文教科学委員会 第10号
- 発言数
- 272 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/05/21
会議録
○委員長(上野通子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、佐藤啓さん、櫻井充さん、足立信也さん、吉良よし子さん、大島九州男さん及び水落敏栄さんが委員を辞任され、その補欠として衛藤晟一さん、山本太郎さん、伊藤孝恵さん、山下芳生さん、柳田稔さん及び進藤金日子さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(上野通子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官十時憲司さん外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上野通子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(上野通子君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小野田紀美君 おはようございます。自民党の小野田紀美です。 早速なんですけれども、本日は、海外における日本語教育についてお伺いをしたいなと思っております。 まず最初に、海外に住んでいる日本人に対しての在外教育施設というのの支援はどのようなものがあるか、それの方法はどのように支援しているのか、そして対象はどこに当たるのか、これは海外に住んでいる日本国籍を持つ子供という意味で捉えていただけたらと思うんですけれども、教えてください。
○国務大臣(柴山昌彦君) お答え申し上げます。 我が国の在外教育施設には日本人学校、補習授業校などがありまして、これらは、海外に在留する日本人の子供が帰国した際に円滑に日本の学校に接続できるように、学習指導要領等に準じた教育を実施することを主な目的として設置をされております。 在外教育施設における日本語教育支援については、所在国によっては国際結婚家庭の子供が入学するケースが増加するなど、日本語指導の必要性は高まっていると認識をしております。このため、在外教育施設の高度グローバル人材育成拠点事業によって、国際結婚家庭の子供を対象とした補講における日本語指導案の作成などを進めているところであります。 文部科学省といたしましては、当該事業等を通じて各国の状況に応じた在外教育施設における日本語教育支援が行われるよう、引き続き対応してまいります。
○小野田紀美君 ありがとうございます。 では、外務省の行っている事業で、海外に住む外国人に対する日本語教育で支援をどういうものがあるのか、どんな対象にどんな方法で行っているのか、教えてください。
○政府参考人(志野光子君) お答え申し上げます。 外務省は、我が国に対する理解を促し、諸外国との友好関係の基盤を強化していくとの観点から、海外における日本語の普及のための支援を各種取り組んでおります。具体的には、国際交流基金を通じまして、海外において日本語教育が推進されるよう、日本語専門家の派遣、現地教師等への研修、教材の開発、普及、日本語教育機関に対する支援、日本語能力試験の実施等、様々な事業を実施してきております。 こうした日本語教育支援事業は、海外において、主に現地で日本語教育を担う日本語教師や日本語教育機関を対象として行っておりまして、日本語を母語としない者の学習環境整備を念頭にしております。 ただ、この日本語を母語としない者というのは原則でございまして、例えば二重国籍を持っていらっしゃる方も、これらの事業を通じて整備されております日本語教育環境から排除されているわけではございません。例えば、二重国籍の方々の中でも御希望される方が日本語学習を行いたいとお考えの場合については、これらの支援を受けることができます。 また、基金は、同時に世界各国で日本語能力試験というものを実施しておりますけれども、この日本語能力試験につきましても、原則として日本語を母語としない人を対象としておりますので、国籍は受験資格とはなっておりません。
○小野田紀美君 実は、この後の質問で二重国籍者に対してはどうされていますかというのを文科省、外務省さんそれぞれ聞こうと思っていたんですけど、いい変化なんですが、私、実は昨年の夏に超党派でオーストラリアの議員間交流というので議員を交換留学させるというプログラムに参加しておりまして、そこで現地の在外邦人の方と、領事の方とかとお話をしたときに、実はこの二重国籍者、ハーフの子供たちの学習、日本語支援がこぼれ落ちているんだという話を聞いていたんです。で、帰ってきてすぐに文科省さんに、この海外に住む日本国籍の子たちどうですかと聞いたら、補習校とかあるんですけれども、補習学校とかはあるんですけれども、基本は、さっきおっしゃったように、日本に帰ったときに日本の学校ときちんと接続できるようにというのが目的なので、二十二歳になってオーストラリア国籍を取る子供は対象でありませんと。つまり、日本に帰る前提の子供以外は対象ではないんです、文科省はというふうに言われていたんです。 そうしたら、さっき文科大臣から、二重国籍とかが増えていることを踏まえて、高度グローバルの人材育成を踏まえてそういった子供たちのサポートもするという御答弁だったので、今非常にびっくりをしまして。 そして、外務省の方も、いろんな担当のところにお話を聞いたんですけれども、基本的に外国人に向けたものは外国籍の人に、フラットな日本に関係のない方たちに新しく親日、知日派になってもらうためのプログラムだから、日本の国籍を持っている子供は対象ではありませんと言われてしまったので、えっ、じゃ、日本国籍を持っているからって外務省からは排除され、将来外国籍取るかもしれないからって日本の文科省からは除外され、この子たちもったいなくないですかと思って、この半年間、結構何回かレクを受けたんですけど、まさか質問通告をした瞬間に全部前向きな御答弁だったのでびっくりを今しておりまして、今日の質問どうしようかなと思っているんですけれども。 ただ、いいことだと思うんです、いいことだと思うんですよ、すごく。なんですけれども……(発言する者あり)おしまいにしませんよ。補習学校というところが、ちょっと補習授業校、ここの定義が難しいなと思っていて、週末だけ補習で日本語をやっているところはあるんですけれども、どこが主体でやっているものか。 文科省が出している補習校の一覧というところは結構少ないんです。例えば、オーストラリアに関しても九校ぐらいしかないのかな。なんですけれども、現地に住むハーフを持つお母さんとかのブログで、現地の住んでいるお父さん、お母さん、こういう補習校がありますよというのを一覧を出してくれたりしているのは物すごい数があるんです。多分これは何か定義があって、文科省が指定されている補習学校、補習授業校と、そうじゃない一般的に補習校と言われているのが混在して皆さん捉えられているのかなと思うんですけど、この違いって何なんですか。文科省が認定して支援をしているところと、支援が余りないというか、認定に入っていないところの補習授業校の差って何なのかなと。
○政府参考人(清水明君) お答えいたします。 我が国の在外教育施設に日本人学校と補習授業校がございます。いずれも、海外に在留する日本人の子供が帰国した際に円滑に日本の学校に接続できるようにというのが基本ではございますけれども、最近の状況を踏まえて、各地の状況を踏まえて様々な教育活動を実施しているという状況でございます。 補習授業校でございますが、こちらは現地校に通う児童生徒を対象として、土曜日や放課後を利用して一部の教科等を実施するところでございまして、したがって、英語圏、北米、アメリカ、カナダでございますとか、そちらでは大変多くなってきておりまして、アジアの国ではむしろ日本人学校が多いと。現地の子供あるいは保護者のニーズに応じて設置されているところでございます。 それから、補習校に対する文部科学省の支援でございますけれども、児童生徒数に応じて、児童生徒数が多いところに対しては教師の派遣というような支援をしているところでございまして、その算定におきましては、補習校に通っている生徒の中で、日本国籍を保有して、これは二重国籍も含むわけでございますけれども、当該国の永住許可を取得していない児童生徒数を基にして支援対象を決定をしているところでございます。結果的には、補習校二百二十一校ございますけれども、児童生徒数の多い四十一校に対して五十七人の教師を派遣するというところでございます。 このほか、義務教育段階にある子供に対しての教科書の無償給与につきましては、これは全ての日本国籍を持つ子供が対象になっているというところでございます。
○小野田紀美君 人数が多いところには派遣ということだったんですけど、この文科省が補習授業校一覧って出してくれているの、例えばオーストラリアのシドニー補習授業校だと児童生徒数十六とかなんですけれども、在外邦人団体がつくっているJCSシドニー校とかの日本語教育学校補習校のようなものだと二百人ぐらい在籍していたりとか結構多かったりするので、そういうところが逆に支援からこぼれ落ちているんじゃないかなと思ったときに、何が支援してほしいのかというと、お金が欲しいとかではなくて、学習の教師を派遣したりとか、教科書を作るのに補助が、サポートが欲しいということで、今日お手元に「おひさま」という教科書を配らせていただいたんですが、これがマルチリンガル、バイリンガルの子供たちに特化した教科書になっておりまして、一〇〇%ゼロから日本語を学ぶ外国人の子供と、あと、何というんでしょう、日本語を母語としてというか、家では使っているけど学校では英語というところの子供たちが学ぶ段階とか方向とかって結構違うらしくて、そこが普通の日本語をゼロから学ぶ教育指導要領でやるとなかなかうまくいかないとか、そういった理由で実はこういうマルチリンガル、バイリンガルの子供たちへというのがあって、これの特徴が、十と書いてあるページとかもそうなんですけど、「おうちの方へ」というので、おうちの方が、日本語ができるお母さんなりお父さんなりが一緒に家でも教えてあげられるようなのがセットになっている教科書だったりとか、こういう教科書を作っているんですが、なかなかここに対して指導の材料を作る支援がないんだというようなので助けてほしいというお話を聞いていたんですが、これも実はあったということが数日前に急にありまして、その支援、どのようなものがあるか、教えていただいてよろしいですか。
○政府参考人(志野光子君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたように、国際交流基金を通じまして、海外において日本語教育が推進されるように、日本語の専門家の派遣のほかに、現地教師等への研修や教材の開発、普及等の支援も行っております。 また、この「おひさま」の例でございますけれども、最近では、オランダの在留法人団体でてらこや@アムステルダムというところが製作する教科書の製作経費について、基金の方からは助成支援も行っております。 ドイツの方では、日本人有志で結成されたチーム・もっとつなぐという団体がございますが、ここと国際交流基金の海外事務所が共催してワークショップを行い、このワークショップの名前、こどもCanDoと申し上げますけれども、これを開催した例などもございます。 このほか、国際交流基金が派遣しております日本語専門家は、その専門家自身が日本語を教えるのではなくて、在留邦人が運営する日本語学校を含む日本語教育機関からの相談に応じて随時助言を行ったり、あるいは教材の開発や教え方の指導なども行っております。
○小野田紀美君 ずっとそういった支援はできないというような答弁をレクでいただいていたんですけれども、こうやって実際にいろんなところで支援をしていただいているということを非常に分かって、有り難いなと思いました。 なかなか、世界中に言語っていっぱいありますから、それぞれのところで、もう一人でも子供がいたら全部こういう教科書を作るというのは厳しいかもしれないんですけれども、先ほど文科大臣からおっしゃったように、高度グローバル人材の育成という観点でも是非ここのサポートを引き続き強く続けていただけたらなと思います。 ちなみに、文科省さんとしては、こういう教材作成とかに何かサポートはされていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(清水明君) 先ほど大臣から答弁いたしました高度グローバル人材育成拠点事業、こちらでそれぞれの在外教育施設ですね、補習授業校における二重国籍でありますとか国際結婚の子供が増えていて、それに対する教育を行うといったところに対する支援を行っておりますけれども、例えばパラグアイにあるアスンシオン日本人学校でございますけれども、そういった海外に移住した子供の子孫といったような子供たちに対する日本語教育、日本事情教育ということで、日本人としてのアイデンティティーを確立して日本への愛着心を醸成することに資するような日本人、日系人の歴史を調べる副読本を作ること、あるいは、楽しみながら移住の歴史を学べるような教材としてパラグアイ版の移住すごろくを作成するといったような取組をしておりまして、これらについて、文部科学省として支援をしているところでございます。
○小野田紀美君 パラグアイが平成三十年度補習授業校一覧の中に見当たらないということは、やっぱりここになくても、さっきおっしゃったように、人が多いところにはきちんと文科省さんも補助をしてくださっているということがよく分かって安心いたしました。ありがとうございます。 ほかに、国際交流基金さんがeみなとという日本語を学べる、教科書だけではなくてアプリを出されたりしていて、教科書を作って配付するってお金掛かりますけど、アプリは一回開発したら皆さんダウンロードしてくださいというのがあるので、このeみなともいい取組だなと思うんですけれども、今後のeみなとの展開を教えてください。
○政府参考人(志野光子君) ありがとうございます。 eみなとは、まさに御指摘のとおり、e—ラーニングのシステムでございますので、場所も問いませんし、時間も問いません。また、それぞれのレベルに応じた勉強をすることが可能となっております。今後とも、eみなとの開発、それから充実について努めていきたいと思っております。 また、eみなと等をベースにいたしまして、各地にございます国際交流基金の海外事務所では、現地のお子さん、英語以外のものを御理解される方のために現地語の教材なども開発しておりますので、そういう形での取組も充実していきたいと考えております。
○小野田紀美君 ここもいろいろな知見が必要で、大変だと思うんですけれども、是非お力を貸していただきたいと思います。 このeみなとに関しては新しく日本語を学ぶ方だと思うので、ちょっと継承日本語とは違うのかなというところが引っかかっているんですけど、先ほど皆様に見ていただいた「おひさま」というのは継承語といって、言わば新しく学ぶわけでもない、かといって母国語でもない、でも親から継承して日本語を使うというので継承語というような、何というんでしょう、分類をしているということなんですけれども、このeみなととかは継承語には対応はしていないんですよね。
○政府参考人(志野光子君) 御指摘のとおり、必ずしも継承日本語というものに対応したものにはなっておりません。
○小野田紀美君 ここが、やはり教材支援、教材製作などに力を入れてほしい、支援を欲しいと言っているところなのかなと思いまして、なかなか、じゃ、何人がそれを使うのとなったときに、人数も少ないでしょうし、そこにどこだけ投資をできるのかというのは難しいところだと思うんですけれども、先ほど文科大臣おっしゃったように、高度グローバル育成拠点事業のように、なぜそこにやるのかといったら、やはり全く日本と接点のない人に一から日本を知ってもらって、日本語を学んでもらって、そして親日派、知日派になってもらうということよりは、ルーツを持っていらっしゃる方に、何というんでしょう、投資をした方が効果は高いのかなというふうに思うので、なかなかこの継承語というのは、私も教えてもらうまで知らなかったんですけれども、どういった差があって、これから国際結婚も増えていくでしょうし、そういう子供たち、日本国籍を持ちながら外国籍も持って外にいる子供たちの育成というところで、外務省さんと文科省さん、是非連携をしてこの事業を進めていただきたいなというふうに思います。 また、引っかかっていたのが、補習学校で将来日本に帰るつもりの子は対象だけれどもと言っていたときに、じゃ、将来帰りますとうそついて帰らなかったら対象になるんだとか、いろいろ、その制度が今までは特殊な例だったからなかなか確立していないのかなと思いまして、今回長い間打合せをさせていただいて、いろんなところに問合せをしたけれども、なかなかこういう支援があったということすら出てこなかったというのが、やはりこの制度がなかなか、はざまに落ちているというか、やっているにはやっているけれども、みんなが共通見解としてここに投資をしようとか、ここに補助をしよう、サポートしようという認識がなかなか広がっていないのが残念だなというふうな発見でもありましたので、ここ引き続き、例えば、ここで二重国籍だった子が日本語を勉強することによって、じゃ、やっぱり、例えばオーストラリアにいる予定だったけど日本に行ってみよう、日本で働こう、将来日本国籍を取ろうと思ってくれれば、人手不足の日本の中でそういう人材がしっかりと日本に定着する投資にもなりますし、先ほど、外務省の視点だと、知日派、親日派として海外に拠点を置きつつずっと日本をサポートしてくれるというふうにもなりますので、改めて、この二重国籍を持っていらっしゃる海外にいる子供たちの補助、サポートというのは、どこがどう責任を持って、現地の方たちが困ったときにどこを窓口に相談していったらいいのかというのを整理させていただきたいと思います。
○政府参考人(志野光子君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、日本国籍を持つ二重国籍者は、二つの異なる文化を同じ立場で理解するということができますので、将来、居住国と日本との関係を促進する上で重要な役割を担い得る存在であるというふうに認識しております。 現地でございます要望は、様々な種類、様々なレベルのものがあると存じております。具体的な要望の内容に応じましては、まず、現地に所在いたします大使館や総領事館の在外公館が窓口として御要望を承り、その後、関係省庁、機関と相談して対応することとしたいと思っております。
○小野田紀美君 ありがとうございます。 文科省も現実を見据えていい取組をしてくださっているということが分かりましたし、また、国際交流基金さんも頑張ってくださっていることなので、外務省さんもしっかり情報をつかんでいただいて、トータルで、みんなでもったいないことにならないように、人材を投資していけるという環境をつくっていただけたら有り難いなと思います。 以上で終わります。
○杉尾秀哉君 立憲民主党・民友会・希望の会の杉尾秀哉でございます。先週に引き続きまして質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。 前回の質問で、今日お越しいただきました白須賀政務官の在京当番問題に関連して幾つか資料の提出を要求させていただきました。回答はありましたけれども、残念ながら、問い合わせた事項にほとんどまともに答えられていないというふうに思います。 例えば、大臣のスケジュールについておおむね一週間で廃棄する理由、それから一時間以内に帰ってこられない場合の対応などなど、もう事務方でいいので、それぞれきちんと理由を説明していただけないでしょうか。
○政府参考人(生川浩史君) 理事会にも資料を提出をさせていただいておりますが、一時間以内に帰ってこれない場合はどうするかということにつきましては、平成十五年の閣議了解、緊急事態発生時における閣僚の参集等の対応についてにおきまして、あらゆる手段を講じて各省庁又は官邸等に参集をするということになってございます。 したがいまして、これに従いまして、あらゆる手段を用いて速やかに参集をするということになろうかと思います。
○杉尾秀哉君 全然答えになっていないと思うんですけれども、そもそも、大体、政務官の地元って、民間企業でいうと出張の区域に当たるんですよね。それだけ遠いということなんですが、お答えがなかったので、他省庁の運用ルール、少し調べさせていただきました。 聞いた役所はどこももっとルール厳格にしておりますし、例えば二十三区内と規定しているところ、それから公務の一環であると、こういう在京当番ですね、代理、公務の一環と明言する役所もあります。こんないいかげんな、言葉は悪いですけれども、役所、文科省ぐらいじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど答弁の中で触れさせていただいた平成十五年十一月二十一日閣議了解の緊急事態発生時における閣僚の参集等の対応についてを踏まえまして、文部科学省においては、これまでの様々な業務の蓄積等を踏まえて閣僚の参集等の代理ルール、対応ルールを定めておりまして、そこでおおむね一時間以内に官邸等に参集できる体制を取ることとしております。 このような運用は自主的な検討によるものでありまして、例えば、東京二十三区内であっても時間帯により一時間程度あるいはそれ以上掛かる場所があることですとか、逆に東京二十三区外であっても一時間掛からない場所があることなどを踏まえて、緊急事態への備えとして遺漏ないことを大前提としつつ、地理的基準ではなくて時間的基準によって定めたというものでございまして、政務二役の公務及び政務の活動範囲を合理的な範囲で許容するものとして私は適切であるというふうに考えております。
○杉尾秀哉君 いや、全然適切と思えないんですよね。大地震が起きたときは、本当に交通が寸断されて麻痺して、もちろん公共の交通機関も止まりますし、車も渋滞で動けないということなので、一時間以内に到底参集できるとは思えない事態が招来すると思うんですが。 前回、大臣は、原子力事故の原因の分析とか文科省はそういうことを対応を担当する役所であって、初期対応を行う役所ではない、省庁ではない、こういうふうに答弁されています。 しかし、その後もいろいろ調べてみたんですけれども、まあ役所としてはそうかもしれませんけれども、福島事故の原子力緊急事態宣言、これまだ解除されておりません。大臣もよく御存じだと思います。大臣はちなみに原子力災害対策本部の本部員ということでもございます。もし突発事態が起きたら、福島の事故に限らず、これ緊急に参集しなきゃいけないんじゃないんですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) まず、今委員が御指摘になられた例えば首都直下型の大地震が起きた場合にはどうするんだというようなことでしたけれども、先ほど官房長が答弁をさせていただいたとおり、閣議了解においては、緊急事態が発生した場合にはあらゆる手段を用いて速やかに参集するということとされております。 ですので、例えば、今委員がまさしく御指摘になった例えば首都直下地震によって道路が寸断されたりあるいは公共交通機関が途絶したりというような場合においては、道路の利用がまだ可能であるというような場合には、必要に応じて、前回、櫻井委員からも質問があったところなんですけれども、警察パトカー等緊急自動車の活用をするということが考えられますし、また、道路の利用すら不可能な場合においては、必要に応じてヘリコプターなどの活用を図ることと現にされているということでございますので、いずれにいたしましても、そういったあらゆる手段を用いて緊急事態対応について遺漏のないよう万全を期してまいりたいというように考えております。 また、先日の私の答弁において、副本部長、原子力のですね、緊急事態が発生した場合に災害対策本部の副本部長ではないかというような御指摘も頂戴をいたしまして、それは確かにおっしゃるとおりでありまして、特に我々所管する、文部科学省が所管する原子力施設による災害の場合には原子力災害対策本部の副本部長となりますので、緊急時モニタリングですとか医療支援のために、日本原子力研究開発機構や量子科学技術研究開発機構などの専門家の派遣などを行うですとか、あるいは緊急事態応急対策及び原子力災害事後対策に関する事務の総括を助けるということになろうかと思います。 先般答弁をさせていただいたとおり、そういった事務手続に遺漏のないような形で万全を期してまいりたいというように考えております。 ちなみに、先ほど委員から御指摘になられた東日本大震災等についての事例についての御紹介でありますけれども、現在の東京電力福島第一原発事故を受けた原子力災害対策本部の構成員のうち、副本部長となっているのは、これ、原子力災害対策本部の設置時に本部長である内閣総理大臣により定められることとなっておりますけれども、内閣官房長官、経済産業大臣、環境大臣及び原子力規制委員長でございます。 いずれにいたしましても、緊急事態対応について遺漏のないよう万全を期してまいりたいと考えております。
○杉尾秀哉君 質問のないことまで答えられたんですが、それは商用原子炉の場合は確かにそうです。現在は経産大臣ですけれども、今、だけど、柴山大臣がおっしゃったように、これ、原子力災害対策法、それから原子力災害対策マニュアルで、大学、研究機関等の所有に係る施設で事故が起きた場合には文科大臣が原子力災害対策本部の副本部長。 副本部長というのは、じゃ、どういうふうに規定されていますか、この法律の中で。
○政府参考人(生川浩史君) お答えいたします。 原子力災害特別措置法の中で原子力災害対策本部の組織という項目がございまして、その中で、原子力災害対策副本部長は、原子力災害対策本部長を助け、原子力災害対策本部長に事故があるときはその職務を代理するというふうに規定をされているところでございます。
○杉尾秀哉君 大臣、答えられないじゃないですか。いや、もういいです、いいです。 今、だから、原子力災害対策法の十七条の六に、本部長、つまり総理大臣に事故があるときはその職務を代理すると、こういうふうに明記されているんですよ。つまり、事故があるとき、例えば首相が外国に行っていらっしゃる、それか若しくは何かのトラブルに見舞われて来られない、どうしても来られない、そういうときには本部長になるんですよね。 先ほど柴山大臣は、いろんな事務方に指示をして遺漏なきようにするというふうにおっしゃいましたけれども、自らが本部長になるという、そういう立場が分かっていらっしゃっておっしゃっているんですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 答えられないじゃないですかというのは、条文の項目をちょっと探すのに手間取ったということであります。 ちなみに、今委員が御指摘になられた原子力災害対策特別措置法の第十七条の四項及び五項、六項に、今、済みません、私うまく見付けることができましたけれども、今委員が御指摘になられた所要の条文が列記をされております。この特に五項なんですけれども、原子力災害本部の副本部長、今御紹介をいただきましたけれども、この副本部長というのは、当該法律に基づいて原子力災害対策本部長に事故があるときには本部長の職務を代理することとされておりますけれども、副本部長が二人以上置かれている場合にあっては、あらかじめ原子力災害対策本部長、すなわち総理大臣が定めた順序でその職務を代理することとされております。 したがって、文部科学省の所管施設で事故が発生した場合の本部長の代理となる副本部長の順序についても、この原子力災害対策本部の設置時に本部長により定められるということとなっておりまして、必ずしも文部科学省が本部長の第一順位となる代理職務を行うということにはなっておりません。先ほど紹介をさせていただいたとおり、東京電力福島第一原発事故を受けた原子力災害対策本部の構成員となり、複数の副本部長となっていた内閣官房長官、経済産業大臣、環境大臣及び原子力規制委員長についても、今申し上げたような形で順位付けがされているというように承知をしております。
○杉尾秀哉君 いや、その順番はそういうことなのかもしれませんけれども、大臣は、所管されている、例えばこれ廃炉作業中にはなっておりますけれども、高速増殖炉「もんじゅ」、それから東海の再処理施設、これリスクの高い核物質とか高レベルの放射性廃液なんかがあるわけですよ。ここ、何度も事故を起こしているわけですよね。その所管の大臣だという意識が本当におありなのかどうなのか。 前回、副本部長ということに関して質問したら、こういうふうにおっしゃっているんですよ。重大事故が起きても文科省だけで初期対応することはない、緊急招集が要請された場合はしっかりと事務方に運用上三十分以内には参集できる体制を維持している、こういう答弁を繰り返されていて、言い逃れとしか思えない。原子力災害、特に所管の施設に関する原子力災害に対する危機管理意識が私は余りにも薄いように思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 前回の私の答弁の趣旨は、文部科学省は、防衛省、あるいは消防庁を所管する総務省、あるいは警察庁などのような様々な緊急事態に対して救命活動を含む広範な現場対応が求められる省庁とは業務の性質を異にしており、これらの省庁と同じような形での危機管理マニュアルを行うものではないという趣旨で申し上げたものでありまして、もとより、今委員が御指摘のとおり、緊急事態が発生した場合には、我々といたしましても、政務三役、特に大臣、あらゆる手段を講じて迅速に参集する必要はあるというようには認識をしております。 ただ、先ほど私が、あるいは前回答弁をさせていただいたとおり、緊急事態の対応、応急対策を推進するために、例えば緊急時のモニタリングですとか、あるいは医療支援として、日本原子力研究開発機構、また量子科学技術研究開発機構などの専門家の派遣ですとか、あるいは原子力災害対策本部事務局等への職員の派遣を実施するなど、そういった職責を万全に果たすためには、文部科学省としてのまた別途の体制をつくることがあり得るというように考えておりまして、こういったことを通じて緊急事態対応について遺漏のなきよう万全を期していきたいと考えております。
○杉尾秀哉君 物理的に、先ほどヘリコプターとかそれからパトカーというふうにおっしゃいましたけれども、ヘリコプター、数足りないんですよね。私も大災害何度も取材しておりますけれども、そんなときのために、しかもヘリコプターどこに着陸できるかも分からないような状況で、そういう言い逃れは私は成り立たないと思っているんですが、いずれにしても、ルールを私は変更すべきだというふうに思っているんです。 その一時間以内ということも含めてもっと厳格にすべきだと思って、それで、ちょっとここは事務方に確認したいんですけれども、先ほど公務の一環と位置付けている役所、これ、実際には経産省です。こういうふうに公務の一環と位置付けるべきなんじゃないですか。そうすれば、例えば秘書官の対応等々にしても、前回の櫻井委員の質問ありましたけれども、もっと連絡が取れる体制になっている。今のような、言葉は悪いですけれども、野放しのような状態、これは非常にまずいと思いますけど、いかがですか。ルールを変更する、これは公務ではないんですか。
○政府参考人(生川浩史君) お答えいたします。 御質問の在京当番でございますが、緊急事態への備えとして、閣僚が東京を離れる場合に、あらかじめ副大臣又は大臣政務官が代理で対応できる体制を取るというものでございまして、在京当番を担当すること自体が公務であるというよりは、実際に緊急事態が発生した場合に閣僚の代理を務めて、例えば対策本部会合に出席をすることなどが公務に当たるというふうに理解をいたしているところでございます。
○杉尾秀哉君 普通に考えると、在京当番中というのはいつ緊急事態になるか分からないから、そういう意味じゃ在京当番待機という、そういう公務をしているというふうに考えた方が私はいいというふうに思っているんですよね。だから経産省もそういう運用をされているし、ほかの役所に聞いてみたら、これ、在京当番の日は仮に大臣が例えば在京であっても解除しないと、こういう役所も結構いっぱいあるわけですよ。これ、文科省の今のルールで本当にいいのかどうなのか。 そして、ちょっと白須賀政務官に来ていただいておりますので、もう一回確認させていただきたいんですけれども、政務官は、本来の役目というのは何なのか。国家行政組織法に政務官の役割書いてあると思うんですけど、どういうふうに認識されていますか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 質問にお答えする前に、まず初めに、この度、報道等でお騒がせしていること、御心配を掛けていることに対して大変申し訳ないと思っております。これから先生方の御指摘を真摯に捉えて、適切に対応させていただきたいと思っております。 その上で御質問に答えさせていただきますが、政務官の役割ということでお話、在京当番等のお話がございました。大臣が東京を離れる場合に在京当番として大臣の代理を担うことは、政府の一員として極めて重要な責務であると認識しております。 そして、先ほど御質問ございました国家行政組織法におきまして、大臣政務官の職務については、その省の長である大臣を助け、特定の政策及び企画に参画し、政務を処理することとされており、引き続き大臣政務官としての職務をしっかりと果たしていきたいと思っております。
○杉尾秀哉君 今おっしゃったとおり、政務官は、大臣を助け、特定の政策に参画し、政務を処理すると、こういうふうに書いてございます。とするならば、大臣の代理対応、つまり在京当番待機をするというのは、大臣を助ける非常に重要な役目だというふうに思います。政務官本来の職務であるというふうに思います。 その政務官本来の職務である在京当番待機、代理対応をしている最中に、例えば、地元で選挙応援をしたり、それから野球大会に出る、新年会に出る、こういうふうなことは適切と考えているかどうなのか。前回のところできっちりお答えされていませんでしたので、もう一度伺います。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) その件につきましては、文部科学省の在京当番のルールに従って私は政務を行っていたと思っています。
○杉尾秀哉君 いやいやいやいや、どういうふうに思われているのか、その前に、適切だったというふうに思われているのかどうなのか、ちょっとそこのところをもう一回言ってください。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 今現在におきまして、文部科学省の在京当番のルールというものがおおむね一時間以内ということで規定されておりますので、私のその政務におきましてもおおむね一時間以内で政務を行っていたということでございます。
○杉尾秀哉君 前回も、今回の報道で誤解が発生したと言っているんですよ。誰も誤解していないんですけれども。これ、誤解しているというか、その職務の大切さを感じて、それに対して真摯な反省をするというようなことがあってしかるべきだというふうに私は思いますけれども、誤解というふうに責任を他人に転嫁するような発言で許されるんですか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 先ほども、繰り返しになりますが、今文部科学省のその参集するルールに従って私は政務を行っていたことでございまして、また、私が政務官に就任してから、ほぼおおむね一時間の政務しかほとんど入っておりません。ですから、私はしっかりと政務官の職務を果たしていると思っております。
○杉尾秀哉君 冒頭、何で反省したのか、私は全く理解できません。冒頭、おわびをされましたけれども、じゃ、何のためのおわびだったのかというのが全く分かりません。言葉だけそういうことを言えばいいというふうにいって、あとはやり過ごそうというふうにしか、そういうふうにしか受け取れませんので、それだけはっきり申し上げます。 時間がございませんので、このルールについて、文科省は、やはりほかの役所並みにもっと厳格にしていただきたい、一時間というのももう少しきっちり詰めていただきたい、そして公務であるというふうにはっきりと緊急事態対応をしていただきたいというふうに申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○神本美恵子君 立憲民主党の神本美恵子でございます。 今、杉尾委員の質問を聞いていて、白須賀政務官は、反省しておりますと言ったけれども、これから適切に対応してまいりますと言ったけれども、これまでやってきたことは何一つルール違反していないという何とも分かりにくい答弁だったんですね。 大臣、一つ、杉尾委員からはルールを変更すべきだという指摘がありました。これは本当に文科省として真摯に受け止めていただきたいということと、それから、白須賀政務官に注意すべきじゃないですか。これから適切に対応していきたい、しかし、これまでも適切に対応していた。訳が分からない。 呼んでいないのでちょっと答弁求められないので、大臣、ルールを変更すべきだということについての考え方と、これは今すぐ変えろではなくて、他省庁のルールを参考にしながら、文科省として適切なルールはどうあるべきかということを検討していただきたいというのが一点と、白須賀政務官には、大臣として、在京当番の意義をもう一回確認をしながらきちっと果たすようにということを、注意なり指導なりをしていただきたいと思います。いかがですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほどの杉尾委員からの御質問にも答弁をさせていただいたとおり、文部科学省においては、これまでの様々な業務、具体的には、大規模な自然災害への対応ですとか文部科学省所管の原子力や宇宙分野等における事故対応など、実際に発生した際の対応ですとか発生を想定した訓練を実施するなど様々な経験や業務の積み重ねの上に現在の緊急事態対応、おおむね一時間以内に参集できるという政務三役の体制を取るというルールが定められたというように承知をしております。 先ほど白須賀政務官の方から説明があったとおり、現行の運用を原因とする問題がなかったかもしれないけれども、あくまでも政府の一員としての責務をしっかり自覚をするとともに、他省庁の状況も参考にしながら、対外的にしっかりと説明ができるよう、緊急事態対応について遺漏のなきよう万全を期すことが当然だと考えておりますので、白須賀政務官にもそのようなことを私から申し上げようというように考えております。
○神本美恵子君 今、後半でおっしゃった、それはしっかりと白須賀政務官に指導、注意をしていただきたいということをお願いしておきます。 それでは、通告している質問に入りたいと思いますが、まず、今年は参議院選挙を控えておりますし、同日選があるのかないのか大騒ぎをしているようでありますけれども、主権者教育についてお伺いしたいと思います。 沖縄で二月二十四日に実施された辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票に関して、沖縄県教委が、投票に先立つ一月三十日に県民投票に係る生徒の指導についてという緊急連絡票を発出しております。 その内容を見ると、県民投票に係る注意喚起を校長会、教頭会で行ってきましたけれども、投票結果が確定する前に生徒会主催の模擬投票の実施を計画する事案等が報告されています。いま一度、授業、定期考査、生徒会活動での取組を確認していただくようお願いします。関連する事案等があったら県教委の普通教育班班長までお願いしますというような、模擬授業などの実施計画を報告しろというような簡単に言えば内容ですけれども、さらに、参考ということに書かれているのにちょっとびっくりしたんですけれども、校内で模擬授業の結果を実際の選挙の当選者が確定する前に公表することは違法であると。これは公選法に基づいて書かれていると思われます。人気投票の禁止が公選法にありますので、それを引いて違法であると。 学校で選挙期間中の模擬投票は有権者の投票行動に影響を与える懸念があるためふさわしくないということが県教委からの緊急連絡として各学校の教頭宛てに出されているんですけれども、これ、主権者教育を推進するという立場から、県民投票についてこのような模擬投票を抑制するような、圧力掛けるような通知について、文科省はどのように受け止めますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御紹介をいただきました文書については、沖縄県教育委員会が各県立学校に対して県民投票に係る生徒の指導についての留意点を周知をしたというように承知をしております。 今回の文書に関して、沖縄県教育委員会では、学校において模擬投票を行うに当たっては学校の政治的中立性を確保しつつ実施するよう注意喚起をしたと聞いておりまして、その趣旨について各学校に適切に理解を促すことは大切なことではないかと考えております。
○神本美恵子君 政治的中立性って、今読み上げた緊急連絡票には一言も書いてないですよ。そうじゃなくて、学校でやることはふさわしくないというふうに書かれているんです、模擬投票をやることは。これ、間違いじゃないですか。 公選法は、確かに人気投票の公表の禁止という規定がありますけれども、これ県民投票ですから、今回の場合は辺野古の米軍基地建設のための賛否を問う県民投票ですから、これに当たる条例が定められて、その条例に従って実施されるということになっていると思うんですけれども、総務省に伺いますけれども、公選法には人気投票の公表の禁止がありますけれども、これは県民投票にも適用されるんですか。
○政府参考人(大泉淳一君) お答え申し上げます。 公選法の百三十八条の三には、「何人も、選挙に関し、公職に就くべき者を予想する人気投票の経過又は結果を公表してはならない。」という規定がございますが、公選法につきましては、衆議院議員、参議院議員、また地方団体の議会の議員及び長の選挙について適用されるものでございます。 委員御指摘のとおり、沖縄の条例に基づいて実施される県民投票につきましては、その条例の定めによるものというふうに考えております。
○神本美恵子君 ありがとうございます。 県民投票は条例に沿ってやるものであって、公選法に従うものではないということを明確におっしゃいました。しかし、この沖縄県教委が出した通知には明らかに公選法を引いてきて、だから人気投票の禁止に当たる、これは違法だから模擬投票をやるのはいかにもふさわしくないというような印象を与える通知になっております。 これについてはミスリードではないかと、県教委のですね。学校で模擬投票をやるということを控えさせる、やらせない、やる場合は報告しろというようなことを言っておりますが、総務省や文科省が共同で出されている私たちが拓く日本の、あっ、ちょっと今の件について、ミスリードではないかということについて、大臣の見解、いかがですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) まず、その前に、委員が御指摘になられたこの県教育委員会が各県立学校に発出した文書の中には、いま一度、授業、定期考査、生徒会活動での取組を確認していただくようお願いしますということになっておりまして、この模擬投票の実施をやめるようにということの指導はされていないというように思いますし、また、今御指摘になられた公職選挙法上の規定についても、欄外に小さく参考という形でこの公職選挙法の参照条文については書かれているという、そういう体裁であるということをちょっと付言をさせていただきたいと思います。 その上で、今の御質問なんですけれども、政治的に対立する見解がある現実の課題の中で住民投票が行われることとなっている問題について、授業で事前に投票させるということは指導方法としては考えられるというようには考えておりますけれども、ただ、その際、学校の政治的中立性などを確保しつつ教育活動が行われるよう、やはり配慮することが必要だというように考えております。
○神本美恵子君 今、県教委が出した通知、連絡票のことをおっしゃいましたけれども、いま一度というところの前が、模擬投票の実施を計画する事案等が報告されております。いま一度取組を確認していただくようって、いかにもこの文面、文脈から見ると、模擬投票の実施、計画する事案が報告されているのでいま一度確認しなさい、いかにもこれでは、模擬投票をもう一回確認して、参考のところで違法であるので選挙期間中の模擬投票はふさわしくない、こういう流れの文面なんですね。 これ、私は沖縄高教組、高校の組合の方に聞いたんですが、県教委とやり取りしたら、これについては確かに訂正しなければいけない、違法であるというのは間違いであると県教委は認めているんですよ。ただ、訂正の仕方が、ファクスで各学校に送られたにもかかわらず、口頭で教頭会に、公選法を引いてきたのは間違いであると、違法というのは間違いであるという訂正をしたらしいんですけれども、それが果たして学校に、今、後段で大臣がおっしゃったように、「私たちが拓く日本の未来」というQアンドAが付いたものですね、その中に書かれている住民投票における模擬投票は指導方法としてふさわしいという結論、これはいいと思うんです、そのとおり書かれておりますので。 ただ、今回の県教委のこの通知についてはやはり問題があるという見解を持っていただいて、こんなふうにミスリードするような通知を出すことによって主権者教育を抑制する、抑え付けるような、こういう通知は良くないというふうに文科省として考えないですか。もう一回、簡単にそこだけ、この通知について見解を述べていただきたいと思います。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今の副教材について、まさしくここに書かれているとおり、実際の選挙を題材とした模擬選挙を通じて選挙や政治をより身近なものに感じさせるという実践例も記述をされておりますし、有意義であるというように考えておりますけれども、今の通知については、実はその最初に発出された後の二月四日付けで違うまた通知もされておりまして、この参考のところには、学習活動の一つということで注意が書かれておりまして、まさしくこの違法ということが書かれているところの上に吹き出しで、教育基本法第十四条二項に基づいて政治的中立性を確保することが重要であり、通常の選挙に準じた指導をお願いしているところでありますという形で、ミスリードが生じないような再度のファクスがなされているというように伺っております。
○神本美恵子君 私はその後から再度出されたものは承知していないんですけれども、最初に出されたこの通知は明らかにミスリードであるというふうに思いますが、もう大臣はお答えにならないようですので。 ただ、やっぱり主権者教育を推進する立場から、こういう模擬投票等の主権者教育に圧力を掛けるような、あるいは報告をしろというようなことで萎縮させるような、現場を萎縮させるような指導というのは、やっぱり各県教委に対して文科省から再度注意を促すべきだということを申し上げておきたいと思います。 次に、朝鮮学校の無償化について、これは前回の委員会の質問でも私取り上げさせていただいたんですけれども、冒頭に、あのときも抗議活動について、学生さんが文科省の前で訴えているその声を紹介をして、大臣、これについてどのように受け止めますかというふうに聞いたんですが、抗議活動は承知しているとお答えになっただけで、その声についての率直な感想、もう一回お聞きしたいんですけれども、御紹介します。 文科省の皆さん、あなた方は平気で差別します、恥ずかしくないですか、私たちは同じ人間に見えますか、差別するのは同じ人間に見えないからではないでしょうか、朝鮮学校を無償化から除外する日本政府の政策が、日本社会にある朝鮮人へのヘイトスピーチを扇動、助長しているのです、誰かが誰かを嫌悪し排除することから争いが生まれ、互いに苦しみます、そんなことはもうやめませんか。 朝鮮学校を無償化から除外していることは差別だというふうにこの学生さん受け止めているんですけれども、大臣、この声に対する率直な感想をお聞かせください。
○国務大臣(柴山昌彦君) 以前答弁をさせていただいたとおり、この高等学校等就学支援金制度における朝鮮学校の不指定処分について、抗議活動が行われていることについては承知をしております。 一方、不指定処分については、朝鮮学校が朝鮮総連と密接な関係にあり、教育内容、人事、財政にその影響が及んでいることなどから、法令に基づく適正な学校運営が行われているとの十分な確証が得られなかったため、審査当時の規定に基づいて不指定処分としたものであるということでありますので、生徒の国籍や政治、外交上の理由から制度の対象外とするものではありません。 高等学校等就学支援金については、引き続き、法令に基づき適切に運用していくことが重要と考えます。
○神本美恵子君 相変わらず、差別ではないかという問いかけに対してはお答えになりませんけれども、今の答弁の中で、朝鮮学校の不指定処分は法令に基づく適正な学校運営が行われているとの十分な確証が得られなかったためというふうに、前回もそういう答弁されました。 しかし現在は、朝鮮学校が受給申請を行った根拠規定、あのときハと、イロハのハですね、ハが廃止されていることから、法令に基づく適正な学校運営に関する確証の有無にかかわらず、指定されることはありません。要するに、現在はもう、当初はそういう根拠規定ハというのがあったんですが、それが廃止されているので、学校運営が適正であろうがなかろうが、その有無にかかわらず、指定されることはありませんというふうに答弁されました。確かに今そういうふうになっていると思います。 この根拠規定が廃止されたのは二〇一二年の十二月、第二次安倍政権が発足した直後です。当時の下村大臣のときですけれども、この根拠規定が廃止された後、この前も紹介しましたが、二〇一四年の八月、国連の人種差別撤廃委員会でこれについて政府が説明をしております。 その説明の中では、不当な支配に当たらないことなどについて十分な確証を、不当な支配というのは今朝鮮総連とおっしゃいましたが、そこの不当な支配に当たらないことなどについて十分な確証を得ることができず、法令に基づく云々かんぬんということで、不処分としたと説明されています。つまり、当初の説明なんですね。ところが、もう根拠規定は既になくなっていたんです。だから、違うんじゃないですか。 国連の人種差別撤廃委員会で説明したのは事実と違うことを言っているので、国連への説明を訂正すべきじゃないかと。はっきりと、もう今は、二〇一四年八月の現在でも今も、学校運営が適正に行われたとしてももう指定されることはないというふうにはっきり言わないとおかしいんじゃないですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 具体的な法令の適用については、現在訴訟が係属しておりますので、詳細なコメントは差し控えさせていただこうというように思いますけれども、ただ、このハ規定以外にも、当該法律には、イとして、外国の学校教育制度において制度的に位置付けられたものであることが大使館等を通じて確認されたもの、又は文部科学大臣が指定する団体、国際バカロレア等が想定されておりますけれども、その認定を受けたものが対象となるということが原則とされているところでありまして、現在の規定においても、こういった現在における朝鮮学校の無償化は今のところ受けられるという確証が得られないというように承知をしております。
○神本美恵子君 今、大使館等で確認できるとかバカロレアのお話がありました。これがイとロに関することだと思うんですけれども、前回、国交が回復したら大使館等を通じて確認するというこのイになるのかというふうに質問したら、大臣はそのときは、仮定の質問には答弁差し控えるというふうにおっしゃいました。しかし、今は国交が回復すればイに該当するようになるわけですから、国交が回復すれば指定される可能性が出てくるというふうに聞いたんですけれども、それでいいですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 前回答えさせていただいたとおり、このイの規定の適用についてですけれども、現在、まだ北朝鮮との国交が回復しておりませんので、仮定の質問については今の段階においても回答を差し控えさせていただきたいと思います。
○神本美恵子君 いやいや、さっき紹介した国連の人種差別撤廃委員会、二〇一四年です。そこでも日本政府として、北朝鮮との国交が回復すれば現行制度で審査の対象となるというふうな説明されているんです。国連で報告していること、説明していることと国内で私たちに説明していること、違うんじゃないですか。先ほどの根拠規定がなくなったのに、そうじゃないことを適用しているような国連では説明をしておりますし、今、国交が回復すれば指定されるのかというと、仮定の質問には答えられない。 国連では答えているんですよ。国交が回復すれば現行制度の審査の対象となるというふうに言っているんですけれども、なぜお答えになれないんですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 国連における答弁は、あくまでも一般論として、外交関係のある国の教育機関であれば、御指摘のイの規定に基づいて、場合によってはその本国政府に確認が教育課程等について可能となり得るということから支給対象となり得る旨を答弁をさせていただいたものでありまして、現に国交が回復すれば、じゃ、このイの規定が充足されて朝鮮学校は無償化されるのかということについては、今まだそういった段階になく、また、仮に国交が回復した場合においてもその後のプロセスがあるわけですから、ですので、今の段階で何か予断を抱かせるような答弁はできないということを申し上げたことであります。
○神本美恵子君 もう少し言いますと、根拠規定を廃止したときに、下村元文科大臣は、国交を回復すれば指定されるというふうにはっきりおっしゃっているんですよ。それを今もごもごと、まだ、もちろん国連では審査の対象になるということで、審査して駄目な場合もあるでしょう、それは審査基準があるわけですから。しかし、国交が回復すれば審査の対象となって、その結果によっては指定されるということ、なぜ言えないんですか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 我々はもう既に国連に対しても今委員が御指摘になった旨をお答えをしていて、別に国会において隠しているわけではもちろんないんですけれども、ただ、今お話があったとおり、これは何段階もプロセスを経るものでありますので、実際に北朝鮮との国交が回復すれば朝鮮学校が無償化の対象となるのかということについて今の時点で予断のある回答は難しいということでありますが、ただ、今一般論として御紹介があったとおり、外交関係のある国の外国人学校であれば、本国における高等学校の課程と同等の教育活動が行われているかどうかということをきちんと大使館等を通じて本国政府に確認をし、そしてそれが確証が得られれば、それはおっしゃるとおり、省令第一条一項第四号イの規定に基づく支給対象となり得るということは当然だと思います。
○神本美恵子君 高校の無償化、実質的な無償化をやったのは民主党政権のときであります。全ての希望する子供たち、高校に行っている子供たちが就学の支援を受けて学校に行ける、そういう機会が保障されるということを願ってやったんですけれども、残念ながら、今日に至るまで、朝鮮学校、十校程度ですか、そこの子供たちは対象になっていない。 本当にこれは、私は、私この七月で引退しますけれども、何とか私、議員の間にこれは実現したいと本当に心から思ってきました。日本がそういう一部の子供を国交があるかないかで差別し除外するということは、本当に許せないと思っております。もちろん国交回復するのが一番いいですけれども、せっかくハというその他の基準を設けてそれで審査をしていたにもかかわらず、その根拠規定を廃止してしまって、もう国交が回復しない限り永久に、回復しない限り永久にこの子たちは日本政府によって除外され、排除されているという状態は、私はこのまま続けるべきではないということを心から思っております。 付言すれば、この高校無償化の財源の一部は、所得税の扶養控除の対象から除外することによって、十六歳—十八歳を除外することによって得られているものなんです。朝鮮学校に通う子供も扶養控除から除外されているんです。扶養控除から除外されている、それなのに就学支援を受けられない、これはもう本当に不公平以外の何物でもないし、何か狙い撃ちしたような差別だというふうに思わざるを得ない。本当に残念でなりません。 時間がもう迫っていますので、次の質問に入りたいと思います。順番ちょっと変えたいと思います。教育実習セクハラについてお伺いをしたいと思います。 本当は、野田市のあの事件について、虐待死ですね、これ本当DVと深い関わりがあって、しかも、最近になって報道されているように、あの子は父親から性的虐待も受けていたということが疑われているというようなことがありますので、これはまた次の機会にやりたいと思いますが、教育実習のセクハラについてであります。 文科省は、この教育実習セクハラについてどのように認識されていますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 教育実習中にセクハラ自体を見聞きした、又はセクハラ被害に遭ったとする調査の結果が公表されたということについては承知をしております。 セクシュアルハラスメントは重大な人権侵害でありまして、男女共同参画社会の形成を大きく阻害するものであります。特に、教育実習中という立場的に弱い学生に対して、実習校の教職員がそのような行為を行うことは決して許されないと認識しております。
○神本美恵子君 重大な人権侵害であると、確かにそのとおりです。 実際にどのようなことが起きているのかということについても少し紹介したいんですけれども、例えば、もうこれは二十年ほど前になるらしいんですが、実習受入れをお願いするために自分の母校を訪れた女子学生が、受入れの条件として学校長から性的関係を迫られると。そんなことが実際あって、この方は教育実習にもちろん行って免許を取った、よほど教員になるのをやめようかと思ったけれども免許を取った。しかし、やっぱりそういう実態を自分が体験して、とうとう教員にはならなかったというようなことも報告で聞いております。 具体的には、飲み会の席で教員に体を触られた、これは教育実習に限らず学校現場ではよくあることですし、それから、各省庁でもこの前聞いたのは、ある省に新採で、新任で入った、そうしたら歓迎会の席で隣の上司から体を触られて、それでもう一年足らずで病休取ったけれども、心身の回復ができずに辞めたというような話もありますし、もう本当に卑わいな冗談とか、性的な問題についていろいろ聞かれる、性的な話題ですね。それから、生徒から性的体験について聞かれるという、こういう典型的なセクハラに加えてジェンダーハラスメント、これは余り聞き慣れないかもしれませんけれども、女のくせに、男のくせにとか、そんな服装、髪型、化粧、駄目だよとか、そういうあらゆることです。 もう時間がありませんので紹介できませんけれども、これについて、私は、文科省としてはきちっとジェンダー平等ということを生徒たちにも教えるべきだし、先生方、特に管理職に対して、きちっとした対策、対応できるようにすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今、様々な事例について御指摘をいただきました。しっかりと我々襟を正していかなければいけないというように考えております。あわせて、教職員の意識もまだ十分醸成されていないという御指摘をいただき、それもそのとおりだというように考えております。 男女共同参画社会の実現は社会全体で取り組むべき重要な課題でありますけれども、私ども文部科学省、特に幹部が率先をしてそのリード役となっていくように努めてまいりたいと考えております。
○神本美恵子君 終わります。
○山本太郎君 ありがとうございます。れいわ新選組代表、山本太郎です。会派、国民民主党・新緑風会を代表し、お聞きします。 最初に、白須賀政務官にお伺いしたいと思います。白須賀さんには是非腹を割ってお話しいただければというふうに思います、大変な場面でしょうが。 白須賀さん、今年の夏というのはダブル選挙になるとお考えですか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) それは総理の専権事項だと思っております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 まあ確かにそうですよね。でも、自分自身の予感としては、ダブル選挙になるだろうなと思われたのはいつ頃からですか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 私には判断付きかねません。
○山本太郎君 判断は付かないけれども、準備はしている段階ですよね。いかがでしょう。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) まだ準備はしておりません。
○山本太郎君 いやいやいや、準備してなきゃ、コンスタントにサボり続けるということはなかなか難しいんですよ。 十五回、在京当番をサボられているということなんですね。そうだろうな、いつ選挙になるか分からないし、ダブルになりそうだという雰囲気が強まっている中、お気持ちはお察しします。政務官という仕事をしながらもやっぱり地元というのを大切にしなきゃならないという部分があると思うので、お気持ちはお察しするんですけれども、なかなか、そうです、ダブルが来ると思っていてもう大変なんですとは言いづらいですよね、この場では。分かります。 ちょっと話変わりたいと思うんですけれども、二〇一一年に大震災がありましたけれども、この震源地ってどこだったかというのを覚えていらっしゃいますか。これ、ごめんなさい、通告もしていないんですけど。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 場所は、岩手県の斜め下の深海だったと思います。
○山本太郎君 三陸沖、宮城県の牡鹿半島の沖だと、百三十キロ付近、東南東の約百三十キロ付近だったと。 二〇一一年に震災があった瞬間って、どこにいらっしゃいましたか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 私は議員になる前でございましたので、地元を回っておりました。
○山本太郎君 なるほど。じゃ、そんなにおうちに帰られるまでには時間が掛からなかったってことですかね。はい、ありがとうございます。 私、震災のその瞬間というのは東京にいたんですね。新宿にいたんですよ、仕事をしていまして。震災、もう何度も大きな揺れが来て仕事が中止になって、その後、車で移動したんです、家まで。行きの道は地震の前だったので三十分程度で移動できました、品川から新宿まで。けれども、その地震があった後、もう一度新宿から品川、自分の家に戻るのに四時間掛かったんですよ、車で。東京から三百キロ以上離れたところで震源地であったとしても、東京では大混乱が生まれて、移動するだけでもむちゃくちゃ大変なんですね。 恐らく、そういうことはもう私たちは体験的に知っているといいますか、とにかく、そういうような、いっとき災害が起こってしまえば移動するのも容易ではないということは、恐らく一人一人の体験の中で結構分かっていることだと思うんですよね。 だとするならば、やはり、一時間で帰れるからというような理由で在京当番を十五回地元に帰る、一時間で帰れる距離ですから、まあ実際に帰れるかどうか分かりませんけれども、確実に、大きな地震が来たときとかというときには大混乱で帰れるはずもありませんよね。下手したら、御地元から官邸まで戻るのにヘリ出すとかそういうことをしない限りは、なかなかその日中に着けるかどうかも分からないような状況に陥ると思うんですよ。 そう考えると、やはり危機管理という部分で意識が薄かったんじゃないかというふうに思われるのは仕方ないことだと私は思うんですね。そう思われませんか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 私も、震災のときには、保育園の経営をしておりますので、保護者の方々が全く帰れず、それこそ食料の確保すら大変だった記憶もございます。そのこともよく重々承知しておりますが、今現行上の在京当番等のルールにおきましては、一時間、おおむね一時間という形の範囲で私は活動しておりましたので、今の現行のルールには従っておるとは思っております。 ただ、今、山本委員を含め様々な委員の先生方から御指摘をいただいたことは真摯に受け止めて、これからそのように対応していきたいと思っております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 現状のルールだと一時間ということなので、リアルに普通のときには一時間で帰れるわけだからこれは問題ないだろうという御判断の下にこのような結果になったとは思うんですが、これやっぱり、先ほど先輩方からもいろいろ御議論がありましたけれども、ルール変えるというか、もう少し実際に震災が、災害があったときに対応できるようなルールにやっぱりこれ変更していく以外ないと思うんですよ。 大臣、申し訳ないんですけれども、そのような変更の検討というのは当然していただけるということでよろしいんですよね。大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど山本委員が、品川から東京の新宿ですか、まで移動するのも、あの震災直後、しかも遠く離れた三陸沖の地震であっても四時間掛かってしまったという御指摘をいただきました。 実を申しますと、文部科学省以外の省庁でも、例えば在京当番のルール、二十三区内ならばオーケーというようなルールもあるんですけれども、今の委員の御指摘も踏まえますと、二十三区内であっても場合によっては非常に参集に困難を来すということもあるのかなというように考えております。 いずれにいたしましても、国及び国民の安全に重要な影響を及ぼす様々な緊急事態にどのようにすれば迅速かつ的確に対応することができるのか。我々文部科学省としては、通常のケースを想定して、おおむね緊急事態発生から一時間以内に参集できる距離であれば対応ができるというようなこれまで運用、そしてルール作りをしていたところなんですけれども、今の御指摘も踏まえ、他省庁の状況も参考にしながら、どのようにすれば緊急事態対応について遺漏がないようにできるのかということについて、しっかりと検討していきたいと考えております。
○山本太郎君 繰り返しになって申し訳ないんですけれども、今回の件を受けて、これを教訓として、リアリティーある移動時間であったりとか在京当番のルールというものをもう一度検討し直してくださるということでよろしいですよね、大臣。
○国務大臣(柴山昌彦君) 他省庁の状況も参考にしながら、引き続き、緊急事態対応について遺漏のなきよう万全を期し、検討していきたいと考えております。
○山本太郎君 ありがとうございます。 では、先に進みたいと思います。 これ、技能実習生に関わることについて次お聞きしたいんですけれども、これ文科省と法務省に、技能実習生が日本にやってきた後、日本語教育を手助けするような仕組みはございますか。
○副大臣(平口洋君) 技能実習制度におきましては、法務省令の規定によって日本語教育等を行うことができる仕組みとなっております。 具体的には、入国後、企業単独型技能実習の場合は技能実習実施者が、団体監理型技能実習の場合は監理団体が、原則として二か月間、日本語、本邦での生活一般に関する知識、出入国又は労働に関する技能実習生の法的保護に必要な情報等の科目について講習を実施することとされてございます。
○国務大臣(柴山昌彦君) 文部科学省に関して申し上げますと、技能実習生や就労者など生活者としての外国人に対する日本語教育に関しては、外国人に学習機会が行き渡ることを目指した全国各地の取組、公民館などで取組が自主的にされておりますけど、そういった取組への支援ですとか、また日本語教室の空白地域においても、アドバイザーを派遣するですとか、ICTを活用した学習教材の開発を進めるなどしております。 引き続き、文部科学省として、外国人の日本語教育環境の整備を着実に実施してまいりたいと考えております。
○山本太郎君 法務省の入国後の講習では、簡単な日常会話がぎりぎりできるかできないかのレベルというような話だと思うんですね。文科省に関しては、外国人、特化したわけじゃなくて、外国人全体としての学びの場はあるけれどもねということなので、やはり私、これ、技能実習であったりとかというようなところに特化した日本語の講習というものが非常に必要じゃないかと思うんですね。 技能実習生、特定技能で関わる職種、多岐にわたっていると。建設、機械加工、漁業、大型機械による食品加工などなど、職種によっては十分な安全対策、日本語教育が必要になるもの、あるはずなんですよ。そのような危険が伴う職業に就いた者がしっかりと日本語を理解できていない状況で、安全指導、これできるはずもないんですよね、しっかりと。技能実習生や特定技能で働く人々の働く者としての権利が守られているかというと、これすごく不安になります、言葉もそんなに特化してしっかり教えてもらうわけではないですし。 厚労省にお聞きしたいんですけれども、日本に入国後の講習において、技能実習生らに労働法などについての研修というのは行っていますか。ほかにも、労働組合加入の権利について知らされているでしょうか。
○副大臣(大口善徳君) この技能実習生ら外国人労働者について労働組合に加入できるかどうかについては、これは、労働者には憲法二十八条に基づく労働基本権を保障されておりますので、労働組合法では、労働組合を結成したり労働組合に加入して活動することは当然の権利と解されております。 また、労働者は、どのような労働組合を結成するか、どのような労働組合に加入するか、また加入しないかは労働者の自由であると考えております。
○山本太郎君 これ、特定技能で入国した者も労働組合に加入することは想定されると思うんですけれども、現状において技能実習生らの労働組合加入の実態というのは把握されていますか。把握していなければ短くで結構です。
○副大臣(大口善徳君) 労働組合員数が一千七万人、そしてその組織率は一七%という程度の把握しかしておりませんので、外国人労働者について特に把握はしておりません。
○山本太郎君 把握はされていないと。 では、技能実習生らに労働組合の選択の自由、これ保障されているということでいいんですよね。
○副大臣(大口善徳君) 憲法上認められていることでありまして、選択の自由があります。
○山本太郎君 これは特定技能などにおいても同じだという確認を、法務省の方とそれ以外の政務の方々にも、今日来ていただいている政務の方々にも確認させていただいていいですか。
○政府参考人(丸山秀治君) お答え申し上げます。 まず、法務省からお答え申し上げます。 今委員御指摘の労働組合の加入のことについては、先ほど厚生労働副大臣から御説明ございましたとおり、技能実習、特定技能の方たちも加入できる権利というものはあるというふうに法務省としては認識しております。
○山本太郎君 済みません、じゃ、もう一回聞き直しますね。 技能実習生らに労働組合選択の自由というのは保障されていますよねということですね。これは先ほど法務副大臣の方からも、それは間違いないことだというような趣旨のお答えをいただきました。なので、それぞれ、農水の方にもお聞きしていいですか、農水副大臣ですか、お聞きしてもいいでしょうか、同じ考え方ということで。文科も。
○副大臣(高鳥修一君) 選択の自由があると理解しております。
○国務大臣(柴山昌彦君) 同じ認識でございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 当然ですよね。日本人と同じ、同じような処遇で働けるわけだから、当然その憲法上に沿った労働者の自由というものがあるということをお認めいただいたと思います。 技能実習生、これ漁業という分野におきましては一〇〇%労働組合に加入していると聞きました。全てが全日本海員組合、通称全日海に加入していると聞いています。これ、間違いありませんか。端的にお答えください。
○副大臣(高鳥修一君) 山本委員にお答えをいたします。 漁業分野の技能実習制度におきましては、監理団体が労働組合と協議し、技能実習生の労働時間、休日、休憩その他の待遇を定めるといたしております。 技能実習生に対しまして労働組合の加入を直接要件とするものではございませんが、在留している漁業分野の技能実習生は、実質的に全て全日本海員組合等の労働組合に加入していると存じます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 これ、全日海、該当する外国人の加入数ってどれぐらいでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) 労働組合別に加入をしている技能実習生の人数という形での集計はいたしておりませんが、平成二十九年時点におきまして、約二千八百名が漁業分野の技能実習生として在留いたしております。
○山本太郎君 この漁業分野、特定技能での増加人数の見込みとか見通しというのはあるんでしょうか。
○副大臣(高鳥修一君) 漁業分野の技能実習生は、平成二十七年の約二千百名から平成二十九年は約二千八百名となり、三年間で三割増加いたしております。 今後の具体的な人数の増加見込みということはちょっとお答えするのは難しいところでありますが、漁業分野の技能実習生は今後も増加していくと考えております。
○山本太郎君 順調に、この漁業分野というところもやっぱり人手が足りていなくて非常に助かっていると、外国の方々の数が増えていっているんだというような状況だと思います。 先ほど、実習生にも労働組合の選択の自由は保障されるというような各省お答えをいただきました。当然のことだと思います。 これ、漁業において、もちろん先ほどお答えいただきました、強制的ではないんだというようなお話でしたけれども、ほぼ一〇〇%に近い形で全日海に入っている。漁業関連の実習生であったりとかという人たちはほぼ一〇〇%に近い形で加入をするという形になっているこの組合なんですけれども、これ、もし全日海とは違う労働組合に入ったとした場合に、これ、実習生、不利益を被るようなことはないですよね。ないならばないとはっきりとお答えいただきたいんです。ないかあるか。
○政府参考人(森健君) お答え申し上げます。 制度上、労働組合として全日本海員組合に限定がされているわけでございません。協議会の決定に基づきまして他の労働組合と実習生の待遇を決めている事例もあるということでございます。
○山本太郎君 これは、ちょっと今お答えいただいていないですね。 じゃ、これは副大臣にお答えいただきましょうか。そういうことはないんですよね、実際は。もしも、そうは言ったとしても、そのほとんどが全日海に属しているわけです。この全日海に属しているけれども、そこから違う労働組合を選択した場合に、この実習生に対して不利益が生じるってことはないですよね。ないと言い切っていただきたいんですよ。
○副大臣(高鳥修一君) そのような不利益はないと存じます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 でも、残念ながら不利益を被った実習生がいるというお話をこれからしてまいりたいと思います。 法務省にお伺いしたいんですけれども、二〇一六年、広島、地域のユニオンに加入したところ、技能検定試験、これ受験させないという事例があったというふうに聞いているんですけれども、この事例について御存じか御存じでないかのみお答えください、説明はこちらでしますので。その事例について法務省として御存じであるか御存じでないか。
○政府参考人(丸山秀治君) 申し訳ありません、ちょっと突然の御質問でございまして、ちょっと現時点で把握してございません。
○山本太郎君 恐らく技能実習とかに関わっている人間なのであるならば、このあったことというのは恐らく御存じであろうと。ごめんなさい、急に聞いたので対応できないということだったとは思うんですけれども。 どんな内容だったかというのを簡単に説明します。漁業関係の、養殖業も含めて、技能実習生は全員入国時に全日海、全日本海員組合という労働組合に強制的に加入させられる。だって、それが入国の条件になっているんでしょうって。入る前から違う内容になっていますか。違いますよね。二〇一六年、広島で一つの事業体の技能実習生が地域のひろしま・スクラムユニオンに加盟をした。何が起きたかというと、全日海の組合を脱退したら技能検定試験を受けることができないと。これは、本当はこういうことはあってはならないと私は思っています。 厚労、法務、農水、それぞれの政務の方にお聞きしたいんですけれども、皆さんもこういうことはあってはならないというお気持ちですよね。いかがでしょうか。
○副大臣(平口洋君) あってはならないと思います。
○副大臣(大口善徳君) 個別の事例についてはお答えできないんですけれども、あってはならないことだとは思いますね。
○副大臣(高鳥修一君) 通告をいただいておりませんので、確認する必要があるとは思いますけれども、基本的にはあってはならないと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 通告あるなしに関係なく、一般論としてそのようなことがあってはならない、当然のことだと思います。でも、それがあったんですという話なんですね。 養殖業を含めた漁業関係において、技能実習生は全員労働組合員であると。労働組合に加入していないと入国できないような仕組みになっている。いわゆるクローズドショップというような状態ですよね。 資料十一、水産庁管轄の技能実習生や特定技能に関して、全日本海員組合、いわゆる全日海への加入が条件になり、組合費を払う必要が生まれる。実際は実習実施者や企業や受入れ側が監理団体を通じて全日海に支払う構造ですけれども、外国人の皆さん、一人当たり毎月三千円天引きされる。あくまで技能実習制度、旧制度においてでの数字ですけれども、二〇一八年度で漁業分野の技能実習二号移行申請のあった地域、要は需要のトップですよね、広島、次いで宮崎、北海道、高知と続くと。平成三十年度最低賃金、広島八百四十四円、宮崎七百六十二円、北海道八百三十五円、高知県七百六十二円。何が言いたいのか。最低賃金から考えても、毎月三千円って、これ重い負担ですよね。加えて、実習生の母国での毎月三千円と考えると、これは大変価値のある、価値の高い金額だとも言えると。 事業協議会と地域協議会をつくって、そこに労働組合も参加することで外国人技能実習生や特定技能への健全化、適正化が図られていくというふうに考えるならば、これ、構造的にはこの全日海が労働組合としてちゃんと機能していれば問題ではないように思えます。でも、実際上は何もしていないといいます。実習生が問題抱えた際に駆け込む先はどこか。外国人技能実習生を支援する団体や地域のユニオンなのだと支援団体の方々はおっしゃっています。そもそも、技能実習生には全日海の労働組合員であることの説明もない、何の集まりもないし周知もない、そのように実習生の方々はおっしゃる。彼らを守るはずの全日海、結局、何かあっても実際何もしてくれない。 例えばですけれども、廿日市市にあるカキの養殖業を営む会社、丸羽水産、羽釜水産の事案。この丸羽水産、羽釜水産は共に家族経営の会社、登記上は父親と息子がそれぞれ代表者となっている。羽釜水産は、受け入れた外国人技能実習生に朝七時から午後四時までの所定労働をさせた後、今度は、それまで羽釜水産の班長として指揮を執っていた息子、羽釜敏美の会社、丸羽水産の下で海に入れて、カキに付いた貝殻などを取る作業をさせていた。一日平均三時間ほどの残業になる状態だったんですけれども、別会社の仕事だから残業ではないという理屈。だから、割増し賃金どころか最低賃金分しか払っていないという状態。これ以外にも、土曜日の労働、日曜日の労働も割増し賃金付かず、最低賃金での支払であったと。都合よく外国人こき使っていたという話ですよ。そもそも、技能実習生は複数の事業所に所属することができない。過重労働に苦しむ技能実習生、スクラムユニオン・ひろしまに相談。そして、羽釜水産と団体交渉を申し出たら、本来は団体交渉の相手ではないはずなんですけれども、父親じゃ分からないので自分が対応するということで丸羽水産が出てきた。その後、裁判になりましたが、最終的には自分たちの過失は認めないが金銭払って示談ということで、被害者はそれを受け入れた。 この件についても、最初から最後まで全日海は何一つ苦しむ実習生を助けることなく無視、放置。全日海が労働組合として機能していれば、事前に違法労働の実態を把握することができたでしょう。受入れ企業に対して是正勧告できたはずですよ。労働協約の締結を結んで労組がちゃんと機能するのであれば、監理団体がけしからぬことをしていても、適正化しないと協約を結ばないぞ、破棄するぞというふうに改善を求められるはずなんですね。そうなれば、新たな働き手も入れられなくなるなというふうな危機感を持つわけですから、技能実習生を保護させる、改善を行うという方向に行くわけですよね。本来は、それが技能実習生などと関わる労働組合の目的のはずなんですよ。全日海では、実際上そういうことを全くしない。ひどい労働環境に実習生がさらされていないかと職場回ってくることもない。そんな状態の中でどうして毎月三千円引かれるんですかって。一人当たり三千円ということは、年間三万六千円。技能実習生にしたらこれ結構大きな額で、そんな、余りにも理不尽じゃないかという話ですよね。何の意味があるんですかという、そういう不平不満が現場でも出ているというお話です。 話、先ほどの広島に戻りますね。二〇一六年、広島で、一つの事業体の技能実習生が地域のユニオン、ひろしま・スクラムユニオン、ここに加盟した。要は、全日海の組合を脱退したわけなんですけど、その後、彼ら、技能検定試験、受けることができなくなったんですよ。もちろん、彼らが加盟したユニオン、おかしいということで闘ったらしいんですけれども、地元の漁協とか協議会とか、全日海には逆らえないと、もうみんなびびっちゃって、そこから先に進まない。 ほかにもあります。最近、北海道であったそうです。ある監理団体、全日海の運営に不信を抱いて全日海と摩擦を起こした。全日海は、その後、その監理団体と労働協約結ばないということにした。そうなったらどうなるか。監理団体は、今いる実習生たちの期間の更新もできない。全日海は、今いる技能実習生はほかの別の監理団体に移せ、そうでないと技能検定試験受けられないと圧力を掛けているといいます。ちょっと余りにもやり過ぎじゃないですかね、これ。労働組合という看板を借りながら、やっていることが余りにもやくざ過ぎる、私、そう思うんですね。 これ、技能実習生であったり特定技能ということを考えたときに、これ制度として十分でないということはもう皆さん御存じだと思うんですよ。立法のときにももう全く中身が詰まっていなかった状態だし、ある意味、制度として十分でないものを運用している。そう考えた場合に、職場において人権侵害、これ十分に防げないということを考えなきゃならないんですよね。そのような中で、労組は当事者本人が選ぶ自由が担保されて当然の話でもあるし、それを実行した場合に圧力が掛かるなんて言語道断だと。 これ、全日海、圧力を掛け続ける理由は何だということなんですよ。これ、利権構造を壊されたくないというシンプルな話でしかないんじゃないですかって。自由に移動していいよという話になっちゃったら、自分たちの取り分減るじゃないですか。先ほどお伝えした技能実習生などで全日海に所属している数、二千七百五十九人。大臣、二千八百人ぐらいとおっしゃってくれました。そんなに違いはないと思います。私の元々の数字、二千七百五十九人で計算すると、一人毎月三千円で一か月八百二十八万円になる。年間ではこれ九千九百三十二万円になる。労働組合としての役割ほぼ果たさずに、別の組合に変更するなどした際に数々の圧力で潰しに掛かるような者たちが、技能実習生から毎月三千円巻き上げて年間一億円近く懐に入れる。こんなこと許されていいんですかね。 これ、最後になんですけれども、この技能実習、今のテーマに関して関わりのある省庁の政務にお聞きしたいんです。二つ、もう言葉選ばずに言いますよ。こんなやくざな組織が漁業に関わる実習生を独占している、これ問題ないと考えるんですか。指導しないんですか。もう一つ、これ調査必要ですよ、やってくれませんか。いかがでしょう。
○副大臣(平口洋君) 議員のおっしゃったことが事実かどうか、調査してみたいと思います。
○副大臣(大口善徳君) 個々の労働組合について、これは関係労働法令に違反しているかどうか、確認をしていきたいと思っています。
○副大臣(高鳥修一君) 今、事実関係をしっかり調査をまずさせていただきたいと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 各省庁、確認もありましたけれども、主に調査をしていただくというのが二省庁ございました。是非調査をしていただきたいというふうに思います。 これ、企業間の移動の自由がないということが技能実習生の奴隷労働構造につながっているわけですよね。これ、同様に、労働組合に選択の自由がないということが腐敗構造をつくり出していると。これ、ほかの組合とのいい意味での競合が絶対的に必要であろうというふうに思います。企業においても組合においても、実習生の選択の自由を確保することが最も重要なことであるということを最後に申し上げたいと思います。 続いての質疑に移りたいと思います。 ここで退席していただいていいのは、法務副大臣と農林水産副大臣関係者の方々ですかね。ありがとうございます。
○委員長(上野通子君) 法務副大臣、それから法務関係、農林関係の方は御退室お願いします。
○山本太郎君 ありがとうございます。もういっぱいいっぱいになりながら質問を作っていたので、退席のきっかけとかもちゃんと書いておくのを忘れていました。委員長、ありがとうございます。 続いて、貧困の連鎖についてお聞きします。 貧困家庭に生まれた子供は大人になっても貧困、貧困のループから抜け出せない状態、この国には確かに存在します。 まず、文科大臣に短くお答えいただきたいんですが、貧困の連鎖を止める、これは政治の責任だと思われますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 家庭の経済状況に左右されることなく質の高い教育を受けられるということは大変重要でありますので、政治としての責任があると考えております。
○山本太郎君 続いて、これ厚労副大臣にも、済みません、通告はしていないんですけれども、これ貧困の連鎖、これを止めるというのは政治の責任であると思われますか。思われるなら思われるということで結構です。
○副大臣(大口善徳君) 責任があると思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 資料の一、超党派の議員立法で二〇一三年六月成立、子どもの貧困対策推進法。その目的には、子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図ることが規定されていると。 資料の二、子どもの貧困対策推進法の制定を受けて、政府は子供の貧困対策に関する大綱を作成、閣議決定。そこに次のようなことが書かれています。政府の調査によれば、我が国の子供の貧困の状況が先進国の中でも厳しく、また、生活保護世帯の子供の高等学校等進学率も全体と比較して低い水準になっている。私たちの将来と我が国の未来をより一層輝かしいものとするためには、子供たちの成育環境を整備するとともに、教育を受ける機会の均等を図り、生活の支援、保護者への就労支援などと併せて、子供の貧困対策を総合的に推進することが何よりも重要である。いわゆる貧困の連鎖によって、子供たちの将来が閉ざされるようなことは決してあってはならないとあります。すばらしいと思います。 資料の三、貧困のループ抜け出すには、大学、専門学校などへの進学が大きな後押しになることは、生涯賃金、この違いを見れば一目瞭然。もう六千万円以上の差が開きますよね。だからこそ、子供の貧困対策大綱においても、保護世帯からの進学率の低さ、そして教育を受ける機会の均等に触れているんだと思うんです。 子供の貧困対策に関するこの大綱、生活保護世帯の子供が大学や専門学校に行って学び、能力を高めることを後押しして貧困の連鎖を解消しようという理念に基づいて作られたと考えてよろしいですか、文科大臣。
○国務大臣(柴山昌彦君) まさしく、先般成立をさせていただいた法律もそういった理念に基づくものでございます。
○山本太郎君 そういった部分が必要であると、その第一歩として先日その法律が通ったんだということを教えていただいたと思います。 子供の貧困対策の目的、そして閣議決定された大綱、これ非常にすばらしいものでした。けれども、現実とは大きく乖離します。 基本的なことをお聞きします。生活保護受給世帯の子供、生活保護を受給しながらの大学進学は認められていますか。
○副大臣(大口善徳君) 生活保護費を受給しながら大学等に修学することにつきましては、一般世帯でも高等学校卒業後に大学等に進学せずに就職する方等が一定程度いらっしゃる、こうした方や、アルバイトなどで自ら学費や生活費を賄いながら大学等に通う方とのバランスを考慮する必要があるということ、そして、平成二十九年十二月十五日、社会保障審議会の部会での報告書、社会保障審議会の報告書において、大学等進学後の教育費、生活費は生活保護制度に限らず、国全体として支えていくべき課題であるとの意見があったとされています。 こういうことを考慮いたしますと、認めていないところでございます。
○山本太郎君 ありがとうございます。 今、最後におっしゃった審議会のその意見ですけれども、一委員の一意見ですから、あくまでもそこに全体が左右されるという話ではないと思います。元々国のスタンスとしてあった高校を出たら働けというものがそのまま維持されているということが正しい答えではないかなというふうに思います。 とにかく、子供の貧困対策に対する大綱とは随分テンションが違うというようなことを今お答えいただいたと思います。 貧困の連鎖から抜け出せない理由、大きな原因の一つ、諸悪の根源何かというと、世帯分離、世帯分離じゃないかと私は考えます。生活保護世帯の子供が大学、専門学校に進学すると、実際は一緒に住んでいたとしても、その子だけいないものとみなして、その子供分の保護費を打ち切る措置が世帯分離。生活保護世帯から高校に進学する場合というのは、これ世帯分離されますかね。いかがでしょうか。
○副大臣(大口善徳君) 高校に進学する場合は世帯分離はしないです。世帯内修学というふうになります。
○山本太郎君 ありがとうございます。 さすがですね。今の通告していたわけじゃないのに、すっとお答えになられるところはさすがだと思われます。ありがとうございます。 そうなんです、今現在では高校進学で世帯分離はされていません。けれども、以前は高校進学する際には世帯分離行われていました。一九七〇年度の通達改善で世帯内修学が認められたからです。生活保護世帯であっても、保護費を減額されることなく高校で勉強できるようになった。 その理由について説明書かれているのが資料の四。厚生省の保護課ですね、出している「生活と福祉」百六十九号、赤で囲った箇所ですね。読みますね。教育を受けることはその者にとって一生の問題である。被保護世帯は子供の教育に将来の希望を懸けている。社会は高能率化時代に入り、相応の高等教育が要請されている等の理由により、被保護世帯の子供の修学をできる限り広く認めようというもの、高校又は高専での全国平均進学率が約八〇%となった事情を考慮しているということですね。 資料の五、厚生省保護課が出している「生活と福祉」二百十七号、一九七四年のものですね。この、申し訳ないです、赤線部分、下線部分、副大臣、読んでいただいてもよろしいでしょうか。
○副大臣(大口善徳君) 赤線部分ですかね。 「大学修学については、就学率等の実情等からみて一般的に世帯内修学(稼働能力の活用を要しない)を認める段階に至っていない」。
○山本太郎君 読んでいただいて分かるとおり、世帯分離の根拠、世帯分離の根拠は、稼働能力不活用としていることだと思います。要は、稼働できる能力があるにもかかわらず活用していない場合は世帯分離ですよということですね。 改めて聞きます。世帯分離の根拠、稼働能力不活用ということでよろしいでしょうか。
○副大臣(大口善徳君) 障害等を負って稼働能力のない方につきましても、生活保護法第三条の規定によって、これは生活保護を受けながら大学や専門学校等へ通学することは含まれていないと、こういう考えでございます。
○山本太郎君 ちょっとお答えが違うかなと思います。私が聞いているのは、世帯分離の根拠という話をしているんですね。世帯分離の根拠は稼働能力不活用ということでよろしいですか、いかがでしょう。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 生活保護法第三条に規定をいたしますこの法律により保障される最低限度の生活に、保護を受けながら大学や専門学校等へ通学することは含まれていないというふうに考えてございます。 こうした中で、生活保護法第四条におきましては、保護は資産や能力その他あらゆるものを活用することを要件としていることから、生活保護世帯の高等学校卒業者であって稼働能力がある方につきましては、仮に世帯分離という取扱いがなければ、高等学校への修学によって得られた技能や知識を活用して就労していただくことが求められます。しかしながら、大学等への修学が御本人や世帯の自立助長に効果的と認められる場合もあることから、この場合、世帯分離を行うことによって大学等への進学者分の保護費を支給しないことにより、同居を続けながら大学等に修学できるようにしていると、こういうことでございます。
○山本太郎君 済みません、私が聞いているのは、世帯分離の根拠は何ですかってことしか聞いていないんですよ。それを何先回りしていろんな言い訳しているんですかってことなんですよ。 世帯分離の根拠について生活保護法の三条で説明したこと、今まで国会の中であるんですか。世帯分離の根拠について問われたときに、三条を根拠に答えたことあるのかって話なんですよ。ないでしょう。何分使っているんですか。四条の一項でしょう。違うんですか。世帯分離の根拠聞いているんですよ、さっきから。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 世帯分離を行う根拠ということで申しますと、生活保護法第三条に規定がある、先ほど申し上げたところでございます。これを以前に答えたことがあるかどうかについては、ちょっと私、今定かではございません。
○山本太郎君 何言っているんですか。三条は保障されるべき生活水準、保護基準のレベルの話。私が聞いているのは世帯分離の根拠。世帯分離の根拠が三条から説明されたことあるのかって、国会の中で。ないでしょう。四条一項しかないんじゃないですか。いかがですか。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたように、過去、国会でお答えをしたことがあるかどうかということを私ちょっと定かではございませんが、世帯分離を行うという根拠は、今申し上げた生活保護法の第三条と考えてございます。
○山本太郎君 これ、今までの答弁の積み重ねとかと変わっていくんじゃないですか、世帯分離。これ、稼働能力不活用ということが根拠だということがずっと説明されていますよ。 じゃ、お聞きしますけど、今、私が先ほど資料としてお付けした保護課が作られているやつ、これ、「生活と福祉」、厚生省社会局の保護課が作ってきた「生活と福祉」、それぞれのルールに従ってこういう意味でこういうことをやっているんだって解説を書いているやつ。この中に、三条が根拠で世帯分離なんだ、世帯分離の根拠は三条なんだって書かれたものが今まで出ているんですか。
○政府参考人(八神敦雄君) 今御示唆ございました「生活と福祉」の中に書いてあるかどうかということは、ちょっと私も今すぐお答えできませんが、ただ、世帯分離に関しましての根拠と申しますれば、生活保護法第三条というふうに考えてございます。
○山本太郎君 まあまあ、子供の貧困なくすとかどうのこうの言っていて、これから私が質問しようとしている内容を鑑みて、いろんな言い訳を考えているわけでしょう。何としても子供たちに貧困から脱出させなきゃいけないというような大綱を作っておきながら、実際にあなたたちが答えていることって全然逆じゃないですか。新たな考慮要素、ハードルを設けて、いかにしてそれを受けさせないようにするかってことしかないじゃないですか。これまでずっと続けてきた世帯分離の根拠という話とは全然懸け離れた話だと思いますよ。 じゃ、先に行きますね。 先ほど副大臣に読んでいただきました。もう一つ重要なことがその中に含まれていました。世帯内修学、要は保護世帯から進学を認めるか否かの判断、これ就学率で見ていたということが分かると思うんですね。その就学率を見る場合には、低所得世帯だけじゃなくて、全世帯、全国平均を比較対象としてきたということが先ほど副大臣に読んでいただいたものの中からも分かると思います。 資料の六、一九七〇年と直近での高校、大学などへの進学率の比較。 保護家庭から高校進学しても世帯分離をしないとの通知が出された一九七〇年、一般世帯における高校進学率は八二・一%。社会は高能率化時代に入って相応の高等教育要請されているとの理由により、被保護世帯の子供の修学をできる限り広く認めようということになったと。そして、高校又は高専での全国平均進学率約八〇%となった事情を考慮して、保護世帯での世帯分離やめて高校行けるようにしたのが昔の話。 一方で、当時の大学進学率、一般世帯でも二二・八%と低かったんですよね。これ、一般的とは言えないね、だから保護世帯から進学する場合は世帯分離になりますよねというような考え方ですよね。じゃ、現在どうなっていますか。二〇一八年の一般世帯では、高校を出た後も進学を目指すのが一般的。一般世帯の大学、短大、専門学校等への進学率、一般世帯、現役と浪人生含めての数値は八一・五%。上がりましたね。大学進学に当たって浪人するの、一般世帯では普通ですよ。一方で、保護世帯の大学、短大、専門学校等への進学率、二〇一七年度で三五・三%、これ一般世帯と随分懸け離れていませんか。 生活保護世帯の進学率にどうして浪人生の数、含まれていないんだという話ですけど、元々データないんですよ。だって、国のスタンスが高校出たら働けというスタンスの上に、生活保護家庭から浪人するなんて、ほぼ、ほぼあり得ない話じゃないですか。だから、元々そんなものないんだということですね。保護家庭からの受験は一発勝負なんだって、ほとんどがということです。 もう一回、話戻ります。 一般世帯での進学率八一・五パー、保護世帯進学率三五・三パー。資料の七、二〇一七年一月二十六日、衆議院予算委員会、当時の塩崎厚生労働大臣、こう言っています。「八割ぐらいの子供さんが高校に行くようになった段階でもう既に、全て生活保護費の中でも高校に行けるようにした」と。これ、過去のことを言っているわけですよね。基準は何になるといったら、やっぱり進学率など、特に進学率という部分をクローズアップして考えるということを塩崎大臣もお答えになっているという話ですよ。高校進学で世帯分離をやめたのも、全国平均進学率約八〇パーとなった事情を考慮して決定した、塩崎大臣もそのようにお答えになっています。 貧困の連鎖を止める気があるなら、高等教育を含む進学にも、進学率を見れば、世帯分離措置やめて世帯内修学認める段階に来ているんじゃないでしょうか。これやるためには法改正必要ないんですよね、社会援護局長通知を変えるだけで簡単にできることであると。副大臣、お願いします。やってください。
○副大臣(大口善徳君) 今委員から、高等教育への進学率の数字を御提示ありました。 生活保護世帯が三五・三%ということと、全世帯は、これは現役からの進学が七三・〇%だと、こういう数字をいただいていまして、多分、委員はそれに浪人して入学した人も入れての計算をされているのではないかなとは思っております。確かに、こういう進学率の差があるということは明確なわけであります。 ただ、これで、進学率だけでこの判断をするものではない、生活保護を受けながら大学等へ進学、通学することを認めるか否かについて、一般世帯における大学等の進学率のみで判断するものではないと考えています。 一般世帯でも高校卒業後に大学に進学せずに就職する方が一定程度おられること、こうした方や、低所得世帯でアルバイトなどで自ら学費や生活費を賄いながら大学等に通う方のバランス、そして一般世帯における奨学金の活用状況や他の制度における進学支援の状況等についても総合的に考慮する必要があると、こう考えておりまして、そういう点で、今回、大学等修学支援法はそういうことを国の制度としてこういう法案がなされたということで、経済的理由によって高校を卒業して進学への道を、これを閉ざすことのないようにということで法案が可決、成立したと考えております。
○山本太郎君 済みません、これまで、全国の進学率が八〇%を超えるかどうかというのを世帯分離の取りやめの判断基準として説明してきたんですよね。塩崎大臣だってそうだった。 今副大臣お答えになったのは、私が出した資料は八一パー、進学率、一般家庭でというものでした。その内容について、これ浪人生が含まれているよね、浪人生含まなかったら七三%程度なんだというお話をされました。でも、これ、一般家庭でないと浪人なんてできないですよって話なんですよ。保護家庭でできますか。無理ですよ。進学の意思があるとして、たとえ受験に失敗しても翌年もチャレンジできるというような浪人生というのを、これ進学率の中に含めてもいいものじゃないですか。 だって、これは、安倍政権自体が自分たちの好きな数字をいろいろチョイスするんですよ。こういうときにはこういう浪人生を含まない、七三%だからまだまだ足りませんね、保護家庭からの大学進学なんて無理ですよ、世帯分離しないとねという話になるんだけれども、じゃ、これまで世界的に、ダボス会議行ったときとか、安倍政権が、この一人親世帯における高等学校の進学率が安倍政権になってこれぐらい増えましたみたいなかさ増ししているときには、これ浪人生も含まれているんですよ、その数字の中に。それないんじゃないって。いいですよ、それを成果として言っても。でも、そういう成果発表するときにそれを使うんだったら、こっちにも適用してよという話なんですよ。だって、どうやって貧困のスパイラルから抜けさすんですか。生涯賃金圧倒的に違うって分かっているじゃないですか。だからみんな大学行きたがるんでしょう。本当だったら、中卒でも高卒でも人間らしい暮らしできるんだったら、みんな大学行きませんよ、全員がね。でも、みんなが何とか大学、借金背負ってまで行こうと思うのは、生涯賃金が余りにも違い過ぎるから。 じゃ、この貧困家庭、言い方は悪いけれども、保護世帯というようなところに対して、これ、それも認められないってどういうことなんですかということですよ。これ、浪人生も含めた上で話前向きに考えていくべきじゃないですか。これ、通知だけでいけるんですよ、法改正要らないんですよ。是非お願いしたいんです。副大臣、もう一度。
○副大臣(大口善徳君) 私は、その委員の数字の提示について、何といいますか、浪人を入れることについて別に何らかの異論を挟むものではないんでありますけれども、私どもが今持っている数字はそうであるということであります。 何回も繰り返しお答えするようでありますけれども、生活保護制度としては、今この法三条の解釈ということを繰り返し述べているところでございます。 ただ一方、生活保護世帯の子供の大学等への進学を支援するために、進学準備のための一時金の給付制度の創設、これは、生活保護受給世帯の子供が大学に進学をする際に新生活を立ち上げる費用として一時金給付、これは自宅通学で十万円、自宅外通学で三十万円を創設をさせていただいた。あるいは、自宅から大学への進学の場合の住宅扶助費の減額を止めるなどの取組も行っているところでございます。
○山本太郎君 ということは、あれですよね、やっていただけないってことですね。もう既にやっているからやらないんだよということでよろしいですか。いかがなんですか。
○副大臣(大口善徳君) ですから、進学率だけでは判断できない、他の制度等も総合的に考えておるというところでございます。
○山本太郎君 もうショックですよ、それ。それショック。福祉の党に属されていて、今厚生労働省としての副大臣を務めていらっしゃったら、これ食らい付いてくださいよ。本当にこの貧困の問題解決するというのを恐らくこれまですごく熱心にやられてきた方だと思うんですよ。力貸してほしいんですよ。というよりも、力発揮してほしいんですよ、そのポジションにいるなら。 これまでだって、考えてみてくださいよ、進学率という部分を大きく見てきたんですよ。塩崎大臣も答えていらっしゃるじゃないですか。それを今更そうじゃないところにどんどん話をすり替えていく必要がどうしてあるんですかって。どうして余計なハードルを設けてくるんですかって。これまでは進学率というところを一番に見ていたんだって、それを大きくそらせるというのには何の意図があるんだってことですよ。貧困問題解決する気がないとしか言いようがない。 次の話題に行きます。 大阪府守口市の母一人子一人の母子世帯、広汎性発達障害を持つA君について、資料の八、読売新聞記事。A君は二級の特別児童扶養手当を受給、これは日常生活が著しく制限受けるものなんですね、重い障害を持つ子供に支給をされます。絵画コンクールで入賞するなど幼い頃から絵を描くのが大好き。本人の希望もあって、その能力を生かせるようにと、漫画、イラストの勉強ができる高等専修学校に進学。卒業に当たり、A君のお母さん、A君には障害があるから、専門学校に進学せず家に引きこもっていれば保護費は出すけれども、進学すれば保護費は打ち切ることになると言われたそうなんですよ。こんなむちゃくちゃな話ありますか。 A君、二〇一七年四月に卒業後、系列の専門学校に進学、すると世帯分離が決定されちゃった。つまり、A君の分保護費減らされることになった。稼働能力ないんですよ、彼は。主治医の診断書もある、働けない。A君、バイトもできない。奨学金の借入額増やして、修学費用だけでなくA君の生活費、医療費に充てることになった。A君のお母さんは、A君にはそもそも稼働能力がないので世帯分離の前提を欠くとして、大阪府知事に審査請求を提議。二〇一八年五月、大阪府からの照会が、稼働能力を有しない、資料の九見てもらえますか、これ、大阪府から照会しているんですね、厚生労働省に、こういうこと言われたんですけど、こういう内容どうなんですかというお問合せです。稼働能力を有しない者に世帯内修学が認められる余地があるかに対して厚労省が回答。その回答の肝は赤線部分なんですね。端的に言うと、稼働能力というのは関係ないと、一般低所得世帯との均衡等に鑑みるんだよと、厚労省突き放すんですよ。 けれども、十月に大阪府の行政不服審査会では請求人の主張を認めて認容の答申、つまりは世帯分離決定を取り消す答申。十二月、大阪府知事が認容裁決、ただし、厚労省の回答と審査会答申を両論併記して、守口市に再検討と丁寧な指導、助言を求める内容だったと。もっと踏み込んでほしかったんですけどね。でも、踏み込めなかったって。どうしてかって。厚労省が先に言っちゃっているからということなんですよ。結果、二〇一九年三月、守口市は再度世帯分離を決定しちゃったって。 これ、二年間ですよ、二年間にわたって審査請求争って認容裁決得たのに、守口市による振出しによる無慈悲な決定の理由は何かといったら、厚労省が稼働能力ない者も世帯分離せよと言っているからだと。 大きな矛盾ですよね。さっきから言っている世帯分離の根拠はというところの話で、ずっととぼけ続けていたのはここにつながるんですよ、ここにつながるんですよ。そもそも稼働能力不活用が世帯分離の根拠であると。障害などで稼働能力もないお子さんについては、現行の通知を前提としても世帯分離をする根拠がないんじゃないですかって質問するつもりだったんですけど、時間がないので私が言います。生活保護法第三条の規定にある、この法律により保障される最低限の生活に、保護を受けながら大学や専門学校等へ通学することは含まれていないと考えておりますと。何だそれって、また三条かよって話ですね。 大阪府に回答した一般低所得世帯との均衡等とは一体何なんだって聞いたんです。一般低所得世帯って何なんだっていう話なんですけれども、まあバランス見るんですっていう話なんですね。でも、それ、低所得世帯とのバランス見ていたら、それ貧困から脱出できるはずないやんってことですよ。保護世帯も低所得世帯ももっと引き上げられる状況になきゃ、この国どうなるんですかって話ですよ。スパイラルから抜けるってそういうことでしょうって。低所得世帯に合わせて見ていくんですみたいな話になっていたら、いつまでも抜けられるはずもない。やる気がないというよりも、解決しようという気概がないって話なんですね。で、言ってきたことが、社会保障審議会の報告書だという話なんです、先ほど副大臣の方からも読んでいただいたと思うんですけれどね。 今まで世帯分離の法的根拠として稼働能力不活用以外の理由が説明されたことはないんですよ。何でここに来て違う理由持ち出すんですかってことなんです、いろんな場面において。どうしてわざわざハードル上げようとするのって。 大学生の世帯内修学認める段階にないってされていた根拠というのも一般世帯全体の進学率だった。どうしてここに来て審議会の報告書に記載されたたった一つの意見だけをもって低所得世帯という言葉を持ち出して、どうしてまたハードル上げるのって。余りにもあり得ないですよ、やっていることがね。 というか、もう明らかじゃないですか、やるべきこと、はっきりしていますよねということなんです。教育を受けてもらう、国がバックアップをする、それによって将来、そのスパイラルから抜けられるような状態にするというのが本当の手順ですよね、保護世帯も一般低所得世帯も。ということは、じゃ、見なきゃいけない部分はどこだっていったら、一般世帯ですよ、全世帯で見なきゃいけないって当たり前の話じゃないですか、これ。 ここの先ほどの守口市の問題なんですけど、これ、障害のある子供について、大学、専門学校にも行かないで、仕事もできないから家に引きこもっていれば保護費支給します。でも、大学、専門学校に行けば世帯分離して保護費打ち切りますって、これ、おかしくないですか。いじめじゃないですか。だって、これ、ひょっとして、障害者の方々で、バイトはできないよ、稼働能力はないよ、例えばコンビニでバイトなんて無理、レストランで、ファミレスでバイトなんて無理という人、いっぱいいると思います。けれども、高等教育を受けることによってその先収入が得られるという状況に行く人いるじゃないですか。ホーキング博士どうですかって。立派な第一人者じゃないですかって。ほかにもいますよね、東大の熊谷晋一郎さん。いろんな方いらっしゃいますよって。あの方々がコンビニでバイトできましたか、ファミレスでバイトできましたか。無理ですよ。けれども、高等教育を受けた先に自分のキャリアをちゃんと築いて、これ、収入も当然ですけれども、社会的にも貢献されたということがあるじゃないですか。ここに対して何とかしていただきたいんですよ。こういう方々いらっしゃると思うんです。これこそが本当に稼働能力の活用に向けての国のバックアップだと思うんですけれども、お力貸していただけないですか、副大臣。もう後ろに聞かないで、もう後ろ要らないですよ、役人。お願いします。
○副大臣(大口善徳君) そういうこともあって、大学等修学の支援法が本当に皆様の御理解を得て成立をしたと思うんですね。住民税非課税の方だけじゃなくて、準ずる世帯についても給付型、返さなくてもいい奨学金、そして授業料、入学金の減免をしている。国全体としてこれはしっかり進めていかなきゃいけないと、このように思っています。
○山本太郎君 済みません、少なくとも障害などで稼働能力のない子供が大学、専門学校に進学したときには世帯分離しなくてもいいという通知を明記していただきたいんですよ、その話なんですよ。 これ、財務省の審議会で財政制度等審議会が、教育によって稼ぐ力を付けさせるといった趣旨の参考資料を公表して批判されましたよね。これ、教育によって稼ぐ力を得られる可能性を厚労省がつぶしているんですよ。
○委員長(上野通子君) 山本さん、お時間が来ています。
○山本太郎君 はい。 文科大臣、厚労大臣とこの件を是非お話しいただきたいんです。前に進めていただきたいんです、子供の貧困問題。お話ししていただけませんか。いかがでしょう、最後に。
○委員長(上野通子君) 時間ですので、簡潔にお願いします。
○国務大臣(柴山昌彦君) 政府として、トータルで考えていく問題だと考えております。
○山本太郎君 終わります。
○委員長(上野通子君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(上野通子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、杉尾秀哉さん、衛藤晟一さん、柳田稔さん及び進藤金日子さんが委員を辞任され、その補欠として蓮舫さん、中西哲さん、古賀之士さん及び元榮太一郎さんが選任されました。 ─────────────
○委員長(上野通子君) 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○新妻秀規君 まず、外国人の児童の学習環境の整備につきまして、無支援の課題への対応につきまして、これ中村政務官に御答弁をお願いしたいと思います。 ここで、皆さん、資料一を御覧ください。 これ、帰国・外国人児童生徒に対する日本語指導の現状なんですけれども、この上の方には、日本語指導が必要な児童生徒が多様化しているという言葉の問題、たくさんの言語を母語とするような、その言葉も多様化していまして、また二つ目に、この下の半分ですね、日本語指導が必要な児童生徒、集住化とともに散在化の傾向が見られると。この左の下側のグラフを見ると、公立小中学校に日本語指導が必要な児童生徒が在籍している学校数、在籍がない学校は七七パーある一方で、在籍があるという学校が二二・七パーと、五分の一を超えているという状況です。 じゃ、この内訳どうかというと、この在籍ありからちょっと右の方に円グラフが出ているんですけれども、一人というところが三千校近く、二人が千三百校、三人が大体六百校、四人が三百六十五校、五人以上が千六百六十三校ということで、四人以下の学校が結構多いですよね。 また、この下の右のグラフにあるとおり、じゃ、市町村で見たらどうかというと、公立小中高等学校に日本語指導が必要な児童生徒が在籍する市町村数、在籍ありが九百三十三市町村ということで、もう半分を超えている、こういう現状があるわけです。 義務標準法が二〇一六年に改正されまして、日本語指導が必要な児童生徒十八人に対して一人の教員の配置を目指すとなりまして、この四月の入管法の改正施行を前に政府が示した総合的対策には、外国人児童生徒の教育等の充実として五億円の予算が計上されました。具体的対策としては、公立学校において、さっきの定数十八人に一人、これがしっかり措置されるように着実に改善を進める、このようにあります。 しかし、二〇一六年に文科省が実施をした日本語指導が必要な児童生徒の調査によりますと、外国人が在籍する学校、今見たらちょこっと新しくなって七千二十校ありまして、うち二十人以上が在籍するのは三百五十九校ということで、全体の五・一%にすぎないと。つまり、十八人に一人の教員の配置が実現したとしても、大多数を占める散在校、散在地域の学校は対象外、蚊帳の外になっちゃうわけなんですよね。 ここで、資料の二、御覧ください。 これ、つい二週間くらい前ですか、毎日新聞が文部科学省に対して資料要求を行って、それをまとめた独自の結果です。この右側の表が毎日新聞が集計をした表になっておりまして、これを見ても、全国に今こうした日本語の教育が必要な児童生徒が本当にたくさんいらっしゃって、注目すべきはこの右から二つ目の列なんですね。無支援状態の児童生徒、これ、一万百八十一人もいますよということなんですね。 こういう全国に今こうした無支援のお子さんの広がりが見られるという状況なわけなんです。これは、外国人の集住地域に、集住地域じゃなくて散在しているところにこうした課題が多いんじゃないか、こういう推測ができるわけなんです。 資料三、この次のページなんですけれども、これも同じく新聞記事からなんですけれども、「現場まかせは限界」というふうに下二段に書いてあります。 ちょっと紹介しますと、毎日新聞の情報公開請求で、日本語指導が必要とされる児童が無支援状態となる現状が全国に広がり、常態化していることが明らかになった。外国籍児が増える一方で、指導のスキルがある教員が不足していることが主な要因だ。日系人労働者の受入れを認めた一九九〇年の改正入管法施行後、文部科学省は教材の作成や専門性を持つ教員養成の研修を実施するなど、日本語教育の必要性を認識してきた。しかし、教員の多忙化などで施策は広がらず、開示資料にも、指導者がいない、指導法が分からなかったり教材がなかったりするとの記載が多く確認された。 ちょっと飛ばしまして、下の段の中ほどです。 自治体の予算規模には差があり、日本語教育を担う教員の育成、確保を同じレベルで進めるのは難しい。文科省は、教員のスキルアップで解消を目指すとしているが、今の教育現場にその余裕があるだろうか。 こういう問題提起がされているわけなんです。これ、本当にもっともだなというふうに思います。 このように、散在地域の対応とか多国籍化、指導者不足というのは大きな課題と私も受け止めているところなんですけれども、ここで、散在地域の対応、どのように考えていくのでしょうか。 また、総合的対応策、先ほど政府がこの四月の入管法改正案を前に発表したこの対応策には、日本語指導の補助者や母語支援員の活用等の指導体制の構築も盛り込まれましたが、指導者不足は深刻で、この二〇一六年度の調査によりますと、日本語指導が必要なおよそ四万四千人の児童生徒のうち一万四百人が、文科省の先ほどの資料開示では一万何人でしたっけ、一万百八十一人でしたが、文科省の調査は約一万四百人ということなんですけれども、一万四百人が指導者がいないことを理由に無支援状態にあるという状況です。 こうした課題に対しまして、文科省は浮島副大臣を座長とした特別の検討チームで総合的対応策の具体化に乗り出していると伺っています。省の担当者は、日本語指導を担当する教員を養成、研修するモデルプログラムの開発を進めていまして、それらを含めて指導体制を整えていきたいというふうに伺っているところです。 多国籍化もありまして指導者不足が深刻な状況にありますけれども、この課題にどのように取り組んでいくのでしょうか。政務官、よろしくお願いします。
○大臣政務官(中村裕之君) お答え申し上げます。 多様化しております日本語指導が必要な外国人児童生徒等を学校へ受け入れるに当たっては、日本語の指導を行うことも含めてきめ細かな指導を行うことが重要と認識をしているところであります。 特に、議員御懸念の外国人散在地域については、拠点校の設置を通じた指導体制の構築や多言語翻訳システム等のICTの活用といった取組が有効でありまして、地方自治体が行う外国人児童生徒等への支援に対する文部科学省の補助事業において、そうした自治体の取組も補助の対象としているところであります。 また、日本語指導に必要な教員定数を義務標準法の規定に基づいて着実な改善を図るとともに、日本語指導を担う教員の資質向上に資するモデルプログラムを開発し、その普及に取り組んでいるところであります。 日本語の指導者が全国的に足りないと、そして指導の対象となっていない児童が増えているという議員からの御指摘でありますけれども、これはやはりICTを使って学びたい意欲のある子供が学べるような環境を整えていくことが非常に有効だというふうに思っていますので、そうしたことを含めて、散在地域における外国人児童生徒に対する教育の充実を一層図ってまいる所存であります。
○新妻秀規君 そうした取組の中で好事例が出てきましたら是非とも全国展開をして、そうした事例が共有をされて、外国人の児童生徒がちゃんと授業に付いてこれるような、そういった万全の体制を敷いていただきたいと思います。また、民間の力の活用についても先進地域がありますので、是非とも積極的な展開をお願いをしたいと思います。 次に、東京オリンピック・パラリンピックの会場の建設現場の労働環境について伺いたいと思います。 まず、大会の準備状況について伺いたいと思います。 東京オリンピック・パラリンピックまであと一年余りとなりましたけれども、準備状況はいかがでしょうか。予定どおりに進んでいるのでしょうか。
○政府参考人(十時憲司君) お答え申し上げます。 東京大会まで一年余りとなり、国としては、開催都市である東京都及び大会の運営主体である組織委員会とともに、大会に向けた準備を着実に進めているところであります。 例えば、競技会場につきましては、新国立競技場は本年十一月の完成に向けて着実に整備が進められております。また、東京都が整備を進める新規恒久施設についても、先月には夢の島公園アーチェリー会場が完成し、六月には海の森水上競技場、七月にはカヌー・スラロームセンターの完成が予定されているなど、順次進捗しております。今後、大会本番の会場を使用して各競技のテストイベントが五十以上にわたって開催され、それらを通じて計画の実行を検証していくことになります。 政府としては、このほかにも、閣議決定されたオリパラ基本方針に基づきまして、円滑な輸送、セキュリティーの万全と安全、安心の確保、暑さ対策、文化の魅力発信、ホストタウン等によるオールジャパンでの機運醸成、ユニバーサルデザインの推進等による共生社会の実現など、こうした取組を着実に進めているところであります。 こうした準備の進捗状況については、昨年十二月に国際オリンピック委員会、IOCから、今までのオリンピックの経験の中で、二年近く前のこの準備状況は記憶にないくらいよく進んでいるといった非常に高い評価もあったとお聞きしております。引き続き、大会の成功に向けて万全の準備を進めてまいります。
○新妻秀規君 次に、スポーツ庁に伺います。 大会のシンボルとなります新国立競技場については、状況はいかがでしょうか。
○政府参考人(今里讓君) 二〇二〇年大会のメーンスタジアムである新国立競技場につきましては、平成二十七年の八月に関係閣僚会議が策定した整備計画に基づきまして、平成二十八年十二月からスタジアムの本体工事に着手、着工しているところでございます。 現在、全体工期三十六か月の約八割を終え、外観が完成に近い形ででき上がってきております。今月には技術的に難度が高い屋根の工事も完了するなど、工事は計画どおり進捗しております。今後、本年十一月末の完成に向けまして、内装、外装の仕上げ、フィールド工事など、着実に整備を進めてまいります。
○新妻秀規君 またスポーツ庁にお伺いします。 先週、大会関連施設の工事現場の労働環境に課題があるという報道がありました。具体的には、新国立の建設現場におきまして、例えばつり荷の下に人がいるような、そういう危険作業があるよとか、あと、連続勤務が疑われる、このようなことが労働組合の国際組織である国際建設林業労働組合連盟が報告書を提出した、そういう報道だったんですけれども、これは事実なのでしょうか。
○政府参考人(今里讓君) 今般、今委員御指摘の国際建設林業労働組合連盟、ここから二〇二〇年大会の施設の建設現場に関する労働環境の問題点を指摘するレポートが五輪オリパラ組織委員会やJSCなどに届いたことは承知してございます。 内容でございますけれども、新国立競技場につきましては、JSCにおきまして、レポートの内容について事実関係の精査を現在行っているところでございます。今後、その事実関係の精査を行った上で、必要であれば適切な対応を行うこととしているところでございます。
○新妻秀規君 次に、厚労省に伺います。 今、スポーツ庁次長から、この労働組合の国際組織の報告書の指摘事項については事実関係を確認中ということでしたけれども、労働環境、労働安全の面で厚生労働省の見解はいかがでしょうか。
○政府参考人(椎葉茂樹君) お答えさせていただきます。 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の施設の整備に当たりましては、その工事を安全最優先で施工することが不可欠であると考えているところでございます。 厚労省におきましては、所轄の労働基準監督署におきまして、大会施設工事の現場に立入りを行いまして、労働災害防止対策を始め労働基準関係法令違反が認められた場合におきましては、是正に向けた指導を行っているところでございます。また、関係省庁、発注者、建設業界関係者で構成いたします協議会をこれまで六回開催いたしまして、労働災害防止に関する基本方針の策定、またこれに基づく具体的な取組の取りまとめを行うとともに、これまでに発生した労働災害に係る防止対策の共有等を行っているところでございます。 厚労省といたしましては、引き続きこうした取組を実施するとともに、各発注者に対しまして、今回の報告書の指摘事項の事実関係の確認、また問題が認められた場合における必要な改善措置の実施を指導、要請するなど、大会施設工事が安全な環境の下、実施されるよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
○新妻秀規君 関係機関で連携をして、労働安全、労働衛生を徹底していただきたいと思います。 ここで、文科大臣に安全作業への決意について伺いたいと思います。 この東京大会、日本のみならず世界から祝福される大会にすべきと思いまして、そのためにも安全はやっぱり全てに優先するんだと、十分過ぎることはないということで是非とも徹底をしていただきたいんですけれども、文科大臣の決意をお願いをいたします。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今答弁がありましたとおり、安全は大会成功のための最優先事項と考えております。大会のメーンスタジアムとなる新国立競技場においては、建設現場に看護師が常駐する健康相談室や休憩所、シャワー室なども設置をいたしまして、安心かつ快適に働ける環境を整備するとともに、現場内事務所の二十時閉所を徹底して時間外労働の短縮化を促進するなど、健康管理に係る取組を講じてまいりました。 しかし、安全と健康の確保に十分過ぎるということはありませんので、文部科学省といたしましては、引き続き関係省庁と連携をして、建設現場において安全で快適な環境づくりが図られるようしっかりと対応して、二〇二〇年大会の成功に向けて万全なる準備を進めてまいります。
○新妻秀規君 是非よろしくお願いいたします。 次に、管理職の教員の職場環境の改善について、これも大臣に伺います。 まず、これは教育新聞から少し引用させていただきたいと思いますが、資料四を御覧いただきながらお耳を傾けていただけたら有り難いです。 「追い詰められる教頭ら」というタイトルです。「何でも屋の教頭・副校長は過労死ライン」「休憩は一日に一、二分程度」。全国公立学校教頭会が、これ昨年です、昨年の五月に公表した調査結果で、教頭、副校長の勤務時間は一日十二時間以上、一月二百四十時間以上であることが明らかにされた。学校で一番労働時間が長いのは教頭らだと言える。文科省が二〇一六年に行った教員勤務実態調査でも、教頭らの勤務時間は週当たり六十三時間三十分を超えていた。これはグラフの上から二番目です。上の左側が小学校、右側は中学校なんですけれども、グレーのラインが前回調査、平成十八年で、その下の青い棒が今回調査、平成二十八年、三年前の結果なんですね。伸びちゃっているわけなんです。これは、十年前の前回調査と比べると、小学校で四時間以上、中学校で二時間以上の増加です。 この調査では、有休が取りにくい状況も改めて確認された。休暇取得は年間五日未満が最も多く、小学校で五二%、中学校で六〇%を占めた。病気や多忙などを理由に教諭への降任、要は副校長とか教頭からもう先生に降りちゃうということを希望するケースも相次いでいる。二〇一六年度には全国で百十人の教頭らが自ら希望し、一般教員に降任をしている。要は任を降りている。教頭らの不足はますます深刻化している。こういう記事なんです。 こうした現状で、本当、もう管理職の選考を受けることを控えているという現状もあって、実際東京都では、この管理職選考試験の倍率、ほぼ一倍という状況なんですよね。 ここで、深刻な状況を改善するために、この管理職の教員について職場環境の改善の対応を是非とも検討していただきたいと思うんですけれども、文科大臣、見解をお願いします。
○国務大臣(柴山昌彦君) 御紹介をいただきました副校長、教頭が最も勤務時間が長い職となっていることは、まさに学校組織の要がマネジメントの役割を果たす上で大きな課題となっているということだと思います。中でも、調査の回答、学校納付金の処理、そういった事務に関する業務が一日四時間と大きな負担となっていることが極めて大きなポイントとなっておりまして、この学校事務の削減や効率化を進めることが喫緊の課題になっているということになろうかと思います。 そこで、学校や教師でなければできないことに集中できるように、業務の明確化や適正化の徹底を図った上で、文部科学省や教育委員会から発出される調査などについて精選をすること、校務支援システムなどICTの効果的な活用をすること、学校徴収金の公会計化、スクールサポートスタッフの配置などを一体的に図りまして、学校全体の事務作業の効率化に向けた取組を推進してまいります。 こうした働き方改革を進めながら、学校における人、物、金、時間、情報といった資源を柔軟に再配置する学校マネジメントがますます重要になってまいります。副校長や教頭が学校マネジメントに真正面から取り組めるように、職場環境を改善してまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 是非、今おっしゃった方向で改革を進めていっていただいて、また、状況を是非ともフォローアップして、是非とも継続的な改善に取り組んでいただきますようお願いいたします。 最後に、ビッグサイエンス、基礎研究への支援拡充、これまた文科大臣にお伺いをしたいと思います。 ブラックホールの影を史上初めて捉えたという快挙を心からたたえたいと思います。この成果を導いたのは天文に係る国際共同プロジェクトでありまして、このブラックホールの撮影計画、二〇〇六年頃から始まりました。現在、アメリカやヨーロッパなど十七の国・地域から二百七人の研究者がこの資料五のイベント・ホライゾン・テレスコープ、事象の地平線のそうしたプロジェクトに携わっているということです。国立天文台や工学院大、また海外などで研究する二十二人の日本チームも重要な役割を果たしております。 この資料五のように、国立天文台のアルマ望遠鏡、これ一番右上ですね、このアルマ望遠鏡がほかの国の望遠鏡と結びまして、仮想的に口径一万キロに匹敵する仮想望遠鏡をつくって観測をして、得られたデータを処理するアプリケーションの開発とか理論シミュレーションとの比較などに携わる理論チームの活躍まで、非常に重要な貢献をしたというふうに伺っています。 過去には、国際的な望遠鏡の観測プロジェクトに日本が予算を拠出できずに計画が遅れるということもありました。理学は確かに実用性という観点からはすぐに役立つというものではありません。しかし、今回のブラックホールの観測につながったこの望遠鏡の開発にせよ、また、小柴先生、梶田先生のノーベル賞を生んだカミオカンデの観測装置にせよ、宇宙の謎に迫るということにはどうしてもお金が掛かるんですけれども、やはりこれは人類益ともいうべきお金に換算できない価値なんじゃないかな、貢献なんじゃないかなと思うわけなんです。 ここで資料の六なんですけれども、これは国立天文台が属する大学共同利用機関法人の予算額の推移なんですが、ここで、アルマ望遠鏡などの大型プロジェクトの予算はこの赤い棒で示されています。長期的に見ると、ずうっと下がった後、下げ止まって横ばいという状況です。でも、この資料七に示すように、今回のアルマ望遠鏡、このブラックホールの影を捉えたプロジェクトも含む大規模学術フロンティア促進事業なんですけれども、この上側の表に示すように、このすばる望遠鏡、アルマ望遠鏡、もうトップテン論文の割合も非常に高くて、国際共著割合も高くて、しかも、この左側の段々グラフにあるとおり、若手も大活躍をしている、こういう大きな成果を上げているわけなんです。 こうした活動を是非とも後押しをしていただきたいんですけれども、予算の拡充、確保、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 学術研究の大型プロジェクトは世界の最先端の技術や知識を結集して人類未到の研究課題に挑むものでありまして、我が国の研究力向上や国際社会におけるプレゼンスの向上にも大変大きな意義のあるものと考えております。 こうしたプロジェクトは国立天文台を設置する大学共同利用機関法人などが担っているんですけれども、文部科学省といたしましても、学術研究のフロンティア促進事業などにおいて、令和元年度予算では対前年度三十三億円増の三百五十九億円を措置するなど、積極的にその推進に取り組んでいるところであります。 御紹介をいただいた国立天文台のアルマ望遠鏡、また東京大学のスーパーカミオカンデなどの十三プロジェクトが今推進をされているところですけれども、さらに、東京大学においては、次世代のニュートリノ研究、ハイパーカミオカンデなどの新たなプロジェクトの実現も目指されていると承知をしております。 先般、研究力向上改革二〇一九をお示しをし、研究人材、資金、環境の改革に全力で取り組んでいるところでありまして、今後とも、こうした研究力の向上に向けて大学共同利用機関法人などが実施する大型学術プロジェクトの着実な推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○新妻秀規君 終わります。
○松沢成文君 日本維新の会・希望の党の松沢成文でございます。 私は、まず、オリンピックに関係して質問をしたいと思います。ただし、ゴルフ場の会場問題ではなくて、今日は、たばことスポーツの観点から質問をさせていただきます。 私は、東京オリンピックやラグビーのワールドカップまでにしっかりと受動喫煙防止対策をやらないと恥ずかしいと。それは、やっぱり国際条約にも日本は入っていますし、あるいはIOCやWHOの持つ協定の精神に向けてもきちっとやるべきだということで、この委員会や予算委員会でも、受動喫煙防止の対策を進めなきゃおかしいぞということを何度も質問してきたんですね。ようやく国会の方でも受動喫煙対策の法律ができ、開催地の東京都でも受動喫煙防止法というのができて、形は整ったんです。 そしたら、今年の二月にもう私的には大変うれしいニュースがありまして、それは、東京オリパラの組織委員会がこういう発表をしたんですね。大会中の全ての競技会場の敷地内で、建物内だけじゃないんです、敷地内で、加熱式たばこも含めてもう全てのたばこについて完全禁煙とするという方針を打ち出したんですね。 実は、国の健康増進法でも東京都の条例でも、スポーツ施設というのは、施設内は禁煙だけれども、敷地内には喫煙所を置いて、そこで吸っていいという法的な枠組みなんですね。私、これじゃ物足りないといって随分文句言ったんですが、でも、そうやって決まってしまったんです。 しかし、オリンピック施設、オリンピックの会場は、施設内だけじゃなくて敷地内も含めて全面禁煙でいくという、私的には非常にすばらしい方針を打ち出していただいたんですが、まず、今日は鈴木オリパラ大臣に来ていただいておりますけれども、こうした法令よりも厳しい規制となった経緯を簡単に説明いただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木俊一君) オリンピック・パラリンピック大会におけますたばこの取扱いにつきましては、二〇一〇年にIOCとWHOが合意をいたしましたたばこのないオリンピックということを踏まえまして、原則屋内禁煙とされてまいりましたけれども、IOCからの指示に基づいて、二〇一八年の平昌大会では敷地内禁煙となったと承知をしております。 二〇二〇年東京大会でありますが、組織委員会によりますと、IOC側の強い意向と日本における禁煙意識の高まりを踏まえまして、観客及び大会スタッフは加熱式たばこも含めて競技会場敷地内を完全禁煙とする、そういう方針に決めたということを聞いております。
○松沢成文君 すばらしいと思いますが、ちょっとここで確認したいんですけど、じゃ、オリンピックの会場、関連施設の中に、例えば練習場というのも入るんでしょうか。それから、今のオリンピックはパブリックビューイングというのを自治体主導でどこか施設の中でやったり、公民館でやるときもありますよね。あと、何か最近はライブサイトといって、外でパブリックビューイングをやっちゃうと、こういうのもあるんですね。 これも私は、広く言うと、オリンピックに来た観客やオリンピック関係者を受動喫煙から守るという意味では、こういうところも全て敷地内全面禁煙とすべきだと思いますし、そうなっていることを期待するんですが、大臣、そこはいかがなんでしょうか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げました組織委員会の禁煙方針は、組織委員会が管轄する競技会場、それから練習会場のほか、同委員会が管轄するパブリックビューイング会場など、観客が存在する場所を対象とするものと聞いております。 一方、組織委員会が管轄しないパブリックビューイング会場などについては、その管理主体がたばこの取扱いを定めることになっておりまして、現在、関係者間で検討が行われていると、そういうふうに聞いております。
○松沢成文君 検討が行われているのであれば、是非ともオリパラ大臣の方から、国会でもこういう意見が出たということで、やっぱりどこが主催しようが、国関係であろうと自治体関係であろうと、これはもうやっぱりオリンピックの一環として行われるわけですね、イベントですよね。それで、海外から来たお客さんなんかは、例えば国立競技場では敷地内全面禁煙になっていた、ああ、さすが日本、先進国だなと。でも、パブリックビューイングの方に行ったら、見ている後ろで喫煙所があって、そこからたばこもくもくだったと、何なんだとこれはと、こうなりますよね。 ですから、これは国の施設であろうと地方の施設であろうと、オリンピックのレガシーとしたいわけですから、この受動喫煙対策を、是非ともオリンピック関連施設は全て敷地内禁煙でやるべきだというような意見を伝えていただければ大変有り難いと思います。 次に、実は四年前に、三年か四年前にこの委員会でもトレーニングセンター、味の素ナショナルトレーニングセンターへ視察を行った方、御一緒した委員さんもいらっしゃると思いますが、実はちょうどその頃、このトレセンで、NTCと呼びましょう、このトレセンでハンドボールの強化選手が施設内で集団で喫煙をしていたというのがちょっとニュースになりまして、それで私、ここでも問題提起して委員会でも取り上げました。そういう経緯もあって、その選手たちは処罰を受けたんですね。 さて、それでこのNTCは建物内禁煙になったんです、完全に。ところが、ここ、まだ敷地内禁煙じゃないんですよ。だから、外に喫煙所みたいなものもあって、これ、確かにこれがオリンピック関連施設だと言えるかどうか分かりませんが、ここでオリンピックの選手を強化するわけですね。特に、医学的見地からスポーツ科学を分析して選手強化につなげるわけですよね。私は、このNTCも同様に、日本はオリンピックやるわけですから、敷地内禁煙しっかりと推進すべきだというふうに思いますが、これは担当が多分文科大臣なんですね。文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御指摘をいただいたとおり、NTC及び隣接する国立スポーツ科学センターにおいては、屋内施設は全面禁煙なんですけれども、屋外については指定場所を除いて敷地内禁煙という立て付けとなっております。この敷地内の喫煙の在り方については、実は、ここは屋外テニスコートの一部施設を一般の方にも開放しているところでもありまして、そういったことも踏まえ、施設管理者であるJSCにおいて、関係者の意向も聞きながら十分に検討していくべきものと考えております。
○松沢成文君 私は、オリンピックをやって日本の受動喫煙対策がしっかり進んだと、まずスポーツ施設はきちっとやっているんだというのが私はレガシーだと思うんです。是非とも関係者と検討いただいて、これ、一般の人はテニスコートで受動喫煙していいということになりませんよね。一般の人こそ守らなきゃいけないわけですから、敷地内全面禁煙するのが一番受動喫煙の心配がないわけでありまして、是非ともその方向で検討をしていただきたいというふうに思います。 さて、これもスポーツ施設全体の関連ですから、文科大臣に質問ということになるんでしょうか。 オリンピック関連施設を全面禁煙にする、敷地内も含めてですね。これは、オリンピックがあるからやると同時に、オリンピックを契機として日本の健康政策のレガシーにしようということですよね。ですから、レガシーにするのであれば、オリンピックが終わってもこの関連施設は、まあオリンピックのためにやったんだから、オリンピック終わったら元の法律の範囲内に戻せばいいから屋外はいいよなんというんじゃレガシーになりませんよね。オリンピックをやったことによって健康レガシーをつくるわけですから、オリンピックを契機にずうっとこういう施設は敷地内禁煙、これが一つの遺産になったんだというふうに私は捉えるべきだと思いますけれども、オリンピック後、こういう施設をオリンピックでやった規制と同じように建物内禁煙と同時に敷地内禁煙でずうっと継続していく、そういう方向でよろしいんですね。
○国務大臣(柴山昌彦君) 大会組織委員会が競技会場における禁煙方針、先ほど鈴木大臣の方から御紹介をいただきましたけれども、これはまさに東京大会のレガシーとして二〇二〇年以降も対策を継続していくことが私は望ましいと考えております。 委員が御指摘になられた大会終了後における競技会場の受動喫煙防止対策につきましては、既に先般、健康増進法の一部を改正する法律が成立をいたしましたけれども、この当該法律に基づいて各施設の管理者である地方公共団体等が判断されることではありますけれども、スポーツ基本法において、スポーツが国民の生涯にわたる健全な心と体を培い、豊かな人間性を育む基礎となるものと規定されていることも踏まえて、各地方公共団体に是非受動喫煙防止対策を率先して進めることについて私どもも働きかけてまいりたいというように考えております。
○松沢成文君 力強い方針を示していただいてありがとうございます。是非とも、文科省の方でもオリンピックのレガシーとして継続してこの規制は続けていこうという方向でやっていただけるものと信じております。 それともう一つ、私が五年前にこの問題を取り上げて安倍総理に予算委員会で質問したときは、実は、オリンピックの前にラグビーのワールドカップがあるんですね。ラグビーのワールドカップまでに国際的なたばこ規制、受動喫煙防止対策をやっていきますというのが安倍総理の宣言で、それから始まったんです、受動喫煙防止対策の議論は、本格的にですね。 ところが、法律ができた、法律の規制は来年の四月からですから、ラグビーのワールドカップ、九月に来ちゃうわけですね。じゃ、これ、ラグビーのワールドカップはこういう規制しなくていいのかということになっちゃうと思うんですが、WHOの規定もメガスポーツイベントと書いてあるんです、オリンピックだけじゃないんです。FIFA、サッカーのワールドカップ、ラグビーのワールドカップ、そしてオリンピック、三大スポーツイベントは健康増進を図るためにきちっと受動喫煙防止対策をやっていこうというガイドを出しているわけですね。そうであれば、九月のラグビーワールドカップでも会場の敷地内も含めて、建物内、敷地内の禁煙方針を私は打ち出すべきだと思うんです。 それで、いやいや、今からじゃ間に合いませんよと、大体こういう反論が出てくるんですが、お金は一つも掛からないんですよ、方針出せばいいんですから。例えば、喫煙所を造るとか新しい施設造るといったら予算取んなきゃいけないでしょう。あと三か月で来ちゃいますよ、間に合わないんですが、これはラグビーの組織委員会に言って、やはりオリンピックだけじゃない、ラグビーのワールドカップからやろうという方向が示されて、安倍総理が言ってから始まったわけだから、法律的には来年の四月からの規制は始まるけれども、その前にきちっとした受動喫煙防止対策を打ってラグビーのワールドカップを迎えましょうと、それをラグビーの組織委員会に是非とも文科大臣の方から提言というか、お願いしていただけませんかね。これ、予算掛からないし日にちも掛からないんですよ、決断だけなんです。いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) ラグビーワールドカップ組織委員会では、全ての観客に快適な観戦環境を提供することを目指した受動喫煙防止対策を取るということでございました。具体的には、今委員が御指摘のとおり、改正健康増進法の施行前ではありますけれども、この同法の方針に基づいて、原則屋内禁煙として、屋外においても、非喫煙者に配慮の上、必要な分煙措置がとられた場所に喫煙場所を設置する予定だということであります。 今、鈴木大臣から御紹介あったオリンピック・パラリンピック施設とは違うんですけれども、文部科学省といたしましては、引き続き、主催者であるワールドラグビー及び運営を行う組織委員会において適切な受動喫煙防止対策が講じられるようしっかりと働きかけていきたいと考えております。
○松沢成文君 私、いろいろ経験しているんですけど、スタジアムの中で、中は禁煙だけど出たところに喫煙所があって、たばこもこもって、よくあるんですよ。あれ、本当に何か雰囲気崩しますよね。もうやるんなら敷地内全部きちっとやって、本当に空気のきれいで健康的で、そういうスポーツ環境をつくるという、やっぱり私は政治の意思だと思うんですね。是非ともラグビーの組織委員会にも大臣から働きかけていただければと思います。 鈴木大臣、済みません、ありがとうございました。これで。 次に、もう一点、たばこの問題なんです。
○委員長(上野通子君) 鈴木大臣、どうぞ御退室ください。
○松沢成文君 済みません。 次に、国立大学における受動喫煙防止方針について伺います。 長崎大学は、本年四月から、教職員採用の募集要項にこううたったんですね。受動喫煙から学生と教職員を守るために、喫煙する方の採用は見送らせていただきます。なお、採用後の喫煙を誓約していただける場合はこの限りではありませんと。簡単に言えば、たばこを吸う方はうちちょっと求めていませんと、今まで吸ってても、もう就職したら絶対やめると約束してくれる方はその限りではないですよと、こういうことなんですね。 国立大学だけではなく今民間企業も、例えば星野リゾート、ファイザー、ロート製薬、セントラルスポーツ、ひまわり生命保険とか、もう幾つもの企業が就職の条件に喫煙者は勘弁してくださいということで、あるいは就業時間内の喫煙は禁止ですと、休み時間は別ですけど。たばこを吸いに何度も何度も席を離れると、それとたばこを吸わないでずっと仕事をしている人、不公平じゃないかという見方もあるしね。これを一緒に民間企業として推進していこうということで、禁煙推進企業コンソーシアムというのもできているんですね。 さて、大学の環境ですけれども、大学生には未成年もおります。そして、教職員や学生、全ての学校関係者の命と健康を守るために受動喫煙防止対策を徹底していきたいと考えるのも、私は当然あると思いますね。それから、学生の規範となるべき教職員に喫煙者を採用しないとする今回の長崎大学の私は英断は支持したいというふうに思っているんです。 まず、文科省にお聞きしますが、教職員採用でこのような喫煙者を不採用としている大学は、国公立、私立を問わず、これまでに存在したでしょうか。文科省、把握していますでしょうか。
○政府参考人(伯井美徳君) 長崎大学は、御指摘いただきましたように、喫煙者を採用しないという方針を示されたわけですけれども、教職員の採用において喫煙者を採用しないという同様の方針を示している大学がこれまで存在していたかについては、国公私立問わずということでございますが、文部科学省としては把握していないという状態でございます。
○松沢成文君 私の知る限りでは、やっぱり長崎大学が初めてなんじゃないかなというふうに思います。 さて、大臣、今回の長崎大学の取組を大臣はどう評価されていますでしょうか。また、国立大学の教職員の採用基準というのは、各大学法人の裁量によるものと考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 国立大学法人の教職員の採用については、法人化しておりますので、任命権者である学長の人事戦略に基づいて各国立大学法人において自主的、自律的判断によって行われておりますし、また、長崎大学が、今御紹介があったとおり、今年度から教職員採用において喫煙者を不採用とする取組を始めていることについても、各法人の自主的な判断の下、裁量的に行われているという理解でよろしいかと思います。
○松沢成文君 じゃ、それでは、今後、ほかの国立大学で同じような方針を打ち出したとしても、それは大学の裁量だから文科省がどうこう言える立場ではないという答弁だったと思いますが、一歩進んで、大学も学校施設ですから、今回の法律でも、東京都の場合、東京都の条例でも規制が掛かって施設内は全面禁煙です。敷地内にはきちっと環境配慮した喫煙所は置いていいということなんですが、ただ、受動喫煙防止法のその理念というのは、もう外であっても人が触れれば受動喫煙起こるわけで、そういう意味では、公共性がある場所は禁煙にしていくのが一番いいわけですよね。 ですから、文科大臣として、大学生や職員、教授たちの健康を守るために受動喫煙防止を徹底していく、そのためには採用でもこういう方針打ち出していくべきでないかというような指導をしていく意思はありますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど委員御自身がお示しをいただいたとおり、今回の長崎大学の取組は同大学の自主的な判断により行ったものでありまして、これを取り入れるかどうかはそれぞれの国立大学法人が個別に判断するべきものと考えております。 今委員がこれからの大きなトレンドですとか、あるいは健康、未成年者に対する影響、そういうことを挙げていただいたんですけれども、そういうことも含めて、各国立大学法人が自主的かつ的確に、適切に判断をしていただければというように思います。
○松沢成文君 ちょっと関連して、実は、日本の小学校、中学校、高校、大学は、今、受動喫煙防止対策をもうかなり前から自主的に進めていて、それは未成年がいる、子供がいる空間ですからどんどんどんどん進めていて、もう自主的に九〇%が敷地内禁煙で頑張ってきたんです、法律ができる前なのに。しかし、今回の法律で、建物内は禁煙だけど敷地内は喫煙所を造ってオーケーというふうにしちゃったので、一生懸命自主的努力をしてきて九〇%の学校が敷地内禁煙にしているのに、あらっ、法律で外はいいんじゃんということで、逆にそういうことを要求する教職員の方もいるんですよ、やっぱりたばこの好きな方は。じゃ、外にちゃんと造って、そこで吸えばいいんだろう、じゃ、外の喫煙所造ってくれというような意見にもなって、逆行してしまう可能性があるんですよね。 ですから、そういうことに対して、私は、やっぱり自主的努力でここまで受動喫煙防止の環境ができてきたのに法律がそれをおかしくしてしまう可能性もあると思って、その辺りは文科省として何か指導していく考えはあるんでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今回のこの健康増進法一部改正法は、文部科学省といたしましては、あくまでもこれは受動喫煙を防止する方向のベクトルに進めていく政策の表れなんだよということで、教育委員会等に対しましては、通知等によって各学校における受動喫煙防止対策の一層の推進を促すという取組を行ってきたところであります。 この改正法では、学校を含む第一種施設に特定屋外喫煙場所を設置できることとはされているんですけれども、あくまで原則は委員御指摘のとおり敷地内禁煙でありまして、改正法は受動喫煙対策を、繰り返しになりますけれども、一層推進する趣旨のものであるということを繰り返しこれまでも周知をしているところなんですけれども、引き続き、厚生労働省等の関係省庁と連携を図りながら、通知などによって、そうした受動喫煙による健康の悪影響などから児童生徒等を守るために、これまでの取組に逆行しないように各学校における受動喫煙対策の一層の推進に努めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 是非ともその方向でよろしくお願いしたいと思います。 次の質問に行きますが、ちょっと順番変えて、ちょっと江戸城天守閣の問題について質問をしますので、順番変わりますが、よろしくお願いします。 まず、大臣にお聞きしたいんですが、江戸城にも天守閣の再建というか復元構想があって、NPOの皆さんが一生懸命、私も入っていますが、市民活動を展開しているという事実を御存じでしたでしょうか。もし知っていたならば、そういう活動についてどのような認識をお持ちでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 江戸城についても天守閣の復元を目指した活動があること、そのような活動のうち、NPO等の民間団体が主導するものがあるということについては存じ上げております。 全国でも天守等の復元の動きがありますけれども、一般論で申し上げれば、史跡等の往時の姿をしのばせる歴史的建造物を十分な歴史的根拠に基づいて復元することは、地域の活性化や文化振興にプラスになるというように考えております。
○松沢成文君 私も、やはり神社仏閣、城郭、そういうものを、もちろん文化財保護法ともしっかりと調整をしながら再建したり復元したりするということは、地域の文化振興にもなるし、あるいはすばらしい観光資源にもなるし、それをみんなで造り上げることが私は地方創生にもつながると思っていまして、是非ともこれ進めていきたいと思って、今、江戸城あるいは名古屋城の応援をしているわけなんですね。 江戸城天守が完全復元することができれば、実は江戸城の三代目寛永度天守は物すごく大きくて、名古屋城や大阪城より全然大きかったんです、徳川の権威を示さなきゃいけないんでね。それで、もしこれが復元できれば世界第二位の巨大な木造建築になるんです。第一位も日本にあって、東大寺大仏殿ですね。それに次いで第二位の大きさ、容積というか体積を誇る木造建築物でありまして、それで、一番、戦国時代から江戸時代になる最後にできた、徳川家の総力を掲げて造った天守閣ですから、日本の城郭技術の最高峰と言われています、その技術は。もしこれが宮大工の家に残っている建地割図に忠実に木造で復元できたら、もうこれは大変な価値を持つというふうに思います。東京のシンボル、ランドマークにもなりますし、すごい観光資源になるし、そして地域活性化にもつながるというふうに思っているんですね。 大臣、私、こういうのを文化の成長戦略と言っているんですよ。文化振興で日本を成長させるんです。文科大臣として、これぐらいの政策、音頭を取っていただけませんでしょうかね。
○国務大臣(柴山昌彦君) 先ほど申し上げたとおり、文化振興のためには大変貴重な運動だというふうに思っております。 ただ、御質問のこの江戸城の天守閣復元を実現するためには、歴史的建造物の復元は所有、管理する自治体が行うのが通例なんですけれども、今委員がお配りいただいた資料にあるとおり、これ、今皇居なんですね。誰が実施主体となるのかという問題、それから建築資金をどう確保するのかという問題、当時の建築様式で建造する際の耐震などの問題や、あるいは遺構保存への影響、皇室用財産の使用に係る問題といった様々な現代的な課題があるというように承知をしております。 文化財保護法との関係では、江戸城跡が特別史跡であるために、天守閣の復元を行う場合には文化庁長官の現状変更の許可が必要になりますけれども、天守台の所有者である宮内庁の同意が前提になることに加えまして、現在の天守台は実在した天守閣のための台よりも大きく、歴史的事実との関係をどのように整理をするのか、天守閣が再建されなかったことを、これまで再現されていないんですけれども、どのように考えるのかということ、復元した場合、基礎の設置など、遺構を損傷せずに建設することが本当にできるのかといった課題があるというふうに伺っております。 そういったことも含めて、文部科学省として、専門的知見を生かした技術的指導や助言を試みたいと考えております。
○松沢成文君 そういう答弁になってしまうのも仕方ないと思いますが、文化庁の立場とか行政の立場で、法律や規制がある、こういう問題をクリアしなきゃできませんよって、それは当たり前の話で、我々も研究しているんですが、ただ、法律や規制があって難しいから、じゃ、できませんとなったら何にも進まないわけで、そこはやっぱり政治家がリーダーシップを取って、それを乗り越えてまでも新しい夢を実現しようという動きがあるかどうかによって、私はこれは変わってくるんじゃないかなと思っています。 例えば、江戸城天守復元するとなると五百億掛かると我々は計算をしています。これを税金でやるとなると、また無駄な公共事業に何だということもあるでしょうし、どこがどうお金出すのかというのもあるでしょうけれども、パリのノートルダム寺院の修復にあっという間に一千億寄附が集まる時代なんですよね。ですから、企業のお金がだぶついているのか、あるいは企業にそういう社会的な協力をしたいという貢献心があるのか分かりませんが、私は、江戸城天守ぐらいの文化的価値のある、あるいは観光資源としても物すごい可能性がある伝統的建築を、寄附あるいは入場料収入、民間資金でやることは十分可能だと思っていまして、そういうプランもこれから提案をしていきたいと、もう提案をしているんですが、していきたいと思っています。 さて、そこで今日、皆さんにお配りした私の資料をちょっと大臣にも御覧いただきたいんですが、今、江戸城城址は、明治維新以降皇居になって両陛下がお住まいであります。両陛下がお住まいのこの巨大な西の丸ですよね。それから、北の丸と下にある皇居外苑というのは、北の丸は武道館がある方です、これもう既に環境省、ですから宮内庁ではないんですね、環境省にもう移管されていて、環境省が整備、管理をしているんです。今宮内庁が持っているのは、西の丸と東御苑なんですね。 この西の丸と東御苑、つまり、東御苑の方にお城の遺構はほとんど集まっています。天守閣の天守台も、あるいは本丸御殿も、あるいは富士見やぐらとか、そういう現存するやぐらとか、あるいは大手門、平川門なんかも全部こちらに集まっているんですね。ですから、ここ、こちらを城址公園として整備すると、この江戸城天守がだんだん復元していくわけですよ。 それで、逆に西の丸は広大な緑地です。この中にほとんどの宮内庁、天皇陛下関連施設が入っているわけで、私は、この江戸城の天守を復元するためには、やはり、あそこは今皇居で、宮内庁が持っているんだからできないじゃないかと。まあ言い方悪いですけど、天皇陛下に出ていってもらうとか、そういう議論になっちゃ絶対いけないですよということで、私は、これだけ広大な江戸城址、皇居は、天皇陛下の平穏な、あるいは安全な住居としての機能と城址公園として日本一の規模を誇った江戸城址を復元していくという二つが同時に並行できるだけの広さがあると思っているんです。 例えば、天守台があったところから御所、両陛下が住まわれているところは、何と六百三十メートル離れているんですね。これ六十三メートルしか離れていないといったら、上からのぞかれるじゃないかとか、こんだけ観光客入ってきたら陛下の平穏な生活が脅かされるじゃないかってありますが、六百三十メートル。そして、乾堀、蓮池堀といって、堀でも隔てられているんですね。ですから、私は、もう一つ参考に言うと、西の丸の面積は九十四ヘクタール。実は、赤坂御苑、園遊会をやる赤坂御苑が約五十ヘクタールですから、その倍の広さがあるんです、西の丸だけでですよ。広大な敷地があるので、ここで陛下の平穏な生活あるいは儀式、やっていただく。 東御苑は、私は、この平成から令和へのお御代替わりという本当に皇室にとっても国民にとっても御慶事を記念して、陛下から国民の皆様に御下賜いただけないかという構想を持っているんです。もし宮内庁管理の皇居から、東御苑は、例えば国土交通省が国営公園として管理してもいいですし、東京都が城址公園として管理してもいいんですよね。そうすることによって所有者が国土交通省とか都になりますから、城址公園としての整備が、要するに地主さんが変わるわけです、すごくやりやすくなるんですね。 この御下賜をいただくという発想についてどう思うかということをまずお伺いしたいなと。お御代替わりの本当にすばらしい記念ですから、陛下から国民にすばらしい財産をいただいた、それを国民の皆さんが開放型で城址公園を整備し、できれば天守閣の再整備、あるいはもっと言ったら本丸御殿の再整備までつなげて、そこを日本の観光の拠点にするんです、東京の。こういう壮大な計画を私は描いているんですけれども、御下賜をいただくという発想についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御提案をいただきました東御苑、こちらの御下賜についてですけれども、この東御苑、江戸城本丸跡は、先ほども申し上げたとおり、現時点において皇室用財産でありまして、こうした場所の取扱いについては東御苑を所有、管理する宮内庁の判断によるものでありますため、私の立場ではちょっとお答えが難しいということです。
○松沢成文君 明治以降、両陛下が東京にいらっしゃって以降、やはり皇室財産というのはもっともっとたくさんあったんです、今よりも。でも、それが皇室の御慶事で国民の皆様に御下賜されたという例は幾つもあるんですね。 一番、何というか、大きいというか、皆さんなるほどと思うのが、実は、まず、大正二年、井の頭公園、あれ、皇室財産だったんです。皇室の皆さんの休息の場だったんですが、ちょっと遠くにあんなでかいものもう要りませんということで、東京都から出願いただいて御下賜されて、だから、正式名は井の頭恩賜公園なんです。あっ、恩賜井の頭公園かな、恩賜というのが付いている、正式名はね。もう一つ有名なのは上野恩賜公園です。あの上野の公園も全部皇室財産だったんです。でも、こんなにたくさん使い切れないよということで、実はこのときに大正天皇が、大正十三年ですから、昭和天皇が皇太子になった記念として国民の皆様に御下賜をということで上野恩賜公園なんですね。戦後、終戦後ですね、新しく下賜されたのが、例えば浜離宮がそうです。 ですから、明治以降、時代時代の節目にそうやって皇室財産が天皇陛下から国民へのある意味で、いい意味でのプレゼントということで、それでそれが公園整備されて、今、都民の憩いの場になっている。私はすばらしいことだと思うんです。 今回、近世では初めて陛下の御譲位があって、新天皇が生まれました。これは、私は、皇室のみだけでなく国民の皆さんの御慶事だと思います。こういう御下賜の前例もあるわけですから、江戸城というか、皇居の東御苑、江戸城の本丸跡を城址公園として整備するためにも御下賜をいただく。 確かに、これは文科省の担当ではないので大臣言えないかもしれませんが、これを是非とも閣議の場、あるいは担当の大臣、宮内庁を担当しているのは多分内閣府ですかね、その担当大臣と、こういうこともあっていいんじゃないかと、いかがだろうかと、是非とも政治家の立場でこういう大構想を議論していただきたいんですよ、提案してみていただきたいんですよ。私は、提案の仕方によっては国民の皆さんから本当に大きな拍手があり、あるいは両陛下も、そんなに国民の皆さんが喜んでいただけるのはうれしいと言っていただける可能性十分あると思うんですが、大臣、政治家としていかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 所管する大臣に、今委員から御質問があったことは、私からお伝えすることはやぶさかではありません。 その上で、今いろいろと紹介をいただいた過去の御下賜による様々な公園等の場所のロケーションとの比較等々も踏まえて、適切に判断をしてもらうことになろうというように思います。
○松沢成文君 是非とも政府として御検討をいただければ有り難いと思います。 次にまたお城関係で、今現在進行中の名古屋城について伺います。 大臣は、名古屋市の河村たかし市長が名古屋城天守閣の木造での再建、復元を目指しているということで、大臣はこの挑戦を支持いたしますか、あるいはこんなことやめておけと否定的なんでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 一般論として言えば、さっき私が申し上げたとおりでありまして、史跡等の往時の姿をしのばせる歴史的建造物を十分な歴史的根拠に基づいて復元することは、地域の活性化や文化振興に資するものであるというように考えております。 この名古屋城の天守閣は昭和二十年の空襲によって喪失をして、戦後、鉄骨鉄筋コンクリート造りで再建をされたというものでありまして、今御紹介をいただいたように、これを史実に忠実に木造復元しようという名古屋市の取組については、まさしくこの特別史跡の積極的な保存、活用を目指す趣旨であるというように思いますが、ただ、具体的な整備の方法、コスト等々、整備主体である地元の自治体が考えることが基本だというように考えます。
○松沢成文君 じゃ、次に文化庁に伺いますが、名古屋市は何度も文化庁にこの復元をどうやって進めたらいいか相談に来ていると思いますが、文化庁としてはこの名古屋市の木造天守復元についてどのように対応を今しているのか。 そして、実は問題なのは、名古屋市がつくっている石垣部会というのがあって、その石垣部会の皆さんが、上の天守を、もう耐震でもたない古い鉄筋天守を壊して、その後に設計図に基づいて、古写真に基づいて本物の木造天守を造るということをやっちゃうと石垣が毀損されてしまう可能性があるといって大反対しているんですね。この石垣部会の見解に対して文化庁はどういうあれをお持ちでしょうか。二つ併せて。
○政府参考人(中岡司君) 二点お尋ねがございます。お答え申し上げます。 先ほど大臣の方から答弁ありましたが、国の史跡指定域内にある天守を解体、除却し往時の姿に再建する場合は、文化財保護法による文化庁長官の許可が必要でございます。 天守を解体、除却し往時の姿に再建する場合は、一般的には、現在の石垣の劣化状況等に関する現状調査を実施すること、二つ目には、現在の天守の解体、除却工事が文化財である石垣に影響を与えない工法であり、その保存が確実に図られることが示されること、三つ目には、木造天守の忠実な復元がなされるような具体的な計画内容であること、四つ目には、木造復元に関わる工事が文化財である石垣に影響を与えない工法であり、その保存が確実に図れることが示せることなどが必要でございます。 こういったことで、現在、先ほど委員御指摘のように、文化庁とやり取りをしておるわけでございますけれども、名古屋市の特別史跡のため設置をいたしました有識者組織、特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議の部会の一つでございます石垣部会におきまして検討をしているということでございますが、この部会におきましては、天守解体が及ぼす遺構への影響について、天守台石垣の安定性確認のための発掘調査、また仮設物の設置箇所を発掘調査する必要性等が指摘されていると伺っております。 文化庁といたしましては、名古屋市からの現状変更申請がもう既に来ておりますので、石垣部会の意見も参考に文化審議会において審議いただき、適切に判断してまいりたいと考えております。
○松沢成文君 名古屋市は、上の天守を壊して造り直すということを一緒の復元計画という基本計画で最初文化庁に申請したんですが、石垣部会からもいろいろ異論があったりして、やり方を変えて、まず、耐震がもたない古い鉄筋コンクリート造、今シートを張っちゃっていますから、危ないから人を入れていないんですよ、それを壊すことだけの申請に変えて文化庁に出し直したんですよね。 ちょっとこの見解について聞くとまた長くなるので、その次の質問に行きますけれども、じゃ、こういうことを議論する文化審議会は五月中に開かれるという報道が幾つもあるんですよ。いつ頃開かれるんですか。ひょっとしたら、もう開かれたんですか。それはいかがでしょう。
○政府参考人(中岡司君) 審査中の案件でございまして、審査中の案件につきましては、文化審議会において静ひつな環境で専門家が学術的、専門的見地から議論する必要がございますので、具体的な審議日程につきましては明らかにしていないところでございます。本件につきましても、お答えすることは差し控えさせていただきたいと考えております。
○松沢成文君 お城の建て直しを許可するか否かという審議をする文化審議会の日程すら公表できないと。ちょっと私は、何という秘密主義かなと思うんですね。例えば、国家安全保障に関わる重要な課題で、もし委員個人の意見が問題になって外から危機にさらされるとか、こういう審議会なら別ですよ。文化審議会で名古屋城をどうするかって、逆に言ったら、僕は一般の人に傍聴させたっていいと思う、勉強のために。こういう秘密主義が私は不信を招くんだと思いますよ。これはしっかりと考え直していただきたいと思います。どういう基準に基づいてそれを秘密にしなければいけないのか、今日はこれは聞きませんけれども。 さあ、大臣、もう一点、あと五分ありますので。 実は、名古屋城の天守を復元するときに、河村市長は、もう設計図あるいは古写真に基づいて木造で完全復元をしたいと言っているんですね。そうすると、バリアフリーのために中にエレベーターを造れないと。もし大型のエレベーターを真ん中に入れてしまうと、柱やはりの構造を変えなきゃいけなくて、それでは完全復元と言えなくなってしまうと。文化庁もそういう見解だと思いますね。そうすると、将来、百年後、二百年後に名古屋城の復元天守の価値が認められて国宝になる、世界文化遺産になるというチャンスもあるかもしれないのに、完全復元じゃないじゃないかという異論も出てくると困るので、河村市長はエレベーターは置かないというふうに言ったんです。そうしたらば、障害者団体の皆さんを中心に、何なんだと、車椅子の方が上に行けないじゃないかという今大論争になっているんですね。 さあ、大臣、この歴史的価値のある伝統的な木造建築物、それも高層階のものを復元するに当たって、大臣は、バリアフリーのためにエレベーターはやむなし、やっぱり造るべきだとお考えか、それとも、オリジナルの復元こそ価値があるので、それはむしろほかの方向を考えるべきなのか、今、河村市長はそうですね。どちらの立場に立ちますか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 大変悩ましい御質問だと思います。 昔はバリアフリーという概念は当然のことながらありませんでしたから、史跡が有する価値を適切に保存して次世代に確実に伝えることが必要である一方、現代社会においては、障害のある方や高齢者を含む全ての人がより快適に文化財に親しむことができるように、文化財の活用のためのバリアフリー化もまた重要だと思います。 ですから、文化財のバリアフリー化と史跡の価値を保存するということをできる限り両立をすることが望ましいですし、もし可能であれば、そういった技術についてやはり真剣に英知を結集して、バリアフリーの在り方や具体的対策について、施設の所有、管理を行う名古屋市において適切に判断をしていただきたいなというように考えます。
○松沢成文君 私、前回も言ったんですけれども、名古屋市がやっているんだから名古屋市に、判断して、頑張ってくださいだけじゃなくて、これは名古屋城だけじゃないんです。現存五天守、国宝の、例えば姫路城や松本城だってもうこんな急な階段ですから車椅子の人は上がれないんですよ、上に。 だから、現存天守だって起きる問題なんで、国宝を守るためにも、重要文化財を守るためにも、これは文化庁が技術開発に、例えば車椅子を上げるためにはエレベーターじゃなくどういう技術があるのかとか、それを一緒になって開発するとか、そういう私は国の責任もあると思うんですけど、やっぱり名古屋市を支援する、ほかの国宝や重要文化財、世界遺産、そういうところで障害者のバリアフリー化について技術革新をどうやって行うのか、それに国がもう少し関与するというか、リーダーシップを取ってもいいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) ちょっとこの後また文化庁と相談しますが、恐らく民間の様々な英知、技術を、特に伝統工芸等の専門家などにももしかするといい知恵があるかもしれません。この後ちょっと検討、協議をしたいというように思います。
○松沢成文君 ラストの質問にしますが、実は、これから神社仏閣や城郭を完全復元するとしたら膨大な木材が必要なんですよね。実は、この木材もいいのを仕入れるとなると相当値段が高くコストが掛かって、これは造る方としてはお金の問題に直面するわけです。 今、国有林が全国の森林の約三割ですよ。国有林はもう大きな木が育っちゃって、伐採するのに民間の力を借りようといって今度法案が出ているわけでしょう。そうであれば、国有林の材木をこういう本当に文化的価値の高い史跡の復元なり再建に提供する、そういう私、やり方があっていいと思うんです。だって、国有林は国民のものですから、国民が喜ぶ価値のある文化財の復元に使うわけですから。 こういうのをやっぱり大臣、農水大臣になるのかな、これ担当は、林野庁を担当する、やっぱり大臣が横で連携して、お互い協力体制つくろうじゃないかと、こういうことを検討いただけないでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 大変示唆に富む御提案だと思いますけれども、現時点において天守閣再建を計画している名古屋市から文化庁に対し、あるいは林野庁に対して、木材の調達について国に支援してほしいという御要望をまだいただいていないところでありますので、貴重な御提案だと思いますけど、今後、必要があれば名古屋市から関係各省に御要望や御相談がなされるものと考えておりますし、もし私のところに来れば、それはもちろん吉川農水大臣の方にもお伝えをしたいというように考えております。
○松沢成文君 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
○山下芳生君 日本共産党の山下芳生です。当委員会での質問は初めてだと思います。よろしくお願いいたします。 午前中の質疑の中で、白須賀政務官は引き続き政務官としての役割を果たしていきたいと答弁されました。私は、そのためにはふさわしい言動が求められると思います。 二点、質問します。 一点目、就任後、大臣の代理としての在京当番時に十五回も東京を離れた件について、あなたはおおむね一時間以内で参集という文部科学省のルールは守っていたから問題はないとの答弁を繰り返していますけれども、文科省のルールさえ守っていればいいのかと。原子力災害にも対応するという重大な任務にそういう認識で当たっていたことを国民がどう感じるかを考える必要があるのではないかと思いますが、政務官の認識、伺いたいと思います。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) お答えいたします。 私がさっきずっと答弁で文部科学省のルールに従ってと、このルール自体が緊急事態における参集のルールだと思っておりますので、そのおおむね一時間という形で私は政務を行っていたことはこれ事実でございます。 しかし、委員の先生方等の御指摘等を踏まえまして、これからは、皆様方の御意見を参考に、真摯に対応したいと思っております。
○山下芳生君 ルールを守るだけでいいのか、国民がどう感じるかが大事ではないのか、それを認識する必要があるんじゃないかという質問です。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) ですから、今までの、今回の報道等における私の在京当番の問題に関しては、今まで文部科学省のルールに従って私がその政務を入れてきたことは事実でございます。 ですから、先生方の、そしてまた委員会の先生方の御指摘等を踏まえて、これからは真摯に対応していきたいと思っております。
○山下芳生君 委員会の各委員も国民の代表ですからね、真摯にという言葉でした。 二点目、伺います。 昨年三月二十九日、自民党の会合で白須賀政務官はこう発言したと報道されています。自身が運営する保育園で病児保育のため採用した看護師について、雇って一か月後には実は妊娠して産休に入ると言ってきた、人手不足で募集したのにそれは違うだろうと言った瞬間に労基に駆け込んだと発言したという報道がありますけれども、自民党の会合でこういう趣旨の発言をしたことは事実ですか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) これは自民党の部会の中のクローズでの発言でございますので、お答えは控えさせていただきます。
○山下芳生君 事実かどうかを聞いて、まあ多くの報道が、これはクローズだと言いますけれども、一つじゃないんですよ、もう公然の事実になっているんですよね。多数のこれは新聞でこういう発言があったと報道されておりますけれども、これ、否定するんですか、発言していないということを、否定するんですか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 先ほど言ったように、クローズの中での発言でございますので、お答えを控えさせていただきたいと言っているところです。
○山下芳生君 否定できないんですよ、結局。言っていないとは言えない。 これはかなり重大な内容なんですよ、この報道は。今日、厚労省の「働きながらお母さんになるあなたへ」というリーフレットを持ってまいりましたけれども、そこにはこうあるんです。「上司・同僚からの妊娠・出産、産前・産後休業、育児休業等に関するハラスメント防止措置が事業主に義務づけられています」。これは、男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法の改正によりこういうものが設けられた。その中に、「妊娠・出産、育児休業等に関するハラスメントとは」ということで幾つか具体的な事例が述べられております。二つ紹介します。産前休業の取得を上司に相談したところ、休むなら辞めてもらうなど解雇を示唆されること等。それからもう一つ、妊娠したことを同僚に伝えたら、自分なら今の時期に妊娠しない、あなたも妊娠すべきでなかったと繰り返し言われ、就業する上で看過できない程度の支障が生じていること等。 これ、報道であなたが発言したとされることとどんぴしゃりなんですよ。しかも、これ、事業主は職場でそういうことが起こらないようにちゃんと対応しなければならないと書いてあるのに、こういう事業主の立場でやってしまっている。しかも、自民党の会合でそれを公表しちゃったと。これは、ハラスメントについて全くあなたが理解していない、あるいはハラスメントに当たる行動をしたにもかかわらずその自覚がないから、こういうことを公に報告してはばからないということになるんじゃないかと思います。 こういう言動を繰り返すようでは政務官の任は務まらない。自覚はありますか。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) その保育園での出来事に関しての個別のことはお控えさせていただきますが、私自身、保育園をつくったのは二十七歳のときで、そのときに、地元の青年会議所の若いメンバーで、みんなで日本で一番の保育園をつくろうという形でつくらせてもらいました。そして、私はそのスタッフの方々、皆さん家族だと思い、そして事業主としてしっかりと今までずっとやってきたつもりでございますし、私自身、マタハラとかをしたようなことはございませんし、そのような発言をした、つまり、その方に対して個人攻撃をしたということはございません。 以上です。
○山下芳生君 じゃ、あなたが自民党の会合でこういう発言をしたこと自体を否定できなかった。これが否定できなかったということは、これはハラスメントの行動をやったということを否定していないということなんですよ。それを今そういうふうにあなたは家族だと言っている。家族じゃないんですよ、労働者なんですよ。それをいろいろごまかしても私はこの報道を否定することはできないし、あなたが政務官の任を続けるに値するのかどうかは、私は真摯に反省して受け止めて頑張りますと言うんだったら頑張ってくださいよと言おうと思っていたんですけれども、残念ながらそういう真摯な態度が返ってこなかったのは極めて残念だと申し上げておきたいと思います。 次、本題に入りたいと思います。 今年は養護学校義務化四十年に当たります。養護学校の義務化というのは、それ以前は学校に通わなくてもよいとされていた障害の大変重い子供たち、移動や食事、排せつ、衣服の着脱に全面的な介護が必要、あるいは意思の疎通が大変困難、そんな子供たちに教育の光を当てる決意をし、そのための条件整備を行うということでありました。 先日、障害の大変重い子供を教育されている先生からお話を伺いました。ある子供は入学時に医師から、この子は何も見えていないし何も聞こえていないと告げられたそうですけれども、先生の丁寧な関わりによって人への信頼を育み、変わっていった。一年、二年、三年と関わる中で、ついには、その先生が動くと見えないはずの視線が先生を追い、先生の声がすると笑顔を見せるようになった。この子見えているよ、この子聞こえているよと同僚教師と歓声を上げたという報告でありました。私はそういう話を伺って、子供たちの持つ力、教育の持つ力に深い感動を覚えました。 まず、こうした障害の大変重い子供に対する国の基本姿勢を伺いたいと思います。 一九七九年の養護学校義務化に向けて、文部省初等中等教育局長宛てに出された報告書があります。一九七五年の特殊教育の改善に関する調査研究会、辻村泰男会長の重度・重複障害児に対する学校教育の在り方についてという報告書であります。そこでは、その者の障害がいかに重度であり重複している場合であろうとも、もとより教育基本法の掲げる目的、すなわち人格の完成という目的の達成を目指して行われるべきと述べて、特にこれらの学校の重度・重複障害児のための学級を増設するとともに、その施設設備等の充実を図るものとすると述べております。 このいわゆる辻村報告は、国にとって障害の大変重い子供たちの教育の出発点とも言うべきものだと考えますが、柴山大臣に伺います。その後、辻村報告を尊重する旨の政府答弁も行われていますが、その姿勢に現在も変わりはありませんね。
○国務大臣(柴山昌彦君) 御指摘の報告については、昭和五十四年度からの養護学校教育の義務制について有識者会議において御検討をいただく中で発せられたものでありまして、重度・重複障害児に対する教育のための基本的な考え方が示されており、現在においても特段変わるものではないと考えており、重度・重複障害のある子供が障害の状態等に応じた適切な指導や必要な支援を受けられる環境を整えることが重要であると認識をしております。
○山下芳生君 今も変わらないという御答弁でした。 この辻村報告が述べている重度・重複障害児のための学級というのは、現在の国の制度でいえば重複学級のことであります。重複学級というのは、障害が複数ある子供を対象とし、一学級三人の子供で編制されます。それ以外の子供たちは、義務制でいえば一学級六人の子供で編制されます。つまり、重複学級は、障害の大変重い子供たちに対する手厚い教員体制の根幹を成しております。そういう理解でいいでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 基本的に委員御指摘のとおりなんですけれども、公立特別支援学校の小学部、中学部の学級編制の標準については、知的障害や肢体不自由など障害の区分ごとに、単一障害学級は一学級の児童生徒は六人を上限として学級を編制するとともに、学年をまたぐいわゆる複式学級編制は行わないこととなっております。 他方、重複障害学級は、一学級の児童生徒はおっしゃるとおり三人を上限として編制する代わりに、学年をまたぐ複式学級編制を行うことを許しているということであります。この編制された学級数に応じて必要な教員の定数が算定されるというように承知をしております。
○山下芳生君 若干違いはあるものの、重複の障害のある障害の大変重い子供たちに対しては先生を手厚く配置するルールであるということは確認いたしました。 では、その重度・重複障害の子供たちは増えているのか減っているのか。資料一に、国の文書ではどう述べているかを付しました。 二〇〇一年一月十五日の二十一世紀の特殊教育の在り方について最終報告では、近年、盲・聾・養護学校においては、移動、食事、排せつ、衣服の着脱等に際して全面的に介助が必要になるなど、障害の重い者の割合が増しているほか、言語障害や情緒障害などを含む二つ以上の障害を併せ有する者の割合が増加していると述べております。 二〇一六年十二月二十一日、中教審答申、幼小中高、特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策についてでは、重複障害者の割合も増加傾向にあり、例えば、他の障害に自閉症を併せ有する者や視覚と聴覚の障害を併せ有する者など、多様な障害の種類や状態に応じた指導や支援がより強く求められるようになっていると述べています。 柴山大臣、重複障害者の割合が増加傾向にあるという認識、間違いありませんね。
○国務大臣(柴山昌彦君) 重複障害のある児童生徒の数、絶対数は、今御指摘になった増加傾向にあることは間違いありません。平成十年から平成三十年にかけて二万二千人ぐらいから二万五千人超ということで、増えているということでございます。 ただ、その一方で、学校基本調査によれば、公立特別支援学校の重複障害学級の割合については、平成三十年度は四六・五%であって、平成十年度五三・二%と比べて率の上では減少しております。これは、重複障害学級の増加以上に単一障害学級が増加をしたために、全体の学級数に占める重複障害学級の割合が減少したということが考えられます。
○山下芳生君 今、次の質問に関わる御答弁だったんですが、資料二に、今大臣が言われたことをグラフにしております。 公立の特別支援学校、小学部、中学部の学級総数に占める重複学級数の割合の推移でありますけれども、これは文科省が毎年発表している学校基本調査から作成した表とグラフです。今大臣がおっしゃったように、重複学級の割合は二〇〇七年の五一・八%から二〇一八年の四六・五%へと、この十年余り一貫して低下し続けております。先ほど確認したように、重複障害者の数、複数の障害を持つ子供さんの数はずっと増えていると。ところが、それを受け止める重複学級の割合は減り続けている。これ、おかしいんじゃないんですか。
○政府参考人(丸山洋司君) お答えをいたします。 先ほど委員の方から御指摘をいただきました二〇〇一年、それから二〇一六年の中教審の答申等の中では、重複障害者の割合も増加傾向にあるというふうに述べられているわけでございまして、これが今御指摘のとおりのそういった傾向を示しているんだろうということでございます。 ここにありますように、例えば二〇一六年の中教審答申では、例えば、他の障害に自閉症を併せ有する者や視覚と聴覚の障害を併せ有する者など、多様な障害の種類や状態に応じたということで、いわゆるそういった複数の障害を有している子供たちが増加をしているといったことは事実であろうと思います。 一方で、学級数のお話がございましたけれども、学級数の算定におきましては、学級編制の教職員定数のいわゆる義務標準法におきましてこの重複学級における学級編制の基準が設けられているわけですけれども、特別支援学校において、学校教育法の施行令の第二十二条の三に掲げる障害を二以上併せ有する者ということでそういう重複学級の学級編制が行われるということになっているわけですが、視覚、聴覚、肢体不自由、知的、そして病弱といういわゆる障害五種の中の二つの障害を有する者で編制をされる重複学級というものは減っているということでございます。
○山下芳生君 本当に細かいことを言うんですよね。今のは義務標準法の学校教育施行令ですかね。この私も表を持っていますよ、さっき言った障害五種。この中に入らないものがあるから重複ではないというふうにカウントしたら減っちゃうんですという答弁なんですけど、これ精神科医に見せたら、いつまでこんな種類の区分けしているんだと、時代遅れだと言われていますよ。子供の実態から見れば、障害の重い子供が絶対数が増えているんだから、だったらそれに対応する重複学級は増えなければならないのに、こんな法律を盾にして減っていることを言い訳するなんて、私はけしからぬと言わなければなりません。 そこまで言うなら、ちょっと私、それおかしいと言えないところが本当おかしいと思うんですけど、障害の大変重い子供に教員を手厚く配置して支援することがいかに大切か、私が実際に現場で頑張っておられる先生の話を聞きましたので、紹介します。 子供三人で一学級となる重複学級だと、例えば、先生が、ほら見てごらん、ウサギさんがいるねと、目の前で一人一人の子供たちに絵本を見せるんです、一人一人目の前で。ほら、ウサギさんがいるね、次の子に、ほら、ウサギさんがいるねと。何でこうするかというと、一人一人、その目の前に絵本を示さなければ視線で追うことができないからですよ。三人一遍に、ほら、ウサギさんがいるねと言っても追えない子供だから、一人一人にそういう対応をしているわけですね。でも、六人に一人の先生だと一人一人にそんな対応はできませんということでした。 それからまた、バスケットにボールを入れてごらんという、こういう指導もやるんですけれども、やっぱり手を取りながら一緒にやってあげてバスケットにボールを入れることができる。三点取ったよと言って分かる子もいれば、三点というのはね、一つ、二つ、三つ、これが三点だよと教えてあげて分かってもらう子もいると。そういう働きかけを繰り返し繰り返し一人一人の子供さんにやっているわけですよ。障害の軽い子は二回やれば分かるけれども、重い子は十回やってバスケットボールを入れる手順が分かると。それ分かってもらうまで、その間、ほかの子は待っているということなんですね。 ですから、それぞれ別の働きかけが必要な子供たち六人を一人の先生で担当すると、これはどちらかにしわ寄せが行くというふうにおっしゃっていました。そういう配置をされた教員はとても苦労すると。その先生は、六人で学ぶか三人で学ぶかによって、その子たちの学びの質が変わってくると言われました。物すごく大事な重い言葉、六人か三人かで学びの質が変わってくる。 柴山大臣、こういう実態があることの御感想、そして障害の大変重い子供に教員を手厚く配置して支援することの大切さについて、法律に縛られるんじゃなくて、子供の実態と教育実践の到達に照らしてお答えください。
○国務大臣(柴山昌彦君) 確かに、今現場の実態について委員から御報告があったように、よりきめ細かな教育をするために手厚い算定を行うということが重要だということは事実でございます。 それは、単一障害学級か重複障害学級であるかを問わず、特別支援学校は通常の小中学校よりやはり手厚い支援が必要になってくるということだと思いますので、学級ごとの担当教員のほかに、児童生徒数や学級数に応じて教育相談担当教員や自立活動担当教員など、プラスアルファの必要な定数が算定される仕組みとなっておりますけれども、これは、主として重複障害学級の児童生徒の教育相談や自立活動を支える観点から行われている取組であろうというように思っております。 いずれにいたしましても、現場にしっかりと寄り添った形での適切な教員配置に極力できるように、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○山下芳生君 私、今言いましたでしょう。単一の子供さんと重複の障害のある子供さんとでは全く働きかけの内容が違ってくるということなんですよ。どちらも障害があれば大変だろうと、そういう認識では駄目だと。そういう認識では駄目だということから一九七五年のこの辻村報告が出て、どんなに重い障害を持っている子供さんでもちゃんと人格の形成をするような教育をしなければならないと言っているのに、一緒だろうという認識になったら、これ本当に、もうさいころが振出しに、時計の針が戻っちゃうということになりますね。 それから、先ほど大臣、自立活動担当教員、これは確かに加配はされます。しかし、これだって教室の数に応じて加配がされるんですよ。だから、重複学級が少なくなりますと、本来三人で学んでもらうべき教室をどんどんどんどん、そうしない状態が起こりますと、教室数が減るんですよ。だから、これはちゃんと複数の障害を持つ子供さんにふさわしく重複学級を設置していく、そうすることによって、この大臣が言われた加配だって増えていくという関係にあるんですね。 私、ちょっと具体的に提案したいと思うんですけれども、東京都が肢体不自由校の重複学級の設置率が極めて低いということが、ちょっと私、気が付いたんですよ。肢体不自由校の場合、障害が複数ある子供がどれくらいいるかは、それぞれの子供たちがどんな教育課程を受けているかでおおよそ分かるんですね。資料三に配付をいたしました。 これも現場の先生に教えていただいたことなんですけれども、肢体不自由校の生徒たちは、学習指導要領に基づいて三つの教育課程に分かれて学ぶことになっています。一番上の第一が、表の、学習指導要領に準ずる教育、準ずる教育と言われ、小学校や中学校と同じ検定教科書も使って学ぶ。この子たちには知的障害はありません、肢体不自由のみの子供たちです。第二が知的障害を併せ有する子供たちのための教育でありまして、これ、読んで字のごとく、知的障害のある子供さんたちが学びます。私も見せていただきましたけれども、星印の付いた星本と言われる文部科学省作成の教材を使って学んでおられます。そして三つ目が自立活動を主とする教育。これは、知的障害が更に重い子供たちがこういう課程で学ぶことになっております。 この三つの教育課程で学ぶ子供の比率は、全国どこでも大体上から一対三対六ぐらいの割合になると言われております。そして、この知的障害を併せ有するという課程と自立活動を主とする課程の子供たちが要するに肢体不自由に加えて知的障害を有する重複障害の子供となるということで、肢体不自由校で学ぶ子供たちの約九割がこの重複障害に該当すると考えられます。 資料四に、そういうことを頭に入れて、各県でどうなっているかを調べました。上の二本の帯グラフは、千葉県教育委員会に確認して作成した千葉県立の肢体不自由校の小中学部の子供の状態と所属する学級の割合であります。 見ていただいたら分かるように、自立活動を主とする教育、三百八十四名、六九・九%、知的障害を併せ有する子供のための教育、百二十二名、二二・二%、小中学校に準ずる教育は四十三名、七・八%。ですから、この青色と水色を合わせますと約九割が重複障害ではないかと思われる子供さんたち。そして、どの学級に所属するかを千葉県教委に聞きますと、五百七名、九二・三%が重複学級で、一学級三人で手厚く編制するクラスで学んでいる。大体対応しているわけですよ。 ところが、その下の東京都の肢体不自由校についても同じように都教委の資料に基づいて作成いたしましたが、八百十九名、自立活動を主とする教育、六四・八%、三百四十八名、知的障害を併せ有する子供のための教育、二七・六%、そして小中学校に準ずる教育を受けているのは九十六名、七・六%と。大体この割合は一対三対六で変わらないんですが、ところが、所属する学級を見ますと、東京都はこの黄色いところ、重複学級は僅か四百十一名、三二・五%、九割の子供さんが重複障害児ではないかと思われるのに、三割の子供さんしか重複学級で学んでいないと。 柴山大臣、この東京の肢体不自由校の重複学級の少なさ、異常だと思いませんか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 公立特別支援学校の小中学部における全学級数のうち重複障害学級の占める割合は、全国で小学部は四七・三%、中学部は四五・一%となっておりまして、都道府県別の状況を見ると、例えば小学部では八府県が六〇%を超える一方で、十四都県は四〇%未満となっておりまして、都道府県によってその割合が異なっている状況であります。 確かに、東京都においては小学部では三〇・五%、そして中学部では三〇・八%、ちょっと委員のお示しのデータと違いますけれども、いずれにせよ、他の道府県と比べてもかなり低い状況となっておりますけれども、特別支援学校に在籍する児童生徒の状態は様々でありますので、東京都におけるこのような状況をもって問題があるかどうかということを、ちょっとにわかに判断をできない状況でございます。
○山下芳生君 では、別の角度から伺いますけれども、義務教育標準法に基づいて、毎年度、都道府県が文科省に提出する公立義務教育諸学校の教職員定数に関する報告書というものがあります。ここには、教育委員会が何人の子供が法令上の重複障害に当たるかを学校ごと、学年ごとに記入し、それに基づく標準学級数、標準教職員数を報告しております。 これによって義務教育国庫負担金の最高限度額も決まるという大変重要な報告なんですが、確認しますけれども、ここで報告される重複児童生徒数は障害が複数ある子供をきちんと報告しないといけないと考えますが、間違いありませんか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御紹介をいただきました義務標準法施行規則における報告ということで、五月一日現在の教職員定数及び標準学級数に関する報告を求めることができるとされているんですけれども、文部科学省としては、この定数報告の一部として都道府県教育委員会に対して特別支援学校における重複障害のある児童生徒数の報告を求めており、本報告については都道府県教育委員会から正確な報告を受けているものと認識をしております。
○山下芳生君 正確な報告を受けていると認識しているということなんですけれども、では、東京都で平成三十年度の肢体不自由校、十八校東京にはありますけれども、何人の重複障害の子供が在籍していると報告されていますか。
○政府参考人(丸山洋司君) お答えを申し上げます。 東京都の教育委員会からは、公立の肢体不自由の特別支援学校の小中学部には五百九十四人の重複障害の児童生徒が在籍していると、そういった報告を受けております。
○山下芳生君 五百九十四人。 それで、先ほどのこの帯グラフをもう一回見ていただきたいんですけれども、この八百十九名というのは、これはもう極めて知的障害の重い、自立活動を主とする教科書の使えない子供さんたちなんですよ。これ、肢体不自由にこういう重い知的障害が加わっている子供さんたちですが、これ少なく見積もってもこの青色の八百十九名の方は重複障害の子供たちだと考えるべきなんですが、ところが、今御報告があったように五百九十四人となっていると。これはちょっとおかしいのではないかと思いますけれども、法律上、法令上重複障害の子供の多くを重複と認定していないのではないか、東京都が。そういうことになっているんじゃないですか。
○政府参考人(丸山洋司君) お答えをいたします。 文科省といたしましては、東京都教育委員会に対しまして、この重複障害のある児童生徒の報告を求めておりまして、委員御指摘のとおりでございますが、本報告については東京都教育委員会からの正確な報告を受けているという認識をしております。
○山下芳生君 だから、それ、おかしいんじゃないかと私は問題提起しているわけですね。これ少なく見積もってもこんなことはあり得ないですよ、いろいろ柔軟な対応をしたとしてもね。私は、重複障害児の多くが重複障害児と扱われていない、これはあってはならないことだと。そのことによって先生の配置が減っちゃうんですよね。 聞きますと、東京都ではどんな重複障害の子供が現実にいても重複学級の数が初めから決まっていて、校長先生がこの現実を見てほしいと、重複学級をもっと増やしてほしいと幾ら言っても認められないというんですよ。 ある先生から聞いた具体例は、重複学級を今年は他の学校に回すために、あなたの学校の重複学級数は一つ没収しますと言われたとか、あるいは、他校からより重い重複障害児が転入してきたところ、これまで重複障害児と認定されていた子供を重複から外すという重複障害児の認定外しということも行われていますということを聞きました。 大臣、これ法令違反じゃないですか。法律にのっとってきちんと重複障害とされるべき子供がそうされていない疑いがあると思いますが、大臣、これ調査すべきじゃありませんか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 仮に、教育上支障があるにもかかわらず、重複障害のある児童生徒を重複障害がない、単一障害であるというように認定して、適切な指導や必要な支援が行われない場合があるとすれば問題があるというように考えております。 ただ、現時点においては、不正確な報告であるというような情報に接しておりませんので、調査を現時点においてはする予定等はありません。
○山下芳生君 じゃ、私がこれ提起したこの実態、今多分初めて、この数字はありません、どこにも。私、具体的に東京都教委に聞いて、私のところで計算して出したんですよ。これ初めてなんですよ、このギャップは。ですから、これは放置できませんよ。ちゃんと精査して、調査して、いや、大丈夫でしたという報告をいただけますか。
○政府参考人(丸山洋司君) 東京都教育委員会の方に我々も確認をいたしておりますけれども、本日委員の方から御指摘いただいたこの資料の員数につきましては、これは公立の、いわゆる東京都立の特別支援学校だけではなくて、区立の特別支援学校でありますとか、また分教室でありますとか、さらに訪問学級と言われるような、そういった学級に在籍している子供たちが含まれているんではないかというふうに思うわけでございます。
○山下芳生君 ちゃんと正面から受け止めるべきですよ。訪問学級の子供さんもいます。でも、それは私たちも全部カウントから外しています。それでこんなギャップがあるということが出てきているんですからね。 委員長、私は、東京都などで重複学級が異常に少ない問題、これはほかの県でもこうなっている場合があるんですね、文科省として調査し、当委員会に報告することを求めたいと思います。
○委員長(上野通子君) 後刻理事会で協議します。
○山下芳生君 次に、残りの時間、知的障害の特別支援学校で大きな問題になっている強度行動障害の子供への対応について質問したいと思います。 厚労省、強度行動障害とは何か、簡潔に説明いただけますか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 強度行動障害につきまして、それ自体を法的に定義する規定というのはございませんけれども、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園で実施する強度行動障害支援者養成研修におきましては、自分の体をたたいたり食べられないものを口に入れる、あるいは危険につながる飛び出し、こういった本人の健康を損ねるような行動ですとか、あるいは、他人をたたいたり物を壊す、あるいは大泣きが何時間も続く、こういった周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態のことを指す、このようになっております。
○山下芳生君 資料五枚目に、厚労省の補助を受けて作った研修用のテキストを載せております。その下の事例一。十四歳になるAさんは重度の知的障害を伴う自閉症の診断を受けています。中学部から特別支援学校に入学し、すぐに不登校になりました。家では顔が変形するほどの自傷があり、左目はほとんど見えなくなってしまいました。最近は食事や水分摂取を拒否するようになり、夜間も興奮状態が続いて朝方まで眠ることはありません。御両親は自傷を防ぐために、交代で一晩中本人を抱きかかえながら過ごしています。止めようとするとかみつかれたり強くつねられたりするため、御両親とも体中傷だらけです。睡眠もまともに取れない日々が続き、家庭生活は破綻寸前の状態ですという事例です。 私も、滋賀で同じような子供さんを持つお母さんの声を直接聞きましたけれども、そのお母さんの場合は、子供さんを夜中四時間ぐらい自分の車に乗せて地域を走っている、車の中に乗っかって動いていると落ち着くと。それ毎晩ですからね、大変な負担が御家庭に加えられているということなんですけれども、こういう子供たちが特別支援学校にも通っています。滋賀県のある先生は、本当に目が離せない、マンツーマンで付かざるを得ない、しかし、手厚い体制があれば信頼関係が形成され、行動が落ち着き、着実に成長できると述べておられました。こういう強度行動障害の子供が滋賀県だけで特別支援学校に百名ほどいるということでした。 柴山大臣、こうした強度行動障害の子供の特徴、御存じでしたでしょうか。また、手厚い体制で支援すれば着実に成長するということについてどう認識されているでしょうか。
○国務大臣(柴山昌彦君) 今御指摘のあった強度行動障害を始め、重い障害のある子供が障害の状態等に応じた適切な指導や必要な支援を受けられる環境を整えることが重要だと考えております。 このような観点から、重い障害のある子供たちが在籍する特別支援学校においては、先ほども少し紹介をさせていただきましたけれども、学級ごとの担当教員のほかに、自立活動担当教員も配置をしております。また、看護師や理学療養士などの外部専門家の配置に係る経費の一部補助ですとか、特別支援学校における日常生活の介助など、障害のある児童生徒に必要な支援を行う介助職員などの配置のための地方交付税措置を行っているところでありまして、一人一人の障害の状態に応じた対応を行っていただけるよう、引き続き支援の充実に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○山下芳生君 一般論としてはそういうことなんでしょうけれども、厚労省、強度行動障害のある方への支援、どういうものを踏み切りましたか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 強度行動障害の方は、自傷や異食、他害など、生活環境への著しい不適応行動を頻繁に示しますので支援が困難である、そういう一方で、適切な支援により状態の回復が見込まれるということでもございますので、専門的な支援を行う職員を養成するということが重要と考えております。 このため、厚生労働省におきましては、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園におきまして、研修の指導者を養成するための研修、これを実施するとともに、都道府県に対しまして、適切な支援を行う職員の人材育成を目的とする基礎研修、それから適切な支援計画を作成することが可能な職員の育成を目的とする実践研修、この二つの研修の実施に必要な経費を補助することで事業所の職員の養成を推進いたしております。 また、障害福祉サービス等報酬におきましては、各種の障害福祉サービスにおきまして、これらの研修を修了した職員を事業所に配置した場合ですとか、あるいは実際に事業所で支援を実施した場合に加算を算定することが可能な仕組みを設けておりまして、三十年の報酬改定におきましても、例えば生活介護に重度障害者支援加算を設ける……
○委員長(上野通子君) 簡潔にお願いします。
○政府参考人(橋本泰宏君) はい。 といった取組を行っておりまして、こういった取組を通じて引き続き支援をさせていただきたいと思っております。
○委員長(上野通子君) 時間です。
○山下芳生君 時間参りました。 厚労省ではそういうふうに昨年から踏み出したということで、強度行動障害という新しい概念が、大体知見も進んでおります。 柴山大臣、この強度行動障害について実態をしっかり調査して、支援学校でこの子供さんたちがどういう状態にあり、そのためにどういう対応を教師の皆さんが御苦労されているか、必要な支援策がどういうものがあるのか、改めて調査し対応を検討する必要があると思いますが、最後に伺いたいと思います。
○委員長(上野通子君) 時間が来ております。大臣、簡潔にお願いします。
○国務大臣(柴山昌彦君) 重い障害のある子供たち、先ほどの複数障害も併せて、どういった子供たちに対してどういった教員配置などの対応が必要であるかということをしっかりとまた研究をしてまいりたいと考えております。
○山下芳生君 終わります。
○委員長(上野通子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(上野通子君) 次に、法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。柴山文部科学大臣。
○国務大臣(柴山昌彦君) この度、政府から提出いたしました法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 法曹の養成のための中核的な教育機関としての法科大学院における教育の充実を図り、高度の専門的な能力及び優れた資質を有する法曹となる人材の確保を推進することが必要となっております。 この法律案は、このような観点から、大学の責務として、法科大学院において、法曹となろうとする者に必要とされる学識等を涵養するための教育を段階的かつ体系的に実施すべきこと等を新たに規定するとともに、法科大学院を設置する大学と当該法科大学院における教育との円滑な接続を図るための課程を置く大学との連携に関する制度の創設、法科大学院の課程における所定の単位の修得及び当該課程の修了の見込みについて当該法科大学院を設置する大学の学長が認定した者に対する司法試験の受験資格の付与等の措置を講ずるものであります。 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。 第一に、大学は、法科大学院において、法曹となろうとする者に共通して必要とされる専門的学識及びその応用能力、法曹となろうとする者に必要とされる専門的な法律の分野に関する専門的学識及びその応用能力、さらに、法的な推論、分析及び構成に基づいて弁論をする能力や、法律に関する実務の基礎的素養等を涵養するための教育を、段階的かつ体系的に実施することとしております。 第二に、法科大学院を設置する大学は、当該法科大学院における教育との円滑な接続を図るための課程を置こうとする大学と、当該課程における教育の実施等に関する法曹養成連携協定を締結し、文部科学大臣の認定を受けることができることとしております。 第三に、大学院への飛び入学について、新たに、大学院を置く大学の定める単位の修得状況及びこれに準ずるものとして文部科学大臣が定めるものに基づき、認めることができることとしております。 第四に、法科大学院在学中の司法試験受験を認めることとし、法科大学院の課程に在学する者であって、所定の単位を修得しており、かつ、司法試験が行われる年の四月一日から一年以内に当該法科大学院の課程を修了する見込みがあると当該法科大学院を設置する大学の学長が認定したものを、司法試験の受験資格を有する者に追加することとしております。 第五に、法科大学院在学中の司法試験受験資格に基づいて法科大学院在学中に司法試験を受け、これに合格した者については、司法試験の合格に加えて、法科大学院の課程を修了したことを、司法修習生の採用に必要な要件とすることとしております。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその概要であります。 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(上野通子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(上野通子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上野通子君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(上野通子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時散会