環境委員会 第4号
- 発言数
- 180 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/03/20
会議録
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十五日、中西哲君が委員を辞任され、その補欠として関口昌一君が選任されました。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学大臣官房審議官千原由幸君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 去る十四日、予算委員会から、本日一日間、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史と申します。今日は、大臣、また参考人、よろしくお願いいたします。 大きな話をしたいと思いますけれども、昨年、明治百五十年と言われました。今年は明治百五十一年であります。明治以降の日本を近代と、こう定義するのであれば、まさに近代日本というのは、工業化社会、特に欧米へのキャッチアップということで過ごしてきた、進んできた百五十年だったというふうに思います。 かつて、我々人類にとって地球は無限であったというふうに思います、資源という面でも、また様々な環境という面でもですね。恐らく、百年前の方に地球温暖化だとかCO2の排出だとか、そういうことを話をしてもぴんとこられなかっただろうなと。我が国では、足尾銅山鉱毒事件辺りから環境と工業化というものの対立概念というものができていって、戦後も、四大公害を始めとして経済活動と環境というものが対立概念として意識せざるを得ないファクターとして登場してきたというふうに思います。 そういう時期を過ごした中で、今はむしろ、もう世界的にそうした地球環境の有限性でありますとか、そもそもこの人類社会、今の資本主義経済、こうしたものの持続可能性というものが非常に危機に直面しているという中で今どういう社会モデルを次の百年につくっていくのかと、こういう今ステージに人類社会はあるというふうに私は思っておりますし、そういう意味での危機感を非常に強く感じている世代でもありますけれども、我が国を一見しますと、まだまだそうした危機感を共有しているような社会風潮では率直に言ってないというふうに思いますし、特に、言葉は悪いかもしれませんが、旧来型の価値観を持った政治、行政、また大企業といったリーダー層にそうした危機感が非常に弱いんじゃないかということを私たちの世代からは非常に感じるわけであります。 そうした中で、そうした特にCO2というものが地球の環境にとって相当問題があるということが科学的にも分かり始めてもう数十年という時間がたつわけでありますけれども、様々な国内の規制でありましたり、また国際的な枠組みでありましたり、事業者の自主規制でありましたり、いろんなものによってそうした産業社会の在り方を修正しようと、またそれを超越をして新しい姿を、アウフヘーベンをして新しいモデルを構築していこうと、こういう動きが今行われていると思いますが、特にその中でも私は金融という機能に注目をしておりまして、これも率直に申し上げて、様々な難しい問題を政府の規制とか法律で規制することがこれはかなり難しいなと率直に思っております。エネルギーの問題にしてもそうです。 そうした意味では、金融という機能によってあるべき方向性に社会や経済の仕組みをシフトしていくというのは非常に有効だなというふうに感じておりまして、そういう意味では、今のそのESG投資、ESG金融というのは、これからの社会のありようを変えるべき非常に重要なファクターだなというふうに感じておりますけれども。 まずは大臣の、今私が申し上げたこの時代の潮流、そして今我々が直面をしている、特にCO2の排出から引き起こされるような環境の変化、持続可能性の危機、そうしたものの危機感、どのように感じていらっしゃるかというのを率直にお話をしていただければと思います。
○国務大臣(原田義昭君) 冒頭、二之湯議員から、明治以降、日本の近代化が進む過程で、政治、経済、また人の気持ちがどう変わってきたかということは、短い言葉でありましたけれども、しっかり御報告いただいたところであります。 まさに昔は、地球も環境も全て無限であると、こういう時代が長く続いたところでありますけれども、まさに私は、二十年、三十年、特に日本が高度成長を進め、また世界の経済大国に名前を上げてきた、そういう時期からやっぱり少し世界も社会も有限であるということを思い至るようになったのではないかと、こう思っております。政治政策的には、まさにその環境の問題が最もそういう意味で私どもはやっぱり思いを致さなきゃいかぬ、そういう感じがいたします。 ただいま議員からESG金融の話が出されたところでありますけれども、かつて企業にとって環境対策は専らコスト要因と、外部不経済だというふうに認識されていましたけれども、現在はむしろ企業の競争力を高める源泉として受け止められており、環境と成長の好循環こそが大事であると、こういう考えがようやくにして広まり始めたと思っております。 経済の血流である金融にESG、特にE、環境の視点を組み込むことで環境に配慮した取組を促進していくことは世界の大きな潮流であり、SDGsやパリ協定の目標の達成に向けて不可欠な手法であると、こういうふうに認識をされています。 我が国においてもESG金融は拡大しつつありますが、まだまだ十分世界の流れにキャッチアップしていないのが現状でございます。更なる主流化に向けて、全力でまた政府として後押しをしなければならない。 先月には金融業界のトップが一堂に会するESG金融のハイレベルパネルを開催したところでありますし、また引き続き、二百六十九の国内金融関係の企業が集まって、それから民間の団体でありますけれども、二十一世紀金融行動原則というものを立ち上げまして、その中で七つの大きな目標というものを出したところであります。 ESG金融は脱炭素で持続可能な社会へ移行していくためのキードライバーとなるものであって、今後とも環境省が率先して旗振り役となってその更なる拡大に向けて努力していきたい、こう思っております。
○二之湯武史君 今お話しいただきましたように、かつては環境はコストであったと、そういうふうに思います。外部不経済をいかに企業は対応するか、追加のエクストラコストとして企業からすると対応していたと。それが、それをリスクと言うならば、リスクではなくてこれからそれがチャンスになっていくと、こういうことだと思います。 それはそのとおりなんですけれども、それが、じゃ、本当にそういう感覚、そういう意識を持って例えば経営に当たっている企業の経営者が果たしてどれぐらい本当におられるのかなということは、率直に言って私、大変疑問視をしております。 統計によりますと、世界のESG市場というのが今二十二・九兆ドル規模、世界ではですね。日本では二・一兆ドル規模だと、こういう統計もあるんですけれども、その質というのは本当にどうなのかなと。 例えば、日本の社会にはなぜかこれ伝統的に、日本の企業は、環境に配慮しているのは恐らくかなり配慮しているんだというような何か過剰評価が私はあるんじゃないかなとか、三方よしとかいう言葉があります、社会よし、売手、買手、世間ですか、そういうような昔からの商売心得みたいなものもあって、何か環境対策というのは日本が世界で最先端だぐらいのことを思っている方々多いと思いますよ、実際。 しかし、例えば先般、例のカフェチェーンがマイクロプラスチックの問題でストローを使わないと、プラスチックのですね、そうしたことを訴えましたけれども、なぜああいう動きがこの日本のビジネスの世界から出てこないんだろうかとか、そういうことが出てくればすぐ追随するんですけれども、そうしたやっぱりファーストペンギンに全然なれないわけでありますし、ESG市場、二・一兆ドルということなんですけれども、本当にその中身というのはどのようなものなのかなと。一国民として、日本の企業がそうした環境をキーワードに行動変容している、社会の例えば消費行動を変えるだけのイニシアチブを取っているというような実感は、正直、多くの方は持っていないんじゃないかなというふうに思うんですけれども。 これは、政官民それぞれにイニシアチブがやや足りないという現状かもしれませんが、今の私のこの感覚、肌感覚、日本のいわゆる経済界、若しくは環境省含めた行政、政府に、本当にそうしたイニシアチブを持って、今大臣がおっしゃったように、ESGというのは本当に最重要課題だとして取り組んでいる実態と、そしてこれからに対する思い、情熱ですね、これもう一回聞かせていただきたいなと思うんです。
○国務大臣(原田義昭君) 実は、ただいまの議員のお話を聞いていまして、まさに私どもも反省をしなきゃならないことがたくさんあると、そんな感じがいたします。 日本人はえてして、お互いの善行に対してはお互い褒め合うというか、よくやったと。確かにストローのことも、これ自体はいいことなんですけど、じゃ、それが本当に海洋プラスチック削減にどれだけの影響になるかというと、そんなに大きなあれはありません。むしろ、海洋プラスチックの本当の意味の削減は、例えば海の中にある漁網、漁業者の漁網なんかがやっぱり圧倒的なウエートを占めているということも、最近、今勉強の過程で感じるところであります。 要するに、その目的のためには何をしっかり対応すべきかというようなことも含めて、私ども、今議員がおっしゃったようなことで、そういう観点からすると、今ESGも何となくやり始めたと、今申し上げましたように、大きな組織をつくってやや始めたばかりでありますけど、ただ、世界中は実はもう、先ほど金額についても御指摘ありましたけど、大体世界のこのESGマーケットというのは二千三百億円レベルであります。(発言する者あり)兆円、失礼。ところが、日本はその十分の一になるかならないかということでありますから、やっぱり経済力からすればもっともっとマーケット広がってしかるべきだと、こんなふうな感じがします。 ただ、その中身はどうかというと、正直言ってまだまだ十分私どもも分析、解析をしておりませんで、組織はそれなりにつくっておりますけど、またその中でいかに運用するか。特に、環境政策というのは、国が、行政がこれをすべきだ、地球温暖化をこう抑えるべきだということは議論されておりますけど、何といってもやっぱりやっていただくのは、実際の民間業者といいますか、民間の方々の助けなくしてできないわけであります。 ただ、彼らがどういう形でそれを突っ込んでやれるかということについては、まだまだ私どもも十分な解析もしておりませんし、また、皆さん方にそれを具体的に依頼をする、頼むという立場には十分なっていないのも事実でありますから、今議員がおっしゃったように、私どもも数々のそのプロセスにおいてそのことを更に進化させていかなければならないなと、こう思っているところであります。 六月のG20といって、私どもも直前のその目標を掲げながら、その一つ一つに、単なる抽象論ではなくて、やっぱりその具体論をしっかりまたフォローさせるように努力したいと、こう思っております。
○二之湯武史君 大臣から非常に率直な思いを言っていただきましたし、そのとおりだというふうに思います。 例えば、さっきのプラスチックのストローにしても、おっしゃるとおりに実際の効果というのはどうなのかなと思いますし、ただ、要は、もう一つこの論点に上げたいのはやっぱりその戦略性というところだと思うんですよね。そういうことを、要は、実際のボリュームはどうかは別にして、非常に、何といいますか、消費者に対する影響力の大きい行動変容だと思います。コーヒーでプラスチックストロー使わないという身近にできることで、かつ非常に多くの人にアクセスできる。実際はもっと業務ベースで、BツーBのレベルでプラスチックのことはやらないと、恐らく海洋プラスチックの問題なんというのは本当に微々たるものにしかすぎないと思いますけれども。 私、そのESG投資というのも何かそういうものだと実は思っておりまして、これ、国際金融の関係者ともしゃべっていましても、当然、表面的には非常に高尚な、高邁な理念であります。一方で、このESG投資というものは今ヨーロッパがアメリカをしのいでいる勢いでございますけれども、実際、今の金融の世界でいえば、やっぱりウォールストリートからいかにその金融の覇権をヨーロッパがもう一回取り戻すかという観点の中で、これからの二十一世紀の潮流を踏まえてこうしたESGの拠点はヨーロッパなんだと、こういうことによって、シティーだとか若しくは大陸の方のその金融センターの機能を強化しようと、こういうやっぱり二本立てで、実質と、そしてその表面的な非常に、表に出てくる非常に高邁な理念と。 こういうやっぱりしたたかさというのがヨーロッパにはまだまだあるなという意味では、アメリカから始まったそのストローの話、またヨーロッパから始まっているそのESGの話、これは非常にその実態と戦略の組合せで、やっぱりこうした部分が日本弱いなというところは本当にこれは率直に認めなきゃいけないと思いますし、そうした部分でのイニシアチブを、じゃ、どこが今、日本のセクターの中で取れるのかと考えたときに、率直に申し上げて日本の民間は非常に感度が鈍いというふうに私は思います。 そして、まだまだ国内、内需型の企業が多いわけでありまして、そうした世界的なこのビジネスの慣習にいまいち、本当に当事者意識を持ってそれに対して乗るどころか能動的に仕掛けようという企業がまだまだ少ないというふうに思いますので、こういうセクターに関してはやっぱり政治がビジョンを示して、そして時には半ば強引に民間を引き連れていくぐらいの、そうした強力なリーダーシップを持った政治というものがこの世界には必要なんじゃないかということを改めて申し上げておきます。 例えば、このRE一〇〇というのがありますよね、再生可能エネルギー一〇〇%。こうしたものも、別にそれ、国がやれと言ってやっているわけじゃないわけですね。この枠組み自体は、イギリスに本部を置くNPOが、民間の団体がその母体となって企業のそうしたものを評価したり認定したりしているわけで、例えばアップルとかマイクロソフトと言われるような、GAFAと言われるような新興の、しかし売上高でいえばもう三十兆、四十兆円という規模の企業でも、もう例えばREは九五パーとか一〇〇パーという水準で達成しているわけですね。それをこれからはサプライチェーンまで適用していくというふうになりますと、当然、日本のハイテク企業でもこうした企業に納入している企業があります。そうしたところが、じゃ、RE一〇〇に本当に対応できるのか、そういうことを考えると、この国内の企業の行動変容をもっと促していくという必要が、私は、この成長戦略上も、若しくは日本のこの安全保障上も僕は不可欠だと思うんですね。 そうした世界的なこの流れに対して、やはり先ほど大臣がおっしゃったように、政治の方がリーダーシップをしっかり果たしていくと。今はまだまだその精査は十分じゃないかもしれない、またそうした部分については不十分なところがあると率直にお認めになりましたし、これからG20等々の国際会議の場でリーダーシップ、イニシアチブを発揮していくという決意もおっしゃいましたけれども、改めて、こうした民間におけるこの自主規制の中でもまだまだ日本企業が遅れているということについて、環境省なり、また大臣なりがリーダーシップを果たしていくという意味での決意だとかビジョンというのをお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) 今議員がおっしゃるように、RE一〇〇というのはこれ極めて象徴的な活動だと思っております。民間企業が自分で手を挙げて、自らの企業のグループでは少なくとも一切炭素由来のものは使わないという宣言を内外にするということで、宣言を外にするということは、当然のことながら自らに厳しい自律を申し出るということであります。 日本ではまだまだ十数社しかそういうのに手を挙げた社がないということでありまして、実はこの下地は私の前の中川前大臣がしっかりまたつくっていただきましたので、私はそれに付け加えて、環境省自身がいずれ近いうちにはRE一〇〇への宣言をしようというぐらいのつもりでおります。 また、あわせて、実は最近GAFAのある社が私どもの方に来まして、そして自分たちのグループ、これからについてはもうそれを断固として推進するんだと、こういうことをわざわざ宣言をしに来たわけであります。日本の企業、産業グループもまたそれに倣うぐらいのあれをしていただきたいなと、こう改めて思うわけであります。様々なそういう活動を通じまして、私、また私どももしっかりと他国に負けないような活動を進めていきたいなと、こう思っております。 むしろ、先ほど、いろんなアイデア、またそのインピタスにつきましても産業界からなかなか積極的なあれが出てこないのも、日本の風土もありますが、事実であります。これは当然、政府主導でやる部分と、また議員の皆さんから様々な御意見、またアドバイスをいただければ、私どももそれを倣いながらそれを具体化するというふうに動きたいと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
○二之湯武史君 今も非常に率直な御答弁をいただきましたので、よろしくお願いいたします。 何回も申し上げますが、このESG社会の実現に向けてのドライブをどこがエンジンを踏むのかということについては、やはりそれぞれの国の民意なり、また社会の構造、文化というのはあると思いますが、やっぱり日本の場合は民間が弱いなというふうに率直に思います。ですので、この政治、特に大臣の個人的なリーダーシップというのは非常にやっぱり日本の場合は重要だと思いますので、重ね重ねそこについてお願いを申し上げたいと思います。 先日もこうしたESGについて、日本では旗振り役をしていただいているGPIFの水野さんとも定期的に意見を交換させていただく機会を持っているんですけれども、先日こういう話をされていました。よく国際的な会議に出て、それぞれの政府の代表であったり、また今、GPIFのような非常に大きなアセットオーナーが意見を表明する場があると。そういう際に、日本の政府なりそうした機関投資家というのは非常に現実的、目標が全然野心的じゃないと。これは国内的にも、非常に我々現実的な民族ですから、ともすれば、何年に何をします、何年に何割やります、何年に何%削減しますみたいなことを言うとそれはもうコミットメントになっちゃって、それは本当にできるのかみたいな現実的な追跡が始まっちゃうと。 どうしてもそうした大きな夢を描いてビジョンを発表するというような文化がなかなかないというのは多少考慮しなきゃいけませんが、彼がいわく、トリップとジャーニーの違いだということを言うわけですね。トリップというのは、もう全部の行程が決まっているわけです。何月何日、何時何分ののぞみ何号で東京駅を出て、何時何分に京都駅着、そこから徒歩何分で京都駅八条口から何とか観光バスに乗ってとか、そういう世界がこれトリップだと。一方で、ジャーニーというのはもう少し漠としたもので、例えば二週間バリに行きますみたいな感じでその先はもう、要は、そこ行ってからどういうことが起こるか分からないし、何が起こるか分からないし、それはそのときに決めてみようと。よく英語圏の人がホワッツ・ゴーイング・オンと言いますけど、何が起こるか見てみようじゃないかと、こういう世界だというふうに私は思っています。 やはり国際会議においては、このジャーニーを示さないと野心的な目標にならないと思います。それは、二〇三〇年、四〇年に例えば八〇パー削減しますと言われても、じゃ、今どういう技術で例えばその資金の裏付けはとか言われると、それはないんです。ないのかもしれませんが、しかし、世界における野心的な目標というのはそういうものだと私は思っております。 ですので、これは官民問わずですけれども、日本のリーダーというのは、やっぱりトリップの発想で非常に具体的な工程を示したがると。これについてはやはりなかなか日本が世界から評価されない部分の一つ。やはり夢やビジョンを描くことがこの三十年国内でないのはそういう部分も実はあって、そうした国内の社会状況、政治状況の影響で余りにもそういうことを、影響を政治家が受け過ぎて、海外に行っても全くそのトリップの話をしてしまうというようなことを彼は指摘をしておりました。私も全くそのとおりだなというふうに思います。 特に、このCO2の排出でありますとか、若しくはこういうESGの問題でありますとか、このRE一〇〇とかいうのも、これはなかなか、今の技術とかそういうものを考えれば、それは、これだけ一〇〇パーですよとか言うことはそれは日本の企業からしたら言いにくいでしょうけれども、こうした部分をややおおらかに、そして野心的にそういうものを発表していくという文化も、これはやっぱり政が、官じゃないです、政治がリーダーシップを持ってそういうメッセージを積極的に発信していくと。 突っ込まれれば、今みたいに、いや、そういう、世界では要はジャーニー的発想で、それはまずゴールを決めるんだと、ゴールを決めてから、じゃ、それについてどうしていくかということは考えるんだと、こういうコミュニケーションをしていただいて、何かそういう日本の社会から世界に対して夢のある、また非常に野心的な目標を出すというのは非常に僕は重要だというふうに思うんですけれども、大臣、いかがお考えですか。
○国務大臣(原田義昭君) 大変示唆的なお話であります。日本人の特性の中に、ジャーニーよりもトリップだと。それゆえに、諸外国から、日本が言ったことは大体もう間違いなく守ってくれる、それだけの信頼感にもつながっているんだと思いますけど。 しかし、今お話しのように、官と政というのは多少また違いがありますけど、少なくとも政の側は是非また野心的な意見を、考えをどんどん出していただき、また、私どももまたそれを踏まえて、官の側としてやっぱりできるだけその考えを実現していくという努力をしなきゃいけないな、こう思っております。 大いに示唆あるアドバイスをありがとうございました。
○二之湯武史君 その一番の最も直近のプレゼンの場がG20だというふうに思っていますので、そこに向けてやっぱり何らかのメッセージを日本発で出していただくと。 そしてもう一つは、先ほどから申し上げていますように、RE一〇〇でありますとか、またこの企業行動、SBTですか、こうしたものも含めて全てこれ民間発でございますから、やっぱり民間から日本発のそうしたスタンダード、特に元来、伝統的に日本が元々強いと言われていた環境分野ですから、それと金融の組合せということがESGですけれども、そうしたこともやっぱり官と民がしっかりと連携をして、それについてもやっぱり野心的な日本発のスタンダードを出していくんだと、そういう力強い大臣のリーダーシップをこれからも御期待を申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○宮沢由佳君 立憲民主党・民友会・希望の会の宮沢由佳です。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、三月十八日付け新聞報道について伺います。 原田大臣は、三月十八日付けの朝日新聞の報道、環境省、記述がないのに引用について御存じでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) 同日、事務方から報告を受けて承知をしておるところでございます。
○宮沢由佳君 環境省ホームページにもおわびと訂正が掲載されましたが、どのような内容でしょうか。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 環境省では、三月七日に、ホームページにおきまして、委員御指摘のありましたおわびとともに正誤表を掲載し、報告書を訂正させていただいたところでございます。 その主たる訂正の内容でございますが、当初出典と表記いたしました文献には統計の判断に使用される相関係数に基づく相関関係の説明が掲載されておりましたところ、報告書では、相関関係を説明する際に用いられる決定係数、これは相関係数を自乗したものでございます、これを使用したことにより記載が文献の直接的な引用とならなくなっていたため、表記の方法を改めたものでございます。 具体的に申し上げますと、当初出典として文献名を記載しておりました箇所につきまして、当該文献を基に作成し、相関係数を自乗し、決定係数に変換したと、こう適切な表現に改めたところでございます。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 出典について、改訂版社会調査の基礎、日本放送出版協会、百二十五ページを基に作成とありますが、基に作成したのは誰でしょうか、統計学者でしょうか。
○政府参考人(正田寛君) 環境省におきましては、平成二十五年度から二十九年度まで、犬猫幼齢個体を親兄弟から引き離す理想的な時期に関する調査を実施してまいりました。御指摘ございました平成二十九年度の調査につきましては、麻布大学に請負業務として発注したものでございます。 当該報告書につきましては、麻布大学が作成した調査結果につきまして環境省において確認し、報告書として取りまとめられたものでございます。
○宮沢由佳君 今回の誤りと訂正によってどのような影響があるのでしょうか。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 先ほど御説明いたしましたとおり、主たる訂正の内容は、参考にいたしました文献の名称を記載した箇所につきまして、直接的な引用でないものを出典と表記した点を改めたものでございます。 この報告書に基づきまして検討いただきました評価検討委員会でございますが、この評価報告書におきまして、決定係数の値が非常に小さい値だったことに加えまして、他の解析結果、例えば問題行動のスコアが高い個体では有意差が出なかった、こういった結果がございます。こういったことの結果も踏まえまして、総合的に判断して結論を出していただいたものでございます。 したがいまして、今回のその出典文書に係ります訂正によりまして、幼齢犬猫を親兄弟から引き離す日齢と問題行動の発生との関係性は証明されなかったとする検討会の結論に変更が生じるものではございません。
○宮沢由佳君 こういったことがあると、何か意図的なことでもあるんではないかと臆測する方もいると思います。 そもそも環境省の統計、資料が適正なのか、疑問を付されている大問題です。予算委員会等で統計に対する政府の姿勢が厳しく問われているのに、とても残念です。 大臣の御所見はいかがでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) ただいまのやり取りを聞いていただきましても分かるように、環境省が実施した当該調査業務の報告書に誤りがあったことは遺憾に思っているところでございます。 事務方に対しては、今後このような誤りが起こらないように、また、仮に誤りが見付かった場合には速やかに訂正と公表を行うようにして、適正な業務執行の徹底について指示をしたところでございます。
○宮沢由佳君 今後、統計や資料の信頼回復にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 立憲民主党は、今回の一連の統計不正問題により、我が国そのものへの国際社会からの信頼が根底から揺らぎかねない事態に陥っています、この状況を抜本的に改善し、統計行政の信頼を回復し、効果的な再発防止策を講じるために、統計行政への信頼回復に向けた緊急提言案を取りまとめました。今後、法案化に向けて検討してまいりたいと思っております。 次の質問に参ります。 鳥獣被害対策について、環境省、農林水産省に伺いたいと思います。 三十一年度予算の説明と両省に予算が分かれている理由、どのように振り分けているのか、その基準についてお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 鳥獣対策予算につきましては、まず、環境省におきましては、都道府県が広域的な視点からニホンジカ、イノシシの生息数を減少させる必要がある地域を抽出し集中的に捕獲するための取組について、交付金により支援をすることとしているところでございます。 一方、農水省におきましては、農林水産被害の防止の観点から、主に市町村の取り組む鳥獣による農林水産被害対策の取組を交付金等により支援をしているところでございます。
○宮沢由佳君 両方に鳥獣対策があって、なかなかこれ、どちらのものがどちらで使われるのかというのが非常に私も見比べてよく分からなかったものですから、質問させていただきました。 環境省の目標数値と進捗状況、達成見込みについて伺えますでしょうか。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 ニホンジカやイノシシ等につきましては、急速な生息数の増加と生息分布の拡大に伴いまして、生態系、農林業等への被害が深刻な状況となっております。こうした状況を踏まえまして、環境省では、農林水産省とともに、抜本的な鳥獣捕獲強化対策といたしまして、ニホンジカ、イノシシについて、平成二十三年度を基準年として、その生息数を二〇二三年度までに半減する目標を設定してございます。 平成二十九年度、ニホンジカ、イノシシの捕獲数、これ速報値でございますが、それぞれ六十一万頭、五十五万頭となっておりまして、捕獲強化に伴う基準年でございます平成二十三年度の四十二万頭、三十九万頭からは大きく増獲をしているところでございます。また、平成二十八年度末時点のニホンジカ、イノシシの推定個体数でございますが、それぞれ平成二十七年度から継続して減少傾向を示しております。 この半減目標の達成に向けてでございますが、捕獲率、これは前年度の推定個体数に対する当該年度の捕獲数の割合を示すものでございますが、この捕獲率で申し上げますと、平成二十九年度比でニホンジカでは約一・四倍、イノシシではほぼ同水準の捕獲率の確保が必要と見込んでおります。このため、農林水産省及び都道府県等の関係者と協力をしながら更なる捕獲強化を図ってまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 達成見込みについて、達成できるのでしょうか、伺いたいと思います。
○政府参考人(正田寛君) 今申し上げましたとおり、更なる捕獲対策の強化が必要だと考えてございます。 その中で、環境省におきましては、平成二十六年に法改正を行い、指定管理鳥獣捕獲等事業を創設いたしまして、都道府県に対する交付金の支援を行っておるところでございます。三十一年度予算案におきましては、指定管理鳥獣捕獲等事業交付金事業につきまして五億円を計上させていただいております。先般成立いたしました平成三十年度二次補正十一億円と合わせまして、総額十六億円として対策を講じてまいりたいと思っております。 さらに、この三十一年度の交付金事業におきましては、都道府県による捕獲事業への支援のほか、その調査でございますとか捕獲技術の開発、人材育成を支援するほか、ジビエ利用拡大に向けました市場による捕獲への経費補助を行ってまいりたいと考えてございます。 これら対策を講じまして、関係者と協力をいたしまして半減目標達成に向けて更なる努力をしてまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 多種多様な対策を講じて半減に向かって進んで努力されるということで、是非こちらの方よろしくお願いします。 山梨県においても、森林に近い家庭においては、家に三メートルくらいの網を張り巡らさないと、家で、敷地内に入ってきて鹿が暴れるということで、大変いろいろな問題も起きております。 課題について伺います。 例えば、数は減少傾向に今転じたということで大変いいことなんですけれども、数は減っているのに、動物と自動車、電車との事故件数が増えているようです。温暖化等の関連があるのかと思いますけれども、環境省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 環境省では、全国におけるニホンジカ、イノシシの分布域につきまして定期的に調査を行っております。この中で、昭和五十三年から平成二十六年の三年間でそれぞれ、ニホンジカは二・五倍、イノシシは一・七倍と分布域が拡大してございます。事故等につきましての統計につきまして直接把握しておりませんが、このような分布域の拡大に伴いまして市街地周辺の野生鳥獣被害が増加している可能性が専門家等から指摘されているところでございます。 この分布拡大の要因といたしましては、地球温暖化に伴う積雪量の減少により越冬可能な地域が増加したことでございますとか、耕作放棄地が拡大したことでございますとか、狩猟者が減少してきたこと、こういったことが考えられるところでございます。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 耕作放棄地が増えたこと、また、地球の温暖化によって越冬しないで下りてくるということも非常に問題になっているという御説明がございましたけれども、また、この問題は地域差もかなりあると思います。この地域差に必要な対策、例えば自治体と連携をしてどのように対策を行っているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、かなり地域差がある課題でございます。環境省におきましては平成二十九年度に、都道府県が鳥獣の対策等の方針を定める計画でございますが、これを第二種特定鳥獣管理計画と呼んでございますが、これにつきましてレビューを行い、課題の抽出を行ったところでございます。その結果、ニホンジカ、イノシシにつきましては地域ごとに状況や対策の進捗が異なるため、被害状況、生息密度、捕獲体制等の地域の実情に応じた対策の実施の必要性が課題として挙げられたところでございます。 こうした状況を踏まえまして、対策の不十分な点を明らかにして改善を図ることでより地域の実情に応じた対策が進むよう、現在、都道府県が第二種特定鳥獣管理計画を作成する際の技術的な指針となりますガイドラインの修正を行っておるところでございます。 今後、環境省におきましては、この修正いたしましたガイドラインを用いて、技術的な研修等を通じながら、地域の実情に応じた対策の実施が進むよう都道府県を指導してまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 この一部の自治体だけでは対応できないことを広域的に、また事業体もつくって、協議体もつくってこれから対応していくということがこの新年度予算に盛り込まれているのをとても心強く思っております。地元のNPOや環境団体と密に連携を取って、地域に根差した鳥獣被害対策を行っていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 では、次の質問に行きたいと思います。 温暖化対策と国産材活用拡大についてということで、資料の一を御覧ください。 こちらは、花粉症の対策、林業不振が壁というもので、今ここにいらっしゃる委員、また皆さんの中にも花粉症に大変悩んでいらっしゃる方は年々増えていると思っておりますが、そもそも国産木材の活用拡大は温暖化対策に資するかという点について環境省に伺いたいと思います。
○政府参考人(森下哲君) お答えいたします。 木材は再生産可能であり、また炭素を貯蔵できることから、その積極的な利用を図ることは、化石燃料の使用量を抑制し、二酸化炭素の排出抑制に資するものでございます。また、国産木材の積極的な利用は持続可能な森林経営の推進にも寄与することから、将来にわたる森林による二酸化炭素吸収量の確保にもつながるということでございます。そのため、地球温暖化対策計画においても、地球温暖化対策に資する施策として木材利用の推進を位置付けております。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 この新聞記事によりますと、杉の新品種、つまり花粉症にならない品種への植え替えを進めていきたい、一方で、なかなか国産木材の活用が拡大できない、それには林業の不振が壁となっているというお話なんですけれども、是非、林業がもっともっと活発化して、国産材の杉が、杉の品種、新品種に置き換わっていくと花粉症もどんどん減少していくのではないかと期待をしたいところなんですけれども、この件に関して林野庁の見解を伺いたいと思います。お願いします。
○政府参考人(本郷浩二君) お答え申し上げます。 杉花粉症は国民の三割が罹患していると言われておりまして、社会的、経済的にも大変大きな影響を及ぼしていると認識しております。政府を挙げて対応すべき重大な課題でございます。 このため、農林水産省では、花粉発生源対策として、花粉を大量に飛散させる杉等の人工林の伐採と併せて、伐採跡地への花粉の少ない苗木の植栽を進めているところでございます。そのためには、切って使って植えるという循環を進めていかなければならないというふうに考えております。 国産木材活用の拡大をすることに当たりまして、住宅においては、横架材、羽柄材や国産木材ツーバイフォー部材等に関する部材開発、普及や、国産木材の安定供給体制の構築による外材からの代替、中大規模木造建築物等については、それに活用可能な木質耐火部材やCLTの利用促進による他資材からの代替、民間企業のネットワーク構築による木材利用の情報共有の促進、木質バイオマスのエネルギー利用、木の良さや価値を実感できる木材製品の情報発信や木育などの普及啓発などの施策に取り組んでいるところでございます。 こうした施策の推進により、新たな木材需要をつくり出し、国産木材の需要拡大に取り組んでまいり、林業の成長産業に向けて努力してまいりたいと考えております。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 その施策が加速度的に広がって、山梨県も森林がたくさんあるんですけれども、なかなかこの林業が足踏みをしているという、日本全体的にそういった課題があるとは思うんですけれども、そもそも最大の課題は一体何でしょうか。
○政府参考人(本郷浩二君) 現状では、木材の利用が、森林が大きくなっている成長量というものに比べて伐採される量が少ない状況にございます。木材を利用することによって森林により手が入り、森林が活用されていかなければならないと思っておりますし、その森林の利用に収益が上がるようにしていかなければならないということで、生産あるいは加工、流通全ての分野における生産性を高めコストダウンを図る、そういうことが重要だというふうに考えております。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 国産材はまさに日本の大きな財産だと思います。これがしっかりと流通できるように、林野庁だけでは動かないものでもございます。各省庁、力を合わせて進めていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 では次に、汚染土の再利用計画について伺いたいと思います。 昨夜のニュースで、除染土八割再利用可能と環境省が試算したとありました。一方で、福島県内には抵抗感がたくさんあります。 そこで、まず、被災地の除染の状況についてお聞きしたいと思います。除染はどのくらい進んでいるでしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) お答え申し上げます。 除染につきましては、昨年三月までに、帰還困難区域を除きまして八県百市町村の全てで面的除染が完了しております。現在、帰還困難区域におけます特定復興再生拠点区域の除染につきまして、町や村が策定し国が認定した計画に沿いまして着実に実施しているところでございます。
○宮沢由佳君 今、帰還困難区域、山林の対応も含まれていましたでしょうか。もう一度お願いします。
○政府参考人(森山誠二君) 帰還困難区域におきましては、福島復興再生特別措置法に基づいて町や村が作成し、国が認定しました計画に沿いまして特定復興再生拠点区域の整備を進めることとされております。現在、双葉町、大熊町、浪江町、富岡町、飯舘村、葛尾村の六町村の計画が認定されておりまして、昨年十一月に葛尾村の除染工事に着手し、これにより全ての町村において除染を実施しているところでございます。 森林につきましては、二〇一六年三月に復興庁、農林水産省、環境省で取りまとめました福島の森林・林業の再生に向けた総合的な取組に基づきまして、環境省では住居等の近隣の森林の除染などを進めてきたところでございます。 以上でございます。
○宮沢由佳君 では、除染は全て帰還困難区域も山林も完了したということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) 帰還困難区域については現在着手したところでございまして、六町村の計画におきましては、避難指示解除の目標がそれぞれ二〇二〇年春頃から二〇二三年春頃までとされております。避難指示解除に向けて着実に除染を進めてまいります。 また、森林につきましては、二〇一九年度を目途に里山再生モデル事業の成果を関係省庁で連携し取りまとめることとしておりまして、その成果を、森林における除染についても適切な対策の実施に反映していけるように努めてまいります。
○宮沢由佳君 次に、汚染土の処分について伺います。 県外の最終処分先の検討状況について教えてください。
○政府参考人(森山誠二君) 福島県内におけます除染等の措置により生じました除去土壌等につきましては、中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外最終処分を完了するために必要な措置を講ずるとされております。最終処分量を低減するため、除去土壌等の減容、再生利用を進めることとしております。 そのため、除去土壌に関する減容処理技術の開発、再生利用の推進等の中長期的な方針としまして、二〇一六年四月に、中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略及び工程表を取りまとめたところでございます。 まずは、これに基づきまして、除去土壌等の処理技術の開発、再生利用の推進などの取組を着実に前進させてまいります。
○宮沢由佳君 最終処分とは汚染土をどのように処理するのでしょうか。将来にわたっての安全性の検証は進んでいますでしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) 除去土壌の最終処分につきましては、二〇一六年に技術開発戦略及び工程表を取りまとめ、これらに基づき取組を着実に進めております。その中で、除去土壌の再生利用実証事業を通じて安全性を確認するとともに、除去土壌等の処理技術の開発に取り組んでおるところでございます。 今後、技術開発の進捗状況や再生利用の将来見込みを踏まえ、最終処分場の構造、必要面積等につきまして一定の見通しを立て、その後、最終処分の具体案を検討することとしております。工程に沿いまして取組を着実に進めてまいります。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 汚染土の再利用に関して、八千ベクレルをメルクマール、つまり指標としていますが、科学的な根拠を教えてください。
○政府参考人(森山誠二君) 除去土壌の安全な利用に係る基本的考え方に沿いまして適正な管理の下で再生利用を実施することになりますが、施工中の作業者や周辺住民に対する追加被曝量が年間一ミリシーベルトを超えないことを条件としまして、追加被曝線量の評価結果から、用途ごとに再生資材中の放射性セシウムの濃度の上限を設定しております。 また、追加被曝量の更なる低減のため、施設の供用時におきまして、施設の利用者及び周辺住民の追加被曝量を年間〇・〇一ミリシーベルトを目指すことができるよう、適切な遮蔽などの措置を講じることとしております。
○宮沢由佳君 なぜ八千ベクレルとしたのかを伺いたいんですが、八千ベクレル以下で安全であれば例えば千ベクレルでも千五百ベクレルでもよいわけですが、念のためお伺いしますけれども、最初に汚染土の処分量、処理量ありきではないでしょうね。
○政府参考人(森山誠二君) 除去土壌の再生利用に際しましては、電離放射線障害防止規則等の適用対象になった場合、特別な管理が必要となるため、万一の場合も速やかに補修等の作業を実施できるよう、確実に適用対象外となる濃度であること及び放射線物質対処特措法におきまして指定廃棄物の指定の基準との整合も考慮し、設定したものでございます。 なお、一キログラム当たり八千ベクレルは上限でございまして、最終的には用途ごとに追加被曝の評価を行い、再生資材の放射能濃度を設定しております。
○宮沢由佳君 原子炉等規制法は再利用基準についてどう定めていますでしょうか。
○政府参考人(山田知穂君) 原子炉等規制法には再利用の基準というのはございませんけれども、クリアランス制度というのがございます。このクリアランス制度では、原子力施設で用いた資材等に含まれる放射性物質の放射能濃度が原子力規制委員会が定めた基準を超えない場合、核燃料物質によって汚染されたものでないものとして扱うためのものでございまして、原子力規制委員会は事業者による測定方法の認可や測定結果の確認を実施しているところでございます。 具体的なクリアランスの基準としましては、放射性セシウムについては、仮にセシウム137が単独で存在する場合について、一グラム当たり〇・一ベクレル、すなわち一キログラム当たり百ベクレルと定めているところでございます。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 瓦れきの再利用の基準値は幾らでしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) 内閣府原子力災害対策本部被災者支援チーム及び関係省庁は、アスファルト、コンクリート、金属類等につきまして、福島県内における公共事業における建設副産物の再利用等に関する当面の取扱いに関する基本的考え方についての通知を発出しております。 この通知におきましては、一つ目としまして、再資源化した資材が市場に流通する場合には、放射能濃度がキログラム当たり百ベクレル以下であることを確認すること、二つ目としまして、利用者、周辺居住者の追加被曝線量が年間〇・〇一ミリシーベルトになるように管理された状態で屋外において遮蔽効果を有する資材等を用いて利用する場合には、再資源化した資材の使用が可能であるとの考え方が示されております。
○宮沢由佳君 なぜ基準が幾つもあるのでしょうか。お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) 放射線防護の考え方の適用につきましては、それぞれ前提となります管理の方法等が異なり、数字だけの単純な比較は適当ではないと考えております。いわゆる原子炉等規制法上のクリアランス基準は、放射線による障害の防止に係る規制の枠組みから除外し、核燃料物質によって汚染されていないものとして取り扱うことができる基準でございます。 一方、例えば除去土壌の再生利用につきましては、再生資源化した土壌を対象に、一つ目、その利用先を管理主体や責任体制が明確となっている公共事業等に限定した上で、放射能濃度の限定、覆土による遮蔽、記録の作成、保管等の適正な管理の下で、十分な安全性を確保した上で利用することを前提としているものでございます。
○宮沢由佳君 再利用計画について、国民への周知をどのように図っているのでしょうか。また、再利用計画の課題は何でしょうか。
○政府参考人(森山誠二君) 再生利用の取組を進めるに当たりましては、国民の皆様の御理解が重要であると考えてございます。そのため、中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会や再生利用の実証事業等の情報を記者発表等によりマスコミに向け発信するとともに、環境省ウエブサイト等を通じ広く情報発信をしてきたところでございます。また、理解醸成に向けましたコミュニケーションの在り方や方法について有識者の先生方に御議論いただくとともに、理解醸成に関する実証事業を実施しており、これらの成果も活用していきたいと考えてございます。 引き続き、除去土壌の再生利用に対する国民の皆様の安心につながるよう、再生利用の必要性や放射線に係る安全性等につきまして丁寧な説明に努めながら再生利用を進めてまいりたいと考えてございます。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 科学的に安全性が実証されていると国が言っても、普通に暮らす国民には、放射線等の学術的知見に乏しく、また放射線は肉眼では見えませんし、感じることもできません。その上で、一方で基準は百ベクレル以下です、他方でこの用途だと八千ベクレル以下でも大丈夫ですと言われても、感じることができない以上、どうしても厳しい基準を適用するべきと考えるのが人情です。 科学者が科学的な安全性を検討し、国でその基準を採用したいのなら、なぜ安全なのか、国民の立場に立って説明し、どうしたら国民の不安を払拭できるのか検討を続けるべきだと思います。政府が選んだ科学者だけでなく、例えば与野党が推薦する科学者や環境NGOの専門家、環境団体や自治体、被災者を加えた形で安全性や課題を検討した後での結論であれば説得力も増すと思います。 原田大臣、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) ただいま説明しておりますように、前提となる管理の方法等が、原子炉等規制法上のクリアランス基準と除去土壌の再生利用の考え方は大分異なるようであります。あくまでも数字だけの単純な比較は適当でないというふうに考えているところでございます。 除去土壌の再生利用につきましては、現在、基本的考えを指針として、地元の皆様の御理解をいただきながら、実証事業等を通じて安全性の確認をしております。再生利用に対する国民の皆様の安心につながるよう、再生利用の必要性や放射線に係る安全性等について丁寧な説明に努めながら再生利用を進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 国民の不安に寄り添って、しっかりと不安を払拭できる政策を進めていただきたいと思います。 次に、辺野古への土砂投入について伺います。 先月の辺野古移設県民投票の結果を踏まえ、直ちに辺野古での基地建設工事を中断すべきと考えますが、今日は環境委員会の予算委嘱審査ですので、辺野古への基地移設に関連して環境保全の観点から伺いたいと思います。 辺野古の環境保全に関する予算額について、防衛省、お願いいたします。
○政府参考人(辰己昌良君) 普天間の代替施設の建設事業を進めるために必要な経費を計上しております。平成三十一年度予算案におきましては、契約ベースで約七百七億円、歳出ベースで約六百十一億円でございますが、このうち環境影響評価等に要する経費ですが、その内容としては事後調査や環境保全措置、これを行うための経費として、契約ベースで約三十四億円、歳出ベースで約三十七億円を現在の予算案に計上しているところでございます。
○宮沢由佳君 ありがとうございます。 資料の二を御覧ください。 昨日、ジュゴンが死亡したとの報道がありました。これについて、環境省、その後の調査で分かったことがあったら教えてください。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 一昨日、沖縄本島の西海岸にございます今帰仁村の漁港付近におきまして、死亡したジュゴン一頭が漂着しました。このジュゴンにつきましては、現在、今帰仁村において保管されております。昨日、関係者による確認が行われた結果、このジュゴンは雌であったとの報告を受けておりますが、その死亡原因は現時点では不明でございます。 今後、解剖等が行われる予定と聞いておりますが、現時点ではその日程等詳細は決まっていないものと承知しております。
○宮沢由佳君 時間が来ましたのでこれで終わりたいと思いますが、ジュゴンは一頭でもいなくなると大変危機的な状況になると以前の答弁でもございました。環境保護についてしっかり考えていただきながら、この基地建設の中断に向けて私も活動したいと思います。 ありがとうございました。
○柳田稔君 おはようございます。 今日は、まず、カーボンプライシングについて質問をさせてもらいたいと思うんです。 実は私、三十五年ぐらい前、製鉄会社に勤務しておりまして、今でも関係がありますので、このカーボンプライシングということについては実は関心がありまして、いろんなところからも話を聞かせてもらっております。話は聞くんですけれども、人によって受け止め方が若干違うんですね、これが。私は、このカーボンプライシングというのを聞くと、ああ、二酸化炭素に税金掛けるのか、課金するのかとすぐ思っちゃうんですけれども、ある人によると、そんなことじゃないですよと言う人もいるわけですよ。 まず、このカーボンプライシングというのはどういう理由でどういうところからこの発想が出てきたのか、ちょっと説明してもらえません。
○政府参考人(中井徳太郎君) お答え申し上げます。 カーボンプライシングにつきましては、まず、この気候変動問題への対応という世界的な課題の中で、我が国で申しますと二〇五〇年に八〇%を削減すると、こういう長期大幅削減を目指しておりますが、世界中そういう動きの中でございます。 そうした中で、従来の化石燃料に頼らない形での経済や社会の仕組みをつくると、こういうことを誘導する手法といたしまして炭素の排出に価格を付けると、こういう趣旨でこのカーボンプライシングというもの、具体的には、先生御指摘のような炭素税というのもございますし排出量取引というような手法もございますが、またあるいは企業の中での内部的な価格付けと、こういうようなこともございます。 様々な手法ございますが、そのカーボンプライシングと称する炭素への価格付けということで、その様々な主体に排出量削減のイノベーションを起こさせる、そういう趣旨のものとして現在世界で語られているものでございます。
○柳田稔君 まあ、温暖化ですよね。その一環として世界的に動き始めてますよと。おっしゃることはよく分かりますし、大変重要なことだなと。 先日も、広島の集中豪雨、質問させてもらいましたけれども、私自身は温暖化の一連の大きな問題の現れだと、そう捉えておりまして、やるべきことはやると、そういうふうに思っております。 このカーボンプライシングなんですけれども、世界各国で大体ほとんどの国は参加しているんですか。
○政府参考人(中井徳太郎君) 世界各国全体ということではまだございませんけれども、北欧でございますとか、またカナダ、アメリカの一部の州でございますとか、またアジアにおきましても韓国、中国と。このパリ協定という二〇一五年以降の文脈の中で各国で導入が進んできつつあるということの中で、私どもも検討課題であるというふうに考えてございます。
○柳田稔君 なぜ各国と聞いたかというと、日本だけの問題じゃないので聞いたんですけど。 アメリカはある州とおっしゃいましたよね、今。ある州、アメリカじゃないんだ。アメリカじゃないんだ。それともう一つ、中国もちゃんとやるというふうに表明をされているんですかね。
○政府参考人(中井徳太郎君) アメリカにおきましては、国という合衆国連邦政府ではございませんで、州政府ベースでの取組がもう既に導入しているという事例がございます。 また、中国につきましては、排出量取引というものを既に導入を発表いたしまして、実質的な運用を始めるというところでございます。
○柳田稔君 ということは、アメリカは州がやると。ということは、じゃ、アメリカ、たくさん州ありますよね。全ての州が参加しているということですか。
○政府参考人(中井徳太郎君) アメリカにつきましては、その州独自の制度といたしまして一部の州での導入が行われているということでございます。
○柳田稔君 ごめんね、事前通告していないことを聞いちゃって。 いや、いいんですよ。アメリカという国はでかい、大きいし、多分、二酸化炭素を一番出している国でもあるんだろうと。 で、ほとんどが入っているということ、そう理解していいんですか。それとも、ごく一部だけが入っているということ。
○政府参考人(中井徳太郎君) アメリカ全体の州の数からいいますと、一部ということになろうと思います。
○柳田稔君 ああ、そういうことなんだ。 ということは、アメリカ全体を見たとき余り協力的ではないと、そういう認識してもいいということですよね、駄目。
○政府参考人(中井徳太郎君) 私ども、アメリカ政府としての温暖化へのいろいろ、パリ協定のこれ脱退方針とか、そういう文脈の中でも、言わば問題意識の高い州におきましてこれをしっかりと導入しているということを重く受け止めているところでございます。
○柳田稔君 とすると、じゃ、あるアメリカの州は関心はありませんと、日本は一生懸命やりますと。場合によっては、二酸化炭素の排出量に対して税金か課金か分かりませんけれども何かの負担をお願いしますとなると、また別途の関税掛かりませんか、これ。掛かる。関税と似ていますよね。アメリカのあるところはこのカーボンプライシングは一切掛かりませんと、ところが日本は真面目に取り組んで掛かりますというと、競争力、大分差が出ますよね。それはしようがないことなんですか。
○政府参考人(中井徳太郎君) カーボンプライシングのその導入の意義につきましては、先ほども御説明させていただきましたように、言わば脱炭素化ということを、その削減を促すイノベーションのツールであるということで有効であるという考え方がございますけど、委員御指摘のとおりに、その導入に際しましていろいろなまだらな対応が経済界にありますと、国境調整でございますとかいろいろな負担の関係がそれが適正なのかというような議論があるところでございまして、現在、中央環境審議会の小委員会という形で、このカーボンプライシングの活用の可能性につきまして、そのような実際の産業界の委員にも御参画いただきながらいろいろな問題点も挙げていただき、それらの御懸念へどういう対応があり得るかと、こういうことも含めた議論をしておるというところでございます。
○柳田稔君 もう一つ別な角度からちょっと質問させてください。 政府全体としては、この環境問題、カーボンプライシングの問題、これ環境省だけの問題なんですか。
○政府参考人(中井徳太郎君) 環境問題、特にこの温暖化につきましては経済社会全般に影響があるというところで、環境省が気候変動対策につきましての政府の所管官庁であるという任務を負っておると認識をしておりますけれども、これは政府全体での検討が必要ということでございます。
○柳田稔君 そう、政府全体なんだけど、関係ない役所もありますよね。主にどこの省庁がやっていらっしゃるんですか。
○政府参考人(中井徳太郎君) 現在、このカーボンプライシングの検討につきましては、今、先ほど御説明させていただきましたように、政府の中では中央環境審議会小委員会という形で、これ、環境省が所管します政府の審議会で、ステークホルダーである産業界を始め専門家、自治体の関係者にも入っていただいて検討しておるというところでございます。
○柳田稔君 要は経産省も入っているということでしょう。
○政府参考人(中井徳太郎君) 小委員会自体の事務所掌は環境省でございまして、ただ、検討の場には産業界の観点を代表する産業界の委員にも幅広く入っていただいておるということでございます。
○柳田稔君 ええ、いいんですよ、いろんな意見聞いてもらうと。 経産省というのは役所としては余り関与していないということですか、じゃ。役所としてよ。
○政府参考人(中井徳太郎君) 経済産業省の方で今カーボンプライシングについての検討の場があるという状況ではございません。
○柳田稔君 なぜこんな質問をしているかというと、なかなか難しい問題になっているんだなという実感があるんですよ。 実は、経産省にも実は昨日行ってきたので、大臣にも会っていろいろ意見交換をしてきたんですよ。そのときに、ああ、経産省の考えはこうなんだなと、で、環境省の考えはこうなんだなと。向かう方向は一緒なんですよね、温暖化というのは。ただ、だんだん具体的になってきたらちょっとずつ違ってきているのかなというニュアンスを私、取ったもので。そのことをちょっと理解してもらっておかないと、今後いろんな動きが出るわけですよね。 今、先ほど言ったように、小委員会でも議論をしていますと。そのうち答え出さないといけないわけですよね。質問のレクのときに来た人に聞いたら、今審議中ですと。議論中ですから、何も決まっていませんし、何も出ていませんよと言われたんですが、いつの時期か決めないといけませんよね。決めて、そして公表しないといけない、公表したら実施しないといけないというのは当たり前の話で。 とすると、いつ、じゃ、この見直しの答えを出すんだろうかという疑問が出るんですけど、いつ頃なんでしょうか。
○政府参考人(中井徳太郎君) 今、中央環境審議会の小委員会を昨年六月に設置して、産業界の委員も交えたいろんな方々の御意見を聞きながら現在まだ審議中というところでございまして、今のこの時点でちょっといつということはお答えできませんが、検討を速やかに進めたいという気持ちは持ってございます。
○柳田稔君 予算の説明資料を見ると、地球温暖化対策計画の見直し時期を目途として制度の案を検討するというのがありますよね。これは関係ないという、カーボンプライシングとは全然関係ないということなんですか。
○政府参考人(中井徳太郎君) 予算事業といたしまして、環境省におきましては先生御指摘のカーボンプライシング導入可能性調査事業ということを使わせていただきまして、先ほどから御説明させていただいております中央環境審議会の小委員会の検討のいろいろ検討経費という形でやらせておりまして、その前には有識者の方の検討会という形の報告にもまとめていただいておるというところであります。 私ども、この温暖化については、大変、パリ協定という文脈の中で喫緊の課題であると思っておりまして、環境省の気持ちとしては、常にこれ、なるべく早く何事も具体的な話をいろいろまとめていきたいと、政府の中でもそういうふうな働きかけをしていきたいと、こういう思いで行政をやらせていただいているというところは御理解賜ればと思います。
○柳田稔君 御理解しているんです。なぜなら、さっき言いましたように、広島県、集中豪雨があったので、ああ、これは温暖化どうにかしないといけないなと、重要な課題だなと、それは認識をしているんですよ。ただ、冒頭言いましたように、私も鉄鋼会社に勤めたりしていまして、産業というのはそっちの観点から見たときに一体どうなんだろうかなという疑問があったので質問しているんですけれども。 何年か前でしたけど、炭素税というのを導入しましたよね。あのときは、導入しますよといったときに、実は鉄鋼会社はうわっと大慌てしたんですよ。こんなものを入れられたら日本の製鉄会社、鉄鋼会社は全滅だと、日本全国から鉄を作る会社がなくなるぞといって実は大慌てしたんですね。それぐらい大きなテーマだったんですよ。で、いろいろ議論とかしていただいて大分軽くしていただいたと、率直に言いますがね。まあそれでよかったかどうかというのは多分皆さん議論していただいていると思うんですけれども、それに匹敵するぐらいの衝撃が今あるんじゃないかと、そう思っているんです。 ちなみに、鉄鋼会社というのは高炉だけじゃないんですよね。電力を使って鉄を、いろんなものを溶かして製品を作るという、電炉と僕らは呼んでいますが、そういうところもあって、これがまた必要なんですよね、くず鉄とかをどう再利用するかということなので。その辺もあって、温暖化は十分必要だと思っているんですけれども、この日本から産業を消していいのかなという問題点持っていますので。 その辺を理解していただいて、次回もまた質問させてもらいたいと思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。
○山本博司君 公明党の山本博司でございます。 本日は、国立公園満喫プロジェクトということに関しまして質問をしていきたいと思います。 我が国では、観光先進国を目指す政府の戦略といたしまして、二〇二〇年には訪日外国人の旅行者数四千万人ということを目指しております。その一つとして、この国立公園を、世界水準のナショナルパークということを打ち出している次第でございます。国立公園を所管する環境省では、二〇一六年の五月にこの国立公園満喫プロジェクト、これが立ち上がりまして、訪日外国人の国立公園の利用者数を二〇二〇年までに一千万人、この目標を打ち出している次第でございます。 国立公園は我が国の豊かな自然が凝縮された観光資源でございまして、宿泊施設などの滞在環境の改善であるとかアクティビティーの充実などによって、東京とか京都とか、こういうゴールデンルートのみならず地方への誘客を進めるということでは、全国にインバウンド効果を波及させるためには大変魅力的なコンテンツであると考える次第でございます。我が国を訪れる四人に一人国立公園を利用するというこの目標は大変意欲的な目標でございまして、その実現に向けてしっかり取り組んでいただきたいと思う次第でございます。 そこで、スタートして三年近くが経過をして一定の成果が出ているかと思いますけれども、この国立公園満喫プロジェクトに関する取組に関しまして御報告をお願いしたいと思います。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 環境省の国立公園満喫プロジェクトにつきましては、二〇一六年に選定いたしました八つの国立公園におきまして先行的、集中的に取組を進めており、例えば、エコツアー等の体験型コンテンツの充実でございますとか、ビジターセンター等の拠点施設の快適な利用環境の創出、案内板等の多言語化、海外へのプロモーションなどを行っているところでございます。さらに、二〇一七年より、訪日外国人利用者数の多い公園など十地域におきまして、ソフト事業を展開いたします展開事業というものを実施しているところでございます。 その成果の一つと言ってよろしいんでしょうか、今年度、実際に国立公園を訪れていただいた訪日外国人を対象に、国立公園の滞在に係る評価につきましてアンケートを実施したところでございます。その結果でございますが、滞在全体につきまして、大変満足あるいは満足と御回答いただいた方が約八七%という結果でございました。 二〇一九年度からは、新たに国際観光旅客税も活用いたしまして、これまでの取組の成果や知見を更に広く展開し、取組の充実を図ってまいる考えでございます。
○山本博司君 ありがとうございます。 このプロジェクトの推進、二〇一九年度予算、この予算に関しましては、昨年度から大幅増額の百六十二億五千三百万円、これが計上されております。今お話がありましたとおり、本年一月からスタートしました国際観光旅客税、これも約五十億円が入っているということで、この事業の急速な進展、これが期待をされているところでございます。 そこで、この国際観光旅客税、どのように活用されるのか、確認をしたいと思います。
○政府参考人(正田寛君) 環境省におきましては、今委員から御指摘ございましたとおり、国際観光旅客税のうち五十億円余を活用いたしまして、観光ビジョンに掲げます二〇二〇年四千万人、八兆円と、この目標達成に貢献するため、国立公園の美しい自然を活用しました観光資源の整備等による外国人旅行者の満足度向上を図り、国立公園の磨き上げとインバウンド向けの新たなプロモーションを推進してまいります。 具体的に申し上げますと、利用拠点の滞在環境の上質化でございますとか、多言語解説の整備充実、野生動物観光のコンテンツづくりの推進、国立公園内ビジターセンターのインバウンド対応機能強化、こういったことによりまして国立公園の磨き上げを進めますほか、JNTO、日本政府観光局のグローバルサイトと連携いたしまして、国立公園一括情報サイトの構築でございますとか大変訪日外国人の利用者の多い新宿御苑におきまして、国立公園の情報発信機能強化によりまして、インバウンドに向けた新たなプロモーションを進めることとしております。 これらの施策によりまして、国立公園を訪日外国人の多様なニーズにも対応した楽しい利用空間へと変革し、外国人旅行者の満足度向上を図ってまいります。
○山本博司君 是非とも、この旅客税の活用を積極的にお願いをしたいと思います。 次に、国立公園内の開発行為ということでお聞きをしたいと思います。 今回のプロジェクトでは、高付加価値で多様な宿泊体験を提供するために上質な宿泊施設の誘致に民間事業者を活用する、こういう内容も含まれております。地域をリニューアルをして統一したデザインの中で外国人観光客にも対応した宿泊施設ができるということは、これは地域の魅力を高めるためにはとても大事なことであると私は思います。 その一方で、国立公園の最大の魅力、これは自然そのものでございますので、我が国を代表する優れた自然を後世に残すために、国立公園、これは指定をされているわけでございます。自然公園法に基づいておのずと一定のルール、規制の下で開発行為が行われるべきでございまして、自然が損なわれることのないように整備をすべきものと考えます。 一部では、国内外の富裕層向けの上質なホテルとか旅館の誘致、これを推進するために規制緩和するとも受け取れかねない、こういう面も出ているというふうに聞いておりますけれども、この自然保護と利用のバランス、大変重要でございます。この国立公園内の開発行為、どのように規制をしていくのか、確認をしたいと思います。
○国務大臣(原田義昭君) 自然公園法に基づく理念というのは、まずは、自然景観の保護と併せて、それを利用する、また利用者の受入れ環境をできるだけ整備するという大きな目的があります。 多少繰り返しになりますけれども、満喫プロジェクトというのは、もうとりわけ自然環境を保全をしながら利用関係者の受入れ環境を更に良くするという観点から、八つの公園を指定して整備をしておるところでございます。 今お申し越しの、そういう意味でその両者をいかに調整を図るかというのは実は大事なことでございまして、今、規制緩和の動きがあるんではないかということは必ずしもつまびらかじゃございませんけれども、いずれにしましても、私どもとしては、その二つの大なる目標をしっかり調整しながら、行き過ぎが起こらないように、また両方がバランス取れるように努力していきたいと、こう思っております。
○山本博司君 是非とも、この自然保護と開発のバランスということを十分注意をしていただきながら進めていただきたいと思います。 地域のリニューアルという点で、廃屋の撤去に関して伺います。 全国の観光地では、廃業した宿泊施設の窓が割れたり、また倒壊寸前といった景観を悪化させているケース、これも各地で発生をしております。こうした廃屋を撤去するためには、国立公園内の指定された限られた地域であれば撤去しやすい何らかの推進のための支援策、これも検討できるかと思います。 所有者の理解を求めて民間事業者が実施することが前提になっているわけでございますけれども、こうした国立公園の魅力を向上させるためにも、撤去を推進するのであれば、各地方自治体の負担、これを極力少なくするような国の支援策、これが必要ではないかと思いますけれども、見解をお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、国立公園におきます廃屋による自然風景の阻害等は大きな課題と考えてございます。平成三十一年度からは、新たに国際観光旅客税を活用いたしまして、利用拠点の滞在環境の上質化の一つの柱といたしまして対策を進めることとしております。 具体的に申し上げますと、国立公園の利用拠点におきまして、自然環境と文化資産が相まって形成される地域の魅力を外国人旅行者にもより感じてもらえるようにするため、地元自治体、環境省、民間始め地域の関係者が協議いたしまして利用拠点再生計画を作成し、その計画に基づき各主体が連携して滞在環境の上質化を進めていこうというものでございます。 この計画の策定でございますとか廃墟の撤去費用に対する支援を予定をしておりまして、これにつきましては、事業実施主体といたしまして、地方自治体でございますとか民間事業者も予定しておるところでございます。 また、廃屋の撤去につきましては、先ほど申し上げました利用拠点再生計画に沿いまして、跡地で民間事業者が新たに事業を実施すると、こういうことを前提としてございまして、撤去後、新たな地域の活性化に資するものを対象に支援を行ってまいりたいと考えております。
○山本博司君 ありがとうございます。こうした支援、大変大事でございますので、よろしくお願いしたいと思います。 次に、具体的な地元の事例ということで伺いたいと思います。 瀬戸内海、これは、一九三四年に我が国で初めて指定されました歴史のある国立公園でございます。この中に、屋島という地域、これは香川県の高松でございますけれども、自然が豊かで多島海景観の眺望が大変優れているほか、平家物語に出てきます源平の合戦、これでも有名でございまして、地元の高松市だけでなく、地域が誇れる貴重な地域資源でもございます。 しかし一方で、この屋島への観光客数といいますのは、瀬戸大橋の開通で、ピークが一九七二年の年間二百四十六万人、これがピークでございまして、その後は長期低落傾向にございまして、最近では五十万人台で推移をしております。また、屋島山上におきましては、先ほどありましたように、施設の老朽化が進み、建物が廃屋として放置されるという、こういう問題も顕在化するとともに、二〇〇四年には、山上のアクセス手段として重要な役割を担っておりました屋島登山ケーブル、これが休止をされ、再開することなく廃止に至りました。 しかしながら、最近では、日本書紀にも記されております古代山城の一つである屋嶋城跡が二〇〇二年に確認をされまして、これまで景観を阻害しておりました廃屋の撤去も進んで、大きくこの屋島再生に向けて進んでおります。こうした屋島が有する文化財保存、活用を核とした屋島全体の活性化が強く求められているわけでございます。 高松市では、二〇一七年から、国土交通省所管の景観まちづくり刷新支援事業、これを活用しながら屋島を含む地域の活性化に取り組んでおりまして、今まで五十万人の観光客数を七十万人に増やす計画を立てております。また、今年は瀬戸内国際芸術祭が開催をされますので、インバウンドの拡大も期待をされております。 そこで、国土交通省にお聞きをいたしますけれども、この高松市における景観まちづくり刷新支援事業、この取組状況を御報告いただきたいと思います。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 高松市では、風光明媚な瀬戸内海国立公園内にあり、国の史跡、天然記念物にも指定されている屋島地区等の景観を刷新するため、これまでに、屋島山上の駐車場でありますとか山上に至る景観配慮型道路の整備等を実施しているところでございます。この結果、屋島地区の平成三十年の入り込み客数につきましては約四十九万人となりまして、平成二十五年から約四万人の増加ということでございます。 また、今お話もありましたが、民間による、運営継続が危ぶまれておりました山上水族館でありますとか周辺の観光関連施設のリニューアルが計画されるなど、民間投資も誘発しているところでございます。 今後、山上拠点施設でありますとか登山道の整備等が予定されているところでありますが、これらの整備と相まって民間投資が更に誘発され、屋島地区全体の景観が刷新されまして観光客数が増加していくことが期待されているところでございます。
○山本博司君 大変成果が上がっていると思います。これ、屋島以外にも、地域的に玉藻公園とか栗林公園も含めて整備をしていただいている状況だというふうに聞いております。 この事業、現在、全国十か所で実施をされているということですけれども、来年度で終了の事業ということに聞いております。この三年間で十か所で得られた大変大きな効果というのを、この二〇一九年の事業で終わらせることなく、それぞれの事業を地域で、その後のこの十か所での進化も進めていくということも含めてこの事業を全国的にも展開すべきではないかと考えます。 その意味で、この景観まちづくり刷新支援事業、二〇二〇年以降も継続、拡充する必要があると考えますけれども、国交省の見解を伺います。
○政府参考人(長井俊彦君) お答えいたします。 景観まちづくり刷新事業につきましては、今御答弁申し上げましたように、高松市を始めといたしまして十地区において着実に成果が上がりつつあります。二〇二〇年度以降の事業の継続、拡充につきましては、そうしたこれまでの成果等を踏まえながら今後検討してまいりたいと考えているところでございます。
○山本博司君 是非とも、これから概算を含めて出てくると思いますけれども、継続、拡充をするということで前向きに御検討をお願いをしたいと思います。 続きまして、国立公園の魅力ということで、この屋島に関しまして、国立公園内に位置するために、高松市が同じく二〇一七年度から、環境省の事業でございますけれども、今までお話ししてきました国立公園満喫プロジェクトの展開事業の十地区に屋島も採択されております。そして、屋島の絶景プロモーション事業、これが実施をされておりますけれども、この二年間の成果について御報告をいただきたいと思います。
○政府参考人(正田寛君) お答えいたします。 御指摘ございましたように、国立公園満喫プロジェクト展開事業といたしまして、八公園十地域で実施しているところでございますが、この一つが高松市屋島におきます屋島の絶景プロモーション事業でございます。 高松市におきましては、この展開事業の中で、瀬戸内海国立公園にある屋島を中心に、周辺の観光資源と併せて瀬戸内海の景観を楽しんでいただこうと、こういう目的で、この二年間で、モニターツアーの実施によります外国人目線での観光資源の発掘、プロモーション動画の作成、これをSNSや動画サイトでも発信していくこと、パンフレットの多言語化等のプロモーション事業を実施してきたところでございます。 今後、作成されました動画の活用や視聴したユーザーの分析等により、誘客に向けたプロモーションを更に強化する予定と承知しております。
○山本博司君 ありがとうございます。 推進をしていただいておりますけれども、国立公園のこうした魅力を伝えて利用を促進するためには、地方自治体、この連携も大変重要であると思います。また、こうした動画のプロモーションの作成、様々な受入れ環境を整備しても、海外に対して情報発信がうまくできていなくては観光客の増加にもつながらないと思います。 そこで、大臣にお聞きしますけれども、本年はラグビーのワールドカップもございますし、明年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピックも開催をされます。世界中が注目する今こそ、こうした情報発信を強化すべきと考えますけれども、この国立公園の魅力、今後どのように発信をしていくのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(原田義昭君) 各国立公園において、地域と連携し、これまでツアーコンテンツの発掘、磨き上げ等、受入れ環境の整備を進めてきたところでございます。 こうした地域の魅力やコンテンツの発信のため、本年二月に、JNTO、日本政府観光局のグローバルサイトの中に、国立公園の魅力やモデルコース、体験できるアクティビティーの情報を提供するウエブサイトを構築したところでございます。来年度におきましては、本ウエブサイトをアクティビティーの予約まで一気通貫で行うことが可能な利便性の高いものとする予定でございます。 さらに、SNSや動画等を活用して、閲覧者の興味、関心等に応じた情報発信を行い、このウエブサイトへ誘導するなど、JNTOとの連携の下、プロモーションを強化し、国立公園への訪日外国人の誘客を促進してまいりたい、こう思っております。
○山本博司君 ありがとうございます。是非、こうした情報発信、強力にお願いをしたいと思います。 次に、ジオパークに関してお聞きをしたいと思います。 ジオパークとは、ジオというのは地球、大地でございますし、パークは公園、これを組み合わせた言葉でございます。地球の活動が生み出した地形や地質に学び親しむとともに、その地域の歴史や暮らし、食べ物に触れることで持続可能な社会の実現に寄与する、この取組でございます。SDGsの理念にもつながる取組でございまして、今、日本ジオパークには四十四地域、そのうち九地域がユネスコの世界ジオパークにも認定をされております。このうち、ジオパークにつきましては二十六か所の地域が国立公園と重複しておりまして、観光資源としても大きなポテンシャルを持っていると思います。 地元の中国地方にございます山陰海岸のジオパークでは、京都府、兵庫県、鳥取県の一府二県三市三町、これにまたがっておりまして、東西約百二十キロメートルにわたる広大な地域でございます。国立公園にも指定をされております。こうした美しい砂浜や柱状節理と呼ばれる岩の柱、また鳥取砂丘も含まれておりまして、地形が形成される過程を知ることができる貴重な地域になっております。 また、この地域では、ボランティアの方々、地元の方がガイドをしたり海岸の清掃活動に励むということも含めまして、地域の活性化にも貢献をされております。 こうした魅力あふれる自然を活用して、エコツーリズム、また観光教育、これを充実させるということはジオパークと国立公園との連携が重要であると考えますけれども、大臣の御見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(原田義昭君) ジオパークの大事さ、重要さについては、議員がただいま詳しく説明いただいたところであります。まさに国立公園とジオパークを、とりわけ重複する地域においては更に力を入れなきゃいけない、こういうふうに認識しているところであります。 ジオパークにおける重要な地形、地質の保全や環境教育、観光等への活用のための計画策定への支援、国立公園とジオパークの連携した取組に関するシンポジウムの開催等を進めておるところでございます。
○山本博司君 是非このジオパーク、私も週末、島根県の隠岐諸島に参る次第でございますけれども、世界ジオパークに認定されておりますし、また大山隠岐国立公園でもございます。その意味では、この取組というのは、連携した取組、大変大事でございますので、大臣、推進をよろしくお願いしたいと思います。 最後の質問になりますけれども、この訪日外国人の国立公園利用者、二〇二〇年までに一千万人という目標、現在六百万人まで来られたということでございますけれども、相当意欲的な目標であると思います。 今後も、国土交通省や観光庁だけでなくて外務省や経産省、密接に連携しながら、環境省の立場を主張しながら進めていかれると思います。その意味では大臣のリーダーシップが求められると思いますけれども、この目標に向けた大臣の決意を最後にお聞きしたいと思います。
○国務大臣(原田義昭君) 二〇二〇年においては四千万人という大きなインバウンド目標を政府として立てておりますし、また、そのうちの非常に大事な、一千万人を国立公園に呼び込もうと、これもまた私どもにとっても本当に高い目標でございますけれども、何としてもこれを完成させなきゃいけない、実施させなきゃいけない、こういうふうに思っているところであります。取組の推進に当たりましては、地域の自治体や民間事業者、関係省庁としっかりと連携し、目標の達成に向けて省を挙げて取り組む所存でございます。 訪日外国人国立公園利用者数を二〇二〇年までに一千万人とするとともに、国立公園の保護と利用の好循環を図りながら地域の活性化にもつなげていきたいと、こう思っております。
○山本博司君 今日は、国立公園の満喫プロジェクトを通じまして、観光ということを中心に質問をさせていただきました。一千万人目指して、是非大臣のリーダーシップを更にお願いをしたいと思う次第でございます。 以上で質問を終わります。
○片山大介君 日本維新の会・希望の党の片山大介です。 私は、今日は、プラスチックごみについて伺いたいと思います。 先月、中央環境審議会の小委員会がプラスチック資源循環戦略案を決定し、間もなく原田大臣に答申をする予定になっていますね。そして、この戦略案は、六月に大阪で開かれるG20の前に政府の戦略として格上げされる。 そこで、まず大臣にお伺いしたいのは、日本はこの戦略の下で、G20で各国をどうリードしていくおつもりなのか、まずお伺いしたいと思います。
○国務大臣(原田義昭君) 海洋プラスチックごみ問題の解決には、G7のような先進国のみならず、プラスチックごみを多く排出する新興国及び途上国も含めた世界全体の取組が必要であると、こういうふうに思っております。 国内では、3Rの考え方に基づき、国内の法制度を整え、技術を磨き、循環型社会を築いてまいりました。今後策定するプラスチック資源循環戦略の中でも、海洋プラスチック憲章を包含するような、それを超えるような総合的かつ先進的な内容を盛り込み、積極的に取り組む考えでございます。国際的には、我が国の経験と技術を、アジアの近隣国を始め世界各国と共有していきたいと思います。また、廃棄物処理インフラの導入支援など、実効性ある国際協力を推進してまいります。 こうした取組により、我が国としては、G20の場で新興国及び途上国を巻き込んだグローバルで実効性のある取組の推進を打ち出すべく、海洋の汚染防止という目的の実現に向けた国際的な議論をリードしていきたい、こう思っております。
○片山大介君 是非頑張っていただきたいと思いますが。 それで、この戦略案、政府の戦略として格上げされる場合は閣議決定を想定されているのかどうか。これ、お伺いできますか。
○委員長(那谷屋正義君) 山本環境再生・資源循環局……(発言する者あり)ちょっと待ってください。 山本環境再生・資源循環局長。
○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。 元々、プラスチック資源循環戦略につきましては、昨年六月に閣議決定をされました循環型社会形成推進基本計画の中で国が策定するというふうに定められております。これを戦略としてどういう形で定めるかというのはまだ決まっておりませんが、いずれにせよ、政府としてしっかりとした戦略という形でまとめていきたいと考えております。
○委員長(那谷屋正義君) 大臣、よろしいですか。──はい。
○片山大介君 大臣が率先して言っていただいたので、すごく心強いなと思いました。 やっぱり大切なのは、実効性とかスピード感を持ってやることで、それは政府機関が一体となってやることがとても大切だと思います。そういう意味では、政府の一番の意思決定という意味では、やっぱり閣議決定されるのはすごくいいことだと思います。 それで、是非このプラスチック循環戦略を、これ、今3Rで回しているというのはありますけれども、私、本来的にはやっぱりもうプラスチック削減戦略になるような形で頑張っていってもらいたいと思いますが、そこら辺、どうお考えでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) まさに結論は私は同じことだろうと思っておりますけれども、プラスチック資源循環戦略におきましては、リデュースを第一とした3Rの優先順位に加えて、紙、バイオマスプラスチックといった再生可能資源への転換も合わせた3Rプラスリニューアブルを基本原則として、プラスチックの資源循環を幅広く推進するという内容にしておるところであります。 六月のG20までに政府としてプラスチック資源循環戦略を策定して世界のプラスチック対策をリードしてまいりたい、こういうふうに思っております。
○片山大介君 それで、ここからはちょっと戦略案の中身について伺っていきたいんですが。 これ、パブコメを経て幾つか変わっているんですよね。それで、まず配付資料の一枚目なんですが、まずこの点が変わったんですが、プラスチック容器包装廃棄物の世界全体での有効利用率一四%、日本での有効利用率八四%、ここが削除されたんですよね。それで、代わりにくっついたのが、リサイクル率二七・八%と熱回収率五八%を合わせて八五・八%、こういうふうに変わったんですよね。 この点については、私、実は去年の環境委員会でも質問をしていて、欧米ではこの有効利用率という言葉はもう余り使わないと。もうリサイクルでやっていて、それで、日本も同じ基準にした場合、日本のリサイクル率というのは二割、三割程度で、やはりこれ、実は先進国平均の中でも低いということを言ったと思うんですが。 今回これ変えたということは、日本もその有効利用率を示すよりはこうしたリサイクル率をほかの欧米の基準と合わせて示していった方がいいというお考えなのか。ちょっとここを教えていただけますか。
○政府参考人(山本昌宏君) 御指摘いただいた点、その熱回収の部分とリサイクルというのは別物だということで、それをまず資源循環戦略案の中でもしっかり区別して整理をした上で、大臣からも答弁申し上げているように、循環型社会形成推進基本法にはまず3Rを優先するんだということがはっきりうたわれておりますので、そこをリデュース、リユース、リサイクルを徹底して、それが難しい場合に熱回収、そういった考え方も戦略案の中ではしっかりと位置付けておるところでございます。
○片山大介君 私もその考えはいいと思います。 それで、もう一つ、今度は配付資料の二枚目の方になるんですが、こっちの方もパブコメで、二〇三〇年までにプラスチックの排出を二五%削減するというのを書いてあるんですけれども、実はこれについては、パブコメでは基準となる年が設定されていないのはおかしいという批判の声があったと思うんですけれども、私、これ事前に環境省の方に話を聞いたら、基準年をあえて設けないことで各業界ができる範囲で始めていってもらおうという考えがあるというので、私、これもっともだなと思いました。 ただ、実際にそれ各業界動き出したらその後は基準年をやっぱり改めて設定して、その基準年を基にしたゴールについて、ゴールをみんなで目指していくというやり方がいいんじゃないかと思いますが、そこら辺、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) 手法として基準年を設ける場合、また、そうじゃなくて遠い目標を決める場合、いろいろ有効性があろうかと思いますけれども、プラスチック資源循環戦略の策定後は、レジ袋有料化義務化を始め、それぞれの使い捨てプラスチックに応じた対策をきめ細かく進めることが重要であると思っております。 国民各界各層との連携、協働を通じながら、これらの対策を展開して全体としてマイルストーンの達成を目指してまいりたいと、こういうふうに思っております。
○片山大介君 そうすると、今私が聞いたのは、その基準年を後々やっぱり設けた方がいいんじゃないかというところに対してはどうでしょうか。参考人でも結構ですけれども。
○政府参考人(山本昌宏君) その点については、御議論ありましたけど、マイルストーンとして全体の方向性を示してそこを目指していくということで、あえて基準年を設けるということではないということで、今の戦略としては、全体の戦略案としてはまとまっているということでございます。
○片山大介君 余りここ、くどく言うあれではないんですけど、そうすると、じゃ、何をもって三〇%と言えるのかなというふうになっちゃうのかなというふうに思いますけど、そこら辺、どうでしょうかね。
○政府参考人(山本昌宏君) こちらにつきましては、戦略を政府として策定した後、それをどういった形でモニタリングしていくのかということも含めてしっかりと調整して、きちんとマイルストーンが達成できるような方向というのを整理してまいりたいと考えております。
○片山大介君 じゃ、次は、レジ袋有料化の義務付け、これもうこの前もちょっと質問したので余り詳しくはやらないですけど、これ、パブコメはやっぱり賛成の方が多かったですよね。やはりこれは、これから環境省が実際に進めるに当たっても後押しになるんじゃないかなと私は思っています。 だけれども、これ実際にやるのはいろいろ難しいところもあったりとか、結局実効性を担保させなきゃいけない。このためには、これやっぱり法的措置にした方が、行った方がいいんじゃないかなというふうに思いますが、ここは、大臣、どのようなお考えでしょうか。
○国務大臣(原田義昭君) 具体的な手続も含めて内容についてはまさに今しっかりと詰めておるところでありますけれども、大きな方針としては、全国一律公平で法律も視野に入れた法的措置を講じる、消費者のライフスタイル変革につながる効果的なものとする必要があると考えております。 国民各界各層の意見に丁寧に耳を傾けながら精力的に調整をしていきたい、こう思っております。
○片山大介君 是非頑張っていただきたいと思います。 それで、海洋ごみなんかで気になるのは、レジ袋もそうですけど、やっぱりペットボトルですよね。これ、戦略案にはペットボトルについて全然触れられていないんですよね。 ペットボトルは元々リサイクルをしっかりやるような仕組みができているから、今リサイクル率が大体九〇%だと言ってますけれども、そもそも販売量が多いから、今、回収できていないか聞いたら、十八億本もあると言うんですよね。やっぱりこれがごみになっちゃっているというので、海外ではペットボトルの規制についてもいろいろな考え出始めている、動き出しているんですけれども、日本はこれどういうふうなお考えで今いるのかどうか、教えていただけますか。
○政府参考人(山本昌宏君) プラスチック資源循環戦略案の中では、もちろんペットボトルも含めてワンウエーの容器包装・製品全体としての排出抑制のマイルストーンを定めておりますし、容器包装全体としてもリユース、リサイクルの具体的なマイルストーンを盛り込まれているということでございますので、ペットボトルも含めて、その達成に向けて、それぞれの品目ごとにその品目に応じた対応ということを進める必要があると考えてございます。
○片山大介君 是非それを考えていっていただきたいなというふうに思います。 それで、もう一つ、プラスチックのその代替素材の導入って、やっぱりこれも私、すごく気にしているところなんですけれども、これ、代表的なものはバイオマスプラスチックで、戦略案ではないですけれども、国は二〇三〇年までに、二〇三〇年にはプラスチックの年間総排出量九百万トンのうちその代替素材で二百万トン分にはしようという話で、これ現在が四万トンぐらいだから、かなり非現実的な数値になっていますよね。 それで、新年度の予算で、環境省はその実証事業に三十五億円を計上して、設備拡大や研究開発に取り組む企業そして大学などに支援する考えなんですけど、これ、選定の流れというか、ここら辺はどのような流れで進んでいるのか、教えていただけますか。
○政府参考人(山本昌宏君) 今委員から御指摘のありました事業ですが、脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業という形で、三十五億円、来年度予算に計上させていただいております。 現在の状況でございますが、大きく実証の事業と設備補助の事業がございまして、実証事業につきましては既に公募を開始して、四月上旬までを期限としております。予算が成立すれば速やかに選定をし、進めていきたいと。一方、設備補助事業につきましては、今執行団体の準備をしておりまして、それが整い次第公募を開始するという予定でございます。 いずれにしても、公募終了次第、速やかに選定して進めてまいりたいと考えております。
○片山大介君 その公募は結構あれですか、来ていますか。それなりにやはり興味、みんな関心持って申し込んできているのかどうか、そこら辺どうでしょうかね。
○政府参考人(山本昌宏君) まだ期限まで来ておりませんので正確なことは申し上げられませんが、もう予算を案として検討している段階から様々な多くの民間の企業あるいは関係者からも問合せがございますので、たくさん応募していただけるのではないかというふうに考えております。
○片山大介君 それで、やっぱり二百万トンにするにはその実証事業だけでいいのかなというのは個人的に思っていて、実は先月、環境委員会の委員派遣で、そのメンバーの皆さんと一緒に岡山北部の真庭市というところに行ってきたんですよね。真庭市というのは森林が盛んで、その森林を使ってバイオマス発電とかをやっているんですが、そこで市長と懇談の機会があって、それで市長に対して、その森林を使ってプラスチックの代わりとなる素材の開発とか、そういったものをちょっとやる考えはないのかというふうに聞いたら、いや、国の支援がやっぱり必要なんですよ、それをやるにはと、そういうような回答をいただいたんですよね。 それで、実際にその二百万トンというのを本当に実現させるのであれば、そうした今のような実証事業に対する補助、これももちろん大切だと思うんですけど、それ以外に、国が前面に立ってそうした代替素材の活用を普及、支援していくような考え、これもこれからやっていかないと二〇三〇年二百万トンって間に合わないような気がしますが、そこら辺はどのようなお考えか、大臣、よろしければ。
○国務大臣(原田義昭君) 真庭市が非常にこの問題について熱心だというのは別途伺っているところであります。 今議員の御質問に対してでありますけれども、プラスチック資源戦略案では、用途や素材等にきめ細かく対応したバイオプラスチック導入ロードマップを策定することとされております。戦略策定後、本ロードマップをしっかりと取りまとめ、技術革新やインフラ整備の支援はもとより、政府による率先的な公共調達など幅広い取組を通じてマイルストーンの達成を目指していきたい、こう思っております。
○片山大介君 是非頑張っていただきたいと思います。 時間が来たので、終わります。
○市田忠義君 日本共産党の市田忠義です。 今日は、水俣病問題で質問をします。 ノーモア・ミナマタ第二次国賠訴訟では、水俣病特措法以後のいわゆる対象地域外、未申請者を含め、全ての水俣病被害者を司法の場で救済しようという訴訟であります。 環境省に確認します。 この国賠訴訟で、被告である国側は、今年一月二十一日付けで、一般社団法人日本神経学会のメチル水銀中毒症に係る神経学的知見に関する意見照会に対する回答、これを証拠として裁判所に提出しているが、間違いありませんか。
○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。 平成三十年五月に環境省より日本神経学会に対し照会をさせていただき、同月、学会より御回答いただき、そしてそれを訴訟の資料として提出させていただきましたことは事実でございます。
○市田忠義君 この日本神経学会の回答は、昨年五月七日付けの環境省特殊疾病対策室長名で当室の今後の業務の参考にするためとして回答を依頼したのに対して、日本神経学会は三日後の同月十日に回答したもの、この経緯も間違いありませんね。イエスかノーかだけで結構です。
○国務大臣(原田義昭君) その経緯についてはしっかり私も了解しているところであります。
○市田忠義君 環境省は三つの問いの回答依頼に当たって、当室としては、すなわち環境省特殊疾病対策室ですね、当室としては、メチル水銀中毒による神経疾患の場合、暴露終了から長期間の潜伏期間を経て発症することは考えにくく、潜伏期間は数か月からせいぜい一年であり、どれほど長くとも数年程度であると考えていますが、貴学会としてどのようにお考えでしょうかと、環境省の立場を述べて学会に回答を求めていますが、これも間違いありませんね。
○政府参考人(梅田珠実君) 委員お尋ねの事項につきましては、現在係属中の訴訟の準備状況等、本訴訟において明らかとなった事項以外の内部事情に関連することとなります。 現在、訴訟の当事者として活動をしておりまして、司法の判断に委ねさせていただいているところでございますので、御説明については控えさせていただきたいと思います。
○市田忠義君 私は訴訟の中身に関して云々しているんじゃないんです、公にされている事実を確認しているだけで。なぜこんな簡単なことに答えられないの。これ、質問できないじゃないですか。 委員長、ちゃんと答えさせてください。
○政府参考人(梅田珠実君) 委員御指摘の事項は、訴訟に証拠として提出された資料に関連することと承知しております。司法に判断が委ねられている中でお答えすることは難しく、お答えを控えさせていただきたく存じます。
○市田忠義君 判断を聞いているんじゃないんですよ。こういうことを問い合わせて答えられたものを、こういう問合せしたんでしょうと。 大臣、どうですか、事務方が答えられないなら。こんなことぐらい別に、何か裁判に影響を与えるんですか、このことを述べると。こんなことを答えるのは当たり前じゃないですか。
○国務大臣(原田義昭君) 事務方が今答えたとおりというふうに私も認識しております。 現在、訴訟の当事者として活動し、司法の判断に委ねているところでございますから、御説明については控えさせていただきたいと、こういうふうに思います。
○市田忠義君 事実関係を聞いているだけなんですよ。それぐらい答えられないんですか。もうけしからぬですよ。 この対策室長の依頼と学会の回答、たった三日の間で行われた。もう大変驚きです。問合せしてから三日後に答えが来た。しかも、当室の今後の業務の参考にするため、まあ、事実上そういって国に都合の良い回答を誘導して、日本神経学会という専門家の集まりを利用して回答を依頼したと。そして、その回答を被告、国側が証拠として裁判所に提出したと。 私は、こういう環境省の姿勢はとても公正とは言えないと。公正中立であるべき環境行政から著しく逸脱していると。環境大臣、そう思いません、環境行政の在り方としてどうかと。
○国務大臣(原田義昭君) 私どもとしては、公正中立にあくまでも目指していると、そういうふうに思っております。
○市田忠義君 公正中立の論拠を挙げてください。
○国務大臣(原田義昭君) 行政の目的に沿って行政を行っています。さらには、訴訟になれば、これ、原告、被告、そのそれぞれの立場で最善を尽くして努力するということではないかと、こういうふうに思っております。
○市田忠義君 環境省の業務の参考にするって、うそついているんですよ。そう言って学会に問合せしておいて、それを裁判の証拠資料とした。そこを言っていますよ。 弁護団の公開質問状に対して日本神経学会はこう答えていますよ。業務の参考にするためにとは聞いていたが、訴訟に使うなんてことは学会は一切関知していないと、こう回答しているんですよ。 業務の参考といいながら訴訟の証拠としてこれを提出すると、こういう、私、環境省の姿勢は環境行政として極めて不公正だということを指摘しておきたい。答えないんだったら次に行きます。 昨年五月十日に回答したときの日本神経学会の代表理事は誰ですか。
○政府参考人(梅田珠実君) 当時、日本神経学会代表理事、高橋良輔先生であったと承知しております。
○市田忠義君 この高橋良輔代表理事は、回答した十六日後の五月二十六日には代表理事を退任しているんです。 高橋良輔氏は、京都大学の臨床神経学の教授で、二〇一四年から二〇一八年まで日本神経学会の代表理事を務めておられました。また、同氏は、文部省研究振興局、科学技術・学術審議会専門委員、日本学術振興会科学研究委員会専門委員、厚生労働省と共管の日本医療研究開発機構評価委員を務めていらっしゃいました。すなわち、研究課題を審査、評価する立場におられた方であります。 この間、京都大学医学部で高橋氏が代表研究者となって、文科省の科学研究費補助金、科研費ですよね、医療研究開発推進事業費補助金などを受け、研究を行ってこられました。代表理事の五年間で日本学術振興会から科研補助金七千九百六十九万円、日本医療研究開発機構から事業補助金三億二千百三十万円の交付を受けていると。文科省、これは、事実間違いありませんね。
○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。 先生御指摘の科学研究費助成事業及び医療研究開発推進事業補助金におきまして、平成二十六年度から平成三十年度の間に京都大学高橋良輔教授が研究代表者として採択されている研究課題に対する配分額につきましては、先生御指摘のとおりでございます。
○市田忠義君 厚生労働科学研究費補助金取扱細則を読んでみますと、補助金の交付先の選定に関わっていた者の事務方のトップは大臣官房の総括審議官となっています。 この五年間で、厚労省の厚生労働科学研究補助金八千九百九十一万円、日本医療研究開発機構から事業費補助金九千四百八十八万円の交付を受けていると。事実かどうかだけ、イエスかノーかだけ、厚労省。
○政府参考人(佐原康之君) 御指摘のとおりです。
○市田忠義君 高橋氏が代表理事在任期間中の補助金の合計、何と五億八千五百七十八万円なんですね。このほかにも、分担研究者としての補助金も受けていると。 梅田環境保健部長に聞きますが、部長は、たしか環境省に出向する以前、二〇一五年当時は厚生労働省の大臣官房審議官だったと記憶していますが、間違いありませんね。
○政府参考人(梅田珠実君) はい、間違いございません。
○市田忠義君 今回の日本神経学会に回答を求めた特殊疾病対策室長も、実は厚生労働省の出身者であります。国から様々な補助金を受けて研究している人物が代表者となって被告である国に都合のいい回答を学会として行って、裁判で原告側の主張を否定する、被告、国側の証拠として利用されていると。 こうした国が補助金を出している人が代表理事を務めている学会に国の思いどおりの回答を引き出したとしたなら、もしそうだとしたらですよ、こういう行政は許されない、ゆゆしきことだということを厳しく指摘しておきたいと思います。 熊本の民間の県民会議医師団、健康被害の実態とその程度を把握するために、水俣病特措法でいわゆる対象地域外の被害者も含めて、四肢末梢優位又は全身性の感覚障害などについて疫学的な調査を行いました。既に、二〇一五年、熊本県の天草市宮野河内で七十人、二〇一六年、上天草の姫戸で八十九人、二〇一七年度、鹿児島県の長島町北方崎、小浜で四十五人の三地域を調査し、一方で、比較対照地域としてチッソによる汚染がないと考えられる奄美大島の大和村で七十人の調査による疫学的調査を行いました。 この有症率調査を見てみますと、原因がメチル水銀によるものとする原因確率の試算式によると、四肢末梢優位の感覚障害は、宮野河内が九七・六%、姫戸が九七・四%、長島が九六・二%なんですね。先ほど言った奄美は一・四%ですよ。この調査は、水俣病特措法でいわゆる対象地域外とされたところの被害者も対象地域と同じ被害を受けていることを明らかにしていると。 国は、水俣病被害調査で民間の医師団が行ったような疫学的手法による因果関係の解明は一切やっていません。この間、何度質問しても、手法を検討中だと。一体、何十年、手法の検討をしているのかと私、聞いたことがあります。 水俣病訴訟の対象地域外で、しかも特措法に申請しなかった阿久根市の川辺行雄さん、七十歳の訴えを私、この間聞いてきました。この川辺さん、こうおっしゃっています。昭和三十四年から三十五年頃からカラス曲がりが起き、昭和四十年頃からはよく転ぶようになった、両手のしびれがあり細かい作業ができず、大工の下働きをして過ごした、病院代などを心配せず安心して治療したいと、こう語っておられました。 また、同じく水俣病特措法の対象地域外で、しかも特措法に申請しなかった、これは、特措法があることを知らなかったとおっしゃっていました折口踊子さん、七十五歳です。この人の訴えを直接聞いてきました。折口さん、こうおっしゃっていました。三十歳を超えた頃からカラス曲がりや手足のしびれに気付いた、また畳のへりのような何でもないところでつまずくようになった、水俣病特措法があることすら、あること自体を知らなかったと、こう語っていらっしゃいました。 こういう水俣病被害者は、現状では裁判に訴えるしかすべがありません。しかし、こういう地域対象外で特措法にも申請できなかった多数の水俣病被害者の声に応える私は何らかの救済策を行政として模索、検討すべきじゃないかと。この特措法でもあたう限りの救済と政府はうたったわけですからこれ当然だと思いますが、これは大臣の政治判断ですね。そういう施策を検討すべきじゃないですか。 特措法でも漏れたと。公健法のいわゆる昭和五十二年認定基準というのは、物すごいハードル高いんですよ。政治解決あったけれども、引き続き手を挙げている人がいっぱいいると。で、特措法でも蹴られた、だからやむなく裁判に訴えていると。そういう潜在的被害者が、大体、国は悉皆調査やっていないわけですからそういう潜在的被害者がいっぱいいると。そういう人々の救済のための何らかの方策を模索、検討するのは当然だと思いますが。 これは大臣の政治判断だと思います。いかがですか。
○国務大臣(原田義昭君) 今議員が現場を皆さんと御挨拶されて話してきた情報はしっかりまた受け取らなきゃいけないなと、こういうふうに思っております。 水俣病特措法の救済措置の方針では、救済の対象者は、通常起こり得る程度を超えるメチル水銀の暴露を受けた可能性があり、水俣病患者が多発した地域に相当の期間居住していた方としております。具体的な対象地域や対象年齢は、ノーモア・ミナマタ訴訟において裁判所が示した和解所見を基本に、訴訟をしなかった患者団体との協議も踏まえて定められたものであります。 また、対象地域に相当の期間居住していなかった方についても、水俣湾又はその周辺水域の魚介類を多食したと認められる場合は救済の対象とされていました。対象地域や対象年齢等について、対象地域や対象年齢外の方でも救済対象がいるという点については、関係県がこの救済措置の方針に沿って丁寧に運用した結果だと考えておるところでございます。
○市田忠義君 対象地域外でも救済されているけど、それは五十年も前に魚介類を多食した証拠書類があるかと。そんな、五十年前、行商人から魚買った領収書を残しておく人がどこにあるかと。そういうことをやっておきながら、口だけそんなことを幾ら言っても駄目ですよ。 中央環境審議会の委員でもある大塚直教授、こうおっしゃっていますよ。水俣病の概念に関する法的問題についてという論文の中で、水俣病問題の根本には、初期の時点で不知火海沿岸住民の悉皆調査を国や関係県が実施しなかったことが患者及び病像の全体像の発見を遅らせたという問題がある、早期悉皆調査の必要は水俣病の重要な教訓であると、こう指摘しておられます。 国は、悉皆調査、これ全域の、不知火海沿岸に居住した経歴のある全ての住民の健康調査、これみんな要求しているんですよ。この悉皆調査もしないで対象地域外の被害者を切り捨てる姿勢こそ私は改めるべきだということを指摘しておきたいと思います。 国が悉皆調査を実施しない現段階で、不知火海沿岸住民の水俣病被害の実態を、不十分ではあるが一定程度反映しているのが水俣病特措法による判定結果であります。特措法による申請手続では、被害者が申請書に民間医師の診断書を添えて県が指定する医療機関で神経内科専門医の診察を、検診を受けて判定される。熊本県の場合でいいますと、一時金等該当者が対象地域で一万五千七百三十七名、対象地域外で三千八名となっています。その内訳、上天草百十四名、天草三百八十三名、芦北は二千五十三名。これは間違いありませんね、この数字。環境省。
○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。 水俣病特措法に関しまして、熊本県において判定した一時金等対象該当者数は一万九千三百六人です。また、この判定分の中で、対象地域外の申請者のうち、一時金等の支給対象となった方は三千七十六人であったというふうに承知をしております。
○市田忠義君 対象地域外でもこれだけいるんですね。 特措法における一時金等対象者の該当者数は、熊本県と鹿児島県で三万人超えているんです。神経内科専門医が四肢末梢優位又は全身性の感覚障害ありと認めた人が不知火海沿岸に三万人以上いたということにこれはなるわけで、まさに特措法の集計結果というのは、不知火海沿岸での水俣病による健康被害の広がりの証拠ともなる私は大変重要な資料だと思うんですね。 大阪の地方裁判所が、昨年三月に、熊本県と鹿児島県などに対して特措法資料の文書の送付嘱託の決定を行いました。そこでは、今年の三月をめどにこの文書の提出を求めています。決定ではどう書かれているか。対象地域外で一時金該当者数の町ごとの人数、昭和四十四年一月以降に出生して一時金等該当者となった居住地、これを報告しなさいと求めている。 大阪地裁の決定に基づいて、熊本県、鹿児島県、そして国は特措法資料の文書を裁判所に提出すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(原田義昭君) 当該訴訟におきまして文書送付嘱託の申立てがなされていることは承知をしているところであります。 委員お尋ねの事項につきましては、現在係属中の訴訟において取り扱われるものだと考えておりまして、環境省が予断を持ってお答えする立場にはないということを御理解いただきたいと思います。
○市田忠義君 いや、何を言っているんですか。裁判所が出せと言っているのに応えるべきじゃないかと聞いたんですよ。予断を持って答えるべきじゃないと、そんな答弁ないでしょう。大阪地裁がこれをきちんと出しなさいということを言っているんですよ。出したらいかがですか。 いや、大臣。大臣がさっき答弁したんだから。
○国務大臣(原田義昭君) ただいまの案件につきましては、出す出さないも含めて環境省が予断を持ってお答えする立場にないと、今の段階でですね、そう思っております。
○市田忠義君 なぜ出すと言えないんですか。
○政府参考人(梅田珠実君) お答えいたします。 今大臣からの御説明にもありましたように、当該訴訟において文書送付嘱託の申立てがなされていることは承知しておりますが、委員お尋ねの理由等の事項につきましては、現在係属中の訴訟において取り扱われるものであるので、一方当事者としての環境省が予断を持ってお答えする立場にはないということを御理解、御容赦賜りたいというふうに存じます。
○市田忠義君 いや、御容赦賜りたいって、賜れませんよ。大阪地裁が出しなさいと言っているのを何で応えられないの。出せば何か不都合なことがあるの。 これによってどういう地域でどういう被害者がいるかと、このときも発表しているわけでしょう、現に。鹿児島はやっていませんけど。地裁が出しなさいと。出せば、あれでしょう、政府も、あたう限りの救済、水俣病はまだ終わっていないとずっと歴代の大臣言っているじゃないですか。訴訟もこれだけの人がたくさんやっているということは、水俣病はまだ終わっていないと。そう言っていたら、これ出すの何も、訴訟に何か影響を与えるんですか。むしろ、前向きな影響を与えるじゃないですか。 これ、出すことによってどの地域にどれだけの水俣病被害者がいたかということが分かるわけですから、町ごとに出すの当たり前じゃないですか。しかも、大阪地裁が三月をめどにそうしなさいと言っているんですから。今、三月じゃないですか。出すも出さないも検討中だから言えないと。裁判に影響する、何が影響するんですか。 解決のために前向きに影響するんだから、それ政治判断ですよ。どうですか、大臣。
○国務大臣(原田義昭君) これは司法の段階であります。そういう意味では、司法の判断に最終的に私どもも委ねなきゃいけませんので、現在、この件について御説明するのは控えた方がいいと、こういうふうに思っております。
○市田忠義君 個人が特定されるおそれのある現住所や氏名などの部分は別に黒塗りにしてもいいんですよ。 文書送付嘱託というのは、御存じのように、民事訴訟法の二百二十六条に基づいて、裁判所が文書の所持者に対してその文書の送付を嘱託し、これに応じて送付されてきた文書を証拠とするものですね。裁判所は法令に基づいてこれ行っている行為であるわけで、これ本人の同意も要らないんです。プライバシーの保護とかを盾によく拒否する場合があるんですが、これ、法令に基づいてこういう要求されたときには拒否する理由にはならないということを指摘しておきたいと思います。もうこれ以上言っても答えないので、時間が来ましたから。 環境省は、業務の参考にするためと称して日本神経学会から国に都合の良い回答を引き出して、裁判での証拠として提出したと。一方で、水俣特措法を執行した結果として得られた特措法資料の文書を秘匿して提出を拒む姿勢。これは、到底、公平中立な環境行政とは私、言えないというふうに思うんですね。 国は、特措法による救済策のための措置及び医療費、療養手当に財政的支出して、チッソ支援のために熊本県へ国の税金出しているわけですよ。その国の税金がどう使われたか明らかにするのは当然で、集計結果を隠蔽しないで、熊本、鹿児島両県の裁判所に提出して、資料を公表するようにすべきだと。 まあ幾ら聞いても大臣同じ答えだから、もう時間が来たから終わりますが、最高裁の判決で事実上否決された昭和五十二年、一九七七年の判断条件、これは、二つ以上の症状の組合せがないと水俣病とは認定しないという高過ぎる認定条件なんですね。これに政府がいつまでも固執して、悉皆調査もやらないまま水俣病被害者を切り捨てると、こういう姿勢を転換して、口だけじゃなくて、文字どおり全ての水俣病被害者を救済する方策の検討を直ちに行うべきだということを指摘して、時間が来たから終わります。
○委員長(那谷屋正義君) 以上をもちまして、平成三十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち公害等調整委員会及び環境省所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(那谷屋正義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十六分散会