農林水産委員会 第8号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2019/12/05
会議録
○委員長(江島潔君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、勝部賢志君が委員を辞任され、その補欠として小沼巧君が選任されました。 ─────────────
○委員長(江島潔君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に高野光二郎君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(江島潔君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局審議官村上敬亮君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江島潔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(江島潔君) 農林水産に関する調査を議題とし、畜産物等の価格安定等に関する件について質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舞立昇治君 自由民主党の舞立昇治でございます。早速始めさせていただきます。 今年も、畜産物価格等の改定時期がやってまいりました。畜産、酪農の経営安定対策につきましては、これまで予算事業だった牛・豚マルキンの法制化や八割から九割への補填割合の引上げ、また、加工原料乳生産者補給金制度の恒久化や集送乳調整金の創設など、様々な見直しがなされてきたところです。特に、昨年の肉用子牛生産者補給金制度の改定では、現在の経営状況に即した見直しがなされ、現場ではかなり評価されていると思います。本年も、基本的には算定ルール等に基づき粛々と諮問、決定がなされると思いますが、生産者が安心できる結果になることを期待したいと思っております。 質問でございますが、本年のTPP11や日EU・EPAの発効に加え、来年からは日米貿易協定が発効する中、まずは、農林水産省として足下の我が国の畜産、酪農を取り巻く現状と課題をどのように認識しているのか、そして、その際、酪農につきましては、全体に加えて北海道と都府県、それぞれについてもお伺いいたします。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 酪農、肉用牛の動向ということでございます。まず、最新の平成三十一年二月一日現在の飼養戸数、飼養頭数等々、最近の動向につきまして御説明をさせていただきます。 肉用牛のうち繁殖雌牛の関係につきましては、平成三十一年二月一日現在、飼養戸数は四万二百戸でございまして、年四%程度の割合で減少しているところでございます。また、飼養頭数は六十二万五千九百頭でございまして、平成二十七年を底に、四年連続で年率にしまして一%から二%程度増加をしているという状況にございます。 一方、酪農の方でございますが、飼養戸数は年四%程度の割合で減少しております。平成三十一年二月一日現在、一万五千戸ということになってございます。乳用牛の飼養頭数の方でございます。百三十三万二千頭で、北海道で増加をしております。これを中心にいたしまして、平成三十年から全国的に増加に転じているという状況でございますけど、都府県全体では引き続き減少しているというものでございまして、都府県酪農の生産基盤強化、これが重要な課題になっているというふうに認識しております。
○舞立昇治君 ありがとうございます。 畜産、酪農共に、近年、飼養戸数は減少する一方でありますけれども、飼養頭数には減少に歯止めが掛かりつつある状況と言えるのではないかと思います。今後いかに飼養戸数の減少に歯止めを掛けながら飼養頭数の増加を図っていくかが重要と考えます。この点、特に酪農では、北海道は飼養頭数がかなり増加に転じ、全体をプラスにしておりますが、都府県は、飼養戸数、飼養頭数共に減少が深刻なところです。 本日は、地元要望を受けて加工原料乳生産者補給金の制度改正を提案しようと思っておりましたけれども、まだちょっと農水省内で理解が進んでいないため温めておくといたしまして、今後、都府県酪農の衰退を食い止め、更なる振興を図る上で農水省として具体的に何か考えていることがあるのか、大変優秀な藤木政務官にお伺いいたします。
○大臣政務官(藤木眞也君) ありがとうございます。お答えいたします。 都府県酪農では、担い手の高齢化や後継者不足などを背景に経営離脱が続いており、加えて、北海道に比べ土地の制約が大きいことなどから、一戸当たりの飼養規模や飼養頭数の伸びも小さく、経産牛の頭数では減少傾向にあるというところでございます。したがって、生乳の生産が減少しているということも、現在、都府県の方では発生をしております。そういった中で、飲用乳、飲用の牛乳などの消費が堅調な中、北海道からの生乳移送も限界に達しており、委員御指摘のとおり、都府県酪農の生産基盤の強化が喫緊の課題と認識をしているところでございます。 農林水産省としては、都府県酪農の増頭、増産が図られるよう、既存の施設を活用した対策などを現在検討しており、都府県の生産者が安心して酪農経営に取り組めるような支援策を考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございます。 都府県酪農につきまして、空きスペースを活用した増頭支援といったようなことで新規の拡充策を考えていただいているということで、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 今ほども藤木政務官から有り難いお話がございましたが、この畜産クラスター事業、平成二十六年度補正から始まりまして、近年、現場に浸透して畜産、酪農振興に役立ってはおりますけれども、いまだ、いろいろと改善、充実してほしいという要望をお聞きするところでございます。 これまで、法人化要件を緩和して家族経営の参加を認めたりするなど様々な改善は図られてきておりますけれども、いよいよ日米貿易協定も加わり、さらには飼養戸数の減少や規模拡大にもおのずと限界がある中で、生産基盤の強化は喫緊の課題でございます。一層の支援策の拡充が必要と考えておりますが、今年度の補正、そして来年度当初の予算に向けまして、畜産クラスター事業を始めとする一連の支援策につきまして、報道ベースではいろいろと話題に挙がっておりますけれども、具体的に、ほかに何か、どのような拡充策を考えているのか、また藤木政務官にお伺いします。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。 畜産クラスター事業は、総合的なTPP等関連政策大綱に位置付けられた事業であり、国際競争力の強化を目的として農業者の体質強化を図る事業であるため、施設整備に対する支援については、原則として飼養頭数を地域の平均規模以上へ拡大することを要件としております。本事業は、平成二十七年度から今年で五年目を迎えており、一定の効果が上がってきているところでありますが、今後更に拡大する国内外の需要に対応するため、より一層畜産業の体質強化を図っていくためには、畜産、酪農経営の大宗を占める中小規模経営、家族経営も含め、畜産業全体で競争力の強化を図っていくことが必要であると考えております。 また、後継者不在の中小規模経営や家族経営が離農すると、その経営基盤が継承されず、地域の生産力の低下を招くこととなるため、離農予定者を新規就農者などとのマッチングを行うことで経営を継続していくというところも重要なことだと考えております。 このため、中小規模経営や家族経営が事業を活用しやすくなるよう、規模要件の見直しについて検討するとともに、離農予定者と新規就農者等とのマッチングにより円滑な牛舎の、経営基盤の継承を支援する事業について検討をしているところでございます。
○舞立昇治君 ありがとうございます。 先ほどの家畜の増頭支援のほか、規模要件についても見直しをされていくといったような有り難いお話がございました。これは是非やっていただきたいと思います。 まだまだほかにも、今、クラスターで一部基金化はしておりますけれども、施設整備等はまだ基金化されていなくて基金化してほしいだとか、はたまた、やっぱり飼料自給率、今、粗飼料は七六%、濃厚飼料は一二%、全体として二五%の低い飼料自給率を上げるために、この濃厚、粗飼料、両方共に更なる加算措置を設けて飼料生産を増やすだとか、いろんな要望がございます。ヘルパーの関係につきましても、先ほどいろいろと言っていただきましたけれども、離農希望者と新規又は規模拡大意向農家とのマッチング等も含めまして、できる限り負担の軽減等にも注意していただきながら、頑張って拡充に努めていただきたいと思います。 続いてでございますが、環境問題等への配慮から平成十一年に家畜排せつ物法が制定され、平成十六年から施行されましたが、平成十二年頃から堆肥舎等の整備に関する補助制度ができ、全国的にはほぼ同時期に整備されたと思います。耐用年数は、堆肥舎が十七年、機械、装置が七年と、今、まさに更新時期を迎えているところです。 堆肥舎等は、腐食性の強い汚水等と接するため傷みやすいほか、現場からは、ふん尿処理が規模拡大の足かせになったり、この問題が理由で経営継続を断念する農家もあると聞いております。この点、老朽化した堆肥舎やふん尿処理施設、また、JAや地方団体等によります共同堆肥センターの補改修などへの支援策として現在一応補助制度はあるんですけれども、要件が厳しく使いづらい、額が十分でない等の声を多くいただいております。実際に私も幾つか見させていただきましたが、この問題は、衛生上、離農対策上、喫緊の課題と思っております。 環境に配慮した畜産業を行うことは重要と考えますが、過度に高い水準を求めるのではなく、法令が定める衛生基準をクリアできるものであればクラスター事業でふん尿処理の取組単独でも支援できるように、増頭支援と同様に措置していただきたいと思いますが、御見解をお伺いします。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 家畜排せつ物の処理の施設の整備ということでございますけれども、委員御指摘のとおり、平成十一年の家畜排せつ物法によりまして、その後、施設整備がどんどん行われてきたところでございます。そういったものの老朽化が進んできているというのは十分承知をしているところでございます。 ただ、家畜排せつ物は、排せつ物処理法で畜産農家が自らの責任において適正に処理をしなければならないということになっておるところでございますので、施設整備の支援事業について、その要件をこの法律を守っていれば全て対象にするということはなかなか難しいというところがございますので、その点については御理解いただきたいと思っておりますが、一方で、畜産物の国内外の需要、今後も拡大することが見込まれております。そういう中で、畜産業全体で、中小農家、家族経営なども含めて生産基盤の強化を図るということになりますと、増頭、増産が行われるという中で、家畜排せつ物の処理についてもますます重要になってくるというふうに考えているところでございます。畜産振興の観点から、きめ細やかな支援をしてまいりたいと考えております。 このため、これまでもやっておりますが、堆肥舎等の低コストな補修の実証に必要な資材の助成、こういったものも行っております。また、二点目といたしまして、畜産クラスター事業に新たに環境枠を平成三十年度から設けたところでございます。二十億円を創設しております。それから、農山漁村地域整備交付金によりまして、老朽化した地方公共団体、農協等が所有する堆肥センターの機能保全、こういったものの対策も講じてきたところでございますし、さらに、令和二年度の概算要求におきましては、今般の肥料取締法の改正による肥料の配合に関する規制の見直しに対応して堆肥の高品質化を図るとかあるいはペレット化をする、こういったもののための施設の整備、あるいは地域にとって深刻な問題になっております悪臭の防止に対します高度な施設等の整備、こういったものを図るために必要な予算等を要求しているところでございます。 こうした取組によりまして家畜排せつ物の管理が適切に行われるよう、総合的に対応してまいりたいと考えております。
○舞立昇治君 ありがとうございます。 先ほど藤木政務官からありました、今後クラスター事業の規模要件も緩和されるということで、是非、仏のように優しいと言われる水田局長を先頭にして、各都道府県をきめ細かく回っていただきまして、当初ではハードルが高く、そしてALICでも支援が不十分ということであればクラスター等での活用を前向きに御検討いただけるよう、現場に対し丁寧かつ十分な説明をお願いいたします。 続いてですが、畜産、酪農振興に当たりまして、現在のCSF、そしてASFの問題も国内外で深刻となっておりますが、鳥インフル、BSE、口蹄疫など家畜伝染病対策も重要な問題です。この点、牛、豚などの家畜を診療する都道府県の家畜保健衛生所や農済家畜診療所等の産業動物獣医師さんたちが事前対応型の防疫、衛生管理体制の確立や伝染性疾病の予防、蔓延防止、畜産物の安全確保等による経営の安定や衛生コストの適正化等に大変御尽力いただいておりますが、この獣医師問題につきまして、全体的に需給は均衡していると言われますが、産業動物医は不足している地域、道県が多く存在していると認識しております。 この問題に当たっては、現在、獣医学生や高校生向けに二十二地域で全額返還免除付きの修学資金制度を設け、地域枠入試制度を設ける獣医学課程の大学とタイアップしつつ産業動物獣医師の養成確保に努めておりますが、地元の島根県を始め、もっと地域枠を増やし、安定的に養成、確保をしたいと思っている地域は少なからずございます。 そこで、まずは、現在地域枠入試制度を設けてくれている獣医学課程の大学の数と地域枠の実人員につきまして、それぞれ、総数のほか、国公立、私立の内訳をお聞きするとともに、現在の修学資金制度を利用している獣医学生や高校生の総数と、二十二地域を東日本、西日本に分けた場合の利用人数の内訳をお伺いします。
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。 今御指摘がございました地域枠入学者、それから奨学金を利用している学生等についてお答えをさせていただきます。 まず、平成三十年度末の実績でございますけれども、地域枠入試制度を設けている大学は五つでございまして、この枠を利用して入学した学生は二十二名でございます。この制度を設けている大学、国公立と私立大学の内訳を申し上げますと、現時点におきましては全て私立大学ということでございます。 それから、修学資金を利用している学生、獣医学生及び高校生の人数は、合計いたしまして八十一名、東日本と西日本に分けますと、東日本で三十七名、西日本で四十四名となっているところでございます。
○舞立昇治君 分かってはいたものの、国立には医学部の地域枠はあるのに獣医学部の地域枠がないということが分かりました。そして、現在、大体、獣医学部、全国の大学の定員総数は約千名と聞いておりますけれども、利用者は八十一名と、一割にも満たないといったようなことで、まだまだ周知なり実績を増やしていく必要があると思っております。 そうした中で、この問題につきまして、今、国公立にないということで、例えば全国農業共済協会の高橋会長を始めといたしまして、多くの関係者が文科省に対して国公立大学においても地域枠入試の実施を要望しているところでございますが、現在の検討状況につきまして、前向きな答弁を文科省の方からお願いいたします。
○政府参考人(森晃憲君) お答えいたします。 獣医師関係団体等から、地域における産業動物獣医師を確保するため、卒業後に地域内で一定期間働くことを前提としました特別選抜入試、いわゆる地域枠入試を国公立大学で導入してほしいとの要望をいただいているところでございます。 大学入試は各大学の入学者受入れの方針に基づいて行われており、地域枠入試についても、選抜の公平性や入学者の質の担保等を踏まえつつ各大学で検討されるものではございますけれども、国公立大学でも導入は可能なものでございまして、農林水産省の獣医師養成確保修学資金貸与事業などの奨学金制度も活用できる場合があると考えております。 文部科学省といたしましては、いただいている要望も踏まえながら、国公立大学における地域枠入試の導入、それから農水省の修学資金貸与事業の活用などについて、全国の獣医学関係大学に対して幅広に周知を行っているところでございまして、大学の内部において具体的に検討を始めている大学もあると聞いているところでございます。 これらの動きも踏まえつつ、地域の産業動物獣医師の確保のため、地域枠入試の導入について各大学の積極的な検討を促してまいりたいと考えております。
○舞立昇治君 なかなかまだ個別具体名の大学を言える状況ではないというふうにお伺いいたしましたけれども、先ほど審議官の答弁ございましたように、具体的に検討を進めている国公立大学もあるということで、是非、一校でもやってくれるようになれば、それが突破口になって増えていくんじゃないかと期待しておりますので、今後も農水省の方と連携しながらフォローしていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、待ちに待った江藤大臣が来ていただきましたので、最後ちょっと、少し時間に余裕がありますので、やらせていただければと思います。 食料・農業・農村基本計画の改定に向けてといったような項目についてでございますが、農政の基本方針を定める食料・農業・農村基本計画が五年に一回の改定時期を迎えまして、現在、自民党でも精力的に議論がなされているところでございます。ここ二十年、農家の平均年齢は十年単位で約十歳高くなり、今や七十歳と。年金世代が国の基である農業、そして国民の食卓を支えている現状、そして、人口減少社会の中で農家数、農地面積共に減少に歯止めが掛からない状況、さらには、近い将来の団塊世代たちの大量の離農などを考えますと、本当にこの農業、農村の発展に残された時間は余りないという危機感を持って臨んでいく必要があると考えております。 私といたしましては、江藤大臣が就任されてからは、ここ最近の産業政策偏重の視点、政策を軌道修正して、生産基盤の強化というキーワードを基に地域政策をより重視する姿勢が感じられまして、大変尊敬し、期待しているところでございますが、江藤大臣が思い描かれる生産基盤の強化に懸ける具体的な思いや政策をお伺いしますとともに、この地域政策の充実に向けまして、先般、全国町村会がこれからの農業・農村政策のあり方についての提言で提案した農村価値創生交付金の創設に対する御見解につきましても併せてお伺いいたします。
○国務大臣(江藤拓君) 御質問をいただきまして、お褒めまでいただきまして、ありがとうございます。 先ほど衆議院の方を終わってまいりましたけれども、私の友人の佐々木議員からも、食料・農業・農村基本計画についてかなり突っ込んだ議論をさせていただきました。大変大事なこれは基本政策でありますので、やはり地域政策というものを今まで以上に前に出したものにしていきたいと思っています。 中山間地域においては、棚田自体で生活するということはなかなか厳しいということもあって、棚田支援の法案も出させていただいて、国会でも決定をいただきましたけれども、この間、町村長大会で、農村価値創造交付金ですか、これについて御提言も、私のところにお越しいただいて、具体的に内容も伺いました。 日本列島は本当に広くて、各地域によって求められるニーズがそれぞれ違いますので、市町村長の皆さん方が、何とか人口流出を止めたい、人口が減るのを止めたい、そして我々の地域に合った政策をやる上には使い勝手のいい交付金の方がいいんだという話をかなり長い時間を掛けてお話をされていきました。そのことについて全く異議を唱えるものではありませんが、しかし、先生も多分お分かりいただけると思いますけれども、今の財政状態の中で新たに交付金という制度を設けるのはそうそう簡単ではない、しかし、諦めてはいけない課題ではあろうというふうに思っています。 中山間地においてはまず畜産を私は考えておりまして、例えば、私の田舎だと、三頭飼いとか十頭飼い、繁殖母牛はこれぐらいの数しかいない人がいます。でも、五頭、十頭ではなかなか暮らしていけませんので、これを増頭するための政策をこれから出させていただこうと思っていますし、それに併せて、林業に対しても政策を打っていかなきゃなりません。 それから、特用林産品についても、原木の導入であったり種駒の支援であったり、いろんなやり方はあると思います。そして、棚田そのものに対する支援のやり方もあると思いますし、棚田周辺地域を面的に捉えて、農地だけじゃなくて、その農地でできたものを販売する直売所、売るようなことについても支援することをやることによって地域政策ができていくのではないかなというふうに考えております。 なかなか幅広な御質問でありますのでお答えするのが難しいんですけれども、もちろん産業政策は大事です。もうけることはとても大事なので産業政策も大事でありますが、しかし、地域政策にももっともっと力を入れた政策展開をこれからしていきたいと思いますので、いろいろ御意見とか御鞭撻を党の方からもいただければ十二分に取り入れてまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○舞立昇治君 ありがとうございます。 江藤大臣からは、産業政策も大事だけど地域政策は今まで以上に充実していきたい、農業、農村を、そして中山間地域を守り、元気にしたいという熱い思いが感じ取れましたので、お願い申し上げたいと思います。 農業は国民の命をつなぐ産業であるだけに、農業生産額に対する国の農業予算の割合が国際的には低い状況、そして、これ以上農地、農家を減らせば食料安全保障上問題があること、そして、現在の食生活の実態に即して必要な品目の自給率、自給力を高めていくことなどを国民に対して丁寧に説明すれば、私は、農業予算が増えることにつきましては必ずや理解していただけるものと信じております。 是非、江藤大臣におかれましては、現場の意見をよく聞いていただきながら、産業政策の事業要件緩和や地域政策の拡充、そして、全体予算の底上げ等を図りながら農業、農村の確実な発展にこれからも御尽力いただきますよう心からお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○徳永エリ君 皆さん、大変お疲れさまでございます。共同会派、国民民主党の徳永エリでございます。 畜産に関して御質問させていただく前に、山口水産庁長官にお伺いしたいと思います。 先ほど、衆議院の本会議で、商業捕鯨の実施等のための鯨類科学調査の実施に関する法律の一部を改正する法律案が可決、成立をいたしました。 我が国は、昨年の十二月二十六日にIWCの脱退を決めたことを発表しましたが、歓迎する声がある一方で、余りに突然のことに、多くの懸念と批判の声が上がったことも現実であります。 朝日新聞や産経新聞、捕鯨基地のある網走市や釧路市を管内に持つ北海道新聞や山口県下関市をカバーする中国新聞なども、短慮に過ぎるとか、翻意して粘り強く反捕鯨国の説得をなどと、批判的な記事を掲載いたしました。また、元々捕鯨が盛んだった地域が地元の大物政治家の意向が強く働いたのではないかなどとも言われております。今回、会派の部門会議などで改正案の説明をさせていただく中で、国会議員の中にも、IWC脱退の決定プロセスが不透明だと、唐突感が否めないという御意見がいまだ少なくありません。 改めて、このタイミングしかもう御説明いただく機会がないと思いますので、脱退は突然決まったことなのか、それとも、様々な積み重ねがあってその結果決まったことなのか、脱退の経緯について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(山口英彰君) 我が国は、IWCが鯨類の保存と捕鯨産業の秩序のある発展という二つの役割を持っていることを踏まえまして、いわゆる商業捕鯨モラトリアムが決定されて以降、商業捕鯨の実施を目指して三十年以上にわたり収集した科学的データを基に誠意を持って対応を進め、解決策を模索してきたところでございます。 昭和五十七年、一九八二年に決定された商業捕鯨モラトリアムでは、遅くとも平成二年、一九九〇年までに、モラトリアムが鯨資源に与える影響につき包括的な評価を行うとともに、その見直しを行うことがIWCの義務とされておりました。しかし、IWCにおいては鯨類の資源に悪影響を与えない捕獲可能量の算出方法が開発され、また、我が国の鯨類科学調査等を通じて鯨類の中には十分な資源量が確保されているものがあるにもかかわらず、持続的利用の必要性を認めようとしない反捕鯨国の反対により、これが実現していないのが状況でございます。 昨年のIWC総会には、徳永委員や江島委員長を始め捕鯨関係の先生方や関係団体の皆様にも御出席いただき、当時の谷合農林水産副大臣と岡本外務大臣政務官の下、政府一丸となって総会に臨んだところでございます。 同総会では、我が国は、IWCが資源管理機関として実質的な意思決定を有効に行えるようにするため、一つはIWCの意思決定手続を見直す、二つ目として商業捕鯨モラトリアムの限定的な解除を行う、これを内容とするIWC改革提案を提出したところでございまして、多くの国から、IWCの機能回復のために必要な改革案であるという支持が表明されたところでございます。一方、反捕鯨の国々からは、我が国が商業捕鯨を再開する意図がある限り賛成できないといった強硬な反対意見が出され、歩み寄りは見られず、異なる意見や立場が共存する可能性すらないことが明らかになったところでございます。 その結果、我が国は、昨年十二月二十六日に、科学的根拠に基づいて水産資源を持続的に利用するとの基本姿勢の下、商業捕鯨を本年七月から再開することとし、国際捕鯨取締条約から脱退することを決定するに至ったものでございます。 再開した商業捕鯨は、昨年十二月の内閣官房長官談話のとおり、我が国の領海及び排他的経済水域に限定し、南極海、南半球では捕獲を行わず、また、国際法に従うとともに、鯨類の資源に悪影響を与えないよう、IWCで採択された方式に沿って算出された捕鯨枠の範囲内で行うということにしております。 さらに、我が国は、IWCからの脱退後も国際的な海洋生物資源の管理に協力していくという考えを堅持しておりまして、IWCとの共同調査を実施し、その結果をIWC科学委員会に提出することとしております。 このような取組を含め、引き続き、国際機関と連携しながら、科学的知見に基づく鯨類の資源管理に貢献していくこととしております。 水産資源の持続可能な利用という我が国の立場を共有する国々とはIWC脱退後も情報交換を行うなど連携を強化しており、商業捕鯨を再開した我が国の考え方について引き続き御理解をいただいていると思っているところでございます。 今後とも、我が国は、科学的根拠に基づいて水産資源を持続的に利用するとの基本姿勢の下、持続的に捕鯨業を行っていくこととしており、そうした我が国の考え方を、反捕鯨国も含め、引き続き丁寧に、かつ粘り強く説明してまいりたいと考えております。
○徳永エリ君 私も、現場におりましたので、状況はよく分かっております。ただ、議連などでもお話しいたしましたけれども、状況が分からない方はマスコミ報道とかインターネットの情報とかそういうものしかありませんので、やはり丁寧に説明することは大変重要だと思います。国際協力の推進と日本の立場の理解の醸成のための継続的な働きかけを今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 また、三十一年ぶりに捕鯨業者にとっては念願の商業捕鯨が再開されたわけでありますから、二百海里内で操業する日新丸に代わる母船の新造を含め、捕鯨業に関わる方々が安心して働ける環境の構築、また、若い方々の中には、一度も鯨を食べたことがないという方も今たくさんいらっしゃいます。学校給食も含めて、多くの人に食べてもらって日本の食文化を継承していくことができるように、国の支援が必要であります。政府として、国内外における責任ある役割をしっかり果たしていただくことを改めてお願いしておきたいと思います。 さて、昨日の参議院本会議で、令和の不平等条約、日米貿易協定が承認されました。一月一日に発効を目指すということでありまして、改めて、日程ありきの短い国会審議だったことを大変に残念に思っているところであります。 また、今後、第二弾の新たな交渉では農産物の更なる開放を求められることも心配でありますけれども、私は、遺伝子組換え作物や種子、ゲノム編集食品や残留農薬の基準の緩和など、食の安全、安心に関わる規制の緩和を大変に心配をいたしております。 日米貿易協定の交渉のさなか、五月十七日に、我が国は、BSE対策として国境措置、輸入牛肉等に対する要件として米国は三十か月齢未満、カナダ、アイルランドは三十か月齢以下の月齢制限を掛けておりましたけれども、厚生労働省は、月齢を引き上げるということではなく、この月齢制限を撤廃することを発表いたしました。 なぜ撤廃することになったのか、もうBSEの心配はないのかどうか、厚生労働省にお伺いしたいと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答えいたします。 米国産牛肉につきましては、BSE対策の観点から輸入月齢制限を設けておりましたが、国内、国外の双方でBSEが発生するリスクが低下したことなどを踏まえまして、平成二十三年十二月に、食品安全委員会に対しまして、国内規制と併せて、輸入月齢制限の段階的な見直しに係る食品健康影響評価を依頼いたしました。これを受けた食品安全委員会が本年一月に米国産牛肉の月齢制限の撤廃に関しまして科学的な見地から安全性が確保されているとの結論を出したことから、本年五月、月齢制限を撤廃したものでございます。 BSE対策につきましては引き続き科学的根拠に基づき対応していくこととしておりまして、今後とも、食品の安全確保に万全を期してまいります。
○徳永エリ君 いつも、安全性に関しては科学的根拠ということで御答弁は一緒なんですけれども、月齢制限の撤廃はBSE発生国の牛肉輸入では初めてのことでありますので、やはり不安は否めないということをお伝えしておきたいと思います。 三月二十九日にUSTRが公表いたしました二〇一九年の外国貿易障壁報告書、これを見てみますと、十一項目めなんですけれども、牛肉及び牛肉製品のところに、二〇一三年二月及び二〇一五年一月に日本がとった措置により、米国は三十か月齢未満の牛に由来する牛肉及び牛肉製品の輸出が可能になった、米国は、引き続き、米国のOIEリスクステータス整合的な措置を日本がとり、全ての月齢の牛肉及び牛肉製品を受け入れ、市場を完全に開放するよう働きかけていくというふうに書かれております。二〇一三年二月は輸入条件改正施行、そして、二〇一五年の一月は米国産の牛肉等加工品の輸入が再開されたということでありまして、こういった要求に次々と我が国は応えているという状況であります。 これまでもUSTRからは月齢制限の撤廃を求められていましたけれども、四月十五日から日米貿易協定交渉が始まった直後の月齢制限の撤廃ということで、このタイミングがとても気になるんですね。やはり強いアメリカの要求に、日米貿易交渉が進められているということもあって応えざるを得なかったという背景、この関連性はどうなんでしょうか。答えられないかもしれませんけれども、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(浅沼一成君) お答え申し上げます。 今委員御指摘のBSE対策の月齢制限の撤廃につきましては、平成二十三年十二月に、食品安全委員会に対し、国内規制と併せて、輸入月齢制限の段階的な見直しに関わる食品健康影響評価を既にそのときに依頼しているものでございます。これを受けた形で、食品安全委員会が本年の一月に科学的な見地から結論を出したということでありまして、それを受けた形で、本年の五月に撤廃したものでございます。
○徳永エリ君 タイミングがいいというか悪いというか、月齢制限の撤廃ということになったわけであります。 食品安全委員会の食品健康影響評価では人へのリスクは無視できるということでありますけれども、一方で、米国は全ての月齢の牛肉、牛肉製品を日本に輸出できることになったわけでありまして、日米貿易協定の内容と併せて、米国産牛肉が大量に日本に入ってくることにならないでしょうか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 御懸念があることはよく理解できますし、タイミングが重なったことは、これは偶然だと思います。 ただ、日本でも三十か月肥育をする牛肉はあります。これはブランド牛でございまして、大変手間暇を掛けて大変高い値段で取引されておりますが、それは、肉質を三十か月以上やることによって爆発的に向上させて、食べるとミルクの味がするというような肉も今国内では生産されています。 ところが、米国産のやつは大体ひき肉用でありますので、余り日本の畜産業に直接大量に入ってくるような性格のものではそもそもないということでありますし、そのひき肉も、大体この月齢のものは米国内で消費されているというのが実情のようでありますので、それはこれから入ってくる状況を見なければ断定的なことはもちろん申し上げられませんが、大量にこれが例えばヒレとかロースというような形で、国産牛の市場とかF1とか、それとか乳雄の市場を圧迫するようなものになるということは余り想定いたしておりません。
○徳永エリ君 大量に入ってくることは多分心配しなくても大丈夫だろうというお話だったと思います。 ただ、タンとかミノとか内臓の需要があるということで、そういったものはこれから大量に入ってくるんだと思いますけれども、そもそも日本には余り供給がないので、そこも余り影響がないとは言われています。ただ、月齢制限がなくなったということで、米国、カナダ、アイルランド、ここも全ての月齢の牛肉を輸入できることになったわけですから、やはりじわじわと影響があることは否めないと思います。 米国産牛肉の輸入量が増えることによって心配されることは、米国産の牛肉は短期間で牛の成長促進を目的とした成長ホルモン剤が使われているということであります。 EU、ロシア、中国などではこの成長ホルモン剤を使った牛肉の輸入を禁止していますし、米国でも、成長ホルモン剤の残留に起因しているのではないかと思われるような身体的な影響が子供たちに出ているということであります。米国でも、オーガニックストアで成長ホルモンフリーの畜産物を買いたいという人が増えているということでありますが、国際的にも、オーガニックとかノンGMとかホルモンフリーとか、そういう食の安全、安心に対する消費者の意識が高まっている中で我が国だけがどうも逆行しているのではないかと、そんな感じが否めません。 EUは、この成長ホルモン剤を使用した食肉の輸入禁止を一九八九年から実施しています。皆さんのお手元に配付した資料を御覧いただきたいと思うんですけれども、この輸入禁止に対して米国は制裁措置を発動する、そうすると、EUも対抗するわけであります。米国が制裁措置を終了する、しかし、EUが折れないのでまた制裁措置を発動する、それに対してEUはホルモンフリー牛肉の無関税割当ての枠二万トンを設立する、アメリカはEUに対する制裁措置を段階的に撤廃する覚書を交わす、また米国から圧力が掛かり、そして、EUのホルモンフリー牛肉の輸入に関する四万五千トンの無関税枠割当てを段階的に米国へ三万五千トン割り当てることで合意をすると、こういう交渉のやり取りをしているわけでありまして、まさにこれこそがウイン・ウイン、国益を守る交渉だというふうに思います。 我が国は、もう経済制裁措置を掛けられるとなったら、追加関税とかですね、あっという間にその脅しに屈して要求をのんでしまうという状況でありまして、やっぱり食の安全、安心というのは、もうお金の問題ではなくて命と健康の問題でありますから、今後新たな交渉の中で食の安全、安心に関わる分野、これが交渉されるようになったときには、我が国も、やっぱりEUに倣って、国際的な流れでもありますので、しっかり強い姿勢で臨んでいただいて、厳しい交渉姿勢で勝ち取るべきものをしっかり勝ち取っていただきたいというふうにお願いしたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) これ、先生と一度、初めてですかね。じゃ、衆議院でやったんだと思います。 非常に、確かに、これを見ると、タフな交渉をされて、EUがアメリカの制裁措置に対して対抗して、じわじわと交渉に交渉を重ねて、八九年からですから、これはもう二十年、三十年の長い流れをつくってきているということでありますから、これは大したものだなと正直思いますけれども。 EUにおきましても、肥育についてのホルモンにつきましては、人への影響の有無については、現状ではその安全性を評価するのにデータなどが不十分であるということで評価を行うことができないということで、肥育のホルモン剤を使用した輸入は禁止しているということのようであります。 確かに、オーガニックとかグルテンフリーとか、特に、お子さんをお持ちのお母さんたちは子供の健康が何よりも大事なので、こういうものについて日本に入ってこないようにするべきだという先生の主張については的を得ておられると思います。 しかし、現実、政治の場で、じゃ、アメリカに対して、あなたのところはホルモン使っているからもう駄目だよということが果たして我が省として、我が国として主張できる状況にあるかというと、なかなかないのかなと思います。(発言する者あり)ですから、非常にそう責められますと答えに窮するのでありますが。 私たちは、国内でも例えば農薬のドリフトを許さないとかいろんなことも行っておりますから、国内での安全基準もあるということであれば、輸入品についても一定の安心、安全の基準は設けるべきであるという趣旨については十二分に理解するところであります。
○徳永エリ君 これまでも、グリホサートの残留農薬の基準、これが突然緩和されたという御質問も私も以前させていただきましたけれども、やはりいろんな影響が出ているということが世界的で声が上がっているところであります。 今大臣からの御答弁、大変問題だと思いますよ。もう本当に、これ命と健康の問題で、これから子供たちの未来を考えたときに、やっぱり食の安全、安心を守っていくということは非常に重要だと思います。 いろんなこの食の安全、安心の問題に関係して、子供たちの身体症状やあるいはメンタルにも問題が出ているということも言われておりますので、もっと研究をしていただいて、やっぱり農林水産大臣だからこそしっかり主張していただけるんだと思いますので、ここは頑張っていただかなければ困るんですが、大臣、もう一回御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(江藤拓君) それでは、とにかく頑張ってみます。頑張ってみます。 私の一存で物事が急激に動くかどうかは、これは断定的に申し上げられませんが、あらゆることにやはり政治は挑戦していかなければならないという使命を負っておりますので、ましてや、安心と安全、人の健康に関することであれば、それは私は、厚労省以上に食品を扱うということでありますから、責任も負わなきゃいけない立場にありますので、関係省庁とももう一回連絡を取って、しっかり勉強させていただきます。
○徳永エリ君 是非ともよろしくお願いいたします。 農林水産省、農林水産大臣だけではなくて、厚労省、厚労大臣もしっかり健康と命のことを考えて、米国からタフな要求があると思いますけれども、しっかりここは安心を勝ち取るために頑張っていただきたいと、よろしくお願い申し上げたいと思います。 政府は、収益性が高いということもありますし、競争がこれから厳しくなっていくということもあって、黒毛和牛の生産拡大に力を入れるというふうにおっしゃっているんですが、しかし、もう和牛の精液は海外に流出していますよね。本当に黒毛で戦えるんだろうかと。オーストラリア和牛とかあるじゃないですか、まあ日本のものではないかもしれませんけれども。和牛という形では、肉質がそんなに変わらなかったら果たして本当に戦っていけるのかという部分もありますし、それから、輸出がどれだけ増えるのかということも、はっきり言ってよく分からないわけですよ。 そういう中で、この成長ホルモンフリーということに関しては、米国産の牛肉はもう九九%この成長ホルモン剤を使っていると言われていますから、我が国で生産している牛肉は成長ホルモン剤使っていないわけですよね。非常に安全なわけですよ。品質も非常にいいというふうに言われています。 この間もちょっとお話しいたしましたけれども、十勝のホル雄、十勝清水の十勝若牛ですけれども、十四か月で出荷するという。これも、ホル雄ですけれども、ちゃんとサシも入っているし肉質も良くて、私もいただきましたけれども、本当においしいんですね。 これから例えば米国にどんどん牛肉の輸出を増やしていこうとお考えになっても、和牛、あのサシの入ったもの、大臣もそうだと思いますけど、私たちのような五十代を過ぎた年齢は、サシの入った牛肉って僅かしか食べられませんよね。アメリカの方々って、モーニングステーキとか食べるんですよ。まさか、あの和牛でどんと大量にステーキ食べるとは思えないんですね。おいしいけど僅かしか食べないと思うんですよ、しかも価格も高いということで。 だったら、今、米国の消費者の方々がホルモンフリーの畜産物を求めているというニーズがあるのであれば、そしてそのニーズがもっともっと高まっていくのであれば、むしろ、和牛の生産拡大というよりも、酪農の副産物ということもありますから、ホル雄の品質をもっと高めていく、もっとおいしくしていく、技術開発をしていく、そしてその安全性をアピールしていくというのもある意味強みになるというふうにお考えになりませんでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 黒毛だけを輸出しようとは全く思っておりません。 それで、実際、先日、羽田に検疫犬の視察に行ったときに、手荷物で海外に持って帰れるように今はもうなっていますので、お土産でですね。そこの売場のところに、今半ですけど、行ってきましたけれども、すさまじい勢いで売れているみたいです、下手をすると何十キロ単位で持って帰る人もいるということでありまして。そして、今半もニューヨークに支店を出されておられますけれども、入った端から品切れということでありますから。 確かに、私の年齢ではなかなかサシのいっぱい入ったやつは食べられません。確かにそうなんですけれども、しかし、和牛に対する引きは強いと思います。しかし、九州でいっても、赤牛がまず熊本におります。これは基本的に赤肉です。余りサシが入っていなくて、上質な赤い肉、上質な赤身の肉ということであります。 そして、F1も、最近はほぼほぼプロでなければ黒と見分けが付かないほどの肉質まで向上していますし、乳雄についても、随分飼い方を工夫されて、更新の時期に来た牛でさえ飼い直しをして市場に出すという例も今は出てきておりますから、私は、日本の三十三万トンという総数量の全部が輸出に向かうことは可能だと思っています。 中国は、何といっても年間百万トン牛肉を輸入しておりますので、これも年間二十万トンぐらいのペースで伸びておりますから、中国はまだ最終的な門は開いておりませんけれども、これも、そう遠くない将来だと思います。そして、中国は今カンボジア経由でかなりのものを二倍、三倍の値段で買っておられるので、そういうことを考えれば、乳雄であっても、私は、十分生産を拡大することも可能ですし輸出に対応することも可能だと考えております。
○徳永エリ君 確かに、中国は可能性が非常に高いと思います。ただ、さっき申し上げましたのは、その食の安全、安心という観点がやはり日本の強みなのではないかと。台湾とか、それから韓国、中国もそうですけれども、非常にやっぱり食の安全に対する意識が高まっているというように聞いております。 日本の牛肉は、アメリカの牛肉と違って成長ホルモン剤を使っていないんだと、安心なんだということをしっかりアピールしていただいて、輸出拡大につなげていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。 ちょっと時間がなくなったので、生産コストの削減についてお伺いしたかったんですが、収入保険についてお伺いしたいと思います。 収入保険が始まって間もなく一年になろうとしています。できるだけ早い時期に十万経営体の加入を目指すという目標を立てていましたけれども、現在の加入状況について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(横山紳君) 本年が収入保険の初年ということでございますけれども、本年の加入実績といたしましては、二万三千経営体ということでございます。
○徳永エリ君 目標に遠く及ばずという状況でございますよね。野村先生、相当お怒りになっているのは聞いています。 なぜ加入が促進されないのか、課題と目標達成に向けての取組についてもお伺いいたします。
○政府参考人(横山紳君) まず、今年は初年であったということでございまして、様子見の方が多くおられたと。あるいは、それ以前の問題として、仕組みの周知が不十分だったというふうに認識をしております。また、聞こえてきた声としては、掛金が高いということもございました。 そうしたことも踏まえまして、我々としては、まさに今、来年令和二年の加入促進に向けて取組をしているところでございますけれども、掛金が安くなるような収入保険の新しいオプションをつくりました。 具体的に申しますと、今は、九割から下がるとゼロに至るまで全てを見るというのが基本なんですけれども、それを、いろんな作物を組み合わせていればそんなに収入減らないでしょうと、じゃ、九割から七割の部分だけを見ればいいというふうにすれば、保険料は四割ぐらい安くなります。 例えばそういったオプションも設けることで、農家の人の選択肢も広げて加入促進につなげてまいりたいと思いますし、また、周知という点につきましては、我々も、北海道も含めまして実際に足を運びまして、農業共済組合はもとより、道庁、JAグループなど関係機関に対して仕組みの周知、協力をお願いして、加入促進を図っているところでございます。
○徳永エリ君 先日、北海道の農業共済連合会の役員の皆さんと意見交換をさせていただきましたところ、離農による農家戸数の減少、つまり賦課金も減少していくわけで、あと、収入保険の加入率の低さ、それから、農業共済事業事務費負担金が毎年減らされているという状況の中で、経営環境が悪化していてどの組合も赤字だということでありました。このままでは、相次ぐ農業災害の補償、また、TPPや日欧EPA、日米貿易協定の影響を受けて農家収入が減少した場合の補償など、今後どうなるのだろうかと大変に心配をされておりました。 組合の経営環境の悪化によって、農家の安心を支える農業共済、収入保険など農業共済事業による農家補償への影響というのは大丈夫なのでしょうか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(横山紳君) 委員から御指摘がございましたとおり、自然災害が多発する中で、収入保険、さらには園芸施設共済、ハウスを見るものでございますが、といったものも含めた農業共済、こうしたものの加入の拡大は、備えあれば憂いなしの体制を整備するという観点から非常に重要と考えておりますし、農業共済団体の果たす役割は大きいと、このように認識をしてございます。そうした中にありまして、委員から御指摘がありましたように、農業共済事業事務費負担金、これが大丈夫なのかという御指摘かと思います。 この点につきましては、例えば、今、実際に農業共済組合の方には引受け、それから損害査定という一連のプロセスをやっていただいているわけですけれども、例えば、簡易な損害評価が可能な引受方式というのを新たに設けて、その拡大を図る、そうするとコストも下がってくる、あるいは家畜共済の引受方式も効率化するといった形での制度の見直しを行っています。そうしたことを通じて合理的な業務運営をしていただいた上で、収入保険や農業共済の業務実施には支障はないものと、このように考えているところでございます。 農林水産省としても、農業共済団体が引き続きセーフティーネットを支える役割を果たすことができますよう、必要な支援あるいは指導、助言、しっかり講じてまいりたいと思います。
○徳永エリ君 組合の経営が厳しいからといって補償が満度されないということはないということで大丈夫ですか。
○政府参考人(横山紳君) 御指摘のとおりでございます。
○徳永エリ君 まだちょっとお聞きしたいことがあったんですが、時間がないので、獣医師の関連も、舞立先生と質問がかぶっているので飛ばしたいと思います。 最後にちょっと申し上げたいことがあるんですけれども、気候の変動とか温暖化の影響を受けて、作物の改良を行う研究者あるいは営農指導を行う普及員、それから、グローバル化を受けて、家畜防疫官や飼養衛生管理指導を行う防疫官など必要な人材を増やして、これからは農家をしっかりバックアップしていく体制をつくっていかなければいけないと今私は考えております。 農林水産省の定員合理化率は他省庁よりも高いということはこの委員会でも申し上げました。この十年間で五千人も減っているんですね。平成十七年から見ますと一万人も減っています。篠原衆議院議員が今朝おっしゃっていたんですけれども、これから自由貿易で関税がゼロになるんだから、もう経済産業省を人員削減すればいいんだと、農林水産省の人員はこれ以上減らしちゃいけないんだと。 やっぱり必要なところに必要な人員をきちんと対応するということが大事だと思いますので、大臣、この現実をしっかり受け止めていただいて、これ以上他省庁に比べて農林水産省の人員だけがどんどんどんどん減らされていくということがないように、よろしくお願い申し上げたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 今回の水際対策等でも人員増員要求をしておりますし、これから様々な国内政策をやる上では、やはり統計を取る、数字の取り方も大変甘くなっているという現実がよく分かります。 ですから、農林水産省は幅広の、農、林、水ですから、この幅広のネットワークがあるわけですから、しっかりとしたマンパワーも確保するように全力を尽くしたいと考えております。
○徳永エリ君 ありがとうございます。終わります。
○森ゆうこ君 共同会派の森ゆうこでございます。 まず、質問に入ります前に、二回続けて大臣にお願いをいたしました豚コレラ対策、特にアフリカ豚コレラの侵入、既にDNAは数例発見されているわけですけれども、大変危険が差し迫っているということで、海外から来られる皆さんに入国カードを改善してほしいというお願いをさせていただきました。これは、衆議院の篠原孝衆議院議員が度々提案をされてきたわけですけれども、ようやく対応いただけるということで、感謝を申し上げたいと思います。もう少し分かりやすくしていただけると有り難いなと思いつつも、それでも、こうやって対応していただいたということで、一歩前進ということでございます。 一言お願いします。 まだ改善の余地はあるという、要は、入ってくる人に、肉や肉製品持ち込んじゃ駄目よと、もっと言うと、ほかの国でもやっているように、一か月以内に牧場へ行ったりそういうところに行った人は申告してくださいということ、これも表の面に、入国カードに記載していただいたということ、非常に大きな進歩であると思いますので、是非更なる改善を図っていただきたい。
○国務大臣(江藤拓君) 少し時間は掛かりましたけれども、何とか御理解をいただいて、書く順番も、麻薬、鉄砲、爆発物の次に書いてありますので、かなりエンファサイズされている、強調されている書き方になっておると思います。やはり委員会で様々な御指摘をいただいた結果こういうことになったということで、私の方からも感謝を申し上げたいと思います。 あと、篠原先生からも御指摘がありました、最近農場に立ち入ったかということについてもしっかり書くべきだということもありますので、こういったフォーマットはもう一回固まったら二度と動かせないというものではないということが証明されましたので、これ、二十五日ぐらいから全国で一斉使用になりますけれども、更に必要な条項につきましては、農林水産省として必要な要求、要請はし続けていきたいと考えております。
○森ゆうこ君 ありがとうございます。ちょっとほっといたしました。 というのは、この後質問しますけれども、この三年間、森友、加計問題に始まりまして、役所の虚偽答弁、まあ大臣もそうですけど、虚偽答弁、そして、記録がない、記憶がない、確認できない。今の桜を見る会に至っては、総理大臣が国会で、本会議で先日答弁した、シンクライアント方式による新しいデータシステムなので記録がないと、もう削除されていて復元もできないと。とんでもない話でありまして、シンクライアント方式、百三十二億八千四百万円、これ、四年間のシステム経費ですよ、百三十二億八千四百万円。 あの森友のやつ、私も仕様書、契約書を取り寄せましたけれども、すぐ出してきました。今、まだ内閣府はその仕様書、契約書を出してまいりません。ですから、本当に言っているとおりなのか検証ができませんが、あの森友、二十四億円でした、財務省のシステム経費は。百三十二億八千四百万円ですよ。 これは、シンクライアント方式というのは、要するに、端末にデータを記録しないでサーバーのところで集約をし、そして永久的に公文書を保存するという、そういうデザインの下に導入されたものであるはずでありますので。しかも、これに対して昨日の菅官房長官の答弁、バックアップデータは行政文書ではない。これは、私、もうこの三年間いろんな仕打ちに耐えてきましたけど、昨日のあの菅さんの記者会見でのやり取りほど、私、もう打ちのめされたことはありません。この国は終わったんじゃないかなというふうにさえ思いました。バックアップデータが行政文書じゃない、もう本当に許せない発言だと思います。 それで、とにかく国家戦略特区の問題、特にこの状態がひどいんですけれども、先ほど来、獣医師の問題、私も、これ質問しようとしておりました。公務員獣医師、そして地域偏在、需要が足りていない。その状況については先ほど舞立先生への質問にお答えになりましたので結構なんですけれども、そこで出てきた話が五十二年ぶりの獣医学部の新設、そして加計学園。 これは、いろんな話がありまして、最終的には地域限定枠を入れるんだということで、四国にないから入れるんだということでスタートしたわけですけれども、その地域限定枠で合格した受験生は、初年度四人、そして今年度はたった一人ということで、果たしてこの加計学園獣医学部がその獣医師、公務員獣医師、特に四国における公務員獣医師の不足、これをカバーするものになっているのかというふうに問題点をまず指摘をさせていただきたい。 さらには、この農水委員会でさんざんやりました、世界に冠たるライフサイエンスの研究教育拠点、だから新しく新設を認めるんだということで、それを実現するためにはバイオセーフティーレベル3以上、バイオセーフティーレベル3あるいは4の研究室が必要であるということで、でも、それは準備できていないということが、私、何回も質疑をいたしましたけれども、明らかにさせていただきました。今日、もう一度、家伝法を担当する農水省と感染症法を担当する厚生労働省に確認しましたが、状況は変わっておりません。バイオセーフティーレベル3も4もありません。 しかも、岡山理科大学安全対策マニュアル最新版、二〇一九年三月版ですけれども、これを読みましたら、まあ驚きました。このバイオセーフティーのマニュアルですけれども、国立感染症研究所病原体等安全管理規程より抜粋と、言わばコピペしてあるわけです。これ百十ページですけど、そこに何と書いてあるか。いろいろBSL3、4と書いてあるんですよ。「以上のうち、岡山理科大学内で可能な実験は、レベル1及びレベル2である。レベル3、レベル4は、岡山理科大学では不可能な実験である。」、全然話が違うじゃないですか。何が世界に冠たるライフサイエンスの研究教育拠点なんですか。 大塚副大臣、ちょっとまだ話分からないと思うので、村上審議官、この話、さんざんやりましたよね。どうなっているんですか、これ。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 従来も御説明している部分でございますが、最先端の研究であるということと実験の素材として取り扱うものがバイオセーフティーレベル3、4レベルのものを要するものとは必ずしもリンクはしてございません。3、4がなくてもできる研究もございますし、それが必要とするものもあろうかと思います。そういったところにつきましては、研究調査の内容に応じて、必要があればまた大学の側でも整備を御検討いただけるものというふうに考えてございます。 なお、特区の事業につきましては、法律に基づきまして、年度末、毎年度事業を評価をしておりますので、そういったところでも、御指摘を踏まえつつ、またしっかりと内閣府としても事業の動向を見守ってまいりたいと、このように考えてございます。
○森ゆうこ君 御覧のとおりの答弁ですよ。そんな答弁通るというのがおかしいんですよ。 世界に冠たるライフサイエンスの研究教育拠点と言っていて、レベル3、レベル4の研究室がなかったらできないでしょう。既にある獣医学部で八か所、レベル3、レベル4のありますよ。それで、ほかの大学ではできないから、だから加計学園なんだといってつくったんですよ。全部うそじゃないですか。 京都産業大学はちゃんとバイオセーフティーレベル3持っていて、しかも、鳥インフルエンザで実績がある。だから、京都産業大学手を挙げて、京都産業大学でよかったんじゃないんですか。だけど、結果的に加計学園。加計学園を応援している人たちから、私のいろんなこういう発信に対して、いやいや、まだまだこれから三年、四年になる頃にはBSL3、4ができるんだと、ふざけないでください。研究がきちんと行われなくて何で教育ができるんですか。 村上さん、もう一個聞きたいんですが、国家戦略特区というのは、まず岩盤規制を打ち破るために特区で先行的に規制を緩和をして、そして全国展開するんだと、それを必ず評価していくんだということなんですけれども、加計学園のときのことを皆さん思い出してください。安倍総理、何と言いましたか。お友達に優遇したんじゃないかと言われて、いやいや、違う、獣医学部もこれから全国展開、二校目、三校目、どんどんつくっていくんだとおっしゃっていましたね。そういう話、進んでいるんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 現状を申し上げますと、獣医学部の増新設をしたいという地域からの提案は、現状、追加的にはない状態でございます。京産大につきましても、自ら断念をするという会見を当時されたのは、もう皆さんよく御存じかというふうに思います。 私ども、地域の提案に基づいて動くということでは、またそういった提案が出てくれば、直ちにその提案内容と照らしまして、早速その要否について検討させていただきたいと、このように思います。 以上でございます。
○森ゆうこ君 ちょっとそれ、話違いますね。 最初は地域から手が挙がって先行的にやるとしても、それは全国的な普遍的なものに変えていくということですので、今度は地域からという話じゃないんじゃないですか。元々新潟でも手を挙げていましたし、京都産業大学、これは諦めざるを得なくしたわけですよ。だから、もう苦し紛れに適当な答弁をしないでいただきたいというふうに思います。 それで、資料をお配りしておりますけれども、特区ビズについて、この間、加計学園の問題に続いて、国家戦略特区、これ、水産庁の漁業法の七十年ぶりの大改正、どこで議論が起きたんだと思ったら、最初は国家戦略特区だったと。 相当開示してもらいましたが、まだ開示されていない議事録がある、隠れているヒアリングがある。これ、ほかの問題でも私今ちょっと収集しておりまして、いろいろ出てくるんですよ。またそのうちにまとめてやりたいと思っておりますけれども。 で、特区ビズなんですね、特区ビズ。特区ビズというのはどういう会社かというと、資料をいろいろ付けておりますけれども、ちなみに、特区ビズについての毎日新聞と原英史座長代理との一問一答は、この一枚目の資料でございます。読んでいただくと、適当なことを言っていますね。 その次のページ、会社概要。これは、もう既に消されておりますけれども、特区ビズ、特区ビジネスコンサルティングの会社概要。これは、その会社の社長さんにも内閣府から確認していただきました。現在消去されているけれども、そのホームページをキャプチャーしたものであると。これを高橋洋一さんが、私の質問を事前に、質問もしていないのに批判をネット上で展開した方ですけれども、嘉悦大学の教授。自分はこんなものを受けていないといって、この資料はでたらめだといまだに言っているんですけれども、いや、これは元々の会社の資料をキャプチャーしたものですから、キャプチャーというのは、その部分のある部分を切り取ったものですから、そういう資料でございます。 それで、この会社は、二〇一五年、平成二十七年一月十五日に設立されているんですが、設立したすぐ次の日に国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングを受けているんですけど、設立したすぐ次の日にヒアリングを受けられるというのは、どういう便宜が図られたんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 提案者のヒアリングにつきましては、広くアイデアを募集するという観点から、自治体、事業者、それぞれの立場や格には関係なくお話をお受け取りしているものでございます。 そういう意味では、会社を設立準備中の方のお話を伺うことも、会社設立後十分期間がたってからのお話を伺うことも、偶然その前後になる方のお話を伺うことも、いずれにしましても、提案についてアイデアを伺う場でございますので、その立場については特段制限を設けていないということで、本件の場合はそういったような状況でお話を伺うことになったものというふうに承知をしてございます。
○森ゆうこ君 でたらめ言わないでください。今のお話は提案者のヒアリングですよね。 これ、集中期間というのがあって、二〇一五年は春と秋に厳しく期間を設定して、集中提案募集期間というのを設けてある。その一覧は一応ホームページに載っているんですが、その中には入っていないんです。特別に、設立した二〇一五年一月十五日のその翌日に、準備がいいですよね、ヒアリングを受けている。 それ、提案者としてのヒアリングでしたら、今の御説明も、まあ適当なことを言うなといって文句言うだけで終わるんですけど、違うでしょう。違うんじゃないですか。提案者の枠でヒアリングを受けましたか。
○政府参考人(村上敬亮君) お尋ねのヒアリングが何日のヒアリングなのかについて御教示をいただければ確認をしたいと思います。 特区ビジネス社については……(発言する者あり)
○森ゆうこ君 いや、さっきから言っているじゃないですか。平成二十七年一月十六日のヒアリングですよ。提案者の枠でヒアリングをやったわけではありませんよね。ホームページにはそういうふうには載っていませんよ。だから、今の答弁は全くでたらめですよ。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 ホームページ上のワーキンググループのこのワーキングの性格につきましては、関係省庁ヒアリングというふうに書いてございまして、関係省庁も出席しているヒアリングの場でございます。 よく、特区のワーキンググループでは、提案者も関係省庁も三者が入った三者ヒアリングという形でやることもございます。今回、全体の整理の中では関係省庁ヒアリングという関係省庁を前に出した整理でございますけれども、提案者としてこのような形で同席していたということを私の方が提案者のヒアリングというふうに申し上げました。 その点につきまして、表現が不正確だったことについてはおわびを申し上げたいと思います。 以上であります。
○森ゆうこ君 いや、もう指摘をされるとその場ですぐ言い逃れをする。 関係省庁等ヒアリングということで、田村智子参議院議員の質問主意書にも、きちんと分類をして、提案者のヒアリングとは別に関係省庁等ヒアリングということでまとめられていますよ。しかも、その関係省庁等ヒアリングの等というのは、省庁と、そして、ほかにも民間の人で呼ばれている人がいます。でも、それは実績のある研究者であって、前の日にできた会社が呼ばれてヒアリングに出るなんということはないんですよ。誰が便宜を働いたんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) 申し訳ございません、ちょっと今手元に確認すべき資料がございませんので、調べて、また御報告申し上げたいと思います。
○森ゆうこ君 いや、これ、もう衆議院の塩川議員の質問にお答えになっていて、さっきも、そのとおり同じ答弁されているんですよ。だから、知らないなんという、しらばっくれないでください。 それで、じゃ聞きますけれども、この平成二十七年一月十六日、特区ビズ社、一月十五日に設立して、そして、まあ準備のいいことに、すぐ次の日に、なかなか受けさせてもらえない国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングを、しかも省庁枠の中で特別に受けさせてもらった、物すごい便宜図っているじゃないですか。ここに出席した人は誰なんですか、ワーキングの委員で。 ホームページ見ても議事録公開されておりませんけれども、御存じだと思いますけれども、これは。もう塩川さんも聞いていますし、私も度々事務局にいろいろ聞いておりますのでお分かりだと思いますけれども、そこに出席をされたワーキングの委員というのはどなたなんですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お話をいただいておりましたので調べておきました。 一月十六日、ワーキングの委員につきましては、八田座長、阿曽沼委員、原委員の三名がそのヒアリングのこまには出席しておられたということでございます。
○森ゆうこ君 調べてきているじゃないですか。さっきの答弁は何なんですか。このヒアリングについては特定できないから分からないと言っていて、今、そのヒアリングについて答えているじゃないですか。もういいかげんにしてもらえます。 ということで、皆さん、前の日に設立した会社がもう準備よく次の日には、なかなか受けさせてもらえない国家戦略特区ワーキンググループのヒアリングを受けている、どのような関係があるんでしょうか。 資料一ページ目、よろしいですかね、詳しく言っていますよ、原さんが。 あなたが社長を務めるコンサル会社政策工房のスタッフが特区ビズのスタッフになっているのはなぜなのか。これ右側の上ですけど。うちは副業自由なので兼業させていた。関係が深いようだけれども。一切その関連の仕事はやっていない、国家戦略特区の関連の仕事はやっていないと、自分は。それで、外国人美容師の関係で福岡市の美容系学校法人を訪れていると思うがと言われて、思い出した、一回会いに行った、何年何月とか場所とかは覚えていないけど、忙しい時期だったが時間をつくって行った。どのような経緯で訪問したのか。特区ビズから説明してほしいと言われて行った。だから、このときには既に関係が、関係というか、同じ事務所、同じ電話番号、同じスタッフですから密接不可分なものだと思いますよ。それで、学校法人側は提案に関してあなたから指導を受けたと言っている。周知活動の一環として当然やる、指導しても全然問題ないと思う、あそこ面白い提案があるかもしれないから説明してと頼まれれば行く。法人側が特区ビズにコンサル料を支払っていたのは知っていたか。これ左下に行きます。人の会社のことは知らない、知らないけど、普通は何かの取引関係があってやるんでしょう、それは僕のあずかり知らないところで関係がない。学校法人側は、原氏の訪問も含めてコンサル料を支払ったとの認識だ。だって僕は頼まれたらどこにも行くから、例えば経済団体などがお金をもらって開くセミナーでも話すことはある。学校を訪問した後に会食してごちそうになったか。食事ぐらいは行ったと思うが、記憶にない。支払は誰が。そんなに厳密にはしていない、基本は、一方的に支払をしてもらうのではなく、一回出してもらったら次は出すとかあるいは割り勘にするとかやっているはず、それ以上の記憶はない。先方は会食代を負担したとも言っている、提案者と会食することに問題はないのか。提案を出した人と飯を食うな、金銭関係も一切なしにしろと言われたら、僕は社会で生きていけない。 私、原さんからいろいろ言われているんですが、私は、原さんは国家戦略特区ワーキンググループの座長代理なんですよ。しかし、審議会の委員と違って、みなし公務員として扱われていない。で、公務員だったら、公務員だったらと言っているんですよ。公務員だったらこんなことしていいんですか、公務員だったら。いいんですか、これ、ごちそうになって。このことが問題じゃないかと言っているんですよ。公務員じゃないから何やってもいいんですか。でも、国家戦略特区ワーキンググループの座長代理で、この場でいろいろ資料を提出しましたけれども、密室の会議で省庁に対して命令しているんですよ。こんなこと許されていいんですか。 それで、いろいろ言い訳をされるんでしょうからいいんですけれど、この資料にありますとおり、要するに、ワーキンググループにヒアリングを受けましたというのが業績になっているわけですよ。ここに載っている、一応もう一回調べてみました。いろんなところ全部、一応は、議事録公開されていないけれども、あったことは書いてあるんですよ。 だけど、やっぱり嘉悦大学のことは出てこないんですが、嘉悦大学教育ホールディングスについては、私ども事務所で聞いたら、嘉悦大学は、お答えできないという、回答しないというのが回答でした。しかし、私の質問の後、毎日新聞の報道を見ますと、平成二十七年九月二十八日にこの国家戦略特区のことで内閣府に呼ばれて行っているということは答えているんですけれども、何で会議録がないんですかね。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 御指摘を踏まえまして改めて内部で調査をいたしましたが、嘉悦大学については、提案書が提出された事実は確認できず、ヒアリングを行った事実も確認できませんでしたということでございますので記録もないということかと思います。 以上です。
○森ゆうこ君 内閣府が記録がないと言っていたもので、今、次々に各省庁から、記録がない、でも、記録はないけど委員に支払、支出負担行為決定書があるので、この間の平成二十七年十月二十三日もそうですけれども、あれは、いまだに内閣府からは、皆さん、資料、記録がないといって出てきていないんですよ。お金を払った記録はあるけど、何を会議をして誰が出席してどうだったのか、一つも記録がないし、内閣府の当時の係の人に聞いても、誰も記憶がないというんですよ。でも、文科省からはすぐ出てきました。 こういうのが今私のところにどんどん集まっています。どうなっているんですか。(発言する者あり)全部シュレッダーに掛けたんですかと言っていますけど。 大塚副大臣、我々は質問したら、ちゃんと役所は資料を出す義務がありますよ。ほかの役所からは出てくるのに、何で内閣府から何も出てこないんですか。
○副大臣(大塚拓君) これ、この間も答弁させていただいたと思いますけれども、内閣府で記録がなくて他省に記録があるというのは、各役所、目的が違いまして、規制を担当している官庁において、その規制の解釈について外部に示したということを記録に残しておく必要はあるんだろうと思います。それは、各役所の判断なので各役所に聞いていただきたいと思いますけれども。それで文科省が取ってあった、しかし、内閣府の国家戦略特区としては、国家戦略特区のヒアリング、その後の正式なプロセスに乗せていくという対象でないということが確認をできたので、それは記録を取る対象にならないということで、記録は取っていなかったわけであります。 シュレッダーに掛けたとかいろいろおっしゃっていますけれども、元々取る必要のないものを……(発言する者あり)
○委員長(江島潔君) 森ゆうこ君、時間ですので、まとめてください。
○森ゆうこ君 はい。 委員長の御指名ですので、お座りください。私が指名を受けました。 こんな答弁、許していいんですか。何とか出してください、議事録。何の記録もないって、何言っているんですか。報酬払っているんですよ。 この国家戦略特区、まだ水産庁の関係のも全部出ておりません。全て開示をしていただけますようにお願いして、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(江島潔君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小沼巧君が委員を辞任され、その補欠として須藤元気君が選任されました。 ─────────────
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。 本日の議題であります畜産物等の価格安定等に関しまして、何点か確認をしながら質問をさせていただきたいと思います。 我が国の畜産、酪農経営は、高齢化であるとか、また後継者不足などの課題によりまして、中小の家族経営を中心に離農がとどまらず、生産基盤の弱体化が深刻な問題となっております。その結果、一戸当たり飼養頭数は増加をしているものの、飼養戸数は減少を続けております。また、TPP11や日EU・EPAが発効し、昨日、日米貿易協定が承認をされるなど、畜産、酪農をめぐる環境は急激に変化をしております。そのような状況の下、日本の畜産、酪農の将来を見据え、生産基盤の強化を図り、生産者の経営継承を支援していくことが求められております。 そこで、政府が実施する畜産クラスター事業は、生産基盤の強化のためにとても重要な事業となっております。ところが、畜産クラスター計画に基づく取組は、ニーズが高い反面、採択要件のハードルが高く、経営規模拡大につながっていないとの指摘もあります。意欲ある中規模畜産農家の規模拡大や生産性向上を支援するためにも、要件緩和を求める声がございます。こうした声に対し政府はどのように考えておられるのか、まず認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 畜産クラスター事業でございますが、この事業は総合的なTPP等関連政策大綱に位置付けられた事業でございまして、国際競争力の強化のため農業者の体質強化を図る事業であります。このため、施設整備に係る支援につきましては、原則として家畜の飼養頭数を地域の平均規模以上へ拡大することを要件としているところでございます。 本事業は、平成二十七年から今年で五年目を迎えておりまして、一定の成果が上がってきていると考えておりますが、今後更に拡大する国内外の需要に対応するため、より一層畜産業の体質強化を図っていくため、畜産、酪農経営の大宗を占める中小規模経営、家族経営も含め、畜産業全体で競争力の強化を図っていく必要があると考えております。このため、中小規模経営や家族経営がこの事業を活用しやすくなるよう、規模要件の見直しについて検討しているところでございます。
○塩田博昭君 規模要件の緩和についてはしっかり検討を進めていただきたいと、このように思います。 また、畜産クラスター事業は、近年、自然災害の多発による工事の増加であるとか工事を行う事業者の人手不足によりまして、施設整備の工事が年度内に終わらない場合も少なくないと、このような現状があります。ところが、畜産クラスター事業による施設整備は単年度で計上されているために事業の利用の妨げになっているとの指摘もございます。 そこで、基金化をするなど、現場が使いやすい取組についてどう考えておられるのか、この点についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 畜産クラスター事業の実施に当たりまして、現場の方で年度内の工事完了が厳しいといった声があることは承知しておりまして、円滑に事業を実施するための工夫が必要ではないかというふうに考えているところでございます。 委員御指摘のように、そのための手段の一つとして、複数年での実施が可能な基金化というものがあるわけでございますが、これにつきましては、これまでも機械の導入事業などにつきましてはこういう基金化を講じてきたところでございます。 また、単年度で予算執行する施設整備の事業につきましては、平成三十年度の補正予算案の閣議決定後速やかに要望調査を開始するとともに、入札公告手続の前倒し実施を認めると、こういったこともやっておりまして、事業の早期着手が可能となるよう、運用改善を行ってきたところでございます。 引き続き、現場の声に耳を傾けながら更に基金化を進めていきたいと思っておりますし、運用改善による早期執行というものにも努めてまいりたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 今御答弁いただいたとおり、運用の改善にしっかり進めていただければというふうに思っております。 次に、畜産、酪農経営は、高齢化の進行や後継者がいない、このような課題を抱えておりまして、減少が進んでおります。とりわけ、生産者の多数を占める中小・家族経営にとって、経営の継承がやはり大きな課題となっております。 そこで、後継者がいない経営者にとって、新規就農を希望している人であるとか規模拡大を望んでいる人へのスムーズな経営継承ができるように、必要な支援が求められていると思います。また、新規就農を希望する人などの負担を軽減するためには、こうした経営者を支援する組織と連携して、地域での取組が必要であると、このように思います。 例えば、JAながさき西海では、経営をやめる畜産農家と規模拡大を望んでいる畜産農家や新規就農を希望する人とのマッチングとともに、JAがまず一次継承をした上で、施設や機械の改修等を進めて、継承農家に引き継ぐための環境整備を行っているということでございます。 実際に、労力的な理由で廃業した畜産農家の女性と近隣で規模の拡大を模索していた畜産農家の男性をマッチングをして、第三者継承にこぎ着けたそうでございます。継承した農家の方は、継承支援がなければ規模拡大にはもっと時間、経費が掛かったのではないか、このような感想を述べられておりました。 経営の継承には資金面での支援も重要ではありますが、こうした地域によるマッチングや情報提供などの取組を併せて支援することも重要であると考えます。 経営継承への取組について、江藤大臣、どのように考えておられるのか、見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) 長崎の例については勉強させていただきたいと思います。JAが間にかんで、整備をしてから譲渡したということは非常にすばらしい例でありますので、それに対して国が関与できないかについても、重ねて検証させていただきたいと思います。 まず、継承したい人がいるのかということをつかまなければなりません。それから、手放したい人がどこにいてどのような状態であるのかも把握をしなければなりませんので、その意味でのマッチングはとても大切で、やはり情報をまず収集することから始めなければならないと思っております。 私の宮崎でも、御夫婦で酪農をやっていた方がおられました。その方がやはり廃業されるということになって、事業譲渡は従業員の方にすると、そこで働いていた人間なんですけれども、その人間に事業譲渡したという例が実はあります。 しかし、これは、先生から御質問いただいて私なりにちょっと勉強させていただきました。 第三者承継に係る税制上の措置、これはもう大変重要なことでありますけれども、贈与という場合であれば、先代経営者からの課税所得は発生しません、これはもう当たり前の話ですけれども。継承者につきましても、対象者が三年以上これをきっちり農業を続ける、酪農業を続けてくれるという条件とか青申をやっているとか条件は付きますけれども、これをやれば贈与税について全額の納税猶予措置というのがあります。しかし、ありますけれども、じゃ、この実績があるのかというと、実はないんですよ。 〔委員長退席、理事堂故茂君着席〕 宮崎の例も、贈与ではなくて譲渡なんです。譲渡の場合は、先代経営者に対する減免措置はないんですけれども、しかし、継承者に対しては所得課税が発生しないと。もうちょっとちゃんと言いますと、先代経営者に対しては、譲渡所得は発生し得るんですけれども、課税に関する減免措置はないと、譲渡の場合はですよ。ですから、ここを何か工夫できないかなと思っています。 しかし、酪農とかは、中の、畜舎もそうですけれども、動産に対する資産価値も非常に高うございますし、自動搾乳装置とかその他の機械等も非常に資産価値が高いものでありますので、それをじゃ丸々贈与する人が現実にいるかというと、なかなか難しいのかなと思いますので、これは税制要望の中で農林水産省として取り組むべき課題だなということを、先生からの御質問をいただいて今自覚をしておる次第でございます。
○塩田博昭君 ありがとうございます。大臣から前向きな御答弁をいただきまして、しっかりこの部分でも、マッチング支援を含めて、情報提供、更なる取組が進むことを念願をしております。 そして次に、日米貿易協定の合意によりまして、米国でも需要が高い日本産牛肉の輸出につきまして、従来の日本枠二百トンから複数国枠六万五千五トンへと、大きく拡大をいたしました。また、EUへの牛肉輸出は、他の畜産物に先駆けて二〇一三年に承認をされております。さらに、先月二十五日には、中国との間で日中動物衛生検疫協定が署名をされ、日本産牛肉などの畜産物の輸出解禁に向けた調整が加速をするものと期待をされております。 〔理事堂故茂君退席、委員長着席〕 このように、日本産牛肉の輸出環境は急速に整っているというふうに思います。しかし、江藤大臣も答弁をされているように、国内の和牛の生産量は十四万九千トン、国産牛全体で見ても三十三万トンしかない状況にございます。国内外の牛肉需要に応えるためには、国内の牛肉の生産力を引き上げる必要があります。そのためには肉用牛の増頭が喫緊の課題になっているというふうに思います。 そこで、肉用牛の増頭に向けた政府の支援などの取組についてどう考えておられるのか、これについても大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江藤拓君) これから、関連対策大綱も含めて、補正予算も含めて、具体的な数字については御説明をさせていただく機会を是非設けさせていただきたいと思いますし、御党からは具体的な御提案もいただいておりますので、それをしっかり生かしていきたいと思っております。 思い切った数字を出していかなきゃいけないと思っております。和牛であるから和牛で生まれるということではなくて、酪農家の方々にも是非御協力をいただくようなことができないかと思っております、おなかを借りるということですけど。 しかし、酪農家の方々も、後継牛をつくらなきゃなりませんし初妊牛もつくらなきゃなりませんし、先ほどホルスのこともありましたし、F1を付けたいという御希望もあります。ですから、借り腹をするにしても、おなかを借りるに当たってどのようなインセンティブを酪農家の方々に付けてさしあげることができるのかということも併せて検討しなければならないと思っております。 十四万九千トンで、先ほど、中国が百万トン輸入しているという話をいたしましたけれども、本当に中国の方々のお話を、この間、うちの事務次官が、事務次官級会議があって中国に行ってきて、帰ってきて私のところへ報告に来たんですけれども、もう売ってくれ売ってくれの大騒ぎで、別に事務次官に裁量権があるわけじゃ全然ないんですが、もうすごいことになっています、江藤大臣という報告もいただきました。 ですから、生産基盤がなくて輸出拡大だといったって駄目だし、そして、今、和牛の値段もホルスの値段もF1の値段も非常に高くなっていますので、子牛の値段がですね。その導入の時期にやっぱりしかるべき支援をやらないと、増頭しようと思ってもできない。そして、私の宮崎なんかでいきますと、JAが十万、それから当該市町村が十万、地区だけで二十万出していますから、それと合わせ技で、何とかかなりの部分がカバーできるような単価を付けられないかということで、最終的な調整を今行っているところでございます。
○塩田博昭君 今、大臣が大事な部分で御決意を述べていただきましたとおり、やはり今が増頭に向けた政府の支援、最も大事なときなんだというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いをしたいと思います。 そしてまた、日本産牛肉の輸出環境の改善を進めるためには、牛肉の輸出が伸びているとのデータも一方でございますが、やはりプロモーションが重要なんだというふうに思っています。米国やオーストラリアは、国でまとまってプロモーションを行っております。一方、我が国では、各地域のブランド牛の飼育、販売が主流となってございます。 全国一体的なイメージアップのプロモーションと地域ごとのブランドの推進を調和させていくことが重要と考えますが、これについて、政府の取組についてお伺いいたします。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 牛肉の輸出でございますけれども、直近五年間で約三倍に伸びております。二〇一八年二百四十七億でございまして、今年の一から十月の輸出額も対前年比一二五%ということでございますが、委員御指摘のように、オールジャパンの体制で取り組んでいくということが非常に重要だと思っております。 その中で、私どもといたしましては、和牛の統一マークというのを活用いたしまして、見本市でのプロモーションなどによりましてこれを活用いたしまして、オールジャパン体制で輸出拡大に取り組んでいるところでございます。さらに、今年度からは、新たな取組といたしまして、和牛の統一マークと合体したQRコード付きシールというものを活用いたしまして、現地の消費者の方に対しまして肉の格付の情報とか産地などの生産情報について積極的に発信するということで、それぞれのブランド価値も含めた向上を図っているということでございます。 今後更なる輸出拡大を図るため、和牛の生産基盤の強化、そして輸出施設の認定の加速化、こういったものに加えまして、引き続き、和牛統一マークを活用しながら、それぞれの地域のブランドに加えて、この日本の和牛というものをオールジャパンで売り込んでまいりたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 今、和牛の統一マークというお話もございましたが、その和牛の統一マークも、もっと浸透するような何か具体的な工夫も併せてお願いをできればというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 そして次に、酪農について質問をいたします。 今年の四月から十月の生乳生産量は、北海道で二百三十九万トン、都府県で百九十万トンとなっており、北海道は今年度全ての月で前年を上回って、都府県は全ての月で前年を下回っております。このように、生乳生産全体で占める都府県のシェアは近年低下を続けております。この傾向がこのまま続けば、都府県の生産基盤は更に弱体化が進んでしまって、生乳生産の北海道への依存がますます強まるものと予想されます。 そこで、北海道への生乳の依存が高まった場合に、生産の一極集中によって供給における災害リスクが高くなるとともに、地産地消を推進する観点からも望ましくないのではないかと思います。これについて、政府の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、生乳の生産につきましては、北海道では増加傾向で推移する一方で、都府県では減少傾向で推移しております。都府県の需要に対応するために、北海道から都府県に向けまして、生乳や産地でパックをした、北海道でパックをした牛乳の移出、こういったものが増加をしているという状況にございます。 このため、台風とか地震とか、こういった災害に対するリスクがあるだけでなく、近年輸送環境が非常に厳しさを増しているということから、需要に応じた消費者への牛乳、乳製品の安定供給、こういったことを図っていくためには、都府県の生産基盤の強化、こういったものを図っていくことが必要だというふうに考えているところでございます。委員御指摘の地産地消の観点もあろうかというふうに思っております。 現在、都府県におきましても、乳用の後継牛であります二歳未満の飼養頭数は増加に転じているところでございまして、先々増えていくということが見込まれるところでございます。生産基盤の回復の兆しが見えているということでございますので、今後とも、現場の御意見をお聞きしながら、都府県酪農の増頭、増産に向けまして、生産基盤の維持強化に全力を挙げてまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 では、次に、先ほどの質問にちょっと関連をいたしまして、生乳需給の調整機能を果たすために、加工原料乳への仕向けを確保するため、単価の安い加工原料に対して補給金を交付をいたします加工原料乳生産者補給金制度が改正畜産経営安定法に盛り込まれました。生乳の再生産が確保されるよう補給金を交付し、加工原料乳向けの生乳は北海道がその大部分の供給を担い、都府県は飲用牛乳を供給するというすみ分けを支える制度でございます。 こうした制度改正によりまして、酪農家の創意工夫が生かせるよう、生乳流通改革が行われました。生乳の需給の安定を通じて酪農経営を安定させる役割を引き続き担っていると思います。 このことの確認とともに、制度改正によりまして懸念されていた都合の良い二股出荷が一部で行われ、生乳の出荷をめぐって、飲用と加工原料用のバランスに支障が出かねないとの声もございます。心配はないと思いますが、実際の運用状況について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 法律改正によりまして新たな加工原料乳補給金制度ができたわけでございますけれども、この補給金制度におきましては、一つ目に、補給金の申請に当たりまして月ごと、用途ごとの年間販売計画の提出を求めるなど、需給調整の実効性が担保できるような仕組みとしたところでございます。また、二点目といたしまして、補給金の交付対象につきましても指定団体以外に出荷される加工原料乳にも拡大をいたしまして、酪農家の出荷先の選択肢を拡大するとともに、付加価値を高めた牛乳、乳製品の製造、開発、販売など、酪農家の創意工夫が生かせる環境を整備したところでございます。 しかしながら、一部の酪農家におきまして、契約に反して年度途中で生産者の方が一方的に今まで出していた事業者とは別の事業者に出荷するといった、いわゆるいいとこ取りといった事象が発生しているというふうに承知しているところでございます。 このため、農林水産省といたしましては、問合せ窓口を設置したほか、関係者にQアンドAをお示しするとともに、今年の九月には適正な生乳取引についての生産局長通知を発出いたしまして、その中で、いわゆるこのいいとこ取りが指定事業者が契約を拒否できる正当な理由に該当するということをきちっと確認する確認書のひな形、こういったものをお示ししております。制度改正の趣旨を分かりやすく周知するためのパンフレットもお示ししております。こういったものを現場で活用していただいて、こういういいとこ取りの防止に努めていただきたいというふうに考えているところでございます。 引き続き、制度に関する現場からの御意見を踏まえながら、適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
○塩田博昭君 次に、我が国の生乳生産基盤を強化していくためには、北海道の集中的な生産増加ではなく、北海道と都府県の均衡的な発展が必要であると考えます。 現在、新たな酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、酪肉近の策定に向けて、食料・農業・農村政策審議会畜産部会で検討が進められております。 そこで、生乳の飲用と加工原料用のバランスに支障が出ないようにし、その機能を充実強化させるための方策を基本方針にしっかり位置付けるべきと考えますが、政府の見解を伺います。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 現在、五年に一度の酪肉基本方針の改定に向けました議論を進めてきているところでございます。そういった中で、まず一つは、補給金を通じまして飲用向けと乳製品向けの需給調整の実効性をきちっと担保していかなければいけないとか、あるいは条件不利地域を含めて地域全体の収入をしっかりとやっていかなければいけないですとか、あるいは集送乳の合理化を図って輸送コストを削減する等の取組とか、こういったものもしっかりとやっていかなければいけないというふうに考えておるところでございまして、こういったことを進めていく上で、指定生乳生産者団体の役割というのは非常に大きいと思っておるところでございます。 今回の基本方針の見直しの中で、牛乳、乳製品の安定供給、酪農家の経営安定、そして飲用と加工のバランス、こういったものもきっちりと果たしていけるように、しっかりと指定生乳生産者団体が役割を果たしていくということも含めまして、基本方針の中にしっかりと位置付けてまいりたいというふうに考えております。
○塩田博昭君 では最後に、畜産、酪農の生産基盤の強化に向けた大臣の力強い決意を最後に伺いたいと思います。
○委員長(江島潔君) 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(江藤拓君) とにかく、頑張っている人が流した汗が報われるように、そして、今頑張っている人が次の世代にも是非やってくれと言っていただけるような基本方針、そして総額の確保、そしていろんなクラスター等の制度の見直し、そういったものを総合的にやってまいります。
○塩田博昭君 以上で終わります。ありがとうございました。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 今日は、畜産物の価格の安定に関する質問をさせていただきます。 十二月二日の日本農業新聞、一面トップでございますけれども、豚肉在庫、これ、輸入も含めて、過去五年間の中で最多水準に積み上がっていると。私、そんなに専門家じゃないんですけど、ちょっと読んでも、国産の豚肉の相場の不安定要因になっているんじゃないかなと心配しているんですけれども。 これは、ASF、アフリカ豚コレラですね、まだワクチンがないというような影響であるとか、あと、貿易協定で関税が下がってしまったことの影響なんではないかといろいろ言われていますが、この直近の在庫、これが、在庫量が増えているという、在庫が増えている原因ですね、原因を教えていただきたい、そして、それがなぜなのかという分析をしていらっしゃるかどうか、教えてください。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 今年九月末現在の豚肉の国内在庫の量でございますけれども、約二十一万八千トンでございます。この中で輸入品が約十九万七千トンでございまして、在庫全体の九一%を占めておるところでございます。在庫の中で九割が輸入品でございます。この輸入品の豚肉の国内在庫でございますが、通常は三か月分ぐらいが通常でございますが、現在の在庫は約五か月分となっておりまして、そういう意味ではだぶついているという状況にございます。 この原因でございますけれども、中国におけるASFの影響によりまして輸入先の豚肉相場がどんどん上がっているということを踏まえまして、国内の輸入業者が先々の値上がりというものを見越して早めに商品の確保を図っているというためであるというふうに考えておるところでございます。
○石井苗子君 大変ですね。これ、もう一段階ぐらい上がっちゃうんじゃないかというふうに思っているんですけれども。 輸入豚肉の価格が下がってきますと、国産の豚肉は輸入品に押されて苦戦するんじゃないかと、もし違ったら指摘していただきたいんですけれども、国内の畜産農家の経営を圧迫することにならないですか。これに対して、大臣、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 基本的に、輸入品は冷凍が九割以上を占めておりますので、国内のいわゆるフローズンではないチルド又は生とは競合しなということをまず申し上げておきたいと思います。納入先も大体決まっておりますし、中国市場が異常な状態になっておりますので、これは商社の判断ですから、輸入を増しているのは商売上の判断だというように思っています。 若干長くなるけど、いいですか。 差額関税制度については、まだ実効性が上がっておりません。初年度から百二十五円に下がる、いわゆる従量税についてはそうなっておりますし、従価税についても最終的には四%がゼロになるということで、非常にテレビではセンセーショナルに報道されておりますけれども。 コンビネーションで輸入をするんですよ、コンビネーションで。いわゆる裾物と、裾物というのは、腕とか足とかこういう、ソーセージとかハムに使う裾物、いわゆる農家にとっては副産物的な部分なんですけど、それも大変重要な部分です。大体、一頭潰すと四分の一ぐらい、それぐらいのものになりますかね。しかし、それをヒレとかロースの高級部位と併せて輸入をすると、コンビネーション輸入ということで最終的には関税が安くなるという、それが差額関税制度でございまして、今回、差額関税制度自体は維持されました。 そして、国内のソーセージやハムとかでも使っている業者さんの方々にも聞き取りをしましたけれども、最終的に五十円になったとしても、やっぱり上級部位と安い部位をコンビネーションで買えば、分岐点価格については移動しませんので、ですから、やはりその五十円をピンポイントで狙っていくということでありますので、下級部位だけが輸入されるということは余り考えられないということであります。 上級部位だけ入れると、それはまた税制上非常に不利になりますので、コンビネーションの輸入が続けば、これは今起こっていませんけれども、先々のこととしても、これはちゃんと日本の養豚業を守るためにこの制度は有効に機能するというふうに考えております。
○石井苗子君 詳しい説明をありがとうございます。 そうすると、輸入品が増加しても、国産品が苦戦するということは、今の御発言だとないと考えてよろしいですか。
○国務大臣(江藤拓君) 現状を申し上げますと、確かに輸入は増えて在庫もだぶついておりますが、私が一番気にするのは、入ってくるものは、別に買いたい人は買えばいいと思いますよ。しかし、それによって国内での取引で国内の豚肉の相場が下がっていたらこれは問題じゃないですか。しかし、現実に今下がっておりませんので、下がっておりませんので、現状としてはそんな直接的な影響は出ておりませんが、しかし、将来にわたっては、これはギャランティーがあるわけではもちろんありません。 ですから、この差額関税制度は残ったということについて、日本の評価とアメリカの評価については私はこの場では申し上げませんけれども、やはり日本の、これは向こうのお立場もありますから、アメリカのお立場もありますから言いませんけれども、日本のいわゆる養豚業をやっている方々にとっては、よくぞこの差額関税制度を残してくれたという評価はいただいているところでございます。
○石井苗子君 予断を許さないというところもあるような気がするんですけれども、そこまで大臣がお答えになってくださったのなら、この議事録に残っているということで、信じたいと思います。 ちょっと質問のジャンルを変えますけれども。 先ほどから話題になっております、畜産農家も後継者確保が大変で、新規参入も大変であって、高齢化と言われておりますが、今年の出産数、六十二万人なんですね。百万切ってしまいまして、何と四十万減ったということですから、すごくお子さんが生まれていない、生まれていないんですね。 そうなりますと、少し生産性を上げることに知恵を出していかなきゃならないと思うんですが、スマート畜産という言葉がありますけれども、私は、生産性を上げるためには、やっぱりここでロボットやAIというのをどう入れていくかというのを考えなきゃいけないと思うんですね。この導入は欠かせないと思うんですけれども、ロボットというのは搾乳機とかいろいろありますけど、AIとどこが違うかというのは、AIというのは、最低の情報を入れていくと、それが学習していくわけですね。なので、私の大学なんかは、この鳥はこういう状態になると何度で卵を幾つ産むとかというのを入れますと、その状態に温度を上げたり下げたり自由にするわけですね、ブロイラーでも。この牛はどういうときに発情するかというのを入れておきますと、その状態でそのときにどういう状態で発情するかというのをキャッチして、AIが生産性を上げていくということなんですね。 こういったような導入が欠かせないと思うんですけれども、現在どの程度やっていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 定量的に申し上げるのはなかなか難しいんですけれども、先ほどおっしゃった以外の部分です。 例えば搾乳ロボット辺りだと、非常に、一日三回搾乳するということであれば極めて有効で、農家の負担を減らすということで、後継者対策にも非常になるし、休みの取れる酪農という方向性にも合っているということでありますけれども、非常に値段も高いということもあって、まだ全国では九百台しか稼働しておりません。ですから、全国では酪農戸数は一万五千戸ございますので、その中で九百台ということでありますから、まだまだこれは導入する余地があると、こういったことは支援していきたいと思います。 そして、酪農で更にいえば、それにAIをくっつければ、乳量に対する脂肪含有率とか、それとか乳成分とかいろんなものを分析してくれる機能を付けられます。そうすると、病気の発生率とか事故率とかもぐっと下げられますので。 それから、和牛でいえば、先ほど妊娠のお話をされましたけれども、やはり基本的には一年一産、一年に一頭子牛を産んでもらうというのが経営のサイクルとしては一番いいんですけど、基本的には。でも、やっぱり十三か月ぐらいに今なっているんですよ。ということであれば、発情発見とか、そういう機械も今大分進んでまいりましたので、そういった部分での支援もやることが畜産、酪農経営のAI、それからロボット導入には有効だと考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 大学とかベンチャーだとかというところにも積極的に農水の方から、何というんですかね、アクセスをしてほしいと思うんですよ。畜産農家がロボットを導入するといいましても、負担もありますし、かなりお金も掛かると思うんですけれども。 先端技術と一般的に呼ぶんですけど、その導入について補助したりという、こういう支援策というのはいかがですか。持っていらっしゃいますか、補助です、補助金。
○政府参考人(水田正和君) 先ほど大臣から御説明させていただきました搾乳ロボットとかの関係につきましては、非常に労働時間の削減、生産性向上に大きく寄与するということでございまして、畜産クラスター事業などで導入費の二分の一を助成しておりまして、生産現場への実装を強く推進をしているところでございます。 そのほかの様々な、発情発見器ですとか様々な機器につきましても支援の対象としているところでございます。
○石井苗子君 何かちょっと自信がなさげのお答えでございますけれど、大丈夫ですか。 私、エビデンスベースドデータといいますか、やっぱりそういうことでやっていかないと、先ほども言いましたように、たくさんこれから人口が増えていくとか現人口がたくさん従事しているんだったらいいんですけど、そうじゃないわけですから。これ、国内の、何とかして地域でも産業を継続して、SDGsじゃないですけど継続していくためには、その優れた畜産家の経験知というのをもっと可視化しなければいけないと思うんですよ。名人芸といって、それをいつまでも手渡しで渡して伝統的につないでいくことはできないわけですから。経験の少ない若い人たちにとって、こういった経験知を可視化することが大変重要だと私は思っているわけなんですけれども、畜産に関するデータの活用についてお伺いします。 データを蓄積して分析して、生産の向上に資するように利用する取組、例えば、私が知っている限りでは畜産クラウドというのがあるんですけれども、今どのぐらいやっていらっしゃいますか、そこを。ちょっと現状をはっきり教えてください。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 畜産業を営むために、非常に様々な知識が求められております。飼料の生産ですとか家畜の飼養管理、家畜の排せつ物の処理とか様々、多様な知識が求められている中で、熟練された方はそういう知識を持っておられるんですが、そういう経験の浅い畜産農家の経営改善を支援していくためには、データに基づいて経営上の経営判断を適切に行える環境を整えるということが重要でございまして、こういうデータを全国的に集約をいたしまして、個体ごとの生乳生産量の将来予測、こういったものの分析結果を提供する、委員が御指摘いただきました畜産クラウドですが、この全国版という形で今開発を進めているところでございます。 今、平成三十年の十月からこの運用を開始しておりますけれども、今年の五月末時点の登録された方、約二千六百人いるところでございまして、今現在は、既に、牛の個体識別情報、いわゆる牛がどこで生まれてどこで飼われて、さらに、どこに買われていってどこで肥育されているとか、そういったことが分かるシステムが開発されておりますので、今後このシステムの充実を図るという観点で、乳量ですとか乳成分ですとか、あと病気の履歴、こういった情報を所有する団体の方々に参加を促して、しっかりとそういうデータも入れて、農家の登録を進めていくという形で進めてまいりたいというふうに考えております。
○石井苗子君 二千六百人だと、もう少し時間が掛かりますね。それではちょっと足りないと思うんですけれども。 農家の方に、自分で勉強してこれを、データを下ろしてきて自分で考えなさい、これ絶対無理ですので、若い方々を、こうすればできるんだということで、時間の集約と生産性を上げるような方向、それともう一つは病気にならない方法ということ、ワクチンもそうですけれども、そういった畜産クラウドの取組というのをもう少しスピードアップしてもらいたいと思います。 時間がないので、ちょっと次は和牛の遺伝子についてなんですけど、この遺伝資源の知的財産的な価値について質問させていただきます。 これは保護を強化していただきたいと思っているんですけど、この間も質問したんですけど、専門部会ですか、というのができたというふうに伺っておりますが、これ、具体的なアイデアが出たような専門部会になっているのか、具体的なアイデアがあるんだったらその議論の状況について、ありますはもう分かりましたので、議論の状況について教えてください。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 和牛の遺伝資源の財産的価値の保護ということでございます。 非常に知的財産的価値を評価をして和牛の遺伝資源の保護の強化を図っていくことが必要でございますけれども、農林水産省の検討会の中間取りまとめでも指摘されているように、和牛の遺伝資源の知的財産的価値を保護するという考え方がまだまだ農業者の方々の中にもそもそも根付いていないというところがございました。 そこで、まずは、利用許諾契約の締結の慣行、こういったものを生産現場に普及、定着させるということが重要でございまして、こういう契約のひな形、例えば精液の利用については国内に限定するとか、そういう条件を付けてやるというひな形を九月に発出して、その普及を図っているところでございます。 それから、委員が御指摘いただきました和牛遺伝資源の財産的価値の保護強化のための制度の構築というものを目指しまして、今年の十月から、専門家の方によりまして和牛遺伝資源の知的財産的価値の保護強化に関する専門部会というものを開催いたしまして、議論を重ねているところでございます。 この専門部会におきましては、和牛の遺伝資源を契約でもって、先ほど申し上げましたような契約でもって、AさんからBさんに譲渡する、それからBさんからまたCさんに譲渡するときに同じような契約を結んでいただく、CさんからまたDさんに譲渡するときに同じような契約を結んでいただいてきちっと保護がされるというときに、誰かがそれを破った場合、差止めとかそういったことができる方向でいろいろと検討を進めているところでございまして、この専門部会の議論の取りまとめを受けまして、生産者や改良現場への影響にも十分留意しながら、和牛遺伝資源の知的財産的価値の保護のための実効的な仕組み、こういったものをつくってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○石井苗子君 これ、専門分野の専門部会のお話にしては、私が勉強させていただいたものとはちょっと違うような、つまり、過度な規制にならないようにしつつ実効性のある方法というのを編み出していかなきゃいけない専門部会であるはずなんですよね。何となく聞いていると、閉鎖的であるような気がするんです。閉鎖的なのは構わないんですけれども、実際議論されているところに問題があるかなと、議論の状況に問題あるかなと思うんですが。 次の私の質問は、和牛の遺伝資源の不正流出を防止するということ、不正流出を防止するということが大事なんですけれども、この現行の法の制度、これに限界があるんじゃないかと思うんです、私は。限界があるんじゃないかと思うんですけれども、思われているかどうか、限界があるとしたらどの辺にあるのか。それから、来年ぐらいにまでは改正していただきたいんですが、その改正状況というのは、どこが足りていないのでどう変わるのかというようなことを、今言える範囲でいいので教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 和牛遺伝資源の管理の点についてでございます。 本年七月に公表いたしました農林水産省の検討会によります中間取りまとめにおきまして、一つは、精液とか受精卵の譲受け、譲渡しに関する帳簿などへの記録、保管が義務付けられていないという点、それから、受精卵の生産本数などの情報について定期的に確認する仕組みが措置されていないといったことなど、現行の家畜改良増殖法では不十分な部分があるという指摘を受けているところでございます。この中間取りまとめをしっかり受け止めまして、更に有識者の意見も聞きながら、次の通常国会に家畜改良増殖法の改正などの関連法案を提出することを目指しまして、今、検討を進めているということでございます。 さらに、法改正を待たずにできることから順次迅速にやっていくという観点から、一つは、精液や受精卵の適正管理についての指導通知を発出いたしました。それから、家畜市場など生産者の方が集まっている場所におきまして、場内アナウンスによりましてこの適正管理を周知をするという取組をいたしております。また、精液とか受精卵の容器でありますストローに種雄牛の名前などの情報を表示すると、こういった取組も進めております。さらには、先ほど申し上げましたように、売買契約のひな形を提示するといった取組も進めておりまして、できることから順次迅速に都道府県や関係団体に対する指導を実施をしているところでございます。
○委員長(江島潔君) 時間です。
○石井苗子君 ちょっと限界について質問をしたんですけれども、やっていることの御紹介だったような気がするんですが。民間に対して適正な契約を結ぶような指導もお願いしたいと思います。 最後に一点だけ、大臣に。 日米貿易協定で日本から牛肉の輸出についてどのくらいの低関税枠を取られているのかということについて、アメリカに牛肉を輸出する場合に畜産農家の輸出促進に向けて支援をしていただきたいんですが、これをちょっともう一回、大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○委員長(江島潔君) 大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(江藤拓君) 六万五千五トンというお話を何度もさせていただきましたが、現在、ニカラグアがこれをほぼほぼ全量利用しております。次年度にはニカラグアと米国の間で二国間協定が発効いたしますので、そうなりますと、四・四セントという関税自体もニカラグアはなくなりますので、常識的に考えて、そちらに移行するだろうと思われます。この部分がすっぽり空きますので、ほかに競合する国が実は見当たりません、ほぼほぼ。それは分かりませんよ、マーケットのことですからギャランティーはできませんが。しかし、かなりのスペースがあって、和牛だけじゃありません、国内では三十三万正確には二千トン、国内生産が牛肉はありますので、それはアメリカマーケットに向かって十分な競争力を得られるというふうに考えております。
○石井苗子君 ありがとうございました。終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 まず、加工原料乳の生産者補給金についてお聞きします。 TPP11、日欧EPAが発効し、全く不本意ですけれども、今後、日米貿易協定などによって安価な乳製品の輸入量の増加が考えられます。農水省が公表している日米貿易協定とTPP11を合わせた牛乳、乳製品の生産額への影響試算、ここでは、バターや脱脂粉乳は一キログラム当たり四円から八円の減少、チーズは最大四十円減少するとしています。酪農家の皆さんが今後の経営に不安を覚えるのは当然だというふうに思うんです。 こういう大型貿易協定による生産者への打撃というのは明らかですから、やっぱり安心して生産に取り組める補給金の単価設定が必要だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(江藤拓君) 委員もよく御存じのとおり、この補給金の単価についてはルールがございます。このルールを守らなければなりませんが、食料・農業・農村政策審議会の意見もまた聴かなきゃいけないことも御存じのとおりです。 しかし、我々は政治家でありまして、ここは委員会でありますので、様々な国内の農家の、畜産農家の不安に寄り添わなければいけないという状況にあるということは私も十二分に自覚をいたしております。このタイミングで生産者補給金をどうするかということは、生産者の皆さん方は極めて注目しておられると思いますので、しっかりその点は考えさせていただきます。 しかし、主な変動要因として、例えば飼料費とか乳牛の償却費とか労働費とか副産物とか乳量とかいろいろありますけれども、全部は言いませんが、そのうち三つが下げ要因で二つが上げ要因ということになっておりますので。しかし、計算式は計算式として、審議会の意見は意見として聴きながら、最終的には、自分のところで責任を持って最終的な結論を財務ともしっかり交渉してやらせていただきたいと考えております。
○紙智子君 先日、これ、北海道の農業団体の方から、原料乳を運ぶ大型トラックのドライバー不足という話をお聞きしました。何とかならないかという声です。北海道の酪農の方からも、これ、定年を迎えたドライバーさんが集荷に来るんだけれども、若い人がいないためにやめるにやめられないと話しているというんですね。 こういうドライバーの方に生産現場は支えられているんだなということを改めて思うわけですけれども、今でもドライバー不足というのは深刻ですけれども、五年先、十年先ということで考えると、生乳の流通が維持できるのかと。ですから、集送乳の調整金の単価設定も含めて、これ、ドライバー不足などによる輸送コストの高騰などの集送乳の経費についても、上昇を考慮するなどの必要な支援が求められるんじゃないかというふうに思っております。ここは、ちょっと要望というか、是非考えていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと。 それから次に、指定団体が果たす役割についてもお聞きします。 改正畜産経営安定法、畜安法と言っていますけれども、二〇一八年の四月から施行されて、指定団体以外に出荷する場合も加工原料乳の生産者補給金を受け取ることができるようになりました。 それで、九月四日付けの日本農業新聞によると、生乳の飲用需要が増える夏場については指定団体に出荷するんだけれども、冬場は、価格も高いんですけれども、やっぱり飲用乳向けということで指定団体以外の業者に供給するという、二股ですね、二股出荷、いわゆるいいとこ取りという、さっきも話がありましたけれども、そういうケースが増えているというふうに言っています。北海道のある町の話聞いたんですけれども、そこでも、二股出荷が十件から二十件に増えているという話があるというふうに聞きました。 二股出荷が増加すると、これ、指定団体が果たしてきた今までの需給調整の機能、この機能を果たせなくなるんじゃないかというふうに思うわけで、これについての対策はどのように取っておられるでしょうか。
○政府参考人(水田正和君) お答えいたします。 委員御指摘の新たな加工原料乳補給金制度でございますけれども、これは、補給金の申請に当たりまして月ごと、用途ごとの年間の販売計画の提出を求めております。つまり、年間契約を生産者の方と指定団体の方でしていただくという形になっているところでございます。ところが、一部の酪農家において、この契約に反して、年度の途中で生産者が一方的に、今出している事業者とは別の事業者に数量を変更するといったいわゆるいいとこ取りというものが発生をしているところでございます。 このため、農林水産省としては、問合せ窓口を設置して、又は関係者にQアンドAをお示しするとともに、今年の九月には適正な生乳取引について生産局長通知を出しまして、その中で、このいわゆるいいとこ取りが指定事業者が契約を拒否できるような正当な理由に該当するんだということを確認できる確認書のひな形、こういったものをお示しをしておりますし、制度改正の趣旨を分かりやすく周知するためのパンフレットをお示ししまして、現場で活用していただいて、こういったいいとこ取り、年度途中での恣意的な一方的な生産者の出荷先の変更といったものがないように取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。 引き続き、制度に関する現場からの御意見を踏まえながら、適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
○紙智子君 この問題というのは、畜安法の審議のときにもう既に指摘していたんですよね。心配されていたことなんですよ。やっぱりそうなったかという事態であって、これは、やっぱり全量委託の原則がなくなったら、生乳の取引や酪農家の公平性を確保してこういう生乳の需給を安定させる機能が弱体化していくと。自分さえ良ければいいということになってくると、やっぱりこれは、元々協同組合ということでお互いに支え合いながら、状況を見ながらやってきた、そういう体制が崩れるということになるんですよね。やっぱりその辺のところは明確にしていかなきゃいけないというふうに思うんです。 もう一つ、都府県の酪農をどう維持発展させるのかというのも大きな課題になっているんです。 それで、八月二十一日に政策審議会の畜産部会でヒアリングに出席したホクレンの瀧澤副会長がこう言っていますよね。都府県の生乳生産量の減少が続く中、飲用向けの安定供給を図るため、生乳移送の船舶を入れ替えたが、ドライバー不足等、需要に応じた輸送は困難になりつつあり、都府県の生乳生産基盤の立て直しが重要だと。また、日本乳業協会の西尾会長からも、北海道から都府県への生乳移送量は年々拡大し、ほぼ限界に達している、都府県酪農の生産基盤強化は我が国の酪農、乳業にとって最大の課題なんだと発言されています。 北海道から見ても、やっぱり都府県が元気でないと、たくさんやっぱりお産して子牛が生まれると、それを引き取ってもらって育てるという、こういう循環ができていたわけですよね。だから、これがやっぱり崩れても困るわけで、そういう意味では、やっぱりこの問題はすごく大事だと思っているんですけれども、大臣、このことをどういうふうに受け止めておられますか。
○国務大臣(江藤拓君) 私は自民党の酪政会の幹事長をずっとやっておりまして、特に、都府県酪農は中小規模の方々が多いということもあって、乳価自体はいいので経営自体はまあ悪くはないと、しかし、高齢になって、なかなか休めない、そして、ヘルパーをお願いしたいけれどもヘルパーもなかなか確保できない、総量として足りない、そして、担い手を探すけれども担い手もなかなかいない、そして、装置も手当てしたいと思うけれども都府県ではなかなか装置の手当てもできない、自分のところで自給飼料の調達も難しいということで、地理的な要件も非常に都府県は厳しいと思います。 しかし、北海道と南北戦争という時代もありましたけれども、今は二割ぐらいが都府県にもう逆に出していただいているという状況に今なっておるので、是非ともその都府県酪農をもう一回元気にしたいという気持ちはすごく強く持っています。 そのためには、ヘルパーであったり、それからAIであったり畜産クラスターであったり、いろんなことを総動員しなければなりませんが、先ほどちょっと触れました税制も含めて、総合的な対策を講じないとなかなかこれは厳しいと思いますけれども、妊娠牛、初妊牛のサイクルとかそういうことも含めて、日本全体の酪農を守るためにも都府県の酪農をもう一回立て直さなきゃいけないという問題意識は強く持っております。
○紙智子君 今、この酪農家を国としてもどう支えていくのかということが問われていると思うんですね。都府県の酪農家は、この十年で、一万五千二百七戸だったのが九千七十戸まで減少しているということなんです。 その中で、関東で酪農を営む方からお話を伺ったんですけれども、家族四人で乳牛の親牛三十頭、子牛で三十頭を飼って、家族経営で飼養可能な頭数で経営をしていると。飼料も、堆肥も作って土づくりにもこだわっていて、牧草やトウモロコシも可能な限り自給するということで頑張っているんですけれども、全ての牛に名前を付けて、一頭一頭家族同様に育てているんですね、愛情を掛けて。 家族の経営で現状を維持して経営をする方が今畜舎を更新したいという場合に、この畜産クラスター事業の施設整備の規模拡大要件でこれは除外されてしまうんですね。規模拡大要件というのはこの際もう撤廃して、家族経営を始めとする全ての農家の人、頑張っていこうという意欲ある人たちを利用できるような制度にすべきではないかと思うんですが、いかがでしょう、大臣。
○国務大臣(江藤拓君) この事業は、大綱が定められてからもう五年でありますので、見直しの時期に来ていると思います。そして、規模拡大要件というのは大きなハードルでありますが、この場で撤廃するとは申し上げませんけれども、これは考えなければならないと、是非とも考えなければいけない大変重要な今私たちに突き付けられている政策課題だと思っております。 ですから、先ほども申し上げましたように、地理的要件もあり、なかなか規模拡大は難しい、しかし、規模を拡大しなくても頑張っている人をじゃ助けなくていいのかというところに立ち返ると、それは違うのだろうというふうに私は思っております。ですから、このことについてはしっかり取り組ませていただきたいと思います。
○紙智子君 考えたいというところはもう一歩進んでほしいなというふうに思うんですけれどもね。 やっぱり全国どこでも、この規模要件が厳し過ぎるという声出ているんですよ、今までも、藤木先生のところだってそうだと思うんですけれども。やっぱりこの際決断をしなきゃいけないんじゃないかと。そうしないと、どんどん減ってきているわけですから、都府県は。是非そこのところは決断していただきたいなと。 都府県の酪農は、限られた土地で家畜を飼うということや家畜のふん尿処理の問題などでも、この規模拡大一辺倒の支援ではかみ合わないというのがあるわけであります。先ほど紹介した家族経営の循環型の酪農経営も、生乳生産を支えている全てのやっぱり酪農家が支援を受けられるようにすべきだということを強調しておきたいと思います。 それからもう一点、ちょっとヨーネ病についてお聞きをしたいと思います。 ヨーネ病というのは、ヨーネ菌による腸の病気で、感染すると、長い潜伏期間を経て慢性的な下痢症状を起こして、衰弱して死に至る病気ということだと思います。北海道の日高地方で二〇一三年頃からこのヨーネ病が増加しています。えりも町では、今年、三百八十七頭の牛が殺処分されました。飼養頭数の一割もの被害になると。ある農家は、市場で購入してきたF1牛、これ、十四頭買ってきたんだけど、全部陽性反応が出て殺処分したようなんですね。これ、大臣、どう思われますか。
○国務大臣(江藤拓君) それは、畜産経営にとっては非常に大問題だと思います。 先生の通告をいただいて少し調べさせていただきました。市場の名前は言いませんけれども、いわゆるこれが公設市場ではないということだけは申し上げておきます。公設じゃないんですよ。公設というのは、都道府県とかがしっかり関与したものが一応公設という縛りになっておりますので、当該市場については公設という範囲にはまだ入りません、だからといっていいわけではありませんが。やはり我々としては、定期的な検査を行って感染農場をしっかりと把握した上で、摘発農場については高リスク牛を早く更新しなさいということを指導しているところであります。 そして、農林省として一番やらなきゃいけないと思っていますことは、陰性の農場証明の取得、これができていないところがたくさんありますので、やはりここを、証明を取ったところから、清浄農場というふうに我々は呼んでおりますが、そこからやっぱり導入していただくようにしていただくことも大切ではないかと思っております。 そして、ヨーネ病対策につきましては、家畜生産農場衛生対策事業の内数ですけれども、北海道で大体一億近く今お金を使いまして、検査費の二分の一であったり採材を取るときに一頭四百四十円とか、それから謝礼金、現地評価調査をする場合に獣医師さんに対して謝礼金を支払うとか、これも定額ですけれども、いろんな淘汰費用も含めて、淘汰の場合は三分の二を出させていただいております。これも御利用いただいてこのヨーネと闘っていかなければならないと思っております。
○紙智子君 ヨーネ病の検査について聞きたいんですが、F1の肥育牛はこれ検査対象になっているでしょうか。
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。 ヨーネ病に関しまして、法に基づく定期検査の対象といたしましては、乳牛の雌、それから種雄牛とその同居牛というのを必須の条件にしております。これに加えまして、北海道におきましては肉用の繁殖牛も加えているというふうに聞いているところでございます。F1の牛自体は対象にしておりませんけれども、子牛の段階で感染をするということでございますので、乳牛の雌を対象にしていることによって必要な部分をカバーしているというふうに考えております。
○紙智子君 今の話ですと、雄の和牛と雌の乳牛、この交雑種がF1という、北海道の場合はそれが多いんですけれども、検査対象ではないと。やっぱり検査対象として見直すべきじゃないのかというふうに思うんです。 それと、出荷する前の農場検査はしているようなんですけれども、個々の牛が感染しているかどうかというところまではこれ分からないと。安全な牛を出荷するような対策にしなきゃいけないというふうに思うんです。知らないで買ってきたら全部陽性だったというわけだから、これ、出た方は大変なわけですよね、淘汰しなきゃいけないわけで。 検査の周期についてお聞きするんですが、ヨーネ病の法定検査は五年に一度なんですよね。北海道はヨーネ病の発生が増加傾向にあるわけですけれども、これ、五年に一度ではなくて検査の頻度を増やすべきではないかと思うんですけど、いかがでしょうか。
○政府参考人(新井ゆたか君) お尋ねいただきました検査の頻度についてでございます。 検査の頻度につきましては、最低でも五年に一度、全頭検査をするということになっております。北海道におきましても五年に一度というふうに聞いております。他県におきましては、その頻度を変えてというところもあるというところでございます。 これにつきましては、やはり本病が潜伏期間が長いということ、それから農場に出向いて検査をする、あるいは検査費用が掛かるということでございますので、その辺の病気のリスクと、それから農場の負担を考えて、最低で五年に一回としているところでございます。 これにつきまして、仮に頻度を高めて検査ということをしていただいた場合には、これは、伝染予防法に基づいて必要な額を国がお支払いするということになっております。
○紙智子君 ちょっと五年は長いんじゃないかというのが現場でも出ていて、是非三年ぐらいにしたらどうなのかなということなんです。 ヨーネ病の対策は、患畜の場合は殺処分で、便から菌が発見されるだけだったら、これ通過菌というふうに言って、殺処分は求められないんですよね。それで、自主淘汰というのは、これはやってもいいことになっていて、その場合の評価額三分の二の支援というのを先ほど大臣も言われたんですけれども。 二つお聞きするんですが、通過菌というリスクを抱えながらなぜ殺処分にしないのか、それからもう一つは、自主淘汰を認めるのであれば支援を充実させるべきではないか、この二点、簡潔にお願いします。
○政府参考人(新井ゆたか君) ヨーネ病の診断基準は、専門家の議論を踏まえて設定をしております。 遺伝子検査におきましてふん便中のヨーネ菌の遺伝子の量が一定以上検出されたものを患畜というふうに判断をいたしまして、御指摘がありましたとおり、ヨーネ菌の遺伝子が検出されたものの基準には満たない遺伝子量であった場合には患畜と判断をしておりません。これは、遺伝子量が基準に満たない場合は牛の体内でヨーネ菌が増殖していないと考えられ、感染拡大の危険性が高くないことから、直ちに殺処分する必要はないということで判断しているところでございます。 しかしながら、このように遺伝子が微量に検出された牛につきましては、今後、本病の発症によりまして乳量の低下等、農場の生産性に影響を及ぼすということが考えられますので、ヨーネ病対策要綱におきまして、自主的な早期更新、いわゆる自然淘汰を推奨しております。この場合には、家畜生産農場衛生対策事業において、当該家畜の評価額の三分の二から健康畜として利用可能な畜肉等の金額、いわゆる出荷額を控除した額を上限として支援しているところでございます。
○委員長(江島潔君) 時間ですので、まとめてください。
○紙智子君 はい。 時間になりましたので、最後、一言申し上げたいんです。 ヨーネ病を早期発見して蔓延防止をするためには、体制を充実させる必要があるんですよね。特に獣医師が不足しているんです。北海道の家畜保健所で二十七名欠員が出ています。農業共済組合も、事務費の負担が減らされて人数の確保が難しくなっているということなので、是非とも体制強化をやっていただきたいということを最後に申し上げまして、本当は聞きたいんですけど、時間がないので、これで終わります。
○委員長(江島潔君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 徳永君から発言を求められておりますので、これを許します。徳永エリ君。
○徳永エリ君 私は、自由民主党・国民の声、立憲・国民.新緑風会・社民、公明党、日本維新の会及び日本共産党の各派共同提案による畜産物価格等に関する決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 畜産物価格等に関する決議(案) 我が国の畜産・酪農経営においては、飼養戸数の減少が続いている。一戸当たり飼養頭羽数は増加を続けているものの、担い手の高齢化、後継者不足は深刻さを増しており、畜産物の安定供給のためには生産基盤の強化が必要不可欠な状況にある。特に、経営継続の危機にさらされている中小・家族経営を強力に支援するとともに、より多くの若手が就農を目指す魅力ある労働環境を構築することが重要な課題となっている。 また、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)、経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定(日EU経済連携協定)が発効し、日本国とアメリカ合衆国との間の貿易協定(日米貿易協定)が締結される中、我が国の畜産・酪農の将来に対する懸念と不安を抱く生産者も多い。 よって政府は、こうした情勢を踏まえ、令和二年度の畜産物価格及び関連対策の決定に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 CSF(豚コレラ)の豚等及び野生いのししにおける感染拡大防止は、現下の家畜伝染病の防疫上、最重要課題である。そのため、野生いのしし対策を強力に推進し、豚等への感染リスクを低減させるとともに、ASF(アフリカ豚コレラ)のアジアにおける感染の拡大を念頭に置き、飼養衛生管理の水準を更に高めるための取組を強力に支援すること。常に、家畜伝染病の脅威を深く認識し、水際検疫徹底を図るとともに、豚等の所有者と行政機関及び関係団体との緊密な連携を確保し、実効ある防疫体制を構築すること。予防的ワクチンを接種した豚等の安全性については、正確かつ適切な情報の提供を行うとともに、不適正な表示に対し適切に指導を行うこと。これらの措置を着実に進めるためにも、地域の家畜衛生を支える産業動物獣医師の育成・確保を図ること。 二 多発する自然災害による畜産・酪農の被害への支援対策を充実・強化すること。特に、被災した機械・畜舎の再建・修繕・再取得や、停電に伴い発生した乳房炎の治療、家畜の死亡・廃用に伴う新規の家畜導入等の支援を行うこと。 三 規模の大小を問わず、地域農業・地域社会を支える多様な畜産・酪農の生産基盤の維持・拡大を図るため、組織的な生産体制の整備、畜産物の付加価値の向上、良質かつ低廉な飼料等の供給等の取組を通じて、魅力ある持続可能な経営が実現できるよう、地域性を踏まえた実効性のある施策を実施すること。 四 CPTPP、日EU経済連携協定、日米貿易協定が、我が国畜産・酪農経営に与える影響の実情については、統計データ等を常に注視し、分析を行い、これを公表すること。また、新たな国際環境下において、関税削減等に対する生産者の懸念と不安を払拭し、意欲ある生産者が経営の継続・発展に取り組むことができるよう、経営の安定を図ること。その際、実施した施策の効果を検証し、適宜必要な見直しを行うこと。 五 加工原料乳生産者補給金・集送乳調整金の単価及び総交付対象数量については、中小・家族経営を含む酪農家の意欲が喚起されるよう、再生産の確保を図ることを旨として適切に決定すること。 また、期中における一方的な出荷先の変更により集送乳の調整に混乱を来す事例等が発生していることを踏まえ、将来的な酪農家の所得確保や集送乳合理化等の観点から現行制度を十分に検証するとともに、こうした事例が生ずることのないよう必要な措置を講ずること。 さらに、近年、ひっ迫している生乳の需給状況について長期的に見通し、酪農経営の安定と牛乳・乳製品の安定供給の確保が図られるよう、国の主導により各般の取組を一層推進すること。 六 肉用子牛生産者補給金制度における保証基準価格等については、中小・家族経営を中心とする繁殖農家の経営努力が報われ、営農意欲が喚起されるよう、再生産の確保を図ることを旨として適切に決定すること。 七 酪農経営を支える酪農ヘルパーについては、その要員の確保や育成、酪農家の傷病時利用に際しての負担軽減、利用組合の組織強化への支援を行うこと。また、酪農家や肉用牛農家の労働負担軽減・省力化に資するロボット・AI・IoT等の先端技術の導入、高度な経営アドバイスの提供のためのビッグデータ構築を支援すること。さらに、これらの施策との連携を図りつつ、畜産・酪農への就農を経営ステージに応じてきめ細かく支援する総合的な対策を強力に展開すること。 また、持続的な畜産・酪農構造の実現を図る観点から、畜産GAPの指導員等の育成、普及・推進体制を強化すること。 八 我が国及び世界での国産畜産物の需要に対応し、畜産・酪農の収益力・生産基盤・競争力を強化するため、畜産農家を始めとする関係者が連携する畜産クラスター等について、中小・家族経営にも配慮しつつ、地域の実情に合わせて地域が一体となって行う、収益性向上等に必要な機械導入、施設整備、施設整備と一体的な家畜導入、バイオガス発電等による家畜排せつ物の有効活用、環境負荷軽減の取組等を強力に支援すること。加えて、外部支援組織の活用、家畜能力の向上、繁殖基盤の強化、乳業工場・食肉処理施設の再編整備、国産ナチュラルチーズ等の競争力強化に向けた取組等を支援するとともに、これらの施策等により食料自給率の向上を図ること。 九 我が国固有の財産である和牛の精液や受精卵については、その流通管理の徹底を図るとともに、遺伝資源の知的財産的価値の保護を強化すること。 十 国産飼料の一層の増産と着実な利用の拡大により畜産農家の経営安定を図り、飼料自給率を向上させるため、気象リスク分散等による粗飼料の安定的な収量確保、飼料生産の効率化、放牧、国産濃厚飼料の生産拡大、未利用資源の利用、有機畜産物生産の普及を支援するとともに、飼料生産の基盤整備を推進すること。また、配合飼料価格安定制度については、畜産・酪農経営の安定に資するよう、同制度に係る補填財源の確保及び長期借入金の計画的な返済を促すことにより、制度の安定的な運営を図ること。 十一 国産畜産物の輸出に当たっては、統一マークの活用等により、日本ブランドを前面に立てた販売戦略、国産畜産物の強みを活かす調理技術等の普及を行うとともに、世界での国産畜産物需要の増加に対応できる生産基盤を構築すること。 また、輸出先国・地域の衛生条件を満たす食肉処理施設等の整備を促進するとともに、輸出先国・地域の食品安全に関する規制への対応については、政府一体となって、戦略的かつ迅速に進めること。 十二 原発事故に伴う放射性物質に汚染された稲わら、牧草及び牛ふん堆肥等の処理を強力に推進するとともに、永年生牧草地の除染対策、原発事故に係る風評被害対策に徹底して取り組むこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(江島潔君) ただいまの徳永君提出の決議案の採決を行います。 本決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(江島潔君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、江藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江藤農林水産大臣。
○国務大臣(江藤拓君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(江島潔君) 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十四分散会