政府開発援助等に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 126 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2020/03/19
会議録
○委員長(山本順三君) ただいまから政府開発援助等に関する特別委員会を開会いたします。 この際、中山外務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。中山外務大臣政務官。
○大臣政務官(中山展宏君) おはようございます。外務大臣政務官の中山展宏でございます。 私は、本年一月、東ティモールに訪問し、日本政府による対東ティモール支援二十周年記念行事に出席をいたしました。東ティモール側からは、これまでの日本の支援に対する謝意が繰り返し表明され、二十年間にわたる国づくりを通じて両国が深いきずなで結ばれていることを実感いたしました。 日本のODAは、開発途上国の安定と発展を実現するための国づくりに大きく貢献しています。引き続き、ODAを効果的に活用し、茂木外務大臣の下、外務大臣政務官として多様な外交課題にしっかりと取り組んでまいる所存でございます。 山本委員長を始め、理事、委員の先生方の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。 ありがとうございます。
○委員長(山本順三君) 中山外務大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官安居徹君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長北岡伸一君、同理事本清耕造君及び同理事鈴木規子君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 去る十六日、予算委員会から、三月十九日の一日間、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 政府から説明を聴取いたします。茂木外務大臣。
○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。 令和二年度政府開発援助に係る予算案について、その概要を説明いたします。 令和二年度一般会計予算案のうち、政府開発援助、ODAに係る予算は、政府全体で対前年度比○・八%増の五千六百十億一千五百万円となっており、五年連続の増額となっています。 このうち、外務省所管分については、前年度比一・二%増の四千四百二十九億百万円となっております。 ODAは日本外交を進める重要な政策ツールです。包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開するため、自由で開かれたインド太平洋の実現や質の高いインフラ投資の推進、SDGsの達成を始めとする地球規模課題への対応にODAを戦略的に活用していきます。 次に、協力の形態ごとに概略を御説明申し上げます。 まず、無償資金協力については、対前年度比○・一%増の一千六百三十一億九千七百万円を計上しております。 技術協力については、対前年度比一・○%減の二千五百五十億七千八百万円となっております。このうち、JICAの運営費交付金等は、前年度比○・四%増の一千五百十六億円を計上しております。 国際機関への分担金、拠出金については、対前年度比八・五%増の九百四十九億三千万円となっております。このうち、外務省所管分については、対前年度比一一・四%増の五百四十九億四千二百万円を計上しております。 有償資金協力の出融資については、対前年度比〇・四%増の一兆四千億円を計画しております。 以上が令和二年度ODAに係る予算案の概要です。 なお、令和元年度補正予算においては、ODA予算は、政府全体で一千三百十五億三千二百万円となっております。このうち、外務省所管分については、一千七十四億六千八百万円となっております。 以上の予算案につきまして、山本委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御理解を心からお願い申し上げます。
○委員長(山本順三君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党、朝日健太郎です。 本日は、茂木大臣始め、政府参考人の皆様、どうぞよろしくお願いをいたします。 まず、通告をしていないんですけれども、昨日のニュースで、JICAの世界に派遣されている隊員の方々に帰国指示を出されたという報道を拝見しました。その状況について、まず確認をさせていただければと思います。
○参考人(本清耕造君) 新型コロナウイルスの感染症の世界的な広がりを受けまして、出入国規制を取る国が急増する中、民間企業を含め、海外で活動するODA事業関係者が新型コロナウイルス感染症に感染するリスクが急速に高まっており、また、感染の場合の適切な治療の確保に関する懸念が生じておるところでございます。 このような状況も踏まえまして、JICAといたしましては、JICA関係者のうち、脆弱な状況に置かれております海外協力隊、長期専門家のうち、感染した場合に重篤化するリスクのある高齢者や基礎疾患保有者、妊婦又は随伴家族等について予備的に一時帰国させる方針でございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 隊員の皆様始め、関係者の皆様の安心、安全をしっかりと確保いただきたいと思います。 それでは、質問に入ってまいります。 まず、新型コロナウイルスについてお伺いをいたします。 日々もうなかなか終息の見えない状況下にある中で、世界的にも本当にひどい状況が続いているなというふうに思っています。我々のこのODAに関しても、やはり保健分野、医療分野、こうした強みをこれまでも十分に生かしてきていただいていると思います。 先日のG7のテレビ会議でも、安倍総理がG7のリーダー始め一致結束して、国際社会が一致結束してこのコロナに立ち向かっていこうということも表明をされました。 また、先日の三月十七日の参議院の予算委員会で、茂木大臣の方でも、このSDGs、この到達目標には、世界で協力するのには、本当のゴールを目指すには世界で二・五兆ドル必要だというふうな試算というふうにお聞きをしております。 その上で、今回、ODAはこれまでも推進をされてきていると思いますけれども、日本が特に強みとしているユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、こうした取組を更に推進をしていただきたいと思うんですけれども、これまで、それに含めた感染症対策、そして保健分野の開発援助について、これまでどのように取り組んでこられたのか。また、コロナに対してこうした教訓を生かして今後どのようにお取り組みになられるのか、茂木大臣にお聞きをいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 朝日委員の方から、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、そして保健分野の開発援助について、非常に高い位置から御質問をいただきました。 我が国は、全ての人が負担可能な費用で、基礎的な保健サービスを受けられる状態、いわゆるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、UHCを提唱し、世界各国における達成を後押ししております。UHCが達成されることは、各国の国内の保健システムの強化を通じて、今回のような緊急時の対応強化にもつながるものと考えているところであります。 感染症対策含みます国際保健の更なる推進のため、保健システム強化に向けた保健人材の育成等の二国間の援助に加えまして、グローバルファンドやGaviワクチンアライアンス等、感染症対策に高い専門性を有する国際保健機関への資金拠出を行っているところであります。 さらに、昨年、我が国は、Gaviワクチンアライアンス増資準備会合を主催する等、国際的な議論もリードしてきております。 今後とも、UHCの達成を目指して支援を行い、我が国としてリーダーシップを発揮していきたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。志高く進めていただきたいと思います。 続きまして、国際協力を通じた日本のプレゼンス向上についてお聞きをしてまいります。 このODAというのは、国際社会の我々日本がその一員としてのその責任と、また支援国先とのそういった相互理解を深める意味でも、先ほどの御説明にもありましたけれども、政策ツールとして非常に有効だというふうに私も認識をしております。また、参議院においては、このODAについて、中長期的な視点に立ってしっかりと取り組んでいこうというのがこの参議院の役割かというふうに思っています。 そうした観点でいくと、昨年、二〇一九年において我が国のこの国際社会におけるリーダーシップというのは非常に発揮されたのではないかと。G20の大阪サミット、そしてTICAD7、そしてSDGsサミット等ですね、本当に大きな国際会議が日本で開催をされました。 そうした中で、大阪サミットでは大阪首脳宣言というものが、ある意味しっかりとした成果がこのサミットでも発出されたわけですけれども、実際、この現政権において、この外交の面においてですね、日本がどのようなリーダーシップを発揮し、そして、今まさにこの国際社会の中で我が国がどのようなプレゼンスを発揮しているのか、この点について茂木大臣に確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 昨年の九月に外務大臣に就任いたしまして、九月の国連総会を皮切りに様々な国際会議、また各国のカウンターパート、外相との会談等も重ねておりますが、昨日も夕刻からイタリアの外相、そしてカナダの外相、来週はG7の外相の電話会議も予定されておりまして、電話会談を持たせていただきましたが、こういった様々な会談を通じて、間違いなく、国内で見ている以上に日本のプレゼンス、存在感というのは高い。これを、これから世界が抱えている様々な問題を解決していく上で日本のリーダーシップに変えていくということが重要だと考えております。 昨年六月の日本が初めて議長国を務めましたG20大阪サミットでは、主要国のリーダーたちが一堂に会する中、これまで会議でも、お互いの違い、これが何というか際立つことが多かったんですが、お互いの相違点ではなく共通点を見出して、主要な世界経済そして国際社会の課題に団結して取り組んでいく姿を打ち出すことができたと考えております。 特に、御指摘いただきましたが、質の高いインフラ投資に関するG20原則については、二〇一六年に我が国が議長国として取りまとめました質の高いインフラ投資の推進のためのG7伊勢志摩原則を基礎として、質の高いインフラ投資こそが途上国の自立的かつ持続的な発展に寄与する、こういった認識の下で、新興ドナー国も交えて日本が議論を主導して、四つのポイント、開放性、透明性、経済性、債務持続可能性といった日本が重視する要素を含みます原則を新興ドナーも含みますG20首脳間で承認をしたところであります。 また、喫緊の地球規模課題の一つであります海洋プラスチックごみ対策として、日本が世界に先駆けて取り組んできました廃棄物管理やイノベーションの重要性、これを指摘しつつ、二〇五〇年までに海洋プラスチックごみによります新たな汚染をゼロにすることを目指します大阪ブルー・オーシャン・ビジョンをG20首脳間で合意をいたしました。 これ以外の分野でも様々なことを達成しております。議長国としてリーダーシップを発揮して、自由貿易の推進、イノベーションを通じた世界の経済成長の牽引と格差への対処、SDGsの達成に向けた貢献等、多くの分野でG20としての力強い意思を大阪首脳宣言を通じて世界に発信できたことは、世界経済の安定的成長や国際社会が直面する課題解決に向けて極めて有意義であったと思っておりますし、それを通じて更に日本の存在感、プレゼンスも高まってきていると考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。非常に分かりやすく御説明いただきました。 まさにこの世界規模の課題という点においては、このコロナには本当に今、まさに世界が一致団結して立ち向かわなければならない、その中で日本がしっかりと国際議論をリードしていくというのが重要かというふうに思います。 続きまして、自由で開かれたインド太平洋の取組についてお伺いをいたします。 先日の茂木大臣の所信でも、包容力と力強さを兼ね備えた外交というキーワードが出てまいりました。私も昨年のこのODAの委員派遣でアフリカ大陸に行かせていただいて、ケニアのモンバサ港を視察をさせていただきました。東アフリカのまさに港湾の拠点としてこれから運用が期待をされているわけですけれども。 やはり、この日本が掲げる自由で開かれたインド太平洋戦略、二〇一七年頃だったでしょうか、現政権で打ち出されたと思いますけれども、その中で、外交政策の中でよく出てくるのは、この質の高いインフラ整備、この点において、具体的にこの質の高いというのはどういった点を示しているのか、また、そうした質の高いインフラ整備というのがこの支援先国、途上国の発展にどのような形で寄与するのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 自由で開かれたインド太平洋の実現のためには、物理的、人的、制度的な連結性を強化し、人、物、金の流れを活性化させるということが不可欠と考えております。先生御視察いただきましたケニア、モンバサ港も、まさにアフリカにおいてそのような巨大な物流の基地を造ろうというものでございまして、インド太平洋の象徴的な案件と考えております。逆に、質の低いインフラ、こういうものを造りますと、やっぱり成長や連結性強化のボトルネックとなってしまうということですので、やはりインフラについては量とともに質を確保していくことが重要でございます。 こうした考えの下、我が国は、自然災害などに対する強靱性、誰一人取り残されないという包摂性、社会や環境への影響にも配慮した持続可能性を有する質の高いインフラを推進してまいりました。 また、G20大阪サミットにおいては、開放性、透明性、経済性、そして債務持続可能性といった要素を含む質の高いインフラ投資に関するG20原則の策定を主導したところでございます。 今後は、関係国や開発金融機関と協力し、このような原則の具体化、国際スタンダード化を推進していくほか、途上国の公的債務、リスク管理などの能力構築支援も実施していって、この自由で開かれたインド太平洋、質の高いインフラを具体的に支援してまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 続きまして、このODAによる支援先国、また地域の自立発展について伺っていきたいと思います。 先ほども御説明ありましたけれども、このODAの大原則というのは、やはり開発国の自助努力、経済成長、そして人間の安全保障、こうしたものが大原則かというふうに認識をしています。 ODA、今回いろいろ勉強させていただいて、一九五〇年頃から国際社会の一員としての役割を果たすという意味で開始されているというふうに伺いました。その中で、今いろいろな時代の変遷とともに質の高いインフラ整備というような、本当にこの時代の変化とともにこのODAの様変わりもしているのかなというふうに思いました。 そうした観点で考えていくと、世界的に、世界地図に目を移すと、東南アジアのように目まぐるしい経済成長を遂げようとしているところもあれば、一方で、先ほどのアフリカのように、これからの開発が非常に期待される、ラストフロンティアというような表現もされますけれども、様々な情勢があるかというふうに思います。 その上でお聞きをしていくんですけれども、国際社会や開発途上国の情勢の変化、こういったものも考慮しつつ、また国内の活力、民間企業やNGO、こうしたものも活用しながら開発途上国の主体的な成長、発展を実現するためのこのODAの計画、設計というものが必要だというふうに考えますけれども、この点についてお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) 我が国は、開発協力の担い手として六十五年を超える長い歴史の中で、一貫して相手国の自助努力と自立的発展を後押しする協力を重視しております。その精神は二〇一五年に改定されました国際協力大綱においても継承されているところでございます。 そのような観点から我が国が行ってきた国際協力は、質の高いインフラ整備や機材供与といったハード面はもちろんのこと、相手国の事情を考慮したきめの細かい人材育成支援又は法制度支援といったソフト面にも力を入れてまいりました。 援助の実施に当たっては、相手国政府との緊密な調整の下、その国の開発ニーズや開発政策を踏まえて、我が国の援助重点分野、方向性を示す国別開発協力方針を策定し、これに沿った具体的な案件を計画、実施しております。 この国別開発計画策定に当たっては、相手国の自主性、オーナーシップというものをもちろん最重視しておりますし、また、政府のみならず、NGOや企業、地方自治体を始めとする様々な担い手の活躍が期待されているところでございます。その観点から、国別開発協力方針の策定に当たっても、NGOや企業などの意見を踏まえて策定するということにしております。 今後とも、対等なパートナーとしての関係の下、相手国に合ったものを共に考えた支援を計画、実施するということで、途上国の主体的な成長と発展に協力してまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。今の御説明にもありましたけれども、民間企業を始め、NGOの意見もしっかり参考にしていくと。 その上でなんですけれども、ちょっと順番を入れ替えさせていただいて、このJICAの海外協力隊について質問をしていきたいと思います。 まさに、先ほど、冒頭ありましたけれども、今回、千八百人近い方が、JICAの隊員の方が一時帰国されるというふうにお聞きをいたしました。まさに世界中にこのJICAの隊員の皆様が隅々まで、また本当に小さなコミュニティーまで派遣をされて、本当に技術協力を始め、様々な分野において国際協力されているというふうに思います。 まさに、こうした生きた経験値、声、こうしたものも今後のODAの計画、そうした運用にしっかりと役立てるべきだというふうに考えておりますけれども、まさに、このJICAの海外協力隊の隊員の皆様の声やそうしたものの連携、こうしたネットワーク、こういったフレームというのは一体どのようになっているのか、確認をさせていただければと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 海外協力隊員による任期中の取組や現地での貴重な経験の共有と活用は、JICA、海外協力隊への応募者発掘や我が国ODAに対する国民の理解促進の観点からも重要でございます。 JICAでは、事務所職員が隊員を定期的に訪問し、活動をフォローするとともに、隊員から活動内容や提言を含む定期活動報告書の提出を受けて、隊員の経験、提言を将来の案件形成等に反映させる仕組みを整えているところでございます。 また、大使館におきましては、国によっていろいろございますけれども、大使公邸に隊員を招待した意見交換の実施や、各種大使館事業、業務への隊員参加の確保を通じて、隊員の生きた経験、声を吸い上げて、ODAを含む外交政策への参考とするなどの様々な工夫を行っているところでございます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。実際、本当に視察をさせていただいて、本当に日本にいては気付かないようなそうした経験値が本当にJICAの隊員の皆様には蓄積をされているというのを感じた次第でもあります。 今の御説明にもありましたけれども、続いて、JICA隊員の確保の点についてお聞きをしていきます。 本当にピーク時を見ると、国内にもこのJICAの隊員の皆さん、一万数千人いらっしゃったときから比較をすると、現在は二、三千人で隊員の皆様が推移をしているというふうなデータを確認をさせていただきました。 また、スポーツに目を移すと、私、一緒にプレーしたスポーツの仲間とかもスポーツ指導者としてJICAの隊員としていまだに活躍されている方もいらっしゃったり、こうした隊員の確保というのは、このODAの観点、また外交政策の観点でも非常に重要だというふうに思います。 隊員の確保を考えたときに、JICAの隊員を経験したやはりその先のキャリア、出口の部分というのが非常に重要だというふうに考えますけれども、JICA隊員のそうした人材活用についてどのようにお取り組みになっているのか、確認をさせていただきたいと思います。
○参考人(鈴木規子君) 常日頃よりサポートをいただきまして、ありがとうございます。 近年、協力隊経験者に対しましては、民間企業、自治体、大学、そういったところからの関心が非常に高くなっております。グローバルな視点を持ったフロンティア人材ということで、協力隊経験者に関しての期待は大きくなっております。ただ、御指摘のとおり、日本の景気が非常にいいというところで応募者が減少しているということで、ここは是非皆様からも御支援をいただきたいと思っているところでございます。 JICAは、帰国後の隊員が日本国内でも活躍できますように、帰国後のキャリア相談、各種研修を実施しております。また、加えまして、免許、資格等の取得、これを支援する制度を設けまして、キャリアアップの支援を行っております。 大学、自治体及び教育委員会等と協力しまして、入学や採用を優遇する制度の導入、帰国隊員が日本国内で地域の国際化や多文化の共生の推進に貢献できる環境整備も行っております。 今後も、帰国隊員がその経験を生かして社会で活躍できるような支援に努めてまいりたいと思っております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 今の御回答にもつながってくるかと思うんですけれども、やはり我々、冒頭大臣より今年度のODA関係予算、関連予算をお示しいただきましたけれども、やはりこうした活動をしっかりと国内外に周知をさせていくというのが重要かというふうに思います。 その情報発信についてお伺いをいたします。 ケニアのモンバサ港もそうなんですけれども、様々な道路であるとか橋であるとかそういうインフラ、又は、私もアフリカに視察させていただいたときにバレーボールを何球か持ってまいりまして現地にお渡ししたり、様々なレベルで支援をさせていただいていると。そうしたこの日本からのそういった支援がしっかりとその支援国先でも共有をされ、また、ひいてはそういったものが日本への支援へとつながってくる、還元するのではないかなというふうに考えています。 その点で、この国際協力を行う上で、協力先国でどのような広報とかPRが行われているのか、お示しいただければと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 我が国の開発協力を現地で積極的に広報し、相手国における日本の協力に対する理解を促進することは、二国間関係の強化など、ODAの意義を更に深める観点から極めて重要であると考えております。そういう観点から、我が国の協力が顔の見える支援となるような様々な取組を行っているところでございます。 例えば、専門家派遣、海外協力隊の積極的な活用や人材育成、これは我が国の顔が見える支援として最も効果的な方法の一つでございます。我が国のNGOや市民社会との連携の強化も効果的だと考えております。 資金協力におきましても、我が国の協力によって建設する施設の起工式や支援物資等の引渡式の際には、先方政府の高いレベルの出席を得ることで現地メディアにも大きく取り上げられているところでございます。また、供与機材や施設へ日章旗のステッカーを貼付することで、利用者にもそれが日本からの支援であることは一目見て分かるような広報も行っているところでございます。 さらに、現地メディアによる我が国の開発協力事業の現地視察を行うプレスツアーの実施、在外公館による講演活動や現地語の新聞やインターネットによる発信等を通じ、海外におけるODA広報に積極的に取り組んでいるところでございます。 今後とも、我が国の開発協力による貢献が相手国内に十分に周知、評価されるように対外発信を更に拡充していきたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 まさに、国際協力のシーンにおいて、日本からの支援を余り控えめにすることなく、堂々と胸を張って国際社会の一員としての役割をしっかりと果たしていただきたいと思います。 もう一問なんですが、今のお話に関連をして、実際、我が国の国内においても、このODA始めこうした活動をしっかりと広報していくという重要性があるかというふうに思っていますけれども、日本国内においてどのような広報活動を行っているのかをお示しをいただければと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 ODAは税金を原資としていただいております。その実施に当たっては、納税者である国民の皆様の理解と支持、これは極めて重要であると考えております。 我が国の国際協力は、相手国の安定と発展、人材の育成や生活レベルの向上に大きく貢献するとともに、各国とのきずなを強め、国際社会における我が国の地位を向上させる、その上で確かな成果を上げてまいりました。これらの事実を国民の皆様に分かりやすく説明するべく、国内広報を積極的に進めているところでございます。 そういう観点から、ホームページやSNSによる発信、全国の学校でODAに関する授業を行うODA出前講座といった取組に加え、国内最大級の国際協力イベントであるグローバルフェスタを毎年開催しております。 さらに、昨年は人気アニメの鷹の爪団のキャラクターをODAマンに任命いたしまして、関連の広報動画を東京メトロのトレインチャンネルやユーチューブといった新たな媒体を通じて広く伝える取組を実施したところでございます。 こうした取組の結果もあり、内閣府世論調査における今後の開発協力の在り方に対する調査結果では、積極的に進めるべきへの回答率は、平成十六年度には一八・七%であったのに対し、平成三十年度には三二%へ上昇しており、ODAに対する国民の理解が促進されているのではないかと考えております。 今後も、引き続き国民の皆様の理解をいただけるよう、国内における広報活動を強化してまいります。
○朝日健太郎君 今御説明ありましたODAマン、確かにポップな感じでいいと思います。英語を勉強し始めたうちの小学生の娘がオダマン、オダマンって言っているので、しっかりと伝えていきたいというふうに思います。 続いて、スポーツと開発について伺ってまいります。 先ほど来、私も、スポーツを通じた国際協力、これ非常に私も今回勉強させていただいたんですけれども、スポーツの開発とスポーツを通じた開発という文脈があるのだなと。 まさに、例えばアフリカとかへ行きますと、まさにスポーツをするフレーム自体がない。例えば、ボールを持っていくとか、機材を持っていってルールを伝える、まさにスポーツをやる環境を整える側面と、一方で、スポーツというような、運動会のような様々な形式があるかと思いますけれども、スポーツを通じて地域の連携であるとか民族の相互理解とか様々な波及効果があると。こうした観点でこれまでも国際協力をされてきたんだなというふうに確認をさせていただきました。 その点で、今後もこのスポーツ分野における開発協力を積極的に私は進めていただきたいなというふうに思っていますけれども、これまでの事例も踏まえて、どういった理念に基づいて取り組まれてこられたのかをお聞かせをいただければと思います。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 ODAによるスポーツ分野への支援は、開発協力大綱においても、重点課題の一部である、人々の基礎的生活を支える人間中心の開発を推進するために必要な支援の分野の一つとして挙げられているところでございます。 スポーツは、国民の健康の維持増進に寄与するのみならず、相手を尊重する気持ちや他者との相互理解の精神や規範意識を育むことから、人々の生活の質の向上に貢献するところでございます。さらに、スポーツの持つ影響力やポジティブな力、これは途上国に復興、発展のきっかけを与える役割を果たすのではないかと考えております。 例えば、日本は南スーダンにおいて国民結束の日と称されるスポーツ大会の開催運営の支援を二〇一六年から継続して実施しております。この大会は、南スーダン全国から集まった多数の民族出身者の交流や相互の信頼を促し、市民レベルの社会的な結束を高めており、長い紛争を経験した南スーダンにおいてスポーツを通じた平和構築に貢献しているところでございます。また、参加者の一部が東京オリンピック・パラリンピック競技大会における陸上競技の南スーダン代表候補選手となっておりまして、本スポーツ大会開催への支援は、同国の国際的に活躍するスポーツ選手育成にも貢献しております。 我が国は、引き続き、スポーツに関する基礎的な環境整備、そして、スポーツを通じた開発課題への取組の双方に貢献する協力を継続してまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 今回の二〇二〇年東京大会に関連して、外務省を中心と、またスポーツ庁と連携をして、スポーツ・フォー・トゥモロープログラムという形で、二〇一三年からですかね、七年間にわたって、スポーツを通じた国際協力、目標が百か国、一千万人の方々に日本からスポーツを提供する、そうしたプログラムがありますけれども、まさに、今言ったような形で、南スーダンのような事例のようなものも引き続きやっていただきたいなと。 ただ、一つ懸念が、このスポーツ・フォー・トゥモローは二〇二〇年度まで、今年度までの時限的なプログラムだというふうに確認をいたしました。 今後のこのスポーツと開発の展開を考えていくときに、まあこれ日本からそういったスポーツを輸出するような部分が多かったかと思うんですけれども、今後は、海外のそうした、例えばですけど、アフリカの陸上選手が日本で活躍するとかですね、実際、海外の選手が日本のスポーツ市場で活躍する姿こそが、やはり更に日本への理解とか、そうした、アスリートを通じた相互理解を深める大きなきっかけになるのではないのかなと。 例えばですけれども、八村塁君がバスケットプロリーグ、アメリカに行ったり、サッカー選手がイタリアのセリエAに行くことによって、やはり、そうした母国の選手が活躍する姿、結果的にそうした相手先国への理解につながっていくのではないかというふうに私は思っていますけれども、今後のこのスポーツの取組について確認をさせていただければと思います。
○政府参考人(山中修君) お答え申し上げます。 我が国は、先ほど御紹介いただきましたスポーツ・フォー・トゥモローのこの事業を、二〇一四年以来なんですけれども、二〇二〇年の東京大会に向けまして、二〇二〇年までに百か国以上の国と地域において一千万人以上を対象とするスポーツを通じた国際貢献策として実施しておりまして、昨年九月に、目標より、予定より早くこれを達成しております。 外務省といたしましては、本年も引き続きこのスポーツ・フォー・トゥモローに取り組んでおりまして、スポーツ指導者、選手の招聘について申し上げると、このプログラムを通じてこれまで五十か国から様々な競技分野での招聘を行っております。 二〇二一年以降におきましても、東京大会のレガシーといたしまして、スポーツ・フォー・トゥモローで培った人脈を生かして、世界のアスリートの日本招聘も含め、一層のスポーツ交流を進めるべく、官民の関係機関等と緊密に連携して積極的に努力していきたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 お時間になりましたので、最後の質問に行きたいと思います。茂木大臣に確認をさせていただきたいと思います。 二〇二〇東京大会、まだまだちょっと不透明感がありますけれども、まさにこのオリンピック・パラリンピックのこの招致というのは、日本のプレゼンスを高める、また世界のリーダーたちが一堂に会して、そこを日本がいかに主導していくのか。 スポーツの役割の一つとして、アメリカでよく参考にされているのが、スポーツ会場で様々な方々がミーティングをすることによって、熱狂の輪の中に一緒にやっぱり参加することによって様々なきずなが生まれたり、いい効果が生まれるというのもスポーツの役割の一つかというふうに思いますけれども、まさに外交の政策の一つとしてこの二〇二〇東京大会を是非御活用いただきたいなと思いますけれども、茂木大臣の見解を御確認させていただきます。
○国務大臣(茂木敏充君) 二〇二〇東京大会、朝日委員が、御自身、選手として参加を希望されているかどうかよく分かりませんが、元アスリートとしても、また政治家としても高い関心をお持ちのことをよく存じ上げております。 こういった機会、活用して、積極的な首脳外交も展開をしていきたいと思っております。また、二〇二〇東京大会の機会を活用して、東日本大震災から復興した日本の姿を世界にアピールするとともに、現在世界が直面している新型コロナウイルスに対して国際社会が協調して打ち勝ったあかし、こういったものも発信していく意義は極めて大きいと考えております。
○朝日健太郎君 大臣、ありがとうございました。 質問を終わります。
○古賀之士君 立憲・国民.新緑風会・社民合同会派の古賀之士でございます。 茂木外務大臣におかれましては、私は初めて直接質問をさせていただくことになるかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 質問の事項を、通告、若干入替えをさせていただこうと思っております。二番から入らせていただきます。 今、朝日委員からもスポーツの交流とODA、その役割についての御質問もございましたが、その関連でその二からお話をさせていただこうと思っております。 実は、スポーツといえば、先日、日本サッカー協会の田嶋幸三会長が新型コロナウイルスの陽性反応が出たというニュースが飛び込んでまいりました。私、サッカーの試合を、実況の担当を、そして田嶋会長が解説ということでお仕事も一緒にやらせていただいた経験もございますので、大変なショックも受けました。そういった意味で、今大変関心の高い新型コロナウイルス感染症対策についてまずお尋ねを申し上げます。 朝日委員からも先ほどお話がございました。資料一を御覧ください。朝日新聞デジタルの記事でございます。「JICA、全派遣隊員に帰国指示 七十一カ国に千七百八十五人」と、青年海外協力隊やシニア海外協力隊員らおよそ千八百人を一時帰国させる方針であるというような報道がなされております。 これに加えまして、エチオピアでも実は陽性の反応の、感染したことが今報道されておりまして、今、その現状も踏まえて、JICAとして今どのように対応をお考えになっていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。
○参考人(本清耕造君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを受けまして出入国規制を取る国が急増する中、民間企業を含め海外で活動するODA事業関係者が新型コロナウイルス感染症に感染するリスクが急速に高まっております。また、感染の場合の適切な治療の確保に関する懸念も生じているところでございます。 このような状況を踏まえまして、JICAといたしましては、JICA関係者のうち、脆弱な状況に置かれております海外協力隊、長期専門家のうち、感染した場合に重篤化するリスクのある高齢者や基礎疾患の保有者、妊婦、また随伴家族等について予備的に一時帰国させる方針でございます。 一方で、JICA職員についてはその対象外でございまして、基本的に引き続き任国で勤務を続ける予定でございます。 邦人のJICA関係者三名について、御指摘のとおり、エチオピアにおいて新型コロナウイルス感染症の感染が確認されたものでございますが、三名とも現地の指定病院の中にあります隔離センターに入院中でございます。一応容体は安定しているというふうに伺っております。
○古賀之士君 エチオピアの三人の今病院で隔離されている方々はもちろんなんですが、濃厚接触者と見られている日本人、あるいはまた現地のスタッフの方も今自宅で隔離といいますか、されているということだそうですので、しっかりとその辺を引き続き注視していただきたいと思っております。 また、JICAの職員の皆様にあっては、帰国することなく引き続き勤務されるということですので、これにつきましては、やはり感染のリスクが極めて高い地域もございますので、引き続きその辺のケアも併せてよろしくお願いをいたします。 では、次に参ります。 今、海外協力隊のお話をさせていただきましたけれども、資料の二と三を御覧ください。この派遣の様々な募集の要項並びに健康診断などについての締切りの資料でございます。 二〇二〇年度の長期派遣の春募集、年に二回の募集があるそうですが、これが実は今月の三十日まで、それから短期の場合の派遣は、第一回は二十三日までとなっております。こういった新型コロナウイルス感染症の状況下で締切りの延長というのは考えなくていいのだろうかと素朴に考えました。その辺について対応をお聞かせ願えますでしょうか。
○参考人(鈴木規子君) JICAの海外協力隊は、毎年春と秋の二回の募集を行っております。次回の秋募集がこの二〇二〇年八月から実施する予定でございます。 現状では、諸外国の入国制限等不確実な状況がある中で、状況が落ち着いてから安心して秋の募集期に応募いただくということも可能でございますので、春の募集に関しましては、当初の締切日、今月末のまま選考する予定でございます。
○古賀之士君 実際に、この今回の春の募集あるいは短期派遣の募集、こういった状況ですので、応募の数の状況については例年と比べてどうなのか、あるいはまた、その原因はもちろん新型コロナに関連することだと思われますけれども、現状の今募集の状況がもしお分かりでしたら教えていただけないでしょうか。
○参考人(鈴木規子君) 実際には、各地方で行っております説明会がコロナの関係でできていないという状況でございます。ウエブを通じたですとか、デジタルな形、余り人が集まらない形で政府の方針に基づいて実施をしております。 応募者数につきましては、実は通常のときでございましても大体締切日の三日ぐらい前になってどっと応募者数が増えるということでございますので、まだちょっと時間がございますので、現段階では、どの程度今回のコロナの影響で応募者数が減になっているのかどうかということは、数字としては把握しておりません。
○古賀之士君 もう既に対策は講じていらっしゃるとは思いますけれども、改めて、年に二回募集がある場合は様子を見られて是非秋へ募集を考えてくださるようにホームページ等で周知徹底もお願いしたいと思いますし、また、これまでの皆さんたちが、リスクを顧みず今応募されている方々もいらっしゃると聞いて、やはり高い志を持っている方がやっぱり多いんだなということを改めて感じました。是非、引き続きサポートをよろしくお願いいたします。 せっかく茂木外務大臣がお忙しい中お越しでございますので、伺わせていただきます。 今はJICAのお話やODAのお話、今日はそれが中心になるかとは思いますけれども、外務大臣のお立場として、日に日に国境が制限され、行き来がなかなかできにくい状況になっている、それからあと、細かく、今回のODAですとか、あるいはJICAの皆さん方も含めた活動も含めて、大所高所で外務大臣としてのお立場と、それからあと、もし、JICAあるいはODA、こういったものに関連しての御所見が現時点でおありでしたらお伝えいただけないでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) ヨーロッパにおけますシェンゲン協定、ある意味、私、画期的な協定であったと思っておりまして、国境というものを越えて人の移動を自由にしていくと。まさに二十一世紀グローバル化の時代、これは、人の移動、そして情報、お金の移動が自由になる、グローバルなサプライチェーンが築かれるということで、極めて世界経済の発展にとっても重要なことであったと考えております。 その一方で、今、世界百五十か国近くにこのコロナウイルス感染症、拡大を見せているところでありまして、それぞれの国がしっかりした水際対策、これを、ある程度のやはり経済的な影響、これも踏まえて、一定期間取ることはやむを得ない措置ではないかな、こんなふうに今考えているところであります。 そういった中にあって、我が国として、邦人の安全確保と、こういったことは極めて重要であります。また、そういった邦人の安全確保に当たっている外務省の職員であったり、また様々厳しい生活環境の中で国際貢献をされているJICAの皆さんについても、安全な中で活動できるかと、こういったことを最優先に考えざるを得ない部分もあると思っております。 今、様々な国で移動の制限等が行われたり、また飛行機等での発着便、これが停止になったり、こういった世界的な状況、こういったものを見ながら、今後、適時適切に様々な問題、判断をしていければと、こんなふうに考えております。
○古賀之士君 ありがとうございます。 特に、この今回の新型コロナウイルスに関連しては、新しいことだらけなので大変対応に苦慮されていらっしゃると思いますが、外務省さんは日々新しい情報をホームページ等でアップされていらっしゃって、恐らく関心の高い方はそういったところをチェックされて、今の国際状況なども実感として持っていらっしゃるとは思いますが、特に、茂木外務大臣が、今現状の中で、懸念されていることが今いっぱいおありだと思いますけれども、この場で是非伝えたいという思いが何かございましたらお願いをいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) 各国の状況、感染症の拡大等々につきまして、日々、外務省のホームページ、さらには在外公館のホームページ等に掲載する、またスポット情報を流す、こういった形で渡航者の方を含めて注意喚起を行っているところでありますが、恐らく二週間前の状況と比べて今全く違った状況がヨーロッパにおいても起こっていると。恐らく、一週間後、また違った状況も起こるかもしれないということで、外務省としても積極的に発信をしていきたいと思っておりますが、海外にいらっしゃる邦人の方、そして今何らかの形で渡航をお考えの方についても、そういった状況、情報をよく確認をしていただきたい。 昨日、世界全体の感染症の危険レベル、これを一に上げさせていただきました。同時に、メッセージの中で、今渡航をお考えの方について、その緊急性であったりとか、また延期できないかどうかと、そういったことも改めて御検討いただきたい、こういうメッセージを発信をさせていただいたところでありまして、できるだけ、これから一定期間につきましては、今まで以上の注意の意識を持ってそれぞれの方に取り組んでいただきたい。もちろん、海外にいらっしゃる邦人の方含めて、外務省としてできる限りの支援、これは継続していきたいと思っております。
○古賀之士君 ありがとうございました。 次の質問に参ります。 平成の二十八年三月二十三日、参議院の厚労委員会で、政府答弁の中に、エボラ出血熱対応でWHOの対応は後手に回ったと、公衆衛生危機に対応するWHOの能力の改革が進行中というふうに議事録にも残っておりますけれども、この四年間でどれほどこの辺のところが進んだのか、これは厚生労働省にお伺いをいたします。
○政府参考人(佐原康之君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、二〇一四年に西アフリカで流行したエボラ出血熱へのWHOの対応が遅れたことへの批判を踏まえまして、WHOの中で組織及び資金面での対応を強化するための改革が進められまして、その一環として、WHO緊急対応基金、あるいはWHO健康危機プログラムが設立されております。 まず、この二〇一五年に設立されました緊急対応基金ですけれども、これは、事前に基金を積み立て、有事に事務局長の判断で速やかに健康危機に対し拠出を可能とすることを目的としております。二〇二〇年一月までに本基金より約一億四千七百万ドルが支援を必要とする国に対して拠出をされており、その中には、二〇一八年から流行が始まったコンゴ民主共和国でのエボラ出血熱への対応及び現在の新型コロナウイルス流行対応も含まれているところであります。 また、二〇一六年に設立されましたWHO健康危機プログラムは、それまで機能が分散していました健康危機対応部局を一体化しまして、より迅速な対応を可能としたものであります。二〇一九年十一月時点で五十四の危機的状況を含む百六十六の案件に対しまして対応しまして、現在は新型コロナウイルスへの対応をWHOの中で中心的に担っております。 健康危機対策は、国を超えて、人々の健康、生命を守る観点から極めて重要な分野でありまして、引き続きこの分野におけるWHOの機能強化を支援してまいりたいと考えております。
○古賀之士君 後手に回ったということがかつてあったということであるならば、是非、この四年間の進捗状況も踏まえ、将来にわたってもしっかりと取り組んでいただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 今お話がありましたように、どうしてもこういったパンデミックとかいうことになりますと、当然、資金、お金が必要になってまいります。 次の質問は財務省にお尋ねしますが、世界銀行はこのパンデミックの緊急ファシリティーというものがございます。一種のこれ保険なんですけれども、低所得国などを中心にこれ基金をどんどん出していこうというものなんですけれども、これ現在発動されているのでしょうか、それとも発動条件はまだ満たしていないのでしょうか。そして、発動条件がどんなものなのか、是非教えてください。また、日本へどういうような状況がこれから影響としては予測される、そういう予測されるものがもしありましたら併せて御説明願います。
○政府参考人(有泉秀君) お答え申し上げます。 先生から今お話がございました世界銀行のパンデミック緊急ファシリティーでございますが、これは、保険メカニズムを活用して、民間資金を動員しつつ、パンデミック発生時に資金動員を行う枠組みでございます。 この発動につきましては、低所得国、中所得国におきまして、二十人以上の死亡者が出た国が二か国以上、合計死亡者数が二百五十人以上、こういった国々において発生が増加傾向であるといった様々な条件が満たされた場合に低所得国等に対して一定の保険金が支払われる仕組みでございます。新型コロナウイルス感染症については、現時点で条件が満たされておらず、保険金の支払は行われていないものと承知しております。 なお、世界銀行グループは、今般、同ファシリティーとは別に、新型コロナウイルス感染症に対応するため最大百四十億ドルのパッケージを打ち出しているところであり、こうした支援が迅速に実施されることを期待しております。 いずれにいたしましても、このファシリティーにつきましては、私どもとしては、引き続きその発動をめぐる状況についてはしっかり注視していきたいと、このように考えております。
○古賀之士君 更にお尋ねしますが、そのパンデミック緊急ファシリティーというのは、現状たしか三億ドルぐらいだったと思うんですけれども、そのぐらいの出資金のうち、日本の割合、どれぐらい日本は貢献をしているのかと。数字的なものがもし分かりましたら教えていただけないでしょうか。
○政府参考人(有泉秀君) お答え申し上げます。 この仕組みは保険メカニズムを活用したものでございますが、これは様々な発動条件によるわけですけれども、全体については、上限としては三・二億ドル程度の支援が可能な枠組みとなってございます。 これは保険ということでございますので、私どもとしては保険料の支払という形で資金貢献を行っておりまして、日本政府としましては、こういった保険のメカニズムに五千万ドルを拠出しているところでございます。五千万ドルの全体としての拠出を行うということになってございます。
○古賀之士君 ありがとうございます。 つまり、その拠出金の六分の一は日本が貢献しているということですね。今発動されていないということですので、それが発動されずに終わることを願うばかりでございますけれども、その一方で、発動された場合は速やかに対応願いますようお願いいたします。 何かありますか、どうぞ。
○政府参考人(有泉秀君) お答え申し上げます。 一点、今の答弁でちょっと訂正させていただきます。上限の保険金額の支払につきましては、四・二五億ドルというのが上限ということになっております。よろしくお願いいたします。
○古賀之士君 ありがとうございます。 いずれにしても、高額な割合を我が国は貢献をしているということに変わりはないと思います。ありがとうございました。 引き続き財務省に伺います。 国内の話でございます。緊急対応対策の第二弾において、危機対応業務、これがございます。民間金融機関も行うことができるはずでございますけれども、なぜかその第二弾では政投銀と商工中金、二つに限定といいますか、二つのみ書かれてございます。 これはどういうことなのかということと、それともう一つは、商工中金の場合は、記憶にも新しいと思いますけれども、融資を乱発して、言葉は悪いですが、不祥事を起こしたところでございます。こういうところに設備投資資金の融資、それから利子補給、こういったものを行って本当に大丈夫なのかどうか。この二つの問いかけに対しまして、今日わざわざ副大臣がお越しでございますので、よろしくお願いいたします。
○副大臣(藤川政人君) 今般の緊急対応策第二弾におきましては、中堅・大企業を含めた企業の資金繰りに万全を期すために、政投銀及び商工中金による危機対応業務を実施することとしているところでありまして、先生御指摘のとおり、民間金融機関も一定の要件を満たせば指定金融機関として危機対応業務を実施することができる枠組みとなっております。 現時点におきましては、危機対応業務を行うことのできる指定金融機関は政投銀及び商工中金のみであるため、今般の緊急対応策において明示しているものであり、先生おっしゃるとおり、一般民間金融機関もこちらに名のりを出ていただいて、また所管主務大臣によって認定を受ければ、この危機対応業務には対応できる仕組みとはなっております。 また、これを受けまして、本日、株式会社日本政策金融公庫法に基づき、指定金融機関が危機対応業務を行うことが必要である旨の認定を行うことといたしております。これによりまして、新型コロナウイルス感染症に係る事案も商工中金の危機対応業務の対象となり、売上げが一定程度以上減少している事業者に対しましては、設備投資資金の融資や利子補給を受けての融資が可能となることとなります。 この危機対応業務の発動により、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業者に対する金融支援につきまして、更に万全を期してまいりたいと思っております。
○古賀之士君 ちょっと畑違いな場かもしれませんけれども、今、藤川副大臣がおっしゃったとおり、中小企業や自営業者、事業者の皆様方への支援はもちろんなんですけれども、この厳しい低金利の中で様々な金融機関の皆さんたちのビジネスチャンスをもし奪うことになればという、そういう思いから質問をさせていただきましたので、どうぞ御理解ください。 同様に、次の質問でも同じような、新型インフルエンザの特措法の第六十条を受けた施行令第十七条で定める金融機関、これもなぜか地方公共団体金融機構、それから政投銀、それから農林中金、商工中金の四つだけ書かれてございます。例えば、住宅ローンを抱えていらっしゃる方にとっては住宅支援機構、あるいは医療福祉関係であれば文字どおり福祉医療機構、それから奨学金の返済で今お困りの方などは日本学生支援機構など、ほかにも想定できる金融機関や窓口というのはあるのじゃないかと思っているんですが、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(安居徹君) お答え申し上げます。 特措法第六十条では、政府関係金融機関及びそれに準ずる金融機関は、新型インフルエンザ等緊急事態に関する融資につきまして、融資条件の緩和等の特別の融資を行うよう努めることが定められております。同条が適用されることによりまして、経営に一定の制約が課せられることから、同条の適用対象となる金融機関の範囲は限定的にすることが適当でありまして、政府関係金融機関に準ずる金融機関としては、特別の法律により設立されている御指摘の四つの金融機関を政令で定めているところでございます。
○古賀之士君 ありがとうございます。 せっかくですので、内閣官房からお見えですので、あえてお願いでございます。 今お話し申し上げましたように、奨学金の返済に困っていらっしゃる方、これは四つの本当に機関でいいのか。例えば、内閣官房の方でまた主導的に、例えば専門学校に通う皆さんや大学に通う皆さんたちのその奨学金の返済に関してある程度大学側がしっかりと対応してもらえるように通達なり要請なりをしていただくこともまた可能だと思いますし、また、職場で、先ほど申し上げました住宅ローンを抱えている、あるいは介護、病人を抱えている、そしてまた、今仕事がなかなかできない状況にいられる方に対しては、地元に密着した地銀ですとか信用金庫、こういった金融機関なども活用できるような方法も是非御検討いただければと思っております。 これはお願いでございますので、お答えは結構です。 それでは、最初に質問の通告をしておいた質問に移らせていただきます。 皆様も御存じのとおり、先日、週刊文春が、例の森友問題において、昨日、提訴が行われるという記事を掲載をいたしました。それについて、その記事の中に、現在はイギリスの公使を務めている中村駐英公使の名前も挙がっておりました。これにつきまして外務大臣にお尋ねをいたしますが、この中村駐英公使の現在役割は、具体的にはどのような業務をやっていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(垂秀夫君) お答えいたします。 在英国大使館には、特命全権大使、次席公使の下に、総括公使、政務公使、経済公使、財務公使、広報文化公使の五名の公使が任命されております。公使はそれぞれの担当分野では大使を補佐して外交案件を処理しておりますが、その中で、中村公使は財務担当の公使として、財務、金融面における情報収集、金融市場の動向調査、日系金融機関の支援等の業務を総括しております。
○古賀之士君 それで、これ民間企業でしたら、こういった形で名前が公にされるということになると、当然、上長が、大丈夫かとか、現状の事情聴取を行ったりもすると思うんですが、その辺の状況を、情報を公開をしていただけないでしょうか。あるいはまた、本人から、いやいやこれは全然真実とは違うということで、例えば帰国を希望しているとか、そういったお話がありましたら是非御答弁をお願いいたします。
○政府参考人(垂秀夫君) 外務省といたしましては、中村公使の在英国大使館におけるこれまでの勤務の中で、任務を適切に遂行していると考えております。 委員先ほど御指摘の報道については承知しておりますが、こちらの中村氏の公使任命前の行為につきましては、財務省に照会していただければ幸いでございます。
○古賀之士君 いや、お言葉ですが、昨日の質問のレクの中でも、どちらにお尋ねしたらよろしいでしょうかということは申し上げているわけですので、その答弁は不誠実というふうに受け止めざるを得ないと思っております。 また、それにつきましてこれからもまた各方面でいろいろな問題になると思いますけれども、今の御答弁に対しては取り消すおつもりはございませんか。
○政府参考人(垂秀夫君) あくまでも外務省としましては、中村氏の現在の公使としての仕事、任務、これが適切かどうかということをしっかりと見ておる次第でございます。そうした意味では、先ほどの答弁のままでございます。
○古賀之士君 ですから、適切に業務が行われているかどうかを当然現在の所轄である外務省さんがきちんと事情を聞くというのは全然おかしくないと思いますが、どのようにお考えでしょうか。これを最後の質問にいたします。
○政府参考人(垂秀夫君) もし当時の事案につきまして、財務省の方で仮に新たな事実関係が明らかになるような場合がございましたら、更に必要な対応を行っていくというふうに考えておりますが、外務省としてもその場合には必要な協力を行っていく所存でございます。
○古賀之士君 質問を終わります。
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。茂木大臣に対しまして初めての質問となります。どうぞよろしくお願いをいたします。 冒頭、新型コロナウイルス対策関連の質問をさせていただきます。 今回の世界的規模でのコロナウイルスの感染拡大に関連しまして、我が国がODAを実施している国々への邦人の入国制限が掛かっております。今朝の情報、外務省のホームページで確認させていただきましたが、現在、八十八か国で日本に対する入国、入域制限が行われており、また八十九か国で入国後の行動制限措置がとられているものと承知をしております。この八十八か国の入国、入域制限の中には太平洋地域の国々も大変多く含まれておりまして、島も多く含まれております。 太平洋諸国へのODAの数字を見てみますと、近年非常に目覚ましい伸びを示しておりまして、無償、有償、技協を合わせまして、直近で二〇一七年を見ますと、ODA支出総額は三百二十億、その前年の二〇一六年は百八十億で、またその前の二〇一五年は百二十億となっておりますので、本当にこの数年で急激にぐっと伸びているという印象を持っております。 地政学的な観点ですとか、そのほかの観点からも、この太平洋地域へのコミットメント、非常に重要であるというふうに考えておりまして、この太平洋地域だけを見ましても、今回のコロナウイルスの影響、ODAに関する影響というのは非常に大きいのではないかなと推測をしております。 太平洋諸国に限らずの話でございますが、コロナウイルスの影響を受けて、今、物流も様々影響あると思いますし、人的移動の制限もある中で、この影響を受けたことによるODA事業の実施の現在の状況、また、現地で事業に関わられている民間事業者の皆様への対応はどのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中、我が国からの渡航者に対する入国制限や我が国への渡航抑制措置をとる国の増加に伴って、海外渡航上のリスクが増大しております。JICA職員のみならず、契約関係にある事業者の海外出張の延期、予定されている研修、招聘の受入れの延期又は中止等、御指摘の太平洋地域を始め、我が国のODA事業の実施にも少なからず影響が出てきてございます。また、感染の拡大や人の往来の制限措置により、資金協力事業における案件形成、そして事業の実施、管理に影響が出てくる、そういう可能性も排除はできません。 外務省としては、引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を注視するとともに、ODA事業の実施に可能な限り影響が出ないよう、JICA等と緊密に協力して、被援助国政府との調整を含め必要な対応をしていく考えでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 現地で事業に関わられている民間事業者の皆様への対応という部分はどのようになっていますでしょうか。
○参考人(北岡伸一君) お答え申し上げます。 現地、海外における感染症の広がり、それからリスクの増大、渡航制限等については既に御説明があったとおりでございます。 現地におきましては、JICAがまず、直接契約を結んでいる方々、専門家、中小企業、コンサルタント等の方々について、まず原則として渡航は中止しております。それから、間接的な関係者、つまり資金協力事業について開発途上国の政府から受注している企業さん等々がおられます。こうした方々とは、最終的な判断はその企業さんでされるということで、取りあえず緊密に情報を共有するということで進めております。 また、この感染症が長期化しますと様々な影響が出ると思います。途上国における開発効果の発現が遅れ、各国からの期待に適時に応えられないおそれがございます。JICAにおける予算執行等に悪影響が生じることも懸念しております。新型コロナウイルス感染症がODA事業に与える影響は小さくない、大きいと思います。 ただ、この国際協力は長いスパンで考えるべきものでございます。ですから、終わったらやっぱり再開するということが必要ですので、この信頼関係を傷つけないように、例えば企業さんが引き揚げられるということにもしなれば、ある時点でそれまでの分についてはお支払いをするとか、また再開されるときにはそこでまた新たな再スタートのためのお金が必要かもしれない、そういうことについてはまた何か考えなくちゃいけないのかもしれないというので柔軟に対応する、あるいは新しいやり方を工夫することが必要だと考えております。
○高瀬弘美君 理事長、ありがとうございます。 今、理事長のお話にも少しありましたけれども、今現在進行中の実施案件が工期延長となった場合ですとか、又は契約上の手続とか予算執行が、この三月末でございますので、年度を超えて必要となった場合も柔軟に対応いただくということでよろしかったでしょうか。
○参考人(北岡伸一君) そのとおりでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。 この世界的な課題であります新型コロナウイルスの影響を見るにつけて、今回このウイルスの一番の予防法であります免疫を高めるための栄養をしっかり取るですとか、手洗い、うがいをしっかりやるというような習慣の重要性、また、こうした保健、健康分野での国際協力の重要性を再認識しているところでございます。 日本はこれまでもこうした分野でODAを活用して大変大きな貢献をしてまいりましたが、是非このコロナウイルスを機会としまして、一層存在感を増していただきたいというふうに考えております。 茂木大臣にお伺いいたします。公衆衛生、また保健、健康分野でのODAの重要性についての大臣の御認識をお答えください。
○国務大臣(茂木敏充君) 高瀬委員から初めて御質問いただきまして、先ほどの古賀委員含め、福岡選出のフレッシュな二人と議論できること、大変光栄に思っております。 高瀬委員、外務省で在東ティモールの日本大使館にもお勤めになって非常に国際派でありまして、その委員とこういった公衆衛生、保健分野の問題についてこれからも議論できればと思っておりますが。 新型コロナウイルスの感染、今百六十か国・地域に拡大をしておりまして、先週、テドロスWHOの事務局長は、世界的な広がりが続いていることを受けてパンデミックと形容されると、このように発言をいたしております。 グローバルな人の往来が経済活動を支えている現代において、日本やヨーロッパ各国などそれぞれの国の取組はもちろんでありますが、情報や知見の共有、技術協力、物資支援、水際対策など、感染拡大防止対策を国際的に連携して行うことが極めて重要となってきております。 昨日も、今感染が非常に広がっておりますイタリアの外務大臣とも電話会談を行わせていただきました。恐らく、今日、この後、ドイツの外務大臣、さらにはEUの外相とも、こういった水際対策での連携等々についても議論したいと思うんですが、かかる認識の下で、今般、新型コロナウイルス感染症に関します緊急対応策第二弾の一環としまして、急速に感染者が拡大をしております、これヨーロッパとは違うんですが、イラク及び周辺の途上国におきまして、医療従事者、失礼しました、イランです、イラン及び周辺の途上国におきまして、医療従事者等への技術協力や医療施設への物資支援等の緊急支援を行っておりますWHO、ユニセフ、そしてUNHCR等の国際機関に対します拠出金として総額約百五十億円計上したところであります。 恐らく、この百五十億円のうち、六分の一、二十五億円程度はイランの方に何というか拠出をされると、支援で使われるということになるんではないかなと思っておりますが、元々、我が国、二〇一六年の伊勢志摩サミットであったりとか昨年のG20大阪サミット及びTICAD7、こういった場において、世界の人々がより良い医療を受けられるような環境整備等、保健分野の議論を国際的に主導してまいりました。 感染症対策を含みます基礎生活分野の支援というのはSDGsの推進の観点からも非常に今重要だと考えておりまして、恐らく東ティモールでもそういったことをお感じに、高瀬委員、感じられたんではないかなと思っております。 日本としても、公衆衛生、保健、健康分野で、これまで以上に世界各国、そしてWHO、ユニセフを始めとする国際機関等と協力して、国際的な連携強化をしてまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 大臣、大変にありがとうございます。 少し話題を変えます。 昨年十月に、人間の安全保障という我が国の国際貢献を行う上での基本理念を実行された緒方貞子さんが御逝去されました。また同じく、昨年十二月には、アフガニスタンの復興のために命懸けで尽くされてきました中村哲先生も志半ばでお亡くなりになられました。中村先生は福岡の方でございまして、地元福岡でお別れの会も実施されましたけれども、大変多くの方がお見えになりまして、長蛇の列で会場からあふれるというような状況でもございました。 このお二人に対しまして、今回、今年度の開発白書にも追記されたというふうに聞いておりますけれども、大臣におかれましても、このお二人が果たされた多大な貢献に対して御所見があれば、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、お二人がお亡くなりになったこと、誠に残念なことでありまして、改めて心から御冥福をお祈りしたいと思っております。 緒方元理事長は、国連難民高等弁務官であったりJICA理事長など様々な要職を歴任して、難民問題、貧困、紛争の解決といった世界の課題に立ち向かう第一線において卓越したリーダーシップを発揮され、国際的な女性活躍の先駆けとも言える存在でありました。 緒方元理事長が長年にわたって築いてこられた人間の安全保障であったり現場主義といった考え方は、現在も、開発援助や人道支援の重要な理念として、我が国はもちろん、広く国際社会で受け継がれていると考えております。また、そういった緒方理事長の思いを、我々もしっかりと引き継いでいかなければいけないという思いを強くしております。 中村先生におかれましては、アフガニスタンにおきまして、三十年以上にわたりまして、現地に根付いて、医療サービスの提供のみならず、かんがい水路建設を通じた一万六千ヘクタール以上の農地を開墾して六十万人の農民の生活を支えるなど、農村振興に熱心に取り組まれたわけであります。 私も、いろんな映像等でも、中村先生が実際に現場に行って、そういったかんがいの事業、自ら先頭に立ってやっていらっしゃると、これがやはり国際的な貢献をするリーダーの姿なんだな、こういう思いを強くしたところでありますが、中村先生は、こうした取組を通じて、アフガニスタン国民、難民の民生向上や日本とアフガニスタンの友好親善の促進に多大な貢献をされたわけであります。こうした中村先生の功績が高く評価をされて、叙勲や総理からの感謝状授与が行われていると、このように承知をいたしております。 御両名の国際社会に対する功績たたえさせていただき、引き続き、我が国としても、世界全体の平和と安定、そして繁栄に、お二人のように貢献をしていきたいと思っております。
○高瀬弘美君 ありがとうございました。 海外での日本の大事な貢献の一つとしまして、日本の現役の学校の先生が二年間教育に関わる、携わる制度としまして、現職教員特別参加制度というものがございます。 大臣、この現職教員特別参加制度についてはどういう御認識をお持ちでいらっしゃいますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 現職職員特別参加制度、これは、途上国の要請によりまして、現職の教員をJICAの海外協力隊として途上国に派遣する制度であります。平成十三年度に創設をされ、累計で八十一か国に千四百人以上派遣をいたしております。 教育、人材育成、我が国の開発協力の重点分野の一つでありまして、本制度は、教育現場におけます実践的な経験を生かした国際協力に資するものとして重視をいたしております。また、教員が協力隊員の活動を通じて得た経験、帰国後に教育現場に還元をされておりまして、国際的視野の拡大であったりとか、将来の国際教育協力分野における人材の裾野の拡大にもつながっていると考えております。 様々な協力あると思います。もちろん、インフラ整備であったりとか、それぞれの国が求めるものはあると思いますが、やはり人の力、これが国をつくっていく。そして、そういった人々が持っている能力をいかに引き出していくかと。エデュケーション、教育でありますけれど、元々の語源はエデュカティオですから、ラテン語で引き出すという意味になるわけであります。それぞれの人が持っている能力を引き出す、こういった教育の力は大きいと思っております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今大臣も言ってくださいましたように、大変大事な制度でございますが、過去五年間の実績を見てみますと、二〇一五年から二〇一八年は、応募者数も、自治体の数ですけれども、大体百五十ぐらいでずっと推移していまして、派遣者数も百人前後でずっと来ているんですけれども、二〇一九年、昨年度は応募自治体がいきなり半減をしまして七十になっております。また、派遣者の人数も、これまで百人程度で推移してきたのが四十三名と半減をしております。 この理由であります人件費補填制度について簡潔に御説明ください。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、現職教員の人件費補填制度、これは、JOCVに派遣されている間、従来の給与の一定額をJICAから保障するという制度であったわけでございますけれども、これが様々な経緯を経て廃止をされてしまったわけでございます。 その結果として、御指摘のとおり、現職教員の参加者、これは地方の教員を中心に大きく減少し、教育分野への支援に関する途上国の要請、期待、そういったものに十分に応え切れていない、そういう状況にあるわけでございます。 現職教員の派遣は、途上国の国づくりに資する重要な施策であると考えておりますので、外務省としても、JICAや関係各省と緊密に連携をしつつ、派遣人数を回復するためどうしたらいいのか、新たな対策を含め取組を強化していきたいというふうに考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 日本が少子高齢化を迎える中で、外国人材も今、日本国内大変増えてきておりまして、日本国内の国際化という視点でもこの教職員の方々が特別参加をして経験を持って帰ってくるということは非常に重要でございます。 人件費補填制度、非常に大事なものでありますので、是非再考いただき復活していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(北岡伸一君) 私でよろしいでしょうか。 既に鈴木局長からお答えありましたとおり、一八年度から一九年度にかけて半減いたしまして、百三十名から六十八名になりまして、今年度、さらに派遣をやめたいと言ってこられている自治体がございます。これは大変重要な問題ですので、一旦、人件費補填制度を廃止してしまったのでありますが、何らかこれに代わる工夫はないものかということで、外務省といろいろ相談しているところでございます。
○高瀬弘美君 私どももしっかり応援させていただきますので、是非ともこの制度、何らかの形で復活できるようによろしくお願いを申し上げたいと思います。 続きまして、少し質問飛ばします、地雷・不発弾除去の支援についてお伺いをいたします。 私ども公明党、山口代表を筆頭に、この地雷除去についてはずっと取り組んでまいりまして、党内にも地雷除去の支援プロジェクトチームというものがございます。 このプロジェクトチームにおきまして民間の地雷除去に取り組まれた方々からも最近もお話を伺いましたけれども、アフガンですとかイラクといった地域ではやっぱり治安状況が悪過ぎてなかなか作業ができないということで、非常に頭を痛めておられました。 ただ、この地雷・不発弾除去の分野では、日本が技術協力をした国、具体的に申しますとカンボジア地雷対策センター、CMACというのがございますが、このCMACが今度は途上国に対して支援をするというような三角協力が非常に進んできております。 こうした支援といいますのは、治安上どうしてもなかなか日本人を送ることができない地域に対する支援として非常に有効であると思います。この三角協力を一層推進すべきと考えますが、外務省の方針、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 元紛争国、途上国での地雷の除去、公明党の皆さんも熱心に取り組んでおられる、よく承知をいたしております。そして、私にとっても大先輩でありまして政治の恩師であります小渕恵三元外務大臣、総理大臣も誰よりも熱心に取り組んできたテーマであると、こんなふうに考えております。 我が国は、地雷除去支援につきまして三つの支援方針、第一に深刻な地雷・不発弾被害を受けている国の除去活動に対する継続的な支援、そして第二に地域協力、南南協力の推進、第三に地雷・不発弾の被害者に対する包括的な被害者支援、この三つを支援方針としてきております。 こうした方針を推進する上で、今委員の方からも御指摘いただきましたが、我が国は、南南協力支援、すなわち三角協力を有効な協力手段と考えておりまして、これに最も積極的に取り組んでいる援助国の一つだと自負をしているところであります。 三角協力は、途上国の過去の経験、知見を活用しつつ、被害国のオーナーシップを高めることができるという特徴がありまして、委員御指摘のとおり、地雷除去支援において有効なツールであると考えておるところであります。 カンボジアからの支援ということでありますが、委員御指摘のイラクに対しては、地雷対策機関の能力向上を目的としたカンボジア地雷対策センターを通じた第三国の研修、これも実施をしてきたところであります。 その上で、実際に地雷除去支援を行うに当たっては、NGOであったりとか国際機関との連携、様々な手段というのがあるわけでありまして、御指摘の三角協力を含め、その国にとってどういった方法が一番合っているんだろうかということもよく考えて、しっかりと支援を続けていきたいと思っております。
○高瀬弘美君 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会の清水と申します。よろしくお願いをいたします。 私もまず初めに新型コロナウイルスに関連して質問させていただきたいと思います。質問が重複してしまうところがあるかと思いますが、私もまず初めにエチオピアでの感染の状況についてお伺いをしたいと思います。 JICAの関係者、日本人二人、感染したという発表がされております。この感染の状況でありますとか、現在の状況、対応の状況、この辺りをまずは御説明いただけますでしょうか。
○参考人(本清耕造君) 御質問いただきました邦人のJICA関係者三名について、エチオピアにおきまして新型コロナウイルス感染症への感染が確認されたものでございます。 一人目は、本邦からの出張者でございまして、二月の二十二日、日本発パリ経由でブルキナファソに二十三日に入国いたしました。そして、三月四日にブルキナファソからエチオピアに入国し、九日に発熱、十三日に感染が確認されたものでございます。二人目は、エチオピアに駐在している者でございまして、三月十一日に発熱し、十五日に感染が確認されたものでございます。三人目につきましては、エチオピアに駐在しておりまして、発熱等の症状はないものの、十五日に感染が確認されたものでございます。 三名共に現地の指定病院内の隔離センターに入院中でございまして、容体は安定していると伺っております。 JICAとしては、感染の拡大を防止するために、現地のJICA事務所を一時的に閉鎖しまして、現在、濃厚接触者を含めて、関係者全員を自宅待機にしているところでございます。
○清水貴之君 やはり、これだけ全世界で活動されているわけですから、こういったことが起こることも十分想定の範囲内ではないかとも思うんですが、ただ、その感染が実際に発覚した今のその対応として医療の状況というのを考えたときに、エチオピアでというのが、ちょっと私も行ったことがないので分かりませんけれども、十分な医療体制が取られているのか、この三人の方、今は安定しているということですが、その対応が十分なされるのかというところも非常に気になるところでして、現地で入院をしてもらうのがいいのか、それとも何らかの方法で帰国して日本の医療を受けてもらうのがいいのか、この辺りというのは非常に難しい判断があるんじゃないかと思いますが、この辺りについての考え方、聞かせていただけますでしょうか。
○参考人(本清耕造君) 御質問のお答えをいたします。 発展途上国の医療事情は様々でございまして、医療体制が十分でない発展途上国につきましては、本邦若しくはそれ以外の治療体制が整った国に移動させて治療を受けさせるというのが適切であると考えております。 一方で、既に出入国規制を掛けている国もありますので、ケース・バイ・ケースで判断していかなければならないというふうに考えております。 ちなみに、エチオピアのJICA関係者については、本邦への移送も含め検討しているところでございます。
○清水貴之君 本当にケース・バイ・ケースだとは思うんですけれども、もういろんな想定をしながら対応しなければいけないなというのは思います。 海外で今活動している協力隊の皆さんの一時帰国の話も先ほど出ました。その中で、JICAの職員の方々は現地に残って引き続き様々な対応を取る、業務を行っていくという話なんですが、そこも、果たしてそういった対応が現時点でふさわしいのかどうなのか、この辺りも様々議論があるところではないかと思うんですが、これに対する考え方、お聞かせください。
○参考人(本清耕造君) JICAの職員につきましては、まさに先生御指摘のとおり、ケース・バイ・ケースで考えていかなければならないと思いますが、そういったJICA職員の現地からの一時帰国については、外務省とよく相談させて決めていきたいと、このように考えております。
○清水貴之君 何はともあれ、安全がもう本当に最優先されると思いますので、よろしくお願いをいたします。 続きまして、先月、我々ODA特別委員会のメンバーで視察、大阪、そして兵庫県、神戸と行ってまいりました。その中で、ODAの関連事業と日本企業との連携とか情報共有、こういったことについて質問をさせていただきたいと思いますけれども、大阪では、血液の輸送のメーカー、大同工業所さんを訪れまして、ミャンマーで今事業を展開していると。兵庫県尼崎では、雷対策の専門メーカーの音羽電機さんを訪問しました。こちら、ルワンダの方でビジネスを展開されているということです。 ODA事業というのは、もう本当に世界各国で様々事業が行われていまして、そこから得られる情報というのは非常に重要な情報、また密な情報、たくさんあると思います。その中には、日本企業の海外進出にとって非常に有益な情報も多いはずなんですが、ただ一方、進出したい企業があったとしても、その現地の生の情報を手に入れるというのは非常に難しいわけですね。特に、大企業とかでしたら商社を使ってとかいうこともできるでしょうが、中小企業などで、まだ人手も足りない、お金もないようなところでは、そういった情報というのが本当に大事になってくるわけです。そういった情報をODA事業をしている外務省などはもうたくさん持っているというふうに思うわけですね。 そういった企業、海外進出を望む、若しくは自社技術が海外で活用できる、若しくはそれさえも分からなくて、これが本当に海外で使えるのなんという企業も多いと思うんですね。そういった海外進出を目指す企業とその情報を結び付けていくことというのも非常に大事なことなんだということを改めて視察をしてみて感じました。こういった政策をもっともっと進めていっていただきたいなというふうに思いますが、これについての考えをお願いいたします。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、ODAにより日本の中小企業を始めとする日本企業の優れた技術や製品を途上国に展開することは、日本企業の海外展開の推進と途上国の経済社会開発の双方に資するものだということに加え、また地方創生の観点からも極めて有意義だと考えております。 かかる認識の下、政府は、ODAにより我が国中小企業等の海外展開を積極的に後押ししているところでございます。例えば、JICA、ジェトロ、地方自治体や関係省庁等とも連携しつつ、東京及び地方における説明会や意見交換会の開催、外務省及びJICAのホームページでの必要な情報の掲載、広報パンフレットの配布、企業からの照会に対する随時の対応等を通じて企業に対して情報提供を行い、ODAの活用促進に努めております。 また、平成二十四年度からは、外務省、JICAは、我が国中小企業等の海外展開支援事業、これを実施しております。これは、日本の中小企業の優れた製品、技術を途上国の開発に活用するということで、途上国の開発と日本経済の活性化の両立を図るものでございます。この調査の結果として、最終的に、例えばフィリピンあるいはベトナムで実際に中小企業の方が現地の受注を受けている、そういうような事例もございます。 政府としては、今後とも、日本企業に対してきめ細かく情報提供しながら、ODAに対する官民連携を推進してまいりたいと存じております。
○清水貴之君 是非、その情報の見付けやすさとか分かりやすさとか申請のしやすさとか、こういったところを注目しながら是非進めていっていただけたらなと思います。 もう一点、視察で、これは神戸にありますJICA関西でお話を聞いたときに、海外協力隊のOB会の方のお話がありました。多くの協力隊の方々の、参加者の方ですね、OBの方というのはたくさんいらっしゃるわけです。今、例えばそのOB会の方は兵庫県のシニアOB会の会長をされているわけですが、兵庫県内でメンバーが、今そのOB会のメンバーは七十名ほどいると、三つ支部をつくって、それぞれ活動していると。で、市民に向けて国際交流の意義ですとか海外協力隊の活動について発信をしているということで、非常にその認知度を高めてくださるような活動をしているんですが、ただ一方で、手弁当での活動もあって限界もあるというお話をされておられました。 このOB会の、もっともっと海外協力隊などの活動を知ってもらうという意味でもそうですし、OBの皆さん方のその経験とか知識とか、こういったものというのも非常に重要なもう宝だと思うんですね。こういったものもどんどんどんどん生かしていっていただきたいなというふうに思っております。どういったサポートがふさわしいのか分かりませんが、この辺りも本当に密に連絡を取りながら、連携を取りながら、今までの経験、知識を無駄にしてほしくないなというふうに考えております。 この辺りについてのお考えもお聞かせください。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 帰国隊員による任期中の取組や現地での貴重な経験の共有と活用というのは、JICA、海外協力隊への応募者発掘、それから我が国ODAに対する国民の理解促進の観点からも重要でございます。そういう観点から、お話がありましたような方々が自らの資金をなげうって貢献されている、こういうことについては非常に深い敬意を表したいというふうに思います。 御指摘のありましたOB会、OG会では、協力隊としての経験を生かした様々な活動が行われているほか、OB、OGが設立しました公益社団法人青年海外協力協会、JOCAにおいても、ボランティア事業への国民の理解促進や地域に根差した国際交流活動の取組を積極的に展開していると承知しておりまして、外務省としても、あるいはJICAとしても、いろいろな形で御協力をしてきているところでございます。 JICAでのボランティア経験の社会還元を促進する、そういう観点から積極的に支援をしてきているところでございまして、政府としても、このような帰国隊員の活躍、これを後押ししていきたいと考えております。
○清水貴之君 大体、各都道府県にこのOB会組織というのがありまして、ホームページ見ますと、それぞれ持っていらっしゃったりするんですが、細かく見ていくと、かなり頻繁に活動をされてアップされて、セミナー開いてとかやっていらっしゃるところもあれば、そうでもない、やっぱりもう何年も動きが止まってしまっているところもあるんですね。ですから、この辺りもしっかりと様々フォローをしていただけたらなというふうに思います。 最後に大臣に、ODA予算の関連で質問したいと思います。 予算の適切な執行についてなんですけれども、ODAの重要性、特にこうやってこの委員会に所属しているような議員の皆さんというのは、もう本当によく認識をしているというふうに思っております。国際貢献に果たす役割もそうですし、他国との関係づくりの点でも本当に重要だなというふうには感じているんですが、一方で、この予算の適切な執行ということに関して、毎年のように会計検査院などから問題点が指摘されているわけですね。 例えば、二〇一八年度の検査報告によると、ソロモン諸島、ベトナム、インドネシアの三か国に提供したODA約百三十三億円、十分な成果が得られていないとの指摘があります。ソロモン諸島では、無償で整備した浄水施設がこれ使われていないと。ベトナムでは、違法操業の監視用に無償提供した中古船、これ三隻が未使用のまま、ほったらかされていると、係留されたままになっていると、こういった指摘があるわけです。その前年の会計検査院の報告でも、六十六億円余りのペルーの下水道施設、これ円借款ですけれども、もう本格稼働しないまま、六十六億も使って、もう全く使われずに放置されていると、二年以上止まっていると、こんな指摘もされているわけです。 いろんな状況があって、途上国であったり、まあ日本のような状況ではない国との対応ですから難しいこともあるのかもしれませんが、こういったことがやっぱり起きますと、本当にODAというのは必要なのかと、世界の本当に困っている人のところにこういった支援が届いていないんじゃないかと、無駄が多くて、もう十分に効果が発揮できていないんじゃないかと、こういった印象をやっぱりどうしても持ってしまうんですね。 ですので、大臣、予算のこの使い方というのにもしっかり目を配ってODA事業を進めていっていただきたいというふうに考えておりますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) ODA事業の適切な執行に対してお答えをしたいと思うんですが、その前に、先ほど委員の方からODA関連事業での日本企業への情報提供のお話あったんですが、お聞きをしていて、例えばルワンダのお話でしたんですが、御案内のとおり、ルワンダ、カガメ大統領の下で、恐らくアフリカの中でも、五十六か国の中で一番規制緩和進んでいるんじゃないかなと思うんですね。 例えば、輸血用の血液、これはもうルワンダ全国にドローン使って運んでいるんですよ。全国の病院から血液センターに情報ネットワークができていまして、どれだけ不足していると。そうしますと、その情報センターとドローンの発着場が連結をしておりまして、これでドローンで飛ばせると、こういったことでありまして、実際、このベンチャーやっている人間、カリフォルニアの人間で、ボーイングで仕事をしていたんですけど、こういったことをアフリカで展開したいということで、やっぱりこれはルワンダで始めるのが一番アフリカ全体に展開できるといった意味で、ルワンダというのはある意味アフリカのビジネス展開のゲートウエーになっているとか、こういったより大きな情報提供ということもこれから努めていく必要があるなと思っております。 その上で、今のODAの予算の関係でありますが、これまで会計検査院から受けた指摘については、政府として真剣に受け止め、事業実施機関や相手国に対して早急に改善を働きかけ、再発防止に努めてきたところであります。 御指摘いただいたベトナムについて、海上警備及び漁業監視局に対して供与した中古船、六隻供与したんですが、そのうち三隻が未使用であったと御指摘を受けましたので、ベトナム政府に対して働きかけを行いまして、三隻全てについて、昨年中に改装作業を終えて、既に運用が開始をされております。私も一月にベトナム訪問しまして、運用しっかりされているということを確認してまいりました。 また、インドネシアでは、下水処理場の建設等の事業で、事業対象区域以外から汚泥が持ち込まれまして、汚水処理後の水質が当初の目標基準を達成していなかった、こういう指摘を受けたところでありますが、これを踏まえ、現在、我が国からインドネシアの事業実施機関に対しまして河川水質の改善に向けた助言を行っているところでありまして、事業実施機関が、汚泥のしゅんせつ、今計画をしているところであります。 ODAに対する国民の理解を得るためには、政府としても必要な見直し、改善を適時適切に行い、しっかり効果が現れていくようにすることが極めて開発プロジェクト進める上で重要だと考えております。
○清水貴之君 終わります。ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 ODA事業を進めるJICAの環境社会配慮ガイドラインについての改定について質問いたします。 現行のガイドラインは、社会経済の開発を支援するための事業であっても、大気や水、土壌、生態系など自然への望ましくない影響や、非自発的な住民移転や先住民族に対する権利侵害といった社会への影響を及ぼす可能性があるという認識の下に、環境社会配慮に必要なJICAの責務と手続、相手国等に対する要件を示した指針として、二〇一〇年四月に、それ以前のガイドラインに代えて施行されております。現在、施行十年以内に行うとしたレビューを経て、一月に最終報告書が出されて、ガイドライン改定に向けて、レビュー結果に基づく包括的な検討作業が行われていると承知をしております。 この改定は、やはりこれまでのJICAの事業で起きた問題の経験や、そして地球環境、人権に関する今日の世界の認識の大きな発展、これを生かすべきだと考えますけれども、その点どう考えるか、この包括的な検討の論点と併せて御答弁いただきたいと思います。
○参考人(本清耕造君) お答えいたします。 日本政府は、昨年六月、パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略を閣議決定されました。また、ビジネスと人権に関する国連指導原則について、国別行動計画を策定中と承知しております。 JICAといたしましては、そうした国際潮流の重要性を認識し、日本政府の方針を踏まえながら、環境社会配慮ガイドラインの見直しを行っていく所存でございます。 また、二〇一八年二月から、現行ガイドラインの運用状況やJICAを取り巻く外部環境変化などのレビュー調査を実施しまして、パブリックコメントを募集しまして、理念、気候変動、対象事業、情報公開、人権、ステークホルダー協議など、八つの論点に整理いたしました。 現在、先生御指摘の点も含めまして、環境社会配慮助言委員会から助言を得ながら改定の論点について包括的な検討を行っており、引き続き丁寧に検討プロセスを進めていく考えでございます。
○井上哲士君 NGOの皆さんからは、これまでの事業の中で生じた事柄を踏まえて様々な見直し意見が出されております。その一つが、現地住民などのステークホルダーから指摘があった場合の対応です。 現行のガイドラインは、住民などからの指摘があった場合は回答すると定めております。ところが、例えばミャンマーのティラワ経済特別区開発事業では、影響を受ける住民グループからJICAに対して環境社会配慮に関わる懸念や要請に関する書簡が何度も出されて、二〇一四年四月には面談が要請されました。にもかかわらず、JICAからの返答がないままにその年の四月二十三日に一部の出資が決定をされたということであります。 私、この委員会でも外交防衛委員会でも、インドネシアのインドラマユ石炭火力発電事業も質問してきましたけども、ここでも同様なことが起きております。 住民から事業の問題点の指摘や反対の意思、融資の拒否を求める書簡が度々出されたにもかかわらず、その都度の対応がない。四回目の書簡を提出後にようやくJICA現地事務所が面談に応じましたけども、その後、住民から提出された書簡には返答していないと聞いております。 ステークホルダーとの対話はこのJICAも重視をしているはずで、異議申立て手続においては事前の対話が異議申立ての要件とされております。しかし、今述べたように、そもそもJICAが住民の指摘に適時に返答しなければ、これは対話にならないんですね。対話がないということになりますと、異議申立て制度を使えるかどうか。使えないわけですよ、対話がなければ。そうなりますと、この制度を使えるかどうかはもうJICAの対応次第ということになりかねないわけです。 ですから、私は、改定に当たって、JICA側からの迅速な回答、対応と、これをきちっと要件として盛り込むべきだと思いますけれども、この問題は包括的な検討で議論をされるんでしょうか。
○参考人(本清耕造君) お答えいたします。 JICAの環境社会配慮ガイドラインにつきましては、環境社会配慮の基本方針として、JICAは、ステークホルダーの意味ある参加を確保し、ステークホルダーからの指摘があった場合は回答するというふうに定めているのは先生御承知のとおりでございます。JICAとしては、この趣旨にのっとりまして、ステークホルダーの指摘に迅速に回答すべく努めているところでございます。 一方、異議申立て手続要綱におきましては、異議申立てが行われた場合、異議申立て審査役は原則として五営業日以内に受理の通知を行うことと定めており、それに基づいた対応が行われております。また、同要綱では、申立人に対し異議申立てを行う前にJICAの事業担当部署との対話を行うことを求めておりまして、これに関連して、JICAの広報部署は、事業担当部署との対話が迅速かつ適切に行われるよう、外部から問合せがあった場合には迅速に当該事業担当部署を紹介しなければならないというふうに定めております。 引き続き迅速かつ適切な対応に、求めてまいりたいと思いますが、これまでの異議申立ての手続上については、これまできちんとした対応をしてきたというふうに我々としては考えておりますが、御指摘のようなことがあるということでありましたら、今後、関連する質問の扱いにつきましては対応策について検討させていただきたいと思いますし、ガイドラインの見直しにおいては、御指摘の点はまさにNGOから指摘されている点でございますので、丁寧に検討してまいりたいと、このように思っております。
○井上哲士君 しっかり是非盛り込んでいただきたいと思います。 それから、やはり、改定で、事業の対象となる現地の人権状況のJICAによる把握の在り方も見直しが求められております。 現行ガイドラインは、協力事業の情報公開を行い人権の状況を把握するとしておりますけども、実際には、NGOからは、様々な表現の自由など基本的人権が脅かされている場合でも、JICAが実施機関からの報告を重視をすると。そうなりますと、この基本的人権等の権利が制限されていると認識していないというケースが散見されるという指摘がされております。 先ほど挙げたインドラマユの石炭火力発電事業についても、一昨年、当委員会で質問しましたけれども、この反対派住民、営業が続けられなくなると、こういうリーダーに対して、軍や警察等の様々な干渉が行われた、逮捕、勾留も行われた、大量の警察、軍を動員して反対住民を押さえ付けて建設作業が進められた、いろんなことが起きました。 こういう公権力による弾圧、人権侵害が起きる場合に、相手国の警察とかに照会をしても、人権侵害を認めるとは非常に考えにくいんですね。やっぱり、こういう回答をもって把握できたとは言えないわけで、こういう人権侵害の把握の方法については、相手国の当局や実施機関だけじゃなくて、影響を受ける住民や専門家、人権NGOなどからしっかりヒアリングをすると、こういうことも盛り込んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○参考人(本清耕造君) 現行のJICA環境社会配慮ガイドラインにおきましては、事業の影響を受ける個人や団体及び現地で活動しているNGO、協力事業に知見若しくは意見を有する個人や団体をステークホルダーと位置付けております。意味ある参加を確保し、ステークホルダーの意見を意思決定に十分反映するとしているところでございます。 現行ガイドラインの助言委員会が行っている包括的検討において、この部分の重要性が指摘されておるところでございます。いただいた助言等を踏まえまして、丁寧に検討していきたいと思っております。
○井上哲士君 現に起きている事態をしっかり見て対応していただきたいと思うんですが。 もう一点、今指摘したインドラマユの事業に関する反対派現地住民への不当逮捕を始めとする公権力による弾圧、人権侵害は、JICAの調査、設計などのエンジニアリング・サービス、ES借款による貸付けに係る事業の中で発生をしております。 JICAは、この借款に係るインドネシア政府からの正式要請が依然なされていないということを理由に、正式要請後の環境レビューにおいて詳細を確認するとして、ES借款は引き続き続けているわけですね。 私は、以前の質疑においても、こういうもう貸付けは停止するとともに、このES借款の段階であっても、JICAが現地の人権状況をしっかり把握をして、ガイドラインの要件を確認するということを見直すべきだと申し上げましたけれども、この点はどのような対応になるでしょうか。
○参考人(本清耕造君) この点については、先般も先生から御質問をいただきまして、その際もお答えいたしましたけれども、現行ガイドライン上は、本体借款の環境レビューにおいて、環境社会配慮上の要件を満たすことを確認することを可としておりますので、これは、ES借款の供与時には本体借款の供与は約束されていないということになる前提で、本体借款の環境レビューと併せて行う方が効率的と考えられているためでございます。 また、ES借款供与時には必要な環境社会配慮関連文書が十分ではなく、ES借款の中で、又は並行して必要な環境社会配慮調査を実施した上で、本体借款供与前に環境レビューを行わざるを得ないという場合が多いというのが実態でございます。 現行ガイドラインの助言委員会が行っている包括的検討におきまして、まさにこの点に関する検討もなされていることでございますので、いただいた助言を踏まえて丁寧に検討していく考えでございます。
○井上哲士君 現行ガイドラインでやっぱり想定していないことが起きているわけですね、インドラマユで。是非その点を対応できるように盛り込んでいただきたいと思います。 次に、海外での石炭火力発電事業の推進そのものについてお聞きをいたします。 この間、パリ協定批准後も世界で石炭火力廃止求める声が高まっております。その中で、昨年六月にJICAがバングラデシュの発電所事業への新規融資を決定したことなど、日本のこの石炭火力推進に対して世界の厳しい批判が浴びせられております。 小泉環境大臣は、二月の二十五日に、この石炭火力発電輸出を支援する要件の見直しについて、議論を始めると関係省庁と合意したと発表しておりますけれども、どういう観点からどういう見直しをするのか、その日程はどういうふうになるでしょうか。
○政府参考人(瀬川恵子君) お答え申し上げます。 石炭火力輸出支援の四要件につきましては、関係省庁間で議論を行い、結果、パリ協定の目標達成に向け、六月に予定される次期インフラシステム輸出戦略骨子策定において、この四要件の見直しについて関係省庁間で議論し、結論を得ることとしております。 この関係省庁間での議論を前向きなものとするため、環境省といたしましても、パリ協定の目標を踏まえ、世界全体のカーボンニュートラルの達成に向け、環境省内に検討会を設置する予定でございます。検討会におきましては、ファクトを積み上げるとともに、有識者などからの提言を踏まえ、環境省としての四要件の考え方、これをまとめていく予定としております。
○井上哲士君 輸出前提の見直しで本当に今パリ協定などで言われたことが達成できるのかと。私は、やめるべきときが来ていると思うんですね。 外務省は、二〇一八年に気候変動に関する有識者会合を設定し、その二月の提言では、二酸化炭素排出の多い石炭火力を進める政府方針を、国際社会の批判を受け、日本外交の隘路となり始めていると、こういう指摘をし、新しいエネルギー外交を提言をしております。 国際的な民間研究機関であるクライメート・アナリティクスは、最近、パリ協定の気温上昇を一・五度に抑えるコミットメントを達成するためには、OECD諸国は石炭利用を二〇三〇年までに完全にやめなければならないと、全ての石炭火発はどんなに遅くとも二〇四〇年までに閉鎖しなければならないという提言をしております。 インドラマユは二〇二六年に完成と言われているんですね。そうしましたら、もう二〇四〇年、十四年しか動かないと、こういうことになるんです。今からこういうものを造るのかと。途上国であっても排出削減が迫られる中で、日本の推進政策が足を引っ張ることになると思うんですね。 私は、これはもう根本的な見直しをし、推進をやめるべきだと考えますけれども、外務大臣、最後、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今後の支援の在り方については、先ほど環境省の方からもありましたように、エネ基の中の四条件、これから見直しの検討を行うと、その結果を踏まえて決めていくということになるわけでありますけれども、我が国は、パリ協定を踏まえて世界の脱炭素化をリードしていくため、相手国のニーズに応じ、再生可能エネルギーや水素などを含めてCO2排出削減に資する様々な選択肢を相手国に提案して、相手国の選択に応じてODA等の公的な支援を行っていく考えであります。
○委員長(山本順三君) 井上君、時間が来ておりますから、簡潔に。
○井上哲士君 時間ですので終わりますが、COP25で……
○委員長(山本順三君) 簡潔にお願いいたします。
○井上哲士君 グテーレス国連事務総長は、石炭中毒をやめなければ、気候変動対策の努力が全て水泡に化すと、こう言いました。重く受け止めるべきだと思います。 終わります。
○ながえ孝子君 碧水会のながえ孝子です。 先ほどから委員の皆さんからJICAボランティア、協力隊への質問など出ておりますが、実は私のところにおります政策秘書は青年海外協力隊のOBです。十年ほど前にパプアニューギニアに派遣をされまして、二年間活動をして、帰国後、外国人技能実習生の日本語指導に当たっていたそうです。それは何か紹介があって、ルートがあるのと聞きましたら、そうではなくて、ハローワークで見付けたんだそうですね。それを聞いて、ちょっともったいないなと思いました。せっかく海外経験があるんですから、それを活用するということは非常に重要ではないかと思いまして、彼自身も、このJICAボランティアOBと外国人実習生あるいは外国人労働者の支援を結び付けるような仕掛けがあればいいなという提案を申しております。そのとおりだと。 確かに、これからますます増えるであろう海外からの実習生、あるいは外国人労働者、あるいは外国からの留学生の皆さん、日本になじんで、活躍してもらって、日本にいいイメージと思い出を持って母国に帰ってもらって、そこでまた御貢献をいただければと。それをしてもらうためには、やっぱり日本語研修を始め様々なフォローが重要かと思います。そこを、海外経験もあり、外国の習慣などにも通じているJICAボランティアOBに活躍してもらうというのは大変いいアイデアではないかと思います。 現在そういう、外務省と厚生労働省の違いはありますけれども、そういう仕組みがあったり、あるいは連携など行われているのでしょうか。
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、帰国したJOCVの隊員の中には現地の活動を通じて得た経験や語学力、高いコミュニケーション能力を生かし、地方の国際化支援あるいは地方創生の担い手として参加していらっしゃる方、こういう方も少なからずいらっしゃると、そのように承知しております。 こうした有為な人材が昨年四月から新たに創設された特定技能外国人材を始めとする外国人材の受入れや定住化支援等において活躍の場が広がる、そういうようなことのためにJICAと法務省、あるいは地方自治体の外国人材相談窓口、こういったところとも連携しながら、様々な可能性、これを探求し取り組んでいきたいというふうに考えております。
○ながえ孝子君 せっかくの人材ですから是非いろんなところと連携しながらうまく活用して、本当に日本に対するイメージをいろんなところから上げていく努力をお願いしたいと思います。 それから、先日、委員会から関西視察に参りまして、改めて、国際貢献を進めていく中では、SDGsという世界共通の物差しですよね、これをちゃんと踏まえて取組を進めるということが重要なんだなということを認識させていただきました。 日本自らのSDGs達成について、政府としても推進本部を立ち上げていろいろ戦略を練っていらっしゃるようなんですけれども、茂木大臣にお伺いしたいと思います。 十七のゴールがありますが、日本が一番ちょっと遅れているよねと、一番これから頑張らなくちゃいけないところは、大臣のお考えでは何だと思われますでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほどお話伺っていて、先生の事務所に青年協力隊の関係の方が入られたと。うちの地元の市会議員でも、女性なんですけど、ボリビアで青年海外協力隊やられた人が市会議員として非常に頑張って活躍しているんですけど、たまにはハローワークもいい仕事するんだなと、こんなふうに思ったところでありますけれど。やっぱり、マッチングの機能が重要なんですね、こういう分野においては。様々な機関の情報を共有するような形というのをもっと強化をしていかなければいけないと、こんなふうに思っているところであります。 それで、どの分野、SDGsの達成について遅れているか進んでいるかと。私個人というよりも、ある程度客観的な評価というのが重要だと思っておりまして、例えば国際機関であったりとかシンクタンクによって様々な評価、これ行われているところでありますが、国際社会において一定の評価が得られているものとして、ベルテルスマン財団であったりとか持続可能な開発方法ネットワーク、これによります評価が挙げられると思うんですが、昨年の財団の報告書によりますと、日本は教育、イノベーション、これについては達成の度合いが高いと評価されている一方で、ジェンダー、そして生産・消費、気候変動、実施手段、こういった分野については達成度合いが低い、このように評価をされていると承知をいたしております。
○ながえ孝子君 そうなんですよね。五番目のゴールであるジェンダー、あらゆる人々が活躍する社会、これについてはジェンダーギャップ指数出ておりまして、日本は百四十四か国中百二十一位、下から数えた方が早いという、これ相当頑張らなくちゃいけない分野だと思うんですが、このジェンダーギャップ指数というのは、教育、医療、政治、経済、四つの分野で評価をしていて、日本はそのうち政治と経済での評価が低いということですから、よく言われるように、女性議員が少ない、さっき大臣のところでは女性のOBの方頑張っていらっしゃるというのありましたけれども、女性議員が少ないというのと女性の管理職が少ないと言われることで、意思決定の場における女性の占める割合が低いということかと思います。 隗より始めよでございますので、大臣のところですね、外務省、尾身政務官、頑張ってくださっていますけれども、職員の皆さん、女性の管理職ですね、管理職の中で女性の占める割合は何%で、これは目標に対してどのぐらいで、時間がないので併せて質問させていただきますが、それを達成していくためにはこれから何をしようとお考えなのか、教えてください。
○国務大臣(茂木敏充君) 申し訳ありません、数字についてはちょっと私今手元にありませんのでまたお知らせをしたいと思っておりますけれども、幹部クラスでも、例えば国際文化交流審議官の志野審議官であったりとか、順次幹部は出てきているんですが、元々、平成の前に入省された人でいいますと、まず母数が極めて少ない。大体平成五年ぐらいから少し増えてきまして、平成十年代以降はある程度の数というのが、何というか、入省してくれる。現在でいいますと、半分近くが女性。そして、面接官に聞きますと、大体女性の方が優秀だ、こういうような評価なんですけれども、松川るいさんとか、たくさんいらっしゃるので、まずはそういう母数を増やしていくということが重要なんだと思います。 余り何というか、男性、女性、それについてどうするということではないんですけれども、それぞれ置かれた立場等々、家庭を持ったりとかそういったことで違ってきますから、そういった家庭環境も配慮しながら仕事が執行できると、こういった状況をつくっていくことが極めて私は重要だと思っております。 政治においても経済においても、また霞が関、外務省においても、まずは母数を増やし、そして経験値を上げていく、こういったことが極めて重要だと考えております。
○ながえ孝子君 まずデータを詳細に把握するところからだというふうに思いますので、また教えていただければと思います。よろしくお願いをいたします。 政府としては、国として、二〇二〇年にたしか、あらゆる重要な意思決定の場における女性が占める割合は三〇%という目標を掲げていたかと思います。今年も残り八か月少々となりました。御一緒に頑張らせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 では、質問を終わります。
○委員長(山本順三君) 以上をもちまして、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 政府側は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(山本順三君) 政府開発援助等に関する調査を議題といたします。 先般本委員会が行いました委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。古賀之士君。
○古賀之士君 山本委員長の御指名によりまして、委員派遣について御報告を申し上げます。 本委員会の山本委員長、こやり理事、佐藤理事、松川理事、難波理事、岩井委員、高橋克法委員、藤井委員、本田委員、礒崎委員、岸委員、熊谷委員、高橋光男委員、新妻委員、清水委員、伊藤委員、ながえ委員及び私、古賀の十八名は、去る二月十七日及び十八日の二日間、多様な主体による連携を含む我が国国際協力に係る取組等に関する実情調査のため、大阪府及び兵庫県に派遣され、関係者からの説明聴取並びに意見交換のほか、関連施設等の視察を行いました。 以下、日程に沿って概要を御報告いたします。 一日目は、最初に、大阪府庁を訪問し、大阪府におけるSDGsの取組について説明を聴取し、意見交換を行いました。大阪府では、二〇二五年の万博開催をSDGs達成に向けた取組を加速させる絶好の機会と捉え、SDGs推進本部を設置し、先進的な取組を行っており、中でも地方自治体のSDGs達成状況の自己分析モデルの構築については、第三回ジャパンSDGsアワードの副本部長賞を受賞するなど、優れた取組として評価されているとの説明がありました。 派遣委員からは、ゴール達成に向けて様々なステークホルダーを組み合わせていくための具体的な方策、ゴール達成に向けた数値目標の設定方法、SDGs推進に当たっての実施体制の在り方、SDGs推進に府民を巻き込んでいく方法、大阪府の重点ゴールである健康と福祉における具体的な施策等について質疑が行われました。 次に、大阪府東大阪市に赴き、株式会社大同工業所において、JICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業に採択された、同社の血液保管と輸送システムの技術を生かしたミャンマーにおける事業展開等について説明を聴取し、意見交換を行いました。 派遣委員からは、中小企業の海外展開において必要な公的支援の在り方、政府の中小企業支援施策の利便性を向上させる方策、製品の製造に対する新型コロナウイルス感染症の影響等について質疑が行われました。その後、工場を視察し、同社の血液保管機器等を実際に確認しながら、その特性等について説明を受けました。 次いで、兵庫県尼崎市に赴き、音羽電機工業株式会社において、アフリカの若者を対象にした産業人材育成プログラムによって来日したルワンダ人留学生のインターンシップ受入れを契機とした同国への事業展開について説明を聴取し、意見交換を行いました。同社もJICAの中小企業・SDGsビジネス支援事業を利用し、ルワンダにおいてインフラへの雷害対策技術を生かした事業展開に向けた取組を行っているとの説明がありました。 派遣委員からは、雷の発生と地球温暖化の関係、今後のルワンダでの事業展開における元留学生の役割、JICAによる雷被害など各国の様々な開発課題に関する情報収集及び企業等への情報発信の在り方などについて質疑が行われました。その後、同社の避雷器の性能等を確認する試験センターである雷テクノロジセンター等の関連施設を視察し、避雷器の役割等について認識を深めました。 続きまして、二日目は、最初に兵庫県神戸市の人と防災未来センターを視察しました。同センターは、国の支援の下、兵庫県が二〇〇二年に設置したもので、今年が二十五周年となる阪神・淡路大震災の経験を語り継ぎ、その教訓を生かすため、様々な展示を行っているほか、関連資料の収集や防災研究、災害対策専門職員の育成なども行っています。例年五十万人前後となっている利用者の中には外国人も多く含まれ、館内には防災への取組の重要性を認識したとの外国人利用者からの多くの感想が紹介されていたほか、JICA関西が行う防災研修では必ず同センターを訪問するなど、同センターが震災の教訓を内外に発信、共有していく上で大きな役割を果たしていることを確認いたしました。 次に、JICA関西において、業務の概要について説明を聴取し、意見交換を行いました。JICA関西からは、産業開発、防災、環境管理の分野を中心に研修を行っていること、近年は民間連携事業に力を入れていること等の説明がありました。 派遣委員からは、JICA関西内に設置されている国際防災研修センターの活用状況、途上国の発展段階に応じた戦略的な支援の在り方、民間連携事業において利用が多い分野、日本製品の海外展開後のメンテナンスを含めた継続的な支援体制の在り方、青年海外協力隊に対する帰国後の支援の状況等について質疑が行われました。 その後、防災行政に携わる途上国の公務員を対象としたJICAの「総合防災行政」研修に関し、ネパール人研修生による研修成果の模擬発表を視察しました。発表終了後、派遣委員から、帰国後の研修成果の活用方法、地震発生の被害予測の根拠、八つのステップによって防災計画を作成する意義等について質疑が行われました。 最後に、JICA関西の施設内において、様々な分野において活躍する兵庫県の国際協力関係者八名と意見交換を行いました。派遣委員からは、物資が不足する中で青年海外協力隊が活動する際の苦労と工夫、青年海外協力隊の就職支援の在り方、外国人研修生に研修分野に限らず日本と出身国とのつながりなども学んでもらう機会の提供や帰国後の連携の在り方、神戸情報大学院大学において外国人留学生が減少している原因、日本人が国連職員を志す上で処遇を改善する必要性、国連の活動を市民へ発信していくことの重要性、防災と環境を関連させたODA施策の可能性等について質疑が行われました。 調査の概要は、以上でございます。 今回の調査では、開発協力における多様な主体との連携に着目しましたが、地方自治体が国際的な開発目標であるSDGsに積極的に取り組み、大きな役割を果たしていくためには、大阪府のようにSDGsを絡めたより具体的な目標を共有していくことが重要であると確認されました。 また、企業との連携では、日本の中小企業の優れた技術やノウハウが途上国の課題解決に役立つことを確認した一方で、中小企業の海外展開には資金や人員などで壁があり、ODA等を効果的に活用し、種まきだけでなく、長期的な視野を持った支援も必要であると認識されました。 また、開発協力において、防災は、災害の多い我が国の特性を生かし、経験に裏付けられた知見を国内外に発信していくことで大きな役割を果たすことができる分野であり、自治体やNGOなどとも連携し、日本らしい防災の取組を主流化していくことは、日本の国際社会におけるプレゼンスを向上させる意味においても重要であると再確認されました。 最後に、今般の委員派遣に際し、御対応いただきました関係者の皆様に心から感謝を申し上げ、御報告といたします。
○委員長(山本順三君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十一分散会