厚生労働委員会 第4号
- 発言数
- 210 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2019/11/19
会議録
○委員長(そのだ修光君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告を申し上げます。 昨日までに、川田龍平君が委員を辞任され、その補欠として須藤元気君が選任されました。 ─────────────
○委員長(そのだ修光君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省子ども家庭局長渡辺由美子君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(そのだ修光君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(そのだ修光君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題として質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
○田島麻衣子君 おはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民を代表しまして質疑をさせていただきます田島麻衣子と申します。今日はよろしくお願いいたします。 まず早速、全世代型社会保障検討会議の議事録問題についてお尋ねさせてください。 少子高齢化と同時に、生き方が多様化する中で、子供からお年寄りに至るまで全ての世代が安心できる社会保障制度の確立は、会派を超え、全国民にとって重要な共通課題です。まず、こうした社会保障制度への強い意思をさきの所信表明演説で表明された加藤大臣、また政府関係者の皆様に敬意を表します。 しかしながら、政府主導で九月二十日に行われました全世代型社会保障検討会議の初会合をめぐり、有識者メンバーとして政府方針と異なる意見を述べました中西経団連会長の在職老齢年金は必ずしも高齢者の勤労意欲を減退させないという発言が、公表されました議事録に記載されていないことが明らかになった問題で、立憲民主党は十一月の八日に調査会の中で会合を開きまして、内閣官房の担当者は、会議の録音データはないと説明されております。 しかしながら、この説明をたった四日後、たった四日後に反転することになりました。十二日の立憲民主党の会合で、内閣官房の担当者は、会議の録音は外部業者に委託をしたと、録音データは存在すると、八日の発言を翻しております。私自身も同席しておりまして、この耳で録音データはあったという説明を聞きました。 立憲民主党、我々は、二点の開示を求めております。まず、加工前の録音データとそれを全て書き起こしたものを開示をいただきたい、そして、内閣官房と経団連の担当者のやり取りを行ったメールそのものの開示をお願いしております。まず、音声データとそれを全て書き起こした文書の提出はいまだございません。メールのコピーについては本日の厚労委員会の理事懇談会で提出されましたとのことですが、先週の段階で経団連との調整経過として提出された資料と中身が違うとの理解でございます。 まず、この点につきまして宮下内閣府副大臣にお聞きします。 今朝の理事懇でようやく経団連とそして内閣官房との間でやり取りされたメールのコピー、これはどうして先週の段階で資料として提出されなかったのでしょうか。よろしくお願いします。
○副大臣(宮下一郎君) メールの公表の経緯等々については、非常にシステム的な話ですので、事務方から答弁をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(河西康之君) お答えさせていただきます。 経団連の調整経緯に記載しておりました四通のEメールでございますが、こちらは、事務局の担当者が事務局内の情報システムの共有ドライブ、こちらは室員誰でもアクセスが可能でございます、に保存していたものでございます。事務局担当者は、経団連との議論に関するやり取りメールのうち、内容に関するメールは原則として共有ドライブに保存することとしておりました。そのため、共有ドライブに保存していたメールを打ち出し、上司に報告したということでございます。 一方、今回新たに追加いたしました二通のEメールは、事務局担当のメールソフトの送信メールの記録、こちらは、事務局担当者のメールソフトの送信メールに保存していたものでございます。事務局担当者が十一月十三日に自らのメールソフトの送信メールを精査したところ、この二通を発見したところでございます。 事務局担当者が上記二通を共有ドライブに保存しておりませんでした理由は、経団連との議事録の内容に関するやり取りではなかったためでございます。 経団連は、事務局担当者のメールへの返信ではなく、経団連が一次修正を送付したメールに重ねる形で二次、三次の修正メールをやり取り、出しておりましたため、経団連との事務局のやり取りのメールのチェーンにも表示されませんで、発見することができなかったということでございます。 以上でございます。
○田島麻衣子君 経団連とのやり取りではなかったから出さなかったというふうにおっしゃっていますが、これ、違いを見ると明らかに経団連とのやり取りを記した部分というのが抜けているんですよね。 お伝えします。まず、違いは、一点目、中西経団連会長の在職老齢年金は必ずしも高齢者の勤労意欲を減退させないという発言が抜けていたことについて、内閣官房から、正確でない箇所があり大変失礼いたしました、修正いたしますということを言っていますね。これ、明らかにやり取りですよね。 もう一点です。そして、再々修正の議案が経団連から送られてきたことに対する内閣官房からの返信に対して、修正の件、経産省です、新たに経済産業省がこの中に関係するということを明示していますけれども、経産省より伺っておりましたという記載です。これも明らかに経団連とのやり取りを記載したメールの内容になっていると思います。 こうした明らかに関係するやり取りが先週の段階で出されていなかった理由は何でしょうか。宮下副大臣、よろしくお願いいたします。
○副大臣(宮下一郎君) 今事務方から回答を申し上げましたように、四通は共有フォルダーに入れ、二通はそのままにしておったということでありますけれども、この二通は、一通は、この一回目の修正メールを経団連から受けて、そして、受け取りました、修正しますという、そういうことで、何らその議事録の内容に関するものは入っておりませんので、そういう意味でその議事録の修正をたどるという意味からは重要性が低いということでそちらに入れなかったんではないかと推測されます。 そして、最後のメールについても、趣旨は、結果的に三通経団連側からメールが来て、それを全て反映したものをホームページに公開しましたと、これを伝えるのが趣旨のメールでありまして、これがその議事録の内容の変遷に関わるものではないというのは明らかでありますので、そうした意味でそこの共有フォルダーに入れなかったと推測されます。 実態として、議事録の修正の変遷はさきに公開した四通で明らかなものと思います。
○田島麻衣子君 政府の方針とは違う答弁がなされて、これが削除されていたところで、内閣官房が、正確でない箇所がある、大変失礼しましたと認めている部分というのが抜けているんですね。これは非常に明らかに議事録に関係する部分であると私自身は考えます。 次に、経産省より伺っておりましたという一番最後の文言なんですが、経済産業省がこの案件に対して関わっていたということを示唆する内容だというふうに思います。メール以外のやり取り、例えば電話などの会話があったのではないかと考えられますが、その点についてはどうお考えでしょうか。副大臣、お願いいたします。
○政府参考人(河西康之君) お答え申し上げます。 まず、経産省のメールの場所、記載についてでございますけれど、本件につきましては、事務局担当者に確認しましたところ、経産省の職員ではございますが、内閣官房全世代型社会保障検討室に発令されている者のことを指しているということでございます。その者が経団連から更なる修正意見を追って事務局に提出する旨の話を聞きまして、その内容を事務局に対して伝えたということでございます。 以上でございます。
○田島麻衣子君 では、このメール以外にやり取りがあったということをお認めになるということですか。
○政府参考人(河西康之君) 第一回目の修正のメールをいただいた後、その趣旨を確認するというやり取りを行っております。
○田島麻衣子君 そのやり取りというのは、記録というのは残っていますか。
○政府参考人(河西康之君) 記録は残っておりません。
○田島麻衣子君 残っているんじゃないでしょうかね。おかしいですよね。これ本当に、英語民間試験のことも思い出していただきたいんですが、政策決定プロセスが非常に不明確で、国民にも分かりにくかったですし、我々にとっても非常に不明瞭な部分が非常に多かったと思います。 こういった非常に国民に対して重要な課題を、プロセスを非常に不明確にして、そのままなかったなかったというのは、国民に対する政治の不信感、これを醸成するようにも思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(宮下一郎君) 先生御指摘でございますけれども、この会議については、まず、もちろん速記から作業をして、そして事務局において議事録案を作り、それを各発言者の皆様にお送りをして、そしてその発言者の皆様が修正を、必要なら修正を掛けていただいて、そしてそれを基本的に全て受け入れる形で最終案を作ってオープンにすると、こういうプロセスでありますので、その発言者の皆様の意図が議事録に正確に反映される、これが一番大切なことで、そうしたプロセスがきちんと今回の手続でも追っておりますので、これは何ら問題がないというふうに思っております。
○田島麻衣子君 今、メール以外にも電話のやり取りがあったというふうにお答えしていらっしゃいますし、録音データ、我々が求めております録音データ、そして録音データ全て書き起こしたもの、また電話、メール以外のやり取りですね、これも含めまして、全ての、この議事録に関する全世代型社会保障検討会議に関わる全ての資料を出していただきたい、これを理事会の協議にかけていただきたいというふうに思っております。いかがでしょうか。
○委員長(そのだ修光君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○田島麻衣子君 全世代型社会保障会議のお話はもうこれで終わりにしますので、参考人の方々、お忙しいと思いますので、今日はどうもありがとうございました。
○委員長(そのだ修光君) それでは、退席を認めます。じゃ、副大臣も。
○田島麻衣子君 次に、三十二万人分の保育の受皿、これは加藤厚労大臣が所信表明演説の中でお話しされていますが、この件について質疑をさせてください。 この社会保障と持続可能の少子化は切っても切れない関係にあります。厚労委員会の大臣所信表明演説で、加藤大臣は、待機児童の解消に向けまして、子育て安心プランに基づき、二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿を整備すると表明されております。加藤厚労大臣の日頃の子育て支援に関する御理解に敬意を表します。 私には三歳の息子がおります。子育てをしながら仕事をするのには保育園の存在が不可欠です。私自身、非常に空いている保育園がないかどうか探しておりますが、既にいっぱいで、順番待ちリストにも載せていただくことができません。私自身が待機児童の母親になっているわけですが、その中でやはりおかしいと思ったんです。本当に政府は三十二万人分の保育の受皿を、二〇二〇年度末、これもう来年の末ですからね、一年間でこんなに用意することができるのだろうかと思っております。 そこで、まず加藤厚労大臣にお伺いします。 所信表明演説で明言されました二〇二〇年度末までに三十二万人の保育の受皿を確保する、この計画の実現可能性について、自信と見解のほどをお聞かせいただきたいと思っております。
○国務大臣(加藤勝信君) 政権スタートして以来、待機児童解消加速化プラン、これ五年間で、ただ、残念ながら、年度末までに待機児童の解消ができなかった。それを踏まえて、その後の女性の就業率の向上あるいは保育の利用率、それを勘案して子育て安心プランというのを作らせていただき、そして二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿を確保するということで、その確保をしつつ、待機児童の解消に取り組んでいるところであります。現在、受皿拡大量の見込みについては、本年九月の公表数字では約二十九・七万人となっているところであります。 ただ、これ二〇二〇年分も含まれますから、毎年市町村の整備計画は上積みをされているという傾向もございますので、今後、市町村が毎年度計画を見直す中で、また潜在的ニーズを把握をして整備量が増加していくということを考えているところでありますので、我々としてはそうした市町村の整備事業をしっかりと支援をしていく。特に、待機児童の状況もそれぞれの地域によっていろいろありますので、そうした状況を踏まえながら、きめ細かい支援を行うことによって子育て安心プランによる三十二万人分の整備というか、これは一つの途中の目標でありますから、最終的には待機児童の解消、これを図るよう努力をしていきたいと思っております。
○田島麻衣子君 今朝お配りしました資料一番を御覧いただきたいと思います。これは、保育士の有効求人倍率の推移です。平成二十九年には二・七六倍、三十年には三・二倍に上がっています。毎年、求職する保育士の数というのがどんどんどんどん減っております。この資料一番の右肩の方を見ていただきたいんですが、二〇一六年の離職率、これ、九・一%の保育士さんが辞めています。保育士になろうと思っている人間だけではなくて、保育士になった人間もどんどんどんどん辞めている。この中で本当に一年間で三十二万人の保育の受皿を本当に確保できるのか、私は非常に疑問に思っております。 資料二番目、見ていただきたいと思います。次のページです。これは、平成三十年に東京都が実施いたしました保育士の勤労の実態調査結果になっています。辞めたいと思っている保育士さんの三大要因、これが挙げられていますが、一つは給料が安い、二つ目は仕事量が多い、そして三つ目が労働時間が長い、このようになっております。 こうしたことの根本的な障害を取り除くことなしに、三十二万人、また二十九・七万人、どんどん増やすんだというふうに言うのは余りに非現実的だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。よろしくお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今御指摘がありましたように、これまでの調査でも、保育士を辞めた理由として、職場の人間関係、給料が安い等々の理由があるということは承知をしているところであります。 そういった中で、少なくとも処遇改善についてはこれまで累次にわたって対応してきているところでありますので、あるいはそうした保育士になろうとする方の支援、あるいは保育士を継続して勤めていただくための様々な対応、さらには一回離職した人がまた復職していただくための支援、そういったこともさせていただく中で、保育士の確保というのは、今委員御指摘のように、保育所の整備において、受皿を拡充するにおいてはこれ大事な要素でありますから、これに対してもしっかりと対応することを含めて、先ほど申し上げた保育の受皿の拡充、そして最終的には待機児童の解消、これに向けて努力をしていきたいと考えております。
○田島麻衣子君 ありがとうございます。 資料三ページ、開けていただきますと、今大臣が御説明くださった待遇改善の処遇加算についての説明になっております。これは厚労省からの資料をいただいております。見ていただきますと、月四万円の処遇改善、二番目の赤い枠の中なんですが、これを受けるのは経験年数七年以上の保育士さんになっているんですね。これ、全員が四万円処遇加算を受けるわけではなくて、七年経過した方、おおむねですね、その方を対象として四万円加算になっています。 次のページ、開いていただきたいと思います。資料四ページ目は、これ、週刊東洋経済の九月号の記事を抜粋しておりますけれども、都内のこれは民間の保育園です。賃金、低賃金の実態を調査して、情報開示請求で出した表になっておりますが、見ていただきますと、二〇一六年度の段階で年収二百二万円ですよ、保育士さん。年収二百二万円や二百十四万円、こういった状況で、待遇で働いていらっしゃる保育士さんがいらっしゃる。 今、加藤厚労大臣、保育士の待遇改善に取り組んでいるというふうにおっしゃいましたが、こうした全く待遇が上がっていない現状があるというのは一体どこに問題があるとお考えになりますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) これは多分、都内保育園の一番低いところということですから、より高いところもたくさんあるんだと思います。 もちろん、それぞれの保育園の中で、ちょっとこれはどういうふうに換算しているか分かりませんけれども、保育士として勤めている時間とか期間とか様々な違いがあるんだろうというふうに思いますけれども、ただ、私ども今、ここにあります処遇改善加算等は、実際に処遇が加算されているということを検証しながら適用を行っているということでございます。
○田島麻衣子君 政府がこれだけ保育士の待遇改善を行っていながらも実際に結果が出ていない一つの理由が、委託費の弾力運用というものが挙げられます。 資料四番目の右側のこの枠内を見ていただきたいんですが、補助が出ている人件費、事業費、管理費、これを委託費として出されていますが、必ずしも全てを人件費として使わなくてもいいということになっていますね。民間の場合は、いただいたお金を事業費や管理費にも使ってもいい。これが、国がたくさんのお金を使っていながらも保育士の人件費に還元されていない、こういった原因の一つになっているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。厚労省の担当者の方、よろしくお願いします。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。 私立保育所の委託費でございますけれども、適正な運営に関する一定の基準を満たすなど、保育の質に関する要件を満たすことを前提としまして、運営主体の安定的、効率的な事業運営を図る観点から、一定の範囲内で当該保育所の運営費以外に充てることができるよう、弾力的な運用を認めているところでございます。 具体的には、弾力運用を行うに当たりまして、給与規程により人件費の運用が適正に行われているなど、一定の要件を満たすことを条件としております。また、運営費以外の使途が全体の五%を上回るようなそういったケースにつきましては、収支計算分析表を都道府県に提出をし、確認を受けるということを求めているところでございまして、こうした取組を通じまして委託費の適切な執行に努めていきたいと考えております。
○田島麻衣子君 これ本当に、使おうと思ったら施設費や事業費の方に回すこともできてしまうので、こんな二百二万円で働いている保育士さんってやはりおかしいと思います。この委託費の弾力的運用について見直しというのは本当に必要なのではないかなというふうに思います。 資料五番目を開いていただきたいと思います。ここには、保育士の経験年数、採用、離職の状況がございます。二年未満、二年―四年未満、また六年から八年未満でほとんどの、半分の保育士が辞めております。 政府の計画では、七年以上勤務した保育士に対して四万円の、月、処遇改善をするというふうに言っておりますが、それ以前に過半数の保育士さんが辞めているという現状、処遇改善は七年後ではなくて一年目から行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(藤原朋子君) 処遇改善加算の配分の仕方かと思いますけれども、現在の処遇改善加算につきまして、先ほど資料にございましたように、月四万円の処遇改善につきまして、七年目以上の経験年数というものをおおむね七年以上というふうに要件を提示をしているところでございます。また、これにつきましては、三十年度から配分の仕方を柔軟化をしておりまして、この一定割合についてはリーダーの方々以外について配分することができるというふうなことに少し緩和をさせていただいたりしておりますので、より柔軟な運用が可能になっているかというふうに思っております。 また、先ほど大臣から御答弁いただきましたけれども、こういった処遇改善加算につきましては給与の改善にしっかり充てていただくということを要件としておりまして、こういった処遇改善加算につきましてはしっかりと運用をしていきたいというふうに思っております。
○田島麻衣子君 保育の受皿、本当に増やそうと思ったら、待遇改善というのは避けて通れない問題だと思いますので、真摯な対応、よろしくお願いいたします。 次に、保育士が辞める二つ目の理由というのは仕事量が多いということになっております。この点について伺います。 加藤厚労大臣のホームページ拝見させていただきました。加藤大臣の趣味はセーリングとオートバイということだけではなくて、娘さん四人の父親であるということを拝見いたしました。娘さん四人育てていらっしゃったお父様としてお聞きします。 三歳の子供を想像してください。自由に動けるようになりました、恐れを知らずにいろんなものに手を伸ばします。この三歳の子供をたった一人で、厚労大臣、八時間休みなく二十人の三歳児を一人で見なければならないとしたら、どうお思いになりますか、お答えください。
○国務大臣(加藤勝信君) 同じ子供を四人ではありませんでしたけれども、十歳ぐらい違う子供が四人おりましたから、それぞれ目を離さないように、一緒に行動するときは大変気を遣いましたし、食事をするときも、小さい子供は例えばコップを倒したり、いろんなことがあったわけでありますので。 保育というまさにその現場において保育事故が起きては絶対ならないわけでありますから、そういった意味においては、必要な人員というものをしっかり確保していくことが必要だと思います。
○田島麻衣子君 お配りしました資料六ページを開いていただきたいと思います。この中に、六ページの左側、児童福祉施設における保育士の最低配置基準がございます。三歳児のところを見ていただきますと、二十名となっております。これ、国で決められた基準なんです。一歳、二歳児は、たった一人の保育士について六名の子供を見なければなりません。この最低配置基準が非常に現場で負担になっております。 真ん中の部分は、この事故の記事になっております。この人数ではとても責任持てないと、皆さん、たくさん保育士が辞めている。事件も増えていますし、本当に保育の受皿を増やそうと思ったら、この配置最低基準を見直す必要があると思います。 次のページ、七ページ、開いていただきたいと思います。これは、いかにこの保育士の最低基準が時代とともに変遷してきたかということを示す図になっております。 一歳児を見ていただきたいんですが、赤の枠で示されている一対六ですね。これは、一番最後に修正が行われたのは何と一九六七年です。私、左側に写真を掲載しておりますが、写真店の御厚意でお借りしております。昭和四十二年といったらこんな時代ですよ。この時代に作った保育士の最低配置基準をまだこの令和の時代になっても使っている。三歳児は二十人に対して一人ですが、これも六九年なんです。昭和の高度経済成長期の時代に作った配置基準をまだ使っている。家族に対する考え方や男性、女性の働き方に対する価値観、全て変わっているのにまだこれを使っていて、これが非常に現場の重みになっております。 今、新しい令和の時代に、大臣、共に保育の受皿三十二万人拡大する今にあって、この最低配置基準を見直す時期だと考えますが、いかがでしょうか、御意見お聞かせください。
○国務大臣(加藤勝信君) 今お話がありましたこれは最低基準ということですから、これを上回る基準でやっているところももちろんあります。やはり、児童の健全な発達に必要な保育を行うための言わば最低の基準として定めたわけでありますし、また、先ほど申し上げたように、保育の現場における安全の確保ということも当然必要なポイントになります。 これ、ちょっと図がよく分からないんですけど、平成二十七年度に、三歳児に対する保育士の配置を二十対一から十五対一に、これは加算という形で対応させていただきました。また、保育園の事故を防止する観点からも、保育士が保育に専念できる環境整備が重要ということで、保育施設の保育内容や保育環境を適切に確保するため、保育補助者の雇用等による保育士の負担軽減の支援にもこれまで取り組んでいるところでございます。 さらに、〇・三兆円メニューというのがありまして、これは、消費税入れる〇・七兆以外として更に〇・三兆を確保してこうした子育ての充実を図るとされている中には、一歳児の人員配置を六対一から五対一に、五歳児の人員配置を三十対一から二十五対一にするということが盛り込まれております。 そうした意味においても、安定的な財源を確保しつつ、予算編成過程において、そうした実施に向けて引き続き努力をしていきたいと考えております。
○田島麻衣子君 これ、最低配置基準、確かにそのとおりで、財政的に余裕がある市町村はまた厳しいところをやっておりますけれども、お金がないところはそう言ってもいられないので、やはりかなりの自治体が使っているはずなんですね。この新しい令和の時代に本当に保育士の受皿を三十二万人拡大したいのであるならば、ここを本当に考えなければいけないと思います。 あと、本当に受皿の拡大したいのであるならば、保育士の働き方についても考える必要があります。もう時間がないのでこれで終わりにしますが、やはりサービス残業、この残業代が払われない、ワーク・ライフ・バランスを考える環境すらもないというところは考え直していかなければならない部分であると考えます。 ありがとうございました。
○芳賀道也君 立憲・国民.新緑風会・社民を代表して質問をさせていただきます。 加藤大臣に伺います。 今年九月下旬に、全国で四百二十四の公立・公的病院の再編について、病院名を公表してのリストアップがなされました。資料一ページの各紙新聞記事にあるように、例えば私の地元紙山形新聞には、住民は不安という見出し、全国紙も、病院公表に地方不満、病院再編、住民、職員に不安と報じています。突然公表されたことで、地方では驚きと不安が広がっています。そしてさらには、私の地元山形県では八幡病院という、既に統合されて、ない病院名まで公表されているわけであります。余りにもお粗末、そういった部分もあり、突然の公表でした。 もう少し地方への細やかな配慮をすべきだったという反省はないのか、そのことも含めて大臣に伺います。 また、その一方で、山形新聞の見出しにもありますが、大臣のコメントの見出しには、結論、地域に委ねる、地域に委ねるのだとの前向きの部分も報じられています。 あえて今回病院名も公表した国の目的、狙いは何だったのか、改めてお答えください。お願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) もう委員も御承知のとおり、地域医療構想、これから先行きの地域の状況を見ながら、また、医療に係る医師を始めとした、これ医療資源という言い方をしますけれども、有限な中で、地域において適切に医療サービスが提供されていく、その姿を二〇一七年度までにそれぞれの第二次医療圏単位で策定をしていただきました。これがいわゆる地域医療構想というやつであります。 その中で、公立・公的病院の具体的な見直しも出されていたわけでありますけれども、その構想と比べて必ずしも十分に対応されていない、こういう指摘もいただいた中で、一つのそれぞれの地域で判断をしていただく参考資料として、私ども、今委員御指摘のそうした分析結果を公表し、それぞれの地域にお出しをさせていただいたということでございます。 これはあくまでも一つの地域における議論の参考にということではありましたが、ちょっと出し方においてもいろいろ御批判をいただきました。これは真摯に反省をしなきゃいけないと思っておりますけれども、ややハレーションを起こしたと、これは事実だというふうに認識をしております。 したがって、私どもとしても、その後でありますけれども、全国七か所でこうした地域医療構想について自治体や医療機関との意見交換会を実施をして、先ほど申し上げた、機械的に決めるものではなくて地域においてしっかり議論していただきたいと、こういうことを申し上げてきたところであります。 今後とも、まさに主体は、先ほどお話がありましたけれども、医療計画という意味においてはこれ都道府県が主体になっておやりになるし、また地域において議論していただくべきものでありますから、国が上から強制的に、この地域は、この病院はこうだとかああだとか言う、そういった立場ではありません。あくまでも技術的な助言をする立場でありますから、そういった立場を踏まえながらも、それぞれの地域において、先ほども申し上げた、より将来において地域の皆さんが安心して暮らしていただける医療サービスが提供される、それに向けて都道府県、市町村と連携を取りながら我々として取り組んでいきたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 様々な説明の中で、結論は地域に委ねるんだと、地域の医療構想に基づく医療機関の再編については地域の実情を一番よく知っている地域が決める、そして、その地域が決めたことを厚生労働省も尊重しサポートするという理解でいいんでしょうか。そのことはお約束していただけますでしょうか。大臣に伺います。
○国務大臣(加藤勝信君) あくまでも法律上、私どもは、医療法上、医療計画、その中に地域医療構想が入るわけでありますけれども、これは都道府県がお決めになるということで、我々の立場としては技術的な助言を与えると、こういう立場であります。 したがって、これを具体的に進めるに当たって、もちろん、都道府県あるいは市町村、地域においてお決めいただくことについて、その実施に当たっては様々な支援をしっかりとしていく必要、財政的な支援も必要でありますから、そういったメニューを用意しながら、あるべき姿に向けてそれぞれの地域が取り組んでいただけるように我々もサポートしていきたいと考えております。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 財政的な支援もしていくという有り難いお言葉を受け止めましたし、今、地方に住んでいる我々は、もう特に田舎に行けば行くほど身近から病院が消えてしまっていると非常に不安を感じています。是非、日本のどこに住んでいても国民がひとしく安心して医療を受けられるようにするのが国の責任であるというふうに考えますが、大臣の見解をお聞かせください。そして、特に地方の皆さんが安心するようなコメントをいただければ幸いです。お願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 医療法において、国、まあこれは地方公共団体の責務でもありますけれども、国民に対して良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制が確保されるよう努めなければならないと明確に規定をされておるわけでありますから、こうした国の責任については重く受け止めて、そしてその責務を果たすべく努力をしていかなければならないというふうに思います。 今、もう委員も御承知のように、地域を取り巻く環境も大きく変わってきております。また、更にこれからも変わっていくことが想定されているわけであります。そうした中で、地域の医療ニーズに即して、また限られた医療資源をより有効に活用していただく、そのためにも地域医療構想を作っていただいてその実現を図っていくということでありますので、我々も、先ほど申し上げましたけれども、都道府県、市町村、そしてもちろん医療の関係者の皆さん、そうした皆さんと意見交換を踏まえながら連携を取って、国民一人一人が安心できる質の高い医療がそれぞれの地域において引き続き、あるいはしっかりと構築していけるように努力をしていきたいと思います。
○芳賀道也君 続いて、子供の貧困についての問題を加藤大臣にお伺いします。 配付させていただいた資料の六ページにあるように、直近の調査でも、子供の七人に一人が相対的貧困にある、またシングルマザーなど一人親家庭の子供の半分が貧困であるという、この子供の貧困の問題は非常に深刻な問題だと思いますが、大臣の貧困対策、これに対するお考えを教えてください。
○国務大臣(加藤勝信君) 貧困の議論はもちろん、子供の貧困ということになりますと、一人一人がその生育環境にかかわらず健やかに育っていく、その能力を十分に発揮をしていただく、そういった意味においても、この貧困問題というのは克服しなければいけない課題であるというふうに思っております。 子供の貧困をどう捉えるかって、いろいろあります。相対的貧困率で捉えたり、日常の生活的なそうしたことが十分できているかできていないかとか、いろんな捉え方があると思いますけれども、相対的貧困率については、若干数字が改善されたとはいえども、今委員の御指摘のような状況にあります。 我々としては、一人親家庭の支援としては、児童扶養手当の多子加算額の増額、所得制限限度額の引上げ、支払回数、これは金額が変わるわけではありませんけれども、年三回を六回にするといった対応もさせていただきました。また、一人親家庭に限った施策ではありませんけれども、生活困窮者の自立支援としても様々な施策を行っているところでございます。 子供の貧困対策については、子供の貧困対策に関する大綱というのがあります。これが近々新たな大綱案を策定すると、こういう段階にもありますので、こうした新たな大綱に基づいて引き続き、これは厚労省だけということではありません、教育面の施策とか含めて、関係府省と連携してしっかりと対処していきたいというふうに思っております。
○芳賀道也君 是非しっかりと、少しずつ、ほんの僅かは改善はしているようですが、非常に深刻な問題だと思いますので、引き続き対応をお願いします。 また、続いて子供食堂について伺います。 山形県でも各市で実施されており、子供たちだけではなく様々な方も訪れています。単なる子供の貧困対策を超えて、独りにしない、そこで地域のいろいろな方とつながることでの良さ、共生社会づくりの場所としても意義があると私は考えているんですが、厚労省として子供食堂というものをどう捉えていて、どのような支援を行っているのか。さらに、この支援を強化をしてもらえませんでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 私も、子供食堂、何軒か見させていただきました。今委員御指摘のように、単に食事が提供されているということだけではなくて、そうした活動を通じて地域に対するいろんな目配りがあったり、あるいはそこに来られている方の間において今お話があったつながりができたり、様々な役割を担っておられるというふうに認識をしております。 この子供食堂、それぞれいろんな形で運営されていますけれども、一人親家庭の子供に対する生活・学習支援事業、あるいは子供の未来応援基金、こういったものも活用していただきながら運営しているというところも承知をしております。こうした子供食堂で活用可能な施策も含めて、子供食堂の活動に関する連携、協力の推進、あるいは子供食堂の運営上留意すべき事項、これを周知するため、平成三十年六月には地方公共団体にも通知を出させていただきました。 今後とも、国としてどのような支援や助言が必要なのか、子供食堂を運営している方々始め関係者の方々からも声を聞かせていただいて、これは厚労省だけじゃなくて内閣府等々も関連しますけれども、よく関係省庁とも連携しながら対応していきたいと思います。
○芳賀道也君 現場の声、関係者の方の声を聞いて進めていくというところに非常に意を強くしています。是非よろしくお願いをいたします。 続いて、子宮頸がんワクチンについて伺います。 子宮頸がん対策として子宮頸がんワクチンが有効だと、小学校六年生から高校一年生まで女子児童生徒に接種されてきましたが、多くの重篤な副作用が見られたことで、現在は、資料八ページのパンフレットの一番下に大きく書いてあるように、厚生労働省は積極的な推奨をやめています。 かつては対象年齢の七割以上が接種していたこの子宮頸がんワクチンの接種率が、今や〇・六%と伺いました。この状態が続けば、将来この年代の女性の多くに、現在も四十歳までの女性の死亡率第二位、今月一日の日本産科婦人科学会の声明にもあるように、二〇一七年には全国で二千八百人が命を落としている子宮頸がんが多発する心配があるのではないか。 一つの施策がうまくいっていなければ代わる施策を検討するということが必要だと思うんですが、積極的推奨にかじを切れない現状であれば、検診受診率を高める努力と併せて、HPVウイルス感染のしている人とそうでない人を分けて層別化を行った上で、感染のある人には定期的に検診を行う、あわせて、膣エコーなどの超音波検査を検査項目に加えて政府として補助を行い、感染の確認されない人には子宮頸がんの検診を今までより以上に間を空けて検診を勧める、感染をしている人には検査、毎年あるいは今の二年ごと、そういった検診を続けていって、そういう感染している人には頻繁に検診を受けなければ駄目なんだというようなことも伝えていく、この検診の強化も必要だと思いますが、厚生労働省の見解はいかがでしょうか、大臣に伺います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 委員から御指摘がありましたように、子宮頸がんワクチンで予防効果という話がある一方で、今こういう状況の中でがん検診をしっかりやっていくというのは当然重要なことだというふうに考えております。 厚生労働省では、がんの早期発見、早期治療による死亡率減少を目的に指針を定めて、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を実施しているところでございます。この指針におきまして、国で推奨している子宮頸がん検診につきましては、検査は二十歳以上に対して二年に一度の細胞診の検査としてございます。 一方、先生からも御指摘ありましたが、HPVへの感染を確認する検査としてHPV検査というものがございますが、死亡率を減少させるための同検査の結果に基づく有効な介入方法等が確立していないために、国が推進するがん検診の検診項目の中には現時点では含まれておりません。これにつきまして、厚生労働省では、細胞診とHPV検査の併用検診に関する研究を今年度から令和三年度にかけて実施するなど、科学的知見の収集に努めているところでございます。これらの研究成果も踏まえつつ、子宮頸がん検診の在り方について引き続き検討してまいりたいと考えているところでございます。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕
○芳賀道也君 検討、研究は始めているということですので、是非前向きに進めていただければと思います。 次に、現在、子宮頸がんワクチンの接種の対象は小学校六年生から高校一年生、未成年であるために、自分で判断するという年齢ではないということになります。 女性が自分で考え、判断し、命を守るための自己決定権というのは本人にあるべきだというふうには思うんですが、推奨を見送っている期間は例外的に、二十歳から例えば二年間程度は、情報をしっかりと自ら自分で受け止め、自らの意思で子宮頸がんワクチンの接種を希望した女性には接種費用を助成するなどの対策は取れないものでしょうか。基本的には大臣にお伺いしたいと思いますが、専門的であれば局長でも結構でございます。よろしくお願いします。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 予防接種法に基づきます定期接種の対象者は、疾病の予防効果を最大化し、副反応のリスクを最小化することを考慮して定めているものでございます。 HPVワクチンに関しましては、感染の機会が生じる前に接種した方が効果が高いことを考慮して、小学校六年生から高校一年生相当の女性を定期接種の対象としているところでございます。 こうした中で、HPVワクチンの接種後に多様な症状について報告があったことから、平成二十五年六月から、これらの症状の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、積極的な勧奨を差し控えているところでございます。 予防接種には副反応のリスクがあることを踏まえますと、HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状況においては、定期接種の対象年齢を超えて既にHPVに感染している可能性がより高い方々に対して予防接種の費用の助成を行うことについては慎重な検討が必要ではないかと考えてございます。
○芳賀道也君 すると未成年の段階しかということで、例えば、ウイルスに感染しているかしていないかを調べて接種を希望する人というようなこともできると思うんですが、女性自らの自己決定権を奪ってしまう、自分で決める機会を奪ってしまっていることにつながらないのでしょうか。この点、もう一度確認で伺いたいと思います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 委員が御指摘ございましたように、自身で検査されてどう判断されるかということを我々否定しているわけではございませんが、定期接種として位置付けるかどうか、あるいは予防接種費用として助成を行うかということにつきましては、先ほど申し上げたような現在の状況を鑑みれば、慎重な検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。
○芳賀道也君 是非この点についても検討していただきたいと希望します。 さらに、今度は大臣に是非伺いたいんですが、WHO、そして日本産科婦人科学会なども定期接種をすべきだと言うこの子宮頸がんワクチン、積極的な推奨に戻すことができるためにも、副反応の研究、因果関係の解明、これをしっかり進めることはもちろん、実際に今被害を訴える人たちに寄り添って、被害の認定、治療、救済を是非もっと積極的に進めてほしいと思っています。 さらに、国も薬害被害者の声を聞く機会は持っていると伺っていますが、現在、子宮頸がんワクチンの被害を訴えている皆さんの声も是非大臣が直接お聞きになる機会をつくってはいただけないでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) これは、HPVワクチンについては、こうした被害を受けられた方もおられるということで、今積極的な推奨は行っていない、そうした中で、この状況について、安全性と有効性についてしっかり周知をしろということで、それにまず取り組ませていただいているところでございます。 加えて、今、被害者の方との意見交換というお話がありました。毎年八月には、HPVワクチンの被害のみではありませんけれども、全国薬害被害者団体連絡協議会との協議、薬害の日というたしか日程があったと思いますけれども、その日に、厚労省の前庭に誓いの碑というのがありまして、そこでの行事を含めて意見交換もさせていただき、私もかつてお話を直接聞かせていただいたということもございます。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕 ただ、今、HPVワクチン関連、ちょっと訴訟が行われているということもございますので、ちょっとその辺にもよく留意をしながら、しっかりそれぞれの当事者の方の声には耳を傾けていきたいと思っております。
○芳賀道也君 ありがとうございます。 裁判にもなっているということで非常に微妙な部分はあるでしょうけれども、是非、命を守るということを一番大切に、大臣には耳を、皆さんの被害の、訴える皆さんの声にも耳を傾けていただきたいと思います。 次に、不妊治療、その助成について伺います。 政府は既に、原則自由診療となっている不妊治療について助成を行っています。これは非常に喜ばれている制度であり、二分の一の補助を生かして、市町村も必要性、重要性を認めていて、市町村の財政が極めて大変な中でも、配付資料九ページにあるように、各市町村が独自で上乗せの補助もしている。この点からもいかに必要な施策であるかも明らかだと思います。ただ、利用する立場から、住んでいるところによって補助額が違うということにもなってしまう。戸惑いや不満もある。少子化対策は最も取り組まなければならない課題の一つですので、国がもっと支援も拡大すべきではないのでしょうか。 概算要求の段階ではほぼ今年度と同じというような予算が組まれているようですが、是非この支援の拡大も検討していただけませんでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 不妊に悩む方、是非という、そういう思いを持って不妊治療にかかっている方々、心身も本当に大変な状況であるということは私もいろいろ聞かせていただいているところでありまして、そういった皆さんへの支援というのは財政面に向けても大事だと思います。 この不妊治療、それなりの経済的な負担も掛かります。特に高額な治療費が掛かる体外受精や顕微授精については、平成十六年からその一部の費用、費用の一部を助成をしているところであります。また、その助成額については、平成二十五年度の有識者検討会での議論を踏まえて、平成二十七年度補正予算から初回助成額を十五万から三十万に、男性不妊治療を併せて実施した場合には十五万円の上乗せを、また、平成二十八年度には年間助成回数及び通算助成期間の制限の撤廃、さらに、今年度からは男性不妊治療に係る初回の助成額を十五万から三十万に引き上げたところであります。 現在、不妊治療助成について様々な、更にそれ以外にも要望は頂戴をしているところでございます。こうした要望も踏まえながら、また、関係者の御議論も聞かせていただきながら、やはり子供を持ちたいと思っておられる御夫婦への支援、これにしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○芳賀道也君 さらに、この助成の年齢、助成対象の年齢制限についても伺います。 現在、四十三歳を超えては補助がされないということになっていますが、妊娠率や科学的に考えれば、これは効率、成功率からいってその点では妥当なのかもしれませんが、晩婚化が更に進む中で四十三歳は妊娠の可能性が低くなるから助成しませんということであると、実際に女性の気持ちからは割り切れない部分、妊娠が不可能な年齢というわけではありませんから、少なくとも、妊娠を望む、この少子化の時代にあって妊娠を望む女性がいるのであれば、妊娠の可能性がある年代、その成功率といいましょうか、妊娠率が低くなるという年代にも少なくとも二、三歳は幅を持たせて、子供を持ちたいという願いのある女性のために補助を拡大していただく、こういったことはできないものでしょうか。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、幾つになっても子供を持ちたいという思いを持っておられる方がおられるというのは、それはよく我々も理解をしなければならないと思います。 ただ、助成をすると税金を使うということになりますので、それについてはやはり有識者によく御検討をいただいて、本当にそうした助成をする場合の要件というものをいろいろ御議論をいただいて、医学的な知見あるいは不妊治療の実施状況を御議論をいただく必要があります。 平成二十五年度の検討会においても御議論をいただきまして、平成二十八年度からは助成対象を四十三歳未満ということにしたということでございますので、それを踏まえて今対処させていただいております。 今の段階でこれを引き上げるということは具体的な議論を進めているわけではありませんけれども、いずれにしても、子供を持ちたいと思うそうした御夫婦の思い、それを踏まえながら今後とも必要な支援を行っていきたいというふうに考えております。
○芳賀道也君 実際に年齢制限が持たれて、国の予算の執行額を見ると、年齢制限があったことで実際に減っている年があるということもありますし、科学的に妊娠率、それを見れば四十三歳というのは正しいのでしょうけれども、女性の気持ちというのは効率では割り切れない、経済効率とは違いますので、望む女性がいる限り、是非二歳でも三歳でも、そういった望む女性がいるのであればこういったことを引き続き検討していただきたい。さらには、命を守るということを前提に、加藤大臣には様々な施策、これからも続けていっていただきたいと思います。 本日はありがとうございました。
○田村まみ君 皆さん、おはようございます。立憲・国民.新緑風会・社民会派の田村まみでございます。本日、初めての質問ですのでいっぱい緊張していますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 まず最初に、今回、迷惑行為、ハラスメントについてお伺いしたいというふうに思っております。 本年の六月、ILOの総会で採択されたハラスメントの禁止条約、世界的にハラスメントの根絶が求められていることがもう条約でも採択されて、その動きが出てきた。そして、ようやく日本においても、パワハラについて法規定が全く存在しなかったんですが、ようやくさきの通常国会にて労働施策総合推進法、いわゆるパワハラ防止法が成立をしました。 しかし、そんな中でも、昨日、実は国会の院内の方では、連合の方で、全会一致の附帯決議を生かした実効性のあるハラスメント対策の確立をと、こういう題名をわざわざ掲げて国会内での集会を開かなければいけない、そんな事態が起きているという認識で、あえて今日、たくさんの法案を審議した中でも御質問された先生いらっしゃるのは重々承知をしておりますが、私もあえてこのタイミングで質問させていただきたいと思っております。 特に、労働政策審議会雇用環境・均等分科会における審議状況もありますので、そこの中身について多く語ることはこの立場では難しいというふうに思っておりますが、まずは、この法案が決定するときにも幾つか問題提起ありました。やはり、禁止規定や罰則規定が盛り込まれていないこのパワハラ法案、どう実効性を担保するのかということを課題提起されていました。 そんな中で、先ほど挙げました本年の六月のILO総会での採択されたハラスメント禁止条約、これを国際社会の中での動きだと捉えて、日本の中では批准をすべきだという声も多くあるというふうに思っておりますし、私はすぐにでもやるべきだと考えております。 加藤厚生労働大臣にお伺いします。大臣はこれを批准すべきだとお考えでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 仕事の世界における暴力とハラスメント、これは働く方の尊厳、人格を傷つけるということであって、あってはならない、そして、これに対応する新たな国際労働基準の必要性、意義は大きいという判断において、仕事の世界における暴力とハラスメントに関する条約について日本は賛成をして、そして条約が採択をされたという経緯であります。 ただ、条約の批准となると、御承知のように、国内法制との整合性が問われるわけでありまして、条約において仕事の世界における暴力及びハラスメントを禁止するための法令の制定が求められていること、条約の保護対象には求職者、インターン、ボランティアなど雇用関係のない者も含まれている、こういったまさに国内法制と整合性を計らっていく課題というものが今のところあるということでございます。 そうしたことも念頭に置きながらこの問題には対応していかなければならないと思っておりますが、まずそのためにも、今議論をいただいておりますハラスメント防止対策を強化する改正法の成立を踏まえて、このハラスメントに対する指針等をしっかり、ガイドライン等をですね、それぞれ皆さんの御意見を承りながら確立をし、そして施行を行い、暴力とハラスメントのない社会の実現に向けて努力をしていきたいというふうに考えております。
○田村まみ君 ありがとうございます。努力をしていきたいというお答えでしたので、前向きに検討されているというふうに私は今捉えました。 そうであれば、今、足りないと言われた部分幾つか列挙されましたけれども、国内法で、仮定になるんですが、なるのでお答えにくいかもしれませんが、国内法で、じゃ、今、足りない法案があるのか、例えば、あとは改正すべき法案、それを特定して調査されたりとか、その実態について研究されて進めていくみたいな動きはあるのかないのか、それをお答えいただきたいんですけれども。局長でも大臣でもどちらでも。
○政府参考人(藤澤勝博君) 御質問、六月にILO総会で採択をされました仕事の世界における暴力とハラスメントに関する条約についてでございますけれども、採択をされて以降、今大臣から御答弁申し上げましたように、国内法制との整合性を今後更に検討する必要があるというふうに考えておりますが、その後、現在、例えば諸外国の禁止法制がどのようになっているかであるとか、あるいは諸外国のその批准の見通しが分からないかといったようなことからまず調べていこうと思っておりまして、そういうところから関わっているところでございます。
○田村まみ君 済みません、私の質問の仕方が悪かったんでしょうか。今もう努力をしているということなので、例えば、じゃ、今、今回制定されたそのパワハラ防止法案の方、こちらの方で改正すべき場所とかいうのはもう特定されているのか、まだそれも調査研究中なのか、どちらでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと正確に申し上げると、努力すると申し上げたのはセクハラの解消に向けて努力をするということを申し上げたということでありまして、条約批准との関係では、先ほど申し上げましたように、仕事の世界における暴力及びハラスメントを禁止するための法令の制定、あるいは条約の保護対象に求職者、インターン、ボランティアなど、これ雇用関係のない者が含まれているということでありますから、そういった課題があるということを認識をし、当然、厚労省で担当できるところと厚労省ののりを越えるところというところがあるわけであります。 そうしたことも踏まえながら、今局長から答弁させていただいたように、諸外国においてどういう対応をしているのかということも含めて引き続き検討していくということであります。
○田村まみ君 ちょっと仮定の話をするとなかなか難しいと思いますので、では、今回のその改正労働施策総合推進法の第一章の総則、第四条の十四項には、職場における労働者の就業環境を害する言動に起因する問題の解決を促進するために必要な施策を充実することとなっています。 総則の段階では、行為者やいわゆる加害者、被害者、これを社内外で分けたりとか、ハラスメントの行為を内容で区別するものとは解釈できないと思います。ハラスメント対策のための一般的な対応が総則では国に要請されているというふうに見ることが考えられますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 総則というのはございますけど、基本的には三十条の二において規定されているというふうに認識をしております。これには、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものというふうになっております。この職場において行われるというのは、優越的な関係を背景にしたに係るわけでありまして、また、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにも係る、全体に係っている表現というふうに解釈をしております。 したがって、ここで優越的な関係というのは、職場における、すなわち自社の業務の遂行に当たっての優越的な関係であり、また、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものというのは、自社の業務の遂行上必要かつ相当な範囲の言動であるということがメルクマールになるわけでありまして、したがいまして、この場合の加害者と言っていいんでしょうか、対象者については、自社の業務を遂行する社内の者に限られている、こういう解釈になるというふうに承知をしております。
○田村まみ君 前回の委員会の中でもこのような答弁があったのは私も承知しております。 確かに、第八章の第三十条の以降のところからは、今加藤大臣が答弁していただいたとおりの内容で書かれていると私も認識しておりますが、そもそもの総則のところでは、私は限定的ではないところを国に求めている条文だというふうに思っていますので、そこをもう一度立ち返っていただきたいということで、あえて今回、この総則のことに触れさせていただきました。 そして、今答弁の中でありましたけれども、相当限定したということの中のうちに、その一つの中、限定的なパワーハラスメントの中の一つの中に、第三者からのハラスメントを事業主が講ずる防止から除外した理由、これをもう一度答弁いただけないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) いわゆる取引先や顧客等、事業主が雇用する労働者以外の第三者からのハラスメント、社外の相手との関係で起きるわけでありますけれども、顧客への対当業務にクレーム対応も含むことから、どこからが迷惑行為に当たるかといった判断が中の、社内のパワハラ以上に難しいということ、また、再発防止まで含めた一連の措置を、これ相手が社外の人でありますから、求めることにも難しい。このため、この五月末に成立した改正法において、パワハラ防止のための雇用管理上の措置義務の対象には含めないということにしているということであります。 ただ、これ、大変大きな働き手にとってはストレスを与えるわけでありますし、UAゼンセン等からもこうした指摘をいただいていることは私も承知をしております。 そういった意味で、安全配慮義務の観点からも労働者のケアなど必要な対応を企業に促していくことが重要ということから、十月二十一日の分科会で、パワハラ指針の素案において、昨年十二月の労政審の建議、またそれまでの分科会の議論も踏まえ、望ましい取組として相談対応や被害者への配慮のための取組などを記載させていただいたところでございます。 これから、この素案を基に、この指針についてはしっかりと議論をさせていただきたいと思っております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 加藤大臣、御記憶があって本当にうれしいです。二〇一八年の八月に百七十八万筆の署名を、UAゼンセンの皆さんが顧客や取引先からの、社外、第三者からのハラスメントの対策を求め署名活動をして、それをお渡しに行って現状をお伝えしたというのは御記憶があったということですが、なので、はっきり言ったら、この百七十八万人の労働者は落胆しているということは改めて認識をしていただきたいと思っています。対策を講ずべきだというふうに、はっきりと条文の方からは除かれたということが改めて今分かりました。 何度も申し上げますが、今回の法律では、社内における、社内の従業員だけのパワーハラスメントの中での限定的なもの、セクシュアルハラスメントや性的指向、性自認に関するハラスメント。第三者間とのハラスメント、また、インターンや就活の学生の皆さんから、こういう皆さんが受けていると思っているハラスメントは区別する。この区別することが、本当にこの法改正したことが意味があるのか。確かに風穴を一つ空けたということは私も認識しておりますが、今回、限定的にすることで、わざわざこのハラスメントの問題を複雑化しているんじゃないかというふうに思います。限定的にするからこそ、例えばという例がもう複数にもわたっていって、本当に分かりにくくなるんじゃないでしょうか。 一つ事例を挙げます。例えばなんですが、店舗で責任者を出せと言われて、責任者として雇用の元へ駆け付けた二十五歳の女性がいました。店舗の責任者でした。しかし、その顧客に声を掛けようとした瞬間、一言目に、周囲で買物をしていたほかの顧客が全員振り向くぐらい大きな声で、あんたみたいな女が責任者なわけないだろう、バイトじゃなく男の責任者を連れてこい、こう言われたんです。これってパワーハラスメントなんですか、セクシュアルハラスメントなんですか、カスタマーハラスメントなんですか。是非、加藤大臣、大臣としてでもないです、もう個人としての感想でもいいですし、これ、何ハラスメントなんでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今の一つの具体的な事例で、その働く方にとってはやはりハラスメント的、的と言っていいかどうか分かりませんけれども、ダメージを受けられたことは間違いないというふうに思います。 これ議論をしていくときに、元々、どう進めていくのか、法律に書くのか書かないのかというところから議論してきて、書けるところをまず書いていこう、やっていこうという、そういったことで進んできたというふうに理解をしております。 そういった意味においては、まだこれをやりながら、またいろんな実態を踏まえながら重ねていける部分と、それから、やはりこれ、雇用関係、雇用措置として捉えているわけでありますから、どうしても雇用関係の外にある方に対しての対応というのは一定の限界があるんではないかなというふうに思っております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 ちなみに、これは私がサラリーマン時代のときの、二十五歳のときの出来事でした。今思い出しても、多少手が震えます。 今回、ハラスメントごとに個別で条文を検討していくということ、書けるところから書いていくという、そこは一定の評価がやはり労働者の中でもあります。しかし、やはり国際的には、日本のようにハラスメントを今回のこの類型ごとに規制する方向ではなくて、端的に人権侵害行為の一般規制という考え方でこれを進めているという国も特にEU諸国では見られます。先ほどの例も、何ハラスメントではなくて、やはり人権侵害なんじゃないでしょうか。 EUでは、求められざる行為が人間の尊厳を侵し、かつ、脅迫的、敵対的、冒涜的、屈辱的又は攻撃的な環境をつくり出す目的により、又は効果を持って行われる行為が一律に禁止されているということもあります。是非、総則に記載している原点に戻って全てを包括的にハラスメントというふうにして、禁止規定、罰則規定を設ける方向で今後の検討を進めていただくか、やはり今私が申し上げたとおり、是非人権侵害行為として、もう別法案としてでも早く検討していただく、そのことを検討いただきたいというふうに最後にお願いしたいと思っております。 カスタマーハラスメントのことしかちょっと調べられませんでしたが、昨年二〇一八年では、日経、朝日、毎日、読売、産経の五社だけですが、新聞記事で取り扱われたカスタマーハラスメントという言葉、たった四件でした。しかし、今年の二〇一九年の先月までで既にもう四十六件。しかも、これが自殺の原因になっているということも認定されている部分もあるという新聞記事も出ております。 是非、これは命の問題だというふうに捉えていただき、このハラスメントの撲滅に対して御尽力をいただきたいというふうに思いますので、前向きな検討をよろしくお願いします。 そしてもう一つ、話題を変えまして、休暇の政策について御質問したいと思っております。 まず、今回のこの夏から秋にかけての台風災害で本当に多くの方が亡くなられ、そして、被災されて日常生活が困難になった方へお悔やみとお見舞いを申し上げます。 今回この休暇政策について御質問させていただくきっかけは、先般の台風災害被災地である栃木県で、現地へ赴き状況を確認させていただいたときのことでした。特に栃木県は被害地区がほかと異なって、比較すると、ちょっと広範囲ではないですし限定的なので全国ニュースにも余り取り上げられないという地域でした。しかし、復旧復興のため、当該の自治体の皆様、また他県の自治体の職員の皆様も一生懸命、手続業務に応援に入っておられたりとか、被災状況の確認等々、本当に戸別訪問され、また、自衛隊の派遣のおかげで一定の泥のかき出しが終わった。また、十一月十一日、ちょうど先週、全面の運転再開が行われました両毛線の決壊した川の上の鉄橋がやっと復旧して、皆様の生活の足が取り戻されたという地域でした。 まだまだ、本当に全国、国と自治体とで連携して支援策を継続的に行っていくことが必要だということは、予算委員会を始め各委員会、超党派で支援策に対しての提案が各皆様から行われておるというのは承知しております。しかし、財政の支援、行政支援はどうしても一律になるという側面、先ほども財政の支援であればどこかで区切らなければいけないという話ありましたけれども、まさしくそうなんです。これ、どうしても一律になる側面があります。 そこで、復旧が進むにつれて、手の届かない、なかなか一律的では手の届かない分野、きめ細かい被災者の支援活動はどうしてもボランティア活動に頼りたいんだという、ちょうど私も行ったときに、床上浸水のお宅で、ちょうど玄関先で家族と自分の学校の卒業アルバムを干されていた方に、こういうのってなかなか一律な支援じゃ受けられないし、自分たちだけでは大変なんだよねということで、ボランティア是非お願いできればなという声、そんなのがありました。 こういうことがある中で、この個別ニーズに応えるためのボランティア、是非活動したいという雇用労働者の方が全国にいらっしゃいます。もちろん、年齢だったり職業に関係なく、たくさんの方がボランティアに行かれているんですけど、今回、休暇の政策ということで、あえて雇用労働者、いわゆるサラリーマンの人たちが被災地でのボランティアを行う場合、労働法制の観点から、ボランティアのために時間を確保するための休日の取り方、どのような選択肢があるのか、それをまずお答えください。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 日本の法律上の休暇制度につきましては、労働基準法に年次有給休暇であったり、あるいは育児・介護休業法に育児休業を始め看護休暇というような制度はございますけれども、今委員の方から御指摘がございましたようないわゆるボランティア休暇というような形の制度につきましては、いわゆる法律上の休暇制度ということでは存在しないということでございます。 ということでございますので、もしそういった形でお取組ということになれば、年次有給休暇の活用、あるいは、私どももいろんな形でボランティア休暇制度についての普及というようなことにも努めておりますが、そういった休暇制度をお持ちの事業所であればそういったものを御利用いただくということになろうかと考えます。
○田村まみ君 ありがとうございます。 まさしく、その年次有給休暇か、そもそもの土日とかの休日、そして年次有給休暇を全て使い切った人は欠勤で行くしかないと、それが今の現状だというふうに思っております。 やはり、近年多発している自然災害でのこのボランティア活動の意識の醸成、これは本当に、今後の地域共生社会、本当に包括的な地域での支援を行っていく上でも私たちが持たなければいけない意識だというふうに思っているんですけれども、実際、私が行った地域の中でも、もう会社を休んで、欠勤でもいいからということで上司が許してくれて来たという人が、たった一人だけだったんですけど、いました。もうそれ以外の方は、平日でした、リタイアされて、今は仕事が日中はないからということで来られている方が本当に多くボランティアをされていたというのが現状です。 ここまでちょっとボランティア活動の方で特化して話したんですけれども、そもそも、お手元に配付させていただきました資料、御覧いただきますと、やはり、この日本における労働関係法令上の労働義務のある日に使用者が労働義務を免除される日、これの休暇、休業としては八つあるんですけれども、今回幾つかの国調べたんですが、あえて一番多い、私が調べた中では一番多かった、休暇制度が多かったフランスの事例では、三十を超える多様な法定休暇のメニューがあるというのを私は見て、やはり日本の中でのこの休暇の制度はどうしても貧弱に見える、乏しいという認識だというふうに私はなりましたけれども、その辺については、局長の方は、ほかの海外の事例とかも調べられて、この比較、乏しいなのか十分なのか、そこはどういうふうな今の段階で判断されているか、お聞かせください。
○政府参考人(坂口卓君) 今議員の方から御指摘がございましたフランスの法定休暇の例ということでございます。 なかなか一概にどういった形で比較するかということが難しい問題であろうかと思いますけれども、私ども、まだまだ年次有給休暇の取得率そのものもまだ低い状況ということの中で、年次有給休暇の取得の促進あるいはしっかりとした施行ということも含めてこの休暇については運用してまいりたいと思います。 この法定外の休暇につきましては、ボランティア休暇等も含めまして、労働時間設定改善法に基づく指針で、こういった法定外の休暇についてもいろんな労働環境の整備の中で取り組んでいくというようなことが重要だということで私どもとしては認識をしております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 今、年次有給休暇の取得の促進もというふうなお答えがありましたけれども、別に、例えば無給での法定休暇の制定であれば、別にそこに何か影響があるわけでもないですし、もっと言えば、今の職場の中で有給休暇を計画的に取らない理由の一つに、例えば病気のために取っておくとかいうのもあるんですけれども、残念ながら、何をしていいか分からないから休まないという人たちもいるのも事実です。そういう人たちのためにも、例えばこの休暇の種類が法定として見える形になることで、ああ、こういうことで自分たちの仕事以外の人生を充実させるという、その有給休暇の促進にも私はつながるというふうに考えます。 多様な人生、そして子育て、介護と仕事の両立支援や、働きながら絶えず変化する環境に適応してキャリアを確保するための学び直しの機会、そして地域活動、例えば先ほど芳賀委員がおっしゃった子供食堂のボランティアの活動など、そういうことに参加する、そういうことで、人生百年時代の人生設計に向けて法定休暇の充実、条件整備の議論を、私は、年金だとかほかのことで進んでいるんですけれども、この休暇のところでも是非議論を始めていくべきだというふうに考えておりますが、加藤大臣、法定休暇を充実することは、働き方、暮らし方が充実していく人生百年時代に向けての必要な議論ではないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの国がそれぞれ慣習の中で、法定休暇にしたりあるいはそれぞれの労使の中でお決めいただいたり、そういったことで対応しているというふうに思います。また、ちょっと余り定かではありませんが、記憶で申し上げると、日本は非常に祭日が多いという指摘もいただいているところもございます。 そういったトータルとして議論をしていく必要があると思いますし、ポイントは、休暇というよりも、今お話があったボランティアに関しては、我々も災害時のボランティアの皆さんの活動、大変、被災者の皆さんにとっても大変有意義なものでありますし、心の支えにもなっておりますから、特に今の段階だと、どうしても土日に偏って平日のボランティアの方が少ないという実態もある。そういった意味で、そうした災害時におけるあるいは復旧復興におけるボランティアの皆さん方がどうすればより参加していただくか、あるいは地域においてボランティアの方々がより効率的に動いていただけるのか、そういった観点からはしっかり議論していきたいなというふうには思っております。
○田村まみ君 ありがとうございます。 休暇全般の話をしたんですが、最後に加藤大臣の方からボランティア休暇の方に話を戻していただいたので、あえて申し上げますと、激甚災害の指定、認定になったときに高速道路の無料が対象になるようなところがあって、財政的には交通費がやっぱり重荷になるというところが解消されているという部分がありますので、是非これを機会に、激甚災害を認定になったときのボランティア休暇というのは別で検討いただくということはできないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 激甚自体が公共事業とかそういった目的でつくられておりますから、それをそのまま活用するというのはどうかなというふうには思いますけれども、いずれにしても、ボランティア休暇ということに限定することではなくて、幅広くボランティアの皆さん方がより積極的にそうした活動に参加できるような環境をどうつくっていけばいいのか、そういったことについては我々もしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○田村まみ君 ありがとうございました。質問を終わります。
○福島みずほ君 立憲民主、国民民主、そして新緑風会・社会民主党の会派の福島みずほです。 私は、今日、眼鏡を禁止されている女性への連帯として、この質問のために眼鏡を掛けております。ちょっと外しますね。(発言する者あり)じゃ、眼鏡を掛けております。 職場で女性にだけ眼鏡禁止令を出しているところがあります。百貨店の受付、化粧品会社の美容部員、料亭、日本の航空会社の客室乗務員など、多くの企業が禁止しています。諸外国の、外国のエアラインは禁止をしていないんですね。 なぜ女性だけ眼鏡が禁止なのか。大臣、これどう思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一部の企業で女性のみに眼鏡の着用を禁止しているという、そういった報道がなされたことは承知をしているところであります。 ただ、なかなか個々のケースについて一概には言い難いというふうに思います、いろんな、安全上、眼鏡掛けちゃいけないとか。ただ、そうであれば、それは男性、女性問われないということになるんだろうというふうに思いますので、男女雇用機会均等法の趣旨に照らせば、同じ職務に従事して同じ状況で同じ仕事をしている少なくとも男女において、男性はよくて女性が駄目だというのは、これは趣旨に合っていないというふうに思います。
○福島みずほ君 趣旨に反するということですが、このことで、経済同友会の代表幹事は、これについてナンセンスだと言いました。しかし、これに続けて、私は眼鏡の女性が好きなのでと言いました。 大臣、これについてどう思われますか。
○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、何をナンセンスで言ったというのはよく分かりませんし、余りそういったところで眼鏡を着けている女性がどうのこうのというのは、公的な立場の方としての発言としてどうなのかなと思って聞かせていただきました。
○福島みずほ君 これ、個人の問題ではないんですね。職場で女性が見た目で判断され、強制をされているという問題です。 眼鏡は視力補強の道具です。目の病気でコンタクトレンズができない人もいて、視力を奪われたら仕事になりません。このニュースは世界中で本当に流通しました。シンディ・ローパーさんは、眼鏡のおかげで私はより効率的に仕事ができる、私の靴も職場でも快適だとコメントをしました。これらの投稿に対して、そんなのばかげている、仕事するには見えなきゃできないでしょうなどの海外からのコメントも相次いでおります。どうでしょうか。 連合が、先日、職場の中の様々な服装規定などについてアンケートを取りました。驚くべきことに、靴のヒールを規定しているところが二割なんですね。化粧、ノーメークは駄目だというところもあるんですね。これも本当におかしい。それが女性にだけ課されている。眼鏡禁止だったら、まあ男性もというのはちょっと変なんですが、なぜ女性だけ見た目でということでなるのか。これは明確にジェンダー差別、性差別です。 均等法六条は、性別を理由として差別的取扱いをしてはならないとしています。しかし、服装規定はありません。また、労基法三条は均等待遇として差別的取扱いを禁止していますが、男女については指摘していません。さらに、四条は賃金の定めしかありません。 均等法六条にはっきりジェンダー差別を禁止することを明記すべきではないですか。イギリスもアメリカも、諸外国はそうしています。いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 男女雇用均等法第六条では、性別を理由とする差別、これは禁止をしているわけですね。ただ、その対象に、今委員御指摘のように、服装に関するものが入っていない。じゃ、その服装に関するものを対象にすべきかどうかと、多分そういう御議論なんだろうというふうに思います。 ただ、さはさりながら、いろんなケースがあって、先ほど申し上げた明らかに変だよねというものから、やっぱりいろんな事情の中で、そうした社会的な、一般的な通念から見てもそういうこともあるよねというものまでいろいろあるんじゃないかなというふうに思いますので、それを一律に制限をしていくというのはなかなか難しいんではないかなというふうには思っておりまして、いずれにしても、それぞれの趣旨を踏まえていただきながら、それぞれの現場現場でやはりおかしいものは是正をしていただき、そうした積み重ねの中でまた出てきたものを我々も受け止めさせていただくということが大事じゃないかなと思っております。
○福島みずほ君 クー・トゥー運動があります。連合のこの調査でも、二割、ヒールの高さが規制されている、パンプスが強制されている。男女共にパンプス履けじゃないんですよ。女性にパンプスが強制されている。ジェンダー差別ではないか。これは、前回、根本大臣も答弁しておりますが、いかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 一概にヒール云々ということで議論はなかなかできないんだと思います。 例えば、女性にパンプス、男性には黒の革靴とか、例えばですね、そういった規制があるところもあるというふうに承知をしておりますので、それぞれの状況状況を見ながら判断していく必要があるんではないかなと思います。
○福島みずほ君 いや、根本大臣よりぐっと後退したんですよ。根本大臣は、やっぱりこれはハラスメントに当たり得ると、パンプスを強制することはパワハラに当たり得ると答えているんですよ。 大臣、女性にだけパンプスを強制したり眼鏡禁止することはハラスメントじゃないですか。
○国務大臣(加藤勝信君) たしか根本大臣は同じトーンでお話をされていたんではないかなというふうに思いますけれども、例えば、余りにも極端な強制であればそれはおかしいということになると思いますけれども、それはまさに社会通念に照らして業務上必要があるかどうか、そういったことから判断をしていくと、こういう答弁だったというふうに思いますけれども。
○福島みずほ君 でも、ハイヒールの高さを決められるっておかしくないですか、靴の。ぺちゃんこでもいいじゃないですか。そっちの方が安全だし、実は疲れないんですよ。 眼鏡、何で女性だけ禁止するんですか。どんな合理的理由があるんですか、女性にだけ。これは男女共に眼鏡禁止じゃないんですよ。女性にだけ眼鏡禁止、女性にだけパンプス履け、これは明確に職場の中のハラスメントじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) それは、その方のおやりになる仕事によってそれはいろいろ、まちまちなんだろうと思います。世の中いろんな仕事があるので、一概にこうだというふうには割り切れない部分があるんではないかなと。 ただ、先ほど申し上げた、眼鏡のケースも申し上げましたけれども、明らかに同じ仕事を男女が同じようにしていてこうだと、それはやっぱりおかしいと、それはそうだとは思いますけれども。
○福島みずほ君 いや、食い下がって済みませんが、分かりません。女性にだけ眼鏡を禁止するのがどんな合理的な職場があるんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、ですから、男女が共に働いていて、そしてその中で女性だけ禁止するというのは、先ほど申し上げた男女雇用均等法から見ても趣旨には反するんではないか、そぐわないんではないかということは申し上げました。 ただ、その仕事が、その人が、ある種の特定の人が、特定というか、いろんな意味があってしているその仕事において、そうした眼鏡を着けないこととかハイヒールを履かないということが必要かどうかというのは、これは社会通念上見ていかなければならないんじゃないかなということを申し上げているわけです。
○福島みずほ君 均等法の趣旨に反すると言っていただいたので、その趣旨を生かして、今後このような服装規定が趣旨に反するという立場で職場から一掃されるようにきちっとチェックをしてください。 コンタクトが合わない人もいるんですよ、本当に、ドライアイでたまらないとか。眼鏡じゃないと駄目だと言うと、首になっているんですよ。何で女だけ見た目が言われるのか、受付で、客室乗務員で。ジェンダーじゃないですか。これについて、職場からこのような強制が行われないよう、厚生労働省は趣旨には反すると言ってくださったので、しっかりやってくださるようにお願いいたします。 指針案についてお聞きをいたします。 セクシュアルハラスメントの場合、どういった事例がセクハラに該当するか書いてありますが、該当しない例は書いてありません。セクハラに絶対ならないということを書くことが問題だからです。しかし、今回のパワハラ指針案では、ならない例というものが書いてあって、これが会社の言い訳の口実になるのではないかという指摘があります。経営上の理由により、一時的に能力に見合わない軽易な業務に就かせること、該当しないとしてありますが、これを口実にされる場合がある。 何でセクシュアルハラスメントは該当しない例を書かないのに、この場合、パワハラは書くんですか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 十月の二十一日の雇用環境・均等分科会で事務局からお示しをしましたパワハラの防止の指針の素案についてのお尋ねだろうと思います。 昨年十二月の労政審の建議におきまして、パワハラに、パワーハラスメントに該当する例、しない例を示すということが適当とされたことを踏まえまして、労使にも御参画をいただいた平成三十年三月に取りまとめられました職場におけるパワーハラスメントの検討会報告書で示されている例も参考に、職場のパワーハラスメントに該当しないと考える例をお示しをしたところでございます。 また、指針の素案におきましては、こうした例に関する記載の前提としまして、個別の事案の状況等によって判断が異なる場合もあり得ること等に留意が必要であるという旨の記載をしているところでございます。 実際に企業においてパワハラの相談であったりあるいは事実確認等がなされる場合には、その点を十分に踏まえた対応がなされるようにしていきたいと考えております。 分科会では、今申し上げました素案を基に御議論いただいたところでございまして、委員の方々からは様々な御意見をいただきました。引き続き分科会において議論を深めていただいて、その結果を踏まえまして指針を策定していきたいと考えております。
○福島みずほ君 ならない例と書いたら、企業の言い訳例になりますよ。これ、やめてください。 そして、私は十月二十一日の検討会を傍聴しました。国会の審議って無視されていると思いましたよ。今まで労政審で国会の議論を、附帯決議を無視した例ないですよ。国会の審議を無視しているんですよ。だから、本当に驚きましたし、本当に怒っています。 この我らが厚生労働委員会、参議院の附帯決議、全会一致、九項の一なんですが、資料としてお配りしています。労働者の主観にも配慮すること、これ明記することと書いてありますが、この指針案にはありません。どうですか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 初めの九月の十八日の分科会におきまして、指針の主な柱立てということで骨子案をお示しをしつつ、附帯決議も、その御指摘の附帯決議も参考資料として提出をし、かつ、事務局の方から附帯決議の九の内容も御説明をした上で御議論をいただいたところでございます。 その上で、十月の二十一日の分科会で、先ほど申し上げましたその指針の素案をお示しをしてございますけれども、附帯決議の内容やその九月の分科会での議論なども踏まえまして、職場におけるパワーハラスメントの二つ目の要素であります業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動であるかという判断を行う際の一つの要素として、言動を受けた労働者の属性や状況を記載をした上で、個別の事案の判断に当たってはこうした事項に十分留意をし、丁寧に事実確認等を行うことが重要であることを記載をいたしましたほか、相談対応や事実確認の際に被行為者の心身の状況にも配慮すべきことを記載をしたところでございます。この素案に基づきまして、十月二十一日の分科会で委員の方々から様々な御意見をいただいたところでございます。 引き続き、指針の内容がパワーハラスメントの防止対策の実効性を確保する観点から、また、定義や附帯決議を踏まえまして、具体的で分かりやすい形で公労使が合意できるものとなるよう、引き続き努力をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 この指針案、駄目なんですよ。撤回してほしいぐらいです。 この指針案に関して、主観も考慮すると入っていないんですよ。あした検討会が開かれますが、本人の主観も考慮すると、指針案修正して出しますね。
○政府参考人(藤澤勝博君) 明日、分科会を開催することは御指摘のとおりでございます。明日も御議論いただきたいと思いますが、繰り返しになりますけれども、具体的で分かりやすい形で公労使が合意できるものとなりますように、引き続き事務局としても努力をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 附帯決議で全会一致で、まさに九項で明記すると書いてあるんですよ。何でこれ無視するんですか。入れてくださいよ。ちゃんと入れてください。 次に、セクハラ、セクシュアルハラスメントは、対価型と環境型に分けられています。ヌードポスターを貼ることは環境型のセクシュアルハラスメントとされ、それが出たために生命保険会社の女性の水着の卓上カレンダーなども職場から姿を消しました。裁判は圧倒的に対価型が多いです。私はセクハラをやってきた弁護士なんですが、環境型の裁判は少ないけれど、実は職場の環境型が非常に大きいわけです。 パワハラも環境型があります。職場で、おまえなんか最低の人間だ、くずだという言葉が横行している状況は、相手の労働者だけではなく、それを聞いている労働者も場合によっては精神的疾患にかかってしまう。配偶者に対する暴力が子供の面前で行われれば子供に対する虐待であると法律改正されました。面前DVですね。パワハラ、SOGIハラも同じです。 指針案は相手の労働者に対することだけを問題にしているが、環境型もあります。環境型をしっかり指針に盛り込むべきではないですか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 法律上の定義といたしまして、職場におけるパワーハラスメントは、優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより労働者の就業環境が害されるものというふうな定義付けがなされたところでございます。 こうした法律上の定義を踏まえました場合に、言動の直接の相手ではないその周囲の労働者に対しても優越的な関係を背景として行われたパワハラに当たると言えるかどうかについては、その状況等も十分踏まえる必要があり、一概には判断が難しいというふうに考えられるところでございます。
○福島みずほ君 指針案がどうしてこうなったかというと、裁判例、裁判例よりも狭くなっている部分もあるんですが、裁判例に引きずられているんですよ。だから、過失相殺みたいな概念も入ってきちゃうし、裁判は圧倒的に環境型は余りないんですよね。パワハラも、そしてSOGIハラも環境型があるんです。 指針案の意味は何か。指針は、書いてもらうことで、企業に対して、使用者に対して、労働者に対して啓発、教育ができるわけですよ。だから、これは是非環境型も入れていただきたい。環境型で職場の環境は悪化しますので、それは入れてくださるよう強く要望をいたします。 資料としてお配りしていますが、セクシュアルハラスメントの場合は事前、事後と分かれ、事後の対応もちゃんとやるとなっておりますが、事業主が講ずべき措置のポイントですが、事業主の方針の明確化及びその周知啓発と、相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備は事前の対応です。職場におけるハラスメントの事後の迅速かつ適切な対応などは事後の対応、つまり処分するための措置です。 事前に取らなければならないことと事後の対応をきっちり分け、指針案でそれを生かすべきではないですか。
○政府参考人(藤澤勝博君) パワハラの起こります事前の対応と事後の対応がどうかということだと思いますけれども、両方とも指針の案に、素案に書いてございますので、それで対応していきたいと考えております。
○福島みずほ君 これがはっきり分かるように、事前はもっと広く啓発すべきなんですよ、環境も含めて。事後はそのことに対する対応、それが分かるように指針案を書き直していただきたい。そのことを強く要望いたします。 SOGIハラについてお聞きをいたします。 附帯決議九項の三で、SOGIハラに関して明記するというふうに書いてあります。九項の三です。職場におけるあらゆる差別をなくすため、性的指向、性自認に関するハラスメント及び性的指向、性自認の望まぬ暴露であるいわゆるアウティングも雇用管理上の措置の対象になり得ること、そのためアウティングを念頭に置いたプライバシー保護を講ずること、これはしっかり明記されていますか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 十月二十一日の分科会でお示しをしましたその素案でございますけれども、附帯決議の九の三の内容を踏まえまして、性的指向、性自認に関するハラスメントやいわゆるアウティングが雇用管理上の措置の対象となり得ること、すなわちパワハラに当たり得ることをお示しをするために、パワハラに該当すると考えられる例としまして、相手の性的指向、性自認に関する侮辱的な発言をすること、それから、性的指向、性自認等の機微な個人情報について当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露することを記載をさせていただいております。 引き続き、具体的で分かりやすい形で公労使が合意できるものとなるよう、事務局としても努力をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 LGBTの人たちが本当にがっかりして、このことについて指針案を見直せと言っています。 なぜか。これ、例示として挙げられているだけで、SOGIハラをきっちり、九項の三で私たちが言ったように、これが問題であるという書き方になっていないからなんですよ。ですから、ここを直してほしい。これは直してほしいというのを強く要望いたします。 指針素案の四ページを見てください。 相手の性的指向、性自認に関する侮辱的な発言をすることを含むというふうに書いてあるわけですが、相手のというのを、これを削除すべきではないか、削除してほしいというのが当事者たちの強い要求です。 なぜか。当事者かどうかというのは分からないんですよ。カミングアウトしていない。だから、職場で非常にLGBTに差別的な発言が横行していると、カミングアウトしていない当事者は物すごく傷ついてしまう。それから、当事者でなくても、家族あるいはLGBTフレンドリーな人は、こんな職場は嫌だと、物すごく傷つくわけですよね。相手のという、そういう問題ではない。当事者かどうか、相手の有無にかかわらず該当するようにすべきではないかということはいかがですか。相手の、これを削ってください。
○政府参考人(藤澤勝博君) 先ほど答弁を申し上げました例としての一つ目の相手の性的指向、性自認に関する侮辱的な発言をすることの相手ののくだりでございますけれども、御指摘のように、その相手のという言葉を削除をした場合には、LGBTの当事者の方がその場にいると知らずに行われた特定の相手に対するものではない言動もパワハラに含まれることとなりますけれども、こうした発言がパワハラに当たるかどうかにつきましては、先ほど申し上げましたパワハラの法律上の定義を踏まえた整理が必要であるというふうに考えております。
○福島みずほ君 職場には実はたくさんLGBTの人がいます。カミングアウトしていないだけです。 そこで、相手が例えばゲイの人に直接相手に言った、これはSOGIハラだけれど、一般的に、気持ち悪いよねとか気を付けようねみたいなことを言うことがSOGIハラにならないんだとしたら、当事者は傷つきますよ。だって、カミングアウトしていないんだから。そんな職場がいいわけはないんですよ。 ですから、整理が必要だとおっしゃいましたが、整理してください。相手の、これを削ってください。カミングアウトしていない当事者がどれだけ多いか。そして、当事者でなくてもLGBT差別が横行する職場は物すごく働きにくい職場ですよ。よろしくお願いします。どうですか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 繰り返しになりますけれども、指針の記載につきましては、現在、労政審雇用環境・均等分科会で御議論いただいているところでございます。 法律上のパワーハラスメントの定義や附帯決議を踏まえまして、具体的で分かりやすい形で公労使が合意できるものとなるよう、引き続き努力をしていきたいと考えております。
○福島みずほ君 東京新聞の記事を付けておりますが、職場でカミングアウトしていない当事者がいかに多いかということを考えて、それは是非指針に入れてください。でなかったら意味がないですよ。相手がゲイだと分かっていて、その人に対して侮辱的に言ったらSOGIハラだけれど、一般的にそういうことをがんがん職場で言っていて、全然それがSOGIハラにならないんだったら意味がないですよ。職場の改善にならないですよ。指針が未来の日本の職場を良くするものになるように、厚生労働省、根性入れて是非作り直してください。よろしくお願いします。 アウティングについてお聞きをいたします。 指針素案の五ページから六ページにかけて、私的なことに過度に立ち入ることの部分ですが、機微な個人情報の取扱いに留意するよう周知啓発が重要であるとされています。周知啓発が重要であることは、附帯決議九の三でも、アウティングを念頭に置いたプライバシー保護を講ずることを求めています。この対策についてはどうするんでしょうか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 今御指摘の部分は、十月二十一日の分科会でお示しをしました素案では、労働者の性的指向、性自認等の機微な個人情報について当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露するような事例が生じることのないよう、こうした機微な個人情報に関してはその取扱いに十分注意するように労働者に周知啓発することが重要であることを記載をさせていただいたところでございます。 十月二十一日の分科会でこの素案を基に御議論いただいたところでございますが、この点につきましても引き続き分科会で議論を深めていただきたいと考えております。
○福島みずほ君 厚労省におきましては、この九項は、一、二、三含め、他の検討するではなくて、次の事項を明記することとやっているんですよ、国会が。明記することと書いてあって、明確にこれがなっていないから今日質問をしております。国会の審議を生かしてくださいよ、全会一致なんですから。それを強く申し上げます。まさにSOGIハラのところで積極的な措置を講ずること、これをちゃんと更に明記してくださるようお願いいたします。 先ほど、田村委員の方からカスタマーズハラスメントなどについて質問がありました。この九項の二でも、自社の労働者が取引先、顧客等の第三者から受けたハラスメント及び自社の労働者が取引先、就職活動中の学生等に対して行ったハラスメントも雇用管理上の配慮が求められること。雇用管理上の配慮が求められるというふうになっていないんですね。 就活するときに女子学生がセクシュアルハラスメントを受けている例は、ハラスメントを受けている例は五割というデータがあります。要するに弱みに付け込まれるんですね。若い女性だし、弱みに付け込まれる。そして、それで裁判起こせないし、起こしにくいし、黙ってしまうから、五割が起きているんです。だからこそ国会で議論になったわけです。 これに関して、この指針案では不十分だということで、この点に関して大学生有志が声明文を出しております。様々な大学の大学生が声明文をさらに発起をいたしました。指針案に関して、配慮すべき内容が明記されていない。いかがですか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 十月の二十一日にお示しをしました素案で、今御指摘のまず就活生などの労働者以外の方に対する言動でございますが、事業主が職場におけるパワーハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化等を行う際に、就職活動中の学生等の求職者や個人事業主の方に対する言動についても同様の方針を併せて示すことを望ましい取組として記載をするとともに、いわゆるカスタマーハラスメントにつきましては、相談体制の整備や被害者への配慮のための取組などを望ましい取組として記載をさせていただきました。これも委員の方々から様々な御意見を頂戴したところでございます。 引き続き、分科会におきまして議論を十分深めていただきたいと考えているところでございます。
○福島みずほ君 法律を補強する意味で附帯決議を国会は付けたわけです。望ましいではなくて、やっぱり指針案作るときに、この様々な声を聞いてもっと踏み込んでくださいよ。今の状態では不十分です。望ましいじゃなくて、ちゃんと会社は例えば啓発やれと、ちゃんとやれと、それやらなかったら問題であるし、就活するような労働者は許さないというぐらい、当事者が、あるいは会社が思ってくれるようにやってほしい。 今回、何で指針を作るのか。職場のパワハラ、パワーハラスメント、就活生に対するハラスメント、カスタマーズハラスメントを私たちは根絶したいからじゃないですか。法律に盛り込まれなくても附帯決議に書いてあって、これは問題だということを是非指針でもっと生かしてください。国会の審議と附帯決議を生かす。国会は無視していい存在ではないはずです。 指針案、これ根本的に修正し、やり直し、きちっと入れてくれ、厚生労働省がここで足を踏み込むか、頑張るかどうかでこれからの日本の五年、十年、二十年変わるんですよ。就活生の人生が変わるんですよ。だから、それは入れていただくことで、指針をいいものに作ることで変わるということで申し上げたいと思います。 是非、あした出す指針案、修正して出してほしい、それから、最終的な指針も、国会審議踏まえ、みんなから歓迎されるものに本当になってほしい、そのことを強く要望いたします。 公立病院、公的病院の再編、統廃合問題について芳賀委員から質問がありました。私も一言質問いたします。 公立病院、公的病院に関して、厚労省は、診療実績が特に少ない場合や似たような病院が近くにあるなどして再編や統合を進めるために四百二十四の病院の名前を公表しました。これ、非常に首長や当事者からも声が上がっております。地域医療を考えるのであれば、なぜ公立・公的病院だけリストに挙がっているんですか。今後、民間についてはどうするんですか。今後、議論をどう進めるんですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、今回、一連の取組をさせていただいておりますのは、地域医療構想をもってしてそれぞれの地域において良質な医療を効率的に提供するという大きな流れの中で、先行して個々の病院の具体的な対応方針をお決めいただきました公立・公的病院について、急性期を中心とする客観的な診療データの実績をお示しした上で、今おっしゃっていただきましたような分析も加え、地域における議論をより尽くしていただくという趣旨から公立、公的についてお示しをしたものでございます。 民間病院の状況についてのお尋ねがございましたが、私どもとしましては、地域医療全体を見直すという観点からは、民間医療機関についてもその競合状況について可視化を行う必要はあると考えておりまして、この一連の地域医療構想、地域医療をめぐる国と地方の協議の場においても、私ども、その提供に向けて準備を進めているということを申し上げたところでございます。 今後につきましては、全体、私どもとしては、このお示しをさせていただいた分析などを踏まえて、それぞれの地域において御議論が進むよう、そして国としてそれを支援するよう取り組んでまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 この四百二十四のリストに関して、さらし首だ、さらしものだという意見が出ています。実際、あの病院は潰れるかもしれないから行くのをやめよう、実際そういうことが起きているんですよ。地域は物すごくこれはもう本当に大変なことだというふうになって、これが百害あって一利なし、悪い影響を与えております。 車で二十分行けるところに同じような病院があるかどうかというのが基準の一つと聞きました。診療実績が特に少ない、類似かつ近接という二つの判断基準が設けられていますが、必要であるという地元の声が上がっています。離島や他の病院では代替できないというところも挙がっているんですね。 八丈島、国民健康保険町立八丈病院、奥尻島、奥尻町国民健康保険病院、これ、類似かつ近接のものがないんですよ、島のほとんど唯一の病院。どうなんですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今回お示ししました分析には、今委員御指摘いただきましたように、それぞれの構想区域内に置いている医療機関の競合状況、近接また類似というものと同時に、それぞれの診療実績が特に少ないか否か、これは急性期医療に着目したデータもお示しをしております。 個々については、今いろいろと御指摘いただきましたけれども、病院によっては個別に、診療実績が特に少ないか否かという視点から今回再要請という形でお示ししたものもあるということは御理解いただきたいと思います。
○福島みずほ君 過疎地で離島で人口少ないところで診療実績少ないと言うけれど、みんなそれに頼っているんですよ。それは必要じゃないですか。その病院なくなったら、その地域住めなくなりますよ。 宮崎の東病院、結核、難病の病院で、地元で本当に大事です、国立病院機構宮崎東病院。北九州市立総合療育病院、これは診療実績が少ないとされているんですが、障害のある子供たちにとって必要な病院です。何でこういうのがやり玉に上がっているんですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今回お示ししたもの、急性期に着目して、また、離島も含めてそれぞれの構想区域を人口規模別に一度層化した上で比較をしたデータということにはなってございますが、あくまでもこれは全国的な分析を公平に行う観点からお示しをしたものでございますので、個々の医療機関あるいは個々の地域事情においては、例えば急性期以外の機能を担っているケースでございますとか、あるいは今回のお示しした分析だけでは判断し得ないような診療領域ですとか地域の実情に関することも中にはあろうかと思います。そういうものにつきましては、地域において、それぞれの地域医療構想、圏域構想会議において御議論をいただく、その御議論を促すために今回お示ししたという趣旨でございます。 その点については、関係者の方々あるいは地域の方々により私どもの趣旨を丁寧にこれからもお伝えし、それぞれの地域において御議論が進むように我々としては働きかけてまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 地域にとっていろんな事情があると言うんだったら、四百二十四のリストをこういう形で公表すべきじゃないじゃないですか。県で議論してくださいとやればいいじゃないですか。こんなことやって、医療壊れますよ。 医療の充実じゃなく壊すことになるということを強く申し上げ、質問を終わります。
○委員長(そのだ修光君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(そのだ修光君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告をいたします。 本日、須藤元気君が委員を辞任され、その補欠として石垣のりこ君が選任されました。 ─────────────
○委員長(そのだ修光君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
○藤井基之君 自由民主党の藤井基之でございます。 今日は、先般お伺いしました大臣所信につきまして御質問をさせていただきたいと存じます。 先週のことです。議員立法で提案がありましたハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律案、そして、ハンセン病問題の解決の促進に関する法律の一部を改正する法律案、この二法案が参議院におきまして全会一致で可決、成立いたしました。 厚生労働行政に携わる皆様方にお願いをしたいです。成立した法案の早期かつ適切な、適正な執行に心よりの御協力をいただきたいと存じます。 本委員会の視察に同行させていただきまして、私も改めてハンセン病の治療の歴史についても少し勉強をさせていただきました。御案内のとおりですけれど、ハンセン病というのはかなり古くからある病気でございまして、日本におきましても、どうも八世紀の日本書紀にもハンセン病に関する記述があるんだというふうに言われております。 御案内のとおり、ノルウェーのハンセンさんがその原因菌がらい菌であることを発見されたのは一八七三年でございました。そして、それから約七十年後ですが、ハンセン病治療が飛躍的に向上するきっかけが誕生いたします。第二次大戦中の一九四三年、アメリカでサルファ剤のプロミンというお薬がハンセン病に劇的な効果があるとの発表がなされました。そして、その断片的なニュースが戦時下にある日本にも届いておりました。 当時、東京大学の薬学科の教授でありました石館守三先生がその記述に目を留めまして、自力でプロミンを国内で作ろうという研究をスタートさせます。そして、一九四六年の四月に合成に成功しまして、翌年、国内の患者さんに用いられることになりました。静脈注射剤のプロミンというお薬が、不治と思われていました我が国のハンセン病患者さんに光明をもたらしたと言えましょう。 このような物資に乏しい戦時下の時代、実は我々の先達は多くの研究を成功させております。昭和十九年、一九四四年でございます。その一年前の一九四三年の実は十二月に、ドイツの潜水艦がドイツの医学誌を運んできたそうでございます。そこには、イギリス、アメリカでは、感染症に効果のある抗生物質ペニシリンが医療に用いられているとの記述があったそうでございまして、それを見た国内の大学や研究機関の医学、薬学、理学、農学の研究者によるペニシリン委員会、当時の日本語の言葉では碧素委員会というものが、一九四四年二月に第一回会合が開かれております。そして、その僅か八か月後の十一月には、国産ペニシリン、国産碧素の第一号が誕生をいたします。この碧素アンプル、その医薬品の製造承認申請書、これは本年度、国立科学博物館未来技術遺産として、技術の歴史を未来に生かすべく登録をされました。 抗寄生虫薬のイベルメクチンの開発によりましてノーベル賞、二〇一五年受賞された大村智先生や、免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブの開発等によりまして二〇一八年受賞されました本庶佑先生の実績を言うまでもありませんが、現時点でも、がんとか認知症、あるいは数多くの難病等で新薬の開発を心待ちにしている患者さんが大勢いらっしゃいます。優れた治療薬の開発は病気で苦しむ多くの患者さんを救います。新薬を創製し、日本のみならず世界の人々に提供することができれば、多大な国際貢献にもなりますし、国内の医薬品産業の国際的競争力を高め、我が国の経済の活性化にもつながります。 加藤大臣は所信の中で、革新的な医薬品等の開発を促進する環境の整備に取り組む、また、ベンチャー企業への支援を実施する、このような対応を表明されております。研究開発力の強化、国内の医薬品産業の育成について具体的にはどのように取り組むお考えか、お伺いしたいと存じます。
○国務大臣(加藤勝信君) 藤井委員から、ハンセン病の治療薬、またペニシリン、そして直近のノーベル賞を受賞された皆さん、まさに我が国の今日の創薬を、新薬創出国としての基盤をつくっていく、そうした歴史にも触れていただきながらお話をいただきました。 もう我が国も世界で数少ない新薬創出国であります。また、医薬品の産業というのは、革新的な医薬品の研究開発によって我が国民の健康、保健医療水準の向上にも大変大きく貢献をするものでありますし、ひいてはこの国の経済にもプラスな影響を与えているというふうに認識をしております。 革新的な新薬の創出のためには、バイオ医薬品やゲノム創薬、AI、ビッグデータ等のテクノロジーを最大限に活用した創薬、IT企業などの他産業やベンチャー企業、大学等と連携したイノベーションの創出、薬事規制改革を通じたコスト削減と効率性の向上などが重要であると考えておりまして、厚労省としては、AMEDを通じた研究開発助成やベンチャー支援などの予算措置、研究開発促進税制、また、法案も出させていただいておりますけれども、先駆け審査指定制度の法制化など薬事規制の合理化、こうしたことによって革新的新薬の開発を総合的に支援をしていきたいと思っております。 また、実は昨日、産業界の皆さん方と官民対話を開催いたしました。その場においても、産業界の皆さん方からも革新的な創薬を作り出していくための政府の対応を強く求められたところでもあります。 今後とも、産業界、アカデミア等からの意見も聞かせていただきながら、革新的新薬創出の開発がしっかりこの国において出されていけるように支援に取り組んでいきたいというふうに思っております。
○藤井基之君 期待をしております。よろしくお願いしたいと思います。 次に、後発医薬品の安定供給に関してお伺いをしたいと思います。 政府は、医療費の高騰を抑えるため、後発医薬品の使用割合を二〇二二年九月までに八〇%を目標とする、そういうロードマップを定めて、その推進に努められております。ただ、その前提としては、後発医薬品が安定的に供給されなければならないと考えます。原材料価格の高騰等によりまして供給を停止する品目も多く出ております。 本年五月十三日の決算委員会でも御質問させていただきましたが、例えば、中国からの原料供給不足から抗生物質でありますセファゾリンナトリウムが欠品するという問題が発生し、現在も抗生物質製剤の不足が続いていると承知をしております。私は、このような国際的なことを考えますと、原料不足対応を個別の企業の努力だけに委ねるのは限界があるのではないかと考えます。国として、安定的な原料確保体制の整備に力を入れなければならないと考えます。 五月、政府からは適切に対応させていただきたいとの答弁を頂戴いたしましたが、もうそれから六か月たっております。厚生省のお考え方を伺いたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 抗菌薬などの一部の後発医薬品につきまして、製造上のトラブルなどにより安定供給に支障が生じる事案が発生してございます。そうした場合、厚生労働省では、その医薬品と同一の成分の医薬品あるいは医療上その医薬品の代替となる医薬品の製造販売業者に対して増産あるいは出荷調整などによる対応を求めて、一企業の供給不足分をカバーするための対応を行ってまいりました。 また、医薬品は市場での実際の取引価格に基づく薬価改定を行っておりますけれども、特に後発医薬品につきましては、激しい競争による過度な値引き、あるいは先発医薬品と比べて価格低下が早い傾向ということを指摘されておりまして、このことが、例えば製造に係る人件費や設備投資の費用の継続的な確保を困難にして、結果、供給不安につながっているのではないかという課題が指摘されているところでございます。 後発医薬品を含めまして一部の医薬品につきましては、採算性などの関係で、中国やインドなどに所在する一部の限られた製造業者のみでその原薬を製造しているケースがあるといった安定供給上のリスクも指摘されております。 厚生労働省としましては、医薬品の安定供給に必要な原資の確保の観点から、現在、原価が著しく上昇し不採算となった場合には、医療保険上の必要性を考慮した上での不採算品再算定の制度を活用した薬価の見直しを行っておりますけれども、これに加えて、採算可能な価格での適切な流通を促す取組など、製造卸売業者が継続的に供給できるように対応をさせていただいております。 安定供給の確保に向けましては、後発医薬品の製造販売業者などの関係者と連携しまして、さきに委員から御指摘をいただいたこともあり、医療上重要な医薬品のサプライチェーンについての実態を把握するという取組をしているところでございまして、安定供給確保のための課題をそれを通じてよく整理をして、今後どのようなことができるのか、関係者とよく相談しながら検討してまいりたいと考えております。
○藤井基之君 ありがとうございます。 吉田局長には、先ほど申し上げましたように、五月のときもどちらかというと同旨の答弁をいただいたように私は記憶しておりまして、その後の成果がなかなか、はたに、いわゆる医療現場に伝わっていないからこういう質問を改めて私はさせていただいておるわけです。 それから、今お話がありましたように、確かに製品の円滑な供給に問題があったときに、製造トラブルによるものもあったことを否定しません。ただし、私申し上げましたように、国際的な原料高のような問題というのは、これは製造トラブルではない問題ですよ。それを国内で何とかしなさいと言ってもできない、価格的なこともできないこともあって、インドとか中国での生産にシフトしていったんじゃないんでしょうかね。 それから、競争が激しいということについて一言だけ言わせていただきますと、バルクソース、原料を調達できる、原料を作っている会社の数と比べて、明らかに今厚生労働省が認可しているお薬の数は多過ぎませんか。それだけ薬価基準の中に載っけていれば、当然そこには競争原理が働きます。そして、価格が値崩れを起こしていって、結果的に供給できない価格になったらその供給はストップする。 五月のときにも吉田局長にお尋ねして、そのとき、厚生省の把握しているいわゆる提供が止まったお薬の品目数がどんどん増えているということを報告いただきました。私は、それは政府の施策を取っている後発医薬品の安定的な使用を高めていくという方向と一致しなくなるから、だからこそ、ある程度企業努力もあるけれど、政府側にもその努力をお願いしたいということをお願いさせていただいているんです。是非ともその辺について意を酌んでいただきたいと存じます。 この件は吉田先生よく御存じですから、それでやめたいと思います。 続いて、薬剤師の問題について一言質問をさせてください。 御存じのとおり、少子高齢化が進んでおりまして、二〇二二年には団塊の世代の全てが七十五歳以上の後期高齢者になりますし、二〇四〇年には団塊ジュニア世代が高齢者になります。こうした状況を踏まえて、政府としても、地域包括ケアシステムの構築であるとか地域医療計画の策定だとか、医療業務のタスクシェアであるとかタスクシフティング等、様々な取組を進められております。 薬局の薬剤師につきましても、医療機関の薬剤師との連携でありますとか、お医者さん、医療従事者との連携であるとか、かかりつけ薬剤師・薬局、あるいは健康サポート薬局の充実強化等、そういった求められるものに対応しようと努力をしているわけでございますが、平成三十年三月、厚生労働省が取りまとめられましたかかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書によりますと、現在薬局における勤務の常勤する薬剤師さんの数がどのくらいかという話なんですが、薬剤師さんが一人だという薬局は全体の三九%ですよ。そして、薬局の薬剤師さん、中央値で見ますとちょうど二人なんですね。こういった状況になっています。つまり、こういうふうに、どちらかというと小規模の薬局が実は日本は多いんですね。 ですから、多くの議論がなされる、病院の前にある大きな薬局ですごくいっぱい人が、患者さんもいて、その薬局がずらっと連なっているというふうなイメージをお持ちかもしれませんけれども、日本全体を見ますと、必ずしもそれは全ての薬局の姿を示しておりません。 そして、このようなどちらかというと地域に密着して活動する薬局というのは小さな規模の薬局が多いんだとも言われているわけでございます。このような薬局が日本において多いということを踏まえて、政府として、こうした薬局の薬剤師さんの役割あるいは業務というものについてどのようなものを求めて、これに対してどのような形であればその努力を患者さんの下に届けることができるようにするのか、厚生労働省のお考えをお尋ねしたいと存じます。
○政府参考人(樽見英樹君) 薬剤師の役割ということでお尋ねでございます。 私ども、平成二十七年に患者のための薬局ビジョンというものをまとめて公表させていただいております。その中で、患者さんが医薬分業のメリットを実感できるように、これからの薬剤師の業務に関しては対人業務を増やしていく、それによってかかりつけ薬剤師・薬局としての役割を発揮していくべきだという方向性を出しているわけでございます。 そういう中で、例えば処方内容のチェックでありますとか、多剤、重複の飲み合わせの確認でありますとか、医師への疑義照会でありますとか、それから丁寧な服薬指導、在宅対応といったような、そうした業務を増やして医薬分業のメリットを患者さんに実感していただけるように、また、それを各地で、薬剤師、かかりつけ薬局としての存在感を発揮していただけるようにということで打ち出しているところでございます。 これまでも、地域に根差してかかりつけ薬剤師・薬局として活動している薬局、まさに先生御指摘のように、小規模な薬局も多いというふうに認識をしております。そういう中では、例えばふだんから情報連携をほかの薬局と行って、例えば相談体制でありますと、それを分担するといったような工夫をしながら取り組んでいただいているというようなところも多いというふうに承知をしているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 私、医療全ての専門職がそうだと思いますけれど、これから人口が減ってまいりますので、なり手も少ないし、仕事をどういうふうにしていくかというのは皆さんが努力をされていると思います。薬局の業務につきましても、その生産性の向上のためにはいろんな施策が用意されなければいけないし、それを実施しなければいけないと考えております。 その一つで、よく人を使わないでやれることは何かという話があったときに出てくる例、一つあります。それは、医療におきましては、前回の診療報酬改定でオンライン診療の保険適用が認められることになりました。必ずしもそのとき期待したほど実はオンライン診療は広がっているとは申し上げにくいわけですが、それはいろんな理由があるわけで、それについてはまた御検討いただければと思っておりますが、実はそのオンライン診療の動きに合わせまして、現在、特区で、特区制度の中で一部にオンラインの服薬指導がなされております。 このやはりオンライン診療が広がってくるとしたら、当然それにセットされてオンラインの服薬指導というもの、これも拡大、普遍化していく、そういった検討対象に入れなければいけないんだろうという感じがしてなりません。今すぐに全てがオンライン診療であるとかオンライン服薬指導にしろということは申し上げませんけれども、これについては、やはりどういった戦略、戦術を持ってこれからの少子高齢化社会に対応していくか、医療の働き方の方でどういうふうに対応するかということを当然政府としてもお考えだろうと思っております。 その際、一つ考えていただきたいと思っていることがあります。それは、オンライン服薬指導の場合、現場からいろいろ声を聞きますと、ここが大変だということを一つだけ申し上げます。 それは何かというと、薬剤を、患者さんの処方箋をオンラインでいただいて、それを調剤して、それを患者さんのところまで配送するコストなんですね。やはり、そのコストというものは一体誰がどのように負担したらいいのかということは、実ははっきり言って決まっていないといいましょうか、だから個人負担という形になるんだと思いますが、現在におきましてはまだこれはトライアル的にやられていますのでそんな大きな問題になっておりませんが、これからこういった仕組みが広がるとしたら、このような負担、配送の費用の負担はどうするかということを検討されなければならないと思っております。 厚生省の方でお考えがありましたら、是非お尋ねしたいと存じますが。
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。 まず、以前からでございますけれども、保険薬局が患者の自宅に調剤した医薬品を持参する、薬局がその自宅に持参する、この扱いにつきましては、療養の給付に直接関係ないサービスということで、患者から実費負担を求めることができる、ここは整理をされております。 それで、そういう意味では、薬局が持参する場合には、これを直接持っていく場合には実費ということですけれども、別途配送するということについては御指摘のとおり明確化されていなかったわけでございますけれども、今年の十月二十五日に開催されました中医協におきまして、保険薬局が調剤した医薬品を配送する場合の費用の取扱いについて議論いたしました。これ、具体的には、これも持参した場合との均衡ということでございますけれども、療養の給付と直接関係ないサービスに含まれるのではないかということでその明確化について提案し、議論を行ったところでございます。中医協におきましては、この方向性について特段の異論はなかったところでございます。 今回の薬機法の改正に伴いまして、オンライン服薬指導の保険適用の在り方については今後中医協で検討することになりますけれども、その際に配送費用の負担の在り方も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
○藤井基之君 ありがとうございます。 今、御答弁、局長からあったとおりですが、これから先の医療がどうなるだろうかということを考えますと、やはり検討をしておくことというのは絶対マイナスにならないんだろうと私は思っておりまして、余りにも後ろ向きにならないような検討をお願いしたいと存じます。 続いて、薬物問題について触れさせてください。 毎年ですけれども、国連の薬物犯罪事務所というのは、世界の薬物状況は、乱用状況はどうなっているかという報告書を発表いたします。本年六月にも二〇一九年版の世界薬物報告を発表いたしておりますが、それによりますと、一つ特記されるべきことというのは、実は二〇一七年に非合法で生産されたコカインの量が過去最大、前年よりも二五%も増えておるし、合計で推計約二千トンに上っているという、そういったレポートでございました。 この世界のコカインの非合法的生産というのは、多くは南米のコロンビアを中心として実は作られておりまして、世界の約七〇%はコロンビア産と言われております。そして、ここから世界各国へ、あるいはまたいろいろな国を経由して世界に実は密輸されております。そして、その一部が日本にも来ているのではないかということが言われております。 今日は税関に来ていただいておりますので、お尋ねしたいと思います。 ここのところ、どうも海路で、外国貨物船等からどうも大量のコカインが押収されたという記事を目にさせていただきました。特に直近のものでいいますと、この十月の神戸税関で押収した、あるいは八月に名古屋税関で押収、これは過去の量に比べてかなり大量のものがどうも押収されたというふうに伺っています。 これについて具体的に御説明いただきたいと存じます。
○政府参考人(山名規雄君) お答え申し上げます。 御指摘の件につきましては、個別の事案でございますけれども、報道発表されておりますので、その範囲で御説明申し上げます。 まず、本年八月十九日、名古屋税関は、第四管区海上保安本部とともに、愛知県の三河港に入港した外国貿易船の船底にある海水取入口に隠匿されたコカイン約百七十八キログラムを発見、押収しております。また、本年十月十六日、神戸税関は、兵庫県の神戸港にて取り降ろされた南米来海上コンテナ貨物に隠匿されたコカイン約四百キログラムを発見、押収しております。 いずれの事案につきましても、関係機関との密接な連携の下、実態の解明に努めているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 これ、聞かれている方は、感覚的にどのくらい量が増えているかということが今の説明では分からないかもしれません。私が知っている限り、過去、一回に押収されて最も多かったのは百キロぐらいだというふうに伺っているんです。そうすると、今の例えば百七十八キロというのはそれの二倍近いわけですね。四百キロといったら四倍なんですよ。 こういったものがもしも国内に、たまたま押収できたからいいようなものの、これが国内のいわゆる密輸ルート、密輸で販売される闇ルートに行ったとしたら、これをお使いになられる方というのはどのくらい増えたのかということを考えますと、ぞっとします。そういった意味で、税関の皆さん、あるいは海上保安庁の皆さん、警察庁の皆さん、あるいは麻薬取締官の皆さんの努力を多としたいと思います。 こういった覚醒剤とか、日本でずっと覚醒剤だったんですが、コカインというのは今まで余り日本に来たことがなかったんですね。ですから、今説明上はそれ以上のことをおっしゃられなかったんですけど、私どもがこれを見たときに、このコカインというのは本当に日本に向けて密輸されたものなのか、あるいはどこかの経由地で降ろされるべきだったものが降ろされなくて日本の港まで来たのか、これは分かりません。でも、結果として日本の港まで来たことは事実なわけですね。 そういったことを考えますと、これから先の問題というのは私は幾つかあると思うんです。特に、このコカインがなぜ日本にこれだけ来るようになったかというと、例えて申しますと、この価格なんですね。例えば、原産国と言われているコロンビアですと、一キロ当たり米ドルで千五百ドル程度と言われているんですよ。今、日本にこれ持っていきますと、一グラムが大体一万五千円から三万五千円ですよ。つまり、百倍ぐらい違うんですよ。これは今コカインのケースで申し上げましたが、それ以外もそうです。覚醒剤についても、国内の末端価格というのは、国際相場といいましょうか、そういったものと比べたらかなり高い。だから、日本において皆さんが頑張って一生懸命、それこそ啓発もしていただくし取締りもしていっているけど、実は消えていかない理由はそこにあるのかと思っております。 私は、薬物問題の最終的な終着駅、ドラッグフリー社会、薬物乱用のない社会にしていきたいと私は思っておりまして、多くの賛同もいただいておりますが、これを考えたときに、本当に最終的には需要を止めることと供給を止めることの二つに尽きます。この二つができれば、実は薬物乱用がない社会というのはできると私は思っております。 最後に、厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。 厚生労働大臣は、内閣の薬物乱用対策推進会議の議長をお務めになっています。我が国におきますこういった薬物問題、最近、どうも芸能界の方でMDMAを使われたとか、どうも大麻がいっぱい使われているというような記事をちょっと目にすることが多くなっておりますけれども、大臣のこの違法薬物に対する防止対策等々についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) コカインは麻薬ですけれども、あるいは覚醒剤、こういったものを常用し中毒化することによって、まさにその方の体のみならず人生がぼろぼろになっていってしまう。そういったことを防ぐためにも、今委員お話しになりましたように、覚醒剤あるいはコカイン、こういったものに対する対応を政府挙げてしていかなきゃならないということで、薬物乱用対策について昨年八月に第五次薬物乱用防止五か年戦略を策定をいたしました。 これに基づいて、国内外関係機関と連携した乱用薬物の情報収集や密輸情報の早期の入手、警察、税関などの国内関係機関との連携を通じ、コントロールドデリバリー捜査の積極的な活用などによる取締りの強化、そして我が国の薬物乱用情勢に即した啓発の実施など、まさにこの国に薬物を持ち込ませない、そして薬物を使わないようにする、こういったことを中心にしっかりと取組を進めさせていただきたいというふうに思っておりますし、私も、今お話がありました政府における薬物乱用対策推進会議の議長として、関係省庁とも緊密な連携を図って薬物乱用対策にしっかりと引き続き取り組んでいきたいと思っております。
○藤井基之君 ありがとうございました。終わります。
○下野六太君 公明党の下野六太です。よろしくお願いいたします。 前回の質問を地元の教え子や卒業生たちを含めた青年たちが見てくれました。その際、種々懇談をさせていただきましたところ、どうせ自分たちの声なんか聞いてもらえない、どう議論しても世の中は何も変わらないという声が聞かれました。そのような諦めの積み重ねが深刻な政治離れを生み出し、四月に行われた地方統一選挙においても、地元の福岡県内でも投票率が五〇%を下回るという地域があるなど、憂慮すべき状況であります。 そこで、青年たちから三点の要望がありましたのでお知らせし、青年たちにとっても分かりやすい質問にしたいと思います。 その三点とは、まず一点目、夢や希望、ロマンある政策を期待したい、二点目、分かりやすい政治をしてほしい、三点目、目先のことだけでなく、十年、二十年先を見て政策をつくってほしいとのことでした。 そこで、大臣と厚労省健康局の方の夢をお伺いしてよろしいでしょうか。お答えしていただけますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに我々の夢は、そうした若い皆さんを始めとして、それぞれ皆さん方が夢や希望をお持ちでありますその夢や希望がどう実現できていけるのか、その環境をしっかりつくっていくということだと思います。 そういった意味で、私自身も一億総活躍担当大臣や働き方改革担当大臣もさせていただきました。これも、やはりそれぞれの皆さんの夢、希望、あるいは置かれている状況、いろいろ多々ありますけれども、その中においても本人の納得できる選択が常に行っていける、やはり選択ができる、納得ある選択ができるということは私は豊かさの原点だというふうに思います。 そういった意味で、そういう社会をつくっていくためにも、制度そのものもあります、それから、やはり子育てをしていてもいろんな課題があります、高齢者になれば、高齢者になって医療や介護の必要性も出てきます。そうした思いを支える基盤がまさに社会保障制度ということでありますから、この制度をしっかりとしたものにし、そして、これから次の時代に対応できるものにしていくことにおいて、またその基盤の上においてそれぞれ皆さん方がそうした思いが達成できる、そういう社会をつくっていきたい、それが私自身の今の夢であります。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 夢ということで、健康局長として大切だと思っていることをお答えさせていただければと思います。 今大臣からもお答えございましたが、国民一人一人が夢や希望の実現に向けてその力を発揮できる社会を目指していくことが重要と考えておりますが、こうした社会の基盤として、国民の皆さんの健康寿命の延伸が図られ、一人一人が健康な生活を送ることができるように、全ての人の健康を守り支えていくことが必要、大切だというふうに考えております。このため、健康局では、予防、健康づくりやがん対策のほか、難病の克服とか、あるいは患者さんの方々の地域社会での共生や、国内外で発生する感染症への備えの充実などに全力で取り組んでいるところでございます。 国民一人一人が夢や希望の実現に向けその力を発揮できる社会という大きな目標に向けて、長期的な視点を踏まえた分かりやすい政策といった御指摘もしっかり受け止めつつ、これらの取組を推進してまいりたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 私の夢は、日本を経済大国から健康大国、世界一の健康大国日本をつくっていきたい、健康寿命と寿命をできる限り一致できるような、そのような健康大国をつくっていきたい、これが私の今の夢であります。 今国会の会期中に様々な団体の方々からヒアリングを受けさせていただきました。多くの団体では、全世代型社会保障を実現するための大きな鍵を握るのは健康寿命の延伸だと伺ってきましたが、この認識で間違いないでしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 現在、少子高齢化と同時に、ライフスタイルが多様となる中で、誰もが安心できる社会保障制度に係る検討を行うため、政府において全世代型社会保障検討会議を開催しているところでございます。 この会議では、人生百年時代を見据え、七十歳までの就業機会の確保、年金受給開始時期の選択肢の拡大、厚生年金の適用拡大の検討、予防、健康づくりの推進など、年金、医療、介護等、社会保障全般にわたる改革を進めていくこととなっております。 その前提として、高齢期になっても健康を維持し、その能力を生かし、社会保障制度を支える側として活躍できる環境づくりを進めていくことが重要であると考えておりまして、健康寿命の延伸に向けてしっかり取り組んでまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 年金の受給開始年代は、これまでの六十五歳から七十歳へ延長すると四割増し、更に七十五歳にまで延長すると八割増しにもなるという構想はどういう考え方によるものでしょうか。今の答弁と少し重なるかもしれませんが、稲津副大臣に答弁をお願いしたいと思います。
○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。 今後の社会経済の変化を展望いたしますと、高齢者や女性の就業の進展を背景に、これまでよりも長く多様な形で人々が就労することが見込まれております。こうした社会経済の変化を年金制度に反映をし、長期化する高齢者の経済基盤の充実を図る必要があると考えております。 このために、現在、六十歳から七十歳までの間で選択可能となっている年金の受給開始時期について、高齢者が自身の就労状況等に合わせて七十五歳まで選択可能となるよう、選択肢を拡大することを検討しております。
○下野六太君 ありがとうございます。 年金の受給開始を七十歳や七十五歳のプランを計画しているのは、高齢になっても健康で社会で活躍してほしいというような考え方であると解釈をしております。つまり、全世代型社会保障を実現をしていくには健康寿命の延伸が不可欠になるものと思います。 候補の時代から県内の介護施設を訪問させていただきました。介護施設で働いておられる方々の姿から多くのことを学ばせていただきました。親が認知症や不健康になった場合、御本人及び御家族は介護による負担と精神的な負担が重なり、苦しんでいらっしゃる姿を目の当たりにしてきました。人生最後まで健康で過ごすということは、個人の家庭においても社会保障制度面においても最重要だという認識であります。 そして、この健康寿命延伸においては厚生労働省の全職員で取り組まねばならないと思いますが、大臣、間違いないでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) まさに健康で元気で活躍していけるその基盤、まさに健康寿命の延伸、これは、個人の生活を充実していく、豊かにしていく上においても、それからまた、そういう中において、社会全体として見ればまさに支え手を増やしていく、あるいは支え手を確保していくということで、経済の成長、ひいては社会保障制度の基盤のより一層の強化にもつながっていくというふうに思います。 そういった意味において、この健康寿命延伸というのは、言葉で言えば簡単なんですけれども、これをどう実践をしていくのかということが大事なことだと思います。まずは様々な検診を受けていただいたり、また、その場合、何かこのポイントがちょっと高ければ医療の指導を受ける、そしてもちろん、加えて、日頃から運動をしたり体を動かしたり、様々なことが重なり合って健康寿命が延伸、あるいは健康が維持されていくというふうに思っております。 私自身も、なかなか運動する時間が取れないんですけれども、階段があれば必ず階段を上るということで、今、大臣室十階にあったり、議員会館の部屋は十一階にあるんですけれども、できる限り階段を上るようにさせていただいているところでございまして、そういったそれぞれできるところをそれぞれ皆さん方がやっていただく。それは厚労省においても、今の階段の話とかストレッチポイントをつくるとか、いろんな努力をさせていただいておりますので、そういうことを重ねて、まず我々がその模範を示していけるべく努力をしていきたいと思います。
○下野六太君 ありがとうございます。 では、延伸プランにあるナッジ等を活用した自然に健康になれる環境づくりの中のナッジの説明をお願いできますか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 今御指摘ありましたように、本年五月に策定した健康寿命延伸プランでナッジ等を活用したということがございます。 その自然に健康になれる環境づくりにつきましては、具体的には、適切な栄養、適度な運動等を通じて健康づくりを進めるスマート・ライフ・プロジェクトというのを進めておりますが、その中で、企業や団体などにおけるナッジ等を活用した優れた取組を国として表彰し、それから事例集を作成することで全国的な横展開を図っております。 また、健康診断やがん検診の受診率を向上する施策もございますが、その中でナッジを活用したというところですと、国内外の先進事例を分かりやすく紹介した受診率向上ハンドブックを作成したり、あるいは地方自治体に周知するなど、ナッジを活用した受診勧奨等の取組を進めております。 引き続き、こうした健康寿命延伸プランに基づく取組を進めてまいります。
○下野六太君 ありがとうございます。 ナッジ理論は、強制的に働きかけるパターナリズムと自主性に委ねるリバタリアニズムの融合であると認識しています。この理論を尊重するならば、厚生労働省の職員には運動をしなさいと大臣が命じるのでもなく、黙って自主的に活動するまで待つのも良くないということになるでしょうか。 そこで、先日、厚労省の二十代の青年職員五人に、毎日御自身が歩いた歩数をチェックしていますか、健康増進に向けた取組を実践していますかと伺ったところ、三人が実践をしていました。毎日どのくらいの歩数を歩いていますかと尋ねましたら、内勤のときは約五千歩、外勤のときは一万五千から二万歩ですと答えてくれました。外勤のときには非常に歩数が増えるということにちょっと驚きました。二十代の青年職員が健康について関心を持ち、生き生きと健康増進について取り組んでいる姿をうれしく思いました。しかし、これが三十代、四十代、五十代、六十代ではいかがでしょうか。厳しい結果が出てくるのではないでしょうか。 スウェーデンの十六歳の環境活動家であるグレタ・トゥーンベリさんの演説を聞いて、私は心を動かされました。僅か十六歳の少女が大国の政治家に二酸化炭素濃度を減らす取組を訴えていました。多くの日本人も、すばらしいね、いいねと思ったはずです。しかし、いいねと思うだけでいいでしょうか。彼女が求めているのは、いいねの数ではなく、実際の行動の変容ではないでしょうか。彼女の演説以来、車での行動を減らし、公共交通機関を使わせていただいています。グレタさんを始めとする若者たちから、大人はずるい、ひきょうだと思われないような生き方をすべきです。 残念なことに、中学校で三十年間勤めてきましたが、将来は政治家になりたいとの夢を持った子供は一人もいませんでした。せっかく厚生労働委員会に所属させていただいているのですから、まず自分から変わらねばならないと思い、健康増進について取り組んでみようと思いました。中にはお体が不自由なため運動を実践しにくい状況の方々もおられるかと思いますが、大切なことは、今の生活からできることをナッジ理論を活用し無理せずに実践をすること、それを継続をすることだと思います。 そこで、私は二つのことをやろうと思いました。一つは、毎日の歩数をカウント。スマホで簡単に歩数を計測できます。日によって違いますが、大体一万歩から一万五千歩です。そしてもう一つは、参議院会館の九階の事務所まで階段で上り下りをしてみました。大臣が十階と聞きましたので、ちょっと私の方が一階低いなと思いながら、負けているなと思っていましたが。ただやるだけでは面白くありませんし、長続きしませんから、地下一階から九階までの上り下りのタイムを記録してみました。十一月七日、上りタイム三分十五秒、初の挑戦のときは三分十五秒であったのに対し、毎日一回は計測をしてみましたら、十二日後の今日、二分一秒にまで縮めることができました。ちなみに、下りは一分三十秒程度で落ち着きました。最初はこんなことやりたくないと思っていましたが、最近は気合を入れずにできるようになりました。 取組を始めて十二日間のインセンティブは三つあります。一つ目、夜ぐっすり眠れるようになったことです。二つ目は、疲れにくくなってきたことです。三つ目は、体重が少し減り始めたことです。私たちの体は、何もしなければ必ず老化の方向へ向かって進んでいきますが、少しずつでも鍛えることによって何歳からでも機能は向上すると思います。運動を実践しない方がその理由に忙しいからを挙げられますが、エレベーターは上りも下りもほぼ同じ三十五秒間でした。途中止まらなかった場合ですね。人力の場合、下りはエレベーターよりも一分長いだけです。上りも、途中でどこかの階で停止すればほぼ同じか、人力の方が早いこともあります。 二〇一二年にスウェーデンのカロリンスカ研究所によって、一日二十分程度の中強度の運動を二か月続けることで、中強度の運動というのはやっと話ができるくらいだそうです、続けることで長寿遺伝子のスイッチが入るというふうに認識をしていますが、この研究について厚労省としても是非調査をしていただき、長寿遺伝子のスイッチを運動によって入れることができるのであれば、広く国民に周知していただきたいと思います。 健康寿命の延伸プランはよくできていると思いますが、健康は毎日の生活習慣の積み重ねによって形成されるという視点が欠けているのではないでしょうか。成人病のことを生活習慣病と言うようになって久しいですが、毎日の良くない生活習慣が病気を引き起こすのとは逆に、毎日の良い生活習慣は健康というインセンティブを手にすることができるのではないでしょうか。 来春から社会人になった人は、この延伸プランに従うと、毎日何をどのくらいすればいいのでしょうか。それはこのプランからは見えてきません。プランには、社会人になった十八歳、二十二歳の年代から何をどのように取り組めばよいのかを示すべきだと考えています。 私は、皇居の周りをランニングしようと言っているのではありませんし、ジムに通って泳いだりトレーニングしたりしようと言っているのでもありません。多忙な現代社会を生きる私たちが今日からでも毎日できることを無理せずに継続させることが大切ではないかと考えます。 そこで提案ですが、仕事帰りに五分の早歩き、速歩を推進してはいかがでしょうか。五分間の速歩で、血圧の改善、足のむくみと肩凝りの解消、夜ぐっすり眠ることができるようになるため、成長ホルモンが分泌され、認知症に関わる老廃物を脳から除去してくれるそうです。仕事帰りの速歩が寝たきりの予防にもつながるのではないでしょうか。 健康寿命延伸に向けた取組は、厚生労働大臣を中心に全ての省庁、全国会議員で取り組まねばならない課題だと思いますが、大臣の所見をお願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 今いろいろお話がありました。本当に大事なことは、もちろんジムに通うというのもあると思います、何かするというのはあると思いますけれども、日常の中でどう日々体を動かしたりしていくのか。そういった意味で、市町村においては、一日一万歩歩くとポイントがゲットできて、そしてそれがたまると何か商品に換えられるとか、いろんな仕組みを持つことによって健康づくりを進めておられる。 そういった状況を、それぞれ地域でいろいろやっていただいて効果が出ているというのはお聞きをするんですけれども、ちょっと実証規模として十分なものではないので、来年度、我々と経産省、それぞれ予算を今要求しておりまして、大規模な実証研究を、それぞれの地域にも積極的に参加をしていただいて、是非そういったエビデンスをベースに、今お話があった五分間の早歩き等々含めて、どういったものが効果があるのか、また、そうした効果があるものがあれば、それをどう、それぞれの地域でやっていただくだけではなくて制度全体の中で取り入れることができるのか、そういったことも考える中において、冒頭おっしゃられた健康長寿をつくっていく、健康長寿社会を実現をしていく、それに向けて努力をしていきたいというふうに思っております。
○下野六太君 ありがとうございます。 私は、このナッジ理論を活用すれば、企業や団体で、仕事、就業の終わりに、その単位は課や部、係の単位で企業や団体で決めてもいいかなと思いますが、就業の終わりにみんなで集まって、輪になって二分間の運動をちょっとやればどうだろうかというふうに考えております。その二分間の運動が呼び水となって、ナッジ理論でいけば更にいろんな運動に取り組んでみようというふうになると思いますし、二日に一回は、今日は早歩きをやってみましょうとかいう呼びかけでもいいかなというふうに思っています。 大切なことは、毎日の生活習慣を健康増進に向けて変えていくということではないかなというふうに思っておりますので、是非、今後、健康寿命延伸プランに、毎日の生活に運動を取り込むということを加えていただければというふうに考えております。これは通告しておりませんので、私の考えを述べさせていただいております。 そこで、健康寿命延伸においては、運動に加えて予防医療が非常に大切ではないかと考えます。特に口腔ケアが重要だと思いますが、その点、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 歯周病と糖尿病の関係など、口腔、口と歯の健康は全身の健康と深い関係があることが指摘されておりまして、この口腔の健康の保持増進を図ることが健康寿命の延伸にとっては極めて重要であると私どもも認識をしております。 本年五月に策定されました健康寿命延伸プランにおきましても、疾病予防、重症化予防の取組の一つとして歯周病などの対策の強化を位置付けておりますし、いわゆる骨太方針二〇一九や成長戦略フォローアップにおきましても歯科口腔保健の充実等が盛り込まれております。 現在、口腔の健康の保持増進を図るため、八〇二〇運動・口腔保健推進事業という事業によりまして、地域の実情に応じた歯科疾患の予防について都道府県などへの支援を行っておりますし、口腔保健に関する予防強化推進モデル事業という事業によりまして、効果的な歯科疾患の予防のためのポピュレーションアプローチ、これは言わば地域住民の方々の集団のリスクを全体に下げるために取り組む、あるいは支援をするというアプローチでありますが、この手法によるモデル事業にも取り組んでおるところでございます。 このような取組を通じまして、今後とも、歯科口腔保健の充実を図りまして、健康寿命の延伸につなげてまいりたいと考えております。
○下野六太君 ありがとうございます。 予防医療を推進していく際に、かかりつけ医、学校医、産業医などをどのような形で仕組みとして定着させていくかが重要ではないかと考えておりますが、この点についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 御指摘のように、予防医療を推進していくためにも、患者さん方が身近な地域でかかりつけ医を持っていただくことができるような、その環境の整備をするということが非常に重要であると私ども考えてございます。そのために、都道府県が実施しておりますかかりつけ医育成のための研修でありますとか、かかりつけ医を持つことについての普及啓発という事業に対して財政的支援を行うなど、かかりつけ医の普及のための取組を国としても行っているところでございます。 また、学校医、あるいは産業医についてのお話もございます。 学校医につきましては、学校における保健管理に関する専門的事項に関して技術、指導に従事するということでございます。児童生徒等の健康診断を始めとする職務に専門的な立場から適切に関わっていただくことが重要であるというふうに思います。 また、産業医さんにつきましては、一定規模以上の事業場の事業者に対してその選任が義務付けられているところでございまして、労働者の健康確保のため、健康診断の実施など、健康障害の再発防止対策などなどを樹立、推進していただいていると承知をしております。 いずれにいたしましても、このようなかかりつけ医、学校医及び産業医、それぞれの役割を適切に発揮をしていただきまして、今御指摘いただきましたような予防ということに向けても含めて、関係団体や文部科学省等の関係省庁、あるいは厚生労働省内における産業保健と私ども地域医療分野、それぞれ担当する部局が連携いたしまして取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○下野六太君 ありがとうございます。 その中の学校医について一つ嫌な思い出がありまして、学校医の方が健診に学校に来られるときに、ふだんお忙しい中で学校で健診に来られるということで、大変激務の中で来ていただいているという感謝の気持ちを持って我々は迎えてまいりましたが、余りの忙しさからか、不機嫌さを子供たちに出しているような学校医の方もおられましたので、是非、学校医は健診に学校に向かう場合はやはり温かい目で子供たちに接していくというような形で、そのような形で取り組んでいただければなというふうに思っております。答弁は求めません。 少し早いですが、ちょっと切りがいいのでここで終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 ちょっとしつこいようですが、地方議員の厚生年金の加入についてちょっと質問をさせていただきたいと思います。 十一月八日の参議院での予算委員会でもこのことを質問させていただきました。地方議員の厚生年金への加入ということで、全国都道府県議長会からもそういった要望があるということでありますが、御承知のとおり、地方議員、我々国会議員もそうだと思いますけれども、議員は個人事業主扱いですよね。個人事業主扱いですから国民年金しかない。 ただ、個人事業主の方というのは議員だけじゃなくて、地方議員の数というのは大体三万二千人ぐらいですけれども、個人事業主の方というのはやっぱり二百四十万人から二百五十万人の方々がおられるということであります。そんな中で、議員だけを厚生年金に加入するのはおかしいと考えるんだったら、全体の、二百四十万人から二百五十万人全体の国民年金だけの方、個人事業主の方、その方のことを考えて制度というものはやっぱり考えていくべきだということをちょっと申し上げさせていただいております。 加藤厚生労働大臣からは、厚生年金に関しては、厚生年金保険法上、被保険者とされるのは厚生年金の適用事業所に使用される者であり、まさに被用者に該当するかどうかでその適用を判断するのが今の制度というふうな御答弁をされました。 今の制度では、地方議員というのは、これは被用者とは私は言えないと思うんですね。被用者というのは他人に雇われている人を被用者というふうに言うわけですから、被用者とは言えないと思いますが、これ、被用者かどうかを判断する基準はどのようなものなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋俊之君) 厚生年金保険上、御指摘のように、被保険者とされますのは厚生年金の適用事業所に使用される者でございまして、被用者に該当するかどうかでその適用を判断してございます。その使用される者につきましては、必ずしも事業主との間に法律上の雇用関係が存在することを必要としてはおりませんが、従業員が実情労務を提供し、これに対して事業主が一定の報酬を支払うといった事実上の使用関係があるかどうかで判断してございます。
○東徹君 ということは、地方議員の個人事業主としての性質とか働き方を考えれば、例えば法律で地方議員を被用者とみなすということ自体、これは私は無理があるのではないかというふうに思いますが、この点についてどのように考えているのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。 地方議員の年金の在り方につきましては様々な考えがあると承知をしております。 その中で、厚生年金の加入者は厚生年金の適用事業所に使用される者、すなわち被用者であることが要件とされているというのは御指摘のとおりであり、また、この点については先ほど厚労省から御答弁があったところでございますが、現行法におきましては、従前から地方議員は被用者概念になじまないと解されていると承知をいたしております。 いずれにしましても、こうした課題も含めて、地方議員の身分の根幹に関わることでありますので、地方議員の声などもよく聞いた上で各党各会派で十分に御議論いただくことが重要であると考えております。
○東徹君 これ、今厚労省からとそれから総務省の方からと御答弁をいただきました。 やはり今の答弁を聞いていても、地方議員の方というのはやっぱりこれ被用者にはなじまないなというふうに思うわけですね。誰かに雇われているわけでもないですし、そして、働き方としてはこれは個人事業主的な私は働き方だというふうに思います。 これ、前にもちょっと、予算委員会のときにも申し上げましたけれども、これ、職員とみなすと交付税扱い、交付税もこれ増えてくるわけですから、三万二千人分ですね。そういったことにもなってくると思うんですね。だから、これ本当に政府としてはどう考えるべきかであって、各会派の議論に任せておいていいものではないというふうに考えます。 ですから、是非、これ厚生労働大臣、今の総務省とそれから担当の方の答弁をお聞きして、これ被用者には私はなじまないというふうに思うんですが、厚労大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 前回、予算委員会で御答弁させていただいたように、あるいは今局長からも答弁させていただいたところでありまして、今の状況、我々国会議員もそうですけれども、議員の皆さん方がこれは被用者という立場にはないということでありますから、今の制度においてそのまま適用されるということはなじまない、なじまないというか、なり得ないと言っていいんだろうと思います。 ただ、その上において、議員に関してはそれぞれ議会等からいろいろ私どものところにも陳情を頂戴をしているわけでありますけれども、そういった意味で、こうした議員の特に老後の生活をどうしていくのか、そして、もちろん一般の例えば自営業者の皆さん方もあります。そういった皆さんと比較しながら、あるいは議員活動を持続していくためにどうしていいのか、様々な議論があるんだろうと思います。 我々としては、まずそういう議論がどういう形に推移していくのか、その中で、仮にですね、仮にこの今ある既存の制度の整合性ということになればまたその段階でまた議論はさせていただくんだろうと思いますので、まずは議員の年金を一般の今の国民年金以外の形でやるべきなのかやるべきでないのか、そういった点について、よくそれぞれの各派あるいは地方議会の御意見踏まえながら御議論いただくということがまず最初ではないかなというふうに思っております。
○東徹君 一つの理由に、なり手不足というふうな話がよく出てきますですよね、なり手不足。この前も申し上げましたように、なり手不足は地方議員だけではなくて個人事業主の方も、いろんな業種がありますけれども、例えば農家にしろ漁業者にしろ、個人的にやっている散髪屋さんにしろ、皆さんなり手不足だというふうなことをおっしゃる方はやっぱり多いですよ。だから、やっぱりなり手不足だということは何も議員に限ったわけではないということと、そして、老後の安定ということを考えれば、これも議員に限ったことではないわけです。 だから、厚生労働省としても、国民年金基金もありますよということを推奨したり、そしてまたiDeCoというものもありますよということで推奨したり、そういったことをやられているわけです。私も個人的にそういった年金を掛けさせていただいておりますから、そうやったことでもって今はやっぱりやるべきだというふうに思います。 続きまして、次の質問に移らせていただきますが、PMDA―WESTの活用についてお伺いをさせていただきます。 PMDA、独立行政法人医薬品医療機器総合機構でありますけれども、二〇一三年十月に関西支部、PMDA―WESTというのを設置していただきました。これは、西日本における医薬品とか医療機器などの開発が進むようにということで、PMDA―WEST、関西支部を設置していただいたわけですけれども、これ、設置してから六年たちましたが、現状どのように評価しているのか、まずは現状についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) 御指摘のPMDA、医薬品医療機器総合機構でございます。二〇一三年の十月にPMDA関西支部というものを設置をしたところでございます。そこでいろんな相談を受けるということでございますが、大阪府の方から薬事に関する全ての相談を関西支部で実施できるようにという要望もいただきまして、さらに、平成二十八年の六月から高度なテレビ会議システムというものを用いまして関西支部における対面の助言というものを開始をしたところでございます。 その、じゃ、相談件数どうなっているのかということになりますが、テレビ会議システムによる相談件数は、利用対象になる相談メニュー、これを逐次拡大してきている、それから大阪府等から働きかけもしていただいているということで、設置当初に比べますと伸びてきている状況でございますけれども、まだ件数は伸びてしかるべきものというふうに私ども考えているところでございます。 厚生労働省としては、PMDA―WESTを関西における重要な拠点というふうに考えておりますので、今後も引き続きまして更に利用促進が図られるような働きかけに努めていきたいというふうに考えているところでございます。
○東徹君 是非、利用促進を図っていただきたいと思うわけですね。 何でも東京一極集中ではやっぱり駄目だと思っていまして、東日本、西日本、そういった形で分けて、全国の方々がもう少しやっぱり利便性を図っていくことが私は大事だというふうに思います。 その中で、PMDA―WESTでは、東京本部の審査員による助言を受けるようにするとテレビ会議システムで使うことになるわけですけれども、その利用料が二十八万円も掛かるというんですね、二十八万円。これ、PMDA東京本部で助言を受ける場合には一切費用掛からないんですよ。掛からないにもかかわらず、PMDA―WESTでこの助言を受けようとしてテレビ会議システムを使うと二十八万円もこれはお金が掛かるというんですね。 特に、関西が、西日本がわざわざ東京まで行かなくてもそのPMDA―WESTを活用してやりましょうと、利便性を活用していきましょうと言っているのにお金を取っていたら、これ余り意味ないと思うんですね。厚労省は、本当に医薬品などの開発等、これ全国で進めようとしているのかというところを本当に疑わしく思うわけであります。 医薬品等の開発は、医療の質を高めて患者のためにもなり、我が国の経済成長にもこれつながるものですから、全国のその条件をやっぱりイコールにするべきだというふうに思いますが、なぜこのような差を設けているのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(樽見英樹君) PMDA―WESTでございます。先ほど申し上げましたように、大阪府から薬事に関する全ての相談を関西支部で実施できるようにという御要望をいただきまして、テレビ会議システムというのを入れたということでございます。 御指摘のとおり、テレビ会議システムを利用する場合に特に発生するランニングコストということで、二十八万円の利用料というものを必要としているということになります。なお、大阪府の方から補助をいただきまして、企業の利用額負担はその半額の十四万円、それから大学、中小ベンチャー企業等につきましては負担がなしというふうになっているというふうに承知をしております。 実を言いますと、このPMDAは、全国に支部というのは大阪と、関西支部とあと北陸支部というふうに二つなんです。そういう意味でいいますと、全国に二つしかない支部の一つを設置をしていると。で、その支部を設置している費用自体は全国の財源の中で負担をしているということでございますので、仮にこの追加のテレビ会議システムの利用料というものも徴収しないということになりますと、これは事業者の手数料に全体に更に上乗せをしなければならないという形になるわけでございます。ほかの地域の方でいいますと、東京に来ていただいているということになりますので、直ちにこのテレビ会議システムの利用料を全国の事業者に上乗せさせるということにつきましてはなかなか納得を得難いのではないかというふうに考えているところでございますけれども、手数料につきましては、PMDA、大阪府、それから業界団体等で結ばれた協定書というものがございます。ここにおきまして、利用実績あるいは関西支部の賃貸料等の費用変動を踏まえて必要に応じて見直しの協議を行うというふうにされているところでございます。 先ほど申し上げたように、テレビ会議システムの利用件数、二十八年度以降、年々増えてきております。更にこれの利用を図っていくということになりますと、一件当たりのコストというものも下がってくるということも考えられます。今申し上げました見直しの協議の枠組みの中で頂戴いたしました御意見も踏まえながら、適切に対応していきたいというふうに考えているところでございます。
○東徹君 是非条件は、利用料金はやっぱりイコールにしてあげないと、これはやっぱり不公平ですよ。やっぱり、それは西日本にあっても遠方から来られる方もおられるわけだし、もちろん東京へ行く人もそうだと思うんですけれども、料金はやっぱり、そんなの余り聞いたことないですよ、料金、何か上乗せするというのは。是非ちょっとそこは見直しをしていただきたいと思います。 ちょっと残り、余り時間がないですが、医療情報のネットワークについて伺いたいと思います。 厚労省では以前から、これは基金を使って医療情報の共有を進めるためのネットワーク、各地域でつくっていこうとしていっておりますけれども、その結果として、地域差があると思いますけれども、進んでいるんだろうと思いますが、どれぐらいの割合の人がネットワークの対象になっているのか、まずちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、地域医療情報連携ネットワークにつきましては、今御指摘ございましたように、これまでも地域医療介護総合確保基金などにより支援を行ってきております。 まず、全県単位でのネットワークについては現在二十六県、それから病病あるいは病診連携を実施しているネットワークが全国で百五十二というふうに把握をしてございます。また、その中での地域の患者さんの登録などの状況にございましては、例えば、さどひまわりネットのように、圏域人口の約三割が加入しているという高い患者登録率を確保してきめ細かな情報連携を行っている事例もある一方で、情報共有が必要な場面が限られていたりコスト負担が高いなどの理由から、非常に参加される患者、医療機関が限定的あるいは活用されていない事例もあるというふうに思っております。 私どもといたしましては、このような地域医療情報ネットワークの状況につきましては、例えば参加医療機関数でありますとか登録患者数につきまして、お尋ねありましたような問題意識から、現在、都道府県を通じて改めて実態調査により把握をするべく努めているところでございまして、その整理を私どもとしてはまた御報告をさせていただきたいと思っております。
○東徹君 これ、こういったネットワークが構築できると、無駄な検査とか、それから投薬の重複、こういったものを防ぐことができて、患者本人のためにもなるし、無駄な医療費の削減にもこれはつながっていくわけですけれども、医療機関からすると収入減にもなるため、お金を払ってまでネットワークに参加しようという医療機関も少ないのかもしれません。 ただ、東京や大阪など大都市では特にネットワークの構築がこれは遅れているようでありますけれども、厚労省はこれはいつまでにどの程度までネットワークつくっていくのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 ネットワーク、地域医療情報連携のネットワークにつきましては、それぞれのネットワークの活用のされ方でございますとか活動状況、これは地域特性によって大きく左右されると思います。また、ネットワークを活用する対象も地域単位でございますので、対象地域全ての住民の方々がその地域の医療機関を受診するわけではないなど考えますと、なかなか、御指摘いただきましたような目標を立てて患者登録数など、全国一律の指標で評価していくことができるだろうかというところについては、私どもなかなか難しいのではないかと思っております。 ただ、今御指摘いただきましたように、必要な医療情報をネットワークとして共有、閲覧できるということ自身は、病床機能別の病病連携でありますとか病診連携の推進ということを通じて医療の質の向上に寄与するというふうに考えておりますので、私どもとしては、今後とも、地域医療介護総合確保基金からの支援につきましては、参加する患者、医療機関等が限定的な事例もあるという現状も踏まえまして、連携の費用とその効果のバランスを勘案し、また、登録患者数や医療機関数などのネットワークの活動状況や今後の持続性、将来性を確認するなど、しっかりとその事業内容を確認をした上で、基盤としての役割を果たしているネットワークを厳格にしながらしっかり支援をしていきたいというふうに思っております。
○東徹君 答弁が長い割には、ちょっと非常に不十分だというふうに思います。 残り、また次の機会に続きを質問させていただきたいと思いますので、梅村議員にバトンタッチをさせていただきたいと思います。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(そのだ修光君) この際、委員の異動について御報告を申し上げます。 本日、馬場成志君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。 〔委員長退席、理事石田昌宏君着席〕 東徹議員に引き続いて質疑を行いたいと思いますが、前回の質問でも、それから今日の質疑の中でも、いわゆる地域医療構想にまつわる四百二十四病院の公表についてが議論の議題になっております。 その中で、前回私申し上げたんですが、これ、何も発表もせずに何も手を打たなければ、やっぱり逆にミスマッチが起きてくるわけです、高度急性期と急性期に関しては非常に大きくなり過ぎてしまっていますし。それから、逆に一方で、今回発表しただけで終わってしまうと、今度は地域の医療の病院がなくなってしまうと。ですから、これから実は考えないといけないのは、どういう手だてでこの発表された病院がどういう形で地域で運営ができるのか、それを前向きに私は議論をしていかなければいけないと、そのように考えております。 その中で、前回提案をさせていただいたのは、是非、慢性期の医療あるいは在宅医療も含めて、そういった方々が地域医療構想会議に参加をしてもらったらいいんじゃないかと、そういうことをお話しさせていただいたんですが、いろんなデータを見てみますと、例えば在宅医療という面でちょっとデータを見てみますと、在宅療養支援診療所という制度がございます。これは、診療報酬上、在宅医療に特に力を入れた方が算定をするために届出をする、そういう医療機関の資格になるわけですけれども、この数字の動きを見てみますと、二〇一二年までは順調にこれ増えていたんですね。このときが一万三千五百七十八件まで順調に増えたんですけれども、そこから昨年までの七年間はほぼ横ばいになっています。むしろ、この二、三年に関しては若干減っているという状況になっているんですが、この在宅療養支援診療所の届出数が伸びてこない理由、これを厚労省としてどう見ておられるのか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 在宅療養支援診療所につきましては、二十四時間往診等の提供が可能な体制を確保する医療機関という位置付けになってございます。平成二十四年度の診療報酬改定において、緊急往診等の実績を有する医療機関に対する評価というものを新たに設けてこの対応を行ってまいりました。 累次にわたる診療報酬改定の中で、平成二十八年度の改定を検証調査をしたところ、在宅療養支援診療所の届出をしていない理由として、二十四時間往診体制の確保が困難であるという回答など、在宅療養支援診療所の要件に係る負担に関する回答が多かったというふうに把握をしてございます。 厚生労働省としましては、医療機関間の連携が重要ではあるという認識でございますので、平成三十年度の診療報酬改定において、この在宅療養支援診療所以外の診療所が他の医療機関と連携をして二十四時間の往診体制を確保した場合の評価というのも新たに設けさせていただきました。さらに、在宅医療の二十四時間体制の整備につきましては、都道府県において、地域医療介護総合確保基金などを活用し、グループ診療などを行う際の取組を支援させていただいているというところでございます。
○梅村聡君 いろいろ努力はされたんだと思うんです。診療報酬上もそうですし、それから枠組みとしても、三人の常勤医がおられる強化型をつくってみたり、いろんなことをされたんですけれども、現実にはなかなか伸びてきていないというのが現状だと思います。そうすると、二十四時間対応が非常に難しいのかなと、これが一つ大きな問題だと。それからもう一つは、ここから逆に、じゃ、お金を更に付けて在宅療養支援診療所を今の二倍とか三倍とかにしていこうかというと、これもなかなか、これまでの取組の流れから見ると、私はやっぱり難しいんだと思います。 そうすると、二十四時間対応ができて、一方である程度のマンパワーが集まっている場所ということを考えれば、私はやっぱり病院が一つの選択肢として挙がってくるんじゃないかなと思います。 前回も、二〇一五年から二〇二五年にかけて、地域医療構想の中でベッドの転換ということを言っておられると思います。これは再編統合という書き方もしているところもありますし、ベッドの転換ということも言われているかと思うんですが、この中で、なかなかこれまで厚労省さんははっきりとは言ってこられなかったですけれども、特に地方においては、この発表された四百二十四病院もそれ以外も、在宅医療そのものに病院がベッド転換した中で取り組んでいくと。つまり、実際に戦力を在宅医療に病院が割いていくということは私は実は考えていかないといけないし、逆に、地方であればそういう病院としての生き残り方というのが私はあるんじゃないかと思うんですが、厚生労働省として、転換したベッドを実際に在宅医療に、マンパワーも含めて入れていくんだという、そういう発想というのはおありでしょうか。 〔理事石田昌宏君退席、委員長着席〕
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、私どもとして、基本的なスタンス、本人が望む場所で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けていくということからすれば、まさに、おっしゃっていただいているように、在宅医療の提供体制を確保するということは重要だというふうに思います。 その上で、例えば今、慢性期の病床の話も御指摘いただきました。慢性期については、今進めております地域医療構想の実現に向けた取組の中で、例えば、人口が減少し医療従事者にも限界のある中では、地域の実情に応じて、どの程度慢性期病床として対応するのか、あるいは受皿となる在宅医療は介護サービスなどで対応するのかということを地域でまず議論をしていただくということが大事だと思っております。 その上で、在宅医療の患者の急変時などに一時的に入院させるといった、これ以外にもありましょうが、在宅医療を支援する機能、支援する機能を持つ病床については、地域において不足が見込まれている場合、その地域における地域医療構想調整会議などの議論を経て、将来のあるべき姿に向けてそれぞれの病床、それぞれの病床を活用して必要な医療機能の確保を行っていただきたい、また、いけるものというふうにお願いしたいと思っております。
○梅村聡君 多分、そうせざるを得ないときが私は五年、十年の間にやってくるんじゃないかなと思っています。 というのは、やっぱり今、地域包括ケア病棟はありますけれども、じゃ、実際にそこの患者さんを地域に、居宅に帰っていただいて二十四時間対応してもらうところはなかなか難しい。またもう一度病院に、地域包括ケア病床に入れてもらおうと思っても、そこはカルテも別、人も別。じゃ、紹介されて本当に入れるかどうかというのはそこの時点では保証されていない。これが結局、患者さんや住民にとっても非常に今難しいところなんですね。はっきり言えば、人気がないところになってきているんです。 これはもう賛否両論出るかと思いますが、病院がもし在宅訪問診療をやった場合どうなるかというと、カルテが連続していくわけですよ。だから、入院カルテの次に在宅カルテが入ってくるわけで、一方で、診る人材も、自分の知っている方が入院調整をしたり、いろんなことに携わることができると思いますので、これは今申し上げてもぴんとこない方々も多いかと思いますが、是非これからの中長期的には考えていただきたい、そのような課題だと申し上げておきたいと思います。 それでは、もう一点、前回、島村委員の方からも少し御質問があったと思いますが、医療や介護施設に対する人材紹介会社の課題について今日は質問をしたいと思っております。もちろん、これは民間の企業の動きですので、それを国としてどうするかというのはこれは非常に難しいことだと分かっていることが前提で質問したいと思うんですが、一方で、現場の医療や介護から見ると非常に問題が多い制度になっていると思います。 問題点のその一は、人材を紹介した会社がその医療機関や介護施設の職員に対して転職をお勧めをしてくると。ここ、非常に問題なわけですね。 要するに、医療や介護の分野というのは、定数はこれは国が決めておられると思います。それから、診療報酬を取るときの配置標準も、これも厚生労働省が決めておられるわけですね。ですから、その人に、そのところに向かって、じゃ、そろそろ転職しませんかと、こっちの方が条件がいいですよというお勧めを掛けていくということは、これは現場からいえば死活問題になってくるんですね。あるいは、チームをつくっているわけですよね。そのチームの一員にそれを働きかけること自体、ささやくこと自体が私は提供側から見れば非常に大きな問題だと思っています。 そんな中で、二〇一七年に改正職業安定法が成立をいたしました。この中の指針がありまして、この指針の中に、紹介した求職者に対し、就職した日から二年間、転職の勧奨を行ってはならないことという、こういう文言がありますけれども、これ、二年間にした理由って何なんですか。
○政府参考人(小林洋司君) お答えいたします。 今御指摘いただきましたように、改正職業安定法に基づく指針におきまして二年間の転職勧奨を行ってはならない旨を規定しております。この期間につきましては、一つは、転職をした方の最初の一定期間というのが定着に非常に大事な期間であるということ、それから、職業紹介事業者の管理簿の保存期限というのが二年間というふうにされておりますので、私どもの指導ということも考えて二年間というふうに、審議会の御意見も伺いながら設定をしたところでございます。 ただ、これは二年を経過すれば転職勧奨していいという趣旨では決してございませんで、そもそも職業紹介というものは、求職者の希望に応じて職業のあっせんを行うというものであります。したがいまして、二年を経過したからといって職業紹介事業者自らが労働者の職場定着を阻害するような転職勧奨をするということはすべきではないものというふうに考えております。
○梅村聡君 でも、二年と書いてあるわけですから、現実のお勧めする側の会社からいえばそう解釈しますよね。実際に二年過ぎてやったことに関してはやっぱり言いにくいと思いますよ、厚労省としたら。 だから、まず私は、この二年というのが免罪符を与えてしまっていることになると思っています。二年過ぎたら、じゃ、医療機関や介護施設に替わってみませんかと言うのは、私はこれ、原則的には、求職者が転職したいんですと言うのはいいけれども、外の会社がそこの人に向かって替わってみませんかと言うのは、チーム医療とか現場のこと考えたら、僕はあってはならないことだと思います。特に社会保障の分野って、やっぱり患者さんや国民が中心なんです。だから、その人たちに迷惑を掛けるようなことが二年過ぎたから許されるということは、僕はそんなことはないと思っていますよ。 それともう一つは、これ、転職の勧奨は二年以内はやってはいけないなんですけど、現実の仕組みは二年以内に転職するような仕組みができてきています、実は。 今日は一つ御紹介をしたいと思うんですが、この改正職業安定法の指針の中にこんな文言もあります。求職の申込みの勧奨については、求職者に金銭等、例はいわゆるお祝い金を提供することによって行うことは好ましくないと。ですから、就職しましたね、何週間勤めました、何か月勤めましたと、じゃ、お祝いでお金払いましょうというのは好ましくないと書いてあるんですが、これ、きちんと守られていると思います。
○政府参考人(小林洋司君) 御指摘のように、指針に、求職者に金銭等を提供すること、いわゆるお祝い金による求職の申込みの勧奨は好ましくないという旨が書かれております。 これの履行状況でございますが、現在、医療・介護分野における職業紹介事業の指針の遵守の状況、これは、紹介事業者、あるいは求人者、あるいは働いている労働者の方ごとに現在実態調査を行っているところでございますので、それの結果を踏まえて今後適切な対応を図ってまいりたいというふうに思います。
○梅村聡君 実態調査はもちろんしっかりやっていただきたいと思いますが、現実の世界はお祝い金花盛りです。 私、これネットで入れてみたんですね。例えば、看護師さん、転職、祝い金と入れますと、もうずらっと出てきます。このサイトの中の文章を読んだらこれ深刻さが分かると思いますんですけれども、こんな文言があるんですよ。祝い金は医療施設側が支払った紹介手数料の一部であり、一部なんですと、入職者がすぐに辞めてしまわないようにするためのツールであるわけですと。だから、手数料は祝い金、これは辞めないようにするために。手数料というのは手間賃やと思うんです、本来、普通考えれば。だけど、この話は祝い金も入っていると。ですから、皆さんは有り難くもらっておいて構わないお金ということですと、こういうことが、お祝い金サイトというのがありまして、書いてあります。 それだけじゃないんですよ。これ、裏技というのも最近あるんですよ、裏技。ハローワーク、ほかのサイトと併用して利用するとベストですねと。これ、言うている意味分かりますか。要するに、ハローワークで仕事見付けたら、紹介会社に同じ仕事ありませんかと持っていたら、同じええものがあるよと。こっちに頼んだら四十万円とか、何か月か働いたらお祝い金もらえるということがもう現実的に行われてきています。 ですから、今、返戻金制度ってありますけど、勤めて一か月以内に辞めたら全額お戻ししますと、だけど、三か月まで勤めたら五〇%お戻ししますと、六か月まで勤めたら二五%、六か月以上勤めたら手数料は返さなくていいですよという、こういう返戻金制度ってありますよね。これを組み合わせるんですね。そうすると、三か月まで勤めたら返す額は五〇%でいいわけですよ、医療機関にですね。そうしたら、その五〇%の何ぼかをお祝い金で渡せたら、これでその人はそこを辞めてまた次行ったら、また一からお祝い金の期間まで勤めて、それが終わったらまた次の医療機関に行ってといって、お祝い金はもらい放題、手数料は稼ぎ放題。 結局、問題意識は何かというと、これ全部税金と保険料なんですよ。税金と保険料を使った、人材を回していってお祝い金と手数料を稼ぐというビジネスが、これ現実的にもう書いてあるわけですよ。 ですから、この社会保障に関する医療や介護の分野に関しては、全ての業者がそうしているとは限りません。だけど、こういうモラルハザードが起きてくると。これは、この厚生労働委員会のメンバー全てが、やっぱり日本の社会保障を守る中で患者さんや国民にお金を使ってほしいんです。ぬれ手にアワ産業が、まあ、そういうことですよ、こういうことがモラルハザードとして広がるような仕組みはやっぱり考え直してほしいと。 ですから、事前にレクをさせていただいたときに、これ労働の世界では、紹介業者というのは人材に対してお金を払うことはそれは当然のことですと。それは産業としては分かります。だけど、実際そのお金がどこから出ているのかといえば、これは我々の税金であったり被保険者が払う保険料の中でこういうことが行われているわけですから。 大臣にお願いしたいことは、社会保障の分野におけるこの人材紹介の問題、是非、局をちょっとまたいで、もう一度しっかり話合いをしていただければなと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) いずれにしても、今の話も、そのお金を出す人、今言った祝い金を出すというのかな、要するにそういう状況がつくられているということだと思うんですね。ですから、そこの状況を変えていかないと、結果的に、じゃ、一斉の規制を掛けたからといって人手不足が解消するかというと、そうともいかないんだろうなというふうに思うわけなんですね。 今言った様々な規制があってそれが守られていないという部分、これはこれとしてチェックをしていかなきゃいけないと思うんですけれども、原則、例えば紹介手数料については自由になっているわけでありますから、やっぱりそういったベースの中でそこだけ規制をして答えがうまく出るのかなというのを今聞かせていただきました。 根本は、やはりそうした例えば医師であり看護師の方であり、また介護の人材であり、そういった皆さんの需給をどう調整していくというか合わせていくか、そういった努力がまず必要になってくるんじゃないのかなと。 ただ、いずれにしても、課題があって、今御指摘のような、我々がいろいろ言っているガイドラインというんでしょうかね、それに反する行為もあるということでありますから、よくそうした実態は調べて、そうした我々が決めている、あるいはそれぞれのところで決められているルール、これはしっかり、決めた話ですから、これは守っていただかなきゃいけないというふうには思います。
○梅村聡君 診療報酬を決めておられるのも厚生労働省、定数を決めておられるのも厚生労働省。これは公金を使っていることだから、一つ一つの問題が正しいではなくて、総合的に考えるとやっぱりおかしなことが起こっているんだということを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(そのだ修光君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、平木大作君が委員を辞任され、その補欠として高橋光男君が選任されました。 ─────────────
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子です。 まず最初に、全世代型社会保障検討会議の議事録の問題が理事懇でも話題となっております。 私、この問題は議事録の扱いにとどまらず、年金の制度変更に伴う、つまり在職老齢年金の立法事実の可否に、存否に関わる問題だというふうにも思っております。 内閣府の問題とせずに年金問題での集中審議を繰り返し要求してまいりましたが、この際、この問題も含めて、厚生労働委員会として集中審議を要求したいと思います。
○委員長(そのだ修光君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○倉林明子君 台風の被害の状況が拡大しているということで、今日も農業被害の問題が報道ありました。 そこで、今日は雇用の問題なんですけれども、被災労働者及び企業からの各労働局に関する相談状況ということで、ちょっと数字小さいんですけれども、いただいた資料を配付しております。相談件数と相談内容ということで、記載がされているとおり、大変増えてきております。 そこで、雇用調整助成金ということで見ますと、相談が八百九十二件ということで、十月三十日には、激甚ということも受けまして、追加の措置もとられました。これによりますと、中小企業が、休業補償でいうと、休業補償が助成率五分の四ということで、相当しっかり出るということになるし、支給限度の日数も年間三百日まで延長してもらっているということで、活用を大いに進めていただきたいと思うんですね。ただし、これ、実際の活用はこれからだということで、どれだけ使えているかはまだ分からないということでした。 確認をしておきたいと思います。対象となる労働者の適用基準、これはどうなっているか、端的にお願いします。
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答えいたします。 雇用の維持を図る事業主に助成する雇用調整助成金につきましては、雇用保険料を財源としておりますことから、助成を受けようとする事業所における雇用保険の被保険者が対象となってございます。ただし、休業等を実施する前におきまして同一の事業主に引き続き雇用保険被保険者として雇用された期間が六か月未満の者につきましては助成対象外としております。 この点につきましては、今般の台風十九号による災害に伴う経済上の理由により休業等を行う事業所が雇用調整助成金の支給申請を行う場合には特例措置を講じてございまして、同一の事業主に引き続き雇用保険被保険者として雇用された期間が六か月未満でございましても助成の対象としているところでございます。
○倉林明子君 雇用保険の被保険者であるということが大前提で、今回、特例で対象や期間についても拡充して広く対象になるようにということにしていただいていることについては、それ踏まえてなんですけれども、要は、そもそも雇用保険未加入の方々がどうなっているかということなんですね。非正規で、アルバイト、パートですね、助成金の対象にならないという方々については、やっぱり直ちに収入が断たれるということになっていると。直ちに収入が断たれるということになるわけで、こうした労働者の状況というのはつかんでいるのかということと、こういう労働者に対しても具体的な対策あるのかどうか、いかがですか。
○政府参考人(達谷窟庸野君) お答えいたします。 台風十九号に関しましては、被災した地域の労働局管内の労働基準監督署及びハローワーク等に特別相談窓口を設けてございまして、雇用保険の被保険者であるか否かにかかわらず、労働者の方などから相談に応じているところでございます。その中で、労働者の皆様の取り巻く状況につきましても必要に応じて把握しているところでございます。 また、特別相談窓口におきまして受けた御相談につきましては、丁寧に対応させていただくとともに、ハローワークにおいて新たな就職先への就職を希望される方には、その置かれた状況に応じまして、担当制によるきめ細かな就職支援等を実施しているところでございます。
○倉林明子君 特別相談窓口ということで開いて、そこで情報もつかんでいるということだと思うんですが、これ、東京商工リサーチが堤防決壊地域の企業調査というのをやっているということで報道を見ました。それ見ますと、被災地域、本社二千七百七十二社がある、そのうち資本金一千万円未満七六・二%、大方が中小企業だということです。注目は、その経営者、代表者が六十歳以上というところが多いというんですね。つまり、これを機に、やっぱり廃業を含めて、多くの雇用が不安になるという可能性極めて高いというふうに思うんです。 そこで、今特別窓口開いているということでしたけれども、被災自治体、特に福島や長野のところが相談件数も多くなっております。そういうところでは、自治体に出向いてハローワークを実施するというようなことを考えられるんじゃないかと。で、当面の就業先を失った被災者や現在施策の対象外となっている非正規を含む労働者、こういう方々がどれだけいるのかということで緊急の調査もしたらどうかと思うんですね。その上で、公的就労事業ということも私は検討もしていくべきではないかと思う。これ、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 今も、台風十九号に関して申し上げれば、被災した地域の労働局管内の労働基準監督署、ハローワーク等に特別相談窓口を設けて、雇用保険の被保険者であるか否かにかかわらず、労働者からの相談に応じ、委員がお出しいただいているやつもそうなんですけれども、これ見ると、労働者よりもむしろ事業主が多いような傾向にあるように思いますけれども、また、それぞれの地方公共団体の窓口から聞いても、避難者の就業に関する相談、要望は決してそう多くはないというのが今の実態だとは思いますけれども、ただ、これから、むしろこれからということもあるんだと思います。 よくその辺の実態を把握しながら、また場合によっては出張相談等も、ニーズを把握した中において、必要であればそういったことも考えていきたいというふうに思います。
○倉林明子君 この台風被害、台風等の被害につきましては、総理がやれることは全部やるという基本方針だということを伺っておりますので、やっぱり踏み込んでニーズもつかむということでやっていただきたいということは強く要望しておきたいと思います。 次に、衆議院で、地方公務員の教員に変形労働制を導入する法案、これが採決されたと。強く抗議したいと思うんですね。 これ、そもそも教職員は、閣議決定された過労死等の防止のための対策に関する大綱、これで過労死が多いという重点業種の一つになっているんですよね。この過労死防止対策ということで調査研究もされてきたというものであります。 今回のこの法改正によりまして教職員の長時間労働というのが縮減されるのかと、過労死防止につながると、こういうふうに認識されているのか、基本的な認識を大臣に伺っておきたい。
○国務大臣(加藤勝信君) 今般提出されております公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法、いわゆる給特法の改正は、本来であれば、労働基準法に基づく一年単位の変形労働時間制について地方公務員は適用が除外されているものを、公立学校の教職員に限って適用を可能にするという、そういうものであります。 そもそもこの一年単位の変形労働時間制は、業務の繁閑に応じて労働時間を配分することによって、年間を通じて時間外・休日労働の減少による労働時間の短縮を図るという趣旨で設けられている制度であります。 今回の公立学校の教育職員の導入する目的は、長期休業期間を活用して一定期間に集中して休日を確保するということにあると承知をしておりまして、また、給特法改正に伴って新たに制定する指針においては、在校等時間の上限を遵守すること等を規定して、業務の削減も併せて進めていくというふうに承知をしております。 法改正後は、文部科学省において一年単位の変形労働時間制を適切に運用していくというふうに考えているところであります。
○倉林明子君 いや、過労死防止につながるのかという点で明確な答えがあったのかなと、よう聞いていたつもりなんですけど、よく分かりませんでした。 その上で、平成二十九年度の過労死白書が出ております。教職員の調査研究結果が報告されている特集のようになっておるものであります。これ、一部を資料の二枚目に付けております。これ、明らかなのは、地方公務員の公務災害認定の要因、長時間の過重業務があるということなんですね。 それで、長時間勤務が発生する要因ということでこれ資料を付けてあるんですけれども、一番目は、自身が行わなければならない業務量が多いということです。二つ目、予定外の業務が突発的に発生する、三つ目、業務の特性上その時間帯でないと行えない業務があると、こういうものが上位に上がっているんです。分析しているんです、これ、白書で。 それで、変形労働時間制については、これは平成五年に労基法を改正されております。最長期間をそれまでの三か月から一年まで延長したものとなっております。そこで、突発的なものを除いて恒常的な時間外労働がないことを前提とした制度ということで延長もされてきた。この実施に当たって、平成六年一月四日に発した通知がございます。これは、変形労働制を適用する余地はないものとして紹介している業務、これどんな業務なのか、例えば以降で通知で明記してありますので、その文を読み上げて紹介してください。
○政府参考人(坂口卓君) 御指摘の通達でございますけれども、業務の性質上、一日八時間、週四十時間を超えて労働させる日又は週の労働時間をあらかじめ定めておくことが困難な業務又は労使協定で定めた時間が業務の都合によって変更されることが通常行われるような業務については、一年単位の変形労働時間制を適用する余地はないものであるということを示しておりまして、議員御指摘のように、この通達ではこのような業務として、例えばという形で貸切り観光バス等の業務を示しておるということでございます。
○倉林明子君 平成二十九年度の過労死白書の教員の調査結果というのを見ますと、労働時間の特定が予想し難いと、変形労働時間制を適用する余地がない職種と、これ明らかだと思うんですよ、白書でも書いてありますよ。 変形労働時間制の一年間への期間延長は、年間単位で休日増を図ることが所定労働時間の短縮に有効だというふうに、これ、労基法は導入の理由として挙げていました。しかし、あれから四半世紀になるわけですね。 じゃ、果たして実際にこの法改正の趣旨であった実労働時間、総労働時間というのは減ったのかと、これ、どうでしょうか。
○政府参考人(坂口卓君) 御指摘の点でございますが、委員御指摘のように、平成五年の労基法でこの制度を導入されたところでございますが、お尋ねの一年単位変形労働時間制を導入している企業に限って労働時間の推移を調べたものということについては、私どもとしては把握をしておらないということでございます。
○倉林明子君 変形労働制についてはどうですか。
○政府参考人(坂口卓君) そういった変形労働時間制というような形での結果についても持ち合わせていないということでございます。
○倉林明子君 労働政策研究報告書、JILPTが出している二〇一一年のものですけれども、報告書がありまして、ここで大規模なアンケート調査もやって結果が出ております。これを見ますと、一般の労働者よりも変形労働制の方が月の総労働時間で十五時間長い、こういう調査結果が出ているんですよ。改めて、変形労働時間制が長時間労働につながる傾向があるという結果だと思うんですね。これはしっかり、調査もしていないというわけですから、厚労省はしっかりこの調査結果というのも踏まえる必要があるということは指摘しておきたい。 その上で、萩生田文科大臣は、地方公務員法においては、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であって、書面による協定を結ぶことができると、こういう答弁しているんですね。協定結べるから大丈夫だというふうに言っているわけだけれども、そこで総務省に確認したいんです。 地方公務員の教職員団体のうち、給特法に関する協定締結ができている件数というのはどれだけあるのかつかんでいますか。
○政府参考人(大村慎一君) お答えいたします。 地方公共団体と職員団体は、給与、勤務条件などに関する交渉の合意事項につきまして、地方公務員法第五十五条第九項に基づく書面による協定を締結できることとされております。 この協定に関してでございますが、総務省において、お尋ねのあった締結件数については把握はしておりません。 なお、この協定は、同条第十項に基づきまして、地方公共団体の当局と職員団体の双方において誠意と責任を持って実行しなければならないとされているところでございます。
○倉林明子君 確かに、調べてみますと、教育委員会と労組の間で覚書などということで締結している事例もあります。この給特法に関わっても協定結んでいるということを私も調べました。ありました。しかし、全然守られていないんですよ。実効性は確保されないし、長時間労働の実態というのは、当該覚書を結んでいるところでも過労死水準の働き方になっているんですよ。協定があっても長時間労働歯止めにならないということを、既に明らかだと思うんです。 諸悪の根源ということで、私、やっぱりなっているのが、教員のやりがいを搾取する給特法だというふうに指摘せざるを得ないと思います。これ、給特法によって時間外労働の支払義務のない現状を放置して、教員の増員もないと。このまま変形労働時間制を教職員の現場に導入するということは、繁忙期の長時間労働を更に助長するリスクって、これ極めて高いと思うんですね。これ、大臣、認識はいかがですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 私どもが聞いている範囲でとしか答弁しようがないんでありますけれども、給特法が改正された場合には、新たに制定することとなる指針において、所定の勤務時間を通常より延長した日であっても延長を理由とした新たな業務の付加はせず、在校等時間が増加しないようにすることなどを規定することによって在校等時間が現在より増加することがない運用を確保するという方針として承知をしておりますので、法改正後においても、文部科学省においてこの一年単位の変形労働時間制、適切に運用していただくものと考えております。
○倉林明子君 いや、文科省のことだということにしたら、私は、過労死防止対策、過労死をゼロにするんだということで大綱で閣議決定して、重点で教職員を挙げてきたわけですよ。だから、全体として、そして労働法制を預かる立場として、このまま行ったら繁忙期の長時間労働を助長するリスクというのは高くなりませんかということで投げかけたんですね、増員は今のところ見込まれていないわけですから。 そういう意味でいうと、せっかく白書で分析しながら、このまま教職員の現場に変形労働時間制を導入するということは本当によく考える必要があると、過労死をゼロにするという観点からの私は検証が必要だというふうに思っているわけです。 二〇二〇年までに、労働時間について数値目標を大綱で掲げているんです。ここでは、週労働時間六十時間以上の雇用者の割合、これ五%以下とするとしているわけです。この変形労働時間制の適用拡大というのは、私はこの目標達成にも逆行するものだと思うんですよ。 大臣、もう一回よう考えるべきじゃないかと思う。これ、どうですか。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから同じ答弁になりますけれども、今回の変形労働、教職員に導入する目的は、長期休業期間を活用して一定期間集中して休日を確保するということ、それから、先ほど申し上げたように、通常より延長した日であっても延長を理由とした新たな業務の付加はせず、在校等時間が増加しないようにする、こういった、今のは指針でありますけれども、そうした対応によってこうした一年単位の変形労働時間制を導入して、中において適切にそうした管理がなされていくというふうに考えております。
○倉林明子君 平成二十九年度の過労死白書、もう一回よう読んでほしいと、断じて変形労働時間制の拡大については認められないと申し上げまして、終わります。
○委員長(そのだ修光君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(そのだ修光君) 次に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。加藤厚生労働大臣。
○国務大臣(加藤勝信君) ただいま議題となりました医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 少子高齢化に伴い人口構造が変化する中で、住み慣れた地域で患者が安心して医薬品を使うことができる環境を整備することや、技術革新等が進展する中で、国民のニーズに応える優れた医薬品、医療機器等をより安全かつ迅速に提供することを通じて、健康寿命の延伸など保健衛生を向上させていくことが必要です。また、過去に発生した医薬品の製造販売等に関する不適切事案の経験を踏まえ、医薬品、医療機器等の安全性を十分に確保し、健康被害の発生や拡大の防止を図ることが必要であります。 これらを踏まえ、医薬品、医療機器等が安全かつ迅速に提供され、薬剤師及び薬局が地域の中でその専門性に基づく役割を果たし、関係事業者が法令遵守体制の整備を行うこと等を目的として、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の主な内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、世界に先駆けて開発される医薬品、医療機器等や患者数が少ないこと等の理由により治験が困難な医薬品、医療機器等を患者に速やかに届けるための承認制度の創設等を行います。あわせて、製造販売業者に対し、医薬品、医療機器等の包装等へのバーコードの表示を義務化するなど、安全対策の強化を行います。 第二に、患者が適切に医薬品を服用できるよう、薬剤師に対し、調剤時に限らず、必要に応じてその後も患者の医薬品の使用状況の把握や服薬指導を行うことを義務付けるとともに、患者自身が自分に適した薬局を選択できるよう、機能別薬局の認定制度を導入します。また、一定のルールの下で、テレビ電話等による服薬指導を新たに認めます。 第三に、製造販売業者等に対し法令遵守体制の整備を求めるほか、虚偽、誇大広告による医薬品、医療機器等の販売に対する課徴金制度や承認等を受けない医薬品、医療機器等の輸入に係る確認制度の創設等を行います。 第四に、医薬品、医療機器等の安全性の確保等に関する施策の実施状況を評価、監視するための医薬品等行政評価・監視委員会を設置します。また、科学技術の発展等を踏まえ、血液由来のiPS細胞を医薬品試験に活用する場合の採血の制限の緩和等を行います。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から一年を超えない範囲内で政令で定める日としています。 以上が、この法律案の趣旨でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○委員長(そのだ修光君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十三分散会