決算委員会 第3号
- 発言数
- 223 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/04/08
会議録
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る五日までに、吉川ゆうみ君、若松謙維君、清水貴之君、小川敏夫君、中西哲君、徳茂雅之君及び吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として二之湯智君、杉久武君、高木かおり君、藤末健三君、藤木眞也君、宮沢由佳君及び大門実紀史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、会計検査院における検査体制の強化に関する決議について会計検査院の講じた措置に関する件を議題といたします。 会計検査院から説明を聴取いたします。柳会計検査院長。
○会計検査院長(柳麻理君) 会計検査院における検査体制の強化に関する決議について講じた措置につきましては、お手元に配付してありますとおり御報告いたします。
○委員長(石井みどり君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、会計検査院における検査体制の強化に関する決議について講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。 まず、平成二十八年度決算に関する本院の議決について政府の講じた措置及び平成二十八年度決算審査措置要求決議について政府の講じた措置につきまして、財務大臣から説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 本年一月に提出をいたしました平成二十八年度決算に関する参議院の議決について講じた措置につきまして御説明申し上げます。 まず、刑務所の開放的施設における受刑者の逃走事件につきましては、松山刑務所大井造船作業場の事件を受け、法務省内に検討委員会を立ち上げ、再発防止策を策定し、同作業場において、受刑者の心情把握の徹底を進めるほか、開放的施設における処遇の意義と保安警備のバランスを考慮しつつ、防犯カメラの設置等を進めているところであります。 また、その他の開放的施設における同様の事件の発生を防ぐため、受刑者の更生に資する開放的な施設となるよう適切な運用を堅持しつつ、引き続き受刑者の心情把握の徹底及び適切な人的・物的警備の実施により、逃走防止策の有効性の確保に努めてまいる所存であります。 次に、学校法人森友学園に関する国有地売却等に関する決裁文書の改ざん等の一連の問題行為につきましては、真摯に反省し、適正な公文書管理の徹底や組織風土の改革を進めているところであります。 国有財産の管理処分手続等につきましては、公共性が高い随意契約について必ず見積り合わせを実施する、地下埋設物の撤去費用につきましては必ず民間業者が見積りを行い、さらに、地下埋設物による価格の減価が大きい場合には外部有識者による第三者チェックを行う、普通財産の売却等に係る決裁については、決裁文書として一体的に管理する書類や調書の記載内容を明確化するなどの見直しを行ったところであります。 今後とも、国有財産の管理処分や文書管理が適切に行われるよう努めてまいる所存であります。 次に、高速増殖原型炉「もんじゅ」の保守管理の不備につきましては、原子力規制委員会の審査により認可した廃止措置計画に従い、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構が「もんじゅ」の廃止措置を安全かつ着実に実施するよう、もんじゅ廃止措置安全監視チーム会合を通じ、引き続き安全確保を最優先に厳重な監視を行うとともに、「もんじゅ」廃止措置現地対策チームを中心として指導監督を行っているところであります。 また、関係機関に対して、「もんじゅ」で得られた知見を踏まえた大型研究開発プロジェクトの安全確保について周知徹底を図ったところであり、今後とも、大型研究開発プロジェクトの安全確保に万全を期する所存であります。 次に、日本年金機構の業務委託につきましては、外部の専門家から成る日本年金機構における業務委託のあり方等に関する調査委員会の提言に基づき、同機構が用意した場所で受託者に業務を行わせるインハウス型委託の推進、総合評価落札方式の適用の原則化などの取組を着実に実行しているところであります。 また、同機構に対して業務改善命令を行い、その改善状況の報告を受けたところでもあります。 今後とも、同機構に対する厳格な指導監督を行うことにより、組織の立て直しと再発防止に万全を期してまいる所存であります。 次に、株式会社商工組合中央金庫の危機対応業務等における不正行為につきましては、経済産業大臣の指示に基づき設置いたしました商工中金の在り方検討委員会における取りまとめ結果を踏まえ、同社の危機対応業務を抜本的に見直すとともに、政府に商工中金の経営及び危機対応業務に関する評価委員会を設置し、同社のガバナンスを強化したところであります。 また、同社は、本委員会の了承を得て、平成三十年五月に新たなビジネスモデルを業務改善計画として策定し、同年十月に中期経営計画を取りまとめたところであります。 今後とも、不正行為の再発防止に万全を期すことはもとより、同社が解体的な出直しを図り改革を着実に実行していくよう、指導監督を徹底してまいります。 次に、スーパーコンピューターの研究開発に係る助成金の不正受給につきましては、不正受給を行った事業者に対し、平成二十九年十二月に補助金交付等停止措置を講ずるとともに、平成三十年二月に不正が認められている二つの事業の助成金と加算金を合わせた約九億四千万円を国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構に返還させたところであります。 また、同機構は、採択審査過程の一層の透明性確保に努めるとともに、調査委員会における報告を踏まえ、抜き打ち検査の強化や専門家の同行による調査等の再発防止策に取り組んでいるところであります。 引き続き、公判の内容等を踏まえつつ、同機構が徹底的な対策を講じるよう対処してまいります。 次に、福島第一原子力発電所事故の除染事業における相次ぐ不適切事案につきましては、関係者に対して指名停止措置等を行ったところであります。 また、再発防止策として、環境省福島地方環境事務所における宿泊費の請求内容の確認を強化するとともに、受注業者に対し、汚染土壌収納容器の適正使用を指導したほか、建設業界へ企業統治の強化及び法令遵守の徹底等を改めて要請しているところであります。 さらに、平成三十年四月には、同事務所の組織を大幅に見直し、監督体制の強化を図っております。 引き続き、除染事業の適切な実施及び再発防止に努めてまいります。 次に、自衛隊における日報管理等につきましては、イラク日報に係る事業の再発防止策として、防衛大臣の指示、命令を履行する体制の強化を行うとともに、行政文書の電子ファイル化や、行政文書管理、情報公開に関するチェック体制の強化を図ることといたしております。 また、行政文書管理、情報公開等に関する個々の隊員の意識改革を進め、情報公開等に迅速かつ確実に対応できる組織づくりを進めているところであります。 今後とも、これらの再発防止策を徹底し、文書管理、情報公開及び国会対応が適切に行われるよう努めてまいります。 以上が、平成二十九年度決算に関する参議院の議決において講じた措置であります。 政府は、従来から、決算に関する国会の審議議決、会計検査院の指摘等に鑑み、国費の効率的使用、事務事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等について特に留意してまいりましたが、今後とも一層の努力を続けてまいる所存であります。 なお、平成二十八年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、子ども・子育て支援全国総合システムの運用の見直しについて等、内閣のとった五項目に係る措置につきまして、お手元に配付してありますとおりで御報告をいたします。
○委員長(石井みどり君) 以上で説明の聴取は終わりました。 なお、平成二十八年度決算審査措置要求決議について講じた措置につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 次に、財務省、農林水産省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算について審査を行います。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) この際、お諮りいたします。 議事の都合により、これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(石井みどり君) 速記を起こしてください。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤末健三君 自由民主党・国民の声の藤末健三でございます。本日は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。 時間が短いので、まず質問に入らさせていただきます。 一つ目にございますのは、金融庁についてお聞きしたいんですが、今、金融庁は、麻生金融担当大臣の下に金融育成庁ということで進めていただいているわけでございますけれど、特にこのフィンテックの育成、非常に重要なテーマだと思います。 二〇一八年六月に銀行法の改正が施行されまして、銀行はその二年間でオープンAPIの導入、整備を行うということが決まりました。 今日お手元に配付させていただきました資料の一にございますように、オープンAPIは何かと申しますと、一般的な金融のシステムは一つと一つがつながっているような形でございます。それが、中にこのAPIという、アプリケーション・プログラミング・インターフェースという一つのプラットフォームがございますと、そこを経由して、一対一ではなく、多対多のつながりができる。したがいまして、キャッシュレスとか、あとはECとか、そういうインターネットの利用が大幅に進むわけでございますけれど、こちらの方が、二〇二〇年の六月までにこのAPI導入、八十行以上にしようということで未来投資会議で決まってございます。 今、銀行数が百三十八でございますので、そのうち百二十八がこのオープンAPIを導入すると。そして、二〇二〇年六月まで百二十二行がこのオープンAPIを導入することを表明しているわけでございますけれど、昨年末で七十行がAPIを導入し、そして本年三月末までに加えて二十七行がオープンAPIを導入するという形になっております。 しかしながら、このオープンAPIにつきましては様々な問題点が指摘されております。一つが、オープンAPI、この仕様が各銀行で違うと。したがいまして、オープンAPIであるにもかかわらず、銀行に対応したアプリケーションを各フィンテックの企業が作らなきゃいけない。また、サイバーセキュリティーのリスクをそのフィンテック企業側、銀行側ではなくフィンテック企業側に持っていると。 そのような様々な問題点があるわけでございますけれど、その点につきまして金融庁としてどのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 オープンAPI、先生の御指摘のとおり、銀行とフィンテック企業の連携、協働というものを生かしまして、創意工夫を生かしてIT等の進展の環境変化に積極的な対応を図ると、こういうことで、オープンイノベーション、外部との連携、協働による革新というのが大変重要であるというふうに私どもも受け止めて、このAPIに取り組んでいるところでございます。 先生御指摘のとおりで、二〇二〇年までにこの未来投資戦略で掲げられております八十行程度のAPIの導入のみならず、できる限り多くの銀行がAPIを導入するということになるようにフォローしてまいりたいというふうに思っております。 また、今先生からるる御指摘のありました点につきまして、この今申し上げましたような二十九年改正銀行法の趣旨を十分に踏まえまして、オープンAPIを通じて多様で利便性の高いサービスを普及をしていくと、こういうことがゴールとして実現するように、引き続きまして、金融機関、フィンテック企業を含む関係者からより深度のあるヒアリングを行いまして、実態を今後ともよく把握いたしまして対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○藤末健三君 是非フィンテックの、そのフィンテック協会に入っていない企業についても意見を聴取していただきたいと思うんですよ。フィンテック協会に入っているところだけ話を聞いているからオーケーですよという話じゃないということと、また、確認させていただきたいのは、この銀行法の改正、このオープンAPIを導入することを義務付けるがゆえに、銀行も今まで禁止されていたIT企業への進出、IT分野への進出を許したわけでございますので、このオープンAPIをきちんと進めなければ銀行系のフィンテックばっかりになっちゃうという危惧がございますので、是非フィンテック企業の意見を聞いて進めていただきたいと思います。 また、麻生大臣にお聞きしたいと思いますが、麻生大臣が、金融監督庁から金融育成庁に変えていくということで、この銀行法の改正など様々な取組を進めていただいたわけでございますが、今後のこの金融業界のイノベーションを進めるための麻生大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(麻生太郎君) まず最初に、ちょっと先ほど、平成二十八年度決算に関する参議院の議決についてと申し上げるべきところを二十九年と申し上げておりますので、訂正の上、おわびを申し上げます。 今の金融庁の話ですけれども、まあ、できたいきさつというのは御存じのとおりな経緯でできておりますので処分庁のイメージが強かったんですが、今は状態が随分変わった形になってきておりますので、それに合わせて金融庁としては育成庁というものに変えていかないと、いわゆる今の時代に合わないのではないかということが一つなんですが。 今言われましたファイナンシャルテクノロジー、通称フィンテックというものが進んできたおかげで、世の中のいわゆるこういったITとか、いろんなものを使っての技術というのは随分変わってきておりますので、何でしょうね、通称オープンAPIと称するんですけれども、アプリケーション・プログラミング・インターフェースを略してAPIというんですが、まあ他のシステムの機能とかいろんなデータを安全に運用、利用するための接続方式というのを通称API、オープンAPIということになっておるんですけれども、こういったようなものというのは、平成二十九年の銀行改正法も、利用者保護というのを確保しないと、これいろいろ問題が起きたものでもありますので、フィンテック企業と金融企業とのオープンイノベーションというものを進めていくということを目指してこれいろいろな意味で改正させていただいておりますけれども、これを十分に、その改正銀行法の趣旨というものを踏まえていただかないかぬところだと思いますが。 いわゆる金融機関によるオープンAPIの取組状況というものをきちんと、今申し上げましたとおり、七十行、八十行確実に増えてきておりますし、様々なフィンテック企業の意見も聞きながらというのはもうおっしゃるとおりなんで、いろいろな新しいものが出てきて、今のとはまた違ったものが出てくる可能性もありますので、そういった意味では、利用者の保護とか利用者の利便性とかいうものを安全性も含めてきちんとしたものにした上で、このAPIの促進というのを引き続き進めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 このオープンAPIでございますが、ほかの国にも先駆けて日本がやるところもございますので、是非きちんとインフラをつくっていただき、日本のフィンテック企業がこれどんどん進展するようにしていただきたいと思います。 続きまして、今回、この国会で法律提出が予定されています暗号資産についてお聞きしたいと思います。 ちょうど先日の新聞に、ビットコインの売買が九五%偽装であるということがアメリカの調査会社の報告でSECに出されました。これは何かと申しますと、ちょっとお配りした資料にございますように、この二番目にございます、通常とオフチェーンというふうに書きましたけれど、こういう暗号通貨というものはブロックチェーンというものに記録される。ブロックチェーンは何かと申しますと、新しい技術でございまして、暗号を使いデータをきちんとセキュアなもの、確実なものに、変更不可能なものにしていく、そして同時に、外部からも見てチェックができるというような技術でございます。 本来であれば、このようなブロックチェーンに一つ一つの送金などの操作を書き込めば改ざんできないわけでございますけれど、何が起きているかと申しますと、オフチェーンといいまして、自分の会社の中で閉じてトランザクション、処理を行う、その処理を、やっていることを実は公表し、非常に多くの取引があるように見せかけたということが報告されたわけでございます。 したがいまして、実際に中国とか日本の状況を見ますと、中国ではこのオフチェーンの取引が行われまして、大体百倍ぐらいにビットコインの価格が上がり、また日本においても二〇一八年に大体十倍になっている、トータルすると二百倍近くになっているという状況でございます。その原因が何かと申しますと、このようにビットコインなどの取引がきちんとブロックチェーンに反映されていないことがあるのではないかということでございます。 そこで、お聞きしたいのは何かと申しますと、このようなビットコインのと申しますか、暗号資産のビットコイン、ブロックチェーンへの書き込みについてどのような規制を掛けていくべきかということでございます。 ちなみに、コインチェック、昨年一月に五百八十億円の資金が盗まれたり、あと九月にはザイフの六十七億円が盗まれたわけでございますけど、これはまさしくこのオフチェーン化しているがゆえに起きたことでございますので、その点についてお聞きしたいと思いますし、同時に、こういうコンピューターシステムは第三者もチェックを掛けるべきではないかと思いますが、その点についていかがでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(三井秀範君) お答え申し上げます。 まず、暗号資産のチェーンあるいはオフチェーンの取引とその公正取引の関係でございます。 今、国会に提出させていただいている、お諮りしております金融商品取引法の改正法案におきましては、暗号資産交換業者、利用者を問わず取引を繁盛に見せかけるいわゆる仮装売買やなれ合い売買を行うことを含む不公正取引を法律上禁止いたしまして、この違反行為に対して罰則の対象とすると、こういうことを盛り込ませていただいております。 他方で、その取引の仕組み自体を細かく法定するという形でオフチェーン取引あるいはオンチェーン取引を片や認め、片や禁止するというアプローチはしておらず、このような不公正取引を禁止するというふうなアプローチを取らせていただいています。 また、それに並びまして、不公正取引の規制の実効性を高めるということが必要でございまして、このために、暗号資産交換業者自身の不公正取引を防止するための体制整備、あるいは各業者における利用者取引を審査する体制の整備ということが大変重要であると思いまして、金融庁といたしましては、このような体制整備の状況について、立入検査を含めたモニタリングを通じて検査をしてまいりたいというふうに思っております。 それから、検査、監査、システムについての外部検査、監査の点でございます。 今回のこの法案の中に、元々のベースになっています資金決済法におきましては、その暗号資産交換業者に対しましてシステム管理体制の整備を求めております。私どもの事務ガイドラインにおきまして、このシステム管理体制につきましては定期的に第三者からの評価を受けることが望ましいということと、それから、システム部門から独立した内部監査部門又は外部監査人によるシステム監査を定期的に実施しているかどうかといった点につきまして監督上の着眼点としておりまして、これも立入検査を通じてその状況についてのモニタリングを行っているところでございます。 また、法律上、一律に監査を義務付けるという、その法律上の義務とこのシステム外部監査そのものをすることにつきましては、監査人の資質の担保の在り方とかあるいは監査の基準というのをどのように法定するか等々検討するべき事項は多々あると思いまして、現時点では直ちにはということではなく、慎重な検討が必要かというふうに感じます。 ただ、いずれにいたしましても、暗号資産がデジタル資産、デジタルな資産であるということを踏まえますと、この交換業者のシステム管理は重要であるというふうに考えておりまして、今のようなフレームワークの中で立入検査を通じてその状況について適切にモニタリングを行う、交換業者に対しても可能な限りシステムの外部監査や評価を受けることを促していきたいと、このように考えております。
○藤末健三君 是非第三者のチェックを入れていただきたいと思います。実際に、昨年十一月にマルタ共和国がつくった制度ではガイドラインでも義務付け化、またシンガポールも、聞いていますと第三者のシステムチェックを入れるという話はもう議論されているようですので、是非金融庁でも議論していただきたいと思います。 続きまして、経済産業省の方にお聞きしたいと思います。 今、AIとかIoTといった技術が進歩する中で、インダストリアル四・〇、日本ですとコネクテッドインダストリーと、議論が行われています。様々な機器などをつなぎ、そしてAIなどでコントロールすることによって新しい工場、製造業をつくっていこうという動きでございますけれど、その中で様々な今支援策をやっていただいているわけでございますが、一番この中で重要だなと思いますのは人材の育成でございます。 例えば、ドイツのインダストリアル四・〇、これちょっと勉強させていただいたんですけれど、やはり人材を育てるということを基盤にインダストリアル四・〇をつくっていこうというコンセプトになっておりまして、現在、例えば職業訓練等につきましては、技能検定は厚労省、あと、教育は文科省、そして補助金は経済産業省ということで、このように分かれている状況でございますが、是非、我が国のコネクテッドインダストリー、新しい製造業の基盤となる人材育成について経済産業省を中心に省庁横断でやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。お願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、第四次産業革命が進んでいく中で、製造現場においてもAIやIoTを理解できるような、使いこなせるような人材を育てていくということは大変重要だというふうに思っています。 経産省では、データを介して様々なものをつなげて、そしてそこから付加価値を生み出していく、これをコネクテッドインダストリーズと呼んで今進めているわけでありますけれども、その担い手としての人材育成も併せて進めております。 例えば、ものづくりとIT、両方の知見を有する専門家を育成した上で、育成された専門家が生産現場でITやロボットの導入を支援するスマートものづくり応援隊事業というのを二〇一六年から実施していまして、全国で三十一か所の拠点をこれまで整備してきたところであります。 また、省庁間の連携もしっかりやらせていただいています。経産省では、産業界のニーズを反映した専門的、実践的な講座を認定する第四次産業革命スキル習得講座認定制度を開始をしています。この制度は、経産大臣が認定をするんですが、厚生労働大臣がそれを指定をして、厚生労働大臣のところの予算の教育訓練給付金で支援が受けられるという、まさに省庁横断型の仕組みになっています。 現に認定を受けた講座のうち製造現場に関連するものとしては、例えば金型製造においてデジタル技術を活用して最適な生産ラインを設計する方法を学ぶような講座ですとか、あるいは、広島において、地元の大学や自治体や企業と共同で、実機による試作ではなくて、デジタルシミュレーションの活用によって自動車の開発を進める講座といったものも出てきておりまして、人材育成を進めているところであります。 引き続き、こういう取組を更に発展させていきたいと思っています。
○藤末健三君 是非強力に進めていただきたいと思います。やっぱり、このコネクテッドインダストリー、インダストリアル四・〇はもう大きくこの製造業の世界を変えるものでございますので、是非経済産業省を中心に省庁横割りでやっていただきたいと思います。 また、同時に、国内のこういう調整のみならず海外の調整も重要じゃないかと思っておりまして、実は私、昨年二回ドイツに伺いまして、ドイツでの議論を、話を聞かせていただきますと、ドイツはマイスター制度という職人の方々の認定制度がありまして、それをインダストリアル四・〇に合わせて変えていこうというような議論をされておられます。 是非、我が国、国内のみならず海外との連携などを進めていただきたいと思うんですが、その点につきまして簡潔にお答えいただければと思います。お願いします。
○政府参考人(井上宏司君) お答え申し上げます。 第四次産業革命に関するドイツとの連携でございますけれども、日本の経済産業省とドイツの経済エネルギー省で日独産業政策対話の場を設置をしておりまして、二〇一七年にはハノーバー宣言、二〇一八年の十月には日独共同声明を発出をしてございます。 この下で日独協力を行っておりまして、特に進んでおりますものとしましてはスマート製造の国際標準化等の協力がございますけれども、人材育成についても協力可能性のある分野ということで示されておりまして、こうした枠組みの下で、人材育成につきましてもドイツとの連携を進めてまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非この分野の、私は日本とドイツが連携するといろんな標準取れるんじゃないかと思っていますので、是非進めていただきたいと思います。 続きまして、働き方改革でございますが、ちょっと建設現場の働き方改革についてお話をさせていただきたいと思います。 配付させていただいた資料で三というのがございますが、建設業における労働災害の発生状況というのがございます。これを見ていただきますと、建設現場で亡くなる方、大体年間三百人おられまして、一日一人亡くなっておられると。ただ、ニュースに出ません、これは余りにも頻度が高くて。 そこで、これ超党派で、共産党の方々も入り、全ての政党が一致して建設職人基本法というものを作りました、建設現場の安全を確保しようと。しかしながら、この法律が施行されてもう二年以上たとうとしておりますけれど、なかなかこの犠牲者の方々の数が減らないという状況でございます。 そういう中で、一つ事例でございまして、手すり先行足場というのがございまして、これは平成十五年から国交省や農水省の直轄の建設現場においては義務化され、今まで実は建設現場で死亡事故はゼロでございます。ただ一方で、民間においてはこのようなものがなかなか導入されないという状況でございまして、是非、国交省におかれましてはなぜ平成十五年にこのような手すり先行足場を義務付けたか、それを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。 国土交通省におきましては、従来より、交通事故防止や足場墜落事故防止等に関する重点対策等の建設工事の事故防止対策を実施してきたところでございます。 委員御指摘のとおり、平成十五年度には、土木工事共通仕様書において、施工に当たって適用すべき諸基準の一つとして平成十五年に厚生労働省が策定した手すり先行工法に関するガイドラインを位置付けたところでございます。 また、足場安全対策検討委員会につきまして、平成十二年に関係省と共同で設置をし、足場墜落事故の実態調査や事故対策について検討してまいりました。同委員会においては、手すり先行足場を採用したモデル工事を選定し、平成十三年度及び平成十四年度に現場代理人や職長に対して実施したアンケートによれば、回答が得られましたモデル工事百三十一件のうち約八九%に当たる百十七のモデル工事において、墜落事故防止に関して手すり先行足場が効果があったとする回答が得られているところでございます。
○藤末健三君 私も今審議官がおっしゃっていただきました調査は持っておるわけでございますけれど、御指摘いただきましたように、モデル工事百三十一件のうち八九%に当たる百十七のモデル工事において効果があったという回答があったと。そしてまた、ございますのは、この手すり先行足場、何かなかなか使える場所が限られているんじゃないかという批判がございますけれど、その取り付けられる場所が限られている、制限されているという、そういう意見も全くなかったということも私は申し添えさせていただきたいと思います。 このような中で、これは経済産業省にお聞きしたいんですが、やはり建設現場の働き方改革、まずはもう安全だと思っております。このような建設職人基本法に書かれておりますような、安全性の向上そして生産性の向上に資する建設機械、機材やそして資材を導入するために、是非、ものづくり補助金など、あとは融資制度、またZEHというような補助金制度、そのような様々な制度をまた含み、税制なども含み、関係する厚生労働省や国交省と連携して支援制度を充実させていただきたいと思うのですが、その点につきまして経済産業省の考え方をお聞きしたいと思います。お願いします。
○政府参考人(井上宏司君) お答え申し上げます。 経済産業省といたしましても、建設職人基本法の目的にありますような建設工事従事者の安全及び健康の確保を推進していくことは大変重要と考えてございます。 ただいま委員から御指摘のございましたいわゆるものづくり補助金におきましても、新足場工法の開発等に御活用をいただいている例もございます。 経済産業省といたしましても、ものづくり補助金等を含めまして、建設事業者が利用可能な助成制度の情報提供等を行うことによりまして、主務省庁と連携をして取り組んでまいりたいと考えております。
○藤末健三君 是非、井上局長、お願いしたいと思いますのは、やはり厚生労働省などにおきましては支援制度がなかなかつくれないような状況でございますし、国交省もなかなか、工事を進める、自分の範囲では全部できる、直轄事業だったらできるわけですけれど、ほかの民間までに補助をするというような制度がほとんどないような状況でございまして、やはり経済産業省の方がいろんな役所を引っ張って、この建設現場の安全、充実を図っていただきたいと思います。 本当に、法律を仲間で作ったんですけれど、なかなか効果が出ないという状況、我々立法府としても非常に苦しいところがございますので、行政府の方々、特に厚生労働省の椎葉部長にもお越しいただいていると思いますが、厚生労働省もほかの省庁に是非アプローチして進めていただきたいと思っております。 続きまして、知財の話をさせていただきたいと思います。 知財につきましては、今回、この国会におきまして、特許法、意匠法の法改正の審議が行われるということで進めていただいておりますけれど、私、この国、日本のこれからの生きる大きな基盤はイノベーション、そしてグローバリゼーションだと思っております。そして、このイノベーションのやっぱり中心になりますのが特許を中心とする知財ということでございます。 ただ、一方で、今回、法律の改正の審議を、この国会に法案改正が提出されるわけでございますけれど、何が大きなポイントかと申しますと、お配りした資料の四ページ目、四番目にございます。権利を保護する実効性を高める工夫ということで資料がございますけれど、これは何かと申しますと、特許をきちんと登録し、そして侵害される、そのときに、裁判を起こし、適正な賠償金があってこそ初めて、特許のこの申請をする、登録をするインセンティブが湧くというわけでございます。 しかしながら、今回、法改正によりまして、中小企業等が申請した賠償の額、ライセンスをした、本来であれば、実際に被害があったであろうその企業の、ですから、本当に製造する体力がない企業が裁判に勝っても賠償額が非常に少ないという状況。しかしながら、今回の法改正で、ライセンスした場合の賠償を認めましょうというふうに広がったわけでございますが、他国の状況を見ますとどうなっているかと申しますと、大きく二つございまして、一つはペナルティー的なその賠償を求める。 例えば、アメリカであれば、三倍まで、被害額の三倍までの賠償を求める。中国ももう既に法案がパブリックコメントに掛けられているところでございますが、五倍賠償。そして、同時に何があるかと申しますと、中小企業などがこの証拠を集めなきゃいけないというのが日本には課せられているわけでございますが、情報の開示の義務を、証拠収集の義務をイギリスなりドイツは課すということになっております。 どちらかというと、特許を持った、権利を持った中小企業などが訴えやすくしている、そして賠償も取りやすくしているということでございまして、是非我が国においてもこのような、きちんと特許を取る、そして侵害された場合にはペナルティー的な、賠償的な損害賠償が行われるような制度を議論していかなければ、実際に現場で話を聞いていますと、訴えても、賠償額が少ないから訴えることができないようなことも起きておりますので、是非、大臣のイニシアティブで議論を進めていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。お願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 当然、特許権が侵害された場合は適切にしっかりと賠償を行われることは極めて重要だと思っておりまして、今回提出させていただいている法案でもそういったところを更に前に進めるようにしているところであります。 ただ、いわゆる実損の何倍かのこの懲罰的な賠償、これ今御指摘のように、アメリカ、台湾、また中国、韓国でも導入の動きが進んでいます。しかし、一方で、ヨーロッパではEU指令で懲罰的賠償というものは否定をされるという動きも出ていまして、ちょっと世界的に取組がいろいろあるんだなというふうに思っています。 我々としては、やはり悪質な特許侵害を抑止する観点から懲罰賠償制度を導入した方がいいという意見が今回の見直しに当たってあった一方で、やはり経済界からは濫用を懸念する声も出たという現実があるわけであります。 賛否両論あるわけですけれども、いずれにしても、三倍賠償を入れるにしても、その根っこの一倍のところが小さければ全然意味がないわけであります。また、海外で懲罰的賠償を受けた場合に、日本でそれを今は執行しないんです。これはもう日本はそういう懲罰的賠償は認めていませんから執行はしませんという対応ができるんですけれども、これ、懲罰的賠償を入れてしまうと、海外の高額な懲罰的賠償判決を日本で執行しなければならないという問題も出てくる可能性があるわけであります。 そういったいろいろメリット、デメリットもありますので、まずは今国会ではこの根っこの一倍の部分が適正に算定されるような改正に集中をさせていただきました。 今後とも、諸外国の動向も注視しながら、引き続き議論を深めていきたいと思っております。
○藤末健三君 是非議論を深めていただきたいと思います。 私は、やはり我が国の今ライバルは中国や韓国だと思っておりまして、韓国におきましてはこの七月から三倍までの賠償制度を設けることがもう決まっておりますので、そういうところも是非議論していただきたいと思いますし、同時に、中小企業がやはりこの特許を申請するインセンティブが湧くような制度を考えていただきたいと思います。 また、世耕大臣に前向きな御答弁をいただきましたけれど、大臣におかれましては、J―Startupの創設とか、今回の、前、ストックオプション税制の改正、スタートアップ企業に関係した専門家にもこのストックオプションを使えるようにするような制度をつくっていただいたわけでございますけれど、是非このイノベーションの促進と知的財産の活用を進める上でも、この分野に関係が深い弁理士による支援策も重要だと考えています。 その中で、ストックオプション税制を活用し、このスタートアップのときに弁理士がもう外部リソースとして、専門家としてどんどん参加するような制度を進めていただきたいと思うんですが、大臣のお考えをお聞かせください。
○国務大臣(世耕弘成君) 人的リソースが必ずしも充実しているとは言えないスタートアップについては、やはり外部人材、外部の専門家を活用するというのは極めて重要だというふうに思っています。 今国会に提出しております中小企業強靱化法案におきましては、主務大臣の認定を前提としてストックオプション税制の拡充を予定しておりまして、スタートアップ企業が、今委員御指摘の弁理士を含めて、専門知識を持つ外部人材を活用しやすくなるように、社内の人材に今までは限定をされていたこのストックオプション税制の対象を社外の人材に拡大することにしているわけであります。 加えて、スタートアップに弁理士等を派遣をして知財戦略の構築を支援する知財アクセラレーションプログラムですとか、J―Startupプログラムによる官民集中支援にも取り組んで、スタートアップが様々な外部のリソースを活用して世界に羽ばたけるようにしていきたいと思います。
○藤末健三君 是非推進していただきたいと思います。 一つ、ちょっと小さいことですけれど、このスタートアップの支援の説明資料に医師とか弁護士が専門家と書かれているんですけど、弁理士が入っていないというような声も、小さな話ですけど、ございましたので、御配慮いただきたいと思います。 最後の質問でございますけど、中小企業の支援についてお話をさせていただきたいと思います。 一つございますのは、働き方改革、今月、四月に働き方改革関連法案が施行されました。年五日の有給休暇の取得義務や時間外労働の上限、禁止、同一労働同一賃金等の法令関係が整備されたわけでございますが、その働き方改革も大事ですけど、同時に、生産性が上がらなければ収入も増えないという問題がございまして、その点についてどうかということと、もう一つございますのは、報道されていますデジタルプラットフォーマーに関する実態調査につきまして、公正取引委員会でございますけれど、アプリストアにおけるアプリメーカーの手数料が三割負担、ですから、売上げの三割をプラットフォーマーが取っていく、あと、オンラインモールの運営業者による購入額の一%ポイント還元とかいった強制的なポイント還元、このような問題につきまして公正取引委員会がプラットフォーマーに対してどのような取組を検討しているか、できるだけ具体的な取組と、ある程度のスケジュールまで明示してお答えいただきたいと思います。 以上、お願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 私の方から、働き方改革。 中小企業が対応するためには生産性を上げるというのが極めて重要だと思いますので、中小企業の設備投資、IT導入を後押ししていきたいと思います。ものづくり補助金、IT導入補助金などを今回も大きく計上しておりますので、これらをフル活用してもらって中小企業の生産性向上を後押ししてまいりたいと思っています。
○政府特別補佐人(杉本和行君) デジタルプラットフォーマーと申しますと、革新的なビジネスの担い手でございまして、その恩恵は、中小企業者を含む事業者にとりましては市場へのアクセスの可能性を高めるとか、消費者にとりましてもその便益向上につながるなど、重要な存在となっていると考えております。 ただ、プラットフォーマー、特に巨大化したデジタルプラットフォーマーは、その利用者との関係で、不公正な取引慣行やプライバシーの侵害の温床となるおそれがありますことから、私ども公正取引委員会といたしましては、この一月にデジタルプラットフォーマーの取引慣行等に対する実態調査を開始したところでございます。 この実態調査は、ある特定の事業者、特定の行為を狙い撃ちするものではございませんが、先生御指摘のようなオンラインモール運営事業者、アプリストア運営事業者、こうした者の取引実態に対するアンケート調査やデジタルプラットフォーマー及びその取引先事業者からのヒアリング等により実態を把握しようとしているところでございます。 私ども公正取引委員会といたしましては、デジタルプラットフォーマーに対する競争上の対応を進めていく上で、当該実態調査によりデジタルプラットフォーマーの実態調査を十分に把握し、その上で競争上の考え方を整理してまいりたいと考えているところでございます。 スケジュールについてのお尋ねがございました。 本調査については、まずは今月四月をめどに中間報告を行うことを予定しております。その上で、更に調査を深めていきたいと考えております。ただ、デジタルプラットフォーマーにつきましては、それぞれビジネスモデルが異なりまして、論点も多くにわたっておりますことから、調査にはまだ相当の時間を要すると考えているところでございます。
○藤末健三君 是非、鋭意進めていただきたいと思います。また、海外、ヨーロッパなどの事例も含めて連携していただきたいと思います。 最後に、ちょっと発言だけではございますが、中小企業の支援につきましては、やはり事業継承、非常に大きなテーマだと思っております。今回、税制などが改革されまして、特例承継計画提出件数、何と昨年時点で二千件を超すということで、世耕大臣が相当頑張っていただいたと思います。 是非、これを普及することをしていただきたいということと、また、人口が減少していて若い人たちをなかなか雇用できない地域があります。これは我々立法府でも議論を進めるべきだと思うんですが、相互扶助組織、事業協同組合などが共同して若い人材を集めて、そして雇用するような制度、こういうことも進めるべきだと考えますので、以上、ちょっとこれ発言だけで終わらさせていただきます。 ちょうど時間が来ましたので、これで終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○藤木眞也君 自由民主党・国民の声の藤木眞也でございます。 本日は、決算委員会で質問の機会をいただきましたことに、理事の先生始め多くの先生方に感謝を申し上げたいと思います。 私は、議員になる前、農家の一人として現場で仕事をしてきた人間として、今日できれば農業のことについて質問をさせていただければというふうに思っております。 特に今、やはり農家の経営をやっていく上では、どうしても政策であったり施策というところと切っては切り離せない部分が非常に大きいというふうに思う中で、本年は食料・農業・農村基本法の制定から二十年目の節目であり、食料・農業・農村基本計画の改定に向けた検討が進められているものと思います。我が国の将来にわたる食料安定供給を確保するためには、家族農業や中小規模農業者を始めとした多様な農業経営の発展を後押しすることが重要だと考えます。 農林水産省に話をしますと、費用対効果とか、そういった観点からなかなか財務省の理解を得られない話が多いというような御見解をいただいたりすることもございますが、やはり生産現場では、大規模な法人経営体だけではなく、家族農業や中小規模の農業者を始めとした多様な農業の共存が必要だろうと思います。また、そういった関連の中から地域農業の維持が賄われているものだと思っております。 特に、我が国の農家は九五%以上が中小規模経営の家族農業というのが実態でありますし、大きな生産基盤を抱えているのも守っているのもこの中小規模家族経営の農家の皆さん方だというふうに思っております。 そういった意味では、この家族農業の皆さん方の持続可能な経営を今後とも維持していただくために、特に財務省の皆さん方には、これまでと少し違った角度からの評価を加えていただくことによって今後の予算の反映をしていただければ幸いかなというふうに思ってございます。 そこで、麻生大臣にお伺いをしたいと思うのが、地域農業における家族農業や中小規模の農業者を始めとした多様な農業者を評価するについて、大臣の御見解をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、先生、農林水産関係の予算のことなんだと思いますが、これは、TPPが多分最近では一番よく具体的な例が出てきたんだと思いますが、この関連政策大綱に基づく体質強化対策の中で、いわゆる農林水産業の地域のいわゆる活力創造プランでしたっけ、たしかあれが、あれに沿った生産性の向上というものの支援策など、いわゆる様々な対策が行われているんだと理解をしておりますけれども、それぞれの事業というのは、その予算を投入したり、ある程度効果というものを求められるというのに条件が当然のこととして付けられているんだと思いますけれども、例えばTPPのいわゆる体質強化ということに関しまして、競争力のある強い農林水産業ということで、いわゆるそういったものの構築につながる施策に重点化していくために、いわゆる、何ていうの、掛かるコスト、生産に掛かるコストの削減とか、それに伴って付加価値が上がって、同時に販売額も増加するといったような、成果目標をある程度見えるようにしてくださいというような話がしてあったり、一方で、熊本もそうでしょうし、私どものところもそうですが、中山間農地というものがありますので、農業生産活動の継続をしてもらうことによって、そこらのところが中山間地であっても水田等々きちんとやることによって、水を治める、治水というものもきちんとなりますので、中山間地域に対しましては、ちょっとこれまたそういった話とは少し別な意味がありますので、そういったものに対する直接支払というものでは、規模条件ということを付けるということではなくて、御指摘のような小規模の、何というんですかね、家族経営というものが支援が行われるようにされているんだと思っておりますので、何ていうの、事業の内容に応じてきめ細かな対応というものを行っているんですけれども、やっぱり家族経営を含めて、大規模であると、意欲のある人がやらぬとどうにもならぬということは確かなんだと思いますから、そういった意味では、そういった担い手を維持、意欲のある担い手を維持するようなものにきちんとしたものがいかないといかぬのだというのが基本的な考え方でありますので、あの予算編成の過程において、今後とも、そうですね、農水省ともよくきちんと相談をさせていただいた上で、そういったお金は効率的に配分されるように考えてまいりたいと考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございました。 今大臣が言われたように、まさにこの全国の農村部のインフラ、そういった面では、ほとんどの農家の皆さんの出役によって保たれてきた部分というのも相当大きな役割だったと思います。 今後も、そのような地域コミュニティーといいますか、そういったことを維持できるように、たくさんの農家の方に意欲を持って経営をやっていただけるような政策づくりのため、また予算の配分を財務省の方にお願いをしておきたいというふうに思います。 続きまして、吉川大臣に、前回も農林水産委員会の中で質問させていただいたんですが、やはり現場の皆さん方と農水省の、今のいろいろな事業の採択要件であったり、採択のそもそものところなのかもしれませんけれども、やはり考え方に乖離があるなという点が非常に感じる機会が多いものですから、あえて再度質問をさせていただきたいというふうに思います。 やはり地方を回ってみますと、強い農業づくり交付金でありますとか、産地パワーアップ事業、また畜産クラスターといった事業の採択要件、これ、最近はポイント制というところが非常に厳しいんだというお話がかなり大きく声として現場の方にはあるというふうに思っておりますし、当然農林水産省の方にもその声は聞こえているものだというふうに思います。 なおかつ、ここ最近は非常にいろいろな資材の高騰によって建設費も高額になっているというような課題も発生をしております。費用対効果という点では非常にこういうところを入れなくてはいけないのかなというふうに思いますが、やはり採択要件の中に、GAPの取得でありますとか、輸出をやっていますとか、また、外国人の労働者なり日本人の労働者でも一年を通して雇用がありますかとか、こういったところが事業の採択要件になっているという点が非常に現場の皆さん方からはハードルが高いというお話を聞く機会が多いです。 特に、農協に農畜産物を出荷をされる、委託販売を農協にお願いをされている農家の方からこの話を聞くと、農協に出荷をして、それから先、農協が輸出を取り組んでいるのかもしれないけれども、果たしてうちの農産物が輸出をされているのか国内で売られているのかは、もう農協にお願いしている以上それから先のことが分からないというようなお話であったり、やはり輸出をすれば当然GAPというのも必要なのかもしれませんけど、まだまだうちはそんな経営じゃないからGAPはなあと言われるような、いろいろな考え方をお持ちの農家の方もいらっしゃいます。 やはりそういったところのハードルを設けるという点が、果たして、満遍なくといいますか、やる気のある農家の方々に全て合致するかというと、やはりここに農家の皆さん方との考え方の違いがあるんじゃないかなというふうに思います。 是非その辺の考え方をお聞かせいただければということと、やはり国が打ち出した攻めの農業というのは確かに私も理解をいたします。大規模の法人経営、これがどんどんどんどん増えていくことによって有効な農地は守られていくのかもしれませんけれども、先ほど麻生大臣がおっしゃられたような中山間地域の非常に条件の悪い地域であったり、条件不利地域というのは全国にたくさんございます。そういったところでも頑張る農家の方々はいらっしゃいますし、やはりその機械を入れることによって作業時間が一時間縮んだんだとか三十分縮んだんだと、これは農家の皆さん方にとっては本当に大きな私は費用対効果ではないかなというふうに考えます。 このような様々な現場の取組とのミスマッチによる不満が非常に私も耳にするわけですけれども、やはりこの採択要件の見直しというのが必要ではないかなというふうに思うんですが、農水省の考え方をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) 強い農業づくり交付金及び産地パワーアップ事業でありますけれども、これは産地の競争力強化ですとか国際環境の変化に対処できる農業の収益力向上等といった政策目的に照らして一定の採択要件等を課しておりますけれども、個々の農業者の規模の大小にかかわらず、産地一体で取り組んでいただくことによって支援できる仕組みとなっていることはもう藤木議員十分御承知のことと存じます。 例えば、今御指摘いただきましたGAP認証取得や輸出等の取組に関しましても、農協の作物部会ですとか中小規模農家のまとまりとして団体認証や輸出に取り組むことで、個々の農家の負担が軽減をされてポイント加算が容易になると考えております。 これらの事業の採択要件について様々な声があることはもう承知をいたしておりますので、昨年冬にかけまして、地域や農業団体との意見交換を通じて現場の声を吸い上げた上で、例えば三十年度第二次補正予算の産地パワーアップ事業におきましては、労働生産性の向上という新たな成果目標の創設、さらには、個別農業者も参加できること等を分かりやすく解説したパンフレットの作成にも取り組んできたところでもございます。 農林水産省といたしましては、現場主義を貫き、今後も現場の意見をお伺いをしていきたいと思っております。まさに藤木議員がおっしゃいますことは現場の声だと、こう思っておりますので、私も、常にこういった事業に関しましては、取り組みやすいように、そして更に見直しも行いながら、真に皆さんにお使いをいただけるような、そういった効果的な事業の実施に取り組まなければなりませんということを常々役所でも言っております。さらに、こういった事業を通じて農林水産業の体質強化も図ってまいりたいと思っております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 本当に力強いお言葉をいただきました。特に、今回の見直しによって相当の数の農家の方が救われたという声を発していらっしゃるのも事実であります。ただ、まだまだそこまで到達できていないと言われる農家の方もたくさんいらっしゃるということでありますし、特にこのポイントが、一度事業に手を挙げたときにポイント不足で落とされた方が、今後、やはりよっぽどの事業の展開でもしない限りはこのポイントで補助事業の対象になるというようなことがなかなか困難だということもございます。やはりやる気のある農家の方、頑張ろうと思われる農家の方には、一軒でも多くの農家の方にこういった事業を活用していただけるような、寄り添った形の採択要件の御検討を是非お願いをしておきたいなというふうに思います。 そして、それに関連してでありますけれども、やはり最近、中間管理機構ができたりして相当集約化というのが現場では進んでおります。そういった中で、特に今、集約化を進めて規模拡大をやるんだとか、そういう農家の方々でも、多分に漏れず、やはり働き手の不足というのが現場では相当大きな問題になっております。 本年四月から新たな入管法の中で、農業分野でも外国人の労働者が入れられるというようなことになりました。特にこれから五年間で三万六千五百人という方々が来られるんじゃないかというような見込みも示されている中でありますけれども、やはり人の問題も当然ですが、そういった機械整備であるとか施設の整備といったところで、特にこの集落営農であるとか、まあ土地利用の農家の方によく聞かれるのが、集積はもうほとんど進んだんだと、進んだんだけど、これからさあ機械を入れようとするときに、これ以上の面積拡大がもう私の地域ではできないんですと言われる方がやはり集積が早く進んだ地域では出てきていらっしゃるというのも実態でございます。 全国的にはまだまだ今から集積を進めていくという地域がほとんどなのかもしれませんけれども、いち早くこの政策に乗っかって強力的に集積を進められたところにとっては、もうこれ以上これが進められないということによってこういった事業に取り組めないという現実的な問題も新たに発生をしてきているということであります。 こういったところが最近出だしてきたというのは、これからどんどんこういうところが増えてくるのかなというふうに思いますが、こういったところの農水省としての御見解をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 地域によりましては、ほぼ全ての農地が活用されている等によりまして規模拡大が難しいという声があることも承知をしてございます。そうした現場の意見等も踏まえまして、これまでも、例えば産地パワーアップ事業の成果目標につきましては、生産コストの低減や販売額の増加といった目標に加えまして、所得の増加や輸出額の増加等の目標の追加等の取組も行ってきたところでございます。 また、今御指摘ございましたとおり、労働力不足に対応した産地基盤の強化が課題だという意見が多かったことも踏まえまして、三十年度の第二次補正予算からは労働生産性の向上という新たな成果目標を創設いたしまして、規模拡大が難しい地域におきましても、省力化、効率化などの競争力の強化につながる取組を支援できるように更なる改善も行ったところでございます。 引き続き、現場の意見をお聞きしながら、これまでの実績の検証等を踏まえて所要の見直しを行いつつ、効率的、効果的な事業の実施に取り組んでまいりたいと存じます。
○藤木眞也君 今局長が言われた話もよく理解をいたします。 ただ、やはりこれまでに規模拡大を直近で、二年前でした、三年前でしたとか、せめて四、五年前ぐらいまでに規模拡大はやったんだけど、機械は買わずに、施設は変えずにどうにかやってきたが、やはり今になって限界を感じているのでやりたいと言われるような方もいらっしゃいます。そういう方のためにも、これから先の規模拡大ではなくて、直近の過去実績を加味した形の採択要件とか、そういったところを入れていただくと、相当そういったところの、そういった地域の実情には対応できるんじゃないかなというふうにも考えますので、その辺の検討も是非お願いできればというふうに思います。 そして、次に、アフリカ豚コレラの新聞報道が先週、日本農業新聞の紙面を騒がせました。これはぎりぎりの、本当ぎりぎりのところで止められたということであって、ほっとしている部分もあるんですが、やはり非常な脅威だというふうに思います。 また、岐阜県を中心に発生をいたしました豚コレラもまだまだ終息に至っていないというような現状の中で、非常に日本の畜産農家の方、特に養豚農家の方が心配をしながら日々仕事をされているという点は本当に私たちも非常に気の毒に感じるところもありますし、一日も早い終息に向けて全力で取り組む必要があるというふうに思いますが、やはり、そもそも口蹄疫であったり高病原性の鳥インフルエンザであったり豚コレラといった病気、こういったやつが世界各地で発生をしている中で、水際対策や農場における飼養衛生管理の徹底などが、私、これ各県で非常に差があったんじゃないかなというふうに感じます。私は九州に住んでいる関係で、やはり近くで何度もそういう病気が発生をしたということで非常に保健所であったり県の指導というのが厳しいわけですけれども、ほかの地域でどうも、今回話を聞いてみると、そんな話ではないようなお話もお聞きをいたします。 やはりこの防疫措置というのをより一層強化する必要があると思うんですけれども、今、農水省としての対応はいかがなものかとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(新井ゆたか君) お答え申し上げます。 農林水産省では、中国においてアフリカ豚コレラが発生した昨年の八月以来、関係省庁や航空会社等に情報を提供いたしまして、水際検疫の徹底、それとともに農場への侵入防止のための飼養衛生管理基準を遵守するよう指導してきたところでございます。 このような水際検査によりまして、先般、中国から我が国に持ち込まれた加熱不十分な豚肉製品から生きたウイルスが分離をされまして、実際に感染力を持つアフリカ豚コレラウイルスが我が国の水際まで到達していたことが明らかになったところでございます。 こうした状況を踏まえまして、一つの対策といたしまして、今般、旅行者によります畜産物の持込みは、個人消費用や土産目的でございましても、繰り返し持ち込む等悪質性が認められる場合には警察に通報又は告発するなど、家畜伝染病予防法の違反事例への対応を厳格化することとしたところでございます。 加えまして、農場におけます平時の飼養衛生管理基準の遵守などの対策は、現在発生をしております豚コレラのみならず、アフリカ豚コレラにおいても有効ということでございます。 委員御指摘のように、岐阜県や愛知県の豚コレラの発生農場におきましては飼養衛生管理基準の遵守がなされていたとは言えない部分もあったということでございますので、当該県の家畜防疫員に加えまして、農林水産省あるいは他県からの応援を得ましてチームを派遣いたしまして、それらの県内の養豚場の飼養衛生管理の遵守状況の再確認と指導を行っているところでございます。 さらに、全国の農場につきましても、各県で作りましたチェックシートを活用いたしまして、国が改善すべき事項を洗い出し、指導を行っているところでございます。 今後とも、水際対策の強化とともに養豚場の飼養衛生管理基準の遵守の徹底を図りまして、これらの家畜伝染病の蔓延防止に万全を期してまいりたいと考えております。
○藤木眞也君 今回は本当、水際で止まったことが良かったなというふうに思うわけですが、やはり、発生をして特別に対策費用を組んで使う予算と防疫の段階で使う予算、相当差があると思います。できれば水際で止まる、ここまでの予算をしっかり使っていただいて、国内にいろいろな病気が入ってこないように対処をお願いできればというふうに思います。 また、最近、我が国の固有の財産と言っても言い過ぎではないような和牛の遺伝子が海外へ流出をしようとしていたというところが、これももう向こうの国まで渡って検疫で見付かったというお話がございました。 凍結受精卵が国外に持ち出された事件でありますとか、これは併せて精液もそうなんだろうと思いますが、今後、こういった本当に日本が大事に守らなければいけないものが海外に出されないように、持ち出されないように取組の強化を早急に行っていく必要があると思うわけですが、こういったところの今現在の農水省のお取組状況をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。 和牛は、関係者が長い年月を掛けまして改良してきた我が国固有の貴重な財産でございますので、和牛の遺伝資源の海外への流出には大きな危機感を持ってございます。このため、今般の流出事案も受けまして、和牛遺伝資源の流通管理に関する検討会を農林水産省に設置いたしまして、実際に業務に当たっていらっしゃる家畜人工授精師等のお話もお伺いをしながら、現在有識者に幅広く御議論いただいているところでございます。 検討会におきましては、流通管理の強化や知的財産の観点から、契約による保護の重要性などについて御意見をいただいているところでございまして、今後、この検討会で出された御意見等も踏まえまして、法改正も視野に入れまして、どのような対応ができるのかを検討してまいりたいと存じます。
○藤木眞也君 是非ここは本当に強化をしていただかないと、TPP等に入っていったときに、肉牛、特に牛肉の部分で、やはり和牛だから大丈夫なんだというような思いもございます。是非、取組の強化をお願いいたします。 続きまして、時間が相当減ってきましたので順番を入れ替えて、担い手の対策について質問をさせていただければと思います。 四十九歳以下の青年就農者は一万一千四百十名、二十八年度でということで、非常に前年度と比較して減少をしております。政府が目標としていらっしゃる毎年二万人の定着には届いていないという状況の中で、先週、私の事務所にもたくさんの電話が殺到をいたしました。お話を聞いてみますと、農業次世代人材投資事業の交付対象として、前年の世帯所得が六百万円以下とする国からの通知が突然出たということで、もう本当これ、皆さん方は口々に、突然こんな話をされてもという本当に戸惑いと怒りの言葉が次々と私も耳にしたわけですが、本当に農家の皆さんが、国は本気でこの新規就農者を増やそうと思っているのかというような質問をたくさんいただきました。 今回、農業次世代人材投資事業というこの事業の交付対象として、前年の世帯所得が六百万円以下とする通知が国から示された根拠といいますか、背景をお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 今年度、農業次世代投資事業の交付に際しまして、背景といたしましては、真に支援を必要とする方々に次世代投資資金が効果的に活用されるように、支援対象者の採択に当たって考慮すべき考え方として示したところでございます。 これについては、これまでも生活費の確保が必須の方々を優先するようにと、こういうような指導を行ってまいったところでございますけれども、そういう指導を行っている中で、事業実施主体である自治体等からより明確な基準を提示してほしいという要望があったことも踏まえまして、交付対象者の考え方として六百万円以下という数値を具体的にお示ししたところでございます。 ただし、最初に通知をしたときから、我々としては、これはあくまで優先すべき者を示したもので、六百万円を超える所得が仮に世帯の中であったとしても、支援対象とすべき者であるというふうに事業実施主体であります市町村が判断する場合には、予算の範囲内で交付対象とすることは可能であるというふうに考えておりました。これを明確にするために、四月三日にその旨関係者に通知をしたところでございます。 引き続き、現場が混乱しないように丁寧に説明をしながら、適切に事業の推進を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○藤木眞也君 今、市町村によって最後は判断なんだということですけれども、やはり国の方でこの六百万というのが、世帯所得の六百万というのが明記されていると、どうしてもやっぱりそこが一つの区切りになるんだろうというふうに思います。できれば、世帯所得ではなくてこの事業対象者の方の所得で判断をするとか、若干、もう少し現場の皆さん方の今おっしゃられているような意見をお聞きいただければ幸いに感じます。 また、特に私もこれまで何回も言ってきましたけれども、新規就農者の支援には、まあ新規就農者といいましても、一般の企業とか、そういう社会から農業に入ってこられる方と親元に今後就農する方と二種類の就農体系があるかと思いますが、やはり親元就農の方がどうしても、就農をして五年以内の経営の譲渡であったり親と違う作物を作らなければいけないというところに、非常に厳しいんだというお話を何回も何回もされます。 普通の、一般の会社の経営に息子さんが入られても、やはり五年でその会社を引き継ぐ、社長が替わるという会社は余りないと思うんですけど、その辺もやはり農業も同じだと思うので、その辺を是非加味していただきながら、今後、新規の一般のIターンとかUターンとかそういう方々と親元就農の方が余り、同じような立ち位置で新規就農者として取り扱っていただけるような仕組みを是非農水省の皆さん方でお考えいただければなというふうに思います。 続けて、本当に時間がなくなってきたんですけれども、一点。 最近、私も党の議連の中でこの会議に出るわけですが、食品ロスの話が最近非常に声が大きくなってきたように感じます。私たち生産者も、できるだけロスがないようにというような努力はしております。特に、市場に出せないような農産物を使った加工であったり六次化等々に取り組みながらというようなことにも取り組んでいるんですけれども、やはりほかの段階のところでロスが出ているんだということを聞くと、特に世界の中でも有数の食品を輸入する我が国として、世界には本当に逼迫した、食料需給がままならないような国もある中で、我が国として本当にこれは喫緊の大きな課題の一つではないかなと考えております。 是非、この辺は農林水産省だけの問題ではなくて、省庁連携した形の中での国からの発信をやっていただくために、今農林水産省としてどのような取組をされているのか、お聞かせいただければと思います。
○政府参考人(塩川白良君) お答え申し上げます。 食品ロスの削減を図るためには、食品関連事業者、それから消費者が食品ロス削減の意義を理解していくことが重要だと考えております。 このため、農林水産省では、食品ロスの削減を図る上で、製造業、卸売業、小売業の話合いの場となるワーキングチームを設置いたしまして、いわゆる三分の一ルールの見直しなどの商慣習の見直しを推進しているところでございます。その取組をまた全国の食品関連事業者に拡大をしております。 また、消費者が食品ロス削減に向けた買い方をするきっかけとなる啓発ポスター、例えば賞味期限はおいしく食べられる目安ですとか、手前から買うも立派な貢献と、こういうような名前のポスターを活用しまして、昨年十月に全国各地の協力企業において啓発活動を行ったところでございます。 さらに、外食時におきまして、飲食店側、消費者側がそれぞれ留意すべきことをまとめた飲食店等における食べ残し対策に取り組むに当たっての留意事項、こういうものを関係省庁と、先生御指摘のとおり関係省庁と連携をいたしまして作成し、一昨年の五月に周知をしたところでございます。 今後とも、関係省庁とも連携をいたしまして、食品関連事業者や消費者への啓発活動を通じまして食品のロスの削減に努めてまいりたいと考えております。
○藤木眞也君 ありがとうございます。 年間に六百万トンとも言われるようなこの食品のロス、これは本当に世界的に見ても私は日本にとって重大な問題だと思います。是非、国の方から大きな声での発信をお願いいたしまして、私の挨拶、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○小川勝也君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也です。 省庁別審査ということで、少し総花にはなりますけれども、ふだんから考えていることを幾つか質問させていただきたいと思います。 今日は私も朝からどちらかというと機嫌がよろしくない朝を迎えまして、まあお向かいに座っておられる財務大臣もさえないお顔をされているなと思ったんですけれども、今、藤木さんが挨拶と言った途端に笑顔がちょっとこぼれましたので、少しは良かったかなというふうに思っています。 西田理事が今回の決算審査、いろいろと野党にも配慮をしていただいて、しっかり進めていこうということでリーダーシップを発揮しておられます。平成最後ということですので平成の総括をしようではないかと、こんなこともおっしゃられていました。私もちょっと平成を振り返ってみたいなというふうに思って資料を幾つか付けてまいりましたけれども、一枚目の資料を見ていただきたいと思います。 国債及び借入金現在高の推移と。財務省の専門家にお伺いをいたしますと、私の質問の趣旨からすると、この政府短期証券、一番上の数字はない方がきれいなのではないでしょうかというアドバイスをいただきましたけれども、私はこの数字は図形として見ていただきたいので構わないということで、今日付けさせていただきました。 平成元年というのがやや真ん中から左にあります。私が国会に来させていただいたのは平成七年であります。財務大臣におかれましては、私の記憶が間違っていなければ昭和五十四年くらいからおられたのではないかというふうに思っています。私が当選をしたときも、まあ西田先生おられないからいいんですけど、私たちの国は結構借金がたくさんあるんだというふうにびびって国会に来たのを覚えております。麻生大臣が当選された頃からすると、この巨大な右肩上がりのカーブであります。 先日の全般的質疑のときに、私たちの国だからこそ国債の発行は罪ではないんだという議論がありましたけれども、私は西田先生ほど大物じゃありませんので、そこまで心臓が強くはなれません。このやっぱりグラフを見るたびに、はらはらどきどきいたします。 財務大臣におかれましても、いろんな思いがあろうかと思います。このぐらい大したことないんだと、予定の範囲内、あるいは、思ったよりちょっと多いなという思いなのか、いや、もうちょっと転機があって、いわゆる私たちの国の国債だけれども、次の世代にはもう少し発行残高を少なくしてバトンを渡したかったなという思いなのか、率直な御感想をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、先生、町で商売をしておられると、自分で会社をやっておられる方はその会社の持っている資産に見合って借入金ということになりますので、そういった意味では、絶対額が大きいからその国は問題というような話ではないので、資産と見合うということはこれは大事なところであろうかとは存じますが、それにいたしましても、日本の場合は、今の場合、借入金で賄っている予算というものの中でいわゆる赤字公債というものの比率が極めて高いというところが一番問題なんだと思うんですね。したがって、いわゆる建設公債とか、まあ借金であることは同じでありますけれども、そういった意味ではいろいろ問題なんだというのはもうはっきりしておりますので。 ただ、一つだけ、これは国民のと、私ども、そういってよく言われますけれども、国民が借金しているんじゃありませんから、これは政府が借金しているんですから、そういった意味では政府に金を貸しているのは国民ですから、そういった意味では少しそこのところの考え、感じ方は少々、新聞であおるほどの危機感を持っているわけではありませんけれども。 基本的には、日本としてそれに見合うような形で確実に歩みを始めて、少なくともこの六年間で言わせていただければ、税収の伸びた分だけ借入金を減らし、そして、何でしょうね、新規国債発行というものの絶対額を十二兆ほど減らしておりますので、いろんな意味で、まだまだ借入金に付きます金利が増えていく部分の分を消すまでのところに行くのに、プライマリーバランスという言葉を使わせていただいておりますけれども、そういったところまで行くにはもう少し時間が掛かるというところが一番問題で、そこまではきちんとしておかないといかぬという意味からしては、どの程度の危機感かと言われれば、あおるつもりもありませんけれども、ああ大丈夫、大丈夫という西田先生ほど安心もしていませんし、ちょっと中間、中間より少しそちらの方に近いかなという感じぐらいかと思っております。
○小川勝也君 私も確固たる自分の立ち位置をはっきりして大臣に問いをしたわけではありませんので、後ほど財務大臣に、最後、私の思いを述べさせていただきたいと思います。 今、一つ問題になっているのは、ここ二十年という区切りを一つ付けさせていただくとすれば、世界はリーマン・ショックを経た後も成長しているんだと。私たちは、一九九五年に阪神・淡路大震災、それから二〇一一年に東北大震災、そして昨年は北海道も大きな被災を受けました。それに併せましてリーマン・ショックを受けたということで、困難な二十年だったというのは私も分かります。しかし、諸外国は成長しているのに私たちの国だけが成長できていないということについては何らか考えがおありになろうかと思います。 端的に財務大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今年、よく平成三十年という言葉で言われますけれども、多分平成元年に、消費税を導入いたしておりますのは平成元年、この年にバブルがはじけて、三万八千九百十五円付けた最高の株、以後、二度と三万八千円付けたことはありませんし、最低下がって、七千九百円まで下がっておりますので、間違いなくそういった意味ではバブルははじけた。 そして、何だかんだ言いながら、いわゆるデフレーションによる不況というものを我々は一九三〇年代から今日やったことがない。これまでの不況は全てインフレーションでの不況でしたから、そういった意味では、初めてのデフレーションによる不況というものに対する対応を間違えながら、我々は十分ではなかった若しくは間違えたと多分後世、歴史家は言うんだと思っております。 そういった意味では、少なくとも一九九二年に赤字公債を再発行し始めてから、我々はそのときの赤字公債は約二百四、五十兆だったと思いますが、それが約一千兆までに上がってきております。 ただ、御存じのように、金利が当時五%、四%ぐらいだったものが今はゼロ%というので、借金が増えたら金利が下がったというのは、ちょっと過去の我々の歴史上、世界中どこもやったことがないということも我々経験させられておりますので、いろんな意味で今までにないことが起きたということは間違いないと思いますが、世界中に先行して、間違いなくデフレーションによる、正確には資産のデフレーションによる不況というものに直面したということが他国とは大幅に違ったという点は、ここで、それに対する対応に我々は後手に回ったというのが正直な実感であります。
○小川勝也君 いろいろな理由がこれあるんだと思うんですけれども、単純な比較はできませんけれども、例えば高度経済成長時代は、豊富な消費欲求、これが経済の好循環を招いてきたというふうに考えられると思います。働いて給料が増える、欲しいものがたくさんある、家電製品も欲しい、車も欲しい、家も買いたいと、これが日本の高度経済成長を支えてきました。 今、ちなみに、若い人たちの所有欲求が低下してきていると、こういうことも報じられているわけであります。別の観点からすると、消費税の話を今これからするわけですけれども、十月に消費税を上げたら景気が相当打撃を受けるのではないかというふうに政府全体が心配しているというふうに見て取れています。なぜかというと、消費に対する欲求と、いわゆる可処分所得と、いわゆる消費をする能力というのが非常にアンバランスになってきているのが今の現状だというふうに思います。 二枚目のペーパーを見てください。これは藤巻先生が本会議でよく言われていることです。消費税が増えて法人税が減ったということであります。すなわち、誰のために消費税を払うのかというふうに考えたときに、いわゆる一般の人たちの気持ちを代弁するとするならば、社会保障の充実のために消費税を上げるのであれば分からないわけではないと。しかし、結果を見ると、法人税減税や高所得者の所得税減税のために消費税が使われるとするならば余り面白くないというのがこの図から読み取れるんだろうというふうに思います。 それで、もう一点申し上げたいのは、私たちの国がどういう国に今陥っているかということであります。麻生大臣に私が教えられるのは庶民感覚ぐらいですので、聞いていただきたいと思います。 今、一億総貯金社会、みんな貯金しなきゃいけない。小学生も高校生も大学生も、新入社員もサラリーマンも、退職者も高齢者も、みんな貯金。一つは、まず教育にお金が掛かる、大学行くのにお金が掛かるということで、これは国会全体で今取り組んでおりますので、返済不要型の奨学金の充実なんかは国会全体で取り組んでまいりました。もう一つは、老後に幾ら掛かるか分からない、これが消費を非常に抑えているんだろうというふうに思います。 私は、今日、答えを持って言っているわけじゃありませんので、すなわち何を申し上げたいかというと、将来不安を少しでも減らすことによっていわゆる財布のひもを緩めると。さっき、政府が借金をして、誰にしているのかというと、銀行や生命保険会社にもしているんですけど、その大部分は国民が持っているんですね。国民が、国債だけじゃなくて、ほかの消費に回る方が景気、経済に与える影響はいいんだとすれば、私は、この消費税の使い方、いろいろ考えていただいて、将来的に将来の不安をなくすことに消費税を使っていただけると有り難いなというふうに思います。 ちなみに、個人消費というのが日本経済の循環の中ではどの程度の役割を果たしているのか、政府参考人にお伺いをしておきたいと思います。
○政府参考人(長谷川秀司君) お答え申し上げます。 名目GDPに占めます家計最終消費支出の割合についてでございますが、二〇一八年の値は五四・一%となっているところでございます。
○小川勝也君 例えば、今、貧富の差が拡大をしたというふうに言われています。まさに兆の資産を持つ方も相当出てきた。あるいは数千億円、数百億円という方もおられます。成功した方が所得が増えるのは、これは当然のことでありますし、ただ、悔しい言い方をすれば、どんなに立派な方でもネクタイは一本しか締めないんですね。御飯も、人の倍働いているんだから六食食うかというと、そうはいかないので、なるべくその持てる資産は多くの人に配分した方が循環するんです。この循環が今足りないのが日本経済だと思います。 ですから、私は、この消費税の増税に担う様々なこの施策も、いろいろ知恵を絞っていただいているとは思いますけれども、ちょっと本流からは外れているんじゃないかなというふうに思っています。 すなわち、いろんなプレミアム商品券やいわゆる自動車、住宅の税制の措置、あるいは様々な柔軟な価格設定、ポイント還元、これは、ないよりましだというふうには思うんですけれども、もっと抜本的に消費しやすい社会にしましょうということにした方がいいかと思います。 ちなみに、その消費増税に係る様々な対策費のいわゆる事務費の合計というのはどのぐらいになっているんでしょうか。
○政府参考人(宇波弘貴君) お答え申し上げます。 三十一年度予算における消費税の引上げに当たって講じられる臨時特別の措置のうち、代表例ということで二つ、二点について申し上げます。 まず、プレミアム付き商品券事業、これの三十一年度の予算額は千七百二十三億円でございますが、そのうち事務費は四百九十八億円となってございます。また、ポイント還元事業の平成三十一年度予算額、これは二千七百九十八億円でございますが、これのうち事務費は六百八十三億円となってございます。
○小川勝也君 やっぱり十月が相当心配だからこういう施策を取っているんだというふうに思います。 景気減退のリスクもさることながら、いわゆる軽減税率を始めとする、外食と内食はどうなんだというような議論も進んでおるようではありますけれども、混乱のリスクはどの程度あるというふうに財務大臣は認識しておられますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 軽減税率等、初めての税制というものを導入させていただくことになりますので、ある程度、まあテークインとかテークアウトとかいろんな、よく言われているような混乱が起きている、起きる可能性って私、決してゼロじゃないとは思いますが。 これが導入された、私、イギリスにたまたま、これが導入された、何だ、軽減税率が初めて導入されたときにイギリスに住んでいたことがあるんですが、食品によって、もう食品の中によって価格が違うというのをやって、結果的にはもう口に入るものは全部一律ということにあそこは最終的にするまでの混乱なんというのは見ておりましたので。 そういった意味では、混乱が全然ないとは思いませんけれども、少なくとも、こういったことに関して計算も極めて速い、習熟度が速いというような感じがしますので、少々、ある程度のごちゃごちゃすることは起きる可能性があろうかとは思いますけれども、混乱の極みになるような形にはならぬだろうと思っております。
○小川勝也君 具体的なプランは申し上げませんけれども、先ほど論じましたように、いわゆる将来不安をなくす、社会保障の充実によって消費を喚起するという視点は非常に大事だと思います。 この点については、財務大臣はどういうお考えを持っておられますでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今いろいろな話が出ておりますけれども、社会保障と税の一体改革というものの中で、消費税の増税による引上げ分に関しまして、増税分に関しましては、これは全額社会保障の充実に充てる、社会保障と税の一体改革という御党と一緒にやらせていただいたこの大方針がありますので、それに定められておりまして、増収分を活用させていただいて、今御指摘になっております低所得者とかそういう世代のところ、所得層のところで一番問題になるのは、例えば教育費とか介護とか、いろんな話に関しまして、そういったものに充てる、また、年金の受給というものがたしか二十五年からを十年か、というのにさせていただいたりするような短縮などを行ってこれまできたところなんですけれども。 引き続き、今話題になっております幼児教育とか、いわゆる医療の無償、無料化とか、待機児童の解消というような話等々いろんなものに、プラス高等教育というのをきちんとやっておかないと将来の格差の固定につながりかねぬという御指摘のよくあるところでもありますので、そういった意味では、高等教育のそういった方々への無償化等々もやらないかぬ。 同時に、介護の人材というのがよく言われるようになっておりますけれども、冗談抜きにして百歳になるそうですから、本当かどうかは知りませんけど、百歳になるという話ですから。私の生まれた頃は、小川先生、もう平均寿命は四十七ですからね、私が生まれた年は。もうこの辺ほとんど終わっておりますね、終わっておるんですよ。だけど、今は間違いなく、八十になって、百になるというんでしょう。それはちょっと、貯金の方ちょっと、八十まで預金してあった、貯金してあったものが、百となったらあと二十年間、あと二十年間どうやってもたせるかと。それはやっぱり財布のひもも締まるだろうというのは当然のことだと思いますし、それに当たっての介護の話なんか出てきますので、そういったところを考えますと、やっぱりいろんな意味で、今措置を講じるに当たっても、年金の受給者の支給金を増やすとかいろんなことやらせていただくことにしましたけれども。 やっぱり急速な高齢化に対応していくために社会保障の充実というのにいきますと、少子化のままで行きますと、これはもう勤労者の比率が減ってきて年金を受ける人の比例が高まるとなれば、それはもうどう考えても特定の勤労者に対して負担が高まるということになりかねませんから、そこらのところを平均的に、全世代型という言葉を使わせていただいておりますけれども。 そういったことをやらせていただいておりますということをやっぱり高齢者の方々にも理解をしてもらうように話をせないかぬので、高齢者の方々、いろいろお目にかかるときによくその話をするんですけれども、さすがに分かっておられる方は、まあそれはそうじゃろなという話もあるんですけれども、何となく自分の蓄えの少ない方ほど不安になるというのはある程度やむを得ぬところだと思いますので、そういったところを十分にどうやって対応していくか、これは丁寧に説明していくという努力は引き続き大事なところだと思っております。
○小川勝也君 ありがとうございます。 先ほど藤木委員がアフリカ豚コレラの話をされました。私は、日本農業新聞の一面と三面、資料に付けさせていただいております。これは実は後で質問をさせていただきたいと思います。 最後の資料を見てください。「ガス業界も三千九百万円」と。これは何かというと、審議会の大学の先生のところにいわゆる業界関係から寄附が行くという話でございます。「ガス業界も」と書いてあるのは、何で「も」かというと、一番話題になったのは、携帯電話を通話料等使用料を安くするという審議会に入っておられる先生方にいわゆる携帯電話関係業界からたくさんのお金が寄附されていたということなのでガス業界もと、こうなっているんです。 携帯電話業界も詳しい世耕大臣でありますけれども、ガス業界は所管ですので、こういうのは李下に冠を正さずなので、私はない方がいいのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) この審議会のメンバー選ぶのは、これ平成十一年に決定されました審議会等の整理合理化に関する基本計画という中で、審議会の運営に関する指針というのが定められていまして、それによりますと、一方の利害を代表する委員が過半を超えないということが決まっております。 経産省の審議会もそのルールに従って、様々な立場の御意見、学識、経験などが反映されるような人選を行っているところでありますので、特定の業界団体から寄附を受けている委員がまあ一部にいたとしても、その業界の企業の利益のためだけの偏った議論にはならないというふうに思っていますし、会議は原則公開で、議事録も公開をされておりますので、そういう意味で後からチェックをしていただくことも可能だと思っています。 しかも、これ審議会ですから、ここで何か決めるわけではありません。提言なりをしていただいて、最終的には政府の責任で決めると。これは、原子力規制委員会とかはもうまさに権限を持っていますから、今委員がおっしゃったようなチェックが行われるわけですが、審議会についてはそこまでやらなくてもいけるんではないかなと、一定の透明性は保てるんではないかなというふうに思っています。
○小川勝也君 今日はそれ以上突っ込むつもりなかったので持ってこなかったですけれども、別な審議会では、あの先生には注射を打ってあるので大丈夫だなんという発言も生々しく出てきていますので、引き続き勉強したいというふうに思います。 ガスつながりで、是非知っておいていただきたいと思って、今日、わざと決算委員会で取り上げるべく準備をしてまいりました。これは私立大学新入生の家計負担調査という、これから質問することとは直接関係のない資料であります。 大学がやはり学費が高い、独り暮らしをすると家賃、帰省費用、いろいろ大変だというのが共通認識だろうというふうに思います。ですので、先ほど申し上げましたように、返済の不要な奨学金の充実なども国会全体で取り組んでまいりました。 親御さんがどういうことをこのアンケートに答えたかというのを見ておりましたら、こんな文章が出てきましたので紹介をしたいと思います。北海道のプロパンガス代は大変不透明な料金体系。現在のアパートも基本料金及び使用料が平均価格の二から三倍だ。学生から搾取する談合気質の改善に行政が取り組んでほしいと。 実は、これは北海道の調査ですので、本州より西にお住まいの方には実感がないかと思いますけれども、ガスを主暖房にする住宅は、その住宅の性能によって暖房費が、すなわちガス代が大きく変わるということであります。これが幾つかの問題がありまして、例えばガス屋さん、LPガス屋さんが自分のところの利益を上げようと思ったら、アパートを建てる、経営する。で、いわゆる断熱材やサッシの性能を薄くする。そうすると、ガス余計使うんですね。 それから、今サブリース問題といって全国的に大問題になっていますけれども、本州のいわゆる税負担を余儀なくされる方、すなわち節税対策で北海道の地下鉄の駅近にアパートを建てましょうと、これ建てます。で、インターネットでこのきれいな建物ですよというふうに見せる。しかし、その断熱材やあるいはガラス窓が効率が悪いと。そうすると、建築費は安く済みますので、関連業界が、誰かが潤う。結託するガス屋さんがいればもうかる。しかし、北海道辺りは、冬の暖房費は生活費の中でも相当なウエートを占めますので、一冬越したら引っ越しを考えるということでいうと、こんなはずじゃなかったのにと、家賃保証といってもどんどん下がっていくじゃないかというような問題が起きてきているんです。 ですから、これ北海道のローカルの話でありますので、世耕大臣も知らなかったというふうに思いますので、経済産業省の方に来ていただいたら、これは当然、国土交通省の住宅局の建築基準の話ですから、うちはどうもという話ではありましたけれども、世耕さんに知っていただいていろいろ検討をしていただきたく、私は今日、今提起をさせていただきました。一言御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(世耕弘成君) 何かLPガス代を回収するためにマンションの断熱性能を落とすというのはちょっと考えにくいとは思いますけれども、そういう情報提供をいただいたということでありますので、よく見ていきたいというふうに思います。
○小川勝也君 現実にあるから今日わざわざ発表しているんですね。 それで、あと、この審査に当たって我が参議院の調査室が、会計検査院が各省に対してどういうことを指摘しているかというのを分かりやすく冊子でまとめてくれているのがあります。そんな中で私が見付けたのは、再生可能エネルギーの熱利用加速化支援対策事業の低調な実施状況という一文でありました。これは私の問題意識に非常にピンポイントで合致をしておりました問題ですので、残り時間、取り上げさせていただきたいと思います。 これはどういうことかというと、FIT制度で、自然再生エネルギーを利用して電力をつくって、それを売電すると高く買ってもらえますよという制度であります。しかし、もう幾つかの委員会で、国会でも議論になっておりますとおり、いわゆる送電線網にアクセスするのには許容量がありますので、大体頓挫、今しています。すなわち、風力も太陽光パネルも、これから問題にいたします家畜ふん尿のバイオガス発電も、それから、いわゆる木質バイオマスを利用した発電施設もなかなかつながらない状況になってきています。 それから、この委員会室におられる皆様には釈迦に説法ですけれども、エネルギーを熱に変えるというのは、これ一手間掛かっていますので効率が悪いんですね。ですから、もし熱を起こすことができれば、そのまま利用した方がロスがないわけであります。ですから、経済産業省もいわゆる資源エネルギー庁も、このことをよく分かっているので、再生可能エネルギーをそのまま熱で使うことを研究しましょうというふうにやっていただいているんだけど、余り利用がないよというふうに指摘をされているわけであります。 いろいろ難しいのは私も分かっておりますけれども、北海道は、木質バイオマス、それから家畜ふん尿バイオガス、この宝庫であります。先日は高野政務官も十勝に来ていただきましたね。だから、大臣にも報告が上がっているとは思いますけれども、これがもし農林水産省と経済産業省とでうまく熱で利用していこうよということで、いいプロジェクトが立ち上がれば北海道は夢のアイランドに変わることが可能です。 両大臣から端的に、今までの取組と今後こういうことができるんではないかということで御答弁があれば、両大臣にお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(吉川貴盛君) まず、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。 小川委員御指摘のとおりだと私も思っておりまして、十勝ではそのバイオガスを使って電気を起こそうという、そういった大々的な運動も起きております。それは家畜のふん尿を利用してですね。ところが、FIT法による売電がもうできないという状況になっておりますので、経済産業省と協力をしながらモデル事業を今やろうといたしております。それによって地域循環型の熱源にしたらどうかという、そういったアイデアも出てきておりますので、これからも、北海道はまさにこのバイオマスの宝庫でもございますので、御指摘をいただきましたとおりにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。是非御支援もお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 私も、バイオマスを利用していくためには地域内でエコシステムをつくらなきゃいけないと思っていますが、どうしても、経産省はその発電とか熱をつくるところ、農水省はそのバイオマスの材料を集めてくるところと、ここがばらばらになっていたところもあったと思いますので、これ実は山本有二農水大臣の時代にちょっと経産、農水連携しようということで、今、吉川大臣がお答えになった連携プロジェクトをやらせていただいています。今後もしっかりこれを進めていきたいと思っています。
○小川勝也君 終わります。
○又市征治君 立憲民主党・民友会・希望の会所属の社民党の又市です。 まず、国営造成土地改良施設防災情報ネットワーク事業の不適切な運営という問題について取り上げたいと思います。 近年、国内で災害が次々多発をする、こういう事態を受けて、政府は昨年末にも国土強靱化緊急対策を策定するなど防災対策を進めているわけですが、その際、もちろんのこと、このハード面の対策もさることながら、どうやってこの災害を前提としてその被害を最小化をするか、つまり減災の手だてを講じるということも極めて重要だ、こう思います。 そのために、緊急時に住民に情報を速やかに提供して避難を促進をするという、こういう観点から先ほど挙げたこの防災情報ネットワーク事業が行われてきたんだというふうに理解をしますが、しかし、会計検査院の検査報告では、農水省所管の施設に整備されてきたデータ転送装置や雨量計に不具合が生じていたり検定の有効期限が過ぎていたりして、情報として利用できなかったことが指摘をされています。 この検査院の指摘、農水大臣、どういうふうにお受け止めですか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 国営造成土地改良施設防災情報ネットワーク事業におきまして長期間データが転送されていなかったなどの状況が放置されていましたことは、農林水産省といたしまして防災情報ネットワークシステムの管理が不十分だったと認識をしておりまして、重く受け止めております。 今般の会計検査院の指摘を踏まえまして、二度とこのような事態が生じないように、昨年十月四日には地方農政局に対しまして防災情報ネットワーク事業の適切な実施に関する文書を発出もいたしました。累次にわたる担当者会議を通じまして、防災情報の重要性を周知徹底をいたしまして、データ転送設備等を適切に管理するよう指導も行ってきたところでもございます。 また、防災情報ネットワークシステムは、内閣府の総合防災情報システムにも情報提供を行う国の防災上重要なものであると認識もいたしておりますので、今後、防災情報ネットワーク事業が本来の目的に沿って有効に機能いたしますように、適切に運用してまいりたいと存じます。
○又市征治君 極めて重要な事業だといいながら、その認識がやっぱり甘かったということだろうし、極めて怠慢だ、こう言わざるを得ないと思うんですね。 計画では、収集されたデータは、今もありましたが、内閣府の防災情報プラットフォームに提供されるようですけれども、この情報が入ってこなければ内閣府でも情報のネットワークの不具合が分かったんではないのかと、こう思うんですが、それとも情報提供の有無を内閣府で確認していなかったのかどうか、また、データの送信がなかったことで実際のこの防災情報の提供に支障がなかったのかどうか、内閣府からお聞きします。
○政府参考人(米澤健君) お答えいたします。 御指摘の国営造成土地改良施設防災情報ネットワークにつきましては、その収集されたデータの一部は、政府内で災害に関連する情報を効率的に共有することを目的といたしました総合防災情報システムにも提供されておりまして、例えば農業用ダムの貯水データなどが同システムにおいて閲覧可能な仕組みとなっているものでございます。 この度、会計検査院から、同ネットワークから共有されるべき防災情報が内閣府へ転送されていなかったと指摘されたことは承知してございます。一方で、同ネットワークが扱います農業用ダム等の情報は、発災時には農林水産省が別途被害情報として取りまとめ内閣府へ報告されることから、政府の災害対応としては本件による特段の支障はなかったものと考えてございます。 内閣府といたしましては、同ネットワークによりますデータの提供が確実に行われるよう求めますとともに、総合防災情報システムが災害対応により資するものとして活用できるよう、関係機関と連携して取り組んでまいりたいと考えてございます。
○又市征治君 であれば、この雨量計やデータ転送装置などが政府内で適切に管理できる部署に一元的に再編、管理して本当に有効利用を図る、つまり、農水省の防災ネット事業を見直して他の防災に資する事業に予算を移し替えるということも、場合には財務大臣、これ検討しなきゃならぬのじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、今御指摘のありましたように、また役所の方からも答弁があっておりましたけれども、この防災情報ネットワーク事業において、これは、何ですかね、農業用ダムとかいろんなものがあるんだと思いますけれども、そういったものに関しまして、土地改良施設の防災情報というものが、何というんですか、防災中央データセンターというものに転送というか報告されないまま、そのまま放置されていたという話は、何のためにやったか意味がないということになりますので、これは極めて遺憾なことだと思っておりますので。 少なくともこういったものが災害の防止とか、こういうのはどのみち水位とか、それから雨の量とか、雨量とか、そういったものを適切に報告がオンライン、オンラインというかアップデートでぼんぼんもう上がっていくというシステムなんだと思いますので、この事業の目的というものは、極めてこれは防災にとって大事な情報であることははっきりしておりますので、そういった意味で、この会計検査院の指摘を踏まえて、これは改善措置というものが適切に今されるというお話だったので、それをしっかり見据えてまいりたいと思っております。
○又市征治君 いずれにしても、関係機関はもっと緊張感を持って取り組むように、是非指導願いたいと思います。 次に、産業革新機構問題についてお伺いをしたいと思います。 私は、昨年六月、この委員会で、官民ファンドの運営の在り方等について会計検査院の指摘を踏まえて質問をいたしました。答弁では、官民ファンドの運営についてのガイドラインをまとめて、機構運営の透明性の確保と説明責任を果たしていく、こう強調されたわけでありますが、この答弁の延長線上に、産業競争力強化法の改正によって昨年六月に産業革新投資機構が発足したんだろうと思いますが、しかしながら、役員報酬問題に端を発して経済産業省と対立ということで、社長らが大量辞任をして機能不全に陥った、こういう状況だったと思うんですね。 一体経産省何やっていたのか、大変な大きな批判が起こった、これは当然のことだろうと思うんです。表面的には役員の報酬の額が問題になっていますけれども、そもそもこの機構そのものがどんな使命を持っているのか、役割を持っているのか、また、それを担う役員報酬というのはどうあるべきなのかということが明確にされていなかったんではないのかという感じがするんですが、一連の革新機構の混乱について、この責任と善後策について、経産大臣、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 産業革新投資機構、JICの立ち上げのときに、事務的に我々が報酬の考え方をお示しをしたペーパーをお渡しをして、それが何か報酬を約束したという形に受け取られて、そのことで田中社長を始めJICの取締役の皆さんには大変御迷惑をお掛けいたしましたし、事態の混乱を招いたことは、まず心よりおわびを申し上げたいと思います。 この報酬が発端になったんですけれども、その後も、話合いを続けていく中で、このファンドの運営の特にガバナンスの問題とか、そういったところで経産省とこのJICの民間から来ていただいた取締役の間で認識のずれが出てまいりました。本当は我々は一緒に話し合いながらそういったものを組み立てたいと思ったんですけれども、結局そのずれが埋まらないまま辞任ということになりました。これはもう混乱を起こした責任でありますので、私と事務次官が役所の最高責任者として給与の自主返納などを行って一つのけじめを付けさせていただきました。 その反省も踏まえて、まず、今度はきちっとガバナンスの在り方とか政策目標の考え方とか、それに基づいて評価の仕方、報酬の在り方というのを基本的考え方としてしっかりまとめた上で、それを納得していただく方に役員を引き受けていただこうという考え方で、有識者の御意見もいただきながら、三月二十六日には、このJICの運営体制等に関する経産省としての基本的考え方をまとめて公表をさせていただきました。 今、これに基づいて人選を行い、かつその考え方に納得いただく方に今後JICの運営をお任せしたいというふうに考えております。
○又市征治君 それじゃ、今お話しになったことはあらあらの話ですから、少しこの機構の、政策目標と収益目標を同時に追求して実現をしていくということが目標だろうと思うんですが、その枠組みはどういうものなのか、あるいはこの目標の両立のための人材の役割はどういうことなのか、あるいは報酬額などというものはどうあるべきなのかということについてもう少し説明してください。
○政府参考人(新居泰人君) お答え申し上げます。 JICは、オープンイノベーションを通じた産業競争力強化、民間投資の拡大という政策目的の実現に寄与するということを目的とした組織でありまして、この政策目的の実現を投資という手段を用いて達成する投資機関であります。このため、JICは、政策目標とともにポートフォリオ全体としての収益目標を設定するとともに、JICはファンドに出資したり組成したりするものですから、そのファンドごとの政策目標、収益目標を設定することとしております。 この政策、収益目標等について、モニタリング、評価を行う枠組みを整えることとしております。したがって、JICの経営陣にはこうした役割を求めていきたいと思っております。
○又市征治君 昨年、閣議決定された骨太方針では、ファンドの統合による業務の効率化を通じた収益構造の改革を推進するとの方針が示されて、革新機構はそのための受皿になることが期待されていたんだと思います。しかし、田中前社長はクールジャパン機構との統合については当初から難色を示していた、こういうふうに伝えられるわけでありますが、昨年の委員会質疑でも述べた、クールジャパン機構は設立当初から赤字続きで、この統合は政府においても懸案事項の一つだったと思いますけれども、次期経営陣の選任ではこの官民ファンドの統合推進の問題についても検討していこうということなのかどうか、大臣、どんな格好でしょう。
○国務大臣(世耕弘成君) このJICによる他の官民ファンドの統合ということについては、昨年五月に改正をいたしました産業競争力強化法によってJICの業務として他の官民ファンドの株式の引受けが明記をされ、そして六月の骨太の方針でも示されたということであります。 今は、まずはJICの体制立て直しに集中をしておりますので、他の官民ファンドの統合や連携に関する検討はその後で進めてまいりたいというふうに思っておりまして、今、具体的に、クールジャパンを含め、どのファンドをどういう形で統合するという点についてはまだ決まっていないというのが現状でございます。
○又市征治君 それじゃ、話題を変えまして、これ順番変えますが、東京電力の寄附の問題について伺っておきたいと思います。 報道によりますと、東京電力は青森県の東通村に、一八年度分二億円、さらに一九年度分でも二億円を寄附するというふうに伝えられています。これは、政府の認定をした福島の復興関連以外の寄附は原則廃止するということを含めた事業計画にも反するわけですね。ちょっとこの報道を見て唖然といたしました。 福島原発事故の処理費用は政府は二十二兆円と、こう見積もっていますけれども、これは極めて小さい見積りでこんな額ですが、いずれにしても、東電は破綻状態に陥って、国が十三兆五千億円を借金して東電に貸し付けて東電そのものが成り立っているというのが現状だ。 検査院の調べでは、この十三・五兆円の利息は最大で二千百八十二億円に上って、その全額が税金から支払われる、こういう格好になっているわけですが、つまり、東電は巨額の国民負担で存続を許されているわけで、そういう立場にあるにもかかわらず、損害賠償紛争解決センターの和解案を拒否したり、全くこういう格好で、寄附をやらないと言っておきながらやると言ってみたり、身勝手過ぎるんじゃないのか。 経産省は、やはり寄附を取りやめて賠償に充てるような、むしろ是正を指導すべきじゃないのかと思いますが、この点の見解をお聞きします。
○国務大臣(世耕弘成君) 一応事実関係として申し上げますと、今、東京電力の特別事業計画として認定を受けている新々総合特別事業計画には、寄附についての特段の記載はないわけであります。 東京電力は、東通村が策定をした地域再生計画の趣旨に賛同して、そして立地企業という立場から寄附による協力を決定したというふうに理解をしています。経営陣は、東京電力自らが起こした事故が原因という形で、東通村とともに進めてきたプロジェクトが実現をせず、村に多大な影響を与えていることを踏まえて、新々総特を勘案しながら、地元からの要請を受けて経営陣が判断したというふうに聞いています。 ADR和解案については、先月十九日に小早川社長を経産省に呼びまして、個別事情に応じて適切に対応していくという旨をもう一度周知をするとともに、お申出があった場合には御事情を丁寧に伺いながらきめ細やかく適切に対応するよう、私が直接指導したところでございます。
○又市征治君 いずれにしても、この東電経営陣が自らの無責任さがこの事故を引き起こしたというのは経過から見れば明らかなわけであって、それで、その事故の補償問題に真剣に立ち向かうことにむしろ今存在意義があるわけでありますから、その点をしっかりとやっぱりチェックしながら指導もお願いしたいということを申し上げておきたいと思います。 時間がなくなってまいりましたから、最後に、預金保険機構の多額の利益剰余金の問題について伺っておきます。 預金保険機構の金融機能早期健全化勘定における利益剰余金は、会計検査院の指摘を受けて、本委員会は二〇一七年六月に、当該勘定の利益剰余金について、余裕資金の有効活用のため、適時の国庫納付や同機構の財務の健全性確保のために活用することなどを早急に検討すべきであるという措置要求を決議しています。これに対して、昨年一月、政府は、講じた措置として、他の勘定に欠損金や含み損が発生しているなどを踏まえて所要の検討を行っているとして、具体的な対応はその時点では示しませんでした。 そして、今国会に金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の改正案を提出をして、二〇一九年度予算に当該勘定からの国庫納付対象額として八千億円を計上をしています。なぜ今頃かという感じがしないわけでもない。財源をむしろ温存したかったのではないか、こういう疑惑なしとはしないというふうに伝えられるわけですが、この点について大臣、説明を願いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、又市先生、平成二十九年の六月にこの参議院の決算委員会で今御指摘のあったような御指摘を受けて、したがいまして、その決議をいただきましたことを我々としては重く受け止めて、いわゆる、御存じのように、平成の金融危機の対応策を進める中で、預金等の全額保護のために約十兆四千億という巨額の国民負担を確定しているといったこれはこれまでの経緯がありますので、そういった意味で、預金保険の他の勘定、いわゆる欠損金等々含み損などが発生していること、また、金融資本のいわゆる市場等々を考えて、含み損等はある程度変動しますので、株価が変動しますとそれによって変動が起きますので、そういったことを踏まえついて、金融庁において、財務省といわゆる協議をしながら、早期健全化勘定の利益剰余金の取扱いについて総合的な検討を昨年のこの決算委員会のあれに基づいて始めさせていただいたところであります。 今回対応を行うことにいたしましたのはその検討の結果が得られたことによりますもので、必要な法制度というものは、具体的には、早期健全化勘定が終了するというより前に国庫納付ができるようにする、また金融再生勘定に繰入れすることができるようにするというような内容の法律改正を行わさせていただいた上で、早期健全化勘定の利益剰余金のうち八千億円を国庫に納付するということにしたのが経緯であります。
○又市征治君 時間が参りましたからまとめたいと思うんですが、会計検査院の指摘によれば、一五年度末の当該勘定の利益剰余金は一兆五千九百九十一億円、様々差し引いて残りが、余裕資金が一兆九百六十四億円であったと。二〇一七年度末の当該勘定の利益剰余金は一兆五千九百二十五億円ということですが、その金額に比較すると約半分の八千億円を納付したと。 私は、ここでこういうことを取り上げているのは、もうちょっと時間があれば言いたかったんですが、昔、この参議院のここの決算委員会で、もう何度も何度も何度も特別会計問題が問題にされた。随分特別会計で膨大な金額がたまっておったということがあったということがありますからこのことを取り上げているので、不断にこの勘定の点検を行って、余裕資金はやはりきちっと国庫に納付できるような、そういう努力をいただくことを強く求めて、今日は終わりたいと思います。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、宮沢由佳君が委員を辞任され、その補欠として杉尾秀哉君が選任されました。 ─────────────
○古賀之士君 国民民主党・新緑風会の古賀之士です。 早速質問をさせていただきます。お手元の資料も御覧いただければと思っております。 まず、海外の需要開拓支援機構についてのお話です。中でも、マレーシアのイセタンストア、それからシンガポールのジャパンフードタウン、この両件について御質問を行います。 まず、資料の一の一ないし資料の一の二につきましては、これはマレーシアのイセタンストア、これについてクールジャパン機構が株式譲渡するというプレスリリースでございます。それから、資料の二の一及び二の二は、同様の内容ですけれども、シンガポールのジャパンフードタウンについてと、株式の売却に関してです。 まず、経産省の参考人にお話を伺いますが、この株式の売却の価格というのは開示をされていませんけれども、これなぜ開示をしていないんでしょうか。
○政府参考人(島田勘資君) お答えをいたします。 クールジャパン機構は、国からの資金が投入されている官民ファンドという性格上、適切な情報開示が求められていると認識をしてございます。 譲渡価格の開示は、投資先企業や譲渡先企業に不利益を与える可能性が一方であるものでございます。このため、他の民間ファンドと同様、当該企業が開示を行わないと判断した場合には機構としても公表をしないこととしているものでございます。 御指摘のあったいずれの事案も、投資先企業及び譲渡先企業が具体的な価格を開示していないため、機構としても公表していないものでございます。
○古賀之士君 今御説明のとおりの現状です。 つまり、譲渡先に対して迷惑が掛かるかもしれないからその株式の譲渡価格、売却価格は開示できないということですが、少なくともこれ、今参考人御自身もおっしゃいましたけれども、多額の税金が投入されているのは間違いない事実です。 これに関して、この決算委員会で、国会の参議院の中でその売却の価格が開示できないということは、もう一度その理由を御説明いただけますか。
○政府参考人(島田勘資君) お答えを申し上げます。 投資先企業や譲渡先企業は、具体的な取引価格が非公表となることを前提として株式の譲受けに合意をしているというものでございます。そのため、投資先企業や譲渡先企業が公表していない損益情報について、仮に売却後の段階で政府から開示の要請が行われた場合、クールジャパン機構の投資案件について第三者に開示をされたり公表される場合があり得るというふうな印象を市場に与えることが懸念されるところでございます。 したがいまして、今後のクールジャパン機構の投資案件組成に大きな支障を来すおそれがあるということから、非開示とさせていただくことに御理解をいただきたいと思ってございます。
○古賀之士君 逆に言うと、そのクールジャパン機構と民間との、投資先との言ってみれば契約を優先するという答弁に聞こえるんですけれども、それは逆に言うと、参議院のこの決算委員会で、税金が投入されているお話の中での、じゃ、逆に法的な根拠、開示できない法的根拠というのは何かお持ちですか。
○政府参考人(島田勘資君) クールジャパン機構につきましては、株式会社ということで会社法に基づきまして情報開示を適切に行っているものでございます。 いずれにいたしましても、事業の政策的意義を踏まえまして、機構全体での収益性といったようなものは確保したいと思ってございますし、事業報告等、貸借対照表、損益計算書等は開示をさせていただいているところでございます。
○古賀之士君 つまり、参議院の決算委員会でお話ができないのは会社法が法的根拠であるということですか。
○政府参考人(島田勘資君) 会社法に基づきまして適切な開示はさせていただいているというものでございます。
○古賀之士君 じゃ、その契約そのものというのは、この決算委員会で価格が、売却価格がきちんと明示できないというのは契約上適正だとお考えですか。
○政府参考人(島田勘資君) クールジャパン機構が市場において適切な投資案件の組成を今後もしていくために必要な措置であるというふうに考えてございます。
○古賀之士君 では、事前に、この株式の売却について経産省に御相談や報告は事前にありましたでしょうか。また、これ必ず出口戦略、いわゆるエグジットスキームというのが設けるということになっていると思われますが、これについてもエグジットのスキームどおり行われているという御判断ですか。
○政府参考人(島田勘資君) 今回、株式の譲渡に当たりましては、株式会社海外需要開拓支援機構法に基づきまして、株式譲渡が行われる前にクールジャパン機構が経済産業大臣にその旨を通知することとされてございます。 今回の件につきましても、この手順にのっとり、クールジャパン機構から経済産業大臣に対して通知が行われたものでございます。また、委員御指摘のエグジットにつきましても、当初予定のとおり、事業パートナーに対して株式譲渡を行ったものでございます。
○古賀之士君 では、そのマレーシアのイセタンストア及びシンガポールのジャパンフードタウン、この二つの案件について、クールジャパン機構には損失は出ていますでしょうか。
○政府参考人(島田勘資君) 重ねて恐縮でございますけれども、クールジャパン機構としては、投資業務全般の財務状況は公表はしてございますものの、御指摘のあった個別案件の損益につきましては、投資先企業及び譲渡先企業が損益を開示していないため、お答えを差し控えさせていただきたいと考えてございます。 また、クールジャパン機構につきましては、株式会社形式でございますので、一義的には会社法などの法令に基づき進めているものでございます。
○古賀之士君 もう一度伺います。 この損失が出たことを開示できないという理由をもう一度明確に御説明ください。そして、開示できない法的根拠、これはあるんでしたら御説明ください。
○政府参考人(島田勘資君) 重ねてになりますけれども、クールジャパン機構の業務の性質上、具体的な取引価格が非公表となることを前提として、今回の事案につきましては株式の譲受けに合意をしているものでございます。そのため、投資先企業あるいは譲渡先企業が公表していない損益情報については、クールジャパン機構の今後の投資案件の組成にも大きな影響を与えるというおそれがありますので、個別の損益については公表していないというものでございます。 クールジャパン機構の全体の損益については、毎年、事業報告等で公表させていただいているというものでございます。
○古賀之士君 経産省の参考人のお立場からすれば今のお答えだというふうにも考えますが、では、これ、株式の売却の価格は開示されない、損失が出ているかどうかも開示されない、しかしこれに関しては税金が投入されている。これからも様々なクールジャパン機構としては案件が当然あるわけですけれども、これに関しても現状の法律的な問題では今のままでしか現状どうも進みようがないというようなことを感じざるを得ないんですね。じゃ、損失があるかないかも分からない、この参議院の決算委員会においても、一体税金が幾ら投入された、売却が幾らになったかも分からない、損失も分からない。 経産大臣にお尋ねしますが、これ事業が果たして適切に行われているのか、こういった部分をこの二つの案件からも私どもはまだ見出すことが今現時点でできないでおります。逆に言うと、これは、クールジャパン機構の中には需要開拓委員会というのが御存じのように設けてありますし、きちっとそういった報告もなされているかと思いますが、これも含めて、経産大臣、これ何か改善をされた方がいいというお考えがおありになるかどうか、お尋ねします。
○国務大臣(世耕弘成君) 個々の投資のプラスマイナス、開示できないというのは、これ是非御理解いただきたいと思うんですが、国はクールジャパン機構だけではなくて官民ファンド全体にやっぱり出資をしている立場であります。その出資の目的は、クールジャパンであれば、やはりクールジャパンをしっかり世界へ広めていくという政策目的であって、個々の投資で多少失敗があっても、トータルとしてある程度プラス、あるいはもうプラマイゼロでもいいわけですね、国のお金で政策目的を達成していれば、という考え方で官民ファンドというのは成り立っているということはまず御理解をいただきたい。 ただ、当然個々の投資も、これはそれぞれの官民ファンドの監査機能は、きちっと適正な金額でやっているかどうかとか、そういうところはもちろんチェックをしているわけでありますし、本当に何かひどいことが起こってくれば我々も当然、それは国の出資ですから、チェックをしていくということになります。 ただ、個々の投資に全部国がチェックをして口を挟んでいくと、先ほどのJICの議論でも、結局、個々の投資に口を挟まれるのが嫌だと取締役陣はおっしゃいましたし、それを余りやり過ぎると、例えばゾンビ企業の延命とか、そういうことへつながっていくという議論もあるわけであります。 当然、今回この二つのプロジェクトの、はっきり言って余りうまくいかないままエグジットをしたわけですけれども、その反省というのは、我々、当然、クールジャパン機構と議論をしながらいろいろと総括をしております。特に、この物販というものをやはりやるときには、クールジャパンといって余り威張って行くだけではやっぱり売れないということがよく分かりました。やはり現地のニーズに合わせなければいけない。 マレーシアでは、非常に高級なファッションをずらっとそろえたんですけれども、現地は暑くて基本的にはカジュアルな格好しかしないとか、あるいは鳥鍋の料理をそろえたんですけれども、もうマレーシアでは鳥はめちゃくちゃ安くて、わざわざ外食で鳥を食べるというのはもうマレーシアの常識では成立しなかったとか、そういったところの難しさというのを我々はいろいろ学びましたので、今後の展開にその教訓はしっかり役立てていきたいというふうに思っています。
○古賀之士君 大臣、お言葉ですけれども、三つほど、私、意見を述べさせていただこうと思っております。 一点は、開示ができないという点については、やはり公金、税金を投入しているということで、確かにその一つ一つ、短い時間でですよ、民間企業のように三か月に一回きちんとどんどんどんどん出してこいと言われたりすると、またそれはそれで嫌がられるというようなお気持ちも分かるんですが、ただ、もうこうやって出口戦略までして、エグジットまでしているわけですので、そういったことに関しては、やはりきちっとこの参議院のまさに決算委員会という場に関しては、この使い道はどうだったのかというのはやはり改善をしていただきたいという点が一点ございます。 それと、先ほどのお話が出ました、経営陣もいろいろなお話があったというようなことがございましたけれども、あれはもう私ども逆にびっくりしたのは、あの皆さんたちの高額な報酬が果たして適切かどうかなのかというのは、やっぱり初めてオープンになって、そして皆さんたちが改めてこれ議論をし始めて、そして約束どおりの報酬を得られないんだったら自分たちは出ていくよというような経緯、いきさつもあったので、一概に今回のこの案件と直接的に結び付けるというのも若干違うんじゃないかなという点も御理解いただきたいと思います。 それと、もう一点は、先ほど質問の中にも申し上げましたが、海外需要開拓委員会というもののやはり役割は一体果たしてどうなんだろうかと、クールジャパン機構の中で。 そして、もう一つは、結局残念な結果に終わってしまった場合に、これ実際に責任者は責任はどんな取り方をされているのかも全く、金額が明らかにされていないわけですから、当然責任のありようも分からない、もう全部がスルーされているという、これも大きな問題が残っていると思いますので、是非、今申し上げた三つの観点についてはまた引き続き意見の交換、議論をさせていただければと思っております。 では、時間がありませんので、次の資料の四を御覧ください。 中国寧波の阪急百貨店についてお尋ねをいたします。 クールジャパン機構は幾ら出資をしていますですか。それから、この中国寧波の阪急百貨店と同程度の額を出資している案件はほかにありますでしょうか。お願いします。
○政府参考人(島田勘資君) お答えをいたします。 寧波のジャパンモールへの機構の支援決定額は百十億円でございます。同規模の支援決定を行っている案件はほかにはないということでございます。
○古賀之士君 日本円にして百十億円、ほかのクールジャパン機構の出資額に比べるともう突出していると言ってもいいぐらいの莫大な金額であります。 そして、その資料によりますと、延床面積が十七万平方メートル、東京ドーム三個分です。大型百貨店にこれだけ出資する意味が一体どれだけあるのだろうかと、素朴な疑問として感じます。そして、クールジャパンとどのような関係があるのでしょうか。中でも、この文言に書いてあるのでは、ジャパン・エンターテインメント型と書いてありますけれども、これ具体的にどのようなものを指していらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(島田勘資君) 今回の事業では、広い店舗スペースを確保することで老若男女様々なニーズに応えられる豊富な品ぞろえを実現するとともに、多種多様なイベントを開催し、バラエティーに富んだ飲食店の誘致、こういったことによりまして、まずは地域における強い集客力を持つ店舗にすることを目指しているというものでございます。 その上で、日本ならではの高品質な商品も扱いますほか、富裕層を対象としたきめ細かなサービスを導入するなど、日本の百貨店経営ノウハウを埋め込んでいくことによりまして、トータルとして高品質な空間づくりを目指しているものでございます。また、イベントスペースでは、日本各地の物産展あるいは伝統的な文化行事の開催などによりまして、日本のコンテンツを体験できるスペース展開を計画をしているというふうに聞いてございます。 なお、本事業では、中国の小売市場にも精通をした現地企業も出資を得ており、現地のニーズをしっかりと捉えることに十分留意しつつ計画を進めていくこととなってございます。
○古賀之士君 先ほど残念ながら悪いニュースとなってしまいましたマレーシアのプロジェクトですけれども、これが物販面積でいくと一万平方メートルです。今回の中国の案件は、その面積、実に十七倍です。額も突出しております。 今お話にありました物販、飲食、催事、これ、面積の割合をクールジャパン機構やそれから経産省は適正と把握していらっしゃるんですか。
○政府参考人(島田勘資君) 計画の詳細につきましては、現在様々な検討を進めている中でございますので、現時点では答弁を差し控えさせていただきたいと思っております。
○古賀之士君 これ、先ほど、二回、しかも規模の少ないもので二度明らかに失敗している案件ですよね。さらに、今度、十七倍もの面積で、なおかつ規模も百十億円という、これ、しっかりやらなければ何もできないですよ、本当に。 これは、きっちりやっていただける何か材料なりが、あるいはこの反省を踏まえて、あるいはもう過去二回がちゃんとテストケースとして、まあ言い方は変ですけどアンテナショップの役割を果たして、だからこうやって勝負するんだというようなものがないと、恐らく国民の皆さんは納得できないと思います。 では、本件の出資について、経産省は報告や相談はどこからかあったんでしょうか、これについては。
○政府参考人(島田勘資君) 本件の機構における支援決定に当たりましては、同じく株式会社海外需要開拓支援機構法に基づきまして、支援決定が行われる前にクールジャパン機構が経済産業大臣にその旨を通知することとなってございまして、現に行われたという、通知が行われたものでございます。
○古賀之士君 じゃ、ちょっと事実関係だけ確認させてください。 この阪急それから阪神のエイチ・ツー・オーリテイリングというのがありますが、これ、クールジャパン機構に五億円の出資をしているという事実があります。これに対してかどうかは分かりませんけれども、阪急のこの寧波に百十億円もの投資、これってどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(島田勘資君) クールジャパン機構の投資決定に当たりましては、官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議で決定をされた官民ファンドの運営に係るガイドラインに沿って、中立的な立場から投資決定を行うための措置を講じているものでございます。 具体的には、同機構法に基づきまして、審議の中立性を確保するため、海外需要開拓委員会を設置した上で、その委員に社外取締役を含めるといったようなことになってございます。現在、社外取締役は七名の委員のうち五名を占めており、委員長も社外取締役が就任しているものでございます。加えて、海外需要開拓委員会が適正に運営されているか監査をするため、監査役が出席をし、意見を述べることとなってございます。 本件につきましても、エイチ・ツー・オーリテイリングが機構の株主であるか否かにかかわらず、中立的な判断が行われたものと認識をしてございます。
○古賀之士君 もう一度聞きますよ。五億円出資して百十億円投資が返ってきたことになるということに関しては、ちょっともう少し具体的なお答えいただけますか。
○政府参考人(島田勘資君) クールジャパン機構の株主が五億円を出資しておりますことと、この案件、百十億円の出資をさせていただいたことにつきましては、先ほども申し上げましたとおり、投資の決定に当たりましては様々な客観的な決定過程を経ることとしてございますので、中立的な判断が下されたものと考えてございます。
○古賀之士君 では、話を更に深掘りして。 開業が実はこれ遅れているんですよね、一年。本来は去年の秋の開業の予定でしたが、今年の秋になっています。 まず一点伺いたいのは、今年の秋の開業は予定どおり行われるんでしょうか。 そして二つ目は、この一年開業が遅れたということで機会損失どれぐらいだと試算されていますか。
○政府参考人(島田勘資君) 機会損失につきましては、現在手元に資料がございませんので今お答えができませんが、少なくとも本年秋の開業を目指して準備が進められているものというふうに認識をしてございます。
○古賀之士君 それ、次回でもいいですし、まあ後で結構ですので、また教えてください。 遅れているのであれば、次はいつ目指しているのか、それからその機会損失はどれぐらいあるのかというのは、是非お調べをいただけたら有り難いです。よろしくお願いいたします。 委員長、よろしくお願いいたします。
○委員長(石井みどり君) ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議をいたします。
○古賀之士君 もう時間がなくなってまいりました。 というような形で、どんどん様々なことに、残念な結果に終わっているにもかかわらず、規模や予算がどんどんどんどん膨れ上がっているとも取れるような状況がございます。これについて、やっぱりしっかりと開示する機会、それから途中経過、今後の予定、こういったものを、経産大臣お尋ねしますけれども、一言まとめていただけたら有り難いです。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、クールジャパン機構が株式会社として適時に開示をしていくことになるだろうというふうに思います。
○古賀之士君 私自身も、クールジャパン、つまり、日本から多くの文化やそれから様々なものが発信をされていき世界中の皆さんから愛されているということに対しては、もちろん大賛成でございます。引き続き、意見交換したいと思います。 質問を終わります。
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会の矢田わか子です。 今日は決算委員会ということで、まず一番大事な国税の滞納に対する対策についてお伺いをしていきたいと思います。 国家財政が非常に厳しい状況にある中で、国税における滞納、八千億円超えているという大きな滞納があるということ、大変問題であるというふうに思っています。また、きちんと納税している源泉徴収される給与所得者、勤労者の立場からも問題視せざるを得ないというふうに考えております。 国税庁としては、滞納された税の徴収に様々な尽力をされているとお聞きしておりますが、近年の滞納の実態や滞納の処分を含めた対策の経過などについて説明をいただきたいと思います。あわせて、どうしてもやはり払えない病気や失業者とか生活困窮者に対する配慮措置などもお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(並木稔君) お答えいたします。 直近の平成二十九年度末の国税滞納残高は八千五百三十一億円でございまして、平成十一年度以降十九年連続で減少し、ピークであった平成十年度末残高の二兆八千百四十九億円の約三割の水準まで減少しているところでございます。 この間、国税庁では、適正かつ公平な徴収を実現するため、期限内での納付に関する広報、周知、納期限前後の納付慫慂など、まず滞納の未然防止策を徹底いたしますとともに、滞納となった場合には集中電話催告センター室において早期かつ集中的な電話催告を実施し、一括納付が困難との相談がある場合には、今御指摘のありましたとおり、納税者個々の実情を十分に把握した上で、法令等に基づきまして分割納付を認めるといったような措置をとっております。一方で、納付の意思が認められない場合は、財産の差押えなどを行うなど厳正に対処すると。 こういった取組を行いまして、組織を挙げた対応を行ってきているところでございまして、引き続きこうした滞納を減少していく取組を推進してまいりたいと考えているところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 対策を強化していただき、三割まで削減しているということについては御礼を申し上げ、引き続き強化をお願い申し上げたいと思います。 一方で、パナマ文書という問題、発覚をいたしました。富裕層の方々を中心に、個人や事業者が税負担を軽減するために国際的租税回避行動を取っているということ、社会問題にもなっています。 税金は、国民がその能力、収益に応じて納めるという応能課税、応益課税が原則であります。この公平性が失われると国民の納税意識も低下するというふうに思います。 国税庁として、昨年度設置されました富裕層プロジェクトですね、この中でいろんな取組をしていただいていると聞いておりますし、世界各国の口座の情報を自動的に交換するCRSというものに参加されるということで、様々な対策を講じられているとお聞きをしておりますが、今日の租税回避の実態、そして強化されている対策並びにその費用対効果についてもお聞かせいただければと思います。
○政府参考人(並木稔君) お答え申し上げます。 国税庁におきましては、今先生御指摘のとおり、多様化、国際化する資産運用に関する課税の適正化等の観点から富裕層への対応を重点課題の一つとしておりまして、事務量を優先的に投下し、的確な管理と積極的な調査に取り組んでいるところでございます。 具体的には、情報収集機能を強化すべく、今これも御指摘のございました全国の国税局に重点管理富裕層プロジェクトチームを設置いたしまして、富裕層のうち特に高額な資産を有すると認められる者について、将来にわたる継続的な管理、関係する個人、法人を含めての一体的な管理を行いまして、課税上問題がある場合には積極的に調査を実施しております。 中でも、富裕層等が行う国際的租税回避に対しましては、これも今御指摘のありましたとおり国民の関心が高いことから、平成二十八年十月に国際戦略トータルプランを公表しまして、これに基づきまして、国外財産調書の仕組みや租税条約等に基づく情報交換により入手した情報、さらには、これも今お話のございました、昨年から、昨年九月から始まったCRSという共通の報告基準に基づき、諸外国の当局から入手した海外にある日本居住者の金融口座の情報を活用することで、情報の収集、分析を一段と強化いたしまして、特に重点的に調査を実施しているところでございます。 この結果、富裕層につきましては、平成二十九事務年度において五千二百十九件の所得税の実地調査を実施し、一件当たり三百三十九万円、総額で百七十七億円の税額を追徴したところでございまして、この一件当たり三百三十九万円というのは、全体の所得税の実地調査と比較しますと、全体の方は一件当たり百七十八万円の追徴税額となっておりますので、そういう意味ではその倍近くのものということで、そういう意味でのこうした意識も持った取組を進めているところでございまして、いずれにいたしましても、引き続き、富裕層への対応について積極的な取組を図ってまいる所存でございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 富裕層ってどこを指すんですかとお聞きしたんですが、そこはなかなか言えないとおっしゃったんですけれども、それでも十億以上の資産がある人がほぼ一万人以上、一億以上の人が十万人という日本社会において、費用対効果って失礼かもしれませんが、しっかりと説明をしてしっかりと納めてもらうことで、まあ人件費的に考えればですよ、回収する額も大きいわけなので、その取組もやはり引き続き強化していただきたいと思いますし、かつ、できれば、納めることによってこの日本社会にとってやっぱり役立っているわけなので、そこの納得性も同時に啓発していかないと逃げる人はやっぱり逃げますので、この日本の国のために皆さんの税がこれだけ有効に活用されるんだという、そういう何か啓発も一緒にしていただけないかなというふうに思っております。 麻生大臣、最後に、やはりこの税というのは、納税というのは当然のことながら国民の三大義務の一つであって納税しないといけないし、それがなければ結局、国家運営にも支障が来します。一部の納税者が意図的に脱税や税の滞納、あるいは租税回避行動を取ることは、やはり多数の真面目な勤労者からすれば許されることではないというふうに思っています。これらの問題に対応される、国税庁も多分取組強化されると思いますけれども、麻生大臣の基本方針をお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、国税庁の方から答弁を申し上げましたけれども、これは実際に今の取組によって数値としては上がってきておりますので、間違いなくそういった件数が激減をして、激減って約三割ぐらいまで減っていると思いますので、そういった形ではきちんとしたそれなりの成果が上がっておると思っております。 もう一点の方の高額納税者と言われる方々、いわゆる高所得者層の問題に関しましては、これは個人も、プラス会社組織含めまして、これはBEPSと称するベーシック・エロージョン・プロフィット・シフティング、略してBEPSと略すんですけれども、まあ早い話が課税限度額の低いところに法人格を移す、個人の居住地域を移した形にする等々、いろいろ手口はあるんですけれども、そういったものによってかなりなものが起きているのではないか。 これはよく、最近ではGAFAとよく言われる話がその最たるものなのかもしれませんが、これに限らずほかにもいろいろありますので、そういったものに関してはきちんとすべきだと。六年前に日本が主張してこれは始まって、今まで約丸六年ぐらい掛かったことになりますけれども、おかげさまで、少なくとも来週からIMF等々でこの話を、もう一回OECDも含めてこの話をワシントンでする形になって少し形が見えてきて、今、ヨーロッパ方式、アメリカ方式、いろいろ各国出してきましたので、それまではもう俺たちは関係ないという感じで逃げていたのが全部出してきましたので、一応そういったものになりましたので、六月の、そうですね、G20の財務大臣・中央銀行総裁会議をやらせていただきますけど、そのときまでにはかなりのものができ上がるというところまで行かせたいと思っておりますが、随分とそういったような形で少しずつ少しずつ、これ一国で幾らやっても、これ先生、全然効果が上がりませんので、みんなでやらないとなりませんで、先ほどCRSという話をしておりましたけれども、リポーティングシステムというのをつくることになりましたので、それも随分、こんなものができるはずがないと思っておりましたけれども、それもついに乗ってきましたので、ちょっと時間が大分思ったより、もう一年ぐらい早くやれる予定だったんですけれども、もうちょっと時間が掛かりましたが、少なくともアメリカも最後にこれに乗ってきておりますので、形としてはでき上がるものが少しずつ見えてきておるかなという感じがします。 御質問の点に関しましては、少なくとも高額納税者というか、高所得者の海外に行っている分に関しましての捕捉等々については随分と形ができ上がりつつあるかなと思っております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 他国も含めて、やはりこの納税について全方位的な形できちんとやはり納める仕組みを麻生大臣のリーダーシップでもって是非とも進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 続いて、ものづくり補助金をめぐる課題についてお伺いをしていきたいと思います。いわゆる中小企業対策費の予算編成の問題であります。 今日、資料一をお配りをさせていただきました。中小企業庁は、中小企業対策予算に関して、毎年、当初予算の数倍の規模の補正予算を組まれるという、この仕組みをずっと運用してきております。この十年間であれば、千八百か千九百億程度当初予算を立てて、その倍額ほど積んでいくというこのやり方であります。平成二十九年度もこの補正予算が次年度に繰り越して当初予算と合算して予算執行されるというわけですが、この補正予算では、過去にも見られるように、財政状況など条件によって予算額に大きなぶれが生じる可能性がないのかという懸念があります。 中小企業対策、我が国、当然中心的な経済対策の柱というふうになっておる中で、このような不安定な補正予算を使って予算確保する仕組みをいつまで続けていかれるのかなというふうにちょっと疑問に思っておりまして、見解があればお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) やはり中小企業というのは経済の変動に非常に脆弱でありますから、そういう意味では、やはり緊急経済対策の一つの中で補正で対応というのは私は一定程度正当性があるんではないかというふうに思っています。 ただ、我々も、やはり中小企業予算、当初予算でもしっかり増やしていきたいという思いは持っておりまして、このものづくり補助金もこれまではずっと補正予算で対応してきましたけれども、今年度は初めて当初予算にも一部、特に連携型のものづくりについては計上させていただいたところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 中小企業のお悩みの三大要素が経営者の高齢化とIT導入の遅れと人材確保というふうに言われておりますが、例えば、ものづくりの現場でいうと、先ほども話が出ていましたけれども、経営を革新するための支援、IoTとかビッグデータの活用であるとかインダストリー四・〇、どんどん進んでいく中で、もうパラダイム転換しなければいけない時期に来ている、その中にあっての中小支援ということをやはり考えていくことが必要だと思っております。 そこで、先ほども出ましたものづくり補助金について少しお伺いしていきたいんですが、資料二、お配りをいたしました。ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金と今は名前が変わったそうですが、ありとあらゆるいろんなものに対して投資しますよということで、この補助額、補助率、とても高くて、補助の対象範囲も広いということで、中小企業や小規模事業者にとっては本当に有り難いというふうにお声もいただいております。経営の刷新、新しいサービスや製品の開発、設備投資など、資金不足を賄える非常に助かる補助金であるという評価をいただいております。 ただ、一方で、私もいろんな声を聞くんですが、やっぱり使い勝手が悪いという声もあるということで、今日は課題を申し上げたいと思います。 実際にこの補助金をもらうまでがまず大変だと。いろんな申請書を、十枚にわたるものを、莫大なもの書かなくてはいけなくて、資金が潤沢にあるところであれば、そういう経営企画部門だとか開発部門にいわゆる実務を担うような人たちがいて書くのもできるかもしれないけれども、大抵の小規模のところはそんな余力はなくて、書くのだけでもほかに頼まざるを得ない。ほかに頼めば、行政書士、会計士、書いてくれます。けれど、着手金でまず十万です。そこから通って、まあ何とか出したとしても、採択をされる率が四〇から五〇パー、採択をされて最後にお金もらうのは全部事業が終わってからですので、成功報酬として採択された時点でそのもらう金額の一〇%を支払わなければならない。要するに資金余力がなければ申請すらできないんだというふうな、そんなお声も実はいただいているところであります。 申請の代行業者もどんどん増えて、ホームページを見るといっぱい出てくるんですね。私たちなら、お任せください、採択率八〇%ですと、ビジネス化しているような風潮も見られます。そんな中で、とにかく本来の目的である、中小企業に対してしっかりと、自分たちの事業の拡大なり新しいサービスの提供なり、若しくは技術革新やものづくり進めていくために、使ってもらうために、何かやはりもう一工夫要るのではないかというふうに思います。 とにかく中小企業の事業者がしっかりと使えるようにということなんですが、大臣、何か御見解があればお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) おっしゃるように、ものづくり補助金は有り難いんだけど手続が煩雑だという声は私のところもたくさんいただいています。 少しずつ改善をしていっていまして、例えば添付書類を減らしています。応募のときにはもう定款ですとか登記事項証明の添付は求めない。会社案内の添付まで求めていたんですが、それはもうホームページのある企業は会社案内は要りませんというような形で簡素化をしています。また、これ認定経営革新等支援機関というのがあるんです。有料の業者に頼まなくても、いろいろとこの事業計画の中身とか書類をチェックしてくれるようなところ、税理士さんとか商工会、商工会議所ありますので、こういったところをもう少し見える化をするということも今取り組んでおります。 特に、二〇二〇年以降は全て電子化をしようと、それもできればもうスマホでやれると。一回自分の会社の名前とか住所を登録すれば、もうそれは二度と入力しなくてよくて、極端な話、スマホでちょっちょっちょっと選択をしていってもらえばそれで手続が完了するという姿も、これは他省庁に先駆けて補助金としてやってみたいというふうに思っているところでございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 毎年進化して、より簡素化して、やはり提出しやすいような仕組みづくりをお願いしたいと思います。 私は特に思うのは、先ほども出た商工会議所ですね、地域にあるやっぱり商工会議所、いろんな研修とか融資なんかもやっているんですけど、そういうところに目利きのある人材を置いて、その人が町の様々なものを見て、ああ、おたくだったら申請したらいけるからちょっと補助するよと。補助することに対して国が投資して、その商工会にも資金が落ちるようになどをちょっと提案をしておきたいなというふうに思っております。 次に、エネルギー政策についてお伺いをしていきます。特に、CO2削減政策の課題についてであります。 四月二日、パリ協定の長期成長戦略懇談会の提言に基づきまして、政府は、今世紀後半のできるだけ早期に脱炭素社会を目指して、二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガス排出削減に大胆に取り組むという目標を立てられました。日経新聞にも大きく出ておりました。 具体的にそれしないといけないということで、打ち出されたことについては大変評価をしたいと思います。しかしながら、日本は今、パリ協定に基づいて、二〇三〇年度に二〇一三年度比二六%削減というのをさきに出しているわけです、国際公約として。それですら、この原子力発電の再稼働の状況や再生可能エネルギーの普及状況を見ると、困難ではないかというふうにも言われております。 長期エネルギー需給見通しで示されました二〇三〇年度のエネルギーミックスのそのもの、これを本当に見直す必要がないのかということでもあります。やはり原子力発電の再稼働の問題が一番大きなネックになっているのではないかと思います。二二から二三%まで二〇三〇年にはやっぱり上げていくという方針をそのまま変えないでいくのか、今二パーぐらいしか動いていないわけですから、どうしていくのかというところ、日本の社会においても注目が集まっているかと思います。 それと、加えて、CO2の排出削減に向けては、当然のことながら再生可能エネルギーに対する期待が高いわけです。今回も、福島の再生可能エネルギー産業の拠点化推進に四百八十三億、水素社会の実現に向けた取組には六百二億、未来型再生可能エネルギー・蓄電技術の開発には五百二十六億などが計上されています。 これまでの取組をどう総括されて、このCO2削減目標と二〇三〇年度のエネルギーミックスをどう実効性のあるロードマップに仕上げていくのか、世耕大臣、お願いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず二〇三〇年二六%、そして二〇五〇年八〇%、そしてその後、二〇五一年以降できるだけ早い時期に脱炭素化ということとなっています。 二〇三〇年の目標は、実は日本は外国に比べると順調に進捗をしております。逆に、風力発電で有名なヨーロッパの国なんかの方が逆に取組が遅れているという状況でありまして、きちっと二〇三〇年の目標は達成に向けて動いていると思います。 また、エネルギーのミックスも去年再検討したばかりでありまして、そのときは、変えなくてもこのまま進むべきだという結論が出ておりますので、それに沿ってしっかりとこのベストミックスの達成、いろいろ、再稼働がなかなか進まないといった問題もありますけれども、しっかりと正面から取り組んでまいりたいというふうに思っています。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 エネルギー政策においては、先ほど言ったとおり、再生可能エネルギーをどう拡大していくかということがやはり一つの大きなキーになります。再生可能エネルギーが拡大すれば、それはひも付けられてCO2削減にも必ずつながるということでもあるんですけれども。 ただ、四つのちょっと今課題が挙げられておりまして、例えば一つは、太陽光発電設備を中心としたその未稼働案件の解消に向けた制度の改正が要るのではないかと、FIT制度も終わる中でどうしていくのという問題と、それから、九州電力の管内で去年、再生可能エネルギー電源の出力抑制が出されたと。昼間どんどんやるけれども、もう売るところもないので抑制しなさいという系統系の問題があると思います。三つ目には、住宅用の太陽発電のFITが終了するということについて、これどうしていくのかという取組と、四つ目には、電力会社の系統容量の不足及びその解消に向けた取組が必要だというふうに言われております。 まだまだ、したがって再生可能エネルギーを取り巻く課題は多くある中で、早く整備をしていかなければいけないというふうに思っております。特に、電力系統の増強や大型蓄電池の開発、それからエネルギー供給の分散化、エネルギーの地産地消のモデルの推奨。私たち国民民主党は、今エネルギー政策まとめておるんですけれども、特にスマートコミュニティーの推奨ということを軸にした地産地消を推奨していくものを描いておりますが、政府としての対策強化として、特にスマートシティーなどについての御意見があればお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) やはり脱炭素を目指すには、もうありとあらゆるイノベーションにチャレンジをしなければいけないと思っていまして、今おっしゃったような蓄電池から、水素、そして炭素を捕まえて埋めてしまうCCSといった技術とか、いろんなものを使っていかなければいけないと思っています。 また、再生可能エネルギー等の地域資源を活用するスマートコミュニティーの取組、これも重要だと思っていまして、エネルギーの効率的な利用やエネルギーシステムの強靱化、そして地産地消を通じた地域の活性化にもつながるんではないかというふうに思っておりまして、まさにこの電気や熱を複数施設で面的に融通、利用するスマートコミュニティーの導入支援を行ってきているところであります。 系統問題についても、今審議会で徹底的に議論をしてもらっています。家庭用の太陽光のFITが終わる、これはもう二十年FIT価格やっていますので、パナソニックにお払いになったお金はもう回収がほぼ終わっているだろうという前提で考えていくべきではないかというふうに思っております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 二次エネルギーの構造の改善ということも含めて、例えばコジェネとかエネファーム等もありますので、そういうものを家庭の中に浸透させていくというようなことも含めて、是非またお取組の強化をお願いしたいと思います。 最後になります。吉川大臣、お待たせして済みません。このエネルギー問題については、もう先ほどもあったとおり、農水省と連携をして小水力の発電をもっと高めていくという方法も一つの方策だというふうに思っています。 今回、会計検査院からも実は決算の検査報告で小水力のことを指摘されているんですけど、今回は会計に基づく処理の問題ではなくて、この小水力の発電という再生可能エネルギーの導入促進を農業農村整備事業の中でどう位置付けていくのかという問題であります。 再生可能エネルギー、資料にお配りしておりますけれども、この固定価格制度についても、小水力の買取り価格、結構高いんですね、ほかのものに比べて。ただ、今後どうなるかというのは未定なんです。したがって、設備が老朽化したり、維持管理費の増大によって負担になるケースも見受けられ、やはり二の足を踏むような農家の方々もいらっしゃるということであります。環境省に調べていただいたら、導入可能な地域は全国各地二万か所もあるんです。ところが、実際に設備導入したのは三十八件しかないということで、やはり心配が先立つわけです。 こういう整備について、是非新しいエネルギーの活用という観点からも、小水力、農業との併用も含めてどう思われていらっしゃるか、大臣の御見解をお願いします。
○委員長(石井みどり君) 時間が参っておりますので、御答弁は簡潔に願います。
○国務大臣(吉川貴盛君) はい。 農業用水を活用いたしました小水力発電につきましては、農業水利施設の維持管理費の軽減のみならず、地域の活性化を図る観点からも積極的に推進していく必要があると考えております。 特に、委員御指摘の地域の活性化につながる小水力発電施設の活用といたしましては、地方公共団体が小水力発電施設を整備する場合には、当該地方公共団体が管理する農業水利施設のほか、公園施設ですとか学校給食センター、さらには研修交流施設等の地域活性化施設、並びに農村体験交流宿泊施設等の農業、農村の振興に資する公的施設にも電力を供給することができる仕組みも設けておりますので、地域の活性化を図る観点から、こういった農業用水を活用した小水力発電施設の整備を強力に推進してまいりたいと思います。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 河川法の改正によって、小水力を入れるその認可手続、大幅に簡素化されています。その辺りのPRも含めて、経産省と是非連携を取りながら推進をお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。 平成二十九年度決算に関連して質問させていただきます。 最初に、麻生財務大臣に伺います。 資料一のように、国、地方の基礎的財政収支、プライマリーバランスは、平成二十二年度の基準年は対GDP比マイナス六・三%であったのに比べますと、平成二十九年度にはマイナス二・二%に改善しております。一般会計の税収を見ますと、アベノミクスによる景気回復が寄与し、所得税、法人税収を合わせて七・七兆円増加、そして、消費税率八%への引上げにより消費税収は七・一兆円増となっています。 〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕 しかしながら、資料で示されていますように、プライマリーバランス、二〇一八年は改善傾向が後退しています。二〇一九年には若干持ち直しをしているものの、鈍化をしています。 経済再生なくして財政再建はあり得ません。昨年の骨太方針で、黒字化達成目標は二〇二五年と、当初より五年間先送りされることになりましたが、プライマリーバランスの黒字化達成時期よりも、改善傾向を持続するということが重要であると思います。景気減速を回避し、経済再生を優先させる判断をしたことは適切な選択だったと考えております。 大臣の所感を伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、竹谷先生御指摘のとおり、これは、国と地方の合計したプライマリーバランスの黒字化という話につきましては、これは、達成できなかった最大の理由は、やっぱり世界経済というものが残念ながら経済成長が鈍化したということに伴って、成長率の鈍化に伴う税収の伸びが下がったとか、また、この間の選挙のときに問わせていただきましたように、少なくとも、少子高齢化という国難とも言える大きな問題に対応して、その中で、先ほど他の議員から御質問があっておりました、いわゆる低所得者層におけるいわゆる所得の固定化とか格差の固定化とかいうのを避けるために、そこで一番大きな問題になっております教育費とかそういったものに対して、この三党合意によります社会保障と税の一体改革の中からその分をそちらに割り振るというようなことをやらせていただいた結果、残念ながら、二〇二〇年の達成というのを我々としては遅らさせて、二〇二五年ということにさせていただいたということが今事実としてできてきた背景なんですけれども。 今御指摘のありましたように、我々としては、少なくともこの政権ができましてからの約七年間の間に、いわゆる、何というの、GDPというものは、人口が減りゃ必ず減るさとかいうような新聞の予測と違って、きちっとした形で、いわゆる七年間で約二十七、八兆円のいわゆるGDPを伸ばさせていただきましたし、また、新規に新しく国債を発行するという、もう毎年減らさせていただいて、少なくとも平成二十四年度当初に比べて十二兆円発行を減らすということになっておりますし、また、プライマリーバランス、今、先ほど御指摘のありましたように、差がだんだんだんだん詰まってきているということなんだと思っておりますが。 問題は、こういったようなものをかなり、こっちの話のような意見も世の中にあるのは知らないわけではありませんが、少なくとも、私どもとしては、きちんとした経済再生等やるためには経済成長をもってして財政を健全化させるという、この二兎を追うかのごとき話になりますけれども、それは、我々としてはこの六年間やらせていただいた結果、確実にその方向に進みつつあると思っておりますので、財政の方向としては、きちんとした、緩やかではありますけど確実に差を詰めつつあるというのがマーケットの評価にも堪えているんだと、私どもはそう思っております。
○竹谷とし子君 急激にプライマリーバランスが悪化をして、それから改善をしてきたということで、これも非常に期間が短い中で私はやってきたというふうに思っておりますので、これについては、期間を長く取ってでも、傾向が良くなっているということが一番大事だというふうに考えております。 資料二のように、そもそもプライマリーバランス黒字化という話が出てきた背景には、社会保障給付費の増大による国債依存度が高まってきたということがございます。前政権下で税と社会保障の一体改革が提案をされ、平成二十四年に関連八法案が成立をいたしました。この過程で激しい議論を経て、三党合意により消費税率一〇%への引上げが決定をいたしました。 高齢化による増大する社会保障費をめぐっては、団塊世代が七十五歳以上の後期高齢者となられる三十四年度以降も更に急増が見込まれていることを考えますと、将来世代の負担を増やし過ぎないように国債依存度を下げつつ、社会保障を支えるための安定財源を確保する必要があると認識をしております。 資料にありますように、社会保障を支える財源である保険料は、平成二年に三十九・五兆円だったものが二十九年度には六十八・六兆円にまで上昇しています。これは国全体で支えておりますけれども、特に働く人が支えている部分が大部を占めると思われます。 一方で、保険料引上げでは足りずに、公費、すなわち税金と国債による社会保障費負担、平成二年の十六・二兆円から二十九年度には四十六・三兆円と約三倍になっております。一般会計におけるほかの予算がほぼ横ばいで推移してきているのに対し、社会保障費のみが急増しているという財政の硬直化を招いている状況でございます。 プライマリーバランスを改善させるということが必須であるとしますと、年金資産の運用益を除けば、あとは保険料か税金かと、支えるものはということになってまいります。保険料負担にも税負担にも、いずれも反対論があると思いますが、高齢者の方々にとって生活の糧である年金を受け取っていただいて、医療や介護に従事してくださる方々の給料や経費をお支払をしていくには、どこかで国民の負担をお願いしなければなりません。負担増についてはなかなか合意が難しい話でありますが、幅広い世代に御負担をいただく消費税について、平成二十四年に三党で合意できたということは非常に大きなことであったと思っております。 しかし、八%引上げ時に景気回復の足を引っ張った、景気が減速したということは否定できません。プライマリーバランス黒字化達成と消費税の引上げ、これを両立させるということは、二兎を追うとおっしゃられましたけれども、大変難しいことだったと考えております。 現在、世界的な景気減速リスクがある中で、増税に慎重論があります。しかしながら、莫大な社会保障費を支えるため、プライマリーバランスを重視するという前提がある以上は、消費税の引上げに見合うほどの多額の安定財源はないという現状では、消費税を上げなければ保険料負担で増やすという、そういうことになってしまいますので、幅広い世代で負担をする消費税の引上げが選択をされたというふうに認識をいたしております。 しかしながら、景気が減速しないよう万全の体制を取るということにはなっておりますけれども、十月の消費税率引上げ、これには軽減税率の適用、駆け込み需要と反動減対策、人への投資、生産性革命を始めとした対策が取られることにはなっておりますが、大臣の認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもういわゆる少子高齢化というのを、世界百九十何か国で一番先端を切って今走っているという意味においては、課題先進国日本にとりまして、少子高齢化というのは多分国難とも言える最大の問題。これに対応するのに今何が問題かというと、国家予算の中に、約百兆円の中にほぼ三〇%、三五%近くが社会保障関係費、それが毎年一兆円ずつ伸びているというのをどうやってやっていくかというのが現実であって、これがいわゆる団塊の世代と言われる世代が今から更に七十五歳代に突っ込んでくるという時代になると、そういった問題は更に大きくなると。これが三〇%、四〇%、国民負担率がもっと増えていくというのにどう対応するかということなんだと思いますが。 基本的に、平成二十四年のときの合意で出たのは、少なくとも勤労世代と称する人たちが減ってくるわけですから、その人たちに過度に負担するという状態ではもちませんと、六人で一人の高齢者を支えるというのに前提にして昭和三十五年にできたこの国民皆保険制度ですけれども、今日ではなかなかそういった状態ではなくて、二・何人で一人ということになれば、それはとてもじゃないけどもたないということになるので、高齢化社会、国民皆保険制度といったような制度をきちんと維持していく意味には、これはみんなで税をある程度負担せないかぬということで消費税というものが言われるようになって久しいんですけれども。 そういったような状況で、前回、平成元年にさせていただいて、まあ御存じのように、過去二回、三、五、八と上がってきた段階なんですけれども、少なくとも、今、私どもは、八%のときに何が起きたかといえば、少なくとも、それによる反動減、駆け込み需要等々によって経済というものが大きく上がったり下がったりするようなものが起きるということは経済というものに大きな影響を与えますので、その意味では、私どもとしては、これを平準化させる必要があるということでいろんな対策をいろいろやらせていただき、あわせて、国土強靱化等々にも併せてそういったことをやらせていただき、確実に経済を成長させていくという方向を維持しながら、今言われたような財政再建というのをやらせていただかねばならぬということで、今、我々としては、二兎を追うかのごとくきちんとした対応を、政策を掲げながら、丁寧にそこらのバランスを取りながら進めさせていただいていると認識しております。
○竹谷とし子君 財政運営上、社会保障制度を持続可能なものとする、その上で長期的な財政再建が重要で、その一つとして、経済の再生とともに将来世代に負担を先送りしない、これは重要だと私も考えておりますが、一方で、現在の国民生活によく配慮をしていかなければならないと思います。 〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕 資料三にありますように、こちらは国民の生活意識調査というものでございますけれども、国民生活基礎調査の中の国民の生活の意識というものでございますが、平成二十五年に比較して二十八年調査ではやや改善はしてきておりますけれども、それでも平成に入りまして、生活が苦しい、大変苦しい、やや苦しいを合わせた苦しいと考えておられる方々は増えてきていて、二十八年も五割を超えているという、そういう状況にございます。 これは、今後の財政運営ということも見ながらも、今いる方々のこの苦しいという状況は改善をしていかなければならないと思いますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる生活実感というのは、これはいろいろな世論調査があるんですけれども、今、竹谷先生御指摘のこの平成二十九年の厚生労働省の国民生活基礎調査というものによれば、これの苦しいと回答した方の割合は、間違いなく二〇一五年以降、これは低下方向で推移をいたしておりますけれども、依然としてこれは半数以上になっているということはもう間違いない事実で、五五・八%になって、その前の五六、その前の六〇から少しずつ下がってきてはおりますけれども、今でもその数字になってきておるというのは事実だと思います。 それで、いわゆる等価可処分所得、いわゆる、何というの、世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割った数字ですけれども、そういったものでいきますと、厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、長期的には低下傾向にありますけれども、足下ではこれは間違いなく二〇一〇年を境に、五年度刻みですけれども、三百三十一から二百七十九・九まで下がっておりましたものが、二〇一五年からは二百八十三、去年のやつですけれども二百九十一万円と、少しずつ上がってはきておりますので、少なくともそういったようなものは変わりつつあるとは思っておりますけれども。 これ、所得環境が大きく変化したという背景は、それは景気が良くなって、雇用が、仕事がないから人がないに変わってきたという、そういった背景があるんだとは思っておりますが、いずれにしても、景気回復を実感していないと感じられる方が多いということは、これは数字の上でもはっきりしておりますし、私どももそう思っておりますので、こういったものをきちんと受け止めながら、いろんな意味でそういったものを感じていただけるような対策というのについては引き続き気を配って、配慮していかねばならぬと思っております。
○竹谷とし子君 先ほど、麻生大臣にはプライマリーバランス黒字化、財政全般に関する質疑をさせていただきましたけれども、今は生活実感ということでお聞きをいたしました。 財政全般に関して、プライマリーバランスの黒字化傾向というのは、目標達成は先延ばしになったけれども確実にかなり改善してきているというふうに私は認識をしております。西田理事からももっと財政支出をというお話があって、半分私も共感をしているところでございますけれども、今、歴史的な低金利が続いております。で、財政赤字が増えていくと、累積債務が増えていくと、金利が急上昇するかもしれないという、そういうリスクについてはかなり遠のいている状況であるというふうに思っております。成長率がまだ低いとはいえ、それでも名目成長率は金利よりも高い状況で、この傾向は、ゼロとは言えませんけれども、かなりこれが続かないということは考えにくい、まだ続くであろうという、そういう状況下で有効な財政支出を増やしていくということは賛成をしております。 特に、家計を温めるということが重要であるというふうに思っております。先ほどの、この国民意識の背景には家計の経済的な苦しさがあるということでありますけれども、内閣府の国民経済計算によるマクロの国民可処分所得というのがあります。これを見てみますと、かなり良くなっているんですね。平成二十四年度は、ちょっと図はないんですけれども、平成二十四年度は三百九十二兆円、二十九年度は四百四十五兆円まで増加して五十三兆増えていますから、一三%改善しているということにこの数字を見るとなります。 マクロではとっても良くなっているということになっていますけれども、まだ生活実感として良くなったと感じている人が少ないのは、家計の所得金額というのは四%ほどしか上がっていないと。マクロ的に見ると一三%でも、家計で見ると四%、五%しか上がっていないということでございますので、これ、家計の可処分所得を増やしていく。 今、等価可処分所得についても大臣触れていただきましたけれども、この家計の可処分所得を増大させる政策というものをこれからは力強くもっともっと進めていかなければならないと考えております。大臣の御認識を伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) 今お話がありましたように、やっぱりGDPがという話は、少なくとも、GDPというのは個人消費か設備投資か政府支出、基本的にはこの三つなんですけど、そのうち二つが全く止まっておったというのがずっと続いていましたので、当然のこととしてGDPは伸びない。それがいかにも、子供が少なくなった、人口が高齢化したからだと書いていた新聞もありましたけれども、現実は違いましたから、きちっとした形でGDPは伸びる形になった。それは、非常に大きな理由は三番目の政府支出の部分で、機動的に政府支出をやってのけたというのがこの六年間の実績としてきちんと申し上げられる点だと思っております。結果として、それが回り回って個人消費につながり、給与のアップにつながり、いろんな形で設備投資にもつながっていったんだと思っておりますが。 今言われましたように、いわゆる家計におけます個人所得というもののうち、いわゆる可処分所得等々がきちんと伸びていくためには、やっぱり給料が上がってくるというのが非常に大きな理由の一つだと思いますので。少なくとも、高度経済成長の頃と比べるのもいかがなものかと思いますが、あの頃は貯蓄なんて今よりはるかに少なかったにもかかわらず、あれだけ多くの人が借金してでも洗濯機を買い、借金してでもという消費意欲をかき立てる消費物資があったということも忘れちゃならぬ事実でしょうが、今はそういったものに替わって別の消費というものに事が回りつつあるというのも消費が伸びない理由の一つ。 加えて、先ほど御指摘がありましたように、平均寿命が八十歳から百歳になんてことになりゃ、あと二十年間金ためとかないかぬなとかいろんな発想が出ますので、なかなかそこのところは難しいんじゃないですかねというのが消費者心理としてはあるんだと思いますが。 そういったことを踏まえながら、全体として安心してきちんとした社会保障とか高齢者、年金とか介護とか、そういったような点を含めまして、きちんとした制度というものを確立しておかないと消費にもつながっていかないという点で、幼児保育とかいろいろな意味での、何というんですか、預かり保育だ、介護だという話に関しましてもきちんとした対応を先にやっておかないと消費につながっていかないというように考えております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 この資料四の方を御覧いただきたいんですけれども、世帯主年齢階級別の等価可処分所得、二〇〇九年、二〇一二年に比べると二〇一四年は上向き傾向に来ているんですけれども、世帯主が七十歳以上のところはマイナス、逆に減っているということで、これは、高齢者の方々が増えて、生産人口ではなくて社会保障を受け取る、そういう世代になられたということが大きいのではないかというふうに推察をいたしますけれども、この高齢者の方々というのは賃金が上がっても恩恵を受ける世帯が多いわけではありませんので、その低所得者の対策として、消費税率一〇%引上げの財源の五兆円強の中の一部、一・一兆円で低年金対策、無年金対策を行うこととなっております。 一昨年から前倒しで無年金対策は実施をされ、五十五万人以上の方が年金を受け取れるようになっていらっしゃいます。本年の十月からは低年金対策として、最高で月額五千円の福祉的な給付が実施されるということになっておりますので、これは、この傾向を下支えをして上に上げていくために非常な重要な政策、消費税一〇%引上げの財源の一部を使わせていただく大事な重要な政策であるというふうに認識をしております。 さらに、政府は、少子高齢化に立ち向かうために消費税の引上げ分の使い道を国債費抑制だけではなくて生産性革命と人づくり革命に充てるとして、経済政策パッケージを打ち出しております。これは、消費を増やす効果が、今大臣も、麻生大臣もおっしゃられましたが、経済政策としても有効だと考えておりますが、これに関しては経済財政担当大臣の茂木大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(茂木敏充君) 消費税率の一〇%への引上げ、これ委員御指摘のように、財政健全化のみならず、社会保障の充実、安定化、さらには教育無償化を始めとする人づくり革命に不可欠なものでありまして、今回の税率引上げでは増収分の約半分を教育無償化の財源や社会保障の充実に充てることとしておりまして、まず幼児教育の重要性、そして少子化対策の観点から、子育て世代、子供たちに大胆に投資をするため、三歳から五歳までの子供たちについて、幼稚園も保育園も認定こども園も全て無償化をすることにいたしました。 また、介護や保育の分野で課題となっております人材の確保のために、保育士については、これまで合計一三%の改善をしてきましたが、これに加えて月額最大四万円の改善、また介護職員については、リーダー職員を対象に最大八万円相当の給与増を実現するなど、他の産業と賃金格差をなくすための更なる処遇改善、進めることにしたわけであります。 特に、そこの中で所得の低い方々に対しては、この増収分、活用いたしまして、社会保障の充実策として、委員も御指摘のように、年金を含めても所得が低い方々に対して、その生活を支援するために実施する月額最大五千円、年にしますと六万円の年金生活者支援給付金の支給、さらには住民税非課税世帯を対象にしましたゼロから二歳児までの子供たちの幼児教育の無償化、そして真に支援が必要な所得が低い家庭の子供たちに限った大学など高等教育の無償化、こういった措置を講じることにしております。 まさに今般の人づくり革命等の取組は、低所得世帯に十分に目配りをしながら子育て世代に大胆に政策資源を投入するものでありまして、これらの世代に対する支援策を強化することによりまして、ちょうどやっぱり二十代、三十代、消費性向がそれより上の世代と比べても非常に低い、しかし本来だったら様々な消費ニーズを持っている、こういった人たちに対する支援策を取ることによりまして消費喚起にもつながる施策になっていると、このように考えております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。 また財務大臣に伺いたいと思うんですけれども、今の無年金・低年金対策、そして新しい経済政策パッケージがこれから始まるということでございますが、この恩恵を受けない低所得者がいる可能性がございます。その対処が必要と考えております。 厚生労働省の、資料の五ですね、こちらでございますけれども、これは等価可処分所得を世代別に分析をしたという調査報告でございます。左側が世帯主が二十九歳以下、右側が世帯主が上がっていきまして六十歳から六十九歳というふうになっております。 左側のところを御覧いただきたいんですけれども、世帯主が二十九歳以下のところで、二〇一二年から二〇一四年にかけまして、色でいいますと、緑色と赤色というのがどういう方かというのを上に書いていますが、世帯主が会社の役員、自営業主等である世帯、赤が世帯主が非正規雇用労働者である世帯ということになっているんですけど、こちらの方が二〇一四年では世帯主が仕事なしである紫の世帯よりも等価可処分所得が下がっているという、そういう調査報告になっております。この低所得世帯における再分配後の所得マイナスになっている可能性があるということで、これについては、さきの参議院財政金融委員会で厚生労働省に原因分析を依頼をしたところでございます。 その結果を待っているところでございますが、仮に既存の政策では対応できていない生活困窮者の方がいれば予算、税制で対応していくべきと考えております。財務大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この竹谷先生お尋ねの資料ですけれども、これは、まずは調査を行ったこれは厚生労働省でちょっと原因分析等々を含めて対応を検討してもらわないかぬところなんだと思いますが、格差が固定化するということとか許容し得ない格差というものが生じない社会を構築という、これはもう大事な課題であると考えております。 したがいまして、消費税率を引き上げる増収分などというものにつきましては、これは全世代型の社会保障制度というものを、大きくきちんとそういった制度に転換するということを我々考えて、格差是正という観点からも低所得者の医療とか保険とかいうものの負担の軽減などを行ってきたところであります。 さらに、平成三十一年度、安定雇用の機会というものを提供するという観点から、いわゆる事業主が非正規雇用者、労働者に対して正規雇用を目的とした訓練を実施、そういったような場合には、いわゆる訓練経費とか訓練期間中というものに関しましては賃金の一部を助成する人材開発支援助成金等々を計上させていただいておりますので、いずれにしても、格差というものが固定化しないようにするというのは、これはきちんとしてやっていかないと持続可能な社会保障というものがなかなか発展していきませんし、受益と負担といった関係にもこれは十分に配慮をしながら、これよく関係省庁と連絡をして、予算編成等においてこれは適切に対応していかねばならぬところだと思っております。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 続きまして、企業のいわゆる内部留保の増大について伺いたいと思います。 特にこれは資料は御用意をしておりませんけれども、与野党問わず、いろんな委員の先生からこれは指摘をされているところでございます。 企業がもうけを内部に留保して賃金や投資に十分回らないと、回っていないということは非常に大きな問題であると考えます。成長と分配の好循環を実現するためには、これは企業がきちんと賃金の引上げや、また設備投資等にお金を回していっていただかなければなりません。 収益が増えても給料や投資に回していない、そういう企業への対策が必要と考えますが、大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、この六年、七年の間、間違いなく、企業の収益を見ますと、その得た収益というのは、普通は賃金、設備投資、配当、基本的にこの三つにその利益というのは散っていくものなんですけれども、少なくともこの六年ぐらいの間、企業収益が大幅に伸びたものがどのように使われているかといえば、給料に約五、六兆、設備投資に七、八兆というような感じで、傍ら内部留保は二十数兆円、去年は四十数兆円、トータルで今四百四十何兆円の内部留保があるということになっておるのはこれは間違いなく事実なんであって、こういったようなものは、これは少なくとも企業というものが得た収益を今申し上げたように三つに回す、なかんずく、今賃金というものに関しましては、これは大きくこの六年間、正確に言えば一九九〇年以降の、バブルがはじけた以降、日本の賃金は海外の先進国に比べても賃金の上げ幅が遅れたことは確かですから、そういった意味では、我々としてはデフレという状況にありましたので、物価が下がってきますと賃金そのままでも可処分所得はそのままというような形になり得たという時代が続いたんですけれども、今はそうじゃなくなってきておりますので、当然のこととして、対応していかねばならぬ企業というのが出てきているんだと思っております。 他方、企業の方も、そういった利益を今何に突っ込んでいいかがよく分かっていない経営者が多いように、話を聞いていると、今どういうものにというので、その多くの資金を海外の設備に、海外での工場に、いろんなところに充てて、今現実問題、日本は貿易立国と言われた時代からGDPの中に占める貿易の比率は一〇%を切るような形になってきて、日本とブラジルとアメリカは、GDPの中に占める貿易比率が最も低い国が多分アメリカ、ブラジル、日本かな、その三つぐらいが一番低いんだと思いますが、そういったことまでになっている。 じゃ、何で稼いでいるかといえば、グロス・ナショナル・インカムと称する、まあ国民総所得と言うべき、海外へ投資した金の金利とか配当とか、いろんな意味での、特許料とかそういったようなものでの稼ぎ以外のものがすごく増えてきて日本の経済を潤していると。 したがって、設備の対象が、設備投資というのが工場のものから別のものに変わりつつあるという今現状の中にあって、どのような形でやっていくかというのが迷っていることは確かなんだと思いますが、現実問題として内部留保だけが増えてきておりますので、それをどのようにやってもらうかということで、いろんな意味で、御存じのように、そういったものにやっていただいた企業に対しましてはちゃんと助成をしますよ、そうしないといわゆる予算を削りますよとか、いろんな形で、租税特別措置を適用できないとかいろんな話を申し上げてきているところなので、今、そういった意識の改革を経営者の方もしていただかないかぬということなので、デフレの頃は、金さえじっと持っておきさえすれば、物価が下がってきますから金の、相対的所得、力って上がるわけですけれども、インフレとなったらそうはいきませんから、そういった意味ではきちんとした対応をしていただくという意識の変換の時期にあると思っておりますので、引き続き、きちんとした方向に私どもとしては申し上げ続けていかねばならぬところだと思っております。
○竹谷とし子君 続きまして、中小・小規模事業者への補助金について世耕大臣に質問をさせていただきたいと思います。 中小・小規模事業者の所得、またそこで働く人の賃金上昇のために、中小企業の支援は非常に重要であると思います。中小企業の支援には多様なメニューがあります。その中には中小・小規模事業者に補助金を出しているというものがありますが、その中間的な事務コストが多額に上る場合があるということが分かりました。 資料七を御覧ください。 これは一つのあくまで例でございますけれども、この例では、上限二百万円、あるいは既存事業を廃止する場合は廃止費用として八百万円を創業者や第二創業者に補助をするという、そういう補助金でございますが、この資料七の中段にあります中間コスト、単位当たりコストの推移というグラフを御覧いただきたいのですが、こちらで一件当たりの補助金を出すために事務費が幾ら掛かったかということが分析をされるようになっております。 これは財務省が試行的にやっているフルコスト分析というもので、事業に係る人件費等も含めた全ての費用について単位当たり幾らであったかということでございます。今までは、補助金というと、給付額については分析をしておりましたが、それに係る事務コストなどは余り分析の対象となっておりませんでしたが、経済産業省でこの事業を抽出をして分析をしていただいております。 これについては、平成二十七年度に約二十五万円の事務費用が一件当たり掛かっていたのが、二十八年度は八十七万円事務コストが掛かっている、二十九年度は六十六万円ということで、平均すると一件当たり百三十万円とか百七十万円とか給付をするために事務コストが、莫大な事務コストが掛かっているということになります。 これは単なる事務的な手続なのか、あるいは相談や支援が含まれているのかということについても内容は変わってくると思いますが、ここではちょっと分かりにくい状況ではございますが、これは一つの例で、その後ろにありますように中小企業の支援というのはたくさんありますので、全部見てみなければ高いか安いかということも言えないというふうに思います。しかしながら、このフルコスト情報を予算時に活用していれば、少なくとも平成二十九年度は件数も少ないし、ほかと統合しようかという判断になった可能性があります。 現在は、これはもう見直しをするということで経済産業省の方で決定をされているというふうに聞いておりますが、こうした分析を通じて、事務コストはなるべく低く、そして相談や支援をするという、アドバイスをする、そういったものはお金が掛かっても結果が出ればいいものですので、その質は上げていくという、そういう評価もきちんとしていきたいと思いますので、このフルコスト情報を経済産業省の予算、決算時にもっと活用をしていただきまして、経済産業省には政策の生産性革命のトップランナーになっていただきたいというふうに期待をしております。世耕大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) やはりこの中間コストをしっかり意識をして抑えていくということ、その考え方を持つのは極めて重要だと思っています。このフルコスト情報の分析というのもその一つの手段になり得るんだろうと思っています。 ただ、ちょっとこれ難しいところもありまして、この今グラフで折れ線がびゅんと跳ね上がっているんですが、実は二十七年度から二十九年度にかけて、間接経費は実は二十七年度五・六億円だったのを二十八年度、二十九年度は七千万円まで縮減をしているんですが、この交付件数が二十七年度には二千件あったのが二十八、二十九年度は大体百件程度になったので、そうすると、分母が小さくなっちゃう分、一件当たりのコストが大きくなるという、こういった現象も出てくるわけでありまして、ちょっとこの辺をよく研究しながらやっていかなければいけない。 ただ、いずれにしても、この創業補助金というのはもう三十一年度はなくなったわけでありますけれども、この中間経費を抑える工夫というのはやっていかなければいけないと思っています。 先ほども答弁をした例えば申請手続のIT化なんというのは、これは申請する側にとっても楽ですけれども、これ、受ける側にとっても大幅なコストダウンにつながるわけであります。そのほかにも、中小企業支援プラットフォームという、こういった補助金データを蓄積をして更にレベルを上げていくというようなものの運用もこれから目指していきたいというふうに思っていますので、政策効果の最大化のために中間コストをしっかり抑える取組は続けてまいりたいと思います。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 続いて、財務大臣に伺いたいと思います。 今、経済産業省のフルコスト情報も活用した取組、例示をさせていただきましたが、財務省が主導して試行を重ねて四年になりますこのフルコスト情報ですが、行政コストを下げて国民サービスの質は向上していくということを実現するためには有用なツールであると思っております。今後、活用を拡大していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、竹谷先生、昔からいろいろ取り組まれた話の一つなんだと思うんですが、個別情報のフルコストいわゆる情報の開示というものは、これは、国がやっております個別の事業いろいろありますけれども、そういったものの財政の透明性というものを高める観点から、これは直接の事業費だけじゃなくて人件費とか減価償却とか、ほかに何でしょうね、物件費とかいろいろあるんだと思いますが、そういったものを含めて、国から交付された資金が国民に行き渡るまでの間の独立行政法人等々の間接業務費用というかコストというものを含めた全体のコストが明らかになって、いわゆる行政コストの効率化につながっていくんだという御指摘なんだと思いますので、これは極めて重要な取組であると認識をいたしております。 今おっしゃるように四年目となるんですけれども、平成二十九年度決算では、このフルコスト情報の質というものの改善を図らないかぬということで、有用性が高いと考えられる受益者負担型の事業というのがありますけれども、それの算定に公表の対象を重点化させて、より一層活用の、有用性につながるような算定方法を今改善するなどの更なる充実を図ったところでありまして、フルコスト情報の開示については、引き続き、これは予算のPDCAのサイクルに役立つ情報というようなものになるんだと思いますので、有用性の高い事業等に、いわゆる採点、何だろうね、採点対象という、算定対象を重点化して私どもやり、同時に、長期の経年比較等々の他事業との比較というのをやることによって更に有効性が高まるということなんだと思いますので、他省庁と連絡しながら更に取組を進めてまいりたいと考えております。
○竹谷とし子君 よろしくお願いいたします。 続きまして、競馬等の払戻金に係る所得に対する課税について、農水大臣に伺いたいと思います。 競馬等の払戻金について税金を納めていない人がいるという、そういう指摘が会計検査院からあります。これについては、国税庁で周知を図るというふうに言われていますけれども、限度があるというふうに思います。農林水産省の協力がなければ、例えば競馬については課税の適正化というのは図れないと思います。 IRが今準備を進められていますが、これは、IRに入場する日本人はマイナンバーで個人が特定されるということになっております。競馬についても、高額の払戻金の受取人は個人を特定するということを是非お考えいただきたい、また源泉徴収することも検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(吉川貴盛君) 払戻金に対する課税につきましては、従来から各競馬主催者におきまして、レーシングプログラムやホームページ等で、払戻金が課税対象となり、確定申告が必要となる場合がある旨の周知を行ってきたところでございます。 御指摘の高額払戻しを受ける者の特定につきましては、まず、無記名の勝馬投票券を販売することを前提とした現行制度を根本から変更することになることに加えまして、仮に払戻金額に一定の基準を設けたといたしましても、例えば購入金額を小口化することで勝馬投票券一枚当たりの払戻金額を抑えることも可能でありまして、どのように公平性を担保するのか、あるいは膨大な払戻し業務を行う競馬主催者等の実施体制を個人情報の管理体制も含めましてどのように構築するのかといったことなど、様々な課題があると考えております。 いずれにいたしましても、高額な払戻しを受けた者が適切に納税することが重要でございますので、農林水産省といたしましては、どのような方策が取り得るのか、引き続き、関係省庁や競馬主催者等と連携をしながら検討を進めてまいりたいと思います。
○竹谷とし子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 最後に世耕大臣に、流通小売業における電子タグ導入について、今人手不足が小売では深刻になっております。この効率化、また食品ロス削減にも有効な電子タグを普及を後押ししていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今、コンビニ等でも問題になっているこの人手不足の問題を解消するには、この電子タグ、切り札だというふうに思います。価格がまだまだ高いですので、これをどう抑えていくかなど、環境整備に努めてまいりたいと思っています。
○竹谷とし子君 終わります。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、行田邦子君が委員を辞任され、その補欠として中山恭子君が選任されました。 ─────────────
○中山恭子君 ありがとうございます。 日本維新の会・希望の党、中山恭子でございます。 まず、国立公文書館についてお伺いいたします。 私自身、二〇一四年に設立されました世界に誇る国民本位の新たな国立公文書館を実現する議員連盟の一員でございます。新たな国立公文書館が設立されますのを楽しみに、また少し心配しながらその動きを見ているところでございます。 席上に、日本と諸外国の公文書館の資料を配付しております。いずれの国でも、公文書館については力を入れていることというのがよく分かります。ハード、ソフトの両面において、日本の現在の国立公文書館がいかに貧弱であるか、この表を見ますと確認できます。 まず、施設というところが真ん中ほどにありますが、この総床面積を見てみましても、日本は本館が一万一千五百五十平米、アメリカは本館で十三万平米、新館では十六万七千平米を持っています。イギリスでも、スコットランドやアイルランドを除いたイングランドだけで本館が六万五千二百平米。フランスでも、フランスではパリ中心部と近くに三つありますが、三館合わせまして十八万七千平米です。ドイツでも十一万八千平米の床面積を持っています。日本は一万一千五百五十平米です。 さらに、下の方なんですが、所蔵量というのがあります。これは書架をずっと延長した長さで記録されておりますが、日本が六十四キロメートルなのに比較してアメリカは一千四百キロメーター、さらにデジタルの組織も備えております。 平成三十一年三月、この去る三月二十六日に、公文書館議員連盟第十四回総会におきまして、新たな国立公文書館の基本設計の進捗状況についての御説明を受けました。 日本の公文書館は現在一万一千五百五十平米ですが、衆議院が所有する土地に新たな国立公文書館が建設されることになりました。新たな国立公文書館の建物の総面積はどの程度のものになるでしょうか、お知らせください。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。 今委員がお尋ねの新しい国立公文書館の基本計画における面積でございますが、総建物面積が四万二千平米ということでございます。
○中山恭子君 四万二千平米程度と考えてよろしいんでしょうか。 この資料を見ますと、この四万二千平米の中には憲政記念館、駐車場を含む面積だと記されておりますが、憲政記念館が国立公文書館と一体となるという意味でしょうか。そうであれば非常にうれしいことだと思いますが、もしそうでないなら、国立公文書館の建物の面積はどの程度になるのでしょうか。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。 先ほどお答えいたしました四万二千平米でございますけれども、これ、憲政記念館、それから駐車場、これを設けなければいけないということになっておりますけれども、これも含む面積ということでございます。
○中山恭子君 憲政記念館も国立公文書館の一部又は一体化すると考えてよろしいでしょうか。
○政府参考人(田中愛智朗君) 新たな国立公文書館の建設につきましては、今の憲政記念館の建物を一旦取り壊しまして、憲政記念館と国立公文書館と共に一つの建物として建設するということになってございまして、両方を含む面積が先ほどの面積ということになります。
○中山恭子君 両方含むということでございますので、もし今数字がないのであれば、その国立公文書館の床面積、総床面積を後でお知らせいただきたいと思っております。又は、憲政記念館が一体となって動くということであれば、これはこれはまた別の大変うれしい事柄になるかと思いますが、その辺りもきちんと決めておいていただけたらと思っています。 さらに、先ほどお知らせしましたこの表の中で、職員数というのを見ていただきたいと思います。日本は今百八十八人、アメリカは二千八百八十四人、もうすぐ三千人になります。イギリスで五百六十八人、カナダは八百七十四人、フランスが四百六十八、ドイツが六百四十一人となっています。 新しい国立公文書館を建設するに当たって、面積も少し広くなるでしょうし展示も広がってくると思います。世界中の人々が訪れるような公文書館にするには、やはり専門的な職に携わる人々、アーキビスト、これは歴史公文書等の管理に携わる専門職のことですが、アーキビスト等の人材の確保、育成が必須です。また、科学的、客観的に資料を整備して展示するには専門的な職員の充実が求められます。さらに、先端技術を駆使した新たな展示や保存等が求められていますので、そのための技術者も十分備えなければならないと思われます。 新たな公文書館では専門職も含めて人員の確保をどのように進めていくのか、その見通しはどのようになっているのか、お知らせください。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、ハード面の整備のみならずソフト面、特に人材の育成が重要な課題となっているというふうに認識しているところでございます。新しい公文書館につきましては、規模も拡大しますので、それに合わせて人員の充実も図らなければいけないところでありますが、その中で、専門人材、先ほどアーキビストということで御指摘ございましたけれども、その専門性を高めることも重要だということになっております。 国立公文書館におきまして職務基準書を策定するということも行ったところでございまして、これを基にアーキビストの認証制度の創設なども進めて、専門性の確立も図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○中山恭子君 この人材を養成する又は確保するというのはそう短時間でできることではないと思われますので、どうぞもう今からでも充てることを準備をしていっていただきたいと考えております。 もう一度この配付資料を見ていただけたらと思いますが、主な収集資料の欄があります。 ここで、立法府との関係ですけれども、アメリカでは、連邦政府、連邦議会、裁判所記録、こういったものがアメリカの国立公文書館で保存されることになっています。また、ドイツは立法機関記録を公文書館が所蔵することになっています。イギリスとフランスでは、立法府の文書は議会の公文書館において保管されているというふうに聞いております。 日本では、立法府の文書はどのように扱われることになるのでしょうか。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。 公文書管理法第十四条におきましては、立法府を含めた行政機関以外の国の機関が保有する歴史資料として重要な文書について、当該機関との協議による定めに基づき国立公文書館への移管ができるということが定められているというところでございます。 ただ、これまでのところ、立法府の文書につきましては国立公文書館に移管された実績はないというところでございます。
○中山恭子君 そうですね。日本の場合、行政府の資料は最長三十年の保存期間満了後に公文書館に移管することが義務付けられていると承知しております。また、平成二十一年に、裁判所の記録は保存期間が満了した文書を公文書館に移管することとなったと聞いております。 立法府の文書については移管するのかどうかがまだ先ほどのお答えでも決まっていないということでございますので、この辺りについてはどのように考えていくのか、相当早い時期に立法府との間で調整を取っていかなければならないでしょうと考えておりますので、その辺りは着実に進めていただきたいと思っております。 前回の議連で基本設計について説明をいただきました。前回の議連というのは三月二十六日に開かれたものですけれども、この基本設計を今年の十月頃にまとめると聞いております。その方向性として、この公文書館は、品格ある外観である、石造りでいく、それから公文書の重要性を象徴する空間がつくられる、そして来館者の利便性に配慮する、授乳室等を設置するというようなことが書かれておりました。 外観ももちろん大事ですし、それから来館者の利便性ももちろん大事でありますけれども、肝腎要の公文書の展示の在り方というものがまだほとんど検討されていない状況のように受け止めました。 五月一日から令和の御代が始まります。万葉集から文字をいただいたとのことでございますので、安倍総理は令和の御説明の中で国書万葉集との表現をされています。万葉集に関する展示場がこの国立公文書館の中にあってよいと思いますし、また元号に関する展示場というものも必要になってくると考えられます。 このように、日本とはといったものを国内外の人々に知ってもらうための展示は非常に、この国立公文書館の中でも非常に重要な部分であると考えられます。展示場のスペースとして大きな空間があればよいというものではないということを肝に銘じておいていただきたいと思っております。諸外国の国立公文書館では、国民共有の歴史的、文化的な資産という観点が極めて重要視されております。これに対して、我が国ではほとんどその機能が考えられていないと言える状況でございます。 国立公文書館の設計に当たって、特に国立公文書館の展示の在り方について、より広く、より真剣に、広い知見を集めて検討することが必要であると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。 委員御指摘のとおりでございまして、ハード面のみならず、展示、学習等の諸機能の充実も図ることが重要だというふうに認識してございます。 現状の公文書館につきましてはほとんど展示スペースがないという状況でございますけれども、新たな公文書館については、公文書の重要性を象徴するような空間ができるような、そういう展示の場所を設けることにしてございますので、それを生かせるような展示の在り方についても探ってまいりたいと考えてございます。
○中山恭子君 展示の仕方というのは非常に大事だと思いますし、何を展示するかということからまず検討されなければならないと思います。 先ほどの万葉集や元号についても小さな部屋が幾つか必要になってくると思いますし、また、例えば、二十一世紀は歴史戦になる、歴史戦になるかもしれないと言われています。日本を誹謗中傷する、おとしめる目的で歴史を捏造している人々がいます。歪曲された歴史が喧伝されています。このような、事実とは全く違う歴史があたかも事実であったかのように世界の中に残ってしまう可能性すらあると心配しています。正しい真実の歴史を、公文書や他の記録等を歴然とした証拠を挙げて展示することも国として必要であると考えています。 どのような展示をするかはこれからの問題でございますが、こういったことについて是非御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(田中愛智朗君) お答えいたします。 新たな公文書館を建設するに当たりまして、国立公文書館が国民に対して国の形や歴史を伝えるという重要な役割を果たしていくということが重要だというふうに認識してございます。これを踏まえまして、展示についても検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○中山恭子君 やはり国の安全にも関わってくる問題でございますので、どのような展示をするかを深く、多くの人々の意見も入れながら検討しておいていただきたいと思っております。 また、三月二十六日、そのときの説明では、施設について、大階段を設けて、その大階段の正面に公文書の重要性を象徴するような空間をつくって、象徴的な文書、日本国憲法ですとか大日本帝国憲法、終戦の詔書等を展示する、また、大階段の空間に沿って国の形や国家の記憶を伝える機能を配置する、デジタル展示等を行うとのことでございました。 いずれにしましても、展示用の大空間があればよいというものではないと考えております。展示場は、その空間に何かを置けばいいというものではなくて、大小様々なしつらえが必要になってくると考えております。展示場の在り方をイメージしますと、場合によっては、その大階段といったものはある意味では不要のもののようにも思えます。内部設計については、展示の在り方を中心テーマとして、展示を中心として設計することが肝腎です。そして、展示については、日本の人々、世界の人々に日本を理解してもらう、これが最重要課題であることを基底に置いて、改めて展示場の設計に取り組んでもらいたいと思っております。 この国立公文書館の建設は、麻生副総理がおっしゃっている質の高いインフラ投資に該当するものと考えています。諸外国の国立公文書館に負けない、いや、面積などではもう既に負けていますけれども、中身では負けない、日本建築史のレガシーとなるような質の高い建物であってほしいと考えております。 麻生副総理は文化芸術について造詣が深くていらっしゃいますし、公文書館についても御見識が高くていらっしゃいます。国立公文書館の建設を我が事のように考えてリードしてほしいと思っておりますが、麻生副総理の御感触をお願いいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 岩倉使節団が初めて二年にわたって海外に、伊藤博文公、大久保利通、いろんな人を連れてあのとき回って、そのときに、図書館、議事堂、中央銀行、それから駅、鉄道の駅等々をみんな見たという記録が残っているんですけれども、公文書館は入っていませんものね。見損なったんですよ、あの人たちが。最大の罪はあそこにあると思いますけどね。だから、公文書館の重要性を理解していなかったんですよ、百数十年にわたって。僕は、これは最初からこれ申し上げておりますから。それが最初の、元々の失敗です。あとのものは、だって、東京駅見ても日銀見ても、そういう建物を見てくださいよ、もう圧倒的に立派にできていますよ。あの時代、百五十年近く前の話ですよ。 公文書というものは、我々からいったら、少なくとも、文字を使って古文書を持っているなんというのは、大化の改新に遡って和文字で持っておるわけですから。失礼ですけど、ヨーロッパはその頃ありませんからね、文書や文字なんというものは。その頃日本は既にありますというような意味においては、圧倒的なものを持っていたにもかかわらず、その重要性を余り理解してこられなかったというのが歴史なんだと思いますね。そういった意味では、今こういったものが新しくでき上がりつつありますので、そこらの点を踏まえて、きちっとした、世界にきちっとしたものを示せる。 かつ、大きさの話がありましたけど、今はマイクロスコープとかいろんなものができておりますので、例えば太宰府の国立博物館を見ましても、一番後からできた国立博物館にもかかわらず、展示物の内容はともかくとして、観客動員数は少なくとも日本の国立館で一番ですから、あそこは。どうしてって、見せ方がうまいんですよ。だから、先ほど言われたように、見せ方の話というのは極めて重要であって、これは役人にはそういったことを余り期待なさらぬ方がよろしいです。そんな才能は役人にはないですから。だから、そういったようなことができるような人をきちっとやるように考えないと話はうまくいかぬのだと、私は基本的に。 ちょっと私は、差し出がましいので、私はお金を出す方で、なるだけ出したくないという立場にありますので、そこらのところは、ちょっといろいろ議員の方々がいろいろ注文を付けられる、大事なところだと思いますが。
○中山恭子君 大きな動きが出てくるでしょうし、海外からも人が入ってくると思いますので、どうぞ余りこの問題については締めずに、是非いいものを造っていただきたいと考えております。 もう一点、文化交流に関してですが、麻生副総理はよく御承知でいらっしゃいますが、国際的な芸術祭を日本で開いていくということについて、これも海外からの方々がたくさん入ってまいります。この動きにつきましても、また安全保障にも関係してくるかもございません。 今、文化庁が中心になって、三月二十九日に基本的な動きについて閣議決定ができました。この点についても御指導いただきたいのですが、一言だけでもお答えいただけますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 芸術は余り得意なところじゃないんですが。 少なくとも、オリンピックとか、そうですね、万博とか、いろんなものを日本はこれまで成功させてきておりますけれども、少なくとも先進国なら、例えばベネチアのバントーレとか、いろいろ世界中、ベニスとかミラノとか、そうですね、映画でいえば例えばロサンゼルスとかいろいろなところでやっている、あんなものがどうして日本にないのかなと私は前から不思議なんですけれども。 そういったものが日本で起きなかった最大の理由は、何が何だか知りませんけど、何となく、音楽やら何やら、舞台芸術やらというようなものがこれだけ世界中に認められているにもかかわらず、何となくナイフとフォークの方がお箸より進んでいるんじゃないかとか、ギターの方が三味線よりレベルが高いんじゃないかとかいう思い込みが何となくそうさせているのか、よく分かりませんけれども、もっときちんと、そういったものが海外で評価されつつあるというので、海外から評価されて日本もその気になるというのは情けない話ですけれども、そういったものは堂々ときちんとというのをやっていく必要というのは、これは、今言ったような音楽祭とか、何も音楽に限りません、芸術祭とかいろんなものをやっていくというのは大事なことだと思っております。
○中山恭子君 ありがとうございました。
○高木かおり君 日本維新の会・希望の党の高木かおりでございます。今日は御質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 早速、時間もございませんので質問の方に入らせていただきたいと思いますが、今日も議題に上がっておりましたエネルギー政策についてでございますけれども、平成二十四年八月、決算委員会におきまして、会計検査院に対して三つ結果を報告するようにと要請をしております。一つが原子力損害の賠償に関する国の支援等の状況、それから二つ目が原子力損害賠償支援機構による資金援助業務の実施状況、それから三つ目が東京電力による原子力損害賠償その他の特別事業計画の履行状況等についてでございます。 これを受けまして、会計検査院は平成二十五年、二十七年、そして三十年に会計検査の結果を提出しているわけですが、それによりますと、原発事故に関連して確保すべき廃炉、賠償、除染、中間貯蔵等の総額が二十一・五兆円になるという見通しがございます。平成二十八年十二月に、政府は、この復興を加速するためにということで、交付国債の発行限度額、九兆円から十三・五兆円に引き上げることにしたということでございます。 その二十一・五兆円の内訳でございますけれども、その中の廃炉費用ですが、これが約八兆円という数字、有識者による一部の見解であるというふうにおっしゃるかも分かりません。また、当該費用には、燃料デブリの取り出し以降に生ずる廃棄物の処分ですとか、また中間貯蔵後の除去土壌等の最終処分に要する費用、こういったものが含まれていないということでございます。 これらを考慮いたしますと、費用は五十から七十兆円、賠償に八兆円、先ほどの除染三十兆、それから廃炉に十一から三十二兆円に上るという試算もあるということなんですけれども、ここで質問させていただきたいんですが、この処理費用の更なる拡大の可能性、それからもう一つ、国の負担額の見通し、この二点、どのようになっているんでしょうか。具体的な数字を挙げて御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 国がお示ししております二十一・五兆円につきましては、まず廃炉の八兆円につきましては東京電力が経営改革によって捻出した資金で賄うということになっているところでございます。 先ほど御指摘いただきました交付国債の対象となっております十三・五兆円、これは賠償、除染、中間貯蔵施設費用のために一旦あてがわれることになってございますが、この点につきましては、二〇一六年当時に閣議決定をされた福島復興指針に基づきまして、まず賠償資金につきましては七・九兆円となるわけですけれども、これは原賠機構法の法律に基づきまして、全ての原子力事業者が毎年法的義務として納付する一般負担金に加えまして、事故事業者であります東京電力が毎年法的義務で納付する特別負担金により回収するということにしているところでございます。 また、中間貯蔵費用の一・六兆円につきましては、これも閣議決定されました福島復興指針に基づきまして国が予算措置によってこれを支弁するということとされているところでございます。 除染費用の四・〇兆円につきましては、東京電力が、国が認可をいたしました新々総合特別事業計画に基づく抜本的な経営改革を通じて企業価値を向上させた上で、機構が保有する東電株式の売却益により回収することとしているところでございます。
○高木かおり君 数字の方を挙げて御説明をいただきましたけれども、再度確認なんですけれども、この処理費用の拡大が、どんどん拡大していく可能性、それから国の負担額の見通しというのは立っているのか、その点をもう一度おっしゃっていただけますか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 負担額の見通しでございます。 当時、二〇一六年に公表いたしました説明書にもこれは詳細に書いてございますけれども、御指摘のとおり、デブリの取り出し後の処分費用等にはこれは含まれていないわけでございますけれども、これは、実際にどのようにデブリがどのような性状でどれだけの分量があるかということが見通せない中で試算することが困難であるという理由によるものでございますけれども、この所要資金の見通しにつきましては、復興加速化の観点から、必要となる制度の整備や資金の確保に資するよう、その時点における最新の情報に基づき保守的に計算いたしまして、一定の蓋然性を有するものとしてお示しをしておりまして、上振れることは想定しないところでございます。 したがいまして、所要の資金が増えている場合の追加的な対応を想定することが必要であるような状況とは考えていないところでございます。
○高木かおり君 今お答えいただきまして、更なる上振れはないということで、また、その燃料デブリの取り出し方、そういったことも決まっていないので、なかなかその見通しというものは、今そういったことを見積もる時期じゃないということでございますけれども、除染費用につきまして、その二十五年の閣議決定におきましては東京電力株式の売却益によって回収するということにしていらっしゃると。 でも、除染費用というのは現在四兆円とされておりまして、これを回収するためには一株当たり大体千五百円ぐらいになることが必要なのかなということで、今もって、ただ、この東京電力の株価は、今日も見てみましたけれども、大体最近五百円から六百円台で推移しているということで、この株式の例えば売却益による回収の見通しというのはなかなか立っていないのかなというふうに私は思うんですけれども、この交付国債や出資によって国から交付した資金の回収見通し、この点について、どうでしょうか。
○政府参考人(村瀬佳史君) お答え申し上げます。 先ほども触れさせていただきましたけれども、まず、廃炉の八兆円につきましては、東京電力が経営改革によって自ら捻出をするということになっているわけでございます。 それから、十三・五兆円の交付国債を原資として資金交付する対象でございますけれども、賠償費用につきましては、原賠機構法に基づきまして、法的義務を持った原子力事業者が毎年負担金という形で確実に納付をしていくということになっているわけでございます。 中間貯蔵費用の一・六兆円につきましては、国が閣議決定に基づき予算措置をするということになってございます。 除染費用の四・〇兆円につきましては、国が認可をした新々総合特別事業計画に基づきまして、東京電力が抜本的な経営改革を通じて企業価値を向上させた上でこれを回収していくということになってございまして、実際に東京電力は、例えば中部電力との間で火力燃料部門の完全に全てを統合した新会社JERAを設立するなど、現在、大胆な経営改革の取組を進めているところでございまして、しっかりとした改革を通じてこの利益を実現していっていただきたいと考えてございますし、国といたしましても、最大限この方針に基づいて対応してまいりたいと考えてございます。
○高木かおり君 東電の企業価値を高めることによってその見通しを立てていくということだったかと思います。 今日、資料を付けさせていただいていますけれども、二〇一五年七月の長期エネルギー需給見通し、エネルギーミックスですね、策定時の試算は二〇一四年時点で運用を開始する場合のコストであって、最近の原発建設コストの高騰の現状を勘案したものとはなっておらず、政府の四年前の試算時における一基当たりのプラントの価格が約四千四百億円であるのに対しまして、最近の実績では一兆円以上、増額しているということですけれども、現時点で新規建設を行った場合、想定して算出されるコスト、これは政府試算よりも上振れすることが想定されると思うわけです。 政府のエネルギー基本計画、これは、原子力は発電(運転)コストが低廉であるというふうに記述されておりまして、コストそのものが低廉であるという書き方ではなくて運転コストが安いとされているというのは、やはりこの建設費を想定せず、既存のプラントにおけるランニングコストを比較した場合、燃料単価等の面から原子力は優位性があるということであって、建設費用を含めたコスト比較を行った場合は必ずしも低廉ということにはならないのではないかというふうに思うわけです。 また、先月三月二十三日の新聞報道によりますと、経産省は、福島第一原子力発電所事故を受けた追加安全対策費の増加、それから電力自由化によって価格競争の加速等を受けて原発の価格競争力が落ちていると、そういったことから、アメリカ、イギリスにおいて採用されている原発補助制度の導入を検討しているというふうにあるんですけれども、もしこれが事実であるとすれば、原発のリスクが大きくてこの制度の支援がなければ継続は難しいということを、政府が自らそのように考えているということになるのではないかと思いますけれども、この点についてどうお考えでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、お配りいただいているこのモデルプラントの試算というのは、これは当然建設費を織り込んでいる、モデルプラントですけれども織り込んでいるわけです、減価償却という形になりますけれども。それで発電コストが十・一円という計算になっています。それ以来、大きな情勢の変化はないと思っています。 海外でコストオーバーランのケースなどが報道されますので高くなっているんじゃないかと思われますけれども、それは自国の技術を失っていて結局工期が守れないようなケースが海外では出てきている、まだ日本の場合は原発建設の技術というのはしっかり国内に残っておりますので、一定程度我々は納期どおり造ることはできるだろうと思っています。 その上で、今やはり安全対策コストというのは、これは当然増加をしているわけでありますから、ここの感度分析で書いていただいているように、安全対策費が二倍になったとしてもこの十・一円に対してプラス〇・六円程度ということで、引き続き原発は発電コストとしては他の電源に比べて安いというのが我々の考え方であります。 原発の補助金という一部報道がありましたけれども、これは私は記者会見でも明確に否定をさせていただいていますが、そのような検討は行ったという事実はございません。
○高木かおり君 そういったことは完全に否定されていると大臣の方からお言葉いただきまして、安全対策コスト等が上積みされるということで、それでもプラス〇・六だというようなお話もございました。 いずれにしましても、やはりその原発に対する費用の不透明性、また負担の在り方を検討する上でも、様々そういったことについては障壁となり得るかと思います。事故処理費用の精緻化、それから全容把握、こういったものをしっかりと行っていっていただきたいと思います。 続きまして、先ほどもエネルギーミックスの話が出ておりましたけれども、やはりこの原発が他のエネルギーに比べて割安であるという論拠、これが様々な報道によって揺らいできつつあるのではないかと、そういったことを疑問を呈する学者もいらっしゃるということで、もっともっとやはりこのエネルギー政策というものを議論を、このエネルギーミックスに関しましてももっと議論を深めるべきだというふうに思っております。 先ほど大臣から既に、このエネルギーミックスについてはベストミックスだというお話もありました。再生可能エネルギーにつきましては、昨年、第五次エネルギー基本計画において初めて主力電源化をしていくものと位置付けられました。世耕大臣も、この再生可能エネルギーの主力電源化を目指し、そしてコスト低減、次世代型のネットワークに転換していくために技術の開発、実証を進めますというふうにおっしゃっておられたかと思います。 このエネルギーミックスについては、二〇三〇年度の電力の需給構造としまして、原子力が大体二二から二〇%程度、再生可能エネルギーの方が大体同じぐらいで二二から二四%程度ということなんですけれども、この点も踏まえまして、是非とも大臣から再度、今後のエネルギー政策について御見解を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的には、このエネルギー基本計画、その中にエネルギーミックスも入っているんですけれども、これを去年の夏、有識者の皆さんにオープンな場で、完全フル公開で議論をしていただいて、基本的には去年の段階では大きく今までのエネルギー基本計画を変更しないということで決めさせていただきました。その有識者の中には、当然、再生可能エネルギーをできる限り入れるべきだという方、どちらかというと脱原発の立場に立つ方も含めて入っていただいて徹底的に議論をした結果、今御指摘いただいた再生可能エネルギー二二から二四、原発については逆に二二から二〇というエネルギーミックスもそのまま維持をさせていただくということになっています。 ただ、当然、コストを、特に再生可能エネルギーを主力電源化していくに当たってはコスト低減を進めていかなければいけません。また、蓄電池等のイノベーションもセットで進めていって初めて自立した主力電源になり得るというふうに思っておりまして、まず再エネを主力電源にしっかりできるような取組を進めていきたいというふうに思っております。
○高木かおり君 今、大臣の方から御答弁いただきました。この再生可能エネルギーにつきましては、先ほどの中にもございました、安定的に供給できるかなどという、こういった課題も確かにあることは重々承知でありまして、コストも掛かるということなんですけれども、こういったことは技術の進歩に是非とも期待をさせていただいて、やはり地元の経済とか観光に及ぼす影響というのも非常に大きいと私は思っておりまして、またパリ協定に掲げられたような脱炭素化、こういったものに向けても、この再生可能エネルギーということに関しては是非とももっともっと主力電源化、こういったことにやはり議論をもう少し深めていただければなというふうに思っております。 それでは、ちょっと時間がないので早めに行かせていただきますが、このエネルギー政策の最後の質問になりますけれども、そういったお話がある中で、一方で、この再生可能エネルギーについては固定価格制度の見直しがなされておりまして、平成三十一年度以降順次生じる買取り期間終了後の環境整備、それから太陽光パネルの廃棄問題対策も課題となっておりまして、太陽光事業者の倒産が三十年度には九十五件、前年比の八%増えているということで、この固定価格買取り終了に向けた対応状況について、これについてお答えをいただけますでしょうか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 委員から御指摘ございました固定価格買取り制度、FIT制度でございますが、二〇一二年度にこの全面的な導入が進んでございます。導入されましたFIT制度につきましては、認定から二十年、運転開始から二十年の間、支援がなされます。 一方で、これに先んじまして導入されました、二〇〇九年に始まりました余剰買取り制度、これは住宅用でございますけれども、これの十年の経過する期間が今年の十月末でございます。今、巷間御指摘いただいております家庭用の住宅用の太陽光につきましては、それ以降につきましてはFITでの買取りがなくなります。ですので、これがどういう形で電気事業者によって引き続き継続されていくのか、そのときの取引について適正になるのかどうかということを、私ども、電力会社若しくは市町村の方々とも協力しながらしっかりと進めていきたいとまず考えてございます。 あわせて、一般的に二十年の買取り制度につきましては、これからまだ先は長いところでございます。先ほど大臣からも御答弁申し上げましたとおり、主力電源化という観点の中で、他の電源と競争力のしっかり持てるもの、そして長期に安定できるもの、こういった観点から、抜本見直しの期限でございます二〇二〇年度末に向けましてしっかりとした検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○高木かおり君 是非、引き続き、検討の方をお願いしたいと思います。 それでは、次のテーマに移らせていただきますが、農林水産物の知財保護についてでございます。 今日、資料を、植物品種等海外流出防止総合対策事業についてという概要の資料を付けさせていただいておりますけれども、昨年の決算委員会では知財保護について御質問させていただきまして、その際は技術流出による国力の低下、そういった観点から、中小企業をどうやって守っていくのか、そういったお話を、質問をさせていただきましたが、今回はこの農水産物の知財保護についてでございます。 今日もお話に出ておりましたけれども、世界的にもおいしいと言われている人気の和牛の受精卵と精液が中国に持ち出された、そういった事件ですとか、以前にも、平昌オリンピック、冬季オリンピックで韓国のイチゴがおいしいというような選手の発言を受けまして、これが実は、韓国のイチゴと言われていましたけれど実は日本からの流出品種が関わっていたと。農水省によると、韓国のイチゴの栽培面積の約九割以上が日本の品種を基に開発した品種だということで、日本の農家が開発したレッドパールや章姫、こういったものが無断で持ち出され、韓国でそれらが交配されて品種を開発されてしまっていると。 そういった現状の中で、もしこれ日本の品種が国際特許という形で登録できていれば年間十六億円の許諾料収入が得られた可能性があるというようなことですとか、韓国がまたこれを自国で栽培するだけではなくて輸出をしているということによって、日本産に置き換えて日本がもしそれを輸出していたらと考えると、五年間で最大二百二十億円にその損失額が上るというふうに言われているわけなんですけれども、こういった状況を踏まえまして、国がこの問題に本腰を入れたのが二〇一六年頃だということで、農産物の輸出環境の柱としてこの知的財産権の取得を支援する今回の総合対策事業なんですけれども、これを創設しているということなんですが、ちょっと時間がありませんので簡潔に御質問しますけれども、こういったことに、平成二十九年度から三十年度までの予算、それから補正予算含めて累計四億一千八百万、これが支出されているということなんですけれども、この事業が知財保護についてどれほど功を奏しているのか、そういった点を、済みません、簡潔にお答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(塩川白良君) 簡潔にお答え申し上げさせていただきます。 今先生御指摘のとおり、海外で知的財産権の確保が重要であります。このため、今、この事業によりまして、平成二十八年度の補正予算からこの事業をやっておりますが、本年一月末までに我が国で開発された重要な新品種二百五十三につきまして中国、韓国等に対する出願を支援をしている状況でございます。 今年度予算についても、引き続き、重要な新品種の栽培が海外において意図せず広がらないように必要な対策を実施してまいりたいと考えております。
○高木かおり君 終わります。
○大門実紀史君 本当にもう外もだんだん暗くなってまいりまして、本当に皆さん大変お疲れだと思いますけれど、ちょっと小難しい経済の高度な議論をさせていただきたいというふうに思います。 まず、今の経済情勢どう見るかということですけど、もう一々中身は触れませんが、この間の景気動向指数、月例経済報告、日銀短観、どれを取っても景気が悪い方向に動いているということを示しております。特に、消費の低迷だけではなくて中国経済の減速、つまり輸出と生産を直撃しているということで、外需に依存してきた日本経済の脆弱さが露呈している形になっているわけです。 その点でいいますと、安倍総理は予定どおり増税すると昨年言われたときと状況が随分悪くなってきているんじゃないかというふうに思いますし、二〇一六年のときは安倍総理は、中国を始めとする海外リスクの高まりを挙げて消費税増税を延期と、こう言われましたが、今の状況はリスクというよりも実際に落ち込んでいるという状況になってきたわけであります。 この状況で増税をいたしますと、またまた日本経済に深刻な打撃を与えるんではないかというふうに思いますし、要するに、申し上げたいことは、立場は違うと思うんですけれど、景気が悪くなってしまうと増税しても税収も落ち込むし、また長引きますから、要するに元も子もないんじゃないかというふうに思うわけでありまして、やはり、何が何でも増税するというよりも、一旦ここで立ち止まって……(発言する者あり)そうですよね、考え直してみるべきときではないかと思いますが、麻生大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先般、三月の二十日でしたか、出されましたあの月例経済報告におきましても、これは、景気は、このところ輸出や生産の一部に、何というの、弱さも見られるけれども、緩やかに回復しているというように認識を示されているんだと承知しております。 今言われましたように、中国の経済の話等々、またイギリスのブレグジットの話とか米中の貿易摩擦とかいろんな話が一部にあることはよく分かりますし、一部の製造業等々においても同じような指標というのが出ているというのでありますけれども、基本的にこれまでと同様、雇用、また、そうですね、基本的な給与等々を見ましても、消費や設備投資などの内需を中心とした経済成長が続いているという認識には変わりありませんので、緩やかに景気は回復しているという基調はこれ変わっていないので、少なくともマイナスではなくて〇・何%とか一%とか、期待ほど高くはないとはいえ、きちんとした方向に進んでいると思っておりますので、私どもとしてはそういう前提に立っております。 加えて、この一〇%に上げるのは、元々税と社会資本の一体改革という大前提がありますので、そういった意味では、私どもとしては、少子高齢化という中にあって一部勤労所得者だけに税の負担を過重に掛かっていくという、いわゆる人口構造上起きてくる話を、きちっとした対応を今のうちにしておかねばならぬということから今回の消費税というものを対応させていただいておりますので、過去二回延期をさせていただいておりますけれども、その頃にやっておけばとか、いろんな御意見はあろうかと思いますけれども、いよいよ待ったなしのところまで来ているんだと思っておりますので、そういったことのないように、いわゆる反動減とかそういったようなことのないように、いろんな対応をさせていただいた上で実行させていただければと思っております。
○大門実紀史君 申し上げたいことは、増税してもそれを乗り越えられるような経済状況かどうかということを申し上げているわけで、後で申し上げますが、その月例経済報告とかそういうことだけじゃなくて、そうは至っていないんではないかという点を危惧しているわけでありまして、今も麻生大臣からありましたけれど、政府は景気の悪化をこうやって危険性指摘されますと、必ず二〇一四年増税の話で、あのときは駆け込み需要とその反動減が大きくて、その対策が不十分だったと、今回は対策に力を入れるから大丈夫だという、そのことをおっしゃってこられていますけど、確かにあの二〇一四年のときは駆け込み需要と反動減、大変大きな需要変動がございましたね。ただ、それだけが原因ならば、いずれ元に戻ったはずだと思うんですね。 最初に、先に資料の三枚目に、ちょっと外国と見てほしいんですけど、日本とドイツ、イギリスですけど、ほかの国は結局戻っているんですね。反動減、若干ありますけどね、戻っているんですが、日本は戻っていないですね、消費のところ見てもらえば。 これは何なのかということが問題でございまして、これは私、二〇一四年七月に出された政府の、内閣府の経済財政白書が大変正確に、的確に指摘をしているんです。二〇一四年四月の消費税増税による物価上昇が消費に与えた影響は二つあると白書が言っていますね。 一つは、今、この間言われている駆け込み需要とその反動減の問題です。もう一つあるんですね、白書が指摘しているのは。これが大事でございまして、経済用語でいくと所得効果と言うらしいですけれども、つまり、増税が所得に与える効果といいますか、影響ですね、要するに所得を減らしてしまうという意味の効果であります。具体的には、増税に伴って価格が上昇いたします、そうすると実質可処分所得が減少すると、これが継続的な消費の押し下げ要因になるというふうに二〇一四年の経済財政白書は指摘しているわけであります。当たり前のことといえば当たり前なんですが、大変正確に二つの点だという指摘をしているわけですね。 したがって、反動減対策だけではなくて、この所得効果対策ですよね。つまり、実質可処分所得ですから、賃金から税と社会保険料を引いた名目の可処分所得を物価上昇率で割り引いた実質の可処分所得ですね、それが減少すると購買力を低下させて消費を低下させるというふうに分析しているわけですね。 私、この経済財政白書は大変優れた分析をしていると思うんですけど、茂木大臣、私、経済財政担当大臣にお聞きするのもなんなんですけど、このときの経済財政白書は大変的確な指摘をしているというふうに思うんですけれど、皆さんが出されたのに言うのも変ですけど、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) ありがとうございます、御評価いただきまして。 その上で、確かに、二〇一四年、消費税の引上げ行いましたときに、一つは、その駆け込み需要、そして反動減、これが二四半期反動減続きまして、経済の回復力、これを弱めてしまったと。同時に、その所得効果の問題もあるわけでありますが、まさにこの所得効果というのは経済が良くなっていくかどうかということによって決まってくる。そして、そこの中で可処分所得を増加させていくということは極めて重要でありますし、その基になります賃上げというのが鍵になってくると。 じゃ、賃上げの動向、今どうなっているかといいますと、連合の調査によりますと、中小企業も含めて今世紀に入って最も高い水準の賃上げ、五年連続で実現をしておりまして、現在まさに行われております本年の春季労使交渉においても多くの企業でベースアップが継続し、力強い賃上げの流れ、これは続いていると考えております。 そして、反動減対策につきましては、今回、大体恒久的に行います軽減税率の導入、そしてまた教育の無償化等によりまして国民の皆さんにお返しする部分を除いた影響、これが二兆円なのに対しまして、予算、税でそれを超える二・三兆円程度の対策を講じることによってこういった影響を乗り越えていきたいと考えております。 同時に、賃上げに前向きな投資、そしてそういった企業マインド、これをつくっていくことが必要だと考えておりまして、生産性革命に取り組む企業の労働生産性を着実に高め、技術革新、それを生産性向上につなげていくことが極めて重要だと思っております。 二〇一六年当時と比べまして状況が似ているのではないかという話でありますが、二〇一六年当時で申し上げますと、これは、リーマン・ショック後の世界経済の成長、これを牽引してきた新興国経済、さらには資源産出国の経済全体が悪くなりまして、それによって世界経済全体がリスクに直面する、こういった共通認識が持たれたわけでありますが、例えば、現在でいいますと、アメリカ経済、これが世界経済の大体四分の一を占めておりますが、この成長、これは潜在成長率が二・二%に対しまして二・六%と極めて堅調でありますし、また日本経済を見てみましても、個人消費、そして設備投資、これが大体GDPの七割を占めるわけでありますが、これはしっかりしていると、このように考えております。
○大門実紀史君 お聞きしたこと以外延々とお話しされましたけれども、もう少しかみ合った答弁を時間の関係でしてほしいんですけど。 かつて竹中平蔵さんが経済財政担当大臣だったんですよ。私、五十四回議論させてもらいましたけれど、答弁書なんか読まないで、聞かれたことをすぱっと、かみ合った議論を結構させてもらいました。まあ好き嫌いは別として、なかなかいい論戦相手だったなというふうに思っているところでございまして、やっぱり経済財政担当大臣というのは聞いたことにすぱっと、こちらもすぱっと聞いているわけですから、答えていただきたいと思います。 要するに、その連合の話とかもう聞き飽きた話じゃなくて、いろいろ言われますけれど、この経済財政白書が指摘しているのは、要するに一人当たりの実質賃金が、実質可処分所得、つまりその所得効果、消費税押し上げをクリアするぐらいの一人当たりの実質賃金上げるか、あるいは税と社会保険料のがくっと軽減をするか、どちらかしかクリアできないということを茂木さんの内閣府が出しているということでございますので、その点にかみ合って答えてもらいたいわけですけれども、そうなっていないというふうに思います。 次のところでも同じ議論になりますので入りますけれど、先ほどからございました駆け込み反動減対策なんですけれど、政府はいわゆる平準化しようということでガイドラインを出されましたですね。お手元に配付いたしましたけれども、消費税率の引上げに伴う価格設定についてのガイドラインと。このガイドラインを出された趣旨と基本的な考え方を、これ本当に簡潔に教えてもらえますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 昨年十一月二十八日にガイドラインを公表したところでありますが、基本的な趣旨、これは、経営判断に基づきます自由な価格設定は認めておりますが、一方で、コスト上昇や需要の増加など合理的な理由のないいわゆる便乗値上げに対しては、引き続き消費者庁において適切に監視し、厳格に対応していくと、こういう考え方で、このガイドラインに沿って事業者、消費者に需要変動の平準化、これを徹底していきたいと思っております。
○大門実紀史君 この傍線引いたところに書いてございますけれども、要するにヨーロッパは、増税に伴う価格引上げ時の事業者がいつ増税に伴って価格を引き上げるか、あるいは幾ら引き上げるか、これは自由設定になっているということが実は今回の肝だと思うんですけれど、そういうヨーロッパのようなやり方を日本でも進めていこうという趣旨でよろしいですか。
○国務大臣(茂木敏充君) それで結構ですが、その一方で、先ほど申し上げたように、コストの上昇や需要の増加など合理的な理由のないいわゆる便乗値上げ、これにつきましては引き続き適切に監視し、厳格に対応していきたいと考えております。
○大門実紀史君 それではお聞きいたしますけれども、そもそもなぜヨーロッパで税率引上げに当たって事業者がいつ幾ら価格を引き上げるかということが自由に判断するようになっているのか、あるいはなってきたのか、その背景を説明していただけますか。
○国務大臣(茂木敏充君) ヨーロッパにおけますいわゆるバリュー・アデッド・タックス、付加価値税、日本と若干制度は違っておりますが、導入は一九六〇年代から七〇年代前半、そして何度にもわたって税率の引上げの経験積み重ねてきておりまして、そういった中で、税率の引上げに当たっては、どのようなタイミングでどのように価格設定するか事業者がそれぞれ自由に判断する、こういった慣行といいますか、そういった形になっているということです。
○大門実紀史君 もう少し詳しく申し上げますと、ヨーロッパの付加価値税と日本の消費税、日本は消費税という名前ですけど、実質付加価値税なんですね、名前、呼び方を消費税にしているだけですね。この付加価値税というのは、納税義務者は事業者ですね、日本もそうですね。何に掛かるかというと、文字どおり付加価値に掛かると。事業者の売上げから仕入れを引いた粗利益ですね、これに掛かる税金というのが本質的にそういうものがあるわけでございます。 ですから、言ってしまえば税務署は、その事業者がお客さんから、消費者から税金をもらえようがもらえまいが、計算した付加価値に税率掛けて納税してもらいますよと、こういう仕組みなんですね、基本的にですね。これ、日本も同じでございます。 ヨーロッパは、そういう税金だということが最初から意識されてきて、長い間の歴史がありますので、結局、付加価値税が引き上げられたということは、付加価値税そのものが事業者が払うコスト、コストの一つというふうにみなされてきて、あれこれコストがあってそれに利益を上乗せして価格に転嫁するわけですけど、コストに見合ってですね、そういうふうに考えてきておりますので、この付加価値税が上がっても、それはコストが上がったと、どう価格に転嫁するかだと、価格の転嫁の仕方は、これはまさにほかのコストが上がったときと同じようにその事業者が判断をすると、判断するものだというふうになってきたわけでありまして、そういうところがちょっと日本と違うわけですね。 ですから、ヨーロッパの場合は、付加価値税が上げられると、二%上げられるとしても、一斉にその会社の製品を上げるとは限らないんですね。会社によっては二%分体力があって吸収力があれば上げないで、そうすると競争力増しますから、上げない場合もあるし、場合によってはこの商品は、全体で二%としても、この商品は三%上げるけどこの商品は一%しか上げないと、こういうことも自由にやれると。 つまり、自分たちのコストの中でそれをどう価格に転嫁するかだけだというような考え方ですね。ヨーロッパは全て総額表示ですから、つまり売れ筋を見極めながら、市場を見極めながら価格設定をすると、付加価値税はコストにすぎないと、こういう考え方、だからそういうふうになっているわけですね。 ですから、時期の問題も、ヨーロッパではクリスマスのときに需要が高まりまして、少々高いものでも売れますから、そのときに税率を上げて、後で、増税した後は若干冷え込みますので、そのときに価格を下げるということもやられているわけでありまして、時期も会社の経営、企業の経営判断でいろいろ自由にやるということがあるということがこのヨーロッパの話なんですね。 それを前提に考えますと、資料の三枚目なんですけど、先ほどの日本とドイツとイギリスなんですけれども、ドイツとイギリスは、真ん中の段ですね、日本はがくっとこの反動減がひどいですけど、ドイツもイギリスも若干の駆け込みと反動減はあることはあるんですけれど、戻っていっていますよね。この戻っていっているというのは、事業者の価格設定の自由度があるから戻っているということの解釈を政府はされているんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 価格の設定、基本的には一つは需給、それはかなり細かい個々の売れ筋商品に対する需給で決まってくる。同時に、コスト競争力がどこまであるかと。 委員おっしゃるように、コストが上がれば当然価格を上げていく、ただ、コスト競争力があるところが上げなかった場合にほかの会社がどうすると、こういったことはあるんだと思っておりますが、そういった中でヨーロッパの価格設定が決められているということだと思いますけど、我が国におきましては、消費税の導入、一九八九年ということでありまして、税率引上げ時に一律一斉に価格が引き上げられると、こういう認識が当時定着していたということで、実際、二〇一四年も同じような状況が起こったんではないかなと、このように分析をいたしております。
○大門実紀史君 私は、なぜこれ今取り上げているかというと、このガイドラインの方向は政府が思っているようにならなくて、かえって中小事業者とかそういう方々を競争に、激しい競争にさらすんじゃないかということと、便乗値上げが起こってしまうじゃないかという問題意識を持っているので、ちょっと今質問をやっているわけなんですけどね。 この資料三のところの外国との比較なんですけれども、一つは、確かに事業者の、ヨーロッパは事業者の先ほど言いました価格設定の自由度があります。もう一つは、この上の欄、物価のところを見ていただきたいんですけれども、物価見ますと、ドイツやイギリスは、これインフレなんですね、インフレトレンドなんですね、インフレトレンド。御存じのとおり、インフレというのは、インフレで賃金が上がるというのがありますので、実質賃金上がっているんですね、ドイツもイギリスも。 OECDの統計で見ますと、九七年を一〇〇とした統計が一番新しいんですけれど、実質賃金指数でいいますと、ドイツは九七年を一〇〇とすると、二〇一六年段階でドイツは一一六、イギリスが一二五、日本は八九・七、マイナス、減少しているんですね。つまり、先ほど言いました経済財政白書が指摘した所得引上げということが実行されているので、消費がその後落ち込まないで元に戻っているというふうに見るべきグラフなんですよね。ですから、あれこれじゃなくて、まさに経済財政白書が指摘したとおり海外はなっているということであります。 それに比べて日本は、じゃ逆に、なぜこうなっているのかということなんですけれど、これはもちろん、何度も指摘しているとおり、賃金が上がらないのに消費税増税を強行してきたという点がありますけれども、もう一つは、日本の場合は、ヨーロッパと違うのは、消費税を導入するときに事業者の方々の抵抗がかなりありました。それは何かといいますと、自分たちが納税義務者になると、お客さんから本当にもらえるんだろうかと、転嫁できるんだろうかという不安があって、事業者の、特に小零細、中小事業者の反対があったわけですよね。 それに対して、いやいやと、転嫁すればいいんですよということも含めて、付加価値税という名前をやめて消費税と、お客さんに転嫁できると、するんだということを強調するために、ヨーロッパのように付加価値税と付けないで消費税としたわけであります。その流れがあるわけですけれど、二〇一三年、前回の増税前に消費税転嫁対策特別措置法というのを制定されました。それは主に事業者が転嫁しやすいようにバックアップしてあげる。同時に、便乗値上げは駄目ですよと、何々は駄目ですよと。いろんな、これは当時、マスコミが便乗値上げじゃないかとか益税だというようなキャンペーンやりましたから、それへの対応もあったんでしょうけれど、とにかく政府挙げてわざわざ転嫁対策特別措置法を制定して、要するに、事業者の価格設定にいろいろ口を、まあ縛ったといいますかね、まあ善かれと思った部分もあると思いますが、口出しをしたということがあるわけですね。ですから、あらゆる商品は同じ税率で、引き上げた分だけ、増税日、何月何日に一斉に引き上げるということになってきたわけであります。ですから、四月一日からの増税のときに、三月三十一日、一斉に値札を張り替えるということが行われたわけですね。 つまり、日本のこのグラフの反動減、駆け込み需要の反動減というのは、自然にできたんじゃなくて、一つは、さっき言った実質賃金が上がっていないということと、もう一つは、こういう政府が誘導あるいは奨励してきたということがあるんではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) 奨励してきたわけではありませんが、便乗値上げ、これは避けなければいけない。同時に、特に中小事業者、体力の弱い事業者が取引先、大企業との関係でしわ寄せを受けないように、増税分を負担させられるようなことがないように転嫁対策しっかり取り組んできた、その趣旨をきちんと伝える、やろうとしていることはそういうことなんですよということで、今回、先ほど申し上げたガイドラインの方を公表させていただいたということであります。
○大門実紀史君 それなら、もう今までどおりでよかったと思うんですよね。わざわざこのガイドラインを出されて、価格の自由設定で進めてくださいとされたわけであります。 資料の二枚目に戻っていただきますと、新しくそのリーフレットも作られました。これは、要するに、やっていいこと、やっちゃいけないこととありますけれど、これは何にも変わっていないんじゃないかみたいなことありますけれど、そもそも、先ほど申し上げました消費税転嫁対策特別法では、消費税値引きしますとか、消費税還元セール、これは駄目ですよという趣旨は、消費税という言い方をするかどうかということよりも、増税時に、増税したときに競争力のある大手は値下げキャンペーンができると、バーゲンができると。それができない中小を守るためにやられた措置であって、消費税と言うか言わないかは、実はあのときには主要な問題ではなかったと思うんですね。 ところが、今回、わざわざこれ出されて、禁止されませんよと、消費税とさえ言わなきゃ二%還元でもいいですよと、二%の値下げでもいいですよと。これを出されますと、実際これやると思うんですよね、大々的に今度は。中小が太刀打ちできるのかということなんですね。 世耕大臣に伺いますけれど、まあこういうことがあるので、あるかも分からないので、近くの、まあ何というんですか、中小の商店は五%ポイント還元ですか、そういうところで支援していくというようなことを答弁されるのか分かりませんけれど、聞けばですね。 その前に申し上げたいのは、こういう大手の、近くの大手スーパー、大規模小売店が二%還元セールと、消費税とは言わないけど、一斉に同時期にやるといったときに、その近くの中小の商店街の幾つかのお店が、うちは五%ポイント還元、大体その大手の方は現金で、レジで何もやらなくて今までどおりで二%やりますと。ところが、中小の方は、キャッシュレスなら、カードなら五%還元ですと、こんなややこしいことを言われて、周りではもう大手スーパーがやっているわけですよ。そのときに、その近場の商店がそういうことで対応してくださいと言われて、そんなややこしいことやれるかというふうに普通は思うんじゃないでしょうかね。世耕大臣、いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) その辺を、ですからやりやすくするために、端末の補助とか手数料の補助とか、あるいは掲示を統一するということもやらせていただくわけであります。そもそも、これ国が五%のポイント分、中小・小規模事業者が負担しますという意味で、ある意味、大きなキャンペーン的な要素も出てくるというふうに思いますので、この取組で十分、中小企業者の応援になり得るというふうに考えています。
○大門実紀史君 私、先週末、選挙で和歌山に行って、和歌山市内、宣伝カーで消費税増税中止しましょうと言って、そしたらみんな手振っていましたけど、そんなに現場はやれると思っていますかね。 万々々が一ですよ、ある商店街で五%ポイント還元セールが大成功したとしますじゃないですか。そしたら、その近くの大手スーパーは必ずそれに対抗して二%以下のをやりますよ。そういうものですよ、今度はそういうことをやっていいということになるわけだから。だから、幾らそのポイント還元とかで対応してくれといっても、このガイドラインの方向はかなり中小事業者に厳しいものになるのではないかというふうに思うわけであります。 もう一つありまして、先ほどの、危惧されるのは、三枚目の方にちょっと戻っていただきますと、先ほど言いましたとおり、ドイツやイギリスはインフレですよね、日本はデフレでない状況とか言いますけれどもまだまだデフレ、インフレまで行っていませんよね。この状況は何なのかということですね。 このインフレの状況というのは、インフレ傾向というのは増税と関係なく上がっていくトレンドがありますから、要するに上げやすいわけですよね。みんなで上げればというような、そういうトレンドですよね。ところが、今度は、今回のガイドラインでは、増税後の値下げも奨励されていますし、増税前に値上げしてもいいと、それが平準化するんだとおっしゃっていますけれど、中小業者の立場で考えますと、インフレならばもう全体の流れでそれできると。しかし、デフレのときになると、よほどの競争力のあるところしかそういうことはできません。そうなりますと、経済状況が違うヨーロッパのやり方を急にやれといっても、これやっぱり中小事業者が置いてきぼりになる、あるいは激しい競争に急にさらされてしまうことになるというふうに思うんですよね。 そこまで茂木大臣、お考えになったでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 基本的に、事業者がビジネスをするに当たっては競争というのはあるわけであります。その激しさ、それはその時々によって違ってくる、また業種によっても違ってくる部分はあると思います。 それで、今回、消費税の引上げに伴いまして、そういった価格設定、自由に中小企業者も行えるようにポイント還元等々の支援策を行う、これは大企業に行うわけじゃありませんから、しかも五%ポイントということでありますので、それによって競争条件、中小企業にとって不利にならないような措置をとったところであります。
○大門実紀史君 だから、そうならないんじゃないかということを最初から質問しているわけです。 最後に一点だけ。これ、便乗値上げが横行する危険性もあるかと思うんですよね。なぜかといいますと、もう税率が上がる前から価格設定上げてもいいということになりますと、今まではそういうことをやるなというのが主要なあれでしたよね、今度は経営判断でやると。 例えば、毎年四月に自分のところの会社の新製品の価格を決めて、一年間の事業計画を立てている企業があるといたします。今までだったら増税のとき以外上げちゃいけないから、九月の三十日までは例えば千円の商品は千円で、十月一日以降千二十円でというふうにやってきたわけですね。ところが、今度はその会社の経営判断で、後で落ち込むかも分からないから値下げすることもあるので先に上げてもいいですよというようなことをヨーロッパのようにやれということになりますと、もう四月一日、その年度のその会社の製品価格を決めて事業計画を決めるときからもう一千二十円にするということをやっていいということになるわけですね、今度ですね。 これは、今までだったら便乗値上げということで、まあ厳しく取り締まったかどうかは別として、そういうことをやらないでくれということでありましたけれど、今度はできるようになってしまうのではないでしょうか。茂木大臣、いかがですか。
○国務大臣(茂木敏充君) まず、基本的な前提として、一般の民間企業の価格設定、それは公共料金と違いますから、公共料金と違いますので、完全に決めて、その値段を一年なり据え置くということではなくて、その時々の需要変動等に応じながら柔軟に行っているのがビジネスの慣行だと思っております。 そこの中で、コスト上昇が起こっていない、需要の増加もない、こういう合理的な理由がない中での便乗値上げにつきましては、先ほど申し上げたように、消費者庁において適切に監視し、厳格に対応していきたいと思っております。
○大門実紀史君 もう時間なので終わりますけれど、もう少しかみ合った議論をしてもらいたいなということを申し上げて、またこの問題、指摘いたします。 今日は質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、財務省、農林水産省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算についての審査はこの程度といたします。 次回は来る十五日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時十五分散会