厚生労働委員会 第13号
- 発言数
- 199 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 2020/05/15
会議録
○盛山委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律案並びに山花郁夫君外八名提出、介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律案及び障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官安居徹君、厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官達谷窟庸野君、健康局長宮嵜雅則君、労働基準局長坂口卓君、職業安定局長小林洋司君、社会・援護局長谷内繁君、社会・援護局障害保健福祉部長橋本泰宏君、老健局長大島一博君、保険局長浜谷浩樹君、政策統括官伊原和人君、国立感染症研究所長脇田隆字君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○盛山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○盛山委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山田美樹君。
○山田(美)委員 自由民主党の山田美樹です。 質問の機会をいただき、ありがとうございます。 本法案の国会審議に先立って、地元の区役所に出向いてお話を伺ったのは二カ月前のことでした。ところが、その後、図らずもコロナウイルスの蔓延によって状況が一変してしまいました。お互いの顔が見えるおつき合いの中で、困ったときはお互いさまと思って支え合うというのが地域共生社会の根本的な考え方であろうかと思いますが、今のように訪問や接触が制限される状態では、地域はどのように機能していけるのか、私たちは大きな課題に直面しております。 私の選挙区である東京都の千代田区、港区、新宿区は、感染者数が多いだけではなく、人口十万人当たりの感染者の割合が全国で最も高い地域でありまして、経済面はもちろん、感染リスクの面でも地元の方々の不安が非常に大きいのが現状であります。都心部において安心して地域活動、経済活動を再開するためには感染の実態把握が不可欠であり、簡易で迅速な検査体制を整備し、検査件数を大幅にふやしていくのが急務であると考えております。 検査体制の拡大について、第二波、第三波への対応、さらに、願わくは来年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も見据えて、我が国が目指すべき検査件数の目標についてお尋ねをいたします。 一昨日、抗原検査の検査キットの薬事承認をいただきました。PCR検査の簡易版もこれからふえていくことでしょう。抗体検査などさまざまな検査を組み合わせて、どのように検査件数をふやしていくのでしょうか。 また、どこまで検査キャパシティーを拡大すれば十分だと言えるのかという問題があります。専門家の研究報告の中には、例えば、千葉大の研究グループのように、陽性率を七%未満に保つまで検査を拡大すべきだという説もあれば、ハーバード大学のように、米国で一日二千万件、国民の六%に検査を繰り返すべきとの提言もあります。ドイツの人口に基づく数理モデルでは、一日当たり一千人中六、七人に検査を実施できればほぼ一〇〇%感染連鎖を検証できるという試算もございます。 諸外国は一日十万件、二十万件といった高い目標を掲げて検査件数をふやす戦略をとっており、中にはなりふり構わず外国製の検査キットを大量購入する国もある中で、日本における検査実施の基本的な戦略、目標設定の考え方と達成に至る道筋を政府はどのようにお考えでいらっしゃるのでしょうか。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 PCR検査につきましては、適切な治療が受けられるよう陽性者を判定するとか、あるいは感染の拡大を防止できるように陽性者の濃厚接触者への積極的疫学調査の一環として行われるなど、幾つかの観点から実施されておりまして、医師が必要と判断した方が確実に検査を受けられるようにすることが重要であるというふうに考えております。 そのため、政府といたしましては、緊急経済対策におきまして、PCR検査のための装置の設置支援などによりまして検査体制を一日二万件へ増強させることとしておりまして、これは実施件数ではなく検査能力の確保を目標としているところでございます。このPCR検査の能力は、直近五月十三日の時点でございますが、一万九千件を超える件数を確保しているところでございます。 それから、加えて、委員からお話がありましたが、五月十三日には抗原検査の一つのキットが薬事承認、保険適用されたところでございまして、PCR検査と、短時間で検査結果が得られるという抗原検査の長所を組み合わせて、効率的に検査が実施できるというふうに考えております。例えば、医師が必要だと考えたとき、まず抗原検査を行った上で、その後、抗原検査が陰性であったものだけに必要に応じてPCR検査を行うというような、効率的な実施が考えられるかと思います。 また、抗体検査についても言及がございましたが、有症状者の診断の目的として単独で用いることはどうかというふうにWHOで言われていますが、疫学調査等で活用できる可能性は示唆されておりまして、今般の補正予算でも予算をのせていただきましたので、早急に抗体検査の調査も実施したいというふうに考えております。 引き続き、専門家の御意見も踏まえながら、医師が必要と判断した者に検査を行えるような体制を整備してまいりたいというふうに考えてございます。 以上でございます。
○山田(美)委員 ありがとうございます。ぜひ、しっかり進めていただければと思います。 検査拡大を進める上で、関係者の協力体制の整備が不可欠であろうかと思います。検査の実施は、一義的には都道府県が行うことではありますが、都道府県にもばらつきがあって、国と都道府県が密に連絡をとって進めていく必要があります。国と都道府県との役割分担はどうあるべきとお考えでしょうか。 また、新たな検査手法の開発においては、専門家、医療関係者、行政、企業などの枠を超えた協力体制として、情報共有のプラットフォームをつくるべきだと考えます。具体的には、新しい検査方法のメリット、デメリットの検証、どこに技術的なボトルネックがあり、補完する技術や知見を誰が持っているのか、キットの量産化や検査人員確保など、実行可能性の検証などの情報が共有できれば、実行が加速度的に速くなります。現に、イギリスのNHSではオンラインのクラウドアウトソーシングを実施して、民間からあらゆる知見を集めています。日本でも、従来の審議会のような形式ではなく、貢献できる人々を幅広く集めるオープンイノベーションの発想を取り入れるべきではないでしょうか。 あわせて、新しい検査手法の開発や検査装置等の供給体制の拡大に向けて、民間の協力を得るためのインセンティブとして、政府はどのような方策を考えているのでしょうか。加藤厚労大臣にお伺いいたします。
○加藤国務大臣 まず、国と地方公共団体の新型コロナウイルス感染症に対するありようでありますけれども、新型インフルエンザ等対策特措法及び感染症法に既にその関係あるいはお互いの役割が明記をされております。国と地方公共団体が相互に連携するとともに、国は地方公共団体が実施する対策について迅速かつ適切に支援する責務を有しております。国を挙げてそれぞれの地方公共団体における取組をしっかりと支援していきたいというふうに思っております。 また、実際に、人、物、金ということになるわけでありますから、財政的な支援はもとより、人材面での支援、クラスター対策班を派遣したりとか、そういった対応をさせていただいております。また、人材の確保についても今新たな仕組みも構築をしております。そういった仕組みも活用しながら、人、物、金、こうしたことを通じて都道府県をしっかりと支援していきたいと思います。 特に、予算の関係でありますけれども、緊急包括支援交付金を補正予算に既に千四百九十億円計上しております。医療提供体制の整備、あるいは防護具、医療機器等の必要な購入の経費に充てていただくということでありまして、既に地方公共団体に計画を出していただいて、そしてそれを踏まえて支給するということでありますけれども、現在の交付金で足りなければ予備費を活用していく。また、さらに、きのう総理から第二次補正予算の指示もありました、そうした中でもしっかりと対応させていただきたいというふうに思っているところであります。 それから、プラットフォームについては、一つは、都道府県においては、さまざまな関係者から成る協議会の設置の検討をお願いしておりまして、既に全都道府県で設置をされておりますけれども、そういった中に例えば防護具や医療機器のメーカー等にも参加をしていただく、こういった対応が考えられるというふうに思います。 また、国においては、四月の中旬に総理が医療防護具等の増産貢献企業との懇談もさせていただきましたけれども、我々も、今、さまざまな皆さんが例えば検査キット等について開発を進めておられます、またさまざまな分析も出ております、そうしたことについては、逐次そうした方々からお声を聞きながら開発を推進していく、また、そうした新たな知見を踏まえた対策の構築に当たっていきたいというふうに思っております。 だから、限られた審議会ということではなくて、まさにオープンに、いろいろな情報があればそうした方々と個々につながっていく、こういった弾力的な対応をとっているところでありますが、引き続き、この新型コロナウイルス感染症については、本当に日々日々、世界各国でさまざまな知見が示されております。中には、後で論文が取り下げられた例もありますけれども、そうしたことをしっかり収集しながら、現在の直近の知見に基づいた新型コロナウイルス感染症対策あるいは治療等々にしっかりと当たっていただけるように我々も努力をしていきたいというふうに思います。
○山田(美)委員 御答弁ありがとうございます。 日々、新しい情報、知見をアップデートしていっていただければと思いますし、やはり、この協力体制の中で一番のかなめが国と地方自治体の連携だと考えております。知事の中には、初期段階で強力に検査を実施して封じ込めに成功した知事もいらっしゃれば、保健所は厚労省の管轄だと思っていたという知事もいらっしゃると伺っております。自治体の置かれた状況もさまざまですので、さらなる連携の強化をお願いいたします。 次に、介護や障害福祉サービスの事業者への経営支援についてお伺いします。 介護サービス事業者や障害福祉サービス事業所は休業要請の対象ではないため、自治体の感染拡大防止協力金は支給はされません。しかし、感染リスクを恐れて自主休業をしているところも多く、事業を継続しているところも、利用者側の自粛によって収入が激減している一方で家賃等の事業費はかかり続けるので、このまま長引けば倒産が相次ぐということが予想されます。コロナ終息後に介護サービス等が存在しない地域がふえるような、いわゆる介護崩壊を招かないように、給付費の補填あるいは賃料補助などの措置が急務であります。 都心部の事業者は土地を借りている場合が多く、地代も賃料も地方とは桁が違います。平時は東京一極集中ですとか東京ひとり勝ちなどと言われますが、非常時には逆に東京の介護崩壊のリスクは地方の何倍も高いわけでございまして、こうした地域事情にも特段の配慮をお願いしたいと思っております。 業種を問わず、中小企業全般に対して、雇用調整助成金、それから無利子融資、持続化補助金の制度があります。介護や障害者福祉の施設においてもこれらの制度が利用できることはできますけれども、高齢者や障害者の方々の生活に直結する問題であり、ビジネスの事業継続とは異なる福祉の視点から、一段手厚い支援が必要だと考えております。自治体の中には独自に家賃助成の上乗せ措置を行っているところもありますが、政府は今後どのように支援を拡充していくお考えでしょうか。
○大島政府参考人 委員御指摘のとおり、多くの事業所は継続してサービスを提供していただいておりますけれども、新型コロナウイルス感染症への不安からサービス利用を控えるケースも生じておりまして、通所サービスを中心に事業の継続に支障が生じている介護・障害福祉事業者に対しては支援が必要と考えております。 今、一般的な融資ですとかセーフティーネット保証、こういったものは介護、福祉の分野についても適用がございますが、それに加えまして、介護サービス、福祉サービスの制度の中でも報酬上の取扱いの特例も設けております。 それから、令和二年度の補正予算の中では、感染拡大防止の観点からサービス内容を切りかえた通所事業所、つまり、通所事業所から訪問を始めてみる、こういった新しい取組に対しましても、職員の確保に関する費用あるいはいろいろな機器の購入等のかかり増し経費について助成を行うこととしておりまして、この事業につきましては柔軟な運用をしていきたいと考えております。 さらに、今、現場の声も聞いているところでありまして、こうしたニーズにどう応えられるか、努力してまいりたいと考えております。
○山田(美)委員 ありがとうございます。さらなる拡充を引き続きお願いをしたいと思います。 続いて、介護従事者の処遇改善策としての家賃助成についてお伺いします。 都心部で働く介護士の方々のほとんどは区外から通勤しているため、非常時に介護士の方々の確保が難しいということがかねてより課題となっておりました。 緊急事態宣言が発せられる直前の四月上旬ごろでしたが、新宿区にお住まいで区外の介護施設に通勤している介護職員の方のお母様からこんなお話を伺いました。娘は毎日電車で通勤しているが、自分から施設の利用者の方々に感染させてしまう可能性を非常に心配している。いっそのこと、もう自宅に帰らない方がいいんじゃないか。でも、施設には職員が寝泊まりするようなスペースはないし、職員が雑魚寝していたら万が一のときに一気に感染が広がってしまう。不安を抱え、悩みながらお仕事を続けられているそうです。介護職員の方々が近距離から、できれば徒歩圏内から通勤できる体制づくりが不可欠だと感じております。 介護従事者への家賃支援については、今年度予算から新たに地域医療介護総合確保基金のメニューの一つとして加わったようですが、個別の物件に対してではなく建物全体に対する補助であり、用地確保が難しい都内では制度活用が難しいと伺っております。やむを得ず、市区町村の介護事業運営費補助金で施設勤務の職員に対して独自の家賃助成を行っているところもあります。 一方で、保育士に対しては、子ども・子育て支援新制度で、一人月額八万二千円を上限に、国と都、区市町村、事業者が六対一対一の負担割合で宿舎借り上げ支援を実施しております。介護士にも保育士と同様の手厚い家賃助成が必要だと思いますが、御検討をいただけますでしょうか。
○大島政府参考人 介護人材の確保という観点から、介護職員の住まいの確保につきましても、都心部を中心に重要な課題の一つと認識しております。 それで、今委員からもお話がございましたが、今年度からは、地域医療総合確保基金を活用しまして、介護施設の事業者が介護職員用の宿舎を整備する場合に三分の一を補助するという仕組みを導入いたしました。この四月から、今年度からこの事業が始まるわけでありますので、まずはその活用を促しまして、その実施状況あるいはそれについての課題、こういったことも把握しながら、介護職員が働きやすい環境の整備に努めてまいりたいと思います。 確かに保育の方では家賃助成の仕組みがございますが、介護職員は保育職員の約四倍ぐらい数もございまして、種々、家賃そのものの助成につきましてはハードルもございます。まずは、今年度から始まります宿舎の整備、介護職員用の宿舎をいかにつくっていくかということを今年度は頑張ってまいりたいと思っております。
○山田(美)委員 ありがとうございます。ぜひ、そうした制度の活用状況なども見ながら、さまざまな改善を今後も行っていただきたいと思います。 次に、新しい生活様式に対応して、地域共生社会の目指すべき姿についてお伺いいたします。 地域が提供するさまざまなサービスには、介護や障害者福祉のように人同士の対面、接触が不可避なサービスと、リモートでも可能な相談等のサービスに分かれ、後者に対しては積極的なICT導入が期待されるところです。 既に緊急経済対策に盛り込まれている施策もありますが、心のケアは感染防止、それから、自殺、DVの相談や法律相談は雇用維持、マイナンバーカード活用や障害福祉分野のICT化は経済構造の強靱化の中にばらばらに入っているという状況でありまして、地域共生社会の観点から捉え直す必要があるのではないかと感じております。 実際、各自治体ではさまざまな新しい取組が始まっています。 福岡市では、在宅介護支援アプリを更に進化させて、話し言葉を理解する人工知能による簡易検索で、自治体の地域資源情報、いろいろな施設がどこにあるですとか、そういった情報にアクセスできる仕組みを提供しております。また、コロナ対策として、民間企業から自治体へ、よくある質問、FAQ検索エンジンの期間限定無償提供なども行われていたり、私の地元の港区でも区役所ホームページからチャットボットで相談を受け付けるサービスを開始しております。 こうした新たな取組と従来からの窓口をベースとする包括的な相談体制とが相まって、これまでつながりにくかった方々にもリーチしていけるのではないかと期待をしております。 新しく実施される重層的支援体制整備事業の中においても、このような新しい生活様式に対応したシステム構築などの新手法の導入に対して費用負担も含めて自治体を支援していくべきだと考えますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
○加藤国務大臣 新型コロナウイルス感染症の防止の観点から、対面での支援を基礎としている相談支援についても、いわゆる三密を避けて支援を進めていく必要があります。例えば生活困窮者支援の分野においては、自治体に対し、電話による対応や、メール、SNS、ビデオ通話等のICTを活用した支援などを積極的に行っていただきたい旨の依頼は行っているところであります。 御指摘があるように、ICTを活用した相談支援の手法については、感染症対策という側面のみならず、引きこもりとかDV等の課題を抱えている方がなかなか対面を基礎とした相談を利用しにくい、そうした状況の中で、なかなか相談につながりにくかった方々の心理的なハードルが下がり相談支援を利用しやすくなるという、相談機能の充実強化にもつながる面があると考えております。 地域共生社会の実現に向けて包括的な支援体制の整備を進める際には、本人や世帯との関係性を構築するため、対面による相談やICTを活用した支援を適切に組み合わせていくことが重要であります。厚生労働省としても、ICTなどを活用した支援を含め、市町村において相談支援に適切につなげていくための方策、これを鋭意講じていきたいというふうに考えておりますし、また、いい取組事例もあります、そうした取組事例もそれぞれ横展開も図らせていただきたいと思っております。
○山田(美)委員 御答弁ありがとうございます。 時間が迫ってきましたので、質問はこれで終わりにしたいと思いますが、今後、自治体がそれぞれ地域共生社会に対して組織再編をしていくに当たって、各自治体がこれまで支援対象ごとに構築してきた既存の組織をどのように再編していくべきかですとか、それから総合窓口についても、自治体の規模にもよりますけれども、窓口一カ所当たりでどのぐらいの人口をカバーできるのかですとか、そういったところは国全体で何らかの目安が必要だというふうに考えております。 各自治体の独自性それから現場の職員の方々の創意工夫に委ねるというところはもちろんなんですけれども、政府としても方向性をぜひ示して進めていっていただきますようにお願いをいたします。 お時間を頂戴し、ありがとうございました。以上で質問を終わります。
○盛山委員長 次に、桝屋敬悟君。
○桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。 いよいよきょうから社会福祉法等の改正、この国会に政府から提出されている最後の法律でありますから、しっかりと議論をしてまいりたい。コロナ対策で本当に大変な中ではありますが、これも極めて重要な法律だと思っておりまして、しっかりと審議を進めてまいりたいと思っております。 今回の社会福祉法等の改正によりまして、いよいよ地域共生社会の実現に向けまして市町村の重層的な支援体制が整備されることになるというふうに期待をしているわけであります。 私ども公明党は、二〇一六年、平成二十八年でありましたが、当時の厚労相、塩崎大臣が、きょうは姿がないですね、我が事・丸ごと地域共生社会、このように叫ばれたのを今でも覚えております。私は本会議で、我が事・丸ごとは大ごとだ、このように申し上げたわけでありますが、我々公明党も、それまで長く地域包括ケア推進本部というものをつくっておりましたけれども、その動きに合わせまして地域共生社会推進本部を立ち上げまして、これまで取組を進めてきたわけであります。 そういう意味では、まず大臣にお話を伺いたいと思いますが、今回の法改正により進められる重層的支援体制、これはどういうものなのか。縦割りで、厚労行政においても各局ごとに、都道府県、市町村に至るまで、市町村は若干そうでもないところもありますが、見事な縦割り行政ができている中で本当にこの重層的な支援体制、相談支援体制ができるのかということ、大変な難しい作業だろうと私は思っておりまして、最初に大臣の御所見をお伺いしたいというように思います。
○加藤国務大臣 桝屋委員、また公明党におかれても、地域共生社会の実現に向けて幅広い御議論をいただき、また御提言をいただいておりますことに改めて感謝を申し上げたいと思います。 現在、社会的な孤立とか、いわゆる八〇五〇問題、ダブルケア、ヤングケアとか、さまざまな課題を抱えておられる国民がふえてきておる。そして、そうした方々に対応するに当たって、やはり、一つの課題を解決すればそれで全てが解決するわけではなくて、それぞれが結びついていますから、いわばパッケージで対応していかなければなかなか問題の解決につながらない。そうした中で、まさに現場である、直接そうした方々に対峙する基礎的自治体である市町村において、これまでもさまざまな御苦労をいただきながら創意工夫も図られてきたわけであります。 しかし、さっきおっしゃったように、予算や何かが全て縦割りになっていまして、統合化し一緒にやろうとしても、個々に計算をしていかなければいけない。そして、予算だけならともかく、また決算ベースでもそうした対応が求められていくということがあります。それから、場合によっては、会計検査院からこれは補助金の使い方として違うんじゃないかという指摘を受ける、そうしたリスクもあります。そうしたことから、一括した対応ができる予算上の仕組みというお話もありました。 そして、今回、国から、新たな事業の交付金として、一つメニューを追加するということで、新たなこの交付金は市町村の事務負担の軽減につながっていくということ、また、先ほど申し上げた、使途についてもいろいろ指摘を受けるという懸念も払拭され、各市町村が地域の多様なニーズに対応する創意工夫した積極的な取組に入っていける、これは入り口だというふうに思っています。 これをしたからすぐできるというほど簡単なものではないと私は思いますので、これをまたきっかけにしながら、この運用も含めて、まず成立をした上でのお話でありますけれども、これまたよく市町村、現場の方とも、またそれぞれの方々からいろいろな意見を聞きながら、目指すべき方向ははっきりしておりますから、その方向に向けて体制がより強化されていくように引き続き努力をしていきたいというふうに思っています。
○桝屋委員 ありがとうございます。 後ほどお話もいたしますが、私も長い間、地元のある社会福祉法人をウオッチしてまいりました。その社会福祉法人というのは、なかなか他の相談機関が手をつけないような本当に指導困難なケース、言ってみれば多問題を抱えている、重複型のニーズをお持ちのケース、よそが全く手が出せないようなケースを専ら引き受けて取り組んできた。そういう社会福祉法人が鳥取県にあるんですけれども、そこから、そこを視察に行くたびにいつも言われていたのは、まさに今大臣がおっしゃった会計上の問題、費用間の流用の問題。 もう現場はそんなことは言っていられないのでありますけれども、今は大分変わりましたけれども、高齢者サービスと障害者サービス、これもなかなか厳しいものがあって、おっしゃったように、補助金適化法があり、後から会計検査院から指摘を受けるというようなこともあり、本当に苦しんできた、会計の一本化ということはぜひ必要だということをずっと聞いておりましたから、今大臣がおっしゃったことは、本当に、新しい仕掛けがやっとできるようになったな、こう思っているわけであります。 そこで、相談支援、参加支援、そして地域づくりに向けた支援を一体的に実施する体制を整えるということでありますが、この重層的支援体制整備事業に取り組む市町村にとって、今大臣がおっしゃったように、会計処理上は案分とかそんなことはしなくていいですよということにはなるんでしょうが、これはなかなか、メニューの一つだと大臣はおっしゃったけれども、新しいメニューの一つとして本当に各市町村が取り組んでいただけるかどうかということが極めて大事であります。 私は市町村にぜひ取り組んでもらいたいと思うんですが、確認ですけれども、今までの相談支援事業、各分野ごとの交付金が全部漏れなくこの新しい交付金には入っているのかどうか。ここを確認させていただきたい。 あわせて、各自治体にとってこの重層的支援体制整備事業に取り組むメリットは今の会計の話だけなのか、市町村にとってどういうメリットがあるのかというようなこと、あるいは、今後こうした事業をどのように全国的に展開していくのか。厚労省の戦略等がありましたら、局長で結構でございますから、御説明をいただきたいと思います。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 今回の新たな事業におきましては、市町村が行う相談支援に関する事業でございまして、あと、地域住民にとって身近な相談支援機関や拠点であり、日ごろから複合化、複雑化した課題に直面することが多い事業である、介護、障害、子育て、生活困窮の四分野の事業を包括化の対象としております。その趣旨は、属性や世代を問わず、複雑化、複合化した課題を広く受けとめるためのものでございます。 したがいまして、包括的な支援体制を整備する際に核となるこれらの事業は漏れなく実施することが重要でございます。 新たな事業は、市町村の準備が整ったところから手挙げ方式で、任意でございますけれども、そういう新たな事業を行う市町村におきましては四分野の事業を必須で実施していただくこととしているところでございます。 あと、自治体にとってこの整備事業のメリットはどこにあるのかということでございます。 先ほど大臣から申し上げましたように、国等からの交付金につきまして市町村における一体的な執行が可能となること以外に、今回の整備事業につきましては、例えばアウトリーチ支援とか多機関協働といった、体制構築の強化に関する新たな機能を追加させていただきます。これらを通じまして、地域の実情や多様なニーズに応じまして、創意工夫を凝らした相談支援や地域づくりの取組が可能になるというふうに考えているところでございます。 また、全国展開というお話がございました。 今回の新しい事業でございますけれども、市町村の状況が多様であることを前提といたしまして、国や都道府県に対しまして市町村の新たな実施事業のために必要な援助を行うことを義務づけているところでございます。厚生労働省といたしましては、マニュアル等をお示ししながら、できる限り多くの市町村がこの新しい事業に取り組めるよう、また、実施を希望する市町村が円滑に実施できるよう、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
○桝屋委員 これまで厚労省も、先進的な事業ということで、モデル事業として全国で百ぐらいの自治体で試行的な取組をされてきたというのは聞いておりますけれども、もう一回お話を後でしますけれども、重層的な相談支援体制、名前はいいんですが、やるのは大変でありまして、少々では市町村が、よし取り組もうということに簡単になるかどうか。 例の介護保険が、介護予防から地域支援事業という流れ、あれをつくるのにも三年も四年も五年もかかってなかなかできないという実態もあるわけでありまして、今後、まずは制度を仕込むということが大事だと思いますが、これをどのように全国的に展開していくのか、ここは地域福祉計画の中で厚労省としても戦略をお考えになる必要があるのではないか、私はこう思っている次第であります。 障害の橋本さんがそこへ座っておられますので、お顔を見ると言いたくなるんですが、せっかくの機会でありましたから、今回、漏れなく全部新たな交付金に入る、こういうことなんですが、例の義務的経費と裁量的経費ですね。障害はどうしても相談支援事業が裁量的経費ということでなかなか大変であるわけでありますが、いい機会だからこれも一緒に横に並べて義務的経費にしてしまえばよかったのではないかと、私も与党の一員として反省しながら聞いているんですが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
○橋本政府参考人 今般の社会福祉法の改正法案でございますけれども、相談支援等にかかわる既存事業の枠組みを残しながら障害者や高齢者等の属性を超えたさまざまな支援に柔軟に対応できる、そういった一体的に執行できる新しい仕組みを構築するというものでございますので、委員御指摘のように、義務的経費と裁量的経費の枠組みを変更するというふうなものではございません。 御指摘いただきました障害の相談支援でございますが、基幹相談支援センター等に配置する専門的な職員配置に要する経費等を補助する事業、これを基幹相談支援センター等機能強化事業というふうに呼んでおります。こちらは、御指摘いただきましたように、裁量的経費である地域生活支援事業費等補助金の一部として毎年度の予算の確保に努めているという状況でございます。 義務的経費にこの際したらどうかというふうなことで御提案いただいたわけでございますけれども、これは、まさに障害者に係る相談支援をより一層安定的に運営することができるようにという将来に向けた検討課題の一つとしての、委員からの大変貴重な御提案というふうに受けとめさせていただきたいと思っております。 今後とも、毎年度の予算編成の中で、しっかりと必要な予算の確保に努めてまいりたいと思います。
○桝屋委員 もうこれ以上は言いませんが、最後に大臣にも、もう一度事例として聞いてもらいたいんです。 私が長い間おつき合いしてきた、絶対に断らない、あるいは、ほかの機関では手がつけられないような、そういう複雑な問題、ニーズを抱えた、しかも世帯単位でサポートする社会福祉法人がありまして、この社会福祉法人は本当に経営がいつも火の車でありますが、その方がいつも言っているのは、もしこれをやろうとするのであれば絶対に考えてもらいたいことがあると。 重層的な相談支援体制をつくるのであれば、絶対必要なファクターは、一つは、在宅ソーシャルワーカーが必要、しかも、在宅で動き回るソーシャルワーカー。しかも、相談だけではなくて支援を半分担うような巡回型のヘルパーさんとともに、在宅ソーシャルワーカーが必要だ。そして、二つ目のポイントとして、そういう重層的なケースは、家族から離してどこかで一時的に保護したり、あるいは隔離して生活の世話をしなければいかぬ。場合によっては介護を伴いながら、どこかでその拠点に一時的に入っていただいて、みんなでサポートする。 この二つのファクターは絶対に要りますよというのがその方の主張でありまして、実践の上から出てきた言葉だと思うんですが、今回の重層的な相談支援体制にどんなふうに期待できるか、新たな事業に多少期待できるものがあるかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○谷内政府参考人 お答えをいたします。 先生から、二点について必ず必要だという御質問がございました。 まず、議員御指摘の在宅ソーシャルワーカーでございますけれども、地域からの孤立や課題の深刻化によりみずから支援を求めることが難しい方々に対しまして、在宅に出向いて支援を届けるためのアウトリーチを進めていくことは重要であると認識しております。 今回の新たな事業の中でも当然アウトリーチ支援を設けておりまして、課題を抱えているけれどもみずから相談機関を訪れることが困難な個人及びその世帯に対しまして訪問による状況把握並びに相談を行うこと、さらに、課題を抱える個人及びその世帯に継続的な支援、伴走支援と呼んでおりますけれども、そういったものを行い、関係性を築いて自己肯定感の向上を図ることなどを実施することとしております。こうしたアウトリーチ支援では、ヘルパーなど既存の関係機関の専門職と連携してチームで支援に当たることにしておりまして、御指摘のそのものずばりかどうかはわかりませんけれども、在宅ソーシャルワーカーの機能も担うことになるというふうに考えております。 また、共同介護住宅についての御指摘をいただきました。これにつきましては、支援が必要な方に住居の確保とあわせて見守り等の支援を行うことは重要であると認識しております。これまで介護、障害、子育て、生活困窮等の属性ごとに対応した居住支援等の充実が進んできたところでございまして、こうした既存の支援を十分に活用することが重要であると考えております。 加えまして、地域におきましては、属性を問わず、一時的に住まいを確保し、見守り等の支援を行う取組が行われているケースもございます。今回の新たな事業の参加支援事業では、このような既存制度にもないメニューも位置づけることが可能であります。今御指摘の、先生がイメージされている共同介護住宅とまでいくかどうかは、そこはやはり各市町村の取組になると思いますけれども、そういった取組を支援することにもつながるものと考えております。
○桝屋委員 設計によっては、組立てによっては随分前進できるというお答えかと思いますが、要は、私がいつもおつき合いしているのは社会福祉法人でありますが、現場の福祉団体ですけれども、行政がその気になるかどうかですね。市町村がぜひこれに取り組もうというふうに思っていただけるかどうか。ここは本当に、我々公明党も三千名の議員とともにこの事業の取組をしっかり進めていきたいと思っております。 時間がなくなりました。コロナに係る質疑もぜひしたいのでありますが、地域共生社会という観点から、大臣、時間がないのでありますが、一つだけ。 コロナ対策のために、これまで地域包括ケアということで本当に懸命になって地域をつくり上げてきたわけでありまして、集いの場であったり、通いの場、あるいは憩いの場、今、みんな凍結をされているわけですね。会場そのものが使えないということもありまして、多くの利用者、高齢者も障害者も、あるいは子供食堂の利用者とか、そうした方々が本当に今困っておられる、耐えておられる、こういう状況だろうと思います。緊急事態宣言の解除がなされる中で、こうした地域の仕掛けといいましょうか、こういう仕組みを再起動しなければいかぬのじゃないか、こう思っております。あるいは、地域のつなぎ直し、人のつなぎ直し、この作業によほど本気で取り組まないと、もとの姿には戻らないのではないか。 大臣、ここは一つ大きな仕掛けが必要ではないかと思っておりますが、これから二次補正等の議論もあるわけでありますが、大臣のお気持ちを伺いたいと思います。
○加藤国務大臣 まさにこうした地域を支えていただいている、これはある意味では新型コロナウイルス感染が拡大する中においてもまさに求められている機能でありますが、逆に、そうした感染防止ということで活動そのものを自粛されている、中には休止をされている活動もあるというふうに承知をしております。 そういう中で、例えば高齢者の健康については別途、オンライン等で健康体操をしてもらうとかいろいろな取組がありますので、まさに代替できるようなものが感染拡大の防止の中でできるのであれば、それを更に広げていく、こうした支援、そういった意味でも、厚労省もホームページにそうした取組も掲載させていただくなど、応援もさせていただいているところであります。 さらに、きのう、解除の方向、三十九の県については解除ということになっているわけでありますから、これから徐々にそれに向けて動きが出ていく、当然、それにあわせて、感染拡大には配慮しながらも、各活動がそれぞれ再開をされていく。 ただ、こうした場所は、例えば高齢者ということになると、やはり、よりこうした感染に対してナイーブというか、非常に心配する方も多いわけでありますから、先日の専門家会議の提言の中には、企業における感染防止に配慮した中でどう事業を進めていくか、ガイドラインみたいなものをそれぞれの団体ごとにつくっていただいたわけでありますけれども、例えばそれに類似するような形で、こういう形でやれば再開する際のリスクは少なくて済みますよといったものを、それぞれの団体ともよくお話をさせていただきながら、また感染症の専門家にも入っていただいてつくっていく、また、それにのっとってやっていただくとか、そういったことも必要なのではないかというふうにも思っております。 また、あわせて、例えば介護等の関係でいえば、この間、これから先も利用者が減ってしまうんじゃないかという経営的な課題も抱えられているところもありますので、よくそういった実態も見きわめながら、サービスを引き続き提供していただけるように我々としても対応していきたいと思っています。
○桝屋委員 ありがとうございます。 二次補正の話もある中で、我が党も介護・障がい支援検討チームをつくりまして矢継ぎ早に提言もさせていただいておりまして、的確に反応していただいているということに感謝申し上げながらも、引き続き、現場の声をしっかり伺いながら政府にも厚労省にもお願いをしたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○盛山委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前九時四十五分休憩 ――――◇――――― 午後一時四十二分開議
○盛山委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、お諮りいたします。 各案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官太刀川浩一君、厚生労働省大臣官房審議官辺見聡君、中小企業庁経営支援部長渡邉政嘉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○盛山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○盛山委員長 質疑を続行いたします。川内博史君。
○川内委員 川内でございます。 委員長、各党の理事の先生方にお許しをいただいて、発言をさせていただく機会をいただきましたことに感謝申し上げます。さらに、政府参考人の皆様方には、お忙しい中にお運びをいただき、ありがとうございます。特に、感染研の脇田所長様におかれては、日夜、私どもの社会の新型コロナウイルス対応に当たっていただいておりますこと、心から感謝を申し上げ、私どもにきょうはさまざまなことを御教示をいただければというふうに思っております。 それでは、法案の審査でございますので、法案のことについて若干教えていただきたいと思います。 地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律案ということでございますが、この新型コロナウイルス感染症は、基礎疾患のある方やあるいは高齢者の方々は感染をした場合に特に重篤化しやすいということを聞いておりますけれども、日本全国の介護施設における今回の新型コロナウイルス感染症の感染者数並びに、残念ながらお亡くなりになられた方々の人数というものを教えていただけますか。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 現状におきまして、自治体からの御報告をいただく中で、介護施設における感染者数及び死亡者数というくくりで網羅的に把握されているところではございませんが、個別に把握しております高齢者福祉施設における集団感染等の事案のうち、自治体及び施設が公表している事案につきまして集計いたしますと、関係している施設四十施設のうち、公表している施設が二十四施設でございますが、少なくとも感染者数が四百四十六人、死亡者数が三十九人というふうな数字となってございます。 現在、感染者数等のフォローアップを効率的に実施するために、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理システムの開発を進めておりまして、このシステムで感染経路について介護施設に相当する区分も選択できるようにするということで、このシステムは来週中にも全国で利用開始を目指しておりますが、このシステムがしっかり利用されるようになりますと、より詳細な介護施設を含めた感染状況の把握ができるようになるということで、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
○川内委員 網羅的に把握をしておらないということで、今現在厚生労働省として把握をしていらっしゃる件数、感染者数と亡くなられた方々の人数について教えていただいたわけですけれども、本来、感染症法の十六条には感染症に関するさまざまな情報について積極的に公表するということが書いてあります、個人情報に注意をしながらですね。したがって、これだけ国民的課題になっていること、社会経済システムをとめてウイルスの感染を抑止していこうねということをしているときに、特に重篤化しやすい皆様方の置かれている状況が今どうなのかということについて、今後システムを構築されて把握するようにするよということでございますけれども、私はやや残念だなというふうにも思います。 地域共生社会という言葉がこの法案の中に入っているわけでございます。 この共生という言葉は、私は、きのう大阪府の吉村知事の言葉を聞いていて、ああ、なるほどなと思ったんですけれども、吉村知事はこれまで、ウイルスと戦うとか、そういう言葉遣いをしていらっしゃったんですが、きのうは共生するという言葉をお使いになられました。ウイルスは感染するものですから、それを前提としてどうこの世の中をつくっていくのかということをみんなで考えていこうねという趣旨だったんだろうというふうに思うんですけれども、この法案についても、未知の感染症、未知のウイルス、そういうものと介護施設、高齢者の皆様方の施設がどう共存、共生をしていけるのか、いくのかということの視点というものも必要だったのではないかということを一つ申し上げておきたいというふうに思います。 その上で、現状、日本における感染症対策、PCR検査が足りないのではないか、あるいは感染者の現状というものが正確に把握されていないのではないかというようなことが指摘をされておる、これは国内だけではなくて国際社会においても指摘をされているというふうに私は認識をしているんですけれども、感染している人を網羅的に全数把握することなんか絶対無理だ、誰もできない、神のみぞ知ることだと思うんです。なるべく感染の状況を把握しようねということについては誰も異存はないんだろう、そこで、PCR検査などの体制をしっかりとっていこうということになるわけです。 そこで、まず、感染の状況がどうなのかということについて、例えば、先月、警察庁の松本長官が、三月中旬から四月二十二日まで、変死体を新型コロナウイルスを疑ってPCR検査をしたら十五人の方が陽性でしたということを記者会見で発表されていらっしゃいます。四月二十二日までですね。では、四月二十二日以降今日まで、その後の状況も含めて、きょう警察庁からも来ていただいておりますので、変死体を検視した結果、PCR検査をした結果について御教示をいただければと思います。
○太刀川政府参考人 お答えいたします。 警察が取り扱う死体については、医師が検視等に立ち会い、検案を行っておりますところ、新型コロナウイルスに係るPCR検査につきましては、検案等を行う医師が死体所見、死者の生前情報、CT画像などから感染の疑いがあると判断した場合に実施されているものと承知しております。 三月以降、五月八日までに警察が取り扱った死体のうち、御指摘のPCR検査が実施された件数は六百十七件でありまして、また、感染が確認された、つまり陽性であったケースとして、同じく三月以降、これは昨日まででございますが、計二十五件の報告を受けております。 この二十五件の内訳を都道府県別に申し上げますと、東京が十五件、埼玉が三件、兵庫が二件、群馬、神奈川、静岡、三重、和歌山が各一件となっております。
○川内委員 この六百十七件のうち感染が確認された方が二十五人ということで、この方たちは、お亡くなりになられた後、PCR検査がかけられて陽性であった、直接の死因であったかどうかは別にして、陽性であったということでございます。 先日、国技でありますお相撲さんの事例もございましたけれども、いずれにしても、なかなか検査が受けられないという声はいまだにあるわけでございます。 法医病理学会という学会がホームページ上で公表しておりますけれども、この法医病理学会の方たちも死体を検案する、解剖するということをされるわけですけれども、保健所やあるいは感染研に検査を要請したけれどもなかなか受け付けてもらえなかったですよという事例などをホームページで公表をしていらっしゃいます。この法医病理学会がホームページで公表している事例の中で、一月下旬の事例がございまして、この事例については感染研に検査を行っていただくこととなったというふうに書いてございます。 脇田所長さんに教えていただきたいんですけれども、この法医病理学会から依頼を受けた一月下旬の検査依頼については検査をされたのか否かということを教えてください。
○脇田政府参考人 お答えいたします。 本年一月に、感染研におきまして、法医学関連の施設から一件の新型コロナウイルス感染症に関するPCR検査の依頼を受けました。検査を行ったことは事実であります。
○川内委員 その検査の結果については教えていただけないということでいいんですか。
○脇田政府参考人 個人情報保護等の観点から、依頼を受けました検査の結果につきましては、依頼元にはお返ししておりますけれども、個別に結果をお示しすることは差し控えたいと考えております。
○川内委員 私どもは個人情報をお聞きしているわけではないので、病理学会がホームページ上で公表している事例について、その結果をお聞きするというのは個人情報にかかわることなのかということについて私は若干疑問を持ちますが、きょうは脇田所長さんのそういう御答弁でございますので、もし教えていただける日が来るのであれば教えていただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。 それで、きょう、委員長や先生方のお手元にも資料をお配りしているんですけれども、これは国立感染症研究所のインフルエンザ関連死亡迅速把握システムというものによる今年度シーズンの東京都のデータでございます。 この表によりますと、ことしの二月十七日から三月二十九日まで、グラフでいうと、第八週から第十四週まで、六週間にわたって、東京二十三区においては、インフルエンザ・肺炎死亡者の数が、赤いラインよりブルーの四角いポツが上に飛び出ているというのは、想定の最大値、閾値を大きく超えて超過死亡があったという推計の折れ線グラフが示されております。 この超過死亡については、二枚目を見ていただきますと、二枚目の資料の下の四角囲みの、赤でアンダーラインを引いてまいりましたけれども、新型コロナによる死亡者の発生が影響している可能性が考えられるというふうに、これは厚労省からいただいた資料なんですけれども、そのように分析をされていらっしゃいます。 厚労省は、第八週から第十三週までの東京二十三区のインフルエンザの発生数についても、一枚目に戻っていただきますと、インフルエンザ定点当たり報告数推移という下の表ですけれども、見ていただきますと、第八週から第十四週までインフルエンザはほとんど発生していないということで、この超過死亡をインフルエンザで説明するのはなかなか難しいのではないかというふうに思うわけでございます。 二枚目の資料に戻っていただきますと、インフルエンザ関連死亡者迅速把握システムというタイトルのついた一番上の表、赤で囲んでございますけれども、第八週から第十三週、インフルエンザ・肺炎死亡報告数というところで、ここは実数が書いてあります。その実数の下が報告してきた保健所数でございます。 東京は二十三区あるので、二十三の保健所からのまず実数の報告を全部教えてもらえますかということで、配付資料の三枚目にありますメールを、厚生労働省の方から特別区の各保健所に対して、これは紙ベースじゃないんですね、数字を入力すれば自動的に数字が入るようなシステムらしいんですけれども、実数を入力してもらって、教えてくださいというメールを発出していただきました。五月七日の十七時五分というふうに時刻がなっております。 メールでは翌日までに回答を求めておりますが、厚生労働省さんに教えていただきたいと思いますが、回答はございましたでしょうか。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 委員からお話のありましたインフルエンザ関連死亡迅速把握システムにつきましては、基本的に、例えば東京ですと二十三区にお願いをしておりますが、お願いベースで、そもそも、全数把握というよりは、報告していただいたデータをもとにいろいろ推計して、インフルエンザの発生状況等を例えば迅速に把握していくというか、考えていく、見ていくというような仕組みでございます。 そんな中で、委員の御指摘にもございました二枚目のページで、三月に入ってから報告していただく区の数が三とか二とかということでかなり少なくなってきているということがございまして、委員からの御指摘もありまして、この辺のところがどうなっているのかということで、これは迅速システムですので、ふだん、さかのぼっては余りこういうところは確認を求めないんですけれども、御指摘もありまして、各自治体の方に五月七日の日に照会させていただいて、その後の状況の報告をお願いしているところでございます。 現場は新型コロナの対策の関係で大変忙しくしておりまして、まだ、大変恐縮でございますが、全数というか、全部の区から数値のお返事をいただいていないというところでございますが、いただいたものにつきましては、数値を組み込んで、感染研の方で逐次分析していただいているという状況でございます。
○川内委員 この数字については、死亡者数については、システム上、感染研に数字が上がるというシステムになっているそうであります。 感染研に、脇田所長さんにお聞かせいただきたいんですけれども、東京二十三区の保健所からデータの入力は既にもう済んでいるのでございましょうか。
○脇田政府参考人 お答えいたします。 昨日五月十四日の時点で、二十三区のうち二十区から入力がございました。
○川内委員 二十区から入力があったということで、実数については、その二十の保健所からのインフルエンザ・肺炎死亡者数というのはもう既に感染研では把握をしていらっしゃるわけでしょうから、今この場で、その二十区の合計でいいですから、現状の段階で把握した人数というものを、第八週から第十三週まで、実数を御教示いただけますでしょうか。
○脇田政府参考人 先ほどお答えがありましたように、本事業はインフルエンザの流行期におけるインフルエンザ疾患関連の死亡数を迅速に推計することによってインフルエンザの流行規模の評価を行うための事業でございまして、死亡者の実数を把握すること自体を目的としておりません。 督促をさせていただいた後に報告されましたデータについて現在分析を行っているということでございます。 先日、推計とあわせまして根拠となる実数を提出させていただきましたが、督促後の推計につきましては現在分析中でありますので、その実数のみをここでお答えすることは控えたいというふうに思います。
○川内委員 脇田所長さん、あるテレビ番組で感染研にいた元研究員の方が、新型コロナウイルスのPCR検査が進まないことについて、これは本当かどうかわかりませんよ、テレビで私が聞いただけですけれども、感染研がそのデータを独占したがっているのだ、だから進まないのだという趣旨の御発言をされていたのを私は見たことがあります。 先ほども申し上げたとおり、感染症法上、感染症あるいはウイルスに関するさまざまな情報というのは国民共有にして、そして対応していきましょうねということが法の趣旨ではないかというふうに思います。そこで、分析とか分析に関する評価は感染研のお仕事であろう。我々は素人ですから、分析もできないし、評価もできません。だけれども、実数、数字について、ただ具体の事実を教えてくださいということについては、私は、教えていただいてもよろしいのではないかと。そういうところで教えませんと言われると、やはり、素人であればあるほど、何か隠しているのかなみたいなことも思ったりするわけでございます。教えてくれますか、どうぞ。
○脇田政府参考人 先ほども申し上げましたとおり、この推計自体は、推計値を出すということですので、実数を常に公表しているわけではございません。 分析が終わった段階で実数を出してくださいということであれば、それはもちろんお出しすることになりますけれども、現在はまだ分析をしておりまして、これは推計値を出すことが事業の目的でありますので、それが終わった時点でさせていただくということにしたいと考えております。
○川内委員 日本の感染症の大変な権威でいらっしゃって、第一人者である脇田所長さんに私がこのようなことを申し上げることは大変僣越ではございますが、事業の目的はそうかもしれない、他方で、私ども国民に事実、具体的な数字というものを教えていただければということで申し上げたので、委員長にお願いしておきます。 理事会に御報告をいただけるようにお取り計らいをいただければと思います。
○盛山委員長 理事会で後刻協議したいと思います。
○川内委員 さらに、先ほど御説明を申し上げたとおり、二月の末から三月の下旬にかけての超過死亡、これは、インフルエンザはもうほとんど鎮静化している中で超過死亡がカウントされているというのは、新型コロナによる死亡者の発生が影響している可能性があるということが厚労省からいただいた資料には書いてございます。 改めて、専門家会議の座長として、あるいは国立感染症研究所の所長として、この超過死亡は新型コロナによる死亡者の発生が影響している可能性があるのかないのかということを、所長としての見解をいただきたいと思います。
○脇田政府参考人 お答えいたします。 委員の御指摘の、二〇二〇年の第八週目から第十三週目の東京二十三区におけるインフルエンザ、肺炎の推定死亡数がインフルエンザの流行がなかった場合の推定死亡から算出される閾値を超過する、いわゆる超過死亡という状態になっているという御指摘でございます。 東京二十三区の推定死亡数は、インフルエンザ及び肺炎により死亡したとして実際に報告があった者の人数に基づいて推定をしたものということになります。この中には、御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症による肺炎や、その他の原因による肺炎で死亡した者も含まれているというふうに考えております。 ただ、東京二十三区におきまして第八週から第十三週に超過死亡があると推定されておりますけれども、過去三年間を見ましても、東京におきましては継続的な超過死亡が見られているということでございまして、今年度に限ったものではないということになります。特に、報告された保健所がその時点では非常に少なくて、補正をすることによって一部の保健所の報告数が全体に大きく反映をするというような傾向がありましたので、今般いただいたデータに基づいて再度推計をやって御報告をしたいというふうに考えております。
○川内委員 私の要請がその分析の役に立っているんだなということを、今改めて認識をさせていただきました。 せっかくですから、加藤大臣、PCR検査が伸びないということについて、予算委員会で四月二十二日のQアンドAのことを指摘をし、そこは直すよというふうに御答弁いただきました。ところが、QアンドAの問四だけ直したんですけれども、問十一などを見ると、疑い患者が疑似症定点でない施設を受診した際の対応は何ですかという問いに対して、保健所に連絡の上、検査の実施などについて相談してくださいと、相変わらず保健所に相談してくださいと書いてあるんですよ。保健所に相談してくださいと。 さらに、この前、ごめんなさい、私、日付を間違えたんですけれども、三月十七日の通知と申し上げたんですが、三月四日の通知ですね、三月四日の通知などにも都道府県が判断するというようなことが、この事務連絡なんですけれども、都道府県等が認めた医療機関においてPCR検査を実施すると書いてあるんです。 結局、医師の判断という言葉の上に、ある特定の医師が判断したら検査しますということになってしまっている。だから、一般の診療所の先生方もこれは必要だねと判断した場合に検査ができるようにしなければならないし、そもそも、大もとの通知は二月四日に出されている通知なわけですけれども、その通知はいまだに、いろいろ累次重ねられてきてはいるわけですが、ずっと残っているわけですね。 だから、せんだって私が申し上げたとおり、帰国者・接触者相談センターとか帰国者・接触者外来という言葉を、呼称を変えるべきだと脇田座長さん以下専門家会議の先生方もおっしゃっていらっしゃるわけです。べきだと言っているわけですから、その呼称についてはまず改める、考える。その上で、いろいろな通知とか事務連絡とかQアンドAを見直して、医師の判断によるという言葉に集約されるような、そういう体系にしていくことが、まず検査の体制を拡充するということに対応する事務体制になるのではないかというふうに思うんですけれども、最後、御答弁をいただければというふうに思います。
○加藤国務大臣 呼称については、直せと言うとまた全部直さなきゃいけなくなるので、これは専門家会議からも地域ごとの呼称にすべきじゃないかということで、我々は別にそれを禁じているわけではありませんので、それはそれぞれ使っていただき、大体そういうところでも、括弧して帰国者・接触者外来何とかかんとかとか、そういう明示をされている。いずれにしても、委員がおっしゃるように、しっかり趣旨が伝わることは大事だと思います。 それから二点目の、やはり通知が改め文になっているんですよ、実はあの通知は。なので、乗りかえていっているんですけれども、それが、ずっと読んでいけばそれはわかるけれども、そうでなければなかなかわかりにくいという御指摘もいただいていますので、委員御指摘のように、改めて、医師が判断すればということを徹底していくということがあります。 それから、もう一つ課題があるのは、実は、保険適用にしても、残りの自己負担分は公費で持つという仕組みになっているので、それを公費で持つためには、これはやはり、誰がお金を払うかというと都道府県、半分は国が負担をするわけですけれども、ここの仕組みがどうしても要るんですね。それがゆえに、医療機関と都道府県が契約していただければ三割分は自己負担しなくて済む、こういう仕組みになっているものです。ただ、我々が調べても、ちょっと時期が古いですけれども、三百か四百ぐらいしか契約できているものがなかったので、先日も、ちゃんと契約してください、しかも、外来とかなんとかじゃなくて、対応できる、要するに感染防止がちゃんとしているとか、そういったものであればそれは契約対象にしてくださいということを改めて申し上げさせていただいております。 いずれにしても、いろいろなところで医師が判断する検査ができるように更に努力をしていきたいと思っております。 また委員のお気づきの点があれば、御指摘をいただければと思います。
○川内委員 時間が来ておりますので終わりますが、大臣、日本人というのは、自粛を要請されると、それは指示だと思っちゃうんですよ。目安だと言われても、それは基準だと思ってしまう。だから、呼び名にしても、それは地域で決めてもらえばいいんですよと言われても、やはり厚生労働省の文書にそれが書いてあると、それを使わなきゃいけないんだと思うわけです。 だから大臣のお役目というのはめちゃめちゃ大事だなと私は思っていて、大臣が、名称についてはこうしようね、みんなが安心して社会生活を送れるようにしようねというふうにしていただくことがみんなの幸せにつながっていくので、名前は自分たちで考えればいいよ、そんな冷たいことを言わずに、わかった、じゃ、ちょっと検討するよ、考えるからねというぐらいは、お願いしますよ、ちょっと言ってくださいよ、最後にちょっと。
○加藤国務大臣 ですから、さっきおっしゃったように、保健所も今いろいろ大変なので、このときにまた一律でだっとやれば、全部書きかえなきゃいけないんですよ。だから、それはとてもじゃないけれども申し上げられない、ただ、そういうことをするところはどうぞしていただいて構いません、こういうことであります。 委員のおっしゃっている趣旨もよくわかりますが、ただ、いろいろなものに全部刷り込んでいますから、それを全部変えるというのは大変な作業になるので、しかも、混在すればまた混乱を生むということにもなるので、最初のネーミングが悪かったという御指摘は真摯に受けとめなきゃいけないと思いますけれども、今の時点では、実際、東京都なんかは名前を変えていますし、いろいろな地区でも変えておられるので、それはそれぞれの地域の方が御理解いただけるということで今やっています。 それをもう一回やると全部変えなきゃいけなくなってしまう、そういう状況であるということで、私は別に固執しているわけではないということだけ御理解いただきたい。
○川内委員 終わります。
○盛山委員長 次に、尾辻かな子君。
○尾辻委員 立国社の尾辻かな子です。 質問に入っていきたいと思います。 法案の質疑に入る前に、ちょっとコロナ関係のことでお聞きしていきたいと思います。 まず、非常事態宣言のことについてお聞きしたいと思うんですけれども、昨日の新型コロナウイルス対策本部で、東京や大阪など八つの都道府県を除く三十九県で緊急事態宣言を解除するということが正式に決定をされました。 私の地元の大阪府を始め、兵庫県、京都府は引き続き緊急事態宣言特定警戒地域のままということになりました。 一方で、大阪府は、いち早く出口モデルをつくるということで、十六日零時、つまり、あすの日付に変わったら独自の自粛解除を進めるということになっており、商業施設や千平方メートル以下のパチンコ店、インターネットカフェなど、また居酒屋も営業時間を夜十時まで二時間延長して、幅広く休業要請を解除する、兵庫県や京都府も歩調を合わせて調整していくということが報道をされております。 ということは、国が非常事態宣言特定警戒地域だということを指定しても、休業とかの要請の権限は都道府県知事ですから、極端な例になると、特定警戒区域といえどもほとんどの自粛の要請、休業要請がなくなって、特定警戒区域か、それ以外の地域かということの違いが出なくなることも実際に考えられて、非常事態宣言の有効性が問われるような、こういう事態も想定をされるわけですけれども、これについて政府としてはどのように考えていますでしょうか。
○安居政府参考人 お答え申し上げます。 特定警戒都道府県とその他の地域において必要となる取組についてでございますけれども、それはそれぞれ基本的対処方針に大枠を明記しておりまして、各都道府県はそれに基づき対応をしていただくことになります。 特定警戒都道府県におきましては、外出の自粛に関し、法の四十五条一項に基づく、最低七割、極力八割程度の接触機会の低減を目指しまして協力の要請を行うものとされているほか、イベントの開催につきましても基本的に自粛の要請を行うものとしております。一方、その他の地域につきましては、外出の自粛に関しましては、これまでにクラスターが発生した施設などに限定して要請するとされているとともに、一定規模以下の人数のイベントに関しましては、適切な感染防止策が実施されていることを前提として開催することも可能とされております。 このように、特定警戒都道府県とその他の地域で、感染拡大防止に向けた取組につきましては、感染状況に応じ、そもそも差異がございます。 一方で、施設の使用制限等につきましては各都道府県知事の裁量でございまして、その解除についても各知事の責任において判断されております。大阪府のみならず、その他の各都道府県におきましても休業要請の緩和に関する独自基準の検討が進められていると承知しています。 各都道府県とは日ごろよりコミュニケーションを図っておりまして、各都道府県が地域の感染状況に応じまして適切に感染拡大防止に取り組んでいただけるよう、引き続き、サポート、調整をしていきたいと考えております。
○尾辻委員 住民にとって非常にわかりにくいんですね。いわば二重基準で、特定警戒だと言っているから引き続き警戒しなきゃいけない、でも、あそこもここも休業が、今自粛は解除ですよという状態になって、本当にわかりにくいなというふうに感じておりますので、この辺は、やはり、国と都道府県知事がコミュニケーションをとっていただいて、住民が混乱することのないようにしていただきたいと思いますので、強く要請しておきたいと思います。 非常事態宣言については以上ですので、御退席いただいて結構でございます。 では、引き続き、新型コロナウイルス対策のことについてお聞きをしていきたいと思います。 今回の法案でもそうですけれども、介護、医療の体制をどうしていくのかということも法案の中に入っていきますので一つお聞きしたいんですが、介護施設や病院などで今クラスターが発生をしております。 私の地元のなみはやリハビリテーション病院、ここは集団感染が起こりまして、きのうの時点で、感染者が百三十三人、そこからの関係者で濃厚接触者の方の感染も十一人、死亡者もついに十人ということになりました。また、例えば北海道の介護老人保健施設、いわゆる老健ですけれども、ここの茨戸アカシアハイツというところでは、十二日までの感染者が七十七人、死亡者が八人と報告をされております。 つまり、介護施設やリハビリを提供する施設、こういうような接触が避けられないところにおいてやはり感染が広がっている。特に、リハビリを行うということは、私も介護現場にいましたから、リハビリ室というのはいわばスポーツジムみたいになってしまう。呼気が上がりますから。ですので、専門家の方も、もしかしたらリハビリ室が感染源になっている可能性ということも指摘をされており、非常にこれは悩ましい状況かなというふうに思っております。 まず確認ですけれども、現在、介護施設や老健、回復期リハビリテーション病院などでのクラスター発生件数、どれくらい起こっているかということについてお答えください。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど川内委員のところでもございましたが、自治体からの御報告をもとにいろいろ整理してございますが、例えば、今委員から御指摘がありましたリハビリテーション病院という仕切りでの御報告はいただいていないところでございますので、明示的にちょっと数値はわからないところがございますが、自治体のプレスリリース資料等を整理させていただいて申し上げますと、五月十日の時点で、医療機関で八十五件、それから高齢者福祉施設で四十件という集団感染の発生が報告されております。 委員からありましたなみはやリハビリテーション病院などにつきましてはもちろん、当然リハビリを中心にやられているわけですけれども、今申し上げました八十五の医療機関は全てリハが提供されているか、あるいは、リハが提供されていても、リハ室が多いのか、ベッドサイドがあるのかとか、そういう詳細なところはちょっと現時点では把握していないというところでございます。
○尾辻委員 どこが感染源になっているのかというのはクラスター対策班の方がまた調べていただくことになるかとは思いますが、どちらにしても、本当に、介護現場もリハビリの現場も悩ましい状況であることは変わりないと思うんですね。ワクチンが開発されて終息するまでにはかなりまだ時間がかかると言われていて、非常に不透明で、それまでは、ウイズコロナ、新型コロナウイルスとともに共生していく方向性をやはり考えなければいけない。 ただ、では介護、リハビリはどうすればいいのか。全くゼロにするわけにはいかないわけです。そこの妥協点というか、うまいこと折り合いをつけていかなければいけない、これは大きな課題だというふうに思っております。この辺を厚労省はどのように認識していますでしょうか。
○大島政府参考人 確かに、リハビリテーションは、利用者の廃用症候群の防止あるいはADLの維持、改善といった点で非常に重要であります。他方、新型コロナウイルス感染症につきましては高齢者、基礎疾患を抱える方は重症化するリスクが高いということですので、今委員御指摘のとおり、感染防止の徹底を図りながら実施していくということが求められるのではないかと考えております。 今、現時点ではありますが、四月四日付で、介護施設等における感染拡大防止のための留意事項を出しておりまして、リハビリテーションを含めまして通所サービスを実施する場合の留意事項といたしまして、かなり細かく示しております。例示しますと、可能な限り同じ時間帯、同じ場所での実施人数を減らすこと、定期的に換気を行うこと、利用者同士の距離について、互いに手を伸ばしたら手が届く範囲以上の距離を保つこと等々を一応お示ししているところでございます。 ただ、これらにつきまして、もっと詳細に現場の方あるいは専門家の方の御意見を伺いながら、感染拡大防止とADL維持の双方のバランスといいますか観点から、どういう形でリハビリテーションを実施していけばいいのか、引き続き検討しなければならないと考えております。
○尾辻委員 このウイズコロナ時代に、クラスターが発生した場合は、どういうふうに感染したかという、感染経路をしっかりとすることによって防げることもあるでしょうし、ただ、介護もリハビリも接触なしにはできないものですから、ここはやはり時間が、これからまだウイズコロナの時代が続きますから、しっかり、大臣、またこの課題については御検討いただきたいというふうに思います。 ちょっと、実際になみはやリハビリテーションで起こった事象について、今後、第二波、第三波が来るときに同じようなことが起こらないようにということで質疑をさせていただきたいと思います。 実は、ここでは、陽性が判明した二名の看護師が出勤を求められて、実際に出勤するという事態が起こりました。それで、同じシフトに入る看護師が、それはさすがにおかしいんじゃないかということで、実は保健所にも相談をし、実は厚労省にも電話をかけられたそうなんです。ところが、かけた場所とか時間とかもありますから、そこでは、自分たちの管轄外だとか、強制力がないということで、一番最初の第一報には行政は対応できなかったんですね。それで、更に民間の労働相談のところに御連絡をされて、ちょっといろいろな経緯の中でやっともう一度保健所に連絡が入って、最終的には保健所が行政指導をしたということなんです。同じ日じゃないんですよ、違う日に一名ずつ、誰もいないからあなたが夜勤に入ってということで、陽性者が勤務を求められる。 なぜこんなことが起こるのか。感染症法は、感染者に勤務制限がかけられているんですけれども、事業者を規制するものではないわけですね。ですから、ここにちょっとやはり法のすき間があったのではないかなというふうにも感じられるんですが、厚労省の見解をいただきたいと思います。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 労働者が新型コロナウイルスに感染していることが確認された場合は、今委員からお話がございましたが、感染症法に基づき、都道府県知事が該当する労働者に対して就業制限や入院の勧告等を行うことができるとされています。この感染症法の措置につきまして、厚生労働省のホームページにおきまして、使用者に対して、感染症法に基づき都道府県知事より入院の勧告を受けた労働者については入院により就業できないことを御理解いただくとともに、都道府県知事により就業制限がかけられた労働者については会社に就業させないようにしてくださいとお示ししているところであり、保健所からお願いというか行政指導をしたというところです。 労働安全衛生法の第六十八条におきましては事業者に対して伝染性の疾病等に罹患した労働者を就業させることを禁止する措置の規定がございますが、感染症予防法における感染症については、既に感染症予防法による行動制限の措置が労働者に課せられるため、この措置の対象としていないところでございます。 引き続き、新型コロナウイルス感染防止対策のために、使用者に対して、感染症法上の措置について理解をいただくよう、周知等に努めていきたいと考えております。
○尾辻委員 ということは、本来であれば、この事象は、保健所に相談をすれば保健所がしっかりととめられた事象だということでいいんでしょうか。確認です。
○宮嵜政府参考人 お答え申し上げます。 今委員から御指摘がございましたように、個別のケースで途中でその対応がどうだったかというのはちょっとわからないところでございますが、一般的に申し上げましたら、保健所にまさに御相談いただいて、保健所の方で会社の方というか使用者の方について御助言なり指導をさせていただくというような形になろうかと考えております。
○尾辻委員 一つは、保健所が忙し過ぎるというようなこともあって、そこまで手が回らなかったとか。ちょっと想像を超えたと思うんですね、感染者の方が働くというのは。ただ、実際にクラスターが起こると、その日の夜勤はどうするんだというところで、人がいないということが起こってくる。そして、そもそもの原因は人手不足の職場であるということがやはりあるかと思うんですね。 今、そういうところはどうなるかというと、同法人、つまり同じ法人の中で看護師や介護士さんを回してくださいね、行政はなかなか何もできませんというような形で、もちろん、クラスターが起こればDMATが入ったりクラスター対策班が入って、DMATは入院調整なんかをしていただくんですが、病院や施設自身のマンパワー不足をなかなか補うまでになっていないんですよ。そこは法人さんでやってください、病院さんでやってくださいということになっています。 ここを、これから第二波、第三波が来てクラスターがまた起こる可能性を考えると、やはり、国の支援、施設や自治体だけに任せていてはこれはどうにもならないと思うんです。なので、国の支援や支援体制構築が非常に重要だと思います。大臣、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 委員御指摘のように、こうした介護施設あるいはリハビリの施設等は、感染症の拡大の中においても、そうした利用者の方々、またその家族の方々を守る上では欠かせない存在であり、継続的なサービスの提供が求められているわけであります。 今お話がありましたように、新型コロナウイルスの感染がそこで生じて職員が不足した場合などなどにおいてもサービスの提供が継続するように、一時的に職員が不足する介護施設から応援要請があった場合には積極的に対応していただきたい旨を都道府県を通じて関係団体等に要請するとか、従業者が不足する介護施設に対して介護職員などの応援職員の派遣を調整する都道府県に対する助成措置とか、あるいは感染者が発生した介護施設等に対する職員の確保に関する費用などのかかり増し経費の助成、こういったことも行っていくとともに、医療崩壊あるいは介護崩壊を防ぐために、例えば看護職員については派遣調整事業による支援等を、また各種団体との協力等の要請も行わせていただいているところであります。 令和二年度補正予算でも緊急包括支援交付金を創設して、医療従事者等についての確保等に当たり財政支援を行っていくというような措置、また介護の関係についてもそうした措置もとらせていただいているところであります。 引き続き、第二次補正予算の議論もありますので、そうした中において、介護施設あるいはリハビリ施設等々がしっかりその機能を果たしていただけるように、人が国の中にいるわけではありませんので、どこかにおられる方はどこかに行っていただくとか、そういった調整ということにはなりますけれども、そういった点に対する機能をつくったり、またそれを財政的に支援をしたり、そういったことをしっかり考えていきたいと思います。
○尾辻委員 特に初期段階での即応性が非常に大事になってきますので、今まで起こったクラスターのところ、同じようなことが起こっています、ぜひちょっと次へつなげていただきたいと思います。 あと、必要なのは、やはり、早期発見をしていくことによってクラスターにならないようにすることが大事だと思います。今、日経ヘルスケアの調べでいきますと、こういう介護とか医療の従事者の感染と利用者の感染を合わせると、全体の感染者の一六・三%、つまり国内の新型コロナウイルス感染者の六分の一ほどが医療、介護、障害福祉のセクターで生じているというふうに指摘をされております。 例えば、イギリスなんかは四月下旬からエッセンシャルワーカーは無症状であっても検査を受けられるという体制を整えていまして、一日十万人ずつ検査をしている、職場からでなくても個人で政府のホームページからでも検査ができるとか、カナダのオンタリオ州でも老人ホームで働く全職員に新型コロナウイルスの検査をする方針が四月に決定されているんですね。 ということで、やはり、高齢者や疾病のある方を守るためにも、ここの介護や医療の関係者が早期に検査できる体制をこれからつくっていく必要があると思うんですが、大臣、これはいかがでしょうか。
○加藤国務大臣 これまでも、例えば感染が発生した場合の濃厚接触者についても発症された場合にPCR検査をするというのが原則とされていましたけれども、医療機関とか福祉施設等については、これは感染研の中ではできると書いてありますけれども、基本的対処方針の中では、特に感染が疑われる医療、施設従事者及び入院患者等については率先してPCR検査などを受けさせるようにする、こういうふうに書いてあるわけでありますから、これができるようにしていくということが非常に大事だと思っております。 そういった意味でも、PCRを受けられる場所をいかにつくっていくのか。それから、今、抗原の検査キットも出てまいりましたので、こういったものも活用しながら、医療機関やあるいは介護施設等において、感染拡大、先ほど委員は一四%、一五%とおっしゃっておられました。クラスターで見ると半分以上が医療機関か福祉施設、半分以上という状況でありますから、逆にそこをどう守っていくかということが今後の感染症の拡大を抑止していく上において非常に大きなポイントである、これは我々もよく認識をして対応させていただきたいと思います。
○尾辻委員 実際のところは、やはり検査を受けられていません。私の周りで聞いても、発熱をしても、やはり、濃厚接触者ではないということで断られて、一週間ぐらい待機をした後に、発熱がおさまったら職場に復帰するということで、非常に現場の方は不安を抱えています。もしこれで利用者さんにうつしてしまったら一体どうなるんだろうか。だからこそ、抗原検査もできるようになりますので、優先的に受けられるような仕組みを整えていただきたいと思います。 あわせて、今、医療関係者については、コロナウイルス感染対策をやっていらっしゃる方々に例えば都道府県や市が新たな手当をお支払いするというようなことが出てきております。ただ、介護についてはこの話が余り出てきていないんですね。同じように、エッセンシャルワーカーとして、接触しますから、いろいろな感染の可能性もある中で頑張っていただいている介護職に対しての手当、これがやはり私は必要じゃないかなと思います。大臣、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 医療現場について、この間の、診療報酬を引き上げまして、特に新型コロナウイルス感染症の治療に当たっている方々には危険手当が一日四千円払えるような診療報酬の引上げをさせていただきましたので、それをベースに、これは報酬ですから、あとは医療機関がどう使うかということはありますけれども、それを対象としていただきたいということを申し上げ、また、介護現場においても、例えば先ほどのリハのケース、これは病院ですかね、施設の場合においても、そこで新型コロナウイルスが発生してそれに対応するといった場合に対しては危険手当的なものが出せるということに今はもうなっております。 それは、直接対応しただけじゃなくて、そこにいるいろいろな職員の方はいずれにしてもいろいろな形で対応されていますから、そこまでは来ていますが、では、今委員のおっしゃった、そうでない介護施設をどうするのかということでありまして、そうしたお話も頂戴していますので、今、先ほど申し上げた二次補正の議論をしております。ちょっと、これは今議論しているところで、これからどうなるということを今ここで明言できませんけれども、そうした声があるということはしっかり承って対応していきたいと思っています。
○尾辻委員 二次補正でしっかりと、現場で頑張っていただいている介護の関係者の皆さんに私たちの感謝の気持ちが伝わるような、そのような予算をとっていただきたいということを強くお願い申し上げたいと思います。 それでは、法案の中の介護福祉士の話をさせていただきたいと思います。 ことしは介護保険制度ができてもう二十年、そして介護福祉士制度ができてもう三十年以上がたっております。私自身も介護福祉士です。介護現場で、介護の仕事の重要さ、そして賃金の安さというのも身をもって経験をしてまいりました。 今回は、養成校において試験が免除される、義務づけが延長されるという話が出てきております。これは私は看過できないというふうに思っておりますので、このことについてお伺いしていきたいと思います。 確認ですけれども、介護福祉士という国家資格の専門性とは何なのか、そしてその専門性は何によって担保されるのかということ。まず大臣に確認をさせていただきます。
○加藤国務大臣 介護福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法において、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者に心身の状況に応じた介護を行うこと、また、その者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者と規定されているわけであります。 ここで言う専門的知識及び技術とは、養成課程で習得する人間の尊厳と自立に関する理解、認知症の方や障害のある方などの心と体の仕組みの理解、これらの知識をもとにしたコミュニケーション技術や生活支援技術であるというふうに考えております。
○尾辻委員 それは何によって担保されるんでしょうか。
○加藤国務大臣 こうした介護福祉士の専門性においては、そうした養成課程また実務経験等々によってなされるわけでありますが、実務経験ルート及び福祉系高校ルートにおいては、現状、国家試験の合格によって担保している。養成施設ルートにおいては、従来、二年以上の養成課程をもって担保してきましたが、介護福祉士の資質と社会的評価を高める観点から資格取得方法の一元化を進め、平成二十九年から国家試験の義務づけを導入したところでありますが、経過措置のもとでは、養成施設卒業者であって国家試験に合格していない方についても卒業後五年に限り介護福祉士となれるということになっております。 これらの方がその後も介護福祉士であり続けるためには、国家試験に合格するか、五年間連続して実務に従事している必要があり、こうした仕組みによって専門性の担保が図られているというふうに認識をしております。
○尾辻委員 社会福祉士及び介護福祉士法では、第三十九条で「介護福祉士試験に合格した者は、介護福祉士となる資格を有する。」ということをきっちりと書いてあるわけです。そして、二〇〇七年度改正によって、全員が国家試験を受ける、つまり一元化されるということをちゃんとここに書いたわけですよね。ただ、附則でもって、ずっと経過措置の延長ということをしてきたわけです。 今、二〇〇七年度改正ですから、十三年たっているんです。ところが、今回、更に五年延期する。今回の延期は一体何度目の延期なのか、そして延期の理由は何なのか、ちょっと端的にお答えください。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 養成施設ルートの国家試験の義務づけにつきましては、平成十九年の社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律において規定され、平成二十四年に施行する予定でございました。その後、平成二十三年と二十六年の二度の施行延期を経まして、平成二十八年の改正により、義務化の施行時期を準備期間を確保する観点から更に一年延長となる平成二十九年度からとされ、五年間の経過措置つきで施行されて現在に至っているところでございます。このように、義務化の施行自体は三度延期されているところですが、経過措置の延長は、平成二十八年の改正で創設後、本法案において初めて盛り込んだものでございます。 それぞれの改正理由につきましては、平成二十三年は、喀たん吸引等の医療的ケアに関する新たな教育内容が養成施設のカリキュラムに追加されることになったことを踏まえて延期したものでございます。平成二十六年は、介護人材の確保が困難な状況を踏まえて延期したものでございます。平成二十八年は、漸進的に国家試験義務化を実施することとし、平成二十九年から五年間の経過措置を設けることとしたものでございます。
○尾辻委員 今回はなぜ、また五年延期なんですか。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 厚生労働省として、介護福祉士の養成施設卒業者に国家試験合格を義務づけることで資質を向上させるという二十八年当時の法律改正の基本方針は堅持しているところでございますが、その上で、平成二十八年当時と状況を比較すると、介護現場での人手不足がより深刻化する中、養成施設数、定員、入学生のいずれも減少し、養成施設においては、外国人留学生の数が急増したものの、その後の国家試験合格率は低調になっているという状況がございます。 そうした状況のもと、介護サービスや養成施設の関係団体からは経過措置を延長すべきとの御要望をいただいておりますが、その一方で、介護福祉士会や福祉系高校の関係者などからは資質の向上のため予定どおり経過措置を終了させるべきとの御要望もいただいているところでございます。 今般、こうした状況を総合的に勘案して慎重に検討し、養成施設の教育の質を上げるための取組とあわせて、介護福祉士が今後果たしていくべき役割や資格のあり方などについて検討を行うこととした上で、介護サービスの提供に支障がないよう、経過措置を五年間に限り延長することとしたものでございます。
○尾辻委員 今理由を述べていただきましたけれども、養成校に留学生の方がふえて国家試験の合格率が低くなった、だから延長するんだというのは理由になりません。 専門性の担保というものは何で行われるのか。皆さんが国家試験によって合格した者をするというふうにもともとしているんですから、今回もそうですけれども、介護の人材不足、これはやはり解決をしなければいけませんから、どのようにして量を、働いていらっしゃる方を確保していくのかが非常に大事です。ただ、質の問題と量の問題は分けて考えるべきだということなんですよ。 せっかく日本で働こうとしていただいている外国人の方が、働いていただくのは私は結構だと思います。ただ、そのルートが、試験を受けずに、そして受けて不合格でも五年間は介護福祉士を名乗れるということであれば、試験を受けた介護福祉士さんは一体何なんだと。福祉系高校も、ちゃんと試験を受けて介護福祉士になっているんです。なぜここだけ延長しなければいけないのか。 そして、国会の附帯決議は、介護職員の社会的地位の向上のため、介護福祉士の養成施設ルートの国家試験義務づけを進めると。国会はちゃんと義務づけを進めるように求めてきた。そして、先ほどおっしゃったみたいに、社会保障審議会の福祉部会の議論は両論併記だったんですよ。にもかかわらず、これは本当はもっと議論しなきゃいけなかった、専門部会か何かをつくって議論しなきゃいけなかった。なのに、わずか二回です、わずか二回の審議会の議論、部会の議論で五年間の延長を決めた。 これは、私のところにも皆さんから、一体厚生労働省は介護福祉士をどうしたいんだ、何を考えているのかと。怒りと涙と悔しさが私のところにもいっぱい来ているんです。国家試験に合格して国家資格となるという当たり前の原則が、なぜこんなに何年間も延長され続けなければいけないのか。先ほどのは理由になりません。 お聞きしますけれども、試験を受けない、不合格でも介護福祉士を名乗れる人の制度は一体これであと何年続くんですか。そして、なし崩し的にこれは固定化されませんか。お答えください。(発言する者あり)
○盛山委員長 じゃ、とめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 動かしてください。 辺見大臣官房審議官。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 本件につきましては、経過措置の五年間を延長するというものでございまして、現時点におきまして経過措置を更に延長するということは考えておりません。 失礼いたしました。(発言する者あり)
○盛山委員長 答弁者に申し上げます。 質問者の発言をよく聞いて、再度御答弁をお願いします。
○辺見政府参考人 経過措置の期間は、五年間の経過措置でございます。
○尾辻委員 要は、五年延長すると、令和四年卒の人から令和九年卒の人までが五年間はいけるんですよ。だから、最終的に令和十三年、二〇三一年まで、介護福祉士試験が不合格でも介護福祉士を名乗れるんですよ。だから、これからあと十一年これは続くということでしょう。確認です。(発言する者あり)
○盛山委員長 時計をとめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 時計を動かしてください。 辺見大臣官房審議官。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 この経過措置につきましては、令和八年度の卒業の方まで影響が及ぶことになりますが、この方が卒業後五年間ということでございますので、令和十三年までこの制度が影響するということになります。
○尾辻委員 なので、実は二〇〇七年の法改正から二十四年間延長を続けることになるんですよ。これは四半世紀ですよ。これで、いや、もう今度は延長はしませんと言われて誰が信じるんですか。介護福祉士の質をどうやって担保するんですか。これからの超高齢社会で一番担っていただかなければいけない人たちに頑張る動機を与えないこの法改正、私はこれは絶対におかしいと思うんですよ。 それで、大臣、お聞きいたしますけれども、公平性の観点からは全員に試験を義務づけるべきです。そして、先ほど申し上げたように、専門学校を卒業して試験に合格していない方は例えば特定技能へ移行して働くとか、そういうルートをつくって質の確保と量の確保を、こういう形で何とか両立を図るような、そういう検討をしていただけないでしょうか。
○加藤国務大臣 経過措置については、平成二十八年当時と比較をして介護現場の人手不足がより深刻化しているなどの状況のもと、先ほどお話がありました賛否両論はありましたが、総合的に勘案して、介護サービス提供に支障が生じないよう、経過措置を五年に限り延長することにしたということであります。 今の委員の御指摘は外国籍の方のお話だと思いますが、外国籍の養成施設卒業者は、在留資格、特定技能で必要とされる試験を受験することなく介護分野の特定技能に在留資格を移行することは可能であります。 しかしながら、養成施設に入学する外国人留学生には、我が国での在留だけを目的としているわけではなく、我が国の介護福祉士資格の取得を目指す方もおられます。こうした方々にとっては、養成施設の現状の合格者のもとで経過措置が終了すれば、二年以上留学しても介護福祉士資格を取得できない可能性が高まるように感じられること、介護分野の特定技能に必要とされる技能よりも高い水準である介護福祉士取得レベルを目指した教育を受けているのにもかかわらず在留資格が特定技能しか与えられないことということになります。 こうしたことを踏まえて、我が国の介護福祉士資格の取得を目指す外国人の方々がふえつつある流れというものもあります、そうした流れに水を差すことなく、介護人材の確保が厳しい状況のもとで、現時点で経過措置を終了させることは適切ではない、こうして考えたところであります。 もっとも、今回の経過措置はあくまでも暫定的、暫定的と言っても随分続いていると言われておりますが、養成施設の教育の質を向上させて外国人留学生の合格率を上げていく、これが基本だと思っておりますので、それに必要な取組もしっかりとやっていきたいというふうに思います。
○尾辻委員 終わりますけれども、実は、介護福祉士の養成校は、入学者数とか卒業者数や、国家試験の受験者数とか合格者数が公表されておりません。厚労省に報告はされているけれども、社会福祉士や精神保健福祉士は公表されているのに、介護福祉士だけが公表されていないんです。これはおかしいですから、これだけ延長するなら、ここはちゃんと公表していただきたいということをお願い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございました。
○盛山委員長 次に、西村智奈美君。
○西村(智)委員 西村です。 先ほどの尾辻委員との質疑を伺っていまして、私も、今回、介護福祉士の国家試験を義務づけるということの経過措置の延長については、やはりいろいろ考えるところがございます。 政府の方は、介護職員の賃金も、処遇改善加算を拡充してきたこともあって、勤続年数十年以上の介護福祉士の賃金と全産業平均との差は縮まっているというふうに言うんですけれども、逆に言いますと、介護現場で働く皆さんは勤続年数が短い方が多いですし、十年未満の方の賃金とでは、全産業平均の賃金とは余り差が縮まっていないということなのではないかというふうに思います。 今回、野党の方からいわゆる障害福祉三法案というものが提出されておりまして、この中で、介護・障害福祉従事者の賃金を改善することについてもその内容として挙げられているところであります。提出理由としては、人材不足が深刻化しているけれども、その著しく低い賃金水準が人材不足の一番の原因であるというふうに提出理由では言われているわけです。 まず、大臣に伺いたいんですけれども、先ほどもありましたけれども、前回の法改正時に附帯決議で、国家試験の義務づけを確実に進める、これは衆議院と参議院の両方で附帯決議が付されています。今回はまだ人材不足が深刻化しているから延長するということなんですけれども、そもそも何が人材不足の理由とお考えか、これについて伺います。
○加藤国務大臣 今、西村委員御自身も御指摘のように、処遇改善のお話がありました。 介護人材不足の理由については、介護職以外の方々からすれば、体力的、精神的につらい仕事であるとのイメージがあることも影響していること、また、介護福祉士が実際に離職した理由、これはアンケートを見ると、心身の不調、あるいは、法人事業所の理念や運営のあり方への不満、職場の人間関係、そして、収入、労働時間や休日の勤務体制、こういったさまざまな要因が挙げられております。 そうした中で、賃金に関しては、これまでの累次にわたる処遇改善に加えて、昨年十月から、消費税の引上げの財源も加えて、経験、技能のある介護職員に重点化を図りながら、さらなる処遇の改善を行ったところであります。 介護人材確保には、こうした処遇改善のみならず、就業の促進、職場環境の改善による離職の防止、人材育成の支援など、総合的に取り組むことが重要だというふうに考えております。
○西村(智)委員 きょう資料としておつけしていますし、先ほど質疑の中でも出てまいりましたけれども、介護施設で働いていらっしゃる皆さんの今の新型コロナウイルスへの対応は、本当に大変な、私たちの想像を絶するものがあるというふうに思っています。 実際にクラスターとして発生したところなどでは、入院させるところが見つからずに施設内で対応せざるを得なかったり、また、職員の感染で人手不足になったり、職員への誹謗中傷も発生しているということであります。現場の方々は、とにかくこのコロナの大波は現場の努力では賄い切れない危機的な状況である、サービスの質を低下させないようにぎりぎりで骨身を削っているというふうにおっしゃっておられます。 私、やはり、海外で介護崩壊などということを言われていますけれども、日本国内でもそういった介護崩壊が起きないように、今、クラスターが発生はしていますけれども、多くの施設では現場の皆さんが本当に努力してくださって、消毒であったり、なれない防護服を着ての対応であったりということをやられて、対応しておられることで何とか持ちこたえておられるところが多いというふうに思うんですけれども、日本でもそういった現場で働く皆さんへの対応は急務じゃないかというふうに思います。大臣、いかがですか。
○加藤国務大臣 二つの視点があると思います。 一つは、まさに高齢者、あるいは障害者サービスも含めてでありますけれども、そうした方々を支えていくということは、別に感染症が拡大しようがしていなくても、そうした方々またその御家族の生活を支えていく、これは不可欠なものであります。そうしたサービスをしっかりと維持していくという観点から、それからまた、感染の状況を見ても、先ほど申し上げましたけれども、医療施設に加えて、福祉施設のクラスターというものがクラスター全体に占める割合が非常に高い、まさにクラスターが発生しやすい、特に福祉施設は高齢者が多い、また、基礎疾患を持っている方もいらっしゃいますので死亡者数も多い、これが見えているわけであります。 そういった意味からも、ここをしっかりと、感染拡大防止という意味からも、そこで働いている方々を守っていくということは非常に大事な視点だと思っております。 これまでも、感染拡大防止についてもるる私どもから通知をしたり、また、アルコール等の消毒液等の配付等にも努力をしてきたところであります。また、感染症が発生をした等々の場合の職員の不足に対する体制、あるいは、一時的に人員や運営の基準を満たすことができない場合にも介護報酬を減額しない、さらには、実際、いわゆる危険手当といったものについても、感染が生じたサービス事業所について危険手当等が支給できる、こういった対応もさせていただいたところであります。 さらに、先ほど申し上げましたけれども、介護現場で働く方々を守っていく、また、介護を含めたそうしたサービスが継続して提供できるように何をすべきなのか、そういった観点から現在第二次補正についての議論もさせていただいておりますので、そうした観点からしっかり検討させていただきたいというふうに思っております。
○西村(智)委員 第二次補正でしっかりと私は盛り込むべきだというふうに思いますし、また、今野党が出している法案もぜひそのときには検討していただきたいと思っています。 今回、障害福祉三法案ということで、野党の方からは、介護・障害福祉従事者の賃金の改善、それから、ホームヘルパー等へのセクハラ、パワハラ防止、また、食事提供加算の廃止をしないこと、また、送迎加算については不利な内容の算定基準を定めてはならないこと、また、職場での介護及び通勤における移動中の介護を重度訪問介護の対象とすることなど、非常に重要な、今まさに重要な、必要な内容が多々含まれているというふうに思いますけれども、衆法の提出者にお伺いしたいと思います。 私、今回の、介護施設でコロナ対策に皆さんが本当に大変な状況の中で当たってくださっているのを拝見いたしますと、やはり、国会で、与野党全体でそういった方々の御努力に報いるというか、応援するというか、そういったことが必要なのではないかというふうに思うんです。他方、ずっと継続的な人材不足があって、非常にこのコロナが追い打ちをかけているということなんですけれども、やはり賃金の改善というのが喫緊の課題なのではないかというふうに思うんです。 ぜひ、そういったことについて、賃金の改善、それから介護現場、障害福祉現場で働く皆さんの献身的な御尽力に報いるような対応を国会としてとるべきではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○山花議員 お答え申し上げます。 委員からの問題意識のとおりでございます。介護とか障害福祉の従事者というのは、要介護者であるとか障害者の方々が可能な限り自立した生活を営めるようにということで、その方々の生活の質というものを向上させるということと、あわせましてその方々の家族の負担を軽減させるという、本当に大事な仕事であると思います。 であるにもかかわらず、御指摘のとおり、他の産業、他の業種と比べましても賃金が低い水準にあります。私も、数字のある話じゃなくて現場で聞いたお話ですけれども、やっていても、もともと賃金が数字の上でもほかと比べて低いんだろうなと思うんだけれども、頑張っていても昇給がなかなか、ほかの同じ世代の人に比べて遅かったり低かったりということで、本当に気持ちだけで支えられている職場だというお話を伺ったこともあります。 それで、先ほど大臣の方から、アンケート調査なのでしょうか、イメージという言葉が少しひっかかったんですけれども、実際に身体的にも精神的にも負担が大きい職場であるというのは事実だと思います。そのことが介護とか障害福祉の人材不足の大きな原因であると思います。 新型コロナウイルスの感染ということで、今委員からも御指摘がありました。私も先日、集団感染が起こってしまったところの施設と、Zoomでの形でしたけれども、お話を伺う機会がありました。そういう中で、特に介護・障害福祉の従事者というのは、感染リスク、御自身が感染するというリスクももちろんすごくあるんですけれども、自分が万が一うつしてしまったら大変だという思いの中で本当に緊張感を持って仕事をされていると思います。 こういう中で、介護とか障害福祉現場において人材確保の厳しさというのが一層厳しさを増している中で、介護とか障害福祉従事者の職業生活の安定と離職の防止を図るという観点から、介護とか障害福祉事業者の賃金の引上げというのは早急な対応というのが必要ではないかと私どもとしては考えているところであります。 御紹介いただきました、私どもが提出いたしております介護・障害福祉従事者人材確保法案は、ケアマネジャーさんを含めて、現場の介護職員と管理部門の職員全体を対象に、平均一人当たり月額一万円賃金を上昇させることを想定した給付金の支給について規定をしております。さらには、御紹介のありましたとおり、介護現場におけるハラスメントの防止を念頭に、事業者に対して適切な就業環境の維持についての努力義務を課すということによって、給与以外の面での処遇改善についても規定をしているところであります。こういった内容でございます。 お金だけがその職業を評価するものではないとは思いますけれども、ただ、こういう状況の中で本当に頑張っておられる方々にエールを送るという意味でも、ぜひ、各党で御議論いただきまして、御賛同いただければ、こんな思いでございます。
○西村(智)委員 ぜひ、与野党の皆さんからも御理解いただいて賛同を得ていけるように、よろしくお願いいたします。 衆法の提出者の方、ここまでで結構でございます。ありがとうございます。 それでは、ちょっと時間が限られておりますので、先に進みます。 社会福祉法の方について。今回、社会福祉法の改正案によって、今までの相談窓口を一本に束ねるということが提案をされています。私は、いろいろな問題が複雑化していて、年代や、あり方といいますか見方も本当に多岐にわたっていて、必要なことだというふうに思いますし、これが有効な形で機能するといいなと思っている者の一人であります。ただ、幾つか懸念があって、それについて伺いたいんですけれども。 高齢者分野、障害、子供、生活困窮、この補助金が束ねられて一体的な執行を行うことができる仕組みとするということなんですけれども、そのときに、自治体の中で、やはり、いろいろな規模の自治体がありますけれども、いわゆる声の大きい分野はあると思うんです。そういったところだけが有利になってしまうんじゃないか。あと、声が小さかったり、それから、バックアップする団体が、強力なところがなかったりという分野、こういったところが割を食ってしまうのではないか。こういう心配をしているんですけれども、まさかそんなことはないというふうに思ってよろしいですか。
○加藤国務大臣 この新たな事業は、市町村全体で支援機関による包括的な支援体制を構築することで全ての住民を対象とした支援を実現し、また複雑化、複合化した支援ニーズに対応していこうということであります。 もう既にモデル事業を実践されておりますけれども、市町村が属性を超えて包括的な支援体制を構築するに当たっては、地域の関係機関と議論を重ねて実施を進めておられるというふうには思います。このプロセスが十分なされること、そして関係者間の連携が深まって真の意味での支援が行われることが非常に大事だと思います。 委員の御指摘は、市町村ごとに強い弱いじゃなくて、市町村の中において声が届きやすい団体と声がなかなか届きにくい団体があるということをおっしゃったんだというふうに思いますけれども、この新たな事業の実施の際も、市町村において包括的な支援体制を行う際には、事業実施計画の策定を通じて各分野の関係機関や地域住民と丁寧な議論を行い、考え方を共有し、意見を反映することに努力をしていただくとともに、事業開始後も、各分野の支援の実施状況を確認するとともに、地域住民や関係機関の議論を継続して、支援体制を改善するプロセスを繰り返していただくこととしております。 また、新たな事業を実施する市町村においては、まさに関係者の共通した理解のもとで効果的かつ適切な支援を実施するため、地域の関係機関、関係部局、また関係する団体ということでもありますが、体制構築に向けた考え方、支援の十分なすり合わせ、調整を行っていただきたいというふうに思います。 いずれにしても、これは初めての試みでありますので、既にモデル事業でスタートしているところもありますけれども、今委員がお話しのように、これまで高齢、障害、子供、生活困窮という形でそれぞれ対応していたところがいわば一体として取り組んでいただく、まさに総合事業にふさわしい形での実施が行われていけるように、我々もさまざまなサポートをさせていただきたいというふうに思っております。
○西村(智)委員 ちょっとまだ心配なところがあります。子供とか知的障害の分野とか、やはりどうしても今までの全体的なところを見ていると声が弱いですし、有力な、バックアップしてくれる団体もそんなにないように思います。ぜひ、今大臣が答弁されたことがきちんと担保できるような、今後、厚労省としてのかかわりを持ち続けていただきたい。それはやはり予算だというふうに思います。 それで、私は、その四分野を束ねたところが究極のワンストップとして、何かそこに行けば全部が終わるというのではなくて、四分野を束ねたものが自治体の中に幾つもできるというのが、これはいい、そうあるべきじゃないかというふうに思うんです。 ところが、財源ですね。やはり相談窓口には財源がどうしてもつきものなんですけれども、その複数の相談窓口が無理やり一つにまとめられるようなことになりはしないかということが心配です。逆にまた、一つにまとめるんだから補助金は少なくてもいいよねというような話にもなりかねないというふうに思っているんです。そんなことはありませんよね。確認したいと思います。
○加藤国務大臣 なりかねないということを念頭に置きながら、そうならないようにしていくということが非常に大事なんだろうというふうに思います。 新たな事業は、適切に複数の支援機関間の連携を進めて市町村全体で包括的な支援体制を実現することを目的としておりますけれども、既存の窓口を統合した総合窓口もあれば、複数の相談支援機関間が連携して対応する、それぞれあるけれども、そこはよく連携をとってもらう、いろいろなやり方があるんだと思います。 介護、障害、子供、生活困窮の各法の実施義務に基づいて、人員配置基準や配置人員の資格要件等を維持していただきながら必要な支援を提供するとともに、その実施に係る国、都道府県、市町村の費用負担は各法に規定する負担割合と同様として、必要な予算を確保するというふうになっております。 ただ、何かこれを聞くと、がりがりの縦割りに聞こえるわけでありますから、そこをどううまくしていくのかということは、多分、それぞれの介護、障害、子供、生活困窮の中でつながっていく、そういう仕組みをどうつくっていくかということも非常に大事だと思っております。 いずれにしても、これは施行が来年の四月からでありますから、具体的な予算は令和三年度以降ということになりますので、それに向けて必要な予算を確保できるように努力をしていきたいと思います。
○西村(智)委員 ぜひ予算を確保してください。 私はこの仕組みを見ましたときに、生活困窮者自立支援法のまさに拡大バージョンというか、そういうものかなというふうに思ったんです。 今回、新型コロナの関係で、いわゆる困窮者自立支援法の自立支援機関が本当にすごくいろいろな役割を発揮しておられます。ところが、この支援法で柱になっているのは就労準備支援それから家計改善支援であって、今コロナで起きている現状でいえば、その二つの柱で対応できないものがすごくたくさんある。 すごくたくさんあって、実際に、例えば住宅確保給付金のことでいえば、私もここで質問させていただいて、すごく厚労省に頑張っていただいて、要件を緩和していただいて、よくなったというふうには思うんですけれども、まだまだやはり就労を前提とした仕組みでは対応できないものがたくさんあるし、あと、緊急小口資金とかはあるんですけれども、それ以外の支援策がなかなかないんですね。それ以外、ではそれが終わってからの経済支援はどうしますかというと、なかなか厳しい状況が続いているということであります。 それで、今回のコロナの状況が起きている中でこの法案の審議をしているという意味をやはり考えたときに、既存の仕組みでは対応できないというこの今のコロナの現実に、今回の法案審議を経て、今後、厚労省はどういうふうにコロナの状況を解決していこうと考えているのか。私は、やはり、自立支援機関の人たちがまさに現場でいろいろなお話を聞いているということが今後はすごく大きな意味を持ってくる、その経験が大きな力になってくるんじゃないかというふうに思うんです。 そういった方々の現場の経験、これが今のコロナの支援策につながっていくように厚労省として何をやろうというふうにお考えか、聞かせてください。
○加藤国務大臣 今委員から御評価もいただきましたけれども、住居確保給付金等々、あるいは緊急小口資金の貸付け、ケースによっては生活保護を的確に結びつけていく、こういった対応を進めていくということでありますけれども、同時に、私どもも、こうした感染症の拡大が起きている中で、どこに一番しわ寄せが来るかといえば、これまでもそうなんですけれども、やはり生活弱者あるいは社会的な弱者と言われている方々に大きなしわが寄っていく。 そうした意味で、実は四月に生活を守るプロジェクトチームというのを厚労省の中につくりまして、特に福祉サービス等を必要とする方の相談に直接当たっておられる有識者の方からも現場の実態の報告をいただいて、これから何を考えて支援をしていくのか、実際、今、意見も総括させていただきながら、今後の相談支援やこうした体制づくりに役立てていきたいというふうにも思っております。 また、本日、感染防止策を講じつつも地域における活動を継続する方策など、福祉の支援関係者間で情報を交換する、未来の豊かなつながりのための全国アクションが立ち上がるとも伺っております。こうした民間団体の皆さんの意見も十分賜りながら、好事例は横展開を図っていくとともに、また、それを支援していくために我々として何をどうすればいいのか、そういったことを常に考えながら対応させていただきたいと思っております。
○西村(智)委員 時間の関係で、雇用維持策については、後に時間があれば回したいと思います。 検査体制のことについて伺います。 補正予算の中に、PCR検査等の着実な実施のための経費として四十九億一千四百万円が計上されています。この詳細の説明を伺ったときに、この四十九億円は一日二万件のPCR検査をできるだけ早く達成するための経費であるという説明を受けました。そこで、その詳細はといいましてペーパーをもらったら資料の三枚目が来たんですけれども、ここにPCR検査等という文言が出てこないんです。 つまり、この四十九億円の中には、昨日でしたかね、承認されましたけれども、抗原検査も含むということでしょうか、あるいは抗体検査なども含むということでしょうか。
○加藤国務大臣 令和二年度補正予算案で、感染症予防事業費等国庫負担金、まさに今委員がお示しの表でありますけれども、まさにここにありますように、地方衛生研究所が行う行政検査、また、都道府県が行政検査を委託して行うものとする、医療機関において医師の判断により行う検査費用に係る患者自己負担分への補助経費、及び都道府県が検査を検査センターなどに委託する運営委託経費ということでありまして、これは全てPCR検査の関係を含むということであります。
○西村(智)委員 抗原検査や抗体検査もこの四十九億円の中に含むんでしょうか。
○加藤国務大臣 抗体検査については、別途、抗体検査を実施する……。(発言する者あり)
○盛山委員長 では、ちょっととめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 時計を動かしてください。 加藤大臣。
○加藤国務大臣 失礼しました、抗体検査は別途予算を確保して実施するということであります。 抗原検査が入っているかどうか。抗原検査をまさに今のPCRと同じように実施するということでありますから、当然、そういった形で実施する抗原検査は対象になるということであります。
○西村(智)委員 抗原検査はこの四十九億円の対象になるということですと、一日二万件という方針の説明を聞く自治体などは、一体、一日二万件という方針というのはそのまま堅持されているのかなというふうに、何を最優先にやるのか迷う事態になるのではないかというふうに思うんです。 私は、厚労省がきちんと、この中に抗原検査も含むということであれば今からでもその方針をしっかりと打ち出すべきだというふうに思うんですけれども、これでこのような、つまり、補正予算ではPCR検査への対応というふうに出ている、詳細ペーパーといったらこれが出てきて、抗原検査も含むということですと、一体自治体が何を優先に体制を維持していったらいいのかということで迷いが生じて、結果として検査体制の確立がおくれてしまうんじゃないかという懸念を持つんですよ。 それで、その点について、もしまた大臣から答弁があればいただきたいんですけれども、私の方から先日ちょっと厚労省に問合せをさせていただきました。PCR検査をふやすためにということで、一つは、臨床検査技師に限らず、例えば研究者や行政機関などからPCR検査を経験している人材を募って、トレーニングをして好待遇で大学や民間機関でのPCR検査に当たっていただくことですとか、あと、オートメーション化ができる機器一式の購入、こういったことを検討できるのではないかというふうに考えたんです。人材研修については四十九億円の予算でやるということと、それから機器購入については一千四百九十億円の緊急包括支援交付金でできる、それで、どちらも自治体の判断でできるということのようだったんです。 ところが、その四十九億円の中身が、先ほども大臣からありましたけれども、この中に抗原検査も含むとか、人材研修もこの中に含むということになると、本当にこれでスピーディーな検査体制の確立を自治体がやろうというふうに思えるかどうか、ちょっとそこが心配なんですけれども、この点について、大臣、いかがお考えでしょうか。
○加藤国務大臣 一つは、この四十九億というのが、規模感をどう見るのか、そうした御質問だとすれば、これは、四十九億で足りなければ、もちろん予備費等をしっかり活用させていただいて対応させていただきたいというふうに思っております。 緊急包括支援交付金については、それぞれの都道府県から計画を今聴取させていただいて、それに基づいて交付をさせていただくことにしておりますけれども、いずれにしても、こうしたPCRも含めた医療提供体制の整備等に必要なお金については我々としてもしっかりと都道府県を支援していく、必要な予算は確保していく、これは知事を含めて申し上げていることであります。
○西村(智)委員 都道府県から今計画を上げていただいているということで、先ほど私の方からちょっと提案させていただいた人材研修とか機器購入なども、恐らく、その計画の中に入ってくるか、入ってこないかということなんでしょう。 ですけれども、とにかく一日二万件という方針がまだ生きているのであるとすれば、どうやったら自治体に一日二万件に向けて動いてもらえるのかということを厚労省としてどう考えるのか、そこを明らかにしていってもらいたいんです。例えば、政府から積極的に自治体に情報提供していくのかとか、それから、自治体が実際にどういった対応をとったかということを厚労省が把握していくのかということですとか。 それから、さっき、いみじくも大臣は、四十九億で額が少なければ予備費からというふうにおっしゃいましたけれども、足りないと思うんですよ。一千四百九十億円も、これは全額国庫負担じゃないですよね。やはり足りないと思うんですよ。もっとそこはしっかりとつけなければいけないんじゃないかというふうに思います。 二点にわたってしまいましたけれども、いかがですか。
○加藤国務大臣 まず、予算の関係については、まず一千四百九十億、残りは例の地域創生交付金で全額、こういうスキームでやってきております。しかし、いずれにしても、そうした交付金で足りないということになれば、予備費であり、また、今、二次補正の議論もさせていただいておりますので、我々は、しっかり予算の確保をすることによって、都道府県におけるそうした取組が、予算がないじゃないかとか、そんな懸念なく取り組んでいただけるようにしていきたいと思っております。 それから、二万件を毎日実施というよりも、まず二万件の能力を立ち上げるということに私どもは取り組んできたわけでありまして、それに向けては、当然、例えばPCRセンター等を設置することによって、今言っている二万件というのは分析のところの数字を我々は使ってまいりましたけれども、やはりPCRの場合は、今、唾液を使うとかいろいろな技術開発をさせていただいておりますが、現状では拭うという行為がどうしても必要になってくる、そうすると拭う力をどうつけていくのかということで、今、東京都を含めてPCRセンター等のさまざまな対応をしていただいております。 そうした意味での、実際としてPCR検査ができる体制をしっかりつくっていく、そして、今委員御指摘のように、PCR検査を実施すればしっかりその費用が賄われていける、こういう体制をつくっていきたいと思っています。
○西村(智)委員 きのう開催された専門家会議でも、抗原検査は抗原検査として進めていくんだけれども、それによってPCR等検査の拡充が妨げられることのないよう並行してPCR等検査の拡充にも努めていくべきであるというふうに書かれております。ですので、ぜひそこは、厚労省の方から自治体にしっかりと情報提供もしていただいて、体制をきちんと拡充していただきたいと思います。 きょうは文科副大臣にお越しいただいております。 これまでも、何度となく、PCR検査の実施機関について、例えば大学とか民間機関の協力が得られないのかという話、実際に、得ているとか得られていないとかいう話がいろいろありました。それで、これも、専門家会議の中でも大学にやっていただくということも想定しているんですけれども、仮に大学の方でやっていただくとしても、大学も経営上の問題がありますから、施設であったりヒューマンリソースを割かなければいけなかったり、大学病院では手術の数を絞ったりというようなことで、本当にまともにやっていたら収入減につながっていきかねない話がやはりあるわけです。 ここは厚労省と文科省が協力して補償していくとかいうことを言ってあげないと大学の方は踏み切れないんじゃないかというふうに思うんですけれども、どうでしょうか、文科省として。
○亀岡副大臣 まさに今委員の質問にあったように、いろいろな研究機関でもPCRの機械を持っているところはたくさんあります。これも、しっかりとPCR検査ができるかというと、現時点ですぐできるという場合ではない場合が多いのであります。PCR検査を行っていない大学や研究施設においてPCR検査を行う場合には施設や人員の観点から本来の研究の実施に支障が生じる可能性がかなりあるということも聞いておりますので、そういうものがしっかり早く払拭できるように、BSL2の部屋が必要であれば、そういうものもしっかり、文科省としても、大学等においてPCR検査に協力いただくことも考えて、それぞれの大学の状況を踏まえつつ、適切な支援のあり方についてしっかりと今検討しているところであります。 以上です。
○西村(智)委員 必要であればという文科副大臣の答弁でした。厚労大臣、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 大学といっても、二つあるんだと思います。医学部、要するに医療機関で、大学の附属病院でやる場合と、そうではなくて何とか研究所みたいなところでやる場合。多分、今副大臣から後者のお話があり、むしろ、西村委員は、附属病院等でやると、もともとの、PCR検査だけではなくて、新型コロナウイルスの患者さんを受け入れることによって通常の医療業務が制限をされる、それが経営にいろいろな意味で影響を及ぼしていると。これは別に、大学附属病院だけではなくて、民間病院でも同じことであります。 先日、新型コロナウイルスの関連の診療報酬については倍額以上にするような手当てもさせていただきましたけれども、しかし、それでも、今私どもの承知している限りでは、かなり経営が厳しくなってきているということは十分承知をしておりますので、四月分の請求が今出てきて、これが六月に支給されるということでありますけれども、そうしたタイミングもしっかり見据えながら必要な対策を考えていこうということで、今、第二次補正予算を含めて、中で議論させていただいているところでございます。
○西村(智)委員 時間ですので、終わります。
○盛山委員長 次に、山井君。
○山井委員 よろしくお願いいたします。三十分余り、社会福祉法そしてコロナ対策等々の質問をさせていただきたいと思います。 まず、先日の衆議院本会議でも中島議員の方から、この社福法の前提となるべき、今、コロナの被害において、介護現場、障害福祉現場は感染のリスクや人手不足、更に大幅な減収で大変困っている、そういう話がありました。そういう意味で、後ほどそのことも質問させていただきたいと思います。 ただ、冒頭、けさ、野党共同で、議員立法の子供支援法案、一人親家庭の低所得の方々の児童扶養手当を半年間に限って事実上倍増する、そういう法案を出させていただきました。これは、厳密に言いますと、児童扶養手当と同額の給付金を半年間出すということであります。 一人親家庭そして貧困家庭のお子さんたちの支援については、今週月曜日も予算委員会で、高木美智代先生が安倍総理に児童扶養手当の増額をということを要望しておられました。また、自民党さんも前向きであると聞いておりますし、逢坂政調会長、岸田政調会長の与野党協議の五つのテーマのうちの一つにこの児童扶養手当の拡充が上がっているというふうに聞いております。 そういう中でありますが、十一ページのしんぐるまざあず・ふぉーらむの方々のメール相談を少しだけ読み上げさせていただきたいと思います。つい先日の相談内容であります。 十一ページの左側。子供四人、お米もガソリンもおかずもなく、このまま一家心中してしまうしかないのか、生活困窮、関東、三十代。そして、その次の方も、子供がおなかがすいても食べさせるものがない、東北、五十代の方。そして、四つぐらい下へ行くと、ライフラインが全てとまり、死ねと言われているよう、九州の五十代のシングルマザーの方。そして、一番下は、手持ち金なく、避難食用のお米三つで食べ物が尽きる、不安で心身とも限界、洗濯洗剤も底をつく、力をかりたい。こういうふうな悲鳴が連日来ております。昨日も私にある方からメールが来ましたが、小さなお子さんのミルク代がない、そういう相談も連日来ているということであります。 そういう意味では、与党、野党がみんなで協力して、ぜひ、こういう方々を支援する、救済することが必要なのではないかと思います。 私が一番心配しておりますのは、このままいくと時間の問題で親子心中が起きてしまう。一人親家庭のシングルマザーの二人に一人が非正規で、そして派遣やパートがこのコロナで切られてしまうというケースが急増しているわけであります。 それで、十一ページ、次のページも見てください。これは北海道のしんぐるまざあず・ふぉーらむの方々からの報告ですが、十二ページの左、四十代、非正規雇用、三月からほとんど給料がなく、また今月もとなると考えてしまいますということで、給料がなくなったと。それと、十二ページの上、線が引いてあります。四十代、正規雇用の方ですが、なけなしのお金で一日三食が食べられないときもふえましたと。お子さんたちが三食食べられない、やはりこれは緊急課題で、解決せねばならないのではないかと思います。 そこで、加藤厚労大臣にお願いをしたいんですが、ぜひとも、児童扶養手当の大幅な増額、あるいは児童扶養手当を受給しておられる方々への特別な給付金をこのコロナで心中が起こらないように早急に行うべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 まず、今読み上げていただいたそれぞれの声、私も今見ながらも読ませていただきました。 まず、ちょっと私も感じたのは、児童扶養手当が今議論されております。ただ、今議論されているわけですから、今使えるわけではない。やはり、そういった意味では、緊急小口資金、これはよく言われるんですけれども、全然知られていないぞという指摘も受けていますので、まさに、まず使えるものをしっかりと使っていただきながら、これは御承知のように返済については所得がなければ猶予という仕組みにもなっているわけなので、まず当座はぜひそういったものを活用していただくということを我々はもっとPRしていかなきゃならないし、また、今でも十五万件ぐらいさせてはいただいておりますけれども、まずこういったことにしっかり対応していかなきゃいけないということを痛切に感じさせていただいたところでございます。 それから、今委員御指摘の児童扶養手当については、野党の皆さん方からも、また与党からもいろいろ御意見を頂戴しているところでございますので、きのう、総理から令和二年度第二次補正について取りかかるというお話もありましたので、その中で、与野党間のいろいろな議論も踏まえながら、我々もしっかりと検討させていただきたいと思っております。
○山井委員 第二次補正の中で検討するという前向きな答弁をありがとうございます。 厚かましいんですけれども、もう一言お願いしたいのが、今週、来週にでも親子心中が出かねないと私は本当に心配しております。そういう意味では、第二次補正になるとやはり遅いという部分があるんですね。第二次補正も必要ですけれども、予備費が一兆五千億あります。そういう意味では、第二次補正に入る部分があってもいいですけれども、第一発目というか、一番早く一人親家庭の方々を支援するこの児童扶養手当、あるいはそれに該当する特別給付金については予備費の活用も検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 いずれにしても、どういう仕組みで支給するかという問題もあります、そこも含めて今議論いただいているんだと思います。そうなれば、何をどう使うかというのはいわば同時にセットの話だと思います。 ただ、どうしても、仕組みをつくって何かをすれば、例の十万円ではありませんけれども、やはり一定時間かかりますので、結論を早く出しながら、支給を決めれば早急な支給を、これを決めるかどうかは、まだこれは今議論されている問題ではありますけれども、いかなる対策も、対策が決まれば迅速に対応していくというふうに努力をしていきたいというふうに思います。
○山井委員 もちろん、これは与野党でこれから議論することであると思います。公明党さんも非常にこの点には精力的に取り組んでおられますし、また、田村議員も子ども貧困議連の会長でもあられます。 思いますのは、とにかくこれだけは、私たちが制度をつくる前に親子心中が起こってしまったということでは取り返しがつきません。そういう意味では、今、加藤大臣がおっしゃったように、決まればという大前提なんですけれども、もし与野党あるいは政府で合意ができた暁には予備費の活用も含めて検討するということでよろしいでしょうか。
○加藤国務大臣 仮定の上の仮定の質問は余り意味がないので、いずれにしても、今、与野党間でも御議論をし、我々の中でも議論させていただいておりますので、それが決まれば、どういうやり方が一番早いのか、そういった観点から対応したいと思いますが、ただ、冒頭申し上げましたように、いずれにしても時間がかかりますので、まだ、まさにきょうの問題を抱えている方、我々もいろいろな団体にお願いしていますけれども、緊急小口資金等、しっかりまず活用できるものは活用していただくというこの周知も、ぜひ野党の皆さんにもあわせてお願いをしたいと思います。
○山井委員 もちろん小口の貸付資金もあるんですが、私の知り合いでも、残念ながら行ったけれども断られてしまったというシングルマザーの方もおられますし、やはり基本的に貸付けだということでハードルが高いという方もおられますので、それも含めてですけれども、ぜひともお願いしたいと思います。 それでは、介護についてですが、質問通告をしておりますので、それに従ってお聞きしたいと思います。 まず、質問一と二とセットでお聞きしますが、配付資料の一ページ目にあります、介護職員さんの組合のクラフトユニオンさんからの要望書も出ております。 危険手当ですね。危険手当というのはどういう意味かというと、コロナで感染された施設や介護職員さんのところに危険手当という意味ではないんです。それも必要ですけれども、そうじゃなくて、どこでも集団感染のリスクがありますので、別に濃厚接触者や感染者がおられなくても、介護現場全てに危険手当というものを出していただけないか。なぜならば、欧米でも、コロナによる死者の約半数は介護施設における集団感染です。日本でも、今後そういうことが深刻な問題になると思います。この危険手当についてお願いできないか。 それと同時に、質問二でありますけれども、そもそも人手不足が深刻化する中で、介護職員、障害福祉職員の処遇改善を検討していただけませんでしょうか。
○加藤国務大臣 まず、介護職の現場で働いている皆さんは、まさに新型コロナウイルス感染症が広がる中で、もちろん御自身の感染リスク、そしてそこにおられる高齢者の方々は感染をした場合には大変重症化しやすい、そういうリスクを抱えて、日々日々、職場における感染防止のみならず、通常の生活においても相当に気を配っていただいて、まさに身体ともに本当に御苦労いただきながら対応していただいていますことに改めて感謝を申し上げたいと思います。 まさにそうして頑張っていただいている方々に対して、一つは、私どもはこれまでも、感染防止の拡大を防ぐという観点からどういう対応をとればいいのか等々について留意事項等をまとめて、周知も行ってまいりました。また、介護サービスについては、一時的に人員や運営の基準を満たすことのできない場合にも介護報酬等を減額しない取扱い等々、弾力的な取扱いもさせていただきました。 また、令和二年度の第一次補正、二次がありますから第一次と言いますが、一次補正予算において、休業要請を受けた事業所、感染者が発生した介護施設等に職員の確保に関する費用や消毒の費用などのかかり増し経費についても助成を行う、また、その中で、先ほど委員がお触れになりましたように、感染が起きているところ、そこにおける従業員の方々に対するいわゆる危険手当についても柔軟に対応できるようにしてきたところであります。 さらに、今、他の委員との質疑の中にもありましたけれども、やはり、クラスターの発生という意味で見ると医療機関に次いで福祉施設が大きい。そして、福祉施設の場合は高齢者が多いですから、そこで感染が発生すると死亡につながるリスクも高いということであります。まさに、そういったところをどう守っていくのか、そしてそこで頑張っていただいている方をどう応援していくのか、これについては、今の委員の御質問、また与野党からもいただいているところでありますので、どういう仕組みでやっていくのかという問題はありますけれども、それを含めて、今、中で二次補正に向けて議論もさせていただいております。
○山井委員 二次補正に向けて検討していただくという前向きな答弁をありがとうございます。 それで、次に、矢継ぎ早に質問させていただきますが、京都新聞、東京新聞の報道が十四ページにございます。 PCR検査のことを二つお聞きしたいと思うんですが、まず、一般的なPCR検査。京都大学、府立病院始め全国の病院の関係者の方々が、入院患者にPCR検査ができるように保険適用にということを要望されておられます。これは言うまでもなく、そうしないと、わからないまま手術をしたりすると院内感染で大変なことになるということであります。 このことは今までから私も要望しておりますが、前回も高木先生が質問されたと思いますが、今後保険適用を整理するという答弁であったかと思いますけれども、ぜひとも、医師の判断で、病院などでPCR検査が必要と判断した方には保険適用で検査ができるようにお願いしたいと思います。
○加藤国務大臣 患者の方に対して行う手術等の内容を踏まえて当該医師が患者の診療のために必要と判断して行うPCR検査については、その患者の方に症状があろうがなかろうが保険適用になるということをこれまでも国会で申し上げてまいりました。ただ、なかなか医療現場まで到達していない部分もありますので、改めてその旨を通知をさせていただきたいというふうに思います。
○山井委員 重要な答弁をありがとうございます。 その通知はいつぐらいに出されますか。
○加藤国務大臣 済みません、きょうは金曜日でありますから、来週中には出したいと思います。
○山井委員 ぜひともよろしくお願いいたします。これは院内感染になると大変なことになります。 それと、それに関連して、左の方、京都府や京都市では妊婦さんを対象にしたPCR検査の費用補助をしているんですね。 これはどういうことかといいますと、これも阿部知子議員が三週間前に質問をされましたけれども、産婦人科での出産のときに、その妊婦さんがもし感染されていたらお医者さんも看護師さんもみんな感染してしまうということで、そのリスクを抑えるために妊婦さん全員にPCR検査をせざるを得ないんです、せざるを得ない。ところが、これが今は全額自己負担になってしまっております。かつ、これも、結局、産婦人科自体が保険適用をされていないから、保険適用が難しいかもしれないという問題があるわけですよね。 そういう意味では、保険適用でもいいですし、保険適用が産婦人科では難しいのであれば全額公費負担でも結構なんですが、何とかこのPCR検査は妊婦さん全員に、公費負担か保険適用をしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 おなかの中に子供さんがおられる、まさに妊婦の方々は、こうして新型コロナウイルスの感染が拡大していく中でさまざまな不安を持っておられます。例の里帰り出産等の議論もありました。そうした方が安心してお産ができる環境をどうつくっていくのか。また、産婦人科医もやはり安心といいますか安全を確保しなければならないということで、実は私どもは、いろいろな、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本医師会などとも今意見交換をさせていただいております。 具体的には、無症状の妊婦に対する、もう症状があって、その方があればPCR検査をする、これは通常の流れでありますから、そうではなくて、無症状妊婦に対するPCR検査をどう具体的に実施をしていくのか、あるいは、妊婦の方々が安心して検査が受けられる体制をどう整備していくのか、そして、仮に陽性と判明した妊婦の方をどう受け入れていくのか、さまざまな課題もあります。 これについても意見を集約しながら、同時に、PCR検査の費用のお話がありました。もともと通常の分娩であれば保険の対象ではありませんので、ここに保険を重ねるというのは混合診療等の課題もあります、したがって、それを対象とするならいわゆる公費で対応するということにしないと現実的な選択肢にはなり得ないということでありますから、その辺も含めて、これも、今、何でもかんでも二次補正の議論ということにして申しわけありませんが、いずれにしても、そういう課題を我々も認識をし、どういう形でやっていくのがいいのか、そして、基本は妊婦の方が安心して出産できる環境をつくる、そういう視点で今議論をさせていただいております。
○山井委員 これもちょっと厚かましいお願いで恐縮なんですが、要は、既に今、院内感染の疑いが避けられないので、産婦人科の現場では自己負担でPCR検査を妊婦の方全員にやっていられるんですね。それで、今、二次補正ということなんですが、二次補正で一カ月後か二カ月後についたとしても、もうPCR検査は終わっちゃっている部分がありますので、全額公費負担も二次補正で御検討いただけるということですけれども、その場合には、ちょっと厚かましいんですが、ぜひ、さかのぼって公費負担にしていただきたいということをお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 今は、そもそもどういう枠組みをつくるかという議論でありますから、今委員からそういうお話があったことは受けとめさせていただきますが、ちょっと、さかのぼるところまでいけるかどうか、これは正直言って今の段階で見通しは持てておりませんが、そうした議論もあった。我々も一定程度そういうことがあることは承知をしておりますので、そういった議論もあることは念頭に置きながら、検討はさせていただきたいと思います。
○山井委員 なぜこんなことを言うかといいますと、今コロナでめちゃくちゃ医療現場は不安になっているんですね。それで、終息して、緊急事態宣言も終わって、平和になってから公費負担をしますよと言ってもちょっと手おくれのような気もいたしますので、ぜひ、急いでいただくと同時に、そのときにはさかのぼって公費負担をするというようなことをお願いしたいと思っております。京都府、京都市は先進的な公費負担をしております。 それでは、もう一つ、コロナに関係することですけれども、質問通告の七番目、今問題になっておりますのが、雇用調整助成金が出るのが遅いので、休業手当を社員さんに出したくても手持ちがないから出せない、それで廃業や倒産をしてしまうというケースが続出しているんですね。 ついては、休業手当を払う見込みということで、異例ではありますけれども、休業手当を払う前に、雇用調整助成金を前払いにしていただけないか。そうすれば休業手当を払ってもらうことができる。 もちろんこれは異例であることはわかっているんですけれども、そういうことをしないと、結局、手持ちのお金がないということで倒産、廃業してしまうんです。残念ながら、実際、私の知っている会社も三日前に、百人を雇用されている会社が廃業されてしまいました。それは、まさに、休業手当を払うお金がなかったから廃業されてしまいました。 そういうケースを防ぐためにも、何とか、異例ではありますけれども、雇用調整金を前払いして、それによって休業手当を出してもらって廃業や倒産を抑える、そういうことをしていただけませんか。
○加藤国務大臣 前払いという言葉にも絡むんですけれども、要するに、確実に働いている従業員の方に休業手当が振り込まれたという状況でなければ申請できないのかという意味においては、そこは、その会社がこの人にはいつ幾ら払いますよということを確定していただければ、確定していないところはもうどうしようもありませんから、確定していただければ申請を受け付けて、それを処理していく。 そういった、少し申請の時期を、要するに支給が行われた後ではなくても、こうやって払いますよということを確定してというか、そういうのを決めていただければ、それをもって申請を受け付けていく、そういったことは考えていきたいと思っています。
○山井委員 考えていきたいという。本当にこれは、これもお願いなんですけれども、一刻を争うと思うんですよ。一日一日、どんどんどんどん会社が倒産したり廃業していっているんです。今、考えてくださるということですが、いつぐらいに結論というか通知を出していただけますか。
○加藤国務大臣 その話とか、小規模事業者に対しても、いわば賃金計算をしなくても払った金額で払いますよとか、今いろいろな簡素なやり方をさせていただいております。 ただ、これは簡素なやり方をすればするほどちょっと手続的なものも詰めていかなきゃいけないということで、今の段階でいつとは申し上げられませんが、ちょっと今スタッフもいないものですから確認もできませんので、きょうの段階ではできる限り早くということで言わせていただきたいと思います。
○山井委員 ありがとうございます。ぜひ急いでいただきたいと思います。 それに関連して、きょうは中小企業庁にお越しをいただいておりますが、残念ながら私の地元でも、このままでは潰れてしまう、廃業せざるを得ないというお店がふえておりまして、持続化給付金ですけれども、ぜひ、額を、フリーランス百万、そして中小企業二百万の上限をふやしてほしい。それと、複数回ですね。一回もらったところでも、残念ながら損害がもっと大きくて、減収が大きくて、それでは足りないというところは複数回の支給ができないか。あるいは、五割の減収要件に当たらないところは三割以上の減収要件に規制緩和、対象拡大をしてもらえないか。そういう要望があるんですが、いかがでしょうか。
○渡邉政府参考人 お答えいたします。 持続化給付金は、戦後最大とも言える危機に対応するという理由で、とりわけ厳しい経営状況にある事業者を対象に、使途に制限のない現金給付という、前例のない思い切った手段を初めて講じるものでございます。 その給付金につきましては、中小・小規模法人の九五%を占める五十人以下の事業者につきまして、固定費のうち地代家賃、広告宣伝費等を合計した費用の平均が年間四百万円程度であり、また個人事業者については年間二百万円程度といった推計を参考にしてございます。この給付金の水準でこうした固定費の支払いの負担の平均六カ月に相当する額が賄えるものと考えてございます。 給付金額のさらなる上乗せや複数回の給付をしてほしいといったお声があることは承知しておりますが、まずは一日でも早く多くの事業者のお手元に必要な現金をお届けすることが重要と考えてございます。 その上で、昨日、総理から、大きな負担となっている家賃をより一層軽減するため、新たな支援制度の創設について指示がございました。現在、与野党で議論いただいてございます二次補正予算の編成指示に基づき、こうした議論も踏まえつつ、必要な対策を早急に具体化してまいります。
○山井委員 加藤大臣、質問が戻りますが、東京都の実効再生産数は四月十日の時点で〇・五だったんですね。この実効再生産数というのはいろいろな感染力をはかる目安です。ついては、最新の東京都の実効再生産数は幾つでしょうか。つまり、四月十日時点の〇・五が上がっているのか下がっているのか、どちらでしょうか。
○加藤国務大臣 その前に、先ほどの雇用調整助成金の話、今事務担当から来週中には対応したいという話がありましたので、それに向けて努力をさせていただきたいと思います。 それから、済みません、手元にある資料を読ませていただきますが、実効再生産数については、発症日データのみを用いた推定による最新の推定値では、関東一都四県で〇・三ということがきのうの提言に出ていたということであります。
○山井委員 いや、申しわけないですけれども、それはちょっとおかしいと思うんです。なぜならば、東京のことを聞いているんですよ。四月十日に東京は〇・五だった、では一カ月間自粛をして〇・五が上がっているのか下がっているのか、これは政策検証において極めて重要です。関東一都四県じゃなくて、東京都の実効再生産数が四月十日の〇・五から上がっているのか下がっているのか、お答えください。(発言する者あり)
○盛山委員長 時計をとめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 時計を動かしてください。 加藤厚生労働大臣。
○加藤国務大臣 済みません、きのうの専門家会議の状況分析・提言では、関東一都四県で、東京、千葉、埼玉、神奈川、茨城で〇・三という数字となっておりまして、今、それ以外のデータはちょっと私どもは持ち合わせておりません。(山井委員「だめだめだめ、とめてください。通告していますから、二回も」と呼ぶ)
○盛山委員長 答弁はしています。(発言する者あり) じゃ、とめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 時計を動かしてください。 山井君。
○山井委員 今数字がないとおっしゃったので、きのう、質問通告のときに、では専門家会議にお願いして出してもらってくださいと。 これは重要ですよ。四月十日で〇・五だったのが、一カ月自粛して、上がっているか下がっているかはめちゃくちゃ重要じゃないですか。万が一上がっていたら、これは大変なことですよ。ドイツなんかは、実効再生産数をもとに自粛解除をするかどうかを決めているんですから。 ですから、私は、専門家会議にお願いしてきょうの質問までに出してもらってくださいとお願いしたんですが、専門家会議には出してもらうようにお願いしてもらえましたか。(発言する者あり)
○盛山委員長 とめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 時計を動かしてください。 加藤厚生労働大臣。
○加藤国務大臣 これは、私は、厚労省で分析しているわけではなくて専門家にお願いをしておりまして、専門家の方とお話をしたところ、御承知のように、東京都はデータがちょっといろいろあったということもありまして、四月何日とおっしゃいましたかね。(山井委員「十日」と呼ぶ)十日のデータとつながっていくようなデータを、今の段階でそれと同じような形で分析するのは非常に難しいということで、ちょっと違う形で、関東一都四県という形で今回データを出させていただいたということであります。 また、きのうの午前中の専門家会議においては、解除に当たって各県別に必ず参照すべき指標とはこの実効再生産数はされていなかった、一方で大都市圏の感染の動向を把握していくことが重要であることから、そうした今の事情も考慮して、東京圏といった形で最新の数字が示されたということであります。
○盛山委員長 時間となっておりますので。
○山井委員 もう時間となっています。一言申し上げて終わりますけれども、これは非常に重大な問題です。つまり、三月、四月の東京の実効再生産数は出せたけれども五月は出せなくなった、ということはこれは検証ができないんですよ、検証が。このまま東京がいずれ解除して本当にオーケーなのかどうかを見る上で、実効再生産数が四月十日の〇・五より上がっているのか下がっているのか、これは極めて重要なんです。 ぜひともこれを専門家会議にお願いして出していただきたい、そして理事会に提出していただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。 委員長、よろしいですか。
○盛山委員長 後刻、理事会で協議をいたします。
○山井委員 ありがとうございました。
○盛山委員長 次に、宮本徹君。
○宮本委員 日本共産党の宮本徹です。 まず初めに、資金繰り支援と日本政策金融公庫の姿勢についてお伺いしたいと思います。 一昨日、年商六億円を超えるある社長さんからの苦情を伺いました。従業員の給与を支払うのも家賃も大変なので、日本政策金融公庫に実質無担保無利子の三千万上限の別枠融資を受けたいという相談をしたら、別枠というのは建前だ、こう言われたというんですよね。 この社長さんは、もともと政策金融公庫に五千万借りていて、事業を広げている最中だったんですけれども、これまでに六百万円返して残債が四千四百万円だそうですけれども、借りられるのは六百万円だと。もともと五千万借りていて、六百万返したら新しく借りられるのは六百万ですよと話をされたという話なんですよね。 もともと借りている五千万というのは、土地を担保に入れて借りているわけですよ。だから、逆に言えば、別枠で実質無担保無利子だという話をされても、別枠は一切ないという話だという。大変憤っておられる状況でございました。 これまでも、別枠と言われても実際は別枠ではないという、いろいろな苦情もいろいろな議員のところに寄せられていたというふうに思うんですが、そのたびに国会でも問題になって、そういうのはなくすという話だったんですが、いまだにこういうことが繰り返されている実態があるわけであります。事業存続に本当にこの融資というのは不可欠な事態に今なっているわけですよね。事業の継続が図れるようにこれは是正すべきだと思います。 きょうは経産省と財務省がそれぞれ来ていますので、よろしくお願いします。
○松本副大臣 中小企業の事業継続にとりまして、資金繰りの確保は何よりも重要であるというふうに理解をしております。 日本政策金融公庫では、五月十三日までに約四十五万件の融資申込みを受け付けておりまして、二十五万件、四・二兆円を超える融資を既に決定をいたしているところであります。 他方、委員御指摘のとおり、融資を断られたという声もあることは承知をしております。 経済産業省から政府系金融機関等に対しまして、融資、保証審査に際しては、赤字や債務超過、貸出条件の変更といった形式的な事象のみで判断するのではなく、事業者の実情に応じて最大限の配慮を行うよう累次にわたって要請をしているところであります。 融資の審査に当たりましてはこうした要請を踏まえまして事業者に寄り添った対応に努めているものと承知をしているところでありますけれども、今委員から御指摘のようなことがあったのだとすれば、それは、もちろん、どちらが言ったとか言わないとか、それが事実かとかというのは別として、やはり事業者の皆さんにそういう思いを持たれてしまうということは何としても避けていかなければいけないというふうに理解をしているところであります。 万一、公庫の対応について問題がある等の指摘がありましたら、しっかりと確認をし、必要に応じて指導していくことによって運用の改善を図ってまいりたいと存じます。
○井上大臣政務官 お答えいたします。 今、松本副大臣からもお話がありましたけれども、新型コロナウイルス感染症を受けて、事業者の資金繰りについて、三月の六日、十六日、四月の二十七日の三たびにわたりまして、日本政策金融公庫等に対しまして事業者の実情に応じた対応に万全を期するよう麻生大臣から要請を行っております。また、四月八日、緊急事態宣言が発令されたときでありますけれども、総理からも日本政策金融公庫に対して迅速かつ柔軟な対応などをお願いしたところでございます。 今御指摘がありましたことに対して真摯に受けとめて、引き続き、事業者の資金繰りに支障が生じることがないように全力で取り組んでいきたいというふうに思っております。
○宮本委員 しっかり指導をお願いしたいというふうに思います。 先ほど赤字だとかなんとかにかかわらずという話がありましたけれども、ちなみに、この事業所は返済できるぐらい黒字でこのコロナ危機まではやっていたところですからね。年商もこれだけあって黒字でやってきているところに対して、別枠は一つも出さないみたいに受け取られるようなことをやっているということ自体が大変問題で、先ほど廃業、倒産の話がありましたけれども、そのことによってやめることになったら日本社会にとっても大変な損失ですし、働いている方、経営している方の生活にもかかわる問題になりますから、しっかりと指導していただきたいということを申し上げて、この問題は終わりにしたいと思います。 きょうはこれで御退席していただいていいです。ありがとうございました。 次に、雇用の問題についてお伺いします。 先ほどの山井さんへの大臣の答弁を伺っていまして、雇用調整助成金について、前払いというか、先ほど話があったとおり、払っていなくても、これだけ払いますよという計画が出た段階で申請を受け付けるということなんですよね。では、出る段階はいつなんですか。前払いではない。申請は先に受け付ける、それで、給与を支払った途端に出すという感じなんですか。ちょっと、その辺のイメージを教えてください。
○加藤国務大臣 そこは、きちんと、給与支払い明細書というんでしょうか、そういったものをお出しいただければ、それを受けて申請を、これはいろいろなチェックをしなければなりませんから、申請をして、支給するということで、その間に支給したかどうかという確認ということは、今の段階で予定はしていないと聞いております。
○宮本委員 ちょっとよくわからないですね。
○小林政府参考人 お答えいたします。 実際、手当、給与の支払いというのは、賃金締切日に応じて締めた上で、実際の支給には一定のタイムラグがあるということであります。少なくとも、賃金締め切りということになりますと、どれだけ支払うかということは確定されるわけでございますので、もうその時点から我々の審査業務というのはスタートできるということはあると思います。 ただ、実際には、雇用調整助成金は、きちんと支払っていただくということは確認しないといけないということはございますので、支払いを確認できれば直ちに支給決定は行える、そういうふうに運用してまいりたいというふうに思います。
○宮本委員 ということは、前払いではないということで、そこはやはり、私はぜひ更に考えていただきたいと思います。(発言する者あり)
○盛山委員長 では、時計をとめてください。 〔速記中止〕
○盛山委員長 時計を動かしてください。 加藤厚生労働大臣。
○加藤国務大臣 先ほど申し上げたのは、まず、前払いではないということですね。まず、どこで申請をしていただけるかというのは、要するに、給与支払い明細みたいなものをきちんとつくっていただいたその段階で、まだ個々の働いている方の預金口座には振り込みがなされていなくても、その段階で申請を受けさせていただいて、我々は審査手続に入っていくということであります。 最終的に支給決定ということになれば、その段階では別に確認作業をしていなくても支給はさせていただきますが、もちろん事後的には確認させていただくということにはなるわけであります。
○宮本委員 ですから、幾ら支払うという明細が出た段階で申請は受け付ける、雇用調整助成金が振り込まれ、支払いは確認される。そこをちょっとお願いします。
○加藤国務大臣 ですから、申請のチェックさえ終われば支給決定がされまして、当然振り込まれます。 ただ、それと今申し上げた支給確認とは、支給というか、言葉が二つ入っちゃっていますけれども、給与の支払いが、休業手当の支払いがなされたということを確認した上で支給をするという段取りは踏みません。したがって、そこは、支給しようがしていなくても、要するに、事務的な手続がなされて、これは支給決定ができるんですねということであれば、支給決定はされます。 ただ、もちろん、事後的に、ちゃんと払われたかどうかの確認、これは当然必要だということを申し上げたということです。
○宮本委員 今の最後のが大臣の答弁だということで、それは理解します。 それで、あともう幾つか確認したいことがあるんですけれども、大臣はけさの記者会見で、休業した場合の給付金にかかわって、使用者の責めに帰すべき事由により労働者を休業させた場合は休業手当の支払い義務があると強調したという話で、この新しい休業給付金がどういうものなのかなというのをちょっとお伺いしたいんです。 これは、雇調金も過去にさかのぼって特例を適用するという話ですけれども、今検討されている休業者への給付金というのは、過去、もう既に休業手当を全然もらわずに休んでいる労働者はたくさんいるわけですよね、その過去分だとかも含めてさかのぼって給付がされるという制度設計で考えられているんでしょうか。
○加藤国務大臣 そういう議論があることは我々は承知しておりますけれども、まさに今制度設計をしているところでありますから、今の段階で具体的な詳細を詰め切っているわけではありませんから、申しわけないですけれども、それに対してお答えは今の段階ではできないということ。ただ、そういった議論があることは重々承知はしております。
○宮本委員 それと、報道を見ると、これは対象は中小企業だというふうに報道も出ていたりするんですけれども、いろいろな報道があって、どこまでがどうなのかというのはわからないんですけれども、今、大企業が非正規労働者に休業手当を出していないというケースも結構あるわけですよね。正社員には休業手当を出しているけれども、非正規には出していない。先日はコナミが大きく東京新聞で報道されていましたけれども。 どういう労働者を対象にというふうに今考えられているんでしょうか。大企業とか中小企業とか、そういう区別は考えているんでしょうか。
○加藤国務大臣 ですから、今回、まずメーンとしては、今もあるいわゆる雇調金ですね、雇用調整助成金、この仕組みがあって、それの特例として個別の申請に基づく支給を、どういう制度設計をするのか、まさに今、与党、あるいは場合によっては与野党でやっていただいているのかもしれませんが、そういった議論を踏まえて、我々も我々の中で議論をさせていただいている、こういう状況でありますので、今その詳細について御質問いただいても、答えるものを今は持っていないということであります。
○宮本委員 困っている人たちみんなを救わなきゃいけないという思いが一方でありながらも、大企業が、例えばコナミは、この間物すごく大きく報道されていますけれども、内部留保自体は一千七百億円も持っている大企業が雇用への責任を果たさずに、はい、あなたは国の方の直接の給付金をもらってくださいというのもいかがなものかなという思いを私は持っているわけですよね。その思いは大臣も共有していただけるでしょうか。
○加藤国務大臣 私の思いで物が動いているわけではありませんけれども、そうした御指摘がある、そうした御意見がある、それはやはり、大企業と中小企業等々を同一で考えていいのか、これは当然議論としてあるというふうに思います。
○宮本委員 労働基準法上の休業手当の支払い義務というのは当然あるわけですから、ただ、こういう事態だからどうするのかということで、みんなで知恵を出さなきゃいけない面はあるんですけれども。ただ、やはり、労働基準法の原則は踏まえていただくというのを大前提で対応するのが大事かなということを申し上げておきたいと思います。 それから、あともう一点、これも前回議論をさせていただいたんですけれども、個人事業主やフリーランスに国保の傷病手当金がないということなんですけれども、実際は、自治体によっては、新型コロナ対応の傷病手当金制度を個人事業主も対象にしている自治体もあるみたいなんですね。厚労省として、これはどれぐらいあるか把握していますか。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 御指摘の状況でございますけれども、現時点では八割以上の市町村が傷病手当金を支給する又は支給する方向で検討しておりますけれども、被用者以外も対象としているかなど、その具体的内容につきましては現時点で把握をいたしておりません。 今後、自治体の条例制定の進捗状況を見ながら、条例の具体的内容の把握についても検討してまいりたいと思います。
○宮本委員 把握していないということなんですけれども、二つの自治体がある。私が把握している範囲ですから、全部調査したわけじゃないですけれども。鳥取県の岩美町が個人事業主も対象にしたということで、私もきのう知って電話させていただいたんですけれども、そうしたら、副町長さんのお話を伺うと、何で個人事業主も対象にしたのか、理由は単純だとおっしゃっていました。労働者だけが対象で、事業主が対象にならないのはおかしい、一人親方だとかを対象外にするのは、町民から見てもよくわからない制度になる、わかりやすくしなきゃいけないというので設けたんだという話でした。 先日、大臣とここで議論をした際に、大臣からは傷病手当金の基準となる収入の計算をどう考えるのかという課題があるんだというお話がありましたが、岩美町の計算方法は、前年度の営業収入を三百六十五で割る、その一日分の三分の二を支給するというやり方でやっていた、上限は被用者と同じにした。それからもう一つ、飛騨市も同じようなやり方で、計算方法でやっている。私が把握しているのは二つしかないんですけれども、ほかにも広がり始めているかもわからないですけれども、ですけれども、やはり全国でやってほしいなということを岩美町の副町長さんもおっしゃっていました。 ぜひ、こういうやり方があるんだというのも検討していただいて、今は感染状況がこういうことですけれども、また第二波、第三波がどうやってくるかわからないということですから、その間にやはり差別なく傷病手当金制度ができるようにぜひ検討していっていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。答弁は求めません。 次に、法案について質問させていただきたいと思います。 先ほど尾辻さんから、介護福祉士の国家資格にかかわって、大変私も共感する質疑がありました。養成施設を卒業すれば国家試験に不合格でも暫定的に五年間は介護福祉士の資格が得られるという経過措置がとられておりますが、今度の法案はこれを更に五年延長するというものであります。 お伺いしますけれども、他の国家資格試験で、国家資格試験に合格しないまま国家資格が得られるという経過措置を繰り返しているものというのはあるんでしょうか。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 網羅的に把握をしているわけではございませんけれども、御質問のような国家資格については承知をしていないところでございます。
○宮本委員 ですから、これだけが特例扱いにずっとなっちゃっているわけですよ。国家資格というのをこういう扱いにしていいのかというのが問われなきゃいけないというふうに思います。 先ほど尾辻さんからも社会保障審議会の福祉部会の結論は両論併記だったというお話がございましたけれども、福祉部会で経過措置延長に対して賛成、反対の意見表明というのはそれぞれ何人いらっしゃいましたか。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 介護福祉士養成施設卒業生に対する国家試験の義務づけについて議論いたしました昨年十一月十一日の第二十三回社会保障審議会福祉部会におきましては、経過措置の延長に賛成の委員が二名、経過措置の延長に慎重な立場の委員が六名、発言内容からは立場が必ずしも明らかではない委員が一名でございました。
○宮本委員 賛成だという方が二名で、慎重だ、反対だという方が六名で、立場がわからないというのが一名だというお話でございましたが、審議会の議論では、私も議事録を読ませていただきましたけれども、物すごく反対意見がわあわあ出る状況だったんですよね。ところが、特例措置の延期ということになって、全く不可思議なんですね。 審議会は両論併記ということなんですけれども、その議事録の最後に部会長がこう述べているんですよ。「今後、関係者も国会議員の方々も、本日の議事録を通じてまたさらに認識を深めていただくことになると思います。先ほど言いましたように、この議論の報告については、一人一人の意見を全部書くとすごく長くなりますので、この背景には本日の議事録に残る皆様方の貴重な御意見があることを世の中の人には理解していただけるでしょう。」ということで、今後考える方々はこの議事録をよく読んで考えてほしいというのが審議会の部会長のまとめだったんですよね。 ちょっとお伺いしたいんですけれども、この福祉部会の議事録を政務三役の方はどなたか読まれましたか。
○加藤国務大臣 議事録はまだ読んでおりません。
○橋本副大臣 私も目は通しておりません。
○小島大臣政務官 まだ読んでいません。
○宮本委員 皆さん本当にお忙しいと思いますよ、とりわけコロナの対応もこの間ありましたから。ですけれども、この審議会があったのは、コロナの対応の前の去年の話なわけですよね。これだけ反対意見が出て、異例の国家資格試験にかかわって、試験を受けなくても不合格でも学校さえ出ていれば国家資格が受けられる、こういうのを繰り返している、それに対して物すごく懸念が出ているわけですよね。ところが、その議事録を、みんなに読んでほしいと思って一生懸命議論したのに、どなたも読まないまま延長が決まっちゃった。そういう法案が出てきたというのは、私は本当に、経過としてどうなのかなということを思ってしまいますよね。 一体、この福祉部会の後、厚労省内でどういうメンバーでどんな検討が行われて、また延長しましょうという話になったんですか。
○辺見政府参考人 お答え申し上げます。 まず、福祉部会のほか、社会保障審議会の介護保険部会ですとか、また、個別に関係団体の意見を聴取する機会がございました。いずれの場においても、総じて、養成施設団体と介護施設団体からは経過措置を延長すべきとの意見が、介護福祉士会などからは経過措置の延長に慎重な意見が変わることなく表明されたところでございます。 また、与党からも御意見をいただき、自民党社会保障制度調査会介護委員会においては、昨年十二月二十日に経過措置を延長すべき旨を含む提言が取りまとめられたところでございます。 これを踏まえて、厚生労働省内の検討プロセスを経て、経過措置の延長を法案に盛り込むこととしたということでございます。
○宮本委員 与党の意見を受けて厚労省でこうなったんだという話なんですけれども、与党の皆さんはこの議事録を読まれたんですかね。そういう聞き方をしたらちょっと失礼になっちゃうかもわからないんですけれども。 だって、国会は、前回法律を延長したときに附帯決議までつけて、着実にこの経過措置はやめるようにしましょう、そういう附帯決議をみんなでつけたわけですよね。ところが、大臣が諮問してそこで一生懸命議論された結論については誰も読まないまま、結論ありきで延長というのが出されているわけです。 きょうは、福祉部会に出ていた資料を一枚つけました。これは全国福祉高等学校長会の奥山さんの意見書です。本当に、なぜ反対するのかという痛切な思いが書かれていますよね。 福祉系学校の場合は、養成施設ルートと同等の条件を満たすことを求められて、教員要件の高度化、指導時間数の大幅増、施設設備の充実など、一生懸命やってきた、しかし、教員を確保できない中、学科を閉じなきゃいけないところもたくさん出て、福祉系高校は二百三十二から百七に激減した、そんな中でも一生懸命研修をやり、授業力の向上をやり、合格率も五割台から八割台まで高めてきた、そして、介護福祉士の国家資格だということで、これを得た人たちは誇りを持って仕事をしているという話であります。 その裏面に書いているのを見ると、強烈な批判が書かれていますよね。今回、「養成施設ルートへの入学生が減少している中で留学生の増加が顕著であること、外国人の試験合格率が低いことを理由として、受験義務付けを延長するというのは本末転倒です。介護サービスを受ける国民の視点に立っておらず、養成施設の運営が厳しいから延長を求めるのは国民に対して失礼だと考えます。」その下の方には、「さらなる延長は介護福祉士資格への不信感を助長し、将来、介護を目指す者の減少に拍車をかけることにつながります。」ここまで厳しい指摘をされています。 介護の質を担保するために国家資格を設けたんだと尾辻さんへの答弁で大臣ははっきりと述べられていたわけでありますよね。だから、介護の質を担保するために、これは延長する必要はないじゃないですか。 人材確保という話を先ほど大臣は答弁されていましたけれども、外国人の方は、養成施設コースでもし国家資格試験を通らなくても、今、特定技能という制度ができているわけですから、そちらに移って働くことができるわけですよね。ですから、人材確保、人手不足というのは、私は、この特定技能の制度もつくったもとではなかなか成り立たない議論ではないかというふうに思っております。 こういう意見が出されているのを見て、大臣、どう思われますか。
○辺見政府参考人 今回の経過措置につきましては、平成二十八年当時と比較して介護現場の人手不足がより深刻化しているなどの状況のもと、さまざまな御意見も含め、総合的に勘案して慎重に検討し、介護サービス提供に支障がないよう、経過措置を五年間に限り延長することとしたものでございます。 御指摘のとおり、外国籍の養成施設卒業者は、在留資格、特定技能で必要とされている試験を受験することなく介護分野の特定技能に在留資格を移行することが可能でございます。 しかしながら、養成施設に入学する外国人留学生には、我が国での在留だけを目的とせず、我が国の介護福祉士資格の取得を目指す方もいらっしゃいます。こうした方々にとっては、養成施設の現状の合格率のもとで経過措置が終了すれば、せっかく二年以上留学しても介護福祉士資格を取得できない可能性が高まるように感じられること、介護分野の特定技能に必要とされる技能よりも高い水準である介護福祉士取得レベルを目指した教育を受けたにもかかわらず在留資格が特定技能しか与えられないことになります。 こうしたことは、我が国の介護福祉士資格の取得を目指す外国人の方々がふえつつある流れに水を差すことにもなりかねず、介護人材の確保が厳しい状況のもと、現時点で経過措置を終了させることは適当でないと考えた次第でございます。 一方、この経過措置はあくまで暫定的なものであり、速やかに養成施設の教育の質を向上させ、外国人留学生の合格率も上げていくということが必要であり、このため、養成施設ごとの合格率の公表ですとか養成施設の教育の質の向上に係る取組への財政的支援などによりまして、養成施設における取組を強化し、介護人材について量と質の向上の両立を図っていきたいと考えております。
○宮本委員 そういう話を聞いていますと、結局、試験を受けなくても資格が得られるから、それが人材確保につながっているからという説明にしか聞こえないわけですよね。そんなのでいいんですかね。やはり、国家資格というのはそういうものじゃないんじゃないですか。介護福祉士の資格というのはそういうものじゃないんじゃないですか。介護の質を高めていく、そのために設けた資格なのに、試験に合格しなくても資格が得られるコースがあるから、それが外国人を引きつける力になっているから続けていくんだ、そういう論理は私は全く間違っていると思いますよ。 大臣、ぜひ議事録を読んで、聡明な大臣ですから速いスピードで読めると思いますので、議事録を読んで、次回の質疑の際には感想を聞かせていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○加藤国務大臣 どのぐらいの議事録かちょっとよくわかりませんけれども、今お話がありましたので、議事録は議事録として読ませていただきますけれども、今回こうして決めさせていただいた理由は先ほど審議官の方から説明させていただいたところであります。
○宮本委員 時間になりましたから終わりますけれども、この問題は次回もやらせていただきます。 ありがとうございました。
○盛山委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十九分散会