東日本大震災復興特別委員会 第3号
- 発言数
- 182 件
- 登壇者
- 39 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/11/27
会議録
○委員長(青木愛君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、高橋克法君、山田俊男君、足立敏之君、江崎孝君及び福岡資麿君が委員を辞任され、その補欠として上月良祐君、羽生田俊君、真山勇一君、山田太郎君及び中西哲君が選任されました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(青木愛君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(青木愛君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上月良祐君 茨城県選出の自由民主党の上月良祐でございます。 大臣始め政務官、そして事務方の皆さんに久しぶりに御質問をさせていただきたいと思います。 まず、復興庁の十年の延長に関連して大臣にお聞きしたいと思います。 十年延長する前に、これまでの取組、そこがどんなだったのかという総括が大変重要だと思っております。 私は生まれたところは神戸だったんです。今、茨城県に住まわせていただいて仕事をやらせていただいておりますが、阪神大震災で亡くなったわけではないんですが、震災の後からやはり心臓の調子がちょっと悪くなっていって、まあストレスが大変大きかったんだと思います。何年かたって心臓の手術なんかをしたんですが、ある朝起きたら亡くなっていたんですね。これは、本当に若かったので、自分も大変ショックでした。親が死ぬの初めてだったということもありまして、本当に悲しかったんですが、時間とともに悲しみも薄れていくというんでしょうか、忘れるというのも大切な力なのかなというふうにも感じたところではあります。 忘れるということが大切なこともあるのかもしれないし、忘れないといけないこともあるのかもしれませんが、忘れちゃいけないこともあるんだと思っております。東日本大震災からの復興なくして日本の再生はないといろんなところに書いてありますし、御答弁もあったわけですけど、この決意だけは絶対に忘れちゃいけないんだというふうに思っております。 私も、ちょうどそのとき茨城県で副知事をやっておりまして、ちょうどまさにそのときいさせていただいたんですけれども、実家のある神戸の町というのが全国の皆さんに助けていただいた、その恩返しを絶対ここでやろうというふうにもう固く決意をして徹底的に働かせていただかせたつもりであります。そして、今この立場になっている。 今この立場というのは、茨城県の代表というだけであるだけではなくて、一人の国会議員ということで、東北あるいは被災地、そういったこと全体を考えないといけない立場だというふうに思っておりまして、改めて質問をするこの機会に胸に刻んでしっかりやっていきたいというふうに思っております。 大臣にお聞きしたいのは、復興の基本方針で定められた復興期間、期限が来年度末に来るというところまで来ております。これまで本当にいろいろやっていただいたと思っています。地元では本当に感謝もいたしておるわけでありますが、取組の中にはいろいろあって、大変うまくいったこともあるだろうし、ちょっとやっぱり反省することが必要なのかなという点もあるんだと思います。そういった点をきちっと踏まえて次の一歩を踏み出していっていただきたいと思うんですが、田中大臣が復興庁のここ十年というか、九年弱ぐらいですけれども、の取組を、被災地の現場もいろいろ見られたと思います。そういったことも踏まえて、どんなふうに総括されていらっしゃるのか、そのことをお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(田中和徳君) 上月委員のつらい経験も踏まえての今お尋ねでありました。お答えをいたします。 これまでの復興施策の総括については、復興推進委員会の下に有識者から成るワーキンググループを設置をして議論をいただいてきたところでございます。東日本大震災からの復興に関しては、施策の総合調整を担うとともに、被災自治体の要望にワンストップで対応する組織として復興庁が設置され、自治体が安心して復興事業に取り組めるように各種財政支援を行うなど、前例のない手厚い支援を講じてまいりました。このような取組によって復興は大きく前進をし、地震・津波被災地域では、復興の総仕上げに向け、復興は着実に進んできております。原子力災害被災地域においても、本格的な復興再生に向けて動きが始まってきたところでございます。 しかしながら、地震・津波地域では、被災者支援など一定の支援が必要な事業がなお残るものと承知をしておるところでございます。また、原子力災害被災地域では、避難指示が解除された地域における生活環境の整備、特定復興再生拠点区域の整備など中長期的な対応が必要でございまして、引き続き国が前面に立って取り組む必要があると思っておるところでございます。 こうした総括を踏まえて、年内に復興・創生期間後の基本方針を取りまとめてまいる所存でございまして、引き続きしっかりと検討を進めてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○上月良祐君 ありがとうございます。 もっと細かくいろいろ聞かせていただいてもよかったんですが、総括的には、まさに総括として、うまくいった部分というんでしょうか、進んだ部分と、原子力の被災への対応を中心にまだまだこれからやるところがあるんだということ、お聞きをいたしました。 地元では、グループ補助で本当に助かった、もう店を本当に畳もうと思っていたけれども、何とかかんとかもう一回開けて、そうすると、今は来ていただく観光客の皆様方になくてはならないようなお店になっているところもありますし、復興特区税制で本当に助けてもらったところがあります。何といっても働く場所が重要なので、そういう意味での産業基盤を支えていただくという意味で、物すごく大きな役割があったと思っています。そういった、何というんでしょうか、前例のない手厚い取組だったと、助成だったということで、まさにそのとおりだったと思います。 ただ、それを受けて今どんな状況にあるかというのは、地域によって様々だというふうに思います。大変進んでいるところから、まだまだもう少し支援が必要だ、頑張らなきゃいけないところもあると思うので、その状況であるとかスピードに合わせて、是非、寄り添った支援というんでしょうか、そういったことに、現場中心に是非考えて対応していただきたいと思います。 それで、十年のことなんですが、十年延長ということが基本方針の骨子案の中で出されたわけです。これ、十年というのも単純に十年じゃなくて、地震、津波のところは五年と、それから原子力災害のところについてはもっと長い年限が掛かるところをまず十年という意味で、十って単純な十ではないことはよく分かります。それで、地震、津波のところについては、まあ何とか五年以内にという思いも大変よく分かるので、是非とも一年でも前倒しでやっていただきたいと思いますし、原子力のところはもっと長く掛かるんだろうというふうなことも理解できます。 この五年なり十年という中でどういうふうにやっていくのかという、ある程度刻んだものをきちんと持っておかないとなかなかうまく進められないんだと思いますし、十年あると思った途端に一年目の踏み込みが、やはり一歩が緩くなってはいけないんだというふうに思っています。 そういう意味で、この十年間、どんなふうなスケジュールというんでしょうか、どんなふうな考え方で臨んでいかれるのか、そのことをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田中和徳君) 地震・津波被災地域は、復興・創生期間後五年間において復興事業がその役割を全うすることを目指すこととして、一方、原子力災害の被災地域は、中長期的な対応が必要でございまして、当面十年間、本格的な復興再生に向けた取組を行うこととしておるところでございます。これらを踏まえて計画的に復興を推進するため、復興庁の設置期間を十年間延長することとしておるところでございます。復興・創生期間後も、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら復興に全力で取り組んでまいりたいと思います。 今委員からも御指摘がありましたけれど、どの地域もそうであります。市町村もそうでありますし、また被災者の方々もそうでありますけれど、お仕事によってもそうですし、年齢層によってもそうですし、地域によっても全てがそれぞれ違いがあるわけでございまして、私たちも大きく二つには分けておりますけれど、きめ細かい対応ができるような今後の取組でなければならないと思っております。当然、財源も必要となってまいりますし、来年の国会には、是非、法律案も含めていろんな御審議をいただくことになると思いますが、今、年内の取りまとめに向けて一生懸命取り組んでおるところでございます。今後ともよろしくお願いしたいと思っております。
○上月良祐君 ありがとうございます。 骨子案で出ただけですから、これから刻みというんでしょうか、そのスケジュールも含めて詰めていかれるんだと思います。そこはしっかりやっていただきたいと思うんです。 私、特に申し上げておきたいのは、国の職員の人たちが、二年、まあ三年いる人もいるけれども、大体二、三年で替わってしまう。原風景をもう見ていない人たちが新しく入ってきてその仕事をすることになります。被災の一番最初の状況から戻った状況だけを見て、現状の状況だけを見て、ああ、進んだなとかというふうに思わないように是非ともしていただきたい。九九%終わったとしても、一%の人にとってはゼロなんですね。そういう意識で、やっぱり我々の方、支援をする側は目線を持ってやっていかないといけないというふうに思っております。むしろ、九五とか九九終わってからこそが本当の復興なんだということをしっかりプロの目線を持ってやっていただきたいと思う、それが一点。 それからもう一点は、復興庁って難しいんですね。要するに、各省からいろんな人が来てやっている。そして、復興庁はあくまでそのリード役であって、もちろん自分でやることもあるけれども、各省と一緒になってやっていかなきゃいけないから、各省との連携ってすごく重要であり、難しいところだと思います。そこをリードして引っ張っていくというところが復興庁の復興庁たるゆえんであり、大臣がいらっしゃるゆえんであるというふうに思いますので、中にあっては職員の皆様方をしっかり鼓舞していただいて引っ張っていただいて、そして、外にあっては各省庁をしっかり連携を取りながら引っ張っていただきたいというふうに思います。 それにつけても、やはり現場の意見というんでしょうか、現場の実情が最優先であるべきですから、そのことを是非とも頭に置いて対応していただきたいと思いますので、くれぐれもよろしく改めてお願いをしたいと思います。 通告していた固まりでいうと水産の固まりがあるんですが、済みません、せっかく資料を作ったので、先にちょっとインバウンドのことをやらせていただきたいと思います。 お手元に資料を配らせていただいておりますが、地域の活性化は、人に来てもらうか外へ物を売りに行くか、基本的には僕はどっちかだと思っています。特に、被災地については、やっぱり被災地に人が来ていただくということが大変重要でありますし、そして、被災地のものを外に売りに行く、来て買ってもらうか外へ出て売りに行くかどっちかだと思うんですけれども、それが大変重要だと思っています。 資料の一ページ目、これ資料一と書いてありますが、景気ウオッチャー調査、これは五〇ポイントラインが、かなり上の方なんですけれども、五〇ポイントのところがいい悪いが均衡しているところだから、今もう水面の下にかなり潜ってしまっているんですね。反動、消費税の、何というんでしょうか、駆け込みなんかがあるのでちょっと上向いてはいますけれども、中で見ると、東北とか北関東とか、甲信越もそうなんですが、その辺りというのは中でもやっぱりかなり良くないということがこの表でも見て取れると思うんです。 それで、二枚目の資料二を御覧いただきたいと思うんですけれども、僕が大変重要だと思っているインバウンド、クルーズ船の資料です。これは国交省の資料なのでありますが、この二枚目の資料を見ていただきますと、日本地図があって、寄港回数で丸の大きさがなっておりますけれども、丸が多いの西日本なんですね。かなり丸が多くて集中していると。そして、右側の端の表スタイルになっているところを見ていただくと、寄港回数上位十港ということを見ても、四位に横浜があるんですけれども、それ以外は全部西なんです。 これは決して悪いことではありません。これは、西の方の自治体なりが一生懸命頑張ってこれまで施設の整備もやったんでしょうし、観光客の誘致もやってこられたその結果ですから、これはこれで大変すばらしいことだと思います。僕も鹿児島県庁に六年間出ておりましたので、まさしくインバウンド、まあ当時インバウンドという言葉は使っていなかったけれども、海外観光客には本当に熱心に対応していましたので、そういう意味ではその結果でもあるのでこれはいいんだけど、それにしても、この地図を見ていただくと、やっぱりちょっと東日本のところですよね、ちょっと丸がないなという感じがあるんです。 特に、国交省さんでいうと拠点港というのをつくってくださっているんですけれども、拠点港って一番東というか一番北というか、それ横浜なんですよね、そこより東とか北にないんですよ。これはちょっとあんまりじゃないかなというふうにも思います。 実際に現場に来てもらう以上の復興支援ってないんですね、そういう意味では。実際に来てもらう、これ風評対策とかというのは一番難しいんだけれども、来てみてもらって、そこで物を一緒に食べてもらって、何にもない日常がそこにある、むしろ元気になっている日常がそこにあることを実際に体験してもらうことほど重要な復興支援は僕はないと思っていまして、そういう意味でも拠点港の整備、あるいは拠点港だけじゃなくて、この誘致の取組というのは大変重要だと思うんです。 ちなみに、資料三を御覧いただきますと、次の三枚目ですけれども、インバウンドの延べ宿泊数を見ると、大変地域によって偏りがあって、東京周辺とか北海道を別にすると、ほとんど東の方というのはちょっとなくて、特に宮城、青森、茨城、岩手、福島というのは右端の方にあって、これはもちろん、地元も頑張らないといけないことはあるというのは十分認識した上でのことなんですけれども、ここは、国交省さんにまず、その拠点港の整備を含めたハード面、港の整備、こういったことについてどんなお考えか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(堀田治君) 上月先生の御質問にお答えいたします。 東日本、特に茨城県や東北六県へのクルーズ船の寄港回数は、東日本大震災前の平成二十二年は四十二回でしたが、震災後一時減少したものの、その後増加をし続け、この九年間で二倍以上になり、今年は十月末時点で百回に達しております。が、まだ西日本に比べて少ない状況ではあります。 国土交通省では、こうしたクルーズ船の寄港増加や船舶大型化に対応するため、既存岸壁をクルーズ船にも対応できるよう改良するなど、既存ストックを最大限活用しつつ、大型クルーズ船にも対応した受入れ環境の整備を進めているところです。また、クルーズ旅客が安全かつ円滑に移動、乗降できるよう、待合施設の整備や照明施設の設置を補助するなど、クルーズ旅客の受入れ機能の高度化も進めております。 このほか、全国クルーズ活性化会議などを通じて、国内外のクルーズ船社との商談会を開催するなど、国土交通省としては、引き続きハード、ソフト一体となった取組を通じて、茨城県や東北六県へのクルーズ船の誘致にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○上月良祐君 もちろん茨城もそうなんですけど、東北の方を含めて、是非ともしっかりやっていただきたいと思います。 それから、港のことを申し上げましたけれども、港や空港と連結するやっぱり道路のことは大変重要で、地元でもそれを実感しておりますけれども、やっぱりうまくその機能が、ハードとハードがつながるということが大変重要ですので、是非ともそういったことを意識していただきたいと思っております。 それから、せっかく和田政務官においでいただいておりますので、この取組、ハード面だけじゃなくて情報発信とかも大変重要だと思うんですね。やっぱり、知って、来てもらうきっかけをつくるということが大変重要なので、そういった情報の周知、PRも含めてどんなふうにやっていかれるのかを、これ是非御答弁いただきたいと思います。
○大臣政務官(和田政宗君) お答えをいたします。 観光は、成長戦略の柱、地方創生の切り札であり、東日本大震災の被災地復興の観点からもインバウンドの効果を広く波及させていかなくてはならないと考えております。 このため、国土交通省としては、訪日外国人旅行者の各地域への周遊を促進するため、観光コンテンツの磨き上げやWiFi環境の整備、多言語対応といった受入れ環境整備など、地域の関係者が広域的に連携して観光客の来訪、滞在促進を図る取組に対し支援をしております。また、東日本各地の魅力的な観光地に関するSNSやユーチューブでの情報発信や海外メディアの招請等の戦略的なプロモーションにも取り組んでおります。 特に、東北六県につきましては、政府として外国人延べ宿泊者数を二〇二〇年に百五十万人とする目標を掲げ、その実現に向け、東北観光復興対策交付金を創設し、様々な地域の取組を支援しております。あわせて、JNTO、日本政府観光局による集中的な訪日プロモーションとして、東北に特化した海外主要市場向けのデスティネーションキャンペーン、例えばインフルエンサーを活用したSNSやウエブサイトでの動画の発信、風評の払拭のために実際に海外メディア等に東北を視察してもらうプロモーションなどを実施しているところです。 こうした取組により、二〇一八年の東北六県の外国人宿泊者数は震災前の二倍を超える約百二十八万人となりましたが、委員の御指摘のとおり、更なる誘客につながるよう、SNSや動画などの情報発信の在り方について一段上の取組を行っていくため、現在、省内で検討を進めているところです。 国土交通省として、訪日外国人旅行者の東日本を始めとした地方誘客に全力で取り組んでまいります。
○上月良祐君 ありがとうございます。 和田政務官はSNSも非常に発信がお得意なところでもありますから、是非役所の中でリードしていただきたいと思います。 藤木政務官、済みません、お待たせをいたしました。水産のことを、先ほど申し上げました、来てもらうのと輸出すると、それは大変重要な二つのツールだと思っておりますので、そのことを、もう時間が余りありませんが、何点かだけお聞かせいただきたいと思います。 まず最初に、ちょっと順番入れ替えて三番目の質問ですけれども、やっぱり輸入規制の撤廃というのが大変重要だと思っておりまして、そういう意味ではまだまだ広範な規制が残っている国があります。韓国であるとか中国であるとか、ロシアもかなり厳しいですね。特に水産物に大変厳しいところがあります。 これまで、多くの国、五十四か国だったのが三十二ではもう撤廃されたということで、そういう意味では政府の努力は大変大きなものがあるというふうに思うんですが、逆に言うと、残っている国々はただ更なる努力が必要ということなのかなというふうにも思います。国際的な機関での科学的な安全性の認証の取得であるとか、あるいはPRであるとか、外交交渉であるとか、いろんなことがあると思うんですけれども、こういったことについて、これまでの取組と、それからこれからの姿勢について是非とも教えていただきたいと思います。
○大臣政務官(藤木眞也君) お答えをいたします。 今委員おっしゃったように、五十四か国の国と地域で輸入規制が導入されておりましたが、最近では三十二か国の地域が規制を撤廃したところでございます。 現在、二十二か国・地域での輸入規制が残っておりますが、最近も幾つかの国・地域で輸入規制緩和が行われております。具体的には、マカオが十月の二十四日から九都県産の野菜、果物及び乳製品の輸入停止を解除したところでございます。EUが十一月の十四日から福島県産の大豆等について放射性物質の検査証明書の添付を不要といたしております。 また、私自身も、十月の十五日から十七日の間でASEANプラス3の農相会合に出席をいたしました。その場でブルネイのアリ一次資源・観光大臣とバイ会談を行いまして、この福島県産の食品について、輸入規制の撤廃について強力にお願いをさせていただきました。翌日には、国王の方ともお話をする機会があったんですが、同じような形でお話をし、十月の二十三日になりますが、ブルネイの国王が日本に来られたときに福島県産の食品に対して輸入規制の措置を撤廃するということを正式に発表していただいております。シンガポールのリー首相が、十一月四日の日に、福島県産の食品に対して残る輸入停止措置を食品の輸出前検査を行うことを条件として解除すると表明していただいておりますし、先日、今国会で成立をいたしました農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律に基づいて今回設置をされます農林水産物・食品輸出本部において、今後は政府一本化をした形の中で輸入規制の緩和、撤廃に向けて粘り強く働きかけを行ってまいりたいと思ってございます。
○上月良祐君 藤木政務官、ありがとうございました。 日本の農業を支える立場にますますなっていかれることは間違いないんですけど、水産の方も是非ともしっかりお願いをいたしたいと思います。ブルネイを、開けてこられたということで、戻してもらえたということで、やっぱり人の力って大きいんだなということを感じさせていただきました。 幾つか水産関係で聞きたいことはあったんですが、時間がもうありませんので、取りあえず御要望しておきたいと思います。 茨城県や福島県では、今でも県によるモニタリングであるとか、各漁協、地域における自主検査が行われております。そして、それにはやっぱりお金が掛かるんですね。それなりに掛かっています。なので、これをしっかり財政的にも支えてあげていただきたいと。もちろん、東電の賠償が一部入っているところがあるのかどうか、僕も詳しくまでは分かりませんけれども、しかし、国が支えているところもあるようでありますので、しっかり継続的に支えてあげていただきたいと。 これは、長期的な視点に立って現場目線で、現場は、お金が支えられても大変苦労は多いですので、是非ともその点をお願いいたしたいと思いますのと、それから、経営体数がかなり激減しているんですね。これは全国的な状況でもあると。特に沿岸は厳しい面あるんですけれども、それにしてもやっぱり大きく減っていまして、岩手でも六四%までなっていたり、宮城でも五八%までなっているんですね。これはもうかなり大きく減っているものですから、そもそも、やっぱり新規就業者への手当てというんでしょうか、そういったことも是非応援してあげていただきたいというふうに思いますけれども、この点につきましては、機会があればまた御質問をさせていただくということで、インバウンドのこと、それから水産のこと、そして、これからの大臣の取組ですね、特に今回の台風被害と重なっているような方々もいるかもしれませんので、是非、現場目線に立ってしっかり対応していただきますようにお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○清水真人君 自由民主党の清水真人です。当選後、参議院として初めての委員会質問に立たせていただきます。 質疑に先立ちまして、さきの台風にて犠牲になられた方々に弔意を表しますとともに、被災された方々にもお見舞いを申し上げたいと思います。 まず、被災県における除去土壌について質問をさせていただきたいと思います。 二〇一一年三月の福島第一原子力発電所の事故では、放射性物質が大量に放出されました。汚染された土壌の放射線を下げるために、福島県を含む八県で除染作業が進められているところであります。平成二十五年末の環境省の試算によると、除染に掛かる費用は、その総額で、汚染廃棄物の処理も含めて二・五兆円にも上がると見込まれているところであります。市町村の除染実施計画に基づき除染が行われる除染状況重点調査地域、また、国の除染実施計画に基づく福島県内の除染特別地域においては、帰宅困難区域を除く全ての地域において面的除染が完了したところであります。除染された土壌は一時的に現場保管されるわけでありますけれども、まあちょっと古いんですが、今年三月の放送されていた番組によりますと、福島県内ではまだ十万か所以上除染ごみが現場保管されたままであるという報道がされておりました。例えば、自宅の駐車場だとか農家が経営する果樹園などに除去土壌が仮置きのままになっていて、住民が撤去を要請してもなかなか進んでいないというような現状が報告をされておりました。 私も以前福島県を視察させていただいた際には、県内の至る所にシートを掛けられた除去土壌が散見され、震災から八年以上が経過した今もなお、住民の方々は事故の記憶がよみがえってしまうような生活をしているということも痛感したところであります。 本来、現場保管された除去土壌は、各自治体で管理する仮置場までまとめて保管をされて、その後、大熊町、双葉町にある国管理の中間貯蔵施設へと運ばれることとなっております。中間貯蔵施設への搬送は二〇二一年度までにおおむね完了させるという計画でありますけれども、中間貯蔵施設の整備の進捗状況によりまして、除去土壌の一部は現場保管されたままとなっております。 環境省によりますと、中間処理場の用地取得率の進捗は二〇一九年の十月末時点で約七〇%であるということで、除去土壌全てを受け入れる体制がまだ整っていないというのが現状であろうかと思います。 福島県内の除去土壌の全量は約千四百万立米ということで、中間貯蔵施設へ搬送させる計画ですが、そのうちの搬送済みというのは、十一月十四日現在で約四百八十万立米にとどまっております。仮置場の設置数は県内で千三百二十七か所ありまして、搬出が完了しているのは約五七%の五百六十七か所であります。 そこでお伺いをいたしますが、中間貯蔵施設の用地や施設、輸送の現況及び輸送完了をどのように目指していくのか、お伺いいたします。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 環境省といたしましては、まず、仮置場から除去土壌等を搬出し、仮置場を早期に解消することにより、地域の皆様の安心につなげていく必要があると考えてございます。 中間貯蔵施設の整備につきましては、議員御指摘のとおり、これまで約七割の用地を取得しており、引き続き着実に用地取得を進めてまいります。 輸送につきましては、段階的に輸送量を増加させていくこととしておりまして、二〇一九年度は四百万立方メートル程度輸送する、また、二〇二一年度までに、帰還困難区域を除きまして、福島県内の除去土壌等の搬入をおおむね完了させることを目指しております。 なお、二〇一九年十一月十四日におきましては、輸送対象物量の全体の三割を超えます四百七十九万立方メートルを中間貯蔵地へ搬入をしているところでございます。 苦渋の思いで中間貯蔵施設を受け入れてくださった地域の皆様、大切な土地を提供してくださいました皆様に心より感謝をしているところでございます。引き続き、安全を第一を旨としまして、地元の皆様の信頼を大切にしながら取組を進めてまいります。
○清水真人君 今いろいろ聞かせていただきましたが、この課題については結構、地方六団体からの要望の東日本大震災の部分においてもかなりの団体が要望として載せていた部分でもありますので、しっかりと対応をしていただければと思います。 また、中間貯蔵施設で保管される除去土壌については、搬入から三十年以内に県外での最終処分に向け、国が必要な対策を講じるとされております。そのような中、環境省は、平成二十八年の再資源化した除去土壌の安全な利用に係る基本的な考え方において、管理主体が明確となっている公共事業等に限定をして、除去土壌の再生利用を行う方針を示しました。現在、南相馬市と飯舘村において再生利用に向けた安全性確認のための実証実験が行われているということでありますが、最終処分される除去土壌については県外との方針が出されていましたが、再生資材についてはどの区域での利用を想定されているのか、御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 福島県内で発生しました除去土壌等の最終処分に向けては、二〇一一年に閣議決定されました放射性物質汚染対処特措法の基本方針等に基づきまして、最終処分量を低減するため、除去土壌等の減容、再生利用を進めていくこととしてございます。 環境省におきましては、専門家による議論も踏まえ、再生利用の安全な実施に係る基本的考え方を示し、福島県南相馬市及び飯舘村において実証事業を実施し、その安全性を確認しているところでございます。基本的考え方は再生利用の対象区域を限定したものではありませんが、現時点で福島県外において再生利用を具体的に想定している場所はございません。 再生利用の推進に向けましては、実証事業の結果等を含め丁寧な説明に努め、関係省庁で連携して取り組んでまいります。
○清水真人君 県外では今のところ想定をしていないという話であります。 二〇一七年の十一月には、飯舘村からの要望を受けて、先ほどの環境省の基本的考え方における再生利用の用途に園芸作物、資源作物の栽培を想定した農地というのが追加をされたところであります。 飯舘村での実証実験では、再生資材の農地利用における安全性の検証が行われております。土壌の再生資材として利用可能な放射能レベルについては、基本的な考え方において、キログラム当たり八千ベクレル以下が原則とされているところであります。これは、再生資材を利用した場合における周辺住民、施設利用及び作業者に対する追加被曝線量が年間一ミリシーベルトを超えないことを条件として算出された基準です。 この基準値については、あくまで人体への影響という観点から算出をされているところでありますが、農地における利用という観点からは、作物への風評被害など科学的な知見だけでは納得いただけない面も生じるのではないかと懸念をしているところでありますが、そこで、再生資材の農地への利用について、作物自体に対する安全性、また風評被害の対策をどのように考えるか、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 除去土壌の再生利用につきましては、二〇一六年六月にお示ししました再生資源化した除去土壌の安全な利用に関する基本的考え方に基づきまして実証事業を進めているところでございます。 委員御指摘のとおり、飯舘村長泥地区におきまして、試験栽培等により農地としての安全性を確認しているところでございます。現在、実証事業における試験栽培やモニタリング結果等の情報を取りまとめているところであります。その結果を踏まえ、再生利用の安全性等について丁寧な説明に努めていく所存でございます。
○清水真人君 しっかりと安全性の高いものを使うなら使っていただかなければいけないんですが、福島の方々にとってみると、風評被害なんというのはもうたくさんだというようなことがあるわけでありまして、こうした再生利用の再生資材使う場合には、しっかりと安全性を図っていただいて対応をしていただかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 続いて、二〇一六年四月に環境省が公表をしました中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略によりますと、除去土壌の再利用を実施するための技術基盤の開発を今後十年程度で一通り完了させて、その後、再利用の実施に移行するとされています。除去土壌において再生利用量が増加すれば、その分だけ県外で最終処分される土砂の量というのが減少することを意味しているわけであります。 同開発戦略におきましては、再生利用の技術開発に併せて全国民的な理解の醸成を図るとされているところであります。仮に、再生資材が福島県外において利用されることとなれば、除去土壌をめぐる福島の復興のためには全国民的な理解や協力が必要であることは言うまでもありません。 一方、二〇一八年に環境省は福島県外の方々に対して意識調査を行っているところであります。この中で、除去土壌の再生利用については、聞いたことがない、内容を知らないという回答が実に八割を超える結果ということであります。 除去土壌については、最終処分、再生資材としての活用にかかわらず、県外の理解や協力が欠かせないと、これが課題とも言えると思います。除去土壌の最終処分や再生利用について、全国民的な理解の醸成を今後どのように図っていくのか、方針をお伺いさせていただければと思います。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 再生利用の取組を進めるに当たりましては、国民の皆様の御理解が重要というふうに認識してございます。そのため、除去土壌等の減容・再生利用に関する検討会や、再生利用の実証事業等の情報を記者発表や環境省ウエブサイト等により広く発信してきたところでございます。また、理解醸成に向けたコミュニケーションの在り方や方法について有識者に御議論をいただくとともに、理解醸成に関する取組も実施しており、これらの成果も活用していく予定でございます。 引き続き、除去土壌の再生利用に対する国民の皆様の安心につながるよう、実証事業の成果等も含め、再生利用の必要性や放射線に関する安全性等について丁寧な説明に努めながら再生利用を進めていく所存でございます。
○清水真人君 しっかりと説明していただくのは当たり前でありますし、また、こうした再生利用についてはしばらく続くわけであろうかと思いますので、しっかりとしたそういった教育的な面も充実をさせていっていただきたいと、そんなふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、農林水産業の復旧復興、風評被害対策についてお伺いをいたします。 福島県、岩手県、宮城県の東北三県における水産業の復興復旧状況について、東北三県全体の主要漁港における平成三十年の水揚げについては、震災前と比べまして、水揚げ金額ベースで九〇%、水揚げ量ベースで七三%までに回復をしているところであります。 一方、福島県の沿岸部で行われる漁業については、原発事故の影響により、いわゆる試験操業というような状況でありまして、年々魚の種類だとか海域を拡大しているものの、二〇一八年の水揚げは四千十トンでありまして、震災前の一五%程度にとどまっているということでありまして、震災前の姿を取り戻すにはまだまだ道半ばと言える状況かなというふうに思っております。 そのような中、福島県の漁業には明るい兆しも見えているというところでありまして、二〇一八年の漁獲物に対する放射性セシウム検査では、全ての検体において国の基準値である一キログラム当たり百ベクレルを下回り、三年連続で全検体が基準値を下回っております。また、直近の十一月二日から十一月十七日の調査においても百三十六点、六十四種において、やはり下回っているということであります。 また、いわゆる試験操業の分析においては、福島県沿岸部で操業が十分にできていないということもあって、水産資源が豊かになっていると。また、水産資源を維持しながら出荷量を確保できるという試算結果も出ております。 福島県や県漁連におきましては、二〇一七年より資源管理を重視する福島型漁業を確立するプロジェクトを推進していて、同プロジェクトにおいては、大型ショッピングモールを展開する企業の協力を得まして、関東の店舗での福島県産の魚介の常設コーナーを設け、安全性に関する情報を発信するなど、福島型漁業の確立に向けた一歩を踏み出しているところであります。 このような条件が整いつつあるというところでありますが、いまだに福島県の底引きなどの水揚げについては、かなり回復が遅れているというような話も伺うところでありますけれども、こうしたものを回復させていくための今後の方針についてお伺いいたします。
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。 福島県の沿岸域におきましては、平成二十四年六月からいわゆる試験操業が実施されてきたところでございますが、沿岸漁業と底引き網漁業の水揚げ量は震災前の約一五%にとどまっている状況にございます。水揚げ回復が遅れている要因といたしましては、大口の販路を失った状況の中で操業日数等が減らされているためであり、本格操業の再開に向けては、販路回復と水揚げ拡大の両立が必要と考えております。 このため、水産庁としましては、試験操業を行う漁業者につきまして、国のがんばる漁業復興支援事業を活用し、流通加工業者の需要に適切に対応しつつ、操業日数等の拡大をすることにより、五年後には水揚げ量を震災前の五割以上に回復する取組を推進することとしております。 今後とも、現場の漁業関係者の声を十分聞きながら、水揚げ量の回復に向けて努力してまいる所存でございます。
○清水真人君 五年で五割程度まで回復させていくということで、その取組をしっかりやっていただきたいと思いますが、科学的なデータに基づく魚介類の情報提供、こうしたものもしっかりやっていただきたいと思いますし、また現実的な漁業後継者の確保そして育成、それからベテランの漁業の担い手の、こうした方の操業意欲が維持できるような方策、さらに、先ほど話もありましたけれども、経営体の強化、こうしたものにもしっかりと取り組んでいっていただければというふうに思っております。 続きまして、水産加工業の復興についてお伺いをいたします。 農林水産省は、平成三十年十一月から平成三十一年一月にかけて、水産加工業の復興状況についてアンケート調査を実施をしております。青森県、茨城県を加えた五県で、売上げが八割以上回復した業者は四二%にとどまっているということでありまして、回復の遅れが目立っております。先ほども少し、これは水揚げの方で話がありましたけれども、回復が遅れが目立っている理由ということに関しては、販路の不足だとか喪失、風評被害というのがあるというふうになっております。 復興庁によると、東北五県の平成三十年の水産加工品のマーケットシェアの回復度合いは、仙台で九五%、東京で八六%、大阪で七六%と、東北から距離が離れるほど回復が遅れているという結果になっております。また、販路回復が遅れている要因としては、被災県水産品のうち、高品質、高付加価値な商品の引き合いが弱い、加工度の低い商品は代替されやすく、他県に販路を奪われていると、こうした理由が挙げられております。 東北圏内の水産品は、安全基準を満たしたものだけが出荷をされているにもかかわらず、依然として風評被害を払拭できていないと言っても過言ではない状況であると思っております。 そこで、被災県内の水産物及び水産加工品の信頼を取り戻し、販路をどのように拡大をさせていくのか、お伺いをいたします。
○政府参考人(黒萩真悟君) お答えいたします。 委員の御発言にもありましたとおり、水産庁が行ったアンケート結果によりますと、売上げが震災前と比較して八割以上回復した水産加工業者は四割程度にとどまっており、売上げが戻っていない理由として、販路の不足、喪失、風評被害が多く挙げられております。 このため、水産庁としましては、販路の開拓につながる東北復興水産加工品展示商談会の開催、アドバイザーの指導、助言に基づいた販路の回復、新規開拓に必要な加工機器整備に対して支援しているところでございます。また、本年度からは、水産マーケット・トレードショーなど、首都圏で開催される全国規模の展示会への出展についても支援することとしておりまして、更なる販路の回復、新規開拓の促進に努めているところでございます。 今後も、関係省庁と連携しつつ、被災地の基幹産業である水産業の復興に全力で取り組んでまいる所存でございます。
○清水真人君 やはり信頼を取り戻して販路を拡大していくためには、付加価値の高い加工品の開発というのもしていかなければいけないと思いますが、そこの引き合いが弱いという現実的なものもあるということであります。しっかりとした、ICTを活用した操業技術支援の開発だとか、最新の加工技術を活用した、先ほど言ったような付加価値の高い加工品への開発の取組というのを進めていっていただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 続いて、先ほども少し取り上げられておりましたが、諸外国による東北産食品、水産物輸入規制の問題について取り上げたいと思います。 原発事故後に輸入規制をしたのは、先ほど話があったとおり、五十四の国と地域でありました。そして、これが規制撤廃、緩和が進められまして、三十二の国と地域で撤廃されたところですが、まだ二十二の国と地域で現在輸入規制の継続が続いているというところであります。 この問題は東北のみということでなくて、例えば、私の地元である群馬県においても、台湾だとか東南アジアでも食品の規制が掛けられていて、昨年だったと思いますが、香港が少しこれが緩和されたということで、それでは早速そちらの方にもしっかりやっていこうというように、各自治体においても、この緩和が進めばそれなりの動きを出せるというようなところであります。 政府の農林水産物の一兆円という目標達成というのもありますけれども、先ほども話があったとおり、輸出促進法による交渉の一元化だとか、手続の統括だとか、輸出施設の認定手続の迅速化、こうしたことをやっていくということも大切ですが、何よりもまず規制の撤廃、これを行う国を増やしていかなければどうにもならないわけでありまして、そこで、諸外国での食品、水産物の輸入規制撤廃に向けて今後どのような方針で取り組んでいくのか、見解をお伺いいたします。
○政府参考人(道野英司君) お答えいたします。 東京電力福島第一原子力発電所事故後、今御指摘があったように、五十四の国・地域で輸入規制が導入されましたが、総理を始め、あらゆるレベルによる緩和、撤廃に向けた働きかけ、協議の結果、これまでに三十二か国・地域が規制を撤廃いたしました。現在、二十二の国・地域での輸入規制が残っておるところでございますが、最近も幾つかの国・地域での規制緩和が進んでおるところであります。 具体的には、マカオが十月二十四日から九都県産の野菜、果物、乳製品の輸入停止を解除いたしました。また、EUが十一月四日から福島県産の大豆等について放射性物質検査証明書の添付を不要といたしました。また、ブルネイ国王が十月二十三日に福島県産食品の残る輸入規制措置の撤廃、さらに、シンガポールのリー首相が十一月四日に、福島県産食品に対して残る輸入停止措置を解除すると、これにつきましては、輸出前検査を行うということが条件にはなっておりますが、そういった表明もされておるところでございます。 今後につきましては、今国会で成立いただきました農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律に基づき、農林水産物・食品輸出本部を設置するところでございますけれども、その下で政府一体となって輸入規制の撤廃に向けて粘り強く働きかけを行ってまいる所存でございます。
○清水真人君 少しずつ進んできたところでありますので、今後もしっかりと取り組んでいただければと思います。 このような輸入規制に関しては、政府は二〇一五年に韓国に対し、福島など八県産の水産物の輸入を禁止するのは不当だとしてWTOに提訴をしたというのは、皆さん御存じのとおりだと思います。一審の小委員会では、我が国の主張は認められたものの、最終審である上級委員会では、一審での分析が不足していると、そういったことで一審の判決が取り消されたところであります。 一審の小委員会では、日本が水産物に対して設けている放射線量の基準は韓国の基準も同様に満たしているとの判断が下されたところでありますが、しかし、二審の上級委員会では、自国に流通する食品のリスクをできるだけ低く抑えたいと、このように考えている韓国側の主張が十分尽くされていないとして、小委員会の判断が破棄をされてしまいました。 不服なことではありますけれども、これは日本の水産物の安全性自体が否定されているというわけではなく、小委員会の議論が不十分であるという判断ではあるところであります。しかし、このWTOの判決というのは、諸外国に対して、日本の水産物に対する安全性への懸念を不当に高めてしまう可能性があるとも思っております。 二〇一七年のことでありますが、東京大学が行った調査によりますと、積極的に日本産の食品は避けていると、こうしたアンケートをして、これに回答した人の割合で、アメリカやイギリスでは二〇%台というふうに低くなっているのに対しまして、韓国では五七%、中国では七七%、台湾では五四%と、アジアでは高い数値を示しているという現実があります。科学的に安全と証明されているにもかかわらず、その事実が十分に伝わっていないということが指摘をされるのかなというふうに思っております。 このような諸外国での風評を払拭するためには、例えばオリンピック・パラリンピックというこうした機会をしっかりと捉えて、被災地の食品や水産物を海外に対してしっかりと安全であるということをPRしていく必要性もあると考えますが、この点について御見解をお伺いいたします。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 海外におきます風評を払拭するためには、国際社会に対しまして科学的根拠に基づいた正確な情報を丁寧に説明していくことが非常に重要であるというふうに考えております。 こうした考え方の下に、原子力災害による風評被害を含む影響への対策タスクフォース、これを設けておりまして、政府一体となって風評の払拭に取り組んでおります。今月一日にもこのタスクフォースを開催しており、それを基に、我々復興庁におきましても、当面の重点的な取組として、風評払拭イニシアティブ・フォー二〇二〇ということで、具体的には、政務三役から在京大使館等に対しての働きかけ、また中国や香港のメディア、在京大使館員を対象としました被災地の訪問、そういったことを行っております。また、復興五輪を活用するという観点から、ワールド・プレス・ブリーフィング等で被災地産品を活用した料理の提供、また大会本番での被災地産の食材の活用に向けました組織委員会への働きかけなどを今行っているところでございます。 引き続き、関係省庁とも連携しながら、密に情報の提供を正確にしていくことに努めていきたいと思っております。
○清水真人君 しっかりとやっぱり、何というんですかね、現実的に、例えば先ほど言ったように、韓国や中国、台湾で、アジアで非常に高い数値を示しているという現実的な数字もあるものですから、しっかりとそうした場所も捉えて対応をしていっていただいて、風評を払拭するような取組につなげていっていただければというふうに思います。 続いて、復興の今後の在り方についてお伺いをしたいと思います。 平成二十九年に、福島復興再生特別措置法の改正によりまして、帰宅困難区域内の一部で避難指示を解除し、居住を可能とする特定復興再生拠点区域を定めることが可能となりました。双葉町、大熊町、浪江町、富岡町、飯舘村、葛尾村の六町村において再生計画が認定をされまして、二〇二二年から二〇二三年にかけて拠点区域全域の避難指示を解除して、住民の居住が可能となる見込みとなっております。 二〇二〇年度までの復興・創生期間にとどまらず、帰宅困難区域の一部が解除をされまして新たな生活が営まれていくということは、復興にとって非常にいいことかなというふうにも思っております。 再生計画におきましては、避難指定解除から五年後の居住人口の目標が定められているところでありまして、双葉町では約二千人、大熊町では約二千六百人と設定をされているところであります。震災前の人口は、双葉町で約七千百人、大熊町で約一万千五百人でありますので、当初の姿のようにはいきませんけれども、再生拠点区域において着実に除染とインフラ整備等が進められまして、規模が小さくとも居住者が無事に暮らせるようになるという状況が進んでいると思っております。 再生拠点区域において、震災前の人口規模は実際には維持はできないわけでありますが、病院や食料調達のための商業施設などの生活基盤、これらをしっかり整えていくことが必要だと思っておりますけれども、その方針についてお伺いをいたします。
○政府参考人(小山智君) お答えいたします。 特定復興再生拠点につきましては、帰還困難区域における復興及び再生を図るため、二十九年に法定化され、六町村で整備が進められているところであります。拠点の整備に当たりましては、帰還を希望されている方が安心して帰還できる環境を整備することが重要というふうに考えております。 復興庁と市町村が共同で実施しております住民意向調査の結果によりますと、帰還を決定するために必要な条件といたしまして、医療・介護施設等の再開や新設、商業施設の再開、充実などが上位に挙げられております。また、各町村が作成し、国が認定しております特定復興再生拠点区域復興再生計画におきましても、同様の環境整備に関する取組がそれぞれ記載されているところであります。そのため、各拠点での事業を円滑に進めることを目的に、六町村それぞれに町、村、県、国から成ります推進会議というものを設置し、これを開催することにより、計画の具体化を支援しているところであります。 今後、計画の進捗に応じまして、関係する省庁、自治体等と連携しつつ、各種の補助金等の措置を活用して、これらの施設の整備、運営を支援することとしております。
○清水真人君 やはり、小規模のこうした町の拠点のこの部分をどれだけ丁寧に対応できるかというのは非常に重要なことであろうというふうに思っております。そうじゃない地域においても、今、実際には人口減少の社会の中で小さな村や町というのは大変な状況であるわけでありまして、こちらの場合には、戻ってきて、そして、そこの場所、地域でどのような生活が送れるのかということに関しては国の方としてもしっかりと対応しなければいけないことだと思いますので、しっかりと取り組んでいっていただければと思います。 また、この避難指示区域等を中心に、イノシシ等、野生鳥獣による農作物被害が増大をしていて、イノシシ等の今鳥獣対策というのを取っているというふうにも聞いております。いろいろな資料等を見ますと、捕獲圧が高まってきていて捕獲頭数等は増えているということでありますが、一方で、地方団体からは、捕獲数の増加によって埋立処分の場所だとか広域的な規模での処理体制の整備、こうしたものも必要ではないかというふうに言われているところでありますが、これらに対する方針に対してお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(白石隆夫君) お答え申し上げます。 環境省では、避難指示が出されている帰還困難区域におきまして、平成二十五年度からイノシシ等の捕獲事業を実施してございます。イノシシの捕獲数につきましては、捕獲強化を図った結果として年々増加しておりまして、平成三十年度は九百四十九頭を捕りましたが、本年度は既に現時点で千四百五十頭を超えたということでございます。 御指摘の点につきましては、これまで帰還困難区域で捕獲した個体につきましては、一時埋設をいたしまして、その後で焼却処理をしていたということでございますが、今年度から、具体的に七月から稼働いたしましたが、新たに捕獲した個体について広域的に処理を行うため、浪江町に整備されました捕獲個体の軟化処理施設におきまして、個体を減容化いたしまして焼却処理を行っているところでございます。また、これまで一時埋設していた個体につきましても、今後、順次掘り起こして焼却処分を行い、埋設していた箇所の原状回復を行っていく予定でございます。 今後とも、住民の方が安心して帰還いただけるよう、福島県及び地元市町村等と連携を図りながら、イノシシ等の鳥獣被害対策を進めていく考えでございます。
○清水真人君 続きまして、復興関係職員について質問をいたします。 東日本大震災で被災をした岩手、宮城、福島の四十二市町村では、復興支援のための全国の自治体から応援職員を受け入れているところであります。三県に対する二〇一八年度の応援職員の数は千二百九十八名でありましたが、これはピークの二〇一六年度から約三百人減少しているところであります。その要因の一つに、全国で災害が相次いだため、派遣先がほかの被災自治体と重なっているということもあるというふうにも聞いております。 河北新報の調査によりますと、復興・創生期間の終了した二〇二一年度においても、福島などの被災規模の大きかった自治体を中心に計四百五十四人の応援職員の必要性が見込まれるとなっております。 復興・創生期間が終了した後の応援職員の扱いについては、本年三月に閣議決定された復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針の変更において、応援職員への支援については引き続き全額国費で支援すると明記されていることは何よりと思っておりますし、しっかりと対応していただかなければならないと思っておりますが、復興事業による公的施設管理業務の増加、これを始めとしまして、全国知事会からは、土木や税務、水産、保健などの専門的な知識を有するマンパワー不足があるとの要望も出ていることで分かるように、復興の進展とともに必要とされる職員の能力自体も変化をしてきていて、自治体のプロパー職員だけでは全ての業務を担う余力がないことも事実であります。 そこで、国、独立行政法人や自治体、民間企業からのニーズに合った中長期的で継続的な派遣人員の確保のための方策が必要と考えておりますが、その方策についてお伺いをいたします。
○政府参考人(石田優君) お答え申し上げます。 被災自治体にとりまして、マンパワーの確保は重要な課題であると認識をしております。このため、復興庁、総務省等の関係省庁と被災自治体が連携いたしまして、先ほど御紹介いただきました全国の自治体からの職員派遣のほか、被災自治体によります任期付職員の採用、また、復興庁におきまして非常勤の国家公務員を採用し、その方を被災市町村に駐在させる取組、こういったことを国費の負担の下に行っているところでございます。このほか、例えば都市再生機構の土木職のOBや退職予定者の方に採用の情報提供を行ったり、被災自治体の技術職の採用情報等を周知を全国に図るなど、人材の確保を支援しているところでございます。 先ほどありました三月の基本方針を受けまして、今現在検討中の復興・創生期間後におきます復興の基本方針、先日、これの骨子案を公表させていただきましたけれども、その中でも必要な人材確保対策について明記をさせていただいております。 引き続き、地域の実情を丁寧にお伺いした上で人材確保について支援をしていきたいと思っております。
○清水真人君 復興には人材が欠かせないわけでありますから、しっかりと対応していただければと思います。 続きまして、福島イノベーション・コースト構想について質問をいたします。 同構想は、福島県内において新しい産業基盤を構築し、経済の再生を目指す国家プロジェクトとして二〇一四年に位置付けられているところでありまして、再生可能エネルギー、ロボット、原発の廃炉、農林水産の四分野を中心とした技術開発の推進を目指しているところであります。 福島県沿岸部においては原発の廃炉技術の研究開発や水素製造実証実験、また洋上の風力発電などの施設整備が進められて、私も何度か視察に伺わせていただきましたけれども、昨年七月には、南相馬においてロボットの研究開発拠点であるロボットテストフィールドが一部開所されていると認識をしております。 まず、これまでの福島イノベーション・コースト構想についての取組についてお伺いをいたします。
○政府参考人(小山智君) お答えいたします。 福島イノベーション・コースト構想につきましては、これまで、ロボット、廃炉、エネルギー、農林水産といった重点分野におきまして、研究開発、実証拠点の整備及びプロジェクトに加えまして、産業の集積、人材育成等に向けた各種の取組を進めてきております。 具体的には、今お話のありましたロボット分野におきましては、福島ロボットテストフィールド、これは来年春に全面開所しますが、それの開所に向けまして試験施設が順次開所しております。ドローンや災害対応ロボットなどの開発企業が既に十六社入居しております。また、浜通り地域全体ではロボットの実証実験が、九月末時点ではありますが、既に二百件以上行われております。 エネルギー分野におきましても、再生可能エネルギーを用いた世界最大級の水素製造工場が来年夏の実証運転開始に向け準備を進めております。東京オリンピック・パラリンピックでその水素の活用を目指しているという状況にございます。 そのほかにも、重点分野における実用化プロジェクトや、大学と地域が連携して教育研究活動を行います復興知という事業など、浜通り地域等における新たな産業基盤の構築につながる取組を諸々進めているところであります。
○清水真人君 この福島イノベーション・コースト構想は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催時には、世界から日本に訪れた多くの方々にこの浜通りの力強い復興の姿、また地域再生というものを目にしていただいて認識していただく良い機会でもあるというふうに思っております。そして復興・創生期間後の福島復興の主役になっていくものというふうにも考えておりますが、福島イノベーション・コースト構想を軸とした今後の産業発展の取組をどのように進めるのか、復興大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) お答えをいたします。 福島イノベーション・コースト構想は、浜通り地域に新たな産業基盤の構築を目指す福島復興の切り札であります。復興の基本方針においても、その更なる推進を図ることを明記させていただきました。 今後は、この構想を基軸とした浜通り地域等の自立的、持続的産業発展の姿と、その実現に向けた取組の方向性を提示する産業発展の青写真を経済産業省や福島県とともに早急に取りまとめていく予定でございます。この青写真に基づいて、あらゆるチャレンジが可能であり、地域の企業が主役となって構想を支える人材育成が進む先進的な地域となることを目指し、政府一丸となって全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○清水真人君 新たな青写真、こうしたものが出てきたわけでありますけれども、これを通す中でしっかりとこの構想を推し進めていっていただければと思います。 最後に、東日本大震災が被災地にもたらした被害や痛ましい記憶、こうした困難の被害の記憶だとか教訓を風化させないために、しっかりとしたハード、ソフト両面からの取組をすべきというふうに考えておりますけれども、その見解についてお伺いいたします。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 大震災の多様な教訓、記憶を風化させない観点から、その経験などを広く国民に共有していくことが重要であると考えております。 このため、犠牲者への追悼、鎮魂や、震災によります被害の記憶、教訓を後世に伝承する場として、三県で国営の追悼・祈念施設の整備を進めております。また、住民、関係者の合意等を前提といたしまして、各市町村一か所を対象として、震災遺構保存のための初期費用を復興交付金で支援させていただいております。 加えまして、復興に係ります様々な事例の収集、課題の検証等を行い、震災の教訓等を集約、総括し、公表、発信していくことを予定しております。イベントや復興庁フェイスブックなど様々な機会を通じまして、被災地の復興の現況の発信にも努めてきております。 こうした様々な取組を行うことによって、風化の防止に取り組んでまいりたいと考えております。
○清水真人君 終わります。
○木戸口英司君 立憲・国民.新緑風会・社民の木戸口英司です。 それでは、早速質問に入ります。 台風第十九号被害の影響についてお伺いをいたします。 台風第十九号とその後の記録的豪雨は各地で猛威を振るい、岩手県、宮城県、福島県の東日本大震災被災三県においても大きな被害をもたらしました。資料一で、人的被害、住家等被害をまとめて皆様にお配りをいたしております。 例えば岩手県では、社会資本の復旧・復興ロードマップを年二回、五月と十一月に公表しております。十一月二十一日の発表によると、台風の影響で道路や防潮堤等七か所の復興事業で遅れが出る見込みとなり、最大一年三か月の遅れは、工事終了が復興・創生期間の期限となる二〇年度末にずれ込むとされております。 震災復興事業への台風被害の影響について伺います。また、台風被害からの復旧復興を進め、震災復興事業を遅滞なく推進していくための復興庁の取組についてお伺いをいたします。
○国務大臣(田中和徳君) お答えをいたしたいと思います。 台風第十九号等による被害が東日本大震災の被災地を含む広範囲にわたって生じたことは、今委員からも御指摘されたとおりであります。現在、台風などの被害からの復旧復興を最優先に政府一丸となって全力で対応しているところでございます。 東日本大震災の復興事業に対する影響については、現段階で具体的に把握し御説明することは全ては困難と言わざるを得ませんが、いずれにせよ、復興庁としては東日本大震災からの復旧復興にできる限り支障を来さないように関係省庁と密に連携して取り組んでまいります。 以上であります。
○木戸口英司君 今回、震災被災地と台風被害が大きく重なっているということ、そして復興事業にもいろいろ影響が出る可能性があること、これは大臣も御承知だと思います。いずれ、被災地にしっかりと寄り添ってきた復興庁でありますので、この被害対応そして震災復興事業ということを遅滞なく進むように強く要請をしたいと思います。 それでは、基本方針骨子案についてお伺いをいたします。 十一月七日に政府から復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針の骨子案が復興推進委員会に提示されました。その中で、地震・津波被災地域においては、復興・創生期間後五年間において取組を確実に実施することにより、復興事業がその役割を全うすることを目指すとされ、復興事業は五年が期限であるかのような記載となりました。これは、資料二で、私の事務所で抜粋として作らせていただきましたが、下線の①に示されております。 この点に関し、同日の復興推進委員会において、達増岩手県知事は、被災地では中長期的な課題もあり、これらの事業に一律に期限を適用することなく、被災地の状況や地元自治体の意見を十分に踏まえながら必要な事業及び制度を実施することが必要と訴え、村井宮城県知事も、被災者に向けて余りにも厳しいメッセージだ、五年を原則にというようにやや幅を持たせた表現にしてほしいと求めています。 復興事業については、五年で一律に期限を切るのではなく、被災地の実情により、中長期的な対応が求められる事業については五年を超えて事業を継続する必要があります。基本方針の在り方と併せ、復興大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 確かに、御指摘ありますように、骨子案では、地震・津波被災地域においては復興・創生期間後五年間で復興事業がその役割を全うすることを目指すという考え方をお示しをしておるところでございます。その上で、個別事業の取扱いについては、個別の事情を丁寧に把握し、適切に対応することを検討をしておるところでございます。 今、達増知事、村井知事のお話が出ておりますけれど、確かにそういう御要望もいただいておりますし、私どももその場でお話を申し上げましたが、具体的には一つ一つの案、懸案についてまたいろいろとお伺いをし、対応をしていきたいと思います。 今後とも、被災地の実情や御要望を丁寧にお伺いをする、そして被災自治体ともしっかりと連携をして、復興・創生期間後の復興事業に万全を期してまいりたいと思います。委員のお話はよく承ってまいりたいと思います。
○木戸口英司君 大臣のおっしゃる意味もよく分かりました。 しかし、この両県知事が、こういうこの骨子案に対して強い印象を持って、そして被災地、そして県民の思いを受けてこういう厳しい発言になっているということ、その後、もう少しで基本方針が出て、来年のまた法案ということになってくるわけでありますが、十分にこの被災地に不安を与えないように大臣にはこの方針作りに当たっていただきますように強く要望しておきます。 それでは、原子力災害被災地域についてでありますが、同様に骨子案、この当面十年間、本格的な復興再生に向けた取組を行うということで、資料二、骨子案抜粋、下線②にあるとおりでございます。 先般十一月八日、青木委員長と増子委員とともに福島を訪問し、大熊町、双葉町にまたがる中間貯蔵施設を視察してまいりました。十月二十四日時点の報告ということでありますけれども、汚染土壌等の輸送対象物量のうち約三割を超える土砂が輸送されたという報告を受けてまいりました。また、施設の用地取得は、契約済面積が全体の約七割ということで、当事業はまさにこれからとの感を強くしてきたところであります。 福島県が復興推進委員会に提出した資料では、原子力発電所事故への対応として、廃炉・汚染水対策の安全確実な実施、トリチウムを含む処理水の取扱いの慎重な検討、線量測定の継続、仮置場等の原状回復、除染後の農地の不具合の解消、中間貯蔵施設への除去土壌等の安全確実な輸送の実施、除去土壌等の三十年以内の県外最終処分の確実な実施などが課題として挙げられており、これらの課題への適切かつ迅速な対応が福島の復興再生に向け、強く求められているところです。 骨子案では当面十年という区切りが付けられた中で、この間の原子力発電所事故への対応の在り方、十年後の福島の復興再生の姿について、政府においてその展望が明確になっていてしかるべきと考えます。福島県が挙げた課題への対応と十年後の目指すべき姿について、復興大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) ただいまのお尋ねについてでありますけれど、福島の復興再生は中長期的な対応が必要であります。復興・創生期間後も継続して国が前面に立って取り組むということが一番の大前提になっていくと思います。 今の御指摘があった福島の提出された資料では、原発事故への対応が、避難者の生活再建あるいは新産業の創出、地域産業の再生等と並んで、復興・創生期間後の政策の柱の一つとして記述されておるものでございます。 原発事故への対応については、中長期ロードマップに基づいて必要な対応を安全かつ着実に進めることといたします。また、除去土壌等の中間貯蔵施設への搬入、また県外最終処分等についても関係法令等に定められた期間を踏まえて対応を行うこととしておるところでございます。 今後、復興・創生期間後の十年間においては、帰還環境の整備に加えて、移住の促進や交流人口あるいは関係人口の拡大といった新たな活力の呼び込み、また福島イノベーション・コースト構想を軸とした産業集積の実現、そして事業者、農林漁業者の再建などを着実に進める、福島の本格的な復興再生に向けて全力で取り組んでまいりたい、このように考えております。 以上です。
○木戸口英司君 先ほどの津波、地震、その被災地、その五年、また福島原子力災害被災地域については当面十年ということ、一つの、まあ当面ということが付いておりますけれども、一つの区切りを今復興庁の方で示しているわけでありますので、その五年、そして十年の取組、そしてそのときの被災地の姿、そしてその後残るかもしれない課題について、しっかりとやはり示していくこと、そしてロードマップを提示していくことということが重要だと思っております。そうでなければ、この期限ということがまた様々な不安をあおるだけになってしまうわけでありますので、そのところをお願いをしておきたいと思います。 そこで大事になってくるのは、やはり予算の確保であります。復興の着実な推進のためには、必要な予算の十分な確保が求められているところであります。 骨子案では、復興・創生期間後の復旧復興事業の財源等について、当面五年間の事業規模を整理し、所要の財源を手当てすることで必要な復興事業を確実に実施するとしています。これは、資料二の抜粋の下線③に書かれております。五年間の事業規模については、どの程度を想定しているのでしょうか。復興・創生期間後においても住民生活の安定や地域経済の振興に向けた事業を継続的、安定的に実施できるよう、使途の自由度の高い交付金等、従来の枠組みを超えた財源措置の充実が必要と考えますが、復興大臣の見解を伺います。
○国務大臣(田中和徳君) 現在、復興庁において、関係省庁の協力を得ながら、復興・創生期間後に必要となる事業の見通しを得るべく作業を進めておるところでございます。したがって、現時点では具体的な事業規模について確たることは申し上げられないところでございますけれど、また、期間後の事業の在り方についても、これまでの進捗状況や効果検証、被災地の地方公共団体の要望等を踏まえつつ、年末の基本方針策定等に向けて検討を進めてまいりたいと思います。 今委員から御指摘があった財源の裏付けというのは当然でございまして、私どももそれに向けて準備をしてまいりたいと思っております。
○木戸口英司君 今大臣おっしゃったとおり、やはり財源が大事でありますし、中長期的な取組もあるということで、その裏付けというものがないとなかなか地方では動き出せないという部分があります。その意味で、この指針の中では、これまでの制度、仕組みを継続するということは示されていると私は捉えておりますけれども、その規模ということをしっかりと確保していただくように我々も大きな声を出していきたいと思いますが、大臣のリーダーシップをお願いしたいと思います。 そこで、三陸鉄道の被害について御質問をしたいと思います。資料三に、三陸鉄道株式会社から提供をいただいた資料をお配りしております。 JR東日本から山田線宮古―釜石間の移管を受けて、本年三月に三陸鉄道リアス線全線百六十三キロが開通し、地域住民の足、三陸観光の顔として快調に運行をしておりました。さきのラグビーワールドカップ、二戦のうち一戦だけになってしまいましたけれども、外国人を含む多くの観客を釜石鵜住居復興スタジアムに輸送したことが記憶に新しいところであります。 しかし、三陸鉄道は、十月の台風第十九号被害により、線路七十七か所、電力信号通信十六か所が被災し、七〇%が今不通となっております。その区間については、現在、代行バスによる対応がなされているところです。 三陸鉄道の被災現場につきましては田中復興大臣にも早速視察をいただき、関係省庁と連携し、早期復旧に必要な対応を図りたいとの発言をいただいております。三陸鉄道の復旧に向けた復興大臣の御所見をお伺いいたします。 続けてお聞きします。 不通に伴う団体予約のキャンセル数は十月分だけで二百二十件、払戻し等を含めた減収額は計九百九十八万円、バス代行運転の経費は一日当たり六十八万円で、十月分合計千百六十三万円に上っています。二〇一九年度の決算は大幅な減収と赤字が避けられない状況です。 三陸鉄道は震災から復興し、これから収益を上げていこうとするやさきで、また、沿線自治体は震災復興の途上で再び大きな被害を被ったという特別な事情にあります。第三セクターである三陸鉄道は、事業者負担は自治体の負担増につながっていくことになります。さらに、被災状況を考慮し、区間によっては防災機能を高めた整備を進める必要もあります。 これら事情を踏まえ、復旧に係る事業者や自治体の負担ができる限り生じないよう、国の支援の在り方について検討を行っていく必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 私も、三陸鉄道は、今委員からお話がありましたように現場の視察をさせていただいたところでございます。大変な被害だと、このような認識を持ったところでございます。 先月の台風十九号の影響で、現在も釜石―宮古間、あるいは田老―久慈間で運転を休止しておるわけでございます。これらの区間では、路盤の流出だとか土砂の流入などの被害が複数の箇所で発生しておりまして、現在、復旧の作業を進めておるところでございます。 三陸鉄道は、沿岸被災地をつなぐ鉄道として、当然極めて重要な役割を担っておりまして、私も、早急な復旧と運転再開が必要である、地域の住民の皆さんの生活に欠かすことのできない公共機関であると、このように考えておるところでございます。 今、事業費等のお話があったわけでございますが、具体の支援策については、被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージに基づいて、国交省において検討をしておられるところでございますが、今後とも、復興庁としましても密に国交省等と連携をして取り組んでまいりたいと思っております。 以上でございます。
○木戸口英司君 是非よろしくお願いをしたいと思います。せっかくの資源でありますので、地元でも頑張っております。よろしくお願いいたします。 移転元地の件についても資料をお配りして質問するところでございましたが、ちょっと時間がなくなりましたので、この点は要望にとどめさせていただきます。登録免許税の免税措置、この延長、そして移転元地の柔軟な対応、この点を強く要望しておきたいと思います。 それでは、最後になりますけれども、国際リニアコライダー計画、ILCについてお伺いいたします。資料をお配りしております。 この計画が実現すれば、日本にアジア初の大型国際研究機構ができることとなり、世界中から数千人の研究者等が東北で暮らす国際都市が形成されます。東日本大震災からの復興が目指す新しい東北の扉を開く重要なプロジェクトであり、震災復興、地方創生の柱にILCを位置付けることが重要と考えます。福島イノベーション・コースト構想と並んでILC計画を推進することは、東北をフィールドとした科学イノベーションの創出につながるものであり、被災地域の創造的な復興に資するものであります。 しかし、骨子案にILC計画に関わる項目は盛り込まれておりません。最終案の作成に向けて検討が進められる中で、ILC計画を盛り込むべきと考えますが、所感を伺います。 基本方針の中で取り上げられている新しい東北の創造は、福島イノベーション・コースト構想とILC計画を含包した科学技術によるイノベーションを創出する東北と捉えたいが、復興大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 国際リニアコライダー計画について、復興庁としては、三月七日に文部科学省から出された見解において、日本学術会議の所見を踏まえ、様々な懸念が指摘されているということも承知している一方で、東北の被災地への効果の可能性があるものと認識をしておるところでございます。 今後、文科省において、三月の見解に沿って、国際的な意見交換を始め検討が継続されていくものと考えておりまして、復興庁としても引き続き動向を注視してまいりたいと思っておるところでございます。今後のスケジュール等については、いろいろとございますけれど、私たちもこの点についていろいろと文科省と情報交換、当然日本学術会議等も関係していますので、十分情報を交換してまいりたいと思っております。 今言われますように、科学技術によるイノベーションを創出する東北と捉えていくべきだと、こういうお話でございますので、私どもも、そういうことを考えていかなければこの地域の発展は期すことができないわけでございますから、またいろいろと十分努力をしてまいりたいと思っております。
○木戸口英司君 終わります。ありがとうございました。
○石垣のりこ君 立憲・国民.新緑風会・社民の石垣のりこでございます。よろしくお願いいたします。 私は、宮城県の出身でございます。女川原子力発電所のある立地県となっておりますけれども、この私が出身であります宮城県、今年に入りまして、女川原子力発電所再稼働の是非を問う県民投票条例の制定を求めるおよそ十一万人の署名が宮城県議会に出されました。しかしながら、否決されてしまいました。あの東日本大震災を経験した後に、住民の意思確認の機会が失われたまま、今、女川原子力発電所二号機でございますが、再稼働に向けて準備が進められております。 そこで、小泉大臣にお伺いしたいと思いますが、原子力災害対策指針には、国民の生命及び身体の安全を確保することは最も重要であると記載されております。また、今年六月の経済産業委員会、逢坂議員の質問に対する当時の世耕経済産業大臣の答弁では、原発については、いかなる事情よりも安全性を最優先すると答弁されていらっしゃいます。 国民の命が最も重要で安全性を最優先するという方針について、小泉大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 石垣議員におかれましては、地元宮城ということで、東日本大震災からの復興に御尽力されていること、心から敬意を表したいと思います。 私も、宮城含め被災地には何度も訪問してまいりましたが、原子力災害における国民の生命と財産を守る、その思いは一番大切なことだと思っております。 万が一事故が起きた場合、これは原子力災害、福島の事故が起きる前までは、事故は起きないと、そういった安全神話にとらわれて、ああいったことがありました。あの事故の教訓を受けまして、事故は起き得ると、そういった認識の下、万が一起こった場合には国民の生命、身体等を守ることは政府の重要な責務であり、責任を持って対処いたします。 原発が存在して、そこに核燃料がある限り、稼働するか否かにかかわらず、私は、原子力防災担当大臣として、地域防災計画、避難計画の具体化、充実化の支援や、訓練、研修等を通じて、関係自治体等とも連携しながら各地域の原子力防災体制の充実強化にしっかりと取り組んでまいります。
○石垣のりこ君 お答えありがとうございます。 国民の命が最も重要で安全性を最優先するという方針に立って今進められているはずなんですけれども、実際のところは、原子力災害対策指針には、住民の視点に立った防災計画を策定することという指針はもちろんあるんですけれども、原発立地地域の十三地域が記されておりますが、緊急時対応が取りまとめられているのはまだ六か所でございます。 最も重要なのは、国民の命を守ること、そして安全性というふうにも書かれているにもかかわらず、そのために必要であると思われるこの避難計画が、これ、先ほど小泉大臣もおっしゃっていましたが、原発が稼働しているか否かは別として、既に原発がある地域で取りまとめられていないことについて、十三地域のうち今辛うじて六地域でございます。七地域がまだ残っております。どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 石垣議員が御指摘されたように、まだ避難計画、緊急時対応が取りまとめられていない地域があります。 私も、先日、島根、鳥取、この地域に伺いました。そして、原子力総合防災訓練も、島根原発、こちらで行われ、副大臣の石原副大臣には現地対策本部長として行っていただきました。こういった現場の視察、そして総合防災訓練、これはまさに、島根の方もまだ緊急時対応ができていないものでありますから、この取りまとめに向けて一助になればと、そういったことの思いで組まれているものでもあります。これからも現場の課題は様々あります。行くと、容易ではない課題もあるだろうなと、そういったこともよく分かります。ですので、この地域ごとの実情を踏まえながら、課題解決に向けて関係自治体とともに検討を進めているところです。 私は、鳥取に行きまして大変印象的だったのは、原子力防災アプリというのを鳥取、また愛媛、幾つか自治体が開発をしています。特に鳥取の原子力防災アプリは非常に分かりやすく、ほかの自治体等にも広げていきたい、そういうふうな先進的な事例でありましたので、こういったことも後押しをしながら、他の地域に緊急時対応がしっかりと策定されることが進んでいくように進めてまいりたいと考えております。
○石垣のりこ君 国が何の対応も取っていないとは申し上げておりません。 その上で、今、いつ、どこで、何が起こるか分からないということを私たちは東日本大震災を経て実感をしているところでございます。その上で、既に危険である、その可能性が高い状態にもかかわらず、何が起こるか分からないという点でその可能性があるにもかかわらず、避難計画が承認されているものが十三地域のうち六地域しかないということについてどのようにお考えかということで、現在進行形で対応されているということはもちろん分かっておりますけれども、策定がちゃんと完了した状態、もちろんこれはここで完了してそれで終わりということではございません。常にブラッシュアップしていく必要があるという前提ではございますが、その上で、避難計画も完成していないうちに原発の再稼働に向けて動きがあるということについてどのようにお考えかということをお尋ねいたしました。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほども申し上げましたが、原発がそこに存在する限り、核燃料がある限り、稼働しているか否かにかかわらず、地域防災計画、避難計画の策定は地域住民の安心、安全の観点から重要です。そういった認識で、まだ策定されていない地域が多く存在するのはそのとおりでありますので、地域の課題にしっかりと向き合いながら、策定に資する後押しをしっかりと国としてもしていきたいと考えております。
○石垣のりこ君 お答えになっていないと思いますけれども、避難計画の策定がままならないまま原発の再稼働が進められているという、これは先ほど御紹介しましたけれども、人の命を守ること、安全が最優先であるといいながら、実は経済優先でエネルギー政策が進められているということにほかならないのではないか。人命軽視のエネルギー政策ということに強い疑義を呈しまして、次の質問に移らせていただきます。ありがとうございます。 続いては、東日本大震災の伝承に関わることでございますが、復興庁から今月提出されました復興の現状と課題というこのまとめがございます。この復興の現状と課題について伺いますが、一応、項目として総括として挙げられているのが被災者支援、住まいと町の復興、産業、なりわいの再生、福島の復興再生でございます。もちろん、衣食住、産業を始め生活の回復、復興というのが第一であることは言うまでもありませんが、この中を見てみますと、防災、この東日本大震災を経験した私たちが次世代を含めて受け継いでいくべき教訓をどう考えるか、そして、どう取り組んでいくかということについて言及された文言が見当たりませんでした。このことについて田中大臣に伺いたいと思うんですが、よろしいでしょうか。
○国務大臣(田中和徳君) 今委員からお話ありましたように、未曽有の大災害であったということ、また大変な多くの方たちが尊い命をなくされた、そして、まさしく復旧復興に国民の御理解の下に大変な御苦労をいただき、地元の皆さんに至ってはもう本当に塗炭の苦しみ、そういう中に今日おられる方がいっぱいおられるわけでございまして、私たちも、現場主義、被災者の皆さんの気持ちに寄り添うということを言い続けながら、今一生懸命汗をかかせていただいているところでございます。 そういう中にあって、やはり大震災のこれだけのことについて伝承をきちっとしていくべきであると、このように私どもも考えておりますし、そのいろいろと対策、またモニュメントのようなもの、また、これからも次代の、次の方たちが来ていただいても分かりやすく説明できるもの、理解をしていただけるもの、こういうものについて、各三県、岩手、宮城、福島できちっとつくらせていただく。 岩手については、先般、陸前高田で、既に完成をして式典が行われたわけでございます。私も御挨拶を申し上げましたけれど、そういうことでございますので、今後とも、震災の教訓等の集約、総括を進めること、これは重要なことだと考えております。
○石垣のりこ君 今、田中大臣から重要なことだというお言葉をいただきましたけれども、本当に、今月ですね、復興の現状と課題の中に一切触れられていない理由について改めて教えていただけますか。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 今、現状と課題ということで、これまでの取組のものを整理したものを、これまでPR的に整理させていただいております。 これまでの取組を踏まえて、今、今後のいわゆる伝承等についてこれから進めていこうとしております。これから進めるということですので、まだ現時点でそこには書いておりませんが、例えば今回公表させていただきました復興の十一年目以降の向けての基本方針、この中におきましては、復興の姿の国内外への発信と併せまして、震災の記憶と教訓の後世への継承、これも書いて位置付けをさせていただいているところでございます。
○石垣のりこ君 お答えありがとうございます。 復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針も、もちろん骨子案の方は見させていただきました。確かに触れられているところはあるんですけれども、ごくごく一部でございます。 東日本大震災からの復興ということで、目に見える部分の生活再建が最優先されるというのはもちろんでございますけれども、同時に風化が進んでまいります。これは、十年を機に、では、その伝承について取り組んでいこうというふうに改めて十年を機に始めるものでもなく、これまでも震災の伝承、これは防災も含めてですけれども、に国としてもそれなりの取組をなさってきているというふうに私は認識しておりますが、にもかかわらず、今回の骨子についても触れられているのはほんの数行、そして現状と課題についてに至ってはほとんど皆無に近いということが私にとっては理解できませんでしたので、質問させていただきました。 是非この点はしっかりと御検討いただきたいと思いますが、今後、十年以降も含めてですけれども、防災、そして防災・減災に限らない、私たちが東日本大震災を経て失っていったその土地の文化、人々の営み、そういうものも含めての伝承ということをしっかりと心に留めて復興計画取り組んでいただきたいと思います。 その上でなんですが、復興、防災・減災、伝承という点で、伝承の一つの方法としてですが、震災遺構が挙げられるかと思います。これは、一市町村、今、一施設で国の方から建設費は出るということで話が進んでいるかと思いますが、その後の運営に関するランニングコストに関しては各市町村が負担をしていくという指針が出されているかと思いますが、この点について改めてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 震災遺構の保存と活用につきましては、震災の記憶、教訓を後世に伝えるという風化防止の観点で非常に重要であるという認識をしております。 そうした観点から、自治体の方で各市町村につき一か所を対象として震災遺構に係ります保存のために必要な初期費用を復興交付金で支援しておりますけれども、その際には維持管理費を含めた適切な費用負担の在り方や、住民、関係者の合意等が確認されたものを対象としてこれまで支援をさせてきていただいたところでございます。 震災遺構の運営につきましては、今後、長期にわたるものでありますので、地元自治体などで丁寧に議論をしていただき、御判断、御対応いただくことが必要であると考えているところでございます。
○石垣のりこ君 そういう施設を国としても支援をして、新しく造るものもあると思いますけれども、残していくということは、もちろん今後もしっかりと支援していただきたいと思うんですが、初期費用だけで、実際のやっぱりランニングコストが各自治体の今後の財政の負担になっては元も子もないと思います。 今後、そのランニングコストの面で、国の方で新たに支援策などをお考えになっていることはないでしょうか。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 先ほど申し上げましたとおり、初期費用、支援をさせていただく段階で、その維持管理について地元でどうしていくか、その辺の対応についてある意味で議論をいただき確認ができたものということで、我々としては支援をさせていただいております。 したがいまして、その当初の考え方に沿って御対応いただきたいというふうに考えております。
○石垣のりこ君 今の御答弁だと、最終的に御支援をいただいているのかいないのかちょっと定かじゃないところはあるんですけれども、是非今後も、自治体が取り組んでいくその土地の防災、その土地ならではの伝承に関して、震災遺構をフルに活用しながら、後世に私たちが一体何を教訓として伝えていくか、そのバックアップをしっかりとしていただきたいと思います。 その上で、各市町村で一施設、これは必ずしもその市町村がどういうふうに取り組んで残していくか、全部が全部ではないと思いますけれども、それぞれの地域がばらばらに取り組んでいくのでは、東日本大震災の教訓という点では、全体像が余りにも見えずにばらばらな状態での伝承といいますか、個々の教訓が生かされないままで運営がなされていってしまう可能性というのも推測されます。 その上で、各施設の、特に東北ですと岩手、宮城、福島の伝承施設において、その連携ですとかネットワークですとか、東日本大震災を全体像としてどのように考えるか、そのような構想、ビジョンというのはございますか。
○政府参考人(東潔君) 伝承施設の連携についてお尋ねがございました。お答え申し上げます。 今、東北の被災三県におきまして、民間の動きでございますが、伝承施設同士連携をしていく、ちょっと具体的な名称、今ここに、手持ちにないのでお答えできませんけれども、一般財団法人が立ち上がりまして活動を始めたところでございます。 以上でございます。
○石垣のりこ君 まとめる組織が立ち上がったということですが、では、是非後ほどまた御資料などを御提示いただければと思います。 時間が参りましたので以上にさせていただきますが、年が明ければ、また三月を迎えまして、東日本大震災から丸九年、そして十年目に入ります。五年、十年という客観的な時間の区切りにおいて、私たちの生活をどのように再建していくのか、復興していくのかについてのビジョン、プランを立てていくというのはもちろん必要なことですし、そのような進め方というのはあると思いますが、一方で、私たちの、この被災地に生きていく心の歩むスピードはその客観的な時間に沿っているものではございません。是非、今後の復興に関しての取組にいたしましても、その心のスピードは人それぞれである、長期的な視点に立って是非柔軟な御対応をいただきたくお願い申し上げて、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○杉尾秀哉君 共同会派の杉尾秀哉でございます。 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。私も、復興・創生期間後の基本方針をめぐって、まず質問させていただきます。 私は、今年三月の本委員会の質疑におきまして、復興庁の後継組織の検討に当たって、かつて東日本大震災復興構想会議の議長を務められた五百旗頭先生が提案されていました防災復興庁への発展的改組の検討をお願いいたしました。しかし、今回出てきた案を見ますと、復興庁が現状に近い形で存続する見通しになっている。それはそれで被災地の現状を見れば当然のことだとは思いますけれども、果たしてそこでとどまっていていいのかという、そういう思いもあります。 そこで、大臣に伺います。今回の基本方針を策定するに当たって、私が今申し上げました防災復興庁への発展的改組について、何らかの具体的な議論というのはあったんでしょうか。
○国務大臣(田中和徳君) 復興庁の後継組織の在り方についてでありますが、そのような議論もあったところでございますけれども、防災も担当することとなると、一人の大臣が、東日本大震災の復興のみならず、全国で多発する災害への対応まで担当するということが想定をされることになります。そのような体制では、まだ道半ばである東日本大震災からの復興に対し十分な役割を果たすことは困難である、こういうふうなことでございまして、こうした点も踏まえて、基本方針の骨子案においては、復興庁の設置期間の十年間延長、復興大臣の設置等をお示しをさせていただいたということでございます。
○杉尾秀哉君 それはそれで一つの考え方であると思います。まず、この東日本大震災の復旧復興、まだまだ道半ばでございます。とりわけ原子力防災、原子力災害については、三十年、四十年、あるいはもっと長い期間が必要なのかもしれません。 それはそれで本当に大切なことなんですけれども、ただ、一方、今回の台風十五号、十九号、私の地元の長野も含めて予算委員会でも質問させていただきました、小泉大臣にも質問させていただきましたけれども、こうした災害が今の気候変動の状況を考えても、去年もありましたし、恐らく毎年のように起きるであろうと。そういうことを考えると、あと大地震も、首都直下型地震、そして南海トラフの巨大地震、これもいつ起きてもおかしくない、本当そういう状況だと思うんですね。 そうした中で、百人弱の内閣府を中心とした防災体制ではやはり余りに心もとない。アメリカにFEMAという組織がございますけれども、自民党の石破さんも、復興庁というか、そうした組織の創設を唱えられているようですけれども、そうした組織をつくるべきだという意見もますます高まる一方でございます。 そうした中で、内閣府に伺います。内閣府としても、復興庁と連携しながら国の防災体制の強化に本腰を入れるべきだというふうに思いますけれども、現時点でのお考え、いかがでしょうか。
○副大臣(平将明君) 災害対応につきましては、内閣総理大臣の指揮の下に内閣官房や内閣府が中心になって省庁横断的な取組を行い、各省庁と自治体の適切な役割分担の下に被災地の迅速な復旧、早期の復興に取り組んできました。 委員御指摘のように、今後も大規模災害が想定をされる中、防災体制の実質的な充実強化は重要な課題であるという認識をしております。関係省庁や地方自治体との連携の在り方についても、今回の台風十五号を始めとした一連の大規模災害の検証を踏まえて不断に見直しを進め、万全の危機管理体制の確保に努めてまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 千曲川が、実は越水情報というのは夜中ずっと流れていたんですけれども、実際には未明に決壊をして、決壊、氾濫情報というのが実は住民に伝わっていなかったんですね。そういう現状がございまして、福島の方ではそうした氾濫情報もちゃんときちんと発出できなかったというふうにも聞いております。その辺の反省というのはあるんでしょうか。
○政府参考人(村手聡君) お答えいたします。 今回の十九号の災害について、いろいろ浮かび上がった課題というものはあろうかと思います。今、十五号、十九号に関する検証チームというものを立ち上げて、しっかりとそこの問題点を洗い出して対策を検討していくという所存でございます。 どうぞよろしくお願いいたします。
○杉尾秀哉君 いや、よろしくと言われてもあれなんですけれども。実際にこれだけ百人近い方が亡くなっていたり、いまだ不明の方もいらっしゃるわけなので、ちょっと私としては今の答弁では納得できないんですけれども。 最初の基本方針にもう一回戻りますけれども、百歩譲って、先ほど大臣がおっしゃったような、復興庁を現状の近い形で存続させて復旧復興に全力を挙げる、これはよく分かりましたけれども、この復興局の移転等々を今回盛り込まれております。職員の数、それから組織の規模、これが縮小されるようなことにはならないかどうか、そこだけはっきり答えていただけますか。
○国務大臣(田中和徳君) 組織の縮小にはならないかというお尋ねでございます。 岩手復興局及び宮城復興局の位置を沿岸に移すとか、復興の課題が集中する地域に組織の軸足を移すとか、いろいろと今回お示しをしまして、そういう中にあって検討しておりますけれど、私たちも、その規模も含めて、今の時点では検討しているというふうに言わざるを得ないんでございますが、私としては、とにかく復興を成し遂げるという思いでありますので、それだけのマンパワー、人材が必要であると、このような認識を持っております。
○杉尾秀哉君 その思いを是非形にしていただきたいというふうに思うんです。 それと、先ほど木戸口委員からの質問がありました、復興・創生期間後五年においての取組を実施することにより、復興事業がその役割を全うすることを目指すという、このくだりなんですね。先ほど大臣は、いろんな自治体の首長さんからの懸案も出ていますけど一つ一つ丁寧に応えると、こういうふうにおっしゃいました。 ここで確認したいんですけれども、復興事業がその役割を全うするというのはこれどういう状態を指すのか、これだけ明確にしてもらえませんか。
○国務大臣(田中和徳君) これらの課題についてでありますけれど、復興のための特別な措置としての復旧復興事業を行うという段階から、地方創生を始めとする政府全体の施策を活用する段階へと移行した状況を想定して、復興事業がその役割を全うするという表現としておるところでございまして、委員も御理解がいただけるんではないかと、このように思っておるところでございます。 ただ、年末に向けて全ての取りまとめを進めていくわけでございますので、まだ確定的なことをこの場では全て申し上げるということはできないということも御理解いただきたいと思います。
○杉尾秀哉君 ちょっと余りにも漠然としているんですよね。 これはまだ骨子案ということでございますので、是非これから、その最終的な案の取りまとめには具体的な記載、記述をお願いしたい。そして、五年というその期限が、これが、何というんですか、期限ありきみたいなことにならないように、大臣としてもしっかりリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。 もう一つ、この福島事故の被災地の再生の方なんですけれども、こちらは二一年以降の十年で本格的な復興再生に向けた取組を行う、こういうふうに明記されています。先ほど申し上げましたけれども、これは廃炉にも三十年、四十年、恐らくもっと掛かるというふうに思うんですね。 いろんな懸案がある中で、一つ心配なことがこのやさきに起きました。これは、小泉大臣に予算委員会で我が党の福山委員が聞いたと思うんですけれども、台風によって除染廃棄物を詰めたフレコンバッグが仮置場から大量に流出していると、こういう事案がありました。あのときの大臣の回答は調査中ということでございましたけれども、一体全体どういうことだったのか、調査結果は出ましたか。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 この度の台風十九号により大型土のう袋が流出し、このうち幾つかの袋が行方不明となったことは、住民の方々に不安を与えかねないものであり、大変遺憾であると考えてございます。 流出しました大型土のう袋の回収状況について、全ての除去土壌等の仮置場を点検した結果、四か所の仮置場で推計九十袋の大型土のうの流出が確認されました。十一月二十六日現在でこのうち五十五袋を発見し、二十五袋は内容物の流出がない状態で、二十九袋は内容物が流出した状態でそれぞれ回収し、未回収が一袋となっております。三十五袋は未発見であり、引き続き把握に努めているところでございます。また、栃木県那須町で現場保管されていた大型土のうの袋が一袋が流出し、既に回収済みと聞いているところでございます。 以上でございます。
○杉尾秀哉君 幾つか流出と言っているんですけど、これ実は幾つかというレベルじゃないんですよね。しかも、三十五袋が見付かっていない。それから、中身が流れ出しちゃったものがある。 これも相当問題だと思うんですけど、大臣、これ二回目なんですね。平成の何年だったですかね、二十七年にまた同じようなことが起きている。どうしてこんなことになったのか、その原因と再発防止策、これどういうふうに環境省として考えているんでしょうか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 杉尾委員から御指摘いただいた、前回、平成二十七年という件でありますが、これは、二〇一五年、平成二十七年九月の関東・東北豪雨で除染現場に一時的に置いていた除去土壌等が流出する事案であります。 これを踏まえて、環境省は、除染関係ガイドラインを改定するとともに、国直轄の除染工事では自ら浸水注意エリアを設定する等の再発防止対策を行ったほか、市町村除染地域の自治体に対して、管理の強化の要請や再発防止対策の共有を行いました。しかし、今回の台風十九号の接近では、先ほど答弁したとおりでありますが、想定浸水区域等に該当しない仮置場にまで浸水が発生したこと等により今回の事案が生じたと考えています。 今後の再発防止策につきましては、まず第一に、仮置場から除去土壌等を搬出し、仮置場を早期に解消することにより、地域の皆様の安心につなげていく必要があると考えています。被災仮置場については、流出リスクの高い大型土のう袋を計画を前倒しにして本年内をめどに搬出する予定であります。このうち、田村市の当該仮置場は十一月の十二日に全ての大型土のう袋の搬出が完了したところであります。また、ほかの全ての仮置場については、仮置場の管理実態や水害リスク等に関する総点検を、これも本年内に、めどに実施する予定であります。その結果を踏まえて、来年の梅雨の時期が到来をする前に、五月末までですね、には、仮置場の維持管理マニュアルの見直しや、個々の搬出計画の見直しと追加対策に関する技術的支援など、仮置場管理の抜本的な強化策を実施してまいります。 ただ、近年は梅雨に限らずゲリラ豪雨などがありますので、できる限り前倒しをして対策を実施できるように検討を進めてまいりたいと考えています。
○杉尾秀哉君 お願いします。もう二度とこういうことが起きないようにお願いします。 もう一つ質問があります。 この原発事故をめぐって、健康への影響の不安というのも、これも根強くあるということで、福島県では二〇一一年から県民健康調査というのが実施されております。事故当時十八歳以下だった福島県民三十八万人を対象に甲状腺エコー検査が行われた。十八歳以下は二年ごとの受診で、現在四巡目に入っているということです。検査の手順については、配付資料を配らせていただきました。 そこで伺います。現時点において、検査の結果、甲状腺がんと確定されたか、あるいは疑いがあるとされた方は何人いらっしゃるでしょうか。
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。 福島県県民健康調査、甲状腺検査の調査結果につきましては、二〇一九年、令和元年でございますが、六月三十日時点で悪性ないし悪性の疑いとされた方は二百三十一名でございます。
○杉尾秀哉君 六月末で二百三十一人。ところが、二次検査受診後、これ手順のところの真ん中辺りですけれども、二次検査の受診後に経過観察とされた方で、この資料の右下の赤枠で囲ったところ、通常診療に移行するわけですけれども、この過程で甲状腺がんと診断された方、この数字の中に入っていないというふうに聞いているんですけれども、それでいいんでしょうか。
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。 今御質問の内容については、この中には入ってはございません。
○杉尾秀哉君 とすると、発表されている数字から漏れている人が少なからずいるのではないか、国として、全体、甲状腺がんあるいはがんの疑いの方全体の数字、二百三十一人よりもどれぐらい多いのか、実態把握されていますか。
○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。 今御質問の、国全体でという先生御質問でございますけれども、これといわゆる福島原発との関係などなども含めまして、これについて直接的に関係するというところまで把握しているデータというのは現在持ち合わせていないところでございます。
○杉尾秀哉君 二百三十一人というのは公式な数字ですけれども、実際に二〇一一年三月の十一日の時点で福島に住んでいらっしゃって、その後全国に散っていかれた方たくさんいらっしゃいます。そうした方も含めて、かなりの数が、実態が把握されていないんじゃないかという疑いがあるわけです。これ、全体が把握できていない、今のような仕組みで本当にいいのかどうなのか、これ国としてどういうふうに考えているでしょうか。
○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。 まず、健康調査の関係でございますけれども、ここにお配りしております資料の診療の部分のところで把握できていないというところは、いわゆる一般の診療に移行してということでございますので、一般の診療に移行した後に主治医の判断で一般の治療が行われているという状況にございます。 このため、なかなか完全な把握ができていないところではございますけれども、このような制約の中ででございますけれども、多くの受診が、悪性ないし悪性の疑いということを受けられた方で多くの方が受診されておられます岡山県立医大を例にさせていただくと、甲状腺がんの患者が二〇一七年ですが、百五十八名手術を受けておられるということでございますけれども、そのうち、このスキームで把握されていたスキームは百五十八名中百四十七名というところでございまして、先生御指摘のように、そこのスキームの外側等把握できていないのではないかというところについては、八名ほど確かにいらっしゃったというところでございます。 こういうこともございますので、引き続き、あっ、済みません、岡山医大ではなくて福島医大でございます。訂正申し上げます。申し訳ございません。 そういうことも含めまして、福島県立医大のデータなんかも十分に踏まえながら、完全には把握できていないという部分のところにつきましても、今後の検討に待ちたいというところでございます。
○杉尾秀哉君 時間が来ましたけど、福島医大を岡山医大と間違えるという、こういうお粗末な答弁、こういうスキームで本当にいいのかどうなのか。そして、その診療の縮小論みたいなのが出ているようですけれども、まだまだ保護者の皆さん、そして医療従事者の間にも検査継続すべしという、そういう意見が多くございます。二〇二〇年度から五巡目に入りますので、どうかよろしくお願いいたします。 以上で終わります。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、山田太郎君及び中西哲君が委員を辞任され、その補欠として山下雄平君及び山田修路君が選任されました。 ─────────────
○横沢高徳君 立憲・国民.新緑風会・社民の横沢高徳でございます。よろしくお願いいたします。 今回の選挙戦でもこの車椅子で被災地を回らせていただき、皆さんの生の声を聞かせていただきました。震災から八年八か月が過ぎ、私の地元岩手でも、命を守る防潮堤、復興道路、災害公営住宅ができ、ハード面の復興は目に見える形で進んでおります。 同じ命を守るという視点では、目に見えにくい、人を支えるソフト面の復興支援施策が引き続き重要であります。特にも、災害公営住宅などに住む高齢者の孤立、孤独死は切実な問題でございます。 先ほど木戸口議員の質問にもありましたが、新たな復興庁の事業期間は、地震・津波被災地域は五年で役割を全うするとなっております。ソフト面の支援は、期限を区切ることなく、切れ目のない支援を継続できる体制が必要だと考えますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 横沢委員がお地元のみならず被災地域に大変なお伺いをされての視察をされ、いろんなアドバイスをしていただいておりますことに敬意と感謝を申し上げる次第でございます。 ただいまの高齢者を始めとする被災をされた方々に対して、避難生活の長期化だとか災害公営住宅等への移転など、復興のステージに応じた切れ目のない支援が必要でございます。具体的には、高齢者への見守りや心身のケア、自治会設立などのコミュニティー形成の支援、生きがいづくりのための心の復興等の自治体等の取組を被災者支援総合交付金により幅広く支援を申し上げてきたところでございます。 これら心のケア等の被災者支援は、復興・創生期間後における東日本大震災からの復興基本方針の骨子案において、復興・創生期間後も一定期間対応が必要な事業として位置付けさせていただいておるところでございます。 その支援の具体的な在り方については、今後、施策の進捗状況や効果検証、被災自治体の要望などを踏まえて検討し、適切に対応をしてまいりたいと思っております。
○横沢高徳君 続きまして、グループ補助金についてでございますが、先日の台風十九号による災害では、大きな被害を地元岩手でも受けました。復興途上の事業者への台風被害の支援については、適切に対応していただきたいと思います。済みません、時間がないので、これは要望とさせていただきます。 そして次に、地域公共交通確保維持改善事業についてお伺いをいたします。 資料一を配付しておりますが、地域公共交通の確保は高齢者が住む被災地では大変重要な課題であります。被災地特例は復興期間が終了する令和二年度までとなっております。 高台団地移転など生活拠点がこれからも流動的に変化していく被災地では、今後も継続的に支援が必要であると考えますが、大臣のお考えと、また、この被災地の高齢化が進む中で、高齢の方や障害をお持ちの方が、全ての人たちが利用できる生活交通を復興・創生期間内に整備をする必要があると考えますが、大臣のお考えをお聞かせ願います。
○国務大臣(田中和徳君) 横沢委員のお尋ねに答えてまいりたいと思います。 国土交通省所管の復興特会による地域公共交通確保維持改善事業の被災地特例において、応急仮設住宅と病院、商店などの間のコミュニティーバスなどの運行支援をいたしてきたところでございます。復興・創生期間後の事業の在り方については、被災自治体の要望等を踏まえ、現在検討をいたしておるところでございます。 なお、国交省からは、災害公営住宅等にお住まいの方々の生活の足の確保については、通常の地域公共交通確保維持改善事業の支援の対象になり得るものと伺っております。 復興庁としては、地域の声をよくお聞きをしながら、国交省と連携をして、高齢者の方々、障害者の方々も含めて、被災者の人たちの必要な生活交通の確保にしっかりと努めてまいりたいと思っております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非とも全ての人に優しい公共交通をよろしくお願いいたします。 続きまして、東日本大震災を踏まえた避難者対策についてお伺いをいたします。 東日本大震災では、犠牲になられた方の六割が高齢者でございます。身体に何らかの障害をお持ちの方の死亡率は二倍。先日の台風十九号では、犠牲になられた方の七割が高齢者の方でございました。高齢者、障害をお持ちの方など、災害弱者と呼ばれる方たちの犠牲をなくしていくために、避難、支援の在り方の検討は極めて重要な課題でもあります。 平成二十五年に、東日本大震災の教訓を踏まえ、要支援者の名簿作成が義務付けられました。平成三十年六月時点で、九七%までの自治体が名簿策定を完了しております。一方、要支援者をどうやって避難をさせるべきかという避難計画は、全国の自治体でまだ一四%しか策定をされていないのが現状でございます。このままの現状では、次の災害が起きたときに、また災害弱者と言われる高齢の方や障害をお持ちの方が犠牲になってしまう可能性が非常に高いのが現状であります。 これだけ災害が多発している日本、震災の経験から学び、次の時代につなげるためにも、名簿作りだけではなく、要支援者の避難計画作りを努力義務ではなく義務として取り組んでいくべきではないでしょうか。大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 御指摘の避難弱者の皆様に対する対応というのは、これは、国はもちろん、内閣府が担当しておりますけれど、非常に重要な視点でありますし、重要なことでございますが、やはり市町村の自治体の御協力なくしてはできないわけでございます。この点について、今後、徹底してきめの細かい対応が図れるように政府挙げて取り組んでいかなければならない、このように思っております。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非とも国の方でも力を入れて、これだけ災害が多発しておりますので、取り組んでいただきたいと思います。 台風十九号災害でも、高齢者を中心に、避難所で健康状態を悪化させ、命を落とす被災者の方もありました。避難所マニュアルは現時点でできておりますが、実際に避難所で生活をするための避難所生活マニュアルがこれからは必要だと考えます。高齢の方、障害を持たれた方、外国人の方が実際に避難生活を安心して送れるように、海外の先進事例も踏まえ、東日本大震災の教訓を基に、復興・創生期間内に避難所での生活マニュアルを策定していく必要があると考えますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(田中和徳君) 避難所の対応というのは、もう昨今の東日本大震災始め、毎年やってくる数々の自然災害の中で一番重要なことでございまして、各自治体、取組を進められておるわけでございますが、まだまだ他の国と比べるとこうだああだということもございます。先般はどこかで、料理のメニューがやはりまずいんじゃないかという話もあったわけでございます。 また、私は川崎でございまして、外国の方がいっぱいいらっしゃいます。言葉もはっきり言いますと十分きちっと対応ができるかどうかということも不安があるわけでございまして、いろんなケースを考えながら、また地域において、お年寄りの方も含めて、障害者の方も含めてやはりいろんなことに対応ができるような努力をしていただきたいし、私たちも、政府としてこういうことについてきめ細かい御相談にも応じてまいりたいと思っております。
○横沢高徳君 是非とも、避難所での、海外の先進事例とかでもかなりいい事例が出ておりますので、そちらも参考にしていただきながら取り組んでいただきたいと思います。 次に、観光振興についてお伺いをいたします。 今年のラグビーワールドカップ釜石大会でも、復興のシンボルとして大変地元岩手でも盛り上がりました。来年は、いよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。来年の東京大会は復興五輪とも言われ、海外からも、障害のある方もない方もたくさんの方がこの日本に訪れ、そして、被災地の方にも足を運ぶことになると思います。 先ほど上月議員の資料にもありましたが、東北のインバウンドが全国の流れからいまだ遅れている状況にあります。東北観光復興対策交付金を始めとする東北の観光復興に向けた特別の支援策が継続、そして拡充をしていく必要があると考えます。でも、しかしながら、令和二年度概算要求におかれましては、東北観光復興対策交付金は、前年度の三十二億円から、残念ながら二十一億円に減少をしているのが現状でございます。 今回の概算要求でなぜ減額要求となってしまったのか、そしてまた、被災地の観光振興を考えると交付金の維持拡充を図るべきと考えますが、大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 今御指摘のあった視点でございますけれど、政府としましても、平成二十八年より、令和二年までに東北六県の外国人延べ宿泊者数を百五十万人泊とする目標を掲げて、戦略的、計画的に取り組んで強化をしてきたところでございます。具体的には、期間前半において、訪日外国人を呼び込むためのプロモーションだとか旅行商品の造成を集中的に実施することといたしまして、必要な予算を最初に重点的に入れて努力をしてきたということがございます。 令和二年度の概算要求はこの方針に沿った予算要求となっておるわけでございまして、委員御指摘のとおり、来年はオリンピック・パラリンピックという観光促進にとっての絶好のチャンスと考えておるわけでございまして、令和二年度の交付金予算の中で、新たに、東北に訪日外国人を呼び込むためのオリンピック・パラリンピック関連の自治体の取組に新たな配分をする予定ということになっておるわけでございます。 今後とも、観光庁などと、関係機関と連携をさせていただきながら、東北の観光復興にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。 確かに、二十一億という話あったわけでございますけれど、これは、相当前倒しで事業費を掛けてきたものですから、決して二十一億が少ない額ということではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
○横沢高徳君 ありがとうございます。是非とも東北の観光にも力を入れていただきたいと思います。 時間が参りました。 突然の災害に遭い、逆境に遭遇しても、人生を諦めることなく何度でも挑戦できる社会をつくるため、これからも御尽力をいただきますようお願いを申し上げ、私からの質問とさせていただきます。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(青木愛君) この際、委員の異動について御報告をいたします。 本日、上月良祐君が委員を辞任され、その補欠として高橋克法君が選任されました。 ─────────────
○浜田昌良君 公明党の浜田昌良でございます。 田中大臣、就任おめでとうございます。就任以降、被災地を数多く回っていただいていると聞いていますが、そこで感じられたことも含めて本日答弁いただければと思っております。 まず、十一月七日に復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針骨子案が公表されました。 これにおきまして、復興・創生期間後の復興を支える仕組みとして、法律の改正により措置すべき事項のうち、速やかに対応すべきものについては所要の法案を次期通常国会に提出と、こうございます。 私は、被災地の方々が二〇二一年度以降も安心して復興に取り組んでいただくためにも、この法案、法律を早期に成立させていくと、これ重要と思っておりますが、具体的に復興庁から次期通常国会で提出を想定している法案にどういうものがあるのか、現時点でお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(田中和徳君) お答えをいたしてまいりたいと思います。 大臣就任後十四回被災地に出向きまして、各県庁だとか四十五の市町村に足を運んでまいりました。意見交換だとか現地視察を行って、一日も早く復興を成し遂げることが本当に重要だなと、このように改めて強く感じたところでございます。 基本方針の骨子案では、速やかに対応すべきものについて所要の法案を次期通常国会に提出することをお示しをさせていただきました。 復興庁としては、復興庁設置法、また東日本大震災復興特別区域法、福島復興再生特別措置法の一部改正について、次期国会に提出をさせていただければと、このように考えております。
○浜田昌良君 今大臣の御答弁で、いわゆる復興庁設置法、復興特区法、そして福島特措法の改正を念頭に置いていると、こう答弁がありましたが、この復興特措法の改正を念頭に、今ほどの基本方針骨子案にはこういう表現がございます。移住の促進や交流・関係人口の拡大等の新たな活力を呼び込む施策の強化とあるわけでございますが、これを具体的にどのように取り組んでいくのか。特に、現在復興庁では、福島浜通りの国際教育研究拠点に関する有識者会議、これが開かれておりまして、近日中に報告書がまとまると、中間報告でございますが、と聞いております。その成果をどう生かしていくのか、大臣から答弁お願いしたいと思います。
○国務大臣(田中和徳君) 福島の復興再生のためには、今後も帰還環境整備に全力で取り組むことが必要だと考えております。 一方で、基本方針骨子案のとおり、住民の帰還意向だとか地元の要望を踏まえると、移住の促進や交流・関係人口の拡大等の新たな活力を呼び込む施策にも力を入れていく必要があると存じます。このため、福島特措法を改正させていただいて、このような施策を法律に位置付けるなど、施策をしっかりと実施するために必要な制度整備を行うことを検討をさせていただいているところでございます。 また、国際教育研究拠点は、有識者会議において、定住人口の拡大、特に次世代を担う若い世代の定着、移住等に資する拠点とする必要があると整理されておりまして、これを踏まえて具体化に向けて取り組んでまいりたいと、このように思っておるところでございます。
○浜田昌良君 今ほどこの国際教育研究拠点に関しまして、定住人口の拡大、特に若い方の人口の拡大、これを重点的にという話もございました。この点につきましては地元の期待がとても大きいです。そういう意味では、思い切って力強いものをまとめていただいて実行をお願いしたいと思っております。 次に、この基本方針骨子案には、同じく福島特措法の改正を念頭に、こういう表現もございます。地元の担い手に加えて外部からの参入も念頭に置いた、農地の利用の集積や六次化施設の整備の促進による営農再開の加速化と、こういう表現がございます。具体的にこれをどのように取り組んでいくのか。私は、スマート農業や六次産業化、農業観光等を推進するために、農地転用の弾力化、さらには農業機械の無人走行などの規制緩和も思い切って取り組むべきと考えますが、横山復興副大臣の答弁をお願いしたいと思います。
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。 原子力災害被災十二市町村において営農再開の加速化を図るためには、地元の担い手に加えて、外部からの参入も含めた農地の利用集積や農産品の高付加価値化を促進する環境整備が必須でございます。このため、福島復興再生特別措置法を改正し、農地の利用集積を促進する特例制度を創設し、地域において県が主体となって一体的に権利設定できる仕組みを導入するとともに、六次産業化施設の整備に向けた農地転用等の特例制度を措置することを検討しております。 また、議員御指摘の農業機械の無人走行については、農林水産省において技術的課題を克服するための研究開発に取り組んでいるものと承知をしております。 福島特措法の改正については、こうした研究開発や社会実装を推進するため、自動運転などの実証実験に必要な法手続を円滑に進める仕組みについても検討しております。 今後とも、現場のニーズを的確に把握し、福島県の農業の復旧復興に向けて取り組んでまいります。
○浜田昌良君 浜通り地域は、農業とともに水産業、漁業、これも大きな産業でございます。特に横山副大臣は水産が専門とお聞きしておりますので、この漁業を現在の試験操業の段階からいかに本格操業に向けていくのか、これが今後大きく問われてまいります。 具体的にどういう支援をしていくのか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。 私も、副大臣就任以降、福島県の県漁連あるいは相馬双葉漁業協同組合等を訪問し、現地で漁業者、また漁協の役員の皆様方との意見交換を重ねてきたところでもございます。その都度、現場での貴重な御意見を伺ってまいりました。こうした中で、改めて福島県漁業の復興に全力で取り組むということを決意をしているところでございます。 御指摘の試験操業につきましては、平成二十四年六月に三魚種を対象に開始をされました。関係者の努力により順次対象魚種が拡大をされてきたところであり、現在は出荷制限対象の二魚種を除く全ての魚種で試験操業が行われております。 一方で、試験操業による水揚げ量は震災前の一五%にとどまっております。本格的な操業再開が望まれているわけでありますが、それに向けて、漁獲量の増大、販路の回復、開拓、国内外に根強く残る風評被害への対策等に現在取り組んでおります。例えば、東京、埼玉、宮城の大型量販店十店舗において福島県水産物を福島鮮魚便として常設で販売もしております。また、そこには専門の販売スタッフが安全と安心とおいしさをPRする取組も行っているところでもございますし、それを復興庁としても支援をしているところでもございます。 今後とも、福島の漁業の本格的な操業再開に向けて、水産庁と連携し、しっかりと支援してまいりたい、こう考えております。
○浜田昌良君 農業、漁業の復興、また再開はむしろこれからでございますので、是非全力で取り組んでいただきたいと思います。 福島の復興は県内だけの問題ではありません。自主避難者の方を含め、県外に多くの避難された方がおられます。その方々が、十年たってその支援が終わるんではないかという危惧も持っておられました。 まず、県外避難者への二〇二一年度以降の支援の在り方の基本的な考え方についてお聞きしたいと思います。 私自身は、子供たちへの支援、これをやはり強く進めていくべきだと思っております。どうしても、心の問題とかそういう問題は、子供たちの問題は後で出てくるということも多うございますので。 そのためにも、県外避難者という、避難しているかどうかという問題、県外定住者という方もおられますので、そういう状況で判断するのではなくて、やっぱり三・一一を経験した子供たちという、県外被災者という観点から長期的、安定的に取り組んでいくべきと考えますが、副大臣からの答弁をお願いしたいと思います。
○副大臣(横山信一君) お答えいたします。 復興・創生期間後も、家族や住居を失う等により心のケア等の支援が必要な子供への対応は重要な課題であると認識をしております。復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針の骨子案においても、被災した子供に対する支援については、復興・創生期間後も引き続き支援に取り組む旨お示しをしております。 引き続き、被災した子供たちへの支援等のニーズ等を踏まえつつ、被災自治体や文部科学省、厚生労働省等の関係者と連携して適切に取り組んでまいります。
○浜田昌良君 是非、子供たちの支援を含め、県外被災者への支援を二〇二一年度以降もしっかりやっていくと、お願いしたいと思います。 続きまして、イノベーション・コースト構想の関係でございますが、福島復興再生協議会、いわゆる福島特措法に規定されました法定協議会の下にイノベーション・コースト構想推進分科会というのが置かれておりまして、その第三回会合が十一月二十五日に開かれまして、これの産業の青写真というものが発表されました。 その中には、この対象地域の十五市町村をあらゆるチャレンジが可能な地域としていくという方針が示されておりますが、今回、特措法、福島特措法の中で計画制度を見直すということもございますが、どのようにこのあらゆるチャレンジが可能な地域とするために制度を見直していくのでしょうか。答弁お願いします。
○政府参考人(小山智君) お答えいたします。 浜通り地域等におきましては、持続可能な産業発展の実現に向けて、拠点にとどまらず地域全体を研究、実証フィールドとして積極的に活用し、次々とイノベーションを生み出すことが重要だと考えております。 今御指摘のありました、一昨日開催されました福島イノベーション・コースト構想推進分科会で、取りまとめに向けて、産業発展の青写真の取りまとめに向けた議論が行われました。この産業発展の青写真におきましても、地域における実証促進等に資する規制緩和等の制度的な検討などに取り組むことにより、あらゆるチャレンジが可能な地域を目指すということとされております。 福島イノベーション・コースト構想につきましては、福島特措法に基づく重点推進計画に盛り込まれております。そのため、こうした取組につきましても、福島県と連携し、制度見直し後の新たな計画にしっかりと位置付け、地元の御要望も踏まえつつ、地域の産業集積の加速化につなげてまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 イノベーション・コースト構想、そして農業、水産業、漁業、こういうものがこれからの、次の復興・創生期間後の大きな柱になると思っています。あわせて、県外被災者の方々の支援というのを力強く取り組んでいただきたいと思います。 次に、復興財源の関係の質問に移りたいと思います。 これについては、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法、いわゆる財源確保法という法律がございます。これにおいて、日本たばこ、日本郵政の株式売却等、繰入れを予定していた財源の実施状況はどうなっているんでしょうか。 また、さらに今後、二〇二一年度以降の事業規模の整理に応じて、財源の不足分がある場合の確保の在り方をどのように考えているのか、財務省からお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(角田隆君) お答え申し上げます。 株式の売却収入の状況でございますけれども、日本郵政株式、二回売ってまいりましたけれども、合計で約二・八兆円、それから日本たばこにつきましては約一兆円でございます。そのほか、公務員宿舎等の売却などございまして約〇・三兆円。こちら、復興財源確保法の規定に従いまして順次対応をしてきておるところでございます。 御指摘の今後の対応というのは、まずは必要な復興事業費につきまして復興庁の方で調整して整理をしていただくと、その後、私どもといたしまして被災地の安心につながるように対応していきたいと、このように考えておるところでございます。その際、既に復興財源確保法上、復興財源に充てるということが決められているものにつきましては、引き続きしっかり確保してまいります。 以上でございます。
○浜田昌良君 財源確保法上、財源に充てるとして規定されていながら、まだ十分な財源、繰り入れられていないものもありますので、これについてはしっかり対応していただいて、二〇二一年度以降の復興に使えるようにしっかり対応いただきたいと思います。 そして、現行の財源確保法は二〇二〇年度までの復興施策のための法律である一方、復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針骨子案において復興特別会計の継続が明記されました。あわせて、来年夏には二〇二一年度概算要求も行うこととなっております。 よって、その財源の前提となる財源確保法の改正も、被災地の皆様に安心してもらうために、これも次期通常国会で行うべきと考えますが、お考えをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(角田隆君) お答え申し上げます。 復興財源確保法上、復興施策というのが平成三十二年度までと定まっているので、いずれにしてもここは変えていかなきゃいけないということは確かでございまして、財源を置くとしてもですね、そういう作業が必要になってくると思うんですが、実際にこれから復興庁様にどういう事業規模でやるかということをある程度整理していただいて、その上でどういう手当てを、財源確保に関してどういう手当てが必要となるかということを決めていかなければいけないという手続がございますので、現時点ではそのお尋ねの法案の提出時期につきましては差し控えさせていただきたいと思っています。
○浜田昌良君 復興庁でも、従来から今年の年内に予算規模のイメージを示していくというのは言っていたわけでございます。そういうイメージが固まってくると思います。そういう整理に応じて是非財務省と共同作業していただいて、確かに、次期通常国会でやるのか、それとも次の次に日切れ法案でやるのかといった、いろんなオプションはあるんですが、やはり地元の方からすると、復興特会は継続が決まった、財布はあるんだけど中が空っぽだとしようがないんですよ、中がやっぱり詰まっているということが重要でございますので、それについてもしっかりと復興庁と連携して検討をお願いしたいと思います。 あわせて、この現行の財源確保法の附則十三条一項二号にエネルギー特会、特別会計で保有する株式について規定があります。その株式の時価等の評価額の総額は幾らなんでしょうか。 また、私は、これについては今後も、二〇二一年度も活用を検討すべきと考えておりますので、原子力政策を進めてきた社会的責任を果たすとともに、今後は特にイノベーション・コースト構想の実現など産業集積の施策のウエートが高まってくると思いますので、今後の財源確保法の改正においても、引き続き、このエネルギー特会で保有する株式の復興財源への活用に向けて、この株式の処分の可能性の検討を法律の中で明記すべきと考えますが、経産省からの答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(南亮君) お答え申し上げます。 まず第一点でございますが、エネルギー対策特別会計で保有する株式の時価及び出資割合に応じた純資産の総額ですが、これは平成二十九年度末時点で約六千五百億円となります。 エネルギー対策特別会計で保有する株式の売却に当たっては、政府の資源外交、石油・天然ガス開発会社の資金調達への影響、また我が国の権益等、エネルギー政策の観点を踏まえつつ売却の可能性について検討しまして、その上で保有する必要がないと認められる株式は売却する考えとなっております。 また、復興財源確保法に関して必要となる措置につきましては、先ほど財務省からも御答弁がありましたが、必要に応じ、今後財務省と相談してまいりたいと思っております。
○浜田昌良君 エネルギー政策の観点からの検討も重要でございますが、やはり三・一一東日本大震災は原発事故から起きているわけでございますので、その社会的責任もしっかり受け止めていただいて、財源確保に経産省も中心的な役割を果たしていただきたいと思います。 次に、復興特会というのは、特別会計は種々の財源をこうやって入れてくるわけですけれども、未来永劫に続く特別会計ではなくて、一定でやっぱり終わってしまう特別会計だと思っております。 一方、双葉町に建設されます東日本大震災・原子力災害アーカイブ拠点施設、これは、いわゆるいろんな原子力災害の教訓を長期にわたり研究し、発信していくための機関なんですが、これの運営経費については、長期安定的に実施していくためにエネルギー特別会計でやってほしいと、こういう意向を福島県から聞いたことがございます。この点につきまして大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(田中和徳君) 東日本大震災・原子力災害伝承館についてでございますけれど、未曽有の複合災害の記録と教訓を国や世代を超えて継承、発信をするという目的を持つ施設でありまして、令和二年夏の開所を目指して、現在、福島県が施設整備を進めておるところであります。その運営経費については、福島県から関係府省庁に対して、運営等に必要な予算を十分かつ継続的に安定的に確保するよう御要望をいただいているということで承知をしております。 議員からの今御指摘の点だとか、このような御要望を踏まえて、引き続き関係省庁と適切に調整を進めてまいりたいと思っております。
○浜田昌良君 是非、この原子力災害の教訓を長期にわたって安定的に発信していくためにそういう財源構成を検討していただきたいと思います。 次に、台風十九号関係の質問に移りたいと思います。 ちょっと残念な報告を聞きました。被災三県では、心のケア事業ってやっているんですね、心のケアセンターを設けて。ここで、今次台風十九号は、福島や宮城、岩手も結構災害が大きかった。で、その方がこの心のケア事業をやっているケアセンターに行ったところ、あなたは東日本大震災の被災者じゃないというので支援が受けられなかったということを聞いたんですよね。特に、福島県というのは原則二重被災と、全県被災ですから。しかも、いわゆる沿岸地域の宮城、岩手も、実際、今回被害受けた、多いんですよね。 そういう意味では、たとえ復興特別会計事業においても、やっている事業だとしても、二重被災なわけですから、こういう方は特別会計ででも受入れを認めるべきではないのかと思っております。その件が一件と。 また、今後、これから一部予備費だったり、今後の補正予算で台風十九号関係の被災者の心のケア事業を実施するのであれば、岩手、宮城を含め、ただ新しい人を集めるのはもう大変なわけですが、いわゆる復興特会でやっている同じ事業者に二重にお願いするというのが一番人が集めやすいわけですね。 こういう弾力的な運用を是非お願いしたいと思いますが、厚生労働政務官からの答弁をお願いしたいと思います。
○大臣政務官(小島敏文君) お答え申し上げます。 現在、東日本大震災後に増大しております心のケアに関するニーズに対応するため、復興特別会計によりまして被災三県の心のケアセンターが設置されているところでありまして、台風被害者を含め、東日本大震災の被災者がこのセンターで震災関連の相談を中心に支援を受けていると、することができることとなっております。 御指摘のとおり、様々な背景を有する相談者に寄り添った支援が行われることが重要でありまして、被災三県に対し、今般の台風による被災者についても心のケアセンターが精神保健福祉センターとしっかり連携をいたしまして対応するよう、改めて周知をしたところでございます。去る十一月の十九日、二十日に周知をいたしております。 浜田先生御指摘の台風被災者への心のケアにつきましては、被災者の生活となりわいの再建に向けた対策パッケージに基づきまして、被災地心のケア事業によりまして、被災自治体の精神保健福祉センター等による被災者の心のケアの支援をしているところでございます。 参考で申し上げますけれども、今般の台風被災地のうち、福島県、千葉県及び長野県におきましても被災地心のケア事業を実施する予定でございます。この事業につきましては、東日本大震災の心のケアセンターの受託事業者がこの事業を受託することも可能でありまして、被災三県からの事業実施に必要な相談等に応じてまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 是非、困っている人を優先して、会計が違う違わないという問題ではなくて、お願いしたいと思います。 次に、なりわいの再建の関係で、台風十九号で二重被災を受けた方が多うございます。その観点もありまして、十一月八日の予算委員会でも質問させていただきましたが、グループ補助金が適用になります宮城、福島、あわせて、そのうちの五億円までの範囲については従来の四分の三じゃなくて四分の四になるということもしていただきましたし、いわゆる持続化補助金も三分の二じゃなくて三分の三になると。それ以外にも、自治体連携型補助金というのが岩手も含めて適用になると、こう聞いております。その募集状況はどうなっているんでしょうか。 特に、この定額補助になった分については要件が四つぐらいありまして、なかなか分かりにくいというので、十一月八日の予算委員会では梶山経産大臣に対して、事前確認ができるように丁寧にやってほしいということも要請させていただきました。これについての周知体制はどうなっているんでしょうか、経産省から答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。 グループ補助金及び持続化補助金につきましては、県等と連携をしつつ、速やかな公募開始に向けて準備を進めているところでございます。 また、自治体連携型補助金につきましても、まず自治体側で対象となる補助金の制度設計を行うことが必要でございますが、被災三県と制度設計利用に係る相談を鋭意行っているところでございます。 引き続き、被災事業者の皆様に速やかに支援が行き届くよう、両補助金とも公募に向けた準備を加速してまいります。 また、グループ補助金及び持続化補助金における定額補助につきましては、これまでにない例外的な対応として、震災から復興途上にありながら、特に甚大な被害を受けた事業者が実質的に負担のない形でなりわい再建に取り組めるよう、一定の要件の下で定額補助を行う特別な支援制度の枠組みとして措置されたものでございます。 経済産業省といたしましては、グループ補助金及び持続化補助金の定額補助制度を含め、生活、なりわい支援パッケージの詳細な内容を被災事業者の皆様にしっかりと届け、早期にお使いいただくことが重要であるとの考えから、引き続き、自治体や中小企業団体と協力し、被災県内の各地域に出向いて説明会を開催し、丁寧な情報提供を行っていくとともに、被災事業者の個々のニーズを丁寧にお伺いし、必要な支援策を提示する寄り添い型で支援を行ってまいりたいと考えております。
○浜田昌良君 是非、丁寧かつ早期にやっていただいて、二重ローンにならないための定額補助でございますので、うまく行き渡るようにお願いしまして、私の質問、終わらせていただきます。
○梅村みずほ君 この夏、大阪府より選出いただきました日本維新の会の梅村みずほでございます。 まず冒頭に、八年前、突如襲った大震災、津波によって、また今年の台風十九号によって、あったはずの未来を、輝ける命を奪われた多くの方々に心より哀悼の意を表します。また、愛する人や安らぎの家をなくし、あるいはいつもの暮らしを失い、深い傷とともに今日までの日々を乗り越えてこられました全ての被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。 東日本大震災からの復興こそ、人々が美しく心を寄せ合う令和日本の象徴となる、そう信じまして、この特別委員会の一員として力を尽くしてまいりますことをお誓い申し上げ、質問をさせていただきます。 まず、宮城、岩手両県の津波などで被災された地域の復興状況についてお伺いいたします。 これまで、復興庁主導の下、多方面にわたる手厚い支援が行われましたが、また、年内には復興・創生期間後における復興基本方針の骨子案がまとめられようとしています。そんな中、医療、教育、行政サービスなどを含めた基本的なインフラが整ったからこそ目を向けたい点の一つが商業施設の整備です。 高齢者の多いエリアでは、津波で流されたスーパーが潰れたままで日々の買物が一番のストレスであるといった声もあったと聞いております。復興のめどが立ったとされる地域においても、こういった生活の細かな点で住民の皆さんが安心できる環境が整っているか否か、いま一度確認をしていく必要があると考えております。 津波で被災された地域の商業施設の整備状況について、具体的にどのような支援を行ってきたか、そして現状で十分と言えるのかについてお聞かせください。
○政府参考人(奥達雄君) お答えいたします。 政府といたしましては、津波で被災した地域における中心市街地のにぎわいを創出いたしますために、自治体が申請されましたまちなか再生計画を認定いたしまして、その中核となる商業施設の整備を津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金、いわゆる立地補助金によりまして支援をいたしてきたところでございます。これまで十件の計画を認定いたしてきております。最近の事例を申し上げますと、釜石市の鵜住居地区における商業施設の整備を支援いたしておりまして、本年九月十一日には同施設が開業いたしたところでございます。 こうした商業施設が市街地における中核施設としてその役割を十分に果たしますように、復興庁といたしましてもきめ細かに対応してまいりたいと考えております。
○梅村みずほ君 これからも生活者目線での支援をお願い申し上げます。 日常の暮らしへの不安を取り除くという観点で、原子力災害被災地域に関しても質問をさせてください。 私事ではございますが、二〇一一年の三月十一日時点で私は妊娠四か月でございました。現在八歳となる息子がおなかに宿っておりましたが、そのとき私は関西におりまして、遠く離れた関西にいても、それまで赤ちゃんとの生活を楽しみにしていた気持ちが一転し、不安に襲われました。と同時に、同じような立場の福島の女性がどんな気持ちでいるのか、子育てをしている保護者の方々がどんなに不安かということを考えましたときに、胸が潰れる思いでおりました。 先日、私は地元関西で、福島から療養のために親子で三週間ほど関西に滞在しているという複数の母子とお話をするチャンスがございました。彼女たちからはこういう声がありました。福島で暮らすママたちの大多数は食べ物も土遊びももう大丈夫だろうと言うけれど、まだ私には不安が残っている。おばあちゃんが作ってくれる野菜を子供に食べさせるのに抵抗がある、そう思う自分がおばあちゃんに対して申し訳ないとも思う。雨の日の水たまり遊びを中止してしまった自分がいる。家の程近くに海があるのに泳がせる気になれない。 放射線量に関しては科学的に問題ないとのデータも出ているはずですが、こうした保護者の声を聞きますと、まだまだそういった情報が行き渡っていないのではないかと考えさせられます。 福島の未来を担っていく福島の子供たちを子育て世帯が安心して産んで育てられるような支援、具体策などはございますでしょうか。先ほど、浜田委員からも子供に対する支援に関しての質問がございました。お答えいただいた回答の中では具体的な策というのは余り見付けられませんでしたので、いま一度具体策などをお伺いできればと思っております。また、田中大臣には、子供たちや若い世代のための福島の支援について思いをお聞かせいただければと存じます。
○国務大臣(田中和徳君) 放射線の健康影響に関する不安に応えるためには、放射線及びその状況に関する正確な情報発信が重要である、このように考えております。 このような認識の下で、風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略を策定をし、関係省庁とともに様々な媒体を活用した情報発信に取り組んできたところでございます。さらに、関係省庁が連携して、住民を身近で支える相談員や自治体職員などの活動支援、放射線研修会やセミナー、車座集会などを実施しておるところでございます。 今後とも、住民の方々がしっかりした安心感を持てるような取組を進めてまいりたいと思っております。 以上です。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 やはり情報を探していてもなかなかヒットしなかったり、あとは、インターネットで該当サイトにたどり着きましても、アイキャッチが足りていないために情報を取り逃したりということがございます。しっかりと発信すべき情報が必要とされている人に届くように気を配っていただければ幸いでございます。 また、若い世代の話で申し上げますと、現在、震災のためにやむなくふるさと福島から離れている若い人たちも多くいらっしゃることと思います。帰還困難区域が除外されている富岡町でも、先月の時点で八%しか帰還していないというふうに伺いました。ですが、やはり地元に帰ろう、復興のために自分たちこそが地元を盛り上げていこう、そう思って地元に帰還していただくというのが大変重要なことと考えております。 そのためには、復興と成長のシンボルとなるような、国を代表するようなダイナミックな産業構想が必要です。その点、今回の復興基本方針の骨子案にございます福島イノベーション・コースト構想を軸とした産業集積、とりわけ、国際教育研究拠点に注目をいたしております。 実際、福島イノベーション・コースト構想では、自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金などを活用して、被災地に工場を建設したり、実際に地元での雇用もしているとお伺いしておりますが、国際教育研究拠点なるものについて現在どのような検討がされているのか、お答えください。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 お尋ねの国際研究教育拠点に関しましては、本年七月に復興庁に有識者会議を設置いたしまして、多様な分野を対象とした国内外の人材が結集する国際教育研究拠点の整備の在り方、また人材育成の在り方について、今現在御議論をいただいているところでございます。 その議論の中におきましては、国際研究拠点の目指すべき目的として、国内外の英知を結集し、原子力災害に対処するための必要な研究、これは廃炉やロボットなどでございます、それを始めとして、さらに、分野横断的な研究、知の融合を図ることで産官学が連携して新技術、新産業を創出していく、それを目的、目標とすべきであるというふうにいただいているところでございます。また、そういう産学官の連携を進めるためには、民間投資を呼び込む研究テーマの検討、また研究者にとって魅力ある研究拠点の整備が必要だという議論もなされております。 まだ、現在検討をいただいているところでございます。中間取りまとめ、この後いただく予定になっております。その後、また更に引き続き議論をいただきまして、国際研究拠点の具体化に向けて取り組んでいきたいと思っております。
○梅村みずほ君 ありがとうございます。 明日、有識者会議が行われ、中間の取りまとめが年内にあるという情報も耳にしております。たくさんの福島をルーツに持つ方が帰還していただけるような起爆剤となるように、話合い、議論を進めていただければ幸いです。 さて、時間でございますので最後になりますが、日本維新の会では、先月、福島第一原発と被災地を視察してまいりました。廃炉と復興に向けてまだまだ時間が掛かることを肌で感じてまいりました。視察に伴ってあぶり出されました福島復興の課題につきましては、この後、音喜多駿議員からも質問があるかと存じますけれども、日本維新の会は、将来世代のために、問題を先送りすることなく、困難な問題に真摯に向き合って、科学的、合理的な結論を出していくことこそが政治の役割と考えている点を強調いたしまして、質問を終了します。 ありがとうございました。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 私も、東日本大震災の後、復興支援団体を立ち上げて、五十回以上にわたりまして被災地を訪問、支援をさせていただきました。今日、この質問の機会を得られたことを非常に有り難く思っております。 私からは、復興五輪及び原発処理水の二つのテーマについて質問をさせていただきます。 初めに、復興五輪についてです。 私は、東京都議会議員として、招致が決まった二〇一三年から一貫してオリンピック・パラリンピックの成功に向けて尽力をしてまいりました。その中で、復興五輪については、残念ながら、常に何をやっているのか分からないと、コンセプトが伝わらないなどの問題点が指摘をされてまいりました。復興五輪に関する取組は多岐にわたると承知をしてはおりますが、それに比して、率直に国民世論が盛り上がっていないように感じております。 一例を挙げますと、復興五輪に関する取組のうち、聖火リレーに加えて復興の火を展示するイベントがあると伺っております。このイベントの準備、進捗状況について、実行主体である五輪組織委員会との連携を含めて近況をお伺いいたします。
○政府参考人(石田優君) お答えを申し上げます。 復興の火を主催しています組織委員会からは、来年三月二十日の聖火到着後、二十五日までの六日間、被災三県において各二日ずつ復興の火が展示されること、また、その展示する日付と具体の場所について公表がされているところでございます。それ以上の具体的な進捗状況につきましては、組織委員会からは、現在組織委員会と被災三県とで鋭意調整中であるということでございます。 復興五輪の実現に向けまして、組織委員会と折に触れて復興庁におきましても各種の情報共有を行っておりますけれども、復興の火を含めまして、各般の取組が円滑に進むようしっかりと連携を図ってまいりたいと思っております。
○音喜多駿君 調整中ということで、もはや数か月後のイベントであるのに具体像が全く見えてこないわけです。明確に決まっているのは日時と場所ぐらいなもので、被災地の方、国民にこのイベントが広く知られているとは到底思えない状況です。 私は、この問題の原因の一つは、運営主体である五輪組織委員会にもあると考えております。被災地復興に必ずしも重きを置いていない五輪組織委員会任せでは、復興五輪の成功は難しいのではないでしょうか。この復興の火のイベントについても、より告知や内容を充実させるなど、復興庁が積極的に関わり準備を加速させていくべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(田中和徳君) 復興の火を含む復興五輪のイベントを通じて復興の状況や被災地の魅力を国内外に発信していくことは、極めて重要だと考えています。 このため、復興庁としては、復興副大臣を長として被災三県や組織委員会も参画する復興五輪連絡調整会議を設け、関係者間の情報共有、意見交換を通じ、復興五輪の実現に取り組んでおります。復興庁としても、復興の火が被災地の人々に勇気付けるものとなるようにこの取組をしっかりと後押しをしてまいりたいと思います。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 ただ、やはり今の御答弁やその内容ですと、中身や成功のビジョンというものがなかなか見えてこないんですね。私がずっと持っているこの懸念こそ、五輪組織委員会と国民の遠さであります。 東京都議会でも五輪に関する特別委員会がありましたが、五輪組織委員会に都議会議員が直接質疑をすることはできませんでした。そして、この国会に来ても、やはり五輪組織委員会の取組を直接ただす機会がなかなかない、参考人招致というハードルが高いものしかないと。これほどの税金が投資されている国民的祭典にもかかわらず、国民から最も離れたところで意思決定がなされている。この仕組みこそが復興五輪の妨げになっているし、さきのマラソンにおける混乱を引き起こした要因でもあります。 いずれにいたしましても、本番まで残り九か月となり、抜本的な仕組みの改善は難しいとしても、復興庁、復興大臣におかれましては、より組織委員会の中に入り込んでいただき、情報を持ってくる、主体的な提言をするということをやっていただき、復興五輪を名ばかりにしない努力を最後まで是非していただきたいと要望をいたします。 さて、復興五輪という観点では、外国人の方へのPRも重要です。先般のラグビーワールドカップにおける釜石での開催は成功裏に終わりましたが、もっと復興の歩みを体系的に外国人に伝えてもよかったのではないかという指摘がありました。皆様楽しんでいたんですけど、楽しかったで帰ってしまった方が多かったということなんですね。 具体的には、競技前に競技場のビジョンに復興の歩みを長編映像で英語で流す、パンフレットを配布する、SNSで拡散用の外国語対応の動画を作成するなど、できることはまだまだあるはずです。 オリンピック・パラリンピックにおいては、被災地での競技開催において復興の歩みをより体系的、具体的にPRしていくべきと考えますが、大臣の見解を伺います。
○国務大臣(田中和徳君) 被災地での競技開催に際し、復興しつつある被災地の姿を国内外に情報発信することは極めて重要であります。 先日のラグビーワールドカップにおいては、釜石鵜住居復興スタジアムでの試合開催は地元でも大変な盛り上がりを見せましたし、外国からも多くの方にお越しをいただきました。復興五輪に向け、ここで行われた世界中から寄せられた支援への感謝だとか復興しつつある被災地の姿の国内外への発信は、大いに参考にし得るものと考えておるわけであります。 復興庁としても、ラグビーワールドカップの開催地となった岩手県の経験をよく伺って、その経験が最大限活用できるように関係者とよく連携してまいりたいと思います。
○音喜多駿君 是非、これまでの歩みを体系的に伝える具体策を考案していただきたいと強く思います。 世界への発信という点については、原発事故による風評被害の払拭も重要です。ここ、一問飛ばしますけれども、復興庁も、五輪前イベントにおいては、被災地の食材をPRするなど活動に尽力されていると伺っており、本番までより一層取組を充実させていただきたいと思っております。 一方で、非常に気になるのが、隣国であるお隣韓国が、こうした被災地への風評被害を払拭するどころか助長するような動きを見せていることです。韓国議会の与党である共に民主党は、つい先日とも言える本年九月、放射能汚染マップなるものを公表し、いまだに被災地が放射能汚染されているかのような内容が大きく報道されました。この地図、マップは科学的には何の根拠もないものであり、風評被害を助長するばかりか被災地を誹謗中傷する内容であったと個人的には受け止めております。 本件について、現状と対応がどうなっているのか、外務省にお伺いいたします。
○政府参考人(久島直人君) お答え申し上げます。 従来から、政府といたしましては、我が国に対するいわれのない風評被害を助長するような動きについては懸念を持って注視しております。 他国の政党活動の一つ一つにつきまして政府としてコメントすることは差し控えたいと存じますが、本件につきましては、そのような観点から、外交ルートで既に懸念を申し出たところでございます。 我が国としましては、引き続き科学的根拠に基づいた正確な情報を国際社会に対して丁寧に説明していくとともに、韓国側に対しましては、冷静かつ賢明な対応を強く求めていきたいと思っております。
○音喜多駿君 外交ルートで懸念を示されたということでありますが、現在、相手方からは撤回も謝罪もされていないという残念な状態であります。科学に基づかない国外からの流言飛語には、強い態度で打ち消すためのあらゆる努力をしていただきたいと思います。 そして次に、原発処理水、ALPS処理水について伺います。 風評被害という観点からいえば、結論が先送りされている原発処理水は問題の一丁目一番地であり、真の被災地復興のために早期の決着が必要不可欠です。原発処理水の問題が未解決であることで、諸外国から被災地はあらぬ懸念を持たれています。例えば、先ほど触れた韓国は、政府自身が様々な国際会議の場で福島の原発処理水の海洋放出の危険性を殊更にあおり、風評被害を拡大させようと、そういった、とも思える行動を取っております。 こうした一連の動きに対しては、科学的な根拠に基づき、また海外では処理水の海洋放出が一般的に行われている点を指摘しながら、強く反論していくべきと考えますが、どのような対応をしているのか、お伺いいたします。
○政府参考人(新川達也君) お答え申し上げます。 ALPS処理水の取扱いにつきましては、どのような処分方法であったとしても風評被害が生じ得ると考えられますことから、科学的事実に基づき、国内のみならず広く国際的に説明していくなど、風評被害対策が重要ということを認識した上で取り組んでいくことが必要であると認識をしております。 韓国政府による福島第一原発の汚染水処理の問題は世界全体の生態系に影響を与えかねないといったような事実関係及び科学的根拠に基づかない主張は、我が国に対するいわれのない風評被害を及ぼしかねないものであり、極めて遺憾と考えております。これまでも、国際会議など様々な機会を活用し、ALPS処理水の検討状況について説明をしてきたほか、本年九月に開催されましたIAEA総会では、韓国を含む世界各国に対して、日本政府として、福島第一原発のALPS処理水に含まれるトリチウムは韓国を始め世界各国の原発から放出されるトリチウムと科学的に変わりがなく問題にならないことについて、英文資料を作成し配付をしております。 韓国政府に対しては、事実関係及び科学的根拠に基づく対応を取るよう関係省庁一体となって強く求めていくとともに、国際社会に対しては引き続き透明性を持って丁寧な説明を行っていく所存でございます。
○音喜多駿君 今、丁寧な御答弁の中にあったように、海外の原発で海洋放出される処理水は安全で福島が危険ということはあり得ません。国際社会の場でも、外務省などと連携して、是非とも風評被害を払拭する努力を一層していただきたいと思います。 そして、国内に目を向ければ、これは政治家でさえ誤解されている方も多いのですが、もう既に青森の六ケ所村では福島の約十八倍の年間ベクレル数でトリチウム水が海洋放出されています。この六ケ所村の事例を参考にして、科学的なエビデンスを持って海洋放出への道筋を付けることができるはずです。 では、この六ケ所村で海洋放出されている処理水と福島で海洋放出を検討されている処理水とで科学的な観点で違いはあるのかどうか、これ、規制庁さんにお伺いいたします。
○政府参考人(金子修一君) お答え申し上げます。 福島第一原子力発電所のALPS処理水は、損傷した炉心のそばを経由をしているということがありますので、測定が困難なほど極めて濃度の低いトリチウム以外の核種も含めて考えると、厳密に申し上げれば他の原子力施設から排出される放射性液体廃棄物とは異なるところはございます。一方で、科学的、技術的観点から申し上げれば、規制基準を満足する形であれば放出しても環境への影響は考えられないものと認識をしております。
○音喜多駿君 今の御答弁にあったように、前段の炉心を通ったと、その段階では違うというところばかりが強調されて、化学的処理をすれば安全というところが余りにも見過ごされているんじゃないかと思います。これは、切り出して、政治家の中でもそれは違うんだという間違った主張をされる方もいるんですけれども、処理したものは安全性においては全く同じになるんだと、これは極めて重要な点ですので、改めて私は強調しておきたいと思います。 そして、確認ですけれども、六ケ所村のものであれ、福島の第一原発由来のものであり、化学的に処理された処理水は海洋放出しても科学的に問題ないということでよろしいのかどうか、これ改めて確認いたします。
○政府参考人(金子修一君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げたとおり、原子力規制委員会といたしましては、規制基準を満足する形で海洋放出をすることにつきまして、科学的、技術的観点から環境への影響は考えられないものと認識しております。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 もうこれ先日のALPS小委員会でも海洋放出の場合の試算結果が出ており、海洋放出の準備は整いつつあります。さらに先般、大阪市長が、風評被害、この点について協力が必要であれば、大阪市長、処理水の受入れを示唆するという発言もございました。 福島の処理水だけが差別されている現状を打破し、風評被害を払拭して被災地復興を前に進めるためにも、この原発処理水については復興支援の観点から復興庁も政治決断を後押しすべきだと考えます。この点について、最後に復興大臣の見解をお伺いをいたします。
○国務大臣(田中和徳君) 松井大阪市長の発言については私も承知をしておりますけれど、個別の発言でありますのでコメントは差し控えたいと思っております。 いずれにしても、トリチウムを含む処理水の取扱いについては、小委員会において、技術的な観点に加え、風評被害など社会的な観点も含めた総合的な議論が進められておるところでございます。地元を始め、広く国民の皆さんの御懸念を踏まえて、小委員会においてしっかりと検討を進めていくことが極めて重要だと、このように思っております。 以上でございます。
○音喜多駿君 時間が来たので終わりますけれども、小委員会の方々の関係者の意見を伺いますと、議論はもちろんしているけれども、政治がいつ結論を出すのか決めてくれなければ我々もなかなか結論が出せないというような声も届いています。そういった点を政治が後押しするんだということを是非一度お考えいただきたいと申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 東日本大震災津波と東京電力福島第一原発事故からの復興をめぐって、政府は、今月七日に行った復興推進委員会で、二〇二一年度以降の基本方針の骨子案を示しました。 骨子案が復興庁の設置期限を延長すると示したことに安心したという声が上がる一方、地震・津波被災地では、復興の総仕上げの段階に入ったとして五年間という期間を示したことに対して、宮城県の村井知事は被災者に向けて余りに厳しいメッセージだというふうに述べて、岩手県の達増知事は、被災地や市町村の実態を踏まえるべきだ、終わってもいないのに五年で終わったようなことにならないようにしてほしいと、こういうふうに述べています。 さらに、岩手県宮古市の方からは、医療費や税制など被災者支援の継続をしてほしい、岩手県釜石市の方からは、被災地には自立したくてもできない現実がある、持続可能な地域をつくるため、今後も伴走をしてほしい、宮城県南三陸町の方からは、復興の地域間格差が心配、国は事業が思うように進んでいない地域に目を向けてきめ細かく対応をしてほしい、こういう声が上がっています。 そこで、大臣にお聞きします。 こうした声や実態に応えることが必要です。五年間と期間を示したことが住民の皆さんの不安となっています。これ、期間を示すべきではないのではありませんか。
○国務大臣(田中和徳君) 先般公表しました骨子案では、地震・津波被災地域においては、復興・創生期間後五年間で復興事業がその役割を全うすることを目指すという考え方をお示しをしたところでございます。この点に関して、一部の被災自治体からは、実態を考慮することなく全ての事業を一律に終わらせる誤解を招くとの懸念が示されたということも承知しております。 復興庁としては、被災地の一日も早い復興に向け取組を着実に推進をするため、過去の大規模災害の取組事例を踏まえて一定の期間を設定することは必要だと認識をしておるところでございます。その上で、個別事業の取扱いについては、個別の事業を丁寧に把握し、適切に対応をさせていただきたい、このように思っております。
○岩渕友君 岩手県では、災害公営住宅の孤独死が二〇一八年は十八人で、前年の三倍に急増をいたしました。今年は九月までに既に十一人の方が亡くなっていらっしゃって、要支援者、独り暮らしの高齢者などの見守り等コミュニティーの確立は緊急で重要な課題であると同時に、長期に必要なことにもなっています。 商店街の再建と町づくりについては、仮設店舗は、ピーク時で七百三十一店舗、本設移行は四百七十六店舗、廃業などで撤退をした事業者は百四十四に上っています。九月末時点で百十一店舗が仮設で営業をしていますけれども、そのうち八十八店舗の事業者が本設移行を希望をしていて、グループ補助の活用など、持続可能な地域をつくるために最後まで支援を強化するということが求められています。期限を区切るのではなくて、期限ありきということではなくて、現場の実態や声をつかんでその声に応える支援、これを強く求めるものです。 東日本大震災、津波、そして東京電力福島第一原発事故から生活となりわいの再建を進めてきたところに、今回、台風とそして豪雨による甚大な被害が発生をするということになりました。二重に被災をされた方、大震災のときよりも被害が大きくなったという方もいらっしゃいます。 台風十九号によって、除染などによって生じた除去土壌等が仮置場などから流出をいたしました。福島県内の国管理の仮置場二百三十六か所のうち飯舘村の一か所から一袋、自治体管理の仮置場七百十六か所のうち田村市、二本松市、川内村の三か所から八十九袋、合わせて九十袋が流出をしました。さらに、栃木県の那須町で現場保管をされていた大型の土のう袋が一袋流出をしております。 今回の流出を受けて、どのように再発防止を行っていくのでしょうか。そして、資料を御覧いただきたいんです。福島県だけではなくて全国にこれだけの現場保管箇所、そして仮置場があります。再発防止の前提として、全国の現場保管の箇所と仮置場も含めて総点検が必要ではないでしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 二〇一五年九月の関東・東北豪雨では、除染現場に一時的に置いていた除去土壌が流出する事案が発生し、これを受けて環境省では除染関係のガイドラインを改正しまして、国直轄の除染工事では自らの浸水注意エリアを設定する等の再発防止を行ったほか、市町村除染地域の自治体に対して管理の強化の要請や再発防止対策の共有を行ったところでございます。しかし、今回の台風十九号の接近では、想定浸水区域等に該当しない仮置場にまで浸水が発生したこと等により本件事案が生じたと考えているところでございます。 今後の再発防止策につきましては、まず第一に、仮置場から除去土壌等を搬出し、仮置場を早期に解消することにより地域の皆様の安心につなげていく必要があると考えており、被災仮置場につきましては、流出リスクが想定される大型土のう袋を計画を前倒しして本年内を目途に搬出する予定でございます。このうち、田村市の当該仮置場につきましては、十一月十二日に全ての大型土のう袋の搬出が完了してございます。 また、ほかの全ての仮置場につきましては、仮置場の管理の実態や水害リスク等に関する総点検を本年内を目途に実施する予定でございます。その結果を踏まえまして、除去土壌の保管に関するマニュアルの見直しや個々の搬出計画の見直し等、追加的対策に関する技術的支援などの仮置場管理の抜本的な強化策を来年の梅雨の時期が来る前に実施する予定でございます。 それから、現場保管についての御質問がございました。 現場保管につきましては、除染を行った現場に除去土壌の大型土のう袋を保管しているものでありまして、総数は配付資料のとおり八県で約十万か所ございます。これらの多くは地下に保管されておりますが、一部は地上の保管もございます。日常的な管理は、土地所有者の協力を得ながら市町村が行い、異常があった場合には、土地所有者からの通報を受けて、市町村が補修等の対応を行っているものでございます。 今回、台風十九号による現場保管からの流出事案を踏まえまして、環境省としましては、関係自治体に対して、現場保管箇所についても、台風十九号による被害が発生していないかどうかを確認し、流出があった場合には速やかに報告するように依頼したところでございます。その結果、現場保管のある全ての自治体から報告がありまして、那須町の現場保管の箇所以外には除去土壌が流出したとの報告を受けているところではございません。 こういったことを踏まえながら、今後行います総点検をやった上で保管に関するマニュアルを見直すことにしておりまして、そのマニュアルの見直し内容を関係自治体にも周知しながら、現場保管につきましても管理の徹底や再発防止に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○岩渕友君 今答弁にあったように、災害で除去土壌が流出をしたのは今回が初めてじゃないわけですよね。二〇一五年の九月の水害のときに、飯舘村で四百四十八袋ものフレコンバッグが流出をしたわけなんです。それなのに今回また流出するということになったわけですよね。それで、仮置場の総点検はするということで、現場保管についても是非とも総点検しっかりこれやってほしいということを重ねて求めたいと思います。 台風十九号によって、福島県内に設置をされている放射線監視装置であるリアルタイム線量測定システムが三十台、そして可搬型のモニタリングポスト三台が水没をして測定不能となっています。台風とその後の豪雨で、除染が行われていない山から大量の水が宅地や農地などに流れ込みました。さらに、川底に堆積をしていた土砂も攪拌をされて流れ込んだことで放射線量が心配だと、こういう声が上がっています。このままモニタリングポストがなくなっちゃうんじゃないかと、こういう心配の声も上がっています。一刻も早く修理、修繕を行う必要があります。どのように対応するんでしょうか。
○政府参考人(山田知穂君) 東京電力福島第一原子力発電所事故の影響を把握するためのモニタリングポストについては、三千五百六十一基ございまして、台風十九号の影響により測定できなかったものについては、今先生から御指摘がございました三十三基となってございます。 現在、福島県を通じて、被害を受けたモニタリングポストを設置する自治体に設置場所の状況を確認していただいているところでございまして、確認が取れたところから順次修理等の対応をすることとしてございます。
○岩渕友君 測定不能となったリアルタイム線量測定システムが置かれている場所には、学校の敷地の中だったり、公園もあるんですよね。だからこそ早く直してほしいという声が寄せられています。一刻も早く修理、修繕を行う必要があります。 除染をしていない山からの大量の雨水や川底に堆積をしていた土砂が攪拌をされて宅地などに流れ込んだということで、住民の方からは自宅などについて改めて除染してほしいんだという声が出ています。必要であれば当然除染は行うということでいいんですよね。確認をしたいと思います。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 福島県が公表しております環境放射能モニタリング調査結果によりますと、台風十五号に伴う大規模な浸水被害があった地域の空間線量は、台風十九号前と同程度だったというふうに発表しているところでございます。 今回、土砂の流出が生じた地域を含む空間線量率につきましては、原子力規制庁においてモニタリング結果を公表してございまして、福島県浜通りを中心とした約八百か所において、おおむね台風十九号前と同程度になっているところでございます。 環境省としましては、土砂の流出等により除染を実施した場所の再汚染が確認された場合には、個別に状況を確認の上、フォローアップ除染の実施可能性も含め必要な対応を検討していきたいと考えてございます。
○岩渕友君 住民の方々が必要だと求めたところ、要望にあったところについては、除染、これしっかりやってほしいということを重ねて求めておきたいというふうに思います。 国は、原発事故被災地について、復興・創生期間後も引き続き国が前面に立って取り組むとして、当面十年間、本格的な復興再生に向けた取組を行うとしています。 東京電力福島第一原発事故によって今も避難を強いられている方の中には、避難指示区域外から避難をしている方もいらっしゃいます。 福島県の九月議会で、区域外から国家公務員宿舎に避難をしている方々のうち、未契約者に対して、調停不成立を理由として、立ち退きとそれまでの賃料支払を求めて提訴する議案が提案をされました。日本共産党県議団は反対しましたけれども、賛成多数で可決をされるということになりました。提訴されようとしている方の中には、長期の避難で健康を損なっている方、公営住宅に十回以上申し込んでも落選をしたという方もいらっしゃいます。また、対象となっている五世帯中、四世帯は追い出されても帰る家がないといいます。 この県議会の企画環境常任委員会で、二〇一六年八月二十六日に行われた国家公務員宿舎に係る打合せという資料が配付をされました。財務省と復興庁、福島県が参加する打合せです。福島県が期限を定めるのは難しいと考えていると言っているにもかかわらず、財務省の担当者は期限を決めた方が説得しやすいと述べています。国は福島県が決めたことだと言いますけれども、国が県に期限を区切るように迫ったというのが実態です。 避難者を訴える、こんなことを国がやめさせるべきではないでしょうか、大臣。
○国務大臣(田中和徳君) 福島県が、国家公務員宿舎にいらっしゃるいわゆる自主避難者の方々のうち、未契約世帯に対して住居の明渡し等を求める訴訟を提起予定でございまして、十月三日の福島県議会における議決以降も生活再建に向けた支援に努めていると、このように伺っておるところでございます。 この件については、国家公務員宿舎を借り受けている福島県と事実上の利用者の方々の間での訴訟に関することでありますので、直接の当事者ではない復興庁としてはコメントを差し控えさせていただきたい、このように申し上げる状況にございます。 以上でございます。
○岩渕友君 あの財務省と福島県のやり取り見ても、結局国が主導しているってことなんですよ。これ、国の責任で避難者を訴えるということはもうやめさせるべきだと、これ強く言っておかなくてはなりません。 九月十七日、福島県の区域外から群馬県に避難をされた方々が東京電力と国に損害賠償を求めた群馬訴訟控訴審の第七回口頭弁論が行われました。この中で、国が提出をした第八準備書面で、政府による避難指示区域外からの避難者について、二〇一二年一月以降の避難継続の相当性を肯定して損害発生を認めることは、避難指示区域外に居住する住民の心情を害し、ひいては我が国の国土に対する不当な評価となるから容認できないと主張をしました。余りにもひどい暴論だと、こういうふうに言わなくてはなりません。これに対して、そもそも誰が国土を汚したのか、避難の選択は憲法に保障されているじゃないかと怒りの声が次々と上がっています。この内容を撤回をして、謝罪をするべきです。 この日、福島県の本宮市から群馬県高崎市に避難をした四十代の原告男性が意見陳述を行っています。福島第一原発一号機の水素爆発を受けて、二〇一一年三月十三日に妻と二歳の長男を高崎市の妻の実家に避難させ、自分は翌年八月に福祉関係の仕事を辞めて避難をしました。男性は、原発事故は生活を一変させたとして、周辺住民にも様々な苦痛を与えたとして、自分よりも悲惨な思いをした人もいる、被害の現実を理解してほしいと訴えました。原発事故さえなければ、こんな思いをする必要はありませんでした。 ローマ教皇が来日をしたときに、東日本大震災の被災者との集いが開かれました。ここに、福島県いわき市から東京に避難をした高校二年生の鴨下全生さんが、原発は国策、維持したい政府の思惑に沿って賠償額や避難区域の線引きが決められ、被害者の間に分断が生じた、傷ついた人同士が隣人を憎み合うように仕向けられてしまったと、こういうふうに語りました。ローマ教皇は、東京電力福島第一原発事故について、人々がまた安全で安定した生活ができるようにならなければ福島の事故は完全には解決されないと述べて、原子力の継続的な使用に対する懸念、これを示しています。 原発ゼロ、そして加害者である国と東京電力は、被害者の生活となりわいの再建に最後まで責任を果たすべきです。このことを最後に強く求めて、質問を終わります。
○嘉田由紀子君 七月に参議院議員、初めて当選させていただきまして、初めてのこの復興委員会での質問でございます。改めまして、小規模会派へも十分時間を配分いただきまして、理事の皆様に感謝を申し上げます。 また、今回、十九号台風、十五号を含めて九十八名もの方が亡くなられました。被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げますとともに、実は私自身、知事の時代に、関西広域連合のカウンターパート支援として、福島県と滋賀県、応援をしてまいりました。今も滋賀県から土木の技術者、派遣をさせていただいております。そのようなことで、大変縁の深い皆様とこういう場でお出会いできましたことをうれしく思います。 今日は、温暖化時代の治水対策に絞って質問をさせていただきます。 滋賀県では、流域治水推進条例というのを全国に先駆けて作ってまいりました。水害に強い地域社会づくりということでございます。言うまでもなく、昨年、西日本豪雨、そして今年の東日本台風、観測史上最大の豪雨が去年と今年だけで二百二十六か所も起きてしまっております。 元々、日本は地形的にも災害、特に洪水の多い地域でございます。平野部の七割は洪水でできております。洪水は自然現象です。しかし、水害は社会現象ということで、私自身は、一九八〇年代から環境社会学者として、なぜ、ある水害で人が、死者が出たのか、あるいは浸水被害ができたのかというようなところで研究をしてまいりました。関西中心にですけど、四十か所ほどの調査研究をし、そしてそれを本にし、また論文にもしてきたんですけれども、そこで分かったことは、土地利用や建物、そして避難体制、そういう社会の側が備えないと、ハード対策だけでは被害の最小化ができないということでございます。 それで、学者としていろんな提案をしてきたんですけど、なかなか変わらないので、それだったら自分で政治をやるしかないということで、二〇〇六年にかなり思い切って政治家を知事としてやらせていただいたんですけれども、その中で特に流域治水条例というのを八年掛けて作ってまいりました。それに関わり七点ほど質問させていただきたいと思います。 まず一点目ですけれども、今回も、先ほど来から、例えば福島でフレコンバッグが流れてしまった、それは元々浸水地域であるところにフレコンバッグを置いていたんだと推定されます。というのは、今の日本のハザードマップ、例えば国管理の一級河川、百四十八河川ではほぼ一〇〇%ハザードマップができていると。それから、都道府県管理は、千六百二十七のうち実は五四%しかできておりません。 そして、今日の資料を見ていただきたいんですけれども、皆さんにお配りしました資料、一から十二までのパワーポイント資料になっておりますけれども、ここの一のところで、実はハザードマップというのは今大変限定されたデータしかないんです。例えば、一級河川だけではなくて二級河川、あるいは農業排水路があふれる、あるいは下水道があふれる、元々土地が低い、これを、全ての浸水源を一体化したマップは、日本で作ったのは滋賀県だけです。ここにかなりの技術とお金を入れさせていただきました。職員が大変頑張りました。 これをやるには、縦割りではなく、横串を刺す必要があるんですけれども、一問目の質問ですけれども、是非国の方も、今後横串を刺せるようなハザードマップ作りをお願いをしたいと思っておりまして、国土交通省にお伺いをしたいと思います。 以上です。
○大臣政務官(門博文君) お答えをさせていただきます。 今お話を頂戴しましたように、滋賀県では、水防法に基づく浸水想定区域の指定に加え、県が管理する主要な一級河川や普通河川などによる内水氾濫に係る水害リスク情報を、これ、地先安全度マップとして公表されていることは承知をしております。そして、今委員お話しいただきましたように、まさに委員が滋賀県知事の時代にこのことに大変熱心に取組をされたということも我々も承知をさせていただいております。 また、この地方自治体、滋賀県以外では、同じような取組として、埼玉県で、河川整備状況を踏まえ、過去の洪水の状況を基に、湛水することが想定される区域、水がたまることが予想される区域について条例を定めて、湛水想定区域図を作成して公表をされております。こうした取組は、河川の外水や内水の氾濫形態にかかわらず、地域住民が水害リスクを理解するのに有益であり、また町づくりと一体となった防災対策の推進にも有効であると考えております。 このため、国土交通省では、今後の気候変動の影響により水害の頻発化、激甚化が懸念される中で、流域全体でのハード、ソフト一体となった対策を検討するために、気候変動を踏まえた水災害対策検討小委員会というものを設置をしておりまして、この滋賀県の先進的な取組についてはこの委員会でも紹介をさせていただいたところであります。 今後、こうした先進的な取組も参考にさせていただいて、水害リスクのより低い地域に居住や都市機能を誘導するなど、町づくりと一体となった対策について、我が省としても検討を深めてまいりたいと思っております。
○嘉田由紀子君 政務官、ありがとうございます。 実は、この費用は、全て県下全域でやるのに二億円なんです。滋賀県全体、面積的に全国の百分の一ですから、二百億円あったら全国でできますので、是非国土交通省の方も予算を入れていただけたらと思います。 土地利用についての御質問も御回答いただきましたので、今、人口減少時代です。緻密な地先の安全度マップあるいはハザードマップを作ることで土地利用の適正化ということがどんどん進められると思います。 ただ、問題は、このときに、例えば建物規制どうするのか、土地利用規制どうするのかという規制の母体がどこがやれるかということです。国土交通省さん、土地、都市計画の母体、あるいは建築の母体というところもありますので、滋賀の方では、洪水の危険性の高い区域に建物を建てることを、特に三メートル以上浸水するおそれがあるところはいざというときに逃げられなくて死者が出る。例えば、昨年の西日本豪雨のときの倉敷市で五十一名もの方が真っ昼間に家の中で亡くなっております。あれは、元々が浸水するところを知らずに住んでいたわけですね。ですから、そういうものを、建物を建てる、耐水化建築ということで配慮することも必要だと思うんですけれども、ただ、これ、滋賀県内で三メートル以上浸水するところ抽出しました。五十か所、千八百戸です。このことを地元に知らせると、どうしてくれるんだ、地価が下がるじゃないか、そもそももうここに住んでいるんだからということで、なかなか土地のかさ上げとかあるいは住み替えというところが難しいんですが、この辺り、国土交通省さんの方で提案などございましたらお願いをいたします。
○大臣政務官(門博文君) 御指摘のように、近年の自然災害を踏まえ、増大する災害リスクに対応するために、都市計画による開発の規制、そして立地誘導等をハード対策と併せて行っていく必要があると考えております。 例えば、従来より都市計画法に基づく開発許可制度においては、浸水による危険の著しい区域を地方公共団体が条例で災害危険区域に指定している場合には、その区域での宅地開発を原則として禁止しているところであります。 また、今各都市で進められておりますいわゆるコンパクトシティーのための立地適正化計画においても、国が定める運用指針で、浸水想定区域などについて、災害リスクや警戒避難体制の整備状況等を総合的に勘案し、適当でないと判断される場合は原則として居住誘導区域に含まないということにしております。 この考えに基づきまして、例えば近畿地方でいいますと、兵庫県の西脇市、そして御地元滋賀県の彦根市などでは、実際にこの居住誘導区域の設定において、一定の深さ以上の浸水想定地域が除外されているところでございます。 今回の災害で、国土交通省といたしましては、全国各地で多様な被害が相次いだことを踏まえ、都市計画でどのような対策が可能なのか、またコンパクトシティーの取組と防災対策の一層の連携や、開発規制の見直しも含めた必要な対策を進めてまいりたいと思っております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 土地利用とそれから建物規制、ここはちょっと踏み込んでいただいていないんですけれども、時間がちょっと迫っておりますので、是非とも横串を刺せる政策を国の方も自治体とともに進めていただきたいと思います。 次に、今回の被害の中で、私も長野の千曲川、また福島、見せていただきました。特に千曲川の堤防破堤については、一部やはり堤防が弱かったんじゃないのかということが専門家が言われております。 私たち、特に河川の堤防などを研究してきた立場からしますと、耐越水堤防、天端とのり、裏のりと、それから一番裏の住宅側のところですね、この三か所補強することで耐越水堤防できるだろうと言っていたんですけど、実はなかなか、ここ進んでいないのが実態です。 この辺り、耐越水堤防について、もっともっと実は早く安く確実に堤防強化できます、その気にさえなれば。しかし、自治体は本当に予算がないので、その辺りを、国土交通省さんの方はこの耐越水堤防に対してどういう見解をお持ちか、お願いをいたします。
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。 治水対策に当たっては、今委員御指摘のように、堤防の強化、また遊水地等の洪水調節施設の整備、様々な手段を組み合わせながら、河川の特性、流域の状況に応じて対策を進めていくということが重要でございます。 本年の台風第十九号におきましては、国管理、県管理合わせて百四十か所の堤防の決壊がございました。それらの中で、堤防の強化というものの重要性はますます増しているものというふうに考えてございます。 堤防の浸透や浸食に対する強化に加え、越水しても決壊までの時間を少しでも引き延ばすための堤防天端や裏のり尻等の補強については、三か年緊急対策等においても実施をしているところでございます。 今回、堤防が決壊した各河川につきましては、現在、専門家から成る堤防調査委員会等において堤防の決壊要因の究明がなされているところでございます。そのような結果も踏まえながら、堤防強化策について進めてまいりたいと考えております。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 その堤防強化なり河川改修、実は地元の土木の中小業者がしっかりと技術を持ってできます。もちろんゼネコンでないとできない仕事というのもあるんですけど、私の知事の経験からすると、本当に地元の中小の土木業者さんが堤防強化やあるいは河川の掘削、そして最近は、例えば川の中の樹木伐採は住民参加でやろうというようなことで進めておりますので、是非この中小の土木業者さんに予算が回り、そして、それが自治体に回るような形で河川の維持管理の予算を何としても増やしていただきたいと思っております。 そして、この地元の中小業者さんが元気になると地域社会が元気になります。現場で、例えば消防団員とかあるいはお祭りをしてくださる地域住民とか、そういう、そしてそこで家族ができれば、それこそ人口の問題にも答えができますので、その辺り、是非中小の土木業者さんを支援できるような、そのような事業を是非予算的にも増やしていただきたいと思っております。ここについてはもう時間がないので、お願いをしておきます。 そして、次に内閣府さんにお願いしたいんですが、先ほどのフレコンバッグのこともそうですし、それから千曲川があふれて、それこそ一両三億円もする北陸新幹線の車両が水についてしまった。あそこは、実は、江戸時代から大変水つきの場所で、杉尾委員などはよく御存じだと思います。そういうことを知りながら、なぜ対応できなかったのか。これが事業継続計画、ビジネス・コンティニュイティー・プランと言っているんですけれども、これも自治体は、例えば滋賀県の流域治水条例では、第六条に、事業者の責任として、ハザードマップに基づいて従業員の命を守り、そして施設を守り、併せてそれぞれの事業を動かし続けられるようにという事業継続計画を入れておりますけれども、この辺り、内閣府さんの方ではどのような事業継続計画を作っておられるか、あるいはその現在の状況を教えていただけたらと思います。
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。 事業継続計画は、企業が災害を受けても被害を最小限にし、できるだけ早く事業を回復できるよう、あらかじめ対応方針、対策、体制、手順などを定めておく計画でございます。幅広い方々にとって大変重要なものと認識してございます。 このため、内閣府では、これまで企業におけるBCPの重要性、考え方、策定方法などをまとめました事業継続ガイドラインを作成するとともに、継続的にセミナー等によりその重要性を説明するなどして、その普及に努めているところでございます。 内閣府で隔年に実施しておりますBCPの策定状況調査によれば、平成二十九年度でBCPの策定率は、大企業で二十七年度調査比三・六ポイント増の六四%、中堅企業で平成二十七年度調査比一・九ポイント増の三一・八%となっているところでございます。引き続き、関係省庁と連携しながら、企業へのBCPの普及啓発に向け努力していきたいと思います。 以上でございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 事業の方はまさにBCPという言い方で、そして、実は三・一一もそうですけれども、今回も本当に工場が浸水をして、そして重要なオンリーワン企業が浸水してしまったがために経済動かなくなったということがございますので、このBCPはまさに経済の根幹に関わるところでございます。何としても国全体で、今なかなか中小企業の方の作成率が低いということですけれども、こういうところも、中小企業、商工会や商工会議所などを含めて事業継続計画作れるように支援をしていただき、また、自治体の方にももっともっとそこを認識を高めていただけるようにお願いをしたいと思います。 この事業継続計画と並行して、まさに避難体制、人々が命を守るにはどうするかということで、最後、七番目に住民の避難についてお伺いをさせていただきます。 滋賀県の流域治水条例では、この皆さんの資料の中の七というところに、人づくりでも治水と、備えるというものをやらせていただいておりますけれども、ここで意外と大事なのが子供です。大人はある意味で正常性の偏見、そんなの今までなかったからないよと言うんですけど、子供が大事です。子供が学校で、地域で進めると、家で広げて地域が備えが強くなります。 この辺り、内閣府ではモデル地域などもつくっておられるということですけれども、その現在の状況お知らせいただけたらと思います。お願いします。
○政府参考人(村手聡君) お答え申し上げます。 災害の多い我が国において、行政による公助と連携して自助、共助の防災活動を通じて地域の防災力を向上させることが極めて大切と考えてございます。 内閣府では、平成二十六年度から二十八年度までの三か年で、地区の居住者等が策定する地区における防災活動に関する計画でございます地区防災計画を策定する四十四地区に対し、有識者によるアドバイス等を行い、その計画策定を支援してきたところでございます。 また、地区防災計画の実効性を高めるために、例えば愛媛県の大洲市の三善地区など八地区におきまして、住民各自の避難場所や避難ルート等を記載した災害・避難カードといったものを作成する取組をモデル事業として実施したところでございます。今年度は、岡山県倉敷市とか、また高知県本山町の二校において、防災教育の教材や避難訓練内容の充実を図るためのモデル事業を実施してございます。 このような地域防災力向上のための取組を全国展開するために、地区へのアドバイザー派遣とか、また地区防災計画を推進する自治体職員のネットワーク、地区防’z等を通じた積極的な取組を推進しているところでございます。引き続き、全国にこうした取組が広がるよう努力していきたいと思っております。 以上でございます。
○嘉田由紀子君 ありがとうございます。 時間が来ておりますので。私も、三善地区に行って勉強させていただきました。是非これを全国のそれこそ数万ある小学校区などに広げていただけたらと思います。 ありがとうございました。
○委員長(青木愛君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時八分散会