財政金融委員会 第5号
- 発言数
- 133 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/12/03
会議録
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。 委員の異動について御報告をいたします。 昨日までに、朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として森まさこ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に藤末健三君を指名をいたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総合政策局長森田宗男君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西祐介君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 財政及び金融等に関する調査を議題といたします。 まず、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づく破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告に関する件について、政府から説明を聴取いたします。麻生太郎内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 一昨年六月二十日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出いたしております。 報告対象期間は、平成二十八年十月一日以降平成二十九年三月三十一日までとなっております。 御審議に先立ちまして、その概要を御説明を申し上げさせていただきます。 まず、今回の報告対象期間中に、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。 次に、預金保険機構による資金援助のうち、救済金融機関等に対する金銭の贈与は、今回の報告対象期間中に日本振興銀行の清算法人である日本振興清算に対する七十億円の減額が生じたこと等により、これまでの累計で十九兆三百十億円となっております。 また、預金保険機構による破綻金融機関等からの資産の買取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆五千百九十二億円となっております。 なお、預金保険機構の政府保証付借入れ等の残高は、平成二十九年三月三十一日現在、各勘定合計で二兆八百九十七億円となっております。 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講ずることと努めてきたところであります。 金融庁といたしましては、今後とも、各金融機関の健全性にも配慮しつつ、金融システムの安定確保に向けて、万全を期してまいる所存であります。 御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○委員長(中西祐介君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。 今ちょっと資料を皆さん方に配っていただいていますが、この資料は国債発行残高と民間借入金、これの推移をグラフにしたやつなんです。これを見ていただくと、非常にいろんなことが見えてくるんですね。 まず、元々日本は、国債は戦後、いわゆる敗戦のときに全部一旦清算してというか、全部償還したんですね。国債を、紙切れになってしまったという話がありますが、そうじゃなくて、全部これは償還をしております。で、実質残高がゼロになって、そしてオリンピックの年までは国債を発行することなくやってきたと。その翌年から国債発行が出てきたんですが、太い方の線がその国債発行残高の推移でありますね。上の方の線というのは民間の金融機関からの借入れ。要するに、これ信用創造によって貸付けを、銀行がお金を出してきた金額なんですね。 これから分かりますことは、要するに、ずっとこのお金を貸し付けることによって、民間市場に預金通貨が出ていきますから、通貨供給量の推移と見てもいいわけなんです。そうすると、通貨供給をしてきたのは、民間がどんどん旺盛な借入れ意欲がありますから、やってきたと。最後にどんとこれ上がっていますね。これがまさにバブルのときなんですね。いきなり大きな山になって貸付けを出したと。しかし、これが不良債権化して、その後一挙に減っております。そして、今、アベノミクスということで、この貸付けを増えるように、信用創造が増えるように、日銀がいわゆるこの量的・質的異次元の緩和をしていただいているわけでありますが、だんだん増えるようになってきたとはいうものの、まだまだこのバブルのときのピークには遠く及ばない状態が続いているということであります。 そして、一方、国債の方はどうかというと、民間よりもずっと下の方を走っていたわけですね。つまり、資金供給しているのは、民間の旺盛な借入れ意欲が資金供給をしていたと。 ところが、一挙に、ここで分かりますように、この民間の貸付金の、借入金の残高、つまり、これが減るということは預金量が減るということなんですね。一挙に減ります。減ってしまったから景気が悪くなっている。景気が悪くなっている分を補填するために国債がどんどん増えていっているわけですね。 こういうことを見ますと、これから見えるのは、まずはバブルのときから、このバブルのときに民間のお金はたくさん出るようになったんだけど、その後の不良債権処理から一挙に減ってしまって、その差額を埋めるような形で国債がどんどん増えてきていると。この関係って非常に大事なことでありまして、ということは今どういうことかというと、民間の預金量、この貸付金と国債のグラフの合計額が市場に出ているお金だと、こういうことなんですね。市場に出ているお金が、バブルのときは物すごく高かったわけですね。民間もあるし、国債はそこそこあると。 ところが、今民間がこれだけ減っていますから、結局、何を意味しているかというと、民間の方は今借入れをしていないということなんですね、これは。そして、それ以上に国債はどんどん出している。つまり、国債をどんどん出すことによって通貨供給をしているんですが、それが民間の預金になってしまっているんですよ、借入金が増えず。まさに、お金出しているんですけれども、ある意味でいうと死に金といいますか、豚積み状態、これが今の経済の状態だということを示していると思うんですね。 ということで、今、私が一応このグラフから読み取れるところのことをお話しさせていただきました。要するに、バブル後、民間借入金は激減して国債の発行残高が増加したのは、それを補填したものであったと。そういうことからすると、今現在、経済がまだ本調子になっていない、民間の方は借入金がどんどん増えずに、そして政府の借入金だけ増えて、増えた分が民間の方は今度、預金超過という形で残ってきているというのがここから読み取れると思うんですけれども、このグラフの今の私の解説なんですけれども、これは財務大臣そして日銀総裁に、それぞれ御感想といいましょうか、御意見を聞かせていただきたいと思います。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘のように、一九九〇年代のバブル崩壊後、我が国では深刻な景気後退が続き、金融危機も発生いたしました。そうした下で、設備投資などの経済活動が停滞し、民間部門の資金需要は減少した、その結果、民間部門の借入れが減少したというふうに思われます。 この間、政府は、経済活動を支えるため景気対策などの目的から財政支出を拡大した一方で、税収が減少したため財政赤字が拡大したと思います。こうした経済情勢と政策対応の結果として、国債発行残高が増加したものというふうに認識しております。
○国務大臣(麻生太郎君) バブル崩壊後、いわゆる日本経済の中で景気の下支え策としては、これは公共工事の追加というのを実施してきたというのが大きな理由の一つだったと思いますが、これが国債残高の増加の一因となったことは、これは委員の御指摘のとおりだと思います。 しかしながら、長期にわたって国債残高が累積してきた主な主因、要因というものについては、これはもう急速な高齢化というものを背景にする社会保障費を賄うという財源が確保できていないという構造的なものがあるというのが大きな理由だったと思っております。
○西田昌司君 ちょっと私の質問の意図とかみ合っていない答弁になっているんですが、そこをかみ合えるようにちょっと後で詰めていきたいと思いますが。 要するに、民間経済が良いときは、良いときは借入金がどんどん、民間の借入金はどんどん増えていくと、これが普通ですよね。今現在、借入金の額が増えていない、そして政府だけ増えているというのは、それは、お金をため込んでしまって民間がお金を使っていないということを示しているわけなんですよ。 逆に、そういうことで経済を良くしていかなければならないということを示しているわけですが、ということは、ということは、いわゆる財政再建、財政再建にもいろいろ私異論があるんですけれども、財務省が取りあえずプライマリーバランスを黒字化しなきゃならぬというように、思いでされているんですが、もしもプライマリーバランスを黒字化、要するに財政の赤字額を少なくしていこうと思うと、そのためには、結局はこの民間の、民間の借入金がどんどん増えていく、国債残高よりも増えていくというような状況にならないとプライマリーバランスの黒字化はできないんじゃないか、民間の借入金を増加させることが必要じゃないかと思うんですけれども、総裁と大臣、どうお考えですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは一つの国の部門の収支の話ですけれども、海外部門というのに絞って考えますと、これは政府部門が黒字と、貯蓄超過ということですけれども、そのときに民間の部門がいわゆる投資超過という関係が成り立っているということは御指摘のとおりなんだと思いますが、ただし、実際には日本の経済はこれはもう世界に開かれておりますので、海外部門の収支次第ではこうした関係が常に成り立っているわけではないということだと思いますね。 民間経済活動と財政というのは相互に影響を与えておりますので、一方だけの因果関係があるというわけではないということには留意する必要があると思いますが、いずれにしても、政府としては、経済再生というものと財政健全化というものの両立を目指していきませんと今後ともマーケットの信用を得にくいということになろうと思いますので、これを両立させるということを目指すということがこれは重要だと考えておりますので、民間部門が自律的に成長する中で資金需要が高まっていくというようなことが財政健全化が達成をされていくというのに対しての一つの目標というか、そういうものを目指していかねばならぬところだと思っております。
○参考人(黒田東彦君) 確かに、経済活動が活発化して民間の資金需要が大きく増加するような経済情勢であれば、税収の増加などによって財政収支の改善がより容易になることは確かであります。 もっとも、民間経済活動と財政は相互に影響を与える関係にありまして、一方方向の因果関係があるわけではないと認識をしております。民間の経済活動が活発になれば財政健全化に資する一方で、財政健全化に対する信認が失われますと、金利上昇や国民の将来負担の高まりなどを通じて民間の経済活動を下押しするおそれがあります。 中長期的な財政健全化への信認確保と経済成長とのバランスを取っていくことが大事ではないかというふうに考えております。
○西田昌司君 今、麻生大臣から言われましたマクロ恒等式の話で、要するに、国内の民間と政府、そして海外部門と足すとゼロになると、収支はゼロになると、こういうことであります。ですから、そこは大事な事実なんですね。 そこからいきますと、要するに、財政赤字とか黒字とかいうのは、経済全体で考えると私は余り意味がないと思っています。といいますのは、要するに、ここにありますように、政府の借入金というのは何かというと、要するに民間にお金を供給しているわけですね。同じく民間の借入金も何かというと、これは市場にお金を供給しているわけですよ。民間がたくさん使っている状態のときは、ありましたように、バブルの以前のように、政府がそんなにたくさんお金を供給する必要はないと。 ところが、民間の方が景気が悪くなって、一挙に不良債権処理も含めて債務残高を減らしていった。同時にそれは、資産の方の預金残高も減っているんですよ。ここが大事なポイントなんですね、債務が減るということは預金残高も減っているわけですから。 そうすると、経済は当然悪くなるんですよ。悪くなったときに政府が下支えをして、つまり出していくのは当然の話です。当然の話なんだけれども、当然の話をされたわけですよ。ですから、政府の債務残高が増えてきたわけです。本当でしたら、そこで民間がお金を借りて次の投資をしてくれれば、この下がってしまったこの民間の借入金もどんどん増えてくるわけですね。そうすると、政府の方が資金供給をそんなにしなくてもいいようになってくるわけなんです。 つまり、大事なことは、まず民間経済を立て直すという話なんですよ。これはもう麻生大臣も一番ずっと持論で言われていたはずなんです。まず経済を直さなきゃならない。ところが、財政再建という言葉に引っ張られて、何か債務残高、政府の方が、増えているのがまずいんだというようなところから、ここを抑制する余りに、要するにこの民間の方が増えないわけですよ。 それで、改めて質問いたしますが、こういうふうに異次元緩和をしてもなかなか増えないのは、実は、政府の方が国債もちろん出しているんですけれども、この国債というのはもういわゆる財政再建ということを言い出してから建設国債、つまりは長期投資ですね、長期投資に係るような国債の残高は余り増えていないんですよ。むしろ、長期投資じゃなくて、毎年毎年、単年度単年度の社会保障費などの足らない分を国債でやっているわけです。それはもちろん必要なことでいいんですけど、問題は長期計画というのを示してこなかった。 かつては、バブルのときまではいわゆる全国総合開発計画という形で、四全総というのまでありましたね。十年ごとの、十年後に日本はこういう形の社会構造をつくっていきましょう、インフラを整備しましょうというのを示してきた。その結果、当然、建設国債でその予算を作っていかなきゃならないし、同時に、その予算を示して、そしてそれをやっていく中で、民間の方もそうするとそれに呼応したように借入金も増えるわけですよ。投資が増えるわけですよ。 ところが、このグラフの一番大事なポイントは、そういう四全総のような長期投資、それから社会保障でも、余りにも借入金、赤字国債でやっているということに気を取られ過ぎて、私は赤字国債でやっていても全く問題ないと思っていますが、要は、長期的にこの社会保障の給付があたかもこのままでは行き詰まってしまうかのような印象を与えるような議論がされてきてしまった。 要するに、税負担、社会保険料負担、そういうものでやらなきゃならないという話になって、長期投資をしなくなってきた、その結果が、実はせっかく国債残高を増やしていっても民間の方の債務残高が増えない、つまり投資が増えないということになっていると思うんですが、財務大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 確かに、日銀の当座預金、マネタリーベースの話ですけど、に比べりゃ、マネーストック、いわゆるマネーサプライの方の投資がというか、増加が緩やか、これだったらもう間違いないですよ、確かだと思いますが。 他方で、これよく見ていただくと、安倍内閣が発足をした当時に、日銀による量的・質的金融緩和の効果のおかげで、当時、間違いなくマネーサプライは増えていなかったんですから、あの頃は、ゼロですよ。ゼロとは言いませんが、ほとんどゼロ。それに比べて、少なくともこの結果、今見ますと、安倍内閣発足当時の話に比べて今の状況は、法人に貸してから二%とか四%マネーサプライ増えていますから、そういった意味ではプラスの基調になっているということも事実なんだと思いますので、これは個々の企業にとっては、少なくとも債務超過を食らったあのときに比べて、債務超過を消して今の状況まで持ち込んでくることによって、やっと資金の、金が借りられるような状況、まあ債務超過では金貸してもらえませんから、そういったことになってきたということだと思いますので、規制、金融の緩和というのは資金調達環境というものの改善という意味では好影響を与えているのだと考えております。 なお、中長期的な観点を踏まえつつ計画的に財政運営を行うということの重要性は、これ、西田先生おっしゃるとおりなんですけれども、その際には、財政に対する市場の、いわゆるクレディビリティーなどの信頼、信認というものを維持しておくことが必要なんだと思っておりますので、こうした考えをちゃんと頭に入れておきませんと、今はどんどんどんどん、行け行けどんどんでも大丈夫だという御指摘なんですけれども、私どもは、少なくとも今はマーケットの信頼があるからこそ、少なくとも一九九二年、二百五十兆、今の借入金の四分の一程度だった時代の金利が五%少々、今が四倍の借金に増えて、資産がほとんど増えていないにもかかわらず、金利は逆に下がって〇%なんというような、我々が習った経済学では全く付いていけない話が今起きておるんですけれども。 こうした状況を見ますと、政府としては、これは引き続き、いつそういったものが普通の話に戻るということも考えておかなければいけませんので、我々といたしましては、この新経済・財政再生計画に基づいて、いわゆる民間部門というものが自律的に成長するというような、資金需要が高まっていくというようなことを考えて、財政健全化が達成されるということを目的としていかないかぬところだと、我々としてはそう考えております。
○西田昌司君 財政の信認ということをおっしゃるんですけれども、これは黒田総裁が昔、財務省のときに自ら財務官のときに言われていたんですけれども、要するに、国債がデフォルトするようなことはないと。そもそも、仕組みとしてデフォルトできないんであります。ですから、信認もくそも、そこはもう動かない事実であります。 そしてさらに、今金利の話されましたけれども、金利は市場によってつくられていると。もちろん、市場によってつくられますよ、これ、短期金利とかやる場合とかですね。しかし、それは政策的に誘導できるんですよ。だから、それがまさに黒田総裁の力で、アベノミクス、この黒田バズーカと言われましたけれども、長短金利、イールドカーブコントロールという、私たちも初めて聞きましたけれども、見事に下に、幾ら国債残高が増えても、どんどんゼロ金利と言われるぐらいに低くしているわけです。 つまり、金融政策でできることは、金融ではかなりのことができます。できますが、問題は、金利を下げたからといって、この信用創造額が増えない、マネーサプライはなかなか思ったように増えないということなんですよ。なぜかというと、要するに、無理やり口開けてお金を放り込むわけにいかないんですよ、これは。要は、自分で借りたいということを申出しない限り、幾ら金融政策でやっても、最後の借入金、信用創造というのは増えないわけですね。 そのときに、その問題は、需要というものがないと借りない。需要をつくるのは誰かというと、金融環境をつくるのは日銀の仕事ですけれども、需要をつくるのは実は政府の仕事なんですよ。政府が長期計画を示していけば、当然それに伴って、お金は貸したい、借りたいというふうに思ってくれると思うんですが、黒田総裁、いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 足下、まず最近の企業の設備投資を見ますと、またそれらの資金調達を見ましても、かなり長い期間のデフレあるいはリーマン・ショックの経験などから、かつては慎重さが見られておりましたけれども、ここ数年、企業収益は高水準を維持して、企業の投資スタンスが徐々に積極化する下で、設備投資は増加傾向にあり、企業の資金需要も増加を続けております。貸出しも、二〇一〇年代の前半から前年比プラスに転じまして、このところ二%台前半の伸びを続けております。 その上で、この先も企業の投資が一段と活発化し資金需要が更に高まる、委員がおっしゃっているような形に経済がなっていくためには、もちろん緩和的な金融環境が必要なことはそのとおりでありますけれども、さらに、我が国のやはり長期的な成長力、いわゆる潜在成長力を高めていくことで企業の成長期待が高まるということも重要ではないかというふうに考えております。
○西田昌司君 それをやるためにも、政府側が長期計画を立てなきゃならないということをお伺いしているんですよ、いかがですか。
○参考人(黒田東彦君) 私、相当昔のことですけれども、経済計画、経済企画庁に計画局があって、五年ごととか、あるいは内閣替わるごとに経済計画というものを立ててやっていたわけですが、その大蔵省側の窓口のような仕事をしておったことがあったんですが、結局、御承知のように、四全総その他ずっと戦後やってきたんですけれども、中曽根総理のときに、我が国は市場経済であって計画経済でないので経済計画を作るのはもうやめようということで、最終的に経済企画庁の計画局というのも不要だということになって。 恐らく、戦後ずっと続いてきた間に、英語で言うインディカティブプランニングというか、政府がこういう方向で経済を運営しますと、そういうことを示すということが非常に意味があったと思うんですけれども、それが成熟経済になっていくに従って、もちろん民間部門は政府が何をするかというものを注目していることは事実なんですけれども、経済計画のように政府の方針によってそちらに引っ張っていくということがなかなか難しくなってきた、あるいは適当でなくなったということで、恐らく経済計画もなくなり、経済計画の中の一部がまさに公共事業の五年計画とかそういうのが一緒にセットであったんですね、それはもうすっかりなくなってしまったということだと思いますが。 他方で、政府としては、私が政府のことを御説明する立場にありませんが、一定の財政の方向性を示して、その中で、それぞれの例えば社会保障の長期的な展望であるとか、あるいはインフラ整備の展望であるとか、そういうものは示しておられると思うんですけれども、かつてのような経済計画、その一部である公共事業の多年度計画というものは少なくとも中曽根内閣の下で廃止になって、その後はそういうことが日本経済にとって必要不可欠というものではなくなったということではないかと思うんです。ただ、これは私の個人的な経験でして、日本銀行総裁としての立場ではございません。
○委員長(中西祐介君) 時間が参りましたので、おまとめください。
○西田昌司君 率直ないいお話を聞かせていただきました。 まさにそこが転換点なんですね。それで、その後バブルをつくっちゃって民間に、市場に任せると。そして、その後デフレをつくっちゃっていると。ですから、もう一度、麻生大臣の下でしっかりそういうことを、長期計画を作っていただきたいと、そのことをお願いしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○勝部賢志君 立憲・国民.新緑風会・社民の勝部賢志です。 まず初めに、FRC報告等についてお伺いいたします。 今ほど西田委員からもバブルの話がございましたけれども、平成三十年間を振り返ってみますと、当初はバブルの絶頂に始まり、そしてすぐにその崩壊を迎えました。その後は、長期にわたる後始末に追われ、失われた三十年とも言われています。バブルの崩壊後延々と続いた破綻金融機関処理で、大きなものとしては、一九九六年には住専処理で六千八百五十億円公的資金が投入されましたし、一九九七年には長銀、日債銀の破綻処理で六兆円が国民の負担で贈与されました。世論は大きく揺れ、金融行政への批判や不信を招いたのも事実であります。しかし、その金融機関を支えていくというのも、また一方で必要なことでありました。 そんな中で、今年は令和元年を迎え、八月に報告されたFRC報告の預金保険機構による主な資金援助等の実施状況によれば、資金援助等実施累計額は、金銭の贈与で十九兆三百十九億円、資産の買取りで六兆五千百九十二億円、優先株式等の引受け等で十一兆二千四百六十一億円と、計三十六兆七千九百七十二億円に上っています。これら国民負担のうち今後回収できる可能性のある金額はどれくらいあるのか、まずお伺いいたします。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 預金保険機構における平成三十一年三月末までの資金援助等実施累計額約三十七兆円のうち、回収等を除きました残余の資産は約〇・六兆円となってございます。 内訳として申し上げれば、約十九兆円の金銭贈与を実施しておりますけれども、このうちペイオフコスト内の金銭贈与約七・六兆円につきましては、金融機関が納付する預金保険料で既に回収されております。また、ペイオフコスト超の金銭贈与約十一・四兆円のうち約一兆円は金融機関が納付する特別保険料で回収されておりまして、残る約十・四兆円は既に国民負担として確定をしているところでございます。 資産の買取りにつきましては、破綻金融機関等から約六・五兆円の買取りを実施しておりますけれども、大半の資産は回収が既になされておりまして、回収益約一・三兆円を含めました回収等累計額は約七・七兆円となっておりまして、残余の資産は約三百二十億円となってございます。 資本増強、資本参加につきましては、金融システム安定化等のため約十一・二兆円の優先株式の引受けなどを実施しておりまして、回収益が約一・六兆円、それを含めました回収等累計額は約十二・二兆円となっておりまして、残余の株式等は約〇・六兆円となってございます。 この残された資産につきましては、預金保険機構及び整理回収機構とも緊密に連携しつつ、引き続き、国民負担の極小化の観点から最大限の回収に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
○勝部賢志君 かつて大蔵省銀行局は、バブル崩壊当初、一九九二年当時においても公的資金の投入には慎重であったというふうに思います。私は北海道の出身でありますので、バブル崩壊後、北海道拓殖銀行が破綻をしました。地域経済に非常に大きな影響を与えましたし、銀行が倒産して職を失った方もたくさんいらっしゃいました。 このような流れの中で、今年の通常国会で審議され可決、成立した金融早期健全化改正法により今後の金融不安時における対応において資金面での影響が生じないのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(栗田照久君) 預金保険機構の早期健全化勘定の利益剰余金約一・六兆円につきましては、先般の金融機能早期健全化法の改正を踏まえまして、約八千億円を今後も同勘定に留保することとしたところでございまして、その内訳といたしましては、早期健全化勘定の業務のために留保する必要がある金額といたしまして、東日本大震災を受けて国が資本参加した六つの協同組織金融機関に将来損失が発生した場合に備えるため、過去の協同組織金融機関の破綻事例などを参考に試算した資金など約一千八百億円、それから、金融再生勘定の業務のために留保する必要がある金額といたしまして、旧長銀、旧日債銀から買い取った簿価約一兆五千億円の株式につきまして、金融資本市場の動向や個別銘柄の状況などにより予測困難な損失が発生する可能性が否定できないことから、日経平均株価が過去十年間における平均的な水準である約一万四千円まで下落したとの仮定を置いた上で、保有する上場株式の含み損を試算するなどして計算いたしました約六千二百億円となってございまして、このように、早期健全化勘定に留保することとした金額は、過去の実績等も参考にいたしまして将来の損失リスクを十分に勘案したものとなっているというふうに考えているところでございます。
○勝部賢志君 ジョン・ケネス・ガルブレイスという人の書いた本に「バブルの物語」という本があるんですけれど、その中で、人間の仕事の諸分野のうちで金融の世界くらい歴史というものがひどく無視されているものはないと語っています。バブル崩壊の悪影響が少しでも小さく、あるいは悲劇を回避するためにも、私たちが経験したこの教訓を生かしていかなければいけないのではないかというふうに考えています。 バブルの崩壊というのは、非常に大きな経済にもあるいは生活にも影響を与えました。この政策的な対応については、福島原発事故と同様、政府と国会がそれぞれ調査会を設け、検証を行っていくべきくらいの課題ではないかと考えますけれども、金融大臣としての御認識をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 北海道におられたので、北海道は拓殖銀行か、あれは九七年でしたかね、三洋証券、山一証券、いずれもあの年に倒れていますし、翌九八年に長銀が倒れ日債銀が倒れ、大体、大都市銀行と言われるのが全部倒れたのがこの九七、八年。 それで、今、昔の名前で出ていますのは、三井、住友、三菱、東京、その四つですか。あとは全部、第一だ、富士だ、興銀だなんて、今は何と言うんですなんて言われても、知っている人は珍しくて、りそなかパソナかにみんななっていますから、よう分からぬものになるぐらい銀行はなくなったんですよ。それははっきりしていますわな。 そういったような状況で、私どもとしては、これが極めて深刻化していったのがこの九七、八年で、金融国会等々もこの年に行われているんですが。少なくとも、私どもは、この不良債権を克服することには、一応、その後の手当て等々をやらせていただきながら少しずつ成功はしたんだと思っておりますけれども、結果的には実体経済には大きな影響を受けたことはもう確かなんで、長期的な停滞を経済に与えたという意味においては非常に大きかったんだと思っておりますので。預金保険機構として約十兆の金をいわゆる国民が負担したという形になろうかと思いますので、金融行政としても、こういったいわゆるバブルの行き過ぎを早めに調整をするというようなことが必要なんではないかと考えておりますので。 そこで、今、金融庁としては、いわゆるリアルタイムでこれをある程度把握した上で、実体経済に対しても大きな影響が与えられるであろうと思われるのであるのならば、バブルの、何でしょう、兆候が感じられたら、いわゆる前もって、フォワードルッキングで前もってあらかじめ何とかというのを、分析やら解析、特定等々をした上で、金融システムの安定の確保というのに向けて対応を行っていかにゃいかぬだろうと思っております。 今委員から御指摘があった中で調査会等々という話になりますと、これは、国会でお決めにならにゃいかぬところなので私どもの決める話じゃありませんけれども、そういった対応は我々としてはさせていただこうと思っております。
○勝部賢志君 財政状況についてもお伺いしたいと思うんですが、我が国の財政状況の深刻さは言うまでもありませんけれども、官庁の中の官庁として霞が関ににらみを利かせてきた旧大蔵省あるいは現財務省の権威が以前よりも落ちてきているのではないかと感じるのは私だけでしょうか。財政状況の極端な悪化はそれと同時並行で進んできたように思えます。国会こそがその任にあるわけですけれども、やはり政府内でも時々の政権による目先の動きに対しては一国の財政視点による規律が筋を通していかなければ、国の財政は安定しないのではないかというふうに考えています。 安倍総理が七月の参議院選に先立つ記者会見で、消費税の追加増税は今後十年くらいは必要ないと、こう述べられました。どのような財政見通しあるいは論拠によって消費増税が必要ない、十年くらい不要となるというふうにお答えになったのか、麻生大臣も同様に考えておられるのか、見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) ちょっと申し訳ないんですが、先ほど、冒頭に申し上げました預金保険機構による資金援助のうち、救済金融機関等によります金銭の贈与につきまして、先ほどこれまでの累計で十九兆三百十億円と申し上げましたが、正しくは累計で十九兆三百十九億円でありましたので、訂正をさせていただきます。 その上で、今御質問をいただきました勝部先生のお話ですけれども、これは総理自身のお考えを申し述べられたんだと承知をしていますが、これは、消費税というのは、今までも申し上げましてきたとおり、いわゆる社会保障というものに充てるということを決められて、目的税みたいな形になってきているんですが、全世代型の社会保障の型というものを構築するということで、少子化対策とか社会保障に対します安定財源というものを確保するというためにも、経済の影響をいろいろ計算をして十二分な措置を講じた上で一〇%に引き上げさせていただいたところでありますが、その後について、これいろいろ国会で総理も答弁されておるように、現時点でどれほどがどうかというようなことを検討いたしているということではありません。 したがいまして、急速な高齢化というものを背景として、いわゆる年金、医療、介護等々の社会保障給付というものが大きく増大をしております中で、いわゆる社会保障制度を全世代型として次の世代に引き渡していく責任というものを果たしていくために、財政の持続可能性というものを今後とも維持していく必要が、これは不可欠なんだと思っておりますので、我々としては経済再生と財政健全化の両立というものを図って、二〇二五年度にはプライマリーバランスの黒字化を果たして、引き続いて債務残高の対GDP比を安定的に引下げを目指していくというのを基本的にさせていただいております。
○勝部賢志君 次に、桜を見る会について伺います。 桜を見る会の執行額が年々増えていき、今年の執行額は予算の三倍となっています。財政をつかさどる財務省において、金額は国家予算から比べれば少ないかもしれませんけれども、年々執行額が膨らんでいくことに何の疑問も持たなかったのか、総理主催だから見て見ぬふりをしたのか。目を光らせておく必要があったのではないでしょうか。 どのような対応をしてきたのか、お伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 桜を見る会のお話ですけど、この内閣府の要求を踏まえて、従来から、その準備とか設営に関しまして最低限必要となる経費を前提にして、予算のいわゆる見積り、積算というものを見積もっているところなんだと思っております。 執行に当たりまして、内閣府において、実際の開催に当たって、その時々の情勢を踏まえて必要な支出を行ってきたんだと承知をいたしております。 なお、支出額が予算積算の見積額を超えていることについて、昨日の本会議でしたが、安倍総理の方から、結果的に望ましくなかったと答弁されていると承知をしておりますので、それに尽きるんだと思いますので、予算積算上の見積額を上回った支出はこれは違法ではないかというような御意見もあるようですけれども、法律上の問題はないというように承知をいたしております。
○勝部賢志君 執行額が膨らんだ原因は、参加者が増大したことが一番の要因とされています。この桜を見る会は、参加者の名簿が破棄されているということで、どのような方が何人参加されたのかが全容として分かりません。また、参加者の中には、悪徳マルチ商法で家宅捜索を受けたジャパンライフの元会長が総理の推薦枠で招待されたのではないかとの疑いも出ています。参加者の適格性やチェック体制にも大いに疑問があります。また、前日には通常より安い金額で夕食会をやった、開催したのではないかということへの疑念も拭い切れないのが現状であります。 総理には説明責任を果たすように求めておりますけれども、何というのか、ごまかすような答弁に終始しており、国民は納得をしていないというふうに思います。どうも安倍総理を始め今の政権には、このまま放っておけばいつかは忘れてしまうだろうという考えがあるように思えてなりません。政治が国民の皆さんに範を示し、国民から信頼をいただける政治にしていくためには、是非、副総理である麻生大臣には、その政治が立ち直るきっかけをつくっていただく、その役割を果たしていただきたいと思っています。そのためには、あらゆる証拠となる文書などを白日の下に明らかにして、まずは予算委員会でしっかりと説明責任を果たすべきだと考えていますが、そのことを強く求めておきたいと思います。 ちょっと時間がなくなりましたので、次に文教、科学技術などの予算についてお伺いをいたします。 今国会も終盤を迎えておりますけれど、開会当初は教育国会とも言われるように、教職員の働き方に関する議論ですとか、あるいは英語の民間試験の導入、記述式の導入などのことが大きな議論となりました。 そのような中にありまして、去る十一月二十五日に財政審が取りまとめた令和二年度の予算編成に関する建議によりますと、予算編成の課題三で、文教、科学技術予算に関しては、これまで教員数や公的支出額など量の多寡を論議されることが多かったが、量は目的ではなく手段であり、本来は質に焦点を当てて議論すべきだと、このように述べられています。限られた国の予算の中でいかに必要なものを効果的に予算配分していくのかということが問われているのだと思います。 その中で、一つは教職員定数の改善についてお伺いをしたいと思うんですが、今教職員の皆さんが長時間労働に置かれている厳しい現状、皆さんも御存じのことと思いますし、また、教員のなり手がいなくて教職員採用の試験の倍率が下がっている、非常に大きな私は社会問題になっていると思っているんですが、そのことから目をそらしてはならないというふうに思っています。 そんな中で、教職員、教員一人当たりの児童生徒数の国際比較などについて時々取り上げられておりまして、それで比較をすると我が国は決して少なくはないと言われることがあるんですけれども、これはあくまで教員のみを対象にした比較であって、アメリカやイギリスなど多くの先進国では、教員とほぼ同じ数だけ教員をサポートするスタッフがいることを考慮しなければなりません。 改めて、学校の働き方改革を進めていくために、業務の削減と併せて教職員定数改善が必要と考えますけれども、財務大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) この教職員に関しましては、これは平成以降に、少子化によります減少原因という、これは明らかに発生しておるわけですから、その一方で、社会情勢の変化に伴って、昔はすし詰め教室ですからね、この世代は。大体その世代は皆粗製乱造のすし詰め世代といってひがんでいるような世代もあった時代ですよ、我々の世代と違って。私らは産めよ増やせよの時代ですから、少し時代が違うとはいえ、まあ似たようなものですわ。それが今は三十人学級になってきているんですから、そういった意味では随分時代が変わってきているんだとは思いますが、社会情勢の変化に伴って様々な課題が教育現場に生じてきているということも事実なんだと思っていますので、小学校の英語必修化というものに伴います英語の専科教員を始め、また、いじめなど複雑化する教育問題に関する、そういったものに対する定数改善といった対応をこれまでも行ってきたということだと思っております。英語ができる先生がいないのに教科にしたって無理だという御意見もありましたよ、おたくの方から。そういった意見もありましたけれども、もう長い話ですから、これは、もう本当に三十年以上やっている話なので、これを短縮して言うのもいかがなものかと思いますけど。 いずれにいたしましても、児童の生徒数の減少ほど教職員定数は減少しておりませんので、児童生徒数当たりの教職員ではむしろ増加をしておるというのが実態です。さらに、学校や教員の業務負担軽減のためのいわゆる不登校児童専門のためのスクールカウンセラーなどの専門的な知識を有した外部人材というものを配置するというような意味での予算も拡充させてきていただいております。 こうした中で、学校における働き方改革について、今年の一月でしたか、中央教育審議会答申において、まずは教職員の勤務時間管理の徹底だということが言われて、学校及び教員が担う業務の的確化、明確化、適正化などに集中して取り組んでいくものとされているんだと承知をいたしております。 こうしたことを踏まえますと、まずは学校と地域の役割分担というものを含めて、教員の業務を徹底的に見直して負担を軽減させていくことが重要ではなかろうかというように考えておる次第であります。
○勝部賢志君 麻生財務大臣から丁寧に御答弁をいただきました。 その中で三十人学級というお話がありましたんですけれども、現実制度としては四十人学級ということで、そこの改善は基本的にはなされていないわけですけれども、今おっしゃられたような様々なスタッフを配置するということに御努力をいただいていることも一方では事実でございまして、それを含めて改善を求める声は以前からあったということは承知をいたしております。 そういった経過はありますけれども、しかしながら、先ほど課題として挙げた、教員のなり手が不足しているということと、現時点でも年度当初に教員が足りなくて担任がいないクラスがあるとか、あるいは定数を満たしていないというような状況もあって、これはやはり学校現場の働く環境の改善はもとよりでありますが、魅力のある学校をつくり、そして先生方と子供が本当に思う存分その学校で教育活動ができるような、そういう条件整備を、もちろん文部科学省が中心になってでありましょうけれども、その財源としては財務省として重きを置いて取り組んでほしいというのが私の思いでありましたので、是非その点の御理解をいただけたらと思います。 最後に、ちょっと時間が来ましたので、予定をしていた質問はまたいずれさせていただくことにしまして、実は、つい先日、安倍総理、在任が歴代最長となるニュースがありました。それで、麻生大臣はやはり最長かなと思いまして調べましたところ、在任丸七年はもちろん戦後最長ということであります。 歴代では、内閣総理大臣を二度務めるとともに大蔵卿、大蔵大臣をお務めになった松方正義さんが約十四年半やられています。また、近代日本を代表する財政家として知られる高橋是清氏は通算六回九年弱と、いずれも教科書に載るくらいの方々でありますけれども、現在第三位ということでありまして、先ほど申し上げましたが、官庁の中の官庁として霞が関ににらみを利かせる財務大臣として、今巷間取り沙汰されております真水十兆円の補正予算の編成を含め国家財政をつかさどる立場から、凜と厳しく官邸、霞が関を律していただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 以上でございます。
○古賀之士君 古賀之士です。 先月に引き続きまして、この財政金融委員会で二度目の質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。勝部委員からもありましたように、是非また、麻生大臣を始め、丁寧な御答弁をよろしくお願いを申し上げます。 そう言っておきながら、冒頭、申し訳ございませんが通告なしの質問がございますので、申し訳ございませんがお答えをいただければと思っております。テーマは、反社の定義に関するものでございます。 資料の一を御覧いただきましょう。こちらの方には、金融庁が発表いたしました六年前の行政処分の文言を載せております。これは、反社会的勢力との取引を問題視しているものです。現在も、資料二を、ページをおめくりいただいて、主要行等向けの総合的な監督指針でこの基準は維持されております。 ただ、先般、菅官房長官は、反社会的勢力の定義は一義的に定まっていないと、こう述べられております。そうであれば、行政処分ですとか監督指針が不明確になり、金融行政に影響を与えると懸念される面もあるとは思いますが、麻生財務大臣におかれましては、この点についてはどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 反社会的勢力の定義という話ですけれども、これは、その形態が多様でして、社会情勢等に応じて変化し得ることから、あらかじめ限定的に統一に定義することは困難かつ不適当と考えているということであろうと存じます。そのために、反社会的勢力と認定する際に際しては、各金融機関において実態を踏まえて判断しているところであります。 みずほに対する処分についてのお話もありましたけれども、こうした考え方に基づき行ったものだと理解をさせていただいております。平成二十五年の九月でしたかな、あれは、そうだと思っております。
○古賀之士君 同様の質問を参考人にも、金融庁の参考人もお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 監督指針におきましては、反社につきましては、反社会的勢力対応部署において反社会的勢力に関する情報を積極的に収集、分析するとともに、当該情報を一元的に管理したデータベースを構築し、適切に更新するというような体制を求めておりまして、基本的には金融機関が反社の認定を行うということになっております。 みずほの行政処分におきましても、反社に融資したそのことが問題になったというよりは、反社体制が不十分であって、当行が反社と認定している者に対する融資が見付かったにもかかわらず適切な措置をとらなかったと、それが処分の対象になったというふうに認識しております。
○古賀之士君 金融庁としては、例えば桜を見る会の場合ですが、あれは反社に属しているという判断をされるわけですか、もしそういうケースでしたら。
○政府参考人(栗田照久君) それは、それぞれの金融機関が自分たちの持っているデータに照らし合わせて該当するかどうかを判断していただくということになるというふうに考えております。
○古賀之士君 金融庁としては、一般論で結構ですが、その点についての定義というものはお持ちでないんでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 反社について厳格な定義があるというふうには承知しておりませんで、ただ、平成十九年の犯罪対策関係閣僚会議幹事会の申合せの中に、反社勢力の捉え方として、暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人である反社会的勢力を捉える際には、暴力団等といった属性要件に注目するとともに、暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求といった行為要件にも着目することが重要であるとされておりまして、そういうことも踏まえて各金融機関で認定をしていただくというふうに考えております。
○古賀之士君 御存じのように、金融機関を監督指導する立場にある金融庁ですので、それを、各金融機関にその定義を任せるということというのは一つ大きな問題の提起では今ないかと感じております。 是非、金融庁として、指導する立場においてはきちんとした定義というものを今後つくっていくということが必要ではないかと思われますが、指導監督する立場として、その辺についてはどう思われますでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) この反社会的勢力といいますのは、いろんな形態があるわけでございまして、また、社会情勢が変化するに従ってその考え方も変わってくるわけでございまして、これをあらかじめ統一的に定義するというのはなかなか困難な話だと思っておりまして、それよりも実態に合わせて各金融機関で認定をしていただく方が現実的かというふうに考えておるところでございます。
○古賀之士君 ただ、いろいろな事象がそうすると後追いという形になってまいります。ですので、きちっと監督指導する立場の金融庁としては、やはり事前にきちんとこの反社、反社会的勢力に関しての定義というものをいま一度再考されることをお願いをしておきます。 では、次の質問参ります。資料の二を御覧ください。 先ほどからもバブルのお話ですとか公的資金の投入のお話がございましたが、新生銀行に投入した公的資金の回収の見込みについてお尋ねをいたします。 資料二、新生銀行は、何年も繰り返し、公的資金返済の具体的な道筋を早急に付けるよう、最善の努力を図りますと述べていますが、一向に実現をする気配がないのが現状でございます。 新生銀行からの公的資金の回収のめどについて、金融担当大臣であります麻生大臣より、現状そして今後の見通しについてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 新生銀行、これは経営健全化計画に基づいて企業価値の向上に取り組んでおりまして、毎年利益の積み上げが行われておりまして、二〇一六年三月四百五十七、翌年四百十六、翌年四百三十四、翌年四百五、そして二〇一九年三百五十四という数字が上がってきておると理解をしております。 金融庁といたしましては、公的資金の回収に向けて新生銀行がこれは継続して企業価値を高めていくということが肝要であると考えておりますので、引き続き経営健全化計画を適正にフォローアップしていくということが必要であろうと考えております。
○古賀之士君 先日も年初来高値を東証でも記録をいたしましたが、新生銀行の今株価を見てみますと、現状、なかなかしっかりとこの回収を付けられるだけの今株価を明示していないというのが実態でもございますので、金融庁としても非常に歯がゆい部分はおありになるかと思いますけれども、是非、公的な資金、いわゆる公金の投入をしているわけでございますので、是非今後も注視をよろしくお願いをいたします。 では、次の質問に参ります。 資料の三の一、一番下の部分のところです。これは、日銀さんが出しているフィナンシャルシステムリポート。信用コストがここ数年低かったことにつきまして、アンダーラインの部分ですが、金融機関がこうした業況不芳先を低利で支援したことによる面も小さくないと書かれてあります。 また、資料の一の三の右上の図表も御覧ください。五の一の四。それから、資料の三の二、これは左下ですかね、図表の五の一の八を見ますと、信用コスト率、それから休業、廃業、解散件数が一三年を起点に上昇しているように見えます。 これらは中小企業金融円滑化法の終了と関係をしているのでしょうか。また、ほかに理由があるとすればお示しをください。金融庁の参考人にお尋ねいたします。
○政府参考人(栗田照久君) 地域銀行の信用コスト率につきましては、近年極めて低い水準で推移しておりましたけれども、足下で見ますと、特に二〇一七年以降、上昇に転じているというふうに感じておるところでございます。 その理由につきましては、一部大口債務者の業況の悪化があったということ、それから、金融機関におきまして信用コスト率の推移を踏まえた保守的な引当金の見積りの計上が行われたということによるものであると承知をしております。 金融円滑化法との関係につきましては、一般に、信用コストは、債務者の業況、財務内容や金融機関の引き当て率などの要因によって変動するものでございますけれども、金融機関が金融円滑化法に基づく条件変更に応じた債務者の業況の改善あるいは引き当て等への影響は、各金融機関、各債務者ごとに様々でございますので、一概にこうであるというふうに申し上げることは困難であるというふうに考えております。 いずれにいたしましても、現時点では地域銀行の資本基盤というのは充実しておりまして、金融システムは総体として安定しているというふうに考えておりますけれども、引き続き、内外の経済・市場動向、それから銀行経営の状況については注意してまいりたいというふうに考えております。
○古賀之士君 財政基盤が安定しているところもあれば、お答えのように、そうでないところも当然あるわけでございますので、是非その辺もよろしくお願いいたします。 中小企業金融円滑化法の復活、これは条件次第では、じゃ、逆に言うとあり得るというふうな認識でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 現時点でその金融円滑化法を復活するというようなことを考えているわけではございませんが、中小企業金融に関しては今後ともよく見ていきたいというふうに考えております。
○古賀之士君 ありがとうございます。 では、資料の三の二、図表の五の一の六、ここからは、足下で企業のデフォルト率が高まっていること、それから右隣の図表五の一の七からは、銀行の借入依存度が高い企業ほど営業利益率が低いこと、高い借入れグループの営業利益率がここ数年横ばいとなっていることが分かります。 今年三月末までの任意報告の終了によって状況が更に悪化しないかどうか、その御見解を金融庁の参考人にお尋ねします。
○政府参考人(栗田照久君) 金融庁では、平成二十五年三月の金融円滑化法終了から三十年度末までの間、貸付条件の変更等の実施状況につきまして、金融機関に対して自主的な報告、開示を行うよう要請してきました。平成二十二年度以降は、この中小企業向け貸出しにおいて、条件変更の申込件数に占める実行件数の割合は九割を超える水準で推移しておりまして、金融機関における金融円滑化の取組が定着してきたと考えられますことから、平成三十年度の報告をもって一旦休止をさせていただきました。 ただし、金融機関における金融円滑化の取組に変化が生じた場合などには再度貸付条件の変更等の実施状況について報告、開示を依頼することとしておりまして、その旨は金融機関に対しても周知しております。 金融庁におきましては、円滑化法終了後も、監督指針におきまして、条件変更等に引き続き努めること、中小企業の経営改善に最大限取り組むことなどを明記しているほか、中小企業からの金融円滑化に関する問合せなどの相談があった場合の対応として金融円滑化ホットラインを設けて個別に対応しているところでございます。 引き続き、中小企業庁さんを始めとした関係省庁とも連携しながら、中小企業に対する金融の円滑化に向けた取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○古賀之士君 資料の三の三の図表を見ると、OHR、つまり修正オーバーヘッドレシオが全体的に増大していることが分かります。また、資料の三の四、図表の六の二の二からは、特に信用金庫を中心に、既に九〇%を超える金融機関が出ております。 これらの金融機関について、昨今は合併や経営統合などの道を選ぶところもあるわけですけれども、そういった道を選ばない場合、金融庁としてはどのような方策があるかと、どのような選択肢がほかにあるかとお考えでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 地域銀行の修正オーバーヘッドレシオにつきましては、分子に当たります経費は縮小傾向にあるんですけれども、分母に当たりますコア業務粗利益も低下しておりまして、結果といたしまして修正オーバーヘッドレシオは増加傾向にあって、二〇一九年九月には七二%に達していると。また、個別の金融機関を見ますと、この修正オーバーヘッドレシオが九〇%を超える地域銀行も散見されるということでございます。 今後の修正オーバーヘッドレシオの見通しについて確たることを申し上げることは難しいわけでございますけれども、地域金融機関は、取り巻く環境が厳しいということを踏まえまして、持続可能なビジネスモデルを構築すべく、自らの経営判断の下で創意工夫を重ねていくことが必要であるというふうに考えておりまして、そのための方法といたしましては、一般論ではございますけれども、委員御指摘のような経営統合もありますし、そのほかにも、例えば企業に対して適切なアドバイスとかファイナンスを提供することで企業の生産性向上を図るですとか、情報の利活用、あるいはテクノロジーを活用した業務の効率化といったことも考えられると考えておりまして、いずれにせよ、金融庁といたしまして、地域金融機関の各階層あるいは社外取締役との対話を通じまして、適切なモニタリングをやっていきたいというふうに考えております。その上で、地域金融機関の取組をサポートするため、業務範囲に関する規制緩和などの環境整備にも努めていきたいというふうに考えております。
○古賀之士君 ありがとうございます。 後で是非、麻生大臣にまとめて御所見を伺えたらと思っておりますけれども、地域の信用金庫だけではなく、あるいはまた地方の金融機関のみならず、メガバンクでも昨今はかなり厳しい状況になっているという話も漏れ伝わってまいりますので、その辺も含めて後ほどお話を伺いたいと思います。 時間がありませんので、次の質問の方に参ります。 今度は、口座維持手数料についてお話を伺います。 ヨーロッパなどでは、既にこのマイナス金利に関して口座手数料を実際取っているところが随分あります。資料の五を御覧いただきたいんですが、日銀の鈴木審議委員の講演で、金融機関の預金に手数料を導入する可能性についてもう実際触れられていらっしゃいます。 マイナス金利の当事者に当たる日銀が手数料のデメリットについて述べるのは多少不思議な気もするわけなんですが、金融庁として口座維持手数料の導入、これについての見通しというのはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。少なくとも、そのメリット、デメリット、こういったものを、口座維持手数料、マイナス金利下における銀行口座、いわゆる銀行の預金をしていらっしゃる皆さんたちがそのお金を口座に対して払うということに対してはどのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 銀行は、口座開設者の方から資金を預かる一方で、お客様からの依頼に応じまして、払戻しとか送金とかといった各種サービスを提供しているわけでございます。 銀行がこうしたサービスの対価としてお客様からどのような手数料をいただくかということについては、各金融機関の事業戦略、経営判断に関わるものでございますので、当方が口座維持手数料の導入の見通しについてお答えすることは難しいということでございますけれども、一番重要なのはお客様の御理解をいただけるかどうかと、そういうところに懸かってくるんだというふうに考えております。
○古賀之士君 恐らく、日本人の皆様方に、金融機関にお金を預けておけば利子が付くのが今までは当たり前、まして、口座を作るだけで一定程度の手数料が取られるというのはかなり違和感を今後覚えられる方も、今既にいらっしゃるとは思うんですが、時代の流れといいますか、今後マイナス金利が続いていく状況になれば、各金融機関も経営を維持発展させるためには口座管理料もやむなしというところが当然出てくると思いますので、是非今後も慎重な検討をお願いをしておきます。 手数料といえば、iDeCoにも是非お聞きしたいことがございます。 厚生労働省の参考人にも今日お越しいただいておりますが、国民年金基金連合会に支払う事務手数料についてですが、iDeCoの、これ、極めて不透明だとかちょっと掛金の割合にしたら高いんじゃないかという声があります。 資料の六の一を御覧ください。まず、資料の六の一を見ると、iDeCoを作るだけで、まず、加入時に二千八百二十九円、これが掛かります。それから、大体一万円、サラリーマンの方は一万円ぐらいなんですけれども、これに対して百五円のお金が月々掛けられております。さらに、資料の六の二でございますが、これ手続を、口座を開くにも、最近は印鑑レスが多い時代なんですが、押印をした、捺印をした書類を郵送したりして、結構、作るのも、これ何か面倒くさいなとかなかなか煩雑だなという声も聞きます。こういった面も含めて、厚生労働省の参考人にお尋ねをいたします。
○委員長(中西祐介君) 時間が超過しておりますので、答えは簡潔に願います。
○政府参考人(度山徹君) はい。 iDeCoでございますけれども、通常の金融機関の商品と違いまして、例えば掛金に所得控除があるとかということがございますので、加入者の資格確認ですとか、それから限度額の管理とか、そういうちょっと普通以上の事務が係っておりまして、国民年金基金連合会の手数料はその事務に係る経費ということでいただいているものでございます。二〇一二年に国庫補助金が廃止された際に、システムの維持管理ですとかあるいは人件費を基に現在の手数料算出されておりまして、一応算出根拠も公表をされております。 それで、iDeCoは何度か制度改正をやって、それで加入者も広がっているんですけれども、一方でシステム改修等も必要になっておりますので、今は当時設定した手数料に消費税率の変更だけを加えてやっておりますが、今また改正の議論をしておりますので、それと加入者の見積り等々を併せまして手数料の在り方についても検討は必要だろうということで、今後、国民基金連合会の方とも調整をやっていきたいと思っておりますし、事務が煩雑だということに関しても、先ほど述べた理由でちょっと書類の行き来が生じておりますけれども、これもオンライン化、せめてオンラインでできるようにできないかということの検討を関係者間で調整をしたいというふうに考えております。
○古賀之士君 時間が終わりましたので質問を終わります。ありがとうございました。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。よろしくお願いします。 第三十六回のFRC報告には、参考として、金融機能強化法に基づいて、全国信用協同組合連合会に対して六十二・四億円の資本参加を平成二十八年十一月に決定したと記載をされております。この金融機能強化法には、信用協同組合だけではなくて、信用金庫であるとか銀行を含めた地方の金融機関への公的資金増強が可能というふうにお聞きをしております。 先ほど古賀先生の方からも、地方金融機関の実情ということで様々御質問がございました。現在、金融緩和政策によって地方の金融機関が疲弊しているんじゃないかと問題になっておりますけれども、要請があれば、この金融機能強化法に基づく地方金融機関への資本参加、こういったスキームを有効に活用して、地方金融機関への支援を引き続きお願いしたいなというふうに思います。金融庁の御答弁をお願いしたいと思います。
○政府参考人(栗田照久君) 人口減少ですとか低金利の継続など、金融機関の経営環境が厳しさを増している中にありましても、地域金融機関におかれましては、地域における金融仲介機能を継続的に発揮することで地域企業の生産性向上を図り、ひいては地域経済の活性化に貢献するということが重要になってくるというふうに考えてございます。 地域金融機関がこうした機能を十分に発揮するためには資本基盤の充実が必要になってくるというわけでございまして、資本調達をどのように行うかは金融機関の判断に委ねられることではございますけれども、金融機能、金融仲介機能の発揮のために資本基盤の充実を必要とする金融機関にとっては、この金融機能強化法の活用というのは選択肢の一つになるというふうに考えておりまして、我々としても、もし申請があればそういう観点から検討を進めていきたいというふうに考えてございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次に、金融ジェロントロジーという、金融と、ジェロントロジーというのは老年学という意味ですけれども、組み合わせた研究がここ最近進んでいるようであります。 日本は著しい高齢社会に突入していますけれども、金融業というのが最も深刻な影響を受ける可能性があるとも言われておりまして、資産保有は高齢者に非常に偏っているというふうに言われていまして、貯蓄だけで見てみますと六十歳以上で約六五%、有価証券では六十歳以上の方で七五%を占めるというふうに言われておりまして、こうした高齢者の方が持っている資産ですけれども、元々日本はただでさえリスクマネーが少なくて、そのためにベンチャーなどが育ちにくいと言われているところに、今後、高齢者の方が、認知能力が低下した高齢者の皆さん方の金融資産が普通預金などに塩漬けされるということになれば、ますます成長のための投資原資が少なくなってしまうんじゃないかという、こういった問題意識のようでございますけれども。 これから、日本は高齢社会でどんどんどんどん高齢者の方が増えるわけでございます。また、認知症の方の数も増えるというふうに言われている中で、この高齢者の方の金融資産の活用といいますか、運用というか、そういったものに関して金融庁の見解を求めたいと思います。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 金融庁といたしましては、個々人のライフステージに応じた様々なニーズに見合う金融サービスが提供され、安定的に資産形成を行うことができるよう、環境整備に取り組んでいるところでございます。 特に、議員御指摘のとおり、高齢者の保有する金融資産が増大しているということも踏まえれば、高齢者の資産活用や資産管理については重要な課題であるというふうに認識をしております。 そのため、高齢者対応を含めまして、顧客本位の業務運営を金融機関に徹底すべく、金融審議会の市場ワーキング・グループを再開したところであり、高齢者など認知判断能力の低下した顧客ニーズへの対応など、幅広く検討してまいりたいと考えております。
○熊野正士君 少し具体的な提案として、いろんなことを言われているようですけれども、例えば、様々な事情によって言わば行き場のない高齢者の方の資産が出てしまった場合に、さっきの塩漬けにされるような資産が出てしまった場合にそれをどうするかということで、それを何らかの方法で、例えば公的ファンドみたいなものを創設をして社会全体でそのリスクマネーの供給を増やしつつ、さらには個々の高齢者の資産を毀損するリスクを低く抑えながら、そういったことができるんじゃないかと、そういったことを、金融ジェロントロジーという書籍があって、慶應大学の清家先生とか駒村先生とかが執筆されていますけれども、そういうことをどうも書籍の中でおっしゃっているんです。 あるいは、いわゆる例えば信託といいますか、後見制度を利用して信託をする、で、その信託されたお金をうまく使いながらとか、いろいろアイデアはあると思うんですけど、その辺のことについてちょっとコメントをいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島淳一君) 今議員御指摘のようなファンド、高齢者向けのファンドをつくってみてはどうかとか、あるいはそのフィナンシャルジェロントロジーを使えば、今行われております、ある意味画一的な高齢者対応というものがより個々人の状況に応じたサービスになるのではないか、様々な御提案、あるいはいろんな形での我々もアイデアも借りながら今後議論を進めてまいりたいというふうに思います。
○熊野正士君 よろしくお願いします。 今、先ほど局長の方から市場ワーキング・グループが再開したというお話もございました。前回の報告書の反省も踏まえて、今回、より国民目線で、高齢者目線といいますか、議論を行っていただきたいなというふうに思います。 ワーキング・グループでの議論には、様々な分野の方を参考人として御意見をお聞きすることはできるというふうにも伺いました。是非とも国民に寄り添った報告書の取りまとめをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(中島淳一君) 先ほども申し上げましたとおり、再開後の金融審議会市場ワーキング・グループでは、顧客本位の業務運営をテーマに議論を行っておりますけれども、十月二十三日に開催した会合には、国民生活センターといった消費者団体も交えて議論を行ったところでございます。 議員の御期待に沿うべく、国民の視点を踏まえ、丁寧な議論を行ってまいりたいと思います。
○熊野正士君 幅広い、是非、参考人、先ほども国民生活センターのいわゆる消費者の目線でというふうなお話がございましたけれども、是非よろしくお願いしたいと思います。 次の質問に移りたいと思います。 いわゆる金融ジェロントロジーに関しまして、認知症ということで御質問させていただきたいと思いますが、認知症になると御家族であっても銀行口座から預金を引き出せなくなると、そういったことが例えば書籍であるとか報道等で情報に出くわします。インターネットにも、認知症で口座が凍結されるといったことが話題になっております。 そこで、確認の意味で金融庁に伺いたいと思いますが、認知症の方のこの口座の管理というものは各金融機関でどのような対応になっているのか、お教え願えればと思います。
○政府参考人(栗田照久君) 金融機関におきましては、顧客の御本人が認知症を発症したことをもって直ちに預金口座の利用を停止させるものではないというふうに承知しております。 ただ、例えば認知症と思われるような方がお一人で来店されたような場合には、御家族への連絡、確認を行うとか、あるいは高額の取引を行おうとされているような場合には、取引目的などを丁寧に確認するといった対応を行っているものと承知しておりまして、我々といたしましても、認知症の方ですとか、その御家族の個々の事情を的確に確認してお客様に寄り添った対応を行っていただきたいというふうに考えてございます。
○熊野正士君 認知症になったとしても直ちに口座は凍結されないということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) さようというふうに認識しております。
○熊野正士君 ただ、何か、実際にはなかなか、何かちょっと皆さんの現場とのあれが違うのかなという気もしますが。 例えば、認知症になって、家族が認知症を発症されて、なかなかうまく口座から引き出せないので後見制度を利用すると。後見制度をなぜ利用したのですかというと、そういう銀行口座の取引で非常に不便を感じたので後見制度を活用したというふうな何かアンケートがあるんですけれども。 今年五月の私の質疑で、この当委員会でですね、厚労省の方に来ていただきまして、成年後見制度というのは不正使用を防ぐという観点でやっていると。どちらかというと、親族よりも法律専門職の方が後見人に選任されることが多くなっていると。そうしたケースの中には、意思決定支援、身上保護などの福祉的な視点に乏しい運用がある。そういったことなどがあって、利用者の方がこの後見制度を利用するメリットを実感できないケースも多いというふうに厚労省の方から答弁をいただきました。 そこで、金融庁の方に質問いたしますが、今、金融庁としては、今年の六月に閣議決定をしました認知症施策推進大綱に基づいて、法務省や厚労省と連携を取りながら、このメリットを実感できる、利用者がメリットを実感できる後見制度の活用を図ろうというふうにしているとお聞きをしております。また、この後見制度に関していうと、法定後見制度とは別に、任意の後見制度ということで、認知機能が低下する前にあらかじめ後見人を選ぶ、そういった制度もあるということで、そういった活用といったことも私としてはすべきでないかなというふうに思いますが、この点、認知症の方の資産管理ということで金融庁の方に答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(栗田照久君) 認知症の方の資産管理のための金融サービスといたしましては様々なものがあるわけでございますけれども、例えば、認知症の発症によりまして後見人が選任された場合に、家庭裁判所による関与の下で、後見人を通じて安全に財産の保全管理を行うことができる商品といたしまして、後見制度支援信託あるいは後見制度支援預金が導入されております。 また、今お話のありました、認知症を発症する前段階で、本人の御意思に基づきまして、判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ財産の使途の指定、確認等ができ、かつ、本人ないし御家族が財産の管理を行うことができる信託商品というものも開発、提供されてございます。 金融庁といたしましては、各金融機関に対しまして、こうした商品の普及、開発を通じまして、認知症の方も含めましたお客様に寄り添った対応をお願いしたいというふうに考えております。
○熊野正士君 いわゆる、今まではメリットを実感できない後見制度だった、だから、厚労省としては、それを実感できる制度設計にして、なるべく後見制度を活用してもらおうという、僕はそういうふうに理解しているんですけれども、金融庁として、やっぱり口座の問題等もあるし資産管理の部分もあって、今回推し進めようとしているその後見制度ですね、さっき後見、何でしたっけ、信託ですかね、そのメリットについてもう少し分かりやすくお話しいただけないでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 後見制度そのものについて我々が云々する立場にはございませんけれども、例えば、後見制度支援信託とか後見制度支援預貯金と申しますのは、ある一定の月々必要になるような資金につきましては後見人の判断で銀行からお金を出せると。ただ、高額な預金を引き出すとか、そういうことになりますと家庭裁判所の指示をいただくというふうにいたしまして、被後見人の方の財産を守りつつ被後見人のふだんの生活も円滑にいくようにというふうに工夫された商品だというふうに承知しております。
○熊野正士君 次に、この金融ジェロントロジーという概念を見てみますと、高齢化に伴う資産寿命の延伸とともに健康寿命の延伸というのがテーマとして取られております。この健康寿命ですけれども、実は各都道府県別にデータが出ておりまして、第一位の県と最下位の県では健康寿命に約三歳ぐらい差があると、そういったデータもあります。都道府県によっていわゆる健康格差があるということでございますが、この健康格差ということについては様々研究されておりまして、論文なども多く発表されているようでございます。 WHOでは、個人の社会経済的状況とそれから健康の関連は確固たる事実というふうに表明をしておりまして、社会経済的な状況と健康がもう非常に密接な関係にあるということですけれども、今日、厚労省の方にも来ていただいております。ありがとうございます。ちょっとそれで厚労省に伺いますが、日本における健康格差、この実態について御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(奈尾基弘君) お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、収入や教育歴といった社会経済状況の違いによって、集団間の健康状態の差、すなわち健康格差が生じる可能性があることは厚生労働省の研究班による研究によっても明らかでございます。 具体的には、厚生労働省の研究班の研究によりますと、喫煙、肥満、糖尿病等の生活習慣や生活習慣病が健康格差の要因とされるとともに、例えば、所得が高い地域に住んでおられる人ほど心疾患の既往が少ない傾向があると。また、最終学歴で比較すると、最終学歴が十六歳未満と十九歳以上を比較すると十九歳以上の方が十・四か月元気な期間が長いといった社会因子についても健康格差の要因となる可能性が報告されております。 引き続き、健康格差の要因の研究、分析に努めてまいりたいと思っております。
○熊野正士君 今、厚労省の方から御説明ございました。言われている、所得のこともちょっと触れられておりましたけれども、高齢者の所得と健康格差というのが実は関連があるというふうな研究もございまして、日本の長寿社会を考えたときにこの健康格差の是正というのは非常に大事だということだと思います。 厚労省において、健康格差の是正、健康格差のまず実態をしっかり把握した上で、恐らく健康格差を是正するという取組をされていると思いますけれども、よく健康格差ということを議論するときに、健康格差の要因というのはあくまでも個人の責任だと、自己責任だといったような意見も、考え方もあります。一方で、個人の要因もあるけれども、より根本的には社会的な要因こそが健康格差を引き起こしているんじゃないかと、そういった考え方もございます。 この健康格差の原因と、それから健康格差の是正に向けた取組といいますか、それについて厚労省の見解を求めたいと思います。
○政府参考人(奈尾基弘君) 議員御指摘のとおり、健康格差の縮小に向けた取組については、個人の健康意識の向上のみならず、企業や自治体における取組など、社会環境の整備が重要と考えてございます。 平成二十五年から開始された第二次健康日本21におきましては、あらゆる世代の健やかな暮らしを支える良好な社会環境を構築することにより健康格差の縮小を実現することを基本的方向の一つとしてございます。このため、健康を支え、守るための社会環境の整備などを第二次健康日本21の基本的方向のもう一つの方向として掲げておりまして、具体的な目標値を設定して取組を推進してございます。これらを通じて、健康寿命の延伸と健康格差の縮小を図るということでございます。 このような社会環境の整備につきましては、昨年、第二次健康日本21の中間評価を行ったわけでございますけれども、中間評価結果においても、健康づくりに取り組む企業や健康格差対策に取り組む自治体の数は順調に増加するなど、一定の成果を得てございます。 今後は、このような取組が個人の生活習慣や行動にも波及していくような一層の推進を図るとともに、先ほど述べましたような健康格差についての調査研究を進めて、その結果を踏まえて、必要に応じて他省庁とも連携しつつ、健康格差縮小のための社会環境整備に努めてまいりたいと思っております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 今御答弁いただきましたけれども、どちらかといえば、やはり自己責任ということではなくて、社会環境をしっかり整備していくことがこの健康格差の是正にとって一番大事なことだというふうに理解をいたしました。そうすると、個人の責任もちろんあるけれども、それだけではなくて、社会環境をしっかり整備していく、それが大事だということですので、そういった意味でいうと、やはり行政の役割が非常に大きいのかなというふうに改めて実感をしております。 この健康格差の是正に向けて、基本的には全ての人を対象に普遍的にやっていく、例えば、がん検診を受けましょうとか重症化予防をしましょうとか、様々なことで国民全員に、当然普遍的にはやっていくわけですけれども、ある意味でいうと、社会的に不利な立場といいますか、さっき所得のお話もございましたが、そういったどちらかといえば弱者の方々、健康格差で、健康低い方、そういった方々をしっかりと配慮しながら、例えば貧困層など、そういった方々にも十分目を配りながら施策をやるべきではないかなというふうに思っております。 どちらかといえば、そういった方々は例えば健康に関する関心が低い、健康リテラシーが低いといいますか、そういった方々に特に注目をしながら施策を進めていただきたいと思いますけれども、御見解をお願いいたします。
○政府参考人(奈尾基弘君) 先ほど述べましたとおり、収入や教育歴等の社会経済状況の違いによっていわゆる健康格差は生じるということでございますので、国民誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現に向けて、今年五月に健康寿命延伸プランというのを作成してございます。 この中でも、まず一つが健康無関心層も含めた予防、健康づくりの推進、それからもう一つが地域、保険者間の格差の解消と、この二つに向けまして、次世代を含めた全ての人の健やかな生活習慣形成とか疾病予防、重症化予防等の取組を推進していくことが大事だと思っております。 具体的には、例えばスマート・ライフ・プロジェクトというプロジェクトがございますけれども、こちらで自治体や企業等の優れた取組の表彰などを通じて自然に健康になれる環境づくり、これは、健康に御関心が薄い方でも環境づくりをしていこうということでございます。 それからもう一つが、疾病予防、重症化対策に向けまして、ターゲット別に異なるメッセージを送付する、いわゆるナッジ理論等を活用した特定健診、がん検診などの受診勧奨を図ると、こういったことに取り組むことにしてございまして、このような取組を通じて、健康に関心の薄い方も含めて予防、健康づくりを推進してまいりたいと思っております。
○熊野正士君 終わります。ありがとうございました。
○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。 私からは、FRC報告に関連した金融機関のデジタライゼーションの促進、そして暗号資産についてお伺いをしたいと思います。 今回のFRC報告にもありましたが、地域金融機関への資本増強、公的資金の注入は平成不況期の名残であり、近年新たな資金注入はないということですが、引き続きしっかりと見守っていく必要があると考えます。 そして、平成の金融危機以後、預金保険の拡充等によって国に財政負担を掛けるようなケースはほぼ避けられるようになったとはいえ、金融機関への公的管理が少ないにこしたことはなく、地域金融機関が自立をしていくことが重要です。一方で、黒田総裁就任以来、政府と日銀は大胆な金融緩和政策、マイナス金利政策を言わば国策として続けており、その影響はとりわけ地域金融機関の経営状態に及ぶと考えられます。 そこでまず、金融緩和、マイナス金利政策が続く状況において地域金融機関の経営への影響を現状どう認識されているのか、金融庁にお伺いいたします。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 地域金融機関をめぐる経営環境につきましては、今お話のありました低金利環境の継続ですとかあるいは全国的な人口減少、高齢化の進展などを背景に、厳しい状況が続いているというふうに認識しております。 足下におきましては、地域銀行全体の令和元年九月期決算を見ますと、資金利益の減少などによりまして、約七割の地域銀行で減益となっているというふうに承知してございます。 他方で、現時点におきましては、地域金融機関の資本基盤は充実しているというふうに考えておりますけれども、引き続き内外の経済・市場動向、銀行経営の状況について注視してまいりたいというふうに考えております。
○音喜多駿君 少子高齢化とも相まって、マイナス金利の政策は地域金融機関の経営状態に負の影響を与えているということだと思います。自己資本で何とか経営破綻せずにいられますけれども、このままマイナス金利政策が続いていくようだと、地域金融機関、地方銀行の経営は非常に厳しくなるということだと思います。 金融緩和、マイナス金利がいつまで続けられるかというのは様々な御議論があるところでありますけれども、この地銀、地域の金融機関がいずれ限界を迎えてしまうということは、これは避けて通れない一つの問題だと思っております。その結果、地方銀行はもう淘汰されて、地銀とかがない社会をつくろうというのは一つの論理的な考え方だと私は思うんですけれども、そうでないというのであれば、この金融緩和そのものや、あるいは地域銀行、地方金融機関の在り方というものを考え直さなければいけない時期に来ているのかなというふうに思います。 戦前より、地方銀行は農村在来経済の発展の礎となって日本を支えてまいりました。現代でいうマイクロクレジットのような役割も果たしてきたのが地方銀行でありました。こうした地方銀行、地域金融機関をマイナス金利政策の環境下で国はどのようにしていきたいのかが今問われています。 そこで、麻生大臣に、この金融緩和政策が続く中で、地域金融機関の将来像を政府としてどのように考えているのか、御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 地域に金融機関が、これは、地域金融機関というのは地銀、第二地銀、信用組合、信用金庫等々いろいろあろうかとは思いますけれども、いわゆる地域の金融機関というものを取り巻く環境というのは、これまた地域によって差があって、人口減少が引き続いて起こっているところ、また企業が減少してきているところ等々、場所によって違いがあることは確かですけれども、いろいろな厳しい状況が続いておるというのは確かなんだと思いますので、それに合わせた適切なビジネスモデルというのを考えにゃいかぬな。 これは難しいところでしてね、これがいいよと言ったら、金融庁による圧力じゃないかと言うでしょう。やったら言うんだからね、皆さん方は。皆さん方、あなたが言うとは言わぬよ。そういうことを言われるわけですよ。で、やらなきゃやらないで、おまえらが後から何もしてなかったじゃないかと言うんですよ。そういうものなんだと私はそう思う。この世界に五、六年もいたので大分覚えたんですけれども。 地域企業に対して適当なアドバイスやらファイナンスをしてやるというのは、これは地域金融機関にとりましては非常に大事な仕事なんだと思っているんですけれども、地域経済の発展に貢献していくためには、これ地域金融機関の存在というのは非常に必要なものなのであって、転勤の激しい大金融機関ではなくて、地域に密着している金融機関というものは極めて大事なものだと思っております。 したがって、我々としては、いわゆる適切なモニタリングとか聞き取りとか、まあいろんな表現があるんでしょうけれども、地域の金融機関に対していわゆる経営改善に向けた自主的な取組を促していっているということと同時に、規制緩和によって金融機関の持続可能なビジネスモデルというものの構築について、これはいろいろな銀行の例がありますので、そういった例を参考にしていろいろな環境というものを整えて応援をしてまいっていかねばならぬものだと思っております。
○音喜多駿君 ありがとうございます。 やはり地域金融機関にはその地域における経済のハブ、心臓部としての役回りがあるということなんだと思います。この点、近年流行している地域金融機関の東京進出というのは苦肉の策である印象が拭えず、やはり地元でしっかりと根を張っていただき、地域振興に貢献していただきたいと、そのために金融庁にもそうした政策誘導を検討していただきたいということを付言させていただきます。 そして、まさに大臣から御答弁あったように、支援の難しさというのはあると思うんですけれども、国が金融機関に対してかなり手厳しい、マイナス金利をやっている一方で、それで生き残ってくれと、ちょっと突き放しているような印象もあります。 繰り返しになりますが、半ば国策として行われているマイナス金利政策の下においては、地域金融機関の自立した経営を支援する必要が国に生じているのではないでしょうか。じゃ、具体的に何をするかというのは難しいところですが、これは圧力だと言われないような支援策として、やはり銀行業務改善のためのデジタライゼーション、デジタル化の促進、この後押しというのは必要であると、そして無難、妥当なものであると私は考えます。というのも、どうしても銀行、特に地方銀行は古い慣行で事業や経営が進められがちであり、デジタルテクノロジーを用いることで収益力の強化というのは確実に行えます。収益的に厳しい地域金融機関こそ、ITテクノロジー、フィンテックの本格的活用をするべきであります。 具体的には、銀行業務のデジタライゼーションとしてRPAの導入、顧客向けのネット決済の充実などが考えられますが、現在、金融庁として、地域金融機関におけるデジタライゼーション、デジタル化の取組についてモニタリングをしているのかどうか、そしてまた、地域金融機関におけるRPA導入など業務改善のためのデジタル化の後押しを行っているかどうかをお伺いいたします。
○政府参考人(栗田照久君) 金融庁といたしましては、各金融機関の規模ですとか、その置かれた環境などの個別の実情を踏まえた上で、日々のモニタリング、対話を通じまして、各金融機関の取組について実態把握に努めているというところでございまして、デジタライゼーションに向けた取組につきましても、近年、地域金融機関における活用事例が徐々にではありますけれども増加しているというふうに承知しております。 また、業界団体におきましても、会員のデジタライゼーション活用に向けた取組を支援するため、例えばフィンテック企業との交流、マッチングの機会創出などを目的としたラボを開設するなどによりまして加盟行のデジタル化、オープンイノベーション化を支援するですとか、フィンテック企業とのAPI連携あるいは契約締結を業界団体が取り次いでサポートするといったような動きが見られているところでございまして、金融庁といたしましても、こうした新たなイノベーション創出のための取組については、適切なサポートと積極的な情報発信を通じまして、地域金融機関による多様で主体的な創意工夫を促してまいりたいというふうに考えております。
○音喜多駿君 デジタライゼーションの促進には期待をしているということなんですけれども、今金融庁が行っているのは、情報提供や成功事例の紹介にとどまっているのではないかと思っています。やる気のある地方銀行さんはそれでいいんですけれども、そうでないところを後押ししていくということが必要なんじゃないかなと思っています。RPAの導入やAI活用などによって業務改善ができる地域金融機関はまだまだたくさんあります。 具体的には、じゃ、政府は何をするかといえば、具体的には、まずデジタル化の進行具合をモニタリングする、今周知状況等を把握していないと認識しておりますので、そうしたらモニタリングする、そしてその状況を数値として公表していく、あるいはRPA導入による業務改善が行われた銀行に対しては何かしらの政策インセンティブを与えるといった方向性も考えられます。 国策としてマイナス金利政策が続く中、地域金融機関の生き残りのために、金融行政方針として地域金融機関のデジタライゼーションをより積極的に行っていくべきと考えますが、麻生大臣の所見をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、地域金融機関というのは厳しい経営環境が置かれておりますので、将来にわたる健全性というのを維持していかないと仲介機能を継続的にやっていくことができませんので、いわゆる地域企業に対して適当なアドバイスとかファイナンスとかいろいろ提供するということで企業の生産性を図っていったり、また、地域経済の発展に貢献するなどしてビジネスモデルを構築する必要があるんだとは思うんですけれども、いわゆる最適なビジネスモデルというのを、各地域の金融機関の特性ですかな、特性に応じて異なるので、例えばフィンテック企業との連携によって地域企業の問題解決を促進すると。今これはフィンテックでも、そうですね、でかいのだったら、今、トランビなんて知っていると思いますけれども、ココペリも知っているでしょう。ほとんど知りませんわね、ここは、知らないんですよ。だけど、これが極めてこの業界では結構力を持っている企業なんだと思うんですね。 そういって、こういった企業と連携によって問題を解決せぬで、例えば横浜信金とかいろいろのとくっついて今いろいろやっていますわな、こういうのは私はいいことだと思っていますんで、いわゆるソフトウエアロボットというものを例えば活用して、データ集計作業なんといったような定型的な業務をやるロボットというようなものの業務をオートマチック、自動化する、そういったような、いわゆる何というのかな、あなたの言われるRPAといったって通じていないと思いますけど、ロボティック・プロセス・オートメーションのことを言っておられるんですけれども、こういった新技術革新を積極的に取り入れた金融機関自身の業務効率化かな、そういったようなことをやっていくと、これは、地元にある企業の方も、おお、何だ、中小と思ったら、何か大銀行よりよっぽど進んでおるやないか、これの方がと。事実、小さなフィンテックの企業も、大銀行とやろうといったってなかなかできないんですよ、大銀行の方も分かったのばっかりじゃありませんからね。 だから、そういった小さなところの方でいけるといったら、こっちの方から実験して、そこに、何というんですかね、効率化が生まれるとか付加価値が出てきますと、そっちと組んで、これの成功例をもって大銀行変わっていくということも十分にあり得る、そういったものになり得るものが幾つか出てきつつあるかなとは思っております。
○音喜多駿君 時間なので終わります。
○委員長(中西祐介君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十六分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(中西祐介君) ただいまから財政金融委員会を再開をいたします。 委員の異動について御報告をいたします。 本日、林芳正君及び宮沢洋一君が委員を辞任され、その補欠として羽生田俊君及び本田顕子君が選任をされました。 ─────────────
○委員長(中西祐介君) 休憩前に引き続き、財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大門実紀史君 大門です。 今日は、税の問題について質問をさせていただきます。 消費税については、十月十六日の予算委員会で詳しく議論をさせていただきました。何よりも、景気の悪化が懸念される下で増税していいのかという点を強く指摘させていただきましたけれども、むしろ今は増税どころか減税したらどうかという提案も含めてさせていただいたところでございますが、その後も、増税の後も心配な経済の状況が続いております。 政府も、そういう状況を踏まえて、最終的にまだ分かりませんが、十兆円を超える規模の経済対策を組まなければというふうにおっしゃっておりますが、そんな規模の経済対策組むぐらいならば、増税しなきゃよかったんじゃないかというふうに改めて申し上げておきたいと思いますし、むしろ、本当に今減税に踏み出した方が景気が良くなって、景気が良くなる中で税収を増やすということにもつながるんではないかということを改めて申し上げておきたいと思います。 その上でですけど、ところが、早くも一〇%以上に上げろという声が出てきております。経団連は一〇%以上にともう、もう言うかという感じですけれども、言い始めておりますし、財政審の建議でも一〇%は一里塚だという言い方が出ております。一方、安倍総理は、今後十年程度は一〇%でいくということとか、甘利税制調査会会長は、自民党のですね、税調会長は、一〇%以内で済む努力を続けるというふうにおっしゃっております。 麻生大臣の今後の消費税の税率に対するお考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) パーセントでどうというような話の今段階とはとても思いませんけれども、少なくとも、世界経済というのに関しましては、いろいろ言われておりましたけれども、米中貿易を始めとするいわゆる通商関係等々、これは、緊張のリスクというのはこれは注意をしておかないかぬところですけど、いろいろ話合いができつつあるところ、決裂しているところ、いろいろあろうかと思いますので、注意深く見ておかないかぬところだと思っております。 世界経済の減速等々の影響は見られるとは思いますけれども、雇用・所得環境が改善しておりますし、高い水準にある企業の収益等々を踏まえますと、これは内需を支えているファンダメンタルズというものは従来同様、これはしっかりとしておりますので、緩やかに回復しているという認識は変わらないというところなんですが、税率を引き上げさせていただいた後の経済動向全体につきましては、これは台風十九号等々いろいろ需要もありましたし、各種データをまだきめ細かく見ておく段階で、まだ十月が出たばっかりなので、何となく言えないところですが、今後とも、何というんですかね、経済の大宗を占めますのはこれは個人消費ということになろうと思いますので、国内の消費というものをよく見ながらきちんと対応していかねばならぬところだろうと思っております。
○大門実紀史君 まあ、いいです。 それで、ちょっと長いことこの消費税の議論をしてきて、一〇%のまま、十年間一〇%でいいというのと、今までと違うと思うんですよね。今まで、私たちは増税するべきじゃないと、むしろ減税すべきだと言ってきましたけれど、今までは財務省も、八を一〇に、一〇を一五に、一五を二〇にと、経団連等の提言も、そういう上がっていくというような前提の消費税議論がずっとされてきましたけれど、十年間一〇%でということならば、これちょっと違う考え方で、甘利さんがおっしゃっているように、成長が先だと、成長すればいいんだということで税収も得るんだというような考え方でしたら、元々八のままでもよかったじゃないかと、八のままでもそういう考え方ならば税収のやりくりはできるという考え方になったんではないかと思うんですよね。 ちょっと今までの財務省とか今までの財界の、八を一〇に、一〇を一五に、二〇にというようなのと違うことを安倍政権は打ち出されたと思うんですけれども、それならば、八でもずっとやりくりするというようなことだって経済の運営手法としてあったんではないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、御意見として、八のまま据え置いておけばよかったんじゃないか、八を五に下げた方がよかったんじゃないか等々のいろいろな御意見がありますけれども、我々は、やっぱりこの国の大前提として、少子高齢化というのは、これは長期的な最大の国難と私はそう思っていますけれども、この状況でいきますと、少なくとも少子高齢化ということになるのが前提で、人口推計というのは政府の当たらない推計の中では最も当たるやつですから、その推計の中でいって、少なくとも人口推計の予想が当たるとするならば、少なくともこの皆保険をつくった昭和三十四年、五年、あの頃は勤労者六人で高齢者一人、それが今は勤労者二・何人で高齢者一人というような話になってくると、これはとてもではないけど賄えるはずがありませんので。 いわゆる皆保険という状況を後世に残していくということを大前提とするのであれば、これは、高福祉高負担のスウェーデン、低福祉低負担のアメリカのちょうど中間ぐらいの中福祉中負担ということを狙っているというのが何となく国民の合意というのであるならば、少なくともこの状況を維持するためには、いわゆる全体像というものをつくって、いわゆる高齢者にかなり偏っていたこの福祉の部分を少なくとも全体的にということで割り振っていかないかぬということを考えたときには、今申し上げたように、少なくとも八%から一〇%への消費税の引上げをもってその分に充てるという流れは間違ってはいないのではないかと、私自身はそう思っております。
○大門実紀史君 私たちと財源論は違うんですけれども、その高齢化とか対応のために一〇を一五に、二〇ということをおっしゃっていたものですから、今までも、それが一〇で十年やれるということになったらば、八で十年やることも可能ではないかということを申し上げているわけで、私たちは元々財源論は違いますけれど、ちょっと違う方向が出てきたと考えておられるのかなと思ったから指摘したわけですが。 もう一つ、IMFも、二〇三〇年までに一五%と、上げたらどうですかということをわざわざ日本に来て専務理事が麻生財務大臣と、安倍総理にもお会いになったんですかね、おっしゃっていますけど、実は、この二〇三〇年までに一五%というのは安倍内閣が十年間は一〇%というのと何も違わないわけでありまして、十年後には一五とかもあるわけですよね。だから、IMFが上げたらと言っているのは、別に安倍政権と違うことを言っているわけではないわけですね。 もう一つ、IMFって何だろうということなんですけど、私も参議院の調査団でワシントンのIMF伺いましたけれど、日本が事実上最大のスポンサーと言ってもいいし、財務省の幹部の方が何人も出向されているところでありますので、何といいますか、私は、日本の財務省とほとんど一蓮託生じゃないかと、IMFというのはですね、というふうに思っておりまして、IMFの言うことは、日本に対して言うことは、日本の財務省の意向がかなり反映しているのではないかというふうに見てきているわけであります。ですから、その二〇三〇年に一五%というのは、別に今と違う、今の安倍政権と違うことを言っているわけではないということだと思います。 そのIMFの今回の声明の中に、実は消費税を一五%にしたらどうかというだけではなくて、金融課税、何度もこの委員会でも取り上げさせていただきましたが、証券税制ですね、金融課税について、IMFも今の二〇%から三〇%にしたらどうかと、まさに我が党と同じ考え方をIMFは言っているわけですね。これは財務省、さっき言ったように、財務省の考え方を反映してIMFが代わりに言ってくれているんじゃないかというようなところがあるかと思うんですけど、そういうことなんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) IMFは日本の財務省の言いなりに言っておるのではないかという御期待なり推測なんでしょうけれども、かなり違っておるんだと思っておりますが。少なくとも、現時点で消費税を更なる引上げについて今考えているわけではないんですが、今、金融所得課税の話が出ておりましたけれども、これは御存じのように、今ありますものは、平成二十六年に、この話は一〇%だった分離課税を一五から二〇に、倍に引き上げたのが五年前だったかな、そんなものでしょう、たしか私の記憶ですけれども。 そういうことなので、これによって高所得者の方々の所得税の負担率が上昇するということになるんですが、この高所得者の配分機能に関しての回復というものに対して一定の効果あったのではないかと思っておりますので、更なる高所得課税の見直しについて、今直ちに考えているわけではありません。 その上で、今、与党税調の方でもいろいろ資産形成に関する話などいろいろしておられると思っておりますので、今の段階でお答えできる段階としては、今申し上げたように、直ちにこれを引き上げるということを考えているわけではないということであります。
○大門実紀史君 そういう御答弁をいただいていたんですが、ちょっとニュアンス変わったかなと思うんですけどね。 実は、甘利さんが税調の会長になられて、ちょっと様子変わってきたなと思っております。甘利税調会長は、成長なくして財政再建なしということで、財務省が借金大変だ大変だと言ってきた、西田さんもよく指摘されている、そういう脅しに乗らないというような点は私も同じ考えで共感するんですけれども、その甘利さんが言われる成長というのは我が党が言う成長とちょっと違って、我が党はやっぱり、国民経済全体といいますか国民生活全体の向上といいますか、そういうものが本当の成長だと思うんですけれども、甘利税調会長が言われているのは、中身からいくと、企業の成長あるいは投資の活性化、言わば経済界の成長みたいなことを掲げておられておりまして、実はその投資の活性化と関わるんでしょうけれど、金融課税ですね、先ほどの、に関して言えば、十月十日のこれはもうインタビューの段階で早くも、今年の税調で結論が出るということではないと、議論する前にもうシャットアウトするというか、今年は結論出さないということをおっしゃっているわけでありまして、早々と見送りを表明されたというふうに思うんですね。 事実上、もう取りあえずやるつもりはないということではないかと思うんですが、これは十月十六日の予算委員会で私の質問に麻生大臣が検討の課題にはなっていると言われたのと、甘利税調会長のもう今年はやらないというか見送りだと、ちょっとニュアンスが違うと思うんですが、もちろん税調と、自民税調と財務大臣との立場違いますけれど、その点はいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 甘利税調会長が税調でどのような発言をされて、それがどのようなニュアンスだったかというのは、ちょっと残念ながら私、存じ上げないんですが、少なくとも私どもの自由民主党というところは、党税調であのMMFを主張される西田さんみたいな方もおられれば、とんでもないという人もおられますので、実に自由に闊達にできるところだと思っておりますので、今の先生の御指摘のありました話ですけれども、その点に関して細目詳しく知っておるわけではありませんので、ちょっとこれまでの答弁、それニュアンスが違うのではないかという御答弁に関しては差し控えさせていただきます。
○大門実紀史君 じゃ、財務省としては今の段階で、もうとにかくこの証券優遇税制の見直しは来年やらないという断言するわけではないということでよろしいですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の段階でお答えられる段階にはないということであります。
○大門実紀史君 もう一つ、このIMFは声明で言って出しているのが、富裕税を検討したらどうかと。思い切ったことを、これも全く共産党と同じなんですけど、富裕税を検討したらどうかということを打ち出しております。 まず、今の段階で財務省は、格差が広がっているから、世界でですね、いろんなところで富裕税、一遍廃止したところももう一遍踏み出すとかいう動きがあるのを反映してIMFも言っているんだと思いますが、これは財務省の考えは反映していないのかも分かりませんけど、今の段階で富裕税について財務省いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今の段階で富裕税を検討しているかという御質問ですけど、今の段階で検討はしておりません。 その上で、この富裕税というのは、これ資産の把握というのがえらい難しいところなので、把握と資産の評価の問題など、この富裕税を導入した国というのはほかにもありますのは御存じのとおりですが、いずれもこの問題点が指摘をされております。 日本でも、これはたしか占領中だったと思いますが、昭和二十五、六年ぐらいにこの富裕税を一回導入していると記憶していますけれども、その段階で入れて、後でやめているんだと、独立した後、たしかこれやめたんだと記憶をしますので、そういった意味ではなかなか難しいのかなと思っておりますけど。 富裕税の課税として、いわゆる所得の、何というかね、所得税とか資産税とか、そういったものについて近年累次いろいろやってきたのでということもあろうと思いますが、所得税の最高税率は四〇から四五に上げてきておりますし、基礎控除の適用、財源というのは、税率を上げましたし、上げました後すぐに下げましたしと言うべきですか、それから高所得課税の見直しということで、これは例の分離所得税を一〇から二〇に上げましたし等々の策を講じてきたところでもありますし、相続税につきましても、これは、あれも五年前ですか、平成二十五年ぐらいにこの基礎控除ということの引下げとか最高限度額を引き上げるというようなこと、見直しを行ってきたところでもありますので、これで所得再配分に一定の効果があったと、私どもはそう思っておりますので。 今、経済情勢等々の変化を踏まえつつ、今いろいろ検討せないかぬところであろうとは思いますけれども、検討というものは、これ税制の在り方についてはこれいつでも検討しておかないかぬものなんですけれども、そういった意味では、経済の情勢とか社会情勢とか、いろんなものの変化等々を踏まえて検討する必要があるものであろうとは考えております。
○大門実紀史君 富裕税というのは資産課税が中心なんですよね。それで、この前の予算委員会でも申し上げましたが、富裕層が大変資産を物すごく巨額にため込んでいる状況なので、そういうところにきちっと掛けたらどうかと。金融に掛けるというのもありますが、資産にもということで、大体、フランスも不動産ですよね。スペインも、再導入したのもこれも資産ですよね。今、スイスとノルウェーも富裕税、アイスランドでも時限的ですけど導入したと。アメリカが大変、あのアメリカでもといいますか、アメリカでこそなんですけど、資産課税を掲げた民主党の候補は大変人気が上がって、エリザベス・ウォーレンさんでございますが、これは純資産に対する超過累進税制ということで、大体日本円で約五十億円を超える部分に年間二%というようなことを掲げておられて、実は、これは共和党の支持者からも大変な支持を得ているというのが報道されております。 実は、政府税調も、今年の九月の政府税調の中でも今後の税制の在り方の中で資産課税についても触れられておるわけでありますので、是非踏み込んだ検討をこれからしていっていただきたいというふうに申し上げておきたいと思います。 ちょっと時間なくなりましたが、資料を一枚配付させていただきました。 これ、今後の議論のために大変重要な資料だと思うので配付させていただきましたが、実は、要するに、資本金階級別、つまり大企業と中小企業の法人税の負担の状況でございます。説明してもらおうと思いましたが、時間が余りないので、要するに、見て分かるとおりなんですけれども。 この前に出してもらったのは、出されたのは平成二十五年版でございまして、そのときは税制調査会に出されたんでございます。今回は、私の方から是非最新のものを出してもらえないかということで、作っていただいたのが平成二十九年版でございます。当初、担当の方が、膨大な作業になるのでと断られたんですけれども、忙しいからということで、国会連絡室の文書課長さんとか連絡室長さんが頑張っていただいて、国会審議にきちっと対応すべきだということで、作業して出してもらったものでございます。 大企業の負担と中小企業の負担、法人税の負担について細かくありますので、これはいろんな議論のベースになってくるものでございますので、是非、また他党の皆さんあるいは自民税調や政府税調でも使って、これを基に議論して、立場は違っても議論していただければというふうに思います。 この中身の議論はいたしませんが、一つだけ申し上げておきますと、平成二十五年版と比べてたった一つ何が言えるかといいますと、大きなところは、資本金一千万円、済みませんね、ここに二十五年版ないんですけど、結論だけ申し上げますと、二十五年と二十九年比べて何が言えるかといいますと、資本金一千万以下の小企業の負担は変わりません、ほぼ横ばいになっておりますが、十億円以上の大企業については負担が減少しております。そういう結果が表れている資料だということだけ申し上げて、中身の議論はまたにしたいというふうに思います。 今日はこれで終わります。
○渡辺喜美君 渡辺喜美であります。 消費増税が行われまして二か月が経過をいたしました。既に増税前からいろんな経済指標が下落傾向に転じていたわけでありますが、案の定、増税でもって更にその下落傾向に拍車が掛かると、そういう状況ではないでしょうか。 いつものように順不同で大変恐縮でございますが、大臣、十二番の問いでございます。いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本経済は増税後更に減速しておるのではないかと、基本的にそういう御質問なんだと思いますけれども、足下の日本経済につきましては、これは世界経済の減速等々いろんな問題が見られるとは思いますけれども、少なくとも雇用とか所得の改善とかいうものははっきりしておりますし、企業収益は極めて高い水準にあるということで、内需を支えているといういわゆるファンダメンタルズというものに関してはしっかりしていますので、緩やかに回復しているという考え方の認識は私ども変わらないものと思っております。 消費税率上げてからどうかという御質問なんだと思いますけれども、まだ一か月のデータがやっと出てきたところぐらいなんで、蓄積が足りませんのでよく分かりませんけれども、あの台風十九号の影響もありましたし、いろんな意味で、今後公表されるデータがいろいろ出てくるだろうと思っていますので、それ見ながらいろいろ検討させていきたいと思っておりますし、いろんなデータというのは今から、十一月も終わりましたので、これからいろいろ十一月のが出てくるんだと思いますけれども、景気の回復というものをしっかりにするために更にいろいろ施策を講じていきたいと考えております。
○渡辺喜美君 いつも申し上げますように、消費税というのが残念ながら呪われた税制になってしまったんですね、この三十年間。結局、今回もその呪いは全く解けていないという状況であります。 野党の中で減税研究会という勉強会ができた、大変結構なことが始まったなと思いました。ところが、第一回目の会合で呼ばれた、私がよく引用いたします高橋洋一教授が呼ばれていつもの持論を述べられたところ、そこに欠席をされたメンバーの方が、ファシスト、レイシストがいる勉強会には出席できないみたいなことをおっしゃったんだそうですね。 いや、私もしょっちゅうこの高橋教授引用するものですから、えっ、俺もファシストかよと本当に我が目を疑いました。私などは、一九四〇年体制、国家社会主義体制を厳しく批判する立場を取っておりますので、よく勉強してから言ってほしいよな、こういう訳も分からないレッテル貼りをやることこそヘイトスピーチではないかとすら思うわけでございます。 質問通告にはございませんが、大臣、何か御所見ございますか。
○国務大臣(麻生太郎君) しょっちゅう言われておりますので、私も似たようなことはしょっちゅう言われておりますので、余り気にしたことはありません。
○渡辺喜美君 いずれにしても、この財政金融委員会の与野党の大変冷静な、かつ品格のある議論を聞いておって、同じ国会議員として、こういう発言があるのはもう本当に残念なことでございます。 その高橋洋一教授は、実は大蔵省の中では大蔵省中興の祖と呼ばれていた時代があったことを覚えておられるでしょうか。実は、私などが一年生議員のときに財投改革というのをやったんですね。そのときに、我々が集められて、局長が中川さんで、自民党の主査が中川秀直さんで、副主査が中川昭一さんで、三中川の体制だったんですけれども、そこで、入口、中間、出口の切離しということをやった。大蔵省の中でそういった企画立案をやっていたのが高橋洋一さんであります。 この前の議論の中で、可部局長が、預託金と財投債と二通りで調達しておって、マイナス金利のままで地方に貸し付けすることはできないというような御答弁をされておられますが、預託金と財投債の調達比率というのはいかほどでしょうか。この調達比率に基づく平均調達コストはいかほどになるでしょうか。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 財政融資資金勘定の平成三十年度末における預託金の残高は約三十一兆円、財投債の残高は約九十二兆円でございまして、約一対三の割合となっております。 また、当該残高による預託金と財投債の平均調達コストでございますけれども、財政投融資リポート二〇一九において公表させていただいていますとおり、預託金は〇・六八%、財投債は〇・六九%となっております。
○渡辺喜美君 これは、財投債の方は、そうするとどれぐらいの期間の、平均するとなるんでしょうか。
○政府参考人(可部哲生君) 今のお尋ね、平均期間についてお尋ねございました。 ちょっと手元に数字ございませんけれども、これは三十年度末における財投債残高全ての調達コストの平均となります。
○渡辺喜美君 前回、私が申し上げましたのは、マイナス金利で調達をしたものについてスルーで地方に貸付けをするということがなぜできないんですか、財投でもうける必要はないじゃないかということを申し上げたところ、預託金には〇・〇〇一以上の金利が求められているということを根拠に挙げておられましたけれども、ほとんどこれゼロですよね。一方、財投債の方はマイナスで調達しているのがかなり今現在あるはずであります。 そういたしますと、マイナス金利で調達をした分について、同じ金利、同じ期間、同じ条件で地方向けの貸付けを行えば、これできるんじゃないですか。マイナス金利のメリットというものを地方に恩恵として与えることができる。これ全くリスクありませんから、金利変動準備金に積む必要は全くないんじゃないでしょうか。
○政府参考人(可部哲生君) 前回もお尋ねがございました財政融資資金をマイナス金利で地方公共団体に貸すことはできないのかというお尋ねでございますけれども、財政融資資金法第一条におきまして、「確実かつ有利な運用となる融資を行う」というふうに規定されておりますことから、現在、有利子での貸付けを行わせていただいております。 仮に、有利な運用になるという場合であっても、現在、一般論として民間金融機関はマイナス金利による貸付けを行っておりませんので、そうした中、財政投融資の貸付金利をマイナスに設定するということについては、民業圧迫の懸念についてどう考えるかというような問題があろうかと思います。 また、地方公共団体に対する貸付けにつきましては、地方公共団体の自律的な財政運営を促すという観点から、地方債計画における財政融資における引受割合を縮減してきております。本年度、令和元年度におきましては、民間資金が六割程度を占めているということが現状でございます。 こうした観点からも、財政融資資金の方で貸付金利をマイナスに設定をするということは現時点では適当ではないというふうに考えております。 今ございました利ざやの点につきましては、現在、金利変動準備金の方に積み増しを行うということでトータルのマチュリティーあるいは金利の変動リスクに備えるという形になっております。
○渡辺喜美君 繰り返しになりますけど、同じ条件、同じ金利で貸すのであれば、これ金利変動準備金としてリスクを積む必要は全くないわけですね。 今朝の新聞にも出ているように、経済対策十三兆円規模、全小中学生にまでパソコンを配っちゃおうと、四年間でね。国と地方と財政支出を十三兆円にしようと、事業規模は二十兆円超える見通しだと、財投は四兆円程度と、こんな威勢のいい話が躍っていますけれども、財投なんというのは大臣の腹一つでできる話ですよ。まあ、自民党の幹部の皆さんもおられますのであえて申し上げますけれども。いかがですか、大臣。大臣、いかがですか。十三番です、十三番。
○国務大臣(麻生太郎君) この話はもう前からよくある話なんですけれども、金利が低いという状況というのを生かして財源を調達して積極的財政を主張すべきという御主張なんだと思っておりますので、決して間違ったことを言っておられるわけではございませんよ、これは。 日本の財政というのは、高齢化に伴いまして、御存じのように、これは社会保障関係費の増加などによってプライマリーバランスの赤字が続いていますので、少なくとも公的債務残高がGDPの二倍に累積するなど、これは厳しい状況の中にあることは確かなんですが、政府としては、これは財政運営に対する市場の信頼を確保するということから、我々は基本的にプライマリーバランスを安定的に運営せにゃいかぬということを申し上げさせていただいているんであって、これを行け行けどんどんで、何だ、関係ないじゃないかと、例えばMMFの話もありましたし、そういった話があります。ありますのを知らないわけではありませんけれども。 少なくとも、我々としては、財政の健全化というものと経済の再生というものをきちんとやるということをしておかないと、ある日、市場の信認がなくなったと、絶対市場の信認がなくならないという保証がありませんから、そういったときには市場は極めて混乱をすることになりますし、金利が暴騰するというようなことも十分に考えられるんであって、したがいまして、こうした歳出改革というものを進める中で、我々としては、これは税収というものをよく見ながら、ある程度、おかげさまで、少しずつではありますけれども、バブル前のところまで税収が戻ってきております。四十何兆円から今六十兆円まで戻ってきておりますので、そういった意味で、私どもとしては、税収などの状況などを見極めながら国債発行というのをやっていくことによって信認の獲得を得、もって金利がこの程度で収まっておるんだというように理解をしております。
○渡辺喜美君 いつも申し上げますように、借金というのは反対側の資産と一緒に考えないといけないんですよ。まあ、バランスシートよくお分かりの麻生大臣に釈迦に説法ですがね。財務省が発表している連結バランスシートだって、千五百兆円の借金に対して一千兆円の資産を持っているわけでしょう。で、日本銀行が五百兆円国債持っているわけですから、そういう統合政府からいったら財政再建の必要性というのはないんですよ。ですから、国債は暴落しないというだけの話であります。 国交省にこの前の積み残しのお話を聞きます。 リーマン・ショックの期間、二〇〇八年に起きて四、五年デフレが続いた。デフレの時代には実質金利というのは高くなるわけですね、物価がマイナスになりますからね。そうすると、実質国債利回り、割引率の参考にしている実質国債利回りというのは自然に高くなっちゃうんですよ、これね。そうすると、この異常時期を除くと割引率はどれくらいになりますか。
○政府参考人(東川直正君) お答え申し上げます。 国土交通省におきましては、平成十六年に公共事業評価に関する国土交通省の統一的な取扱いを定めました公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針を策定いたしまして、その際、社会的割引率につきましては、十年物の国債の実質利回りなどを参考に策定したところでございます。 最近の十年物の国債の実質利回りについて、委員御指摘のリーマン・ショック後の二〇〇九年から二〇一四年の六年間を除きまして国債の実質利回りを試算いたしますと、二〇〇八年から二〇一七年までの十年間のうち六年を除きまして、二〇〇八年、二〇一五年、二〇一六年、二〇一七年のこの合計四年間の平均値は、マイナス〇・〇五%となるところでございます。また、一九九八年から二〇一七年までの二十年間のうちこの六年間を除きますと、一九九八年から二〇〇八年、二〇一五年、一六年、一七年、この合計十四年間の平均値は一・九八%となっているところでございます。
○渡辺喜美君 では、お尋ねします。 割引率が〇・五%、一%、一・五%のとき、四%の現在と比較して採択可能な公共事業はどうなりますか。
○政府参考人(東川直正君) 公共事業の費用便益分析につきましては、公共事業の事業期間、またその利用期間を含め、非常に長期間にわたり評価をしているところでございます。このため、将来の便益や費用を現在の価値として統一的に評価するために、将来又は過去の価値を現在の価値に換算する比率として、社会的割引率というものを導入しているところでございます。 公共事業の採択につきましては、新規事業採択評価におきまして、貨幣換算の手法が確立した便益のみを対象とする費用便益分析のほかに、地域の活力向上といった貨幣換算が困難な効果、あるいは現在事業化されている箇所の進捗状況、事業の緊急度、関連事業との整合、その他地域の協力体制、過去の災害発生の状況、予算の状況など様々な視点から総合的に評価した上で、各担当部局が対応方針を判断することとなります。 このように、公共事業の採択は費用便益分析の数値のみで判断するものでないことから、社会的割引率を四%より下げた場合に採択可能な公共事業がどうなるかという御質問について、お答えできないことを御理解いただきたいと思います。
○渡辺喜美君 典型的な逃げの官僚答弁ですね。残念ながら、もうこの委員会で今年中にこの質問できなくなってしまうので、あとは自民党に任せますよ。もう徹底してこれやった方がいいですよ。MMTの理論よりも、こっちの方がはるかに手っ取り早く公共事業の採択基準を緩めることは可能ですからね。 お待たせしました、栗田局長。いつも時間がなくなって済みませんけど、この紙、これは元々名古屋大学の内藤純一教授が指摘をしたものを私が金融庁に作ってもらったのであります。内藤教授は実は大蔵官僚でして、元銀行課長で、拓銀破綻のときの銀行課長。北洋銀行の武井頭取を三時間掛かって電話で説得した、修羅場をくぐった官僚でもありますけれども、彼が指摘をした、こういう非常にいびつな金利のグラフ、なぜこんなことになるんでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) 委員御指摘のこのグラフにつきましては、我が国の金融機関等の貸付残高を金利帯別に区分した場合には、この金利の低いところ、いわゆるローリスク・ローリターン層に大きな貸出しが集まっていて、それからハイリスク・ハイリターンの層にちょっと小さめの山があって、間にミドルリスク・ミドルリターンのところが谷になってしまっているということだと存じます。 現在、このいわゆるローリスク・ローリターン層に集まっている原因につきましては、低金利環境が継続する中で、金融機関が何とか収益を確保するということで、低い金利で貸出しを拡大しているということが一つの大きな要因だと考えておりますけれども、さらに、足下では、景気拡大基調、金融緩和基調が続く中で、従前はもう少し高い金利で借入れを行っていた層が低い金利でも借入れをできるようになってきて、だんだん、このグラフでいいますと左の方に寄ってきているということも大きな要因としてあるかと思います。 それから、従来言われておりますように、なかなか金融機関がこのミドルリスクのところに目利きが行き届いていないということで、どうしてもここのところがへこんでしまうという要因は、大分回復されてきているとは思いますけど、いまだあるというふうに認識しているところでございます。
○渡辺喜美君 要は、デフレが延々と続いているということもその背景にある大問題であります。 二枚目おめくりをいただきますと、信用情報データベースの概要という紙が入っています。信用保証協会のCRDから始まって、地銀協会のクリッツと言うんですかね、CRITS、それからRDB、信金業界のSDB等々信用情報データベースがありますが、これは顧客の、お客さんの同意を得て使っているものでしょうか。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 御指摘の各信用情報データベースにつきましては、いずれも匿名の情報として各種データを収集、加工した上で会員に提供しておりまして、個別の債務者名の特定はできない形で利用されているものでございますので、顧客の同意を個々に取っているものではないというふうに承知しております。
○渡辺喜美君 これは、JICCのようにお客さんの同意を経た上で再整備をされた方が今後の金融ビジネスのいろんな商品展開にとってはいいと思いますよ。 証券化商品が全然伸びないというのは、三枚目のグラフにあるように、これはもう延々とデフレが続いているということでありまして、このデフレ脱却がないと日本の金融ビジネスもなかなか発展をしないということだけ申し上げて、今年の質疑は終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(中西祐介君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会をいたします。 午後一時四十七分散会