農林水産委員会 第11号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/05/23
会議録
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、徳茂雅之君及び藤田幸久君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君及び長浜博行君が選任されました。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に藤木眞也君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長佐藤正之君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。吉川農林水産大臣。
○国務大臣(吉川貴盛君) 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。 我が国の森林については、戦後造成された人工林が本格的な利用期を迎えております。この森林資源を切って、使って、植えるという形で循環利用していくことで、先人の築いた貴重な資産を継承、発展させることが、これからの森林・林業政策の主要課題であります。 こうした課題に対応するため、昨年の第百九十六回国会で成立した森林経営管理法においては、経営管理が不十分な民有林を意欲と能力のある林業経営者に集積、集約化する、新たな森林管理システムを構築することとされております。 この新たな森林管理システムを円滑に実施し、こうした林業経営者を育成するためには、安定的な事業量の確保が必要となります。そのためには、民有林からの木材供給を補完する形で、国有林から、長期、安定的に、林業経営者が樹木を採取できるよう措置することが有効であります。 このような認識の下、効率的かつ安定的な林業経営の育成を図るため、国有林野の一定区域において、国有林野の公益的機能の維持増進や地域の産業振興等に配慮した上で、木材の需要者と連携する事業者が、一定期間、安定的に樹木を採取できる権利を創設するとともに、あわせて、川上側の林業と木材の需要拡大を行う川中、川下側の木材関連産業の連携により木材の安定供給を確保する環境整備を行うため、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の主要な内容につきまして御説明申し上げます。 第一に、樹木採取権の設定についてであります。 農林水産大臣は、効率的かつ安定的な林業経営の育成を図るため、国有林野の一定の区域を樹木採取区として指定した上で、当該区域において生育している樹木を、一定の期間、安定的に採取する権利として、樹木採取権を設定することができるものとしております。 第二に、樹木採取権の設定を受ける者の選定についてであります。 樹木採取権の設定を受ける者については、農林水産大臣が公募を行い、公募に応じた者のうちから、森林の経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有することや、民有林からの木材の供給を圧迫することがないよう林業経営者が川中、川下側の木材関連業者と連携すること等を条件とした上で、地域における産業の振興への寄与の程度等を勘案し、選定するものとしております。 第三に、樹木採取権の行使についてであります。 国有林野の公益的機能の維持増進等を図るため、樹木採取権の設定を受けた者は、事業を開始する前に、施業の計画や現行の国有林における伐採のルールなど樹木の採取の具体的な条件等を定めた契約を五年ごとに農林水産大臣と締結しなければならないものとしております。この契約に係る重大な違反があったとき等の場合は、農林水産大臣は樹木採取権を取り消すことができるものとしております。 第四に、樹木の採取跡地における植栽についてであります。 農林水産大臣は、樹木採取区内の樹木の採取跡地において国有林野事業として行う植栽の効率的な実施を図るため、樹木採取権者に対し、当該植栽をその樹木の採取と一体的に行うよう申し入れるものとしております。 第五に、木材の安定取引に取り組む事業者に対する金融上の措置についてであります。 独立行政法人農林漁業信用基金は、林業経営者と川中、川下側の木材関連業者が、木材の需要の開拓等に関する事業計画を共同で作成し、都道府県知事等の認定を受けた場合に、その計画に係る事業に必要な資金の供給を円滑にするため、資金の貸付け及び債務の保証を行うものとしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(堂故茂君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○進藤金日子君 おはようございます。自由民主党・国民の声の進藤金日子でございます。 今回の国有林野管理経営法案に関しましても質疑の機会を与えていただきまして、理事の皆様、委員の皆様方に感謝申し上げたいというふうに思います。 本法案に関しましては、これまで衆議院、また昨日は参議院本会議におきましても様々な視点から質疑が行われているわけであります。また、一部報道の論調や関係する学識者等の意見等も拝見しておりますけれども、おおむね共通する課題に疑念や不安が集中しているようにも見受けられるわけであります。こうした状況を注視されておられる、現場で林業に従事されている事業者あるいは森林・林業関係の方々におかれましては、ある一種不安に感じておられる方々も多くおられるんではないかと察しているわけであります。 こうした現状を踏まえまして、本委員会での審議に当たって、私自身、本法案に関する疑問点を五つぐらいに分類をして、そうした中で質問を進めさせていただきたいと思うわけであります。 まず一点目が、国有林の伐採を民間開放することへの不安ということであります。二点目が、伐採後の植栽を含めた再造林確保の確実性という視点。三点目が、樹木採取権の権利期間の妥当性ということであります。そして四点目が、地元中小企業者の淘汰への懸念であります。そして五点目が、国有林野のそもそもの管理経営の在り方という視点。この五つの課題に一定程度整理させていただきまして、農林水産省からしっかりとした答弁をいただきたいという趣旨で今回の質問を進めさせていただきたいというふうに思います。 答弁につきましては、むしろ、私にというよりは、多くの林業事業者あるいは森林・林業の関係の方々、そして今後の森林・林業の方向性を心配している国民の方々に御理解いただくように、分かりやすい答弁お願い申し上げたいというふうに思います。 まずもちまして、国有林野管理経営法第三条の規定を確認したいというふうに思います。 すなわち、第三条の国有林野の管理経営の目標というところにおきましては、国有林野の管理経営の目標は、国土の保全その他国有林野の有する公益的機能の増進を図るとともに、あわせて、林産物を持続的かつ計画的に供給し、及び国有林野の活用によりその所在する地域における産業の振興又は住民の福祉の向上に寄与することにあるものとすると規定しているわけであります。 今回、法改正がなされても、この目標規定ですね、むしろ目標規定なんですが、これは本法律の基本理念的なものというふうに私自身は理解しているわけでございますが、これは全く変わらないということ、まずもって確認したいというふうに思います。 すなわち、国有林野の管理経営は公益的機能の維持増進を図ることが大前提でありまして、これと併せて、まず一点目が林産物の持続的、計画的な供給、二点目が地域の産業振興、三点目が住民の福祉の向上への寄与ということが改正法においても本法の根幹として微動だにしないということを確認した上で、質問に入りたいと思います。 まず、今回の法改正によりまして、国有林が民間開放され、伐採が自由になる上に、この伐採後の植栽の義務がなくて国土の荒廃につながる懸念があるといった声も聞かれるわけでございますが、こうした声に対する考え方につきましてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 現在の国有林の管理経営におきましては、毎年度個別に伐採箇所を指定して入札をいたしまして、立木を買い付けた民間事業者が伐採をし、その後の植栽、保育は国が入札を実施し、落札した事業者が実施をしております。 今回導入しようとしております樹木採取権制度でありますけれども、現行の仕組みに加えまして、現在の立木販売で行っているような事業地をまとめて一定期間、安定的に伐採のみを行える権利として民間事業者に設定するものでございます。 伐採を民間事業者に行わせることにつきましては今までと変わるものではございませんで、国有林の管理経営を民間に委ねるものではございません。このため、公共施設の運営を民間に委ねるPFI法の公共施設等運営権とも異なるものでございます。 また、樹木採取権者は、農林水産大臣と五年ごとに現行の国有林の伐採のルールにのっとった具体的な施業の計画等を内容とする樹木採取権実施契約を締結をしなければ樹木の採取はできないこととするとともに、樹木の採取後の植栽も従来と同様に国が責任を持って行うことから、公益的機能の維持増進が確保されて、国土の荒廃につながるといったことは生じないものと考えております。
○進藤金日子君 御答弁ありがとうございます。 まさに今御答弁ありました、公共施設の運営を民間に委ねるPFI法、いわゆるコンセッション方式とは違うんだという答弁があったわけであります。 また、やはりこの国有林、ずっとこの中身を見ていきますと、国有林伐採のルールというのがこれ明確にされているわけであります。 御案内のとおり、国有林におきましては、森林計画区ごとに地域管理経営計画ということがございまして、これとともに、これに即した形で国有林野の施業実施計画、これ定められております。そして、これら計画の中では、伐採総量だとか伐採箇所ごとの伐採方法などのルールが厳格に定められております。 こうしたルールにのっとって、改正法案に基づく樹木採取権、これ行使されるということだろうというふうに思いますので、今大臣御答弁のとおり、公益的機能の維持増進というのは現行と何ら変わることないんだと、なおかつ、伐採後の再造林も同様に国が責任を持っていくということを今明確に御答弁いただきましたので、そういったことから国土の荒廃につながることはないということであろうというふうに思います。 じゃ、次に移りたいと思います。 樹木採取権に対して、伐採後の植栽義務を課さずに申入れの規定としているわけでございますが、これでは確実な植栽を担保する上で法制的に弱いんじゃないかといった指摘もございます。こうした指摘を踏まえて、誰の責任で伐採後の植栽を行うかも含め、再造林の考え方、これお聞きしたいというふうに思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 まず、この植栽についてでございますけれども、この樹木採取権が区域内の樹木を採取することのみを権利の対象としておりますことから、伐採後の植栽につきましては国が責任を持って行うこととしているところでございます。 一方、伐採後の植栽作業につきましては、低コストで効率的に実施をするというような観点から、樹木採取権者が伐採と一貫して行うということが望ましいと考えているところでございます。このため、国が樹木採取権者を公募する際に樹木採取権者が植栽作業を行う旨を申し入れまして、この申入れに応じて申請した者の中から樹木採取権者を選定することによりまして、樹木採取権者によって確実に植栽が行われることとしているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 植栽は国が責任を持って行うんだということの答弁をいただいたわけでございます。 そういった中で、次に、昨年成立いたしました森林経営管理法におきましては、森林所有者から経営管理を受託した意欲と能力のある林業経営者に伐採後の植栽義務を課しているわけであります。しかしながら、今回の国有林野経営管理法案では申入れというふうになっているわけであります。 伐採後の植栽の確実な履行を担保するという共通の行為に対しましてこの双方の規定ぶりが異なる理由、これをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 森林経営管理法では、民有林におきまして、森林所有者の経営意欲の低下等によりまして伐採後に再造林を適切に行わないという懸念がありますことから、伐採、伐採後の造林、保育など森林の経営管理全般を森林所有者に代わって林業経営者が行えるように措置をし、その際、林業経営者は、木材を販売して得た代金を森林所有者に返還することなくそのまま植栽費用に充てることとされておりますことから、林業経営者に対しまして計画的かつ確実な伐採後の植栽を義務付けているところでございます。 一方、国有林でございますが、国有林の管理経営は国が責任を持って行っておりまして、伐採後の植栽につきましても国が責任を持って行うこととしております。したがいまして、この森林経営管理法のような林業経営者への植栽の義務付けの規定は置いていないところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございました。 これはやはりその林地の所有者、民間か国かという違い、また、そういった責任の所在ということの中で法制的な規定ぶりが異なるということであろうかというふうに思います。 次に、再造林を行うに当たりまして、伐採と植栽とを一体的に行うということを再三答弁いただくわけでございますけれども、この伐採と植栽とを一体的に行うということは効率的だということなわけですが、伐採から植栽までの一貫作業を樹木採取権者に行わせることをどのように担保するのか、これにつきましてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 伐採後の植栽作業につきまして、樹木採取権者に伐採と一貫して行わせるために、本法案の植栽をその樹木の採取と一体的に行うよう申し入れるものとするとの規定に基づきまして、国が樹木採取権者を公募する際に、樹木採取権者が植栽作業を行う旨を国が申し入れることとしているところでございます。国は、この申入れに応じまして申請した者の中から樹木採取権者を選定をいたしまして、樹木の採取と一体的に植栽作業を行う旨の契約を当該樹木採取権者と締結することとなるわけでございます。このことから、樹木採取権者によりまして確実に植栽が行われることとなると考えているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございました。 これは契約の中でしっかり担保するということであろうというふうに思います。 それでは、契約といいつつも、仮にこの樹木採取権者が一貫作業を拒むようなことがあれば、これどのように対応するのか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) 仮に伐採と一貫して植栽作業を行うことにつきまして、事故等によりまして樹木採取権者が植栽が行えないようなときは、国が他の事業者に委託することによりまして責任を持って植栽を実施することとなるものでございます。 また、樹木採取権者が一方的な事情によりまして植栽を行わないようなときにつきましても、国が他の事業者に委託することによりまして責任を持って植栽を実施することになるわけでございますが、このような当該樹木採取権者に対しましては、損害賠償金を請求することや、悪質な場合には取消し事由の規定に基づきまして権利を取り消すなど、適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 拒むというふうに私は申し上げたんですが、意図的に拒む場合と、それから、何というんでしょう、いろんな諸事情からもうできなくなったという場合あろうということで、それぞれのケースに応じて対応を考えられているという御答弁だったというふうに思いますが、いずれにしても、そこを放置されることはないような形で、国がしっかり責任を持って取り組むということであろうかというふうに思います。 次に、樹木採取権の期間についてお尋ねしたいというふうに思います。 この樹木採取権の期間につきましては、昨日も参議院の本会議でいろいろ御議論あったわけでございますけれども、この五十年が長いといった指摘、これ本当に多く聞くわけでございます。 なぜこの権利期間を十年ではなくて最長五十年としたのか、その考え方につきましてお聞かせ願いたいと思います。
○副大臣(高鳥修一君) 進藤委員にお答えをいたします。 樹木採取権につきましては、地域の意欲と能力のある林業経営者の育成や、地域の産業振興への寄与の観点から、地域の林業経営者が対応しやすい規模に鑑み、その期間は十年を基本として運用していく考えでございます。 他方、現に地域の森林組合等から長期間の権利設定を求める声があることも踏まえ、例えば地域の取組として大規模な製材工場を誘致をする場合など、国産材の需要拡大のニーズが特に大きい地域におきましては、当該地域の需要動向や森林資源の状態などを勘案しつつ、一般的な人工林の造林から伐採までの一周期の五十年を上限として、十年を超える期間も設定できることといたしております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 五十年の議論、これは自民党の中でも随分議論がございました。十年では短いんじゃないかと、であれば、超えると何年がいいんだという議論になったときに、二十年がいいのか三十年がいいのか。その根拠になってきたときには、まず上限という面では、植栽から伐採までの一つのサイクルの中で五十年ということがあるので、その五十年という期間を一つ上限として置いてはいかがかというような議論の中で収束したというふうに記憶しているわけでございますが。 この五十年というところが非常に独り歩きしていて、何か皆五十年でやってしまうんじゃないかみたいなところが認識されている方が多いんじゃないかなという気がするわけですが、あくまでもこれは上限ということなんだろうというふうに、法律の中を見てもこれ上限ということなんだろうと思います。 そういった中では、その樹木採取権の期間が五十年、やはりこれは上限ということであって、私はこの五十年が一般的なケースであるというふうには想定し難いわけであります。仮に五十年の権利を設定した場合において、その期間内に様々な状況変化が考えられるわけでございますけれども、長期間でありますから。その中で想定し得る状況変化とそれらへの対応、どのように対応していくのか、お聞かせ願いたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 この樹木採取権の行使に当たりまして、樹木採取権者は、農林水産大臣と五年ごとに国有林野の地域管理経営計画等に適合いたしました具体的な施業の計画等を内容に含みます契約を締結しなければ樹木の採取はできないこととしているところでございます。 これによりまして、国としてその時々における情勢あるいは計画制度との整合を図りつつ、国民共通の財産でございますところのこの国有林の公益的機能の維持増進を担保いたしますとともに、権利の期間を通じて適切に事業が実施されるように措置をしているところでございます。 なお、仮にこの事業開始後に合併などの、一般承継とか譲渡などによりましてこの権利の移転が発生した場合におきましても、これによって権利を取得した者に対しましては、林業の経営能力など当初の権利者と同水準で事業を実施できるか否かを農林水産大臣が審査をすることとしておりまして、適切に事業が実施されるように担保されていると考えているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございました。 やはり五十年という中においては、やはり企業体でありますから、やはり合併なり、いろんなまた権利の譲渡なり、そういったことも想定しながら制度設計されていると、法律の中でも担保しているという理解で結構だということでございます。 やはり五十年という期間、私もいろいろな林業事業者の方々にお聞きすると、先ほど副大臣からも御答弁いただきましたけれども、やはり地域に木材をしっかりと加工する、いわゆる伐採をして加工する、いろんな一連の作業を見たときの投資をする際に、一定規模の状況の中で今採取権、権利設定されている中で、やはり投資するのに十年じゃちょっとそこはもう回収できないと。やはり二十年、三十年、場合によっては五十年見据えて、しっかりとこの投資をする中での確実性を見通す上でやはりこの期間というのは重要なんだという声も多く聞かれるわけでありますので、この辺につきましては、繰り返しになりますけど、あくまでも上限であって、その地域地域のニーズに応じて権利設定がなされ、そして基本は五年で回していくということ、ここをまた確認させていただければというふうに思うわけであります。 また、いろんな声をお聞きする中におきまして、やはり各地域で一生懸命頑張っておられる中小の林業事業者おられるわけでございますが、今回、やはり大企業がどんどん入ってくるんじゃないかというような懸念があって、今回の樹木採取権の設定で、中小の林業事業者、これ排除されるんじゃないかという、本当に心配する声も聞かれるわけでございますけれども、こうした声に対する考えにつきましてお聞きしたいと思います。
○大臣政務官(高野光二郎君) 御質問ありがとうございます。 樹木採取権については、地域の産業の振興につながるよう、樹木採取区は地域の意欲と能力のある林業経営者が対応できる規模を基本とすることといたしております。また、樹木採取権者の選定に当たっては、樹木料の高低だけではなく、地域への貢献度合い、例えば素材生産量の増加を通じた雇用の拡大、事業所の有無や事業の実績といった樹木採取区の所在する地域における取組など総合的に評価をいたしますとともに、複数の中小事業者が協同組合等として申請することも可能といたしております。 このように、今回の仕組みは大企業を優先するものではなく、地域で頑張る中小事業者が排除されるものではありません。樹木採取権の設定を受けた事業者は、確実な事業の見通しを得られることにより人材や機械への投資を通じて経営基盤が強化をされ、事業の拡大や生産性の向上が図られると考えておりまして、今回の仕組みが地域の中小の林業経営者の育成につながるよう取り組んでまいります。
○進藤金日子君 御答弁ありがとうございました。 今政務官から、複数の中小事業者が協同組合等として組織して、また効率的な経営に入っていく、そういったことも今想定しているということでございますので、それは非常に重要なことだというふうに思います。 やはり今、国有林のこの事業はそのまま現行は続くわけですから、それのプラスアルファの部分、なおかつ今度は民有林の部分もこれあるわけでありますので、トータルを見た中でどういう姿が一番効率的なのかというところ、この地域の中小の事業者の方々がしっかり先を見据えて経営改善を図っていけるような、その中には事業の協同組合、そういったことも視野に入れてやっていくということでございますので、この部分は非常に重要な視点だと思いますので、是非ともお願いを申し上げたいというふうに思います。 一方で、林野庁のお話をお聞きしますと、この森林経営管理法案の枠組みの中におきまして、やはりこの集積なり集約化の受皿となります林業経営を行う方々、林業経営者をリスト化するということでございます。これは非常に重要なことだと思います。リストで何も絞り込むということではなくて、しっかりできる人たちをリストアップしていくと。その中で、そうした方々にソフト、ハード共にしっかりと支援を林野庁の方から重点化していくんだというようなこともお聞きするわけでございますが、やはりそこ重要なんだと思います。 そういったリストに載った方々で地域で頑張っておられる方々、そういった方々にソフト面、いろんなソフト面の支援あると思います。ハード面もあると思います。そこを地域の状況に応じてしっかりとその支援をしていただく。 そして、今政務官から御答弁いただいたように、その事業体の方々をしっかり育成していくんだと、排除するんじゃなくて育成していくんだと、そこのところが私は非常に重要だというふうに思うわけでございますので、是非そこは、制度的な充実も含め、是非とも地域で頑張っておられる中小の林業の事業者の方々にしっかりと支援をしていただいて、その方々がむしろ中心的な存在となって、この国有林野のプラスアルファの部分、あるいは従来の部分、民有林の部分も含めて地域の林業振興にしっかりと貢献できるような、そういう姿を是非実現できるようにお願い申し上げたいというふうに思うわけであります。 やはり地域で頑張る中小の事業者におかれましても、今私が申し上げましたようなことを今林野庁はしっかり政策として想定されていると思いますし、今現実にやっておられると思います。そういったものも更に充実していく中で、再造林にもしっかりと取り組む意欲と能力のある林業経営者として育成していく。これはやはり地域の持続的産業振興という側面からも重要だと思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。 やはり、伐採した後、一体的に植栽をしますと。植栽した後の木は、これは国の所有権、国のものになるわけですね。ですから、採取権が五十年あったとしても新たに植えたものについては国のものとして管理していく。そういった中で、今現業の方々というのはおられませんから、いわゆる下刈りだとかいろんな保育に係る作業というのはまた別途外注するんだと思います。その外注するときに、もちろん、再造林という過程の中で植栽をした方々が入ってくるのか、あるいは一般的な今まで一生懸命やっているそれ以外の方々も入ってくるケースもあると思うんです。 是非、そこはもちろん透明性、公平性にしっかりと留意して、地域の中で頑張っておられる方にこの受注機会というのは、機会確保されるようにやっていかれると思いますが、その植栽した後の育林なりのいろいろなこと、そこはやはり、何も独占的に植栽した方々がやるわけでもなく、やってもいいけれどもほかでもやれる。これはまさに国有林の今までのこの再造林の後の育林の部分と多分そこは同じなんだということだと思いますから、そこも少し誤解があるのかなという気がしまして、何か植えた後も、その木は五十年の権利設定されているから、再造林した後も、植栽した後もその木は樹木採取権者の権利あるんじゃないかという誤解もあるんですね。そこは、そうではなくて、一回切って、再造林、植栽して、その木はもう国のものなんだと。後は国としてしっかり責任を持って保育していく。 さらに、これが五十年たって、まさに権利内の中で育ってもこれは伐採できないという規定になっていますから、二度おいしいということはないということをしっかり法律の中に規定しているわけでありますので、そこもしっかりと誤解のないように説明していく必要があるのかなというふうに思います。 今、独占の話をしたわけでございますけど、やっぱり、樹木採取権が設定されると、この権利を取得した事業者がその地域の国有林の仕事を独占するんじゃないかと、私今申し上げたような形で、全部囲ってしまって、もう今までやっていた人が入れなくなってしまうんじゃないか、そういう声があるわけであります。ですから、この樹木採取権取得できなかった事業者がその地域から排除されてしまうんじゃないか、そういう心配の声を本当に聞かれるんです。これに関して、この懸念に対してどのように考えられているのか、そこの御答弁いただきたいというふうに思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今回創設しようとしておりますこの樹木採取権につきましては、現行の立木販売などの入札による方式を引き続き基本とした上で、今後供給量の増加が見込まれます国有林材の増加量の一部について導入をするという考え方でございます。 このように、これまでの立木販売でございますとか発注事業というものは引き続き実施をすることとなることでございますので、樹木採取権を取得をしたといたしましても、その権利者が国有林の仕事を独占することはないというふうに考えているところでございます。 加えまして、今委員から御指摘ございましたように、植栽は国が責任を持って行うものでございます。したがいまして、この植えられた、新たに再造林された木は、これはまさに国の国有林としてしっかり管理をしていくわけでございますので、保育事業につきましても、従来と同じような形で透明性を持って適切に事業者を選択して発注をしていくということになろうかと考えております。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 その辺については、今御答弁いただいて非常に明確になったのかなという気がいたします。 また、今の御答弁をお聞きして、例えば五十年設定、樹木採取権五十年といったときに、やはり広がりを持って考えるんだろうという気がいたしております。年間切れる範囲って決まっていますので、ある一定の広がりの中で、ずっと順番に順番に切っていく、切った後に植栽をしていくということになってくると、一定程度の広がりの中で将来どこを伐採してどこをそういうふうに植栽していくのかということ、これ樹木採取権を得た事業体がしっかりと計画的にやっていくと。 その中においても、五年ごとの契約更新もありますし、そういった中で、国有林野という枠組みの中でお互いにチェックをしながら適正に運営ができるようにしていくんだろうというふうに思いますので、今の御答弁のところも含めて中小の方々は非常に心配しておられますので、そこは今明確に御答弁いただきましたので、しっかりとまた現場にこの説明が行き渡るように、我々もこれしっかり説明しないといけないんですが、林野庁におかれましても説明の方をよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 次に、国有林の経営に関していろんな御意見があるわけでございますが、この樹木採取権の設定に当たって、これ法律の名前を見ると、まさに昨年の新たないわゆる管理システムの中では森林経営管理なんですが、国有林は管理が先に来ていますね、国有林管理経営法ということですから。やはりこの管理ということ、先ほど第三条を私確認させていただいたのはそこにあるんですが、管理ということがまずポイントなんだと。 しかしながら、この樹木採取権の設定ということになってきますと、収益が何よりも優先されるということで、俗に言う短伐期皆伐方式、この採用につながるんじゃないか、これを許容してはならないんだというような学術者、専門家の方々の声も聞かれるわけであります。この国有林の管理経営の中における短伐期皆伐方式の位置付けということをどのように位置付けられているのか、これ、お聞かせ願いたいというふうに思います。また、今回の樹木採取権の設定がこの短伐期皆伐方式に直結するものなのか否か、ここをしっかりとお答えいただきたいというふうに思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 森林は、申し上げるまでもなく、国土保全、水源涵養、地球温暖化防止、生物多様性保全など多面的な機能を有しているところでございますので、地域全体で見ますれば、多様な樹種、林齢による森林が配置をされているということが望ましいというふうに考えるところでございます。 このような考え方の下、国有林野事業におきましては、森林の自然条件でございますとか社会条件に応じまして、五十年ないし六十年程度を伐期とする施業のみならず、長伐期施業でございますとか複層林施業など、多様な森林づくり、森づくりを進めているところでございます。 具体的には、国有林、約二百万ヘクタールの人工林があるわけでございますけれども、国有林の森林計画におきまして、この二百万ヘクタールのおよそ半数は複層林施業等を行う森林、およそ四分の一が長伐期施業を行う森林、残るおおよそ四分の一が五十年ないし六十年程度を伐期とする森林というふうに位置付けているところでございまして、短伐期の皆伐施業がメーンというわけではないところでございます。 樹木採取区におきましても、国が既に森林計画において定めておりますこうした施業の方法に従った伐採を行うこととなることから、今回のこの樹木採取権制度は多様で健全な森林づくりの一端を担うというふうにも考えているところでございます。
○進藤金日子君 ありがとうございます。 今長官から御答弁いただきました。 やはりここは樹木採取権を得たら勝手に何でもやってもいいということではなくて、ここは国有林なので、国が既に森林計画において定めている、この樹木採取区の中で定めている施業の方法、ここはしっかり守っていかないといけないということであろうと思いますので、何が何でも短伐期皆伐なんだということではないんだということを今明らかに御答弁いただいたというふうに思います。 やはり今御答弁いただいたように、国有林、約二百万ヘクタールあるという御答弁なわけでございますが、この人工林について、およそ半分が複層林の施業を行う森林、半分が複層林だというふうな御答弁でありました。そして、四分の一は長伐期の施業を行うんだと。それで、残る四分の一がいわゆる皆伐を行う森林と位置付けていてということでありますから、何も短伐期の皆伐施業がメーンではないんだと、やっぱり多様な健全な森づくりを推進するんだということ、ここはしっかりとまた説明をして、誤解のないようにしていく必要があるんだろうというふうに思います。 今、冒頭申し上げましたように、五つの視点から整理をさせていただいたわけであります。繰り返しになりますが、まず、国有林の伐採を民間開放することへの不安に対する今御答弁いただきました。二点目が、伐採後の植栽を含めた再造林確保の確実性の話をいただきました。三点目が、樹木採取権の権利期間の妥当性について、五十年のこと、これ少し深掘りさせていただきました。そして四点目が、地元の中小林業者の淘汰されるんじゃないかという懸念についての御答弁も明確にいただきました。そして、国有林の経営管理の在り方、今、短期の皆伐方式だけじゃないんだと、多様な森づくりに即した形のしっかりとした施業をしていくんだという御答弁をいただいたわけでございます。 その上で、私のところに実は多くの声が届くんです。結構やはり不安の声があるんです。これを幾つか御紹介したいというふうに思います。 まず一つは、森林経営管理法に基づく森林経営管理制度、いわゆる新たな森林管理システムが今年から施行されているんだと。このシステムの中で幾つかの主要な課題があると。その中で、森林所有者、いわゆる山元への利益還元が重要な課題なんだと。その山元の利益還元が重要な課題なんだけれども、国有林野の管理経営法案によって民有林の立木、丸太価格に悪影響を及ぼして、山元への利益還元が著しく損なわれるんじゃないかという懸念の声がございます。そこは衆議院の中での答弁でも累次答弁いただいているわけですが、そういうことはないということ、しっかりここも御説明いただく必要があるんだろうというふうに思います。 それから、二点目のいろいろな声は、森林組合系統から聞かれるんです。これまで、民有林に加えて国有林野事業の森林整備等を担ってきたんだと、これは相当責任感を持って担ってきたと。しかしながら、この国有林野管理経営法案によって、樹木採取権を取得した事業体が結果的に伐採後の植栽を義務的に行うんだから、その後の森林施業の受注が優位になって、結果的に森林組合系の仕事が減るんじゃないかと、こういう声があるんです。それ、私が先ほどですから質問中にあえて申し上げました。そういうことはないんだということ、ここもしっかりと説明していく必要があるんだろうというふうに思います。 実は、様々な懸念、これ自民党の中でも野村部会長の下で相当議論して、いろんな課題が出てまいりました。これをやはり議論したんですが、やっぱり衆議院の審議の中でも、昨日の本会議の審議の中でもやはり同じようなところの疑問点というのは出されてくるわけでございます。不安なところはやっぱり集中して不安なんだなというところありますから、そこを誤解のないように、しっかり丁寧に説明する必要があるんだろうというふうに思います。 私自身としましては、いろんなこうした声には是非とも、答弁でしっかり答え切ったからいいということではなくて、やはりこうした声に是非とも真摯に耳を傾けていただきたい。そして、確かに制度設計の上ではこうした懸念が現実のものにならないように配慮しているんだと思います、これは。配慮しているんだと思いますが、制度設計はそうなんですが、制度運用に当たってはこうしたことが完全に起きないとこれは言い切れないんじゃないかと思うわけであります。むしろ、私自身はこうした懸念に、今までいろんな懸念が出されております、これは与野党問わずあるわけです。こうした懸念に、答弁して終わりということではなくて、あえてもう着目して、制度運用の開始の始めからチェック項目としてこれ浮き彫りにしておきまして、意識的に未然に防止できるシステム、これ現場にしっかり浸透できるようにしていくこと、これ重要なんじゃないかなというふうに思っております。 制度の運用に当たりまして、明らかに起き得ない、まさにこの杞憂とも言える、少し勘違いかなというところの議論もあります。あるいは杞憂だなと思うこともあるんですが、そういった課題とそれから起きる可能性を完全に排除できない課題、これ分けることができるんだろうというふうに思います。 まさに、この前者のやはり誤解なり杞憂とも言えるような課題についてはしっかり説明をして御理解いただく努力、そして、後者の起きる可能性を完全に排除できない課題、これについては、やはり私は、先ほど申し上げましたように、この起きる可能性というのは運用面において完全にこれ排除できないんですよ、やはり。ですから、むしろそういう起き得るものだということを前提にして、チェックリスト的に整理して、現場にしっかり、事業所にしっかり、森林管理局含めしっかり周知いただきまして、是非ともこういった懸念が現実にならないように、むしろ未然にしっかりと防止するようなシステムを構築いただくことを御提案申し上げまして、私の質問を終えさせていただきたいと思います。 御清聴どうもありがとうございました。
○鉢呂吉雄君 おはようございます。立憲・民友会・希望の会の鉢呂吉雄です。 委員会の皆さんの大変厚い御配慮で質問できる機会を与えていただきまして、感謝申し上げます。 まず、大臣、御質問いたします。 今、国有林野特会、債務特会の赤字残高、幾らになっているんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 御説明申し上げます。 国有林野事業の債務につきましては、平成十年の国有林野事業の改革のための特別措置法に基づきまして、当時の債務三兆八千八百七十五億円のうち、二兆八千四百二十一億円は一般会計に帰属し、国債償還により返済するとともに、残りの一兆四百五十四億円と平成十五年度までの集中改革期間中の借入金二千三百四十二億円との合計一兆二千七百九十六億円は、林産物収入等により令和三十年度までに返済することといたしております。 これまでの返済状況につきましては、平成二十九年度までに五百六十九億円を返済をしておりまして、債務残高は一兆二千二百二十六億円となっております。
○鉢呂吉雄君 今大臣からお話あったとおり、一兆二千億以上のまだ借金がある。 私も、平成十年、ですから今から二十一年前の、この債務に関する特別委員会が設置されまして、小渕内閣のときでした。中川昭一農水大臣。当時一番問題になったのは、一兆円をなぜその国有林野特会に残すのか。五十年掛けて返すというスキームだったんですけれども、今大臣からお話あったとおり、その直後、八年間でもう莫大にまた二千億円以上増えたという形でありました。 私は、その当時、思い切ってこの一兆円を全て一般会計処理に承継をして、そして利益が出た段階で一般会計に繰入れをする、こういう形を取るべきだと。当時の中川昭一大臣は、いやいや、まあ中身は言いませんけれども、堅い数字を見積もって、これはぎりぎりの自己努力をしていけば、五十年後にはきちっと長期債務を返済できるんだと、ゼロにしていく計画が実現可能であると、こう胸を張っていただいたわけでありますけれども、そのようになっておりません。後で、今利用期に来たから、今現在、先ほどお話あった五百六十九億円ぐらいは返しております、この六年間で。平成二十九年は百四十九億返しています。 しかし実際は、切って、利用して、再植栽、植えるというスキームからいけば、この植えて保育をするという費用がかなりこれから掛かってくるわけです。むしろ今本当に必要なのは、一般会計に五、六年前落としましたけれども、特別会計で切った後に植えるという財源をきちっと持つことが大事なんですけれども、そうなっておらないんです。一般会計からその予算を出すということは、与党であってもこれは至難の業です。今こそ、本来はこの利益を出たところから植栽や保育の事業を行うと。 私は、後で問題にしますけれども、再植林できるのか、この法律の条項でできるのかと問題にしていますけれども、一番大きなのは、法律にその予算をきちんと確保するということを明記するのが、私は、内閣提出でありますけれども、与党の役割ではなかったかと。これから、そんなに植栽、保育、再造林の費用は出てくるのに、四苦八苦しますよ。 まずそのことをお伝えしながら、しかし、一・二兆円のこの返済するスキームは、大臣、どういうふうにやっていくんですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 債務返済の見通しにつきましては、平成二十四年三月に林政審議会に提出をいたしました一般会計化後の国有林の債務の返済試算におきまして、国有林の資源の充実による収穫量の増加やコストの低減の見込み、再造林を含め、計画的かつ効率的な事業実施に努めれば、平成十年の抜本的改革の際の見込みどおり、平成三十年度までの返済は可能と見通しをしているところでございます。
○鉢呂吉雄君 今日はその議論は入りません。しかし、平成十年の言ったスキームにはなっておりません。例えば、収穫量は一千五百平米、年間、切っていくんだと、収穫していくんだと、あるいは、林野、土地等の資産を売り払う、これ五千億売り払うとなっていますが、そういうふうにいっておりません。 そういうことも含めて、早晩この一・二兆円をどうするかという問題がまたぞろ出てくるというふうに思いますので、大臣、事務段階にもきちっと見直しをさせて、本当にこの一・二兆円が返済できるのか。今、百四十億ぐらい返したところで何にもなりません。もう今現在、四、五百億ぐらい返さなかったら、あと三十年ですから、この一・二兆円は出てこないのでありまして、そのスキームを是非大臣の段階でつくっていただきたいと。 本当の厳しい野党ならここで止めるところでありますけれども、四十五分しかありませんので、次に進めさせていただきます。 ところで、そのときに作った国有林野事業改革特措法第五条の第一項ですけれども、大臣に読んでいただくのは失礼ですので私の方で言います。政府は、国土の保全その他国有林の有する公益的機能の重要性に鑑み、国有林野の管理経営の方針について、林産物の供給に重点を置いたものから公益的機能の維持増進を旨とするものに転換するものとすると、これが法律の条文です。そのとき大転換を図ったんです、大転換。公益的機能が最重要で、林産物の販売、これは従の形であります。 これは、大臣、もう読まなくてもいいですから、そういうふうに大臣も理解していいですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) そのとおりでございます。
○鉢呂吉雄君 その後に出た法律、今、今回の国有林野管理経営法案、この中身見ますと、第三条、先ほど読み上げたから重複します、ここのところには、公益的機能の維持増進を図るとともに、あわせて、林産物の持続的かつ計画的な販売と、同列的になっています。それから、大臣、先ほどこの法案の趣旨説明言いました。私も前から気になっているんですけれども、公益的機能の維持増進、地域の産業振興等に配慮した上でと、配慮規定に趣旨説明でお話をされています。 元々のその小渕内閣のときに決めた考えは全然違うんです。だから一般会計に落として、その公益的機能が最重点だと、林産物の販売は従だと、こういうふうな法律になっております。 このことを、今のこの再植業者にもそういう形でやるかどうか、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 現行の国有林野の管理経営に関する法律の第三条におきましては、国有林野の管理経営の目標は、国土の保全その他国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るとともに、あわせて、林産物を持続的かつ計画的に供給し、及び国有林野の活用によりその所在する地域における産業の振興又は住民の福祉の向上に寄与することにあるものとされております。 この規定に基づきまして、国有林野の管理の経営を行っているところでもございます。
○鉢呂吉雄君 先ほど私が言ったことを同じ繰り返していただいたんですけれども、先ほどの特措法の五条とは違いますね。五条は、国有林野の管理運営方針について、林産物供給に重点を置いたものから公益的機能の維持増進を旨とするものに転換と、転換したんです。このことをきちっと今、後でまたお話をさせていただきます。 さらに、その第五条の二項、これも私の方からお話しします。政府は、前項の方針に従い、先ほどの方針に従って、複層林施業とか長伐期施業その他の森林の公益的機能の維持増進を図るための森林施業を積極的に推進すると、こういうふうに述べられました。 進藤委員に対する答弁がありましたので、私もそれを聞こうと思ったんですが、聞きません。要するに、複層林施業は、国有林の人工林の五〇%、半分、それから長伐期施業が二五%、その他、先ほど進藤さんには言いませんでしたが、通常伐期だとか標準伐期、いわゆる四十年から六十年ぐらいで切るものが二五%。 問題は、皆伐がどのようになされておるのか。これについて御答弁願います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 平成二十九年度の国有林におけます伐採面積は六万一千ヘクタール、そのうち皆伐面積は六千ヘクタールでございまして、全体の一割を占めているところでございます。
○鉢呂吉雄君 問題は、私も知らなかったんですけれども、長伐期施業の中で、複層林施業の中で、五ヘクタール以下であれば皆伐をしてもその中に含まれてやるから皆伐という名称は使わないと、そのトータルが今大臣が言った六千百ヘクタールになるという形なんです。 私、山へ行って、今回質問しなければなりませんから行って、切ったところも見てきました。やっぱり五ヘクタールといったら莫大な面積で、これを一回に切っちゃうわけですから。確かに、聞いたら、保残帯といいますか、徳永さんが質問していた五十メーターぐらいのものは残して、五ヘクタールの周りですか、動物の移動とかできるように保残帯は設けるということになっていますけれども、私ども見る形では、まあ全部が五ヘクタールじゃなくて最大五ヘクタールです、それより小さいものも可能ですけれども、皆伐が国有林野でも行われておると。 これを一般の国民の皆様が見て、やっぱり皆伐だと、こういうふうに受け取るわけでありまして、私は、時間がだんだんなくなりますから、林政審の中身見ますと、国有林野におけるルールをきちっと守って、その中でやらすんだと何回も答弁しています。国有林野のルールをきちっと守ってということは、五ヘクタール以下の皆伐は認めて、何とか帯をつくってやればそれはどんどんやらせると、どんどんという表現は主観的ですけれども。これは果たしていいのかどうか、私は検討をしなければならないと。 衆議院の審議でも様々出ています。国有林野でも一回に十何ヘクタール宮崎県で切って、環境保全にもいろんな影響を与えておるという指摘が厳しくされておりますけれども、やっぱりこの長伐期とか複層林施業の中でも皆伐というものが実際五ヘクタール以下であるということについての、やっぱり林野庁として年々改善を加える、これだけの公益的な機能というものが言われておるわけですから、これをきちっと大臣、やっぱり検討していかなかったら大変なことになるなと、こういうふうに思いましたけれども、いかがですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 本法律案におきましては、樹木採取権者が事業を開始する前に権利の行使方法等を定めた五年ごとの樹木採取権実施契約を農林水産大臣と締結をするということとしております。この契約によりまして、樹木採取権者の施業の計画は現行の国有林の伐採のルールにのっとり、農林水産大臣の定める基準や国有林野の地域管理経営計画に適合しなければならないことといたしております。このような仕組みによりまして、公益的機能の維持管理を担保してまいりたいと存じます。 鉢呂委員の御指摘様々ございますので、その指摘も踏まえながら、公益的機能をしっかりと担保していかなければならないと、こう思っております。
○鉢呂吉雄君 いわゆる国有林野における伐採のルールを年々日々見直しをちゃんとしてほしいということについては前向きの御答弁があったかと思いますので。 そして次に、当時の二十年前の林政審答申、小渕内閣もこういうふうに言っております。国有林の本来の在り方として、国有林を国民の共通財産として、これは法律事項にも実はなっています。当時の、先ほど言った法律の第二条、国民共通の財産である国有林野と、こういうふうに銘打った。それまでは、国の収入源だったり赤字になったりする、そういった国有林野です。国の国有林野だったんだけれども、国民の共通財産たる国有林野と法律にも書いて、小渕総理もそういうふうに表現されました。そして、国民の参加により、国民のために管理経営し、名実ともに国民の森林と位置付けをすると、こういうふうに言ったわけであります。 これは大臣、質問事項、少しはしょっていきますけれども、国民の共有財産、共通財産、これは今回の樹木採取権のところできちっと守られておるかどうか、御答弁願います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 国有林野は、国土保全上重要な奥地、脊梁山地や水源地域に広く分布するなど、国民生活に極めて重要な役割を果たしております。これはもう国民共通の財産でございまして、国有林野を国民の森として引き続き国が責任を持って一体的に管理経営をする考えであることには何ら変わりはございません。
○鉢呂吉雄君 昨日の本会議でも、紙さん、徳永さんから質問が出ていました。昨年の十一月十三日の林政審の施策部会長土屋さんが、未来投資会議というのが官邸にあって、竹中平蔵委員が国有林の改革について主張をして、成長戦略そのものに反映したい、トップダウンで政策の枠組みが決まってしまっている、やはり転倒しておるのではないか、正しい政策の在り方ではないと、こういうふうに部会長が厳しく言っておるわけであります。 今私が言った国民の参加による国民のための国民の森、森林としての国有林の位置付けからいって、今回の決める方法はやはりかなり大きな問題があったと、こう指摘せざるを得ません。同時に、国民に対する御意見が出て、聴取をするというこの枠組みが全く取られておりません。 林業関係者、それは川上から川中から川下までの業者さんにアンケート調査のようなものをやったと繰り返し事務方は私に言うんですけれども、本来は、国民の共有財産、共通財産であれば、一般の国民の皆さんからこういう民有林の業者に活用させるという形についてどうだと、そういった真摯な法案作成の過程があってしかるべき、こういうふうに思うんですよ。私は、これはもう一回法案出し直した方がいいと思うぐらい、先ほどの皆伐は実質やっぱりあるわけですから、それをどういうふうにしていくかというのを、慎重な論議がなければ堪え得るものではありません。 今になって国民の皆さんから、これはおかしいぞという声が、先ほども進藤さんのところにも来たと言いますけれども、私らのところにもどんどん来ておる、今になってですよ。あるいは、一般のマスメディアも、今日も、連日どこかの新聞は大きく報道しています。これはやっぱり普通でない。法律にまでちゃんと国民共通の財産であると、第二条、国有林野について、こう書いてあれば、やっぱり大臣、これは厳しく反省をして、出直しするぐらいの決意を聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) この本法案につきましては、一昨年閣議決定をされました未来投資戦略二〇一七に基づき実施をした国有林野の木材販売につきましての民間事業者からの改善提案において、現行よりも長期にわたり樹木を伐採できる制度の創設の希望が多数寄せられたことから、それらの提案を踏まえて林政審議会におきまして十分に御審議をいただいたところでございます。その上で政府として本法案を提出したものでございまして、御理解をいただければと、このように思います。
○鉢呂吉雄君 なかなか衆議院段階でも修正もできないわけでありますから、慎重な審議をしたいんですけれども。やはりこれは、大臣、真剣に考えてもらうべき問題であります。国民はほとんど知りません。事務方は、国会で論議するのが国民の論議だと私に言いましたから、それは違うだろうと、こういうふうに言ったんですけれども。 そういう中で、少し前に進めさせていただきます。 先ほど、最大五十年について国民の共通財産という視点でいえば、単に長過ぎるとかではなくて、長期にわたって独占的、排他的に利用権が出てくると、これが先ほど言った国民の森とか国民の参加というものと整合性は取れるのかどうか、これは、大臣、ちょっと真剣に答弁してください。
○国務大臣(吉川貴盛君) 本法案は、事業者に国有林の管理経営を委ねるものではございませんで、国が責任を持って管理経営することに変わりはないとの、そういった前提の下、森林経営管理制度の円滑な実施に向けて、国有林が民有林を補完する形で意欲と能力のある林業経営者に長期安定的に木材を供給するものとなっております。 さらに、樹木採取権者は、事業を開始する前に権利の行使方法等を定めた五年ごとの契約を農林水産大臣と締結をするなど公益的機能を確保するための措置を設けておりまして、国有林の本来の在り方からこれは逸脱するものではないと考えております。
○鉢呂吉雄君 逸脱という形があれなのか、やっぱり利用権は独占的に長期間ですね、超長期。例えば今、分収育林も当初予定した方向とは全く別で、一割ぐらいにしか売れないで大損、裁判問題にもなっておるというのが衆議院でも論議されました。これだって、国はいいことを言って、林野庁はいいことを言っているけれども、本当に五十年分を貸すんではなくて、採取権を与えて、逆にそれだけのものがないとか、ちゃんと健全に成長しないでそれなりのものが取れなかったとかいう、逆の、採取権を持った方からの異議申立ても私は予想されると、こういうふうに思うんですよ。だから、やっぱりそういう中で本当に五十年というのはいいのかどうか。 私も、北海道広いんですが、五か所、オホーツク管内、それから道南、道央で芦別、それから大臣も行かれましたけれども、今回の地震の被災地のむかわ町穂別、行っていろいろ聞いてきました。 そうすると、少し話はそれるんですけれども、芦別というところに行きましたら、これは炭鉱地帯です、皆さん、昔は。炭鉱のためにカラマツを、山が多いものですから、カラマツを要するに鉱山の坑木に使ったと。非常に森林、林業に対して熱意があって、私はちょうど偶然に行ったんですけれども、芦別、元気森森まつり、行ったところ、鉢さん、これは国からも市からも一銭ももらわないでお祭りやっているんだぞと、十六回になるんだと、林業関係者が五人ぐらい私のところへ来て。それでまた、椅子を小学生の子供さんに金づちで作らせて、非常に子供さんは喜んでいるとか、いろんな、ほだ木で売っていたり、シイタケのほだ木を売っていたり。そして、私も動くのは見ていなかったんですけれども、フォレスターといいますか、収穫の機械とかいうのを見させていただいたんですけれども。 彼らの話を聞きますと、やっぱり五十年は長過ぎると。我々のこの中小企業がいつまでもつかどうか。それは、森林組合で協同組合をつくれといったって、それはそう簡単にいかないと。結局は、大臣、大きな企業に独占されると。そして、この林政審の審議の中身見たら、林野庁は、外資が地元の企業と結び付いていくのも否定できないと、こういうふうに言っているんですね。これは、かなりあちこち行って、外資に日本の山が、使用権ですけれども、乗っ取られるのではないかと、こういうことを言われてきました。 ですから、結局は資本力や資金力のある大手が五十年というものを持つわけでありまして、これは法律に明記するぐらいなら削除した方がいいというのが私どもの考えですが、そのほか、やっぱり先ほど私が言ったように、再植林、保育をする予算が少な過ぎると。これは本当に、国有林野は予算を、今でも少ないのにやっていけるのかと。 それからもう一つ。北海道も四か所ぐらい大規模な木質バイオガスの工場ができて、結局、製品になるような、製材できるようなものをそちらの方に、結局は年間フル操業するためには必要だということで、A材、B材とは言わぬかったけれども、製材できるものが燃やされていると。これは資源の無駄どころか、結局は非常に大きな、製材工場、バイオガスの工場ですから、二千キロワットといいましたか、そのものを稼働させるために結局はそっちの方に材が行ってしまう、キロワット三十二円で売電できるわけですから。そこは、大臣、やっぱり厳しく見ていかなければ、五十年の、出てきたものは、そういった、新たなと言いながら、これ今急増していますよね、木質バイオガスの発電所向けの仕向け量が急増している、そっちの方に行ってしまうのではないかと、むしろ我々を圧迫してしまうのではないかと、こういう声もございました。 もう一度、五十年、長期のものがいいのかどうか、御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) まず、資本力の大きい企業に独占されるのではないかという御懸念でございます。 今回の仕組みにつきましては、地域の意欲と能力のある林業経営者の育成の観点から、これらの林業経営者が対応しやすい規模を基本として樹木採取区を指定をすることといたしているところでございます。また、樹木採取権者の選定に当たりましては、樹木料の高低だけではなくて、地域への貢献度合いなどを総合的に評価をするとともに、複数の中小事業者が協同組合等として申請することも可能といたしているところでもございます。 今回の仕組みは、中小規模を含めた地域の林業経営者の育成に貢献をすると考えておりまして、資本力の大きい企業に独占はされることはないと考えているところでございますが、私たちも、このことにつきましては今後ともしっかりと注視をしていかなければなりません。この設定につきましては、中小規模の皆さんがきちっとこういった採取権者になれますように、努力も今後続けていきたいと、こう思います。 さらに、木質バイオマスの点についてお尋ねがございました。 例えば、FIT法などによる木質バイオマスのエネルギー利用につきましては、林業の副産物であります林地残材を利用することを基本といたしております。一般に、林地残材による燃料向けの原木価格は五千円から七千円程度でありますが、製材向けは一万円から一万二千円でありますことから、製材向けの原木を燃料とすることは経済的な合理性はないと考えておりますが、しかしながら、原木が通常の市場価格よりも安い場合には、製材向けとして活用され得る材が燃料として供給されている場合もあり得ると考えます。 このため、私ども農林水産省といたしましては、木材が品質にふさわしい用途に利用されますよう、木材関係団体とも連携をして取り組み、国産材の需要拡大にも努めてまいりたいと思っておりますし、さらに、個別案件等につきましては都道府県と連携をして事業者に聞き取りを行うなど、実態の把握にも努めているところでもございます。
○鉢呂吉雄君 地元業者と外資が合体してこの事業を取る、これは否定できないと、これはそのとおりですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 外資の関係につきまして御答弁申し上げますが、外国企業につきましては、この数百ヘクタールを基本とする樹木採取区の売上高や利益の水準からして、外国企業が参入するメリットは小さいと、こう思われます。 外国企業は我が国の林業の実績がほとんどございませんで、我が国の森林の自然条件等に応じた技術の蓄積も少ないこと、さらには、川中、川下事業者との連携には実質的にはこの地域の一定の足掛かりが必要であることから、その参入は私どもはそこの想定をしていないところでもございます。
○鉢呂吉雄君 それは、実績がないとか、川中、川下の連携。しかし、この法律上、これは拒否はできるんですか。 林政審でも、林野庁の担当者はそういうことがあり得ると、質問に対して、女性の方の質問に対して、葛城奈海さんの質問に対して。外資が地元とジョイントならオーケーという説明があったがと、資本的に潤沢な外資や大手が日本の山で幅を利かせて、結果として圧迫してしまうのではないかと、こういう質問をされておるんですけれども、これは拒否はできないということでいいんですね。
○国務大臣(吉川貴盛君) 外国企業がこの国有林の入札に参加すること自体は現行でも可能でありまして、新たな仕組みでもその取扱いが変わるものではないと認識をいたしております。
○鉢呂吉雄君 委員の皆さんにも、我々、食料の自給は、やっぱり国際貿易との関係あるいは国際資本の国際的な在り方と違って、やっぱり一つの歯止めを論議をしてきちっとつくる段階に来たのではないかと。トランプさんがあれだけアメリカ第一でやっている。日本の第一はやっぱり食料とかそういう自然関係のものについて、やっぱり論議をしてやるべきものはやっていくという段階に来ておるのではないかと、こう思いますので、今日は時間がありません。次に行きます。 もう一つは、大臣、少し飛ばさせてもらいます。 趣旨説明の中で、民有林からの木材供給を補完する形で、国有林から樹木を採取できるように措置する、これが今回の法律の趣旨だと。 だけど、例えば林政審の十一月十三日の部会で、都道府県が公表する林業経営者あるいはそれと同等の能力があると認められる人は対象者になるんだと、公募の対象になるんだと、専ら国有林の仕事をやっていただいている方も樹木採取権を受ける者になっていくのだというかのような発言をしているんですけれども、これは少しさっき言った趣旨、補完する形からいけば、やっぱり国有林のための今回の採取権を与えるということになっていくのではないかと。民有林の大半はもう八〇、九〇%は民有林で、一〇から二〇ぐらいを国有林がやって初めて民有林に対する補完的な機能で手助けをすることができるんだと。これ、どっちですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 森林経営管理法により措置されました森林経営管理制度は、この民有林において経営管理が不十分な森林について意欲と能力のある林業経営者への集積、集約化を進めるものでございます。 この制度を円滑に機能させるためには、その要となる意欲と能力のある林業経営者の育成が不可欠となっているところでございます。意欲と能力のある林業経営者の育成は主に民有林を中心に取り組むものであると考えられますが、国有林におきましても、民有林からの木材供給などの取組を補完をするため、本法案により、長期安定的に林業経営者が樹木を採取できますよう措置し、意欲と能力のある林業経営体の育成を支援することとしているものでございます。
○鉢呂吉雄君 それは後に回しまして、他の委員から詰めていただきますけれども、今大臣言われたのは単なる型どおりのことでありまして、国有林野の伐採を主にずっとやってきた業者がそのままやれるとか、あるいは国有林が五割、六割そこに入っていて、あと三割、四割が民有林のこの伐採をやる業者、そういったものは対象になるのかならぬのか、明確にしてほしいと思います。 それから、時間がなくなりました、国が樹木採取権を公募する際、その旨を国が申入れをすることとして、この申入れに応じた申請した者の中から権利者を選定すると。申入れをした者に対して、再植をすることを申入れした方ですね、言っておるわけです。 私は、この法律の建前からいけば、法律関係者から聞いたんですけれども、この法律からいけば、植栽ができないと言っておる採取権者がもしかいるとすれば、それを選定から外すと、公募はしたんだけれども選定を外すということは法律上できないのではないかと。ですから、何か提訴されたりしたら、それを拒否することができないのではないかと。これについて御答弁ください。
○国務大臣(吉川貴盛君) まず、現在、国有林のみで事業を行っている事業者でありましても、樹木採取権の取得によりまして事業規模の拡大が可能となり、将来的には都道府県が公表する意欲と能力のある林業経営者として民有林の管理経営の集積、集約化に貢献することが期待されることから、樹木採取権の設定の対象としているところでございます。 さらに、もう一点でありますが、事業者が植栽の意思なく申請してきた場合には申請を受け付けないこととする方針でございます。なお、このことを国が樹木採取権者を公募する際に明らかにした上で申し入れることとしていることから、植栽作業を行う意思がない者が申請することはないものと考えておりまして、さらに、植栽する意思のある者の応募がなかった場合におきましては、国は植栽を樹木の採取と一体的に行う事業者を改めて公募をすることとなります。
○鉢呂吉雄君 いや、私の質問は、そのことを拒否をした、応募した段階で植栽をする意思がないと言って、公募の段階で選定の者から外した場合に、この業者さんから異議申立て、最終的には裁判、そうなったときに、この法律からいけばそこまでは言えないという形で国が負けてしまうのではないかと、端的に言えば、そのことについてどうですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 国の申入れに応じまして植栽する意思を示して選定された樹木採取権者が、それに反して植栽に応じない場合は、国は樹木採取権実施契約を締結することとはしませんで、この場合、樹木採取権者は事業を開始することができないため、権利を取り消すこととなります。
○鉢呂吉雄君 ちょっと答えていないので、もう私、時間が四分足らずでありますので、後で、来週小川さんも質問すると思いますので、きちっと拒否できると、法律的に問題なしということを明確にしていただきたいと。いいですか。本当はここで止めてもいいわけですけれども、そういうわけにもいきませんから。答えられますか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 原則的には私今お答えをさせていただいたとおりでございますが、そういったことが、事象が起きた場合に国が拒否するということは問題はないのではないかと思います。
○鉢呂吉雄君 確かに、これを義務付けするのは、私も詳しくは分かりませんけれども、民法二百四十二条の不動産の付合という条項で、国が、林野庁が金を出して植えてもらっても、その植えたもの自体が植えた人の物権といいますか、不動産になるという条項もあって、この義務付けが困難だというのは事務段階で聞きました。 問題は、今ちょっと話が違うことになっているんですけれども、植えることについてはそうであるかもしれません。植えることについては、その民法二百四十二条の条項が当たると。あと長い間、五十年もあれして、長い間、保育期間があります。保育期間について義務付けさせることはできないんですか。それについて御答弁願います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 保育に関しましてはこの実施契約の締結の中に義務付けるものではございませんで、保育に関しましては国が責任を持って行うと、このようにいたしているところでございます。
○鉢呂吉雄君 いずれにしても、責任というのは、もちろん責任は予算を出す皆さんにあるんですが、その施行を義務付けをすること、要するに伐採をした業者に義務付けをするということはできないんですかと言っているんです。
○国務大臣(吉川貴盛君) 保育に関しましてはこの実施契約の締結の中の権利に含まれておりませんので、この点に関しましては、国が責任を持って保育は行うということになっております。
○鉢呂吉雄君 時間が過ぎましたので、今はちょっとはしょって、もう少し詳しく聞きたかったんですが、時間がありません。 いずれにしても、この国有林野に関する採取権の付与というのは非常に重要な課題でして、私は、国民の共通財産とか国民のための森という公益的な機能を増進させるということからいけば、まあ法律は通ってしまうんでしょう、これだけ多数ですから。しかし、やっぱりその後が問題で、やっぱり国民に対するパブリックコメントなんかももっと広くやって御理解をいただく。 私が見ても、これは先ほど時間がありませんでしたからやりませんでした、いわゆる生物多様性の保全という意味合いからいったら、あれだけの機械力で皆伐をしたら、それは山は荒れた形で、方々で、小渕総理も言っています、あのときちょうど二十一名が亡くなった大水害の直後だったんです、やっぱりこの森の重要性を、大事だと。 それをきちっと踏まえた今回法律を出させてもらえたということなんで、是非その観点で、まあ法律は通ってしまうというのを私が言うのもおかしいけれども、やっぱり真剣にやっていただきたいと、そのことを是非お願いをして終わらせていただきます。ありがとうございました。
○田名部匡代君 国民民主党・新緑風会の田名部匡代です。今日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。 大事な法案の審議で貴重な時間ですので、集中して法案のことについてお伺いしたいと思いますが、一点だけお許しをいただいて、昨日も本会議場で徳永委員の方からありましたけれども、五月十七日、愛知県において二十三例目の豚コレラが発生をしました。もう一例目から八か月、間もなく九か月を迎えようとしているわけであります。 昨日も、生産者への経営支援の支払状況について指摘がありましたけれども、大臣からは、県から申請が来た段階で対応するということでありましたが、まずはちょっと事実関係だけ、そういうことでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) そのとおりでございます。
○田名部匡代君 大臣、本当にこのことについて危機感を感じていらっしゃるんでしょうか。県から申請、手続上はそうだと思いますよ。でも、これだけ立て続けに豚コレラが出て、県だってもう対応に追われているわけですよ。現場はいっぱいいっぱいですよ。みんな追い詰められている。 そういう中で、通り一遍のことじゃなくて、もう少し政府も積極的に、どうやって手続を迅速にすることができるのかなどを考えるべきではないのかなと。少しでも早く支払が行われるような環境をやっぱり農林水産省が主体でやっていくべきではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 必要でありますれば事務方の方からこの手当金についての算出の仕方等々は御説明申し上げさせていただきたいと思いますけれども、まず私の方から、ただいまの田名部先生に対しましての答弁を申し上げさせていただきますが、豚コレラ発生で殺処分されました家畜につきましては、評価額の全額を手当金として交付することといたしております。 家畜の評価につきましては、その基準、算出方法等を国において定めまして都道府県知事にお示しをすることで手続の簡素化を図っているところでございますが、具体的には、その豚の評価額の算出に当たりましては、肥育豚でありますれば、発生農家が通常利用する市場での市場価格を、繁殖豚でありますれば、血統による価格や導入時の価格を考慮することといたしておりますけれども、適正かつ客観的な評価が必要なことから、家畜防疫員、畜産関係に従事する地方公務員、民間の畜産業経験者から成る三人以上の評価人の意見を踏まえて都道府県で算出をいただいているというところでございます。 豚コレラの発生によりまして影響を受けました農家の方々が経営を続ける意欲を失わずに速やかに経営再開できますように、国ももちろん相談に乗りながら、迅速にこの評価を進めて、申請があり次第、順次支払を進めてまいりたいと思いますし、もう既に支払を進めているところでもございます。
○田名部匡代君 是非、迅速に対応していただきたいと思います。 八か月、もう間もなく九か月になろうとしているときに、なぜ終息させられないのか、今までの対応が十分なのかどうか、大臣、こうしたことは検証されているんでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 一昨日も、この豚コレラの防疫調査の会がございまして、いろいろな分析をしていただいているところでございますので、これからも、その折に特に指摘をされましたことは、やはりこの飼養衛生管理基準の遵守を更にきめ細かく徹底することが必要だというようなことも出されました。 そういったことも含めまして、今後また、愛知県、岐阜県、両県とも今実際に飼養衛生管理基準の在り方につきましても協議をさせていただいておりますので、以前から私どもが示させていただいておりますように、早期出荷等々も含めてこの終息に向けてしっかりと更なる対応というものをしていかなければならないと、私はこのように思っております。
○田名部匡代君 農林水産省も別に、何というか、一生懸命対応してくださっていると思いますよ。でも、大臣、何かですね、伝わってくる、大臣から伝わってくるものがないんですよ。やっぱりこれ、必死で一刻も早く終息させるんだという思いを持って、しっかりと生産者の皆さんにもそのことを発信していただきたいですし、諦めることなく、これからも生産活動をしっかり続けていっていただけるように、大臣からも強いメッセージを発信をして、これからも一生懸命取り組んでいただきたいと思います。 今日、新井局長にもお越しをいただきましたが、豚コレラについてはこれで終わらせていただきますので、済みません、ありがとうございます。 それでは、法案についての質問をさせていただきたいと思います。 いろいろと皆さんが感じている不安というのは、懸念しているところというのは大体同じなのかなというふうに思っています。質問も重なるかもしれませんけれども、お許しをいただきたいと思います。 ただ、大臣先ほど答弁されておられましたけれども、再造林や保育についてはしっかりと国が責任持ってやっていくんですと。ただ、これだけ現場で対応してくださる人材も減ってくる中で、本当に保育のところまで含めて国が責任取れるような予算や人材ということが確保できているのかなということもやっぱり不安なんですね。それが見えてこないから、国がやるんですと言ったって、本当に大丈夫ですかという話になるので、そういうことも含めて質問していきたいと思いますけれども、申し上げるまでもなく、森林資源が充実をして、提出された法案を審議すると同時に、林業経営者を育成する、これは大きなチャンスとして政策を進めていく必要もあると思います。 しかし、地方では人口減少、そして少子高齢化に加えて、若い人たちが県外へどんどん流出をしていくということも地方にとっては大きな課題です。そうした問題を食い止めるためにも、林業、木材産業による事業と、そしてまた雇用の創出、就業機会の増大、若者の定住に向けた条件整備をしっかりと推進をして、林業の担い手となる人材を育成、確保していくことは、これ大変重要なことだと思っています。 林業労働者の人数というのは徐々に減少しておりまして、全国で五万人を割り込んでいる状況、これを食い止めなければならないということです。そこで、安全で魅力ある産業であるよう機械化であるとかICT等の技術の活用を進めることもこれまた大事。そしてまた、賃金等を始めとする就業条件を改善することというのは、私はこれ本当に重要なことだというふうに思っています。 今回、新たな取組をスタートさせるわけですけれども、この林業の分野で働いていただく人材をどの程度まで増やしていこうとお考えなのか、そしてまた、そのために働く皆さんの所得であるとか就業条件というものをどんなふうに改善していこうとお考えなのか、具体的にお答えください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 御指摘いただきましたように、この林業労働者の確保、育成、これは大変重要な課題だというふうに認識をしているところでございます。そして、この確保、育成を図るためには、御指摘ございましたように、林業労働者の所得の向上でございますとか雇用の安定化、また安全な職場の確保といった就業条件の改善を図っていくということがこれは大変重要な課題だというふうに認識をしているところでございます。 このため、農林水産省といたしましては、この林業の成長産業化を図りまして林業経営体の収入を増やすということ、それからこの緑の雇用事業、これは大変地域によって熱心にお取組をいただいておりますが、この緑の雇用事業によりまして、素材生産から造林、保育まで一年を通じて複数の林業作業に対応できるような現場技能者の育成を支援をいたします。これに加えまして、安全な職場の確保といったような観点で林業の現場への巡回指導あるいは安全教育に対する支援も行っておりますし、加えまして、伐採等の作業を人ではなくて機械に行わせる、なるべく木に人が触れないような形で、機械が触れて作業をするということでこの安全確保ができないかということの観点で高性能林業機械の導入への支援でありますとか、あるいは伐木等の作業の無人化に向けました林業の機械の開発といったようなものも取り組んでいるところでございます。 人材確保の見通しについての御質問でございますが、現在、新規就業者数で見ますると、緑の雇用事業の開始前は大体毎年二千人ぐらいの新規の就業者だったわけでございますけれども、この緑の雇用事業の開始後は大体約千人増えまして、毎年三千人程度が確保されているところでございます。 引き続きまして、これら緑の雇用を始めとする取組を通じまして、林業労働者の確保、育成に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○田名部匡代君 緑の雇用開始前と比較して開始後は三千人程度に増えているということですが、これ定着率はどうなんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 緑の雇用事業の定着率でございますけれども、緑の雇用事業の新規就業者のまず三年後の定着率でございますけれども、近年ではおおむね七割程度で推移をしているというふうに把握しているところでございます。さらに、五年後、十年後ということで見てみますと、大体五年後の定着率が六割程度、十年後の定着率で五割程度というふうに把握をしているところでございます。
○田名部匡代君 ありがとうございました。三年後で七割、それが十年後で五割ということであります。 いろいろと要因は考えられるのかなと思いますけれども、例えば若い世代の人たちがこの制度を使っていろいろと技術を身に付けて、そして現場で働くと。しかし、その人たちがちょうど結婚適齢期になって結婚して、そして子供を持ちたいという時期になったときに、なかなか、安全の問題だとか労働環境の問題だとか所得の問題だとか、こういったことでこの仕事を続けていくことが難しいという、もしそういう問題もあるとすれば、やっぱりそこは改善していかなきゃならないというふうに思うんです。 ちょっと話がそれるんですけど、実は私、この間も視察をさせていただいて、本当に驚きました。プロセッサーでしたっけ、枝をわあっと、わあっと、これ議事録にわあっとか載るんですかね、こう取って、そして一定の長さで切っていく。こんなことに驚くな、当たり前だと言われるかもしれませんけれども、本当にすごいなと。 話がそれるというのは、実は地元で大規模でやっている酪農家のところに視察に行ったときに、そこではDVDを用意して若い人たちに酪農の仕事、一連の作業だとか、本当に最新のシステムを使った今の酪農の仕事の内容なんかをお伝えするDVDを作って学校の子供たちにも披露していると。 やっぱり知ってもらうということ、見てもらうということ、もっと言ったら、できることなら体験してもらうということもそうかもしれませんけれども、こんなふうに機械化も随分進んで、こういう現場で仕事をしているんだというのは、逆に言うと、知ってもらうような機会をつくるということも若い人たちの関心を呼ぶのかもしれませんし、人材確保という意味においては、今申し上げたこの緑の雇用なんかの制度を使うこともそうですし、労働環境、そして所得の問題、こういうこともあるかもしれませんが、ほかにも、どうやって林業の現場を知ってもらうのか、是非工夫をしながら発信をしていっていただきたいと思います。 他産業と比較をしても低い賃金である、まさに月給制が二割に満たない状況だと伺いました。平均所得は全産業と比較して百万円以上低いというような実態がありますので、やはりこの所得の向上というものは非常に重要な課題であり、なかなかそれを現場に任せていても自助努力ではどうにもならないことがあると思うので、しっかりと国がここの分野についても、この点についても責任を持って取り組んでいく必要があると、私はそんなふうに考えています。 と同時に、労働力不足ということでいうと今外国人労働者の問題があるわけですけれども、林業分野において外国人労働者の受入れということについてはどのようにお考えになっておられるのでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 外国人材の受入れについてでございますけれども、林業現場におきましては、委員からも先ほど来御指摘いただいておりますように、労働災害が他産業と比べて非常に高い割合で発生しているということもございまして、現時点におきまして、林業現場での外国人材の受入れの経験というものはほとんどないという状況でございます。したがいまして、今すぐ外国人材の受入れを林業において進めるということはなかなか難しいものがあるのではないかというふうに考えているところでございますが、ただ一方、やはり林業につきましても、先ほど来御指摘がございますように、人手不足というような問題もあるところでございます。 業界、関係の団体においては、外国人の技能実習二号に林業を追加したらどうかというような検討も始まったというふうに伺っているところでございますので、こういった業界団体の検討が円滑に進みますように、私どもとしても支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
○田名部匡代君 分かりました。 それでは、次、大臣にお伺いをします。 国有林野事業の目標というのは、公益重視の管理経営を一層推進して、そして林産物を持続的かつ計画的に供給、活用し、地域の産業だとか、また林業の成長産業化の実現に向けて貢献するための取組を進めていくというふうにしているわけですけれども、この国有林野事業の目標との関係も含めて、本法案の目的について改めてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 国有林野の管理経営の目標は、国有林野の管理経営に関する法律第三条の規定のとおり、公益的機能の維持増進を図るとともに、林産物の持続的かつ計画的供給及び国有林野の活用により地域の産業振興又は住民の福祉の向上に寄与するものでございます。 本法案は、林業の成長産業化に向けまして、国有林野が民有林を補完する形で意欲と能力のある林業経営に長期安定的に木材を供給することによって森林経営管理制度の円滑な実施を支援をいたしまして、林産物の持続的かつ計画的な供給、地域の産業振興に寄与することを狙いといたしております。 また、本法案におきましては、樹木採取権者に事業を開始する前に権利の行使方法等を定めた五年ごとの契約を農林水産大臣と締結させるなど、公益的機能を確保するための措置も設けているところでもございます。
○田名部匡代君 目標や目的を掲げたら、やっぱりそれを実現させるために本気で取り組んでいただきたいと思うのですが、いろいろ言われている民主党政権の時代でありますけれども、当時の菅総理、林業で地方再生、林業を成長戦略として随分私も中に入って一緒に議論させていただいたことを思い出します。これ、平成二十一年でありましたけれども、森林・林業再生プランを発表して、十年後の木材自給率五〇%以上、まあ平成二十一年ですから、まさに今年が十年後、木材自給率は一体どうなっているでしょうか。 別にこれは政権がどちらかということではなくて、やっぱりどちらになってもやるべきことはそこに向かってちゃんと取り組んでいく必要があると思っていて、このときにも、適切な森林施業が行われる仕組みの構築、低コスト作業システムの確立、林業事業体や人材の育成、国産材の加工・流通体制整備と木材利用の拡大、こうした主なことを掲げてかなり突っ込んだ提案がなされていると。森林整備の支援というだけではなくて、持続的森林経営の方向に転換していく。単なる間伐補助のようなものから路網整備や機械化、人材をちゃんと育成をして計画的な森林経営に誘導していこう、こういう議論がなされていたんですね。 それから十年がたったわけです。この十年間も何もしていなかったわけではないと思いますけれども、こうやって、まさに農林水産省、林野庁中心に、きちんと現場のことが分かる人たちがこういうことを取りまとめてくれているんですね。 何度も話に出ているけれども、未来投資会議だとかどうでもいいわけですよ、皆さんがこうやって日本のやっぱり林業をどうしていくのかという議論してきたわけですから。今回は林政審もちゃんと開いていらっしゃると伺っておりますけれども、それが本来のあるべき姿ですよ。皆さんだからやっぱりできるんだという思いで、余り外の声に振り回される必要なんかなくて、是非これからも、やっぱりこういう道筋を付けてやってきたんですから、そしてそれが今もって実現されていない、新たな制度の中でこれからますますそれを進めていこうということなんですから、きちんとぶれずにやっていただきたい。 そういう中で心配をされているのが、公益的機能は本当に守られるんですかということや、また、再造林の問題であるとか、地域の産業は本当に守られるんですかというようなことだと思うんですね。 そこで、幾つかお伺いをしていきたいと思います。 この樹木採取権制度では、公益的機能の確保というのはどのように担保されていくんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 この本法案におきましては、この樹木採取権者は、事業を開始する前に農林水産大臣と五年ごとに具体的な施業の計画等を内容といたします契約を締結をしなければ樹木の採取ができないということになっているところでございます。 そして、この契約におきまして、樹木採取権者の施業の計画は、現行の国有林の伐採のルールにのっとりまして、農林水産大臣の定めます基準でございますとか国有林野の地域管理経営計画に適合しなければならないということとしているところでございます。 このような仕組みによって、公益的機能の維持増進をしっかり担保してまいりたいと考えているところでございます。
○田名部匡代君 これまでの森林計画であれば、その策定というのは、公益的機能確保のためにベテランの国有林野事業職員の人たちが策定をされてきた。 本法案では、事業者に施業の計画を作成させることとなっていますけれども、そうなると、いかにもうかるかという視点が先に立って、本当に公益的機能が守られるのかというような懸念の声を聞きました。決してそういうことはないということでよろしいのか、そしてまた、森林計画制度との整合性もきちんと取れているということなのか、ちょっと改めて確認させてください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 公益的機能の確保につきましては、先ほど御答弁を申し上げましたように、現行の国有林の伐採のルール、あるいは地域の管理経営計画に適合しなければならないということでございますので、これを通じて、まさにその公益的機能の発揮をしっかり担保していきたいと、私どもとしてもしっかりチェックをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○田名部匡代君 それでは、再造林のところについてお伺いします。ちょっと一問飛ばします。 何度も皆さん御指摘されているように、伐採と再造林を一体的に行う、そのことを申し入れるということでありますけれども、改めて、実施契約の中に植栽も契約自体に含まれているということでよろしいんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) 植栽についてはもういろいろ御議論いただいているところでございますが、この樹木採取権が区域内の樹木を採取することのみを対象としておりますので、伐採後の植栽につきましては国が責任を持って行うということにしているところでございます。 この申入れ規定との関係でございますけれども、この法律案の申し入れるという規定に基づきまして、国が公募をする際に、樹木採取権者が植栽を行う旨を国が申し入れるということにしているところでございます。そして、国は、この申入れに応じまして申請した者の中から樹木採取権者を選定をいたしまして、植栽を行う旨の契約を当該樹木採取権者と締結をするということでございます。
○田名部匡代君 つまり、その契約、その申入れをして、樹木採取権を得た人と改めて再造林の契約を結ぶということなんですね。 再造林をしなかった場合、契約違反でどうのこうのといろいろおっしゃっておりましたけれども、その契約書のひな形というのはもうできていますか。
○政府参考人(牧元幸司君) 契約書のひな形につきましては、現在、いろいろ内部で相談しているところでございますけれども、現時点におきましては明確なひな形までお示しできるようなものはできていないところでございます。
○田名部匡代君 ちょっともう一回改めて伺います。 再造林をしますという契約をして、もしそれを守らなかった人、業者に対してはどのように対応されるんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) 伐採と一貫して植栽作業を行うことにつきまして、仮に事故等によりまして樹木採取権者が植栽を行えないときは、国が他の事業者に委託することによりまして責任を持って植栽を実施するということでございます。 また、樹木採取権者が一方的な事情により植栽を行わないというようなときにつきましても、国が他の事業者に委託をすることによりまして責任を持って植栽を実施することになるわけでございますけれども、このように、一方的な事情によって植栽を行わないというような樹木採取権者に対しましては、損害賠償金を請求することや、悪質な場合には取消し事由の規定に基づき権利を取り消すなど、適切に対処してまいりたいと考えております。
○田名部匡代君 それは明確になっているんですか。例えば損害賠償することができるだとかいうことは、どこで、その契約書にそういうことが明記をされるということですか。つまり、いいかげんな事業を行った、やります、もう再造林をしませんでした、それは後から国は再造林に対して責任を持ってやっていくんですというけれども、契約をして、いいかげんな事業をしたところに対しては、違反をしたときにはどういうことがありますよということはきちんとそれは担保されるんですか。どういうふうな、その契約の時点で、契約をしなかったらこういうことになりますよということが明確になるということですか。
○政府参考人(牧元幸司君) 契約の中でこの植栽をするということが入っているわけでございますので、これに違反をすれば、これは当然契約違反でございますので、一義的には先ほど御説明しましたような損害賠償の対象になるということも当然考えられることでございますし、加えまして、悪質な場合には、そもそもこの法律に基づきまして権利を取り消すというところも含めて対応したいと考えているところでございます。
○田名部匡代君 ありがとうございます。 それでは、改めて、契約書のひな形を見せていただきたいと思いますので、この委員会に提出をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(牧元幸司君) ひな形につきましては、先ほど御説明いたしましたように、まだ作成中ということでございますので、作成後にどのような形でお示しをできるのか、検討させていただきたいと思います。
○田名部匡代君 審議の間にそのひな形を提出していただきたいのですが、委員長、お取り計らいをお願いします。
○委員長(堂故茂君) 後刻理事会で協議します。
○田名部匡代君 質問を続けさせていただきたいと思います。 国有林における先ほどの保育事業のことに関しても、国が責任を持ってやるというようなことなのですが、改めて、先ほども鉢呂委員の方からありました、予算は十分なのかというような御指摘でありましたけれども、再造林の責任は国であって、費用負担は国が行うという中で、具体的な対策を講じていく中で、今の農林水産省の、林野庁のというか予算で、私はやっぱりこれは不十分なのではないかと、もっとしっかり予算を確保して対応していく必要があるのじゃないかなと思うんですが、ちょっとその辺についてはどうでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) 再造林につきましては、私どもの森林整備事業の中で支援を申し上げているところでございます。 森林整備事業の予算の確保につきましては、引き続き努力をしてまいりたいと考えております。
○田名部匡代君 しっかりそこを責任持って対応していただきたいと思います。 樹木採取権の設定を受ける者には、森林の経営管理を効率的かつ安定的に行う能力等を有することが求められており、投資のみを目的とする者への権利付与は行わないとして、地域における産業の振興に対する寄与の程度で評価をするというふうにしていますけれども、この寄与の程度で評価するというのは具体的にどういうイメージなのか、その地域への貢献度合いというのはその権利を渡すときにどのぐらいの割合でというか、どのぐらいの配分で評価をするのか、評価方法について教えてください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 この樹木採取権者の選定に当たりましては、この樹木料の算定の基礎となる額、また事業の実施体制、地域の産業振興に対する寄与の程度といったような事項を勘案して評価をすることとしております。 このうち、御指摘ございました地域における産業振興への寄与の程度につきましては、素材生産量の増加を通じた雇用の増大がどのぐらいあるのかとか、あるいは事業所の有無、その地域に事業所があるのかどうか、あるいは事業の実績といったような樹木採取区の所在する地域における取組について評価をする考えでございます。
○田名部匡代君 例えばそういう中に、冒頭さっき取り上げましたけれども、労働環境、労働安全対策であるとかいうこと、労働条件ですね、含めてきちんと見ていくということはないんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) 現在の国有林野事業におきます総合評価方式の中でも、今御指摘いただきましたような安全対策も含めて評価をしているところでございますので、同様に、そういう安全対策も含めて評価するものと考えているところでございます。
○田名部匡代君 是非、そこを大事にしていただきたいと思います。現場からもそういう声が上がっていました。ブラック企業じゃないですけれども、もういいかげんな労働環境や雇用環境ではなくて、その事業者がしっかりと働く者の安全対策が行われるような企業を選んでいただきたいということと、樹木料の高い申請をした事業者が最終的に権利を得るようなことがないように、しっかりと地域貢献などの評価、そして地元で頑張っている人たちがきちんとこれからも地域で頑張っていけるような、そういう取組にしてほしいということなんですけれども、なかなかそれが明確に、どうだったら地域貢献とみなされるのか、どういうことが優先されるのかというようなことがちょっとまだうまく現場に伝わっていないような気がするんですね。そこに大きな不安を感じている方が多いような気がしました。是非その辺も明確にしていただいて、現場に発信をしていただきたいと、そのように思います。 樹木採取権の設定を受ける者の公募を行う場合に、複数の事業者が水平連携して協同組合等の法人として申請することも可能としておりますけれども、それはどのようなイメージを持っておられるのか。林業経営者は小規模零細が大半であって、協同組合化は地域の実情から厳しいのではないかという声もあります。協同組合等の等というのは、どのような法人で、どういう形態であれば可能なのか、教えてください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 委員から御指摘いただきましたように、林業事業者は非常に小規模な事業者も多いということでございます。こういうことを踏まえまして、樹木採取権の申請に当たりましては、単独の株式会社や個人のほか、複数の事業者が連携をして協同組合等の法人として申請することを可能としているところでございます。 具体的にどのような場合かということでございますが、この複数の事業者が連携をいたしまして法人化する場合ということで、一つには協同組合、これは実際に国有林の現場におきましても中小の事業者が協同組合をつくりまして事業を受けていただいているということがございますので、まさに、まずそういうことが想定をされるということでございます。 加えまして、二以上の個人、法人等から成ります非営利団体でありますところの一般社団法人でございますとか、あるいは、会社形態の一つであるというふうに承知をしておりますが、合同会社とか、そういうものも想定されると考えているところでございます。
○田名部匡代君 樹木採取権者はあらかじめ国に樹木料を納付しなければならないこととされていますが、この樹木料の算定に用いられる市場価格はどのように決定されるのか、また、市場価格やその決定方法について透明性はどう確保するのか、教えてください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 この樹木料を設定する際に使用いたします立木の市場価格につきましては、樹木採取区の伐採しようとする森林ごとに、当該箇所から生産が見込まれる丸太のその時点の市場価格、これを基に、そこから当該箇所におけるコスト、これは場所場所によってコストも異なってまいりますので、当該箇所におきます伐採、搬出コストを差し引いた額というものをベースに算出をするということを考えているところでございます。
○田名部匡代君 是非透明性を確保していただきたいと思います。透明性が確保されないと、事業者が参入をためらうことにもつながっていくと思うので、よろしくお願いをします。 次に、計画どおりに適切にその採取権者が事業を行っているかどうか、国がチェックしていくことが重要で、これは昨日も徳永委員の方からも質問がありました。大臣がその樹木採取権者に対して求める報告、調査、指示というのが適切に行われるようにするために、どのような実施体制を構築して具体的に運用していくのか。つまり、昨日も指摘がありましたけれども、現場の負担がどうなるのかという問題もありますし、なかなかその現場で対応する職員が減少している中で、現実的にきちんとその実施体制を構築できるのかという懸念があるので、教えてください。
○政府参考人(牧元幸司君) この樹木採取権制度の適切な運営を図るためには、御指摘いただきましたようなこの樹木採取権者の事業の実施状況を把握をいたしまして適切な措置を講ずるということが大変重要だというふうに考えているところでございます。 このため、毎年度、樹木採取権者から樹木の採取箇所、採取面積など事業の実施状況を報告させますとともに、現地におきましても確認を行うなど、森林管理局及び森林管理署が事業の実施状況を適切に把握をいたしまして、必要な指示ができるようにする考えでございます。 国有林におきましては、全国の森林管理署に現在約八百の森林事務所があるところでございます。この八百の森林事務所に森林官が配置をされているわけでございますが、この森林官が日常的な巡視、伐採、造林等の事業の監督等の業務を行っているところでございまして、現地調査におきましては、これらの業務と併せて効率的に実施をしていきたい、今委員からも御指摘ございましたように、人員に限りもございますので、こういった業務と併せて効率的に実施をしていきたいということでございます。 さらには、こういった実地調査を効率的に実施するためには、例えばドローンとか、そういうような新しい技術も積極的に活用しながら効率的な実施を図っていきたいと考えております。
○田名部匡代君 ドローンの活用とかはいいと思います。効率的と言われても、どのように効率的にできるのかなというのはちょっと具体的に私の中で浮かんでこないんですけれど、国と現場の役割分担がきちんと明確化されて、そして、どう効率的にするのかというのはちょっと改めて伺いたいんですけれども、今申し上げたように、限られた人員の中でこれからまたその負う役割というのは大きくなるわけですよ。 心配しているのは、負担だけが大きくなって、でも人手はなかなか足りなくてというような、そのことが改善されないまま現場の負担というものが重くなっていくのではないかなということを懸念しているんですけれども、どう効率的に行っていくのか、具体的に教えてください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 現在、国有林の現場職員におきましては、管轄する区域におきまして、事業の実施状況を始めといたしまして、重要度に応じてめり張りを付けて現場を回っているところでございます。 そういう中で、今回のいろいろな制度を担保するためのいろいろな現地調査というものも出てくるわけでございますけれども、既存に行っておりますいろいろな調査活動などと併せてというのは、そういう業務と言ってみればセットで動くことによって、完全純粋にプラスアルファで業務が生じるということのないように、うまくそこは効率的に業務が回るような工夫をしながら取り組んでいきたいということと併せまして、先ほどちょっとドローンのお話も申し上げたところでございますけれども、こういった新しい技術なども活用して、なるべく省力化できるところは省力化しながら業務を進めていきたいということでございます。
○田名部匡代君 是非、効率化も大事でありますけれども、これまで以上に過度な負担が職員に生ずることがないように、職員を増やすということも含めて検討いただきたいというふうに思います。 木材の利用についても今日お伺いをしようと思ったのですが、多分時間が足りないので、次回に回したいと思いますので、後半の部分少し省かせていただきます。 伐採をして、木を植えて、育てて、そして木を出して、そしてそれを利活用する。そのためには路網の整備というのが必要で、さっき申し上げた、十年前のときにもこの路網の整備の必要性というのは相当議論がされてきたわけでありますけれども、路網の整備は必要不可欠です。国有林の立木販売の実績等から考えても、路網整備の加速化というのは、この法案ができて新たに進めていくに当たっても、路網の整備というのは更に加速化をすることが必要ではないかなというふうに思っていますけれども、これに対してはどのように取り組んでいくおつもりか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 林業の成長化を実現するためには、高性能林業機械の導入ですとか路網の整備を進めて、効率的な作業システムを構築して木材生産や造林コストの削減を図ることが重要であると考えております。 路網整備に当たりましては、平成三十年度から大量の木材運搬等に対応できる幹線林道の整備を実施をいたしますとともに、令和元年度から効率的なこの路網の設計等が可能となる航空レーザー計測等を森林整備事業で行えるようにするなど、その推進に取り組んでいるところでもございます。引き続き、所要の予算を確保しながらこの路網整備というものを更に促進をしてまいりたいと思います。
○田名部匡代君 近年、大規模な災害があったり土砂崩れ等もある中で、この自然条件を含めていろいろな面でその規格をどうするのか、工法をどうするのか、そういう設定を考えていく必要があると思っています。 つまり、それを計画するための技術者やオペレーター等の人材をしっかり育成していくということも大事だと思っていますけれども、その点についてはどのようにお考えですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 路網整備に当たりましては、今委員から御指摘いただきましたような技術者の力によって効率的な路網整備が行えるような路線の設定でございますとか、あるいは工法の工夫でございますとか、そういうところが大変重要であるというふうに考えているところでございます。 私どもといたしましても、この森林整備事業の適切な実施を図る中で必要な技術者の確保についても努めてまいりたいと考えているところでございます。
○田名部匡代君 ありがとうございます。 まだ時間ありますか。終わりですか。分かりました。 たくさん作った質問を半分まで減らしてまだやり残しましたので、まだまだ質問させていただきたいと思いますから、終わります。ありがとうございます。
○委員長(堂故茂君) 午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ─────・───── 午後一時十五分開会
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、佐々木さやか君及び礒崎陽輔君が委員を辞任され、その補欠として石川博崇君及び青山繁晴君が選任されました。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 休憩前に引き続き、国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○里見隆治君 公明党の里見隆治でございます。 本日は、法案の審議にすぐ入りたいところでありましたけれども、残念ながら、豚コレラ、またしても五月十七日、二十三例目が愛知県内で発生をいたしました。まずこの件について政府に確認をし、また大臣の現在の受け止め、そして御決意をしっかり聞いた上で、法案審議に、質問に入っていきたいと思います。 この五月十七日に愛知県田原市で二十三例目が発症いたしまして、私も先週末、田原に様々な関係者、お声を聞いてまいりました。ちょうど先週末、野村哲郎先生も愛知県にお越しいただきまして、一緒に農業関係者のお話をお伺いいただいたところでございます。ありがとうございました。 まさに、この二十三例目が起こってしまったということは、また次があるのかと大変な御不安の中で、農業者の方、そして関係者の皆さん、本当に寝られない日々が続いております。 こうした中で、この一週間だけでも行政で様々な動きがありましたので、まず事実関係を事務方にお伺いしたいと思いますが、一昨日、第七回拡大豚コレラ疫学調査チーム検討会が、国内の十三例目から二十二例目について、現時点で判明している事実関係を基にして豚コレラの感染経路、そして今後の対策を検討した結果を取りまとめたと承知をしております。農場への感染経路、また今後の対策について、その検討結果を具体的にお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(新井ゆたか君) 二十一日に第七回の拡大豚コレラ疫学調査チームを開催いたしました。委員御指摘のとおり、三月二十七日に発生いたしました十三例目から二十二例目の発生事例につきまして、それぞれウイルスの侵入時期、農場への侵入要因、豚舎への侵入要因等について分析が行われ、この結果概要については公表しているところでございます。 その結果、今回検討が行われた全ての事例におきまして、豚舎専用の長靴や衣料の交換などがその都度なされていないというような飼養衛生管理の実践面での不十分な点が指摘されているところでございます。 また、農場への侵入要因といたしましては、豚コレラに感染した野生イノシシ由来のウイルスが人や車両等を介すること、感染した野生イノシシが直接農場内に入ること等により侵入した可能性、それから近隣の発生農場由来のウイルスが猫やカラス等の野生動物、重機を介することにより侵入した可能性というのが指摘されているところでございます。これを踏まえまして、今後の対策として、飼養者が立ち入る頻度の高い分娩舎等におきましては、専用長靴の使用、立入り前の手洗いを小まめに行い、より丁寧な個体ごとの臨床検査が必要であるという指摘がなされているところでございます。 また、特に養豚密集地帯におきましては、周辺道路及び発生農場の消毒を更に徹底すること、それから粘着シートの設置や殺鼠剤の散布を実施する必要があること、発生農場の近隣農場では農場周囲への消石灰の散布を徹底するということによりまして、ネズミ等によります新たな侵入を防ぐ必要があるという指摘が行われているところでございます。 これらを踏まえまして、飼養衛生管理の徹底に加えまして、昨日、全国の都道府県に対しましてこのような指摘、毎日の健康検査及び早期発見、それからネズミ等の小動物の実施を行うよう指導し、今後、会議を通じまして更に情報共有していくことというふうにしているところでございます。
○里見隆治君 いろいろ言いたいことはありますけれども、まず事実確認をもう一点。 五月の二十日に愛知県が豚コレラ蔓延防止のための緊急的な消毒等の実施を決定したというふうに承知をしております。その実施内容、また国としての評価、そしてこの県の実施に伴って国としてどのような対応ができるのか、これをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(新井ゆたか君) 五月十七日に愛知県田原市におきまして発生いたしました二十三例目の事例を受けまして、大臣の指示を受けまして五月二十日に愛知県に出向きまして大村知事と今後の対応について協議をさせていただきました。 既に五月十七日には疫学調査チームが現地に入っておりますので、この現地調査の速報、それから疫学チーム長の助言を踏まえまして、大きく三つの点について実施をしていくということで決定をしたところでございます。 一つ目は、環境中のウイルス対策といたしまして、散水車等を用いた道路の消毒を徹底すること。二番目が、農場内へのウイルス侵入対策といたしまして、農場境界及び畜舎周辺の石灰散布を更に徹底するということで、これを家畜伝染病予防法第三十条に基づく農場への命令として実施をしていくということ。それから三番目といたしまして、消毒の徹底を含む農場へのウイルスの侵入対策を徹底するということで、飼養衛生管理につきましてきちんとチームで、国、県のチームで入っていくということ。それから、サーベイランスを強化するということを決めたところでございます。 委員御指摘のありました告示は、これに基づきまして知事が即日判断をして発出いただいたものということでございます。具体的には、田原市内におきまして五月二十一日から六月二十日まで、農場内及び農場周辺につきまして消毒あるいはネズミ、昆虫等の駆除を行うということでございます。この命令によります緊急的な消毒につきましては、この資材について国費で支援をするというスキームになっているところでございます。
○里見隆治君 ありがとうございます。 連日御対応いただいているということは有り難い、感謝したいところでございますが、結局、今の疫学チーム調査の検討結果、その要因を聞いておりますと、これまでと同様の原因であると。そして、更なる徹底ということでございますが、結局はこの散布車で路上をしっかり消毒していく、あるいは長靴の交換ができていなかったところをしっかり注意していくと。結局はこの一個一個の飼養管理衛生基準が不徹底だったということの繰り返しがもうこの数か月行われているわけでございます。 ただ、こういうふうに言いますと、何かその一軒一軒の農家を責めるように聞こえますけれども、地元の農家の皆さんは、それはそれは一生懸命やっておられます。やはりこうして連続して発症している、発生しているということは、これが構造的また組織的、仕組みの問題、システムの問題でありまして、そこはやはり国が前面に立って責任を持ってやっていただきたいと、それを繰り返しお願いをしているところでございます。 本当に同じことを繰り返して、大変私もこの同じ質問をするというのは非常に苦しいわけでありますが、一番苦しいのは現地の農家の皆さんであります。そして、これは決して一軒一軒が何か対応を怠っているとかそういうことではないということからすると、しっかりと対応を、これはもう更なる徹底の更なる徹底という同じことの繰り返しでは困ります。この時点で、あのときにやっていればよかったということのないように御対応いただきたいと思います。 結局、ワクチンの接種というお声出ていますけれども、これは結局今のままでは不安であるというその声の裏返しなわけですね。そういう意味では、今の現状をしっかり受け止めて、大臣として御決意を持って進めていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 里見委員から御指摘を受けましたようなことが一番私も心配な部分でございまして、それゆえに、この度二十三例目に起きました件につきまして、先ほど答弁をさせていただきました新井局長と愛知県の大村知事といろいろと御協議をさせていただきました。 その上で、二十一日に開催された第七回の拡大豚コレラ疫学調査チーム検討会におきましては、この二十二例目までの発生事例についての侵入時期ですとか農場への侵入要因ですとか豚舎への侵入要因等について分析が行われたところでもございます。その結果でありますが、この侵入要因として検討が行われた事例全てにおいて飼養衛生管理が不十分であったことが指摘をされたところでございます。こういったことも愛知県の大村知事ともつぶさにお話をさせていただき、今後どうするかということもいろいろと協議もさせていただいたところでございます。 この豚コレラの発生予防につきましては、飼養衛生管理基準の遵守、感染野生イノシシからのウイルス侵入リスクの低減が重要であると再認識したところでございまして、これまで、終息に向けまして、三月二十九日の農林水産省豚コレラ防疫対策本部で決定をした追加対応方針に基づきまして、国が主導をして県の農場への指導内容を含め確認することによる飼養衛生管理基準の遵守の徹底ですとか、野生イノシシの捕獲、囲い込み、経口ワクチン等の野生イノシシ対策の総合的な推進といった対策を引き続き講じていただくことにしているところでございます。 このため、四月末には、一定地域の農場に対する早期出荷の促進等による農場のバイオセキュリティー向上を図る新規の対策案も岐阜県及び愛知県に提案をいたしたところでもございます。今般のこの二十三例目の発生を踏まえまして、全国の、今も、先ほど答弁もさせていただきましたけれども、都道府県に対しまして、毎日の健康観察及び早期発見、早期通報の徹底等、養豚密集地帯における消毒の徹底、ネズミ等の小動物対策の実施を行うよう指導もさせていただいたところでございます。 今後も、国がもちろん前面に立ちまして、蔓延防止と経営再開に向けて総合的な対策を講じることによりまして、豚コレラの終息に向けて最大限努力をしてまいりたいと存じます。 なお、少し長くなって恐縮でありますが、二十一日の疫学調査チーム検討会後のチーム長であります津田先生のコメントはこのようになっております。疫学調査チーム検討会の後に行われた記者への説明におきまして、津田委員長より、愛知県田原市での二十三例目の発生に関して、発生農場から周囲にどんどん広がっているという印象はない、僅かな量のウイルスが衛生対策の隙間を縫って運ばれ発生につながっているイメージである、より丁寧な手洗いや消毒、早期発見が大切との説明があったと、このようでございまして、これらの徹底によって終息に向かうのでないかとのコメントをされたようでございますので、これからも、この疫学調査チームの検討を踏まえまして、調査チームとの連携もしながら蔓延防止に努めてまいります。
○里見隆治君 今、津田委員長のコメントを御紹介いただきました。これは、しっかり疫学調査、これは客観的、学術的に第三者として検証するということだと思います。実践するのは農水省、そして現場の自治体、また農業関係者であります。もう二度と同じ質問の繰り返しにならないように、これからの行動をしっかり見守っていきたいと思います。 それでは、国有管理経営法案の質疑に入りたいと思います。 今回の法案、これはまさに国有林野の管理経営という全体観に立って見ていくべきであると思います。その意味で、国有林野の管理経営に関する基本計画、これが昨年の十二月に改正をされております。これを確認いたしますと、この基本計画の中では三つの柱が掲げられておりますが、一つ目が公益重視の管理経営の一層の推進、二点目が農業の成長産業化への貢献等、三点目が国民の森としての管理経営、地域振興への寄与等の取組を計画的に推進するという三点でございます。ともすると、最近の農林水産業、成長産業化という点が強調されがちでありますけれども、国有林野につきましては、一つ目の公益重視、また三つ目の地域振興と、こういった点もしっかりと見据えて取り組むべきというふうに考えます。 まず、国有林野の管理経営に関する今申し上げた基本的な計画の中で、本法律の目的が何か、大臣から基本的な方針、お立場をお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 平成三十年の十二月に策定をいたしました国有林野の管理経営に関する基本計画におきましては、公益重視の管理経営の一層の推進、林業の成長産業化への貢献、地域振興への寄与などの取組を推進することといたしております。 本法案は、国有林が民有林を補完する形で、意欲と能力のある林業経営者に長期安定的に木材を供給することにより、森林経営管理制度の円滑な実施を支援をして、林業の成長産業化や地域の産業振興に寄与することを狙いといたしております。 また、本法案におきましては、樹木採取権者に、事業を開始する前に権利の行使方法等を定めた五年ごとの契約を農林水産大臣と締結させるなど、公益的機能を確保するための措置も設けているところでございます。 このように、本法律案は、国有林野の管理経営に関する基本計画で定める取組の方向性に沿ったものと考えているところであります。
○里見隆治君 今大臣からも触れていただきました公益的機能、これは大変重要なものだと考えます。 農林水産省からいただいている資料で、これは平成二十七年の森林資源の循環利用に関する意識・意向調査、これは国民の皆さんに意識調査をしている。まさに今日午前中も、関係業者だけではなく国民の意識、そうした観点も踏まえての改正であるべきというお話、討議ございました。まさにそれを見てみますと、国民の森林に期待する働きとして項目順に並べますと、一位が災害防止、二位が温暖化防止、三位が水資源の涵養、そして四位が木材生産、五位が野生動物の生息の場ということであります。もちろん生産ということもこれは経済活動として重要であるわけですが、こうした公益的な機能というものについてやはり国民の皆さんも期待を大きくお持ちであるということでございます。 こうした公益的機能という点について、農林水産省、どのように捉えておられるか、高鳥副大臣にお伺いいたします。
○副大臣(高鳥修一君) 里見委員にお答えをいたします。 今委員からも御指摘をいただきましたけれども、森林は、国土保全や水源涵養、生物多様性保全、地球温暖化防止などの公益的機能を有しております。国民の安全で安心な暮らしは、これら森林の公益的機能の発揮により支えられておりまして、森林は欠くことのできない緑の社会資本であると認識をいたしております。 このため、木材生産と併せまして、森林の公益的機能が持続的に発揮されるよう、引き続き森林の適切な整備保全と利用を推進してまいりたいと考えております。
○里見隆治君 この公益的機能の確保という観点から、国有林の人工林を伐採した後の森林づくりについて、これも様々な分野から御心配のお声をいただいております。 私の公明党の先輩議員で、赤松正雄さんという元衆議院議員、兵庫県の選出だったわけですけれども、その赤松さんが顧問を務めておられます日本熊森協会という法人がございます。豊かな森を次世代につないでいこうという自然保護をされている団体ですけれども、同協会からも、お話を伺っている中で、天然林を再生していくべきだと、あるいは針葉樹と広葉樹の混交林化を推進するべきだと、そうしたお声を頂戴しているところでございます。 農水省として、こうした考えに対しての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 平成二十八年に策定をされました森林・林業基本計画、ここの計画におきましては、それぞれの森林に期待されます機能でございますとか自然条件等に応じまして、広葉樹の導入等によります針広混交林化など、多様で健全な森林へ誘導するというふうにしているところでございます。 国有林におきましても、自然条件でございますとか社会的条件に応じて、必要な箇所につきましては、針葉樹の育成単層林を天然更新等によりまして針広混交林化するような施業を推進をしております。その実行に当たりましては、多様でまとまりのあるフィールドを持ち、国自らが実施主体であるという国有林野事業の特性を活用いたしましてモデル箇所を設定をいたしまして、検証を行いながら実践的な取組を行っているところでございます。このような取組によりまして、国有林におきましてはこの五年間で広葉樹林及び針広混交林化が約五万五千ヘクタール増加をしているというふうに承知をしております。 今後とも、国有林が針広混交林への誘導に向けた取組を先導的に進めまして、多様で健全な森林づくりを推進してまいりたいと考えてございます。
○里見隆治君 ありがとうございます。そうしたバランスの取れた森林づくり、よろしくお願いいたします。 もう一つ、公益重視という観点で、総合的な流木対策、また最近の大規模災害の発生、また気候変動による大雨の発生など、こうしたことを踏まえますと、治水事業の推進ということも大変重要だと考えます。 近年、地震や豪雨等で激甚の山地災害が多発する中、山腹崩壊等に伴って、その上に生息していた樹木が流れ出して被害をもたらす流木災害も顕在化をしているところでございます。昨年、大変災害の多い年でございましたが、七月豪雨で広島とか高知でも大変な土砂災害がございました。また、九月の北海道胆振東部地震でも、そして同じく九月、台風二十四号による土石流の被害と、全く油断のならない状況でございます。 こうした相次ぐ山地災害から国民の命と財産を守るために、森林の適切な保全を着実に進め、山地災害の防止を図ることが大変重要だと考えます。林野庁としてどのような対策を進めておられるか、お伺いをいたします。
○副大臣(高鳥修一君) お答えをいたします。 近年、集中豪雨や地震等による大規模な山腹崩壊や土石流、流木災害が多発しておりまして、これまで以上に事前防災・減災対策等の総合的な治山対策の推進が求められております。 こうした状況を踏まえまして、昨年十二月に決定されました防災・減災、国土強靱化三か年緊急対策等を実施するため、平成三十年度補正予算におきまして百九十五億円を計上し、治山施設の設置等による荒廃山地の復旧、予防対策、植栽や防潮堤等による海岸防災林の整備、流木捕捉式治山ダムの設置や間伐等の流木対策などを実施しているところでございます。 さらに、令和元年度当初予算におきまして、三か年緊急対策の二年目の対策を行うための臨時特別の措置を含む荒廃山地等の復旧、予防対策などを実施する治山事業に八百五十六億円、これは前年度対比で一四三%であります、を計上したところでございます。 今後とも、所要の予算を確保し、災害に強い森林づくりを推進することで、国民の安全、安心の確保に全力で努めてまいりたいと考えております。
○里見隆治君 今、副大臣から今年度の事業を中心にお話をいただきましたが、これは、緊急対策は三か年、そしてこれは三か年にとどまることなく、これからも計画的に進めていただきたいと思います。 その上で、先ほど冒頭確認をいたしました国有林野の管理経営に関する基本計画、一つに公益、二つ目が成長産業化、そして三つ目の地域振興への寄与という、この三点目の関係でお伺いをいたしたいと思います。 地域の産業を振興していくというこの点につきまして、現行の国有林野事業の立木販売等の入札におきまして、地域外また県外の者をこれは制度的に排除できないということはそうだと思いますけれども、現実には九割を地元の事業者が落札しているというふうに承知をしております。ただ、今日の午前中の審議でも何点か先生方から論点として出されておりましたが、地域外の比較的大きな企業が入ってくるのではないかといった懸念の声も聞かれるわけでございます。 この制度の中でどのような仕組みにおいてこの地域の事業体を育成していくのか、その点を確認させていただきたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 現在の国有林の立木販売の入札におきましては、そのほとんど、御指摘いただきましたように、九割は地元の事業者が落札をしているというような状況にあるわけでございます。 そのような中、今回の新たな仕組みにつきましては、引き続きまして現行の入札による方式というものは基本としながらも、今後供給量の増加が見込まれます国有林材の一部につきまして導入するという考え方でございます。 また、樹木採取区の規模につきましては、地域の意欲と能力のある林業経営者が対応できるような規模を基本といたしますとともに、樹木採取権者の選定に当たりましては、樹木料の高低だけではなくて、地域における雇用増大への取組など、地域の産業振興に対する寄与の程度などを総合的に評価することとしております。 このような措置によりまして、地域の林業経営者の育成に資するものとなるように制度を運用していきたいと考えているところでございます。
○里見隆治君 地域の産業振興という観点、これは非常に大事な点だと思いますので、バランスの取れた審査実施をよろしくお願いいたします。 次に、私、愛知県は国有林は少のうございまして、ただ、奥三河と言われる静岡、長野県境、山林地域でございます。そこで、先日、森林組合の幹部の皆さんとも懇談をしてまいりまして、様々御意見を聞いてまいりました。その中で気になった点ありましたので御紹介したいと思うんですけれども、今回の法律案では、国有林野に一定期間、安定的に樹木を採取できる権利を民間事業者に設定すると。それによって、地域の林業事業体が国有林の事業の実施に偏ってしまって民有林の整備を行わないような、そうした事態を懸念しているということでございました。 人手不足の地域と、ある程度人手が確保できている地域、それは少ないと思うんですが、その地域差もあろうかと思いますけれども、特に愛知県は人手不足で困っていて、新しい事業にまで手が回らないのではないかと。さらに、従来行っていた事業よりも優位な条件で国有林の仕事が入れば、これまでのお客様向けの仕事に影響が出かねないのではないかと、そうした御反応、声も伺っております。 こうした民有林、これまでの事業に悪影響が生じないようどのような仕組みを設けられているのか、お伺いします。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 樹木採取権者の公募の際に、樹木採取権者におきましては、それまでの事業に加えて、機械とか人材などの確保も含めまして経営規模を拡大しなければならない旨を提示をしていただきまして、それを遵守していただくということを考えているところでございます。このように、樹木採取権者は、権利取得に当たりまして経営規模を拡大をするということが前提となってございます。国としても、これらの取組が適切に行われているのかを確認をしていきたいというふうに考えております。 また、樹木採取権の取得に当たりましては、経営規模の拡大に対応するための機械とか人材とか、そういったものの確保も伴うものでございますので、事業開始後にそれまで民有林で行っていたような事業を安易にやめてしまうということにはならないのではないかというふうに考えているところでございます。
○里見隆治君 今の民有林への影響という点で、この法律の制度の仕組みと併せて、川中、川下に至る新規需要の創出、これをやっていくんだというお話でございましたけれども、その意味で、この法律案の検討過程において、林野庁が民間事業者からの提案を募集するマーケットサウンディングを行ったという点は評価できると思います。 このマーケットサウンディングにおいて民間事業者からどのような提案がなされ、どのように今回の制度改正、検討に生かされたのか、お伺いいたします。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 一昨年の未来投資戦略二〇一七に基づきまして、林野庁におきまして、国有林の木材販売に係る民間業者からの改善提案の公募を行いました。その結果、森林組合、素材生産業者、様々な民間の事業体の皆様方から、現行よりも長期にわたり国有林の樹木を伐採できるような制度、こういったものの希望が多数寄せられたところでございます。 具体的には、例えば三十年ないし六十年程度の長期にわたる伐採、販売に必要な権利の取得とか、あるいはこの伐採と併せた造林など低コストな森林整備でありますとか、あるいは伐採コストの低減によりまして立木価格の向上を図っていく等々の御提案があったところでございます。 このような中、当時検討中でございましたこの森林経営管理法案に基づく新たな森林経営管理システムを円滑に機能させるためには、このシステムの要でございます意欲と能力のある林業経営者の育成が不可欠でございまして、国有林が民有林を補完するような形で、長期安定的にこのような林業経営者に木材を供給できるような仕組みを措置することが有効ではないかというふうに考えまして、この法案の検討を進めてきたところでございます。
○里見隆治君 もう時間ですので終わりますけれども、このようにしっかりとマーケットと対話をして需要を拡大していくと。その一方で、今日は時間がなくなりましたので次回に譲りますけれども、それを支える林業の担い手の育成、また確保、この点についてはまた引き続き質問をさせていただくということを予告をさせていただいて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○儀間光男君 維希の儀間でございます。 国有林野の管理経営に関する法律について質問をしたいと思います。 まず一番目に、質問要旨にも掲げさせていただきましたけれども、樹木の伐採権は、公募をして、その中から選定される、これは当たり前の話だと思います。ただ、その選定の方法が法律では明確になっていない。政省令あるいはその他の方法で決めてくるんだとは思いますが、この対応で決めてくると思うんですが、この応募者の選定に当たっては、これは当然のことながら公明正大でなければならない。誰が見てもすぐに分かるようにガラス張りじゃないといかぬ。 それを前提にすると、選定にはやっぱり第三者の委員会みたいなのを設置すべきであろうということを私考えるんですが、これどうなんでしょうか、その辺は。林野庁や農林水産省のしかるべく職員でもって選定員とするのか、第三者をつくってやるのか、その辺どうなんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 この樹木採取権者の選定に当たりましては、効率的かつ安定的な林業経営を行う技術的能力、また経理的基礎を有するなどの要件を満たす者の中から、この樹木料の算定の基礎となります額の高低あるいは事業の実施体制、また地域の産業振興に対する寄与の程度等、こういった様々な点につきまして点数付けをいたしまして、この総合点で評価をするということを検討しているところでございます。また、この選定した者に対して権利を設定しようとするときには、これは関係都道府県知事に協議しなければならないということを、これは法律上明記をする案になっているところでございます。 さらに、このような選定の結果の公表につきましては、御指摘いただきましたように透明性の確保の観点というものが大変重要でございますので、この申請者の権利の保護、またその国有林の他の事業でございますとか、当該箇所以外の樹木採取権者の選定における競争の確保などにも留意しながら検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 このように、樹木採取権者の選定につきましては、適正かつ透明なプロセスで行うということを考えているところでございます。具体的にこの第三者とかの審査を経るのかとか農林水産省の職員で行うのかという御指摘でございますけれども、これは現行の国有林の発注事業につきましてもこういう総合評価方式で透明性を持って行っておりますので、これと同様に農林水産省の職員が行うということを考えているところでございます。
○儀間光男君 お答えいただいたものは皆当たり前の話で、当たり前のことを当たり前にやれば大した問題は起こらないわけですよ。 あえて申し上げているのは、別に、皆さん選定員を疑っているんじゃなしに、こういうことはえてして、過去のを見ているというと、いろんな分野で、選定作業なんか利権が絡みがちなんですね。そういうところを危惧してならない。しかも、戦後、大量に樹木の採取時期も迎えておりますから、ある意味では新たなスタートと言っていいですから、改正するわけですから、この辺、きちっとやっぱり整理をして掛かっていただきたいと希望を申し上げておきたいと思います。 それから、再造林、朝から皆さん御議論がありましたけれど、同じ質問、同じ答弁になる可能性あるんですが、日本語は非常にいいですね、一つのものを表現するときに多くの表現方法がありますね。異口同音と、こう言っているようですが、同じ回答でも言葉を換えれば、聞く耳、読む耳が違ってくるということで、ちょっと質問重なって答弁も重なるかも分かりませんが、私も表現を少し変えていきますから、皆さんもそういうことで御答弁いただけたらと思います。 再造林に向けての伐採と造林の一貫性、一貫作業することによって恐らく造林のコストの低減が図られると思うんです。ところが、この提出法案で見ますというと、事業者が国有林伐採後の植林に関しては、事業者に引き続き強制力を持って法律は書かれていない。国から申入れして、それに応じられる業者と契約をしていきたいということになっておるんですが、これの心配をする、鉢呂先生でしたか、民法との兼ね合いも引き合いに出しておりましたが、伐採した業者が引き続き植え込みをすると、民法上のその木の存在が業者に行くのでないだろうかというような危惧さえあるというお話でしたが、ここは、苗木は国が提供する、国の苗木を業者に引き続き、作業の一貫性、効率性、あるいは低コスト性、そういうものを考えると、苗木を業者が買って植えたとすると、これ問題。ところが、国有林ですから、樹木は全て国のもので国が管理せぬといけませんから、同じ業者であっても苗木は国が提供する。何々産業が引き続きひとつ植林をしてくれと、苗は国から、これは国の苗だよということにすれば、そんなに別にする、あるいは民法上の問題が生じるとか、そういう危惧はしなくたっていいように思うんですが、その辺いかがですか。
○大臣政務官(高野光二郎君) 御質問ありがとうございます。 植栽については、樹木採取権が区域内の樹木を採取することのみを対象としていることから、伐採後の植栽は国が責任を持って行うことといたしております。一方、伐採後の植栽作業を事業者に委託するに当たっては、低コストで効率的に実施をするため、樹木採取権者が伐採と一貫して行うことが望ましいことから、法律案の申し入れるとの規定に基づき、国が公募する際に樹木採取権者が植栽作業を行う旨の申入れをしていることとしています。 国は、この申入れに応じ申請した者から樹木採取権者を選定し、植栽作業を行う旨の契約を当該樹木採取権者と締結することとなるため、樹木採取権者が確実に植栽を行うこととなっております。 御指摘にありました、法律上、樹木採取権者に契約の締結を義務付けることは、契約自由の原則に反することから困難と考えておりまして、申し入れるという規定にしております。 また、植栽後の森林の保育については、今回の樹木採取権が国有林の管理経営を民間事業者に委ねるものでないことから、国が責任を持って行うこととしております。
○儀間光男君 ありがとうございました。 おっしゃること、よく分かるんですが、国が申入れをする、国は法律作れるんですから、議会に諮って。別契約にしていく、採取契約して植林権はまた別にする、そういうことではなしに、法律に書き込んで、採取権の中に植林も義務だよと。ただし、苗木は国のだから苗木は国が提供するということにすれば、二回も三回も契約しないでいいんじゃないですか。あるいは、できないという業者は排除すると、こうおっしゃるんですが、これもなかなか難しいことだと思うんですね、今の指摘からすると。 ということで、契約、応募の自由からすると、今政務官答弁のようになるというと、なかなかこれはもう難しくなるということから、もう一回確認したいんですが、一貫して同じ業者とやって、国はその後、保育しなければなりませんね。下葉を刈ったり、あるいは枝打ちをしたり、間伐をしたりというようなことで、国は新たにまた保育していくわけですから、それも含めまして一貫した作業をする。保育も国がまたどこかへ頼むんでしょう。 委託して保育作業してもらうということ等も含めると、やはり低コストで仕上げていくんだという観点にもう一度立って、いま一度御答弁いただけませんか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今回の制度につきましては、あくまでも国有林野の管理経営は国が行うということでございます。そのような中で、現在生えておりまして、ある程度伐採適期を迎えているような木の採取権を一定期間特定の業者に権利として付与するというものでございます。 御指摘ございましたように、じゃ植栽とか保育とかはどうなのかということでございますが、そこはあくまでも国有林として責任を持って行うという趣旨でございまして、そこまで義務付けをするということについては、先ほど政務官から御答弁があったとおり、これは契約自由の原則からしても難しいということもございますし、繰り返しになりますけれども、あくまでも今回の権利は樹木を採取するところまででございまして、その後の保育についてはしっかり国の責任で行うということでございます。 したがいまして、どういう業者に保育をお願いをするのかということについては、透明性を持って国がその業者をその都度また選定をしていくということを考えているところでございます。
○儀間光男君 質問の意味が通っていないようですが、今の議論は、植栽までは一貫してやったらどうかと。下葉や枝打ちはまた別の業者と新たにやると、これはそれで結構なんですよ。ここまでは、植林まではこれに義務付けて入れたらどうかという発想から今のお話になってきました。いいです、また新たにやることにしまして。 次に、樹木の採取を行っているのは地元の中小企業者が多いわけです、現在見ていると。そんな中で、今回提出される国有林の採取権に関してはこの樹木採取区画面積は規定されていない。ケース・バイ・ケースで行われるということで推察するんですが、いろいろ関係資料を見てみますというと、樹木採取区はおおむね二百ヘクタールから三百ヘクタールの程度の規模が想定されると、これはまあ十年間でしょうけれども。そうなると、中小企業者でそれに対応するのはなかなか難しい面が出てきはせぬのかと、資金繰り等も含めましていろんなことが心配されると。 したがって、ジョイントベンチャー方式なども想定しているのか、あるいは採取権を設定されている業者、この人たちが、もう同時に大規模事業者の参入も今言ったように予想されることから、中小企業者に対する配慮というのは一体どういうことを考えていらっしゃるのか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今回の樹木採取区につきまして、十年を基本としということで、今委員から御指摘ございましたような二、三百ヘクタールといったような面積を想定しているわけでございますが、これは、実は現在、国有林の仕事を請け負っていただいております森林組合でございますとか素材生産業者でございますとか、こういった皆様方がやっていらっしゃる規模が毎年大体二十ヘクタールから三十ヘクタールというような規模が多うございますので、そういう皆様方でも十分受けられる規模ということで考えているところでございます。 なお、さらに小さい事業者の方も受けることができるように、こういう複数の中小企業者が協同組合等として申請をするということも可能としているところでございます。 ただし、今委員から御指摘ございましたようなジョイントベンチャー、ジョイントベンチャーと申しますと、これは複数の者で構成されておりまして、法人格を持たない団体というのが通例かと思います。こういう法人格を持たない団体に権利を設定することにつきましては、これは権利者の一人が契約違反をした際などに責任の所在が不明確になってしまうとか、あるいは複数の事業者間で共同で樹木料を提案すること、あるいは入札時に事業体同士で情報交換を行うことなどが見込まれまして、なかなか独占禁止法で禁止されております競争制限的な行為などに発展するおそれもあるのではないかというようなことを考えておりますので、こういう法人格を持たない者については想定をしておりませんけれども、法人格を持っておりますれば、協同組合であれ、例えば一般社団法人であれ、合同会社であれ、想定をしているというところでございます。
○儀間光男君 国有林を、適齢期になって伐採、搬出するわけですが、資料を見たり山の形態をいろいろ見てみますというと、国有林の人工林、これは割と難しいところが多いような気がする。頂上に近いところとか、沢であるとか、あるいは山脈のつなぎであるとか。 国有人工林はそういうところに戦後多く植えられている。資料にも多いということがありますけれども、今度、切替え時期ですから、どうなんでしょう、国有林だから金に物を言わせて安全作業ができるかも分かりませんが、民有林だとこういうところはなかなか難しい。作業も危険である。経費等のコストも掛かる。そういうようなことで、機材も、より難しいけど、高い機材が要るということで、コスト面で非常に問題なんですが、これを機に、国有林、国有の人工林は頂上辺りから下ろしてきて、割と平たんなところを確保するなり、あるいは里の後背地を使うなり、そういうことをすれば、民有林とも相提携しながら安全な作業ができる、効率よく生産性が上げられる、そういうことが考えられる。こういうことを、政策をリードするのは国しかできません。 里見委員からありましたが、こういう難しいところ、危険な急峻なところとか、そういうところにある国有人工林を搬出して植え替える。同じ木、杉やヒノキじゃなしに、先ほど言ったように広葉樹、針葉樹、混交樹、こういうもので上の方、沢の方、つくって、これが国民の森づくりにもつながっていくんです。 もっともっと、時間ないので、次のを引き続きやろうと思うんですが、山の生態系、これを崩す原因になっているんです。しかも奥地ですから、上ですから、なかなか手入れが難しくて、表土が露出をする、そこに集中豪雨がある、一気にその表土が流されて、斜面が崩れていって、ああいう大洪水になったり、土砂流がいっぱい下に行く、大きな甚大な被害を被る。 これを民間に改善せいと言ったってなかなか難しいですから、これはやはり国策として国がリードして、植え替えるときは自然林に戻そうよと。国の所有する分は、あるいはどこか割と平たなところ、あるいは、里のどこかで放棄されているんだったら賃貸するなり買うなり、中間管理機構がなかなか手を付けられない、それで耕作放棄されている、そういう里にある平たんな部分、作業もしやすい安全であるというところに移していって、上は自然に戻して、自然環境を造成していくと。山の生き物たちが安心して山で暮らせるように。山で暮らせぬから人里へ来ている、農作物に悪さをしたりやるわけですから。 人工的に崩した環境ですから、国が施策としてリードして自然林へ戻していくという作業なんかしたらどうかと思うんですが、その辺はこの機にやる考えないですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 国有林におきましても、今委員から御指摘ございましたように、国有林の人工林、いろいろな自然条件の場所があろうかというふうに思います。その中で、例えば奥地にあるとかそのような自然条件のものなどにつきましては、そのような条件に応じまして、現在、針葉樹の育成単層林になっているようなものについて針広混交林化への推進というものも行っているところでございます。 国有林におきましても、この五年間で広葉樹林及び針広混交林が五万五千ヘクタール増加しているということでございまして、委員御指摘のように、なかなか奥地にあってそういう木材の供給等の条件が整わないようなところにつきましては、針広混交林化の誘導に向けた取組というものも引き続き行いまして、多様で健全な森林づくりというものを推進をしていきたいと考えております。
○儀間光男君 今の御答弁は里見委員に対する答弁で聞いて知っております。 私が言っているのは、今回、急峻な場所にある国の人工林、頂上近いところ、作業の難航するところにあるものを伐採して出すわけですよ、その部分を自然に返しませんかと。自然林にし、今促進しているの分かりますが、五万五百五ヘクタール、分かりますけれど、さらに新たに、なかなか手入れが難しくてあるいは収穫が難しくて危険な場所、そういうところを伐採して、また杉やヒノキや同じ木を植えるんじゃなしに、自然に戻してはいかがかと。国有林、これから出した後の話なんです。どうですか。
○政府参考人(牧元幸司君) 御指摘ございましたように、まさにそういう奥地で、なかなかもう例えば杉、ヒノキの育成とかに向かないようなところにつきましては、御指摘がありましたように、広葉樹の森に返すとか針広混交林化を図ると、そういう取組を進めていきたいというふうに考えておりまして、それは国有林の中で進めております多様な森づくりというような中で推進していきたいと考えているところでございます。
○儀間光男君 是非そういうことをしていただきたい。 時間ないので次へ進みたいんですが、最後の質問になると思いますけれど、樹木の採取権が設定されてきます。権利設定料あるいはいろいろ採取料を払うわけですが、問題は、樹木料の算定基準もまだよく分かりません、それも説明できたらしてほしいんですが、昭和二十二年、特別会計でこれはスタートしています。あの頃は国内材が非常に好調でしたから、もうけもたくさん出して一般会計を補ってきた歴史がありますね。それが、材木不足で、三十九年、材木の輸入を自由化した。その後、平成十四年までずっと下がり続けてきた、十四年で下げ止まりになったんですね。十五年から上向きになってくる。ところが、十年後の平成二十五年に特別会計から一般会計へ組み替えるんですよ。この理由は何ですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 国有林野事業につきましては、今委員御指摘のとおり、かつて特別会計で行ったものをこの平成二十五年度から一般会計化をしたところでございます。この一般会計化をした理由につきましては、国有林野の有する公益的機能の発揮のための事業でございますとか、あるいは民有林への指導、サポート、あるいは木材供給調整等の事業を、林産物収入等の動向に左右されることなく、より計画的に実施できるようにするために、この国有林野事業の企業的な運営をやめまして一般会計化したところでございます。
○儀間光男君 特別会計のままで特用林産物等、悪影響が出るんですか。むしろ、こういう一般会計、特別会計、目的会計ですから、これに特化したものをやらぬと、一般会計に行かすというと他の一般行政と同じ扱いになりますから、そうしますと、例えば教育を無償化する、あるいは社会保障をもっと手厚くする、財政を集めてみたら、なかなかこれは大事なところに行かない、多くの国民が必要とするところに行かない、じゃ山は少し我慢してもらおうかというようなことさえ考えられる。ないとはしないんですね。 だから、それでは大事な大事な我が国の山、山は我が国のインフラというふうにされているんですが、国土を守り、水を守り、いろんな役目をしているんですよ。山が国をつくり、海をつくり、雨をつくるんですね。そういう大事な国土の根幹、総理が好んで使う瑞穂の国の根幹を成す山の事業が遅れるようなことがあってはならないですから。借金もあるようですが、頑張って特別会計でやっていただきたいと思うんですが、大臣殿、いかがでしょうか。
○委員長(堂故茂君) 時間が参っておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 一般会計化以前の国有林野事業におきましては、林産物収入等の自己収入と一般会計からの繰入れを財源として、自己収入の動向を見ながら収支均衡が図られるように事業を実施するような構造になっていたところでございます。 その点を踏まえまして、先ほど御紹介したような理由で、林産物収入等の動向に左右されることなく、より計画的に事業が実施できるようにするために一般会計化したところでございますので、引き続きまして一般会計の下で公益重視の管理経営、林業成長産業化への貢献などを図ってまいりたいと考えております。
○儀間光男君 終わります。ありがとうございました。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 昨日の本会議質問で、国有林野管理経営法案の出発は未来投資会議の提案ではないかと、初めて提案したのは竹中平蔵氏ではないかというふうにお聞きをしました。大臣は竹中氏から提案があったというふうに認めましたけれども、ちょっと改めて確認しますけれども、間違いありませんよね。
○国務大臣(吉川貴盛君) 未来投資会議におきまして、竹中議員より一昨年、コンセッション案件の新たな検討対象としてこの国有林野事業が示されました。 昨年、この林業の成長産業化に向けた改革の方向性についての議論の中で、国有林での使用収益権の創出についてPFI法のコンセッション制度を活用した法制化について提案があったと承知をいたしておりますが、農林水産省といたしましては、一昨年閣議決定されたこの未来投資戦略二〇一七に基づき、国有林野の木材販売についての民間事業者からの改善提案を募集をいたしまして、それらの提案を踏まえて林政審議会において十分に御審議をいただきまして、政府としてこの法案を提出をしているところでございます。
○紙智子君 ちょっと聞いた以上に余分にお答えになっているんですけれども、まず認めて、間違いないということだと思います。 それで、内閣府に次お聞きするんですけれども、二〇一七年の五月十二日に行われた未来投資会議において竹中平蔵氏は、コンセッションを核にしたPPP、PFIの推進体制の構築についてというふうに題する提案を行っているわけです。竹中氏は、安倍内閣において六つのコンセッションが実現したとし、新たに国有林の検討が必要だというふうに言っています。 竹中氏の提案についてちょっと説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(佐藤正之君) お答え申し上げます。 今委員から御指摘のとおり、平成二十九年五月十二日に開催されました第八回未来投資会議におきまして竹中議員から、コンセッションを核としたPPP、PFI推進体制の構築についてという表題の資料が提出されました。当該資料におきましては、従来取り組んでまいりました空港、道路、上下水道等々の分野に加えまして、国有林野事業等についても新たなコンセッションの対象として目標設定の検討が必要であるとの趣旨が記されております。
○紙智子君 未来投資会議において国有林野事業について提案されたという話で、これは竹中氏が初めてですか、国有林野についてもということで提案したのは。
○政府参考人(佐藤正之君) そのように承知をしております。
○紙智子君 このコンセッションの意味について説明いただきたいんです。どういうことなんでしょうか。
○政府参考人(佐藤正之君) いわゆるコンセッションにつきましては、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第二条第六項で定義されております公共施設等運営事業のことと理解しておりまして、具体的には、公共施設等の管理者等が所有権等を有する公共施設等について、民間事業者が運営等を行って利用料金を自らの収入として収受するものを指すというふうに承知しております。
○紙智子君 未来投資会議で国有林野事業にもコンセッションとの話が出たときに、林野庁は何らかの見解を出したんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) 林野庁として、コンセッションとは何か等につきまして見解を示したことはございません。
○紙智子君 何か普通言うのかなと思うんですけれども、出していないわけですよね。 だから、未来投資会議というのは、これ成長戦略と構造改革を進める司令塔なわけですよね。だから、国有林に関わる重要な提案がされているのに、じゃ、林野庁はのんきな対応をしていたのかというふうに思うんですけれども、竹中氏の提案を基にして、六月に未来投資戦略二〇一七年として閣議決定がされています。それで、この未来投資戦略の公的サービスの資産の民間開放、PPP、PFIの活用拡大等の中の新たに講ずべき具体的施策に、この国有林において民間事業者が長期、大ロットで伐採から販売までを一括して行うことにより、現行より有利な立木資産の売却となる手法の可能性を検証するため、必要なデータ等を示した上で、民間事業者等から改善提案の公募を本年中に実施するというふうにあるわけです。竹中氏の提案が具体化したということだと思うんです。 それで、竹中氏は、さらに二〇一八年五月十七日に、国有林野への新たな民間手法の導入の必要性についてという提案をしています。これについてちょっと説明をしてください。
○政府参考人(佐藤正之君) 今委員から御指摘のございました竹中議員からの資料でございますけれども、その中におきましては、国有林野におきまして林業の成長産業化に貢献するため、新たな木材需要の拡大や生産性向上等の取組を行う民間事業者が、行政財産である国有林野の一定の区域で長期継続的、大ロットの立木の伐採、販売という形で使用収益できる権利を得られるように、次期通常国会におきまして国有林野の特例法の制定ないしは既存の法律の改正を行う、この制定、改正におきましては、民間事業者の権利として公共施設等運営権制度を活用することがより効果的で必要とあれば併せてPFI法の改正も行うとされておりまして、国有林野へのPPP、PFIの導入の必要性が唱えられております。
○紙智子君 つまり竹中氏は、今後国有林などの分野でいわゆるこのコンセッションのような考え方を導入して大胆に改革の仕組みをつくることが不可欠ではないかと思うというふうに発言をして、会議の最後の方には、安倍総理が参加していますけれども、安倍総理は、国有林の一定区域も含めて長期、大ロットで事業を行うことができるよう、農林水産大臣は法整備に向けて取り組んでほしいというふうに指示をしているわけです。まさにこれ、国民の声は聞かないけれども、竹中氏が提案した内容が実現する方向になっているというふうに思うんですけれども、おかしいと思うんですよね。 それで、二〇一八年六月の未来投資戦略二〇一八年には、コンセッション重点分野の取組を強化するとして、国有林野の一定区域について、民間事業者が長期、大ロットの立木の伐採、販売という形で使用収益できる権利を得られるよう、次期通常国会に向けて国有林関連法案の所要の整備をするということが閣議決定をされたわけです。 今回の改正案というのは、この閣議決定に沿って提出したということですよね、林野庁。
○政府参考人(牧元幸司君) 委員御指摘ございましたように、未来投資戦略二〇一八における記述を受けて、その後、林野庁において内容を検討いたしまして、また林政審議会において十分御審議いただいた上で提出をしたものでございますが、しかしながら、本法案におけるこの樹木採取権につきましては、一定期間、安定的に樹木を採取することのみができる権利として民間事業者に設定するものでございまして、国が国有林野の管理経営の主体であることには変わりはないわけでございます。 このため、PFI法において公共施設等運営権として規定されております公共施設の運営全般を民間に委ねるコンセッション方式とは根本的に異なるものと認識しております。
○紙智子君 農林水産省としては、ずっと一貫してコンセッションとは違う違うというふうに言っているんですけれども、何が違うんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) いわゆるこのコンセッション方式につきましては、管理経営の全般を民間に委ねる方式、運営全般を民間に委ねる方式ということでございますが、それに対しまして、今回の私どもが提案をしております制度につきましては、あくまでも国が国有林野の管理経営の主体というところが違うところでございます。民間事業者に設定をいたしますのは、一定期間、安定的に樹木を採取することができる権利のみでございます。
○紙智子君 そうすると、国有林を誰が所有、管理しているかというのがポイントということなんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) 管理経営の主体がどこにあるのかというのがポイントだというふうに考えておりまして、今回の制度におきましては、管理経営の主体はあくまでも国ということでございます。
○紙智子君 国有林はそもそも国に所有権があるわけですけれども、木を切るときには所有権を国から民間に移転する、これ、コンセッションではないということなんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) 御指摘ございましたように、コンセッション方式では、所有権はあくまでも国にあって、管理経営権を民間事業者に委ねるという方式というふうに承知をしております。 それに対しまして、今回私どもが提案をしておりますのは、管理経営はあくまでも国でございますけれども、樹木につきましては、樹木料をお納めいただいた後、所有権がその業者に移るというところもコンセッション方式とは異なるものでございます。
○紙智子君 ちょっと事前にいろいろとやり取りしていたんだけれども、それともちょっと違うのかなと思いながら。 国有林をどういうふうに扱ったらコンセッション方式だというふうに、じゃ逆に言えるんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今回の制度につきましては、国が国有林野の管理経営の主体でございますけれども、仮に、仮に管理経営について民間に委ねるということであれば、コンセッション方式ということになろうかと思います。
○紙智子君 管理経営を、あれ、所有は国なんですよね。管理経営を民間に任せるとコンセッションなんですか。何かちょっと、何回もやり取りしていたけどよく分からない、分かりづらいんですよね。 ただ、はっきりしていることは、未来投資会議二〇一八年の中で、国有林がコンセッションの重点分野というところに位置付けられているということなんですよ。これははっきりしている。コンセッションでないというのであれば、この閣議決定に書いてあるこの記述を撤回すべきじゃないんですか、大臣。いかがですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 未来投資会議の項目上の整理としてはそうなっていたかというふうに承知をしておりますけれども、その後、政府部内の検討、また林政審議会の審議を経て現在のような形式に整理をしたということでございます。
○紙智子君 だから、閣議決定で書かれているのは、コンセッションの重点分野というふうに位置付けて閣議決定しているんだから、いや、コンセッションでないというんだったらその閣議決定そのものを変えなきゃいけないんじゃないんですか、大臣。
○国務大臣(吉川貴盛君) もう紙先生は御承知のとおりだと思いますが、この閣議決定は政府全体で決定をしたことでございますが、この法案につきましては、先ほども林野庁の長官から答弁をいたしておりますように、私ども農林水産省が林政審議会の審議を経て法案を提出をされたということでございますので、御理解をいただければと思います。
○紙智子君 なかなか理解しにくいんですけれども。 やっぱり閣議決定で位置付けている以上、コンセッションと位置付けている以上は、コンセッションでないというんだったら変えなきゃいけないんだと思うんですよ。そうでなければ、これ火種は消えないことになるんですよね。そのまま残ることになるんです。 それで、ちょっと次の話もあるので法案の中身についても聞くんですけれども、昨年成立した森林経営管理法で言う、意欲と能力のある林業経営体の事業量を増やすと、そのために国有林を提供するというのがこの法案です。つまり、国有林を伐採する権利を与えて、権利の対価の支払を条件に参入を認めるということになります。 そこまでしてなぜ林業事業者に便宜を払う必要があるんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) 我が国の森林につきましては、今本格的な利用期を迎えておりまして、切って、使って、植えるという循環利用をしていくことが大変大事ということで、昨年成立をいたしました森林経営管理法に基づく森林経営管理制度が本年四月から御案内のように施行されているところでございます。このシステムを円滑に機能させるためには、システムの要となります意欲と能力のある林業経営者の育成が不可欠となっているところでございます。 このため、国有林が民有林を補完する形で、長期安定的にこのような林業経営者に木材を供給いたしますとともに、国産材の需要拡大に向けて、川上、川中、川下の事業者との連携強化を図ることが有効であるという、このような考え方の下に今回法案を提出しているものでございます。
○紙智子君 農林水産大臣は、樹木採取区を指定します。樹木採取区は、相当規模の森林資源が存在する一団の国有林の区域であって、国有林と民有林を一体的に経営できる区域。広く区域というイメージですけれども、この民有林と国有林を一体的に経営できるメリットについて説明をしてください。
○政府参考人(牧元幸司君) お答え申し上げます。 この森林経営管理法によって措置された経営管理制度は、民有林において経営管理が不十分な森林につきまして、意欲と能力のある林業経営者への集積、集約化を図るものでございます。この制度を円滑に機能させるためには、先ほども御紹介いたしましたように、意欲と能力のある林業経営者の育成が不可欠なところでございます。 そして、この意欲と能力のある林業経営者の育成につきましては、もちろんこれは民有林を中心に取り組むというふうに考えているところでございますが、国有林においても民有林からの木材供給などの取組を補完するために、本法案によりまして長期安定的に林業経営者が樹木を採取できるように措置をし、意欲と能力のある林業経営体の育成を支援するということでございます。
○紙智子君 今、私、質問は、民有林と国有林を一体的に経営できるメリットを教えてくださいと言ったんですよ。
○政府参考人(牧元幸司君) 民有林と国有林を一体的に経営するという御指摘でございますけれども、一体的にというふうに申し上げましたのは、まさにこの意欲と能力のある林業経営体の育成の観点から、この民有林の取組に対しまして補完するような意味で国有林が取り組むということでございます。そして、この法律の条文の中におきましてもまさに国有林野事業及び民有林に係る施策を一体的に推進をするということを規定をしておりますのは、そのような趣旨からでございます。
○紙智子君 ちょっといろいろ、販路を確保するとか流通コストを抑制できるということを聞いていたんですけど、そうじゃないんですか、メリットという点では。
○政府参考人(牧元幸司君) 御指摘のように、コストが削減されるとか販路が拡大されるというようなメリットもあろうかと思いますが、基本となりますのは、この意欲と能力のある林業経営体の育成を民有林、国有林一体として図るというところでございます。
○紙智子君 民有林と国有林がある広大な地域において、この国有林を伐採する権利を手に入れた大規模林業経営者は、更に事業を拡大するためには、多分、大型機械を導入して人件費なんかもコストも削減できるということになるんじゃないかと思うんですけれども、違いますか。
○政府参考人(牧元幸司君) 御指摘のように、この樹木採取区におきまして樹木採取権を取得した業者においては長期安定的に事業が確保できるということで、コスト低減等のメリットもあると考えているところでございます。 そして、そのような事業者からは、国はこの樹木料のほかに権利設定料についても別途お支払いいただくということを考えているところでございます。
○紙智子君 民有林と接する地域で経営する大規模林業事業者にとっては、やはり国有林というのは魅力ある地域なんだと思うんですね。例えば、商店街でいうと、駅前商店街で人通りの多い最も利益が上げられる一等地というふうになるんじゃないのかなというふうに想像するわけです。 それで、次に、新たに今度、樹木採取権という権利をつくるわけですけれども、樹木採取権は、一定期間、安定的に樹木採取区に生育している樹木を採取する権利ということです。つまり木材を伐採する権利ですけれども、なぜ五十年もの間権利を与えるのか、これについてお答えください。
○政府参考人(牧元幸司君) 樹木採取権につきましては、地域の意欲と能力のある林業経営者の育成、また地域の産業振興への寄与の観点から、これらの林業経営者が対応しやすいような規模に鑑みまして、その期間は十年を基本として運用していく考えでございます。 他方で、現に地域の森林組合等から長期間の権利設定を求める声があるということも踏まえまして、国産材の需要拡大のニーズが特に大きい地域におきましては、当該地域の需要動向、あるいは森林資源の状態なども勘案しつつ、一般的な人工林の造林から伐採までの一周期の五十年、これを上限として、十年を超える期間も設定できるとしているところでございます。
○紙智子君 基本十年だけれども、上限を五十年ということなんですけれども、今、一般競争入札などで国有林に参入している事業者の契約期間というのは一年とか三年ですよね。一方、新たに参入する事業者には最大五十年間の契約を結ぶと。国民の共有財産なのに、五十年間もの長い間、排他的、独占的に権利を与えて、これ、理解が得られるんでしょうか。
○政府参考人(牧元幸司君) まず、今回の制度につきましては、現在の国有林の立木販売なりシステム販売のやり方を全面的にこの新しいシステムに移行するというわけではございませんで、基本的には今の立木販売なりシステム販売の考え方を基本にいたしまして、今後、国産材、国有林材につきましても供給が拡大をいたしますので、その供給が拡大する部分の一部についてこの新しいシステムを取るというふうに考えているところでございます。 したがいまして、現在、立木販売等でお仕事をやっていただいているような地元の中小企業者の皆様方におかれては、引き続きまして国有林の仕事をやっていただけるということでございますし、また今回の樹木採取区の設定に当たりましても、この地域の林業経営者の皆さんが基本的には受けられるような規模での設定というものを基本と考えているところでございます。
○紙智子君 今の答弁聞いていますと、やっぱり大規模経営者の経営は安定するけれども、現状を維持しながら国有林で頑張っている中小の林業経営者の経営は安定しなくてもいいというふうにも聞こえるんですけれども、そういうことじゃないんですか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今回の制度につきましては、あくまでもこの地域で頑張っておられます森林組合でありますとか素材生産業者でございますとか、こういったような林業経営者の皆様方の育成というものを主たる目的に考えている制度でございます。 したがいまして、先ほど来御説明を申し上げておりますように、現行の立木販売等の仕事を取り上げると申しましょうか、そういうところにも食い込むような形で新しいシステムをつくるというわけでもございませんし、この新しいシステムにつきましても、この地域の林業経営者が受けられるような規模で発注することによって地域のこういう林業経営者の育成も図っていきたいと考えているところでございます。
○紙智子君 意欲と能力のある林業者ということと、自分に合った経営とか自分のペースで行う経営ということは違うと思うんですよね。 それで、経営規模を拡大しないで現状を維持したいと、もうちょっと木を大きくしていいものにしてからやろうとかというふうに頑張っている自伐型の林業というのは、これ排除されるんじゃありませんか。
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。 今回のその権利を受けることができる者につきましては、都道府県が森林経営管理法に基づきまして公表する森林組合、素材生産業者、また自伐林家などの意欲と能力のある林業経営者及び同等の者としているところでございます。長伐期多間伐を行っているような自伐林家の方でございましても、効率的かつ安定的な林業経営を行う技術的能力などを有している方であれば、これは対象になり得るというふうに考えているところでございます。
○紙智子君 ちょっと時間になったので。 昨年成立したこの森林経営管理法というのは、経営規模を拡大することに着目した法律だと言われたわけです。現状を維持しながら頑張っている林業経営者や林家というのは排除されかねないんじゃないかという懸念を感じます。 ちょっと時間になりましたので、続きはまた次回にやらせていただきたいと思います。 終わります。
○委員長(堂故茂君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(堂故茂君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、来る二十八日に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十八分散会