経済産業委員会 第3号
- 発言数
- 160 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/03/20
会議録
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、酒井庸行君、岩井茂樹君及び真山勇一君が委員を辞任され、その補欠として北村経夫君、丸川珠代君及び蓮舫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本経済再生総合事務局次長平井裕秀君外二十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 去る十四日、予算委員会から、本日一日間、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 審査を委嘱されました予算について、まず世耕経済産業大臣から説明を聴取いたします。世耕経済産業大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 平成三十一年度の経済産業省関係予算案について御説明申し上げます。 日本経済は、六年にわたるアベノミクスの推進により、四半世紀ぶりの好調さを続ける雇用情勢など、大きく改善しています。こうした動きを継続、拡大し、経済の好循環を力強く回していくことが必要です。また、データをめぐりグローバル競争が厳しさを増しており、競争力強化と通商戦略が急務となっています。人口減少下でも持続可能で活力ある地域経済の実現、環境と成長の好循環の実現に向けたエネルギー・環境政策、福島復興の加速など、経済産業政策の重要課題への取組を力強く進めてまいります。 このため、平成三十一年度の経済産業省関係予算案は、一般会計三千五百五十億円、エネルギー対策特別会計七千二百三十億円、特許特別会計千六百四十一億円、合計一兆二千四百二十一億円を計上しました。また、復興庁計上の東日本大震災特別会計のうち四百十六億円が経済産業省関連予算案として計上されております。 これに加え、臨時特別の措置として、ポイント還元事業、商店街活性化事業及び国土強靱化事業として三千五百四億円を計上しております。 平成三十一年度予算案について主要な柱に沿って御説明いたします。 第一の柱は、データを核としたオープンイノベーションの推進によるソサエティー五・〇の実現です。 第四次産業革命が進展する中、データは国家や企業の競争力の源泉となっています。二年前からコネクテッドインダストリーズというコンセプトを提唱し、各分野でのデータ連携やAIの活用を推進してきました。事業者間のデータ共有プラットフォームの整備を支援することで、協調領域の拡大を図るとともに、AIベンチャー等と連携したデータ活用、サービス開発を支援してまいります。 グローバルに戦える、潜在力のあるベンチャー企業をJ―Startup企業として選定し、海外のスタートアップイベントへの出展などを支援することで、世界進出を後押しします。 データの有効活用には、そのための人材やサイバーセキュリティーの確保が不可欠です。サプライチェーン全体でサイバーセキュリティーを確保するため、産業分野別にガイドラインを策定し、その実施状況を確認する体制を構築します。 第二の柱は、新たなルールベースの通商戦略です。 世界で保護主義的な動きが広まる中、日本は自由貿易の旗手として、六月のG20の機会も活用しながら、自由で公正な国際ビジネス環境構築のための取組を進めます。 昨年末発効したCPTPPや、本年二月に発効した日EU・EPAなどを活用し、中堅・中小企業の海外展開を積極的に支援します。 第三の柱は、地域・中小企業の新たな発展モデルの構築です。 全国三千万人を超える雇用を擁する中小企業・小規模事業者は、日本経済の屋台骨です。この屋台骨をより強固にしていくための取組を進めてまいります。 地域経済の核となる約三千七百社の地域未来牽引企業を集中的に支援します。昨年は、地域未来牽引企業サミットを開催し、参加企業の新たなビジネス展開をサポートする機会を設けました。支援体制を強化して、地域を牽引する企業が行う未来への投資を強力に後押しします。 裾野の広い中小企業の生産性を底上げするため、ものづくり・商業・サービス補助金により、新たな製品開発などの挑戦や生産性を引き上げる設備投資を支援します。小規模事業者持続化補助金などにより、販路開拓への支援も行います。 大阪・関西万博については、昨年十二月に私が国際博覧会担当大臣に指名され、一月三十日には、二〇二五年日本国際博覧会協会が設立されました。大阪・関西万博を成功させるため、皆様にも引き続き御協力をいただきながら、政府、自治体、経済界が一丸となり、オールジャパン体制で準備を進めてまいります。 第四の柱は、エネルギー転換等を通じた環境と成長の好循環です。 環境と成長の好循環の実現には、革新的なイノベーションが不可欠です。日本が世界をリードする水素社会の実現に向けて、各国と連携して技術開発や規制の見直しを進めるため、昨年十月に世界初の水素閣僚会議を日本で開催し、東京宣言を発出しました。平成三十一年度の水素関連の政府予算案を前年度の約一・五倍とするなど、政策資源を集中投資します。 再生可能エネルギーの主力電源化を目指し、コスト低減や次世代型のネットワークに転換していくために、技術の開発や実証を進めます。 また、メタンハイドレート等の国産資源開発や、原子力の安全性、信頼性等の向上を進めます。 第五の柱は、成長と分配を包括した新たな経済社会システムの構築です。 エドテックを活用した個別最適化学習など、新たなテクノロジーを活用した教育手法を学校教育へ導入するための実証を進めます。 また、民間ビジネスの拡大によって、予防・進行抑制型の健康・医療システムへの転換を図ります。認知症の超早期予防や発症後の生活支援、介護の生産性向上等の課題に対応するため、質の高い製品、サービスの社会実装を推進します。 次の柱は、福島復興の加速です。 安全かつ着実な廃炉・汚染水対策と福島の復興は、経済産業省の最重要課題です。廃炉・汚染水対策については、引き続き、中長期ロードマップに基づき、安全確保最優先、リスク低減重視の姿勢を堅持しつつ、地域社会とのコミュニケーションを一層強化しながら進めていきます。 福島の復興については、既に帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除され、残る区域でも大熊町役場がこの春八年ぶりに町に戻るなど、復興再生に向けた動きが着実に進んでいます。こうした流れを本格的な福島の復興につなげていくため、官民合同チームのきめ細かな支援による事業、なりわいの再建や、福島イノベーション・コースト構想の推進による新たな産業基盤の構築を進めます。 以上、御説明した事業に加え、平成三十一年度予算案においては、次の臨時特別の措置を講じます。 昨年の北海道胆振東部地震で、北海道全域で大規模停電が発生した反省などを踏まえ、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策に基づき、ガソリンスタンドや製油所などにおける自家発電設備や蓄電池の整備等を進め、災害に強いエネルギーインフラを構築します。 日本経済の安定的な成長に当たって、当面の重要課題は、今年十月に予定されている消費税率の引上げによる景気の落ち込みを抑え、乗り切ることです。八%への引上げ時の反省を踏まえ、あらゆる施策を総動員します。 そのような取組の一つとして、需要の平準化と中小企業・小規模事業者のキャッシュレス対応を進めるため、消費税率引上げに伴う柔軟な価格設定ガイドラインの公表に合わせて、中小企業・小規模事業者については、消費者に対するポイント還元支援を行います。また、インバウンド観光などの新たな需要を取り込もうとする商店街の取組を支援します。 以上が平成三十一年度経済産業省関係予算案の概要でございます。 委員各位におかれましては、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(浜野喜史君) 次に、杉本公正取引委員会委員長から説明を聴取いたします。杉本公正取引委員会委員長。
○政府特別補佐人(杉本和行君) 平成三十一年度における公正取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 内閣府所管一般会計歳出予算のうち、公正取引委員会の予算額は百十三億九千万円となっております。これは、前年度予算に比べますと、総額で四億一千八百万円、三・八%の増額となっております。この内訳は、人件費が三億四千四百万円の増となっており、物件費が七千四百万円の増となっております。 以下、その内容につき御説明申し上げます。 第一に、公正取引委員会に必要な経費として九十五億七千三百万円を計上しております。これは、人件費、経常事務費等の経費であります。 第二に、独占禁止法違反行為に対する措置等に必要な経費として三億二千六百万円を計上しております。これは、独占禁止法違反事件の審査、企業結合審査等のための経費であります。 第三に、下請法違反行為に対する措置等に必要な経費として二億二千万円を計上しております。これは、下請法違反事件の審査等のための経費であります。 第四に、競争政策の普及啓発等に必要な経費として一億六千六百万円を計上しております。これは、競争政策普及啓発、国際関係事務処理等のための経費であります。 第五に、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保に必要な経費として十一億四百万円を計上しております。これは、消費税の転嫁を拒否する行為の是正等のための経費であります。 以上、平成三十一年度における公正取引委員会関係予算につきまして、その概要を御説明申し上げました。 何とぞ御審議のほどよろしくお願いいたします。
○委員長(浜野喜史君) 以上で説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○青山繁晴君 皆様、おはようございます。自由民主党の青山繁晴です。党利党略のためでなく、国益のためにこそ質問いたしたいと思います。 今日は、脱思い込みということに焦点を絞ってお聞きしたいと思います。 日本は戦争に負けた資源のない国であるという思い込みを私たちは長年刷り込まれてきました。そのために、戦争に勝ったアメリカ、特にメジャーの事実上の調整を受けて、あるいは仲介を受けて、とても高い海外の資源を買ってきたのが日本の実情であります。ところが、日本は海洋国家で、私たちの海に、海を中心に自前資源があるということが最近分かってきました。 恐縮ながら、資源エネルギー庁も、元々自前資源の開発を主としてつくられた省庁ではなくて、やはり海外のいわゆる権益を確保するため、つまり、海外の油田やガス田を開発するために日本が税金からお金を出して、そこから出てきた資源を高く買い取るということが業務の中心になってきたと思います。それをできれば今後方針転換していただきたいという趣旨で今日は質問いたします。 実は、ちょうど一か月前の資源エネルギー調査会で質問したことも今日あえて重ねてお聞きすることがあります。調査会において、磯崎副大臣を始め皆様から非常に、政府参考人の方も含めて非常に誠実な御答弁いただいたんですけれども、ただ、自前資源の開発に本腰を入れるとなると、当然政治的な判断あるいは政治的な決断が必要ですから、今日はあえて全ての質問を大臣に御答弁いただきたく、御負担だと思いますが、よろしくお願いします。 ちょっと実は驚いたことがありまして、最近急逝されました福岡浩新潟大学教授の奥様が傍聴席にお見えです。ありがとうございます。ちょっと異例な物言いで、委員長、恐縮でございますが。福岡浩先生におかれては、私たちと長年、新潟の海を中心にメタンハイドレートの共同研究をしていただきまして、最近、ブータンのために地すべりの調査に入って、そこで余りにも厳しい登山でありましたから急逝された。その福岡先生のためにも、今日は良い質疑をできればいたしたいと思います。 さて、今、自前資源のことに触れましたけれども、メタンハイドレートというものが非常に人口に膾炙するようになって、皆様によく知られるようになったのは非常に、研究者、専門家の端くれとしてもうれしく思っているんですけれども、ただし、かなり上滑りなところがありまして、本当にどうすれば実用化できるかという議論も取組もまだ非常に不十分であります。まさしく超党派で取り組まれることだと思うんですけれども。 あえて、今日時間ないですけれども、最初にメタンハイドレートの簡単な、基本的なことを申しますと、メタンは天然ガスの主成分です。ハイドレートというのは、要はそのメタンが海の底などで水圧を受けて、しかも低温ですと固まって、固まるというのは、ちょっと手元見ていただくと、メタンの分子があったら、周りに水の分子が集まってきて、水和物、水が和すると書きますけれども、そのようなものになっているわけです。ハイドレートというのはその水和物のことなんですが。 私たちは実に十五年以上前から、十五年前からこのメタンハイドレートの実物を、はっきり申しますと政府が何もやってくれなかったので、自費も含めて、実物を海の底から取り出してきまして、それはコンビニで皆さんが買うところのシャーベットにそっくりです。真っ白で、もちろん取り出した最初は泥が付いていますけど、それをただ手で払っただけで真っ白な本体が現れて、要するに氷なんですが、そこに何でもない火近づけただけで、ぼっと青い炎を出して燃えます。いかに燃焼効率が良いかということであります。これがいわゆるメタンハイドレートであるんですが。 政府におかれましても、実は取組自体は比較的早くて、世界の中でも早くて、ただし、既に経済発展している太平洋側の海の中から、しかも深度、つまり海の深さが深いところで、そして海底まで着いてもまだメタンハイドレートがなくて、そこから更に掘っていって、七百メートル以上掘ってようやくたどり着く。しかも、その状態ですから、砂と混じり合っている。はっきり言うと、これ取り出しても、なかなかコストの面で世界で競争力が小さい。可能性はもちろん十分ありますけれども、なかなか厳しい。そうすると、メジャーを始め世界の既得権益は、はっきり言って安心して見ているわけです。 その取組を政府は長年なさってきましたが、先ほど申しました新潟大学の協力もあって、日本海側で全く違うタイプのメタンハイドレートを、私自身も含めて、研究者は見付けました。それが海底の、海面じゃなくて、海底の上に白く露出していたり、あるいは露出していなくても非常に土の浅いところにあるものであります。これを、呼べど叫べど長いこと政府は取り組んでくれなかったんですけれども、安倍政権を守るために言うんじゃなくて、実態として安倍政権になってから取組が変わりまして、この表層型も取組が始まりました。 ところが、これ以外に第三のタイプというのが実はありまして、メタンハイドレートは、要は、今申しましたとおり、凍っている天然ガスにすぎないですから、比重が軽い。比重が軽いということは、海中を下から上がってきます。上がってくるときに、言わばつぶつぶ、あるいは気泡の状態になって、それが柱のようになって海底から立ち上がるということが確認されています。これをメタンプルームと言いまして、平均の高さが実にスカイツリーぐらい、六百五十メートルぐらいあって、これが日本海の海底を中心に林立しているという地域がまさしく新潟の新潟港、直江津港と佐渡島の間、つまり目の前です。一番ちっちゃいものでも東京タワーぐらいあるわけです。 このメタンプルームを頑張ってやりましょうということを申し上げてきましたが、先ほど申しましたとおり、資源エネルギー庁の存在理由そのものが自前資源の開発ということに重きを置いてきませんでしたから、どうしても取組が鈍い間に実は中国とアメリカがあっという間に追い付いてきて、今、実は追い越されつつあります。 中国では膨大な論文が、国際学会、私も参加したところの国際学会、目の前で発表され、私たちの成果も存分に取り入れた中国の学者による論文が発表され、さらに、アメリカですとノースカロライナ、ノースカロライナですから大西洋に面していますが、その大西洋のところでアメリカが発見したものというのは、およそ千年以上の間、少なくとも千年以上の間はずっとこの柱が立ち続けていて、その数は数万本に及ぶと。数万本って、その千年の間じゃなくて、たった今現在に数万本が確認されるということを実は学会でも発表されました。それから、ドイツでいいますと、今話題の北極海にスピッツベルゲンというノルウェーの島があるんですけど、これ元々観光地ですけど、その観光地の島の前にも大量のメタンプルームがあって、そこにドイツがお金を出して、ノルウェー政府と協力の下、今開発を行っています。 これを考えますと、日本はその太平洋側で多く見付かったところの、今名前が付いていて、後で付いた名前ですけど、砂層型と言っています。それから、日本海側のものを表層型と言っていて、日本はこの二分類になっているわけですけれども、実はその第三の分類、メタンプルームというものが国際学会でも一番強力に発表をされたり取り組まれているようになっています。 ちなみに、おもねて言うわけじゃなくて、大臣の地元の和歌山県の沖、潮岬沖、そこでも和歌山県との協力でもう数年間調査していまして、何と太平洋側でもメタンプルームが出ている。しかも、浅いところから出ている。この衝撃が例えばアメリカに伝わって、ノースカロライナの目の前のところから、浅い海域からもメタンプルームを見付けたということになっているわけです。 そうしますと、常に、常にというか、本来は民間の研究者の間では、国立大学も含めて先頭に立っていたものが、今や、アメリカ、ドイツ、それから中国に我々の成果も吸収されて、後塵を拝するばかりになっています。 したがって、表層型、砂層型に分けるんじゃなくて、メタンプルームを加えた三類型で新しい取組をやっていただきたいと思いますが、大臣の御見解をお伺いします。
○国務大臣(世耕弘成君) メタンハイドレートについては、私も、我が国が保有する資源として非常に有望なものだというふうに思っています。これは、海洋基本計画でもしっかり位置付けられているわけであります。先ほどの予算の御説明の中でもしっかりメタンハイドレート、述べさせていただきました。 今、おっしゃるように、ある程度あるだろうということが明らかで在来型の、過去の石油とか天然ガスの開発方法をそのままある程度使えるというこの砂層型と、そして賦存状況が一部しか明らかではなくて開発方法も検討段階のこの表層型と、この二類型で今のところ研究と開発を進めているわけであります。 一方で、今御指摘のように、このメタンプルーム、海底からメタンガスが噴出して、そして海面に表出をしているというもの、これ私も、ネーチャーに出ているんですかね、ノースカロライナのものと、あとノルウェーのケースが学会誌にも、科学誌にも報告をされているということで、かなり科学的な背景もあるんだろうというふうに思っておりますが、これが表に出ているという共通点で今のところ表層型に含めて研究を進めているところでありますけれども、このメタンプルームについて、今後調査研究が進展していく中で、この事業を表層型から新たな分類として設定する必要があるかどうかも含めてよく検討していきたいというふうに思っています。
○青山繁晴君 今大臣のお話お聞きして、ネーチャーの論文も、英文の論文もお読みいただいているというふうに今受け止めました。さすがに、さすがにって失礼ですけど、僣越ですけれども、よく勉強していただいていて、そこは深く信頼しております。 その上で、改めて有権者にも知っていただきたいんですけれども、表層型であれ砂層型であれプルーム以外は要は掘削しなきゃいけないので、そもそもそこに、海の底で掘削するというのは大変な、技術はあってもコストが掛かります。したがって、価格競争力に当然課題はあります。ところが、プルームは、要は柱が立ち上がってくるところに人工膜を置けば、例えば東京ドームのような膜を置けばそこにどんどんたまるわけですから、掘削の必要がありません。しかも、漁業権の争いがこれも起きにくい、掘削して掘り返すわけじゃありませんから。当然、環境上の配慮からも実はメリットを持っているということはかなりはっきりしております。 その上に、これは良い悪いじゃなくて、現実に日本海を中心にメタンプルームが立ち上がっていて、先ほど大臣のお話にもちらっとありましたけれども、これは海面に達するまでにプルームは姿を消します。なぜか。圧力が小さくなって温まりますから、太陽の光が届いて。ということは、海水にメタンが混じって海面から蒸発していると。しかも、これはある程度確認されています。蒸発の量まではなかなかまだ特定できないんですけれども、蒸発していることは間違いはなくて、このメタンはCO2の地球温暖化効果の実に二十五倍前後です。 したがって、これを私たちが最初にアメリカの国際学会で発表したときにどよめいたのは、こういう、言わば古いタイプとは言えないですけれども、例えば太陽光や風力と違ってこういう資源というのはCO2が出るからそもそも古いんだという考え方があるわけですけれども、ところが、この特にメタンプルーム、あるいはそれを含めたメタンハイドレートというと、放置して何もしない方が特に日本海から地球温暖化効果のある現象が起きていて、それを取って例えば火力発電所で燃やせば、確かにCO2は出るんですけれども、極限的な単純計算をしますと、CO2と比べるとメタンは二十五倍の温暖化効果ですから、逆に二十五分の一になることが期待されるという特徴もあるわけです。 その上で、大臣の本当にリーダーシップもあって、エネ庁は、今までの海外の資源の権益を確保するという仕事以外にこの表層型についても取組が始まっていて、今現状では、公開されている情報のとおりに言えば六つのこの実用化、あるいは実際に取ってそれを資源の形にするということ、六つのプランが出ていて、それが今、エネ庁の下にある産業技術総合研究所、産総研でやられているわけですけれども。 まず、この件はもう前に一度聞きましたから答弁は求めないですけど、予算が少な過ぎて机上の計算しかできない、大学にある実験室も使えないという現状がある上に、もう一つ大きな問題は、このメタンプルームに取り組んでいる研究グループは、さっき言いました新潟大学も含めてひとつあるのに、何と産総研から、これはあくまでも掘削を伴うやつの研究だからこのメタンプルームの話はしないでほしいということが実質的に示唆されたと。 少なくとも私は随分たくさんの研究者から直接聞き取りで聞いておりまして、その結果何が起きたかというと、産総研と、それから実質エネ庁にも出されている資料を見ますと、これも公開されておりますけれども、膜だけ描いてあって、つまり、掘削しないんだから膜だけかぶせても何も起きないわけですけど、よく見ると何かちっちゃい泡みたいなものが出ていて、ところが、実際のメタンプルームはスカイツリーぐらいあるわけですから、平均で、大きいものだと九百数十メートルあるのが、本当によっぽどいい目で見ないと、たまたま目がいいものですから、ちっちゃな泡しか出ていないと。これを不思議に思って研究者にもう一度聞きますと、いや、これでも、これを描くだけでも随分いろんな目に遭いましたと。 これは何を物語るかというと、誰かを悪者にして言っているんじゃなくて、やっぱり役所は元々つくられた目的のために動きますから、その枠でいる限りは、さっき言いましたとおり政治判断、政治決断がないと踏み出すことができないので、この辺を大臣に是非御答弁をお願いしたいんです。どうぞ。
○国務大臣(世耕弘成君) 委員御指摘の、エネ庁の方からこのメタンプルームを調査対象に含めないようにというプレッシャーがあったということでありますけれども、これ、当時の担当者にも確認をしましたけれども、そういう指示が出ているということは確認できなかった。逆に、その同じ年に、産総研から東京海洋大学などのコンソーシアムに研究委託をしているんですが、その契約書の中ではメタンプルームの検討も行うということが明示をされていますので、で、実際に回収方法などの調査も行われています。 メタンプルームについては、先月、経産省が改定をして公表をいたしました海洋エネルギー・鉱物資源開発計画、ここにおいても新たに海洋調査の対象として明記をしているところでありまして、今後の調査研究においては、この計画も踏まえて、メタンプルームも含めて、可能性を排除しないでしっかりと事業を実施をしていきたいというふうに思っております。
○青山繁晴君 不肖私の質問は与党質問に聞こえないでしょうが、一応与党質問です。したがって、その誰かを攻撃したり、野党がそうだったわけじゃないですよ、誰かを攻撃することに……(発言する者あり)いやいやいや、偶然、今、目が合っただけですから。政権批判が主眼ではなくて、その課題を実際に前に向かって進んで解決していただきたいという趣旨であります。 その上で、これ、大臣のやっぱり政治的な判断をお聞きしたいんですけれども、今、いろいろ上げ下げはあっても全体的には資源安です。その資源安ですと、やっぱり、特に、いずれはメタンハイドレートであれ何であれ民間に下ろさないといけないですから、商業化したときに、資源安の世界ではやっぱり自前資源、これはメタハイだけじゃなくて、熱水鉱床とかコバルトリッチクラストとかマンガン団塊とか、海の中にたくさんあるんですけれども、海の水という障害物がありますから、それを越えようとするとコストが掛かるんじゃないかと。それがいつも壁のように立ちはだかるわけですけれども。 しかし、本当は、仮に世界に出すことが難しくても、要は自前で消費すればいいわけですから、しかも資源がない国で、しかも戦争に負けたんだからという思い込み、七十四年間ずっと言われてきたんですけれども、戦争に負けたという事実は変わりませんが、資源があることになると当然外交力にプラスになりますし、それから、エネルギーは常にベストミックスが必要ですから、当然、在来型の輸入もしなきゃいけません。 そのときの価格競争力に良い影響を与えるというのは、まさしく、そこにいらっしゃる政府参考人の南さんが天然ガス課長のときに、公開のフォーラム、日本海連合、私が民間人のときに提唱をして何と実際にできた日本海連合のフォーラムで、南天然ガス課長が、ロシアとの天然ガスの交渉において、日本海で日本が表層型メタハイをやれそうだとなっただけでロシアの姿勢が変わったということをみんなの前で証言されたわけです。そのときに、僕の古巣の共同通信も含めて、私は、済みません、オールドメディアと呼んでいるんですが、オールドメディアは、NHKも何も全部いたのに一言も報道しなかったと。だから、既得権益というものがオールドメディアを巻き込んで存在しているという証左の一つだと私は考えています。 したがって、国家安全保障におけるメリットも含めて、資源安だからどうこうというんじゃなくて、国の在り方としてどうかということを、大臣、お話しいただけますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 石油や天然ガスだけではなくて、その他の鉱物資源も日本はほとんど輸入をしているわけであります。これは私も若い頃から問題意識持っております。 小泉内閣の頃に、これ、国際海洋法条約で排他的経済水域、普通はこれ二百海里なんですが、ある一定の年限できちっと日本列島から地続きであるということを科学的に証明をすれば、三百海里まで広げられるというチャンスの時期がありました。その頃、政府はほとんど調査予算がなくて、これではとても間に合わないし、資料を提出しても恐らく却下されるだろう、国連でと言われていた状況のときに、私、ほんの数人の議員で動いて、当時、小泉総理と福田官房長官にお認めをいただいて予算を大幅に付けてもらって、そして調査を一気に進めて、最終的には国連で認められて三百海里の排他的経済水域を確保する。これ今、非常に値打ちがあるんです。 当時もいろんなことを言われました。何十兆という資源があるんだけれども、それを取り出すのに何倍もコストが掛かるよということを言われたんですが、私の思いとしては、こういうものをいざというときは日本の領域の中に持っているということがやはりいろんな意味でバーゲニングパワーになってくる。私は今、メタンハイドレートもその一つだというふうに思っています。当然、まだまだコストで競争力はないわけでありますが、いざというときに日本はこれ掘り出して、自分で、もうまさに今のLNGとかのインフラもそのまま使えるわけですね。パイプラインその他も使えるわけであります、発電施設も使えるわけでありますから、いざというときはこれで我々は資源の対応、エネルギーの対応できますよというカードとして持っているということが、いろんな意味で諸外国との交渉カードにもなりますし、地政学上のリスクを低減することにもつながるというふうに考えていまして、今後も、メタンハイドレートだけではなくて、国内及びその排他的経済水域の海底に存在する資源の開発というものはしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っています。
○青山繁晴君 これもおもねるわけじゃなくて、さすがに実績に基づいてお話をいただいて、非常に心強いです。 その上で、ちょっとこれ質問予定なかったので僕の方から一方的に少し一分だけ言いますけれども、今大臣のおっしゃったそのコストについて、エネルギーで一番大事なのはEPRです。エナジー・プロフィット・レシオ、つまり、今大臣がおっしゃったとおり、原始賦存量といいますけれども、幾らたくさんあっても、それを資源として活用するときに余計にコストが掛かってしまうと実は意味がないと。したがって、エネルギーというのは、プロフィット・レシオ、実際に掛かるコストの比率を見なきゃいけないということが重要ですけれども、メタンハイドレートの今まで言われていた大きな難点は、やっぱり海底にあるから、海の水という巨大な障害物をどうやって克服するのかと。 でも、もう一度申しますが、メタンプルーム、私たちがやってきたことの一つだからこだわっているんじゃなくて、これはやっぱり驚きなのは、自分で勝手に上がってくる。それも残念ながら日本の研究を超えてしまって、アメリカを中心に、これは少なくとも千年以上、本当は万年単位でずっと出ている。ということは、その下に巨大な巨大なもとがあるわけですよね。今まではずっと出っ放しで地球温暖化に貢献していたわけですけれども、それを待ち構えてためるだけですから。 実は、そのたまったものというのは、海の上に上げてくると、一気圧になりますし、温度が上がるので、普通の天然ガス、カロリーもほぼ同じです、中身もほぼ同じです。ということは、このEPRが信じられないぐらい跳ね上がる。 原子力が今のように打撃を受けていない時代でいえば、原子力のEPRは大体四〇前後ぐらいでしたよね。太陽ですと五とか一〇ぐらいですけれども。これがメタンプルームだと、九州大学の研究によれば、少なくとも八〇以上、いや一〇〇を超えるという見通しもあって、これになかなか取り組まないというのがまさしく既得権益国家日本の象徴だと思うからお聞きしたわけです。 その上で、時間があと六分しかないので、ちょっと質問の順番入れ替えます。 今、この質問、あえていわゆる新資源に的を絞ったんですけれども、本当はこの、今日冒頭申しました脱思い込みということを言えば、一九六〇年代の末、今日、ですから、生まれていらっしゃらない方もいらっしゃると思いますけど、六〇年代の末に、そもそも世界的にピークオイル、在来型の資源はもうやがてなくなるということが盛んに喧伝されて、その割にはいつまでもなくなりませんが、それが言われたので、国連が手付かずの在来型資源の調査に乗り出して、当時あったECAFEという機関が日本の沖縄県石垣市の尖閣諸島の下で手が付いていないガスと油が賦存するということを見付けまして、その後に、突然、中華人民共和国におかれては、古来、尖閣諸島は自分の領土であると言い始めたわけですね。これはイデオロギーじゃなくて歴史的な事実です。 これはよく考えると、新資源、当時メタンハイドレートはまだほとんど分かっていません。でも、そのときから日本がこれだけお金を拠出してきて、しかも、言わば信頼してきた国連が日本の海に本当は資源があるんだと言われて、どうしてそこから何十年も資源のない国のままでいるのかということをよく考えたら、これは与野党とかそういうこと関係なく、みんなの中にどれほど思い込み、刷り込みが深く刻まれているかということです。 世耕大臣の言わば大先輩でいらっしゃる中川昭一経産大臣の当時に、この中川大臣がやっと調査に乗り出そうとしたところ、実はいろんな圧力があったと。済みません、中川さん亡くなっているので、亡き人の証言を言うのはちょっと悩んだんですけれども、ただ、一対一でお会いしているときにはっきり申されたのは、調査に行こうとしただけで、当時小泉内閣ですね、小泉改造内閣だったんですけど、総理からという話はありませんでしたよ、でも、物すごくプレッシャーが掛かってと。でも、二隻の調査船出されたけれども、その調査船、当然、日本の海洋調査船を出そうと中川昭一経産大臣におかれては努力されたけど、それを潰されて、やむを得ずノルウェーに頼んで調査船を出したと。しかも、一回きりです。それに対して中国は、その後、日中で合意もできたのに、その合意も無視してどんどんこの開発を進めているという事実があります。 そうすると、大臣、世耕大臣の、今日ずっと申しています政治的判断、御決断として、当然これ、在来型であっても調査すべきではないですか。 もう一つ、このメタンハイドレート、熱水鉱床、コバルトリッチクラスト、マンガン団塊という、海の底をいろいろ研究しているうちに分かってきたのは、深さはあるけれども、実は日本の周りにも在来型の資源もたくさんあるということが分かってきました。これは研究者の間では反対意見はほとんどないです。実は、経済産業省もその認識をお持ちです。 ということは、尖閣諸島を含めて在来型の調査もちゃんとやれば、新資源の方もちゃんと手が回っていくということをお考えいただけませんか。ここをちょっとお話お願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) 在来型の石油、天然ガスとメタンハイドレートは、どちらも海に存在をするという地下資源でありまして、資源探査ですとか資源量の評価方法、さらに開発に必要となるような技術など、いろんな共通点があるというふうに思っています。 ですので、このメタンハイドレートの研究開発は、在来型の石油、天然ガスの開発を数多く手掛けてきて、地質データの解析に関する豊富な経験や資源量の評価についての専門性、そして地下資源開発に優れた技術を有する独立行政法人のJOGMEC、ここに委託をして事業の効率化を図っているところであります。 今後、メタンハイドレートについても、研究開発の進展に応じて経済性の確保や商業化のための条件を検討していくことになりますけれども、その中では、資源開発の効率化という観点から、在来型の石油、天然ガスプロジェクトとの連携ということも視野に入れておきたいというふうに思っています。
○青山繁晴君 あと一分ですけれども、大臣、先ほど申しました尖閣諸島に調査船を出してくださいませんかという御答弁、お願いできますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 我々の方で在来型の資源開発はやっていきたいというふうに思います。どこへどう出すかということについては、ちょっと今、ここの段階では申し上げられないということであります。
○青山繁晴君 最後に一問だけ。 このメタンハイドレートを含めた海洋資源考えるときにもう一つ考えの切替えがあった方がいいと思いますのは、今までは、例えば天然ガスにしても、海外から買って大規模発電をして、そこから電気抵抗があるのに、つまり失われるのに大規模送電をしてきたわけですけど、これを地産地消型に切り替えると。つまり、開発がゆっくりでも、例えば新潟であったり、要するに、僕は兵庫県ですけれども、兵庫県も、神戸は繁栄していても、日本海側は非常に過疎に苦しんでいます、城崎温泉以外は。 こういうところで地産地消のエネルギーをやり、あるいはそれを見学に来る観光客も含めると、考え方切り替えれば過疎の解消にもつながると思います。大臣、最後に。
○国務大臣(世耕弘成君) メタンハイドレートの利活用に当たっては、今おっしゃった小規模で、地産地消で小さな発電をする装置を作るとか、あるいはメタンハイドレートで動くバスを利用するとか、そういったことは十分可能性としてあると思っています。
○青山繁晴君 ありがとうございます。 終わります。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子君が選任されました。 ─────────────
○斎藤嘉隆君 立憲民主党・民友会・希望の会の斎藤嘉隆です。 大臣、済みません、通告をしていないんですが、ちょっと一点だけ質問させてください。 プレミアム・キャッシュレス・フライデー、私、不勉強で、昨日、ちょっとニュースを見ていて、そういったことに大臣が言及されて、記者会見をされているお姿を見たんですが、プレミアムフライデーの普及啓発に向けて経産省として大変な御努力をいただいているのは存じていますけれども、このプレミアム・キャッシュレス・フライデーというのは、これは大臣の御発案でリーダーシップで進めていくのかということと、それから、従来のプレミアムフライデーってやっぱり、例えば金曜日は、働き方にも関わる問題なので、早く仕事を切り上げて豊かな週末を迎えましょうみたいな、そんなイメージがあったんですが、これとこのキャッシュレスというのがどうつながってくるのかと、ちょっとぴんとこないんですけれども、ちょっと御説明いただけますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 昨日、そのために記者会見をしたわけではなくて、閣議後の会見で御質問が出たものですから、もう既にこういうことをやりますよというのは公表しているプレミアム・キャッシュレス・フライデーについて、昨日質問に答えたわけであります。これ、私の発案というか、省内で議論をし、かつ小売業を始めとする関連業界とも議論をした上でやろうということになっているわけであります。 プレミアムフライデーはもう二年以上やらせていただいております。認知度は九割超えてきているんですが、実際にプレミアムフライデーは、今言っていただいたように、働き方改革と消費の喚起というのを両立をさせていこうというプロジェクトであります。そういう意味で、認知度は高まっているものの、例えばプレミアムフライデーに仕事を早く切り上げて帰っている人の率というのはまだ非常に低い状況ということがありまして、これ、これからもしつこく取り組んでいかなければいけない。もう実は、来年度の予算にはプレミアムフライデー、計上していません。ここから先は、認知度も高まっているので、あとはいろんな知恵を出してやっていこうということで、その方針で取り組んでいます。 そういった中で、今もう一つ大きなテーマとしてキャッシュレスを進めなければいけない。これは、十月から始めるポイント還元とはまた別に、世界に比べてキャッシュレスの普及が非常に遅れている日本でキャッシュレスを進めていかなければいけない。そのことをある意味一つにして、金曜日、早帰りをして買物をすれば、例えばそのキャッシュレスにポイント還元がふだんよりもたくさん付きますよというようなことをやれば、早く帰ろうというインセンティブにもなるし、キャッシュレスを体験してみようという動機にもなるということで、今回、プレミアム・キャッシュレス・フライデーというのを考えて、やらせていただきたいというふうに思っている次第であります。
○斎藤嘉隆君 是非うまくいくように、普及啓発も、九割も認知されているのになかなか進まないというところの根本的な原因も含めていろいろ御検討を是非いただきたいなと思います。済みません、通告もなしで。 それでは、まず初めに、いわゆるTAG、物品貿易協定についてお伺いをしたいというふうに思います。 これ、昨年九月に首脳間合意があって、アメリカのUSTRの方から聞こえてきますのは、この三月、今ですね、まさにこの三月にも交渉開始をするのではないかと、そんな言及がされたというふうにも聞いていますし、それから一部の報道だと、日本側が四月に交渉開始を打診をしていると、こういうようなことも言われていますが、現在の進捗状況や今後の見通しですね、スケジュールの、言えること、言えないことあると思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(清水茂夫君) お答えいたします。 日米物品貿易協定につきましては、昨年八月及び九月に茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で協議が行われ、そこでの合意内容は九月二十六日に開催された日米首脳会談後に共同声明として発出されたところでございます。この共同声明では、今後、日米交渉を進めるに当たっての基本的枠組みやお互いの立場をしっかり確認しておりますが、いずれにせよ、具体的な交渉はまさにこれからというところでございます。 日米物品貿易協定の交渉日程、開始時期等、それから場所につきまして、現在調整中ということでございます。
○斎藤嘉隆君 これ今、調整中ということですけれども、今月、先ほどのUSTRの方から通商政策に関する年次報告書というものが出ていまして、この中身を見ると、自動車や農産物、それからサービス分野における非常に複雑な関税、非関税障壁が対日貿易不均衡を拡大しているということがもう明確に書かれていて、日本との通商交渉の開始にも言及がされていると、こういうことです。 私、個人的には、特に自動車や自動車の部品に対して影響が非常に大きいなと、どういう措置を求めてくるのか非常に懸念をしております。いわゆる、トランプ大統領があれだけ例えばNAFTAを批判をして、その結果として、USMCAというんですか、メキシコとカナダとの協定が結ばれて、この中には為替条項も入っているわけですね。こういうものをひな形として日本にも適用を求めてくると、こういう懸念はどうしても拭えないんです。 アメリカが日本車の例えば輸入総量規制とか、あるいは通貨安誘導を禁じる為替条項なんかを求めてくるという、こういう懸念も持ってしまっているんですけれども、いろんな状況を想定をして準備をしておく必要があるというふうに思いますけれども、現状、こういったことについての懸念をどう捉えて、どう対応策を持っていらっしゃるのか、いかがでしょうか。
○政府参考人(清水茂夫君) お答えいたします。 具体的交渉はこれからでございますけれども、日本といたしましては、総理や茂木大臣が繰り返し述べているとおり、自由で公正な貿易を歪曲する管理貿易につながりかねない措置については反対であり、いかなる協定や貿易上の措置もWTOルールに整合的であるべきと考えております。この旨は米側にも明確に伝えているところでございます。 為替につきましては、二〇一七年二月の日米首脳会談におきまして、安倍総理とトランプ大統領の間で合意したとおり、専門家たる日米財務大臣間で緊密な議論を行っていくことになっております。 先ほども申し上げましたが、アメリカとの交渉はまだ開始されていない段階ではございますが、いずれにせよ、日本としていかなる国とも国益に反するような合意を行うつもりはございません。
○斎藤嘉隆君 六月にはG20もありますし、ここでの議論も含めていろいろ、先ほど通商政策について冒頭で大臣も予算の説明に関わってお述べになられましたので、しっかり戦略を持って対応していただきたいというふうに思います。 これ、TAGの交渉が始まると、自動車や自動車部品などへの追加の関税措置はその間はなされないという、こういう理解でいいですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これはもう、去年の九月に日米首脳会談が行われ、その後に発出をされた日米共同声明、この内容に書かれていることに尽きるんだろうというふうに思います。誠実な交渉が行われている限りはそれに反する行為は取らないという趣旨のことが書かれているわけですから、もうそのことに尽きるんだろうというふうに思います。
○斎藤嘉隆君 じゃ、そのように理解をさせていただきたいと思います。 続いて、自動車関連の税負担について少しお聞きをしたいというふうに思います。 いろんな委員会、衆参も含めてこの点については議論をさせていただいていますけれども、日本の自動車関連の税負担って諸外国に比べて高いというふうに言われていますし、私は事実そうだというふうに認識をしていますが、ところが、最近、政府内からこういう考えに真っ向から反するような声が出てきます。例えば、二月の衆議院の総務委員会とかなんか見ますと、野党議員の税の負担が大きいとの指摘に対して、総務省の局長からは、車体課税、燃料課税、消費税、合わせて議論することが適切だということで、欧米諸国と比べれば高い水準ではないと、こういうふうに答弁されているんですね。これは、政府としてはこの税負担についてどういう認識を持っていらっしゃるのかというのをお伺いをしたいんです。 資料も示させていただきました。これは財務省の資料を基に作った総務省の資料が下です、資料一の下のグラフです。上のグラフは自工会の方が作られた資料なんですね。見ていただくと分かるように、全く違うんですよ、印象が、まあ数字も含めてなんですけれども。一体どう受け止めればいいのか、どちらがより今の国民の感覚に近いのか、このことについて政府としての御認識をお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この二つのグラフは、上がどちらかというと自工会、自動車産業側が作っているグラフ、下が財務省が出してくるグラフということになるんです。この二つの比較というのは、これは自民党の税制調査会でも毎回この数字が出てきて、高いのか安いのかという議論をしています。 気持ちとしては、私は、自動車産業を所管する立場としてはやっぱり高いんじゃないかな、少なくとも保有段階では高いんじゃないかなという思いを持っていますが、この件に関しては政府で統一した見解というのは持っていません。 なぜならば、この自動車については、取得する段階、保有する段階、利用する段階、各段階で各国様々な形で課税をしています。また、これ、国によって車両価格ですとか保有年数ですとかあるいは売れ筋のレベルというか、そういったことでも様々課税の負担額が変わることを考えると、これ単純に国際比較というのは難しいかなというふうに思っています。 しかし、一方で、国内の自動車ユーザーからは自動車関係諸税がやっぱり負担だと、重いという声が上がっているのも事実でありますから、このグラフ、どっちが正しいかという議論に時間を掛けるよりは、ともかく下げるということに取り組むことが私は重要だというふうに思っておりまして、関係各所と調整をした結果、今回の税制改正においては自動車税の恒久減税等、大幅な減税を実現することができたと考えております。
○斎藤嘉隆君 大幅かどうかはちょっとともかくとして、今おっしゃったみたいに、これ、二つのグラフ、何が違うかというと、大体、基になっている車の車体価格も全然違いますし、それから、これ、財務省の方のグラフは七年保有したときの一年平均ですし、自工会の方は平均所有年数である十三年間のトータルの数字なんですね。大きな違いは、一般的な付加価値税、消費税等を乗せるか乗せないかでも見た目にはもうこんなにも違ってきていますし、例として示す都市によっても違ってきています。 前提が違うままで、今大臣おっしゃったみたいに、幾ら議論をしても、どこまで行っても深まらないので、これ、経産省の方で何か比較の前提を整えるなどする、そういうこともされたらどうですか。いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) なかなか、そのベースとなる車体価格、排気量、保有年数、これがもう本当に国によってまちまちですので、ここの要素を適切に設定しなければいけませんし、また、ちょっと最近新たな課題としては、各国、特に環境対応のための減税措置なども始めていまして、その辺をどう織り込むかというようなことまで考えると、国際比較ははっきり言って難しいのではないかというふうに思っていまして、そこにエネルギーを掛けるよりは、経産省としては少しでも下げることを引き続き頑張っていきたいなというふうに思っています。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。 今年の消費増税によって、これもちょっと資料の二でも、これも自工会の資料で、豊田会長が御説明をしたときの資料を使わせていただいていますけれども、自動車の販売が低迷をして逆に税収が大幅に減ると経済全体に悪影響を与えることもあり得ますし、前回、見ていただくと分かるように、増税の前の月と増税後の月では四十万台も落ち込んでいるんですね、年次ベースでも大きく落ち込んでいますし、回復にかなりの長期間を要したということです。 今回、今大臣おっしゃったみたいに、取得税の廃止や環境性能割の低減措置、暫定的な低減措置、消費増税に伴う新たな措置によってこの部分が緩和できるのではないかと、こういうことなんですけれど、これは、ユーザーあるいは購入台数等に関して何らかの試算などはされていらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(井上宏司君) 今回の消費税率の引上げに際しての対策によります自動車ユーザーへの影響につきましては、経済全体の環境にも大きく左右されるということで、例えば販売台数を定量的に見通すということは難しいというふうに考えております。 しかしながら、我が国の自動車ユーザーへの調査結果によれば、これまで多くの自動車ユーザーが保有課税等を負担と感じ、自動車を保有できない主な理由の一つと考えておりますことから、今般の自動車税の恒久減税等は消費者の自動車の購入にプラスの影響を与えるものと考えております。
○斎藤嘉隆君 端的にこれお聞きしますけれども、非常に複雑な税制になったと思います。理解が難しいんです。特に、消費増税に伴って時限的な措置もなされていますので、これ、国民がというかユーザーが理解し得ると思えないんですね、私。この点いかがですか。元々、我々はこの自動車に関連をする税制についてはもっとシンプルにしてほしいと、簡素なものにしてほしいということをずっと申し上げてきましたけれども、むしろ逆行しているように私は思っています。この点についていかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 消費税対策、ポイント還元も含めていろいろやるわけです。よく複雑じゃないかということを言われます。自動車諸税はもう元々が複雑ですから、そこへ更にいろんなものを出していくので確かに複雑だということは、それはもう認めざるを得ませんけれども、じゃ、消費者が一々税法を一つ一つ読んで考えるかというと、そうではなくて、やっぱりお得感というか、それを出していく、また、この制度をうまく、自動車ディーラー等がうまく説明をして、今買っておくとお得ですよというセールスをやっていただくということが重要だと思っています。 そういう視点からいうと、今回は、まず保有に係る税については、もう一九五〇年の制度創設以来初めてとなる全排気量での自動車税の恒久減税ということになります。特に、登録車の販売台数の九割を占める二千㏄以下のコンパクトカーについては毎年一〇から一五%の大幅な負担軽減になります。こういうところをやはり販売に当たる方々に消費者に分かりやすく説明をしていただいて、お得感をしっかり言っていただくということが何よりも重要ではないかというふうに思っています。
○斎藤嘉隆君 これ、自動車関係諸税って、車体課税、それから燃料課税、そしてそれぞれに例えば消費税も含むんですよね。それを称して言うわけですけれども、与党の大綱を見ると、車体課税については今回の措置をもって最終的な結論とするというふうにありますけれども、この複雑な今回の措置で最終的な結論にはなり得ないと思うんですけれども、大臣も、経産省としても引き続き下げていくように努力をしていくということに言及をされていますので、これは今後も、車体課税も含めて、自動車に関する税の在り方については引き続き議論をしていくんだと、こういうことでよろしいですか。
○国務大臣(世耕弘成君) その大綱に出ている文言は、これは平成二十四年からちょっと俎上に上がった議論に一つの決着が付いたということでありまして、当然それで今後自動車税について未来永劫議論しないというわけでは全くありません。我々としては、今後も、ユーザーの負担軽減がやっぱり販売促進にもつながりますし、国内に自動車産業を残すことにもつながりますから、引き続き税の議論はしっかりやっていきたいと思います。
○斎藤嘉隆君 分かりました。是非引き続いての御努力をお願いをしたいというふうに思います。 じゃ、少し視点を変えまして、今回の予算に学びと社会の連携促進事業として、エドテックを活用したSTEAM教育の推進についてというもので、十億円ほどの予算が計上されています。 STEAM教育、この目的は何ですか。
○国務大臣(世耕弘成君) このSTEAM教育とは、現実の社会課題を題材として数理、技術、人文社会など、いろんな教科の要素を駆使して実践的な課題解決力を育んでいく、まさに文科系、理科系を横断したプロジェクト型の教育と言われています。 特に、これはもう正解がない課題に取り組むことが求められる第四次産業革命の時代に、コネクテッドインダストリーの推進など様々なサービスを生み出し得る人材が必要となってきていまして、若い頃からこのSTEAM教育による課題解決型の人材育成が急務になってきているというふうに考えております。
○斎藤嘉隆君 じゃ、文科省に、今日、政務官にお越しをいただいていますのでお聞きをします。 文科省として、教育の目的はどのように考えていますか。
○大臣政務官(中村裕之君) エドテックに関してということでよろしいでしょうか。 文部科学省としては、ただいまSTEAM教育の目的がありましたけれども、教育を通じて、それぞれの自己実現に資する人生を歩む糧にしていただく、また社会に貢献する人材を育てていく等々、それぞれの人生が豊かになるように、また社会に貢献できるように、そういう人材を育てていくということになろうと思います。
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。 何が申し上げたいかというと、我々は、教育の目的というのは、今も政務官からもお話ありましたけれども、人格の完成なんですよ、目指すところは。だから、これは教育基本法にも明確に書かれているし、ということは、個人なんですよ。個人の価値観とか尊厳に基づいて図られるべきことなんですね。 日本経済とか地域経済とか中小企業を動かす人材を育むのがSTEAM教育だというふうに読むとあるんですけど、若干、私、ここをちょっと取り違えると間違った方向に行ってしまうのではないかなという違和感を持っています。 子供たちっていろんな、以前から言っていますけど、いろんな持ち味があるし、それをどう展開していくかなんていうのはそれぞれの子供が進めていくことであって、経済発展に寄与する人材を育てることが教育ではなくて、それは結果としてそういうことになっていくんだというふうに思うんですね。STEAM教育等、いわゆる新しい教育課程で今重要性がいろいろ問われているアクティブラーニングとか、これは何か、じゃ、どこがどう違うんだろうというのもこれも一個の疑問として思っていて、そこにも若干の違和感を私も感じているんですね。 そこで、ちょっとお聞きをしますが、指導要領に基づく教育課程の中で、これ、例えば今のSTEAM教育の研究が進んでいって、それを学校教育に導入をしていくんだという段階で、具体的にどういう教科の時間をどう使って展開をしていくんですか。
○大臣政務官(中村裕之君) 教科を横断した、いわゆるSTEAM教育を進めていく教科ということですけれども、新学習指導要領においては、小中学校の総合的な学習の時間や高等学校の総合的な探究の時間、理数探究等において教科等を横断した課題解決的な学習活動の充実を図っているところです。 例えば、総合的な探究の時間においては、エネルギーやグローバルな環境問題などに、理科や数学科、国語科、地理歴史科等の教科を横断した文理融合の視点で授業を展開することなど、学習活動が考えられるところだと思っております。
○斎藤嘉隆君 これ、「未来の教室」とEdTech研究会の提言も読ませていただいたんですけど、これ、議論に文科省はどう関わっているんでしょうか。教育の振興に関する事柄をつかさどるのは文科省だと思います。当然、何々教育というからには文科省主体的にこの議論に関わっていくべきだと思っているんですが、どういう形で関わっているんですか。
○大臣政務官(中村裕之君) 技術革新が加速度的に進む中で、教育分野においてもAIやビッグデータなどの新しいテクノロジーを活用するエドテックの取組は大きな可能性を持つと認識をしております。文部科学省としては、経済産業省が開催するエドテック事業の研究会などにオブザーバーとして参加をしているというのが関与の状況であります。 文科省では、昨年十一月に、新時代の学びを支える先端技術のフル活用に向けて柴山・学びの革新プランを公表いたしました。この中では、教師を支援するツールとして先端技術をフル活用することによって、新たな社会を牽引する人材を育成する質の高い教育を実現することを掲げています。また、このプランでは、ソサエティー五・〇の時代こそ、学校は、単に知識を伝達する場ではなくて、人と人の関わり合いの中で人間としての強みを伸ばしながら人生や社会を見据えて学び合う場となることが求められていることを示しています。 文部科学省としては、今後、本プランを具体化していく中で、経済産業省など関係省庁と連携を図り、エドテックを活用していく上での成果や課題なども見極めながらエドテックを推進し、子供の力を最大限引き出す学びを実現する学校を目指してまいります。
○斎藤嘉隆君 是非、主体的に関わっていただきたいということの意味は、さっき私申し上げましたけれども、教育の目的を、目標、目的をしっかり念頭に置いて、産業政策ではないので、教育は、そこのところをしっかり、軌道修正するとまでは言いませんけれども、きちんとそこの芯のところを議論の中に生かしていくような議論をしていただきたいし、そのための先導役を是非お願いをしたいということで言っています。 研究会の人選も見ましたけど、企業家や学者さんや、本当に一部の先進校の校長さんやそれから教育長は入っていますが、本当の意味で子供たちと面と向かって日々格闘している現場の先生方というのは若干人選から漏れているというふうに思いますし、そういった点も是非御検討いただきたいというふうに思います。 STEAMという言葉とICTは同じではないので、教育の内容とそれから手段というかの違いだと思います。同時に展開をしていかないと混乱するだけなので、これも是非お願いをしたいと思います。 先般も私、アメリカの方にお邪魔をして、アップルやマイクロソフトの本社もお邪魔をして教育政策についていろいろ議論をしてきましたし、現場も見てきました。企業が本当に学校に物すごく、やり過ぎなぐらい出資をしてすごい状況になっています。全ての子供たち、タブレットなんか、そんなのもう当たり前ですし、それから、ほとんどのクラスは二十人にも満たないようなクラスサイズでやっていますし、ほとんどのクラスは複数の教員がいます。そんな中で、このICT教育、STEAM教育の展開というのも図られているんですね。 これはやっぱり理念ばかりでなくて、文科省さんとして、今の教職員の配置とか教育条件整備とか、こういう前提に違いがあるので、ここを整えるような努力も同時にしていっていただきたいというふうに思います。政務官、いかがですか。
○大臣政務官(中村裕之君) 教職員の働き方改革も進める中で、英語の教科化ですとかプログラミング教育ですとか様々な学習内容の変化もある中で、文部科学省としては教職員の定数の拡大について一生懸命取り組んでいるところでありますけれども、財政当局との折衝の中でなかなか足かせがあるのも事実であります。 そうした中で、教職員の校務の支援等をする上でICTの活用は有効な手段だというふうに思っていますので、そうしたものを進めていきたいと考えておりますけれども。千八百五億円という財政措置を毎年行っているところでありますが、ICTの教育現場での整備のために千八百五億円の財政措置を講じているわけですけれども、なかなか自治体ごとに取組に差がありまして、そこが今課題となっているところでありまして、全国的にしっかり学校におけるICT環境が整うように、これから周知に努めてまいる所存であります。
○斎藤嘉隆君 時間ですので、終わります。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。 先週の所信の質疑に続いて、世耕大臣といろんな観点で議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 まず最初に、生産性向上特別措置法というのが昨年五月、この参議院の経産委員会の中でも議論されて成立をいたしました。規制のサンドボックス制度の導入を始めとする法律ですけれども、その実証を認定するための基本方針というのを政府の方で策定をされていると思いますけれども、その策定状況、今どういう状況なのかということと、もう一つは、その実証計画、これまでどのような内容のものが実証計画として認定されているのか、現状につきましてまずはお伺いしたいと思います。
○政府参考人(平井裕秀君) お答え申し上げます。 お尋ねの生産性向上特別措置法に基づく規制のサンドボックス制度でございますが、こちらにつきましては御指摘のとおりでございまして、昨年の御審議をいただきました上で六月に法律が施行されまして、その直後の六月十五日に、政府が実施すべき施策に関する基本的方針や実証計画の認定に関する基本的な事項などを定めました基本方針を策定したところでございます。 新技術等実証を実施しようとする者は、主務大臣に計画を申請してその認定を受けることができるわけでございますが、これまでに合計四件の実証計画が主務大臣の認定を受けているところでございます。 幾つか、四つを御紹介させていただきますと、高速PLC、電力線通信でつながる家庭用機器に関する実証、それから診断キットとビデオ通話を組み合わせましたインフルエンザ罹患時のオンライン受診勧奨に関する実証、仮想通貨と法定通貨を同時決済可能なプロ向けの決済プラットフォームの構築に関する実証、そして成り済ましによる不正な口座開設の防止に関する実証と、この四件についての実証計画が認定を受けているところでございます。
○浜口誠君 今、六月十五日に基本方針も策定されたという答弁ございましたけれども、昨年のこの経産委員会の法案質疑の中で附帯決議がこの委員会として決議されております。 その中に、実証をする実施者に対しては、関係者の方に安全性をしっかり確保させるということと併せて、特にですけれども、ライドシェアのようなこういった事業については、安全とか雇用に問題が指摘されるこういった事業の実施については、規制法令に違反するようなものが認定されることがないように厳に対応すると、こういう趣旨の附帯決議がこの委員会において決議されています。いわゆる安全とか雇用をしっかり見てくださいねということが附帯の中に織り込まれているんですけれども、この点について、基本方針の中にどのように織り込まれたのか、その点を確認したいと思います。
○政府参考人(平井裕秀君) この生産性向上特別措置法におきましては、規制法令に違反するものではないということが主務大臣が実証計画を認定するための要件の一つとされているところでございます。 この点、基本方針の中におきましては、規制法令に違反するものではないことということが主務大臣が実証計画を認定する要件であることを改めて確認させていただきますとともに、事業者は、実証の実施に当たっては、実証を適切に実施するために必要となる措置を講じなければならないということにしているところでございます。 仮に、附帯決議にありますような、ライドシェア事業のような安全や雇用に問題が指摘されるような事業の実証について申請があった場合にも、安全や雇用に関する規制法令に違反する実証計画が認定されることがないよう、これらの規制を所管する主務大臣が厳格に確認した上で、認定するかどうかの判断をすることになるというふうに承知しているところでございます。
○浜口誠君 是非、今答弁された内容で実施していただきたいんですけれども、基本方針の中に安全という言葉は出ているんですが、雇用という言葉はないんですね。だから、ちょっと文言としてないものですから非常に心配な部分もあるんですけれども、今答弁されたように、必ず、規制法令に違反するような事業が認定されないように、雇用の面でもしっかりと、個々の申請に対しては確認を所管する大臣がちゃんと見ていただくことを改めて強く求めておきたいというふうに思っております。 じゃ、続きまして、話題変えます。 産業革新投資機構に関連してお伺いしたいと思います。 昨年の九月に設立の記者会見が行われました。非常に大事な組織だというふうに思っておりますけれども、なぜこの組織を立ち上げようとしたのか、その目的ですとかその背景についてまずは確認したいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) バイオですとか創薬、宇宙といった、非常にリスクは高いんですが成長が期待できる、そういった産業分野を育てていくためには一定のリスクマネーが必要なわけであります。アメリカではこうした分野に潤沢な民間資金が流れるエコシステムがもう存在しているわけですけれども、日本は、残念ながら、ベンチャーキャピタル等の投資額はまだまだ規模が小さくて、リスクマネー供給が十分とは言えないという状況であります。こうした中で、官民ファンドは、このリスクマネー供給を補完するという役割を担っているわけであります。 今回、この産業革新投資機構、JICの前身に当たります産業革新機構、INCJは、これ、ベンチャー投資に関しては、日本のベンチャー投資全体の二割程度を支えてきたという実績もあるわけであります。今回立ち上げるJICについては、リスクマネー供給を通じて日本の産業競争力強化を達成をするために、グローバル規模で最先端の成長産業に対する知見、目利き能力、投資ノウハウを取得をして、日本の成長企業の発展につなげていく、そういう目的で設立されたものであります。
○浜口誠君 非常に重要な位置付けの組織がJICだというふうに思っておりますが、十二月二十八日に、社長を始め民間出身の役員九人全員が一斉に辞任するということに至りました。今まではそんなことは余り聞いたことないですけれども、一斉に社長を始め民間出身の方が辞任すると。 なぜそのような事態に陥ったのか、なぜそういうことが起こったのか、そこを説明していただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 昨年五月、この委員会でも御審議いただいた産業競争力強化法の改正を受けて、このJICの組織の立ち上げをその後進めてきたわけであります。その終盤の段階になって、これはもうはっきり言って経産省の不手際と言わざるを得ません、報酬について、相手側からすると確約をしたと思われる、成果連動型で、場合によってはかなり大きな報酬になるというペーパー、これを渡したと、このことが事の発端でありました。 その後、何とか合意できないかということで話合いを続けてきたわけでありますけれども、特に、その次に出てきた大きな問題は、このJICは下にファンドをつくっていくわけでありますけれども、そのファンド運営について、ガバナンスとか透明性、具体的には、政府への報告とか、あるいはその更に下に孫ファンドをつくる場合に政府の認可とか関与をどういうふうにするか、こういった論点も報酬のところから事を発して出てまいりまして、最終的に、経産省とJICの役員に就任していただいた方々との間で認識のずれが最後まで埋まらなかった。 まあ、今から思えば、我々は、JICの役員になっていただいた方とそういうガバナンスとか透明性を議論して組み立てていきたいと思っていたわけでありますけれども、結果としては、先にそういうことをちゃんと決めてから人を決めた方がよかったということでありまして、結局、その認識のギャップが埋まらなかったわけであります。最終的に、田中社長を始め取締役九名の方々の辞任に至ったわけであります。 少なくとも、事務的に報酬オファーを提示をして、相手側はそれが約束だと思っていたことを撤回するということになったということ、また、事前にきっちりとガバナンス体制等について組み立てる前に役員を選んでしまったということ、これはもうはっきり言って経産省の失敗だったというふうに思っています。 役員に御就任いただいた方には大変御迷惑をお掛けしましたし、今回、事態が混乱していることについては改めておわびを申し上げたいと思っています。
○浜口誠君 しっかり経産省として今回の事態について反省していただいて、二度とこのようなことが起きないように、再発防止に向けた知見も、反省もしていただきたいなというふうに思っております。 そんな中で、このJICに対して、税としてこれまでどれぐらいの拠出がされてきているのかどうか、あと、組織の中に国家公務員始めいわゆる官僚の方が何人ぐらい出向されているのか、その現状についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(新居泰人君) お答え申し上げます。 産業革新投資機構については、その前身の産業革新機構に対して、二〇〇九年度から二〇一三年度までの間に累計で二千八百六十億円の産投出資が行われてきております。 役職員数についてでございますが、JIC及びその子会社のINCJと合わせて、二〇一九年三月一日現在で百二十二名、このうち国家公務員出向者については、経産省、財務省などから計十一名が出向しています。
○浜口誠君 今、二千八百六十億円もの税が、前身の組織も含めてということですけれども、拠出されていると。 それだけの国民の皆さんの税を使って運営をしているということですから、やっぱりその位置付けもしっかり受け止めていただきたいというふうに思っておりますし、このJICが、じゃ、昨年の九月以降どんな事業、どんな活動を実際にしてきたのか。もう設立してから約半年たちますけれども、これまでのJICとしてやってきた具体的な取組について教えてください。
○政府参考人(新居泰人君) お答え申し上げます。 産業革新投資機構は昨年九月二十五日に発足いたしました。それ以降、国際的なネットワークづくりなどを進める中で、第一号ファンドとして、アメリカを中心としたバイオ、創薬分野に投資を行うファンド、JIC―USといいますが、この投資決定を十月に行いました。その後も、国内のベンチャー企業等を対象とするファンドの創設に向けて検討を行っていたものと承知しております。 ただ、今このような状況なので、現在、JICが新しい経営陣を迎えるまでの間、暫定的な体制になっております。この間、その子会社であるINCJにおいて投資活動を行っているという状況でございます。
○浜口誠君 今、暫定的な体制というお話ありましたけれども、今、じゃ、役員の体制ってどういう体制で、この前の本会議の大臣の答弁では社長はまだ決まっていませんという答弁ありましたけれども、今どのような役員体制で運用されているのかどうか、その点、確認したいと思います。
○政府参考人(新居泰人君) お答え申し上げます。 現在の役員体制でございますが、公務員出向者である二名とJICの子会社である株式会社INCJの代表取締役社長の三名体制で当面の機構の運営に当たっております。
○浜口誠君 九名の民間出身の役員の方が辞任されて、今三人で対応されているということなので、これは本当、異常事態だというふうに思っておりますので、この役員体制の立て直しも含めて、今後JICをどのような形で体制を整えていくのか、これ非常に重要だと思います。 スケジュール感も含めて、今後どのような対応を経産省として主導的にやっていくおつもりなのか、その計画を具体的に教えてください。
○国務大臣(世耕弘成君) 結局、役員の方、民間の方が全員辞められてちょっと仕切り直しということになっていますが、この仕切り直しを一つの契機として、このJICの在り方というか、もう官民ファンドの在り方そのものについてしっかりと議論をしていきたいというふうに思っています。 今年一月までに四回、第三者諮問会合を行いました。この投資の世界に精通をした、実際実務の経験もおありの専門家の皆さんから、例えばこの官民ファンドつくるときのガバナンス設計において重視すべき点や、JICの経営陣に求められる資質、能力、報酬の在り方などについて御意見をいただいたところであります。時間が許せばそこも申し上げ、やめておいた方がいいですか。分かりました。そういう貴重な御意見をいただいております。 さらに、この世界はちょっといろんな分野とかいろんな考え方の方がいらっしゃいますので、更に事務レベルでいろんなところを回って、実務家の方々に一人でも多くちょっと意見を聞こうということで回らせているところであります。 こうした結果を踏まえて、経済産業省として、JIC運営についての基本的考え方をまずまとめたいと思います。前は、人事先にやってから、その後どうしようかということをその役員と考えるという手順だったんですが、今回は完全に逆転をさせて、基本的考え方をしっかり整理をしたいというふうに思います。 この基本的考え方をまとめた上で、この考え方に沿った人選、これは、一人一人に加えて、どんなチームがいいのかとか、いろんな視点がこの基本的考え方には入ってくる予定でありますので、まずはこの基本的考え方をしっかり取りまとめたいと思います。余り長く掛けるつもりはありません。できるだけ早く基本的考え方を取りまとめて公表した上で、この考え方に納得できる方、またこの考え方に専門家から見て合っているという方を人選をできるだけ早く進めたいというふうに思っています。
○浜口誠君 大臣から、できるだけ早くという今答弁ありましたけれども、まだ日程感は全然あれですか、イメージできていないんですかね。 できるだけ早くというのは、じゃ、三か月後なのか、半年後なのか、一か月先なのか、その辺を含めてもう一回答弁をお願いします。
○国務大臣(世耕弘成君) この基本的考え方については、できれば年度内にまとめ上げたい、もうあと一週間、二週間でまとめたいと思っています。 その後は、それに沿って人を選ぶ。今回は慎重にやりたいと思っています。前も、私もざっと履歴書を見て、まあこういう人ならいいんじゃないかという感じだったですけども、これも例えば第三者からセカンドオピニオンを聞くとかいろんなことをやって、ちょっと慎重に選びたいと思っています。 ただ、もういよいよINCJも期限が近づいてくるわけであります、新規投資ができるですね。そういった中で、作業は拙速にならないという前提ではありますけれども、人選作業も鋭意急いで進めていきたいと思っています。
○浜口誠君 今の役員体制でJICの具体的な仕事が滞るということはないと思っていていいんですかね。今の三名の役員体制でもやるべきことはしっかり判断してやれると、そういう状況にあるということでいいのかどうか、確認したいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 今の体制ですと、JIC本体はやはり暫定的な感じになって、新しい投資とかはできないと思っています。 でも、INCJが子会社としてあります。ここはベンチャー投資等の機能を一定持っていますので、まあ当面はこのINCJに対応をさせていきたいと思っていますが、できるだけ早くJICを本格稼働できるように人選を進めたいと思っています。
○浜口誠君 是非立て直し早急に、今大臣からお話あったとおり、基本的な考え方は年度内ということですから、もうあと一週間ちょっとで年度末を迎えますから、しっかり立て直しをやっていただいて、本来の役割をJICにやっていただけるように、是非しっかりと省を挙げて取り組んでいただくことを求めておきたいと思います。 続きまして、ポイント還元についてお伺いしたいと思います。 衆議院、参議院、それぞれいろんな場面でこのポイント還元、キャッシュレスの質疑が行われているというふうに思っておりますが、これ、そもそも中小の事業者の方、さらには消費者双方にキャッシュレス決済を広げていこうと、こういう思いで経産省として取り組んでおられるということだと思いますが、現状、その民間の最終消費支出の中に占めるキャッシュレス決済の割合、日本において今どのような状況にあるのかということと、なぜ日本でほかの国と比べてキャッシュレス決済が普及しないのか、その要因を政府としてどう捉えておられるのか、その二点、まず伺いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 現状、支払の中に占めるキャッシュレスの比率、これクレジットカードも含めてということになりますが、日本は二〇%を切っている状況であります。お隣の韓国は、これはもうかなり、今、今回我々がやろうとしているよりももっとちょっと強力な推進策を取った結果、九割ぐらいまでになっています。中国でもこれ全国平均で六割ぐらいということで、日本の立ち遅れは明確だというふうに思っています。 いろんなファクター、もう文化的な要因も含めていろいろあると思いますが、まず一つは、日本は紙幣が非常に精巧で偽造がしにくいと。ですから、紙幣の信頼度が歴史的に高かったというところは一つあるんだろうというふうに思います。 あとは、やはりクレジットカードの手数料が諸外国に比べて高い。地方の小売店、零細な小売店だと七%とか取られるというようなケースも聞いておりますけれども、そうすると小売店の側が、手数料、結局小売店の負担になりますので、積極的にカードで支払うお客さんを歓迎しない、できれば現金の方がいいですよというようなことになってしまうといったところがキャッシュレスが遅れてきた要因としてあるのではないかというふうに考えています。
○浜口誠君 今、日本の現状、二割切っているというお話ありましたけれども、政府の目標、方針としては二〇二五年に向けて四割まで高めていこうという方針を打ち出されているというのは認識しているんですが、今回の、じゃ、事業において、今二割切っているやつをどこまで上げようという目標を持たれているのか。目標があれば是非それを伺いたいなというふうに思いますし、実際、今回の事業で中小の事業者の方、どれぐらいの企業にキャッシュレスに参加してほしいと、そういう目標、参加企業の目標数があればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) お答えを申し上げます。 キャッシュレス全体に関しましては、今委員から御紹介ございましたとおり、全体として約二割のキャッシュレス比率を二五年くらいまでに四割に持っていくということが目標でございます。この事業、今回のポイント事業の前提といたしましては中小・小規模事業者ということでございますので、今、足下のキャッシュレス比率は全体の二割より更に低くて、大体一四%程度ということでございます。この事業の予算を積算するに当たりまして、これがこの九か月間の事業を通じてどれくらい伸びそうかという見積りをヒアリング等しました結果、大体一七%ぐらい伸びるのではないかというようなことで今見積りをしているところでございます。 なお、私ども、積算におきましては取扱高、金額をベースに積算をしておりますので、今お尋ねの事業者数ということでは見積りを行っていないところでございます。
○浜口誠君 分かりました。三%ぐらいですね、中小の方で見ると押し上げたい、底上げをしたいということだと思いますが。 そもそも、このキャッシュレスポイント還元事業というのは誰が発案されたんですかね。結構、財務省に予算申請したのは十二月に入ってからで、えらい押し迫ったタイミングで経産省から財務省の方に話が上がってきたというようなことも聞いておりますけれども、誰がこの事業をやろうということを発案されたのかということと、あと、関連する業界の皆さんにいろんな意見、ヒアリングは行われたのかどうか。いろんな影響もあると思いますし、いろんな意見もあったかというふうに思っておりますので、そういった意見を踏まえた上で、今回の制度設計にどういった面で業界団体の方等の意見が反映されたのか。されていないものはどんなものがあるのか。その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、キャッシュレスを推進するという方針は、これもうかなり前から議論していまして、二〇一七年の未来投資戦略二〇一七、ここでキャッシュレス比率を倍増して四割を目指すと、大体十年でということになっていました。さらに、その後、去年の四月にキャッシュレス・ビジョンというのをまとめまして、これは当時万博に立候補していた、今誘致を勝ち取ったわけですが、当時立候補中だったということも踏まえて、二〇二五年大阪・関西万博までに、ですから、二〇二五年までに四〇%ぐらいを目指そうという。ですから、これは何か誰が言い出したというよりは、きちっと議論した上でキャッシュレス比率を倍増させるという目的は持っていたわけであります。 その上で、今回ポイント還元事業をキャッシュレスでセットでやるというのは、一つは、今回、小売店向けのガイドラインというのが、これ五から八に上げたときとは違って、五から八に上げたときは転嫁対策を徹底的に厳しくやるという、今回も厳しくやるんですが、その観点から、消費税が上がるタイミングでのセールとかポイント還元厳しく制限をしたんですが、今回は消費税返しますとか言わない限りは十月一日からいろんなセールやってもらって結構ですというガイドラインに変えました。 そういった中で、大手は自分のお金でやれるんだけれども、中小・小規模の小売店はなかなかできない。ここ何か応援をする必要があるんじゃないかということで、とキャッシュレスを進めなきゃいけないという政策を一つ合体させたような形で、中小・小規模事業者でキャッシュレスで支払われたものに関しては五%のポイント還元をこれは国が支援をするという政策を、これは経産省として検討して、具体策として立案をさせていただいたところであります。 当然、この政策をつくっていくに当たっては、まずやっぱり決済事業者に協力してもらえないとできませんので、決済事業者、そしてまた中小企業の支援団体、業界団体、様々な方々と意見交換を行いました。そういった中で、例えば端末導入ですとか手数料の負担軽減といったニーズには、今回、制度設計上対応をさせていただいているところであります。ほとんどの御要望にはほぼ対応ができているというふうに考えています。 あえて言えば、中小企業の線引きのところ、ここにはやっぱりどうしても中小企業政策で、そこに入らない方からは不満は残るんだろうという点はあるかと思いますが、多くの御要望は織り込んだ制度設計にさせていただいているつもりであります。
○浜口誠君 今大臣の方からも答弁の中にありましたけど、どこで線引くのかと。今の考え方は、中小企業基本法で、そこで定義されている中小・小規模事業者というのが対象にしていこうというお考えだというふうに認識しておりますけれども、様々な意見があって、それだけではなくて、売上げとかについても条件として加えるべきではないかと。 よりやっぱり支援の必要な中小・小規模事業者というのをしっかり定めていくためにそういう条件もプラスしてやるべきではないかというような意見もありますけれども、その辺に対して見解があればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘ございましたように、今回の事業におきましても、ほかの中小企業関係の融資制度あるいは補助制度と同様に、中小企業基本法における定義、例えば小売業ですと資本金五千万円以下又は常時使用する従業員の数が五十人以下という企業が中小企業に当たるわけでございますが、この定義にのっとって支援対象を規定するということを原則としたいというふうに考えてございます。 ただ一方で、いろいろな御意見を伺う中で、例えば資本金が五千万以下で非常に小さいんだけれども、非常に大きな規模の企業もあるというような御指摘をいただいておりまして、こういういわゆる過小資本企業と呼ばれるようなカテゴリーがありまして、これについては、これまで例えば税制の適用といったような面から様々御議論が積み重ねられてきているところでございまして、今回、そういった中で、こういった過去の議論も踏まえて、基本法の基準以外にどういった基準を設けるか、どういったことが適切なのかということについて今現在検討しているところでございます。
○浜口誠君 じゃ、今の御答弁でいうと、更に条件が何か加わる可能性があるということで理解をいたしますが、そういう方向でいいのかどうか。 あと、誰が、じゃ、中小・小規模事業者かどうかというのを判断して認定するんですか。それは経産省がやるのか、あるいはキャッシュレス事業者の方が取引をする中小・小規模事業者の方との間で確認するような、そういうステップが入るのかどうか、その点を確認したいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) 先ほど御答弁申し上げましたことは、すなわち中小企業基本法の定義に加えて更に条件を加える可能性があるということでございます。 それから、誰が対象企業かどうかということについては、基本的には、まず決済事業者の方に申込みをしていただくので、決済事業者の方で一義的に確認をして見ていただくということになりますが、さらに、それについて、この事業を実施します事務局を今公募しておりますけれども、この事務局の方で再度確認をさせていただくと、こういう形でやらせていただこうと思っております。
○浜口誠君 分かりました。早急にやっぱりそれ詰めていただかないと、まだ決まっていない部分が非常に多いなという印象が正直ありますので、必要な条件は早急にまとめていただいて、固めていただいて、しっかりと提示をしていただきたいなというふうに思います。 今お手元に資料をちょっと入れさせていただいたんですが、このキャッシュレスポイント還元事業の全体のこれ内訳になっていますけれども、実際の消費者の方への還元部分については、約二千八百億円のうち千八百億円なんですね。その以外は、ここにあるようないろいろな事務経費等も含めて予算が措置されているということになっています。 とりわけ、この(3)番の事務経費は非常にやっぱり比率として大きいなと。これは大臣も、二四%、ほかの事業と比べてもそれぐらいなんだという答弁をこれまでもされてきていますけれども、正直な感覚からいうと、やはりこの辺の経費というのはもっと圧縮して低減できないかなというふうに思っておりますが、一方で、プレミアム商品券は全体の予算額一千七百二十三億円となっていますけれども、同じような内訳を見たときに、事務経費ってプレミアム商品券はどれぐらいの額になるのか、教えてください。
○政府参考人(吉川浩民君) お答え申し上げます。 プレミアム付き商品券事業につきましては、平成三十一年度予算案に千七百二十三億円を計上しておりますが、このうち地方自治体等において生じる事務費の金額は四百九十八億円となっております。また、このほか平成三十年度第二次補正予算におきまして九十六億円を計上しており、本事業に係る事務費の合計は五百九十四億円でございます。 具体的にどのような事務費が掛かるかということでございますが、例えば、地方公共団体における非常勤職員等の人件費で約二百億円、対象者の抽出や連絡に要する経費で約百二十億円、その他、商品券の印刷や換金手数料、さらに広報関係の経費などを見込んでいるところでございます。
○浜口誠君 プレミアム商品券もかなりの事務経費が掛かるというのは、今後の政策をやる上でもやっぱり改善すべき部分だというふうに思っておりますので、今までこれぐらいだったからいいんじゃないということではなくて、本当に必要なのかどうかも含めてしっかりとした検証をやっていただきたいなというふうに思っております。 その中で、ちょっと個別の対応について確認したいんですけれども、キャッシュレスの方はシステム改修の経費として、ここに書いてありますけれども、約百三十六億円ということになっていますけれども、これ、決済事業者の方が今回のポイント還元に伴うシステム改修が必要だということで、それをサポートしようということで計上されていると思うんですけれども、これ具体的に、個々の決済事業者さんでシステム改修の中身も違うというふうに思っておりますが、どこまでの支援を、補助していくのか、もう掛かった経費、システム改修でこれだけ掛かりましたというその実費を政府として負担するのか、その辺の考え方がちょっと不明確なんで、今どういう議論をされて、どこまでやろうと考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。 ここで申し上げますシステム改修に関しましては、今回事業実施のために追加的に必要なシステム開発や改修、こういうものに要する費用、この部分に絞って国が負担すると、こういうことでございます。したがって、元々ある決済システムをこれを機会に改良しようというような部分については、これは今回の国のこのシステム改修費用の対象にならないということでございます。 具体的に申し上げますと、この制度に参加する加盟店をほかの加盟店と区別して管理しなければいけませんので、そのために必要なシステム、それから、今回国から補助金を受けることになりますので、この補助金の精算のために、ポイントを付けたその実施データなどを事務局などに連携するためのシステム、こういうものが必要になります。こういったようなものについて、決済事業者側で必要になりますものについて今回このシステム費用で見るということでありますし、あわせまして、事務局の方でもこのデータ管理のためのシステムというのが必要になりますので、事務局側のシステムというものもこの中で対象にしているところでございます。 いずれにしても、できる限り効率的に使っていきたいというふうに考えているところでございます。
○浜口誠君 その今回の事業に関連する部分のシステム改修、ここに限定するということだと思うんですけれども、じゃ、それをどうやって担保するのか、エビデンスをどう確認していくのかということと、さっき聞いたのは、その費用を全額見るんですかと。いや、企業によっては、キャッシュレス事業者によっては二千万の改修費用のところもあれば例えば二億円掛かったというようなところも出てくると思うんですけれども、そういう額の違いがあったとしても、全額その部分に掛かったシステム改修費は政府として見ると、そういう方針なのかどうか、確認したいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) まず、システム改修の中身については、それぞれ各事業者からどういった内容をやられるのかということを出していただいた上で、きっちり精査をしたいというふうに思っております。 その上で、この事業を行うに必要なものであるというものについては、私ども、この予算の中で全額面倒を見るということを前提としております。
○浜口誠君 その全額見るということなんで、もしこの今計上している百三十六億円より多く出てきた場合というのは、それも対応するということなんですよね。そういう方向でいいんですか。
○政府参考人(藤木俊光君) 今申し上げましたように、この事業を行うために必要なシステムということでございますので、中身はしっかり精査をさせていただきますので、百三十六という見積りとの関係は何とも申し上げられませんけれども、必要なものについてはしっかり手当てをさせていただくということだと思っております。
○浜口誠君 あと、コールセンターについて伺いたいと思います。 コールセンターの費用、これも百七十六億円ということで計上されていますけれども、具体的にどんな規模でコールセンターを設けるのか。人員体制ですとかあとサービスの期間、あるいはフリーダイヤルでやるのか有料なのか、そういった面も含めて、コールセンターの概要についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) お答え申し上げます。 まず、コールセンター事業に関しましては、この事業を行うに当たりまして、一つは事業者の方から様々なお問合せがあるということ、それからカードや電子マネーを使われている消費者の方からのお問合せにも答えていただかなければならないということでございまして、それぞれについて必要な体制を取っていただくということで、事務局それから決済事業者、それぞれに今回の制度専用の問合せ窓口を設置していただくということになってございます。 それで、人員体制につきましては、まさに今、事務局の方は今公募を掛けている最中でございますので、具体的に何人置いてどういう形でするかというのは今後詰めていく予定にしてございます。それから、決済事業者に関しましても、今回、今、第一次の公募を掛けている最中でございますので、その中で決めていきたいというふうに思っております。 それから、体制につきましては、その意味では各事業者がどれくらいの事業者、お店と契約をなさるのか、あるいは消費者の方とどのぐらいの契約をなさっているのかということを参考に、必要十分と思われる体制をしいていきたいというふうに思ってございます。
○浜口誠君 是非、このコールセンターの概要についてもしっかりと確認していただいて、体制の整備を図っていただきたいなというふうに思っておりますが。 その中で、大臣も先ほど日本のキャッシュレスが進まない背景には手数料が高いというお話ございました。今回、三・二五%以下に参加するキャッシュレス事業者は下げないといけないということになっておりますけれども、じゃ、実際、その今三・二五より高い手数料を設定している業者がどれぐらいあるのか、その辺を政府として押さえているのかどうかという点が一点と、三・二五%に今回事業に参加するために抑えるんだけれども、この事業が終わったらそれを元に戻すということを政府として認めていくのかどうか、その二点、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) まず、一点目の現状でございますが、実は加盟店がどれぐらいの手数料率を払っているかというのは、決済事業者と加盟店の間の契約事項ということになっておりますので、個別に定められておりますので、私どもが統一的に把握しているということではないわけでございます。 一方で、いろいろヒアリング等を行いますと、日本は、先ほど約二〇%と申し上げましたが、キャッシュレス比率の大宗が今クレジットカードで決済されているという現状でございます。クレジットカードで聞いてみますと、中小に関しては五%、七%というところも相当多いというふうに聞いておりまして、三・二五というのは相当低い水準になるというふうに認識してございます。 そういうことで、今回、手数料を三・二五%に設定していただくとともに、その三分の一を補助して実質的に二%台の手数料でこの事業に参加をしていただくということを予定しているところでございます。 御指摘の実施期間後の手数料水準につきましては、これは補助がなくなる以上、そこから先を縛ることはできないわけでございますけれども、あらかじめこの補助期間終了後にどうするのかということは各決済事業者の方に公表させて、例えば見直しをするということであれば、そういうことをしっかりあらかじめ言っておいていただく、あるいは、三・二五%以下で何年か据え置くということであればそのことについてもあらかじめ言っておいていただくということで、あらかじめそういった情報を得て中小・小規模事業者の方が選びやすい、利用しやすい、そういったようなことで制度を運営していきたいと思っております。
○浜口誠君 さっきプレミアム商品券の件聞きましたけれども、政府で今回やろうとしているプレミアム商品券は子育てだとか低所得の世帯の方にお渡しをしてそれを使っていただくと。このプレミアム商品券使うとキャッシュレスを行わないということになりますから、今、キャッシュレスの方の事業とプレミアム商品券の事業というのは、相反することを政府の中で二つの事業でやろうとしているんじゃないかなと、こういう指摘もありますけれども、この点、大臣としてどのようにお考えですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今回、消費税率一〇%へ上げるに当たっては、やっぱり前回上げたときに非常に消費が冷え込んだと、そのことの反省に立って、政府全体として、いただいた消費税を全て還元する規模の十二分な需要平準化対策を講じる、そういう方針の下、ポイント還元やプレミアム商品券など多様な対策を講じているところであります。 これはやっぱり種類が違う政策だと思っていまして、ポイント還元については、先ほども申し上げたように、キャッシュレス推進も目的として、対象者は限定しないで、消費税率の引上げ分を単にカバーするだけではなくて、更に消費を喚起するという観点から五%の還元率とさせていただいて、多くの消費者がキャッシュレスの利便性も実感をしてもらう、そういうきっかけもつくるという政策目的があります。 一方で、プレミアム付き商品券については、これは、消費税率引上げの影響がやはり相対的に大きいと考えられる低所得者ですとか、あるいは小さな乳幼児のいらっしゃる子育て世帯に対して、税率引上げ直後に生じる負担増などによる消費への影響を緩和するために発行、販売するものであります。 それぞれ十二分な需要平準化対策を取る観点から、支援対象、支援内容をきめ細かく設定をしているつもりでありまして、政策的な整合性は確保されていると考えております。
○浜口誠君 いろいろ意見あると思いますけれども、やはりプレミアム商品券と今回のポイント還元というのはそれぞれ相反する事業、政策ではないかなと正直感じます。 そんな中で、今回のポイント還元ですけれども、業者間の取引に対して、頻繁に業者間で取引することによってポイントを不正に取得するような、こういった制度の濫用についてはしっかり政府としても取り組んでいきたいというふうなこれまで答弁ありますけれども、具体的に、じゃ、どういうような形でそういった業者間の制度の濫用について歯止めを掛けていくのか、具体的な施策についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(藤木俊光君) まず第一に、現在でも決済事業者においては、利用者の保護に欠けるような行為を行うあるいは不正な利用を行うような加盟店というものについては、情報を共有して悪質加盟店を排除するといったような仕組みも行われておりますし、それからカードの偽造であったり不正取得であったり、こういったようなものについても、様々なモニタリング措置を設けてそういった不正が起こらないような、そういった手当てが行われているところでございます。 したがって、今回、事業者間で例えば複数回取引を繰り返すといったような制度を濫用したようなケースということについても、こういったモニタリング措置を通じて発見をし、そして防止することが可能であるというふうに思っております。 今、各決済事業者間でそういったノウハウ、それからそれぞれの取組といったようなことについて、詳細について今お話をしているところでありまして、そういった監視体制をしくことによってこういった不正についてはしっかりと監視ができるものというふうに思っております。 それからもう一点、こういった監視をするということとともに、仮にこういった制度を利用した濫用が発覚した場合にしっかりと厳しく対処していくということも同時に重要だというふうに思っております。 当然のことながら、決済事業者に対して補助金の返還請求を行うということをやった上で、決済事業者からその購入者に対して、不正を行った購入者に対して措置を停止して、その決済手段の利用自体、カード自体の利用を停止するといったような措置でありますとか、あるいは、加盟店の方で不正が行われた場合には加盟店に対する決済手段の提供自体を停止するといったようなこともやっていただこうというふうに思っておりますし、仮に決済事業者がこういったような措置を適切にやっていただかない場合には、決済事業者そのものとして今回の事業への参加をやめていただくといったようなことも考えておりますし、またさらに、不正が悪質であるという場合には、捜査当局とも連携いたしまして刑罰適用ということも検討していきたいというふうに思っておりまして、片やモニタリングをしっかりやるということと、そういった不正が発覚した場合には厳しく対処するということで、不正防止、これに万全を期してまいりたいと思っております。
○浜口誠君 是非しっかりとした対応をお願いしたいと思いますし、今回のこのポイント還元については九か月間ということになりますけれども、いろんな意見を聞いていると、その終わった後の、東京オリンピック・パラリンピック終了後の方が景気の低迷というのが顕著になるんじゃないかというような意見もありますけれども、政府として、そのオリパラ終了後の景気動向をどう今判断しているのか、それに対して何らかの更なる施策を今後やろうというふうに考えておられるのか、その点を確認したいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) オリパラが終わった後は景気、需要変動が起きる、起き得ると、これ、過去のオリンピック開催国の状況を見ていてもそうだというふうに思っております。 いずれにしても、景気動向はしっかり注視をしていきたいと思いますし、だからこそ、この二〇二五年大阪・関西万博というのが重要になってくるんだろうというふうに思います。この万博に向けて、二〇二〇年から二五年の間、経済が円滑に移行するように経済財政運営を図ることが極めて重要だと考えております。
○浜口誠君 時間が来ましたので終わりますけれども、ポイント還元についてはまだまだ決まっていないところも多いですし、やっぱりしっかりとした事業を本当やるんだったら、ちゃんとした情報を関係する皆さんに展開するというのは非常に大事だというふうに思っておりますので、まだ詰め切れていない部分、まあそもそもこの政策がいいのかという議論はありますけれども、本当にやるんだったらしっかりと体制整えてやっていただくことを強く求めておきたいと思います。 ありがとうございました。
○谷合正明君 公明党の谷合です。 平成の時代の最後の予算委嘱審査ということでもあります。また、先般は所信に対する質疑も行われたということでございまして、大変節目の質疑であるというふうに認識をしております。 この平成の時代をどう振り返るかということで、例えば、よく外交ではポスト冷戦時代だということで、それにどう対処していくかということが大きなこの時代だったというふうに言われていますし、また一方で、国内を見てみますと、大きな本当に、阪神・淡路大震災ですとか東日本大震災のような災害に直面した時代でもあったというふうにも言われております。 では、我が国経済としてはこの時代をどう認識しておくべきなのかということを大臣に最初に尋ねたいんですが、実は平成元年の、平成一年の商工委員会の大臣所信質疑も私ちょっと見返してみまして、当時通産大臣がどのようなことを言われていたのかなと。 当時、例えば時代背景の認識として、主要国の対外不均衡の存在であるとか発展途上国の累積債務問題なんかが言われていた。また一方、国内経済としては、例えば諸機能の東京集中が進んでいるだとか、また経済力に見合う生活や心の豊かさも大切にしなければならないということが所信で述べられていて、具体的には、直面する課題として、ウルグアイ・ラウンド交渉の進展に向けた最大限の努力を払うであるとか、あるいは産業機能の地方への分散を一層進めることですとか、航空宇宙、情報、超電導などの分野の技術開発に努めるとか、また中小企業の育成ということも入っておりましたし、消費税の、当時、消費税の導入だったんですけど、消費税の円滑な定着ということも言及されておりました。 平成十三年になりますと経済産業省が発足しまして、そのときの初代の経産大臣であります平沼大臣の所信になるともう少し、対処的な面での所信というよりは時代の改革していこうという力強いメッセージが入っておりまして、例えば、「時代を切り開くさまざまな分野での新しい挑戦に、あすの我が国の発展への大きな可能性が秘められている一方、戦後の発展を支えてきた我が国の社会経済システムは、その制度のひずみを一層顕在化させてきており、従来の発想を超えた決断と実行が切に求められております。」ということも言われておりました。 具体的に、課題として、IT革命への対応とか、また技術革新も、ライフサイエンスとか情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料等の分野ということも明示されておりました。中小企業政策とか地域経済の産業政策の展開ということにも言及されておりましたし、戦略的な対外経済産業政策の推進ということも言及をされてきたところでございます。 今回の大臣所信、また先ほども述べられた予算、これらは恐らくこれまでの我が国の経済の現状を認識した上での所信であり予算であるわけでありますが、改めまして大臣に、この平成の時代をどう振り返っているのか、また我が国経済が直面している大きな課題とは何かということをまず冒頭にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 大変難しい御質問なわけでありますが、平成のちょうど冒頭の頃、私は二年間アメリカに留学をしておりました。その頃は、やはり日本企業、日本経済すごいなと、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われた頃から近い頃でもありました。日本の企業経営に対する関心も非常に高かったわけであります。それが平成四年に帰ってきて、ちょっとがらがらがらっと崩れていく姿を見た。これが私の平成のスタート期の印象であります。 やっぱり少し経済面では七転八倒した時期だったんではないかな。特に、情報革命が進んでいく中で、物づくりを中心とした、得意分野とした経済がなかなかうまく立ち回れなかった面があるんだろう、あるんではないだろうかというふうに思っています。 今の三塚大臣あるいは平沼大臣の所信表明見ても、特に平沼大臣の時代にはITというものを相当意識して、二〇〇〇年ですから、相当IT革命というのが言われ出していた頃でありますが、残念ながら、それにはうまく波に乗ることができなかったんだろうというふうに思います。今まさに平成が終わろうとしているときに第四次産業革命といったものが起こり始めています。この流れ、今度の新しい時代は、この流れにしっかり日本が乗っていくというか引っ張っていくということが極めて重要だろうというふうに思います。今我々は、その準備としてコネクテッドインダストリーズという考え方を提唱しているわけであります。 特に、この情報革命と第四次産業革命の大きな違いは、情報革命は画面の中で完結をしていた革命だと思いますが、今度の第四次産業革命は本当にリアルの世界が変わっていく。ということは、やはりもう一度物が動かなきゃいけない。ロボットが典型ですけれども、そういったところでまた日本の物づくりがどういう価値を持ってくるのかといったところ。だけど一方で、このビッグデータというものに対してどう対応していくのかということをしっかり考えていかなければいけない時代になってくるのではないかと考えています。
○谷合正明君 本当に率直ないろいろ振り返りをいただきました。本当にありがとうございます。では、次の三十年どうするかということで、またあるいは次の十年どうするかということで、コネクテッドインダストリーというのを御紹介もいただいたと思いました。 私自身が今着目をしている概念というのは、持続可能な開発目標、SDGsでございます。これは一つの規範であると思っておりまして、MDGs、ミレニアム開発目標の後継として二〇一五年九月の国連サミットで採択された二〇一六年から二〇三〇年までの国際目標、これ全会一致で採択されました。また、ミレニアム開発目標が、これ単に途上国の開発協力の分野の指標だったものがSDGsになることで、それぞれの、先進国も含めて、国内のことも含めた達成目標に変わってきたと。これが全会一致で採択されているということが非常に重要だと私は思っております。 その大きな開発目標の分野が十七ゴールあるわけですから、それで十七色の色でこのSDGsバッジが構成されているということで、私、このバッジ何ですかとよく聞かれるんですけれども、ちょっとなかなか一言でSDGsという説明するのも難しいということを直面しながらも、でもSDGsしっかりと推進しなきゃいけないということで付けているわけであります。 このSDGsが国際社会にもいろんな面で浸透してきているなと思いましたのは、私が農水副大臣のときに日中経済協力対話に出させていただいたときに、中国側のいろんな文書の中に中国がSDGsをしっかりやるんだみたいなことが書いてあって、従来そういうところに中国側が言及するというのはなかなかなかったことだったものですから、非常に印象深かったんですけれども。 とはいえ、国際社会的には、このSDGsをリードしているのは紛れもなく日本でございます。国連事務総長のグテーレス事務総長も国連大使を通じて次のように言っておりまして、日本ほどSDGsの達成に向けて理解と取組が進んでいる国はないというふうに言及されていると承知をしております。本年、二〇一九年は六月にG20本体会合がございます。また、八月にはTICADⅦ、アフリカの開発会合ですけれども、TICADⅦが横浜で、そして九月にはSDGsの首脳級会合、これが第一回目の会合になるんですけれども開催されまして、日本のSDGsへの取組の状況を世界に発信していくことになると。 このSDGsの政府のアクションプランには、SDGsと連携したソサエティー五・〇の推進が掲げられておりまして、我が国政府としては、この民間ビジネスを活用したSDGsの実現を目指す点に特徴があるのではないか。国際的にも日本がSDGsをリードしていると言いましたけれども、中でも民間部門の取組が非常に私は日本の特徴であると思っております。 そこで、改めまして、経済産業省がこのSDGs達成に向けて取り組む意義や役割、またSDGsそのものへの大臣の認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 産業界や企業がこのSDGsの目標を自らの事業活動に取り入れるということは、これ、社会課題が解決されるだけではなくて、企業自身にとっても新たな投資を呼び込んでビジネスチャンスにつながっていくというふうに私は考えております。 経産省では、SDGs経営イニシアティブとして、このSDGs経営への取組やSDGsに取り組むスタートアップに対する集中支援を実施をしているところであります。例えば、フィリピンに進出をしたモビリティーサービスを提供するベンチャー企業は、貧しい人でも車が購入できる金融サービスというのを提供して、新たに海外展開に成功しているわけであります。こういったまさにSDGsとセットになった企業活動というのを広げていくことが重要だというふうに思っています。 このSDGsと表裏であるのがESG投資という、まさにこのSDGsのようなテーマに取り組んでいる企業に優先的に投資をしていくし、SDGsの足を引っ張るようなことをする企業には投資をしないという、そういう動きが今大きくできてきております。そういったのに対応するために、昨年末に政府として、これ政府が取り組むのは世界で初めてですけれども、TCFDガイダンス、気候変動に関連した活動を財務情報としてしっかり開示をすると、このガイダンスを策定をさせていただきました。こういうことをやることによって、企業がこのSDGsの一部である気候変動対応を行うことによって資金調達が進むといった好循環もつくっていきたいというふうに思います。 今御指摘のように、これから日本で国際イベントがめじろ押しでありまして、こういった機会を活用してSDGsの取組を世界に発信することが重要だと思っています。 まず、六月のG20では、閣僚レベルで貿易投資やデジタル技術による社会課題の解決、あるいは環境と成長の好循環やエネルギー転換の推進といった、まさにSDGsに関する議論をしっかりと行いたいと思っています。また、八月、TICADⅦでは、日本企業のアフリカビジネスへの参画を促進をして、アフリカ諸国の貧困や雇用の課題解決に取り組むということもやっていきたいと思います。 このSDGsに関するこういった取組を通じて企業価値向上を後押しするとともに、様々な対外発信の機会を活用しながら、日本によるSDGsの取組を積極的に示していきたいというふうに思っています。
○谷合正明君 大変ありがとうございます。 先日、公明党のSDGs推進委員会というのがあるんですけれども、その会合に第二回のSDGsアワードを受賞された団体の方に来ていただいて、いろいろ話を伺いました。従来、例えば経団連さんもこのSDGs、熱心に取り組んでいただいているんですけれども、これからは中小企業に取り組んでいただこうということもあって、SDGsのアワードに中小企業の方も結構選ばれておりまして、そうした方の話も聞きました。また、今年は、青年会議所、JCさんも運動方針としてこのSDGsに全面的に取り組んでおられまして、大変心強く思っている次第であります。 さはさりながら、なかなかSDGsといって、あるいはESG投資だとかいろんな横文字が並ぶと、どういうことなのかということで、認知度という面においてはまだまだこれからやっていかなきゃならないと思っております。 実際に、関東経済産業局が行った二〇一八年の十二月の調査結果報告によりますと、中小企業のSDGs認知度・実態調査結果では、SDGsについて全く知らないと回答した企業は八四%でございました。SDGsに取り組む際の課題については、社会的認知度が高まっていない、これが四六%あったりとか、資金の不足が三九%であったりとか、何から取り組んでいいか分からないというのが三〇%あるということなんですけれども。 そこで、経済産業省のここで役割というのが改めて出てくるんだと思いますが、大企業や業界団体に加えまして中小企業に対してもSDGsの取組を強化することと今後されておりますけれども、中小企業のSDGsに対する認知度を上げてSDGsの取組を促していくためにはどのような対策を講じていくのか、改めて、これ副大臣でよろしいんですかね、副大臣に問いたいと思います。
○副大臣(磯崎仁彦君) お答えをいたします。 今、委員の方から関東経済産業局のアンケートの調査等についても御報告ございましたけれども、先ほど大臣が答弁をされましたように、SDGsに取り組む意義につきましては、決して大企業だけではなくて、中小企業・小規模事業者にとりましても、このSDGsの目標を事業活動に取り組むということにつきましては、社会課題の解決のみならず新たなビジネスチャンスにもつながっている、そういうきっかけになるものだというふうに思っております。既に、中小企業・小規模事業者の中でも、このSDGsの目標を活動に取り入れて実際に成果を出されている、そういう企業もございます。 例えば、外国人の居住者が多い神奈川県の横浜市の印刷会社では、このSDGsというものを目標に掲げまして、市民団体と連携をして、日本で初めて、日本語に加えて英語、中国語、韓国語、この四か国語をプリントしたお薬手帳を開発をされております。その利便性が評価をされまして、在京の大使館からも注目を浴びて販路拡大に結び付けた、こういう事例があるわけでございます。 このようなやはり成功事例を日本全体に広げていくことが重要というふうに考えておりますけれども、中小企業・小規模事業者にとりましては、先ほど委員がお話しされましたように、まだまだSDGsが身近なものにはなっていないということでございますので、この取組を広げていくためには地域に根差した活動が重要であるというふうに思っております。 二〇一七年、平成二十九年の十二月以降、近畿経済産業局、それから、先ほどお話にも出ました関東経済産業局におきまして、SDGsに積極的に取り組む自治体、有識者、大学、研究機関等の地域のステークホルダーとともに、地域におけるプラットフォームを立ち上げております。その中で、中小企業・小規模事業者を巻き込んでSDGsを事業に取り組んで成功した事例の展開、こういったものに取り組んでいるわけでございます。 このほかにも、例えば、中小企業基盤整備機構が平成三十年度には全国の八か所で中小企業に対したSDGsセミナーを開催をするなど、認知度向上に向けて取り組んでいるというところでございます。 今後とも、中小企業・小規模事業者の皆様方の間でSDGsに関する取組、認知度が広がっていくように経産省としても取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○谷合正明君 是非よろしくお願いをいたします。 それでは、防災・減災、国土強靱化の質問に移らせていただきます。 昨年の秋の予算委員会でも、中小企業に対するグループ補助金についての質問をさせていただきました。七月豪雨を受けまして、特に被災状況の深刻であった岡山、広島、愛媛三県でこのグループ補助金が発動されたところでございまして、中小・小規模事業者にとりましてはこの制度は大変命綱であるということで訴えさせていただいたところでございます。 そのとき、いよいよ第一弾の補助金交付決定が行われる予定ということで世耕大臣からも御答弁いただいたところでございますが、現在のその進捗状況について確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(前田泰宏君) お答え申し上げます。 現在、西日本グループ補助金の交付決定件数及び金額は、三県の合計で六百十六件、約六十七億円となっております。グループ補助金事業の運用は執行主体である各県の裁量に委ねられておりますけれども、被災中小企業・小規模事業者や団体等から本事業実施に関する様々な要望を伺っており、各県とも相談をしております。 具体的に一つ申し上げれば、事業者からの申請に必要な書類の収集が困難だという声に対しては、申請書類の合理化と三県の運用の統一化による公平性の確保、事業再開による多忙や人手不足もあり、申請業務が非常に時間を割くのが難しいという声に対しましては、中小機構の復興支援アドバイザーによる補助金申請書の作成支援等を強化をしているところでございます。 今後も、被災地の実情を踏まえながら、被災事業者に対するきめ細かな支援をしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○谷合正明君 改善すべきところはしっかりと改善していただきたいというふうに思っております。 熊本地震に次いで今回の西日本の三県の発動だったものですから、なかなかどういう状況のときに、条件下のときに発動するのかということもまだはっきりしたものがないものでございますし、また、書類審査、申請書類の簡素化なんかも、いろいろと熊本地震のときも大幅にしていただいているのは承知しておりますけれども、不断の見直しもしていただきたいと思います。 それで、私は岡山でございますから、企業を回っていくときには、あのとき状況どうでしたかと、あの七月豪雨のとき浸水被害ありましたかと。実際に被害があった企業もありますし、我が社は工場は大丈夫でしたという企業も多いです。しかし、実際、大丈夫だったんだけれども、取引先企業がやっぱり影響を受けていましたとか、あるいは、あのとき物流網ですね、高速道路など寸断されましたから大変に影響を受けたんですというような話は結構聞くわけであります。 これは、実際に、一部の被災企業が長期に活動を停止すると、今度は、広範なサプライチェーンを介して被災していない企業の活動も停止を余儀なくされてしまう、そこで働く従業員の生活にもこのマイナスの影響が出てしまうということでございまして、企業の生産活動を守る、生産活動の側面から進める国土強靱化というものが極めて重要であると思います。 今回の通常国会では、中小企業等経営強化法におきまして、中小企業が行うこの事業継続力強化に対する支援を行えるようにする改正案も提出されているところでございます。 改めて、昨年の災害を踏まえて私も申し上げるわけでありますけれども、この生産活動の側面から進める国土強靱化に対する政府、経産省の支援について、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 私も、去年の豪雨災害を始め、必ず、大きな災害で被害が出ると、中小企業の現場へ行って状況を確認をしてきております。 経営者の皆さんは、本当に、水没してしまった機械を前に嘆き悲しんでおられるわけであります。今御指摘のように、一社が被害を受けるだけではなくて、そのサプライチェーンそのものがずたずたになって、生産活動そのものが滞って日本経済にも影響が出る、そういう状況にあるわけであります。 こういう嘆き悲しむ中小企業の経営者をなくしたい、そしてサプライチェーンがいつどんなときでもきちっと機能するようにしていきたいという思いで、今国会に中小企業強靱化法案というのを提出をさせていただきました。 具体的な中身として、やっぱり事前の備えをしっかりしてもらうということで、この事業継続計画の認定制度というのを新設をいたしました。きちっとした事業継続計画、いろんな計画があります。被害を受けたときには、例えば事前に協定を結んでおいて別の産地の中小企業に代替生産をしてもらうとか、そういった計画をしっかり作っておいてもらう。そういう計画を作ってくれたところに対しては、防災・減災設備に関して税制優遇を行ったり低利融資を行うというような税制、金融面の支援を行っていきます。 また、サプライチェーン全体で計画を作るということもできるようにいたしました。サプライチェーンの頂点にいる発注元の大企業が中心となりながら、協力者としてこの事業継続計画を作るということも今回この法律の中に盛り込ませていただいているわけであります。 こういった取組で、この中小企業強靱化法が一つの契機となって、中小企業、そしてそれが所属するサプライチェーン全体が強靱化することに取り組んでいきたいというふうに思っております。
○谷合正明君 是非、税制だとかいろんな制度を組み合わせながらこうした政策を前に進めていきたいと思っております。 それで、生産活動の国土強靱化を図る上でもいろいろ、電気、ガス、通信といったインフラの維持というのは大変に重要であるというのも昨年の災害の教訓であったと。北海道胆振東部地震ではブラックアウトが生じたということであります。 先日というか昨年末に、私、名古屋大学の減災連携研究センターというところへお邪魔して、いろいろとお話を伺いました。南海トラフの沖の巨大地震が発生した場合どうなるか等、いろいろ話を聞かせていただきまして、センター長の福和教授から、例えばということで、工業用水道の維持も大変重要なんですという話をいただきました。工業用水道が被災すると企業の生産活動がストップすると警鐘を鳴らされておりました。 例えばですけれども、中部地方の中でも産業が集積する西三河地域におきましては、工業用水を提供している浄水場という、これ安城浄水場というのがあるわけですけれども、この浄水場には明治用水から分岐した水が送られてくるわけです。明治用水というのは農業用水です、土地改良区の用水。したがって、この西三河地域の工業用水の安定供給というのは、工業用水道施設の浸水対策であるとか耐震化対策であるとか、それのみならず、上流施設にある農業水利施設の機能の維持、この強化もしていくということも必要になってくるわけであります。 防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策には工業用水道の安定供給の確保も盛り込まれているところでございますが、改めて、この工業用水の安定供給の重要性と、今後、私は農業用水の話しましたけれども、各省と自治体との連携状況というのを再確認すべきではないかというふうに思っておりますが、その点について御答弁をいただきたいと思います。
○副大臣(磯崎仁彦君) お答えをさせていただきたいと思います。 農業用水道の重要性についての御質問でございました。 この工業用水道につきましては、地域における工業の健全な発展、地盤沈下の防止に資するということを目的といたしております。平成三十年、昨年でございますが、三月末の時点では四十四の都道府県に二百四十四の事業者が存在をするということでございまして、豊富かつ低廉な工業用水、これを約六千事業所のユーザーに供給しているという非常に大事なものというふうに認識をしております。 昨年の西日本豪雨でありますとか北海道胆振東部の地震、これにおきましても工業用水道は被災をいたしております。復旧支援としまして、平成三十年度の第一次補正で十・四億円、そして、先ほど三か年の計画ということございましたけれども、強靱化の対策として第二次補正予算で十五億円の措置をいたしておりまして、この安定供給の確保ということに尽力をしているところでございます。 さらに、自治体との連携につきましては、工業用水道の運営主体であります企業局に加えまして、商工部局より工業用水のユーザーの企業情報等を得ながら工業用水の安定供給に向けて議論の調整を行っておりますし、また他省庁との連携というお話ございましたけれども、水資源の確保やインフラの維持管理ということでは共通の課題を持っているということでございまして、上水道は所管をしておりますのが厚労省、下水道につきましては国交省、そして農業用水の所管は農水省ということでございますので、日頃からこれらの官庁とは調整や協議を行っているところでございます。 今後とも、こうした取組を通じまして、関係自治体あるいはその関係省庁連携をしながら、工業用水の安定供給の確保を図ってまいりたいというふうに思っております。
○谷合正明君 最後に、AIについて質問をいたします。 先日は、予算委員会の方でAIの企業を視察をいたしました。佐賀県にある企業なんですが、これは二〇一七年の地域未来牽引企業にも認定されているところでございまして、AIを使った医薬品に関するコールセンターシステムを開発をされているところでございます。 そこで伺った話なんですけれども、AI事業では、概念実証を行った結果うまくいくと判断できれば、その事業を進める判断をすると。概念実証というのは、その試作開発の前段階における検証ということです。 しかし、現状では、効果が不確かなものに対しては概念実証の予算を出すこと自体をためらう企業が多いので、AI事業の推進に当たっては、導入を検討している企業に対して概念実証に助成金を支給するなどの支援があればAI事業に取り組める企業が増えるのではないかというような話もいただいたところでございまして、経産省としてはいろんな対応をされているんだとは思いますけれども、改めてこの点について答弁を求めたいと思います。
○副大臣(磯崎仁彦君) お答えいたします。 経産省としましては、データを介して機械、技術、人など様々なものがつながることによってより新たな価値を生み出すことによりまして、社会課題の解決を目指すコネクテッドインダストリー、これを推進しているわけでございますけれども、更に言えば、二〇一八年六月に、産業界と協力をして、重点五分野における具体的なアクションプランを策定をいたしております。 この中で、今委員御指摘ございましたように、例えば、前例のない施策であるとかあるいは評価が定まっていない技術、こういったものを活用していく場合には、やはり多大な資金をつぎ込んでおっても、実際的に、本格的なプロジェクトが開始をした場合には思うような結果が得られないということで大きな損害が出るということもあるわけでございますので、事前にその効果を検証していく、まさに委員言われるようなプルーフ・オブ・コンセプトですか、この重要さというのは理解をしているところでございます。 優れた技術を持つAIベンチャー企業と大量にデータを保有する大手企業のAIシステムの共同開発につきまして、このPOCも含めて支援を実施をしているところでございます。例えば、AIによるLNGプラントの運転の最適化、あるいは手書きの研究開発文書を文字認識AIでデータベース化する、こういった取組の具体的なプロジェクトが開始をされているところでございます。 また、例えば、監視カメラなどに用いるAI処理用の高性能なチップの開発につきまして、ベンチャー企業等が持つアイデアの実用化に向けまして開発に必要な設計ツールやノウハウ等を提供することにより、このPOCの支援等を行っております。 このような取組を更に強化をしていくために、平成三十一年度の当初予算ではこれらPOC支援を行う予算を拡充をいたしまして、重点的に支援していくことを考えているところでございます。
○谷合正明君 時間になりましたので、終わりたいと思います。
○石井章君 日本維新の会、石井章、通告に従いまして御質問したいと思います。 本来であれば予算のずばり直球で質問するところなんですが、予算関連として、今回はエネルギーミックスについてお伺いしたいと思います。我が日本維新の会は、原子力と化石燃料による発電は再生可能エネルギーに転換するまでの過渡期の間の短期的な暫定措置と考えていると、そういったことを根幹に質問をしたいと思います。 二〇二〇年までに電力消費を二〇%減らす、さらには、再生可能エネルギーによる電力供給を、二〇一〇年の一〇%程度から二〇二〇年までには三〇%に引き上げるべきと提言しております。また、原子力発電は徐々に削減して、発電量に占める割合を、現在の二五%から二〇二〇年までには一〇%、二〇五〇年までにはゼロにすべきとも主張しております。 そこで、質問に入りたいと思います。 平成三十一年度の資源エネルギー関係予算では、水素社会に向けた取組の抜本的強化として六百二億円が計上されております。水素に関しては、前年度より百五十二億円の大幅な増額でありまして、三十一年度の主要施策として水素を位置付けていることが見て取れます。同様に、未来型再エネ・蓄電池技術の開発として五百二十六億円が計上されており、前年度よりも七十五億円ほど増額されております。 一方で、原子力の安全性、信頼性、機動性の向上として一千二百六十七億円が計上されており、水素、再エネ、蓄電池合わせても一千百二十八億円、原子力予算には及ばないわけであります。原子力関係の予算には、少ない額で六・五億円とはいえ、小型炉の技術開発支援の予算も含まれております。また、千二百六十七億円以外にも、廃炉・汚染水対策として三十年度の二次補正予算には百六十五億円、除染土壌の中間貯蔵施設整備のための予算として四百七十億円が計上されております。 これは、第五次エネルギー基本計画、二〇一八年七月において、再生可能エネルギーの主力電源化を打ち出したものの、三年前に定めたエネルギーミックス、二〇一五年七月における再エネ比率二二から二四%には、それを維持することとした方針には矛盾が含まれておりますが、この予算にも表れていると思いますけれども、滝波政務官に御答弁をお願いいたします。
○大臣政務官(滝波宏文君) お答えいたします。 再生可能エネルギーにつきましては、重要な低炭素の国産エネルギー源でありまして、昨年七月に閣議決定いたしました第五次エネルギー基本計画におきまして初めて主力電源化していくことと位置付けたところであります。 これは、世界的には技術革新等々により低コストで再エネの導入が増大している一方で、日本の再エネ発電コストは海外に比べて今約二割高い状況にあるわけであります。自然環境ですとか系統を他国につなぎ難いといった異なる事情に置かれる中でも、この世界の状況を日本でも実現し、増大する国民負担を抑制しつつも大量導入を図っていく、こういう決意を示した主力電源化というふうなことでありました。 エネルギーミックスで示した二〇三〇年度の再エネ比率二二%から二四%を国民負担約三兆円で実現するということは、これは、欧州に比べて日本の再エネコストがいまだ先ほど申したように高い中で、国民負担の抑制を図りつつ、水力を除いた部分で再エネ比率を現在の約二倍にするということで、これは極めて高い野心的な水準であるというふうに考えてございます。 経済産業省としましては、コスト低減の取組を強化することで、国民負担の抑制を図りつつ長期安定的な事業運営を確保し、系統制約の克服に取り組んでまいります。 また、太陽光や風力など自然環境により出力が変動する再エネを大量導入するためには、先ほど御質問の中にもありましたが、蓄電池等々、また火力など、変動をバックアップする必要がありまして、こういった調整力の確保にも取り組んでいく必要があると認識してございます。 それで、御質問のありました再エネ関係予算が原子力予算に及ばないのではないかというふうなことではありますが、この点ちょっと御認識いただきたいのは、この再エネの導入拡大に向けてはFIT制度という大きな制度がありまして、まさに国民負担数兆円の兆円単位のレベルでこのFIT制度で進めているわけでありまして、このFIT制度では必ずしも解決しない課題につきましては、これは、政府全体として厳しい財政制約がある中で必要な予算や税制を措置して支援を行っているところでありまして、エネルギー基本計画における再エネの主力電源化、そしてエネルギーミックスにおける再エネ比率二二%―二四%や予算措置等の政策内容が矛盾しているのではないかというふうな御指摘は当たらないものと考えてございます。
○石井章君 ありがとうございます。 続きまして、中小企業を救うために、世耕大臣の発案でもあります、まあ、世耕大臣が陣頭指揮により五十年ぶりに下請代金の支払遅延等の防止、下請法の改正を行うなど、画期的で大胆かつ繊細に取り組んでいただいております。未来志向型の取引慣行に向けて、いわゆる世耕プランについて質問させていただきます。 世耕大臣のリーダーシップの下で様々な取組を実施していただき、価格決定方法の適正化あるいはコスト削減、コスト負担の適正化、そして支払条件等の改善などについて顕著な改善が見られており、私の地元なども、そういった影響の下で、下請企業の皆様方からも多く感謝の言葉が聞かれているのも実情でございます。今後、更に正当な取引が推進されれば、収益の大企業の一極化ではなく、そういった収益が中小・零細企業の賃上げや設備投資などにつながると、私はそういった考えでおります。 下請事業者の取引条件改善が図られないと日本の物づくりの競争力の維持と発展ができなくなることは明白でありまして、画期的な世耕プランにつきましては、私もサプライチェーン全体にわたる取引環境の改善に向けた取組として高く評価をしているところでございます。 まず、大臣に、改めて世耕プランの狙いと、そして現在の浸透状況、成果、目標についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) やはり下請取引条件を適正化しないとアベノミクスの果実が地方の中小企業に行き渡らない、その思いで、私はこれ官房副長官の時代から心血を注いできているテーマであります。 経産大臣に今就任をいたしましたので、その直後から、未来志向型取引慣行に向けてという、世耕プランと、これ私、自分で付けたのではなくて、いつの間にか省内の資料がそういう呼び名になっていたということでありますけれども、この世耕プランで具体的な方向性を示させていただきました。 このプランに基づいて、まず、下請取引の違反事例というのがこれ具体的にガイドラインで示しているんですが、これを倍増させて、もうこういったことも全部下請取引法に引っかかりますよ、下請いじめに当たりますよという例示をかなり増やさせていただいたり、五十年間ちょっとほったらかしだった手形通達を見直しまして、基本的に現金払でやってくれということもやりました。 また、各業界に対しては、これまで経産大臣が訪問したことがないような業界団体まで私自ら足を運んで、取引適正化に向けた自主行動計画を策定してほしいということを要請をいたしまして、今まで三十二団体で計画を策定をしていただいております。 この世耕プランの重点三課題というのは、一つは一方的なコストカットは駄目ですよというのと、金型管理、これ下請に預かってもらっている場合には適正にコスト負担をしてくださいよということ、そして三つ目が支払条件の改善でありました。 一方的なコストカットと支払条件の改善というのは、これかなり良くなってきた。私も和歌山なんかへ帰ったときには、現金で払ってもらえるようになったので資金繰りが楽になったというような声もたくさん聞いています。しかし一方で、金型はまだまだ改善が遅いというふうに思っていますし、新たに金型を下請が費用負担で作らせて、その費用を減価償却分、分割払しているというような新たな課題も出てきております。 このため、昨年、振興基準を改定をして、この一月からは自主行動計画をしっかりその振興基準に沿って改定してほしいということも要請をしているところであります。 今後、自主行動計画の策定団体をもっと拡大するなど、いろんな取組を地道にしつこくこれからもやっていきたいというふうに思います。
○石井章君 かなり深掘りの答弁ありがとうございました。 二〇一三年度に四千九百四十九件だった下請法違反の指導は、年ごとにワーストを更新続け、一七年度には前年比四百五十件増の六千七百五十二件と。その内訳は、支払の遅れが五四%で最も多かったと、それから買いたたきが二〇%、減額等々が一一%と続きまして、二〇一七年度には六千七百五十二件を超えて過去最悪ということでありますけれども、これ、逆に言えば世耕プランの効果によって潜在していた違反が表面化してきたと、私個人はそう思うんですけれども、そういった理解でよろしいのかどうか、政府参考人の方でもし答弁いただければと思います。
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。 下請取引の条件の改善状況を調査いたしますために、取引条件の改善状況調査といたしまして、私ども、平成三十年一月から三月にかけまして、自主行動計画策定業種以外の業種も含めて、受注側事業者六万四百五十社、発注側事業者六千百五十社に対しまして幅広くアンケート調査を実施させていただきました。合計で一万六千四百八十四社から御回答をいただきまして、その結果を平成三十年六月に公表させていただいたところでございます。 調査結果でございますけれども、世耕プランの公表後一年以内の重点三課題の改善率につきまして、不合理な原価低減要請の改善があったとする回答が三八%、型の廃棄、返却について改善があったとする回答が一一%、支払条件の改善があったとする回答が一一%ということで、一定程度改善が進んでいるという状況が明らかになったものというふうに考えてございます。今先生から御指摘がございました申告が増えているという点も、こうした取組の成果を反映しているものではないかなというふうに受け止めているところでございます。 また、業種別に見ますと、自主行動計画策定におきまして改善率が総じて高い傾向にございます。例えばということでございますが、自動車産業におきましては、支払条件の改善につきましては二一%の水準で改善があったと回答がございまして、他業種と比較いたしましても改善が進んでいる状況が明らかになってございます。 この調査でございますけど、今年度も同規模で実施をしてございまして、調査結果を取りまとめ次第公表する予定でございます。引き続き、本調査のみならず、下請Gメンヒアリングなど様々な方法でプランの進捗状況でありますとか取引実態の把握に努めていきたいと考えてございます。 以上でございます。
○石井章君 時間ですので、最後の質問をしたいと思います。 国内においては、世耕プランによって、だんだん取引の慣行が条件的にも下請にとって良くなっているということでありますけれども、国際競争下において我が国が全体としてサプライチェーンの強化を図るという観点から、部品のサプライヤーの多数を占める中小下請業者について、収益構造改善を通じた経営基盤の強化あるいは研究開発促進による競争力の強化が課題として今出ておりますけれども、世耕プランにおいても、取引適正化とともにサプライチェーン全体での付加価値向上ということが標榜されております。 また、以前から、大企業が発注を海外に移してしまうのではないかというようなことが心配されています。実際に、業種によっては海外生産の部品が国内産より三割ほど安い、まあ人件費等々を含めて当然安い。為替の変動の影響もありますけれども、現在、価格競争では不利な状況が続いておると。 政府としてはどのような対策、方策を取るのか、滝波政務官に最後に御答弁願います。
○大臣政務官(滝波宏文君) お答えいたします。 その世耕プランでは、取引適正化とともにサプライチェーン全体での付加価値向上が標榜されてございます。そしてまた、海外にそういう取引ですかすると、国内企業ではなくて、大手が海外の方を選んでしまうんじゃないか、こういったことが懸念としてあるのではないかということでございます。 委員御指摘のとおり、このグローバル経済における競争環境下の中であっては、国内の下請中小企業、製品やサービスにおける価格面の競争だけでは今後成長、発展していくことは厳しい状況であるとは考えてございます。 そこで、この生産性向上あるいは付加価値向上ということで、中小企業の国際競争力を強化するために、昨年もいろいろ御指導いただきまして通していただきました法律に基づきまして、設備に係る固定資産税を三年間ゼロにできる画期的な制度ですとか、ものづくり補助金ですとか、研究開発税制等の施策を総動員して、中小企業の設備投資や研究開発による生産性の向上の取組に支援をしているところでございます。 こういった生産性向上の取組と併せまして、この世耕プランの、先ほど大臣からも御答弁ありましたように、下請法などの運用の強化のみならず、産業界ごとの自主行動計画を通じた取引適正化の浸透など、下請取引条件改善を政府を挙げて粘り強く取り組んでいきたいと思ってございます。 いずれにいたしましても、この取引条件の改善、生産性向上の取組、これを車の両輪として下請中小企業をしっかりと支援してまいりたいと思ってございます。
○石井章君 ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 日本の再生可能エネルギーの導入率は、国際的に見て大きく立ち遅れている状況になっています。大量導入は必要ですけれども、一方で、全国で事業者と事業計画地域の住民の皆さん、そして自治体の間で問題が起きております。 大臣は、所信表明演説の中で、再生可能エネルギーの主力電源化を目指し地域との共生の取組を進めると、こういうふうに述べておられます。再エネの大量導入を進める上でも地域との共生が必要であり、再エネが地域活性化に資するものとなるべきだと考えますけれども、改めて大臣の認識をお聞かせください。
○国務大臣(世耕弘成君) 再生可能エネルギーについては、昨年七月に閣議決定をいたしました第五次エネルギー基本計画において主力電源化していくものといたしました。再生可能エネルギーを主力電源にするためには、日本のエネルギー供給の一翼を担う長期安定的な電源としていくことが重要でありまして、地元住民の御理解をいただきながら発電事業を進めていくことが重要だと考えています。 FIT制度が始まって以降、住民とトラブルになる再エネ発電設備が増加していることは承知をしています。そのため、二〇一七年四月に施行された改正FIT法では、新たに再エネ事業者に対して地域住民と適切なコミュニケーションを図ることを努力義務として求めているところであります。このコミュニケーションを怠っていると認められる場合は、事業者に対して住民理解が得られるよう話合いを進めるべきだと指導を行ってきているところであります。 こういった対策を通じて、発電事業者が地元との関係を構築しながら適正に再エネ発電事業を行っていくよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えています。
○岩渕友君 ところが、実際には、今答弁いただいたこととは逆行した問題が起きております。 兵庫県の日本海側にある新温泉町というところで計画をされている風力発電事業もその一つです。事業規模は全体で九万二千キロワット、四千五百キロワットの大型風車二十一基を建設するという計画です。一月に我が党の大門実紀史参院議員と一緒に現地に伺いまして、町長さんであるとか住民の皆さんから話をお聞きいたしました。 新温泉町なんですけれども、御存じの方もいらっしゃるかなと思うんですが、夢千代日記というものの舞台となったところで、非常に静かで自然豊かな場所です。住民の皆さんとの懇談の場には、平日の日中にもかかわらず百二十人を超える方が参加をされて、それだけ心配、そして関心が高い問題になっているなと感じました。 環境影響評価が今進められているんですけれども、配慮書に対する環境大臣意見で、単機出力四千五百キロワットの大型風力発電設備による環境への影響の懸念について述べている部分あるんですけれども、ここ読み上げてください。
○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。 新温泉風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する環境影響評価法に基づきます環境大臣意見において、委員御指摘の部分については次のように述べております。 本事業は、これまで国内の陸域では実績の少ない単機出力四千五百キロワットの比較的大型の風力発電設備を中山間地の尾根沿いに二十一基程度設置する計画であるが、当該尾根付近には急峻な地形が多く、既設の道路が少ないことから、大規模な造成工事や道路工事に伴う土砂崩落及び河川・沢筋等への土砂又は濁水の流出等による水環境及び動植物の生息・生育環境への影響が懸念される。 以上でございます。
○岩渕友君 資料の一を御覧ください。 これ、新温泉町の現地の写真なんですが、現地は、低い山と山の間、狭い谷間に集落があるんですよね。そこに、一基百五十メートル、東京タワーの大展望台ぐらいの高さの風車が二十一基建設されるということなんです。土砂災害、低周波、騒音、生態系への影響、こうしたことを住民の皆さんが非常に心配をされています。 配慮書に対する環境大臣意見では、事業形態についての懸念にも言及をしています。これも該当する部分を読み上げてください。
○政府参考人(和田篤也君) お答え申し上げます。 先ほどの御質問と同様に、委員御指摘の部分については以下のように述べてございます。 本事業者である合同会社NWE―09インベストメントは従業員が居ない特別目的会社である合同会社の形態をとっており、本事業は実質的には、合同会社の業務執行社員である日本風力エネルギー株式会社が合同会社NWE―09インベストメントとして実施し、その大部分は他社との委託契約等により行われる予定である。本事業者が合同会社NWE―09インベストメントあるいは同様の形態の別社名で本事業の他に五件の風力発電事業の環境影響評価手続を並行して進めようとしていることに鑑みると、本事業に求められる環境配慮等が適切に実施されないことが懸念される。また、本事業者は、計画段階環境配慮書の作成に際し、現地確認等による現況把握、計画段階配慮事項の選定、事業実施想定区域の設定等を十分に実施しておらず、計画段階環境配慮書において重大な環境影響の回避・低減に係る検討が十分とは言えない。 以上でございます。
○岩渕友君 資料の二を御覧ください。 今読み上げていただいたところが赤で囲んでいるところです。先ほど読んでいただいたところは緑で囲んでいるところということになるんですけれども、環境大臣意見で事業形態にまで言及をしたというのは初めてのことかなというふうに思うんですけれども、その事実関係と言及をした理由についてお答えください。
○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。 先ほどの答弁でも言及してございますけれども、環境省における審査におきまして、本事業の事業者であるNWE―09インベストメントにつきましては、従業員がいない特別目的会社である合同会社の形態を取っておりまして、実質的には合同会社の業務執行役員である日本風力エネルギー株式会社が合同会社NWE―09インベストメントとして実施し、その大部分は他社との委託契約等により行われる予定であることを確認しているところでございます。 また、本事業者が新温泉風力発電事業に係る計画段階環境配慮書を作成した段階におきまして、本事業者は本事業のほかに五件の風力発電事業の環境影響評価手続を並行して進めておりました。 このように、一般的な事業の形態とは異なるといった状況に鑑みまして、環境大臣意見におきましても、事業の実施形態について言及した上で、環境配慮等が適切に実施されないことが懸念される旨を述べたものでございます。 以上です。
○岩渕友君 今述べていただいたように、こういう状況の中で責任を持ってしっかりやれるのかという懸念があったということだと思うんですね。 資料の三を御覧ください。 これは、単機出力で四千キロワット以上の陸上の風力発電事業の一覧なんです。今問題になっている事業者は黄色で線を引いてあるところになるんですけれども、御覧のとおり、同事業者が並行してアセス手続を進めている事業が今九件まで増えているということなんですね。一件一件がその地域にとっては大規模な土地改変を伴って長期にわたる事業だということで、安全面、人体への影響、生態系も含む環境への影響、そして次の世代にどういう地域を手渡すことになるか、こういうことも含めて懸念を持つというのは当然のことです。 こうした懸念を住民の皆さんや自治体が感じている、不安を感じているその一方で、じゃ、事業者の姿勢はどうなっているのかということなんですけれども、方法書に対する知事意見で、事業者の姿勢について述べている部分があるんです。ここを読み上げてください。
○政府参考人(福島洋君) 兵庫県知事意見の全体事項の(6)及び(7)において、次のように述べられています。 (6)本事業計画及び環境影響評価の内容について、地域住民に対する説明が不足していることにより、事業計画に対する地域住民の不安と事業者への不信感が高まっている。計画段階環境配慮書に対する知事意見でも指摘したことであるが、適切な機会をとらえて地域住民に対して十分説明を行うとともに、事業を進めるにあたっては地域住民の理解を得るよう、最大限の努力を行うこと。また、インターネットでの図書の公表にあたっては、法に基づく縦覧期間終了後も公表を継続することや、印刷を可能にすること等により積極的な情報提供を行うこと。 (7)配慮書に対する知事意見等に対する事業者の見解は具体性に欠けるものであることから、準備書においては、方法書に対する知事意見等を十分にふまえ、事業者としての考え方や検討内容等について具体的に示すことであります。
○岩渕友君 配慮書で指摘をされたことにちゃんと対応していないということですよね。 大臣に聞くんですけれども、昨年六月に、この新温泉町の議会では知事に特段の配慮を求める意見書を全会一致で採択をしています。地元住民の不安を解消し理解を得ることができなければ、当該事業計画は現状は反対せざるを得ない状況にあるとしています。町長さんとの懇談の中では、将来に禍根を残さないように、事業者には撤退してほしいと伝えたと話しておられました。 FITの事業認定に当たって、地元住民そして自治体の合意を義務化するべきではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 先ほどもちょっと答弁させていただきましたが、二〇一七年四月に施行された改正FIT法では、新たに再エネ事業者に対して地域住民と適切なコミュニケーションを図ることを努力義務として求めているわけであります。 具体的には、改正FIT法に基づいて策定した事業計画策定ガイドラインにおいて地域住民とのコミュニケーションを図ることを新たに事業者の努力義務として定めておりまして、コミュニケーションを怠っていると認められる場合は、必要に応じて指導を行ってきているところであります。 また、今議員がおっしゃったこの自治体の同意を義務化すべきではないかという点については、これは、地域住民とのコミュニケーションの在り方というのは、それぞれの事案ですとかそれぞれの地域の実態に応じて丁寧に決められるべきだというふうに考えています。仮に国が一律にコミュニケーションを義務化するというようなことをしますと、例えば説明会を何回開催しましたとか、そういった形式的な要件を基準に義務を果たしているかどうかを判断するということに、これ法律というのはそういうものですから、なってしまう可能性もあるわけです。 ですから、したがって、国が一律に義務化をするのではなくて、地域の特性や事情に合わせることにして、例えば自治体が定めた条例に違反をした場合には、これはFIT法が定める関係法令遵守の規定に基づいて必要に応じて認定を取り消すといった形で対処していくことが適当ではないかと考えています。
○岩渕友君 努力義務では不十分な実態があるということですよね。 事業者は地元の説明会の中で、開発ステージを通過した案件は一〇〇%建設を開始、建設完工率一〇〇%の高い達成実績があるんだと書いてある資料を配っているんですね。これを見ると、住民がどんなに反対をしても、もう何が何でもやるんだという宣言のようにしか思えないわけなんですよ。地域との共生だというのであれば、これ、地元の住民や自治体との合意というのを義務化するべきです。 この住民説明会の中では、地元の雇用がどれぐらい増えるんですかと住民の皆さんが聞いたその質問に対して、草刈りで一人あるかどうかという回答があって、失笑が漏れたというふうに聞いています。 この計画自身が地域との共生、そして地域活性化ということと相入れないんじゃないかと思うんですけれども、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 長期的に発電事業を安定的に行っていくためには、やはり地域の理解を得るということが何よりも重要だとは思っています。どのような形で地域の理解を得るかという点については、各地域の実情を踏まえて、それぞれの事業者が考えるべきだというふうに思います。 今お話しになっているこの新温泉町の事業について、どのような計画であれば地元の御理解を得ることができるのか、これは私の立場では個別にコメントをすることは適切ではないというふうに思いますが、いずれにしても、事業者が地域住民と適切にコミュニケーションを行って、そして地域との共生を図って適正に再生可能エネルギー発電事業を行っていくよう引き続き取り組んでいきたいというふうに思います。 地域の人が何を言ってもやるんだなんというのは、これはまさにコミュニケーションをしていないということであろうかと思います。この個別のケース、私は、詳細は分かりませんけれども、やはりコミュニケーションを丁寧にやることが何よりも重要だと思っています。
○岩渕友君 現場では、子供や孫たちにいい環境を残したい、白紙に戻してほしいという声が上がっているんです。それにもかかわらず、実際には早々にFITの事業として認定が行われているんですね。 地域と共生できない事業の認定というのは取り消すべきじゃないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 地域住民の反対があることだけで認定を取り消すということはできないわけであります。認定の取消しというのは要件が決まっていますので、例えば他の法令ですとか条例に違反をしたという認定基準を満たさないことが確認をされれば、その事業については個別に指導や改善命令を行ったり、あるいは必要があれば認定の取消しを行うということになるわけであります。 今お話しになっている新温泉町の事業については、現時点で自治体の方からは条例に違反しているという報告はいただいておりませんので、現時点では取消しの対象にはならないんではないかというふうに思っております。
○岩渕友君 説明会の中で、事業者は、但馬牛への影響を心配する声に対して対策を取ると、そういう抽象的な答えしかないんですよね。イノシシであるとか鹿が増えるんじゃないかと、こういう懸念に対しては電気柵を設置すると回答したんですけれども、それじゃ効き目がないんだという声が上がって、いいかげんなことするんじゃないと怒りの声が広がりました。地域貢献というんだったらやめるのが一番という声も上がったそうですけれども、これが住民の皆さんの率直な思いだということなんですよね。何でこれが反映されないのかということなんです。 同じように反対がある福島県いわき市遠野の風力発電事業について、昨年四月の経産委員会の中で取り上げました。資料の四を御覧ください。 そのときも出した資料ですけど、遠野では、三大明神風力発電事業と遠野風力発電事業という二つの事業、合わせて三十五基の風車を建設する計画が進められています。遠野の風力発電事業をめぐっては、昨年六月に事業者であるアカシア・リニューアブルズが行った方法書の住民説明会で、テレビ局の取材を拒否したということに現地の批判の声が上がって、記者の会場入りは認められたんですけれども、撮影が認められないということで、約一時間半やり取りした後、結局説明会の延期が決められたんですね。 マスコミ取材を認めるかどうかは本社に確認しなくちゃならないというんだけれども、親会社はマッコーリーキャピタルというところで、本社といっても海外にあるわけなんですよ。その後に行われた説明会では、住民との約束があったにもかかわらず、一切のマスコミが排除をされて、参加住民による写真撮影も録音も録画も禁止をされたんですね。事業者への不信がもう更に募っている状況になっているんです。 大臣、こうしたやり取りがあって、事業者が自分たち信用してほしいといっても、これ無理な話なんじゃないかと思うんですが、どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと繰り返しになって申し訳ないんですが、再生可能エネルギー発電事業の実施に当たっては、やはり長期安定的に事業を行っていく上では地域住民の理解をいただきながら事業を進めていくことが重要だというふうに思っています。ただ、この地域住民とのコミュニケーションのやり方については、各地域の実情を踏まえてそれぞれの事業者が考えるべきだというふうに思っています。 今御指摘の福島県いわき市遠野での風力発電について、個別の状況についてコメントをすることは控えたいというふうに思います。その上で、いずれにしても、事業者が地域との共生を図って適正に再生可能エネルギー発電事業を行っていくよう引き続き取り組んでまいりたいと思います。
○岩渕友君 もうコミュニケーションの在り方としては問題ありですよ。こんな事業者を信頼しろといっても非常に難しいと思います。 資料の五を御覧ください。 方法書の知事意見は、対象事業実施区域の大部分が大雨や地震などで土砂災害による被害のおそれがある場所だと。対象事業実施区域の周辺には湯ノ岳断層が存在している、こう指摘をしている。平成二十年八月末の豪雨の際には、対象事業の実施区域内の遠野町入遠野内においては大規模な土砂災害が発生していると指摘しているんですね。住民からも、自宅の横が土石流災害指定地域になっていて、去年の秋に避難訓練をやったのに、その上の山に何で風車を造るのかという声が上がっています。 二月二十三日に、遠野町の環境を考える友の会が行った福島県への要請で、県の担当者からは、住民の合意のないところ、建設に不適切な場所に造るべきではないと、こういう回答がありました。 土砂災害の危険が高い地域や生活用水に影響を及ぼす可能性がある地域、こういったところを事業計画に適さない地域として除いてほしいと、こう求める声があります。これ、国としてゾーニングを行うべきではないでしょうか。
○政府参考人(和田篤也君) お答えいたします。 風力発電の導入促進と環境保全との両立を図るためには、早期の段階から関係者との調整の下で、風力発電の導入を促進し得るエリア、環境保全を優先するエリアなどを設定するゾーニング手法が有効であると考えております。このため、環境省では、平成二十八年度からでございますが、風力発電に係るゾーニングのモデル事業を実施しておりまして、昨年三月にはモデル事業の成果を踏まえましたマニュアルを策定、公表したところでございます。 ゾーニングの取組によりまして、立地段階での環境影響の回避、低減や地域の合意形成が期待されることから、より多くの地方自治体にゾーニングに取り組んでいただけるよう、引き続き実証事業など普及に努めてまいりたいと考えております。
○岩渕友君 再エネ大量導入に係る経産省の小委員会の中でも、自然災害は起こることを前提に、立地・安全規制を国として定めるべきだという意見が出されています。特に危険な箇所については最優先で除く、こうした対応が必要です。 資料の六を御覧ください。 これ、二〇一八年一月から遠野地区全域にわたって行われてきた二つの計画に反対する署名の今集計なんですけれども、最終的には八割を超える世帯、人口の六割に達しているんです。九七%もの世帯から署名が集まった地域もあります。事業計画の地域の全体でこれだけ反対の意思が明確に示されているのに、どうやって地域との共生を図るのかと。 方法書に対する知事意見では、「周辺への重大な環境影響を回避できない場合は、事業計画の中止を含めた抜本的な見直しを検討すること。」と、こういう厳しい意見まで出ているんですね。 FITの事業申請は、これまだ出ていないんですよ。これ認めるべきではないと思いますが、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 個別の事業に対する認定の可否について私がこの場で述べることは控えたいと思いますが、FIT制度の認定に当たっては、申請があった事業について、法令で定められた認定基準を満たしているか否かを個別に審査をし、判断することになっています。その認定基準の中には、ほかの法令や地域の実情に合わせて自治体が定めた条例を遵守するということも含まれているため、これに違反していることが確認されれば認定は行わないということになるわけでございます。
○岩渕友君 住民の皆さんの意思がこれだけ明確に出ていると。この意思を受け止めるんだったら、もう中止するしかないということです。 一方で、地域の活性化、地域との共生による再エネの取組もあります。先日、福島県福島市の土湯温泉に行ってバイナリー発電事業を見て、社長さんからお話を伺いました。土湯温泉は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故によって、観光客が事故前二十六万人から十万人を切るところまで激減をして、温泉旅館の約三分の二が長期休業や廃業を余儀なくされるという大打撃を被ったんですね。 この危機を乗り越えようということで、土湯温泉町の復興再生協議会を発足して、地域一丸となってバイナリー発電事業、小水力発電事業に取り組んでいます。さらには、温排水を利用したエビの養殖なんかにも取り組んでいるんですね。二人でスタートさせた事業なんですけれども、今二十一人にまで増えていると。地元の雇用が増えているということなんですね。さらに、収益を、七十歳から七十四歳までの方、高校生の通学定期代、こういうバスの支援を行ったり、小学校の給食費の支援を行うなど、地域に還元をさせているというふうにお聞きをしました。 このような地域との共生、地域活性化に資する再エネこそ全国に広げるべきではないでしょうか。大臣に。
○国務大臣(世耕弘成君) 太陽光発電ですとか地熱発電といった再生可能エネルギーを地域で活用するということは、エネルギーの効率的利用やエネルギーシステムの強靱化、エネルギーの地産地消による地域活性化にも寄与するものでありまして、今御指摘の例も含めて極めて重要だというふうに思っています。 地域活性化の観点からは、例えば、太陽光発電の設置工事や保守点検作業を地元の中小工務店が行うというようなことや、地熱発電を行った後の熱水が農業ハウスや旅館に供給されると、こういった地域産業への波及や連携の事例が全国各地でも見られているわけであります。 経産省としても、引き続き、地域社会と共生をして、地域活性化につながる形での再生可能エネルギーの導入を進めてまいりたいと思っています。
○岩渕友君 市民中心、そして地域主体の再エネこそもっともっと広げるべきです。 新温泉町や遠野の事業者はアジア最大の投資会社などとしているんですね。このような大資本による巨大開発が進められています。外国資本が全て問題だと言うつもりはないんですけれども、地域への説明十分にせずに、いずれも事業を強引に進めていると。新温泉町の事業者は、日本における再生可能エネルギー百年構想をつくると言っているんですね。でも、こうしたことは自分たちで決めることです。 FITで長期に買い取ってもらうことができる、税制の優遇措置があると、こういうことで、外国資本を始め大資本による巨大開発、進められています。住民無視のやり方では、地域との共生、地域活性化になりません。こうした在り方に懸念を持っています。これは大臣とも共有できるんじゃないかなと思うんですけれども、大臣がどう考えるか、そして、外資を含む巨大資本の参入状況について調べる必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、改正FIT法に新たに盛り込まれている地域住民との適切なコミュニケーションについての努力義務、これを徹底するということが重要だと思います。そのことを通じて、事業者が地元との関係を構築しながら、適正に再エネ発電事業が行われる環境をつくっていきたいと思いますし、政府としては、再エネを主力電源化していくという方針に揺らぎはありません。今日この質疑で議論をさせていただいた、地域の理解を得た上での長期安定的な事業運営の実現に加えて、コストの低減による国民負担の抑制、系統制約の克服や調整力の確保にしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。 事業者が、これ外資であるかどうかということで、これは我々は差別はしていないわけであります。適正に、今もどういう事業者が参入しているかというのは公開をされておりますので、その点で確認は十分、どういった事業者が展開しているかということは確認できるのではないかと思っています。
○岩渕友君 外資を含む巨大資本の参入状況については調べる必要があるんじゃないかと思うということを重ねて述べておきたいと思います。市民中心、地域主体、地域との共生があってこそ再エネ導入が大量にできるということを重ねて強調しておきたいと思います。 最後になんですけれども、東京電力の福島第二原発の廃炉の問題について聞きます。 今日、東電の小早川社長、来ていますけれども、昨年六月に廃炉の方向で検討すると表明してから九か月、いまだに廃炉の工程が示されていません。一体いつになったら廃炉を決めるのでしょうか。
○参考人(小早川智明君) 御質問にお答えいたします。 昨年六月十四日に福島県知事訪問させていただいた際に、福島第二原子力発電所の全号機廃炉の方向で具体的に検討していくということを表明させていただきました。その後、同年七月十九日付けで社長直轄のプロジェクトチームを立ち上げまして、現在、福島第一の廃炉作業も含めた人的リソースの確保や、福島第二原子力発電所の安全な廃炉、また経営全般に及ぼす影響などの観点から多岐にわたる課題を整理し、具体的な検討を進めているところでございます。 当社といたしましては、福島第二原子力発電所の扱いにつきまして曖昧な言い方を続けていることが復興の足かせになるというふうに考え、昨年六月に全号機廃炉の方向で検討を進めることを表明いたしましたが、現在もこの方針に何ら変わりはございません。しかしながら、全号機かつ四基の廃炉は国内でも例がなく、また並行して福島第一原子力発電所の廃炉作業を安全かつ着実に進めることが必要であることから、多岐にわたる課題を整理し、具体的な検討を進めているところでございます。 昨日、経産大臣からも、廃炉に向けた検討をしっかり進めるよう御要請をいただきました。現時点で決定時期を申し上げることはできませんが、引き続きスピード感を持って検討を進めてまいりたいと考えております。
○岩渕友君 いつまで検討しているのかということですよね。県民が本当に不安を感じています。 一月に福島民報社と福島テレビが共同で行った県民世論調査の結果では、第二原発の廃炉正式決定に向けて国が東電への働きかけを強めるべきだと答えた方が四四・八%に上っているんですね。これ、すぐに廃炉決めさせてください、大臣。
○国務大臣(世耕弘成君) 経営トップである小早川社長が知事に対して廃炉の方向性を明確に示された、これが重いことだと思いますよ。もう逆戻りすることのない大きな方針だというふうに思います。 今、小早川社長が答弁されたように、今いろんな検討を行っておられるわけです。これ、本当に大事業であります。しかも、人的リソース考えて1Fの廃炉がおろそかになるようなことがあってはいけないわけであります。その辺も含めて、入念に計画は作ってもらわなければいけないと思います。 ただ、福島県民の皆さんの気持ちもよく分かります。ですので、私は昨日、小早川社長に直接お会いをして、この2Fの廃炉について、福島復興への貢献という視点から、関係者とよくコミュニケーションを重ねながら廃炉に向けた検討を着実に進めるよう改めて要請をしたところであります。東京電力にはしっかり取り組んでいただきたいと思います。
○委員長(浜野喜史君) 時間が来ております。
○岩渕友君 はい。 県民の立場に立てば、県民を愚弄しているという怒りの声が上がっていると。今すぐ廃炉の決断が必要だし、原発ゼロの政治決断を求めて、質問を終わります。
○委員長(浜野喜史君) 以上をもちまして、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、内閣府所管のうち公正取引委員会及び経済産業省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十六分散会