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198回国会参議院2019/04/04

決算委員会 第2号

発言数
317
登壇者
46
会派数
7
開催日
2019/04/04

会議録

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、杉久武君、高木かおり君、風間直樹君、古賀之士君、二之湯智君、藤末健三君及び宮本周司君が委員を辞任され、その補欠として若松謙維君、清水貴之君、小川敏夫君、礒崎哲史君、吉川ゆうみ君、進藤金日子君及び佐藤啓君が選任されました。     ─────────────

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に伊藤孝恵君及び仁比聡平君を指名いたします。     ─────────────

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題とし、本日は全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 自民党の西田昌司でございます。  本日は、決算の、全大臣出席で質疑をさせていただきますが、この平成最後の決算委員会ということで、平成の時代全体を総括するような、私、質問したいと思いますので、よろしくお願いします。  まず、平成の時代なんですけれども、昭和から始まったわけですけれども、昭和の時代というのは、考えてみると、前半は戦争そして占領の時代、そして後半は復興と繁栄の時代と言えると思いますが、その後の平成はバブルに始まりデフレに終わったと、そういう感があるわけであります。次の新しい時代は令和と決まったわけでありますけれども、この新しい時代には、完全にこのデフレからも脱却し、国民が再び昭和の時代のように希望が持てる、そういう時代になっていただきたいと思っています。  そこで、このデフレなんですけれども、デフレの原因は、私は何度も申し上げてきましたけれども、これは冷戦が崩壊したことと新自由主義が台頭してきたこと、これはセットなんですけれども、それにプラス、グローバル主義と、こういうことが重なってデフレになったと思っています。  元々、第二次大戦後ですけれども、先進国は皆、ほとんどの国が、いわゆるケインズ政策ですね、財政と金融を調整しながら、景気が悪いときには財政出動しながら、金利を調整しながら、そして福祉にも力を入れながらという形で非常に安定して社会は成長してきたわけです。しかし、これがオイルショックという事態に見舞われまして、その後は労働組合の力も強くなり、賃金値上げが、過度にどんどん上がってくる、業績が上がらないのに賃金が上げられてくると。それから、いわゆるオイルショックによるコスト高ですよね。こういうことから、その後はこのケインズ政策がある種行き詰まって、スタグフレーションという時代になってきたわけです。  この時代に登場したのがまさにサッチャーとレーガン、彼らが掲げる新自由主義の経済政策だったと思います。また、硬直した社会の象徴であったソビエトが冷戦により崩壊しまして、そのことが新自由主義がますます世界中を席巻すると、そういうことになりました。  日本もバブルの後、経済の立て直しをするんですけれども、その行った政策は概して新自由主義に属する経済政策だったと思います。そして、グローバル主義ということになってきたと。冷戦後、これは今までは西側諸国だけの取引だったのが、これは東側も含め市場が拡大し、企業は海外進出にどんどん拍車が掛かってくると。それから、バブルの後の不良債権処理がありましたから、不良債権処理をしなければならない。そのために、今、ゴーンさんの事件がありますけれども、各会社、もう大幅なリストラ、コストカットを行ってきたと。これだけにとどまらず、この時代、民間企業はそういう身の丈に合った経営だと言い出しますから、これに合わせて政府も地方自治体も予算を削減して、小さな政府路線、それが叫ばれてしまったわけですね。さらに、地方分権という流れがあり、地方分権の中で地方間競争をしていくと。そのためには財源を国からそれぞれ自治体に移転するということがなり、しかし、その結果が、地方、東京という名前の地方にどんどん財源が移転され、東京一極集中が進むと。こういうことがずっと続いてきたわけです。  結果的に何が起こったかというと、この結果、いわゆる就職氷河期の世代を生み出してしまいました。結婚したくてもできない、経済的理由から、子供さんを産みたくても経済的理由から産めないと、こういう方が出てきたのが、まさに少子化、この私は根本的な原因はこういう経済のデフレ化にあったと思っております。  企業の経済合理性が追求する、その経済性を追求する結果が新自由主義という形で市場原理主義になるんですけれども、それを追求し過ぎると結局経済をデフレ化させてしまって、経済そのものを私は崩壊させてしまったと思います。今、次の時代には、もう一度、経済の語源である経世済民ですよね、世の中を治めて民を救うという、そういう原点に戻るべきだと思っております。  以上が簡略した私の平成の概観なんですけれども、まず、安倍総理に、私の今の平成の総括につきましての総理の御所見をお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この平成全ての総括ということでもないんですが、この平成の見渡せる期間においては、我が国は、バブル崩壊以降、低い経済成長と長引くデフレによる停滞の二十年を経験をしてきました。企業は賃金を抑制し、消費者も将来への不安などから消費を減らさざるを得ず、その結果、需要が低迷しデフレを加速するというこの悪循環から抜け出せずにいたわけであります。もちろん、その間、世界においては言わばグローバル化が進んでいたのも事実だろうと思います。  こうした経験を踏まえまして、安倍内閣では、政権交代後、この長引くデフレから脱却をして日本経済を力強く成長させていくために、これまでとは次元の違う政策パッケージとして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢に一体として取り組んできたところであります。こうした取組によって、短い期間でデフレではないという状況をつくり出す中で、名目GDPは一割以上成長しました。平成から令和時代へ、今後も三本の矢の政策を継続することでデフレ脱却を果たすとともに、成長と分配の好循環をより力強いものとしていかなければならないと、こう思っています。  つまり、やるべき金融政策をやってこなかったというところに言わばデフレが長引いた大きな原因があると思いますし、また、財政政策についても、機動的なこの財政政策をしっかりと発動していくことも極めて重要であるということを私たちは学んだのではないかと。さらには、成長戦略を持ってしっかりと成長させていくということではないか。  言わば、安倍政権はいわゆる新自由主義というものは取っておりませんが、しかし、市場経済に軸足を置きつつ、日本型の市場主義経済をしっかりと確立をしていきたいと、こう考えております。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 安倍総理が今おっしゃったように、アベノミクスというのは、一つ、ある種、政権奪還をしまして経済に活力を与えたのは私間違いないと思いますが、このことにつきまして後ほどもうちょっと整理したいんですけれども、私が今申し上げていますのは、要するに平成の時代というのは冷戦崩壊とともに始まっているんですね。  要するに、冷戦時代、冷戦時代と冷戦崩壊後の平成の時代というのは、レジームチェンジがそのとき既に起きているわけですよね。その起きた一つは、経済政策でいうと規制緩和やグローバリズム、そして小さな政府と、こういう形の中に世界中が入ってしまっているわけですけれども、日本もそれにある種引きずられているというか、同調せざるを得ないところがあったと思うんですよ。しかし、余りにもそれが行き過ぎると私はいろんな問題が出てきていると。  今のこの平成最後の日本の状況というのは、まさにアベノミクスで良くなりかけているんだけれども、まだみんながその実感をできないということも含め、少子化問題も含め、まだやっぱり道半ばだと思いますが、それは今言ったある種の思想面の整理をしなきゃならないと思うんですよ。  つまり、行き過ぎた規制緩和や行き過ぎたグローバリズム、行き過ぎた緊縮財政、これは駄目なんだと、そういうところをやっぱりこの際整理をしないといけないと思うんですけれども、総理の御所見をお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 物事には作用と反作用があるんだろうと、こう思います。  冷戦、ソビエト連邦が崩壊をして、まさに平成の時代に冷戦構造がこれ大きく変わるわけでございますが、その中において、例として挙げられたレーガン大統領とサッチャー首相によって進められたいわゆる新自由主義でありますが、例えばサッチャー首相の場合は、それまでイギリスは英国病と言われていたわけであります。確かに、揺り籠から墓場までという社会保障制度を確立をしたわけでありますが、その中で様々なものが余りにも社会主義的になっていたのではないか、保守党自体がそういう政策の中に浸っていたのではないか、それによって英国の活力が失われたという大きな問題意識で、自立の精神を大切にすべきだというのがサッチャリズムのこれ中核だろうと思います。  同時に、レーガン大統領もジョンソン大統領以来のいわゆるグレートソサエティーという、この同じような社会保障政策を非常に手厚くしていた、この方向としては言わば日本が進んできた方向と同じなんですが、それがある種行き過ぎて、本来のアメリカのアメリカンドリームを目指していくというこの活力を失っていたのではないかという中において競争政策をより強化しただろうと、こう思います。  しかし、その中で、それがグローバル化する中においてある種行き過ぎた面があったのは事実なんだろうと。日本はどちらに大きく振れていたというよりも、うまく中庸の道を取りつつあるんだろうなと、こう思うわけでございますが、しかし、あくまでも、日本においてもこの自立の精神を大切にしながらお互いに助け合っていく国づくり、日本らしい瑞穂の国の市場主義、資本主義を目指していきたいと、こう思っているところでございます。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 イギリス、アメリカの場合、まさに総理がおっしゃったとおりだと思うんですね。要するに、物事は行き過ぎると困っちゃうと、あのときにはそういう状態あったので、私は全部これ否定するわけじゃないんですけれども、要するに、片っ方に引っ張られてずっとそのまま行っちゃうと、時代が変わったときにもまだそのままその政策は続けていくと、これが一番問題だということを申し上げたいんですね。  特に、これから私言いたいのは緊縮財政ということなんですね。今、アベノミクスの下で、このアベノミクスは機動的財政出動という話を一番の看板に上げているんですから、本来緊縮財政ではないはずなんですが、なんですが、しかし現実には私は十分に財政出動ができていると思っておりません。というのも、いわゆるPB目標ですね、プライマリーバランス黒字化、これは先延ばしにしましたものの、財政再建というのが非常に大きなテーマになっているんです。  財政再建が必要だと思っている国民もたくさんいるんですけれども、現実は、この掲げた緊縮財政、それがむしろデフレをつくって財政を悪化させていると。ここを今日はしっかり話をしたいんです。  実は、私、この「財務省からアベノミクスを救う」という、挑戦的な名前ですけれども、私が付けたんじゃなくて出版社が書いたんですが、題名は。中身は大変、自分で言うのもなんですが、いいことを書いているんですよ。ですから、是非皆さん方も読んでください。自民党の先生にはみんな渡したんですが、ほとんど読まずに机の上に置いているだけだというので、これは困ったものなんですね。  じゃ、そこで、その中身を言いますと、要するに、ここで私が言いたいのは、結局、財政再建論者の一番の誤りは、貨幣の本質が何かということを勘違いしているわけですね。貨幣というのは、元々金貨、そういうものがありましたから、いわゆる物ですよね。物と交換できる、かつては兌換紙幣というのが主流だったわけですね。ところが、これアメリカのドルが、ドルの金との交換をやめてしまってから、もう兌換紙幣というのはないわけですね。だから、金は、通貨は、貨幣はいわゆる物じゃないわけなんですね。ところが、いまだにこの貨幣を物と同じように考えている。これ、専門用語で言うと商品貨幣論と言うんですけれども、物と、商品と同じようにこの通貨を考える、それがリフレ理論の一番の中心なんですよ。いわゆる通貨の発行を増やせば物より通貨の量が増える、そうすると逆に通貨の値打ちが下がる、つまり物価が上がると、こういう論法なんですよね。これがいわゆるアベノミクスの基にも実はなっているというところなんです。  日銀の異次元金融緩和で、お金を出せばできると。ところが、実際には日銀の異次元金融緩和で、いわゆるベースマネーですね、マネタリーベース、この日銀の当座預金残高は増やすことができたんですけれども、実際には貨幣というのはいわゆる日銀のお札だけじゃなくて銀行預金そのものなんですよ。つまり、銀行預金というのが実際の大宗を成す実際の貨幣、つまりマネーサプライというものですよね。マネーサプライは、じゃ、増えたかというと、大して増えなかったという現実があるわけなんですよ。  マネーサプライを増やすには、結局は、日銀が貸し出すとかどうじゃなくて、金融機関、銀行がお金を貸し出す以外にないわけなんですね。お金を金融機関が貸そうと思っても、しかし借り手がなかったらこれ増えないわけです。今の日本の状態はここにありまして、異次元の金融緩和しているんだけれども、要は、超低金利にもかかわらず貸出しが増えないと。そして、その結果何が起こっているかというと、民間金融機関が非常に私は経営的に圧迫されているという、この現実を我々は共通認識しなけりゃならないと思うんですよ。つまり、金利がゼロですからね。ゼロに近い金利で貸し出し、それも、増えれば収入が入ってきますが、増えないんですから。ということになると、銀行が軒並み経営が圧迫されて、特に地方の金融機関は合併の話がいろいろ出ていますけれども、まさにこれが原因なんですよ。  これを放置すると何が起こるかというと、金融機関が経営破綻することにもなりかねない。もしも何かインシデント、いろんな出来事が起きたり外交的な問題や大きな災害やそういう事態が起きたときに、金融機関がいわゆる不良債権を抱えてしまうという事態は十分あり得るんですよね。そうすると金融機関が破綻してしまいます。  金融決済ができなくなれば経済は破綻してしまうということで、要するに、この異次元金融緩和を日銀がどんどんやっていけば日銀が潰れるとか、これ以上国債を出せば政府が潰れるとか、そういうことを心配する人がいますが、それは違うんです。それは絶対に自国建て通貨で出している限りあり得ないんですが、問題は、金融機関に物すごいこれは経営的な圧迫を加えていると、経営を非常に困難ならしめているということなんです。  ですから、もしも銀行が破綻したら、これとんでもない、本当にこれは経済潰れます。しかし、そのときに日銀が恐らくお金を貸して助けるでしょう。しかし、助けても、結局は、金利を上げてあげない限り金融機関は利益出ませんから、助からないんです。本当の不況になってしまったときに金利を上げるという、こんなことはできませんからね。だから、今、その前にアベノミクスも違う方法を考えなきゃいけないわけです。まさに今、アベノミクスは最大の私はピンチになっているということを申し上げたいと思うんです。  これを救うには、政府が財政拡大をして民間に需要をつくることなんですよ。長期計画を示すことなんです。特に、私が言っていますのは新幹線ネットワークですね。十年間、十五年間の間に、今、北陸新幹線やっていますが、山陰もやれば中国もやり、中国縦貫もやり、それから四国もやる、それから羽越もやるとか、そういう全体の、全国の、奥羽新幹線も含め、やっていけば何が起こるかと。まさに長期的な日本の姿がみんなに分かり、そこの投資が増えるのは間違いないと思うんです。そうすれば、民間投資も増えますから、銀行の貸出しも増え、そして金利を上げられる環境になってくるということだと思うんです。  そういうことになると思うんですけれども、まず、これは今私述べましたけれども、日銀総裁おられますね、黒田総裁に、今述べました、今の、要するに、アベノミクスが抱えているこの金融機関に対する非常に大きな経営的な問題が掛かってくるんじゃないかというその懸念事項、その他私が今申し上げましたことにつきましての日銀総裁の御所見をお聞かせいただきたい。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) まず、金融機関の状況でございますけれども、御指摘のように、地域銀行について基本的な収益が低下しているのではないかということが指摘されておりまして、その背景には、やはり人口や企業数の減少に加えまして低金利環境の長期化ということで、趨勢的に基礎的収益力が低下しているということが指摘されております。  ただ、そうした中でも、現状、地域銀行は十分な資本と流動性を備えておりまして、銀行貸出しなどの金融仲介活動に引き続き積極的に取り組んでおります。実は、大手銀行よりも地域銀行の貸出しの伸びの方が高くなっております。  ただ、確かに、今後とも地域の人口減少などの構造要因が収益力の下押しあるいは押し下げ要因として働くと見込まれますので、将来的に金融機関の資本基盤あるいはリスクテーク能力が制約を受けて金融仲介機能に悪影響を及ぼすことがないか、やはりしっかり点検していく必要があると思っております。  そういう意味で、金融政策面では、物価安定の目標の実現になお時間を要すると見込まれる中で、現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが必要だと考えておりますが、一方で、金融政策の運営の観点から重視すべきリスクの点検を常に行いまして、経済、物価だけでなくて、金融情勢も十分勘案しながら進めてまいりたいと思っております。  なお、金融政策そのものにつきましては、御案内のとおり、二〇一三年一月の政府・日本銀行の共同声明でそれぞれの役割が明確になっておりまして、日本銀行は、金融緩和を推進し、二%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するということを目指すことになっております。  そういった意味で、引き続き、金融情勢にも十分配意しながらデフレ脱却に向けて最大限の努力を継続してまいりたいと思っております。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 今、日銀が一生懸命やっているということはおっしゃるんですけれども、問題は、要するに、この経済、日本の経済全体の話ですからね、これ金融政策だけではどうしようもないんですよ。ある種の金融政策の限界に今来ているわけです。金利を下げて、金融緩和して、それでマネーサプライが伸びないというのは、これは財政の問題の責任があるわけなんですよ。  そこで、私が申し上げたいのは、財政出動をずっと要求しているんですけれども、結局、財政再建論があって、一番の問題は、要は、財政出動するためには例えば国債を発行しなきゃならない、今でもたくさん発行しているのにこれ以上どんどん出していって大丈夫なのかと。要は、お金が、今、預貯金の額と国債、これは家計の預貯金が減ってきて、金融、民間企業の預貯金があるから今は何とか国債は買ってもらえるけれども、これ以上国債発行したらそれ買ってもらえなくなる、そのときに大変な事態が起きるんじゃないかと、こういう話を言うわけなんですよね。  しかし、これが全く本質からずれている話でして、要するに、お金の正体というのは何かといえば、銀行が集めたお金をですよ、集めたお金を例えば貸すというんだったらそうなんですよ。皆さん方から預貯金集めて、そのお金で銀行が例えば貸すというんだったらこれは分かりますが、現実はそうじゃないんです。銀行は、預貯金で貸しているんじゃなくて、要するに信用創造して、この会社は立派な会社だ、お金貸せると思えば十億でも百億でも出せるんですよ。出したら何が起こるかというと、その分は誰かの口座にこの銀行預金が入っていますから、つまり、借入れが増えれば貸付けとしての預貯金が増える。この二つの仕組みなんですね。これが現実問題起こっている話なんですよ。  まず、だから、日銀総裁に聞きますが、銀行は集めたお金で貸しているんじゃなくて、貸付けは、焦げ付かない限り、返済可能な限り幾らでも無限に出せるんです。現実には日銀に準備預金で預けなきゃならないところはありますけれども、まず、そういうことが現実じゃないかと。それから、事実上の通貨の大宗は先ほど言いましたように預貯金ですから、預貯金を増やそうと思えば、銀行の信用創造、つまり銀行が貸出しする以外ないということ、この二つは事実だと思いますので、まず、日銀総裁、この二つのことだけ答えてください。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) まず第一に、いわゆるマネーストックあるいはマネーサプライというものは企業や家計などが保有する現金と預金を幅広く集計したものですが、その大宗は確かに銀行預金から成っております。  そして第二点ですが、こうした銀行預金は、企業や家計の資金需要を受けて銀行などが貸出しなどの与信行動、信用を与える行動、すなわち信用創造を行うことにより増加することになるということで、この点も委員御指摘のとおりであります。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 今、日銀総裁が明確に言っていただいた。つまり、お金は、あるものを貸すんじゃなくて、ないところから貸出しによって、信用創造によって増えるという話なんですよ。ですから、預金額が借入額を下回ってしまって借入れができなくなってしまうというようなことは起こり得ないんです。これが大事な話なんです。  要するに、自国建て通貨でお金をどんどん出していけば政府は絶対破綻することがないと、こういうことを私何度も言ってきましたけれども、最近、いわゆるMMTという、モダン・マネタリー・セオリーと言われるんですけど、MMTなんという名前ありますから、何かいかがわしいそういう金融理論のように言われますが、本質は、言っているのはここなんですよ。要するに、信用創造によって通貨は成り立っているんだと。だから、そこのところを考えると、同じく国債についても同じことが言えるわけです。国債をこれ以上出したら引受手がないと、引受手がないからそのときには破綻してしまう、金利が上がってしまう、どうするんだと、こういう話になるんですよ。  ところが、そうじゃないんですよ。国債を政府が発行して事業をすることによって、これを海外に出すんだったら別ですが、国内でお金を出すんですから、政府の借金は増えているけれども、民間の、国民の資産が増えるわけです。預貯金が増えるわけなんですよ。だから、いつまでたっても破綻しないんです、これ。これが今言っている、日銀総裁が言われた信用創造と同じことなんです。  つまり、これは何かというと、元々借金は預金を集めてそれを借金すると思っていましたが、そうじゃなくて、預金は誰かが借金することによって出てくるんだと、こういうまさに天動説から地動説なんですよ、これは。これが理解できないと、今の日本の何で陥っているかというこの一番の謎が分からないわけです。つまり、天動説を財務省は訴えてきたわけです。つまり、ほっておいたら、このままどんどんどんどん債務残高が膨らんできたらいずれ破綻する、いずれ金利が上がってしまう、いずれ通貨が物すごく落ちてしまうと、こう言ってきましたね。しかし、二十年間これ言っているんですよ。二十年間言って落ちない。まさにこれオオカミ少年話ですよね。  何でこういうことになったのかと。それは、自分たちが使ってきた経済の学説が間違っているんですよ。つまり、現実を見ていないわけです。  先ほど言ったように、通貨が物だったら、商品だったら、それはそういうことになるわけです、これは。そうじゃなくて、通貨は信用創造によってできているわけですよ。だから、問題は、需要さえつくれば信用創造幾らでもできるわけ。そうするとお金は回り出すということなんです。ここのところに戻らないと、天動説から地動説に大転換する、これが実は一番大事なことなんですね。  そこで、このところをまず財務大臣、それから日銀総裁に、要するに、今言いましたように、貨幣の本質は物ではなくて信用創造によってできていると、これがMMTの一番の肝の話なんですが、お二人、その見解をちょっとお聞かせいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) MMTといういかがわしい名前はいかがなものかという御意見だったので、近代若しくは現代貨幣理論、多分直訳すればそういう単語だと思いますが、モダン・マネタリー・セオリーという話が出てこられましたので、これは、最近ではアレクサンドリア・コルテスですかね、この辺りがよく話をしている話で、これは、それで、それを叫んで下院議員に当選したりしておりますので、ちょっと名前としては、このMMTという名前出てきたのが最近かな、そんな記憶だとは思いますが。  言っていることは、自国通貨を持っていて、自国で貨幣を、通貨を発行しておるんだから、今のニシムラ先生の話で、通貨というのは限度なく発行ができるんだから、まあ早い話がデフォルトなんか陥ることはありませんよと。ですから、したがって、債務の、何というか、政府債務の最高残高が幾ら増えても関係ないと、簡単に言えばそういう話を言っておられるんだと思いますが、これは一つの理論として、例えば自国で国債を発行していても、自国通貨だけで発行している国、例えばドルとかユーロとかいうのに頼らず自国通貨だけで発行している国はアメリカと日本と、どこですかね、デンマーク、ほかに何か国、あと世界で四つぐらいしかないと記憶しますけれども、そういった意味では、その実験に最も適しているのは日本じゃないかという話もよくしている人がおられますけれども。  こういった考え方あるということを我々が知らないわけではありませんが、他方、そういったものに対して、例えばグリーンスパンとか、何でしょうね、ローレンス・サマーズとかいろいろおられますけど、そういった方々とは、この意見とは全く違う意見なんだと思いますが、今そういった意見があるというのは私ども知らないわけではありませんけれども、こういった話は、これ、ほたっておけば常識的にはインフレが起きるということになるんだと思いますが、極めて否定的な見解がその人たちからは示されておるんですが。  私どもは、少なくとも世界二百か国近くの国相手にグローバルな市場で金融とかマーケットとかいうものを運営しておりますので、これは市場からも受け入れられてもらえるようなものでやらないと、極端な議論に陥るということになりますと、これは財政規律を緩めるということでこれは極めて危険なことになり得る。そういった実験に最も適しているからといって、この日本という国をその実験場にするというような考え方を今私どもは持っているわけではありません。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 委員御指摘のとおり、マネーストック、マネーサプライのほとんどが銀行預金から構成されておりまして、これが民間銀行による信用創造活動を通じて増加するということはそのとおりであります。  その上で、いわゆるMMTの評価については、これが必ずしも体系化された理論ではなくて、全体の把握が容易でないということで、その本質をつかむことはなかなか難しいのではないかと感じておりますが、MMTの基本的な主張について、自国通貨建て政府債務はデフォルトすることがないので、財政政策は財政赤字や債務残高などを考慮せずに景気安定化に専念すべきであるというふうに理解いたしますと、このように財政赤字や債務残高を考慮しないという考え方は極端な主張であり、なかなか受け入れられないのではないかというふうに考えております。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 今、日銀総裁、要するに信用創造によって貨幣はできるという話、それ言われましたね。そして、麻生副総理も同じようなことをおっしゃっている。それを認めた上で、このMMT、マネタリー、現代貨幣論を、これを採用、実験するようなつもりはないとおっしゃっているんですが、それは大間違いで、実はしているんです、もう既に、日本は。  総理、いいですか。この二十年間、要するにずっと、二十年前、まだ債務が四百兆円ぐらいのときからですよ、こんな調子でGDPと変わらない債務出していたら、金利が上がって通貨は激安してとんでもないことになると、これ言っていたんです。それは何で言っているかというと、通貨を、先ほど言いましたように、商品と考える商品貨幣論に立って言っていたからです。ところが、現実、いつまでたっても上がらないんですよ。金利も上がらなけりゃ物価も上がらない、円高の方になっているぐらいですよ。何でかと説明できないんですよ。いや、いつか起こるはずですと言っているんですよ。  ところが、私が言っているのは逆なんですよ、起こるはずがないと。既にもう金融貨幣論に基づいた政策をやってしまっているんですよ、気が付かないうちに。要するに、自分がそれをやっているのに、その理屈が分かっていない。要するに、自分たちが学んだ理屈に現実を合わせようとするから間違いで、現実を見て理屈が合わないんだったら、理屈が間違っているということに気が付かなきゃいけないわけですよ。  かつてコペルニクスが、ガリレオが天体観測して、天が回っていると思っていたんだけれども、観測するとどうも違うねと、それで気が付いたのが地動説なんですよ。今も同じことなんですよ。それでも地球は回っている、それでもお金は回っている、国債は発行できているんですよ。どう説明するんですか、これを。ここを説明できるんだったらおっしゃっていただきたいし、総理に、今のお二人の話も聞かれてどう思われますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、二〇一二年に私が総裁選挙に出たとき、いわゆるこの今言われているアベノミクスの原型、大胆な金融緩和等について主張したときに、随分これマスコミも含めて、それをやったら国債は暴落をし、円も暴落すると、こう言われたんですね。実際は、国債の金利は下がったわけであります。もちろん、行き過ぎた円安は是正されましたが、別に円が暴落したわけではないということなんですね。  ですから、基本的に、かつて日本が格付において相当下げられたときに、その下げている理由の一つとしてデフォルトするということを言われたと。でもしかし、それはデフォルトしないんだということの反論においては、このMMTで言われている一つの理論として、自国建ての通貨であるということを日本は反論しているのは事実でありますから、これはそうなんだろうと、こういうことだろうと思います。  しかし、だから債務残高がどれだけ増えても問題がないのかということであります。これは、言わば非常に純粋な理論としておっしゃっているわけでありますが、政府としては厳に無駄な支出はしっかりとこれは戒めていかなければならないわけでございますし、実際、この債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指していますから、言わば我々がMMTの論理を実行しているということではないということであります。  一方、ただ、日本の場合は自国通貨で、政府の国債を、自国通貨であるということでございますが、同時に、ほとんどこれは、日本銀行もそうなんですが、日本人が保有しているということもこの日本の一つの特徴であろうと、こう思います。と同時に、日本国政府の持っている資産、これは大きなものがあるわけでありまして、ネットで見ればどれぐらいの負債があるかということについても、米国と余りこれは、世界のレベルでも遜色はそれほどないんだろうと、こう思っております。  であるからこそ、日本の通貨、危機があれば日本の言わば円が買われるということでありますから、日本の信用は十分にあるということでありますが、同時に、財政再建は進めていきたいと、こう思っております。  まず、そのために、しかし、経済を成長させ、経済を成長させ果実を得つつ、財政をも健全化していきたいと、こういうことでございまして、当然、その中で必要な財政出動はしっかりと機動的に行っていくと、新幹線も含めてインフラはしっかりと整備していきたいと、こう考えております。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 新幹線は是非やりたいと思いますので、総理にも御理解いただきたいと思います。  今、いい御発言いただきましたが、しかし問題は、問題は、結局、要するに、今総理も認められておられますように、要するにいつまでたっても、アベノミクスがやったときに大批判されたけれども、これは通貨も暴落しなければ金利が暴騰することにもならない、何でかというその理屈を、総理も半分私の話聞いてそうだなと思いながらも、あれ、そんなことってあるのかなと、こういう話になっている。  天動説から地動説に変わるときってそんなものなんです、総理、これは。だから、これ素直に、素直に現実を見る、そこから始まるんですよ。ところが、官僚とかインテリとか一番困るのは、その今まで言っていた自説を変えることできないんですよ。変えるのは、ガリレオも異端と言われましたけれども、私は別に異端ではないんですけれどもね、異端だと言われてもやっていくと、こういう姿勢でこれからもこのお話は進めていきたいと思います。  そうすると、私は、今の状態からいうと、まだ本当にデフレから完全に脱却していないので、この消費税、これいずれ上げなきゃいけませんが、消費税というのは元々昭和の時代につくったものですよ、発想は。  昭和の時代というのは、物価がインフレでずっと上がっていくんです。だから、給料も上がっていくと。だから、余り累進制ばかりやっておくと累進課税きつくなり過ぎるから、だからこの物価の隙間に消費税を入れて、みんなに広く薄くつくろうという仕組みが考えられたんですよ。  ところが、今、平成の世の中はその大前提が壊れているんですよ。給料が上がらなければ物価も上がらない。ここに消費税入れるというのは私はどうなのかなと。  だから、むしろこれは、次、十月からに一応なっていますが、MMTということも頭の片隅に置いて考えられると、別に赤字国債今出しても全く大丈夫だということを含めて、もう少し消費税のこの値上げについては考えるべきではないかと思うんですが、いかがですか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このMMT理論が、言わば国債は円、自国通貨建てであり、かつその国債の大宗は日本人が持っているという、日本にこそふさわしいという西田理論だろうと。西田理論ですから、新しい西田セオリー、NTと言ってもいいと思いますが。  ただ、私ども、伸びていく社会保障費に対応するため安定財源が必要でございますから、ただ、もちろん、我々の経済政策によってこの税収は六十二・五兆円と、今年度の税収は過去最高となりました。十月からの上がっていく税収分を除いても過去最高になるのでございますが、しかし、さらに、急速に進んでいく高齢化、医療費、年金、そうした介護費用を賄っていく安定財源のためには、消費税を引き上げていく、そしてまた同時に、思い切って全世代型社会保障制度を構築していくために、子育て世代そして子供たちに投資をする、二兆円の新たな投資を行いますが、そのためには消費税を引き上げさせていただきたいと、こう思っておりますが、同時に、機動的な財政出動としっかりとした金融、大胆な金融政策、黒田総裁の下で行っている金融政策、相まった中において成長をしっかりと確保していきたいと考えております。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 この問題は今日言ってすぐできるとは思いませんが、MMTがNNTとは知りませんでした。ありがとうございます。  それで、要するにレジームチェンジが必要なんですが、私の敬愛していました西部邁先生、この方が私にいつもこう言っていたんですね。西田君、デモクラシー、民主制というのは少数が議論を通じて多数になる過程のことを言うんだよと、こうおっしゃいましたので、私もこれからしっかりこの議論を進めて、多数をつくるようにやっていきたいと思います。  さて、そこで、もう一つ、要するに、消費税も大事なんですが、問題は、私はこの今のデフレのもう一つ大事な問題は、いわゆる人件費がどんどん下がっちゃったと。総理も、総理も春闘のたびに、とにかくベースアップしてくださいと、こうおっしゃっているわけです。これは本当に正しい立派なことだと思いますが、しかし、それにもかかわらず、給料上がっていっていますが、いわゆる労働分配率ですね、企業の付加価値の中でどれだけ人件費払っているかということですよ。これは、悲しいかな、二十年間ずっと下がり続けているわけですよ。  逆に、企業の内部留保、これ上場企業を中心にどんと増えていまして、今四百四十六兆円と言われていますね。これが最大の私は問題だと思うんです。もっとこれを払って、そして給料を増やしてもらったら消費も増えるんです。子育てもできれば結婚もできるし、子供も産んでいこうと、こういう気になるんですよ。  そのためには、私は、もう大胆に法人税を三兆円ばかり増税しまして、企業にたまっているんですから、その分出していただいて、それを例えば子ども手当のような形で給付していくと。民主党時代にこういうことを言われましたけど、民主党の問題は、財源なしでやると言っているからできないんですよ。ところが、これ財源をしっかりやれば、事実上これは給料アップと同じなんですよ、企業の分から国民に回すんですからね。そうすれば、必ず消費も増えるし、そしてデフレから脱却できる、少子化問題も大きくこれは歯止め掛けられると思いますよ。  今回これをしっかり決断してやるべきだと思うんですが、いかがですか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 経済界の方々には今の西田議員の発言をしっかりと聞いていただきたいと思います。  こういう自民党の、賃金が伸びていかなかったり投資が進んでいかないと西田議員のような有力な議員からこういう発言が出るということでありますが、政府の考え方をちょっと申し上げますと、法人税については国内企業の活力と国際競争力を維持強化する観点から見直しを行ってきておりまして、近年の法人税改革においては、課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げることにより、法人課税を成長志向型に改革をしたところでございます。これは海外からは評価をされているところだろうと、こう思っております。  さらに、平成三十年度税制改正において、過去最高水準の企業収益をしっかりと賃上げや設備投資につなげていくために、賃上げ等に積極的な企業の税負担を引き下げる一方、収益が拡大しているにもかかわらず賃上げや投資に消極的な企業には研究開発税制などの適用を停止するなど、めり張りを付けた見直しを行っております。  言わば国際、グローバル経済というのは現実でございまして、その中で日本が勝ち抜いていく上においては、海外の市場また海外の企業から評価され、その投資を呼び込む必要もあると考えておりますし、また日本の企業が逆に外に出ていかないようにしていく、しかし同時に、今申し上げましたようなめり張りを付けていくということでございまして、今後の法人税制の在り方については、こうした改正の効果を見極めるとともに、経済社会情勢の変化等も踏まえつつ検討する必要があるものと考えています。  また、子育て世代への支援等については、企業等の皆様から拠出をいただいた、今回拠出をいただきました、拠出をいただいた財源も活用して児童手当の支給などを行ってきましたが、世界で最も速いスピードで進む少子高齢化に真っ正面から取り組むために、消費税率の引上げによる増収分の使い方を見直しまして、また企業からの新たな拠出金も得て、二兆円規模の恒久財源を子供たち、子育て世代に大胆に投資をし、教育無償化や待機児童の解消に取り組んでいくこととしております。  ですから、そういう意味におきましては経団連始め経済界からも御協力もいただいているということも、彼らの名誉のためにも紹介をさせていただきたいと、このように思います。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 総理のその思いは私は同意します。それで、そのとおりだと思うんですがね、結局、そういう総理の優しいお心を感じない経営者もたくさんいるわけなんですね。むしろ、だから、政府というのは予算と税と二つの、この取るのと使うのと両方できるんですから、ここまで言ってもならないんだったら最後はやっぱり税と予算を活用して再分配していくと、これも一つの大きな私は選択肢だと思いますし、今の時代を解決するにはやっぱりその方が一番早いです。(発言する者あり)はい、ありがとうございます。ということで、野党の皆さん方もそうおっしゃっていますので、よろしくお願いしたいと思います。  さて、最後に、新しい元号についてなんですが、令和というのができました。これは私も、非常にいい元号で、国民もほとんどの人が好意的に受け止めておられると思います。  しかし、その中で、何か新聞記事見ましたら、河野大臣、河野大臣が言われたように書いているんですけれどもね、外務省は、新元号と同時に、要するに省内の文書には西暦で統一すると、こういうことを言っておられたわけですよ。これが事実だったら、これはちょっと、せっかく、つまり、西暦と元号があることによって、グローバルにも、そして自分たちの国の文化も、天皇陛下の御在位というこの時代観を共有することによって、世界と日本のこの融合なんですよ。これが日本の一番いいところなのに、外務省は、外国と交渉するのが、外国に合わせるのが仕事じゃなくて、自分たちの国、これを守って文化を伝えるのもまた仕事なのに、それがそういうことを言われたというのはちょっと残念であります。  ちょっと時間がないので私はもう言いっ放しで言いますが、だから、そこは是非そういうことにならないように、二つのところを併記でやっていただきたいということと、もう一つ、国民の皆さん方に言うと、この元号を西暦と直すのになかなか面倒なことは面倒です、確かに。しかし、大体みんな分かっているんですよ。例えば、昭和だったら、西暦から二十五を引いたら昭和になるわけですよね。そして、平成の場合にはどうするかというと、西暦から十二足すわけですね。そうするとこれは平成になると。  令和は何かと。令和というのは、十八を西暦から引くと令和になるわけですね。二〇一九年ですから、令和、十八引くとなると。これはまたうまくできているなと思ったんですね。令和というのは零と一と八ですからね、十八なんです。だから、令和、ここで十八を西暦から引く。また、令和に十八、令和を足すと西暦になると。こういうことをちゃんと頭の中でみんな訓練すれば、何も統一する必要ないんですよ。  だから、そんなところ、もう時間二分しかないですが、一分で答えられますでしょうか、河野大臣。

河野太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(河野太郎君) 報道の一々に責任は持てませんけれども、外務省が外国と交渉をする、外国とやり取りをするときに元号を使うことはありません。これは西暦でやるわけでございます。そのやり取りを公電などの文書にする、あるいはメモにする、あるいはプレスリリースにするときに、それを一々和暦に直す必要はないというのがこれまでの外務省の方針でございますし、それはこれからもそのようにやっていきたい、そういうことでございます。

西田昌司自由民主党・国民の声

○西田昌司君 今までと同じようにやっていくというんでしたらそれで結構ですけれども、是非、この令和の元号どおり、要するに、これはそのまま読むと和たらしめるということですよね。要するに、和をもって貴しとなせと言っているような話で、まさに聖徳太子の十七条の憲法そのものの精神で、非常に本当にいい元号を選んでいただいたと思っています。  以上で私、質問を終わります。ありがとうございました。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 関連質疑を許します。豊田俊郎君。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 自由民主党・国民の声の豊田俊郎でございます。  本日は、我が国の土地に関する基本的な法制度について質問をさせていただきます。  その前に、今の我が国の土地の状況はどういう状況であるかということについてお話をしたいというふうに思います。  小学校の復習になるかもしれませんけれども、日本の国土の面積は三十七万八千平方キロメートル、国別で面積をランキングに表しますと百九十五か国中六十一番目に位置しております。広さが近い国は、ドイツ、フィンランド、ベトナム、マレーシアとほとんど同じ広さだということになります。世界の最大の面積を有している国はロシア、これは日本の四十五倍、次がカナダ、これは二十七倍と。ちなみに、アメリカは日本の国の二十五倍だそうでございます。  日本の最北端、これは択捉島、そして南の最南端でございますけど、沖ノ鳥島ということになります。南北の長さは二千七百九十八キロメートル、東西の長さは三千百四十六キロメートル。  実は、この中に、筆といういわゆる単位がございます。何筆あるかということなんですけど、日本の国の中には一億八千万筆、筆数があると言われております。この筆を所有している人の数でございますけれども、四千万人とも言われているわけでございます。  土地にまつわる争いというものは古今東西途絶えることがない。特に遺産の相続、また境界の争い、こういうことも頻繁に起こっておりますし、また土地の売り買い、売買によって大金持ちになったり大損をして破滅をしたりと、悲喜こもごもであるというふうに思います。  成田闘争のときに、一坪地主という言葉がはやったというか、そういう言葉が出てまいりました。この一坪地主というのは、反対のツールとして、土地を細かく分筆をいたしまして、それを反対をしている人たちの名義に変更いたしまして、いわゆる反対している人の数を増やすという、このことによって反対運動を展開したという、そういう歴史もございますし、もちろん区画整理等においてもこのようなことが起こった事実もあるわけでございます。  本当に、土地は、親兄弟を不仲にしたり、土地のために村八分になったりとか災害の対応が遅れたりとか、まさにある意味では魔物が潜んでいるとも言えるというふうに思います。もちろん、土地は私たちには大きな恵み、恩恵を与えていることも承知をいたしておるところでございます。  そこで、質問に入らせていただきます。  我が国の土地に関する法制度を考える上で、まず憲法第二十九条に触れておく必要があるのではないかと思います。憲法第二十九条では、「財産権は、これを侵してはならない。 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」と定められております。  ここで言う財産権には土地所有権も含まれると考えますが、土地所有権と公共の福祉との関係について国交省の見解を伺います。

野村正史国土交通省土地・建設産業局長

○政府参考人(野村正史君) お答えをいたします。  国土交通省におきましては、人口減少社会における土地に関する基本制度の在り方について、国土審議会土地政策分科会に特別部会を設けて検討を進め、この二月末に取りまとめを公表いたしました。  この取りまとめでは、憲法第二十九条において、委員御指摘のとおり、「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。」とされていることから、土地所有権は公共の福祉による制約を受けるものであり、そして土地基本法第二条においては、土地の特性に鑑み、土地については公共の福祉が優先されるものとされていることが確認されております。  取りまとめにおいては、この観点から、土地の適切な利用、管理の確保のため、土地所有権が制限を受ける場面があり得ると考えられるとの提言がされたところでございます。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 我が国の土地に関する法制度として、平成元年に土地基本法が制定されております。この土地基本法第一条では、法の目的として、土地についての基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の土地についての基本理念に係る責務を明らかにするとともに、土地に関する施策の基本となる事項を定めることにより、適正な土地の利用の確保を図りつつ正常な需給関係と適正な地価の形成を図るための土地対策を総合的に推進し、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与するとしておるところでございます。  これは、当時、いわゆるバブル景気における投機的な土地取引対策、土地の高騰を抑制するために制定された法律であり、土地等の利用規制について定めているものの、土地の管理について責務を定めたものとはなっておりません。現在の人口減少社会における空き家の増加の問題、所有者が分からない土地の増加の問題が顕在化した状況に対応したものとなっておらないわけであります。  国土交通省の国土審議会土地政策分科会特別部会においては、昨年九月から、所有者不明土地の発生抑制、解消に向けた土地に関する基本制度の見直しについて検討を行い、本年二月末に取りまとめが公表されましたが、その内容と今後の見直しに向けた検討状況について国交大臣にお伺いをしたいと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 委員御指摘の取りまとめでありますが、土地の適切な利用、管理が公共の福祉の観点から必要であり、そのための役割分担といたしまして、所有者が第一次的な責務を負うこと、所有者による利用、管理が困難な場合には近隣住民や地域コミュニティーがそれを補完すること、国、地方公共団体はそれを支援し、必要な場合には自ら対応することを明確化することとされております。  また、土地の適切な利用、管理を確保するための基本的施策といたしまして、土地の適切な利用、管理を促す措置、共有者や隣人による利用、管理を円滑化する措置、登記の促進や地籍調査など、情報基盤の整備が必要であるとされております。  国土交通省といたしましては、本取りまとめを踏まえて更に検討を深め、人口減少社会に対応して土地政策を再構築するため、二〇二〇年までに土地基本法等の改正を実現をしてまいりたいと考えております。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 どうも御答弁ありがとうございます。  所有者が土地の利用、管理についての責務を負うことや管理が困難な場合の所有権は制限され得るとのことでございますが、そもそもでございますけれども、現在直面している問題は誰がその土地の持ち主なのか分からないものがあるということでありまして、平成二十八年度の地籍調査では不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地の割合が国全体の約二〇%に上っており、公共事業を行う場合などでは、所有者の特定等のために多大なコストを要し、円滑な事業推進、事業の実施への大きな支障となっております。所有者不明土地を放置していれば、二〇四〇年には面積にして今度は北海道と同じ規模になるというような試算も出ております。  このような状況を受け、昨年六月に所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法が制定をされ、昨年十一月からは所有者の探索において原則として登記簿、住民票、戸籍など客観性の高い公的書類を調査するなどの合理化を実施するとされてきております。しかしながら、土地については相続等が発生した場合に登記簿の変更登記が義務付けされていないため、必ずしも現在の所有者を示したものとなっておりません。  今国会では、登記簿の表題部における所有者の氏名、住所が正常に記録されていない変則型登記、いわゆる分からない表題部に記載された所有者、これの解消を促すために法律案が提出されていることは承知をいたしておるところでございますが、そもそも相続等が発生した場合に登記を義務付けし所有関係が明確にされるべきと私自身は考えておりますけれども、法務大臣の見解をお伺いしたいというふうに思います。

山下貴司自由民主党法務大臣

○国務大臣(山下貴司君) まず、豊田委員におかれましては、自民党の所有者不明土地対策の特命委員会の役員などとして日頃から御指摘や御提言いただいていること、法務省としても心から感謝しております。  そして、御指摘のいわゆる所有者不明土地問題への対応は、民間の土地取引や公共事業の用地取得、森林の管理等を始め様々な分野で問題となっており、政府全体として取り組むべき重要な問題と認識しております。  所有者不明土地が発生する大きな要因として、御指摘の相続登記が未了のまま放置されていることが挙げられており、その対応策の一つとして相続登記を義務化すべきであるとの指摘があるものと承知しております。  そこで、私としても、民法等の基本法制の在り方について審議する法制審議会に対し、本年二月十四日、私から、所有者不明土地問題の解決に向けて、まず一つに相続等による所有者不明土地の発生を予防するための仕組み、第二に所有者不明土地を円滑かつ適正に利用するための仕組みを早急に整備するため、民法及び不動産登記法の改正に関する諮問をさせていただいたところでございます。  御指摘の相続登記の義務化を含めた相続の発生を適時に登記に反映させるための方策はその主要な検討課題とされており、諮問においても具体的に検討されるべき項目として取り上げさせていただいたところであります。今後、法制審議会に新たに設置された民法・不動産登記法部会において充実した審議が行われることを期待しております。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 よろしくお願いをしたいというふうに思います。  日本の国の中にはいろんな土地の形態がございます。また、法務省においても、この今の日本の制度をいろんな形で海外にも展開、広めているということも伺っております。  登記制度に関してお伺いをいたします。  法務省は、アジアの発展途上国からの要請を受け、外務省、JICAなどと協力して、その国の基盤となる法令整備の支援をODAとして行っております。実際、カンボジアでは、一九九九年から法制度整備のプロジェクトとして法令の起草等が行われ、その成果として民法や民事訴訟法等が制定されたとのことであります。二〇一七年からは不動産登記法などを起草するプロジェクトが開始されました。  まず、カンボジアでの事例の進捗状況も含め、この支援事業の実績について法務省にお伺いをいたします。

山内由光法務大臣官房審議官

○政府参考人(山内由光君) 法務省では、JICAなど関係機関と協力いたしまして、アジアの開発途上国に対して法令の起草や人材育成などを支援する法制度整備支援というのを実施しているところでございますが、委員御指摘のカンボジアにつきましては、約二十年間にわたりまして法制度整備支援を行っておりまして、平成二十九年四月からは不動産登記法を含む民事関連法令の整備、普及に向けた支援を行っているところです。  不動産登記につきましては、カンボジアにおきましては、現在、不動産登記手続などについて規定する省令などは制定されているものでありますが、法律が制定されていないことから、手続の見直しを含めて新たな不動産登記法の制定に向けた支援活動を行っているところであります。  また、カンボジア以外も、ベトナムあるいはラオス、ミャンマー、東ティモールといった国々に対して、不動産登記に関する法令の制定、改正、あるいは運用改善などといったニーズ、これが高まっておりまして、法務省といたしましても各国の実情に応じた支援を展開しているところでございます。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 ODAで積極的に海外国を支援することは、我が国の企業が海外へ展開しやすい環境の整備にもつながりますし、何より国際社会における我が国のプレゼンスの向上に資するものと思います。  しかし、私は、我が国においてもこれだけの所有者不明土地問題が生じている状況、また、現在の登記制度をすばらしいものとして海外に紹介してよいのか、実は懸念をしております。他国における制度設計はその国の責任において実施していくことは承知をいたしておりますが、紹介する以上、課題を生じさせないようにしていただきたいと。なお、我が国の登記制度は抜本的に見直していく必要があるのではないかと実は考えておりますので、このことは大臣によろしくお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  続きまして、土地のある形態の中で、離島等における土地の登記の取扱いについて伺いたいというふうに思います。竹島、尖閣といった国境離島などがあるわけでございますけど、特に今日は北方領土について、土地の所有権を表す登記はどのように処理をされているのか、お伺いをしたいというふうに思います。  私は、ビザなし交流で二度ほど北方領土を訪問させていただきました。実は、現地では土地の売買がされておるわけでございます。我が国固有の領土が売買がされていることに違和感を覚えたわけでございますけれども、北方領土の土地の登記については、根室の法務局に登記簿があると伺っておりますが、所有者の相続等による登記簿の変更も当然あったかと思いますが、北方領土における登記の取扱いについてお伺いをしたいというふうに思います。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  委員御指摘のとおり、北方領土地域に所在する土地及び建物についての従前の登記簿及び台帳は、現在、釧路地方法務局根室支局において保管されております。もっとも、北方領土地域につきましては、戦後、我が国の行政権の行使が事実上不可能な状況に置かれておりますことから、当該地域に所在する不動産についての登記事務は行われておりません。  しかしながら、北方領土地域に所在する土地及び建物の登記簿及び台帳上の所有名義人について相続関係を明確にしておくことが適当であると考えられますことから、昭和四十五年五月一日以降、根室支局におきまして、相続登記に準ずる事務処理、具体的には所定の用紙に相続登記の登記事項と同様の内容を記載する処理を行っているところでございます。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 いろんな形の、形態の土地がこの日本の国の中にはある。その一つが、米軍基地として提供しているいわゆる軍用地についても同じことが言えるというふうに思います。  多くの地主がおられます。政府が日米安全保障条約に基づいて米軍基地として提供する必要から、これらの地主は国と賃貸借契約を締結し、賃借料を得ています。沖縄県の公表資料によれば、国は賃借料として地主に年間約八百六十六億円、これは平成二十九年度の実績でございますけれども、支払っており、その額は年を追うごとに増加しております。軍用地は国が借地しているため、返還されない限りは毎年決まった収入を得ることができる安定性などから、良質の投資物件として人気が高いとも言われており、一般の土地と同じく売却や相続もできるものとなっております。  軍用地として提供されている土地の中には所有者不明の土地があるのではないかというふうに思います。また、外国人も所有が可能ということになるわけでございますけれども、防衛省にこの辺をお伺いしたいというふうに思います。

中村吉利防衛省地方協力局長

○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。  米軍専用の施設・区域は、本年一月一日現在、全国で約二百六十三平方キロメートルございます。このうち、沖縄県には百八十五平方キロメートルございます。委員お尋ねの所有者不明の土地は沖縄県にのみ存在をしておりまして、嘉手納弾薬庫地区など八の施設におきまして合計三十六筆、面積にいたしますと約〇・〇〇四平方キロメートルございます。  これらの所有不明の土地の取扱いにつきましては、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律第六十二条の規定に基づきまして、県又は市町村が管理をすることとされております。このため、防衛省といたしましては、これらの土地を借り上げるに当たっては、管理者であります沖縄県及び関係市町村と賃貸借契約を締結をして、使用権原を取得をしているところでございます。  また、軍用地の所有者に外国人がいるか否か、お尋ねがございました。  防衛省におきましては、土地所有者の特定は登記簿等により行っているところでございますけれども、この登記記録には名義人の国籍の記載がございません。したがいまして、土地所有者が外国人か否かを把握することは困難な状況となっております。  しかしながら、外国人所有者の有無などによりまして、現時点により米軍の施設・区域の安定的な使用に問題が生じているというわけではございません。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 安全保障上の問題で、基地の周りの土地の所有、また水源地等における外国人の所有の問題等々の課題もあることも承知をいたしておりますけれども、これが登記情報として把握できないところに私は課題があるというふうに思います。  これらを解決する一つのツールとして、地籍調査についてお伺いをします。  地籍調査は昭和二十六年から行われており、その開始から半世紀以上が過ぎております。しかしながら、平成二十九年度末時点における地籍調査の進捗状況は五二%にとどまっております。特に、都市部及び山村部において地籍調査が進捗しておりません。調査の完了が見込めない状況でございます。人口減少社会において土地の管理の在り方が問われている中で、地籍という肝腎なデータが欠如していると言わざるを得ません。  地籍調査については国の責任でしっかりと進めなければならないと思いますが、現状の調査の在り方を見直す必要があるのではないでしょうか。地籍調査の現状について認識と、今後の調査の在り方について国土交通大臣にお伺いをしたいと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 地籍調査の実施によりまして土地の境界を明確にしていくことは、災害後の迅速な復旧復興、社会資本の整備、土地取引の円滑化などに資するため、大変重要と認識をしております。  しかしながら、平成二十九年度末時点での全国の地籍調査の進捗率は五二%にとどまり、地籍調査の更なる円滑化、迅速化が課題となっております。  このため、国土交通省では、所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議で決定をいたしました基本方針に基づきまして、地籍調査の円滑化、迅速化のための方策について国土審議会で検討を進めております。本年二月の二十七日に公表されました中間取りまとめでは、所有者不明の場合でも円滑に調査を進めるための調査手続の見直しや、都市部、山村部の地域特性に応じた迅速化方策が示されております。  今後は、この中間取りまとめで示された検討の方向性に基づき、二〇二〇年の国土調査法等の改正に向けまして検討を進めてまいりたいと考えています。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 大臣の御答弁、しっかり受け止めさせていただきたいというふうに思います。  いろんな土地の形態があるということはお分かりをいただけたというふうに思いますけど、実は国土交通省の方で土地に関する国民の意識調査をいたしております。(資料提示)  国土交通省においては、毎年、土地問題に関する国民の意識調査を行っております。その中の問いに、あなたは土地は預貯金や株式などに比べて有利な資産であるとお考えですかというものがありまして、ここにパネルで示させていただいたんですけれども、平成五年の調査では、そう思うが六一・八%、そう思わないが二一・三%と、土地を有利な資産と思う方が思わない方の約三倍だったのですが、最近の平成二十九年の調査では、そう思うが三〇・二%に減少し、そう思わないが四〇・五%に増加しています。土地を有利な資産であるとは思わない方が多い状況です。これは、土地などの不動産に対する国民の価値観の変化が生じているということではないでしょうか。  二番目のパネルを御覧ください。  次に、住宅について見ますと、土地に対する国民の価値観が変化しているにもかかわらず、我が国の総住宅数は増加することが見込まれております。二〇一三年には六千六十三万戸でありましたが、二〇三三年には七千百二十六万戸に増加するとの予測があります。この予測では、空き家数は、今、八百二十万戸から二千百六十六万戸に増加し、空き家率は、今、パーセンテージで表しますと一三・五%となっておりますけれども、これが三〇・四%まで上昇すると。  この予測の意味するところは、少子高齢化、人口減少社会が進んでいるにもかかわらず、このままでこのように新しい住宅が供給され続け、空き家となった古い住宅の放置が深刻化することが示されているのではないでしょうか。まさか、自由経済国家でございますので新築住宅を認めないというわけにはまいりませんので、この辺の対策も急がれるというふうに思います。  三枚目のパネルを御覧ください。  また、これ分譲マンションでございますけれども、今後、築後三十年、四十年、五十年を迎える分譲マンションの数が増え、二〇三七年には五百四十五万戸が築三十年を超えるとなることが見込まれております。分譲マンションにおいては建て替えの必要性も出てきますが、空き家が増加すれば建て替えが進まないといったことも容易に想定され、資産価値が著しく落ちることも想定されますし、廃墟化するマンションも続出するのではないでしょうか。  もしこの土地や住宅の問題を放置したとすれば、今後社会の大きな問題となることと思います。このような事態にならないよう、政府は土地に関する法制度の見直しを、国土強靱化も大事です、またこれと同時に早急に行い、対策を講じる必要があると考えますが、この土地や住宅の問題について安倍総理はどのようにお考えでしょうか、御認識を伺いたいというふうに思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘のとおり、高齢化や人口減少が進み、土地を有利な資産と考える方が減少する中において、空き家、また老朽マンションや所有者不明土地、管理不全の土地が増加をしています。これらは、今後相続の機会が増加する中で問題が更に深刻化する懸念がありまして、政府としても対策は喫緊の課題であると認識をしております。  このため、空き家については、地域の実情に応じて、活用できるものは活用し、そして除却すべきものは除却するという考え方の下、空き家法に基づき対策を推進しているところであります。  また、老朽化マンションについては、適正な管理の確保を図るとともに、耐震性不足のマンション建て替えや売却を容易化するなど、再生手法の多様化を図ってきたところであります。  所有者不明土地については、その利用を円滑化するため、昨年、所有者不明土地法を制定したところでありますが、さらに、発生抑制や解消に向けて、関係閣僚会議において登記制度や土地所有の在り方といった土地に関する基本制度にまで踏み込んで検討を進めているところでありまして、二〇二〇年までの制度改正の実現に向けて政府一体となって取組を推進しているところでございまして、引き続き今後の人口減少を見据えた土地住宅政策を推進していきたいと思います。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 よろしくお願いをいたしたいというふうに思います。微力ではありますけれども、私も今日まで培ってきた経験、こういうものを是非、法の中にも生かしてまいりたいというふうに思います。  話を少し視点を変えまして、昨年十二月に入国管理法が改正され、外国人労働者受入れの方針が定められました。今後はこれまで以上に多くの外国の方が我が国にお住まいになるかと思います。ただ、そのような外国の方を地域に受け入れる際の課題について今般指摘をされております。在住外国人の中には、言葉や文化の違いにより、生活に必要な情報が十分得られず困っている人や近隣住民と摩擦が起きてしまっている人もおられます。  私が千葉県の八千代市で市長を務めておりました平成二十二年に、多文化共生社会の構築に向けて、在住外国人交流支援事業として八千代市多文化交流センターを開設をいたしました。市内に比較的多く在住しているポルトガル語、スペイン語、英国圏内の人たちのために通訳を配置し、相談に応じてきました。ただ、相談を受ける人員の増強が難しいという課題がございました。  法務省においては、入国管理法の改正を受けて、地方公共団体における多文化交流センターの運営に対し一千万円を上限に支援する事業を本年度から行っておりますが、交付要領の発表からほとんど日数もないままに事業が開始されております。余りにも性急ではないかという声が上がっております。また、地域の実態に合っていないところもあるのではないかと思います。  例えば、十一言語対応といったところは、通訳する機械等を導入するにしても市町村では十分な対応が難しいのではないかと思います。また、国による一層の支援が必要と考えますが、これ、法務大臣の御見解を伺いたいというふうに思います。──結構です、法務省の見解で。

佐々木聖子出入国在留管理庁長官

○政府参考人(佐々木聖子君) 法務省におきましては、外国人受入環境整備交付金に関して、整備費については二月十三日から三月十五日まで、運営費については三月一日から三月二十日までそれぞれ一次募集を行った結果、整備費を申請された地方公共団体は三十七団体、運営費を申請された地方公共団体は六十二団体でした。  しかしながら、地方公共団体が相談窓口を整備するに当たられましては、整備計画を策定したり、受け取ることとなる交付金を予算に計上して議会の承認を得るなど所要の手続を行う必要があり、そのような事情から一次募集の申請期間中に申請に至らなかった団体もあると伺っております。  申請されなかった地方公共団体のうち、現時点で、整備費については約五十の団体、運営費については約二十の団体が申請の御意向をお持ちと承知をしておりまして、こうした団体にも対応できるよう、整備費及び運営費について本年の四月一日から六月二十八日までそれぞれ二次募集を行っているところでございます。  この相談窓口につきましては、ただいま御紹介をいただきましたように十一言語以上の多言語で相談対応することをお願いをしておりますけれども、通訳の確保だけではなく、今様々な製品が開発されております多言語アプリの活用等にもこの交付金を御利用いただきたいと思っています。その途上で何らかお困りのことがありましたら、この四月一日から全国の地方出入国在留管理局に新たに配置をいたしました受入れ環境整備の推進担当官に御相談をいただければと思います。  なお、法務省としましては、これらの地方自治体のみならず、今回交付金の申請ができる資格要件を満たされなかった地方公共団体に対しても、地方出入国在留管理局の職員を相談員として適宜派遣をしたり、在留外国人向け相談窓口業務に従事する地方公共団体職員の皆様に対する情報提供や研修を実施するなどして、また、既に国で作成をいたしました生活・就労ガイドブックの更なる多言語化を進めるなど、地方公共団体の皆様の御意見、御要望を踏まえまして適切に支援を行ってまいりたいと考えております。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 ひとつよろしくお願いをしたいというふうに思います。  現場から直接聞いた話を幾つか紹介しておきます。  受入れ側からすれば、手続や管理書類のほとんどが紙ベースであるわけでございまして、データ管理できるようなシステムとしてほしいという要望や、一週間に一度記入する実習記録、取得単位の計算や集計が煩雑であり、分かりやすい集計方法にしてほしいとか、技能実習生、特定技能生、建築就労者等、幾つか種類があるわけですが、その種類と規定が細かくて分かりにくいとかですね。  また、実習生側からの意見も出ております。出身国のコミュニティーや実習生のコミュニティーの場が欲しいとか、日本語を学べる場所や日本の文化に触れられる機会もつくっていただきたいというような要望も出ておりますので、要望として付けさせていただきたいというふうに思います。  最後の質問になりますけれども、地方創生、人口減少社会への対応策を伺います。  我が国が現在抱えております多くの問題、先ほども取り上げました所有者不明土地の問題や空き家の問題、そのほかにも年金等の社会保障の問題については、急激な少子高齢化の進展に伴う人口減少がその原因であり、人口が増加する社会になれば多くの問題が解決できると言う方もいらっしゃいます。  今般、我が国では人口増加を目的とする政策を進めてきております。幼児教育の無償化や、都市からふるさと等地方への移住支援といったいわゆる地方創生の施策も、地域の経済が活性化することで地域の人口増加につながるものではないかと考えます。地方へ本店や工場を移転した場合、地方公共団体が受け取れる固定資産税分を国が支援するといった取組もあることも承知をいたしております。  ただ、この地方創生の取組によっても、人口の首都圏への集中は止まっているとは言えませんし、人口減少社会という流れについても改善するには至っておりません。これといった特効薬はないと言っても過言ではないというふうに思いますけれども、そこで、今後の人口減少対策についてどのように取り組んでいかれるのか、最後に総理にお聞きしたいんですけれども、先人というか、中国の老子の教えの中に、大国を治むる者は小鮮を煮るがごとしという、こういう教えがございます。小魚を煮る際は、ひっかき回したら頭も尾も皆取れてしまうように、大国を治めるには形を崩さないように無為自然に治める方がよいという考えもあるようでございますけれども、総理の御見解を最後に伺いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東京一極集中の是正は、これは大きな課題であります。東京圏への転入の超過は、これは景気が良くなると増えていく傾向があります。景気がどんと悪くなると、実は東京への転入はどんと減っていくわけでございます。  先般、今回の景気回復期は最長となったのではないかと、こう言われておるわけでありますが、この転入超過については、バブル期、バブル崩壊後のピーク、これは第一次安倍政権のときでありますが、の十五万五千人よりも少なく抑えられています。なぜ少なく抑えられているかといえば、それは史上初めて都道府県で有効求人倍率が一倍を超えて、地方にも働く場所ができたということではないか。それでも、委員がおっしゃったように、転入が続いているのは事実であります。減少させるまでには至っていない。更なる取組が必要なんだろうと思います。  そこで、確かに特効薬というのはないんですが、しかしポイントはあるわけでありまして、ポイントは何かといえば、転入超過の大半を十代後半、二十代の若者が占めていることを考えれば、いかに若者たちを地方に呼び込むか。若者たちの意識もこれ大きく変わってきたわけでありまして、十五年前、東京から地方への移住相談はその半分近くが六十歳代以上、つまり、そろそろ第一線をリタイアして年金生活に入る上においてはまあ八千代市にでも帰ろうかと、こういうことになるんだろうと、こう思うのでございますが、しかし、足下では九割が五十歳代以下の現役世代で、三十歳未満の若者の相談は実は五十倍に増加をしています。言わば私のような世代が、そろそろ、じゃ、ちょっと引退して山口県にでも帰ろうかと、こう思っていた時代から、ここにいるような若い皆さんが、また更に地方にチャンスがあるなと、そう思う時代に変わり始めている、こう思います。  地方には魅力的な農林水産物や観光資源、そして地場企業などがありまして、地方にこそチャンスがあると感じる若者が増えている、そうならなければこの三十歳未満の若者の相談が五十倍以上には増えないんだろうと思っています。  若者たちでも意識が変わってきた今こそ、このチャンスを生かさなければいけないと。魅力あふれる地方大学づくりや、言わば大学に行くというので東京に集まってくる、ですから地方に魅力ある大学をつくっていくことによって地方にとどまるということにもなると思いますし、また、地域おこし協力隊の八千人規模の更なる拡充も行い、また、地方へ移住し、起業、就業をスタートする際に最大三百万円を支給する新しい制度によって、こうした若者たちの背中を後押しをしていきます。  本年は二〇二〇年度以降の地方創生の第二期総合戦略の策定に向けた検討を進めることとしておりまして、若い皆さんが魅力ある地方の大学に行く、あるいは、そこに残ってそこで学ぶ、あるいはまた、起業しようという方々が、千葉県は食べ物もおいしいし、チャンスもいっぱいあるし、何といっても皆さんの人柄がいいということで、そこに移って新たに仕事を始めていくという、そういう形で地方にもっともっと人の流れ、新しい人の流れをつくっていきたいと、こう思っております。

豊田俊郎自由民主党・国民の声

○豊田俊郎君 終わります。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 関連質疑を許します。吉川ゆうみ君。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 おはようございます。自由民主党、吉川ゆうみでございます。  本日は、諸先輩方、また同僚の皆様の御配慮をいただき、決算委員会にて質問させていただけますこと、心より感謝申し上げます。  さて、地元を回っておりますと、社会保障は大丈夫なの、子育てにお金が掛かり過ぎる、インフラ整備が遅れていて災害対策が不安、企業からは人が足りない、会社の承継がうまくいかないなどの深刻な声が多く聞かれます。私は、生活をしていく、子育てをしていく、商売をしていく、様々なことを営んでいく上で、安心、そして持続可能性、サステーナビリティーを確保する政策がまさに今我が国では求められているのではないかと思います。  本日は、この安心、そしてサステーナビリティーをキーワードに、様々な分野について御質問させていただきます。  現在、最大の国難は少子化であると言われています。少子化対策は、子育て世代の支援だけでなく、社会保障の担い手、そして経済の担い手、また地域の担い手を増やすことであり、総理が所信演説において、全世代型社会保障とは高齢化の方々の福祉サービスを削減することだけでは全くなく、ことではなく、むしろ高齢者の方々に引き続き安心してもらえることが大前提であるとおっしゃったとおりです。  このような中、小泉進次郎事務局長の下、若手国会議員で、政治は子供、子育て世代にももっと目を向けなければならないとの思いで、こども保険など全世代型社会保障を提唱させていただいてまいりました。それらを受けて、新しい経済政策パッケージの人づくり革命において、念願であった幼児教育無償化、また三歳以上の保育の無償化、保育士、介護士の方々の処遇改善などを打ち出していただきました。地域を、そして未来を支える人に予算を向けてくださったことに心から感謝申し上げます。  他方、地元で子育て世代や御高齢の方々とお話をさせていただいておりますと、この予算に加えて、支援する仕組みの大切さを痛感しております。今、私は地元で子育て世代のお母さん方とお子さんを連れて参加できるワークショップを定期的に開催しておりますが、お母さんから出るお話、これは、少子化対策、子育て支援と言っているけれども、子育てしやすい環境にない、仕組みがない、あるいは仕組みがあっても使い勝手が悪いという声が多数でございます。  ネウボラという、フィンランドで一九四四年に法制化された、妊娠期から就学期まで同じ保健師が親の精神面も含めて切れ目なく支援していく仕組みがあります。私の地元名張市におきましても、五年前から名張版ネウボラとして、地域の高齢者の方々や地域づくり組織などが積極的に取り組む、世代を超えた町づくりの子育て支援が運用されています。  痛ましい事件が続く児童虐待、そしてこのオレンジリボン、一八九のダイヤル、法改正も含め、根絶の対策が急務ではあります。このネウボラは、少子化対策にもつながる、そして児童虐待にもつながり、高齢化の方々の活躍の場にもなる非常に重要な取組であると思っております。  また、介護の現場でも、三重県の老人福祉施設協会が医療介護総合確保基金を活用し全国に先駆けた介護助手の制度のように、リタイアした方々が介護助手として活躍をいただくことで高齢者の方々の就業の場を確保する、健康寿命が延びる、そして介護士は介護の仕事に専念できるという複合的なメリットが出る事例もあります。あるいは、社会保障の課題と財政面での課題を克服するために、行政と民間の知恵、また医師会や歯科医師会、薬剤師会などがつながり課題解決を行っていくSIB、ソーシャル・インパクト・ボンドのような仕組みもあります。  総理にお伺いをいたします。  限られた財源の中で、全世代における社会保障を安心感が持てる、そして持続可能な仕組みにしていくためには、従来のように介護あるいは高齢者の施策又は子育ての施策というふうに縦割りの原理で行うのではなく、ネウボラや介護助手なども含め、サービスの受け手の目線に立った複合的な政策を考えていくべきではないかというふうに思っております。  この点につきまして、総理の御見解をお伺いしますとともに、高齢世代を始め全ての世代の方々にとって、年金などの社会保障政策が将来にわたって安心してできるというメッセージと併せて、総理のお考え、そして御決意をお伺いできればと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員御指摘のとおり、全世代型社会保障への転換を進めるに当たっては、制度の利用者の目線に立って必要なサービスをしっかりと届けていくことが大切であろうと、こう思っております。予算を作るだけ、あるいは仕組みをつくるだけではなくて、果たしてその仕組みを通じて必要な方に必要なサービスが届いているかどうか、必要な予算がそこに届いているかどうかということを考えながら政策を進めていくことが重要だと思っています。また、少子高齢化が急速に進む中で、これまでの社会保障システムの改善にとどまることなく、必要な財源も確保しながらシステム自体の改革を進めていくことが不可欠であろうと、こう思っています。  そして、本年十月からの幼児教育無償化は社会保障を全世代型に転換するための重要な第一歩でありまして、生涯現役時代の雇用制度改革を行った上で、医療、年金も含めた社会保障全般にわたる改革を行う考えであります。こうしたシステム全般にわたる改革を進める中で、給付と負担のバランスについてもしっかりと検討していきたい、言わばこの全世代型の社会保障としての給付と負担のバランスを考えていく必要があるんだろうと、こう思っています。  また、先ほどネウボラについてお話がございましたが、妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目のない支援を行うための子育て世代包括支援センターについて二〇二〇年度末までに全国展開を図るとともに、例えば三重県、御紹介いただきましたが、などで先進的に進められている介護助手など、元気で意欲ある高齢者の方々に介護分野で参加をしていただく取組を進めていきます。こうした取組によって、高齢者はもちろんのこと、子供から若者、子育て世代、現役世代、全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めていく考えであります。  その中で、今おっしゃったように、介護、子育て、それぞれ別々ではなくて、子育てをしながら介護もしなければならないお母さんあるいはお父さんもおられるわけであります。そういう全体を見据えながらしっかりと政策を進めていきたいと、このように思います。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 総理、ありがとうございます。是非とも、自分たちはしっかりと目を向けてもらっているんだという安心感を持った政策を引き続きお願いしたいと思います。  さて、近年、農業分野と福祉分野が連携した農福連携が盛んになっています。農福連携の取組は、働きたいのに働く場所がない数百万人の障害者などの活躍の場や生きがいの場となるだけではなく、過疎化や労働力不足などの問題を抱える農業、農村地帯にとっても、働き手の確保、あるいは地域農業の維持、そして地域活性化にもつながる非常に重要な施策であり、更なる推進が求められます。  三重県でも、名張市やいなべ市など、行政や多くの企業そして社会福祉法人などが農福連携に取り組んでいます。農福連携により障害者施設への作業委託で経営が安定化した事例、あるいは、担い手がいなかった農場を社会福祉法人が引き継いだり、農福連携の農場に地域の御高齢の方がこれ以上維持できなくなった農地が集約され、高齢化が進む農業地域の中心的存在となるなど、様々な効果が出てきております。  この農福連携を進めるには、農業者側と障害者側、それぞれのニーズのマッチングが重要であります。障害者が得意な作業に従事できるよう、効率かつ効果的な方策を考えるコーディネーターとしての人材が欠かせません。  三重県障がい者就農促進協議会では、企業と障害者をつなぐ農業ジョブトレーナー養成講座を行っています。農業者、障害者双方の教育によりお互いの理解が深まることが農福連携の第一歩となりますが、残念ながらこのような人材はまだまだ極端に少ないのが現状です。  また、三重県農業大学校では、福祉に関する知識習得などを目的とした農業と福祉というカリキュラムで、障害者福祉の基礎の習得、障害者との農作業を通じた交流を積極的に行っています。このカリキュラムをきっかけに、福祉事業所で障害者に農業を教える仕事に就く、あるいは新規就農し、農作業の一部を障害者に委託するなどの好事例が出てきております。  他方、特別学校のキャリア教育の一環としても、作業学習に農業を取り入れる学校が増えております。特別支援学校では、障害の状態によって医療的ケアが必要な子供たちがいます。学習を行うに当たり、医療的ケアに当たる看護師などが配置されておりますが、農福連携による作業学習をより円滑に進めていくためには、これまで以上に医療的ケアをしっかりと充実させていく、このような重要性が出てきております。  まず、吉川大臣にお伺いいたします。農業者への福祉教育、あるいは障害者への農業教育に対する支援策、また、コーディネーターに関して国は新しく予算を付ける方法と聞いておりますが、どのような支援策を考えていらっしゃるのか。  そして、柴山大臣にもお伺いさせていただきます。作業学習には欠かせない、特別支援学校に勤務する看護師の重要性はますます増しております。この看護師等の働く環境の支援、そして充実に対してどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせをいただければと存じます。

吉川貴盛自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(吉川貴盛君) 農福連携を推進するためには、作物の種類が多岐にわたり、播種、収穫、出荷調整等の多様な作業が必要となる農業側の特性と、個々の障害者が異なる適性を有するという福祉側の特性に応じ、それぞれの分野の特性を踏まえながら対策を講じていく必要があると考えております。したがいまして、委員の御指摘のとおり、農業と福祉の双方に知見を有する者を育成していくことが最も重要であると認識をいたしております。  具体の支援策といたしましては、平成三十一年度の当初予算におきまして、農業と福祉双方に知見を有する者をコーディネーターと位置付け、こうした人材を育成していくため、一つには農業技術の指導、二つ目には障害者の障害特性を踏まえた分業化、三つ目でありますけれども、作業手順のマニュアル作成、四つ目には農業者と福祉事業者のマッチング手法の能力向上を図る研修等に対する支援を新たに盛り込んでいるところでもございます。また、農林水産省の研修所に障害者の方を雇用いたしまして、農業法人や福祉施設のスタッフ等を対象とした農福連携の研修を実施するための農業用ハウス等の整備も行うことといたしております。  こうした支援を進めるとともに、農福連携の認知度向上のための情報発信の強化を図ることによりまして、今後とも関係省庁と連携をしながら農福連携の取組を推進してまいりたいと存じます。

柴山昌彦自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(柴山昌彦君) おっしゃるとおり、医療的ケアを必要とする児童生徒などが学校教育を受ける機会を確保する上で、看護師が果たす役割が大変重要だと認識をしております。  文部科学省では、二〇一三年度から医療的ケアを行う看護師の配置に必要な経費を補助してまいりましたけれども、今度、二〇一九年度予算では看護師の人数を千五百名から千八百名に拡充をいたしました。また、今年度新たに、学校に配置される看護師の専門性の向上を図るために、厚労省や日本看護協会などの御協力もいただきまして、医療的ケアを行う看護師等を対象とした研修会を私どもも企画をいたしまして、実施をすることとしております。  文部科学省といたしましては、都道府県教育委員会等と連携をして、今後ともこうした看護師の確保と質の向上に努めてまいりたいと考えております。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。農福連携の更なる推進、そして障害児の子供たちを支える看護師さん、これは処遇改善も含めてしっかりと取組をしていただければというふうに思います。  さて、人材不足が深刻でございます。特に地方を支える中小企業は、経済の好循環により、仕事量は地域による差はあれ確実に増えておりますが、人手不足のために仕事を受けることができない事態も多く見られます。  働き手に関しましては、昨年末の入管法改正あるいは生産性向上のための方策により、今後改善されていくことも期待されます。先日も、地元三重県において私の後援会主催で入管法改正セミナーを開催いたしましたが、非常に多くの方々が興味を示してくださり、人材不足の深刻さを感じたところでございます。  他方、今、地方を支える中小・小規模事業者の経営者が、半分以上は事業を承継する平均と言われる七十歳を超えようとしています。事業を引き継ぐことができず会社を畳まざるを得ない、深刻な状況でもあります。  この状況に鑑み、使い勝手が悪いとされてきた事業承継税制の改善を求め、事業承継税制改正の取りまとめ責任者である宮本周司先生を始め衆参の議員の活動を行い、平成三十年税制改正においては、宮沢税調会長の御判断の下、法人版事業承継税制の抜本的改革をしていただきましたのに続き、平成三十一年度改正におきましても、個人版事業承継税制が創設されることとなっております。御理解をいただいた麻生大臣に心から御礼を申し上げます。  事業承継税制の抜本的改正により、拡充前には十一年でたったの二千五百件であった申請が、拡充後は僅か十か月で二千件を超える申請となっており、効果が上がってきています。しかし、地元の経営者と話をすると、まだまだこの事業承継税制が知られていない、あるいは、この税制改正への不安が残り、税理士などに相談したけれども最終的に活用するのをやめたという事例が大変多く聞かれ、残念に思っております。国も、制度を活用してもらえるよう、周知徹底に向けた手だてをしっかりと考えていく必要があると思っております。  三重県においては、事業承継を目的に、これまでの公的機関によるマッチングに加え、ビジネスマッチングサイトを運営するビズリーチ社と包括提携を結び、後継者難に直面する県内の中小企業、そして会社を譲り受けたい事業者とをサイトを介してマッチングする取組を始めております。県内の金融機関とも協力していただき、事業承継の支援を進めております。また、三重県、愛知県、岐阜県、そして名古屋市など、県域を越えた事業承継支援で連携を図るなどの取組も行っております。  この深刻な状況に対し、国は円滑な事業承継のために、経済産業局なども含めた更なる後方支援、あるいは国と地方自治体との連携などをしっかりと進める総合的な措置を行うべきであると思いますが、どのようにお考えか、世耕経済産業大臣の御見解をお聞かせください。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) お答えいたします。  不安だからこの事業承継税制使わなかったというお話をいただきましたが、まさに改正前の状況が不安を持たれても仕方がない面があったので、今回、不安を解消するという視点で、元々承継時の相続税が飛んでくる可能性があったのが、あくまでも売却した場合は売却時の相続税しか掛かりませんよとか、あるいは、雇用要件があったんですけれども、これも、後になって外れてしまって結局フルに払わなきゃいけないというようなことがならないように、これも緩和をするというような対応をさせていただいたところでありますが、まだ不安を持っている方が多いということであれば、これは我々も更に周知徹底を頑張っていかなければいけない。  特に支援機関、税理士とか地方銀行、ここでいい事例が幾つも出てきておりますので、こういったことを水平展開したいと思いますし、お地元の三重県で取り組んでおられるような、やはり民間のマッチング機能を使うということも重要ですし、吉川議員のように金融機関で過去コンサルでこういうマッチングをやってこられた方々にまたこういう施策をアピールしていただくことも重要かと思っています。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。まだまだ不安が残る中で、経済産業省、また地域、国を挙げてしっかりとこの地域を支え手の中小・小規模事業者、支えていきたいというふうに思います。  さて、近年の自然災害の頻発化、激甚化により、国民の大切な生命、そして生活や経済に大きな影響を及ぼす事態が多発しております。また、先月末の南海トラフ地震が起きる可能性が高まったという政府発表もあり、海岸線の延長が南北で千八十八キロある三重県でも、津波、そして地震の心配の危惧が高まっております。国民の命、そして財産を守る防災・減災、国土強靱化や老朽対策など、インフラ整備は一層重要性を増しており、まさに待ったなしの状態であります。  地元三重県を見ましても、私が当選をさせていただきました平成二十五年、県内の特に北部地域においてはほとんどの国のインフラ事業が、必要性が高いにもかかわらず、遅れているか止まっているか、事業化はされているものの工事が全く進んでいないという状況でございました。私は、何よりもこの災害対策、そして安全、安心のために、また生活の利便性確保のために、そして地域経済の発展のためにも、何よりもインフラ整備をしなければならない、インフラ整備は全ての基本であるという思いで、自民、公明の皆さんや首長の皆さん、そして地元の皆さんとともに活動を続けてまいりました。  そして、結果として、災害対策や経済性や渋滞解消などの必要性について政府の適切な御判断をいただくことができ、遅れていた四日市・いなばポートライン、昨年四月に開通。そして、中勢バイパスや北勢バイパスも工事が進み、事業化から実に二十年以上がたっても三重県の部分のみ工事が始まっていなかった東海環状道路は、先月、やっと二つ目のインターまでつながりました。  昭和五十一年の架け替えの事業化から実に四十一年間も工事が始まらなかった国道一号伊勢大橋、こちらも工事を始めていただいております。そして、先月十七日には、全国でも有数の大渋滞地帯である東名阪自動車道、この渋滞緩和機能としても大切な新名神、三十年の月日を経て、石井大臣も御臨席を賜り、開通をいたしました。そして、先月一日には、紀伊半島高速道路でぐるりと一周をすることができる近畿自動車道の事業化の発表もしていただきました。  道路だけではなく、鈴鹿川水系や伊勢市の勢田川など、河川対策もしっかりと進めていただいております。心より感謝を申し上げますとともに、まだまだつながっていない部分はたくさんございます。命と、そして地域を守るインフラ整備を更に進めていただく必要があると思っております。  そのような中、政府は、緊急に実施すべきハード、ソフト対策として、集中的に三年間で七兆円の予算を確保するとしていただいております。予算が通ったところであり、発注などこれからではございますけれども、当然三年間で我が国の強靱化対策が完結するものではございません。強靱化に加えて老朽化対策も喫緊の課題ではございますが、今回、この臨時特別措置には老朽化対策は含まれておりません。  国土交通大臣にお伺いをさせていただきます。  国土強靱化に加え、老朽化対策の予算確保など、今後の我が国の総合的なインフラ整備についてどのようにお考えか、お聞かせをいただければと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 社会資本の整備は未来への投資であり、これまでも国民の暮らしや我が国の経済成長を支えてまいりました。  まず、気候変動の影響により更なる頻発化、激甚化が懸念をされる風水害等や南海トラフ地震等の大規模地震などから国民の安全、安心を確保することは、国土交通行政の最も重要な使命であります。ソフト対策、ハード対策を総動員いたしました防災・減災対策を進めていくことが必要であります。  また、高度経済成長期以降に整備いたしました社会資本が今後一斉に老朽化する中、社会資本の維持管理、更新を計画的に行っていくことも重要な課題であります。さらに、人口減少や高齢化が進む中におきまして、生産性を向上させる社会資本を重点整備することで地域経済の産業、雇用を支え、経済成長を実現することも重要であります。  例えば、今委員から御紹介をいただきました先月十七日に開通をいたしました新名神高速道路でありますけれども、その開通により、東名阪道で慢性化しておりました渋滞が大幅に減少するとともに、三重県において企業立地が更に進むなど、地域経済の発展に寄与することが期待をされているところでございます。  社会資本は我が国の経済成長や地域の活性化、国民の安全、安心の確保といった重要な役割を担っているものであり、今後とも、必要な予算の確保に努めながら、全力で社会資本整備に取り組んでまいりたいと考えております。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  新名神の開通により、大臣がおっしゃっていただいたように、渋滞、大幅に緩和されました。そして、これまでにはなかったマイカーの利用というのが明らかに増えているというふうに思っておりまして、新しい地域経済の活性化にもしっかりとつながるとともに、防災への対策としてもどんどん活用されていくというふうに思っております。  さて、ますますこのインフラ需要は増えていくと思います。国土交通省さん、また様々な省庁の皆様が力を合わせていただき、この命を守るインフラ整備を進めていただいておるところではございますが、我が国の財政状況を考えれば、全ての必要なインフラ対策を直ちに予算付けをすることは現実的には極めて困難なものではないかと思います。  私は、以前金融の世界におりましたけれども、このインフラ投資の分野において、公の資金のみで整備するという従来の常識を転換し、民間の資金でもっても整備をしていくという発想に転換していく、新たなエコシステムを確立していく必要があるのではないかと思います。国でも既にPPPやPFI、あるいはコンセッションという形で民間の力を入れている部分はございますが、これらは基本的にオペレーションにおける民間活用でございます。これらを一歩進めて、所有とオペレーション、そしてファイナンスを切り離した大胆な民間資金を活用するスキーム、こういったものを検討すべきではないでしょうか。  レベニューボンドのような直接投資の発想も必要ではないかと思います。特定事業の収益などを元利償還の原資として発行されるレベニューボンドは、米国では、発行額は米国地方債の全体の約六割、実に約二千億ドルにも上り、地方債市場において中核的な地位を占めております。  我が国においては、私の同僚であります上月参議院議員が茨城県の副知事時代に、茨城県環境保全事業団がレベニュートラスト、こちらは信託によって資金調達をした事例がございます。しかし、我が国にはレベニューボンド、債券の仕組みが存在しなかったために、非常に複雑な手続を取り、信託により調達をせざるを得なかったという事例がございます。我が国においても、レベニューボンドのような仕組みやプロジェクトごとのSPCに直接投資を行うような仕組みを検討していき、スピード感を持って効率的かつ効果的な命を守るインフラ整備をしていく必要があると思います。  今、企業の内部留保が議論されております。国債の長期の利回りは御存じのとおりで、投資する場所がないというのも一因です。民間資金とニーズをつなぎ、ウイン・ウインの状況をつくることができる環境にあると思っております。  また、企業は自社の事業継続、BCPのために様々な設備投資をしなければなりません。堤防や道路など公共インフラが整備されていれば、自社内で投資をする必要はなくなります。自社のBCP対策としても、公共インフラに対する投資のインセンティブは働くかと思います。  また、企業は生産性向上のために多額の設備投資を行っております。しかし、物流の根幹となる道路が慢性的に渋滞する場合、一分一秒を争ってコストを掛けて上げてきた生産性は、三十分、一時間の渋滞によりあっという間に阻害されてしまいます。そういった意味においても、企業が自社の経済活動を上げていくためにインフラ整備に投資するというインセンティブは働くかと思っております。  例えば、昨年度、三重県で、全国で初めて、民間事業者が費用を負担して民間施設と直結するスマートインターチェンジを整備するという事業がスタートいたしました。制度を変え、非課税措置を講じたことにより、民間資金でインフラ整備ができる。インフラ整備のコストより自社のメリットの方が大きいと企業判断が働いた良い事例であるかと思っております。  問題は、いかにリターンを生み出すか、確保していくかということでありますが、例えば、港を整備していく防波堤整備とともにヨットハーバーを造り使用料を得ていくなど、インフラから直接リターンを生み出す。又は、広義のリターンという観点からは、SDGsであったり、あるいは、以前総理にも御質問させていただきましたESG投資のような世界的潮流を考えれば、自社の事業のみならず、社会的貢献にもつながるサステーナビリティーの取組の一環としてインフラ投資をすることが、投資家が評価をしていく、又はBCP対策の引き当てコストとしてみなす、あるいは法人税の優遇措置を行うなど、株主への責任、説明も果たせる様々な方策がリターンとしても考えられると思います。  消費税増税を目前に、国民の皆様からも御負担をいただくこととなりますが、同時に、国も新しい枠組みの中で国民の皆様からの負担を最小限に抑えていく、そして最大限に効果的な新しい仕組みを考えていく、そのような必要があるかと思っております。  今年の二月、経済財政諮問会議でインフラ投資の発言をされている鈴木財務副大臣に御見解をお聞かせいただければと思います。

鈴木馨祐自由民主党財務副大臣

○副大臣(鈴木馨祐君) 吉川委員御指摘のように、民間の資金をどう活用するか、これ極めてこれから大事な課題であろうと思います。特に吉川委員におかれましては、銀行での経験を生かされて、ESGのPTの座長を務められ提言をまとめていただく、あるいは様々インフラファイナンスについても様々な御活躍をいただいているというふうに承知しております。  そうした中で、今日は大変大事な御指摘をいただいたと思っておりまして、財務省といたしましても、私が麻生大臣の代理で出席をした諮問会議での発言の繰り返しになりますけれども、インフラ投資の推進に関しまして、従来より、コンセッション等を通じてオペレーションを中心に民間のノウハウの活用を図ってきたところでありますけれども、厳しい財政事情、これを鑑みれば、民間の創意工夫を生かして質の高いインフラを効率的に整備する観点から、様々な方法で民間資金をしっかりと積極的に活用していくことが重要であり必要であるというふうに考えております。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  そのような指摘の下、国が進めていっていただくことができればというふうに思っておりますけれども、最後に安倍総理、このような新しい枠組み、国の予算を抑えながらしっかりとスピード感を持ってインフラ整備などを進めていく、このような枠組みについて総理の御見解、あるいは今後に向けての決意のようなものをお聞かせいただければと思います。お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 財源が限られている中において、他方、膨大なこのインフラの需要もあるのも事実であります。しっかり、例えば国土強靱化については七兆円の事業規模の施策をしっかりと進めていきたいと思いますが、同時に、今、吉川ゆうみ議員からは、かつて民間の金融機関において官民ファンドを創設をしたという経験の中から、大変示唆に富んだお話をいただいたと思います。  インフラ整備を迅速に進める上で民間資金の活用は極めて重要でありまして、安倍内閣では、高速道路におけるインターチェンジや国際港湾のターミナル整備、これは、今たくさんのクルーズ船が日本に入ってくるようになりまして、相当のこれは需要が見込まれるわけでございますが、国際港湾のターミナル整備などでこれまでも積極的に新しい仕組みを導入してきたところでありまして、本日の御議論も踏まえまして、今後とも民間資金の活用に向けた様々な手法について内閣府を中心に関係省庁でよく検討させていきたいと、このように考えております。

吉川ゆうみ自由民主党・国民の声

○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。  財政が様々な課題に直面している中、このような形で国のお金、そして民間の活力、様々なものを活用して様々な課題に、解決につなげていただく、これをまさに我が国でも是非とも前向きに検討していっていただきたいと思いますし、今世界での潮流でございますSDGsあるいはサステーナビリティー、ESG投資といった様々な社会的課題に企業が取り組んでいく、それによって様々な課題が解決していく。企業の、あるいは投資家の利益を追求するだけではなく、それがひいては社会のプラスになるんだと、そういう仕組みを我が国でもどんどん進めていっていただきたいと思います。  コレクティブインパクトという言葉があります。これは、一つのセクターではなく、行政、そして民間あるいは企業、そしてNPOなど、様々なセクターがしっかりと手を組み、社会的課題に立ち向かっていくことによって、公の、あるいは行政の負担を減らし、一方で社会的課題を解決し、そしてしっかりと企業も利益を得ることができる、この好循環を私は日本こそが進めていく、リードしていくことができる、そのような国であるというふうに思っております。  総理におかれましては、是非ともリーダーシップを取っていただきまして、我が国の地方創生、そしてこのセクターを超えた活躍、このような世界を実現していただきますことを心からお願いをさせていただきまして、私の貴重な機会をいただきました質問を終わらせていただきたいと思います。  誠にありがとうございました。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 立憲民主党・民友会・希望の会所属の社民党の又市です。  まず、決算審査に臨む政府の姿勢について伺っておきたいと思うんです。  参議院は、国会本来の役割を果たすべく、決算委員会の審議を重視をして、巨大な行政府の財政執行等が適法に目的どおり行われているかどうか、各府省の執行状況等を厳しく審査をし、不当、不適切なものがあれば、これを内閣に警告ないしは措置要求をするなどして、翌年度の予算、財政執行に反映されるように努力をしてきました。ちなみに、あの伏魔殿とも言われた特別会計の改革というのは、参議院の努力に負うところが大きかったことは周知のとおりであります。  こうした決算審査の役割から、毎年十一月に検査報告が出れば、速やかに本会議質疑と翌年度総予算の審議終了までに決算委員会の全般的質疑を行うことを全会派が申し合わせて、政府もこれに協力をするというふうにしてまいりました。しかし、最近、政府の審議への協力姿勢が極めて消極的と受け止めざるを得ません。ここ三年間、総予算の審議が終わってから結局は三年間続けてこの全般的質疑ということになっているわけで、改めてこの決算審査を重く受け止めて、翌年度の財政執行等に的確に反映させていく、その姿勢について伺っておきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国会における決算の審査は、執行された予算が所期の目的を果たしているか等について御審議をいただき、その後の予算編成等に反映させていくものでありまして、極めて重要なものと認識をしています。このため、政府としては、決算書の早期国会提出に努めているところであります。  決算審議の日程や進め方に関しては国会における御判断によるものと認識をしておりますが、政府としても、決算審議に当たっては、今後とも最大限努力を、協力をしてまいりたいと思います。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 この参議院改革協の合意事項というのを改めて申し上げておくと、内閣に対し決算を秋の臨時会に提出するよう求め、これは総理、今言いました、臨時会中の本会議における概要報告の聴取及び質疑を可能とすること、もう一つは、本院予算委員会の総予算の基本的質疑終了後、予算委員会終了までに決算委員会の全般的質疑の一日を行うこと、こういうふうになっているわけでありまして、これがゆるがせになっているということだから申し上げているわけで、是非この合意に基づいて政府側がしっかりと対応いただくように求めておきたいと思います。  第二に、昨年の警告決議がどう生かされたか、これについて伺いたいと思います。  本院は、昨年六月、八件の警告決議を全会一致で行いました。その中には、森友学園への国有地の売却について、「財務省が、国会において事実に基づかない答弁を行い、決裁文書の改ざんや交渉記録を廃棄したことなどにより、国会審議の前提が覆され、国民の信頼を著しく失わせたことは、極めて遺憾である。」というふうに指摘をし、政府に痛切な反省を求めております。  そこで、改めてお聞きをします。  第一に、鑑定価格から八割以上も値引きして土地を学園に売却した理由及びなぜ価格を非公開にしたのか。第二に、会計検査院にうその資料を提出し、国会にも改ざん資料の提出と虚偽答弁を繰り返したのはなぜか。その上に立って、第三に、財務省は警告決議を受けて何をどう改革したのか。この点については簡潔に、財務大臣、御説明をいただきたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 森友学園の国有地の売却につきましては、これは知見を有します大阪航空局に対して見積りを依頼した上で、それを基に売却価格を設定し、相手側からの要請を受けて価格を公表しなかったものであります。  決裁文書の改ざん等については、極めてゆゆしいことであり、誠に遺憾と思っております。その主たる目的につきましては、昨年六月に公表した調査報告書に明記をしておるところでありまして、平成二十九年二月以降の国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、更なる質問につながる材料を極力少なくすることであったと認定をしており、この点を踏まえ、昨年六月、関与した職員に対し厳正な処分を行わさせていただきました。  今回の事態を真摯に反省し、今後二度とこうしたことが起こさないよう、国有財産の管理処分手続等の見直しを行い、公文書管理の徹底や電子決裁への移行等を進めるとともに、問題行為の発生を許した風土、いわゆる組織風土の改革を改めて、結果、信頼回復にも努めていかねばならぬと思っておる次第であります。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 つまり、いろいろとおっしゃったが、安倍総理が一昨年二月に、私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞めると、こう答弁をされた。改ざん前の決裁文書には五か所にわたって安倍昭恵さんの名前が記されて、その関与が疑われた。だから、それを隠蔽するために公文書を改ざんし、虚偽答弁を繰り返したということがこの問題の本質というか原由でしょう。  そこで、昨年六月、麻生大臣は、今もありましたけれども、これらを主導したとして前理財局長の停職三か月を始め、二十人の職員を処分をしたと。しかし、麻生大臣、あなたはこの前代未聞の不祥事を主導したこの局長を適材適所だとずっとかばい続けてきた。だから、そういう意味でいえば大臣も彼と同罪ではありませんかと、国民の中ではそういう声が当然のこと起こってくる。しかも、部下に自殺者まで出ている。だけども、あなたは大臣給与百七十万円の返納で終わったということですから、だから多くの国民も、あるいは野党もこぞって、麻生大臣は責任を取っていない、こう批判しているんですよ。  この点について、改めてあなたの認識を伺います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これ度々申し上げさせていただきましたが、文書改ざんなどの問題はこれは極めてゆゆしいことなんであって、誠に遺憾の極みと思って、深くおわびを申し上げねばならないと申し上げさせていただいております。  昨年六月、この問題の経緯に関する調査結果を公表し、関与した職員に対して厳正な処分を行い、私自身も閣僚給与を自主返納させていただいております。  今回の事態を真摯に反省し、二度とこうしたことが起こさないよう、公文書管理の徹底、電子決裁への移行等を進めるとともに、問題行為の発生を許した組織風土の改革を改めて信頼回復に向けた取組を行っていくことで大臣としての職責を果たしていきたいと考えております。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 これまで、大きな不祥事があれば大臣が責任を取って辞任をする、そして国民に謝罪し襟を正してきた。全容解明とか再発防止を理由に居座る政治家を蔑んできたのが歴代政権の常識、政治家の矜持だったのではないか。そういう点でいえば、大政治家、麻生さんのこの対応は大変残念だな、こう申し上げなきゃならぬと思います。  その後も、働き方改革に係るデータ捏造、障害者雇用の水増し問題、外国人技能実習生のデータ捏造、そして今日、毎月勤労統計の不正調査、もう次々と政策決定と国会審議の前提を覆すような不祥事が発覚をしています。まさにこれらは国民と民主主義への背信行為です。  しかし、安倍政権は、この財務省の不祥事への対処を前例に、その責任を全て官僚に押し付けて、政治家は誰一人責任を取らない。政治モラルの低下に国民の批判は依然として強いわけです。これは総理の認識を問うておきたいと思うんです。  あわせて、特に、この障害者雇用率未達成の事業主に対しては、不足人数掛ける月額五万円、つまり年間でいうと六十万円の障害者雇用納付金を課しておきながら、未達成の省庁は何のおとがめもなしということは全く理解し難い、こういう声が多く寄せられています。この点についても、総理、国民に説明をしてください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 行政をめぐる様々な問題について国民の信頼を揺るがす事態が起こったことに対し、行政府の長として大きな責任を痛感しており、率直におわびをいたします。真摯な反省の上に、二度とこうしたことが起こらないように、全力を挙げて再発の防止に向け、関係大臣とともに総理大臣としての責任を果たしていく覚悟であります。行政府の長として一層身を引き締め政権運営に当たることにより、国民の信頼、皆様の信頼を取り戻してまいります。  今回の厚生労働省における毎月勤労統計調査に関する問題については、事案の重大性を踏まえ、厚生労働省の政務三役が、厚生労働行政を担う政治家としてけじめを付ける観点から、就任以来の給与等を自主返納したところであります。その他の事案についても、その事案に応じてしかるべき対応を行っているところであります。  そして、障害者雇用に関する問題でございますが、国の行政機関の多くで障害者の法定雇用率を達成していないことが明らかとなり、検証委員会からは、障害者雇用を促進する姿勢に欠けていたなど、大変厳しい指摘を受けました。  このため、私から各大臣に対し、この事態を深く反省し真摯に受け止め、組織に、組織全体として再発防止にしっかりと取り組むよう強く指示をしたところであります。これを受け、全大臣から各省事務方に対し、二度とこのような事態が生じることのないよう、また障害のある方の雇用の推進に全力で取り組むよう注意、指導が行われたところであります。  今国会に提出をした障害者雇用促進法の改正法案などにより、各府省の責任体制の更なる明確化や再発防止策の徹底を政府一体となって推進することで責任を果たしてまいりたいと思います。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 全く納得できません。  本当に政治家がしっかりと責任を取らない、そういうことがこんなことを何度も繰り返しているということじゃないですか。特に申し上げておきたいのは、この一連の問題というのは、官僚機構が国民に奉仕するという立場から離れて権力に服従、奉仕をする、こんなふうに変質をしてきている、このことを正すことこそが今政治に求められていることだということをしっかりと申し上げておきたいと思います。  そして、この安倍政権の下におけるこうした、去年からそんたくが何とか大賞になるようなばかな話がありますけれども、そうしたことが続き、このようにデータの捏造やら改ざんやら、本当にこんなことがどんどんどんどん続いている。  ついには、後ほど同僚の小川委員が指摘をいたしますが、塚田国交副大臣、総理と副総理にそんたくをして道路の調査をやることにしたんだと。何度もそんたく、そんたくと、こんなことを公然と選挙の集会で何度も言う。もうたるみっ放しじゃないですか、これ。(発言する者あり)与党議員からも、そうだそうだとおっしゃっているじゃないですか。  本当にそういう意味では、利益誘導で票を集めようなどという、こういうことはあってはならない不見識だし、まして、そんたくによる政策決定があってはならない。本当にそう思うのなら、総理、塚田さん、直ちにこれを更迭すべきじゃありませんか。そのことをはっきりと答弁願いたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 発言の詳細は承知をしておりませんが、本人も事実と異なる発言と認めておりますし、そうした発言をしたことは問題であります。  既に本人から撤回し謝罪したところと承知をしておりますが、まずは本人からしっかりと説明すべきであり、そのことを肝に銘じて職責を果たしてもらいたいと考えております。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 いやいや、おかしな話じゃないですか。本人は、事実と異なる。じゃ、うそをついて票を集める、そういう利益誘導まがいのことをやったということになるんじゃないですか。ちゃんと、そんなことはしっかりとただして、まず任命責任者がはっきりとさせるべきじゃないですか。全く納得できません。この問題は、この後、小川議員に譲りますからこれ以上追及しませんが、そのことを、更迭を強く求めておきたいと思います。  第三に、防衛省の不適切な、あるいは不明朗な支出問題について伺いますが、その前に、まず昨年度の会計検査院の検査報告、国費の不適切支出などを掲記されたものは三百七十四件、指摘金額は一千百五十六億円に上るわけで、依然として巨額であります。中でも防衛省分は全体の半分以上の六百三十九億円にも上るわけですが、まずこの全体の受け止めを総理から伺いたいと思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十九年度検査報告におきまして、会計検査院から、御指摘のありましたとおり、三百七十四件、一千百五十六億円の指摘を受けたということは誠に遺憾なことであります。  検査報告を受けまして、まず十一月、昨年の十一月十三日の閣僚懇談会におきまして、私の方から各大臣に対し、予算の厳正かつ効率的な執行と経理の適正な処理を求めるように要請を行ったところであります。  平成三十一年度予算でいえば、例えば日本年金機構による住民情報の照会について、指摘事項を踏まえて対象者を限定することにより経費を削減するなど、各事業において検査報告のいわゆる内容を適切に反映させたところでもあります。  今後とも、決算やいわゆる検査報告というものを予算編成や予算執行に適切に反映させるよう努力させていきたいと思っております。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 また、この防衛費をめぐる不適切、不明朗な支出は再三指摘をされて、一昨年も検査院から二件報告をされました。  特に、アメリカの対外有償軍事援助、いわゆるFMSによる武器購入は、代金は先払いで価格、納期はアメリカ任せ、この不平等な契約で、日本が購入を決めたのを見計らってアメリカ側が値段をつり上げてきた疑いが指摘をされてきました。今やその契約金額は、二〇一一年度の四百三十二億円から、一八年度には十倍の四千百億円、そして一九年度は十六倍の七千億円が予定をされています。アメリカの言い値で莫大な国費が浪費されている疑いであり、参議院は、昨年も会計検査院に防衛装備品等の調達状況の検査要請を行いました。  防衛大臣、この不平等、不明朗なFMSによる防衛装備品等の購入契約をどう改善をされたのか、分かりやすく御説明ください。

岩屋毅自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岩屋毅君) その前に、先ほど先生が指摘をされた会計検査院からの指摘事項は、防衛省に対する指摘事項は合計八件、金額にすると約六百三十九億円でした。しかし、その九割の六百十六億円につきましては、装備品等の重要物品に関する書類作成の不備を指摘されたものでございまして、国に金銭的な損害を与えたものではございません。いずれにしても、改善をすべく直ちに措置を行ったところでございます。  そして、ただいま御指摘の、FMS調達をどのように改善してきたかというお尋ねでございますが、このFMS調達に関して会計検査院より指摘を受けましたのは、その計算書と受領検査調書との照合につきまして不一致があると。これは、米国政府に対して原因調査を求めたところ、主たる原因が受領検査調書に添付される出荷証書の記載不備にあることが分かりました。  私どもとしては、米側にこの対策を講じるよう今要請をしておりまして、本年一月に防衛装備庁長官とカウンターパートであります米国防安全保障協力庁長官との間で協議をさせているところでございます。  このほか、今先生から御指摘ありました価格の透明性の確保、生産遅延など、様々な問題がございますので、この一月、私も米国のシャナハン国防長官代行との間で、FMSに関する諸課題の改善に関しまして協議を行っていくという話をさせていただいたところでございます。  引き続き、日米間で一層緊密に連携を図りながら、FMS調達の適正化に向けて対応してまいりたいと思います。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 大臣、何も昨日おとついこれが問題になったんじゃないんですよ。前から言われていた、私も何度もこれは追及してきた。しかし、現実に、先に前払で、代金は前払で、価格と納期はアメリカ任せと。これ変わったんですか。ここが一番問題じゃないですか。それを、今協議をしていますとか、これからやりますとかというのは、余りにも怠慢じゃないですか。だから私たちは、貴重な国民の税金を無駄遣いしている、浪費をしている、こう指摘をしているわけですよ。  そんな単なる決意だけ述べられていては駄目ですから、具体的にどういうふうに改善されたかを明確に国会に報告していただくことを求めておきます。  そして、依然このFMSによるこうした不明朗な契約がある下で、政府は先頃、防衛調達に関して、財政法が定める国庫債務負担行為の五年間の年限を超えて、最長十年まで延ばす特措法を押し通しました。  憲法八十六条は、財政民主主義の原則から予算単年度主義をうたっています。それは、過去の侵略戦争で、軍事費を単年度主義の例外として、戦費調達のために大量の国債を発行するなどして国の財政と国民の生活を破綻させたという苦い経験から、教訓からそのようにしてきたわけです。  その中で、たまたま例外規定のこの五年ということにしてみても、国会議員の任期からいえば衆議院は四年しかない。そういう点でいうならば、この五年でも国会のチェックが利くのかが問題なのに十年まで延ばしますというのは、まさに財政民主主義に反し、国会の予算審議権を侵害をし、財政を硬直化させる暴挙であり、やっぱり元に戻すべきだということを強く求めておきたいと思います。  また、国会としては、兵器の爆買いや軍事大国化はやっぱり厳しく監視をしていかなきゃならぬ、そんな決意を新たにさせられました。  そこで、次に、この関連でイージス・アショアの導入について伺います。  政府は、一昨年十二月、中期防や防衛大綱にも入っていないミサイル防衛システム、イージス・アショアの導入を突如決めて、国会論議も経ないまま地元説明を進めて、五年後の配備を予定をしています。理由は、北朝鮮の数百発の弾道ミサイル保有、これが理由だということでありますが、しかし、よく考えてみれば、一昨年の十二月、しかし今日の情勢、昨年の六月の米朝首脳会談によって、政府自身が、日本にいつミサイルが向かってくるか分からない状況は明らかになくなった、官房長官が談話でこう表明されたように、情勢は大きく転換をしている。二月の再会談は成果がなかったようですけれども、しかし対話は継続しておって、この春の大規模な米韓合同軍事演習も中止になりました。  また、トランプ大統領は、安倍総理からノーベル平和賞に推薦されたのは、日本の領土を飛び越えるようなミサイルが発射されていたが、今は突如として日本人は安心を実感しているから安倍さんがこういうふうに私を推薦してくれたんだとも発信をしている。  こうした事態を勘案すれば、五年後のイージス・アショアの配備というのは全く情勢に適応したものとは言えないし、むしろこれを取りやめて、米朝の対話に加わって非核化の流れを推進することが賢明なんじゃないですか。  総理は、今度は私が金委員長と会う、話し合う、こう表明されているけれども、配備中止というのはその格好の材料になるんですか。この点は、総理、どうお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) トランプ大統領は、北朝鮮の核・ミサイル問題の解決に向け果断に対応されていると考えています。先般の首脳会談に関しても、朝鮮半島の非核化を実現するとの強い決意の下、安易な譲歩は行わず、同時に、建設的な議論を続け、北朝鮮の具体的な行動を促していくとのトランプ大統領の決断を全面的に支持をしております。  同時に、我が国の防衛を考える上では、我が国を射程に収める数百発の弾道ミサイルが現実に存在しているという事実から目を背けることはできません。米国の認識も同様であり、シャナハン国防長官代行は、第二回首脳会談後の本年三月、米議会において、北朝鮮の核、ミサイルは引き続き米本土及び同盟国にとって脅威であるとの見解を示しているものと承知をしています。また、本年、米国防省が公表した公文書にあるミサイル防衛レビューにおいても、同様の認識が示されているものと承知をしております。  いかなる事態においても国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは、政府の最も重要な責務であります。防衛装備品については、事態が切迫してから取得をしようとしても間に合いません。そのため、いかなる事態にも対応し得るよう、平素から万全の備えをしていくことが必要であります。イージス・アショア二基の導入により、我が国全域を二十四時間三百六十五日、長期にわたり切れ目なく防護することが可能となり、また隊員の負担も大きく軽減されます。  イージス・アショアについては、このような考え方の下、我が国の主体的な判断により導入を決定したものであり、この方針には変更はございません。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 軍事技術面の問題はこれはここで議論をいたしませんが、イージス・アショアは一基で二十四発しかミサイル防衛できない。日本全土をそれでやれるわけがないということになるわけで、今のことについては私は大変なまやかしだと言わざるを得ません。もっと言うならば、総額六千億円にも上る高い買物、今更トランプ大統領に断れないということじゃないかと。そんなことをやっていると、日朝首脳会談の実現さえ危ぶまれるな、こんな感じを申し上げておきたいと思うんです。  そこで、イージス・アショアの配備場所について防衛大臣に伺います。  軍事専門家から、東京や大阪の防衛であるというのならば、ミサイル軌道のほぼ真下の能登半島や隠岐島周辺に配備するのが常識だけれども、秋田はハワイ、山口はグアムへのミサイルの軌道の下なので、つまりはアメリカの基地防衛に日本が巨費を投じて配備するのではないかというふうに批判がされています。  なぜ秋田や山口なのか、よく分かりません。

岩屋毅自由民主党防衛大臣

○国務大臣(岩屋毅君) イージス・アショアの導入は、あくまでも我が国を守るためのものでございます。  そして、候補地につきましては、可及的速やかに配備するという観点から、全国の自衛隊の施設を対象として検討させていただきました。そのときの条件は、バランス良く我が国全域を防護できる、それから遮蔽がなく広くて平たんな敷地を確保できる、さらには電力等のインフラの確保が見込めるといった条件を満たす場所として、秋田県の新屋演習場及び山口県のむつみ演習場の二か所を候補地として選定をしたものでございます。  この候補地につきましては、あくまでも東京や大阪を含め我が国全域を防護する観点から決定したものでございまして、一部指摘されているような、ハワイやグアム、米国の防護とは関係がございません。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 いずれにしても、ここは技術論の問題が随分ありますから、むしろ安保、防衛委員会などでしっかりと議論をされるべきだと思いますが、いずれにしても、現地での大反対を踏まえて、壮大な無駄遣い、取りやめるべきだと、今の情勢から言うならば。そのことを申し上げておきたいと思います。  時間がなくなってまいりましたから、最後に、使用済核燃料の最終処分場問題、お聞きをしておきます。  政府は、東電福島第一原発事故の原因究明もないまま、原発安全神話に逆戻りをして、原発を成長戦略に位置付けて再稼働と輸出に躍起になっていますが、輸出そのものはもうほぼ破綻をしたというふうに思います。  ところで、この原発からの危険な使用済核燃料、今や一万九千トンに上る、こういう状況にあるんですが、しかし、稼働から半世紀たった、いまだに最終処分場はない、その意味でトイレなきマンション状態だと、こう言われてきました。これについて経産省は、処分地選定に二十年、その後、処分施設の操業までに五十年、つまり現職国会議員は誰一人この政治の場にいない約七十年後の操業見込みと、こう唖然とするような答弁を行ってきました。  そこで、確認しますが、最終処分場の操業で七十年掛かるということでよいのかどうか。一方、総理は私の問いに対して、処分場確保は私たちの世代の責任だと、こういうふうにお答えになっている。そこで、総理、私たちの世代の責任だとすれば、その操業はいつ頃を目指すということになるのか、また、その造成に電気事業者の負担はどうしようと考えているのか、この点について明確にお答えいただきたいと思います。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 過去、政府の答弁で五十年と述べたのは、これ操業期間も含めてでありますから、操業開始まで二十プラス五十で七十年ということではないので、そこは御理解いただきたいと思います。  最終的に高レベル放射性廃棄物の最終処分場を確保するということは、これは現世代の責任として、次の世代に先送りをしてはいけない課題だと思っています。そういう意味で、国が前面に立って対処すべく、二〇一七年七月に科学的特性マップを公表以降、精力的に対話活動を行っています。  フィンランドが今、唯一工事が進んでいる、世界で唯一例ですけれども、ここでもやはり国民の理解、地域の理解を得るために一定程度時間を掛けてやってきている。このことに学びながら、我々も丁寧に進めたいというふうに思っています。  また、費用については、これは最終処分法という法律がありまして、原子力事業者などが発電電力量に応じて、毎年度、処分事業の実施主体であります原子力発電環境整備機構、NUMOに拠出する制度となっていまして、建設費総額で三兆円ぐらいを見ていますけれども、うち、もう一兆円程度は積み立っているという状況であります。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま世耕大臣から答弁したとおりでございます。

又市征治立憲民主党・民友会・希望の会

○又市征治君 政府の考えで今の答弁だとすると、操業までに約三十年ということですよね。これ一体全体、我々の世代の解決ということに三十年もたってなるんですか。そのことについて、もっとやっぱりしっかりと、総理はおっしゃったことに対して責任を持ってやっていただきたい。三十年後の操業、そんな格好では話になりませんよ。  以上を申し上げて、時間が参りましたから、改めてこの問題は委員会で追及していきたいと思います。終わります。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 関連質疑を許します。小川敏夫君。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 立憲民主党・民友会・希望の会の小川敏夫でございます。  まず最初に、下関北九州道路に関する国交副大臣の発言についてお尋ねいたしますが、この発言、よく分析しますと、私は、総理とか副総理はそんなことは言えませんという発言がある、この言葉の趣旨に非常に重大な意味があると思うんですね。すなわち、副大臣のところに頼みに来たのは自民党の政治家でありますけれども、しかし、内容は、実は総理とか副総理が望んでいる、言っていることなんだけれども、総理や副総理が自分の口では言えないから、だから代わりに自分たちが来たんだと、こういうやり取りというふうに理解できるわけです。  ですから、これはそんたくじゃなくて、あうんの呼吸で、総理や副総理の御要望を伝えに来た人を通じて、うん、分かったということだと思うんですが、総理、この国交副大臣の発言について、どのようにお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 発言の詳細は承知をしておりませんが、本人も事実と異なる発言と認めておりまして、そうした発言をしたことは問題であります。  既に本人から撤回をし謝罪したところと承知をしておりますが、まずは本人からしっかりと説明すべきであり、そのことを肝に銘じて職責を果たしてもらいたいと考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 発言したことは事実、ただ、発言の中身は記憶違い、勘違いと言っても、都合が悪いからそういうことにしているんだというふうに疑念を抱かざるを得ない。特に、発言の内容が、例えばこの下北道路が棚上げになっていた、それから国直轄で四千万円の予算が付いたと、まさに事実に即しているわけでありまして、そして依頼に来た自民党の議員の個名もあって、非常に具体的な話の内容になっている。とても記憶違いあるいは作り事で話せる内容ではなくて、非常に現実的な話になっている。まさにこの発言の内容からすると、結局発言の内容のとおり事実であって、それを記憶違いと言うのは責任逃れの、国民に対してうそを言っているんではないかと、このような疑念を抱かざるを得ない。  そこで、基本的なことをお尋ねしますが、安倍総理はこれまでの政治家としての活動の中で下北道路についてどのように取り組んでいらっしゃいましたか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 下北道路というふうには言っていないんですが、下関九州横断道路ですか、かつて、かつて第二関門橋と、こう呼んでいたんですが、三十年ぐらい前ですね。  これはもう三十年来ぐらいからそういうことを、話があったのは事実でございまして、一国会議員としてそういう可能性を追求していきたいということは私は申してきたことがかつてあったわけでございますが、総理大臣でございますから、総理大臣として当然そういう要望をすることはないわけでございます。もちろん、地元の陳情等は伺ったことはあると、こういうことでございます。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 取り組んできたことがあるということ、すなわち、総理は、やはりこの下関北九州道路ですか、これについて積極的に行いたいという意思であるというふうに私はうかがえましたけれども、財務大臣、副総理はこの道路に関してどのような取組をこれまで政治家として行ってきましたか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 私も下北道路という名前は余りそんな詳しくないんで、第二関門橋という名前で呼んでいたんだという記憶が、私もその点は安倍総理と同じです。  三十年、もっと、これはもうちょっと前で、大分最近トンネルが閉鎖になる、通行止めになるという頻度の回数が多くなって、年間何十%か閉まっているんで、これ何とかしないとという話がずっとあっていたということでいろいろ御意見があったんですが、これはかつて私、選挙区だったのが今は選挙区じゃないものですから、余りその種の話は直接私のところに来たという記憶は最近はなかったと思いますけれども、財務大臣になりましてからも、御意見がいろいろ各県でしておられましたので、両県でしておられましたということは知っております。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 これまで具体的に、総理そして財務大臣にお尋ねしますが、名前は私は下関北九州ということで下北と言いましたが、この道路の設置につきまして、具体的に政治家として、例えば要望を取り次いだりとかあるいはそういうことを促進する集会に参加したとか、そうしたことの具体的な政治活動をしたことはありませんかとお尋ねしたわけでありますが、そうした、具体的に政治家としてこの道路建設を促進するそのような催しに加わったことはあるのかないのか、もう一度具体的にお答えください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほども申し上げましたように、かつては第二関門橋と言っておりまして、私の父の時代からそういう活動を、地域の議員が全部集まって活動をしていたと、こう記憶をしております。そして、私が議員になりましてから以降も、九州・山口経済連合会等々も要望していたのではないかと。  そういう単独の要望というのはないんですが、御承知のように、県あるいは地域で幾つかの要望を出しますから、そういう要望を実現をしていこうという会合にはもちろん出席をしたことがあります。単独というものは、余り御存じないかもしれませんが、それはないんですよ、普通。幾つかの要望があって、こういう要望を達成していこうと、こういうことだったのではないかと、こう思います。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) ほぼ同じですけれども、これだけの単独の大会というのを開かれたかどうかはもう知らないぐらい、したがって行ったことはありません。  それから、陳情を受けたことがあるかといえば、このことに関しての予算の照合等々は、ほかの下関、それから、下関じゃなかった、山口県、福岡県等々の合同の県の中に一つとしてあったと思いますが、これだけので陳情があったかというと、ちょっと正直、陳情幾つも来ますので、これだけのものであったという記憶はございません。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 総理、端的にお尋ねしますが、この道路について、総理としてはやはり建設したいというお考えをお持ちなんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 総理として建設したいかどうかということは、まさにこれは事実上、私がここでそういうことを申し上げると、そういう、まあ小川先生としてはそういうプレッシャーを掛けているのではないかという誤解を呼びますから、私はそういうことは申し上げませんが、しかし、私は議員個人として、先ほど麻生大臣が述べられたように、関門トンネルはこれ相当古いものでありまして、しょっちゅう工事をしていて片側一車線あるいは閉鎖になっているときが非常に多いわけでありまして、九州と本州をつなぐ大事な幹線がそういう状況になっている。  もちろん、一方、関門橋もありますけれども、橋もありますけれども、もう一つの方はそうなっているということで、これでいいのかということという問題意識はずっとこれは持っていたわけでありまして、例えば本州と四国をつなぐ橋は三本架かっているわけでありますが、人口規模として相当大きな九州とつなぐ道路がそこだけ、あるいは大地震が起こったときに果たしてそれでいいのかどうか。  九州で大きな例えば火山の噴火等があったときに、本州とつなぐもの、そこであれが、関門トンネルが不通になっているときに、橋の状況も厳しくなったときにそれでいいのかということは、随分これは議論になっていたわけで……(発言する者あり)ちょっと、いや、説明してくれと言われたので説明をさせていただいているところでございまして、それはそういうことが、議論があり、私も地元の議員としてはそれはよく承知をしているところでございますし、理解もしているところでございます。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 私は説明を求めたんじゃないんで、総理があるいは一人の政治家として望んでいますかというふうに言ったので、望んでいるかどうかをお答えいただければいいので、説明は要りません。  いずれにしろ、午前中の時間ですので質問はこれでまとめますけれども、総理とか副総理はそんなことを言えませんというこの言葉の意味は大変重要であって、要するに、総理とか副総理の話なんだけれども、自分じゃ言えないから代わりに来たよと言って、副大臣のところに挨拶に来た政治家が言った言葉だという、まさにあうんの呼吸でこのようなことが行われたんだというふうに理解できるということを述べまして、取りあえず午前中はこれで終わります。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、進藤金日子君及び佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠として中西哲君及び徳茂雅之君が選任されました。     ─────────────

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 休憩前に引き続き、平成二十九年度決算外二件を議題とし、全般質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 午前に引き続いて質問いたします。  塚田国交副大臣の発言は、自民党型の利益誘導政治あるいは利益誘導選挙というものを実に如実に表した貴重な証言であるというふうに思っております。この重要な発言について事実でなかったという副大臣の弁明は、その弁明自体がうそであるというふうに思わざるを得ない。  そこで、改めて総理にお尋ねします。この塚田国交副大臣を罷免しないんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 発言の詳細は承知をしておりませんが、本人も事実と異なる発言と認めており、そうした発言をしたことは問題であります。  既に本人から撤回し、謝罪したところと承知をしておりますが、まずは本人からしっかりと説明すべきであり、そのことを肝に銘じて職責を果たしてもらいたいと考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 しっかり説明するということは、発言した内容を更に深めてこの利益誘導型政治の内幕を詳細に説明していただきたいというふうに思いますが、副大臣、一言お尋ねしますが、御自分から責任を取って辞任する意思はないんですか。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) まず、改めまして、今回、四月一日の日に私が事実と異なる発言をいたしましたことで多くの皆様に多大なる御迷惑をお掛けすることになりました。改めまして撤回を申し上げ、国民の皆様に謝罪を申し上げたいと存じます。大変申し訳ございませんでした。  私の発言につきましては、菅官房長官、石井国土交通大臣に御説明申し上げ、それぞれ厳重注意をいただき、しっかりと説明責任を果たすように御指示をいただいたところでございます。  私自身は、説明責任をしっかりと果たすことによって職責を全うしてまいりたいと考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 辞めないというのはとても信じられない。国民の気持ちをそんたくするといいますか、国民の気持ちを理解してしっかりと責任ある対応をしていただきたいということを総理あるいは副大臣に申し上げます。  話題を変えます。森友の件についてお尋ねいたします。(資料提示)  質問の趣旨を若干説明いたしますと、地下三・八メートルの深いところにごみが多量にあるということで、膨大な撤去費用が減算されました。その三・八メートルの試掘、ごみがあるという根拠はこの試掘でありまして、この表の一番上にある図面が業者が提出した試掘位置図でございます。下にある写真は、かつて財務省が資料を廃棄した、しかし廃棄した資料が復元されたという資料の中に、二十八年四月五日の応接記録にとじられている写真でございます。この写真から、この試掘位置図の虚偽性というものが如実に明らかになりました。  具体的に言いますと、この試掘位置図の図面にある六、七、八番の試掘、これには穴の写真や穴から出たごみ土の山が写っている写真がこの報告書に添付されておるわけでありますが、この六、七、八番の試掘がある位置を撮影したのがこの一番下の二十三番の写真でございます。塀際に試掘の穴はありません。ごみ土の山もありません。すなわち、六、七、八の試掘というものは存在しないんです。ないものをあるかのように言って勝手に作った、これが膨大なごみ撤去費用を積算する根拠となった重要な資料でございます。  この事実を踏まえて、国交大臣、どのようにお考えですか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 当時、大阪航空局が見積りを行う際に材料の一つといたしましたのは、四月五日の後に事業者から提出されました試掘報告書でありますが、その試掘報告書におきましては、八か所の試掘の穴が示されているものと承知をしております。今パネルで示していただいた一番上の図であります。  他方、委員御指摘の写真につきましては、これは近畿財務局の職員が平成二十八年四月五日の現地確認について作成したものと承知をしておりますので、国土交通省としてこれを正確に解釈するのは難しい面があることは御理解いただきたいと思いますが、この資料を作成した財務省からは、これまで国会において、近畿財務局は具体的かつ正確に穴の位置を確認していたわけではなく、あくまで全体のごみの状況を確認したものであると。それとまた別の位置図ですけれども、近畿財務局が写真を撮った位置図がありますが、その四月五日当日、写真を撮った近畿財務局の職員が職場に戻った後で記憶に基づき作成したもので、どこまで正確に作成したか分からないとの答弁があったものと承知をしております。  このため、国土交通省といたしましては、御指摘の写真だけで試掘穴がないといった断定をすることは難しいと考えております。  その上で申し上げれば、この近畿財務局撮影の写真について、一番下の写真については、確かに写真の背景からおおよその撮影した位置や方向は分かると思いますけれども、御指摘の写真は白黒であり、非常に写りも不鮮明であることから、この写真をもって穴が写っているか写っていないかについて明確に断定することはできないと考えております。  いずれにいたしましても、委員御指摘のように、試掘穴の掘削の件につきましては、平成三十一年三月一日の衆議院財務金融委員会の理事会における御議論を踏まえまして、三月十二日に大阪航空局より設計業者に確認文書を出したところでありますので、これに対する事業者からの回答の中で明らかになる部分もあると認識をしております。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 言葉でごまかしちゃいけませんよ。位置が分からないといったって、背景に写っているマンションや民家の位置から、この位置は絶対間違いないという客観事実です。そして、不鮮明だから分からない、確かに不鮮明ではあるけれども、しかし、穴がないこと、そして穴を掘ったごみ土の山がないことはこの写真から明らかじゃないですか。皆さん見てください。この写真を見て、穴がありますか、ごみ土がありますか。テレビ見ている国民の皆さんもこの写真を見てください。フェンスの溝があって、木まで木材があって、全部フェンス際があるけど、フェンスの際に試掘の穴も一個もないし、試掘から出たごみ土の山、全くないじゃないですか。この客観的事実を言葉でごまかして何やら責任を免れようとする、そんな姿勢は絶対に許されない。まさに三・八メートルのごみ山の試掘の根拠が崩れた。  ほかにも、もう既に写真の使い回しなどが出ている。この根拠が崩れたということ、この森友学園のこの不正払下げ問題については更に追及してまいります。  総理に一つお尋ねいたします。  総理は、平成二十四年九月に森友学園に講演に行く約束をしておりました。それについては、急遽総裁選挙に出るということでお断りになって行っておりませんが、その際に、総理は、署名が入った文書を、そういうことで行かれなくなった、改めて必ず伺いますからという文書を森友学園側に送っていませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘の手紙については詳しくは覚えておりませんが、そのような手紙を恐らくファクスか何かで送ったことはあったかもしれないと思います。  いずれにいたしましても、講演についてはお断りをして、籠池氏とは一対一などでお目にかかったこともなく、個人的な関係はないことはもうこれまでも国会で何回も答弁をしているとおりであります。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 その手紙というのは、資料でお付けしました、この安倍晋三さんのこの署名が入ったこの手紙ということでよろしいですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正直言って、七年前のことでありまして、総裁選挙に出る前の日の話でございまして、様々な日程を変更する中における一つでございまして、詳しくは覚えておりませんが、手紙というか、ファクスで出したのではないかと事務所は言っております。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 私の意見も入りますがね、この文章ですと、後日、必ず挨拶させていただきますと、総理は固い約束をしている。しかし、その後、総理になられて、総理自身は森友学園に行っておりませんが、総理の奥様は三回行っていらっしゃる。私は、総理が行くと約束したけど、御自身が行かれないから、代わりに奥さんが行かれたんではないかと、このように推測するんですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは小川さんの推測だろうと思いますし、もう私、総裁になりましたから、恐らく先方ももう無理だということだったんだろうと、こう思いますね。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 じゃ、質問を変えますが、さっきのツクダ国交副大臣の発言の中で……(発言する者あり)塚田、はい、一つ事実と違う発言がありまして、この道路の廃止を決めたのは、計画の中止を決めたのは自民党時代のことですけれども、塚田副大臣の発言見ますと、民主党政権が止めたと。まさに悪魔の時代だというような、事実を誤った上で民主党を誹謗するような趣旨がございました。その民主党が悪魔、悪夢だというと、総理の発言の中で、民主党時代は悪夢の時代だったというふうに、国民生活が悪夢だったというような趣旨のお話がございました。  それで、改めて、アベノミクスこそ本当に国民に悪夢を強いているということを具体的に根拠を持って指摘させていただきます。  この表、資料見てください。  まず、実質賃金です。厚生労働省の毎月賃金統計。まさにアベノミクスが始まってから、勤労者の平均賃金は下がっているんですよ。上がっているんじゃないんで、下がっているんです。総理、あなたが悪夢の時代と呼んだ民主党時代から更に三・三ポイント以上も実質的に下がっておる。まさに民主党時代が悪夢なら、アベノミクスはその上を行く巨大悪夢じゃないですか。  この毎勤統計に基づく実質賃金が下がっているというお話をすると、これまでも総理の説明を聞いてきました。総理は、いや、生活が落ち着いたから奥さんがパートに出ると、すると、パートに出た奥さんの給料は安い、だから平均すると下がってしまうんだという総理の説明を、まあ私から言えば弁解ですけれども、何回も聞いてきました。それで、そういう説明が、総理の説明やあるいは弁解が実は間違っている、当たらないということを示すために、この二つ目の表を付けさせていただきました。  これは、総務省の家計調査。勤労者世帯の世帯主の勤め収入です。勤労者世帯の世帯主ですから、奥様がパートに出たとしてもその奥様の分は入っていません。勤労者世帯の世帯主のその賃金がどうなったのか。やっぱり下がっていますよ。だから、奥さんがパート云々は関係なくて、まさに勤労者の、世帯主の賃金が下がっている、これがアベノミクスの実態じゃないですか。  こういう下がっている数字を見ますと、統計上何とか上げたいなと。何か毎月勤労統計は、前年は統計の取り方を変えてしまって、そして、それを戻すといっても、去年のそのまた前年との比較の上において同じ調査をすれば、本当はマイナスなんです、私どもが計算すればね。しかし、厚労省はその参考値を出さない。しかし、そういう統計の調査の変更がなかった勤労調査の方を見たら、昨年はがくっと下がっているじゃないですか。やっぱり実質的に勤労者の賃金は下がっているのが正しい統計だというふうに思っております。  そこで、ただ勤め人の勤労者の賃金を上げろ上げろと言っても、企業が払えないんなら、これはしようがない。賃金を上げたために会社の経営が成り立たないんだったら、それはしようがないから、それは合理的な範囲で決めなくちゃいけない。  そこで、私が付けさせていただきました、この一番下の資料、これは財務省の法人企業統計から出した企業の利益準備金、いわゆる内部留保です。増える一方じゃないですか。しかも、これは平成二十九年。平成三十年は更に増えています。しかも、この数字には多少からくりがあって、金融・保険業が入っていない。金融・保険業を加えると、もう既に五百数十兆円もの含み益を法人が持っている。  すなわち、働く人の賃金は下がった、しかし、その分企業の利益として膨らんでいるんだから企業は働く人の賃金を上げる力があるのに、結局払っていない。これは政治が悪いんじゃないか。それをやったのは、まさにこの賃金が下がり続ける平成十年頃に派遣労働を大幅に解禁した、まさに雇用を不安定化したからだということになりますが。  総理、このようにアベノミクスは働く人の賃金を下げているというこの厳然たる事実について、どのようにお考えですか。

茂木敏充自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(茂木敏充君) まず、真ん中のグラフから説明をさせていただきますと、二人以上の世帯ということでありますが、これは必ずしも御主人が働いて奥さんがいるという家庭には限りません。例えば、何というか、女性が世帯主になることもあるわけであります。さらには、お年寄りの家庭でどちらも働いていなかった家庭から高齢者でも活躍をするようになる、こういう状態が生まれてくる。  さらには、テレワークによる仕事が生まれる、そして企業もフレックスタイム制を導入するなど、多様な働き方が拡大して雇用環境が大きく変化している状況では、誰もが均質な労働力を同じ時間提供している場合の計算上の一人当たり賃金よりも、日本経済全体で見て総雇用者所得が伸びているかどうか、これを見た方が経済の実態を見るのに適切と考えております。この総雇用者所得につきましては、名目、実質共に二〇一五年半ば以降増加傾向が続いておりまして、国民生活に密接な雇用・所得環境は着実に改善をしていると。  内部留保の話がありましたが、賃上げ行われていないのかといいますと、連合の調査でも今世紀に入って最も高い水準の賃上げが昨年まで五年連続で実現しておりまして、今年も賃上げの流れは続いております。(発言する者あり)

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指名でございますので答弁させていただきますが、それは、今全く、先ほど毎月勤労統計についての私の反論というか、事実上論破をさせていただいたと思っているんですが、それに対するまた再反論だったと思いますが、構造は同じなんですね。  家計調査では、二人以上の世帯のうち勤労者世帯の実収入が昨年から実質で減少に転じている、これは高齢者を世帯主とする世帯の割合が上昇しているんです。世帯構造がこれ変化をしている中なんですね。好調な雇用情勢を反映して再雇用などで働く高齢者の就業が増えたことにより、こうした高齢者の世帯が無職世帯ではなくて新たに勤労者世帯としてカウントされるようになった結果であります。  なお、この数値を世帯主年齢が六十歳未満で見ますと名目でも実質でも増加をしておりまして、家族全体の稼ぎは増加をしています。さらに、世帯主本人の収入を見ても、六十歳未満では名目でも実質でも増加をしているということでございます。

小川敏夫立憲民主党・民友会・希望の会

○小川敏夫君 答弁で時間を使われてしまって時間がないので指摘するだけで終わりますが、給料が下がっているだけじゃないので、このように、消費者物価、民主党政権からアベノミクスに変わって、消費者物価は五%も上がっているのに年金の基礎額も生活扶助も下がっている。まさに国民を苦しめているのがアベノミクスじゃないですか。まさに巨大な悪夢政治がアベノミクスですよ。  終わります。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史でございます。本日はどうぞよろしくお願いを申し上げます。  今決算委員会、平成の時代の最後の決算委員会であり、また、新たな時代、令和の時代の最初の決算委員会となってまいります。やはり、この懸け橋となるこの決算委員会、しっかりと、平成の時代、政治、しっかりと振り返って次の時代につなげられるような、そういう質疑を今日はしっかりと私自身もしてまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。  そんな平成の時代を象徴するかのようなといいますか、つい最近の出来事にはなりますが、そんたくという言葉、こうした言葉がまた発せられて問題と今なっております。  冒頭、まず、このそんたく発言について、改めて国交副大臣にお伺いをしたいと思います。今日は副大臣にも来ていただきました。  まず、副大臣に確認なんですけれども、間違って集会で何をお話しされてしまったんでしょうか。この点について事実を確認させていただきたいと思います。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 四月一日、福岡県の会合におきまして、下関北九州道路をめぐる発言をいたしました。この発言の内容が事実と異なっていたため、翌日撤回し、謝罪を申し上げました。大変申し訳ございませんでした。  具体的には、私がそんたくをしたという発言を申し上げたことは事実とは異なります。また、吉田参議院議員自由民主党幹事長の発言部分を引用させていただきました部分についても、事実とは異なりますので撤回をさせていただきました。誠に申し訳ございませんでした。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 議員の個人名までは私は聞こうとは思っていないんですけれども、そうはいいましても、やはり重要なそんたくをされた方がいらっしゃると思います。誰に対してどんなそんたくをしたと御発言をされたんでしょうか。そこのところだけ、もう一度確認をさせてください。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 発言の中で、安倍総理、麻生副総理のことについてそんたくをしたという趣旨の発言をしてしまいました。それは事実とは異なるということで撤回をさせていただきました。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今、総理と副総理のお名前が出ました。お二人のことをおもんぱかって、そんたくをして、下関北九州道路の調査が進むようにという思いをそんたくをされたということであります。  なぜ事実と違う発言をしてしまったんでしょうか。その点についても確認をさせてください。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 当日、福岡県の集会におきまして、大変大勢の方がいらっしゃる中での発言でございました。私もその場内の雰囲気の中で、許されることではございませんが、事実とは違った発言をしてしまったということで、大変申し訳なく思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 事実関係は今お話しされたことだと思います。なぜそういう発言をされてしまったのか、その点についていま一度御答弁をいただきたいと思います。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 大勢の方のいる会合でございましたので、地元の既に決定をした事業案件について御説明をする際に、私が、許されることはありませんけれども、事実と異なる表現をしてしまったということで、大変に申し訳なく思っております。改めておわび申し上げます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 なぜという部分にやはりお答えをいただけていないんですけれども、事実と違う発言をしたということは認識をされていた。つまりは、自分はうそを言っているということを認識しながらお話をされたんでしょうか。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 発言をいたしましたときの内容につきまして翌四月二日に報道されているという事実を知りまして、改めて自分の発言内容を思い起こしまして、その内容が事実と異なる内容であったということの認識に至りましたので、二日の時点で発言を撤回をし、謝罪をさせていただきました。申し訳ございませんでした。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 副大臣、お話しされているときに、自分が何をしゃべっているか認識されていなかったんですか。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 発言をしたときは、先ほど申し上げたとおり、大変大勢の方の会合だったものですから、熱が入ってしまい、発言をしてしまったということでございます。  許されることではございませんが、事実でないことを発言をしてしまったことについては本当に心よりおわびを申し上げるしかございません。大変申し訳ございませんでした。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 繰り返しになりますけれども、うそをついたという認識はございますか。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 発言のときは、今申し上げたような状況の中でございました。うそを言っているという認識で発言をしたわけではございませんが、改めて発言を翌日に文章等で確認をさせていただいた折に、私の申し上げたことが事実でないことでございましたので謝罪をし、撤回をさせていただいた次第でございます。誠に申し訳ございませんでした。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 非常に摩訶不思議な答弁だと思います。私は、塚田先生が委員会の委員長をされているときにもその委員会にも所属をしておりましたし、これまでも政治家の活動の中で先生と御一緒させていただくことがございました。非常に聡明な方です。常に落ち着いておられる方です。冷静沈着な方です。そんな塚田さんがついその場の雰囲気にのまれてうそを言ってしまったというのは、本当に信じられないんです。であるならば、その場でうそを言われたのか、本当はそのときは本当のことを言っちゃったんだけれども今うそをついているのか、どちらかがうそなんです。  通告しておりませんが、総理に一つお伺いをしたいことがございます。  有権者の方々の前で、たとえその場の雰囲気が盛り上がっていようとも、政治家が支持を集めるためにその皆さんの前でうそをつくということ、この点について、総理、どのように受け止められますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然、政治家は、有権者の前で真実を語らなければならないわけであります。あるいは、目指すべき方向あるいは実現すべき政策について真実を語るということであります。もちろん、ただ、それが結果として実現できないことがあるかもしれませんが、目指すべき方向についてその方向を実現しようという考え方の下、述べるのは、真実を述べているということだろうと、こう思うわけでございます。もちろん、真実を述べなければならないと、このように考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 総理、今私が申し上げたのは、現実のものに対して、起きてしまったことに対して、それがうそだったということに対してどうお考えになりますかということをお伺いしました。総理が今言われたのは、こういうことを目指したい、それに対して努力をした、でもそれが至らなかった。全く言っていることが違います。  私は、実際にうそをついたという事実に対してどのようにお考えになりますかということをお伺いしました。もう一度御答弁をいただいてよろしいでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 事実と異なることを有権者の前で述べたということは、これは重大な問題であろうと、こう思います。塚田議員におきましてはしっかりと肝に銘じていかなければならないと、このように考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 それだけ重大な問題を犯したことに対して、肝を銘じるだけでよろしいんでしょうか。やはり総理として大きな決断をされるべきではないかなと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私もこの発言の詳細についてまだ承知をしていないわけでございますが、本人も事実と異なる発言と認めておりまして、そうした発言をしたことは問題で、先ほども申し上げましたように問題であります。  既に本人から撤回し、謝罪したところと承知をしておりますが、本人からしっかりと説明すべきであり、そのことを肝に銘じて職責を果たしてもらいたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 ですので、総理に是非事実を、真実を知っていただきたいと思いまして、御本人にも来ていただいて、詳細についてお話をいただきたかったんですが、残念ながら話してもらえない。こういう場があっても真実を語ろうとしない。何がうそなのか、何が真実なのか、全く分かりません。分かるのは、副大臣御本人、塚田さんです。是非、責任ある態度を御自分でお決めになられることを改めて私からはお伝えをさせていただきたいと思います。  本件についてはまだまだ質疑はありますけれども、ほかにも案件ございますので、次に移らさせていただきたいと思います。  続いて、これもやはりこの平成の時代に起こってしまった行政の不祥事です。障害者雇用の水増し申請についてということでございます。これまでも度々いろいろな委員会でも取り上げてこられたものではあります。  一枚、パネルを用意をさせていただきました。(資料提示)これは、テレビを御覧の皆様も大まかな内容については御理解いただいている件だというふうに思います。障害者の雇用が法律上義務付けられている中で、その法定雇用率という率を達成するために、数字上、さも障害者の方を雇用しているように偽って行政が申請をしていたということであります。  下の方に赤字で書きましたけれども、例えば視力の悪い方。普通に眼鏡を掛ければ視力が一・〇や一・二に回復する方、その方たちを視覚障害者だということで申請をされていた。その意味では、私も眼鏡掛けていますけれども、私もそういう意味では視覚障害者扱いに、もしかすると、公務員として勤めていればなっていたのかもしれません。  それから、既に退職された方。現場は退職された方を除いたリストを申請していたにもかかわらず、最終的には、人事を担当する部署が既に辞められた方を復活させて申請をしたということ。完全な、認識をした上での、単なる間違いではありません、故意的に行った、そういう不祥事であります。  この結果として、表の左端になりますが、一番上のところに数字を記載をいたしました。四千名の方が実は雇用がされていない、雇用しなければいけない数字ということになります。国の中央だけで四千名、それ以外にも、地方を含めますと合計で一万名の方を、障害者の方を雇用しなければならないのが今の状況ということになります。  既にこの振り返りが行われまして、公務部門として今雇用を行っているということになりますけれども、厚労大臣にお伺いをいたします。  既にほかの委員会の中で、民間に例えば勤めておられる障害者の方が公的部門に移動されてしまうんではないか、また、これから働きたいと思っている方が、より大きな雇用の受皿となっております公的部門の方に流れてしまうのではないか、結果として民間企業の障害者の方の雇用に大きな影響を与えるのではないか、これはもう従来から民間からも懸念として示されていた意見であります。  これに対して、既に大臣は、雇用の影響というものをしっかりと確認をしないといけないということで、調査を行うということを明言はされておりますけれども、いつまでにどのような調査を実施するのか、この点について確認をさせてください。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) 各府省の採用計画に基づく障害者の採用状況について、現在調査を実施中であります。  具体的には、平成三十一年一月一日から三月三十一日までと四月一日に採用された方について、障害種別、常勤、非常勤の別に加えて、国家公務員の障害者選考に合格したため民間企業を離職した人数などについて調査をしております。  各府省における作業に一定の期間を要することから、時期はお答えはできません。できるだけ、いずれにしてもできるだけ早期に取りまとめたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 大臣、その調査を行うことで、民間企業への影響があったかどうかということは確認できるということでよろしいんでしょうか。

土屋喜久厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。  今大臣から御答弁申し上げましたように、国家公務員の障害者選考などに合格をしたため民間企業を離職した方、これが今度の採用の中にどれほど人数が含まれているかということが分かってまいると思っておりますので、その意味で、民間から公務部門に移られた方の状況が分かってくると思っております。それを分析をして御報告を申し上げたいと思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 実際に移られた方ということではありますけれども、本当は移られた方だけではなくて、さっき言った、まあそもそもどっちにということでね、大きな固まりが公務部門の方に流れてしまう、これも本来であれば影響だと私は思いますけれども、こうした影響については何か調査することは考えられていますか。

土屋喜久厚生労働省職業安定局長

○政府参考人(土屋喜久君) 今回の調査では、まず採用の状況を確認をするということで、三月までの採用と四月一日採用について調査をし、かつ、はっきりした影響という意味では、やはり民間を離職してこちらに移られた方ということであろうかと思っておりますので、その点を調査をさせていただきたいと思っているところでございます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 多分、調査はなかなかし切れないと思うんですよね、そういう流れというのは。そういう意味でいくと、影響というのは完全には分からないのかもしれません。  でも、今言われた移ってきた方、移転されてきた方というのは、はっきり数字としては分かるわけです。影響があったと認められた場合にはどのような対応を取られますか、大臣。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) その実態を踏まえて、調査での実態を踏まえて具体的な対応策を検討したいと思いますが、その実態把握の結果を踏まえて、民間企業への影響に関する対応について、何ができるか検討してまいりたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 そんなにいろんな現象ないと思うんですよね。人がこっちに移ってくるという、現象としてはそれしかないんです。その結果として現れることは、民間企業が法定雇用率に達することができなかったと、これしかないんです。そんなにいろんなパターンないと思います。  今からでもシミュレーションして対応策って考えられるんじゃないでしょうか、大臣。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) まず、実態がどういうことか、その実態把握を踏まえての対応を考えたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 実態が現れたときは、既に影響が現れたときです。民間企業は既に影響が出ています、出るということになります。つまり、被害を受けるということになります。  被害を受けた方たちへの対応をどうするかというのを、その場になって何かあったら考えるということ、それが行政の、ましてや今回不正を起こしたのは行政側です。民間企業には何の責任もありません。その皆さんに影響が出たことに対して、なぜそんな後手後手の対応でいいという判断ができるんでしょうか。明らかにおかしいと思います。  今からでも急いで対応策検討するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) やっぱり、まずは実態把握だと思います。その実態がどういう実態かということを踏まえて、どういう対応があり得るか、それを考えていきたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 大臣、今回不祥事を起こしたのは誰ですか、お伺いします。今回不祥事を起こしてしまった立場なのは誰なんでしょうか。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) まあ、それぞれの省庁が、本来率先して障害者雇用を行うべきそれぞれの国の機関において不適切な対応があったということで、これは、それぞれの省を含めて我々国としてのそういう責務があったわけですから、その意味では、それぞれの、政府全体の話だと思っております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 政府全体の話ですね。民間企業には責任ないですよね。だとしたら、あの不正によって障害者の方たちがある意味被害者になりました。これは、前回、総理にもお話をさせていただきました。障害者の方の声、名前なき被害者がいるんだと、これをみんなに分かってほしいということ、これが障害者の団体の責任者の方が言われた言葉です。  今回、政府が障害者の方を雇用するのは、これはもう当然だし、やってもらいたいんです。是非やってもらいたいんです。でも、その結果として新たな被害が生まれてはいけないと思います。ですから、今のうちにそれに対応するための考えを持っておくべきじゃないですかということを申し上げているんです。考えることは今すぐにでもできるんじゃないでしょうか。なぜ考えることを先送りするんですか。すぐに考えていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) 少し我々の基本的な立場を申し上げたいと思いますが、我々、今、障害者の雇用、これは全省庁を挙げて取り組んでおります。そして、民間企業を離職する障害者が実際に一定程度発生することは考えられますので、民間との競合が起きないように、まず対応していくことが重要だと考えています。  やはり大事なのは、まず、我々、現在求職が実現していないハローワークの求職者などに対して、ハローワークと関係機関との連携によって、大事なのは、やはり障害者御本人の希望に沿って、これまで以上にきめ細かな職業相談、職業紹介などのサービスを提供していきたいと思います。これによって、やはり私は大事なのは、障害者の就職促進や職場定着を官民問わず進展させて、全体として障害者雇用の底上げを図る。  そして、最初の質問に戻りますが、やはりこれは、今実態の調査をしておりますから、実態把握して、その上での対応だと考えています。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 だから、障害者の方を雇うのは、雇用を促進させるのは、今回の事案があったからじゃないですから、大臣。元々法律で決めたんです。国会で決めたんです。言われなくたってやらなきゃいけないんです。そんなこと聞いていません。それに対して不具合が発生している、その現象に対して早め早めに考えておくべきじゃないですか、何で考えることを先送りするんですかということを私はお話をさせていただいているんです。  もう多分何も答えてもらえないと思うので、改めて厚生労働省あるいは大臣の極めて後ろ向きな対応が明確になったんだと思います。大変残念です。  この件については、また法案の審議もございますので、場を改めてしっかりと詳細については確認をさせていただきたいと思います。  それでは、次の案件に入ってまいりたいと思います。  次なんですが、この平成の時代、一つには変化の時代というふうに評価をされるという意見もございます。様々なことの変化が行われてきました。当然、政治や、あるいは政治が大きく関わる税という単位についても様々な変化があった時代だというふうに思います。  私がこれまでずっと取り上げてきました自動車関係諸税という観点においても大きな動きがあったのがこの平成の時代だったというふうにも承知をしております。そして、その自動車関係諸税の様々な変化において、この平成の最後の年、最後のタイミングでもまた大きな見直しが行われるということになりました。  まずは総理に全般的なお考えを確認をさせていただきたいと思うんですが、今般の、三月末になりますが、まとまりました税制の中身につきまして、自動車関係諸税についても大きな見直しがございました。この見直しによるユーザー負担の変化について、どのように総理はお考えになっておりますでしょうか。その点について、まず確認をさせていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税率の引上げは、社会保障の充実等のため、自動車のみならず、幅広い取引を対象として広く国民に御負担をいただくものであります。  他方、そうした中でも、自動車については、前回の消費税率八%への引上げの際、耐久消費財を中心に大きな需要変動が生じた経験を踏まえ、消費税率引上げ後の消費を下支えするため特別の措置を講じたところであります。  具体的には、自動車税について、一九五〇年の制度創設以来初となる恒久減税を行うとともに、消費税率引上げから一年間は取得時の税負担を一%軽減するなどにより、ユーザー負担の軽減を図っています。その上で、今後も自動車の消費動向についてはしっかりと注視をしていきたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 総理、ありがとうございます。今、自動車税の点について総理からお話をいただきました。  その一方で、当然、今総理がお話をいただいたことは私も認識をしております。その後、この税制の中身が与党の税制大綱として発表された後に、私も各地動き回っている中で、具体的に関係の方々、具体的には販売店ということになりますが、そういった皆さんともお話をしてきました。なかなか理解が進んでいないなというのが正直な、つまり総理が今おっしゃったような動きについて理解が進んでいないなということを、正直、私自身感じてきたところでもございます。  改めてその点について総理にもう一つお伺いしたいんですけれども、今回のこの自動車の税制の見直しについて、その内容について正しい理解が進んできているということ、この点についてはそのように総理はお考えになられていますでしょうか、どうでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の税制改正による消費の下支え効果をしっかりと発揮させるには、ユーザーへの周知徹底は極めて重要だと思います。  その意味におきましては、まだ説明等は緒に就いたばかりでございますが、自動車ユーザーの目線に立てば、自動車購入に関心のある方々が見るインターネットサイトを通じた広報や、あるいは販売店におけるポスターの配付など、税制改正がしっかりと消費喚起につながるよう、効果的な周知、広報に努めてまいりたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 これからという認識、これから広まっていくと、正しい認識ということでお話をされたというふうに受け止めましたが。  一つ、パネルに準備をしました。細かいところはもう説明はしないんですけれども、つまりなぜこんな細かくなったかというと、今般の自動車税制の改正でこれだけの項目が実は変更されているということなんです。大きく丸を付けた項目が①、②、③とございますが、今年度、あっ、昨年度の与党の税制改正大綱で発表された内容が①の部分になります。トータルで六項目が実は変更となっております。実はそれ以前にも、例えば平成二十八年度の税制改正大綱で②の部分が既に決まっていたり、あるいはそれこそ平成二十四年の社会保障と税の一体改革、その内容で消費税の増税、つまり③になります、こうしたものがまとまっていた。こうしたものが今年度の十月の消費税増税のタイミングで全て中心にして動き出すということでもありますので、ここに記載したぐらいのボリュームの税制の改正があったということ、その意味でも大きな見直しがあったということであります。  その中でやはり大きかったのは、今総理にも御説明をいただきましたけれども、自動車税の恒久減税が行われた、これは戦後初の出来事であります。我々も、これまでいろいろな場面で、麻生大臣にもいろいろな御意見をいただいてきました、やり取りをさせていただきましたけれども、この自動車税の恒久減税が戦後初行われたということ、これは大変大きなポイントだというふうに認識をしております。  あわせて、今回ではなくて、既に二年ほど前になりますけれども、自動車の取得税が廃止をされるということも決まっています。これも、私どもが従来からずっと言い続けてきたこの取得税の廃止ということが決まったというものでありますので、やはり大きなユーザー負担の軽減に向けた取組が行われたということ、これは一つ大きな評価として認識しておくべきことだというふうに思っております。  その一方で、下の方に赤字で記載をいたしましたけれども、残念ながら、私の立場からすれば非常に残念ながら、こうした負担増の項目も生まれてきたということでもあります。特に、自動車取得税については廃止をされましたが、自動車税に係る環境性能割という新たな税金まで今回は生まれてきているということでもありますので、この点についてはやはり私としてはなくした方がという思いがございます。そうはいいましても、今申し上げました大きな負担減もありますけれども、その一方で負担増ということもあり、トータルでこうした状況になっております。  その意味で、ここまで確認した上で改めてまた総理にお伺いをしたいんですが、やはり消費税増税のタイミングで消費を喚起をしていくこと、これの重要性を、総理、やはり訴えられました。ただ、この一番下に記載をしたんですが、合計というところに記載をしました、二つわざわざ分けて書いたんですけれども、自動車固有の税に限って言えば、やはりユーザー負担軽減になっているんです。  これは大きなやはり前進だというふうに認識をしておりますが、ただ、これだけ税が複雑になってまいりますと、ユーザーとしては中身もう訳分かりませんので、結果としては、自分が支払っている、自動車を購入あるいは維持していく上で支払っている全てがやはりユーザー負担という認識をユーザーの方は持たれると思います。結果として、消費税を含むという観点で見ますと、税収としてはやはり増額になっていくと、増収ということになってまいりますので、さっき、くしくも総理がおっしゃられた、ユーザー目線というお言葉を使われました、ユーザー目線で見ると、やはり負担というものが減ったという実感は得にくいのではないかな、これがユーザー目線で見たときの実感ではないかなというふうに思いますけれども。  今、私が、ちょっと長くなりましたが、御説明をさせていただいた内容について、通告していない内容ではございますけれども、このユーザーの受け止めという観点で、御説明をさせていただいた内容について総理の御所見をいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の、我々、この税制の改正についての狙い等についても御説明をいただいたと思いますが、そこで、ユーザーの目線からいえば、そういう配慮もしつつ、しかし負担もあるじゃないかということなんだろうと思いますが、この消費税率の引上げは、社会保障の充実等のため、自動車のみならず幅広い取引を対象として広く国民の負担をお願いをするものでございまして、その一端も担っていただいているというふうに我々は考えているわけでございまして、お願いをさせていただきたいと、このように思っているところでございます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 税を設計している立場でいけば、今総理が言われた内容というのは重々理解をしております。消費税が何のために、それはもちろん、当時の民主党あるいは自民党、公明党、三党で合意をした内容ですから、社会保障をしっかりと充実させるという意義があることは重々理解をしております。  ただ、その一方で、今お話をさせていただいた、ユーザーの目線で見たときに、これだけ複雑化しているものに対して一個一個を理解というのは正直なかなか難しいのではないかなと。結局は、そういうものをトータルで受け止めたときにユーザーの消費行動や経済行動というものに移っていくのだとすると、やはりまだまだここについてはユーザー負担の軽減というものを考えていくべきだと私は思っておりますけれども、そういう観点でユーザー負担の軽減、進めていくべきということに対して、総理、お考えいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 税制抜本改革法以来、長年の懸案とされてまいりました車体課税の見直しについては、今回の税制改正において、自動車税の恒久減税を実現するとともに、特例措置の見直しや国から地方への税源移譲により、減収額に見合った地方税財源を確保し、あわせて、需要平準化対策として環境性能割の臨時的軽減を行うなど、車体課税全般にわたる大幅な見直しを行ったところであります。この大幅な見直しを前提に、与党大綱において最終的な結論と記載されたものと承知をしております。  なお、今後の自動車関係諸税については、同じ与党大綱におきまして、技術革新や保有から利用への変化等の自動車を取り巻く環境変化の動向、そしてまた環境負荷の低減に対する要請の高まり等を踏まえつつ、国、地方を通じた財源を安定的に確保していくことを前提に、その課税の在り方について中長期的な視点に立って検討を行うとされていると認識をしております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今の総理が御答弁いただいたのは、本当は次に質問しようかなと思っていた内容ではあるんですが、ちょっと質問が細かくなったのでそこを答弁されたのだと思います。  与党の税制改正大綱には、車体課税の見直しについては今般の措置をもって最終的な結論とするという、こういう言葉がございましたので、その意味合いについてということで質問を準備しておりまして、今、総理、その中身についてお答えをいただいたんだというふうに思います。  先ほど、やはり我々はまだ道半ばだという印象を持っています。ましてや、今回、ここに縦に並べた項目だけでも相当あるということは認識をいただけると思います。  税の三原則、これは、公平と中立と簡素ということであります。財務省のホームページを見ると、今もこれがしっかりとそこには記載をされております。とすると、とてもじゃないですが、やっぱり簡素という観点においてはもう道半ばだということは、これはお認めいただけるというふうに思います。その観点でいけば、やはりまだまだその観点でも見直しをしていくことは必要だと思いますし、今総理お話をされました、もう一つの今後の課題ということで、税収の安定的な確保ということ、これももちろん、税を集めていく、徴税をしていくという立場でいけば大変重要な観点なのかもしれませんけれども、やはり税の三原則、ここもしっかりと進めていく必要があると思うんです、その簡素化という観点。  その意味でいくと、その最終的な結論とするとされたものが、社会保障と税の一体改革以来進めてきたそうした観点の一つの結論なんだという言い方を説明としてこれまで受けてきているんですが、としますと、その社会保障と税の一体改革の中では、簡素化や負担の軽減及びグリーン化、こういう観点もその中には記載をされているんですね。まさに、税の三原則に記載がされている内容をしっかりと取り組んでいくんだということが、その社保の一体改革のときに書かれていたこと。  そうすると、今回、最終的な、これを最終的な結論とするとされてしまいますと、この簡素化というこういうキーワードも含めて一旦終わりなんだよと、やはりこういう印象を持たざるを得ないんですが、今、ちょっと繰り返しになりますけれども、やはり税の三原則、こうした簡素化ということも含めて、ユーザー負担軽減というものも含めて今後も検討いただける、そういう認識だと、あくまでもこの間のくくりの中では、あの期間としては終わりだけれども、継続してその観点でもやっていく、こういう認識でよろしいんでしょうか、確認させてください。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 今回、税制大綱に書かれている結論というのは、今お話しになっている、この数年来議論している自動車にまつわる税制の議論が一つの区切りが付いたということでありまして、今委員御指摘のように、まだまだ自動車産業を振興する立場から申し上げると議論していかなきゃいけないテーマというのはたくさんあると思いますので、その点は来年度以降また議論をしっかり続けていきたいというふうに思っています。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今、自動車産業を所管する経産大臣としての立場でもお答えをさせていただいたところでございますが、確かにこの与党の税の議論におきましても、これは複雑じゃないかという議論も随分あります。また同時に、今後、先ほども答弁させていただいたんですが、相当これ大きく変化が起こってくるであろうということが予想されるわけでございまして、まさに保有から利用へという変化も起こってくるでしょうし、また環境変化の動向というのもあるでしょう。そうしたことも含めて常にこれは検討していかなければならないと、このように考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 是非、消費行動、まさにユーザーの視点に立ったときに、税の設計がユーザーにとって、あるいは社会、消費行動含めて、経済行動にとって一番大きな流れがつくれるような、そうした税の設計に引き続き取り組んでいただきたいと思いますし、我々も引き続き、道半ばだと思っておりますので、意見を言っていきたい、提案をしてまいりたいというふうに思います。  今、税についてのお話をさせていただいたんですが、もう少し大きな単位で、ユーザーの負担軽減という観点から、税とはちょっと違いますけれども、高速道路の走行料金という観点も大きなユーザー負担という観点でいけばあるかというふうに思っています。  そこで、一つ御提案なんですけれども、この高速道路の走行料金に関しまして、例えば償還期間を大幅に延長する、こういうことをすることによって、料金の見直し、言ってみれば引下げを実施するということも考え方の一つとしてあろうかと思いますけれども、こういった点の検討をいただくということについてはどうでしょうか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 我が国の高速道路は、その建設や維持管理に要する費用を利用者からの料金収入で賄い、債務の償還満了後は無料開放することを原則としております。  この債務の償還に関しまして、平成二十六年の道路法改正時の附帯決議におきまして、償還期間の短縮や償還満了後の利用者負担の在り方などを検討することとされております。  現在、国土交通省におきまして、これらの課題について検討しているところでありまして、利用者の理解といった点にも留意をしながら議論を深めてまいりたいと考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 当然、償還後の無料という原則、これも当然あろうかというふうに思います。ですので、その範囲の中でユーザー負担軽減を目指すということを考えると、一つ、償還期間を延ばすということもあるのではないかなというふうに思います。  今大臣が言われました、前回、その有料の期間を延ばすというときに、あわせて、その附帯決議の中でも、できるだけ償還期間が短くできないか、そういったことの検討もするということが、これは附帯決議の中にも書かれています。  そもそも、ただ、このときは、今後道路建設にどれだけのお金が掛かるかということに関して少し検討から漏れていた項目もあり、結果的にはその金額が膨れてしまった、その結果として、ユーザー負担を、高速料金を上げるわけにはいかないので償還期間を長くしたという背景がございます。当然、そうした背景からすれば、できるだけユーザー負担がこれ以上長くならないように、大きくならないように、できるだけ短くしていこうということがやはり附帯決議で付けられるということは、当時の判断からして私は必要だったというふうにも思います。  ですが、これからもやはり道路の修繕も含めて行っていくということも含めますと、なかなかこの償還期間を短くしていくということも現実的な問題として、現実的な問題として難しいという考え方もあると思っています。だとすれば、その難しいものに引き続き政治として考えていくというよりも、であれば、逆転の発想で、償還期間を長くすることによってユーザー負担軽減を図っていく、そして、結果として高速道路に乗る方を増やす、経済活動を活発化していく、そうした社会的な考え方もあるのではないかと思いまして、そういう提案をさせていただいたんですけれども、そういう観点を含めて検討するということ、国交大臣、いかがでしょうか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) いろんな御議論があろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、利用者から理解が得られるかということが一番重要な視点かと思いますので、高速道路の利便性の向上、利用促進を図るべく議論を深めてまいりたいと考えています。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 是非、利便性と利用率の高くなるような、そういう施策に向けても御検討を是非いただきたいと思います。  それと、あともう一つだけこのユーザー視点ということでお話をさせていただきたいんですが、やはり車の必要性に関しては、特に地方の生活の足という、生活の必需品ということで御意見を言っていただいた議員の方も多いというふうに承知をしております。やはりその観点で、今後も地方の必要な大切な足として車というものが普及していくべきだというふうに思いますし、あわせて、その中でやはり安全性意識の高まりということも、これも実際あろうかというふうに思います。  昨今、安全技術を搭載したサポートカーというものもございます。ユーザーだけではなくて、社会的なやはり安全への意識の高まり、こうしたものを更に後押しをしていく、こうした安全性の高い車の普及というものも目指して、そうした普及を後押しするような政策的なバックアップする、そうした制度もあってもいいのではないか。  あわせて、つい先日の新聞になりますけれども、高齢者の方が免許返上されたということも、何万人、何十万人という人数がされたということも記載をされておりました。やはり地方に住んでおられる高齢者の方が引き続き安心して車を運転し、自由に行動ができる、そういう環境を残していくことも大変重要かというふうに思います。  その意味では、今言いました安全技術を搭載した車がやはり普及することと併せて、そういう運転そろそろというふうな思いもある高齢者の方に対して、例えばそういった車限定の免許を創設していく、こういうことも社会的な意義としてはあろうかというふうに思いますが、こうしたサポートカー限定の免許制度やそうした車の普及に向けた政策的な後押しについての御意見をいただきたいと思います。

山本順三自由民主党・国民の声国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(山本順三君) お答えいたします。  今ほど委員から、特に高齢者運転による交通死亡事故の発生状況等を踏まえて、平成二十九年七月、政府の交通対策本部において、高齢運転者による交通事故防止策について、こういうのが決定されたところでございまして、サポートカーの話もその中で出てきておるわけでございまして、この決定によりますと、サポカー限定免許といった運転免許制度の更なる見直しについても検討することになっております。  実は、昨日、私は礒崎先生がお勤めになっておられた会社に出向きまして、自動運転の車に久々に乗ってまいりました。横浜の公道を走ったわけでございますけれども、やはり乗るたびに年々歳々技術レベルが上がってきたなということを痛感するわけでございまして、このサポカーにつきましても自動運転と同じようにこれからどんどんレベルアップしていくと思いますので、それの普及に努めていかなければならないというふうに思いますし、また、未来投資会議におきましても、七十五歳以上の高齢者を対象としたサポカー限定免許の創設についての検討がなされているというふうに聞き及んでおりまして、警察におきましては、これらの政府決定等を踏まえまして、現在、有識者の検討会を開催し、高齢運転者の運転能力に応じた限定条件付免許の導入の可否等について様々な観点から検討しているというところでございます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今、大臣、実際に物に触って触れられて、これはいいと思ったということでありますので、是非とも、それに、普及に向けて進捗が図られるようにお願いを私はさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。  それでは、次の案件について話を進めてまいりたいというふうに思います。  まず、これも総理にお伺いをしたいと思います。人手不足という、こういうキーワードで様々新聞報道もあろうかというふうに思います。まず、率直に総理にお伺いしたいと思います。現在の経済状況を測る様々な指標というものもございますけれども、こういった経済活動に人口減少が与える影響について、まずどのように御認識をされていますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 人口減少は経済や労働市場の需給の両面に影響を及ぼすため、様々な労働関係指標に対して及ぼす影響について一概にお答えすることは困難でありますが、人口が減少する中にあっても、国民生活にとって最も大切な雇用は大きく改善をしておりまして、二〇一二年から二〇一八年までの六年間で、生産年齢人口が五百万人減少する中にあっても就業者数は三百八十万人増加をし、また景気が回復したことによって仕事が増加し、そして正社員の有効求人倍率は調査開始以来最高な水準となっているわけでございます。  言わば人口が減少するから有効求人倍率が上がるんではないかという御指摘もありますが、しかし、人口が減少する中にあって、例えば消費者の数も減っていくわけであります。また、成長については、明らかに、生産年齢人口が減っていくということはまた消費者も減っていくということでもございますからマイナスになるわけでございますが、その中で、我々、経済を成長させたことによって雇用も増えていると、実際に職の数自体がこれ増えている、就業者数自体が増えているということでございまして、こうした指標は雇用の状況を把握する上でも引き続き重要と考えているところでございます。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今の人口減少あるいは人手不足という観点でもう少しこの後、深掘りをしていきたいと思っているんですが。  やはりいろいろな経済指標、数字というものがあります。これは今総理がお話をされたようなことにはなるんですけれども、やはり私も、間違いなく、この人口減少というものは、その中には確実に何らかの影響を及ぼしている、これが実態だと思います。ですので、様々な数字が出てきたその数字の裏側にある現象、一つ一つの現象が何なのかということをしっかりと見ていかないと、その数字そのものが持っている意味合いを間違えて捉えてしまう可能性もあると思っておりますので、少しその数字の先にあることについて今日は深掘りの議論を残りの時間させていただきたいと思っています。  それで、パネルを一枚用意をしたんですが、これ、私が頭の中で考えていたことを図式化したものなので、ちょっと皆さんに分かりづらいのかもしれませんけれども、一つの労働市場というものがあって、それが黄色い三角形だというふうに受け止めていただければというふうに思います。  これまでは、退職者の方がいて新卒の方がいて、世の中の市場の原理というものが働いてそれなりの形がつくられてきたということでありますので、特にこの三角形じゃなきゃいけないとか上の職種がどうのこうのとか、そういうものを限定したものではありません。あくまでもイメージということで捉えていただければと思います。  そういう中で、今、人口減少という段階を迎えている中においては、やはり定年退職者の方、この方たちがだんだんだんだん労働市場の中からは退出をされていくと。特に、近年、団塊の世代の方たちが多くこの定年退職者の中には含まれておりましたので、従来にも増してこの労働市場の中から外に出ていかれる方の人数が増えてきたということ、これがよく言われる労働人口の低下ということになろうかと思います。  そこに対しまして新卒者の方たちがこれまでどおり参入をしてくるわけでありますが、やはり新卒の方たちにとっては、少しでも労働条件がいいところだったり職場の魅力だったり待遇だったり、こうしたところにその人たちは就職をしたいということを思うのは当然の気持ちだと思いますし、実際にそういうデータもアンケートを取ると出てきています。  結果としまして、新卒者の方たちが少しでも職場の魅力的なあるいは待遇のいいところに行きますと、大量の労働者が抜けた部分に新卒者、これは退職者の方たちよりも、やっぱり少子化ですから人数減っています。その人たちがより待遇のいいところに集中的に就職をされていきますと、結果として、待遇がそこまで上げられない企業であったりそういう職種に関しては、就職者の数が減っていく。  でも、人手はやっぱり必要なわけです。それは、なぜならば、定年退職者として多くの方が出ていますから、これは全産業から退職をされていくわけでありますから、結果として、必要な人材がある程度の規模あるにもかかわらず、その就職先に偏りが出ていってしまう、それが左の方の青い線になります。有効求人倍率として低いところと高いところと結果として分かれていってしまうことも一つ要因として、要因としてあるだろうということです。  あわせて、女性の再就職、これも、安倍政権としてM字カーブを少しでも回復しようという努力を重ねてこられています。実際に回復してきています。それから、外国人労働者の枠拡大ということもやられてきました。まさにこれが、新卒の方含めてなかなか人が採れないところに対して、こうした皆さんが就職をしていくということにつながってきているのではないかなと思っています。  結果として、今の労働市場が、濃いオレンジ色で描きましたけれども、少しやはり上の方が、つまり高いスキルを持っておられるベテランの人たちが抜けて、そこの穴が埋め切れず、どちらかというと下の方に人が集まり始め、でも、本当に、下の方のところになります待遇がなかなか上げられないところについては更に絞ってきて人手が足らない、結果としてそこの有効求人倍率が更に高まっていく、こういう結果に結び付いているのではないかなというのをちょっと頭の中で想像していたものを図式化したものであります。  もちろん、さっき総理が言われました景気回復によってパイ全体が広がっているだろうということについては、私は否定はしません。そうだと思います。でも、それだけではないんではないかという問題提起です。  ですから、さっき申し上げました実際に出てきている数字の裏側にあるもの、そこには景気回復の分もあるだろうし、でも、その一方で、人口減少による人手不足というものもあって結果としてそういう数字になっているのであれば、やはりそのことをしっかり認識をした上で政策をつくっていかないと、いびつな労働市場の固定化につながってしまうのではないかなというのが私の懸念になるんですが。  ちょっと済みません、説明が長々となりましたけれども、そういう意味で、やはりこの労働市場、人口減少というものが私は大きな影響を与えている一つの要因だという認識を持っているんですが、その観点で改めて総理のお考えを聞かせていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、礒崎委員が御指摘をされた問題点はまさにそのとおりなんだろうと思いますし、その問題意識は基本的には共有しているところでございます。  人口が減少するということは、経済を成長させていく上においても、あるいは産業、経済両面にとってもこれはむしろ負荷、マイナス要因となるわけでございますが、同時にですね、同時に、これから高齢者の方々が更に仕事を続けたいと思われる、あるいは女性の皆さんもそれぞれ自分たちの才能を開花させたいというときには、それをチャンスにすることができると。言わば一億総活躍社会のチャンスにもできますし、IoT等々を、AI等を導入していく上においても導入しやすい状況にはなっていくんだろうと、一人一人の生産性を上げていくという大きなインセンティブにもなっていくと思います。  ただ、今委員が挙げられたように、本来であれば、有効求人倍率が高くなれば自動的に、売手市場ですから賃金が高くならなければいけないのでございますが、なかなかそうもならないという、例えばよく介護の現場等について例として挙げられます。ただ、介護の場合は給付の、社会保障の中に入っておりますので給付の世界の中でもあるわけでございまして、完全に市場の原理だけでいくわけにもいかないという難しさもあるわけでございます。  しかし、そういう中におきましても、例えば運送業のトラック業界においても今回割と思い切って賃上げを行ったところでもあると承知をしておりますが、徐々にですね、徐々にこの有効求人倍率が上がり、そして労働市場がタイトになることによって賃上げがしっかりと行われることを期待をしていきたいと思いますし、またそういう環境をつくっていきたいと思うんですが。  そこで、例えば、そこを単に、この中にある、この青く高いところですね、ここに言わば外国人労働者を入れることによって、これが固定化することのないようにしなければならないとも思っているわけでございまして、言わば、なるべく多くのスキルを身に付けていただきながら、なるべくそれぞれの生産性が、個々の生産性が上がり収入も高くなっていくということも目指していかなければならないと、このように考えております。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 今の総理の御答弁の中からちょっと二つほどお伺いをしたいと思うんですけれども。  介護の職員のお話をされました。まさに、この後、高齢化社会、少子高齢化の中で労働の需要としてもどんどんどんどん膨れていくところだと思います。あわせて、少子化対策ということでいけば、保育士さん、こうした人たちもやっぱり増やしていかなければいけない分野だというふうに思います。  この保育士や介護士の方を含めて、これ国家資格であります。国家資格は、私の認識でいけば、それはやはりある程度の仕事の品質といいましょうか安全性といいましょうか、やはりある程度のスキルを持って、水準を持ってその仕事に当たってもらう必要がある、ですから、きちんと国家資格というものをつくって、それを取った上で働いてもらう、大切な指標なんだというふうに思っています。  ただ、その一方で、それだけ国家資格を設けなければいけないという認識がある仕事がある一方で、まさに保育士さんや介護士さん、それ以外にも自動車の整備士であったり、こうした皆さんの処遇が世間一般よりもやっぱり低い、それだけの高度なスキルを持った、知識を持った人たちの処遇がやっぱり低いということそのものが問題ではないのかなと思いますけれども、この点についてはいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 国家資格を必要とする業種の方々については、高い専門性に見合う処遇が確保されることが重要だと思います。  例えば、議員が御指摘になった保育人材については、政権交代以降、月額三万八千円に加えまして、技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善を実施をしました。さらに、今年度からは、新しい経済政策パッケージに基づいて、月額三千円の処遇改善を行っています。  また、介護職員につきましては、自公政権で月額五万一千円の処遇改善を行ってまいりましたが、本年秋からは、介護福祉士の資格を有するリーダー級の職員を対象に最大八万円相当の処遇改善を実施をし、他産業と遜色ない賃金水準に向けて取り組んでまいります。  さらに、今御指摘がございました自動車整備業につきましては、人材確保の観点から、経営者向けのセミナーを開催し、経験や能力に応じた給与水準の確保を促すなど、自動車整備士の処遇改善に取り組んでおります。自動車整備要員の年間平均給与は、平成二十五年度から六年連続で増加をしております。  引き続きまして、人材確保の観点から、全体の賃金水準の底上げを促しつつ、国家資格を必要とする業種の方々について、その専門性に見合った処遇改善が図られるように環境整備に取り組んでまいりたいと思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 やはり政治からのメッセージというもの、これをしっかりと出していくということは大変私は重要ではないかなと思っておりますので、是非よろしくお願いをいたします。  あともう一点、時間がないんですが、さっき、外国人労働者がこの下の方の有効求人倍率が高いところ、言ってみれば処遇が低いところに固定されるのは良くないということで総理言われましたけれども、であるならば、本来、失業率が本当に今、底辺レベル、非常に低いところまで来た今この瞬間が、本来であれば、総理がこれまで進めてこられた政策であれば、この瞬間がまさに賃金が上昇していく局面に差しかかっているのではないかなと思います。  その局面に差しかかった段階で、今回、外国人枠の労働者の拡大を行われました。政策としては、私はこれは真逆の方向を向いているのではないかなと、逆に、総理が求めておられました賃金上昇の足を引っ張る行為ではないかなと私は思っているんですが、この点についての政策としての不一致を私は思っているんですが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員がおっしゃった点もまさにポイントだと私も思っております。  そこで、今回は、外国人材について活用する業種の分野については相当不足することが予想されまして、その中ではむしろ人が集まらなくて廃業せざるを得ない分野が出てこざるを得ない、あるいは、必要な介護について、介護が必要な方々が受けることができないぐらいの我々も危機感を持ちながら、外国人材を活用しようという判断をしたところでございましたが、今回の新たな外国人の受入れについては、生産性の向上や国内の人材確保のための取組を行ってもなお当該業種の存続、発展のために外国人材が必要と認められる分野において行うものでありまして、また、受入れ分野において必要とされる人材が確保されたと認められるときには外国人材の新規入国を一時的に停止することができます。  さらに、受け入れる外国人材について、同等の業務に従事する日本人と同等の報酬を確保することとしており、制度上、日本人の労働市場に影響を与えないよう十分配慮したところではございますし、今御指摘の点が起こらないように……

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔にお願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 重々注視していきたいと、このように思います。

礒崎哲史国民民主党・新緑風会

○礒崎哲史君 質問を終わります。ありがとうございました。     ─────────────

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君が選任されました。     ─────────────

若松謙維公明党

○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  昨年に引き続き、決算全般質疑で質問の機会をいただきました。  四月一日、新元号令和が発表されました。その名前のように、デフレ、少子高齢・人口減少社会、さらには、多くの災害を春風とともに乗り越え、更に安心、安全な社会となることを念願して、質問に入ります。  初めに、平成二十九年度の決算を総括する観点から質問をいたします。  まず、資料一を御覧ください。(資料提示)  平成二十九年度の税収額は五十八・八兆円と前年比三・三兆円増、プライマリーバランスは前年度比五・六兆円の改善、しかし、国の長期債務残高は二十二・二兆円の増加となりました。平成二十九年決算の総括をどのように認識しているか、総理に伺います。  また、平成三十年六月に出された経済財政運営と改革の基本方針二〇一八に基づく新経済・財政再生計画では国、地方のプライマリーバランスの黒字化目標が二〇二五年に先送りされましたが、政府として今後どのような方針で財政健全化に取り組むのか、併せてお尋ねをいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍内閣では、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針の下、財政健全化に大きな道筋を付けてきたところであります。  委員御指摘のとおり、平成二十九年度決算においては、前年度決算に比べて、税収は三・三兆円増加、一般会計プライマリーバランスは五・六兆円の改善となる財政健全化に着実な成果を上げたところであります。  一方で、国の長期債務残高は八百八十一兆円と、前年度より委員御指摘のとおり増加をしておりますが、アベノミクスの取組によって名目GDPが増加をし、GDP比で見れば上昇ペースは鈍化をしております。  二〇二〇年度に実現を目指していたプライマリーバランスの黒字化目標については、税収の伸びが当初想定より緩やかだったことや、全世代型の社会保障制度へと転換し、少子高齢化という国難を克服するため、選挙による国民の信を受けた上で消費税率引上げによる増収分の使い道を見直したこと等により、二〇二五年度の実現を目指すこととしました。  引き続き、新経済・財政再生計画に沿って経済再生を図り、歳出と歳入両面の改革を続け、二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化を実現し、同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいりたいと思います。

若松謙維公明党

○若松謙維君 ちょっと経済的に様々なリスク要因が見られますけど、是非その際には、G20、またG7とクイックな対応をしていただいて、リスク軽減に御尽力、総理並びに麻生大臣、よろしくお願い申し上げます。  次に、会計検査院が作成した平成二十九年度決算検査報告書から質問いたします。  この報告書は千六十五ページと膨大であります。三キロぐらいでしょうかね、こういうものですけれども。この報告書とは別に、平成十七年十一月に会計検査院法が改正され、随時国会や内閣に報告できるようになりました。その一例として、平成三十一年三月十九日付けの会計検査院が意見表示として、国民健康保険団体連合会が実施いたしますレセプトチェック、審査ですね、につきまして都道府県間のばらつきが認められるとの指摘があります。  レセプトチェックの統一化で業務効率化を図り、医療費削減に資すべきと考えますが、厚生労働大臣の今後の対応についてお尋ねをいたします。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) 国民健康保険のレセプト審査は、各都道府県に設置された国保連合会において行っております。  審査業務の効率化、高度化に向けて、平成二十九年に国保中央会及び国保連合会が共同して国保審査業務充実・高度化基本計画を策定いたしました。例えば、コンピューターチェックによる審査を拡大すること、統一的なコンピューターチェックルールの設定などであります。この計画の中で、国保連合会間の審査の平準化に向けた取組を進めてまいりました。  今委員御指摘のように、今般、会計検査院から、コンピューターチェックが統一的に行われるような方策を検討すべきなどとの指摘を受けました。コンピューターチェックの統一的な実施は、審査の精緻化や審査事務コストの低減などが見込まれますから、今委員御指摘のように、国民負担の軽減の観点からも重要な課題と認識しております。  今後、国保中央会及び国保連合会における審査の平準化の取組の中で、会計検査院の指摘も踏まえ、しっかりと取り組んでまいります。

若松謙維公明党

○若松謙維君 このレセプトチェックはもう大変な実は作業で、チェック項目が約五千百三十六項目ということですから、それを当然コンピューター使うんでしょうけど、その使い方がばらばらということなんですね。ですから、それで何億枚というレセプトチェックもしておりますので、いわゆる業務の効率化を重要視していただいて、統一化を是非お願いしたいと思っております。  それでは次に、多子世帯の幼児教育、保育の無償化制度について伺います。  資料二を御覧ください。  保育料につきましては、現行の多子世帯の負担軽減制度では、例えば、第一子が保育所の五歳児クラスに在籍し、第二子が二歳児クラス、第三子がゼロ歳児クラスに在籍しているような多子世帯の場合、第二子の保育料が半額に、第三子の保育料が無償となります。このような多子世帯負担軽減の制度でありますが、十月以降の無償化制度後になくなってしまうのではないかとの心配が公明党にたくさん届いております。  十月以降の新たな幼児教育、保育の無償化制度開始後でも現行の多子世帯負担軽減制度は存続され、十月以降も多子世帯に対して新たな負担増に絶対ならないと認識していますが、宮腰少子化担当大臣に確認をいたします。

宮腰光寛自由民主党内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・少子化対策・海洋政策)

○国務大臣(宮腰光寛君) 幼稚園や保育所の保育料に関しまして、第二子は半額、第三子以降は無償としております多子世帯の負担軽減につきましては、委員御指摘のとおり、今年十月の幼児教育、保育の無償化の後も継続いたします。  例えば、委員御提示のパネルの例では、保育所において第一子が五歳児クラスに、第二子が二歳児クラス、第三子がゼロ歳児クラスに在籍している世帯の場合、これまでは第一子の保育料は満額が必要でありますが、第二子は半額、第三子は無償となっておりました。今年十月からは五歳児の第一子の保育料が無償となりまして、第二子、第三子につきましては現行どおりということになります。  この多子負担の軽減につきましても、今般の幼児教育、保育の無償化と併せ、しっかりと周知を図ってまいりたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 これは、公明党の長年のいわゆる制度改革によりまして本当に子育て世代の負担軽減のためにやってきた制度でありますので、是非、新たな制度に対して、全体的には負担軽減になっておりますので、そこはしっかりと伝えていただいて、無用な心配のないように、PRのほどよろしくお願い申し上げます。  次に、復興・創生期間終了後の復興庁の後継組織について伺います。  東日本大震災から八年がたちました。あと二年で復興・創生期間が終わり、復興庁も廃止される予定です。  先月、公明党東日本大震災復興加速化本部で、帰還困難区域の特定復興再生拠点区域等九市町村を視察いたしました。資料三を御覧ください。  特に、双葉駅等の避難指示解除準備区域でありますけれども、来年三月までの常磐線全線開通に向けまして、除染、駅改修が急ピッチで行われております。そして、この駅周辺部分の避難指示解除が行われて、初めて乗降客が駅に降りることができるわけです。そして、約一万人の作業員の方々が福島第一原発又は中間貯蔵施設で仕事をしていただいておりますが、そこへの移動は、当然、避難指示でありますので歩いて行けないと。ですから、バス利用というストップ・アンド・ライド方式で環境再生事業が行われることになります。  そこで、六町村八か所あるこの特定復興再生拠点区域、この面的環境再生を行い、その後の避難指示解除になるまでは更に数年を要するわけであります。津波被災地では住宅や産業の再建が進んでいますが、福島原発事故からの復興はこれからであります。  先般、政府は、復興庁の後継組織を置くことを決定しました。また、政治がリーダーシップを取るとのことで、担当大臣も置かれるということですので、当然のことなんですが、福島県民は安心しておりまして、その決定方針に感謝するところでございます。  新しい復興庁の組織をどのようにするかは、今後予定されている復興加速化のための与党第八次提言の中で議論されることになっていますが、特定復興再生拠点区域の復興など、中長期を要する事業推進のための国、県、市町村を含む財政フレーム又は人材確保策など、関係自治体は一日も早い、一刻も早い後継組織と財政フレームの姿を待ち望んでいますが、復興大臣はどのようにお考えでしょうか。

渡辺博道自由民主党復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。  復興・創生期間後について、地震・津波被災地域においては、心のケアなど被災者支援等について一定期間対応が必要であると思います。また、原子力災害被災地域においては、帰還促進のための環境整備、福島イノベーション・コースト構想を軸とした産業集積、事業者、農林漁業者、並びに風評払拭、リスクコミュニケーションなど幅広く対応することが必要であり、国が前面に立って取り組む必要があると思っております。  今回の復興の基本方針の見直しにおいて、政治の責任とリーダーシップの下で、復興庁と同じような司令塔機能を果たす後継組織を置くこととすることとともに、財源を含めた復興を支える仕組みについて、復興・創生期間後も対応が必要な事業を確実に実施できるよう検討することを明記したところでございます。  今後、後継組織と復興を支える仕組みについて、被災自治体の要望等を踏まえ、速やかに政府部内で検討を進めてまいりたいと存じております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 さらに、この復興庁の後継組織の姿についてもお伺いをいたします。  公明党は、東日本大震災からの復興の経験を今後の災害にも生かすべきだと主張してきました。すなわち、現在、災害一般は内閣府にある防災統括官が所管し、復興庁は東日本大震災からの復興だけを所管しております。  熊本地震などでも、地元自治体からは、私たちの災害でも復興庁のような復興の際の一元化した窓口が欲しいと、こういう声が上がりました。また、残念ながら、毎年のように大災害が続いております。南海トラフ等地震も可能性が高いと予想されております。  そこで、一案、一つの案として、新しい組織は、内閣防災の機能を含め、防災・減災、復興、これを切れ目なく進める組織として強化し、これから起こるであろう大災害の際の復興も担うことが必要ではないかと考えますが、復興大臣の見解を伺います。

渡辺博道自由民主党復興大臣

○国務大臣(渡辺博道君) お答えいたします。  後継組織の具体的な在り方については、まさに検討を着手したところでございます。被災自治体の要望等も踏まえまして、本年中には後継組織の具体的な在り方をお示しできるよう、速やかに検討を進めてまいりたいと存じます。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非、しっかり私たちの意見も聞いた上での御配慮をよろしくお願いを申し上げます。  ちょうど昨日夜、都内で、これ質問じゃございません、是非知っていただきたいんですが、ラ・キャラバン・ボナペティという解団式がございました。これは、実は郡山の方とフランスの方々のいわゆるコラボで、特に、在日フランス人の方々が八年間六十一回にわたりまして二万六千食、これをバス三万五千キロ走って、三百人のフランスの方々がいわゆる被災地の方々に届けたと、これの解団式なんですね。もうこれは、一つの復興の進行の一つでしょうけど。  そのときの会場にいらした、浪江の自動車学校を経営されている方ですけど、今、御存じのように経営できません。しかし、雇用十何人を自分の自費で確保しながら、何とか回復したいという涙ぐましい話もあるわけであります。そういう入り交じった長期的な、やはり特に福島の復興は大変時間が要しますので、安倍総理も何度も来ていただいていると思うんですけど、また、Jヴィレッジ、聖火ランナーのスタート、是非、安倍総理の顔を見たいんですけれども。  そういうことも含めて、引き続き寄り添っていただくことをお願いして、次の質問に行きたいと思います。  次に、災害復旧復興の遠隔支援の環境整備について伺います。  広域大規模災害が多発し、支援自治体職員が現地入りするケースが増えてまいりましたけれども、被災地支援業務がスムーズに稼働するには実際には時間が掛かっております。  資料四を御覧ください。  このパネルですが、今後の大規模災害の際、被災地自治体が罹災証明の発行システム等がダウンした場合でも防災拠点から代替システムを、いわゆる黄色いこのセットでありますが、これをヘリコプターで搬送して、ICTを活用して他の支援自治体が遠隔操作で業務を支援できる、こういうイメージ図でありますが、このようなシステム環境、実は整いつつあります。  このような技術を活用して自治体の支援体制の整備を一層進めることが必要ですけれども、個々の自治体がこのシステムを自力で整備するということは人員、予算面で大変困難でありますので、是非、被災地自治体での業務を遠隔地から他の自治体が支援可能なシステム研究を国が積極的に進めるべきと考えますが、防災担当大臣、いかがでしょうか。

山本順三自由民主党・国民の声国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(山本順三君) お答えをいたします。  昨年の平成三十年七月豪雨、それから北海道胆振東部地震、これにおいて被災地以外の多くの自治体から応援職員の派遣が行われたことは御案内のとおりでございまして、大変大きな成果を上げたというふうに思っております。  昨年、杉田内閣官房副長官の下で実施をされました平成三十年七月豪雨に係る初動対応検証チーム、このチームで取りまとめられました検証レポートにおきまして、このような自治体支援が被災自治体の体制強化に大きく貢献をし、マンパワー不足をカバーする人員の確保がなされたなど、大変な評価をいただきました。一方では、被災自治体において十分な受援体制が整備されていない等、ニーズの把握や円滑な応援職員の受入れに支障が生じた例があったなどの課題も指摘をされたところでございます。  御指摘のとおり、大規模災害からの回復力を向上するためには、復旧に必要な人的、物的資源をいかに早く集めるかということが課題でございまして、このためには、今ほどお話しのとおり、ICTの積極的な活用、あるいは福島では福島イノベーション・コースト構想、これが展開されることになりますけれども、そのような地域での先端研究との連携や業務の標準化を図って応援・受援力を強化することが重要であると思っております。  先ほど御紹介した検証レポートでは、自治体支援のシステムの充実を図ることというふうにいたしておりますけれども、内閣府といたしましても、大規模災害時に被災情報や避難所の情報などを集約、地図化して地方公共団体の災害対応を支援するISUT、インフォメーション・サポート・チームでありますけれども、これの全国運用を本年度から開始をしたところでございまして、このほか、ICTを活用した物資調達・輸送調整等の支援システムの機能強化など、これ関係省庁としっかりと連携しながら、引き続き市町村の防災力の向上に取り組んでまいりたいと思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非、この発送ですけど、いわゆる遠隔操作、御存じのように、今は自治体も職員数が少なくなっておりまして、最近の災害でも、非常に、送ること自体、気持ちはあるんですけどなかなか送れないと、こういう状態でありますので、総務大臣もお聞きしていると思うんですけど、是非、防災担当大臣と知恵を出し合いながら、この遠隔操作、こういうICTを活用した、そういった時代に合った、是非新たなシステム開発というものをお願いしたいと思っております。  そこで、これからの具体的な作業になるわけでありますが、是非私の一つの主張としても聞いていただきたいんですが、ちょうど東日本大震災の際には、福島空港が救援活動拠点として機能しました。これは、実は原発の爆発がだんだん拡大するまでの本当に二、三日だったわけでありますけれども、いずれにいたしましても、福島県としては防災備蓄拠点が既に確保をされております。今後、ICT遠隔支援機能を、これを是非検討していただきたいんですけれども、御存じのように、福島は当時首都圏移転という話もありましたので、いわゆる首都圏に近く、かつ首都圏直下型地震の影響を直接受けない等を考慮しまして、具体化する場合には福島空港を活用していただきたいことをお願いしまして、次の質問に移ります。  次に、オリンピック、パラリンピックでございます。  三月二十六日、オリパラの聖火リレーのスタート会場が、先ほどもお話ししましたが、楢葉町、広野町のJヴィレッジに決定し、大変うれしく思っております。  先日、山形県山辺町に参りました。ここは、NHKの大河ドラマ「いだてん」のランナーとなります峯田和伸さんは実は山辺町の出身でございます。この山辺町の遠藤町長から、聖火、ルートを今検討されていると思うんですけど、当然、通らない市町村も出てくると。そういった場合に、そういった市町村も子供たちが聖火ランナーに何らかの形で参加できる、そんなようなことを是非検討していただきたいという声がありました。また、福島県の南相馬市などからも同様の声がありました。  是非、櫻田オリパラ担当大臣、組織委員会へそのような声があったということを伝えていただき、実現できるよう御尽力をよろしくお願い申し上げますが、いかがでしょうか。

櫻田義孝自由民主党国務大臣

○国務大臣(櫻田義孝君) お答えさせていただきます。  オリンピック聖火リレーのルートについては、各都道府県の実行委員会で検討した内容を踏まえて、現在、大会組織委員会で検討を行っていると承知しております。その聖火ランナーについては、大会組織委員会において、今年の夏頃を予定している全国の聖火リレールートの公表以降にその選定方法の公表を予定しているとのことであります。また、聖火リレーの一日の終わりには、その日に到着した市町村で聖火の到着を祝うイベント、いわゆるセレブレーションを実施する予定であり、イベントの内容は、現在、各都道府県や組織委員会において検討されていると聞いております。  このような機会を通して、より多くの人々が聖火リレーに関わり、大会に向けた機運を盛り上げていただくことは大切なことだと考えております。本日いただいた御要望は、聖火リレーの検討を進める大会組織委員会に伝えてまいります。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非よろしくお願いいたします。  ロンドンの場合は、たしか二、三キロの間に百人ぐらいバトンタッチされたとか、いろいろ方法はありますので、是非全市町村が参加できるように、特に子供たちが参加できるように、御尽力を重ねてお願いを申し上げます。  次に、統計問題とガバナンス強化についてお尋ねをいたします。  昨年、公文書書換え又はイラク日報問題があり、今年も国会で統計問題に多くの審議時間が取られることは大変残念ですが、一方、政府の対応も進みまして、毎月勤労統計の不正、支給の追加給付に、厚生労働省は、三月十八日からホームページで簡易計算ツール等を設け、同日から雇用保険の適正額で支給が開始されたと、これは六十四万人ぐらいですかね、ということで一歩改善ではないかと思っております。  でも、なぜこのようなことが何度も起こるのか。それは、省庁設置法や公務員倫理法等には、公務員の法令遵守義務を違反とした場合の罰則規定はあるのですが、不正又は誤謬、いわゆる誤り、ミス、これを防止する仕組みを規定する条文はほとんどありません。  会計検査院法には、事務事業の経済性、効率性と業務の有効性検査、いわゆる3E監査のほかに会計経理の合規性、いわゆる法令遵守、これがありますけど、今回の統計問題始め、政府の業務の正確性を検査する機能も会計検査院にあるのか、会計検査院長にお尋ねをいたします。

柳麻理会計検査院長

○会計検査院長(柳麻理君) お答えいたします。  会計検査院は、憲法第九十条の規定に基づき、国の収入支出の決算の検査を行うほか、会計検査院法第二十条の規定に基づき、法律に定める会計の検査を行い、会計経理が適正に行われるように監督するという職責を担っております。  そして、会計検査院としては、ただいま御発言のあった統計調査を含め、政府の業務に係る会計経理について検査を行っており、不適切な事態が見受けられた場合には、その結果を検査報告に掲記しております。  他方、会計検査院の職責から、会計経理を離れて業務の正確性の検査を行うものではないと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 ということで、会計検査院の仕事は経理の範疇ということですね。  それでは、今度、総理にお尋ねするんですが、今回の統計不正問題を始め、これまで行政の信頼を損ねる様々な問題が発生しておりますが、それぞれ対症療法的な対応にとどまっておりまして、不正や先ほどの誤謬、これを未然に防止するための統一的な仕組みは構築されておりません。上場会社や都道府県、政令都市以上の自治体は内部統制の整備が義務化されております。  そのため、例えば、これ私個人の考え方としては、会計検査院法を改正して、会計経理の法令遵守だけではなくて業務の正確性を検査する機能を付与することや、又は政府の行う重要業務につきまして内部統制を義務付ける制度、いわゆるG、これはガバメントですね、SOX、これはこの法律の米国の立案者の頭文字なんですけど、いわゆるG―SOX、この導入を進めるべきだと考えますが、総理の見解をお尋ねいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員御指摘のとおり、国の行政機関においても内部統制の確保は重要です。  各府省では、例えば、全ての事業を対象に、プラン、計画の立案、ドゥー、事業の実施、そしてチェック、事業の効果の点検、アクション、改善のサイクル、いわゆるPDCAサイクルが機能するよう点検、見直しを自ら行い、リスクの分析や対処を含め、事業の改善に役立てているところであります。  こうした各府省内部の統制機能とともに、各府省の外部からチェックを行う仕組みも重要であります。総務省行政評価局が行政評価・監視、そして会計検査院が会計検査を行う体制が設けられ、それぞれ業務や会計の合規性や、そして正確性を含めたチェックが行われており、こうした機能を運用面も含めて一層充実させていくことが重要と考えています。  そして、委員が御指摘になった政府統計の分野においても、各府省に統計幹事を置き、品質確保を含め統計業務を統括をしています。また、統計委員会が第三者機関として設置をされ、法令遵守のみならず、中立公正かつ専門的な見地から各府省が行う統計についてチェック機能を果たしており、こうした機能を十分に活用し、行政における不正や誤謬を未然に防止していくことが重要であると考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非、なかなか内部統制といっても見えないんですけれども、要は外部チェックが大事です、内部のチェックも大事なんですが。  じゃ、チェックをするには内部統制という、これは自ら、まず、不正というのは実は必ず起きます、実際起きているわけですから、起こさないためにどうしたらいいかと。外部チェックだけじゃ駄目なんですね。やっぱり内部のちゃんと起こさないシステム、それはいわゆる会社でいうと社長を中心に内部監査室をつくる、この中央省庁ですと、総理を中心にしっかり起こさないためのそういうチェック機能をつくる、そのための仕組みづくり、これを、やはり法令遵守主義ですから、やはり法律改正も今後政府としても検討していただきたい、それを要望して、次の質問に移ります。  次に、LAWS、いわゆる自律型致死兵器システムの開発規制について伺います。  三月十一日、公明党自律型致死兵器システム開発規制検討チームが河野外務大臣に、人間の意思にかかわらず人工知能、いわゆるAIですね、が攻撃目標を設定し殺傷するLAWSですか、これ軍事分野では銃の発明、核兵器の発明に続く第三の武器の革命と、こう言われておりまして、国際人道法や倫理上の観点から到底看過できないとの立場で具体的な提言を申し入れました。  三月二十五日から二十九日に特定通常兵器使用禁止制限条約の枠組みの下で開催されました自律型致死兵器システムに関する政府専門家会合、ここで日本の考え方をまとめた作業文書を提出されましたが、この会合の結果につきまして政府はどのように受け止めていられるでしょうか。また、NGO等の市民社会の声を聞くことも大事であり、日本政府としてNGOとの連携も積極的に行うべきと考えますが、外務大臣のお考えをお尋ねいたします。

河野太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(河野太郎君) 今回の政府専門家会合に先立ちまして、我が国の考え方を取りまとめた作業文書を提出をいたしました。将来的な方向性に少し貢献をしたいと思ったわけでございますが、やはり今回も各国の立場、認識に大きな隔たりがございまして、残念ながら何か成果文書を取りまとめるということには至りませんでした。  引き続き、今年八月下旬に予定をされている次の政府専門家会合を見据えて、NGOとの意見交換も含め、議論の先頭に立っていきたいというふうに考えているところでございます。

若松謙維公明党

○若松謙維君 総理にお尋ねしたいんですけど、このLAWS、もう恐らく国際人道法又は倫理上の観点から看過できないという理解はされていると思いますが、残念ながらこのLAWSに関する、先ほど外務大臣がお話ししました、各国の立場の隔たりが大きいということでありますけど、やはり国際社会の合意形成に向けた日本の果たす役割は大事ではないかと思いますし、ましてや唯一の被爆国でもあります。  そういうことで、今年は、総理の四月下旬の欧米訪問ですか、それからG20等の外交日程も予定されておりますので、そのような場でLAWS開発規制への理解、これを広げていただきたいのですが、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、自律型致死兵器システム、LAWSについては、その使用における人間の関与、国際人道法上の課題等について国際的な議論が行われている途上にあります。各国の立場には、ただいま外務大臣からも答弁させていただきましたが、いまだ大きく隔たりがありまして、共通の認識を得られる状況には残念ながら達してはいません。  我が国としては、有意な人間の関与が必須であるとの立場を主張しており、人間の関与が及ばない完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図は有していないとの立場を明確にしてきています。本件については、軍事面における技術革新や、それを踏まえた兵器システムのルールの在り方等の観点から、更に専門的な議論を深めていく必要があります。  このような観点から、政府としては、特定通常兵器使用禁止制限条約、CCWの枠組みの下で三月下旬にジュネーブにおいて開催された政府専門家会合に先立って、我が国の考え方等をまとめた作業文書を提出し、国際社会が人道と安全保障の双方の視点を勘案したバランスの取れた議論を行い、将来目指すべき取組の方向性を示すことに貢献すべく、会合での議論に活発に参加をいたしました。この政府専門家会合は八月下旬に次回会合を行う予定であります。  我が国としては、引き続き、有意な人間の関与が必須であるとの立場から、日本の安全保障の観点も考慮しつつ、国際的なルール作りに積極的かつ建設的に参加をしてまいります。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非いろいろな場で発言をしていただきたい、再度要請をして、SDGsに関する質問をさせていただきます。  いわゆる持続可能な開発目標、これは今世界的な広がりを見せていると思いました。ちょっと私もこのバッジを付けさせていただいております。  これは、貧困や飢餓の根絶、環境対策、平和の実現等十七項目から成る国連で採択された国際目標でありまして、公明党といたしましては、日本が国際協力で主導的役割を果たすべきと訴えてまいりました。また、全国の地方自治体も積極的にSDGsに取り組むよう、公明党の地方議員が働きかけを続けております。  国際社会が協力してSDGsに取り組むためにも、我が国は国際金融機関等を通じた人道支援を一層強化すべきであります。また、拠出金に見合う各国際機関の幹部職員にも多くの人材を育成すべきと考えますが、外務大臣のお考えをお尋ねいたします。

河野太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(河野太郎君) 誰一人取り残さない社会というSDGsのこの理念は、人間の安全保障を訴えてまいりました日本の考え方に非常に近いものがございます。今年のG20、TICADⅦ、あるいはSDGsのハイレベル会合が開催される中にあって、日本の取組を国際社会に発信する絶好のチャンスだと思っております。しっかりとそうしたことをやってまいりたいと思っております。  また、二〇一七年末の時点で、難民あるいは国内避難民六千八百五十万人と、第二次世界大戦後最大となってしまいました。SDGs達成のためには、国際機関などを通じた人道支援というのが非常に重要だと認識をしております。これまで同様に、WFP、UNHCRといった国際機関と連携し、人道支援、しっかり取り組んでまいりたいと思っております。  また、国際機関における日本人幹部職員の活躍は、このSDGsを始め地球規模課題に対する日本の人的貢献として非常に重要だと思っております。日本人の幹部職員の数を一層増やすために、引き続き様々な省庁と連携をして努力をしていきたいと思っております。特に、若手を将来の幹部候補生として育てていくということも大事ですし、中堅レベル以上を幹部候補として国際機関に送るということもしっかりやらなければならないと思います。  また、それ以上に、国際機関のトップを取るためには我が国も政治家を候補として擁立していくということが必要でございますので、積極的に参議院の皆様にも手を挙げていただいて、それをしっかり外務省として後押ししてまいりたいと思います。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非、河野大臣も、語学力、もう大変な能力でございますので、手を挙げることも期待しておりますし、ちょうど、この人道支援の予算ですか、平成二十五年が四百十四億、二十七年六百四十四億、二十九年三百九十八億と、いろんな環境変化があるんでしょうけど、是非やはり数値目標を示しながら、どんどんこの人道国家ですか、推進のために御尽力いただきたいと願っております。  それでは、地方創生についてお尋ねをいたします。  特に、地方所得の向上と地方創生の関係についてなんですが、公明党は全国加重平均で最低賃金千円を目指して様々な政策提言をしてまいりました。  しかし、大都市圏と地方の間ではいまだに賃金格差が存在しておりまして、最低賃金の格差が平成二十七年から平成三十年の四年間で僅か〇・九%、年〇・二二五%しか解消しておりません。最高額九百八十五円、最低額七百六十一円、この差額が二二・七%ありまして、百年掛かります。やはりこの差が埋まらないと、地方創生、掛け声倒れになってしまいますので。  さらに、四年前に公明党が提唱いたしました地方版政労使会議、それが今どんな状況になって成果がどのようなものがあるのか。また、建設業、運送業の適正な取引価格の実現と引上げが働き方改革につながって、地方所得を向上させる地方創生にどのようにつながっているのか等について、是非この賃金格差ですね、これ埋めるために今後どのような政策を進めていくのか、安倍総理にお伺いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 最低賃金の引上げは、経済の好循環を回していく上で極めて重要であると考えています。  安倍政権では、最低賃金を政権発足以降の六年間で時給で百二十五円引き上げました。平成三十年度は二十六円の引上げを行ったところでございますが、これはバブル期以来の引上げ幅でありまして、地域間格差についても、少しずつではありますが、四年連続実はこれ改善をしているんです。  引き続き、年率三%程度を目途として引き上げ、当面は全国加重平均で時給千円を目指してまいります。  御党御提案の地方版政労使会議については、各都道府県で毎年開催されておりまして、中小企業が働き方改革に適切に対応できるよう、労働環境や処遇の改善等に向けた政労使の連携強化が図られています。  建設・運送分野における取引価格の適正化については、特に地域における働き方や賃金向上の観点から重要と認識しておりまして、詳細は国土交通大臣から答弁させますが、適切な工事代金、運賃や賃金水準の確保、労働条件の改善に向けて、制度的対応を含めた様々な取組を行ってきたところであります。  引き続き、アベノミクスの取組によって全国の雇用・所得環境の底上げを図り、地方にも景気回復の動きを更に広げていくことで賃上げの動きを浸透させていきたいと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 建設業、運輸・運送業についてお答えいたしますが、将来の担い手を確保する上でも、働き方改革とともに適正な賃金水準の確保が重要と認識をしております。  このため、建設業につきましては、設計労務単価を七年連続で引き上げてきたところでありまして、こうした労務単価の引上げが現場の技能労働者の賃金水準の上昇という好循環につながるよう、適切な請負代金で契約をし、技能労働者の賃金水準の確保に努めていただくことにつきまして、この三月にも私から直接、建設業団体のトップに対して要請を行ったところであります。また、公共工事の入札契約におきましても、この四月から、低入札価格調査基準の上限を予定価格の九〇%から九二%に引き上げるなど、ダンピング対策を強化をしているところであります。  トラック運送業につきましては、働き方改革を進める上で取引環境の適正化が必要不可欠であり、荷主所管省庁とも連携をしながら、標準運送約款の改正を通じまして運賃と附帯作業等に対する料金との別建て収受を促進するとともに、昨年十二月にガイドラインを作成をし、運送に必要なコストに関する荷主、運送事業者双方の共通理解を促進するなどの取組を進めております。  さらに、昨年末に議員立法により貨物自動車運送事業法が改正をされまして、標準的な運賃の告示制度が設けられたところであります。ドライバーの労働条件の改善等の改正の趣旨に沿って適切に対応してまいりたいと考えています。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非、石井大臣、やれることをどんどんやっていただいて、先ほどの賃金格差解消に御尽力を総理と一緒によろしくお願い申し上げます。  それでは次に、IT企業の地方移転と地方創生についてお尋ねいたしますが、ちょうど会津若松市では、平成二十六年に、市、会津大学、アクセンチュアの共同提案で内閣府の地方活性化モデルに採択され、以降、市の事業として進めてきたICT関連企業を集積するICTオフィス、AiCT、これが今月の二十二日にオープンして、首都圏から十三社四百二十名の若い世代が会津地方に移住し、今後、地方大学卒業生の受皿としても機能いたします。  地方の給与アップには、生産性向上に資するIT関連企業支援策を更に強化すべきと考えますが、いかがでしょうか。地方創生担当大臣と経済産業大臣にお尋ねをいたします。

片山さつき自由民主党・国民の声内閣府特命担当大臣(規制改革・地方創生・男女共同参画)

○国務大臣(片山さつき君) 御指摘のとおり、ICTは居場所に関わらず情報入手、活用可能ということで、ICT関連企業の地方への移転は、非常に地域の産業や生活の向上、それから地方創生の底上げ、もちろん給与の底上げということに寄与できまして、今回の十三社四百二十人の移住というのは大変な成果であると思いますが、こういったことを地方創生の推進関連交付金を通じて積極的に後押しをしてきております。  この本件もそうですし、全国的にそうでございますが、これに加えて、議員御地元の福島県では、インバウンドですね、インバウンドのプロモーションにもこういったことを動線データを使って会津若松で生かしていらっしゃり、私もこれは伺ったんですが、田村市、田村市ではテレワークの導入、廃校活用、ここでも仕事も増やし、ITも使い、最近通ったばかりの三十一年度予算の第一弾地方創生推進交付金でも、ビッグデータを活用して県内中核企業の抽出と取引拡大という大変な活性化の取組をされておられます。  こういったことを基にして、我々は、現在検討中の第二期まち・ひと・しごと総合戦略の将来方針の一つにICTを含めた未来技術による地方創生を重要なテーマの一つとして掲げ、専門の検討会まで立ち上げましてこの方向を模索しているところでございまして、ICT関連企業の地方進出、これは活性化の大チャンスだと思っておりますので、委員の御指摘も踏まえて、地方創生の観点から積極的に支援をさせていただきたいと思っております。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 経産省としても、ICT関連産業が地方に立地をする、集積をしていくということは、高い付加価値を地方で生んで地方の賃上げにつなげていくという意味で非常に重要だと思っています。  いろんな取組をやっていますが、一番代表的な取組はやはり地方版IoT推進ラボであります。これは、全国九十三地域を選定をいたしまして、選定された地域に対しては、例えば地方版IoT推進ラボのマークの使用権を与えるとか、あるいは独立行政法人IPAからITの専門家を派遣をしていろんな事業を支援する、あるいは日本のITの今一番大きなイベントでありますCEATECなどへの出展を支援をするというようなことをさせていただいています。  会津若松市は、実は二〇一六年七月にこの地方版IoT推進ラボに選定をされています。ITの専門大学である会津大学があるということを強みとして、IT産業の集積によって東京以上の収入が得られる質の高い雇用をつくって地域を活性化しようということに取り組んでいただいて、もう既に自動運転ですとか、そういったことでいろんな成果が出てきております。  こういったことを今九十三地域でやっていますけれども、全国レベルへ展開していくことが非常に重要だと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 質問通告していないんですけど、IT担当大臣、平井大臣、恐らく思いもかなり強いと思うんです。是非、全国十以上ぐらい、こういう成功事例をつくっていただきたいと思うんですが、どんな思いでしょうか。

平井卓也自由民主党内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策)

○国務大臣(平井卓也君) 先生も会津若松を応援いただいていると思うんですが、私も、このプロジェクト、用意ドンのスタート、構想段階から関わってきた人間として、いよいよビルが完成するというのは一つの大きな成果だと思いますし、私も開所式の方にお伺いさせていただこうと思っています。  このプロジェクトは、東日本大震災を受けて、福島に対して外資系企業がどのような協力をしようかという議論の中で実は生まれてきました。いろんな地域考えた中で、やはりそこの中で、会津若松市という行政の受入れ体制、特に、地方大学ですけど、会津大学というのは非常にIT系の人材が豊富だし、英語で授業もやられているという意味で非常に人材の確保もうまくできたと。その中で、やっぱりアクセンチュアさんの要するに決断が大きかったと思います。  それと同時に、行政が地域連携の包括協定というのを結びました。これは普通と違って、産官学にあと三つ、金労言、ここを入れるんです。金融機関、労働界、言はマスコミなんです。その地域の連携によってプロジェクトが進んでいるので、つまり、民間企業だけではなくて行政の総意としてプロジェクトを進めていくという力が非常に大きかったと思うので、是非、会津のようなモデルをほかの地域につくるとしたら、そういう全体の強い、前にドライブする力が必要だと、そのように思います。

若松謙維公明党

○若松謙維君 是非期待しております。  それでは、資料五、見ていただきたいんですが、これは、法務省のデータ、済みません、これは実は郡山市からいただいたデータで、彼らの調べた数字なのでちょっと法務省とはかなり違うんですけど、ちょうど元年末の法律数は約千六百本、平成三十年度は約二千本ということでありますが、いずれにいたしましても、私、地元郡山なんですけれども、平成二年から三十一年にかけて、いわゆる法令に基づいて自治体が作らなければいけない計画数、三十一ということで増えておりまして、もう職員ただでも少ない自治体、悲鳴を上げております。  ちょうど地方分権改革推進委員会でも計画策定の義務付けですか、こういったことを具体的見直し措置が勧告されているということでありますけれども、どうも実態と違うなと思いますので、今後どのように対応していくのか、地方創生担当大臣に伺います。

片山さつき自由民主党・国民の声内閣府特命担当大臣(規制改革・地方創生・男女共同参画)

○国務大臣(片山さつき君) 郡山の品川市長には、私も、元郵政審議官だった方なので、よくこういった御指摘、お叱りも伺うことがございますが。  御承知のように、計画策定などの義務付け、法律があってそこに義務付けがされるということで増えてしまうお仕事というもので、地方分権改革の第三次勧告で、一定の場合を除いては基本的に規定そのものを廃止するか、あるいは単なる奨励ですね、できる、努めるにするということになっておりまして、かなり順次具体的な見直しは行っております。これに加えまして、つまり規定そのものを廃止した例も、できる規定にしたものもございます、多くございます。そして、現在も義務付けの新設が必要最小限となるように、我々内閣府において、関係省庁とも連携し、法令協議などを通じてチェックを行って、実際にそのような形をしております。  御懸念のとおり、確かにこのように相当な数増えてきてしまっておるということはありますが、必要以上に自治体の負担が増えるということは自治体の自主性の強化、自由度の拡大という趣旨に反するものでございますので、今後とも、できるだけ必要最小限となるように厳しくチェックするとともに、地方の発意に基づいて課題を一つ一つ具体的に解決するという趣旨から、平成二十六年から導入しております提案募集型の分権、これを進めるということをやっておりまして、受け取った提案のうち七割から八割ということは実現をさせていただいていると。  こういった努力も含めて、今後もこの方向できちっと対応させていただきたいと思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 じゃ、また二、三年後に実施状況を調べますのでまた質問させていただきますが、ちょうど次、資料の六なんですけど、これはちょっと答弁は、済みません、時間の関係で求めませんが、ちょっと紹介だけ。  これは本当に安倍総理の御尽力いただきまして、浪江に福島水素エネルギー研究フィールドというものができまして、ここでできた水素を、秋から試運転開始ですけど、それを東京オリンピック・パラリンピックの会場で使われると。画期的な実は制度でありまして、是非今後、G20等でこのような技術を更に皆さん、世界と連携しながら伸ばしていただきたいということを、茂木経済担当大臣、お願いをして、ちょっと恐縮なんですけど、質問をほかの質問に移らせていただきます。よろしくお願いいたします。  次に、風力、太陽光発電等でポテンシャルが高い北日本、東北、北海道でありますが、ここには再エネ導入加速化のための東北北部エリア電源接続案件募集プロセスとか秋田沖洋上風力のプロジェクト等が進んでおりますが、非常に再エネの発電量が増えますので既存の送配電では限界があるということで、しかし、二〇二〇年四月には発送電分離が行われるということでありますので、再エネ投資時代に応じた送配電投資が急増すると。  こういう中で、再エネ主力電源化は我が国全体で取り組むべき政策であること、さらに、再エネのポテンシャルには地域偏在性がありますので、送配電投資に伴う費用負担に地域間の不公平感が発生する懸念がありますが、今後、費用負担の在り方について経済産業大臣にお尋ねをいたします。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、再エネを導入していこうとなりますと、これは系統の増強が必要になります。あるいは、今までの地域独占型を前提としたネットワークではなくて、やはり分散型を前提としたネットワークにつくり変えていかなければいけないという面もあるわけであります。今のままやっていますと、再エネ導入が進む地域ほど託送料金が上昇するというような現象が発生してしまうわけであります。  そこで、この系統の形成やその費用負担の在り方について、今年の二月から経産省の審議会において議論をしていただいております。適切な受益と負担の関係に留意しながら、この費用を全国で支える仕組みも視野に入れながら、来月頃にも一定の方向性を得るべく、審議会での議論も踏まえて適切に対応してまいりたいと考えています。

若松謙維公明党

○若松謙維君 最後の質問ですけど、今JR北海道、御存じのように、いよいよアクションプラン、本来三月末だったんですが、これが出ます。二〇一九年、二〇年の二年間で国から総額が四百億円台の支援をいただけるということは本当に感謝しております。  このアクションプランを今後JR北海道が策定するんですけど、これの実施に当たりまして、いわゆる国交省として期待すること、さらに今後の支援策、さらに、総務大臣にも、当然国と同様の支援を地方自治体も行うと、こういう流れになっておりますので、その際の財政措置等も含めた総務省のお考えも併せてお尋ねをいたします。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省は、昨年発出いたしましたJR北海道に対する監督命令におきまして、利用が少なく鉄道を持続的に維持する仕組みの構築が必要な線区につきまして、今年度からの二年間、JR北海道と地域の関係者が一体となって利用促進などに取り組むことをまとめたアクションプランを策定するよう求めております。  現在、アクションプランの公表に向けましてJR北海道において調整を進めているところと聞いておりますが、このアクションプランの策定の段階から、地域の関係者の皆様にもしっかりと協議に参画いただいているものと承知をしております。JR北海道には、アクションプランの策定を通じて培われた地域との関係を持続発展をさせて、地域と一体となって利用促進やコスト削減などに向けた取組を着実に実施していただくことを期待をしております。  また、国土交通省による今後の支援につきましては、昨年七月、JR北海道の徹底した経営努力を前提といたしまして、二〇一九年度及び二〇二〇年度の二年間で総額四百億円台の支援を行うこととしたところであります。二〇二一年度以降につきましては、支援を行う根拠法の規定に付された期限が到来いたしますので、その時点におきまして、JR北海道による経営改善に向けた取組状況と、JR北海道及び地域の関係者によるアクションプランに基づく取組状況を検証いたしまして、着実な進展が確認されることを前提として、JR北海道の経営自立に向けた国の支援を継続するため、所要の法律案を国会に提出することを検討してまいります。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 簡潔にお願いします。

石田真敏自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(マイナンバー制度)

○国務大臣(石田真敏君) はい。  今国交大臣からお話ありましたように、鉄道を維持、持続性を維持するため具体的な仕組みについての協議を行われているというふうに聞いておりまして、まず国と地方の役割分担や地方負担の額、あるいは対象路線への支援スキームなどの具体的な検討が行われることが必要でございまして、この議論に基づいて、それを踏まえた総務省としての適切な対応を行ってまいりたいと思っております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 ありがとうございました。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 日本維新の会の清水と申します。どうぞよろしくお願いをいたします。  まず初めに、景気判断と消費増税について質問をしてまいります。  新元号が発表されて大変盛り上がりを見せる中、若干水を差すような話で恐縮なんですけれども、景気判断に関しまして、最近どうも余り楽観視するのは良くないかなというような数字が、データが出始めています。(資料提示)  まず上の方ですけれども、四月一日に発表されました、これは日銀の短観です。大企業、製造業の業況判断指数、DIが前回の十二月の調査より七ポイント悪化をしたと。この悪化幅というのは六年三か月ぶりの悪化幅になるということなんです。  三月の月例経済報告、これは政府の公式な経済判断で内閣府がまとめるものですけれども、これも、「緩やかに回復している。」という文言が入っているものの、「このところ輸出や生産の一部に弱さもみられる」、こういった言葉も加えられたということなんですね。  こういった今の経済状況、景気状況に対して、まず総理はどのような認識お持ちでしょうか。    〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我が国経済は、中国経済の減速などからこのところ輸出や生産の一部に弱さも見られますが、個人消費、設備投資という内需の柱の増加基調は続いており、景気は緩やかに回復していると考えています。  また、先日発表された、今御紹介いただきました日本銀行の短観、日銀の短観の企業の景況感について、製造業で前回十二月調査よりも低下したものの、全体では良いと答えた企業数が悪いと答えた企業数を依然としてこれ上回っています。非製造業では、前回調査と変わらず高い水準が続いています。  こうした背景には、中国経済の減速や情報関連財需要の一服に伴い製造業の輸出、生産活動が鈍化はしているものの、雇用・所得環境の改善や、振れは見られるものの高い水準にある企業収益といった消費や設備投資を支えるファンダメンタルズがしっかりしていることがあります。  特に、国民生活にとって最も大切な雇用は大きく改善をしておりまして、二〇一二年から二〇一八年までの六年間で、生産年齢人口が五百万人減少する中にあっても就業者数は三百八十万人増加をし、そして、景気回復により仕事が増加したことによって正社員の有効求人倍率は調査開始以来最高の水準となり、正規雇用者数も百三十一万人増加をしております。賃上げも、連合の調査によれば五年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げが実現をしておりまして、今年の春闘においても力強い賃上げの流れが継続するなど、確実に経済の好循環が生まれております。  今後も引き続き、経済最優先で、通商問題の動向、中国経済の先行きなど、海外経済の不確実性には十分留意しつつ経済運営に万全を期してまいりたいと思います。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 今、中国経済の話が出ました。確かにその影響って大変大きいんだと思います。  景気というのはやはり波がありますから、ここのところずっと、おっしゃったとおり上昇気流で来ていたのが今若干とどまってきているのかなという感じなんですが、これは総理としてはどうなんでしょうか。あくまで、今海外の様々な状況があって一時的なもので、また持ち直していくというか更に上がっていくという見込みなのか。それとも、ちょっとしばらく大分いい形で来ていますよね。ということは、やっぱり波ですから、どこかでとどまるところもあるし下がるところもある。またそこから上がっていけばいい話なんですけれども、こういう流れの中で、どういう今位置付けにあるというふうな認識でしょう。

茂木敏充自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(茂木敏充君) 景気の山そして谷の判断、これは専門家によります事後的な検証を経て正式に決定をされるわけでありますが、現時点で景気回復が途切れたと、このように考えておりませんで、昨年十二月に戦後最長に並んで本年一月に戦後最長を更新した可能性があると、こういう認識については変わっておりません。  先ほど総理の方からも答弁させていただいたように、確かに輸出、そして一部の生産に弱さが見られると。ただ、GDPに占めます輸出、これは大体一八%でありまして、さらには、輸入との間の純輸出でいいますとほぼゼロ近傍という形になります。これに対して、先ほど総理の方からもありました個人消費そして設備投資、これがGDPの七割を占めるわけでありまして、これは依然として堅調な状態が続いていると。  ただ、中国経済これからどうなっていくか、それからさらに、様々な通商摩擦がどうなっていくか、こういった海外のリスクについては注意深く今後も見ていきたいと思っております。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 今大臣からもありましたとおり、地方経済ですよね、これも是非総理にお聞きをしたいんですけれども。  やっぱり地方にまでなかなか景気のプラスの面が波及していないと、経済はやっぱり東京は一極集中で盛り上がっているけれども、地方にまではなかなかそうでもないだろうという声は、これはよく聞く声だというふうに思います。  総理としてはどのような認識でしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、景気回復をしていく当初の局面におきましては、なかなか地方は感じられないんだろうと思います。しかし、現在どうなっているかといえば、先ほど茂木大臣から答弁をさせていただいたように、先般、戦後最長の景気回復、今回の景気回復期は戦後最長になったのではないかと、こう言われております。  その前の戦後最長と言われるものは、小泉政権のときに始まり、そして第一次安倍政権を経て福田政権の最初まで、平成二十年の二月まで平成十四年の四月から続いてきたのでございますが、スタートはですね、スタートは、言わば製造業、輸出産業等を、大企業中心の景気回復でありますから、どうしても東京とか大都市中心に景気は良くなっていくのでございますが、これを比べてみますと、前回はですね、前回はこの後半の五年間を通じてずっと景気が、地域別の業況判断で、地域別の業況判断で良いが悪いを上回った、五年間ですね、五年間上回ったのは、前回は東海地方とそして関東地方だけだったんです。今回はですね、今回は北海道から九州・沖縄まで九つの地域で、全ての地域で良いが悪いを上回っています。  では、どこが違うかといえば、一つはですね、一つはやっぱり観光は大変大きかったと考えております。サービス業でありますから広くこれは均てんしていくんですが、例えば北海道は、前回の景気回復期はずっと実はマイナスだったんですが、今回五年間ずっとプラスなのは観光が大きく寄与しているものと、こう考えております。  その結果、ほとんどの県においてですね、ほとんどの県において法人関係税収が四割、五割これ増えて、この六年間増えておりますから、そういう意味におきまして、この景気回復期、比較的地方にも波及はしていると考えておりますが、ただ、これ、それぞれの業種によりますから、まだまだと考えておられる方も多いのではないのかなと思いますが、来年の更なる四千万人目標に向かって地方創生の起爆剤にしていきたいと思いますし、農林水産業の輸出等も含めて、この地方の力を更にパワーアップしていきたいと、こう考えております。    〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 そんな中、秋には消費税の増税というのが予定をされております。我々維新の会としましては、現在、今御説明いただきましたが、ただ、そういう景気のこの波及効果というのがまだ地方には十分行き渡っていないという点と、歳出削減の部分ですね、この辺りの改革がまだまだ不十分だということで、我々、この消費増税には反対をしているという立場なんですけれども、ただ、この増税をするということで、それに合わせての対策というのがもういろいろ出てきています。大体二兆円ぐらい使うんですかね、ポイント還元であるとか軽減税率であるとかプレミアム商品券とか、まあいろいろ挙がってきております。  我々としましても、このポイント還元とか軽減税率、非常に分かりにくいという話も前回の予算委員会でも質問をさせていただきました。  まずは世耕大臣にこのポイント還元についてお伺いしたいんですけれども、当初の想定では大体二期にわたって四千億ぐらいの予算規模を見込んでいるという話なんですが、最近、ニュース見ていますと、大分ポイント還元の制度も固まってきて、手を挙げるカード会社、企業というのも大分増えてきて、かなり参加も増えてきて盛り上がる可能性も高いんじゃないかなというふうに思います。  それはそれで政策としてある意味成功なのかもしれませんが、ただ、逆に言いますと、盛り上がり過ぎると、今度は出ていくお金、還元分も増えるわけですから、この辺りの見通しというのはどうなっているのか、お聞かせいただけますか。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) ポイント還元事業の予算額については、マクロ統計ですとか、あるいはクレジットカード会社等の決済事業者などに聞き取り調査をして、現時点で得られる限りの情報を得て、そして試算をさせていただいたというわけであります。ただ、これは積算でしかありませんし、特に消費者の行動に関わる問題でもありますし、また初めてやる事業でもありますので、上振れするリスクもあれば下振れするリスクもあるというふうに思っています。  ですので、今回の事業、始めたら、スタートした時点から一か月ごとによくモニタリングをしていきたいというふうに思っています。どれぐらい使われているのか、そしてそれが消費税対策としてきちっと効果がある形になっているのかどうかをしっかりとモニタリングをしながら進めていきたい。その上で、予算について、例えば途中で足りなくなったりしたときは、これは財政当局とよく相談をしながら対応をさせていただきたいと思います。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 その財政当局の麻生大臣にもお聞きしたいんですけれども、麻生大臣からしたら、その出ていくのをある意味認める立場になるわけですね。それが果たして、国としての政策として、これは盛り上がるんだからまあ仕方ないなという立場でいらっしゃるのか、それとも、やっぱりある程度規律というのも求められる立場でいらっしゃいますでしょうから非常に難しいところだと思うんですが、どのようにお考えでしょうか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これ今、世耕大臣の方から御答弁をさせていただきましたように、初めての事業でもありますので、何となくこの種のポイントの話になると、高齢者の方はほとんど余り対応にいかがなものかというのはありますけど、そちらの方は若いので、いろいろ、三か五とか、いろいろ御興味がおありのところはこの対応は早いだろうなという感じは感覚としては分かるんですけど、それがどれくらいかといえば、金持っている方はこっちであって、若い方は持っていませんからね、その面から。  そうすると、それが使われるのかよというのに関してはちょっと正直、なので、これいろいろ通産省で検討したんですけど、検討したのだってほとんど役人やら何やらで検討しているのでは余りぴんときているのがいないんじゃないかなとか、いろんなことを私どもとしては大丈夫かと随分詰めて、詰めに詰めてこういう額になっておりますので、それなりの知恵は出しておりますので、アバウトこんなもんだろうというところで納得、双方でそこそこのところで納得したんですけれども、正直、景気の気の部分がどれぐらいになってくるのかというのがちょっと正直分かりませんので、ちょっといま一つ、清水先生の御質問ですけど、これは大丈夫ですとも申し上げられませんけれども、少なくともそういった予算が足りなくなるほど使われるというのはそれはそれなりにいいことなので、私どもとしてはその時点で丁寧に対応させていただこうと思っております。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 このポイント還元で、世耕大臣、あと二点お聞かせください。前回はいろいろと問題点を挙げていろいろお答えいただいた、今回は二点に絞りましたので。  ポイント還元に参加する中小店舗の割合なんですが、経産省の想定だと大体二割程度と今想定しているんですかね。現在は一七%ぐらいだから、大体三%、四%ぐらい上がるという想定だということなんですが、これ、ここまで予算を使って、まあ言ったら大々的にやるものとしてはちょっと余りにこの効果が小さいんじゃないかと。  もっともっと、僕は、地方でももういろんな方がポイント使うようになって、カード使うようになって、キャッシュレスというのが普及するというのを目指してやっていらっしゃるものだというふうに認識していますので、この数字というのがどうなのかなというふうに思っているんですが、大臣、いかがでしょうか。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) この事業は、やっぱりキャッシュレス事業者にヒアリングをいたしまして、今回新たにこのプロジェクトに参加する方々は、中小・小規模事業者では二〇%ぐらい、フランチャイズは逆に六〇%ぐらい参加をするだろうというふうに、それで積算をしたということでありまして、何も二〇で切っているつもりはありません。  これだけの予算を投入したプロジェクトで、政策効果としてどうなんだろうかという問題意識だと思いますけれども、これはちゃんと遺産が残るんですね。我々、今回、端末の導入支援をやります。その端末は消えてなくなりませんし、そして、手数料の引下げも要請しますので、引き下がったままになる事業者もかなり出てくるというふうに思います。こういったものは将来ずっと日本のキャッシュレスを進めていく上で資産として残ります。  もう一つ大きな資産は、やっぱりみんな一回使ってみる人が出てくるということであります。高齢者の皆さんには決して使いにくくないです。めちゃくちゃ使いやすいです。私はこれで、これでキャッシュレスですから。これやりますと、ポケットから財布を出して、お金を出して、相手が計算するのを待っていて、お釣りをもらって、それをもう一度財布に入れてポケットへ入れるという行為がいかに面倒くさかったかというのがよく分かる。もう耐えられないです、私、現金で払うの。  そうすると、一回でも体験した方、これは便利だということでキャッシュレス使い出す。そういう意味で、いろんな意味で政策効果が後々効いてくる、そういう政策になるというふうに思っています。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 確かに、使ってみればなんですよね。世耕大臣だから、それは使われるのにもう何のちゅうちょもないと思うんですけど、なかなか……(発言する者あり)あっ、西田先生も。いやいや、ここにいる方々はそうかもしれません。  やっぱりなかなか、地方これ回れば回るほど本当に、お店もそうですよね、現金でやっているのに、本当にカードをうちやるのかな、導入しなきゃいけないのかなとか、高齢者の方も、それはもう分かんないよ、もう現金しかという方が多いのはこれはもう事実だと思います。  もう一点、世耕大臣、今おっしゃったカード会社の手数料ですね、引き下げることになったということで、これも最初聞いたときに、大分カード会社の手数料というのは店によって扱いが違っていて、中小なんかですと高いからカードを導入するのを二の足踏む業者が多いと。それを下げるように要請しますという話でしたので、そんなこと、民間企業のやり方に、何かうまいことコントロールできるのかなというふうに疑問に思ったんですが、それがかなって三・二五%ですか、上限にするということで、さすが監督官庁だなというふうに思ったんですけれども。  でも、一方、これ最近また出てきた話ですと、この三・二五%、上限を定める期間というのは、そのポイント還元がある九か月間だけになる会社もあると。終わり次第元に戻す、上げるということですよね、にするカード会社が、これが多いんじゃ、大手はほとんどそうじゃないかというようなことを見まして、となりますと、これ結局、導入しようかなと思っている中小店舗からしたら、えっ、一時だけ、一瞬だけなのか、その安いのはと。だったら、もうやめておこうかなという話になるでしょうし、カード会社からしても、何かやっぱりいいとこ取りの、うまく盛り上がっているとき、お金が入ってくるときだけそれに乗って、そうじゃなくなるとまた元に戻ってしまうというのはどうも腑に落ちないところがあるんですけれども、その辺り、大臣、いかがでしょう。

世耕弘成自由民主党・国民の声経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 今回の還元事業をやるに当たっては、決済事業者が手数料を三・二五に引き下げることを条件に国が三分の一を負担する、そうすることによって仕上がり最大でも二%の負担率で小売事業者は済むということであります。  今御指摘のように、元へ戻すというような場合は、ちゃんと今回の事業で小売店勧誘するときに明確に九か月たったら元へ戻しますよということをきちっと明示をしろということをルールにさせていただいています。  これ、みんな戻るんじゃないかとおっしゃいますが、そんなことはないですね。一部報道で戻すクレジットカード会社もあるというのは私も聞いていますけれども、今、この決済ビジネスは激しい囲い込み競争なんです。QRコード事業者なんかは手数料ゼロで勝負しています。そんなときに、これ後で、九か月たったら元の例えば五%とか七%へ返しますよと言っているカード会社、小売店は恐らく選択しないんじゃないかというふうに思っています。  これ、あくまでも、ですからクレジットカード会社等の経営判断だと思っていますけれども、私は、このまま、三・二五のまま据え置く事業者が結構出るんじゃないか、それよりももっと低い事業者ももっともっと出てくるんじゃないかというふうに考えています。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 そのように消費税の対策を本当に政府を挙げてという形で進めるということなんですが、そうなりますと、総理、今度お聞きしたいのが、この九か月間というのは、消費税を上げるこの秋から来年のオリンピックまでという話ですね。オリンピック・パラリンピックが始まると、外国人の観光客の方もたくさんいらっしゃいますし、日本経済も活況を呈するだろうということで、そこまでの景気の落ち込みを防ぐための対策だと。  で、今度オリンピックがあります。となりましたら、オリンピックというのは大体、パラリンピック、二か月間ですから、それが終わった後が、じゃ、今度どうなるのかと。今から一年半後、消費税が上がってからちょうど一年後ですよね。これだけいろいろ対策取って、お金もつぎ込んでやった後というのがやっぱり心配になりますし、よほどまた次の対策を考えないと、落ち込みというのはまたそのギャップが大きくなるんじゃないかと思うんですけれども、総理としてはどのようにお考えでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税引上げに伴う対策や、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の終了以降も我が国経済が力強く成長するためには、中長期的な観点から、物的、人的投資を喚起しながら生産性を引き上げ、経済の成長力を強化していくことが重要と考えております。  先ほどのポイント還元でございますが、そうしたカードをしっかりと普及していくことによって、それはその後もまさに遺産として残っていくわけでありまして、我々、来年四千万人を目指しておりますが、さらに、大阪・関西万博に向けて更に観光客を増やしていく。  そうなりますと、例えば観光、海外から来ている観光客の皆さんは、もしキャッシュレスであればもっと買ったのにという人は七割いるわけでございますから、そうしたものが、インフラが整っていけば更に、更にですね、そうした消費が持続する可能性も出てくるんだろうと。そうしたことも含めまして、生産性を引き上げ、経済の成長力を強化していくことが重要と考えております。  また、本年のラグビーワールドカップや来年の東京オリンピック・パラリンピックを好機として、その後の需要変動には留意をし、政策運営に万全を期しつつ、自律的な経済成長を確かなものとすることで、戦後最大のGDP六百兆円の実現に向けて着実に歩みを進めてまいりたいと考えております。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 続いてお聞きしたいのが、アベノミクスの三本の矢、新も出てきました、旧になるんですかね、旧三本の矢で、我々維新としましては、やっぱり三本目の矢のところですね、規制緩和、成長戦略、ここをやっぱり力を入れてやってほしいという思いがあります。  その中の一つとして、今日はライドシェアについて質問をしていきたいと思います。  今、人口減少が進んでいて、高齢化が進んでいて、本当に、特に地方都市では、高齢者の皆さんの公共交通機関、こういったものの手配というのが本当に大変大きな課題であったりとか問題というふうになっています。  その地域の移動を担う交通手段ということで、いろいろと自治体も考え、国も考え、バス、まあ普通の通常のバスもあればデマンドバスもあって、タクシーも、タクシーから乗り合いタクシーがあってと。その下の自家用有償旅客運送と、名前ちょっと難しいですけれども、NPO法人若しくは市町村などが主体になって運営を委託してやるというような乗り合いがあったりとかするわけですね。  私が今回非常に注目している、気になっているのが、一番下の道路運送法の許可、登録を要しないものというのがあるんです。ですから、これ、法律上の許可とか登録、こういったものが要らないんですけれども、これどういうことかといいますと、車に乗せてもらうわけですね。乗せてもらった場合に、実費はお支払をすると。ガソリン代とか道路を通ったその費用とか駐車料金とか、プラス自発的な謝礼、これも支払っていいですよということになっているんですが、この自発的な謝礼というのが非常に分かりにくいなというふうに思います。  この自発的な謝礼というのはどういったものなんでしょうか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省におきましては、従来からの通達によりまして、運送行為の実施者の側から対価の支払を求めた、又は事前に対価の支払が合意されていたなどの事実がなく、あくまでも自発的に謝礼の趣旨で金銭等が支払われた場合は、通常は有償とはみなされず、許可又は登録は不要であるとの考え方を示しているところであります。  さらに、昨年三月に、利用者が運転者に対して、ガソリン代、道路通行料の範囲内で相乗りする形態をウエブサイトで仲介するサービスが出ておりますけど、これに関しまして、謝礼の誘引の言葉を表示をし、又は謝礼の有無、金額によって利用者を評価すること等により謝礼の支払を促す場合、また、利用者に対し謝礼の決定をしなければガソリン代、道路通行料の決済ができない仕組みを提供する場合においては、自発的な謝礼の趣旨の支払とは言えず、許可又は登録を要することを明確化しているところでございます。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 次のパネルを御覧いただきたいんですが、自発的な謝礼って国交省の方にお話を聞いても、例えば、イメージとしては本当に、田舎などでちょっと駅まで近所の方に送ってもらって、じゃ、お礼でちょっと、ありがとうございましたとお渡しする、そういったものだということなんですが、でも、実際、今大臣からも説明があったとおり、今この東京の都心でも、携帯電話を使ってアプリを使ってそういうマッチングするサービスというのが実際に出てきています。  これ見ていただきたいんですけれども、いわゆるこの緑の方、左の方ですが、ライドシェアと言われるものです。これは世界でもかなり普及をしているウーバー社などが有名ですけれども、これは今、日本のこの法律では認められておりません。隣の、許可・登録不要、この青い方ですけれども、これが新しく今最近出てきております業態で、会社名ですとクルーという、そういったアプリでやったりしていますけれども、これも、こっちは今の大臣のお話にあった通達の範囲であったら認められるわけですね。中身がほぼほぼ一緒なわけですね。二種免許はどっちも不要です。運行管理も特に必要ありません、まあ飲酒をしているかどうかとかですね。車両の整備の管理とかもこれも必要ありません。事故起きたときの責任は、これはタクシー会社とかとは違って、会社じゃなくてもドライバー本人、乗せている本人が負いますと。で、一番下だけ違うわけですね。有償なのか有償じゃないのか、実費プラス自発的な謝礼なのかという、ここだけが違うわけです。  この左のライドシェアに関しては、やっぱりこの二種免許がないととか、運行管理がちゃんとしていないと、車両整備が曖昧だとということで、これだったらやっぱり危険があると、乗っているお客さんに対して危険があるからということで今まで国交省は認めてこなかったんだというふうに思うんですが、同じような形で運行していて、同じですよ、もうやっていることは同じなんだけど、実費プラス謝礼は渡していいですよという形で、実際にもうアプリで、この東京都内で自家用車が走っているわけですね。  これを認めてしまっていて、これ同じような形で併存していることが、併存、併存じゃないですね、片方は認められていないわけですから。非常に曖昧な状態にあるんじゃないかというふうに思うんですけれども、これについて、国交省、いかがでしょうか。

奥田哲也国土交通省自動車局長

○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。  このライドシェアというのはいわゆる有償運送でありますけれども、先ほど大臣から紹介のありました通達の中にこういった通達を制定した経緯がいろいろと書かれておるわけですけれども、これは、平成二十九年六月九日に閣議決定をされました規制改革実施計画に基づきまして、自動車による運送について、それが有償である場合には、旅客自動車運送事業に準じた輸送の安全や利用者の保護に対する期待感を利用者一般が有していることが、自家用自動車の有償運送を登録又は許可にかからしめる理由であるということを明確にするということがその目的の一つでございました。  ここにあるような有償運送につきましては、そのような実態でございますので、タクシーと比較しますと、二種免がない、運行管理も行われない、車両管理も行われない、また保険も付保の義務がございません。タクシーの場合には、八千万円以上の対人ですね、保険を掛けるということで義務付けしたりしておりますので、そういった安全性の確保を図りながら有償の運送を行うということが道路運送法の大前提でございますので、このライドシェアはいわゆる白タクに該当するということで認められないということでございます。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 でも、同じ形のこのクルーなどが走っているわけですよ。運転しているのは普通の一般のドライバーですよ。同じ、今お話しされたことが全く認められていないわけですね、されていないわけですね。まあ有償じゃないという建前なんですが、じゃ、自発的な謝礼って何なのかという話です。自発的な謝礼だって、これ、本当にたまたま一回友達送ったという人もいるでしょうし、アルバイト感覚で空いている時間を使ってやっている方もこれもたくさんいらっしゃるというふうに思うんですね。  としますと、一定程度のやっぱり収入があったら、これはちゃんと確定申告しなければいけません。納税の義務も発生してきます。それが果たして本当に自発的な謝礼、職業であったりアルバイトであるということにならないのかというところが非常に僕はグレーじゃないかと思うんですが、この自発的な謝礼の扱い、これはどこに聞けばいいんですか。国税でいいんですかね。どのように、収入としてきちんと把握するべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

並木稔国税庁次長

○政府参考人(並木稔君) お答え申し上げます。  御質問の登録不要運送の課税関係につきましては、事案ごとの個々の事実関係により課税関係が異なることから一概にお答えを申し上げられないことは御理解いただきたいと存じます。  その上で、一般論として申し上げますと、個人の方による自家用車を利用した登録不要運送による所得につきましては一般的には雑所得に区分されるものでございまして、この所得については、一年間の総収入金額すなわち、ガソリン代や道路通行料等の名目で受領する金銭あるいは自発的な謝礼として受領する金銭の合計額から必要経費を差し引いた後、残額がある場合には原則として確定申告が必要となるところでございます。  また、お尋ねのこうした所得の捕捉状況につきましては、現状、確たることは申し上げられませんが、支払調書制度など所得を捕捉する仕組みが十分でないことから、その捕捉が必ずしも容易でないものと考えておるところでございます。  そのような中、国税庁におきましては、あらゆる機会を通じまして資料情報の収集に努め、マイナンバーを活用して収集情報の名寄せ、突合を行い、必要があれば調査を行うなどして、適正、公平な課税の実現に努めているところであります。  さらに、加えて申し上げますと、こうした所得については、まずは納税者の方に自発的に、かつ適正に申告していただくことが基本でございますので、国税庁といたしましては、納税者に適切に申告していただけるよう、国税庁ホームページによる周知や、プラットフォーマー事業者や関係団体などから協力も得ながら、取引を行う方に注意喚起を実施すると。こういった取組を行うことなどをいたしまして、適正、公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えているところでございます。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 お言葉ですけど、やっぱりそれで本当に、じゃ、収入を得た人が自ら申告するかといったら、よっぽど善意に取っているんじゃないかなというふうに思いますね。  だから、やっぱりこれ、間に、今回の場合、まあどっちもそうですけれども、間に会社がやっぱり入るわけですね。マッチングするんですから、携帯を使ってやるわけですから、そこでカードで決済、先ほどのね、それこそカードで決済をするわけですから、全部、つかもうと思えばどういうお金の流れかというのは分かるわけですよ。  そういうのをちゃんとつかんだ上で、私はこれを言っているのは、ウーバーのライドシェア、これ非常に業界団体も大反発をしています。国内でもまだまだなかなか危ないんじゃないかという意見が多いのも分かるんですが、これは。でも、新しい技術ですし、世界的に大変広がっているから、私は進めるべきだと思っているんです。  ならば、こういうグレーなところというのをきちんと整備をして、その法令、ルールを整えた上で、誰もが安心している形で広げていくべきじゃないかなというふうに思っているわけですね。  今の話でいったら、やっぱり自発的な謝礼で、これ年間百万だろうが二千万だろうが稼ぐ人だってこれ出てくるわけですよね。そうしたら自発的な謝礼じゃないですよ。形は有償ですよ。でも、何にも運行管理もされていない、ドライバーも二種免許も要らない、その車が東京都内をいっぱい走ることになるわけです。それは、今国交省で通達でオーケーとなっているわけですから。こういうグレーな状態というのをやっぱり私は解消するべきだというふうに思っています。  こういう、これはあくまでライドシェアは一つの例なんですけれども、いろいろ技術革新が起きていて、新しいテクノロジーをどんどん導入していかないと、やっぱり日本としても置いていかれる、負けてしまうということになるんだと思います。  これ茂木大臣にお聞きしたいんですけれども、未来投資会議ですね、これ第二十四回ですから、先月のその会議内において、このモビリティーの話、こういう自動車とかの話について、これ、民間の議員ですけれども、フューチャーという会社のカネコ社長が、デジタル社会を前提にしていなかった法制度は実社会の進展に追い付いていないと、二十世紀のアーキテクチャーや成功体験をしのぐ二十一世紀のアーキテクチャーが必要、中でもモビリティーは第四次産業革命やソサエティー五・〇の重要な鍵を握る分野の一つ、政府には早急な対応を求めるという発言がありまして、その後、茂木大臣なんですが、これからの地方にとっても重要であると思うし、来年には日本を訪れる観光客は四千万人と言われている、海外でできることが日本にできないということはない、こういう状況はやはり改善をしていく必要があると思っているという、大臣、発言をされておりまして、こういうことに関して非常に前向きに捉えていらっしゃるんじゃないかと私は感じたんですが、大臣、いかがでしょうか。

茂木敏充自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(茂木敏充君) 今御指摘いただきました新たなモビリティーにつきましては、委員御指摘のとおり、三月七日の未来投資会議において議論を行いました。フューチャー、カナコではなくて金丸会長でありますけれど、当日の議論におきましては、地方を中心に交通手段の自動車依存が高い中で、タクシードライバー等の人手不足、これ深刻化をしているわけであります。  自家用車を用いて提供する有償での旅客の運送については、利用者の視点に立って、現在の制度を利用しやすくするための見直しが必要である。これに関連して、タクシー事業者と連携を図ってこのようなサービスを実現することは、自治体にとって事業運営負担の軽減にもなり、また、利用者にとっても安全、安心なサービスを受けられるため、双方にメリットがある。このため、タクシー事業者が委託を受ける、あるいは実施主体に参画する場合については手続を簡素化する、容易化する、こういった法制度の整備を図るべきと。  また、タクシー事業につきましても、今、ITの活用と、こういったものが進んでおりまして、この余地が大きいと考えておりまして、例えばそれによって、相乗りの導入等によって利用者が低廉な料金で移動することを可能にすると、こういったこともできるようになってくるんではないかと。  これは、地域の住民にとっても極めて重要でありますが、これから外国人観光客三千万、四千万という時代を迎えるわけでありまして、外国からの観光客の方にとっても、対象にすることが望ましいと、こういった議論が行われております。

清水貴之日本維新の会・希望の党

○清水貴之君 是非この規制緩和の部分であるとか、この辺りというのは本当にもう技術がどんどん変わっていますので、本当に対応できることというのは本当に日々新しくなって変わってきていると思うんですね。こういうことに対しての積極的な対応、総理に是非お願いをしたいというふうに思います。  私の質問、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 関連質疑を許します。石井苗子君。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 日本維新の会・希望の党の石井苗子です。  元号が令和となって今日で四日を迎えました。国内……(発言する者あり)まだまだ、まだですか。なっていないです。令和と発表されてですね、今日で四日になりました。どうも間違えることが多いですね、済みません。  国内がお祝いのムードに包まれておりまして、令和という名前が、柔らかい響きの中にも凜とした薫りがあって、国民の皆様も親しみを増してくると思っておりますけれども、総理は、この令和、国民の皆様の受け止め方、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の元号につきましては、多くの方々に、多くの学識者にこの考案をお願いをしていたところでございますが、有識者会議等の皆様の御意見によって、有識者会議の皆様はほぼ国書を典拠とすべきだという御意見がございまして、そして万葉集を典拠とするこの令和を推されたというふうに承知をしておりますが、まさにこれは、千二百年余り前の万葉集は、天皇、そして皇族から一般の庶民に至るまで広く多くの方々の歌を収めたものであり、そしてこの歌の中身におきましても、これは一人一人の日本人がそれぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたいとの願いを込めてこの令和と決定をさせていただいたところでございますが、国民の皆様方からも、大体、いろいろな調査によっても、好感を持って受け止めていただいたことを大変うれしく思っているところでございます。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 ありがとうございます。  ちょっと平成と違うなと気が付いたところがありまして、令和が発表された翌日の新聞に候補となった六つの名前がずらっと発表された。しばらくすると、その考案者は万葉集の大家であるというようなことで、考案者に対してもマスコミがいろいろと取り上げて、これ、平成のときはもう少し情報の管理が厳しかったような気がするんですけれども、この発表前と発表後で情報格差を感じるんですが、総理は、これは好ましいことだと思っていらっしゃるか、あるいは仕方なかったかなと思っていらっしゃるか、どうでしょう、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 平成も今回も、新憲法、現行憲法後の戦後の改元ということになるわけでございますが、前回、平成に改元をされた、小渕当時の官房長官が発表されたときは、まさに天皇陛下の御崩御を受けて直ちに改元がなされたわけでございまして、発表され、その後すぐに改元がなされたのでございますが、今回の場合は一か月前に改元を発表させていただいたところでございます。  この違いもあるのかなと、こう考えているところでございますが、政府としては、考案者の氏名や令和以外の元号案等を公表することについては、考案者が氏名の秘匿を希望されていることに加えまして、今般決定された新元号が他の案と比較して議論されることになり適当ではないと考えていることから公表を控えているところでございまして、今のこの報道状況についてはコメントを述べることは差し控えさせていただきたいと、このように思うところでございます。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 ありがとうございます。  私間違えちゃったんですけど、まだ時代は平成でございまして、四月の十日には在位三十年の今上天皇のお祝いもございますので、この平成と令和と、バランスを欠かないように両方あがめていただきたい、両方の両立した祝典の形をお願いしたいと思います。  ちょっと十連休についてお伺いしたいんですけれども、祝日法が施行されてから初めてのことだそうです、十連休というのは。年末年始に九連休というのがあったそうなんですが、この五月の真ん中に十連休ということになりますと、ちょっと国民の皆様は、緊急のときはどうしたらいいんだろうか、行き付けの病院は開いているんだろうか、荷物も届けられなくなっちゃうんだろうかと、いろいろお聞きになりたいことがあると思うんですが、政府は万全を期しているという発表を書いてございますけれども、万全というのはどういう対策なんでしょうか。国民の方は緊急の場合はどこで情報を手に入れたらいいのか、広報のことをちょっとお伺いします。

嶋田裕光内閣府大臣官房総括審議官

○政府参考人(嶋田裕光君) お答えいたします。  政府におきましては、五月一日の御即位の日前後が長期の連休となることになりまして、国民生活に支障が生じることがないように、関係省庁連絡会議を開催するとともに、各省庁において地方公共団体や関係業界に協力を要請するなどの対応を進めておるところでございます。  先月の三月二十五日には、さきの臨時国会における法案審議の際に出されました、衆参の内閣委員会におかれてなされました附帯決議の項目に沿いまして、これまでの政府の対応状況を分野別に取りまとめて公表させていただいたところですが、まずこの中で、まずは各分野の所管省庁より経済団体、業界団体、地方公共団体等に対しまして、連休前後の必要な対応について、まず要請、依頼等を行ったところでございますが、単に要請するだけではございませんで、継続してその実施状況とかの調査、あるいは業界団体等へのヒアリングとか意見公開を鋭意行っておりまして、御即位の日前後の連休に国民こぞって祝意を表する環境が整えられるよう努力をしておるところでございます。  あと、引き続き、取組を十分に進めまして対応に万全を期するとともに、連休前には再度進捗状況を更新して公表するということにしておりまして、また、BS放送とかインターネット広報とか新聞広告、あるいは政府広報オンライン、ラジオ番組などを活用しまして、効果的な広報、周知に努めてまいりたいと思っております。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 是非きめ細かくお願いしたいと思います。  例えば、行き付けの病院が開いていない場合は、区役所の、市庁舎の地下に緊急で診てもらえるところもありますので、大丈夫ですではなくて、それだけではなくて、国民の皆様がここはどうなっているのかというのを手に入れられるような広報の形を考えていただきたいと思います。  さて、平成の時代を振り返りますと大きな災害がございました。まだ復興は終了しておりません。総理が常々東北の復興なくして日本の再生なしとおっしゃってくださることで心強く思っておりますけれども、新しい時代にこれからなってまいりますが、引き続き東北の人々の生活が元に戻ることを最優先にやっていただきたい、その気持ちにお変わりはないか、改めて今日、テレビやラジオの前の皆様に対して御決意を確認させていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、この与党が政権に復帰した原点はまさに東北の復興を加速させていくということでございまして、特に原子力災害の被害に遭った福島の復興は、他の県と比べても、災害被災県と比べても復興が遅れていたわけでございまして、福島の復興なくして東北の復興なし、そして東北の復興なくして日本の再生はなしとの考え方を今後も貫いていきたいと、このように考えております。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 ありがとうございます。  それでは、福島県の中間貯蔵施設の計画についてお伺いをいたします。  平成二十九年度東日本大震災復興特別会計歳出額二兆一千八百七十五億円のうち、原子力災害復興関連経費は七千五十三億円となっています。これだけのお金を使ってどこまで住民の皆様のお気持ちに寄り添った原発災害からの復興が進んでいるのか、特に風評被害の解決について、この対策を真剣に取り組んでいらっしゃるかということについて御質問いたします。(資料提示)  パネルを見ていただきますと、四月の十日に福島県の大熊町、大熊町というのは、右側の地図を見ていただきますと、ちょっと小さいですが、大熊町、相馬ですね、原子力発電所が丸で囲んだ小さいところですけれども、そこを囲むように上下である町でございます。大熊町は第一原発が立地している町で、パネルを御覧いただきますと分かるように、原子力発電所に非常に近いところに存在しているということが分かります。原発事故から八年目にして初めて、原発立地の避難場所である避難指示が一部解除となります。  この大熊町のグリーンと黄色のところが町面積の四〇%、そこに帰還住民五百人と東電の職員の方九百人を呼び戻す計画です。現時点で、町の調査では、戻らないと答えていらっしゃる方が六〇%、戻りたいとおっしゃっている方が一〇%です。その避難指示解除計画というのは、この一〇%の戻りたい方が戻れるように要件を満たすという計画でございまして、この要件とは、まず空間線量率年間二十ミリシーベルト以下であること、除染が完了していること、生活のインフラが整っていることということで、最後に県と市町村と住民との協議で決まります。  問題なのは、この避難指示解除の計画ともう一つ計画がございまして、福島県内にある汚染された土、汚染土と言いますが、これをトラックが町中を走って運び、パネルの右側にあります黄色いところの敷地、右側の黄色いところの敷地である中間貯蔵施設内に運び込みまして、その汚染土にビニールをかぶせて三十年間置いて放射能を半減し、土壌を再利用できるまでに戻していくという長期的な計画があります。これが一方でありまして、この二つの計画が住民の皆様の暮らしの安全を守るためにリンクして作られていないというのが問題です。  避難指示解除をして、一方では搬入トラックがこの汚染土を積んで走っているという、こういう環境に問題ないかということなんですね。汚染土の搬入計画というのは少し遅れぎみでありますので、今後は現在の二倍の台数の十トントラックが三台ユニットとして一時間に二百台のトラックが道を走るということで、渋滞を起こす可能性もある中で、果たして町の人は安全な暮らしが担保されているでしょうかということなんです。  住民にとって何が一番不安であるかという点に立って、二つの計画がリンクしていないというのは問題であると思うのですが、いかがでしょうか。本来なら、汚染土のトラックの台数が少なくなってくるにつれとか、あるいは汚染土の搬入が完全に終わってからと、これから避難指示解除がなされるという順番ではないかと思うんですが、これがリンクしていない、ばらばらに計画が進んでいるということになっています。  住民にとっては汚染された土が運び込まれているところに戻っていくということが安全なのかどうかという点について、まず、環境大臣の前に、総理はどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この後、必要があれば大臣から、環境大臣からも答弁させますが、この三十年以内県外最終処分という方針、あっ、済みません、失礼しました、必要があれば経産大臣から詳細は答弁させますが、大熊町の避難指示解除については、これまでに解除された他の町や地域と同様に、原子力災害対策本部が定めた基準に基づき、自治体や住民の皆さんとも十分に協議しながら進めています。そして、今般、町内の一部地域について、福島県大熊町と協議の結果、四月十日に避難指示を解除する方向となったところでございます。  今後とも、戻りたいと願う住民の皆さんが一日も早く故郷に帰還できるよう、政府一丸となって取り組んでまいります。  その上で、御指摘の中間貯蔵施設への除去土壌の搬入については、福島県や大熊町、双葉町の御意見も十分にこれ伺った上で、飛散、流出を防止するため運搬車両の荷台をシートで覆います。また、輸送路において放射線モニタリングを実施をします。そうしたことを行うなど、住民の皆さんの安全、安心の確保に最大限配慮しつつ取り組んでいるところでございまして、いわれなき風評によって多くの方々が不安となることのないよう、こうした取組にしっかりと情報発信をしていくことが重要と考えています。  今般の避難指示解除に当たっても、引き続き、大熊町とも相談しながら、様々な形で周知徹底を行っていきたいと、このように考えております。

原田義昭自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(原田義昭君) 今委員がお話しになったところ、ただいま総理がおおむね答えられましたけど、少し付け加えたいと思いますけれども。  お話しのように、ちょうど今の時点で、避難指示が解除されて住民が自分の地元に戻っていくという部分と、そしてまた、除去土壌を中間貯蔵施設に運び込むというこの二つのあれが、いかにもばらばらのようでありますけれども、これは決してそうではありません、それぞれプロパーな目的を持っているものでありますから、一つずつそれを進めていくということが大事であろうと思っています。しかし、あくまでもこの住民の不安、それに対してきっちり応えていかなきゃいけないということであります。  環境省としましては、大熊町、双葉町の中間貯蔵施設の除去土壌の搬入においては安全対策に万全を期すということを心掛けなきゃいけないと思っています。  ただいま総理からもお答えになられましたけど、具体的な対策としては、袋詰めにした土壌を車両に積載し荷台をシートで覆うことによる飛散、流出の防止、輸送路における放射線モニタリングの実施による住民の安全、安心の確保、GPSを用いたそのトラックの位置情報、走行状況のリアルタイムでの監視、ドライバーの教育、研修、こういうものをしっかり実施していくことが必要であると。  また、これらの取組につきまして……

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 答弁は簡潔にお願いします。

原田義昭自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(原田義昭君) 福島県、大熊町、双葉町、環境省が設置した中間貯蔵施設環境安全委員会において、委員である両町の住民代表等からしっかり意見を聞きながら、まずは安全に最大限考慮しながらこれを進めていくということを私ども心掛けておるところであります。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 環境大臣にお聞きしたかったことは、今後は、先ほど言いましたように一時間にダンプカーが二百台通る予定でございまして、渋滞になれば汚染土を積んだまま止まっていることにもなります。新しいスマートインターチェンジができたそうですが、もし今後帰還促進を進めていくとなると、住民の近く、住居の近くを通るということになります。どういう方法で搬入トラックの走るルートというのを決めていらっしゃるかと、これを、ルートをお聞きしたかったんですけれども。

原田義昭自由民主党環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)

○国務大臣(原田義昭君) 非常にどのルートを通るかというのは住民にとっても大事なことであります。  除去土壌等の中間貯蔵施設への輸送ルートにつきましては、福島県、関係市町村、道路管理者等の関係機関から構成されます連絡調整会議において調整の上、決定しております。その際、各市町村の意向は最大限尊重するということにしております。このような意見を踏まえれば、例えば四月十日に避難指示が解除される大熊町大川原地区については今年度からは原則輸送ルートとしては活用しないと、こういうふうにも考えているところであります。  環境省としては、引き続き安全を第一に、地域の状況や地元の意向を踏まえ、除去土壌等の輸送を進めてまいりたいと、こう思っております。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 私がレクを受けたときに、もう少し迂回して別な道路を通って、六号線を通らないようにするというようなルートを考えているということを聞いておりますが、次の質問に行きます。  先ほど風評被害と申しましたけれども、やはりこのモニタリングについてお伺いしたいんですけれども、風評被害、リスクコミュニケーションという言葉があるんですけれども、これは、不適切な不安材料をつくり出さないためにするコミュニケーションをリスクコミュニケーションと申します。ですから、線量のモニタリングですけれども、風評被害を払拭するためには、このリスクコミュニケーションの能力にたけていなければならないと思います。単に科学的なデータを示して、これが正確だと言うとか、この技術はすばらしいんだということを出して幾ら安全だと説明しても、それを信じてもらえないことには風評被害というのは払拭できないわけです。  こういった、今質問させていただいたようなところに帰っていっても大丈夫なんだというようなことなんですが、私が支援活動しております富岡町の保健師の方に伺いましたが、政府が発表している放射線量のデータが信用できないという声があるんだということでございました。これが依然として帰還してくる人を促せない理由になっていると。これは、中には外国の人の観察データと違うじゃないかというような声が上がってきたり、比較すると高い線量になっているからこれは不安材料じゃないかというようなことがあって、政府のデータがあって、一方で、まあ外国のデータでもいいんですが、統一されていないものがあるという、ここに問題が存在していると思うんですね。  この観察データを信用していない人が一定程度いるということを、総理、政府としては把握をしていらっしゃいますでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 放射線の健康影響に関する不安を払拭するためには、放射線などの正確な理解を浸透させることが重要と考えています。  そのため、政府としては、風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略を策定をしまして、正確な情報発信に努めるとともに、住民の方々を身近で支える自治体の相談員に対して研修や専門家の派遣などの技術的支援を実施をしてまいりました。  そして、御指摘のモニタリングについても、例えば海洋モニタリングでは、既に国際原子力機関の専門家と共同して測定、分析を実施し、結果についてこれ評価を受けています。その他のモニタリングについては、機械により測定された放射線量を更に第三者による検証などを行う例は国際的にも政府としては承知をしておりませんが、モニタリング結果についての情報発信を積極的に行うことで、住民の皆さんの信頼確保に努めていきたいと思っております。  引き続き、住民の方々が地元においてしっかりとした安心感が持てるよう、双方向のきめ細やかなリスクコミュニケーションの取組を進めてまいりたいと思います。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 私もそのとおりだと思うんです。行って住民の信頼を得るというのがとても大変で、これは、私は政府のモニタリングの方法や中身に問題があると言っているのでは全くないんでございまして、リスクコミュニケーションの在り方ということに提案をしているわけでございます。こうした情報に町の人が振り回されるということが問題でありまして、政府は情報統制ですか、を行っているんじゃないかというような、こういう風評被害を払拭するためにどうしたらいいかということなんです。  本気になって風評被害を解決していこう、新しい時代をつくっていこうと思うのでしたら、政府の観察データに不信感が拭えない人というのがいる中でどうしていくかと。その政府の公正さとか適正化というのをどういうふうにやっていこうと思っているのかということを示すという態度が必要なんじゃないか。新しいモニタリングの方法が必要かと思います。  最後になりましたけれども、総理にお伺いします。  例えば、私、行って感じることなんですけれども、例えば、これからですよ、今までやっていたことに、政府の中身に問題があると言っているんではなくて、これから同じ機械で同じ機材で同じ場所で、その海外からの専門家の観察チームと日本のチームが一緒に測っているところを国民の皆さんに見せる、それをデータとして一般公開して報道する、こういったことで、ああ、同じところで同じもののデータを測っているんだなというのを見せるということでリスクコミュニケーションに工夫をしていくという在り方、これ提案なんですけれども、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かにおっしゃるとおりでありまして、今申し上げましたように、大変真面目にしっかりとやっておりまして、そして、機械で測定し、それをそのまま公表させていただいております。  そして、先ほどもちょっと触れたんですが、例えば、既にこの国際原子力機関の専門家と共同して測定をし、分析をし、結果について、国際原子力機関、また国際的にも評価を得ているんですが、そのことを知っていただいていないというのも、多くの方が御存じないのも事実でありますから、そうしたことを、いかにちゃんとやっているんだということを知っていただくための工夫も、今いただいた御意見なども踏まえながら、よく検討し努力をしていきたいと、このように考えております。

石井苗子日本維新の会・希望の党

○石井苗子君 日本維新の会は、さんざん申しておりますけれども、議員が歳費を削って被災地に義援金を持っていっております。これからも国を挙げて、被災した方に今までとは違うリスクコミュニケーションで風評被害を拭っていく工夫をしていただきたいと申し上げて、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  下関北九州道路構想をめぐる塚田国土交通副大臣発言について、西日本新聞の四月二日の夕刊をパネルにいたしました。(資料提示)御覧のとおり、「安倍・麻生氏の意向忖度 利益誘導認める」と。地の記事には、塚田さんが、私は物分かりがいい、すぐそんたくすると話した、さらに、私は筋金入りの麻生派だとも強調したと。次は昨日の朝刊ですけれども、福岡県知事選は自民党分裂の選挙です。塚田副大臣が麻生派候補の集会で必勝鉢巻きを締めて演説をしておられるという写真ですね。副大臣は昨日から、事実と異なる発言などと釈明をしますが、丸ごと否定するには、これ余りにもリアルな発言です。  主な発言内容をお手元にもお配りをしましたけれども、かわいい弟分の大家参議院議員の要請があり、おやじ、つまり麻生副総理の顔が浮かんで応援に来たと。大家さんが、私が逆らえない吉田自民党参議院幹事長と一緒に、地元の要望があると副大臣室に来たなど、参議院自民党の様子を少しばかり知る人なら、さもありなんというところだと思うんですね。吉田幹事長が、塚田、分かっているなと言ったかどうかは、副大臣室にいた人間だけが知るところですけれども。  今回の話の核心は、この事業を再スタートすると、そのために新年度で国直轄の調査計画に引き上げた、それは総理の地盤下関と麻生副総理の地元北九州の道路計画だからという部分なんですね。これ、塚田副大臣、そこは正直なお話なんじゃありませんか。

塚田一郎自由民主党・国民の声国土交通副大臣・内閣府副大臣・復興副大臣

○副大臣(塚田一郎君) 四月一日、福岡県の会合におきまして、下関北九州道路にめぐる発言、私が事実と違う発言をしましたことによって大変な御迷惑をお掛けしました。改めて撤回をし、謝罪を申し上げたいと申します。本当に申し訳ございませんでした。  本件事業につきましては、関門トンネル、関門橋は慢性的な渋滞が発生しており、また、平成三十年七月豪雨では、関門橋から続く高速道路が四日間通行止めになるなどの状況がございました。こうした状況の中で、下関北九州道路は、道路ネットワーク上大変重要性の高い事業だということで今回の形になったというふうに理解をしております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 何だか言い方を変えてこられたようですけれども、関門橋はこれ設計交通量の半分しか通行していないんですよ。なのに二千億円、あるいは二千七百億円とも言われる事業費を掛けてもう一本橋を架けるのかと。NEXCO西日本は、トンネルも橋も阪神・淡路大震災並みの地震に十分耐える、健全で安全に使える、関門橋はあと百年使用も夢ではないというふうに言っている。不要不急の上、採算が取れる見通しはない。結局、国民にその負担がツケ回されるということになるわけですね。  このパネルは二〇〇八年の時点で国土交通省が提出をしていた資料です。私が、十一年前、この委員会室でこうして質問をさせていただいたときのものなんですけれども、下関北九州道路、いわゆる第二関門橋計画というのは、政府がかつて進めた全国六つの長大架橋海峡横断プロジェクトの一つです。東京湾口、伊勢湾、紀淡海峡、豊予海峡、そして島原・天草・長島ですね。  道路特定財源を聖域化して採算を度外視したこの構想に猛反対が起こりまして、私も委員会で取り上げて、二〇〇八年三月に中止するということになりました。そのとき、当時の冬柴国土交通大臣は、今後調査は行わない、格上げするときは国会に諮ると力んで繰り返し答弁されました。私の質問に対しては、一本一本法案にして国会に諮るとまで言われたんですよ。ところが、それを復活させてきたのが第二次安倍政権です。  今日、午前中の小川議員の質問に、総理は、総理大臣でございますから、当然そういう要望をすることはないとおっしゃいましたけれども、それは本当でしょうか。  私の手元に、平成二十八年三月三十一日付けの石井国土交通大臣宛ての下関北九州道路の早期実現に向けての要望書というのがございます。これは関門会という名前で出されていますけれども、その筆頭に安倍総理のお名前があるんですよ。  これ、冒頭部分読みますが、関門会は、関門すなわち下関、北九州にゆかりのある自民党、公明党国会議員の有志によって結成された会である。去る二月二十四日、安倍総理を囲み懇談会を開催させていただいたところ、その際、第二関門橋の早期建設促進の件が話題となり、関門会の総意として要請活動を行うこととなった。下関北九州道路の早期実現を図ること、具体的な検討を進め、調査を実施するとともに、これらに必要な予算を確保することと。  安倍総理が総理大臣なのに国土交通大臣に要望するというのは、これは異様な話でしょう。こうやってそんたくさせてきたんじゃありませんか。  大体、総理がこんなところに名前を連ねていいんですか。総理自身が加わった、まさに安倍・麻生道路ではありませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この関門会というのは、今趣旨を読んでいただいたように、親睦会でございます。私自身、そういう要望書が出されたということは、実は今拝見するまで知らなかったのでございますが、メンバーではございますが、いずれにいたしましても、例えば、私が総理大臣としてそこに名前を載せているのではなくて、関門会のメンバーの名前が載っているということだけなんだろうと、こう思うわけでございまして、そもそも、私は陳情する立場には、総理大臣として陳情する立場にはそもそもないわけでございまして。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 御存じなかったということで、びっくりしましたけれども。  次回のこの委員会までにお調べいただいて、確認をいただきたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 後刻理事会において協議いたします。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 安倍総理が総理大臣だということを知らない人はいないわけですよ。実際、去年の十月二十五日に、総理官邸で吉田幹事長と大家参議院議員と会談をしていらっしゃいます。そこで、早期建設に向けた活動にしっかり取り組むようにと整備に意欲を見せたというのが西日本新聞の十月二十六日付けの記事なんですね。これは、そんたくというより、あからさまな指示なんじゃないですか。  麻生大臣にお尋ねいたしますが、先ほど下北道路は余り詳しくない、今選挙区じゃないものですからとおっしゃいましたが、平成二十八年の十二月以来、六度にわたる、一番最新は先月のものですけれども、政府に対する早期実現の要望書に下関北九州道路整備促進期成同盟会の顧問として名前を連ねておられるんじゃありませんか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 正直、地元のそういったものには名前がよく載っかるというのは、その他の、ほかにも、これに限らずいろいろ、地元選出の国会議員としては出ているんだと思いますが。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 いや、自民党というのはそういうところなんだと、ここから声が上がっていますけれども、そういう中で、利益誘導そのものという自民党の選挙の実態というのが図らずもあからさまになっているわけですね。今回の副大臣の発言は、そうしたいきさつの中で飛び出したものです。  大体、夏、昨年八月の概算要求に今度の国直轄の調査というのはなかったんですよ。この件について、まだ予算が成立もする前の三月の十九日に、県知事選挙の告示前、二日前ですよ、この日に石井国土交通大臣が福岡、山口両県の知事に伝えたと。先ほどのといいますか、十一年前の冬柴大臣のことを思い起こしますと、いや、公明党も変わったものだと思いますね。まさに政治家へのそんたく、政治路線なんじゃありませんか。  私は、四千万円を費やす国直轄調査はやめて、第二関門橋構想、下北道路構想というのは直ちに断念すべきだと思います。副大臣を罷免することは当然だと思いますが、総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 発言の詳細は承知をしておりませんが、本人も事実と異なる発言と認めておりまして、そうした発言をしたことは問題であります。  既に本人から撤回し、謝罪したところと承知をしておりますが、まずは本人からしっかりと説明をすべきであり、そのことを肝に銘じて職責を果たしてもらいたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 復活の理由も中止される前のときとまるで変わらないわけですよ。御自身の関与も、それからむき出しの今回の副大臣の利益誘導発言も容認をするというんだったら、もう安倍政権が予算を私物化していると言わざるを得ないではありませんか。  この計画は断固として断念をせよと強く求めて、質問を終わります。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 関連質疑を許します。吉良よし子君。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。  この間、低賃金で劣悪な条件で働かされている技能実習生を始め、外国人労働者の問題が社会問題化しています。その中で、外国人留学生の深刻な問題も浮上しております。留学とは名ばかりで、日本に出稼ぎに来たいというアジアの若者の受入れ窓口として日本の大学や日本語学校が機能していて、その留学生が大量に所在不明となっている問題です。今日は、まずこの問題、特に三年間で約千四百人もの留学生が所在不明となった東京福祉大の問題を取り上げます。  東京福祉大で大量の所在不明の留学生が出てきた背景、これにはこの大学が異常なほど大量の留学生を受け入れてきた実態があります。このパネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)当初は三百人程度だった留学生の数が、二〇一八年で五千百三十三人と急増しているわけです。しかも、この留学生は、ほとんどが非正規の学生、研究生という名の、法律による定員の定めもない、そういう非正規の学生であり、青天井で受入れ拡大ができていたと、で、一人当たり約六十万円の授業料も取っていたと。  一方、この非正規学生に対する教育研究体制は極めてお粗末であり、報道によりますと、キャンパスの外の銭湯の二階、アパートの一室などを教室の代わりにしていたという、驚くほど大量の数の留学生受入れをしながら、その教育体制にはほとんど責任を負っていなかった。さらに、連絡が取れなくなった留学生も多数生じていたにもかかわらず、放置状態が続いていたというわけです。  こうした実態を見ますと、東京福祉大学で行われていたということは、留学生を大量に受け入れて、それにより莫大な入学金や授業料収入を得ることが目的の留学生ビジネスではないかと疑われるわけですけれども、文科大臣、この件いかがでしょうか。

柴山昌彦自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(柴山昌彦君) 東京福祉大学においては、所在不明とも思われる除籍者が多く発生するなど、在籍管理に懸念があるほか、履修科目数や出席率を考慮すると、法務省令で定める在留資格の基準である週十時間の聴講時間を確保できない、できていない学生が存在する可能性があり、また、名目上、大学の正規課程の研修生、科目等履修生として受け入れているものの、実質的には、日本語能力が足りず大学に進学できない留学生のための予備課程となっている懸念があると考えられます。  このため、文部科学省では、留学生の適正な受入れが行われているのか、学習環境が適切に提供されているのかなどの観点から、法務省東京入国管理局と連携し、先日、実地調査を行ったところです。  特に、今委員が御指摘の悪質な留学生ビジネスとなっているとすれば、これはまさにゆゆしき問題でありまして、文部科学省としては、法務省と連携し、引き続き徹底した調査を行うとともに、精査をし、必要な改善指導を行っていきます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 まさに悪質な留学生ビジネスの疑いもあると、懸念もあるという話でしたけれども、まさに東京福祉大の事例というのは、日本で学びたい、若しくは働きたいという留学生をもうけの対象とする留学生ビジネスというあしき事例だということだと思うんです。  ちなみに、ある裁判資料によりますと、この東京福祉大の創設者であり元理事長である中島恒雄氏という方が、二〇一一年の九月に同大学の経営学部運営会議の中でこういう発言をしているわけです。留学生の受入れ拡大について、四年間上手にやりゃあ、今の勝手な試算だけど、百二十億入るって、どうだ、すごいだろう、このアイデアは、そしたら、がばちょ、がばちょなど、留学生をもうけの対象とするという発言を行っていると。  これだけでも問題だと思うわけですが、それに従って留学生も増えているわけですが、その発言している元理事長の中島氏は、二〇〇八年六月に強制わいせつ罪で実刑判決を受けて収監された人物なんです。それは、私立学校法第三十八条第八項における役員としての欠格事由に該当するわけです。その中島氏が服役後の二〇一一年に学校運営に係る会議に出席して発言して、その発言どおりに留学生受入れが拡大をされたと。これは大問題だと、中島氏が学校経営に関与しているということであり、大問題だと思うんですが、文科大臣、いかがでしょうか。

柴山昌彦自由民主党文部科学大臣

○国務大臣(柴山昌彦君) 平成二十年に実刑判決を受けた元理事長につきまして、この東京福祉大学を設置する学校法人は、文部科学省に対して、以後、元理事長を法人の経営、教育へ関与させないと報告して、その旨をホームページでも公表しておりました。  しかしながら、平成三十年度に入って、元理事長が東京福祉大学の運営や教育に関与していると思われる情報が複数寄せられたことから、学校法人に元理事長の関与の状況について報告を求めたところ、元理事長が、例えば、教員研修会の講師として複数回にわたり講義しているというような回答もありました。  このため、平成三十年度の私立大学等経常費補助金を五〇%カットしたところでございます。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 つまり、この中島氏が経営に関与していた事実があるのは間違いなく、実際、その発言のとおりに留学生拡大が行われ、その留学生ビジネスが行われていたということなわけです。  実は、問題は中島氏だけではないわけです。この重大な問題を抱える東京福祉大学を運営する学校法人の理事に安倍政権の副大臣が就任していたと。あきもと司環境省副大臣兼内閣副大臣であります。あきもと副大臣は、二〇一四年に東京福祉大学を運営する学校法人茶屋四郎次郎記念学園の理事に就任して、先日、留学生所在不明問題がマスコミで報道された直後の今年三月十八日に理事を辞めたということです。  また、二〇一七年に国交副大臣に就任して以降は学園からは報酬は受け取っていないとマスコミ等に答えているわけですけれども、じゃ、それまでの間には理事として幾ら報酬を受け取っていたのか。また、元理事長の中島氏からの政治献金もあったということですが、その献金の額についても併せてお答えいただきたいと思います。

あきもと司自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(あきもと司君) お答えします。  環境副大臣としては所管外でございますけれども、せっかくの御質問なので幾つかお答えをさせていただきたいと思います。  まず、私自身がこの学校法人茶屋四郎次郎記念学園の理事に就任したのが、今御指摘のとおり、二〇一四年四月から二〇一七年の七月までであります。そして、理事報酬を、この間は御指摘のように理事報酬を得ておりましたけれども、副大臣に就任したこともありまして、就任直後からはもう既に理事報酬も辞退し、また理事会への出席、また理事活動というのは一切停止をさせていただいたというところでございます。  政治献金ということでございますけれども、学校法人茶屋四郎学園から献金は受けておりませんが、政治資金収支報告書に報告しておりましたように、そのもう当時の学校関係者じゃなくなった中島さん個人からは、多分陣中見舞いという形で選挙直前に政治献金という形で資金提供があったことは事実だと思います。  理事の報酬につきましては、大体月九万六千円程度だったと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 理事報酬というのは月九万六千円程度であり、またその献金、収支報告書によると五十万円ほど中島氏から受け取っていたということですけれども、単純に計算すると、理事報酬だけで、九万円掛ける十二か月掛けるおよそ三年ということで、大体三百万円以上の報酬をいただいていたということになると思うんですが、それでよろしいでしょうか。

あきもと司自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(あきもと司君) 理事報酬としてはそのとおりだと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 総額三百万円以上、理事として学園から報酬を受け取っていた事実があったということです。  そもそも、じゃ、なぜ、あきもと副大臣はこの学園の理事を引き受けたのか、学園とどういうつながりがあったのか、その点もお答えください。

あきもと司自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(あきもと司君) 学園との直接の関係につきましては、私が、多分、参議院選挙が終わった後、浪人中に時間があったもので、自分の経験をどこか大学の場で生かせないかという、そういったことを私の友人から声を掛けていただきまして、客員教授として、そしてまた非常勤講師として経済学部と政治学の授業を一年間受け持たせていただいたというのが学園との直接の関係であります。  その後、衆議院選挙を経て、私も政治活動、すなわち現職として国政に復帰したものでありますから同学園は辞めさせていただいたわけでありますけれども、私が直接そういった授業をやらせていただくという機会をいただいたということもございまして、そこでの現場経験もあるから、その後、ただ学校を去るだけじゃなくて理事としてひとつ受けてくれないかという御相談がありましたので、まあ、私は非常勤であるならば私のできる範囲でのアドバイス活動はいたしましょうということの中で理事を受けさせていただいたというのが事実であります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 客員教授だったことがそもそものきっかけだったということですが、先日、しんぶん赤旗の日刊紙の取材に答えて、理事を拝命した理由として、大学の理念に賛同して理事を拝命していたがと、そういう発言もされていた。ということは、あなたは理事として東京福祉大学の留学生ビジネスに賛同していたと、そういうことになるのでしょうか、いかがでしょう。

あきもと司自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(あきもと司君) お答えしますけれども、私は確かに理事としての立場はありましたけれども、その東京福祉大学が経営を行う際に、その外国人留学生をそこまで拡大をしている云々は、実は私のところには理事会も通じて報告がなかったものでありますから、実際、この福祉大学がその留学生に対する拡大を何かするということについては、私は直接知り得る立場じゃなかったというのが事実であります。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 いや、直接知らなかったとおっしゃいますけど、実は、このあきもと副大臣が報酬受け取って理事していた二〇一四年から一七年の間にも留学生が急増している時期なんですよ。まさに重なっているんです。しかも、あきもと副大臣のホームページ見ますと、その掲載されている選挙時の法定ビラの決意というところで、全産業に共通する問題として人手不足が深刻化しています、今後は外国人労働者に対する雇用の拡大を図るべく、留学生や就学生に対しても門戸を広げ雇用機会の拡大を図ることが必要であると、そういう決意を述べられているわけですね。  外国人労働者の雇用拡大のために留学生への門戸を広げる、つまり東京福祉大で行われている名ばかりの留学生増やしていく、そしてその先で労働者として活用するということとまさに同じ考えにつながるのじゃないかと思うわけですが、その点いかがですか。

あきもと司自由民主党環境副大臣・内閣府副大臣

○副大臣(あきもと司君) お答えします。  私自身が、政治活動の思いとして、外国人労働者に対する雇用の問題であるとか、就学生、留学生に対する思いはあるのは事実であります。それは、私も自分がこれまでの各選挙等で訴えてきたことでございますけれども、それとこの東京福祉大学が今日のように行っていることとは別問題でございまして、私自身が、東京福祉大学の例えば理事会等にこういったことをやるべきであるだとか、そして大学からこのようなビジネスをすることに対する報告があってそれを私が後押ししたということは一切ございません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 後押ししたことはないかもしれませんが、もしかしたらね、でも、知らなかったとか関心がなかったと言うには余りに不自然じゃないですか。何しろその決意の中で述べられている、留学生に門戸を開こうと、外国人労働者の雇用拡大のためにと言っていることと東京福祉大学で起きていることとはほぼ一致するわけなんですよね。だから、それを知らないとか関心なかったとか言うのは余りに不自然だと言わざるを得ないと思うんです。  総理に伺いたいと思うんです。この留学生をもうけの対象としている留学生ビジネスを進めていた東京福祉大学に、安倍内閣の副大臣がもしかしたら学園の考え方に強く賛同して理事に就任していたかもしれない。とするならば、現時点で理事を辞めているからといってそれで済む問題ではないと思うんですが、総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治家一人一人の、一人一人の政治家は、内閣、与党、野党を問わず、その活動について何らか指摘を受ければ、国民の信頼が得られるよう、常に自ら襟を正し、説明責任を果たしていくべきであろうと、その上で与えられた職責をしっかりと全うしてもらいたいと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 何言っているか分からないんですけれども。  要するに、安倍内閣の副大臣がこういう留学生ビジネスをやっていたその東京福祉大の理事であったということ、しかもそれの理念に賛同していたかもしれないということは問題ではないかと聞いているんですが、その点はいかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げたとおりでございまして、まさに、一人一人の政治家は、内閣、与党、野党を問わず、その活動について何らか指摘を受ければ、国民の皆様から信頼を得られるように、常に自ら襟を正し、説明責任を果たしていくべきであろうと、その上で与えられた職責をしっかりと全うしてもらいたいと考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 あきもと副大臣が、私、説明責任を果たしているとは到底思えないんですね。不自然なところが多過ぎるわけですから、それは職責果たしているとは到底言えないと思うんです。それと同時に、やはりこの問題というのは、あきもと副大臣だけの問題ではないということも指摘しておきたいと思うんです。  この間、自民党は、国際人材議員連盟というものをつくっています。これは二〇一六年に解散はしているんですけど、その前身である自民党がつくった外国人材交流推進議連というところが二〇〇八年に日本型移民政策の提言というものを発表し、その中で留学生三十万人の受入れを早期達成と提案したと。その直後、同じ二〇〇八年に留学生三十万人計画が閣議決定をされたと。そして、その十年後の二〇一八年には留学生の数は二十九万八千九百八十人と、この計画ほぼ達成したところにまで来ているわけですけれども、その裏で、今御紹介したような、東京福祉大のような悪質な留学生ビジネスが横行していたわけなんですよ。東京福祉大だけじゃないと、日本語学校などでも、留学生からパスポートを取り上げて派遣バイトに従事させたような問題なども様々発覚しているわけです。  つまり、こうした留学生三十万人計画がこのような留学生ビジネスとか人材ビジネスの温床になっていたということだと思いませんか。総理、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東京福祉大学の問題については、現在、文部科学省と法務省が共同で実地調査を行うなど、実態の早期解明に向けて取り組んでおりますが、就学目的か確認もせず、多くの所在不明者が発生するようなずさんな在籍管理が行われていた事実が判明すれば、厳正に対処していく必要があると考えています。  さらに、この事案に限らず、今後の制度悪用の防止策などを強化するため、関係省庁において早急に対応策を取りまとめ、再発防止の徹底に万全を期すこととしたいと、このように考えております。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 こうした問題は、政府が留学生三十万人と数字を高々と掲げた下で起きている問題なわけですよ。  東京福祉大学側は、当初、国策に沿っているんだと開き直る発言も行っているわけです。まさに、そういう国策がこうした留学生ビジネスの温床となっているというのは事実としてあると。その背景には、やはり留学生をも安価な労働力として使おうという政府や与党の狙いまで見えてくるわけです。  この間、四月から特定技能の受入れも始まったわけですけれども、昨年末の国会で指摘された多くの問題、解決していませんし、法務省が公表した外国人技能実習生の失踪事案について、死亡事例、把握できなかったという話もあります。不法就労、ブローカーの暗躍など数々の問題を放置したまま外国人労働者や留学生の数だけを増やそうという安倍政権の姿勢そのものが問題だということを強く指摘して、次に移りたいと思います。  続いて、私は国民健康保険について取り上げます。  この間、我が党は、国保料、国保税、この負担が重くなっていることを何回も国会で取り上げ、その値下げを求めてまいりました。この高過ぎる負担増の下で、今、国保料、国保税が払えないという事態が広がっております。  そこで、厚労省、数を確認いたします。国保の滞納世帯数、それが全加入世帯に占める割合、そして滞納によって正規の保険証でなくなっている世帯、短期保険証、資格証明書の世帯数、それぞれお答えください。

樽見英樹厚生労働省保険局長

○政府参考人(樽見英樹君) お答えいたします。  まず、滞納世帯数でございます。平成二十八年度における国保の滞納世帯数は二百八十九万世帯、全世帯数に占める割合は約一五・三%というふうになっております。ただ、これはここ数年減少傾向にございます。  それから、もう一つのお尋ねでございます。資料でお書きいただいております短期証、資格証ということになりますけれども、まず国民健康保険の短期被保険者証、いわゆる短期証につきましては、平成二十八年度における交付世帯数は約八十二万世帯です。  それから、資格証の方。恐縮です、一言。この資料で医療費の全額が自己負担となると書いてあるんですが、これは事後に償還払いで保険給付が行われて、結果的に三割負担にできる仕組みですので、ちょっと誤解のないように申し上げておきたいと思いますが、この交付世帯数は約十八万世帯でございます。  以上です。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 短期証は八十二万世帯で資格証が十八万世帯という数字でしたね、数字だけをお答えいただきたいと思うんですけれども。  まず、滞納世帯数が全加入世帯のうちの一五・三%に上っている、本当にこれがもう重い負担になっていることを示していると思うんです。  この国保加入者というのは、年金生活者若しくは非正規雇用労働者などの低収入世帯なわけですよ。真面目に皆さん何とかやりくりしながら支払っているわけですけど、一たび失業とか病気とか何かがあったら、払いたくても払えない状況にすぐに陥ってしまう、そういう状況なんだということです。  そして、その滞納世帯に交付されている短期証、資格証、これ、パネルを御用意しました。短期証というのは、有効期間が一か月から六か月と、通常の保険証から比べて極めて低いものになります。そして、資格証というのは、やはり病院に行った場合には、まずはその病院で、その場で医療費の全額自己負担を払わされると、そういうものなんです。だから、後で戻されるとしてもその場では全額払わなければならない、そういう資格証、保険証とは言えない資格証なわけですけれども。  ここで、短期証について厚労大臣に確認します。  これは、あくまでもペナルティーではないと、たとえ滞納があったとしても必ず本人に交付するということでよろしいでしょうか。端的にお願いします。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) お尋ねの短期保険証は、保険料を滞納している被保険者の方に対し、通常よりも有効期間の短い被保険証を交付するごとに市町村の国保窓口の接触の機会を確保することを目的にしております。  そして、実はこの制度は、これをきっかけに保険料の減免や分割納付をも含めた納付相談を行う、そして納付相談に加えて必要に応じて生活困窮者支援制度の相談支援窓口につなぐことによって保険料の納付につなげていくことを図るものであって、これはペナルティーということではありません。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 必ず交付するということでよろしいですね。一言でお答えください。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) 私、今、性格について説明しました。ですから、それは交付をいたします。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 はっきり答えていただきたいんですね。ペナルティーではないということなんですよね。それで相談も行っているということですよね。それは分かっています。それ確認したいと言っているだけなんで、はっきりと短くお答えください。  そして、ペナルティーではないというわけですけれども、資格証、先ほど言ったように、病院で十割負担をまずは払わなければならない。そういう意味でいえば保険証取上げとしか言いようがないですよねということで、この間、我が党はこの問題も取り上げてまいりました。  その中でも、特に子供への資格証交付というのは事実上の子供の無保険状態になるわけだからと大問題になって、二〇〇八年、たとえ資格証の世帯であっても中学生までは子供に対しては短期証を交付すると、議員立法が全会一致で成立したわけです。二〇一〇年にはその対象が高校生まで拡大されました。  もう一度、厚労大臣に確認します。短くお願いします。  現在、短期証世帯、資格証世帯、それぞれの世帯の子供への対応どうなっているか、端的にお答えください。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) まず、短期保険証が交付された世帯であっても、今委員がおっしゃられたように、高校生世代以下の子供に対しては有効期間を六か月以上とすることにしています。また、資格証明書が交付された世帯であっても、高校生世代以下の子供に対しては、資格証明書を交付せずに、有効期間が六か月の短期被保険証を交付することとしています。よろしいですか。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 六か月以上の短期証をどちらの世帯についても交付していると。速やかに手に渡るよう、郵送も含めて対応するようにと自治体にも通達をしていることだと思うんですけれども、実際にはそうなっていないんです。  東京のある自治体では、シングルマザーの方が生活困窮で滞納になりましたと。区の窓口でちゃんと納付相談も行って、毎月数千円ずつ払っていたけれども、幾ら払っても、それは全て過去の滞納額の解消に充てられるばかりで、当年度分の支払には充てられないままだったと。そんな中で、昨年の秋、子供の保険証の交付を求めるために自治体の窓口を訪れたら、滞納額二十七万円全額すぐ払うか、四万五千円ずつ六回で払わない限り子供の保険証を渡さない、渡さないと言われたと。  これは、先ほどの、すぐに手渡す、交付すべきということに関して言えば、あってはならない対応だと思うんですが、大臣、いかがでしょう。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) 短期被保険証というのは、通常の被保険証と比較して有効期間が短いのみで、医療機関において通常の窓口負担で受診が可能でありますが、短期被保険証という趣旨を踏まえて、市町村においては、個々の滞納世帯の状況に応じて有効期間を適切に設定するとともに、交付については電話連絡や家庭訪問等を実施することで速やかに被保険者の手元に届くようにするためなど、きめ細かな対応をするように指導しております。  滞納があったときも、きちんと納付相談に応じていろんなアドバイスをしている、それぞれの市町村においてそういう対応をされているものだと思います。(発言する者あり)

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 御答弁は簡潔に願います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 私が聞いているのは、先ほどの事例は問題じゃないかと聞いているんです。速やかに交付されていない事例でしょうと言っているんです。  それは、決して一つの自治体の問題じゃないんですね。山梨県甲府市では、保護者が国保料を滞納して短期保険証、資格証明書となった世帯の子供百四十八人に保険証が渡っていなかったことが判明しているんですよ。滞納したのは親です。けれども、その責任を子供に負わせるのは余りにもひどい話なのではないかと私はこの場で訴えているわけなんです。  こうした子供に対するペナルティー、あってはならないと思いますし、たとえ滞納がある世帯であっても、その責任を子供に問わない、子供の医療は、何があっても命と健康は守り抜く、総理、そう言うべきではないですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 家庭の経済事情にかかわらず、医療を受ける機会を確保し、そしてその生命と健康を守っていくことは、私たち大人の全員の責任であります。そのことはまず明確にさせていただきたいと思います。  厚労大臣からも答弁させていただいたように、国保の保険料を滞納している世帯であっても、子供については通常の窓口負担で医療機関を受診することができることとしています。  今後とも、こうした仕組みによって子供に配慮するとともに、引き続き、厚生労働省において、滞納世帯の実情に応じたきめ細やかな納付相談等の対応について市町村に徹底させたいと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 市町村に徹底と言いますけれども、やっぱり国保の滞納の責任を子供に問うべきではないんですよ。今、全国で子供の医療費無料化制度というのが広がっています。ただ、手元に保険証がなければその制度だって受けられない状態になってしまう、もうこれは本当に問題なわけです。  どんな経済状態であっても子供の命を守るというのであれば、やはり子供についての保険証、留め置きはやめさせる、もう短期証じゃなくて正規の保険証を速やかに子供に交付すべきだと思いますが、最後、大臣、いかがでしょう。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。

根本匠自由民主党厚生労働大臣

○国務大臣(根本匠君) 子供たちの医療が途切れることのないように、短期被保険証を適切に運用すべき旨、市町村に指導していきたいと思います。

吉良よし子日本共産党

○吉良よし子君 話にならないですけれども、引き続き子供への医療確保を求めて、質問を終わります。

石井みどり自由民主党・国民の声

○委員長(石井みどり君) 他に御発言もないようですから、本日の審査はこの程度といたします。  次回は来る八日午後一時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時五分散会

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