内閣委員会 第14号
- 発言数
- 219 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/05/09
会議録
○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る七日、元榮太一郎君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府子ども・子育て本部統括官小野田壮君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田政宗君 おはようございます。自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。 この子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案でございますけれども、前回、七日の質疑におきましては参考人質疑ということで、それぞれお四方から本当に貴重な意見をいただけたというふうに思っております。それを踏まえて本日の議論をしていきたいというふうに思っておりますが、まず大臣にお伺いをしたいというふうに思います。 ここまでの国会議論、論戦を踏まえて、改めて大臣より幼児教育、保育の無償化の必要性と決意について述べていただきたく思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) これまでの質疑でも申し上げてまいりましたとおり、二十代や三十代の若い世代が理想の子供の数を持たない理由として、八割前後の方が子育てや教育にお金が掛かり過ぎることを挙げておりまして、これが最大の理由となっております。幼児教育、保育の無償化を始めとする教育費の負担軽減は重要な少子化対策の一つであると考えております。 また、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎や義務教育の基礎を培うものでありまして、三歳から五歳までの全ての子供たちに質の高い幼児教育の機会を保障することは極めて重要であります。こうしたことから、幼児教育、保育の無償化を実施することとしたものであります。 この無償化は、社会保障制度を全世代型へと変えていく第一歩として大きな意味を持っているものと考えております。今後とも、子育て世代の皆さんの希望をかなえ、子供たちを産み育てやすい日本へと大きく転換していくため、全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○和田政宗君 これまでも、私もこの審議等において述べてまいりましたけれども、この法案審議の最中も、十連休もございましたが、各地に行きまして、子育て世代の方々と意見を交わし、また意見を伺ってまいりました。その中で、やはり特に若い子育て世代を中心にこの法案に対する期待というのは非常に強うございますので、これはしっかりと与党としても成立を図っていきたい、これは野党側にしっかりとお願いをしてということでございますけれども、成立を図っていかなくてはならないというふうに思います。 特に、やはり若い世代、大臣の御答弁にもありましたけれども、若い世代の負担感というものが強い。そうした中で、第二子、第三子、何とか一人は授かって育てているんだけれども、第二子、第三子というところにまだその決意、決断というようなことができないと、何とぞこの負担を軽くしていただく、若しくはその支援をしていただければそこの部分は可能性は生まれるのではないか、こういう意見が多くございましたので、私も子育て世代の一人として、そういったところをしっかりと実現を図っていかなくてはならないというふうに思っております。 この後は、参考人質疑で出た意見について踏まえまして、政府に見解をただしていきたいというふうに思っております。 認可外保育施設でございますけれども、これは児童福祉法に基づく届出がなされて国が定める基準を満たすものに限るというようなことになっておりますが、五年間は届出のみで足りる経過措置を設けること、これについて、五年は長いのではないか、二年程度にすべきではないかといった声が参考人の複数の方からございましたけれども、これについて政府はどのように考えますでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 認可外保育施設は、待機児童問題によって認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない方がいらっしゃることから、代替的な措置として幼児教育、保育の無償化の対象としたものでございます。 原則、委員御指摘のとおり、都道府県等に届出を行い、国が定める認可外保育施設の指導監督基準を満たすことが必要でございますが、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たすために五年間の猶予期間を設けることといたしております。 認可外保育施設の猶予期間につきまして、法案全体の法施行後五年を目途とした検討規定とは別に、特別に、法施行後二年を目途として検討を加え、必要があると認めるときはその結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしております。法施行後の状況としては、都道府県等による認可外保育施設への立入り状況、認可外保育施設の指導監督基準への適合状況、待機児童の状況等を把握しまして、認可外保育施設の経過措置の扱いについて検討を行うことを現時点においては想定をしております。 今般の無償化を契機に認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが重要であり、本年十月からの無償化の実施に向け、認可外保育施設の指導監督の実務を担う地方自治体の意見も十分伺いながら準備を進めてまいりたいと考えております。
○和田政宗君 実態を踏まえて是非やっていただければというふうに思います。 こういった思いというのは、これは参考人お四方の思いでもありましたし、我々委員の思いでもあるというふうに思うんですが、預けたお子さんが亡くなるという事故を絶対に防いでいかなくてはならない、そういう思いがあるというふうに思います。 この法案を始めとしまして、劣悪なといいますか、そういうような事故につながるような事業者というものは、私はこれは仕組みとして排除をしていく、若しくは改善の意思があるならばしっかりとその改善につなげさせなくてはならないというふうに思いますけれども、こういった仕組みを政府としてはどのように構築していくのか、改めてお願いいたします。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 まず、委員おっしゃるところの劣悪な事業者を排除する仕組みについてでございますが、児童福祉法に基づいて認可外保育施設は都道府県知事等への届出が義務付けられておりまして、指導監督基準において、都道府県等が認可外保育施設に対して年一回以上立入調査を行うこととされております。その立入調査の結果、問題を有する施設であると都道府県等が判断した場合、まずは文書によって改善指導を行うことになります。 その上で、改善指導を繰り返し行っているにもかかわらず改善をされず、改善の見通しがない場合で、児童の福祉のために必要があると認められるときは改善の勧告を行うことができます。また、勧告を受けた施設の設置者が勧告に従わず、改善が行われていない場合、その旨を公表することもできるようになっております。さらに、勧告にもかかわらず改善が行われず、かつ改善の見通しがなく、児童福祉に著しく有害であると認められるときは、事業停止や施設閉鎖を命ずることができることとされております。 これに加えまして、改正法案では、市町村長に対して、対象となる施設を特定する確認や、必要に応じた施設からの報告徴収などの権限を与える規定を設けており、無償化の施行後は都道府県と市町村が連携をして対応することも重要と考えております。 一方、改善の仕組みについてでございますが、無償化を契機として認可外保育施設の質の確保、向上が図られるよう、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たし、さらに認可施設に移行するための運営費や移転費等の補助などの取組を行うこととしております。 引き続き、認可外保育施設の指導監督の実務を担う地方自治体の意見を丁寧に伺いながら、施行に向け、実施に向けて準備を進めたいと考えております。
○和田政宗君 ありがとうございます。 これは答弁にありましたように、やはり丁寧に現場を見ていく、これは一義的には市町村になるのかもしれないですけれども、国の方としても、政府としてもそういった自治体としっかりと現状の、また法施行後の状況について随時確認をしていただくということがやはり重要になってくるというふうに思いますので、これをしっかりとお願いをしたいというふうに思っております。 次に、託児事業について聞いていきたいというふうに思います。 これは、参考人の複数の方々から御意見もございました。また、お子様を事故によって亡くされた参考人の方からは特に強い意見がございました。その中で、無償化の対象にするのであれば登録と確認、指導監督の徹底で質の担保をしてほしいという意見もございました。 その観点から聞いていきたいというふうに思いますが、上がった意見の中で、統一した研修カリキュラムの設定と受講の義務付けをしてほしいということがございました。これについてはどのように考えますでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 託児事業ということで、対象になるのはベビーシッターと、またファミリー・サポート・センター事業のことかと思いますが、それについて答弁をさせていただきます。 まず、ベビーシッターについてでございます。 無償化を契機として認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが重要でございますが、特にベビーシッターにつきましては保育従事者の資格や研修受講などについて新たな基準の創設が必要と考えており、社会保障審議会の下に設置をいたしました子どもの預かりサービスの在り方に関する専門委員会で三月から議論をしていただいております。その委員会で昨日、五月八日、保育士、看護師又は一定の研修を受講した者であることを基準とするという案が委員会として了承されたところでございます。 十月からの無償化の施行に向けまして、この専門委員会での整理を踏まえて、ベビーシッターを含む認可外保育施設全体の指導監督基準について内閣府令に規定するため、この法案が成立しました後、パブリックコメント等の手続を進めていく方向で内閣府と調整をする予定でございます。 なお、認可外保育施設につきましては、原則、都道府県等に届出を行って、国が定める認可外保育施設の指導監督基準を満たすことが必要でございますが、この基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たすために五年間の猶予期間を設けることとしております。都道府県等とも連携をして、五年間の猶予期間中に一定の研修受講を推進してまいりたいと考えております。 続きまして、ファミリー・サポート・センター事業についてでございます。 ファミリー・サポート・センター事業につきましては、この事業は、児童を一時的に預かり、必要な保護を行うなどの援助に関しまして、当該援助を受けることを希望する方と援助を行うことを希望する方との連絡調整を行う事業でございます。これによって地域における育児に係る相互援助活動の推進を行うものでございますことから、援助を行う方、いわゆる提供会員となるための資格は求めていないところでございます。 ただし、お子様を安心して預けていただけるように、国庫補助の対象となる事業におきましては、この提供会員に対して、心肺蘇生等の実習を含んだ緊急救命講習、この受講を平成二十九年度から必須としておりまして、加えて、今年度から事故防止に関する講習の受講も必須といたしました。さらに加えて、安全チェックリスト、事故の発生状況を踏まえた提供会員の留意事項をお示しをして、各市町村でチェックリストを作成して定期的な安全点検を行っていただくように周知を行っているところでございます。 無償化に当たりましては、ファミリー・サポート・センター事業における基準につきましても内閣府令において規定することとしておりまして、その内容については、地方自治体を始め関係者の意見を伺いながら、子供の安全確保が図られるよう施行に向けて検討してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 更にお聞きをいたしますけれども、都道府県への届出の義務徹底、立入調査の実施についても意見がございました。これについてはどのように考えますでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 ベビーシッターを含む認可外保育施設につきましては、児童福祉法に基づいて都道府県、指定都市又は中核市に対する届出が義務付けられており、指導監督基準においてベビーシッター事業者に対しては都道府県等が必要と判断する場合に指導を行うこととされております。 ベビーシッター事業者に対する指導監督の在り方につきましては、先ほど申し上げました社会保障審議会の専門委員会で議論していただくこととしておりまして、引き続き、認可外保育施設の実務を担う都道府県等の御意見も伺いながら、指導監督の手法やルールの明確化を行うなど、今般の無償化を契機にベビーシッター等の認可外保育施設の質の確保、向上が図られるよう準備を進めてまいりたいと考えております。 また、ファミリー・サポート・センター事業についてでございますが、こちらは社会福祉法に基づいて都道府県等に対する届出が必要でございます。必要に応じて都道府県等が指導監督を行うこととしております。 今般の無償化に併せまして、こうした規定について改めて都道府県等に対して必要に応じ適切に対応いただくよう、周知をしてまいりたいと考えております。
○和田政宗君 関連してもう一つお聞きをしたいというふうに思いますが、公的保険の適用、これはどうかというような意見もございましたが、これについては政府はどのように考えますでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 公的保険の適用についてでございますが、独立行政法人日本スポーツ振興センターが行う災害共済給付制度というものがございまして、この制度では学校以外にも認可保育所や一定の基準を満たす認可外保育施設が対象とされております。しかしながら、認可外のベビーシッターやファミリー・サポート・センター事業については対象とされていないところでございます。 なお、認可外のベビーシッター事業者を含め認可外保育施設につきましては、指導監督基準の中で、児童の安全確保の観点から、賠償責任保険に加入するなど保育中の万が一の事故に備えることというふうに規定をいたしております。また、ファミリー・サポート・センター事業につきましては、この事業の会員が行う相互援助活動中の子供の事故に備えて、国庫補助の対象となる事業に対しては補償保険への加入を求めているところでございます。 日本スポーツ振興センターの災害共済給付の適用対象範囲につきましては、平成二十九年の独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案に対する附帯決議に基づきまして、引き続き文部科学省とともに検討してまいりたいと考えております。
○和田政宗君 これも、実態をしっかりと把握をしていただいて必要な施策をしっかりと打っていくということが重要であるというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 そして、次に、これは自治体の首長であります松本和光市長参考人からのお話を中心にお聞きをしたいというふうに思いますが、無償化に当たっての事務でありますとか、自治体の職員が保育の質の担保のために結局担わなくてはならない部分が出て、費用面でも自治体の持ち出しになるのではないか、こういう意見がございました。政府として自治体どのようにサポートしていくのか、答弁願います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 幼児教育、保育の無償化の実施に関しましては、実務を担う地方自治体と国がよく連携して進めていくことが大変重要であると認識してございます。 地方自治体の準備につきましては、昨年来、複数回にわたりまして国と地方自治体とで実務に関する議論を行う機会を設け、一緒になって事務フローを検討するなど、その軽減に努めてございます。 その上で、無償化の実施に伴う地方自治体の事務費等につきましては、制度導入時の初年度及び二年目に必要な事務費につきまして全額国費により負担するほか、さらにシステム改修費につきましても全額国費により負担することとしてございます。また、無償化を契機に認可外保育施設の質の確保、向上を図るため、指導監督の強化等を目的とした地方財政措置を講じています。 引き続き、実務を担う地方自治体の皆様の御意見をしっかり伺いながら、本年十月からの実施に向けまして準備や周知に万全を期してまいります。
○和田政宗君 もう一つお聞きをしたいというふうに思います。 認可保育園のことでございますが、参考人の中から、認可保育園についても実は質の差があるのではないかというような御意見がありました。認可保育園でございますので、一定の水準を満たしているわけでございますけれども、やはり預ける親御さんからしますと、あれっ、うちの保育園はこうなんだけれどもそちらではそこまでやってくれるんだとか、やはりそういうようなところにもなってくるわけでございます。これで、取捨選択で選べればいいわけでありますけれども、なかなか待機児童等で逼迫をしている自治体においては、ここが入れるからということで選ぶ方が多いというふうに私ども認識をしております。 認可であっても質においてばらつきがなるべくないようにしてほしいというのは、これは保護者の方々、親御さんの思いであるというふうに思っております。認可保育園全般の質の向上について、政府としてはどのように取り組んでいくか、答弁願います。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 認可保育所につきましては、国の定める基準に従って、都道府県等が条例で配置基準や面積などの設備運営基準を最低基準として定めております。また、保育内容につきましては、国の定める保育所保育指針に基づいて行われております。加えて、年一回以上の指導監査を行うこととされておりまして、以上によりまして、委員おっしゃるとおり、一定の質が担保されているものというふうに考えております。 その上で、更に保育の質の確保、向上を図っていくことが重要ではないかと考えております。そのため、人員配置につきましては、平成二十七年度から三歳児の保育士配置を二十対一から十五対一に引き上げた際に、公定価格上の加算を設けました。また、それに加えて、二〇一九年度予算では、チーム保育推進加算の充実を盛り込んでいるところでございます。また、保育士の方の専門性の向上を図るために、平成二十九年度に、乳児保育や幼児教育、障害児保育といった職務分野に対応した研修の体系化を行いまして、キャリアアップのための研修制度を創設し、処遇改善等加算Ⅱの要件とすることといたしました。 引き続き、認可保育所における保育の質の向上に向けてしっかりと取り組んでまいります。
○和田政宗君 ありがとうございます。 政府から、私は、与党の立場としても、議会人の立場としても、真摯なる答弁をいただいているというふうに思っております。これに加えて、やはりしっかりと安心して子供を育てられる、こういう状況を更につくり出していかなくては私はならないというふうに思っております。 今回の幼児教育、保育の無償化というのは第一歩であるというふうに思っています。そして、この無償化よりもまず全入が先である、こういった意見もあります。私はそういった意見もごもっともであるというふうに思います。無償化とともに、やはり待機児童をしっかりとなくしていく、安心して子供を育てられる、これは家庭での教育、保育、また預けての幼児教育、保育という両面でしっかりとやっていかなくてはならないというふうに思っております。 子供を産み育てたいと思う方々が、それがしっかりできるように、また第一子で経済的なところで我慢をするのではなく、第二子、第三子以降を育てたいという方がしっかりと育てられる環境にしていかなくてはならないというふうに思っております。これは、そういう希望を持っている方々がしっかりと子供を安心して産み育てられる環境というのは、その御家庭の幸せのみならず、日本社会全体の幸せであるというふうに思っておりますので、私はこれが第一歩である、ですので、更に施策が必要であるならば、これは与党としてもしっかりと提案をさせていただきます。また、与野党でしっかりと議論もさせていただきます。政府においても、更なる手を講じていく、実態に即して安心して子供を産み育てられる環境をつくっていかなくてはならないというふうに思いますので、最後、その意見を申し述べさせていただいて、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○相原久美子君 立憲民主党の相原久美子でございます。 恐らく、今、和田委員の質問を聞いていまして、かぶるところが相当数あるかなと思いますので、それは御容赦いただければと思います。 まず、新制度の施行に当たっての財源措置に関わる国とそれから地方自治体、この負担割合についてお伺いしたいと思います。 財政負担の在り方については、昨年の予算編成過程において自治体関係者を始めとする様々な協議が行われた結果、初年度である今年十月からの無償化に要する費用は国が全額負担すると、そして来年度以降については、現行制度の保育所等の負担割合と同様に、国が二分の一、そして都道府県四分の一、市町村四分の一とすると理解しておりますが、そこでお尋ねしますけれども、来年度以降は総務省と連携した上で必要な地方財政措置を講じていくということのようですけれども、具体的にはどのような措置を行うのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 今般の幼児教育、保育の無償化におきましては、国と地方で適切な役割分担をすることが基本と考えてございまして、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することにより、必要な地方財源をしっかりと確保した上で、国と地方がよく連携して進めてまいります。 委員御指摘のとおり、二年目以降につきましても総務省と連携し、必要な地方財政措置をしっかりと講じてまいります。具体的には、地方負担分に関しまして、公立、私立にかかわらず地方財政計画の歳出に全額計上し、地方消費税、地方交付税などの一般財源総額を増額確保した上で、個別団体の地方交付税の算定に当たっても基準財政需要額に全額算入することと承知してございます。
○相原久美子君 無償化に係る地方財政計画及び地方交付税の対応というのは理解いたしました。 ただ、恐らく地方消費税というのはばらつきが相当出てくる可能性があるわけですね。そしてなおかつ、交付税措置がされるところはいいんですけれども、不交付団体ですよね。一般的に言いますと、東京のように財政力のあるところはいいんですけれども、これ調べますと、二〇一八年度で不交付団体というのは東京都と七十七市町村なんです。これ、財政力の豊かなところはいいんですけど、ぎりぎり頑張って不交付団体になっているところというのは非常に厳しい状況になるのではないかと思うのですが、その与える影響については検討されているのでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 先ほど事務方から申し上げましたとおり、今般の幼児教育、保育の無償化におきましては、国と地方で適切な役割分担をすることが基本であると考えておりまして、地方交付税の交付団体か不交付団体かにかかわらず、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することにより、必要な地方財源をしっかりと確保した上で、国と地方がよく連携して進めてまいりたいと考えております。 こうした財政負担の在り方につきましては、昨年の予算編成過程におきまして、私自らが不交付団体も含めた関係する市町村長の方々と直接何度も意見交換をし、また総務大臣も含めた関係閣僚と全国知事会、全国市長会、全国町村会の代表者とで教育の無償化に関する国と地方の協議を二回開催するなど、丁寧に誠実に説明を尽くしてまいりました。その結果、地方三団体それぞれの団体における所要の手続を経て、組織として御了承いただいたものというふうに考えております。 引き続き、実務を担う地方自治体の皆様の御意見をしっかり伺いながら、本年十月からの実施に向け準備や周知に万全を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○相原久美子君 今、丁寧に地方自治体との協議を重ねてきたというお話でしたが、しかしながら、今回の無償化に当たっては、国ばかりじゃなくてやっぱり地方公共団体に新たな負担を求めるわけですから、本来でいえば政策形成過程におきましてあらかじめ相談すべき案件であったのではないかと思うんですね。ところが、これが後ほどになってからという形になってしまったわけですよ。 やっぱり、ここは私、国としては大いに反省すべきではないかと思うんですね。そもそもの政策形成過程において、地方自治に影響を及ぼす国の施策の企画、立案並びに実施については、地方分権の観点から、国と地方の協議の場における規定の国と地方の協議の場に関する法律の趣旨に反していると指摘せざるを得ないのではないかと思います。 今後も様々な形で地方自治体が実際的にやらなければならない施策どんどん出てくるだろうと思いますけれども、この点について、大臣、今回の進め方についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 国と地方の協議の場につきましては、国と地方の協議の場に関する法律に基づきまして、地方自治に影響を及ぼす国の政策の企画及び立案並びに実施について協議する場であると、委員御指摘のとおりであると考えております。 こうしたことから、今般の無償化につきましては、一昨年十二月の国と地方の協議の場におきまして、新しい経済政策パッケージに盛り込まれた幼児教育、保育の無償化について御説明をし、これは一昨年の十二月であります。昨年十月と十二月の国と地方の協議の場におきましては、無償化に係る財政負担の在り方等について議論を行ったところであります。 一方で、委員御指摘のとおり、今般の無償化について地方自治体の皆様に対して丁寧な説明が足りていなかったのではないかとのお声があることは承知をいたしておりまして、私としては、そうしたことも真摯に受け止めながら、昨年の予算編成過程などにおきまして関係市町村長の方々と直接何度もお話をし、私自らが全国市長会や全国町村会にもそれぞれ二度足を運ばせていただいて丁寧に説明をさせていただきまして、また、その後、昨年十二月、関係閣僚と地方自治体の代表から成るハイレベルでの協議の場を設置をいたしました。 引き続き、委員の御指摘も踏まえながら、実務を担う地方自治体の皆様の御意見を誠実にしっかりと伺いながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○相原久美子君 ここに自治体の首長経験者の方たちもいらっしゃいます。私も実は末端で自治体の業務を担ってきた身としては、本当に実務をやる現場というのは相当な大変なやっぱり業務が出てくるわけです。そうすると、予想される業務、そしてその内容、そして準備期間というのってすごく必要なんです。でも、政策って決まってしまう、法律が決まってしまう、施行まで時間がない、こういうことが多々あるんですね。それは我々立法府にいる側にとってもやはり肝に銘じなければならないことだと思うのですが、是非そういう点も本当にしっかりと対応をしていただければと思います。今後もあり得ると思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 その上で、地方財政負担ですけれども、人員も問題なんだろうと思うんですね。実はこの間、行政改革という名の下に、地方自治体、相当公務員の数を削減してまいりました。その割には、分権という時代の流れの中で様々な新規事業が付加されてきています。全体的に、私も自治体あちらこちら回りますけれども、人員不足の状況が相当指摘されております。恐らく、各委員が、この例えば指導監査、これが本来やらなければならない七割までしかやられていないとか、いろんな指摘があった、それも結果的には人員不足というようなやっぱりことが原因であったというふうに言われています。 今回、この法制度の改革、改正に当たっては、対象施設の認可ですとか指導監査が特に厳しく求められるんだと思います。それは、まさに認可外とかそういうところまで対象になっているということだからです。 自治体のシステム改修費用等々、事務費、人件費、こういうことについて、特にシステム改修費等々については考慮をいただくような形になっているようですけれども、この先の人件費等々も含めた形でどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 無償化の実施に伴う地方自治体の事務費等につきましては、制度導入時の初年度及び二年目に必要な事務費、これには例えば必要な超勤手当あるいは非常勤職員の賃金等を含めようということで、今その方向で進めさせていただいてございますけれども、この事務費について全額国費により負担をさせていただくほか、先ほど委員御指摘のシステム改修費につきましても全額国費により負担することとさせていただいているところでございます。
○相原久美子君 超勤手当、働き方改革に逆行しますよね。それが前提となってはいけないんだと思うんですね。やっぱり長時間労働をいかに是正していくかという観点からも考えていかなければならない。確かに、短期的にどうしても超勤をせざるを得ない状況というのは生まれてくるだろうとは思います。しかしながら、この先、本当に地域それぞれで安心の子育てを考えていくときには、まだまだやっぱり私はなすべき手だてがあるんだろうと思いますので、是非その観点でよろしくお願いしたいと思います。 そして、先ほど和田委員からも質問ございました。先日、参考人質疑をさせていただきました。 今回、無償化の対象となる施設について、各自治体が条例設定において認可外保育所ですとかベビーシッター等々も対象とされるということになりますけれど、先ほど言いましたように、託児事業、いわゆるベビーシッターですとかファミサポですよね、これからどのような要件を求めていくのか。そして、子供の健やかな育ちと安全基準は各自治体でばらばらであってはいけないんだと思うんです。この支援事業、先日の参考人のお話ですと、ファミサポ、一時間預けて、その間に子供を亡くされたと。私はこの言葉は非常に重いものがあると思っています。 是非、この統一した研修カリキュラムの設定ですとか受講、そして自治体の立入調査の実施、それから先ほど言われていましたように公的保険の適用、これはまさに平成二十九年参議院の文科委員会での附帯決議にもありますように広げていこうという附帯決議でしたので、速やかに検討をしていただくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。 まず、ベビーシッターの基準の内容についてでございますけれども、この無償化を契機に認可外保育施設の質の確保、向上を図ることは非常に重要であると、そのように考えております。特にベビーシッターにつきましては、保育従事者の資格や研修受講などについて、新たな基準の創設が必要と考えているところでございます。社会保障審議会の専門委員会で三月から御検討をいただいております。そして、昨日、五月八日でございますけれども、専門委員会が開催されまして、一定の研修受講を基準とする案が委員会としては了承されたと、そのように伺っております。 今後、内閣府とも調整して、十月からこの無償化の実施に向けまして、必要な手続を進めていく予定となっております。 また、自治体間でこの条例の制定に関して差があるということに関してでございますけれども、五年間の猶予期間中の措置として、待機児童の状況等が地域によって大きく異なっている、このことから、保育の需給状況等を勘案して、市町村が特に必要と認める場合において条例により対象施設の範囲を定めることを可能とする仕組みを盛り込んでいるところでございます。これは、地方自治体との協議を踏まえて設けた仕組みでございまして、条例を制定する市町村が地域の実情に応じて適切に対象施設の範囲を設定し、利用者に御理解いただけるよう周知していただくことが必要であると、そのように考えているところでございます。 この質の担保の措置というところでありますけれども、厚生労働省としましては、無償化を契機に認可外保育施設の質の向上、確保が図られるよう、今年度から、地方交付税措置による支援に加えまして、指導監督基準の内容の説明や事故防止に向けた助言などを行う巡回支援指導員、この配置の拡充を行っているところでもございます。そして、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たし、さらに認可施設に移行するための運営費の補助等の支援などの取組を行うことにしているところでございます。 ファミリーサポート事業ということに関してでございますけど、このファミリーサポート事業につきましては、児童を一時的に預かって必要な保護を行うなどの援助に関して、当該援助を受けることなどを希望する者と援助を行うことを希望する者との連絡調整を行う事業でございます。これによって地域における育児に係る相互援助活動の推進を行うものなどであることから、援助を行う者、いわゆる提供会員となるための資格は求めておりません。 ただし、子供を安心して預けられるように、国庫補助の対象となる事業における提供会員に対して心肺蘇生等の実習を含んだ緊急救命講習の受講を平成二十九年度より必須としておるところでございまして、今年度より、さらに、事故防止に関する講習の受講も必須としたことに加えて、安全チェックリスト、そして事故の発生状況を踏まえた提供会員の留意事項を示して、各市町村でチェックリストを作成して定期的な安全検査、点検を行うよう周知を行っているところでございます。 いずれにしましても、無償化に当たりましては……(発言する者あり)済みません、ちょっと長いです。本事業における基準において、内閣府令において規定することとしておりまして、その内容については、地方自治体を始め関係者の意見を聞きながら、子供の安全確保が図られるよう、施行に向けて検討してまいりたいと、そのように考えております。
○相原久美子君 こんなところで言うのもなんですが、昨日の厚生労働大臣の答弁の長さといい、答弁を作る方、聞かれたことに端的に答えるというやっぱりやり方をしていただかなければ、限られた時間ですので、是非そこは留意していただきたいと思います。 そして、もう最後になりましたので、まとめて大体お話しいただきました。ただ、ベビーシッター等々はやはり複数の目がある場所ではなかなかないわけです。そういう意味では事故は起こりやすい。いわゆる心肺蘇生の、そういうことは事故が起きてからの手当てです。あってはならないんです、本来は。その前の予防が大事なんです。是非、未来を担っていく子供、昨日も残念な事故がありましたけれども、本当に皆さんの子供たち、孫たちを預ける場所です。そして、この国を担っていく子供たちです。是非そういう思いで、もちろん親の負担を軽減させるということも第一です。でも、無償であればいいという問題ではありません。安全、安心、これが一番大事な点ですので、是非その辺に御留意いただいて進めていただければと思います。 以上で質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。
○木戸口英司君 国民民主党・新緑風会、木戸口英司です。 まず冒頭、今お話もありましたが、昨日、大津市で園児の列に車が突っ込むという形でお二人の園児が亡くなられたということであります。大変痛ましい事故であります。まずはこのお二方、園児に対しまして心から御冥福をお祈りし、また御家族にお悔やみを申し上げたいと思います。また、重体でいるお子さんもいらっしゃるということで、また、けがをされた方々、皆さんの早い回復をお祈りいたします。 車の過失ということで、こういう事故をどう防げばいいかという、非常に難しい問題だと今朝のニュースなどを見て感じておりましたが、園児の外での活動というのは非常に大事でありますし、各園でも最大限の安全対策を取りながら活動をしているということでありますが、やはり道路の整備の問題やら環境整備の問題やら、地方と国が連携を取って、また更に安全対策を進めていく必要性もあろうと思います。この点はまた政府においても留意をいただき、また検討、対策を心からお願いをしたいと思います。 それでは、質問に入ります。 自治体との協議の場についてただいまも質疑があったところでありますけれども、昨年十一月二十一日と十二月三日の二回にわたり教育の無償化に関する国と地方の協議が行われています。私も議事概要を読ませていただきました。ここでは教育の無償化に関する財政措置等について検討が行われています。 地方自治に影響を及ぼす国の政策の企画及び立案並びに実施について、国と地方が協議を行う国と地方の協議の場について定める国と地方の協議の場に関する法律、これも私、改めて読んでみましたけれども、これが平成二十三年四月二十八日に成立しております。同法に基づき、国と地方の協議の場、ホームページ見ますと、年に三回ぐらいですか、行われています。この国と地方の協議の場と、今回、昨年二回行われた教育の無償化に関する国と地方の協議はどのような関係があるんでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 国と地方の協議の場につきましては、委員御指摘のとおり、国と地方の協議の場に関する法律に基づきまして、地方自治に影響を及ぼす国の政策の企画、立案、実施につきまして毎年度協議されるものと承知してございます。 今般の教育の無償化に関する国と地方の協議でございますけれども、この国と地方の協議の場に加えまして、幼児教育、保育の無償化と高等教育の無償化をより良い形で実現するため、今年度の予算編成に際しまして、国と地方の財政負担割合などにつきまして地方自治体との合意を得ることが必要であったことから、関係閣僚と地方団体の代表者とで協議を行ったものでございます。
○木戸口英司君 これ、名前が重なっているので、関連するこの法律に基づいた協議の場かと思って私も法律を読み込んでみたんですが、今お聞きすると、はっきり言えば別物なんですね。国と地方の協議の場で教育の無償化について、確かに、私も議事録も斜め読みですけど見てみましたけれども、確かに協議の場にはのっていますけれども、法律にのっとって地方から求められていたと思うんですが、この法律に基づいていない形で協議の場がなされたということをちょっと確認をさせていただきます。 この教育の無償化に関する国と地方の協議の設置に至った経緯について、もう一度説明をお願いします。そして、設置の根拠、設置の趣旨を定めた開催要綱などがあるんでしょうか、お尋ねします。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 今般の教育の無償化に関する国と地方の協議でございますけれども、繰り返しになりますけれども、国と地方の協議の場に加えまして、幼児教育、保育の無償化と高等教育の無償化をより良い形で実現するために地方自治体との合意を得ることが必要であったことから、関係閣僚と地方団体の代表者とで協議を行ったものでございます。 開催要綱のようなものはございませんけれども、関係者の合意の下で協議を実施させていただいたところでございますし、初回である十一月二十一日の会議の冒頭、宮腰内閣府特命担当大臣より開催の趣旨につきましては御説明をさせていただいているところでございます。 なお、この教育の無償化に関する国と地方の協議でございますけれども、最初に委員御指摘ございましたけれども、十月十五日と十二月十七日の二回の国と地方の協議の場を挟む形で、十一月二十一日、十二月三日、二度この協議を開催させていただいているところでございます。
○木戸口英司君 確かに議事概要を見ますと、こういう協議の場を持ったということについて、地方各団体からは、まずおおむね良かったという趣旨の発言はあるようですけれども、そこの設置根拠といいますか、非常に重要な会議であったと思うんですけれども、少し希薄であったし、法律に基づいてないということ、また開催要綱もないということが分かりました。国と地方との協議について、先ほど大臣も少し省みなければいけないことがあるということを、今後に向けてということのお話があったところでありますけれども、開かれたことは多とするところはあるんですけれども、国の姿勢としてそれでよかったのかどうかということ、今後の課題ではないかと思います。 そこで、幼児教育、保育の無償化について国と地方の協議を引き続き確実に行っていく必要があると考えます。平成三十年十二月より、認可外保育施設の質の確保、向上を始めとする幼児教育の無償化に関する様々な課題についてPDCAサイクルを行うため、内閣府、文部科学省及び厚生労働省並びに地方自治体のハイレベルによる幼児教育の無償化に関する協議の場が開催されているところですけれども、これは教育の無償化に関する国と地方の協議に代わるものということなんでしょうか。先ほどの設置根拠についてお伺いいたしましたけれども、それに引き続いたものであるのかどうか。そして、その協議との関係性、そして今後も教育の無償化に関する国と地方の協議が開催されるかについて伺います。 また、幼児教育の無償化に関する協議の場において、今後どのようなスケジュールで協議が行われるのでしょうか。確実に協議を行うためにも開催頻度を定める必要があると考えますが、大臣の所見をお伺いいたします。 また、十月の無償化開始まで半年を切っていますが、この協議の場は二月十四日に第二回幹事会が開かれたきりとなっているんではないでしょうか。今後協議が間に合うのか疑念が残りますが、いかがでしょうか。取り上げられる予定の議題についてもお伺いいたします。
○国務大臣(宮腰光寛君) 御指摘のとおり、教育の無償化に関する国と地方の協議の場につきましては、今年度の予算編成に際して、国と地方の財政負担割合などについて地方自治体との合意を得ることが必要であったことから、昨年の予算編成までのタイミングで関係閣僚と地方団体の代表者とで協議を行ったものであります。 この協議の場につきましては、御指摘のとおり、認可外保育施設の質の確保、向上を始めとする幼児教育、保育の無償化に関する様々な問題につきましてPDCAサイクルを行うために開催をするものでありまして、無償化の実施後も継続的に開催するものであります。開催時期や議題につきましてはあらかじめ定めてはおりませんけれども、その時々の必要に応じて地方団体とよく相談しながら開催することといたしております。 なお、今法案の審議中でありますので、この審議中にこの協議の場を開くというわけにはまいりませんので、皆さん方の御協力をいただいて成立をした場合には、その後、できる限り早いタイミングでこの協議の場を開かせていただきたいというふうに、実務者レベルも含めてそのように考えております。
○木戸口英司君 この間の参考人からも、早期の成立をと、十月から始まる、準備が大変だということの話を我々委員会に対していただきましたけれども、やはりそれは政府の責任ですよね。委員会がそれに協力して早くということではない。我々は十分に審議をしていくということが大切であって、ただ、その代わり、その自治体側の非常に焦りといいますか、そのことを十分に感じたところであります。このことは今、政府のこれまでの準備の在り方、そしてこの期間の見方について強く私は申し入れたいと思います。 そういう中で、地方六団体は、教育の無償化については、これまでの国と地方の協議を踏まえ、必要な地方財源を一般財源総額の同水準ルールの外枠で全額措置するなど国の責任において必要な財源を確保するとともに、その実施に当たっても、地方交付税による確実な財政措置を、認可外施設の質の確保などの課題について地方と十分に協議することと要望をしております。これは昨年十二月に出ております。 全額国費でという声はいまだ強いのではないでしょうか。まずはスタートするということは、まず地方ともある程度同意はされているわけですけれども、その議論の中でもやはり全額国費という要望は強いと感じております。 今後の協議において財源問題も重要な論点だと考えますが、この点、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今回の幼児教育、保育の無償化におきましては、国と地方で適切な役割分担をすることが基本と考えておりまして、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することにより必要な財源を、地方財源をしっかりと確保した上で、国と地方がよく連携して進めてまいりたいと考えております。 御指摘のとおり、今回の地方交付税による措置に関しましては、別枠で基準財政需要額等々に入りも出も含めて全額計上するということにしておりまして、その意味では安定した仕組みになっているのではないかというふうに考えております。 先ほども御答弁で申し上げましたけれども、昨年の予算編成過程におきまして、財政負担の在り方につきまして現行制度の保育所等に係る負担割合と同様とすることといたしまして、総務省と連携し、必要な地方財政措置をしっかりと講じていくこと、初年度に要する経費について全額国費による負担することなどにつきまして、地方三団体、それぞれの団体における所要の手続を経て、組織として御了解をいただいたところであります。 引き続き、実務を担う地方自治体の皆様の御意見をしっかりと伺いながら、十月からの実施に向け準備や周知に万全を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
○木戸口英司君 この間の昨年の教育の無償化に関する国と地方の協議、二回行われて、その間に国の負担、三分の一から二分の一になったということで、その間、かなり大臣も地方との交渉といいますか、根回しといいますか、されたんだろうと思います。その中で、一旦容認ということのそれを読み取ったわけですけれども、まだまだやはり継続して地方の側に寄り添った形で、この財源問題というのは相当あるんだろうと思いますので、やはり消費税増税分、そこの問題も我々は指摘しているわけですけれども、その分でと言いますけれども、やはり地方の財政の硬直化ということはあるんだろうと思いますので、その点、しっかりと総務省とも連携をしながら進めていくことだと思います。 政府の答弁では、実施主体である市町村の役割が極めて重要であると考えております、改正法案においては、市町村長に対して対象となる施設を特定する確認や、都道府県知事に対する必要な協力要請などの権限を与えるための規定を設けております、無償化の施行後は都道府県と市町村が連携をして認可外保育施設の状況を把握していくことも重要と考えております、今後も本年十月からの幼児教育、保育の無償化の施行に向け、認可外保育施設の指導監督を担う地方自治体の御意見を丁寧に伺いながら準備を進めてまいりますとしています。 やはり地方、地域によって事情はいろいろ違うわけです。全国のそういう地方六団体との協議はしているわけですけれども、やはり都道府県ごと、そこには各市町村集まってもらってでもいいと思いますが、やはり足を運んで、こちらから説明あるいは丁寧に意見聴取するということが必要ではないかと思いますけれども、そういった考えはないでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼児教育、保育の無償化の実施に関しましては、実務を担う地方自治体と国がよく連携して進めていくことが大変重要であると認識しております。 地方自治体の準備につきましては、昨年来、複数回にわたりまして国と地方自治体とで実務に関する議論を行う機会を設けたり、担当者が各地に赴き説明会を実施し意見交換を行うなど、地方自治体の皆様とともに準備を進めてまいりました。また、これらの取組に加えまして、昨年十二月に国と地方自治体とのハイレベルでの協議の場も設置するなど、一層丁寧に御意見を伺っております。 引き続き、先生御指摘のように、できる限り担当者が各地に赴き、丁寧に御意見を伺ってまいりたいというふうに考えておりまして、そういうことなどを通じて十月一日からの円滑な実施に向けて全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○木戸口英司君 是非そのようにお願いいたします。 ゼロ―二歳の幼児教育無償化に所得制限を設けることについて、私も先般、この点議論をさせていただきましたけれども、この点について、衆議院内閣委員会の附帯決議では、「子どものための教育・保育給付及び子育てのための施設等利用給付について、安定した財源を確保しつつ、零歳から二歳までの保育の必要性がある子ども全てが対象となるよう検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。」ということになっております。 また、大臣は、この点についてこう答弁されております。ゼロ歳から二歳までの子供については、待機児童の問題もあることから、その解消に取り組みつつ、住民税非課税世帯を対象として進めることとし、更なる支援については、少子化対策や乳幼児期の生育の観点から、安定財源の確保と併せて検討することにしております、待機児童の解消は待ったなしの課題でありまして、最優先で取り組む必要があります、待機児童の解消を図るとともに、子育て世代の女性の就業率がヨーロッパのトップ水準である八割まで上昇しても対応できる三十二万人分の保育の受皿を二〇二〇年度末までに確保すべく取り組んでまいりたいということです。 この二〇二〇年度末ということに向けてということですけれども、この待機児童解消の進行管理、どのようにしていくのか、お伺いいたします。
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。 待機児童の解消につきましては、子育て安心プランに基づきまして、待機児童の解消を図るとともに、女性の就業率八割に対応できるよう、二〇二〇年度末までに三十二万人分の保育の受皿確保に今全力で取り組んでいるところでございます。 待機児童の解消のためには、国レベルのマクロの整備目標、これだけではなくて、保育の実施主体である市区町村、その市区町村がその時点その時点の地域の実情に応じて保育の受皿整備を行うことが重要であると、そのように考えております。 具体的には、子育て安心プランに基づきまして、直近の待機児童の状況を踏まえつつ、さらに潜在的ニーズも踏まえた保育の利用意向を適切に把握した上で、市区町村ごとに二〇二二年度末までの待機児童解消に向けた計画を策定して、そしてそれを毎年見直すこととしているところでございます。 この計画につきましては、毎年度四月一日の待機児童数と併せて報告をいただいているところでございまして、各自治体の取組状況を踏まえながら、受皿整備が進むよう引き続き国としても支援をしてまいりたいと、そのように考えております。
○木戸口英司君 では、宮腰大臣に、先ほど答弁の中にあったこの検討ということがありますけれども、検討をどのように、いつ行っていくのか、考えがあればお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) これはゼロ―二歳のお話ですよね。ゼロ―二歳の子供さんにつきましては、待機児童の問題もあることから、その解消に最優先で取り組むということにいたしておりまして、更なる支援につきましては、少子化対策や乳幼児期の生育の観点から、安定財源の確保と併せて検討するということにしております。 この検討に関する具体的な時期や場所について、現段階において確定したものはありませんけれども、関係省庁とも連携しながら、今般の衆議院における附帯決議の趣旨を十分に尊重して検討を行ってまいりたいというふうに考えております。
○木戸口英司君 検討、そしてその実施、そしてその結果と、それこそPDCAなんだと思います。この辺はやはり地方等に見える形で、また実際、連携、協議をしながらということになるんだろうと思いますので、この点は大臣の是非リーダーシップをお願いしたいと思います。 これもずっと議論のあったことなんですが、ちょっと触れたいと思います。 無償化の対象とならない実費で徴収する費用について、これ通園送迎費、食材料費、行事費など、これも大きな負担になるという指摘は随分あったところであります。施設ごとに徴収する金額に差が生じること、これは予想をされるわけですけれども、費用負担が高額な施設に入所が決まった場合、世帯によっては過度な負担となる、不公平感ということがあり得ることだと思います。 二号認定の子供の保護者が新たに実費負担することとなる副食費については、著しく高額になることや著しく低額になることがないよう、国がこれまで保育料に含んでいた額と同額の四千五百円を目安として通知等で示すとのことですけれども、本来、ここも無償化であるべきだと思いますけれども、こういう通知、この効果についてしっかりとチェックをしていく必要があるんではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員御指摘の二号認定の副食費につきましては、これまで保育料の一部として保護者の方に御負担いただいていたものを各施設に徴収していただくことといたしましたが、これに伴い、各施設や保護者の方々の混乱を招かないよう、目安額等をお示しすることとしてございます。 この徴収に当たりましては、主食費、通園送迎費など、現行でも施設による徴収が行われている費用と同様、保護者に対して書面で説明を行い同意を得ることを定める方向で検討してございまして、一定の適正化は図られると考えておりますが、いずれにしましても、副食費の徴収につきましては実態を把握してまいります。
○木戸口英司君 ここもこれから経過しっかり見ていただかなければいけないと思います。 それでは、ちょっと時間がなくなりましたので、四番目の質問を飛ばして五番の在宅育児を選択した保護者への手当てということ、今後の課題としてお考えを聞きたいと思います。 在宅育児を選択した保護者への手当てがないということ、これも今まで議論あったところでありますけれども、家庭で幼児教育が行われる場合でも、保育施設で幼児教育が行われる場合でも、その重要性に変わりはなく、また経済的負担があることにも変わりありません。家庭での幼児教育に対して全く公的な支援がないのは公平性が欠くという指摘があります。無償化政策を進めている韓国では、保育施設を利用していない保護者に対して養育手当を支給しているといいますが、政府内でこれまで検討されたのか、それと今後される予定はないか、この考え方をお伺いいたします。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 政府といたしましては、子育てや教育に係る負担を大幅に軽減し、子育て世代の希望をかなえるため、幼児教育、保育の無償化につきまして、総理を議長とする人生百年時代構想会議や幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲等に関する検討会の場などにおきまして議論を行った結果を踏まえ、本改正法案を提出させていただいております。 御指摘のように、子育て世帯への手当てを拡充することにつきましては、平成二十四年に児童手当が現在の仕組みになって以降、審議会の場で具体的な議論が行われたことは承知してございませんけれども、子育てしやすい社会をつくっていくためには、児童手当のような現金給付のほか、保育所の充実などの施策を含め全体としてバランスよく推進する必要があること、また、財源の確保が必要となることから慎重に検討する必要があると考えてございます。
○木戸口英司君 時間になりましたので、これで終わります。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 これまで当委員会で議論を重ねてきて、先日の参考人質疑でもそうでありましたけれども、子供たちの安全を第一に、幼児教育や保育の質の確保、向上にもっともっと力を入れていくべきだというのが多くの意見、声であったと思います。私自身もそう思います。その意味では、幼児教育、保育の無償化と質の確保、向上というものは同時に進めていかなければならないと考えておりますし、また、同時に進めていくことが可能であるとも思っております。 そこで、今回の無償化の対象施設に関するそれぞれの質の確保、向上、そして人材確保に関する取組などにつきまして、改めて伺いたいと思います。 まず、前提として、小学校就学前のお子さんにとっての幼児教育の重要性の観点について確認をさせていただきたいと思います。 今回の無償化を行う趣旨として、政府は、少子化対策に加え、幼児教育の重要性を掲げています。無償化を実施すべきという根拠となる幼児教育の重要性のエビデンスを改めてお聞きしたいと思います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 幼児期の教育は、子供の基本的な生活習慣を形成し、道徳性の芽生えを養い、学習意欲や態度の基礎となる好奇心を養い、創造性を豊かにするなど、生涯にわたる人格形成の基礎を培う上で重要な役割を担っております。 二〇〇六年に改正されました教育基本法で幼児期の教育に係る規定が新設されるなど、我が国における幼児教育の重要性の認識が高まっているところでございますが、様々な国際的な研究におきましても幼児期の教育の重要性が認められてきてございます。著名な研究といたしましては、質の高い幼児教育が将来の所得の向上等に著しい効果をもたらすことを示す研究結果がございますが、このほかにも、国際的な幼児教育に関する研究を横断的にレビューした二〇一八年のOECDの報告書によれば、質の高い幼児教育は幼児期の発達やその後の学校段階における学力や社会情緒面に大きな影響を与えること、その後の人生における健康、労働市場への参加、貧困の防止等に長期的な影響を与えることなどが明らかとなってございます。 このような状況を踏まえ、世帯所得にかかわらず幼児教育の無償化を行う国も出てくるなど、幼児教育の重要性は国際的な共通認識になりつつあると承知してございます。
○竹内真二君 今答弁されたような観点に立てば、今回の無償化の実施に併せて、幼児教育が生涯にわたる人格形成の基礎を培うため、更なる質の向上を図っていくことが重要であると考えますが、政府としてどのように取り組んでいかれるのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることから、今般の幼児教育の無償化に当たっては、併せてその質の向上を図ることは大変重要であると考えております。 教育内容については、平成三十年度から実施されております幼稚園教育要領の中で、幼稚園教育において育みたい資質、能力の明確化や小学校教育との接続の推進に関する内容の充実を図っており、これらの内容が着実に現場の実践に反映されるよう、理解、推進に努めているところでございます。 また、令和元年度の予算では、幼児教育実践の質向上総合プランとして、幼児教育アドバイザーの配置など、幼稚園、保育所、認定こども園の垣根を越えた研修支援や小学校教育との接続に取り組む自治体に対する支援などの取組を新たに計上しているところでございます。 今後とも、内閣府、厚生労働省と密に連携しつつ、幼児教育の質の向上にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○竹内真二君 次に、今回の無償化の対象施設ごとに、質の確保、向上に向けた取組について伺いたいと思います。 今回の無償化では、幼稚園、認可保育所、認定こども園を利用する子供たちに加えて、幼稚園の預かり保育、そして認可外保育施設を利用する子供たちについても無償化の対象となりました。この幼稚園の預かり保育や認可外保育施設についてもきちんと質の確保、向上を進めていっていただきたいと考えております。 そこで、まず文部科学省に伺います。 以前にも質問させていただきましたけれども、この幼稚園の預かり保育の質の確保、向上というのが重要なわけですけれども、質の確保、向上を図りつつ、幼稚園での預かり保育を充実させることによって、特に都市部を中心に待機児童の解消にも貢献することになるのではないかと考えておりますが、この幼稚園における預かり保育の充実に向けた政府の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 幼稚園の預かり保育は、現在、私立幼稚園の約九五%がその実施に取り組むなど、三歳以降の子供の保育の受皿として重要な役割を果たしているところでございます。待機児童の受入れを一層推進する観点から、質の向上を図りつつ、開所時間、日数等を幼稚園利用者の保育ニーズに適切に応えられるようなものとするなど、預かり保育の充実を図っていくことは大変重要であると考えております。 このような認識の下、政府といたしましては、幼稚園が預かり保育を長時間、長期休業中も含めて実施した場合でも十分な体制を確保できるよう、一時預かり事業及び私学助成の双方において補助の充実を行ってきているところでございます。こうした取組を通じて、幼稚園における預かり保育の充実に引き続き努めてまいります。
○竹内真二君 是非、質の確保、向上の観点を忘れずに、預かり保育の充実に向けて取り組んでいただきたいと思います。 ただ、今説明いただいたような充実に当たっては、人手が不足している幼稚園の教諭についても人材確保に向けた取組を進めていくことが大切だと思いますが、文部科学省の見解をお伺いいたします。
○政府参考人(矢野和彦君) お答え申し上げます。 今般、保育ニーズの急速な高まりを背景に、今先生御指摘のとおり、幼稚園教諭の有効求人倍率が平成二十五年以降一貫して上昇しており、平成三十一年二月には三・四三に上るなど、保育士のみならず、幼稚園教諭の人材確保もこれまで以上に厳しい状況となっているものと承知いたしております。 このような状況を受け、政府といたしましては、子ども・子育て支援新制度及び私学助成の双方におきまして幼稚園教諭の処遇改善を進めるとともに、幼稚園人材確保支援事業におきまして、新規採用の促進、離職防止、定着促進、離職者の再就職の促進といった観点から各地域の先導的な取組を支援するなど、人材確保に向けた取組を総合的に進めることといたしております。 今後とも、これらの取組を通じて、幼稚園において安定的な人材確保が可能となるようしっかりと支援してまいりたいと考えております。
○竹内真二君 次に、認可外保育施設の質の確保、向上に向けた取組については、前回も質問をさせていただいておりますが、これまでの議論においてもその重要性が指摘をされてきました。 まずは、認可外保育施設が認可施設へと移行するための支援を行うことなどによって認可施設に少しでも多く移行をしていただくことが重要であると考えております。また、現在も認可外保育施設にお子さんを預けておられる親御さんがいらっしゃいます。そのため、今回の無償化を契機に認可外保育施設自体の一層の質の確保、向上を行うことによって、そうした利用されている方々も安心できるようしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。 ここは以前に答弁をいただいておりますので、指摘だけにとどめさせていただきますが、質の高い保育を行うために必要な保育士等の人材確保に関する観点について、次に幾つか伺いたいと思います。 質の高い保育を行っていくためには、保育士等の確保のための施策を適切に行っていくことが必要です。少しでも多くの方が保育に携わることを志していただけるよう保育士等の処遇の改善を行うこと、また、保育士資格を持っていらっしゃる方の復職を支援するなど、様々な取組を講じていくことが必要であると考えております。 その中で、重要な取組の一つである処遇改善について、政府として様々な政策を行ってきたと承知しておりますが、平成三十年度の賃金構造基本統計調査の結果では保育士についてはどのような結果となっているのか、処遇改善の効果が反映されているのかどうか、伺いたいと思います。
○政府参考人(本多則惠君) 本年三月に公表された平成三十年賃金構造基本統計調査を基に保育士の年収を算出いたしますと、平成二十九年の保育士の年収は三百四十二万円、平成三十年の保育士の年収は三百五十八万円となっておりまして、約十六万円増加をしております。 この保育士の賃金が伸びた要因といたしましては、平成二十九年度予算において実施いたしました技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善のほか、平成二十九年人事院勧告に準拠した一・一%の処遇改善分、この二点が反映された結果、年収が増加しているものと考えられ、処遇改善の効果が着実に反映されているものと考えております。また、本年四月から、更に一%の処遇改善も行っております。 保育士の処遇改善を進めることは御指摘のとおり非常に重要と考えておりまして、引き続き処遇改善の取組を進めてまいります。
○竹内真二君 保育士の確保を含めた処遇改善としては、業務負担の軽減も重要な対策の一つだと思います。 そこで、業務負担の軽減のため、ICTの活用が重要と考えています。保育所におけるICTの活用についてはどのように取り組んでいらっしゃいますか。
○政府参考人(本多則惠君) 保育士の確保のため業務負担の軽減を図ることは重要でございまして、様々な事業を実施してきております。保育業務のICT化についても重要な対策の一つと考えております。 このため、平成三十年度補正予算におきまして、一施設当たり百万円を上限として、保育に関する計画、記録や保護者との連絡、子供の登降園管理等の業務のICT化を行うためのシステムの導入費用について、国が二分の一を補助することとしております。 引き続き、保育業務のICT化による業務効率化を一層進め、保育士の業務負担の軽減が図れるよう努めてまいります。
○竹内真二君 今回の幼児教育、保育の無償化に併せて、障害児の発達支援についても無償化の対象となりました。幼稚園や保育所との併行通園も無償化の対象となるということで、障害のあるお子さんにとってもとても有意義なものであると考えております。 障害児の健全な育成のためには、発達支援の利用料の無償化だけではなくて、これまで指摘をさせていただいてきました施設と同様、質の確保、向上を図っていくことが重要であると考えております。 そこで、厚生労働省としてどのように障害児の発達支援の質の向上に取り組んでいくのか、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 委員御指摘のとおり、障害児支援に当たりましては、児童発達支援の利用料の無償化ということだけでなく、支援の質の向上を図るということも大変重要というふうに考えております。 厚生労働省におきましては、質の高い支援を提供するために、児童発達支援ガイドライン、これを策定いたしまして、サービスを提供する事業所等における支援の内容や運営方法などを定めているところでございます。 また、平成三十年度の障害福祉サービス等報酬改定におきましては、一つは指導員を加配した場合の加算ですとか、あるいは保育所や幼稚園などの関係機関と連携した場合の加算、こういった加算を拡充するとともに、医療的ケアが必要な児童を受け入れるための看護職員を配置した場合の加算を創設する、こういったことによりまして、手厚い支援を行っている事業所を評価するということにしたところでございます。 引き続き、障害児に対して質の高い支援が提供されるよう努力してまいりたいと考えております。
○竹内真二君 障害児の入所施設も無償化の対象となると以前の質問で答弁をいただいておりますが、この障害児の入所施設については、これまでその支援の在り方について余り議論がされていなかったように思います。 この点について、厚生労働省では、本年二月から検討会を開催していると聞いておりますが、現在どのような検討が行われているのでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) 委員御指摘のとおり、障害児入所施設につきましては、重複障害児ですとか、あるいは被虐待児ですとか、こういった子供たちの増加など、入所する子供の状態ですとか家庭環境、あるいは入所経路、こういったものが複雑多様になってきている一方、こうした現状を踏まえた支援の在り方ということについての議論がこれまで必ずしも十分に行われてこなかったというふうに認識をいたしております。 このため、本年二月より、関係者や有識者を構成員とする障害児入所施設の在り方等に関する検討会という検討会を開催いたしまして、こうした経緯ですとか状況を踏まえつつ、関係団体へのヒアリング等も実施しながら、本年十二月の取りまとめを目指して、一つには発達支援機能、二つ目としまして自立支援機能、三つ目としまして社会的養護機能、四つ目としまして地域支援機能、この四つの機能に即した形で障害児入所施設等の機能等についての議論を行っているところでございます。 実は、昨日も第三回を開催をいたしまして、関係団体へのヒアリング等を行ったところでございまして、十二月の取りまとめに向けまして引き続き精力的に検討を行っていただきたいというふうに考えておるところでございます。
○竹内真二君 障害児への支援については、発達支援の充実だけではなくて、一般的な保育所への入所を希望する親御さんへの支援が必要であると考えますが、保育所における障害児の受入れについてどのような施策を進めていらっしゃいますか。
○政府参考人(本多則惠君) 障害児につきましては、お一人お一人のお子さんの発達過程や障害の状態を把握をして適切な環境の下で保育が行われるよう、受入れ体制を整備することが必要と考えております。このため、市町村の子ども・子育て支援事業計画におきまして、障害児の受入れ体制等についても記載していただいております。あわせまして、利用調整の際の優先利用の事由の一つとして、子供が障害を有する場合というふうに明示をしているところでございます。 また、地方交付税におきましては、保育士等の加配に必要な経費を算定しております。平成三十年度の措置額は約四百億円から約八百八十億円に拡充をしたところでございます。 さらに、平成二十九年度に創設いたしました保育士等キャリアアップ研修におきまして、その研修分野の中に障害児保育という分野を盛り込みまして、職員のこの障害児保育に関する専門性の向上も図っているところでございます。 国といたしましても、引き続き保育所における障害児の受入れが進むように支援をしてまいります。
○竹内真二君 最後に、本日指摘をしてまいりましたこの質の確保、向上に関する取組をしっかりと行いつつ、幼児教育、保育の無償化を併せて実施することによって、より子育てをしやすい環境を整備していただくことを期待いたしまして、宮腰大臣を先頭に更に推進していけるよう、大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼稚園、保育所等の教育・保育施設におきまして、質の高い教育、保育の提供を通じ、全ての子供が健やかに成長するように支援することが重要であります。また、今回の無償化では、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設等を利用せざるを得ない人につきましても、負担軽減の観点から対象といたしました。この無償化を契機に、関係省庁と連携し、認可外保育施設等の質の確保、向上にしっかりと取り組んでまいります。 今般の無償化の実施と併せて、幼児教育、保育の質に関する本委員会における様々な御指摘も真摯に受け止めさせていただきまして、その向上を引き続き図っていくことにより、安心して子供を産み育てられる社会の実現に向け、全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○竹内真二君 是非よろしくお願いします。 終わります。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。よろしくお願いいたします。 おととい参考人質疑がありましたので、そこで聞かせていただいた御意見などを基に質問をしていきたいというふうに思います。 まず初めに、今日の質疑でも出た部分ではありますが、地方と国とのやはり協議ですね、これについて参考人の松本和光市長から御意見がありました。地方分権の観点からも、政策形成過程において財源論、方法論共に地方との協議がなかったことは誠に遺憾だと、今後、地方に関する政策立案の際には十分に地方の意見を尊重し、合意形成の上で施策を遂行することを強く要望いたしますという話でした。 確かに、話が始まってからはそういう協議の場はあったのかもしれません。スタートがかなり遅くて、その後ばたばたばたといろんなことが決まっていって、地方からしますと一体どうなっているんだという話が、これはもう本当に聞かせていただいてというか、声がもうどんどん上がってきた意見だというふうに思うんですね。 これだけ多くの、大きな政策を遂行しようというときに、地方へのもちろん負担も様々ある中での話ですから、こういったことは今後もまた同じような話というのは起きてくると思うんです。それのときに、今回のある意味反省も生かすために、しっかりと見直していくというか、考え直していくところ、反省していくところはしながら進めていくべきではないかというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼児教育、保育の無償化の実施に関しましては、実務を担う地方自治体と国がよく連携して進めていくことが大変重要であると考えております。 地方自治体の皆様に対して丁寧な説明が足りていなかったのではないかとの声があることは承知をいたしておりますが、私としては、そうしたことも真摯に受け止めながら、昨年の予算編成におきまして、先ほども御答弁の中で申し上げましたけれども、直接、特に実務を担当する全国市長会あるいは全国町村会、直接訪ねて意見交換を率直にさせていただきまして、結果として、関係閣僚あるいは全国知事会、市長会、町村会の代表者とで国と地方の協議の場を二回開催をいたしまして、消費税増収分の使い道を変更して幼児教育、保育の無償化に充てることの意義、あるいは財政負担の在り方について丁寧に誠実に説明を尽くしてまいりました。結果として、地方三団体、それぞれの団体における所要の手続を経て、組織として御了解をいただいたところであります。 それから、今回の無償化法案の提出に当たりまして、地方団体からの御意見も踏まえつつ、それをこの法案の中に盛り込むということもさせていただきましたし、今後はPDCAサイクルを回していくということで、地方団体ともよくよく連携を取りながら円滑にこの事業を進めてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 さらには、市町村と都道府県の情報共有の仕組み、やり方、こういったものもしっかりと制度として構築してほしいという話がありました。 確かに、これまで認可外保育施設などは都道府県が管理、調査などをしていたということですが、それも、その調査も不十分だということがこれまでの質疑で明らかになってきていますけれども、今度は、ただ、そういった市町村側が、中核市とか政令市を除いたら、今までは都道府県がやっていたものを今度は基礎自治体側が、市町村側が把握していくということも必要になってきますし、条例なども今度は市町村側が制定していくということになっているわけですね。となりますと、その辺の情報連携というのが非常に大事になってくる。特に基礎自治体、市区町村側からしますと、情報はやっぱり下りてこないことにはどうしようもないと、都道府県が持っていただけ、国が持っているだけではどうしようも動けないなという話になってくるんだと思います。 こういった仕組みの構築の必要性というのも要望として上がってきておりますが、これに対してはどのように対処するんでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) 幼児教育、保育の無償化の実施に当たっては、市町村は、委員御指摘のとおり、都道府県等の認可外保育施設の情報を利用して認可外保育施設の利用料に関する給付事務を行うことになります。現在の児童福祉法におきましても、都道府県等に提出された認可外保育施設の届出や運営状況の報告等の情報を施設が所在する市町村に通知することとされておりまして、まずはこれを徹底するように促してまいります。 また、市町村が施設の基本情報や指導監督基準の適合状況など都道府県等が有する認可外保育施設の情報を、ほかの都道府県の情報も含めて確認が可能となるよう情報共有システムを構築することとしておりまして、今年度中の運用開始を目指すこととしております。このシステムが構築されるまでの間の取扱いといたしましては、厚生労働省のホームページ上に各都道府県等の認可外保育施設の一覧等を掲載したページにリンクするための専用ページを設けたところでございまして、この専用ページも御活用いただくことでほかの都道府県の認可外保育施設の情報もこれまでより確認しやすくなったものと考えております。 引き続き、地方自治体の意見も丁寧に伺いながら準備を進めたいと考えております。
○清水貴之君 今の御答弁に対して幾つか確認をさせていただきたいんですが、まず初めの部分の都道府県等に提出された認可外保育施設の届出や運営状況、これを市町村に通知するよう徹底するという話なんですが、これはどうなんでしょうね、仕組みとして、制度としてそれが徹底されるようになっているのか。 といいますのも、これまでのやはり調査の実施状況を見ますと、都道府県によってかなり熱の入れ方とか温度差、しっかりやっている、やっていないというその差が出てきているのもこれ明らかになっているんですね。ですから、これ徹底して促しますということを、やってくださいと言うだけでしたら、やるところとやらないところがこれ出てくるんだと思うんです。 そうじゃなくて、制度として、仕組みとしてもうやらなければいけないんだったら、これは全部公平にできると思うんですけれども、この辺りをもうそれこそ徹底しなきゃいけないと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(本多則惠君) 今申し上げました都道府県から市町村への情報提供につきましては、児童福祉法の第五十九条の二の五の条文、二の五の二項におきまして、都道府県知事は、毎年、施設の運営の状況その他必要と認める事項を取りまとめ、これを各施設の所在地の市町村長に通知するとともに、公表するものとするというふうに義務付けられております。 ただ、これが今漏れなくされているかどうか、ちょっとこちらでは把握しておりませんので、無償化に向けて徹底されるように周知をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○清水貴之君 やはり厚労省としてはそこをしっかり見ていくというのが大事だというふうに思うんですよね。これ、何度も言って申し訳ない、調査だってベビーホテルは原則、必ずか、必ず年一回と言っているのに、七割くらいのところしかやっていないということになっているわけですから。そういう言葉で言っていたって、実際に行われているかどうかというのが、これが大事だというふうに思います。 もう一点、市町村において認可外保育施設の情報が確認可能な情報共有システム、今年度中の構築をという話でしたが、これはどこまでの情報が、それこそ認可外保育にも様々な違いがあることというのが分かってきています。 調査をした結果、不備があるところまでしっかりと市町村がこれ把握できるような仕組みになっているのか。例えば、外形的な、これぐらいの規模でこれぐらいの人数でという、そこまでの情報なのか。それとも、この認可外施設は調査した結果こういったことに問題がありますとかいう、そういう細かいところといいますか、必要な情報まで手に入るような仕組みになるのか。ここも大切なところだと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) 市町村におきましては給付事務を行っていただく関係から、必要な情報を提供することとしております。 具体的には、施設の基本情報、例えばその施設名ですとか所在地、また指導監督基準適合証明書が交付されているかどうかという情報、またサービス内容、例えば開所時間やその提供しているサービスの種別、こういった情報を提供することを考えております。
○清水貴之君 その後に説明された、厚労省のホームページ上に保護者への情報提供という話もありましたが、そこもそういうことになっているんですね。 やはり、情報提供、情報開示というのも非常にこれ大事な要素だと思っていますが、これもこれまでの質疑でしたら、どちらかというとやっぱり自治体間で温度差があって、積極的にやっているところとそうじゃないところがあるという話だというふうに認識をしていますが、こうやって厚労省でホームページ上に保護者等への情報提供を目的とした全国の認可外保育施設の窓口情報一覧を掲載するということなんですが、これは、ここに保育所がありますとか、ここにこんな施設がありますというだけの、名前と住所と規模と、それだけになってしまうのか。僕は、もう一個進んで、どういった施設なのか、どんな特色があるのかとか、どんな受入れをしているのかとか、例えば費用はとか、そういったところまで載せる、若しくはそういった保育所のホームページでもいいです、リンクするような、そういった情報提供にしなければ、もう外形だけ並べても単なるカタログになってしまって必要な情報というのは手に入ってこないと思うんですね。ここまで私はやるべきだと思っているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) 委員御指摘のとおり統一的な情報が提供されることが必要だと考えておりまして、そのために先ほど申し上げました共有システムの構築をしているところでございます。 現在、厚生労働省のホームページに設けた専用ページといいますのは、そのシステムが構築されるまでの間の取扱いということで、各都道府県等が認可外保育施設の一覧を掲載されているページをお持ちなんですけれども、そこにリンクを貼るという形を取っておりまして、各都道府県がどういう情報を掲載しているかという点については各都道府県の御判断に任されているというのが現状でございます。
○清水貴之君 としますと、やはり情報開示、提供というのは、その調査の結果とかの話になるんですけれども、何か問題がある施設をしっかりと問題があるならあるで伝えるということもするべきだと思っているんですが、これはやはりもう厚労省としては致し方ないといいますか、もう自治体に任せているのが現状と、それ以上は踏み込むことは今のところ考えていないということでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) 厚生労働省といたしましては、先ほど申しました情報共有システムの構築をできるだけ速やかに進めたいというふうに考えております。
○清水貴之君 そういった調査結果などの情報開示をすることは必要だというふうに考えますか、大切だというふうに考えますか。
○政府参考人(本多則惠君) 十月の施行に向けまして、その点につきましても実務を担当される自治体と十分に意見を交換をさせていただきたいというふうに考えております。
○清水貴之君 厚労省としてはどうお考えですか、そこの部分は。
○政府参考人(本多則惠君) 無償化の実施に当たりましてはそういった情報が重要だと考えておりまして、厚生労働省としては、そのために情報共有システムの構築を速やかに進めたいと考えておりますけれども、それまでの間にも何ができるか、地方自治体の意見も伺いながら考えてまいりたいと思います。
○清水貴之君 大事なのはシステムの構築じゃなくて、何を提供していくかだというふうに思うんですね。システムはあくまでも形ですから。カタログそろえたって中身がどうかという、ここが一番大事だというふうに思いますので、ここを質問させていただいているわけですね。 是非積極的にお願いしたいと思いますが、もう一点、あとは市町村の事務負担についてもお聞かせください。 自治体にとって非常に事務コストが大きくなるということで、この辺の事務負担に配慮した制度設計をお願いしますという、こういった意見もありました。確かにそうですよね。市民の皆さんから領収書を受け取ってと、償還払いということですから、それだけやはり負担が大きくなるわけですから、この点の手当ての要望もありましたので、意見を聞かせてください。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員御指摘の無償化の実施に伴う地方自治体の事務費等につきましては、制度導入時の初年度及び二年目に必要な事務費につきまして全額国費により負担するほか、さらに、システム改修費につきましても全額国費により負担することといたしました。 また、無償化を契機に認可外保育施設の質の確保、向上を図るため、指導監督の強化等を目的とした地方財政措置を講じてまいります。
○清水貴之君 以上で、また午後に回したいと思いますので。ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 私も、七日の参考人質疑で、ファミリーサポート事業による託児、子供の預かり、これも利用料が施設等利用給付の対象とされるということについて、指導監督基準もないままいわゆる無償化の対象とするのかと、こういう指摘がなされたことについて私も取り上げたいというふうに思うんです。 元々、このファミリーサポート事業というのは地域の支え合い活動なんですね。保護者が通院が必要だとか、買物をするときに短時間子供さんを預ける、あるいは勤務時間の関係で保育所への送り迎えをお願いをするとか、非常に多様な預かり保育が提供されています。制度的には地域子ども・子育て支援事業のメニューの一つで、会員の登録やサービスの仲介等を行うファミリー・サポート・センター、これは自治体が設置をし運営をするのが原則で、自治体が社会保障協議会などに委託をするということもやっているようですけど、実施主体は自治体なんです。しかし、どういうサービスを提供するのかとか利用の料金も全部利用会員と援助会員同士で決めるということになるわけです。 ですから、厚労省が示している実施要綱も技術的助言という扱いであって、安全確保に不可欠な研修についても、預かり中の子供の安全対策等のため、参考として以下に示す項目、時間をおおむね満たした講習を実施し、これを修了した会員が活動を行うことが望ましいと、ただ括弧付きで、緊急救命講習については必ず実施することと、こういうことにとどまっているわけですね。 実際の講習、どこまでやられているか。これ、女性労働協会というところが調査をしていますけれども、実施要綱に定める二十四時間程度以上の講習を行っている自治体は三割弱、全く講習を行っていないという自治体も八・二%、約一割あるわけです。 施設等利用給付の対象事業というのは今後基準設けられるんだと、ファミサポについても基準設けるということはもう御答弁ありましたので、そこはもう繰り返さなくて結構です。私がお聞きしたいのは、救命救急講習や事故対応、これはやるという御答弁だったんですけど、それだけでいいのかと。国が定める二十四時間のこの講習、これ、保育士さんとか看護師さん、医師あるいは保健師さんとか様々な専門家による講習を二十四時間のメニューつくっているわけなんですよ。これを義務付けるということが必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 ファミリー・サポート・センター事業の趣旨などにつきましては、委員既に言及されておられますので繰り返しはいたしませんけれども、今般の無償化に当たりまして、このファミリー・サポート・センター事業における基準につきましては内閣府令において規定をすることとしておりまして、その内容につきましては、地方自治体を始め関係者の意見も伺いながら、子供の安全確保が図られるように施行に向けて検討してまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 そうすると、またこのことはちょっと後ろの方でもう一回聞くんですけれども、それじゃ、まず確認したいんですけれども、子ども・子育て支援法の教育・保育給付の対象である教育・保育施設、いわゆる幼稚園とか認可保育所等ですね、この運営基準には苦情処理や損害賠償を含めた事故発生時の対応等、これ盛り込まれています。じゃ、今回、法案によって施設等利用給付の対象とする子育て支援施設等、まあ認可外保育施設ですね、この運営に関する基準にも同じように苦情処理とか事故対応、損害賠償等々を含めたこういう対応等が盛り込まれることになるのかどうか確認いたします。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、特定教育・保育施設につきましては、苦情を受け付けるための窓口の設置、あるいは賠償すべき事故が発生した場合の損害賠償等につきましての規定がなされているところでございます。これは、認可保育所等に対しましては、公定価格の仕組みによりまして運営費全体を措置することも踏まえたものでございます。 他方、今般の認可外保育施設あるいはファミリー・サポート・センター等の無償化におきましては、利用料の補助にとどまる仕組みであることを踏まえますと、子ども・子育て支援法に基づく運営に関する基準といたしましては、認可保育所等と同様の水準の内容を規定することまでは必ずしも必要ないものと認識してございますけれども、保護者と密接な連携を取り、その意向を考慮した保育が行われることなどは非常に重要なことだと考えてございます。
○田村智子君 これ、保育事故は認可外の方が起きているという指摘なんですよ。それで認可と同じような中身まで定めることを想定していないというのは、これはちょっと本当いかがなものかというふうに思うんですね。事故はあっちゃいけないんですけど、現実に起きているんです。苦情やトラブルに対応するなんて当たり前のことなんですよ。これ、しっかりと運営に関する基準、定めるべきだと思うんですね。 それで、問題は、ファミリーサポートはもっと緩いんですよ。これ、事業者が保育を行うんじゃないんです。地域の互助会のようなものなんですよ。子供を一時的に預けたいという人、それから預かれますよという人などが会員になって、準委任契約によってサービスが実施される、だから預かり時間も料金も会員同士が話し合って決めるという仕組みなんですね。 そこで、じゃ、いざ事故が起きたときにどうなるかということで、七日にお聞きした藤井参考人、大阪府の八尾市のファミサポを利用して子供さんが重大な保育事故に遭ってしまったと。これ、八尾市は事業実施主体であるにもかかわらず、当事者間の問題だということで、事故の真相を明らかにしてほしいんだということをお願いしても全く動こうとしなかったわけですね。市の担当者は、依頼会員と援助会員の間で解決してくださいと、あるいは保険会社による事実認定等の手続を進めてくださいと、つまりあなたがやってくださいと言うにすぎなかったんですよ。だから当事者の方は裁判に訴えざるを得なかったということなんですね。 そうすると、この子育て支援施設等の運営基準をよりどころに適切なサービスが提供されるような指導監督が果たしてファミリーサポート事業で行われるんだろうかと。今の答弁だと認可外施設についても非常に不安になってくるんですけれども、トラブルになった場合の仲裁、これ、市町村はサービス提供する会員に対して指導監督、こういうことができるのかどうか、これお答えいただきたいと思うんですが。
○政府参考人(本多則惠君) ファミリー・サポート・センター事業におきましてトラブルがあった場合の対応につきましてですけれども、国庫補助の対象にしているファミリー・サポート・センター事業につきましては、その実施要綱におきまして、事故が発生した場合には円滑な解決に向けて市町村が提供会員と依頼会員との間の連絡等を行うことというふうな規定を設けているところでございます。
○田村智子君 今のも、改定、改定、改定を重ねてきて盛り込まれているところで、本当に藤井さんや保育事故の被害者の家族の皆さんが何度も厚労省に要請を行ったんですよ。私も同行しました。私も質問主意書も出しました。それで、市町村の責任をやや明確にするような内容が盛り込まれていったんですけれども、本当トラブルが起きてからのことなんですよね。これも、当事者間の連絡が取れるようにという中身なんですよ。だから、市町村が乗り出していって、その事故原因の究明であるとか、その事故に対してどう対処できるのかというのが果たしてこれで本当にできるのかどうかというのは、私、大変疑問なんですね。 これまでの答弁聞いていても、基準一定作りますって言うんですけど、厳しくすればするほど、これ互助制度だから、それじゃそういうサービス私提供しますよという人が名のり出なくなる危険性があるんですよ。だから、なかなか厳しくできないという事情もあると思うんですね、互助制度だから。だから、藤井参考人は、こういう制度も施設等利用給付の対象にするんですかって問題提起されたんですよ。当然のことだと思いますよ、基準厳しくするのにハードルがあるんですから。 でも、大臣、現実にファミサポで死亡につながるような重大事故が起きちゃったんですよ。だから、これ事業者によるサービス提供ではないと、それでこの利用料金も定めがないと、ここでどうやって施設等利用給付を出すのかって非常に疑問なんですけど、これは私、考え直すべきなんじゃないかと思うんです。それでも対象にするというのであるならば、こういう重大事故が起きたということも踏まえて、研修を義務付けるとか、適切なサービス提供の基準をちゃんと定めるとか、運営や事故に対して自治体がもっと責任を持つ仕組みをつくるとか、こういうこと必要だと思うんですけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今般の無償化に当たりましては、認可外保育施設やファミリー・サポート・センター事業の利用者につきましても負担軽減の観点から対象としております。 子供の安全が確保されるための取組につきましては、児童福祉法上の観点から、厚生労働省を中心に取組を進めてまいることになっております。 その上で、無償化に係る給付を行うという観点から、改正法案におきましては、市町村長に対し、対象となる施設を特定する確認や、必要に応じた施設への報告徴収、勧告、命令、確認の取消し、さらには都道府県知事に対する必要な協力要請などの権限を与えるための規定を設けております。 児童福祉法の観点と子ども・子育て支援法の観点とが相まって、認可外保育施設等の質の確保、向上が図られるよう、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 ファミサポは事業って呼んでいるけど、事業じゃないですよ。互助会なんでね。ここは本当に慎重な検討を今からでもしていただきたいと、重ねて要望しておきます。 それから、やっぱりいざ事故があったときの賠償という問題を私も取り上げたいんですけれども、認可外保育施設も事業者の過失があった場合には賠償を行うという賠償責任保険の加入、義務付けられていますけれども、これ過失があった場合の賠償なんですよ。ですから、事業者の側が、施設の側が保険会社と一緒になって過失を認めない、謝らない、賠償金も支払われない、こういうケースは少なくありません。保険会社にとっては多額の賠償金支払うのかどうかというのは経営上の重大問題になりますのでね。そうすると、そういう保険会社からの意見を受けて、事業者の説明が事故直後から日を追うによってだんだん対応変わっていってしまうと、こういうことが実際に起きているわけなんですよ。そうすると、被害者にとっては、賠償金も払われない、何が起きたのかが隠されていくことになる、何重にも傷ついていくということになってしまうんですよ。 一方、今日、自民党さんからも質問のあったJSC、日本スポーツ振興センターの災害共済制度、これは無過失補償なんですよ。過失があったかどうかが問われずに、まず事故があったら事故の被害者に賠償金は支払いますよという制度なんですよ。その上で、もちろん事故原因をめぐって裁判になることあります。そのときにも、調整がなされるという仕組みもこのJSCの災害共済制度の場合にはなるわけなんですね。 企業主導型事業を導入するときに、私、法案審議で、これを災害共済制度の対象にしないのかということを厳しく追及しました。赤ちゃんの急死を考える会も、認可外施設をJSCのこの制度の対象にすべきだということを何度も強く要請をして、これで企業主導型と認可化移行支援事業の対象となる認可外施設というのは今加入対象になったんですね。でも、そこまでなんですよ。 今回、公的給付を広げるわけです。JSCのこの災害共済制度の対象をやっぱり拡大すること、これ必要になってくると思いますが、大臣、文科省と相談して是非広げていただきたい、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 災害共済給付制度につきましては、学校における事故のほか、学校に準ずる程度に管理体制等について一定の基準を有し、かつ当該基準を満たしていることを地方公共団体の事前認可等により担保する仕組みがある認可保育所等につきましては、対象に追加されてきたところと承知をいたしております。 御指摘につきましては、災害共済給付制度を所管する文部科学省と認可外保育施設等を所管する厚生労働省を中心にまず検討を行っていくべき課題であると認識をいたしております。
○田村智子君 最後に一言なんですけど、非常にこれハードル高いと思うんですよ。今言われたとおり、学校に準ずるなんですよ。それは、加入対象にできるかどうかは、保育の質を担保する基準があるかどうかということをJSCが考えるのは当たり前のことなんですよ。 今回、認可外の指導監督基準さえ満たさない施設を給付の対象としちゃうんですよ、基準がないようなところを。そこで事故が起きたときに、JSCの対象になるわけないじゃないですか、こんなの。ここにまで給付を広げるのかということなんですよ。そこで事故が起きたらどれだけ遺族が苦しむことになるのか。こういう重大な問題なんだということを指摘して、取りあえず午前中の質問を終わります。
○委員長(石井正弘君) 午後一時十分に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十八分休憩 ─────・───── 午後一時十分開会
○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、有村治子さんが委員を辞任され、その補欠として中曽根弘文君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) 休憩前に引き続き、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより内閣総理大臣に対する質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会・希望の会の牧山ひろえです。 本日議題となっております子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案につきまして、代表質問に引き続き、総理に質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 代表質問での、無償化後、待機児童数はどの程度になると総理は予測されているのですかという私の代表質問に対しまして、総理は、子育て安心プランによる整備で、無償化による保育ニーズの増大があったとしても十分対応可能というふうに答弁されています。この十分対応可能の意味を委員会質疑で宮腰大臣にお聞きしているのですが、明確な答弁をいただけておりません。 そもそも、子育て安心プランでは二〇二〇年度末までに三十二万人の保育の受皿を整備して待機児童を解消することを目標としていますが、十分対応可能ということは、待機児童は増えないというにとどまらず、無償化しても二〇二〇年度末には待機児童はゼロとなっているというふうに総理としての責任で判断されているということでよろしいでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 待機児童の解消は待ったなしの課題でありまして、最優先で取り組んでいるところであります。 二〇一八年四月時点の待機児童は前年より約六千人の減少となりまして、十年ぶりに二十万人を、いや、二万人を下回ったところであります。 こうした待機児童解消の裏打ちとなる子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分については、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末に他の先進国並みの八割まで上昇し、保育のニーズが大幅に拡大することを想定して必要な整備量を推計したものであります。 引き続き、子育て安心プランに基づき、二〇二〇年度末までに待機児童を解消するため全力で取り組んでまいります。
○牧山ひろえ君 何度聞いても、来年度末には待機児童ゼロという明確な答弁は出てまいりません。 この点、もう少し詳細にお伺いしたいと思います。 政府は、ヨーロッパのトップレベルの水準とされる女性就業率八割という水準を根拠として保育ニーズの大幅増大を否定し、もって待機児童の増減に対する答弁とされています。このことはマクロの理論計算としては成り立つとしても、ミクロの側面、すなわち保育ニーズの地域性、すなわち地域的な偏りによる待機児童の発生についてはどのように考慮がなされているのでしょうか。 また、おとといの参考人質疑でも、無償化による支援の上限が、幼稚園の場合は約四時間で月二・五七万円、それに対し、保育園は約十一時間で月三・七万円となり、幼稚園予定組からの流入に伴い待機児童が悪化する可能性があるという指摘がありました。このような支援の不均衡に根差した保育ニーズの増加についてはどのように考慮がなされているのでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げました保育ニーズにおいて、女性の就業率が八割というのは相当高い水準でございますが、マクロ的にはそれでも対応できるような保育の受皿を増やしていくということでございますが、確かに、待機児童の解消のためには、国レベルのマクロの目標、整備目標だけではなくて、保育の実施主体である市町村、市区町村がその時々の地域の実情に応じて保育の受皿整備を行うことが重要であると考えています。 具体的には、子育て安心プランに基づき、直近の待機児童の状況等を踏まえつつ、潜在的ニーズも含めた保育の利用意向を適切に把握した上で、市区町村ごとに二〇二〇年度末までの待機児童解消に向けた計画を策定し、毎年度見直すこととしております。 また、幼稚園から保育所への移行希望者の増加については、就労率の増加を想定した受皿整備と、幼稚園が実施する預かり保育の無償化により、十分対応可能と考えております。
○牧山ひろえ君 今の御答弁では、無償化が待機児童に与える影響について、マクロとミクロの双方について緻密な考慮がなされたとは到底思えません。 そもそも、待機児童ゼロよりも無償化を優先された理由を問うた私の代表質問に対し、総理は、待機児童の解消は幼児教育、保育の無償化と同列で最優先と答弁されました。今年の十月に完全実施をもくろむ幼保の無償化と、実現できるか分からない待機児童の解消を同様に最優先とされるのは、実態に即した御答弁とは言えないかと思います。 本法律案の提案理由説明には、我が国における少子高齢化という国難に正面から取り組むためとあり、政府は、今般の幼児教育無償化を実現しようとする理由の一つに少子化対策を挙げています。 では、今回の無償化が少子化対策としてどの程度の効果が上がるのか、具体的にはどの程度の出生率の向上につながると見込んでおられるのか。根拠と併せ、是非御説明いただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少子化の進行は、未婚化、晩婚化の進行や、また第一子出産年齢の上昇、そして長時間労働、また子育て中の孤立感や負担感が大きいなど様々な要因が複雑に絡み合っておりまして、出生率には様々な要因が影響するため、個別の政策による出生率の変化を一概にお答えすることは困難でありますが、調査によれば、全ての世代において、理想の子供数を持たない理由は、子育てや教育にお金が掛かり過ぎることが最大の理由であると。どのような支援があればあなたは子供が欲しいと思いますかとの質問に対し、所得階層にかかわらず、将来の教育費に対する補助との回答が最も多いとの結果が出ているわけであります。 このように、若い世代にとって子育てや教育に係る費用の負担が重いことが子供を産み育てたいという希望を阻む大きな制約となっていることから、今回、幼児教育、保育の無償化を実施することとしました。こうした取組により、希望出生率一・八の実現を目指してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 政策遂行の効果の測定が難しいのは理解できますけれども、これだけの膨大な国費を投入しての政策について、制度創設の趣旨がどれだけ実現されたか検証する必要は間違いなくあると思います。何らかの効果測定を行うための是非努力と研究を注力していただきたいと思います。 保育の質に関し、質問いたします。 実地検査、すなわち保育施設への立入検査は、国の認可外保育施設指導監督の指針と指導監督基準に沿って都道府県や政令市などが実施しています。 指導監督基準とは、子供の数に対して最低限必要な保育士の数や施設の広さなどを定めたものです。ある有識者によると、これを守らなければ乳幼児が亡くなってしまうかもしれないという最低限の基準であり、劣悪な施設を排除するための基準とのことです。 実際に、指導監督基準を満たさない認可外保育施設で保育事故が頻発しています。ある資料によりますと、認可外施設は死亡事故の発生率が認可施設の十四倍にも上るとされています。案の定といいますか、二〇一六年度の調査ですと、四三%の認可外施設がこの指導監督基準を満たしていなかったんですね。私は、命を守りたいという思いで政治の世界に飛び込みましたけれども、本当に子供の命に関わる状況だと思うんですね。 指導監督基準さえ満たしていない施設も無償化の対象とするということは、本来ならば保護者の信頼を失い淘汰されるはずの質の悪い施設まで生き延びてしまうんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本年十月から実施する幼児教育、保育の無償化に当たっては、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない人がおり、こうした方々についても負担軽減の観点から無償化の対象とし、指導監督基準を満たさない施設が基準を満たすために五年間の経過措置期間を設けることとしています。この経過措置期間において、子供の安全が確保されるよう、児童福祉法に基づく都道府県等の指導監督の充実を図るとともに、認可施設に移行するための運営費の支援を拡充し、移転費の支援等も行うこととしております。 無償化を契機に認可外保育施設の質の確保、向上を図っていくこととしております。引き続き、本年十月からの実施に向けまして準備をしっかりと進め、認可外保育施設においても未来を担う子供たちの安全が確保されるように支援を行っていく考えであります。
○牧山ひろえ君 本当にたくさんの心配があります。無償化によって保育のコストが低くなればなるほど施設に対する要求水準が下がり、チェックの目も甘くなるのが当然だと、自然かもしれません。そうなると、劣悪施設の不適切な延命ということも十分あり得るんではないかなと思うんですね。そのように無償化の対象とし、無償化の恩恵で不適切に延命した劣悪施設で保育事故が起こった場合、政治的な責任は私は免れないと考えます。 現在の制度設計のままですと、質の悪い劣悪な施設も無償化の対象となります。保育の質の評価に関しましては、おとといの内閣委員会で、世界各国では無償化と保育の質の評価がセットになっているという指摘が秋田参考人からございました。質の評価については現在検討中とのことですが、では、なぜ制度設計のときに世界のスタンダードに合わせて無償化と保育の質の評価をなぜセットにしなかったのか、その点もお聞きしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども答弁させていただいたんですが、今般の無償化は、法律により質が担保された幼稚園、そして認可保育所、認定こども園を対象とするほか、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない人がおり、こうした方々についても負担軽減の観点から無償化の対象とし、あわせて、質の向上に向けた様々な取組を行うこととしているわけであります。 未来を担う子供たちの安全の確保に努めるとともに、就学前の教育、保育の質の向上を図り、我が国の未来を切り開く人材の育成にしっかりと取り組んでいきたいと思っています。 なお、保育の質の評価手法については、諸外国での事例や国内の研究成果なども踏まえつつ、引き続き研究を進めさせたいと思います。
○牧山ひろえ君 保育の質の評価が後回しにされていることは、今回の制度設計の拙速さ、そして保育の質が置き去られている、後回しにされているということを端的に示していると思います。 保育の安全と質を保つため、当該施設へ立ち入る実地検査が行われています。認可保育所につきましては児童福祉法施行令によって毎年一回以上、そして認可外保育施設につきましては通知によりまして原則として年一回以上、都道府県知事などによる立入調査を行うことが求められています。ところが、平成二十八年度に立入調査を実施した保育施設の割合、これ現状でございますけれども、認可保育園では八二%、認可外保育施設では六八%となっています。 では、お聞きしたいんですけれども、保育の質の確保が重要と総理もおっしゃられておりますし、検査の実施率は認可施設も認可外どちらも私は一〇〇%を目指すべきだと思いますが、この認識は共有していただけますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 保育施設の保育内容や保育環境が適切に確保されるためには、各自治体が保育の現場に立ち入ることが重要であります。このため、認可保育所については児童福祉法施行令により年一回以上、認可外保育施設については通知により原則として年一回以上、都道府県等による実施での指導監督を行うことを求めているところであり、これに沿って全ての施設で毎年実地検査が実施されることを目指していきたいと考えています。 このため、国としては、指導監督の充実に向けて職員増員のための財政措置を講じたほか、効率的に監査を実施するための指針等の見直しの準備を進めているところであります。 引き続き、保育の受皿の拡充と保育の質の確保、向上を車の両輪としてしっかりと進めていきたいと思います。
○牧山ひろえ君 是非一〇〇%を目指していただきたいと思います。 終わります。
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。今日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 総理、今日は総理に是非ともお聞きしたいことを順次質問させていただきたいと思っています。 まず、総理は、今国会の会期冒頭に、所信表明において、少子化は我が国最大の課題であるというふうにおっしゃいました。今回のこの法律の改正は、それを踏まえて、少子化に一定程度の効果を上げるということでこの法改正が進むものというふうに捉えております。 もう一度この平成時代を振り返ってみます。令和の時代が幕を開け、平成二年です、合計特殊出生率、一・五七ショックという言葉とともに、一・五七を打ち出しました。その後、平成十一年には少子化対策推進基本方針を打ち出され、平成十五年に初めてこの少子化対策を担当する大臣まで置かれています。それから更に十五年が経過をしました。平成のこの二十年において様々な対策を打ち、大臣でいうと十五年から合計で二十二人もの大臣が御就任をされています。それでも一向に歯止めが掛からない。 今現在の合計特殊出生率一・四四です。一・五七から一・四四、対策打ってもちっとも上がらないどころか、減っているわけです。こうしたことについて、総括して、総理は今、ではなぜこの少子化に歯止めが掛からないというふうに捉えられているのか、お聞かせいただければと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この平成の三十年で、出生率は一・五七から一時は一・二六までこれは落ち込みました。ここ数年は一・四台でほぼ横ばいで推移をしています。 このような中、若い世代における結婚、妊娠、出産、子育ての希望がかなうとした場合に想定される出生率は、希望出生率一・八の実現に向け、引き続き総合的な少子化対策を網羅的に推進することが重要であると考えています。要するに、希望、子供を持ちたいという数としては、希望出生率としては一・八という数字があるわけでございまして、それを希望するけどなかなかそれが実現できないというのは様々な理由があるわけでありまして、それを我々が国として取り除いていく、地方自治体と協力をして取り除いていくことが大切なんだろうと思っています。 特に、子育てと仕事の両立や、子育てや教育に係る費用の負担が重いことが子育て世代への負担となり、我が国の少子化問題の一因となっています。 こうした認識の下、消費税の使い道を見直しをして、二兆円規模の恒久財源を子供たち、子育て世代に大胆に投資をし、教育無償化や待機児童の解消に取り組んでいくこととしております。 子供たちを産み育てやすい日本へと大きく転換することで、希望出生率一・八の実現を目指していく考えであります。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 総理、様々な課題を、複合的に絡み合ったものを糸を解いて、そして一つずつ対策していくんだというふうにおっしゃっているんだと思いますが、ただ、今回、消費税上げて、これだけの七千億もの投資をして、本当にその無償化、無償化といっても、幼児教育無償化といっても、本当に三歳から五歳の一部のところだけを無償化して、本当に産みたいと思う人が産める、そんな世の中になるのかということ、どうしても疑問に感じざるを得ません。 特に、総理はこうもおっしゃっています。これまでの政策の延長ではなく、次元の異なる政策が必要なんだというような強い御決意を述べられております。だからこそ、私たちは期待をしているわけです。 一方で、教育費全般の負担、これ大きな原因だと、総理からも分析の結果出ているという話がありました。そこには将来にわたる子育て費用に対する不安が高いんだというふうなことだったと思いますが、では、なぜそうおっしゃるにもかかわらず、この教育全般ではなく三から五だけを無償化したのかというところに疑問が残るわけであります。 今、全世代型の社会保障というのを打ち出されて、子供、青少年への投資というものも意識され始めたということでありますけれども、当然、幼児教育のみならず、幼児教育から高等教育に至るまで、公的支出全般を私は見なければいけないというふうに思っています。その公的支出、教育に対する公的支出は、調べたところ、OECD加盟国三十四か国中、この日本の国は対GDP比、何と最下位であります。なぜこれだけ子供の教育に対する投資が低いままなのか、やはり疑問を持たざるを得ないと思っています。 保育、幼児教育の負担も大きいんですけれども、親にとって、中学、高校、それぞれの段階における、学校内だけじゃないんです、学校外で関わる費用も大きなウエートを占めています。二人目、三人目も産みたいというふうな環境を整備するためには、やはり一定程度そこに対する投資も必要だと思いますが、こうした教育全般への負担軽減について、総理としてのお考えをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、ゼロ歳から二歳児については、待機児童の問題もあることから、まずはその解消に取り組みつつ、住民税非課税世帯を対象として無償化を進めることとしたところであります。更なる支援については、少子化対策及び乳幼児期の育成の観点から、安定財源と併せて検討することとしています。 これに加えまして、義務教育段階においては、家庭の経済状況が厳しい児童生徒に対して学用品費等に要する経費を補助する就学援助を実施をし、これまでもその充実を図ってきたところであります。 また、高等学校段階においては、家庭の経済状況にかかわらず教育の機会均等を保障する観点から、授業料に充てるための高等学校等就学支援金を支給しており、来年四月からは年収五百九十万円未満世帯を対象とした私立高校授業料の実質無償化を実現することとしております。 子供たち、そして子育て世代に大胆に投資をし、これまでとは次元の異なる政策を実行することによって、子育てや教育に係る負担を大幅に軽減をし、日本を子供たちを産み育てやすい大国へと大きく転換をしてまいります。
○矢田わか子君 次元異なる政策というふうにおっしゃっている割には、私たちは次元が異なる政策になっていないというふうに認識をしています。第一ステップとして三から五歳、まずやるけれども、教育全般について負担軽減していくんだということで、是非御期待申し上げたいと思います。 一方で、この少子化の問題は日本の国内だけではなくて、今全世界共通の課題というふうにもなってきております。イギリス、フランス、シンガポールのみならず、様々な諸国が今少子化に対して困難な状況をどうするのかということの検討が始まっているということでもあります。既に幼児教育無償化は、御承知のとおり、イギリス、フランス、そして韓国においても導入はされております。 そのお隣の韓国を見てみたいと思っております。今、資料一を皆さんのお手元に配らせていただきました。実は、韓国は既に合計特殊出生率一・〇を切りまして、〇・九八となっています。一昨年一・〇五だったわけですので、本当に少子化が加速度的に進み、深刻な状況を迎えていると言われます。 しかしながら、韓国はこれまでも強力な少子化対策打ち続け、幼児教育に関しては二〇一二年に、もう今から七年も前に無償化を実施しております。初年度はゼロから二歳児と五歳児だけでしたが、次年度、二〇一三年からは三、四歳児にも補助を拡大し、また、家庭で子育てする場合にも月二十万ウォンの手当が支給されている。しかしながら、少子化に歯止め掛かっていないわけです。一旦上がるんですけど、また二〇一五年からは下がり続けて、一をとうとう切ってしまったということでもあります。 したがって、私が申し上げたいのは、決して経済的な支援だけでは少子化は解決できないのではないかという点であります。 日本においても、やはり女性の意識の変化と職場環境が少子化をもたらしているのではないかというふうに言われています。 例えば、私自身の経験で大変恐縮ですが、子供を産めば確実に、やはりキャリアについて考えたときに、後退するのではないか、停滞するのではないかという意識が生まれます。一人目、産んでみました。やっぱり子育てしながら両立するのは大変なことです。もう一人産みたいと思っても、やっぱり産むという意識に歯止めが掛かります。職場の中では、子供を出産すれば昇進、昇格に影響するんだという、そういう無意識なるセーブが掛かって、意識も含めてですが、もうやはり産まない、諦めると、そういうふうな方々が多いのも事実と受け止めていただきたいと思います。 ましてや、当該市町村における保育所に対して入れないという、この待機児童までが輪を掛けて私たちの意識を圧迫しているというふうに思います。 待機児童をゼロにする、本当ですか、あと二年しかありません。三十二万人です。でも、潜在的児童、結局、潜在的と言われている隠れている待機児童はその中に入っていないんです。それも含めて本当に二年後に待機児童ゼロになるのか、そういうことも含めた対策が必要だと思います。 いずれにしても、産みたい、もう一人欲しいと思う人がまずは産める、そんな環境づくりについて、総理から御決意をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この少子化の問題は、仕事と子育ての両立の難しさや子育て中の孤立感や負担感、教育費負担の重さなど、結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が絡み合っており、これらを一つ一つ取り除いていくことが重要であろうと、こう思っておりますし、どれか一つやればこれが決定的に効いてすぐ少子化が解消するというものではないんだろうと、こう思うわけであります。 その中でも、先ほど来申し上げておりますように、理想の子供数を持たない理由として、お金が掛かり過ぎるという経済的理由が最も多いわけであります。そのほかにも、これ以上育児の負担に耐えられない、あるいは仕事に差し支えるといった理由を挙げる女性が一定数存在することを示す結果もあるわけであります。 このため、幼児教育、保育の無償化や待機児童の解消のみならず、待機児童の解消については先ほども別の質疑で別の方の答弁の際にもお話もさせていただきましたが、相当久々に二万人を、待機児童は二万人を切ったわけでございまして、今後も更に受皿づくりをしっかりと進めてまいりますが、例えば、長時間労働是正等の働き方改革を着実に進めていくことも極めて重要なんだろうと、女性の方々が様々なライフステージにおいて選択できるような、そういう働き方を可能にするということも大切なんだろうと思います。 幸い、今まで日本においてはM字カーブということがよく指摘をされたんですが、このM字カーブは相当今解消してきているのも事実でありまして、今後とも、結婚や出産を希望する方々に対し継続的かつ総合的な少子化対策を推進し、子供たちを産み育てやすい日本へと大きく転換することで希望出生率一・八の実現を目指してまいります。
○矢田わか子君 待機児童二万人切ったという話ですが、申し上げているとおり、隠れ待機児童、潜在的な待機児童は五・三万人という数字もあります。入りたいと思う人が入れるように、是非とも総理、是非ともそういう意識をしてお取組を加速してください。異次元の対策を打つということですので、本当に期待しておりますので、よろしくお願いをします。 最後に、婚姻率低下への対応についてお伺いをします。 婚姻率、今日は資料二をお配りいたしましたとおり、もう言わずもがなですけれども、本当にこの婚姻率が低下をしておりまして、一九七〇年代半ばまでは年間百万件以上あった婚姻数が、今は六十万件にまで大幅に減少しています。男女それぞれの未婚率も資料二のとおり大きく高まっておりまして、三十から三十四歳の年齢層、男性が四七・一%、女性は三四・六%が未婚となっています。晩婚化が進んでいるとはいえ、男性の半分、女性の三分の一が未婚の状態であるということも深刻な事態であると思います。 我が国では、未婚率を高めている最大の課題はやはり雇用問題にあるのではないかと言われています。特に団塊ジュニア世代、就職氷河期に直面し、大卒者も高卒者も正規社員に就けなかったケースが多くあり、四十歳超えても非正規という人は大勢残っています。また、近年では初任給の水準も停滞し、また最低賃金も、じわじわ上がってきてはいますけれども、一定の生活を保障することができる時給千円というまでには至っていません。 こうした若者を取り巻く経済環境の下では、婚姻への意識、やっぱり高まることはないと思います。正規労働に就けない団塊ジュニア、若年層の雇用問題、どのように捉えていらっしゃるのか、御答弁をお願いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま矢田議員がおっしゃったように、まさに仕事をつくっていく、働きたい人が働ける環境をつくっていくということは政治にとって大変大きな責任であります。特に日本の場合は新卒での採用というのが基本的にほとんどでございますので、そのときにたまたま非常に経済状況が悪く、その機会を逸する、逸すると、なかなか後、後々まで厳しい状況が続いているということでありまして、就職氷河期の方々に対する対応もしっかりと取っていかなければならないと、このように思います。 我々安倍政権としても、仕事をつくっていく、雇用環境を改善していくことに大きな力を注いでまいりました。アベノミクスの取組によって、雇用・所得環境は着実に改善をしています。特に、この春に高校、大学を卒業された方々の就職内定率は過去最高の水準となっておりまして、また、最低賃金でございますが、安倍政権下において百二十五円のプラスでありまして、昨年は二十六円のプラスと、バブル期以来の大幅なプラスとなっております。今後も、年率三%程度を目途として、当面これ千円を目指してまいりたいと、このように思っています。 他方、団塊ジュニア世代も含む就職氷河期世代は雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った方々でありまして、その中には、希望する就職ができず、現在も不本意ながら不安定な仕事に就いているなど、就労上の課題に直面する方々がおられます。こうした方々に対する対応は我が国の将来に関わる重要な課題です。政府としては、地域ごとに対象者を把握した上で、具体的な数値目標を立て、就職氷河期世代の方々の活躍の場を広げるための三年間の集中プログラムをこの夏までに取りまとめることとしたいと、このように考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 少子化を打開するには、様々な複雑な要因が絡み合っていることと思いますので、諸外国もきっと日本の取組を見ています。注目しています。だからこそ、日本がやはり、総理、是非決心をいただいて、この少子化を打開する方策をしっかりと対策打っていただきますよう御要望申し上げ、質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 総理に質問をさせていただくという貴重な機会をいただきましたので、子ども・子育て支援法の質問の前に、一点、外交問題、北朝鮮問題について質問をさせていただければというふうに思います。 先日、トランプ大統領との電話会談で、総理は北朝鮮金正恩委員長と条件を付けずに直接向き合っていくつもりだということをお伝えしたというふうに聞いております。 この条件というところなんですが、これまででしたら、核、ミサイル、拉致問題の解決、これにつながるならば会っていきましょう、会談していきましょうというのが一つの条件だったというふうに思うんですけれども、今回はその条件を取っ払うということのように認識をするんですが、これは総理としての考え方の変換ということになるのか、それとも総理としてはどのような思いでこういった発言をされたということになるのか、聞かせていただけたらと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮の核、ミサイル、そして何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、相互不信の殻を破り、次は私自身が金正恩委員長と向き合うとの決意を私は従来から述べてきたところでございます。条件を付けずに会談実現を目指すとは、そのことをより明確な形で述べたものであります。我が国として、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決をし、不幸な過去を清算し、国交正常化を目指す考えでありまして、この方針に変わりはありません。 また、現在、日朝会談について、日朝首脳会談について決まっていることは、これは従来から申し上げているように何もないわけでありますが、北朝鮮との間では、北京の大使館ルート等様々な手段を通じてやり取りを行い、拉致問題の解決に向けてあらゆる努力を行ってきておりますが、今後の交渉に影響を及ぼすおそれがありますので、詳細について明らかにすることは差し控えたいと、このように思うところでございます。 いずれにせよ、昨年、トランプ大統領と金正恩委員長が会談を行い、言わば朝鮮半島の非核化に向けて新たなプロセスが始まったところでございまして、この米朝プロセスをどのように進めていくかということについても、先般、トランプ大統領と会談を行い、現状認識についてお互いに分析をし、そして基本的な認識で一致したところでございますが、また、今後の対応についてもすり合わせを行ったところでございます。 いずれにせよ、拉致問題の解決に向けて我が国自身が主体的に取り組むことが重要でありまして、御家族も高齢となられる中、一日も早い解決に向けて、あらゆるチャンスを逃すことなく全力を尽くしていく考えであります。
○清水貴之君 ということは、これまででしたらやはり拉致の解決があって、その先に関係改善、これにつながっていくという流れだったかというふうに思うんですけれども、そうなりますと、まずは、条件を付けずにということですから、先にこの経済的な制裁の緩和であるとか協力関係をつくる、若しくは国交正常化があって、その先に拉致の解決が待っていると、こういう順番、もう拉致の解決というのが私も最大のミッションだというふうにはもちろん思いますので、それに向かっていくならば、順番とかやり方とか、もう気にすることなくと言うとちょっと語弊があるかもしれませんけれども、もう突き進んでいくというような、そういった方針でいらっしゃるということでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、明確にしておかなければいけないのは、そういう方針ではありません。当然ですね、当然、現在の段階においては朝鮮半島の非核化は進んでおりませんから、米国とともに、あるいは韓国を含めて、ロシア、中国も含めて、国連決議の厳格な履行を我々は求めている、各国にも求めておりますし、日本もそれを行っているわけであります。 私は、あくまでも拉致問題を解決する上においては、努力として私自身が金正恩委員長とお目にかかってお話をしなければならないと、こう申し上げているわけでございます。
○清水貴之君 もう一点、これも外交関係の問題になると思うんですけれども、今、米中の、アメリカと中国の貿易摩擦、関税をめぐる駆け引き、やり取りがかなり激しくなってきています。当然、世界経済にも影響が出ていて、日本の株価も下がっていますので、日本にも大きな影響があるというふうに考えます。 これに対して、総理としては、日本としてはどのように対応していく、若しくはどういう考えでいらっしゃいますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米中の貿易摩擦は、日本を含めて国際社会の大きな関心事項となっています。貿易制限措置の応酬はどの国の利益にもなりません。我が国は、いかなる貿易上の措置もWTO協定と整合的であるべきと考えています。このことは従来から申し上げているところでございますが、この立場についてはトランプ大統領にも、あるいは習近平主席にも申し上げているところでございまして、米国及び中国の双方に対して私自身を含め様々なレベルで伝えてきているところであります。 複雑なサプライチェーンを通じた日本企業や日本経済への影響について一概に申し上げることは困難でありますが、引き続き、米中間の協議の動向や日本も含めた他国への影響について注視をしてまいります。
○清水貴之君 この今の世界経済との関係なんですけれども、今回の幼児教育、保育の無償化というのは、秋から予定されています消費税の増税、これの財源を使ってやるということになっております。となりますと、世界経済が今混乱の状態に陥りつつある状況にある中で、総理はこれまで、消費増税というのはリーマン・ショック級の出来事がない限り予定どおり実行していくということを発言をされています。ただ、じゃ、リーマン・ショック級のことが起きないことがもちろんいいんですけれども、今こういう状況ですから、可能性としては全くゼロ%と言うには、とてもそういった状況ではないというふうに思います。 そうなりますと、消費増税と幼児教育、この保育の無償化の関係なんですけれども、もし、リーマン・ショック級のことが起きました、消費税の増税が不可能な状況になりました、そうしますと財源というのが、幼児教育のこの無償化の財源というのが生まれてこなくなります。そうなった場合にこの無償化というのはできなくなるのか、やらなくなるのか、それともほかで財源をつくって進めていくというそういった方針であるのか、この辺りはいかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税率の引上げについては、全世代型社会保障の構築に向けて少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するために必要なものと考えているところでございますが、反動減等に対する十二分な対策を講じた上で、リーマン・ショック級の出来事がない限り、法律で定められたとおり十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定であると繰り返し申し上げておりまして、この方針に変わりはありません。 幼児教育、保育の無償化は、この消費税率の引上げを前提として実施することとされておりまして、政府としては、消費税率の引上げに向け経済財政運営に万全を期していきたいと考えております。
○清水貴之君 そのリーマン・ショック級の出来事があった場合の想定、そういったものというのはしていかなくても大丈夫なものですか。いや、あった場合に、これ消費税やっぱりやめますと、まあそうならないことが総理としても、そうあるべきでしょうし、我々としてもそんな経済の混乱が起きるべきではないともちろん思っているんですけれども、ただ、今こういう世界的な経済状況ですので、この幼児教育、保育の無償化というのが消費税と増税とリンクをしている話ですので、どうなるかというのは非常に強い関心事です。 この辺りについて、総理、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) リーマン・ショック級の出来事という政府が判断をしたら消費税率についてはどうなるのかということでございますが、それは従来から答弁をしているとおりでございますが、そして、そのときに幼児教育の無償化についてはどうなるかということなんだろうと思いますが、幼児教育の無償化はこの消費税率の引上げを前提として実施することとしておりまして、政府としては消費税の引上げに向けて経済財政運営に万全を期していくということに尽きるということでどうか御理解をいただきたいと、このように思います。
○清水貴之君 そうですよね、それ以上お聞きするのもあれですが。 ということは、前提ですから、もし、これから夏に向けて、消費税の増税が難しいリーマン・ショック級の出来事が起きてしまったという場合はこれが無償化ができなくなるということになってしまうわけで、もう今これだけ準備がいろいろ進んでいるわけですから、様々な混乱が起きてしまうと思いますが、これも同じあれですよね、まあそうならないように対応策取っていくという御答弁でしょうか。もう一度、済みません。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、我々は消費税率を引き上げていくと、そしてこの消費税、引き上がった消費税の収入を前提に、幼児教育の無償化、真に必要な子供たちへの高等教育の無償化等々を進めていくということであります。 今の段階で本当にどうするかということをここで確定的にお答えすることは困難でございまして、先ほど答弁したということで何とか御理解をいただきたいと、このように思います。
○清水貴之君 総理、もう一点。 教育無償化を、やはり我々日本維新の会としては、憲法改正で憲法に書き込んでまでやるべきではないかという思いを持っております。我々日本維新の会は憲法改正の原案で三点挙げていまして、そのうちの一点に教育無償化を明記するということを掲げています。理由としましては、どの政権になってもといいますか、いろいろ変わっても、状況が変わったとしても、その都度その都度子供たちに影響が出るような状況にはするべきではないと、しっかりと憲法に書き込むべきだというのがその理由になるわけですが。 ただ、これ、自民党の原案を見せていただきますと、教育の充実というのは書いてあります。これ、各個人、経済的理由にかかわらず教育を受ける機会を確保することを含め教育環境の整備に努めなければいけないということで、方向性は同じ、教育をしっかり充実させていきましょうと、同じだと思うんですが、憲法に明記してということになりますと、更に我々は強い思いでこの教育無償化に取り組むという意思を掲げているんですけれども、この憲法と教育無償化ということについては、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本維新の会が憲法改正に向けて具体的な案を示し、そして真摯に議論されていることについて、敬意を表したいと思います。 憲法改正の具体的な内容等については、私は今、内閣総理大臣として答弁をしておりまして、この場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。 その上であえて申し上げれば、自民党が示した改憲四項目の中にも教育の充実が含まれているところでありまして、私は、子供たちこそ我が国の、この国の未来そのものであり、世代を超えた貧困の連鎖を断ち切り、家庭の経済事情にかかわらず、子供たちが夢に向かって頑張れる、頑張ることができる、そのことが憲法において保障されるべきではないかと認識をしています。 いずれにせよ、憲法改正は国会が発議をし、最終的には主権者である国民の皆様が国民投票で決めるところでありまして、それゆえ、まずは憲法審査会に政党が具体的な改正案を示した上で、様々な論点に関して議論を重ねて国民の皆様の理解を深めていくことが私たちの、私たち国会議員の果たすべき重要な役割ではないかと考えているところでございまして、是非、委員にも憲法審査会において各党と活発な議論を行っていただければと、こう期待をしているところでございます。
○清水貴之君 最後にもう一点なんですが、我々日本維新の会、この教育無償化による影響、プラスの影響、こういった試算をしておりまして、GDPですとか税収にどれだけの影響があるかという試算をしております。 この教育無償化も、経済的な側面から捉えるのがどうかという、こういう議論はもちろんあると思います。子供たちの教育の充実、また保護者の負担の軽減、これが最大の目的ですから、経済面で捉えることに対しての御批判ももしかしたらあるかもしれませんが、ただ、教育無償化、一方的にお金が掛かるんだ、支出が増えるんだという話ではなくて、無償化をすることによって、その分可処分所得が世帯で増えるわけですね。それが消費に回っていくという話になりますと、我々の試算でしたら、高等教育なども含めてはいるんですけれども、国税と地方税合わせて大体二兆円ぐらいの税収増につながっていくと。名目GDPでしたら一%から二%くらい押し上げるんじゃないかという、こういう試算をしております。 こういった側面から教育無償化を捉えるというのは、総理、御意見もしありましたら、いただけたらと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今般の無償化を通じて、生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う幼児教育が幅広く保障されるとともに、子供を産み育てやすい環境を整備することにより、将来の我が国の経済、社会を担う貴重な子供たちをしっかりと育むことができると考えています。 また、三十二万人分の保育の受皿整備によって、女性の就業率が二〇二二年度末に他の先進国並みの八割に上昇しても対応可能な体制となり、女性が活躍をし就業人口が拡大していくこと等により、我が国の、今後の我が国の成長に大きく資する環境が構築されるものと考えております。 資源の乏しい我が国にとっては、まさに人材こそ力でございます。その上においては、今後とも教育により一層力を入れていきたいと思いますし、女性の皆さんが自分の人生の選択を自分の意思で行えるように政府としても努力をしていきたいと、このように考えております。
○清水貴之君 以上で終わります。ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 私も、例えば日米の貿易協定の問題もありますので、あるいは比較可能な賃金統計に穴が空いたままという状態もありますので、そういうことを質問したい思いはあるんですけれども、是非とも野党が一致して要求している予算委員会でたっぷりと時間を取って総理には御答弁いただきたいと、筆頭もいらっしゃるので改めてお願いをしておきまして、この場では法案の審議をさせていただきます。 本会議の質問でも指摘をいたしましたが、この法案には、幼児教育、保育の無償化という条文はありません。法案で定めているのは、認可外の施設や事業に対して公的給付金制度を創設するというものです。御答弁あったとおり、待機児童問題があってやむなく預けている人がいるからだと言うんですけれども、では、法案は待機児童がいる自治体に限定しているかといえば、そういう限定もありません。 歴史的に、我が国の保育制度というのは認可の最低基準をクリアするということが大前提だったはずなんです。最低基準を満たさない施設に対して恒久的な公的給付制度を法律の本則で定める、こうなると、私はナショナルミニマムを事実上掘り崩すことになるんじゃないのかと大変危惧をしているんです。 例えば、認可外の施設について、認可に移行するまでの猶予期間に公的給付金を出しますよということだったら理解できるんですよ。ところが、そうじゃない。認可外の保育施設指導監督基準さえ満たしていない状態で五年間も給付金を出しますよ、これは余りにも子供の命や安全に対して無責任な制度設計だと思うんですけれども、総理、いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本年十月から実施する幼児教育、保育の無償化に当たっては、待機児童問題によりやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない人がおりまして、こうした方々についても負担軽減の観点から無償化の対象としたところであります。 また、こうした認可外保育施設の中でも、指導監督基準を満たさない施設については、五年間の経過措置期間を設けて、この経過措置期間において子供の安全が確保されるよう、児童福祉法に基づく都道府県等の指導監督の充実を図るとともに、認可施設に移行するための運営費の支援を拡充し、移転費の支援等も行うこととしております。無償化を契機に、まさに無償化を契機に、認可外保育施設の質の確保、向上を図っていく考えであります。 引き続き、実務を担う地方自治体の皆様の御意見をしっかりと伺いながら、本年十月からの実施に向けて準備を進め、認可外保育施設において未来を担う子供たちの安全が確保されるように支援を行っていきます。
○田村智子君 私は、本当にこの認可外保育施設指導監督基準が新たな最低基準になってしまうんじゃないのかというふうに危惧しているんですね。 これは、七日の日の参考人質疑では、保育の重大事故をなくすネットワーク共同代表の藤井真希さん、この方も、御自身が生後五か月の娘さんを預かり保育時のうつ伏せ寝による窒息で重体となって三年後に亡くなるという大変痛ましい事故を経験した方なんですけれども、これ総理にも是非聞いてほしいんですけど、次のように指摘しているんですよ。 やはり五年の間、命を守る最低基準すら満たさない施設で過ごすということは、それだけ命が脅かされている、健やかな発達を保障するという観点からも、質の高い保育が受けられるという状況ではなくなってしまう、私たち遺族は、事故の教訓が生かされていないということに日々、本当に何ともやり切れない気持ちだ、五年の経過措置というのは、遺族の立場からは受け入れられないと。 これ、認可外施設の指導監督基準というのは、保育の質の保障とはとても言えないんです。命の保障、最低限の安全の保障とも言える基準だというふうに思うんですけれども、総理にはそういう認識はおありですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、今回、幼児教育の無償化の中で、保育、そして保育園、幼稚園を無償化をしていくわけでございますが、その中で、まだ残念ながら十分にこの受皿が整備されていない中でやむを得ず預けておられる方々がいるわけでございますから、その方々に対する経済的な負担を軽減するということは重要であろうと、こう考えているわけでございます。 それと同時に、先ほど申し上げましたように、我々、当然、質は極めて重要であると、こう考えているわけでございまして、だからこそ、認可外保育施設の中でも指導監督基準を満たさない施設については五年間の経過措置期間を設けました。この経過措置期間において子供の安全が確保されるように、児童福祉法に基づく都道府県等の指導監督の充実を図るとともに、認可施設に移行するための運営費の充実を拡充し、移転費の支援等も行うこととしているわけでございまして、そして、まさに現在ももちろん存在をするわけでございますし、残念ながら預けられない方々がそこを利用しているわけでございますが、今回、この無償化を契機として、認可外保育施設の質の向上、確保、向上を図っていく考えであります。
○田村智子君 五年は長過ぎますよ。本当に長過ぎると思う。 では、本当に保育の質を上げていくという姿勢を確固として安倍政権取っているのかと、私、極めてここも懐疑的です。 例えば、企業主導型保育、これ最低基準を満たさないことを前提として、公費を入れる仕組みを法改正までやってスタートさせたと。民間の創意工夫を生かして多様な保育を行うのだといって、市町村の関与がないということが大きな特徴とされたんですよ。しかし、そのことが定員充足率の低さや審査の不十分さに直結して、慌てて市町村関与の仕組みを模索するという事態になっているんですね。 さらに、昨年は国家戦略特区の枠組みを用いて新たな規制緩和にも踏み込んでいます。四月二十五日の連合審査会でも取り上げましたが、地方裁量型認可化移行施設の創設です。これ、待機児童を理由に保育士配置の最低基準を緩和してほしいという大阪府、大阪市の提案への対応で、認可保育所を一旦無認可に移行させた上で、認可化移行事業の対象として公費支給を受けられるようにしようというものなんですね。 待機児童対策として、総理は、市町村が認可保育所等を中心とした整備を進めることが重要だと、こう答弁されているんですよ。何で認可を無認可化してしまうと、そういうところにお金出すと、こんなことを認めるのか。これは矛盾していると思いますが、いかがでしょう。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 保育の受皿整備とその質の確保、向上を車の両輪として進めていくことが重要であります。 地方裁量型認可化移行施設は、国家戦略特区において、時限的に、待機児童が多い都道府県が独自の創意工夫の下、その解消に取り組めるように設けたものであります。この施設は、保育士不足で運用、運営困難となっている緊急を要する場合に限り認可施設からの移行も可能となっておりますが、認可外保育施設であり続けることを許容するものではありません。計画した期間内に認可施設へ再移行することが前提となっているわけでございまして、また、職員研修など一定の要件を満たした場合に運営費の補助額を加算するといった質の確保のための仕組みも設けているわけでございまして、このため、認可施設を認可外施設に移行することを促し、保育の質を低下させるものという御指摘は当たらないものと考えております。
○田村智子君 今、計画した期間で認可に移行すると言いましたけど、その計画した期間は自治体の判断で延ばすことも可能なんですよ。緊急と言いながら全然緊急の仕組みになってないんですよ。事実上、認可保育所が最低基準を守らなくていいという規制緩和になっちゃうんですね。 総理、このことを決めた特区諮問会議、六月十四日ですよ、昨年の。何て総理が発言されているか、読んで驚きましたよ。大阪府知事から提案のあった待機児童対策について、早速、政府として対応方針を決定いたしました、これによって、従来の認可保育園の枠組みでは実現しなかった、自治体の創意工夫による柔軟かつ適切な保育士の配置が実現しますとおっしゃっているんですね。さらに、関係大臣は様々な提案に対し、できない理由を詰めるのではなく、どうすれば実現するのかの観点で積極的に取り組んでいただきたいと、こういう指示もしているんですよ。最低基準を満たさなくてよい、確かにこんなの従来の認可保育園の枠組みではあり得ないですよ。 保育士配置基準を割り込むことが柔軟かつ適切な保育士の配置なんですか。最低基準違反を認めろという提案に対しては、子供の命、安全、発達を保障するためにできないと回答するのは当たり前のことだと思いますが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、認可保育園が認可外に移っていくことを慫慂するものではもちろん全くなくて、先ほど答弁をさせていただいたように、一時的にこれは保育士が確保されないという状況になって閉園となっていいのかどうかという状況にある保育園が、しかし、この特区制度を活用することによって、一時的に、これは認可外保育施設であり続けることを許容するものではなくて、計画した期間内に認可施設へ再び再移行する、その間もしっかりと保育園としてお子さんたちを預かり続けることができるようにしていくものであるということであります。 つまり、一時的な保育士不足による状況を何とかしなければならないという考え方の中から生まれたものであろうと、こう理解をしているところでございまして、その中において、まさにこれは都道府県の中で知恵を出して考えたのではないかと思いますし、会議の、会議での発言については、長年実現していなかった大胆な規制改革が国家戦略特区において次々と実現をしておりますが、自治体の創意工夫の下、保育の質の確保を図りつつ、保育士を確保して認可施設に移行することを支援するものとなっているといったことを評価したものでございます。
○田村智子君 こういう規制緩和をやるような国家戦略特区だったらもうやめた方がいいですよ。本当にやめた方がいい。子供の命と安全が懸かっているんですから。それに、認可保育園増やしていくという態度が、姿勢が疑われるようなやり方ですよ。何とかして認可を維持しなきゃ駄目でしょう。そうしなきゃ増えないじゃないですか。 もう一点お聞きしたいのは、総理は、低所得世帯への段階的無償化は既に行っているんだと、今回の法案で一気に対象を拡大して幼児教育の無償化をやっていくんだと説明しているんです。しかし、認可保育所に入所できなければ保育料は無償にはなりません。果たして低所得世帯は希望者が皆認可保育所に入所できている状態なのかと。 お配りした資料の一枚目は、行政福祉報告例から作成したものです。私立保育所の入所児童を保育料徴収階層別、つまり所得階層別にその割合を二〇一四年と二〇〇四年で比較したんですけれども、低所得層の入所割合が十年間で落ち込んでいることは明らかに分かるんです。 資料二の方は、二〇一七年度に行われた沖縄県の未就学児を有する世帯に対する調査結果で、これも、低所得Ⅰ、貧困ライン以下の家庭で保育所を利用していない割合が高いことが分かるんです。 三枚目は、その調査報告書の文章なんですけれども、特に低所得の家庭においては保育所の待機が深刻な状況にあることが推測されますという指摘があるんですよ。これ、一日の勤務時間が長くて、無期雇用契約、フルタイム、正社員、これいわゆるポイントが高くなるので認可に入りやすい。逆に、不安定な働き方をしている、あるいは安定した仕事を探している、こういう低所得層が入所の優先順位が低くなってしまう。こういう実態、現にあることを示しているんですね。 そうすると、この実態を直視したとき、消費税を財源にというふうになると、低所得世帯は認可に入れず、入れなかった場合ですよ、無償化の対象にもなり得ないと。そして痛税感ですよ。まさに一〇%引上げによる痛税感が激しく襲いかかってくることになると思いますが、どうでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 低所得者の保育所等への入所のしやすさについては、各所得階層において、就業や家庭の状況等により保育の必要性が認められる家庭がどの程度いらっしゃって、その分布がどのように変化しているかなど併せて総合的に見る必要があることから、単に保育料階層別の利用者数を比較したこの御指摘のデータのみをもって判断することはできないと認識をしております。 国としては、生活保護世帯や一人親家庭などについて、市町村による保育所等の利用調整に当たって優先利用の対象とする旨を示しています。また、経済的な負担については、今般、三歳から五歳の全世帯とゼロ歳から二歳の住民税非課税世帯の保育料が無償化されることから、低所得世帯の保育所等への就園がより容易になるものと考えております。
○田村智子君 やっぱり公正な税制ですよ。所得税や法人税の応能負担によって公平な子供に対する幼児教育の無償化、これをやるべきだと、このことを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(石井正弘君) 以上で内閣総理大臣に対する質疑は終了いたしました。 内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として松川るいさんが選任されました。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) 引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○牧山ひろえ君 改めまして、立憲民主党・民友会・希望の会の牧山ひろえです。 本日、議題となっております子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案につきまして、対総理質疑に引き続き質問させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 無償化の財源は消費増税による収入とし、その負担割合は一部の施設以外は原則で国が二分の一、そして都道府県と市町村が四分の一ずつとなっていますが、初年度においては全額国が負担するとされています。 消費増税による増収分を幼児教育の無償化に充てるとされていますが、増収分では賄い切れない自治体も出てくる可能性はないかなと思うんですが、当局の見通しをお示しいただきたいのと、もう一つ、そのような自治体が生じた場合、当局は何らかの支援をお考えなんでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今回の幼児教育、保育の無償化におきましては、国と地方で適切な役割分担をすることが基本と考えておりまして、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することにより、必要な地方財源をしっかりと確保した上で、国と地方がよく連携して進めてまいりたいと考えております。 無償化の財政負担につきましては、現行制度の保育所等に係る国、都道府県、市町村の負担割合と同様とした上で、地方負担分につきましては、初年度については全額国庫により対応し、二年目以降については総務省と連携し必要な地方財政措置をしっかりと講じていくことにしております。 以上です。
○牧山ひろえ君 この地方負担によって自治体の財政が圧迫され、待機児童対策ですとか保育の質の確保に悪影響も十分あり得ると思います。無償化は、結局、国のというか政府・与党の政策です。国の責任で必要な財政措置をやはりとるべきという地方の訴えには、私は正当性があると思います。 そもそも、法理論的にも、地方消費税など自治体の財源は本来地方が自由に使途を決めるものであり、今般の措置は地方のことは地方独自で決めるという団体自治の考え方に反するのではないかなと思うんですね。これに対する大臣の御見解、御認識を是非御説明いただければと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 本年十月から実施いたします幼児教育、保育の無償化の財源につきましては、消費税率一〇%への引上げによる増収分のうち、従来、臨時財政対策債の縮減や国債の発行抑制等に充てることとしていたものの一部の使い道を見直すことにより確保するものと承知をいたしております。 この使い道の変更につきまして、地方自治体の皆様に対して丁寧な説明が足りていなかったのではないかとの声があることは私も承知をいたしておりますが、私といたしましては、そうしたことも真摯に受け止めながら、昨年の予算編成過程におきまして、私自らが関係する市町村長の方々と直接何度も意見交換をし、また関係閣僚と全国知事会、全国市長会、全国町村会の代表者とで教育の無償化に関する国と地方の協議の場を、協議を二回開催をいたしまして、消費税増収分の使い道を変更して幼児教育、保育の無償化に充てることの意義や財政負担の在り方について丁寧に誠実に説明を尽くしてまいりました。 その間にいろんなことがありまして、当初、国三分の一、県三分の一あるいは市町村三分の一といった負担割合について、地方自治体の強い御要請も真剣に受け止めながら、国二分の一、都道府県四分の一、市町村四分の一といった負担割合につきまして、地方三団体それぞれの団体における所要の手続を経て、組織として御了解をいただいたところであります。 引き続き、実務を担う地方自治体の皆様の御意見をしっかり伺いながら、本年十月からの円滑な実施に向け、準備や周知に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 大臣、協議したというふうに、理解を得たというか協議をしたというふうにおっしゃっていますけれども、参考人陳述を行った松本和光市長はこういうふうに言っています。政策等で地方自治に影響を及ぼすと考えられるもののうち重要なものについて、国と地方の協議の場における協議の対象とすることを規定する国と地方の協議の場に関する法律の制度趣旨に沿わない政策決定が行われたと、今回の政策決定過程を厳しく批判しているんですね。団体自治に反する経緯を当局は率直に私は反省するべきだと思います。 また、事務的な負担も増大することになります。無償化の実施時期が年度途中の平成三十一年十月一日であり、自治体の事務が煩雑になるのではないかなと思うんです。無償化の実施に際し、これまで市町村が把握していなかった認可外保育施設のうち、無償化の対象となるものの確認や、無償化される保育料の支払を行わなければならないんですね。実施時期が迫る中で、自治体の負担軽減の在り方について課題が残るのではないかなと思うんです。 無償化措置の開始予定日である今年の十月一日までの準備期間は十分なのでしょうか。果たして現場に混乱は生じないかどうかということ、併せて見通しをお示しいただければと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼児教育、保育の無償化の実施に関しましては、実務を担う地方自治体と国がよく連携して進めていくことが大変重要であると認識しております。 地方自治体の準備につきましては、昨年来、複数回にわたって国と地方自治体とで実務に関する議論を行う機会を設け、一緒になって事務フローを検討するなど、地方自治体の皆様とともに準備を進めてまいりました。これらの取組に加えまして、昨年十二月に、国と地方自治体とのハイレベルでの協議の場も設置するなど、一層丁寧に御意見を伺っております。 また、無償化を実施するに当たりましては、地方自治体や事業者の皆様に無償化の制度について御理解をいただくとともに、子育て世代の皆様にしっかりと必要な情報をお伝えすることが重要であると考えておりまして、そのような観点から、昨年来、無償化に関する概要を住民や事業者の方々に分かりやすく説明するための資料を作成し、各自治体において活用していただくなどの取組を行ってまいりました。 本年十月からの円滑な実施に向け、地方自治体向けの説明会の実施、あるいは機会を捉えた効果的な広報、さらには、先ほども御答弁で申し上げましたけれども、政府側から都道府県をしっかり回って説明をし、また意見を伺うということなども通じて、本委員会でも複雑と御指摘いただいている無償化の対象範囲の詳細を始め、無償化についての丁寧な周知、説明に努めてまいりたいというふうに考えております。
○牧山ひろえ君 今の御答弁に対してですけれども、やっぱり危惧を表明されている市長さんとか自治体、多いんではないかなと思います。松本市長は、二〇一九年十月の施行までの準備期間が非常に短いというふうに危惧されています。そもそも、スケジュールに私は無理があるんではないかなと思います。国民への周知徹底の必要性を考慮すると、なおさら準備不足が懸念されています。 これも無償化の準備の一環だと思いますけれども、平成三十年十二月二十八日に公表されました幼児教育無償化の制度の具体化に向けた方針によると、認可外保育施設等における質の確保、向上に向けて、都道府県と市町村の間の情報共有等の強化のための方策を講じることになっています。これというのは具体的にどのような方策なんでしょうか。どのような方策を講じるんでしょうか。
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。 幼児教育、保育の無償化の実施に当たりまして、市町村は、都道府県等の認可外保育施設の情報を利用して認可外保育施設の利用料に関する給付事務を行うことになります。児童福祉法におきましては、都道府県等に提出された認可外保育施設の届出や運営状況の報告等の情報を施設が所在する市町村に通知することとされておりまして、これを徹底するよう促してまいります。 また、市町村が、施設の基本情報や指導監督基準適合状況などの都道府県等が有する認可外保育施設の情報をほかの都道府県の情報も含めて確認可能とする情報共有システムを構築することとしておりまして、本年度中の運用開始を目指すことになっております。 また、当該システムが構築されるまでの間の取扱いでございますけれども、厚労省のホームページ上に各都道府県等の認可外保育施設の一覧等を掲載したページにリンクするための専用ページを掲載したところでございまして、この専用ページも活用いただくことで、ほかの都道府県の認可外保育施設の情報もこれまでより確認しやすくなったものと考えているところでございます。 引き続き、認可外保育施設の指導監督の実務を担う地方自治体の意見を丁寧に伺いながら、本年十月からの実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 そもそも、指定都市、中核市を除く市町村は認可外保育施設等に対する指導監督権限を持たないため、市民への説明責任を果たすことができないんですね。この情報共有はそれを補うための苦肉の策なんでしょうけれども、そもそも保育施設に関する権限が都道府県と市町村に分離していること自体、制度設計上無理があるように思えてなりません。 保育所に立ち入る実地検査に関しましてですが、保育事故発生率が高い認可外の方が実地調査の実施率が低く、規定ぶりも、認可は年一回とされているのに対し、認可外は原則年一回として頻度基準を緩和しています。 さきの質問で、認可外についても認可保育所と同様に法令による根拠規定を置くべきではないかと申し上げた私の提案に対し、厚生労働政務官からはこのような答弁がありました。立入調査のこの頻度の規定が認可保育のように法令に基づくものか、こういったことにはかかわらず、認可外保育施設に対しまして児童福祉法に基づく都道府県等による指導監督の徹底を図ることは重要というふうにおっしゃっていました。 認可でも認可外でも指導監督の徹底が同様に重要とおっしゃるならば、認可外に関しても原則を明確に削除して年一回とすべきではないかなと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) 認可外保育施設につきましては、原則年一回以上立入調査を行うことなどを厚生労働省から都道府県等に監査の指針を示して、運用してきているところでございます。 また、認可外保育施設の指導監督を担当する職員が十分に配置されていないことなどから、一部の都道府県等においては原則年一回以上の通常の立入調査の実施率自体が低調になっていることも事実でございまして、まずは体制の整備が重要な課題というふうに考えております。このため、今年度から、認可外保育施設の指導監督を含め、都道府県の児童福祉関連事務に従事する職員配置に対する地方交付税措置の算定基礎において、標準団体について担当職員一名が増員されたところでございます。 また、今般の無償化を契機といたしまして認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが重要でございますので、地方自治体の状況も把握して、御意見も丁寧に伺いながら、指導監督の手法やルールの明確化等を行うなど、児童福祉法に基づく都道府県等による指導監督の徹底を図っていきたいというふうに考えております。 さらに、巡回支援指導員も活用していただくことで、巡回支援指導員が助言、指導した内容を都道府県の指導監査部門に共有していただく、また巡回によって問題があると考えられる認可外保育施設等について立入調査を実施する、こういったことによってより実効的な監査が行われる事例もございますので、国として、この巡回支援指導員の配置の拡充も行うなど、引き続き地方自治体による指導監査の取組を支援してまいりたいと考えております。
○牧山ひろえ君 今の御答弁だと、いろんな観点から検討するというふうにしか聞こえないんですけれども、何か起きたら大変なことになります。誰かの命がこれによって落とされたりした場合は本当にタイミングが問題だと思うので、なるべく早くこの原則を削除していただきたいと思います。 時間となりましたので、終わらせていただきたいと思います。
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子です。 締めくくりの総括的な質疑を行いたいと思います。 まず、もう一度厚労省にお尋ねをしたいと思います。 これまで論議を積み重ねてきて、それでも受皿三十二万人という数字を見直す気はないのかということです。これまでずっと保育現場の様々な意見、有識者の声もお聞きしました。今回の幼児教育無償化を契機にして更なる保育ニーズが高まり、新たな待機児童が生じてくるということはもう明白ではないのかというふうに思います。 日経新聞、今年の一月二日号にも、これ特集組まれております。保育の無償化、入園待ち長くなるんじゃないかという、その風刺画まで入って、入園待ちの列が長く伸びているというような絵まで入れて、これ、待機児童必ず増えるんだというような論調で書かれている記事まで出ています。 それでも、保育の受皿三十二万人、もう一度見直すおつもりはないんでしょうか。
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。 幼児教育、保育の無償化による保育の潜在ニーズへの影響、これに関してでございますけれども、全く影響がないというわけではございませんが、基本的に既にほとんどの子供が認可施設を利用できる三歳から五歳児を対象としていること、そしてゼロ歳児から二歳児に関しては住民税非課税世帯に限定していることから、この影響は限定的と考えているところでございます。 また、子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分に関してでございますけれども、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末までにほかの先進国並みの八割まで上昇する、このことを想定して必要な整備量を推計しているところでございます。したがって、今後、様々な要因によって保育ニーズの増大があったとしても、十分対応が可能なものと考えているところでございます。 待機児童の解消のためには、市区町村がその時点の情勢に応じて保育の受皿整備を行うことが重要だと考えております。具体的には、子育て安心プランに基づきまして、直近の待機児童の状況も踏まえつつ、さらに潜在的なニーズも踏まえた保育の利用意向を適切に把握した上で、市区町村ごとに二〇二〇年度末までの待機児童解消に向けた計画を策定し、毎年度見直すこととしております。 なお、市町村の計画の見直しにより整備量が増加した場合も、国として増加分に対応する支援を行うこととしておりまして、待機児童の解消に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○矢田わか子君 もう毎回同じ答弁の繰り返しはやめていただきたいというふうに思います。論議は日々進化しているわけです。私たちもいろんな事実関係を重ねてお聞きをしている。なのに、答弁書が毎回同じなんですよね。四十四歳からって、高齢出産増えているってこの間も言うたやないですか。それ、何で踏まえてもう一回考え直してもらえないんですか。どうしてでしょうということを私は疑問に感じてなりません。 明石市では、御存じだと思いますけれども、一六年度から第二子以降保育料無料だということでやって、やっぱり待機児童が伸びたということでもありますし、大阪府の守口市もそうです。無償化に踏み切ったけれど、やっぱり待機児童増えたわけですよ。これ、当然の流れだと思います。 三歳から五歳までほとんどどこか行っていますとおっしゃったけれども、前にも言いましたよ、十三万二千人、どこにも行っていない子らがおるわけです。だから、そういう子たちが、もう一度お母さんたちが無料になるんだったら働きに出ようかという気持ちになるのは当然のことであって、かたくなに同じ答弁書を繰り返すのではなく、是非もう一度真摯にこの現実に向き合って、見直しをお願い申し上げておきたいというふうに思います。 次の質問に移ります。宮腰大臣、企業主導型保育事業についてです。 これも、今回ずっと論議を重ねてきて、今後の管理監督の在り方などの課題、かなり本委員会でも出てきているかというふうに思います。政府のその内部の検討もあって問題解決の方向性がある程度定められてきたと思いますけれども、現時点においてもまだ様々やっぱり課題残っています。 ちょっと、四点列挙しました。 一つ目は、何といっても地域の、その地域地域において自治体との連携、きちんと保育のニーズが把握されて計画的に定員管理ができる体制をつくるということ。 二つ目には、経営的な姿勢を優先させるのではなくて、子供の安全を守る質の確保を最優先する姿勢を強化させるということ。 三つ目には、この夏に予定されている実施機関の選定、児童育成協会から変えるということですが、きちんと管理監督機能を持った団体、組織が認定されるのかどうか、そしてちゃんと引継ぎができるのかどうかということであります。 そして最後、四点目には、今回この保育所の運営、雇用保険の財政から支出されるということでもありますので、やはり将来の日本の産業や経済を担う、そういう人材を育てるという観点から幼児教育の推進についても検討してほしいというふうに思っています。 これらの課題について、答弁をお願いしたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 企業主導型保育事業につきましては、制度創設以来、この国会においても様々な問題が指摘されていることから、昨年十二月に実施体制を強化するための検討委員会を立ち上げさせていただきました。 三月に公表されました検討委員会報告におきまして、まず、委員御指摘の一点目の自治体との連携につきましては、設置者が地域枠を設定しようとする場合、自治体と相談の上、地域の保育需給状況を踏まえたものとなるようにすべきであること。 二点目の指導監督の強化につきましては、子供の安全第一の観点から、保育の質の確保、向上を重視し、審査、指導監査の在り方を検証し、見直すという方向性が示されておりまして、これに沿って早急に改善策を講じてまいりたいと考えております。 三点目の実務を担う実施機関の選定につきましては、検討委員会報告におきまして、国と実施機関とが適切に役割分担を行う体制を整備し、国は、審査や指導監査の基準策定を始め基本的なルールの策定、特別な立入調査を行い、実施機関は、国の指示の下で効率的かつ効果的な審査、指導監督等を担当するという方向性が示されておりまして、今後、実施機関に求められる役割とその要件を整理をした上で、一定の周知及び準備期間を考慮し、本年夏を目途に改めて実施機関を公募により適切に選定してまいります。 さらに、四点目でありますが、質の高い幼児教育を提供するために、昨年四月から、健康な心と体、思考力の芽生えなど、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を新しい保育所保育指針や幼稚園教育要領において明確化したところです。認可外保育施設である企業主導型保育施設においても、この保育所保育指針の内容に準じて保育を行うこととされております。 改善すべき点はしっかりと改善をし、今後も企業主導型保育事業が一人一人の子供が健やかに成長することができる社会の実現に資するものとなるよう、またその目的を果たすことができるように全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 企業主導型は、本来、使う側のニーズをきちんと把握して運営できればすばらしい受皿になるというふうに思います。特に地域との連携を含めて、是非御対応をお願いしたいと思います。 三点目の質問に参ります。給食費の扱いについてであります。 本日、資料を御用意いたしました。これ、私の事務所の方でなかったので作ってみたんですけれども、この資料にあるとおり、今回の保育の認定の類型、それから子供の年齢、世帯の所得、主食費と副食費の区分け、子供の人数などによって、今回この改正によって給食費の取扱い、大きく変更されることになります。一目で分かるとおり、大変複雑怪奇になっているわけです。自分のところが一体どこに入るのかということ、八類型にも分類されるということでもあります。 特に強調したいのは、ゼロから二歳のところの保育所、住民税非課税世帯ではない世帯、黄色く私も色を付けておりますが、この世帯については、保育料も負担し続け、また給食費も従来どおり保育料に含まれ負担し続けるということで、いわゆる何の恩恵もないのがここなんです。しかしながら、ここが実は一番今も多く保育料を払っている世帯でもあるという指摘も申し上げておきたいと思います。 その中で、特にこれだけ複雑怪奇になるときに、この給食費に関して本当に払わなければいけないのかという声が出ているということであります。給食費は、御承知のとおり、子供が長時間過ごす保育園では給食はもちろん必要不可欠なものであって、今までは給食費はこの保育料の中に組み込んで公費負担になっていたということでもありますが、わざわざ今回無償化するので切り出されるということになるわけであります。 このときに、当然、この給食費について、小中学校では低所得者世帯へは就学支援制度があって、自治体によっては給食費は無償化が実施されているという向きもある中で、今後、幼児教育全体における給食費については一考していくべきではないかというふうに思っています。全ての保護者が納得するような負担というのはなかなか難しいと思いますけれども、これだけ複雑怪奇に八分類にもあって、これ、地方自治体がそれぞれ検討しながら引き去りを、事務的に煩雑になることを覚悟してやらなければいけないということもあります。 前回、参考人として来られた松本市長も、これだけのことをするのにその事務員というかやる方を一人増やさなければいけないかもしれないというふうなこともおっしゃっていて、もう一度考え直した方がいいのではないかという声もありますけれども、これに対して御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 委員御指摘のとおり、食材料費については、これまでも保育料の一部としての徴収又は施設による徴収により、保護者の方々に御負担をいただいてきております。 今回、在宅で子育てをする場合でも生じる費用であること、既に授業料が無償化されている義務教育においても実費相当の負担をいただいていることから、その考え方を維持し、通園送迎費などと同様に、引き続き保護者に御負担をいただくことといたしております。 また、副食費については、保護者負担の免除対象を、これまでの生活保護世帯や一人親世帯から年収三百六十万円未満相当の世帯に拡充することにいたしておりまして、低所得世帯に配慮しております。 食材料費の取扱いにつきましては、関係者の方々に御理解いただけるよう、分かりやすい周知資料を作成するなどして、行政の責任において丁寧に周知、説明を行い、円滑な実施に努めてまいりたいというふうに考えております。
○矢田わか子君 もうこれで設計されているのでこれのままいくんだと思いますけれども、こういう複雑な設計をすればするほど、保護者それから保育士にとっても混乱を生じるということにもなりますし、かつ、何よりもこの事務処理が煩雑になることに対する人件費を考えれば、もう本当に副食費なんて全て無償化にするべきではないのかというような論もありますので、第一ステップとして私たち捉えますが、是非もっと簡素に分かりやすくするようなことを今後検討いただければと思いますので、最後に御意見として申し上げておきたいと思います。 四点目の質問に参ります。認可外保育所の猶予期間についてであります。 これももう多くの御指摘があったとおりですけれども、やはりこの指導監督基準に達していない認可外保育所について、五年間子ども・子育て支援法の施設等とみなすという経過措置、本当にいいのかということ、もう一度最後に問いたいと思います。 先日のこの委員会の参考人、和光市長の松本市長も、指導監督基準に満たない施設は無償化の対象としないというふうに断言されましたが、そういう市町村が増えればいいんですが、その指導すらされていなければ、一方でやっぱり対象とする自治体が出てくるのではないかという懸念があります。この五年、長過ぎるという意見、多くの方々が申し上げているとおりであります。 法案の附則第十八条一項には、この経過措置に関して、法律の施行後二年をめどとして、施行状況について検討を加え、必要あるときは所要の措置を講ずるとしています。この二年後に検証が入るとしても、五年のスパンがあれば各施設で急いで改善を行うというような必要はないということで、そういう姿勢がそがれるのではないかという懸念もあります。 やはりこの五年、長いと思いますけれども、御見解をお願いしたいと思います。
○大臣政務官(新谷正義君) お答え申し上げます。 認可外保育施設の猶予期間につきましては、法案全体の法施行後五年を目途とした検討規定とは別に、委員御指摘のように、特別に法施行後二年を目途として検討を加え、必要があると認めるときはその結果に基づいて所要の措置を講ずるものとしているところでございます。 法施行後の状況としましては、都道府県等による認可外保育施設への立入り状況、あるいは認可外保育施設の指導監督基準への適合状況、そして待機児童の状況、これらを把握しまして、認可外保育施設の経過措置の扱いについて検討を行うことを現時点では想定をしておるところでございます。 今回の無償化を契機に、認可外保育施設の質の確保、向上を図ることが非常に重要でございまして、本年十月からの無償化の実施に向けまして、認可外保育施設の指導監督の実務を担う地方自治体の意見も十分に伺いながら準備を進めてまいりたいと、そのように考えております。
○矢田わか子君 この指導監督基準は、御承知のとおり、OECD加盟国の中では最低と言われている基準です。その最低の基準すら満たしていないところに対して政府が支援をする、お金を出すということがやっぱり重みがあるということで、やっぱり地方自治体に対してはきちんと監督を、指導をしていただきたいと思いますし、かつ、この委員会で何度も問題になった、特に認可外の保育所、ベビーホテルです、多くの事故を起こしていて、一〇〇%指導監督すらできていない、調査にすら入れていないというこの指摘をやっぱり重く受け止めていただいて、一〇〇%まずはそういう巡回をして指導するということを徹底していただきますよう最後に強く御要請し、質問とさせていただきます。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。引き続きよろしくお願いをいたします。 まずは、先日の参考人で、質疑の中で、東京大学の秋田先生から話がありました幼児教育無償化の政策効果の検証、これについてお聞きしたいと思います。 無償化することによって、出生率を始め、どのような効果が、どのような子供たちに対して、どのような保育や幼児教育にもたらされるかということをきちんと政策効果の検証を行っていくということが今後中長期的に必要なことであるというふうに考えておりますと、このような御意見がありました。 確かに、今はもうとにかく頑張ってやるんだぞということで、何か一目散に向かって進んでいる感じはするんですが、ただ、本当に限られた財源でもありますから、どこにどのようにという、こういった効果の検証というのも、すぐに結果が出るものではないかもしれませんが、長期的には先生のおっしゃるとおり必要なことではないかと思いますが、いかがでしょう。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、政策効果を検証することは重要であると考えてございます。今般の幼児教育、保育の無償化は、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るという少子化対策、生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う幼児教育の重要性の二つの観点から実施するものでございます。 ただ、一方、少子化には様々な要因が影響してございまして、幼児教育、保育の無償化はもちろんのこと、待機児童の解消、例えば子育て世帯を優しく包み込む社会的機運の醸成など様々な政策手段を講じ、継続的かつ総合的な少子化対策を推進していくことが必要だと認識してございます。 このため、幼児教育、保育の無償化のみによる少子化への効果を検証していくということはなかなか困難な面もあろうかと思ってございますが、いずれにしましても、その具体的な把握、検証方法も含めましてしっかり検討してまいりたいと考えてございます。
○清水貴之君 今統括官がおっしゃられた、確かに少子化への効果というのももちろん一つの要素として大事だと思うんですが、恐らく、秋田先生がおっしゃっているのは、子供の教育にとってどういう効果があったのかと、多分そういうこともしっかり調べていくべきだという御指摘をされているんだというふうに思うんですよね。 そういった観点からもう一つ、私が先日も質問させていただきました、無償化が進んでいくと保護者からしたら必要以上に預ける保護者が出てくると、結果、親子の関係、親子で過ごす時間が少なくなる、こういう可能性も出てくるのではないかと。こういったことが今度は子供の教育、子育て、成長にとってどういった影響があるか、こういったことも検証していく必要がありませんかというのを秋田先生にお尋ねしたところ、確かにどのぐらいの時間が最も子供、これ子供側から見た考えということで、子供から見たときにいいのかと、よろしいのかということについては我が国では検証がない、イギリスでは何時間無償化するとどういう効果があるというようなことも少し検討が始まったりしているということなんですね。 こういったことも、これもなかなか簡単にぱちっとはまるような、こんな検証にはならないとは思うんですけれども、見ていく必要もあるのかなと思いますが、いかがでしょう。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 子ども・子育て支援法の基本理念に明記されてございますとおり、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本認識の下に、家庭、学校、地域、職域その他の社会のあらゆる分野における全ての構成員が各々の役割を果たすとともに、相互に協力していくことが重要であると認識しております。 こうした観点から、今委員指摘の件につきまして、どういうアプローチが実際取れるかというようなことにつきまして、文科省さんとも連携しながら、少しちょっと研究をしてみたいと思います。
○清水貴之君 あと、教育の質の向上の話もこれまで質疑で出てきております。私も大変大事なことだと思っておりまして、ただ、やはり質の最低限の担保という話もこの委員会の中では繰り返し議論はされてきているんですが、もちろんこれはもう最低限ですからもう本当に絶対にやるべきことでしっかり基準を定めていく。託児施設、ベビーホテルにしてもベビーシッターにしてもファミサポ事業にしても、しっかりと基準を定めていくというのは大事だと思います。 同時に、これも秋田参考人からですが、質の向上への取組の発言もありました。質の確保の重要性、言うまでもないけれども、確保だけではなく質の向上に取り組む仕組みをつくり上げていくことが今後の幼児教育、保育の無償化とセットで考えられるべきだと考えておりますということで、こういった意見に対して質の向上をどう進めていくか、意見を聞かせていただけますでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼稚園、保育所等の教育・保育施設におきまして、質の高い教育、保育の提供を通じて全ての子供が健やかに成長するように支援することが重要であります。 具体的には、幼稚園教諭、保育士等に対する研修の充実等による資質の向上や、処遇改善を始めとする労働環境への配慮、教育・保育施設に対する適切な指導監督、評価等の実施などを図ることが必要であると考えております。 今般の無償化の実施と併せて、幼児教育、保育の質に関する本委員会における様々な御指摘も真摯に受け止めまして、その向上を引き続き図っていくことにより、安心して子供を産み育てられる社会の実現に向けて全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○清水貴之君 是非よろしくお願いいたします。 続いて、午前中も田村先生からもありましたファミサポ事業についてです。藤井参考人から話がありまして、私も勉強不足で、そのファミサポ事業、なかなか実態というのが分かっていないところがあったんですけれども、お話を聞いていて、やはり非常に基準が曖昧だという話でした。もう何年も何年もお願いをして、もうちょっと基準をしっかりするべきだということを上げていたにもかかわらず、やっと救急体制、そういった研修を受けることが盛り込まれたぐらいでしかないという話を聞かせていただきました。 ただ、やはりファミサポ、サポート事業ですから、相互の信頼関係の下に成り立っている事業ですから、確かに基準を厳しくし過ぎるとというのもあると思うんですが、しかし一方で、やっぱり事故なども起きてしまっていると。 今回はそれが無償化の対象になるわけですね。そうしますと、やっぱり国のお金、税金が入ってくるわけですから、ただ単に助け合い事業の枠を超えた事業に今度はなっていくんじゃないかと。そこで基準が曖昧なまま進めていくというのは、非常に危険が、いろんな意味での危険が伴ってくるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、まず、これも併せて是非お聞かせいただきたい、基準を何でもっと厳しくできないのかという話と、これが本当に今回の無償化の事業になじむのかどうか、この点について聞かせていただけますでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 まず、委員からも既に言及されておられますけれども、ファミリー・サポート・センター事業については、地域における育児に係る相互援助活動の推進を行うということで、援助を行っていただくその提供会員と呼んでいる方に何か資格を求めるようなことはしていないところでございます。 また、国庫補助の対象としているファミリー・サポート・センター事業については二十四時間の研修を受けていただくよう推奨しているところでございますが、実際、その実施状況は地方自治体によって差があるところでございます。 ただ、その中で、これも既に御指摘いただいておりますけれども、心肺蘇生等の実習を含んだ緊急救命講習の受講ですとか、また事故防止に関する講習については必須にしているところでございます。 今般の無償化に当たりましては、本事業における基準について内閣府令において規定することとしておりまして、その内容については、地方自治体を始め関係者の御意見を聞きながら子供の安全確保が図られるよう検討してまいりたいと考えておりますし、また、現行の基準を基にしながら、例えば緊急救命講習のフォローアップをしていく必要があるのではないかとか、そういったことも含めて考えていきたいというふうに思っております。
○清水貴之君 これ、先ほども、午前中も田村委員の方から質問あったんですけれども、責任の所在というのも非常に曖昧だなというふうに思っておりまして、自治体が間に入って何か仲裁に、和解にという話だったようにと思うんですけれども、ただ、藤井参考人のように死亡事故なども発生してしまっている中で、これ、じゃ、誰がどう責任を取っていくのかと。 預けた側も、まさかそんなことが起きると思ってないわけですね。預かった側も、これは互助事業、相互援助事業のような形ですから、もう任意というか、善意で善かれと思ってやっていることで、事故なんかもちろん起こしたくないけれども、仕方なくたまたま起きてしまった残念な事故があって、これによって亡くなってしまった子がいたら、そのことによって賠償金なんて話になったら、裁判などになったら、億単位とかそういう民事訴訟なんかということも考えられるわけですね。こうなってくると、じゃ、本当に個人対個人のこういった話だけでいいのかと。やろうと、私は子育て終わって一段落したから、手空いているからちょっとやってみようかな、助けよう、何か助けられることがあったらと思っている人もやっぱり二の足を踏むんだというふうに思うんですよね。 こういったことの整理というのが、また今回無償化でやるわけですから、特に必要になってくるんじゃないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょう。
○政府参考人(本多則惠君) まず、事故の場合の責任でございますけれども、これはファミリー・サポート・センター事業に限った話ではないんですが、事故の発生原因というのはそれぞれ様々でございますので一概にお答えするのは困難でございますけれども、一義的には事業者や従事者の責任が問われるケースが多いのではないかというふうに考えております。 事故につきましては、もちろん当然起こさないようにすることが一番でございますので、先ほど申し上げましたような講習の受講等、これを徹底をしていきたいというふうに考えております。 また、事故が行った場合の解決に向けましては、国庫補助の対象としているファミリー・サポート・センター事業につきましては、市町村が円滑な解決に向けて提供会員と依頼会員との間の連絡等を行うということをその補助の実施要綱の方で規定をしているところでございます。
○清水貴之君 間に入るのはいいけど、でも、実際裁判とかいうことになった場合はもうどうしようもないですよね、自治体は手が付けようがない、もう民対民の話になるわけですから。こういったときのことも想定はしているんですか。 もう、これはあくまでも仕方がないんですけれども、無過失なんですよ、こっちは。預かった方も無過失で、もう仕方なく起きてしまった場合でもそういう責任というのは発生してくるわけです。本当にこれはやっぱりもう個人で受けるしかないということになってしまうんですかね。
○政府参考人(本多則惠君) 先ほど、冒頭申し上げましたように、事故の発生状況というのは個々それぞれでございますので、いろいろなケースがあるかと思いますけれども、場合によってはやはり預かられた方の責任が生ずる場合もそれはあるのではないかというふうには思います。
○清水貴之君 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
○田村智子君 では、最後の質問になりますけれども、やっと給食費までたどり着きます。 法案では、これまで教育・保育給付に含まれていた給食の食材費を公的給付から外して実費徴収の対象と条文でするわけですね。保育所には、給食、おやつを含めですね、これを実費として保護者から徴収するという義務が新たに課せられることになります。これは、百人規模の施設で単純計算すると年間三百万円程度の新たな実費徴収をすることになると思うんですけれども、これ、保育の現場からは、給食もおやつも本来保育の一環なんだと、なぜわざわざここだけを切り出して実費徴収なのかと、これは一番強い批判の声が上がっているんだけれども、当然だと思います。 しかも、事務処理の負担、これは保育現場、本当重くなると思うんですね。大体、預かっているお子さんのうち、生活保護世帯、年収三百六十万円未満の世帯、あるいは一人親世帯がどうかと、こういうことをつかんで、誰に対して徴収をするのかという事務を保育所が負うことになるわけですからね。で、未納が起きた場合にも、じゃ、その未納分どうするんだということのリスクも保育所が担うことになると。 昨年も私、この委員会でこうした問題を指摘をして、事務負担の問題をどうするんだというふうにお聞きしましたら、大臣からは、施設や自治体の事務負担等につきましては、子ども・子育て会議の議論も踏まえ、具体的な制度設計を行ってまいりたいという答弁されたんです。ところが、事務負担軽減や未納となった場合の対応など何も示されていないんですけれども、これどうなっているんでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 保育所におきましては、これまでも保護者に御負担していただいてきました主食費や行事費等と併せて副食費も徴収いただくことになりますが、この食材料費の取扱いにつきましては、保護者や施設の方々に御理解いただけるよう、分かりやすい周知用資料を作成するなどして、行政の責任におきまして丁寧に周知、説明を行い、円滑な実施に努めてまいります。また、各施設における円滑な食材料費の徴収に資するよう、目安となる額や徴収額の算定に当たっての考え方などを通知等によりお示しすることとしてございます。 さらに、公定価格におきましては、これまでも事務職員を配置するための費用を措置しており、それを活用することにより、徴収事務を配置職員に担わせたり業務委託することが可能な仕組みとなっているところでございます。 加えまして、保育所での副食費の円滑な徴収事務に資するよう、これまでも保育料や給食費などを施設で徴収している認定こども園での好事例を周知することなどにつきまして、引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
○田村智子君 主食費はこれまで実費徴収していたと言うんですけど、これ丸めて保育料として自治体に納付しているようなやり方もあったでしょうし、私も子供預けていましたけど、主食費を徴収されたことないですよ。自治体が見ているというところ、たくさんあると思いますよ。だから、全く新たな業務なんですよ。 それで、そもそも公定価格の人の配置では保育所を運営することは困難だという声が起こっていて、だから多くは、保育所は自らの持ち出しで、保育士を始め職員の配置を上乗せしてやっているんですよ。これまでも事務職員の配置の費用を措置しているというふうに答弁されましたけれども、新たな事務の発生に対する新たな配置や新たな費用というのは見ていないわけなんですよね。 今、行政からも周知すると言っているんですけど、実際にはチラシなどを配る程度だというふうに思うんですけれども、これ、しかも、三歳児以降は無償化だ無償化だということばかりの方が安倍総理先頭に大宣伝やっているわけですから、そこで給食費と言われたら、保護者にしてみたらだまされた感ですよ。これ起きてくると思うんですよ。そういうトラブルも全部保育所が担わなきゃいけないんですね。 それで、実費だ実費だと強調すればするほど、例えばすぐ思い付くのは、インフルエンザで一週間お休みしましたと、何でその分の一週間の給食費を私は請求されなければいけないんですかと、こういうトラブルだって生じることは想像に難くないわけですよね。そうすると、施設やこういう保育士さんの事務負担の重さ、これはこれまでも保育士不足の要因の一つだというふうに言われてきていたし、午前中も与党の議員からその指摘ありましたよ。業務が大変、過密、これで辞めていっちゃう。政府も認めているんですよ。ところが、新たな事務負担に対して新たな手当てを何もしない。これ、私おかしいと思うんですね。 大臣、今からでもこれ是非検討していただきたい。いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 何度も御答弁申し上げておりますとおり、食材料費につきましては、これまでも保育料の一部としての徴収又は施設による徴収により保護者の方に御負担をいただいてきております。在宅で子育てをする場合でも生じる費用である、何度もお答えしていますとおりでありますけれども、義務教育においても実費相当の負担をいただいていることなどから、その考え方を維持をし、通園送迎費などと同様に引き続き保護者に御負担をいただくということにいたしております。 この取扱いにつきましては、関係者の方々に御理解いただけるよう、分かりやすい周知資料を作成するなどして、行政の責任において丁寧に周知、説明を行い、円滑な実施に努めてまいりたいと考えております。
○田村智子君 だから、現場を分かってないで制度設計しているんじゃないかというふうに言わざるを得ないんですよね。 もう一点、もう時間もないので更に進みますけれども、これ食材費が実費負担になるということは、どういう食材でどういう給食やおやつを提供するかというのは施設側の裁量に任されることになるわけですね。これまた保育現場から危惧の声として上がっているのは、松竹梅が生じてしまうんじゃないのかと。こだわりの食材で高い実費徴収、こっち、うちは安く提供できますよと、こういう松竹梅が生じるんじゃないのかという危惧の声も起きているわけなんですよ。ただ、認可保育所の場合は入所申込みに対して利用調整が行われるわけで、保護者の意思だけで保育所選択をできないということを考えると、これ、どういう給食を提供するかが事業者任せでよいのかということも出てくると思うんです。 例えば、今病院も病院任せなんです、事実上は。だけど、医療保険の食事療養費は標準負担額ということで示す、こういう仕組みがあるわけですね。このように何らかの公的な関与が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 各施設、保護者の方々の混乱を招かないよう、食材料費の目安となる額や徴収額の算定に当たっての考え方等をお示しすることとしてございますが、更にこれに加えまして、この徴収に当たりましては、これまでの主食費や通園送迎費などと同様に、各施設が保護者に対して書面で説明を行い、同意を得ることを定める方向で検討しているところでございます。 これらの内容につきまして、まずは周知徹底を図っていくとともに、今後、副食費の徴収の実態を把握してまいりたいと考えてございます。
○田村智子君 これ、保護者の了解を得てと言うんですけど、そこに入所決定されて、いや、給食費が高いから辞退しますなんて言えないでしょう、それは、保護者は。言えないですよ、そんなの。あるいは、もうちょっといい給食出してくださいとかいって保育園変えるなんていう選択の自由は今ないのが実態なんですよ。だから、その目安というのにとどまらずに、もう少しやはり何かの標準的なものを私は示すことは必要だというふうに思うんですね。 又は、もっとやっぱり土台のところは、保育士さんの方から言われているのは、やっぱりその給食を保育の一環というふうに捉えれば、何ていうんですかね、うちのこういう保育を行っていくと、それでおやつなんか手作りおやつとか子供たちと一緒に作ったりとかというのも保育の一環であるわけなんですよ。だから、そこをやっぱり別だよと、単なる食事だよというような扱いにすることの意味、そのことに対する現場からの反対の声というのは、これしっかり受け止めていただきたいというふうに思うんですね。 先ほど大臣からは、いや、学校給食だって徴収しているんだと、義務教育である学校給食だって徴収していると。だったら、私、逆転の発想だと思うんですよ。義務教育だって今食育と言われていると。やっぱり教育の一環で給食が提供されるということが私は義務教育において大切なことだと思います。同じものを一緒に食べるという喜び、それがどんなふうに作られたのかということを学ぶということも含めてね。であるならば、義務教育の学校給食も無償の方向にと、これ我が党もその立場で今地方議会で質問繰り広げていますけれども、そして保育についてもやっぱり給食は含めて保育なんだという方向に向かっていくということも必要だと思うんですけど、そこは大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 食育基本法制定時、私は提出者の一人として答弁に立っておりました。食育の目的、これは、食に対する感謝の念を育むというのが一点、もう一点は自ら食を選択する力を身に付ける、大きく申し上げて食育の目的というのはこの二点であります。国会の審議、議員提案の法案ではありましたけれども、衆参両院の委員会において質疑を行った上で採決をして成立をしたということであります。 しかし、食育基本法の審議の中で、給食を無料化すると、食育、学校給食あるいは幼稚園や保育園における給食、教育の一環であるから無料化、無償化せよという議論は当時はなかったということも記憶をいたしております。食育イコール給食の無料化ということには私はつながっていないというふうに思っております。 もちろん、幼稚園、保育所におけるこの給食、食育、これは大事です。やっぱり給食を調理する方々に対する感謝の念はもちろんでありますけれども、生産から流通に至るまでの過程における携わっておいでになる方々、あるいは食事そのものに対する感謝の念というのはもう当然大事でありますし、そういうところを子供たちがしっかり理解をする。 給食だからといって食育イコール無償化ということでは私はないのではないか、あくまでもこの食育は食に対する感謝の念を育む、さらには自ら食を選択する力を身に付ける、大きく申し上げてこの二点が極めて重要ではないかというふうに考えております。
○田村智子君 我が党は、無償化目指して頑張りたいということを言っておきたいと思います。 もう一点、この年収三百六十万円未満の場合、認可保育所に預ければ給食食材費の実費徴収は免除となります。それでは、認可外施設の場合にはどうなりますか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 今般の改正法におきましては、認可外保育施設につきまして食材料費相当額を給付する仕組みとはしてございませんが、保護者の同意を得て適切な金額が徴収されることが重要と考えてございます。 現行の子供のための教育・保育給付におきましては、認可保育所等が食事の提供に要する費用の支払を求める際は、あらかじめ当該金銭の使途及び額並びに支給認定保護者に金銭の支払を求める理由について書面によって明らかにするとともに、保護者に対して説明を行い、文書による同意を得なければならないこととしているところでございます。 今般の認可外保育施設の無償化に係る子育てのための施設等利用給付につきましても、現行の教育・保育給付における手続を参考に、同様の基準を内閣府令で定める方向で検討しているところでございます。
○田村智子君 ごめんなさい、同様の内容をというのは、三百六十万円未満は免除、違いますよね、免除にはならないんですよね、ならないんですよ。 これ、法案の三十条の十一で、施設等給付費の額については、「食事の提供に要する費用その他の日常生活に要する費用のうち内閣府令で定める費用を除く。」とされているので、非課税世帯も含めてこれは免除にならないんですよ。徴収されるということになるんですね。 認可施設との公平性の観点から、これ支給対象となった、支給対象に認可外も入れるよと、こういうふうにした経緯から考えると、これは所得にかかわらず食事が対象から外されているというのは、これはバランスに欠けると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 何度も申し上げておりますけれども、認可保育所についてはもう公定価格の仕組みがありまして、これまでもこの副食費については保育料の一部として負担をいただきつつも、生活保護世帯、一人親世帯の負担は免除してきております。 他方、認可外保育施設等につきましては、これまで利用者負担軽減の仕組みはないところでありますが、待機児童問題により認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育施設等を利用せざるを得ない方もおいでになりまして、負担軽減の観点から無償化の対象としております。 認可外保育施設の無償化については、利用料が施設ごとに自由に定められていることを踏まえまして、認可保育所の利用者との公平性の観点から、認可保育所における月額保育料の全国平均額を上限として給付する仕組みとしております。 公定価格のある認可施設とは給付の仕組みが異なるものでありまして、利用料が施設ごとに自由に定められているほか、利用実態も様々なものがあることから、認可外保育施設について食材料費相当額を給付することは難しいものというふうに考えております。
○田村智子君 公立保育所のことも聞きたかったんですけど、もう時間になってしまいました。 本当に制度設計が様々におかしいと。今のも、認可に預ければ給食費の実費徴収免除なんですよ。ところが、同じ収入で認可外に預ければ、保育料も無償にならなければ、給食費の部分も免除にならないんですよ。 本当にこれで、何というんですか、公平性はどうなっているのかということも指摘しておいて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(石井正弘君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 本案の修正について矢田さんから発言を求められておりますので、この際、これを許します。矢田わか子さん。
○矢田わか子君 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨説明をさせていただきます。 私は、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対し、国民民主党・新緑風会を代表して、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりです。 これより、その趣旨について御説明いたします。 本法律案は、施行後五年もの間、指導監督基準を満たしていない認可外保育施設も、届出をすれば子育てのための施設等利用給付の対象となり得るとしています。これは子供の安全確保の観点から問題だと言わざるを得ません。 認可外保育施設においては死亡事故の発生件数が多く、二〇一三年から二〇一七年の五年間で、認可保育施設の十八件に対し、二・七倍に当たる四十八件の死亡事故が発生しています。認可外保育施設において子供の安全確保に課題があることは明らかです。それにもかかわらず、本法律案では、指導監督基準さえ満たしていない、本来淘汰されるべき劣悪な認可外保育施設までも無償化の対象になり得るとしているのです。無償化の対象施設であれば政府のお墨付きがあると同然です。痛ましい事故が起こる可能性があるのだと知らないまま、保護者は安心して子供を預けてしまいます。 政府は、待機児童問題により認可保育施設に入りたくても入れない方がいるからとか、代替的な措置として認可外保育施設も無償化の対象とすると説明していますが、幼児教育、保育の無償化は、待機児童問題が解消され、質の高い幼児教育、保育の受皿が十分に整備されてから実施されるべきです。保護者が何より求めているのは子供の安全であり、質の高い認可保育施設です。認可保育施設の整備が急務です。 十分な受皿のないままに推し進める幼児教育、保育の無償化が子供たちの安全を脅かそうとしています。経過措置期間が五年では余りに長過ぎます。せめて三年に短縮し、指導監督基準を満たさない認可外保育施設が基準を満たし、さらに、認可保育施設に移行するために必要な施策に短期集中的に取り組むべきです。 そこで、修正案においては、施行後五年の経過措置期間を三年に短縮するものといたしました。 以上が修正案の趣旨であります。 何とぞ、委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) これより原案及び修正案について討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○牧山ひろえ君 立憲民主党・民友会・希望の会の牧山ひろえです。 私は、会派を代表して、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対し、反対の立場から討論をさせていただきます。 子供は、保育の量的拡充、言い換えると、待機児童問題の解消、そして保育の質の改善を実現した上で無償化を行うべきであると考えております。 確かに、子育ての負担軽減は必要であり、正しい方向です。しかし、幼児教育、保育の無償化の前にやるべきことがあります。この順序と段取りを間違えると、幼児教育、保育の無償化によって多くの子供たちやその家族、保育士、幼稚園教諭等の幼児教育、保育に関わる人々が不幸になりかねません。政策の段取りを誤り、将来に大きな禍根を残しかねない今回の無償化法案について、以下、具体的に問題点を申し述べます。 まず御指摘申し上げたいのが、保育の質と安全に関する懸念です。 今般の幼児教育、保育の無償化は、指導監督基準を満たしていない認可外保育施設すら五年間も無償化の対象とするものです。生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う幼児教育の重要性の姿勢と相反する施策ですが、経過期間中なら悪質な保育が行われていても構わないということなのでしょうか。 指導監督基準とは、子供の数に対して最低限必要な保育士の数や施設の広さなどを定めたものです。ある有識者によると、これを守らなければ乳幼児が亡くなってしまうかもしれないという最低限の基準であり、劣悪な施設を排除するための基準とのことです。 実際に、指導監督基準を満たさない認可外保育施設で保育事故が頻発しています。ある資料によりますと、認可外施設は死亡事故の発生率が認可施設の十四倍に上るとされています。二〇一六年度の調査ですと、四三%の認可外施設がこの指導監督基準を満たしていませんでした。まずは、このような状況を改善するため、保育施設の実地検査の実施率を一〇〇%にすることが必要と考えますが、政府の取組は極めて不徹底であり、ある意味、自治体任せです。 厚生労働省の調査により、昨年四月一日の待機児童数は一万九千八百九十五人にも上ることが分かりました。前年より減ったとはいえ、いまだに二万人近い待機児童がいる深刻な状況です。同じ税金を使うのであれば、今は保育所に入れない方をゼロにすることにこそ全力を投入するべきです。無償化により待機児童問題がより悪化する可能性が高いことを考えると、なおさらです。 今挙げた以外でも、無償化に伴う問題点は数え上げれば切りがありません。これら数多くの問題点を抱えた無償化法案を原案のまま成立させるわけにはまいりません。無償化よりも先に、全ての子供がどの施設においても手厚い配置基準に基づいた保育士による質の高い幼児教育、保育が受けられ、保護者が安心して預けられる環境を整えるべきであることを繰り返し御指摘申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 私は、自民、公明を代表し、子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に賛成、国民民主党提案の修正案に反対の立場から討論を行います。 今回の改正案は、我が国が直面する少子化を克服するため、本年十月に予定されている消費税率一〇%への引上げによる財源を活用し、同月より、三歳から五歳までの全ての子供たちと、ゼロ歳から二歳までの住民税非課税世帯の幼児教育、保育を無償化しようとするものです。計約三百万人が恩恵を受けると見込まれ、小学校、中学校九年間の普通教育無償化以来、実に七十年ぶりの大改革となるものであります。 以下、賛成の主な理由を申し述べます。 第一に、幼児教育が生涯にわたる人格形成の基礎やその後の義務教育の基礎を培う重要性に鑑み、幼児教育に対する子育て世帯の費用負担を軽減することにより、少子化対策の更なる推進を図っている点です。これまでも政府・与党は、低所得世帯や多子世帯を優先して段階的に幼児教育の無償化を進めてまいりました。今般の幼児教育、保育の無償化は、これまで無償化の対象とならなかった子育て世帯の教育費負担の軽減に対するニーズに応え、子育てを社会全体で応援していく政策として画期的な意義を持つものと評価できます。 第二に、幼稚園、認可保育所、認定こども園だけでなく、認可外保育施設や幼稚園の預かり保育、さらには通園や入所による障害児の発達支援も無償化の対象になっていることです。今後、特に認可外保育施設については、今回の無償化を契機に、政府として、自治体と連携しながら、できるだけ早期に指導監督基準を満たさない施設をなくし、さらには認可施設へと移行できるよう、質の確保、向上に万全の対策を講じていくべきであります。 第三に、政府は、今般の幼児教育、保育の無償化だけでなく、待ったなしの課題である待機児童の解消にも取り組んできている点です。二〇一二年末に自公連立政権が発足して以降、二〇一七年度末までの五年間で五十三・五万人分の保育の受皿を拡大しました。保育士の賃金も処遇改善により年収ベースで約四十八万円増加したと試算されています。 以上、賛成の主な理由を申し述べましたが、引き続き、政府を挙げて幼児教育、保育の無償化と質の確保、向上、そして待機児童の解消に最優先で取り組み、全ての子供たちが質の高い幼児教育、保育を受けられ、子育て世帯が安心して子育てができる環境づくりに全力を尽くすことを強く要望いたします。 なお、国民民主党提案の修正案に対しては、施行後五年の経過措置期間は、二年後の検討規定も設けており妥当である等の理由から反対であることを申し述べ、私の討論とさせていただきます。
○田村智子君 私は、日本共産党を代表して、子ども・子育て支援法改正案、いわゆる幼児教育無償化法案に反対の討論を行います。 第一に、本案が消費税の一〇%への引上げを前提にしているからです。 消費税は低所得者ほど負担が重くなる逆進性を持つ税です。現在の保育料は応能負担で、生活保護世帯、非課税世帯の一人親世帯は既に保育料は免除となっており、無償化による恩恵はほとんどなく、消費税増税が重くのしかかるだけです。また、そもそも待機児童問題は低所得層ほど深刻な影響を与えていることを委員会質疑で繰り返し指摘いたしました。認可施設に入れない低所得世帯は、無償化の対象からもはじかれた上に、増税の重い負担を強いられることになります。消費税増税を前提とした制度設計は断じて認められません。 第二に、認可施設との公平性を理由に無認可保育施設を公的給付の対象とするだけでなく、五年間は認可外保育施設最低基準さえ満たさない施設をも対象としていることです。 参考人からるる述べられたように、認可外保育施設は認可保育施設の二十五倍以上もの重大事故が発生しており、その多くが指導監督基準を満たしておらず、何度も過去に基準違反を指摘されたことがある施設です。政府は五年の間に指導監督基準を満たしてもらうと言いますが、本来、指導監督基準を満たしていない施設は直ちに子供の安全のために排除することが必要であって、このような施設さえも給付の対象とする本法案は保育の安全と質をないがしろにすると言わなければなりません。 また、認可外保育施設への給付は待機児童対策のための緊急対策と言いますが、期限も切らず何の条件も付けない恒久的な制度として導入されようとしています。大阪府の保育の質を切り下げよという要求に応えて、認可保育所を認可外保育施設に移行させる地方裁量型認可化移行施設も国家戦略特区の枠組みで導入しました。これらは待機児童対策を名目に最低基準を土台とする公的保育制度を掘り崩すものだと言わざるを得ません。 この観点から、基準を満たさない認可外保育施設の経過措置を残す修正案には賛成できません。 幼児教育の無償化に伴って、三から五歳児の副食の材料費を施設側に徴収させることも盛り込まれました。保育の一環である給食の費用は公費で負担すべきものです。 第三に、本案は公立保育所減らしに更に拍車を掛けるものとなっています。 公立保育所数は、地方行革の押し付け、運営費、整備費の一般財源化によって、この二十年間で三割も減少しています。今回の無償化が、国から二分の一補助が出る私立保育所に比べ、公立保育所は市町村の十割負担となるため、一層公立保育所の廃止、民営化を加速させることは明らかです。 対照的に、問題が相次ぐ企業主導型保育事業は一層推進しようとしています。公的保育を一部の営利企業のもうけ口にすることは許されません。 最後に、この法案には肝腎の待機児童対策がありません。緊急にやるべきは公立を含む認可保育所の抜本的な増設と保育士の処遇改善と負担の軽減です。ところが、子ども・子育て支援制度導入の際に実施を約束した〇・三兆円メニューに含まれる一歳児、四、五歳児の配置基準の引上げさえ制度五年がたってもいまだ手を着けようともしていません。 保護者と保育関係者の安心、安全な保育をという願いに応えるために、保育の質、量の確保をしながら保護者の負担軽減を進めるべきだと指摘をし、討論を終わります。
○委員長(石井正弘君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 それでは、これより子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案について採決に入ります。 まず、矢田さん提出の修正案の採決を行います。 本修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井正弘君) 少数と認めます。よって、矢田さん提出の修正案は否決されました。 それでは、次に原案全部の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井正弘君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、相原さんから発言を求められておりますので、これを許します。相原久美子さん。
○相原久美子君 私は、ただいま可決されました子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党及び日本維新の会・希望の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 子ども・子育て支援法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 潜在的待機児童を含む待機児童の早急な解消、保育士の負担を軽減する配置基準の改善その他の児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の見直し等教育・保育その他の子ども・子育て支援の量的拡充及び子どもの安全確保に係る質の向上を図るための措置を講ずるとともに、これに必要な安定した財源の確保に努めるものとすること。 二 保育等従業者の職務がその重要性にふさわしい魅力あるものとなるよう、短時間労働の非常勤職員を含めた保育等従業者の賃金その他の保育等従業者の処遇の改善について、速やかに、必要な措置を講ずるものとすること。 三 保育士及び保育士資格を有する者であって現に保育に関する業務に従事していないものについて就職相談や職業紹介を行う体制の整備及び充実、処遇の改善、労働負荷の軽減策等、教育・保育その他の子ども・子育て支援に係る人材確保のための措置について、速やかに、検討を加え、その結果に基づいて予算の確保を含め所要の措置を講ずるものとすること。 四 保護者の負担が重く待機児童数が多い零歳から二歳までの保育については、子どものための教育・保育給付及び子育てのための施設等利用給付について、安定した財源を確保しつつ、保育の必要性がある子ども全てが対象となるよう検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。特に待機児童問題が解消するまでの間については、必要な子育て支援策を講ずること。 五 認可外保育施設に対する国の指導監督基準に満たない認可外保育施設は、五年間にわたり無償化の対象となるが、子どもの安全確保のため、特にベビーホテルに重点を置いた定期的な巡回指導を確実に行うよう地方自治体を指導すること。 六 幼児教育の無償化措置に便乗して、質の向上を伴わない保育料の引上げを計画している私立幼稚園が多くあることは、幼児を持つ世帯の負担を軽減するという本法の趣旨に反するものであり、関係団体を通じて便乗値上げをしないよう求めること。 七 企業主導型保育事業者については保育の需給調整が必要なことから、市町村との連携を強化する措置を講ずること。あわせて本年度の実施機関の公募・選定に当たっては、全国の個別の保育事業所を確実に監査指導できる機関を選定するとともに、業務の引継ぎ若しくは継続が円滑に行われるよう、必要な措置を講ずること。 八 本法の施行後五年を目途として行われる検討に際しては、幼稚園と類似の機能を有する施設・事業であって学校教育法第四条第一項の規定による都道府県知事の認可を受けていないものを子育てのための施設等利用給付の対象とすることを含め、検討を行うこと。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(石井正弘君) ただいま相原さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(石井正弘君) 多数と認めます。よって、相原さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、宮腰内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。宮腰内閣府特命担当大臣。
○国務大臣(宮腰光寛君) ただいま御決議をいただきました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重してまいります。
○委員長(石井正弘君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時三十六分散会