決算委員会 第1号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2019/01/29
会議録
○委員長(石井みどり君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る二十五日、大沼みずほ君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) この際、柳会計検査院長及び岡村検査官から発言を求められておりますので、これを許します。柳会計検査院長。
○会計検査院長(柳麻理君) 十二月七日付けをもちまして、この度、会計検査院長を拝命いたしました柳麻理でございます。 国の財政が厳しい中で、国民の行財政に対する関心は非常に高く、会計検査院に寄せられる国民の皆様方の期待は大変大きなものであり、重い責任を感じているところでございます。 職責を全うするため、誠心誠意務めてまいりますので、どうぞ御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
○委員長(石井みどり君) 岡村検査官。
○検査官(岡村肇君) この度、十二月六日付けをもちまして検査官を拝命いたしました岡村肇でございます。 微力でございますが、職務を全うするために誠心誠意務めてまいる所存でございますので、御指導、御鞭撻のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。 本委員会は、今期国会におきましても、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 平成二十九年度決算外二件を議題といたします。 まず、平成二十九年度決算、すなわち一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書、政府関係機関決算書につきまして、また、引き続き、平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書につきまして、財務大臣から概要説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成二十九年度一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに国会に提出し、また、平成二十九年度の国の債権の現在額並びに物品の増減及び現在額につきましても国会に報告をいたしておりますので、その概要を御説明させていただきます。 まず、平成二十九年度の一般会計の決算につきましては、歳入は百三兆六千四百四十億円余、歳出は九十八兆一千百五十六億円余であり、差引き五兆五千二百八十四億円余の剰余を生じております。 この剰余金は、財政法第四十一条の規定により、既に平成三十年度の一般会計の歳入に繰り入れております。 なお、平成二十九年度における財政法第六条の純剰余金は九千九十四億円余となります。 次に、平成二十九年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は十三であり、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算のとおりであります。 次に、平成二十九年度における国税収納金整理資金の受入れ及び支払につきましては、同資金への収納済額は七十五兆九千八百四十七億円余であり、支払命令済額及び歳入組入額は七十四兆六千二百三十四億円余でありまして、差引き一兆三千六百十二億円余が平成二十九年度末の資金残額となります。 次に、平成二十九年度の政府関係機関の決算でありますが、その内容につきましては、それぞれの決算書のとおりであります。 次に、国の債権の現在額につきましては、平成二十九年度末における国の債権の総額は二百二十八兆五千七百八十二億円余であります。 次に、物品の増減及び現在額につきましては、平成二十九年度中における純増加額は二千八百九十八億円余であり、この結果、平成二十九年度末における物品の総額は十二兆九千八百六十三億円余となります。 以上が、平成二十九年度の一般会計歳入歳出決算等の概要であります。 なお、平成二十九年度の予算の執行につきましては、予算の効率的な使用や経理の適正な処理に努めてきたところでありますが、なお会計検査院から三百七十四件の不当事項等について指摘を受けましたことは誠に遺憾なことであります。 今後とも、予算の執行に当たりましては一層の配慮をいたし、その適正な処理に努めてまいる所存であります。 何とぞ御審議のほどお願いを申し上げる次第です。 平成二十九年度の国有財産増減及び現在額総計算書並びに平成二十九年度の国有財産無償貸付状況総計算書を会計検査院の検査報告とともに国会に報告をいたしておりますので、その概要も御説明をいたします。 まず、平成二十九年度の国有財産増減及び現在額総計算書の概要について御説明いたします。 平成二十九年度中における国有財産の純増加額は八千百六十一億円余であり、この結果、国有財産法に基づく平成二十九年度末現在額は百六兆八千二百四十一億円余であります。 以上が、平成二十九年度の国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。 次に、平成二十九年度の国有財産無償貸付状況総計算書の概要について御説明いたします。 平成二十九年度中における無償貸付財産の純増加額は三百一億円余であり、この結果、平成二十九年度末現在において国有財産法に基づき無償貸付けをいたしております国有財産の総額は一兆一千百八億円余であります。 以上が、平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書を添付をいたしております。 何とぞ御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。
○委員長(石井みどり君) 次に、平成二十九年度決算検査報告及び平成二十九年度国有財産検査報告につきまして、会計検査院長から概要説明を聴取いたします。柳会計検査院長。
○会計検査院長(柳麻理君) 平成二十九年度決算検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。 会計検査院は、平成三十年九月四日、内閣から平成二十九年度歳入歳出決算の送付を受け、その検査を行って、平成二十九年度決算検査報告とともに、平成三十年十一月九日、内閣に回付いたしました。 平成二十九年度の一般会計の決算は、歳入百三兆六千四百四十億余円、歳出九十八兆一千百五十六億余円でありまして、会計検査院はこれらの決算を確認いたしました。 平成二十九年度の特別会計につきまして、会計検査院は十三特別会計それぞれの歳入、歳出の決算を確認いたしました。 また、国税収納金整理資金は、収納済額七十五兆九千八百四十七億余円、支払命令済額十四兆八千百三十八億余円、歳入組入額五十九兆八千九十六億余円でありまして、会計検査院はこれらの受払額を検査完了いたしました。 平成二十九年度の政府関係機関につきまして、会計検査院は四政府関係機関それぞれの収入、支出の決算額を検査完了いたしました。 平成二十九年度の歳入、歳出等に関し、会計検査院は、国、政府関係機関、国の出資団体等の検査対象機関について、書面検査及び実地検査を実施いたしました。そして、検査の進行に伴い、関係者に対して六百余事項の質問を発しております。 検査の結果、検査報告に掲記した不当事項等について、その概要を御説明いたします。 まず、法律、政令若しくは予算に違反し又は不当と認めた事項は、合計二百九十二件、七十五億五千四百九万余円であります。 このうち、収入に関するものは、四件、十二億四千九百五十七万余円であります。 その内訳は、租税の徴収が適正でなかったもの、保険料の徴収が適正でなかったものなどとなっております。 また、支出に関するものは、二百八十六件、六十二億九千五百九十万余円であります。 その内訳は、保険の給付が適正でなかったもの、医療費の支払が過大となっていたもの、補助事業の実施及び経理が不当なもの、共済事業の経理が適正を欠いていたものなどとなっております。 以上の収入、支出に関するもののほか、会計経理が適正を欠いていたものなどが二件、八百六十一万余円あります。 次に、平成二十九年十一月から三十年十月までの間におきまして、会計検査院法第三十四条又は第三十六条の規定により意見を表示し又は処置を要求いたしましたものは二十八件であります。 その内訳は、宇宙電波監視施設等を構成する設備等の物品管理簿及び国有財産台帳への記録に関するもの、独立行政法人福祉医療機構の労災年金担保貸付勘定における政府出資金の規模に関するもの、農業農村整備事業等により整備した小水力発電施設の売電収入に係る国庫納付制度の運用に関するもの、再生可能エネルギー熱利用加速化支援対策事業の実施状況等に関するもの、委託事業により取得した物品の管理等に関するものなどとなっております。 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項は三十九件であります。 その内訳は、国有林材の安定供給システムによる販売の実施に関するもの、航空機、艦船等に搭載する物品の物品増減及び現在額報告書への計上に関するもの、労働者派遣契約の契約手続に関するもの、危機対応準備金の額の適正な水準に係る具体的な検討に関するもの、移動電源車の配備に関するものなどとなっております。 次に、不当事項に係る是正措置等の検査の結果につきましては、昭和二十一年度から平成二十八年度までの検査報告に掲記した不当事項のうち、是正措置が未済となっているものは四十九省庁等における四百十一件、百二億一千三百九十七万余円、このうち金銭を返還させる是正措置を必要とするものは四十九省庁等における三百九十八件、九十八億九千百九十八万余円となっております。 また、平成二十八年度決算検査報告において改善の処置の履行状況を継続して検査していくこととした本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項のうち、改善の処置が履行されていなかったものはありませんでした。 次に、平成二十九年十一月から三十年十月までの間におきまして、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して報告いたしましたものは、租税特別措置(相続税関係)の適用状況等に関するもの、各府省庁の災害関連情報システムに係る整備、運用等の状況に関するもの、官民ファンドにおける業務運営の状況に関するもの、在日米軍関係経費の執行状況等に関するもの、高速増殖原型炉「もんじゅ」の研究開発の状況及び今後の廃止措置に関するもの、石油・天然ガスの探鉱等に係るリスクマネーの供給に関するもの、株式会社商工組合中央金庫における危機対応業務の実施状況等に関するものの七件となっております。 次に、平成二十九年十一月から三十年十月までの間におきまして、国会からの検査要請事項に関し、会計検査院法第三十条の三の規定により検査の結果を報告いたしましたものは、学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関するもの、東京電力株式会社に係る原子力損害の賠償に関する国の支援等の実施状況に関するもの、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況等に関するものの三件となっております。 次に、本院の検査業務のうち、検査報告に掲記する必要があると認めた特定の検査対象に関する事項は五件であります。 その内訳は、社会保障の動向と国の財政健全化に与える影響に関するもの、競馬等の払戻金に係る所得に対する課税状況に関するもの、開廃業手続による事業の引継ぎを行って事業を開始した場合における個人事業者の消費税の納税義務の免除に関するもの、量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響に関するもの、独立行政法人国立病院機構が設置する病院の経営状況等に関するものとなっております。 次に、国民の関心の高い事項等に関する検査の状況として、これまで御説明いたしました事例などを整理し、検査報告に掲記しております。 最後に、特別会計に関する法律に基づき、平成二十九年十一月に内閣から送付を受けた平成二十八年度特別会計財務書類について検査した旨を検査報告に掲記いたしました。 以上をもって概要の説明を終わります。 会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係各省庁などに対して適正な会計経理の執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例がありますので、関係各省庁などにおいても更に特段の努力を払うよう望んでいる次第であります。 次に、平成二十九年度国有財産検査報告につきまして、その概要を御説明いたします。 会計検査院は、平成三十年九月四日、内閣から平成二十九年度国有財産増減及び現在額総計算書及び平成二十九年度国有財産無償貸付状況総計算書の送付を受け、その検査を行って、平成二十九年度国有財産検査報告とともに、平成三十年十一月九日、内閣に回付いたしました。 平成二十九年度末の国有財産現在額は百六兆八千二百四十一億余円、無償貸付財産の総額は一兆一千百八億余円になっております。 検査の結果、国有財産の管理及び処分に関しまして、平成二十九年度決算検査報告に掲記いたしましたものは八件であります。 その内訳は、意見を表示し又は処置を要求した事項といたしまして、宇宙電波監視施設等を構成する設備等の物品管理簿及び国有財産台帳への記録に関するもの、独立行政法人福祉医療機構の労災年金担保貸付勘定における政府出資金の規模に関するもの、危険地区の山地災害対策の強化に資する治山事業の計画の適切な策定、ソフト対策との連携等に関するもの、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項といたしまして、国有林材の安定供給システムによる販売の実施に関するもの、防衛施設周辺地域における騒音障害の防止等のために取得し、国有地として保有している周辺財産に関するもの、国会及び内閣に対する報告といたしまして、官民ファンドにおける業務運営の状況に関するもの、在日米軍関係経費の執行状況等に関するもの、国会からの検査要請事項に関する報告といたしまして、学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関するものとなっております。 以上をもって概要の説明を終わります。
○委員長(石井みどり君) 以上で平成二十九年度決算外二件に関する概要説明を終わります。 平成二十九年度決算外二件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 麻生財務大臣は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のうち、国会法第百五条の規定に基づく本委員会からの会計検査の要請に対する結果報告に関する件及び会計検査院法第三十条の二の規定に基づく報告に関する件を議題といたします。 会計検査院から説明を聴取いたします。柳会計検査院長。
○会計検査院長(柳麻理君) 会計検査院は、国会法第百五条の規定に基づき平成二十九年六月五日付けで参議院議長から会計検査及びその結果の報告の要請がありました「東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況等」及び「中心市街地の活性化に関する施策」につきまして、関係府省等を対象に検査を行い、会計検査院法第三十条の三の規定に基づき三十年十月四日及び十二月二十一日にその結果の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 まず、「東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況等に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 検査しましたところ、国は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会関係予算として整理されていないが大会との関連性が強いと思料される業務に要する経費の規模を公表していなかったり、二十九年度末時点では大会終了後に行う新国立競技場の改修に係る財源や期間及び必要となる業務の規模の方向性については定まっていなかったり、各府省等が実施する様々な大会の関連施策において、大会の円滑な準備、運営等に資するための課題等が見受けられたりなどしていました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局は、大会開催の有無にかかわらず行う本来の行政業務等に要する経費を含めて、大会との関連性に係る区分等を整理した上で大会の準備、運営等に特に資すると認められる業務については、業務の内容等の全体像を把握して対外的に示すことを検討すること、独立行政法人日本スポーツ振興センターは、大会終了後の新国立競技場の改修について速やかにその内容を検討して的確な民間意向調査等を行うこと、また、文部科学省は、その内容に基づき民間事業化に向けた事業スキームの検討を遅滞なく進めること、大会の関連施策を実施する各府省等は、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、東京都等と緊密に連携するなどして、その実施内容が大会の円滑な準備、運営等に資するよう努めることなどに留意して、三十二年七月からの開催に向けて、大会の円滑な準備、運営等に資する取組を適時適切に実施していく必要があると考えております。 会計検査院としては、今後、大会の開催に向けた準備が加速化し、三十二年には大会の開催を迎えることになることから、引き続き大会の開催に向けた取組等の状況及び各府省等が実施する大会の関連施策等の状況について検査を実施して、その結果については取りまとめができ次第報告することとしております。 次に、「中心市街地の活性化に関する施策に関する会計検査の結果について」を御説明いたします。 検査しましたところ、中心市街地の活性化に関する施策の実施体制及び実施状況については、基本計画の作成や認定事業の実施に当たって、国、道県、市等における連携等が十分に図られていない状況となっており、また、認定基本計画期間終了時に認定事業が完了していなかったり、評価結果が中心市街地の活性化に係る取組に十分反映できていなかったりしている状況となっていました。そして、中心市街地の活性化に関する施策の有効性については、認定基本計画に基づく中心市街地の活性化に取り組み、設定した目標値を全て達成している市がある一方で、全て達成できていない市もあり、また、各種指標の数値においても増加しているものと減少しているものが混在していて、一部の市では認定基本計画の実施の効果が推定できるものの、その効果が確認できない市も多数見受けられるなどしていました。 検査の結果を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、内閣府において、関係府省庁等、都道府県、市町村等と十分に連携して、今後、市町村に対して、国、都道府県等との連携や調整を綿密に行うことの重要性を明確に示し、また、国としてそれらを実施するための体制の整備及び充実に努めること、市町村が基本計画を作成するに当たり、様々な利害関係者間で協議及び調整を十分に行うことを周知徹底するとともに、認定基本計画期間終了後も認定事業の継続の重要性を明確に示したり、大型店の立地の抑制や誘導の対策の検討を行うよう留意事項を明確に示したりすること、主要事業との関係が明確でPDCAサイクルの運用が可能な指標の設定及び測定に努め評価結果に応じて事業の追加や見直しを含めた認定基本計画の変更等を適時適切に実施することを周知徹底すること、都道府県に対して、市町村に適時適切に助言するとともに、広域的な観点から関係市町村の効果的な調整を図るよう努めることを周知徹底することに留意して取り組む必要があると考えております。そして、地域に合った支援措置を適切に選択することができるよう各支援措置の活用事例や留意事項を明確に示すこと、多様な指標による評価を広く検討して施策の実施に取り組むことの重要性を明確に示すこと、認定基本計画の最終フォローアップにおける評価を適切に行うことの重要性を明確に示すことに留意して取り組む必要があると考えております。 会計検査院としては、中心市街地の活性化に関する施策の実施状況等について今後も引き続き検査を実施することとしております。 これをもって報告書の概要の説明を終わります。 次に、会計検査院は、会計検査院法第三十条の二の規定により国会及び内閣に対して、平成三十年七月二十七日、十月四日、十一月三十日及び十二月二十一日に計四件の報告書を提出いたしました。その報告書の概要を御説明いたします。 最初に、「石油・天然ガスの探鉱等に係るリスクマネーの供給について」を御説明いたします。 検査しましたところ、エネルギー対策特別会計から出資された出資金等について、国から出資を受けるなどしている平成十七年度以降において、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構に多額の執行残額が生じておりました。また、同機構がリスクマネーの供給を行った三件の天然ガスの権益に係るプロジェクトにおいて、天然ガスの液化設備の設置計画が中止されるなどしていて、緊急時も含めて当該天然ガスを直接我が国に持ち込むことができない状況となっておりました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構において、エネルギー対策特別会計から出資された出資金等について多額の執行残額を生じさせないために、開発会社の資金ニーズを的確に把握するなどして、資金の必要な時期や額の見通しをより適切に行った上で開発会社に対する出資を行うことが必要であり、また、液化設備がないガス田に関する権益について、権益相当量を緊急時に我が国に持ち込むためにスワップを円滑に行うことができるようにすることなどが必要と考えております。 会計検査院としては、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構等によるリスクマネーの供給について今後とも多角的な観点から引き続き検査していくこととしております。 次に、「株式会社商工組合中央金庫における危機対応業務の実施状況等について」を御説明いたします。 検査しましたところ、主務省は、危機認定及びその継続に際して、一般の金融機関の貸付けの状況等について、一部の危機事案の認定を除き一般の金融機関からの聞き取りによる調査は行っておりませんでした。 商工中金の不正事案については、本院の検査で十五件の不正が見付かったほか、平成二十五年に、長野支店において不正の可能性が高い事態があることを認識しながら、取締役会等に報告していないなどしておりました。 危機対応準備金については、商工中金は、本院の指摘を踏まえるなどして検討した結果、百五十億円を国庫に納付することとしました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、商工中金において、取締役会等への適切な報告、不正リスクへの対応を徹底するなどして不正等の再発防止を徹底すること、危機対応準備金について必要な財政基盤が十分に確保されるに至っているか具体的な検討を行うこと、主務省において危機認定やその継続の必要性等を的確に判断することなどが必要であると考えております。 会計検査院としては、今後とも商工中金における危機対応業務の実施状況等について引き続き検査していくこととしております。 次に、「租税特別措置(中小企業等の貸倒引当金の特例)の適用状況及び検証状況について」を御説明いたします。 中小企業等の貸倒引当金の特例の適用状況並びに関係省庁及び財務省による検証状況について検査しましたところ、適用状況については、繰入率特例は繰入限度額が合理的に測定されるなどしたものとなっているとは言えないおそれがあると認められ、割増特例は対象が必要最小限のものとなっているとは言えないおそれがあると認められました。検証状況については、繰入率特例において政策評価等を行っておらず、割増特例において、割増特例が対象法人の財務基盤の強化に及ぼす効果を直接示すと思料される指標を含めておらず、また、国民の納得できる必要最小限の特別措置となっているか検証を行っていませんでした。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、関係省庁において政策評価や税制改正要望の際の検証を行い国民に対する説明責任を果たしていくこと、財務省においても今後とも十分に検証していくことが望まれるとしております。 会計検査院としては、今後とも中小企業等の貸倒引当金の特例の適用状況並びに関係省庁及び財務省による検証状況について引き続き注視していくこととしております。 最後に、「国庫補助金等により地方公共団体等に設置造成された基金について」を御説明いたします。 検査しましたところ、基金によることなく事業を実施することの可否について検討する必要があると考えられるものが見受けられたり、基金規模を客観的に把握することが困難な状況となっていたり、今後の基金の使用見込みが計画等において十分に示されていなかった基金が見受けられたりなどしておりました。 検査の状況を踏まえた会計検査院の所見といたしましては、各府省は、基金事業として実施されている事業について、基金により事業を実施する必要があるか不断に検討すること、基金規模を客観的に把握し、基金規模の妥当性を適切に確認すること、基金の使用実績等により使用見込みを十分に把握したり、保有割合等を報告させたりするなどして、引き続き基金規模等の妥当性を十分に確認等することなどに留意して、地方公共団体等と十分に連携し、基金事業が適切かつ有効に実施され、使用見込みの低い基金については国庫返納を促すことなどについて努める必要があると考えております。 会計検査院としては、今後とも国庫補助金等により地方公共団体等に設置造成された基金について引き続き注視していくこととしております。 これをもって報告書の概要の説明を終わります。
○委員長(石井みどり君) 以上で説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十九年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井みどり君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 平成二十九年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井みどり君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会