予算委員会 第10号
- 発言数
- 507 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2019/03/15
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成三十一年度総予算三案審査のため、本日の委員会に前内閣総理大臣秘書官中江元哉君、統計委員会委員長代理北村行伸君、元厚生労働省政策統括官酒光一章君、厚生労働省前政策統括官大西康之君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成三十一年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、一般質疑を八十分行うこととし、各会派への割当て時間は、立憲民主党・民友会・希望の会十五分、国民民主党・新緑風会二十分、公明党十二分、日本維新の会・希望の党十四分、日本共産党十四分、無所属クラブ五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 これより質疑を行います。小西洋之君。
○小西洋之君 立憲民主党・民友会・希望の会の小西でございます。 まず、統計問題から伺います。 さきの六日の樋口監察委員会委員長への質疑によって、委員の先生方、配付資料を御覧いただけますでしょうか、虚偽を言ったり虚偽の文書をさんざん作ったりしながら隠蔽ではないという摩訶不思議な論理について、実は、樋口委員長ら委員会の委員が厚労省職員に、そういう虚偽行為をするときに事実を隠す意図はあったんですかという質問を直接やっていないという不正の調査であることが明らかになりました。まず、これに関連して質問をさせていただきます。 厚労省、樋口委員長から答弁を聞き取ってくださっているということですので、問いの八ですね、監察委員会の調査過程の議論の中で、あるいは取りまとめの局面の議論の中で、隠蔽の有無を委員会として判断するために、厚労省の職員が事実を隠す意図の有無、意図を持っていたかどうか、直接、職員らに委員が直接尋ねて確認すべきではないかという意見、あるいはそうした議論はありましたでしょうか。あった場合はどなたがそういうことをおっしゃっていたでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 樋口委員長に確認をさせていただいた内容を答弁いたします。 今回の追加調査審議においては、今般の不適切な取扱いについて組織的隠蔽が疑われると指摘されることがあることに鑑み、事実関係の調査はより慎重に進めていこうというのが委員共通の認識であった。ヒアリングにおいて事実を隠す意図の有無の確認は行っていたが、その手法としては、弁護士や裁判官、検察官のOBの委員、事務局の方々と相談したが、いきなり端的に事実を隠す意図があったかなかったかと尋ねるより、むしろ問題の行為に至る経緯や動機、当時の周囲の状況や本人の気持ちなどを丹念に積み上げていくことにより確認を行う手法の方が通常とのことであり、全ての委員が同じ認識であったと承知しているとのことであった。 以上でございます。
○小西洋之君 それでは、重ねて伺います。 問題の行為についての経緯などを積み重ねるというんですが、樋口委員長は結論として隠蔽の有無についてはグレーだと言っているんですね。グレーを白か黒か判断するには、当該職員に対して事実を隠す意図を持ってやったかというふうに聞けばいいんですね。やりましたと言えば、意図があったわけですから黒になるわけでございます。なぜそうした質問を端的にせずにグレーのままにしたんでしょうか。
○政府参考人(定塚由美子君) 樋口委員長に確認した内容でございます。 ヒアリングにおいて事実を隠す意図の有無の確認は行っていたが、その手法としては、先ほど申したとおり、弁護士や裁判官、検察官のOBの委員、事務局の方々とも相談したが、いきなり端的に事実を隠す意図があったかなかったかというような尋ね方をしても、うまくいかない場合が多くあるようである。むしろ、問題の行為に至る経緯や動機、当時の周囲の状況や本人の気持ちなどを丹念に質問する中で、内心の意思の認定に役立つ事実を積み上げていくことにより確認を行う手法の方が通常のようである。このような観点に立って、ヒアリング、資料の確認などを含めた調査審議結果を踏まえ、総合的に判断を行った上で隠蔽の有無を判断したものであり、私としては適切な対応だったと考えている。なお、直接の発問を仮に全員に行ったとしても、評価や判断が変わるわけではないと考えている。 以上でございます。
○小西洋之君 今おっしゃった最後ですね、直接職員らに事実を隠す意図があったかどうかを聞いて、意図がありましたと言えば、委員会の設けた隠蔽の定義に当たるはずですから隠蔽をしたことになるんですが、なぜ評価は変わらないというふうに委員長はおっしゃっていますか。
○政府参考人(定塚由美子君) 今御答弁申したとおりでございまして、この樋口委員長の確認の内容としては、事実を隠す意図の有無の確認は行っている、この方法として先ほど申したような直接の発問ということではない問い方をしている、そのようなことでございました。
○小西洋之君 皆様、二ページを御覧いただけますでしょうか。 これ、厚労大臣が答弁していますけれども、今回の調査、虚偽申述、隠蔽を会社法などの法律の定義などを参考に委員会が定義をつくったと言っているんですけれども、会社法に書かれているのは、これ故意行為ですね。委員会の定義と同じなんですが、二ページです、故意行為なんです。こうした故意行為について、故意がなければ犯罪にならないものを、立件したり、検察官が、裁判官が判決を決めたり、あるいは弁護士が一生懸命弁護するとき、故意の有無を必死になってみんなで立証するわけです、争うわけです。 なぜ、委員会の法律家の先生方は、皆さんが法律家としてふだんのお仕事ではやっている故意の確認を、当事者に対する直接の確認をやらなかったんですか。それは法律家として許されないことをしたのではないですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 樋口委員長に事前に確認した内容でございます。ヒアリングの手法については先ほど答弁しましたので省略をさせていただきます。 本委員会では、本人の意図を確認するため、本人の供述をしっかり確認した上で、関係者の供述や当時の状況、事実関係を踏まえ、事実認定について豊富な経験を持つ裁判官、検事OBの方々にも参加をしていただき判断したものであるとのお答えでございました。
○小西洋之君 私が申し上げたのは、弁護士らの豊富な実務の経験だと、当然、故意行為に対しては、本人に対して、あなた、わざとやったんですかと聞くはずなんですが、それを聞いていないということで。 念のため。さっきから答弁いただいている樋口委員会の、特別監査委員会のヒアリングの手法というのは、つまるところ、厚労省の職員に対して、委員の誰もが、誰一人も、あなたは事実を隠す意図を持ってこうした行為をやったんですねと誰一人も聞いていない、確認していないということでよろしいですね。
○政府参考人(定塚由美子君) お答え申し上げます。 基本的には、先ほど申したようなヒアリング手法を取っているということでございますが、この中で、委員が直接的に隠す意図の有無ということを尋ねたものは二件あったと、それぞれ一人ずつあったということでございました。
○小西洋之君 では、全体、不正行為と認定したものが何件あって、そのうち直接意図を確認したものは何件あるか、今二件ということですけど、それを教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 御指摘の違法行為等とは、追加報告書において、隠蔽の有無を検討するべき事案において、何を隠蔽しようとしたのかという対象事実のことを指すことと報告書でされております。 その上で、違法行為等と考えたのは、東京都の大規模事業所について全数調査とすべきところを抽出調査としていたこと、また、抽出調査としていたにもかかわらず適切な復元処理を行っていなかったことの二種類であり、この二種類の違法行為等の事実について隠す意図の有無を確認した不適切な事案は八件でございます。
○小西洋之君 分かりました。 全体で何件で、確認したのが二件、全体は何件か、教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 今申したとおり、全体について八件でございまして、そのうち直接隠す意図の有無を尋ねたということがあったのが二件でございます。
○小西洋之君 おっしゃっていただいた二件は、報告書の十ページ、十四ページでそれぞれ、隠すつもりはなかったとした上で、また、室長Fはこれを否定しておりというふうに、意図がなかったということを明記されている事案ということで理解していいですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 委員の御指摘のとおりだと思いますけれども、抽出調査としていたことについて隠す意図の有無を確認した、二十七年一月調査分からの事務取扱要領から大規模事業所について抽出調査とする旨の記載を削除した事案と、抽出調査としていたにもかかわらず適切な復元処理を行っていなかったことについての隠す意図の有無を確認した、平成三十年一月調査分から東京都の大規模事業所について適切な復元処理を行うようにシステム改修を行った事案の二件でございます。 そのほかの事案は、先ほど来述べているとおりの別の方法で隠す意図の有無の確認をしている。 以上でございます。
○小西洋之君 それら六件について、職員に隠す意図を持ってそういう行為をしましたかと聞けばいいものを、なぜ聞かなかったのか。それは、聞くと隠蔽行為になるから、隠蔽行為を隠蔽するために、わざと委員会は聞かなかったのではないですか。
○政府参考人(定塚由美子君) ヒアリングにおきまして、先ほど来御説明しておりますが、事実を隠す意図の有無の確認は行っておりました。ただ、その方法については先ほど来述べているとおりであり、基本的には事実を隠す意図の有無を直接発問するという方法を取っていない、しかし、ヒアリングの流れの中で委員が必要と判断して、事実を隠す意図の有無を直接発問することもあったと承知しているということでございます。
○小西洋之君 隠蔽を明らかにする調査だというふうに報告書にも書いてあります。にもかかわらず、自分たちが作った隠蔽の定義の核心である職員が隠す意図を持っていたかどうかについては確認していないということが明らかになりました。 これから厚労大臣に伺います。 根本大臣、この報告書の中で、職員に対して事実を隠す意図を委員らが直接確認していないという事実を大臣が知ったのはいつですか。
○国務大臣(根本匠君) それは報告書の中に書いてありますから、そこで私は確認しました。
○小西洋之君 六日、私が質問いたしました、室長Fと、十二ページなんですが、室長Fと担当補佐が事実を隠す意図を持っていたか持っていなかったか、報告書のどこに書いてありますか。
○国務大臣(根本匠君) 委員の話が極めて早口なので、申し訳ありませんが、多少ゆっくりとお話しいただけますか。
○小西洋之君 今の質問ですね、Fと担当補佐は、事実を隠す意図が報告書に書いてありますか、官房長、答えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 御質問はFと聞こえましたけれども、Fにつきましては、追加報告書に、平成三十年一月調査分から大規模事業所について適切な復元処理を行うようにシステム改修を行った事案についての室長Fについては、隠す意図について否定をしております。
○小西洋之君 隠す意図があったか、委員が尋ねなかったかどうかを記載していますか。
○政府参考人(定塚由美子君) その旨については記載してございません。
○小西洋之君 根本大臣に伺います。 この調査報告書は、隠蔽があったかどうかを明らかにするのに適切な報告書だとお考えですか。
○国務大臣(根本匠君) 今、官房長が樋口委員長に確認して今答弁したとおり、事実を隠す意図の有無について、これは弁護士や裁判官、検察官のOBの委員、事務局の方々とも相談して、聞き取りの手法として、いきなり端的に事実を隠す意図があったかなかったかとの尋ね方をしても、うまくいかない場合が多くあるようである。むしろ、問題の行為に至る経緯や動機、当時の周囲の状況や本人の気持ちなどを丹念に質問する中で、内心の意思の認定に役立つ事実を積み上げていくことにより確認する手法の方が通常のようであると。これは法律の専門家が、法律家が検討しているんですから、名古屋高裁の裁判長あるいは検事、弁護士、法律の専門家だと思いますよ、私は。
○小西洋之君 では、大臣は、故意犯を検察官が立件するに際して、容疑者に故意の有無を直接確認しない、裁判官が故意犯の裁判をするに際して、当事者に故意の有無を直接確認しない、そんな手法が行われるとお考えなんですか、それを許すとお考えですか。
○国務大臣(根本匠君) これは、それは、そういう状況の場合はそうだと思いますよ。でも、これって、聞き取りで事実かどうかというのを、動機がどうかというのを確認する聞き取りですから、私はその話とこの話は別だと思いますよ。
○小西洋之君 では、大臣は、この調査委員会の隠蔽の定義に照らして、隠蔽を明らかにするために、隠蔽の有無を判断するために、厚労省の職員に、虚偽行為をした際に、あなたは事実を隠す意図を持っていたかどうか、隠す意図があったかどうかを確認しなくてもいいというお考えですか。
○国務大臣(根本匠君) 私はそういうことは申し上げておりません。直接に事実を隠す意図がありましたかと言った場合に、あったかなかったかの尋ね方をしてもうまくいかない場合が多くあるようであると。法律の専門家、裁判官、検事、検事のOB、これ聞き取りの手法として言っているんですよね。むしろ、問題の行為に至る経緯や動機、当時の周囲の状況、要は、これはやり方、方法論ですから、私は、こういう方法論を取ったのが監察委員会の委員の皆様で、しかもこれ合議制でやっていますから、私は、今の委員の話とこれは、私は、監察委員会の手法が適切な手法でやって、見解の相違だと思います。
○小西洋之君 監察委員会を任命したのは大臣ですから、だから、大臣は、監察委員会の行った調査手法、厚労省の職員に事実を隠す意図の有無を確認せずに隠蔽の有無を判断する、それを認めるということでよろしいですね。
○国務大臣(根本匠君) 委員のおっしゃることと監察委員会のこういう手法、私は、この手法は監察委員会が主体的にお決めになったので、私はこれは監察委員会が適切に行っていたものだと考えています。
○小西洋之君 厚労省、今回の不正統計問題に当たっての国民の被害、規模、人数、金額を教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 今回の毎月勤労統計の不適正な処理により、雇用保険、労災保険等に追加給付が必要となり、総数延べ約二千十五万人に影響が生じ、総額約七百九十五億円の費用が必要になると見込んでおります。
○小西洋之君 厚労大臣に伺います。 今おっしゃったように、二千万人を超える国民、そして七百九十五億円の損失が国民に生じています。そうした国民の皆さんに対して、これは隠蔽によって行われたのかどうか、それを明らかにしない、隠蔽の定義の核心をわざと聞いていない、そうした調査で国民が納得されると思いますか。
○国務大臣(根本匠君) 隠蔽、事実を隠す意図の有無、これは、この特別監察委員会で、もう繰り返しになるから避けますけど、特別監察委員会で、法律の専門家がやったやり方でそれをきちんと明らかにして判断していただいたものと思っております。
○小西洋之君 いや、答えていないですよ。隠蔽があるかどうか、それは厚労省の職員に聞けばいいだけなんです、隠す意図があったかどうか。それを確認しない調査によって、二千万人を超える国民、そして七百億円近いその被害、それを国民の皆さんが納得するとお考えですか。
○国務大臣(根本匠君) だからそこは、事実を隠す意図があったかなかったか、これはむしろ、特別監察委員会の方は、要は積み上げて、本人の気持ちとか周囲の状況、こういうものを積み上げて、内心の意思の認定に役立つ事実を積み上げていって確認する手法を取っていますので、そこは、委員のおっしゃる手法と特別監察委員会の手法、そこは私は考え方の違いだと思っております。
○小西洋之君 被害を受けた国民が納得しているかどうかを聞いています。大臣として正々堂々とお答えください。答えられないんだったら辞職するべきです。
○国務大臣(根本匠君) 私は誠意を持ってお答えをしております。
○小西洋之君 厚労省の官房長、六ページの、通告していますが、大臣が繰り返し言っている答弁を読み上げていただいて、そうした趣旨の答弁、大臣がこれまで何回やったか教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 御質問について、物の言い方によりどこまで数えるかということがありますけれども、二月二十七日の追加報告書の公表以降、国会又は会見の場で、大臣が、特別監察委員会において事実関係と関係職員の動機、目的、認識等、さらに責任の所在を明らかにしていただいた旨の答弁をしたとの趣旨でいえば、二十四回でございます。
○小西洋之君 大臣は、この追加報告書以降、これ二十四回にわたって、衆参の国会そして国民に対して適切な調査だというふうに言っているんですね。 根本大臣に伺います。六ページです。 動機、目的、認識、担当者のですね、厚労省職員の動機、目的、認識を明らかにしていただいたというふうに言っております。虚偽行為をする際に事実を隠す意図を確認していないのに、当該虚偽行為の動機や目的や、あるいは、いいこと、悪いことなのかどうなのかの認識がなぜ判断できるのか、教えていただけますか。
○国務大臣(根本匠君) これは、繰り返しになりますが、端的に事実を隠す意図があったかなかったのかと尋ね方をしてもうまくいかない場合が多くあるようであると。むしろ、問題の行為に至る経緯や動機、当時の周囲の状況や本人の気持ちなどを丹念に質問する中で、内心の意思の設定に役立つ事実を積み上げていくことにより確認する手法の方が通常のようであるという、こういうやり方でしっかりと内容を確認していただいたと私は理解しております。
○小西洋之君 今大臣がおっしゃったのは、監察委員会のやり方で、厚労省の職員の不正を行う、隠蔽を行ったか否かどうかのその動機、目的、認識が明らかになったというふうに国民に対して主張されるわけですね。
○国務大臣(根本匠君) 元々、特別監察委員会は、事実関係がどうか、担当した職員の動機、目的、認識がどうか、そしてその責任の所在はどうか、これは、特別監察委員会が客観的そして中立的立場でしっかりと検証をしていただいたものと考えております。
○小西洋之君 復興大臣まで務めた方にこういうことを言いたくないんですが、正直、話にならない。議論に全くなっておりませんけれども。 大臣、もう一度、明確に答えてください。 今回の樋口委員長の委員会で、厚労省の職員に事実を隠す意図があったかどうか直接聞いていない。聞いていないということを大臣が初めて知ったのはいつですか。
○国務大臣(根本匠君) いろんなやり方で特別監察委員会やっておりますから、私が直接、私は報告書をいただいて、そしてそれを読ませていただいて、我々がお願いしたことがきちんと調査されているというのが私の理解であります。
○小西洋之君 いつ知ったかを聞いています。
○国務大臣(根本匠君) いや、私は、これは報告書を受け止めましたよ。それで、報告書に事実関係、動機と、だから……(発言する者あり)いや、だからいろんな話の中で、樋口委員長いろんな答弁をされているので、その中で私も、そこは私もその中でここにおりましたので、結果的にそういう形で聞いてはおりますが。 私が、やっぱり大事なのは、このやり方、手法ですよ。委員のおっしゃるように、事実を隠す意図があったかなかったかというふうに直接聞いて、やりました、やりませんというのか、もっと情況証拠を積み上げて、動かぬ証拠を積み上げて事実を認定する、私はやり方の違いだと思います。
○小西洋之君 同じ質問五回目ぐらいだと思います。いつ知りましたか。
○国務大臣(根本匠君) 私がいつ知ったかどうかって、どういう、委員長が直接事実を隠す意図の有無を聞いたかどうか、それをいつ私が知ったかということですか。それは、まさに皆さん、公知の事実だと思いますよ、私も委員会におりますから。
○小西洋之君 それは三月六日の私の質疑ですか。
○国務大臣(根本匠君) そういうことを直接御質問されたのは委員だけだと思いますね。
○小西洋之君 では、三月六日に初めて知ったということでよろしいですか。
○国務大臣(根本匠君) そこは、私の記憶では、それはそういう問い方をされれば、そういうことになります。ただ、それがどういう意味を持つのかというのは、私はこれは別物だと思います。
○小西洋之君 分かりました。 大臣は、樋口委員会が、厚労省の職員に対して事実を隠す意図を持っているかどうか質問すらしていないということを、していない状態で、厚労省職員の動機、目的、認識は明らかにしていただいたと思っていますという答弁を衆参で繰り返しました。 これは、国民からとってみれば、中身のない、むしろ国民や国会を欺くような答弁だと思います。大臣は責任を取って辞職するべきではないですか。
○国務大臣(根本匠君) 私は全く欺いておりません。それは、委員、多少論理の飛躍だと思いますよ。 事実を隠す意図があったかなかったかということを直接に聞くのか、情況証拠を、いろんなヒアリングでどんどんどんどん状況を固めて、内心の意思をしっかりと酌み上げていくのか、それは手法の差ですから、私は、そういう適切な手法をしていただいて、しっかりとここは解明していただいたと理解しております。
○小西洋之君 大臣は、今回の不正問題でどういう処分をされていますか、御自身に。
○国務大臣(根本匠君) これは、平成十六年からずっと続いていた事案であります。ずっと続いていた事案ですけれども、私は今、この事案について私が今、その事案が発覚されて、事実関係あるいは動機、目的、認識、職員の、そしてその責任の所在、これを明らかにする立場にあります。ありますが、ただ、この事案で国民の統計に対する信頼を損なった、あるいは、結局は予算をもう一度閣議で決めることに、決めざるを得なかった、もろもろの責任があります。しかし、再発防止、これも私の責任だと思います。 その今の私の置かれた状況の中で、私は責任を取って、この事案が発覚してから二月の、四か月分の閣僚給与は返上をいたしました。それが政治家の責任の取り方だと私は思いました。
○小西洋之君 大臣の給与の返還は一月までなんですね。二月、三月以降は、大臣は、この樋口委員会が隠蔽があったかどうかの核心を調査していない。そうしたことを大臣は見抜けなかったわけですね。にもかかわらず、国民や国会に対して、適切な調査だ、隠蔽はないということを言い続けたわけです。 大臣、政治責任を取って辞職するべきじゃないですか。
○国務大臣(根本匠君) これ、しっかり調査していただいておりますよ。それで、一月報告があった、更に追加報告もやっていただいた、より中立性、客観性を高めて追加報告もやっていただいた。そのしっかりとした事実関係を明らかにして、そして再発防止に努める、厚労省のガバナンスを確立する、それが私の責任だと思います。
○小西洋之君 二十四回も虚偽の答弁を国会に対して説明をしていたような大臣が、ガバナンスが再興できるんですか。大臣、二十四回も虚偽の答弁していたんですから辞職するべきじゃないですか。そうでなければ、先輩議員に、先輩の先生に申し上げるのは非常に恐縮ですが、議会政治が成り立たなくなるんじゃないですか。
○国務大臣(根本匠君) 虚偽答弁というのは、私はいささか、いささか、いささかどうかと思う決め付けだと私は思いますよ、きちんと調査やっていただいているわけですから。 ですから、私が、それは二十四回、当然ですよ。大臣として、これがどうして起こったか、動機、目的、担当者の認識はどうであったか、原因は、その原因の所在はどこにあるか、これを明らかにするのが私の、大臣の責任だと思いますから、私はその責任を全うしてまいりました。虚偽答弁をしたことは毛頭ありません。
○小西洋之君 では、大臣のその答弁ですね、厚労省職員の動機、目的、認識、隠蔽に関して明らかになったというお考えですか。国民に対してもう完全に明らかになっているというお考えで二十四回も答弁をなさったんですか。そのことに対して政治責任を取りますか。
○国務大臣(根本匠君) 特別監察委員会の皆様におかれましては、精力的に検証をしていただいて、そして、私がいつも言って、二十四回繰り返したと言われていますけど、それを明らかにしていただきました。私は、報告書の中にそこは明らかにされていると思っております。
○小西洋之君 今日はお忙しい中、北村統計委員長代理にお越しいただいています。北村代理、先生、本当にお忙しい中ありがとうございます。 是非答弁いただきたいんですが、意見書をほかの先生方と出されておりますけれども、今回の監察委員会の調査に対してどういうお考えをお持ちであるか、どうぞおっしゃってください。
○参考人(北村行伸君) お答えいたします。 私は、統計委員会の委員として、統計の品質の確保のために統計技術的、学術的な観点から本件を審議しておりまして、特別監察委員会は、毎月勤労統計の不適切な事務処理の事実関係を明らかにするということで調査されていると思います。それぞれの委員会が違う目的で動いておりますので、そういうふうに理解しております。 私たちが今回の報告書について書かれていなかった統計的な事実について厚生労働省に対して情報提供をお願いしたいということで、追加的な意見書を出しました。 以上です。
○小西洋之君 その書かれていなかった統計的事実、もう少し具体的に、またそれに対して評価、適切な報告書だったとお考えですか。
○参考人(北村行伸君) 書かれていなかったことについてですけれども、一つは、抽出したデータを全数に復元するための手法というものが特別監査委員会の報告書では軽く書かれていたんですけれども、もう少し、統計の専門家から見ますと、慎重にいろいろ検討しなければいけない側面があるので、その情報をいただきたいというふうに言いました。 それからもう一つは、十五年ぐらい前の統計がもう既に紛失しているとか再推計できないという状況、あるいはそのプログラムがなくなってしまったというようなことがあったので、それは非常に統計を運用する側からすると問題があるので、そういうことが起こらないようにしていただきたいと。それから、もしそういうことが、失ったとしても次善の策で推計する方法があるはずなので、そういうことをやっていただきたいということも申しました。
○小西洋之君 根本大臣は今の北村先生の御指摘をどのように受け止めていらっしゃいますか。
○国務大臣(根本匠君) これはもう北村先生からお話がありましたが、特別監察委員会の目的は、有識者に集まってもらって、そして中立的、客観的な立場から集中的に検証を行って、事実関係と関係職員の動機、目的、認識等、さらに責任の所在、これを明らかにするというのが特別監察委員会の視点であります。 一方で、今、北村先生からお話がありましたように、これは、統計委員会が毎月勤労統計調査の今後の改善に向けて、厚生労働省に対し統計技術的、学術的な観点から情報提供を求めたものだというお話もありました。そこはどういうスタンスでやるのかという、そこの役割分担あるいは役割の違いだと思います。
○小西洋之君 北村代理に伺いますけれども、統計委員会は、法律によって、統計、統計制度の発達及び改善について調査審議、そして総務大臣に意見を述べる権限を持っております。ですので、統計的、学術的なことはもちろん、今私が質疑をさせていただいているように、そもそも行政の事務としてどうなのかどうかというようなことが今問題になっております。 今日のやり取りを聞いていただいて、樋口委員会の報告書というのは、統計の発展等の観点から、統計委員会の代理のお立場から見てどのような感想をお持ちでした。
○参考人(北村行伸君) お答えいたします。 私、もちろん統計委員会の委員ですけれども、特別監察委員会を評価する立場にはありませんし、その行政的なあるいは法律的な判断はできないんですけれども、特別監察委員会の報告書の中にはその統計法違反に相当する部分についてははっきりと指摘していただいておりますし、それについて我々も、昨年の十二月に我々から問題提起といいますか、問題があるということを指摘したということもありまして、統計委員会としては対応していただいたと思っておりますけれども、統計の作り方そのものについてはまだまだこれから議論を続けなければいけないということと、厚労省の統計については統計委員会でも今後もずっと引き続き審査をしていくことになりますので、今回のようなことが起こらないような再発防止策をしっかり作っていただきたいということを思っております。
○小西洋之君 科学者でいらっしゃり、かつ、先ほど申し上げました、法律上、統計の発達及び改善について法的な責務をお持ちの立場として伺います。 樋口委員会の調査報告は、隠蔽があったかどうかについて適切な調査が遂行されていると思われますか。感想で結構です。
○参考人(北村行伸君) 統計委員会の委員としては、なかなか隠蔽があったかどうかということについて判断を下すことはできないんですけれども、統計を一緒に作ってきた仲間として厚生労働省の方々の反応を見ますと、もう少し統計委員会に対して情報提供していただいてもよかったかなというふうに思いますけれども、まあそれ以上のことは私からは申し上げることはありません。
○小西洋之君 ありがとうございました。 根本大臣は、もう、恐縮ですが、即刻、これ、二回目の調査で、国民に対して約束した隠蔽について調査すらできていなかったということですから、即刻辞職していただくことを求めたいと思います。 では、次の質問に移らせていただきます。 沖縄の県民投票と辺野古の基地の建設の強行でございますけど、総務大臣に伺いますが、地方自治の本旨及び地方自治法一条の二の地方公共団体の自主性、自立性の関係について答弁ください。
○国務大臣(石田真敏君) 地方自治の本旨についての御質問がございました。お答えさせていただきます。 憲法における地方自治の本旨とは、地方自治体が地方の行政を自主的に処理するという団体自治と、地方自治体の運営は住民の意思と責任に基づいて行うという住民自治とを意味するものであると解されているところであります。 地方自治法第一条の二第二項におきましては、国は、国際社会における国家としての存立に関わる事務の実施など国が本来果たすべき役割を重点的に担うことを基本として、地方公共団体との間で適切に役割分担をすることとし、地方公共団体に関する制度の制定及び施策の実施に当たって、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮するようにしなければならないこととされており、これは憲法の定める地方自治の本旨を具現化するものであります。 ここに言う自主性及び自立性とは、地方公共団体が地方自治に係る事項について自主的に解決し、自ら決定していくべきことを規定したものであります。また、国際社会における国家としての存立に関わる事務の具体例としては、外交、防衛、通貨、司法等が考えられるところであります。
○小西洋之君 では、重ねて総務大臣に伺います。 最後におっしゃっていただいた国家固有の事務の場合、そうした事務であっても、今おっしゃった地方自治の本旨並びにそれに基づく地方公共団体の自主性、自立性などを侵すことがないような当該国家固有の事務の在り方が求められると理解してよろしいですか。
○国務大臣(石田真敏君) 地方自治法第一条の二第二項におきましては、国は、国際社会における国家としての存立に関わる事務の実施など国が本来果たすべき役割を重点的に担うことを基本として、地方公共団体との間で適切に役割分担をしなければならないとされております。 なお、憲法や地方自治法におきまして、国家としての存立に関わる事務など国家固有の事務について、地方公共団体の自主性、自立性に直接的に言及した規定はないものと承知いたしております。
○小西洋之君 規定がないということは、国家固有の事務の場合は、地方自治体の自主性、自立性、すなわち住民自治などを押し潰しても、無視してもいいということですか。
○国務大臣(石田真敏君) 一般論で申し上げれば、国がその役割に基づいて施策を実施していく場合においても、関係する地方公共団体の理解が得られるよう努めることが望ましいと考えられておりまして、例えば国の各省庁が所管する各種法令におきまして、必要に応じて関係地方公共団体からの意見聴取等の規定が置かれているものと承知をいたしております。 この今回の普天間飛行場代替施設建設を含めまして、国の各省庁が所管する各種事業は、こうした国と地方の役割分担や国による施策実施等の原則を踏まえ、適切に実施されるものと考えております。
○小西洋之君 総務省の政府参考人に伺いますが、今回の県民投票は地方自治法に基づくその住民自治の具体化というふうに理解してよろしいですか。
○政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。 今回の県民投票は、地方自治法の規定に基づいて、沖縄県において作った条例によるものであると理解しております。
○小西洋之君 防衛大臣と辺野古の担当局長、担当課長、三人にまとめて伺わせていただきます。 お三人の皆様は、今回の県民投票の条例を事前に見ていたか、また、そうした条例、なぜ、どういう目的を持ってこの県民投票をするのか、条例を審議したときの県議会の趣旨説明、そして地方自治法、今おっしゃっていただいた七十四条の四項で、条例を実現するための署名運動ですね、署名運動などをやられた代表者が意見を述べるということは法律で認められているんですが、そうした代表者の意見を住民投票の事前に、県民投票の事前に、大臣ら三人の皆様、お読みになっていたでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先般も先生にお答えいたしましたが、県民投票条例については、これに係る状況について、私ども、報道はもとより各般の情報を日頃から丁寧に確認をしてまいりました。私も、沖縄の二紙を含め、毎日目を通させていただいておりますので、その概要については確認をいたしておりました。 提案理由等については、原文を直接確認していたわけではありませんし、それから、この提案理由、説明等の概要についても、まさにその概要については報道等で確認をして、また報告も受けておりましたが、直接全部目を通してはおりませんでした。
○政府参考人(鈴木敦夫君) 県民投票に係る様々な御意見等々につきましては、現地の報道ですとか各種の情報を通じまして把握しているところでございます。 お尋ねの県民投票条例については、その条文をきちっと読んだ上でその内容を把握してきたところでございます。 他方、一方、御指摘の県議会における条例の提案者の御発言ですとか、条例案の提案理由、これにつきましては、直接、県の公報等、県議会の議事録を目を通して把握していたわけではございませんけれども、報道をもとより、各般の情報を通じてその概要は承知していたところでございます。
○政府参考人(三原祐和君) お答え申し上げます。 私も、今ほど局長から御説明があったものと基本的に同じでございます。 その条例の内容につきましては確認はしておりますけれども、それ以外の提案理由、説明等につきましては直接確認はしておりませんけれども、その条例の提案に関わる、めぐる情勢につきましては承知はしておりました。 以上でございます。
○小西洋之君 防衛大臣も担当局長も担当課長も、この県民投票は何のために行うのか、趣旨説明、そして法律に基づく、行った代表者の意見、全く読んですらいないことが明らかになりました。 防衛大臣に伺います。 条例の第一条にはどのようなことが書かれているか御存じですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 沖縄県議会において、富川副知事さんから県民投票条例案の付議に際して、本件は、地方自治法第七十四条第一項に基づき条例の制定請求がなされ、同条第三項の規定により議会に付議されたものであって、本条例の制定請求は、請求に必要な署名数を上回る約九万三千筆の署名をもってなされ、これは県民投票の結果を県政に反映させたいという多くの県民の思いの表れであり、翁長前知事はこういった県民投票は意義があるものと考えていると述べておられたが、私、私というのはこの富川副知事さんも同様に考えていると述べられたと承知をしております。
○小西洋之君 防衛省の参考人は分かりますか。条例の第一条、県民投票の条例の第一条は何が書いてありますか。
○政府参考人(鈴木敦夫君) お答え申し上げます。 条例の第一条でございますけれども、「この条例は、普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋立に対し、県民の意思を的確に反映させることを目的とする。」と書かれております。
○小西洋之君 今おっしゃっていただいたこの県民投票の目的は、国が行う埋立てに対して沖縄県民の意思を的確に反映させる、まさに住民自治の表れそのものでございます。 防衛大臣に伺います。 まさに、地方自治法に基づく住民自治の表れ、具体化として行われた県民投票に対して、県民投票の結果が出る前から辺野古の基地の建設を進めるという考え方は、地方自治の本旨、すなわち住民自治を真っ向から否定する許されない考えではないですか。
○国務大臣(岩屋毅君) そのようには考えておりません。 先ほど総務大臣から地方自治法の趣旨についての御説明がありましたが、その中においても、国の存立に関わる外交、防衛等の事務については、やはり国が責任を持って行う旨の規定もあるところでございまして、私ども、普天間飛行場の危険性を除去し、沖縄の負担を軽減し、なおかつ抑止力を国の安全保障のために維持していくというのは、国が責任を持って行わなければならない事業だと考えて進めているところでございます。
○小西洋之君 大臣はかねてより、沖縄は沖縄の民主主義、国は国の民主主義がありますからというようなことをおっしゃっていますけれども、国の民主主義の論理によって、理屈によって、沖縄の民主主義と異なるようなことを沖縄の民主主義の結果が出る前からやることを決めているというのは、沖縄の民主主義が基づくところの住民自治ですね、地方自治の本旨に反する考えだと思いませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) やはり、国の責務ではありましても、丁寧に対話をする、説明をする、理解を求める努力をするということは大事なことだというふうに考えておりますし、私も就任以来四回、玉城知事さんにもお目にかかりました。これからもお目にかからせていただきたいと思っておりますが、そういう努力をしていくと同時に、やはり国の責務というものもしっかり果たさせていただきたいと考えているところでございます。
○小西洋之君 大臣は、大臣の下の防衛省の官僚の担当課長ですら、住民投票、県民投票が何のために行うのか、趣旨説明、そして代表者の意見、十二ページにございますけれども、国策の抱える問題点を民主主義の原理に基づいて直接解決する方法は、地方自治法が定める直接民主制の制度に基づいて、一つの国策に対して明確にその地域の民意を明確にすること、このような考え方を確認すらしていなかったことは、大臣は、大臣の部下がそうしたことを確認すらしていなかったことは、沖縄県民の皆さんの住民自治、地方自治の本旨を否定する行為だとお考えになりませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) これも、先ほどから申し上げておりますとおり、今般の県民条例に至った経緯などについては、私ども、日々情報は入手しておりました。したがって、何のために行われた県民投票であるかというのはよく分かっております。その上で申し上げているところでございます。
○小西洋之君 では、県民投票を何のためにするかの趣旨説明、考え方、また法律に基づいて認められている代表者の意見は、報道でその内容を知れば住民自治に反しないというお考えなんですか。
○国務大臣(岩屋毅君) この問題は、長きにわたって沖縄との様々な会話を続けてきた問題でございますから、県民投票条例の制定に至った全体状況というのは私どもよく理解をしていたところでございます。
○小西洋之君 実は、趣旨説明や代表者の意見はそんなに詳しく報道それほどされていないんですね。それを知らなければ、制度上、住民自治を尊重したことには、大臣、ならないわけでございます。そのようにお考えになりませんか。
○国務大臣(岩屋毅君) その必ずしも詳細を把握していなくても、この辺野古移設という問題について県民の意見を問いたいという趣旨で県民投票条例が制定されたということはよく理解をしておったところでございますので、それで特段その住民自治についてその理解が足らないという御指摘は当たらないのではないかと思います。
○小西洋之君 何のために県民投票をするのか、その趣旨説明また代表者の意見も防衛省全体として誰も読んでいなくて辺野古の基地の建設を続ける、そのようなことをしたことについて、沖縄県民と沖縄県に謝罪するお考えはありますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 沖縄の皆さんの御意見というのは様々な形で私ども聞かせていただいてまいりましたし、これからも丁寧に対話を続けていきたいというふうに思っているところでございます。
○小西洋之君 県民や県の思いを全く読んですらないことは、かつて県民が味わった銃剣とブルドーザーと同じことではないですか。防衛大臣に伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) その直接詳細を承知はしておりませんでしたけれども、全体状況についてはよく理解をしていたというふうに申し上げております。
○小西洋之君 防衛大臣は許されないことをしている、地方自治の本旨を裏切っていると思いますが。 横畠長官に伺います。 二十四条で同性婚は憲法が想定していないというような答弁をされていますけれども、二十四条二項、十三条、十四条があるのに、そのようになぜ考えられるのか、論理的に説明してください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) まず、憲法第二十四条をお読みいただければと思いますけれども、第一項においては、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、」と規定されています。また、第二項におきましても、「法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」と規定しています。 すなわち、憲法の文言上、「両性」とある以上は、双方の性別が同一である婚姻の成立ということをこの憲法第二十四条は想定していないということでございます。
○小西洋之君 二十四条の根本趣旨を教えてください。答弁してください。
○委員長(金子原二郎君) 横畠長官、分かりました、質問の趣旨。
○小西洋之君 長官、二十四条の根本趣旨を答弁してください。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その根本趣旨ということで、何をお答えすべきか、やや考えるのでございますけれども、戦前の婚姻との比較において、この憲法の第二十四条というのがまさに両性の合意のみに基づいて成立するということで、婚姻の関係というのが個人の関係、両性でありますけれども、個人の関係であるということの基本を定めているものと考えております。
○小西洋之君 長官に伺いますけど、二十四条で一般の男女は婚姻の自由が認められていますか。
○委員長(金子原二郎君) 長官、分かりましたか。(発言する者あり) もう一回。
○小西洋之君 長官、二十四条で一般の男女は婚姻の自由が認められていますか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 婚姻は法律によって具体的な制度が定められております。一般の男女ということで、何を意味されているのか分かりませんけれども、年齢による制限等々がございます。
○委員長(金子原二郎君) 小西君、時間が来ています。
○小西洋之君 じゃ、同性婚の方々については婚姻の自由を認めないという解釈は、そうした方々に対する差別ではないですか。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので。 以上で小西洋之君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、川合孝典君の質疑を行います。川合孝典君。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典でございます。 私は、本日は、持ち時間いっぱいいっぱい使わせていただいて統計不正の問題について御質問させていただきたいと思いますが。 まず冒頭、手持ち無沙汰にされている麻生財務大臣に一件、通告はしておりませんが、今朝の話なので一件御所見をお伺いしたいと思いますが、報道によりまして、森友の趣意書の不開示が違法であるという判決、大阪地裁の判決が出てまいりました。この判決を受けて、麻生財務大臣の御所見をまずお伺いします。
○国務大臣(麻生太郎君) 三月十四日、昨日ですかね、昨日、森友学園が近畿財務局に提出した小学校設置趣意書のうち、当初、小学校名、これは開成小学校だということだと、等の一部不開示としたことは違法であるとして争われていた国家賠償請求訴訟の判決ということを質問しておられるんだと思いますが、その件に関しては承知をいたしております。 御所見ということですけど、国の主張が認められなかったということですけれども、判決の内容を精査をさせていただきますとともに、これは関係しております省庁、財務省以外にもございますんで、今後の対応については検討してまいりたいと考えております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 静かにしてください。
○川合孝典君 突然の通告に対してお答えをいただきまして、そのことについては感謝を申し上げたいと思いますが、この判決の内容を確認しておりますと、経営上のノウハウが含まれているからという理由で不開示だったと。ところが、開示された情報には一切そういうことには触れられていないという事実があったということでありまして、これは重大な虚偽の答弁を当時していたということでございます。 そのことについて御報告を受けていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほど御答弁をさせていただきましたとおり、内容につきましてはこれから精査をさせていただいた上でよく検討させていただきたいと存じます。
○川合孝典君 急なことでありますので、今日はこれだけにしたいと思いますけれども、今後もこの問題を含めて様々追及させていただく必要のあることがあるということだけ御指摘させていただきたいと思います。 その上で、統計不正に関わる問題について議論させていただきたいと思います。 私、一か月ほど予算委員会から外れておりまして、議論を外から見ておりまして非常に話が混乱してきておりまして、恐らくテレビ見ていらっしゃる皆さんも何の議論をしているのか分からなくなってきているんじゃないのかということを問題意識持っております。非常に難しくなってきている、専門的な問題になっております。 私にとりまして一番大切なことは、国の政策決定の根幹に関わるこの統計データが揺らいでいるという事実。原因をきちんと究明して、絶対に再発させないというそのための体制をどう組んでいくのかということの議論をしなければいけない。ところが議論がかみ合わない。なぜかみ合わないのか。厚生労働省や厚生労働大臣がいろいろな答弁の根拠とされているこの報告書、この報告書自体に非常に疑義が生じているということ、ここをきれいにしない限りは、恐らく議論が前に進まないんだろうというのが実は私の問題意識であります。 そこで、まず厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。 報告書において組織的隠蔽はないという結論が出ておりますが、この組織的隠蔽の組織的という言葉の定義、これをどのように厚生労働省として捉えていらっしゃるのか、このことをまずお教えください。
○国務大臣(根本匠君) 報告書で定義をされておりますが、そもそも組織的隠蔽の概念は多義的であることから、まず、隠蔽行為とは、法律違反又は極めて不適切な行為について、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為であると位置付けて、これを前提とした上で、担当課の職員において、意図的に隠したとまでは認められず、隠蔽行為があったものとは言えないとされております。 よろしいでしょうか。(発言する者あり) まず、そういう定義ですよね。 それで、組織的については、それぞれの、要は、報告書で言われているのは、この担当課において、担当課において、あと担当係において、今回の、平成十六年から三分の一に抽出して、で、復元しなかった、これについてはその担当課と担当係については認識されていたと、その担当課と担当係について。だから、そういう意味でいうと、そこは、その組織については認識していたと、されていたと、こう言われております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) ちょっと速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(根本匠君) 追加報告においては、組織的というのは、団体の長、あるいはこれに準ずる地位にある者が違法行為などを認識した上でその実行の意思決定をし、その意思に従って組織的に違法行為等が行われた場合、あるいは、下部組織において違法行為等が行われること、又は行われたことを認識し、これを積極的に認容する行為を行った場合を指すことということを前提としたと、前提としたと言われております。 これは、特別監察委員会は、これは法律の専門家も全部入ってもらって、そして組織的隠蔽というのを前提にして、そして調査をしていったわけですから、組織的という定義は今私が申し上げたとおりの定義で、これを前提として調査をしたとされております。
○川合孝典君 済みません、みんな多分何をおっしゃっているのか分からないと思うので、厚生労働省、補足があったら言ってください。
○政府参考人(定塚由美子君) 追加報告における組織的というのは、今大臣が申し上げたとおりで、報告書に記載されているとおりであるわけでございます。例えば厚生労働省の課室については、追加報告においては、団体の長、先ほど大臣が申し上げました団体の長は厚生労働大臣ということを踏まえれば、課室についてもその下部組織という、そういう位置付けでございます。
○川合孝典君 この議論のスタートになっている組織的隠蔽の組織的という言葉一つでも、これだけ訳が分からなくなっているんですね。 実際にこれ資料を見ながらでないと分からないと思いましたので、ちょっと余り環境に優しくないんですけど、全部資料を刷ってまいりました。 時間の関係がありますので、藤澤さん、来られていますよね。十八ページの赤線の引いてあるところを読んでください。上の(1)番というところからです。
○政府参考人(藤澤勝博君) アンダーラインを引いておられるところを読み上げますと、「毎月勤労統計の調査方法に関するこれらの虚偽の申述は、それぞれ、毎月勤労統計を所管する担当課(室)の長レベルの判断の下、部下の協力を得ながら行われたもので、単にその申述をした担当者の個人の責任にとどめるべきものではなく、課(室)という組織としての独自の判断による行為と評価すべきもの」というところまでがアンダーラインを引いていらっしゃいます。
○川合孝典君 課室という組織と記載されておりますが、これ組織じゃないんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 先ほど私からも答弁をいたしましたが、課室というのは、この報告書では組織と位置付けられております。
○川合孝典君 課室がこの統計不正を隠蔽、統計不正を主導したんじゃないんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 組織という意味で課室ということでございまして、隠蔽というのは認定をされていないところでございます。
○川合孝典君 すり替えていらっしゃいますけど、室長や課長というのは対外的に厚生労働省を代表していないということをおっしゃっているんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 課室は大臣の下部組織でございまして、課長、室長は課室を代表する者でございます。
○川合孝典君 課長、室長は組織じゃないということですね。
○政府参考人(定塚由美子君) 先ほども申し上げましたが、課室は組織でございます。
○川合孝典君 では、組織的隠蔽がないの組織的と、この組織との違いを言ってください。
○政府参考人(定塚由美子君) 組織という意味の上では一緒でございます。
○川合孝典君 じゃ、課室の人間が隠蔽したんでしょう、違うんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 課室の組織の人間なんですけれども、隠蔽ということについて認定をしていないということでございます。
○川合孝典君 不正はしたわけですね、じゃ。
○政府参考人(定塚由美子君) 委員から配付いただきましたこの資料の十八ページにあるとおり、虚偽申述についてこれは認定をされているところでございます。
○川合孝典君 虚偽は行ったけれども隠蔽はしていないということを、一般の人が理解できるように説明してください。
○政府参考人(定塚由美子君) 隠蔽行為でございますけれども、この報告書では、そもそも隠蔽の概念が多義的であるということから、法律違反又は極めて不適切な行為について、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為、故意行為であると定義をしているところでございます。 虚偽申述でございますが、虚偽申述については、真実に反することを認識しながら事実と異なる虚偽の申述を行うことということで、二つが違うということでございます。
○川合孝典君 つまりは、何を厚生労働省が主張しているのかが分からないということが今明らかになったということであります。分かりました、皆さん。 では、藤澤さん、もう一度、申し訳ないんですけれども、十二ページの中段部分の赤線部を読んでください。
○政府参考人(藤澤勝博君) そのまま読み上げをさせていただきますが、「当時の雇用・賃金福祉統計室長Fが述べるところによると、室長Fは、当時の担当補佐から、変更後の計画案について、総務省担当者から、大規模事業所は全数調査である旨を記載してはどうかと指摘があった旨を報告されたが、実際には抽出調査としていることから、担当補佐を通じて、総務省担当者に対し、全数調査に関して「原則」「基本的に」との修飾語を置けないかと相談させた。」。 以上でございます。
○川合孝典君 これつまり、当時の室長が総務省に対して隠蔽しようとしているということを書いているんじゃないですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 先ほど申し上げたとおり、虚偽申述は、文字どおり、真実に反することを認めながら事実と異なる虚偽の申述を行うこと、この定義には該当しますが、隠蔽行為、先ほど申し上げた定義には該当しないというものでございます。
○川合孝典君 あのね、子供でも分かる話なんですけれども、隠蔽でなければ、総務省に、要は、もう既に抽出調査やっていて合わなくなってしまっているということの事情を話すように部下に指示するべきなんじゃないんですかという話なんです。
○政府参考人(定塚由美子君) 隠蔽行為の定義については、先ほど申し上げたように、意図的にこれを隠そうとする行為という定義付けをこの報告書でしております。 一方で、例えば各都道府県に発出をした通知に記載された抽出率の逆数表、これ全都道府県に配付をしておりますので、これは全都道府県で一目で分かるというような状況になっているわけでございまして、こうした点などを総合的に判断をされて、隠蔽行為があったとは言えないと監察委員会で判定をされたものでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) じゃ、もう一回川合さんに質問していただきますので、よく聞いておいてください。官房長、聞いておいてください、ちゃんと。
○川合孝典君 ちゃんと聞いていてくださいよ。いいですか。 既に抽出調査していることが分かっていたわけですから、総務省に相談したときに、原則、基本的にと修飾語を置けないかと、これ指摘、指示出していること自体が隠蔽なんじゃないんですかという話している。なぜ総務省に対して今そういうことになっていますと言わなかったのか、それが隠蔽なんじゃないのかという話なんですよ。
○政府参考人(定塚由美子君) 隠蔽というのは、先ほど来申しているとおり、意図的にこれを隠そうとするという行為なんですけれども、この場合に、先ほど申したように、抽出調査であることが分かる書類を全国の都道府県に送っているであるとか、変更申請に記載した際も、厚労省側からではなくて、総務省の担当者から全数調査である旨を記載してどうかという指摘があった中で最終的に全数調査である旨の記載を至ったものということで、積極的に虚偽記載をして抽出調査であることを殊更に隠そう隠そうとしていた、こういう行為ではないというふうに認定をされたところでございます。
○川合孝典君 いや、意図的に隠そうとしたのを隠蔽というんでしょう。意図的に隠そうとしているじゃないですか、ここの文章はと言っているんですよ。
○政府参考人(定塚由美子君) 何度も申し訳ないんですけれども、殊更に隠そうとしたというような状況ではないという認定がされたということでございます。
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(定塚由美子君) お尋ねの件でございますけれども、隠蔽ということにつきましては意図的に隠そうとするものという定義を報告書の中で取っております。 一方、この本人でございますが、先ほど申したように、大規模事業所が抽出調査であるということが分かる書類を全国の都道府県に送っていると、全国の都道府県の担当課が東京都が大規模調査は抽出調査であるということが一目瞭然で分かる逆数表という資料を送っております。こうしたことは、まあ隠蔽ということで意図を持って殊更に隠そうとすることをしている者が行う行為とは考えられないということ。また、変更申請に記載した際の経緯も先ほど申したとおりでございまして、こうした点などについて総合的に、委員会の先生方、法律の専門家、元裁判官、高裁長官の方等でございまして、事務局には元検事の方も入っております、こういった方がきちんと判断をされて認定をされたものと考えているところでございます。
○川合孝典君 だったら、十二ページの赤線引いているところの下のところに、要は、基本的に、原則、基本的にというような修飾語を置けないのかと相談させたけれども、既に抽出調査していることを説明したらこれまでの不適切な取扱いの説明にも窮すると書いているじゃないですか。全然合っていないですよ、その説明と。
○政府参考人(定塚由美子君) それで、報告書にも書いてございますけれども、こうした行為については隠蔽には該当しない、ただ、虚偽申述ということには該当するということで、対外的に事実と異なる説明をしたことは非難されるべきであるということで、強い非難が報告書によって行われているところでございます。
○川合孝典君 どんどん、これももっと更に深掘りしなければいけないんですが、そのためにもやっぱり樋口委員長にお越しいただかなければいけませんので、改めて委員長には、樋口特別監察委員長の参考人招致を、これ要求したいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○川合孝典君 十八ページ、御覧いただきたいと思います。 (2)の組織的隠蔽の問題についての真ん中のところの赤線引いてあるところ、何度も済みません、藤澤さん、読んでください。
○政府参考人(藤澤勝博君) 資料の十八ページの中ほどでございますけれども、「本委員会が今回の事案において「隠蔽」の有無として取り上げるべきだと考えたのは、平成二十六年に事務取扱要領から抽出調査である旨の記載を削除したこと、及び、平成三十年一月から東京都の大規模事業所について復元処理を開始したことをはじめ、」、この後少し線がございませんけれども、続けますと、「「隠蔽行為」とは、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為(故意行為)であることを前提とした。」。 以上でございます。
○川合孝典君 厚生労働省に重ねて質問しますが、なぜこういう限定的な定義にしたのか、説明してください。
○政府参考人(定塚由美子君) この定義でございますが、そもそも組織的隠蔽の概念は多義的ということでございまして、確定的な定義や見解は見当たらない中で、参考となる法律の規定や裁判例、有識者の意見も踏まえ、法律家の専門も参加していただいた本委員会で議論を行い、決定したものということでございます。
○川合孝典君 北村先生にちょっと確認させていただきたいと思うんですが、統計学的、統計のプロのお立場からして、この問題が起こった一番最初の、まあ二〇〇三年からということらしいんですけれども、その問題が起こった発端のときに、一体どういう理由で、誰が何の目的でやったのかということがきちんと検証されなければ、本当の意味で統計を正していくことはできないと常識的に考えるんですが、先生、どのようにお考えでしょう。
○参考人(北村行伸君) それは私どもも統計委員会のメンバーとして意見書として出させていただいたんですけれども、その最初の経緯がそれほどはっきり書かれておりませんので、もう少し情報提供してくださいということをお尋ねしました。
○川合孝典君 今、北村参考人から貴重な御指摘をいただいたわけですが、もう少し詳細に、なぜ二〇〇三年から、平成二十六年以前の調査をしないのかということを今ここで説明してください。
○政府参考人(藤澤勝博君) 今、北村統計委員会委員長代理がおっしゃいましたのは、三月の六日の統計委員会で一部の委員の方から提出された意見書についてのことではないかと思いますけれども、その中でも、抽出調査においては標本誤差が発生するとともに、無回答、標本の摩耗などの影響も生じるといったような記載がございました。 その後、統計委員会の一部の委員の方からその三月六日の同委員会に提出された意見書を受けまして、今度は西村統計委員長の命により取りまとめられました、総務省の担当室から私どもに対して要望書をいただいております。その内容は、統計技術的あるいは学術的な観点からの再発防止策の必要性や内容を厚生労働省に対して聞かれると、そういうものになってございまして、厚生労働省といたしましては、統計委員会あるいは統計委員会の点検検証部会などでの検証が今後行われると思いますので、それに対して適切に説明を行っていきたいと考えております。
○川合孝典君 厚生労働省としては、特別監察を行う上で、平成二十六年以前のものは調査する必要がないという認識なんですね。
○政府参考人(定塚由美子君) 先生のおっしゃる二十六年以前のものという趣旨がよく分からないんでございますが、いずれにしても、追加報告書で一連の経緯については調査をしていただいていると考えているところでございます。
○川合孝典君 はぐらかさないでいただきたいんですが。 組織的隠蔽の定義が、平成二十六年の事務取扱要領から抽出調査である旨の記載を削除したこととかとここ書いてあるわけですよ。あと平成三十年のと。ここだけに限定して組織的隠蔽がありなしを判断しているわけであって、それ以前のものがなぜ組織的隠蔽の判断の材料にならないのかということを聞いています。
○政府参考人(定塚由美子君) 組織的隠蔽かどうかという観点では、例えば、十九ページの上のところでございますけれども、本来全数であるべき調査を抽出で行っていたこととか、復元処理を行っていたことに気付いていた職員がいたにもかかわらず長年放置してきたこととか、この辺りに幾つか書いてありますけれども、こういったことについても隠蔽行為があったかどうかということを監察委員会で判断をして、結論としては、隠蔽行為があったとまでは認められないと判断をしているところでございます。
○川合孝典君 申し訳ありません、何度聞いても分からないんですけど。 うそはついたけど隠蔽はしていないということをもうちょっと分かりやすく説明してください。
○政府参考人(定塚由美子君) 隠蔽行為とは、法律違反又は極めて不適切な行為について、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為、故意行為ということで、この隠そうとする故意というのが認定できるかどうかということを法律家の委員の方々が御判断をいただいたということで、その過程で、例えば、先ほど申したように、全都道府県に分かるように抽出調査の資料をまいているとか、そういったことが判断の要素の一つとなっているところでございます。
○川合孝典君 そこでごまかしていますけど。 全都道府県にまいているから公知の事実だという言い方をしていますけど、だったら、何で総務省に対して説明しなかったんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 今申したような理由で隠蔽だという判断まではされていないと、認定がされていないということでございます。 ただ、先ほど申したように、調査報告書の中では、隠蔽と同等の問題があると判断をされている虚偽申述に当たるとされているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 当時の雇用・賃金福祉統計室長Fが述べるところによりますと、室長Fは、総務省担当者から指摘を受けたということを報告をされて、それで、担当補佐を通じて、総務省担当者に対して、全数調査に対して原則、基本的にとの修飾語を置けないかと相談させたと。しかしながら、総務省担当者から、変更予定があるという趣旨かとの質問を受けたためということで、これまでの不適切な取り合いの説明にも窮することから、事実を正直に言い出せず、総務省の指摘どおりの記載をしたということである。このような経緯によれば、室長Fについて、東京都の大規模事業所について抽出調査ということを積極的に隠そうとする意図を持って担当者に虚偽の説明をして変更申請書の記載を誤ったものとしたものではなく、殊更に隠そうとの意図があるとまでは認められない。しかしながら、対外的に事実と異なる説明をしたということは先ほど申したように虚偽申述に当たるということで非難されるべきと、このような判断でございます。
○川合孝典君 皆さん、お分かりになられましたでしょうか。 読み物として非常に難解な読み物になっておりましてですね、厳しい言葉は並んでいるんだけど、明らかに不正行為が行われているんだけれども、でも認めないと言っているだけのことなんです、これ。だから、文言一ページ一ページ全部精査したら、これがいかにいいかげんなものであるのかということは皆さん御理解いただけると思いますので、是非読み込んでいただきたいと思います。 このままだとここでずっと止まっておりますので、次の質問に移りたいと思います。 特別監察委員会の第三者性についてちょっともう一度、一から検討してみたいと思うんですが、根本厚生労働大臣、この特別監察委員会の第三者性について、大臣、担保されていると思われますか。
○国務大臣(根本匠君) 私は担保されていると思います。 特別監察委員会は、統計の専門家を委員長として、統計の専門家、元高等裁判所の長官、弁護士等の有識者のみで構成されており、そして、樋口委員長を中心に委員会の主体的な御判断の下で運営されており、中立性、客観性は担保されております。その意味で第三者性を有していると認識しております。
○川合孝典君 大臣は今、そう言い切られました。 厚生労働省、第三者性という言葉のいわゆるその趣旨、厚生労働省としてはどのように捉えていらっしゃいますか。
○政府参考人(定塚由美子君) 第三者性ということでございますが、特別監察委員会について、中立性、客観性が担保されている形になっているということと考えております。
○川合孝典君 そこで質問ですが、この特別監察委員会の樋口委員長、まあ私も、労働いわゆる政策に関しては大変な大家で尊敬申し上げている方でございますが、この方は、樋口委員長は第三者性が担保されているんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 樋口先生でございますが、二十一年から二十六年にかけて統計委員会の委員長を務められるなど統計の専門家であるとともに、労働経済研究の専門家であるということから、その御本人の個人の資質に着目して樋口先生しかいないということで委員長をお務めいただいております。 樋口先生は、検証作業はほかの委員、法律家の方、そのほか専門家の委員の方との合議により進めており、また、検証に手心を加えることは断じてない旨、これまでの国会審議でも答弁していると承知をしております。 報告書を取りまとめるに当たって、中立的な、客観的な立場から厳正な調査をしていただいたと考えております。
○川合孝典君 専門性について誰も疑義を唱えているわけではないんです。中立な方なんですかと聞いているんです。
○政府参考人(定塚由美子君) 今申したように、中立性については保たれている方と考えております。
○川合孝典君 ただいま、樋口委員長は厚生労働省の関係のどういったお仕事をされていますか。主なものだけで結構です、教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 労働政策審議会の会長ほか、幾つかの審議会、研究会等の役職を務めていただいております。また、労働政策研究・研修機構の理事長を務めていただいております。
○川合孝典君 労働政策研究・研修機構の理事長を始め、審議会の委員三十幾つをやっていらっしゃるという話を私も理解しております。 その上でお聞きしたいんですが、この労働政策研究・研修機構というのは、厚生労働省の外郭団体で厚生労働省から補助金を受け取っている団体ですよね。その団体の長たる樋口先生がなぜ中立なのかということを是非教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 樋口先生は労働政策研究・研修機構の理事長ではございますが、先ほど申したように、専門家ということに着目をして委員長をお務めいただいているところでございます。 樋口氏は、先ほど申したように、御本人も検証に手心を加えることは断じてないという旨国会質疑でも答弁をしていただいており、中立的、客観的な立場からほかの委員とともに務めていただいていると考えております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。(発言する者あり) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(定塚由美子君) 特別監察委員会につきましては、今申したように樋口委員長について中立性があると考えておりますが、また同時に、ほかの委員、名古屋高裁の元長官であるとかほかの法律家の先生、それから事務局も含めて委員全体の合議で、全員参加で議論しておりまして、そういった意味からも中立性が保たれているもの、組織として中立性が保たれているものと考えているところでございます。
○川合孝典君 断じて恣意的ではないという判断は誰が下されたんですか。大臣ですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 先ほど申しました、樋口先生御自身が、ほかの委員との合議により進めており、検証に手心を加えることは断じてないと国会質疑で答弁をされていらっしゃいます。
○委員長(金子原二郎君) 今、誰が任命したかと聞いたんですよ。誰が任命したかと聞いたんです。
○政府参考人(定塚由美子君) 任命は大臣がされています。
○川合孝典君 では、改めて大臣に御確認をさせていただきたいと思いますが、樋口委員長がいわゆる第三者特別監察委員会の委員として適当だと思われた理由をもう一度御説明ください。
○国務大臣(根本匠君) 樋口委員長は統計委員会の委員長を務められました。そして、要は、専門家で、労働経済研究の専門家。これは統計の問題ですから、やはりこれは統計の専門家に委員長をやってもらうことがこの解明には私は必須だと思っております。その意味で、統計に精通した、言わば第一人者ともいうべき個人の資質に着目して委員長になっていただきました。 そして、委員長代理は、元高等裁判所長官の荒井先生が委員長代理、そして弁護士、あるいは検事、そしてさらに、二月七日以降は、さらに弁護士三名による事務局を設置して、より中立性、客観性をより高めた上で、これは組織としてこれやっていますから、この特別監察委員会は、そして、合議制でやっておりますので、私はその意味では、樋口委員長についてはその高い専門性、これに着目して、個人の資質に着目して委員長をお願いしております。 ですから、中立性、客観性、これは組織全体でやっている話ですから、有識者だけでやっていただいておりますので、そこは中立性、客観性、第三者性は担保されていると考えております。
○川合孝典君 何と言ったらいいんでしょうね。 まずね、まずねって済みません、そもそも樋口先生は厚生労働省の内部監査委員をやっていらっしゃったわけです。この内部で監査、業務監査をやっているというのは、後ろでやじっていらっしゃる中野さんがおっしゃっている長妻さんのときから始めたやつなんですが、今言っているのは第三者委員会なんですよ。したがって、第三者委員会を立ち上げるという話になったときに、過去の経緯を知っている中で仕事をしてきた人間はふさわしくないんですよ。 外部、いろんな人たちが疑念を要は提示されている、世論で八〇%近い人が全然説明になっていないとおっしゃっている最大の理由は、もうそもそもこのメンバーの皆さんが第三者性を疑われているといった時点で、どんないい報告書が出てきても駄目だということなんです。だから、日弁連の第三者委員会のガイドラインで独立性、中立性、専門性が重要だということを指摘されているんですよ。 聞きます、もう一度。厚生労働省で結構ですよ。この一連の委員のメンバーの中に日弁連の出身者の方が複数いらっしゃいますけど、なぜこの第三者委員会のガイドラインが守られなかったんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) ガイドライン、日弁連の第三者ガイドラインでございますが、これ、私どもが承知している限りでは、第三者委員会があまねく遵守すべき規範を定めたものではなく、あくまでも現時点のベストプラクティスを取りまとめたものと承知しております。 なお、先ほど樋口先生が内部監査委員だったと言われましたが、それ、そういう事実はございませんでした。
○川合孝典君 従前から樋口先生は監査をやっていらっしゃったと以前説明を受けましたけれども、違うんですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 特別監察委員会の何人かのメンバーは以前から監察をしていただいた委員の先生ですが、樋口先生については、新しくこの特別監察委員会立ち上げのときに大臣から任命をされたものでございます。
○川合孝典君 では、特別監察委員会の委員のメンバーの中に従前から監査をやっていらっしゃった方は何人入っていらっしゃいますか。
○政府参考人(定塚由美子君) 五名いらっしゃいます。
○川合孝典君 ということなんですよ。既に内部監査をやっていた方が第三者委員会のメンバーになっているんです。この時点で全く正当性がないと思うんですけど、どうですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 監察チーム、元々の厚生労働省の監察チームのメンバーの先生方ですが、元高裁長官の方であるとか法律家の方であるとか、中立的にまた優れた方でいらっしゃいます。
○川合孝典君 いや、それでなぜ中立的だと言い切れるのか、教えてください。
○政府参考人(定塚由美子君) まさに監察を、厚生労働省監察本部というのを立ち上げておりますけれども、この職員のほかに外部の目で専門員として加わっていただくということで今の五人の先生に加わっていただいておりますので、元々中立的立場ということでございます。
○川合孝典君 厚生労働省の当事者が衆人環視している中で中立的にやっているということですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 監察本部、厚生労働省の監察本部あるいは従前の監察チームの中で監察を行う際に、職員だけで行うのではなく、外部の目も入れるべきであろうということで監察チームとして委員に入っていただいているところでございます。
○川合孝典君 つまりは、これは外部監査報告、単なる外部監査報告であるという理解でよろしいですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 今回の特別監察委員会ではなくて、以前から行っております厚生労働省監察本部あるいは監察チームという形については、厚生労働省の組織内の第三者的な立場の組織であると。で、そこに外部監査委員の方が入っていただいているという位置付けでございました。 一方で、今回新たに置かれました特別監察委員会は、かねてより大臣から御説明させていただいているような第三者的な委員会ということでございます。
○川合孝典君 組織内の監査とおっしゃいましたから、つまりは第三者委員会ではないということを今おっしゃったという理解でよろしいですか。
○政府参考人(定塚由美子君) 私が申し上げているのは、今回の特別監察委員会ではなくて、従前の監察本部あるいは監察チームのこと、これは第三者委員会とは申しておりませんでした。
○川合孝典君 組織内の監査をやっていた方が多数、複数含まれている委員会が正しい第三者委員会だと言えますか。
○政府参考人(定塚由美子君) 従前から監察チームで様々な監察を行っていただいて、それ自体正しい監察を行っていただいたと考えております。 なお、この監察のメンバーの方々でございますが、平成二十三年、民主党政権時に厚生労働省で立ち上げたものでございます。
○川合孝典君 今、民主党の話は、もちろんそれ事実ですから、そのとおりでいいです。それは内部監査の話で、私が聞いているのは、第三者のきちんとした委員会になっているのかということを聞いているんですよ。
○政府参考人(定塚由美子君) 今回の特別監察委員会については委員を、従来のその監察チームというのは職員がメンバーに入っておりましたけれども、特別監察委員会は外部の委員のみで構成をしているというものでございます。さらに、その第三者性ということで、例えば私がヒアリングをしていたということで疑念があったということで、事務局長にも新たに元検事の方、外部の方を迎えて、委員及び事務局、両方について外部の方で行っていただいているということで、第三者性をしっかり確保する体制を組んでいるところでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(定塚由美子君) もう一度経緯から申し上げますと、この問題が発覚した後、基礎的な事実関係を把握するために、まず省内の監察チームというのが職員に対する聞き取りなどを行っていましたが、今回の事案の重大性に鑑みて、中立性、客観性を高めるということ、また統計に関する専門性を重視した体制とするということで、民間の有識者のみで構成をするという形で特別監察委員会を新たに設置をしたところでございます。 さらに、特別監察委員会においては、国会質疑での御議論等も踏まえ、元最高検検事の方を事務局長に加えて民間有識者で構成される事務局を設置するなど、中立性、客観性をより高めた形で検証作業を行っていただいたというところでございます。 なお、私が、最近、民主党政権時代からと申し上げたことについては、撤回をしておわびをさせていただきます。
○川合孝典君 別に撤回していただかなくてもいいんですけどね、私は。そんなことこだわっているつもりはないんですけれども。 中立的、客観的なということを繰り返しおっしゃっていますけど、いろんな不正、不祥事をやった、要は隠した、失礼、不正行為は行った、でも、ばれるのが怖かったから隠蔽じゃないみたいな話なんですよ、これ読んだら、全部。 これを書かれたのは樋口委員長ですか。どなたがこれ書かれましたか。
○政府参考人(定塚由美子君) 今回の追加報告書の作成の仕方でございますけれども、報告書のたたき台について、委員会での議論を踏まえて、まず委員が原案を書いて、委員や事務局がそれぞれドラフトを持ち寄って作成をしたものと聞いております。また、この場合の事務局というのは、厚生労働省職員ではなくて、弁護士さん三名の外部の方による事務局でございます。
○川合孝典君 ここで疑念がどうしても払拭できないのは、その外部の方とおっしゃっているここに書かれているメンバーの方々、そうそうたる有識者です。ただし、その方々は、要は第三者的に選ばれたものではなくて厚生労働省が選んだ人だから、いつまでたっても疑念が払拭されないんですよ。 大臣に。そもそも、この報告書一回出たときに問題になりました。そのとき、私、閉会中審査で大臣と同じ実はやり取りさせていただいて、内部監査の延長線上でやったから一週間で出たものだけど、実際には一か月以上やっていたんだと御答弁いただいたんですよ、一か月前に。それはおかしいんじゃないのかと言ったことが今回の追加報告書につながっているということも理解しているんですが。 私は揚げ足取ろうとするつもりはないんです。しかしながら、一体何があったのか、過去に、どういう理由で誰が何のためにこれをやったのかということをきちんとつまびらかにしないと、再発防止ができないんですよ。だから、そのために、きちんとした第三者委員会をもう一度立ち上げた上で、厚生労働省の影響を一切排した形でもう一度信頼回復のための調査というのをやり直すべきじゃないのかというのが私の主張なんですが、大臣、お考えいただけませんかね。
○国務大臣(根本匠君) まず、厚生労働省内で、例えばこういう事案が起こったときに機動的に、速やかに対応するために、実は監察チームというのが元々設けられておりました。これは、厚生労働省だけでやるといろいろな指摘がありますから、これは外部の、五人の弁護士等を始めとする外部の人間を入ってもらって、そしてそこは第三者の目でしっかりとチェックしてもらうという意味で、元々監察チームというのがありました。ですから、今回の事案が出て、すぐにその監察チームは動き出した、年末から動き出した。 で、ずうっと、担当者はどうしてこんなことが起こったのかということはずうっとやっていましたよ。やっていましたが、これは、やはり第三者性を強めるために、私は、厚生労働省と有識者で構成される監察チームではなくて独立して有識者だけで構成される特別監察チーム、それをつくる必要があるということで、それはつくりました。 それは、監察チームで、いろんな事実関係、あるいは担当者のヒアリング等も一定の蓄積がありましたから、それを引き継ぐ形で、もう独立した中立的、客観的な有識者だけで構成される特別監察委員会というのをつくって、それでやっていただいたと。 そして、その後の国会等の議論も踏まえて、外部の、厚生労働省とは利害関係のない弁護士中心に更に事務局を構成していただいて、そして、これは合議制ですから、この組織は。ですから、組織として中立的な、客観的な組織として厳正な調査をしていただいたということであります。 それから、今回、委員に追加報告書を配っていただいて、そこでいろいろな議論をしていただきましたが、実は一月の報告書というのもありますから、この一月の報告書と追加報告書において実は全体の報告がなされておりますので、平成十六年のあの全数調査、三分の一にして抽出、復元していなかったという経緯なども実は一月調査の中で書いてありますので、ですから、この報告書に、要は事実関係や動機、目的、認識そしてその原因、これは特別監察委員会で厳正にまとめていただいたと考えております。
○川合孝典君 まず、時間の関係がありますので、北村参考人には離席いただくよう、お取り計らいをお願いします。
○委員長(金子原二郎君) 北村委員長代理、どうぞ御退室いただいて結構でございますので。どうもお疲れさまでした。
○川合孝典君 改めて申し上げますが、私、スルガ銀行の関係のことも去年やらせていただいたんですけれども、内部監査やって、そこで、内部監査できちんと様々な調査を行った上で、更に外部の第三者委員会にきちんと委託して、その資料をもう一度精査し直して、本当に外の全くバイアスの掛からない客観的な立場で調査をするんですよ。そうしないと、疑念を抱かれた時点で、要は第三者性を疑われた時点で、その報告書がどんな立派なものであっても、どんな立派な有識者が書いたものであっても信用されないんですよ。 だから、きちんと完全な第三者委員会でやるべきなんじゃないのかと。後ろ暗いところがなければきちんと第三者の委員会の監査を受ければいいわけですから、そのことを申し上げさせていただいています。 時間が参りましたので、あとは関連に移りたいと思いますので、私の質問はこれで終わります。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 関連質疑を許します。矢田わか子君。
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子でございます。 私の方からは、一連の政府不正統計問題に関連して、幼児教育の無償化に関わる子ども・子育て政策に関する質問をさせていただきたいと思います。 といいますのも、保育の需要と供給、それから親の雇用形態や収入の実態、あるいは待機児童と潜在的待機児童の実態などは、正確な数をつかんでおかなければ、当然対策にゆがみや揺らぎが起こるわけであります。是非、政府としても、統計に人と予算をつぎ込んで公平公正に統計行政を行っていただくよう、改善を冒頭申し上げておきたいというふうに思います。 さて、まず子育て安心プラン、政府が示されたものがありますけれども、これについて、厚生労働大臣から若しくは事務方の方から御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。 子育て安心プランにおきましては、二〇二〇年度末までの三年間で待機児童を解消し、女性の就業率八割に対応できるよう、保育の受皿三十二万人分を整備することとしております。 子育て安心プランに基づきまして各市町村が策定をしております二〇二〇年度末までに待機児童を解消する計画を積み上げた受皿拡大量の見込みでございますが、昨年九月の公表時点では二十九・三万人となってございます。 これまでの経緯に照らせば、今後市町村が毎年度計画を見直す中で、潜在的ニーズが具体化をし、整備量が増加をするというふうに考えてございます。このため、三十二万人分の保育の受皿を整備し、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するという目標は達成可能だと考えてございます。 引き続き、子育て安心プランに基づき、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するため、全力で取り組んでまいります。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 私の方でも、資料一お配りをさせていただきました。三十年度から平成三十四年度末までの五年間の間に、女性就業率八〇%に対応できる三十二万人受皿整備するというふうに書かれております。 これ、二年前倒ししますよということですが、まず、八〇%に定めたその根拠を教えてください。
○国務大臣(根本匠君) これは、スウェーデンの女性の就業率が、スウェーデンが八割ですから、そこでも、その水準まで対応できるようにということでスウェーデンを参考にさせていただきました。
○矢田わか子君 スウェーデンの例ということですが、今一つの方向として無償化をしますということになっていて、このデータにありますように、女性の二十五から四十四歳の就業率が七二・七、それがスウェーデン並みに八〇ということになるのか、それとも無償化ということを入れ込んだのでもっと伸びるんじゃないかという見方もあるということについて、どう思われるかということについてまずお答えください。
○国務大臣(根本匠君) これは、スウェーデン並みの女性の就業率になっても待機児童の問題に対応できるようにということで設定させていただきました。
○矢田わか子君 いや、違います。だから、スウェーデン並みじゃなくて、今無償化を論議していますので、無償化すれば更に加速することはないですかと申し上げています。
○政府参考人(藤原朋子君) 無償化によりまして待機児童が更に増えるのではないかというお尋ねに対してお答えを申し上げます。 幼児教育、保育の無償化による保育の潜在ニーズへの影響につきましては、次の理由から限定的になるのではないかと考えてございます。まず第一点といたしまして、基本的に既にほとんどの子供が認可施設を利用できている三歳から五歳児を対象にしていること。また、ゼロ歳から二歳児については住民税非課税世帯に限定をしていること。それから三点目といたしましては、無償化の対象となるよう年収二百六十万円未満に就労を調整して抑える場合なども想定される、こうしたケースは保護者の考え方によるため、不確定要素も多く、ゼロから二歳児について潜在ニーズを見込み切れない場合がございます。 いずれにしても、待機児童ゼロに向けまして、しっかり安全プランについて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 今、いわゆる就学前の児童というのは六百万人おるわけです。六百万人のうち、実際にこういった保育所なりを利用している方々というのは二百五十四万人ということになっています。したがって、女性の就業率を本当にその層についても八〇%まで見込んでいくのであれば、更に私は需要が伸びるんじゃないかという見方をしていますし、民間との少し乖離があるということも前提に置いてもう一度見直しをしていただきたいということを要望したいと思います。 それと、女性のこれは二十五から四十四歳の就業率を取っていますが、これはなぜでしょうか。
○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。 保育所を利用する保護者の年齢層を踏まえまして、このように設定をさせていただいているところでございます。
○矢田わか子君 保護者、利用する人ということですけれども、今、高齢出産が増えていることは当然つかんでいらっしゃると思います。 実は、四十歳以降の出産の数が年々伸びてきておりまして、この二十年間で四倍、五倍に増えてきています。五万人、五万二、三千人いらっしゃるということであります。四十歳で産むと、当然四十五歳のときは保育所を利用することになるわけですね。第三子までいれば、そういった高年齢出産が増えていくということも加味をしてきちんと数字を出すべきだと思いますが、厚労省、いかがでしょうか、藤原さん。
○政府参考人(藤原朋子君) 四十四歳まで若しくは四十四歳、四十五歳以上にしましても、労働力についてはほぼ変わらないというふうに見込んでおります。
○矢田わか子君 いや、労働力変わらないことはないと思います。四十四歳までが、きっとこれ統計値で出しやすいんだと思いますが、以降につきましては、是非、四十五歳以上の方でも、当然出産をして、五十で働いていて子供がまだ保育園という方や幼稚園という方いらっしゃいますので、実質、そういう数値も加味をしながら、もう一度これを見直していくべきだと思いますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 今回の三十二万人の受皿の整備、これは二十五から四十四歳、まあこの辺、ここが実際の保育ニーズがあるメーンのところだろうという想定で、そして八割まで、M字カーブを想定しますから、私はそこは、そういう想定での三十二万分ですから、これは、様々な要因によって保育ニーズの増大があったとしても、十分対応可能なものとして設定をしております。保育ニーズが増大があったとしても十分対応可能なものとなっていると考えています。 〔委員長退席、理事山下雄平君着席〕
○矢田わか子君 今、三十二万人分の受皿、私は、これが二つの要素から少な過ぎるんじゃないですかという御指摘を申し上げました。 では、三十二万人分としたとしても、本当にこれ二年間前倒しで達成できるんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 例えば、今、二〇二〇年度末までに市町村が作成している待機児童を解消する計画を積み上げた受皿拡大量の見込みは、昨年九月の公表時点では二十九・三万人ですが、これは過去の経緯を見ても、これは市町村のその時点での対応ですから、市町村もその後、計画を策定、更に計画を策定していますから、過去のそういうトレンドから見ると三十二万人の整備量は十分に対応可能だと考えています。
○矢田わか子君 三十二万人、十分だというふうにおっしゃられたんですけど、是非、また臨機応変にやっぱり見直しをしていかなければ、いろんな数字出てきますので、現状に合わせて見直しをお願いします。 かつ、これがきちんと達成されなければ意味がありませんので、少子化対策なかなか進まない観点からも、宮腰大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 保育の受皿の問題については今厚生労働大臣から御答弁にあったとおりでありますが、子育て安心プランの受皿整備の中心となる企業主導型保育所においても受皿整備を進めていくということにいたしております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 出てきましたそれらについて切り札とされているのがこの企業主導型保育所というものなんですが、これ幾つ今施設としてありますでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 平成二十九年度末で、施設数二千五百九十七施設、定員五万九千七百三人でございます。
○矢田わか子君 そこに付けた予算は、今年度予算は幾らでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 一千七百億でございます。
○矢田わか子君 その企業主導型保育所、入所率は何%ですか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えします。 その開所の月数でかなり幅がございまして、十二月開所している場合には約七割というふうに承知してございます。
○矢田わか子君 以前、いろんなニュースで、この企業主導型、せっかくやっても入所者が集まらず、定員割れを起こしているというような報道も相次ぎました。定員割れの要因は何だと思われますか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 様々な要因があろうかと思いますけれども、設置するに当たってのその利用児童の見通しの少し甘かったとか、様々な要因がちょっと考えられると考えております。
○矢田わか子君 この企業主導型保育所は、待機児童がいなくても企業の申請によって認可できるのでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 企業主導型保育事業は、企業の創意工夫によりまして、例えば早朝、夜間、休日開所など、従業員の多様な働き方に応じた保育を提供できるというのが一つの利点でございますので、待機児童がいなくても、例えば従業員のための施設として必要であれば開所は可能だということでございます。
○矢田わか子君 では、その企業主導型保育所を認定するのはどこの機関ですか、また、それはどこにありますか、何か所ありますか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 企業主導型保育施設に助成させていただいていますのは児童育成協会でございまして、東京に基本的には一施設でございます。
○矢田わか子君 私が申し上げたいのは、その渋谷区にある児童育成協会、そこが全ての全国津々浦々にある企業主導型保育所の開設に当たる審査をしているのかということであります。どうですか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えします。 一部民間企業の方に委託をしているということでございます。
○矢田わか子君 一部ということですので、大部分はそこがしているということで間違いないですか。
○政府参考人(小野田壮君) 申し訳ございませんでした。審査の方は、済みません、審査は全て協会の方が担ってございます。
○矢田わか子君 この認定に当たってその児童育成協会が、私たちも実は内閣委員会で視察に行ってきましたけれども、一つのお部屋の中にそういう社員の方とか派遣社員の方がずらっといらして、出てきている審査する紙を、申請書をパソコン上で見て、確認をして、認定を判断しているような風景を私たちは目の当たりにしてまいりました。これはどうしてこんな実態になっているのか、御説明いただけますか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 企業主導型保育事業制度創設から三年を迎えまして、先ほども申し上げましたとおり、今五万九千人ということでございますけれども、三年の中でかなり人数も増えてきたという中で、なかなか協会の方の体制が、審査の体制が追い付いていないというようなことも要因の一つではないかと思っております。
○矢田わか子君 実際のところ、この児童育成協会、派遣の方が多くて、私たちが行ったのが一月です。ところが、三月までの依頼しかまだ政府から受けていない、四月以降仕事するかどうかも分からないというふうにおっしゃっていました。これ本当なのかと耳を疑いたくなるような状況で、そんな状況の中でなぜ仕事ができるのかという思いを持ちましたが、単年度ずつの更新になっているのはなぜですか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えします。 今三年目でございますけれども、基本的には一年度ごとに、内閣府からの補助金を担っていただく実施機関として適当かどうかというのを一年ごとに確認をさせていただいて継続ということになっておりますので、一年単位ということになってございます。
○矢田わか子君 しかしながら、ここは立入り審査も行う機関であります。本当に適切に運営されているのか、定点できちんと検査をしていかなければいけない、そういう役割を担っていらっしゃる機関でありますのに、単年度で一旦閉じて、じゃ、次の年度契約するかどうか分からないというふうな実態で本当に質の担保ができるのかなというふうに疑問に思いました。 また、この企業主導型保育所、実際に取消し施設や休止の施設等も出てきておりますが、それぞれ何件ずつでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 取消しが二施設でございます。休止は、現段階で休止をしているのは一施設というふうに承知してございます。
○矢田わか子君 世田谷区では、保育士が一斉に辞めて閉園になったりというようなケースも出てきておりまして、結局、書類審査、パソコン上だけでやって取りあえず開設しましたという、書類審査で通しているということ自体が甘いのではないかと思います。 しかも、多くの公費が使われていきます。これは企業拠出金によるものですけれども、それでも、例えば二十人定員で一回開設するに当たって、東京都では受け取れる整備費、大きくは八千万円というふうなことも数字として出てきております。それだけの費用を掛けるにもかかわらず、こんな甘い申請でいいのかということを御指摘申し上げておきたいと思いますし、取消しが行われて一番困るのは、やっぱり保護者なんですよ。結局、保護者が、閉まってしまってどこに預けたらいいのかというふうなことになりますので、是非、大臣、一言改善に向けたコメントをお願いします。
○国務大臣(宮腰光寛君) 昨年末に検討委員会を設置をいたしまして、国会で御指摘をいただいているこの問題点、そのほかにも有識者の方々からいろんな御意見もいただき、あるいは現場の自治体の首長さんや、そして実際にこの企業主導型保育をやっておいでになる企業の皆さん方からも御意見をいただきまして、今、取りまとめ骨子案まで行っております。真剣に、真摯に受け止めて、改正すべき点、改善すべき点をしっかり洗い出しておりまして、早急にこの取りまとめをいただいて、それに向かって直ちにできることからしっかりやっていきたいというふうに思っております。 なお、矢田委員先ほど御指摘の、この実施体制の継続性という面もあります。 単年度で切り替わる可能性があるというところで、実施体制を果たして強化ができるのかといったような問題点も検討委員会で御指摘をいただいて、今後この実施団体を選考する際には、複数年度ということを検討すべきではないかという御意見も承っているところでありまして、今後の安定的なこの制度の運営に向けてしっかりと検討し、その検討結果に基づいて早急に改善を図ってまいりたいというふうに考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございました。 柴山大臣、済みません、また次回に副教材費の件、学校教育の問題に触れたいと思います。 ありがとうございました。
○理事(山下雄平君) 以上で川合孝典君及び矢田わか子君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○理事(山下雄平君) 次に、伊藤孝江君の質疑を行います。伊藤孝江君。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。今日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 まず、金融法制に関連をして、麻生大臣にお伺いをいたします。 安倍総理から未来投資会議で金融法制の見直しの指示があり、決済分野について今現在見直しをされているとのことです。今、お金を送金される業者には銀行などの金融機関とそれ以外の資金移動業者の二種類があるところ、銀行は送金額の制限がなし、他方、資金移動業者は百万円までの送金のみ可能という大きな違いがあります。銀行は送金額の制限がない分、免許制で、財務状況も厳しくチェックをされ、業務範囲に限定もあり、破綻したときの利用者の保護の仕組みもありますが、資金移動業者はそれとは異なる類型となっております。 今回の見直しは、来年に向けて、銀行以外にも一回百万円以上の送金ができるように、銀行と資金移動業の間に新たな類型をつくるというふうに言われております。この決済分野の見直しの概要と目的について、麻生大臣、御説明いただけますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今先生御指摘がありましたように、資金移動業というのに関しましては、送金上限を百万円以上、一回百万円以上について、その額を引き上げてほしいという要望があるのは事実であって、それに合わせて見直しを検討させていただいております。 具体的には、資金移動業と銀行という、これまであります銀行というのは信用金庫を含めまして金融業というもので、新たな類型、これとこれとの間で新たな類型みたいなものをつくって、機能別、また横断的なというか、そういったものの検討を行っているというので、まだ設計段階のところでありまして、今細かいことは決められているわけではありませんが、問題は、高額にしますと、いわゆるマネーロンダリングという問題に対する対応が一つ。それから、百万円送ったとか言って送らねえという話が、それが一千万になり一億になったとすると、送ったけど、いや、片っ方は受け取っていないなんということになってきますと、いわゆるオペレーションとしていろいろな仕事をする上でのリスクが上がってくるということに関しましては、これはきちんとしておかないと、これは利用者が被害者ということになりかねませんので、そういったきめ細かな監督というものが必要であろうと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 仮に新規の送金業者が参入することになりましても、現在は企業が送金業者に口座を持っていないこともあり、銀行からすぐに新規業者に乗り換えることは少ないかもしれません。ただ、もちろん需要があると見込まれるからこそ見直しがなされるわけですし、大手SNS業者が疑似的な銀行業務を始めると口座を移す企業も出てくると思われます。また、現在、キャッシュレス決済で、事業者そのものは口座を持たずに銀行口座やクレジットカードにひも付けをしていることから、個人が高額商品の購入時などに銀行を使わなくなる可能性が考えられます。いずれにしても、いずれ銀行の手数料ビジネスへの影響は避けられないと思います。 現在の異次元緩和以降、銀行の貸出金利は緩和前と比べて大幅に低下をしており、預金金利との差で稼ぐ銀行の本業の収益は圧迫をされております。また、低金利政策により市場金利も低下しており、金融機関は資金の運用難にも直面しております。加えて手数料収入も減るということになりますと、これまで地域経済を支えてきた地銀など地域金融機関の金融仲介機能に影響が出ることも考えられ、ひいては地方経済の衰退にもつながりかねません。 高額送金を銀行以外にも認めた場合に、金融機関の経営に与える影響等についてどのように見込んでおられるのか、麻生大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) これはおっしゃるとおりでして、送金金額の上限ということを踏まえて今制度の見直しを行うということになりますと、それはもちろん利用者の利便が向上される、それは間違いないと思いますが、同時に、先ほど申し上げましたように、その送金をする人にとってそれが確実に履行されるかどうかというギャランティー、保証の問題もあったりしますし、いろんな問題が起きてくるという点も考えなきゃいけません。 同時に、送金ビジネスという資金移動業者という人たちにとりまして、いろんな人たちが出てくる可能性がありますので、そうすると、その間で競争が起きる、送金手数料を幾らにするか等々の競争が起きるということは十分起き得ますので、そうすると、その分だけ今まで送金手数料、御存じのように銀行によって違いますから、それの競争がより激しいことになってくるという点は、下がるという点にとりましては、利用者にとってはいいことであろうとは思いますけれども、経営する、送金とか移動業、資金の移動業者にとりましては、その分だけ、いわゆるコストがより下げさせられるということになりますので、そういった意味ではなかなか厳しいことになる。 そういった業者の参入によって、じゃ、今まである例えば地銀六十数行等々とかそのほかに第二地銀もありますし、いろんなものがありますので、そういったものが全国の人口減少ということの中にあっていろんな問題が起きてくるという可能性は、これは十分に考えておかないかぬのでありまして、そういった意味で、私どもとしては、金融業の新たな商売を考えにゃ駄目ですよというようなこともいろいろ申し上げておりますけど。 例えば、ある大きな銀行ですけれども、QRコードを使って、いわゆるスマホ決済サービスというのをスタートさせておられますが、その銀行は三月一日からやろうとして、近々、地銀約六十行ぐらいと契約を結ばれて、そういったものをうまくやろうとしていると。新しいシステムというものは、これはもう間違いなくフィンテック、ファイナンシャルなテクノロジーというものの進歩によってそういったものができ上がりつつあるという面も一つありますので、これいろんなことが起きてくるだろうと思いますが、この技術の進歩といったら恐ろしい進歩がありますので、そういった意味ではこれまでとはまた全然違ったビジネスが生まれてくるでしょうし、それによって淘汰される部分も出てくる。 いろんなことを考えて注視してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 続いて、物価安定目標についてお伺いをいたします。 過日、麻生大臣は、日銀の物価安定目標について、考え方を柔軟にしてもいいという感じは私もしないでもないという発言をされました。日銀の金融緩和が六年間続いていることで、副作用も指摘をされております。預金金利の低下が高齢者の生活を圧迫したり、資産形成、働き盛りの世代の資産形成を困難にもされており、地域経済を支える地銀の経営難は、今後、地域経済にも影響が予想されます。 また、世界経済が悪化しているとの見立てが強まる中、海外の中央銀行に比べると、日銀は長期間様々な緩和策を取ってきたために、もう追加の金融緩和ができないとの見方もされている面もあります。 日銀が二%の物価安定目標をできるだけ早い時期に達成することにこだわる余り、家計に負担を強いたり、また、海外のマーケット関係者から日銀には追加の緩和手段がないと見られてしまうことのリスクはないのでしょうか。この点、改めて麻生大臣のお考えをお伺いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御記憶かと思いますけど、六年前に、当時、白川という人が総裁だったときに、政府との間で日本銀行との共同声明というのをやらせていただきました。そのときは何かアコードとかいろんな、ホンダの広告みたいな名前使っていたのもありましたので、そんな、くだらねえと、紛らわしくて話にならないから共同声明って日本語にしてくれなんて言って、当時、言い合った記憶がありますけれども。 それで、させていただいたときは二%だったんですが、あのときは石油の値段が、伊藤先生、えらい高かったんですよ、三桁ぐらいの額行っていたと思うんですね。それからどんと下がって三十ドルぐらいまでに落ちましたので、四分の一に石油が下がるとか三分の一になっちゃうというような状態になりますと、これは輸入物価が全部影響しますので、そういった意味では、これはちょっとなかなか、二%というのは、当時、世界中、まあ世界中って変な言い方ですけど、先進七か国等々の間では二%ぐらいのターゲットというのをしておられていましたので、何となく、当時、二%で二年間ぐらいというのを、白川さんとの間ではそういうことになりましたけど、情勢が変わりましたので、黒田総裁になったときに、ちょっとそれは二%にこだわられる必要はないんではないのかということを申し上げた記憶もあります。これは五年ぐらい、四年ぐらい前だと思いますが。 それ以来、石油の値段というのは、御存じのように、まあ上がったって六十ドルぐらいで三桁にはそれ以来一回も行っていないんですけれども、そういった状況が続いておりますので、私どもとしては、この一・九九なら駄目で二%ならマルって、そんな厳密にこだわられる必要はないのではないかというのがこの間申し上げた背景でして、そういった意味では柔軟にやってもおかしくないのではないかということを申し上げさせていただいた背景なんですが。 間違えていただいては困りますのは、こういったのは、日本銀行としては、この二%の物価目標というのは、元々デフレーションによる不況、正確に言うと資産のデフレーションによる不況によって、日本が、まあそうですね、一九三〇年代ぐらいから起きたことがないデフレーションによる不況というのを世界で初めてやっておりますので、そういった意味での、デフレーションからの不況の脱却というのは優先順位の一番に掲げておりましたので、その意味でこの政策の金融の緩和というのは極めて大きかったと思いますし、事実そういった状況ではなくなることになっておりますので、その目標は達成されておるんですけれども、片や二%の目標についてはまだ達成できないということにこだわっておられますけれども、これ、私どもとして政策をやっております立場からいくと二%というのは大きな意味がありますけれども、普通の生活しておられる方は、二%に上がらぬからけしからぬなんて言っている人は一人もおられませんから。 そういった意味では、別に何もこだわらないのにその点だけにこだわられるのはいかがなものかということがこの間申し上げた背景でありまして、ただ、これは金融政策の話で、これはもうかかって日本銀行、物価等々、日本銀行の範疇でありますので、財務省としてそれに関わり合うというようなつもりで申し上げているわけではございません。
○伊藤孝江君 続きまして、民間宇宙ビジネスに対する支援についてお伺いをします。 政府は、未来投資戦略二〇一八にて宇宙ビジネスの拡大を、また宇宙産業ビジョン二〇三〇では二〇三〇年までに現在の我が国の宇宙産業全体の規模を二・三から二・五兆円程度に倍増させたいとしております。宇宙ビジネスが健全に発展をするためには、まずはこの日本でロケット打ち上げ事業者が成長していかなければ、結局はコストを掛けて他国のロケットを利用することになり、健全な発展は到底望めません。ロケットの民間における開発、事業化が最重要と言えます。 中でも、ロケットを打ち上げるには、ロケットそのものだけではなく、打ち上げるための射場整備が不可欠です。民間宇宙ビジネスに関わっておられる方々から、日本における射場整備の御苦労について伺いました。アメリカを筆頭に、フランス、ロシア、インドなどでは民間ではなく政府が射場を整備し民間打ち上げ事業者を支援しているとのことです。我が国でも同様の射場整備に関する支援を行わなければ、ロケット打ち上げビジネスをめぐる国際競争においてハンディを負うことになり、我が国の宇宙ビジネスの健全な発展を望むことができないのではないでしょうか。 射場整備を含め、民間のロケット打ち上げ事業者に対する支援の充実についてお伺いをいたします。
○国務大臣(平井卓也君) 近年、大企業からベンチャー企業まで様々な主体によるロケット開発や打ち上げ、人工衛星の開発などの宇宙ビジネスが今活性化していることは間違いありません。 政府も、こうした動きを支援するべく、民間による打ち上げ事業については、昨年十一月に宇宙活動法を施行して、人工衛星の打ち上げ等の許可制度や第三者損害賠償制度を導入して、公共の安全を確保するとともに事業の予見性を高めているので、これは非常に環境としては整備されたと思います。 打ち上げ施設、いわゆる射場環境についても、ロケットに搭載する燃料等に応じた適切な警戒区域の設定を安全基準に定める等、安全確保のために必要最小限の規制となるような十分な配慮はやっています。また、小型衛星用ロケットの抜本的な低コスト化実現に向けた開発支援、これは補助金もやっています。また、JAXAにおける民間等との人材交流や民間等を主体とする事業を出口とした技術開発等を行う新しいパートナーシップ型の協業も行っています。また、自治体ではクラウドファンディングで支援したり、射場に対する応援というものも当然考えていかなきゃいけないと思います。 民間による打ち上げ事業を含めて、宇宙産業における民間のその取組拡大を支援するために、今後ともいろいろ検討していきたいと思っております。
○伊藤孝江君 よろしくお願いいたします。 宇宙産業の世界全体での市場規模に関しては、年平均四%増の右肩上がりで拡大をし続けていると。そういう中で、日本で宇宙ビジネスの拡大の方向性としては、私自身も積極的に賛成をさせていただきたい。ただ、現状としては、まだまだ予算が不足していると言わざるを得ないのではないかと思います。 民間宇宙ビジネスへの支援を含め、宇宙関係予算、更に充実させるべきであると考えますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(平井卓也君) 私も予算をもっと確保したいと思っています。 それで、最近「はやぶさ2」とか準天頂「みちびき」とか、何か国民の関心事になることも非常に多いので、今がチャンスかなと思っておりますが、これから人の生活を一層豊かで安全、安心とするためにも、宇宙の更なる開発利用が重要だと思います。 平成三十一年度予算案における宇宙開発利用関係予算は、政府全体で対前年比二・二%増の二千九百七十二億円、先日成立いたしました平成三十年度第二次補正予算と合わせると、五・一%増の三千五百九十七億円となっております。 担当大臣としては、厳しい財政状況の中での効率的な開発を念頭に置きつつも、宇宙基本計画の遂行のために必要となる各種事業が着実に推進されるように引き続き努力していきたいと思います。 それに加えまして、民間の宇宙活動も活発化しておりますので、民間の資金がより宇宙産業に向かうよう、資金面でのリスクマネー供給とか専門家のマッチング支援、技術実証支援など、宇宙産業の振興にも積極的に取り組んでまいりますので、是非また御支援のほどお願いいたします。
○伊藤孝江君 麻生大臣、よろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。 ちょっと説明が長くなりますけれども、お聞きいただければと思います。 一般には余り知られていない話ではありますけれども、昨年の春以降、日本の海運業界を中心にして、太平洋などを航行する外航貨物船の間で深刻なエンジントラブルが続出をしました。私が聞いたところ、その被害は数か月の間に世界で二百隻以上にも及び、このうち約三分の一が日本関連の船舶と見られる前代未聞の大事故です。その中には、エンジンが止まってブラックアウトをして真っ暗な状態で航行不能となり、ハワイ沖で漂流状態に陥った船舶や、ポリネシアで座礁した船舶もあったということです。原因は船舶の燃料油ではないかと言われ、現在、原因物質や発生メカニズムの詳細な科学的解明が専門家により行われております。 島国である日本にとって、船舶は非常に重要な資源、生活両面でのインフラです。また、船舶が航海中にエンジントラブルを起こせば、船舶貨物の安全性のほか、乗組員の人命にも危険を及ぼします。ところが、実態の把握や原因の究明がなかなか進んでおりません。理由は、世界各地で発生をして、関係者が船舶所有者、用船者、荷主、燃料供給者、保険会社など多岐にわたり、船籍も様々です。 長期間の航行の間に世界の各地で給油をする間に、例えばアメリカで精製した燃料をアジアで積むということも普通にあり、また実際に油を使用するのも出荷をしてから数か月後ということもよくあります。また、燃料油については、使うことができる成分や各成分の割合を細部まで決められているわけではないため、船に悪影響を及ぼす燃料油かどうかを判断することも確認するまで時間と費用を要しますし、それすらできない業者もあります。さらに、事故のことですから信用問題に関係することもあり、情報が全て公開されるものばかりではありません。 このような事情から、どうも同じ燃料油を使った船に事故が起きているのではないかと推測されるまでにもかなりの期間を要したということです。 そのような中で、日本でも業界団体が緊急セミナーを開催したり、情報提供や問題提起を重ねてきました。国際的な規模でこれだけ多くの被害が発生していること、また全体的な実態把握など民間事業者では対応に困難な面があり、国として取り組むべき事案だと考えております。 そこで、この外航貨物船における粗悪油問題についてお伺いをいたします。 船舶の燃料油の品質等に起因するとされる船舶のトラブルについて、実態把握、原因解明など、政府のこれまでの対応及び今後の取組について御説明ください。 〔理事山下雄平君退席、委員長着席〕
○政府参考人(水嶋智君) お答えを申し上げます。 昨年、海外で燃料を給油いたしました多数の外航船舶におきましてエンジンのトラブルが発生をいたしまして、この原因が特定の燃料油ではないかというふうにされていることについては、私どもも承知をしておるところでございます。一方で、委員の御指摘にもございましたように、一般的に燃料油の供給経路は複雑でございまして、かつ複数の燃料油を使用するため、トラブルの原因となった燃料油、その成分及び生産者を特定することがなかなか難しいということでございまして、問題の実態把握や原因究明が困難な場合もございます。 現在は、このような燃料油が原因と考えられるエンジンのトラブルが多発している状況ではなくなっているというふうに承知をしておるところではございますけれども、昨年にエンジンに何らかのトラブルが生じたことは事実でございまして、船舶の設備、運航などに関する国際ルール策定などの役割を担っております国連の専門機関の国際海事機関において、昨年の十二月に本件の解決に向けた国際的な検討が開始されたということでございます。具体的には、国際海事機関が運営する全世界的な海運情報システムを活用いたしまして、燃料油の品質やエンジントラブルに関する情報を収集、共有すること、また、これらの情報を基に安全対策を検討していくことが合意されているところでございます。 我が国といたしましては、これまでも国際海事機関における国際ルールの策定などを主導してきたところでございますけれども、国際海運の一層の安全性向上に向けて、本件についても国際的な連携の下で有効な対策を鋭意検討してまいる所存でございます。
○伊藤孝江君 この粗悪油問題は、二〇二〇年一月から開始される船舶燃料油に係る環境規制強化に関連して、新しい規制に適合する燃料油を精製する過程において発生したと言われております。一般的にSOx規制と言われるものですが、日本も加入をしている条約で定められるものです。このいわゆるSOx規制も、海運業界には過去最大規模のインパクトを与える規制と言われていますけれども、このSOx規制に適合する燃料油について、混合して使用した場合の安定性に問題があるのではないかという指摘もなされております。 船舶の運航にとって、安全性の確保は何よりも重要です。SOx規制の開始により粗悪な油が増えるということはないのでしょうか。この規制が燃料油の品質に与える影響について御説明をください。 他方で、環境にも品質的にも優れた燃料油を精製しなければならないということであれば、SOx規制開始後、燃料油の価格が著しく値上がりしてしまうという事態になってしまうのではないかという懸念もあります。その点についても併せてお伺いをいたします。
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、二〇二〇年より、国際海事機関で定められました条約によりまして、船舶用燃料油の硫黄分濃度の上限が現在の三・五%以下から〇・五%以下へと強化されるということでございます。これによりまして、大型船舶で使用しているC重油と呼ばれる燃料油の性状、具体的には、粘り気を示す動粘度というものでございますとか、燃料が固まり始める温度でございますが、流動点といったような性状がこれまでのものと異なってくるという可能性がございます。 このような規制適合油の性状の変化が船舶の安全運航に影響を及ぼすことのないよう、国土交通省といたしましては、石油業界、海運業界を交えて意見交換を行うとともに、船舶の設備に関して詳細な調査を行ってきたところでございます。その結果、船舶で安全に使用可能であり、かつ石油事業者の方で安定的に供給できる新しい燃料油の性状に関しまして、先月、海運、石油双方で共通認識が得られたということでございます。 今後、このような性状の規制適合油のサンプルを実際に船舶で燃焼させる実証実験などを通じまして、品質の確保に万全を期してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 また、海外で供給される燃料油につきましても、海外の大手石油事業者では既に規制適合油の実船トライアルを実施をしているという情報もございまして、適切に準備が進められているものと考えておるところでございます。 次に、価格についての御指摘がございました。規制適合油の価格が現在の燃料油よりも上昇した場合の影響でございますけれども、燃料費が海運事業者のコストに占める割合は非常に大きいものとなっておりまして、この価格上昇が海運業に与える影響も非常に大きいのではないかと考えておるところでございます。 今回のSOx規制強化は、大気環境を改善し、健康被害を軽減するためのものでございますので、社会全体に貢献する環境規制として社会全体でそのコストを負担していただくことが重要ではないかというふうに考えておるところでございます。そのため、国土交通省では、SOx規制強化に伴い生ずる環境コストの適切な分担のために、内航海運事業における燃料サーチャージ等ガイドラインの策定といった作業を進めておるところでございます。 こうしたガイドラインの策定でございますとか、あるいは荷主の皆さんにおける環境規制の理解の醸成などを通じまして、海運事業者の方々がSOx規制に円滑に対応できるように努めてまいる所存でございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 世耕大臣に、次、お伺いをいたします。 キャッシュレス決済の点ですけれども、私もキャッシュレス決済の促進にはもちろん大賛成なんですが、その上で、特にキャッシュレス決済に不慣れな高齢者等が決済事故に遭わないようにという点での質問をさせていただきます。 例えば、スマホや携帯電話でQRコードを用いて支払をするものに、銀行口座や信販会社のクレジットカードにひも付けされているものがあります。これを利用する場合、毎月のローン払いにすると金利も付いたり、またキャッシングもできたり、口座の残高以上に買物ができるものもあります。このように、スマホなどのモバイルウオレットでは、現金で買うことと全く同じではありません。よく分からないままキャッシュレスで支払をしたことで、一時期問題となったクレジットカードの破産であるとか、そういう問題と同じ状況が発生することは避けなければなりません。また、スマホの扱いが不慣れな人が、QRコード画面を出してあげるとか見せてみてなどと言われてスマホを渡して、そこでQRコードを読み取られてしまえば、悪用されて被害に遭うというおそれもあります。 スマホを使い慣れていなかったり、キャッシュレス決済に慣れていないことで想定していない事態に陥ることがないよう、利用者の側に対してキャッシュレス決済に対する知識の普及啓発を図る一方、スマホの販売業者やクレジットカードなどの発行業者に、契約に際しては、機能や取扱い、また支払方法ごとの違いをこれまで以上に丁寧かつ細心の注意を払った説明をするよう求める必要があるのではないでしょうか。政府としての取組をお伺いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) おっしゃるように、キャッシュレスを利用していただくに当たっては、消費者の皆さんに、キャッシュレスといっても、クレジットカードもあれば、QRコード決済もあれば、プリペイド型の電子マネーもありますので、それぞれのキャッシュレスサービスの長所、短所、特徴、そういったことをよく理解をしていただいて使っていただくということが重要だと思います。特にキャッシュレス決済に不慣れな方に対しては、やはりキャッシュレス決済がどういうものであるのかということをよく理解をしていただかなければいけません。 我々、これから、十月一日から始めるに当たっては、その前に分かりやすい動画を配信をするとか、あるいは各地で体験イベントを開催して、こんな感じでやるんですよというようなことも丁寧にやって、安心、安全に使っていただけるようにしていきたいと思います。 また、今御指摘の点ですけれども、日銀が生活意識に関するアンケートを取りまして、消費者が何でキャッシュレスを利用しないのかという調査結果があります。トップはやはり使い過ぎが気になると、これが四六%でありました。また、やはりセキュリティーが心配というのが二番目で、二七%でありました。こういった不安、ちょっと先入観的なところもなきにしもあらずなんですけれども、しっかりと懸念の払拭に対応していかなければいけないと思っています。 まず、使い過ぎの懸念については、これは現在、あらかじめ入金した額の範囲内でしか使えないプリペイド型の電子マネー、もうどうしても使い過ぎが心配だという方はこれを使っていただくというのが一つの方法かというふうに思いますし、最近はクレジットカード等でも、利用した際に電子メールやアプリで、今こういう金額をここで使いましたよということが通知が来るというようなサービスもありますので、使い過ぎが気になる方も安心できる支払手段とかサービスというものが出てきています。 将来的には、これからフィンテック等がビッグデータをベースに普及をしてくると、例えば今のクレジットカードの上限額というのは、大体申込みのときに年収を書いて、持家かどうか書いて、もうそれで限度額というのが決められてしまうんですけれども、例えばきめ細やかに、あっ、この人はちょっともう今月使い過ぎだから止めようとかというのを、逆にキャッシュレス事業者の方がうまくコントロールしていくというようなケースもこれからは出てくるのではないかというふうに思います。 セキュリティーの御心配については、セキュリティーは、でも逆に現金で持っていることが一番リスクが高いというふうにも思うわけですけれども、今、まず割販法が改正されまして、クレジットカードについては、偽造カード防止の観点から一〇〇%IC化というのが進められています。今新たにクレジットカードを申し込んだり、あるいは新しい、更新をされたりしたときは、これはICカード、IC付きの新しいカードが……
○委員長(金子原二郎君) 大臣、答弁、もう少し。
○国務大臣(世耕弘成君) はい。もう間もなく終わります。重要なことですので、少し丁寧に。 ICカード型のクレジットカードに変わってくるということになっていきます。これが一〇〇%進んでいきます。 あるいは成り済まし対策の実施ですとか、あるいは、最近もQRコード決済で若干不正の事案が出ております。これも対策を、例えば二重に認証するとか、いろんな対策を取っていって、知らず知らずのうちに勝手に他人が自分のカードやQRコード決済をするというようなことがないようにやっていきたい。 こういった取組を中心に、引き続き関係機関と連携しながら、安全で安心なキャッシュレスの実現に努めてまいりたいと思っております。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 以上で終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で伊藤孝江君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、片山大介君の質疑を行います。片山大介君。
○片山大介君 日本維新の会・希望の党の片山大介です。 私はまず、先ほど矢田委員からも話があったんですが、先週、制度見直しの報告案がまとまった企業主導型保育について聞いていきたいと思います。 企業主導型保育というのは三年前に始まった制度です。事業所内につくられて、従業員の子供を対象にした無認可の保育施設。ただ、それだけではなくて、その定数の半分まではその地域の子供を受け入れる地域枠というのを設けることができる。国は、待機児童の有力な受入先として、認可外施設にもかかわらず、緩い基準なのにもかかわらず、多額の認可並みの助成金を与えてきた。 これによっていろいろな問題が出てきているんですが、まず大臣にお伺いしたいのは、この企業主導型保育、待機児童の受入先としてどれくらい期待しているのか、お話しいただけますか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 企業主導型保育事業は、子ども・子育て支援法の改正によりまして、二〇一六年四月から全国の事業主が負担する拠出金を財源とした事業として創設されております。 この事業の意義は、まず、女性の活躍を推進していく中で、国政上の重要課題として、保育の受皿を更に拡大するため、待機児童対策へ貢献すること、次に、夜間や休日勤務、短時間勤務など、それぞれの企業の多様な働き方に対応した柔軟な保育を企業の創意工夫により提供できるようにして、人材確保を進めようとする企業を支援すること、そして、財源は税ではなく事業主の負担する拠出金であることを踏まえて、企業の自主性に配慮するといった点にあると考えております。 現在のところ、約二千六百の園が開園をしているわけでありますが、これらの意義を踏まえまして、更に待機児童対策への貢献を進めてまいりたいというふうに考えております。
○片山大介君 だから、三年、まだ始まって三年なんですよね。すごく急いでスピードを持って整備していっているんですよ。 最初の二年間で七万人の整備目標を立てたんですよ。まあこれ一万足りなくて六万人ぐらいの整備で終わったんですけど。これが、今、先ほどあった子育て安心プランで、全体で三十二万のうち六万人分をこの企業主導型保育で賄おうというんです。大体、だから五分の一ですよね。これ、だから、すごいペースなんですよね。それでいろんな問題ができているんだけれども、それに対処ができていないというのが今の現状なんですね。 それで、まず配付資料の一枚目見ていただきたいんですが、じゃ、今どんな問題が起きているのかというのですが、これは、先ほども話が出た実務を担っている実施機関の児童育成協会がやっている監査の結果なんです。これ、昨年度のデータなんですが、八百施設のうち実に六百六施設、七六%で違反行為が見付かったんです。これ、多過ぎると思いませんか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、平成二十九年度において立入調査を行った施設のうち、保育計画の不備など様々な指摘が約七割の施設であったところでございます。
○片山大介君 いや、それで、中身調べると驚くことが多くて、保育計画を作っていない、それから子供の食物アレルギーに対応していない、それから驚くのは、便器が大人用で子供が使えないなんというのもあるんですよ。こんなのばかりなんですよね。 それで、ここに書いてあるように、問題が起きたのには改善報告書で出させているんですけれども、これで、それ必要に応じて再調査もやると言っているんですが、実際にやったケースがあるのかどうか、お願いします。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 立入調査で指摘事項が多かった施設に加えまして、通報等を受けた施設五百五十四施設に対しまして午睡時抜き打ち調査を実施し、また八施設に対しまして特別立入調査を実施したところでございます。
○片山大介君 いや、そうすると、今年度のその結果というのが新年度以降にまとまるというんですけど、そうしたらこの七六%が大幅に下がっていなきゃおかしいわけですよね。これがまた下がっていなくて高いままだったら、その改善報告とか立入りというのが余り効果がなかったという。 それで、これだけ初歩的なことができていないんだから、いろいろ見直しをまず決める前に、今、この違反行為をきちんと分類して、そしてそれぞれの背景を私は調べるべきだと思いますが、それ、大臣、どう思いますか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今、約二千六百の施設全てについて調査をやっておりまして、その検証結果を踏まえて更なる見直しの課題があればやっていきたいと思っております。 現在、昨年の十二月に検証委員会を設置をいたしまして、専門的な見地からいろんな御検討をいただいております。地方自治体の御意見も伺い、あるいは実際に開設をしておいでになる企業の方々の御意見や、それから社会保険労務士の方、団体からも、いろんな方々から御意見を伺って、さらには国会での御指摘も踏まえて、今後の方向についての取りまとめの作業をやっていただいているところであります。 まずは、その取りまとめに従って早く見直しを行って、さらに、現在、全数調査、悉皆調査をやっておりますが、その検証に基づいて更に今検討委員会で検討していただくということで進めさせていただいております。
○片山大介君 企業主導型保育は新規の参入がとても多いんですよね。だから、こういう基本的なことができていないので、この違反行為というのはここにその問題の本質があるわけだから、これをきちんと分析してほしいと思います。 それで、見直し制度の報告は情報公開をうたっているんですよね。だけれども、去年、不正受給をしていて二つの園がこれ閉鎖したんですよ、交付取り消されて。だけど、それで私、そのときに不正受給した額を聞いたらこれ教えてもらえなかった。 それから、事業譲渡がもう二十八の園で行われているんですよ。たった三年しか行われていない事業で、事業譲渡がもう二十八行われているんですよ。これ、不自然だと思いませんか。これについては、最近まで数字すら明らかにしなかった。園の名前は今もって公表していない。これ、どう思いますか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員の御指摘のとおり、事業譲渡等、様々な課題が出てきております。 そこで、大臣からの指示によりまして、今般の検証の状況も踏まえまして、補助金の返還につながるような事案の有無に関し、事業譲渡及び民事再生の対象となった施設、法人などにつきまして、まず児童育成協会に対しまして既に実施している調査も含め更なる調査を指示するとともに、内閣府としても、必要な立入調査など監査を徹底的に行うこととしているところでございます。
○片山大介君 それと、あとやっぱり情報公開なんですよ。それで、今回、また配付資料の二枚目でその見直しのポイントを幾つか抜き出したんですけれども、ここで情報公開をもっときちんとしていくと、決算情報も公開していくべきというような報告書になっているんですけど、この中には財務諸表も含まれるというんですよね。財務諸表をきちんともし公開をすれば、そうしたら助成金の使われ方が透明性を増すし、さっきのような事業譲渡のような不自然な点があったらそこも分かるので、これ財務諸表を是非公開をしてもらいたいし、できるだけ早くすべきだと思いますが、これについてのお考え、大臣、お願いします。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、先般、検討委員会において示されました当面早急に改善すべき事項についての取りまとめ案におきまして、事業の透明性を確保する観点から、各施設の決算情報、本事業の助成金収入を含むということでございますけれども、これを公開していくべきといった内容が示されております。決算情報の公開につきましては、設置者の法人形態の違いによる会計基準の違い、あるいは助成金収入及びその使途を決算情報においてどのように記載させるかなど整理すべき課題があります。 今後、取りまとめられる検討結果を踏まえ、利用者にも分かりやすい決算情報の公開の在り方につきまして、内閣府としましては、四月に専門的検討体制を整え、情報公開のルールにつきまして来年度中にも取りまとめたいと考えております。
○片山大介君 是非これ早くやってほしいので、今それちょっと回答に言われた、答弁に言われた、保護者に見やすいようにすると、これ一番大切だと思うんですよね。これは保護者が見やすいかどうかが一番大切で、誰のための保育かといえば、それは利用する保護者のためのものなんですから。だから、その目線を忘れないでほしいんですよね。事業者のあれじゃないんですよね。目線として大切なのは保護者の目線でやらなきゃいけない。 それで、急に閉園した、その事業終了した保育の施設もあって、そういったところでは、その子供さんをどこに振り分ければいいのかというのは、本来ならばその責任を負わない自治体がやらされる羽目になっているんですよ。これ、仕組みの制度上は、企業主導型保育というのは、その事業所がこれ責任を持たなきゃいけなくて、それで自治体は余り関係ないんですよね。それなのに、そうやって閉園したら結局その責任は自治体が持たなきゃいけなくなる。そうすると、本当に保護者はここの企業主導型保育に預けていいのかという問題になるんですよね。 今これだけ増やそうとしているんだから、それだったら財務諸表の公表をきちんとやる、そして誰が見ても分かりやすくする、これが何より大切で、これを急いでやるべきだと思いますが、それ大臣のお考えで言っていただけますか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今政策統括官から御答弁申し上げたとおり、保護者にとってこの企業主導型保育所、果たしてどうなのかということが分かりやすいような情報の公開をやっていく必要があるというふうに考えております。 公開の方法についてはこれから検討してまいるわけでありますけれども、これについて今回の検討委員会の取りまとめ案におきましても情報公開が重要であるということがしっかりと明記されておりますので、その方向に沿ってやってまいりたいというふうに考えております。
○片山大介君 それから、このポイントの三つ目で、その自治体の連携も今後強化すると言っていたんですよね。私は、これ連携強化していった方がいいと思います。 先ほどもあったけれども、企業主導型保育のその定員に対する利用者の割合、これ充足率というんですけど、全国平均六割ですよ。だから、四割が空いているんですよ。普通、これだけ四割も空いている施設だったら、これ経営成り立たないはずなんですよ。これが経営成り立っている。何でか。助成金だからなんですよね。だから、ここをちょっときちっと考えた方がよくて、本当は自治体ともっと連携を強めるべきなんです。それについてどのようにお考えですか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 企業主導型保育事業の改善に当たりましては、自治体との連携を強化することが必要だと考えております。一方、企業主導型保育事業は、全国の事業主が負担する拠出金を財源とした事業として創設をされております。このため、企業の自主性に配慮することも重要であるというふうに認識をいたしております。 先般、検討委員会において示されました当面早急に改善すべき事項についての取りまとめ案におきまして、定員に空きが生じた施設と保育ニーズのある企業とのマッチング支援など、実施機関、経済団体、自治体が連携している好事例も提供すること、これは福岡市の例であります、それから、設置者が地域枠を設定しようとする場合、自治体と相談の上、地域の保育需給状況を踏まえたものとなるようにすべきであることといった内容が示されております。 この自治体との連携というのは、やはりニーズのないところにぽんとつくったりということになればやっぱり空きが、定員の空きが生じるということもあります。そういうことなども踏まえて、やはりこれから地方自治体としっかり連携していくことが極めて重要であるというふうに思っております。近いうちに報告書を取りまとめることにいたしておりまして、自治体との連携の在り方について内閣府としてしっかりと改善を図ってまいりたいというふうに考えております。
○片山大介君 是非やっていきたいと思います。 それは、地域のことを知っているのは、うわさ話も含めてやっぱりそこの自治体なんですよね。 先ほどもあったように、これ実務を担っている児童育成協会って東京の渋谷にあるだけですよ。体制八十人だけど正社員は二十人です。だから、派遣社員が半数以上いるんです。これでどうやって全国二千何か所、何百か所でしたっけ、つくっているところの動きが分かるんだという話なんですよね。 だから、自治体ともっと連携を取るようにしてください。遅きに失するところはあるんだけどやっていただいて、それから、もしその地域の子供を受け入れる地域枠、これを設ける企業主導型の施設であれば、これは自治体に少し権限を与えてもいいんだと思いますよ、私は。それくらいやって自治体を絡ませていかないと本当にこの充足率埋まらないと思いますけれども、それについてどうでしょうかね。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 今回の報告書案の中でも、自治体との連携の中で設置者が地域枠を設定しようとする場合、自治体と相談の上、地域の保育需給状況を踏まえたものとなるようにすべきであるというような御指摘もいただいているところでございますので、これを踏まえまして適切に対応していきたいと思ってございます。
○片山大介君 企業主導型は、実は撤退も自由なんですよ。というのは、なぜかというと、位置付けが企業の福利厚生だからなんですよ。だから、基本的には従業員の子供を預かるから、年度によってその受け入れる子供の数が大きく変動するんですよ。そうすると、やっぱり経営が不安定になるし、そうすると、そこで雇われている保育士の雇用も不安定になるんですよ。だから、一時しのぎにしないで、もっと自治体と連携して地域に根付かせる努力をしていってもらいたい。 そして、今回、不断の見直しをしていくということなんで、これできる限り、ここに書いてある報告書案というのはもう真っ当なことばかり書いてあるから、しっかりやっていただきたいと思いますが、これ最後に一言、大臣のこの決意を。
○国務大臣(宮腰光寛君) 御指摘のとおり、企業主導型保育事業は、従業員の多様な働き方に対応するといった点で一定のやっぱり余裕が必要であるというのは、例えば転勤があるといったようなことなどからそういう面もあると思います。待機児童の解消にもやはり役立っている。こういう保育所があるのであればこの会社で働き続けていきたいというようなことを、やっぱりそういう評価もあるわけであります。 しかしながら、制度創設から三年目を迎えまして、保育の質の確保、あるいは継続性、安定性、自治体との連携などの課題が指摘されておりまして、この検討委員会の取りまとめ案におきましても、待機児童対策への貢献や企業の人材確保といった面で職域及び地域において継続的に一定の役割を果たしていけるよう、また子供にとって安全で安定的な保育が可能となるよう、事業の継続性、安定性を確保するといった方向が示されております。 事業実施団体につきましても、方向性として、単年度主義ではなくて、やはり複数年度にわたって事業主体となっていくということがなければ、なかなか人材の確保も難しいのではないかといったような御意見も出ておりまして、そういうことなども踏まえて、安定した形でこの事業が実施できるようにしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○片山大介君 これで企業主導型は終わりますので、大臣、退室していただいて結構です。
○委員長(金子原二郎君) 宮腰大臣、退室して結構です。
○片山大介君 次の質問をそのまま行かせていただきます。 次は、森林環境税と森林環境譲与税について聞きたいと思います。 森林環境税というのは、全国の住民から毎年千円徴収して、そのお金を森林環境譲与税として全国の自治体に交付して森林整備などに役立ててもらおうというものなんですが、配付資料、これ三枚目なんですが、それでちょっとどんな仕組みなのかというふうに書いたんですけど。 まず、森林環境譲与税の方が平成三十一年度からスタートするんですよね。それから、それで、森林環境の課税の方はその五年後の平成三十六年度からスタートするんです。これ、五年ずれているんですけど、譲与額も三段階になっていて、最初の三年間二百億円、次の三年間三百億円、そしてそれ以降は六百億円というふうになっているんですけど、かなりもう複雑で分かりにくくなっている。 まず、そもそも千円を取ることにしたという理由、これ説明していただきたいんですが。
○国務大臣(石田真敏君) お答えさせていただきます。 森林環境税の税収規模を検討するに当たりまして、必要な森林整備やその促進に要する費用等につきまして林野庁から六百億円程度との試算が示されたところでございまして、その整備等に必要な財源となる森林環境税については、国民の皆さんに広く均等に御負担を求める観点から、個人住民税均等割の枠組みを活用することといたしました。その納税義務者数が六千万人強ということで見込んでおりまして、そういうことから森林環境税の税率につきましては、これらの必要な財源や国民の負担感などを総合的に勘案いたしまして年間一千円としたところであります。
○片山大介君 林野庁試算と言うので、じゃ、林野庁に聞きます。本当に必要な額なのか、十分なのか、どうなのか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 森林整備の推進に当たりまして、条件が不利な私有林では、経営意欲の低下などによりまして、所有者の自発的な施業への支援を基本とする従来の施策のみでは適切な間伐等を進めることが困難となっているということでございます。 このため、この森林環境税の制度検討過程におきまして、そのような条件不利な私有林における間伐量、これを年平均十万ヘクタール程度と推計をいたしまして、これに境界画定でございますとかあるいは担い手育成などその促進に関する費用を加えまして年間六百億円程度と試算をしたところでございます。
○片山大介君 ちょっとよく分からなかったところもあったんですが。 それで、気になるのは、これよく言われているんですけど、自治体の超過課税との関係がどうなっているのか、これ知りたいんですよね。これ、二重課税じゃないかという話にもなっている。 それで、やっぱりこれ、二重の負担を強いられているという話になれば、その自治体の方は超過課税の方を廃止ないし縮小せざるを得なくなってくる。そこについてはどのように調整を図るつもりか。実際に今どういう超過課税やっているのか、そこも把握しているのか含めてお願いします。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 現在、森林整備等を目的といたしまして、三十七府県及び一政令市におきまして独自に超過課税が行われていると承知をしております。 一方で、国の森林環境税は、昨年成立いたしました森林経営管理法も踏まえつつ、主に市町村が行う森林整備等の財源として創設するものでございます。 したがいまして、両者は財源の帰属主体が基本的に異なるわけでございますけれども、府県等が行われております超過課税の使途は様々でございますので、使途において重複する可能性がございます。その点、国の森林環境税は平成三十六年度から課税することとしておりまして、それまでの間に今現在の全ての超過課税の期限や見直し時期が到来をいたしますので、関係府県等において超過課税の取扱いを検討いただけるものと考えているところでございます。 総務省といたしましても、森林環境税との関係の整理が円滑に進みますよう、林野庁とも連携しながら、関係府県等の相談に応じ、助言を行ってまいりたいと考えております。
○片山大介君 そうすると、その自らの財源で積極的に取り組んでいる自治体ほどこの影響を受けるということになるんですよね。そうすると、地方の自主性だとか地方の自立性だとかといった、そういったものを損なう懸念がないのか、地方自治の在り方としていいのかどうか、これ、大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(石田真敏君) お答えさせていただきます。 先ほど局長の方から答弁をいたしましたけれども、これは両者の財源の帰属主体が基本的に異なるということに私はなってくるんだろうと思いますし、その上で、この猶予の期間、三十六年まであるわけですから、この間においてそれぞれの自治体において御検討いただいた上で延長するしないの御判断をいただけるものだと思っております。
○片山大介君 いや、だから、それが国の上から目線になっちゃうんじゃないかというふうなことをちょっと言っているんですが、そこは大丈夫ですか。
○国務大臣(石田真敏君) この森林環境税につきましては、地方六団体の方からも長年にわたりまして御要望がありました。そういうことを受けて、長い時間掛けて創設をしたものであると考えております。
○片山大介君 それで、最初に言ったその導入時期が五年違うというのもちょっと気になるんですよね。課税とその導入時期が五年違うと。 それで、こうした課税と譲与がセットになった法案で、これだけ時期が違う法案というのは過去にあったのかどうか、教えてください。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 地方譲与税の譲与よりも後にその原資となります税の課税が開始された例は今のところございません。
○片山大介君 そうなると、そこまでしてその譲与の方を早めたその緊急性というのは何なのか、教えていただけますか。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 森林環境税及び森林環境譲与税は、パリ協定の枠組みの下におけます我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図りますため、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から創設するものでございます。 森林整備は喫緊の課題でございますし、全国町村会を始めとする地方団体からの強い要請や、昨年成立した森林経営管理法に基づきます新たな森林経営管理制度が四月から施行されることも踏まえまして、森林環境譲与税は平成三十一年度から地方団体に対して譲与することとしているところでございます。 一方で、森林は、地球温暖化防止や災害防止等の公益的機能を有しまして、広く国民一人一人が恩恵を受けておりますので、その整備等に必要な財源となる森林環境税は国民に広く均等に御負担をいただくこととしておりまして、その負担感については十分配慮する必要がございます。 森林環境税の開始時期につきましては、全国の地方団体による防災施策の財源を確保するための個人住民税均等割の引上げ措置が終了する時期も考慮して設定したところでございます。
○片山大介君 地球温暖化のことを言えば、もっとほかにもっと緊急でやらなきゃいけないこと実はいっぱいありますよね。 それで、このさっきの資料の三枚目に戻ると、消費税がこの十月、一〇%に上がる。それからもう一つ、今、東日本大震災を教訓として、全国で行う防災施設対応分としての個人住民税の均等割の税率の引上げというのを平成三十五年までやっているんですよね。だから、それに引き継ぐ形でやっている。 だから、これ、良く言えば、その負担感をちょっと和らげるためにちょっと遅らせたという言い方もあるけれども、悪く言えば、ちょっと気付かれないうちにそのまま引き続いてやろうみたいな、何か取れるところから取れるタイミングで取ろうみたいな感じもするんですけど、ここら辺はどのようにお考えですか。
○政府参考人(内藤尚志君) お答え申し上げます。 森林環境税につきましては、御負担をいただくということで、今回、森林環境譲与税と森林環境税とセットで法案を提出させていただいているところでございます。 その上で、国民の負担感ということを考えました場合に、先ほど御指摘ございましたけれども、防災施策の財源を確保するために個人住民税均等割に上乗せする措置が終了した後の平成三十六年度から課税を開始することとしたところでございます。
○片山大介君 それで、さっきの地球温暖化の話をすれば、地球温暖化のことを言うんだったら、やはり、じゃ、排出源として多いのはもちろん産業界ですよね。今回のは法人課税はしていないわけですよね。住民に対する課税なんですよね。 もし、その地球温暖化のことを言って、それで原因排出、原因者責任でしたっけ、原因者負担の原則からいえば、それは法人への課税もこれ検討すべきだったんじゃないかなと思いますが、そこはどうでしょうかね。
○国務大臣(石田真敏君) お答えさせていただきます。 地球温暖化対策ということにつきましては、二酸化炭素の排出抑制対策と、それから森林吸収源対策の両面から推進する必要があるというふうに考えておりまして、このうち二酸化炭素の排出抑制対策については産業界の方で、これまで自主行動計画等の枠組みの中で温室効果ガスの排出削減を実現するとともに、平成二十四年度の税制改正によりまして創設されました地球温暖化対策のための税、石油石炭税の上乗せ措置ですけれども、こういうものも負担をしている。このことなどから、地球温暖化対策に係る取組に既に一定の貢献をしていただいているところというふうに考えております。 一方で、森林吸収源対策については、森林整備等に必要な財源に充てるため、今般、森林環境税を創設するものでございまして、森林の有する公益的機能、これは広く国民一人一人が恩恵を受けているため、国民に広く均等に御負担いただくということとしておりまして、法人に対しては更なる負担を求めないこととしております。 以上、先ほども申し上げましたけれども、地球温暖化対策というのは、一方で二酸化炭素の排出抑制対策、もう一方で森林吸収源対策、この両面を通じまして、個人、法人双方に、双方の相応の負担をいただくことになるものと考えております。
○片山大介君 その排出抑制のことを言うんだったら、じゃ、カーボンプライシングはどうなっているのかという話ですよね。そこだってきちんとできていないですし、その今の地球温暖化税でしたっけ、あれだってパーセンテージはこれ欧米に比べて低いですよね。ちょっと今日、環境省の担当者来ていないですからそれ以上は言いませんですけれども。だから、それは少し理由として、余りこれ聞いていて納得する人は少ないと思いますよ。 それで、じゃ、森林の吸収源対策としての、どれくらい、じゃ、吸収してくれるのかという話なんですけれども、これ、地球温暖化対策の日本としての目標の数字はちょっと言うと時間がなくなるからもう言わないんですけれども、そのために必要なのが、森林吸収できるその間伐の面積というのがある程度計算がされていて、二〇一三年から二〇年までは年平均五十二万ヘクタール必要だと、間伐が。 私の資料の四枚目見ていただきたいんですが、これがその今の間伐の実績なんですよ。五十二万ヘクタールというのは、これちょっと和暦と西暦の問題があるんですが、西暦二〇一三年、平成二十五年、ここだけできている、達成できているんですけど、あと達成できていないんですよね。 じゃ、それだったら、今回の森林環境譲与税で本当にこれが五十二まで回復するのか。そこの分析、検討というのはこれはどこがやっているんでしょうか。それきちんと出しているんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 我が国のこの森林吸収量の目標達成に向けまして、これまで森林整備事業等の施策によりまして森林整備の推進を図ってきたところでございますが、厳しい財政事情もございまして、委員御指摘のように、近年十分な森林整備量を確保できていないというような状況でございます。 また一方、その所有者の、森林所有者の意欲低下などもございまして、所有者の自発的な施業への支援を基本とする従来の施策のみでは必要な森林整備を進めることが困難な状況となっているという課題もあるわけでございます。 このような状況を背景にいたしまして森林経営管理法が制定をされたところでございます。これを踏まえて、新たに市町村が担うこととなる森林の公的な管理を始めとする森林整備等の財源としてこの森林環境税、環境譲与税が創設をされたということでございます。 この森林環境譲与税によりまして森林整備量が増加をいたしまして、森林吸収目標の達成にも寄与するものと考えているところでございますが、農林水産省といたしましては、引き続き、森林整備予算の確保に努めつつ、環境譲与税も市町村に御活用いただきながら、必要な森林整備量全体が確保されるように取り組んでまいりたいと考えております。
○片山大介君 私が聞いたのは、分析して、そのデータがきちんと上がっていくような試算のようなことをしているのかどうかという話なんですが。
○政府参考人(牧元幸司君) 森林環境譲与税につきましては、これは譲与税でございますので、市町村長等の御判断によって使われるということでございます。 したがいまして、間伐等の森林整備そのものに充てられるのか、それか若しくは木材利用とかそういう人材育成といった森林整備の促進に関する費用に充てられるのかということについては、これは基本的には市町村長等の御判断ということでございますので、この税の創設によりましてどれぐらい森林整備量が上がるかということは一概には言えないところでございますけれども、しかしながら、先ほど申し上げましたように、森林整備量の増加に寄与するということは事実かと思いますので、森林整備予算の確保と併せて、森林整備量全体が確保されるように取り組んでまいりたいという趣旨でございます。
○片山大介君 そうすると、最初に言った私の六百億のその試算が、だからそこがきちんとできていないということになるんじゃないかなと思います。 それは難しいと思います、基本的に使い方は自由に自治体に任せているんだから。だけれども、それであれば、それが達成できるような努力もきちんと考えていただきたい、このように思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) 今回の森林環境譲与税によりまして、従来なかなか森林整備が進んでこなかった経済的にうまく回らないような森林の管理を市町村が中心にやっていただくということでございます。このような取組を通じまして、森林整備量の向上というものが図られるというふうに考えております。
○片山大介君 それで、今の日本の森林の問題は、やっぱり放置人工林がとても多くなっちゃっていることだという話になっているわけですよね。天然林に戻していくべきだというのがあるんですが、この天然林に戻していくこと、これの意義についてはどのようにお考えですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 現在、森林・林業基本計画、これは平成二十八年五月に閣議決定をされたものでございますけれども、この基本計画におきましては、地域の自然条件等に応じまして、林業に適した森林においては適切な間伐や再造林によりまして人工林を維持するということ、それから、それ以外の森林では抜き切り等によりまして広葉樹等の導入を図っていく、これは、まさに委員が御指摘するところの天然林化ということかと思います。それから、原生的な天然生林については適切に保全するといったことを通じまして、多様で健全な森林を育成することとしておるところでございます。 なお、将来的には、現在育成単層林となっている森林、これはいわゆる杉の山とかヒノキの山とかですね、そういう育成単層林となっている森林、これが約一千万ヘクタール程度あるわけでございますが、この三分の一程度におきまして、広葉樹の導入等によりまして複層林化、これは針葉樹と広葉樹が交ざっているような、そういう山に転換をしていくことを目指しておるところでございます。 農林水産省といたしましては、各般の施策によりまして、自然条件等に応じた多様で健全な森林づくりというものに向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○片山大介君 是非よろしくお願いします。 それで、自治体にはそうしたノウハウも余りなかったりするわけですよね。それで、基本的にもう自由に使っていいような形になっているわけですから、森林整備のためには。そうすると、その今言われたようなことをもうちょっといろいろ自治体にアドバイスしたりノウハウを伝えたりするようなことも国としてやっていってもいいんじゃないかと思いますが、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 人工林への広葉樹の導入についてでございますけれども、これは、種子の供給源となる広葉樹林からの距離など、自然条件に応じて伐採方法を適切に選択をしていかなきゃいけないということでございます。 このため、林野庁、都道府県におきましては、これまでも、育成複層林への誘導技術等に関する各種マニュアル、技術指針等を取りまとめまして市町村等への助言に努めてきたところでございます。また、森林所有者等が行います広葉樹を含めた造林、保育につきましては、森林整備事業により補助することが可能ともなっておるところでございます。 加えて、今後、森林環境譲与税を活用した地方団体等の取組によりまして、条件不利な人工林における広葉樹の導入など、多様で健全な森づくりというものが一層推進されることが期待をされるところでございまして、農林水産省といたしましても、マニュアル等を活用いたしまして、施業、管理方法の周知、助言というものにしっかり努めてまいりたいと考えております。
○片山大介君 これ、使い道が限られた目的税ではあるんですけれども、自由に自治体がその中で使えるということになっていて、何に使えて何に使えないのか分からない自治体もあると思うので、そこは是非きちんとやっていっていただきたいと思いますが、最後、大臣に一言聞いて終わります。
○委員長(金子原二郎君) 時間来ておりますので、簡潔に。
○国務大臣(石田真敏君) 森林環境税の使途につきましては、法律上定められているところございますので、その範囲内において各地方団体で行っていただきたいと思いますし、その使途につきましても、毎年度、インターネット等により公表することを義務付けることにいたしておりますので、適切な使途に用いられることを担保されているものと考えております。
○片山大介君 終わります。ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で片山大介君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、山添拓君の質疑を行います。山添拓君。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 医師の働き方改革についての検討会が今日も開かれ、次回にも報告書が取りまとめられようとしています。 厚労省に伺いますが、どのような時間外労働規制を提案するものですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 医師の働き方改革に関する検討会におきましては、平成二十九年八月以来の議論を踏まえまして、医師の診療業務には特殊性があるということを踏まえて、時間外労働規制について、一般労働者とは異なる上限時間数の水準案を事務局から提案をさせていただいております。 具体的には、二〇二四年四月以降、診療に従事する勤務医に適用される一般的な時間外上限時間の水準を原則月百時間未満、年九百六十時間以内とする一方で、地域医療確保の観点からやむを得ず医療機関を限定して暫定的に設定する地域医療確保暫定特例水準及び集中的に自らの技能を向上させたい医師について対象医療機関を限定した上で設定する集中的技能向上水準、それぞれ年千八百六十時間とするという案を事務局から御提案し、御議論をいただいているところでございます。 あわせて、この暫定特例水準、技能向上水準が適用される医師につきましては、二十八時間の連続勤務時間制限、あるいは九時間の勤務間インターバルの確保を義務化する、さらに同様に、一般労働者とは異なる水準が適用される勤務医全員については、医師による面接指導を通じて個人ごとの健康状況をチェックし、その結果、必要と認められる場合には労働時間や当直回数を制限する就業上の措置を実施することをこの上限規制と併せて義務付けるということを提案させていただいております。 なお、この暫定特例水準につきましては、都道府県単位での医師偏在を解消する目標であります二〇三五年度末を終了目標年限として提案をしてございます。 こうした取組により、医師の健康を確実に確保することと地域で必要な医療提供体制の確保をすることという二つを両立させる方策を検討しているところでございまして、働き方改革実行計画に基づき、今月末目途に取りまとめができるよう、引き続き検討会での御議論をお願いしているところでございます。
○山添拓君 年間千八百六十時間、月平均百五十五時間もの時間外労働は、過労死ラインの二倍の水準です。 大臣、なぜこの時間数なんですか。 〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕
○国務大臣(根本匠君) 現在、医師の働き方改革に関する検討会、ここにおいては、今局長からお話がありましたが、二〇二四年度以降、医療機関で患者に対する診療に従事する勤務医に適用される水準として、臨時的な、臨時的な必要がある場合の時間外労働時間上限は今説明がありました。 そして、お尋ねの時間数、お尋ねの時間数は、二〇一六年に実施した医師の勤務実態における勤務時間の分布を基に、まず確実に分布の上位一割に該当する時間の医師の労働時間を短縮するということで設定しております。 根拠ですね。(発言する者あり)
○理事(二之湯武史君) もう一度、大臣、どうぞ。
○国務大臣(根本匠君) 医師の診察業務には、公共性や不確実性、高度の専門性等の特殊性があるので、一般労働者とは異なる水準が必要であり、その水準について検討会で議論をされてきました。 そして、先ほど申し上げましたが、お尋ねの時間数、これは二〇一六年に、繰り返しになりますけど、実施した医師の勤務実態調査における勤務時間の分布を基に、まずは確実に分布の上位一割に該当する医師の労働時間を短縮することとして設定をいたしました。
○山添拓君 なぜ上位一〇%を対象とするんですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今大臣からもお話ございましたように、まずは一割に相当する労働時間を確実に実施をするということを私どもとして、これまでの議論の中の集約としてやっております。 この時間数は、現在、年間三千時間近い時間外労働をしているお医者さんもいる中で、その労働時間を週に二十時間分、基礎的な項目からいろいろな形で削減して初めてできるものということでありまして、確実に医師の労働時間の短縮を図るということを踏まえて、これまでの検討会による議論を踏まえた上で提案をさせていただいているところでございます。
○山添拓君 大臣、伺いたいんですけど、一〇%というのはなぜなのかということなんです。
○国務大臣(根本匠君) 繰り返しになりますが、勤務医の一割に当たる約二万人の方が時間外労働が年千八百六十時間を超える勤務、そのうち約三千二百人の方が時間外労働が年三千時間近い水準を超える勤務、このような極めて長時間労働の実態にある医師について、労働時間を削減していくことが必須であります。 一方で、現状では、年間三千時間近い時間外労働をしている医師もいるので、それらの方々により支えられている地域医療を崩壊させないということも重要だと考えております。 そして、年間の労働時間千八百六十時間という水準は、これらを踏まえて、例えば約週百時間労働を、幅広い他の医療従事者との役割分担等によって週に二十時間削減して初めて実現できる水準として、医師の勤務時間の分布の上位一割に該当する医師の労働時間を確実に短縮するために設定するということを提案したものであります。
○山添拓君 三千時間を削減しなくちゃいけないというのは当たり前なんですけれども、じゃ、逆に聞きますけれども、千八百六十時間であれば過労死しないということなんですか。
○国務大臣(根本匠君) 今般の事務局の提案は、労働者としての医師の健康の確保と地域医療を崩壊させないことの双方を成り立たせるためのぎりぎりの案であります。 そして、医師の業務は患者の生命や健康の確保のために不可欠な業務でありますので、直ちに一般の労働者と同じ時間外労働の上限規制を適用した場合に患者の生命や健康の確保に支障を来すおそれがある措置であって、必要かつ最小限のものであります。 そして、過労死をしないように、この特例水準が適用される病院については、勤務時間インターバル、連続勤務時間制限など、一般労働者にはない健康確保措置をとる、講じることが義務付けられております。
○政府参考人(吉田学君) 大臣の御答弁に事実関係を若干補足させていただきます。 時間外労働時間のその上限水準、今御指摘ございました千八百六十時間という提案をさせていただいてございますけれども、この医師につきましても、健康を確実にお一人お一人について確保するということを併せて提案させていただいております。そのために、先ほども御答弁申し上げましたように、健康確保措置、あまたの項目について一般の労働者よりも厳しい水準の健康確保措置を求めるということを併せて提案してございます。 繰り返しになりますので改めては申しませんが、先ほど申しましたような上限措置と併せて行う健康確保措置、これにより医師の確保の万全を図ってまいりたいという提案をさせていただいております。
○山添拓君 厳しい健康確保措置って何ですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 先ほどの答弁と繰り返しになることをお許しいただきたいと思いますけれども、千八百六十という形で提案をさせていただいております暫定特例水準の適用される医師につきましては、二十八時間の連続勤務時間制限あるいは九時間の勤務間インターバルの確保を義務化いたします。 これは、一般の労働者につきましては努力義務ということになってございまして、このような形での義務化による健康確保措置の上積みをさせていただいておりますし、医師による面接指導、それに伴う就業上の措置というものも一般労働者に上乗せをした形で今提案させていただいているところでございます。
○山添拓君 その基準は、医師は何時間眠れるという時間なんですか、規制なんですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕 先ほど申しました九時間のインターバルというものにつきましては、この検討会においても、エビデンスとして提出されました医師の健康確保のために睡眠時間は六時間というものが必要だということと、その前後の生活時間を合わせて九時間という提案をさせていただいているところでございます。
○山添拓君 全国医師ユニオンの調査では、医師の最も強い要求は完全休日を増やすということであって、六時間睡眠で満たされるものではないんですね。 資料の二ページを御覧ください。 この上限水準の働き方のイメージ、右側ですが、日勤の日は十二時間以上働いて、当直に入る日は二十八時間の連続勤務になります。休みは週一日です。これがほぼ一年間続いて、休日は年間八十日程度です。 大臣、これで健康を確保できるんですか。
○国務大臣(根本匠君) 健康を確実に確保することが必要であります。そして、繰り返しになりますが、労働者としての医師の健康の確保と地域医療を崩壊させないとの双方を成り立たせるためのぎりぎりの案で、その観点から、健康確保という観点から健康確保措置の実施を医療機関に義務付けるということを併せて提案をしています。そして、今、具体的な義務付けについてはもう既に局長から答弁したとおりであります。
○山添拓君 大臣、高度プロフェッショナルでは、健康確保措置の第一に年間百四日の休日確保ということをうたっていたんですよ。それより休日少ないじゃないですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 高度プロフェッショナル制度との間では、現在御提案、御議論いただいておりますその医師の働き方、種々条件が違うというふうに思います。 医師につきまして、今お触れいただきました検討会における議論では、先ほども御答弁申し上げましたように、医師の業務の特殊性あるいは現在における地域医療の状態などを総合的に議論した上で、医師として必要な健康確保措置を今よりも強めて、どのような形で健康確保と地域医療の両立が図られるかという観点から御議論をいただき、事務局として提案させていただいているところでございます。
○山添拓君 医師だけは健康だと、過労死しないとでも言いたいかのようなお話です。 資料の三ページを御覧ください。 特例以外の勤務医の水準も看過できません。臨時的な必要がある場合の年間上限を九百六十時間と定めた根拠は、大臣、何ですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今御質問ございました上限九百六十時間という時間につきましては、一か月の当たりの時間外労働、原則百時間未満という形になってございまして、合わせて一年当たり九百六十ということでございます。 九百六十という水準は、脳・心臓疾患の労災認定基準における複数月の時間外労働の水準、これは複数月平均八十時間以下であり、休日労働込みでございますが、を考慮し、その十二か月分として提案させていただいているところでございます。
○山添拓君 これ、大臣に質問通告していますので、大臣、お答えください。 労災の基準というのは、単なる複数月平均ではないんですね。発症前二から六か月の平均八十時間です。なぜこれを勝手に延ばして一年中八十時間としたんですか。
○国務大臣(根本匠君) まず、一か月当たり原則百時間という水準は、脳・心臓疾患の労災認定基準における単月の時間外労働時間の水準、これ単月百時間未満、休日労働込みを考慮したものであります。 また、年九百六十時間という水準は、脳・心臓疾患の労災認定基準における複数月の時間外労働の水準を考慮して、その十二か月分として提案したもので、これは、一般労働者の休日労働込み時間外労働についての上限である複数月平均八十時間以下と同様の水準であります。
○山添拓君 ちょっとお答えいただいていないんですけど。 これ、そもそも臨時的な必要がある場合に限る上限なんですけれども、なぜ一年間通してオーケーなんですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 医師の場合には、臨時的な必要性が生じる時期あるいは頻度というものがなかなか予見不可能、それぞれの地域における医療の状況というものがございますのか、その適用を年六か月に限らないというのがこれまでの検討会における議論の経過でございます。
○山添拓君 つまり、ずっと繁忙期だということなんですよね。臨時的な必要ではなくて恒常的な必要であって、これは医師不足の問題にほかなりません。 大臣、改めて伺いますけど、一か月の上限を百時間としたのはなぜですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 一か月当たり原則百時間という水準につきましては、脳・心臓疾患の労災認定基準における単月の時間外労働の水準、これは単月百時間未満であり、休日労働込みということになってございますが、これを考慮して御提案させていただいております。
○山添拓君 単月のというふうに今おっしゃいましたけれども、毎月百時間でも違法とならない水準ですね。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 先ほど医師についてのその状況について申し上げたという意味では、そのとおりでございます。
○山添拓君 これ百時間というのも、単月っておっしゃったんですけど、これ発症前一か月、それだけで業務と発症との関連性が強いとされる基準なんですよ。毎月百時間でいいという話じゃないんですよね。 しかも、この月百時間は絶対の上限時間でもなく、例外があります。例外の上限ありますか。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) お静かに。お静かに。
○政府参考人(吉田学君) 質問を聞き取り損ないまして申し訳ございませんでした。 お答え申し上げます。 例外というのにつきましては、医師については、患者数が多い、あるいは緊急手術が重なった場合などの対応を要するという事例を想定してございます。
○山添拓君 そうじゃなくて、百時間を超えた例外の上限時間です。百時間を超えた場合に上限時間がありますかということです。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 先ほどもお話ございましたように、単月の基準と一年当たりの基準という形になりますので、今、単月について、単月の基準ではないという形になれば、一年当たり九百六十時間、休日労働時間込みということかと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 単月の時間を超えた場合には、次は年間の労働時間ということで、単月としての百時間の、次の基準にはございません。
○山添拓君 つまり、ないということなんですね。 百時間を超える場合には医師の面接指導を行うことにされています。その医師は、医療機関の管理者は認めないとされています。管理者というのは具体的には誰ですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 これまでの検討会における議論におきましては、当該病院の、言わば雇主である院長先生を念頭に考えておるわけでございますが、その具体的な内容につきましては、よりその医師の面接指導については技術的な問題も含めて検討する必要があるというのが現在における検討会における議論でございます。
○山添拓君 これ、病院長でなければ同じ職場の上司や同僚が面接指導を行ってもよいと、そういう可能性があるということなんですね。部下や同僚を面接して、これ以上働かせるべきではないと判断して残業をストップさせれば、穴が空いた分は面接した方が受けなければならないと。これでは、ドクターストップというのは、これ期待できないんじゃないですか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今のような御懸念も検討会の中において議論が出ております。その意味で、先ほど申し上げましたように、面接指導する医師をどのように技術的な面も含めて考えるか、あるいは今回提案しております規制が実効性のあるように、この面接指導がどのように実効性のあるところか、医師の偏在、医師確保の対策なども含めて総合的に対策を取るべきという御意見を検討会においてはいただいているところでございます。
○山添拓君 これ、現在の報告書の案というのは規制の体を成していないと私は思います。 一か月のみで労災認定される月百時間を単月と言い換えて毎月オーケーにいたしました。二から六か月平均で労災認定される八十時間を複数月と言い換えて年九百六十時間までオーケーだとしようとしています。一般則では臨時的な必要がある場合ゆえに四十五時間以上の時間外労働を認めるとしたのに、これ臨時的でなくてもいいといいます。結局、これは、八十時間や百時間の根拠を都合よくつまみ食いし、年間九百六十時間、千八百六十時間という途方もない長時間労働にお墨付きを与えようとするものであります。 今日の新聞各紙では、一日十一時間以上働くと心筋梗塞のリスクが一・六倍になるという研究結果が報じられています。これ、二十年間追跡調査を行った国内で初めての調査ということであります。 大臣、こういう成果も参考に、やっぱり見直すべきじゃないでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まさに、今、検討会において御提案させていただいています一八六〇、千八百六十時間という問題、また、今御指摘、御懸念ありますように、その下で、これは上限でありますので、全ての医師が全てここに張り付いて働くということではございませんが、そのような形で、どのように健康確保措置が実行できるかということについては医療政策全体と併せて対応するということで議論を進めさせていただいているところでございます。
○山添拓君 こういう認識も大臣に御答弁いただけない。 昨年、予算委員会に公述人として来られた中原のり子さんの夫の中原利郎さんは、小児科医として勤務されていた二十年前に四十四歳で自ら命を絶ちました。労災を認めた東京地裁の二〇〇七年三月十四日の判決は、中原医師が亡くなる前の業務の過重性についてどのように認定をしていますか。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 御指摘の判決でございますけれども、約一か月間に八回にわたり宿直勤務を担当したことにより十分な睡眠が取れなかったこと、宿直日明けに連続勤務が組まれている日が三日あったこと、約一か月の時間外労働時間数が八十三時間超あったこと、全く勤務から解放された日が約一か月で二日であったことなどの勤務の状況につきまして、社会通念に照らして、当該業務は労働者の心身に対する負荷となる危険性のある業務であると評価するとともに、部下である医師が退職の意思を示したということであったり、それに伴います宿直当番の調整などによる心理的負荷を総合的に判断して、当該業務と自殺との間の業務起因性を肯定したものでございます。
○山添拓君 現在出されている案では、この中原医師のような働き方を防げないと思います。 この遺族が病院を訴えた民事裁判は、最高裁で和解が成立いたしました。資料の四ページに和解条項を記しておりますが、医師不足や医師の過重負担を生じさせないことが国民の健康を守るために不可欠であることを相互に確認して和解するとあります。 大臣も、昨日、我が党の倉林委員の質問に答えて、中原のり子さんの話を間接的には聞いたんだと、こう伺いました。医師の働き方改革というなら、この認識に立った規制とするべきではありませんか。
○国務大臣(根本匠君) 中原さんのヒアリングの内容は私も報告を受けております。 医師の健康を確保し、過労死を起こさないようにすること、これは何よりも重要であると考えています。このため、年間千八百六十時間という水準が適用される一定の医師については、医師の健康を確実に確保するための措置の実施を義務付けることを併せて提案しています。インターバルの確保、あるいは面接指導による個別の健康管理とその結果に応じた就業制限などであります。特に、長時間労働となる医師に対する面接指導の結果、いわゆる就業制限が必要と判断された場合には、医療機関の管理者は、仮に一時的な診療体制の縮小を伴うことになっても、医師の健康確保のために必要な就業上の措置を最優先で講じることとしております。
○山添拓君 命と健康を守るべき医師が命を脅かされる状態を放置するということは、私は許されないと思います。このまま厚労省令にしていくなどもってのほかだということを強調しておきたいと思います。 続いて、最低賃金について伺います。 時給千五百円を掲げて運動するエキタスなど、最賃引上げが強い要求となっています。なぜ今、最低賃金が注目されるのか。その位置付けの変化が背景にあります。 日本の最賃第一号は、一九五六年、静岡県の労働基準局長が指導して作られたものです。これは誰を対象として作られたものでしたか。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 御指摘の賃金でございますけれども、昭和三十一年に静岡県の一部の缶詰業者の方が自主的に賃金協定という名称で初給賃金に関する業者間協定を結ばれたものでございます。 協定の内容は、主に満十五歳缶詰調理工の初給賃金を対象としているものでございます。
○山添拓君 女工と呼ばれた非正規の女性労働者です。家計の主たる担い手ではなく家計補助労働だといって、非正規は低くて当たり前、男女の著しい賃金格差が公然と存在してきました。 それ自体が大問題ですが、その上、今日では状況が一変しております。非正規のフルタイム化が進んでいます。賃金構造基本調査では、フルタイムで働く非正規、正規、それぞれの労働時間とその人数はどうなっていますか。
○政府参考人(藤澤勝博君) 平成二十九年の賃金構造基本統計調査では、平成二十九年六月分の賃金等を調査しておりますが、一般労働者、フルタイム労働者の一か月当たりの所定内労働時間は、正社員、正職員が百六十六時間、また、正社員、正職員以外の労働者が百六十三時間でございます。
○山添拓君 その人数もお尋ねしたんですが。
○政府参考人(藤澤勝博君) 済みません、失礼いたしました。 また、一般労働者、フルタイム労働者の推計労働者数でございますが、正社員、正職員が千九百十七万人、また、正社員、正職員以外の労働者が三百五十六万人となってございます。
○山添拓君 今ありましたように、フルタイムの非正規と正規の労働時間数はほとんど変わらないんですね。 一方で、就業構造基本調査によれば、三十歳代後半の男性労働者のうち年収が五百万円以上の割合は、一九九七年に五五%だったのが二〇一七年は三九%に下がり、物価上昇を考慮すると更に下がります。結婚したり子育てをしたりできないと考えるのももっともな状況です。 非正規が増えて、正規労働者を含めて低賃金で働く労働者が増える中で、最賃で暮らせる処遇の確保が大事なことになってきています。そういう要求が切実なものになっています。 大臣、そのことをどう認識されていますか。
○国務大臣(根本匠君) 地域別最低賃金額の決定に当たっては、最低賃金法第九条で、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならないこととされております。 また、平成十九年の法改正によって、労働者の生計費を考慮するに当たっては、労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮することとされたことを受けて、計画的に最低賃金の引上げが行われ、平成二十六年までに全ての都道府県で逆転現象が解消しております。 最低賃金の引上げには、特に中小・小規模事業者の生産性向上が重要ですから、例えば生産性向上に向けた設備投資やコンサルティングなどの助成、費用助成などをやっておりますが、要は今、年率三%程度をめどとして全国加重平均が千円となることを目指していることを踏まえて、今後とも最低賃金の引上げに取り組んでいきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、最低賃金は、最低賃金法によりまして、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働者の生活の安定等を図るということがその目的でございまして、その点につきましては、雇用情勢等々、置かれている状況の変化も含めまして、そういった目的に沿って最低賃金の制度を運営していくというものでございます。
○山添拓君 大臣に改めて伺いますけど、最賃で暮らせる処遇の確保が切実な要求になっていると、こういうことを認識されていますかと、私の質問です。
○国務大臣(根本匠君) それは認識しています。
○山添拓君 だからこそ、暮らしていけるだけの最賃が重要です。 最賃法の九条二項は、地域別最低賃金の考慮要素をどのように定めていますか。
○政府参考人(坂口卓君) 最賃法の九条二項では、地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定めなければならないと定めております。
○山添拓君 生計費というのは、労働者の生活のために必要な費用を言います。 二〇一八年度の中央最賃審議会、その小委員会で提出された資料の中で、生計費、その議論のために出された資料というのはどれですか。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 審議会の目安の審議におきましては、生計費に関します資料としまして、都道府県別の県庁所在地におけます四人世帯、月額の標準生計費、それと最低賃金と生活保護を比較した資料を提出しております。
○山添拓君 標準生計費の額を上回るような最賃に設定しているんですか。
○政府参考人(坂口卓君) その点につきましては、先ほども大臣からも御答弁させていただきましたとおり、生計費という観点からは、平成二十年度以降、審議会におきましても最低賃金と生活保護の逆転現象が生じていないかという確認を行って、そういう観点で、その生活保護につきまして、最低賃金は上回っているということを確認しながら設定をしておるものでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 止めてください、速記を。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(坂口卓君) 先ほども申し上げましたとおり、標準生計費につきましては、審議会の生計費に関する資料としてはお出ししておりますけれども、その生計費の数字を必ず上回るという形での目安額ということにはなっていないという状況でございます。
○山添拓君 必ず上回るどころじゃないんですよ。東京都の標準生計費は、月二十七万九千三百円です。東京都の最賃九百八十五円で割りますと、二百八十三時間分のということになるんですね。月百時間以上の残業をせよということなんですか。そうじゃないんですよ。 結局、生計費などほとんど考慮されずに、企業の支払能力を前提にした現状の賃金水準から決められております。しかし、支払能力を基準にしている国は、ヨーロッパではリトアニア一国のみです。生計費に即した最賃の議論が必要です。 労働組合の全労連などは、この間、全国で最低生計費の試算調査を行ってきました。生活に必要な物やサービスを一つずつ積み上げて割り出すというもので、資料の五ページにお配りしています。二十五歳の単身者、賃貸ワンルームマンションに居住する条件での試算です。 最低生計費の税込みの月額は、例えば、札幌市の男性は二十二万五千円、福島市の男性は二十二万二千円、さいたま市の男性で二十四万二千円、静岡市、女性で二十四万五千円、福岡市、男性で二十二万七千円。最賃ランクAからD、このどこでも大きくは違わないんですね。これを祝日にも休みが取れるような月百五十時間で時給換算をしますと、札幌、千五百円、福島、千四百八十円、さいたま、千六百十三円、静岡、千六百三十七円、福岡、千五百十七円。 大臣、これに遠く及ばない現在の最賃額が生計費を満たしていない、こういう認識ありますか。
○国務大臣(根本匠君) 現在の最低賃金額というのは、いずれにしても、働く方の賃金や生計費、企業の賃金支払能力の地域差などの実情を考慮して、今都道府県ごとの数字をお示しいただいたけど、都道府県ごとに経済状況が異なる現状を踏まえて決定されております。この三つの要素で決定されています。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(根本匠君) 要は生計費の判断ですけど、要は、審議でも、審議でもですよ、公労使の委員に御議論いただいてやっているわけですから、そこは、その生計費についてどういう判断をするかというお話でしたけれども、これはそういうことも考慮して、支払能力の地域差なども考慮して審議会でそこは議論していただいて、そして最低賃金を設定していると思っております。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記止めて。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○山添拓君 現在の最賃額では必要な生計費を満たしていないと、こういう認識ですか。
○国務大臣(根本匠君) 満たしているかいないかというお話ですが、これは公労使の委員で、審議の中でこういう最低賃金になっていますから、その生計費をどう判断するのかということについて、私はこの審議会の中で議論されるべきものだと考えています。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(坂口卓君) お答え申し上げます。 今の点につきましてでございますけれども、先ほども申し上げましたとおり、現在の最低賃金につきましては、働く方の賃金、生計費、企業の賃金支払能力という地域差などの実情も考慮した上で審議会で御議論していただき、都道府県ごとに経済状況が異なる現状を踏まえて決定されたものでございます。 先ほども申し上げましたけれども、生計費という観点からは、しっかり、最低賃金と生活保護の逆転現象ということについてもしっかり御議論いただき、確認を行っていただいたもので策定がされているというものでございます。
○山添拓君 大臣にもう一度伺いますけれども、現在の最賃額、そうしたいろんな考慮要素があってもなお生計費、必要とされる生活費を満たしていない、いないのではないかと、この認識。
○国務大臣(根本匠君) 制度は制度としてありますが、事実関係でいえば、それは標準、その生計費を満たしているかどうかという話でいえば、私はそこはちょっと厳しいのかなと思います。
○山添拓君 おまけに地域間格差があるんですね。地域別最賃の原則を定めた最賃法九条一項、その決定について定めた十条一項は何と定めていますか。
○政府参考人(坂口卓君) 九条一項かと思いますけれども、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障するため、地域別最低賃金、一定地域ごとの最低賃金をいう、は、あまねく全国各地域について決定されなければならないと規定されております。
○山添拓君 十条一項は。
○政府参考人(坂口卓君) 最低賃金法の第十条の一項でございますか。第十条の一項は、厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低賃金審議会又は地方最低賃金審議会の調査審議を求め、その意見を聴いて、地域別最低賃金を決定しなければならないということでございます。
○山添拓君 大臣は先日、小池晃議員の質問に対して、日本の場合には法律で定められているから都道府県別に定めると答弁しました。どこに都道府県別と書かれているんですか。
○国務大臣(根本匠君) 私があのとき答弁させていただいたのは、最低賃金法九条一項で、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障するため、地域別最低賃金は、あまねく全国各地域について決定されなければならないと、こういうこと、この九条一項を踏まえて、法律では地域別に定めるものとなっていることとした上で、都道府県ごとに経済状況が異なる実情を踏まえて、その実情に応じて決定されるべきであるとの考え方を述べたものであります。
○山添拓君 つまり、法律上は都道府県別とまでは書かれていないということですね。
○国務大臣(根本匠君) これは、地域別最低賃金は、あまねく全国各地域について決定されなければならないというのが法律上の定めであります。
○山添拓君 つまり、都道府県別に根拠はないということなんですよ。 都道府県別最賃がいかに不合理な事態を招いているか、法務省法務局の乙号事務を例に実態を明らかにしたいと思います。 法務省に伺いますが、乙号事務とはいかなる業務なのか、元々法務局が行っていた業務が民間に委託されるに至った経緯を説明してください。
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。 乙号事務といいますのは、登記簿等の公開に関する事務のことをいうものでございまして、具体的には、登記所の事務のうち、不動産登記法等に基づく登記事項証明書の作成、交付、地図等の写しや印鑑証明書の作成、交付等の事務のことを申します。 この乙号事務でございますけれども、元々、昭和四十五年度から、事務の繁忙な登記所におきまして、登記官の指示に基づく登記簿のコピーの作成等、その事務の一部を外部委託するようになっておりましたが、その後、いわゆる行政改革推進法に基づきまして、平成十八年六月に閣議決定されました国の行政機関の定員の純減についてにおきまして、この乙号事務について包括的民間委託を行うこととされました。そして、これを受けまして、平成十九年に競争の導入による公共サービスの改革に関する法律が改正されまして、乙号事務について包括的民間委託の対象とすることができるようになりました。 そこで、平成十九年度から包括的民間委託の対象登記所を順次拡大し、現在では、一部の小規模登記所を除く全国全ての登記所において包括的民間委託を実施しているという状況でございます。
○山添拓君 四十年にわたってサービスを担ってきた民事法務協会では、多くの職場で落札をできずに、経験のある約千四百名の正職員が職場を失いました。現在、正規は僅か三人、ほとんどが三か月から一年の有期雇用に置き換えられています。直近の二〇一五年度の競争入札で、日本郵便オフィスサポート株式会社が全国五十二法務局のうち二十三で落札をいたしました。最大の受託事業者です。 各地で求人票に記している時給を民事法務労働組合が調べました。資料の六ページです。 東京は千十円、旭川は八百四十円から八百五十円、大阪は九百三十六円、和歌山、八百三円、広島、八百四十五円、佐賀、熊本、鹿児島、七百六十五円。法務大臣、なぜこうなっているとお考えですか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えします。 乙号事務の委託に当たっては、入札実施要領において、最低賃金法を含む労働社会保険諸法令の遵守を入札手続における審査項目としているところでございますが、受託事業者が賃金額などの雇用条件をどのように設定するかといった具体的な事業の状況については、労働社会保険諸法令を遵守している限り、受託事業者の判断に委ねられるべきものであると考えております。
○山添拓君 最賃で張り付いているからなんですよ。団体交渉で会社側もそのように言っているんですね。 法務局に直接雇用される国家公務員の非常勤であれば、常勤の高卒初任給と同じ給与になりますので、二〇一八年でいえば、時給は八百八十五円です。これに地域手当が付きます。全国どこでも同じ内容、同じ質で提供される公共サービスです。国の非常勤職員であれば、水準は低くても、全国一律です。ところが、民間委託をされると、多くの地域で最賃とほとんど同じ、熊本と東京で時給の差が二百四十五円もあります。 大臣、不当だと思いませんか。
○国務大臣(山下貴司君) これ、民間委託の是非を問うておられるのかというふうなことにも感じますが、これは、受託事務の法的な賃金額に差異がある点に関して申し上げると、これは先ほども申し上げたとおり、労働社会保険諸令を遵守することを担保することが必要でありますが、これが遵守されている限り、どのような賃金で雇用するかというのは受託事業者の判断に委ねられるべきものであると考えております。
○山添拓君 職員のある方は、利用者からは同じ法務局の人間だと思われると、何だ、高い給料をもらっているくせにと言われるんですね。 登記や、建物、法人登記に関わって、責任が重い仕事です。ところが、低賃金、不安定雇用で熟練者がいなくなり、総務省の官民競争入札等監理委員会では、国が実施していたときより過誤処理の発生件数が多くなったと、こういう報告もされています。 大臣、このままでいいんですか。
○国務大臣(山下貴司君) これにつきましては、この乙号事務につきまして、これは行政改革推進法に基づき閣議決定された方針に基づいて包括的民間委託を行うこととされたというのは、局長、答弁したとおりでございます。 そして、この包括的民間委託ということが、これがこの法律を是認されるものである以上、これはもちろん労働社会保険諸法令を遵守しなければならないことは当然であります。しかしながら、それを遵守している限りは受託事業者の判断に委ねるべきものであると考えております。
○山添拓君 キャリアを重ねて責任も重くなるのに、入札するために労働条件が悪くなる、仕事内容に見合った給料ではないと、こういう声が組合に多数寄せられております。 市場化テストと銘打った民間委託が官製ワーキングプアをつくり出し、都道府県別の最賃の下で、公務職場でも不当な地域格差が生じています。これ、落札した事業者自身からも法務省に引上げの要請があったんじゃありませんか。
○国務大臣(山下貴司君) その点について、ちょっと私に通告がありませんでしたので、詳細については事務方でちょっと答えさせます。
○政府参考人(小野瀬厚君) 事業者の方から、賃金についてということで、賃金の額が非常に苦しいといったような声があるということは聞いております。
○山添拓君 大臣、今のような話ですので、やっぱりこれ、改めてこういう現場の実態も含めて在り方そのものを見直す、こういうことも必要じゃないでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) これは包括的民間委託の実施の是非ということをお尋ねのようにも思えますが、それは所管を超える部分がございます。私どもとしては、これは委員が、その労働社会保険諸法令に反するという御指摘であればこれはまた答弁の仕方もありますが、我々としては、この法令を遵守している限り受託事業者の判断に委ねられるべきものであるというふうにお答えせざるを得ないというところでございます。
○山添拓君 これは今の枠組みの中ではやむを得ないんだと、こういうことなんですか。
○国務大臣(山下貴司君) これ、私が所管でお答えしていいのかどうかという問題もございます。ただ、私が、これは法務省の委託でございますので、その部分で答えることができるとすれば、これは労働社会保険諸法令を遵守している限り受託事業者の判断に委ねられるべきものであるというふうなことでございます。
○山添拓君 いろいろ実態もお示しし、労働組合やあるいは肝腎の事業者側からもそういう声が出されているにもかかわらず、これ制度の枠組みの中だからということで前向きな答弁もされないと。 厚労大臣、改めて伺いますが、明確な法的根拠がないにもかかわらず、地域別最賃が都道府県別になっているために公務の場にまで格差が広がっています。やはり全国一律への転換が必要ではないですか。
○国務大臣(根本匠君) 法律には九条一項でしっかり書かれております。 そして、最低賃金の全国一律化については、賃金だけでなく、県民所得や企業の付加価値生産性など経済指標に大きな地域間格差があること、最低賃金額を地域ごとの物価水準の差を反映せずに一律に定めることは、中小企業を中心として労働コストが増加することにより経営が圧迫され、かえって雇用が失われる面があるなどの課題があり、慎重な対応が必要であると考えています。
○山添拓君 いや、それは全然具体的な話じゃないんですよ。近年、全国一律最賃を導入したイギリスやドイツ、あるいは連邦最賃を引き上げたアメリカなど……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○山添拓君 失業率が下がったケースの方が多いんですね。 経済対策としても、全国一律最賃、最賃大幅引上げが必要だということを強調して、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で山添拓君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 山添先生が先ほど医師の長時間労働につきまして質問していただきましたので、私も一言、根本大臣にお願いがございます。 私ども医師というのは、時間が来たからといって手術の手を下ろすわけにもまいりません。自分が風邪引いたからといって診療所を閉めるわけにもいかない、そんな厳しい状況がございます。まず、その労働時間ありきというもので考えずに、しっかりとまずは医師の偏在、そして診療科の偏在というものを解消することが先決です。そこにしっかりと知恵を働かせていただけるとお約束いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(根本匠君) 委員がおっしゃるとおり、やはり医療の提供体制と併せて考えていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 私ども医師がしっかりと安心して働ける環境整備というのは、もちろん多くの医師からの声でも出ておりますので、そこはじっくりと委員会の中でも質疑させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。 〔委員長退席、理事二之湯武史君着席〕 それとともに、今日は金融担当大臣として麻生大臣に質問させていただきたいと思います。 私どもも、いつも厚労省の中で様々な組織改編が必要じゃないのというような声も委員会で上がっておりますけれども、なかなか組織改編が行われることはございません。しかし、金融庁は昨年七月に組織改編をいたしました。それが資料一に皆様方にお示しをしているところでございます。総務企画局そして検査局を廃止しまして、総合政策局、企画市場局というようなものになっております。 その理由、背景をまず教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、金融庁におきまして、不良債権問題への対応というのがこれ最初でして、そのときまで金融庁というものは独立したあれではなくて財務省の中にあったんですけど、それを財金分離というような話からなって、これ分けた。当時の話題は不良債権問題の処理だったものですから、こういったような検査局とかいろんな形のものが必要だったんだと思いますが。 今現在としては、むしろそういった話はかなり落ち着いたことになってきていますし、金融機関の内容もかなりな、内容のいいものになってきていますので、自己資本比率見ましても極めて高いレベルのものになってきておりますので、今の問題は、金融仲介機能とかいうものの強化とか、いわゆる家計の安定的な資産形成の促進とか、さらには、何でしょうね、ファイナンシャルテクノロジー、フィンテックといったような技術革新への対応などが重要な課題と。 かなり金融庁に対する問題が、的確に反応していくためには、こういったものを今までのものではなくて少し時代に合ったものに直さねばならぬということで、昨年の七月にこういった形の、右側のもののようなのをやらせていただきました。 内容も言いますか。内容も言うんでしたら、総合政策局というのを新設させていただいておりますけれども、金融行政の全体の戦略立案とか専門分野の対応能力を強化するというような形に規約を、話を変えさせていただいております。 また、企画市場局というものを新設させていただいておりますけれども、そういったものの中においては、これは、今の技術革新等々が起きておりますけれども、市場機能の強化というのを取り組んでいくほか、制度というものをちょっと企画能力をかなり強化せないかぬということで、制度の企画能力を上げるというのを目的とさせていただいた。 検査局というのは、当時は銀行が倒れそうという話だったので、これは極めて大きなものだったんですが、我々としては、今は、監察とかそういったものを一緒にしたような意味で、いわゆる、何というんですか、検査と監督というのをシームレス、切れ目のないものにして対応していきたいということで、新たな組織の下で、金融システムの安定だけに力点を置いていた最初にできた頃とは違って、金融仲介機能が十分に発揮できるように取り組みたいと言われるので、言われるようなもので、処分庁というイメージから育成庁というイメージに変えたいというのがこれ組織変更させていただいた背景であります。 〔理事二之湯武史君退席、委員長着席〕
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 もちろん、時代の流れとともに各所管省庁の皆様方にもそういった動きが私は必要なのかと思っております。 大臣おっしゃいましたように、もう不良債権の問題というのが一応これで決着が付いた、だからこそ育成していくという側に傾いてきたんだということも私理解できましたけれども、金融庁内でどんな変化が起こっていらっしゃいますでしょうか。それなりに、この中にいる人間というものも必要性によって替えていかなければならないと思いますけれども、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 庁内でどのような変化が起きているかという話ですか。 金融庁としてサービスの向上というのを促していかないかぬというんで、金融行政の実践と今後の方針ということでいろいろやらせていただいたんですが、フィンテックに関するイノベーションを後押しするというような、という点を、これは今の時代、そういった時代になってきていますので、規制とか監督の立場というものを全然離れたチームとして、いわゆるフィンテック・イノベーション・ハブというものを組織させていただいてフィンテック関連の企業に直接行く。普通、金融庁は、呼び付けても自分から行くなんということは立入検査以外まずありませんから、そういったようなことで意見交換をさせていただく。 それから、地域の実態というものをこれきめ細かく見ていかないと、地域格差というのは明らかにはっきりしておりますので、全国一律なんということは全くありませんから、そういった意味では、金融仲介機能の発揮をより促すためにいろいろ話をせないかぬと、企業と。したがいまして、地域生産性向上支援チームというのを設けて企業に自分で行く。 そういったような形で各地方にあります財務局と連携をさせていただいて、金融機関以外の、例えば自治体とか企業とかいろいろありますので、そういったものと直接話をさせていただくということで私どもとしてはやらせていただいておりますので、金融庁としては、今後とも、検査とか監督とかいいながらも、ここは予算の極端に少ないところですから、そういったところではいわゆる、私どもとしては、何というの、直接出向いていくというような形でいろいろ話をさせていただく。人も少ないところもありますけれども、努めてそういったようなことを対応させていきたいと思って、結構いろいろ、この間、金融庁の人がお見えになりましたというような企業も時々お目にかかりますから、少しずつは動いているのかなと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 やっぱり地域経済にとっても、その地銀などもすごく重要な存在でございます。その中で、残念なことながら、スルガ銀行の不正融資という問題が起こりました。今までは検査監督というのに重点を置いていらっしゃった。まさにそれが手薄になってしまってはなりません。この方向性につきましてどのように、大臣、今受け止めていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、まあ低金利というか、超低金利ですな、超低金利の継続などというような背景に、地域においては人口減少も重なって、いわゆる経営環境が厳しい状況になるとは思っておりますけれども、横並び的な今までのような量的拡大競争というような時代ではなかなかビジネスモデルは限界に近づいているんだと、私どもはそう思っております。 したがいまして、地域においては、例えば銀行というのはかなりその地域に、余り転勤もありませんので、地域銀行はその地域のことをよく知っていますので、いわゆるアドバイスとかファイナンスを提供するというようなことで地域企業の生産性の向上を図るとか、地域の経済の発展に貢献するということなどを通じてビジネスモデル、自ら構築するということは大事なので、この間のスルガ銀行の話が出ましたけれども、最適なビジネスモデルというのは各地域によって違うんだと思いますね。 そういった意味では、不動産融資自体が一概に否定されるべきものでは全くないとも思いますけれども、どのようなビジネスモデルを取るにしても、とにかく金融機関の業務運営としては、とにかく預けている顧客の保護とか、また法令遵守、まあコンプライアンスとかそういったようなものは当然なんですけれども、そういったものをした上で、なおかついろんな意味で、シェアハウスに向けての、例えば融資に際して書類が改ざんなんというような不正行為が起きていますから、そういった意味では、私どもは直ちに業務停止等々の命令を発出していますけれども、いずれにしても、こういったような業務改善に向けたものは、即対応できるようなものはきっちりモニタリングしておかなければならぬものだというのがもう一つ必ず横に付いている問題だと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 その難しい中で、どのように金融庁としてサポートしていくのかということにつきましても教えていただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(麻生太郎君) これは今、私ども、例えば金融庁の予算という面でいくと、年間七百五、六十億ですから、少なくとも、そうですね、二百五十六、七百じゃなくて二百五十六億ぐらいなものですから、人員にしても七十人かな、極めて、七〇%が人件費になりますので、人数は限られているわ、この人件費はこれにほとんど七割取られますので、残りはもう極めて微々たるものしか残っておりませんので、予算でどうするというような話じゃ、もうアンケート調査やっただけで金がなくなっちゃうみたいなことになりかねませんから。 そういった意味ではやれるようなことは限られているんだと、私どもはそう思っておりますので、少なくとも、地域に行って、今申し上げたように、例えば地域の企業のところで、この企業は、今、事業承継税制なんて話がいろいろ出ていますけれども、こっちは人が余っていてこっちは人がとかいろいろ、ここの人は金融の、経理はいいけど総務はなっとらぬとか、営業はこっちはいいけど何が駄目とかというのが大体みんな分かるわけなんで、そういったところの部分は、結構私どものところを見ましても、いろんな人の引き抜きやら何やらは私どもの地域でも結構この数年、柔軟にいろいろ、誰から聞いたというと、飯塚信用金庫から教えてもらいましたとかいうことを直接、へえと思って、この間、信金の理事長に、何か真面目に仕事しているやんという話をしたことがありますけど、そういったようなことできちんとやっていけるようにしていかないと、信金とか第二地銀とかというところは生き残っていけないという感じがしますので、それをやっているところは間違いない、元気があるというように見えます。(発言する者あり)
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 簡潔な答弁をというふうにおっしゃっていただきましたけれども、本当にいろいろ教えていただきましてありがとうございます。 しっかりと私どもも、今、金融庁のお話、大変小さな、コンパクトな組織であるという話もございましたけれども、だからこそやりやすい部分と、そして、そのおっしゃったように、アンケートをしたらあっという間に予算がなくなってしまう、こんなことでは駄目ですので、私どもも更に研究を進めながら、地域の皆様方に安定した金融というものを提供できるようにしていかなければならないなと考えているところでございます。 そこで、iDeCoにつきましてもお尋ねさせていただきます。 iDeCoは誰でも加入できるようになりましたけれども、加入者の増加状況につきまして教えていただけますか、お願いいたします。
○委員長(金子原二郎君) 答弁は簡潔にお願いします。
○政府参考人(木下賢志君) お答えいたします。 iDeCoにつきましては、従来は企業年金のない第二号被保険者あるいは一号被保険者のみが加入可能でございましたけれども、今委員御指摘のように、二〇一七年一月以降、企業年金加入者、公務員、第三号被保険者など全ての方が加入できるようになりました。 これによりまして、制度改正前の二〇一六年十二月末には三十一万人だった加入者数は、制度改正後、月約三万人のベースで増加をいたしまして、二〇一九年一月末現在では八十四万人増の百十五万人となっております。
○薬師寺みちよ君 局長、教えてください。 これでまだ十分じゃないですよね。もっと私は伸びるべきだと思いますけれども、御意見いただけますか、お願いします。
○政府参考人(木下賢志君) まさに老後の資産形成、公的年金に上乗せをして自ら資産形成をする手段だと思っておりますので、積極的に推進をしてまいりたいと思っております。
○薬師寺みちよ君 やっぱり自助、共助という中で、しっかり自分でも老後に備えていくというような意識を、私は、このiDeCoという名前を聞いて皆様方に思い浮かべていただきたいなと思っております。 一方で、つみたてNISAの制度というものも開始されましたけれども、口座数を教えていただけますでしょうか、お願いします。
○政府参考人(中島淳一君) お答えいたします。 つみたてNISAは、昨年一月に開始され、昨年十二月末時点の速報値で口座数は百四万口座となっております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 iDeCoのときに、実は私、委員会で議論させていただきまして、iDeCoという名前がなかったんです。個人型確定拠出年金という名前しかなかったので、そこで、公募していただいて、そういう名前付けていただいたんですけれども、やっぱりNISAの方が人気があるんです。やはりNISAの強みというものはどういうものなのか、済みません、大臣、教えていただけますか。
○委員長(金子原二郎君) 簡潔に。
○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には両方とも資産形成というので、小口の資産形成という形なんだと思いますけれども、二十歳以上であれば何歳からでも利用可能というNISAに比べて、六十歳までというので切られているのがたしかiDeCoだと思いますので、そこがちょっと、まず第一、違っているのかなと思います。 それから、払出しが可能という点に関しましては、六十歳までの払出しに制限があります、iDeCoの場合は。NISAの場合、その点は、払出しはいつでも可能ということになっておりますので、違いがあると思いますけど。 いずれにしても、これ、iDeCoにしてもNISAにしても、これは安定的な資産の形成には有用なルーツなので、ルーツじゃない、ツールというものだと思いますので、ツールとしては使える道具だと思いますので、これは。そういった意味では、いろいろ、iDeCoを所管する厚生労働省ともよく連携をし、引き続き連携の推進をさせていくのが大事なことだろうと思っております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ですから、大臣、もう少し私はiDeCoの方も普及に向けて、老後の資産積み立てていただきたいと思っておりますけれども、御意見いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(根本匠君) 私は、公的年金保険、それと私的年金の充実、これは重要な課題であると思います。 iDeCoというのは、国民の自助努力を支援するために、掛金が非課税になるなどの税制優遇措置が認められております。ただ、六十歳までは引き出せない。そして一方、つみたてNISAも出ましたから、多様な私的年金的なものが出てきているので、特にiDeCoについては、若い人をターゲットにしたセミナーやシンポジウムの開催、つみたてNISAは若い人も今どんどん入っていますから、これをアピールをして、しかも、加入できる年齢の引上げ、あるいは申請手続の簡素化などの改善を求める意見も多いので、制度の見直しについても検討をしていきたいと思います。 これはしっかり理解してもらえば加入する方は増えると思いますので、どんどん有利な点をアピールしていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 やはり、税制優遇があるという面につきましてももっと皆様方に知っていただきまして老後に備えていただく、長期の積立てという意味においても大変有利でございますので、そういったことのやはり広報というものを、もちろん両大臣とも共同しながら私は図っていただきたいと思っております。 この間も社会保障制度の集中がありましたけれども、やはりこれから少子高齢化の社会に入っていく中で、やはり若者の皆様方にこういう情報というものをしっかり伝えながら老後に備えていただくということもすごく重要かと思いますので、お願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手) 次回は来る十八日午前八時五十五分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十分散会