総務委員会 第8号
- 発言数
- 131 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2020/03/26
会議録
○委員長(若松謙維君) ただいまから総務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、高橋光男君及び山本順三君が委員を辞任され、その補欠として西田実仁君及び加田裕之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方分権改革推進室次長宮地俊明君外五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石井正弘君 自由民主党の石井正弘でございます。 今日は、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、私も当時、平成の合併、知事として推進をしてまいりました。当時の大臣はそこにいらっしゃる片山総務大臣でございましたけれども、そのことも思い出しながら質問をさせていただきたいと思います。 私は、知事に就任したのが平成八年の十一月でございましたが、その少し後になりますが、平成十一年に、振り返ってみますと、地方分権一括法が成立をいたしました。この中で旧合併特例法の改正が行われました。市町村合併を更に積極的に推進していこうということから、住民発議制度の拡充、地方交付税の特例措置の拡充、議員年金の特例の創設などが盛り込まれました。さらには、合併特例債等による合併へのインセンティブも高められたところであります。こういった経緯から、この平成十一年から平成の合併がスタートしたと、このように捉えられているかと存じます。 その後、平成十六年には、今回提案されております法律案の基となりました五年間の時限法といたしましての市町村の合併の特例等に関する法律、いわゆる新合併特例法が成立をいたしまして、十七年の四月一日より施行された、このように経緯でございます。 この新しい新合併特例法によって、都道府県による市町村合併の推進に関する構想の策定など、国、都道府県の積極的な関与というものが入ってきたところでありますが、この法律の制定の前の、市町村の自主的合併を進め、合併をめぐる障害を除去しようとする当時の旧合併特例法のときから、私は知事として担当させていただきました。この十六年から十九年にかけましての県内の市町村合併への相談、協議、助言等々でございます。立場としては、市町村の自主性というものを尊重しながら平成の合併を進めてきた、このような経緯でございます。 そこで、質問に移りたいと思いますが、資料の一を御覧いただきますと、これが全体を示しているわけでございますが、このうち、御覧いただきますと、岡山県では七十八市町村が二十七に、六五・四%、ちなみに、大臣の奈良県では四十七が三十九ということで一七・〇%、この後質問させていただきます長谷川副大臣の北海道は二百十二から百七十九、一五・六%等々、様々なこの具体的な合併の進展状況が記されているわけでございますが、まずは大臣に、この平成の合併というものをどのように総括をしておられるか、そして、その上で、今回この法律案を提出するに至ったその経緯とか理由、背景、お聞かせをいただきたいと思います。第三十二次の地制調での議論も踏まえてお願いをいたしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 平成の合併の経緯については、今、石井委員が御説明いただいたとおりでございます。 まず、第三十二次の地方制度調査会におきましては、市町村合併についての今後の対応方策に関する調査審議の中で、市町村合併の成果と課題について取り上げました。 その中で、合併市町村に関するデータやアンケート結果などをお示ししながら、職員配置の適正化などの行財政の効率化、専門職員の配置、充実などの効果を確認しました。一方で、周辺部の旧市町村の活力が失われているなどの御指摘もあり、こうした課題の解決に向けて、合併市町村においては支所の設置や地域自治区の活用など様々な取組が行われていることを確認するといった形で丁寧に御議論をいただきました。 その上で、昨年十月に答申が出ておりますが、ここでは、平成の合併により多くの市町村において行財政基盤が強化された一方、今後の人口構造の変化は、市町村による行政サービスの提供の持続可能性にも影響を及ぼすこととなるという認識に立ち、今後の市町村による行政サービスの提供体制については、自主的な市町村合併、市町村間の広域連携、都道府県による補完など多様な手法の中から最も適したものを自ら選択できるようにすることが適当であり、自らの判断により合併を進めようとする市町村を対象として、引き続き合併の円滑化のための措置を講じることができるよう、現行法の期限を延長すべきとされております。この答申を踏まえてこの法律案を提出しているところでございます。
○石井正弘君 ありがとうございました。 長谷川副大臣にお伺いいたしたいと思います。 北海道での合併問題にもお詳しいと思いますけれども、市町村合併には、いわゆるメリットとデメリットがあると言われるわけであります。今回の平成の合併に関しまして、メリット面といたしましての市町村合併による効果というものをどう捉えておられるでしょうか。一方で、デメリット面といたしましての市町村合併後の課題、これをどう分析しておられるでしょうか。御答弁をお願いいたします。
○副大臣(長谷川岳君) 平成の合併を経て、それぞれの合併市町村において、職員配置の適正化、財政力指数の上昇などの行財政の効率化、保健福祉分野、土木建築分野などの専門職員が配置されている市町村の割合の上昇や平均配置人数の増加、組織の充実、広域的な町づくりの推進などの効果が得られたものと認識しております。 特に、議員の地元の岡山におきましては、岡山市と合併した旧灘崎町ですね、岡山市の消防局の管轄に置かれたことによって、高規格道路、救急車の導入、あるいは消防職員の増員がなされるなど、消防医療の体制の強化などが図られたと認識をしております。 一方で、周辺部の旧市町村の活力が失われていっているといった課題も指摘されているものも承知しておりまして、こうした課題の解決においては、合併市町村においては、支所の設置あるいは地域自治区の活用など様々な取組が行われていると承知しておりますけれども、合併市町村の課題に対しては、総務省としても、引き続き合併市町村の声をよく聞きながら適切に対応していく必要があるものと考えております。
○石井正弘君 御答弁ありがとうございました。 今御紹介いただきましたけれども、資料二に岡山県における合併、これをお示しをさせていただいております。いろんな動きがございました。 当時、十市六十八町村の七十八市町村でありましたけれども、十五市十二町村の二十七市町村となりまして今日に至っております。岡山市は政令指定都市となりました。 一方で、十市町村は合併という選択を取らなかったところでありますが、その理由といたしましては、住民アンケートの結果で合併しないということになったとか、あるいは財政が豊かで単独でやっていけるといった理由とか、あるいは郡単位で合併を考えておりましたけれども、合併協議を進めておった相手が郡を越えて他の市町村と合併をしてしまった等々の様々な事情もあったようでございます。 そこで、自治行政局長にお伺いいたしたいと思います。 今、先ほど長谷川副大臣の紹介にもございましたが、合併による効果といたしまして、行財政の効率化があろうかと思います。岡山県の場合、申し上げれば、今の資料二に、御覧いただきますとおり、色分けをしておりますが、財政力指数、これが合併によって向上しているということが顕著に示されているかと思います。 一方、組織、機構の方でございますが、次の資料三を御覧いただきましても、文化部門とか、あるいは保健福祉部門、農林土木部門など、いわゆる専門職員が配置されております市町村のこの割合が合併によって上昇し、専門職員の平均配置人数も増加をしております。 これから先のことを考えてみますと、情報通信あるいはICT、AIロボットなど、いわゆるソサエティー五・〇に対応する専門職員の配置が必須のものとなってくるかと思うわけでありますが、市町村行政における専門職人材の配置の必要性、そして現在の動向についてどのように捉えておられるでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 市町村は、住民に最も身近な基礎自治体として住民に対し行政サービスを提供する責任を有しており、全国的な人口減少、少子高齢化、5GやIoTを始めとする新たな技術の活用による地域課題の解決、災害リスクの高まりといった地域社会を取り巻く環境の変化の中で、適切に専門職員を確保していく必要があろうかと思います。平成の合併によりまして、合併市町村では、保健福祉分野、土木建築分野などの専門職員が配置されている市町村の割合が上昇し、専門職員の配置人数も増加しております。 他方で、現在行われております地制調の調査審議では、今後、生産年齢人口が減少することに伴い、官民共に人手不足が全国的に深刻化するとともに、住民ニーズが高度化、多様化、複雑化する中で、技術職員、保健師、ICT人材などの専門人材を十分に確保することが困難になるとの指摘もございます。そして、このような今後の資源制約の下でも、市町村の行政サービス提供の持続可能性を確保していくためには、市町村間の連携や都道府県との連携などにより、専門人材を共同活用する取組が重要になるのではないかといった意見が出ております。 総務省としても、地方制度調査会における議論を踏まえ、適切に対応してまいります。
○石井正弘君 ありがとうございました。 一方、先ほど御紹介ございましたが、いわゆるデメリット面といたしましては、周辺部の旧市町村の活力の喪失の問題であるとか、住民の声が届きにくくなっている等々が挙げられるところでございます。これに対しましては、先ほどの御紹介の支所等の設置によって住民サービスを維持する取組などが行われておりますけれども、ただ、いかんせん、急速に進む少子高齢化があり、あるいは東京の一極集中、大都市への若者の転出など大きな問題も背景にありまして、なかなかこの課題解決は困難と言わざるを得ないわけでございます。 これに関連いたしまして、地域力創造審議官にお伺いいたします。 地域おこし協力隊にもっと活躍をしてもらうとか、間もなく施行されます、新たな議員立法によります特定地域づくり推進法を活用して若者に活躍をしてもらうと、こういったことも考えられようかと思いますけれども、この点につきましての見解をいただきたいと思います。
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。 地域においてやはり人の力というのは非常に大きなものがございまして、御指摘の地域おこし協力隊、あるいは特定地域づくり推進法というのは、地域の人材力を高めるという意味で非常に大きな役割を果たしていくものと考えております。 地域おこし協力隊でございますが、その任期中、様々な地域協力活動を通じまして地域に貢献いたしますとともに、任期終了者の約六割は同じ地域に定住して、引き続き地域の担い手となっております。持続可能な地域社会の構築に向けて着実に成果を上げているというふうに認識をしております。 総務省では、この地域おこし協力隊、令和六年度までに八千人に増やしたいという目標を掲げてございまして、今後、一層の制度のPRに加えまして、応募者の裾野の拡大、隊員の起業ですとか事業承継を支援するといったようなこと、それから隊員OB、OGのネットワークづくりなどを進めてまいりたいと考えております。 次に、人口急減地域の特定地域づくり推進法でございますが、この法律に基づきまして、地域づくり人材の言わばベースキャンプとなる特定地域づくり事業協同組合をつくることによりまして、地域づくりを担う人材の確保、定着というものを推進することができると考えております。また、地域おこし協力隊の任期終了後の方をこの特定地域づくり事業協同組合の職員として雇用して、その地域に定住していただくような制度の活用方法も考えられるところでございます。 私どもといたしましては、地域おこし協力隊制度と特定地域づくり事業協同組合制度との相乗効果も図りながら、地域課題の解決と地域の活性化にしっかりと取り組んでまいります。
○石井正弘君 是非よろしくお願いをいたしたいと思います。 そこで、自治行政局長にお伺いいたしたいと思います。 先ほど大臣の御答弁の中にもあったわけですが、地制調の答申では、これからの基礎自治体を展望するという中で、一つは市町村合併による行財政基盤の強化、次に共同処理方式による周辺市町村間での広域連携、さらには都道府県による補完などを示しておられるところであります。 このうち、広域連携についてお伺いをいたしたいと思います。 現在、連携中枢都市圏によるものとか、あるいは定住自立圏によるもの等があるかと思いますが、私が見ておりましても、顕著な成果を上げているとは残念ながら言えないような状況ではないかとも思うわけでございます。広域連携に非常に期待されるわけでございますが、この現状と今後の方針につきましてお伺いをいたしたいと思います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 市町村間の広域連携につきましては、定住自立圏や連携中枢都市圏の枠組み形成は進捗しており、地域全体の経済成長の牽引、高次都市機能の集積、強化、生活関連機能の向上に関し、地域の実情に応じた多様な取組が行われてはいるものの、委員御指摘のとおり、多くの地域では、産業政策や観光振興など比較的連携しやすい取組から進められている状況にあるものと認識しております。 地方制度調査会においては、こうした現状認識から、今後の資源制約の下でも、資源、専門人材の共同活用や施設、インフラの再編など、合意形成は容易ではないが広域で対応する必要がある困難な課題にも対応し、取組の内容を深化させていくために必要な方策等について議論が行われております。 将来の人口減少社会を見通し、持続可能な行政サービスを提供していく上で今からどのような手だてを講じていく必要があるか真剣に議論することは極めて重要であり、総務省としても、地方制度調査会における議論も踏まえ、適切に対応してまいります。
○石井正弘君 私もそのように捉えているわけでありまして、確かに広域連携、重要な課題でありますけれども、いわゆる合併問題、いろいろ経緯があったものですから、この連携する圏域を決める際になかなか積極的にお互いのその取組がいかないという例もあるようでございまして、是非とも、これからのしかし市町村行政の先を展望しますと極めて重要な課題であるということで、是非総務省の力強い御指導も期待をいたしたいと思います。 それでは最後に、総務大臣にもう一度御答弁をお願いしたいと思うわけでありますが、今のような経緯の中で地域主権改革が非常に進んできておりますし、地方分権も進展をしているところであります。特にまた、今は地方創生という大変大きな重要な課題が地方にはあるわけでございまして、こういった中で、基礎自治体であります市町村の役割というものはこれからますます重要になってくると、このように私は考えるわけでございます。 住民に最も身近な行政を担う市町村、これの、市町村の今後の在り方につきまして大臣の所見をお伺いいたしたいと思いますと同時に、今後の市町村合併につきましても、今回の法案に直接関係いたしますけれども、是非とも、総務省といたしまして適切に助言等をして推進すべきところは推進するということで御指導いただければと、このように思っておりますけれども、御所見をお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 市町村は、住民に最も身近な基礎自治体として住民に対して行政サービスを適切に提供する責任を担っております。この全国的な人口減少、それから少子高齢化、また一方で、5GやIoTを始めとする新たな技術の活用による地域課題の解決といったこの地域社会を取り巻く環境の変容の中で、持続可能な行政サービスの提供体制を確保していくということが重要な課題だと考えております。 政府としましては、このために市町村合併を再び推進するという立場には立っておりませんが、自主的な市町村合併、市町村間の広域連携、都道府県による補完など多様な手法の中から市町村が地域の実情に応じて最も適したものを自ら選択できるようにすることが重要だと思います。 引き続き、全国の市町村が基礎自治体として持続可能な形で住民の皆様に行政サービスを提供していけるように、その地元のお声も伺いながら取り組んでまいります。
○石井正弘君 御丁寧な御答弁ありがとうございました。 市町村を取り巻く様々な課題というものが非常に増えております。特に最近では新型コロナウイルス対策、これも県と連携しながら取り組んでいく極めて重要な課題であります。 一方、地方創生ということを申し上げましたけれども、ますますこれからはその主役になるのが市町村であるわけでございますので、今後とも、市町村行政が大いに推進されますように、総務省の力強い御支援を重ねてよろしくお願い申し上げさせていただきまして、私の質問をこれにて終わらせていただきます。ありがとうございました。
○吉田忠智君 立憲・国民.新緑風会・社民の吉田忠智でございます。 市町村合併特例法の改正案について質問をさせていただきます。 先ほど質問をされました石井先生は知事としてこの合併を推進された立場でございますが、私は、二〇〇〇年から二〇一〇年の間、約十年間、大分県議会議員を務めさせていただきました。二〇〇五年、平成十七年がこの平成の大合併の言わばピークでございまして、そのピークの前後の十年間、五年ずつを大分県議会の場でこの市町村合併を見させていただきました。 そして、大分県におきましては、全部で、先ほど石井先生の資料にもございましたけれども、十一市三十六町十一村、五十八市町村ございました。最終的には十八市町村、十四市三町一村ということで、市町村の数でいいますと全国四番目に少ない十八、そして減少率でいいますと全国で五番目の減少率ということで、大変市町村合併が進みました。当時、今は亡くなられましたけれども、平松守彦さんが知事をされておられて、かなり強力に進められたと、そのように記憶をしています。 全部で十二市の大分県議会に承認案が出まして、私は最終的にはいずれも賛成をいたしました。ただ、なかなか複雑な思いで賛成したのも事実でございます。果たしてこれからどうなるのか。しかし、賛成した理由は、それぞれ当該市町村の皆さんがしっかり議論をして、それぞれの旧市町村で議決をして県議会に承認を求められてきたわけですから、そうした手続に基づいて県議会に承認を求められたということで賛成をさせていただきました。 今日出席の皆さんは、それぞれの立場でこの市町村合併の状況を見られていろんな思いがあると思いますが、私のそうした経歴を踏まえての質問をさせていただきたいと思います。 ただ、五十分あるということで三十問用意しまして、とてもこれは全部一つ一つやると終わらないということで、ちょっとできるだけ丁寧に答弁していただきたいということで細かく質問しましたけれども、時々はしょったりまとめたりすることをお許しをいただきたいと思います。 いずれにしても、今後の市町村合併、この受皿を用意をするという意味では大事なことでありますから、今回の法案には賛成をいたしますが、また幾つかの課題についても今日お聞きをしたいと思います。 さて、今から十年前の三月に、総務省が「「平成の合併」について」を公表されました。当時は平成の合併推進から十年が経過をしまして、市町村合併がある程度進捗した状況での総括でございました。 その中では、合併による主な成果として、一、専門職員の配置など住民サービス提供体制の充実強化、二、少子高齢化への対応、三、広域的な町づくり、四、適正な職員の配置や公共施設の統廃合など行財政の効率化が指摘をされていました。 また、その一方で、合併による主な問題点、課題として、一、周辺部の旧市町村の活力喪失、二、住民の声が届きにくくなっている、三、住民サービスの低下、四、旧市町村地域の伝統、文化、歴史的な地名などの喪失といったことが指摘をされ、平成二十二年四月以降は、自主的に合併を選択する市町村に円滑化のための特例を用意するとして、今合併特例法が運用されてきたわけでございます。 そこで、まず総務省に、現時点での合併の成果と課題について質問をさせていただきます。十年前とは自治体を取り巻く状況も変わってきております。十年前の総括からどう変わったかということも含めてお聞きしたいと思います。 今回の法改正に向けて、第三十二次地方制度調査会が昨年十月三十日に出した市町村合併についての今後の対応方策に関する答申では、幾つかの課題が指摘をされておりますが、合併の成果については、市町村の平均人口、面積はほぼ倍増し、多くの市町村において行財政基盤が強化されたということ、多くの団体において、専門職員の配置、組織の充実、行財政効率等、市町村合併の成果が既に現れつつあるということが述べられておりますので、そうしたそれぞれの成果とされたことについて一つ一つ質問をします。 まず、行財政基盤は強化されたと、そのように思いますでしょうか。行財政基盤とは一体何か、そのことについて伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 市町村の行財政基盤について、地方制度調査会では、今後の市町村は、住民に最も身近な総合的な行政主体として、自立性の高い行政主体となることが必要であるが、このためにふさわしい行財政上の基盤という意味で用いられております。 平成の合併は、地方分権の担い手となる基礎自治体の行財政基盤の確立を目的として進められてきたわけでございますが、総じて言えば、行財政基盤の強化といった成果が得られたものと認識しております。 具体的には、合併市町村の財政力指数で申し上げますと、平成十年度の〇・三七と比較して、平成二十九年度は〇・四九ということで〇・一二ポイント上昇し、合併市町村は非合併市町村と比べ、総務部門の職員を大きく削減するなどの効率的な行政運営に取り組まれているというふうに承知をしております。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、専門職員の配置はどのような状況ですか。実例を示して御説明ください。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 市町村における専門職員の配置状況については、一般に、小規模な市町村において専門職員が配置されない、又は配置されたとしても少人数の専門職員しか配置されていない傾向がございます。例えば、土木技師については、人口五千人から一万人の市町村の区分で、約半数で全く配置されておりません。農林水産技師については、人口一万人から三万人の市町村区分で、約三分の二で全く配置されていないという状況でございます。また、市町村は保健福祉分野の住民サービス提供で重要な役割を担っておりますが、保健師、助産師については、人口五千人から一万人の市町村の約三分の二では五名以下、人口二千人から三千人の市町村の約三分の二では三名以下の配置となっております。 以上でございます。
○吉田忠智君 専門職員の配置の捉え方はいろいろあると思います。確かに、小規模の町村でいいますと、技術職員が、言われるように、土木職員がいないとか、あるいは林業の職員が専門職員いないとか、そういうことは当然あり得ると思います。 一方で、必ずしも専門職員が配置をされて増えたかということになりますと、一例でありますけれども、お手元の資料の、私の大分県の資料で、例えば保健師、助産師の数でいいますと、お手元のように、大分市、中津市など合併した市町村の合計では増加率が二一・五%、大分市を除くと一五・九%。別府市、津久見市など合併をしなかった非合併市町村では増加率は三八・五%。数でいいますと非合併の方が増えているということもありますから、一概には言えないのではないか、そのことは指摘をさせていただきたいと思います。 次に、第三十二次地方制度調査会の答申では、組織の充実についても言及がございました。 組織の充実とは何か、具体例を挙げて説明してください。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 組織の充実については、専門部署の新設などの組織構造に関する取組という意味で用いられております。 例えば、熊本県天草市におかれましては、健康福祉部門について子育て支援課を設置するなど、より専門的な事務執行を可能とする体制に再編した例がございます。また、岩手県洋野町、大分市さんもそうですが、新たに防災危機管理に関する課室を設置した例などについて確認をいたしております。 以上でございます。
○吉田忠智君 行政の効率化ということが書かれておりますけれども、行財政の効率化、どのような指標によるものでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 行財政の効率化については様々な側面が考えられますが、地方制度調査会の調査審議では、先ほども申し上げましたが、合併市町村の財政力指数の上昇による財政力の弱い市町村の割合の減少のほか、職員配置の工夫により住民サービスの水準の確保を図りながらの職員総数の削減、行政圏域の拡大に応じた公共施設の効率的な配置の取組などを通じて、効率的な行政運営や財政基盤の強化が図られていることを確認いたしております。 以上でございます。
○吉田忠智君 成果の中で数値化できないものは何でしょうか。住民目線で把握すべきことについてどのような検討を行ったか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 第三十二次地方制度調査会においても、行財政基盤の強化といった数値化しやすい効果だけではなく、市町村合併による行政区域の拡大に伴い、周辺部の旧市町村の活力が失われている、住民の声が届きにくくなっている、住民サービスが低下している、地域の伝統、文化が失われてしまうなどの住民アンケート結果をお示ししながら、市町村合併の課題に表れている、課題につきまして議論が行われております。 あわせて、こうした課題の解決に向けまして、支所の設置など住民サービスを維持するための取組、住民自治組織の設置など住民の声を施策に反映させるための取組、地域における伝統、文化の保存などに向けた取組など合併市町村において様々な取組が行われていることも確認するなど、丁寧に地方制度調査会で御議論いただいているところでございます。
○吉田忠智君 今私が何点か申し上げた成果と言われるもの以外に、総務省として、ここは合併して成果として特筆できるということがありましたら御説明ください。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 昨年十月に取りまとめられました市町村合併についての今後の対応方策に関する答申においては、市町村合併の成果として、専門職員の配置、組織の充実、行財政の効率化が挙げられておりますが、調査審議の中では、これらのほかに、高齢者、障害者等の福祉分野を始めとした住民サービスの充実、広域的な町づくりの推進、地域資源を生かした広域的な地域活性化などについても成果として確認をいたしております。 以上でございます。
○吉田忠智君 それでは次に、課題について質問をいたします。 同じく、第三十二次地方制度調査会で指摘がされた課題から質問をいたします。 周辺部の旧市町村の活力が失われているなどの課題と答申には書かれています。令和元年十月二十五日の第三十二次地方制度調査会第四回総会では、野尻委員から、合併によって行財政基盤が強化されるなどプラスの成果も多いことは事実でありますが、周辺地域の疲弊などマイナスの効果が生じていることも厳然たる事実でありますとの声がありました。 周辺部の実情、原因、対策について、総務省ではどのように把握し、どのような検討をされてこられたか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 先ほども答弁申し上げましたが、第三十二次地方制度調査会においては、アンケート結果などによりまして、市町村合併による行政区域の拡大に伴って、周辺部の旧市町村の活力が失われているなどの課題を把握しているところでございます。 あわせて、こうした課題に対して、合併市町村では、支所の設置など住民サービスを維持するための取組、地域自治組織の設置など住民の声を施策に反映させるための取組、地域における伝統、文化の保存などに向けた取組など様々な取組が行われていることを確認いたしております。 その上で、同調査会においては、こうした課題や取組について、市町村合併後の課題に対し様々な対応策が講じられていることが重要なのではないか、住民の声の行政への反映のための地域自治区のような住民自治の取組が今後も続いていくことが重要なのではないかなどの議論がなされております。 総務省といたしましては、引き続き、合併市町村の声をよく聞きながら、市町村の状況や課題をきめ細やかに把握するよう努めてまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 日弁連もこの調査を行っています。衆議院においても、衆議院の総務委員会でも質問がありましたけれども、日本弁護士連合会の公害対策・環境保全委員会の方々が、昨年十一月に、平成の大合併で合併しなかった自治体と合併した自治体を比較する調査を行いました。 二〇〇〇年時点で四千人未満の町村と、隣接する合併旧町村の四十七組、二〇〇五年から二〇一五年にかけて調査しました。その結果、合併しなかった非合併町村は、合併した旧町村に比べて、人口減少率は四十七組中四十三組が低く、高齢化の進捗率は四十七組中四十一組が低かった、実質収支比率は四十七組中四十一組で上昇し、財政指標も非合併市町村で良くなりましたということがこの報告書で書かれています。 明らかに、合併したところよりしなかったところの方がこの調査結果で見るとそのように捉えられるわけでありますけれども、総務省として、この日弁連の調査をどのように受け止めておられるか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 このシンポジウムで報告されました御指摘の分析については、日本弁護士連合会として意思決定したものではないとお伺いしておりますが、そもそも、市町村が置かれた社会的、経済的条件は様々であることから単純比較は困難でございまして、また、市町村の人口変化には当該地域の人口構成や地理的条件による生活の利便性などの状況など様々な要因が影響いたしますので、一概に人口変化の要因を合併と関連付けることは適切ではないのではないかと考えております。 実際、この日弁連のシンポジウムの分析で人口減少率が非合併町村よりも高いと指摘された合併市町旧町村部の多くは、そもそも合併前から人口減少率や高齢化率がその隣接している非合併町村を上回っている状況にあったというふうに認識をしております。 以上でございます。
○吉田忠智君 それと、平成二十年に全国町村会が平成の合併をめぐる実態と調査をまとめています。これはよく私はまとまっているなと。平成二十年ですから二〇〇八年、平成の合併が収束しつつあるという状況でありますから、まだまだ合併後のそんなに時間の経過がたっていないわけでありますけれども、幾つか指摘されている課題について質問をさせていただきます。 合併後、早急に取り組まざるを得なかった行財政改革と三位一体改革等による交付税の削減が重なったために、急激な歳出の削減を迫られ、補助金の大幅なカットを行った、その結果、地域経済は疲弊し、住民サービスの低下を招いたとの意見がございました。 このことについてどのように受け止めておられるか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 住民サービスの低下を招いたんじゃないかという御指摘でございますが、住民サービスに関しましては、行財政改革の観点から、合併市町村においても取捨選択や水準の見直しが行われておりまして、例えば、敬老、結婚などの各種祝い金や、個人、団体に対する助成金などについて、削減、廃止される例が多く、結果として、合併により住民サービスが低下したという評価になることがあるものというふうに考えております。 他方で、合併により、保育所や体育施設などが全市的に利用可能となる、福祉関係サービスの内容が充実するなど、住民サービスが向上する例もあるものと承知しております。 なお、三位一体の改革につきましては、かねてより地方から要望がございました三兆円の税源移譲の実現による地方の自主財源の強化、補助金改革による地方の自由度の拡大により、地方の自立や地方分権の進展に資するものであり、分権改革の実現に向けた大きな前進であったと認識いたしておりますが、他方で、結果として地方交付税の削減が行われたこともあり、特に財政力の弱い団体から厳しいとの声があったことも承知をしているということでございます。
○吉田忠智君 サービスの対象者の増加により住民と接する機会が減少し、住民との距離を感じるようになっている、きめ細やかな住民への対応が難しくなっているとの意見について、どう受け止めますか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 合併によって、専門職員の配置、組織の充実や行財政の効率化などの効果が現れている一方で、周辺部の旧市町村の活力が失われていると、住民と役場の職員の距離が遠くなったといったような課題の指摘があることも事実でございます。 こうした課題の解決に向けて、合併市町村においては、支所の設置や地域自治区の活用あるいは地区担当職員を置くとか様々な取組が行われていると承知をしております。 総務省においても、平成の合併により市町村の面積が拡大するなど市町村の姿が大きく変化したことを踏まえまして、支所に要する経費の加算、旧市町村単位の消防署、出張所に要する経費の加算、旧市町村単位の保健福祉に係る住民サービス経費の加算など、平成二十六年度以降五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してきているところでございますが、引き続き、合併市町村の課題を踏まえ、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、周辺地域からの選出議員の数が、自治体議員のですね、周辺地域からの選出議員の数が激減し、周辺地域の住民の声が反映されにくくなったとの趣旨の声もございます。 この議会の在り方についてどのように捉えておられるか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 合併市町村においては、住民にとって身近な存在である議会に多様な住民が参画し、様々な地域の住民の多様な意見を十分に反映していくことによって、住民にとって納得感のある合意形成が行われることが重要であると考えております。 例えば上越市では、地域協議会の会長、副会長の皆さんと市議会の総務常任委員会との意見交換会を行うなど、いろんな各議会取組を行っていただいておりまして、幅広く合併市町村の議会において丁寧に地域の住民の声を聞き取る取組がなされているものというふうに考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、本庁舎がある地区から遠い周辺部が衰退をした、このように先ほども質問の中で申し上げましたけれども、役場職員の減少、交流人口の減少が著しく、活気がなくなっている、過疎地の中の過疎が生じてきているという点についてはどうお考えでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 委員御指摘のような課題があることは事実だろうというふうに思います。そのような課題を踏まえて、合併市町村においては、これまで、合併後の市町村の一体性の確立や均衡ある発展のため、様々な取組を進めてこられたところでございます。 総務省としても、合併特例債、合併補助金等の財政措置や、住民の声を合併市町村の運営に反映させるための地域自治組織の制度化などにより、こうした取組を支援してまいりました。また、先ほど御答弁申し上げましたが、平成の合併により市町村の面積が拡大するなど市町村の姿が大きく変化したことを踏まえて、支所に要する経費の加算など、平成二十六年度以降五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してきているところでございます。 引き続き、合併市町村の課題を踏まえ、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、財政力指数の低い市町村同士の合併では、合併後も交付税額に左右される行財政運営に変わりはなく、交付税額の将来見通しが立たないことによる不安から解放されることはなかったという声は切実な不安として伝わっています。 これをどのように受け止められるでしょうか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 一般に、合併市町村におきましては、財政力が弱い市町村同士が合併した場合でも、内部管理等の重複部門の解消あるいは職員配置などにおいてスケールメリットを発揮する、公共施設の効率的な配置を行うなど、効率的な行政運営の取組がより行いやすくなっているものと認識をしております。 合併市町村については、合併算定替え制度により、一定期間、合併市町村の普通交付税額が、合併せずに関係市町村が存続したと仮定した場合の普通交付税の額の合算額を下回らないよう算定をいたしております。また、先ほども御紹介させていただきましたが、合併算定替え終了後の交付税算定については、支所に要する経費の加算など、平成二十六年度以降五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してきているところでございますが、引き続き、合併市町村の実情を踏まえて、必要な支援をさせていただきたいと思っております。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、生活者としての職員の声としては、合併後、市役所に通勤できず、本庁舎周辺に移住又は単身赴任を余儀なくされているケースも確認されたと。また、子供さんの教育などの便と、通勤の便もそうでありますけれども、周辺部から中心部へ移動したと、市の職員が。やっぱり自治体の職員、市町村の職員は言わば地域の守り手でもありますから、やっぱり中心部に移動したことによって、また一層人口減少がその周辺で進んだということも言えるんだろうと思います。 合併による規模の拡大が見落としがちな点でありますけれども、生活者の視点として決して見落とせない課題だと思いますが、そのことをどのように考え、検討されてきたか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 周辺部の人口変化につきましては、当該地域の人口構成や地理的条件による生活の利便性の状況など様々な要因が影響いたしますことから、一概に人口変化の要因を合併と関連付けることは難しいと思いますが、合併市町村において、周辺部の旧市町村の活力が失われているといった課題が指摘されていることは事実でございます。 このような課題がある中で、合併市町村の支所などは、住民サービスの維持向上などにおいて大変重要な役割を果たしているものと認識しております。 繰り返しの答弁になりますが、普通交付税の算定の見直し、順次見直し等を通じて、今後とも合併市町村に対する必要な支援をさせていただきたいと考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 資料の二枚目に付けておりますが、附帯決議の履行状況について。 十年前、平成二十二年改正では、国や都道府県による積極的な関与等の合併推進のための措置を廃止し、合併の円滑化のための措置を定める特例法とした上で、期限を十年間延長いたしました。 平成二十二年三月二十五日の参議院総務委員会の市町村の合併の特例等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議ということで、次の四項目が採択されたところでございます。 そこで、十年前、この総務委員会で採択をされたこの附帯決議を踏まえて、この履行状況について質問をいたします。 一個一個もう読みませんけれども、この中で①について、関係制度の適正な運用は行われてきたと思われますか。理由とともに説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 御指摘の附帯決議を踏まえまして、総務省においては、法律の施行に合わせて、各都道府県に対して通知により附帯決議の内容及び法改正の趣旨を周知するなど、適切な運用に努めております。 実際、平成二十二年以降、七件の市町村合併が行われておりますが、いずれの事例においても、現行法で設けられております合併の円滑化のための措置が適正に活用され、合併に至っているものというふうに考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 同じく①について、自主的な合併を選択する市町村に対して必要な支援をこの十年間、どれだけどのように行ってこられたか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 総務省においては、市町村の求めに応じ、随時、市町村の合併に関する助言や情報の提供などを行ってまいりました。また、市町村における合併協議会の設置運営経費などの合併準備に要する経費、電算システムの統合などの新市町村への移行に要する経費、合併直後の臨時的経費、公債費負担の格差是正などに対しましては特別交付税措置を講ずるなど必要な支援を行っております。さらに、都道府県による合併支援に要する経費、例えば、市町村の合併協議会への県職員の派遣や市町村の検討経費に対する財政支援などについても特別交付税措置を講じております。 こうした特別交付税措置額は、平成二十二年度から平成三十年度までに、市町村分が約二十一億円、都道府県分が約七千万円となってございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 二について、合併市町村の行財政運営や住民参加、住民サービスの状況をどのように調査分析されてこられたか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 委員が冒頭御紹介いただきましたが、平成二十二年に、「「平成の合併」について」と題して、その時点における平成の合併の評価を取りまとめ、公表した後も、これまで累次の地方制度調査会において、これからの基礎自治体の在り方などの調査審議に際し、合併市町村の行財政運営や住民参加、住民サービスの状況を含め、平成の合併後の市町村の状況や課題の把握を行ってまいりました。 また、今次の第三十二次地方制度調査会では、市町村合併についての今後の対応方策に関する調査審議において市町村合併の成果と課題を取り上げる中で、合併市町村に関するデータやアンケート結果などをお示ししながら、職員配置の適正化などの行財政の効率化、専門職員の配置、充実などの効果を確認するとともに、行政区域の拡大に伴う周辺部の旧市町村の活力が失われている、住民の声が届きにくくなっているなどの課題があることを把握してまいりました。 また、あわせて、合併市町村において、支所の設置など住民サービスを維持するための取組、住民自治組織の設置など住民の声を施策に反映させるための取組など様々な取組が行われていることも確認しているところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 同じく附帯決議の二で、この十年間、合併市町村が新たな町づくりや地域の活性化に向けた取組ができるように総務省としてはどのような措置を講じてこられたか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 総務省においては、合併市町村が新たな町づくりや地域の活性化に取り組むことができるよう、合併特例債、合併推進債など、地方債措置を通じまして、こうした取組を支援してまいりました。 また、平成の合併により市町村の面積が拡大するなど市町村の姿が大きく変化したことを踏まえ、先ほど来御紹介させていただいておりますが、普通交付税の算定を平成二十六年度以降五年間掛けて順次見直しをさせていただいたというところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 三について、今度は内閣府に伺います。 市町村への財源移譲、権限移譲はどのように行われてきたか、伺います。
○政府参考人(宮地俊明君) お答え申し上げます。 地方分権改革の推進に当たりましては、義務付け、枠付けの見直しとともに、地方公共団体、とりわけ住民に最も身近な地方公共団体である市町村への権限移譲を進めることは重要であると認識しております。 御指摘の市町村への権限移譲につきましては、地方分権改革推進委員会の勧告や地方からの提案等に基づきまして、累次の地方分権一括法により推進しているところでございます。具体的には、これまで延べ九十四法律の改正を実現したところでございます。 また、事務、権限の移譲に伴う財源措置につきましては、地方公共団体において移譲された事務、権限を円滑に執行することができるよう、地方税、地方交付税や国庫補助負担金等により確実な財源措置を講ずる旨閣議決定した上で取り組んでいるところでございます。 今後とも、平成二十六年度から導入しております提案募集方式を通じ、権限移譲の推進等に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 市町村の皆さんと話すと、権限、仕事はどんどん移ってくるけれども、御案内のとおり、この間の行財政改革、行政改革によって職員の数が大幅に減らされて、なかなか一層厳しくなっているという声が来ております。 そのことについて、内閣府としてどのように捉えておられるでしょうか。
○政府参考人(宮地俊明君) 市町村におきましては、特に職員数限りある中で業務を進めていかなければいけないという状況でありますので、現在取組を行っております地方分権改革の提案募集方式におきましても、事務、権限の移譲等、あるいは地方公共団体に対する規制改革についても、規制緩和につきましても、業務をいかに効率的、効果的に行っていくかという観点からの提案が数多くなされておりまして、私どもといたしましては、それぞれの提案についてきめ細かく対応し、実現に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○吉田忠智君 次に、この決議の三で、自主財源の充実等地方税財政制度の確立に向け、地方との協議をどのように行ってこられたか、協議の内容と結果について御説明ください。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 地方税財政制度につきましては、国と地方の協議の場などにおいて地方六団体と意見交換を行わさせていただいております。これまで、国と地方の協議の場において地方側から地方税財源の確保、充実などについて御意見をいただき、こうした御意見も踏まえて、消費税率引上げに際しての地方消費税の拡充や地方法人課税の偏在是正措置などを講じてまいりました。 今後とも、持続可能な地方税財政制度の確立に向け、地方からの御意見を丁寧に聞きながらしっかりと取り組んでまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 決議の四番、小規模市町村における事務執行の在り方などについてどのような検討をされてこられたか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 小規模市町村における事務執行の在り方については、人口減少、少子高齢社会における基礎自治体の行政サービス提供体制について調査審議を行った第三十次の地方制度調査会の答申を踏まえまして、地方公共団体間の柔軟な連携を可能にするための連携協約制度、小規模市町村と都道府県等が連携して行政サービスを持続的に提供できるようにするための事務の代替執行制度を創設する制度改正を行っております。 また、今次の地方制度調査会においても、二〇四〇年頃にかけて生じる地域社会を取り巻く環境が変容する中で、小規模市町村を含め市町村が持続可能な形で住民サービスを提供することができる行政体制の在り方について調査審議が進められているところでございまして、同調査会における議論も踏まえ、引き続き適切に検討してまいります。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、今後の在り方について質問をいたします。 再び、第三十二次地方制度調査会第二十五回専門小委員会議事録の指摘を受けて考えてみたいと思います。 昨今は、広域化、連携中枢都市構想といったことも、人口減少、少子高齢社会の実態の在り方として議論されてきたわけでありますが、この点に関しても、飯島委員から、地域の枠を超えたというのは中間報告で言わばキーワードの一つになっていたかと思うのですが、その地域の枠を超えたという中に合併、広域連携、補完があるとしますと、これは今後の審議においても合併も念頭に置いた議論を進めるのかとの意見が出ていました。 そこで、地域の枠とは何か、その枠を決めるのは誰でしょうか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 御指摘の地域の枠という言葉でございますが、地方制度調査会の中間報告において、地方公共団体同士が地域の枠を超えて連携協力しながら行政サービスを提供することの重要性が指摘されておりますように、基本的には個々の地方公共団体の境界が念頭に置かれているということでございますが、例えば、地方圏への人の流れの創出や都市と農山漁村の交流など、多義的に用いられているものというふうに考えております。 なお、同調査会の調査審議では、基礎自治体による行政サービスの提供体制については、多様な手法の中から最も適したものを自ら選択できるようにすることが適当という方向で議論が進んでおりまして、国において、一方的に画一的な地域の枠を超えた連携を押し付けるような方向では審議が行われることはないものというふうに考えております。 以上でございます。
○吉田忠智君 総務大臣に伺いますが、成果と課題、今後の在り方、まだまだ様々な声があるわけでありますが、とりわけこの間の平成の大合併によって、総じて、合併の成果というよりも課題の方が浮き彫りになったのではないかと思いますけれども、現時点で総務省としてどのように総括しておられるか、総務大臣の所見を伺います。
○国務大臣(高市早苗君) もうここまでの吉田委員の非常に丁寧な分析に立った御質疑と、そして高原局長の答弁で、大体成果も、そしてまた課題も明らかになってきたと思います。 合併によって、この専門職員の配置や組織の充実、また行財政の効率化といった効果が現れている一方で、周辺部の旧町村の活力が失われているといったこと、それからまた住民の声が届きにくくなっているという課題が指摘されているということも事実でございます。これは、もう私も地元奈良県で、あえて激しい選挙をして合併を選択した地域において、やはり一時的に活力が失われ、様々な悩みのお声もあったことを経験いたしております。 こうした課題の解決に向けて、合併市町村では、支所の設置や地域自治区の活用など様々な取組が行われてまいりました。 そして、合併算定替え終了後の交付税算定についても、やはり平成の合併により、市町村の面積を拡大するなどこの市町村の姿が大きく変化したということを踏まえて、支所に要する経費の加算や旧市町村単位の消防署、出張所に要する経費の加算、また旧市町村単位の保健福祉に係る住民サービス経費の加算など、五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してまいりました。 ただ、まだ課題というものは残っている、そういう地域があることを承知しておりますので、丁寧にお声を伺いながら、引き続き必要な支援を行ってまいります。
○吉田忠智君 大臣も、私も、できるだけやっぱり適正な規模といいますか、住民に目が届く規模の方が市町村の在り方としてはいいのではないかと、そのように思いますけれども、大臣として、小規模でやっぱりコンパクトな質の高い自治体運営、そのことをやっぱり志向していくべきではないか、そういう形での支援をしていくべきではないのかと思いますけれども、改めて大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(高市早苗君) 今回の法律案は、決して市町村合併を推進するものではございません。自らの御判断によって合併を進めようとされる市町村を対象として、引き続き合併の円滑化のための措置を講ずることができるように期限を延長するというものでございます。 吉田委員がおっしゃったようなコンパクトで質の高い市町村というものがあってもいいし、そしてまた、とにかく市町村が住民に最も身近な基礎自治体として必ず持続可能な形で行政サービスを提供していくという重要な役割を果たせる、こういう環境をつくっていくことが重要だと思っております。 多様な手法があることは、もうこれまでも吉田委員がおっしゃっていただいたり、こちらから、局長から答弁をさせていただいたとおりでございますけれども、市町村が地域の実情に応じて最も適したものを自ら選択できるようにすることが何より大切だと考えております。
○吉田忠智君 次に、具体的な手法として何点か伺いますが、広域連合について伺います。 実は、私が大分県会議員のときに見ておりまして、二〇〇〇年頃から少し過ぎて、総務省としては広域連合を物すごく強力に進めた時期があったと記憶をしています。大分県内においても広域連合でやっていこうということで熱心に取り組んでいたわけですが、突如として、私の受け止めですよ、突如としてそれが市町村合併推進に総務省の姿勢がかじを切ったような印象を受けておりまして、それから市町村合併に一気に進んでいったという印象を持っています。 広域連合という制度がある中で、それぞれの市町村が自主性、主体性を堅持をしながら、共同でできる事業はできるだけ共同しようと、むしろ、一部事務組合という制度もありますけれども、もっと包括的な形での広域連合という在り方、これは私は今でもいい仕組みだなと思っているんですけど、なかなか市町村がそういう形では進んでおりません。 そのことについて、この広域連合そのものの仕組みをどのように思われるか、今の現状についても含めてお考えを伺いたいと思います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 広域連合は、多様化する広域行政需要に適切に対応するとともに、国等の権限の受入れ体制として平成六年に制度化された特別地方公共団体であり、平成三十年七月一日現在の設置数が百十六となってございます。 委員御指摘の広域連合のほか、地方公共団体の事務の共同処理の仕組みとしては、連携協約、一部事務組合、機関等の共同設置、事務の委託など多様な手法がございまして、地方公共団体のニーズなどに合わせて、これまでも順次制度改正を行ってまいりました。私どもといたしましては、広域連合を含めまして、これら制度の活用について引き続き助言を行ってまいりたいと考えております。 今後とも、地方公共団体において、事務の性質や状況に応じて最適な手法を選択しながら広域的な行政需要に対応していただきたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 次に、分立について質問をいたします。 合併をしてやっぱりまずかったなと、周辺部の旧町村の方々が、この際やっぱり独立したいと、分立したいということを考えたときに、それはそれで地域の方が望むことでありますから、やっぱりこれは尊重しなければならない、そのように思います。 この分立の制度についてどのように思われるか、そういう要望が出てきたときに総務省としてはどういう形で支援をされるか、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 市町村の分立につきましては、地方自治法に規定が設けられておりまして、合併の場合と同様に、市町村長が市町村議会の議決を経るなどの手続を経ることにより可能でございます。 地方制度調査会では、今後、人口減少、高齢化が全国的に進行することを踏まえれば、市町村の行政サービス提供の持続可能性を確保していくことが重要であると、このため、合併市町村の分立よりも、むしろ合併市町村において旧市町村の区域を含めた一体的な振興が図られるようにすることが必要ではないかという議論がなされております。 私どもといたしましては、既に合併した市町村においては地域の実情に応じて合併後の町づくりが進められておりますので、こういった取組を引き続き支援をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○吉田忠智君 分立を過去試みた自治体もあったようでありますけれども、なかなか難しいと。 一つは、やっぱり、新しい市になって、その地域だけの思いだけではいかないものですから、その新しい市の中の合意形成。それから、地方債、借金をどうするか。貯金なら振り分けるのは簡単なんですけど、借金を振り分けるというのはなかなか難しい。あるいは、その自治体で、京都であったそうですが、京都では京都府議会に申請したら府議会で否決されたと。そんなことはけしからぬ、駄目だと。 私は、私のときもそうでありましたけれども、それぞれの当該自治体が議決を経て、そして上がってきたものをやっぱり否決するというのは失礼な話だと本来思うんですが、そうしたことがネックになってなかなか実現しなかったというんですが、そういうネックとなる幾つかの課題についてどのように思われるか、なかなか難しい質問ですけど、伺います。
○政府参考人(高原剛君) 市町村の分立につきましては、一番最後に行われましたのが昭和三十六年ということでございますが、高度経済成長期のように拡大期であればいざ知らず、この二〇四〇年に向けて人口が減少していく社会において、やっぱり、地方制度調査会の議論といたしましては、人口減少下における分立という議論はなかなか難しいんじゃなかろうかということでございました。 実際、地方制度調査会の中では、分立制度についてもしっかり議論すべきだという御意見がかなりあったんですけれども、やっぱり、委員間の討議の中で、この今の日本の置かれた状態を考えると、分立制度について特段の別途の制度を設けるまでのところには至らないんじゃないかと、現行の自治法で必要があればやっていただくということになるんじゃなかろうかということで議論がなされたという状況でございます。
○吉田忠智君 私も全国を回らさせていただいて、比例ですから全国回ってお話を聞くんですが、先ほど答弁にもありましたように、総務省としても、例えば支所を充実をしてもらいたい、あるいは地域自治区、地域協議会、そういう組織を使って周辺部をできるだけ活性化するように、あるいは疲弊を防ぐようにという交付税措置も講じてこられたと思います。しかし、現実にはなかなか進まない。山林は荒廃をして、農地は、耕作放棄地は増えて、国土の使われ方としては非常に残念な状況になってきているわけであります。そうした状況の中で、いずれにしても、この人口減少、少子高齢化、周辺部からの、地方からの都市への人口流出というのは止まらない。いろいろ策は講じておられると思います。 そうした中にあって、最後に高市大臣に伺いますが、あくまでも当該市町村の自治体の自主性、自立性を尊重しながら総務省としてはしっかり支援をしていただいて、どういうところに力を入れて、この合併特例法を生かした支援、あるいは生かしてこの受皿として、ほかにいろいろ、先ほど来議論しましたようないろいろな選択肢があります。そういう選択肢の中で、この時代の変化をどのように捉えて総務省として対応していかれるのか、伺います。
○国務大臣(高市早苗君) 吉田委員から御質問のあった一番大切な点でございますけれども、あくまでも、それぞれの市町村の御決定、自主的な御判断を尊重して、合併を選ばれる場合にはそれを支援するというのが本法案の趣旨でございます。 これからかなり時代も変わっていくかと思いますけれども、合併した市町村の中でも、例えば隣接する山間部、山がとっても荒れていたんだけれども、合併したことによってその隣接する旧山間部のところをきれいに整備をして、一体となって災害の発生を防げるような対応ができたというところもありますし、割と広域的に、農産物や林産物、水産物などをみんなで力を合わせてコラボしながら売っていこうというような取組も出てきておりますので、そういった成功事例も横展開していきとうございますし、また、冒頭の方に申し上げましたとおり、IoTやAI、5Gの時代でございますから、地域交通ですとか、それから、やっぱりこれからでしたら遠隔医療や遠隔お薬処方の時代にも入っていくと思います。様々な地域課題の解決に向けて支援をしてまいりたいと存じます。
○吉田忠智君 終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(若松謙維君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、森屋宏君が委員を辞任され、その補欠として古賀友一郎君が選任されました。 ─────────────
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案に関しましてお伺いをしたいと思います。 いわゆる平成の大合併では、日本全国で平成十一年当時に三千二百三十二あった市町村が千七百十八の市町村に再編をされました。これは、多くの自治体がこれからの存続に強い危機感を抱いて合併を決断した結果だと思います。 また、総務省が平成二十二年三月に公表いたしました「「平成の合併」について」では、市町村合併の効果が現れるまでに、市町村建設計画等で一般的に定められている十年程度の期間が必要としておりました。その十年間が経過をしたわけであり、一定の合併の効果が見えてきているのではないかと考えます。 政府の地方制度調査会では、今回の延長という答申をした議論の中におきまして、市町村合併の効果、課題という資料が提出されたと承知をしております。 そこで、大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、まずこの平成の大合併の効果、どのように評価をしておられるんでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 平成の合併は、地方分権の担い手となる基礎自治体の行財政基盤の確立が目的でございました。その結果、総じて申し上げれば、市町村の規模の拡大や行財政基盤の強化といった成果が得られたと認識しております。 ただ、それぞれの市町村において、合併後の町づくりというのは今も進行中でございます。多くの団体で、専門職員の配置、充実、また専門部署の新設など、組織、機構の充実、そして広域的な町づくりの推進、また地域資源を生かした広域的な地域活性化、職員の配置の適正化や公共施設の統廃合など、行財政の効率化といった市町村合併の成果は既に現れつつあると認識しております。
○山本博司君 これからも継続的にこの大合併についての検証ということを行っていただいて、見える化ということで大変大事でございますので、国民に示す必要があると思います。 この合併の効果の中で、合併によって人口規模が拡大したことで行政組織が充実をしたとか、また行財政の効率化図れたということがございますけれども、具体的にどのように進んでいったのか、具体的なデータがあればお示しをしていただきたいと思います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 合併市町村においては、合併により、内部管理等の重複部門の解消や公共施設の効率的な配置など、スケールメリットを生かした行財政効率化が図られているものと承知をしております。 データで申し上げますと、例えば総務部門の職員数は、平成十一年から平成二十七年にかけて、非合併市町村では四・〇%の減少に対し、合併市町村では一〇・七%減少しております。また、財政力指数は、平成十年度から平成二十九年度にかけて、非合併市町村では変化はないものの、合併市町村では財政力指数の低い団体の割合が減少し、単純平均で〇・三七から〇・四九へと〇・一二ポイント上昇しております。さらに、合併市町村では、保健福祉分野、土木建築分野などの専門職員の平均配置人数も増加しているところでございます。 以上でございます。
○山本博司君 こうした効果が評価をされている一方で、また様々な御指摘もあるわけでございます。 例えば、地元選出の議員が縮小をして、また支所の職員が減ったことによって住民の声が届けにくくなっているのではないかとか、また、自治体の災害対応力が低下しているのではないかと、こういう指摘も受けております。また、町役場がなくなったことで、役場職員という最大のお客様を失った商店街が衰退してしまったという、そういう声もお聞きをしております。 先日視察をいたしました岡山県倉敷真備町の被災現場では、支所長に避難勧告などの防災に関する権限があればもう少し早い対応ができたかもしれないという声もいただきました。 こうした周辺部の旧市町村の活力が失われている中で、役所のある中心部との格差、これが広がっているという指摘に対してどのように総務省として認識しているんでしょうか。
○副大臣(長谷川岳君) 委員御指摘のとおり、合併により周辺部の住民の声が届きにくくなったなど、旧市町村の活力が失われているとの課題が、指摘があることも事実でございます。 こうした課題の解決に向けて、合併市町村においては、支所の設置、地域の自治区の活用、様々な取組が行われていると承知をしております。 総務省におきましては、平成合併により市町村の面積が拡大するなど市町村の姿が大きく変化をしたことを踏まえて、支所に要する経費の加算など、平成二十六年度以降五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してきているところでございます。 引き続き、合併市町村の課題を踏まえ、必要な支援を行ってまいりたいと、そのように考えます。
○山本博司君 ありがとうございます。 先日、愛媛県西予市を訪問いたしまして、市町村合併の効果に関しまして、市長やまた地域の方々に伺ってまいりました。 愛媛県は、七十ありました市町村が二十市町村に再編をされております。この中で、西予市は平成十六年四月に、明浜町、宇和町、野村町、城川町、そして三瓶町の五つの町が合併をして誕生したわけでございます。現在の人口は三万七千人、合併からおよそ十五年たちましたけれども、約一万人の人口減少となっております。今後もこうした人口減少は避けて通れない状況となっておりまして、二〇四〇年には二万四千人、二〇六〇年には約一万六千人になると、こう推計をされておりまして、この人口減少を受け入れた、そういう施策をこの市では推進をされていました。 具体的には、小規模多機能自治活動拠点、これを顔の見える小学校区単位で整備しておられまして、自助、共助の視点から様々な行政サービスの提供をきめ細かく取り組み、地域課題の解決と活性化を進めているということでございました。 この西予市は、この五つの町、そうでございますけれども、突出した中心部があったというよりも、それぞれの五つの町ごとのまとまりのあるクラスター的な構成となっていることから、その地域住民自身がこの町づくりに細かい単位で取組が進められておりまして、地域自治の一つの形であると実感したわけでございます。 こうした住民の意見を反映させる施策である小規模多機能自治活動に関してどのような支援を行っていくことを考えているのか、認識を伺いたいと思います。
○政府参考人(境勉君) お答え申し上げます。 御指摘の西予市の取組もそうでございますが、人口減少、高齢化が進展する中で、地域の生活や暮らしを守るために、住民が中心となりまして地域課題の解決に向けた取組を行っていただくという、こういう地域運営組織の重要性はますます高まっているものと認識をいたしております。 総務省では、このような地域運営組織の立ち上げや運営、また、高齢者等の暮らしを守る取組に対します市町村の支援経費につきまして地方交付税措置を講じているところでございます。また、過疎地域を始めとした条件不利地域におきましては、地域運営組織などが行います集落機能の維持活性化に資する取組を交付金によって支援をしております。 今後とも、地域課題の解決に向けまして、地域運営組織が実践するいわゆる小規模多機能自治の取組をしっかり支援してまいりたいと考えております。
○山本博司君 是非ともこの取組をほかの地域でも、島根県の雲南市であるとか様々な地域でこうしたことが取り組まれておりますので、しっかり支援をお願いしたいと思います。 次に、市町村の今後の課題ということで伺いたいと思います。 第三十二次地方制度調査会では、昨年の七月に、圏域における地方公共団体の協力関係を含む地方行財政体制の在り方について、二〇四〇年頃から逆算をして顕在化する地方行政の諸課題とその対応策についての中間報告、これを取りまとめられました。この中間報告では、二〇四〇年頃にかけて求められる方策として、地域の枠を超えた広域連携の必要性が提言されたとのことでございます。 今後、全ての市町村が行政サービスをフルセットで持つということは難しいと予想されております。そうした中で、福祉や教育、交通インフラの維持や災害対策などの課題に関しまして、周辺の市町村と連携して補い合うこの広域連携の手法を活用するのは一つの選択肢であると思います。 この広域連携に関して地方調査会ではどのような議論をされているのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 今次の地方制度調査会における広域連携に係る調査審議の中では、市町村間の広域連携については、定住自立圏や連携中枢都市圏の枠組み形成が進められているが、産業政策や観光振興など比較的連携しやすい取組が進められている状況にあるとの現状認識から、今後の資源制約の下でも、資源、専門人材の共同活用や施設、インフラの再編など、合意形成は容易ではないが広域で対応する必要がある困難な課題にも対応し、取組の内容を深化させていくために必要な方策等について議論をいただいております。 また、都道府県による補完、支援については、小規模市町村が多い県などにおいて都道府県と市町村が一体となって行政サービスを提供する協働的な手法が使われているとの現状認識を踏まえまして、技術職員、ICT人材等の専門人材の確保や、今後、市町村間の広域連携では対応が困難な事案の増加が見込まれる中で、個々の市町村の規模、能力等に応じて都道府県がきめ細やかに補完の役割を担うために必要な方策等について御議論いただいているところでございます。
○山本博司君 また、二〇四〇年には六十五歳以上の人口がピークとなるとされておりますけれども、この人口構造の変化の表れ方、これ地域によって様々でございます。それぞれの自治体が持続可能な地域づくりを進めるに当たっては、住民の合意の下で自主的にそれぞれの地域のあるべき姿を選択できるようにする必要がありまして、国として幅広くこの選択肢を示すことが重要でございます。 この二〇四〇年を見据えた行政単位の在り方について、地方制度調査会ではどのような議論がされているんでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 市町村は、住民に最も身近な基礎自治体として住民に対し行政サービスを適切に提供する責任を有するものでございます。各市町村において、地域における行政需要や経営資源等の変化を首長、議会、住民等が共有し、行政サービス提供の持続可能性を確保するために必要となる対応を長期的な視点で選択していただく必要がある、また、今後の基礎自治体の行政サービス提供体制について、自主的な市町村合併、市町村間の広域連携、都道府県による補完などの多様な手法の中から市町村が地域の実情に応じて最も適したものを自ら選択できるようにすることが適当という御議論を地制調でいただいているところでございます。 以上でございます。
○山本博司君 これまで様々にお聞きをしてまいりましたけれども、あくまでも大事なことというのは、地域のことは地域で決めるというこの住民自治の考え方であります。基礎自治体が主体性を持って自分たちが進むべき方向性を議論すべきでございますので、国や都道府県はそれを側面的に支援するという姿勢が重要であると思います。 そこで最後に、地方議員のなり手不足に関して伺いたいと思います。 市区町村は、基礎的な地方公共団体として最も私たちの身近な、そうした密着をした事務を取り扱っております。その政策決定には、地域の代表者である議会、これが極めて重要な役割を担っているわけでございます。特に、小規模な町村議会におきましては、一般的に議員と住民との距離が近くて、地域課題をきめ細やかに把握をして意思決定させるという、大変地域住民の代表としての機能が強く求められているわけでございます。 そうした中、近年、町村議会の議員数は大幅に減少しておりまして、特に、人口減少と高齢化に苦しむ過疎地では、議員の後継者がおらず、なり手不足が深刻化しております。地方政治への関心の低さや不信感、さらには議員報酬が低額であるということ、また兼業がしにくいなどの要因も指摘をされております。平成二十九年には、高知県大川村では、議員のなり手がおらず、町村総会の導入を検討していることが話題になったこともございました。 公明党には約三千人の地方議員がおりまして、この小さな声に耳を傾け、地道に地域の課題解決に取り組んでいただいております。こうした地方議員のなり手不足に対してどのように対応していくのか、大臣に最後にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(高市早苗君) 地方議会の役割の重要性については、もう今、山本委員からお話があったとおりでございます。 この議会が多様な民意を集約して団体意思を決定していくということを考えますと、住民の皆様の多様な層から議員が選出されて、そして議会を構成していただくということによって多くの皆様のニーズをつかむということにつながっていきますので、そこが大切だろうと思っております。 総務省では、昨年六月に地方議会・議員のあり方に関する研究会を立ち上げ、今後の地方議会、議員のあるべき姿や、多様な人材が地方議会に参画しやすくなる方策などについて議論してまいりました。現在、この研究会の議論を基に、地方制度調査会において、地方議員のなり手不足への対応ということで、請負禁止の緩和や立候補環境の整備などの項目について検討を深めていただいているところでございます。 総務省としても、有意義な議論が行われ、それがまた政策に反映されていけるように、しっかりと頑張ってまいります。
○山本博司君 以上で終わります。
○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。 それでは、順次質問いたします。時間は二十分でございますけれども。 市町村合併特例法には我が党は賛成であります。十年はちょっと長いかとも思いますけれども、まあいいでしょうね。 それで、合併特例法関係の質問をする前に、私自身のこれまでの質問で積み残し、数点質問させていただきたいと思います。 一つは、コロナビールスに関することなんですが、私は、峠を越して、総理もあと一、二週間がこのかなり際どいところなんでそれを越えればというのが越えたんですね。それが三月の二十日前ぐらいだったんです。それで、今は本当に悪くなっているのか良くなっているのか、頂の方に行っているのか下っているのか、さっぱり分かりませんわね。国民は不安ですよ。 私は、東京都知事も非常宣言みたいなことをやられて、それはそれでいいと思うんですが、これから一番大きな問題になるのは、私はやっぱり生活を助ける緊急対策と経済対策だと思いますね。そこで、私は、地方団体にそれは相当頑張ってもらわないかぬと、こういうふうに思うわけでありますが、そのためにはお金が要るわけですよ。 それで、リーマン・ショックのときには、御承知の、十分の十の、臨時補給金と言いましたかね、何か長い名前の、それを一兆円出したんですよ。都道府県に四千億、市町村に六千億、十分の十ですから。 効果については両方の意見があったように聞いておりますが、それを今回についてもお出しになることの検討をされているかどうか、されていないんなら、これからするお考えあるかどうか。聞きますと、全国知事会もそれを要望しているようですよ。要望している割には、私はもっと運動せにゃいかぬと思うんですけれども、それは不十分のようですが、いかがですか。
○国務大臣(高市早苗君) リーマン・ショックの際には、地域活性化・経済危機対策臨時交付金の措置がとられました。 最近の地方側の動きでございますが、まず、この二十三日に全国知事会長、全国市長会会長、それから全国町村会会長が、今後の新型コロナウイルス感染症対策についてというものを発表しておられ、そこでは、国の経済対策に呼応して、地方公共団体がその実情に応じた地域振興策を積極的に行うことができるようにするための裁量度が高い財源措置の創設について言及しておられます。 それから、続いて二十四日には全国知事会から関係各省庁に対して、このリーマン・ショック時において実施した地域活性化・経済危機対策臨時交付金のような、自由度が高く、地方負担を軽減し、基金造成が可能な、柔軟な交付金制度の創設について御要望があったと承知をしております。 いずれにしましても、これから政府として取りまとめる経済対策に向けましては、総務省としては、地方公共団体と連携してこの難局を乗り越えていくことができるようにベストな方策を考えて取り組んでまいります。
○片山虎之助君 今、与野党が協議会をつくっていますよね、この関係の。私、大変いいことだと思うんですが、そこでのいろんな議論や各党個別の発表を聞くと、何兆円、何兆円と、何とかのたたき売りじゃないんですが、大変威勢がいいあれなんですね。中身もきちっとまた詰めながらやっていけばいいんで。まあ額を出すのも必要なんですよ、安心させるためには。しかし、順次こうしていくというようなことも必要なんで、宮下副大臣はそのために今日来ているんで、その辺の具合いかがですか。
○副大臣(宮下一郎君) 片山委員おっしゃるとおり、今の危機をしっかり受け止めた上で、それに対応できる政策を取りまとめることが必要だと考えます。 お話の協議会を通じた各党の皆様の御議論をいただいたことも受け止めつつ、もちろん片山委員の御指摘も含めてしっかり受け止めて、この難局を乗り越えるための方策について具体的検討を急いでまいりたいと考えております。
○片山虎之助君 もっと私は都道府県や市町村を使った方がいいと思いますよ。大きい方針は国が出す、きちっと押さえるところは押さえると。あとは、権力を行使するようなことは、やはり地方団体を中心にした方が納得がいくんですよ。昔から知識的集権、権力的分権という言葉があるんです。国は知見や情報やいろんなことを教えて、地方に、権力を持って使うのは、ある程度教えたことに基づいて地方にやらせるというのがうまいことになるんじゃなかろうかと、こう思います。 コロナビールスは国難ですから、国難に対するようにひとつよろしくお願いいたしたいと思います。 宮下副大臣はもう。
○委員長(若松謙維君) 宮下内閣府副大臣、御退席して結構です。
○片山虎之助君 それで、地方税法の前回質問をさせていただきながら、交付税法というか地財計画ばっかりやったんですが、何点かあるんですけど、大きいものはありませんわね、今回の地方税法の改正では。 そこで、一つ気になるのが、固定資産税が今度、使っていない人というか、固定資産税は持っている人が払うんですよ、普通は。ところが、持っている人じゃなく、使っている人に払わせるような制度を入れたんですよね。これは簡単に言うとどういうことなのかというのが一つと、それからもう一つ問題になったのは、ゴルフ場利用税ですよね。オリンピックでやるスポーツなのに税金取るのかと、こういう議論で、これは長い沿革とそれだけの理由があるんですけれども、まあ二重課税だといえば二重課税ですよ、それは、消費税も取っているんだから。しかし、それはまた一方では地方にも言い分があるんで、そこのところのこの接点はどうなっているのか、御回答ください。
○政府参考人(開出英之君) お答えいたします。 今回導入いたしますみなし所有者課税についてでございますけれども、現行の規定でも、災害等の事由によって所有者が不明である場合にみなし所有者課税というのはございますが、その考え方と同様に、所有者の所在が明らかでない場合に、現実にその資産を使用収益している方がいる場合には、実質的にはその使用者が固定資産の利益を享受しているということに着目しまして、課税の公平性を図る観点から応分の負担を求めるということをできることとするという制度でございます。
○片山虎之助君 ゴルフ場はどうですか。
○国務大臣(高市早苗君) ゴルフ場利用税につきましては私から答弁させていただきます。 令和二年度の税制改正では、東京オリンピック競技大会を含む国際競技大会のゴルフ競技に参加する選手について、新たにゴルフ場利用税の非課税措置を講ずることとしております。地方財政の厳しい状況や、地方団体から現行制度堅持の強い要望をいただいてまいりましたので、総務省としてはこのゴルフ場利用税について今後とも堅持するべきと考えております。 なお、令和二年度与党税制改正大綱の検討事項からは、ゴルフ場利用税については今後長期的に検討するといった項目があったのですが、今回、三年ぶりに削除されたと承知をいたしております。
○片山虎之助君 税を払わなくてもいい特例を相当広げましたのでね、まあこれで一段落と、こういうことだと思いますね。しばらくこの状況が続いた方が私もいいと思いますので、是非ひとつよろしくお願いいたします。 それで、今日は合併特例法なので、平成の大合併といったら私も当事者、あるいは、ある意味では被告というのかね、皆さんにいろいろ言われる方ではないかと、こういうふうに、今いろいろ思いながらやっているんですが、数は確かに成功なんですよ。ただ、実態がどうだったかということについては私自身も反省があります。 今までに我が国の歴史で大きい合併三回あるんですよね、明治の大合併、昭和の大合併、平成の大合併ですよ。明治の大合併は、近代国家になるために基礎的な自治体の骨格をきちっとつくったんです。それまでは、市町村といっても戸籍か何かやっているだけの、本当に市町村じゃなかったんです。昭和の大合併は、戦後の民主主義を入れてがらがらと変わった中で市町村を使うという、そういう合併だったんです。しかも、日本が伸びていくときです、経済も人口も。だから、攻めの体制をつくるための合併だった。 ところが、平成の合併はそうじゃないんですよ。私自身がそういうことを言っちゃいかぬのですけど、守りの合併なんですよ。これから人口が減っていく、少子高齢化になっていく、ある意味では経済も相対的に弱くなっていく。その中で、基礎的な自治体で国民のための基礎的なサービスをどうやって守っていくかと、そのためには強くならなきゃいかぬと。 強くせぬ方がいいんですよ、小さくした方がいいんですよ、みんな仲よくできるし、お互いのコミュニケーションはいいし。ところが、あのときの私の大臣になったときの状況じゃ、今のような小さいばらばらな市町村に権限なんかやれるかと、財源がやれるかと、こういうことなの。それは経済財政諮問会議というのがありましてね、そこでも大議論で、もうわあわあわあわあやるんだけれども、そういう意見が通るんですよね、ある意味では。まず市町村をしっかりしたものにしてくれと、しっかりしたものに権限を与えようと、財源を与えようと、発想はそういうことなんですよ。 それで、例えば、昭和の合併のときには、学制を変えて新制中学校を市町村の方が建設管理をやれるようになりましたから、それが維持できるようなことを考えたんです、昭和の大合併は。だから、八千なんですよ、あのときの目標とする人口は。ところが、平成はそれがないんです、守りだから。だから、私は一万が一つの目安かなと、こういう中でやってきたんです。 おかげで、数は三千二百三十二あったのが、千七百十八ですか、そこになりましたから、数は成功なんですよ。ところが、東と西で違うんですよ。西の方が進んでいるんです、数だけは。東の方が遅れているんですよ、気象やいろんな条件が違いますから。それから、一つ一つの単位の人口ばらばらなんですよ、正直言って、大きいのから小さいところまで。面積が物すごい、村か町で県ぐらいの面積があるようなところもあるし。そういう意味では、大変ふぞろいなんですよ。しかし、一生懸命関係者が努力して今の形にしたんですね。だから、その形を基礎にこれからの地方自治をどう考えていくか。特に中心になる基礎的な自治体をどうやって強くしていくかが私課題だと思っているんですよ。 そこで、この小規模町村というのはどのくらい残りましたか。仮に五千以下にすると、五千人以下、人口。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 申し訳ございません。私ども、人口一万人未満ということでちょっと手元にございますので、人口一万人未満の市町村でお答えさせていただきますが、平成二十七年国勢調査ベースで、千七百十八市町村のうち五百十二市町村が人口一万人未満ということでございます。
○片山虎之助君 五千人以下は分からないんだね。
○政府参考人(高原剛君) 申し訳ございません、ちょっと手元にデータがございません。申し訳ございません。 失礼いたしました。御答弁申し上げます。 ちょっとデータの関係で福島県を除きまして、五千人以下が二百四十九市町村でございます。
○片山虎之助君 それ、これからどんどんまだ人口は高齢化して減っていくんですよ。人口減少を止めなきゃいかぬのですけど。そうなると、恐らく二〇二五年が一つの節目ですよ、団塊の世代の。これがどうなるか。例えば二〇四〇年がどうなるか。それは推計をしてくださいよ。 市町村の形が、今、限界集落というふうに言われているけれども、まあ限界市町村というのはおかしいですけどね、市町村として基礎的なサービスができるかどうかという、そういう市町村が幾つになるか。それをどうするかなんですよ。それを皆さんは広域連携と言われるんでしょう。いかがですか。
○政府参考人(高原剛君) 私ども、人口区分別の団体数の変化の見通し、推計がございますが、五千人より少ない市町村は、二〇一五年が二百四十九と申し上げましたが、二〇四〇年にかけて四百六まで増えるという試算でございます。 私どもの、今地方制度調査会で御議論いただいている内容といたしましては、まずはそれぞれの地域で首長、議会、それから住民の皆さんで地域の将来をしっかり見詰めていただいて、しっかり議論していただいた上で、場合によっては自主的な市町村合併もありますでしょうし、市町村同士の広域連携、あるいは都道府県による補完など、いろいろな形で今後の行く末を選択していただきたいというような議論を今地方制度調査会でやっているところでございます。
○片山虎之助君 今の平成の大合併の結果を見ましても、合併できなかったところ、しなかったところ、そういう市町村の方が個性的なんですよ。それ、意欲があるんですよ。しなかったということが逆に引け目になって、元気がいいんですよ、小さくても。だから、多けりゃいいというものでもないんですよね。いや、そこが難しいんです。 しかし、それじゃ、そんな小さなところに権限の移譲ができるか、税財源の移譲ができるかということになる。それ、基礎的なことができなくなる。議員さんが出てこないというだけじゃないんですよ。そこのところについてきちっと何かビジョンを検討される必要が私はあるんじゃないかと思いますよ。 広域連携は、石井さんの話も、その他にもありましたが、手ぬるい。格好はいいですよ。会議はやっていますよ。いろんなことはちょっとやっていますよ。しかし、致命的なことはやっていない。いかがですか。
○政府参考人(高原剛君) 市町村間の広域連携につきましては、人口減少社会に的確に対応するためのプラットフォームといたしまして、現在、定住自立圏や連携中枢都市圏の枠組み形成が進捗しております。その取組内容を見ますと、現時点では、御指摘のように、施設の広域利用ですとか観光振興など、比較的連携しやすい取組から始められている状況にあるというふうに認識しておりますが、一部では、専門人材の共同活用や広域的な町づくりの取組に踏み込んでいるような先進的事例もあるということでございます。 地方制度調査会では、こうした現状認識から、資源、専門人材の共同活用や施設、インフラの再編など、なかなか合意形成が容易でない課題にも広域連携でしっかり対応していくように、取組内容を深化させていくための方策等について現在御議論いただいているということでございます。
○片山虎之助君 今、国交省を中心に、コンパクトシティーというのがはやっているんですよね。コンパクトにしていくと、公共施設や何かを集めて。その方が効率的ですよね。機能的でもある。 それから、人口も、集落再編をやろうと、こういうことなんですが、実際は、また私、テレビで、これ好きだからよく言うんだけれども、日曜日の八時からやっている、森の中に「ポツンと一軒家」というのがある。これが物すごい視聴率高いんですよ。大河ドラマよりずっと良かったんですよ。それで、見たら、皆さん分かりますよ、びっくりするほど面白くはない。しかし、なかなか、ああというところはあるんですよ。だから、そういうことが、視聴率が高いということは。 それから、今、ある意味で田園回帰が、田園じゃなくて山村回帰が幾らか始まっているんですよ。こういうものをどうやって変えていくかということは大きい課題だと思いますよ。 私は、今回のこの騒動を、こんなビールスの騒動でも一つの契機になり得るんじゃないかと思う。もっと見直す、地方を、田園を見直す、山村を見直す。そういう大きい何かが、これが勢威を振るうんじゃなかろうかなと思いますよ。 今の広域連携はどこに問題があるのか、もう少し検討していただいて、私は変えていくこともお勧めしますけど、いかがですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(高市早苗君) 私も「ポツンと一軒家」、よく見ております。どんな方が住んでおられるんだろうって、そういう興味で見たり、自分だとそこに住めるかしらとか、いろんなことで考えさせるところも多いんですが、片山委員がおっしゃったとおり、最近、田園回帰の動きも起きてきている、これも事実でございます。 その森の中の「ポツンと一軒家」を否定するような政策を総務省が打っているわけでもなく、一定の地域への移住を制限するものでもございません。それはもうそれぞれの方の選択でございますし、憲法にも保障されていると思います。 ただ、せっかく最近、この田園回帰という流れが起きてきた、これをチャンスと捉えたいと考えております。地域おこし協力隊もそうですし、関係人口というものも、今ようやく多くの方々の中の意識に定着し始めておりますので、それらをしっかりと応援するという、政策を打っていくということ。 それから、やっぱり5G、IoT、こういったことによって、今、余り時間や場所に制約されずに仕事ができる環境が整いつつありますので、多くの方が住みたい場所でやりたい仕事ができる、この環境整備に努めてまいりたいと思います。 先ほどの、昭和の合併が攻めの合併、そして平成の合併が守りの合併という話も大変勉強になりました。ただ、この大合併は片山大臣が進められたものでございますので、法案への御支持、改めてよろしくお願い申し上げます。
○片山虎之助君 ローカル5Gだなんていうのはいいですね。ただ、今、利用範囲が狭いというのかね、これからですね。それから、地域おこし応援隊というんですか、それから今の関連人口、関係人口、こういうのは私はある意味成功していると思いますよ。わっと派手じゃないけど、地道に定着している。こういうものをうまく組み合わせていくということがこれからの市町村の在り方じゃないかと思いますよ、地方における、小規模な。市町村がしっかりしないと地方自治というのは成り立たないんですよ。上じゃなくて市町村を強くする、市町村をしっかりするということが基本だと思いますので、どうかひとつよろしくお願いします。 終わります。
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。 市町村の合併の特例に関する法律の一部を改正する法律案について質問をいたします。 今回の改正は第三十二次地域制度調査会の議論を受けてのものですが、この議論の中で全国市議会議長会会長の山田氏が、平成の大合併で周辺地域が疲弊化しているという批判もありながら、本当にこの辺の本格的検証がなされていないと述べられました。同じく野尻氏は、周辺地域の疲弊などマイナスの効果が生じていることも厳然たる事実であります、政府の責任で改めてトータルに評価、検証をと述べておられます。 こうした合併による周辺地域の疲弊、これが平成の大合併がもたらした一つの側面でありました。だからこそ、地制調がどういう方向を示すかに注目が集まったし、この問題をしっかり評価、検証すべきという主張がありました。 今日、資料を用意しました。資料一を御覧いただきたいと思います。 これは、東京新聞の二〇一九年十一月の七日付けの報道です。日弁連の有志が行った調査結果の報道、先ほど吉田議員も取り上げられましたが、合併した自治体は、合併に加わらず存続した近隣自治体に比べて人口減が加速傾向にあるという報道です。例えば、大臣の地元奈良、この図にもありますが、合併をした大塔村は五七・五%の人口減ですが、合併に加わらずに存続した野迫川村は三九・六%の人口減と、それなりに持ちこたえています。 資料二を御覧をいただきたいと思います。 同じ日の朝日新聞の報道です。合併した自治体の人口減の要因について、日弁連の有志の分析を載せています。その分析の中心点は、役場の縮小で公務員人口が減って役場機能が小さくなった、そうすると、役場の周辺の飲食店や宿泊業の需要減になって、その地域の就業者数も減ったと分析をされている記事です。 大臣にお聞きします。 こうした合併による周辺地域の疲弊を政府がしっかり評価、検証してほしいという地方の声、どのように受け止めておられますか。
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど資料でお示しいただいた旧大塔村と五條市の例でございますけれども、ここ、元々合併前から人口が減っていた村でございますが、今、五條市長がリーダーシップを取って、陸上自衛隊の駐屯地、奈良にはございません、非常に、南部の方、災害も多うございますので、それを誘致しようと頑張っておられる中で、自衛隊員の方が定年退職をされた後に働く場所をつくるということで、この旧大塔村の地域など山間部の方で、また林業始め様々な定年後に働ける場所を用意しようということで取り組んでおられます。 確かに、平成の合併につきましては、様々な課題、それから成果も含めてでございますけれども、把握をしてまいりました。最初は、平成二十二年に「「平成の合併」について」と題しまして、その時点における平成の合併の評価を取りまとめ、公表しました。その後も、累次の地方制度調査会で、この基礎自治体の在り方などの調査審議に際して、合併の成果、課題が取り上げられておりまして、現在の第三十二次地方制度調査会においても同様でございます。 今後も、しっかりとこの合併、市町村のお声をよく伺いながら、市町村の状況、課題というものをきめ細やかに把握するように努めてまいります。
○伊藤岳君 働く現場の確保などの大塔村の努力、自治体の努力、本当に貴重だと思います。同時に、今大臣も言われたとおり、人口減などは政府も認める焦眉の課題になっていると思います。 この役場機能の縮小による弊害は、私の地元埼玉でも現れています。さいたま市では、災害発生時の避難所運営を、合併当初は新市、新しい市の市役所が担うことになっていました。しかし、東日本大震災の教訓も踏まえて改めて計画を策定するときに、全市で二百五十九か所に上る避難所運営を、職員が減ってしまった新しい市、新市の市役所で担うことは困難という結論になりまして、区役所が担うこととし、区役所機能を強化することになりました。政令市なので区役所機能の強化ということになりますが、言わば合併で失われた役所機能を補う支所機能の強化が必要になったという事例であります。 総務省に伺います。 合併時点では想定されなかった財政事情が生じたと、二〇一四年から五年程度掛けて地方交付税算定の基準財政需要額を見直して交付税を増額をしていますが、その想定されなかった財政需要が生じたとは何のことを指しますか。また、どれだけの交付税の増額措置をしたのでしょうか。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 合併算定替え終了後の交付税算定につきまして、平成の合併によります市町村の面積が拡大するなどの市町村の姿が大きく変化したことを踏まえまして、支所に要する経費を加算をする、あるいは旧市町村単位の消防署、出張所に要する経費の加算をする、あるいは旧市町村単位の保健福祉に係る住民サービス経費の加算をするなど、平成二十六年度以降五年間掛けて普通交付税の算定を順次見直してきたところでございます。これらの見直しによりまして、合併市町村に対しまして六千七百億円程度が措置される見込みでございます。
○伊藤岳君 役所が失われたことによる想定を超える弊害が生じて、支所の強化、消防、出張所の強化などが必要になったということが今お話がありました。 政府は、平成の大合併で、行政の効率化や歳出削減効果を通じて、地方交付税などは約九千五百億円の減額ができると見込んでいましたが、しかし、今お話があったように、実際は支所機能の強化などで六千七百億円、約七割の増額措置になったということであります。 消防、出張所の経費を算定したという話がありましたが、この消防、出張所に要する経費を見直すことになった、交付税を増額することになった、その理由はどのようなものでしょうか。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 合併後の市町村の姿の変化を踏まえた交付税算定の見直しといたしまして、消防署、出張所に要する経費について、旧市町村ごとにその人口に応じて消防署、出張所の維持に必要な経費を算定し、これを合併団体の基準財政需要額に加算することといたしました。 これは、消防署、出張所が国民の生命、身体及び財産を保護する消防、救急事務の担い手であるという性格上、合併による統廃合は困難であるという実態を踏まえまして、旧市町村ごとに消防署、出張所が存在するものとしてその経費を算定することとしたものでございます。
○伊藤岳君 保健衛生や福祉の分野での経費の見直し、交付税の増額、それはどういう理由によるものでしょうか。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 これらにつきましても、旧市町村単位で保健センター運営費等の保健福祉サービスに要する経費が掛かるということで、その経費を算定したものでございます。
○伊藤岳君 効率化できない住民サービスがあると、特に旧市町村単位でと、強化が必要になったというのが合併後見えてきた課題だということだと思います。支所機能の強化、また消防、保健衛生、福祉など、住民自治の拡充のための支援の必要性が見えてきたというふうに思います。 平成の大合併から十年以上がたちました。地方自治体が担う役割は大きくなってきています。例えば、毎年のように頻発する大規模災害から住民をどう守り支えるのかという課題も直面していますし、今回の新型コロナウイルス対策のように、地域の公衆衛生、感染症対策も一段と求められています。その際、支所機能の強化などは一つの焦点だと考えます。そうした点からも、平成の大合併による周辺地域の疲弊についての評価、検証が必要だと私は考えます。 大臣、今後も、支所機能の強化、消防の強化を始め、必要な財政支援が生じたときに必要な対応を講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(高市早苗君) 平成の合併に伴って市町村の面積が拡大するなど市町村の姿が大きく変化したことを踏まえての普通交付税の算定見直しについては、先ほど来、内藤局長から説明をさせていただいたとおりです。 よって、現時点では合併市町村に対する必要な財政措置は講じていると考えておりますけれども、今後も、地方の御意見をよく伺いながら、合併市町村の状況を踏まえて、必要な支援を行ってまいります。
○伊藤岳君 是非、経過見ながら必要な措置を講じていただきたいと思います。 次に、特例法の今回の改正の仕組みについてお聞きをします。 まず確認をしたいのですが、合併について今後は国から強制、誘導はしないということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 今回提出しております法律案は、自らの判断により合併を進めようとする市町村を対象として、引き続き合併の円滑化のための措置を講じることができるよう現行法の期限を延長するものであり、合併を強制、誘導するという立場には立ってございません。
○伊藤岳君 今後の合併は自治体の判断を尊重するということを確認しておきたいと思います。 今回の改正案には、第四条で、有権者の五十分の一以上の署名で合併を発議できるというこの規定がそのまま残されています。 総務省にお聞きします。なぜ有権者の五十分の一という規定なのでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 地方自治法の直接請求を行うに際しての必要署名数は、請求の内容、請求後の措置の内容を総合的に勘案して定められております。合併協議会設置の請求における必要署名数については、請求の内容が市町村の合併そのものを求めるものではなく、その前段階である合併協議会の設置にとどまるものであること、直接請求を経て合併協議会を設置するに当たっては最終的に関係市町村の議会の議決を要することなどを勘案して有権者の五十分の一以上とされているものと承知をしております。
○伊藤岳君 合併の前段階だという話がありましたが、しかし、自分たちの住む自治体を存続させるのかなくすのか、言わば自治体の生き死にを問う過程の署名になります。首長や議員の罷免発議は、議会の解散、議員の解職、首長の解職など、どれも有権者の三分の一以上の署名を求めています。自治体の生き死にを問う発議が僅か五十分の一、これは合併推進側だけに有利な仕組みではないかと思います。 改正案の第五条では、合併協議会の設置が議会で否決をされても、首長の請求若しくは有権者の六分の一以上の署名で合併協議会設置の住民投票請求ができることも規定で残されています。 総務省、前回の改正後十年間で七件の合併が成立をしましたが、その中でこの合併協議会設置の住民投票請求、つまり、合併協議会の設置が議会で否決されてもこの住民投票請求ができたという自治体はあるのでしょうか。また、あるとすればどれぐらいでしょうか。
○政府参考人(高原剛君) 御答弁申し上げます。 現行法下の七件の合併のうち、有権者の六分の一以上の者の連署をもって請求された住民投票の結果、合併協議会が設置された件数は、栃木県栃木市と岩舟町の合併の一件でございます。
○伊藤岳君 住民の代表である議会の議決をこれひっくり返してしまうという仕組み、これはちょっとゆがんでいると思います。合併を推進する側だけに付与された仕組みが残されています。合併推進に偏った仕組みが並んでいると私は考えます。 以上、合併特例法改正案には反対であることを述べて、質問を終わります。
○委員長(若松謙維君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四分散会