財政金融委員会 第4号
- 発言数
- 291 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2020/03/18
会議録
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、田島麻衣子君が委員を辞任され、その補欠として勝部賢志君が選任をされました。 また、本日、小池晃君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官生田直樹君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁田中一穂君、株式会社国際協力銀行代表取締役総裁前田匡史君、日本銀行総裁黒田東彦君、同理事前田栄治君及び同理事池田唯一君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 去る十六日、予算委員会から、三月十八日の一日間、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について政府から説明を聴取いたします。麻生太郎財務大臣兼内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 令和二年度一般会計歳入予算並びに財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計歳入予算額は百二兆六千五百七十九億円余となっております。 その内訳について申し上げれば、租税及び印紙収入は六十三兆五千百三十億円、その他収入六兆五千八百八十七億円余、公債金は三十二兆五千五百六十二億円となっております。 次に、当省所管一般会計歳出予算額は二十五兆一千五百七十九億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、国債費は二十三兆三千五百十五億円余、予備費は五千億円となっております。 次に、当省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出いずれも百九十三兆二百四十一億円余となっております。 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 最後に、当省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。 株式会社日本政策金融公庫国民一般向け業務におきましては、収入一千七百四十一億円余、支出九百二億円余となっております。 このほか、同公庫の農林水産業者向け業務等の各業務及び株式会社国際協力銀行の収入支出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。 以上、財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。 なお、時間の関係もございますので、既に配付をさせていただいております印刷物をもちまして詳しい説明に代えさせていただきますので、記録にとどめてくださるようお願いをいたします。 よろしく御審議のほどを併せてお願いを申し上げます。 引き続きまして、令和二年度における内閣府所管金融庁の歳出予算について御説明申し上げます。 金融庁の令和二年度における歳出予算額は二百五十六億円余となっております。 このうち主な事項について申し上げますと、金融庁の一般行政に必要な経費として二百二十五億円余、金融市場の整備推進に必要な経費として十六億円余、国際会議等に必要な経費として四億円余となっております。 以上、内閣府所管金融庁の歳出予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第であります。 よろしく御審議のほどをお願いを申し上げます。
○委員長(中西祐介君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。 なお、財務省関係の予算の説明については、お手元に配付しております詳細な説明書を本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいいたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○有村治子君 皆様、おはようございます。自由民主党の有村治子です。どうぞよろしくお願いいたします。 昨日の通告はいたしておりませんけれども、直近の動向でございますので、まず冒頭、麻生大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大、パンデミックを受けて、世界的にも経済の先行きに不透明感が増しております。ニューヨーク・ダウでも過去最大の下げ幅が更新されている、そんな中で、G7の首脳が初めてテレビ会談をされました。そして、そのテレビ会談をした後の共同声明においては、財務大臣、各国の財務大臣と保健大臣に週一回の調整をさせると、そしてあらゆる手段を講じるということが発表されました。そして、その一連の動きの中で、麻生大臣は昨日、早速に米国の大臣とテレカンファレンスをされて、ぶら下がりの記者会見もされたというふうに理解をいたしております。 そこで、具体的にお伺いをいたしますが、各国の財務大臣が、G7、連携をして週一回調整というのは、具体的にどのような言動、アクションを意味されるのか。そして、G7の財務大臣間の中でも麻生大臣はもうベテランのレギュラーでいらっしゃるので、イニシアティブを取れる一角を成しておられるというふうに理解をいたしております。その中で、日本の麻生大臣がどのようなイニシアティブを取ろうとお考えなのか、御展望を冒頭お伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、有村先生御指摘のとおり、十六日の夜に行われましたいわゆるG7の首脳によりますテレビの会談ですけれども、これは、いわゆる財務大臣間でも連携を促進するということを話し合われたということを受けまして、早速、昨日でしたか、昨日の夜、ムニューシン財務長官と電話の会談を行っております。要請されて翌日、即対応できたところも良かったと思いますが、向こうも、ナンシー・ペロシ下院議長、あそこの場合、下院が主に予算ということを、議会で予算ということをやりますので、ナンシー・ペロシ下院議長との話合いができたのを踏まえて電話をできる段階に向こうもなったんだと思いますので、そういうのを受けて、昨日夜やらせていただいておりますが。 互いの対応策というものを、お互い、こっちも示しておりますので、そういった中で対応策をお互いに出して見せたわけみたいな形になりますけれども、少なくとも、こういったのが、アメリカの場合は非常事態宣言ということになっていますけど、日本はそういった段階まで至る手前のところで止まっているようなところだと思っておりますが、少なくとも、いずれ世界経済というものを、下方の方に行く、下の方に行くというリスクを回避するためにあらゆる政策手段を用いる用意があるということは首脳間で決められておりまして、これを財務大臣レベルでもきちんと確認をしておく必要があろうと思って、そこをやらせていただいた上で緊密に連絡をしていくということをさせていただいて、このコロナウイルスの感染というのはちょっと過去に余り私ども経験がありませんので、そういった意味では、緊密に意見交換を行うということで電話ということをまた近々やらにゃいかぬということで、今G7の議長はアメリカですので、アメリカがリーダーシップを持ってこれうまいこときちんとコンセクティブに、継続的にやらせていただくというようなことが必要なんではないのかという話をさせていただいて、G7の更なる強化、連携というものについての打合せをさせていただいたというところであります。
○有村治子君 G7の、財務大臣、議長国がアメリカということですが、この点に関しては、トランプ大統領とナンシー・ペロシ下院議長の共闘をこの点に関しては私も願っております。 それでは、通告に従って質問をさせていただきたいと思います。 清酒というのは、日本の水田で取れたお米、そして風土、水、そして杜氏の観察眼に、持った経験値によって作られています。清酒、焼酎、泡盛も含めた日本のお酒は、瑞穂の国の食文化を代表する民族酒でありまして、それぞれの地域の土着の文化を反映する嗜好品でもございます。 ゆえに、歴代の内閣総理大臣が國酒という同じ言葉を色紙に揮毫された貴重なコレクションが存在するほどであります。資料一には、麻生内閣総理大臣時代の達筆も拝見させていただいたその写真を掲載してございます。これは、歴代内閣総理大臣が、嗜好品としてのお酒の芳純な味わいということをたたえただけではなくて、まさに明治以降、近代国家、現代国家をつくってきたその中で、酒税というお酒が持つ担税能力で相当な日本の財源が動いてきたということに敬意を込められた、そういう首相が、その国のトップが好きな言葉ではなくて、同じ、國酒という同じ言葉を作って一人も欠けていないというのはギネス級のコレクションが作られていると言われるくらいでございますが、そのお酒の業界も、近年は、人口減少ということもありまして、酒税に加えて消費税が課される、タックス・オン・タックスというところでございます。そして、その軽減税率ということが今回実施されていますけれども、お酒と本格みりんはこの軽減税率の対象外でもあります。 人口減少社会の中で酒類の消費の大幅な拡大も見込みにくい状況の中、日本酒のメーカーの数というのは昭和五十年代に比べて半減をいたしました。資料一示すとおり、課税の数量もピーク時の約三分の一以下になっています。そんな状況の中で国税庁を中心に需給調整をされていて、新たな免許ということを出さなくされていたんですが、今回の令和二年の税制改正において、その需給調整の対象外として、輸出に限って免許を出すというような動きがなされました。これは全国の蔵元にとってはある意味では寝耳に水で、長年陳情してきたわけでもございません。 そういう意味では、所管官庁の麻生大臣、どのような環境変化があるとお考えになってこの税制改正を組まれたのか、大臣の御見解を伺いたいと存じます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、有村先生御存じのように、国内の酒のいわゆる出荷量というのは三分の一ぐらいに昔に比べれば減ったんだと思いますけれども、減った大きな理由というのは、人口がということもあるでしょうし、若者が今余り、酔っ払って飲んでいる者も余りおりませんしね、随分昔に比べて減りましたし、我々、学生の頃は、まずはというようなことも余りなくなってきましたし、日本酒以外のいわゆる酒というものに関しましても随分いろいろ入ってきた等々もありまして、これはまあ若者のアルコール離れ等々ももう更に拍車を掛けているんだと思いますけど、全体としてはこれは縮小傾向にあることは確かだと思っております。 しかし、今これだけ日本食というものがブームになってきているんだったら、当然それに、飯に合った酒というのは当然その国の酒、フランス料理だったらフランスのワインとか、大体そういったその国の飯に合った酒というのは大体料理でき上がっているのは通常でありますので、そういった意味では、この種のものは海外でということが当然考えられると思っておりまして、事実、いろんなところでフランス料理と一緒に、フランス、一流のレストランで日本酒を出して、ワインの代わりに日本酒飲んでくれというようなことを堂々とやっている三つ星、四つ星のレストラン、そういったレベルの高いレストランでそれをやったりしているところも出てきているそうなんですけれども、ただ、日本酒の場合は御存じのようにある程度量がないとということが大きく制限されていたんですけれども、フランス人が、例えばフランスでできた山田錦のフランスのお米を、フランス産日本米、日本のお米をフランスで作ってフランスでやるというようなものが始まっているみたいで、もう既に始まっておりますけれども、またそれが輸入に回そうとしてみたり、いろんな動きが出ております。 また、フランスでできたお米を日本に持ってきて、日本で醸造して日本からまたフランスへ輸出というのもやったり、いろんな今ことが行われておるのは事実なので、そういったものが、私どもとしては政府全体でもありますクールジャパンの推進とかいろんな意味で、こういった日本産の酒の輸出拡大というのは一つの試みとしては面白いのではないかということから、こういったものが現実問題として、量としては、絶対量としては大した量ではありません、間違いなくこの七、八年、間違いなく前年度プラスで輸出の絶対量は増えていると思っております。 そういった中で、日本酒の中には中核であります清酒というものの更なる輸出拡大、これ清酒だけじゃなくて焼酎も出ていますから、これ、そういった取組を後押しする観点から、輸出用の精米の製造免許というのを新たに設けさせていただいたところなんですけれども、あくまでもこれは清酒製造の業界団体であります日本の酒造組合中央会でしたっけ、に対して丁寧に制度趣旨等を説明させていただいて、国税庁と業界との間の制度設計に係る検討も今行ってきている、これまでも行ってきているところであります。 引き続きまして、全国の酒蔵が安心してやれるような形でやらせていただければと思っております。
○有村治子君 誠にありがとうございます。 あと八分で是非二問行かせていただきたいと思います。 そんな中で、麻生大臣がお答えいただきました資料二を御覧になってくださいませ。 海外にクールジャパンを発信していく、その中で日本のお酒の販路拡大というのは大賛成でございます。実際に、資料二の後半、御覧になっていただきますように、この十年間で日本の酒、清酒の海外の伸び率というのは実に三倍、二百三十四億円になりました。その中でも、特に中国向けの輸出の金額というのは、この十年間で何と二十一倍、今、五十億円を超える中国の日本酒市場でございます。 しかし、その一方で、東京の日本酒が中国では売れません。なぜでしょうというふうに聞いた場合、多くの国民はなぜか的確に答えられる方、イメージできる方、少ないんだと思います。実は、東日本大震災以降、資料三を御覧になってくださいませ、中国が、東京も含む十都県において、日本からのお酒を輸入停止をしております。そして、このデータが示すとおり、世界各国の中で輸入禁止、停止をしているのは中国だけであります。そして、輸入停止と言われますが、九年間もたって、そして今、大変厳しい食料の安全基準を満たしているにもかかわらず、これだけ、停止といいながら実際は禁輸措置ではないかと私には思いますけれども、まずは輸入拡大というよりも、そもそも輸出ができるようにしてほしいというのが現場の偽らざる十都県のメーカーの本音であると思います。 そういう意味で、財務省は、輸入規制撤廃に向けて、そのどのような交渉を進めておられるのか、今後の日程感も含めてお伺いしたいと思います。 限られた時間でございますので、的確にお答えくださいませ。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 この酒類に対する輸入停止措置、これ、今御指摘ありましたとおり、世界で中国のみこういった措置が講じられているところでございます。 他方、日本産酒類の安全性につきましては、国税庁で平成二十三年以降、放射性物質に関する調査分析を実施しておりまして、これまで一万七千点調査分析してございます。その中で放射性物質が検出されましたのは平成二十四年に一点のみ、かつ、この検出量につきましては、この日本の安全基準のキログラム当たり百ベクレルよりはるかに低い十一ベクレルという問題のない値であります。また、平成二十五年以降、全ての酒類等で放射性物質は一切検出されていないという結果が出ておりまして、日本産酒類の安全性は検証されていると我々考えてございます。 こういった検証結果も踏まえまして、規制の撤廃への対応を前進させるよう、これまでも関係省庁と連携しつつ働きかけを行ってきたところでございますが、これを是非加速させていきたいと、我々、しっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。
○有村治子君 今、田島次長がおっしゃったように、百ベクレルということですが、世界のコーデックスの基準は一千ベクレルというふうに理解をしております。すなわち、世界の一千ベクレルよりはるかに厳しい基準を持っている日本の、それでもそのはるかに低い数値が出て一件だけということですから、これはその食品安全、中国の国民の食品安全ということ以外の政治的意図があるのではないかと疑われても不思議ではないような現状がなされているというふうに理解をしております。 そして、全国で千五百近くメーカーがあるんですが、そのうちの十都県というのは、約三分の一、五百近いメーカーがこの十都県のいわゆる米どころ、酒どころなんです。その中で、福島というのは全国新酒鑑評会で一番金賞が多い、日本一を七年連続で取っています。是非、東京のみならず被災地中心に、この米どころ、酒どころが実際に最大の市場の一つである中国で品定めがしていただけるような土俵を国家として整えていただきたいと思います。 最後の質問になります。 日米貿易協定、今年一月から発効ですが、関税以外でも、米国市場における日本の焼酎の取扱いについてという項目で、特にニューヨーク州、カリフォルニア州において、韓国の焼酎ソジュは、いわゆるソフトリカーという安いところ、安いレストランで使えるのに、ハードリカーになってしまうのが日本の焼酎、本格焼酎ということで、同じ焼酎のカテゴリーなのに全く売れる販路のハンディがございます。 この格差、この差別的格差を是正していただきたいというふうに思いますが、政府の御見解をお伺いします。
○政府参考人(田島淳志君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、今ニューヨーク州やカリフォルニア州の飲食店におきましては、日本の焼酎を販売するためには免状が必要ですが、度数にかかわらず、全酒類免許という免状が必要であります。他方、韓国焼酎、いわゆるソジュにつきましては、度数が二十四度以下であれば全酒類免許よりも手数料の安い免許で販売できるという特例がございまして、これ我々、競争上の取扱いに差が生じているという認識をしてございます。 この特例は米国の各州の州法で規定されているものではございますけれども、焼酎業界からの是正要望も踏まえまして、この日米貿易協定の交換公文におきまして、米国の連邦政府の側から、米国市場における日本の焼酎の扱いについてレビューするという約束を取り付けたところでございます。 これを基に、米国連邦政府に対しまして、両州がこの問題の解決に向かう後押しとなるようなレビュー、検討を行うよう、関係省庁や業界団体と連携しながら十分な働きかけを行ってまいりたいと考えてございます。
○有村治子君 ソフトリカーの免許は数千ドル、そしてハードリカーというバーでしか使えないというきついのは数万ドルの免許の価格が掛かります。日本の泡盛、焼酎も含めて日本の大事なお酒でございます。南九州を始めとして、焼酎のメーカー、二百五十を超えるメーカーが焼酎を心を込めて造っております。是非その検討、拡大に向けて積極果敢な交渉をアメリカの連邦政府とやっていただきたいと思います。 以上で、私、有村治子の質問を完了します。 ありがとうございました。
○古賀之士君 合同会派の古賀之士です。どうぞよろしくお願いいたします。 昨日、国会内で、与野党の幹事長、書記局長が、政府、与野党が参加した連絡協議会をこの新型コロナウイルスに関しては設置していくということを合意しまして、今週中にも初の会合が開かれるということになりました。これは、東日本大震災のときにもこういった形での連絡協議会が設置されたと聞いておりますし、与野党、いわゆる党派を超えてしっかりとこの新型コロナウイルスに対して対策を施していくという姿勢は極めて大事なことだというふうに思っております。 その上で、麻生大臣以下、様々な諸問題について質問をさせていただきます。 まず、本日の毎日新聞は一面に載せておりましたけれども、全ての国民に対してこの新型コロナウイルス対策で現金給付、しかもリーマン・ショックを超す額が検討されているということが載りました。 これは、質問の通告をしておりませんけれども、麻生財務大臣にお尋ねいたします。 そのリーマン・ショックの際、麻生内閣だと記憶しておりますけれども、その際は、十八歳未満、それから六十五歳以上の方には当時二万円、それからそれ以外の方は一万二千円、そういった二兆円規模の給付が行われたと記憶をしております。今回のこういう現金給付の検討というのは、今、麻生財務大臣はどのように感じていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、予算委員会等々で、古賀先生、聞いておられましたんで、度々申し上げてきたと思いますけれども、今、私どものところでこの景気対策等々を含めましていろいろやらせていただいた中に、この一月からこのコロナの話が急に大きくなってきた。それによっていろいろ経済のいわゆる消費の部分がかなり縮小するであろうということに合わせてどうするかという対応をさせていただいて、今の段階で、いわゆる中国人観光客が急に激減したというか、なくなったというか、そういったような形で、それを当てにしておられた観光業の方々やら等々、地方のいわゆる旅館、レストラン等々で著しい被害が出ているということに対応して、いわゆるそういう企業、小規模零細企業の運転資金が非常に枯渇すると。また、それに伴って従業員に対する給与等々が止まる等々は断固避けねばならぬと。 したがって、仕事の維持と雇用の維持、この二つが取り急ぎの話になりますんで、こういったようなものに対しましては直ちにということで、この間、第一弾、第二弾やらせていただき、その前からも、昨年、総額事業規模では二十六兆円になりますものをやらせていただいておりますんで、そういったもので当面これをやらせていただくんです、やらせていただこうと思っております。 今の給付の話等々という話は、これはもう前々からいろいろよく言われている話でありますけれども、今私どもとして直ちにこれを検討しているんだと、財務省として、政府としてはこれを直ちに検討しているという段階ではございません。
○古賀之士君 今、麻生財務大臣では検討している予定はないというようなお話をいただきましたけれども、今、お手元の資料の一枚目を御覧ください。これも通告はしておりません。未明に入ってきたニュースでございます。 アメリカのトランプ大統領は、一兆ドル規模、日本円にしてほとんど国家予算の規模、百五兆円から六兆円の経済政策を打つということを発表いたしました。なおかつ、国民のほとんどに一千ドル、日本円にして十万円余りを給付すると、しかも、驚くべきことに二週間以内に。こういう期限まで打って発表をしております。アメリカとは、規模も、国土の違いも、それから様々な状況も違うのは重々承知しておりますけれども、しかし、経済対策の規模が、いきなりトランプ大統領から発表された額が日本の国家予算にも匹敵する額、なおかつ現金給付は二週間以内にあの広い国土の中でほとんどの国民の中に十万円余りのお金を給付するということを今日の未明発表が行われたことに対して、少なからず驚きをいたしました。 これについて、スピード感、私はもっと日本はあってもいいんじゃないかと個人的には思っておりますが、麻生大臣の受け止めをお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今朝私もあの話を聞いたばっかりですし、昨晩のいわゆる電話会談のときにこの種の話が出ていたわけではありませんので、今の話は正直申し上げて私も古賀先生とほぼ同じタイミングでこの情報を知った方だったと思いますので、直ちにこれについてどう思うかと言われてもお答えのしようがありませんけれども。百二兆円を各家に現金で配れるって、一週間以内で三億人、なかなか技術的にもどうやってやるんだろうねと、私、技術的な、最初に技術的な方に関心があって、額より先にそっちに驚きましたけれども。 いずれにしても、ちょっと内容がよく分かりませんのでお答えのしようが今の段階ではございません。
○古賀之士君 では、改めて麻生財務大臣にもう少し深掘りしてお尋ねしますが、アメリカで二週間以内に現金十万円余りが給付できるというトランプ大統領の発表で、日本というのは、そういうスピード感を持って給付が技術的に今可能なんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと過去にも余り例がないと思いますので、リーマン・ブラザーズのときにやらせていただいたことはいろいろありましたけれども、現金給付を直ちに、二週間以内で全戸にとかいうようなことをあのときもやったわけではございませんので、ちょっと今技術的にこれができるかねというのは、多分これ小切手を持っておられるところが多ければそれはできますけれども、銀行口座を持っていなくてこれができるって、どうやってやるのかねというのは、私どもにとっては正直、ちょっとなかなか現実的にはできるかねというのは正直な実感です。
○古賀之士君 それこそ冒頭お話をしましたけれども、昨日、政府、与野党が参加しての連絡協議会というのも初会合が今週行われますし、こういったところでもしっかりと、もしよければ意見を提示していただいて、良い案はどんどん採用していただけるようにお願いをいたします。 日銀の黒田総裁が、先日、この毎日新聞の記事は、少なくとも現金給付はリーマン・ショックを超す額が検討されているという書き方をされています。一方で、日銀の黒田総裁は、リーマン・ショック級では現状ではないという、記者会見で述べていらっしゃいます。 麻生財務大臣は、実際にこのリーマン・ショックのときに御自身が内閣総理大臣でいらっしゃって、今回のこの新型コロナウイルス、リーマン・ショック級だというふうに思っていらっしゃるでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この日本銀行の総裁の趣旨で、資金繰り等々の話をされている部分と金融機関のところの話が違うんだと、大きく違うところなんですけれども。リーマンのときは、いわゆるリーマン・ブラザーズという世界最大の投資銀行とでもいうべき巨大な銀行が、サブプライムローンなる、まあ余り信頼の、格付機関はえらい高いこと付けていたんですけど、大したことがない債権を売った、それが世界中に散った、買ったところがそれ全部焦げ付いたというので、これは基本的には、金融によります、いわゆる金融恐慌とでもいうべき大金融収縮が起きるところだったのと、今回はちょっと、金融機関が途端にどうかしているというわけでは全くございませんから、状況が、ショックという言葉の定義が金融によるものとウイルスによるものではこれは全く違いますので、そこのところを単純に比較はなかなか難しいんだとは思いますが。 経済に与える影響って、いわゆる金融というのは、バーチャル、まあバーチャルとは言わぬけど、まあ金融という話と、実物経済、実体経済等の与える影響、こっちの部分のところでどういうのが出てくるかというところは、いわゆる金融市場から金が、キャッシュが全くなくなって、一晩の金利が、一晩ですよ、一晩の金利が五%とかいうような時代があのときは起きたんですけれども、今回はそんなことが起きているわけでは全くございませんから、そういった意味ではショックの種類が全く違いますので、なかなか簡単な比較はできないと思いますけれども、実物経済に与える影響というのは、間違いなく、客が来なくなるイコール金が来なくなるというような意味において、実物経済、実体の経営をやっている部分において起きていることは似たようなことが起きてくるということだと思っております。
○古賀之士君 まさに今回はジャンルが違う、ある意味、新しい領域、新しいウイルスという敵と闘わなければならない、そのための経済政策が当然必要になってくるということだと思います。フランスのマクロン大統領はもう戦争状態まで言い切っちゃっているわけですから、それぐらいの危機管理というのがこれから、もしかすると日本にも必要になってくるのかもしれません。 ただ、昨年、私ども国民民主党の方で、それこそ様々な最重点項目を掲げさせていただきました。その中に、家計第一の支援策として、所得税減税を実施してもらいたいと。それから、減税の恩恵を受けにくい所得層には、現金の給付あるいは金券、商品券、こういったものを行うべきだと。少なくとも、私、個人的には、この新型コロナウイルスが感染をするウイルスショックの以前に、実体経済はかなりもう昨年の後半ぐらいから厳しい状況が少しずつですが数字の上でも表れてきているんじゃないか、そういう認識を持っております。 そこで、ある意味新しい政策を打っていくという意味では所得税の減税、それから、先ほど給付についてはお尋ねをしましたが、所得税の減税ですね、これはもう真っ当に所得税を払っていらっしゃる方から、数%になるかもしれませんけれども、一定の割合のお金を還付する、こうすることによって、納税をしている人には、きちんと納税している人には恩恵がちゃんとあるわけですから、非常に実体経済に即して、なおかつ納税感を、痛税感を持っていらっしゃるサラリーマン世帯、こういった方々にも非常に有効な策ではないかと思いますが、麻生財務大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、そうですね、古賀先生、一番難しいところは、これはいつ終息するのかなんですよね。これはみんな勝手なことを言っているけど、新しい薬が出てこない限りは、これはみんな安心感っていうのは出てこないという状況にあります。 傍ら、プロのお医者さんに言わせると、これは風邪ですからと、ウイルス性の風邪、それだけですって。したがって、薬もないのに、二週間病院に行ったらみんな退院して出てくる、ほとんどは軽症です、八〇%は軽症で退院しているというのが現実ですと。で、偉い医者に言われると、ああそうですかということなんで、これは風邪じゃなくても、普通二週間休み取ったら大概病気は治るわいと、皆、私たちもそう思いますから。 だから、そういった意味では、今回の話がどういう形で終息していくかというのはなかなか見えてきませんものですから、日本の方が仮に終息したとしても、ヨーロッパの方は、何というか、非常事態でしたっけね、なんかいうような、エマージェンシーというような話になっていますんで、そこらのところの対応がどう出てくるのかってよく分かりませんので、日本はうまくいってオリンピックができるようになっても、参加する選手が全然出てこられないという話でしょ、簡単なことを言えば。 そういったような状況なんで、ちょっとよくそこのところが見えてきませんので、ちょっとこれがもう少し見て、出てくる、薬がぽろっと出てくるかもしれません、今、四つあるとか五つあるとかいろいろ言われていますけれども。そういったものがどういった形で出てくるのか、また、それがどういった形で普及できるのかというところがちょっとよく見えてくる、そういったことが出てこないと、なかなか落ち着く先が見えてこないんで、ちょっと今の段階でどうするこうするというのをちょっと今言う段階に、もうちょっと時間も掛かるのかなとは思っていますが、取り急ぎ、目先急ぎますのはとにかく資金繰りと、そこのところだけなんで、そこのところは対応はきちんとやっておかなきゃならぬと思っております。
○古賀之士君 その資金繰りですが、やはり麻生大臣と私は同じ福岡ですけれども、やはり皆さんが日銭を稼がれる飲食業、サービス業、本当に不安でいっぱいで、なおかつ、お客さんがいつ戻ってきてくれるのか、あるいは、仮にこういったその新型コロナウイルスの感染が収まったとしてもお客さんが戻ってきてくれるんだろうか、明日お金がもう払えないというような方の悲痛な声も聞いております。 だからこそ、できれば、公共料金の既に支払猶予なども出ておりますけれども、もう少し枠を広げていただいて、もう明日、本当にお金が払えなければもううちは店を畳むしかない、会社を畳むしかないと、そういった方々のための支払の猶予、この枠をもう少し広げていただくわけにはまいりませんでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 一番よく言われるのは、今、年度末も掛かっておりますんで、税金の支払というところ、このところは、いろいろな国税庁との話もさせていただいて引き延ばすという形にさせていただいておりますし、今、それに当たりまして人手が全く足りなくなってきましたんで、そういった意味では退職した人をもう一回再雇用までしてやるとか、ここに先ほど座っておられました田中総裁のところは、この三月は転勤、異動禁止、延期するというようなところで、分かった人が、その異動を全部禁止されて、やって対応するというようなことをしておられたりしておりますし。 また、いわゆる支払の猶予等々につきましては、金を返す方が、銀行に対する支払をという話に関しましては、ちょっとこれ、いわゆる条件変更、通称よく手形のジャンプとかそういったような条件変更というのもこれ積極的にやってくれというんで、これ大銀行は余りこの種の話ぴんときませんので、中小、信組、信金、また第二地銀等々が一番問題、資金繰りも余り分かっておられぬ方もいらっしゃいますんで、今までこんなことありませんから。逆に、おたく大丈夫ですか、資金繰りというような話を銀行の方から企業の方に聞きに行けと、過去にそんなことやったことありませんから。そういったこともやらせてくれということをお願いをしておりますけれども、事実、来ましたという報告も幾つか上がってきておりますんで、実施していただいているんだと思いますけれども、いろんな対応をきめ細かくやらせていかなきゃいかぬところだと思っております。
○古賀之士君 時間が参りましたので、問題をちょっと一点追加させていただきます。 先ほどの午前中の理事会でもお話があったと思いますけれども、午後の私の質疑のときに、森友問題に関しまして、美並東京国税局長、中尾横浜税関長、冨安内閣官房IT総合戦略室参事官から事情を聴取したいので、改めまして午後の理事会で協議をしていただきますよう、委員長、お取り計らいをよろしくお願いいたします。
○委員長(中西祐介君) 後刻理事会で協議をいたします。
○古賀之士君 質問を終わります。
○那谷屋正義君 立憲・国民.新緑風会・社民の那谷屋正義でございます。 今日は予算の委嘱審査ということでありますけれども、先ほど大臣の方から説明をいただきました。そうした予算の中に、やはり我々政治家あるいは政府が一番大事にしなければいけない国民の生命と財産、こういったものの共有を少しでも図りたいという観点で、また、一部報道に、森友公文書改ざん問題で自死されました近畿財務局職員の遺書と手記が公表されたわけでありますので、それについて御質問させていただきたいというふうに思います。 質問の前に、二年前に亡くなられた、今年三回忌を迎えられた職員、改めて、亡くなられた職員の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆様にはお悔やみを申し上げたいというふうに思います。 まず、遺書が出てまいりました。遺書について、恐縮ですが読ませていただきます。 森友問題、パワハラ官僚佐川理財局長の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それに指示ノーを誰も言わない理財局の体質はコンプライアンスなど全くない、これが財務官僚王国、最後は下部が尻尾を切られる、何て世の中だ、手が震える、怖い、命、大切な命、終止符。そして、最後にお連れ合い様へ、これまで本当にありがとう、ごめんなさい、怖いよ、心身共にめいりました。そして、義理のお母さんへ、ごめんなさい、大好きなお母さん。 三週間後には満五十五歳の誕生日を迎える予定でありましたけれども、その五十五歳の春を見ずに自ら命を絶たれたわけであります。この切ない、つらい遺書を聞いて、改めて、大臣、どのような感想をお持ちなのか、まずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 二年前になりますけれども、この近畿財務局の職員、お亡くなられた、自殺をされるということになった。残された御遺族の気持ち等々を思うと、大変言葉もなく、謹んで御冥福をお祈り申し上げる次第であります。 これは、文書改ざんなどの極めてゆゆしい問題でありましたので、誠に遺憾の極みであって、深くおわびを申し上げなければならぬところだと、これは度々申し上げてきているところですけれども、その気持ちに変わることはございません。
○那谷屋正義君 今、大臣の方から御遺族に対してのおわびの答弁があったかというふうに思いますけれども、ただ、この間のいろんな国会の議論の中で、麻生大臣は、告別式かどうかはともかくとして、弔問の方に行かれるのかどうなのかということの問いに対して、行くかどうか聞いたところ、御遺族の方がそれを拒否されたというような答弁をずっとこの間繰り返されました。 ところが、実際にその報道されていたものについて見れば、そうではなくて、いつでも来ていただきたかったと、このように言われていたわけでありますけれども、その辺について、麻生大臣、どのように認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、あの当時、もうかれこれ二年前になりますので記憶が少し違っているかもしれませんけれども、間違いなく、御遺族の了解をいただければ弔問をさせていただきたいと、弔問させていただきたいということを思っておりましたので、私どもとしては、現地の財務局を通じまして御遺族にその旨をお伝えした。これは、私ども、理財局の方で主にやりましたけれども、やらせていただいたと思っておりますが、御遺族の意向を確認したところ、御遺族からは御了解いただけなかったと、今はまだざわざわして、何とかしているということだったので伺うことができなかったし、私どもの方で局長等々を行かせるということをやらせたときも、そのときもお断りされておりますので、そういった時代があったと記憶をいたします。
○那谷屋正義君 そうすると、改めて、この報道を見ますと、御遺族、またお連れ合い様は、麻生大臣に来ていただくことは大変ウエルカムだというか、是非来ていただきたいという、そんなお話をされているわけでありますから、その上で、もう一度そこのところを確認されるなりなんなりしても結構なんですが、もう一度、弔問に伺うという、そういったお気持ちはおありでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 私ども、今の申し上げた気持ちは全然変わっているわけではございませんので、私どもで伺うかについては、それは御遺族のお考えというのもありますので、先生がそう言われていますが、また伺ったら違うことにまたなるかもしれませんから、よく私どもとしては伺った上で、気持ちに反したことをしたいわけではありませんので、私どもとしては伺わせていただければという気持ちには変わりはございませんので、私どもとしては、向こう、相手側、御遺族の方のコメントを直接きちっとお伺いした上で御返事申し上げます。
○那谷屋正義君 今の麻生大臣のお言葉と御遺族の方の受け取られ方がかなり違っている。つまり、そこで間に入られた財務省のその関係した方々がどこかで何かを変えられたとしか考えられないような今状況になっています。 例えば、森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書というのが平成三十年六月四日付けで出されました。この中身と今回の手記とには、かなり違いがあるところがございます。 例えば、理財局長は、当該文書の位置付け等を十分に把握しないまま、そうした記載のある文書を外に出すべきではなく、最低限の記載とすべきであると反応し、理財局長からはそれ以上具体的な指示はなかったというふうに報告書にはなっているんですけれども、手記では、元は全て佐川理財局長の指示です、森友事案は、全て本省の指示、本省が処理方針を決め、国会対応、検査院対応全て本省の指示と本省による対応が社会問題を引き起こし、うそにうそを塗り重ねるという通常ではあり得ない対応を本省は引き起こしたのであるというふうに手記では書かれています。 さらには、当該配下職員は、本省理財局からの度重なる指示に強く反発し、平成二十九年三月八日以降は、配下職員はこれ以上作業に関与させないこととしつつというふうに書かれているのでありますけれども、実は、手記では、三月七日以降、修正した回数は三回ないし四回程度というふうに認識をされている。 ここでどちらが事実だというふうにお考えかということを私は問うても、多分お答えいただけないというふうに思います。そんな中で、報告書と手記内容がこれだけ違っているということでありますので、この報告書が完全なものとはなかなか言い切れないというふうに私は今思っています。 そんな中で、近畿財務局の総括国有財産管理官の配下職員を中心に、もう一度この件に関してしっかりと聞き取りをしてあげる、そのことが亡くなられた故人に対する一つの励みというかそういったものになるのではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 職員がお亡くなりになったこと、改めて深く哀悼の意を表したいと思います。 その上で、平成三十年六月に公表しました調査報告書では、文書改ざんなど一連の問題について財務省としても説明責任を果たす観点から、大臣官房の人事担当部局を中心に、職員からの聞き取りや、関連文書や職員のコンピューターなどの確認をできる限り行った結果を取りまとめたものでございます。 その結果として、改ざんにつきましては、国有財産行政の責任者であった理財局長が方向性を決定付け、その下で理財局の総務課長が関係者に方針を伝達するなど中核的な役割を担い、理財局の担当課長、担当室長が深く関与した、一連の問題行為は本省理財局の指示により行われたものであり、近畿財務局の職員は、改ざんを行うことへの強い抵抗感があったこともあり、本省理財局からの度重なる指示に強く反発したことを調査報告書で認定しておるところでございます。 こうした調査結果を踏まえて、一連の問題行為に関与する責任の所在を明確にするため、関与した職員に対して厳正な処分を実施したところでございまして、一連の問題についてのけじめを付けられたものと考えております。 このように、財務省としては、できる限りの調査を尽くした結果をお示ししたものであり、新たな事実は見付かっていないと考えられることから、再調査を行うようなことは考えておらないところでございます。
○那谷屋正義君 今、新たな事実は見付かっていないとおっしゃいましたけれども、じゃ、この手記に書かれていることは偽りであると、こういうふうに言われるのかどうか、もう一度お答えいただけたらと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) そこは、各職員からの聞き取りを行いまして、そこで若干相矛盾するようなこともございましたが、これにつきましては、できる限りのことをやってこの調査報告書をまとめたところでございます。
○那谷屋正義君 いや、だから、そういうふうに聞き取り調査した結果、報告書が出されました。そして我々にも示されたんですが、その報告書の中身とこの手記の中身がかなり違っているところがあるんです、特に大事なところが。佐川理財局長が全てだというふうに書かれているその手記に対して、理財局長からはそれ以上具体的な指示はなかったというふうにして、理財局長はもうそこでおしまいというふうな書き方に報告書はなっているわけでありますよ。 そういうふうなことだと、これは本当にこの報告書の信憑性というものに関わるわけでありまして、そういう意味では、もう一度ここのところをしっかりと聞き取りをやるべきではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(茶谷栄治君) 今多分読まれたところは、決裁文書の五というところの記述の文かと思いますが、この報告書の一番最後のまとめとしまして、佐川理財局長の行為につきましては、国会や会計検査院等への対応に際して、応接録の廃棄や決裁文書の改ざんの方向性を決定付けたものと認められると、一連の問題行為の全貌までを承知していたわけではないが、国有財産行政の責任者である本省理財局の局長であり、さらに、一連の問題行為が森友学園案件に関する自身の国会答弁との関係に起因していたことを踏まえれば、問題行為の全般について責任を免れるものではないということで、当時の理財局長の責任を認定しているところでございます。
○那谷屋正義君 ちょっと肝腎なところがよく聞こえなかったんですけれども。 やはりこの部分については、人の命を大切にするということ、そして、一生懸命麻生大臣の下で汗をかかれた方たちが、もちろん、ここで改ざん等について拒絶をされたということは本当に行政マンとしてすばらしいことだなと、あるべき姿だなというふうに思うんですけれども、もう少し官僚の皆さんにもそういう姿というものを見習っていただくべきではないかということを、大変恐縮ですが、申し上げさせていただきたいというふうに思います。 この手記が、私はこれが全部だというふうに、やっぱり両方の話を聞かなければなかなか真実が見えてこないということもあるので、もう一度、そこのところを踏まえた上での報告書というものを期待したいというふうに思います。この件については、またこの後いろいろと議論をさせていただきたいというふうに思います。 この手記によると、本省指示による組織的事業であることが非常に明白になった。そして、そのトップである麻生大臣は、一切の処分がなく、責任の所在が曖昧なまま一切責任なしでよいのかということを当時から問われておりました。一旦、森友事案で辞任を考えられたというお話も伺っておりますけれども、この遺書と手記が公表されたことによって改めて責任を取るべきではないかというふうに思うわけでありますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この問題に関しましては、いろいろ御意見が私どもとしては当時から言われたところでありますけれども、少なくとも、この問題で一番問題なのは、文書の改ざんというものが行われたということが一番問題なので、これは深くおわびを申し上げなければならぬところだと思っております。 その上で、私どもとして、二〇一八年ですか、平成三十年に、この問題の経緯に関する調査結果というのを先ほど茶谷の方から一部申し上げましたけれども、関与した職員に対して厳正な処分を行い、私自身も閣僚給与等々を自主返納させていただいたという次第であります。 今回の事態というものに関しましては、これはきちっと反省をした上で、二度とこうしたようなことが起きないように、やっぱり公文書管理の徹底とか電子決裁への移行等々を今進めさせていただいて、事実、電子決裁にほとんどなっておりますけれども。あの問題行為の発生を許した組織風土というのの改革を改めてやっていかないと信頼回復にはつながらぬということだと思いますので、私どもとしては、秋池参与等々部外の方を入れていただいて、局長はもちろんのこと、いろいろな形での信頼回復に向けて取り組んでいきたいと思っておりまして、大臣としての職責を果たしてまいりたいと考えております。
○那谷屋正義君 根本はそういうところにあるんだろうと思いますし、今、厳正な処分というふうに言われましたが、実は、その処分をされた方々、その後、現在の役職あるいは退官時にはどんな役職に就いていたのか、特に、手記にある五名の方々はどんなところにいらしたのか、佐川理財局長を始め理財局次長、そして理財局企画課長、そして国有財産審理室長、同課長補佐、こういった方たちはどういうところに役職が就かれたのか、お願いします。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 調査報告書に記載されております理財局長は既に辞職しておりまして、退官時の役職は国税庁長官でございます。理財局次長の現在の役職は横浜税関長でございます。理財局総務課長の現在の役職は外務省在英国日本国大使館公使でございます。理財局国有財産企画課長の現在の役職は内閣官房内閣参事官兼内閣官房情報通信技術総合戦略室参事官でございます。理財局国有財産業務課国有財産審理室長の現在の役職は、福岡財務支局理財部長でございます。理財局国有財産業務課国有財産審理室課長補佐の現在の役職は、関東財務局管財第二部上席国有財産管理官でございます。
○那谷屋正義君 今お話しいただいたように、どの方もまた重職に就かれているんですよ。これ、国民の理解得られない。改ざんをさせられた職員が自殺をしてしまったのに対して、改ざんを指示した側が、一旦は処分、厳正なる処分と言われましたけれども、本当にそうなのか、本当に厳正かどうかは人によって違うと思いますが、受けながらも、その後また出世しているということは余りにも不条理、不均衡ではないかというふうに言わざるを得ないわけでありますけれども、最後に麻生大臣の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっとこれは個別の人事に関する事柄なのでちょっとコメントは差し控えさせていただきたいと存じますが、その上であえて申し上げるならば、私どもとしてはかなりな処分をさせていただいて、減俸等々いろんなものが起きておりまして、その後、それぞれの能力や経験に照らしてポストに配置をしたということに尽きるのではないかと考えております。
○那谷屋正義君 もう時間ですので終わりますけれども、その才に対してまたポストというふうなお話でしたけれども、その才の一部にこういった行政文書を改ざんするだとか隠蔽だとかそういうふうなことが行われる、これもあしき才の一つだというふうに思うんですね。それをそのまままた次の役職に持っていくということに対して非常に、それはもうまさに、今申し上げましたように、不条理、不均衡だというふうに言わざるを得ないことを指摘申し上げまして、私の質問を終わります。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、金融庁では二月の二十八日に新型コロナウイルスに関する金融庁相談ダイヤルが設置をされております。金融機関の窓口照会であるとか、金融機関との取引に関する相談を受けていると承知をしております。これまでの相談件数やその推移、相談内容について御説明をお願いいたします。
○政府参考人(森田宗男君) お答え申し上げます。 先生御指摘のございました相談ダイヤルにつきまして寄せられた相談件数でございますけれども、二月二十八日から三月六日までが三十一件、三月九日から三月十三日までが二百十三件となっておりまして、融資等に係る相談がその大宗を占めているところでございます。具体的には、当相談ダイヤルには、事業者の方から、資金繰りに関連しまして、例えば、金融庁の所管ではございませんけれども、コロナ関連の中小企業向けの融資施策について教えてほしいといった政策金融の制度に係る御相談や、金融庁所管の金融機関について、コロナの影響で売上げが下がっているので再度リスケに応じてもらいたいといった条件変更やあるいは新規融資に関する御相談等が寄せられているところでございます。 金融庁といたしましては、引き続き当相談ダイヤルに寄せられるお問合せや御相談に丁寧に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○熊野正士君 今答弁ございましたように、中小企業の資金繰りが日ごとに厳しさを増しております。 政府として三月十日に緊急対応策第二弾が発表されました。それによりますと、日本政策金融公庫による中小企業への迅速な資金供給が打ち出されました。実質的な無利子化であるとか、据置期間を最長五年間にするなど、中小・小規模事業者の実情に即してということでありますけれども、一番のポイントは、一刻も早く融資を実行することだというふうに思います。そのためには、日本政策金融公庫などの人員確保であるとか体制の強化が必要不可欠だと思います。 この体制強化、どれぐらい進んでいるのか、また、資金供給についてどれぐらいのスピード感を持って実施できるのかについて大臣の答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今般のこのウイルス感染症の影響拡大に伴って、いわゆる事業者が、まあ小さな事業者が正確でしょうけれども、中小零細の事業者の資金繰りが非常に厳しいことになってくるであろうと思われておりますので、いわゆる政策金融公庫に対しましては、これは柔軟な対応をやるようと、先ほどそこに田中来ておりましたけれども、三月六日と十六日、二度にわたって要請をいたしております。とりわけ、年度末と重なっておりますので、資金繰りの重要さが高まってくるところなんですが、融資はこれ早めにやらぬと、もうとにかく三月ですから。 そういった意味では、相談受付のときの審査というのは、要は、紙が、書類を持ってきて、こんなに書類、前も見たろうがと、同じ書類をまた書くのは手間が掛かったりする。それを省くというようなことで、書類は極端に簡素化せいと。とにかく、これ、つなぐんだから。 そういったことで、最大限のスピードで取り組むことも併せて、そこまでちょっと大臣が頭取に申し上げるのはちょっといかがかと思うし、大体、あなたの立場として、そこまで細かい指示なんていまだかつてしたことは過去に例がないと思いますので、そこまで言わないと、今回は、中小零細のところは目先ですから、三月なんでということで、手続の迅速化ということで、人手が多分足りないんだから、本店にその種の相談は来ないんだから支店に人を出せというので、それが一点。 それから、定期異動の時期ですので、今、人事異動のときなんだけど、定期の人事異動は約一千五百何十名から一千六百名ぐらいの人事異動を毎年この時期はやっておりますけど、延期。それも、少々、学校の問題等々いろいろあるんですけど、とにかく延期やと、今学校休みだからちょうどいいと。休み、延期ということで延期をさせて、その人が替わりますと、新しい人になりましてゼロからになるととんでもないので、今は駄目というので延期をさせていただいたり、事業時間が五時が、閉店時間を延長等々これもやらせていただいたり、最大限のいろんなことをやらせていただいておりますけど、とにかく手続の簡素化、迅速化というのが一番肝腎なところなので、とにかく借りる人側の手間暇、負担、それの軽減、そこのところが一番大事だということで、引き続き、業者の資金繰りに支障が生じないということに当面全力を挙げております。
○熊野正士君 ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。 次に、日本政策投資銀行の危機対応融資について伺いたいと思います。 これも緊急対応策第二弾の中に記載があるところでございますけれども、危機対応業務は、大規模災害等の危機発生時において、危機事象を認定をして、日本政策金融公庫からのリスク補完等を受けて、政府が指定する金融機関が危機の被害に対処するために必要な資金を供給する業務というふうに承知をしております。二〇〇八年の制度開始から二〇一八年十月までに、累計で六十八事案が認定されたと。二〇〇八年に発生したリーマン・ショックや東日本大震災や二〇一六年の熊本地震などがこの危機事象として認定をされております。 今回、この新型コロナにおける危機対応業務に向けた取組について説明をお願いしたいと思います。
○副大臣(藤川政人君) 中堅・大企業を含めました企業の資金繰りにつきましては、先生おっしゃられたとおり、政投銀及び商工中金による危機対応業務を実施することといたしております。 また、これも先生おっしゃられたとおり、主務大臣による危機認定がこれ必要になりますので、関係省庁と連携し、そちらに向けて、認定に向けて手続を早急に進めていきたいと存じます。 なお、政投銀そして商工中金においては、本年一月末に新型コロナウイルス感染症に係る相談窓口を設置いたしました。個別の実情に応じて丁寧かつ迅速な対応を行っておるところでございます。 危機対応業務、融資の実施を含め、資金繰り支援に万全を期してまいりたいと存じます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 続けて、現時点ではとにかく資金繰りだということでございまして、そういった意味では、今後のフェーズになってくるのかもしれませんが、REVICですね、REVICなども非常に大事な役割を持っていると思いますが、現時点でREVICとして取り組んでおられることがあればお聞かせ願えればと思います。
○政府参考人(石田晋也君) お答え申し上げます。 地域経済活性化支援機構は、地域金融機関などと連携しつつ、自ら保有する様々な機能、例えば事業再生支援でございますとか、あるいは専門家派遣機能等を活用いたしまして、各地域の事業者の支援をしてきているところでございます。 今般の新型コロナウイルス感染の金融面における対策といたしましては、年度末を控えまして、まさに事業者の資金繰りを官民の金融機関が迅速に支援するということが最も重要な局面というふうに認識しておりますけれども、今後さらに、当面の資金繰りのほかに、例えば事業再生支援ですとか、あるいは専門家派遣とか、こういったことの必要ということも当然考えられるものでございますので、REVICといたしましてはしっかりと対応できるように準備を進めていきたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○熊野正士君 三月六日の、先ほども触れましたけれども、大臣談話でございます、コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた事業者の資金繰り支援という中で、民間の金融機関に対して、既往債務の条件変更の迅速かつ柔軟な対応と、さらには新規融資の積極的な実施などを政府として要請をしておられます。 一方で、地銀など、今のこの超低金利の状態が続く中で経営が逼迫を非常にしていると。そういった状態の中で、民間の金融機関からのいわゆる中小・小規模事業者への支援といいますか、そういったものが実施が可能なのかどうか。その辺、どのように政府として見ていらっしゃるのかについて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これ、事業者からの資金繰りに関する不安の声というのは、これ非常に多く寄せられておるのが今の実態であります。 前回のリーマンのときは銀行の方から寄せられたんですけど、今回は違います。銀行からその種の話はございませんから。主に来るのは事業者ということになります。そこが一番違うところなんですけれども。 いずれにいたしましても、今、年度末ということもありますので、私の方から改めまして金融機関に対しまして三月の二日に資金繰り支援というものの要請をさせていただいて、さらに六日、十六日の方には、政策金融公庫並びに政策投資銀行、また全銀協、全国銀行協会の代表の方と面談をさせていただいて、改めて資金繰り支援に関する要請を私の方から行ったところであります。 地域銀行をめぐりましては、いろいろ、地域銀行が先に破綻するとか、要は話があっちこっちよく出るところではありますけれども、確かに低金利、超低金利というような状態が続いておりますので、そういった意味では、人口減少を伴っております県に、地域によりましてはいろいろ差が出てきていることは確かですけれども、現時点において、現時点において、そういった小さな第二地銀等々を含めまして、そういった銀行の中において資本基盤がおかしくなっているという銀行があるわけではありません。 そういった意味では、日本の金融システムそのものは、総体としては安定しているものだと考えておりますので、こうした資本基盤というのを活用させていただいて、いわゆる地域の事業者の資金繰りというものに関しまして積極的に力を貸すということを、我々としては改めて要請をさせていただいたというところであります。
○熊野正士君 今の答弁に関連いたしまして、とはいえ、民間の金融機関が中小・小規模事業者への支援が十分行えるように、金融庁として、大臣談話の中で、上記取組を円滑に進める観点から、例えば、金融庁、財務局による従来から行っている定例のヒアリング、会議等の実施の柔軟化や、それから民間金融機関の負担軽減のために必要な取組を行うというふうにございます。この民間企業が、行う、いわゆる負担軽減ですね、これにつきまして、どのような取組を具体的に行っているかについてお教えいただければと思います。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 金融庁といたしましては、新型コロナウイルス感染症に係る事業者への影響が拡大している状況に鑑みまして、民間金融機関における資金繰り支援の取組の促進を当面の検査監督の最重点事項として、現在、特別ヒアリングなどを実施しております。 こうした中で、民間金融機関がその経営資源等を事業者への資金繰り支援に適切に配分できますよう、例えば、金融庁と地域銀行の頭取あるいは役員、支店長などとやっております意見交換会ですとか個別金融機関に対するヒアリングにつきましては、不急のものは当面の間延期するとか、必要に応じましてテレビ会議などを活用すると、あるいは、民間金融機関を対象としたアンケート調査につきましても不急のものは当面延期するというようなことを通じまして民間金融機関の負担軽減を図ることとしております。 こうした取組を通じまして、各金融機関において積極的な事業者支援がなされるよう、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○熊野正士君 次に、テレワークについて質問をさせていただきたいと思います。 今回の新型コロナ発生によりまして、政府からは連日のようにテレワークの推進であるとかあるいは時差出勤、こういったことを大きくアナウンスをしておられます。 このテレワークですけれども、財務省、それから金融庁においても、これまでも働き方改革の一環として取り組んでこられたというふうに承知しているんですけれども、今回のこのコロナの発生を受けましてテレワークが進んだとも伺っております。現状と今後の取組について御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 テレワークは、ワーク・ライフ・バランス推進のための一つの手段として政府全体で推進しており、財務省においても、特に育児や介護をしている職員等に対してはより柔軟に制度の活用ができるようにするなど、従来から積極的に取り組んでいるところでございます。 そして、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の一環として、財務省においてもテレワークの活用や時差出勤による混雑時間帯の出勤回避等に取り組んでいるところであり、例えば、パソコンを持っていない職員が自宅でテレワークを実施できるよう貸出用の端末を追加で確保するとか、特に妊娠中の職員、育児、介護をしている職員に対しテレワークを積極的に活用するよう呼びかけるなどの対応を行っているところでございます。 今後とも、制度、設備の両面からテレワーク推進のための取組を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○熊野正士君 今御答弁いただきました財務省、金融庁でも、環境としてはある程度整っているので、今回のことをきっかけに、先ほどもありました妊娠されていらっしゃるような方にはどんどんテレワークでというふうに進めていらっしゃるということだと思います。 農水省でも二月の二十八日から、糖尿病であるとかあるいは呼吸器疾患を持っていらっしゃるような方、要するに感染後の重篤化が心配されるような方はもうテレワークでというふうにされているというふうに伺っております。また、先日の日経新聞には、霞が関の優秀な官僚の方々の離職のことが問題として取り上げておられました。そういった意味でいうと、官僚の皆さんにもこのテレワークというのは一つの大きなツールになるのではないかと、離職をとどめるですね、というふうに思うわけでございまして、今回をきっかけに、テレワーク、是非推進していただけたらなというふうに思いますので、その辺、副大臣の方から是非推進の御決意をお聞かせ願えればと思います。
○副大臣(藤川政人君) 先生おっしゃるとおり、ワーク・ライフ・バランス推進のための本当に重要な手段だと思いますし、今官房長申しましたように、財務省におきましても全力で、また柔軟にその取組を進めているところでありますが、全般的に言うと、端末の有無、そして勤務時間の確定、そしてそれに伴う電気代の請求とか、いろいろな問題は付いて回ると思いますが、大臣からも、しっかり、柔軟にかつ迅速に進めろという指示の下、進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
○熊野正士君 よろしくお願いしたいと思います。 かなり国民に向けてテレワーク、テレワークというふうに発信をしておりますので、是非政府としても推進をしていただけたらというふうに思います。 最後に、消費税の納税について伺いたいと思います。 個人事業主の納税期日は四月十六日に延長にはなりましたけれども、今回のコロナの影響で納税資金が不足するのではないかと、そういった懸念がございます。現時点では、国税庁として猶予制度をしっかり活用していただきたいということでございますけれども、そうしますと、この猶予制度の周知など、そういった対策をしっかりと講じていただきたいというふうに思いますが、その辺いかがでございましょうか。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 まず今般、今御指摘ありましたように、個人の消費税を含みます申告所得税などの期限、申告期限を四月十六日まで延長したところであり、これに伴いまして、納付期限につきましても四月十六日まで延長されております。 なお、納付につきまして、口座からの引き落としによるいわゆる振替納税というものを御利用いただきますと、例えば申告所得税については更に一か月後の五月十五日に口座からの引き落としが行われることになります。 その上で、納税をしていただくに当たっては、納税者個々の実情を十分に伺いながら対応させていただくことになりますが、その際、個人、法人を問わず、一時に国税を納付することが困難な場合には申請により納税の猶予が可能となってございます。この適用に当たりましては、納税者の方の置かれた状況に配慮し、迅速かつ柔軟な対応を行ってまいりたい。御不明な点ございますれば、是非最寄りの税務署に御相談いただければと思います。 また、今お尋ねありました、この周知、広報でございますが、従来からホームページ等の広報に加えまして、納付相談の際や税務署の窓口でのリーフレットによる広報、また税理士会や青色申告会、法人会などの団体への広報の依頼などを行っているところでございますが、今般の状況を踏まえまして、こうした取組を更に強化し、積極的な制度の周知、広報をより一層進めてまいりたいと考えてございます。
○熊野正士君 時間が参りましたので、終わります。ありがとうございました。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 私からも、足下の経済政策について伺いたいと思います。 政府は、十日、一定の要件を満たしたフリーランスや自営業の人に対して日額四千百円の給付をするということを発表されました。この案について、どのような範囲までカバーをされるのか、また日額四千百円となった根拠について改めて厚労省に伺いたいと思います。
○政府参考人(辻田博君) お答えいたします。 今回の臨時休校要請によって、小学校等に通う子供の世話を行うことが必要となった保護者の方であって、個人で業務請負契約等で仕事をされている場合にも支援を広げることとしたというところでございます。委員御指摘のとおり、一日当たり四千百円の支援ということでございます。 この一定の要件、範囲でございますけれども、契約を締結している本人が個人で契約に基づく業務を行う場合、契約において業務従事や業務遂行の態様、業務の場所、日時等について発注者から一定の指定を受けているような場合、こういった場合を想定をいたしております。 また、委員がおっしゃいました四千百円の根拠でございますけれども、こういった業務委託契約を受けて働いている方々の働き方あるいは報酬の定め方、非常に多種多様でございまして、実際に休まれた間に支払われる予定であった金額を把握するのは非常に難しい状況でございます。そういった中で、こういった緊急措置ということに鑑みまして、また、失業給付の日額上限、雇用保険の対象とならない方への給付とのバランス、雇用されている方についても勤務実績により支給水準あるいは支払水準が様々であるといったようなバランスを考慮いたしまして、雇用者の支給上限額の半額程度を定額でお支払いするということにしたわけでございます。
○音喜多駿君 衆議院の厚労委員会で我が党の藤田文武議員も指摘をしておりましたが、四千百円という額は多様な働き方の推進という点を踏まえると、やはり疑問が残ります。また、一定の要件を精査していくということですから、今手元にお金が必要なフリーランスの方、自営業の方に行き渡るのに時間が掛かるということも懸念をされております。 一斉の臨時休校の要請に伴って影響を受けたのは、お子様がいる御家庭です。そこで、今、先ほど来、アメリカでも一兆ドルの直接給付、そして昨晩の報道でも、政府もそれを検討しているというような報道が出ましたけれども、どうやってやるんだと、銀行口座あるのかと、そういった議論もありましたが、私どもからは、児童手当の増額によって効率よく支給することを提案させていただきたいと思っております。この制度を用いれば申請の必要を、改めてする必要はないため、機動的に漏れなくフリーランスや自営業の方を含めた直接給付がなされます。 私が行った試算では、三歳から小学生までの児童手当、特例給付及び施設等の受給を一年間三倍まで増額しても二兆五千億円程度に、増額に収まります。三か月限定とすれば六千億余りの増額で可能です。 日本維新の会は十兆円規模の経済対策をするべきだと提言しておりますが、このスキームを用いれば、休業補償としてだけではなくて、経済対策としても効果的だと考えます。昨晩からの直接給付という議論におきましても、今回、イベント自粛や一斉休校で打撃を受けているのは主に現役世代ですから、その観点からも、児童手当の増額は理にかなっていると考えます。 こうした状況を踏まえて、直接給付の検討に当たっては、児童手当の一時的な増額支給を実施して休業補償と経済対策を一体的に行っていただきたいと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) この感染症に伴っていわゆる休まざるを得ないという方々の支援につきましては、いわゆる子供のおられる世帯への一律の増額支給というような形ではなくて、これは、必要に応じた支援によってきめ細かく対応するということの方が適当だと考えております。 三月十日に決定をいたしました緊急対応策の第二弾において、学校の臨時休校等々によって生じます課題への対応として、保険者の休暇支援というか、休暇の取得支援に対して新たな助成金制度を創設しておりますけれども、個人で就業する予定であった方にも、一部の要件を満たす場合にはこれ実施をいたしますということと、個人向けの緊急小口資金等の特例によって小学校の休業等の影響を受けた世帯などに対し二十万円以内で貸付けをするということにさせていただいております。また、資金繰り対策等に万全を期すために、日本政策金融公庫等々において特別貸付制度を創設させて、売上げが急減した個人事業主を含みます中小・小規模事業者に対していわゆる無利子無担保等々の融資を行うということにもいたしております。 いろいろ現状の課題にきめ細かく対応させていただいておりますが、今後とも、この感染がどういう状況になっていくかということも踏まえまして、経済動向等々に十分注意をして、必要な対応をさせていただければと思っております。
○音喜多駿君 今、大臣からきめ細かくという発言が二回出てきて、それももちろん重要ではあるんですけれども、しかし、細かく精査すればするほど時間も掛かる、そして規模やスピードの点で諸外国から明らかに後れを取ってしまうと、そういった欠点があると思います。もう今は現役世代が一番直撃を受けておりますので、あわせて、現役世代や企業に対しては社会保険料の減免というものを検討いただきたいと考えておりますし、これはまた別の機会に改めて取り上げたいと思っております。 さて、今回政府の出された大規模イベントの自粛要請に対して、本当に多くの関係者の方々が御協力をいただいているという状況でございます。この自粛は要請ということではありますが、これはもはや災害と同様の国難であって、それに伴って、明らかに損害が発生しております。 日本維新の会は、この新型コロナウイルス対策の特措法においてイベント自粛の補償に法的拘束力を付することを提案して、その主張の一部は附帯決議として盛り込まれております。 しかしながら、現在は、総理も予算委員会で、この、じゃ、イベントの自粛をした、要請に応えて自粛してくれた企業に対しては政府として個別の損害を補償することはできないと御発言されるなど、損失の補償に極めて後ろ向きな状態です。 政府が出した要請に国民の皆様、事業者が応えてくださったわけですから、損失補償をする政治的な義務を政府、行政が負うべきだと考えます。これは、もうきめ細かさの中で多少ばらまきになるとしても、大規模イベント自粛要請に伴う損失については政府が損失を責任を持って補償する仕組みを構築するべきと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) このイベント等の自粛というものに関しまして、いわゆる売上げの減少など、いろいろ損失が発生しておりますということがあることは事実であります。その上で、我々としては、中小や小規模事業者向けに特別貸付枠を創設、中でも、売上げが急減した事業者につきましては実質無利子無担保の融資を行う等々、強力な資金繰り支援を実施をさせていただいているところであります。 雇用調整助成金の特例措置を拡大することなどの配慮も行って、いわゆる雇用の維持、また、何ですかね、事業が継続できるようにするというようなことに全力を挙げていかねばならぬのだと思っておりますので、そういった意味で、私どもとしては、損失補償という話をされる方はこれ音喜多先生以外にもいらっしゃいますけれども、土地の収用法というのに基づいたりなんかしていわゆる土地の取得のようなときには、これはいわゆる公共の利益のために特定の財産というものが強制的に侵されるという場合に行われるのが基本ということになってくるんだと思っていますので、そういった意味では、今回のような形にそれが適するかねということに関しては、いろいろ問題があるのではないかという感じがいたします。
○音喜多駿君 今、大臣から、いろんな問題があるんじゃないかというようなところで、前向きな御答弁いただけなかったわけですけれども、国が公表されたクラスター箇所のライブハウスなど、社会に新たな感染を防ぐために言わば自ら犠牲となって具体名の公表に応じてくださり、そして営業を自粛されているところもあるわけで、これでは、そうしたところにまでも全く公的な支援ができないということになってしまいます。これは政治判断として道義的にどう見られるか、この点は政府は重く受け止めていただいて、再検討していただきたいということを強く申し上げたいと思います。 そして、損害の発生に加えて、今後の経営の見通しが立っていないという事業者も多く見られます。今、繰り返し麻生大臣からは、融資という形で中小企業支援を行っているということでありますが、いつか返済しなくてはならないということでちゅうちょしている企業や事業者も数多くございます。東日本大震災の際には税制上の特例措置が被災地企業のためにとられておりましたけれども、今回のこの新型感染症における大規模イベント自粛などにおけるイベント業者の方々も、これはもう被災地企業と同様の痛みを受けていると考えられます。 そこで、融資だけではなくて、融資保証のセットで、税制上の特例措置、いわゆる減税を行うなどして、そしてその減税分で融資を返済できる、こういった形式を私は検討すべきと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) この感染症に伴う影響を被っておられる事業者の方々には、いわゆる御提案のような一律の減税というのではなくて、必要な方に必要な支援を行うという方が適当なんだと、私は、それは基本的にそう思っております。 こうした観点から、今回設定をさせていただきました緊急のいわゆる第二弾というのでは、この感染症特別貸付制度を活用させていただいて中小企業・小規模事業者の資金繰りの支援を行うと同時に、政策金融公庫等による危機対応業務を実施して、中堅企業等々の資金繰りにもこれは万全を期すということにさせていただいております。 また、国税等々におきましても、国税を一時的に納付することが困難な場合の納税の猶予をやっておりますが、納税者の生活を著しく逼迫させるおそれがある場合には、これは滞納処分の執行停止といった制度がありますので、そういった制度に基づいて柔軟な対応を行いたいということの方が重要なのではないかと思っております。 いずれにしても、感染の状況がどうなっていくかということと経済動向というものを今後もよく見ながら、きちんと冷静に分析しながら対応していかないかぬだろうなと思っております。
○音喜多駿君 是非、きめ細かさと同様に大胆さ、こうしたものも併せて御検討いただきたいというふうに思っております。 ちょっと残された時間で一問だけ、キャッシュレスについて、経産省来ていただいていますので御質問して、ちょっとその他は次の機会に回したいと思いますが。 今、この新型感染症問題が伴って、やはり現金の授受というのも感染の拡大の原因になってしまうことから、キャッシュレス社会を推進していくことが極めて重要だというふうに思っております。そうした観点から、このキャッシュレス政策を前に進めていくためには実態把握が重要です。 そこで、キャッシュレスの業界別の普及率、例えば小売店や飲食店における普及率について把握する必要があると我々は考えておりますけれども、この点の現状について、経産省どのように捉えているか、伺います。
○政府参考人(島田勘資君) お答えを申し上げます。 日本のキャッシュレスの決済比率、二〇一八年の時点で約二四%という状況でございますが、先生御指摘の飲食店等を含めました業界別のキャッシュレス決済比率につきましては、算出に用いますデータの性質上、把握が困難でございます。 一方で、二〇一八年に消費者庁で実施をいたしました調査におきましては、現金払しか利用できずに困った場面として、病院・診療所、そして飲食店、小規模小売店といったことを挙げた消費者の数が多くて、これらの場面における更なるキャッシュレス化といったものが期待されていると承知しておりますので、今後も、決済事業者、店舗、消費者の声をよく聞いた上で、業界ごとのキャッシュレス化の傾向あるいは課題をしっかりと把握してまいりたいと思っております。
○音喜多駿君 今、二四%という数字も出てきましたけれども、金額ベースの統計把握は、昨年四月にもキャッシュレス推進協議会から、これでいいのかという疑問が出されていた点でもありますので、是非、業界別でデータを取る、決済数でデータを取るといった工夫をしていただきたいと思います。 また続きは別の機会にやらせていただきたいと思います。ありがとうございます。
○大門実紀史君 大門です。 今日は、三月十六日に発表されました日銀の政策について御質問したいと思います。黒田総裁、お疲れのところありがとうございます。 世界的に景気後退、大変な事態でございますので、各国政府、中央銀行が全力で大胆に手を打つということはもう当然のことで、必要に迫られていることでございます。ただ、株価急落に注目が集まっておりますけれども、株価対策というよりも実体経済の危機をどうするかということが一番、最も大事ではないかと思います。大胆かつ、先ほどもありましたきめ細かい政府の経済政策、財政政策が求められております。この点は午後の質疑で取り上げさせていただきますけれども。 金融ももちろん大事でございまして、今日の日経新聞に、金融庁の遠藤長官が、資金繰りの点では円滑化法を実質的に復活させるというふうなメッセージを出されております。こういうことが大変重要でありますし、日本銀行も十六日の発表の中で企業金融支援のための措置というのも出されておりまして、これも大変重要なことだと思っております。その点は評価させていただきます。 ただ、日本銀行の今回の目玉でありますETFの購入を年間十二兆円という点だけは、だけはといいますか、これは特に問題だというふうに思っておりまして、以前から日銀がETFを購入されることについては何度も問題点を指摘してきたところでございます。 今回のETF購入を十二兆円に増やされた理由も、報道等といいますか総裁の会見などによりますと、要するに、株式市場を安定させるためだと、リスクプレミアムの問題、投資家を安心させるためというようなことが、いろいろ難しい言葉を使いながらですが、要するにそういうことをおっしゃっております。 しかし、実際問題、この十六日に発表された後、株価がどうなったかといいますと、株式市場の安定といっても具体的には株価に表れると思うんですけれども、日銀が発表された後、日経平均株価が下げ止まるということはなかったわけであります。今、一万七千三百円ぐらいを推移しておりますけれども、日銀がせっかくといいますか、こういう大胆なETFを倍加して購入すると発表されたにもかかわらず、株が下げ止まりしなかったと、下がってしまったと、これ一体どういうふうに捉えておられますかとお聞きしたいわけですね。 通常、世界の中央銀行が大胆な新しい政策を発表したとき、まあいろいろですけれども、少なくともこういう倍の施策を打つと言ったときは大抵マーケットは反応するものですけれども、今回逆に下がってしまったと。こういうことは日本銀行としてどういうふうに捉えておられますか。
○参考人(黒田東彦君) 今週月曜日、ETFの積極的な買入れを公表した後の我が国の株価を見ますと、一旦上昇したものの下落に転じまして、前日比約四百円安で取引を終えました。新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大を受けて、グローバルに投資家のリスクセンチメントが悪化する下で、金融資本市場は世界的に不安定な動きを続けており、我が国の市場もその影響を受けたというふうに見られます。 もっとも、今週月曜日にはニューヨーク・ダウの平均株価は過去最大の約三千ドルの下落幅となるなど、米欧の金融市場では非常に大きな変動が見られております。その後、御案内のとおり、ニューヨークのダウは少し昨日戻ったわけですけれども、月曜日は三千ドルの下落ということでありました。 一方、その翌日の我が国の株式市場は前日比で小幅に上昇するなど、米欧市場の動きに比べますと変動は抑制されているというふうに思います。 日本銀行のETFの買入れにつきましては、買入れなかりせば株式市場のリスクプレミアムが大きく拡大した可能性がある場合に、これを抑制するという効果を想定しておりまして、我が国の株式市場の変動が米欧市場に比べて抑制されているということを踏まえますと、一定の効果を発揮しているのではないかというふうに考えております。
○大門実紀史君 一定の効果と言えるようなものもまだ何も出ていませんし、実際問題、下がったわけだし、下げ止まりもしておりませんから、そういうふうに余り突っ張らない方がいいと思うんですよね。もうちょっと、もっと謙虚に、このアナウンスメント効果がひとつ表れなかったという点は分析されるべきだと思うんですよね。 なぜETF購入なのかという点でいきますと、何度も総裁と議論しておりますが、今まではこういうことをおっしゃっていたんですね。経済の実勢よりも投資家が悲観的になると、実際よりも悲観的になるとリスクプレミアムが大きくなって、株式による資金調達等が進まない可能性があると。そこで、日本銀行はETFを買って、リスクプレミアムを縮小することで市場が機能するように、また投資が進むようにということをおっしゃってきたわけですね。 しかし、今の現状では、今までの黒田総裁の説明じゃ、もう説明できない。つまり、実際よりも悲観的になっているんじゃなくて、実際が悲観的になっちゃっているんですね、実際が。だから、今は実体も投資家も、マインドも急激に落ち込んでいるときでございますので、何といいますか、もう株が乱高下していて、投機マネーが動き回っているわけですね。 こういう状況で日本銀行がETFを懸命に買うというのは、今までの説明からいって、合わないというふうに、説明が付かないと。この状況で、申し上げているように、ほかのことは、ほかの金融政策はいろんなことをやってもらうべきだと思うんですよ、中小企業とかはね。ETFについて言っているんですけど、ETFの購入は、今までの説明からいって、今回のような事態で倍も買うということはちょっと説明が付かないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 従来から申し上げていますとおり、ETFの買入れというものは、株式市場のリスクプレミアムに働きかけることを通じて、経済、物価にプラスの影響を及ぼしていくということを目的としているわけであります。すなわち、この金融市場の不安定な動きなどが企業や家計のコンフィデンスの悪化につながることを防止するということによって、企業や家計の前向きな経済活動をサポートするということを目的としております。 特に、足下では新型コロナウイルスの感染症の拡大などの影響によって世界経済の不透明感が高まって、内外の金融資本市場が大きく変動して、株式市場のリスクプレミアムが高まっているということであります。 したがいまして、従来から申し上げているとおり、リスクプレミアムに働きかけることを通じて金融資本市場の安定を維持して、企業や家計のコンフィデンスの悪化を防止するという観点から、当面従来の倍のペースで買入れを行ってリスクプレミアムの圧縮に努めるということにしたわけでございます。
○大門実紀史君 何度も申し上げるように、日本銀行が今回打ち出されたことを全部を否定しているわけではなくて、このETFのことだけなんですけど、このETFの購入は今までの物価安定に役に立ったのかという疑問が残るわけでありますし、今回、むしろこういうときに買い増してもほとんど効果はないだろうというふうに私は思うわけであります。 去年の三月ですかね、この委員会で、そのときは雨宮副総裁と、こういうETFの購入を続けていくと、株が急落すると日本銀行に多額の、巨額の含み損が出て、それは結局、引当金を取り崩す、あるいは国庫納付金もマイナスになる、国民負担にも最悪つながるような流れになるというようなことで、方向転換をということを去年申し上げていたわけですが、そのとおり今、その局面が今来ているわけですね。 具体的にお聞きしますけれども、先週末の時点で結構ですが、終値で結構ですけど、その時点で日本銀行の含み損は幾らになったでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) この日本銀行が保有するETFの含み損益の状況というのは、日々の市場動向で大きく左右されますので、幅を持って見る必要があると思います。 その上で、公表している直近の二〇一九年九月末時点のETFの保有状況と十月以降のETF買入れの実績などを踏まえまして現時点の日経平均株価を基にやや粗い試算を行いますと、含み損益は二兆円から三兆円というところになると思います。ただ、これはあくまでもラフな一定の前提を置いた試算ということでございます。
○大門実紀史君 民間はいろいろ試算がありましたけど、日本銀行が自ら、まあ大まかな数字ということもありますけど、含み損をお答えになったのは初めてかなというふうに思います。 私は、中央銀行がこういうリスクのある政策を取る場合は、あれこれじゃなくてですね、こういうリスクのある政策取る場合は、やっぱり国民に対する説明責任、あるいは透明性を確保するというのは、これは市場との対話という関係でも大変重要になると思いますので、国会に聞かれたら、それも初めてかも分かりませんが、答えるということだけではなくて、やっぱりこういう大変危機的な状況でリスクのある政策、私たちはやめた方がいいと思っていますけど、リスクのある政策を続けられるとしたら、やはりそういう透明性、説明責任はこれからもどういうふうにできるかですね、努力してほしいなというふうに申し上げておきたいと思います。 もう一つは、資料お配りいたしましたけど、なぜ今まで日銀のETF購入がほとんど株価の安定に役に立ってこなかったということを示すグラフでありますけれど、この間、株を売っているのは海外の投資家でございます。 お手元に配ったグラフの一枚目は、二月の第三週まで二万三千円以上あった日経平均株価が、コロナ問題拡大の中で、二月の第四週から急落をし始めました。下落の幅が拡大して加速したわけですね。資料はそのときの売買の、投資家別の売買の動向を示したものでございまして、海外投資家が五千億以上売り越して、個人投資家、金融機関を含む法人が買い越しをしているという状況が分かると思います。 日本銀行は、二月の第三週に二千八百億、三月第一週に二千億、合わせて四千八百億円買っているわけですね。つまり、この株価急落の中で、海外投資家は売り抜けて、買い支えたのは日銀と、その分含み損を抱えたということに結果としてなるわけであります。もちろん個人投資家も多くが損失を出しておりますけれども、結局、この急落局面で日銀の買い支えで一番利益を得たのは海外投資家だけではないかというふうに思うわけですね。 これは、今までの、二枚目がそうなんですけど、長いしばらくのトレンドで見てもそういうことが言えるわけです。配付資料の二枚目なんですけれど、これは安倍政権下での投資家別の株式の売買の推移でございまして、これ、先物というのが大変この間重要になっていますので、現物と先物を合わせたものを示した累積額です。これは、日銀がETFの持ち高を増やす一方で、個人投資家は基本的にずっと減らしているわけですよね。日銀が一生懸命リスクプレミアム減少させるために安定させようと買ってきたけど、結局、普通の投資家は安心どころか減らしているというのが一つあります。 その中で、日経平均株価と連動した動き、波はありますが、大まか連動した動きをしているのが海外投資家でございます。海外投資家といっても、もう御存じのとおり、今日の日経新聞にも出ておりますけれど、この間の東京株式市場も動き回ったのは海外の投資家、つまりヘッジファンドですね、日経にも出ていますが、ヘッジファンドですね。このヘッジファンドの割合は高いわけであります。 結局、このグラフを見て、トレンドで見ても、投機マネーが、海外投資家のヘッジファンドが動き回って、日銀のその政策ももう吸収するというか引き込んで、どんどん日銀に買わせて、結局、日銀のETF購入のマネーが市場に引き込まれて、得したのは海外のヘッジファンドを中心とした投資家と、そしてツケは結局日銀に回ってきていると、こういうことがしばらくの、長期的に見ても言えるし、今回のこの急落の局面でも言えるんではないかというふうに思いますが、総裁、いかがでしょうか。
○参考人(黒田東彦君) 従来から申し上げていますとおり、このETFの買入れは、あくまでも、この株式市場のリスクプレミアムに働きかけることを通じて、経済、物価にプラスの影響を及ぼしていくということを目的といたしております。したがいまして、この金融資本市場の不安定な動きが企業や家計のコンフィデンスの悪化につながることを防止するということで企業や家計の前向きな経済活動をサポートする、現在進めている金融緩和政策の中の一環としてそういうことを行っているわけでございます。 そうした中で、株価の大きな変動が、このETFの買入れというものがなければ更に大きくリスクプレミアムが拡大していた可能性がありますので、それを一定程度抑制するという効果はあったと思います。 ただ、御指摘のとおり、その株価を買い支える、株価を支えるというオペレーションではなくて、あくまでもリスクプレミアムの拡大を防止して、それによって金融市場の不安定な動きをできるだけ抑制し、企業や家計のコンフィデンスの悪化につながることを防止するということでありまして、そういう意味では、この全体の金融緩和政策の一環として一定の効果を持ってきているというふうに思っております。
○大門実紀史君 終わりますけれども、要するに、今回、またこういう急落のときに日銀がそういうことをやると更に泥沼に私は引き込まれていっていると思いますので、こういうことではなくて、もっと実体経済にお金が回るいい政策もあるわけですから、そういうところに、中小企業を含めて、個人にも含めて、日銀も今全力を尽くしてもらいたいと、そのことを申し上げて、質問を終わります。
○渡辺喜美君 みんなの党、渡辺喜美であります。 非常事態宣言をする国が続々登場しております。非常事態に臨んだときにこそ政治体制の真価が問われるというようなことをたしかカール・シュミットが言っていたのを思い出します。 私は国家の反射神経と呼んでおるんですが、パウエルFRB議長が七十五兆円の量的緩和を再開する、一%金利下げると。それでも株価が下げ止まらない。それを見たトランプ大統領が、今度は百兆円を超える財政出動をやりますと、小切手配ったりとかですね。リーマン・ショックのときも、たしか千五百ドルぐらい配ったんじゃないですかね。外国人にも配ったようですから、相当のことをやった。こういう反射神経というのが、もう今問われているんだろうと思います。 この前の政策決定会合でドル資金供給を決めたとございました。今何が起きているんだというと、例えば金の価格が下落をしている、安全資産の金が高くなっていいはずなのに下落をしているというのは、もうキャッシュをとにかく確保しておこうという行動ですよ。世界経済の先読みという発想もあるんでしょう。原油価格は二十六ドル台、この前も申し上げたCRB指数、国際商品市況は一三〇ぐらいまで落ちてきている。 こういう状況を見ると、これもう既に不安の連鎖反応が起きているんじゃないんですかと。キャッシュ化にみんな走ると。早い話が、アメリカの富裕層が銀行行ってドルの現金で預金を下ろすというのは、日本語で言ったら取付けですよ。英語で言ったらシステミックリスクというやつでありますが、そういう懸念はないですか。
○参考人(黒田東彦君) 一番、現在の不確実性、不透明性を大きくしているのは、もちろんこのコロナウイルス感染の拡大であります。これが、中国で始まり、そしてアジアに広がり、今欧米に広がっていると。中国はかなりの程度収束に向かっているということであります。 そうした中で、特に欧米の金融資本市場を中心に、この不透明性から非常に大きな変動を繰り返しているということであります。その中で、御指摘のように、欧米でも、世界的にも、株のようなリスク資産からリスクフリーの国債等に移り、さらには一部で現金に選好が移っている面があるということはそのとおりでありまして、特に世界的に貿易投資をファイナンスしている通貨というのはドルですので、ドルの需要が非常に高まっているということはそのとおりだと思います。 そういう観点から、六中央銀行、日本銀行もFRBも含めた先進国の六中央銀行でドルのスワップをすると。それも、金利も〇・二五%下げ、それから、従来短期のものだったものを三か月まで認めるということで、ドルの、何というんでしょうか、需給が引き締まって、国際的な貿易投資に影響が出ないように対応したということで、現時点で、日本の銀行とか金融機関がドル不足で大変なことになっているという状況ではないんですけれども、というのは、既にもう年度越えのドル資金手当てをかなりやっていましたので、そういうふうになっていませんが、やはり世界的にそういうドルのキャッシュを手当てしようという動きが広がっていますので、こういう対応をしたということであります。 それからさらに、円についてはそういうことがまだそれほど起こっていませんが、一時、十年物の国債の金利がちょっと上がったりしたんですね。そこで、長期国債のオペを大量にやったんですけれども、そういうことも含めまして、先日の金融政策決定会合では三つのことを決めたわけですが、第一に、当面、積極的な国債買入れなどによって円資金の一層潤沢な供給に努める、それから六中銀で協調して米ドル資金の流動性供給にも万全を期すと。それから、二番目には、企業金融を支援するため、新たな企業金融支援の特別のオペを導入し、それから、CP、社債等に追加買入れ枠を合計二兆円設けて、従来よりも二兆円多く買い入れる。そしてさらに、第三に、ETF、J―REITの資産買入れを当面これまでの約二倍のペースで買う、それぞれ年間約十二兆円、年間約千八百億円に相当する残高増加ペースを上限に積極的な買入れを行うと、この三つをやると決めたわけで、もう既に実行しております。
○渡辺喜美君 とにかくデジャブですよ、いつか見た光景。事業金融が逼迫するというのは、リーマンのときもありました。CP買取りもやりました。ただ、日本は、御案内のように、非常に回復が遅れた。もうそれは一々説明を要しませんが、やっぱり財政金融一体政策がなっていなかったということであります。 今回、為替にはそれほど影響は出ていません。それは、前回も申し上げましたように、日米金利差、実質金利ですね、が結構のところで持ちこたえている。今、総裁御指摘のように、日本も長期国債、利回り上がっていますけれども、アメリカも一%を超えている。 これ、FRBが日本のイールドカーブコントロールと似たような発想でやり始めたってことですか。
○参考人(黒田東彦君) この点につきましては、確かにFRBは今週の日曜日に開催したFOMCで、先行き数か月間、国債保有額を最低五千億ドル、エージェンシーMBS保有額を最低二千億ドル増加させて買入れを行うということを決定したわけです。 こうしたこの国債やMBS買入れ増額の目的についてFRB自体がこういうふうに述べておりまして、国債市場を含む幾つかの重要な金融市場においてストレスや流動性低下の兆しが見られている中で市場機能を円滑化するために行うものであるというふうに説明しておりますので、その説明によれば、FRBが今回決定した国債やMBS買入れの増額というのは、日本銀行が行っているイールドカーブコントロールのように、長期金利を操作目標にしているというものではないというふうに認識しておりますが、いずれにせよ、そういうことによって潤沢に市場に流動性を供給し、更にMBS等にも、潤沢に買い入れることによって、そういう保有者に対する流動性を潤沢に供給するということだと思います。
○渡辺喜美君 そうすると、日米で実質金利の差を保つような握りがあるというわけでは全くないと考えてよろしいですね。
○参考人(黒田東彦君) この新型コロナウイルスの感染症の拡大というのは、既に世界経済あるいは国際的な金融資本市場全体に影響を及ぼしておりまして、その下で、各国の政府、中央銀行は様々な対応を行っておりまして、典型的には、G7の財務大臣・中央銀行総裁の声明でも、更なる協力を行うということを確認をしております。 実際に、先ほど申し上げた米ドル資金の流動性供給については、六か国の中央銀行が協調して万全を期するということにしたわけでして、現在、主要国での協調が進められており、今週初めの日本銀行の決定もこうした枠組みの中で行っているわけでございます。 ただ、各国の中央銀行が行う具体的な金融政策運営については、どの国でもそれぞれの国の経済、物価、金融情勢に応じて最も適切と考えられる方法によって行われているというふうに認識しております。
○渡辺喜美君 とにかく、日本銀行が残念ながらまだツーリトルなんですね。ETF、十二兆に増やしますと言っても、先ほど来御議論がございますように、それほど大した効果が出ていない。やっぱり、王道は国債ですよ。アメリカのように国債プラスモーゲージ債というやり方もあるでしょう。日本の場合には、もうかつてやっていた八十兆円買取り。これは別に撤回したわけじゃないでしょう、今でもちゃんとそういう御託宣は決定会合の結果に述べられているわけでありますから。これを、もう早くこの王道に復帰をする。国債が足りなくてみんな困っているわけじゃありませんか。給付金五兆円配るのか二兆円配るのか知りませんけどね。 たしかニクソン政権の頃ですよ。ミルトン・フリードマンを始めとした経済学者がベーシックインカム、これを進言をしたことがありました。フリードマンは、貧困の軽減がベーシックインカムの目標である、貧困の理由は問わないということを言っております。 今、日銀の政策委員やっておられる、今月二十五日で退任される原田泰さんの「ベーシック・インカム」という五年ぐらい前の本がございますけれども、貧困とはお金がないことだと、貧困の撲滅は国家の責務であると、じゃ、国が金配ればいいじゃないか、もう極めて簡単な理論を展開をしておられます。 ちょっと古いんですけど、原田先生の本では、二〇一二年度の予算を基に、例えば老齢年金とか子ども手当とか雇用保険の政府支出を統廃合するとベーシックインカムに二十兆円ぐらい置き換わると。予算の組替えなどで十六兆円、所得税のいろんな控除がありますけれども、こういうのをなくして所得税収で回収するとすると、足らず前は二兆円ぐらいで済んじゃうと。こういうことによって貧困の軽減、撲滅ができるというんだったら、これいいことじゃありませんか。 最近では、井上智洋さんと読むんでしょうか、「AI時代の新・ベーシックインカム論」、AIからBIへというキャッチコピーを作った若手の経済学者でありますが、麻生大臣、いかがですか、ベーシックインカムについての御所見は。
○国務大臣(麻生太郎君) AIからBIというキャッチフレーズだけは耳目を引くところではありますけれども、ほかのところは少々違うと思いますけれども。 社会保障制度というのは、これは日本の場合では、これはかなり、皆保険等々含めましてアメリカなんかに比べても冠たるものだと思っておるんですけれども、病気やけがとか失業などで人生いろいろ生じる様々なリスクというのはいろいろあるんだと思いますけれども、所得、資産、世帯の状況ですかね、そういったようなものとか、難病、奇病等々、持って生まれた病気等々、特に配慮すべき事情があるかどうかといった、それぞれ各人が持っておられる個別な事情というのに対応できるという、それを踏まえた上で自助、公助、共助というのを適切に組み合わせて対応していくというのがこれは日本の基本的な考えでこれまでやってきたんだと思って、少なくともこれは、今アメリカえらい非常事態と言っていますけど、アメリカで風邪引いてちょっと病院行ったら、まず最低今三百ドルぐらい取られるかな、それぐらい取られると思うけど、日本で幾らです、間違いなく三万円も取られることはまずないと思いますね。アメリカで普通の人が行ったら、まず黙って三百ドルは取られると思いますが、薬もらったら更にという国なんだと思いますんで、そういった意味では、日本の社会保障というのはかなりうまくいっている方なんだと思っておりますんで、今のように全ての個人に対して最低限の所得を全部一律に無条件で与える、いわゆるベーシックインカムとよく言われる話ですけれども、これを導入するに当たっては、これらの歳出を全部やめてそれに変えろというのに関しては、少々慎重に対応していかないかぬだろうと思っております。
○渡辺喜美君 原田泰さんも井上智洋さんも、一人七万円という数字を出しておられる。この井上智洋さんの面白いところは、固定BIへ、固定ベーシックインカムと変動ベーシックインカムと二通りあって、変動BIの方はまさに今のような緊急事態のときに景気変動に対応するという趣旨で出す。したがって、これは税を財源とするのではなく通貨発行益を財源としてやったらどうかというのがこの二年前の本に書かれておるんです。もし御感想があれば、総裁。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行の金融政策としては、当然のことながら、経済・物価情勢に合わせて適切な量の流動性を市場に供給するということがベーシックに必要でありますし、ただ、それだけでなく、現在は、御承知のようにイールドカーブコントロールということで、長期金利についても低位にするという目標を立てておりますし、さらに、今回は、コロナウイルスの影響に鑑み、企業金融について特別のオペも行うということで、様々なことをやっております。 そうした中で、委員の御指摘の点について言えば、イールドカーブコントロールによって金利を低位に維持するということを通じて、間接的に財政支出が金利を引き上げるということを防止することによって、結果的に財政政策と金融政策の協調というか、相互に効果を強めるというポリシーミックスになっているとは思いますけれども、そういうふうに具体的に様々な金融政策と政府がやっておられる財政政策というのは組み合わせることはできると思いますけれども、何かその通貨発行益があるから云々というのはやや短絡的な議論ではないかと。 もう少し私どもとしては、それぞれの金融政策のやり方、在り方が間接的にこの財政政策との協調が図られていると、これはポリシーミックスの議論でありますから、それはあくまでもやはり日本銀行としては、経済、物価、特に物価安定目標を達成するということ、それから金融の安定を維持するということ、この二つの使命を果たすという観点から行っているということではないかと思います。
○委員長(中西祐介君) 時間が参っておりますので、お願いします。
○渡辺喜美君 消費税五%に下げて、お一人様十万円配っても二十五兆円しか掛かりませんから、是非そういうあっと驚く景気対策、考えていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(中西祐介君) 以上をもちまして、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち金融庁、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての委嘱審査は終了をいたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 午後一時に再開することとし、休憩をいたします。 午後零時十二分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を再開をいたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省主税局長矢野康治君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君及び同理事前田栄治君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取をいたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。 今のこの所得税法等一部改正する法律案、隣に自民党税調の小委員長がおられますが、既に自民党の税調の中で十分議論しておりますので、その質問は差し控え、全て賛成でございますので、現下のコロナショックにまつわる様々な問題について今日はちょっとお聞きしたいと思います。 まず、実は、先ほどもちょっと話ありましたけれども、所得税と消費税の確定申告期限が一月延長されました。それと同時に、いわゆる地方税ですね、個人所得税等、これが、住民税等の申告も、これはそれぞれの都道府県等の自主的判断ということになるんですけれども、実際には個人の住民税だけ申告するという人はいなくて、所得税の確定申告をしたら、同時にそれが住民税の方に回っていくわけです。 したがいまして、その都道府県なり市町村なりがしっかりその延長の手続をやってくれていないと、片っ方で延長あるものだと思って申告してしまったら無申告になっちゃうということになるんで、まあそういうことはないと思いますけれども、今現在どういう状態になっているのかを総務省の方からお聞きしたいと思います。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答えを申し上げます。 地方税におきましては、二月の二十七日と三月の六日に総務省から通知を発出し、国税における取扱いを踏まえ、申告期限の延長について適切に運用がなされるよう地方団体にお願いをしたところでございます。 市町村における申告期限の延長状況について調査したところ、告示により一律に申告期限の延長を行ったり、納税者からの申請により個別に申告期限の延長を行うなど、全ての団体において対応がなされることを確認いたしておるところでございます。 今後とも、各地方団体において丁寧な対応が行われるように要請をするとともに、地方団体からの相談に適切に対応していきたいと、このように考えております。
○西田昌司君 今、全ての団体が延長を手続をしたということで一安心したんですが、是非それを、それは何かホームページ等で掲載されていますかね。要は告知を、今そういうことになっていますよと、安心して所得税、消費税の延長の基準と同じように申告をしていただいたら結構だということを知らせていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(稲岡伸哉君) 全ての団体で確認をしたわけではございませんが、私の住所地の市などはそういったことをホームページに掲載をいたしておりますので、そういった取組がされるように考えていきたいと思いますし、私どもの総務省のホームページにはもちろんこういった通知を発出したことを掲載させていただいているところであります。
○西田昌司君 全てがやったという事実を告知しておいてくれということですよ。分かりました。分かった。分かったら分かったと言ってください。
○政府参考人(稲岡伸哉君) そのように対応してまいりたいと考えております。
○西田昌司君 それでは質問に、本旨に入りたいと思います。 まず、麻生財務大臣にお聞きするんですが、先日、いわゆる十―十二月期のGDPの改定値、これが年率マイナス七・一%ということが発表されたわけであります。この十二月までの間ですから、いわゆるコロナショックはこの中に入っていないわけであります。この一―三月期が発表されると、間違いなくこれよりももっと大きな経済的な悪影響が表れてくると思うんですが。 そこで、聞きたいわけですけれども、元々消費税を十月上げる段階で、実はもう経済は下降局面に入っているじゃないかということを再三私は言っておりまして、消費税は十月に上げるべきじゃないということもこの委員会や決算委員会等でも再三指摘をさせていただきました。 そこで、もしも今、これが去年、去年の今だとしますね。去年の今こういう状況が起こっていたら、十月から消費税を上げることになったでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 仮定の質問というのはもう、たらればの話には通常お答えしないことになっておりますので、その点に関しましては差し控えさせていただきますが、少なくとも、今回の消費税の引上げというのは、いわゆる我が国の高齢化、少子高齢化という人口構成等々を考えて、今後全ての世代が安心して生活できる全世代型の社会保障体制というものに転換していくためにどうしても必要な措置であったと考えております。
○西田昌司君 そういう答弁されると身も蓋もなくなってしまうんですよね。しかし、それは財務大臣としてはそういう答えをしなければならないのかもしれないけれども、しかし、それで納得する国民はおりません。どう考えても、今のこの時点でですよ、この十月から消費税上げる、ばかかですよ。むしろ減税しろという声が出てきているときに、まだ上げるなんという話はあり得ないわけなんですが。 そこで、私は、改めてそれじゃ聞きますが、そもそもこのマイナス七・一%、それはコロナショックが入る前ですよ。そして、今コロナショック、どれぐらいの数値になるか分かりませんけれども、これは、全世界がですよ、全世界がとんでもない経済の減速局面、株ももちろん、実体経済も含めて入ってきているわけですね。どう考えてもこれはかなり大きな経済的な危機になると思います。 で、恐らくこれは近年のあのリーマンのときよりも圧倒的に多いと思いますよ。というのは、リーマンのときは、何度も言っていますけれども、要するにアメリカの株高、それが余りにもでたらめな投資をさせてしまったということですよね、不動産投資中心に。それを、しかもスライス・アンド・カットで、ダイスに入れてやってきたという形でね。そうすると、その結果、金融が破綻して、金融システムの障害が大きいんじゃないかということが実体を引っ張ってくるんだけれども、今は実体そのものを、今コロナショックを止める、コロナの蔓延を止めるために事実上の経済活動の自粛を求めているわけですから、当然、実体経済、物すごく大きな毀損をしているわけですよね。 ですから、素直に、素直に考えて、これはリーマンよりも大きいという認識を持って様々な対応をしなければならないと思うんですが、麻生財務大臣と黒田総裁にそういう認識がまずあるのかどうかということをお聞きします。
○国務大臣(麻生太郎君) よくリーマンの話をされる方、最近えらく増えてきているように思いますけど、余り御記憶もない方もいっぱいいらっしゃいますので、私どもももう一回調べてみましたけれども、あのとき、西田先生、少なくともリーマンのときの二〇〇八年の八月ですけれども、あのとき見ますと、為替は百八円なんですよね。それで、その年の十二月には、驚くなかれ、八十七円ですから。為替だけですよ、これは。株価は幾らだったかって、一万二千二百円が七千円ですから。それは今とは全然状況が違いますよ、そのときと比べてみてこの数字が。きちんとして出ている数字はこれですから。 そういった意味では、前回の場合はいわゆる、今言われましたように、アメリカの低所得者向けのローンというかなり怪しげなサブプライムローンなるものをみんな買ってですよ、まあ買わされて、乗せられて買ってとか、いろんな表現がありますけれども、日本の銀行なんかは余り買っていないんですけれども。当時、結果としては大手金融機関が、それを売ったリーマン・ブラザーズというやつが破綻をして、ほかのいろいろな金融機関も破綻したんだが、それは救済されたんですけれども、アメリカ政府が。リーマンの場合は救済しませんでしたから。結果的にその波及効果がすごいでかかったということで大きな金融収縮というものが起きて、マーケットにキャッシュがなくなって、キャッシュがなくなって一晩でオーバーナイトコールが五%とか言われた、もう本当にめちゃくちゃな時代があったんですけれども、そういったことになりましたんで、日本のいわゆる輸出とか設備投資を含めて著しく減少して、まあ所得も消費も全部後追いした形で随分なっていったんだと思いますけれども、今回のコロナウイルスの場合は、少なくともその性質はリーマンのときとは異なるものだとは考えておりますよ。元々、金融ではありませんから、これ。単なる病気でスタートした話ですから。 しかし、元は中国経済とか、欧米にも感染してヨーロッパの経済とか、まあアメリカもそうですけれども、そういったところに影響して、これまで日本で、地方で、観光辺りで京都なんかはむちゃくちゃ人が、もうかったんでしょうけれども、そこにばたっと人が来なくなっているという状態で、今、そういった意味では観光業、それから中国からパーツを輸入しておりました、例えば私のところでは九州の日産、九州福岡工場辺りはでかい工場でしたけど、パーツが二つ中国から入ってこなくなっただけで生産ストップしておりますから。 そういった意味では、極めて大きな影響が出ているというんで、いわゆる金融で困っているんではなくて、実物経済、実体経済の方に影響が出ているという、生産活動とか観光とか、そういった回り回ってそこらから観光客に、来ておられたお土産屋さんとか、そういう様々な経済活動への影響というのは広く出ているという意味で種類が違いますけれども、影響している範囲がかなり、前回のものの金融というんではない別のところでの騒ぎとしては非常に大きなものが出てきつつあるというように思っております。
○参考人(黒田東彦君) 麻生副総理が言われたようにリーマン・ショックとは性質が異なるとは思うんですけれども、やはりこの需要の減少あるいは生産活動の停滞を受けて企業の資金繰りにも影響が出る可能性がありますし、特に、先行きに対する不透明感の強まりから金融資本市場の動きが不安定になっているということも事実であります。そうした下で、先ほど来申し上げているとおり、日本銀行としては様々な手段を用いて金融緩和を強化したわけであります。 そうした上で、御指摘のように、実体経済の影響が更に大きくなると、あるいはコロナウイルスの感染症がいつ収束されるかということ自体まだはっきりしませんし、世界的に、今、アジアから、まあ中国から始まってアジア、欧米と広がって、時差を持って広がっていっていますので、そういったところも踏まえますと、リーマン・ショックと性質は違いますけれども、この状況が長引くとかなり深刻な影響が出てくると。 ですから、今の時点では資金繰りとかマーケットの安定を図るということを最優先して日本銀行としてはやっておりますけれども、今後、更に深刻な実体経済の状況が出てくるということになれば、当然ちゅうちょなく更なる追加緩和を行うということになると思います。
○西田昌司君 影響は大きいのが出てくることが予想されるということでお二人とも思っておられるんですけれども、一つ一番心配なのは、今総裁もおっしゃいましたけど、いつ終わるんだというのが見えていないと。特効薬もまだないということで、そこの一番の安心感というのは、だから底値がどこまで行くのかというのがなかなか見えてこないというのが非常に大きな問題だとは思います。 しかし、それはそれで一生懸命今政府も対応していただいているわけですが、その間に我々がしなくちゃならないのは、要するに、これから先、V字回復をさせていかなきゃならないわけですよね。そのためには、今、事業を行っている事業者、それからサラリーマン、給料をもらっている方々、この方々の所得をなくしてしまったらV字回復はならないわけですね。ですから、絶対に会社を倒産させない、供給力、生産力を常に一挙にV字回復でできる体制を維持させていく、そのためには雇用も守っていくということなんですよね。 そうすると、本当でしたら、その分の損失、午前中、誰かの委員もおっしゃいましたけれども、損失の補償をしてあげなさいというようなこともあるんですが、なかなか、そこまではなかなか麻生大臣も難しいような話されていましたけれども。 ならばですね、ならば、金融政策、特に、日銀も、それから金融庁も含めてそうですけれども、徹底的にお金を貸すと、お金を貸す以外にないんですよね。お金を貸して、それはとにかく言われたら全部貸してあげますと、しかも、無担保無利子、そして催促なしのあるとき払いというぐらいの仕組みでやっていくわけですね。それをやってしばらく乗り越えて、その後ですね。その後それが仮にもう一度補助金になってしまって貸付けから変わるということもあり得るかもしれません、それは。しかし、まず、とにかくお金を貸し出して、とにかく会社を倒産させないと、そういう仕組み、それから雇用を絶対に守らせていくという、そういう仕組みが大事だと思うんですけれども、お二人に、経済対策として、まず供給力、それから、その先のV字回復のためにそれを守らせるというのが大事だということで、御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、今、西田先生のおっしゃるとおりのものを基本としてこれまで政策はずっとやらせてきていただいているんだと思いますが。 今言われている話で一番大事なところは、薬はいつ出るんですか。その薬が出ることがない限り安心感なんか広がらぬですよ、絶対に。だから、薬がいつ出るか。今週、月末出ますかという話ですから。今月末出れば、ぱっと気分がまた変わりますでしょうから、そうすると、気分も変わって、景気の気の部分が大きく変わりますから、その段階で金をということになりますけど、こうおっこちているときに金なんか出したって全然効果がないんですよ。それは、その頃は、維持する、会社が倒産しないようにする、給料が払えるようにする、目先の資金繰りに金が掛かるというので、V字回復するためには、薬が出ない限りはV字回復なんかとてもじゃないけど考えられぬと思いますので、そこまでのつなぎの話とそこからの話と分けて考えないとこの経済対策はうまくいかぬのではないかなと思っております。
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げているとおり、日本銀行が先日決めました対策、三つあるわけですけれども、一つは、当面、積極的な国債買入れなどによって円資金の一層潤沢な供給に努めるほか、いわゆる六中銀の協調で米ドル資金の流動性供給にも万全を期すと。二番目に、企業金融を支援するために新たなオペを導入した。これは金利ゼロでですね。ただ、もちろん、民間債権を担保にですけれども、その範囲もかなり広くなっていまして、そういうものを担保に金利ゼロで貸すと。さらに、その際、いわゆるマクロ加算残高を二倍加算するということによってインセンティブもあるという形になっております。さらに、CP、社債等を追加的に二兆円買い入れると。それから三番目には、ETF、J―REITの資産買入れを当面これまでの二倍のペースでやるということであります。 この企業金融、中小企業も含めて企業金融をしっかりやって、流動性あるいは資金繰りで倒産することのないようにしっかりやるということはそのとおりであり、必要であり、我々も政策金融公庫その他と一緒にやっていくわけですけれども。 その上で、コロナウイルスがどのように収束されるかというのを、仮に中国の例を見ますと、一月ぐらいに始まって今相当程度もう収束されつつありまして、新規の感染者というのが一桁ぐらいのことが多いということですので、我が国の場合も、現在のような学校の休校とかイベントの中止、延期とかその他様々な措置を講じておりますので、中国の例がそのまま適用されるかどうか分かりませんけれども、やっぱりいずれ収束に向かうと。収束に向かったときは、やはり委員も御指摘のようにV字形回復ができるように、企業や家計がそれまでの間きっちりサポートされるということが必要だということはそのとおりだと思います。
○西田昌司君 今、総裁も麻生大臣、副総理も、同じように、まず終息させていくため、そしてその間に潰させないと、その後は経済対策してやっていこうと、こういうことだと思うんですね。 さて、そのときに、それが一月後、二月後、半年になるか分かりませんが、それを目指してあらかじめ我々は何をすべきかという、経済対策、この準備しておかなきゃなりませんよ。そもそも、その準備期間が結構掛かるわけです。 私は、今回のがコロナショックなしでマイナス七・一%のGDP換算比、年換算で落ちますから、恐らく一〇%以上のマイナスに悲しいけどなるでしょう。そうしたときに、五百数十兆のGDPの一〇%がなくなるということですから、経済対策としましても、やっぱり五、六十兆円、年間、年単位でやらなきゃならないということになるわけですよ。しかし、五、六十兆円の例えば公共事業なり様々な政策をやるにしても、これ、消化する方が大変です、そもそも。ですから、私は、これ二つ分けなきゃならないと思っているんです。 というのは、まずは、この終息するのが例えばこの夏に終息するとしたら、夏から消費税は一〇%掛けているのをゼロにすると、当面の間ゼロ%にする。そのことによって、年換算で三十兆円近い経済的な救済策になるわけですよね。これ大きいですよ、非常に。しかも、これは何の条件もなしで、あらゆる国民の経済活動にそのまま効きますから、三十兆円近い、二十八兆円、三十兆円近いお金がそこで使えると。しかも、プラスそこからあと三十兆円近い様々な経済対策が必要だと思うんですね。 ですから、まず、ここは一番大事なのは、昨日、我々の自民党の両院議員総会でも安倍総裁がこうおっしゃいましたよ。前例にとらわれず、そして異次元の、できること全部、全てやるという、かなり思い切った大胆な経済対策をやらねばならないという、こういう決意を表明されたわけでありますが、是非その辺を、経済政策をつかさどっておられますし、かつてリーマンのときの苦労もされてきた麻生副総理はその辺の私の提案について当然イエスと言っていただけると思うんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 世の中そんな甘くないんで。 昨日の総裁の話、私も拝聴しておりましたけれども、今、西田先生の御質問、これ、ちょっといろんな仮定の質問がありますので、前提がありますのでお答えいたしかねますけれども、少なくとも、この感染症につきましては、これはいろいろな経済活動への影響が出ていくこととか、見ておかないかぬと、今まで例がありませんので。 昔の例でいえば、多分、スペイン風邪というのが多分こういったもので一番大きいんだと思いますが、あのときは亡くなった人は五千万人ですから、日本でも五十一万か二万人亡くなっておられると思いますね、あれ。そういうのとちょっと今回のとは少し状況が違いますので、あれとちょっと比べるのはいかがなものかという感じもしますけど、ほかに感染症でこれだけ国際的になったというのは最近ではあれしかちょっと私の知っている範囲ではありませんので、ちょっと少々比較としてはいかがなものかと思いますので。今回の場合は、やっぱりこのコロナウイルスがいつ終わるかというところが一番の問題なんだとは思いますけれども。 いずれにしても、私どもは、昨年中に、とにかく下方リスクということを考えて、総額二十六兆円の総合経済対策というのをやらさせていただいておりますし、そういった意味では、我々としては、今、更にこれが、コロナというものがこの四月、五月、どういった形になっていくのか、終息した方向に行くのかどうなのかによって対応が違ってはくると思いますけれども、今回やらせていただきました緊急経済対策でまずはとにかく資金繰り、目先の資金繰り、そして、企業が倒産しちゃうとV字回復の元がなくなりますのでということをおっしゃったので、それは全くおっしゃるとおりなので、そこのところのつなぎは目先これやらないかぬところなので、その次に何をやっていくかというのに関しましては、これが長引くか長引かないかで全くまた別のことになろうと思いますが。 いろんなことを考えていかねばならぬと思いますけれども、いろんな思い切った対策をやらねばならぬというのは確かだと思っております。
○西田昌司君 ちなみに、今、二十五、六兆の経済対策おっしゃいましたけれども、それは事業費ベースであって、真水はうんと少ない四兆円台だったと思いますね。それで、リーマン・ショックのときに、これ二か年にわたってそれなりの、これ麻生内閣もしていただきましたけれども、どれぐらいの経済対策されたんですか、ちょっと教えてください。
○副大臣(藤川政人君) お答えいたします。 平成二十年八月から平成二十一年四月に策定されました累次の経済対策について国費を見ますと、安心現実のための緊急経済対策一・八兆円、生活対策五兆円、生活防衛のための緊急対策四兆円、経済危機対策十五・四兆円となっております。その後、平成二十一年九月に政権交代があったところでありますが、平成二十一年度中には、平成二十一年十二月の安心と成長のための緊急経済対策で国費七・二兆円の経済対策が行われたと承知しております。 これら、平成二十年度から平成二十一年度の一連の経済対策においては、金融対策も含めた事業費ベースという考え方もございますが、国費を単純に合計いたしますと合計三十三・四兆円となっております。
○西田昌司君 それは金融のも入っているから、その金額はそんなに大したことはないんですがね、ないんですが、少なくとも、私は何度も言っていますように、要するに、仮に一〇%のGDP年率ダウンだということは、五、六十兆円のこの富が失われているんですから、それを誰かが補わない限り経済は戻らないんですよ。それは金融対策とは別の話です、これは。これ、別の話でそれだけ要るわけですよ。 ですから、そのために、私は先ほど言っていますように、この消費税を止めるべきだということです。しかも、これは一〇%丸々止めなきゃ駄目です。何で駄目かというと、そもそも消費税にはちょっと気の毒な過去の歴史があるわけですね。消費税、これを入れたときに、平成元年でありましたけれども、この消費税入れたときに、要するに転嫁をどうするのかというのが非常に議論になったわけですよ。便乗値上げされては困るとか、それから益税になったら困るとかいろんなことがあって、結局、多くはいわゆる外税方式でやっちゃっていますよね。そうすると、必ず、消費税上げると上げた分の物価が上がるんですよ、これは。 ところが、ヨーロッパの消費税は、そういう形じゃなくて、付加価値税はその事業者の方が転嫁するかどうか自由にさせていますよね。隣の専門家の宮沢先生がおられますがね。そうすると、必ずしも物価がその上げた分だけ上がらない、そこに大きな違いがある。 つまり、片っ方のこの付加価値税の方は、ある意味で法人課税されているようなものですよ、ある意味ね、それは。かつ、しかし、消費税は完全に消費者に転嫁されるんですよ。つまり、景気が悪いときに消費税上げちゃうと、税収が少ないからといって消費税上げるともっと経済悪くなる。つまり、スタグフレーション効果があるんですよ、これは。これを、この仕組みを直さないと、この付加価値税を税の根幹に持っていくなんてことはできません。 だから、私は、一旦消費税をゼロにして、凍結して、その後、当然、経済は、消費税を下げたらこれは加速度的に、コロナが終わっているというもちろん前提ですけれども、回復しますよ。回復したときに、当然、インフレ率は加速されますね、加速される。そのときに、もう一度消費税を上手に、三%、五%なり、そのときの状況に合わせて課税を掛けていけば、加熱した経済を抑えながら、経済成長もできながら、ヨーロッパのように、ある意味でいうと第二法人税的なところはあるかもしれないけれども、スタグフレーションにさせない、そういう効果があると思うんですね。 ですから、一度これは検討すべき私は価値があると思いますが、麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) この話をもう度々お話をさせていただいておりますのであれですけれども、少子高齢化という、この国にとりましては長期的には最もでかい問題はこれは少子高齢化だと思っていますけれども、そういった意味では、国民の安心というものをきちんとさせるためには、これは社会保障制度というのは、今のアメリカのような話になったら、今アメリカにいる日本人は日本の社会保障がいかにいいかと思い知っているだろうと思いますけれども、改めて、この社会保障制度というこの日本のものは、これは将来に残すべき大きな遺産の一つなんだと、私はそう思っております。 これを支えていくためには、社会保障給付というものが急激に大きくなって、今、予算のうちの三〇%が社会保障関係ですから、そういった意味では、これをこのままやっていくと、毎年ほたっておきゃ一兆円ずつ増えていくというような事態でもありますので、そういったものをいかにしてやっていくかということで、この全世代型の社会保障制度ということから、直間比率の見直しとかいろんなことをやってこの三十年間ここまで来たんだと思っておりますので。 今のお話の言っておられることは、言っておられる意味が分からぬわけではないんですけれども、私どもとしては、この社会保障制度というものへの転換のためには、この引上げ、今回の引上げはどうしても必要だったと思っておりますし、過去二回繰り延べてきて今回に至ったということだと思いますが、少なくとも、そういった状況のものを、一回これ下げてみたらどうだ、じゃ、いつ上げるんですかと。また上げるときは今までと同じような話で、繰延べ、繰延べしたらもうその段階で日本の財政はもたなくなると思っておりますので。 いろんな意味で、私どもとしては、どういった形にするかといったときに、少なくとも働く人に過度に集中していくという話から全体でというようなことにしていかない限りは安心したものにならないという感じがいたしますので、今おっしゃっている意味、ヨーロッパの話とかいろいろ分かりますけど、内税だ、外税だ、いろんなものがあのときあったじゃないですか、山中貞則先生のときに。外税にして、ビールを外税にしたら誰がビール飲みますと。あれ内税だからビールなんか飲むんでしょうが。あれ、外税だったらとてもじゃないけど、半分は税金だと言われたらビールなんか飲みませんわなんて当時言った記憶がありますけど。まあ、結果的には、いろんな話で外税にもなった、内税にもなった、いろんなことになって今日に至っておりますけれども、いろんな見直すべきところはいろいろあるんだとは思いますけれども、直ちにこれをゼロにするというような発想はございません。
○西田昌司君 まあ、今おっしゃったらあした大きなニュースになって良かったんですけれども、なかなか言えないんでしょうけれども、しばらく期間ありますからゆっくり考えていただきたいと思います。 それで、要するに、今大臣がおっしゃったんですけど、ここに大きな誤解があるんですよ。つまり、高齢化、超高齢化時代の福祉をやるためには財源が必要だと、だから、それを税と社会保障の一体改革も含めて社会保険料で取ったり税で入れたりしなきゃならぬと言っているんですが、言っているんですが、よくよく考えていただきたいんですよ。だから、税と社会保険料で社会保障をやるんだったら、はっきり言いまして、それは全部民間からお金を取っているんですよ。政府がやっている仕事って分配しているだけじゃないですか。そんなばかなことがありますか。そうじゃないんですよ。そうじゃなくて、現実には、税と社会保障でいただいたのは六割です。四割は国費投入だが、実際にはそのほとんど赤字国債ですよ。つまり、赤字国債を出しているということは、政府が通貨供給をして国民に配っているということですよ。これが今現実です。だから、国民から全部取って全部それを分配しているんじゃない、そうじゃなくて、政府自身がお金をつくって出しているんですよ、現実は。これはどこまで行っても否定できない事実。 そして、このことをやって何か問題が起きました。つまり、国民からもらっている以上にお金を出してやっていったから、財政が破綻する。財政が破綻するとはどういうことですかといえば、要するに通貨の信認が、もう信用できなくなる、赤字ばっかり出してどうするんだと。そうなるとどうするんですかというと、金利が上がりますよと、円の値打ちが下がりますからドル高円安になっちゃいますよと、こういう話ですよ。全く逆さまです。今、ゼロ%の金利ですよ。深掘りしてマイナス金利までやっちゃっている。それで何かインフレ状態が起こっているかと、起こっていないんですよ。起こっていない、これが事実なんです。 だから、私は、もうずっと申し上げてきているのは、要するに現実を我々見誤ってきたんじゃないのかと。ずっと財務省はそういうふうに説明してきたわけですよ、このまま赤字国債を増やしていったら国家は破綻するんだと。これ二十年前から言っていますよ。破綻するどころか、こういう大きな世界的な危機が起こるたびに、円はドルと一緒に買われてしまうと。どんどん高くなるんです、しかも金利がゼロでですよ。これ、おかしな話でしょう。そうすると、普通の人なら、どこかで何が間違っているのか考えるべきなんですよ、これは。 じゃ、その考えるときに何が大事かというと、要するに、国債、それから日銀総裁がおられます、日銀券、これ両方とも負債ですよね。日銀にとって日銀券は負債です。国債も政府にとっては負債です。しかし、この二つの負債は国家主権というのが後ろにありますから、はっきり言いまして返済する必要はないわけです。 大体、日銀券を銀行に持っていって返済してくださいと言う人がいますか。いませんよ。そう言ったらどうするかといえば、分かりましたと言って銀行券を引き受けて、新しい一万円札渡すだけですよ。そうでしょう。つまり、これ何かというと、負債と負債を交換しているだけの話です。だから、返済していないんです。そうでしょう。同じく、国債も同じことなんですよ。国債の償還期限になると、その償還額の国債を発行したら、そのまま持っているんですよ。多少増やしていっても、これはインフレ率が極端に上がらない限りずっと回り続けるんですよ。それがこの二十年間ですよ、我々が日本経済の中で分かった事実なんですよ。そうじゃないですか。 これは事実か事実でないか、黒田総裁、いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行券というか、むしろマネタリーベースで、日本銀行における銀行の当座預金と、それから市場に流通している日本銀行券と、その両方とも日本銀行としては債務になっているわけですね。その反対側の資産として国債とか銀行に対する貸付けとかその他があるということでありまして、マネタリーベース全体で見ればこちら側の、日本銀行の資産を増やせばその分必ず負債が増えますので、マネタリーベースをコントロールできるということは事実なんですけれども、その中で、その日銀券がどうかというのは、これは民間の需要で決まってきますので、日銀券自体は日本銀行がコントロールできるものではなくて、日本銀行がコントロールできるのはベースマネー全体と。ベースマネーは確かにコントロールできます。その結果として、一方で資産が増えていると、ベースマネーが増加するのに対応してですね。 どうしてそういうことをしているかといえば、当然ですけれども、イールドカーブコントロールという形で長期金利を直接的に引き下げると。あるいは、最近、この月曜日に決定したような、様々なことを可能にしていると。その結果としてベースマネーが増えているということであります。
○西田昌司君 この後もう一度、麻生大臣にお話ししていただきたかったんですが、ちょっともう時間が来たので、終わります。次回また委員会若しくは決算委員会で続きをやりますので、よろしくお願いします。
○古賀之士君 立憲・国民.新緑風会・社民合同会派の古賀之士でございます。 午前中は委嘱審査について、午後は所得税法の改正案についていろいろとお話を伺ってまいりますが、まず、先ほどの西田委員からもいろいろお話がありました、やはり新型コロナウイルスの関心事が非常に高うございますので、まずそちらからお話を伺ってまいりたいと思います。 まず、麻生財務大臣に、財務大臣のお立場というよりは、オリンピックのかつて選手としてオリンピックに出場された経験もお持ちの副総裁のお立場としてお話を伺いたいんですが、現状、昨日ですか、総理は、完全な形でオリンピックは実現したいんだというコメントを残されたそうですが、麻生財務大臣、麻生副総理にとっては、オリンピックの選手も経験されたお立場も含めて、今オリンピックの開催についてどのような御所見をお持ちでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) それはオリンピックというものが開かれるということは、昭和三十九年のときの話と今と大分情勢が違って、国情も大分違っているんだとは思いますが、いずれにしても、オリンピックをその国で開催できるというのは、いろんな意味で、国民に対して感動とかいろんなものを与える、いわゆる精神面なものを含めまして非常に大きな影響があるものだと思っておりますから、私どもとしては、このオリンピックが開かれるということは、円満に開かれるのにこしたことはありませんが。 一九四〇年、俺が生まれた年ですよ、この年はオリンピックがあるはずだったのよ、歴史で習ったろうと思いますけれども。札幌でウインターオリンピックが開かれるようになったのは一九四〇年、それがパアになったんですね。そして、その次いつになったかといえば、いつです、モスクワ・オリンピックですよね。あれ、半分吹っ飛んだんです。それで今回、四十年たつと今年です。呪われたオリンピックって、マスコミの、マスコミなどの好きそうな言葉でしょう、これ。だけど、現実はそうですよ、四十年ごとに問題起きたんだから、これ、事実でしょうが。 生まれた年だし、全部記憶がありますよ。今、山下がJOCの会長やっていますけど、あれはモスクワに行けなかったんですから。その前の年の、一年前のは俺まで行けた。そういうことになって、あの八〇年に出る予定の人は全部駄目になったの。それがあのときの実態ですよ。まあいろんな意味で、この四十年というのは結構この世界に関係している人は知っている話なんだ。 だけど、私どもとしては、今回の場合、ちょっと、日本だけが良くなったからといって、ほかの国で参加する人がいなくなったらこれ意味ができませんし、今、国際的な予選が続々延期になったりしていますから、そういった意味で、ちょっとこの問題がどの段階で終息するのかというのは、ちょっと正直分かりません。ただ、スポーツ選手でこの種のことになる人は極めて確率は低いんだとは思いますよ。八十歳以上のとかいうようなもののよく定義を見ていると、疾患もあればなかなかオリンピック選手にはならぬでしょうから。そういった意味では、しかし、観客は違いますから、そういった意味では、入ってこられる観客の方やらいろんなことを考えますと、これはなかなか難しい話だとは思いますけれども。 いずれにしても、こういったようなものは総理が、総裁が、安倍総裁が昨日、党大会に代わる両院議員総会で言っておられましたけれども、少なくともみんなが安心して喜んで来られるような状況になるのが望ましいというのはもう私どもも確かにそうだと思いますが、それがどういった形でできるのか、日本だけでできる話ではないので、ちょっとこれ以上お答えのしようがございません。
○古賀之士君 ありがとうございます。 その際に、昨日のその会見の際に、完全な形という一つキーワードが出てまいりました。その完全な形というのは、麻生副総裁もオリンピックの経験、選手としての経験をお持ちですので、これは、完全な形というのはどういう意図、意味があるとお思いですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはいろんな定義があるんだと思いますが、モスクワのときには、あれは自由諸国連合ほとんどボイコットですから、あのときの金メダル取った人は誰も金の価値がないよと、それはまあこちらから全然出ていなかったんだからと、おまえ世界一でも何でもないよという話になる。本人も何となく、俺はもう世界一だろうと思ったら、おまえは東側だけだろうと、西側の人は誰も出ていないんだからと言われると何となくというような話が、よく、あのときに出た選手もよく言っていました。 したがいまして、私どもとしては、完全な形の定義はいろいろあるんだと思いますけれども、少なくとも百九十何か国の人が参加でき、それがそれぞれの予選を、公平な形での予選を受けて日本に来て試合ができるというのが一番完全な形。そのとき無観客試合とはちょっと考えにくいと思いますので、やはり観客も、日本だけの観客ではなくてほかの国からの観客も入れた形での開催が望ましいだろうとは思います。完璧な形といえばそういうことになろうかと存じます。
○古賀之士君 トランプ大統領は、私的な意見として、一年間延期したらどうだというお話も出ておりますが、正直、選手の皆さんたちのお立場を考えて、麻生副総理はどのように選手の皆さんたちに今、現状、メッセージを届けるとすればどういうことを伝えたいですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 選手にとりましては、伸び盛りの選手もおれば、もう既にピークに来ている選手もいるし、これ人によっていろいろだろうと思います。橋本聖子選手みたいに、春、夏七回かな、オリンピック、春、夏、冬か、七回のオリンピックなんという人の方が珍しいんで、普通は一回ですから、それに合わせてピーク持っていきますんで、一年と言われるとかなりきつい選手が出てくるだろうと思いますね、これまでに合わせてきていますから。 そういった意味では、古賀先生、ちょっと丸々なくなるというのはちょっと考えにくいですけれども、じゃ、何か月かと言われると、何か月ってできないんですよ。何でこんなに暑い八月になったかといえば、ほかのところは全部ほかのあれで埋まっているから、世界中。そういった意味では、これはもう放映権の都合やら何やらいろんな商業問題も絡んでいて、結果的にこの時期になったというのが今回の東京オリンピックの八月、七月になった最大の背景なんだと、私どもにはそう、私にはそう思えますけれども。 したがいまして、一年というんであれば、丸々来年の七月というんであれば、それはいろんなものがありましょうけど、来年七月に仮になったとすれば、福岡の水泳の世界選手権どうするの。やめます、福岡。自分のところだからよく分かるでしょうが。そういう話になるんですよ。だから、これは結構、そんな簡単な話ではないと思っております。
○古賀之士君 来年の同時期、福岡での世界水泳はもちろん、北京での冬季オリンピック、そして、もし二年ということになりましたら、サッカーのワールドカップや様々なスポーツイベントとも重なり合ってくるという、非常に調整が難しいというのも承知しております。 東日本大震災のときには、よく復旧だけでは駄目なんだと、復旧と復興が一つ、ワンセットなんだということをよく言われて、今でも復旧復興と、災害の際によく使われます。 今、この新型コロナウイルスに関しては、シュウソクという言葉がよく使われます。シュウソクという言葉は、まあ昔取ったきねづかじゃないですけれども、音で見ますと二つの意味があります、字で書きますと。一つは、収め束ねるという収束。それから、医学的に見て、終わり、そしてブレスの息と書いて終息。 この二つのシュウソクのうち、医学的に見て終息という判断が出れば、それはもう間違いなく様々なイベントや経済活動がもうまさに動き出す、血液が回り出すということになるかと思います。ただ一方で、収め束ねるの収束ということになりますと、これはもう大きな政治的な判断が必要な時期になってくるというふうな認識を私は持っております。 その辺が、先ほどからもお話出ていますように、特効薬がないから、そして、今世界中にずれながら感染が広がっているという極めて難しい状況の中で、あえて冒頭、オリンピックの話をさせていただきました。そういった部分も含めて、この政治的な判断が必要な収束と、それから専門家の医学的な見地が必要な終息、これをどのように現時点ではもしお考えなのか、御所見がありましたら教えていただけないでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) このオリンピックの開催権というのは、これは日本が持っているのではなくて、これはインターナショナル・オリンピック・コミッティーという、通称IOCという、これ、バッハという人が会長なので、持っているんですが、この人のおとといだかBBCの話を見ていたら、WHO、ワールド・ヘルス・オーガナイゼーション、世界保健機構か、の判断に任せると、本当かどうかは知りませんよ、と言ったとBBCには載っかっていましたけど、さあ、それで本当に決まるんですかというところが私にはちょっと正直よく分かりません。ただ、開催権という、決定権はIOCが持っていますんで、ちょっと日本では何とも。 ただ、この種の風邪、今でも、SARSでもMERSでも今でもありますから、これは。なくなったわけではありませんよ。だから、医学的に根絶したかと、とんでもない、今でもありますから。だから、今回のこれも根絶するというのはちょっと考えにくいので、医学的に。したがって、世の中は今、SARSの話やMERSの話している人はおられませんから、そういった意味では、今回、これのおかげでインフルエンザの患者は日本の病院でほぼ五分の一から六分の一に、通常のベースでいくとそういうことに減っておるそうですから、そういった意味では、私どもとしては、今回のこの話が終息するというのは、いわゆる各国で経済がいろんな形で収まった、いわゆる退院者数、退院数も今、毎日退院数がどんどんどんどん出ておりますから、そういった意味では、退院数の方が新しく発症する患者より上回るとか、そういった方向でいきゃ何とか終息という方向に向かったことになるんだと思いますが、それがいつ頃かということは、ちょっと正直、今の段階で、私どもの段階で分かっているわけではございません。
○古賀之士君 このお話はもうぼちぼち結ばせていただいて、次のお話させていただきますが、大臣が今おっしゃったように、アスリートは比較的免疫力もあるから大丈夫かもしれないけど、ただ、昨日ですかね、日本サッカー協会の田嶋幸三会長が陽性反応が出たと。実は、私はサッカーの担当もしておりましたので、実況と解説者という立場で仕事を御一緒にさせていただいたこともあります。あの元気な田嶋会長がという非常にショックを受けております。そういう意味では、一日も早いこの終息へ向けて、そしてまた、できるだけ早い政治判断ができるように、与野党協力して超党派で是非物事を進めていただきますよう、改めてお願い申し上げます。 税制全般について引き続きお尋ねをいたしますが、来年度の税収の見通し、これ六十三兆五千百三十億円という数字が上がってきておりますけれども、正直厳しい状況です。今どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました六十三兆五千百三十億円というのは、いわゆる令和二年度の予算の税収の見込みなんですが、これは基本的には消費税率が基本丸々乗っかりますので、そういった意味での増収分もありますし、また雇用とか所得見ましても、この間の、まあまだ終わっていませんけれども、労働組合の団体交渉等々の大手の部分を見ましても、そこそこのものの改善が起きておりますので、私どもとしては、そういったものの消費等々は十分に期待できるんだと思っておりますので、六十三兆五千というのをそのまま載っけておりますけれども。 この感染症に対する影響というのは、これは税収に与える影響というのは、現時点でちょっと幾ら減るだろうということを、これいつまで続くかとも非常に影響いたしますので、現時点で申し上げる段階にはありませんけれども、いずれにいたしましても、税収への影響というのをいろいろ常に考えておかないかぬところだとは思いますけれども、私どもとしては、事業規模いろいろありますけれども、二十六兆に及びます総合経済対策、まだやっと始まったばっかりですから、そういったものがだんだん効いてきたりしてくるところも十分に考えられるんだと思っておりますので、引き続き、経済財政運営等々には配意をして、最大の気を配ってこの税収は見ておかなきゃいかぬ大事なところだと思っております。
○古賀之士君 では、具体的に、先ほど西田委員からも指摘がございました消費税の減税について、参考人で結構です、伺います。 これ消費税を、たらればの話で恐縮なんですが、減税する場合、準備期間としてどれぐらい必要になってくるとお考えでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 先ほど大臣からも御答弁ありましたけれども、今回の消費税率の引上げは、全ての世代が安心できる全世代型の社会保障制度へと大きく転換していくためにどうしても必要なものでございます。 したがいまして、仮定の御質問にお答えすることはお許しをいただきたいと存じますが、事務的なことをあえて申し上げますれば、税制改正全般にわたってもそうですけれども、特に消費税は関係する方がもう全国民に及びますので、周知を行う十分な期間が必要であるということと、これも言わずもがなですけれども、レジ、システムの改修、あるいは値札の付け替えといったことがもう全国津々浦々に必要になってまいりますので、相当の期間が必要になるということだけは確かでございます。
○古賀之士君 さらに、ちょっと大事な部分なので、スピード感を本当は持っていただきたい部分なんですけれども、仮に消費税減税が行われた場合、元々お約束をしていたその消費増税分を活用した高等教育の無償化、それから幼保無償化などのこの施策については、これはちゃんと引き継がれるものなのでしょうか、それとも見直しをするべきだと今お考えなのでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) 主税局からお答えするのは僣越ですけれども、税制をいじった場合に、一体改革ということでセットされたものの歳出面の方がどうなるかという御下問、これは一言で申しますれば政治的御判断ということになりますので、税制とどうリンクさせるのかさせないのかというところから始まりまして、だったら、仮定の前提で申しますと、財源を失った場合に、それ財源なき給付増でよろしいのかということは、先ほどの西田先生の御下問にもありましたけれども、その分だけ収支が悪化してまいりますので、将来にわたる少子高齢化を乗り切っていく上で大変大きな課題になるというふうに存じます。
○古賀之士君 僣越ながら、西田委員とは若干私も意見異なる部分がありますので、この辺はまだちょっと意見交換や議論する余地はあるかと思いますが、少なくとも、消費税のその活用分に関しては、これはきちっと明記をしてお約束をしたという部分ですので、これはやはり何とか財源はつくっていただかなきゃいけない。これはもう至極真っ当な考え方だというふうに思っておりますが、是非その辺はよろしくお願いを申し上げます。 では、本論といいますか、所得税法の改正案についてお話を伺いますが、ちょっと飛ばさせていただくかもしれません。 まず、連結納税制度のグループ通算制度への移行についてお尋ねいたします。 グループというのは、その判定基準というのは、財務省さん、どのようになっていますでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) お答えを申し上げます。 今般、連結納税制度を見直しましてグループ通算制度というものに移行することにいたしておりますけれども、対象となりますグループの範囲につきましては、基本的に、現行の連結納税制度と同様に、親法人と、そしてその親法人が直接又は間接に一〇〇%の株式を保有する全ての国内の子会社、これが対象となります。そういう意味では、範囲は今までと変わらないということでございます。 なお、制度の適用につきましても、現行の連結納税制度と同様に、その企業グループの選択によって国税庁長官に申請して適用するということになります。
○古賀之士君 では、ちょっとそれを受けまして資料の三枚目を、お配りしているのをめくっていただければと思います。 電力会社の送配電会社についてお尋ねをいたします。経産省にお尋ねをいたします、経産省さんにお尋ねいたします。 これ、送配電にも適用されるとすれば、送配電分離の観点からこれどのように考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(覺道崇文君) お答え申し上げます。 発送電分離につきましては、二〇一五年の改正電気事業法に基づきまして、本年四月一日に送配電部門を別会社化する法的分離が行われる予定でございます。 二〇一五年当時の議論では、別会社化された送配電会社と資本関係を解消することまでを義務付ける所有権分離の方式も検討されましたものの、資本関係を許容する法的分離の方式の方がグループ内で連携をしながら安定供給を担うことができると、こういった議論を経まして法的分離が採用されたものと承知をしてございます。 一方で、法的分離の方式におきましては、送配電会社の中立性を確保することが不可欠となります。このため、電気事業法では、送配電会社がグループ内の発電、小売会社を優遇するといったことがないように、送配電会社の取締役について発電、小売会社の取締役との兼職を制限をしたり、送配電会社から発電、小売会社に対する業務委託を制限するなどの行為規制を課すこととしてございます。また、今後はそうした行為規制について、電力・ガス取引監視等委員会の監視の下でこれらの規制を適切に執行してまいるということでございます。 御質問の法的分離後の送配電会社につきまして、いずれも親会社の一〇〇%子会社となるものと承知をしてございます。御指摘のグループ通算制度の対象になるというふうに認識をしてございますけれども、先ほど申しましたような各種の規制措置を講じていることを踏まえますと、グループ通算制度の適用対象になるからといって送配電会社の中立性の確保に問題があるということにはならないというふうに考えてございます。
○古賀之士君 法律上は規制のいろいろな緩和も含めての大事な法律だとは思いますが、思い起こせば、千葉で送配電の大きな鉄塔が幾つも倒れて、それの復旧に向けた現場のお話をちょっと御紹介しておきますが、実は、あれは東電さんだけではなくて、九州電力さんも含めて全国各地から電力会社さんが応援に来て復旧に当たっておりました。 そのときに、やっぱりそのそれぞれの地域性、それから天候や地形、違うものですから、その復旧のやり方、例えば、電柱や電線一つ復旧や復興させるためのやり方もノウハウが全然違うと。こういうことは、実は法律の中ではなかなか見えない部分で、ある意味、送配電分離のデメリットになり得る部分でもあると思いますので、是非その辺は考慮いただきたい。できれば、災害時にそういうその現場で混乱が起きるような法律をわざわざ作られるというのには甚だちょっと疑問が残っているということだけ申し上げさせていただきます。 ありがとうございました。 では、次の質問参ります。 資料の一番最初を御覧ください。ちょっと質問飛ばさせていただきます、時間の関係で。 退職所得の税務上の取扱いについてお尋ねをいたします。退職所得税制についてでございます。 勤続二十年を境目としまして控除額が急浮上すると、急浮上というか上昇するということから、長期の雇用というのが長年のこの日本の企業というのは前提になってきておりました。働き方の多様化や雇用の流動化が進んだ現在の雇用形態に合っていないという声もありますし、またその指摘もございます。 例えば、資料のように、勤続年数の六十年のような中立的な仕組みの導入というのは必要ではないか、こういったことを提案をしているところもございます。これにつきましてどのような財務省さんはお考えをお持ちなのか、お願いをいたします。
○政府参考人(矢野康治君) お答えを申し上げます。 委員御指摘のとおり、退職金課税につきましては、勤続期間が二十年を超えますと一年当たりの控除額が四十万円から七十万円に増加するという仕組みになっておりまして、転職などの増加に対応していないんではないかといった御指摘があることも事実でございます。 退職金も含めました賃金形態の多様化ですとか、あるいは転職機会の増加などが進んでおります中で、退職金の課税の在り方につきましても、企業における退職給付の在り方などへの影響を踏まえながら、働き方やライフコースの多様化に対応した制度となるように丁寧な検討をしていく必要があると考えております。
○古賀之士君 是非お願いいたします。 厚生年金に入っている一般の給与所得者もそうですけれども、かつては二十年その厚生年金を納めて初めて給付資格が得られるという時代がありました。それとここ連動している部分もあったのかなという気もいたします。ただ、実情、今現在は、やはり転職される方が非常に多い、それから、こういうシステムに元々合わないような今社会情勢にもなってきておりますので、是非この辺のシステムを、年金とできればタッグを組んでしっかりと御検討いただくようお願いを申し上げます。 それから、続きましては新型コロナウイルスに関連しての状況をもう一つお尋ねをいたします。航空機燃料税についてでございます。 御存じと思いますが、日本の旅行協会だと記憶しております、三月の国内、海外の旅行は予測でマイナスの前年比六九%、つまり七割近い減少が今予測されております。それから、定期航空協会によれば、二月から四月の間に三千億円の減収ということが予測をされております。 こういった中で、元々調子が良かったというか、景気が比較的順風満帆だった航空業界ですけれども、今回の税制改正でやっぱりこの航空機燃料税というのを引き続きやられるのはどうしてなのかなと、なぜ二年間となったのかと。廃止が妥当とも思える部分もありますし、こういう緊急事態の場合は少なくとも何か方策を考えられた方がよろしいかと思うんですが、御所見を賜ります。
○副大臣(藤川政人君) 航空機燃料税におきましては、国内路線の航空機に積み込まれた航空機用燃料に課税するものであり、その税収が国や地方の空港整備や空港対策の財源として活用されていることを踏まえれば、その廃止は適当ではないと現在は考えております。 また、今般の税制改正におきまして、東京オリンピック・パラリンピックを契機に訪日外国人旅行者の地方誘客を拡大する等の観点から、本税の軽減措置について二年間延長することとしたところであります。 現在においては以上であります。
○古賀之士君 是非これも、今の現状に鑑みて、是非もう一度考え直しをされるようにお願いを申し上げておきます。よろしくお願いいたします。 それから、税制の中で欠かすことのできないのが、やはりお金を徴収する立場でございます。 堺税務署において新型コロナウイルスの患者さんが発生したという発表もございました。確定申告時、非常に皆さんも混雑している中で接客業務に当たっている税務職員も多く、懸念がされております。感染症への防御対策、マスクやそれから消毒液、あるいは防護服というに近いものなんでしょうか、何かそういう対策は十分に今現状足りているのでしょうか、お尋ねします。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 ただいま、国税庁における感染防止の取組について御質問いただきました。 まず、先般公表したとおり、国税庁においては、申告所得税、贈与税及び個人の消費税の申告納付期限を四月十六日まで延長しておりますが、この延長、期限延長によりまして確定申告会場の混雑の緩和というものを図ることは感染防止に資するものと考えてございます。 その上で、この確申会場におきましては、職員に対する手洗い、うがい、マスク着用の徹底ですとか、来場者に対する手洗い、うがい、マスク着用のお願い、また、発熱等の自覚症状がある来場者の方については入場を御遠慮いただくなどの対策を講じております。そのほか、納税者間の距離を保つために、確申会場にはパソコンを置いておるわけですが、この間隔を広くするなど、現場レベルで様々な工夫を重ねているところでございます。 ただいま、確申会場における対策について申し上げましたけれども、お尋ねの税務職員全般という点に関しますれば、確申業務のみならず税務署の各部門の業務全般を円滑に遂行していくためには、何よりも職員の健康を確保していくということが大前提であると考えてございます。そのような意味でも、例えば申告相談事務に従事する職員のマスクが不足している場合には随時支給し、着用を徹底すると。また、マスクやアルコール消毒液の今後の必要数を見積もり、その確保について万全を期しているところでございます。また、職員の健康管理につきましては、体調が優れない職員に対してきちんと休暇を取得させるということを取扱いをしているところでございます。 今後も、感染拡大防止の徹底と税務行政遂行のための体制整備に万全を期してまいりたいと考えてございます。
○古賀之士君 時間もなくなってきましたので、財務大臣にお尋ねします。 今のお話も受けまして、国税職員の定員についてこれまでもお尋ねをしてまいりました。本会議でも代表質問で総理にお尋ねしたところ、中長期的に必要な機構、定員を確保し、税務執行体制の確保に努めてまいりますとの答弁をいただいております。この一年間、どういうような対応をされてこられたのか、そして、今後どういう取組を行っていかれるのか。 あわせて、この間は夏休みについてお尋ねをしたと思います。これは税関職員の皆さんたちです。オリンピックが行われる、パラリンピックが行われるこの八月に規約では夏休みを取りなさいという規約になっていますが、これ現実的にはもう極めて難しい状況です。 民間の企業にも、そしてまた大臣始め民間企業の経営も携わってこられた方にはもう重々御存じのように、今もう通年で、盆休みだから八月休みましょうねとかいうのではなく、趣味のために休む人もいれば、あるいは冬だからスキーのために休む人もいる、あるいはプライベートでわざわざ平日の方がお互い休みが取りやすいという働き手の方がいて、すいている閑散期に休みを取って家族サービスをするという方々もいらっしゃいます。これ、早急に規約の改正などもお願いしたいと存じます。よろしくお願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 古賀先生、日頃から税務行政に御理解いただきまして、誠に有り難く存じます。 今、間違いなくこの税務行政というのは、ICT、インフォメーション・コミュニケーション・テクノロジーという、例のICT化が出てきたのと国際化したというようなこともありまして、調査するとか徴税するとか物すごく複雑化しているということは確かです。 そういった意味で、ここの環境は厳しさを増しておるんですが、加えて、今後軽減税率というものも入ってくることになりますんで、申告書の提出を受けて、それから事務が本格化して、それから税務署の現場においていろいろきめ細かく対応が要求されるということになるんだと思います。 こういった状況の中で、適正、公平、迅速等々いろんな課税徴収を引き続き実現していくためには、これも執行体制によってはある程度のマンパワーは絶対必要なんだと思っております。かなりの部分はスマホでとか家庭からとか、いろんな話のことが進んできていますけれども、なかなかそれが、ちょっと失礼ですけど、七十ぐらいの方ができるかといったらほとんどできませんと思っておかないけませんから、そういった意味では、こういったものを図っていくにはある程度マンパワーはどうしても必要なんだと思っておりますんで、我々といたしましては、二年度の予算案において、軽減税率制度の実施への対応と、国際的な租税回避、いわゆるBEPSと称する例の国際、GAFA等々いろいろの言われているあの話ですけれども、こういった中長期的なものに対して、国税庁全体としてこれどうしても人数が要りますんで、今回は純増で五十という形にさせていただいております。 いずれにいたしましても、こういったものは引き続き継続的にやっていきませんと、税務署の職員、バッジ付けた途端に議員になれるというような簡単なものじゃありませんから、ここは人様の税金調べますんで、うかつなレベルの人ではなかなかまた後で問題が起きることにもなりかねませんので、きちんとした教育訓練等々が要りますんで、雇ってすぐというわけにはいかないというのもちょっと頭に入れた上で、育てていかねばならぬ大事なところだと思っております。
○古賀之士君 時間がなくなってまいりました。 今日、朝方、午前中の理事会からも参考人の要求をさせていただきました。残念ながら、当該の参考人は呼んでいただくことができず、現職の今の役職の方ならばということで今お見えになっていらっしゃるようでございます。本来でしたら、やはり当時のお話を伺いたかったので、当該の要求をさせていただいた参考人の方に是非お越しいただきたかった、そういう思いを皆様方にお伝えをしたいと思いますし、また、この問題については、かつては与野党関係なくしっかりと調査をしていくというお約束を皆さんでした記憶もございますので、是非よろしくお願いいたします。 なお、一点だけ、もう時間がありませんが、お伺いいたします。 今日の来ていただいている参考人の財務省大臣官房長と現理財局長にお尋ねしますが、一連の週刊文春の報道について、現状をどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 職員の方がお亡くなりになったことは誠に残念なことでございまして、深く哀悼の意を表したいと思います。 その上で、財務省といたしましては、平成三十年六月に、できる限りの調査を行って調査報告書をまとめたところでございまして、その反省の上に立って、現在、財務省の再生に努めているところでございますので、引き続き鋭意努めてまいりたいと考えているところでございます。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 近畿財務局の職員がお亡くなりになったことにつきましては心から残念なことだと思っておりまして、深く哀悼の意を表したいと思います。 また、その今回の事件に対する対応等につきましては、ただいま官房長から申し上げたとおりでございます。
○古賀之士君 麻生大臣、お伺いします。今の報道の、週刊文春の報道の手記、これは本物だとお考えですか。
○委員長(中西祐介君) 時間が過ぎておりますので簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっとこれは、取材をされた内容を一読したぐらいの話でありますので、書いた方が元々文春の人ではない方なんだそうですが、内容を詳しく全部精査したわけではございませんので、それが全て間違っている、全て正しいと、ちょっと今の段階で申し上げる段階にはございません。
○古賀之士君 少なくとも、本日ですか、提訴する予定と書かれております。誰が何のためにその改ざんを行ったのか、その改ざんの原因となった土地の売払いというのは具体的にどのように行われたのか、真実をもう一度明らかにする必要があると申し述べて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○熊谷裕人君 立憲・国民.新緑風会・社民の熊谷裕人でございます。 私も、税法の質疑に入る前に、喫緊の課題でございます新型コロナウイルス関連の質問を若干させていただきたいなというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 最初に、まず企業の内部留保の関係で御質問をさせていただきたいと思っております。 企業の内部留保、随分積み上がっておりまして、資料によりますと、一八年度末で四百六十三兆の内部留保が積み上がっているというような資料が財務省の資料にございます。 私は、内部留保というのは、こういう今みたいな状況になったときに企業が使うために積み上げているものだというふうに思っておりますが、今いつ使うんでしょうと言ったら、まあ一時期、今でしょという言葉がありましたけど、それこそ今でしょだと私は思っているんですが、財務大臣、この内部留保、使うべきときではないかなというふうに思っているんですが、大臣の御所見を聞かせていただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは先生、経営者の立場、株主の立場、従業員の立場、いろいろ企業を取り巻いております方それぞれ、家族含めましていろいろあるんですけれども、今回、やはり従業員の給料は上げていた、設備投資はじゃんじゃんしていた、配当もしていた等々で内部留保は少なくしていた会社ほど今回割食っていますよね。そういうことになりますでしょう、会社経営者の立場からいえばですよ。何だ、世間のために一生懸命やった俺が一番割食ったやないかといって、理屈はそういうことになるんですよ。これはもう、この経営の最も難しいところなんだと思いますけれども。 しかし、この内部留保の内容というのを、この七、八年間で急激に四百六十三兆円まで増えておるわけですよ。四百六十兆ですよ、国家予算の半分に近いですからね。それが、企業の内部留保だけ、しかも増えたのはこの六、七年間、おととしは四十兆増えたりしていますもんね。 そういったので、しかも現金もばんばん増えているんですよ、これ。何するんです、これ、これだけためてと言ったら、今回のコロナウイルスのおかげのためで、今回助かったと言った人はいますよ、正直言って、経営者として。そんなの結果論だろうがと言って、その人に言い返したことありますけれども。 それは、私どもとしてはやっぱり、じゃ、給料は増えた増えたといったって幾ら増えたんです、設備投資を増やしたって幾ら増やしたんですって、内部留保に比べてみたら全然少ないでしょうが。少なくとも、どうだろうな、給与って二十兆行っていないでしょう。そんなものだったと思いますよ。 ですから、私どもとして、二十兆、十兆も行っていないかな、九・何兆だったかな、何かそんな、ちょっと数字はちょっと正確じゃありませんけれども、そんなものだし、設備投資も間違いなく二十兆行っていませんから。そういったものに比べて内部留保だけが三十兆だ、四十兆だというのは、大体ちょっと極端に、よほど使い道が分かっていないか、何か偏っちゃったか。今までの、デフレのときに絞り込んで金さえ持っておけば、物価が下がっていくから金の値打ちが上がるという、あの時代の経営感覚が抜けないのか。 いずれにしても、ちょっと今の時代にはなかなか違ってきた経営態度を取らなきゃ具合が悪くなったりはしないかなという感じはいたします。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 今回のこのウイルスショックで、先ほどの質疑にもありましたけれど、大臣の答弁で、日産の苅田工場、部品が入ってこないで止まってしまったという報道がありまして、私も心配をしているところなんですが、今回のこのウイルスの関係でサプライチェーンの毀損がかなりあって、生産が滞っているというふうに報道がなされておりまして、政府の第二弾の経済対策でも、サプライチェーンの毀損に融資で対応というようなことが書かれておりまして、細かいことはまだはっきりはしていないんですけれど。 私は、今回、これまでコスト重視をしてサプライチェーン海外にというような感じだったのが、このウイルスショックでリスクも考えなきゃいけないんじゃないかなという企業がかなりあるのではないかと思っておりまして、コストかリスクかというような話になったときに、やはりこれからバランス取らなきゃいけないというような話になって、サプライチェーン、国内回帰をしていただきたいなと。できれば海外に持っていった工場を国内にまた回帰をしていただいて、設備投資をしていただいて、雇用も生んでというようなことをしていただきたいなと。 これも内部留保をしっかりと使ってやっていただきたいと思っておりまして、こういったサプライチェーンの毀損対策で内部留保を使ってしっかりと対策をしていただいた、これまでやってきた企業さんにも配慮をしなければいけませんが、そのしっかり対策をしていただいたところへ何か法人税等で優遇ができないのかなというふうに思っておりまして、その辺のことをお尋ねをしたいなというふうに思っているのが一つ。 それから、今、春闘のお話ございました。大手の回答がつい先日、一次的な回答が出て、連合傘下で七千二百六十七組合ありまして、そのうち三月十三日の一回目の回答が取れた、大手さん中心ですけど、五百七十七組合の回答が取れたというふうに言っておりますが、そのうち賃上げが取れた組合さんは五百七十七分の三百四十四というような数字が出ておりまして、大手の会社がベアゼロなんていうのは新聞に出ておりましたけれど、しっかりこういうときだからこそ、ベアも苦しいけど上げるんだという会社が幾つかございます。 そういったところに、やはり内部留保があるところはしっかり使っていただいて、賃上げをしっかりと実現をしていただいたところには、やはりしっかりとした政府としての目配りが必要なのではないかなと思っております。 その辺の、この設備投資と賃上げというところで、内部留保を使っていただいたところへ財政的な、税制的な支援が何か考えられないかどうか、もし御感想ございましたらお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(矢野康治君) お答えを申し上げます。 サプライチェーンの維持につきましては、日本経済の屋台骨を担う中小企業等々がサプライチェーンの毀損に対応するための設備投資あるいは販路の開拓の取組というのを進めていくことが重要だと存じております。中小・中堅企業の設備投資を後押しするという観点からは、中小企業の投資促進税制ですとか、あるいは中小企業の経営強化税制ですとか、あるいは地域未来投資促進税制などの措置も講じているところでございます。こうした税制によりまして、日本経済の屋台骨を担う中小企業等の生産性を向上させて、サプライチェーンの維持がしっかり図られていくことを強く期待しております。 また、賃金の引上げあるいは設備投資全般につきましては、いわゆる賃上げ投資促進税制ということを三十年度税制改正で導入させていただいておりまして、それによりまして、賃金を引き上げ、あるいは設備投資の一定以上の増進をしていただいた企業につきましては税制上の恩典を付与するということですとか、裏を返しまして、その賃金上昇の度合いが小さい、あるいは設備投資が非常に乏しい、乏しいといいますか弱いというところにつきましては、若干その租税特別措置を、適用を外させていただくという、下世話な言葉で申しますとあめとむちというような、恩典と厳しい措置と両方を税制で組み合わせて、今御指摘のような、内部留保を有効に、有意にキャッシュアウトしていただくということを税制で押したり引いたりしながら応援させていただいているところでございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 資料を見ますと、やはり、賃金が一七年度から一八年度にかけて上昇率は一・二五%、そして設備投資は二・五六%で、内部留保だけが実は三・五八%上昇しておりまして、内部留保だけ賃金と設備投資に比べて大きく積み上がっている状況でございます。 私は、この内部留保、余りにも大きく、内部留保を吐き出すための、使っていただくための税制措置なんかをしてもなかなか使われていないのが現実ではないかなと思っておりまして、二重課税という御指摘もありますけれど、私は、内部留保に積み上げた分、課税をするべきだというふうに思っております。 台湾や韓国でもこの内部留保に対する課税が行われておりまして、私は、積み上がった分、一七年度、一八年度でいえば十六・六兆円積み上がっているんです、この分に課税を、例えば二〇%ぐらいの課税をすれば、それだけで三・三兆円という税収になりますので、そういった積み上がった分に是非課税を考えるべきではないかなというふうに思っているんですが、財務省として何かお考えがあればお聞かせいただければと思っております。
○政府参考人(矢野康治君) 委員御指摘のように、内部留保に課税をむしろしてはどうかという御意見はもうこの数年来あったところでございますけれども、もう委員がおっしゃいましたように、いわゆる収益に対する二重課税性ということがどうしても否めませんので、そこは大きな問題だと存じますし、慎重な検討が必要だと思っております。 ただ、内部留保を有効にキャッシュアウトしていくという意味において、じゃ、減税だけが能ではないだろうと、減税だけしておったんじゃ、ますます税引き後の手取りが増えるだけじゃないかという御批判があることも事実でございます。そういう意味におきまして、先ほどもちょっと押したり引いたりということを申し上げましたけれども、両面あろうかと思いますので、実際、税制におきましても、プッシュする、支援をする税制と、それから若干警鐘を鳴らす税制と両方をコンビネーションにさせていただいているところでございます。 いずれにいたしましても、更に言えば、税制だけで押しても引いてもどうにもならない部分もございますので、根本的には、これは税制の問題というよりも、適切なコーポレートガバナンスの下で企業が設備投資や賃上げに対しても、あるいはリスクテークということも含めまして、前向きに取り組んでいただくという、いわゆるコポガバの問題だということが強うございますので、税制としては側面支援をさせていただくということだと観念しております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 私もそういった面は一面あると思いますけれど、やはり内部留保を積み上げるんであればしっかりと賃金と設備投資に回していただいて、課税ベースが少なくなるようにというふうに考えなければいけないんではないのかなと思っております。コーポレートガバナンスで、しっかりと経営者の方にそういうところを目を向けていただけるように、政治の側もしっかりとアナウンスしていかなければいけないのかなというふうに思っています。私も、微力ながら努力をしていきたいと思っております。 次の質問に入りたいと思います。次の質問も、新型コロナウイルス感染症の経済被害に関連しての、所得税、消費税、そして相続税等の納税猶予についてちょっとお尋ねをしてみたいと思っております。 午前中の質疑でも、納税猶予、一か月間、今、古賀先生のお話にもありましたけれど、感染防止のために確定申告の期間を延ばして、納税の期間もそれに合わせて延ばしたということで、多分、申告をされている方、事業主の方やフリーランスの方多いんだと思っているんですけど、キャッシュの持ち出しがなくて少しほっとしているのが現状じゃないのかなというふうに思っております。 納税の猶予の話、御答弁で税務署に相談をしていただいて猶予をとの相談をしてほしいというふうに午前中の質疑にもありまして、広報もしっかりとしてほしいという併せての質問がございましたが、私も、若干、相談すれば何とかなるんじゃないかという話が伝わっていない部分が大きいんじゃないかなというふうに思っておりまして、午前中も広報、どんな手段で広報しているのかということを御答弁ございましたが、より一層の広報の新しい考え方がもし追加できるんであれば、その今やっている広報の仕方にどんなことが考えられるかも含めて、この納税猶予の相談等の広報の仕方についてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 納税をしていただくに当たっては、納税者個々の実情を十分に伺いながら対応させていただくことになりまして、その際、個人、法人を問わず、国税を一時に納付することが困難な場合には、申請により納税の猶予が可能となっているということでございます。 この適用に当たっては、今般の状況を踏まえて、納税者の置かれた状況に配慮し、迅速かつ柔軟な対応を行うということで、これは全国的にそういった指示を既に国税庁の方から出しているところでございます。 ただ、全くまだ伝わっていないじゃないかという、広報はどうなんだというお話でございます。 先ほどの繰り返しになるかもしれませんが、我々、そういう意味では、従来からこの猶予制度、ホームページによる広報など、また、納税相談の際のリーフレットによる広報ですとか窓口での広報、また、関係団体の方々を通じての広報の依頼などを行っているところでございますが、どうしてもこの相談を受けるまでという部分もあろうかと思います。 先ほどちょっと申し上げましたが、今回指示を出しまして、しっかりその柔軟かつ迅速な処理を行う、その一環の中でしっかりその納付が困難な方につきましては、まさに寄り添って対応するようにという指示をしているところでございまして、こういったものを徹底してまいりたいと考えてございます。
○熊谷裕人君 私も、実は父親が脱サラして小さな会社をやっておりまして、亡くなって二年間だけ、社員もいましたし、取引先もあったので、仕事をほかに持ちながら仕事を継いで、やったことがあるんですが、まあ二年間で立ち行かなくなったというか、銀行の融資が引き上げられて畳まざるを得なくなったんですけれど、そのときに、やはり納税というものはしっかりとしなきゃいけないということで、納税の時期が来ると一生懸命お金をかき集めてでも納税する、真面目なそういう企業経営者、まあ小さいところの経営している方だったり事業主、個人事業主だったりする方ほど多分そういう方が多いんじゃないかなと思っておりまして、今回猶予していただいているのは本当に助かっているんだと思っております。 ただ、なかなか相談、税務署に足を運ぶというのもなかなか嫌なもので、相談にもなかなか税務署に行きたくないという人方多いんだと思うんですね。そのうちに督促状が来るわけですよ。督促状が来ると、また、ああ、督促状来ちゃった、どうしようと、また行けなくなっちゃうんですよ。 そういう方が多分多いんだと思いますので、もう少し、何というんでしょう、今回ばかりはしっかりもう、何というんでしょう、税務署の方がもっと寄り添うというか、困っていませんかみたいな話、税務署から行くとちょっとあれなのかもしれないんですが、そんな話で、本当に税務署、政府の方もそういう方の手助けをしたいんだというメッセージを発信しないとなかなか難しい話ではないかなというふうに思っていますので、お忙しいと思いますが、もう少し努力をしていただけると有り難いなというふうに思っております。 そして、納税猶予をしていただいて、その後、はい、何かありましたら、是非一言お願いします。
○政府参考人(田島淳志君) 大変、叱咤激励をいただいたと思っております。まさに、納税が困難な方にはしっかりと寄り添って対応するということであります。受け身ではなく、そういった方に対しましてはいろんな形で接するということを徹底してまいりたいと考えてございます。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。よろしくお願いします。 それから、納税猶予をしていただいて、二〇年度になってこのコロナショックがどれくらいで引けるかどうかという話がございますが、長引いてずっと収入が、二〇年度に入ってもずっと収入が途絶えるということになると、いつまで猶予してもらえるのかという話になると思います。 是非、一定のところで減免という話も考えなければいけないと思っていますし、二〇年度の分で思い切って減税ということも考えなければいけない、一九年度の減免と、それから二〇年度もメッセージとして、減税をするということでメッセージを発信をした方が私はいいんではないかなというふうに思っております。 私もどちらかというと財政均衡派なんで、減税をした分国債でとはなかなか言いにくいんですけれど、でも、今はそれくらいのことをしないといけない時期だと私も思っております。党内の意見はまだまとまっておりませんので、あくまでも個人的なものでございますが、減税をして、国債発行して対応するというぐらいのことは考えなければいけない状態なんではないのかなというふうに個人的には思っております。 そこで、所得税についてというか、今、申告所得税が一九年度分で三兆三千二百四十億というふうに資料に書いてありました。この分の減免措置か、それも全部なくしてしまうというところまでできればいいんだと思いますが、それちょっと無理な話ではないかなというふうに思っておりますけれど、所得税減税を、五%ぐらいの所得税減税をしていただくと、税率五%の方が納税者の中の五八%、所得税払っている方の五八%を占めていますし、二千九百万人ちょっとの人たちが対象にありますので、五%減税、所得税減税ぐらいを考える、まあ三・五兆円ぐらいの規模になります。そして、それ以外の人たちも五%減税をすると〇・四六。ですから、合わせて四兆円ぐらいの効果があるんではないかなというふうに思っておりまして、麻生大臣、この間の音喜多委員とのやり取りの中で、減税の話は、減税は一つの案だ、反対するつもりはないという御答弁があって、その後修正をされたことは、発言の若干訂正をされたのは存じ上げておりますが、是非、所得税の減税考えていただきたいなというふうに思っております。午前中の答弁も聞いていて、なかなかいい答弁いただけないの分かっておりますが、あえてもう一度させていただきたいなというふうに思っております。 そして、消費税も、私はゼロとは言いません。私は昨年の選挙で据置きを言っていましたので、八%に戻していただきたいなと。異次元の減税と言われている方がいらっしゃいますけど、私は、現実的に二%上げた分戻していただくと、軽減税率、なかなか余り、与党の皆さんのところでは評判いいのかもしれませんけど世間では余り評判の良くない軽減税率もなくなるので、二%の減税、消費税の減税ぐらいやらないといけない状況ではないのかなというふうに思っております。それだけでも四・三兆円ぐらいの減税になって、合わせて十兆円弱の減税になろうかというふうに思っておりますので、是非お考えをいただけないかなと思っておりますが、御所見をお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 十日の参議院のいわゆる財金の委員会において、景気対策として減税というのは、よく一案というのは、もうこれだけ世界中似たようなことをみんな言いますのでそうだとは思いますけれども。これ、私は、財政政策の手段の一つとしては、これはどの国においても、一般的に予算と税制というのは常にこれあり得る話ですから、これを議論するのは、私決してそれをはなからそんな駄目ですと言うつもりはありませんが、それはもうはっきり申し上げておきますが。 御存じのように、私どもは、これは野党と違って与党で、いわゆる財政を預かる立場におりますのでね。経営者しておられたのでよくお分かりだろうと。営業の話だけ聞いていたら大体会社なんか潰れますから。だから、経理の話も聞いてもらわないかぬというところなんだと思いますので、そういった意味では財政といわゆる両立というのをやらないかぬところなんですが。 私どもとしては、午前中、いろいろ議論を与党でしておられましたし、こちらから、MMTと称するのを唱えている方も左側の方におられますので、この種の場外やじも含めましていろいろあるんですけれども。考え方というのは、もう先生よく御存じのように、会社経営したことないと、貸方と借方の区別が付いていない人の話というのは全然、私ら全く、財政というものを考えますと。したがって、これは、金を借りているのは政府が借りているんですから、だから、必ず貸している人がいなくちゃおかしいですよね。で、誰が貸しているのかといえば国民が貸しているんですから。国民は債務者じゃないですよ、債権者ですからね。頭の整理を、ここのところをきちんとしておかれた上でやらないと話が込み入るんですけれども。 したがって、私どもとしては、今政府が借金している借金がこれだけ多くなって、これだけ金利が下がるって、日本の経済学を勉強した人、皆いっぱい勉強した人いるんでしょうけれども、そんな前提で書かれた経済学の本なんて一冊もありませんからね。今までにない状態が起きているんですよ、今。借金がどんどん増えたら金利が下がったなんということはあり得ませんから。そういったようなことは今現実に起きていますから。そういった意味では、私どもとしては、この信用が大きくなっている間は、今はいいんですけど、これがぽっとなったときはどうするかということを考えずに行けというのが西田先生ですから。だが、なかなか私どもはそういう立場にいませんので、きちんとした、そのときのことも考えてやっておかないかぬというのが私どもありますんですが。 今言われましたように、この種の話は、どれかをやればどっかやらないかぬって、財政中立でやっていかないと、ずうっと、今のコロナじゃありませんけど、これ、退院者の数の方がこうなってきて、こう、感染者が増えている間は絶対安心しないんですよ。これ、逆にならないと状況は変わりませんので。私どもとしては、このプライマリーバランスとかよく言いますけれども、基礎的財政収支というものが、あっち側よりもこっち側に、ちょっとこっちが下回るところまで行かないとなかなか借金というのが減っていかないので。 今の状況の信用がずっと永久に続くという保証がありませんので、私どもとしては常にそういった配慮をしているから世界のマーケットからの信頼も今のところあるんだと、私どもはそう思っております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 これから、昨日、与野党と政府の連絡会議もできたようでございますので、しっかりと、これは、与野党を超えてこの国難に立ち向かっていかなければいけないのではないのかなというふうに思っております。私も、党内で積極的に発言をさせていただければと思っております。 次の質問に移りますが、これもコロナウイルス感染の関係で、既存融資への猶予、金融の関係でございます。 国会、私、埼玉なので、すぐ地元へ帰れますので、地元へ帰って、いろんな団体へ顔を出して、いろんなお話を聞かせていただきました。経営者団体だったりへ行きますと、やはり融資のお話が出てまいります。無担保無利子、有り難いんだけれど、新しい借金はなかなか重ねられないよねと、それよりか既存の借金を、融資を何とか税率を下げていただくとか期間を延ばしていただく方が有り難いんだという声が大半でございます。 そういったところにしっかりと目配りをしていかなければいけないのではないのかなと思っておりまして、金融庁の方から地元の地銀の方へ、大臣も先ほど、御用聞きじゃないですけど、どうですかということぐらいやれと、それから、それも報告してちゃんと公表もするんだという話、ずっと聞いておりますけれど、新しい借金じゃなくて、その既存の融資への金利補填だったりとか、それから期限を延ばすとかというところに是非目を向けていただきたいなと思っておりまして、地方自治体の中では、金利補填を独自にやろうという自治体があったり、信用保証料を自治体で出すよというところがあったりという報道も聞いておりますが、国としてやっぱりそこのところは一歩踏み込んでというふうに私は思っているんですけれど、金融大臣としてはそこはどのようにお考えがあるか、お聞かせいただければと思っております。
○国務大臣(麻生太郎君) 事業者の方々から、これは財務省ではなくて金融庁の方に、いわゆるこの種の、何というの、資金繰りの話とか、そういった意味での不安というか心配の声が寄せられているという事実に基づいて、私どもは今回、金融庁として、いわゆる金融業界、国策銀行含めまして、民間の金融機関を併せて呼ばせていただいて、この資金繰りというのが一番の勝負なので、まずは景気対策って、まだ景気の今はそういう段階じゃないんで、まずは資金繰りと。 そして、資金繰りがうまくいかなくなると今度は給料が止まりますので、そうすると途端に雇用がという話になりますので、そういうことのないように、この間、二十八日か、十六日か、政策金融公庫の田中総裁やら政策投資銀行の方やら、それから銀行協会の会長さんやら何やらにいろいろ言って、ここはいわゆる地銀、第二地銀、信金、信組までずっと下りますので。そういった形で、今言われたような資金繰りの仕組みということで、いろんな形というのは、もう御存じのように、無担保無利子とかいろんな話やら何やらの中で、融資とか今やっている、既にやっている既往の物件、既にやっている物件の条件変更、今言われたように、六か月のところを十か月にするとか、いわゆる手形のジャンプですな、それからまた、金利を今というんで、一・九六が今度〇・九になりますけれども、そういったいろんなものがやらせていただくということで、今言われたようなものに関しましてはそれなりに対応するように言ってみてください。 その上で、是非そういった話で、よほどのことでない限り、ちゃんと対応してできるような形になって、ちゃんと話を我々聞かせてもらいますと。そして、その上で、これ公表しますからという話もしておりますので、それなりの対応は結構きちんとしたところまで、小さなところまで下りているなという感じは、信用金庫の理事長さんぐらいのところまでは結構伝わっているなというのは、後からそういうのすぐ裏取る性格なものですから、きちんと下りてきたかと聞いたら、ちゃんと下りてきているそうですので、それなりに少なくともそういった形では行きつつある。これが、更にその理事長の方から支店長、支店の窓口のところまで下ろすところが一番大事なところなんですけど、そこまで行かせたいと思っております。
○熊谷裕人君 ありがとうございます。 政府系の金融機関に相談に行ったら今までの対応と変わらなかったという話も実は聞くんですよ。ですから、まだまだ現場まで下りていないので、是非そこのところの広報をお願いしたいなというふうに思っております。 そして、ちょっと法案の内容、それぞれの内容につきましてはちょっと飛ばしまして、日銀に来ていただいているので、同じ形で、今、地銀の事業者への融資の話をさせていただきましたけれど、努力をして、困る地銀も出てきちゃうんじゃないかなと。ゼロ金利政策が効いていて、なおかつ、無理して融資をしてなんという話で、困るところが出てしまわないかちょっと懸念がございますので、その辺について、日銀としてどのように目配りをされているのか、お聞かせいただければと思います。
○参考人(前田栄治君) お答え申し上げます。 私ども日本銀行では、これまで量的・質的金融緩和政策の下、国債買入れなど様々な手段を用いながら潤沢な資金供給を行ってきているわけでありますが、足下では、地銀、地方銀行を含めた金融機関に対して、全体で約四百兆円に上る大量の資金を供給しているということであります。このように、潤沢に資金を供給すること自体が、金融機関さんの様々な貸出し、これを後方から支援していくものかと、このように思っております。 その上で、今週初の金融政策決定会合では、新型コロナウイルス感染症拡大により中小企業などの資金繰りに影響が及んでおり、企業金融の一部で緩和度合いが低下していることを踏まえて、一層潤沢な資金供給を実施していくということを決定いたしました。具体的には、新しい資金供給手段、これは特別オペということになりますが、これの導入を含め、企業金融全体を支援するための措置を決定しましたほか、積極的な国債買入れ等を行っていく方針も改めて確認したところでございます。 私どもとしては、今後とも、企業金融の動向、そして地方銀行を含めた金融機関さんの対応状況、こういうことをしっかり確認しながら、金融が円滑に回るように万全を期す観点から、引き続き、地方銀行を含めた幅広い金融機関に対し、一層潤沢な資金供給に努めてまいる方針でございます。
○熊谷裕人君 済みません。通告していたものがなかなかできなかったんですけど、最後に、ETFの話だけさせてください。 大門先生の質問でもございました。出口の話も十二月にさせていただいたんですけれど、もうなかなか市場で今の積み上げを処分するというわけにはいかないと思いますので、プレミアムを付けて国民に、一千八百六十兆円持っているその国民の資産で買ってもらうようなことを考えないといけないのかなと。 もうこれ以上のETFの増額もできないのではないのかなと思っておりまして、素人ながら、国民にもうプレミアム付けて買ってもらうしかないのではないのかなと思っておりますが、この素人の考えにつきまして、何か御意見ありましたらお聞かせください。
○委員長(中西祐介君) 時間が来ておりますので、簡潔にお答えください。
○参考人(前田栄治君) 今御指摘ありましたとおり、将来そのようなことが必要になる局面になれば、当然ながら金融政策決定会合で議論し、そして適切に情報発信してまいりたいと思いますけれども、現在はむしろ、ETFの買入れ増額ということで、市場の安定にまず万全を期すということであると思いますので、具体的な対応につきましては検討する局面には至っていないと、このように考えております。
○熊谷裕人君 ありがとうございました。
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。 本日は、所得税法等の一部を改正する法律案の審議でございますので、改正内容を始め国税全般にわたりまして、通告に従って順次質問をしてまいりたいというように思います。 まず、個人所得課税について質問をいたします。 この令和二年度の所得税の改正案のトピックの一つになるのは、やはり未婚の一人親に対する寡婦控除の適用ではないかというふうに思います。 配偶者と死別、離別した人の税負担を減らすこの寡婦控除を未婚の一人親にも適用することになったということでありまして、寡婦控除とは、御存じのとおり、一般の寡婦の場合、所得税では二十七万円、そして住民税では二十六万円、それぞれ課税所得の計算において差し引くことができるわけであります。仮に所得税率が五%、住民税率が一〇%とすると、単純に考えれば、所得税で一万三千五百円、そして住民税で二万六千円軽減されるという効果があります。 未婚の一人親に対しての寡婦控除が適用されないというこの問題につきましては、我が党の山口那津男代表が二〇一三年の十月の代表質問で取り上げ、その後、与党税制改正大綱の検討事項に盛り込まれたわけであります。 様々検討すべき論点はありましたが、多くの議員の皆様にも御理解をいただきまして、同じ一人親でも婚姻歴の有無で税負担が異なる理不尽な状況を改善し、特に、子供の貧困対策の観点から今回の改正に至ったわけでございます。 そこで、まず冒頭、財務大臣に、この未婚の一人親に対する寡婦控除の適用について、改正の概要と期待される効果についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、杉先生御存じのように、この未婚の一人親に対する不公平ではないかという話というのは、これは、もう私が知っているだけで三十年以上やっているんだと記憶します。もっとになるかな。本当に、私、寡婦という言葉をこの業界に来て初めて知ったんですけれども。 今までのは、この一人親に対する税制上の対応については、これはもう保守系の方から言わせると家族観がなっておらぬとかいろんな話があって、結果として、子供の話しているので親の話はどうでもいいとかというような話とか、もうちょっと本当に、これ、今まで大分出ましたのでいろいろ思い出がありますけど。 今回、とにかくもうはっきりさせようということで、子供の生まれた環境はとにかく関係ないと、とにかく生まれちゃっているんだから。全ての一人親というものの家庭に対しては公平な税をやると、男女関係ない、未婚、既婚関係ないということで、婚姻歴のありなしによる不公平と男性一人親と女性一人親の間の不公平と、これをもう同時に解消ということで、同一の一人親控除を適用するというようにすっきりさせていただいたと思っております。これ、いろいろ御意見があります、正直申し上げて。 いずれにいたしましても、この税制改正法案を実現をさせていただいて、着実に実行させていただくことによって子育てがしやすい環境にしませんと、子供が生まれにくい、育てにくいということになっているというのは現実だと思いますので、この点から、きちんとこの問題は早々にやらせていただければと思っております。
○杉久武君 今、大臣から子育てがしやすい環境ということでお話がございましたが、寡婦控除を始めとして、こういう所得控除というのは、単に先ほど例示で挙げましたような所得税、住民税の負担軽減だけではなく、例えば、今年の四月からスタートをいたします高等教育の無償化、これは住民税が課税標準額となっているわけでございまして、そういった計算の中でもやっぱり考慮をされる、要は公平に扱われるということになりますので、ちょっと今回の税制改正のタイミングと今回の新しい制度の導入、若干時期としてはずれますけれども、今後こういった皆さんにも平等に支援の手が差し伸べられる、特にお子さんの教育について差し伸べられるようになったということは、私は非常に大きなことではないかというふうに思っております。 続いて、本改正案に含まれております法人に係る消費税の申告期限の特例について伺います。 消費税は、法人税と異なり確定決算主義を採用してはおりませんが、法人の場合、原則として消費税における課税期間が事業年度とされますので、課税期間における課税標準額及び課税仕入れ額、これらは法人税計算の基礎となる確定決算の金額と整合性を取る、こういう必要がございます。 法人税は決算日の翌日から二か月以内に申告納付というのがこれが原則でありますけれども、法人税法においては、会計検査人の監査を受けなければならないこと、その他これに類するような理由で決算が確定しない場合、この確定申告書を本来の申告期限までに提出することができない、こういう場合については申告期限の延長、これが従来から認められておりまして、多くの企業が一か月の申告期限の延長を行ってまいりました。 この場合、消費税の申告は、本来の申告期限までに確定決算と連動した課税期間における課税標準額及び課税仕入れ額が確定しない、また事業年度末において決算及び申告事務が短期間に集中する、こういう課題があったというふうに認識をしておりまして、こういった問題を解決するための改正というふうに理解をしておりますが、今回のこの消費税の申告期限の延長ができる特例、この利用できる法人の範囲及び本制度の創設の狙いについて財務省に伺います。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 今回の改正案は、企業の事務負担の軽減あるいは平準化といった観点から、定款等によって事業年度末から二か月以内に定時総会が招集されない等のために法人税の申告期限の延長の特例の適用を受けておられる企業につきまして、消費税についても併せて一か月の申告期限の延長を認めるというものでございます。 これまでこうした法人の決算事務ですとかあるいは消費税の申告書等の作成に係る事務につきましては、事務年度の末日から二か月という期間で決算書作成に加えまして消費税の申告書作成等の作業が求められておりました。その後の法人税の申告書作成の過程において消費税の申告内容に誤りが見付かった場合には、消費税の修正申告や更正の請求への対応が求められるということになっておりました。 働き方改革が進められる中で、今回の特例の活用が企業の事務負担の軽減ですとか平準化に資するものと考えております。
○杉久武君 続いて、海外投資による節税スキームについてお伺いしたいと思います。 国税庁は昨年の十一月に、二〇一九年六月までの一年間、これ二〇一八事務年度と呼ぶようですけれども、ここに実施した所得税の調査結果というものを公表されました。国税庁の報告によりますと、株や不動産など大口所有者である富裕層に対し、二〇一八事務年度は五千三百十三件の調査を実施し、八五%に当たる四千五百十七件で申告漏れなどがあり、申告漏れ所得の総額は七百六十三億円、追徴税額は二百三億円と、前年度から一五%増えたと、このようにされております。また、いずれも統計を取り始めた二〇〇九事務年度より以降で最高というふうにも言われております。 そこで、海外投資を行っている富裕層に係るこういう申告漏れ所得金額が増加傾向にあるこの背景をどう分析しているのか、財務省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 海外投資などをした富裕層の方に対する調査実績につきまして、ただいま御紹介いただきましたが、この平成三十事務年度におきましては、申告漏れ所得金額が合計で三百二十八億円となっておりまして、前事務年度と比べますと二割増、また平成二十六事務年度と比べますと約三倍となってございます。 この要因といたしまして、国税庁においては、この富裕層への対応というものをこの事務運営における重点課題の一つとして事務量を優先的に投下し、的確な納税者管理に努めるとともに、調査を実施した結果であると考えてございます。 具体的な取組について申し上げますと、この国外財産調書や租税条約に基づく情報交換資料などを積極的に分析、活用しております。また、平成三十年からは諸外国との間でこの共通報告基準、CRSと呼んでございますが、に基づく非居住者の金融口座情報の自動的情報交換も始まっておりまして、要は諸外国の税務当局から日本に居住する方の海外での金融口座情報、こういったものも受領しておりますので、併せて活用しているところでございます。 こうした取組を行うことにより、引き続き適正、公平な課税の確保に努めてまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 様々海外の機関とも情報共有をしながら環境整備を整えていただいている、これはすばらしい、良いことだと思いますので、しっかりこれからも取り組んでいただきたいというふうに思います。 それに関連いたしまして、今回の所得税の改正の中で、海外投資に係る所得税に改正がありました。改正案の中で、国外中古建物の不動産所得に係る損益通算等の特例、これが創設をされております。 これは、会計検査院が平成二十七年度決算検査報告において、国外に所在する中古の建物に係る所得税法の減価償却費についてという、これ問題提起がなされたことを受けての改正というふうに理解をしておりますが、まず、会計検査院に、この二十七年度検査報告におけるこの海外に所在する中古の建物に係る所得税法上の減価償却費、この問題について、どういうことが問題だったのかについてまず説明を求めたいと思います。
○説明員(三田啓君) お答え申し上げます。 先生御指摘の事案の概要について申し上げますと、国外に所在する建物を取得して不動産事業の用に供し、多額の減価償却費を計上して不動産所得に損失が生じている納税者が見受けられましたところ、日本とアメリカ合衆国、英国等では建物を取り巻く状況が大きく異なっておりますが、国外に所在する建物に対しても国内に所在する建物と同一の税制が適用されておることとなっておりました。 そこで、国外に所在する建物に係る減価償却費の算定方法が建物の現状に適合しているかなどに着眼して検査をしましたところ、国外に所在する中古等建物の中には、使用可能期間の年数を見積もることが困難な場合、一定の算式により得た年数を減価償却費の計算に用いる耐用年数とすることができます簡便法に基づき、耐用年数を四年、七年又は九年と算定したものが相当数あると見込まれる状況となっておりました。そして、賃貸料収入を上回る減価償却費を計上している納税者が多く見受けられる状況となっていました。 以上のことを踏まえますと、国外における中古等建物については、簡便法により算定された耐用年数が建物の実際の使用期間に適合していない短期間のものとなっているおそれがあると認められました。そして、賃貸料収入を上回る減価償却費を計上することにより不動産所得の金額が減少して損失が生ずることになり、損益通算を行って所得税額が減少することになります。 したがいまして、財務省において、国外に所在する中古の建物に係る減価償却費の在り方について、様々な視点から有効性及び公平性を高めるよう検討を行っていくことが肝要である旨の所見を記述したところであります。
○杉久武君 御丁寧に答弁をありがとうございます。 正確におっしゃっていただいたので若干難しかったかなという感じはするんですが、要は、国外の不動産を取得をすると、不動産の環境が日本と海外では大きく違いまして、海外では、もう何十年、築何十年という建物も普通に価値があって売買をされるわけであります。ただ、日本の場合は、建物の事実上の耐用年数も短く、建て替えも多いですから、環境が全然違うと。にもかかわらず、耐用年数を経過した中古の古い建物を買った場合は、日本の所得税法上、法定耐用年数の二〇%で償却していいという、こういう簡便法のルールがあって、それを適用すると、数年で買った中古の建物を減価償却できると、それによって、賃貸収入を上回る減価償却費を計上して不動産所得をあえてマイナスにして、ほかの所得と通算して節税をするという、こういうことが行われていたと、これが二十七年の会計検査院による指摘だというふうに思います。 そして、その減価償却期間が終われば、終われば、今度は、その建物を売るときは、これ、分離課税で一五%ですから安い税率で済むわけでありまして、こういったことをしっかりと、今回、会計検査院の指摘を受けてちゃんと対処をしたということは私は非常に良かったのではないかと思いますが、この今回の特例の創設について、財務大臣から一言お話をいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう事実ですな。 私の住んでいたマンションは二百年でしたからね、築二百年。隣もみんなそうですから。そういうところにみんな住んでいましたから。日本だったらただですわな。しかし、れんがでできていて、水回りと屋根だけ変えればずっと住める。何で日本でこれがないんですかね。僕は不思議に思っていますよ。いや、木造だからって、東大寺は千六百年たっておりますがな、あんた、それでも木造ですよ、あれ。 どうしてこんなことになっているんだか。これは税法が悪いのか建設省が悪いのか、何が悪いんですかね。僕は、中古住宅のマーケットが日本に存在しないというところがそもそもおかしいんだと、僕は前からそう言って、誰かやらぬかなと言うんですけど、何となく、六十年したらみんなただみたいになりますからね。だって、十分使えますから、おかしいじゃないかと僕は前から思っていますんですが、とにかく、今回その一端です。 いずれにしても、国外に所在する中古住宅の建物については、今検査院の方から説明があったとおり、これは、二十七年度の決算報告において、いわゆる賃貸収入を上回る大幅な減価償却というものを計上して、その損失を国内のいわゆる給与所得等との損益通算ということにすることで所得税額を減少させる、少なくさせるという事例があると、まあ事実です。そういった話だったと思うんですが、そういったことで、今回の改正で、国外の中古建物に関する一定の損失についても、既存の建物についての減価償却費を含めて損益通算というものを制限するという措置を講ずるということにさせていただいたんですが、課税の適正化ということなんだと思いますけれども、より公平公正な税制というのを更に実現していきたいと思っておりますけれども。 是非、この中古住宅のマーケットというのが日本で出ない限りは、これは、いろいろこの種の話は今後ともいろいろなことが出てくるだろうと、私どもはそう思っております。
○杉久武君 今大臣から様々お話しいただきまして、また、こういった過度な節税というものは、やっぱりこういった形で今後ともしっかりと改正をして防いでいただきたいというふうに思っております。 では、続いて、事業承継税制について伺いたいというふうに思います。 私ども公明党が強く主張してまいりまして、事業承継税制の抜本的な改革として、平成三十年度の税制改正で法人が、そして平成三十一年度の税制改正で個人事業主に対しまして事業承継税制が、これ特例が盛り込まれたわけでございます。 法人及び個人とも一定の要件を満たせば相続税や贈与税が納税猶予をされるということでありますけれども、この納税猶予のときに、ただ、原則、担保が必要になってくると思いますが、この事業承継における納税猶予の担保の在り方というのはどういうふうになっているのか、国税庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 事業承継税制における相続税、贈与税の納税猶予の適用を受けるに当たりましては、御指摘のように、税務署への担保の提供が要件とされているところでございます。 この場合、事業承継税制におきましては、一般的な納税猶予の場合に担保として提供できる国債や土地などの一定の資産に加えまして、納税猶予の対象となっている非上場株式等についても担保とすることが可能となってございます。また、この事業承継税制におきましては、担保として対象非上場株式等の全部を提供した場合には担保に必要な額に見合う担保が提供されたものとみなされるとされていますので、仮に当該株式の価格がその後下落した場合であっても追加の担保提供が不要となってございます。 このように担保提供について配慮がされているところでございまして、当局としては、引き続き適正な執行に努めてまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 今、事業承継の場合は、譲り受けた全ての非上場株式、これを担保設定をすれば担保が充足したということとみなすということで、そういう使いやすい取扱いになっているというふうに理解をいたしました。 この納税猶予に関して、ちょっとこれは通告はしていないんですけど、もし国税庁、コメントがあればいただきたいと思うんですが、先ほど来、納税猶予、今回のコロナウイルス対策においての納税猶予というお話がありました。先ほど、周知徹底をするべきであるということで、様々ほかの委員の先生方からもお話がございました。 ただ、納税猶予は、原則として、やっぱりこの延滞税というものが当然発生をするわけであります。ただ、今回のコロナウイルス対策での納税猶予に関する国税庁のパンフレットを見ておりますと、延滞税については全部又は一部を免除できる場合があるということになっております。まあ、これはケース・バイ・ケースだというふうに思いますけれども。 実は、私も先日、個人事業主で、四月がもう納税期限で、ちょっとお金が、資金繰りのめどが付かないと、どうにかならないかという、こういう相談を受けまして、納税猶予という制度がありますよということをお教えしたんですけれども、返ってきた答えが、以前やって延滞金をいっぱい取られたと、こういう反応がすぐ返ってきたわけであります。 当然、延滞金が不要とまでは言えませんけれども、やっぱり今回のような特殊な事情に関しては、そういう延滞金も含めて柔軟な対応をお願いしたいと思いますが、もしコメントがあればいただければと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 納税猶予に関しましてはやはり周知が大事ということで、実は、従来の猶予制度のパンフレット、なかなか分かりづらい部分もございましたので、今回、コロナウイルス感染症の影響による猶予制度ということで新たに作りまして、より分かりやすく皆様にお知らせするという取扱いとなってございます。 その中で、まず、一部延滞税が免除されますということで、これは半分以下のところを更に一・六%というもの、そこまで軽減をしているというところでございまして、なおかつ表裏になってございまして、裏面に、一定の事情がある場合には全額の、延滞税全額が免除される場合があるということ、これを分かりやすく書いておるつもりでございますが、いずれにしても、個々の事情によるかと思いますので、是非いろんな形で御相談をいただければと考えてございます。
○杉久武君 ありがとうございます。 私も相談をいただいた方には、税務署に行って丁寧に相談するようにということで伝えたいと思いますので、こういった延滞税の取扱いも含めて、丁寧な御対応をいただければ幸いであります。 続いて、国税職員の定員について質問をさせていただきます。 本委員会でも度々取り上げられておりますけれども、国税庁の定員というのはこの二十年間で、今、何とかこの下げ止まりはしておりますけれども、二十年という長いスパンで見ると千五百人削減されている状況であります。 一方で、所得税の申告件数は高止まりをしておりまして、また、法人税の申告件数は増加をしております。一方で、法人税の実調率は三%まで下がっておりまして、平たく言えば、三十三年に一度調査が来るかどうかであります。また、所得税につきましては実調率が今一%台ということですので、まあ一生に一度調査がやってくるかどうか、もう来ないぐらいの期間になっております。 一方で、我が国を取り巻く経済状況は近年目まぐるしく変化をしておりまして、急激な国際化や仮想通貨、民泊、金の密輸による消費税の不正還付等、匿名性や潜在化といった新たな経済活動に係る諸課題に対処して、そして適正な、公平な納税環境を整備するためには、国税庁の職員の皆様、これが本当に要になってまいりますけれども、この国税庁の定員に対する見解を国税庁の方に伺いたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 ただいま先生から実調率のお話いただきました。まさにその調査事務を中心に、大変厳しい環境にあるという状況でございます。また、新しい経済活動が出てきたり、いろんな形で複雑化しております。 また、軽減税率制度、これが本格化、これから事務が本格化してまいりますので、これは現場においてやっぱりきめ細かく丁寧な対応が求められるというところで、ここも人員が必要ということで、御指摘ありましたように、しばらく純減が続いてきたわけでございますが、平成二十九年度から純増に転じまして、この令和二年度の予算案におきましては純増が五十名ということになってございます。 引き続き、この業務の効率化を図りながら、必要な定員、機構を確保し、税務執行体制の強化を図ってまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 定員を急に増やすことは難しいかもしれませんが、それ以上に、やはりこの人材育成というもの、先ほど大臣からも御指摘ありましたが、やっぱりすぐには育たないわけでありまして、専門家集団としてしっかりとやっぱり育てていただく必要もあるんではないかというふうに思います。マンパワーの確保というのは我が国の根幹たる税制を維持する生命線であると、このように思いますので、どうか今後とも定員、人員確保に御尽力いただきたいというふうに思います。 さて、先ほどからもお話出ておりますけれども、私の方からも確定申告の延長について一つお伺いをしたいというふうに思います。 私も毎年、地元の近畿税理士政治連盟の税理士の先生方と確定申告会場の視察をこれ欠かさず毎年行かせていただいているところであります。本年も、先月、二月の中旬に大阪の地元の申告会場行ってまいりました。職員の皆様、本当に万全な対策をしながら、全員マスクを着用して、この感染拡大を防止しながら職務に当たっていただいておりました。でも、来場される数というのは例年に比べてやっぱり少なくなっているということではございますけれども、それなりの数の方が来られておりました。 そして、今回、この確定申告を来月の四月の十六日まで延長することとなって、今まさに延長期間に入ったところになろうかと思いますけれども、やはり、これまで期限の延長というものは過去も例外的にあったというふうには聞いておりますが、やはり申告の相談会場を含めた延長というのは今回初めてというふうに聞いております。しかも、外部会場の場合は当初の予定期間を過ぎた今の時期になると継続して借りられない、もう後ろの予約があって借りられない、こういう会場もあったというふうに聞いておりまして、こういった環境の中、十分な対応ができているのか、国税庁に状況を確認をしたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答えいたします。 先生から御指摘ありましたとおり、四月十六日まで申告所得税等の申告納付期限が延長したところでございます。 昨日からこの延長期間に入ってございますが、昨日、十七日以降の申告相談体制につきまして、まず確申会場について申し上げますと、例えば大阪国税局管内ですと、十の税務署が合同会場としている梅田スカイビルというところがございます。この会場につきましては期限延長後も引き続き使用できることとなってございます。そういったケースがある一方で、従前の相談会場を引き続き使用できないケースもございまして、そのような場合には、基本的には各税務署に確申会場を開設するという対応を取っているところでございます。こうした確申会場がどこかと、変更になったかどうかというのは、これはホームページもちろんでございますが、地元紙や地元テレビ始め、あらゆる機会を通じて広報を行っているところでございます。 次に、会場運営についてでございますが、従前からの会場を引き続き使用できる場合はもちろん、そうでない場合であっても、例えば番号発券機などの活用により、できるだけ会場でお待ちいただく時間を削減するですとか、スマートフォンをお持ちの方には会場にそれ専用の、スマホ申告専用のスペースを設けまして、そこでスマホで申告をしていただくですとか、また、パソコンに不慣れな方に対してはしっかり支援を行う、こういった取組を強化することとしてございます。 加えて、局署一体となり適切な人員配置を行うこととしており、これにより納税者の方が当初の申告期限以前と同様に申告できるような体制を構築することとしてございます。 また、申し上げるまでもなく、その感染防止策、マスクの着用を始めとして、そういった施策を引き続き徹底することとしてございます。 なお、そもそも、会場の、確申会場の混雑緩和の一環として、会場にお越しいただかなくても自宅で申告を行っていただくe―Tax、まあスマホ申告も含めてですけど、そういったものを勧奨したり、また、還付申告は五年間できるという、こういう広報を行うなどの取組を行っているところであり、更に強化してまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 納税者の皆さんに負担にならないような形でよろしくお願いをしたいと思います。 続いて、税務大学校について少しお伺いしたいと思います。 私も政務官就任中、この埼玉県和光市にあります税務大学校、視察をさせていただきました。本当に職員の皆様が真剣にこの研修に臨まれている姿に責任感の強さと大きな感銘を受けたというふうに記憶をしております。 今回、この税務大学校がチャーター便で帰還された邦人の皆様やクルーズ船の乗客乗員の一時待機所ということになりました。このオペレーションの概要について、まず内閣官房にお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(山田敏充君) お答えをいたします。 税務大学校和光校舎においては、チャーター機で帰国された方々やクルーズ船の乗員乗客の宿泊施設として、二月一日以降利用させていただいておりました。チャーター機による帰国者につきましては、二月一日から三月三日にかけて合計約五百名が滞在をされ、既に全員退所されております。また、クルーズ船の乗客につきましては、二月十四日から三月八日にかけて合計約百四十名が滞在をされ、既に全員退所されております。さらに、クルーズ船の乗員につきましては、二月二十七日以降合計約二百四十名が滞在をされ、既に三月十六日までに全員退所されてございます。 これら入所者に対します支援につきましては、多くの府省庁からの職員を派遣していただくなどして対応したところでございます。税務大学校、地域の方々、和光市、埼玉県など、多くの関係者の御支援、御理解をいただけたこと、この場を借りて感謝を申し上げます。
○杉久武君 本当にこのオペレーションに当たっていただいた皆様の御尽力に私も感謝を申し上げたいと思います。 ただ、このオペレーション実施に関しまして、やっぱり税務大学校の研修生も大変な思いをされたのではないかというふうに思います。また、年度替わりでありまして、今後予定されている研修の実施等も含めた税務大学校の運営は大丈夫かなと、こういう懸念もするところでありますけれども、その状況について国税庁にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答えを申し上げます。 埼玉県和光市にございますこの税務大学校和光校舎、ここにおきましては、今御指摘ありましたとおり、チャーター便で帰還された方々、またクルーズ船の乗員乗客の方々の受入れのため、これ、学寮が四棟ございますが、これを全て提供してきたところでございます。 その受入れ前には、学寮には、この二月末までの研修を予定しておりました専科研修生九百一名と六月末までの研修を予定していた本科研修生など二百五十名、これが居住中でございました。このような状況ではございましたが、この受入れの必要性ということから部屋を確保する必要があるということで、まず二月末までの予定であった専科研修を二月上旬に繰り上げて修了した上で、それまで居住中であったこの専科研修生の九百一名が退去するための引っ越しを他の研修生や職員も総出で短期間でもうすぐ引っ越しをしたという状況でございます。また、引き続き寮に居住して研修を受講する研修生二百五十名については、近隣に司法研修所の学寮、これがございましたものですから、これも引っ越しを短期間で完了したということでございます。 なお、受入れに当たりましてはやはり研修生の不安もございましたので、こういった不安を解消するために、コロナウイルスに関する医学的見地を記した資料を配付するとともに、疑問に答える質疑応答といった、そういう専門家による特別講話も実施しているなどの対応をしているところでございます。 今後の運営についてでございますけど、この四月から専門官基礎研修というものを実施し、約千二百名が受講予定となってございます。先ほど答弁ありましたけれども、既にクルーズ船の乗客乗員の方々の退去が完了しておりまして、現在、必要な消毒、清掃等を行っており、研修は予定どおり実施できるものと考えております。 引き続き、研修生の健康面にも十分配意しつつ、研修の円滑な実施に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 研修生の不安を少しでも解消していただいて、充実した研修ができるようにお取り計らいを是非ともお願いをいたします。 最後に、マスクの高額転売について伺います。 今回、新型コロナウイルス感染症が広まるにつけ、マスクの供給不足から、残念ながらマスクの高額転売が横行いたしました。転売規制が開始をされましたが、既に多額の利益を得た者もいると思います。 さきに述べた国税庁の調査報告によれば、インターネットを通じた物品販売や広告などで収入を得ている個人の申告漏れ所得が二百六十四億円、追徴税額は五十八億円と、こちらも、公表を始めた二〇一五年以降過去最高となっているわけであります。 こういった高額転売そのものは規制今回始まりましたけれども、既に得たこういった所得についてもしっかりと納税をしているかどうか重点的に税務調査すべきであると思いますが、最後、国税庁から御意見をいただきたいと思います。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 一般論として申し上げますと、個人の方、法人の方、御質問のようなマスクの転売により所得金額が生じる場合には、所得税や法人税の課税の対象となります。その上で重点的に税務調査すべきという御指摘、御質問でございますが、国税当局としては、あらゆる機会を通じて課税上有効な各種資料情報の収集に努めており、課税上問題があると認められる場合には税務調査を実施するなどして、引き続き適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えてございます。
○杉久武君 なかなか網羅的に、要は、もし申告していなければなかなかこれを捉えるというのは難しいことかもしれませんが、やはり、このマスクの高額転売をし、かつ無申告とかいう状況になれば、やはり国民感情としても非常に、そういった人たちを放置をしているのかと、そう思われてしまいますので、しっかりとこの辺りについては、当然、どういうふうにアプローチしていくかというところは公表できない面もあろうかとは思いますけれども、国民の皆さんからしっかりとその辺はやっているんだということが分かるような形で是非この税務行政を進めていただきたいということを最後お願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 初めに、前回ちょっと積み残しましたキャッシュレス政策について二つほどお伺いしたいと思います。 私が調査しましたところ、お隣の韓国では、個人事業者など小売店舗の脱税が非常に多かったことから、景気浮揚策と課税所得の捕捉を目的として、一九九〇年代からキャッシュレス政策の推進を実施をしてまいりました。具体的には、年間売上げ二千四百万ウォン以上の事業者はカード加盟店になるよう奨励し、加盟しない場合は国税庁の査察が入るという、奨励策といいながら半ば義務化に近い政策を実施しているということです。 一方で、日本においても税逃れが個人事業者など小規模店舗にあるのではないかということが強く推察をされています。 そこで、効率的な税務調査を実施する観点から、隣国の例を参考に、小売店などに対してキャッシュレス決済の利用を義務付けることを含め強力に推進することを検討するべきと考えますが、財務省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 キャッシュレス決済の推進は、今委員の御指摘のとおり、適正かつ効率的な税務執行に資するものと考えております。ただ、何よりも、消費者利便の向上ですとか店舗の効率化などの観点から重要な施策でございますので、政府といたしましても、二〇二五年六月までにキャッシュレス決済比率を倍増して四割程度とすることを目指して、キャッシュレス消費者還元事業などに取り組んでいるところでございます。 なお、御提案の小売店に対しましてキャッシュレス決済の利用を、まあ半ばかあるいは法令上か、事実上義務付けるということにつきましては、システム投資を始めといたします事業者の方々の負担などもございますので、そういったことも踏まえて慎重に検討していく必要があると考えております。
○音喜多駿君 まあ一足飛びに全て義務付けるというのは難しいと思うんですけどね。例えば風営法の対象店舗にだけ最初試験的にやってみるとか、いろんな試し方あると思いますが、この点また細かく今後御提案していきたいというふうに思っています。 そして、先ほど日経平均が三年四か月ぶりに一万七千円を割って終わったというニュースも飛び込んでまいりました。こうした中、景気浮揚策としてもこのキャッシュレスの推進事業というのを活用していただきたいと考えています。本年度は、キャッシュレスの推進事業として、上限五千円の範囲でマイナンバーカードにひも付いたマイナポイントが二五%もらえるというマイナポイント事業が、今国会で予算が成立することによって始まる見込みとなっておりますが、このマイナポイント事業の仕組みを使った還元も、今回の新型感染症の経済対策の一つとして提言させていただきたいと思います。現在行われているキャッシュレス還元事業における還元額を増額するということも、同時に景気の浮揚策になり得ます。 そこで、マイナポイント事業を普及させ、還元額を今年に限って大幅に増額させること、あるいはキャッシュレス還元事業の還元額を大幅に増額させることで、キャッシュレスの推進と景気浮揚の経済政策を同時に図るべきと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたこのマイナポイントって話ですけど、これはマイナンバーカードの普及等々を図りつつ、いわゆるポイント還元事業が終わって、東京オリンピック・パラリンピックを終えました今年の九月以降の消費を下支えするものと位置付けられておりますのは御存じのとおりです。足下におけますこの感染症の話で、なかなか影響への対応にはなじみにくいのではないかとは考えております。 また、ポイント還元事業の方につきましては、これは消費税率引上げに伴いますいわゆる需要の平準化対策の一環として、併せてキャッシュレス化を推進するとともに、中小小売店における消費喚起を後押しするために、これは主に実施させていただいているものです。 したがいまして、政府としては、今回の新型コロナというか、この感染症の影響に関して、そうですね、海外発の下方リスク等々ありますけれども、それを乗り越えるために、今、我々としては二十六兆円規模の総合対策を確実に、まだ始まったばかりなのでこれを実行していくこと、また、今回の緊急対策第二弾によって、雇用、それから企業の資金繰り等々の話を当面の最優先にして全力を挙げて取り組むことにしておりますので、今言われましたような話、事態の状況変化というのを見極めつつ対応をさせていかないかぬかなという感じがします。
○音喜多駿君 今、刻一刻と状況は変わっていきますので、是非御検討の方をよろしくお願いしたいと思います。 それでは、所得税法改正に関連いたしまして、所得税法における保育の取扱いについて質問をさせていただきます。 昨年十一月、所得税法九条の課税対象としないという例外規定に保育、子育て関係も加えるべきではないかという法改正を私は提案をいたしました。東京都のベビーシッター助成事業をきっかけとして、自治体が子育て費用について利用者に助成金を出すと、年度末にその金額が雑所得として扱われ課税される場合があるということがかねてから指摘をされています。 ベビーシッターの助成金が雑所得になることはおかしいという意見は、それ以来非常に多く寄せられており、そうした世論の声を受けてのことと思われますが、今回は画期的な判断がなされました。すなわち、今回の新型コロナウイルス問題対策のための企業主導型ベビーシッター利用者支援事業、これの特例措置においては、割引券利用が非課税所得という形になっています。 この取扱いについては、そうなったその理由と経緯について内閣府にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。 今般の臨時休校を踏まえまして、事業主拠出金による企業主導型ベビーシッター利用者支援事業につきまして、三月の特例措置といたしまして割引券の使用枚数の上限引上げ等を行っております。この特例措置につきましては、臨時休校等に伴いベビーシッター料金の支出を余儀なくされた利用者に対しまして、その支出を補填をするために行うものであることから、割引券の経済的利益が所得税法における非課税所得に該当するかどうか、国税庁に確認、照会を行ったところでございます。その結果、国税庁から非課税所得に該当する旨の回答をいただきましたので、その旨、周知をしているところでございます。
○音喜多駿君 今回の決断については、関係者の方々から私の下にもかなり感謝の声が届いておりますし、政府も制度設計、かなり苦心して頑張ってくださったと思うわけでありますが、やはり、最初から保育については非課税にしておけば、こうした、ある意味、苦肉の策を取る必要もなかったのではないかとも思います。 今回の特例措置に関しましては、発表当初は課税になると事業者は認識して案内文を出していたところ、一転して取扱いが変わったという経緯がありましたので、常に、ベビーシッターの利用者、そして事業者は税制上不安定な地位に置かれていると思われます。 今回の新型感染症対策においては自治体も特別な措置をとっており、例えば東京都も新型コロナウイルスにおいてベビーシッター助成事業に小学生を新たに追加をしています。これについても、所得税法の解釈でもって、先ほどの取扱いと同様に非課税所得になるのかどうか、これ国税庁にお伺いいたします。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 お尋ねの東京都の助成事業につきましては、現時点において詳細を承知しておりませんので確たることをお答えしかねることを御理解いただきたいと思いますが、その上で、一般論で申し上げれば、国や地方公共団体からの助成金等であっても、個人が得た所得は原則として課税の対象となります。 一方、その所得が法令上の非課税規定に該当するものである場合には非課税所得として取扱いとなるところでございまして、仮に東京都の助成事業が、その目的や対象者等から見て、先ほど答弁ありました企業主導型ベビーシッター利用者支援事業の特例措置と類似すると解されるものである場合には、東京都の助成事業の利用者が受ける経済的利益が非課税所得となる可能性はあるものと考えてございます。 いずれにしても、国税当局としては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らして適正に判断することとなります。
○音喜多駿君 今、自治体の行うものについては一つ一つ個別判断していくしかないということなんだと思いますが、非課税になる可能性もあるということですので、東京都と協調して、しっかりとこれは非課税にしていただきたいと思います。いずれにしましても、自治体が政策を打ち出す段階で課税となるか非課税となるか、しっかり定めておかないと、利用者が不安定な地位に置かれてしまいます。 ところが、この国税の仕組みや解釈、取扱いをその自治体が全て把握して判断できているのかというと、必ずしもそうではありません。というのも、こうした助成金については、自治体で混乱を生んでいる事例も散見されているからです。 例えば、杉並区や品川区においては、昨年まで認証保育所等保育料補助金について、雑所得になると区が案内しておりました。しかしながら、これは、実は非課税でよかったということになり、自治体が利用者向けに配付をしていた案内文が今年から変更され、取扱いも変わったということが報告されています。 また、一方で、杉並区が配付している子育て応援券のような金券の取扱いについては、最近まで区は非課税と案内していたところ、そうではないかもしれないということになって、区役所の方が慌てて税務署と協議をして、現在協議中ということも伺っております。 これらの課税関係についてどのような整理になっているのか、国税庁にお伺いいたします。
○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。 お尋ねの品川区の認証保育所を利用する保護者に対する保育料の補助金につきましては、この認証保育所に関する実施要綱とともに補助金制度の仕組み、これがはっきりしていたものですから、これを踏まえて非課税所得に該当するものと考えたところでございます。 一方、お尋ねの杉並区の子育て応援券の交付を受けた場合の課税関係につきましては、その目的や対象者、またその使用範囲などの事実関係の詳細がまだ明らかでございません、当局としてはですね、把握しておらず、現時点でお答えしかねるところでございます。 いずれにしても、先ほどと繰り返しになりますが、個々の事実関係に基づき、現行法令等に照らして適正に取り扱うこととなります。
○音喜多駿君 またこれは、もう個々の事例を見て都度判断していくという御答弁なんでしたけれども、自治体の立場あるいは住民の立場から見ると、これはやはり余りに不親切で不便な状況にあるのではないでしょうか。 また、実は非課税でよかったという事例においては、もし仮に利用者が多くの税金を支払っていた、支払い過ぎていた場合、自治体の案内を信頼して申告したにもかかわらず、訂正の請求は利用者自らしなくてはならないという、制度上は致し方ない面もあるものの、こうしたケースでは極めて不親切だなとも思うわけであります。 利用者にとっても自治体にとっても複雑な税の仕組みとなっている原因はどこにあるのか。ここまで指摘してきたように、企業主導型ベビーシッター利用支援事業の特例措置は非課税、東京都の特例措置は課税、認証保育所保育料は非課税、子育て応援券は課税、東京都の行うベビーシッター利用事業は非課税など、保育に関係する助成金や支援事業で課税関係に違いが出ているこの理由について、制度を取り仕切る財務省に見解を伺います。
○政府参考人(矢野康治君) お答え申し上げます。 所得税は、負担能力に応じて税負担を求めるものでございまして、原則として収入等の形で新たに得た経済的な利益は全て課税所得とされるのが原則、まさに原則でございます。 その上で、給付の性質が所得税法上非課税所得と解釈されるものですとか、あるいは個別に非課税措置を設けているもの、こういったものにつきましては非課税所得として扱われますけれども、その判断はまさに各助成の詳細に基づいてそれぞれ行われることになります。
○音喜多駿君 これ、まさに非常に迂遠な解釈、あるいは非効率的な手法で判断されているということ、そして、それに基づいて国税庁も動かれているのだろうということが分かります。 同じ保育関連の補助金でも、あるものは非課税であり、あるものは課税される、それが法文上かなり迂遠な形で認められる、判断される、これはもはや制度の根本を変えるべき時期に来ているのではないでしょうか。 すなわち、昨年の秋から申し上げているように、所得税法の非課税項目に保育、子育て費用を入れるということが解決策です。時代のニーズにマッチしておりますし、国が少子化対策に本腰を入れているというメッセージにもなります。学資金は既に非課税なのですから、保育費用も同様に非課税にすることは合理的であるとも言えます。個別に迂遠な解釈、個別判断を用いるのではなくて、所得税法九条の非課税所得に保育費を含めるという法改正を早急に検討し行うべきと考えますが、麻生大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 地方自治体というのがそれぞれ行っておられる助成金については、これは、一般的には余儀なくされて支出というようなものへの補填という性格ではなくて、個人が得た経済所得というか経済利得というものに対するいわゆる課税所得ということになります、地方自治体が行った助成ですよ。 他方、地方自治体が実施しております各種助成や無償化等のサービスの形態はこれは様々であるというのは考えられますが、これはもう基本的に、財務省に言う話より先に、まずはこれは地方自治の委員会に行かれて、あっちの委員会で各自治体がどの自治体でどういった支援をどのような形態でやっているのかというような話の実態把握というのをよくやっていただいた上で、その上で我々にどのように踏まえていくかというのを検討するように言っていただかないと、地方自治体でやっているやつ実態調査は我々にはできませんので、それをしていただかないと私どもとしてはこれで全部調べるというわけにはいきませんので、そこのところをちょっと御理解いただければと思いますがね。
○音喜多駿君 なかなか前向きな御答弁をいただけないわけでありますけれども、ここるる述べてきたように、今、東京都内だけでも課税、非課税の問題というのがもう二例、三例と出ておりますし、ほかにも例を申し上げますと、例えば大阪市が行っている塾代助成事業や東京都の日の出町が行っている青少年育成支援金では学習塾の授業料も助成している、それは今まで学資金ということで非課税になっています。これはこれでもちろんすばらしいことだと思うんですが、一方で、大学受験のための塾代助成は非課税、ベビーシッター助成は課税というのは、やはりこれは社会のニーズに合った公平な取扱いになっているのかといえば疑問でありますし、そうした視点も考慮していただいて、これは是非とも国の方からも積極的に保育については非課税項目とするということを、抜本的な改革を目指してこれは検討していただきたいというふうに思います。 さて、こうしたベビーシッターの助成については、厚労省も、一部の世帯に限ってではあるものの、費用の一部を税額控除の対象とする措置を講ずるよう税制改正要望を出されております。また、俗な例でいえば、夜の飲み会、例えばキャバクラとかでも飲食費は経費になるのにベビーシッターの利用料は経費にならない、こういうのはどう考えても納得がいかないという意見は世間から非常に多く聞かれる意見であります。少子化問題を克服しつつあるフランスやロシアは、保育所よりもベビーシッター利用が一般的となっており、政策的にこれを推し進めているとも聞き及んでおります。我が国も、保育所の支援だけではなくて、少子化対策あるいは女性活躍を推進するためには様々な保育サービスの選択肢を用意して支援するということが重要になってまいります。 そこで、このベビーシッター利用を活性化していくことを政策的に進めるためです、その先駆けとして、ベビーシッター代、これは個人の所得税などから税額控除することを検討すべきと考えますが、こちらの財務省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(矢野康治君) また渋いことを申し上げるようで恐縮ですけれども、子育ての支援につきましては、幼児教育あるいは保育の無償化に伴いまして、三歳から五歳児のいる全ての世帯及びゼロ歳から二歳児のいる住民税非課税の世帯につきまして保育所等の利用料が原則無料、それから認可外保育施設やベビーシッターにつきましては一定額まで無償といった支援を歳出面で行っているところでございます。 その上で、今御下問のベビーシッターなどの費用の自己負担分について税額控除といった対象にすべきという御指摘につきましては、今申し上げましたような予算上の措置に加えて更に支援を行うということの必要性がどうかという点ですとか、あるいは、概して高所得者ほどベビーシッターの利用が多いという実態がございますので、そこで恩典が高所得者に集中するということについてどう考えるかという点ですとか、さらには、税制で対応することとなりますと、すなわち低所得者ほど効果が小さくなるということに直結いたしますので、それらも踏まえて慎重に検討していく必要があると考えております。
○音喜多駿君 またちょっと渋い御答弁で何か何とも言えない気分でありますけれども、やはりこの少子化対策、子育て支援を全力でやっていくんだというメッセージを政府が打ち出している一方で、税制がそれを阻んでいるという状況は克服しなければいけないと思いますので、引き続きの検討をお願いいたします。 最後に、まさに麻生大臣からは先ほど、各自治体がいろんなことをやっている、それは全部把握できないよというお話なんですけれども、であれば、これは、もう地方自治体が行う施策についてはその助成金には課税をしないと、一律に課税しないということを検討すべきじゃないかという意見も上がっています。 地方分権の観点から見ますと、そうしたことの方が地方分権のこの理念にもかないますし、そもそもこの自治体が行う助成事業全般について除外すべきという意見について、最後、大臣の見解をお聞かせいただいて、質問を終わります。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、音喜多先生、これは保育に限らぬのですよ。自治体が行ういわゆる助成事業という全般を非課税にすべきという、等々の御指摘というのですけれども、これは助成の目的とか性質というのは様々ですから、いわゆる経済的利益があるにもかかわらず非課税ということにする必要性とか、また、それぞれの助成ごとに個別に考える必要があるんだと思いますんで、先ほどもどの自治体がどのような助成をどのような形でと申し上げたように、これちょっと慎重に検討する必要があろうと思いますんで、この地方自治体も裕福な地方自治体とそうじゃない自治体というのがありますので、そういうことになりますと、これいろんな差別が出てきたり、いろんな形が出てくるというんで、これは地方自治体の行政の長の経営能力に懸かってくるんだから差が付いて当たり前じゃないかという御意見もあるんですよ、はっきり申し上げて。そういった御意見は御意見で、それでやらせていただいてもいいですよ。それは、もっともお隣の共産党は断固反対されますから。それは全然違うんで、これはもうみんな意見が。もう、だからこれなかなか難しいの、これは。長い時間掛けてこういったことになってきていますんで、ちょっと簡単にはいかない話だなとは思いますけれどもね。
○音喜多駿君 終わります。ありがとうございました。
○大門実紀史君 大門です。 まず、午前中からございましたけど、今日は、文春で森友問題が報道されまして、自死された赤木俊夫さん、私もこの委員会で二回ほど取り上げましたんで、本日もうこの時間では提訴されていると思いますので、訴状を踏まえて改めてまた時間取って質問、質疑したいと思いますけれど、何点かだけここでは伺っておきたいというふうに思います。 この文春の記事もありますが、関係者のお話も聞きまして、近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん、自ら命を絶たれたわけでございますけれど、その妻の昌子さんの思いなんですけれど、実は、何も、これは、この問題の根本は安倍首相と昭恵さんというのがあるんですけど、その妻の昌子さんはそういうことはよく分からないと、要するに、近畿財務局、財務省の対応が余りにも冷たいと。結局、先ほど、午前中ありましたけど、みんないろんなところへ出世して、自分の夫だけがなぜ死ななければならなかったのかという、その思いですね。三回忌を終えたということもあって提訴ということになったんだというふうに思います。 大体、近畿財務局の人が、赤木さんが亡くなられたらすぐ、もう本省の指示だと思うんですけど、遺書はありませんでしたかというふうに来ると。そういうこと自体、妻の昌子さんはもうそこから怒りが始まっているわけですが、そういうことも伺いました。 まず、麻生大臣、改めて伺いますけれど、この妻の昌子さんの、一生懸命頑張ってきた財務省の財務局の職員さんですよね。真面目に働いてこられたんですよね。それが改ざんを上からの指示でやらされて、それが大阪地検の逮捕が来るかも分からないとか、いろんなことが重なって、そもそもやりたくないことをやったと、真面目に世のため国のために頑張ってきたのに、なぜここでこういうことをやらされなきゃならないかとか、いろんな思いで自死に至られたんだというふうに思いますけど、そういう何といいますか、財務省に対する昌子さんの怒りの気持ちがあるわけですよね。その点について、麻生大臣、改めていかがお考えか、お聞かせください。
○国務大臣(麻生太郎君) かれこれ、これ大門先生、約二年ぐらい前になりますかね、この近畿財務局の職員が亡くなられたということについては、これはもう、今言われましたように、残された遺族の方々のお気持ち等々を考えると、これは謹んで御冥福お祈りを申し上げるところです。 文書を改ざんと、公文書の改ざんということですが、これは極めてゆゆしいことなんであって、これは誠に遺憾の極みと思っておりますので、これは深く申し訳、おわびを申し上げなければならぬところだと考えております。 平成三十年になりますが、この六月に、この問題の経緯に関する調査結果というものを私どもとしては公表させていただいて、関与した職員等々に対しては厳正な処分を行い、私自身も閣僚給与等を自主返納をさせていただいたところです。 今回の事態というのは、これは極めて重い話なんで、二度とこうしたことが起きないように、これは基本的には公文書管理の意識が徹底していなかったがために後改ざんされたわけですから、そういったことができないような、いわゆる徹底するとか、電子決裁にするとか、いろんな移行を目下進めておりますけれども、この問題行為を発生を許したというのは、これは、その財務省というものの中にある組織風土の問題も併せて考えにゃいかぬということなんじゃないのかということで、私どもは、外部の方も入れて、この一年少々、信頼回復に向けたいろんな取組をさせていただいているところで、大分その種の話も変わってきましたし、電子決裁も、ほとんど今電子決裁になってきておりますし、いろんな形で今大臣としての職責をきちんと果たしていかねばならぬところだと思っております。
○大門実紀史君 二年前の四月の五日ですかね、この委員会で、当時、「クローズアップ現代」で、当時、私、名前は知っていましたが、一応Aさんということで質問したときに、今回の手記の断片的なメモみたいなものがあの「クローズアップ現代」を通じて放送されて、それに関連して質問したときに、当時の太田さんがこうおっしゃったんですね。私が、こういう報道もあるんで、きちっと、この赤木さんが今回の手記に書かれているように、本省の指示でいろいろやらされたという、そのことも「クローズアップ現代」の中で触れられていたんで、太田さんに対して、本省がそういう改ざんの指示をどういうふうにやったのかということをきちっと調べるべきではないかと言ったときに、太田さんが、議事録に残っておりますけれども、本省理財局がどう具体的に主導したかということをまさに今調べておりますと、報告は必ずさせていただきますというのがあったんですね。そして、おっしゃったように、改ざんについての報告があって、処分がされたと。 ただし、私申し上げたいのは、このとき、太田さんというか、財務省が調べたりしていたときは、この手記というのはまだ明らかになっていなかったんですよ。これは、改ざんをさせられた、具体的に作業した御本人の、具体的な名前も、誰々さんの指示という、日にちまで入った、そこまでの手記でございますから、財務省があのときに調べてヒアリングをして作った報告書には、この手記は反映されていないんですよね。そうですね、財務省入手していませんからね。これ、私たちも初めて見るわけですからね。 本当は太田さんと議論したいんですけど、当時やっていましたからね。今、茶谷さんですか、が担当ならば、私申し上げたように、その財務省の報告、そして処分したと、その報告そのものを、つまり、その前段でいろいろ調べたときには、この赤木さんの手記そのものは皆さん入手しておりませんでしたよね。どうぞ。
○政府参考人(茶谷栄治君) 今回の手記は、報道を通じて今回初めて知ったところでございます。
○大門実紀史君 そうしますと、この手記と、これ、裁判の公判資料になりますので、中身がどうのこうのはもう超えていっているような、正式な資料になるわけですけど、ここで御本人が、改ざんの作業をさせられた御本人が言っていることを抜きに作った財務省の報告書というのは完璧なものなのか、あるいは整合性が取れるのかということをやっぱり改めて検証すべきだと。つまり、反映していないわけだから、この手記。当事者の証言が反映していないわけだから改めて検証すべきではないかと思うんですね、この報告書そのものを。いかがですか、茶谷さん。
○政府参考人(茶谷栄治君) おっしゃるとおり、この調査をしている最中にはこの手記というのは我々は見ていないところでございますが、ただ、実際のその調査においては、大臣官房の人事担当部局中心に、職員からの、多数の職員からの聞き取りや、あるいは関連文書や職員のコンピューターの確認をできる限り行った結果を取りまとめたところでございまして、その結果、例えば報道された手記においては決裁文書の改ざん等が本省主導で行われた旨の記述が多々見られますが、まさにこの調査報告書においても、国有財産行政の責任者であった理財局長が方向性を決定付け、その下で理財局の総務課長が関係者に方針を伝達するなど中核的役割を担い、理財局の担当課長、室長が深く関与した一連の問題行為は本省理財局の指示により行われたものであり、近畿財務局の職員は改ざんを行うことへの強い抵抗があったこともあり、本省理財局の度重なる指示に強く反発したということをまさに認識しておりまして、この手記と我々の調査報告書というのは大きなそごはないものと考えているところでございます。
○大門実紀史君 それは、あなたが今ここで答えるのはおかしいんじゃないですか。 ちゃんと検証してみて、やっぱり同じだったと、報告書とね、変わりませんだったら分かりますよ。今日まだ、あなたもちゃんと見ていないわけでしょう。これ、今日訴状で出て、正式な手記というのはこれからですよね。それ見て、見てもないで、いや、そんなことも含めて報告したんだというのは、ちょっとそれは余りにもこの赤木さんに対して失礼じゃないですか。ちゃんと、命、命懸けてといいますか、これだけの手記残された方の、財務省の職員でしょう。その人の本当の、この事実を訴えた証言ですよね。これやっぱりちゃんと検証してみるべきで、いやいや、木で鼻くくったようにあの報告書にそんなことも入っているみたいな、それは余りにもちょっと失礼じゃないかと思うんですよね。 いずれにしても、まだ今の段階で私も訴状を持っているわけではないし、手記の実際のものを持っているわけじゃありませんけど、それ、財務大臣、どうなんですかね。いや、手記をきちっと見てみて、結果的に何も変わらないというならそれはそれでね、だと思うんですけど、後からはっきり明らかになっているんで、この手記というのはね、報告書出てからね。改めてやっぱり確認ぐらいしてみるべきではないんですかね。 麻生財務大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じのように、私ども現時点において、これは告訴されるということになって、一時に告訴されたとかされるとかいうお話までしか伺って、私はこの部屋に入ってきておりますのでちょっとあれは知りませんけど、その告訴状自体というのを私ども見ておりませんので、今の段階でこれ言われてもなかなかコメントしづらいことになりますし、今度は、我々、被告、原告との間の関係に、このように今日午後一時以降そうなっているかもしれませんと。 なかなかこの問題については、ちょっと裁判の最中の話にもなりますので、なかなかコメントはできませんので、ちょっとこれ以上ちょっと言われてもなかなか申し上げにくいというのが今の現状だと存じます。
○大門実紀史君 私は人の道を言っているんですよ、人の道を。そういうことじゃなくてね。 一人の方が命なくしているわけですよね、財務省の職員がね。その方が残した手記を、しかも皆さんの調査そのものが詳細分からないところがあるから、どこまでこれ、この事実を、名前が出ていますよね、つかんだのかどうか分かりません。だけど、それを確認ぐらいするのは、当然人の道としてといいますか、何というんですかね、そんな別に特別なことを言っているわけじゃないんですよ。そんなことは当たり前じゃないかと思うんですよね。財務省の責任者でしたらね。 もちろん、まだこの今日の時点では、ここではあれですけど、そういうものが一定出てきたら、別にこれは国会に対して報告したわけだから、国会に対する報告がどうだったのかという点も含めて改めて確認ぐらいすべきだと思うんですが、大臣、もう一言どうですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 検討させていただきます。
○大門実紀史君 じゃ、この問題はまた引き続き取り上げていきたいというふうに思います。 それで、税法の話に入る前に、今日もありましたが、ちょっと資料をお配りいたしましたけど、経済対策の話です。 コロナの経済対策でいろいろやるべきじゃないかという話は私もしてまいりましたし、今日も各党からございました。リーマンの対応という言い方をしたときに、リーマンと今とは違うと、そのとおりなんですね。違うことは違うんです。ただ、円と株価だけを比べて、あのときの急落と今は違うと、それだけでは全体を測るわけにはいかないんではないかというふうに思います。 なぜかというと、この十年で世界的にサプライチェーンがぎゅっと伸びて大分生産形態も変わってきているわけですよね。したがって、何といいますか、前と違って、リーマンのときと違って、製造業一つ取ってみても、何か起きるともう一網打尽に事が広がるというようなことありますので、リーマンのときと何が一緒で何が違うかというよりも、それだけの危機意識は持つべきではないかと、まずあるわけです。 そういう点で、麻生内閣のときに緊急経済対応を取られまして、どういうことをされたのかなということを改めて調べてみました。当時はいろんな批判も、ばらまきとか寄せ集めとかいろんな批判ありましたけど、結構いいこといっぱいやっていらっしゃるんですよね。ここに書き切れない項目あって、しかも今回、これからヒントになることもあるんではないかと思って、ちょっと調べて取りあえず作ってみました。 例えば、平成二十年度第二次補正の生活対策では定額給付金というのがありました。これは一人一万二千円とかありましたよね。当時はばらまきだとかいろいろ言われましたけど、結局、あのときの発想というのは、私覚えておりますけれど、減税という考え方だと行き届かない人がいると、税金納めていない人にはですね。全ての人に行き渡るのが給付金だという発想でこれをやられたわけですね。大変当時は画期的な発想だというふうに私思いました。あと、当時は派遣切りとかあったので、離職者への住宅支援とかも、きめ細やかなものが出されております。 平成二十一年度なんかでは、ちょっとここには、細かい、詳細は書いていませんが、今大問題になっています内定取消しに対する、学生さんが内定決まったのに取り消されたという対応もちゃんとあるんですよね。そういう内定取消しされた学生を正規雇用した企業には、奨励金といいます、支援金を出すというのもやられているわけですよね。 私、一番、今回注目、今回また使えるんじゃないかと、枠組みとしてはですね、考え方としては、と思ったのが、平成二十一年度補正予算の中に地方の活性化というのがございますけれど、この中に、地域活性化・経済危機対策臨時交付金一兆円というのがあるんですね。これ実はなかなか、なかなかといいますか、かなり喜ばれて、いろんなところで、これはハードだけじゃないので、ソフトもありましたので、うちの地域でこういうこと、こういう事業やりたいということにいろいろ工夫して使えるということで大変喜ばれたのを覚えております、中小企業等ですね。 例えば、こういうものは、今コロナの被害といっても地域によっていろんな被害の生じ方が違います。奈良の観光地と製造業のサプライチェーンの町と、これ違うわけですよね。むしろ、国が今大事なことは、一律にという部分も経済対策必要なんですけど、もうちょっときめ細やかにいろいろ活用してもらうと、その地域で実情に合ったことをやってもらうという点では、この麻生内閣のときの地域活性化・経済危機対策臨時交付金というような形とかがこれから求められるんじゃないかというふうに思うわけです。 ほかにも、先ほど申し上げました、今日は全部言いませんけど、特にこの今言った地域、地方向けの交付金ですよね、こういう発想で、大胆、大胆なのも大事なんですけど、きめ細やかなといいますか、ピンポイントで、しかも深く支援するというのが今回の求められている対策じゃないかと思うんですよね。 そういう点で、これはこれからお考えいただくことかとも思いますが、この地域で使える交付金、こういう発想をまた生かしてもらいたいなと思うんですが、麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、大門先生、これはこの種の話を持ってきてくれる地方がないとうまくいかないんですよね。 これは、どの地域と言いませんけど、もう十年前の話ですけど、こういうのをやってくれと言ってきた地域があったんですよ。だから、ぱっと対応できたんですけど。これ、言ったってきょとんとしている地方なんていっぱいいますから。もう地方って本当に、地方の首長さんによってピンからキリまで対応の反応が違いますから。このときも本当、有能な人でしたよ、本当。それが、後でこういうのができるんじゃないのって言ったら、ばたばたばたっといって、これはうまくいった、そういう例だと思いますんで。 これ、どういう具合に反応していただけるかというのは非常に大きなところだと思いますけれども、一律に延べ単でやるというのは余り効果があるようで実質は余りないというのはこの間の結果が出ていると思いますし、そういった意味では、言ってきてくれるというところがすごく肝腎。言ってくれるところは、間違いなくそこにある企業とその首長さんとは非常に近い。工業団地と中のあれがきちっとしている。もう物すごいみんなはっきりしていますんで、是非そういったところでやっていただくと、これは効果あります。
○大門実紀史君 まあいろいろ、せっかくこのときは相当の知恵を集めて、麻生内閣であれができないか、これでできないかということで新しい事業をお考えになったと思うんで、是非今回、これから生かしていっていただきたいと、私たちも提案していきたいと思います。 消費税の議論もありましたので、一言申し上げたいと思いますが、先ほど、定額給付金を平成二十年度やられたときに、申し上げましたけど、このときはなぜ定額給付金にしたかというと、減税だと恩恵が及ばない人がいるから定額給付金という形だったわけですね。 減税というのは、確かに普通の所得税減税、法人税減税、そういう性格はあります。しかし、消費税の減税というのはみんなに及ぶわけですよね、そういう点でいえば。漏れがないといったら漏れがないわけですね。しかも、所得の低い人ほど逆進性ありますので逆に言えば楽になるという点で、給付金というのもスポットで必要なところがあると思うんですけれども、全体として減税ということならば、これ当時、リーマンといいますか、麻生内閣の緊急経済対応のときは中小企業減税もやられていますよね。そういうことも重要なんですけど、全体に影響を与えるとすれば、やっぱり消費税の減税が一番その定額給付金的な効果を持つ減税だというふうに思います。 今やゼロ%という声が大きくなってまいりましたので、私が言っている五%というのは大変現実的な対応、対策になってきているような気もしますので、五%ということをもう真剣に本当に考えていただいて、全体に恩恵が及ぶという点でお考えいただければというふうに、これだけ、答弁は必要ありませんので、申し上げておきたいというふうに思います。 それで、税制の方でございますけれども、先日本会議で申し上げましたが、オープンイノベーションの税制でございます。これは、結論からいいますと、大企業が、今日もありましたが、内部留保がたっぷり持っているところに対してわざわざ、しかもこの状況で減税をする必要はないのではないかという点であります。 配付した資料の二枚目でございますけれども、これ日経新聞の、ごめんなさい、三枚目ですね、三枚目が日経新聞の記事でありますが、今どうなっているかというと、ベンチャー企業への投資が活発化しているということですね、しばらく前ですね。見出しでは、未上場企業への投資が活発となっていて、二〇一九年は五%増えて最高の三千七百十七億円になったとしております。そのベンチャーへの投資、買収を大きく伸ばしているのが事業会社と。つまり、事業会社がつくったベンチャーキャピタルでございまして、コーポレートベンチャーキャピタル、CVCと呼ばれるものでございまして、全体の七割がこのCVCでございます。 ベンチャー投資というのは、私たち、最初の頃のことから考えると、何かよくエンジェルと言われて、個人投資家とか、投資家から資金を集めるベンチャー企業というイメージがありますけれど、実際は、今は事業会社、つまり大企業からの投資資金がもう中心になっているわけであります。 したがって、こういうところに、内部留保いっぱい持っているのに、更に促進税制と。しかも、みんな自分の企業のグループの必要性に応じてやっているわけですね。そういうところにわざわざ支援する必要があるのかと、減税する必要があるのかと。もうこれはただの補助金になってしまうという点であります。 もう一つの問題点は、これは、四枚目の記事ですね、四枚目の日経の記事なんですけど、ちょっと汚いコピーで申し訳ありませんが、要するに何を言っているかといいますと、こういう、このオープンイノベーション、これベンチャー投資が一体今どうなっているかというと、これは、何か本当に、イノベーションですから、技術革新の優れたところと一緒に連携していくということよりも、簡単に言いますと、MアンドAが一つのマネーゲームになっていると。しかも、それがバブルを生んでいると、ベンチャーバブルを生んでいるということを簡単に言えば記載した記事でございます。 したがって、そういう今ベンチャーバブルになっているところにこういう税制を入れますと、導入しますと、更にその、本来のオープンイノベーションを促進するというよりも、こういうベンチャーバブルを一層拡大してしまうのではないかと思うわけですね。 しかし、コロナでこういう局面になってくると、また何が起こるかってありますけれど、ちょっと危惧されるのは、技術を持っている企業があって、しかしこのコロナで経営難に陥ったと、そういう企業を、資金を持っているこういうベンチャーキャピタルが安値でこの時期に買い込むと、買うというふうなマイナスの影響も考えられるということもあるわけですね。 そういう点からして、このオープンイノベーション税制というのは、もう時局に合わないどころか、今これから求められていることにもう反している、この時点では特にもう反している税制改正じゃないかと思うんですね。 だから、当初のこの経済産業省の要求したレベルの改正理由、もう違う局面になっているのではないかと思いますけれども、この点、いかがでしょうか。
○政府参考人(矢野康治君) オープンイノベーションに関しまして新しい制度を設けたわけでございますけれども、この制度につきましては、確かに検討の過程で、今委員が御指摘のような懸念ということも与党の中で議論はございました。その結果といたしまして、幾つかふるいに掛けるといいますか、要件を課しまして、オープンイノベー性がしっかりあるということを事前にチェックをするという仕組みを入れますですとか、あるいは出資期間を五年間しっかり抱えておって、いわゆるハゲタカ的な買って売り抜けてというようなことがないように五年というものを課しまして、五年未満で転売等々した場合につきましては恩典をゼロにするという仕組みにいたしました。などなど、あるいはまたさらに、金額要件も課しまして、個別の金額、年間の金額といったものを設けまして、そもそも事業会社でないとできないということなどなど要件を課しまして、いわゆる投機的なものということに走らないようにと、良くない意味で利用されないようにということを制度設計上は工夫を凝らしたつもりでございます。
○大門実紀史君 そのなどなどというのが歯止めにならないと思うんですよね。いろいろ確かに入れられているんですけど、これ全然歯止めにならないと、今の起きていることからいくとですね、思います。 イノベーションそのもの、技術革新とか進展というのは大変大事なことです、日本経済にとってもですね。ですから、本来の、本来の形ならば、別にこの内部留保をたくさん持っている大企業に支援する必要はありませんけど、もっともっと活性するようなことを知恵を出す必要があると思いますが。 今こういう、何というか、イノベーション支援というときに、どうしてもベンチャーとかそればっかり注目されるんですけど、それだけがイノベーションではありません。いろんな技術を持った、いろんなこれからの可能性を持った企業というのが地域で生まれる可能性があるわけですよね。そういう点で、地域で多種多様な創業、起業をチャレンジできる環境をやっぱり全国に、特にこういう状況になってきますとその力を引き出さなきゃいけませんから、重要になるかと思うんですね。 その点で、ちょっとショックだったのは、中小企業庁が所管する国の制度として創業補助金というのがあったんですけれども、今年度廃止をしてしまったわけであります。創業補助金というのは、中小の事業者、地域の事業者が創業に係る費用の一定割合を国が負担する制度で、昨年度までの制度では、企業が創業の掛かった費用の、経費の二分の一を国が負担するという制度でございました。そういういろいろな条件満たせば、最高、最大で二百万円まで補助されるということでやったわけですね。 これは経産省の参考人で結構ですが、これはなぜ廃止されたんでしょうか。
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。 御指摘の創業補助金は、地域における新たな需要や雇用を生み出す創業を後押しするために、新たな技術やアイデアを活用して新事業創出を図る取組に対して補助する制度でございました。 創業の促進に当たりましては、創業者が直面する主な課題である資金調達と、あわせて、知識習得、例えば財務会計といった経営に関する一般的な知識や販路拡大の方法等に対しても支援を講じることが重要であると考えてございます。 資金調達につきましては、平成二十四年度の補正予算から平成三十年度当初予算まで、委員御指摘の創業者向けの補助金を実施しておりましたが、平成二十八年度に実施いたしました行政事業レビューにおきまして、有識者から民間を活用した資金調達の仕組みを検討すべき等との指摘があったことや、持続的なベンチャーエコシステムの構築の必要性などから、現在は、国が直接支援を行うのではなく民間資金を積極的に活用する方向にシフトしてきてございます。 具体的には、令和二年度税制改正におきまして要件緩和を行ったエンジェル税制によるベンチャー投資の促進、中小機構を通じたベンチャーファンドに対する出資、政府系金融機関による低利融資や創業関連保証などによりリスクマネーの供給を図っているところでございます。 なお、これまで創業補助金については、経済産業省が旗振り役となりまして多くの地方自治体でも同様の制度が整備してきており、その意味でも創業補助金は一定の役割を果たしたとも認識をしております。 また、知識習得につきましては、産業競争力強化法に基づき、全国津々浦々におきまして、市町村等を中心にする創業支援を整備したところでございます。 現在は、クラウドファンディングなど新たな……(発言する者あり)はい。
○大門実紀史君 廃止した理由だけ聞いているんですね。 今あった行政レビューで、この経産省で開かれた行政レビューですね、有識者を招いて議論したときに、もうぼろくそに言われて廃止に追い込まれたということなんですよ。しかも、このときの有識者、行政レビューの有識者会議ですか、これ、ひどい議論が行われておりまして、これ経産省、中小企業庁だって、そうではないといって反発しているんですね。要するに、補助率三分の二は高過ぎるとか、やらない方がいいビジネスをやり始めるとか、モラルハザードを引き起こすとか、何のデータも根拠も示されずに、ただ切ろう切ろうと、有識者と呼ばれる人が勝手な思い込みで、相当ひどいことで、だからよく分からないんですね、これ、何で廃止になったのか。 地方で広がっているといっても、そもそもこれ、地方で広げてもらうために、いずれ国が引き揚げようと思って始めた制度じゃないですよね。しかも、全部に広がっていませんから、国民の全体で見れば、中小事業者の中で創業に支援してもらえる地域と支援してもらえない地域が生まれる、格差が生まれるわけですよね。そんなことはもう十分分かって中小企業庁は抵抗したんだけれども、廃止をされたわけでございます。 この創業補助金については、中小企業団体からも強い要望がありましたし、この創業補助金、守れといいますか、これは大事だというような真っ当な声は自民党の中にもあったわけでございます。 本日来ていただきました宮本周司経産省の大臣政務官がもうその代表のように頑張ってもらったわけでございまして、宮本さんは、創業補助金について、起業したい人が申請さえできなくなって、いろいろあってですね、そういうことも取り上げられて、補助金の、石川県ですかね、石川県の女性起業家の育成事業なんか応援されている経験踏まえて、大変いい質疑をされておられます。 宮本政務官が政務官になられたのは昨年の九月ですかね。だから、創業補助金が廃止された後ということになりますけれど、改めて、やっぱり地域の中小事業者の創業支援、国として何ができるか、このまままた復活というのもちょっと大変かも分かりませんが、何ができるかという点を是非、頑張ってこられた、中小企業のために頑張ってこられた宮本さんに頑張ってほしいと思うんですけど、お考えをお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(宮本周司君) 今、大門委員から御指摘がございましたし、過去の私の発言にも触れていただきました。 平成二十八年三月に経済産業委員会におきまして、当時は産業競争力強化法という法律の下で、希望する市区町村がこの創業補助金の枠を使えると、全体の三分の二ぐらいは認定を取っていたんですが三分の一が取っていないので、もう全体に広げるべきだとか、予算を措置するべきだということを発信をさせていただきました。その後、その当初から、地方創生が進みまして、各市区町村ごとに強みを発揮するような政策も具現化してきましたし、委員お示しの資料の中にもあるように、四百六十の市区町村で類似のそういった創業支援の制度も具現化をしておると認識をしております。 経済産業省といたしましても、この補助金支援のみならず、民間資金の活用を含めた様々なツールを使っていこう、融資制度であったり税の優遇制度であったり、様々なツールを多用して応援をしていこうという観点で、今新たにこの制度の在り方を見直したところでございます。 特に補助金に関しましては、要は平成三十年度の補正でございますが、昨年実施をしました小規模事業者持続化補助金におきまして、通常は三分の二補助で上限が五十万円という、脆弱な経営基盤の小規模企業を応援する補助金制度でございますが、ここに新たに創業者も対象にして、創業した場合にこれを活用する場合には上限を五十万から百万に上げようと、それぞれが強みを持って、魅力を持って、志高く創業することを、いわゆる立ち上げのときのみならず、その後の経営も安定するように導いていこう、このように新たな補助金政策として措置したところでございます。 そして、先般も、経産省の中でチームをつくったんですが、今、クラウドファンディングであったりEコマースであったりAI、こういった様々なツールを使うことによって、例えばクラウドファンディングの場合は、事前に投資をする、若しくは投資を希望する方々からその取組に対していろんなアドバイスもいただけるんですね。ですから、起業する前に見込み客を獲得したり、どういう製品を具現化すれば一番市場から求められるか、いわゆる持続可能性、成功可能性を高めるということも、こういった民間のツールを導入することによって高まってきたと思っております。 こういった様々なツールを創業支援にしっかりと投入して我が国の開業率を上げていく、このことに、経済産業省の立場でも、不断の検討も重ねながら強力に推進をしていきたいと思っています。
○大門実紀史君 是非頑張ってください。 宮本さんのおうちは石川県の宮本酒造、造り酒屋ですね。私の本家もちなみに造り酒屋でございまして、大門酒造と申します。造り酒屋というのは、地元の名士じゃないですけど、地元の中小事業者の代表的な、代表格みたいなところがあって、中小企業の気持ちはお互いに分かるのかも分かりませんので、是非これからも頑張っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○浜田聡君 浜田聡です。所属政党はNHKから国民を守る党、参議院会派はみんなの党です。よろしくお願いいたします。 まずは、新型コロナウイルス感染症についてお聞きします。 現在、日本のみならず、世界各国で大騒ぎとなっておりますこの新型コロナウイルス感染症、各方面で対策に当たっておられます方々に心より敬意を表します。 この新型コロナウイルス感染症のほかにも、SARSであったり、新型インフルエンザ、デング熱など、広範な流行が問題となる感染症は度々あったわけであります。今回のコロナウイルス感染症もこれらの感染症も、それぞれ種類は異なり、感染した際の病状は異なりますが、いずれも共通していることがあると思います。それはパニックだと思います。パニックに陥ることで人々は理性的な対応が難しくなり、余計な苦労に苦しむ羽目になる、そして感染の実害、実被害以上の苦しみを人々にもたらす、そんな状況だと思っております。 そこで、麻生大臣にお聞きします。新型コロナウイルスに関しては多くの人々がパニックに陥っているということが問題であることに関して、麻生大臣の見解をお聞きします。
○国務大臣(麻生太郎君) 先が見えないと大体人間はパニックになる。山で吹雪に遭うと大体みんなパニックになるというのは、大体素人がみんな遭難する一番大きな理由はそれですから。じっと動かないでいるという知恵がありませんし、動かないなら動かないで、そこに雪崩が来ないところにじっとしている。雪山に、ちょっとやった人なら誰でも分かる常識的な知恵ですけれども、それがないとそういったことになる。 今は、先ほどから話題になっておりますように、これは薬が出れば、そうですね、例えば四月に薬が出れば、二月、三月えらい騒ぎだったなあって、大体みんな忘れられるような種類の話だと、これ医者がよく言うせりふなんですけれども。もうとにかく大臣、本当に騒がぬでくださいとかとよく医者に言われた、このところ会うお医者さんから何人も言われましたが、みんな同じことを言われますので、多分そうなんだろうと思っているんですが。 いずれにしても、薬が出ない間はコロナは何となく不安ですよ、これは。しかし、入院した人の八割は退院しているとか、感染した人の八割は重症にならないとか、もう答えは大分出てきましたし、集まって騒ぎになっているのは、大体、そうですね、ライブハウスとかスポーツジムとかいうところで感染しているのがひどくなっていると、もう答えも出ましたから。 少なくとも国会で起きないのは不思議だなと、僕は不思議に思っているんですけれども。これ、一番起きそうじゃないですか、わんわん口角泡飛ばしてさ。何か一番唾が飛んできそうなところにいて、みんな予算委員会とは違って財金だと平静を保っておられますが、何か予算委員会行ったら途端に感情が、テンションが上がるらしくて、声も何か違いますしね、あそこいると。私は最前列にいますので、よくその身で感じるんですけれども。あそこで起きないのは不思議だなと思っているんですけど。 とにかく、今のところ起きているのはライブハウスというところで、絵画館とか図書館とかもう全然起きていませんから、だったらもうさっさと非常事態を解いて、各自治体の方でそれぞれ自由にされたらどうですかということを言われてやっていかれるというような、こう落ち着いていくのを少しずつ少しずつ始めていかないと、とにかく何でもかんでもストップって、今アメリカもヨーロッパもみんなそんな対応していますけれども、あれは経験がないからああいうことになるんだと思っておりますんで、そういった意味では、言われたように、パニックにならないように正しく恐れる、正しく怖がるという態度が大切だと、私もそう思います。
○浜田聡君 ありがとうございます。先ほども言われましたように、正しく恐れるということに関して、本質をついていると思いました。立場の違いはありますが、共にこの状況を乗り越えるため努力していければと思います。 さて、新型コロナウイルス感染症対策について、今国会で多くの方がいろいろなことを言っておりまして、政府としては多くの意見を取捨選択していくのが大変だと思いますが、私の方からも幾つか提言、質問させていただきます。 この感染症が問題となり、政府はいろいろと対応を開始し、現在も引き続き対応に追われているわけであります。一方、今回の新型コロナウイルス感染症が問題になる前に何らかの対策をしていたのかということを調べてみたところ、内閣府のウエブサイトに新型インフルエンザ等対策のサイトがあることを知りました。今回の配付資料には、それらウエブサイトの一部を掲載しております。 平成二十五年の新型インフルエンザ以降にこういった新興感染症対策についていろいろと準備や対策がされていったことが分かります。対策本部立ち上げなど、スムーズにいくようにその方法が動画として用意してあったり、毎年各省庁などで対策の訓練がなされていたりということが分かります。 その内容を見てみますと、省庁によって、実動訓練、机上訓練、連絡訓練がそれぞれなされていることが分かります。そういう訓練が各省庁でなされていることは、いざ事が起こった場合に少しでも落ち着いて取り組むことにつながるのではないかと思います。 一つだけ気になったことがありましたので、厚生労働省にお尋ねします。 厚生労働省は、三年前は実動訓練、机上訓練、連絡訓練、いずれも実施しておりますが、過去二年の実動訓練は未定と表示されております。この実動訓練実施の有無を確認させていただければと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 行政機関等におきまして、新型インフルエンザ等対策特別措置法において、新型インフルエンザ等対策についての訓練を行うよう努めなければならないとされておりまして、厚生労働省におきましても毎年度、これに基づく訓練を実施しておるところでございます。 お尋ねのこの平成三十年度は、まず、一度しか開催されない講義形式とは異なって、各自のペースで確実にかつ能動的に繰り返して学習ができるよう、テストも含んだeラーニング形式の机上訓練を導入するとともに、連絡訓練を実施いたしました。 令和元年度におきましては、引き続きこのeラーニング形式の机上訓練及び連絡訓練を実施したところでございます。実動訓練は実施しておりませんけれども、厚生労働省といたしましては、こうした訓練等を通じまして万全の体制を整備し、今後も感染症対策の強化を図ってまいります。
○浜田聡君 ありがとうございます。 こういった日常の間から非日常に備える訓練であれば、今後も継続していければいいのかなと思います。 前回の新型インフルエンザが一段落した後に、厚労省の方で総括会議がありました。その報告書がネット上にありましたので、参照させてもらいました。その中で、幾つか目に付いたところがありましたので、質問の方をさせていただきます。 まずは、入国時の水際対策についてです。 医療関係者の間では、入国時、入国者の体温を測るなどの水際対策については、その効果を疑問視する声があるように思います。現にこの総括会議の報告書の中でも、水際対策についての記載を見ると、検疫により感染拡大を遅らせる意義はあるとする意見はあるが、その有効性を証明する科学的根拠は明らかではないとあります。 厚生労働省といたしましては、水際対策の効果の有無はどう考えていますでしょうか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 平成二十一年に発生いたしました新型インフルエンザA、H1N1において実施されました水際対策につきましては、平成二十二年六月に取りまとめられました新型インフルエンザ対策総括会議の報告書におきまして、委員御指摘のような内容があったというふうに承知はしております。 この報告書なども踏まえまして策定、改定がされている新型インフルエンザ等対策政府行動計画及びガイドラインにおきましては、水際対策につきましては、国内での蔓延をできるだけ遅らせ、その間に検査体制、医療体制等の整備のための時間を確保する、病原体の特徴や流行の状況等を踏まえ、患者等の人権への配慮や、対策の有効性、実行可能性及び社会経済活動に与える影響を総合的に勘案し、実施すべき対策を選択し、決定する等の方針を定めているところでございます。 新型インフルエンザ等の対策につきましては、様々な対策を総合的に実施することで国民の生命及び健康を保護し、国民生活及び経済に及ぼす影響が最小となるようにすることが目的でございまして、水際対策につきましても、その一つとして、先ほどの方針を踏まえて実施していくことが重要と考えているところでございます。
○浜田聡君 ありがとうございます。 今後も、有効性の検証については引き続きやっていければいいのかなと思います。 次に、CDCについてです。 これはアメリカにある組織で、あえて日本語に訳してみますと、疾病予防管理センターといいます。アメリカの保健福祉省、日本でいうところの厚生労働省が所管の感染症対策の総合研究所になります。従業員一万人を超える大きな組織でありまして、財務省本省の人数が大体千七百人ぐらいであることを考えると、その規模の大きさが想像できるかもしれません。 本センターより勧告される文書というのは、非常に多くの文献やデータの収集結果を基に作成、発表されるため、世界標準とみなされるほどの影響力を持ち、実際に日本その他の国々でも参照、活用されております。 今後、日本でもCDCを設立してはどうかという声を医療関係者の方からよく聞きます。厚生労働省の仕事の中で、感染症に関してはより専門的な組織が必要ではないかという声でございます。国会の議事録を検索しますと、今国会でもそういう提言がありました。仮に設立を考えるとしますと、現時点では、国立感染症研究所がその機能を担うことになるのではないかと考えております。今回、参考までにアメリカCDCの規模につきまして配付資料に掲載させていただきました。従業員数は一万人以上で、平均年収は十万ドル以上となっております。 参考までに、国立感染症研究所の規模を教えてもらえますでしょうか。厚生労働省の方、お願いします。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 国立感染症研究所の規模でございますが、まず予算額といたしまして、令和二年度におきまして、当初予算として六十四億九千六百万円を計上しております。また、国立感染症研究所の定員数でございますが、三百六十二名とすることとなっております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 先ほどお聞きになったように、アメリカのCDCと日本の国立感染症研究所では現時点では規模が違い過ぎて、現時点でアメリカのような規模のCDCをつくるのには無理があるとは思いますが、今後、国会内で議論が進むことを願っております。 今後、日本でもCDCができればいいと思うんですが、CDCにありまして日本の厚生労働省にないものとして私が注目している点として、コミュニケーション部門というものがあります。 用意した資料にCDCの組織図があります。これを見ますと、中心にあるのが所長なのですが、所長の右にコミュニケーション担当の副所長が設置されているのが分かります。新型インフルエンザ総括会議報告書内の提言には、国民への広報やリスクコミュニケーションを専門に取り扱う組織を設け、人員体制を充実させるべきであるというものがありました。また、危機管理においては、国民への迅速かつ正確な情報提供が極めて重要であるとも書いてあります。 パニックの対策は、コミュニケーション部門による対策が極めて重要になると思われます。規模にもよりますが、コミュニケーション担当部門の設置を検討してみてはいかがでしょうか。あるいは、既にそういう試みがあるのであればお聞きしたいと思います。厚生労働省の方、お願いします。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 リスクコミュニケーションにつきましては、その重要性につきまして認識しておりまして、新型インフルエンザ等対策ガイドラインの中では、政府対策本部及び厚生労働省は新型インフルエンザ等の発生時に広報担当官を置くこととされております。今回の新型コロナウイルス感染症対策におきましても、これに倣い、同様の対応を行っているところでございます。 今後も引き続き、議員御指摘の点も含めまして、感染症への危機管理体制の不断の見直しを行い、危機管理への対応力を一層高めてまいりたいと考えております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 この新型コロナウイルス感染症対策については、首相官邸が前面に立って、政府一体となって対策をされておられると思います。引き続き、私の方からも応援させていただきます。 次に、数年前に話題となりました、牛の生レバーの提供、販売禁止についてお聞きします。 人の好みというものは様々でして、牛の生レバ刺し、好きな人、そうでない人、いると思いますが、好きな人にとってはたまらない、そんな食べ物の一つではないかと思います。この牛のレバ刺し、数年前から食べることができなくなりました。平成二十四年七月から、食品衛生法に基づいて、牛のレバーを生食用として販売、提供することが禁止されるという措置がありました。 念のため、厚生労働省に確認します。現在もこの禁止は継続していますでしょうか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 牛のレバー、肝臓の生食用としての販売ですが、平成二十四年七月一日より、食品衛生法に基づいて禁止されており、現在も牛の肝臓を生食用として販売することは禁止されております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 この禁止ですが、平成二十三年四月、富山、福井など、焼き肉チェーン店のユッケを食べた客が腸管出血性大腸菌の集団食中毒を起こしたことがきっかけだと考えられます。百六十九人が発症し、十一人が入院、五人が死亡という事態になりました。きっかけとなったユッケというのは、御存じのように、生牛肉を刻んだものに卵黄等をかけて食べる料理です。このユッケを食べたことによる食中毒ですが、その後、牛のレバーを生で食べることが禁止になりました。その経緯の方を、厚生労働省の方で説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 平成二十三年四月のユッケによる食中毒事件を受けて、同年七月に開催されました薬事・食品衛生審議会食中毒・乳肉水産食品合同部会におきまして、当時の食中毒の発生状況なども踏まえまして、生食用牛肉に加え生食用の牛肝臓につきましても対応を検討する必要があるとの要請がなされ、厚生労働省におきましてこの汚染実態調査を実施したところでございます。 その後、平成二十三年十二月から三回にわたりまして開催されました乳肉水産食品部会におきまして、汚染実態調査の結果及び業界団体からの意見聴取も踏まえつつ検討した結果、牛肝臓の内部から腸管出血性大腸菌が検出されたこと、消毒液による洗浄方法や当該菌を保有している牛の選別方法など、牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策が見出せなかったことなどを踏まえまして、国民の健康保護を図る観点から、平成二十四年七月に食品衛生法に基づく規格基準を設定し、牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの間、牛の肝臓を生食用として販売することを禁止することとしたものでございます。
○浜田聡君 この牛のレバーの生食禁止されてから数年がたつわけですが、その生食禁止後の検証結果があれば教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 この禁止の後、平成二十六年三月に開催いたしました薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会におきまして検証を行った結果、規格基準の設定の前後で、牛肉又は牛生肝臓、レバーですね、レバーの生食を原因とする腸管出血性大腸菌O157感染症の報告数が減少したことを確認しておるところでございます。
○浜田聡君 御答弁いただいた審議会の経過については、私の方でも後ほど確認させていただきたいと思います。 ここで、お伝えしたい研究結果がございます。配付資料に、二〇一九年に出された研究結果の一部を掲載させていただきました。二〇〇八年から一七年までのデータベースを用いて腸管出血性大腸菌感染の発症率を調べています。腸管出血性大腸菌はいわゆる感染症法の三類感染症に属しておりまして、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出なければなりません。したがって、日本での腸管出血性大腸菌はほぼ全例が捕捉されており、そのデータベースは公開されており、それを用いて検証した研究であります。 レバ刺しが禁止になった二〇一二年七月はこの間にあるわけでして、この前後で腸管出血性大腸菌の感染を減らしたかどうかを確認したところ、二〇一二年七月のレバ刺し禁止は腸管出血性大腸菌を全く減らしていなかったという結果が出ております。 この腸管出血性大腸菌ですが、本当にいろいろな食べ物から感染することが知られております。生野菜であったり、果物、小麦粉から感染する事例もあります。生肉や生レバーなどは原因の一つにすぎません。原因の一つにすぎないものを場当たり的に禁止したところで、この食中毒が減るというわけではありません。この食中毒をゼロにするべきであると考えるのであれば、野菜や果物など生の食べ物をほとんど禁止する必要があるわけです。 念のため言っておきますが、牛の生レバーを食べて食中毒が起こらないと言っているわけではありません。ただ、禁止しても食中毒が明らかに減っているわけではないという結果が出てきたので、今回紹介させてもらいました。 ここで、ある本を紹介させていただきます。「「リスク」の食べ方」という本でございます。岩田健太郎さんという感染症の専門医が書かれた本でして、元々御高名な医者の方なのですが、最近ですと、ダイヤモンド・プリンセス号に入ったことで更に有名になった方でございます。また、今回紹介した研究をされた方でございます。 この本によりますと、ユッケの食中毒から生レバーが禁止に至った経緯についていろいろと問題があることを指摘されておられます。それがゆえに、今回のように自分で検証をされ、生レバー禁止を解除すべきだと言われております。 厚生労働省には、牛の生レバー禁止についていま一度その妥当性を検証してもらうことを願います。新型コロナウイルス感染症対策で厚生労働省におきましてはお忙しいとは思いますが、禁止されている食べ物が解禁されるということは経済対策の一つにもなり得ると思いますので、これも新型コロナウイルス感染症対策として検討していただければと思います。 では、残りの時間で、森友学園問題についてお聞きしたいと思います。 国会の方では、一時期、相当の時間を費やされた問題でありまして、蒸し返すことを余りよく思われない方がいるかもしれません。ただ、時間が経過したとはいえ、風化させてはいけない問題があると思い、取り上げさせていただきます。 当事者の一人である籠池泰典さんという方も、この「国策不捜査」という書籍を出されております。この国にある問題点を指摘されておられるように思います。森友学園問題をめぐる経過につきまして、この書籍について一部端的にまとまっている部分がありましたので、引用させていただきます。 まず第一報は、朝日新聞による国有地が不当に廉売された疑いがあるという記事でした。不動産鑑定で九億五千六百万円だった土地が、八億二千万円値引きされ、一億三千四百万円で森友学園に売却されている。しかも、隣接する学校法人が七億円で買いたいと申し入れ、断られていたという報道です。学校認可や賃貸借に至る経過についても不透明な優遇措置が繰り返されており、マスコミは名誉校長だった安倍昭恵夫人こそが全ての鍵を握る存在だったとの報道を続けます。 その後、刑事告発を受理した大阪地検特捜部ですが、籠池夫妻に対しては強制捜査を行い、逮捕に踏み切る一方、財務省や近畿財務局へは家宅捜索を行わないまま不起訴処分を決めてしまいました。国有地売却についても、会計検査院から八億円値引きは十分な根拠を確認できないとの指摘を受けながらも、その実態は解明されておりません。 事件報道から一年後、今度は財務省による公文書改ざんの事実が明らかになりました。国家は言葉でできています。言葉を守るために、政治家や公務員、法曹関係者、マスコミといった多くの人が日々格闘しています。決裁文書を改ざんすることは、国家そのものを毀損したに等しいのです。それだけではありません。財務省は、国権の最高機関たる国会や憲法上の独立機関である会計検査院、さらには最強の捜査機関と目される大阪地検特捜部にまで改ざんされた決裁文書を提出しました。民主主義の仕組みそのものを踏みにじったのです。 これらの行為が露見したにもかかわらず、公文書の改ざんの原因や目的はおろか、誰の指示で行われたのかさえ明らかになっていません。政治が官僚組織の公平公正な性格をねじ曲げた疑惑があるにもかかわらず、真相究明には程遠いのではないかと思いますというところで引用の方を終わります。 この事件について、一つずつ聞いていきたいと思います。 まずは、財務省にお聞きします。 事件の当事者の一人であります籠池泰典さん、本名康博さんですが、どういう処分が下されていますでしょうか。確認している範囲でお答え願います。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 本件刑事訴訟事件につきましては、財務省は当事者ではございませんけれども、二月十九日に、大阪地裁において、籠池泰典氏に対しまして懲役五年の実刑、妻の諄子氏に対しては懲役三年、執行猶予五年との判決が下っているものと承知をいたしております。
○浜田聡君 一方、公文書改ざんで財務省の方に下された処分を教えてもらえますでしょうか。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 文書改ざんなどの問題は極めてゆゆしいことであり、誠に遺憾であって、深くおわび申し上げなければならないと考えております。 財務省においては、平成三十年六月にこの問題の経緯等に関する調査結果を公表し、関与した職員二十名に対して、停職を始めとする厳正な処分を行ったところでございます。 具体的には、当時の理財局長には、応接録の廃棄や決裁文書の改ざんの方向性を決定付けたことなどから停職三か月相当、当時の理財局総務課長には、一連の問題行為について中核的な役割を担っていたことなどから停職一か月、当時の担当課長や担当室長には、一連の問題行為に深く関与したことから減給とするなど、関与した職員には厳正な処分を行ったところでございます。
○浜田聡君 この事件では、大阪地検特捜部が、籠池泰典氏を補助金詐欺で、自宅や幼稚園に強制捜査が入ったわけでありますけど、一方、公文書改ざんをした財務省に強制捜査が入ってという話は聞いておりません。大阪地検特捜部となれば、国を大きく動かすような大物を捜査対象とすると理解しておりますが、補助金詐欺の個人を捜査するようなところではないとも思います。 不思議に思うところではありますけど、これについて財務省の見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 ただいまのお尋ねは検察当局の捜査に関わることでございますので、財務省としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○浜田聡君 いろいろと立場の方ありますので、そちらに関しては私の方でも理解しているつもりです。 この事件で疑惑の対象となった籠池泰典さん、そして財務省、疑惑の対象となったこの両者だけではありません。籠池泰典さんの代理人であります、国や大阪府と交渉していた酒井康生弁護士、あと、三つの契約書を作った藤原工業にも疑惑の目が向かうのは自然なところではないかなと思います。こういった方々にも大阪地検特捜部による強制捜査が入っていないことに関しては不思議に思われないでしょうか。 これも財務省の見解をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 ただいまのお尋ねにつきましても検察当局の捜査に関わることでございますので、財務省としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○浜田聡君 公文書改ざんという前代未聞のことが起こったわけですが、これによって、うその資料を基にして国会で議論をしていたということになります。 これは、考えてみますと、国会の業務を妨害したことになりまして、国会から財務省が業務偽計妨害罪で訴えられてもおかしくないように思いますが、現時点でそういう動きはありますでしょうか。財務省にお聞きします。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 森友事件における決裁文書の改ざん等につきましては、平成三十年六月に公表された調査報告書におきましても、国権の最高機関である国会への対応として、決裁文書の改ざん作業を行い、改ざん後の文書を提出したことはあってはならないことであり、不適切な対応だったと言わざるを得ないと認定されておりまして、改めて深くおわびを申し上げます。 なお、お尋ねいただきました、国会が偽計業務妨害罪の訴えを行うかどうかにつきましては国会の御判断によるものであると承知しておりますので、財務省としてお答えする立場にはないことを御理解いただければと存じます。
○浜田聡君 事件の舞台となった豊中市の土地と建物、瑞穂の国記念小学院と表示されているところでございますが、そちらの現状について財務省にお聞きします。 建物が残っているのか、あるいは、残っているのであれば使われているのかどうか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 本件土地につきましては、平成二十九年六月二十九日に売買契約に基づく買戻し権を行使し、現在、国土交通省の所管いたします自動車安全特別会計の財産として返還されているところでございますけれども、本件土地には工事業者が建設した建物があるほか、当該業者が実施済みの工事に関して留置権を主張し、建物及び土地全体を占有している状況にあると承知をいたしております。
○浜田聡君 ありがとうございます。 報道によりますと、国は、二〇一七年六月、売買契約時の特約に基づいて学園側から国有地を買い戻し、特約で定めた学園の原状回復義務を根拠に、校舎を解体して土地を更地に戻すように求めていると聞いております。校舎の取壊しには費用が掛かるため、学園側は国有地と建物を一体で売却するよう国に要望しており、二年以上結論が出ない状態が続いております。現時点でも、この豊中市の建物、そのまま残っておりまして、非常に立派な建物であると思います。使わないのはもったいないと考えるのは自然なことではないかなと思います。 この豊中市の建物につきまして購入を考えている人がおりまして、それは、私の所属政党NHKから国民を守る党の党首、立花孝志でございます。この建物を購入することで、前提で動いておりますが、このことについて財務省の見解をお聞きします。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 本件土地につきましては、先ほど申し述べましたように、平成二十九年六月二十九日に売買契約に基づく買戻し権を行使し、現在、国土交通省の所管する自動車安全特別会計の財産として返還されておりますことから、財務省としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
○浜田聡君 私の方からも、今後、国土交通省の方に聞いてみたいと思います。 ただ、意地悪な見方をしますと、この建物を契約書の特約どおりに更地で戻せというのは、建物を壊すことで公文書改ざんの象徴を取り壊してしまう、後世に残さないという指摘も成り立つと思います。それについて財務省の見解をお聞きします。
○政府参考人(可部哲生君) 繰り返しとなりますけれども、本件土地は国土交通省所管の財産でございますので、財務省としてコメントは差し控えたいと存じます。 その上で、ただいま御指摘ございました公文書の改ざんにつきましては、先ほど申し述べました調査報告書におきましても、国権の最高機関である国会への対応として、決裁文書の改ざん作業を行い、改ざん後の文書を提出したことはあってはならないことであり、不適切な対応だったと言わざるを得ないと認定されており、改めて深くおわびを申し上げます。このような事態が生じたことを真摯に反省し、二度とこうしたことを起こさないよう、公文書管理の徹底や組織風土の改革などを進めているところであり、引き続き信頼回復に努めてまいりたいと存じます。
○浜田聡君 この事件では、決裁文書の改ざんを強要された近畿財務局の方がお亡くなりになっております。お亡くなりになった方の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の方にお悔やみ申し上げます。 さて、これに関しまして、自殺の動機について財務省については把握しておられますでしょうか。週刊誌報道はありましたが、実際に把握しているのかどうかというところをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 近畿財務局において平成三十年三月に職員の方がお亡くなりになったことは誠に残念なことと考えており、深く哀悼の意を表したいと考えております。 その上で、お尋ねの件につきましては個人のプライバシーに関わることであることから、お答えすることは差し控えたいと考えております。
○浜田聡君 分かりました。 お亡くなりになられた方が書いた遺書を実際に確認したかどうかということもお聞きしたかったんですが、同じ答弁になると思いますので、飛ばさせていただきます。 さて、その方の三回忌が先日あったと思います。財務省として何かされたかどうかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 三回忌ということではございませんが、御遺族の御了解もあって、次官ら幹部を含む財務省本省や近畿財務局の職員が過去複数回弔問に伺わせていただいたところでございます。今も深く哀悼の意を表する気持ちには全く変わりはございません。
○浜田聡君 ありがとうございます。 この問題が最初に問題視された点として、八億円の大幅値引きという声があります。ただ、個人的には、小学校という公共性の高い土地の使用について、国有の土地一億三千四百万円というものは、私は妥当だと考えております。つまり、国有の土地の価格というのは使用用途によって変化してもよいと思っております。小学校のように必要なものは補助金が付きますように、このように値段というものは弾力性があってしかるべきだと思います。 この森友問題で、国有の土地価格について財務省の見解をお聞きします。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 本件土地につきましては、平成二十八年三月に新たな地下埋設物が発見され、その後、森友学園から本地の買受け要望があったことから、大阪航空局に地下埋設物の撤去処分費用の見積りを依頼し、更地の鑑定評価額九億五千六百万円から大阪航空局が見積もった地下埋設物の撤去処分費用約八億二千万円を差し引いた一億三千四百万円で売却したものでございます。 本件土地の処分につきましては、これまでも御説明しておりますとおり、翌年四月に開校が予定され、校舎の建設工事が進む中、新たな地下埋設物が発見され、相手方からの損害賠償請求のおそれがあるなど切迫した状況の中で行われたものであり、将来にわたって一切の国の責任を免除するよう瑕疵担保責任を免除する特約事項を付すことも含めて、ぎりぎりの対応であったというふうに考えております。
○浜田聡君 最後に、麻生大臣にお聞きします。 この事件が起こってから数年間が経過しました。この事件は、そもそも安倍総理が、私や妻が関わっていたら総理も国会議員も辞めるという発言がきっかけになって騒ぎが大きくなったと思います。結果的に、公文書改ざんが起こったり死人が出るということにもなりました。 時間が経過した今、副総理として安倍総理に思うところや財務大臣としての意見があればお聞きしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) この森友学園の話に関しましては、これは決裁を得たいわゆる行政文書の改ざんというのが一番の問題なんだと思って、私どもとしては思って、ゆゆしいことでありまして、これは誠に遺憾なことであって、先ほど可部の方から申し上げましたように、深くおわびを申し上げなければならないと考えているところです。 これ調べまして、結果は先ほども申し上げましたとおりですけれども、文書改ざんの主たる目的というのは、これは、平成三十年六月に公表した調査報告書におきまして、いわゆる平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園の案件が大きく取り上げられている中、更なる質問につながる材料を極力少なくすることであったと認定しているところであります。 平成三十年の三月に、今言われております近畿財務局の職員の方がお亡くなられたことは誠に悲しい話であって、御遺族の気持ち等々を考えると言葉もなく、謹んで御冥福をお祈りするものであります。 これらの点を真摯に反省をして、二度とこうしたことが起きないよう、公文書管理の徹底、必要な取組等々を進めるとともに、外部から秋池参与の指導の下に、財務省が組織として抱える問題を抽出、問題行為の発生等々を許した組織風土の改革を進めているところでありまして、引き続き、信頼回復に努めてまいりたいと考えております。
○浜田聡君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。 午後五時七分散会