環境委員会 第2号
- 発言数
- 16 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2019/03/12
会議録
○委員長(那谷屋正義君) ただいまから環境委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、徳茂雅之君及び宮島喜文君が委員を辞任され、その補欠として関口昌一君及び二之湯武史君が選任されました。 また、本日、佐藤信秋君及び関口昌一君が委員を辞任され、その補欠として馬場成志君及び青木一彦君が選任されました。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 環境及び公害問題に関する調査を議題といたします。 まず、環境行政等の基本施策について、原田国務大臣から所信を聴取いたします。原田国務大臣。
○国務大臣(原田義昭君) 第百九十八回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣として所信を述べさせていただきます。 昨年十月の着任以来、私は、環境政策によって環境、経済、社会の諸課題の同時解決を図り、将来にわたって質の高い生活をもたらす新たな成長を推進してまいりました。人口減少、高齢化という経済社会構造上の難題を抱えつつ、脱炭素化や持続可能な開発目標、SDGsの達成を着実に実現していかなければならない現下の状況において、旧来の資源配分を変化させつつ、イノベーションの創出を後押しし、その実践として地域循環共生圏を創造していくことは、環境の観点からも成長の観点からも大変有意義なことであります。G20において世界が向かうべき方向性をしっかりとリードしていくためにも、引き続きこの環境と成長の好循環を回転させてまいります。 気候変動対策については、パリ協定に掲げられた目標の実現に向け、大胆かつ着実に国内外の対策を推進いたします。国際的には、昨十二月のCOP24で、先進国、途上国の二分論によることなく、全ての国に共通の実施指針が策定されました。この機運を維持し、来年からのパリ協定本格運用に向け、地球環境衛星いぶき二号による透明性の向上などを通して、引き続き積極的に貢献してまいります。また、科学的知見の提供で重要な役割を担っている気候変動に関する政府間パネル、IPCCについて、今年五月に京都市で開催される総会等の活動を支援してまいります。 国内については、二〇三〇年度排出削減目標の着実な達成に向け、企業の脱炭素経営とESG金融を両輪で推進するとともに、再エネの最大限の導入拡大、徹底した省エネの推進、二酸化炭素回収・貯留・利用、CCUSや、水素利用等技術革新の加速化、効果的な情報発信による行動変容の促進などに取り組んでまいります。また、フロン類の廃棄時回収率向上のための法案を今会に提出いたします。さらに、我が国の削減目標達成への深刻な支障が懸念される石炭火力発電については、引き続き厳しく対応してまいります。 また、二〇五〇年八〇%削減に向けては、世界のエネルギー転換、脱炭素化を牽引するとの決意の下、環境と成長の好循環を実現する成長戦略としての長期戦略をできる限り早期に策定し、国内外に発信してまいります。加えて、脱炭素化への戦略的資源配分を促し、新たな経済成長につなげる原動力としてのカーボンプライシングの可能性についての検討をより深めてまいります。 適応策については、昨年十二月に施行された気候変動適応法にのっとり、環境省の旗振りの下、政府一丸となって、国立環境研究所を中核とした情報基盤の整備、各地域での農業や防災等に関する取組の加速化、適応策の海外展開、熱中症対策の強化など、更なる充実強化を図ってまいります。 生態系への大きな脅威となっている海洋プラスチックごみについては、G20までに、政府としてプラスチック資源循環戦略の策定と、海岸漂着物処理推進法に基づく基本方針の改定を行います。また、自治体、NGO、企業など幅広い主体が連携、協働してプラスチックとの賢い付き合い方を発信するプラスチック・スマートキャンペーンを更に強力に展開し、これらの取組を通じて国際的議論をリードしてまいります。さらに、今週ケニアで開催されている第四回国連環境総会においては科学的知見の充実の重要性等を各国に訴え、その上で、六月のG20ではプラスチックごみを多く排出する新興国も含めた世界全体での取組の必要性を打ち出し、ごみの適正な回収、処分、海で分解される新しい素材の開発など、アジアを始めとする世界の国々とともに、海洋プラスチックごみ対策に取り組んでまいります。 環境、経済、社会の統合的な向上により新たな成長を実現していくに当たって鍵となるのは、地域における実践であります。地域資源を持続可能な形で活用し、自立分散型の社会を形成する地域循環共生圏の創造に向け、プラットフォームの構築による地域の支援や地域社会インフラの脱炭素化モデル実証を行い、環境で地方を元気にしていきます。 東日本大震災の発生から八年が経過いたしました。私は、先日も被災地に赴き、自らの目で現状を確認してまいりました。福島の復興に向けた取組はいまだ道半ばであり、復興に向けた歩みを力強く進めていかなければならないとの思いを更に強くいたしました。 復興の更なる加速化に向け、中間貯蔵施設について、用地取得、施設整備、除去土壌の搬入を安全かつ着実に進め、二〇二一年度までに搬入をおおむね完了させるとともに、仮置場の解消を進めます。また、最終処分量の低減を図るため、引き続き再生利用に関する取組を進めてまいります。指定廃棄物等についても、引き続き安全かつ着実に取組を進めてまいります。帰還困難区域については、特定復興再生拠点区域内における家屋等の解体、除染を着実に実施してまいります。 加えて、放射線健康管理、リスクコミュニケーションの実施や正確な情報発信を通じ、住民等の不安の解消等を図ってまいります。さらに、福島復興の新たなステージに向けた未来志向の取組についても推進してまいります。 万が一の原子力発電所の事故に対応するための原子力防災については、原子力防災会議を中心に、関係省庁を挙げて、地方自治体の地域防災計画、避難計画の具体化、充実化への支援、要配慮者への対応や、避難の円滑化、防災資機材の整備等への財政支援、原子力防災業務に携わる人材の育成などにきめ細かく取り組んでまいります。 原子力防災に対する備えに終わりや完璧はございません。各地域での防災訓練等を通じて、地域防災計画、避難計画の継続的な充実強化に努めてまいります。 また、原子力規制委員会が独立性の高い三条委員会として科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、しっかりとサポートしてまいります。 資源循環政策の分野では、昨年十月に横浜で開催された世界循環経済フォーラムの成果も踏まえつつ、循環経済への移行に向けた行動を官民連携して拡大してまいります。加えて、大規模災害に備えた万全な災害廃棄物処理体制の構築、一般廃棄物処理施設の更新需要への対応、浄化槽整備の推進による汚水処理リノベーション等を進めてまいります。また、途上国等における循環型社会の構築と脱炭素化に貢献しつつ、廃棄物発電や浄化槽等、環境インフラの海外展開を図るため、技術や制度の発信、普及を推し進めてまいります。 生物多様性の保全については、二〇二〇年を目標年とする愛知目標達成のため、引き続き取組を加速させます。その一環として、沖合域に海洋保護区を設定するための法案を今国会に提出するとともに、二〇二〇年以降の新たな世界目標も視野に、SATOYAMAイニシアティブ等による国際連携を展開してまいります。さらに、ニホンジカやイノシシなど鳥獣の管理のほか、希少種保全、外来種対策、ペットの適正飼養等に取り組んでまいります。また、国立公園を世界水準のナショナルパークとして磨き上げる国立公園満喫プロジェクトを引き続き推進し、地域経済活性化と自然環境保全の好循環を生み出していくとともに、新宿御苑の一層の活用に向けた新たな取組を実施してまいります。 環境行政の基盤である各種環境リスク低減のための取組も引き続き重要であります。ライフサイクル全体での化学物質の環境リスク評価・管理を進めていくほか、子供の健康と環境に関するいわゆるエコチル調査や、水銀に関する水俣条約の実施に着実に取り組みます。また、石綿飛散防止や、琵琶湖、瀬戸内海等の水環境保全、PCB廃棄物期限内処理の確実な達成を進めるとともに、水俣病を始めとする公害健康被害対策と石綿健康被害者の救済に、引き続き真摯に取り組んでまいります。 G20まで、余すところ三か月となりました。今回のG20では、史上初めてG20各国の環境大臣が一堂に会する、持続可能な成長のためのエネルギー転換と地域環境に関する関係閣僚会合も長野県軽井沢町において開催されます。議長国として、世界に対し向かうべき未来像をしっかりとお示しするためにも、私の担当する全ての分野において、引き続き、人と環境を守るという根源的な使命を果たすべく全力を尽くしてまいります。 以上、環境大臣及び原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。 那谷屋委員長を始め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御指導を賜りますようお願い申し上げます。 ありがとうございます。
○委員長(那谷屋正義君) 次に、平成三十一年度環境省予算及び環境保全経費の概要について説明を聴取いたします。城内環境副大臣。
○副大臣(城内実君) 平成三十一年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、一般会計予算では総額三千四百五十九億円余を計上しております。 以下、その主要施策について御説明申し上げます。 第一に、地球環境保全対策については、パリ協定の下で国内及び世界全体の地球温暖化対策を進めるほか、気候変動適応策の推進、環境インフラの海外展開やG20関係閣僚会合開催などに必要な経費として、一千四百四十六億円余を計上しております。 第二に、廃棄物・リサイクル対策については、プラスチックの資源循環の推進など3Rの取組を進めるほか、廃棄物処理施設や浄化槽の整備、災害廃棄物対策、循環産業の育成や国際展開の支援、不法投棄対策や適正処理対策の推進などに必要な経費として、五百五十億円余を計上しております。 第三に、自然環境の保全対策については、生物多様性の保全及び持続可能な利用を図るため、国立公園や世界自然遺産などの優れた自然環境の保護と適正な利用の推進、希少種の保全や外来生物対策の推進、鳥獣保護管理の強化、動物愛護管理の推進などに必要な経費として、百八十億円余を計上しております。 第四に、総合的な環境政策の推進については、環境、経済、社会の諸課題の同時解決につなげるべく、地域資源を持続可能な形で活用し、自立分散型の社会を形成する地域循環共生圏の創造に向けた地域の支援、事業活動や金融のグリーン化、環境教育施策の推進、実効ある環境影響評価の推進などに必要な経費として、四十億円余を計上しております。 第五に、公害健康被害対策等については、水俣病対策、公害健康被害補償制度や石綿健康被害救済制度の適正かつ円滑な実施、化学物質対策の着実な推進などに必要な経費として、二百五十億円余を計上しております。 第六に、大気、水、土壌環境等の保全対策については、微小粒子状物質、いわゆるPM二・五などの大気環境保全対策、海洋ごみ対策、土壌汚染対策などの推進に必要な経費として、五十九億円余を計上しております。 第七に、環境保全に関する調査研究、技術開発については、地球環境の保全、化学物質対策等に関する調査研究、技術開発の推進などに必要な経費として、十八億円余を計上しております。 第八に、国の環境政策の企画立案に必要な地域の情報の収集及び地域の実情に応じた機動的かつきめ細かな環境政策の展開を図るための経費として、六十七億円余を計上しております。 第九に、原子力安全の確保については、原子力規制委員会が行う原子力安全規制対策の推進に必要な経費として、四百四十九億円余を計上しております。 次に、特別会計予算について御説明申し上げます。 まず、エネルギー対策特別会計予算では総額二千百六億円余を計上しております。 以下、その内訳について御説明申し上げます。 第一に、地球温暖化対策については、二〇三〇年の温室効果ガス二六%削減等に向けて、家庭・業務部門や地域内での再エネ、省エネ、蓄エネの活用による省CO2対策の推進、先導的技術の開発と社会実装、日本全体の大幅なCO2削減を見据えたグリーンな経済社会システムへの転換、我が国の環境技術等による世界の脱炭素化への貢献などに必要な経費として、エネルギー需給勘定に、一般会計から一千四百一億円余の繰入れを行い、総額として一千七百一億円余を計上しております。 第二に、原子力安全規制対策につきましては、原子力安全規制の更なる高度化及び原子力規制委員会の専門能力の強化等を図るための必要な経費として、電源開発促進勘定に、一般会計から三百四十億円余の繰入れを行い、総額として四百五億円余を計上しております。 次に、東日本大震災復興特別会計予算では、中間貯蔵施設の整備や除去土壌等の適正管理・拠出等の実施、指定廃棄物等の処理等の推進、帰還困難区域内の特定復興再生拠点区域における除染及び家屋解体などに必要な経費として、復興庁所管予算に総額五千五百九十二億円余を計上しております。 以上が、平成三十一年度環境省所管一般会計予算及び特別会計予算の概要であります。 最後に、各府省の平成三十一年度環境保全経費の概要について御説明申し上げます。 政府全体の環境政策の効果的な実施を目的として取りまとめております環境保全経費につきましては、平成三十一年度におけるその総額として、一兆八千六百七十一億円余を計上しております。 これを事項別に見ますと、地球環境の保全のために五千八百十六億円余、生物多様性の保全及び持続可能な利用のために一千八百四億円余、物質循環の確保と循環型社会の構築のために一千二十六億円余、水環境、土壌環境、地盤環境の保全のために九百五十一億円余、大気環境の保全のために一千八百八十六億円余、包括的な化学物質対策の確立と推進のために五十一億円余、放射性物質による環境汚染の防止のために五千六百五十二億円余、各種施策の基盤となる施策等のために一千四百八十三億円余をそれぞれ計上しております。 以上、平成三十一年度の環境省所管の予算及び各府省の環境保全経費の概要について御説明申し上げました。
○委員長(那谷屋正義君) 次に、公害等調整委員会の業務等について説明を聴取いたします。荒井公害等調整委員会委員長。
○政府特別補佐人(荒井勉君) 公害等調整委員会は、公害に係る紛争の迅速かつ適正な解決を図るとともに、鉱業等と一般公益又は他の産業との土地利用に関する調整などを行うことを任務とし、総務省の外局として置かれている委員会でございます。 当委員会が平成三十年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 まず、公害紛争の処理に関する業務について御説明申し上げます。 第一に、当委員会に係属した公害紛争事件についてでございます。 当委員会は、公害に係る紛争について、当事者からの申請に基づき、双方の互譲による合意を促して解決に導く調停、加害行為と被害との因果関係の存否や損害賠償責任の有無及び賠償額について法律判断を行う裁定等により事件の迅速かつ適正な解決に努めております。 平成三十年に当委員会に係属した公害紛争事件は、調停が三件、裁定が四十件、合計四十三件でございます。 係属中の主な事件としましては、東京国際空港の近隣において事業を営む申請人らが、空港を離着陸する航空機を増便するために新しい飛行経路が開設、運用されると騒音被害等が生じるとして、国に対して滑走路の供用制限等を求めた調停申請事件、愛知県瀬戸市において養豚業を営む申請人らが、隣接する一般廃棄物処分場を運営する衛生組合によって養豚場の土地を廃棄物で埋め立てられたためにダイオキシン類による土壌汚染が生じたとして、同衛生組合に対して損害賠償を求めた責任裁定申請事件などがございます。 また、平成三十年中に終結した事件は、十六件でございます。 主な事件としましては、高知市の申請人が、付近の工場の廃水処理施設からの悪臭、騒音等により健康被害及び生活の質の低下が生じたとして、因果関係の判断を求めた原因裁定申請事件などがございます。 そのほか、水俣病損害賠償調停申請事件の調停成立後に症状が進行したとして慰謝料等の増額を求める申請が一件係属し、平成三十年中に終結いたしました。 当委員会は、事件処理に当たり、多様化、複雑化する公害紛争への機動的かつ的確な対応を図るとともに、公害紛争処理制度の利用の促進に努めております。 具体的には、地方に在住する当事者の負担を軽減するため被害発生地などの現地で審問期日等を積極的に開催すること、事実関係を明らかにし、判断の精度を高めるため事件調査の充実と専門委員の知見の活用を図ること、広報活動として国民や法曹関係者、関係する相談機関に本制度を積極的に周知することなどがございます。今後もこうした取組を一層推進してまいります。 第二に、都道府県公害審査会等に係属した公害紛争事件についてでございます。 都道府県公害審査会等では、当該都道府県内における公害に係る紛争についての調停等を行っております。平成三十年には七十九件の事件が係属し、公害の種類別では、騒音に関する事件が多くなっております。これらのうち、同年中に終結した事件は四十五件でございます。 第三に、全国の地方公共団体の窓口に寄せられた公害苦情の実態を調査いたしました結果、平成二十九年度の公害苦情の総件数は、前年度から約二千件減少して約六万八千件となっております。 これを苦情の種類別に見ますと、大気汚染、水質汚濁、騒音、悪臭などいわゆる典型七公害に関する苦情は約四万七千件、それ以外の苦情は約二万一千件となっております。 当委員会は、全国で発生する様々な公害関連の事案を全体として適切に解決する観点から、住民に身近な場で公害紛争や公害苦情の処理を担う地方公共団体への情報提供、相談支援などにも努め、緊密な連携を図ってまいります。 続きまして、鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務について御説明申し上げます。 第一に、鉱業等に係る行政処分に対する不服の裁定に関する業務についてでございます。 当委員会は、鉱業法に基づく特定の許認可などの処分に不服がある者からの申請について裁定を行い、一般公益や他の産業との調整を図っております。 平成三十年に当委員会に係属した事件は、山形県において採石業者が岩石採取計画の認可を申請したところ処分庁が拒否処分を行ったとして、その取消しを求めた不服裁定申請事件など五件でございます。 第二に、土地収用法に基づく意見の照会等に関する業務についてでございます。 土地収用法に基づく審査請求に対して国土交通大臣が裁決を行う場合などには、当委員会の意見を求めること等とされております。 平成三十年に当委員会に係属した土地収用法に基づく意見の照会等は二十七件であり、そのうち、同年中に処理した事案は四件でございます。 以上が、平成三十年中に行った公害紛争の処理に関する業務及び鉱業等に係る土地利用の調整に関する業務の概要でございます。 続きまして、公害等調整委員会における平成三十一年度歳出予算案について御説明申し上げます。 当委員会の歳出予算額は、五億六千五百万円でございます。 厳しい財政状況の中、公害紛争の迅速かつ適正な解決に資するよう、第一に、事実関係を明らかにする事件調査の実施経費として三千三百万円、第二に、地方に在住する当事者の負担を軽減するため現地で審問期日等を開催する経費として千二百万円をそれぞれ計上しております。 以上が、公害等調整委員会における平成三十一年度歳出予算案の概要でございます。 公害等調整委員会としましては、今後とも、これらの業務を迅速かつ適正に処理するため、鋭意努力してまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○副大臣(城内実君) 委員長、ちょっと訂正がございます。
○委員長(那谷屋正義君) 城内副大臣。
○副大臣(城内実君) 済みません。先ほど私の発言の中で、除去土壌等の適正管理・拠出等と申し上げたところは搬出等でしたので、訂正させていただきます。 また、物質循環の確保と循環型社会の構築のために一千二十六億円余と申し上げましたが、一千二十四億円余でございますので、併せて訂正いたします。 大変失礼いたしました。以上です。
○委員長(那谷屋正義君) 次に、原子力規制委員会の業務について説明を聴取いたします。更田原子力規制委員会委員長。
○政府特別補佐人(更田豊志君) 原子力規制委員会委員長の更田豊志でございます。 参議院環境委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。 原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて人と環境を守るという使命を果たすため、様々な課題に取り組んでおります。 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定した新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十七基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十一の施設に係る申請がなされております。 これまでに、九州電力川内原子力発電所一号炉及び二号炉、玄海原子力発電所三号炉及び四号炉、関西電力高浜発電所一号炉、二号炉、三号炉及び四号炉、美浜発電所三号炉、大飯発電所三号炉及び四号炉、四国電力伊方発電所三号炉、東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号炉及び七号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所の計十五基に対して設置変更許可を行いました。 また、関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉、美浜発電所三号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所について運転期間延長の認可を行いました。 このほか、九州電力玄海原子力発電所一号炉、日本原子力発電敦賀発電所一号炉、関西電力美浜発電所一号炉及び二号炉、中国電力島根原子力発電所一号炉並びに四国電力伊方発電所一号炉の計六基について、廃止措置計画の認可を行いました。 核燃料物質の加工施設については、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、日本原燃濃縮・埋設事業所、三菱原子燃料並びに原子燃料工業東海事業所及び熊取事業所の加工事業の変更許可を行い、廃棄物管理施設については、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の大洗研究所廃棄物管理事業の変更許可を行いました。 試験研究炉については、国立大学法人京都大学複合原子力科学研究所の臨界実験装置及び研究用原子炉の設置変更承認、近畿大学原子力研究所原子炉の設置変更許可並びに国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置、原子炉安全性研究炉及びJRR3の設置変更許可を行いました。 また、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構のJRR4、過渡臨界実験装置及び高速増殖原型炉「もんじゅ」について、廃止措置計画の認可を行いました。 以上のとおり、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、有毒ガスからの防護、高エネルギーアーク損傷対策、降下火砕物対策等に係る改正を行い、継続的に改善を図っております。 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、積極的な監視を行っており、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、実施計画の審査などに当たっております。 引き続き、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを廃炉作業の進捗に応じて改定し、完了した措置と引き続き監視が必要な措置を明示するなどして、処理した水の処分や使用済燃料プールからの燃料の取り出しなどの対策が適切に行われるよう、監視、指導を行ってまいります。 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。 原子力規制委員会では、最新の国際的知見を積極的に取り入れるなど、防災計画の立案に使用する判断基準等が常に適正なものになるよう原子力災害対策指針の充実を図るとともに、原子力災害拠点病院の指定促進の支援など、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めております。 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の配置等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。また、総合モニタリング計画に基づき、東京電力福島第一原子力発電所事故に係る状況に応じた環境放射線モニタリングを継続するとともに、モニタリング結果について関係自治体その他の国内外への情報発信にも努めています。 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続して国際原子力機関、IAEAより得ております。 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。 第百九十三回国会において、IAEAの総合規制評価サービス、IRRSミッションによる勧告等を踏まえた原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化などを内容とする関係法律の改正が成立しました。原子力規制委員会としては、法改正の趣旨を実現すべく、順次、関係政令、規則等の整備や、新たな検査制度の試運用などを行ってきたところです。来年四月の全面施行に向け、透明性を確保しつつ様々な関係者の意見等を踏まえて関係政令、規則等を整備するとともに、更なる組織体制の強化と人材育成に取り組むことにより、新たな制度の運用が円滑に進むよう、万全を期してまいります。 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
○委員長(那谷屋正義君) 以上で所信及び予算等の説明の聴取は終わりました。 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。 政府側は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(那谷屋正義君) 次に、先般本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。宮沢由佳君。
○宮沢由佳君 委員派遣について御報告いたします。 去る二月十八日及び十九日の二日間、大阪府、滋賀県及び岡山県の環境及び公害問題に関する実情を調査し、もって本委員会に付託を予定されるフロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律の一部を改正する法律案の審査に資するため、那谷屋委員長、滝沢理事、片山理事、竹谷委員、武田委員及び私、宮沢の六名で調査を行ってまいりました。 以下、調査の概要について御報告いたします。 一日目は、最初に、ダイキン工業株式会社淀川製作所を訪れ、フロン排出抑制法に関わる同社の取組等について説明を聴取するとともに、関連施設を視察いたしました。同社は、自社で空調機と冷媒ガスの開発、生産が可能な世界唯一のメーカーとのことであります。 まず、空調機器からのフロン回収の現場を視察いたしました。回収の作業は、同社が地元の大阪府や摂津市等とともに設立した株式会社ダイキンサンライズ摂津により、障害者の方を積極的に雇用して行われているとのことであります。基本的に手作業であり、機器からの抜取りには非常に手間と時間を要するとの説明がありました。また、フロン回収の際の温度と回収効率との間には密接な関係があるとのことであります。次いで、フロン破壊処理施設を視察いたしました。同施設では、回収したフロンが燃焼破壊温度千二百五十度で完全に分解され、一連の工程で生成される蛍石は再利用されるとのことでありました。 派遣委員からは、使用中の冷凍空調機器からフロンが漏えいする要因、開発途上国における冷媒の再生インフラ構築事業の状況、フロン回収作業のオートメーション化の可能性、回収に要するコスト負担の現状等について質疑が行われました。 今回の視察では、フロン回収・破壊に係る広範な課題について貴重な知見を得るなど、有意義なものとなりましたが、これを踏まえ、ユーザーが機器を廃棄する際の回収率の向上等について、法案審査において議論を深めたいと考えます。 次に、滋賀県を訪問し、琵琶湖の保全再生施策等について滋賀県から説明を聴取し、関連する現場等を視察いたしました。 まず、琵琶湖環境科学研究センターを訪れ、滋賀県知事から、琵琶湖には、近畿地方を中心に千四百五十万人の水源としての価値を始め、大きく七つの価値があるとの説明を受けました。その一方で、近年の課題として、侵略的外来水生植物であるオオバナミズキンバイ等の対策、琵琶湖におけるプラスチックごみ問題、新たな水質管理指標の検討等に取り組んでいるとの説明がありました。さらに、研究紹介として、同センターから、有機炭素を指標とする琵琶湖の新たな水質管理について、また、センター内に所在する国立環境研究所琵琶湖分室の特別研究員から、在来種のコイに小型ビデオカメラを取り付け、その生態を探るバイオロギングの活用について、それぞれ説明がありました。 次に、草津市の矢橋帰帆島中間水路に移動して、重機によるオオバナミズキンバイ引揚げの様子を視察いたしました。様々な手法により駆除を進め、管理可能な状態を目指すとのことであります。 その後、琵琶湖博物館を視察いたしました。今回は、豊富で多様な展示のうち、生物多様性や環境保全に関連する展示の説明を受けました。また、同博物館のリニューアルの一環として整備された樹冠トレイルは、森を上から観察できるユニークな遊歩道でありました。 今回の視察を通して、平成二十七年に議員立法により成立した琵琶湖保全再生法などに基づき、滋賀県において困難な課題に取り組まれていることを再認識いたしました。 二日目は、岡山県真庭市に移動し、同市における再生可能エネルギー活用の現状等について、真庭市から説明を聴取するとともに、関連施設を視察いたしました。 真庭市は、平成十七年に九町村が合併して誕生いたしました。まず、真庭市役所を訪れ、真庭市長からは、盛んな林業を背景に、地域資源を活用し、脱炭素社会構築に戦略的に取り組んできた経緯や現状についての説明がありました。その際、持続可能な地域の発展に向けた継続的な取組や、再生可能エネルギー固定価格買取り制度等の国の政策的な支援が重要であるとの御意見がありました。なお、市役所庁舎においても、地域由来再生可能エネルギーの活用を図っているとのことであり、敷地内にある二基のバイオマスボイラーを視察いたしました。 派遣委員からは、森林資源の将来の見通し、次世代の林業従事者育成方針、森林環境税の税収見通し、CLT晴海プロジェクト建築施設の真庭市移築後の活用方針、国産バイオマスボイラーの動向、燃料となる木材チップの調達状況等について質疑がありました。 その後、銘建工業株式会社の国内最大規模のCLT工場を視察いたしました。CLT、すなわち直交集成板とは、ひき板を繊維方向が直角に交わるように積み重ねて密着させたパネルであり、欧州では、一般住宅から中大規模施設等の建築材料に広く用いられているとのことであります。CLTは、断熱性の高さが地球温暖化対策に資するだけでなく、耐火性が高い、施工が早い等の特性があるとの説明がありました。 派遣委員からは、木材であるCLTの耐火性が高い理由、輸入材とのコスト比較、CLTの用途等について質疑が行われました。 最後に、真庭バイオマス発電株式会社の発電所を視察いたしました。同発電所は、平成二十七年に稼働を開始し、発電出力は一万キロワットであり、これは一般家庭の約二万二千世帯分に相当し、燃料は、真庭地域の未利用材、製材端材等を用いているとの説明でありました。現在、固定価格買取り制度等を活用しながら、地域的な取組の下、安定的な燃料供給が実現しており、高い稼働率が実現しているとのことであります。 以上が調査の概要であります。 最後に、今回の派遣に際し、お世話になった関係者の方々に厚く御礼を申し上げまして、報告を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(那谷屋正義君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時四十三分散会