政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2020/06/01
会議録
○山本委員長 これより会議を開きます。 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局選挙部長赤松俊彦君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長竹村晃一君、文部科学省大臣官房審議官矢野和彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○山本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。鬼木誠君。
○鬼木委員 自由民主党の鬼木誠です。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 本日は、地元の博多織のマスクを着用いたしまして質問させていただきます。お聞き苦しいことがあるかもしれませんが、コロナの対応ですのでお許しいただきたいと思います。 それでは、本日この後、町村の選挙に公営の拡大を図る議員立法が提案されることとなっておりますが、今回の新型コロナウイルス対応におきましても、小回りがきいてスピーディーな対応に、住民にとって身近な町村の重要性がますます認識されたのではないかと思います。町村の役割が重要となる中で、地方議会においてはなり手不足の問題も出ております。国立国会図書館のつくった資料も、「町村議会議員のなり手不足」というテーマで一つの冊子がつくられるほど深刻な課題となっております。 そういう中で、町村の代表である町村長、また町村議員を選ぶための選挙につきまして、今回、全国町村会、全国町村議長会が意見をまとめまして公営の拡大を提起されたことは、大変時宜を得たものであると考えております。選挙の公営とは、選挙カーやポスター、ビラといったものを公的に支給することであります。お金のかからない選挙、候補者間の機会均等を図るといった意味で、多くの方が町村議会に手を挙げるということに資するものとなり得ると考えます。 また、選挙公営の拡大に当たっては、全国町村議長会におきましては供託金の導入もあわせて決断をされました。令和元年十一月の重点要望の中に供託金の導入ということもうたわれました。この決断に敬意を表するものでございます。 この後、法案が審議されることとなりますが、新型コロナウイルス対応も含めた町村の役割の重要性を踏まえ、法案が成立した暁には、各町村においてはその内容を実現していってほしいと思っているところであります。町村会、町村議長会、悲願がいよいよかなうこととなりますので、ぜひ御活用いただき、地方自治、また地方の民主主義を盛り上げていただきたいと思います。 以上は、この法案についての私からの意見表明でございます。 続きまして、今回、新型コロナウイルス対策に関連いたしまして、電子投票について質問をいたします。 我が国でもことしに入ってから新型コロナウイルスによる感染が拡大し、四月には緊急事態宣言が出される中で、国民は、いわゆる三密を避けることや不要不急の外出の抑制を要請されるなど、厳しい生活を強いられました。国民の皆様の多大なる御協力によりまして、先月二十五日には全国で緊急事態宣言が解除されました。皆様の御協力に感謝を申し上げたいと思います。諸外国と異なり、罰則もない中での国民の皆様の冷静な行動について、日本国民の誠実さや忍耐強さを改めて知り、心強く思ったところであります。 こうした状況の中で、選挙については、住民の代表を決める民主主義の根幹をなすものであり、任期が来た場合や欠員が生じた場合には、決められたルールのもとで次の代表を選ぶという民主主義の大原則にのっとって、毎週のように地方選挙などが行われました。それぞれの自治体において、マスクの着用や消毒の徹底などの感染症対策、期日前投票の呼びかけなど、混雑回避の取組が行われました。選挙管理委員会、関係者などのさまざまな工夫について敬意を表したいと思います。 緊急事態宣言は解除されましたが、そうはいいましても、再度の感染拡大の可能性もあり、まだ油断してはなりません。アフターコロナの新しい生活様式を模索していく必要があります。そのような問題意識から質問をいたします。 開票所には、市町村の事務職員や候補者陣営の参観人など、多くの人が集まります。自治体によっては、長時間にわたる開票作業が行われる中で、三密を避けるため相当の御苦労があったとの意見も聞いております。こうした点への対策としてICTの活用が考えられますが、現行選挙制度の中でどのような仕組みがあるか、お伺いいたします。
○赤松政府参考人 お答えをいたします。 現行制度におきましては、公職選挙法第四十六条におきまして投票用紙への自書主義が定められているところでございますが、ICTを活用した制度といたしましては、平成十四年の二月にいわゆる電子投票法が施行され、地方公共団体が、条例の定めるところによりまして、地方公共団体の選挙で電子投票機を用いて投票を行うことができるよう、公職選挙法の特例が定められているところでございます。 電子投票のメリットでございますが、開票管理者が投票の効力を判断する際、疑問票がなくなるということ、電子記録媒体に記録された投票データを集計機により集計することができるため、開票が迅速に行えること、さらに、開票事務に従事する職員の数や作業を大幅に減らすことができることなどが挙げられるところでございます。このようなことは、感染症予防にもつながるものと考えているところでございます。
○鬼木委員 ありがとうございます。 いろいろなメリットがあるということがわかりました。現行選挙制度の中でそうした電子投票の仕組みが、仕組みとしては整っているということがわかりました。疑問票がなくなるということや、また集計が早いということ、そういうところでは人員も、数も作業も減らせるということで、まさにコロナの時代に、不要な密の状態をつくらずに迅速に開票できるという、コロナの時代にもぴったりな制度ではないかと思います。 今の選挙部長の答弁をお聞きしまして、電子投票には開票の迅速化を含めてさまざまなメリットがあるということがわかりますが、それにもかかわらず、平成十四年に制度ができてから十五年以上もの時がたっている中で、どうして普及していないのでしょうか。また、普及のためにどのような取組をしてきたのかを伺います。
○赤松政府参考人 お答えをいたします。 電子投票につきましては、先ほど申し上げましたように、平成十四年二月に特例法が施行されておりまして、岡山県新見市で初めて実施をされたところでございまして、これまでの実績といたしましては、十団体で二十五回実施をされたところでございます。 しかしながら、これまでの電子投票におきましては、専用機の投票機を用いる必要があったということが一点ございます。また、過去の選挙におきましてトラブルが発生をし、選挙争訟に発展をしたという事例もございました。電子投票への不安があることなどを理由に、導入が進んだとは言えない状況にございます。 このような状況を踏まえまして、総務省では、本年三月に、電子投票システムの技術条件に関しまして見直しを行ったところでございます。 主な見直し内容を申し上げますと、まず、法律が制定されて以降、ICTの技術が大幅に進歩をしてございます。これまでの専用機に加えまして、タブレットの端末などの汎用機を用いた電子投票の実施ができるようにいたしました。 また、多くの候補者が立候補をするような場合を想定をいたしまして、候補者の選択あるいは表示方法につきまして、候補者名を自書することができますタッチペン方式というものを追加をしたところでございます。 また、過去のトラブルを踏まえまして、トラブルがあった場合にも投票が継続できますように、故障した場合でも残りの投票機を利用して投票が継続できるようにしたこと、修理せずに予備機との交換をし、投票を継続できるようにしたというふうな改正を行ったところでございます。
○鬼木委員 冒頭、電子投票のメリットを聞いたところでは、いいところばかりのようなものに見えたんですが、実は、十団体二十五回しか今まで使用されていないということで、なかなか普及、広がっていない。そして、いろいろな技術的な問題、信用性において課題があって、訴訟に発展した件もあるということで、さまざまな改善が必要だと。それで、その改善を図っているという状況がわかりました。 特に、この専用機じゃないとできなかったものが、タブレットなどの汎用機でできるようになったということは大きな進歩、前進だと思います。 関連いたしまして、最近、インターネット投票という言葉をよく耳にいたします。 東ヨーロッパ、エストニア共和国では、国政選挙も含め、全ての選挙でインターネット投票が実施されていると聞いております。 総務省でもことしの二月に在外選挙のインターネット投票の実証実験を行っていますが、このインターネット投票と今御説明いただいた電子投票、何が違うのか、違いについて御説明ください。
○赤松政府参考人 電子投票とインターネット投票の違いにつきまして御説明をいたします。 まず、システムあるいは機材面での違いを申し上げますと、電子投票でございますが、投票所に出向き、そこに設置をされた投票機により、投票立会人の立会いのもと投票するという制度でございます。インターネット投票については、一般的に、個人所有のパソコンでありますとかスマートフォンなどにより、投票所に出向くことなく、投票立会人の立会いがない中で、自宅などで投票するというようなことが想定をされておるところでございます。 また、電子投票でございますが、システムが各投票所内で完結をしております。外部との接続がなされることはなく、法律におきましても、インターネット回線などへの接続が禁じられておるところでございます。インターネット投票につきましては、投開票手続にインターネット回線等を通じて行うものでございます。 以上のことを踏まえれば、ウイルスでございますとかサイバー攻撃への対策などの面で、電子投票はインターネット投票に比べてリスクが格段に少ない方法であるというふうに考えておるところでございます。 また、制度面について御説明を申し上げますと、先ほど申し上げましたように、電子投票は、地方公共団体の選挙について既に特例法が制定をされているところでございまして、地方公共団体が条例を制定すれば実施ができるということになっております。一方、インターネット投票につきましては、これを実施するためには新たな立法措置が必要となるものでございます。 以上でございます。
○鬼木委員 ありがとうございました。 違いがよくわかりました。インターネット回線を通じてのインターネット投票と投票所に出向いての電子投票と違いがあるということです。 どちらも民主主義の根幹をなす選挙の投票ですから、本人認証ということが非常に大事でございまして、確実に本人が投票したということが過不足なく確認できるということが大事ですので、インターネット投票は、もう一歩先の時代の話、課題になってまいりますので、まずは今ある電子投票という、コロナの時代の、密な状況をつくらず、そして、速やかに開票作業がぱっとできるというこの電子投票を、ぜひまずは普及させていただきたいと思っております。 そのためには、条例をつくっていただくことが必要でございます。汎用機でできるようになりましたので、各地方公共団体が条例をつくればいつでもそれが可能になるというところでございます。 最後に、総務省として、今後どのように普及促進に取り組んでいくのか、お答えいただきたいと思います。
○赤松政府参考人 お答えを申し上げます。 電子投票の普及に当たりましては、先ほども申し上げましたとおり、感染症対策の観点からもメリットがあるというふうに考えておるところでございます。 今後、地方公共団体に対しまして、改めてタブレットなどの汎用機を利用した電子投票のメリットを周知をしていくとともに、説明会の開催でございますとか関心のある団体への助言などにより、技術的信頼性に対する不安の解消に努めてまいりたいというふうに考えてございます。 また、システムについては、技術的条件を踏まえましてそれぞれの事業者において開発していただくことになるわけでございますが、私どもといたしましては、事業者に対して開発を促しており、今後とも引き続き開発を促していきたいというふうに考えておるところでございます。 総務省におきまして、開発が行われた後にはシステムの適合確認を行うことになるわけでございますが、早ければ秋ごろには実施をしたいというふうに考えておるところでございます。 総務省としては、このような取組によりまして、地方公共団体における電子投票の導入を促してまいりたいと考えているところでございます。
○鬼木委員 選挙は本当に民主主義の根幹でございますので、本人認証においてミスは許されませんが、時代の進歩に合わせて、一歩一歩前に進めていただきたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○山本委員長 次に、谷田川元君。
○谷田川委員 野党共同会派、立国社の谷田川元です。 きょうは、松下政経塾の先輩である高市大臣とこの委員会の場で議論することを大変うれしく思います。 もう今から三十年以上前の話になりますが、一九八八年の民主党の大統領選挙に女性として立候補されたパット・シュローダー下院議員のもとで高市先輩は働かれて、そのときの活動の模様を私は日本で非常に関心を持って見詰めていました。そして、その刺激を受けて私もワシントンDCに一九八九年に参りまして、私も向こうの下院議員のスタッフをしたんです。 私は、大臣とあのとき語り合ったことを今でも忘れません。いかにアメリカの民主主義というのが、小さいころから、主権者として、納税者として仕込まれているか、そういうことをやらないとだめなんだと熱く語ったことを今でも忘れません。今でもあの思いは変わりませんか、大臣。
○高市国務大臣 やはり、民主主義の成熟ということを考えますと、それぞれの方が国や社会の出来事、また問題を自分のこととして捉え、考え、行動していく、そういう主権者がふえていくということが重要でございます。そういう意味では、主権者教育の重要性という思いは今も変わっておりません。
○谷田川委員 ありがとうございます。 思いは変わらないとお聞きしましたので、次の質問に行きたいんですが、この間、大臣の参議院選挙の結果報告、あの中に、残念なんですけれども、十八歳、十九歳の有権者の投票率が前回よりも一四・五ポイント下がったという記述がございました。 三年前、今からだと四年前になりますけれども、最初の十八歳、十九歳の方に投票権が付与された参議院選挙、あのころは、初めてのことなので、結構学校現場が、よし、何とか投票に行かせよう、行かせようと、すごい熱意があったと思うんですよ。ところが、一部の政治家の方から、学校の先生の教え方が一方の方向に導いているのではないか、そういった批判もあって、何となく、去年の参議院選挙は現場の熱意も下がってしまったのではないか、私はそんな気がしております。 そこで、大臣、去年の参議院選挙の低投票率の結果を十分分析されて、それで今後の公民教育のあり方、主権者教育のあり方をしっかり検討すべきだと思いますが、いかがでしょうか。あわせて、文科省にもその点についてお伺いしたいと思います。
○高市国務大臣 選挙の投票率というのは、天候ですとかその時々の争点など、さまざまな要因によって決まってくるものでございますから、その現場の主権者教育の熱意云々が原因だったかどうかというのは大変判断が難しいところではございます。 しかし、投票率を向上させていくためには、主権者教育の息の長い取組というのが必要でございます。 総務省では、この主権者教育の取組として、高等学校への副教材「私たちが拓く日本の未来」の全国配付、それから、全国の選挙管理委員会が実施している出前授業への支援、また、主権者教育アドバイザー制度によるアドバイザー派遣などを行っております。 若年層の投票行動について、公益財団法人明るい選挙推進協会が参議院選における若年層の意識調査を行ったのですが、投票に行かなかったのはなぜかという質問に対して、十八歳、十九歳の回答では、どの政党や候補者に投票すべきかわからなかったから、選挙に余り関心がなかったから、今住んでいる市区町村で投票することができなかったからなどの回答が上位を占めております。この結果を見まして、改めて主権者教育というのが重要だということを認識しております。 引き続き投票行動の分析にも努めてまいりますけれども、主権者教育が一過性に終わらないように、文部科学省とも協力しながら取り組んでまいります。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。 高校生の政治や選挙への関心を高め、主体的に社会の形成に参画する態度を育むことができるよう、政治的教養を育む教育を行うことが大変重要であるというふうに考えております。 このため、文部科学省におきましては、平成二十七年の公職選挙法改正に伴い、通知を発出いたしておりまして、政治的教養の教育において、政治的中立性を確保しつつ、現実の具体的な政治的事象を扱うことや実践的な教育活動を積極的に行うこと等をお示ししております。 また、今、高市大臣から御指摘がございました、総務省とも連携し、各学校における指導の充実を図っていただくため、模擬選挙などの実践例やワークシートなども盛り込んだ政治や選挙等に関する副教材等を作成し、毎年度全ての高等学校等に配付しているところでございます。 さらに、これは令和四年度からでございますが、順次全面実施される新しい学習指導要領において、公民科の新しい必履修科目、公共におきまして、「我が国の民主政治の発展に寄与しようとする自覚や住民としての自治意識の涵養に向けて、民主政治の推進における選挙の意義について指導する」ということを新たに明記しておりまして、今後、さらなる指導の充実を図ってまいります。 文部科学省といたしましては、引き続き、新学習指導要領の周知徹底を含め、児童生徒が政治や選挙への関心を高め、政治的教養を育むための教育の充実が図られるよう、総務省とも連携し、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○谷田川委員 先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、やはりこれは、本当に息の長い取組が必要だと思います。諦めずに一歩一歩前進していく、そういう気持ちでぜひやっていただきたいと思います。 そこで、お手元に資料が配られていると思うんですが、資料一をごらんいただきたいんです。 去年の参議院選挙なんですが、選挙日程が決定するのが遅過ぎたんですよ。六月二十六日に閣議決定されて七月二十一日投票日と、一カ月もないんですね。ですから、この新聞記事等にありますように、各選挙管理委員会、非常に混乱しました。七月二十一日投票日というのが決まる前にもう公営掲示板を設置したりとかですね。 これは、私はやはり、政府として、選挙期日の決定がおくれた、これに非常に重大な責任があるんじゃないかと思いますが、大臣の見解を伺いたいと思います。
○高市国務大臣 公職選挙法第三十二条第二項の規定に基づきまして、任期満了日の前三十日以内の期間が国会閉会の日から二十三日以内にかかる場合には、国会閉会日により参議院議員通常選挙を行うべき期間が決まることとなります。 令和元年執行の参議院議員通常選挙の日程は、この公職選挙法第三十二条第二項の規定に基づきまして、国会閉会日、六月二十六日でございましたが、この日に決定しており、日程の決定がおくれたということはございません。
○谷田川委員 確かに法律上はそうかもしれませんけれども、だけれども、大臣、どうでしょうか。統一地方選挙、あれは法律を制定しますよね。去年の四月に執行されましたけれども、あの法律を制定したのは十二月です。三カ月、四カ月近く前なんですよ。やはり、それだけ自治体に万全の準備をしてもらうということで、四カ月ぐらい前にあの法律を制定しているんですよね。 そう考えますと、やはり、できるだけ早く自治体には選挙準備をしてもらうためにも、選挙日程の決定は一日でも早い方がいいと思いませんか。
○高市国務大臣 昨年は、国会閉会日、六月二十六日ですから、公示日の八日前でございました。ただ、平成二十五年執行の参議院議員選挙の日程は公示日の六日前に決定をされております。 あくまでも法律に従って取り組んでいるということでございます。
○谷田川委員 私はあえて今申し上げなかったんだけれども、日程がおくれた理由というのは、やはり衆参ダブル選挙を最後まで考えていたからなんですよ。安倍総理も、去年の参議院選挙の投票日のときのテレビ番組で、衆参ダブル選挙を考えなかったらうそになるというようなこともおっしゃっていました。それは後からまたやりますけれども。 さて、政治改革、小選挙区制の導入、そして政党助成法、これが制定されてもう二十数年がたちましたけれども、大臣、この政治改革は成功したと大臣はお考えになっていますか。いかがでしょうか。
○高市国務大臣 私が一人の政治家として、成功したかしないかということを述べる立場にはございませんが、現行の衆議院選挙制度である小選挙区比例代表並立制は、選挙や政治活動を個人中心の仕組みから政策本位、政党中心の仕組みに転換することを目指したものでございました。 また、政党助成制度についても同様に、政策主体、政党本位の政治を目指すという理念で、政党の政治活動の経費を国民の皆様全体で御負担いただくこととしたものだと承知をしています。 いずれも、長年の政治改革の議論を経て、平成六年に導入されたものでございます。これは、民主主義の基礎となる議会政治の根幹、政党活動の自由にかかわる問題でございますので、その評価につきましては、各党各会派で御議論いただきたいと存じます。
○谷田川委員 お手元の資料二を見ていただきたいんですけれども、この政治改革を主導した代表的な人物である佐々木毅東大名誉教授、そのインタビュー記事なんですけれども、傍線してある部分だけちょっと読ませていただきます。 首相の解散権には考えが及んでいなかった、制度を変えるに際し、見通し切れていなかった、二〇一四年の前回総選挙も安倍政権による解散が引き金だった、佐々木さんは当時、あってはならないことだと批判した、与えられた四年間の任期を存分に使って重要政策の実現に努めることが政治リーダーの使命だ、頻繁な選挙が政治全体のパフォーマンスを低下させてしまう面もあわせて考えるべきではないか、こう指摘しているんですね。 私は、衆議院を総理が恣意的に解散した、これがやはり大きな問題をはらんでいると思います。 そこでまず、ちょっと観点は少しずれますけれども、昨年、大阪のダブル選挙が実施されました。知事がやめて市長選へ、市長が出て知事選へと、非常に前代未聞の出来事なんですが、これは、公職選挙法二百五十九条の二の精神から逸脱しているとお考えにならないか。 皆さんに解説しますけれども、二百五十九条の二というのは、現職の首長が自分の都合でやめた場合、その出直し首長選に出ても残任期間しかできないという規定なんですね。もともとはそういう規定はなかったんです。 昭和二十六年から昭和三十年にかけて、第二回統一地方選挙から第三回統一地方選挙にかけて、当時も沖縄はまだ日本に帰属していませんでしたので、四十六の都道府県知事がいまして、その二十六年から昭和三十年までの間、何と十七人の知事が途中で辞職して、そこの出直し知事選に出ているんですよ。そのほとんどの理由は、今やれば勝てる、そういう判断で出たんですね。 ところが、当時の自治庁が、今の総務省の前身ですよ、いや、これは、現職の知事が自分の都合で選挙を勝手にやったら、対抗馬の準備もないから、選挙の公正性を害するといって、昭和三十一年の法改正で、自分の都合でやめた首長はその出直し首長選に出られない、そういう規定になったんですよ。だけれども、それでは余りにも厳し過ぎるということで、昭和三十七年に、出てもいいけれども、出ても残任期間までだよという緩和措置がとられました。 そういうわけで、私は、この大阪ダブル選挙、公職選挙法の二百五十九条の二の精神から逸脱していると思いますが、大臣はどういうお考えをお持ちでしょうか。
○高市国務大臣 大阪のダブル選挙というお話でしたが、総務省としては、個別の選挙についてお答えをできるものではございませんので、その感想は差し控えさせていただきますが、制度面で申し上げますと、現行の公職選挙法上、日本国民で、年齢の要件を備えている者は、法定の欠格事項に該当しなければ、被選挙権を有することになっております。現職の地方公共団体の長がおやめになった後、他の地方公共団体の長の選挙に立候補することを制限するような規定は設けられていないということでございます。
○谷田川委員 わかりました。 では、もう一つ、別の観点から質問しましょう。 地方分権一括法という法律ができました。二〇〇〇年に施行されました。それまでは、国と地方は上下関係がありました。ところが、二〇〇〇年にそういう法律ができて、国と地方は対等になりましたよね。 ですから、今の法律は、現職の都道府県知事や市町村長に対して恣意的な選挙をやるなということを規定しておきながら、そのお手本になるべき内閣総理大臣が自分の好きなときに衆議院解散をするというのは何となく私は不公平だと思いますが、大臣、そういう気持ちはお持ちになりませんか。
○高市国務大臣 恣意的なという言葉ですけれども、論理的な理由がなく好きなように行動するというような意味なのかと思います。 ただ、衆議院の解散というのは、憲法第七条の規定により天皇の国事に関する行為とされておりますが、実質的に衆議院の解散を決定する権限を有するのは、天皇の国事に関する行為について助言と承認を行う職務を有する内閣でございます。また、内閣が衆議院の解散を決定することについて、憲法上、これを制約する規定はございません。いかなる場合に衆議院を解散するかというのは、内閣がその政治的責任で決するものと承知しております。 なお、申し上げますと、衆議院の解散というのは、非常にこれは重要な判断でございます。委員のおっしゃるような恣意的にという、論理性もなく思いつきでやるようなものではなく、それぞれの解散には主権者たる国民の皆様に信を問うべき課題があり、また、その旨、総理大臣が解散のときには記者会見などで述べておられるのだと考えております。
○谷田川委員 私ども野党は、二〇一四年、そして二〇一七年の安倍総理による衆議院解散は恣意的な解散だと受けとめております。 一つちょっと振り返ってもらいたいんですが、二〇一四年の安倍総理いわくアベノミクス解散、あれは、消費税を引き上げるのを延期する、それを国民に信を問うということでした。だけれども、あのとき、きょう野田前総理もいらしていますけれども、野田内閣のときに三党合意がされました、税と社会保障の一体改革において。あの精神は、この税と社会保障の一体改革を政争の具にしちゃいかぬということだったんですよね。 ですから、もし、アベノミクス解散といって、消費税の引上げ延期をまず決めようとするのであれば、その前に、当時の責任者である野田総理あるいは当時の野党第一党である海江田代表に安倍総理から何らかの相談があってしかるべきだと思うんです。私、お二人に確認しましたが、何も総理からそういう相談はなかった。そのことから、私は、恣意的解散だと言わざるを得ないと思っています。 大臣の立場で恣意的解散ということは言えないのはわかりますので、もうこれ以上は言いませんけれども。 ただ、資料三を見ていただきたいんです。これは野党だけじゃないんですよ。公明党の桝屋敬悟衆議院議員も、二〇一七年の衆議院選挙が終わった直後の委員会で、今度首相に会ったら、もうこんな選挙はやめてと言おうと思う、党の姿勢や訴えを議論し、理解してもらう時間はなかった、選挙戦に向け、一月、二月議論していくことは、民主主義にとって大事だ、こう与党の議員の方も指摘しているんですね。 特に、二〇一四年と二〇一七年の選挙を振り返ってみますと、あのとき、二〇一四年の選挙は、十二月十四日投票日か十二月二十一日投票日かいずれかで決めていくという新聞報道がありました。そして、二〇一七年の選挙のときも、十月二十二日か十月二十九日いずれかでという新聞報道がありました。いろいろ新聞報道を総括しますと、今やれば勝てるから、選挙までの期間は短い方がいいといって、それぞれ、二〇一四年は十二月十四日、二〇一七年は十月二十二日となった経緯があります。それを受けて、公明党の桝屋代議士もこのような苦言を呈されたと私は理解いたします。 そういうわけで、私は、こういった恣意的解散はやはりやるべきじゃないと思うし、仮に解散になっても、やはり、選挙の論戦をするための時間というのを十分確保すべきだと思います。 法律は、解散してから四十日以内という規定がありますので、ですから、四十日以内でも、できるだけこういう急な解散のときには時間をとるということは、私は、各選管が準備をするためにも、できるだけ時間をとるということは必要だと思いますが、高市大臣、いかがでしょうか。
○高市国務大臣 選挙管理委員会の皆様には、もう本当に、各種選挙のたびに大変な御苦労をいただいており、大変感謝を申し上げております。 その上で、さまざまな政策の論戦ということでございますが、これも、私たちも候補者として、政見放送の機会があり、そしてまた、全ての家庭に配布される選挙公報によっても政策をお伝えすることができる、また、街頭演説などでも政策を十分にお伝えすることができる、公職選挙法にのっとって、それぞれの選挙で、それぞれの候補者の政策、公約というものがしっかりと伝わっていくものだと思います。 解散の期日については、法律に従って、内閣で決めております。
○谷田川委員 それでは、資料四を見ていただきたいんですけれども、実は、かつての自民党の、立派な政治家はいたんだなということを、私、確信したんですよ。きょうは古川先生いらしていますけれども、唐津市出身の保利茂元衆議院議長、この方が昭和五十三年七月に執筆された文書があるんです、保利茂衆議院議長の遺稿ということで。 簡単に時代背景を説明しますと、昭和五十一年の十二月に、三木内閣が退陣し、福田内閣が発足します、福田赳夫内閣。そのときは、大平正芳幹事長と協力して、それで福田内閣が成立したという経緯がありました。それで、昭和五十三年に日中平和友好条約が締結されて、それで福田さんは、よし、この成果を国民に問うて、自分の政権基盤を安定させて、その年の自民党一般党員による総裁選で有利に運ぼう、そう判断して、昭和五十三年に解散しようとしたんですね。 それに対して、保利さんは次のように語っているんです。現行憲法下で内閣が勝手に助言と承認をすることによって七条解散を行うことには問題がある、それは憲法の精神を歪曲するものであるからである。下線部分だけ読みます。七条解散は憲法上容認されるべきであるが、ただその発動は内閣の恣意によるものでなく、あくまで国会が混乱し、国政に重大な支障を与えるような場合に、立法府と行政府の関係を正常化するためのものでなければならない、特別の理由もないのに、行政府が一方的に解散しようということであれば、これは憲法上の権利の濫用ということになる、衆議院を解散するに当たっては、三権分立、議院内閣制のもとにおいてそうせざるを得ないような十分客観的な理由が必要なはずである、こう述べているんですね。 それから、水田三喜男政調会長ですけれども、当時の、これは、佐藤内閣が昭和四十四年の十二月、沖縄解散をやったんですね。沖縄返還を一つの実績にして、国民に信を問うた。まさにこれも恣意的な解散と言われました。 その直後の通常国会で、与党自民党を代表して、水田三喜男さんはこう言っているんですよ。国会議員の任期が保障されない限り、議員は常に選挙運動に追われ落ちつかず、国会の公正な審議と採決が常に選挙用のジェスチャーによって妨げられる実情も、決してゆえなしとは思われないのであります、こう述べていらっしゃるんですね。 お二人とも恣意的な解散を戒めていますけれども、大臣、このお二人のお考え、どう思われますか。
○高市国務大臣 尊敬する先輩方の御意見でございますし、正当な理由のない、先ほど委員がおっしゃったような恣意的な解散ということは望ましくないと考えております。 ただ、当時は自民党内、派閥抗争もあり、それぞれ、保利先生におかれては、たしか、福田内閣をつくるために動かれたと承知をいたしております。そのまま政権を維持するのかしないのか、さまざまな動きがあった中での御発言だと承知をいたしております。 内閣が解散ということを決定することをとどめる、そういった規定は憲法にございませんので、そのときの内閣がしっかりと政治的な責任を持った上で解散を行うということであろうと思います。
○谷田川委員 もちろん、恣意的な解散をどう判断するかというのは非常に難しい問題だと私も承知しております。 そこで、この問題を解決するために、一昨年の憲法調査会で、木村草太さんという憲法学者が、七条解散は全て反対じゃない、やはり必要なときもある、その解散の理由を総理が宣言して、解散までの実際の時間を少しあけて、その間、国会で解散についてその理由を総理が説明し、国会で質疑すべきじゃないか、そういう提案をされているんですよ。私、非常にこれはいい提案だと思うんですが、大臣はどう思われますか。
○高市国務大臣 憲法の規定や国会法や、また、場合によっては衆議院の議院運営上の御判断など、そういったことに基づく御提案だと思います。 残念ながら、総務省の所管ではございませんので、総務大臣としての意見をここは述べる場でございますので、コメントは差し控えさせていただきます。
○谷田川委員 わかりました。 いずれにしても、恣意的な解散は考えられない、そう菅官房長官もずっと私の質問に対しておっしゃっているんですよね。だけれども、じゃ、恣意的な解散というのはどう決めるか。やはりこの決め方の問題、最終的には国民が判断することになるかもしれませんが、その国民が判断するための判断材料をしっかり国会が提示する、これが私は必要だと思います。その意味で、私は木村草太さんの考え方にすごく賛同しております。 きょうは時間がもうありませんので、あと二つばかり質問して、質疑を終わりたいと思うんです。 昨年の決算委員会で、私は、衆議院の公選はがき、私のことを言って大変恐縮なんですけれども、県会議員のとき、その県会議員の選挙区内で選挙はがきを受け付けてくれたんです、郵便局で。ところが、衆議院の場合、選挙区外の方、遠いところまで行かなきゃいけないんですね、大半の県が。それで、何とか小選挙区内で受け付けてくれる郵便窓口を設けてほしい、そう申し上げたんですが、それはどうなったでしょうか。 それから、続けて質問します。 今、政治資金、寄附を受けた場合、その対象が国会議員だとか県会議員、あるいは政令指定都市の首長あるいは議員の場合は所得税の還付の制度があります。ところが、残念ながら、今、一般市長だとか町村長、それから市町村議会議員はないんですよね。 せめて私は、一般市長だけでも早期に認めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○赤松政府参考人 お答え申し上げます。 まず、一点目でございます。 選挙運動用通常はがきの交付及び選挙運動用の表示を行う郵便局についてでございますが、この郵便局につきましては、公職選挙郵便規則の規定によりまして、営業所における業務の円滑な遂行を勘案して日本郵便株式会社が定めるというふうなことになってございます。 衆議院議員の小選挙区選出議員の選挙につきまして日本郵便株式会社に確認をいたしましたところ、はがきの法定枚数が多く、短期間で大量のはがきに選挙運動用の表示を行う必要があること、候補者用と候補者届出政党用の二種類のはがきを取り扱うため、その枚数管理など事務が複雑となることなど、都道府県議会議員等の選挙と比べ、郵便局の事務負担が大きく、事故発生のリスクが高いことから、十分な体制がとれる大規模な郵便局で集中処理をすることにしているとの回答をいただいておるところでございます。 二点目でございますけれども、寄附でございます。 租税特別措置法上、個人が行う政治活動に関する寄附に係ります寄附金控除についてでございますけれども、政党や政治資金団体に対するもののほかは、国会議員、都道府県の議会議員、都道府県知事、指定都市の議会の議員、市長やその候補者等に対するものが対象となっておるところでございます。 この寄附金控除制度でございますけれども、政治資金の個人拠出を促進するという見地から、昭和五十年に設けられたものでございまして、当時の議論といたしましては、国税としての税制上のインセンティブであることから、その政治活動の広域性等の観点を踏まえて、その対象範囲が定められたものというふうに承知をいたしております。 いずれにいたしましても、政治資金のあり方に関しますことは、民主主義のコストをどのように国民に負担していただくかという観点から、各党各会派において御議論をいただくべき事項であるというふうに考えておるところでございます。
○谷田川委員 時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○山本委員長 次に、櫻井周君。
○櫻井委員 立国社の櫻井周です。 本日も質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。 先ほど、谷田川議員からは憲法に関する大きな話もございましたが、私の方からは、非常に個別具体的な話、公職選挙法の条文解釈について質問をさせていただきます。 本日、まず取り上げさせていただくのは、二百一条の十四と、この関連する条文でございます。 政治活動の報告の告知などのために、政党、政治団体が二連ポスターを掲示する。ここにいらっしゃる皆さんも二連ポスターをつくられることがあろうかと思います。選挙が始まれば、この候補者が記載されたポスターは公示日、告示日のうちに撤去をしなければならない、こういう規定になっております。これが二百一条の十四でございます。 ところで、最近は、この二連ポスターと同じ目的で二連のぼりなるものがつくられてきて、一部の地域ではやっているという状況です。選挙が始まると、二連のぼりも当然撤去しなければならないだろう、このようにも考えるわけでございますが、ただ、先ほど申し上げた二百一条の十四には、ポスターを撤去というふうに書いてあるんですね。のぼりについては書いていない。だから、のぼりは撤去しなくてもいいんだ、こんなふうに誤解する向きもございます。 そもそも、のぼりを含めて、候補者名が記載された文書図画の掲示は、その上の条文、二百一条の十三の一項二号で禁止をされているはずなんですが、そこで、ちょっと選挙部長にお尋ねをいたします。 そもそも、二連のぼりを含めて、候補者名が記載された文書図画の掲示は、二百一条の十三、一項二号で禁止されている、こういうふうに理解しておりますが、その理解でよろしいでしょうか。
○赤松政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、のぼりということでございますので、公職選挙法上の文書図画ということに関しまして、立札、看板の類というふうに分類をされるということでございますので、それに関する条文が適用されてくるというふうに整理をいたしておるところでございます。 御指摘の公職選挙法第二百一条の十三の一項二号におきましては、各選挙につきまして、当該選挙の期日の公示、告示の日から当該選挙期日までの間に限り、政党その他の政治活動を行う団体は、その政治活動のために、いかなる名義をもってするを問わず、掲示する文書図画に、当該選挙区の特定の候補者の氏名を記載することができないというふうになっておるところでございます。 したがいまして、選挙期間中にこの規定に違反することになるのぼりにつきましては、掲示することができないということになってございます。
○櫻井委員 ありがとうございます。 そうすると、そもそも二百一条の十三でポスターものぼりもだめだというふうに考えられるわけですが、にもかかわらず、なぜ二百一条の十四でポスターを撤去というのがわざわざ書いてあるのかというところが少し疑問になってくるわけです。 これは私なりのこの二百一条の十四の解釈でございますが、二連のポスター、結構たくさん、張られる方は張られていると思います。大臣ももしかしたら、任期満了六カ月前ということになられますと結構たくさん張られるんじゃないか。千枚、二千枚、もしかしたら、大臣だったら三千枚ぐらい張られているかもしれない。そうすると、一枚でも撤去するのを逃しちゃうと、それでもう即だめですよとか何か、罰則ということになるとなかなか大変だということもあろうかと思います。 そういうことも含めて、公示日、告示日、この日一日までは猶予しますよ、しかし、それ以外のものについてはもう選挙が始まったら即だめですよ、こういうふうになって、この時間差といいますか、数が多いだけに多少の猶予が与えられている、こういう意味なのかなというふうにも考えるところです。 あともう一つ、一枚でも剥がすのを忘れていたら、多分、次は罰則ということになっちゃうと思うんですけれども、ただ、二百一条の十四というのは、撤去命令とか何か、いろいろステップを踏むことになっていますので、いきなり罰則というところに行かないようにしているというところで、多少の猶予といいますか、そういうのを置いているのかなということであって、それ以外の、ポスター以外は何でもいいよというわけでは全くない、こういうふうに理解もするんですが、選挙部長、済みません、こういう理解で大丈夫でしょうか。
○赤松政府参考人 お答えを申し上げます。 まず、のぼりについての公職選挙法上の規定でございますけれども、先ほど申しました二百一条の十三で、特定の候補者の氏名、類推されるような事項を記載するというのをしてはいけないというのは、当該選挙運動期間に新たに設置されるものについては当然禁止をされるということでございまして、これに反した場合については、当然、撤去をしないといけないということになってございます。 委員が御指摘された一部にございました、その以前の段階で既に公職選挙法に違反せずに設置をされているものについて、新たに選挙運動に入ったときにどういうふうに対応するかという問題になるわけでございますが、これにつきましては文書図画という観点からは規制がまずはないということでございます。 ただ、先ほど御指摘になりましたポスターにつきましては、ポスターがかなり多くなっていて、選挙運動と政治活動の区分が非常に難しくなるというふうな議論から、政治活動を禁止しようということで新たに立法措置がなされて、ポスターについては撤去することになっているというふうになってございまして、そこについて、のぼりについては適用の対象にはなっていないという条文になっておるところでございます。
○櫻井委員 ちょっと今の、先週打合せ、課長補佐と答弁調整をさせていただいていたんですが、その話と若干違ってきたので改めて質問させていただきます。 選挙の告示、公示の前日までにのぼりを立てている、そうしたら、それは、選挙期間中ずっとのぼりを立てていい、こういうことでございますか。
○赤松政府参考人 選挙の期間前の掲示について、公職選挙法に違反しない形態でのぼりが立ててある場合については、選挙期間中になったときに、そののぼりの撤去についてどうするかというふうな公選法上の規定はございません。
○櫻井委員 そうすると、いや、ポスターは撤去しなきゃいけないけれども、のぼりだったら、放っておいてずっと立て続けることができる、こういうことなんですね。 そうすると、ポスターは撤去しないといけないから、ポスターのかわりにのぼりをあちこちに立てるということが今後横行するかもしれないわけですよ。これはみっともないですよ、こんなことが全国で起きたら。 しかも、一枚つくるのに、ポスターよりのぼり旗の方が、まあべらぼうに高いというわけじゃないですけれども、若干コストもかかるわけですよね。そうすると、お金をなるべくかけないようにしよう、それで公正な選挙をやりましょうよと言っている公職選挙法の趣旨からしても、それは大分、何か逸脱するんじゃないですかね。 これは、条文の規定がないからというか、紙の材質だったら撤去しなきゃいけない、でも、材質が布だったら放置していいと。これはまずいと思うんですけれども、この公職選挙法の立法趣旨から考えて、また、先ほど来申し上げている二百一条の十三の規定の趣旨から考えて、それは脱法行為じゃないんですかね。そんな解釈で大丈夫ですか。
○赤松政府参考人 お答え申し上げます。 公職選挙法の選挙運動、政治運動に対する規定でございます。 選挙運動、政治活動の自由に対する規制でございますので、これは法文上明確にちゃんと規制をしないといけないというたてつけがございます。 いろいろな観点で御議論があろうかと思いますが、この点につきましては、当然、選挙運動、政治活動に関する規制でございますので、各党各会派において御議論をいただいて決めていただくべき問題であると考えておりまして、あくまで規制ということに関しましては、法文に明確に根拠があるものについては規制をするというふうな考え方かと思っております。
○櫻井委員 そうすると、今の答弁ですと、のぼり旗は、選挙の前日までに立てておけば選挙期間中を通じてずっと立て続けられるということになってしまう。しかも、選挙部長の御答弁にありましたように、これは国会で決めることだということでございます。 これは、みっともないですよ、本当に、のぼり旗、あちこちに立っちゃって。ポスターもみっともなくないかというと、それもまた議論のあるところではございますが、のぼりはぱたぱたぱたぱたしちゃって、より見苦しい可能性が高いですよ。 これはちょっと皆さんで、ぜひ議論して、ポスターもだめなんだったら、ポスターと少なくとも同じような扱いにしていくように、ぜひ議論をまとめていきたいと思います。 今国会ももう残りわずかとなっておりますけれども、今国会、なるべく早くやらないと、私がちょっと法のすき間を指摘しちゃったものだから、広く知られると、これでもう一気に全国でこういう脱法行為が広まってしまうことになりかねませんので、早急にまとめていただきたい、このように皆様にお願い申し上げて、まず最初の二百一条の十四に関する質問とさせていただきます。 続きまして、ことしは二〇二〇年ということで、国勢調査が行われる年になっております。 高市大臣におかれましては、五月十三日、参議院の決算委員会で、国勢調査をやるのかどうかということに対して、やる、何としても成功させたいんだ、このように御答弁されております。 国勢調査の結果に基づいて一票の格差を是正していく、これは、衆議院の小選挙区の区割りの規定についても、このような法律がございます。又は参議院の選挙区の定数是正というのも国勢調査の結果に基づいてやっていくべきだろう。これは参議院のことですので、衆議院でとやかく言うと、また参議院の先生方の御機嫌を損ねてしまうから余り申し上げませんけれども、いずれにしても、国政選挙について、こうしたことについてそれぞれ、衆議院、参議院ともにきちっと、一票の格差を是正していくという取組をしていかなきゃいけない。 また、こうしたことについては、よくニュースでも取り上げられる、裁判も起こされるというようなことで、広く認識されているかと思います。 ただ、一方で、都道府県議会それから政令市の市会議員選挙、こうしたところにおいても選挙区がございまして、選挙区があるということは一票の格差が生じる可能性があるということになります。政令市の場合にはそこまで大きな差があるというふうには認識はしておりませんけれども、都道府県議会の選挙においては、一票の格差、結構大きな差が開いているというふうにも感じております。 国勢調査に基づいて定数是正をしっかりと行っていくべきだというふうにも考えるんですけれども、国政選挙のみならず都道府県議会議員選挙において一票の格差を是正していくことは課題だというふうに考えておりますが、総務省としての現状の認識と取組について、まずお答えをお願いいたします。
○赤松政府参考人 お答え申し上げます。 都道府県議会議員選挙の各選挙区におきまして選挙すべき議員の定数につきましては、公職選挙法十五条第八項におきまして、人口に比例して、条例で定めなければならない、ただし、特別の事情があるときは、おおむね人口を基準として地域間の均衡を考慮して定めることができるというふうにされておるところでございます。 また、この人口についてでございますけれども、官報で公示される最近の国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果による人口によるというふうにされておるところでございます。 最高裁判例におきましても、人口比例が最も重要かつ基本的な基準であるというふうに示しつつ、その例外といたしまして、おおむね人口を基準とし、地域間の均衡を考慮し、定数を定めることができるかどうかについては、都道府県議会の裁量権の合理的な行使として是認されるかどうかによって決せられる旨を判示しているところでございます。 私どもといたしましても、このような都道府県議会の定数に関します重要な最高裁判例については各地方公共団体に既に御紹介をさせていただいておるところでございますし、公選法の当該規定につきましても十分認識を持っていただいているものと考えてございます。 新たに国勢調査の結果に対応した都道府県議会の議員の定数の見直しにつきましては、各都道府県議会が、こうした判決や当該団体の選挙期日を踏まえ、適切な時期において行っていくものと考えております。
○櫻井委員 今丁寧な御答弁をいただいたわけでございますが、ちょっと確認をさせてください。 衆議院の小選挙区については、一票の格差、これは二倍以内に抑えるようにというようなのが最高裁の判決かと思います。それに対して、都道府県議会の一票の格差、これは、何倍まで大丈夫とか、そういうのが出ているんですか。
○赤松政府参考人 お答えいたします。 明確に何倍以上ならいい、何倍以上なら悪いというふうな判例は出ておりませんが、最高裁判例の中で、現行の公職選挙法における都道府県の選挙区の定め方というのを考えた場合については、議員一人に対する人口の格差が一対三を超える場合も生じ得るというふうな判示がなされていると承知してございます。
○櫻井委員 そうすると、今の話ですと、三倍以上であっても許容されかねないような最高裁判例ということになると思います。 ただ、これもまたおかしな話だと思います。憲法には、一方で、一人一票といいますか、人間皆平等、国民みんな法のもとに平等だ、こういうふうに言っているわけですので、住所地によってこうした差ができてしまう、まあ、二倍までだったら何とか、数学的になかなか難しい部分も出てくるのかなというふうに思いますけれども、三倍となってくると、これまたちょっと話が違う。三倍も開いているんだったら、一人こっちからこっちに移して二倍以内におさめるようにしろよ、こういうことになってくると思うんですね。 ですから、特に都道府県議会の場合、これは一院制でございますから、そこにしか議会はないわけですね。そこで三倍もの差が許容されるというのはやはりおかしいのではないのか。 これも一つ、立法的な課題として、やはり一票の格差は二倍以内におさめていくというようなことをしっかり法律の中で定めて、そしてそのように地方議会においても運用していただくような、そういうルールづくりが必要なのではないかというふうにも考えます。 ぜひ、こうした一票の格差、地域による格差というと何かぴんとこないかもしれませんけれども、例えば戦前の時代ですと、成人男性には一人一票、成人女性には一人一票なくてゼロ票だったわけですね。こんなすごく大きな格差があったわけですよ。これではいけないということで、成人男性一票、成人女性一票、こういうふうにして、男女の間で差を設けないというふうにしているわけです。 同じように、どこに住んでいてもやはり住民は平等だというのが大原則であるはずですので、そうした取扱いになるような法整備を進めていかなければいけない、このようにちょっと皆様にも問題提起させていただきます。 先ほどの話に戻りまして、二百一条の十四の話でございますが、公職選挙法、これはポスターというふうに限定して書いてあるから先ほどみたいな問題が起きるということですので、一番簡単なやり方は、ポスターを、法律でよくあるポスター等というふうにして、等の一文字を入れるだけで、随分、材質によって問わない。ただ、等というのが読み方としては幅が広過ぎるというのであれば、そのポスターの後ろに括弧して、紙であろうが布であろうが、それに類似するものはだめですよ、こういうような説明書きをつけるか。何か一言加えるだけでこうした脱法行為を防げるわけでございますから、そうしたこともぜひ、この委員会、担当の委員会でございますので、しっかりと皆様と議論させていただきたいというふうに思います。 以上、もうすぐ私の持ち時間も終わりますので、これで質問を終わらせていただきます。 本日はありがとうございました。
○山本委員長 次に、中谷一馬君。
○中谷(一)委員 立国社の中谷一馬でございます。 本日もどうぞよろしくお願い申し上げます。 私からは、まず、フェイクニュースとデジタルゲリマンダリングについてという論点でるる伺ってまいりたいと思います。 インターネットは創作された情報が集約をされている世界ですが、情報には必ず発信する者の意図が含まれます。そうした中、例として、世論操作を行う者は、真偽不明な情報に対して過激な見出しで投稿を行い、世論の注目を集めることで広告などの売上げをアップさせることや、対峙する人、物、サービスなどのイメージを悪くしておけば相対的に自分たちの評価が上がると考え、意図的に悪評が目立つように攻撃をするなどの情報操作を行う事例が散見をされます。 こうしたマーケットに目をつけ、AIで真偽不明な情報に影響を受けやすそうな人のデータをピックアップして、相手側にネガティブな印象を与える記事を作成し配信するビジネスが大きな市場となっています。 例を挙げれば、ケンブリッジ・アナリティカという政治コンサル会社が引き起こした事件が世界じゅうで大きな問題となっています。 このケンブリッジ・アナリティカの事件では、トランプ大統領が当選した選挙や、イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票において、個人情報のビッグデータから、行動が変容しそうな個人をAIで分析、特定し、特定の者が有利になるような恣意的な情報を与えることで投票行動を変化させたという疑惑が持たれており、イギリスとEUの個人情報保護当局が捜査を行っている現状があります。 これらの観点に対してるる伺ってまいりますが、まず、選挙部長に確認で伺います。 日本においては、公職選挙法第百四十二条の六にて、選挙運動のための公職候補者の氏名などを表示した有料インターネット広告の掲載等については原則禁止となっていますが、公職選挙法上は、落選運動は選挙運動ではなく政治活動に含まれ、落選運動のための有料インターネット広告を何億円、何十億円の規模で掲載し有権者の投票行動を変容させたとしても、公選法上直ちに規制されるわけではないという理解でよいか、確認をさせてください。
○赤松政府参考人 お答えを申し上げます。 御指摘のように、公職選挙法上、政治活動は原則自由というふうにされてございます。政治活動に含まれる落選運動につきましては、直ちに選挙運動に当たるものではないことから、お尋ねの選挙運動のための有料インターネット広告の掲載は、公選法上直ちに規制をされていないというところでございます。 ただ、ある候補者の落選を目的とする行為であったとしても、それが別の候補者の当選を図る目的でなされたものと認められる場合については、当然、選挙運動としての規制がかかることになりますし、有料インターネット広告の内容によっては、公職選挙法第二百三十五条に規定する虚偽事項公表罪の適用というのも考えられているところでございます。
○中谷(一)委員 今御答弁をいただきましたが、ある候補者を当選させることを目的とした落選運動というのは、立証するのが非常に難しいと思うんですね。 そして、公選法では、本来資金力のある候補が有利にならないようにさまざまな規制をかけているところでありますが、まさにこれが抜け穴になっている現状があるんじゃないかなと思っておりまして、こうした事例は、残念ながら日本においてもケンブリッジ・アナリティカのような事件が発生している、そうしたふうに私は認識をしているんです。 現在、二〇一九年の参議院選挙広島選挙区における自民党の河井あんり参議院議員陣営による公職選挙法の違反の罪が問われている、そうした現状があるわけでありますが、報道によれば、検察当局が自民党本部関係者を事情聴取いたしまして、党本部のあんり氏側に提供した一億五千万円について、目的や決裁者などの確認をされたということです。 また、運動員の規定を超える報酬を支払った罪、これに問われている河井あんり議員の公設秘書が現在裁判にかけられていることに加え、検察当局があんり氏の夫の河井前法務大臣が地元の議員に現金を配ったとして、買収の疑いで立件をする方針を固めているとの報道が流れております。 要するに、振り返ると、自民党本部が一億五千万もの資金を提供するほど力を入れていた重点選挙区であったこの広島選挙区ですが、例えばこれも、野党議員をデマ攻撃するサイトだと報じられている政治知新というサイトにおいても、まさに参議院議員選挙の期間中に、激戦区である広島選挙区や秋田選挙区において落選運動のための有料インターネット広告が配信をされていた、このことが政治関係者の中で大きな話題となりました。 このサイトでは、立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党などの野党の役員クラスや激戦区の議員、候補者などが狙い撃ちにされ、批判をされています。そして、自民党の中でも、安倍首相と総裁選で戦われた石破茂議員や政権との距離が近くないであろうと推察される議員の皆様が批判の対象になっている、そうした現実があります。 この政治知新というサイトは、二〇一九年の参議院議員選挙において、広島選挙区の森本真治参議院議員、そして秋田選挙区の寺田静参議院議員を対象として、ネガティブな印象を有権者に与えるニュース記事を掲載し、フェイスブックの有料広告が配信をされておりました。 この広告は、選挙期間中に政党等以外の者が配信をしており、ハッシュタグでも、候補者名、参議院議員選挙と記載をされていることから、明らかに選挙を意識して配信された広告であると考えますが、これは、特定の政治家を当選させるための選挙運動ではなく、落選運動であるとみなされるのか、その解釈についてお示しください。
○赤松政府参考人 御答弁申し上げます。 その前に、一点おわびをさせていただきますが、先ほどの答弁中、選挙運動のための有料インターネット広告の掲載は規制されていないと答弁しました。これは、落選運動のためのということでございますので、よろしくお願いいたします。 今の御質問でございますけれども、総務省といたしましては、個別事案について実質的な調査権を有しておらず、具体的な事実関係を承知する立場にないので、お答えは差し控えさせていただきます。 その上で、一般論を申し上げますと、選挙運動とは、特定の公職の選挙について、特定の候補者に当選を得させるため投票を得若しくは得させる目的をもって、直接又は間接に必要かつ有利なあっせんその他諸般の行為をすることをいうものというふうに解されております。 いずれにせよ、個別の事案が公職選挙法の規定に該当するか否かについては、具体的な事実に即して判断されるべきものと考えておるところでございます。
○中谷(一)委員 これがまかり通るとすれば、明らかに脱法的な内容で投票行動を変容させること、しかもそれを金権で大きくできてしまうような懸念を感じるものですから、私はこれに対応した方がいいんじゃないかなということを強く思っている次第でございます。 そして、選挙運動について、政党等以外の者が有料インターネット広告を選挙期間中に配信すること、選挙運動においては禁止をされているんですけれども、落選運動であれば幾ら広告費を投じてもよいという状態が放置されているとすれば、やはり重大な法の欠陥でありますから、これに対する改善をしなければならない。 それに加えて、やはり選挙において、与野党が拮抗する激戦区などに対してターゲットを絞って広告を展開することができるなら、資金力で優位な選挙を恣意的に進めることが可能となってしまうということに加えて、これは多分、落選運動自体、誰がやっちゃいけないということすら決まっていないものですから、今、例えば、アメリカの大統領選挙であったロシア疑惑の話、そして台湾の総統選挙で言われた中国介入疑惑、これと同様に、日本でも他国の介入を許す疑念が残ったら、安全保障上もどう考えても大きな問題だと思っているんです。 そこで伺いますが、例えば、他国の人が選挙期間中に有料インターネット広告を用いて恣意的に落選運動を行ったとしても、それを取り締まる規制はないという理解でよろしいでしょうか。こちらも部長に確認させてください。
○赤松政府参考人 お答え申し上げます。 具体的な事実関係をどのように確定していくかというようなことにつながっていくということでございますので、私どもとしては一般論としてお答えするしかないわけでございますが、選挙運動に当たらない落選運動のための有料インターネット広告の掲載につきましては、公職選挙法上直ちに規制をされているものではないということでございます。
○中谷(一)委員 やはり、これはないということでありますから、ここにいらっしゃる皆様とともに、こうした落選運動について、どういうあり方を、行っていくことが適切なのかということを考えていく必要があると考えております。国政選挙でいえば、一億二千六百八十万国民のルールや年間百兆円の予算の配分を決める国会議員を選ぶ選挙、これの公正性を恣意的にゆがめる行為は、民主主義を根本から覆す危険性があるとともに、国家の安全保障を揺るがすおそれがあることから、日本においても適切に対処をしなければならないと考えます。 そうした中で、フランスでは、選挙時のフェイクニュースの対策を行う情報操作との闘いに関する法律、これを成立させ、ドイツでも、にせ情報対策としてネットワーク執行法を成立させ、各国がこうしたサイトへの対応に動いているわけであります。 こうした観点から、選挙期間中に有料インターネット広告を用いて選挙区内にネガティブなフェイクニュースを配信し民意を操作しようとする事件を放置することは、民主主義に重大な悪影響を与えると考えますので、こうしたデジタルゲリマンダリングに歯どめをかけるべく、真偽不明なネガティブニュースを意図的に誰もが幾らかけても配信できるような有料インターネット広告ができてしまう、こうした現状に対策をかけるべきだと思うんですが、大臣に伺いたいんですが、いかがでしょうか。
○高市国務大臣 中谷委員の問題意識については、今十分理解をいたしました。 ただ、落選運動のための有料インターネット広告を規制するということにつきましては、これは政治活動の自由との関係ですとか、規制を設けることへの実効性なども含めまして、各党各会派で御議論をいただくべき事柄だと思っております。
○中谷(一)委員 大臣、危機意識は共有をしていただけたとのことなんですが、やはり政治運動ももちろん大事なことですし、その権利は守られるべきものだと思っています。その一方で、恣意的に民意をゆがめるような行動を、資金を幾らでもかけてもよくて、しかもそれが本当かうそかもわからない、ファクトチェックもされていないような情報が大きく拡散される状態というのは、やはり民主主義を根本から覆してしまうような、そんな大きな問題になると思いますので、ぜひ対策を講じていただきたいということを思いますし、各党各会派の皆さんとも議論をさせていただきたいということを思っております。 フェイクニュースと呼ばれる分類には、捏造、操作、成り済まし、にせ背景、誘導など、こうしたコンテンツもあるわけでありまして、日本においてもさまざまなことが問題になった現状がございます。 こうした中で、EUなどでは、ファクトチェックを行う者を支援することであったり、メディア、情報リテラシーの教育、これにかかわる対策などは講じられているわけでありますが、日本においても、こうしたフェイクニュースに関連した諸課題に対する対応策を講じるために、専門家によるファクトチェックを行う第三者機関への支援であったり、やはりメディアや情報リテラシーにかかわる教育というのをもっとしっかりと進めていくべきじゃないかなと思っているんですが、大臣、いかがでしょうか。
○高市国務大臣 その点に対して、全く同感でございます。 オンライン上のフェイクニュースやにせ情報への対応に関しましては、昨年九月の総務大臣再就任後にも総務省として可能な対応策を検討してまいりました。 ことし二月に、総務省の有識者会議の報告書で、まずは民間による自主的な取組を基本とした対策を進めることとした上で、具体的な施策の方向性としまして、プラットフォーム事業者の取組の透明性の確保、ファクトチェックの推進、ICTリテラシーの向上の推進など十項目の御提言をいただきました。 この御提言を踏まえまして、民間による自主的な取組を促すということとともに、我が国におけるフェイクニュースなどの実態を把握しながら、必要な対応を進めてまいりたいと思います。 このほかにも、総務省では、情報通信関係の企業などがインターネットの安全な利用の普及啓発のため学校や教育委員会などに出前講座を行うe―ネットキャラバンにおいて、フェイクニュースの見きわめや安易に不確かな情報を拡散しないということについて啓発を実施しております。 引き続き、しっかり検討してまいります。
○中谷(一)委員 ありがとうございます。ぜひ前向きに進めていただけたらと思います。 そして今、インターネット上の誹謗中傷に対する議論も非常に世の中で巻き起こっていると思っています。 これは、日本において、木村花さんの自死を受けて、インターネット上の誹謗中傷について対策、こうしたものを各党各会派で現在検討されている状態だと思っております。 憲法第二十一条に定められる表現の自由、これは保障されるべき極めて重要な権利です。一方で、自由に行った表現が他の基本的人権を阻害すれば、やはりその表現には責任が生じるわけであります。すなわち、表現は自由ですが、表現には責任があるということでございます。 その中で、特に、匿名であることをいいことに、他人の名誉を毀損し、プライバシーを侵害した上、生命まで危機に脅かすような無責任な行為というものは、立法、行政、司法の責任でやはり対策を講じていく必要があるんじゃないかなということを思っております。 そうした中で、プロバイダー責任制限法第四条に基づく発信者情報の開示については、権利侵害の明白性を示すことが困難であることから、原則的に訴訟による手続によるため、時間的、費用的にコストがかかることや、プロバイダーに開示、非公開の判断に伴うリスクが生じるなどの課題が指摘をされております。また、海外サーバーを利用している発信者への訴訟提起をする場合には、権利侵害を主張する者に過度な負担がかかること、これも深刻な問題です。 これらに対して、権利侵害を主張する者と情報発信者との紛争解決の手続を簡便かつ安価で短時間に進められる裁判外紛争解決手続の導入などが専門家から提言をされております。 また、プロバイダー側が過って発信者情報を開示した際には責任を問われるリスクがあるものの、不開示の際には免責をされるため、情報を開示しないことにインセンティブが働く仕組みとなっていることも指摘をされており、開示手続のあり方、これについても一考する必要があると考えております。 そこで大臣に伺いますが、憲法第二十一条に定められた表現の自由と他の基本的人権や尊厳を守る、バランスを考慮した改善策について、現時点で大臣はどのように考えられているのか、所見を伺います。
○高市国務大臣 憲法二十一条で保障する表現の自由というのは、ほかの自由、権利に比べて重いものとされておりますが、最高裁判決におきましても、この表現の自由も公共の福祉によって一定の制約を受ける旨明らかになっております。 この公共の福祉とは何ぞやということでございます。よく社会全体の利益とも言われますけれども、これは、権利、別々の方々の権利の衝突、こういったものを調整する一つの考え方であろうと思います。 今回の木村花さんのことにお触れになりまして、これは本当に痛ましい事件でございまして、御逝去については謹んで哀悼の意を表します。 しかしながら、総務省としては、この木村花さんの御逝去ということをきっかけにしたわけではなく、それ以前より有識者会議を設置して、プロバイダー責任制限法に基づく開示対象となる発信者情報の追加、それから開示手続を円滑化する方策などについて検討を開始しておりました。 要は、表現の自由というのは非常に重いのですが、今私たちがやろうとしていることは、その表現の自由を阻害するのではなく、むしろ、侮辱罪であったり名誉毀損罪であったり脅迫罪であったり、こういう、刑法上もこれは違法行為であるといったことが起きたときに、被害者の方をいかに迅速に、また、被害者の負担を少なく救済できるかということのための検討でございます。 ここは多くの方に知っていただきたいことでございますので、匿名の方が権利侵害情報を投稿した場合に発信者の特定を容易にするための方策などについて検討を進めまして、また、民事訴訟法上の課題もございますので、法務省と連携しながらしっかりと検討を進めます。 今、有識者会議を設置しているんですが、七月に中間取りまとめを行います。これはかなり完成形に近い形にしていただいて、必要な法制度整備を行いたいと考えております。
○中谷(一)委員 今、高市大臣からるる御答弁をいただきましたが、必要な法整備をしていくとの趣旨の話や、その制度を示されるということなんだと思いますが、やはり表現の自由とのバランスというものが極めて重要だと思っています。そこについてはまた案が示された段階でも議論をさせていただきたいと思いますし、私たちの党の中でもさまざま今議論を行っておりますので、そうした案についても示させていただきたいと思います。 そして、済みません、最後に、時間がもう参りましたので、一問伺いたいと思うんですが、インターネット投票についてということで一問伺わせていただきたいということを思っております。 四月二十六日、衆議院選挙、静岡四区における補欠選挙が行われました。投票率は三四・一%ということで、過去最低の投票率になったわけです。これは、人々が集まり、やはり紙と触れ合う、濃厚接触の機会をふやすこと、これが集団感染のリスクを助長すると考えられたんだということで、当然ながら、自分の身を危険にさらしてまで投票に行こうとは考えず、多くの人が投票を辞退する結果になってしまったんじゃないかなということを思っております。 ただ、選挙は民主主義の根幹をなす大切な行為であり、投票はかけがえのない権利であります。だから、そうしたことを考えると、やはり自分自身の生命を危機にさらすリスクをとらないと実現できない選挙制度では、民主主義の意義をなしません。なので、都知事選挙ももうすぐあることが予定をされていて、一千万人の方が有権者になり、日本国民の一割がその対象になるわけであります。二波、三波を懸念されている状態から見ても、この選挙執行のあり方というものが問われていると思います。 そこで伺いますが、先ほど、インターネット投票の議論が出ていました。実は世界各国でも、エストニアを始め、エストニアは二〇〇五年から、もう十五年前ですね、スマートフォンが世の中に普及したのが、iPhoneが二〇〇七年、アンドロイドが二〇〇八年、その前からインターネット投票というものが既に始まっておりまして、各国でも、フランスやアメリカやインド、いろいろな国でもう実証実験が始まっていたり、在外で行われていたり、州ごとの選挙で行われていたり、さまざま実証をされている状態があるわけですから、やはり日本においても、憲法で保障されている参政権の確保並びに開票の効率化を行う観点からも、日本国内においても自宅等で選挙を行うためのインターネット投票、これを実装を進めるべきであると考えますが、いかがでしょうか。最後に大臣の所見を伺います。
○高市国務大臣 総務省で在外選挙におけるインターネット投票の導入に向けた検討を進めているのはよく御承知いただいているようでございますけれども、幾つかまだ課題がございます。 投票結果、これがもしも操作されるようなことになってしまっては大変ですから、サイバー攻撃を始めとしたシステムのセキュリティー対策、ここの検証がまだでございます。それから、確実な本人確認と投票の秘密の保持、これをしっかり行うこと。それから、在外投票におきましては有権者登録をしておられる方の数が今約十万人ということなんですが、これが国内の選挙になりますと一億人規模ということになってしまいますので、一斉アクセス時に安定稼働がきちっとできるかどうかという対策。あと、投票管理者が不在となる投票を国内で特段の要件なしに広く認めることの是非といった課題についてしっかりと議論もし、検討を進めていかなければならない。 非常に難しい、しかし、将来に向けて一つ必要な方向性の検討だと考えております。
○中谷(一)委員 エストニアでは十五年前から実装しているわけです、そうした課題をクリアされて。高市大臣も今、必要な検討だということをおっしゃっていただきましたので、更に実装に向けた取組をしていただくことを要望申し上げて、私の質問を終了させていただきます。 ありがとうございました。
○山本委員長 次に、森山浩行君。
○森山(浩)委員 立国社共同会派最後の質問者でございます森山浩行です。 三十年近く前、政治改革が政治の主要テーマというときに私は学生時代を過ごしておりまして、私にとってもライフワークの一つでもございます。政治家である私たち自身が、政治のあり方を、あるべき姿をつくり上げていくという意味で、この委員会、大変重要な分野であると考えております。 今回も、任期の初めから間もなく三年、この委員会で理事を務めさせていただいております。その中、百九十七国会、もう一年半前になりますけれども、平成三十年十一月二十二日、三本の法案を私が筆頭者として提出をし、そしてこの委員会に付託をされ、継続審議という形になっております。 一つは、情報公開、これについてでありまして、政治家が関連団体一本にまとめて閲覧をできるような形でと。総務省では既にやっていただいておりますけれども、都道府県の管轄にある部分の政治資金報告書についても一本で閲覧ができるようにしていくという部分、そしてもう一つは政治資金報告書のインターネット公開。 二つ目が、若者の政治参加の部分。選挙権は十八歳という形になりましたけれども、被選挙権、この部分については以前のままということで、二十五歳あるいは三十歳のまま、選挙権をもらってから立候補できるまで十二年もあるというのは非常に長い、世界でも有数の長さとなっているという話は、昨年のこの委員会でもお話をさせていただいております。さらに、十八歳での成人というような形で間もなくスタートをしてまいりますので、これについてもしっかり今後議論をしていきたいと思っているところでもございます。 そしてもう一つ、個人献金をふやすという分野でありまして、企業・団体献金、これに頼り過ぎているというような形であるからこそ個人献金が伸びないんだというような側面もあると思います。企業・団体献金自体、そもそもは段階的になくしていこうという話でスタートをしている話でありますけれども、これが進んでおりません。この件についても提案をしているところでございます。 さて、きょうは、インターネットによる政治資金報告書の公開、これについてまず現状からお伺いをしたいと思いますが、この規定についてはどのようになっておりますか。
○赤松政府参考人 現在の政治資金収支報告書でございますけれども、各都道府県等について、インターネットによる公表をすることができると、できる規定になっているところでございます。
○森山(浩)委員 インターネットについては公開することができる、それで、した場合には要旨を公開をしなくてもいいというような規定になっておるわけなんですけれども、都道府県報で要旨を公開をする、それとインターネット、これは両方やるのはいかがなものか、大変労力がかかるのではないかというような話もあるかもしれません。 現状、どのような形で、要旨のみ公表、またインターネットで公表、インターネットと要旨両方で公表、どのような状況にあるか、御報告ください。
○赤松政府参考人 収支報告書の平成三十年のネット公表の状況でございますけれども、インターネット公表をしている団体は四十団体ということになってございます。 インターネット公表をしていない団体につきましては七団体ということでございまして、要旨の公表はしておるところでございます。 インターネット公表、要旨の公報掲載、両方行っている団体は十団体というふうに承知をしております。
○森山(浩)委員 これも総務省は既にやっていただいておるわけで、また、総務省からは、インターネットで公表したらどうですかということを言っていただいているわけなんですけれども、四十七都道府県のうち七つが要旨のみ公表、つまり、インターネット公表していないというところですけれども、これは、都道府県名、わかりますか。
○赤松政府参考人 お答えをいたします。 インターネット公表を実施していない団体でございますけれども、新潟県、石川県、福井県、兵庫県、広島県、山口県、福岡県の七県となっております。
○森山(浩)委員 これが、法律ができてからも、さらに、インターネットというものが多くの人に使われるようになってきているという中、また、要旨という形で編集をするその苦労、また、チェックをするときに、要旨ではなかなかわからない、結局、コピーをしに選挙管理委員会に行かなきゃいけないというようなことで、調査にも支障が出ておるというような部分があると思います。 インターネットでの公表というようなことを残り七県、ここにお願いをしていくというような形で、これは法改正をしていきたいというふうなことで提案をさせていただいております。 今回、これにつきましては、理事間、現場でも提案をさせていただいておりますが、なかなか与党の中での議論が間に合わないというような形で、今回の採決というようなことには結びついておりません。 大臣、これは、総務省としてはずっと言っていただいているわけですけれども、インターネットで公開した方がいいですよね。
○高市国務大臣 インターネット公表につきましては、総務省から都道府県選管に積極的な検討をずっとお願いしてまいりました。 その結果、徐々にインターネット公表は拡大しているんですけれども、残念ながら、まだそうではないところもありますので、引き続き、総務省としても積極的な検討をお願いしてまいります。
○森山(浩)委員 ニュースの報道では、総務省が言っているのに七つも残っているんだというような報道のされ方をしておりますけれども、言っているのにというほどの権限を与えてもらっていないんですよと現場の総務省の皆さんはおっしゃっている。 だから、これは我々政治家の責任であるかと思いますので、ぜひ、この国会はもう時間がなくなってしまいましたけれども、この秋に向けて、もう一年半つり下がっている状態ですので、ぜひこの委員会で、委員の皆さん、よろしくお願いをしたいというふうに思います。必ずこれは改正をしていきましょう。 さて、個人献金の増加の部分ですけれども、インターネット公表をしていくという中で、もう既に四十団体が公表しているわけですので、氏名と住所、これが一体的に公開をされてしまっているという状況があります。 資金を提供したということに関してオープンになるというのは、これはそもそもみんなわかっている話であろうかと思いますが、別の話で、本業の方で、例えば、弁護士さんが、もめている相手方との話の中で、ふだんは当然事務所でやりとりをするわけですけれども、みずからの住所が、インターネット、名前を入れてしまうと、何号室というようなマンションの部屋番号まで出てしまうというようなことに関して恐怖を感じるんだというような訴えもございます。 つまり、インターネットでどなたに寄附をしているのかということがオープンになるだけではなくて、そのほかの場面で、もめていることに関しても、こいつどこに住んでいるんだとインターネットをたたくと、住所が詳細に全部出てしまう、これは個人献金をするに当たっても非常に大きな心理的な圧迫になるんだというような訴えも届いております。 これについてはもう既にやってしまっているものでありますので、我々のような公職についている者については、いろいろなものも出てくるし、また、住所が出てしまうということも、そのリスクというのも、一定、わかっている部分もあるかと思いますけれども、まさか、寄附をしたという部分において、自分の名前がインターネットトップで、住所までついて出てしまうというようなことについては、ちょっと何とかできないものかというような訴えもあるということをつけ加えさせていただきます。 さらに、企業・団体献金、これについては、本来、個人が選挙権を持っています。個人が選挙権を持っているという中で、票も入れる、あるいは献金もするという形で政治に参加をしていくというところが本筋であろうかと思いますが、どうしても、企業、団体、きっちりお金を集めやすいというようなこともあり、徐々に減らしていくぞといった部分が実行されていない部分もあります。 これは、企業・団体献金をできるという部分の規定について御報告をお願いします。
○赤松政府参考人 お答え申し上げます。 いわゆる企業・団体の献金につきましては、最高裁の判決でも、企業は憲法上の政治活動の自由の一環として、政治資金の寄附の自由を持つことは認められるというふうに承知をしてございます。これまで数次にわたり改正が行われ、現在は、政党、政治資金団体に対してのみ認められているところでございます。 献金のあり方につきましては、政治資金の規制にかかわることでございます。各政党、各政治団体の政治活動の自由と密接に関連をしていることでございますので、各党各派において御議論をいただくべき問題というふうに考えております。
○森山(浩)委員 ありがとうございます。 一つは、企業・団体献金だからといって即だめなんだという話ではないということでこれまで続いてきているわけなんですが、方向性として個人献金を伸ばしていくんだという部分、そして、先ほどの、住所が全部出ちゃうということに関しては、例えば、自治体名までというところにして、そこから先は、インターネットには公表しないで、チェックするときのコピーの方には出てくるというような工夫も含めてやっていくことが個人献金の増加につながるのではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○高市国務大臣 広く国民の皆様個人からの寄附を集めるということは、健全な民主主義を支えるためにも重要なことだと思います。 収支報告書の記載基準や公開、また政治資金の規制などについては、各党各会派の御議論の中で、憲法で保障された政治団体の政治活動の自由を確保するということや、それと、国民の疑惑を招くことがないよう政治資金の透明性を図っていく、こういうバランスをとりながら現在の仕組みとなっているものと承知しております。 今後の各党各会派の御議論を注視させていただきます。
○森山(浩)委員 そもそも、この委員会というのは、各党各会派で政治のあり方について話し合うという部分でありますので、この三点、現在、三本の法案につきましては、もう一年半、ここの委員会にとどまったままになっております。ぜひ議論をしていきたいというふうに思いますし、最後の、二〇二二年四月、十八歳が成人になるという民法改正が発効いたします。 先ほど、十八歳、十九歳の皆さんの投票率が上がらないんだという話もありました。私、二十八歳のときに堺市議会議員に初当選をしているんですが、そのときに同級生たちが、初めて選挙に行ったわという人間、かなりいました。十年近く選挙権あるけれども、初めて行ったよと。同級生が出る、同い年のやつが出るということが政治に関心を持つきっかけになるというようなことも非常に大きいかと思います。 現在は、出している法案におきましては、二十五歳そして三十歳、これを五歳ずつ下げるという提案をしておりますが、そもそも、十八歳での選挙権に合わせて被選挙権もやったらどうだというような意見も若者からも寄せられているところでもございます。これにつきましても、我々、この委員会でしかできませんので、皆さんとともに、しっかりと議論をして、結論を得ていきたいというふうに思います。 二〇二二年、もうすぐですからね。ここから一年以内ぐらいには法改正しないといけません。この辺も含めまして皆様にお訴えをさせていただきまして、私からの質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○山本委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 選挙制度の問題について、高市大臣、総務省にお尋ねします。 きょうのこの一般質疑の後に、町村議員の選挙に現在ゼロである供託金制度を持ち込む法案の審議が行われます。昨年四月にも当委員会で供託金制度について質問しましたが、改めて供託金制度のそもそもから質問したいと思います。 大臣にお尋ねしますが、我が国の供託金制度は、いつ、どのような理由で設けられたのか、この点について御説明ください。
○高市国務大臣 供託金制度は、大正十四年の衆議院議員選挙法改正による男子普通選挙の導入に際し、立候補を慎重ならしめ、いわゆる泡沫候補者が出てくることを防止するためのものとして設けられたと承知いたしております。
○塩川委員 一九二五年の男子普通選挙権導入の際に、立候補をして最も慎重ならしめ、泡沫候補者の呈出を防止せんとするという目的での導入ということであります。 それまでの納税要件があった制限選挙から男子普通選挙権へと移行する際、財産資格の制限を撤廃しながらも、泡沫候補者の排除という理屈で供託金制度を持ち込んで立候補の制限を行ったということから始まっています。 戦後、現憲法において、我が国の選挙制度は、普通選挙、平等選挙、秘密投票、直接選挙といった最も基本的な原則が規定をされました。ところが、供託金制度により、金を持っている人でなければ選挙に出られないという立候補阻害要因は残り続けています。 総務省にお尋ねしますが、供託金制度を現在まで継続している理由は何なのか。
○赤松政府参考人 供託金制度につきましては、一定の得票率を得られた方には、当然、供託金は没収ではなしに返還されるわけでございますけれども、御質問の供託金制度存続ということに関しましては、真に選挙を争う意思のない者、あるいは売名のみのための立候補というようなことを防止するため、現在まで制度が継続しているというふうに考えてございます。
○塩川委員 売名等々の話がありましたけれども、この供託金制度が、物価の違いがあるとはいっても、導入当初から数百倍へとどんどん引き上げられてまいりました。 現在、衆議院の比例、参議院の比例は名簿登載者一人につき六百万円、衆院の小選挙区、参院選挙区、都道府県知事は三百万円、指定都市の市長は二百四十万円、一般市の市長は百万円、都道府県議六十万円、指定都市の市議五十万、一般市の市議三十万、町村長は五十万。現在、町村議においては供託金制度がありません。 町村議においてはずっと供託金を設けられてこなかったわけですが、町村議選挙において供託金が設けられていない理由は何なんでしょうか。
○赤松政府参考人 お答えをいたします。 昭和三十七年に町村長選挙に供託金制度が設けられたわけでございますが、そのときの議論を見ますと、町村議会議員選挙については、候補者が乱立するといった状況ではなかったということから供託金制度が設けられず、現在に至っているというふうに承知をしてございます。
○塩川委員 乱立の懸念が少ないという話です。 国政選挙、首長選挙で数百万円とか、地方議員でも数十万円とか、国際的に見てこんなに高い供託金を取っている国があるのかどうか。諸外国では供託金はどうなっているのかについて、お答えいただけますか。
○赤松政府参考人 お答えをいたします。 平成三十年七月に国立国会図書館の調査報告書というのがございまして、それによりますと、諸外国の下院議員選挙については、ドイツ、フランスなどにおいては供託金制度は設けられていないが、韓国、イギリスなどにおいては制度が設けられているという報告がなされてございます。 韓国の供託金の額でございますが、一千五百万ウォンで、小選挙区は、候補者の得票数が有効投票数の一五%以上の場合は全額返還、一〇%以上一五%未満の場合は半額が返還、比例区におきましては、一議席以上を獲得すれば当該政党全ての候補者の供託金が返還されるということになっておるようでございます。 イギリスの供託金の額は五百ポンドでございます。候補者が有効投票数の五%超を獲得した場合、返還されるということでございます。 なお、供託金制度がない国などについてでございますけれども、候補者の乱立対策といたしまして、立候補の際に一定数の署名を必要とするというような国もあるものと承知をいたしております。
○塩川委員 フランス、ドイツ、加えてアメリカやイタリア、カナダなどは供託金制度がありません。イギリスの下院は供託金制度がありますけれども、数万円です。韓国は日本の公選法がもともとベースですから、そういう点でのいろいろな制約があるという点でもあります。 世界の流れを見れば、例えば、フランスでは数万円の供託金すら批判の対象となって一九九五年に廃止をされる、カナダでは二〇一七年に違憲判決があり、供託金を廃止をしています。 日本でも、二〇一七年七月に公表された総務省の地方議会・議員に関する研究会報告書においては、一律に供託金を課す必要性は低下をしていると指摘をしているわけであります。 そこで質問しますが、都道府県議会議長会や市議会議長会は供託金制度についてどんな要望をしているのか、直近の総務省地方議会・議員のあり方に関する研究会への提出資料では何と書いてあるのか、紹介してください。
○赤松政府参考人 お答えいたします。 全国都道府県議会議長会からは、令和二年三月三十日、都道府県議会制度研究会報告書におきまして、供託金について、「金額を見直す必要がある。」「一定の審査を行った上で、供託金を原則無利子で金融機関が融資する仕組みを創設することも一方策である。」との報告がなされていると承知をしております。 また、全国市議会議長会からは、令和元年十一月、全国市議会議長会の要望書において、選挙制度の見直しとして、供託金の引下げについて検討することとの要望があると承知をしてございます。
○塩川委員 全国都道府県議会議長会の引用がありましたけれども、「金額を見直す必要がある。」そこだけじゃなくて、「女性や若者等にとって立候補の際に要求される供託金の負担が大きなハードルになっている。」ここを述べているところがポイント。そこをわざわざ外して答弁しているという点に、その姿勢が問われるんじゃないでしょうか。 また、「供託金と選挙公営は関連があるとされているが、別のものとして考える必要がある。」こう述べているという点も極めて重要な指摘であります。 国際的に見ても、異常な巨額の供託金制度であります。総務省の研究会でも地方議員選挙の供託金の引下げに言及し、市議会議長会も供託金の引下げを要望しています。都道府県議会議長会の研究会報告書では、今述べたような、女性や若者にとってのハードルとなっている、その金額を見直す必要があると述べているわけです。 供託金の引下げの議論が起こっている今、町村議選への供託金の導入というのは、まさに流れに逆行するものと言わざるを得ません。なり手不足が深刻な現状から見ても、立候補に新たなハードルを設けることは、全く逆を向いていると言わざるを得ません。 法案には、町村の選挙も公営の対象とする規定が含まれています。供託金の導入を公営拡大の条件としていることも問題であります。この現在の供託金というのは、公営分担金、そういうものなんですか。
○赤松政府参考人 御指摘の公営分担金でございますけれども、この制度というのは、供託金制度と異なりまして、選挙運動の公営が認められている選挙において、その候補者になろうとする者に対し、公営に要する経費の一部を分担納付させ、かつ、同時に乱立の防止を図るためのものでございます。 昭和二十七年の公職選挙法改正により廃止をされたものであると承知をしてございます。
○塩川委員 ですから、供託金は選挙公営のための分担金ではありません。過去にあった公営分担金は廃止されており、供託金は公営のための金ではないということになります。 そうしますと、我が国の選挙における公営制度は、いつから、どのような理由で設けられたんでしょうか。
○赤松政府参考人 お答えいたします。 我が国の選挙公営制度でございますが、大正十四年の衆議院議員選挙法改正による男子普通選挙の導入に際し設けられたものであり、その趣旨でございますが、金のかからない選挙を実現するとともに、候補者間の選挙運動の機会均等を図ることであるというふうに承知をしております。
○塩川委員 一九二五年の男子普通選挙導入時から公営制度ということで行われていますが、これは、同時に戸別訪問の禁止や文書図画の制限といった選挙運動規制も導入され、いわばセットで行われてきた仕組みであります。これが戦後も引き継がれて、公営が認められるかわりに、それ以外の選挙運動は規制するという現行の公職選挙法となっているわけです。例えば、選挙運動用のポスターは、公営ではありますが、公営掲示板に一枚だけといった規制が行われているわけです。 公営拡大が立候補しやすくする環境づくりだとしていますが、ビラの自由な頒布や戸別訪問はできないままであります。そもそも町村議選は、候補者乱立のような懸念が少ないことから供託金が設けられてこなかったと説明されたとおりで、公営拡大と供託金制度導入のセットにすることには整合性がないということを指摘をせざるを得ません。 しかも、選挙公営を実施する町村がどれだけになるのか。法案の町村議選公営は、条例により行うことができるとしております。一方で、町村議選の供託金は全国一律十五万円が導入されることになります。現在、公営制度があっても条例がないために公営になっていない市長選や市議選について、どのぐらいあるのか、確認したいと思います。 市区の市長選挙や議員選挙において、選挙カーの使用、ビラの作成、ポスターの作成の条例制定状況はどうなっているのか、条例未制定団体の割合をお答えください。
○赤松政府参考人 お答えいたします。 令和元年十二月三十一日現在におきます公営条例の制定状況でございますが、まず、市区長の選挙でございます。 市区八百十五団体のうち、選挙運動用自動車の使用に係るものが七百四十二団体で制定をされております。未制定団体の比率は九%ということになってございます。選挙運動用ビラの作成に係るものでございますが、六百八十四団体で制定をされておりまして、未制定団体の比率は一六%。選挙運動用ポスターの作成に係るものが七百五十七団体で制定されており、未制定団体の比率は七%でございます。 また、市区議会の議員の選挙でございますが、市区八百十五団体のうち、選挙運動用自動車の使用に係るものが七百四十三団体で制定されており、未制定団体の比率が九%。ビラの作成に係るものでございますが、六百五十団体で制定されており、未制定団体の比率は二〇%。ポスターの作成に係るものでございますが、七百五十七団体で制定されており、未制定団体の比率は七%ということになってございます。
○塩川委員 今お答えがあったように、条例がないために公営になっていない市長選、市議選が約一割、ビラの作成の公営だけを見れば、未制定が二割あるという状況です。 そうなると、町村議選において、供託金は導入される、しかし選挙の公営がないという町村も出てくる可能性があるということは想定されるようになる。これでいいのかという問題が出てまいります。 選挙の公営でいうと、選挙管理委員会が行う選挙公報は極めて重要です。その実施状況がどうなっているか。国政選挙と知事選以外は条例による実施であります。この間、取り上げてきている中で、ようやく全国で都道府県議選の選挙公報の実施条例が制定をされました。 そこでお尋ねしますが、市区町村の首長、議員選挙において、選挙公報の条例制定状況はどうなっているのか、条例未制定団体の割合を説明してください。
○赤松政府参考人 お答えいたします。 令和元年十二月三十一日現在における選挙公報の発行に係ります条例の制定状況でございます。 市区についてでございます。八百十五団体のうち、市区長の選挙では、七百四十九団体で制定をされており、未制定団体の比率は八%であります。市区議会の議員の選挙では、七百五十団体で制定されており、未制定団体の比率は同じく八%となってございます。 また、町村でございます。町村九百二十六団体のうち、町村長の選挙では、四百四十四団体で制定されており、未制定団体の比率は五二%。町村議会の議員の選挙では、四百四十団体が制定されており、未制定団体の比率は五二%となっておるところでございます。
○塩川委員 市段階でも一割程度、選挙公報の条例が制定されていない状況があります。町村長、町村議におきましては、選挙公報発行の条例を制定していないところがいまだに半数以上に上っているところです。 おととし十一月にも取り上げましたが、地方選挙で、候補者の人物や政見がよくわからないために、誰に投票したらよいか決めるのに困るという声がある。選挙運動期間はどんどん短縮をされ、町村議選に至っては、たったの五日間であります。 お尋ねしますが、明るい選挙推進協会による第十九回統一地方選挙全国意識調査では、有権者が選挙運動において役に立ったとしているものは何か、この点についてお答えください。
○赤松政府参考人 お答え申し上げます。 選挙運動の中で役に立ったと回答した割合でございますが、選挙公報が一五・五%、候補者のポスターが一二・三%、テレビの政見放送が一〇・三%、街頭演説が一〇%、候補者の新聞広告が九・八%の順となってございます。
○塩川委員 選挙公報というのが一番多いんですよね。選挙が正当に行われるためにも、有権者に、誰が立候補をし、どういう公約を出しているのか、その候補者情報をきちんと届くようにすることが必要であります。 選挙管理委員会が発行する選挙公報は、その点からも重要なものであって、これをしっかりとやってもらう、そういう働きかけ、財政措置を行うことが必要だと考えます。 大臣にお尋ねします。 なり手不足が深刻となっている現状で、全国町村議会議長会は、毎年、選挙公営の拡大と同時に、被選挙権の引下げ、戸別訪問の解禁などを要望してまいりました。候補者と有権者が戸口で質疑、討論ができるような戸別訪問の解禁といった選挙運動の自由を広げることが、選挙を活性化することになり、なり手不足解消へつながっていく。 なり手不足が深刻な地方議員選挙には、立候補へのハードルを設けず、選挙の自由を拡大することこそ必要ではありませんか。
○高市国務大臣 お話しいただきました戸別訪問の解禁や被選挙権年齢の引下げなどにつきましては、選挙運動規制や立候補要件など選挙制度の基本にかかわるものでございますので、各党各会派で御議論いただくべき事柄だと考えております。
○塩川委員 戸別訪問の解禁にとどまらず、文書図画の規制の自由化や立会演説会の復活、選挙運動期間の見直し、供託金の引下げ、被選挙権の引下げ等選挙の自由の拡大こそ必要だ、このことを申し上げて、質問を終わります。
○山本委員長 次に、浦野靖人君。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。 よろしくお願いいたします。 まず最初に、主権者教育の推進に関する有識者会議についてお聞きいたします。 この有識者会議、平成二十九年に開催をされております。少し前になりますけれども、このときに指摘をされていることについて、それに対する取組を、どういうことをしてきたのかというのをまず御答弁をいただきたいと思います。
○赤松政府参考人 お答えをいたします。 総務省といたしましては、御指摘の平成二十九年三月の主権者教育の推進に関する有識者会議の御提案を受けまして、発達段階に応じた取組、計画的、組織横断的な取組、国及び地方公共団体による取組等を実施をしておるところでございます。 まず、発達段階に応じた取組例でございますけれども、高校入学以前の段階に対してでございますけれども、子連れ投票の周知用チラシを作成し、各都道府県に配布をいたしましたり、出前授業等の導入部分等で使用してもらうことを目的とした動画教材の作成を行ったところでございます。 高校生段階に向けての取組でございますが、地方団体の方から優良事例を募集し、その内容を周知、展開をしておるとともに、出前授業見本市等におきまして効果的な出前授業の取組を紹介し、国内の各団体への横展開を図るという取組をしてございます。 高校卒業後の有権者に向けての取組でございますが、大学生等で構成をされる若者啓発グループへの支援でございますとか、高校を卒業したときに住所を移転されるというような事例も多くあるわけでございますので、住民票異動に関する周知チラシを作成し、住所と選挙の関係等についても御理解をいただいておるところでございます。 二点目の計画的、組織横断的な取組例でございますが、計画的な取組をモデル事業として支援するとともにこれを横展開、あるいは、税務署による税務教室と協働した事業等について、出前授業見本市等の場を通じて周知、展開を図ったところでございます。 また、国及び地方公共団体による取組でございますけれども、主権者教育アドバイザー制度を創設し、要望に応じまして、選管や教職員の研修のほか、学校等で直接出前授業を実施するなど、主権者教育の取組を支援するために有識者を派遣をしておるところでございます。 今後とも、息の長い主権者教育の取組を進める必要があると考えており、各選挙管理委員会など関係機関と連携を図りながら、主権者教育のさらなる充実を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
○浦野委員 ありがとうございます。 いろいろ取組をしていただいているわけですけれども、データによると、例えば十八歳の選挙権解禁の年は、それは確かに、多かったのか少なかったのかは別として、その後の数字を見てみますと、やはり高かったですね、投票率は。ところが、その後も主権者教育、学校でもいろいろしていただいていますけれども、その若い人たちの投票率もやはり下がっていっている傾向が認められている。ということは、やはり、主権者教育というのは投票率を上げるという目標もあるはずですから、そこら辺はなかなか効果があらわれていないということになるのかなと思っています。 この有識者会議の中でも、先ほどの答弁にもありました選挙管理委員会ですけれども、この選挙管理委員会の人員不足も指摘されています。選挙管理委員会というのは各都道府県、市町村でありますけれども、ありとあらゆる場面で人が足りていないというふうに思うんですけれども、この指摘の部分に関して、特に何か改善はされておりますか。
○赤松政府参考人 お答えいたします。 選挙管理委員会の人員体制についてでございますけれども、地方公共団体全体の人的リソースが限られている中、それぞれの団体で工夫をして対処、対応をしていただいているというふうに承知をしております。 例えば、選挙の管理執行でございますけれども、限られた期間で膨大な事務を間違うことなく行う必要があり、選管職員だけでは当然に行うことができませんので、選挙管理委員会において、人員計画でございますとか、投開票の手続ごとに作業マニュアルを準備し、組織全体で取り組むべきものとして対応をしていただいておるところでございます。 総務省といたしましては、核となる選管職員の基本姿勢あるいは意識や技術的知見が適切に受け継がれていくように、各選挙委員会が実施する研修等に投開票実務に精通をいたしました選管OB等を派遣する制度、これは管理執行アドバイザー制度というふうに私ども呼ばせていただいてございますが、これを昨年度から始めたところでございまして、引き続きこのような取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 また、主権者教育でございますが、熱心に取り組んでいただいているところでございますが、主権者教育は選挙管理委員会だけでは当然限界があるわけでございますので、教育委員会を始め、さまざまな部局と連携をして行っていく必要があるというふうに考えてございます。 総務省といたしましては、出前授業の教材、ノウハウの提供や主権者教育アドバイザー制度などにより各選挙管理委員会の支援を行っており、また、文部科学省とも連携をしながら、引き続き取組を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○浦野委員 ありがとうございます。 学校における主権者教育は、先ほどの質疑の中でも、公平性が保てないという指摘とかがあるとか、そういうこともあるかもしれません。ただ、実際は、海外の事例なんかを見ますと、主権者教育、そういうのをしっかりやっている国もあるわけですから、それはやりようでしっかりとできると思います。 ただ、やはり選挙管理委員会自体が人手が足りていなくて、なかなか手が回っていない、選挙中でも手が回っていないこともあると聞いています。我々、党として、ネット投票とか、ネット投票すれば、例えば開票も、あっという間に集計ができてしまいますし、毎回毎回、選挙のたびに人を声をかけて集めて開票作業を夜中までしなければいけない、ああいうこともなくせるわけですね。だから、投票機会をふやすというだけじゃなくて、選挙自体、選挙の仕組み自体をもっと簡素化できる一つの方法だと思いますので、ネット投票などもやはりしっかりと取り組んでいかないといけない。 現在の高市大臣なんかは、ネット投票とかに関してはかなり前向きに発言をしていただいていますので、ぜひ前に進めていただけたらと思っています。 最後に、今少しお話ししましたが、投票率の低下ということに対して、これは、一義的には我々政治家側の、政治不信による投票率の低下というのが一番大きいんじゃないかと私自身も思っておりますし、我々政治家側が、襟を正して、しっかりと国民の負託に応えるために頑張っていかないといけないと思うんです。 とはいうものの、国が行っている対策も機能していないからこそ、結果的には投票率がどんどんどんどん下がっていってしまっているんじゃないかというふうに思っていますけれども、この点について、新たな対策というのを考えていらっしゃるでしょうか。
○赤松政府参考人 まず、投票率でございますけれども、先ほど来御指摘をいただいております主権者教育というふうなもののかかわりは当然あるわけでございますが、私どもといたしましては、それに加えまして、有権者の方々が投票しやすい環境を整備をしていくことによって投票率の向上を図っていくというふうな観点からの取組が重要な課題であるというふうに考えておるところでございます。 このような認識のもと、総務省としては、有権者の方々の投票環境の向上策ということについて取り組んでおるところでございまして、まず、共通投票所でございますとか期日前投票所でございますが、その設置場所につきまして、地域の実情等を考慮し、頻繁に人の往来のある駅構内とかショッピングセンター、あるいは大学等への設置というようなところの情報提供をしておるところでございます。 また、交通手段の確保が難しい選挙人の方々への投票機会を確保するという意味合いで、移動期日前投票所、期日前投票所を例えば車なんかで移動して、なるべく選挙人の方々の近くまで投票所みずからが行くというような取組でございますとか、投票所までの移動支援というようなことにも取り組んでいるところでございます。 また、共通投票所、期日前投票所を導入し、ふやしていくためのネックになるのが、一つは、選挙人名簿の名簿対照をどういうふうにしていくかということがネックになるわけでございますが、この名簿対照については、オンラインシステムによる対照というのを、制度、法改正により可能にまずいたしました。 さらに、そのネットワーク回線についてでございますけれども、一定のセキュリティー対策を講じた上で、安価な無線の専用回線を用いることが可能であるというふうな取組を行って、各選挙管理委員会に情報提供を行ったところでございます。 さらに、各選挙管理委員会の先進的な取組についてまとめた事例集を作成し、横展開を図ってきたところでございまして、引き続き、選挙管理委員会に対しまして、積極的な取組を促してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○浦野委員 ありがとうございました。 もう時間が過ぎていますので、これで終わります。ありがとうございました。 ――――◇―――――
○山本委員長 次に、逢沢一郎君外九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案を議題といたします。 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。逢沢一郎君。 ――――――――――――― 公職選挙法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○逢沢議員 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。 まず、本法律案の趣旨について御説明をいたします。 町村の選挙においては、現行法上、選挙運動用自動車の使用、選挙運動用ビラの作成、選挙運動用ポスターの作成の三点について、条例による選挙公営の対象になっておりません。 本法律案は、町村合併の進行による選挙運動区域の拡大や、多様な人材の議会参加を促進する必要性の増大などの現状変化を背景に、地方からの要望があったことなどを踏まえ、町村の選挙における立候補に係る環境の改善のため、その選挙公営の対象を市と同様のものに拡大するとともに、これまで公営拡大と供託金が関連して議論されてきたことを踏まえ、公営対象拡大に伴う措置として、町村議会議員選挙においても供託金制度を導入しようとするものであります。 次に、本法律案の内容について御説明申し上げます。 第一に、町村議会議員選挙及び町村長選挙において、選挙運動用自動車の使用、選挙運動用ビラの作成、選挙運動用ポスターの作成の三点を、条例による選挙公営の対象とすることといたしております。 第二に、町村の選挙において選挙運動用ビラの作成を公営の対象とするに当たって、町村議会議員選挙においてビラの配布を解禁することとし、その上限枚数は千六百枚とすることとしております。 第三に、町村議会議員選挙につきまして、供託金制度を導入することとし、その額は十五万円とすることといたしております。 第四に、この法律は、公布の日から起算して六カ月を経過した日から施行することとしております。 以上が、本法律案の趣旨及び内容でございます。 何とぞ速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
○山本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ―――――――――――――
○山本委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、これを許します。塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。 公選法改正案につきまして、自民党提出者の方にお尋ねします。 本案は、全国町村議会議長会の要望を受けて、自民党が各党に呼びかけ、取りまとめたと承知をしております。そこで、自民党提出者にお伺いをするわけですが、最初に確認したいと思います。 全国町村議会議長会から供託金導入の要望があったというのはいつなんでしょうか。
○小此木議員 小此木でございます。 まず、昨年の十一月十三日に町村議会議長の全国の大会がございまして、そちらにおいて、町村議会議員選挙における供託金制度の導入、そして選挙公営の拡大及び選挙運動用ビラの頒布解禁をその内容に含む議会の機能強化及び多様な人材を確保するための環境整備に関する重点要望を取りまとめられたと承知しておりますが、その後、十一月十九日に、我が党岸田政務会長、こちらにおられる逢沢一郎選挙制度調査会長が要請を受けて、我が党におきましては、その選挙制度調査会の総会を一月三十日に開きまして、全国町村議会議長会の松尾会長から改めて具体的な要望を承ったところでございます。
○塩川委員 昨年の十一月の全国町村議会議長会の全国大会で供託金制度の導入を図ると盛り込まれたということですけれども、それ以前はなかったということですよね。
○小此木議員 きょうも、この会が初めて、多分、町村議会についての供託金制度の導入や、あるいは公営選挙の拡大というのは初めてでありますけれども、そもそもは、国、県、市のそれぞれの議員が、話合いはこの数年来あったと思いますし、平成二十九年には市についての公営の拡大というものもあった中で、さまざまな議論はあったと思います。
○塩川委員 この数年、過去にさかのぼって町村議会議長会の要望書を見ても、選挙公営の拡大の要望はあっても、供託金導入の要望はありませんでした。私も議長会の方と懇談しましたが、そのときにも、昨年十一月に初めて供託金導入の要望を入れたとお聞きをしました。町村議会議長会のサイトでは、全国大会後に自民党へ要請に行った際に、「選挙公営の拡大にあたっては、供託金制度の導入も受容する考えであることを表明しました。」と記載をしています。 町村議員の選挙にはずっと供託金は設けられてこなかったわけです。先ほどの質疑でも明らかになったように、供託金が立候補のハードルになっており、国際的にも国内においても供託金の引下げが主流であります。また、国会においても、超党派で構成されている若者政策推進議員連盟は、一八年十一月に各党に供託金の大幅引下げを要請しています。過去、二〇〇八年には、自民党が提出をした供託金引下げ法案もありました。衆議院を通過をしたという経緯もあります。供託金の引下げの議論が起こっている今、町村議選への供託金導入は流れに逆行するものだと思います。 そこでお尋ねしますが、現在供託金ゼロの町村議選になぜ供託金を設けなければならないのか、お答えください。
○平井議員 先ほどの一般質疑でも委員お話しされておったようでございますが、本法案は、町村議会議員選挙における立候補に係る環境改善のため、公営拡大と供託金導入を全体として行うものであるということをまず御理解をいただきたいと思います。 事実、これまでの公職選挙法改正において公営拡大と供託金が関連して議論されてきたところでありまして、今回も、立候補に係る環境の改善の観点から、公営対象を拡大し、市と同様とすることによって、供託金についても市長選、市議選と平仄を合わせ、導入することとしたものであります。 また、全国町村議会議長会からも供託金導入について要望が上がっていたところであり、その趣旨は、供託金制度の導入、公営対象の拡大、ビラ配布の解禁を全体として要望するものであったと認識しているところでございます。
○塩川委員 公営拡大と供託金が関連して議論されてきた、セットであるかのように言いますけれども、それはおかしな話でありまして、現行でも、町村長選は五十万円の供託金がありながら、選挙カー、ビラ、ポスターの公営はありません。さらに、現行でも町村議選にははがきの公営が設けられており、公費負担は行われております。供託金が公費負担の前提という理屈は成り立ちません。 先ほどの政府への質疑でも明らかにしたように、過去にあった公営分担金は廃止されており、供託金は公営のためのお金ではありません。供託金制度は、悪質な立候補抑止、候補者の乱立防止等の理由で存続し、町村議選においてはそのような懸念が少ないから供託金が設けられてこなかったということで、これが、そういう事情が変わったというのか。 お尋ねしますが、公営と供託金をセットにするという整合性は全くないと考えますが、いかがですか。
○逢沢議員 公営と供託金のセット論いかにということでございますけれども、選挙公営制度と供託金制度にはそれぞれの趣旨があるのは事実であります。しかし、同時に、これまでの公選法改正におきまして、それぞれの両制度が互いに関連づけて議論されてきたという経緯があります。その経緯があったというのは事実でございます。 例えば、地方選挙における供託金の額が現在の水準となりましたのは平成四年の改正のときでございますけれども、このときには、選挙公営の拡大を図ることとの関連からも供託金額の引上げを行うことが適当と考えられたとの説明が国会の場でなされているわけであります。 また、選挙運動用自動車の使用、ビラの作成、ポスターの作成に係る選挙公営は、昭和五十年に国政選挙に導入をされました。その後の累次の改正で地方選挙にも対象が拡大をされてきたわけでありますけれども、供託物没収点に達しなかった候補者はその対象としないこととされており、ここでも両制度は関連づけられている面があるということがしっかりと確認ができることと思います。 直近では、平成二十九年に都道府県及び市の議会の議員の選挙につきまして選挙運動用ビラの配布解禁が行われた際、ビラの配布解禁は公営とセットで行うとの考え方に立ちつつ、町村議会の議員の選挙におきましては供託金が不要とされていることもあり、公営とセットでのビラ配布解禁の対象としないこととされました。この点について提案議員からは、公営制度や供託金のあり方などを、他の制度との整合性も含め、町村議会の声も聞きながら、総合的な見地から検討を進めてまいりたいとの答弁が国会の場でなされたわけであります。 こういう経緯を受けまして、全国町村議会議長会においては、昨年十一月の大会で、町村議会の議員の選挙に供託金制度を導入した上で、選挙公営を拡大することについて要望を決議された。本法律案はこれにお応えする形で取りまとめてきたということを改めて申し上げておきたいと思います。 よろしくお願いいたします。
○塩川委員 関連づけられてきたという経緯があると言いましたけれども、公営と供託金がセットでなければならないという理由の説明には何もなっていないわけです。 選挙公営を実施するには条例を制定する必要があるわけで、先ほどの質疑でも明らかにしたように、条例がないために公営になっていない市長選、市議選が一割、ビラ作成の公営だけを見れば、未制定が二割ある。供託金が導入されても公営がないという町村が生ずることになりはしないのか、そういう懸念も拭えないわけであります。 そもそも、立候補に係る環境の改善、なり手不足の解消といいながら、立候補に新たなハードルを設けることは、全く逆方向を向いていると言わざるを得ない、このことを指摘をして、質問を終わります。
○山本委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○山本委員長 これより討論に入ります。 討論の申出がありますので、これを許します。塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党を代表して、公職選挙法改正案に反対の討論を行います。 本案は、町村議員の選挙に、現在ゼロである供託金を持ち込むものです。 本案の提出理由を、なり手不足が深刻で、立候補に係る環境の改善のためとしながら、立候補に新たなハードルも設けることは、全く矛盾しています。 国政選挙、首長選挙で数百万、地方議員でも数十万円、こんなに高い供託金を取っている国はありません。供託金制度が、金を持っている人でなければ選挙に出られないという立候補の阻害要因になっていることは明らかです。 総務省の研究会でも供託金の引下げに言及し、超党派の若者政策議連は各党に供託金の大幅引下げを要請しています。国際的に見ても、制度を廃止する国も出てきています。供託金の引下げの議論が起こっている今、町村議選への供託金導入は流れに逆行するものです。 町村議選への供託金導入は、主権者国民の被選挙権行使を制約し、憲法に保障された参政権を侵害するものであり、認められません。 また、本案は、供託金の導入を公営拡大の条件としていることも問題です。 現行でも、町村議選にははがきは公営されており、公費負担は行われています。供託金が公費負担の前提という理屈は成り立ちません。 そもそも、我が国の供託金制度は、悪質な立候補を抑止、候補者の乱立を防止するとの理由で正当化されてきたものであり、町村議選はそのような懸念が少ないことから供託金が設けられてこなかったと説明がありました。これが変わったというのでしょうか。公営拡大と供託金導入をセットにする整合性は全くありません。 さらに、本案の公営は条例により実施が決定しますが、供託金は全国一律十五万円の導入となります。供託金は導入されて公営なしという町村が出てくる場合もあり得ます。この矛盾を見過ごすことはできません。 なり手不足が深刻となっている現状で、全国町村議会議長会は、毎年、選挙公営の拡大と同時に、被選挙権の引下げ、戸別訪問の解禁などを要望しています。候補者と有権者が戸口で質疑、討論ができるよう、戸別訪問の解禁といった選挙運動の自由を広げることが、選挙を活性化することになり、なり手不足解消へとつながっていきます。 戸別訪問の解禁にとどまらず、文書図画の規制の自由化、立会演説会の復活、選挙運動期間の見直し、供託金の引下げ、被選挙権の引下げ等、国民、有権者が主体的に選挙、政治にかかわりやすくするため、根本的には、複雑な現行法を抜本的に変える必要がある、このことを申し述べ、討論を終わります。
○山本委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○山本委員長 これより採決に入ります。 逢沢一郎君外九名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○山本委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○山本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十六分散会