外交防衛委員会 第11号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/04/25
会議録
○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、松下新平君及び難波奨二君が委員を辞任され、その補欠として堀井巌君及び福山哲郎君が選任されました。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中西哲君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件外一件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官桑原振一郎君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。 両件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○猪口邦子君 自由民主党の猪口邦子でございます。 本日、私は、日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結に関することと、日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊との間におきます物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の締結に関して質問いたします。 政府間では、カナダ政府とは昨年四月二十一日に、またフランス政府とは昨年七月十三日に、それぞれの協定の署名が行われましたが、それぞれの協定の締結に際しましては、国会承認条約とする必要があります。 いわゆるACSAは、自衛隊と相手国の軍隊が活動を行うに際し、両者間の物品、役務の相互提供する際の決済手続等の枠組みを定める協定でありまして、これにより、その提供が円滑に迅速に行うことが可能となり、例えば、自衛隊が国外で国連PKO活動や国際的な緊急援助活動に参加したり、締結した相手国軍隊との共同訓練に参加した場合、燃料や食料、宿泊や輸送、機器類の修理や整備業務、また空港・港湾業務等に関して、物品、役務提供の円滑化が期待されます。無論、これは決済手続等の枠組みを定めるものであって、提供が何ら義務付けられたりはせず、また、これは無償で譲渡したり提供するものではなく、無償での貸借となる枠組みであります。 米国との間では、一九九六年協定に代わる新協定が二年前に発効しており、豪州との間でも、二〇一三年協定に代わる新協定が二〇一七年九月に発効し、また、英国とのACSAも二〇一七年八月に発効しています。 この度、カナダ政府と、またフランス政府との間でACSAを締結する意義について、まず河野外務大臣に伺います。
○国務大臣(河野太郎君) カナダ及びフランスは、日本と基本的価値を共有するG7のパートナーでありまして、国際社会の平和と繁栄に共に貢献すべく、様々な場面で緊密な連携をしているところでございます。 安全保障、防衛分野におきましても、例えば国連のPKO活動、あるいは国際的な災害救援活動、こうしたものにそれぞれの軍と自衛隊が共に活動をする、あるいは二国間の訓練、共同訓練ですとか、あるいは多国間の訓練に共に参加をする、そういう場面が増えてきているところでございます。 その際、このACSAがありますと、物品、役務の提供を円滑かつ迅速に行うことが可能になるわけでございまして、こうしたことがしっかりとできることが、この自衛隊とカナダ軍、フランス軍との緊密な協力を促進することによって、我が国の安全保障に資するというのみならず、国際社会の平和と繁栄にも積極的に寄与することにつながっていくというふうに考えて、このACSA、締結した次第でございます。
○猪口邦子君 ありがとうございます。 それでは、岩屋防衛大臣にお伺いしたいと思いますけれども、日本の自衛隊は、これまでもカナダやフランスを含む多国間の共同訓練に参加してきましたし、また、それぞれの国との二国間共同訓練も実施してきていると思います。 ACSAが締結されていない中での共同訓練又は国際的な緊急援助活動を行う場合、どのような不便や困難があるのでしょうか。例えば、近くでカナダ軍やフランス軍が活動している場合、自衛隊が必要な物品、役務を提供してもらったり、あるいは提供してあげたりということができないがゆえに、国際緊急援助活動あるいは共同訓練が十分な成果を上げにくいということがあるかもしれませんし、また現場で活動する隊員にそのために過剰の負担が掛かったりということがあってはいけないと思いますけれども、岩屋防衛大臣のお考えを伺います。
○国務大臣(岩屋毅君) 仮にACSAという仕組みがなければ、自衛隊がカナダ軍やフランス軍に対して物品等を提供する場合に、相手方と貸付料等をその都度交渉した上で徴収するといったような手続が発生をするわけでございます。 ACSAというものがございましたならば、あらかじめ決済や実務上の手続について枠組みが設けられるということになりますので、カナダ、フランス軍との物品、役務の相互提供をより円滑かつ迅速に行うことが可能になるというふうに考えております。 これまで自衛隊とカナダ軍、フランス軍が参加した共同訓練あるいは国際緊急援助活動といった活動において、ACSAがないことで活動に支障が生じたという事例はないんですけれども、ACSAがあれば、やたらめったら物品、役務を提供するということではなくて、あくまでも必要がある場合ということですが、そういう場合に非常に円滑かつ迅速に行うことが可能になるというふうに考えております。
○猪口邦子君 そうですね、今まではいろいろ、この協定がないために、その範囲でということで恐らく活動しておられたんだというふうに今の御答弁を伺って思いました。 そこで、外務大臣にまたお伺いしたいんですけれども、このACSAのような協定、これは安全保障に関する基礎的な協定であると思いますね。これは、今議論ありましたとおり、現場活動に関することであって、現場活動で物品、役務を融通した際の決済手続等を定めるということですから、やはり現場が効果を上げやすくすることがあると思いますけれども、そういうことはもとより、それはまたその相手国との二国間の信頼関係を更に深くするものであると感じますし、外交への意味合いも大きいのではないかと思います。 カナダですけれども、カナダは日本を除くG7の中で、米国のほか唯一の太平洋国家でありまして、カナダは太平洋国家としての活動をまた重視もしています。カナダ軍を考えますと、カナダ軍は、例えばインドネシア地震・津波災害において自衛隊とともに国際緊急援助活動を近年行っておりますし、また二〇一六年だったと思いますけれども、ニュージーランドの地震災害、あるいは二〇一五年のネパール地震の災害においても自衛隊とカナダ軍が援助活動を同じ地域で行っています。自衛隊は、カナダ軍と過去三回、二国間共同訓練を行っていると理解しておりまして、例えば、九州周辺から関東南方の海域で模擬洋上給油訓練等、こういうことを実施してきたのだと思います。 太平洋国家としてのカナダとの二国間関係、今後、これを機に外交全般で更に発展していくという展望があるか、まず外務大臣に伺いたく、また同様に、フランスとのACSAについても、その外交的意味合いについて考えてみたいと思います。 フランスは、例えば二〇一四年、西アフリカでのエボラ出血熱流行時に、フランス語圏も多い西アフリカで自衛隊とフランス軍は緊急援助活動、これに従事したこと、こういうことを思い出します。 フランスは太平洋にニューカレドニアを有してもいるわけでありますし、また、考えてみれば、日本は大陸ヨーロッパの国としては初めてのACSAをフランスと交渉するという判断を外交的にもしたと思います。 ですから、こういうことを考えて、日仏外交関係の一層の充実、これをどういうふうに外務大臣として展望されていますか。それを伺います。
○国務大臣(河野太郎君) 委員御指摘のとおり、カナダは太平洋国家でございまして、近年、太平洋のみならず、インド太平洋地域への関与を強めていこうということでございます。 御指摘いただきましたとおり、自衛隊との共同訓練の回数も着々と増やしているところでございますし、TPP11の発効後、経済そして安全保障の両面で関係を強め、昨年の十一月の首脳会談でも、日加両国、これから戦略的関係を一層強めていくということでも合意をしております。また、カナダは、北朝鮮の問題で、東シナ海での瀬取り対策にも積極的に参加をしてきてくれております。 そういうこともあって、今週末ですか、二十七、二十八、総理がカナダを訪問し、首脳間で、自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下、この二国間関係を更にカナダとの間で強化をするということを確認をしていきたいというふうに思っているところでございます。 また、フランスはアメリカに続く世界第二位の排他的経済水域の広さを持っている国でございまして、その大半がインド太平洋に存在をするわけでございます。フランスは自らインド太平洋国家だと最近名のるようになっておりまして、若干、地図を見慣れた我々からしてみると、フランスがインド太平洋国家だというと、一瞬、えっと、こう思うんですが、見てみますと、インド太平洋に領土を持ち、それが大変広い海洋につながっているわけでございます。 今年の一月の日仏2プラス2において、ACSAの締結を通じて自衛隊とフランス軍の相互運用性を強化しようという重要性を強調し、さらに、フランスもこの自由で開かれたインド太平洋構想の実現に向けて協力を強化する。そんな中で、フランスも北朝鮮の瀬取り対策にアセットを派遣するというようなことをやってくれているわけでございます。 日仏両国は普遍的価値を共有する特別なパートナーという位置付けで、今年は日本がG20、フランスがG7、それぞれの議長国として緊密に連携をし、世界の平和と安定のために共に努力をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○猪口邦子君 ありがとうございました。 外交的な意味合いも非常に重要ということだと理解しました。 それで、軍縮外交について最後の方でお伺いしたいと思いますけれども、国際安全保障、こういう観点を強化し、またその実態を強化するには、ACSAのような基礎的な二国間協定の締結とともに、他方で、大量破壊兵器、核兵器、生物兵器、化学兵器ありますけれども、その軍縮・不拡散条約の発展が不可欠だと思います。 核兵器について考えてみたいと思いますけれども、河野大臣は国会議員としても国際的な核軍縮、軍備管理の連盟の活動を非常に活発にやってきてくださっています。 日本は軍縮・不拡散外交の旗手であるべきという立場でもありますが、そこできちっとしたリーダーシップを発揮していかなければならないという局面ではないかと思います。と申しますのは、核兵器の軍縮・不拡散体制としては、言うまでもなくNPT、核兵器不拡散条約がありますけれども、五年ごとの運用検討会議がもう来年のこの時期に迫っています。このレビューコンファレンス、非常に重要な条約の運用過程にある、そういう政府間の検討会でございますけれども、事前に準備委員会が三回なされますけれども、この四月末に、来年に向けた最後の準備委員会、プレコンが開催され、辻清人大臣政務官が御出席と伺いました。この前の運用検討会議、二〇一五年だったんですけれども、この運用検討会議は何の成果文書も出せなかったという大変残念な結果となっていまして、来年は何とか一定の成果を上げなければならないと考えております。 河野大臣の御指導の下、辻大臣政務官はこの多国間のマルチラテラルな軍縮外交の場面でどのような交渉を進めたいと考えておられるか、お伺いします。
○大臣政務官(辻清人君) 委員御指摘のとおり、本年四月二十九日から開催されるNPTの運用検討会議第三回準備委員会には私が出席予定でございます。核軍縮の実質的な進展のための賢人会議の京都アピールをインプットするとともに、NPDIメンバー国とも連携した作業文書の提出といった取組等を通じて、国際社会が一致して取り組むことのできる共通の基盤の形成に貢献していく考えでございます。 平成十四年から二年間、ジュネーブの軍縮大使をお務めになった委員だったら御承知かと思いますが、我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードしていく使命を有しています。これは、我が国の確固たる、過去も現在も未来も方針でございます。 我が国としては、非核兵器国と核兵器国の双方が参加するNPT体制の維持強化を重視しておりまして、条約発効五十周年の節目である二〇二〇年の運用検討会議が有益な、有意義な成果を得ることは非常に重要でございます。 この二〇二〇年のNPT運用検討会議に向けては、引き続き核兵器国と非核兵器国の双方が参加するこのNPTという枠組みを重視しつつ、NPDIメンバー国を始めとする関係国とも協力して、核兵器国を巻き込みつつ、我が国の国益と世界平和を鑑みながら更に取組を重ねていきたいと思っています。頑張ります。
○猪口邦子君 ありがとうございました。是非、河野大臣の御指導の下、良い交渉を進めてもらいたいと思っております。 それでは最後に、河野外務大臣に、やはり同じ軍縮外交の文脈でお伺いしたいことがございます。 これは、米ロ間の新START条約、新戦略兵器削減条約の期限切れのことでございまして、これが二〇二一年に期限切れとなります。今後、好ましい方向としては、できれば水準の高い更なる新々START条約を交渉してもらうということであると思いますけれども、せめて単純延長はする必要があると思います。それは、私としてそういうふうに申し上げたいと思います。 これは二国間条約で、日本は当事国ではないので、国際安全保障の根幹を成す条約とはいえ、日本からのインプットというのはやりにくいかもしれませんけれども、やはり日米関係の良好な政治的、外交的な経緯や成果を生かしまして、アメリカの大統領やアメリカの国務省に日本政府のそのような方向での働きかけ、これが私は好ましいと思っておりますけれども、河野大臣のお考えをお伺いします。
○国務大臣(河野太郎君) この米ロの新STARTは、核軍縮の中で非常に重要な条約でございまして、委員おっしゃるように、二〇二一年から合意があれば二六年二月までの延長が可能ということでございますので、少なくとも二六年の二月までの延長が、これなくなると、この数十年の間で初めて何も枠組みがなくなってしまうということになりかねませんので、日本としてはアメリカとしっかりと意見交換をしていきたいと思っております。 ただ、これからを考えますと、米ロの枠組みというのは非常に重要でございますけれども、この核軍縮の枠組みの中にしっかりと中国を取り入れていくということを国際社会全体としても働きかけをしていく必要があろうかというふうに思っているところでございます。
○猪口邦子君 ありがとうございました。では、終わります。
○白眞勲君 おはようございます。立憲民主党の白眞勲でございます。 早速、条約についてお聞きいたします。 カナダとのACSAについては、二〇一一年八月以来交渉が行われた結果、二〇一八年四月に署名が行われたということですが、その交渉期間、約七年にもなるわけですね。 そもそも二〇一一年の時点で交渉を開始するに至った背景はどのような状況なのか、また交渉期間がこれだけ長期化した理由は何か、お答えください。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。 日本とカナダにつきまして、日加ACSAでございますが、まさに二〇一一年、日加安全保障協力を拡大しようということで交渉開始を決定いたしまして、二〇一三年九月の日加首脳会談で実質的な合意に達したことを確認いたしたところでございます。しかし、その後、我が国で平和安全法制の整備を進めることとなりまして、ACSAに関連する国内法の改正も見込まれましたことから、カナダ側にこのような状況を説明の上、署名は当面見送られることとなった経緯がございます。 その後、二〇一五年九月に平和安全法制が成立したことを受けまして、交渉を再開した結果、二〇一七年五月のG7サミットの際に両国首脳間で実質合意を確認いたしまして、両国政府において必要な準備を整えた上で、二〇一八年四月に署名に至ったところでございます。
○白眞勲君 つまり、安保法制が日本側でできた関係で延びちゃったということだと思うんですけれども。 これまでのカナダ及びフランスによる物品、役務の提供実績についてお聞きしたいと思いますが、四月十日の衆議院外務委員会における議論では、ジブチに展開中の海上自衛隊について、七名の自衛隊員の皆さんがフランス軍から医療の提供を受けたことなどが答弁で明らかになっているわけで、また一方、ACSAが未締結であることによる不都合についても、今日もその話がありましたけれども、毎回答弁で、特段協力に支障が出たという個別具体的な事例が発生しているわけではないとの答弁がなされていると。 ということは、ACSA未締結の中でも、相手国軍隊との間で物品、役務提供実績も存在して、かつその協力関係に支障が出ていないのであるならば、なぜカナダ及びフランスとの間であえて協定を締結する必要があるのか。ちょっと、この根本的な話を聞かせてもらいたいなというふうに思うんですけど、お願いします。
○国務大臣(河野太郎君) 自衛隊とカナダ軍あるいはフランス軍との間の協力を緊密にこれからしていこうという中にありまして、このACSAというのは、決済の方法を始めとする物品、役務の提供、受領の際の手続を明確に定めることにより、円滑な提供、受領を可能にしていこうということでございます。 自衛隊とフランス軍、カナダ軍が共に参加する国連PKO、あるいは国際的な緊急援助活動の機会、また二国間、多国間の共同訓練の機会がこれからますます増えていくであろうことを考えると、自分の活動と相手の活動の連携を効果的、効率的に行うためには、この物品、役務を相互に円滑に提供する仕組みを整備することが不可欠だというふうに思っております。 今までなくてもできておりましたが、これからそうしたことを効率的にきちんとやっていくためには、やはりこのACSAというのが必要だということに日本側あるいは相手国側も意義を見出しているところでございます。
○白眞勲君 これから協力関係がますます緊密になる中で、円滑にさせていきたいんだということだと思うんですけれども。 じゃ、ちょっと聞きたいんですけど、今まで円滑じゃなかった事例というのはあるんですか。困っちゃったというのはあるんですか。その辺をちょっとお聞かせ、事務方で結構です。
○政府参考人(船越健裕君) 外務省といたしましても、先ほど防衛省から御答弁を申し上げましたとおり、ACSAが存在しなかったことによって、特段非常に大きな不都合が生じた事例があったとは承知しておりません。 同時に、外務大臣からお答え申し上げましたとおり、今後、まさに今、フランス、カナダとの間の共同訓練等が非常に大きく増加していく中で、ACSAというのが今後の日加、日仏の安保協力に大いに資するものであると認識しているところでございます。
○白眞勲君 法案でいえば立法事実になると僕は思うんですけれども、今の御答弁ですと、円滑じゃなかった事例はないわけでしょう。円滑じゃなかった事例があるのかないのか聞いているんですよ。円滑じゃなかった事例は今までなかったということを言っているわけでしょう、今までは。だから、そういう中で、困っていないのに何でやらなきゃいけないのと、ましてや今までもやっていたんじゃないんですかということになったら、これはそもそも、何というんですか、これ立法事実じゃなくて立条約事実というのかな、それがどうなっているのか、その辺について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(船越健裕君) 先ほどフランスの例につきまして防衛省からお答えもいたしましたが、その場合、その都度そういったような決済の枠組みについて二国間で協議をしなければいけないということになっていると承知しております。 また、今後、まさに現時点での傾向としてでもございますが、日加、日仏の多国間、二国間の共同訓練が非常に多い、増えております。また、先般御承認いただきました日豪、日英のACSAにつきましても、それまで多くなかったものが、日豪、日英のACSAを締結した後、実際そういった実績というのも積み重なっていると承知しております。 以上を踏まえまして、政府といたしましては、日仏、日加のACSAが御承認いただけました場合、日加、日仏間の安全保障関係の拡大に資するものと考えております。
○白眞勲君 今の御答弁ですと、円滑にやっていない事例はないと、過去の結んだところとは、何かより緊密な形になってきているんだということですね。 じゃ、その過去に結んだところとどういう緊密さが出てきたんですか。
○政府参考人(岡野正敬君) 例えば、日豪のACSAでございますが、平成二十五年、二〇一三年に結ばれておりますが、これまでの間、燃料については約三十件、食料については約二十件の提供の実績がございました。また、宿泊や基地支援、輸送、修理、整備等の分野でも幅広く協力が行われているところでございます。 例えば、イギリスでございますけれども、これも平成二十九年、二〇一〇年に締結されましたが、自衛隊からイギリス軍に対して、一件の食料及び宿泊の提供が行われるに至っております。
○白眞勲君 だから、それに対して、円滑じゃなかったんですか。
○政府参考人(岡野正敬君) 実際、このような協力を協定がない段階でやろうとする場合には、まずお金のやり取り、財政上の問題を検討してから初めて協力が行われるということになります。 このような枠組みがあらかじめございますと、その部分については後で決済手続ということで処理できますので、協力の仕方がより円滑になるということでございます。
○白眞勲君 日米ACSAでは、第四条に重要影響事態、第五条に武力攻撃事態及び存立危機事態、第六条に国際平和支援法に基づく活動が規定されているわけですけれども、他方、日加、日仏ACSAではこれらの事態の記載はなく、一条一(e)の各国の法令で認められるその他の活動の中に含まれるというわけですよね。 こうした協定の構成の違いについて、今年の四月十日の外務委員会、衆議院では、日仏、日加のACSAは日豪ACSAの構成を継承したためだというふうになっているんだけど、先ほどの答弁ですと、これだけ長い交渉が行われたその理由の一つに安保法制が入ってからだというのであるならば、今回のこの条約の中に、当然この武力攻撃事態や存立危機事態、また重要影響事態など、国際平和共同対処事態を明記しないでその他の活動とするのはおかしくないですか。これ、ちゃんと書くべきなんじゃなかったんですか。それについて、政府から説明を求めたいと思います。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。 日米ACSAにつきましては、米国との間での条約に基づく同盟関係も踏まえまして、日米がいかなる場面でいかなる協力ができるかにつきまして可能な限り明確に示したところでございます。 例えば、米国との間では、日米安保条約第五条に基づきまして、我が国の施政の下にある領域における、日米いずれかの一方に対する武力攻撃が生じた場合、日米は共同対処を取ることとなっているほか、同条約第六条に基づき、日本における米軍の駐留を認めているなど、カナダ、フランスとは事情が異なるところはございます。 他方、カナダ及びフランスにつきましては、特定の事態概念に沿って自衛隊の活動が根拠付けられている日本の事情を十分に理解した上で、自衛隊との協力関係をあらかじめ網羅的に明記することはできないが、幅広く物品、役務の提供を行えるようにしておきたいとの意向があったということでございます。 いずれにせよ、カナダ、フランスのACSAにつきましても、委員御指摘のとおり、我が国の国内法において認められるものについてカバーをしているというところでございます。 そのように、カナダ及びフランスとそれぞれ交渉を行いました結果、ACSAを適用して物品、役務の相互提供を行うことができる活動の類型につきましては、第一条の一(a)から(d)までに列挙した以外の活動については第一条一(e)でまとめて規定することとなったところでございます。
○白眞勲君 そうすると、アメリカ軍、アメリカとは違うんだと、日加、日仏はという今のお答えですよね。そうすると、やっぱりアメリカ軍との、今後、共同対処というものが非常に逆に重要視されてしまうんではないかなと私は懸念を覚えるわけなんですね。 片や、先ほどの御答弁ですと、遅れた理由は安保法制が原因だったということを考えたら、逆に言えば、安保法制が原因である以上、やっぱり僕は書くべきだったんじゃないのかなと思うんですね。書かないんであるならば、別に安保法制の法律が変わったからといって、そんなにその交渉事が変わるはずではないと僕は思うんですよ。その辺はどうなんですか。
○政府参考人(船越健裕君) 委員御指摘いただきましたとおり、平和安保法制を受けまして、まさに自衛隊による外国軍隊への物品の役務が提供になったものといたしまして、例えば国際連携平和活動、いわゆる非国連統括型の活動でございますが、における物品、役務の提供、重要影響事態や存立危機事態における対応における物品、役務の提供等がございます。 このようなものは平和安保法制を受けて可能になったものでございますが、先ほど御説明申し上げましたとおり、そうした事情も踏まえて日加間、日仏間で交渉した結果、現在の規定となっているところでございます。
○白眞勲君 いや、だから、答えていないじゃないですか。結局、交渉した結果、こうなってございますというしか言っていないんですよね。全然僕の質問に答えていないですよ。 書くべきなんじゃないんですか、そういうのは、ちゃんと。国民に分かりやすく伝えるためには書くべきだったと思いますけれども、なぜ書かなかったのか、その理由をもう一回お聞かせください。
○政府参考人(岡野正敬君) 委員御指摘の点につきましては、例えば協定第二条、フランスとの協定にはこのような文言がございます。いずれか一方の当事国政府が日本国の自衛隊又はフランス共和国の軍隊により実施される前条一に規定する活動のために必要な物品又は役務の提供を行う場合には、これを要請する場合には、当該他方の当事国の政府は、その権限の範囲内で、要請された物品又は役務を提供することができるということになっております。ここで書いてありますのは、権限の範囲内、つまり国内法の範囲内及びこれを要請があった場合に提供することができるということが書いてあります。 他方、個々の国内法制につきましては、日本側と相手国側ではそれぞれの事情がありますので、どこまで明記するかというのは交渉の中できちっと説明をした上で、文章として、条文としてどこまで残すかについては最終的なバランスを取ったということで御理解いただければと思います。
○白眞勲君 いや、だから、私の質問に答えていないということを言っているんですよ。だから、国民に説明しなくちゃいけないんです、我々は。そのために、相手国の政府でこういうふうになっているんだからこれでいきますというんだったら、それは理由になりません。 ましてや、今これだけ条約が延びたのは安保法制があったからだというんであれば、その部分をきちっと書き込むのが当たり前じゃありませんか。それと同時に、アメリカとは書いてあるわけですから。その辺についてちゃんともう一回お答えいただきたい。
○政府参考人(岡野正敬君) 政府といたしましては、先ほど来御指摘の第一条一の(e)、その他の活動に含まれるものを一貫して丁寧に明確に説明してきているつもりでございます。 日仏、日加のACSAについては、物品、役務の提供についてそれぞれの国内法令に従って行われるということが明記されております。仮に、今後ACSAが適用される場面や提供の対象となる物品、役務の範囲を変更するような関連の国内法の改正が行われたとしても、このような国内法の改正は国会において審議されるものでございますので、ACSAに基づく物品、役務の提供は国会に承認された国内法の範囲内で行われるという点で御理解いただければと思います。
○白眞勲君 条約結んでおいて、後で国会が判断しますからと、それじゃ話になりませんよ、そういうことでは。 そういう中で、安保法制の特別委員会において、元々弾薬の提供が認められなかったのはニーズがなかったためであり、武力行使の一体化の関係から除いたものではないということ、これは中谷防衛大臣が平成二十七年八月二十六日に安保法制の、参議院でこれを答えています。つまりそこで、新たなACSAの締結に当たって、カナダ及びフランスに対して弾薬の提供についてのニーズは確認しているんでしょうか、お答えください。
○政府参考人(船越健裕君) 御指摘の点につきましても、カナダ、フランスとの間におきましては、そういったこともあり得るということにつきまして幅広い形で国内法を反映した形での条約にしたいということで一致しているところでございます。
○白眞勲君 私が聞いているのは、確認したかどうかを聞いているんです。
○政府参考人(船越健裕君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、自衛隊が国内法令に従いましてカナダ軍やフランス軍に対して弾薬を提供することとなる場合、あらかじめ定められた決済手続等を適用し、円滑かつ迅速に弾薬の提供を実施する必要があることから、弾薬の提供をACSAの対象としたものでございます。 カナダ、フランスとの間につきましての御質問でございますが、自衛隊から両国軍隊への弾薬の提供が行われ得ること、また、その場合にはACSAが適用されるということにつきましては、フランス、カナダとの間で確認をしているところでございます。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。 実際に、弾薬の提供が必要な状況が発生し、かつ国内法令上の要件を満たす場合であれば、カナダ軍及びフランス軍に対して弾薬の提供を行う可能性が排除されない以上、両国との間でこれを円滑かつ迅速に実施するための決済手続等の枠組みを設けておくことが必要であるということの認識については確認をしております。 これ以上の点につきましては、二国間の協議に関わることでございますので、お答えを差し控えたいと思います。
○白眞勲君 新たなACSA締結に当たって、カナダ及びフランスに対して弾薬の提供のニーズについて確認したのかどうかを聞いているんです。ちゃんとそれを答えていただきたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 将来そういうことが起こり得るということは確認をしているわけでございますが、この交渉の時点で何かそういうニーズがあったわけではございません。その時点にあったことについて交渉しているのではなくて、将来この協力を緊密にしていく中で当然にそういうニーズが起こり得る、そういうことでございます。
○白眞勲君 つまり、将来そういうニーズがあるというのをお互いの国で確認したということが私は今分かりましたけれども、そういう中で、安保法制というのは、国際平和共同対処事態のような多国籍軍への後方支援が想定される事態においては、現に戦闘行為が行われている現場以外で物品、役務の提供が可能とされたわけですね。 自衛隊が現場近くの、つまり戦闘現場の近くの多国籍軍の補給拠点まで弾薬を輸送し提供することも、法律上は可能として理解していいんでしょうか。
○政府参考人(槌道明宏君) まず、核兵器は弾薬に当たり得るかという……(発言する者あり)あっ、済みません……(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(槌道明宏君) 失礼いたしました。 御指摘の点については、輸送は可能でございます。
○白眞勲君 それって危なくないですか。
○国務大臣(岩屋毅君) 当然、安全を確保した上で行います。
○白眞勲君 戦闘現場近くで安全を確認、どうやってするんですか。それは、言葉ではそれは言えるったって、実際問題、私はできないと思う。 そういう中で、安保法制の審議では、自衛隊員のリスクは高まらないとも確かに政府、答弁しているんですけれども、戦闘現場近くの補給拠点まで弾薬を提供する行為が本当に自衛隊員のリスクを高めないことになるのか、高めないのかというと、私は違うと思いますよ、これ。 大臣も二〇一五年頃、与党協議会のメンバーとして、安保法制について、自衛隊員のリスクが高まる可能性について御自身が言及されているわけですよ。だから、改めて私は答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(岩屋毅君) 必ずリスクが高まるということを申し上げたのではなくて、これまでになかった新たな権能を付与し、新たな活動に従事できるようにするわけですから、リスクが高まる可能性はあるということを申し上げたわけでございます。当然、その可能性を極力ゼロに近づけるだけの訓練、準備等を行った上で隊員にその活動に従事をしてもらうことになると、そのための準備はしっかりしなくてはいけないという趣旨で申し上げたわけでございます。
○白眞勲君 F35の墜落事案についてお聞きしたいと思います。 先日、私への防衛大臣の答弁で、私がお聞きしたことに対して防衛大臣が答弁したことの内容については、フライトレコーダーについて一義的には日本側で調べることでよろしいかと私が聞いたことに対して、大臣から、そのとおりでございますというふうにお答えされました。この機体自体は日本のものですから当然なんですけれども。 ただ、調べるといっても、何をもって調べるのかというのは、またこれ悩ましいところだと。外見だけ見て、そうかというのではなくて、やっぱり中身、本来のフライトの状況についても日本側がまず調べるということでよろしいのか、確認です。
○国務大臣(岩屋毅君) 先般も日米2プラス2あるいは日米防衛相会談において、今般のF35Aの墜落事故についての調査につきましては、あくまでも我が国が主体的に行い、必要に応じて米側の支援をいただくということを説明し、また米側からも了解を得たというか、分かったという返事をいただいたところでございます。 したがって、調査全体はあくまでも防衛省・自衛隊が中心になって事故調査委員会で行いますけれども、先生御指摘のフライトレコーダーを回収した場合に、その読み出しのやっぱり能力のある企業関係者の協力を得ることはあるというふうに思いますけれども、調査全体としてはあくまでも防衛省・自衛隊が中心となって行うということでございます。
○白眞勲君 最近、アメリカ側でも艦艇を出してくださって調査してくれる、これはこれ自体すごく有り難いことだと思うんですけれども、それはそうとして、仮にアメリカ側が最初に機体を引き揚げたとしても、それはまずは日本側に引き渡されるのか。一回アメリカが機体を引き揚げても、それは一回日本側に引き渡されて原因究明に当たるということでよろしゅうございますか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今米国の協力をいただいておりますのは、あくまでも機体の捜索のための協力をいただいているところでございまして、いわゆるサルベージという、引揚げということについては我が国が行うということにしております。
○白眞勲君 時間がもうあと二分ぐらいしかないので、ちょっと申し訳ない、今日WTOもやりたかったんですけど、WTOはちょっとできないんで、申し訳ない、また次の機会にやらさせていただきたいと思いまして、ちょっと最後に、岩屋防衛大臣に。 ちょっと質問通告していないんで、お答えできる範囲内で結構でございます。河野外務大臣には同じ質問があったので河野外務大臣には今回聞かなくてもいいのかなと思っているので、岩屋防衛大臣に平成最後の質問をしたいなと、私自身の、ということでお聞きしたいんですね。 来る五月一日からは新たな令和の時代を迎えることになるわけなんですけれども、この平成の三十年間を振り返って、防衛省・自衛隊が逆に今後、令和の時代にどうあるべきかについて総括してもらいたいなというふうに思っているんです。 平成は、阪神・淡路大震災、東日本大震災など非常に大きな災害が多発した時代でもあったわけで、その際、自衛隊の懸命な活動で多くの国民の皆様にその存在の大切さというのは感じさせていただいた時代でもあったと私は思っています。その一方、平成四年PKO協力法成立後、我が国自衛隊、カンボジア、ゴラン高原、南スーダンなど数多くのPKOにも参加してきたし、またソマリア沖における海賊対処行動、あるいはMFOへの幹部自衛官の派遣等、自衛隊の海外展開がますます増えてきているようにも思えるわけなんですね。 確かに、自衛隊の皆様が世界で活躍し、また貢献していくこと自体は、これはすばらしいことであるとも思えますが、私自身は、自衛隊に対して、自衛官に対して、危険の発生する業務よりは、海外行くにせよ、災害救助などの人道的な活動を海外でより積極的に行うことがいいのではないのかなと思うんですが、つまり、銃よりもシャベルを持っていくべきなんだろうと私は思っているんですね。ですから、そういう形で災害救助を第一に考えたいというのが私の考えなんです。 来る令和の時代に向けて自衛隊はどうあるべきかについて、防衛大臣、どうお考えなのか、率直な御意見をお聞かせいただければ有り難いと思います。これ、最後の質問にします。
○国務大臣(岩屋毅君) なかなか先生の平成最後の質問、難しい御質問だと思いますが、時間もないと思いますので簡潔に申し上げたいと思います。 平成の時代は、平和を保つことができた一方、非常に大きな自然災害が相次ぐ時代でもありました。この間、安全保障環境としてはむしろ厳しくなってきたのかなというふうに考えております。 自衛隊の使命は、国防、国際平和への貢献、そして災害対応、多岐にわたっておりますが、それぞれの任務について、この平成の時代に整えていただいた各種法制にのっとって、あくまでも国民の生命、財産を守り、世界の平和に貢献すると、そういうことがしっかりとできる成熟した自衛隊を目指していくべきではないかというふうに考えております。
○白眞勲君 終わります。
○大野元裕君 国民民主党・新緑風会、大野元裕でございます。 日仏、日加のACSAにつきまして、国民民主党はかねてより、ACSA締結国との間でPKOにおいても相互に物品等を供与する必要性を強調してきた経緯もあり、友好国とのACSA締結には、現政権との間に考え方の相違はあるとはいえ、原則としては賛成なんです。しかしながら、安保法制を前提とした部分が含まれており、ここについては反対せざるを得ない。 その一方で、国民民主党は、先ほどのような考え方の整理を示すためにも、また国民の命と平和を守る政治の責任を果たすためにも、今国会で安保法制の改正となる法案を再度提出いたしました。かかる改正を前提とする限りにおいては、必要なACSAは締結するべきだということであります。 ついては、政府・与党におかれては、安保法制を廃止した上で、近くは積極的に、遠くは抑制的にという我が党の考え方に基づいた法案を御審議いただけるように、是非防衛大臣からも与党に言っていただけないでしょうか。特に、その中には、自民党が衆議院選の際に公約として出していた領海警備法、これはいまだに公約違反で制定していません。我々これしっかり出させていただいていますので、ここは拒否される理由ないと思いますので、是非グレーゾーン対処のためにも、これは政府としても大事だと思うので、防衛大臣、よろしくお願いいたします。 いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今、大野先生から紹介をいただいたのは、御党が提出になった領域警備法案、周辺事態法改正法案及びPKO協力法改正法案であると思います。 こういった分野について法案提出をなされたという御努力については敬意を表したいというふうに思っておりますが、これら法案の取扱いにつきましては、あくまでも国会で御審議、議論をいただくものというふうに承知をいたしておりますので、政府の立場から国会の審議のありようについて申し上げるのは控えさせていただきたいというふうに思います。
○大野元裕君 せっかく私ども、御党の公約違反についてお手伝いをさせていただくと、このように申し上げているわけですから、是非、領域警備法についてだけでも御審議をいただきたいと思っています。 このことを申し上げた上で、このACSAについて伺いますけれども、アメリカは、法律番号十番の二千三百五十において、LSSSと呼ばれる後方支援、物品及び役務の定義を示しています。この定義については、アメリカとNATOとの間の相互支援法、あるいは我が国とアメリカとの間のACSAについても同じ定義なんです。 ところが、このアメリカとNATOの間で結ばれているこの定義の中に、含まれている日仏、日加のACSAにおいて、汎用車両その他の非致死性の軍事上の装備品の一時的な使用であって、それぞれ国内法で定めるものとされるものは、こちらには、日仏、日加にはないんですけれども、外務大臣、その理由は何でしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 今お尋ねがありましたLSSS、ロジスティック・サポート・サプライズ・アンド・サービスというのは、これ具体的に申し上げますと、トラックですとか発電機ですとか浄水器といったもので、それをそう呼ぶというのがアメリカの国内法令上の表現としてあるわけでございます。 このACSAの適用対象となる物品、役務の提供は、それぞれの国内法の規定に基づき実施しようということでございますので、アメリカの法令の中に書いてあるものを日米のACSAについて明示的に記載をしたいというニーズは、これはアメリカ側のニーズでございまして、交渉の結果それを明記しようということになったわけでございますが、このLSSSという表現は、これはアメリカの国内法令の表現でございますので、日本、カナダ、フランスの政府からしてみればこういう法令上のものはないわけで、結果、日加及び日仏の交渉の結果そのような点を特に規定をするということにならなかったというふうに承知をしております。
○大野元裕君 そうすると、伺いますけれども、このいわゆる非致死性の汎用車両等、今おっしゃったような例えば給水車とかトラック、これは日加、日仏、どこで読むんでしょうか、あるいは必要ないんでしょうか。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。 日加、日仏ACSAにおきましては、国内法令に基づいて、権限の範囲内で物品、役務の提供を行うこと及び物品、役務の提供に武器の提供を含むと解してはならないことが規定されております。 その上で、委員御指摘の非致死性の軍事上の装備品の一時的な使用は、物品、役務の提供からは排除されていないと考えております。
○大野元裕君 排除されていないではなくて、どの区分、第二条のどの区分で読むんですか、教えてください。
○政府参考人(船越健裕君) 一般的に、物品、役務というところにおきまして、こうした非致死性の軍事上の装備品の一時的な使用というのは排除されていないものと理解しております。
○大野元裕君 第二条の区分が示されています。どの区分に入るか、教えてください。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。 第二条の二におきまして、次に掲げる区分に係る物品又は役務、それはこの協定の付表にその詳細が記載されるものが提供されると書いてございます。また、それには、食料、水、宿泊、輸送(空輸を含む。)、燃料・油脂・潤滑油、被服、通信業務、衛生業務、基地活動支援、保管業務、施設の利用、訓練業務、物品・構成品、修理・整備業務、空港・港湾業務及び弾薬と書いてございます。 このような中で、物品・構成品、さらには、付表の中に書いてございます人又は物の輸送、輸送用資材及びこれらに類するもの、こういったところから読むものと理解しております。
○大野元裕君 給水車もそこで読めるんですか。私、どうもそこは読めないという気がしますけれども。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(岡野正敬君) 水に関しましては、浄水器がございますけれども、付表の中には例えば水というのがございます。ここの中には、水、給水、給水に必要な用具及びこれらに類するものがございます。例えばここで読めるケースがあるかと思います。
○大野元裕君 先ほど白先生との審議の中で、前もってきちんと決めておくことによって迅速にできる。全然迅速じゃない気がするんですね。是非、迅速でやるんであればしっかりと確認をしていただきたい。 もう一つ、先ほどの白先生との間で議論になって、私の方からも実は全く同じ質問しようと思っていたんです。 防衛大臣、お伺いしますけれども、先ほど、そのニーズがないという整理をかつて日米の間でしていた、これ、その話はありました。そのときについて、ですから、今ニーズがあるのかということについては、ニーズがある、将来的にあることを可能性があるという話をしました。これ、三つあるんです、今。ニーズがない、現時点でニーズがある、将来的にニーズが出てくる、この三つが今出てきました。 とすると、当時、周辺事態法、当時のですね、の中で、日米の中でアミュニションと言われるその武器、失礼しました、弾薬のところについてはニーズがないという整理をしてきたというのは、当時、ニーズはないというふうに、将来的にもニーズがないというふうに判断をしてきたということでよろしいですね。
○国務大臣(岩屋毅君) 済みません、先生の御質問の趣旨を必ずしも理解しているかどうか分かりませんが、今般締結をする段階においては、将来においてそういうニーズが生じ得るということをお互いに確認をした上で締結をしているということでございます。
○大野元裕君 白先生の質問は、ニーズがあるということで確認したんですねということについては、直接のお答えではないにしても、将来的にはあり得るだろうということをおっしゃった。で、当時、アメリカとの間でニーズがないという整理をしてきたというのは何度も国会答弁をされています。ということは、ニーズがない、弾薬についてはニーズがないという整理をされてきたということは、将来的にもニーズがないと当時判断をしていたということでよろしいんですねと確認しているんです。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(渡邉美樹君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(岩屋毅君) 済みませんでした。時間を要しました。 先生御指摘のように、過去には具体的なニーズが想定されていなかったものの、日米ガイドライン見直しに係る日米間の協議の中で、米側から弾薬の提供を含む幅広い後方支援への期待が示されたことや、御案内のとおり、二〇一三年、スーダンのミッションの際に、韓国隊の隊員等の生命、身体を保護するために自衛隊の弾薬を提供した実績があるというようなことから、新しいACSAにおいては弾薬のニーズというものがあるという前提で締結をされたというふうに考えております。
○大野元裕君 韓国の件についてはそうだと思います。 ただ、先ほど船越さんが、あれも実は、私は、ちょっとやじというか、不規則発言だったかもしれませんけれども、韓国があるだろうというふうに申し上げたんですが、実はあれ、直接の提供ではない、あれは必ずしも円滑にいかなかったケースだと私は思っています。 そういった意味では、きちんと整理をされて、円滑にいくケース、いかないケース、それから、将来におけるニーズがないというのは私初めて聞いた話だったので、そこで実は先ほど、今確認したんですけれども、その辺はきちんと整理をしておかないと、弾薬の提供というのはやはり国際的にも若干機微なところがありますので、そこはお願いしたいと思っています。 その上で、別の話を聞きます。日本産食品の輸入制限に関するWTO上級審における判断についてお伺いをさせていただきたいと思っています。 我が国は、本件、SPS協定の第七条、八条とともに、第二条三項、第五条六項について争いましたね。また、第十一条の二項に基づいて、専門的な知見、機関の検証も求めました。それにもかかわらず、日本が多分一番大事だと思っているであろう、科学的に原則に基づいて安全だという二条二項について争わなかった。その理由は何でしょうか、大臣、教えてください。
○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるように、今回、我が国は韓国によるSPS協定第二条二違反を争いませんでした。この事案にとりましては、韓国が科学的な原則に基づいてやっていないと主張するよりも、この当該措置が不当な差別である及び必要以上に貿易制限的であることを争う方がより良いという判断をしたわけでございます。 そういうことでやったわけでございますが、このような結果となったことは非常に残念に思っております。
○大野元裕君 つまり、日本産食品は科学的に安全であるということを求めていなかった、これが我が国からの要求であります。 そうだとすると、外務省は、日本産食品の科学的安全性に関するパネルの結論は上級審でも覆されていないと説明していましたが、そもそも日本産食品の科学的安全性について求めてもいない。そして、私の理解では、読みましたけれども、上級審判断の中に日本産食品が科学的に安全であるということは書いていなかったんじゃないんですか。教えてください。
○国務大臣(河野太郎君) 今回、韓国が行った措置は科学的な原則に基づいてやっていないということを争うのではなくて、日本の措置が韓国の規制基準を満たすんだということを争ったわけでございます。そして、今回のパネルは、報告書の中で、パネルが選任した専門家は、日本が提供したデータが二〇一五年までに日本産食品中の放射性セシウムの濃度が一般的には一キログラム当たり百ベクレルを下回る水準に戻ったことを合理的に支持することを確認したという基準がございます。 パネルはこうした日本の食品の安全性に関する事実を認定したというふうに我々は考えておりますので、今回のWTOの上級委の結論もこれを取り消していないということは、我が国の食品の安全性はWTOにおいてもきちんと支持されている、そのように考えております。
○大野元裕君 全く聞いていない話です。五条六項、二条三項については既に言いました。それはもう既に確認しました。 私が聞いているのは、二条二項が日本の食品の科学的な安全性を定める、これについての日本側は実は争っていない。争っていないということは、それが実は証明されていない。しかも、文章の中にもそれは出てきていない。出てきているのは、大臣がおっしゃったとおり、一キロ当たりの百ベクレル、そして年間一ミリシーベルトの範囲内であるということ。それが普通の、韓国との状態について、普通の状況についての争い等はあります。ただ、日本産の食品が科学的に安全だと証明されたという文章は一行もないんではないんですかと聞いているんです。
○国務大臣(河野太郎君) このパネルの報告書が言っていることは、科学的に日本産の食品が安全であると言っている、あっ、言ってはいませんけれどもそういうことを意味しているわけでございます。
○大野元裕君 言ってはいませんけどそういうことを意味しているって、私には全然分かりません。 これ、全部読んでみました。すごく長いんです、これ四百ページぐらいあったかな。で、一行もないんですよ、そんなこと。ところが、政府は、その日本産の食品が科学的に安全であるということを意味している、意味しているといって、まあ四百ページ全部読めないからね、そういうふうに言っているけど、実は一行も書いていないことを引用してきているっておかしくないですか。どこで書いてあるか、もし書いてあるんなら。そうじゃなければ、正しく科学的に証明されたのはこれとこれで、我が方が争ったのはこれで、ひっくり返されていませんと、少なくともそういう発言をするべきではないんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) パネルが、日本産食品の食品中の放射性セシウムの濃度が国際的な基準を踏まえて設定された日本及び韓国の基準値を下回ることを認めているわけでございまして、それは日本産の食品がそもそも安全であるということを意味している、そういうことになろうかと思います。
○大野元裕君 だったら、二条二項で争えばいいじゃないですか。そういうことを言いたいんだったら二条二項で争えばいいじゃないですか。 もう一度聞きます。なぜ二条二項で争わなかったんですか。
○国務大臣(河野太郎君) 韓国の措置が科学的な原則に基づいてやっているんだということを争うよりも、韓国の規制基準を、科学的にやっていないということを争うよりも、その韓国の基準を日本のものがきちんと満たしている、今の措置で韓国の基準を満たしているということを争う方が戦略的、戦術的にいいと判断をしたからであります。
○大野元裕君 そのとおりなんですよ。基準がやりやすい方で戦ったんです。つまり、相手の基準を満たしているということを言ったわけであって、それはイコール日本製の食品が安全だということを証明してはいないんです。これはまた違う証明であります。 そうだとすると、もしも我が方が、その結果、いやいや、うちの食品は安全だと、私も言いたいですけれども、日本政府が言いたいんだったら、正面から争うか、あるいは、もしもそこに勝てるという勝算がない、ここは争いにくいと思うんだったら、わざわざこっちから提訴して、しかもその後もう二度と提訴できないわけですから、我々の立場を危うくするようなことをしたということは逆におかしくないですか。戦略ミスとお思いになりませんか。
○国務大臣(河野太郎君) 韓国の基準は国際的な基準を踏まえて設定されたもの、それ以外に曖昧なものも加えているわけでございますが、それであっても日本の食品の安全はきちんとそれにミートしているということがパネルの中でも認められたわけで、我々としては、日本産の食品が安全であると胸を張って言えるというふうに思っております。
○大野元裕君 私たちも言いたいです。ただ、私たちが言っているのは、裁判の中での結論を言っているだけですから。私もそうだと思いますよ、福島を含めた日本産の食品は安全です、世界に対して胸を張って言おうじゃありませんか。でも、裁判の中でそれを争ってきちんと証明をしなかったということは、我々の負けで、遠ぼえになっちゃうんですよ、結局は。 大臣、もう一度お伺いしますけれども、このパネルで言っているのは、向こうの基準に合ったと、ここは分かりました。これは全く合意です、お互いの間で。そう書いてありますから、それ以外にはありません。ただ、だからといって、日本の、日本産の食品が、この上級審とその前のパネルにおいて安全だということは一言も入っていないんです。しかも、それが勝てない、勝ちにくいところだから争わなかったということで、実は証明のしようすらない。だけど、もう二度とそれを持っていけない、手続事項で排除されてしまった。これは明らかに我が国の国益を毀損しているじゃないですか。 そのような状況で、我々も言いたいですよ、大臣も是非言ってください、我々の食品は安全です。でも、だからといって、パネルでやった戦術というのは、私は、正解であった、これが勝利であったとは決して言えないと私は思いますし、二か国で韓国との間で議論ができないからパネル持っていったんでしょう。で、負けちゃって、その後のコメント見ると、外務省、引き続き韓国との間で二か国で協議したい。できるわけないじゃないですか。どうやって協議するんだか教えてください。
○国務大臣(河野太郎君) 委員がおっしゃっているのはかなり曲解があると私は思っておりまして、このパネルは、日本の食品が一キログラム当たり百ベクレルを下回るということを事実認定をしているわけでございますから、日本の食品が安全であるということがきちんと事実として認定をされた、我々は胸を張って世界にそう申します。 大野先生がどうおっしゃるかは知りませんが、政府としてはきちんとそういうことをこれからも言い続け、ほかの国との輸入規制の交渉に当たっても、WTOが事実を認定しているということを申し上げていくつもりでございます。 また、韓国についても、この事実認定はしっかりと上級委でも支持されている。つまり、上級委でも取り消されていないわけでございますから、それをもってしっかりと韓国と話合いをしてまいりたいと思っております。
○大野元裕君 これはおかしいですよ。曲解というのはおかしいでしょう。だって、書いていないんだもん。書いていないことを私が書いていないと言って、何が曲解なんですか。 大臣、私たちは日本国政府と同じ立場で、日本国の利益をしっかりと言うことは正しいです。ただ、曲解というのは失礼です。取り消してください。
○国務大臣(河野太郎君) それでは、曲解は取り消しますが、ここで言っていることは、一キログラム当たり百ベクレル以下という国際基準を満たしていることをきちんとパネルは事実認定をしているわけでございますから、大野先生もどうぞ胸を張って日本産の食品は安全であると世界に向かっておっしゃっていただきたいと思います。
○大野元裕君 これでやめますけれども、私もそこは胸を張って言います。是非一緒に言いましょう。ただ、それ以外のところはまた議論をさせてください。 以上です。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 平和安全法制に関する話も出ておりますので、我が方の見解を改めて表明しておきますと、存立危機事態というのは我が方にとっても純粋に他国防衛に踏み込んでしまう可能性があるので、米艦等防護法という法案を提出しております。そういう我が方の立場を明らかにした上で、今回のテーマについて質問させていただきます。 フランスあるいはカナダ共に、法の支配とか民主主義とかあるいは自由主義経済等の基本的な価値観を我が国と共有している国であるという認識をいたしております。したがいまして、今回の日仏ACSAあるいは日本とカナダのACSAについては、我が方は必要であるという立場を明らかにさせていただきたいと思いますけれども、この機会に、条約あるいは協定、憲章とか議定書等のいわゆる国際約束というものと国内法の関係を整理して確認しておきたいと思っております。 そこで質問させていただきますが、本協定の実施に関連し、防衛省設置法等の一部を改正する法律案が提出されております。先般、参議院でも可決、成立しております。これはなぜでしょうか。
○政府参考人(船越健裕君) お答え申し上げます。 我が国としてACSAを実施するに当たりましては、自衛隊が物品又は役務の提供を実施する際の決済その他の手続が本協定の定めるところにより行われるよう、自衛隊法等に関連の規定を整備しております。また、個別の場面における自衛隊の外国軍隊への物品又は役務の提供につきましては、相手国との協議において議論されたニーズを踏まえ、自衛隊法やPKO法等に根拠となる規定が置かれているところでございます。 したがいまして、本協定の実施、すなわち自衛隊がカナダ軍及びフランス軍との間で物品、役務の相互提供を実際に行うためには、ACSAを提供するだけではなくこれらに関連する法律を改正する必要があり、防衛省からこれらの法律の改正を含む防衛省設置法等の一部を改正する法律案が提出されたものと承知しております。
○浅田均君 ありがとうございます。 確かに、防衛省設置法の改正のところで、百条の十二ですか、防衛大臣やその委任を受けた者は、次に掲げるカナダ軍隊から要請があった場合には、当該カナダ軍に対し自衛隊に属する物品の提供を実施することができる、防衛大臣はこういうことができるという規定を設けられたものと承知いたしております。 それで、次に、この発効効力、残存期間、これ七条のところに書かれてありますけれども、協定の効力発生に必要な自己の内部手続を完了した旨を相互に通告する外交上の公文を交換した日の三十日後に効力を生じ、十年間効力を有するとあります。どうして、なぜ効力発生に内部手続が必要なのか、御説明いただけませんでしょうか。
○政府参考人(岡野正敬君) 一般に、国際約束の締結のためにいかなる国内手続を要するかは、各国ごとに決められた方法や慣行があるものと承知しております。日本におきましては、いかなる国際約束の締結につき国会承認を要するかについては、いわゆる大平三原則で明らかにしているところでございます。 本日御審議いただいておりますACSAについては、我が国としてACSAを実施するに当たっては、自衛隊が物品又は役務の提供を実施する際の決済その他の手続が本協定の定めるところにより行われるよう、自衛隊法等に関連の規定を整備する必要がございます。 ACSAはこのような形で国会の承認を得る条約でございますが、御指摘の効力発生との関係でございますが、このACSA、日加、日仏、第七条一項に定められていますけれども、我が国についてはこのような国会承認の手続を主に指しているところでございます。各国におけるこのような手続には一定の期間を要しますので、国際約束の効力発生に関する規定としてこのような規定が置かれることは一般的なものでございます。日本としても、従来の慣行としてこのような規定を置いているところでございます。
○浅田均君 協定に署名してから国会提出、承認をして、それから締結、条約に拘束されるという意味で締結する、その方法として批准とか加入とか公文の交換とかがあると、それをやってから効力を発生するという整理をここでさせていただいたと思います。 ここで、先回も取り上げさせていただきました日米地位協定について同様の確認を行いたいと思っております。これ、先般、日米地位協定に関する私の質問に対しまして、河野大臣から次のような答弁がありました。ちょっと長いんですが、議事録に残したいので、そのまま読ませていただきます。 日米地位協定第二条一は、丸一番目ですね、米国が日米安全保障条約第六条の規定に基づき日本国内の施設・区域の使用を許される旨、それから二番目として、個々の施設・区域に関する協定は日米合同委員会を通じて両政府が締結しなければならない旨規定している。 また、日米地位協定第二十五条一は、日米合同委員会が、特に米国が日米安全保障条約の目的の遂行に当たって必要とする施設・区域を決定する協議機関として任務を行う旨規定しているというふうに御答弁されております。 また、それに続いて、これらの規定に従って、これまで日米両政府は、個々の施設・区域に関する協定において、その名称、位置及び範囲などを明記するとともに、必要に応じ、主たる使用目的や使用条件等についても合意してきておりますというふうに河野大臣は御答弁されておりますけれども。 そこで、伺いたいのは、ここでおっしゃったその個々の施設・区域に関する協定とは例えばどのような協定があるんでしょうか。教えていただけませんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 例えば、平成二十五年には、航空自衛隊経ケ岬分屯基地の一部及び隣接する土地等について、日米合同委員会の承認を得た上で提供をしてきております。 日米地位協定第二十五条一は、日米合同委員会が、特に米国が日米安全保障条約の目的の遂行に当たって必要とする施設・区域を決定する協議機関として任務を行う旨規定しておりますので、その承認を得た上で提供してきているところでございます。
○浅田均君 ここで法制局にお伺いしたいんですが、今の河野大臣の御答弁ですと、その日米地位協定という条約そのものが政府にそういう授権を行っているというふうに受け止められます。 場所の決定や設置条件は日米両政府の協定で定めるというふうにされておりますけれども、これだけでは誰がどのようにその基地設置場所を決めるのかは不明であるはずなのに、政府は、今の河野大臣の御答弁にもありましたように、日米地位協定によって政府に基地設置場所の決定権限が付与されていると考えていると、政府がですよ、というふうに解釈していいんでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) お尋ねにつきまして、国内法の観点から申し上げたいと思います。 まず、国内法上は、憲法第九十八条第二項におきまして、日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とすると規定されております。その上で、条約の実施事務と申しますのは行政事務と理解されており、憲法第六十五条により、行政権が属する内閣において処理する事務と考えられます。 さらに、行政事務の分担管理という観点から、外務省におきましては、外務省設置法第四条第一項第五号におきまして、条約その他の国際約束及び確立された国際法規の解釈及び実施に関することがその所掌事務とされております。また、防衛省におきましては、防衛省設置法第四条第一項第十九号におきまして、条約に基づいて日本国にある外国軍隊(以下「駐留軍」という。)の使用に供する施設及び区域の決定、取得及び提供等々に関することというのが防衛省の所掌事務として規定されているところでございます。 国内法上の政府、広い意味の政府の権限としては、この国内法によって整備がされているということでございます。
○浅田均君 私が一番お尋ねしたいのは、今憲法等国内法の観点から御説明をいただいているんですが、日米地位協定というのは外国との条約の一つです。だから、国内法として、条約自体が国内法として内閣の権限を根拠付けることはできないはずであるというふうに私は思っているんですが、河野大臣の先ほどの答弁あるいは今の長官のお話を伺っていると、日米地位協定という条約そのものが内閣にそういう授権をしているというふうに受け止めれるんですけれども、そういう御理解なんでしょうか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 国内法の立場から申し上げますれば、この地位協定に限らず、国際約束、条約の実施について、それぞれ、憲法上我が国の義務となるものについて、その実施については内閣の事務と、行政事務ということになりまして、それぞれの分担管理する省庁においてその実施の事務をつかさどるということになっておりまして、基本、その条約実施のために必要な国内法の整備というものは、通常、条約の御承認をいただく際に、併せて国内法の改正法という形で国会に立法をお願いするということをしているということでございます。
○浅田均君 それでは、ちょっと別の角度からお尋ねいたしますけれども、先ほど河野外務大臣の方から、個々の施設・区域に関する協定に関して、経ケ岬のお話とかありましたけれども、行政がどのように米軍基地の設置場所を決定するのか定めるその手続法というものが必要なのではないかというふうに私は思っているんですけれども、その点に関して法制局の見解をお伺いしたいと思います。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 日米地位協定に基づきまして我が国が米軍に施設及び区域を提供するに当たっては、当該施設・区域についての所有権あるいは賃借権といった使用権原を取得する必要があるわけでございますけれども、この点につきましては、地位協定等の効力そのものということではもちろんありませんで、国内法に基づきまして所要の手続が取られているものと承知しております。
○浅田均君 その所要の手続を定める、私に言わせると手続法ですよね、その手続法というのはどこに書かれてあるんですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 例えば、賃借権でありますれば民法にございますし、土地の収用等ということになりますと、それぞれ所要の、所定の法律、国内法があると承知しています。
○浅田均君 場所を決めるというのは手続の最初ですよね。場所を決めるというのはどこを根拠にされているんですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その場所決めにつきましては、日米地位協定に基づく合同委員会において協議されて決まっていくということであろうかと思います。
○浅田均君 合同委員会というのは条約の中の一つの規定なんですね。だから、条約の中の一つの規定が政府にそれだけの授権を僕はできるとは思わないから、その条約の中の規定を受けて、どこかまた、今回の防衛省設置法改正法のような条文がどこかには必要だと思うんですけれども、その点いかがですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その点につきましては、先ほどお答えした外務省設置法あるいは防衛省設置法の所掌事務の規定によってカバーされているのではないかと思います。
○浅田均君 それでは、沖縄の、今、辺野古のことが問題になっておりますけれども、それはどこのどういうところに規定されているんですか。
○政府特別補佐人(横畠裕介君) これは、政府内におきましては、先ほどの、防衛省設置法の所掌事務として防衛省において担当されていると承知しています。
○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
○浅田均君 時間が来ましたので、もう一回やらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 先ほど大野議員から議員立法の提出の話がありました。安保法制の廃止法案については我が党も共同提案をしております。是非審議をお願いをしたいと思います。 その上で、日本・フランス、日本・カナダのACSAに関連してお聞きいたしますが、昨年一月の日仏2プラス2でこのACSAの内容を大筋合意をするとともに、インド太平洋地域における両国の共同訓練及び演習を全軍種で実践的かつ定期的に進めていくということが明記をされておりますが、なぜフランスと全軍種での共同訓練なんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど来説明がございましたように、フランスとは自由で開かれたインド太平洋というビジョンを共有いたしております。したがって、そういう考え方の下に、これから多角的、多層的な安全保障協力をやっていこうということを先般の日仏2プラス2で確認をさせていただいたところでございます。 フランスは、御案内のように、インド太平洋地域にニューカレドニア、ポリネシアという領土を有しておりますまさにインド太平洋国家でございまして、インド太平洋に関するビジョンも発表をしているところでございます。 したがって、私どもとしても、フランスとの間で、海軍種にかかわらず、陸空も含めた実践的な共同訓練・演習を推進する方針を、元々防衛大綱にもフランスとの間でもしっかりやっていくというふうに書かせていただいておりますが、そういう考え方に基づいて、両国の共同訓練・演習を全ての軍種で実践的かつ定期的に進めていこうという方針を確認をさせていただいたところでございます。
○井上哲士君 防衛大綱と言われましたが、元々、日米ガイドラインに多国間の軍事協力の推進強化ということが強調されておりまして、その具体化だと思うんですが、この点は今回の日米の2プラス2でも議論をされ、共同発表には、一定の場合、サイバー攻撃への安保条約五条の適用があり得ると盛り込まれました。 これが盛り込まれた理由、まず外務大臣にお聞きします。
○国務大臣(河野太郎君) 各国は、全般的な軍事能力の向上のため、宇宙やサイバーといった新たな領域における技術優位を追求しているわけでございます。 日米においても、これらの能力を向上することなくして将来にわたる十分な抑止力、対処力は確保できない、そうしたことから、今般の2プラス2において領域横断作戦における協力強化を確認をしたところでございます。 サイバー分野に関して申し上げれば、サイバー攻撃が、一定の場合には、日米安全保障条約第五条に言う武力攻撃に当たり得るということを確認をいたしました。これは、サイバー空間における日米の共同対処の可能性を明確にするものであって、抑止の観点からも意義が大きいものと評価をしているところでございます。
○井上哲士君 国際的に、これまでサイバー攻撃を武力攻撃とみなして自衛権を行使をしたという例はあるんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) これまでサイバー攻撃に対して自衛権が行使されたことはないと承知しております。
○井上哲士君 どんな場合に、サイバー攻撃が安保条約適用上の武力行使とみなされるのは極めて曖昧でありますし、これまでも自衛権行使の例はないという答弁でありました。共同発表では、その点、日米間の協議で個別具体的に判断するとしております。 この点は当委員会でも議論になりました。例えば昨年十一月の答弁では、防衛大臣の答弁でありますが、サイバー攻撃と自衛権の関係についてはなかなか一概に申し上げることは困難、そして、どういう事例が該当するかは個別具体の状況に応じて判断をすると、こういうふうに言われております。 一方、アメリカは、例えば九・一一テロに対しても、これはもう自衛権を発動してアフガニスタンを攻撃をしたわけですね。ですから、日本が判断をするのは困難な問題があるとしながら、こういうアメリカと一緒になって協議をしてどういう判断ができるんだろうかと思うわけでありますが、この武力攻撃とみなす上で、攻撃の主体であるとか被害の状況などについて日米間で判断する上での基準というのは、これ一致しているんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 二〇一五年四月の日米防衛協力のための指針では、日本の安全に影響を与える深刻なサイバー事案が発生した場合には、日米両政府は緊密に協議し、適切な協力行動を取り対処することとなっており、この中には武力攻撃と評価されるサイバー攻撃が発生した場合も当然含まれるわけでございます。 この御指摘の点につきましては、個別具体的に判断をすることとなるため、今一概に申し上げることは困難でございます。
○井上哲士君 ですから、様々な事実を認定して判断をしていく上で、その判断の基準というものが両国間で一定のものがないと、結局極めて曖昧なままということになると思うんですね。 さらに、昨年の答弁では、サイバー防衛についてほかの武力の使用が可能になるのかということに対して防衛大臣は、相手のサイバー攻撃が実際の武力行使を伴ったものであるのかどうか、その態様を見定めなければならないということと、専守防衛の基本的な考え方というのは適用されなければならないというふうにもお答えされていますが、つまり、このサイバー攻撃への反撃はサイバー空間に限定されるということでよろしいんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) サイバー攻撃であっても、物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害が発生し、これが相手方により組織的、計画的に行われていると判断される場合には、武力攻撃に当たり得ると考えております。 その上で、かかる武力攻撃が発生した場合に、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために、その武力攻撃を、当該武力攻撃を排除するために必要な措置をとるべきことは当然でありまして、防衛出動を命じられた自衛隊は我が国を防衛するために必要な武力を行使することができます。 これは、サイバー攻撃による武力攻撃が発生した場合も同様でございまして、必要な武力の行使として物理的な手段を講ずることが排除されているというわけではありませんけれども、具体的にいかなる対応を行うかということについては、個別具体の状況に即して判断すべきものであるというふうに考えております。
○井上哲士君 憲法九条と専守防衛にも関わる問題でありまして、個別具体的に判断をする、何をもって判断をするかという点も含めて、やはり明確に国民に対する説明が必要だと思います。なし崩し的な行使が行われるべきではないということは申し上げておきたいと思います。 さらに、この日米2プラス2で、イージス・アショアの適時かつ円滑な配備というのが盛り込まれました。この飛行安全の問題では、国民の懸念に対処する重要性を認識したと書かれているわけでありますが、これは認識にとどまらず具体的な規制が問われております。ただ、このイージス・アショアについては、こういう住民の懸念というのは何も触れられていないんですね。 この間、秋田でも山口でも、情勢が変わったのになぜ必要なのかとか、攻撃の対象になるんじゃないかとか、健康被害に対する不安の声も上げられております。秋田では周辺の町内会が反対を決議をし、山口の阿武町は町長が反対を表明をしております。 先日、NHKの番組見ておりますと、この阿武町は、移住者を呼び込むIターン事業に非常に力を入れておられて、この間、町自らが空き家を管理して紹介したり、奨励金を出したりして、十年間で二百人が移住していると。小中学校の四分の一が移住者の子供だと。そういう皆さんから非常に動揺の声が出ているということを紹介もされておりました。 こういう声を無視して推進するようなことがあってはならないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) さきの2プラス2の共同発表では、弾道ミサイルの脅威から二十四時間三百六十五日我が国全域を防護するために、この弾道ミサイル防衛という取組は非常に重要だと。そういう観点を踏まえて、イージス・アショアの適時かつ円滑な配備を通じたものも含めて、両国がそれぞれ能力を強化する旨の文言を盛り込んだところでございます。 他方で、イージス・アショアの配備に当たりましては、地元の御理解が前提であるという政府の立場に変わりはございません。したがって、現在イージス・アショアを安全に配備、運用できるかということについて責任を持って説明できるように各種調査を進めてきたところでございます。現在、追加の調査も含めて中身を精査しているところでございまして、遠からず地域住民の皆さんにしっかり説明をさせていただきたいというふうに思っております。 今後とも、地域住民の御理解をいただくべく、一層努めてまいる所存でございます。
○井上哲士君 きちっと、同意なしのことが絶対あってはならないと思いますが、そもそもこれ、イージス・アショアの導入は、トランプ政権の武器購入要求に応えた流れでありました。 確認しますけど、このイージス・アショアのレーダーで得た情報というのはアメリカにも提供するということでよろしいですかね。
○政府参考人(槌道明宏君) アメリカとは平素から情報交換をしておるところでございます。弾道ミサイル対処に当たってのレーダーで捕捉した情報についてもしかるべく米国と情報共有できるというふうに考えております。
○井上哲士君 かつて防衛省の防衛研究所は、アメリカのミサイル防衛について、アメリカは自らの本土に対する報復の危険を恐れることなく軍事作戦を遂行することができると、こういうふうにも述べておりました。 この体制の一層の一体化になると思うんですが、その中で、昨年十月に、米軍の相模補給廠に、突然、在日米軍の三つのミサイル防衛部隊を指揮する司令部、第三八防空砲兵旅団が設置をされました。PAC3を配備する嘉手納基地、弾道ミサイルを探知するXバンドレーダーがある青森の車力と京都の経ケ岬の部隊を指揮する司令部でありますが、ハワイが拠点の第九四陸軍防空ミサイル防衛コマンド機能の一部を移転したものだとされておりますが、将来はTHAADを配備するグアムの部隊も指揮下に置く方針ということも公表されております。 なぜ米軍はこのハワイから指揮、司令部機能の一部をこの相模補給廠に移したのか。そもそもの米国内の部隊をも指揮する、将来的には、そういう司令部が日本国内にほかにどこかあるんでしょうか、いかがでしょうか。
○政府参考人(槌道明宏君) 御指摘の第三八防空砲兵旅団司令部につきましては、昨年十月十六日に相模総合補給廠において新編されたものでございます。これまで経ケ岬通信所や車力通信所等の我が国に配備されている米軍の防空部隊に対する指揮統制及び調整は、ハワイに所在する第九四陸軍対空ミサイル防空コマンドが行ってきたと承知をしております。 今回の新編によりまして、このような指揮統制及び調整は、同じ国内の専任の上級司令部たる第三八防空砲兵旅団司令部を通じて行われるようになります。このことは、我が国に配備されている米軍の防空部隊の運用上の有効性あるいは即応性を一層確保し、日米同盟の有するミサイル防衛能力を向上させるものというふうに認識をしているところでございます。 他方、御指摘の将来的にグアムのTHAAD部隊も指揮下に置くということでございますけれども、米側はその可能性は排除されないとはしておりますけれども、現時点で何ら決まったものではないというふうに考えております。 その上で、こうした米国内の部隊を指揮する司令部が日本国内に設置されている事例につきましては、防衛省として網羅的に把握しているわけではございませんが、例えば沖縄県に所在する第三海兵機動展開部隊司令部の隷下にある部隊の一部は米国ハワイ州に所在しているというふうに承知をしております。
○井上哲士君 極めてまれなわけですね。 在日陸軍の司令部は、マスコミの取材に対して、ハワイで担当していた指揮を日本で実施することで、二国間の連携を高め日米同盟を強化することができると、自衛隊との取組を更に密接に行うというふうに述べております。 先ほど米軍の国内の部隊の運用上の問題と言われましたけど、こういう日本の今後設置を計画している防衛省が、イージス・アショア、こういうシステムなどとの一体的運用ということを念頭に置いたものと、こういうことでしょうか。
○政府参考人(槌道明宏君) もちろん、我が国に対する弾道ミサイルの脅威に対しましては、米軍もイージス艦を我が国に展開するなど、日米間で緊密に連携し、対処することとしております。 他方、我が国の弾道ミサイル防衛システムにつきましては、これはあくまでも我が国を防衛することを目的として整備をしているものでございまして、イージス・アショアにつきましても、我が国自身の主体的判断に基づいて導入を決定したもので、そのようなこと、御指摘のように一体的な運用と、目的としたというものではございません。
○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
○井上哲士君 はい、終わりますが、先ほど、防衛研究所が、この米軍のミサイル防衛体制というのが、自らの本土に対する報復の危険を恐れることなく軍事作戦を遂行することができるというふうに言っているわけでありまして、こういう状況に一層一体化をするということは容認できないということを申し上げまして、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山田宏君が委員を辞任され、その補欠として井原巧君が選任されました。 ─────────────
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 普天間基地の移転は沖縄県内に限定する必要はなく、辺野古新基地建設も必要がないことは、抑止力や米海兵隊の実態などからも明らかです。 鳩山政権が、県外、国外移転を検討した際、外務省は、総理大臣に、「「六十五海里」は、回転翼航空部隊の拠点と同部隊が(陸上部隊と)恒常的に訓練を行うための拠点との間の距離に関する基準であり、米軍のマニュアルに明記されている。」と、ヘリ部隊と陸上部隊が約百二十キロ以上離れて配置されてはならないという基準があると説明したとされ、その説明文書が四月二日の衆議院の安全保障委員会で川内議員が配付した資料で明らかになりました。今、お手元の配付資料の一枚目でございます。 外務省はこのような説明をしましたか。そしてまた、説明内容は今でも事実でしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 御指摘のこの文書につきましては、これまでも繰り返し答弁をしているとおり、外務省として関係文書の確認や当時の関係者への照会など必要な調査を行いましたが、当該文書の作成や保有を確認できず、過去に当該文書を廃棄したことも確認できませんでした。 その上で申し上げれば、御指摘の文書に記載されている基本的な内容は、政務レベルを含め、当時の民主党政権下の日本政府が米側から直接聞いていた内容と基本的に一致しております。 平成二十二年当時、米側から、累次にわたり、海兵隊の航空部隊とこれが支援、連携する陸上部隊が一定の距離以上離れると運用に支障を来すなどの説明が、政務レベルに対するものを含め行われてきており、他の多くの理由と相まって、米側が徳之島移設を受け入れることはなかったというふうに承知をしております。
○伊波洋一君 配付の二枚目の資料については、二〇一〇年当時、防衛省の資料です。 ここにも県外移設が適切でない理由として、「海兵隊のヘリ部隊は、支援する地上戦闘部隊の近傍に所在する必要があり、一定の距離以上に離れると運用に支障を来す。」と書かれています。 この資料の考えは現在も有効ですか。現時点で辺野古新基地建設についての防衛省の考え方も一定の距離以上に離れると運用に支障を来すと考えていますか。
○政府参考人(槌道明宏君) 普天間飛行場の各種の県外移設案を検討していた平成二十二年当時、海兵隊の航空部隊とこれが支援、連携する陸上部隊から一定の距離以上に離れると運用に支障を来すことについて米側から説明を受けております。 また、海兵隊の航空部隊と、これが支援、連携する陸上部隊から一定の距離以上に離れると運用に支障を来すため、両部隊は近接している必要があることにつきましては、現時点においても変わりがないことについて米側から確認を得ているところでございます。
○伊波洋一君 実際に、ヘリ部隊と陸上部隊が近傍に所在しなければならないという基準は御存じでしょうか。また、普天間所属のヘリ部隊と陸上部隊が合同で訓練を行っているとする実態を把握していますか。
○政府参考人(槌道明宏君) まず、海兵隊の航空部隊とこれが支援、連携する陸上部隊から一定の距離以上に離れると運用に支障を来すために両部隊は近接している必要があるということは、現時点において変わりがないということについては米側から確認を得ていると、先ほど申し上げたとおりでございます。 在沖海兵隊は、北部訓練場におきまして、陸上部隊、航空部隊、後方支援部隊の間の相互の連携を深め、即応性を維持することを主眼とした実践的かつ総合的な合同訓練を実施しているものというふうに認識をしております。
○伊波洋一君 ただいま質問したのは、そういう基準があるかということについての理解ですけれども、基準というのがあるということで理解しているんでしょうか。
○政府参考人(槌道明宏君) 米側は、具体的な基準については公にしていないものと理解をしております。
○伊波洋一君 この実態についてですけれども、ヘリ部隊と陸上部隊が沖縄で合同で訓練を行っているとする実態を御存じですか。
○政府参考人(槌道明宏君) 先ほどお答えしたように、北部訓練場等におきまして、陸上部隊、航空部隊、後方支援部隊の間の相互の連携を深める、即応性を維持するため等を主眼とした実践的かつ総合的な合同訓練を実施しているという認識でございます。
○伊波洋一君 果たして北部訓練場でこんな訓練していますかね。 今年二月には、自衛隊の水陸機動団は、アイアン・フィスト二〇一九で、わざわざカリフォルニア州のペンドルトン基地に行ってMAGTFの訓練を行っています。以前、沖縄でも金武町、金武のブルー・ビーチで海兵隊の上陸演習などが実施されていました。しかし、今は様々な制約があって、沖縄ではヘリ部隊と陸上部隊の合同訓練は行われていません。前回紹介したように、在沖海兵隊の司令部も沖縄では米軍の即応能力を維持できないと考えており、グアムやテニアンで複合訓練場を整備しようとしています。 沖縄でふだんからヘリと陸上部隊の統合訓練が行われているというのは、実態から懸け離れた思い込みではないでしょうか。防衛省の説明は不十分、証拠が、根拠が不十分です。 委員長、米海兵隊ヘリ部隊が陸上部隊と日常的に共同訓練を行っているという実態を、沖縄で共同訓練が行われている実態を、日時や場所、参加した部隊名など、防衛省が具体的に把握し、委員会に報告するよう、お取り計らいをお願いします。
○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会にて協議いたします。
○伊波洋一君 第四海兵連隊は、二〇一二年の日米2プラス2共同発表で、沖縄からグアムに移転する部隊と明記されました。そうすると、グアム移転以降は、沖縄に駐留する海兵隊ヘリ部隊の近傍に所在する陸上部隊は存在しなくなります。 そこで、ヘリは陸上部隊とセットするというあやふやな条件を満たすために、防衛省作成の資料では、第三一海兵機動展開隊、いわゆる31MEUを陸上部隊要素であると説明しているのではないでしょうか。 しかし、31MEUは、既に確認してきたとおり、司令部、陸上、航空、後方支援の四つの要素から構成される部隊であり、陸上部隊要素と説明するには誤解を与えるものであり、不適切ではないかと考えます。防衛省はどう考えますか。
○政府参考人(槌道明宏君) これはお手元に配付されている資料のことだと思いますけれども、おっしゃるとおり、この在沖海兵隊の各部隊、これにつきましては、司令部、陸上部隊、航空部隊及び後方支援部隊のいずれかの要素に該当するかを分かりやすく示すために、黒、緑、青、紫の四色で色分けで示しているところでございます。 同資料におきましては、この三一海兵機動展開隊につきましては、陸上部隊要素を示す緑色の字としてございます。これは、同部隊の構成の大半を陸上部隊が占めること等を考慮して、四色のうちでどれにするかといえば緑字とすることが適切だというふうに考えてこのように表記したものでございます。
○伊波洋一君 お手元に配付している資料の四枚目です、これでございますけれども、いわゆる31MEUにおける陸上部隊等の配備のイメージですけれども、六か月、六か月、六か月という形でいわゆる編成、そして訓練をして、洋上への配備なんですが、その後ろの方に、例えばここに、次の方は、その具体的な六か月、六か月の展開前、展開、そして展開後というのがあります。その下に、第三海兵師団は部隊展開プログラムにより一個歩兵大隊をハワイから受け入れ、第四海兵連隊に編入する、同大隊は十分訓練された臨戦態勢の部隊として沖縄に展開する。つまり、ここに配備されるときにもう十分に訓練を受けて、まさに洋上展開をする部隊として配備されてくるわけですよ。 そういうような意味合いで考えるならば、沖縄で十分な訓練をするわけじゃなくて、既に訓練をしている部隊を配備して、それを展開として受け入れて、いわゆる防衛省が抑止力と称する31MEUの艦艇の動きがあると、そういうふうになります。 それから、これまで委員会で資料でお示しをしたグアム移転に対する環境影響評価、沖縄からグアム及び北マリアナ・テニアンへの海兵隊環境影響評価という、それに何て書いてあるかといいますと、いわゆる、「現在グアムやテニアンで計画されている訓練場は、沖縄にある個人の技能や能力を高める訓練施設の模倣であり、海兵隊員としての中枢能力を維持するために必要なすべての集合的、集団的、実弾訓練や戦闘機動訓練を行う施設ではない。」、その時点でですね、「現在、日本本土、他の友好国、米国まで移動しこれら中枢能力を養うために必要な訓練を行っている沖縄の海兵隊のように、沖縄からグアムへ移転する海兵隊もこの必要な訓練ができる場所で訓練を行わなければならない。」。 その上で、テニアンの訓練施設がどうなっているか。これは今、二千億円以上のお金が米国に渡されて、それで米国はグアムで訓練場あるいはテニアンでの訓練場を造る基盤整備を行っているわけでありますけれども、「テニアンで計画されている訓練活動は、移転してくる海兵隊の個人から中隊レベルの維持訓練である。維持訓練とは、海兵隊の戦闘即応能力を維持する訓練である。テニアンで行われる訓練は、グアムを拠点として駐留する海兵隊の戦闘即応能力を維持するために不可欠である。テニアンで計画されている訓練施設は、グアムでは得られない訓練能力を提供し、大隊部隊上陸や大規模機動訓練などの戦術的シナリオ訓練を可能にする。」と。 つまり、まさにグアム移転がなぜ日本の抑止力の強化につながるかというと、レディーな状態の訓練をそこでできるということなんです。従来、MEUが一つあったのが今回四つ、要するにMAGTFが四つも増えていく、そういうことも含めていわゆる議論されているわけですよね。 そういう意味では、私たちは、やはり沖縄の海兵隊を、先ほど答弁あったように、北部訓練場でそういう訓練をしているなどというような間違った認識はしない方がいい。つまり、そこでやっていることはそんなことではない。つまり、沖縄でできないから海外で演習もしているし、友好国との演習を通して技量を高めている。 そういうきちんとした認識の中で、私たち沖縄県民が今受けている被害、このことが、本来これはなくてもグアムやテニアンでしっかりできるようにつくるのがこの仕組みであったと。この環境アセスを読めばすぐ分かるんです、全部書いてあります。それをあえてわざわざ沖縄に訓練を置き続けるという、まあ飛行機の訓練ですね、主にね、それを置き続けること自体の無意味さを理解していただきたいと思います。 そこで質問ですが、このUDPというのはどのようなものとして理解されておりますか。いわゆる31MEUの要素として陸上部隊を受け入れているUDPです。そのUDP、今書かれているように、つまりレディーの状態で来る部隊なんですね。そういうことを含めてどうでしょうか、説明ください。
○政府参考人(槌道明宏君) 御指摘のUDP、ユニット・ディプロイメント・プログラムでございますが、これは主に米本土などから陸上部隊や航空部隊又はその人員を、約六か月を基準として、西太平洋に展開している前方展開部隊の部隊又は人員等を定期的に交代させる米軍の制度でございます。 なお、三一海兵機動展開隊、31MEUの陸上部隊は、大隊上陸チーム、バタリオン・ランディング・チームが担ってございます。UDPで前方展開する部隊がその部隊の基幹となっているというふうに承知をしております。
○伊波洋一君 第四海兵連隊はグアムに移転することが公表されており、将来はグアムやハワイから沖縄に海兵隊の陸上部隊がUDPで来ることになります。 UDPの部隊は、防衛省の資料のとおり、練度維持のための訓練を沖縄で行っており、洋上に展開する段階で初めて即応能力になります。つまり、沖縄にいる段階での即応、機動性が欠け、まあ抑止力としては沖縄にいるだけでは期待できないんですね。ですから、例えば沖縄の取組の中で、それぞれ、グアムのアンダーセン空軍基地には普天間のヘリ、オスプレイなども含めたものも格納庫として、そういうのが整備されています。その計画に沿って取り組ませることがとても大事だと、このように私は思います。 前回も確認したとおり、グアムのアンダーセン空軍基地内のノースランプ地区には、沖縄から移転する海兵隊のヘリ部隊を受け入れるための駐機場や格納庫の整備が進められています。アンダーセン空軍基地北部地区基盤整備事業は、沖縄の負担軽減のためと称して日本政府の提供する資金で実施され、現在、フェーズ1、フェーズ2が終了しているようです。 防衛省、それぞれの内容はどのような事業でしょうか。普天間基地所属のオスプレイを受け入れるための施設整備の一環であると考えますが、防衛省の見解はどうですか。
○政府参考人(中村吉利君) お答え申し上げます。 アンダーセン空軍基地の北部地区には、海兵隊の人員輸送などのための航空運用機能が整備をされる予定でございます。これら施設整備の前提となる基盤整備事業につきまして、我が国政府として必要な資金の提供を行い、これまで工事を行ってきたところでございます。 御質問の日本側提供資金により実施をしました基盤整備事業については、第一段階といたしまして、北側の正門、入門管理施設、車両検査施設などを整備をいたしたところでございます。また、第二段階といたしまして、敷地の造成、道路舗装、上下水道、電気通信等の基幹ユーティリティーを整備をいたしました。 一方、沖縄からグアムに移転する主要な部隊といたしましては、委員も御承知のとおり、3MEBの司令部ですとか第四海兵連隊、第四後方支援大隊の全部又は一部であると承知をしております。ただし、部隊毎の移転人数を含めまして、その詳細な計画についてはまだ決定をされておらず、今後、日米間の協議において取り扱われていくこととなります。 いずれにいたしましても、現在、普天間飛行場に所在をするオスプレイなどの部隊であります第三六海兵航空群につきましては、辺野古に建設中の普天間飛行場代替施設に移転するものということでございます。
○伊波洋一君 これらについては、防衛省述べたとおり、国民の多額の税金を支出しています。当然、少なくとも、日本政府は、もう既に二千億円以上の資金を提供したグアム移転事業について、工事仕様書などの契約書類を防衛省で入手していると理解しています。 せめて、二つのアンダーセン空軍基地北部地区基盤整備事業の契約書など、一件の書類について、防衛省から委員会に提出するよう求めたいと思います。委員長のお取り計らいをお願いします。
○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。
○伊波洋一君 これまで述べた米海兵隊の抑止力の実態、海兵隊の現在の活動実態、グアム整備の実態を考えれば、普天間の部隊を移転するために辺野古新基地建設は必要ない。さらに、本来、訓練の移転を前提に造っている今の演習場、まさにグアムやテニアンの演習場、日本のお金、およそ三千四百億も掛けて造るんですから、なぜそれがために沖縄の海兵隊の負担が減らないのか、そのことは両大臣にはしっかり考えていただいて、本当に抑止力には関係ないんです。抑止力はむしろ強化されるとしっかり言っている。そのことを、あえて今答弁求めませんけれども、是非防衛省としてしっかり国民に説明できるように整理をしていただきたいと思います。 以上です。
○委員長(渡邉美樹君) 他に御発言もないようですから、両件に対する質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小西洋之君 私は、立憲民主党・民友会・希望の会を代表して、日加、日仏ACSAに対して反対の立場から討論を行います。 両協定は、違憲立法である安保法制の運用域を拡大し、その実施を更に推し進めることとなるため、賛成することは断じてできません。 我が国として自衛隊が他国の軍隊とPKOや国際人道支援等に共同参加する際の必要な協力、連携の枠組みを憲法の範囲内で整備することに反対しているのではありません。安保法制の施行以降、自衛隊はカナダ軍、フランス軍と数度にわたる戦闘訓練を実施し、本日の白委員の質疑でも明らかになったように、そうしたものを更に増やす方針を取っているところでございます。 これら訓練の目的やこの度の両協定一条の一(a)に規定される共同訓練には、違憲の行動である集団的自衛権行使や後方支援等のための訓練が含まれています。また、両協定の同条の一(e)に規定される国の法令には、存立危機事態、重要影響事態等が含まれ、同様に集団的自衛権行使等の際の物品又は役務の提供が可能となっています。 また、両協定の第二条に定める提供物品、役務については、条文解釈上は大量破壊兵器を含む弾薬の提供や戦闘作戦行動のための発進準備中の航空機への給油整備が可能であることから、自衛隊の行動が他国の武力行使と文字どおり一体化し、憲法九条に違反し、かつ全世界の国民が平和的生存権を有することを確認する等の憲法前文の平和主義の法理を破壊するものと言わざるを得ません。 以上、両協定は、違憲の条約、そうした性質を有するものと断ぜざるを得ません。 安倍政権は、安保法制を契機に、日米、日豪、日英ACSAを含め、なし崩し的にACSAを拡大していますが、これは平和国家日本の在り方を根本的に変容させるものであります。 七・一閣議決定及び存立危機事態条項は、昭和四十七年政府見解の外国の武力攻撃という文言の意味を、その作成者の立法意思や現在の証言等に反して曲解し、同見解の中に限定的な集団的自衛権行使を許容する九条解釈の基本的な論理なるものを捏造した、法解釈、法規範ですらない、近代立憲史上に例のない憲法破壊行為であり、また、戦闘現場の真横の弾薬提供等によりなぜ武力行使の一体化が生じないのか、あるいは前文の平和主義の法理との関係でなぜ弾薬提供等が可能なのか、政府の中には憲法審査の紙一枚も存在しないことが明らかになっています。 このような、法の支配、立憲主義に反する暴挙の果ての自衛隊の新たな行動をもって他国とACSAを締結することは、自衛隊の生命に重大なリスクを生じるなど、日本国民の尊厳をこの上なくじゅうりんする暴挙であるとともに、憲法の定める国際協調主義にも反する行為であります。 今国会において、我々は野党五党で共同し、違憲立法である安保法制廃止法案を参議院に提出しております。安保法制の廃止と憲法の定める平和主義及び国際協調主義に基づく外交、安保の実行の決意を申し上げ、両協定への反対討論といたします。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、カナダ及びフランスとの物品役務相互提供協定の承認に反対の立場から討論を行います。 ACSAは、元々、米国が世界規模で展開する米軍の軍事作戦に不可欠な物資や役務について、米軍が必要とするときにいつでも調達できる集団的軍事支援網を構築するために、国内法を制定して、同盟国等との締結を進めてきたものです。 カナダ及びフランスとのACSAは、日米、日豪及び日英の協定と同様、多国間の軍事協力の推進強化を明記した二〇一五年の日米ガイドラインに従って軍事体制を強めることを狙うものです。 安倍内閣は、二〇一五年、日米ガイドラインと一体で、憲法違反の安保法制を強行しました。これにより、平時の活動から集団的自衛権の行使が可能になる存立危機事態に至るまで、自衛隊による外国軍隊への後方支援を拡大し、政府が重要影響事態や国際平和共同対処事態と認定すれば、相手国の艦船や戦闘作戦行動に発進準備中の戦闘機への給油も弾薬の提供もできることとしました。 両協定も、二〇一七年に発効した米国、英国、オーストラリアとの協定と同様に、安保法制に沿って他国の武力行使と一体化した後方支援を担保するものであり、憲法九条に反することは明らかであり、断じて認められません。 米国が自由で開かれたインド太平洋のビジョンを掲げ、軍事を含め同盟国などとの協力を前進させると標榜する下で、日仏両国は2プラス2で、米国と同様のビジョンの実現に向けた協力とともに、共同訓練及び演習を全軍種で実践的かつ定期的に進めていくと表明しました。ACSAの整備は、こうした訓練を含め、今後の自衛隊による海外活動の一層の拡大強化につながるものです。 政府に対して、地域における軍事対軍事のエスカレーションを防ぐための外交努力こそ求めて、討論を終わります。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 日本とカナダ軍隊、日本とフランス軍隊との物品役務の相互提供協定に反対の討論を行います。 日加、日仏ACSAは、軍事作戦のための物品、役務を相互に提供することを定めるものです。これらは、国連PKOや国際緊急援助活動を想定していると説明されますが、他国の軍隊に弾薬や燃料などの物品、輸送、整備などの役務を提供することは、一般的に兵たん支援活動と評価され、憲法に違反する外国軍隊の武力行使との一体化と言わざるを得ません。 特に、二〇〇〇年代以降、米国の軍事戦略や前方展開に関する考え方は大きく変化しています。米国のエアシーバトル構想やオフショアコントロール戦略では、中国軍の西太平洋進出を抑止し、米国の西太平洋における覇権を守るために、第一列島線を防壁にして、日本列島、特に南西諸島を戦場として米中が限定戦争を行うことを想定しています。 米中の限定戦争は、日本にとっては、南西諸島を戦場にし、住民や自衛隊、国民の生命、財産を危機にさらす、文字どおりの存亡を懸けた戦争です。このような国土を戦場にして国民の生命と財産を犠牲にする政策は、もはや日本の安全保障政策とは言えません。 同時に、米国は、表向きはアジア・リバランス政策を取っていますが、長期的にはオフショアバランシング戦略の下、前方展開を控え、兵力を削減し、関与から手を引こうとしています。オフショアバランシング戦略では、地域の諸国に紛争を解決させ、地域諸国が失敗し紛争が勃発した場合には、米国は干渉すべきか否か、いつ干渉すべきかを選択するとしています。これにより、米国は、政策的な柔軟性と軍事出動の抑制が可能になると言われています。 米中のはざまに位置する日本は、軍事力に頼らず、対米追従一辺倒ではない、自主外交を軸としたミドルパワーの安全保障政策に転換すべきです。日加、日仏ACSAは、同盟国同士の円滑な共同軍事行動を可能にし、米国の世界的な軍事戦略を補完すると同時に、憲法違反の武力行使との一体化を招くもので、到底容認できません。 以上、反対討論とします。
○委員長(渡邉美樹君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 まず、日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡邉美樹君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 次に、日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の採決を行います。 本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡邉美樹君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、両件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十三分散会