資源エネルギーに関する調査会 第4号
- 発言数
- 116 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/04/24
会議録
○会長(鶴保庸介君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、矢田わか子君、竹内真二君、そのだ修光君及び渡辺猛之君が委員を辞任され、その補欠として舟山康江君、宮崎勝君、松川るい君及び元榮太一郎君が選任されました。 ─────────────
○会長(鶴保庸介君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○会長(鶴保庸介君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に舟山康江君を指名いたします。 ─────────────
○会長(鶴保庸介君) 原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。 本日は、「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」について政府から説明を聴取し、質疑を行った後、委員間の意見交換を行います。 本日の議事の進め方でございますが、経済産業省及び環境省からそれぞれ十五分程度説明を聴取いたしまして、一時間三十分程度質疑を行った後、一時間程度の委員間の意見交換を行いたいと存じます。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 それでは、初めに経済産業省から説明を聴取いたします。磯崎経済産業副大臣。
○副大臣(磯崎仁彦君) 経済産業副大臣の磯崎仁彦でございます。 経済産業省より資料について御説明をさせていただきたいと思います。 それでは、恐縮でございますが、着座にて説明をさせていただきます。 調査会より御指示をいただきました項目に沿って資料を準備をさせていただきました。ただ、四十三ページという非常に大部でございまして、ですので、参考と書いておりますページにつきましては省略をさせていただいて、後ほど参考にしていただければというふうに思っております。 それでは、順次説明をさせていただきます。 まず、三ページ目でございますが、昨年七月に閣議決定をいたしました第五次エネルギー基本計画の概要について記載をさせていただいております。3EプラスSを基本として、二〇三〇年及び二〇五〇年に向けた対応を策定をいたしております。 二〇三〇年に向けましては、エネルギーミックスの確実な実現ということを記載をさせていただいておりまして、再エネにつきましては、主力電源化に向けましてコスト低減の取組強化、系統制約の克服、調整力の確保等に取り組み、原子力につきましては、依存度を可能な限り低減していく方針の下で、安全最優先の再稼働や使用済燃料対策などの必要な対策を着実に進めていく、また化石燃料につきましては、自主開発の促進や高効率火力の有効活用等に取り組むこととさせていただいております。 また、二〇五〇年に向けましては、右側でございますけれども、パリ協定を踏まえまして、エネルギー転換、脱炭素化に向けまして、再エネ、原子力、水素や蓄電池などのあらゆる選択肢の可能性を追求していくということとしております。 続きまして、四ページ目でございます。二〇三〇年のエネルギーミックスの概要についてでございます。 右下の電源構成につきましては、具体的な姿としまして、再エネの比率につきましては二二から二四%とし、原子力の比率につきましては二二%から二〇%の水準ということにしております。 続きまして、五ページ目でございます。エネルギーミックス策定後の進捗状況についてでございます。 足下ではいずれの指標につきましても着実な進展が見られているところではございますけれども、ミックスの達成につきましてはいまだ道半ばという状況にございます。したがいまして、必要な対策を深掘りをしながら、確実にミックスを達成する必要がある、そのように考えております。 続きまして、六ページ目、七ページ目でございます。このページでは、各電源のコストに関する内容を記載をさせていただいております。 エネルギーミックスを検討するに際しまして各電源の発電コストを比較をするために、OECDのような国際機関において採用されております方式、方法、一般的にモデルプラント方式というふうに言われておりますが、これを用いてコスト試算を行っているところでございます。 また、本調査会の質疑におきまして、再稼働するという前提でのコストに関して御指摘をいただいておりますが、それについては七ページ目に記載をさせていただいております。それぞれのサイトによって諸条件が異なっている中で他の電源と比較するには、一定の共通条件下でのコストを比較することが必要であるというふうに考えております。 なお、電力会社がそれぞれの経営判断におきまして総合的に検討した上でこれまで九基の再稼働が実現をしているわけでございますが、関西電力は一昨年及び昨年、九州電力は本年、これに伴いまして電気料金の引下げを実施をしているところでございます。また、その一方で、福島原子力発電所の事故後、十七基が廃炉決定をされてきているところでございます。 続きまして、九ページ目を御覧いただきたいと思います。ここは、脱炭素化に向けましたイノベーションの例について記載をさせていただいております。 二〇五〇年までに八〇%という大幅な排出削減をしていくためには、従来の取組の延長では実現が困難ということでございます。抜本的な排出削減を可能とする非連続的なイノベーションに挑戦をしながら、あらゆる選択肢を追求していきたいというふうに考えております。 幾つか例を申し上げたいと思います。例えば、自動運転の実現でございますけれども、これによりまして、より安全かつ円滑な道路交通などを可能にし、CO2の排出量の低減につながるというふうに考えております。当省としましては、公道の実証等を通じて制度整備の促進に取り組んでいるところでございます。 また、右側の一番最後でございますが、系統、蓄電分野におきましては、AI等のデジタル技術が進化をし、分散型の再エネの導入も進展する中で、電気の流れの双方向化などの環境変化に新たな技術を用いて対応するとともに、新たなビジネスの活性化にもつなげていくことが重要であるというふうに考えております。 続きまして、再生可能エネルギーについて御説明をさせていただきます。資料は十四ページ以下でございます。 再エネにつきましては、国民負担を抑制しながら最大限の導入を進めていくことが政府の基本方針でございます。第五次エネルギー基本計画におきまして、初めて再エネを主力電源化していくものと位置付けております。 十五ページを御覧いただきたいと思います。再エネ政策の全体像を整理をさせていただいております。 コスト低減の取組を強化をしながら長期安定的な事業運営を確保し、あわせて系統制約等の克服や調整力の確保を進めるなど、総合的な施策を講ずる必要があると考えております。 以降のページで、各論点の課題とともに、それに応じた取組について順次説明をさせていただきたいと思います。 十六ページ目、十七ページ目につきましては、コストダウンの加速化とFITからの自立化ということでございます。 海外と比べて日本の再エネコストがいまだ高い中で、二〇一九年度には、十六ページ目の上側の部分でございますけれども、国民負担、ここでは賦課金総額というふうに記載をさせていただいておりますが、二・四兆円に達する見込みでございまして、再エネの大量導入に向けまして国民負担の抑制が喫緊の課題になっているところでございます。 十七ページ目、御覧いただきたいと思います。 日本の将来の価格低減見通し、あるいは現在のトップランナーの事業実施状況を踏まえまして中期的な価格目標の前倒しを行うとともに、入札制度につきましては、コストダウンの加速化のために対象範囲の拡大を進めてまいります。 続きまして、長期安定的な事業運営の確保についてでございます。十八ページ目を御覧いただきたいと思います。 再エネが責任ある長期安定的な電源として社会に安定的に定着していくためには、地域との共生に向けた課題にしっかりと対応していくことが不可欠でございます。また、洋上風力等の立地制約のある電源につきましても、今後、導入拡大を進めていくことが必要でございます。 十九ページ目の取組を御覧いただきたいと思います。 安全保安面での対策の強化、地域との調整円滑化、太陽光発電設備の廃棄対策といった取組によりまして、事業規律の強化を図ってまいります。 二十ページ目でございます。 我が国にとりまして、非常に大きな導入ポテンシャルとコスト競争力を併せ持つ洋上風力発電につきましては、昨年の第百九十七回国会において成立をいたしました再エネ海域利用法の概要をまとめておるところでございます。本法の適切な運用を通じまして、洋上風力発電の導入促進を図ってまいります。 二十一ページ目からは、系統制約の克服と調整力の確保について記載をさせていただいております。 まず、再エネ導入拡大に伴いまして系統制約が顕在化をするとともに、需給変動に応じて調整力が必要となる段階に来ております。今後も更に再エネを導入していくためには、再エネの地域偏在化、二十一ページ目の右側見ていただきますと、九州、北海道で再エネの導入が進展をしているということでございますが、こういった再エネの地域偏在性も踏まえた対応が不可欠でございます。 二十二ページ目を御覧ください。 系統制約の克服に向けましては、送電線を補強するためには一定の時間と費用を要すると、そのために、まずは既存の系統を最大限活用すべく日本型コネクト・アンド・マネージを導入をしており、順次効果が現れてきているところでございます。 続きまして、二十三ページ目でございます。 昨年の十月、九州本土で初めて再エネの出力制限が実施をされました。太陽光などの変動再エネによりまして地域内の発電量が需要量を上回る、こういった場合におきましては、電気の安定供給を維持するために発電量の制御が必要となります。 二十四ページ目を御覧いただきたいと思います。 地域間の連系線につきましては、再エネ導入や安定供給の確保といった観点から重要でございます。電力の広域機関によりまして費用対効果があると確認された地域間連系線の増強を進めてまいります。 以上のように、再エネの日本のエネルギー供給の一翼を担う長期安定的な主力電源にしていくため、必要な取組を一つ一つ進めてまいりたいというふうに思っております。 続きまして、火力発電の現状について御説明をさせていただきたいと思います。 少し飛びますが、二十八ページ目を御覧いただきたいと思います。 二〇三〇年のエネルギーミックス及びCO2削減目標の実現のためには、石炭火力、LNG火力を含めた火力発電全体の高効率化が必要でございます。政府としましても、省エネ法で火力発電の高効率化を求めるとともに、高度化法におきましては非化石電源の調達を求めるなどの施策を講じているところでございます。 こうした規制的な措置を通じまして、効率の悪い発電設備の稼働を抑制をし、高効率な設備の導入を促進をしているところでございます。 次のページ、二十九ページ目を御覧いただきたいと思います。 火力発電の高効率化に向けまして、次世代火力発電に係る技術ロードマップを踏まえまして、今後も、高効率化、CO2排出削減に向けた技術開発を進めてまいりたいと思っております。 三十ページ目でございます。ここでは、高効率化にとどまらずに化石燃料を脱炭素化するという非連続なカーボンサイクルについてお示しをさせていただいております。 世界のエネルギーアクセス改善と地球温暖化対策の両立に向けまして、CO2を資源として再利用する観点から、イノベーションの力で世界に貢献をしてまいりたいと思っております。技術ロードマップを作成をしましてG20で各国と共有化するほか、この秋には産官学の国際会議を開催をする予定でおります。 最後の項目でございますが、エネルギーをめぐる国際情勢と我が国のエネルギーの安定確保に向けた取組について御説明をさせていただきます。 三十二ページ目でございます。世界の化石燃料需要の長期的な見通しを示しております。 世界の化石燃料の需要でございますが、アジアを中心に今後も増加をしていくことが見込まれるところでございます。国際エネルギー機関によるシナリオ分析、これ一番右側がサステーナブル・ディベロップメント・シナリオでございますが、再エネが最大限導入されたこのケースにおきましても、当面のエネルギーの中心は化石燃料ということでございます。 今後、国際的な資源獲得競争が激化する中で、そのほぼ全量を海外から輸入に頼っております我が国にとりまして、資源の安定かつ低廉な調達は引き続き重要な課題であるというふうに思っております。 続きまして、三十三ページ目、三十四ページ目でございます。ここでは、原油と天然ガスの価格動向を示しています。 原油価格につきましては、直近の五年間、中国の需要の増加、主要産油国におけます協調減産、あるいはイランやベネズエラをめぐる不安定な情勢などの上昇要因がある一方で、米国のシェールオイルの増産、米中の貿易摩擦といった下落の要因もあり、大きく変動しております。今後も国際市場の動向につきましては注視をしていかなければいけない、そのように考えております。 天然ガスにつきましては、我が国やアジアのLNGの輸入価格が原油価格とリンクをしております。三十四ページ目でございますが、上の二つがLNGと原油価格でございますが、ほぼ価格がリンクをしているというところでございます。他方で、パイプラインが発達をしてガス独自の市場が確立をしている米国、欧州との間では価格差が生じております。将来的な油価上昇のリスクに備えまして、ガスの需給動向を適切に反映をします透明性の高い国際LNG市場の確立が必要であるというふうに考えております。 続きまして、三十五ページ目でございます。昨今の国際エネルギー市場におきます中国とインドの存在感の高まりを示したところでございます。 続きまして、三十六ページ目、三十七ページ目でございます。米国のシェールオイル及びシェールガスの動向を示しております。 米国は、シェール革命以降、毎年原油生産が拡大をしており、現在では世界最大の産油国になっております。これに伴いまして輸出量も増加をしており、我が国でも米国からの輸入が増加をしているところでございます。シェールガスにつきましては、三十七ページ目でございますが、アジアのLNG市場拡大を見込んで液化設備の建設が進んでいるところでございます。 続きまして、三十八ページ目は、国内の資源開発についてお示しをさせていただいております。 国産の資源は地政学リスクに左右されない安定的な資源であるために、エネルギーの安全保障の観点からは非常に重要であると考えております。本年の二月、今後五年間の海洋資源の開発方針を示します海洋エネルギー・鉱物資源開発計画を策定をいたしました。これに基づいて、計画性を持った開発を進めてまいりたいというふうに思っております。また、今後、石油、天然ガスにつきましては、我が国周辺海域の探査実績の少ない海域におきまして、機動的な探査や試掘を実施をしてまいります。 メタンハイドレートにつきましては、商業化に向けた技術開発を推進をしてまいります。砂層型は、長期生産技術の開発などを実施をしてまいります。表層型は、調査段階から技術開発段階へ移行するとともに、メタンプルームを含む海洋調査などを実施をしてまいりたい、そのように考えております。 四十ページ目でございます。これは主な資源外交の取組をまとめたものでございます。 新興国の台頭に伴いまして、我が国の交渉力の低下、あるいは国際需要の不安定化が顕在化する中で、我が国としましては、上流権益の獲得による自主開発比率の向上、あるいは資源の調達先の多角化などに向けて対策を講じているところでございます。 具体的には、昨年二月に世界有数の埋蔵量を誇る油田の権益を再獲得したUAE、あるいは、昨年の七月に日本企業が主導する初の大型LNGプロジェクトでありますイクシスLNGが生産を開始をしました豪州のほか、シェールガスの輸出が増加をする米国、北極圏に豊富な資源のポテンシャルを有するロシアなどと戦略的な取組を推進をしているところでございます。 最後、四十一ページ目、四十二ページ目でございますが、我が国の鉱物資源政策をお示しをさせていただいております。 鉱物資源は、我が国の製造業にとりまして競争力の源泉である一方で、供給のほとんどを海外に依存をしているところでございます。安定供給を確保するために、供給源の多角化に向けた海外資源確保の推進に加え、供給が途絶をした場合に備えた備蓄体制の整備、あるいは省資源、代替材料の開発、使用済燃料からのリサイクル、海洋鉱物資源開発を総合的に実施をしてまいりたいというふうに思っております。 最後のページ、四十三ページ目でございますが、海底熱水鉱床などの海洋鉱物資源開発につきましては、国際資源としての活用を目指して資源量の調査や技術開発等を推進をしてまいりたい、そのように考えております。 以上が経産省からの説明になります。 ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 次に、環境省から説明を聴取いたします。城内環境副大臣。
○副大臣(城内実君) 環境副大臣の城内実でございます。 座って御説明させていただきます。 早速ですが、資料の一ページ目を御覧になってください。 今回は三年目となりますが、これまでの総まとめということで、一年目、二年目のテーマについて改めて御説明しながら、今回、三年目のテーマであります地球温暖化関連政策の概要、各国の温室効果ガス排出削減目標等、温室効果ガス削減に向けた日本の対外アプローチの在り方、そして温室効果ガス削減のための研究開発の現状、これらについて資料に沿って説明いたします。 まずは、一ポツ、地球温暖化関連政策の概要についてでございます。 三ページ目、そして四ページ目を御覧になってください。 我が国の現在の地球温暖化対策を説明するに当たりまして欠かせないのがパリ協定であります。二〇一五年十二月、COP21におきましてパリ協定が採択された次第でございます。このパリ協定は、先進国も途上国も参加する公平な合意であります。 次に、四ページを御覧ください。 パリ協定のポイントは、産業革命前からの気温の上昇幅を二度以内に抑え、それとともに一・五度に抑える努力を継続することであります。そして、その結果、今世紀後半に温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、温室効果ガス排出をネットで、実質でゼロを目指すものであります。 次に、五ページ目を御覧になってください。 世界的な脱炭素化の流れの中で、我が国も、地球温暖化対策計画、いわゆる温対計画、これに基づきまして対策を進めているところでございます。この温対計画におきましては、二〇三〇年度に二〇一三年度比二六%を削減するという目標を掲げるとともに、その先には二〇五〇年に八〇%削減を目指すとしており、そのための対策、施策を位置付けているものであります。 次に、六ページでありますが、削減目標をこちらグラフで示しておりますが、二〇三〇年度二六%減に向け、温対計画に基づきまして、再エネの最大限の導入拡大、徹底した省エネの推進などに取り組んでいるところでございます。 そしてさらに、二〇五〇年八〇%減の長期目標につきましては、従来の取組の延長では達成が困難であり、非連続なイノベーションを通じた環境と成長の好循環の実現が重要であります。そのため、世界のエネルギー転換、脱炭素化を牽引するとの決意の下、成長戦略としての長期戦略をできる限り早期に策定できるよう取り組んでいる最中であります。 次に、八ページ、御覧になっていただきたいと思います。 長期戦略の検討状況でありますが、安倍総理の御指示に基づきまして、これまでの常識にとらわれない新たなビジョンを策定すべく、昨年八月より金融界、経済界、学界などの各界の有識者から成る懇談会において議論を行ってきたところでございます。今月二日、有識者懇談会の提言が安倍総理に手交されたところであります。今提言を踏まえまして、現在政府案を作成中であります。昨日、中央環境審議会及び産業構造審議会の合同会合にて原案をかけたところであります。 次に、九ページでございます。 提言のポイントとしては三つございます。今世紀後半のできるだけ早期に脱炭素社会の実現を目指し、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガス排出削減に大胆に取り組むと、これが一点目。二点目は、一・五度の努力目標を含むパリ協定の長期目標の実現に向けた我が国の、日本の貢献を示す。三点目が、気候変動問題の解決には世界全体での取組と非連続なイノベーションが不可欠であり、ビジネス主導の環境と成長の好循環を実現する長期戦略を策定すべきというものであります。 また、提言には、この後の十ページも御覧になっていただきたいんですが、気候変動に関わる情勢の変化と長期戦略策定に当たっての視点、また水素社会の実現やCCUの商用化技術の確立、CCS及びCCUの実用化といった各分野のビジョンと政策の方向性、また、三つの主な政策として、第一にイノベーション、第二にグリーンファイナンス、第三にビジネス主導の国際展開、国際協力などが盛り込まれているところでございます。昨日の先ほど述べました中央環境審議会、産業構造審議会の合同会合にかけた政府原案におきましても、この提言のポイントを踏まえたものとなっているものであります。 今後は、今回の懇談会における総理の御指示を受けまして、本年六月のG20までに政府としての長期戦略を策定すべく、作業を加速していく所存でございます。 次に、十一ページでございます。 続いて、脱炭素化の鍵となる再エネ施策についてでございます。 再生可能エネルギーは、言うまでもなく、災害時にも強く、また地域経済の活性化に好影響を及ぼすものであります。 この十一ページには三つの事例が紹介してありますが、特にこの上半分の長崎県五島市沖の浮体式洋上風力発電につきましては、私自身、昨年十月に車座ふるさとトークとして再生可能エネルギーによる島づくりをテーマに対話を行った際に、陸からこの浮体式洋上風力発電を視察させていただきました。特に、遠浅の海底地形が少ない我が国で重要な技術であるということが特筆すべきものであります。また、巨大台風にも耐え、災害にも強く、我が国が世界に誇れる技術であります。また、環境省では低コスト化に向けました技術開発実証を実施中であり、この浮体式洋上風力発電事業につきましては、漁業を始めとする地元関係者と協調が図られ、また、この浮体式の洋上風力自体が魚が集まる魚礁効果もあるということでありました。 このような地域におけます再生可能エネルギーの取組につきましては、それぞれの地域がその特性を生かして強みを発揮することで、地域ごとに異なる資源が循環する自立した分散型社会を形成し、地域固有の特性に応じました共生や近隣地域と交流する地域循環共生圏の創造にも寄与するものであります。 続きまして、十三ページから十五ページにかけまして、石炭火力について御説明させていただきます。 石炭火力発電につきましては、最新鋭の技術のものでありましても、LNG火力発電の約二倍の排出係数であります。国内におきましても、金融やエネルギーを始めとする各部門におきまして脱石炭火力の流れが出てきているところでございます。 環境省といたしましては、環境アセスメント等を通じて厳しく対応していく所存であり、また、長期戦略におきましても、先ほど述べましたように、CCUSの早期開発、普及を図っていくことが重要であると認識しております。これは、我が国はもとより、世界の温室効果ガス排出削減にも大きく貢献し得るものと考えております。 次に、十六ページでございますが、カーボンプライシングであります。 環境省におきましては、カーボンプライシングの可能性につきまして、平成三十年六月に設置されました中央環境審議会小委員会において議論中であります。 次に、二ポツ、十七ページ、各国の温室効果ガス排出削減目標等についてであります。 おめくりいただいて十八ページでありますが、二〇一六年十一月に発効しましたパリ協定につきまして、昨年のCOP24で実施指針が採択されたところでございます。この実施指針は、パリ協定の精神にのっとり、先進国、途上国の二分論によることなく、全ての国に共通に適用されるものとなった次第であります。 米国のトランプ大統領は、二〇一七年六月、パリ協定脱退を表明いたしました。しかしながら、これを受けても、世界各国及びアメリカ国内の脱炭素化への流れはとどまっておりません。 具体的には、米国以外のG20各国は、米国脱退直後の二〇一七年七月、ドイツのハンブルクで開催されましたG20サミットにおいて、パリ協定に対する強いコミットメントを再確認したものであります。さらに、米国内でも、州政府や企業など現場レベルでは積極的な気候変動対策をすることを表明されておりまして、また、ウイ・アー・スティル・イン、我々はまだ残っているという運動がございまして、その参加メンバーは二千七百を超えております。現場では脱炭素社会への流れは変わらないものと言えると思います。 次に、二十ページを御覧になっていただきたいと思います。 こうした流れの中で、主要各国におきましても長期的な削減目標を設定しております。各国共に大幅削減に向けた政策の枠組み、取組の基本方針を示すものであり、それぞれが二〇五〇年目標を位置付けております。 我が国の長期戦略は、現在、策定に向けて検討中であります。先ほど述べましたように、先日、安倍総理に手交されました有識者懇談会の提言におきましては、一・五度努力目標も含めたパリ協定目標への我が国の貢献がうたわれており、この提言も踏まえまして、戦略の策定作業を加速化していくものであります。 次に、二十一ページですが、これ再生可能エネルギーにつきましては、世界ではビジネスとして成立する域に達していると言うことができると思います。 国際再生可能エネルギー機関、IRENAが世界の再生可能エネルギー発電コストをまとめた報告書では、二〇一〇年と二〇一七年の発電コストを比較しますと、太陽光では三分の一にまでコストが低下しており、さらに、現在商用化されている再生可能エネルギー発電は、二〇二〇年までに化石燃料の火力発電のコストと競争する域に達し、多くが化石燃料コストの下限やそれ未満になると予測されております。 一方、我が国でも導入量が多い太陽光発電のコストは、左の下の図のとおり、他国に比較し高い水準にございます。右下の図におきましては、世界の再生可能エネルギーの導入量を示しておりますが、世界的に再生可能エネルギーの割合は拡大を続けていることがこの表から分かると思います。 次に、おめくりいただいて、二十二ページですが、環境、社会、ガバナンスの要素を考慮いたしましたESG金融のうち、特にESG投資は世界で拡大しております。企業の気候変動対策が資金獲得にもつながり、環境への取組はビジネスに直結しております。 我が国におけますESG投資の伸び代は大きいと言えると思います。左下の図で御覧になっていただけますとおり、二年で日本は四・二倍増ということになっております。脱炭素社会の実現に向けまして、ESG金融の更なる普及拡大に取り組んでいるところであります。 金融業界の主要プレーヤーを集めましたESG金融懇談会が昨年七月に取りまとめた提言を踏まえまして、更なる議論、行動の場としてESG金融ハイレベルパネルを開催したところでございます。環境情報等を企業、投資家の間で共有し、直接システム上で対話できるESG対話プラットフォームを整備しております。 このような取組を通じまして、ESG金融を促進し、持続可能社会の構築に向けたお金の流れをつくり出しているところであります。 次に、二十四ページですが、温室効果ガス削減に向けた日本の対外アプローチの在り方について御説明いたします。 気候変動対策は、我が国のみならず、国際協調が極めて重要であります。我が国の質の高い技術を輸出し、世界の温室効果ガス大幅削減に最大限貢献してまいりたいと思います。 環境省におきましても、二国間クレジット制度、JCMを活用した技術輸出に関する補助金で企業の海外展開を後押ししております。企業のビジネス拡大と温室効果ガス排出削減を同時に達成することが重要であります。相手国と我が国の協働を通じて、共に利益が得られるイノベーションを創出していく、いわゆるコ・イノベーションを推進することが不可欠であります。 次に、おめくりいただいて、二十五ページでございますが、「いぶき」、GOSAT二号です。昨年十月に打ち上げに成功いたしました温室効果ガス観測技術衛星いぶき二号によりまして、世界の排出量把握の透明性向上などを通じて世界の排出削減に引き続き積極的に貢献してまいります。 最後に、四ポツ、温室効果ガス削減のための研究開発の現状についてでございますが、二十七ページを御覧になっていただきたいと思います。 二〇三〇年二六%削減や脱炭素社会構築等に向けまして、環境基本計画などを踏まえ、イノベーションの創出と環境、経済、社会の課題の同時解決を実現させる必要がございます。 このため、環境省といたしましては、エネルギー対策特別会計を活用いたしまして、脱炭素インフラやシステム構築を牽引し、社会変革を促す事業等を実施しているところでございます。 次の二十八ページ、おめくりいただきたいと思います。 こうした予算を活用いたしまして、左の方の図にございますが、洋上風力やあるいは再エネ由来の水素、下に行っていただいて、さらにその下のZEH、ZEBといった地域の強靱化にも資する再エネの最大限の普及、あるいは真ん中にございますCCS、CCUや蓄電池といった技術の開発及び早期社会実装、そして左側にございますように、窒化ガリウムやセルロースナノファイバーといった将来性のある新素材の社会実装、普及、そして左、済みません、右側でした、失礼しました、右側の下の部分でございますが、行動科学等の理論に基づくアプローチ等で行動変容を促すナッジなど、AIやIoTを活用したエネルギー利用の最適化などを進めまして、脱炭素化に向けたイノベーションを推進し、環境と成長の好循環を実現していく考えであります。 最後に、二十九ページ以降でございますが、その他、一年目でテーマに挙げられました資源エネルギーの開発に伴う環境対策及び循環型社会形成に向けた取組につきましては、二十九ページ以降に参考資料として付けております。 以上をもちまして、私からの説明を終了させていただきたいと思います。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 次に、理事会における協議の結果、環境省からパリ協定関連の長期戦略について補足説明を聴取することが適当であるとの合意を見たところでありますので、これを聴取いたしたいと思います。 環境省森下地球環境局長。五分程度でよろしくお願いいたします。
○政府参考人(森下哲君) ありがとうございます。 お手元に、A3の一枚紙で、パリ協定長期成長戦略案のポイントというものがお示しされておるかと思います。先ほどの城内環境副大臣からの御説明ですと、資料では二十ページに該当するところですが、長期戦略というものがございます。 それで、ちょっとだけ御説明させていただきますと、この長期戦略、パリ協定に基づくものでございます。パリ協定の第四条におきまして、パリ協定の二度目標あるいは一・五度努力目標等に留意をしまして、温室効果ガスにつきまして低排出型の発展のための長期的な戦略を立案し、通報してくださいという規定がパリ協定自身の中にございます。そのための検討を進めてきているということでございまして、昨日、産業構造審議会、そして中央環境審議会の合同会合にこの長期戦略の案をお示しをして、御意見を頂戴したというところでございます。 その内容がこの概要の資料で簡単にまとめられておりますので御紹介申し上げますと、まず、第一章、基本的な考え方、A3のこの資料の一番上のカラムの部分でございます。 最終到達点として脱炭素社会を掲げまして、今世紀後半のできるだけ早期に実現するという野心的なビジョンをしっかり掲げていこうということでございます。 その際の政策の基本的な考え方でございますけれども、こういったビジョンの達成に向けて、ビジネス主導の非連続なイノベーションを通じた環境と成長の好循環の実現を目指していこう、そしてその取組を今から迅速に実施をしていこう、そして、一・五度という昨年IPCCが公表しました特別報告書で示された報告書の方向性も踏まえて日本がしっかりと世界に貢献をしていこう、その際、将来に希望の持てる明るい社会を描き出して行動を起こしていこうということを基本的な考え方として掲げているということでございます。 加えまして、第二章、各主要な分野でのビジョンと対策と施策の方向性というのを記載をしておりまして、これは左のカラムの中でございます。 エネルギーにつきましては、エネルギー転換、脱炭素化を進めるため、あらゆる選択肢を追求をしていこう。それから二ポツは、これは産業、物づくりでございます。脱炭素化の物づくりを進めていこう。三番目は運輸、モビリティーの分野でございますが、ウエル・ツー・ホイール・ゼロエミッション、すなわち燃料から走行に至るまでのゼロエミッション、チャレンジをしていこう。四ポツは、地域、暮らしということでございます。二〇五〇年までにカーボンニュートラルでレジリエントで快適な地域と暮らしを実現しよう、地域循環共生圏を具現化をしよう、つくっていこうという、そういう各分野ごとのビジョンというのを掲げさせていただいているところでございます。 右側のカラムになりますと、それをどうやって実現していくんだと。環境と成長の好循環を実現するための横断的な施策としまして三つの柱を書かせていただいています。第一節がイノベーション、第二節がファイナンス、第三節がビジネス主導の国際展開、国際協力ということでございます。 特に、イノベーションにつきましては非常に重要だというふうに私ども考えてございます。温室効果ガスの大幅削減につながる横断的な脱炭素技術の実用化、そして普及のためのイノベーションの推進、社会実装可能なコストの実現、こういったものが必要だということでございます。このために、革新的環境イノベーション戦略というものをつくっていこう、実用化に向けた目標、課題の見える化を進めていこう、経済社会システム、ライフスタイルのイノベーションを進めていこうなどなど記載をしているところでございます。 また、ファイナンスにつきましては、イノベーションを適切に見える化をして、金融機関等がそれを後押しする資金循環の仕組みというのをしっかりとつくっていくことが大事だということで、気候関連財務情報開示タスクフォース、いわゆるTCFDなどによります開示あるいは対話を通じた資金循環の構築を進めていこう、ESG金融を拡大をしていこうというようなことが記載されてございます。 第三節のビジネス主導の国際展開、協力でございますけれども、日本の強みである優れた環境技術、製品等の国際展開、相手国と協働したコ・イノベーション、そういったことを進めていこうということでございます。日本のハードに加えましてソフトの経験、そして政策、そういったものをハードと併せて輸出をしていこうということでございます。 政策、制度構築や国際ルールづくりと連動した脱炭素技術の国際展開、さらには、インフラ輸出に当たりましてはCO2排出削減に貢献するという、そういう形で進めていこう、地球規模の脱炭素社会に向けて途上国などの取組を後押しをしていこう、基盤づくりをしていこうということでございます。 第四章では、それに加えまして人材育成、公正な移行、あるいは適応という観点でレジリエントな社会づくりと一体的に進めていこうというふうなことが書かれてございます。 最後の第五章で、長期戦略のレビューと実践ということで、六年程度を目安として、情勢を踏まえて検討を加えるなどなどについての記載が今あるところでございます。こちらの方は現在、案ということでございまして、関係審議機関の御意見をいただき、またさらにはパブリックコメントをするなど、今後幅広く様々な方々の御意見を頂戴しながら検討を深めていきたいというふうに考えているところでございます。 以上でございます。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 以上で政府からの説明聴取は終わりました。 これより質疑を行いたいと思います。 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようお願いをいたします。 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくよう御協力をお願いをいたします。 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いをいたします。 それでは、質疑のある方は挙手を願います。 石田昌宏君。
○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏でございます。 私は、我が国のエネルギー基本計画、エネルギーミックスの考え方につきまして、科学技術の観点から、昨年も行ったんですけど、それを更に深掘りする形で経産省に質問させてもらいたいと思います。 コンピューターは今随分進化しておりまして、もう二年前になりますが、例えば囲碁がコンピューターのアルファ碁に負けたんですけれども、そのときの消費電力を調べてみると、人間一人の消費電力と比較して一万二千人分に相当するそうです。ある意味、一万二千人が総出で一人に勝ったというような形になるんでしょうけれども、ある意味、考え方によってはかなりエネルギー効率が悪いのがコンピューターということが分かります。 したがって、スーパーコンピューターの「京」も、もうポスト「京」の時代になりましたけど、あれは、フル稼働させた場合には一般家庭の消費電力の三万世帯分が必要というふうに言われていました。したがって、ポスト「京」の中では、もちろん計算能力の向上もありますけど、いかに電力を抑えるかということが大きなテーマになっています。 その点でいえば逆のこともありまして、今開発中の量子コンピューターを調べてみると、スーパーコンピューターと比べても一億倍も計算能力が速いそうですが、速い分でしょうけど、同じ計算するのであれば消費電力は僅か五百分の一で済むそうです。したがって、同じ計算するんだったらば極めて一気に電力下がるわけですけれども、そういうものができたら、当然、計算能力高いわけですから逆に今の何千倍もの計算をするんでしょうから、効果があるのかないのかよく分かりません。 仮想通貨、暗号資産ですか、に関しても、昨年来からいろんな問題が起きて、今どちらかというと価格低迷していましたけれども、数週間前から今また上昇に転じています。 こういったものはブロックチェーンの技術を使っています。このブロックチェーンはマイニングという作業を行いまして、これ昨年も言ったんですけれども、このマイニングというのは、一つの解を見付けるためにひたすら暗号を解くみたいな形で計算をして、約十の二十乗分の一の確率で当たる数字を探していくということなので、万、億、兆、京、垓ですか、の単位の中で計算して一個だけ当たるといったことをひたすら繰り返しています。 いかに電気が無駄かということが分かりまして、これも調べてみたんですけど、現在のビットコインの生成によって消費する電力というのは百二十兆ワットアワーだそうで、既に全世界の消費電力の〇・五%を超えているそうです。仮にこれが十倍規模に膨らんだときには単純計算でもう五%に行ってしまうという規模ですから、実際もういろんなことが起きていまして、コンピューターは計算すればするほど熱出しますので、冷却が非常にポイントになるわけです。しないと、熱暴走を起こしてしまいます。冷却コストを下げるために、一般的にはマイニングするコンピューターは北欧の方とか、かなり北極に近いところに置く。そうした結果、その地域の電気需要が一気に上がって、地域の電力が不安定になっているといったことも起きています。もう何が分かるか分からない状況に今もう既にあります。 自動運転も、今国会でレベル3の議論をしていますけど、レベル3のレベルの自動運転を調べてみたら、一般の、今でさえ消費電力が大体、カーナビだとかなんとかいろいろ付いていますから電力が上がっているんですけど、レベル3になると今の車の大体五倍近い、少なくとも五倍ぐらいの電力が必要だということですから、これは走れば走るほど電気使うわけです。将来は確かに効率化されてエネルギー減る分もありますけど、例えば、便利であれば、将来、車椅子に今電気、自動運転にしようとかいろんなことが始まっていまして、むしろ運転量は増える可能性もあります。 こういうことを考えた場合に、やっぱりいろんなことが起きるリスクがあるわけです。この変動リスクを考えなければ駄目で、去年質問をしたんですけれども、そうすると、二〇三〇年のエネルギーミックスの考え方では、エネルギー量は、経済成長見込みの増加分を見込むも、徹底した省エネで今と同程度ですというふうに言っているんですけれども、それはそうなのかもしれませんけど、この不確定性に関してはほとんど議論をしていないような感じがします。 もちろん平均して伸びればそうなるんでしょうけど、やはりその不確定性が起きることに対して例えばある程度トリガーを決めておいて、それを超えたらば二〇三〇年を待たずに計算し直すとか、又はモニタリングの仕方の仕組みをつくっておくとか、そういった観点が今必要だと思いますが、これについて経産省からお考えをいただきたいと思います。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。着座で答弁させていただきます。 御指摘のように、昨年、エネルギーミックスにおいて、二〇三〇年の電力需要の見通しは今と同レベルの程度、約一兆キロワットアワーということを見込んでいるということでございます。 ただ、こうした中で、AI、IoTの導入や電気自動車の急速な普及、あるいは御指摘のような仮想通貨、自動運転などが広がることで消費電力が増加する可能性がございまして、仮に急速に電力需要が拡大した場合があったとしても、万が一に備えて適切な供給力、こういったものを確保しておくということが重要だというように思ってございます。 こうした対応の一環として、今、足下でやっていることの一つとして、例えば需要が逼迫する際に調整力となるような電源、これを適切な代価で活用できる、容量市場と言ってございますけれども、このための制度設計、検討を進めてございます。あるいは、日本版コネクト・アンド・マネージということで、これは再生可能エネルギーを最大限活用できるように、既存の系統を最大限活用しながら電源の接続量を増やしていくということでございますけれども、こういったことを現在対応しているところでございます。 更に言えば、供給力に対する投資が減りまして長期的に過少にならないよう必要な対策、これを是非検討していきたいと思ってございまして、そういった中で、適切な発電設備の確保やネットワークの整備、こういったことを図っていきたいと考えております。もちろん、この過程では適切なモニタリング、そういったことも大事でございますので、そういったものにも取り組んでいきたいというように思ってございます。
○石田昌宏君 確かに様々なバックアップは必要で是非やってほしいんですけど、日本だと人口減少局面になるので比較的この安定したエネルギー考えやすいんですけど、世界は人口増加局面になってむしろエネルギー逼迫リスクの方が高いわけで、エネルギーが逼迫していくとその資源自体の価格も高騰というふうにあります。そうなってくると、世界では価格高騰していて、日本で逆に買えなくなって準備ができなくなるといったコストの面も考えなければならないと思いますし、自然エネルギーの話もありましたけど、それが本当にコストとして考えるとしたら、例えば太陽光発電とかは非常にやっぱり進めたいと思います。 最近は、この文科省の資料の十四ページだったかな、にもありますけれども、太陽光発電とか使ったエネルギーは不安定なんですけど、その電気を使って水を電気分解して、水素に置き換えて安定したエネルギーとして使いましょうなんて研究が進んで、これはとてもいいと思うんですけど、じゃ、日本はそれでいけるんじゃないかと思いたいんですが、太陽光発電、どうせやるんだったら、日本でやらないで、砂漠の国で、いつも晴れているところでやった方が多分価格は半分とか三分の一になるわけで、むしろそこで作ってもらった水素を輸入するという格好の方がいいんじゃないかと思います。 そうすると、コストの問題がやっぱり出てくるわけで、常にコストの面の不安定さということも意識したエネルギーの計画というのが必要だと思います。このコストの上昇の位置付けというのをどう今表しているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 エネルギー基本計画でも記載してございますけれども、エネルギー政策の基本的視点というものは、安全性を大前提にして、安定供給、それから環境適合性、そして経済性、コスト、これを同時に達成する、バランスよく達成していくということが基本的な視点だということを掲げてございます。そういった原則に従いまして進めているところでございます。 もちろん、現状、その開発が進んでおりますような、御指摘のような太陽光発電、これは今どんどんどんどん導入する中でコストが下がっていっておりますけれども、それに加えまして、将来的には水素をどう使っていくか、メタンハイドレートをどう使っていくか、こういったものも出てこようかと思います。これも現状はコストが非常に高いわけでございますけれども、こういったもののコストが下がっていくように我々としても技術開発、実証を続けながら、そういったものが実用化につながるよう、できる限り国内で生産できるよう、そういった体制を是非整えていきたいと思います。 したがって、そういった意味でのコストということは非常に我々は重要な視点だと思っておりますので、そういったものの動向というものを十分に見極めながら対応していきたいというように考えてございます。
○石田昌宏君 コストの変動についても是非考えていただきたいと思います。 時間ですのでこれで終わります。ありがとうございます。
○会長(鶴保庸介君) 江崎孝君。
○江崎孝君 ありがとうございます。 昨日質問通告をしていたんですけれども、今ほどのパリ協定の長期戦略、政府の戦略案が昨日発表されまして、今言っていただいたので、その話もちょっと質問させていただきたいと思うので、通告していなかったものですから、できる範囲で結構でございます。 私が今ポイントを、話を聞いた中で、石炭火力発電のところは、第二章の第一節、「一、エネルギー」の「エネルギー転換・脱炭素化を進めるため、あらゆる選択肢を追求」の中の「火力はパリ協定の長期目標と整合的にCO2排出削減」というここに該当すると思うんですけど、これ具体的にはどういうことを言っているんでしょう。これポイントだから、どういうふうにするのかというのがよく分からないんですけれども、もうちょっと説明していただけますか。
○政府参考人(森下哲君) 昨日、中央環境審議会そして産業構造審議会の合同会合にお示しした案の中には、石炭の部分につきましては、脱炭素社会の実現に向けて、パリ協定の長期目標と整合的に、火力発電からのCO2排出削減に取り組む、そのため、非効率な石炭火力発電のフェードアウト等を進めることにより、火力発電への依存度を可能な限り引き下げることなどに取り組んでいくというような記載をしているところでございます。 しっかりとこのエネルギー転換、脱炭素化に日本が挑戦をしていくんだという方向性でこの記述が盛り込まれているというところでございます。
○江崎孝君 それで、新聞報道で僕も知ることしかできないんですけど、四月二日に懇談会の提言が北岡座長の下で出されているやに聞きますが、そのときは、長期的には石炭火力発電は全廃だという方向での座長案が示されたというふうに新聞報道はされているんですけれども、それがそういうふうに変わったということですか。
○政府参考人(森下哲君) 今御質問のありました長期成長懇談会の御提言でございますけれども、先ほど城内副大臣から御紹介を申し上げた資料ですと、八ページ、九ページ辺りに該当するところの提言ということでございます。 御質問は、懇談会のこの提言がどういう形でまとめられてきたのかということにも関わってまいりますので御紹介をさせていただきますが、このパリ協定長期成長戦略懇談会、全部で五回開催をされております。その際に、第四回懇談会までの御議論を踏まえて座長が作成をされたたたき台を基に委員の間で意見交換が重ねられて、最終的に座長の下で提言が取りまとめられたものというふうに私ども承知をしてございます。 その過程でそれぞれの委員の方々から様々な意見が表明されたというふうに認識はしてございますけれども、個別の意見の委員についてはコメントは差し控えさせていただきたいというふうに考えております。 いずれにしても、政府としては、その懇談会の提言もしっかり受け止めながら、この長期戦略の取りまとめに向けて全力を尽くして進めてまいりたいというふうに考えております。
○江崎孝君 私も、その議事録というのがないというふうに報道されていますけれども、新聞報道でしか知る由ないんですが、長期的に全廃に向かっていく姿勢を世界や企業に向かって明示すべきであるというような提言案だったのが、産業界からの様々な意見で、先ほどですね、今言われたように、依存度を可能な限り引き下げるというか、そういう非常に抽象的で曖昧な表現に変わったというような報道になっているんですけれども、報道でいくと産業界からの様々な意見というふうに言われていますが、これは事実ですか。
○政府参考人(森下哲君) この御提言、まとめるに当たって様々な意見があったということでございますが、この議論の進め方、取りまとめ方につきましては、座長が御自身のイニシアチブの下で委員と議論を行うという旨の御発言をなさっておられます。この方針を踏まえて、忌憚のない意見交換を行う観点から、座長と委員との対話を通じて提言を取りまとめていただいているものというふうに承知をしておるところでございます。
○江崎孝君 先ほど、各委員の意見については差し控えるということでしたけれども、これ国の基本政策を決める重要な懇談会ですよね。それがあって今回の、今御説明いただいた成長戦略案のポイントというのがこれ出てきているわけですから、どういう議論があったかということは、当然これ、国民が知って当たり前のことだろうというふうに思いますけれども、その議事録ございますか。
○政府参考人(森下哲君) この懇談会の進め方につきましては、座長より、御自身のイニシアチブの下で意見等、議論を行うという旨の御発言があったところでございます。 この方針を踏まえまして、忌憚のない意見交換を行う観点から、座長と委員との対話を通じて提言を取りまとめていただいたものと承知をしておりまして、その経緯を公開する予定というのはないということでございます。
○江崎孝君 それ、おかしいでしょう。 G20ありますよね。今日、皆さん御存じだと思いますけれども、新聞全面広告も出されて、内閣総理大臣安倍晋三様といって、今回の、石炭火力の全廃に向かって今建設中の火力発電も中止をしてほしいみたいなものも含めて、政府の対応について非常に否定的な新聞広告が出されている。特に、昨年、貴職はファイナンシャル・タイムズ紙に投稿し、貴職です、安倍総理大臣ですね。世界の人々に地球を救うために日本とともに行動しようというふうに大々的に呼びかけている割には、今回のこの政府案の決定というのは非常に肩透かしを食ったように世界に読み取られているわけですよ。これは、非常に日本として、もちろん安倍政権としてはよろしくない政府案だと思うんですね。 脱炭素社会に行くんだというパリ協定の話も含めていろいろされていますけれども、具体的な個別なことになるとそういうふうに非常に口ごもった、世界に発信できないような内容になっているということなので、それがなぜ導き出されたかという議事録、ないとは、僕はあり得ないと思うんですけれども。 もう一回聞きます。議事録あったら出して、議事録あるんですか。
○政府参考人(森下哲君) 済みません、繰り返しになって恐縮でございますけれども、提言をいただいた際のその経緯を公開する予定はないということでございます。そこの部分の経緯を公開する予定はございません。
○江崎孝君 いや、だから、それじゃ納得できないという国民の皆さんの声もあると思うんですよ。 ですから、何でも結構です、議事録ではないとすれば、メモでも何でもよろしいですから。その部分について何か提出する分があれば、これ、後刻理事会で、会長、是非ここに提出していただけるように、中身、どんな経過なのか、どんな方がどんな意見を言ったのかという、逐一の議事録じゃなくても結構です、議事録ないとおっしゃっていますから。それでも、そんなはずはあり得ないわけですから、何か議論の経過が分かるようなことがある、その文書が必ずあると思いますので、それ是非精査していただいて、この委員会に提出いただけるようにお取り計らいをお願いしたいと思います。
○会長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○江崎孝君 いっぱい質問を用意をしていたんですけれども、そのことでもうほとんど時間が費えてしまったんですが。 これも、大変申し訳ございません、新聞報道での話なんですけれども、その成長戦略案のポイントの中に、原発について、これ、東京新聞が今日の一面トップで流していますから結構刺激的だったんですけれども、小型原発推進ということで、小型モジュール炉というのを今後長期戦略案で開発を目指すというふうにこれは書いているんですけれども、このポイントの中にはそれはどこに書いてある、書いていなかったら文書の中にあるんだろうと思いますけど、どの部分でしょうか。それ、間違っているんでしょうか、報道が。
○会長(鶴保庸介君) どなたですか。
○江崎孝君 質問通告していないので、申し訳ございません、分からなかったら結構ですけれども。 これ、非常に重要なことなので、多分、報道では小型モジュール炉ということを書いて図でも説明をしているので、恐らく言及しているはずなんですが、お分かりにならないですか。
○政府参考人(森下哲君) 昨日、審議会に御提示した資料の中だと五十八ページに記載がありますが、その中に、ちょっと読ませていただいてよろしいでしょうか。 実用段階にある脱炭素化の選択肢である原子力については、軽水炉技術の向上を始めとして、国内外の原子力利用を取り巻く環境変化に対応して、その技術課題の解決のために積極的に取り組む必要がある。その際、安全性、信頼性、効率性の一層の向上に加えて、再生可能エネルギーとの共存、水素製造や熱利用といった多様な社会的要請の高まりも見据えた原子力関連技術のイノベーションを促進する観点が必要である。こうした取組を進めるに当たっては、小型モジュール炉や溶融塩炉を含む革新的な原子炉開発を進める米国や欧州の取組も踏まえつつ、国は長期的な開発ビジョンを掲げ、産業界は創意工夫や知恵を生かしながら、多様な技術間競争と国内外の市場による選択を行うなど、戦略的柔軟性を確保して進めるという記載が書かれているというところでございます。
○江崎孝君 時間が来ましたので終わりますが、非常に違和感があります。突然この小型原子炉という、モジュールが出てくるということ自体が、経産省としてどんな考え方で出されたか、今後機会があればまた質疑をさせていただきたいというふうに思います。 以上です。
○会長(鶴保庸介君) 舟山康江君。
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江でございます。 まず冒頭、今日、先ほどパリ協定長期成長戦略案の説明がございました。それまで出されていたところと若干違う記述もあるということで、私も、一々誰が何を言ってどう変わったのかと、そこまで追及するつもりはありませんけれども、やはりこの間、どういう議論があって、どんな経緯で最終的に今の案になったのかということは是非御説明いただきたいと思いますけれども、そのような御説明はいただけるでしょうか。
○政府参考人(森下哲君) この懇談会でございますけれども、これまで五回開催をされてきているということでございます。これまで懇談会における議事要旨は公開をするというふうな形で、透明性の確保されたプロセスで議論が進められてきたと認識をしてございます。 今回の提言に当たって、御自身より、御自身のイニシアチブの下で委員と議論を行う旨の御発言がございました。この方針を踏まえて、忌憚のない意見交換を行う観点から、座長と委員との対話を通じて提言を取りまとめていただいたものと承知をしているところでございます。 今後、その長期戦略を政府として取りまとめるということに関しましては、審議会を開催するなど、様々な皆様方の御意見を伺いながらしっかりと検討を深めていくということを考えておりまして、しっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○舟山康江君 ちょっとよく分からなかったんですけど、いずれにいたしましても、私からも、議事録、誰が何をというところまではともかく、やはりこれまでの議論の経緯等について、この調査会、もう三年掛けてしっかりこのエネルギー戦略についても検討してきた調査会ですから、報告いただけるように会長にお取り計らいいただきたいと思います。
○会長(鶴保庸介君) 再び、後刻理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○舟山康江君 いずれにいたしましても、大きな目標として、脱炭素社会に向けて、この調査会の議題となっておりますエネルギー分野に関しましては、やはり一つ、再生可能エネルギーを拡大していこうと、こういった方向はもう紛れもなくこれは否定できないものだと思っております。 そして、かつては環境に優しいから再生可能エネルギーを使っていこうというところから、ある意味では、単にその、何というんですか、思いだけではなくて、ビジネスの面でも実は再エネというのは非常にまだまだ可能性があるんだというような方向の中で今世界では随分進められていると、こんな状況だと思っております。 そういう中で一点、ちょっと通告をしていないんですけれども、簡単なところで、環境省の資料の二十一ページで太陽光発電のコスト比較ありますけれども、相当大きく遅れていると。大分、日本もコストが下がってきているとは言われながらも、やはり先進地域に比べればもう三倍ぐらい開きがあるということで、やはりここを何とか抑えていくというのも拡大に向けて非常に大きな要因になっていくのかなと思いますけれども、ここまで差がある理由はどこにあるのか、担当の方にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 再生可能エネルギーの導入は、まずはその技術自体が非常に未熟なものでございますので、技術自体は市場としてのマスを非常に広げていかなければならないというところがございます。市場が広がればそれに応じて産業も成熟してまいりますので、コストの競争力が付いてくるというところがございます。 ですので、海外との比較で申し上げてまいりますと、まず一つには、フィードインタリフのような制度による導入が、ヨーロッパがより先に始まったということがまず一つございます。ただし、これ自然エネルギーでございますので、自然の環境が大きく国によって違います。太陽光の日射量の非常に多い地域、中東ですとか南米ですとか、そういう地域の方がより発電量も多うございますし、そういうものが少ない地域はなかなか少なくなってまいります。 そして、日本の非常に大きな問題は、国土が狭く、建設の工事について非常にやっぱりコストが掛かってくる、安全もやっぱり重視しなければならない。それと、導入が、非常に初期の段階で大量のものが一気に導入してきたことがあるものですから、産業の成熟、基盤の整備ということがなかなか追い付いていないと。こういった複合的な様々な要因が現状の中において、特に我々としては制度的なところを対処するということをしっかりと進めていきたいと考えてございますが、現状における要因ではないかと考えてございます。
○舟山康江君 ありがとうございます。 ただ、いずれにしても、余りにもまだコストの差があり過ぎるというところで、是非、これはまさに技術の革新も含めて、コスト低減に向けてしっかりと努力をいただきたいと思っております。 そして、やはりこの再エネの拡大という意味におきましては、主力電源化を進めていきたいということと、もう一つは、地域との共生ということが随分うたわれております。一方で、今、大規模開発を伴う再エネ計画が各地で頓挫していると、この実態は担当の皆様もよく御承知だと思いますけれども。私は、この背景には、やはり発電に、経産省の発電の認定とか、あとは電力会社の接続許可、こういったものが自治体の同意を不要としているというところにもあるんではないのかなと思います。 いざ、もう計画認定された、接続も許可された、でも地域が、自治体が反対している中でなかなか進まないと、こういったことが今あちこちで起きていると思いますので、まさにこの制度的な見直し、検討されたということは聞きましたけれども、やっぱり自治体との共存、まさに地域との共存ということを考えずには前に進まないという意味において、そこの見直しがどうしても必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 再生可能エネルギーにつきましては、昨年七月の閣議決定いたしました第五次エネルギー計画で主力電源化していくと。政府といたしましては、この最大導入を、もちろんコストとのバランスを取ってではございますが、同時に地域との共生、これも非常に重要な視点でございます。これを長期安定的に社会に定着していくためには地元住民の方々の御理解を得るということは大変重要な要素だと、そう思って我々も政策を組んでいきたいと、このように考えてございます。 FITの制度当初来、住民の方々のトラブル、いろいろと起こってくることは我々も承知しているところでございまして、前回のFIT法の改正の時分、二〇一六年に改正して翌二〇一七年の四月に施行しているわけでございますが、この改正の中におきまして法律を改正いたしまして、その中で円滑かつ確実に実施される事業計画を認定するという仕組みに変えました。その変えたことを受けまして、これを実施するための細則におきまして、地域住民の方との適切なコミュニケーションを図るという努力義務を入れてございます。この努力義務が満たされていない場合についていいますと、様々な形で指導を行い、コミュニケーションを促進する形を取ってございます。 これが各地域の自治体の同意を取るという形で一律に求めるということになりますと、各自治体によって事情は非常に様々な状況であることも我々よく認識しているところでございます。再エネの導入と地域との共生、バランスということをどう取っていくかということを考えますと、法律の中で一律の義務を取るというのは適切ではないと考えてございます。 一方で、各地域の事情に応じて導入について条例の形でルールを決めているような自治体もあるということはよく存じておるところでございまして、この条例を含む関係法令に違反した場合については必要に応じまして認定を取り消すという仕組みを既に導入しているところでございまして、様々な対応、状況を踏まえながら適切な形で運用を進めていきたいと、このように考えてございます。
○舟山康江君 大分、その地域との共生という形での取組、認識の上での取組は理解をしておりますけれども、やはり最終的には、例えば、山の上で何か大規模開発をしたときに伴って何か事故とかが起きたときにはやはり自治体が責任を持って対応するということにもなりますから、やはり私は、自治体の同意等というものも考えていただきたいということを再度お願いを申し上げたいと思っております。 そして、最後にもう一点ですね。再エネにもいろいろありまして、固定価格買取り制度の対象にはなっておりませんけれども、例えば地中熱とか雪氷熱、それから太陽熱、太陽光ではなくて太陽の熱ですね、そういった未利用資源エネルギーの更なる活用、新たなエネルギー源の創造の必要性について、やはりここもまだまだ使えると思うんですね。 そういったところについて、政府としてどのように認識をして、何か後押しの取組をされているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 我が国の最終エネルギー消費の現状を申し上げますと、熱利用を中心としました非電力分野が約半分を占めているところでございます。一方で、現在、再生エネルギーの導入が進んでおりますのは電力が中心でございます。我々は、このエネルギーの利用ということを考えますと、この熱のところを中心とした未利用のところをどうするか、これは非常に大きな課題だと認識してございます。 一方で、今例に取られましたような地中熱、雪氷熱、太陽熱、様々ございます。我々もこれを何とかできないかと思っておるんですが、電気の場合は、ネットワークでいろんなところに動かしていけるということで、マスで供給するということができるのに対しますと、熱の場合は、導管網の限界がございまして、需要と一体化してその地域での開発というのが非常に重要になってまいります。 そういう観点からいいますと、再生可能エネルギー熱のコスト低減に向けた技術開発といったところ、また、これは環境省さんと一緒でございますけれども、この導入に対する実証事業、こういったものを通じて、未来に向けてでございますけれども、しっかりとした推進策を取っていきたいと、このように考えてございます。
○舟山康江君 ありがとうございました。 大規模というのと地域自立分散という観点でいくと、やはり熱の利用の地域利用というところに関して是非政府の後押しもお願いしたいということを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 質疑を続けたいと思います。 熊野正士君。
○熊野正士君 公明党の熊野正士でございます。 昨年の七月に第五次のエネルギー基本計画が閣議決定されたということで、経産省それから環境省の方から御説明いただき、大変にありがとうございました。 経産省の方に質問させていただきたいと思いますけれども、二〇三〇年の目標達成に向けて、電力自給率のアップ、さらには電力コストの削減、そして温室効果ガスの削減ということで、これが大きな三つの柱というふうに伺いました。 その中で、再エネを主力電源化への布石ということで今回の第五次のエネルギー計画では位置付けているわけですけれども、今月の十二日の日に二〇一七年のエネルギー需給の実績というものが公表をされました。その中で、いわゆる需要動向において、それまでずっとエネルギー消費は減少傾向にあったということですけれども、今回、二〇一七年はエネルギー需給が増えたと、初めて増加したということです。 この辺のエネルギー需給の実績についての二〇一七年の評価について、特に省エネということに関してのちょっと見解を教えていただいたらと思います。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 四月の十二日に公表いたしましたエネルギー需給実績、この中で、御指摘のように、最終エネルギー消費の動向については、東日本大震災以降、二〇一〇年度からずっと減少傾向にあったんですけれども、足下、二〇一七年度は若干の微増になってございます。〇・九%の増でございます。これは、活発な経済活動に伴いまして企業・事業部門で前年度比〇・八%増加したこと、それから家庭部門におきまして、厳冬等によってエネルギー消費が四・二%増加したことなどが要因として挙げられます。 ただ一方で、震災以降、省エネというものが相当進んでございまして、今申し上げましたように、一〇年度以降、毎年数%ずつ下がってきておりますので、その意味では省エネが徐々に徐々に定着してきているのではないかと思います。 また、現状、エネルギー起源CO2の排出量、環境適合の面で申しますと、これ今十一・一〇億トン、二〇一七年度はそういう数字になっておりまして、これは四年連続の減少。それから、電力コストにつきましては、若干原油価格の増加で上がりましたが、七・四兆円。これは、電力コストを九・二から九・五兆円に抑制しようという三〇年の目標に対してまだ低いレベルになってございます。また、エネルギー自給率につきましても一・四%増の九・六%と徐々に上がってきているということでございまして、そういった意味では一歩一歩着実に進展しているものというふうに認識してございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 今、着実にというか進展しているということだったんですけれども、そういった意味でいうと、国民全体でしっかりとこのいわゆる省エネについて理解を深めていくということも必要かと思います。基本計画の中にも国民各層へのコミュニケーションの充実ということがうたわれております。 この点、エネルギー政策をしっかりと国民全体に理解していただくということは大事だと思うんですけれども、経産省としての取組について教えていただければと思います。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 御指摘のように、エネルギーに関して国民一人一人の皆様に十分に御理解をいただくと、これは非常に重要な視点でございます。エネルギー基本計画でもその趣旨を記載しているところでございます。 こうした考え方の下で、私ども経済産業省としては、エネルギーに関する基本的な情報につきまして、資源エネルギー庁のホームページあるいはパンフレットなどで、様々な媒体、機会を通じて丁寧な発信に努めているというところでございます。 具体的なものを申し上げますと、エネルギーに関する情報を分かりやすく発信しようということで、資源エネルギー庁のホームページにスペシャルコンテンツという場を設けてございます。この中では、様々なテーマに関する解説記事、これは、再生可能エネルギー、あるいは送電網の整備の状況、あるいは電源の状況、こういったものの解説に加えまして、基礎用語についての解説などを定期的に配信をしてございます。週二回のペースで更新をしてございまして、大体月に十万件から二十万件程度のアクセスがあるという状況でございます。 また、教育の関係、これも非常に大事でございまして、現場の生徒の皆さんや先生方が活用できる教材あるいはコンテンツを開発、提供するなど、こういった取組によりまして、エネルギー教育、このための環境整備も支援をしているところでございます。 引き続き、しっかりとエネルギーに関する国民の皆様の理解が進むように取り組んでまいりたいというように考えてございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 スペシャルコンテンツ、私もホームページ見ましたけれども、非常に何か面白い、興味深い内容で、いい取組だなというふうに思いました。是非もっと進めていただければというふうに思います。 次に質問なんですけれども、昨年、非常に災害が多くて、私、地元の大阪ですけれども、台風二十一号でかなり強い風で太陽光発電パネルが損壊をしました。パネル自体が飛来をして、建物にぶつかったり車に当たったりというふうな被害もありました。 そういった意味でいうと、太陽光発電は再エネの非常に重要なものだと思いますけれども、安全面で災害対応大丈夫なのかなというのが非常にありまして、お聞きをすると、こういった災害対応について、安全性の確保ということでいろんな取組を今実際しているものもあるし、これから検討するものもあるというふうに伺っているんですけれども、その辺の、太陽光発電に関しての安全性の確保についてどのように今なっているのか、御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(米田健三君) お答えいたします。 再生可能エネルギーの主力電源化に向けまして、太陽光発電設備の安全性確保は極めて重要と認識しております。昨年の一連の災害時にもパネルの飛散等の事故が生じたことはもとより重く受け止めておりまして、その後、直ちに全国の大規模設備について緊急点検を行い、安全上問題となる設備がないことを確認したところでございます。 太陽光発電設備の安全確保に向けましては、この三年の間にも、強風によるパネル飛散を防止するための安全基準の強化や、敷地外に影響を及ぼす損壊事案等についての事故報告の義務化等の対策強化を順次講じてきたところでございます。 加えて、昨年の一連の災害も踏まえまして、誰でも安全に設備を設置できるよう基本的な設備仕様を明確化することや、斜面等に設備を設置する場合の追加的な安全対策等について検討を進めているところでございます。また、安全性に疑義のある設備に対する立入検査等もしっかり実施していく所存でございます。 引き続き、再生可能エネルギー発電設備の安全の確保に全力を尽くしてまいりたいと存じます。
○熊野正士君 是非よろしくお願いしたいと思います。 ちょっと最後の質問になると思いますが、再生可能エネルギーを普及するに当たって、やっぱりコストが非常に大きな問題だというふうに思います。いかにしてコストを下げていくかということだと思いますけれども、政府としては、価格目標の設定であるとか、あるいは入札制度の導入といったことでコスト削減というふうに取組をされていると承知をしておりますけれども、このコスト削減の向けた取組について、現状とそれから今後の見通しということについて御説明をいただけたらと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり、日本の再エネの発電コストは海外に比べて二倍等々のなかなか高い状況にあるところでございます。先ほど御答弁申し上げたように様々な要因があるわけでございますけれども、このフィードインタリフという導入制度によって導入の量とコストが決まっている部分が非常に大きくあるのも事実でございます。諸外国の例に倣いまして我々もよくそれを勉強しまして、いかにして競争力の強い産業をつくっていけるかという視点で今取り組んでございます。 今委員からも御指摘ございましたように、中長期の価格目標の設定を行うということ、この目標に向けたトップランナー方式で具体的な買取り価格を決めていくということ、こういったことを今順次進めておりまして、大規模の太陽光から始めて今だんだんその規模要件を緩めて拡大し、同時に、これを洋上風力、さらにはバイオマス、どこまで競争力のある電源をつくっていけるかというような取組を進めているところでございます。そういう中で入札というのが非常に大きな意味を持ってくる。これが一つの現在の取組でございます。 これと同時に、確かに厳しくしていくだけでもいけないものでございますので、技術開発もしっかりと応援していかなければならない。そういう観点では、太陽光発電の発電効率をより高いものにしていくための技術開発をNEDO、産総研等と一緒になりながら現在進めておりますし、今後期待されます洋上風力に関しまして、この低コストの工法ですとかメンテナンスの手法、こういったものの開発も進めていきたいと考えております。 あと、プロセスを短くするという意味では、環境アセスメント、これを環境省と一緒になりまして効率的、効果的に進めていく方策、こういうこともしっかりと検討していきたいと考えてございます。
○熊野正士君 終わります。ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 片山大介君。
○片山大介君 日本維新の会・希望の党の片山大介です。 私もまず冒頭に、先ほど江崎委員と舟山委員が言った議事録、公開すべきだと思いますよ。これ、私も以前、環境委員会で言ったんですね。水面下でなくて、やはりこれ国民に広く知ってもらって国民議論というものをやらなきゃいけないんですよ。これ言ったんです。私も環境委員会のときに言ってそのままになっているので、これ是非やっていただきたいと思います。 それで、私は今日は、日本のエネルギーを考えるに当たって一番重要な原子力について聞きたいと思います。 先ほどミックスの話が出ました。二〇三〇年度、原子力二二から二〇%。じゃ、現状はどうかというと、直近の二〇一七年の速報値が三%余り。東日本大震災の以前はどうだったかというと、二〇一〇年の実績では二六%。そうすると、二〇三〇年度に二〇%にするとなると、これ原発の稼働数を、これ震災前に近いぐらいの相当数を再稼働しなきゃいけなくなるんですよ。そうすると、時間的には今後十年ぐらいしかないんです。 この十年間で原発に対する国民の信頼性を高めて安全に再稼働を進める、それで二〇%を実現する。これ、根拠を教えていただきたい。
○副大臣(磯崎仁彦君) お答えをさせていただきたいと思います。 まず、二二%から二〇%という根拠でございますけれども、先ほど資料四ページ目の中でお示しをさせていただいたように、やはりエネルギーにつきましては、3EプラスSということで安全性は大前提にした中でエネルギーの自給率を向上させる、電力コストを抑制する、温室効果ガスの排出抑制、削減という、この三つの目標を同時に達成するということで、この原子力の場合におきましても、個別の原子力発電所の再稼働の状況を積み上げるということではなくて、マクロ的な数値ということでこの数字を設定をしたということでございます。 果たしてこの二〇から二二%を達成可能なのかという御質問でございましたけれども、ここにつきましては、原子力規制委員会の審査を経て、既存の原子力、これを再稼働させて、震災前の平均稼働率が七割ということでございますが、これを八割程度まで稼働率を向上させる、あと、一部の炉については法令で認められた四十年ではなくて期間の延長を行う、こういったことをやることによって達成可能な水準であるという、そのように認識をいたしております。
○片山大介君 短くて結構でございます。 じゃ、規制委員会側に聞きたいんですけど、その審査を粛々と進めればスケジュール的に震災前の稼働数に戻ることが可能なのか、これはどういうふうにお考えか。簡単に。
○政府参考人(山田知穂君) 規制委員会としましては、政府のエネルギー政策についてお答えする立場にないため、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、原子力規制委員会としては、事業者から提出された原子力発電所に係る申請について厳正かつ的確に審査を進めるということをやっていきたいというふうに考えてございます。
○片山大介君 そうなんですよね。 それで、何か原子力規制委員会の審査に合格しても、地元の同意ってなかなか得られていないのが現状なわけですよね。それで、その規制委員会の厳しい規制というのは世界最高水準だと言われていますよね。それをクリアしても地元の人たちは不安を抱いているんですよね。 これ、何で不安を抱いているのかお分かりですか。どう考えますか。
○副大臣(磯崎仁彦君) 確かに、この原子力につきましては、福島事故を踏まえまして、やはり依然として国民の皆様の間に不安感が存在をして、原子力に対する社会的な信頼は十分に獲得をされていないという、そういうふうに認識をしております。これは、福島事故というあの事故が発生をしたということ、これが非常に大きな影響を受けているんだろうというふうに思っております。 ただ、こうした現状を正面から受け止めまして、原子力の社会的な信頼性の獲得、これはやはりいろんな形で、情報を公開するとか説明責任を果たすであるとか、私も企業におりましたときには、伝えたつもりになっておってもそれが果たして伝わったのかということもございますので、やはりきちんと伝わるような情報公開の仕方もしていく必要があるんだろうなというふうに思っておりますので、こういった丁寧な情報提供をするということによって国民の理解が深まるように不断の努力を続けてまいりたいというふうに思っております。
○片山大介君 いや、それがきちんとできているのかどうかというのがあるのと、もう一つは、やっぱり原子力はトラブルが多いからですよ、相変わらず。この一年見ても、原子力機構の「もんじゅ」、それから東電の福島第一原発の廃炉作業でのトラブルが相次いでいるんですよ。今年一月にも茨城県の東海村で、原子力機構の核燃料サイクル工学研究所、ここで放射性物質漏れのトラブルが起きているんですよね。何でこうもトラブルが相次ぐのかなんですよね。これが原子力に対する信頼感をなくしているという、これ事実だと思いますよね。 それで、原子力機構の所管は文科省で、今日、文科省も来ているというので、文科省、これ、トラブル相次いでいるのをどう考えますか。おたくの所管が多いんですけどね。
○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のとおり、「もんじゅ」、それから核燃料サイクル工学研究所の管理区域内における汚染トラブルなど、原子力機構においてトラブルが繰り返されていることは誠に遺憾と承知しておりまして、文科省としても真摯に対応してまいる所存でございます。 過去のトラブルを受けて実施されました原子力機構改革等で指摘されておりますのは、横断的に運営上のリスク把握、分析をして、それを経営判断につなげる意識や仕組みが不十分であること、あるいは安全文化醸成活動の効果の検討、それからフォローアップ、これが不十分であることなどが指摘されており、今鋭意改善に取り組んでいるところでございます。 文科省といたしましても、原子力機構において再発防止策を含む今後の安全対策等の改善策が現場の職員とのコミュニケーションを密にしてボトムアップで確実に進みますよう、引き続き原子力機構を指導監督してまいります。
○片山大介君 いや、それをきちんとやれるかどうかだと思いますよ。 それで、基本的に、トラブルについてはその事業主体が一義的には責任もちろんあるとは思いますけど、なすべきことをやっていなかったというのがありますけどね。 あと、規制側にも聞きたいんですけど、規制当局として今後必要になってくること、これトラブル阻止のためにどういうことを考えているのか、これも併せてお伺いしたいんですが。
○政府参考人(山田知穂君) 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の事故の反省と教訓に基づき、規制機関は原子力の利用を推進する機関とは分離されるべきとの考え方の下で設置された組織であり、科学的、技術的な見地から独立して意思決定を行うこととされてございます。 今後も、厳正かつ的確な規制の遂行を行うことでこの責任を果たしてまいりたいというふうに考えてございます。
○片山大介君 それで、ちょっと時間がないから言いますけど、今回のその議論をずっと通してきて、日本のエネルギー政策が力強いものになっていないのは、やはり原子力に対する長期的な位置付けというのが不透明になっているからだと思うんです。今日も確かに小型炉の開発とか話が出ていたけど、そもそも本当に原発を一体どうするのか。これ、再稼働の是非もそうですよ、使用済核燃料の処理だってそう。それから、廃炉の進捗だってそうだし、新増設を本当にするのかどうか。そうしたことを総括的に、安全性、コストも含めて、国は、国論を統一できるような、統一するための作業をもう始める時期に来ていると思いますよ。 このままいけば、間違いなく二〇三〇年のエネルギーミックスって到底無理ですよね。だから、原子力は縮小していくことになると思いますよ。そう考えれば、原子力を考える、原子力の結論を考えるタイムリミットが私は来始めているんだと思いますけど、そこはどうお考えか。
○副大臣(磯崎仁彦君) まず、今、新増設、リプレースという話もございましたけれども、今政府と原子力事業者が注力すべきことは、安全最優先の姿勢で真摯に再稼働に対応していくというふうに考えておりまして、現時点において原発の新増設、リプレースは想定をしていないということでございます。 その中で、先ほど御説明をさせていただいたように、昨年七月に閣議決定をいたしましたエネルギー基本計画の中においては、二〇三〇年に向けてどうしていくのか、二〇五〇年に向けてどうしていくのかということを書かせていただいております。 また、エネルギー基本計画の中では、原子力につきましては使用済核燃料を再処理する核燃料サイクルを推進をする、こういったことの基本方針もこの基本計画の中ではしっかり書かせていただいているわけでございますので、こういった閣議決定を受けたエネルギー基本計画を踏まえてしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。
○片山大介君 書いてあるのをこれ実際にきちんとやれるかどうかですよね。それ今おっしゃっていましたけど、じゃ、廃棄物の処理だって、処分先まだ決まっていないですよね、どこもね。 だから、書くのはいいんだけど、実際にもうそれを決めていかなきゃいけない時期に来ていると思いますよ。そういう議論を今後十年間でやっていかなければ、このエネルギーミックスも到底無理だと思いますよ。そこら辺はどうお考えですか。
○副大臣(磯崎仁彦君) 今、廃棄物の処理の話も出ました。これにつきましては、やはり既に相当量の使用済核燃料が存在をしているわけでございまして、やはり我々の世代で出たものについては決して次の世代に先送りしてはいけないという、こういうこともしっかり念頭に置いているわけでございまして、そういった問題意識に立って国が前面に立っていくということで、科学的な特性マップ等々も公表していって一歩一歩この最終処分についてもステップを踏んでいるということでございますので、このエネルギー基本計画、書いただけではなくて実行することがもちろん重要でございますので、それを踏まえて、その実現に向けて最大限努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○片山大介君 是非やっていただきたい。 それで、最後に一問。カーボンプライシングもちょっと聞きたいんです、環境省に来てもらったので。 それで、日本じゃカーボンプライシングの議論なかなか進まないですよね、今ね。議論はしているけれども、遅々として進まないですよね。 それで、カーボンプライシングをこれ導入することになれば原発に対する経済的な評価というのは変わってくるわけですよね。カーボンプライシングを厳しく導入すれば導入するほど原発に対する経済的優位性というのが出てくるわけで、だけど今聞いたら、このカーボンプライシングが、原発のことは、これコストもすごく大切なんだけれども、そういったことまで含めて全く検討している余地もないんですけれども。 もし本当にカーボンプライシングを考えるんだったら、そういったことも考えていく、原子力との兼ね合いも考えていく、これ必要だと思いますが、これ最後にお伺いします。
○副大臣(城内実君) 環境省といたしましては、独立性の高い三条委員会である原子力規制委員会を外局として所管しているということは事実でありますが、原発の評価に関する発言は、そういった独立性が高い三条委員会でございますので、発言は差し控えさせていただきたいと思います。 そもそもカーボンプライシングにつきましては、現在、中央環境審議会の下で議論がなされているところでありますが、原発のコスト評価は行っておりません。カーボンプライシングがエネルギーコストにどのような影響を与える可能性があるかをめぐっては様々な見解があり得るところでありまして、重要な論点であるとは考えられます。 以上です。
○片山大介君 これで終わります。是非そういったことも考えていっていただきたいと思います。 終わります。
○会長(鶴保庸介君) 質疑を続けます。 山添拓君。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 私からも、昨日公表されましたパリ協定に基づく温暖化対策長期戦略案について質問をいたします。 今世紀後半のできるだけ早い時期に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする、脱炭素化のために、世界的には石炭火力発電のゼロが流れであります。 長期戦略案に先立つ有識者懇談会でも座長の案として石炭火力全廃の方向性が示された時期もあったと、報道でもされておりますけれども、これは事実ですか。
○政府参考人(森下哲君) このパリ協定長期成長戦略懇談会でございますけれども、民間の有識者の方々から成る懇談会ということでございます。 都合五回懇談会が開催されておりますけれども、第四回懇談会までの議論を踏まえて座長が作成したたたき台を基に委員の間で意見交換が重ねられまして、最終的に座長の下で提言が取りまとめられたものと承知をしております。その過程でそれぞれの委員から様々な意見が表明されたと認識をしておりますけれども、個別の委員の意見についてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○山添拓君 四回踏まえて五回目に案が出されたとおっしゃるんですけれども、座長は四回目にどうも次回までに私の責任でたたき台を作ると話をされていたようで、その後に公式の会合は開かれずに、そして四月二日の五回会合で提言が公表されたということが言われています。 今、会合は五回だったという話なんですが、それ以外に二回の非公式会合があった、これは事実ですか。
○政府参考人(森下哲君) 本懇談会の議論の進め方については、座長から、御自身のイニシアチブの下で委員と議論を行う旨の御発言がございました。この方針を踏まえまして、忌憚のない意見交換を行うという観点から、座長と委員との対話を通じて提言を取りまとめていただいたものと承知をしておるところでございます。 詳細についてはコメントは差し控えたいというふうに思います。
○山添拓君 いや、会合があったかなかったか、これも非公開なんですか。
○政府参考人(森下哲君) 座長より、御自身のイニシアチブの下で委員と議論を行う旨の御発言があったということでございます。この方針を踏まえて、提言を取りまとめる段階で、座長と委員との対話を通じて提言が取りまとめられたということでございます。
○山添拓君 いや、お答えになっていないと思うんですね。有識者懇談会であれば座長はイニシアチブで何でもやっていいということにはならないと思うんですね。 これは、開示をできない非公式会合と言われている座長案をまとめるに至った経過については、会合があったかなかったかも示せない、こうおっしゃるんですか。
○政府参考人(森下哲君) 先ほど申し上げましたとおり、この懇談会の議論の進め方でございますけれども、座長から、御自身のイニシアチブの下で委員と議論を行う旨の御発言がありました。この方針を踏まえて、忌憚のない意見交換を行う観点で、座長と委員との対話を通じて提言が取りまとめられております。 その経緯を公開する予定はございません。
○山添拓君 ちょっと、なぜ開示ができないのかということがその説明では全く理解できないんですね。 何か具合が悪いことあるんですか。
○政府参考人(森下哲君) この懇談会の議論の進め方につきましては、繰り返しになって恐縮でございますけれども、座長から、御自身のイニシアチブで委員と議論を行うという旨の御発言があって、それを踏まえて進められておるということでございます。そこを尊重させていただいているということでございます。
○山添拓君 これちょっと、余りにもひどいと思うんですね。先ほど江崎議員からもありましたけれども、産業界からの意向で修正されたという報道もあるところです。 経団連は、今月、日本を支える電力システムを再構築するという提言を発表しておりますが、その中では、石炭を始め化石燃料由来の電源構成が国際的に批判を浴びているとしているんですが、石炭火力の新増設を見直すということは一言も書かれておらず、これ、むしろ進めるというつもりでおります。ですから、そうした経過は、経済界からの要請で、産業界からの要請で石炭火力ゼロだという方針がゆがめられたという可能性はさもありなんということだろうと思うんですね。 会議録がないというお話だったんですが、そしてまた、その過程で様々な意見はあったんだということもお話しでした。提言についての元々の座長案とそれに対する各委員の意見、これを記したような資料、これはありますね。
○政府参考人(森下哲君) 懇談会についてはこれまで五回議論がされておりまして、それまでの間、議論の結果につきましては議事概要という形で公表もさせていただいております。その中で、様々な意見が出ているということはお示しをさせていただいているというところでございます。
○山添拓君 議事概要については承知していますけど、議事概要の後なんですよ。そこには載っていない経過なんですね、四回目の段階では座長案というのは示されておりませんから。 それ以降の経過について記した資料というものはありますね。
○政府参考人(森下哲君) 第四回の長期成長戦略懇談会で、北岡座長からは、今後の進め方であるけれども、次回までに私の責任でたたき台というかスケルトンというか、大体こういうふうな構成ではどうだろうかと、そこには皆さんの意見を全員入れると、それを踏まえた議論を一月に行う、それからもう絞り込みを始めるというのが私の原案であるが、いかがかというような形がありまして、その後、座長と委員との間で忌憚のない意見交換が行われて、その結果として提言が取りまとめられたというふうに理解をしてございます。
○山添拓君 その間の意見交換についての資料を提出していただきたいと思うんですけれども。
○政府参考人(森下哲君) その経緯を公開する予定はございません。
○山添拓君 会長、この調査会として、この調査会の「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」という調査テーマに関わっての重要な議論が国会にも示されない、これは重大な問題だと思います。民主主義のプロセスの問題ですので。しかも、石炭火力について、依存度を可能な限り引き下げることなどに取り組んでいくというこの今回の長期戦略案の結論は、石炭火力発電については僅か四行しかないんですね。 この重大な方針決定についての経過が明らかでないというのは大変問題だと思いますので、調査会としても適切に対応するべきだと思います。 お取り計らいいただきたいと思います。
○会長(鶴保庸介君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○山添拓君 もう一点、原発についても伺いたいと思います。 脱炭素化のために原発が必要だということを長期戦略案でも示されています。原子力の利用を安定的に進めていく、これは、脱炭素化のためには将来にわたって原発に依存し続けると、こういうことなんでしょうか。あるいはまた、安全性、経済性、機動性に優れた炉の追求ということも書かれておりまして、その中で、高速炉や先ほどの小型モジュール炉の開発なども記されています。 先ほど磯崎副大臣からは、新増設、リプレース、これ、現時点においては検討していないというお話がありまして、政府は一貫してその答弁をしているんですが、しかし、小型モジュール炉などの開発を進めていくというのは、これ、将来的には新増設を見据えた方針を示したということになるんじゃないですか。経産省。
○政府参考人(高橋泰三君) お答え申し上げます。 エネルギー基本計画の考え方でございますけれども、今日、磯崎副大臣からも御説明をさせていただきましたように、資料でいいますと三ページ、お配りした資料の三ページでございますけれども、二〇三〇年に向けて原子力依存度を低減し、再稼働を進めていくということでございます。二〇五〇年につきましては脱炭素化に向けてあらゆる選択肢を追求していくということで、原子力についても脱炭素化の選択肢、安全炉の追求、バックエンドの技術開発に着手ということで御説明させていただいております。 また、昨年七月に決定いたしましたエネルギー基本計画におきましても、小型モジュール炉や溶融塩炉を含む革新的な原子炉開発を進める米国や欧州の取組も踏まえつつ、国は長期的な開発ビジョンを掲げ、民間は創意工夫や知恵を生かしながら、多様な技術間競争と国内外の市場による選択を行うなど、戦略的柔軟性を確保して進めるということで、研究開発の技術的課題としてはエネルギー基本計画でも研究を進めていくということを書いてございまして、そういう点について今回の長期戦略でも整理をされたものというふうに理解をしております。
○山添拓君 脱炭素化の選択肢として掲げて、そのために小型モジュール炉の開発なども、あるいは高速炉も含めて記しているわけですよ。ですから、単なる研究だけの位置付けではないだろうと思うんですね。 将来的には、新増設、今とは違った小型モジュール炉や別の形を取ることもあるのかもしれませんけれども、これを進めていくということなんですか。これは、可能な限り依存度を低減するということとも矛盾することになるんじゃないでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 今長官から御答弁させていただいたとおりでございまして、エネルギー基本計画の中には、将来に向けて、再生可能エネルギー、水素、CCS、原子力などあらゆる選択肢を追求する野心的な複線シナリオ、これを進める中で脱炭素化に向けた取組を進めていくということになってございます。
○山添拓君 時間ですので終わりますけれども、今後の新増設について、新たな形態での新増設については否定されなかったということは重大だと思います。経団連の先ほど指摘した提言の中でも、脱炭素化のために原子力は不可欠だと、そして再稼働と運転期間の延長、新増設、リプレース、これ政策に位置付けるべきだとしております。 こういう意向を受けて、国民の原発ゼロを求める世論も無視した進め方をするのは大変問題だということを改めて指摘をして、質問を終わりたいと思います。
○会長(鶴保庸介君) 他に御発言はございませんか。──他に御発言もなければ、本日の質疑はこの程度といたします。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○会長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○会長(鶴保庸介君) 次に、委員間の意見交換を行いたいと思います。 本日は、最終報告書を取りまとめるに当たり、委員各位の御意見を賜りたいと存じます。 発言のある方は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。 なお、御発言は着席のままで結構でございます。 多くの委員の方が発言の機会を得られますように、発言時間は一回当たり五分以内となるように御協力をお願いをいたします。 それでは、発言のある方は挙手を願います。 赤池誠章君。
○赤池誠章君 自由民主党の赤池誠章です。 私たちは、この資源エネルギーに関する調査会で三年間の議論を積み重ねてまいりました。国民代表として、特に参議院は熟慮の府であるという二院制の独自性もあり、この調査会において、関係者の協力を得ながら委員各位の真摯な議論を積み重ねてまいりました。 調査会活動全体を通じて感じたことが三点ございます。第一は、国民の不安払拭の必要性です。第二は、全体で合意できる点は研究開発、技術革新にあるのではないかという点です。第三は、まだまだ議論しなければならないのは、当然、原発問題だということであります。 第一の国民の不安払拭の必要性とは、資源エネルギー問題は非常に長期的で国際的で、そして技術的であり、高度な専門知識の問題であります。その影響は経済活動や国民生活に直結するわけであります。その内容を国民に理解を広げ、不安を払拭するということは大変重要であります。 政府はもちろんでありますが、専門家が国民から信頼を高めること、そして専門家と国民をつなぐ役割を担う連携役が大変重要だと思っております。それは、東日本大震災の経験をもって設立された独立性の高い原子力規制委員会であり、そして私ども国権の最高機関である国会、参議院に設置された調査会もその重要な役割を担っているものと考えております。 第二に、全体で合意できる点は研究開発、技術革新にあるのではないかと思っております。 本調査会において三年間与野党で議論してみて、共通する部分、合意できる部分としては、我が国の強みである科学技術、研究開発を積極的に活用した技術革新であったということだと思っております。再生エネルギー始め送配電、企業、家庭での効率的使用、AI、IoTを活用する蓄電、再資源問題、又は視察をした核融合を始め自動運転、様々な、メタンハイドレートを含めて要素があるわけでございます。 そういう面では、三年間の成果として、委員各位の積極的な参画を得、理解を踏まえた上で、調査会で是非提言をしたいものだと思っているところであります。 第三に、まだまだ議論しなければいけないのは、当然、原発問題であります。 委員各位の関係者の主張の隔たりは大きいものがあるということで感じております。立場は大きく四つあるのではないかと感じています。一つは原発の再稼働反対で即時ゼロ、二つ目は再稼働容認だが将来ゼロ、三つ目は再稼働を行い原発を改修して維持すること、四つ目は再稼働をして原発の新増設まで行う。以上、四つの立場であります。 それぞれの立場には強い思いと理屈があるわけでありますが、歩み寄りというのは容易ではないわけでありますが、それぞれの考え方の議論の糸口、共通基盤はつくることはできないかということを感じております。 その共通基盤としては三つあるのではないかと思っています。一つ目は、やはり我が国の戦後のエネルギー選択の歴史に学ぶことではないかということです。二つ目は、原発も自然エネルギーの一つであるということをもう一度確認するということであります。三つ目は、原発問題も、先ほど申し述べましたが、研究開発、技術革新の視点も重要ではないかということであります。 我が国の戦後のエネルギー選択の歴史に関しては、皆様方御承知のとおりでございます。水力から石炭へ、石炭から石油へ、石油ショックを踏まえた脱石油の動きから原子力が主流となり、東日本大震災の件もございましたので、現在、再エネ、脱原発の流れが出てきたわけであります。そういう面では、共通する部分というのは、一つのエネルギーに依存することなく、やはりエネルギーミックスの組合せというのは大変重要ではないかということが共通面として言えるのではないかと思っています。 二つ目は、原発も自然エネルギーの一つであるということです。一年前、昨年四月に私が本調査会で質問をさせていただきました。いわゆる原発は人工的に人類がつくり出したもので、自然の法則、摂理に反するもので、人間が制御することはそもそも不可能ではないかという意見もあります。しかしながら、アフリカのガボン共和国のオクロ鉱床において天然原子炉が発見されることによって、原発も自然エネルギーの一つであり、自然現象の一つであれば人間が制御の可能性が残されているのではないかということを見出されたと思っております。 そういう面では、パリ協定の先ほどの議論もございますが、地球温暖化の削減目標に関して、再エネだけで十分なのか、やっぱり原発のことも含めた上での考えを、可能性を残しておくべきではないかと思っております。 最後に、第三に、原発問題の研究開発、技術革新の視点に立つということであります。 そういう面では、携帯電話が5G、第五世代の登場が話題となっているわけでありますが、原発もおおむね第二、第三世代の原子炉であり、最新の商用原子炉というのは安全対策をやった第三プラス世代という、今後、先ほども議論になっておりましたが、第四世代の中でそういったものもしっかり見据えるということは大変重要ではないかというふうに思っているところです。 私たちは安全でなければ生きられません。しかしながら、絶対安全というのは、これまた残念ながらあり得ない。そういう面では、危険性が内在している中で危険性ゼロというのは、我々人間である以上難しいところであるわけであります。 そして、あり得ない絶対安全、危険性ゼロ社会を求める余り、日常生活の負担が大きく、経済活動が停滞し、雇用を失い、生活面に苦しさがあるということは本末転倒の部分ではないかということであります。全体像を現実に見極めるということが大変重要ではないかというふうに思っております。 資源エネルギー政策とは、改めて、国民の不安を払拭すべく、研究開発、技術革新を進めて、原発を含めたエネルギーミックスをしっかり考えていくことが重要だと考え、私の意見表明といたします。 以上です。
○会長(鶴保庸介君) 江崎孝君。
○江崎孝君 立憲民主党・民友会・希望の会の江崎でございます。 私は、まず、今の質疑の関係について指摘をしておきたいと思います。 政府案、G20に向けて、脱炭素社会に向けて石炭火力発電をどうしていくのかということは非常に重要な課題であったはずでありますけれども、それに向けて懇談会で様々な議論がされたこと、それを、新聞報道によりますと、北岡座長が、長期的に全廃に向かっていく姿勢を明示すべきだという、そういう提言をしていたこと、それがいつの間にか、それが違う方向での政府案になってしまった。 先ほどの質問あるいは回答を見ていただいても分かるように、その内容が民主主義国家である日本の中で全く分からないという、非常に異常事態になっていると思います。これはあってはならないことです。様々な意見、それぞれちゃんと分かった上でこういう問題に、こういう考え方に発展をしていったということ、それはお互いが理解をするべきものでありますから、今回の政府の対応については全く僕は理解できない。そのことをまず指摘をして、何らかの対応を取っていただきたいというふうに思います。 そこで、平成三十年七月に策定されました第五次エネルギー基本計画ですけれども、エネルギー選択を構想するに際して常に踏まえるべき点として、二〇三〇年のエネルギーミックスの実現、二〇五〇年のエネルギー選択に際して、原子力については安全を最優先し、再生可能エネルギーの拡大を図る中で可能な限り原発依存度を低減するとありました。こうした認識自体は私は評価はできますけれども、では、それは取組がどうかというと、全く理解ができません。 基本計画は、二〇三〇年エネルギーミックスで原子力の構成比率を二二%から二〇%としていますが、これは震災前の二〇一〇年度の原子力の構成比率の二五%と同じような水準であって、このことは原発回帰を志向しているとしか考えられないわけであります。 これまで、原子力安全・保安院を廃止し、原子力規制委員会が新設され、また、基本計画には原子力政策の再構築とされました。しかし、これだけの大事故を起こした、さきの福島の大事故でございますけれども、大事故を起こした原子力であるにもかかわらず相変わらずのエネルギーミックスでは、国民の原子力への懸念は解消できるはずはなく、原子力政策の再構築の真剣度が疑われます。さらに、原子力は、高レベル放射性廃棄物の最終処分方法が決まっていないなど、使った後の対応策にも未知な部分が多くあり、深刻な問題であります。したがって、まず原発を使い続けることを一日も早く止めなければならない、これをまず指摘をしておきます。 次に、再生可能エネルギーの導入促進についてです。 地球温暖化問題への対応ということもあり、既に小水力発電、風力発電、そして太陽光発電といった再エネの導入が進んでおり、それを活用した地域の取組、地域でのエネルギー自給の取組や地域の再エネを柱としたスマートコミュニティーの取組等も広がっています。 これまで電力といえば大きな火力発電所などでの発電でしたが、時代は変わり、地域ごとに小さな発電所を導入して、その地域で安定した電力需要が実現する世の中になりました。 私は、基幹的電源である大きな発電所の必要性自体は否定はしませんが、ダムにおける水力発電の活用も図るべきです。それとともに、地方での取組を生かし育てる観点から再エネ導入を促進することは、結果として、日本全体の電力の安定供給にもエネルギー自給率の向上にもつながるものとして取り組む必要があると考えます。 最後に、エネルギー問題の解決に向けた技術革新の必要性について申し上げます。 当調査会における参考人からも、イノベーション、技術革新の必要性について度々意見が述べられたとおり、地球温暖化問題への対処と経済成長の両立のためには技術革新が欠かせません。これは、再生可能エネルギーの導入や温室効果ガスの排出削減といった分野だけでなく、電力の安定的かつ効率的な供給のためにも発電所の高効率化のためにも技術革新が必要であって、そのための研究開発を強力に進めなければならないと考えています。 ただし、研究開発の成果は現場に生かさなければなりません。私はこの場でも取り上げましたけれども、たとえ原子力発電所のフィルターベントが有効と分かっていても、取り付けなければ意味がないわけであります。したがって、技術革新を実現するための研究開発の重要性とともに、研究開発の成果のいち早い現場への反映も重要であることを申し上げておきます。 以上、意見を述べました。本調査会は活動の最終年を迎えましたが、今後も資源エネルギー問題については引き続き真摯に議論を進めていく必要があることを申し上げ、私の意見表明といたします。
○会長(鶴保庸介君) 山本太郎君。
○山本太郎君 山本太郎です。 先日の山添拓委員の指摘もございました原子力の発電コスト、一キロワット時当たり十・一円、原発はほかの電源よりも安いという話に疑義が生じている件についてお話ししたいと思います。 大本の電源コストの試算がおかしければ、現在のエネルギーミックスと呼ばれるもの自体、何を議論しても無意味です。総合資源エネルギー調査会発電コスト検証ワーキンググループの試算、各電源別コストにおいて原子力が一キロワット時当たり十・一円という根拠の前提、事故リスク対応費について、東電原発事故による事故対応費を十二・二兆円で想定しています。しかし、民間の日本経済研究センターでは、事故対応費用が総額八十兆円を上回るおそれと試算。この試算でいくと、廃炉・賠償費用等が一兆円増えると一キロワット時当たり〇・〇四円増加するので、民間試算の八十兆円でざっくり計算しても、二・七円以上コストは上がる計算。本当に必要な情報は、原子力を維持するために安いと感じさせるための試算、楽観的数字ではなく、厳しい視点で出されたコスト試算こそが人類史上初の大事故を経験した私たちには必要なのではないでしょうか。 ほかにも、追加的安全対策費は、電力会社が一基当たり約一千億円と見込まれているのに、なぜか試算では六百一億円しか見込んでいない。その理由、エネ庁に尋ねたら、原発事故前に建設された直近の四基の発電施設、この建設費用の平均が四千四百億円、これに追加的安全対策で一千億円掛かるけれど、この一千億円は新設の設計段階から考慮していれば六百億円で済むとのこと。コスト試算の前提が新設の発電施設を造った場合だからということです。 これに対して、本調査会に参考人として出席された大島堅一先生、朝日新聞インタビューに、原発の建設費の想定が甘過ぎます、福島の事故以前に建設されたような原発を建てるという想定で建設費を一基四千四百億円とし、そこに六百億円の追加的安全対策を加算するというものです、設計段階で安全性の高い原発を想定しないという非常に奇妙な試算ですと疑問を呈していらっしゃいます。このコスト試算、今現在稼働中又はこれから再稼働する原発が低コストである根拠にはなり得ない。子供でも分かる話です。 新設原発の建設費、世界的に見ても高騰しています。原子力十・一円のコスト試算では、新設費は安全対策費を入れて五千億円、百二十万キロワット級で五千億円。しかし、政府と三菱重工が共同で進めてきたトルコへの原発輸出では、建設費が五兆円と当初想定の二倍に上る見込み、トルコ側との交渉難航と報道がありました。トルコの百十二万キロワット級が四基で五兆円、一基当たり一・二五兆円。日立が進めていたイギリスでの原発新設の案件、東電原発事故を受けて、安全対策などのコスト増大により総事業費が二基当たり二兆円から三兆円規模にまで増大、頓挫。 日本の原発は安全対策込みで新設でも建設費五千億円とお手頃価格なのは、海外で頓挫したコスト増大の原因であるメルトダウンした核燃料を受け止めるためのコアキャッチャーや、大型航空機の衝突に耐える二重構造の格納容器などが含まれないから。原発を新設する際のコストに世界基準の安全対策は試算に入れない時点で、より強化されて堂々復活した安全神話が見て取れます。大島先生によると、これら安全対策を踏まえると、原発の一キロワット時当たりの発電コスト、十七・六円になると試算。 本当の収束方法も、本当の収束時期も見通せないスリーメルトダウン事故を起こしておきながら、原発事故の原因究明もなされず、世界最高水準という根拠のない気合と組織票や献金をくれる企業の既得権益を守り抜く気概だけで、これから必ず来ると言われる首都圏直下や南海トラフを乗り切るというんですから、もはや正気ではないレベル。メルトダウンは、原発だけでなく、意思決定に関わる政治にも広がっているとしか言いようがありません。 バックエンドに関する突っ込みどころも満載ですが、提案に移ります。 わざわざ参考人をお呼びし、貴重な御意見を頂戴したわけですから、実態に反映できる調査会であってほしいと考えます。 昨年四月、政府によるエネルギー政策のための審議会とかワーキンググループなどの立ち上げ方、運営方法などで問題として考えられる部分はという私の問いに対して、参考人の大島堅一先生は、政府の方針が先にありまして、それに沿う形で委員構成が決められるというのが、残念ながら、残念ながらというか、そういうようなことになってございますと御発言。 まず、明らかに政府寄りの人員で固められた発電コスト検証ワーキンググループの構成員を刷新して、再度、リアルなコストの検証を求める決議を本調査会で出すことを、会長、お諮りいただけませんか。
○会長(鶴保庸介君) 理事会で協議をさせていただきたいと思います。
○山本太郎君 ありがとうございます。 終わります。
○会長(鶴保庸介君) 熊野正士君。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。 資源エネルギー調査会が、「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」ということで、調査テーマとして、三年を掛けて精力的に調査を進めてまいりました。 私自身は三年目からこの調査会のメンバーとして勉強をさせていただいたわけですけれども、本年二月に茨城県の産総研を視察をいたしました。そのときに、メタンハイドレートの調査研究の現状と展望というものも伺いました。また、再エネといったところの技術開発のお話もいただきました。また、この調査会では、エネルギー分野における第一人者の方々を参考人としてお招きをして御意見を聴取をして、我が国におけるエネルギー政策の在り方について認識も新たにさせていただいたところであります。 私からは三点意見を申し述べたいと思います。 まず一点目ですけれども、先ほど赤池委員の方からもお話がございましたけれども、本調査会がちょうど最終年の三年目ということで、通常であれば報告を取りまとめるということだろうと思いますけれども、もう一歩ちょっと踏み込んだような形で、赤池委員の方からもお話ありました提言というふうなものを是非取りまとめれればなというふうに思います。 この調査会というのは参議院独自の調査会でございますので、そういった参議院の存在意義というものも考えますと、そのしっかりと勉強してきた、三年掛けて調査してきたことを一つの形として、提言というふうな形で取りまとめれればいいんじゃないかなというふうに思います。エネルギー政策についてはいろんな様々な意見があるということは承知しておりますけれども、まずはみんなが共有できる部分から、しっかりとして、参議院として意思を示していくということは非常に大事かなというふうに思います。 二点目ですけれども、二点目については、先ほど赤池先生もそうですし江崎先生もお話ございました、いわゆる技術革新、イノベーションの推進、促進ということでございます。 研究開発をしっかりやっていくということを是非しっかりと取り組んでいけるように、いわゆる再エネの普及に向けた取組であるとかあるいは脱炭素化に向けた取組といったものは、国を挙げて重点的に進めるようなものを考えております。 最後、三点目ですけれども、三点目については、これも赤池委員の方からお話ございましたが、国民的なエネルギー政策についての理解をしっかりと深めていくということが重要じゃないかなというふうに思います。 エネルギーの適切な選択にとって、政府による関連情報の開示であるとか徹底した透明性の確保というものは前提として、東日本大震災とそれから東京電力福島第一原発の事故後、エネルギー全体に対する国民の関心というのは非常に高まっているというふうに思います。東日本大震災直後の電力の安定供給に対する懸念から節電への取組が定着し、災害時の対応力を高める観点から、分散型エネルギーシステムに対する関心も高まっております。 そういったことも踏まえながら、いわゆる国民のエネルギー政策に対する理解といいますか、そういったものをしっかりと深めれるようなことも是非発信をしていければいいかなというふうに思います。 以上です。
○会長(鶴保庸介君) 儀間光男君。
○儀間光男君 日本維新の会・希望の党の儀間です。意見を申し上げます。 我が国のエネルギー政策を論じるに当たっては、まず、我が国がどのようなエネルギー政策を取ってきたのかを考察し、その歴史的認識の上に立って議論する必要があると考えます。 御承知のとおり、我が国のエネルギー政策は明治維新を境に大きな変貌を遂げ、まき炭から石炭へ、石炭から石油へ、石油、石炭からエネルギーの多様化へとかじを切ってまいりました。その変遷の中で我が国の原子力政策を大きく後押しした要因は、一九七三年に勃発した第四次中東戦争、すなわち第一次オイルショックで、そのオイルショックは我が国の経済面や国民生活にも多大な影響をもたらしました。 オイルショック以降、我が国はエネルギー資源を石油に依存するリスクを軽減すべく、原子力発電、石炭火力発電、LNG火力発電などの石油代替源の開発を進展させました。中でも原子力発電は、二酸化炭素を排出しない、大量の電力を安定供給できること、また、我が国のエネルギーに関わる諸問題を解決できるとの判断に基づき、原子力発電を中心に据え、再生エネルギーを活用する方向へとエネルギー政策を修正した経緯がございます。 二〇一〇年、震災前の電源開発電力量は、LNGが二九・三%、原子力は二八・六%へとエネルギー構造は転換されてまいりました。二〇一〇年六月に策定したエネルギー基本計画でも、エネルギー自給率の向上及び地球温暖化対策の要求を満たすため原子力発電を積極的に推進することを同計画に盛り込んだものの、同計画策定から九か月後に東日本大震災が勃発、多大な原発被害が生じ、原発への安全神話を崩壊し、我が国のエネルギー政策を見直すことになったのは承知のとおりでございます。 震災後の二〇一三年の電源別発電電力量構成比は、震災前には三割近く占めていた原発が稼働を停止したため、原発を補うための火力発電の割合が増加し、その結果、海外からの化石燃料依存度は八八%にも達し、地政学上、影響を直ちに受ける度合いが増したことは否めない事実でございます。 政府は、二〇一四年四月十一日、東日本大震災以降最初のエネルギー基本計画を閣議決定したが、同計画でも、前計画と同様に原子力発電の持つ長所を考慮し、安全性の確保を最優先に原発の再稼働を正式に決定。二〇一八年に作成されたエネルギー基本計画でも、引き続き原発の利用を踏襲することが明記されました。 特に、我が国のエネルギー自給率は、二〇一〇年の二〇・二%から二〇一六年には八・三%へと大幅に低下を来し、エネルギー自給率の向上は、安全保障上の観点からも最重要課題として取り組む必要があると考えます。 今般のエネルギー基本計画では、二〇三〇年のエネルギーの電源構成比の中で再生可能エネルギーを主力電源化し、その比率を二二%ないしは二四%に引き上げることを目標としております。 同計画で再生可能エネルギーの主力電源化を記載することは評価するものの、再生可能エネルギーの主力電源化を図るためには、なべてコストの低減化、相当量の蓄電技術の解決、立地制約の解消、系統安定化対策等が大きな課題として克服しなければならず、その課題を克服することが再生可能エネルギーの経済自立を実現することにもつながり、真に再生可能エネルギーの主力電源になり得るものと思料をいたします。そのため、官民一体になった取組を加速させ、再生可能エネルギーの課題を着実に、速やかに解決へと導くよう、関係者の尽力を期待するものです。 私は、政府が遂行するエネルギー政策は、国家国民の繁栄を一義とし、鋭意取り組んでいると解しています。ゆえに、本会におけるエネルギー問題の議論は、賛否を論ずるのではなく、将来を見据えて英知を出し合い、より良いエネルギー政策へ進化させることが重要だと考えます。 政府のエネルギー政策に対し修正若しくは是正が必要と思われる場合は、代替案を提起し、与野党の枠にとらわれず議論を交わし、意見をまとめ、政府に提言し、存在感のある調査会になることを願い、所見と併せて本会への希望も申し上げ、意見といたします。 ありがとうございました。
○会長(鶴保庸介君) 次に、山添拓君。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 日本のエネルギー政策の今後を考えるに当たって、福島原発事故の被害と再稼働反対の民意を避けて通ることは許されません。ふるさととなりわいを奪われ、今なお不自由な暮らしを余儀なくされる方が四万人を超えます。原発は一たび事故を起こせばコントロール不能となり、時間的、空間的、社会的に深刻な事態をもたらし、被害は拡大し続けます。その事実を多くの国民が現在進行形で経験しているからこそ、原発再稼働反対の民意は世論調査で一貫して多数を占めています。 ところが、政府は、昨年七月の第五次エネルギー基本計画でもなお、二〇三〇年度に電力の二〇から二二%を原発によって供給することを目標としました。老朽原発の延命を含めた既存原発の再稼働だけでは到達せず、経済界が強く求めている新増設やリプレースを含め原発への依存度を高めようというものであり、民意に対する重大な挑戦です。 この間、政府が原発のメリットとして挙げる点が総崩れとなっています。 第一に、安定供給に関わる点です。昨年九月の北海道胆振東部地震では、苫東厚真石炭火力の停止に伴いブラックアウトに至りました。参考人からも、全道の電力需要の半分を担っていた比率は大き過ぎ、泊原発が稼働していれば楽だったわけではないという指摘がありました。大地震で自動停止する大規模集中電源の原発は、電力の安定供給という点で決してほかより優れているわけではありません。 第二に、発電コストに関わる点です。原発は安いの根拠とされる二〇一四年モデルプラント試算は、虚構の数字にすぎません。原発の新増設の計画がなく、原発を新設する場合の安全基準すら定められていないにもかかわらず、新設原発を四十年間動かす想定の下で試算されており、再稼働による発電コストとは異なるからです。 増加する追加安全対策費、事故対応費、停止中の維持費、今後の稼働期間と廃炉費用、最終処分費などを考慮すれば、原発は決して安くなどありません。それは、経済合理性を理由にイギリスへの原発輸出を凍結した日立を始め、原発輸出が相次いで破綻していることからも明らかです。商業ベースでは成り立たない事業であり、だからこそ、経済界から国内での運転期間の延長や事業への支援を求める声が上がる事態となっています。 政府は、昨日発表したパリ協定に基づく長期戦略案において、脱炭素化を原発推進の口実とする一方、石炭火力全廃の方針を掲げることもしませんでした。いずれも産業界の意向を最優先するものと考えられ、しかも、その議論の経過すら明らかではありません。 参考人が指摘されたように、エネルギー基本計画で原子力と石炭火力をベースロード電源と位置付けていることこそが世界の流れである脱炭素化の阻害要因となっています。パリ協定でCO2の二〇三〇年削減目標に合意をしながら、国内では石炭火力発電の新増設を進め、国外の石炭火力発電事業へも公的融資など支援を行い、国際社会から批判を浴びています。 IPCCの一・五度特別報告書を受け、二〇三〇年削減目標の引上げが求められる中、現在の石炭火力発電の計画は、政府の二六%削減目標もエネルギー基本計画をも上回る勢いであり、環境大臣がアセスで是認し難いと意見を述べているにもかかわらず進められているものもあります。政策的な抑止が働かないことは極めて問題だという参考人の指摘を受け止め、実効ある措置を直ちに講じるべきです。 世界全体で再生可能エネルギーに必要な毎年三十兆円の投資を惜しむと年間百二十兆から四百七十兆円もの損害が発生するという国際再生可能エネルギー機関の試算も紹介されました。電力のコストだけではなく、便益、国民全体にもたらす利益と、環境汚染や健康被害、気候変動などの外部コストを具体的に試算し、考慮すべきだという参考人の指摘に私も賛同します。原発再稼働反対の揺るがない民意、脱炭素化、再エネの爆発的な拡大という国際的な流れといった事実に正面から向き合うべきです。 野党は、昨年、原発ゼロ基本法案を国会に提出しました。委員の皆さんにも賛同を求め、原発ゼロと再エネの本格導入へ転換すべきことを強調し、意見といたします。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 他にございますか。 舟山康江君。
○舟山康江君 舟山でございます。 この調査会は三年間じっくりと議論を重ねてきたと、その結果だと思っておりますけれども、私は今日から新たに理事として参画をさせていただいているわけでありまして、そういった意味ではここで議論をする資格があるかどうか大変おこがましいとは思いますけれども、二点だけ私の意見を表明させていただければと思っておりますので、お許しいただきたいと思います。 まず一点は、大きなこの調査会の提言に向けた流れといたしまして、今後技術革新が必要だと、このことに対しては皆様多分同じ方向を向いていらっしゃるのかなと思っております。 ただ一方で、私、先ほどの石田委員の御指摘というのは非常にきちんと考えていかなければいけないなと思うんですけれども、やはり技術革新でエネルギー問題を解決すると環境負荷の低減にもつながるという側面がある一方で、やはり技術が進みますとそれだけエネルギーを消費していかなければいけないと、こういった側面もあるのかなと思います。 経産省の今日配付されました資料では、例えば自動走行に対して、自動走行が実現されると環境負荷が低減される、CO2の排出も低くなるということが書かれておりますけれども、ただ一方で、先ほどの御指摘の中では、逆にエネルギーをたくさん使わなければいけない、電力をたくさん消費するという側面がある、やはりここを抜きには今後議論ができないのかなというふうに考えておりまして、是非、この調査会の提言の中にはそういった側面にきちんと配慮するべきことを書き込んだらいかがかなということを一点御指摘をさせていただきたいと思います。 もう一点は、原発について随分いろんな御議論がこの今の議員間の討議の中でもありました。 私から一点付け加えさせていただくとすれば、実は、先週四月十八日のこれは新聞報道でありますけれども、関西、九州、四国の電力三社が、いわゆるテロ対策施設の設置が間に合わないということの中で、再稼働ができないんではないかと、こういった報告がなされたということの報道がございました。 つまり、自然災害リスクももちろん考えていかなければいけないと思いますけれども、こういったテロ対策、まさかということではなくて、やはり、起きるかもしれない、こういったテロ対策についてもきちんと考えていかなければいけない。この側面からも、この原発についての是非、実現可能性、考えていく必要があるんではないのかなということも、是非、皆様一緒に今後も御議論いただければと思っております。 以上です。
○会長(鶴保庸介君) ありがとうございました。 他に御発言はございませんか。──他に発言がなければ、委員間の意見交換をこれにて終了させていただきます。 委員各位からは貴重な御意見をいただきまして、誠にありがとうございました。本日の御意見も含め、各理事とも御相談の上、最終報告書を作成してまいりたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十八分散会