるかが課題となっている中で、多国籍IT企業の求めるルール作りを優先することは世界の流れに逆行するものです。 以上を指摘して、討論とします。
○委員長(長峯誠君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 包括的な経済上の連携に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(長峯誠君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(長峯誠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十五分散会