財政金融委員会 第5号
- 発言数
- 172 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2020/03/19
会議録
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、市田忠義君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長矢野康治君外二十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、日本銀行副総裁雨宮正佳君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言願います。
○川合孝典君 共同会派、国民民主党の川合孝典でございます。 法案の審議に入ります前に、私からもちょっと少し確認をさせていただきたいことがございます。森友の問題についてでございます。 昨日の委員会の審議の中でも何人かの委員の方が御質問されて、それに対して財務省の方からお答えをいただいておりますが、そのお答えを聞いていて違和感を強く覚えたところがございますので、その点についてまず確認をさせていただきたいと思います。 官房長にお伺いをいたします。 まず、今回のこの訴状が出て、訴状と同時に、自死をされた近畿財務局の職員の方の手記も公表されたわけでありますが、この手記について、また告発されている内容について、どのように受け止めていらっしゃるのかをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答えを申し上げます。 近畿財務局の職員がお亡くなりになったことは誠に残念なことであり、深く哀悼の意を表したいと思います。 その上で、手記については報道で我々も承知をしておりますが、訴状についてはまだ受け取っておらないものですから、そこについてはまだコメントすることはできません。 その上で、手記を拝見しまして、文書の改ざん問題というのは極めてゆゆしきことであり、誠に遺憾であって、深く改めておわびを申し上げなければならないことだと考えております。 その上で、平成三十年六月にこの問題の経緯等に関する調査結果を公表し、関与した職員に対しては厳正な処分が行われたところでございます。 財務省としては、今後の、二度とこうしたことを起こさないよう、公文書管理の徹底、電子決裁への移行を進めるとともに、問題行為の発生を許した組織風土の改革を進めて信頼回復に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○川合孝典君 昨日の質疑の中で官房長は、内容についてはまだ深くは承知していないけれども調査結果には影響を及ぼさない趣旨の御発言をされました。その発言は今でも変わらないですか。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 昨日申し上げたことと重なりますが、報道されたまさに手記においては、決裁文書の改ざん等が本省主導で行われた旨の記述が多々見られますが、財務省が平成三十年六月に公表した調査報告書においても、国有財産行政の責任者であった理財局長が方向性を決定付け、その下で理財局の総務課長が関係者に方針を伝達するなど中核的役割を担い、理財局の担当課長、担当室長が深く関与した一連の問題行為は本省理財局の指示により行われたもの、近畿財務局の職員は改ざんを行うことへの強い抵抗感があったこともあり、本省理財局からの度重なる指示に強く反発したことを調査報告書において認定をしており、両者において大きなそごはないものと考えております。 その上で、手記に基づき新たな事実が判明したものとは現段階においても考えておらず、再調査を行うことは考えてはおりません。
○川合孝典君 読んでいないとおっしゃっているから、では、是非速やかに読んでいただきたいと思います。 その上で指摘させていただきたいんですけど、会計検査院の報告書出ていますね。平成二十九年十一月に出た報告書でありますが、この会計検査院のいわゆる検査を受けるに当たっての、受検に当たって資料を提出するときに、必要な資料を要は出すなという指示が出されていたという旨の実は告発もその中に含まれております。 ということは、会計検査院は提出された資料に基づいて検査を行って報告書をまとめているわけでありますから、この報告書の前提になった資料自体がきちんと整っておらず不備が生じているというのであれば、当然、これは検査報告書自体についてももう一度会計検査を行わなければいけない必要性が生じると思うんですけれども、この点も含めて影響がないとおっしゃっているんでしょうか。
○政府参考人(可部哲生君) ただいま財務省が受検いたしました会計検査についてのお尋ねがございました。 二十九年十一月の会計検査、これは一回目の会計検査でございますけれども、一般的に会計検査に対しましては、まず参考となる資料を提出いたしますとともに、制度や経緯、事実関係について丁寧に御説明を行い、実地検査のヒアリングの過程で質問内容に応じ、また追加的な要請に応じて、その都度資料を提出しながら説明を行うといった形で対応させていただいております。 その際に、今御指摘がありましたのは、法律相談文書の提出がなかったのではないかということも含めての御指摘ではないかということと思いますけれども、この際の検査におきまして、森友学園からの損害賠償請求の可能性について行った法律的な検討などについて説明を求められ、口頭で丁寧に説明を行ったところではございますけれども、その過程におきましては、法律相談の文書についてはその存在に気付かずにその提出ができていなかったという事実がございます。その後、開示請求、別途行われました開示請求への対応の過程で法律相談の文書があることに気付いたことから、会計検査院に速やかに提出をさせていただいたところでございます。 その後、文書の改ざんが発覚をいたしまして、会計検査院の方からは、その改ざんを受けた二回目の検査を受検し、その検査報告をいただいているところでございます。
○川合孝典君 説明としてはそういう説明をせざるを得ないんだろうと思うんですけれども、この会計検査院に提出する資料自体についても改ざんされているおそれがあるということも含めての指摘ということであります。 恐らくこれ、麻生大臣のところには、これ、私、一通り読ませていただきましたけれども、大臣も御承知のないところでいろいろなことがどうやら行われていたやに読めるような記載もあるわけでございます。 麻生大臣に改めて問題提起をさせていただきたいんですけれども、この問題、要は、公文書の改ざんというあってはならないことをやってしまったことが、結果的に問題をここまで広げてしまい、自死にまで追い込まれる方が出てしまったということでありまして、これはきちんともう一度調査をし直して、その上で責任の所在をはっきりさせる必要が、責任の所在をきちんとはっきりさせるということ、そのことと同時に、財務省又は政府に対する信頼回復を図らなければいけない事案だと思いますけれども、この一連の動きを御覧になられていて、麻生財務大臣はどのようにお感じなのかをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 近畿財務局の職員が亡くなられて二年ということになろうかと思いますが、残された御遺族の気持ち等々を考えますと言葉もありませんので、謹んで御冥福をお祈りするものであります。 今お話がありましたように、報道によりますと御遺族は国を提訴されたと承知をしておるんですけれども、現時点において訴状が私どものところには到達しておりませんので、内容を確認しておりませんから、それについてのコメントは差し控えさせていただきますが。 御指摘の法律相談文書の件につきましても、これ平成三十年の六月に公表した私どもの財務省の調査報告書で明らかにしているとおりでありまして、私はそれに尽きると思っております、二回も何回もやり合った後の話ですから。 文書改ざんなどの一連の問題につきましては、これはもう捜査当局による捜査と併せまして、財務省としても説明責任を果たすというこの観点から、できる限りの調査を尽くした結果をあのような形でお示しさせていただいております。 その上で、手記に基づいて今いろんな新たな事実が判明したというわけではなくて、あれに書いてありますものは、私ども調査の範疇の中でもう何回も出てきた話とか、向こうから言われた話とかいうことになっておると考えておりますんで、手記と私どもの調査報告書の間に大きな乖離があるとかそごがあるとかいうように考えてはおりませんので、今直ちに再調査を行うというようなことを考えているわけではございません。
○川合孝典君 今の御答弁を伺っていると、訴状は届いていないけれども手記は読んだということでよろしゅうございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 週刊誌等々のゲラの写しを読ませていただいた程度のものであります。
○川合孝典君 私の手元に全部実はコピーが届いておりますけれども、私があの内容を拝見させていただいて感じたのは、誰がやったのか分からないんだけれども、理財局が主導で公文書の改ざん、また隠蔽、様々なことをやったということについては結論付けられているんですけれども、より個別具体的に誰がどう指示をしたのかということも含めて、直接的にそのいわゆる改ざん作業に関わった人がどういう方々なのかということが事細かに記載されている内容になっております。 したがって、当時分からなかったことであり、今回新たに疑義が生じたことについて、これはきちんと調査することの必要性は当然あろうかと思いますし、それを行わないと、結果、今の状況というのは、理財局がやりましたよということだけは一応言っているんだけれども、そのことに対して何ら誰も責任は取っていないわけであります。 私、是非麻生大臣にお伺いしたいのは、再発防止はこれしなければいけないですよね。二度と同じことがあってはいけないということでは、大臣と私、認識一致していると思っております。では、この再発防止のために一番やらなければいけないことは、大臣は何だとお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今回の一連の不始末というか事態というもの、これは反省して、こうしたことが二度と起きないようにするというのが一番肝腎なところだと思いますけれども、私どもはこういったものが起きてしまった土壌に問題があるんだと、こういったことが起きる風土というか土壌、そこに問題があるんだというように考えておりましたので、部外者の秋池参与の主導の下、財務省が組織として抱えていると思われる課題を抽出した上で、問題行為の発生を許したいわゆる組織風土の改革というものを進めて信頼回復に取り組んでいくということが大事なんだと思っておりますので、私としてはそこを指導して、外部からの人を呼んでくるというような話もいろいろありましたけれども、そういった形できちんと外部から呼んできた上で、今回、この種のものをまとめさせていただくところまで来ましたけれども、今後ともそういった風土が根付いていくように、今後とも職責を果たしてまいりたいと考えております。
○川合孝典君 組織風土をきちんと見直すと、綱紀粛正を行うために、私は何より必要なことは、不正は決して許さないという、そういう体制をきちんと整えることにあると思っております。 本来、この不正を主導して、そのことによって様々な問題を生じさせたことに対して、その責任を取るべき人間が取っていらっしゃらないことが、結果的に、やった者勝ちのような、言い方悪いですけれども、そういう状態を温存することにつながると思っておりますので、私は、改めて今回新たに問題提起をされた事実も踏まえてきちんと調査を行った上で、今回の件では、いわゆる森友学園の方の方は禁錮刑ですか、懲役刑ということになっていらっしゃるわけでありますけれども、そのことも含めて、当然、けんか両成敗というか、双方に問題があることは明らかでありますので、責任を取るべき人間がきちんと取っていただけるような枠組みというものをきちんとつくっていただきたい、これが私からの問題提起ということであります。 この問題については、こういう状況ではありますけれども、私どもといたしましても引き続き調査、検証、さらには国会における様々な質疑も続けさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 それでは、この問題はここまでにいたしまして、次に、新型コロナウイルス感染症対策についてということで御質問をさせていただきたいと思います。 麻生大臣既に御承知かと思いますが、つい先ほど、アメリカではトランプ大統領が法案に署名をして、いわゆる緊急対策の法案が成立をしたという速報が私のところにも入ってまいりました。昨日の時点で一兆ドルという話が出ておりましたが、一兆三千億ドルといういわゆる緊急対策であるということも聞いております。 昨日の時点では、麻生大臣の御答弁では、三億人もの人にどうやってお金配るんだろうねという話をなさっておられましたが、情報を集めるところによりますと、小切手で配るということらしいわけであります。 そこで、まず麻生大臣に、この新型コロナウイルスによるこの経済的な危機に対してアメリカが一兆三千億ドルものいわゆる財政出動を行おうとしていることについて、日本の財務大臣としてどのように受け止められるのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今いろいろな国によって対応がいろいろ違っておりまして、ついこの間まで全く関係ないような顔をしていたアメリカ、アジアの病気だろうといって全く話にならなかったような人が今慌ててわたわたしているのを見ていて、電話掛かってきましたから、一週間前俺がしゃべって言ったろうがといって、正直な実感です。実感を言えといえばそういうところですね、私に言わせていただければ。 それから、そのときに一番日本のクルーズ船の対応が悪いと言っていたのはトランプさん本人ですから、だったでしょう、あの頃は。そのトランプさんが今、日本のやつを呼んで、頼む、日本でどうやってコロナのあの船の対応をしたんだ、教えてくれって。今、言ってきているのは今はアメリカですから、我々はそれに人を出しましたよ。そういったことをやっております。 その前にちょっと一言謝ってもらおうと、俺たちの対応が悪いと言ったのはおたくらじゃないのかと、まずそれが最初だと、それも必ず言えよといって、かつ、あれはアメリカの船なんだからねと、運転手はイタリア人、オペレーションはイギリス人、日本は何の関係もない、たまたま泊まっただけじゃないかと。それで、何で全部責任はこっち、で、うつした本人のやつは香港で降りちゃっているんだから、責任といったって、おまえ、何を取りようがあるんだ、こっちはと言って、まず、それから、お世話になりましたとまず一言言えと、それからだと言って、きっちりそれも言わせた上で、この話、私たちとしては中でこうしたああしたという話は説明はさせていただいております。 その上で、今アメリカも一斉に、西から始まるのかと思っておりましたら東海岸の方からこれ一斉に始まってきておりますので、かなり慌てているという状態にあるんだとは思いますけれども、私どもの方は、一月の半ば頃に、それまで全くないとか言っていた中国が、一月二十日、習近平が出せと言った途端にぼおんと数字が上がって、武漢発のウイルスというのが世の中でわっと始まったのはあれからですから。 私どもはその前からいろいろな話はしていました。あれもっと早めに言っておいてくれたらもっと早めに落ち着いていたのにと、我々はそう思います。早めにもっと知らせておいてもらえればと思いますけれども、そうじゃなかったんだというのが残念なところですけれども、結果として、今この程度の形で収まるところまで来ておりますけれども。 学校を休校させていただいたときも随分いろいろ反対がありましたよ。学校休校なんかとんでもないと言った方はいっぱいいらっしゃいましたから、日本でも。しかし、現実問題、今、フランスも全校休校、イタリアも全校、スペインも全校休校を皆開始しておりますので、そういった意味では、皆日本のまねしておられるといえばまねしておられるんでしょうけれども、それがどの程度効果あるか、ちょっと正直まだ答えが出てきているわけではありませんけれども。 少なくとも、今、この数週間やった結果、いろんなものが見えてきて、少なくとも今この種のものが感染したところはほとんど、ライブハウスとかいわゆるスポーツジムとか、そういう密閉された空間で飛沫が飛ぶ、そういったところが非常になりやすいと。かつ、八十歳以上、疾患持ちというような方が多いんだという、もう統計はある程度、この一月少々の間で出ておりますんで。そうじゃないところで、今、例えば、全然、何ですかね、感染者が出ていない、例えば岩手県とか青森県とか全然出ていないところがありますので、そういったところと出ております大阪とかあれとか一緒にするというのはいかがなものかというような等々の現実的な対応を今からしていかにゃいかぬところなんだろうとは思いますけれども。 いずれにしても、アメリカとしては一律やるとかいろいろ話をしておられますけれども、私どもとしては今この種の話を聞いてアメリカはそういう対応をされるんだなと思っておるんであって、これに対して特にそれがどうだというようなコメントを持っているわけではございません。
○川合孝典君 アメリカが今回こういう形で慌てて、今、日本も、日本政府もいわゆる経済対策というか給付を行うことについても議論を始めていらっしゃるように伺っておりますけれども、今回、アメリカ、二週間で千ドルずつ配るという、こういう話にどうやらなっているみたいでありますけれども、その背景にあるのは、リーマン・ショックのときにも同様の給付を当時アメリカは行っておりますが、そのときには二か月ほど給付まで時間が掛かったと。そのことによって、結果的にその給付をしたことの効果、経済を底上げする浮揚効果が薄まってしまったという反省を踏まえてそういう対応を今回急いでされているという、このようなことを私伺いました。 私は、今の、今回の状況というのをどう受け止められているのかと。まあコロナが収まれば経済も元に戻るだろうと安易に考えていらっしゃる方おられるかもしれませんけど、私の認識では、何か平成の始まりの頃の長期のデフレスパイラルに日本が、経済が陥っていったときと同じような実は空気感を感じておりまして、したがって、私は、西田先生と財政的な考え方、余り一致するところはないんですけれども、ないんですけれども、しかしながら、景気を刺激させると、冷え込んでいる、そしてコロナ対策によって経済の流れが止めてしまっているわけでありますので、これを回すための要は真水を、言い方悪いかもしれませんけれども、カンフル剤としての、それこそヘリコプターマネーを落とすぐらいの、そういう思い切ったスピード感のある政策が必要だと思うんですけれども、大臣としてはどうお考えになっているんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 昨日も申し上げましたけれども、景気の気の部分を何とかという話は、これはみんな考えておられるんですけれども、これは薬が出ない間は無理です。薬が出て初めて方向が見えてくるのであって、目先は、とにかく今、資金繰り等々の目先の金が止まっているところの手当てが最初なのであって、景気の浮揚というのは、ある程度薬が開発されて、まあいろんな形で、今はもう、これが出たとかあれが出たとかあっちこっち、本当かうそか分かりませんけど、いろいろな話はしておられますので、出てくるんだとは思いますけれども、出てきた上で、私どもとしては、そういったものができた段階で、いろいろなものが少しずつ解けてきた後でも、一回落ちたものをなかなか上げていくというのは、それは結構な手間暇が掛かる話なので、落ちないようにするのと落ちたものを上げるのとでは大分手間が違いますので、そういった意味では、今、目先の資金繰りの話というのと景気対策と、二つ、二段階で考えにゃいかぬところだろうと思っております。 次のやつをどうするかというのは、まだ今の段階でこれはというのはでき上がっているわけではありませんので、うかつなことを申し上げるわけにはいきませんから、でも、そこのところは二段階で考えにゃいかぬだろうとは思っております。
○川合孝典君 対策にも当然順番があるということについては、大臣の御指摘のとおりだと思いますけれども。 では、そのいわゆる資金繰りというところについてちょっと確認をさせていただきたいんですが、例えば無利息の融資等を行って企業活動に支障が生じないように様々な金融的な措置を講じるということについては繰り返しおっしゃっているわけで、そのことももちろんしなければいけないんですが、それとは全く別次元で、今回、自粛を要請したことによって、ある意味経済が止まった状態が生じてしまっている。そのことによって、大手やそれなりの経営資源を持っている企業はそれでもしばらくの間持ちこたえられる可能性はあろうかと思いますが、零細企業やそれこそフリーランスの方々のような方は、全くの例えば無収入状態に陥ってしまっている方が少なからずいらっしゃるわけであります。そうした方々にとって無利息融資が受けられるといっても、結局借金が増えるだけなんですね。 当然、そういう状態で金融機関が果たして融資に応じてくれるかという問題も当然あるわけでありますので、私どもといたしましては、今回のこのコロナの感染症の蔓延によって損失している企業の収益に対して、このいわゆる収入補償のようなものを大規模に行うべきではないのかということを考えております。 当然、そうすると、返ってこないお金ということになる可能性もあるわけでございますが、経済が止まってしまうこと、企業が潰れてしまうこと、そのことによって、その後長引く景気回復までの道のりのことを考えると、一過性で企業に対してのいわゆる資金援助、助成といったようなものもここは大規模に考えるべきではないのかと考えておるんですが、この点についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 学校等以外で、例えばイベントの自粛等々で、まあ春の甲子園だとかサッカーが延期とか野球が無観客とか、いろんな形での売上げ等々が減少する事業者というのがおられるんですけれども、これは小規模、中小、そういった事業者に特別貸付枠を創設しておりますので、売上げが急減した事業者につきましては、実質無利子無担保の融資を行うなど強力な資金繰り支援をまずは実施する、同時に、雇用調整助成金の特例措置を拡大することにしておりますので、雇用の維持と事業の継続、これが次の、一回落ちたやつを上げるための一番基礎になりますので、そこのところの継続に全力を尽くしていきたいものだと思っております。 その上で、損失補償について申し上げさせていただければ、これは、いろんな形で一般法令で定められているような基準に基づいて、公共の利益のために特定の財産が強制的に侵されるという場合について制度化されております、土地収用法なんというのは最たるものでしょうけれども。 そういったような形とは少し違うような感じがいたしますけれども、いずれにしても、先ほど申し上げたようないろんな様々な対策を今出しておりますので、これは是非御検討くださいということで、そういうことを言っても見ない人がほとんどですから。よく見ている人なんて余りおられないんですよ。もう、この今言っておられることはもう既になっていますから、よく読んでくださいと。ホームページというのは何じゃというようなところの方を、私どもは、二十万とか三十万という方、大体そういう方です。それがいきなりと言われても、それは、電話してくる相手にというから、もう全部、今資料を配り、税務署を使い、何を使い、いろんな形にしてやらせていただいておりますし、例えば、政策金融公庫でいえば、とにかく、今三月、定期異動ですから、定期異動は停止、延期しろと。それから、定年も延長、そういうようにしないととても間に合いませんから、人が。 そういったようなことを申し上げて、いろいろな形で窓口やら何やらさせていただいておりますけれども、それで、お礼を言ってこられる方もありました。確かにつながりました、ありがとうございましたとお礼を言ってこられる方もいらっしゃいますけど、その人、済みませんけれども、おたく、俺に言う前にちょっとほかにもあんた関係者がいるんだろうから、仲間に教えてやってと、そうしたら、その人たちも助かるからというような話をさせていただいて、現実問題として、何とか地銀が私どもの会社に来たのが初めてで、おたく、資金繰り大丈夫ですかと聞かれましたと。わしは、銀行がこんなことするのかといって驚いたと、これは広島の方でしたけど。そういった話は聞いたりしておりますので、ちょこちょこ出ているんだとは思います。 しかし、私どものところに引っかかってくるような話じゃなくて、もっと全国的な話ですから、三百何十万社って中小だけでありますので、そういった会社含めまして、いろんなところ、もう少し丁寧に広報やら何やらに努めていかないと、どこに電話していいか分からぬという話になったりしておりますので、そこのところ、丁寧に詰めさせていただかなきゃいかぬところもあると思っております。
○川合孝典君 せっかくつくった制度にきちっとアクセスしていただけるような枠組みをつくるということ、まあ、情報にアクセスしてもらうということだけではなくて、プッシュ型で、要は、こういうものをつくりましたから積極的に活用するようにということを、広報を、周知広報をより力を入れてやるということについて、昨日の審議の中でもそういう御指摘も出ておりましたが、是非、それもやっていただきたいと思うんですけれども、一番心配しているのは、お金貸してもらえない状態の人。お金貸してもらえない状況の中で、要は、日銭で要は生活して、仕事をしていらっしゃる方々について支援の手が届くのかどうかということを実は私は指摘をさせていただいております。 通常の状態であれば、まさに今大臣がおっしゃったような対策があれば、それはそれで相当に手厚い対策になるんだろうと思うんですけれども、今、見通しが立たない状況の中での今のこの状況、これが非常に苦しいわけであります。だから、そのことを是非御理解いただいて、従来のこれまでの考え方の枠にとらわれない救済策というものを御検討いただきたいと思います。 このことに関連して、もう一点、ちょっと御指摘というか、お考えお聞かせいただきたいんですけれども、今後、どうこの新型コロナウイルス感染症の問題が終息していくのかということについては、正直言ってどうなるのか分からないと。いつ終息するのか、誰にもこれ分からない話であるのは事実なんですが、だからといって、このままの状態で分かりませんということではなくて、どういう条件を満たせば終息に向かっているのということが、政府としてその情報を発出できるのか、どういう状態になれば終息したと言えるのかということについての一定の基準、考え方というものはやっぱり明示しないといけないと思うんです。 それがないがゆえに、要は、ひょっとしたら一か月で終わるかもしれない、でも、言う人によっては、年単位で掛かるかもしれないといったようなことをおっしゃっている方もいらっしゃるわけでありますから、したがって、政府としては、例えば感染者と回復者との数字の状態だとか、これ以上新規の感染者が出ないだとか、さっき、薬が開発されたらというお話もありましたけど、薬の問題に関して言えば、罹患しても発症せずに、いわゆるキャリアとしてそのまま受動免疫、免疫をお持ちになる方も当然いらっしゃるでしょうから、薬の問題だけで、いわゆるインフルエンザもそうですけど、感染症が、要は薬ができなかったら終息しないということでもないということも、これお医者さんだったら恐らくお分かりになることだろうと思うんですが、そういうこともありますので、どういう状態になったら終息するのかと。 こういう状態になるまで皆さん頑張ってくださいという、要は一定の見通しというものを政府としてお出しいただく、このことが国民の皆さんの将来に対する先行きの見えない不安を解消することに一番つながると思うんですけど、この点について、是非大臣、お考えいただけないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、SARS、MERS、あれ別に撲滅されたわけじゃありませんからね、今でもあるわけですから。だから、病気は残っているんですよ、あれ。だから、終息という言葉を使われましたけど、あれは一応、SARS、MERSは今話題になりませんから。コロナという話していますけれども、SARS、MERSの方がよほど亡くなられた方はあっちの方が多かった。今まだありますから。 だから、そういった意味で、何をもって終息と言われるかというところが、基準を作らないかぬと言われましたけれども、いつの間にかあのときも終息と言わずに自然と何となく終息していったというのがあのときだった。私の記憶ですけど、そうだったと思うんですけれども。 いずれにいたしましても、今、イベント等の自粛等々の話が今させていただいておりますけれども、これは先ほどちょっと申し上げましたけれども、この基準を今内閣府の方でやっておられるんだと思いますので、これは財務省の所管ではありませんけれども。 少なくとも、今の段階で、今全然感染者がいないのは三十何県でしたっけ、二十何県だったか、全く感染者がおられないところあるんですけれども、そういったところの話で、どうするかという話で、一斉休校というような状態はとにかく全く今そういった地域で必要ないので、そういった意味では自粛等々の発想を、少し取扱いを変えないかぬというお話が専門家の間でなされているというところまでは私ども知っているところですけれども、ちょっと見通しのようなものまで私どもからも示すという段階には、立場も違いますし、そういったものが詳しいわけでもありませんので、適当ではないと思っておりますが。 いずれにしても、今言われましたように、自粛というようなものがわあっと広まって、会社、ゼンセンにおられたので会社に行かれたことがあるか知りませんけど、今会社なんてこんな会議しているところなんかないですよ。こんな会議、隣と、隣の人と一メーターもないので会議しているなんて会社はここですよ、ここ、ここと役所。普通の会社へ行ってみてください。ちょっと行ってみていただいたらいいですよ。二メーター、これくらい離れていますよ、テーブル。重役室に行きましたけど。会議って、みんなそういった形で会議している。 ところが、ここはもう口角泡を飛ばして、密閉でわんわん、唾がわんわん飛び交っています。誰も病気にならないからすげえなと思って、大して、やっぱりこちらの方がみんな健康なのかなとあきれていますもん。私、八十歳ですから、もう対象者ですからね。それがこうやって立って話ができるほどここは多分病原菌がないのかと言われれば、僕はそんなことはあり得ぬと思っているんですけど。全国にみんな行っておられますから、全国で拾っておられるようなものがいっぱいこの辺に凝縮されて出てこなくちゃおかしいと思っているんですけど、この一月間誰も出たという話がありませんので、私はその方が不思議なんですけれども。 いずれにしても、今の状況でどれくらいのものをもって終息するかというのは、近々これは政府の方でおやりになられるところだと思っております。
○川合孝典君 参考までに申し上げますと、議事堂本館の空調は一時間にほぼ八回ほど空調が強制換気されておりますので、そういう意味では航空機と同じぐらい実は空気は清浄であります。まあ空気感は別ですけれども。そのことだけ申し上げさせていただいておきたいと思います。 ちょっと済みません。丁寧に御答弁いただいているので、全然時間がなくなってしまいました。 せっかく作りました資料なので、お手元にお配りした資料をちょっと御覧いただきたいと思います。 新型コロナウイルス感染症に関する各国の雇用対策ということで、ちょっと日々刻々と動いておるものですから、ここまでまとめるのもちょっとばたばたで作ったものですから、ちょっと読みにくいのは御容赦いただきたいと思いますが。 また後でゆっくりお読みいただければと思いますが、例えばアメリカなんですけれども、本日上院で可決して大統領がサインしたことによって、病気有給休暇というものが法制化されました、緊急対策として。十四日間の病気有給休暇とその後十二週間までの傷病手当が創設をされたと。企業規模が五百人未満の企業ということで、財源は税額控除等を行うことで政府が負担をするという形で個人の生活保障を行うということをやっておるわけであります。 雇用調整助成金の話も先ほどございましたけれども、あれはあくまでも保険の話でありまして、保険未加入の方についてはそれが使えないという問題があります。それに対して、フリーランスの方々については四千百円配付するということで、既に制度の申込みが始まっていることも聞いておりますが、私、指摘させていただきたいのは、例えば週二十時間勤務未満の人は雇用調整助成金の支給対象ではないんですよ。短時間労働のダブルワーク、トリプルワークで家計を支えていらっしゃる方々に対しては救いの手が届いていないという実は実態があります。 日本につきましても、この病気有給休暇、いわゆる新型コロナウイルスや、それに伴う事業継続が困難になったことで収入の道を閉ざされた人に対して、こういった形で収入補償を行うということについて是非御検討いただきたいと思うんですけど、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) 病気休暇の関係でお答えいたします。 労働者が健康を保持しながら心身共に充実した状態で活躍していただくためには、体調が悪くなった場合に、治療などのために柔軟に休暇等を取得できることが重要であると考えております。 発熱等の風邪症状が見られる職員等への休暇取得の勧奨等につきまして、本年二月二十六日、経済産業大臣、国土交通大臣とともに厚生労働大臣から、日本経済団体連合会等のトップの方々に、直接、取組に協力していただくよう強く要請を行ったところでございます。 また、病気休暇などの休暇制度の普及を促進するため、特別休暇制度の活用事例集の作成やセミナーの開催などを行うとともに、病気休暇の必要性を周知するためのリーフレットを作成、配布しているところでございます。 今後も、労働者が安心して休暇を取得できるよう、事業主の方に対してあらゆる機会を通じて働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○川合孝典君 この機会に制度整備を進めていただくことについては是非やっていただきたいんですけれども、要は、今ない状態なわけでありまして、今、今すぐ必要なものに対してどう対応するのかということが緊急的な措置として求められているという意味でいくと、企業の例えば病気有給休暇に対して、要は、給料を払う方の支払能力の問題も含めていろいろあるわけでありまして、そのことをバックアップするために国がどう財政措置を講じるのかということが今問われているということを指摘をさせていただきたいと思います。 これで最後にしたいと思いますが、国家公務員の方には原則九十日間の病気有給休暇が既に定められているわけです。ところが、民間はそういう制度がまだ整備され切っていないという状況。そういう状況に置かれた中で、困っていらっしゃる、その日の生活に困っていらっしゃる方がおられるということを是非御認識いただいた上で、今後の取組を速やかに進めていただきたい。このことを申し上げさせていただきまして、時間が参りましたので終わります。 ありがとうございました。
○勝部賢志君 立憲・国民.新緑風会・社民の勝部賢志でございます。 私も新型コロナウイルス対策について通告をさせていただいておりますので、順次質問をさせていただきたいというふうに思います。 今ほど川合委員からもありましたように、日々刻々、世界の情勢、状況も変わってきているわけですけれども、とにかくこの拡大は世界規模に広がっていて、十六日の夜には、主要七か国、G7の首脳による緊急テレビ会議が行われ、必要かつ十分な経済財政政策を取っていかなきゃいかぬということで一致をしたということが報じられています。 この新型ウイルス感染の拡大が、今、世界経済あるいは日本の経済に非常に大きな影響を与えているということは誰もが感じていると思うんですけれども、現状、その状況を、総理や、今日は雨宮副総裁にもお越しをいただいておりますけれども、その現状の認識と、そして今後この影響がどのように広がっていくというふうに受け止めておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、元々発症いたしました、中国の武漢というところから発症したんで、あの当時は、先生、あそこ人口千百万人ぐらいいるはずなんですけれども、東京ぐらいある町なんで、私行ったことないんで知らないんですけれども、そこからスタートをした、発症したという話になっておりますけれども、どういうわけだか知らないけど、それは全然報告されず、外に出てきてうわっと騒いだのが、一月の二十日の習近平主席の情報を上げろと、出せと言った途端にうわっと膨らんで一挙にという話になって、しばらくして武漢市を閉鎖、閉鎖って千百万の人口が閉鎖ですから、東京一個閉鎖するという話なんです。 そんなことが物理的にできるのかよと、私、CNNのニュースを聞いたときには本当に思ったんですが、次の日のニュースを見たら、五百万既に逃亡、逃亡という言葉を使っておられましたから、逃亡、五百万って東京では二十三区にいる人が一挙に一晩でいなくなるという話ですから、逃亡って、よく余り使っている意味も分かっていないし、本人たちもきょとんとしている状況だったんですけれども。 あの頃から急に何となくという話が日本でも深刻な話として広く伝わってきたような感じがしておりますけれども、今、風邪の感染の話で、いろんな意味で、それによってこっちに観光客がとかいう話やら何やらが目に見えるところですけれども、目に見えないところで、いわゆるあそこにサプライチェーンの一環として自動車やら何やらのパーツやら何やらを発注しておられる日産とかは、三週間前から九州の工場はストップしておりますし、部品が入ってこない、三万点ぐらい部品がありましても、一個でも二個でも欠ければ車は完成品じゃなくなりますので、そういった部品がなくなったといって、もう在庫がないんだといって止まりました。 いろんな形でいろんなところで影響出ておりますので、そういったようなものを含めて、これ、ちょっと今からどれくらい長くこれが行くか、状況が長く行くかというので、東北のあのときでも、岩手の工場が一つ止まったらアメリカのゼネラル・モーターの車が止まりましたので、そういった意味では、サプライチェーンの与える影響がどれくらいのものになっているかと、ちょっと私どもの想像を付きかねないぐらい大きな影響があるんだと思っておりますんですが。 まずは、先生、これ拡大防止が最初で、それで、終わったところで、ちょっとどういうところになったのかとよく見た上でいろいろやっていかにゃいかぬというところが一番大きなところで。 民間はもう民間で、既にもう部品の発注方法を一斉に変えておられます。もう中国に偏り過ぎた分をベトナムに回す、ミャンマーに回す、どこに回すというのをもう既にいろんな会社しておられるようですから、私どもにもいろんな情報をくださる方もいらっしゃいますけれども、いろんなものがどう出てくるか、ちょっとそこはもうちょっと見ないと分からぬところだと思いますけれども、中国は、もう出ていかれると今度は自分の仕事がなくなりますから、なるべく出ていかれないようにいろいろやっておられるというような、いろんなものが、今、ここしばらく動きとして出てくるだろう。それがどういった形でということになってくるのは、ちょっといま一つよく見えないところでありますけれども。 いずれにしても、中国という世界第二のGDPの国が間違いなく一部的には止まったことによってこれだけ大きな騒ぎになっておりますので、私どもとしては、これが、感染が波及して、イタリアだ、スペインだ、南ヨーロッパの方に多く見えますけれども、スイス含めましてかなり大きくなってきておりますし、ペルシャまでずっと伸びてきたりしております今の状況は、ちょっともう一つよく見えないところではありますけれども、大きな、更に感染していくかしないかによっても随分違うと思いますけれども、よく見ておかにゃいかぬ、今の段階ではそういうところだと思います。
○参考人(雨宮正佳君) お答え申し上げます。 ただいま大臣から御説明のあったとおりでございますけれども、新型コロナウイルスの拡大、日本、中国のみならず各国の経済に大変大きな影響を与えておりまして、内外の金融資本市場で不安定な動きが続いております。 我が国経済について申し上げますと、今御指摘のありましたサプライチェーンを通ずる影響に加えまして、例えばインバウンド需要の減少あるいは輸出の減少といったこともだんだん現れてきておりますし、イベントや外出の自粛などに伴いまして、サービスを中心に家計、個人の消費活動が落ち込むという動きも現れております。 こうした疾病の経済に対する影響ですけれども、感染拡大がいずれ収束していけば、抑制されていた需要ですね、いわゆるペントアップディマンドというやつがどっと出てくるとか、あるいは企業が挽回生産を開始するといった格好で回復につながっていくというパターンが標準的には想定されるわけでありますけれども、御案内のとおり、今回はこれが感染が時間差を持って各国で広がっているという状況でございますので、こうした影響は今後も当面続くと見ておいた方がいいかなと思っております。 その上で、こうした感染症拡大の帰趨や内外経済に与える影響の大きさあるいは期間は大変不確実性が大きいと認識しておりますので、引き続き内外経済の動向に十分注意して点検してまいりたいと思っております。
○勝部賢志君 昨日も委員会、予算委員会でも麻生大臣おっしゃっていましたけれども、病態はウイルス性の風邪に近いと。そして、先ほどもおっしゃっておられましたけれども、高齢者の方にはリスクもある、お亡くなりになられた方もいらっしゃいますから、そういう意味では、そこは最大限の注意を払い、あるいは医療の確保も必要だというふうに思いますけれども、逆に言うと八割ぐらいは軽症で済むというようなお話もあって、これもある意味、通説というか、コンセンサスを得てきているのではないかというふうに私は思っています。 それから、黒田総裁も先日お話の中で、中国の終息傾向はある意味好転の見通しがあるとか、それから地震の災害などと違ってインフラが残っているというか毀損されていないということですとか、リーマン・ショックと違っていわゆる金融システム自体も壊れてはいないと。そういうことからすると、先ほど来言っていますけれども、この病気の薬ができたり、ある意味その広がりを抑えることができれば、場合によっては回復をしっかりさせることができるのではないかという見方も一方であると。 しかしながら、海外を見ると、先ほどもちょっと触れていただきましたんですけれども、例えばEUでは、三十日間域外の入国制限とか、それから移動の制限をする、フランスでは十万人の警官が出て市民の検疫を行っているというようなことですとか、イギリスやフランスでは戦争状態だという表現を使われているというようなこともありますし、アメリカでは、アジア系の人たちに対する差別が始まっていたり、暴動が心配で銃を市民の皆さんが買う、それも大量に売れている、購入されているというようなことがあるということで、むしろそういうことも併せて心配だなというふうに思っているんです。 先ほどちょっと触れましたが、G7で協調しながらそういった対応をすると、日本の役割というのも極めて大きいというふうに思うんです。そんな意味で、具体的に、先ほどお聞きをして、当面様子を見ていかないとなかなか具体策もというふうにおっしゃいましたので、そのことはちょっと今後のことだというふうに思うんですけれども、会見の中では、保健相や財務相、定期的に協議を行うというようなことも表明をされていて、どのようなタイミングで、どういう形で、狙いをどういうところに置きながら、財務相でいえば財務大臣がということだと思いますけれども、どのような予定になっているのかも含めて、ちょっとお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 勝部先生御指摘になりましたように、三月の十何日でしたか、G7の首脳声明というのが出されているんですけど、財務大臣に対して、週に一度、いわゆる会談しろという話がなされておりますので。今、G7の議長国はアメリカということもありますので、G7の議長国のアメリカが頭取ってきちんとやらなきゃ駄目よという話をさせてもらって、電話があった翌日でしたか、財務大臣、財務大臣というか、アメリカの財務大臣と話をさせていただいております。 それで、今、当時まだ、アメリカの場合は議会で予算が決まりますので、全部、議会で案も上げますので、その中に途中からこの話を持ち込んでおりますので、アメリカの下院議長は共和党じゃなくて民主党ですので、民主党のナンシー・ペロシというのと話が付いていないので、ちょっとおまえと電話しても俺はおまえみたいにしゃべれないんだと、俺の方は、だから答えが出るまでちょっと待てという話で、出たその日に電話をしておりますので、上院もという話でしたが、上院も今度その案で通っておりますから、いろんな形でいろいろやってくるんだと思いますけれども。 私どもとしては、緊密にやれという、定期的に毎週とかいうんじゃなくて、とにかく用があるときはぱっと呼べば、ただもう、ちょうど十二時間違いますので、ちょっと、やたら変な時間に電話が掛かってくるのはたまらぬですけど、まあ、とにかくしょっちゅうそういった形で電話連絡をきちんとやらないと、日本とアメリカでこれやらないと、ちょっとヨーロッパは今あんな状況でとてもじゃないなという感じがしておりますので、日本とアメリカはきちんと取れるという段取りにして、今のところではきちんといたしてはおります。
○勝部賢志君 日銀もまた、先日十六日には、政策決定会合を前倒しをして、世界の金融に対してしっかりとした対策を打つんだという姿勢を示されましたけれども、今後具体的にどのようなことをこの後されていこうとしているのかを含めて、打つ手がなかなか限られているのではないかというふうに思いますが、今後どのような策が考えられるのか、お伺いをしたいというふうに思います。
○参考人(雨宮正佳君) こうした状況下では、中央銀行の最大の責務は金融市場の安定を維持すること、それから企業金融の円滑を確保するということでございます。 こうした観点から、先般、三つの柱、具体的には、一層潤沢な資金供給、それから企業金融支援のための新しい措置と、CP、社債の買入れの増額、三番目にETF等の積極的な買入れという三つの措置を決定いたしました。 この政策、まだ決定から日が浅いので効果の見極めはこれからでありますけれども、資金供給について申しますと、追加の国債買入れも、実は一時間ほど前も追加で三千億供給しまして、この間一兆七千億。それから、こういう緊急時には世界の金融機関がやはりドルの現金をため込もうとしますので、このドルを供給するというオペレーションで三百二十億ドル、約三兆四千億円供給いたしまして、これが一定の安心感につながっていると聞かれておりますし、企業金融支援の新しい措置も、地銀も含め、多くの金融機関が利用を検討していると聞いております。ETFの買入れも、従来から大幅に増額して積極的に実施している段階でございます。 冒頭申し上げましたとおり、こうした状況では、我々の最大の責務は金融市場の安定維持と企業金融の円滑確保と考えております。また、こうした措置は、新型感染症拡大への政府の各種対策、あるいは各国の政府、中央銀行による様々な対応と相まって金融経済活動の下支えに貢献すると考えておりますので、今後とも、引き続きこの影響を最大限注視し、必要があれば、ただいま申し述べた観点から、ちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる考えでございます。
○勝部賢志君 先ほど申し上げましたように、日本の国が世界の中で果たすべき役割というのはやっぱり非常に大きいというふうに思いますので、国内の景気上、経済対策というのも極めて重要でありますが、世界の中の日本ということもありますので、その対応については引き続き御努力をいただけたらというふうに思います。 委員長にお願いをしますが、副総裁におかれましては、質問が中身は終わりましたので、是非御退席をいただいて結構でありますので、よろしくお願いします。
○委員長(中西祐介君) 雨宮副総裁、御退席いただいて結構でございます。
○勝部賢志君 それでは、我が国の経済対策について、少し時間が経過しましたので、少し早めにお聞きをしたいというふうに思うんですけれども、この間ずっと言われているように、一斉休校だとかイベントの自粛によって正直本当に大きな影響が出ているのは誰もが認めるところだというふうに思っています。そういう意味では、当面、事業が、会社にすればその事業が継続できるように、あるいはそこで働いている、働く人たちが引き続き仕事ができるようにということがまず当面必要なんだということで、先日、対策の第二弾が発表されたわけですけれども、規模としては四千三百億ということで、極めて小さい規模だということは恐らく多くの方が感じられたんじゃないでしょうか。そして、制度の中身もなかなかまだ行き届かないというところもあって、できるだけ早く新たな対策をということを多くの方が望んでいます。 私ども会派としては、新年度予算を今このように審議をしている最中でありましたので、是非その新年度予算にこのコロナ対策をしっかり盛り込むべきだということも申し上げさせていただきました。衆議院の方はもう既にこの予算通っておりますので、そこは非常に残念だったというふうに思っているんですけれども、先日、十七日ですから一昨日ですか、与野党の協議の場も設置をされ、いよいよ具体的な中身を、先ほど川合委員からもいろいろ御指摘があったように、現金の給付なども含めて是非検討をというところだというふうに思っています。 そんな中で、四月にも緊急経済対策を取りまとめるということでありますが、どのくらいの規模で補正を組む御予定というか算段をされているのか、あるいは財源はどのようにするのかということを大臣にお聞きをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、私ども、いろんな対策ということで考えにゃいかぬ。少なくとも、経済が下方に少し下向いているということから、昨年、総合経済対策で二十六兆円の総合経済対策をやらせていただいておりますけれども、まだあれ始まって数か月もたっておりませんから、使っている金はもうほとんどありませんので、あれ丸々まだ使えないままであります等々の、予算も余っておる、余っておるというか使い切れておりませんから、そういったものを含めまして、私どもは、目先は先ほど申し上げてきたとおりですけれども、施策を確実に実施していった上で、今、この感染症の対策がそのうち生産工程にどれぐらい響いてくるかというのは、ちょっと正直、ここが一番難しいところで、こっちの工場は全部動くようになっても向こうが動かぬとか、工場ができたところ、幾つ、自動車なんか二つぐらい、三つぐらいあるんですけど、輸送する手段が全くないとか、そういったような形になっておりますので、ここがよく見えてこないとなかなか難しいんですけど。 いずれにいたしましても、私どもは今、具体的に予算をこれぐらいの額にしようといって最初に額ありきみたいなことを考えているわけではありません。 その上で、今、この状況が今後どうなっていくかというのを見極めにゃいかぬところだと思いますけれども、目先はとにかく取り急ぎのところで、回復していくときの基礎が、底が抜けていると話になりませんから、ここのところまできちんとある程度になったら止めた上で次のところということで、今いろんな対策が出ておりますけれども。 国内の観光事業とかいうようなものは、間違いなく中国等々の外国からの客が約観光客の三一%ぐらいあった分がばかっと止まっているはずですから、そこらのところの対策として国内の観光事業に対してどうするかというので、同じ景気対策でもかなり被害の大きい事業というのは結構見えてきているところでもありますので、そういったところをどうするか等々の問題を含めまして、私どもとしては更に詰めさせていただければと思っております。
○勝部賢志君 前にも言いましたけれども、私は北海道の出身でありまして、この度の感染拡大は他の都府県に比べても非常に早く、大きかったものですから、ある意味本当に全国の皆さんに御心配をいただいて、それから、政府としても、当面はいわゆる拡大を広げないように、そして重篤な患者さんが出ないこと、あるいはそれに対する医療をしっかりするというようなことで特別な対策もしていただいて、道民の一人としては大変有り難く思っているところであります。 昨日、知事は、これ以上の拡大は抑えることができたのではないかと、決して予断を許すような状況ではありませんけれども、そういう中にあって、少しずつ、ぎゅっと自粛をしていたものを、感染のリスクの低いところから少しずつ動き出していくようにという話もされているところです。 ただ一方で、企業あるいは個人の働いている人たちも含めて、やはりダメージというのは物すごく大きくて、これは決して北海道だけではなくて全国一斉の動きでありますので、むしろこれは北海道だけという話じゃなくて、私は全国で同じ状況がどの地域でも起きているんだというふうに思っています。 土日、地元に戻ったときに、北海道の中小企業の皆さん方が加盟をしている同友会の方々とちょっとお会いをして、要請書などをいただきました。これは、北海道の方々が加盟をしている、方からの要請でありましたので、地域色もあるかもしれませんが、私は、先ほど申し上げたように、これは全国的な状況だろうというふうに思いますので、一部御紹介をしながら、是非対策をという思いでちょっとお話をさせていただきたいと思うんですが。 昨日からよく話題となっていますけど、融資の問題なんです。大臣も、今までにないくらい金融機関が、その地元の、地場の金融機関の皆さんがとにかく会社訪問するなどして、どうだいと、そういう相談なども積極的にやっているんだというお話がありましたので、それはそれで大変有り難いと思っているんですけれども、要望の中にはこういう要望がございました。 一つは、やはり既往の債務、返済条件をとにかく緩和してほしいと、返済を緩和してほしい、あるいは返済を当面凍結してもらえないだろうかと。結局、お金を借りても、やっぱり返すことにきゅうきゅうして、結局、返してしまったら現金が残らないということです。 それから、セーフティーネットの保証四号、五号、これも要件を今回緩和をしていただいているということなんですが、やはり保証協会の保証を受けてこれまで借りてきた経験のある方々は、この状況では返済計画も立てられないし、とてもじゃないけど借りれないんじゃないかと、そういう思いを持っておられて、私は、いろいろ対策をして、とにかく行ってみてくれと、銀行に相談をしてみてくださいと、もし駄目だったら麻生大臣にも話をするからということでお話をさせていただいているんですけど、結局、やはりそういう周知が依然として十分ではないなということを感じるんですね。ですから、その辺りの対応を是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは今回、そうですね、今までこの種のことで、三・一一はちょっと私の担当ではないんですが、その前のリーマンのときにしても、その前のアジア通貨危機のときにしましても、主にこの種の話は、先生、金融機関から大体始まった話が多いんです。 それで、今回の場合は金融機関は全く何も傷んでいるわけではありませんのですから、そういった意味では、金融機関は今はむしろ金があって、借りる人を探す、そういった今状況なんで、今までとは全く状況が違っておりますから、その銀行、金融機関に対して困っている企業が行った場合は、大体こんな書類を渡されて、二か月や三か月ではそんなやっておられぬと。すぐ、紙はなし。それが、その会社は、カツベって会社はちゃんとやっておる会社と知っているのは、今よりやっているんですから、その支店は、だから転勤はちょっとしばらく延期してくれというんで、そのままその支店にいる人はそのまま残ってちょっと行ってくれという話をしろっていうようなことをやった例は、私はこの四十年間いろいろ金融の話でやらせていただいたところですが、そこまで上から下に下ろしたという例は過去にないと思いますね。 そこまで今やらせていただいて、事実そういった訪問を受けて驚きましたっていう人が、この間、広島の人でしたがいらっしゃいましたんで、実際しておられるんだと思いますが、そういったような形にまでしておりますので、今言われましたように、是非、そういったのが具体的にあったら是非私どもの方に教えていただけますと、私ども金融庁としても参考になりますし、こういったようなことは全部公表させてもらいますということも申し渡しておりますので、やらせていただければと思っております。
○勝部賢志君 それとあわせて、雇用調整助成金、先ほど、その要件があって、これも借りれない人もいるわけですけれども、仮にそういう該当する人たちが、何というんですか、申請をしても、手元に来るまでに三か月ぐらい掛かると。その間のつなぎ、まあ融資というのもあるんですけれども、その方々がおっしゃるには、一時金でいい、あるいは少しばくっとしたお金を一旦出してもらえないかと。後々に、例えば多くいただいていればそれは返済することも含めて、そういう対応ってできないものかというふうに言われているんですけど、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) 勝部先生の御指摘は、これはいわゆる雇用調整助成金という部類の話なので、これはいわゆる支給というか、出されるまでに、申請から五か月だったか、最低二か月は掛かりますな、大体私の知っている話では。そういった意味で、その間の資金繰りが付かねえという話をしておるわけで、ここはいきなり途絶えてきますから、だんだんだんだん来たんじゃない、ある日突然ばたっと来ていますので、そういったことなので、今の御趣旨はよく分かりますので、公庫等々の金融機関の役割は、まさにそういうときの資金ニーズということに柔軟に対応できるということは考えているので、今度の各国民金融公庫等々に私どもの方から要請しておりますのは、助成金の申請あるなしにかかわらず、少なくとも事業者の実情に応じて迅速かつ柔軟な資金繰りの支援、資金繰りですよ、資金繰りの支援がなされるということが一番肝腎なのであって、金融公庫とか、民間の金融公庫にもその意味でここが一番肝腎なので、スピード感が要りますと。今までのように申請書類もう一回出せとかって、こんなやつは、とてもそんな人手ありませんし時間もないので、ないと。だからすぐというような話で、この間のところは三日で出ていましたけれども、いろんなところで対応し始めているところもあろうかと存じますけれども、またいろいろ、こういうところと言っていただくと、私ども対応がしようがあろうと存じます。
○勝部賢志君 そう言われましたので、ちょっと厚かましいようですけど、あと二つほど言わせていただきたいんですが。 一つは、事務処理、今おっしゃったように書類なくてもいいというんであればそれはもうそれにこしたことはないんですけれども、やはり窓口も大変混み合うということもあって、地域金融機関の認定された支援機構、機関というのがあるので、是非そこから人を派遣していただくようなことがあればというようなこともございましたし、北海道は観光の地域でもあるんですけれども、ホテルなどの施設は非常に、何というんですか、固定資産税が今これから来るんですね。それが相当、あそこ、土地が、北海道って割と安いんですけれど、土地は安いんですけど、広く使っているものですから固定資産税が結構響くんです。これも何とか猶予できないかという話がありましたものですから、是非、そういう、何というんですかね、配慮も含めていただけたらというふうに思いますが、お答え、もしいただけるんであれば。
○国務大臣(麻生太郎君) 今言われました、何というのかな、事業者の資金繰りに重大な支障が生じるなんて話ですけれども、これは、提出書類の簡素化とか融資のいわゆる手続の迅速化というのが、これが今一番肝腎なところだと思っておりますので、最大限のスピードで応えていくということは極めて重要なところだと思っておりますので、今月の六日と、十六日か、十六日に、日本政策金融公庫に対して、とにかくこれスピード感を持ってやってもらうというのが肝腎なところなので、政策金融公庫からは、融資の審査というのを、手続の迅速化というのを図るときに、とにかく本店から支店へ人を出せと、とにかく人が足りないんだから、各地、みんな。それから、本店の営業時間延長。時間の、五時とかに閉まるのをあれ延長してくれというので、六時に延ばして、それから、定期異動が大体今千五、六百人起きるのがこの三月から四月なんですけれども、それを延期というようなことをさせていただいて、提出書類を見直すとか、そういった手続の簡素化とか迅速化とか、事業者の軽減負担に取り組んでいくと。目下取り組んでおりますという報告が来ておりましたので、いずれにしても、定期異動が止まったという方は何人もいらっしゃいましたから事実なんだと思います。 いずれにしても、資金繰りに支障が生じるというところ、今のところが一番、手間が掛かって結果駄目だったとか、待たされて一日手形を落とせなかったとか、大体そういう話ですから、きちんとやらせていただきたいと思っております。
○勝部賢志君 よろしくお願いいたします。 それでは、法人税の関係について、所得税も含めてちょっと質問させていただきたいというふうに思うんですけれども、今次改正案に含まれている連結納税制度のグループ通算制度への移行、これ、令和四年の四月一日から適用になるということで、その中に、子会社からの配当及び子会社株式の譲渡を組み合わせた国際的な租税の回避に対する対応というものが含まれているということで、その説明もお伺いをしたところなんですけれども、いわゆるソフトバンク改正とも言われているものですが、ソフトバンクグループの営業利益、二〇一八年は、三月期で一兆三千億、それから翌九三年の三月期は二・三兆円、二兆三千億ということでありまして、現行の法人税基本税率は二三・二%ということでいえば、大概の企業が行う合法的ないわゆる節税策を講じたとしても、数千億程度の法人税が入るというのが見込まれるわけですけれども、実際には、ソフトバンクグループからは、我が国への法人税は五百万という状況になっているということでして、なぜこんなことが起きるのか。 皆さんも御存じのことかというふうに思うんですけれども、結局、子会社あるいは孫会社に株式の現物の配当を行ったり、あるいはソフトバンク傘下のファンドに子会社の株を現物で出資をしたりする、そういう操作を繰り返して、結局、株式の簿価と時価の差額で赤字をつくると。そういうことをやって、結局、納税額を圧縮しているということで、こういう手法を放置しておけば、企業グループを使って同様の租税回避行為が行われるということで、それを何とか食い止めたいというようなことで、この度その仕組みが考えられたんだというふうに思うんです。 ちょっと時間がなくなってきましたので、それで、そういう取組は、そういうグループ会社からすれば、本当にイタチごっこで大変なんだというふうに思うんですけれども、そこで、一つは、まず本当に日常的には見えない裏方のお仕事になるんだろうというふうに思うんですけれども、税務当局の方々が、どういうセクションで、人員体制で、この調査研究を進められているのか。 そして、もう一つ併せてお聞かせをいただきたいと思いますが、抽象的な規定にすると非常に恣意的な運用もあるということもあって、かといって網をいっぱい掛けるとこれまた自由な経済活動を阻害するようなこともあって、なかなか難しいんだろうというふうに思うんですが、そういうところで御苦労されていると思いますけれども、その苦労も含めて、どのような対応をこの間されてきたのか、御教示をいただければというふうに思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 税務の執行機関としてのお答えとなりますが、租税回避、特に国際的なグローバル企業を含めた、そういった租税回避への対応についてのお尋ねでございます。当局では、こうしたものに対しまして、三本柱、すなわち情報の充実、取組体制の整備強化、そして国際的な連携の強化、この三本柱で対応をしているところでございます。 具体的には、まず情報の充実につきましては、国外送金等調書といったそういった資料情報の活用ですとか、また租税条約に基づく取引の実態などについて各国と情報交換を行っているという状況でございます。 また、体制の整備強化につきましては、国際的な租税回避を担当する部署について定員を重点的に配置するということで充実を図るとともに、専門のセクションですね、配置をしまして、拡充をしているということでございます。また、弁護士ですとか、金融実務家などの専門知識を有する人材を採用していくということも行っているところでございます。この結果、平成三十年七月からの一年間で、例えば海外取引を行っている法人に対しましては一万六千件の調査を行い、追徴税額は約一千億と、そういう数字も出ているところでございます。 三点目、その国際的な連携につきましては、海外との情報交換の仕組みですとか、また、やはり租税回避というのは各国共通の課題でございますので、そういったものに対するこの情報ネットワーク、そういった構築で行っているところでございます。 そういう中で、先ほど苦労話もというお話でございますが、やはりこの限られた人員の中で、法人も増えておりますので、しっかりしたこの方針の下で適切に法人を選定して調査を行うということが課題となっておるかと思います。 方針としては、多額の申告漏れや悪質な所得隠しが見込まれる事案、これを的確に選定をして、そういったところに重点的に調査に向かうと。他方で、簡易な誤りであれば、自発的に見直しを要請するといったような形で、その事案に応じてめり張りのある対応、こういったものに取り組んでいるということであります。 その上で、じゃ実際、調査すべき事案、この選定が非常に重要でございますけれども、これにつきましては、まずはいろんな形での資料情報の収集というものが大事でございます。さらに、これまでの職員が培ってきたノウハウと、最近、ICTですとか、AIとか、こういう最新技術もございますので、そういったものを組み合わせてしっかり分析、検討を行って抽出するという取組を行ってございます。例えば、BAツールといった高度なツールも用いながら、従来の職員のノウハウとの組合せで選定をしていく、こういった取組、なかなか限られた人員ではございますが、効率的に進めているところでございます。
○勝部賢志君 終わります。ありがとうございました。
○藤末健三君 自由民主党・国民の声の藤末健三でございます。 本日は所得税法案の審議ではございますが、ほかの委員と同じく、やはりこの新型コロナウイルスの影響が大きく経済に出ている中、コロナ対策について質疑を絞ってさせていただきたいと思います。 今まで政府におかれましては、今日、第三次の対策が打たれるわけでございますけれど、今いろいろな対策は打っていただきますけれど、私はやはりこの予備費を中心とした対策には限界があると思います。是非、予算をなるべく早く通し、そして新たな補正予算、そして大規模な減税といった措置が必要だと思っております。 そもそも昨年十月のこの消費税増税、私自身も、西田委員とちょっと違うんですけれど、やはり懸念がございました。実際に統計を見ますと、速報値で昨年の第四・四半期の年率のGDP、マイナス七・一%となっているという状況、そしてまた製造業の統計を見ますと、もう昨年時点で、恐らく米中の貿易戦争のあおりだと思うんですが、製造統計も落ちていました。実際に、高炉メーカーの中では高炉を閉じる、あと休止するという判断がもう出ております。その中に、このコロナの問題が起き、私はやはりこれはすごい大きな、私はリーマン・ショックを超える経済的な問題だと思っております。 麻生大臣がおっしゃりますように、十二年前のリーマン・ショックと比べますと、十二年前は金融機能が麻痺しまして、政府が金融機関を支えたり、また金融政策を打つことによって乗り切ることができたわけでございますが、今回はその金融機関ではなく、やはりこの細胞である、血が流れないという状況よりも細胞が、この事業者の方々が非常に苦しい思いをしている、まさしく死に始めているような状況じゃないかと思います。 実際に、私、地元のタクシー事業者の方と話をさせていただきましたら、タクシー事業者も、そもそももう消費税が上がる前からもう収益がとんとんであると。ただ、地元の高齢者の方々が病院に行くときなどにタクシーを使ってるんでやめられないという中で、今は夜の営業も減り、そして何よりも観光客を乗せて稼ぐことができなくなっている。もう恐らく、私は、ちょっと話をさせていただく中で、この方は廃業するんじゃないかと思いました。なぜかと申しますと、もう本当にぎりぎりでやっているところにコロナという理由ができた、やめる理由ができたという状況じゃないかと思いました。 また、私の小学校時代の友人が葬儀屋をやっているんですが、電話が掛かってきまして、もう今キャンセルが相次いでいる、そして、やはりどんどんどんどん規模が縮小していて、もうとてもじゃないけどやっていけないということを言っていましたし、また障害者の事業者の方にもちょっと直接お会いして話を聞きましたら、やはり企業からのいろんな仕事が減っているというお声でございます。 また、アニメの会社の方も話を聞きますと、アニメというのは大体八割が、日本で下地を作って色づけは八割は中国だと。中国に発注しているのが届かなくて、四月の新番組が中止になっているやつがもう出てきているという状況で、やはり小さな企業が多いのでそういう企業はもうもたなくなるんではないかという話まで聞いている状況でございます。ほかにも、住宅建設メーカーであれば、水回りの部品が中国から届かないので四月からの受注が受け付けられないということもおっしゃっていました。 こういう中で、私は、この新型コロナ対策で、これは二日前ですか、与野党の協議会が設置されたということは非常に大きなステップだと思います。この財政金融委員会では非常にもう与野党を超えて前向きな議論が続いているわけでございますが、それがきちんと党レベルでできるというのは有り難い状況だと思っています。私は、是非、この国難は世界難というレベルだと思うんですが、党派を超えて是非国会議員が一致して政策をつくり実現していくことをすべきときに来ていると思います。 ただ、今回の対策につきましては、是非とも予算の規模だけではなく、恐らく質が問われるんではないかと。例えば、私が今党内で提案させていただいていますのは、消費税の減税というのではなく即効性があるという方でございまして、キャッシュレスの還元率を大幅にアップをすることや、あと法人税においては、飲食代や交際費、観光費などを全額損金算入するといったような措置が必要ではないかと考えます。 このような中で、今回コロナ危機、リーマン・ショックを上回るものと考えておりますが、是非とも麻生大臣におかれましては、世界レベルで協調するイニシアティブを取っていただきたいと思います。今回、特にアメリカとかヨーロッパとの連携はさることながら、有村議員から強く言われたのは、私は中国が割とキー、鍵になる国だと思っていまして、中国は当然強く反省をしてもらわなきゃいけないんですけれども、リーマン・ショックのときに四兆元、約六十兆円近くの財政出動を行い、やはり僕はリーマン・ショックの脱出の契機は中国がつくったと思っています。 ですから、是非ともアメリカ、ヨーロッパ、そして中国と連携をしていただき、そして七年三か月という恐らく先進国の財務大臣で一番長い経験をお持ちだと思いますし、また麻生大臣は金融担当大臣も兼務されている。そして、私は、やはり我が国は中央銀行と財政当局の連携がすごくうまくいっている国だと思っております。そういう中で、是非とも国際的な連携を麻生大臣が主導していただきたいと思いますが、その点につきましてお考えをお聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) もう今いろいろ藤末先生言われました中で、中央銀行との関係が日本の場合うまくいっているという点に関しては、それはアメリカとは比較にならぬぐらいうまくいっているんだと、私はそう思っていますけれども。特定の国をこうやって出すところにいつも問題があるというんですけど、事実を言うと大抵怒られることになっているんですが、これは事実ですから、そう申し上げるといつもまた何か言われるんでしょうけれども。日本の場合は間違いなく日銀、財務省の関係は今極めてうまくいっていると、この七年間に限っては。その前が良かったかなんというのを言うつもりはありませんけれども、間違いなく今良く、いいところになっているんだとは思っておりますが。 いずれにしても、今回の場合は、今までいろいろな起きた、そうですね、九七年のアジア通貨危機のときしかり、いろんな、リーマンのとき、いずれもこういったようなことは、全てこの種の話は金融が端を発していますけれども、これは違いますから、金融は全然関係ないんで、全く違いますんで、そういった意味では、実体経済にこのコロナが及ぼす影響というのがよく見えないんで、しかも中国から起きていますから、この数字は、藤末先生仲いいのかもしれませんけれども、私は、この国の広報に出された数字はほとんど、信用すると大体違いますから、だから僕は信用しないのが正しいんだと思っていますんで。 今もうコロナは終息したとか言って、出て、テレビの前で国家主席がわあわあしゃべっておられるのを見たら何となく、ああ本当かよと思って、私はそうやって見ますんで、これが終息しているんだったら素直にいろんなものはどんどんどんどん輸出されてこなくちゃおかしいんですけど、今までも上海の港はほとんどうまくいっていないような話もいっぱい入ってきますので、そういった意味では、少々この種の話がこれまでに例がない話なもんですから、ちょっとどういった形で波及効果が実物経済、実体経済に出てくるかというのがいま一つ分からぬというのが正直なところです。 今の場合、アメリカの場合も日本の場合も、先ほど言われましたように、イベントとかそういったような集会というのは今アメリカも十人以上は禁止ですから、これもう禁止ですからね、こういった会合は。だから、そういったような状況になってきているという今の状況というのは、私、これ、どういった形で終息するのかよく見えないものですから、向こうもやたら心配なもんだから電話掛けてきて、いろいろ両方で話、情報交換をし合うという形にならざるを得ないんですけれども、少なくとも日本の場合の方がアメリカより先に終息できるんじゃないかと、私はそう思っていますんで、やっぱりきちっとした対応ができる国ですし、少なくとも、今の状況を見ましても、医療崩壊のような状況がぱあっと立つこともありません、なだらかな感じで、医療崩壊という状況にもなっておりませんし。 そういった意味では、いわゆる、何というのかな、錯乱状態みたいな状態ではないという形で収まってきていると思いますので、私どもとしてはアメリカとの関係が一番この際大事なんだと思いますけれども、ここのところはきちんとアメリカの財務省との話をした上で、日銀もパウエル、パウエルというのはFRB、アメリカの連邦銀行との話をしておられますし、いろんな形でこの連携は密にした上でパニックに陥らないように、我々自身が何となく、わんわんわんということは、私自身らの方もそこのところは冷めてきちんと見ておかないかぬと思って、ここのところは緊張感を持って対応させていただければと思っております。
○藤末健三君 是非、麻生大臣には、我が国はやはり保健面でもうまく対応していると思いますし、恐らく経済対策でも我が国が模範になると確信しております、ここは。 やはり私は、麻生大臣がおっしゃるように、先が見えないというのが一番大きな問題だと思っていまして、やっぱり事業者の方々に安心していただくというのが大きなテーマだと思っています。そのためにも、やっぱり政府が必ず支えるんだというメッセージを送っていただき、そしてやはり事業者の方々に今頑張れば何とかなるんだという安心感を是非発信していただきたいと、私たちも党派を超えて頑張って役立とうと思いますので、お願いしたいと思います。 続きまして、ちょっと細かいいろいろな支援制度についてお話をさせていただきます。 先ほどアニメの話を申し上げましたけど、アニメ産業も非常に厳しい状況になっています。そして、アニメ産業を支えるのは何かというと、ほとんどフリーランス、個人事業主として働いている方々。このアニメ産業の会社が倒れればその方々は仕事を失いますし、また、一人親方といいまして、個人事業主で建設現場で働く方々、話も聞いております。 そういう方々が今どういう状況かと申しますと、先ほど川合委員からや、あと先日、音喜多委員からも提案がございましたけれど、事業者としてお金を借りるのが非常に難しい状況、じゃ、一方で、雇用者として雇用助成を受けれるかというと、受けれませんと。今何があるかと申しますと、四千百円の日当の補填みたいなものが行われている。何があるかと申しますと、この四千百円では暮らせないじゃないかという当たり前の声が出ています。 ですから、是非、厚生労働省に申し上げたいのは、これは何かというと、雇用の面からの観点なんですね。一般の失業保険に入っている方々に八千三百円だから、その半分ですよとおっしゃっていますけれど、やはり生活者の観点で考えていただかなければ安心できません、これは、働く方々も。是非この四千百円というものを、もう何となくこの半分ですとおっしゃっている感じだったんですけど、回答、是非見直すことを、どうすれば見直すことができるか、教えていただきたいんですが、お願いいたします。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 小学校等の臨時休校等に対応いたしまして、今般設けた新たな助成金、助成制度におきましては、正規、非正規を問わず雇用されている方を対象といたしますとともに、従来の雇用施策では対象としていなかった個人で業務委託契約等で仕事をされている方にも対象を広げることといたしました。 個人で業務委託契約等で仕事をされている方に対する支援額につきましては、働き方や報酬の定め方が多種多様であり、実際に支払われる予定であった金額の把握に難しさがある中で迅速に支援をする必要性も踏まえまして、雇用されている方についても勤務実績によって支払水準は様々であること等のバランスを考慮いたしまして、雇用者の上限額の半額程度定額で支払うこととしたものでございます。 支援金助成金に対しまして様々な御意見があることは承知しておりますが、昨日、申請の受付を開始しておりまして、申請がこれから本格化することが見込まれております。周知を徹底し、一日でも早く支給できるように全力を挙げて対応してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 いろいろ聞きたいことがあるので繰り返しはやめていただきたいということと、あと、短くやってください、申し訳ないですが。 ここにおられる議員は、もう熊谷委員とか音喜多さんも、川合さんもうなずいていましたけど、恐らく政治的に、もう全党派が一致して上げましょうというのをやりましょうよ、ここで提言しますけれど。よろしいですか、本当に。是非やりましょう。 いや、本当にあれですね、是非厚労省の方々も、働く立場というだけじゃなくて、これ、皆さんの生活守らなきゃいけないんですよ、これ、はっきり申し上げて。何となくやるというんじゃなくて。是非、もう本当に働いている方の声を聞いていただきたいと思いますし、我々もそれを運ばさせていただきます。 また、私、熊本出身でございまして、三年前の熊本震災のときにいろいろな制度を提案させていただきました。その中にございますのが、雇用調整助成金の特例措置というのがございます。今回、この特例措置、熊本県での震災のときにあったように、大企業で三分の二の補助、そして中小企業では五分の四の補助ということで、補助の率が引き上げられました。けれど、今どうなっているかと申しますと、北海道しか対象になっていないという状況になっていると。まだ全国展開できていないという状況でございますし、また同時に、熊本県の震災の対応におきましては、雇用調整助成金の特例措置におきまして、助成金の支給限度額が通常年間百日のところを三百日まで引き上げていると。そういうことをさせていただきました。 こういうものにつきまして、今回、私は同じような被害があるのではないかと考えておりまして、熊本の震災と同じような措置をとるべきだと思いますが、その点、いかがでございましょうか。お願いします。
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。 雇用調整助成金につきましては、まず、現在、北海道におきまして、新型コロナウイルス感染症患者が他の地域に比べて多数かつ集中的に発生をしていること、また、それを受けて、知事から、三週間にわたって住民、企業に対して外出抑制を求める旨の要請が行われたこと、これによって、他の地域にも増して事業活動、経済活動が抑制されることが見込まれることを受けまして、御指摘の特例を講じているところでございますが、今後、北海道と同じような地域が現れた場合には、同様の取扱いを実施することとしております。 また、熊本地震のときには、先生御指摘のとおり、支給限度日数につきまして、一年百日という上限を三百日に拡大をするという特例を講じたところでございます。 対象地域の問題、それから支給限度日数の問題、いずれにしましても、今後の新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金の対応につきまして、雇用に与える影響を十分注視しながら、必要な対応について検討してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 これは緊急事態宣言を出した地域だけということで運用されていますけど、これは恐らく罹患した人の数が増えたところに対してということではなく、やはり経済的な被害が大きいところに出さなきゃいけない。ですから、それはちょっと保健面と経済面、切り分けていただかなきゃいけないんで、その点、是非やらなきゃいけないと私は思っていますので、よろしくお願いいたします。これは提案していきます。 また、小規模な事業者の支援につきましては、フリーランスを含む個人事業主に対しましていろんな様々な貸付けが行われております。また熊本地震の特別貸付けの話になりますけれど、セーフティーネットによる運転資金の貸付期間が八年以内、そのうち据置期間が三年以内ということだったんですが、熊本の震災につきましては、貸付期間は十五年、そして据置期間が五年以内ということで、大きく見直ししたものを作っております。このようなものを是非今回このコロナ対策でもやっていただきたいということ。 そして、もう一つございますのは、小規模事業者が商工会や商工会議所の支援を受けて作った経営計画書に沿って販路開拓等を取り組む場合に、その経費の一部を補充する、補填します持続化補助金というのがございます。これも、元々が上限額が五十万だったものが、熊本震災においては二百万円に引き上げられております。正直申し上げて、いろんな事業者の方々に震災の後に話を聞くと、これがすごく使えたと言われています。 是非今回も、この補助の上限を二百万円と言わず、私、五百万円ぐらいは上げれば、より一層の安心感が増すと思うんですが、この見直しも含めて、是非中小企業庁、議論していただきたいと思いますが、お願いいたします。
○政府参考人(奈須野太君) お答え申し上げます。 まず、藤末委員から無利子無担保の特別貸付けの御紹介ありましたが、実はこれ、一定の要件に合致する方、売上げが大幅に減少して、一定金額まで無利子無担保となるわけでございますけれども、それを超える額につきましては、今まさに藤末先生が御指摘になった熊本特別貸付けと同様の要件でございまして、運転資金が十五年以内、それから据置期間については五年間というふうになっております。 それから、持続化補助金についてのお尋ねもございました。補助金の補助上限の設定に当たりましては、具体的に今どういう事業が想定されるかという額に十分なものを計上するということと同時に、できるだけ多くの方を対象にしていくというこの二つの課題を両立する必要がございます。 熊本の地震のときは、機械設備や建物などに被害を受けた方が多くて、例えば、そういったことに対して冷凍設備の入替えをするということを想定するなどしたときに、二百万円ぐらいの額が必要だということで措置した経費がございます。 現在でございますけれども、物的な被害というものは今のところ想定されておりません。そういうことで、ウエブサイトの作成とか、あるいはチラシの配布、こういった販売活動に要する費用を念頭において五十万円という額を上限として設定しております。 その一方で、新型感染症の影響を受けて売上げが減少した方については優先的に採択するということで、できるだけ多くの方にこの制度を御活用いただきたいというふうに考えて、今、制度設定をしているというところでございます。
○藤末健三君 是非、この持続化補助金制度でございますが、今、先ほどおっしゃったみたいに、熊本の震災のときにはいろんな施設を新しく造ったりするときに使われたということでございますが、恐らく、今回の震災ですと、サービス業の方々が多い状況だと思いますし、恐らく、システムの改変にお金が掛かってくると思うんですよ、これから。そこで、やっぱり使うときに、恐らく五十万じゃ、なかなか使えないところがありますので、もう多分、いろんな意見を聞かれているとは思うんですけれど、是非、対象がこれから恐らくソフトウエアとかというものに変わってくるであろうということを想定していただき、かつ、金額の面も考えていただければと思いますので、是非御検討いただきたいと思います。 また、冒頭でお話ししましたように、建設現場の方々の声もお聞きしている状況でございまして、何を言われているかと申しますと、海外の部品調達が難しくなっている。特に、住宅の建設においては水回りのものがなかなか入ってこないという状況の中で、例えばいろんな部品が、中国から送られてこない部品の値段が、マスクの価格が上がって問題になりましたが、便乗して値上げされているような状況が生じているというのを現場からの声を聞いております。 そしてまた、マスクが今品薄になっているわけでございますけれど、建設現場におきましては、アスベストの除去作業などがございますが、そちらの方で防護マスクが足りなくなったり、防護服がないという状況で作業ができなくなっていると、声を聞いているわけでございますが、国土交通省もそういう声をもう聞かれていると思いますけど、対応について是非教えていただきたいと思います。
○政府参考人(美濃芳郎君) お答え申し上げます。 足下では、先生御指摘のとおり、トイレなど一部の住宅設備資材に不足感が見られるものの、総じて見れば、建設資材の需給動向や価格動向に大きな変化は見られず、現時点では大きな影響は生じていないものと認識しております。 御指摘の防じんマスクや防護服につきましては、比較的低濃度の場合の作業に使用する使い捨て防じんマスクについて入手が困難又は不足はしていないが納期が遅れぎみの地域がある、防じんマスクの交換用フィルターにつきましても一部入手がしにくくなっている製品もあるということでございます。ただ、こちらについては代わりのもので対応できているとのことでありました。防護服につきましては現時点では品薄との認識はないと伺っておりまして、直ちに工事に大きな影響が生じているとは認識していないところでございます。 国土交通省としましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた対応として、受注者から申出がある場合は工事の一時中止や設計図書等の変更を行い、必要に応じて請負代金額の変更又は工期の延長を行うなど、適切に対応するよう、国、地方公共団体の発注機関や建設業団体に周知しているところでございます。 今後とも、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた建設資材の需給、価格動向、それらが工事に与える影響を注視してまいりたい、そのように考えております。
○藤末健三君 美濃審議官、私、ここで申し上げたのは、私は本当に小さな一人親方みたいなところに話聞いているんですよ。恐らく、美濃審議官がお答えになったのは大きな建設業界の話だと思います、それは。大きな建設業界は自分たちで調達できるんですよ、本当に。ただ、本当に一人親方の方とか数人の小さな建設事業者の方々は、なかなか自分たちでそういうマスクなんかも調達できない状況にあることは是非認識いただきたいし、聞いてください、是非。 同時に、本当にこの下請のまた下請の下請みたいなところには、部材の価格交渉能力はないんですよ。実際に届いていないんです、中国から。中国からの恐らく建設材の輸入量を見てくださいよ、恐らく半分以下になっているんですから、今。その状況で、品薄で価格が上がらないことはないです、はっきり申し上げて。そりゃ、大きなディベロッパーは、自分たちは持っていますもの、自分たちで在庫を。 是非、小さな事業者の声を聞いてください。今こそ聞いてあげなきゃ、彼らの声を。一番苦しんでいるんですよ、そこが。それは是非お願いします。 続きまして、ちょっとまだいろいろ質問ございますので申し上げますと、是非国税庁の田島次長にちょっとお聞きしたいんですけれど、私、ずっとネットで税金を確定申告をしておりますが、非常に使いにくいという仕組みだと私は思っています。それでも何とか六割の方々が利用していただいているわけでございますけれど、是非この機に、もう一気に一〇〇%狙うぐらいの気持ちでネットの申告を推進していただきたいと思います。 また、先ほど勝部議員からもお話がございましたけれど、やはりこの実調が今なかなか率が低い。個人に至っては一%、百年に一回しかない。企業においても、まあ三%ぐらいですから、三十年に一回みたいな状況になっていまして、やはり人手が足りないんじゃないかと。ネットできちんと窓口業務を合理化し、その分を調査に回すようなことをやっていただきたいと思いますが、いかがでございますか。これは重要な話だと思います。お願いします。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 国税庁としては、納税者の利便性向上と税務行政の効率化の観点から、電子申告、いわゆるe―Taxが大変重要であると考えておりまして、その普及に力を入れて取り組んでいるということでございます。 このe―Taxは平成十六年から利用を開始しましたが、平成三十一年一月からはスマホからの申告を行いやすくするためスマホ専用の画面を設け、順次この対象を拡大しております。 また、その使い勝手でございますが、これアンケートを取っておりまして、そういった意見を基に毎年のように改善をしていまして、例えばスマホでの申告の作成途中で保存なかなかしづらいという声がありまして、そういうものを適宜改善を図っているところでございます。 また、過去にアンケートを取って、なぜ電子申告を利用されないんですかという、そういう質問をした際に、多くの方が、e―Taxしようと思っても最初にお金が掛かったり手間が掛かったりして、そこでもうやめてしまうという、こういう結果が大変多うございました。それもありまして、今年の一月からでございますが、マイナンバーカード、スマホで読み取りができる、こういう形でやるなど、取り組んでいるところでございます。 そういった形で一〇〇%を目指して頑張っていきたいと思いますが、定員の話、これ令和二年度は五十人の純増でございますが、先ほどありましたとおり、その調査選定のめり張り、また今おっしゃった電子申告をどんどん進めることで効率化を目指して、しっかり執行体制の強化を図ってまいりたいと考えてございます。
○藤末健三君 田島次長に是非お願いしたいと思います。私は、二〇一〇年にマイナンバー法を作ったときの当事者なんですよ。もうマイナンバーが普及されないことについてじくじたる思いがありますので、是非e―Taxを中心にマイナンバーを使いやすい環境をつくっていただきたいと思います。 また、もう一つネットワークに関連して質問を申し上げたいと思いますが、私はこのGIGAスクール構想、非常に重要だと思います。実際に、久留米市の市長さんとかに話を聞いていますと、一人一台のパッドやPCがあり、それを自宅に持って帰ると、それでもう十分授業はできているということを映像付きで見させていただきました。 実際にテレビ会議システムを使い、もう各子供たち一人一人に、何というか、ホームルームみたいなことも行い、授業も行っている。そしてまた、宿題も、いつ、何時間、どれだけやったかというのが全部分かるようになっているということでございまして、是非、このGIGAスクール構想、もっと早く繰り上げて実現していただきたいと思いますし、同時に、私が言われましたのは、そのネットで行った授業はまだ補講扱いであると、正式な授業として認められていないので、もう一回授業をしなきゃいけないんじゃないかという不安が教育委員会にあるということでございますが、是非、このGIGAスクール構想の一人一台、子供たちに一人一台のパソコン、パッドを提供するということをすぐ進めることと、是非制度を整備していただきたいことを申し上げます。是非お答えください。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 今回のコロナウイルスによる学校の臨時休業期間中など、児童生徒が学習を進めるに際し、ICTを家庭においても活用することは有意義でございまして、既にICT環境整備が進んでいる自治体においては、今先生が御指摘のとおり、積極的に御活用いただいていると承知しております。 文部科学省では、我が国の学校ICT環境を抜本的に改善すべく、令和元年度補正予算において、GIGAスクール構想の実現として、学校における高速大容量の通信ネットワークと児童生徒一人一台の端末の一体的な整備に必要な経費として二千三百十八億円を計上したところでございまして、まずはこれをしっかりと執行していくと。そして、引き続き、あらゆる機会を捉え、スピード感を持って令和の時代のスタンダードとしての学校ICT環境の整備を図り、家庭学習を始め、様々な場面でのICT環境を促進してまいりたいと思います。 最後に、制度の改善の話がございましたが、教師が子供一人一人の特性や状況等をきめ細かく理解して指導を行うということが重要でございまして、原則として対面による指導は必要と考えておりますが、今後、事態が中長期化する場合に備え、子供たちの学びが保障されるよう、引き続き必要な取組を進めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、文部科学省におかれましては、エドテックを推進している経済産業省と連携をしていただきたいと思います。 最後に、ちょっとイノベーションの推進について御質問をしたいと思います。 今回の税制改正におきましては、ここにおられます林先生や宮沢先生のお力で、イノベーションの推進ということで5Gの推進、オープンイノベーション税制度が導入されましたけれど、是非私がここで提案させていただきたいのは、株式投資型クラウドファンディングについてお話をさせていただきたいと思います。 この制度につきましては、五年前の金商法改正、この財政金融委員会で行いました金商法改正で、株式投資についてもこのクラウドファンディングが使えるようにしました。しかしながら、どうなっているかと申しますと、今は六、七社が参入していますけど、全て皆さん赤字という状況でございまして、なかなか収益まで持ってこれないと。そこで、私は三つのことを、制度改善を提案させていただきたいと思います。 まず、一つ目にございますのは、現在のいわゆる少額要件ということで、株式の発行額の総額を一億円未満にしなきゃいけない、また、投資家一人当たりの払込額を五十万円以下にするという要件がございまして、これはその資金調達者及び投資家双方に厳し過ぎるんではないかという話がございます。その投資家の保護も重要性、大事ではございますが、一律五十万円というのではなく、投資家の属性に応じた柔軟な規制を作るべきというのが一つ。 そして、二つ目にございますのは、株式型投資クラウドファンディングにおいて総額一億円という制限について、ほかのストックオプションなどのほかの資金調達と合計して一億円となっていまして、ベンチャー企業、やっぱりストックオプションなどを使いますので、非常にフレキシビリティーが低いという批判がございます。 そして、三つ目に、この上限一億円をもし維持するとしたら、是非調達の期間を一年間じゃなくて半年とかに変えていただきたいと。 この三点、提案させていただきますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 日本経済の成長を図っていく上で、ベンチャー企業へのリスクマネーの供給が課題であると認識しておりまして、クラウドファンディング制度は重要なその解決のための手段となり得るものと考えております。 一方で、委員からも御指摘ありましたように、株式投資型のクラウドファンディングは、投資家が非上場のベンチャー企業の株式に投資するというものでありまして、上場株式への投資と比べて一般的に投資リスクが高く、投資者保護の視点も必要であると考えております。 金融庁としては、こうした点も踏まえつつ、リスクマネーの供給を促進するという観点から、ただいま御提案のありましたものも含めまして、制度改善できる部分はないか、実態をよく把握した上で今後検討してまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、この法改正を行うためにつくった制度でございますので、改善をし、そしてきちんと、今、不景気になると逆にイノベーションが起きやすいというのが定説でございまして、新しい企業が生まれやすい、新しい人を雇いやすい環境になりますので、是非プッシュをしていただきたいと思います。 次に、ちょっと御質問申し上げますと、先ほど一人当たりの投資額の話を申し上げましたが、アメリカにおきましては、年収や資産額に応じてその投資の上限が変わるという仕組みがございます。 是非とも、日本におきましても、特定投資家については上限を付けないなどの見直しをちょっと考えていただきたいと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○政府参考人(中島淳一君) 特定投資家による投資額の上限についても、先ほども申し上げたとおり、今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○藤末健三君 是非、金融庁の方でこれ検討するというお言葉は本当に有り難いと思います。そのときに、是非とも経済産業省、こちらの方がまさしく新しい事業をつくる所管でございますので、経済産業省と深く連携していただきたいと思いますが、是非とも、特に今はコロナショックございますので、コロナショック後の新しいイノベーションをどう起こすかということについて経済産業省と金融庁が連携していただきたいと思いますが、その点について、決意のほどをお聞かせください。
○政府参考人(中原裕彦君) 委員御指摘のとおり、こうしたピンチをチャンスに変えていくという発想は極めて重要でございまして、経済産業としましても、ベンチャー企業のその継続的な成長が失われることのないよう、安定した資金供給が行われるように必要な施策を講じてまいりたいと存じております。 また、第四次産業革命、ソサエティー五・〇といった今日の時代におきましては、その必要性がこれまで以上に重要性を増しているというふうに思っておりますので、議員の指摘を踏まえて、金融庁と連携しながら検討してまいりたいと存じます。
○藤末健三君 是非ともよろしくお願いいたしたいと思います。 最後でございますが、今回のコロナ対策、これは本当に東日本大震災の対策と同じ、超党派で是非行うべきものだと思います。本当に協議会ができたことはうれしいことだと思いますし、私も、西田委員とはちょっと考え方は違うんですが、今回については、大規模な財政出動、大規模な減税、もう完全に一致しています。(発言する者あり)消費税ゼロ、それはちょっと違うかもしれませんけど。あとやっぱり、解散とかいろいろ、ほかの委員の話をお聞きしても、大門先生もそうですけれど、やはり今、党派が一致して、国会を挙げて新しい政策をつくることが、やはり事業者の方々、国民の方々の安全、安心、安全じゃなくて安心に結び付くと思いますので、是非皆さんと一緒に頑張りたいと思います。 これで質問を終わらさせていただきます。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、宮沢洋一君が委員を辞任され、その補欠として高橋はるみ君が選任されました。 ─────────────
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。 今回の税制改正によりまして、未婚の一人親に対する寡婦控除が適用されることになりました。昨日も我が党の杉委員の方から質問させていただいたところでございますけれども、今回の改正では、一人親家庭の子供に対して、全ての子供に対して、公平な、公平な税制を実現するというそういう観点で、これまでは、婚姻歴のあるなしであるとか、男性の一人親あるいは女性の一人親という、そういう違いによってあったわけですけれども、違いがあったわけですが、それを一緒に、今回同時に解消するという措置が講じられております。 ちょっと頭を整理する意味で、今回の改正によるこの一人親に対する税制がどのように公平になったのかについて御説明をいただければと思います。
○政府参考人(矢野康治君) お答えを申し上げます。 今委員御指摘のように、このいわゆる寡婦控除の仕組みにつきましては、長年、特にここ数年、いわゆるシングルマザーの方を寡婦控除に組み入れるべしといったような議論がありましたけれども、委員御指摘のように、シングルマザーに限らず、シングルファーザーも含めまして公平化を図ったということになっております。 子供の生まれた環境にかかわらず、全ての一人親家庭に対しまして公平な税制を実現するという観点から、婚姻歴のあるなしによる不公平、それから男性の一人親と女性の一人親の間の不公平、これらを同時に解消するということで、婚姻歴や性別にかかわらず、生計を一にするお子さんを有しておられる単身者で、所得が五百万、年収にして六百七十八万以下の方について、同一の一人親控除を共通に設けるということにしたものでございます。
○熊野正士君 御説明ありがとうございます。 今回の改正で寡婦控除が適用されることで、医療であるとか福祉であるとか教育、様々な分野で費用負担が軽減されることになります。 例えば、大学の給付型奨学金や授業料免除、また私立高校の授業料の無償化など、これまで、未婚の一人親には寡婦控除の適用がなかったために、同じ年収であったとしても寡婦控除のあるなしで対象にならないケースがありました。 文科省に伺いたいと思いますけれども、大学や高校における教育費負担の軽減ということから、寡婦控除が適用される意義について、ちょっと分かりやすく御説明いただけたらと思います。
○政府参考人(森晃憲君) 高等教育の修学支援新制度、それから私立高等学校の授業料の実質無償化につきましては、住民税を対象者の所得要件の判定基準としていることから、現在、未婚の一人親には寡婦控除の適用がないために、同じ年収であっても、寡婦控除の適用のある方との間で対象者の判定に差があるというところがございます。今般の未婚の一人親に対する税制上の措置は、これらの制度の対象者の判定に適用されることになりますので、これによりまして、対象者の判定に差がなくなるということでございます。 具体的には、対象者の年収や家族構成等によりまして影響の有無は異なりますけれども、新たな控除の適用によりまして、新たに対象者となる方やあるいは対象額が増額となる方が出てくるものというふうに考えております。
○熊野正士君 もう少し、何か数字とかも入れていただくとよかったんですけど。
○政府参考人(森晃憲君) 具体的には、例えば高等教育のいわゆる無償化について申し上げますと、私立の大学等に自宅外から通っている方の場合、これまで、適用がないということであればゼロだったわけですけれども、その適用に入りますと、これは、授業料減免とそれから給付型奨学金、合わせて五十一万円の、これは年間でございますけれども、その支援がなされるということになっておりまして、これがゼロから新たに適用になった場合ということですけれども。段階的にその年収によりまして増額がなされていきますと、それも同様に、判定区分が変わりますと増額がなされるということになってございます。
○熊野正士君 要は、大学での給付型奨学金、それから授業料免除、それから私立高校での授業料の無償化ということで、寡婦控除が適用されれば、当然、年収が下がるということなので区分が変わってくるということだと思いますけれども、個人住民税で決まってくるということですけれども、判断がですね。 これ、今の予定だと、未婚の一人親に対する税制措置が令和三年度分の住民税から適用されるということでして、そうしますと、大学の給付型の奨学金とか授業料免除については令和三年の十月から、例えばその授業料免除ということであれば適用されるということで、この点に関して、我が党の衆議院議員の伊佐議員の方から、委員会の方で、なるべく早く、もう四月からできないのかというふうな質問をさせていただきまして、そのときに答弁で、なるべく早く実施できるように検討すると、まあ一か月前の話ですけれども。現在の検討状況についてお教えいただければと思います。あわせて、そのとき答弁にはなかったんですが、私立高校、この私立高校の授業料無償化についても早く実施できるようにとお願いしたいと思いますが、この二点、御答弁お願いしたいと思います。
○政府参考人(森晃憲君) 今御質問にございましたように、住民税への課税、そしてその課税情報を基にいたしまして実施するということから、通常でいきますと高等教育の修学支援新制度については令和三年の十月から、それから私立高等学校の授業料実質無償化については令和三年の七月からの実施ということになります。 これについては、できるだけ早く実施できるように文科省において現在検討を行っているところでございまして、高等教育のいわゆる無償化につきましては、これは通常はマイナンバーで判定をするわけでございますけれども、マイナンバーによらない情報でどうやって判定をするかという事柄について具体的に検討を進めて、どういう時期でできるかということについて検討を進めているところでございます。 それから、高等学校の実質無償化につきましては、これは四月からのこの制度の適用状況、それから、これは都道府県や学校が実施をすることもございますので、都道府県とも意見交換をしながら、どのような対応が可能か検討していきたいというふうに考えております。
○熊野正士君 是非前倒しでできるように御努力いただければと思いますので、重ねてお願いをさせていただきたいと思います。 次の質問に、テーマに移りたいと思います。 オープンイノベーション促進税制について伺いたいと思います。まず、このオープンイノベーション促進税制の期待される効果について御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(中原裕彦君) 日本企業が有する現預金と申しますのは、二〇一二年から二〇一八年に二六・五%増加しておりまして、特に上場企業が有する現預金というのが三六・八%増加しておりまして、上場企業の増加分が大きいという点がまずございます。そして、こうした中で、日本企業は営業利益に対する設備投資や研究開発費の比率が低下をしてございます。この結果、製造業やサービス業において、新製品や新サービスを投入した企業の割合というのは先進国の中で日本がかなり低い状況にございます。 他方、ベンチャー企業の大企業による買収件数を見ますと、日本は米国、欧州あるいは中国よりも低調でございます。ベンチャー企業の買収は、欧米では、IT業界に限らず、ヘルスケア、広告、金融サービス、商業など広範囲の業界に及ぶというところがございますけれども、日本では業種横断的に業界を問わず少ないというところでございます。 そこで、本税制は、アベノミクスの成果により増加していた企業内の現預金などを活用しまして、今後、イノベーションの担い手となるベンチャー企業への新たな資金の供給を促進し、これを成長につなげていこうということを目的とさせていただいているところでございます。本税制が措置されることによりまして事業会社の前向きな投資が促進されまして、企業の前向きな投資が促進されることによりまして企業の生産性向上につながる、いわゆる事業革新というものが広がるということを期待しているところでございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 オープンイノベーションの対義語というのがクローズドイノベーションということで、これは、今までの日本の企業の多くがクローズドイノベーションという、いわゆる自前主義、自分のことは全部自分でやるということで、自分たちの力でイノベーションを生み出していく、一種の強い責任感みたいなものが土台にあったというふうに思います。 一方で、今回目指しているのがオープンイノベーションということで、一つの会社の枠組みを飛び越えて、企業とか大学とか研究機関、起業家など、社外から広く技術やアイデアを集めるという点では違いがあるということだと思いますが、社外にいいものがあればどんどん取り入れていく、投資をしていくと、国際的な競争力を発揮するためにもこのオープンイノベーションが必要なんだという考え方だというふうに思います。 現在、大学発のベンチャーという企業も増えているというふうに承知しております。この大学発のベンチャー企業の抱える問題がやっぱり資金調達だということで、大学発のベンチャーというのは、基礎研究の成果を基に始められることが多いんですけれども、製品化までにすごく時間が掛かるといったリスクも高いというふうに言われています。 この大学発ベンチャーの初期段階の資金調達先としては、いろいろ調べてみると、自己資金であるとか、あるいは親、兄弟、親族、友人の方からが多く占めているようでございまして、ちょっと伺いたいのは、こうした大学発のベンチャー企業に対しても投資した場合、今回の税制優遇が対象になるのかどうか、その辺どのように効果を見ていらっしゃるのか、お教え願えればと思います。
○政府参考人(中原裕彦君) 日本企業におきまして、自前主義から脱却してそのオープンイノベーションというところにかじを切らなければならないという先生の御指摘、御指摘のとおりというふうに存じております。 本税制は、アベノミクスの成果によりまして増加をしております上場企業などの現預金の活用によりまして、先ほど御説明申し上げましたとおり、そのイノベーションの担い手となるベンチャー企業への新たな資金の供給を促進し、成長につなげていこうということが目的でございます。 大学発ベンチャーは、そのイノベーションの担い手の一つとして非常に高く期待がされておりまして、事業会社との連携促進も重要であることから、御指摘の大学発ベンチャーへの投資についても本税制の対象となるものというふうに認識をしております。 本税制によりまして、近年増加傾向にある大学発ベンチャーを更に増加させまして、それに伴いまして大学の研究成果の実用化ということも加速されることを期待しております。 引き続き、大学あるいはその大学発ベンチャー、事業会社、それぞれの皆様にしっかりとこの制度を広報しまして、活用していただくということを通じて、新商品や新サービスの創出につながる、その競争力の強化というものにつなげてまいりたいというふうに存じております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 やっぱり大事なのは、企業、投資する側の企業と大学発のベンチャーがしっかり意見交換するというか、対話をするということが大事なんじゃないかなと。ただ単に投資するというだけではもちろんないと思うので、そういったときに、政府の方として、そういった橋渡し的なことも含めて是非お願いしたいなというふうに思います。 次に、これ日本企業が海外ベンチャーに対して投資した場合は、今回のこのイノベーション、オープンイノベーション促進税制は活用できるのかどうか、これについて確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(中原裕彦君) 日本企業にとりまして、旺盛な成長力を有する海外の成長機会、あるいは海外の新興企業との連携というものを取り込んでいくというのは極めて重要なことであるというふうに存じております。 それによりまして、日本企業の企業文化を変革するきっかけをつくるとともに、日本とは異なる規制や慣行を持つ海外市場におきまして新商品や新サービスを開発し、さらに、それらの成果を国内に還流させるということができるのではないかというふうに思っております。 このため、今回の税制では、先生御指摘のとおり、海外のスタートアップ企業とのオープンイノベーションというのもその支援対象とすることとさせていただいております。
○熊野正士君 では次に、5G促進税制について伺いたいと思います。 まず、この5G促進税制の、これの期待される効果について御答弁をお願いしたいと思います。
○副大臣(藤川政人君) 5Gはソサエティー五・〇の実現に不可欠な社会基盤であり、安全性、信頼性、供給安定性、オープン性が確保されたシステムが構築される必要があると存じます。 こうした認識の下、さきに国会提出をいたしました新法の枠組みに沿って、5Gを早期に国民に普及させる観点から、超高速大容量通信等を実現する全国基地局の前倒し整備を支援するとともに、地域活性化や地域の課題解決を促進する観点から、地域の企業等が自ら構築するローカル5Gの整備を支援することとしております。 具体的には、5G整備に係る一定の投資に対し、期間を限定した上で税額控除などを認める措置を設けることとしております。これにより、安全性、信頼性、供給安定性、そしてオープン性が保証された5Gシステムの構築及び早期の普及が図られるものと期待しております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 5Gですけれども、日本での商用化ですが、もうこの春からということで、例えばソフトバンクのホームページ見ますと、今年の三月から開始されるというふうに書いてございまして、どういうふうに書いているかというと、ソフトバンクでは、二〇二〇年三月の段階では都市部を中心にサービスがスタートして、その後、随時エリアが拡張されますと。ソフトバンクでは、二〇二一年十二月までに人口カバー率九〇%達成を目標としてインフラ整備を進めていくと、このように記載がございます。 今回のこの5Gの促進税制というのは、5Gの、全国5Gというんでしょうか、全国5Gのインフラ整備を、これを加速させていくんだということで税制優遇をするというふうに承知をしております。既に大手キャリアからはインフラ整備の計画が出ているわけでございまして、その目標を前倒しさせるための今回の税制優遇だというふうに理解しているんですけれども、これ、どの程度前倒しできれば税制優遇の対象になるのか、そこをちょっと教えていただきたいと思います。
○政府参考人(赤澤公省君) お答え申し上げます。 総務省におきまして、先ほど御指摘いただきましたように、昨年四月に携帯電話事業者に対して5Gの開設計画の認定というのを行っております。各社が申請し、認定された開設計画では、年度ごとに特定基地局の開設予定数が記載されておるという状況でございます。 本税制では、例えば、認定開発計画では二〇二二年度に開設予定だった特定基地局を二〇二一年度に整備するという形で、開発計画上予定されていた年度を前倒しで整備する、前倒しをすれば対象になるということで、そういう特定基地局は税制優遇の対象になるという、そういうふうに御理解いただきたいと思います。
○熊野正士君 できれば、いろいろ認定するときに、これだけ前倒しできているよということで、計画の、既に出されている計画を基に、これだけ前倒しできているということだと思いますけれども、しっかりと大きく前進するように、そういうような形で基準を設けてもらえないと、ちょっとだけ計画前倒ししましたということで税制優遇があるようではちょっといけないかなと思いますので、その辺しっかり見ていただければなというふうに思います。 ソフトバンクは三月からですけれども、NTTドコモ、それからKDDI、あと楽天ですが、それぞれ段階的にこの春から5Gの商用化が始まるということですけれども、中国とそれからアメリカ、韓国ではもう既に商用化が始まっていると承知しております。ちょっとそこでお尋ねしたいのは、各国の状況について説明していただきたいと思います。その上で、日本は5Gで大きく出遅れているという指摘もございます。この点についても、政府の見解を求めたいと思います。
○政府参考人(田原康生君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、米国ですとか韓国では昨年の四月から、また中国では昨年の十一月からこのスマートフォン向けの5Gサービスというものが始まっております。主要都市で始まりまして順次インフラ展開をしているということで、そうしたインフラ整備の面でも、こうした国での投資が先行する形になっているというようなことが現状であると承知しております。 一方で、我が国でございますが、先ほど御指摘ございましたが、この三月下旬、来週から、ドコモ、あるいはソフトバンク、サービスを始めるという形になります。まだまだ最初は限定的な地域ということでございますが、その早期展開を促すということで、私どももこの電波を割り当てる際に、二年以内に全都道府県でサービスを開始するようにというように義務付けているわけでございます。これに対して、昨日ドコモが発表しているものについては、今年の六月ぐらいにはもう全国に展開すると言っていますので、税制の効果も期待しながら、こういった前倒しが図られるものと思っております。 また、我が国の場合は光ファイバーが全国に行き渡っているというような状況がございます。それで、4Gも非常に進んでいるという状況でございますので、こうしたインフラを活用しながら、5Gの全国展開が早期に可能であると考えているところでございます。 また、5G、いろいろな産業分野での利活用が期待されておりますので、そういった地域でのいろんなニーズに対応できるようにということで、地域の課題を解決するような様々なユースケースを創出するためのその開発実証、しっかり取り組んでいくというところでございます。 こういった利活用の面も含めまして取り組んで、5Gの早期の普及を図ってまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 5Gについてレクを受けますと、例えば遠隔医療の分野にもこの5Gが大きな役割を果たすというふうに説明をしていただきました。 現在、この新型コロナウイルスの封じ込めが喫緊の課題ですけれども、既に5Gの商用開始が始まっている中国では、新型コロナの感染源でありますけれども、韓国でも多くの感染者が発生しています。今回のコロナ対策として、中国や韓国では5Gの技術がどのように活用されたのか。実は、WHOの報告書には、中国において5Gやオンライン診療がコロナ対策で活用されたと、要するに評価がございます。そうした点を踏まえて、この5Gの医療分野における役割について、政府の見解を求めたいと思います。
○政府参考人(赤澤公省君) 先ほど御指摘いただきましたWHOの報告書でございますが、御指摘いただきましたように、5Gの活用でオンラインでの遠隔診療などの最先端技術を駆使した感染症対策が取られたというふうに記載されているということでございます。それから、報道ベースでございますが、新型コロナウイルス肺炎の重症患者の方に対して遠隔で合同で診療を5Gで行ったという報道があるということも私ども承知しているところでございます。 私ども総務省でございますが、5Gの技術検証等を行うため、5G総合実証試験を平成二十九年度から実施しております。今年度は、医療分野では、例えば専門医による遠隔診療、それから、4Kといった高精細映像を用いた救急搬送といった実証試験を行っております。それから、来年度予算案でも、5Gを活用して様々な課題を解決するような有効なユースケースを創出する開発実証経費を計上しておりますので、これによりまして、医療分野においても引き続き5G活用のユースケースの創出を進めていきたいと考えております。 引き続き、各国の事例も参考にしながら、医療分野における5Gの活用について検討をしっかり進めてまいりたいと思っております。
○熊野正士君 先ほど、他国の方が商用化が進んでいると、日本遅れているんじゃないかというふうに言いましたけれども、光ファイバー等は実は日本の方が進んでいるので、全然遅れていないと、これから挽回できるというふうなことだったと思いますが、医療分野も逆に日本がリードするんだというぐらいな思いで、今実証実験やっているということでしたけれども、是非その辺も力強く進めていただきたいということを要望したいと思います。 次に、ローカル5Gについて伺います。 まず、基本的なことを確認させていただきたいんですが、全国5Gですかね、これは大手四社ということではっきりしておりますが、ローカル5Gの場合のいわゆる税制優遇を受ける事業主、あっ、じゃなくて、ごめんなさい、まずはローカル5Gの主体というのはどういうのが主体になるのか、まず教えてください。
○政府参考人(田原康生君) お答え申し上げます。 ローカル5Gでございますけれども、超高速、超低遅延、多数同時接続といった5Gの特徴を生かしまして、様々な分野、例えばさっき、今御指摘ございました医療の分野ですとか、農業、製造業、建設現場、観光など、地域での様々な産業分野での活用が期待されているというところでございます。 このローカル5Gにつきましては、昨年の十二月二十四日からこの免許の受付の申請を始めてございますけれども、現在のところ、通信機器の製造業者ですとか地域の通信事業者、あるいは地域のケーブルテレビの事業者さん、あるいは大学、自治体の方々から申請を受け付けておりまして、現時点ではこのうち二社の方に既に予備免許を与えているという状況でございます。
○熊野正士君 ということで、ローカル5Gは、地域の企業であるとか、あるいは自治体とか大学とかケーブルテレビとか、あとは病院とかも含まれるというふうに承知しております。そういうところで、様々な主体が、地域の主体がローカル5Gを導入していけるということだと思います。 税制優遇の観点からは、当然自治体などはその税制優遇の対象にはないわけですけれども、例えば建設業であれば建機の遠隔操作であるとか、製造業であればスマート工場というんでしょうか、そういったことで今回の税制優遇が受けれるというふうに理解しますけれども、総務省として、今回のローカル5Gですね、ローカル5Gにおける税制優遇の措置に対する期待する効果について御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(赤澤公省君) お答え申し上げます。 ローカル5G導入を促進していくことによって企業の負担を軽減する、それによって促進することが非常に重要だということで、今回の税制措置では、地域の企業の皆様が自ら構築するローカル5Gの整備を支援していくということでございます。 具体的には、一五%の税額控除措置を講ずることによって企業等に対して支援するということでございますが、先ほども御説明、御答弁させていただいたかと思いますが、農業とか製造業とか建設現場、観光といった、そういう地域の様々な分野でローカル5Gの整備が進展すると私ども考えておりまして、こういうものの企業の後押しをすることによって更なる波及効果を生んで、非常にいい形でできるというふうに私ども考えているところでございます。
○熊野正士君 具体的にどんな主体が念頭に置かれているのか、もうちょっと分かりやすく御説明いただいていいでしょうか。
○政府参考人(赤澤公省君) お答え申し上げます。 現在上がってきている免許申請では、例えばいわゆるスマートファクトリーをつくっているいわゆるベンダーさん、それからケーブルテレビの事業者さん、それからいわゆる学術系の方々、こういう方たちも上がってきておりまして、ローカル5Gの申請が上がってきておりますので、こういう方々がさらにローカル5Gに強力に取り組んでいただくことによりましてこの制度を更に普及させていけたらというふうに考えているところでございます。
○熊野正士君 そういった主体が今後、今は余り数的には多いか少ないか分かりませんが、どんどん増えていくんでしょうか。その辺、ちょっと教えてください。
○政府参考人(赤澤公省君) 当然、今申請を受け付けておりますけれども、さらにこういうローカル5Gの開発実証のモデル、ユースケースも私ども作っていくことにしておりますので、このユースケースをお示しすることによって、さらにローカル5Gの普及というのが進んでいくというふうに考えているところでございます。しっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○熊野正士君 よろしく、進むようにですね、是非進むように、せっかくこういう促進税制をつくったので、しっかり進むようにしていただきたいなというふうに思います。 次に、財務省に伺いたいと思うんですけれども、いわゆる病院にローカル5Gというものを導入するというのも非常にこの5Gの効果が出てきていいんだということですが、この場合、病院の場合は、税制措置というのはどのようになるのか、病院にもいろんな形態があると思うんですけれども、その辺、教えていただけたらと思います。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 病院の場合は経営形態の態様によりまして税制が変わってまいりますけれども、例えば国ですとかあるいは地方公共団体等の公共法人であれば、そもそも、先ほど委員御指摘のとおりですけれども、法人税が課税されないことから、対象といった議論にはなりませんけれども、そういう意味で一概には申し上げられませんけれども、例えば一般の医療法人が今申し上げた要件を満たすというようなことになってまいりますと、本制度の対象になってくるということになります。
○熊野正士君 病院によってはちゃんと対象になる病院もあるということだろうというふうに思います。 ちょっと最後の質問をさせていただいて、これで終わりにしたいと思いますが、今回の5G促進税制の狙いは、この5Gのインフラ整備を加速させるということだというふうに思っておりますが、この全国5Gでは大手四社が計画を、先ほどありましたが、前倒しをして基地局を整備していくと。ローカル5Gでは、地域の様々な主体がこのローカル5Gを積極的に導入していくということかというふうに思っております。 経済産業省の方の説明をお聞きしますと、通信基地局インフラというんですかね、通信基地局のインフラの世界シェアというのは、トップ三社で、これ全部外国のようです、海外の会社が、それでもうこの通信基地局のインフラ整備というのは八割を占めていて、もう寡占状態だというふうに伺いました。 今後、この5Gのインフラ市場というのは大きく拡大していく見込みがあると、今がチャンスだということで今回の税制もつくったというふうに理解しております。そのために、このチャンスを生かすということで、予算による開発の支援であるとか、今回の税制優遇であるとか、そういうことを通して、いわゆるベンダーというんですかね、この基地局の基になるものをつくっているこのベンダーの競争力を強化すると、国際連携の下で信頼できる、信頼できるベンダーの世界市場獲得を後押しするんだというふうに経産省の参考資料には記載がございました。 経産省に伺いたいのは、この日本のベンダー企業ですね、だから、まあNECとか富士通とか、そういうところになるのかもしれませんが、そういう基地局のもの、そのものをつくっているような会社の海外展開を視野に入れて企業の競争力を強化していこうということだと思いますが、今後の具体的な展開であるとか政策目標などがあれば、是非お示しをしていただきたいと思います。
○政府参考人(野原諭君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、現在のモバイル利用等の移動通信インフラ機器使用では海外企業が世界シェアで上位を占めておりまして、日本企業は厳しい状況に置かれているということを承知しておりますが、このような状況になってきた背景といたしましては、これまで単独のサプライヤーがシステムの主要部分全てをパッケージで受注するということが多かったということで、日本のサプライヤーが入り込む余地が少なかったということがございますが、これからインフラ整備が本格化する5Gの市場、四年で四十倍ぐらいに大きくなるというふうな指標、数字もございますけれども、各国の主要携帯キャリアの方で選択肢を持ちたいということで、システム構築について複数のサプライヤーにオープンに調達していくという方向性が出てきております。海外企業と連携することで日本企業は国内外の市場を獲得できるチャンスがあるというふうに考えております。 こうした状況を踏まえまして、今国会に提出している5Gの関連の法案では、税制等で支援する事業計画の要件の一つといたしまして、オープン性に注目をしている方針でございます。国内外の企業がそれぞれ強みを持ち寄って連携していくことを後押ししてまいりたいと考えております。 また、5Gインフラの高度化が進んでいくことを踏まえまして、日本企業の技術力を高めていくことも重要でございまして、一月三十日に成立いたしました補正予算の中で関連予算一千百億円を計上しておりまして、このような予算を活用いたしまして情報通信システムに関する技術開発を支援してまいりたいと考えております。 このように新しい制度、税制、予算を総動員いたしまして、5G分野の民間の取組を後押しすることで情報通信に関連する日本企業の育成を進めてまいりたいと考えております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 先ほど、藤末先生の方からもピンチをチャンスにというふうなこともありましたので、是非この5Gを日本でもしっかりとピンチをチャンスにできる、そういったものにしていただきたいということをお願いして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 私は、今日は初めに東京オリンピック・パラリンピックについてお伺いしたいと思います。 昨日の麻生大臣の呪われたオリンピックという言葉が物議を醸し出しているところではありますけれども、これは、ここに至るまでと、そして現在も困難が多いということを表したかったのかなというふうに思います。 私は、二〇一三年に東京大会の招致が決定する直前に都議会議員となりまして、都政から長年この開催と成功に向けて取り組んでまいりました。七月に予定どおりに開会式が行われることは、私が心から望むことであり、そのために関係者も御尽力されていることと存じます。 しかしながら、世界的な新型感染症のパンデミックによって、予定どおりに開催されるのか、客観的に見れば不透明な情勢となっています。そして、その開催の可否を決めるのはIOCであり、日本や開催都市が最終的な判断をすることはできません。一方で、損害が発生した場合は、開催都市側が負わなくてはならないということになっています。安倍首相は完全な形で開催することを宣言されましたが、どのような形で開催するか、日本は非常にハンドリングが難しい状況に置かれています。 こうした中、昨日も、東京五輪のチケット払戻し不可という新聞報道を組織委員会は否定したというニュースが出るなど、既にオリパラ中止の場合の情報が錯綜しています。新型感染症が世界で拡大している今、オリンピックの中止や延期について何も対策を立てておかないというのは、情報戦略としても混乱を招く結果につながりかねず、いわゆるコンティンジェンシープランを考えておくべきだと考えます。加えて、例えば開催中止に伴う経済的インパクトを内外に周知しておくことはIOCの開催決定の判断材料になる、むしろこれが開催に向けた後押しになるとも考えられます。 そこで、オリンピック・パラリンピック開催のためにも、中止や延期となった場合の損害額、影響額の試算を行っておくべきと考えますが、政府の見解を伺います。
○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。 まずもって、東京大会につきましては、IOCに開催の判断する権限があるというのは委員御指摘のとおりでございます。その上で、私どもといたしましては、IOCがしっかりとした判断ができるように、我が国における新型コロナウイルス対策の状況等について適時的確に情報提供を行っているところであります。 その上で、一昨日、十七日でございますが、IOCが公表した声明におきまして、二〇二〇年東京大会の開催に向けて変わらず全力を尽くすこと、さらに、世界中の多くの当局が講じている措置が新型コロナウイルスの状況を封じ込める助けになると確信しているというメッセージがIOCから示されているところでございます。これを受けまして、IOCは、大会開催に向けて予定どおり準備を進めるとの方針を改めて示されたというふうに承知しておるところであります。 そのため、政府といたしましては、委員御指摘のような、仮に東京大会が中止になった場合の損害額がどの程度になるかについては検討を行っておらないところでありまして、お答えすることは困難でございます。 いずれにいたしましても、政府といたしましては、予定どおりの開催に向けて、アスリートや観客の皆様にとって安全で安心な大会となるよう、IOCや組織委員会、東京都と緊密に連携を取りながら、その準備を着実に進めてまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 今はまだそういう試算をする段階ではないということなんだと思いますが、その局面がやってきてしまうという可能性もあり、心構えと準備はお願いしたいなと思うところであります。 考えたくないことではありますけれども、中止になった場合、もちろん大きな損害が発生するでしょうし、仮に延期となった場合も、組織委員会の人件費等の延期分が発生するほか、東京の都市グランドデザインに関わるような問題、すなわち東京ビッグサイト、晴海の選手村、築地の再開発など、あらゆるところで滞りが生じることになります。何より、インバウンドも含めて、日本社会への経済的なダメージは深刻です。 こうした問題の発生が予想されることを踏まえると、予備費や補正予算の活用を検討している段階にも来たと思うのですが、そもそも中止になった場合などの損害の補填や経済対策について、国が予備費を用いて対処することができるのかどうか、これを政府に伺います。
○政府参考人(角田隆君) お答え申し上げます。 ただいま内閣官房からも答弁ございましたけれども、政府といたしましては、予定どおりの開催に向けて準備を着実に進めているところでございますので、ただいまその中止になった場合という仮定につきましての御質問でございますが、正面からお答えすることは差し控えたく存じます。 なお、予備費一般でございますけれども、予見し難い予算の不足に充てるという条件が付いているのみでございますので、幅広い経費に充てることができるというふうに考えております。 以上でございます。
○音喜多駿君 損失が出た場合、一義的には組織委員会、そして東京都が負担するということにオリンピックはなっています、国は最後のとりでであると。規約上はそうなっているんですが、現実的に考えると、東京都だけにその負担を負わせるというわけにはいかないと思います。何より、経済政策は国全体の問題となりますし、やはりそうなった場合、政府としても補填策や経済対策は考えておく必要があると思います。 繰り返しになりますが、私も、もう本当、完全な形での七月開会を望んでいますし、こういう発言はするなと怒られますし、したくないんです。しかし、現行、計画どおりの開催には黄信号がともっているということも客観的には間違いありません。トランプ大統領やバッハ会長も、延期に含みを持たせる発言をしています。これは自然災害と異なって、実はこれ、予見できるということも言えるわけですから、緊急事態計画、いわゆるプランBは立てておくべきではないかと考えます。 そこで、オリンピック・パラリンピックが延期、中止になるケースを想定して、国としても、予備費からの補填あるいは補正予算編成など、この対策を準備するべきと考えておりますが、麻生大臣に見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、今政府の方からも答弁があっておりましたけれども、少なくとも、今、大会の延期、中止というのは一切検討しておりませんので、少なくとも、大会準備を計画どおりに進めているというのが今の状況なんだと思っております。 過日行われましたG7の首脳のテレビ会談のときにも、総理の方から、この大会開催に向けて準備を全力で進めており、完全な形での開催を目指したいと述べて、各国から支持と連帯が示されたと私どもは伺っておるところです。 感染拡大等の防止に当面全力を挙げることになるんだと思いますが、いずれにいたしましても、IOCがこれ最終判断を示すということになっておりますので、今、私どもとして、中止になった場合を想定するといったようなことを考えているわけではございません。
○音喜多駿君 まずは感染拡大防止に努めて、予定どおり開催するということが一義であるということは事実でありますが、やはり何があるか分からないという点も踏まえて、私も、引き続き政策提言をしてまいりたいと考えております。 次に、関連しまして、オリンピック・パラリンピックの予算について質問させていただきます。 昨年十二月、会計検査院は、オリパラ事業に対し既に一兆六百億円が支出されたとの集計結果を公表しました。政府は、これに反論する形で二千七百億円であるとしていますが、大きな開きがあります。この理由について改めて伺います。
○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。 委員御指摘の昨年十二月に会計検査院で公表されました報告書におきましては、国の大会関連施策の支出額が、平成二十五年度から三十年度までの六年間で、三百四十事業、一兆六百億円となったと指摘されておりますが、この金額については、国立競技場の建設等、大会の準備、運営等に特に資する事業から、気象衛星「ひまわり」といった大会との関連性が低い事業まで幅広く一律に集計したものとなっておると理解しております。 このため、私どもオリパラ事務局におきましては、会計検査院の報告書に記載された事業について、大会との関連性などの観点から精査をいたしました結果、この一兆六百億円のうち、新国立競技場の整備費やパラリンピック経費、日本選手の競技力向上など、大会に特に資する事業は二千六百六十九億円であり、その他の経費七千九百三十二億円につきましては、各省庁が東京大会とは別の主たる行政目的で実施している事業であるということが明らかになっていると認識しております。
○音喜多駿君 会計検査院の指摘の費用は関連費が含まれているので違いが出てくるのは当然だというような御答弁なんですけれども、ロンドン大会など過去の大会を見ますと、この会計検査院の指摘のような計上のやり方に近く、政府の捉え方は、私はやや狭過ぎるのではないかと考えています。今回のオリパラに係る予算規模は、残念ながら決してコンパクトなものではなかったという認識は持っていただきたいと思います。 そして、こうした大規模な予算を組んでいる以上、過剰な予算であると疑問が持たれることは当然であり、そのために、検証ができる予算書を作成しなければなりません。しかしながら、組織委員会の予算書、そしてオリパラ事務局がまとめるべき全体の経費の規模について、具体性のあるものになっておらず、事実、会計検査院は経費の全体像を明らかにするように度々指摘しております。 このことにつき政府はどう受け止めているのか、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(河村直樹君) お答えいたします。 東京大会でございますが、これはまずもって、東京都が招致して開催をする大会であります。その準備の運営につきましては、東京都が主導することが基本となっております。その上で、国といたしましては必要な支援をしてきた経緯がございます。このため、開催経費につきましては、まずは開催都市の東京都と大会の準備運営を担う組織委員会が明らかにすべきものと理解してございます。 一方、国は東京都や組織委員会を支援する立場ですが、大会経費にかかわらず、競技力の向上、セキュリティー対策、ドーピング対策など国が責任を持って取り組む事業について、国費負担を明確にするという観点から、毎年オリパラ関係予算という形で公表をしておるところであります。 引き続き、こうした政府の取組に関して丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。
○音喜多駿君 一義的には組織委員会の予算書がということなんだと思いますが、この組織委員会の予算、今バージョン4、V4まで出されているんですが、この一連の予算、非常に私はずさんなものになっているとずっと思っています。 私、これはずっと都議会で追及しておりましたのでよく存じておりますけれども、昨年の都議会のオリパラ特別委員会ではバージョン3の予算が出され、これが最初、一項目五十億円単位のものが出てきました。後に、さすがに批判を浴びて十億円単位のものまで出てきたんですが、それでも、都議会の与野党多くの会派がさすがに十億円単位というのはおかしいということを問いただして、それに対して組織委員会側は、直近の来年になればもっと細かいものが出てくると、そういった趣旨の答弁を東京都議会の特別委員会ではしておりました。ところが、今年になって出てきた今回のバージョン4予算でも十億円単位の予算しか出てきておりません。これは当時の私たちにとっては完全なだまし討ちですし、何より、一項目につき十億円単位の予算というのは、これは到底民間レベルでは考えられないもので、もし民間企業のプロジェクトでこんなずさんな予算の計画書を出したら論外だとすぐに却下されることは、これは多くの方が御同意いただけるものだと思います。 こうしたことからも、今回のオリパラ経費について、特に終わった後、徹底的に検証する必要性があると考えます。 今、都議会では、組織委員会の文書の適切保存を条例によって努力義務化するということを今まさに審議をしています。今日可決をされるはずです。しかし、これはあくまで努力義務にとどまります。 そこで、国は責任を持って、オリパラに掛かった経費などについて文書保存と情報公開を通じて検証可能性を保持するように指示、指導していくべきと考えますが、今日来ていただいている青山政務官の見解をお伺いいたします。
○大臣政務官(青山周平君) お答えいたします。 東京大会に関する文書の取扱いについては、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会において、関係法令に基づき、事業計画書、収支予算書等の開示等を要する書類を適切に作成、保管、公開するとともに、積極的な情報公開に努めていると承知をしております。また、大会後の文書の保存及び管理に当たっては、東京都や日本オリンピック委員会と連携し、公文書管理の在り方なども参考に、その手法等の検討を進めていると承知をしております。 委員御指摘の文書の情報公開、また保存、非常に重要だと思っております。本日の議論を組織委員会にしっかり伝えてまいりたいと思っております。
○音喜多駿君 非常に重要だという御答弁いただきましたので、是非前向きに取り組んでいただきたいと思います。過去には長野五輪の招致の帳簿が焼却されたという残念な事実も存在しますから、そうしたことがくれぐれもないよう、レガシーを残すために検証可能な体制を国が是非責任を持って構築していただきたいとお願いを申し上げます。 残された時間で、新型感染症に係る経済対策について伺います。 今日もいろいろ報道が出ておりまして、消費税の増税については見送る方向だということも報じられております。この点、麻生大臣に再度お伺いしようかと思いましたが、この点は何度も聞いているのでちょっと一問飛ばしまして、消費税を、私はした方がいいと思いますけど、仮に減税しないのであれば、是非社会保険料の減免、引下げというのを検討していただきたく提案をいたします。 昨日、衆議院の経済産業委員会で我が党の足立康史議員からも提言させていただき、梶山経済産業大臣からも、頭の中に入れておくという御答弁をいただきました。 社会保険料は、働く現役世代や事業者にとって負担が大きく、今回の自粛や一斉休校で経済的ダメージを特に負っているのはまさにこの人々です。あまねく全ての人に恩恵が渡る施策よりもピンポイントで効率的という見方もできると思います。上海市では、養老年金保険、失業保険、労災保険の時限的な減免措置を決定しました。中小企業に限ってでも社会保険料の免除、減免をやっていただきたいと思うんですが、政府、厚労省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(日原知己君) お答え申し上げます。 厚生年金保険料等を納付することによりまして事業の継続が困難になるおそれがある場合などには、申請に基づきまして厚生年金保険料等の納付を猶予するなど、事業主の皆様の状況に応じた納付をしていただくことができる仕組みがございます。 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた場合につきましても、こうした仕組みをより活用いただけますように、ホームページや事業主の皆様へのお知らせなどによりまして一層の周知を図っているところでございます。この仕組みの活用によりまして柔軟に対応してまいりたいと考えてございます。
○音喜多駿君 猶予の取組というのを言っていただきましたけれども、税金や公共料金の支払、こうしたものと同様、あるいはそれ以上に社会保険料というのは国民の負担になっておりますので、この猶予をするということだけじゃなくて、減免する、あるいは徴収しない、もう減らして、抜本的に減らしていく、こうしたことも是非御検討いただきたいというふうに思っています。 ここまで本委員会でずっと議論している中で、麻生大臣は度々、消費税下げたらまた上げるのが大変だと、そういったような御趣旨の発言をされています。それは全くそのとおりだと私も思いますけれども、一方で、我が国では、現役世代にのみ掛かる社会保険料、これはしれっと上がり続けてまいりました。これは私たち世代がずっとおかしいと感じ続けている点なんですね。 現役世代が負担をする社会保険料は、消費税と比べれば大きな議論が特に巻き起こることもなく、比べ物にならない、消費税とは比べ物にならないペースで上がってきました。であれば、こちらを下げたらいいんじゃないかと、麻生大臣の理論で言うならば、社会保険料は必要に応じて、また比較的簡単に戻せるということにもなるんじゃないかなというふうに私は感じております。もちろん、私どもとしては、従来から申し上げているとおり、消費税を含めた減税をお願いしたい。しかし、それが難しいということであれば、現役世代にストレートな支援になり、調整がしやすい、世代間格差も是正できる社会保険料をこの局面では下げるべきだと私たちは考えております。 こうした減税や社会保険料の議論について、最後に麻生大臣から一言コメントをいただければと思いますが、お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 経済対策として社会保険料を減免すると言っておられるんですね。簡単に言えば、そういうことを言っているんだね。 これは、社会保障制度というのは、これはいわゆる、御存じのように、これは社会保険方式といういわゆる保険の方式で運営されていますんで、保険料の見返りとして給付を受けられる仕組みということになっているんだと思うんですね。 したがって、保険料というのは、必要なサービスとか医療とか、そういったような社会保険料を賄う財源ですから、経済対策として社会保険料を減免するというのは、ちょっと言っておられることと、言うことがちょっと今の筋からいうと全然違ったことになるんだと思いますね。 それから、今回のこの感染症の経済に与える影響ということに関しましては、今の状況で、度々申し上げていますように、どういった形で終息していくかというのがまだ見えてきていないという段階でもありますんで、私どもとしては、これにどういったようなことがあるかと。目先は、いや、今まで申し上げてきましたように、間違いなく資金繰りとか目先のところでやっていかなきゃいかぬというんで、企業の存廃とか給料の支払等々に全力を挙げて当面つないでいくことをしておきませんと、その次に一段落したところでこれからという、V字回復を目指すときの底が抜けていては話になりませんので、そういったところに全力を挙げて取り組むことといたしておりますんで、いずれにいたしましても、この社会保険料というのは、今申し上げたような原点から、経済対策として減免するということは考えておりません。
○音喜多駿君 時間が参りましたけれども、今仕組みについて麻生大臣おっしゃいましたが、しかし、社会保険の中に公費、税金が入っているという点も鑑みて、諸外国の対応を見れば決してこれはイレギュラーな対応ではないと思いますので、引き続き提言をさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 まず、森友問題について質問をいたします。 昨日の今日なんで、もうちょっとじっくり吟味してからと思ったんですけど、昨日の夜の安倍総理のぶら下がりというんですか、あの記者会見を見ていて、率直にひどいなと非常に怒りを感じたわけですね。自死された赤木さんのことを全く人ごとのように、始まりは安倍昭恵さんの関与、関わりがあったことは間違いないわけでありまして、何か、それにもかかわらず、改ざんは全て財務省の責任だと。財務省が、何というんですか、財務省が財務省の判断で財務省のためにやったんだとみたいなですね、麻生大臣の下で今それは直されていくだろうというような、何か全くこう、何というか、本当に人ごとで、全ては財務省だというような会見を聞いて、非常に憤りを改めて感じたわけでございます。 私、国会に長くいさせてもらって、財務省のお役人さんとはいろんな意味で長く付き合いをさせていただいて、優秀な方多いですしね、本当に国家のため、自負を持っている方が多いと思っておりますけど、この問題を全て財務省の責任のように言われて、昨日の会見、茶谷さん、みんな御覧になったと思いますけど、ちょっと何か、財務省として、そうなんですか。ああいうの憤り感じませんか、ちょっと正直言ってですね、ああいうふうに全て財務省の責任にされて。 率直な御意見は、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) コメントは差し控えさせていただきますけれども、今、私どもの立場で、役人に責任を負わせるわけにはいかぬでしょう、そのことに関しては。
○大門実紀史君 役人に責任を負わせたわけではありません。役人の方の感想を聞いているわけです。茶谷さん、いかがですか。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答えを申し上げます。 これについては、もう調査報告書に明記してありますように、応接録の廃棄や決裁文書の改ざんは、国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で更なる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的であったと認められるということで、我々認定しておるところでございます。
○大門実紀史君 まあ、あの会見を見て妻の昌子さんが本当にどう思われたかなというふうに本当に思います。ネットでも、ひどい、ひどい会見だという批判が広がっているところでありますし、私も佐川さん自身はよく知っておりますけど、秘書官されていたときからですね。あの手記は、佐川局長、佐川局長、出てきましたけれど、佐川さんも自分の判断で勝手にいろいろやったとは到底思えないんですよね。誰かの指示で佐川さんもいろいろやったと。やり過ぎた面はあるかも分かりませんが、基本的に誰かの指示だったんではないかというふうに肌で感じてきた問題であります。 昨日、財務省の報告書が出て、昨日ここで申し上げましたけど、その報告書は、改ざんをさせられた、そのために命を絶った当事者である赤木さんのヒアリングをしていない報告書だから、それで完璧なのかと、検証ぐらいすべきじゃないかということを申し上げました。麻生大臣は、最後は検討してみるみたいなことをおっしゃったが、後で大臣の記者会見で再検証する必要はないというふうにおっしゃったんで、結局今の時点ではされないということだと思うんですけれど。 今日も、先ほど、川合さんの答弁ですね、ちょっとあんまりじゃないかと思うんだけれども、ちゃんと訴状も手記も読んでいないけれども、既に、まあ織り込み済みといいますか、ほかから聞いた話の範疇だと。読んでいないで、なぜそういうことを言うのか。せめて誠実に、読んでからお答えさせていただきますとか、せめてそれぐらい赤木さんに対して、赤木さんの死に対してそういう姿勢、態度を取るのが当たり前で、余りにも何というか、失礼といいますか、冷たいんじゃないかと思うんですよね。それはちょっと申し上げておきます。また同じことを読むしかないんでしょうからね、あなたの立場でいえば。 それで、一点だけお聞きしておきたいんですけれども、報告書じゃなくて国会答弁と赤木さんの手記の食い違いです。これは報告書とは違う話ですね。 これは、二〇一七年の委員会で法律相談記録の存在というのが大変問題になりました。法律相談記録というのは、要するに森友学園との土地の貸付け、売買、あと、地中のごみの撤去や値引きについて法務担当部局に問い合わせて、法的立場からその妥当性を検討したという文書ですね。それが法律相談記録です。これが、実は二〇一七年の四月と六月の会計検査院の実地検査において、提出してくれと会計検査院から求められながら、具体的な説明も文書も提出しなかったということだったんですね。会計検査院の報告書が公表されるその後の、半年後の二〇一七年の十一月二十二日の前日に、会計検査院にどういうわけか前日に提出されたわけであります。この事実そのものが明らかになったのは更に後で、二〇一八年の一月二十九日ということになったわけですね。 当時、いろんな各野党から、我が党からも議論があって、一月二十九日の衆議院予算委員会で麻生大臣と、まあ太田さんも同じような答弁されておりますけれども、その法律相談記録については、検査の過程で、会計検査院の検査の過程でその記録があることに気付く状態には至らなかったと、気付く状態には至らなかったと。その後の情報開示請求の対応の中で文書の存在が判明して、可能な限り速やかに提出したというような釈明をされたわけですね。太田さんもそういう答弁をされておりました。これが全く手記と、赤木さんの手記と異なるわけであります。 太田理財局長の答弁を基にいたしますと、太田理財局長が当時言ったのは、当初の段階で、法務担当者に伝えて、資料に気付く状況に至らなかったんだと、法務担当に聞いていれば気付いたはずだというようなことをおっしゃったわけですけど、それはもう全く違うということをこの手記の中でおっしゃっております。 なぜならば、この文書の存在は、法務担当に聞かなくても、法務担当以外のいろんなところでもう作成されているということは当然認識されていたことですし、赤木さんがいらっしゃった近畿財務局は、本省主導で資料として提示しないと、本省主導で資料として提示しないとの認識の上の対応だったと、それに従っただけだということをこの手記でおっしゃっているわけですね。全く違うわけですね。 もう一つは、その会計検査受けたときには、佐川理財局長の指示を受けて、本省理財局から幹部職員、田村さんですね、国有財産審理室長でしたかね、あのときは、あと課長補佐さん等々が派遣されて、その会計検査院の検査会場に同席して、そして、近畿財務局からの説明を本省幹部が補足する形で対応したと、こういうことです。 しかも、その際の本省の会計検査院への対応の基本姿勢は三点ありますと明確に書かれておりましたが、これはそういう指示を受けたということだと思うんですけど、そういう意思統一をしたということだと思うんですけど。決議書等の関係書類は検査院には示さず、示さず、本省が持参した一部資料の範囲のみで説明すると。二番目に、現実問題として、それだけだと答えられない質問が来るかもしれないと、その場合は、田村室長が、近畿財務局に保管されている決裁文書を使用して説明することはやむを得ないと、田村さんが説明することはやむを得ないと。三つ目には、法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さないことと、一切示さないことと、検査院への説明は文書として保存していないと説明するというように事前に本省から指示がありましたと、これは近畿財務局におられた赤木さんの証言ですね。 これは、報告書とどうこうじゃなくて、国会答弁と赤木さんの手記との違いになるわけであります。つまり、麻生大臣や太田さんが答弁されたその答弁の信憑性が問われるわけであります。したがって、報告書はもう織り込み済みだと、変える必要はないということと別の話でございますので、少なくとも、茶谷さん、太田さんいらっしゃるわけだから、太田さんに、これらのことを本当に知らないで答弁したのかどうか、これだけは確認をすべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(可部哲生君) お答えを申し上げます。 ただいま委員から御指摘がございました会計検査院への対応につきましては、二つのことが調査報告書に書かれております。 まず、保存期限を過ぎた文書一般、応接録等につきましては、「平成二十九年三月以降、森友学園案件に関する会計検査院の会計検査が実施に移され、会計検査院から、廃棄していない応接録等を提示するよう繰り返し求めがあったが、本省理財局においては、国会審議等において存在を認めていない文書の提出に応じることは妥当ではないと考え、存在しない旨の回答を続けた。」と認定をされております。 また、「会計検査院による会計検査に対して、廃棄されずに残された応接録の存在を明かさなかったり、改ざん後の決裁文書を提出したことは、不適切な対応である。この会計検査が、参議院予算委員会の要請に基づき行われているものであることを踏まえれば、国権の最高機関である国会との関係でも、問題のある対応だったと言わざるを得ない。」、このように三十年六月の調査報告書において認定をいたしております。 他方、ただいま委員からお尋ねがございました法律相談文書につきましては、異なる認定が行われております。その認定が先ほどの答弁に……(発言する者あり)それについて国会で財務省から御答弁を申し上げている内容、これにつきましては、当時の職員の認識を御説明させていただいているものであり、かつ、これは改ざん発覚後の二回目の会計検査院の報告書、これは平成三十年の十一月に出たものですが、これにも合致しているほか、調査報告書においても、情報公開請求への対応のため、ほかの部門も含めて文書の探索が行われた結果、統括法務監査官において法律相談文書が保存されていることが確認されると、会計検査院への連絡、提出、情報公開請求に対する……
○委員長(中西祐介君) 簡潔に御答弁ください。
○政府参考人(可部哲生君) 開示請求といった対応を行ったとされているところでございます。
○大門実紀史君 報告書を聞いているわけじゃないんですよ。答弁と、この赤木さんの手記に非常にリアルに書かれていることですね、非常に。ここまでのことは報告書にはありませんよね、ありませんよね。 だから、こういうことを、ここまでのリアルなことを御存じで太田さんが、あるいは麻生さん、麻生大臣の答弁書を書いたり、誰が書いたか知りませんけど、そういう答弁書になったのかどうかということを太田さんに聞いてもらいたいということ。報告書を聞いているんじゃないんですよね。それぐらい茶谷さん、確認できないんですか、太田さんいるじゃないですか。違うなら違うでいいし、それは知らなかったら知らなかったでいいし、確認ぐらいできるでしょう。茶谷さん、あなた、官房長でしょう、責任あるでしょう、あなたに聞いているんだけど。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 今、可部理財局長が申し上げたとおり、太田局長は、まさにその管財部においては一年未満としたことから法律相談文書を破棄していると、部門をまたがる一覧性のある文書のリストはないことから、統括法務監査官に法律相談文書が保存されていることに気付かず、会計検査院からの要求に対して提出できなかったというように答弁をまさにしておられるところでございまして、その答弁には何ら変わらないところでございます。
○大門実紀史君 今日は税法の審議なのでこれぐらいにしておきます。続きは隣にいる小池書記局長が来週の予算委員会でやる予定でございますので。まあ、それぐらいのこと聞いたらどうかと思いますけどね。 じゃ、時間の関係で、税法の質問に入ります。 今日は国際課税の問題で質問いたします。 デジタルエコノミー、デジタル、IT企業に対する課税問題というのは、この間、大変問題になってきておりました。いわゆるGAFAですね、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルが代表格と言われていますが、そういうIT、デジタル企業に対する課税が抜け落ちてきたということが問題になっておりました。 なぜ抜け落ちてきたかといいますと、そういう企業はネットを通じてビジネスやりますから、ビジネスで稼ぐ市場と拠点が違うという点で、ところが、課税というのは、法人税を含めて拠点がないと、拠点に掛けるという仕組みになっておりますので、稼いだところで掛けられないというようなことがあって、タックスヘイブンなども使ってこういうデジタル、IT大企業は課税逃れをしてきたわけでございます。その問題がG20やOECDで問題になってまいりました。 国際課税の問題は、私、何度もこの委員会で取り上げてきました。今、その国際課税でみんなで協調して対処をしようという中で、このデジタルエコノミーの問題が大きな問題になっているということでございます。 お配りした資料の一枚目に、グーグルの問題が、新聞記事を載せておきましたけれど、昨年、東京国税局がグーグルとフェイスブックに対して申告漏れを指摘したということです。しかし、これはまだつかめていない申告漏れがいっぱいあるということの前提の話でございます。 OECDは全体として国際協調で本当に把握していこうという動きが強まっておりまして、これ資料の二枚目でございますが、G20日本議長下での国際租税アジェンダでございますが、ちょっと分かりにくい言葉もありますので、何が今議論されているのか、何が今大きな問題になっているのか、これを見ながら簡潔に説明をしてもらえますか。
○政府参考人(矢野康治君) お答えを申し上げます。 経済のデジタル化の進展に伴いまして、いわゆる巨大なデジタルプラットフォーマーなどは、消費者やユーザーがいる市場国、いわゆる消費地国といいますか、において、物理的拠点、PEを持たずにビジネスを展開することが今委員御指摘のとおり可能となってまいっております。現在の国際課税制度におきましては、外国企業の事業所得に課税するためには自国内に物理的拠点の存在を必要といたしますために、市場国で適切な法人課税がなされないという問題が顕在化をしてきております。 こうした経済のデジタル化に伴う課税上の対応につきましては、OECDの中で麻生大臣が、日本国がリーダーシップを取ってきたBEPSプロジェクトの一環として、その流れの先にあるものとして、昨年、日本が議長国を務めましたG20におきましても優先課題の一つと掲げまして、二〇二〇年末、本年末までのグローバルな解決策の合意に向けた作業計画を承認するなど、G20による強い政治的な後押しができたと思っております。 本年のサウジアラビア議長国の下でのG20におきましても、この経済のデジタル化に伴う課税上の対応というものが引き続き優先課題の一つとして掲げられておりまして、日本国といたしましては、本年末までに解決策をきちんと合意できるように、国際的な議論に積極的に貢献してまいりたいと考えております。
○大門実紀史君 要するに、国際協調でデジタル、IT、GAFAなどに課税していこうという取組がいろんな面で始まっているということですね。 左の下にありますピラー1、ピラー2とありますけれども、それが今特に話し合われている、現在話し合われるテーマということでございます。ピラー1というのはネクサス及び利益配分に係る国際課税原則の見直しと、ピラー2が税源浸食への対抗措置ということでございます。ピラーというのは柱という意味で、第一の柱、第二の柱ということでございます。 今日はそのピラー1、第一の柱を取り上げますけれど、ここに書いているこのネクサス及び利益配分に係る国際課税原則の見直しということなんです。これそのものがちょっと分かりにくい言葉なんですが、要するに、ネクサスというのはつながりとか結び付きという意味なんですが、要するに、何というんですかね、先ほど申し上げましたように、物理的拠点がなくても法人税をどう掛けるかと、こういう企業にですね、ネットで商売をやっているところにですね、というような仕組みづくりに関わるのがこの第一の柱、ピラー1でございます。 問題は、それに物理的拠点がなくても税金を掛けていこうというところまでは今合意が進んだと。これもいろいろ今まで苦労があったんですけど、こう進んだと。問題は、じゃ、その課税するとしても、その利益配分に関わる原則をどうつくっていくか、見直していくかと。つまり、そういう多国籍大企業の利益を、その企業が所在している国とその企業が実際に商売で稼いでいる国、市場国でどのように配分するかとか、そういうことが議論になっているということでございます。 資料の三枚目に、その具体的な見直しの課題になっているものがございます。これちょっと分かりにくいと思いますから、ちょっと丁寧に、分かりやすく説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(矢野康治君) 今御指摘の第一の柱の方でございますけれども、これにつきましては、本年一月に、自動化されたデジタルサービス及び消費者向けのビジネスを行っております大規模な多国籍企業が活動する市場国に対しまして、支店などの物理的な拠点がない場合であっても新たな課税権が配分される方向で検討を進めることが合意されたところであります。 具体的には、多国籍の企業が、通常の利益率として国際的に合意された一定の利益率、みなし通常利益率、このお配りされた資料の右側の絵の通常利益の上にある点線、その部分ですけれども、それを超える超過利益を得ている場合においては、その超過利益の一部は、Aとされる部分ですが、この部分については、市場国におけるブランド価値あるいはデジタルサービスのネットワーク効果などの貢献に由来するものだとみなして、売上げ等に応じて新しい課税権を消費地側の市場国に配分するということが提案されているところでございます。
○大門実紀史君 分かりましたかね。要するに、市場国ですから、そういうネット、国際的な股を掛けたネット大企業が稼いでいる、拠点を持つんじゃなく稼いでいる国に課税権を配分しようという話の中でどうするかというところで、ちょっとこの通常利益と超過利益、これをもうちょっと、もうちょっと丁寧に説明をしてもらえますか。
○政府参考人(矢野康治君) いわゆる、文字どおり通常に上がるであろう利益と、通常を超えて、経済学で超過利潤などということを言ったりする場合、ちょっとこれは学術的な話になりますけれども、通常の利益を超える超過利潤があると観念される場合というのは、よく分かる例でいえば独占利潤とか寡占利潤とかいうことがあったりします。 ここで観念されておりますのは、そういう面もございますけれども、特にこのデジタルサービスを配信することによって得られている非常に大きな利得といいますか、プロフィット、利益というものが得られておる場合に、それは発信している国においてのみ享受されるべきものではなくて、受信し消費されている側の国の協力ないし消費活動があってこそ生まれる利得であるということから、その一部については、一部といいますか、通常の利益を超える非常に高い収益の利幅を生んでいるものの一部については消費地側の国に課税権を認めよう、配分しようという議論であります。 広く申しますと、元々国際的な課税権のぶつかりというのは、どっちが取るかという取り合いというところからずっと、数十年来、先進国と先進国、あるいは先進国と途上国などで取り合いが行われて、それをどう整理付けるかという議論がずっとされてきたわけですけれど、この議論はそれとはちょっと性質を異にしておりまして、むしろどちらも取れなかったりする、取れないという言葉はちょっと下世話ですけれども、どちらにも課税権が及びにくいといいますか、ということがデジタルなビジネスであるがゆえに起こってきたりするというところから、ありていに申しますと、二重非課税みたいなことが起こりかねないという問題からこの話が始まっておりまして、それをどういう主体が発信しているかというところを見ていくと、このように非常に効率的に付加価値を発出し、そしてまたそれが、オキュパイゼーションとは言いませんけれども、非常に限られた企業体によって物すごく占められているということからすさまじい収益が上がっている、その部分がこの超過利益であり、その一部はその本社がある国においてのみ課税権が認められるのもいかがなものかという議論からこの議論がなされているわけです。
○大門実紀史君 そういうことだそうでございまして、要するに、実は、この通常利益と超過利益を何%とするか、そのものは、今言ったように、折衝といいますか、国によって利害が絡むわけですよね。それが今回一番取り上げたい問題なんですけど、その前に、この自動化されたデジタルサービスというのは、今申し上げてきたGAFAとかというのは分かるんですが、消費者向けビジネスまで入っていると。消費者向けビジネスといえば、別にGAFAとかネットだけじゃなくていろいろ入っちゃうんじゃないかと、こう思うわけですけど、ちょっとこれは簡潔に説明してもらえますか。
○政府参考人(矢野康治君) 委員御指摘のように、この議論は最初は、GAFAというとちょっと企業名ですので我々の側からは申し上げにくいですけれど、いわゆるデジタルビジネスの話から端を発したわけですけれども、それがどうして消費者向けビジネスの世界までカバーするようになっていったかと申しますと、二〇一五年にOECDから公表されましたBEPSプロジェクトの最終報告書の中におきまして、デジタル化の影響は経済全般に及んでおりますので、税の観点からデジタル経済だけを取り出して、切り出して、その他の経済と線引きをする、抽出するということはもう事実上困難であると。これは個々の企業を考えてもそうですけれども、デジタルサービスあるいはデジタルビジネスとしてやっている分野とそうでない分野というのをどう切り分けるかというのはやや観念的になってまいりますし、定義が難しくなってくるということがございます。そういうこともありまして、切り分けということではなくて、取り込む形での議論に発展していった経緯がございます。 その上で、経済のデジタル化に伴います課税上の対応につきましては、既存の国際課税原則を見直して、市場国に新たな課税権を配分するための考え方といたしまして、検索エンジンですとかソーシャル・ネットワーク・サービスの使用といったユーザーの積極的な参加によって生じた利益に対する課税権をユーザー所在地国に対して配分すべきという考え方ですとか、それから、商品やサービスのブランド価値などのマーケティング上の無形資産を市場国で形成している場合には、そのマーケティング上の無形資産により生じた利益に対する課税権をやはり市場国に対して配分すべきだという考え方、これらが提案されたところでございます。 こうしたことを踏まえまして、消費者向けビジネスというものにつきましても、デジタル化によってマーケティング等を通じて市場国の経済に能動的かつ持続的に関与しておって、それによって生じた利益に対する課税権をやはり市場国に配分すべきという観点から、この同じ第一の柱の中に含めて検討を進めてきているものでございます。
○大門実紀史君 要するに、デジタルだけだと、アメリカなんかはそればっかり、それ中心ですから、ほかのも入れろというような、いろんなやり取りがあって入ったわけですね。 ただし、そうはいっても、全ての、消費者向けビジネスだと全て入っちゃいますから、そうではなくて、例えば部品を作るとか何かそういうものは除くといいますか、そういうような、大まかそういう考え方だということだと思います。 時間がないのでもうぱっぱっとやりますが、資料の四枚目は、そういうデジタル課税を導入していったら、仮の試算でございますが、どれぐらいの収入になるかというと、全世界で一千億ドル税収が増える、十兆円余り増えるという取りあえずの試算が出ております。 その次の五枚目の英文の資料で申し訳ないんですけど、これが今日一番質問したかったポイントなんですけど、先ほどの図で、その超過利益の部分を売上高の何%とするかというところが今せめぎ合いになっているんですけどね。で、一〇%と取った場合と二〇%と取った場合の比較をOECDが出しております。赤いのが二〇%、青といいますか紺色が一〇%ですね。 つまり、一〇%、超過利益一〇%以上のところを対象にするとたくさんのところが対象になるので、税の配分の是正が一気に進んで、例えば、これはあれですね、ハイインカムというのは所得の高い国、ミドルインカムは中所得の国、ローインカムは低所得の国、インベストメントハブというのは、これは投資拠点、実際にはタックスヘイブンのことですね。タックスヘイブンはマイナスになって、一〇%で取ると、高所得も含めて税収が増えるという図です。二〇%だとそれほどタックスヘイブンは是正されなくて、ほかも増えないということですね。これはやっぱり対象が狭くなるということになるわけです。 一〇%か二〇%かという点でいきますと、日本の大企業、経団連はより狭い方にしてくれと、つまり、二〇%以上の限られた大企業だけにしてくれという要望が出たりしております。 OECDが出しているこの資料そのものは非常にメッセージが込められていると思っておりまして、明らかに一〇%にした方がタックスヘイブンがマイナスになるということは、それぞれの本当に仕事をしている国に、税逃れを防いで税収が増えますよというメッセージだと思うんですよね。 私、一〇%か二〇%という点でいくと、まず、今の財務省はどうお考えなさっているか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 御指摘のみなし通常利益率をどのような水準にするかということにつきましては、まさに今国際的に議論が行われているところでありまして、どの国がどうのというよりも、それぞれの国の中においても高い方がいいか低い方がいいか議論が分かれているというのが現状でございます。 そういう、言わば国際的な交渉の状況にございますので、その方針についてお答えすることは差し控えさせていただきたいと存じますけれども、この経済のデジタル化に伴う課税上の対応を議論するに当たりましては、税収への影響ということも非常に大事ですけれども、加えまして、対象となる企業の事務負担であるとか予見可能性、透明性といったことも併せてしっかりと幅広い見地からきちんと議論をしていきたいと思っております。 なお、タックスヘイブンについて、その資料もございましたし、委員からも御指摘がございましたけれども、課税当局といたしましては、日本のという以前に、いわゆる租税回避ということが行われるということは決していいことではございませんので、そのタックスヘイブンが是正されるように、もうこれまでもいろんなタックスヘイブン税制をあの手この手やってまいりましたし、国際協調をしながら進めてまいりましたけれども、租税回避というものは、トートロジーかもしれませんけれど、租税回避というものは是正されるようにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○大門実紀史君 最後に麻生大臣に姿勢をお伺いしたいと思うんですけど、もちろん経団連の気持ちは分からなくはないんですけど、二〇%以上の高いところにすれば外れる大企業が増えるから、自分たちはだから二〇%がいいと、実務的なことも含めてですね。ただ、このグラフで明らかなように、一〇%以上というところで取れば、より広く取れば、それだけGAFA等の日本で稼いでいるああいうデジタル企業から日本に対する、日本の税収が増えるということになりますから、国の国益にとっては当然一〇%の方がいいんではないかと思うわけですけど、今は手のうち明かせないというのもあるかも分かりませんが、基本的な考え方として、国益に沿った対応をしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは最初から、大門先生御記憶かと思いますが、これは八年前の五月にイギリスのバーミンガムシャーというところで開かれたG7ですね。これ、安倍内閣が再スタートして一回目の会議だったんですが、そのときにこの話、日本から持ち出したとき、全く反応ゼロ。まず、こんなことできるわけないと。全く反応ゼロ。日本だけ言い募って、最後に乗ってきたのがドイツ。あとは、ずっと会議の残り後半、一言もしゃべらず。特にアメリカは、最初から最後まで一言も発せず。それが最初です。ようここまで来たと思っていますわ、私自身は。 会議をやって、まあこっちも長いこと居座っていますと、どんどんどんどん向こうの方が変わってきましたので、もうどんどんどんどん問い詰めていく立場はこっちは強くなりますから、結果的に、最後にアメリカも乗らざるを得なくなって、トランプという人になって、まあ経済というか財政というか金融というのを分かるのが財務大臣、財務長官に来ましたんで、おかしいじゃねえかと。これは、おたくらが損すると思っているけど、おたくらだって税金取れていないんだから。だから、少なくとも、今はアメリカは、取れる部分は全部タックスヘイブンに行っちゃっている、ケイマンアイランドに行っちゃっているんだから、その部分を取り戻してという話で、そっちだって少なくとも税収が増えるだろうがと。こっちだって、もちろん増えると。こっちだって、使った公共施設はただで使われて、利益は全部持っていかれる、そんなあほらしいことはやっておられぬというような話で、これ、だんだんだんだん声が大きくなってきて、四十か国、六十か国、八十、百六十まで来たんですかね、今は、それくらいまで来たんだと思いますけれども、やっとこれまで来れて、今はセーフハーバーっていう話やら何やらがもう一回アメリカがまた振り出して、駄目という話をして返してあるところで、日本のところは終わったんですが。 いずれにしても、それだけアメリカが反対して何しても、最後にはG20で今年、二〇二〇年度中にこれを合意するということでアメリカが合意しましたから、トランプいるところで。そこまで追い込みましたんで、一応これは形なりに、取れる形になるんだと思いますが、大門先生、最初からがばっと取ろうといったってそれは取れぬですから、まずは少しずつ少しずつ増やしていかにゃしゃあないですよ、これ。僕はここまで払うようになっただけでも、アメリカにしてみれば、随分議会に対する圧力はすさまじいものだったってみんな言いますから、よほどこのGAFAはロビイストを使ってえらかったんだと思いますけれども、よくここまで追い込めたなと思ってはいるんですけれども、いずれにいたしましても、私どもとしては、これは是非ともやらないといかぬ税法だと思って、BEPSっていうのはこれはもう我々としては是非、これは日本の国益に資すると確信しておりますので、是非やらせていただければと思っております。
○大門実紀史君 終わります。
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党、NHKから国民を守る党、参議院会派みんなの党です。よろしくお願いいたします。 まずは、昨日も当委員会で話題となりました確定申告期限延長についてお聞きします。 新型コロナウイルス感染拡大を受けて、所得税の確定申告の期限が一か月延長して四月十六日までとされています。また、個人事業者の消費税の受付期間も三月三十一日から四月十六日までに延長されています。確定申告の時期には、全国で二千万人を超える納税者の方々が確定申告をされるため、税務署は大変混雑するとのことですので、この実施による効果として、感染拡大の抑制はもちろんですが、年度末でばたばたしている人々にとっては少し安心感を与える効果もあるかもしれません。全国一律ということで、なかなか大胆なことに踏み込んだと思いつつ、今般の状況を考えると大いに賛同いたします。 ここで、国税庁に確認させていただきます。 今回のように、確定申告の期限が全国一律に延長というのは、これまでにありますでしょうか、あるいは初めてでしょうか。お聞きします。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、個人納税者に係る申告所得税、贈与税及び消費税につきまして、申告納付等の期限を全国一律に四月十六日まで延長いたしました。この申告納付期限の延長制度の適用につきましては、これまで個別の申請による延長や災害等により地域を限定しての延長はございますが、全国一律の申告納付等の期限の延長については今回が初めてでございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 全国一律は今回初めてということで、心配なこととして、今後、思わぬトラブルが生じてこないかということでございます。予想できるトラブルであれば今からでもそれに対処策を講じればいいわけですが、予想できないトラブルが生じたとき、その程度にもよりますが、対処についてどうするかは、悩むところではないかと思います。 そこで、国税庁にお聞きします。 この確定申告期限の延長によるトラブルが生じたときに対処する特別な体制というのはありますでしょうか。
○政府参考人(田島淳志君) お答えいたします。 期限延長に伴いまして、現状、確定申告会場等において大きなトラブルは生じていないと承知してございますが、現在の申告相談体制について申し上げますと、まず、確定申告会場につきましては、これまでの会場を引き続き使用できるケースとできないケースがございまして、この後者の場合は基本的に各税務署で申告を受け付けております。その際、例えば番号発券機の活用などにより納税者の方の待ち時間を削減するですとか、スマホをお持ちの方には、会場内に設けた専用スペースがございますので、そこでスマホ申告をしていただくといったような取組を強化してございます。 加えて、もちろん感染防止対策に万全を期すとともに、やはり人繰りの問題がございますので、国税局や税務署が一体となり適切な人員配置を行うことにより、税務署の方がスムーズかつストレスを感じることなく申告できるような体制を構築しているところでございます。 また、そもそも、確定申告会場の混雑緩和の一環といたしまして、会場にお越しいただかなくても自宅などから申告できるスマホ申告などのe―Taxを勧奨するですとか、還付申告は五年間できるということを広報するなどの取組を行っており、更に強化してまいりたいと考えてございます。
○浜田聡君 ただでさえ忙しい確定申告の時期に更に期限延長ということで、いろいろ大変だとは思います。この際、わざわざ危機管理対策を整えるようにとは言いませんが、思わぬトラブルが起こらないことが一番ですので、いざ起きたときにうまく対処できるように頭の片隅に入れていただければと思います。 次に、ふるさと納税についてお聞きします。 まず、ふるさと納税が生まれた趣旨を見てみます。多くの人が地方のふるさとで生まれ、その自治体から医療や教育等様々な住民サービスを受けて育ち、やがて進学や就職を機に生活の場を都会に移し、そこで納税を行っています。その結果、都会の自治体は税収を得ますが、自分が生まれ育った故郷の自治体には税収が入りません。そこで、今は都会に住んでいても自分を育んでくれたふるさとに自分の意思で幾らかでも納税できる制度があってもよいのではないか、そんな問題提起から始まり、数多くの議論や検討を経て生まれたのがふるさと納税制度であると理解しています。 その趣旨に加えて、自治体が寄附のお礼として提供する返礼品は地場の特産品を採用しており、低迷する地域経済の活性化につながったり、また、条例などで使途を限定している場合も多いため、使い道に納税者が関与できるといったプラス面があると考えます。 二〇〇八年四月、地方税法等の改正によってふるさと納税制度がスタートして、今年は十三年目となります。特産品をPRするなどしてその制度をフルに利用することで自らの地域に大きな利益を呼び込めるふるさと納税という制度ですが、反面、特産品を持たない自治体や特別区などから税金を吸い上げ、自治体間のいがみ合いを生む制度となっているという指摘があります。こういった指摘に関する見解を総務省に伺いたいと思います。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答えを申し上げます。 ふるさと納税制度でございますが、これは、ふるさとやお世話になった地方団体へ感謝の気持ちを伝える制度であるとともに、税の使い道を自分の意思で決めることができる制度でございます。この制度の運用を通じて、寄附者と寄附先の地域の交流でありますとか災害時の被災地支援など、良い効果や事例が生まれてきておりまして、多くの地方団体や納税者の方々にとって意義のある制度であると、このように考えております。 一方、御指摘につきましては、一部の地方団体が制度の趣旨に反した過度な返礼品を提供していたことが主な要因の一つであったと考えられますが、先般の制度見直し、ふるさと納税指定制度の導入でございますけれども、これによりまして、各地方団体が行う募集方法について客観的なルールを設けたことによりまして、現在はこの指定制度の下で各地方団体が法令の基準を遵守しながら制度運用を行っているものと承知しております。 今後も、各地方団体の御協力、納税者の皆様の御理解をいただきながら、ふるさと納税制度の健全な発展に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○浜田聡君 平成二十八年以降のふるさと納税については、ワンストップ特例の適用を受けることが可能となりました。ワンストップ特例制度には二つ特徴が、条件がありまして、元々ふるさと納税以外で確定申告をする必要がない、さらにその年に寄附した自治体が五つ以内という条件がありますが、一般的なサラリーマンにとってはこの条件を満たしやすいため、便利な制度であると言えます。 ただ、ふるさと納税が、元々国税である所得税と地方税である住民税の両方が控除されるものですが、このワンストップ特例制度によりその制度を利用すると、所得税から控除されるべき金額が住民税から控除され、これにより更に自治体の歳入を目減りさせています。 そこで、総務省にお聞きします。 先ほどの質問に似ているかもしれませんが、このワンストップ特例制度によって更に目減りされる自治体から不満の声はありますでしょうか。あるとすれば、そういう自治体に対してどういう説明をされておりますでしょうか。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答えを申し上げます。 ワンストップ特例制度の要件につきましては委員御指摘のとおりでございますが、この制度は、寄附者の利便性向上に資するために、確定申告を不要とすることにより寄附についての情報が税務署を経由せずに地方団体間で完結する仕組みであるため、ワンストップ特例制度を利用した場合の控除は所得税から行わずに個人住民税においてのみ行われるということになっております。 これについては、都市部の地方団体などから、ワンストップ特例制度を利用した場合であっても、全額を個人住民税から控除するのではなく国税で対応することなどを要望する声が一部にはあると承知しておりますが、そもそもワンストップ特例制度は、地方六団体から地方創生の推進のためにふるさと納税の手続の簡素化について検討するよう要望されたことも踏まえて創設したものであること、それから高額所得者など確定申告が必要な方や五団体より多くの地方団体に寄附した方は特例の対象外となることから、制度上、個人住民税における追加的な控除は限定的なものにとどまっておりますので、地方団体には御理解をいただきたいと考えております。
○浜田聡君 各自治体同士の競争といえばそれまでかもしれませんが、そういう不満の声があるということをお伝えさせていただきました。個人的には、このふるさと納税、始まって以来、少しずつワンストップ特例制度のように新たな要素や変化が加わっているようであり、今後もいろいろと議論の上で良い制度に近づいていければと思います。 次に、相続税についてお話ししたいと思います。 相続税とは、亡くなった方の遺産を相続で受け継いだ場合や遺言によって遺産を受け継いだ場合に、その遺産総額となる金額が大きいと掛かる税金でございます。 今回の税法改正においてはこの相続税は主要な改正はないと理解しておりますが、政府に問いただすというより、今後、相続税制度の改正の議論のときのために主税局にお話を聞いてみようというのが目的でございます。 二点ほど主税局にお聞きしたいと思います。 言うまでもなく、我が国では少子化が進展しています。相続を考えた場合、相続財産を分割すべき子供の数が減少していることで相続財産が分割される数が少なくなる、つまり、相続を受ける者にとって相続できる財産の割合が従来より大きくなる。そうなると、単純に考えると、相続される財産の額が時代の経過とともに大きくなっていると考えられますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 相続税の課税対象とならない方々を含めました、九割以上いらっしゃるわけですけど、そういう方々を含めました日本全体の遺産額ですとか相続人数という総体としてのことについては、課税当局、把握をしておりませんので、そこは何とも申し上げられませんけれども、一方で、昨年九月に取りまとめられた政府税制調査会の答申でも指摘をされておりますように、被相続人一人当たりの遺産額にもよりますけれども、委員御指摘のように、出生率低下に伴う相続人数の減少ということは、相続人一人一人が被相続人から引き継ぐ財産を増加させる要因になり得ると考えられます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 相続税が大きくなるのに相続税をいじらないでいると、単純に考えれば経済格差の拡大につながる可能性があるかもという発想でした。格差拡大といってもいろんな要因があると思いますので、まずは御答弁いただいた内容を基に考えてみたいと思います。 次に、少し抽象的な質問となります。 税の制度をどうするかということに関しては、立法府の国会議員が主体的に考えるべきであるとは思います。ただ、相続税一つ取ってみましても、最高税率であったり、基礎控除、負担割合など、様々な要素を考える必要があり、非常に複雑です。 そこで、主税局にお聞きします。 内国税制度についての企画立案を業務としている財務省主税局による、相続税に限らない話なんですが、税制度の決め方について考える上で重視している考え方があればお伺いいたします。
○政府参考人(矢野康治君) これは今委員も御指摘されましたけれども、憲法上の三大義務の一つとされる納税の義務、そのルールを決めるものでございますし、租税法律主義ということで国権の最高機関でお決めになられることですので、事務屋として、あるいは政府の一部として、財務省主税局がどういうふうに税の決定プロセスがあるべきなどということを口にすること自体、僣越だと存じます。それは、もうまさに選出された国民の代表者の間で、国民の総意で決めていただくということに尽きると存じます。 あえて、あえてといいますか、申しますと、それは当たり前のことですけれど、税に関しましては価値観十人十色とも言われますので、どうしてもこれが絶対正しいということはないと存じます。そういう意味でも、より私ども事務方といたしましては、しっかりと国民の皆様の考え方、幅広く耳を傾けて、あるいは先ほど御議論もありました国際ハーモナイゼーションといったことも、実はこれは物すごく、思う以上に不可避の要素になっていますので、そういったことも含めまして、何が垂直的公平か、何が水平的公平か、何が中立か、何が効率的で簡素かといったことを幅広く考える上で多くの方々の御所見に耳を傾けていきたいと、我々の分際としてはそう心得ております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 相続税は、財源調達能力の面では所得税や法人税といった基幹税に比べるとかなり低く、令和元年における税収額はおよそ二兆円台、また、国税の構成比で考えても、平成三十年現在で約二・二%にとどまっています。 学者、経済学者の意見を少し紹介させてもらうと、岩崎政明さんによると、所得、資産、消費にバランスの取れた税制を築くべきであると言えても、相続税は臨時的税収で予算の立てにくい性質を持っているから、国家の税収全体に占める比重はそれほど高めるわけにはいかないであろうと言われております。また、佐藤英明さんという方によると、相続税は、税収を期待されず、むしろその社会効果を期待されて存在している以上、大きな税収を上げ社会的にも大きな影響を有する基幹税がどのようなものであり、それとの関係をどのように整合的に保つかということが重要な要素であると言われております。 といった感じで、相続税に関しては、国税の構成比が小さい税ではありますが、税理士試験ではそれなりの存在感のある科目とも聞いております。税理士会の意見を知らずに無責任なことを言わせてもらえば、消費税のように政治的な焦点にはなりにくいと思いますが、だからこそ、こういう機会に取り上げてみたいと思って話題にさせてもらいました。 次に、国立大学運営交付金についてのお話をさせていただきます。 昨年十一月七日の参議院財政金融委員会で熊野委員も文部科学省に質問をされていますが、ここで改めて取り上げさせてもらいます。 少し研究者の声を紹介させてもらいます。 国立大学運営交付金は若手の研究者の安定したポストの数に直結しますので、若手研究者には死活問題です。二〇〇四年の法人化前の水準にできるだけ戻していただきたいというのがお願いです。安定したポストがないため、若手研究者は短期間で確実に論文が書けそうなネタに飛び付くしかない、ちょっと遊んでみようという研究ができません。しかし、このような遊びのような学問的自由のある研究こそがイノベーションの培地になると思っています。 というわけで、このように将来の成果についてすぐに芽が出るとは限らないものの、国の科学技術振興の観点から、長期的視点では非常に重要なものとして予算配分を考える必要があると思います。 そこで、主計局にお聞きします。 国立大学運営交付金は、最近では下げ止まっていますので、その点については頑張っていると思います。ただ、今後これを上げていく方針があるのかどうか、また、この運営交付金以外での支援方法を組み合わせて研究者支援を検討しているのかどうか、お聞きします。
○政府参考人(阪田渉君) お答え申し上げます。 若手研究者による研究支援については、財務省としても、これを推進していくことは重要であると認識しております。今委員御指摘の国立大学運営費交付金などを通じ、基盤的、基礎的な研究を支えるとともに、競争的資金により研究に専念できる環境の確保にも配慮しつつ、健全な競争環境下で質の高い研究を促進していくことが重要というのが基本的考え方でございます。 こうした観点から、少し予算を御紹介させていただきます。 まず、国立大学運営費交付金については、実質的に前年と同水準となる一兆八百七億円を計上していると、その中でも、若手研究者の積極登用などの改革に取り組む大学への支援の重点化を図ることとしております。それから、科研費でございます。研究者の自由な発想に基づく研究を支援する科学技術研究費助成事業ですが、これは、若手研究者への重点化をしつつ、前年度二億円増となる二千三百七十四億円を計上しているところでございます。 それから、補正予算も御紹介させてください。 元年度補正予算でございますが、若手研究者等に対し、研究に専念できる研究環境を確保しつつ、最長十年の安定的な支援を行う創発的研究支援事業を創設し、これに五百億円を計上するなど、若手研究者支援、基盤的、基礎的研究についてできる限り配慮させていただいたところでございます。 こうした予算が効率的、効果的に活用されることで、研究力が向上していくこと、イノベーションが多く生み出されることを期待しているところでございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 私事ですが、財政金融委員会に所属している関係で、財務省に関する本を幾つか読ませていただきました。そこで共通するのは、財務省は官庁の中の官庁、その中でも、予算編成権を持つ主計局の権力は絶大ということでした。そういうことであれば、ある予算を増やしてほしい場合、この委員会で主計局に訴えれば効果的やないかと思うわけですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) それは本人は答えにくかろう。それは、浜田先生、何というのかね、当選して、新人としての質問としては、希有なぐらい格好いいですよ、今の質問は。そんなことを質問したやつは一人もいませんから、今まで。思っていて、みんな、ぐじぐじぐじぐじ思っていながら、主計のやろうとかみんな思っているわけですよね。それでいながら、正面切ってあなたみたいに言った人いないから大したもの、それは認めてあげます。 ただ、どうやってやるかというのは、これ、主計の阪田一人でぽろぽろぽろぽろやっているのかというと、それほど偉くないんですよ。ですから、それはなかなかそんな思ったように簡単にできる話じゃなくて、それは、みんないろいろ、いろんな人がいろんなことを言ってこられますので、練りに練ってやっと出てきますので、そう一人に権限が集中してできているというわけではありません。
○浜田聡君 どうもありがとうございます。 ちょっと答えにくい質問だったようで、それでも答えていただいて、ありがとうございます。 次に、中国共産党のプロパガンダの話に移ります。 先に申しておきますと、日本国内にある、ある新聞社を話題にしますが、事実を話題にするわけでありまして、私の方からその新聞社の方針に圧力を掛ける意図はないことを断っておきます。 中国共産党は国家ぐるみで情報戦をやっているというのは、多くの方に御同意いただけるのではないかと思います。中国政府が運営する英字新聞にチャイナ・デーリーというのがありまして、このチャイナ・デーリーの広告の形を取ったプロパガンダがチャイナ・ウオッチでございます。トランプ大統領は、チャイナ・ウオッチの記事を通して宣伝に見せかけた工作が行われていることに言及しています。このツイートが二〇一八年九月になります。 残念ながら、配付資料にこのトランプ大統領のツイートを掲載していたつもりだったのですが、手違いで画像の方が消えてしまいました。失礼いたしました。 この二〇一八年九月から三か月後、その少し後ですね、二〇一八年十二月七日、英国のガーディアン紙で「インサイド チャイナズ オーデイシャス グローバル プロパガンダ キャンペーン」という記事が出ました。チャイナ・デーリーの広告によって中国からお金をもらって中国共産党の情報工作の一翼を担っている世界の新聞社などの図があります。その図を配付資料で紹介させてもらいました。 そこには、日本では毎日新聞がその工作を請け負っていることが記載されています。アメリカではニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルなどがこの中国共産党の工作マネーを受け取っていることが記事になっているようです。 そこで、外務省にお聞きします。 毎日新聞が中国共産党の情報工作の一翼を担っているのは事実でしょうか。
○政府参考人(田村政美君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、イギリスの新聞であるガーディアン紙は、二〇一八年十二月七日付けの記事で、中国の海外のメディア戦略に関するレポートというものを出しております。 また、委員御指摘のとおり、その記事の中で毎日新聞についても言及があるのも存じ上げておりますが、毎日新聞の活動そのものについて政府としてコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○浜田聡君 引き続き、外務省にお聞きします。 この報道の後の毎日新聞の声明については確認していますでしょうか。
○政府参考人(田村政美君) お答え申し上げます。 毎日新聞のコメントにつきまして、特に毎日新聞が公開質問状を受け、それに対する回答というものがインターネットの上でやり取りが掲載されているということは承知しているところでございますが、これにつきまして政府としてコメントをするのは差し控えたいと思います。
○浜田聡君 さらに、外務省にお聞きします。 同じような答弁になるとは、可能性が高いとは思いますが、この件に関する意見はいかがでしょうか。
○政府参考人(田村政美君) 先ほど申し上げたとおりでございます。公開質問状のやり取り、毎日新聞に関するやり取りにつきましては、政府としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○浜田聡君 今回のこの毎日新聞の件に関しては、国内で法的に何か問題がありますでしょうか。法務省にお聞きします。
○政府参考人(保坂和人君) 全ての法的問題をお答えするのはなかなか難しいのですけれども、法務省刑事局として、全ての法律の罰則という点でいいますと、全ての罰則を把握しているわけではございませんが、お尋ねのような行為、新聞社が外国から金銭を受領して広告を出すという行為そのものを処罰する規定については、思い当たるものはございません。
○浜田聡君 日本国内では法律的には問題がないということでした。 今後どうするかについては、この場で取り上げさせていただいたことについては、議論の対象となれば幸いです。 先日、二〇二〇年三月十一日、FNNで次のような報道がありました。中国の習近平国家主席が、ウイルスは基本的に抑え込んだと強調しています。中国国営テレビは、十日、習主席が新型コロナウイルスの感染症が発生してから初めて武漢を訪れ、病院を視察する様子などを伝えています。中国、習近平国家主席は、絶対にウイルスとの闘いに勝てるだろう、武漢は必ず勝つ、湖北は必ず勝つ、全中国も必ず勝つ。習主席は、病気の蔓延と拡散の勢いは既に基本的に抑え込んだと述べ、党と国を挙げて団結、奮闘した結果だと強調したといいます。世界各国に感染が広がる中、中国のウイルス封じ込めの成果をアピールした形であります。 この新型コロナウイルス感染において、中国共産党は全世界で情報工作をしている可能性について、政府には引き続き警戒していってほしいと思います。 さて、最後、時間が余りましたので、昨今の新型コロナウイルスの報道内容について気になる点がありましたので、ここでお話をさせていただきます。質問通告しておりませんので、質問ではございません。 先日十六日にWHOのテドロス事務局長の発したメッセージに関しての話でございます。WHOのウエブサイトで確認可能なことでございますが、テドロス事務局長は次のように言っています。「ウイ ハブ ア シンプル メッセージ フォー オール カントリーズ テスト テスト テスト」、これを訳してみますと、全ての国において検査を進めるよう、検査、検査、検査と訳せます。ただし、このメッセージにはその後がありまして、「テスト エブリ サスペクテッド ケース」と付け加わっておりまして、感染が疑われる場合に検査をと続いております。 またさらに、次のような説明もございます。これは日本語訳のみを紹介します。しかし、多くの国が既に、専門の医療施設での軽症例の対応は、その対応能力を超えていることを我々は認識しています、そういう状況では、各国は御高齢の患者さんと基礎疾患をお持ちの患者を優先すべきであるという説明で、やみくもに検査を推奨しているわけではなく、検査すべき対象についての説明が加えられています。 国内におきましては、前半の検査、検査、検査の部分のみを切り取っての報道があるように思います。後半部分で対象を絞る必要性を加えた説明なしに前半部分のみを報道することで、検査希望者をやみくもに増やすと、医療機関の対応能力を超える人数が医療機関に殺到する可能性があります。こうなると、そういった医療機関が感染源になり得ますし、また、医療機関がパンクして医療崩壊のおそれがあると思います。政府におかれましては、引き続きこういった扇動報道に警戒を続けていかれることを望みます。 最後に、一医療者として、一医療者からよく聞くメッセージを訴えさせていただきました。済みません、少し時間が余りましたが、これで終わります。
○委員長(中西祐介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十七分散会