外交防衛委員会 第15号
- 発言数
- 114 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2020/06/02
会議録
○委員長(北村経夫君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障に関する日本国とスウェーデン王国との間の協定の締結について承認を求めるの件外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房長垂秀夫君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(北村経夫君) 社会保障に関する日本国とスウェーデン王国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び社会保障に関する日本国とフィンランド共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。 両件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○松川るい君 ありがとうございます。 まず、スウェーデンとフィンランドについての社会保障協定についてお伺いをいたします。質問の機会をありがとうございます。 この両国、やはり北欧の国でありますので、社会保障が手厚くて、その代わり消費税も二五%とか、今資料もお付けしましたけれども、この租税負担割合なんかも五四・五%、フィンランドが四九・四%と、非常に対GDP比に占める社会保障費の比率も三割近くと高いですし、そういう国であるというふうに理解されております。 そこに住む日本人の方、そしてまたフィンランドとスウェーデンの方が日本に来られていると、この二重になっている支払を解消するというのがこの協定の目的だとざっくり理解をしておりまして、これ非常に重要なことだと思います。なので、この協定についてはもちろん賛成でございます。 その上で、なぜこの北欧という、北欧の筆頭二国という社会保障費が高いことがよく知られている国について、多々ある社会保障協定の中で優先的に締結してもいいんじゃないのかと真っ先に思うような国なんですけれども、現在に至ったのか、それとも、ここに至るまでは速やかに実は進んだのか、又は多くの困難があったのか。この協定の意義と、このタイミングになった理由について教えていただければと存じます。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 まず、両協定の意義について、今委員の方から御発言もございました。基本的にそのとおりでございますけれども、両協定、日本とスウェーデン間、また日本とフィンランド間で派遣される駐在員等が相手国で直面している保険料の二重負担及び保険料の掛け捨ての問題を解消する効果を持つものでございます。これらの協定によりまして、両国との人的交流及び経済的交流の一層の促進が期待されるところでございます。 それから、両協定の国会承認を求めるまでに至った時間についてでございますけれども、スウェーデンとの社会保障協定に関しましては二〇一一年十月に、またフィンランドとの協定については二〇一七年七月に政府間交渉を開始したところでございます。その結果といたしまして、二〇一九年、昨年四月十一日にスウェーデンとの協定、同じく昨年九月二十三日にフィンランドとの協定が署名をされたところでございます。 今申し上げましたとおり、第一回の政府間交渉を行ってから署名に至るまでの期間を比べますと、スウェーデンの方が時間が掛かっているところでございます。スウェーデンとの間では、第一回政府間交渉で両国の立場に大きな隔たりのある論点が存在することが判明をいたしまして、これの調整のために時間を要したものでございます。 例えば、スウェーデン側は、本協定により派遣先国の法令が免除される期間を原則二年とするということを主張したところでございまして、我が国はこれを五年とするということで、ここに調整の必要があったわけでございますけれども、粘り強い調整を行った結果といたしまして、我が国の主張である五年、これで交渉を妥結したところでございます。
○松川るい君 ありがとうございます。 こういう二国間での社会保障とか税の負担とかいろんなものを解消する協定というのは、地味ですけれども、本当に、活動する方にとっては実際上必要なものでありますし、交渉を粘り強くなさっていただきまして、大きな論点である二年と五年の違い、免除期間の違いについても、我が国の邦人にとって有利なように進めていただいたこと、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。 それから、では、次の質問に移りたいと思います。 元々、G7が六月下旬に予定されていたということで、そこのメーンテーマである国際往来についてお伺いしようと思っていたら、G7自体は九月に延期になったという報道でございます。また、参加国もインド、オーストラリア、そしてロシア、韓国を招くという、インド太平洋諸国やそれから中国と連携をしているように見えるロシアも招くということで、一定の配慮を持った招待なのかなと思っております。私はこれは賛成でございますけれども、通告していないので、元々の質問の往来の方に移りたいと思います。 この委員会でも、実は日本の死亡者数は非常に抑えられていて、コロナ感染については日本は成功国なんだということを私は世界的に、国際的に示すようにしてもらいたいということをるる申し上げてまいりました。その一つのやはり目的というのは、日本がアンダーコントロールな状態にあるということを国際的に示すことによって、コロナが終息した後に国際的なネットワークを再びこの国際往来の再開で招くときに、日本にとってより適切な環境をつくっていく上でのアッパーハンドといいますか、主導権が握れるようにしてもらいたいというのが一つの思いでございました。 そういう観点から、報道にも出ているのでそういうことなのかなと安心をしておるんですけれども、どういう国から、もちろん、まず、大臣も何度かお答えになっているように、最初に国内対策というのはこれはもう当然のことでございますけれども、さはさりながら、我が国も緊急事態は解除いたしましたし、各国も社会、生活、平常化していく中で、やはり日本にとって戦略的に、経済的に、いろんな観点から意味のある形で往来の再開をしていただきたいと思っています。 今、報道に出ているタイ、ベトナム、豪州、ニュージーランドから始めるということであれば大変結構なことではないかと思っておりますが、どういう観点から優先的に日本との国際往来というのを各国と始めていくのか、大臣の御所見をいただければ幸いです。
○国務大臣(茂木敏充君) 人の往来の再開に当たりましては、日本での感染拡大の終息、これが極めて重要でありますが、同時に、海外の感染状況であったりとか主要国の対応をしっかり見極めたいと考えております。その上で、渡航が安全か否か、どこまで人の往来を再開できるかについて、相手国における感染状況等、様々な情報を総合的に勘案し、どのようなアプローチが適切か検討していきたいと思います。 今後、出入国規制を緩和する場合でも、やはり段階を分けてやっていくということになると思います。 まず、人でありますけれど、第一段階としては、まず、ビジネス上必要な人材や専門家など必要不可欠な人材、エッセンシャル人材、これから始めて、その後、留学生、そして、ある程度先になると思いますが、最終的には観光客を含む一般に広げることになると思っております。 国についても、現在、世界全体の感染者数六百十九万人と、こういう数字に上っておりまして、今、広がり方を見ておりますと、世界地図の中でも、ブラジルであったりとか中南米、今かなり広がっていると。同時に、インド、パキスタン、バングラデシュ、こういった南部アジア、さらにはサウジであったりとかカタール、こういった中東、そしてエジプト、南アを始めとするアフリカと、こういったところがまだ勢いが止まっていないと。 こういう状況の中で、例えばベトナム、昨日も私、ベトナムのミン副首相兼外務大臣と電話会談を行いましたけど、四十六日間新規の感染者は出ていないと、かなり抑え込まれている状況と。これは、例えばタイについても言えることだと思いますし、また、オーストラリア、ニュージーランド等についても同じような状況であります。 例えば、太平洋島嶼国のように完全に封鎖をして全く出ていないと、こういう国もあるわけでありますし、アフリカでも、これ検査件数が少ないところはあるのかもしれませんけれど、感染者数少ない国、こういうのがあるわけでありますが、実際にしっかりした対策を取りつつ、感染者の少ない国、同時に、日本との関係でいいましても、ビジネス等の往来が盛んな国、こういった終息しつつある国のグループの中から実施をしていくということになると思いますが、できればその相手国との間で相互に緩和ができればより望ましいと、こんなふうに考えておりまして、人の往来の再開、今申し上げたように、分野、そして国のマトリックスで考えていくということになると思います。
○松川るい君 ありがとうございます。大臣から明確な考え方についてお示しいただいたと思います。 私は改めて、やはり、今世界中が鎖国している状態なので、ここから開けていくときには、やっぱり新しい人の往来、ビジネスの往来が盛んになるという意味のネットワークができるんだと思っています。そういいますと、やはりコロナによって中国依存のサプライチェーンの危険についても我々思い知ったところでありますし、そういう意味では多様化も必要だと。それからまた、米中の、冷戦と言ってもいいのかどうかよく分かりません、対立が激化している中で、どういうふうに日本が今後そのネットワークをつくっていくのがいいのかという観点もやはり加味して考えざるを得ないと思います。 そういう意味で、私、資料を付けさせていただきましたが、この黄色にハイライトしている国は比較的感染症とか対人口比死亡率でのパフォーマンスはまあまあいい国で、ここにはもちろん台湾なんかも入っているわけであります。中国もそうなんです、韓国も。韓国は今ちょっと第二次波が来ているかという話もございますけれども。 そういう意味で、やはり考え方としましては、今私が申し上げたような、中国依存のリスクを回避するためのサプライチェーンの多様化であるとか、対立の中でどのように日本がネットワークをつくっていくかという観点から総合的に戦略的にお考えをいただいて、ネットワークといいますか、国の往来を、もちろん第一は感染症の観点からリスクがないかということではありますし、大臣おっしゃられたように相互に行き来ができるかという観点も大変大事だと思っておりますが、総合的に御判断いただいて進めていただければと改めてお願い申し上げます。 次に、ちょっと順番を変えさせていただいて、あっ、済みません、その往来の観点からいきますと、中国からも往来の再開を打診されているんじゃないかと思いますけれども、これについてはどうなさるのでしょうか。
○政府参考人(水嶋光一君) 人の往来の再開の考え方については、先ほど大臣から御答弁申し上げたところでございます。 具体的な国名については、今、全体の検討の中で今後考えていくということでございます。先ほど大臣の御答弁された考え方に基づいて、日本国にとって最適な形で再開に向けて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○松川るい君 ありがとうございます。是非、中国と往来を再開するときは台湾も一緒に開けていただくようにお願いをしたいと存じます。 次に、順番を変えまして、尖閣諸島についてといいますか、南シナ海も含めまして、中国の海洋進出についてお伺いいたします。 資料をお付けしましたが、私、中国が、このコロナで各国が苦しんでいる中で、殊更にかどうかは別にしまして、やはり着々と長期戦略である海洋の覇権を進めていくということをやっているということを改めて御指摘したいと思います。 四月十八日に南シナ海に行政区を設置する、それから、五月八日から三日間、我が国の領土である、領海である尖閣諸島の沖に三日間も我が方の漁船を追尾する形で居座ったということでありまして、レベルが上がっていると思うわけです。よく言われるサラミ戦術というのは、私はもうもはやサラミと呼ぶ必要もないと思っておりまして、むしろ、空白があれば、水が低いところに流れるように、空白があればそこを埋めていっているだけなんですね。そのプランニングというのは非常に、昔、もう何十年も前に立てたものでありまして、それを着々と遂行しているということであります。 これは過去の中国の行動を見れば極めて明らかで、フランスがインドシナ戦争の後に撤退した後には南沙諸島を、ベトナムが主張していた南沙諸島を占拠しましたし、それから、フィリピンの米軍基地が、米軍が徹底した後はミスチーフ礁を占拠すると。それから、二〇〇八年のリーマン・ショックがありましたときに、やはり、中国の、まあ二〇一〇年に日本とのGDPの逆転が起きるわけですけど、二〇〇八年のリーマン・ショックの後にやはり中国のその外交姿勢というのはかなり、だんだんと強硬になってまいりましたし、危機を利用しながら、長期的な彼らの観点からすると、戦略で、力の空白があれば埋めていくということを淡々とやっているんだと私は思います。 二〇〇八年に、一番最初に尖閣諸島に中国の公船が来たわけなんですけれども、そのときに中国に抗議をしたら、日本には慣れてもらう必要があると言っていました。実際に我々は慣れてしまっているのかなと時々思うときがあります。もう一々ニュースにもならないです、月に三日領海に来て、ほとんど毎日接続水域を通っていても。 私は、このような中でやはり抗議というのをハイレベルに上げていかないと、それは日本としてオーケーなんだなという間違ったサインを送ってしまうことになると思います。外務省がいろんなレベルで抗議をしていただいているのは私は承知はしているんです。していますけれども、この抗議だけ、抗議ももっとハイレベルにしなければなりませんし、また能力も、海保庁頑張っていると思います、しかし、例えば船のサイズであるとか、それから海自との連携とかも更に能力強化をしていただいて、漁船を追尾するという新しい形での攻勢が来たときに十分に対処できるようにしていただかなければならないと考えます。 この点についてどのように取り組まれるのか、教えていただければ幸いです。
○政府参考人(小林賢一君) お答え申し上げます。 新型コロナの世界的な感染拡大により国際的な協調、連携が必要な中、尖閣諸島周辺海域におきまして中国公船による接続水域航行及び領海侵入が継続していることは極めて遺憾であると考えております。御指摘の事案につきましても、中国側に対して外交ルートを通じて厳重に抗議し、日本漁船への接近、追尾を直ちにやめ、速やかに我が国領海から退去するように強く求めたところでございます。 東シナ海の安定なくして日中関係の真の改善はないと考えてございます。この旨は安倍総理から習近平主席、そして茂木大臣から王毅国務委員兼外交部長に対し繰り返し提起し、中国側の行動を強く求めてきているところでございます。引き続き、首脳会談や外相会談などのハイレベルの機会を活用いたしまして、主張すべきはしっかりと主張し、中国側の前向きな対応を強く求めていく考えでございます。 今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、関係省庁との間でも緊密に連携をしながら、冷静かつ毅然と対処していく考えでございます。
○松川るい君 海保とそれから海自との連携については、あっ、済みません、これは呼んでいなかったんですかね、済みません、お忘れください。 でも、外務省はこれまでのところ、局長レベルまでの抗議しかやっていないんじゃないですか。私はもう、同じ抗議を何回やろうと、そういうレベルでは全く間に合わないと思います。是非、これどういう会談になるのか、それとも記者会見になるのか分かりませんけれども、必ずこういうことが起きたときには高いレベルでの抗議を毎回やっていただくと。そして、その能力強化というのをもう改めて、今日は、済みません、呼んでいないと思うのでお願いになりますけれども、お願いしたいと存じます。 それから、ちょっと時間があれなので、香港の話に移りたいと思います。 香港に対する中国の国家安全法は一国二制度の死につながりかねない、非常に、自由で民主主義な香港という存在を否定しかねない重大な件だと思います。自由、そして民主主義を標榜する日本として、この件については強く非難すべきだと思います。 私も所属しております自民党の外交部会でも先日決議を、外交部会ということなので党の中の決議でありますけれども、発出いたしまして、これを菅長官のところにお持ちしたところでございます。特にその中でお願いしたいと申し上げているのが、やはり内閣総理大臣からの抗議、そして国賓訪日については、先ほどの、これは別に香港だけじゃないんですけど、やはり尖閣諸島の件も含めまして慎重な検討をお願いしたいということも申し上げました。 私は、中国との関係は、地理が変わらない以上、安定的な関係を追求することは極めて重要だと思っております。習近平国家主席が来るのであれば、これまでの例を考えればですよ、国賓になるという相場観があるというのも分からないじゃないです。しかし、今、これだけ米中が対立していて、そして世界中が香港の一国二制度が死につながるんじゃないかという懸念を持っているときに、日本がそういうことを前向きに考えているというふうに報じられること自体が国益を損なうと思っております。 もう少しこの点については、香港についての抗議、それから国賓訪日についても慎重な検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小林賢一君) お答え申し上げます。 まず、香港につきましては、全人代における審議の状況、それから香港の情勢に関する日本の強い懸念につきましては、これまでも外交ルートなどを通じて中国にもしっかり伝えてまいりました。 そうした中、今般、全人代におきまして香港に関する議決が国際社会や香港市民が強く懸念する中でなされたこと、そして、それに関連する香港の情勢を深く憂慮しているところでございます。 香港は、日本にとって緊密な経済関係及び人的交流を有する極めて重要なパートナーであり、一国二制度の下に、自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要であるというのが日本の一貫した立場でございます。中国側にはこのような考えを伝えてきており、五月二十八日には、茂木外務大臣や菅官房長官から議決後直ちに表明するとともに、外務大臣の指示の下、秋葉次官が孔鉉佑駐日中国大使を招致してこの旨伝達したところでございます。 こうしたことにより、中国側には日本の立場は十分に伝わっていると考えているところでございます。引き続き、関連する状況を注視するとともに、関係国と連携しつつ適切に対応していく考えでございます。 習近平主席の訪日につきましては、まずは新型コロナウイルスの状況を終息させるということが何よりも重要であると考えております。 国賓訪日につきましては、関連の状況全体を見ながら日中間で意思疎通を続けていくこととなりますが、現時点で具体的な見通しがあるわけではございません。 中国との間には様々な懸案が存在しておりますが、引き続き、首脳会談や外相会談などのハイレベルの機会を活用いたしまして、主張すべきはしっかりと主張し、懸案を一つ一つ解決し、また中国側の前向きな対応を強く求めていくことが重要と考えております。
○松川るい君 もう時間が参りましたので、ありがとうございます。 是非、大変難しい外交であることは誰もが承知しているところでございますが、日本は一度も中国の支配に入ったことがない唯一のアジアの国です。是非、それは中国も分かっているので、そういう観点から、安定した友好的な関係は目指すけれども、もう守るところは守るのだということ、はっきりした外交をしていただけるようにお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○榛葉賀津也君 立憲・国民.新緑風会・社民の榛葉でございます。 会派を代表して、日・スウェーデン、日・フィンランドの社会保障協定に質問をさせていただきます。我が会派はこの二協定について賛成でございますので、その立場で質問をさせていただきたいと思います。 二〇〇〇年二月に我が国初の社会保障協定がドイツの間で結ばれてから二十一年が経過をし、この二国で二十三か国目の条約署名ということになります。 まず最初に、社会保障協定一般を取り巻く環境についてお伺いしたいと思いますが、まず長期派遣者の一時帰国についてお伺いしたいと思います。 今般、新型コロナウイルスの感染症の感染拡大に伴いまして、多くの在外邦人が緊急的に日本に一時帰国をしているわけでございます。派遣先の国の感染状況が改善をしたらまた国へ帰るということになると思うんですけれども、その状況がよく分からないということで、再度派遣をするんですけれども、なかなか帰国というか国へ行く日程が定まらない。その間ずっと日本にとどまるわけでございますけれども、こういった方々のこの社会保障協定上の運用の取扱い、これがどうなるのか、お伺いをしたいと思います。 また、特に、いつ戻れるか分からない状況で日本で待機している方々が、日本国内での保険、例えば医療保険であるとか、そういったものが適用されない等の不利益を被る可能性というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(水嶋光一君) お答え申し上げます。 社会保障協定上、保険料の二重負担を解消するために、一般に派遣期間が五年を超える駐在員等は派遣先国の制度にのみ加入をするということにされております。ですから、一時帰国中も相手国の法令のみが適用されるというふうになります。 したがって、これらの駐在員等が新型コロナウイルス感染症の影響で一時帰国を余儀なくされている場合には、派遣元国の制度を利用することはできないということになります。この点は、例えば五年を超える派遣期間で日本に派遣される駐在員等が新型コロナウイルス感染症の影響で派遣元国に一時帰国を余儀なくされる場合も同様でございます。 一方で、一般に派遣期間五年以内の駐在員であれば、協定に基づきまして引き続き派遣元国の制度にのみ加入することになっておりますので、一時帰国中も派遣元国の制度を利用することは可能になります。 なお、駐在員等としての立場を維持したまま一時帰国するのではなくて、派遣を終えて我が国に完全に帰国することになる場合には、社会保障制度に関する我が国の法令が適用されるというふうになります。
○榛葉賀津也君 ということは、五年以上の方で一旦帰った場合、不利益を被るという可能性はあるということでしょうか。
○政府参考人(水嶋光一君) 今御答弁申し上げたように、社会保障協定を結ぶということは、その対象となる制度の二重加入の問題を解消するということを主たる目的の一つ、ですから、いずれか一方の締約国の法令のみを適用するように調整するということになってございます。 ですから、相手国の法令のみの適用を受けることとなるような駐在員等につきましては、我が国の社会保険制度の下での保険料を負担していない期間が生じるということですので、その期間に関連しては我が国の社会保険制度が利用できなくなるということはやむを得ないんじゃないかというふうに考えております。
○榛葉賀津也君 なるほど、よく分かりました。 今回こういう方が多いと思うので、少しこれ検証に値すると思います。 次に、バイの状況についてお伺いしますが、現在、署名を目指して政府間交渉中のトルコについてお伺いしたいと思います。 トルコは我が国にとって歴史的に親日的ですし、経済的にも地政学的にも、昨今、安全保障上も極めて重要な国であると認識をしております。 我が国の経団連やトルコの経済団体からも早期の協定締結を求める声が上がっているんですが、ただ、二〇〇六年四月に第五回の日本、トルコ政府間交渉を行ったのを最後に四年以上交渉が進展していないんですね。これ一体どうなっているんでしょうか。
○政府参考人(高橋克彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、トルコとは平成二十六年五月から五度にわたって政府間交渉を行ってきておりますけれども、ここ数年政府間交渉が行われてきていない状況でございます。ただ、非公式のやり取りはもちろん継続をしておりまして、早期締結を目指して今後とも積極的に協議を推進していくということで一致をしております。まだいろいろと交渉する内容ございますので、いつ頃までということは申し上げられませんけれども、緊密にやっていこうということで合意しております。
○榛葉賀津也君 恐らく水面下でやっていらっしゃるんだろうと思いますけど、正式な政府間交渉が四年以上滞っている、この一番の原因は何なんですか。
○政府参考人(高橋克彦君) 交渉事ですので詳細申し上げられませんけれども、双方の社会保障制度のうち、いずれについて相手国の制度を適用を免除するかというところでまだ折り合いが付いていないと、ここが主要論点になっております。
○榛葉賀津也君 トルコには我が国から数千人の方々が行っていらっしゃいますので、是非御努力に期待をしたいと思います。 次、イタリアについてお伺いするんですが、日・イタリア社会保障協定は署名直後の二〇〇九年に我が国国会で承認を行いました。加えて、イタリアでも二〇一五年に議会承認を得ています。ただ、両国の国会承認を得たにもかかわらず、五年以上たつ現在もまだ発効されていないんですね。 これ、通常二国間で署名と国会承認が済めば直ちに発効されるべきだと思うんですけれども、五年以上も発効されないという原因は何なんでしょうか。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 今委員の方から御指摘ございましたとおり、我が国の国会承認が二〇〇九年、イタリア側で二〇一五年に議会承認が得られたところでございます。 一方で、今御指摘のとおり、イタリア側での議会承認から相当な期間が経過しておりますことも踏まえまして、両国間で協定の実施に向けて必要な準備を進めているところでございます。 具体的に申し上げますと、協定の発効に先立ちまして、両国の社会保障制度の具体的な運用の違いを踏まえつつ、当局間で協定の運用についての具体的な取決め等を作成する必要がございます。また、必要に応じまして、それぞれの国内法令、日本で申しますと政令、省令になりますけれども、を整備することであったりとか、あるいは日本の実施機関のシステムの整備を行う、こういったことでございます。さらに、一時派遣被用者の一部につきまして、いずれの国の法令を適用すべきかについても両国間で今調整をしているところでございます。 我が国といたしましてはイタリア側と鋭意調整を進めているところでございまして、可能な限り早期に発効できるように努めてまいる考えでございます。
○榛葉賀津也君 社会保障協定に限らず、租税条約であっても、両国の国会承認が行われてから五年以上も発効されないというケースは、これ間々あることなんですか。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 今この場で個別の事例をつまびらかに申し上げることはできませんけれども、そのような事例というものは二国間の条約においてそんなにあるわけではないというふうに理解しております。
○榛葉賀津也君 私も、五年以上も国会承認から発効まで時間が掛かるというのはレアなケースだと思うんです。イタリアも我が国にとってとても大事な友好国でございますので、是非現場の御努力に期待をしたいと思います。 次に、アジア各国等との社会保障協定に向けた取組についてお伺いします。 近年、中国、ベトナム、マレーシア、インドネシア、インド等で外国人の現地社会保障制度の加入の義務化が進んでいます。背景には、アジア各国の経済発展が進んで、社会保障制度とその財政基盤が強化されてきた、進展してきたということがあると思いますし、ILOも、なるべく外国人を含めた全ての居住者に、社会保障制度、その国の社会保障制度に入るようにというような指摘があると聞いております。 他方、現在、我が国がアジア各国との社会保障協定を結んでいる現状は、二〇〇五年の韓国、二〇一六年のインド、二〇一八年のフィリピン、そして昨年の中国と、四か国にとどまっていると承知をしています。昨今、日系企業の多くが進出するアジアでございますから、その社会保障協定の締結というのはやっぱり急務であると思います。 今後このアジア諸国に向けた締結の方向性、推進状況についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 榛葉委員と久しぶりに議論させていただくんですが、最初に質問を受けたのはもう十五年以上前のことになりまして、急に榛葉委員から、二月七日、北方領土の日は元々何の日だと聞かれまして、たしか、一八五五年の二月七日に日露修好条約が結ばれた日だと思いますと、そう答えたのが最初の答弁だったんじゃないかなと、そんなふうに思うところでありますが、御質問の社会保障協定につきましては、在留邦人数や進出日系企業数だけではなくて、相手国の社会保険料の水準、これが低ければそれほど負担にならないという話でありまして、水準がどの程度かと。また、日本企業関係者からの要望、我が国と相手国との社会保障制度の内容等の諸点を総合的に考慮した上で、優先度の高い国々との間で政府間交渉を進めているところであります。 御指摘のように、アジア諸国、またその他の新興国との間で社会保障協定を結んでいくことは今非常に重要になっていると考えておりまして、人的、経済交流を推進する観点から極めて有益であるという観点で、御指摘いただいたように、韓国、そしてインド、フィリピン、中国との間では協定締結済みでありまして、また、現在政府間交渉中のトルコのほかにも、ベトナム、タイ、そしてメキシコとの間で双方の制度についての情報交換であったり政府間交渉に向けた予備協議、実施をしているところであります。 他方、アジア諸国や新興国の社会保障制度は国によって様々でありまして、例えば外国人が加入義務の対象となっていない国もありますし、対象となっていたとしても保険料が低額であるなどの理由によりまして社会保障協定締結のニーズがそれほど高くない国もあるわけであります。 我が国としては、引き続き、各国における社会保障制度の内容や、日系企業、駐在員の経済的負担、我が国にとってのニーズ等を見極めて、協定の締結であったり改正を含めた社会保障に係る協力体制の構築、検討してまいりたいと考えております。
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。 では次に、スウェーデンとフィンランドについてお伺いするんですが、今回の協定では、社会保障協定で、スウェーデンとは年金制度、フィンランドとは年金制度及び雇用保険制度ということになっているんですが、他方、スウェーデンの雇用保険や両国の医療保険、これは対象外になっているんですが、こういったものはこれ二重課税になるということになると思うんですが、これを解消する今後の方向性や取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 今委員の方から御指摘いただいたように、スウェーデンにつきまして、医療保険制度及び雇用保険制度を対象としていない形で協定を作っているところでございます。 まずは、現在国会承認をお願いをしております協定の着実な実施によって二重負担の問題について解消をしていきたいと思っておりますけれども、御指摘の医療保険制度及び雇用保険制度について御説明をさせていただくとすれば、まずスウェーデンの医療保険制度ですけれども、その財源が税で賄われておりまして、社会保障協定に基づいて保険料を適用調整する、そういう調整をするのになじまない制度になっている、こういうことから、今回、医療保険を協定の対象に含めないこととしたということでございます。 また、雇用保険制度に関しましては、スウェーデンの失業保険制度の財源が事業主の負担によります労働市場拠出金によって賄われているところでございまして、この拠出金は失業保険以外の労働市場政策の財源にもなっているということでございまして、この拠出金から失業保険に相当する部分のみを切り分けることは不可能であると、このようにスウェーデンの方から説明がなされたことを受けまして、雇用保険を本協定の対象に含めない、このような形にしているわけでございます。 したがいまして、現時点におきましては医療保険制度及び雇用保険制度を対象とするための改正を行うと、こういうことは考えていないという状況でございます。
○榛葉賀津也君 いや、大変勉強になりました。なるほど。こういうことを含めても、現場の交渉をする方は本当大変だと思いますが、ただ、お互いの制度も変わりますし、国が変われば制度も変わります。是非、より改善できるところは改定することが必要だと思うんですが。 先ほど言ったように、今まで二十か国を超える国との社会保障協定を結んだ中で、実際に改定議定書が結ばれたのはチェコ一か国なんですね。ですから、やっぱり一度結んだ協定であっても常に深化させるといった努力が必要だと思いますし、日・チェコ社会保障協定にとどまらず、その他の社会保障協定も是非、交渉の結果、改善されることを期待をしたいと思います。 これ、大臣にお伺いしますが、日・スウェーデンとの二国間関係についてお伺いしたいと思います。 スウェーデンと我が国は、二〇一八年に外交関係樹立百五十周年という節目の年を迎えました。ちょうど、私、その前年の二〇一七年に同僚議員と一緒にスウェーデンを訪問しまして、フォン・シドブ議員、この方は貿易大臣や国防大臣、そして国会議長を務めた方でございます、ちょうどその直前に安倍総理がローベン首相の招待でスウェーデンを公式訪問された直後だったので、大変有意義な議論ができました。 大臣は、昨年十二月、リンデ外相と会談をされています。そして、両国間の二国間関係について、特に経済関係の発展を深化させたいとおっしゃっていますが、今度のスウェーデンの関係、大臣、どう考えていますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 日本とスウェーデンは伝統的な友好国でありまして、法の支配や基本的人権を始めとする基本的価値観を共有する重要なパートナーであると考えております。 私は、経済再生担当大臣時代、ちょうど百五十周年の二〇一八年の五月にスウェーデンを訪問いたしておりますが、車の自動走行を始めとします技術革新、さらにはノーベル賞に象徴される科学技術分野、そして、シルビア王妃殿下が熱心に取り組んでおられる認知症対策を始め保健医療分野でも、スウェーデンとの間の協力の余地、非常に大きいと感じたところであります。 御指摘のように、昨年十二月、ASEMの外相会合の機会にもリンデ外相と会談を行いまして、そこでは、経済関係、国際場裏の協力など、幅広い分野での協力を進めていくことで一致をいたしました。 スウェーデンを始め北欧の国々、国際機関でもかなり、何というか、枢要なポストを占めている場合も多くて、そういった国際機関での協力というのも今後一層強めていきたいと、そんなふうに考えております。 先般、四月の日・スウェーデン首脳電話会談でも確認したとおり、今般の新型コロナ対策を含みます国際社会共通の関心事項を含め、引き続きスウェーデンと緊密に連携をしていきたいと思っております。 皇室、王室間を含みます様々なレベルでの要人往来やワーキングホリデー制度と、これを活用した人的交流を通じて、良好な二国間関係の一層の強化に努めていきたいと思います。
○榛葉賀津也君 時間がなくなったので、次にWHOと台湾の問題に入りますが、その前に、フィンランドも大変重要で、フィンランドの社会保障協定を今回結ぶわけですが、引き続き日・フィンランドの租税条約の改定に向けた交渉も今行っていると承知をしていますので、是非、日・フィンランドの租税条約も御努力を賜りたいということを指摘をしておきたいと思います。 それでは、WHOと台湾の問題でございますけれども、世界各国に猛威を振るっている新型コロナウイルスですけれども、その効果的な封じ込めに成功して、ワクチンや治療薬の開発で世界から高い評価を得ているのが台湾でございます。先日、そんな台湾から、四月二十一日に救援物資として医療用マスク二百万枚、日華議員懇を通じて寄贈されました。私も日華議員懇のメンバーとして心から感謝を申し上げたいと思いますし、そればかりではなく、東京を拠点とする台湾系商工会や慈善団体から東京都に一万二千枚のマスク、そして、関西在住の台湾医師から医療用ガウンが不足する大阪市に一万二千着の雨がっぱが寄贈されました。台湾の皆様方の友情に心から感謝と敬意を表したいと思います。 台湾は二〇〇三年のSARSで苦い経験をしまして、医療関係者を中心に三百四十六名が感染、何と七十三名が亡くなりました。その反省と知見を生かして、今回、蔡英文総統のリーダーシップで見事にコロナの封じ込めに成功しているということなんですね。 日本のみならず、社会が台湾から学ぶことは非常に大きいと思うんです。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表がおっしゃっているように、新型コロナに打ちかつことは世界共通の責任だと。私は全くそのとおりだと思います。にもかかわらず、台湾がWHOから排除され続けていると。これは許されないことだと思うんですね。 大臣も相当、台湾のWHOオブザーバー参加に御尽力されたと報道で知っていますけれども、大臣、どのような御見解でしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先月のWHOの総会に台湾がオブザーバー参加できなかったことは非常に残念だと、そのように感じております。 我が国は、従来より、国際保健課題への対応に当たっては地理的空白を生じさせるべきではない、そのように考えております。また、今回のような全世界に甚大な影響を与える感染症に対しては、自由で透明、迅速な形で、榛葉委員御指摘のように、台湾のような公衆衛生上の成果、誰が見てもこういう大きな成果を上げている地域を含めて、各国及び地域の情報や知見が広く共有されるということが重要だと認識をいたしております。 これらの観点から、台湾のWHO総会へのオブザーバー参加をこれまでも日本として一貫して支持してきておりまして、今回のWHO総会に当たっても事前にそのような働きかけ行ってきたところであります。オブザーバー参加については、WHOの事務局長がより主体的にリーダーシップを発揮することを期待したいと考えております。 新型コロナ対策においては、今後も国際社会が一体となって対策を講じる必要があると考えておりまして、引き続き、あらゆる機会を捉えて、我が国の立場、しっかり主張していきたいと思っております。
○榛葉賀津也君 大臣おっしゃるように、台湾の持つ知見をWHO加盟国が共有できないということは大変不幸なことだと思うんです。 先日の決議で、新型コロナウイルスの感染源と人への感染経路の解明を続けること、そしてできるだけ早期に新型コロナ対策についての独立した包括的な検証を始めるというこの二つの主な内容を盛り込んだ決議が採択されました。 ただ、かつてないほど米中関係が悪化する中、またWHOの中国の過度な関与も指摘をされる中、本当に中立かつ公平なこの検証というのが、大臣、できるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 中立でそして独立した包括的な検証を行う。これは、今後、専門的知見を有するWHOそのものが国際社会から信認を得続けることができるかと、それに懸かっていると思っておりまして、そういった検証がなければWHOというものが国際社会から信頼される存在ではなくなってしまう、こういう危機感を持って、きちんとした検証を行う必要があると思っております。
○榛葉賀津也君 ありがとうございます。 この背景にも米中の関係が当然あるわけでございますが、私は、一九七一年の米中国交正常化以降、まあ米中関係はまた最悪だと思っています。まあ新たな冷戦という言葉も聞こえてくるんですけれども、米中はかつて四十年続いた米ソの冷戦のようなことにはならないと多くの識者が言っていました。様々な海洋への主導権争い、貿易、経済、ハイテク、情報通信、そういった意味での緊張感は発生当然するけれども、イデオロギーを含んだ米ソの冷戦行動のような構図にはならないんではないかと多くの識者が指摘をしていました。その理由として、ソ連と違って中国は共産主義を拡散しようとはしていない、そしてもう一つは、僅かな経済、貿易の関係だった米ソと異なって米中の経済関係は余りにも深く密接に関わっていますから、そんなことはならないんだろうと、緊張関係あっても冷戦のようなことにはならないんだろうという意見もございましたが、このコロナで少し様相が変わってきたように私は思えるんです。 アメリカでのコロナで死者が十万人を超えました。これ、ベトナム戦争の死者を超えるんですね。ベトナム戦争は六万人ですから、はるかにコロナで亡くなった方の方が多い。この怒りと不満が、あの国の人種差別に対する不満もそうですけれども、中国に向かっているということを忘れてはならないと思います。 アメリカは、感染が中国、この感染は、中国がこの内容を隠蔽したせいでアメリカ人の命が奪われているんだ、その元凶は、言論の自由を封鎖をして行動の自由を制限している中国共産党の体質そのものにあると、台湾を見ろ、香港を見ろ、中国とんでもないことやっているじゃないかと、こういう感情的かつイデオロギー的なあおりであります。 中国もまたこの新たなイデオロギー体質をあおっている軽佻がある。つまりは、このコロナの対応、中国はしっかり封じ込めているけど欧米は全然封じ込めていないじゃないか、つまりは民主主義の制度よりも我々の共産体制の方がシステムとして優れているんだ、こんな声が聞こえるようになる、これ大変、私、厄介だと思っております。 我が国にとって、デカップリングが起こったり、この米中の新たな冷戦構造というのは百害あって一利なしだと思います。大臣、この状況を外務大臣としてどのように御覧になっていますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 世界の覇権国に対して新興国が挑戦をし、そして戦争に至る。グレアム・T・アリソンのツキジデスのわな、これが当てはまるかどうかということについては様々な議論があると思うんですが、少なくとも現代社会においては、ペロポネソス戦争が起こった当時とはかなり、様々な要因というのがあって、米中間でもお互いの依存関係、対立する分野もあるわけでありますが依存する要素というのもあって、そういったものをしっかり見ていかなければいけないと思っておりますし、今新型コロナが世界的に拡大している中でありますから、国際社会の連携というものが今ほど大切な時期はないと思っておりまして、世界第一位、第二位の経済大国であります米中両国間の関係の安定というものは国際社会にとっても重要だと考えております。 そして、先ほど申し上げましたが、今回のような世界に甚大な影響を与える感染症については、専門的知見を有する国際機関を中心として各国が協力していくことが重要であると考えておりまして、事態が一定程度終息した後に、コロナウイルスの発生源、そして初動対応、WHOの機能が十分発揮されていたかどうか、公平で独立した、さらに包括的な検証を行うということがWHOに対する国際社会の信認を高める観点からも重要だと考えております。 また、香港をめぐっても、今、米中間、様々な対立というものがあるわけでありますが、香港、我が国にとっても緊密な経済関係及び人的交流を有する極めて重要なパートナーでありまして、一国二制度の下に自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要だと考えております。 こうした観点から、全人代におきまして香港に関する決議が国際社会や香港市民が強く懸念する中でなされたこと、これについては深く憂慮いたしております。
○榛葉賀津也君 今朝の報道でも、第一弾の米中通商合意を破棄しようだとか、中国が米国産の農産品の輸入を停止するんだとか、きな臭い情報が入っていますけれども、是非我が国は韓国や豪州、EUと、こういったアメリカと同盟している国々と連携をして、中国をきちっと世界の責任ある立場に持っていく、若しくはそういう態度を取るように努力をする必要があるんだろうと思います。 大変難しい問題でありますけれども、この問題、引き続き注視をして議論していきたいと思いますので、よろしくお願いします。 終わります。
○秋野公造君 公明党の秋野公造です。お役に立てるように質疑をしたいと思います。 スウェーデン及びフィンランドとの社会保障協定、締結に至りましたこと、様々な御努力に心から敬意を表したいと思います。 まず、この社会保障協定につきまして、両協定の対象が異なる理由についてお伺いをしたいと思います。 スウェーデンに対しては、年金制度について二重負担が解消されるということ。フィンランドについては、年金制度に加えて雇用保険制度も二重負担が解消をするということ。どうしてこういうことになったのかということと、それぞれの負担軽減の効果についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 まず、両協定の適用対象となる範囲の違いについてでございますけれども、委員御指摘のとおりでございまして、雇用保険制度につきましては、スウェーデンでは適用調整の対象としていない一方で、フィンランドでは対象となっているということでございます。 これにつきましては、フィンランドは同国で就労する被用者の失業保険制度への強制加入を義務付けており、日本からフィンランドへ派遣される被用者の二重加入の状態が生じていて、なおかつ年金制度と失業保険制度が一体的に運用されておらず、フィンランド側としても、失業保険制度を協定の対象とすることが可能であったことから、雇用保険を協定による適用調整の対象とすることとしたものでございます。 スウェーデンにつきましても、雇用保険の二重加入の状態は生じているところでございます。一方で、スウェーデンの失業保険制度の財源となっている事業主負担の労働市場拠出金は失業保険制度以外の労働市場政策の財源にもなっているところでございまして、この拠出金から失業保険に相当する部分のみを切り分けることが不可能であると、このような説明がスウェーデン側からあったということを踏まえまして、雇用保険をスウェーデンとの協定による適用調整の対象に含めないこととした、こういう経緯でございます。 また、両協定の効果に関しましての御質問がございました。 まず、日本からスウェーデンに派遣される企業駐在員等で両国の年金制度に二重加入していらっしゃる方、約百二十名と推計しております。これらの方々に関しまして、保険料免除による負担軽減額は年約四億円と推計をしているところでございます。 一方、フィンランドですけれども、フィンランドに派遣されている日系企業駐在員等で両国の年金制度及び雇用保険制度に二重加入していらっしゃる方は約百名と推計をしているところでございまして、これらの方々の保険料免除による負担軽減額は年約三億円と推計をしているところでございます。
○秋野公造君 よく分かりました。 次に、スウェーデンが我が国以外の国と締結をしている社会保障協定、これを派遣元国と派遣先国のどちらの制度に加入するかという基準、これは二年としていると聞いておりますけれども、我が国の基準は五年ということであります。 日本側の基準が用いられた理由についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、これまで我が国が締結をいたしました社会保障協定におきましては、企業の平均的な派遣期間を勘案をいたしまして、一時派遣被用者及び自営業者について、派遣期間に応じ、原則として五年を上限として相手国法令の適用を免除してきているところでございます。 日・スウェーデンの協定におきましても、これまでの社会保障協定と同様、相手国法令を免除する期間を五年とする、こういうことを我が国から提案をいたしまして、スウェーデン側からは二年としたいという提案があったところでございます。こちらにつきまして、交渉、一定の時間は掛かりましたけれども、粘り強い交渉を行った結果といたしまして、我が国が基準としている五年でスウェーデン側の了解が得られたということでございます。
○秋野公造君 次に、スウェーデンとの間には、一九九〇年に発効した日・スウェーデン科学技術協力協定に基づきまして、日・スウェーデン科学技術協力合同委員会、これが設置をされて、様々な協力が行われると聞いてございます。近年は薬剤耐性についても協力活動が行われると聞いておりますけれども、その中身についてお伺いをしたいと思います。また、こういった両国の協力が進む意義、今後の見通しについても簡単にお答えいただけたらと思います。
○政府参考人(久島直人君) お答え申し上げます。 委員御指摘の日・スウェーデン科学技術協力合同委員会、これは二〇一八年に第七回の委員会が行われまして、その委員会におきまして日本医療研究開発機構が薬剤耐性に関する研究開発について紹介を行うなど、双方の研究機関による取組に関しまして情報交換がなされたところでございます。 今後とも、日、スウェーデン両国ともに高齢化社会の課題に直面し、また先進的な科学技術の基盤を有している両国の間で医療、生命科学分野を含みます様々な分野において連携の可能性を模索していきたいと考えております。
○秋野公造君 フィンランドについてもこの科学技術協力合同委員会が設置されているということで、二〇一六年には日本で会合が行われたと聞いております。こちらにつきましても、協力活動の取組状況、今後の方針、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(久島直人君) 委員御指摘の二〇一六年に行われました会合、これは第六回日・フィンランド科学技術協力合同委員会でございますが、双方の研究機関によります取組に関して情報交換がなされたところでございます。 これまでの健康医療関連の協力といたしましては、先ほども申し上げました日本医療研究開発機構がメディカルICT機器の分野、それから科学技術振興機構、JSTが高齢者のための情報システムといった分野でフィンランドとの協力によりまして共同研究を実施していると承知しております。 フィンランドとの間でも、高齢化社会の課題に直面し、先進的な科学技術の基盤を有しております両国の間で、健康・医療分野を含みます様々な分野において連携の可能性を模索していきたいと考えております。
○秋野公造君 AMEDが頑張っているということでありました。引き続きよろしくお願いをしたいと思います。 大臣にお伺いしたいと思います。 中国の協定についてでありますけれども、協定発効後、保険期間の通算規定を盛り込むこと、あるいは雇用保険制度の二重負担の解消に向けて引き続き検討するということでありますが、どういった課題を解決すべきなのかといったことについて、現状の認識と協定改定に向けた今後の取組についてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 中国との協定は、昨年、二〇一九年九月に発効して、年金保険料の二重払いの解消がなされたところでありまして、現在、中国側とも連携をしつつ、同協定に基づく新たな制度の周知の徹底であったり、その円滑な運用の確保のための取組を行っているところであります。なかなか、中国の場合、地方によりましてそういう制度に違いがあったりとかいうことで、しっかり執行されているかどうかということを確認していくということが重要なんだと考えております。 御指摘の保険期間の通算規定につきましては、中国側が他国との署名済み及び現在協議中の協定においてこの規定を設けていないことから、我が国との協定の締結に当たっても同様の扱いとすることを主張したと、こういう経緯がございます。 また、雇用保険制度については、本協定の対象とすべく交渉を行ったわけでありますが、双方の考え方が一致せず、結果として、協定を早期に発効させて年金保険料の二重負担を解消することを優先し、締結に当たっては本協定に含めないこととなったと、こういう経緯がございます。 一方で、交渉の過程では、中国側も将来的にこれらを検討する可能性は排除しないと、こういう説明をしておりまして、我が国としても、中国側の社会保障協定の実施状況であったりとか、今、社会保障協定、いろんな国で進んでおりますけど、そういった動向がどうなっているかということを見極めつつ、保険期間の通算規定であったり雇用保険料の二重負担解消を含めて、将来的に協定を改正する可能性は今後とも検討してまいりたいと思っております。 社会保障協定については、ニーズが高い国とできるだけ早く結んでいくと同時に、既に結んだ協定についてもいかにそれをバージョンアップしていくかと、こういう二つの課題があると思っております。
○秋野公造君 ありがとうございました。 先ほど榛葉先生からも、世界における新型コロナウイルス対策ということで深いお話がありました。各国、この新型コロナウイルス対策としてはやっぱりそれぞれ違いがあります。集団免疫を目指す国もあれば、多くの検査を行うことでクラスターをあぶり出していくような、そういう取組を行っている、様々あるわけであります。我が国も、医師の診断の下に、そして適切にクラスターを見付け出して、適切に検査を行うことで早期発見をして、そして命を救っていくということを最優先する、そういった取組は高く評価されるべきだと思いますけれども、ここで問題意識、それは、各国の新型コロナウイルス対策との違いの中でどうしても在外公館の職員の方や在留邦人の方々に対策が行き届かない場合があるのではないかということを日本の立場から思っております。 海外で新型コロナウイルスという観点から孤立してしまう。なかなか医療にかかることも難しいと思います。検査を受けるということもなかなか簡単ではないと思います。そういった方々、在外公館の職員あるいは在留邦人、こういった方々が新型コロナウイルスの抗体検査、抗原検査を在外公館の医官の裁量で行うことができるようにすべきではないかと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(垂秀夫君) お答えいたします。 在外公館の医務官が新型コロナウイルス感染症の抗体検査、抗原検査の実施をするかどうかを検討するに当たりましては、国内の体外診断機器としての承認の動向や供給状況をよく見極める必要があると考えております。 現在、抗体検査キットはいずれも検査精度が低いという問題やその時点での感染を見付けるものではないことから、治療につなげられないという課題があると承知しております。一方で、五月十三日に国内で承認された抗原検査キットにつきましては、陰性であっても感染が疑われる場合はPCR検査との併用が不可欠であるなどの課題があると承知しております。 本件につきましては、委員御指摘の点も踏まえまして検討していきたいと思います。
○秋野公造君 どうぞよろしくお願いをしたいと思います。 今日は資料を配らせていただきました。世界の検査の状況ということで、少しでもお役に立てればと思って準備をしました。長崎大学の河野学長の御講演が大変すばらしかったので、検査のところについて少し引用して質問してみたいと思います。最初の①、②、③は、そのときの記事でございます。 ④開けていただきますと、これはAMEDの研究班が日赤の献血を使って抗体検査を行ったものであります。下の段見ていただきますと、黄色いところです。二〇一九年一月から三月は、新型コロナウイルス発生をしておりませんので陽性者はいないはずでありますが、五百分の一、五百分の二ということで、これぐらいの非特異的反応、ノイズは拾ってしまうという、そういう質のものかと思います。 これを、二〇二〇年の四月、まさに緊急事態宣言が発令されたときの血液を使ってみますと、それでも結果はほとんど変わらなかったということでありまして、これを私なりに解析をしますと、全く感染者がいなかったという解釈になるのか、あるいは感染者の血液も含めてまたノイズを測るだけの検査になってしまったのかということであります。 これ、どうしてこういうことが起きてしまったのかというと、定性検査といいまして、検査結果をプラスかマイナスかだけで判定をする手法を取ったことで、この検査の質が高いのか低いのかが最後まで分からなかったということで、結論から言いますと、このA社からE社の抗体検査は今後使わないという結論になったということであります。 我が党の方でも、この定性検査を繰り返していてもいつまでも質が担保できないということで、定量検査、この抗体検査、抗原検査の結果が数値として得られる、そういった検査で質をきっちり担保してから行わないと、自治体でも抗体検査始まっています、ほかの病院でも始まっています、その結果が信用できるかどうか分からないということであれば、これはミスリードを国民に与えてしまう可能性があるということを指摘をしまして、五ページ見ていただきますと、下の考察の二つ目のダイヤのところに、カットオフ値、閾値、陽性か陰性かの閾値が明らかなものしか使いません、定量検査を今後使いますといったような形で、私たちの要請が受け入れられたということであります。 その趣旨をちょっと河野学長の講演から御紹介しますと、⑥開けていただきたいと思います。⑥開けていただきますと、縦軸に抗体の量、先ほど申し上げたように、定量検査の結果をお示ししています。数値で抗体の結果を表すと、たった八十例の検査で陽性者と陰性者を明確に分けることができた。赤い線が閾値、陽性か陰性かの閾値ということでありまして、ここの設定を間違えてしまうといい検査をつくることはできないということであります。 七ページの上を見ていただきますと、抗原検査は、これはたった十六例、あるいは七例、こんな少ない数でもきちっと定量検査を行ったならば陽性と陰性を分けることができたということでありまして、今まで定性検査を行ってきたこの意味は何だったのかということを申し上げておきたいと思います。 六ページの下は、IgM抗体、IgG抗体、これは本邦初であります。こういった数値、抗体の動きのデータなど、定性プラスかマイナスばかり測定していても、全くそれは何の意味も、こういう抗体の動きも取ることもできず、⑦の下を見ていただきますと、鼻腔のスワブを用いて今PCR検査や抗原検査を行っておりますが、唾液の方がウイルス量は多かったということでありまして、こういった事実もどんどん取り入れていかなくてはならないということであります。 今官房長から、検討していただくということでありました。世界の情勢、よく分析をされていると思っております。こういった、特に、少なくとも在外公館の職員の方については、このコロナウイルスが流行しているようなそういうところにおいては、在外公館にて質の高い検査の仕組みを、医官などもいらっしゃるわけでありますから、きちっと外務省の責任で御判断をいただいてそういう検査体制を行ってはどうか、改めて申し上げたいと思いますが、御見解お伺いしたいと思います。
○政府参考人(垂秀夫君) お答えいたします。 今後、在外公館に簡易な検査キットを含む体外診断機器の配備を検討していくことは重要であると考えています。いかなるものを配備することが適切かどうかは、検査機器の特徴、有効性、日本国内の供給状況等を踏まえながら、外務省としても検討していきたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 今の秋野先生の御意見といいますか御説明、非常に科学的でありまして、説得力もあるなと私は感じました。今後の導入に当たって参考にさせていただきたいと思います。
○秋野公造君 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
○鈴木宗男君 日本・スウェーデンの、さらに日本・フィンランドのこの社会保障協定、保険料の二重負担、さらには掛け捨ての解消ということでありますから、もっともなことだと思います。 そこで、これ、外務省、負担軽減は、スウェーデン、フィンランド、それぞれ幾らになるんでしょうか。
○政府参考人(河津邦彦君) お答え申し上げます。 我々が政府でさせていただいている試算に基づきますと、スウェーデンにつきましては、この協定に裨益する企業駐在員等約百二十名、これを金額に直しますと年約四億円、一方、フィンランドに関しましては、対象となる裨益をする邦人、企業駐在員の数は約百名、裨益する金額につきましては約三億円と、このように試算をしているところでございます。
○鈴木宗男君 これだけでも、今の数字聞いただけでも、人的交流だとかあるいは経済交流にも大きな意味を持つと思いますので、日本維新の会としてはもう大賛成でありまして、一日も早いこの締結、スタートというのを願うものであります。 茂木大臣、このスウェーデン、フィンランドでやっぱり特徴的なのは、フィンランドは女性の首相ですね、両国とも閣僚が半数以上おられます。国会議員も約半数、四六%、四七%占めているんですね。茂木外務大臣はポスト安倍の一人とも言われておりますので、このフィンランド、スウェーデンから学ぶべき点があると思うんです。 あわせて、高負担の高福祉です。先ほど松川議員がおっしゃったとおり、消費税は二五%ですね。今、日本で二五%と言ったら大変なことになると思いますけれども、しかし、北欧の国は皆、二五%、大体二〇%以上の国が多うございますね。これからしても、やはりスウェーデンだとかフィンランドに学ぶべき点がある。この点、是非とも北欧にも目を向けて、これから外務大臣として更なる御発展をいただきたいなと、こうお願いしますが、茂木大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 確かに、私もフィンランド、そしてスウェーデン両国訪れておりますが、先方の閣僚に会いましても本当に女性の閣僚が多い、そして極めて、何というか、有能な方が多いなと、こんなふうに感じておりまして、男女共同参画型社会、まさに実現をしている国だと思っております。 高負担、高福祉と、これ、やはり国民の納得があってからこそだと思っておりまして、医療費、さらには教育、全て、何というか、無料で、どういう家庭に生まれてもやる気があればチャンスをつかむことができる、こういう社会をつくり上げているんだと思います。もちろん、日本におきまして、消費税につきまして、まだ歴史的にも北欧等と比べて新しいところもありまして、すぐにそういったことができるかと、これは国民の皆さんの御理解をいただきながらどうやっていくかという問題だと思いますが、特に前者の女性の活躍、社会進出、これは待ったなしの課題だと、こんなふうに考えております。
○鈴木宗男君 是非とも、今の大臣の考えを了としながら御精進、御発展を祈念するものであります。 河野大臣にお尋ねいたします。 二十九日、ブルーインパルスが飛行されました。大変な、皆さん、称賛の声であります。お聞きしますと、四月、五月、ニューヨーク、ワシントンで米軍が医療関係者励まそうということでアクロバット飛行をしたと。そのアメリカのやったことを日本でもできないかということで河野大臣がお考えになられたということですが、これは事実でしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) アメリカですとかイタリアですとか、各国で医療関係者励ます、あるいは敬意、感謝を表すために空軍が展示飛行をやっております。日本の自衛隊にもブルーインパルスがございますので、ブルーインパルスを同じような目的で飛ばすことができないかということを航空自衛隊に検討、指示をさせました。 六月からブルーインパルスは四機編成になってしまいますので、六機編成で飛べるのはどうも一度しかないと。日本全国の医療関係者に敬意と感謝を一度で表すというならば、やはり東京の都心上空がいいのではないかという提案がありましたので、そのとおりにいこうという指示をしたところでございます。 多くの皆様に見ていただきまして、本当にありがとうございました。
○鈴木宗男君 河野大臣の御判断、極めてすばらしいと、こう私自身、感銘を受けているところであります。 あわせて、委員の皆さん、国会ではよく医療関係者、従事者に感謝しましょうという言葉よく聞かれます。私は、全てのコロナと向き合って頑張っている皆さん方に万感の思いで敬意を表しながらも、もう一つ、この委員会で私が忘れてはいけないのは、自衛隊の中央病院の皆さん方の頑張りであります。医官始め看護官、あのダイヤモンド・プリンセスの感染者を一手に引き受けて、一人も医官、看護官から感染者出すことなく、見事なぐらいの仕事をされました。どうか皆さん、我々、この委員会でこの中央病院の医官、看護官に心からの感謝をして拍手を送ろうではないかと思いますが、いかがでありましょうか。(拍手) 是非とも大臣から中央病院の皆さん方に、そして医官、関係者、防衛省の皆さん方によろしくお伝えをいただきたいと、こう思っております。 自衛隊にとって一番必要なのは、名誉と誇りであります。その名誉と誇りは政治がしっかりすることだと、こう私は心しておりますので、どうぞ、河野大臣、更に私は自信を持ってリーダーシップを発揮していただきたいなと、こう思っております。何か御所見あれば、大臣、どうぞ。
○国務大臣(河野太郎君) 大変ありがとうございます。 武漢からのチャーター便を始め、ダイヤモンド・プリンセス号、さらに最近の水際対策、市中感染対策、自衛隊、様々な部署からこの業務に当たりました。自衛隊中央病院、あるいは自衛隊の地区の病院、そして防衛医科大学の附属病院、委員おっしゃられたように、自衛隊でこの感染症対策に当たった者で感染した者は一人もおりません。それだけみんな防護意識高く、そして多くの方のために努力をしてまいりました。 これからもまだまだコロナ、気を緩めることができません。自衛隊といたしましては、これからも都道府県知事の御要請があれば、市中感染対策、しっかりと対応できるように準備を整えておきたいと思います。 ありがとうございます。
○鈴木宗男君 今、河野大臣がお話しされましたけれども、例えば武漢からの日本人を帰す場合でも、これは外務省、茂木大臣がいち早く英断をして、飛ばすようにしましたですね。これもまた私は見事な出来事だと、こう思っているんですね。 是非とも、外務省あるいは防衛省、しっかり、国益はもちろんでありますけれども、このコロナの面でも大きな役割を果たしているということを私は多くの人に認識をしていただきたいなと、こう思っております。 茂木大臣、六月二十四日にロシアで戦勝パレードが行われるということになりました。私は、安倍総理は出席した方がいいという考えでいるんですけれども、茂木大臣のお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) この御指摘の六月二十四日のロシアで行われます対独戦勝記念式典、まだどういう形になるのかと、式典の詳細は明らかでありませんで、外交ルートを通じて確認中であります。 いずれにしましても、平和条約交渉を含めて日ロ関係を前進をさせていく上で、長門の会談もそうでありましたし、シンガポールの会談もそうでありましたし、日ロ首脳会談の実施というのは極めて重要であると考えておりまして、その日程につきましては、新型コロナ、この状況を見る必要がありますが、今後外交ルートを通じて調整をしていきたいと思います。
○鈴木宗男君 戦後七十五年の今年は節目の年でありますね。ロシアは五周年刻みでの式典に重きを置いております。ですから、七十五周年というのはこれは特別な年になっておりますので、是非とも、茂木大臣、これは平和日本のトップリーダーが行って、まさに負の遺産をなくすということで私は御出席をいただきたいと、こう思うし、それがまた平和条約締結への大きな道につながっていくんだと、こう思っております。 茂木大臣は、二十八日、ラブロフ外務大臣と電話会談されておりました。次官協議、さらには局長クラス協議を速やかに行うということでありますが、この具体的なもう日程は決まったんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) ラブロフ外相とは今年に入ってミュンヘン会議以来久しぶりということでありましたけれど、これまでも、私、四十か国以上の外相と電話会談、この間行ってきておりますが、四十五分間ラブロフ外相とは行いまして、比較的長い時間でありましたし、いい議論ができたと、このように思っております。 会談では、新型コロナについて両国の状況や対策について意見交換するとともに、迅速検査キットを始め日ロ協力が進んでいることを歓迎をいたしました。ラブロフ外相からは、日本の新型コロナ対策について高い評価が示されたところであります。 また、御指摘の平和条約交渉、北方四島における共同経済活動、四島交流等事業、地域交流年等の日ロ間の協議や協力についてもしっかり進めていくことが重要である、そのために事務レベルの協議を早期に開催することで一致をいたしました。私が早期と申し上げているので、そんなに時間は掛からないんだと思います。
○鈴木宗男君 六月四日に次官級協議、五日に局長クラス協議などという話が漏れ伝わってくるんでありますけれども、大体そのような日程だという理解でよろしいんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 鈴木委員が非常にアンテナ高くいろんな情報を取られているということは敬意を表したいと思います。 早期に次官級、そしてまた局長級の協議、開催をしたいと思っております。
○鈴木宗男君 さすが将来ある人は絶妙な答弁をするものだとまた感銘を受けながら、茂木大臣、ラブロフさんとの会談の中で、具体的に地域交流年は大体ここらをめどにしてやろうだとかという話は出たんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 地域交流年、極めて重要であって、コロナで実際のいろんな予定が遅れていることについては残念だと、早期に開催をしたいと、特に開会式は必ずやろうと。その時期については、できるだけ早い時期が望ましいんだけれど、これはコロナの時期、コロナの状況を見て適切に判断しようということで一致をいたしました。 開催地につきましては北海道で開催すると、その方針に変更はございません。
○鈴木宗男君 大臣、北海道は札幌という認識でいいんですね。
○国務大臣(茂木敏充君) できるだけ北海道の中でも重要な地域で行いたいと思っております。
○鈴木宗男君 あと、茂木大臣、今ビザなし交流が止まっていますよね、やはりコロナの関係で。その二十八日の電話会談では、このビザなし交流のいわゆる再開といいますか、スタートに向けての話もされたんでしょうか。
○政府参考人(宇山秀樹君) お答え申し上げます。 先ほど茂木大臣から発言がございましたとおり、五月二十八日の日ロ外相電話会談では、茂木大臣とラブロフ外相の間でこの四島交流等の事業を含む日ロ間の協議、協力についてもしっかり進めていくと、そのために事務レベルの協議を早期に行っていくということで一致したところでございます。四島交流等の事業は極めて重要でございますので、可能な限り早期に開催したいと、ああ、失礼いたしました、早期に開始したいという気持ちに変わりはございません。 その上で、高齢になられた元島民の皆様を始めとする参加者の方々の健康と安全を確保するということが極めて重要でございますので、この新型コロナウイルス感染症をめぐる状況の推移等を見極めつつ、今年度事業開始の時期について慎重に判断する必要があると考えております。
○鈴木宗男君 茂木大臣、元島民の皆さんはもう今年に入って平均年齢が八十五歳になってしまいました。やっぱり墓参したい、いま一度、生きているうちにあのふるさとを見たいという強い思いを持っておりますね。 そういった意味で、船で動くとこれ密状態になっていまして、ここもまた、私は時間も掛かれば大きな課題があると思っているんですよ。茂木大臣を始め歴代の外務大臣はもちろんですけれども、安倍総理の英断で航空機墓参がもう三年続けて行われております。私は、飛行機だと逆にこの健康面の上では船よりも安全性が高いと、こう思っているんですよ。 そういった意味では、先に航空墓参だけでも進めるということをやっておった方が、これビザなし交流の私は息が途切れない、継続がされるという意味でも必要でないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) やはり参加される方の健康というのを考えたときに、今年の場合は航空機での墓参と。これ、今まで以上に重要なオプションになってくる、これから具体的な調整を行いますが、そういう思いは持っております。
○鈴木宗男君 ありがとうございます。 是非とも、一回はしけに乗り移って上陸するというのは、もうお年寄りにとっては大変でありますから、今まで一回の航空機墓参を、できたら二回、三回と、こうすることによって、元島民の皆さん方の気持ちも相当私は和らぐのでないかと、こう思いますので、今の大臣の答弁どおり進めていただきたいと思います。 時間ですから最後になりますけれども、大臣、二十八日のラブロフさんとの電話会談のとき、日本側は日本側でのこういう会談であったという説明はされておりますけれども、ロシア側の、ロシア外務省の発表ですと、ロシア側からは、二国間関係の質を新たなものとするには、安全保障分野と国際的な諸事案に対する両国の立場を近接化、近づけるですね、させるための信頼関係醸成する必要があり、そのための作業の加速化の原則的重要性を強調したと、こう公に発表されております。 日本側ではこの点は触れていなかったんですけれども、これは事実でしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 二十八日の会談の主なテーマにつきましては、先ほど申し上げたように、コロナ対応に関する両国の状況であったりとか、また協力、これについて一致するとともに、平和条約交渉を始めとする一連の日ロ間の今後の協議の進め方について意見交換をしたということでありまして、そこについてそごはないと思うんですが、それをどう発表するかと。お互いの発表の仕方というのはそれぞれあると思いますので、日本は日本で、またロシアはロシアでその会談の内容を踏まえた発表になっていると思っております。
○鈴木宗男君 今大臣おっしゃったとおり、それぞれの発表の仕方はあると思うんですけれども、日本側も、きちっとこの平和条約交渉とか北方四島における共同経済活動、あるいは四島交流事業、地域交流年等々話し合ったと言われておりますから、まあいいんですけれども。 茂木大臣、コロナがそれなりに今収束、私が言うのは、収束は収まる束でありますけれども、最終的には終息、終わる息ですね、に向けて、今、安倍総理始め政府頑張っておられますけれども、その中にあって、外交は一日も休みがないと思いますので、一層の国益の観点からの御尽力をお願いして、私の質問を終えます。 ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 社会保障協定二件は、保険料の掛け捨てを解消する仕組み等を設けるものであり、必要な措置でありますので賛成いたします。 まず、香港の問題について外務大臣にお聞きいたします。 中国の全人代が先月二十八日、国家安全法制と執行機関の設立に関する決定案を採択をいたしました。中国本土で実施をされている政府への反逆活動などを禁止する国家安全法を、香港政府を介さずに香港に導入するものであります。昨年のデモに対する暴力的弾圧は看過できない人権の抑圧であり、今回の措置が一層強まることが懸念をされております。 この措置は、中国の国際公約である一国二制度を有名無実化するものであり、日本共産党はこの中国政府によるこの決定に強く抗議をし、香港への人権抑圧強化の動きを直ちに中止するということを明らかにしております。 中国政府は、この香港問題について、中国の内政であり、いかなる干渉も許さないと主張をしております。しかし、現代の国際社会では、人権侵害はもはや単なる国内問題ではなくて、重大な国際問題だと思います。 人権侵害が国際問題だということへの政府としての見解、そして、今回の事態について、憂慮の表明ということにとどまっておるわけでありますけれども、私はより明確な強い立場を明らかにするべきだと考えますけれども、それぞれいかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 全人代におけますその審議の状況であったり香港の情勢に関する我が国の強い懸念は、これまでも外交ルート等を通じて中国にもしっかりと伝えてまいりました。 そうした中で、全人代において香港に関する決議が国際社会や香港市民が強く懸念をする中でなされたこと、及びそれに関連する香港の情勢、深く憂慮をいたしております。 香港は、我が国にとって緊密な経済関係及び人的交流を有する極めて重要なパートナーでありまして、委員御指摘のように、一国二制度の下に、自由で開かれた体制が維持をされ、民主的、安定的に発展していくことが重要であるというのが我が国の一貫した立場であります。中国側には、このような我が国の考え方を伝えてきておりますが、五月十八、いや、二十八日には、私や官房長官から、決議後直ちに表明するとともに、自分の指示の下、秋葉次官が孔鉉佑駐日中国大使を招致してこの旨を伝達いたしました。 引き続き、関連する状況を注視しつつ、関係国と連携をし、国際社会が一体となって中国に働きかけを行っていくことが重要だと考えております。
○井上哲士君 はっきり明言はありませんでしたが、これ、人権侵害というのは国際問題だという立場で、強い対応を引き続き今後求めてまいります。 次に、米軍基地のPFOS流出事故の問題でお聞きをいたします。 今国会三回目の質問になるんですが、沖縄の米軍基地で発がん性が疑われる有機フッ素化合物を含む泡消火剤が使われて、基地周辺の河川などから度々高濃度で検出をされ、地域住民の不安を広げてきました。沖縄県が立入調査を要求してきたにもかかわらず米軍がこれを拒否し続ける中で、今年四月の十日、米軍がこの普天間基地で泡消火剤二十二万七千百リットルの漏出事故を起こして、このうち基地の外に十四万三千八百三十リットルも流出をいたしました。沖縄県が立入調査を求めたにもかかわらず、これが行われないまま大規模な流出事故が起きたということで、米軍と日本政府の責任は極めて重いと言わなければなりません。 私、四月十六日のこの委員会で質問した際に、河野防衛大臣は、事故は住民に不安を与える重大な事案だとした上で、普天間飛行場の内外の環境対策が実効的なものとなるよう、米軍に環境補足協定に基づく立入りを強く求めており、現在、現地確認などの立入調査を直ちに実施するべく最終的な調整を行っていると、こういう答弁でありました。 しかし、環境対策が実効的なものとなるよう米軍が十分な調査に応じたと言えるのかという問題であります。立入りは、この事故から十一日も後でありました。しかも、汚染された現場の土壌の採取は米軍が拒否をして、その後、一部について米軍から提供するという形にもなりました。米軍はなぜこれ拒否したんでしょうか。
○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。 今般のPFOSを含有する泡消火剤の漏出事故につきましては、米側も大変深刻に受け止めているものと考えております。 このため、日本側による環境補足協定に基づく立入り要請に対しまして、過去に先例のない中で、沖縄県ですとか宜野湾市関係者の調査参加を含め受入れをしているところでございます。このため、全体として見れば、米側は日本側の要請に対して真摯な対応を行ってきたと認識をしております。 その上で、御指摘の土壌のサンプリングの件につきましては、米側から、漏出したPFOSを含有する泡消火剤の流出経路が全てコンクリートに覆われていたことを踏まえ、排出口沿いの土壌には浸透していないとして、当初日本側が求めていたサンプリングの必要性に対して疑問が呈されたことは事実でございます。しかしながら、その後、米側は日本側の主張を尊重して、御指摘の土壌のサンプリングを含め計五回の立入りが実現をしたところでございます。 防衛省としては、引き続き、今般の流出事故に対する住民の方々の懸念を払拭するべく、関係自治体、関係省庁及び米側と密接に連携をして適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
○井上哲士君 先ほども言いましたが、十一日後だったんですね、まず立入りが。時間を置かず必要なサンプリング採取等を行って現場を正確に把握することが必要でありまして、受け取った土地で済ませるような調査であれば環境対策が実効的なものとなるかという問題だと思うんですね。地元紙など、客観性、透明性を欠き、科学的な調査とは呼べないと、こういう指摘もされております。 そこで、防衛大臣、お聞きいたしますが、米軍基地や関連施設のある十五都道府県でつくる渉外知事会が、五月二十七日に、泡消火剤の基地外への漏出事故を受けて、外務、防衛の両省に緊急要請書を提出をしております。沖縄県が求めた調査箇所全てではサンプリング調査が行われなかったことを挙げて、地元自治体の意向を踏まえた立入調査の実施をアメリカ側に求めるよう強く要請するとしております。 環境対策を実効的なものにするという大臣の答弁にも沿って、今回のような自治体が求める調査が拒否されることなく確実に米軍に協力させるという仕組みを、この要望も踏まえてすることが必要と考えますけれども、防衛省はどう対応されるんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 今回、国、沖縄県並びに地元自治体、納得した上で立入りをし、必要な、分析に必要なサンプリング全て行うことができたと考えております。 今後は、このサンプリングしたものをしっかり分析をし、またアメリカの方が、米軍の方がこの基地のシステム、その調査をしているところでございますので、それらをしっかりと併せて今後の対応について議論してまいりたいと思います。
○井上哲士君 納得されたと言いますけど、沖縄県が求めた調査箇所全てで行われたわけではないんですよ。アメリカはそこしか認めないという中で行われたという事態であります。 そこで、環境省、お聞きしますけれども、環境省は五月二十六日に、河川や地下水などに含まれる有機フッ素化合物について、モニタリングを行う要監視項目と位置付けて、合計で一リットル当たり五十ナノグラムとする指針値を決定をいたしました。この根拠はどういうことでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 水環境に係る目標値でございますけれども、国内あるいはWHO等の国際機関における毒性に関する科学的知見の集積状況等を踏まえて設定することとしております。 PFOS及びPFOAにつきましては、各国、各機関において毒性評価の値にばらつきがあるということから、現時点では環境基準等の毒性学的に確定した数値を設定することは困難な状況であるため、暫定的な目標値を指針値、暫定指針値という形で設定したところでございます。 具体的には、各国、各機関の毒性評価の値で妥当と考えられるものの中から安全側の観点に立ちまして最も低い耐容一日摂取量の値を採用し、中央環境審議会水環境部会等における専門的な議論を経て、先ほど委員御指摘ございました一リットル当たり五十ナノグラムという値を算出したものでございます。
○井上哲士君 要監視項目に位置付けた以上は、それを担保することが必要だと考えます。 米軍基地内の環境モニタリング調査が過去行われておりましたけれども、環境省は、環境影響を広範に把握できるよう調査方法を見直したとして、二〇一四年以降はこれが行われておりません。 それで、私は今回の事件は基地内での調査の必要性を改めて浮き彫りにしたと思うんですね。基地内の環境モニタリング調査の再開を求めるべきだと考えますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野洋君) 在日米軍施設・区域の周辺地域における環境調査でございますけれども、米軍施設・区域に起因する環境問題の未然防止を図ることを目的として、毎年環境省において実施しております。 委員御指摘ございましたけれども、当該調査は、平成二十五年度までは施設・区域内において実施されておりましたが、平成二十六年度からは調査方法を見直し、施設・区域周辺で調査を実施しております。 環境省といたしましては、この施設・区域周辺での調査結果や設定した目標値、今回設定した暫定の目標値を踏まえながら、関係省庁と連携して適切に対応してまいりたいと考えております。
○井上哲士君 こういう事態になって、しかも要監視項目に位置付けながらモニタリング調査の再開を求めるという態度を表明しないんで、本当に環境を守れるのかなと私は疑問に思います。 防衛大臣に更にお聞きしますが、三月に質問した際には、このPFOS、PFOAへの環境への影響について、人が継続的に摂取した際の健康影響が生じない限度額が確定していないことから、引き続き、リスクに関する知見の集積が必要な物質だとして、環境補足協定の環境に影響を及ぼす項目に該当するかは慎重に検討する必要があるというのが政府の答弁でありました。 今回水質指針値が定められた以上は、今後このPFOS、PFOAは、この補足協定で言う環境に影響を及ぼす事項に該当するものとして対応すると、こういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 今回、日本政府による暫定目標値が設定をされましたので、この環境補足協定の議論の中で当然この数字を使っていくことになろうかと思います。
○井上哲士君 これまでの答弁では、このPFOS、PFOAの汚染についての基地内立入調査についても、沖縄県の要望を米軍に伝えるという対応でありましたけれども、今後は政府としても求めていくということでよろしいですか。
○国務大臣(河野太郎君) それは、時々の情勢に応じて、政府として適切に対応してまいります。
○井上哲士君 三月の質問の際には、アメリカはちゃんと対応している、環境基準もないと、こういうことで、補足協定に該当するとは認めなかったわけでありますけれども、その後、昨年十二月の事故で実は基地外に出ていたということが報告書で明らかになりました。この四月の事故があった、そして環境の指針も決まったということでありますから、従来と踏み込んだ対応を是非行っていただきたいと思います。 沖縄県は、地位協定の見直しの要請で、米軍の活動に対して環境保全に関する日本の法令の適用を求めておりますし、ヨーロッパのように地元自治体の立入り権の明記も必要だろうと思います。あわせて、この地位協定の抜本改定も求めまして、質問を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 社会保障二協定については、保険料の二重負担の解消等を目的とするものであり、異論はありません。 日本国憲法は生存権を保障していますが、基地周辺住民、とりわけ沖縄県民は過重な基地負担によって生存権を脅かされています。 新型コロナ対策で沖縄県では、政府の緊急事態解除を受けて、五月二十一日から多くの学校が再開しました。基地周辺の学校や住宅では、防音窓や空調機設置により騒音防止策が講じられていますが、政府は新型コロナ対策の新しい生活様式として換気を推奨しており、窓を開けたままの生活が必要とされています。米軍機の騒音や悪臭が住民の健康、とりわけ子供たちの教育を受ける権利に大きな悪影響を与えることが心配されています。 会派沖縄の風の私と高良鉄美議員は、五月十九日、防衛大臣に対して、少なくともコロナが収束するまでは学校周辺での米軍機の飛行自粛を米側に求めるよう要請し、これに対し中村地方協力局長は、見極めながら対応したいと回答しました。その後、配付資料一の地元紙報道のように、宜野湾市内では五月二十一日の入学式や始業式の時間帯にも米軍機の住宅地上空の飛行が確認されていますし、嘉手納町では、住民から、窓を開けたくても騒音と悪臭がひど過ぎるとの訴えがなされています。 この問題は、沖縄県のみならず、全国の米軍基地周辺の住民にとって非常に深刻な問題です。政府全体の取組として、新型コロナ対策のため、住宅地周辺での米軍機の飛行自粛を米側に求めていただきたいと考えますが、外務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 一般に、米軍が訓練を通じて各種技能の維持向上を図ることは即応態勢という軍隊の機能を維持する上で不可欠な要素でありまして、日米安保体制の目的達成のために極めて重要だと考えております。 他方、米軍機の飛行の安全確保や周辺住民への配慮は米軍が我が国に駐留する上での大前提でありまして、今後とも、米側に対して米軍機の運用に当たり周辺住民の方々に与える影響を最小限にとどめるよう申し入れていくなど、引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。
○伊波洋一君 お手元資料の二ページの方を見ていただくと分かるんですけれども、宜野湾市の基地被害一一〇番の騒音苦情は、安倍政権下の平成二十五年二百三件から平成三十年六百二十八件と三倍に増えています。 このように、私たちのこの今の状況は、日本政府が日本国民の生命と健康を守る責務を放棄するようなことがあってはなりません。外務省にはやはり、米軍機の飛行自粛を求めるよう強く申し上げたいと思います。是非、この件、今、ずっと同じようなことでやっているけれども、現実にはこういう形で三倍にも増えているということはやはり訴えておきたいと思います。 今日の委員会、どういう訳か防衛大臣は退室されましたけれども、質問がないと思っているんでしょうね。続けます。 五月二十六日の本委員会でも、米軍による伊江島補助飛行場の千六百メートル滑走路などの改修工事について伺いました。そもそも、辺野古新基地と同じ規模の伊江島千六百メートル滑走路を改修する、あるいは百八十三メートル四方の垂直離着陸機の着陸帯を整備するという工事が環境にもたらす影響について、日本の国内法令による何の規制もされないという話にはならないでしょう。 島嶼県である沖縄県では、サンゴ礁の美しい海を諸開発に伴う赤土等の流出による汚染から守るために、一九九四年十月に県赤土等流出防止条例が制定されました。条例は、第一条の目的で、良好な生活環境の確保を資することを目的とすると明記しています。 環境省も、配付資料四のように、一九九八年五月八日の報道発表、赤土流出防止等対策検討委員会の委員会報告書の取りまとめ及び赤土流出防止等対策シンポジウムの開催についてで赤土等流出防止条例の適用により、赤土等の流出防止対策としては、一定の成果が上げられていると評価できると認めています。 そこで、伺います。沖縄県赤土等流出防止条例は環境保護に関する条例だという認識はありますか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 委員から御指摘ございました沖縄県の赤土等流出防止条例でございますが、第一条の目的におきまして、赤土等の流出による公共用水域の水質の汚濁の防止を図り、もって良好な生活環境の確保に資することを目的とすると規定をいたしまして、赤土等の流出防止のための必要な措置や基準、届出等が定められているものと承知しております。 このようなことから、環境省といたしましては、本条例は、その目的規定にあるとおり、生活環境の保全に係る条例であると認識しております。
○伊波洋一君 配付資料六のように、二〇〇〇年九月十一日の日米環境原則に関する共同発表では、環境保護及び安全のための在日米軍による取組は、日米関係法令のうちより厳しい基準を選択するとの基本的考えの下で作成される日本環境管理基準に従って行われると規定し、日本環境管理基準、JEGSが策定され、また、二〇一五年九月の環境補足協定では、第三条二項で、JEGSは、適用可能な合衆国の基準、日本国の基準又は国際約束の基準のうち最も保護的なものを一般的に採用すると規定しています。 JEGSに環境保護に関する国内法令を反映させるべく情報提供をするのはどの府省の責任ですか。その法的根拠は何ですか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 まず、委員御質問ございました法的な根拠の方から申し上げますと、例えば環境補足協定の第三条の三の規定においては、両締約国は、合衆国がJEGSの改定を発出する前に、又はJEGSの改定が円滑に行われるために日本国が要請したときはいつでも、JEGSに関連して合衆国が日本国の基準を正しく、かつ正確に理解していることを確保するため、合同委員会の環境分科委員会において協力し、及び当該基準について協議するという規定がございます。 この規定を踏まえまして、日米合同委員会の下にある環境分科委員会の枠組みにおいて国内の環境法令を適宜情報提供し、JEGSが国内の環境法令を踏まえ適切に更新されるよう米側と協議をいたしております。環境省はこの環境分科委員会の日本側の議長を務めているということでございます。
○伊波洋一君 現在、沖縄県赤土等流出防止条例はJEGSに反映されていますか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 現在、沖縄県赤土等流出防止条例が定める措置あるいは基準の内容につきましては、JEGSには反映されていないものと承知しております。
○伊波洋一君 反映されていないというのはどういう理由でしょうか。
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。 JEGS第一章のC一・四・三に記述されているJEGSの要件の一つといたしまして、こういった記述がございます。環境保護に関連し、一般的に自衛隊に適用され、実施のために県や地方自治体に具体的に委譲されたものを含み、一般的に適用される日本政府の法令という規定をされております。すなわち、県等の条例のうち、国内法の実施に当たり県等に具体的に委譲されたものについてはJEGSに反映されるものと理解をいたしております。 一方、沖縄県赤土等流出防止条例が定める措置や基準につきましては、特定の国内法の実施に当たって県等に具体的に委譲されたものではないということから、JEGSには反映されていないというふうに理解をいたしております。
○伊波洋一君 ただいま環境省は、JEGSを根拠に反映していない状況というのを説明されました。 ところが、JEGSは、その要旨で明らかにしているように、米国の国防省環境司令官が策定する文書です。日本政府、環境省にはJEGSの文言を解釈する権能はないはずです。やはり、環境省は、現在の法令、国内法令の反映における基準として、やはりそうであってはならないと思います。 環境省として答弁を訂正して、先ほどの判断基準の国内法的な根拠を明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(小野洋君) 委員御指摘ございましたように、JEGSの解釈権そのものは米側にあるということでございますけれども、先ほど答弁させていただきましたとおり、JEGSそのものの本文の規定におきまして、国内法の実施のために県や地方自治体に具体的に委譲されたものを含みというふうにされておるところでございまして、この規定からも明らかなとおり、県の赤土等流出防止条例についてはそのJEGSの要件には当てはまらないものだというふうに考えておるところでございます。
○伊波洋一君 現状で、沖縄県赤土等流出防止条例がJEGSに反映されていないことが理解できました。そして、その根拠として、いわゆる米側が定めるJEGSが理由として挙げられることには納得できません。 と申しますのも、本来根拠にされるべきは、お手元資料六番目にあります環境原則に関する共同発表やあるいは日米地位協定の環境補足協定です。というのは、そこでは、より厳しい基準を対応するということで、より厳しい基準を、国内的にどれを選ぶかは日本の側の主権の方に提起されるべきだと思います。JEGSというのは基本的にその合意の下で作られた米側の資料です。それに対する実施権もあるいは監督権も全部米側に委ねられています。だから、米側のものなんです。 ですから、是非、この法令については、現状、こういう反映されていないということについてはやはり納得できませんので、JEGSに反映される理由を含めてですね、など、環境補足協定の第三条二項の日本国の基準の文言解釈の課題であって、本来的には外務省の権能であるはずです。 判断基準及びその法的な根拠としての政府統一見解を提出していただきますよう理事会でお取り計らいいただきたいと思います、委員長。
○委員長(北村経夫君) 後刻理事会で協議いたします。
○伊波洋一君 環境省は先ほど、何度も述べておりますけれども、沖縄県赤土等流出防止条例が環境に関する国内法令であることは認めているのですから、JEGSに反映されていないのならJEGSに反映されるよう提起するのが役割です。 本日のやり取りで、環境省水・大気環境局が法的根拠の疑わしい独自の判断基準で沖縄県赤土等流出防止条例の情報を米側に提供していないことが明らかになっています。環境を守るという自らの存在理由を否定するような基準はすぐにでも見直して、一日も早くJEGSに沖縄県赤土等流出防止条例を反映することを求めて、質問を終わります。
○委員長(北村経夫君) 他に御発言もないようですから、両件に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 まず、社会保障に関する日本国とスウェーデン王国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(北村経夫君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、社会保障に関する日本国とフィンランド共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(北村経夫君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(北村経夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時四分散会