農林水産委員会 第15号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2019/06/11
会議録
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、真山勇一君、今井絵理子君及び平野達男君が委員を辞任され、その補欠として礒崎陽輔君、小西洋之君及び藤末健三君が選任されました。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に藤木眞也君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りします。 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官中山光輝君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川勝也君 おはようございます。立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也でございます。 二十五分の一般質疑でございまして、今日、実は、朝の立憲民主党の部会でいわゆる官民ファンドの説明を受けました。後の質問者を妨害する意図は全くありませんけれども、私の思いだけ一点、大臣に確認をさせていただきたいというふうに思います。 時代の流れがどう変わっていくかは別にして、この試みは私は重要な方向性だったろうというふうに思います。 毎日新聞の六月九日付けの記事では、いわゆる財務省の財政制度等審議会から、六次産業化のスローガンはイリュージョンだった、その犠牲をA—FIVEが押し付けられているのではないか、こういう指摘も受けたということであります。 私は、この六次産業化というのはイリュージョンではないと思っている者の一人であります。しかしながら、いわゆる破綻をした例えば食の劇団、こういうのは、農林水産省の皆さんは現場の皆さんの思いをしっかり受けて行政をしているけれども、香港でどういう空間をつくればお客さんが入って、どういうものを並べればもうかるかということは分からないはずであります。逆に、ファンドとか運用とか、そういうことをする方々は、いわゆる農林水産の現場は分からないわけであります。 この記事に出ておりまして私が本当に気になったのは、余市町のワイン生産と販売をする方であります。当初は、発足時は投資がかなり役に立ったというお話が出た後で、その後、一億四千万円出資を受けて開業したら、A—FIVE側がすぐに株を売ろうとした。それから、社員を季節雇用に切り替えろというようなアドバイスをしたり、いわゆる全株をまた買い取ったそうであります。官民ファンドなのに農家を育てる気がないという指摘が受けています。 これはなぜかというと、農業というのは息の長い商売なので、すぐ出資して、すぐもうけようとする対象にはならないはずであります。そのことを農林水産省及び農林水産大臣は踏まえた上で、この反省、運用の改善、あるいは様々な議論をしていっていただかなければならないわけでありまして、そこだけ大臣に確認をさせていただきたいと思って質問に追加させていただきました。 吉川大臣から御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) この農林漁業成長産業化支援機構、いわゆるA—FIVEでありますけれども、これは、農林漁業の成長産業化に資するため、農林漁業者による六次産業化等の取組を支援することを目的として平成二十五年一月に設立されたものでございます。 A—FIVEは、これまでに百四十三件、百三十七億円の出資決定を行いまして、農林漁業者に対する出資や経営に関する様々なアドバイスを行うことを通じてブランド化や販路拡大に貢献をしてきたと思っております。本年四月十七日には新たな投資計画を策定、公表をいたしましたとともに、日本政策金融公庫や地方銀行との連携強化、投資判断プロセスや投資後のモニタリング体制の改善、徹底した経費削減等、役職員が一丸となった改善が進められていると承知もいたしております。 農林水産省といたしましては、このA—FIVEにおける経営改善とともに、新たに事業にチャレンジする農林漁業者へのサポートがしっかり行われますように、引き続き必要な協力及び指導も行っていく考えでございます。 小川委員の御指摘に関しましては、私もそのとおりだと、こう思っておりますので、しっかりと指導や協力もしていきたいと、こう思います。
○小川勝也君 御答弁いただきました。 大臣おっしゃるとおりでありまして、反省すべき点はしっかり反省をしていただく中で、私どもの日本列島にある農地から産出される食材、まだまだ発展、未来があるものでありますので、適切に指導していただければ、その農地を含む地域は潤うということであります。 私が申し上げたいのは、その潤った果実を誰かが吸い上げるということではなくて、一番適切に受けなければならないのは、その農場で働いている人たちなんです。そこで働いている人たちの雇用を非正規雇用から正規雇用に変える、いわゆる季節雇用から通年雇用に変えるというのが正しいベクトルであって、果実を膨らまそうと思ってその逆の指導をするというのは全く間違っているということを確認をさせていただきたいと思います。 今日の質問時間は、先日の国有林の質問をこさえている最中にまだ残ったものがありますので、幾つか確認をさせていただきたいと思います。 私が目の敵にしておりますのは、大型バイオマス発電施設と丸太の輸出であります。 本来であれば、民有林の法案が通って国有林の法案が通って、これからいわゆる出てくる木材がどんどん増えるぞということは、枝葉も増えるし製材所からのいわゆるチップも出てくるというので大型バイオマス発電施設ができるというならば分かるんですけれども、運命のいたずらか歯車の食い違いか、先に全国に大型バイオマス発電施設ができてしまって、順番が狂ってしまったのかなという感があります。 これからは、うまくいくと枝葉も出てくるし、製材所から出てくるいわゆる木くずもたくさん出てきますので、先ほど、先日も申し上げましたような小規模のバイオマス施設利用と、場合によっては大型もあってもいいかなとは思います。 現状、全国で一日にどのくらいの木材が燃されているのか、農林水産省は把握していますか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今、大型のバイオマス施設について御指摘をいただいたところでございます。 例えば大型ということで申し上げますと、一万キロワットクラスの木質バイオマス発電所、ここで使います、燃料として使います木材は年間約十五万立米というふうに承知をしております。となりますと、平均稼働日数を勘案いたしますと、大体こういった一万キロワットクラスのところでは、一日当たり約四百五十立米が燃されているという計算になろうかと承知しております。
○小川勝也君 私どもは、複数の関係者から、複数の施設でいわゆるC材、あるいは曲がり、いわゆる利用できない材以外も燃されているという証言をたくさん得ています。ですので、もっと改善をしろというふうに言いたいわけでありますけれども、すなわちA材、B材は絶対燃してはいけないという思いは林野庁も共有だというふうに伺っておりますので、その点だけは安心をしております。 これから民有林からも国有林からも材が出てくることになりますので、そのカスケード利用について確認の答弁を更にお願いをしたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 いわゆるFITの開始以降、このバイオマスに係る木材需要というものが急速に増大をしておりまして、今委員から御指摘のような御懸念の声があるということは承知をしております。 そこで、私どもも、今御指摘ございましたように、繰り返しカスケード利用ということを申し上げているところでございます。価値の高い建材として使えるものはまずそう使う、柱として使うものは柱として使い、合板、集成材として使えるものは合板、集成材として使い、そして残った残材について燃料として利用するという、いわゆる多段階利用、カスケード利用を基本的な考え方として国産材の需要拡大に取り組んでいきたいというふうに考えております。
○小川勝也君 続いて、丸太の輸出について確認をさせていただきます。 当然のことながら、丸太、原木で出すということは、付加価値を相手側に取られるということでありますので、貿易の在り方としては芳しくないということが共通理解になっております。 これから世界は様々な形で木材の利用が促進されるということでありまして、木材の取り合い、奪い合い、日本の木材も大変人気になってくると思います。ですので、様々、山元に付加価値を、あるいは利益をということであれば、輸出を反対するわけではありません。 しかしながら、今現状は、その地域で材が伐期を迎えているにもかかわらず、その地域に適切な製材施設がないという原因等によって、残念ながら丸太のままいわゆる外国に運ばれている材があります。これは、早急に製材所を整備するなど、丸太の輸出を付加価値を取る輸出に変えるということは私は急務だろうというふうに思っています。 北海道にも、ある港とある港の周辺には製材施設がないということで、丸太のまま輸出している例も確認をさせていただいております。また、南九州などでもいろいろあるようであります。早急に手を打っていただきたい。御答弁をお願いします。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 この木材の輸出額でございますけれども、これは年々増加をしておりまして、平成三十年は三百五十一億円となったところでございますけれども、品目別で見ますと丸太が約四割を占めておりまして、委員御指摘ございましたように、丸太中心の輸出から付加価値の高い製品輸出への転換を図るということが極めて重要だというふうに私どもも認識をしているところでございます。 このため、農林水産省といたしましては、まずはこの日本産木材を活用いたしましたモデル住宅等によります展示でありますとか、あるいはセミナー開催等によりますプロモーション活動、また国内外での木造の技術講習会の開催、これは海外の技術者とかあるいは工務店、建築士、こういった皆様方に木造軸組み工法を学んでいただくということが大変重要でございますので、このような講習会、あるいは製材、合板、プレカットなど、国内で製材加工等を担います企業の連携によるモデル的な輸出取組への支援、これは、例えばプレカットまで国内でして出せば一番これは付加価値が付けられるわけでございますので、是非そういう方向を目指していろいろな企業間の連携を支援するという趣旨でございます。 また、木材製品の植物検疫条件あるいは流通・販売規制等に対する調査などに取り組んでいるところでございまして、このような取組を通じまして、委員から御指摘ございました付加価値の高い木材製品の輸出促進というものに積極的に取り組んでいきたいと考えております。
○小川勝也君 海外の富裕層には、この木造の建築のほかに、いわゆる木を使った内装などもこれからマーケットが広がっていく可能性が高いというふうに思っておりますので、広い範囲で日本の中に付加価値をどういうふうに高めていくのかという施策の推進もお願いをさせていただきたいと思います。 次に、林業教育についてであります。 伐期を迎えるまではそれぞれ全国にありました高等学校等の林業科が、いわゆる募集定員割れをどんどん繰り返して学級数が激減をいたしました。しかし今、山は伐期を迎えておりまして、技術者あるいは作業をする方、オペレーター含めて、人材が大変必要となってきています。全国に、ここに一覧表ありますけれども、林業を学ぶ高等学校の科がたくさんあるわけでありまして、そこで心配になるのは、いわゆる旧来型の林業を教えていた時代から、新しい未来志向の森林・林業、木材産業を学ぶ学びやにどう転換を図っていくのかということだろうというふうに思います。 大型林業機械、高性能林業機械を使った施業、あるいはその考え方、あるいは新しい労働安全衛生、これは、学びやには学ぶ人がいれば教える人もいるわけであります。私が着目したのは、高等学校等の専門教育を与える先生方と、林野庁が今これから向かおうとしている林業政策とのいわゆるマッチポイントを、どこでどう先生方に林野庁の思いを、日本の森林・林業の未来をお伝えをするのかということであります。 いわゆる教育は文部科学省の所管でありますので、文部科学省の専門教育の分野と林野庁とがどうやって日本の森を守る人材を育てていくのかということを未来志向で御答弁をいただければというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(高野光二郎君) 小川委員の御指摘、大変重要だと認識をしております。 その上で、農林水産省と文部科学省では、高校生の林業への就業促進を図るため、先進的な林業経営に関する現場実習の充実など取組を推進しているところであります。 このため、農林水産省といたしましては、林業高校等を対象とした高性能林業機械の操作実習への取組への支援を行っているほか、林業高校における高度な技術実習の充実に向け、都道府県の教育委員会と農林水産部局が連携した取組を推進するとともに、授業のカリキュラムの充実に向けた森林管理局等からの講師の派遣、森林・林業に関する情報の提供や、森林技術総合研修所において教職員も対象といたしました高性能林業機械の操作や安全指導に関する研修を実施しております。 高性能林業機械など新たな技術に関する知識を積極的に取り入れまして、林業高校等において先進的な林業技術や安全に関する知識の普及を図ってまいりたいと考えております。
○小川勝也君 是非、新しい概念を学びやに送るとすれば早い方がいいので、しっかり連携を取っていただければというふうに思います。 それから、今回の審議の中で気になった点があります。 全体的に人手不足であります。ですから、私が申し上げたのは、材をたくさん出すためには植える人といわゆる搬出のドライバーが極めて足りないという指摘をさせていただきました。これはしっかり対応していただくとして、実は、林野庁で作っていただいた様々な現場のアンケートや報告書も読ませていただく中で、高性能林業機械を輸入したはいいけれども、いわゆる不都合が生じたときに、いわゆるメンテナンスの人が来てくれるまでに非常に日にちが掛かった、あるいは部品の交換に日数を要したなどのワードが相当出てまいりました。私もさもありなんというふうに思います。普及の率が極めて低い中に、やはり物は試し、ヨーロッパの最新鋭の機械を導入してみようかという方々がチャレンジャーとして存在をしてきたわけでありますので、メンテナンスシステムは国産やあるいは国産の自動車のようなうまい具合にはいっていないというふうに思っています。 これからしっかりと効率的な伐採作業をしよう、運材をしようとすれば、また機械を輸入しようとする人が増えてくるわけでありますので、そのメンテナンスに関しても林野庁は全く無関心というわけにはまいらないというふうに思っています。基本的には民間企業がやること、考えることだろうというふうには思いますけれども、ここは非常に重要な事柄でありますので、林野庁に確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 この高性能林業機械の導入に当たりましては、稼働率の向上また作業の効率化を図るために、委員御指摘ございましたように、この導入後のメンテナンス対応を充実させるということがこれは大変重要な課題だというふうに認識をしております。 このため、この高性能林業機械を運用いたします高度技能者を育成いたします国の研修事業におきまして、輸入機械も含めた高性能林業機械の点検方法あるいは日常的なメンテナンスに関する講習も行っているところでございます。また、この外国製の高性能林業機械、確かにいろいろ入ってきておりますので、こういった外国製の高性能林業機械も含めまして、関係団体に対しましては故障した場合の速やかなメンテナンスへの対応などについても要請をさせていただいているところでございます。さらには、国産の高性能林業機械につきましても、メンテナンス性も考慮して林業機械の開発を行うようしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○小川勝也君 ありがとうございます。 ちょっと時間がなくなってきましたけれども、今日の二つ目のテーマ、質問をさせていただきたいと思います。 主要農作物種子法が廃止され、それから種苗法をめぐって世界のトレンド、あるいは自家播種ができなくなるのではないかなどと様々な懸念あるいは心配がいろんな議論になっています。 私も必ずしも全ての流れを理解しているわけではありません。なかなかこれ理解するのは難しいところだというふうに思いますけれども、世界の種苗法をめぐるトレンドと、今農林水産省が進めようとしているその種子、種苗の政策、及び自家播種が禁止される流れ、それ以外のもの、分かりやすく説明をしていただくところから議論をスタートさせていただきたいと思いますけれども、御答弁をいただければと思います。
○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。 今委員御指摘の自家増殖につきましては、誤解も含めまして様々な御意見があるということは承知しております。在来種のように地域で代々受け継がれてきました品種、それから品種登録されたことがない品種、また品種登録後一定期間が経過し登録期限が切れた品種、これらにつきましては自家増殖を含めて誰でも自由に利用ができることになっております。また、種苗法におきまして新品種として登録された登録品種の利用には育成者権が及ぶことになりますが、自家増殖につきましては、省令指定されている植物を除きまして育成者権が及ばないということになっているところでございます。 一方、優良な品種が持続的に農業者に提供されるためには、新しい品種を費用と時間を掛けて育成する方々がやっぱり必要だというふうに思っております。我が国の農業発展や輸出促進に資するように、自家増殖の在り方も含めまして育成者権の保護、活用をどのように行っていくべきかにつきまして、本年三月に、幅広い分野の有識者の参画を得まして、今、種苗制度につきまして議論する検討会を立ち上げたところでございます。現在、課題を整理しているところでございます。
○小川勝也君 この点で農林水産省の担当者といろんな議論をさせていただきました。懸念は当然私も持っています。世界の種子は、バイエル、モンサント、シンジェンタ、あるいはダウ・デュポン、その中で中国のもう超大手と手を取り合っているような企業もありますので、いわゆる囲い込みが恐ろしいと思っています。 しかし、マーケットとして見た場合、日本の場合はもうほとんど地域ごとに物すごく多品種で生産をされていまして、例えばトマト、ナス、大根、ニンジンだって、スーパーで並んでいる種は多種多様であります。どれを相手が攻めてくるのかというふうに考えたときには、やはり作付面積が膨大で一つの種でそのエリアを全部賄えるようなもの、例えばオーストラリア・スタンダード・ホワイト、この小麦の種を手に入れれば物すごい利益が上がるわけであります。しかし、例えばミニトマトのイエローキャロル、これを取ったとしてもちょっとずつしか植えられないので大きな利益になりません。 だもんで、ちょっと大事なところだけ確認をさせていただきますけれども、米、麦、大豆、これは主要農作物種子法廃止の対象農産物でありました。ここは、相手が大事か大事じゃないか、マーケットをどうするのかということは別にして、我々の国はこれ死守しなきゃならないわけであります。ですので、こういったものは各都道府県もがっちり、廃止されても頑張っているという姿は報告されていますけれども、やはりどんな相手が、巨大企業が手を伸ばしてきても、日本の米、麦、大豆は何らかの形で当然守っていくということを農林水産省の決意としてしっかりお伺いしたいと思います。
○政府参考人(天羽隆君) 稲、麦、大豆の種子について御質問をいただきました。 稲、麦、大豆の種子につきましては、戦後の食糧増産という国家的要請を背景に、全都道府県に一律に種子の生産、供給を義務付けてまいったわけでございますが、お米の供給不足の解消、それから消費者ニーズの変化などを踏まえまして、法律により都道府県に対する一律の義務付けという枠組みは廃止をしたところでございます。 こうした中で、都道府県がそれぞれ地域の状況に応じて条例なり要綱、要領を定めて対象作物を増やすなど、独自の内容を規定をして稲、麦、大豆の種子の生産、供給を行っており、多様な種子の供給のために必要な措置を自ら判断して講じようとする動きが見られるところでございます。 農林水産省といたしましても、これまで、地方交付税措置の確保等を図るとともに、都道府県及び民間事業者に対しまして、それぞれの連携により需要に応じた種子の効率的な供給体制を構築するよう働きかけているところでございまして、引き続き必要な措置を講ずることで良質な種子の安定供給に努めてまいる所存でございます。
○小川勝也君 今、国内にも、私も利用していますけれども、たくさんの種苗、種会社があります。今、これぐらいグローバルな世の中になりましたものですから、いわゆるMアンドAで買われる心配はゼロではありません。しかし、今、国内を中心に頑張っている日本の企業をしっかり守っていただきたいという思いを持っているのは私だけではないというふうに思います。 原産国に近いところで様々世界をフィールドにして御苦労いただいている日本の種苗会社の御労苦を多としながら、農林水産省も私と同じように、日本の種苗会社、そしてその種苗会社が日本の農業者等にしっかりとこの後未来に向かって種子を配給し続けていただけるようなことに農林水産省も力を入れているんだという御答弁をいただき、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 御答弁、よろしくお願いします。
○国務大臣(吉川貴盛君) 植物新品種は、農業者の収益の増大をもたらす我が国農業のイノベーションの源泉の一つであると承知をいたしております。 このような優良な種子、種苗の供給を行う我が国の種苗産業の発展は、我が国の農業競争力の強化に欠かせないものと考えておりまして、この点につきましても小川委員とも同感でございます。 しかしながら、一方で優良品種の海外流出ですとか品種開発の停滞といった課題も抱えておりますことから、本年三月に、幅広い分野の有識者が参加をしていただきまして、種苗制度について議論する検討会を立ち上げ、今現在、この課題を整理しているところでもございます。 引き続き、農業者が優良な品種を持続的に利用していくことが可能となりますように、検討会での議論を踏まえて必要な施策も検討してまいりたいと思っております。
○小川勝也君 終わります。
○森ゆうこ君 まず、通告していないんですけれども、今、皆様のところに資料をお配りさせていただいておりますけれども、本日の毎日新聞朝刊の記事でございます。特区提案者から指導料と、ワーキンググループ委員の支援会社が二百万円、特区ワーキンググループの原座長代理に対して指導料という形で払ったということで、会食も行っていたという記事であります。 原座長といえば、この農林水産委員会でさんざん議論して、参考人としてお呼びをしました国家戦略特区ワーキンググループ八田座長を主に私は要求していたわけですけれども、とうとう来てもらえませんでした。原さんはその座長代理でありまして、これ改めて、これまだまだいろんな情報があるんです。 改めてこれ、特区の議論の公正性を疑わせるような大変な事態でありまして、特に農水の分野では獣医学部もそうですし、それから漁業法についても、堂故委員長、私が堂故委員長の解任決議案を提案させていただいたその最大の理由は、国家戦略特区ワーキンググループの議事録が出せないという役所の説明をうのみにしたまま無理やり採決してしまったということに対しての抗議でありました。 この国家戦略特区ワーキンググループの議事録は改ざんされていたことが既に事実は確認をされております。また先般、出す出さないの話もありました。本当にこの議事録、全て公開されているのか、まだ隠しているものがあるのではないか、いろんな法案の最初のところに関わってくる問題ですので、これ改めて、国家戦略特区ワーキンググループの座長を始め、もちろんこの当該、原さんもそうですけれども、ここにお呼びして、私は集中審議を行っていただきたいと、求めたいと思います。
○委員長(堂故茂君) 後刻理事会で協議いたします。
○森ゆうこ君 この今の話、記事の中を見ていただければ、ちょうど加計学園の問題が発生している平成二十七年当時のことでございますので、藤原元参事官もまさかこの会食に参加していなかったのかどうか、そういうところもしっかり確認をするために藤原元参事官なども呼んでいただければというふうに思います。 それでは、通告していた質問に入ります。 資料一ページを御覧ください。 本日この後、超党派の議員の皆さんが努力をして棚田地域振興法案が衆議院の委員長提案で行われ、そして可決し、明日成立する見込みとなっております。 私は、改めて、地元新潟県も棚田学会によりますと全国で二番目に棚田の面積が多いということもありまして、もう行く場所いっぱいあるんですけれども、そのうち棚田百選に選ばれております三条市、旧下田村の北五百川の棚田にお邪魔させていただいて、地域の自治会長さん、そして棚田オーナーの佐野さんから説明をいただきながら現場を視察してまいりました。ちょうどお天気も良くて、前の日が雨だったものですからすばらしい風景で、本当にこの棚田を守っていきたいなと私も思ったところですが。 二ページ目の資料でございますけれども、これは佐野さんが、三年前ですかね、地元新潟日報に寄稿され、これが記事になったということでございますけれども、この文章、日曜日にいただきました。ここに現場の皆さんの思いが詰まっているなというふうに思いまして、是非、なくなって気が付いてからでは遅い、今あるうちにつないでいこうと、棚田を守ってほしいという切なる思い、それから実態がつづられておりますので、是非皆様から読んでいただきたいというふうに思います。 佐野さんの棚田、七十五アールです。お米が五十俵で、十三俵自家用米に残して三十七俵売っていると。これ、粟ケ岳という地域で愛されている山の伏流水で清水が湧いておりまして、その清水を使って作っているということで非常に付加価値の高いお米でして、全国から要望が殺到して百人ぐらいのお客さんに直接販売していると、今販売の申込みをお断りしているような状況だということです。 しかし、やっぱりなかなかこの田んぼを守っていくにはお金が実際のところ足りないということで、後継ぎさんはいらっしゃるんですけど、これ棚田はやらせられないということで、切実な思いを語っていただきました。棚田でも機械買わなければいけません。機械の更新、そういう費用の捻出、本当にぎりぎりのところでやっておりますので、農水省に伺いたいんですけれども、この棚田法案できますけれども、やっぱり具体的な施策が必要であるということで、この現場の声を受けて、是非、どのように応えていくのか。 ちょっとまとめて質問をしますけれども、それから、中山間地域直接支払制度の抜本的充実と戸別所得補償制度の復活が必要ではないかというのが我々の立場であります。法案も出しております。そして、現場では鳥獣被害対策や農地・水保全管理支払交付金などを組み合わせて、一生懸命組み合わせて何とか棚田の保全に役立てておりますけれども、今回、この議員立法成立を機に是非棚田地域振興の施策をまとめていただいて、そして柔軟に使っていただけるようにすべきではないかと思いますけれども、御所見を伺います。
○政府参考人(室本隆司君) 合わせて三問を一問でお答えするということで、ちょっと長くなりますけれども、お時間いただきたいと思います。 まず、棚田は、美しい景観、伝統文化、教育、国土保全といった多面的な機能を有する国民共通の財産であるということで、次世代に引き継ぐことが重要であると、これが基本的な認識でございます。このため、農水省としましては、日本型直接支払におきまして平成二十七年度から棚田など傾斜度が大きい田畑を対象とした追加支援を講ずるということと、中山間地農業ルネッサンス事業によりまして地域の特色を生かした多様な取組を総合的、優先的に支援しているということでございます。 この佐野さんの文章にもございましたが、基本的に観光、文化、環境といった観点から、今後は棚田を活用した地域振興の取組も行っていく必要があるだろうということで、環境省、国交省、観光庁、文部科学省等、関係省庁の関連施策と積極的に連携を図りながら棚田振興に取り組んでまいりたいと考えてございます。 それから、戸別所得補償の関係でございますが、これまでも累次答弁がございますが、戸別所得補償制度の復活が必要であるという点に関しましては、米について十分な国境措置がある中で交付金を交付することは他の農産物の生産者や他産業、納税者の理解を得難いといった課題がございまして、一方で、棚田を含む中山間地域の所得向上を図るため、加工用米や地域の特色ある産品など主食用米以外の作物を支援することで水田のフル活用を進めているということで御理解をいただければと思います。 それから、中山間直接支払の抜本的充実という観点では、今、ちょうど来年度からの第五期対策に向けて制度の中身を検討しております。最終的に、今年の八月に第三者委員会の最終評価も踏まえて、より良い制度となるよう検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 それから三点目の、パッケージでできないかという点でございますが、既に二十九年度に中山間地農業ルネッサンス事業、これを創設しておりまして、鳥獣害防止総合対策交付金とか多面的機能支払交付金を含む十一の事業を対象とした優先枠の設定なりあるいは優遇措置を通じて、多様な取組を総合的、優先的に支援していると。予算も、この優先枠を四百億から今年は四百四十億に拡充をしてございます。全国から非常に要望の強い事業でございますので、今後とも、使い勝手の良い制度として推進をしてまいりたいということでございます。 それから最後の点で、この佐野さんの文章の中にありますなかなか農業機械が買えないというところでございますが、この地域の協定というのは年間六百四十万弱、地域に交付金が支払われておるということでございまして、ただ、その中身が、共同活動分がそのうちの一〇%、個人配分は九〇%ということで、佐野さんというのは個人で農機を、八百五十万ですかね、購入しておられるということで、それだとなかなかペイしないものですから、全国の状況を見ますと、この共同活動の割合を、全国平均では五〇%程度ございますので、そこまでシェアを高めていただいて地域で機械を購入していただくというふうな取組が全国的には進んでおりまして、そういった点も地元の方で前向きに御検討いただければと、こういうふうに思っております。
○森ゆうこ君 一ページ目の資料に付けましたけれども、この一番左の下の写真、棚田のこれ最頂部なんです。ところが、これは一つの団地というふうにみなされて、そしてこの一つの団地の中の他の田んぼと高低差がそんなにないということで、ここは直接支払交付金八千円なんだそうですよ、最頂部にあるにもかかわらず。ここまで農業機械上げるのが物すごく大変で、それで、すごく育っているなと思ったら、連休中に田植をしたんですって。一人ではとても危なくてということで、連休中に、御家族を含めいろんな方の手が借りられるときに、ちょっと早いんだけれどもやりましたと。もし、農機具乗っていてひっくり返ったら、もうそれは即、棚田の場合は死につながるということで、本当に大変な思いをして、でも守らなきゃいけないという思いで、ここは四軒の農家が全体を守ってくださっているそうですけれども、是非、今御答弁ありましたけれども、これが切実な現場の声ですので、もっと、より柔軟に、そしてパッケージで、いろいろ頭を悩ませて、あれを利用できるんじゃないか、これを利用できるんじゃないかというんじゃなくて、せっかくこの法案できるんですから、振興法が、これを機にもっと一歩前へ進んで本気で守ると。もう言葉は要らない、しっかり守っていけるだけのお金が欲しいと、そういうのが切実な現場の声でありますので、是非よろしくお願いいたします。 それで、次なんですけれども、ゲノム編集食品について伺います。 まず、ゲノム編集食品は今市場に出回っているんでしょうか。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 厚生労働省といたしましては、現時点では、ゲノム編集技術を応用した食品は日本国内において流通していないものと認識しております。
○森ゆうこ君 でも、それ調べる方法ないんですよね。 今、皆さんにも資料お配りをいたしました。そもそもゲノム編集食品とは何ぞやということで、二の一と書いた資料でございますけれども、この赤線で囲ってあるオフターゲット変異というのは、これは私が加えたものであります。 このゲノム編集技術、これ厚生労働省の専門家の委員会に提出されたというか、食品表示部会に厚生労働省から提出されたものですけれども、これ見ていただくと分かるように、ゲノム編集技術というのは、非常に、一言で言いますと、この技術を用いて遺伝子をカットして、狙いを定めてカットし、そして短い一年とか四年で品種改良ができるというものでありまして、非常に画期的な技術であるということは私もそう思いますが、しかし、やはりリスクもありまして、これがオフターゲット変異、つまり変更位置を決められるんですけれども、意図しない変異が起きる。そして、意図しないたんぱく質などが合成されて新たなアレルゲンになる可能性もあるということで、次のページをおめくりください。 今、農研機構、これゲノム編集で開発中のものということで、超多収稲でありますとか、様々、おとなしいマグロ、つまり養殖のときに暴れないで養殖しやすい、あるいは肉厚のマダイというような、そういう品種改良も行われているということなんですが、ただ、意図しないこのオフターゲットの責任を誰が取るのかというのが結構重要な問題でして、そして、そのゲノム編集食品が既に市場に出回っているのか出回っていないのか、それを確認するすべはないんですよね。 ゲノム編集食品のリスク管理の現状と今後の対応について伺います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 ゲノム編集食品につきましては、応用食品につきましては、今委員から御指摘がありましたが、開発されておりまして、今後流通し得る段階になってきているということから、食品衛生法による安全性確保措置の必要性を検討するために、薬事・食品衛生審議会の部会等で議論を重ねて、三月二十七日に報告書が取りまとめられたところでございます。 この報告書に基づきまして、食品衛生法上の取扱いとしては、従来の品種改良技術を用いた食品と比べた安全性等の観点から、ゲノム編集技術応用食品のうち、自然界又は従来の品種改良でも起こり得る範囲の遺伝子変化により得られるものは安全性審査を義務付けることまではせず、食品の開発者等から届出を求め公表する、自然界又は従来の品種改良技術を超える遺伝子変化により得られるものは基本的に安全性審査の対象とするとしておりまして、この報告書を踏まえまして、現在、制度の具体的な内容について専門家の意見を聞きながら検討を進めているところでございます。 御指摘のございましたオフターゲットの影響につきましては、この部会の報告書では、オフターゲット等で何らかの人の健康への悪影響が発生する可能性は十分に考慮する必要はあるがということで、先生も御案内のことだと思いますが、同様の影響が想定される従来の育種技術を用いた場合でも、これまで特段安全性上の問題が生じていない。先生の表でオフターゲットのところがゲノム編集のところだけありましたが、従来の育種技術でも似たような変化というのは想定されるわけですけれども、これまで問題が生じていないこと、それから、食品の特徴ですけれども、品種として確立するためには継代、掛け合わせを繰り返すこと、あるいは育種過程における選抜を経ることを踏まえると、そうした影響が問題になる可能性は低いと考えられるというふうに報告書では指摘されているところでございます。 そうは言いつつ、届出制度の詳細につきましては、現在検討中ではございますが、開発者等からオフターゲットにより新たなアレルゲンの産生や毒性物質の増強を生じないこと等の情報も届けていただくことを考えておりまして、こうした取組によりまして、ゲノム編集技術を応用した食品の安全性確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 つまり、性善説に基づいて開発事業者が任意に届け出るということを、この後、厚生労働省、あるいは農水省も同じだと思うんですけれども、局長通知などで発出するということで、ですから、規制の在り方、今の方向性は、三の二と書いたゲノム編集技術とその応用食品等の取扱いのところにまとめているところでございます。 タイプ一については、従来の育種技術と変わらないということで本当に規制の対象外、そしてタイプ二も大体その規制の対象外、タイプ三は、やはり遺伝子組換えと同じような状況になりますので、これは遺伝子組換えのところで規制が掛かっておりますが、安全性審査を義務付けるということであります。 ということで、これ今、本当に消費者側からすると、えっ、ゲノム編集技術って何、それリスクはどうなの、実際今買おうとしている、この間トマトの、先週の農業新聞に新しいトマトの品種の大々的な広告が載ったんですよ、何ページにもわたる。私、これゲノム編集技術を使った商品じゃないんですかと、ここにそれを、新聞を示して聞きたかったんですけど、それをやるとちょっと営業妨害になるかなというふうに思いましてやりませんでしたが、でも、分からないのが実態なんですよ。分からないんですよ。 そして、本当にゲノム編集したのかどうか、完全に塩基配列が変わっていれば後から確認する方法はある。しかし、たまたま意図せず新しいたんぱく質ができていたりすれば、そして、それが毒性が長期間に摂取するとあるかもしれない、そういうものがあったとしてもそれはなかなか確認できないということで、事業者の良心に任せるしかないということもありますけれども、やはり消費者は私は知る権利があると思います。 消費者庁に伺います。消費者庁、このゲノム編集食品の表示どうなりますか、今検討どこまで進んでいますか。
○政府参考人(橋本次郎君) お答えいたします。 ゲノム編集技術を用いた食品の表示の在り方につきましては、厚生労働省における食品衛生上の整理を踏まえ、消費者庁において検討を進めております。検討に当たりましては、ゲノム編集技術応用食品の今後の流通可能性の把握に努めるとともに、消費者の意向、表示制度の実行可能性、表示違反の食品の検証可能性、国際整合性を十分考慮する必要があると考えております。 そして、この問題は社会的な関心も高いことから、消費者、事業者、有識者といった様々なバックグラウンドをお持ちの内閣府消費者委員会食品表示部会の委員から、ゲノム編集技術応用食品への懸念や表示の在り方など様々な御意見を伺う機会をいただきました。五月二十三日に開催された同部会では、ゲノム編集技術に関する専門家や厚生労働省から、ゲノム編集技術応用食品を取り巻く状況を説明していただきました。六月二十日に開催される同部会では、その御説明を踏まえ、委員の皆様から様々な御意見を伺う予定となっております。 消費者庁では、いただいた御意見も参考にして表示制度の在り方を検討したいと考えているところでございます。
○森ゆうこ君 今、無添加とか何々を使用していない、不使用ということについても議論が進んでいるんです。そうすると、ゲノム編集ではないと、関係ないのにそういう表示をする場合もあるかもしれない。そういうことがないようにきちっと、これリスクコミュニケーションの問題で一番大事なところですから、ゲノム編集食品について消費者が納得できるような形にしていただきたいと思います。そのオフターゲットのリスクの責任を誰が取るのかがこれ明確じゃないんですよ、オフターゲットリスクの。ここを是非明確にしていただきたいというふうに思います。 最後になりますけれども、農林漁業成長産業化支援機構、いわゆるA—FIVEの巨額累積損失について伺います。 これ、九十二億円ということなんですけれども、ちょっと時間がないので、大臣、これ一回も黒字になったことないんですよ。その一方で、投資実績もほとんどない、そして、だけど経費は掛かっているということで、これ、損失が更に累積すれば国民の負担が増えるわけです。早期に解散すべきじゃないですか。それだけ答えてください、大臣。
○国務大臣(吉川貴盛君) このA—FIVEにつきましては、本年四月の十七日に新たな投資計画を策定、公表をするとともに、日本政策金融公庫や地方銀行との連携強化、投資判断プロセスや投資後のモニタリング体制の改善、徹底した経費削減等、役職員が一丸となった改善が進められていると承知もいたしております。 農林水産省といたしましては、A—FIVEにおける経営改善とともに、新たな事業チャレンジする農林漁業者へのサポートがしっかり行われますように、引き続き必要な協力及び指導を行っていく考えでございます。 森委員の御指摘は、私自身としては真摯に受け止めさせていただきます。
○森ゆうこ君 実は、第二次安倍政権以降、新たなシロアリの巣窟をつくっているんじゃないかということで、資料の四の一以降、実は私が平成二十五年六月二十四日予算委員会提出資料ということで、これ幻の予算委員会だったんです。予算委員会は開会されたんですよ。今回と同じ状況です。参議院規則第三十八条の二項に基づいて、委員の三分の一から委員会の開催要求があったときには委員長は委員会を開催しなければならない、それに基づいて石井一委員長は委員会を開催しました。実際に、最後、議事録付けております。しかし、自民党、公明党は欠席し、それを理由に安倍総理以下内閣は全員欠席をいたしました。私は、それは憲法六十三条違反ということで、それを根拠として問責決議案を提出し、そして提案し、本会議でこの問責決議案は可決いたしました。 今、同じことをやっているんですが、なぜ第二次安倍政権以降、このように多数の官民ファンドが創設されたのか、財務省の責任、そして早期に整理した方がよいのではないか。和泉首相補佐官に来ていただこうと思ったんですよ、正式にこの官民連携ファンドの活用に関する関係閣僚会議幹事会、これの副議長に就任していますから。直近の会議の、これ方向性を決める会議の結論あるいはその議論の内容、お聞きしようと思ったんですけれども、与党が賛成せずに出席はいただけませんでした。誠に遺憾であります。 なぜ、第二次安倍政権以降、このように多数の官民ファンドが創設されたのか、財務省の責任、そして早期に整理した方がよいのではないか、税金の無駄遣いですから、ということを質問して、質問を終わります。
○委員長(堂故茂君) 時間が来ておりますので、簡潔に答弁願います。
○政府参考人(古谷雅彦君) 分かりました。 今お話がありました官民ファンドにつきましては、それぞれ政策的な目的のために法律によって整備され、設立されたものと承知しております。 財務省としては、毎年度の財投計画の編成におきまして要求を受け、政策的必要性等を踏まえつつ、必要と認められる産投出資を行ってきているところでございます。 それから、整理というお話でございますけれども、現在、累積損失を計上している官民ファンドにつきましては、新経済・財政再生計画改革工程表二〇一八において、各官民ファンド及び監督官庁が累積損失解消のための数値目標、計画を策定し、実績と乖離を検証していくこととされております。現在、それが実施されていると承知しております。 財務省としては、その各ファンド、監督省庁における着実な実行が重要と考えているところでございます。
○政府参考人(中山光輝君) 委員御指摘の官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議幹事会についてでございますが、本幹事会は、官民ファンドの活用推進という観点から、関係省庁で一体となって定期的に官民ファンドの運営状況等の検証を行うことを目的として関係省庁と有識者から成る幹事会として設置されたものでありまして、引き続き官民ファンドの活用促進を図る観点から必要な検証を行ってまいりたいと考えております。
○儀間光男君 維希の儀間光男でございます。 棚田関連法案ですが、今日は農林水産省に関する一般質疑ということですから、気の向くままに質問をさせていただきます。そう言っても勝手にはしませんから、通告してあります。 まず、サンマ漁業について聞きたいと思います。 サンマ漁業を、水産庁は通年漁業ということで解禁をしております。太平洋におけるサンマの通年操業を解禁しておりますが、これは恐らく、中国や台湾、韓国の海外漁船が五月から沖合、つまり公海上でございますが、沖合にて操業することにより漁獲高が減ったことを受けて、あるいは業界からか水産庁自らやったかは分かりませんが、どちらかの必要性に迫られて通年を解禁するという対策に乗り出したと理解をいたしております。 ただ、御承知のとおり、水産資源への悪影響はもう甚大なものがあるわけですから、そのことについて、どうしても資源を維持していくということでは、関係各国は、北太平洋を挟む関係各国はルールなどを作ってこの資源を守り育てていかなきゃならぬという現況にあると思うんですが、現在どういう状況になっていますか。
○政府参考人(長谷成人君) サンマにつきましては、近年、漁獲量が減少傾向にございますけれども、その主な要因としては、海洋環境の変化に加えまして、先生からも御指摘ありましたように、北太平洋の公海でサンマを漁獲する中国や台湾等の外国漁船の影響も排除できないと考えております。このような状況を踏まえまして、我が国サンマ漁業者からの要望もあったことから、北太平洋の公海での漁獲のため、本年三月に通年操業を可能にしたところでございます。 このように、サンマにつきましては、従来からの我が国の水域内での管理だけではなく、公海域での管理の強化が極めて重要になってきております。このことから、関係各国が加盟しております北太平洋漁業委員会、NPFCにおきまして、日本提案に基づきまして漁船の許可隻数の増加禁止などに取り組んできておりますが、より実効ある措置が導入されるよう関係国に強く働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○儀間光男君 このことは、今の状態を野放しにするというと、遅かれ早かれ資源が枯渇する、サンマのみならず魚介類全てに影響があるというのは誰もがもう知っているんですね、誰もが知っている。ところが、誰からも解決しようという動きは見られない、そう言っちゃ御不満でしょうけど。いろいろ提案はするんだけど実効性がない。その間に公海上でどんどんどんどん捕られてしまって、北へ上がって日本沿岸に戻るサンマがいなくなった。 したがって、日本の沿岸漁業、漁民も公海上へ出て、遠いところへ行って一緒に捕っているんですが、非常に不漁でしたね、今回。非常に不漁で、しかも揚がったのがふりも小さい。もちろんですよ、中間の魚ですから、まだ成魚になっていませんから、小さいのは当たり前。それを捕り尽くしていくというと資源が枯渇するのは誰もが知っているんですけれど、これがなかなか解決、資源を管理する国際ルールが作られていかない、実効あらしめるものになっていない。 一体、那辺に原因があるのかを少し教えていただけますか。
○政府参考人(長谷成人君) サンマ漁業につきましては、日本ですとかロシアのような伝統国と、公海に後から進出した台湾、中国のような国、それぞれ置かれた立場、考え方が、まあ立場が違うといいましょうか、ということで、議論がかみ合わない部分がないわけではございませんけれども、資源があってこその漁業という部分では皆共通しておりますので、話合いを重ねてきているところでございます。 先生から御指摘あった小型魚の漁獲につきましても、サンマにつきましては、我が国の調査研究によりまして、東経百六十五度から百七十度辺りから東側の公海域におきましては小型魚の分布が特に多いということが判明しております。この科学的知見を基に、昨年の北太平洋漁業委員会におきまして、小型魚の分布が多い海域でのサンマ漁業を抑制する措置の導入について合意がなされております。更に実効のある措置となるように、引き続き関係国への働きかけを強めていきたいというふうに思っております。
○儀間光男君 水産庁の資料を手にしておりますけれど、これ、平成十二年から二十七年までの、ちょっと日本と台湾、台湾だけがターゲットじゃないんですが、一番比較しやすいのでそれを取ってみましたけれど、大体、このグラフを見ているというと、平成十二年を起点にやってまいりますというと、台湾はW型、V字二つ重ねたW型で、どんどん伸びていくんですね。日本はV字、逆型のV字でM型になって、どんどんどんどん落ち込んでくる。それで、平成十六年から二十年辺りまで、日本は今度は急カーブで上がっていくんですよ。台湾は同じ調子で上がっていく。ところが、二十二年頃になるというと、まさにまた逆V字で、急坂を転げ落ちてくるんですね。それでも台湾は平均して伸びていっている。それで、二十六年頃になると大体同じぐらいになるんです。それで、二十六年を超えると、今度は日本は急坂を転がり落ちていく。十一トンか二トンぐらいしかない。台湾も十五トン程度。 日本は、昭和四十年代を見ると、八十数万トン捕っているんですね。断然トップだった。ところが、それがどんどんどんどん落ち込んで今日に至るわけですが、こんな長い間サンマの動きを見ていながら、なぜこんなにまで資源の枯渇を防げなかったのか、枯渇に近いものを防げなかったのか、こういうふうな思いがしてならないんですね。 海を見ているというと、これは後で話しますけど、体験談言いますけれど、この海の、我々が食料に供するものを含めて、しないもの、海洋資源というのは、海、水から育み、育てるんですよ。これを我々はただ捕りに行って、捕って市場に回している。我々は作らないんですよ。ですから、海の育みを待たないといけない。これが、人間が捕り尽くすというと、海も育む能力を失ってしまう。そうなると大変なことになるんですね。もう全く、海だけじゃなくて、まあ養殖業もいろいろあって、やってはいるけど全然全然、まだ海の自然の育みを待って、それを捕って食用に供していると、こういう状況にあります。 私事で恐縮ですがね、私は、もう若い頃、一九八九年、三十数年前なんですが、県会議員でした。米国国務省のIVPという、インターナショナル・ビジターズ・プログラムというプログラムで、四十日間アメリカを回った。そのとき、マイアミ市へ行きますと、ちょうど鯨に対する公開討論をやっていて、イギリスの若い三十代の議員がおって、私は日本の若い議員で、当時四十前後でしたけれど、いきなりステージに上げられて鯨論議をしたんです。そして、そのイギリスの若いのが言うのは、日本はけしからぬと。哺乳類である鯨を捕ってばっかりで食っているというような話があって、反論として、おまえたちは牛を殺して食べているじゃないかというようなことを言ったら、この若い議員、こう言いましたね。ミスター儀間、君、間違っていると。我々は牛肉を食べる、食べる目的を持って畜産をやっているんだ、養っている。日本は、おまえたち、いつ鯨、養殖した、育てたという議論になっていったんですね。全くお手上げの状態だったんですが、それぐらい、やはり資源というのは、海洋資源というのは大事にしなければならぬ。このイギリスの若いのに言った。じゃ、日本が鯨を養殖したら食っていいのかいと。できるはずのないはったりをしましたけど、それはできるはずがないですね、今の段階。 そういうようなことで、各国がやっぱり海洋資源は海洋、海に頼りっきりですから、余計にこの資源管理を地球全体でやらぬといかぬ、そういう危機感を持って当たってほしいんですが。 さて、これからのスケジュールとして、これ、毎年国際会議をやるのか、スケジュールとしてどういうスケジュールを持って実効あらしめるための交渉に入っていこうとしているのか、姿勢を伺いたいと思います。
○政府参考人(長谷成人君) このサンマの問題につきましては、元々が公海の自由というところから始まっておりますけれども、それではいけないということで、平成二十七年にこの北太平洋漁業委員会つくりまして、先ほど申し上げたような取組を進めてきております。 その委員会が、今年は七月十六日から十八日、東京において開催される予定でございます。この会合でより実効ある管理措置が合意されるよう関係国に強く働きかけていきたいというふうに思っておりますが、加えて申し上げれば、この委員会におきまして、これまで、漁船の位置を常時モニターする衛星位置監視システムであるとか、あるいはこの委員会の資源管理措置に反する操業を行った漁船をリスト化するIUU漁船リスト対策などが実施されております。これに加えまして、本年からは公海上の外国漁船を検査できる公海乗船検査制度も開始されまして、水産庁漁業取締り船による検査を開始したところでございます。 今後とも、この委員会で決定された資源管理措置の確実な実施、遵守が図られるよう、さらにはより効果的な管理措置が合意できるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○儀間光男君 ありがとうございます。どうぞしっかりとして、海洋国日本、海に関することは我が国がリードしていいと思いますから、どうぞしっかりと頑張っていただきたいと思います。 さて次に、輸出促進に向けての取組について伺いますが、最近、この頃ですが、輸出関連事業を農林水産省に一元化しようということが出てきましたね。新組織を農林水産省に新設をするということが決まってまいりました。これにより、いわゆる輸出に障害、障害というか、その許認可も含めて非常に煩雑で、国際競争するにはスピードが必要なんですが、そういうものが非常に制度上阻害されておったと理解します。そのために農林水産省に輸出関連を一元化して、ワンストップというか、機能よく、スピードよく貿易を促進しようということの試みだと思いますが、この一元化について、関連省庁はいろいろあると思うんですが、何省庁でどこそこなのか、それから、組織をいわゆる農林水産省に新設するんですから、関連省庁から集めるんでしょうけれど、それについての規模あるいはスケジュール、そういうものをちょっとお示しをいただきたいと思います。
○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。 農林水産物・食品の輸出関連の業務につきましては、主に農林水産省が、輸出先国の需要や規制に対応する産地の育成、海外需要の創出、プロモーション、動植物検疫、海外輸入規制の撤廃、緩和の働きかけなどを担当してございます。これに加えまして、食品安全に関する輸入国規制への対応につきましては厚生労働省、輸入国規制に係る対外的な交渉の窓口としては外務省、品目横断的に海外市場の開拓を支援する業務につきましては現在経済産業省がそれぞれ関わっておりまして、これらの関係省庁が連携して今取り組んでいるところでございます。 今委員御指摘いただきましたのは、農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議、これ六月四日に開催されまして、その中で、輸入規制対応にスピード感を持って取り組む体制を構築するということでございまして、具体的には、農林水産省に輸出促進を担う司令塔組織を創設しまして、今申し上げた関係省庁の総合調整を行うとともに、幾つかある、たくさんその障害というか、しなくちゃいけないことがございますので、それを工程表にまとめましたので、これの進行管理を行うと。それから、農林水産省が新たに輸入規制対応のための国際交渉や審査等の業務を自ら実施できるようにすると。それから、民間の登録検査機関の仕組みを導入して証明書発行の迅速化を図る、このようなことを法制度化も含めて検討することとなっております。 今、委員御指摘の、じゃ、人員とか予算はどうだということでございますが、そこも含めまして速やかに検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
○委員長(堂故茂君) 時間が参っておりますので、簡潔に。
○儀間光男君 はい、終わります。 分かりました。どうぞ、ヘッドクオーターは農林水産省ですから、そのヘッドは農林水産大臣になるということを確認して、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 沿岸クロマグロ漁についてお聞きします。 水産庁が昨年、沿岸漁業者との十分な議論も同意もないまま始めたクロマグロの資源管理によって、沿岸漁業者のなりわいと生活を圧迫しています。昨年三月二十九日に当委員会で、漁業者の経営と生活が成り立つ見通しがあるのかというふうに聞きましたら、長谷水産庁長官は、収入安定対策、漁業共済と積立ぷらす、クロマグロ資源管理促進対策によって漁業者の経営安定を図りたいというふうに答弁をされました。 あれから一年過ぎたんですね。北海道の漁師はこれでは生きていけないというふうに言っている。先日、国会に漁業者の皆さんが要請に来られましたけれども、各地の沿岸漁業者は経営も生活も安定していないというふうに言っているんです。なぜこういう漁業者から意見が出ているんでしょうか。
○政府参考人(長谷成人君) クロマグロの資源管理につきましては、沿岸漁業の経営の負担を軽減するために、先生からも御紹介いただきましたように、クロマグロ漁獲の一定以上の削減に取り組む沿岸漁業者を対象に、漁業収入安定対策事業の特例として、基準収入が平成二十九年の水準から下回らないように措置したのに加えまして、定置網においてクロマグロを放流するための漁具改良等の技術開発や魚群探知機等の機器導入、放流作業に伴う経費の支援、さらにはクロマグロの大量来遊の際に休漁せざるを得ないような場合の補償を行っているところでございます。 このような中、昨年漁期におきまして、夏場に捕り控えたところ、単価の高い冬場に来遊がなく配分量を十分に活用できなかったことなどから、経営が安定しないという声、あるいは自由に漁獲できればもっと収入があったのにという声があることは事実でございます。このような声が上がるのも、これまでの漁業者の努力の結果、クロマグロ資源が回復基調にあり、このことについて漁業者も実感しつつあるからと考えております。 水産庁といたしましては、これらの支援策を通じてクロマグロの資源が本格的に回復するよう、これからも努めてまいりたいと考えております。
○紙智子君 私、なりわいと生活が実際どうなっているのかというふうに聞きましたし、それつかんでいるんでしょうか。千葉では廃業した漁民もいるんですよね、この間。沿岸漁民は、クロマグロを生かしていて沿岸漁民を殺すのかという声を言っているわけです。 クロマグロの第四管理期間は三月に終了しました。それで、小型魚の漁獲枠の消化率ということで見るとこれは六六・四%だと、沖合は六七・六%、沿岸が七六・二%ということで、漁獲の枠に対しての消化ということですから、残している、枠が三〇%前後も残っているということになるわけですよね。ところが、一方、この沿岸漁業と同じ場所に大臣許可の巻き網が入ってきて、一度に五十トン、七十トンということで捕っていく事態が発生しているわけです。 今年の経営と生活をどう成り立たせていくのか、こうした課題を抜本的に解決する対策が必要じゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(長谷成人君) 沿岸漁業に対しましては、本年度も収入安定対策などの経営への負担を軽減するための対策を引き続き講じていくこととしております。また、水産政策審議会資源管理分科会の下に設置されたくろまぐろ部会からの指摘を受けまして、我が国の漁獲可能量の有効活用を図るように配分量の融通に関するルールを定めまして、本年四月には国が仲介して、大臣管理漁業、これ巻き網漁業ですけれども、これと知事管理漁業、沿岸漁業との配分量の融通を実施したところでございます。 このような対策を引き続ききめ細かく講じていく中で、回復しつつあるクロマグロ資源を本格的に回復させることこそが抜本的な対策であると考えておりまして、水産庁といたしましては、一日も早い資源の回復のために、沿岸漁業者と沖合漁業者が一体となった資源管理の取組を推進してまいりたいと考えております。
○紙智子君 資源を増やしていくというか、管理は大事なんだけれども、やっぱり今どうするかという、今のこのなりわいとか生活の実態を踏まえて今どうするかということで手を打つ必要があるんじゃないかということなんです。若い漁師が沿岸クロマグロ漁を継続して、やっぱり漁村地域で生活できる対策を是非とも取るように強く求めておきたいと思います。 続いて、沿岸イカ釣り漁についてもお聞きします。 スルメイカの資源が減少して、沿岸イカ釣り漁業経営というのは極めて困難な状態だと。 そこでお聞きしたいのは、青森の太平洋側で、底引き網漁で小さなスルメイカの子供、幼魚を捕っている実態、これつかんでいますか。
○政府参考人(長谷成人君) スルメイカの資源は、産卵場である東シナ海の水温等、海洋環境の変化に加えまして、外国漁船の影響もあって、平成三十年の我が国のスルメイカ漁獲量は三万七千トンと、不漁であった平成二十九年の漁獲量に比べても約七割という状況でございます。 そのような厳しい状況にある中で、スルメイカについてはTACによる管理を行っておりまして、沖合底引き網漁業はそのTACの範囲内で資源管理に取り組みながら安定的な操業に努めているところではありますけれども、先生から御紹介いただいたように、八戸になるわけでありますけれども、五月から六月にかけて小型のスルメイカが漁獲される実態があることについては承知しております。
○紙智子君 自然の減少というのはあるんだけれども、漁獲圧力を掛けるような船に対しての規制というのはやっぱり必要じゃないかと。成魚になる前に幼魚を捕ってしまったら、不漁になるのはもう当たり前のことなんだと思うんですね。 五月から六月、幼魚のスルメイカ、この漁を禁止するなどの対策が必要ではないんでしょうか。いかがですか。
○政府参考人(長谷成人君) 沖合底引き網漁業の操業はTACの範囲内で行われておりまして、そのこと自体、資源に問題があるものではないと考えておりますけれども、スルメイカの寿命は一年でございます。成長が早いことから、資源が減少しているこの状況において、資源の有効利用のために、小型個体の漁獲を抑制して少しでも大きくして単価の高い形で漁獲できれば、底引き網の漁業者の方の経営上も意味があると考えますし、釣り漁業者の方たちとの調整上も、これ意味があるというふうに考えております。 このために、沖合底引き網漁業者に対しまして小型個体を狙った操業を控えるよう指導はしておりまして、小型個体を目的とした操業は行わない、あるいは、一揚網、一網当たりの小型個体の漁獲量が一定割合を超えた場合には漁場を移動するといったような取組を行っていただいているところでございます。
○紙智子君 そういうふうに説明されるんですけど、実際にはやっぱり守られていないということが現にあるんですね。だから、やっぱり厳しくやらないと本当にやっていけなくなるという、そういう現実があるんだということを、そうだそうだという声も出ているんですけど、厳しく是非これはやっていただきたいんですよ。 大臣が許可する漁業というのは、沿岸漁業に対して極めて大きな影響を与えているんですね。沿岸漁業、漁村地域がやっぱり元気でなければ、地域そのものが大変なことになってしまうわけで、それから、今、マイワシとかサバの資源が回復しつつあるということも言われているわけですから、この大臣許可漁業の在り方も検討していただきたいと、そのことを求めておきたいと思います。 次に、ゲノム作物、ゲノム食品についても聞いておきたいと思います。 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会が、三月二十七日にゲノム編集技術を応用した食品の食品衛生法における取扱いの報告書をまとめました。今年の夏にも解禁されるという報道がされています。 それで、ゲノム作物が認められれば、これ種子生産がどう変わるんだろうかというふうに思うんですね。主要な種子の扱いは、これ種子法が廃止をされました。農業競争力強化支援法によって、都道府県が開発した種苗の知見を民間企業に提供することになったわけです。そうすると、都道府県からこの知見の提供を受けた企業というのは、ゲノムの編集技術によって新しい品種を作り品種登録ということができることになるんじゃないかと思うんですけれども、そうなんでしょうか。
○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。 植物の新品種につきましては、種苗法上、区分性、すなわち既に知られた他の品種と形状や耐病性等の特性が区分できること、それから均一性、同一世代で特性が全て均一であること、それから安定性、その品種の種苗を何世代増殖してもその特性の全部が安定して次世代に伝わることなどの要件を満たすものが品種登録を受けることができるとされているところでございます。 他方、当該品種がいわゆるゲノム編集技術によって開発されたか否かを含めまして、どのような技術が育成過程で用いられたかについては品種登録の要件とはなっておらず、品種の登録は可能であると考えております。
○紙智子君 基本的には可能であるという答弁だったと思います。 それで、企業は、都道府県が長年掛けて開発してきた品種を手に入れたら、ゲノム編集技術によって新しい品種を手に入れることができると。つまり、企業は、品種の開発期間もコストも短縮して非常に効率よく品種改良を行うことができるようになると。で、そういう企業の種子支配が強まる傾向が生まれるかもしれないというふうにも思うんですね。その辺、いかがでしょうか。そういう可能性もあるんじゃないかということですけれども。
○政府参考人(塩川白良君) さっき申し上げましたように、先生御指摘のように、競争力支援強化法では都道府県から民間事業者に対して知見を出していくということになってございますので、その一つとしてそのようなゲノム編集技術につきましてもあり得ないことではないと思いますが、これから、先ほど消費者庁も答弁されたように、そういうものを含めましてしっかり検討していくものだというふうに考えております。
○紙智子君 非常に不安もたくさんあります。 それで、そもそもゲノム作物、ゲノム食品に対する国民の理解というのは余り広がっていないと思うんですね。開発者は、リスクはゼロでないというふうに言っていると。消費者の中に未知の食品への不安もあります。生態系への影響も懸念されていると。ヨーロッパでは、欧州司法裁判所が二〇一八年の七月に遺伝子組換えと同様に規制するという判断を下しているんですね。 大臣、最後にお聞きしたいんですけれども、ゲノム編集作物あるいは食品の理解というのは、これ国民的に広がっているというふうに思われますか。
○国務大臣(吉川貴盛君) ゲノム編集技術で得られました農林水産物の規制上の取扱いについては、食品の安全性の観点からは食品衛生法を所管をする厚生労働省、生物多様性の観点からはカルタヘナ法を所管をする環境省において、それぞれの必要な措置を検討してきていると承知もいたしております。法律の対象外となるものにつきましても、使用に先立ち、食品の安全や生物多様性への影響など情報提供を受け国で公表するなど、一定の管理を行うこととされたと承知もいたしております。 一方で、このゲノム編集技術につきましては、新規の技術でもあり、国民の理解を更に広め、深めていくことが重要であることから、農林水産省といたしましても、関係省庁と連携をして説明会などのリスクコミュニケーションを行うなど、正確な情報提供等に努めてまいりたいと思っております。もとより、食料の安全、安心の所管でもあります農林水産省でもございますので、しっかりと情報提供というのはやっておかなければならないと、このようには今の段階では申し上げさせていただきたいと思います。
○紙智子君 やはり国民の理解という点では広がっていないという認識だと思います。まだまだ分かっていないというように思います。そうである以上、やっぱり急ぎ過ぎず、ちゃんと国民的な議論が必要だと思いますので、そこをしっかりやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。 もう時間になりますけど、棚田の問題は、先ほども森ゆうこ議員からも話がありまして、私もちょっといろいろやっている方に話を聞いたんですけれども、百選、棚田百選に選ばれている棚田でも先行きが非常に厳しい状況だという話がありました。 やっぱり支えていく対策としては、本当に担い手がいないと。で、水管理が上流の方でできなければ、水流れてこないと棚田そのものはやっていけないということも含めて、やっぱり総合的な、本当に地域全体どうするのかという対策がなかったら、もう小手先では大変なんだと、もう棚田百選自身が大変だという話もありますので、そこはしっかりと強化していただけるようにということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(堂故茂君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 次に、棚田地域振興法案を議題といたします。 提出者衆議院農林水産委員長武藤容治君から趣旨説明を聴取いたします。武藤衆議院農林水産委員長。
○衆議院議員(武藤容治君) ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 本案は、棚田地域における人口の減少、高齢化の進展等により棚田が荒廃の危機に直面していることに鑑み、貴重な国民的財産である棚田を保全し、棚田地域の有する多面にわたる機能の維持増進を図ろうとするもので、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、基本理念についてであります。 棚田地域の振興は、棚田地域の有する多面にわたる機能が維持され、国民が将来にわたってその恵沢を享受することができるよう、棚田等の保全を図るとともに、棚田地域における定住等並びに国内及び国外の地域との交流を促進することを旨として行わなければならないこととしております。また、棚田地域の振興に関する施策は、農業者、地域住民等が地域の特性に即した棚田地域の振興のためにする自主的な努力を助長すること並びに多様な主体の連携及び協力を促進することを旨として講ぜなければならないこととしております。 第二に、棚田地域の振興に関する基本方針等についてであります。 内閣総理大臣は、棚田地域の振興の意義及び目標に関する事項、棚田地域の振興に関する施策に関する基本的事項等を内容とする基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めることとしております。また、都道府県は、基本方針を勘案し、あらかじめ関係市町村の意見を聴いた上で、棚田地域の振興に関する基本的な計画を定めることができることとしております。 第三に、指定棚田地域振興活動計画等についてであります。 主務大臣は、都道府県の申請に基づき、棚田等の保全を図るため、棚田地域の振興のための措置を講ずることが適当であると認められること等の要件に該当する棚田地域を指定棚田地域として指定することとしております。指定棚田地域を管轄する市町村は、当該市町村のほか、農業者、地域住民、特定非営利活動法人等から成る指定棚田地域振興協議会を組織することができ、同協議会が作成した指定棚田地域振興活動計画について、主務大臣の認定を受けることができることとしております。また、国は、同協議会に対し、指定棚田地域振興活動計画の作成及びその円滑かつ確実な実施に関し必要な情報提供、助言その他の援助を行うよう努めることとしております。 第四に、支援等の措置についてであります。 国は、認定棚田地域振興活動計画に基づく指定棚田地域振興活動を支援するため必要な財政上又は税制上の措置その他の措置を講ずることとし、国及び地方公共団体は、棚田地域振興活動を担うべき人材を育成し、及び確保するために必要な措置を講ずるよう努めることとしております。また、国は、毎年度、当該年度に実施する指定棚田地域の振興に資する事業について、その内容を取りまとめ、公表することとしております。 第五に、棚田地域振興連絡会議についてであります。 政府は、関係行政機関の職員をもって構成する棚田地域振興連絡会議を設け、棚田地域の振興に関する施策の総合的かつ効果的な推進を図るための連絡調整を行うこととしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、令和七年三月三十一日限りでその効力を失うこととしております。 以上が、本案の趣旨及び主な内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(堂故茂君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。──別に御発言もないようですから、これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 棚田地域振興法案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(堂故茂君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十六分散会