総務委員会 第17号
- 発言数
- 129 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2020/06/04
会議録
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 議事に先立ち、一言申し上げます。 本日の聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案の審査に当たり、当事者である聴覚障害者の方に委員会審査を御覧いただけるよう、インターネット中継に手話通訳を付すことができないか、理事会において協議いたしました。 実現に向けて様々な観点から検討を行いましたが、機材の制約等各種の技術的問題等があり、現状では当委員会のみでの判断では実施は困難との結論に至りました。 他方、理事会におきまして、本件は、今後、参議院全体の課題として検討されるべきものとの認識で一致したことから、本件について私から議院運営委員長に総務委員会理事会の意見として申入れを行うことと決定し、昨日、申入れをいたしました。 以上、御報告させていただきます。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進室次長長谷川周夫君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○滝波宏文君 自由民主党、福井県選出の滝波宏文です。 法案の質問に先立ちまして、まず、現下のコロナ禍の状況に鑑み、地方行政に関係するこの総務委員会であることから、補正予算により地方自治体に配分する新型コロナウイルス感染症対策地方創生臨時交付金に関する質問をまずさせていただきます。 一次補正によるこの地方創生交付金の予算は一兆円、うち七千億が最初の配分されているわけですが、この配分が人口比例に過ぎていて、実質的にコロナ対応になっていないんじゃないか、こういう懸念の声も聞きます。 例えば、私の地元福井県は、一時期、東京を上回る人口当たりの感染率ということが報道されまして、大変な状況になりました。福井県のような人口の少ない県では、リソースも少なく、感染拡大により大きな打撃を受けております。国の再配分機能の重要性も踏まえ、人口の少ない地方に、とりわけ高い感染率に見合う、その実績に見合うコロナ対応の地方創生交付金を重点的に配分することが不可欠であり、そのカバー、アップ、早急に行う必要があると考えますが、政府の決意と対応を伺います。
○政府参考人(長谷川周夫君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルス感染症の影響が大きい地域では、感染防止対策や家賃支援等を含む事業継続、雇用維持等への対応などの負担が大きいという話を伺っているところであります。他方、それ以外の地域でも、新しい生活様式に対応した地域経済の活性化が課題というふうにも伺っております。 こうした様々な要請を踏まえまして、この臨時交付金、地方創生臨時交付金につきましては、二兆円増額をいたしまして総額三兆円とすることを盛り込んだ第二次補正予算の閣議決定を行ったところでございます。 今後、新型コロナウイルス感染症に対する地方における様々な対応、取組を全力で支援するために、地域の実情に応じまして、家賃支援を含む事業継続、雇用維持等への対応を後押しいたしますとともに、新しい生活様式等への対応を図ることができるように、配分の方法を含めた制度の詳細につきまして、様々な御意見、御提言を踏まえながら、関係省庁と検討を急いでまいりたいというふうに考えております。
○滝波宏文君 今お話ありました二次補正で追加される二兆円も含めて、高感染率実績に見合ったしっかりとした配分をお願いいたします。 さて、本日は、聴覚障害者等による電話利用の円滑化に関する法律案、いわゆる電話リレーサービス法案の審議であります。 私は、当選以来、障害者福祉に積極的に取り組んでまいりました。そのきっかけは、個人的なことで恐縮ですが、おいが重度の障害を持って生まれてきたことにあります。滝波の家に生まれた以上はみんなで助けて育てていかねばならない、そういう強い思いを抱きまして、そこから、自助の最も難しい障害を負った同胞を助けていくことこそが社会保障の根幹だと思い至りました。 そういう思いの中で、本日も御出席の山本博司先生始め各党の先生方に御指導、御協力いただきながら、障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟の事務局長として、昨年の通常国会で、議員立法で視覚障害者等の読書環境の整備推進に関する法律、いわゆる読書バリアフリー法を成立させることができました。 つきましては、この読書バリアフリー法につきまして、施行状況を政府にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 御質問のいわゆる読書バリアフリー法でございますが、これは、視覚障害を始めといたしまして、発達障害や肢体不自由等の障害のある方々の読書環境の整備を進めるために昨年六月に議員立法により成立した法律でございます。 現在、本法律に基づきます基本計画の策定作業を厚労省、文科省連携して進めておりまして、既に当事者や関係者による協議会を開催して大変様々な御意見をいただいた上で計画案を取りまとめまして、パブリックコメントを実施したところでございます。 今後でございますが、本法や基本計画に基づきまして、文部科学省と連携して、点字図書ですとか音訳図書、こういったものの製作支援、あるいはインターネットを利用した書籍の利用サービスの提供体制の強化など関係施策の充実に取り組みたいと考えておりまして、障害の有無にかかわらず、読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会を実現に努力してまいりたいと考えてございます。
○滝波宏文君 着実に取組を進めていただければと思います。 そこで、電話リレーサービス法案につきましてですが、まず、今回のこの新型コロナウイルス感染拡大により、同法案の対象となる聴覚障害者等の方々への支援状況、そして同法案の意義についてお尋ねしたいと思います。 現在、聴覚障害者等の方々については、例えばコロナに関連する相談センターへの相談とか医療機関への受診等において手話通訳者の同行等が困難な状況だと思いますが、政府として、このようなコロナ禍の状況でどのような支援の対応をしていらっしゃいますでしょうか。また、このコロナが終息したとしても、将来違った感染症が蔓延する可能性もあります。そのような状況も含め、ウイズコロナ、アフターコロナにおける今回の法案による電話リレーサービスの提供にどのような意義があるのか、それぞれ政府の見解を伺います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 私の方から、現在の聴覚障害者の置かれている状況に対する政府としての支援の状況について御説明をさせていただきたいと思います。 委員御指摘のように、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、聴覚障害者が例えば医療機関に受診したり、あるいは保健所の方に相談に行ったりと、そういった際に手話通訳者等の同行が困難な状況があるというふうな事情があるというふうに承知しております。 このため、都道府県におきまして、タブレットやスマートフォンを通じて遠隔手話を行うサービスを実施するための導入経費、これを今年度の第一次補正予算の方で盛り込まさせていただきました。これによりまして、手話通訳者等の感染防止を図りつつ、聴覚障害者等が地域において安心して必要な相談や医療を受けられる体制の整備を進めてまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 法案の意義ということでございますけれども、聴覚や発話に障害のある方は、基幹的な通信手段である電話について介助を受けずに利用することが困難であり、自立した生活の確保に支障が生じております。とりわけ、新型感染症のように外出もままならず介助を期待することが困難な状況では、人と人との物理的な接触を行うことなく即時双方向のコミュニケーションを円滑に行うことができる電話は一層重要でございます。このため、今後の社会におきましても、聴覚や発話に障害のある方の電話の円滑な利用を可能とする電話リレーサービスを実現する本法案は極めて有意義であると考えております。
○滝波宏文君 ここで、電話リレーサービス法案に期待される社会的な効果について大臣にお伺いしたいと思います。 障害者福祉政策というのは、結果的に障害を持たない方々も裨益するものだと考えております。すなわち、障害者に優しい社会がつくられていけば、障害を持たない方々にもプラスになってまいります。例えば、我が国は超高齢化社会に入っていきますが、高齢になれば、障害を持たない方でも耳が遠くなったり目が見えにくくなったり足腰も弱くなったりと、だんだんハンディを負っていく、なるところ、障害者がサポートされている優しく温かい社会は高齢者を始め全ての人にとってより生きやすい社会となるわけであります。 その典型が移動のバリアフリー化で、現在は多くの駅でエレベーターが設置され、車椅子の方も安心して利用できるようになりました。もちろん、障害者の方々優先でありますけれども、空いていれば、例えば大きな荷物を持った一般の方々も利用することが可能で、健常者も裨益する優しく便利な環境ができております。 こういった観点からも、電話リレーサービスを公共インフラ化していくことが重要だと思いますが、今回の法案により期待される社会的な効果について、状況により高齢者などの利用も想定されているのかも含め、大臣に見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 本法案は、聴覚や発話に障害のある方にとって電話の利用が困難である現状を踏まえて、聴覚障害者等による電話利用の円滑化に資する総合的な取組を講ずるものでございますが、本法案によって実現を目指す公共インフラとしての電話リレーサービスというものは、例えば障害者手帳の所持といった利用に当たっての制限を設けるわけではございません。例えば、私たちも年を重ねるごとにだんだん聴覚が弱ってくるということもあるかと思います。多くの方に御利用いただける、後天的に耳が聞こえづらくなった方にも電話の利用を可能とするものでございます。 また、電話リレーサービスは双方向性を確保することとしておりますので、聴覚や発話に障害のある方からだけではなくて、耳の聞こえる方から聴覚や発話に障害のある方に対してもいつでも連絡を取ることが可能でございますので、本法案をお認めいただきまして電話リレーサービスを実現するということは、幅広く多くの方にとって、また広く社会全体にとって有益なものだと考えております。
○滝波宏文君 御丁寧な御説明ありがとうございました。 次に、関係者からの意見聴取について伺います。 本法案については衆議院で修正が行われており、第七条三項で、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ、聴覚障害者等その他関係者の意見を反映するために必要な措置を講ずることとされていますが、この修正について政府の見解、対応を伺うとともに、そもそも本法案の作成に当たり聴覚障害者などの関係者の意見を聞いているのか、それぞれ伺います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 基本方針の策定に際しましては聴覚障害者を含め様々な関係者の御意見を踏まえることが重要であるというふうに認識をしておりまして、衆議院におきましては、その趣旨を明確化する修正をしていただいたと考えております。総務省といたしましては、今後、基本方針の策定の際、修正された規定にのっとり、当事者も含めた関係者の方々の御意見を幅広く伺ってまいりたいと考えております。 また、本法案の策定に先立ちまして、総務省、厚生労働省において共催をいたしました電話リレーサービスに係るワーキンググループにおきましては、聴覚や発話に障害のある方など関係者の御意見が不可欠であることを踏まえ、聴覚障害者団体などの関係者の皆様から御意見をいただきながら検討を進めてきたところでございます。
○滝波宏文君 本法案成立後の運用におきましても、定期的に聴覚障害者など関係者の意見をお聞きし、現場の意見として酌み取っていただくよう、よろしくお願いいたします。 さて、この公共インフラとしての電話リレーサービスが定着していった場合、このサービスの利用見込み、これは年間どれくらいあると想定しているのでしょうか。そして、提供していくためには通訳オペレーターの確保が重要であると考えますが、オペレーターを担う手話通訳可能な人材は現時点で何人くらいいらっしゃるのでしょうか。そして、将来的に何名ぐらい必要となると考えていて、その養成確保のためにどのように目標を立て、いかなる形で取り組んでいかれるのでしょうか。政府の見解、方針を伺います。
○政府参考人(橋本泰宏君) まず、制度定着後のサービスの利用見込みでございますが、現段階で正確に見込むということはなかなか困難ではございますけれども、日本財団が現在行っておりますモデルプロジェクトの現状を踏まえて、利用者数の増加やサービス提供が二十四時間三百六十五日対応になることを考慮して推計いたしますと、利用回数は制度施行後五年程度で現在の四倍程度に増えるのではないかというふうに考えてございます。 これを基にオペレーターの必要数ということを見込んでみますと、現在のモデルプロジェクトにおけるオペレーターの人数は常勤、非常勤合わせて二百人弱、制度施行後五年程度で現在の従事者数の四倍程度必要と考えられますので、毎年約百人強、常勤換算で四十人程度の人数の確保が必要になるというふうに考えてございます。 厚労省といたしましては、通訳者の育成を推進するために、障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業におきまして、手話通訳者や要約筆記者を養成する地方自治体に対しての財政支援ですとか、あるいは各地域で実施される養成研修における指導者の養成を関係団体に委託するですとか、こういった取組を実施しておりますので、必要なオペレーターを確保できるように引き続き通訳者の養成に努めてまいりたいと考えてございます。
○滝波宏文君 ありがとうございます。 通訳オペレーター等のこの養成確保と並行して、将来的には音声認識やAI等の先端技術を導入してアップグレードしていくことも重要だと思いますが、どのような技術をどのような形で活用されることを想定されているのか、政府の見解を伺います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 音声認識やAI、人工知能などの先端技術につきまして、現時点におきましては、手話と音声の翻訳の精度などの点におきまして、通訳オペレーターによる手話通訳を代替するまでに技術的に成熟しているとは言い難いという状況であると認識をしております。他方、将来的には、音声を手話に自動変換する技術などの向上などによりまして、電話リレーサービスの提供をより効率的に実現する可能性があると認識しております。 このため、総務大臣が定める基本方針におきまして、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関連する技術開発の推進に係る方針をお示しをし、未来を見据えた技術開発につきましても積極的に促してまいりたいと考えております。
○滝波宏文君 次に、既に普及している他のサービスとの違いについて伺いたいと思います。 現在、聴覚障害者の方々のコミュニケーション手段として、EメールやLINE、こういったメッセージングサービスも普及しているところですが、その中においても電話リレーサービスが必要になってくる、この理由についてはどのようにお考えでしょうか。すなわち、どのような点でメッセージングサービスより利点があり、より障害者に対して優しいサービスなのか、政府の見解を伺います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 近年の情報通信技術の進展によりまして、聴覚や発話に障害のある方も電話と同様簡便に利用できる委員御指摘のオンラインのメッセージングサービスのようなコミュニケーションツールが登場をしてきておりますけれども、例えば、電話でのみ受付をしている店舗や事業所に連絡ができない、あるいは手話が母語である方にとっては文字による通信に困難を伴うといった課題がございます。 このため、聴覚や発話に障害がある方にとって、リアルタイムで双方向のコミュニケーションを可能とする電話リレーサービスの適正かつ確実な提供を実現する必要があるものと考えております。
○滝波宏文君 ありがとうございます。 先ほどもちょっとお話ししましたけれども、今、コロナも踏まえて、ウイズコロナ、アフターコロナということで、社会的な大きな変革があります。そういう中において、先ほど申しましたが、自助が最も困難な障害者の方々をしっかりと支えていける、そういう優しくて温かい社会、これをしっかりつくっていかなければいけないと思います。 そういう中で、今後、電話リレーサービスが公共インフラとして社会に実装されて、多くの国民が利用し、我が国がより先ほど申した優しく温かい社会になることを期待いたしまして、若干ちょっと時間残ってございますけど、質問を終わらせていただきます。 どうぞよろしくお願いします。
○横沢高徳君 皆様、おはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民の横沢高徳です。 本日は、総務委員会で初めての質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。 まず初めに、我が国日本におけるバリアフリーの取組についてお伺いします。 政府は、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピック大会に向けてもバリアフリーやユニバーサルデザインに力を入れて取り組んでいるところでございます。 まず、高市大臣から見て、今の日本のバリアフリーの現状をどのように認識されておられるか、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) 障害者基本法では、国に対して、情報の利用のバリアフリー化に関し障害者の利便の増進を図る責務を課しております。 これを踏まえまして、総務省では、音声認識技術を活用した放送番組への自動字幕付与に関する実証事業の実施、また公共機関のウエブサイトの利用におけるアクセシビリティーに関するガイドラインの策定、また障害をお持ちの方の利便増進に資する情報通信機器やサービスの研究開発を行う方への助成など、放送と通信の分野におきまして様々な施策を講じてまいりました。 本法案による電話の利用の円滑化もこうした取組の一環でございます。まだ技術的に追い付いていない、十分でないという点も多々残っているかと思いますけれども、引き続きしっかりと情報通信サービスの利用におけるバリアフリー化に取り組んでまいります。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 大臣から見て、日本はこういうところは大分進んだんだけれども、これからもっとここは改善すべきというところがあれば、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) そうですね、障害者施策全体の取りまとめは内閣府で行っておりますし、また厚生労働省の分野もございますので、私が申し上げる、例えば放送という分野で申し上げますと、自動的に字幕を付与するというような場合に、国会中継でも様々NHKでも御努力はいただいているんですが、前もってある程度の原稿があるような本会議ですとか、そういったものでしたら字幕付与が可能でございます。ただ、予算委員会、もうその場でちょうちょうはっしやるような委員会になりますと、正確な字幕を即時に付与するということが難しいなと。 これも、AIの技術などがもっともっと進んで自動的に翻訳できる、まあ字幕の付与もそうですし、できるということになりますと変わってくるのかなと思います。同時に質問者と答弁者が発言しちゃったりすると正確な字幕というの難しいのかなと思いますけれども、これから技術の発展ももっともっと応援していかなきゃならないと思います。 また、パソコンなどに関しては、随分、もう十数年前と比べると、目線で追いながらどんどんどんどん情報を発信できるようになってきておりますので、これはやはり科学技術の力を多くの方々のニーズに合わせて応援していくと、その進歩を応援していく、そういった姿勢が政府には求められると考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 三月二十五日の参議院予算委員会で、会見時に手話通訳者がいるにもかかわらず放送事業者が手話通訳者を画面からカットしてしまい、大切な情報が必要な人に届かない現状を安倍総理に質問をしました。 そのときも、高市大臣も大臣席でふむふむとうなずきながら聞いていただいたんですけれども、その後すぐに会見時の手話通訳の件は全国的に改善されまして、障害者団体からは非常に大きな前進だという声をたくさんいただきました。本当にありがとうございます。 新型コロナウイルス感染症の拡大の件でも、改めて情報のバリアフリーの大切さを実感したことと感じております。参議院におけるバリアフリーも進みまして、本会議場の車椅子の動線や議席も改善されました。その上で、情報分野におけるバリアフリーについては、国会中継での字幕や手話通訳の導入など、ただいま答弁いただきましたが、まだまだ改善しなければいけないところが残っていると思います。 今回の、聴覚に障害のある当事者の団体の参考人出席も検討されたということですが、手話通訳者の問題等クリアすべき点も多く、現実には今回は至りませんでした。そこで、本日は皆様に、当事者団体、インフォメーションギャップバスターからの資料をお配りしております。 参議院事務局にお伺いいたします。 国会中継における字幕や手話通訳の導入、情報アクセシビリティーについて、現在の検討状況を教えていただけますでしょうか。
○参事(加賀谷ちひろ君) 現在の参議院の審議中継では、字幕や手話通訳は付与されておりません。しかしながら、字幕や手話通訳を付与することは、聴覚障害者の方にとって国会審議の情報を得るための手段の一つとして有用であると認識しております。一方、いずれについても、導入する場合には予算面、技術面の検討すべき課題があるところでございます。 このような中、参議院の審議中継における聴覚障害者への配慮につきまして、昨日、若松総務委員長から松村議院運営委員長に対し、インターネット審議中継に手話通訳を付す件について議院運営委員会での検討方の要請の申入れがなされたと伺っております。 今後につきましては、議院運営委員会での御協議等を踏まえ、対応してまいりたいと存じます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 是非、参議院がバリアフリーに取り組んでいますので、情報のバリアフリーも何とか皆さんのお力で前へ進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、法案について質問させていただきます。 まず、衆議院での修正案についてお伺いいたします。 本法律案は、衆議院において修正がなされており、総務大臣が基本方針を定める際には、あらかじめ、聴覚障害者等その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるとされました。その修正案に至った経緯について修正案提出者にお伺いしたいと思います。
○衆議院議員(山花郁夫君) 本法律案につきましては、これまで各党各会派において、聴覚障害者団体等からのヒアリングを行うなどいたしまして、その内容の検討を進めてまいりました。その過程において、聴覚障害者等の団体からは様々な意見が提起されましたけれども、その大きな柱の一つが、本法案に基づく各種の措置について当事者の意見が反映されるようにすることでありました。 この背景につきましては、障害者権利条約採択に至る過程で、ナッシング・アバウト・アス・ウイズアウト・アス、私たちのことを私たち抜きで決めないでという、この理念が実践されたということ、また、現在でも、聴覚に限らずですけれども、障害者団体のその運動の象徴的なスローガンになっているというところがあります。 そこで、可能な限り、この政策の立案だとか法律案の審議、今御議論あったと思いますけれども、こういう局面だとか、さらには法律ができた後について、様々な局面で当事者の参加が模索できないか、また意見の反映ができないかという問題意識で、これ党派を超えて協議をさせていただきまして、衆議院において与野党間での修正協議を重ねてきたところでございます。 その結果といたしまして、基本方針の策定に当たって、当事者である聴覚障害者等の意見を反映させるための措置を講ずることについて合意を至ったことから、今回のような修正を行うに至ったということでございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 委員長、退席いただいてよろしいですか。
○委員長(若松謙維君) 山花郁夫君、御退席いただいて結構です。
○横沢高徳君 次に、スケジュール感についてお伺いをしたいと思います。 障害者基本法では、情報の利用におけるバリアフリー化、そして公共施設や交通アクセス等のバリアフリー化、障害者雇用の促進等の三つについて、国、地方公共団体に対して義務を課すとともに、事業者に対して努力義務を課しています。このうち、公共的施設のバリアフリー化、雇用の促進等については、具体的な措置等を定めた法律としてバリアフリー法、障害者雇用促進法が既に制定されていますが、情報の利用におけるバリアフリー化については未整備であったとして、今国会に本法律案を提出しております。 本法律案は、情報の利用におけるバリアフリー化について具体的な措置等を定める個別法として非常に意義のあるものと考えていますが、他の二法案に比べ整備が遅れてしまっていると感じております。今日まで整備が進まなかった理由ですね、背景、大臣に御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 情報のバリアフリーに関しましては、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、字幕の自動付与ですとか、様々な政策的な支援というものは行ってまいりましたけれども、実は、今般電話リレー法案を提出させていただきました背景には、例えばスマートフォンが比較的安くなってきて、またインターネットが普及をしたということで、まさに情報バリアフリーを具体的に措置をしていくという環境が整ったということから、他のバリアフリーよりは相対的に遅れておりますけれども、今般きちんとした基盤整備を行い、情報バリアフリーを的確に進めてまいりたいというところから、関係者の議論を経て、このような法案提出をさせていただいているということでございます。
○横沢高徳君 技術が追い付いてきたということでしょうか。はい。 それでは次、本法律案による電話リレーサービスのスケジュールについてお伺いします。 日本財団による現行の電話リレーサービスは令和二年度末で終了するとされております。一方、本法律案による電話リレーサービスは令和三年度中に開始されるとしております。サービスに空白期間が生じる可能性があります。この点については、衆議院の審議においても、サービスの提供に空白期間が生じないよう厚生労働省や日本財団と調整してまいりたいと答弁がなされておりますが、本法律案による電話リレーサービスが令和三年度当初より開始できない場合は、日本財団による現状の電話リレーサービスが延長されるということでいいのでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) まず、本法案お認めいただきました後、政省令の整備を経て施行した暁には、実際に電話リレーサービスの実務を担う提供機関や支援機関について公募や指定を行いまして、所要の認可などを経た上でということですので、令和三年度中に公共インフラとしての電話リレーサービスが提供したいと考えているわけでございます。 今、横沢委員おっしゃっていただいたように、日本財団のモデルプロジェクトに既に多くの利用者の方々がおいでになりますので、このサービスの提供には空白期間が生じないように、厚生労働省や日本財団とも所要の調整を行うこととしたいと思います。場合によっては暫定的なサービスの継続ということも含めて調整をさせていただきます。
○横沢高徳君 利用者の立場からしますと、やっぱり利用に空白期間が生じないかという不安があるものですから、ここはしっかりと対応していただきたいと思います。 そして、本法律案による電話リレーサービスは現行の日本財団による電話リレーサービスと、まあ分かりやすく、どのような点が異なっていくのか、御説明をお願いいたします。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 日本財団によるモデルプロジェクトでは、聴覚・言語障害の身体障害者手帳を所持をしていること、これが利用者の要件となっているのに対しまして、本法案に基づく公共インフラとしての電話リレーサービスではそのような制限を設けることは想定をしてございません。 また、本法案における公共インフラとしての電話リレーサービスにおきましては、耳の聞こえる方と聴覚や発話に障害のある方の双方から利用できるようにすること、また緊急通報に対応すること、さらに二十四時間三百六十五日提供すること、こういったことを実現することを想定をしているところでございます。
○横沢高徳君 ただいま答弁いただきました本法律案による電話リレーサービスでは緊急通報が可能になり、サービス提供機関も二十四時間体制になると想定されます。こうした事項は本法律案に明記されておりませんが、総務大臣が定める基本方針に盛り込まれるという理解でよろしいのでしょうか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、本法に基づいて総務大臣が策定する基本方針の中で、緊急通報の取扱いあるいは二十四時間体制による提供、こういったことを規定することを想定しているところでございます。
○横沢高徳君 本法律案第七条では、基本方針において、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関し、意義に関する事項、施策に関する基本的な事項、電話リレーサービス提供業務の実施方法及び料金に関する事項等、四、その他重要事項を定めることとされておりますが、具体的にどのような事項が盛り込まれていくのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 基本方針におきましては、今申し上げましたような緊急通報の確保あるいは二十四時間体制といったような電話リレーサービスとして確保すべきサービス要件について規定をするとともに、そのサービス提供に当たりまして必要なオペレーターの育成に関すること等々、電話リレーサービスを実際に維持していく上で必要なそれ以外の事項についても基本方針の中で定めるということを想定しているところでございます。
○横沢高徳君 分かりました。 次に、発話に支障がない聴覚障害者の利用者のニーズについてお伺いいたします。 本法律案による電話リレーサービスでは、通訳方式として、聴覚障害者等が手話又は文字チャットを行い、相手側の耳の聞こえる人が音声発話を行い、それを通話者が仲介するということが想定されております。これに関して衆議院の審議では、発話に支障がない聴覚障害者のために聴覚障害者側が音声で発話を行うことが選択できないかとの質疑に対して、技術的には実現可能であるが、システムの構築や運用が複雑になるおそれがあるため、利用者のニーズを勘案しながら検討を進めていくとの答弁がなされました。 こうしたニーズは確実にあると考えております。総務省にはしっかり対応してもらいたいと思いますが、利用者のニーズをどのように把握していくのか、その辺をちょっと聞きたいと思います。よろしくお願いします。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 聴覚障害者の皆様方の御意見というのは、この電話リレーサービスを提供していく上で極めて重要だというふうに考えております。したがいまして、本法案に基づきます基本方針の策定ですとか、そういった局面におきまして、障害者の皆様の御意見をよくお聞きしてまいりたいと思います。 また、パブリックコメントのような場だけではなくて、そうした障害者団体の皆様方にお集まりをいただくような機会もつくりまして定期的に御意見を承る、そして、それを施策あるいはサービスの運用に、運営に反映をしていく、こういったことを継続的に行ってまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 それでは、聴覚障害者等の定義についてお伺いいたします。 本法律案における聴覚障害者とは、聴覚、言語機能又は音声機能の障害のため、音声言語により意思疎通を図ることに支障がある者とされております。また、衆議院の審議では、聴覚障害者等について、先天性の聴覚障害者のみならず、高齢で耳が遠くなった方など、後天的に聴覚障害となった方も含まれるとしたほか、聴覚・言語障害の身体障害者手帳の所持を必要とすることは想定していないと、先ほども答弁ありましたが、なされました。 例えば、聴力検査では異常が認められないが、日常生活で聞き取りに困難を有する聴覚情報処理障害、APDというそうですが、あとは感覚過敏の一つである聴覚過敏を持つ人、聴覚障害者等に含まれるのでしょうか、こうした困難を持つ人からも電話リレーサービスを利用したいという声もあり、幅広く今回の法改正で対応する必要があると考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) 本法案は、先ほど来説明申し上げておりますし、また、今まさに横沢委員が御指摘いただきましたとおり、例えばこの身体障害者手帳を所持していることなどを要件としておりませんので、幅広く御利用いただけるものでございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは、周知広報の必要性についてお伺いいたします。 電話リレーサービスは、利用実績が年々増加しているものの、国民誰もが認知するサービスとは言えない状況でございます。資料にもありますが、オペレーターと相手との間のやり取りで待たされたが約四割、相手に通話を切られたが約二割、また、地元の障害者団体に意見を聞いたところ、電話リレーサービスについて初めて聞いたという方もいらっしゃり、ちょっと衝撃を受けましたが、まだ認知度が低い現状でございます。 本法律案による電話リレーサービスでは、聴覚に障害のある方から耳の聞こえる人への電話だけではなく、耳の聞こえる方から聴覚に障害のある方への双方への電話通話も可能になり、双方向のサービス拡大による一層の周知広報の必要があると考えますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) そこはもうおっしゃるとおりでございます。例えば、耳の聞こえる方がこの電話リレーサービスの存在を御存じなくて、通訳オペレーターからのこの通話の申込みを拒否されてしまうといったようなことが起こってはもう何にもなりませんので、これは、聴覚や発話に障害のある方のみならず、意思疎通の相手方である耳の聞こえる方にもこの電話リレーサービスの存在をしっかりと知っていただく必要がございます。 総務省が持っているこの施策を発信するあらゆる媒体でももちろん広報いたしますけれども、今後、広報の専門家の方々からも御指導いただきながら、実務を担う提供機関や支援機関、そして厚生労働省などの関係省庁、そしてまた障害者福祉施設などと連携している地方公共団体、また電話の利用者に直接接することになる電話提供事業者などとしっかりと連携しながら周知広報を行ってまいります。
○横沢高徳君 高市大臣、ありがとうございます。 ここ、すごく重要なポイントだと思います。今回、法整備があって、正式に電話リレーサービスが導入する際には、大々的に国民に対して周知広報していただけるようにお願いします。それが利用者にとってもすごく利便性が上がることと思います。 それで、全国統一番号というのについてちょっとお伺いいたします。 諸外国では、電話リレーサービスの状況を見ますと、例えばアメリカでは七一一番、韓国では一〇七番のように、まあ一一九番とか一一〇番のように、全国統一番号の制度がある国があります。制度設計の違いはあるとは思いますが、国民の皆様に電話リレーサービスを知っていただくためにも分かりやすい全国統一番号の導入は有効だと考えますが、全国統一番号を導入するお考えはありますでしょうか、高市大臣。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 電話リレーサービスの提供に当たりましては、全国統一番号、今委員御指摘のような全国統一番号で通訳オペレーターに電話を掛けることで、通話を希望する相手方を指定いただき、通訳オペレーターが相手方につなぐ方法、これが一つございます。それ以外の方法といたしましては、あらかじめ聴覚や発話に障害のある方に個別に電話番号を割り振りまして、その番号に電話が掛かる場合には通訳オペレーターに自動的につながった上で相手方につながる方法など、様々な方法が想定されるところでございます。 具体的にどのような形が望ましいのかにつきましては、今後指定される電話リレーサービス提供機関とも共に検討してまいりたいというふうに考えております。
○横沢高徳君 大臣はいかがでしょうか、この統一番号に対して。いいですか。
○国務大臣(高市早苗君) ありがとうございます。 今、谷脇総審が答弁をさせていただいたとおりでございます。
○横沢高徳君 分かりました。是非前向きに御検討いただければと思います。 次、責務規定についてお伺いをしたいと思います。 本法律案第三条では、国の責務として、教育活動、広報活動等を通じて、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する国民の理解を深めるとともに、その実施に関する国民の協力を求めるよう努めなければならないとされております。 一方で、四条の、地方公共団体は国の施策に準じるという、だけ書かれております。この中に、先ほど答弁もありましたが、広報活動等は含まれるのでしょうか。お願いします。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 地方公共団体が行う責務ということでございます。とりわけ、周知広報に関してということでございますけれども、委員御指摘のとおり、障害者基本法におきましては、地方公共団体に対しまして、国と同様に情報の利用のバリアフリー化に関して障害者の利便の増進を図る責務を課しているところでございます。 したがいまして、地方公共団体におかれましても、この電話リレーサービスを実際に運用していくに際しまして、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、障害者福祉施設などと連携して周知広報いただくことや、また緊急通報が今回確保されるということでございますので、緊急通報の円滑な運用に当たりまして、地方公共団体の機関である警察あるいは消防への周知徹底に御協力をいただくということを想定しているところでございます。
○横沢高徳君 また、電話リレーサービス提供機関については責務規定が置かれておりませんが、電話リレーサービス提供主体として、広報活動についての責務は基本方針に書かれるということでよろしいんでしょうか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘の電話リレーサービス提供機関でございますけれども、今回の法案に基づく電話リレーサービスの適正かつ確実な提供ということに加えまして、第九条の第二号におきまして、これに附帯する業務を行うことというふうに記載をしてございます。この中に周知広報を幅広く担っていただくということを想定しておりますが、それを明確にする観点から、基本方針におきましてもこうした周知広報に努めるということについても記載をしたいというふうに考えてございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは次に、通訳オペレーターについてお伺いをしたいと思います。 電話リレーサービスにおいて聴覚障害者等の命や人権を守る業務を担うオペレーターの役割は非常に重要だと考えます。また、オペレーターの質も重要だと思います。 本法律案は、オペレーターの要件や養成等に関する規定は明記されておりません。衆議院の審議では、オペレーターの要件や養成等について総務大臣が定める基本方針において定められるとしておりますが、これらは具体的にどのようなオペレーターの質の確保、要件を盛り込まれることを想定しているのか、また、このほかにオペレーターについてはどのような事項が盛り込まれるのか、お尋ねいたします。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 電話リレーサービスの通訳オペレーターの質を一定水準以上に保つということは、委員御指摘のとおり、大変重要なことでございます。このため、手話通訳士などの一定程度の能力を有することを要件として総務大臣が定める基本方針に規定することを想定をしてございます。 また、通訳オペレーターには特に緊急通報の対応など通常の通訳とは異なるノウハウも必要となることから、電話リレーサービスの特性も踏まえまして、通訳オペレーターが適切に対応できるよう、総務大臣として、電話リレーサービス提供機関が体制整備や研修を適切に行うことを基本方針において定める予定としております。
○横沢高徳君 済みません、ちょっとこのオペレーターについて聞きたいんですけれども、高市大臣に。 最近、コロナウイルスの関係で、知事会見とかで手話通訳者が大分、地方の方でも出るようになってきたんですが、現時点でオペレーターの方々はもう人材は足りているかどうか、大臣の認識をお伺いしたいんですが、よろしいですか。
○国務大臣(高市早苗君) 今のように感染症が蔓延していてなかなか外に出かけるとかいったこともままならないというような場合のほかに、大きな災害が発生したようなケースというのもこれから想定しながら考えていかなければいけないと考えております。つまり、介助をなかなか受けにくい状態というのが多発するということと、現在、障害をお持ちの方でなくても、高齢化がどんどん進んでおりますので、いろんな場面でこの情報通信のバリアフリー化というのが必要になってくると思います。 現状のオペレーターで足りているかといいますと、現在の日本財団による登録制の中ではしっかりと回していただいていると思うのですが、今後対象を拡大するということになりますと、継続的に研修、育成を行っていく、しかもかなり高度な技術を要しますので、質の高いオペレーターの方々を養成していく、その体制が重要だと考えております。
○横沢高徳君 今回の法律を機に、是非オペレーターの方への、何ですか、養成の拡充なども進めていただきたいと思います。 地方などでは、会見で手話通訳者を入れたいんですけれども、なかなか人材がいないんです。そして、皆さん片手間でやっている、ボランティアの方もたくさんいらっしゃって、収入の面でもなかなかしっかりした収入をいただけていないという現状もあるそうなので、ここはちょっと国を挙げて取り組んでいただきたいと思います。 続きまして、厚労省にお尋ねいたします。 通訳オペレーター、そして手話通訳者の養成はただいまどのように取り組んでいるのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) お答えいたします。 現在、この通訳オペレーターの担う人材としまして、今のモデルプロジェクトの中におきましては、手話通訳士の方ですとかあるいは手話通訳者の方、そういった方々ないしはそれと同等の方といったことが要件としては定められているというふうに認識しております。 こういった手話通訳者の方々の養成ということにつきましては、各自治体の方で取り組んでいただいていることに対しまして国の方で財政的な支援を行っているというふうな状況でございまして、手話通訳士が全国で令和二年二月二十九日現在三千八百七人、それから手話通訳者が平成二十九年の三月三十一日現在で九千八百四十八人いらっしゃるというふうな状況でございます。 先ほど委員からの御質問の中にもございましたように、今後のオペレーターの養成ということに当たりましては、質を確保しながら進めるということが大変重要でございますので、私ども厚労省にいたしましても、この通訳オペレーターとして必要となる能力やカリキュラムの研究、これを今年度から実施しているところでございまして、今後、総務省と連携しながら、その成果を通訳オペレーターの養成に生かすことで質の確保にもつなげてまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 それでは次に、本人確認についてお伺いをしたいと思います。 本人確認については、ワーキンググループ報告において、利用者の財産等を保護するため、手続、例えば金融機関における成り済まし防止の確認などである場合もあること、電話による本人確認が可能なサービス対象の範囲や方法は業界や事業者ごとに区々であり、その理由も様々であることを踏まえると、電話リレーサービスによる本人確認については一律に結論付けることは適当でないと言及するにとどまっております。 金融庁にお尋ねいたします。 現行の電話リレーサービスでは、本人確認に対応している金融機関は、資料二枚目の下にもあります、令和元年八月に公表された金融庁の調査結果によると、三・四%とされております。非常に少ない。 本人確認に対応している金融機関が少ない原因について、金融庁の認識をお伺いいたします。
○政府参考人(伊藤豊君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、金融庁が預金取扱金融機関を対象に実施したアンケート調査におきましては、聴覚障害者の方からの御連絡について、電話リレーサービスを用いた連絡に対応しているという回答は、御指摘の三・四%ということで極めて少数にとどまっている現状でございます。 このような状況は、第三者の成り済ましによる不正取引などからお客様を保護することを重視していることも一因ではないかというふうに考えますけれども、他方で、キャッシュカードの紛失時などの緊急性の高いお申出については、聴覚障害者の方からの連絡受付手段を確保することは非常に重要であるというふうに金融庁として考えておりまして、私どもといたしましては、障害者、聴覚障害の方の利便性向上を図る観点から、既に聴覚障害者の方からの電話リレーサービスを介して対応している金融機関もございますので、こうした金融機関の取組事例を他の金融機関に共有するなどいたしまして、今般の電話リレーサービスの活用を促してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 高市大臣にお尋ねいたします。 ただいま三・四%と非常に低い数字なんですが、障害者当事者の方からは、何とか本人確認できるようにしてほしいという声があります。大臣、ここについて前向きに取り組んでいただけるか、大臣のちょっと御見解をお伺いしたいんですが。
○国務大臣(高市早苗君) 公共インフラとしての電話リレーサービスでございますから、聴覚や発話に障害のある方に対しまして、そうでない方と同様の利用環境を社会全体で整えていくということが必要だと思います。 今、横沢委員が指摘されました金融機関のケースのようなときは急を要します。キャッシュカードや通帳、印鑑の紛失ですとか盗難、こういったことが起きたときの取引停止というのも非常に緊急性が高いものでありますし、郵送とかウエブで代替できない手続があることもございます。民間企業だけではなくて、例えばマイナンバーカードを紛失してしまったというときに二十四時間三百六十五日対応のコールセンターがございますが、ここにもすぐに連絡をすれば全機能を停止してもらえると、こういったことを全ての方が利用できなきゃいけません。 ですから、様々な業種の事業者がこの電話リレーサービスを利用した場合でも本人確認を可能としていただくということが大切になりますので、本法案を一つの契機としまして、金融庁、経済産業省、内閣府など、これから考え得る限り関係省庁にも働きかけを行いまして、この電話リレーサービスの利便性の向上にはしっかりと取り組んでまいります。 また、こういうのも抜けているよというのがあったら、是非御教授ください。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 是非、大臣のリーダーシップの下、省庁横断的に進めていただきたいと思います。 障害者団体からは、本法律案に、電話リレーサービスによる電話手続を受けることとなる事業者、例えば金融機関やカード会社、保険会社などに対しても責務規定を追加するべきではないかという意見もありました。 本法律案第六条では国民の責務が規定されておりますが、こうした事業者に対する責務は国民の責務の内容に含まれているという理解でよろしいのでしょうか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、国民の責務というところで特に規定をしているもの以外については解釈が可能だというふうに考えておりますけれども、こうした電話リレーサービスを公共インフラとして運用していく中で、継続的に検証なども行いながら、全体の仕組みの在り方についても必要に応じて検討をしてまいりたいと考えております。
○横沢高徳君 次に、経産省にお尋ねいたします。 衆議院の議論においては、キャッシュカードや預金通帳の紛失時に電話リレーサービスを介しての一時利用停止等の手続を受け付けている金融機関があるとの政府答弁がありました。 今度、経産省はクレジットカードなんですね、聴覚障害者等がクレジットカードを紛失した場合においても一時利用停止手続を電話リレーサービスで行いたいという要望は多いと思いますが、現状と取組についてお伺いをいたします。
○政府参考人(島田勘資君) お答えを申し上げます。 聴覚に障害を持たれている方がクレジットカードを紛失し、クレジットカード会社にカードの利用停止を申出をされる場合に、クレジットカード会社において障害者の方が利用のしやすい受付手段を確保することは大変重要であると考えてございます。 既に幾つかのクレジットカード会社では、例えば電話利用サービスといったサービスを用いて第三者である手話通訳者の方からの電話を介しての手続に応じているというふうには聞いてございますが、現時点ではこうした取組を行っている事業者は少数にとどまっている状況であるというふうに認識をしてございます。 経済産業省としましては、今後、聴覚障害者の方などの利便性向上を図る観点から、クレジットカード会社に対して既に取組を進めている事例を共有するなどして、今後、電話リレーサービスを含め各種の手法の活用が検討されるように促してまいりたいと考えてございます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。 非常にやっぱり遅れている部分であると思います。先ほど大臣も答弁いただきましたが、ワーキンググループの報告では、電話リレーサービスによる本人確認について一律に結論付けることは適当でないということですが、今後、政府や業界、そして事業者ごとに検討、対応というよりは、何かプロジェクトチームでも立ち上げてここを前に進めていかないと、なかなか通達を出しただけだと前に進む事案ではないと考えます。 改めて、先ほども答弁いただきましたが、総務大臣のリーダーシップを取って、そのようなプロジェクトチームというか、立ち上げて、省庁横断的に、聴覚に障害のあることが、本当に困っているときに使える電話リレーサービスを提供するように前に進めるべきだと思いますが、もう一度、大臣、そこを答弁をお願いします。
○国務大臣(高市早苗君) 例えば金融機関の場合、難しいとされているのは、成り済ましなどによる被害を恐れてのことなんだろうなと思います。 本人確認が必要なシーンというのは様々な業態においてあるんだろうと思いますので、これ、利用者の方や事業者の方々から幅広に意見を伺っていかなければいけません。具体的な改善要望がどの程度あるのか、あくまでもこの成り済ましを防止しながら正しく皆様の権利を守っていくということについてどういう方法があるのか、ここが重要な点でございますので、プロジェクトチームにするかどうかは別としまして、各省に働きかけながら問題点を洗い出し、何よりも大切なのは利用者の方々のお声を伺うことでございますので、基本方針を定めるに当たって幅広くお声を伺ってまいりたいと存じます。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 今大臣も利用者からの声を伺うという答弁がありましたが、聴覚に障害のある方への意見の反映について最後にお伺いをいたしたいと思います。 電話リレーサービスを実施するに当たっては、当事者である聴覚障害者等の意見を十分に反映させていく必要があります。障害者基本法第十条第二項では、国及び地方公共団体は、障害者の自立及び社会参加の支援等のために施策を講じるに当たっては、障害者その他の関係者の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めなければならないとされております。 衆議院の審議において総務大臣は、今後、本法に基づく省令や基本方針の策定など制度の具体的な運用に加えまして、将来のニーズや技術動向の変化に踏まえて必要に応じた見直しを検討するような場合に当たりましても、パブリックコメントなどを実施しまして、聴覚や発話に障害のある方も含め幅広く国民の皆様の、利用者の皆様の御意見を把握することに努めてまいりますと答弁されております。 当事者の意見を聞くことは非常に重要であります。今回、特に電話リレーサービスを利用する方はほぼ当事者だと思います。先ほど答弁ありましたが、パブリックコメントだけではなく、やっぱり直接意見を聞く場を積極的につくっていく、そして電話リレーサービスにフィードバックし、電話リレーサービスを通して政府全体の施策に反映していく、このようなことが重要だと思いますが、電話リレーサービスからもっと大きいところに広げるような取組を進めていくことは大事だと思いますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(高市早苗君) これから本法案お認めいただいたら基本方針を策定しなければなりません。そのときにパブリックコメントを実施することは当然でございますが、衆議院におきましても、様々な関係者の御意見、当事者の御意見を踏まえることが重要だという趣旨を明確化する観点から修正をしていただいたと思っておりますので、幅広く、まず障害をお持ちの方、そしてその関係者、通信事業者を始め、先ほど来御指摘がありましたような、銀行、クレジット関係の方々なども含めてヒアリングをする場を設定していきたいなと考えております。じっくりとちょっとプランを練らせていただきます。
○横沢高徳君 前向きな答弁ありがとうございます。 そうですね、時間も近づいてきました。私も障害者当事者ですが、障害を受けること自体は必ずしも不幸ではありません。それよりも、障害を受けることによって、共に学んだり、共に働いたり、共に地域社会に参加することを妨げることの現状が不幸であると思います。 障害を負った人が社会的ハンディを負うことがないような社会をこれからも皆さんと一緒につくっていきたいと思います。どうぞ、皆さん、よろしくお願いを申し上げます。 本日はこれにて質問を終わります。ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、電話リレーサービスに関して伺います。 聴覚障害者の電話利用の機会を確保することは、社会参加に欠かせないものでございます。国民生活に不可欠な公共インフラとして、この電話リレーサービスを提供できる体制が今回の法制定によって整備されることは大変意義のあることであります。 私がこの電話リレーサービスを公的制度として導入してほしいという当事者の強い要望を初めてお聞きしましたのは、今からおよそ八年近く前の二〇一二年十二月でございました。東日本大震災の被災地において、電話を通じて聴覚に障害のある方へ情報提供しているお話を伺ったことで、この制度の必要性を実感をしたわけでございます。それ以来、現場の視察、仙台、東京の日本財団の下でやっていらっしゃったプラスヴォイス社というコールセンターや、また沖縄のアイセック・ジャパンというコールセンターにも視察をさせていただきました。 また、全日本ろうあ連盟の方々、障害者団体の声を伺いながら、二〇一七年には、先ほどお話ございましたインフォメーションギャップバスターの方々と総務省に署名簿を持って公的インフラの制度のことをお願いをした次第でございます。 また、この当委員会におきましても質問をさせていただきましたし、昨年、予算委員会でも質問させていただきましたので、何とか公的インフラをという思いで取り組んできた者の一人として本日を迎えられたということは大変感慨深いものがございます。この実現を機に共生社会の理念がこの日本の、我が国に深く浸透するように願ってやみません。 そこで、具体的な課題について伺います。 これまで民間団体である日本財団がモデル事業ということで限定的に提供しておりましたけれども、利用者や対応時間が限られていたり、警察また消防への通報は受け付けていなかったことから、利用者からは国の責任でこの公共サービスとして提供してほしいという声が上がっておりました。今回の法制定により国の責務が規定をされまして、電話リレーサービスがいよいよ公共インフラとして実施されることになります。 そこで、所管する大臣として、この法制定の意義、また公共インフラとしてこの電話リレーサービスが実施される意義をどのように認識されているのか、大臣に伺います。
○国務大臣(高市早苗君) 電話というのは、国民の皆様の日常的な、日常生活ですとか、また社会経済活動における基幹的な通信手段でございます。今、山本委員おっしゃっていただいたように、この緊急通報を利用できるサービスとしては特に重要な役割を担っております。 この聴覚や発話に障害のある方は、介助を受けることなく日常生活で電話を利用するということが困難でございますので、自立した生活の確保に支障が生じております。特に、今般のような新型感染症発生時のような場合、それからまた災害が発生した場合など、皆さんが外出しにくくなって介助を期待することが困難な状況に置かれることがございます。それでも電話を利用できるというようにすることは、生活や業務を継続するという観点からも、命を守るという観点からも極めて重要でございます。 そこで、本法律案では、公共インフラとしての電話リレーサービスを実現することによって、聴覚や発話に障害のある方がいつでも円滑に適正な負担の下で電話を利用することができるようにするための所要の制度を整備するものでございますので、非常に有意義だと考えております。 与野党、多くの先生方のおかげでここまでこぎ着けたものだと感謝を申し上げております。
○山本博司君 大臣、ありがとうございます。 国連の障害者権利条約の第九条及び我が国の障害者基本法の第二十二条では、障害者が電気通信を利用できるための施策を講ずることを国と地方公共団体に求めております。この電話リレーサービスの制度が持続可能なものとしてずっと続いていくように、是非当事者の声も十分に踏まえながら積極的に取り組んでいただきたいと思います。 次に、この制度の大きなポイントでございます緊急通報に関して伺いたいと思います。 聴覚障害の方は、言葉が話せないために、一一九番や一一〇番通報ができない状況が続いておりました。これまでのモデル事業でもこうした緊急通報には対象外であったわけでございます。 二〇一八年十月に、耳の聞こえない男女三人が雪の奥穂高岳で遭難をしてヘリコプターが出動をしたことがございました。男性二名は助かりましたけれども、残念ながら女性一名が命を落とされました。この救助につきましては、緊急通報が対象外であった電話リレーサービスを利用して電話連絡があり、オペレーターが柔軟に対応したために緊急通報され、救出につながった事例でございました。この事故をきっかけに制度化を求める声は更に大きくなってまいった次第でございます。 今回の制度では、警察や消防への通報も含めて制度化されたと伺っておりますけれども、具体的にどのような仕組みとなっているのか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 電話リレーサービスにおきましては、そのサービスの性質上、まず通報者と警察、消防などの受理機関の間にオペレーター、通訳オペレーターが介在することから、通報者ではなく通訳オペレーターの所在地を管轄する受理機関に緊急通報がつながってしまうという問題が起こり得るというふうに認識をしております。こうした課題を解決するためには、通報者の所在地を管轄する受理機関に適切に通知するための仕組みが必要であるというふうに考えておりまして、電話リレーサービス提供機関におきまして適切に準備いただくことを、総務大臣が定める基本方針に定めることを想定しているところでございます。 また、総務省といたしましては、警察、消防などの緊急通報受理機関と連携して様々な調整などの協力も進めてまいりたいと考えております。
○山本博司君 次に、通訳オペレーターの養成に関して伺います。 今回の電話リレーサービス制度では、年中無休で二十四時間実施することを予定しておりまして、これまでのモデル事業と比較して時間が大幅に延長されます。また、利用者の増加も見込まれておりますので、円滑に行っていくためには、通訳オペレーターの人材育成、確保、これが必要でございまして、一定基準以上の資格、技能を有する者、大変重要でございます。先ほども約五年後で八百人の養成ということございましたけれども、その確保をするためには処遇改善が大変大事でございます。 さらに、この処遇改善も含めまして、人材育成と確保に向けた具体的なしっかりとした取組が重要であると思いますけれども、その取組を推進する厚労省に伺いたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 厚労省におきましては、通訳オペレーターとしての活躍が期待される通訳者の養成を推進するために、地域生活支援事業において手話通訳者や要約筆記者を養成する地方自治体に対して財政支援を行う、あるいは各地域で実施される養成研修における指導者の養成を関係団体に委託する、こういった取組を実施しております。 今委員御指摘いただきましたように、通訳オペレーターの処遇改善ということにつきましては、この通訳オペレーターの仕事を魅力あるものとして有能な人材を確保する観点からも大変重要なことだというふうに考えてございます。 このため、総務省とともに取りまとめました電話リレーサービスに係るワーキンググループの報告書も踏まえまして、今年度、手話通訳者に対するアンケート等を行う調査研究事業を実施いたしまして、まずはこの通訳オペレーターの労働条件あるいは健康面などに関する課題を把握をさせていただきたいと思っておりまして、こういった取組を通じてオペレーターの安定的な確保に努めてまいりたいと考えてございます。
○山本博司君 これは二十四時間三百六十五日サービスがあるわけでございますので、この処遇改善、そして養成という意味では大変大事でございますので、是非ともこの部分に関してはよろしくお願いしたいと思います。 この電話リレーサービスは、サービスを国民に広く知ってもらい、聞こえない人の自立や働く環境の整備につながることが重要でございます。先ほども御指摘ありましたけれども、現時点では社会的に認知されておらず、不審電話や営業の電話と間違えられたり、罵声を浴びせられて切られてしまうケースが後を絶たないということでございます。こうした状況を改善するためにも制度の周知広報、大変重要でございます。 この周知については、聴覚障害の方だけでなく、広く国民全般に制度の周知をするということが重要でございます。特に行政機関、さらには金融機関など、問合せなどが電話で対応するケースが多いところでは、この電話リレーサービスを利用した連絡が来ることを想定した研修を実施するなど、円滑に制度が推進できるような支援も必要ではないかと思います。 そこで、この制度の周知広報をどのように進めるのか、大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) まず、総務省といたしましては、ホームページを始めとする総務省の施策を発信する媒体が様々ございますので、これらを通じて制度についての周知を行います。 それから、広報の専門家の御知見も賜りながら、実務を担う提供機関や支援機関、厚生労働省などの関係省庁、障害者福祉施設などと連携していただいている地方公共団体、また電話の利用者に直接接することとなる電話提供事業者などと連携しながら周知広報活動に努めてまいります。あわせて、緊急通報の話も先ほど出ましたので、それを受ける警察、消防などにもしっかりとこの趣旨、制度が伝わるように共に歩んでまいりたいと存じます。
○山本博司君 是非ともよろしくお願いしたいと思います。 この周知広報に関しまして、手話フォンに関して伺いたいと思います。 現在、日本財団によるモデル事業では、聴覚障害のある方が手話を使って公衆電話のような電話が利用できる手話フォンと呼ばれる装置が羽田空港を始め主要な空港や大学に設置されております。実際に利用するだけでなく、多くの方にこの電話リレーサービスを知っていただくために、空港等を利用する一般の人々がこの手話フォンを目にすることによって聴覚障害の方々の電話利用の必要性に気付くことができるということで、周知の一環としても大いに役立っておりました。全国各地の人が集まる空港、主要な駅、役所など、こうしたことが設置できれば、我が国のバリアフリー化が一層の進展を象徴するような役割も期待できると思います。 こうした手話フォンの仕組みについて、公共インフラとして維持、継続、さらには拡充していくべきと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(木村弥生君) 現在、日本財団により電話リレーサービスのモデルプロジェクトの一環として空港などに設置されております手話フォンは、聴覚や発話に障害のある方の便宜を図る役割とともに、こうしたサービスの必要性について一般の方々に認識していただく役割も担っていると理解しております。 本法案の成立をお認めいただいた後、公共インフラとしての電話リレーサービスの提供開始に伴って周知広報を幅広く進めていくことにより、これまで手話フォンが担ってきた役割は一定程度カバーできると考えており、今後の手話フォンの在り方につきましては、利用者のニーズを踏まえつつ検討をしてまいります。
○山本博司君 是非とも前向きに積極的に検討をしていただきたいと思います。 この電話リレーサービス制度とともに、音声認識などの最新技術の研究開発も車の両輪で進めることが重要でございます。多様な情報コミュニケーションの手段の確保が求められております。スマートフォン向けに開発したアプリケーションの「こえとら」、これはNICTの技術ベースに開発されたものでございますし、また、NTTドコモのアプリ「みえる電話」もございます。 こうした技術開発が進展し、それぞれの障害の程度に合わせた様々な技術が活用できるようになれば、聴覚障害の方々の社会参加の機会が飛躍的に拡大できると思います。この技術開発についての大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 将来的には、この電話リレーサービスに加えまして、音声認識やAIなどの先端技術の向上によって、聴覚や発話に障害のある方が電話を含めた情報通信サービスを更に円滑に利用できるようになる可能性があると思っております。 この法案に基づきまして総務大臣が定める基本方針におきまして、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関連する技術開発の推進に関する方針を示し、自動音声翻訳技術の活用など、関係者による未来を見据えた技術開発につきましても積極的に促してまいります。
○山本博司君 以上で終わります。
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。 まず、法案の審議の前に、先般、人気女子プロレスラーの木村花さんがお亡くなりになられました。心から御冥福をお祈り申し上げたいというふうに思います。 SNSで誹謗中傷があったということが報道されておりまして、それと同時に、今、SNSへの匿名の悪質な書き込みへの法規制が不十分じゃないかといった声が上がっているというふうに思います。 総務省では、先月、有識者会議をこれに先立って設置をしておりまして、プロバイダー責任制限法に基づく開示対象となる発信者情報の追加、また開示手続の円滑化の方策の検討、また、匿名の者が権利侵害情報を投稿した場合に、発信者の特定を容易にするための方策についての検討を進めるということでお伺いをしています。大臣もこれを、この検討結果を踏まえて制度改正への対応をスピード感を持って進めていくというふうに答弁されているというふうに存知をしているところであります。 この方向性については、手続の迅速化、これは重要なことだなというふうに思いますし、この方向で是非お願い申し上げたいというふうに思うんですけれども、その一方で、これが表現の自由に抵触してくるんではないかといった懸念の声も多々聞こえてまいります。例えば、SNSの運営者側が批判的な書き込みを一律に削除する方向に向かえば表現の自由を侵害しかねない、また、通信の秘密保護と被害救済のバランスを見極め、公共性がある情報発信までためらわないようにすべきであるといった声も上がっております。 是非大臣には、この制度改正、スピード感を持って臨んでいただきたいということはありますけれども、同時に、しっかりとこの表現の自由に御配慮いただきたいというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 総務省でこのSNS上の権利侵害情報に関して有識者会議を設置したのが、先月ではなく先々月、四月になります。今、柳ヶ瀬議員が御紹介いただいたような内容で検討しております。あくまでも、匿名の者が刑法上は侮辱罪や名誉毀損罪に当たり得る権利侵害情報を投稿した場合に、いかに迅速かつまた負担が少ない形で被害者を救済できるかという観点から議論をしていただいております。 ですから、今般検討の対象となるのはあくまでも法律に違反する権利侵害情報でございますので、憲法第二十一条に手厚く保障されている表現の自由、これを損ねるような内容には絶対にならないということは言うまでもございません。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございました。安心をしました。 ポイントを絞って制度改正をしていただきたいというふうに思います。こういった話が来ると、やっぱりもっともっと規制していくべきなんだといった声が上がってくるということで心配される方も多いものですから、是非これはポイントを絞って迅速に制度改正に臨んでいただきたいというふうにお願い申し上げたいと思います。 それでは、法案の電話リレーサービスについて何点か確認をしていきたいと思います。 大変申し訳ないんですけれども、私はこの電話リレーサービスについて、これまで、この委員会で法案が上がってくるまでこの存在を知らなかったということで、無知を恥じたいというふうに思うわけでありますけれども、各委員おっしゃっていたとおり、やっぱりこの啓発活動が極めて重要だなというふうに考えておりますし、私もこれ反省をしっかりとして啓発の先頭に立っていきたいというふうに思っております。まずこのことを申し上げたいというふうに思いますけれども、何点か確認をさせてください。 まず最初に、先ほどもありましたけれども、この需要の見込みでありますけれども、約三倍、今一万人ぐらいの方がこの日本財団のサービスを登録されているということで聞いております。で、三倍の三万人を見込んでおるということですけれども、この三万人の根拠ですね、これについてお伺いできればというふうに思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) この電話リレーサービスの需要につきまして、今後の電話以外の通信手段の整備状況など様々な環境の変化の影響を受けますので、正確な算定というのは困難でございますけれども、一定の仮定を置いて推計すれば、利用者数は三倍程度になるとこれまでお答えをしてきたところでございます。 その考え方でございますけれども、今、日本財団が行っておりますモデルプロジェクトにおける登録者の年齢分布を見てみますと、三十代、四十代の方が特に多うございます。三十代の聴覚障害者のおおむね三人に一人が利用しているというふうに推計されております。この電話リレーサービスが公共インフラ化することで、短期的に見ますと、利用者割合の一番高いこの三十代の方々が一〇〇%利用するようになるというふうに推計した上で、ほかの年齢層の方々も同様の率だけ利用が広がると、そのように考えまして、今後五年間程度の利用者数の増が三倍程度になるというふうに見込んでいるところでございます。 以上申し上げましたのはあくまでも現段階での粗い見込みでございますけれども、制度開始後も、実際の利用状況を把握した上で、総務省と連携して電話リレーサービスの需要に適切に対応できるように努力してまいりたいと考えています。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 三十代、四十代の方が利用者が多いので、それが三倍になるんではないかということだというふうに思います。まあこれ、推計というのはなかなか難しいなというふうに思っておるんですけれども、私、これが、サービスが必要な方にちゃんと適切に使えるという状況にすることが重要だというふうに思っている中で、例えばこれ、聴覚障害者の方は七十代以上の方がかなり多いということです。七十代以上の方が、いただいた表では二十万人以上いらっしゃって、六十代の方が五万人以上いらっしゃる。三十代、四十代、五十代の方というのはまあ一万人未満ということなのかなというふうに考えていますけれども、例えばこれ、七十代以上の方がこのサービスを知って、よし、これを使おうということになってくると、非常に需要が喚起されるということで、これはすばらしいことだというふうに思うんですけれども、その分、このサービスが適切に供給できるのかなということ、これを心配するわけであります。 その点で、この通訳オペレーターの確保が重要だということで、さっき各委員からもございました。四倍にするんだ、一年間で百人ずつこれを増やしていくんだという話がありましたけれども、こういった、例えばサービスが思ったよりも需要が多かったといったときに、このオペレーター、通訳オペレーターの皆さんをよく確保していくといったことが可能なのかどうなのか、この点についてお伺いしたいと。あと、質の担保についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 今委員から御指摘いただきましたように、先ほど申し上げた利用者数が三倍程度に増えるということを前提といたしましたときに、これに併せて二十四時間三百六十五日対応になることなども考慮いたしましたときに、大体、年間の利用回数というものが現在の四倍程度に増えるのではないかと。したがいまして、これに対応するオペレーターにつきましても現状の四倍程度が必要になってくると。こういうことを前提にいたしまして、オペレーターの養成につきましての見込みということを申し上げたわけでございます。 人数的に需要が現在の見込みを大幅に上回ってきた場合、こういったときには、やはり現在既に手話通訳士あるいは手話通訳者として登録されている方々の中でより多くの方々にこのオペレーターとして手を挙げていただくということが必要になってまいりますし、また、新たに手話通訳士試験ですとかあるいは手話通訳者としての試験、こういったものに合格してくる方々の中からより多くの方にこのオペレーターの方に手を挙げていただくということが必要になってくるわけでございまして、私どもとしても、そういった方々に対する働きかけとか、そういったことをしっかりと強めてまいらなければいけないだろうというふうに思います。 また、質の面におきましても、御指摘のようなこの緊急通報への対応なども含めまして、電話リレーオペレーターとして必要となる能力やカリキュラムの研究を現在実施しておるところでございますので、この研究成果をオペレーターの養成に生かすことでその質の向上につなげてまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 需要が増えるということはすばらしいことだと思いますので、是非適切に対応できるようにお願い申し上げたいというふうに思います。 それと同時に、今回、二十四時間三百六十五日、そして緊急通報ができるようになったということですけれども、これ、東京消防庁、消防庁の問題も多々ありましたけど、やっぱり大規模災害、先ほど大臣もおっしゃっていましたけど、大規模災害が起きたときには、この緊急通報というのはかなり逼迫した状況になってくるといったことがございます。関東でも首都直下地震、南海トラフ地震といったことも想定されているわけですけれども、こういった大規模災害のときにこの緊急通報がつながるかどうかというのは、極めて重要な役割担うというふうに考えております。 そういった点で、こういった回線の逼迫を回避する施策というのがどれだけできるのかなということがちょっと関心があるわけでありますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、大規模災害が発生した場合のような介助を期待することが困難な状況におきましても、電話リレーサービスが適正かつ安定的に提供されることは極めて重要だというふうに考えております。 このため、災害時でもサービスの提供が継続できるよう、電話リレーサービス提供機関におきまして、通訳オペレーターの拠点の分散化ですとか、それからコール数の増加にも十分対応できるような機材の確保などの体制整備を適切に行うということが必要でございまして、総務大臣がこれを基本方針において定めるということを想定してございます。
○柳ヶ瀬裕文君 今おっしゃった拠点の分散化ということも極めて重要だというふうに思いますので、是非対応をお願い申し上げたいというふうに思います。 今回、私、勉強していろいろ分かったんですけれども、この電話リレーの方法にもいろんな方法があるんだということが分かりました、各国ですね。今、日本財団さんがやられているのはVRSとTXTという方式なんですけれども、アメリカやオーストラリアではCTSと言われている方式が極めてよく使われているというふうに聞いております。 CTSというのはどういうものかというと、発話が可能な方がオペレーターを介さずに直接相手方に話しかけると、相手方からはオペレーターを介して文字等々で返ってくるというものですね。ですから、発話は自分でする、でも返ってくるものは文字や手話で見るというものだというふうに思いますけれども、これが、例えばアメリカで申し上げますと、このCTSが、二〇二〇年二月の利用時間としてCTSが八十四・七万時間、VRSは十八・七万時間、TXTが一万時間ということで、今、日本がやろうとしている方式でもVRSとTXTの方式なんですね。これよりももう三倍程度多い需要があってこのCTSの方式が利用されているというふうに聞いております。 アメリカと日本では事情も当然異なるというふうに思いますし、文化も異なるわけでありますけれども、こういうCTS方式がアメリカでこれだけ使われているということはやっぱり使い勝手がいいからということだと思いますし、それだけの需要があるという、潜在需要があるということも考えられるというふうに思います。 こういった方式を是非検討いただきたいというふうに思いますけれども、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 電話リレーサービスにおける通訳方式、これ幾つかございますけれども、これにつきましては、本法案の策定に先立って総務省、厚生労働省において共催いたしました電話リレーサービスに係るワーキンググループにおいて検討が行われたところでございます。 このワーキンググループにおきましては、委員御指摘のCTS方式のような、利用者の音声を相手先にそのまま伝えて、相手先からの返答だけを利用者にテキストで伝える方式を希望する意見も確かにございましたけれども、現在、日本財団のモデルプロジェクトでは手話リレーと文字リレーが提供されており、利用者の利便性の観点からその利用環境を維持することが望ましいとされたこと、また可能なものから速やかに公共インフラ化を行うべきであることが提言されたことから、まずはこの手話リレー、それから文字リレーによって公共インフラとしての電話リレーサービスの提供を開始することを想定しております。 CTS方式のように必要に応じてオペレーターを介在させないシステムは、これは技術的には実現可能でございますけれども、システムの構築や運用が複雑になるおそれがございますので、利用者のニーズを十分勘案しながら今後検討を進めてまいりたいと思っております。
○柳ヶ瀬裕文君 これ、各国で実施されている方式ですので、これは技術的には当然可能だというふうに思います。是非御検討いただいて、いろんなサービスがあるということが重要だというふうに思いますので、是非お願いしたいと思うんですけれども。 そういった意味では、先ほども出ましたけれども、「こえとら」と「みえる電話」ですね、これも聴覚障害者の皆さんの遠隔コミュニケーションを補助する取組としてなされているというふうに聞いています。 ちょっと説明しますと、この「こえとら」は、NICTさんですね、本当すばらしい技術をいろいろと開発されているなというふうに思いましたけれども、NICTさんの音声認識技術及び音声合成技術を用いて開発されたスマートフォン及びタブレット端末用のコミュニケーション支援アプリであります。聴覚障害の皆さんと聞こえる人との間を文字と音声の相互変換でつなぐものということであります。これが、このアプリが二〇二〇年の二月二十九日時点で十八・六万ダウンロードということなので、かなり利用されているなというイメージを持っております。 また、NTTドコモの「みえる電話」、これも文字と音声との相互変換技術を利用して、固定電話、スマートフォンを利用してしっかりとつなぐことができるものというふうに認識をしています。 ただ、これは手話に対応できていないということや、緊急通報ができないといった問題点があるというふうに思いますけれども、こういった既存の様々なサービスをより使い勝手を良くしていくということも私は重要だというふうに思います。 ですから、例えば「みえる電話」を一一〇番、緊急通報がつながるようにしていくといったことも是非御検討いただきたいというふうに思いますし、また様々な、この「こえとら」、「みえる電話」が更に利用が広がっていくといったことも必要だというふうに思いますけれども、こういった様々なサービスをより広げていく、より使い勝手を良くしていくということが必要だと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。 委員から今例として御紹介いただきましたけれども、NICTの音声認識技術を活用いたしまして音声と文字を相互に変換する「こえとら」や、電話で発話した音声を文字で聴覚障害者等に伝達するNTTドコモの「みえる電話」など、電話リレーサービス以外にも聴覚や発話に障害のある方と耳が聞こえる方との間の円滑なコミュニケーションを支援するサービスが存在をしているところでございます。 先ほど委員から「こえとら」が累計十八万ダウンロードという御紹介をいただきましたけれども、アプリの年間起動回数は八十八万回、一日平均で二千五百回使われているということで、やはり十分なニーズがあるんだというふうに私どもとしても認識しております。 将来的には、音声認識やAIなどの先端技術の一層の向上によって、聴覚や発話に障害のある方が電話を含め情報通信サービスを更に円滑に利用できるようになる可能性があると認識しております。このため、本法案に基づきまして総務大臣が定める基本方針におきまして、聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関連する技術開発の推進に関する方針をお示しをし、自動音声翻訳技術の活用など関係者による未来を見据えた技術開発についても積極的に促してまいりたいと考えております。
○柳ヶ瀬裕文君 ありがとうございます。 是非、様々なサービスを選べるということが僕は重要だというふうに思いますし、また、このサービスがなかなか機能しないといったことも考えられますので、そういったときに代替のサービスがあるということも重要だというふうに思いますので、いろんな可能性、技術、テクノロジーをしっかりと活用してより利便性の良いものにしていただきたいというふうに思いますし、また、冒頭申し上げたとおり、私もしっかりと広報、啓発に努めてまいりたいというふうに思います。 論点がかなりかぶっておりましたので、用意した質問はもうこれで終了してしまったわけですけど、あと二分あるということですので、大臣にお伺いしたいんですけれども、来月、東京都知事選挙がございます。済みませんね。都知事選挙があるんですけれども、総務大臣として、この東京都知事としてどういう人物がふさわしいというふうにお考えなのか、この点についてもし何か御見解があればお伺いしたいなと思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 東京都知事選挙ということですから、東京都民の方々がふさわしいと思う方を選ばれると存じます。
○柳ヶ瀬裕文君 貴重な御答弁ありがとうございました。 終わりたいと思います。ありがとうございました。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 私は、先日、全日本ろうあ連盟の皆さんと懇談をし、本法案への意見を伺ってまいりました。参考人として本委員会に出席して直接意見表明することを希望されていたことを大臣にもお伝えをしておきたいと思います。 連盟から伺った意見は、今日配付資料として皆さんにもお配りしました。是非お目通しをいただきたいと思います。 さて、本法案は衆議院で修正されて、総務大臣が基本方針を定める際、聴覚障害者等その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講じるとされました。 まず、修正案提出者と大臣にお聞きをいたします。 修正案提出者に山花、本村両議員、御出席ありがとうございます。本法案のように、国の基本方針等を策定する際に障害者の意見を反映させるための措置を講じると明記した法律や基本計画はほかにどんな例があるでしょうか。
○衆議院議員(本村伸子君) お答えいたします。 国の基本方針等を作成する際に障害者の意見を反映させるための措置を講ずると明記している法律の例として、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律がございます。 なお、本修正は、障害者の権利に関する条約第四条第三項の趣旨に沿うものと考えております。
○伊藤岳君 ありがとうございました。 御紹介あったように、今、これまでに四つの法律があったということです。 先ほどの全日本ろうあ連盟の配付資料の中でも紹介されていますが、障害者権利条約で、私たちのことを私たち抜きで決めないでという考え方が盛り込まれ、障害者基本法にも、障害者その他の関係者の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めなければならないということが盛り込まれました。また、個別法でも、国の基本方針や基本計画の策定に今回同様の規定が入ってきています。私は今回の修正は非常に大きな一歩だと思っております。 そこで、修正提案者にお聞きしますが、障害者の意見を反映させるための措置の明記は、パブリックコメントを通じた意見の反映とどう違うと考えておられますか。
○衆議院議員(山花郁夫君) パブリックコメントの制度は、政令とか省令を制定しようとする際に、その原案を作成した後にそれを公表して、広く国民から意見とか情報を募集するという手続でございます。 一方、今回修正で追加した聴覚障害者等の意見を反映させるための措置として、修正案提出者として想定しておりますのは、原案を作成する段階で、この段階で聴覚障害者や聴覚障害者団体等の関係者の構成員の方々から、そういった方々を含む会議でこういったものを開催するであるとか、あるいはこうした方々からヒアリングを行うと、こういうことでございます。これによって、基本方針の作成過程の早い段階から聴覚障害者等が関与することが可能となりまして、当事者の意見をより適切に反映させることができるのではないかと期待をいたしております。 なお、障害者差別解消推進法で既にそうした運用がされていると承知をいたしております。
○伊藤岳君 ありがとうございました。 この大きく前進をした障害者の政策及び計画に係る意思決定の過程への関与を文字どおり実行に移して、電話リレーサービスの施策を充実させていきたいと思います。 大臣、先ほど横沢議員の質問にも少しお触れになりましたけれども、こうした障害者の意見を反映させるため、大臣として具体的にはどのような措置を考えておられますか、お聞かせください。
○国務大臣(高市早苗君) この衆議院で修正をしていただきました点も含めて本法律案をお認めいただきましたら、本法案に基づいて基本方針を策定する際に、パブリックコメントも行いますけれども、障害者の方々、そしてまた関係する様々な方々、また電話提供事業者、有識者の方など、そして今日の審議の中で様々課題を指摘していただきましたから、もう少し幅広に関係する方を私は今考えておるのですが、多くの方に御参加をいただき、ヒアリングを実施させていただきたいと存じます。
○伊藤岳君 聴覚障害者の皆さんなどの意見をよく聞き取って生かしていただきたいと思います。 山花、本村議員、もしお忙しいようでしたら退席されても結構でございますが、おいでいただけるようでしたら一緒に議論に参加していただければと思います。 聴覚障害者の皆さんは、仕事に就けず収入が極めて少ないという状態に置かれています。東京都が二〇一八年に実施した福祉保健基礎調査によると、仕事をしていないと回答した聴覚障害者が七一・六%、年間収入額、これ、生活保護費は除きますが、年間収入額が二百万未満と回答した人が五五・三%いらっしゃいました。 厚労省、仕事に就けず収入が極めて少ない聴覚障害者の雇用を促進していく上で、どういう対応が検討されていますか。
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答え申し上げます。 聴覚障害者の雇用促進策につきましては、ハローワークにおける障害者の特性や希望に応じたきめ細やかな職業相談・紹介に加えまして、雇用保険二事業に基づく障害者の雇入れに関します助成金の支給や、障害者雇用納付金制度に基づきます音声認識ソフト等の就労支援機器の導入や、手話通訳、要約筆記等の、要約筆記等担当者の委嘱に係る助成金の支給などを行っているところでございます。 今後とも、こうした取組を通じまして、聴覚障害者の方のお一人お一人が希望や能力に応じて生き生きと活躍できる社会を実現してまいりたいというふうに考えてございます。
○伊藤岳君 私、昨年、埼玉県内の障害者団体の方々と懇談をしました。障害者の法定雇用率を引き上げるために障害種別に目標を持ってほしいなどの要望も伺いました。聴覚障害者の七割が仕事をしていないと答えているのも、背景にはこうした雇用の問題が存在していると思います。聴覚障害者の雇用の促進を強く要望しておきたいと思います。 聴覚障害者の方々が電話を利用するに当たっては、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのいわゆる通信機器が必要となります。しかし、今指摘したように、聴覚障害者の雇用の問題が解決をされていません。収入が極めて少ないという現状の中では一定の支援策が求められているのではないでしょうか。 厚労省、衆議院の総務委員会の場で橋本副大臣が、障害者の自立と社会参加の促進に向けて各般の施策の充実に努めてまいりますと答弁をされておりました。具体的には何をされるんでしょうか。また、通信機器の購入支援は検討されていますか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 厚生労働省におきましては、障害者等の日常生活上の便宜を図るための用具につきまして、障害者総合支援法に基づく地域生活支援事業の中で、日常生活用具給付等事業というものを実施いたしております。 この事業の対象となる用具につきまして、この用具の製作、改良又は開発に当たって障害に関する専門的な知識や技術を要するものであって、日常生活品として一般に普及していないものなどの要件がございまして、具体的な品目は市町村の方で定めております。聴覚障害者向けの用具で見ますと、例えば、聴覚障害者用屋内信号装置などが給付対象になっている場合が多うございます。 今御指摘ございましたようなタブレットやスマートフォンなどの通信機器でございますが、今私申し上げました一般に普及していないものという考え方になかなか一致、合致しないということで、障害者以外の方々との公平性の観点ということもございますので、日常生活用具給付等事業の支給対象にはしていないということでございます。この事業であれ、ほかの、他の事業であれ、やはり今申し上げたような考え方というものもございますので、慎重に考えるべきものというふうに考えております。
○伊藤岳君 今御紹介のあった日常生活に関わる施策以外の施策の検討が求められているというふうに思います。 今法案により開始される電話リレーサービスは、手話や文字による情報と音声情報とを通訳するオペレーターを経由して相手先に電話を掛けるものです。聴覚障害者の日常生活、社会生活は革命的に変わっていくと思います。 電話リレーサービスに係るワーキンググループで、社会福祉法人聴力障害者情報文化センターの石原茂樹さんが熊本地震のときに手話通訳の支援に入った際の経験談を紹介されていました。現地で日本財団が現在行っている電話リレーサービスの実施を受けた七十代、八十代の聾唖者の方々が、例えば、福岡の兄弟に電話してみたいとか親類に電話をしてみたいといって、次々とその場で電話リレーサービスを使い始めたそうです。大変感激したというお話をされていました。地震の恐怖に襲われていた聾唖者の方々が生まれて初めて使用した電話から伝わってくる兄弟や親戚の励ましにどれほど元気をもらったかと、様子が目に浮かぶようでした。まさに電話リレーサービスが聴覚障害者の生活を変え、社会参加を広げていく実例だと私は感じました。 こうした聴覚障害者の社会参加を保障していくためには、通訳オペレーター、特に手話通訳士の養成や研修は決定的だと私思います。 ワーキンググループの議論では、手話通訳士の年齢構成を見ると、二十代が〇・八%、三十代が六・七%、合わせても七・五%、若年層が圧倒的に少ないと指摘をされていました。 厚労省、若年層の手話通訳士の養成について何を行っていきますか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 手話通訳士の年齢層を見てみますと、今委員から御指摘いただきましたように、二十歳代や三十歳代の方が少なくて、四十歳代以上の比較的高齢の方が多くなっておりまして、これにつきましては、厚労省におきましても一つの課題として認識をいたしております。 このため、私どもといたしましては、若い方に手話通訳士等の普及を図るということを目的といたしまして、平成三十年度からでございますけれども、五年間で大学等で手話通訳者の養成研修をモデル的に実施する事業に取り組んでいるところでございます。この事業等を通じまして、手話通訳士を目指す若い方々の広がりというものをもっともっと大きくしていきまして、あわせて、今後、総務省とも連携しながら、オペレーターの仕事の魅力を高めていくなど、より多くの若い方々に手話通訳の担い手となっていただけるような方策というものを進めてまいりたいと考えております。
○伊藤岳君 この点では国の責任、私、問われていると思います。 次のようなこともあります。ワーキンググループの議論では、手話通訳士試験の合格率は毎年平均で一四・六%だそうです。私、驚きました。しかも、手話通訳士養成カリキュラムなどがないと指摘をされています。 厚労省、手話通訳士の養成のため、厚労省としての課題と対策をどう考えているのか、教えてください。
○政府参考人(橋本泰宏君) 近年の手話通訳士の試験におきましては、受験者数が年間約千人程度であるのに対しまして合格者数は年間約百人程度ということになってございまして、私どもといたしましても、より多くの方々に手話通訳士試験に合格することができる技量を身に付けていただくということが手話通訳士の養成に当たっての課題というふうに認識をしております。 このため、厚労省といたしましては、この合格率の向上に向けた取組といたしまして、受験者に対する過去の実技試験についての解説教材の配布、あるいは手話通訳士の資格取得に向けた知識や技能の習得を図るための研修の実施、こういった取組を今行っているところでございまして、これらの取組の検証も行いながら、引き続き手話通訳士の養成を進めてまいりたいと考えております。
○伊藤岳君 同じくワーキンググループの議論では、手話通訳士の場合、看護師などと違って、現任研修、現場の研修ですね、これが保障されていないという指摘もありました。 厚労省、この点ではどういう検討と対策を持っていますか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 昨年の三月に開催されました電話リレーサービスに係るワーキンググループの第三回会合におきまして、出席された委員の方から、手話通訳士に対する現任研修の機会が保障されてないというふうな旨の御発言もあったというふうに承知いたしております。 私どもといたしましては、一つは、司法とか高等教育機関等の専門分野で求められている知識や技術の向上を図るための手話通訳士現任研修の実施ということが一つ、それからもう一つ、昨年度から手話通訳士試験合格者に対しまして手話通訳士としての知識や技術を維持向上させるためのフォローアップ講座を新たに開催しているところでございまして、今後ともこういったことを通じまして手話通訳士の質の確保に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
○委員長(若松謙維君) 伊藤君、申合せの時間が過ぎておりますので、おまとめお願いいたします。
○伊藤岳君 サービスの一層の充実を求めて、質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(若松謙維君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですので、これより直ちに採決に入ります。 聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(若松謙維君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、森本君から発言を求められておりますので、これを許します。森本真治君。
○森本真治君 私は、ただいま可決されました聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。 一、電話リレーサービス提供機関及び支援機関の運営については、聴覚障害者等その他の関係者の意見を踏まえ、指導監督を行うこと。 二、電話リレーサービスのオペレーターについては、専門的な技術や知識を要することを踏まえ、手話通訳士、手話言語通訳者又はこれらと同等の資格や技能を有する者を基本とすること。また、オペレーターの養成カリキュラムの策定に当たっては、手話通訳者及び要約筆記者養成にかかる現行制度及び聴覚障害者等その他の関係者の意見を踏まえて行うこと。 三、オペレーター人材を安定的に確保するため、その雇用条件が技能の特性に見合った適正なものとなるよう、電話リレーサービス提供機関に対して助言を行うこと。 四、電話リレーサービスに対する国民の理解を深めるための、教育活動、広報活動等については、地方公共団体、聴覚障害者団体及び聴覚障害者情報提供施設と協力して行うとともに、電話リレーサービスによる本人確認など聴覚障害者等が電話をより一層円滑に利用できるよう、通話の相手方の理解促進と利用環境の整備に努めること。 五、電話リレーサービスを用いた緊急通報については、警察、消防等の受理機関が確実に対応できるよう、地方公共団体等に対して周知徹底を図ること。 六、電話リレーサービスの利用にかかる聴覚障害者等の経済的負担について検証し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。 七、本法の施行の状況について検討を加えるときは、聴覚障害者等その他の関係者の意見を踏まえること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(若松謙維君) ただいま森本君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(若松謙維君) 全会一致と認めます。よって、森本君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、高市総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。高市総務大臣。
○国務大臣(高市早苗君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(若松謙維君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時一分散会