外交防衛委員会 第10号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 2019/04/23
会議録
○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として武見敬三君が選任されました。 また、本日、福山哲郎君が委員を辞任され、その補欠として難波奨二君が選任されました。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中西哲君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 防衛省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑は既に終局しておりますので、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○小西洋之君 私は、立憲民主党・民友会・希望の会を代表して、防衛省設置等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論をいたします。 まず、本法案においては、自衛官定数等の変更とともに、特に、それと全く関係がなく、しかも違憲立法安保法制の実施措置である日加、日仏ACSAの規定整備がいわゆる抱き合わせで提出されていることは誠に遺憾であります。 我が国の行政組織において、法律でその定数を規律している組織は、自衛隊をおいてほかに存在はいたしません。これは、国会による実力組織自衛隊に対する、さきの戦争の反省等を踏まえた、未来永劫に保持すべき重大なシビリアンコントロールの仕組みであります。限られた審議時間に対し、このシビリアンコントロールの妨げとなる抱き合わせによる提出は政府として控えるべきであります。 次に、自衛官定数は改定されるものの、自衛官の充足率は約九三%にとどまっています。これは、自衛隊という組織の特殊性を考慮する必要はあるものの、他省庁と比べても低い状態となっています。通論としては、定数と実員の乖離を解消するという点から自衛官の充足率は上げていかなければなりません。 しかし、安倍総理は、一月三十日に、自衛官の募集について、市町村の事務だが、一部の自治体からはその実施を拒否し受験票の受理さえも行っていない、防衛大臣からの要請にもかかわらず、六割以上の自治体から募集に必要な所要の協力が得られていないと虚偽の内容を含む主張を行った上で、それを理由に自衛隊明記の改憲が必要と言語道断の発言をしています。 自衛官やその家族のためという建前の下に己の改憲論を押し付ける。このような自衛官の名誉、尊厳を弄ぶ安倍総理の主張は、会派として断じて許すことはできません。その一方で、政府からは、自衛官の充足率を上げるための実効性のある方策が示されていないのは遺憾であります。 また、本法案による日加、日仏ACSAの実施規定の追加は、違憲立法である安保法制の実施措置であり、賛成することは断じてできません。 安保法制下においては、昭和四十七年政府見解の曲解による、法解釈、法規範ですらない、近代立憲史上に例のない憲法破壊条項である存立危機事態、さらには、現に戦闘行為が行われている現場以外、すなわち戦闘現場の真横での支援が可能である重大影響事態等、現在、日加、日仏ACSAは、日米、日豪、日英ACSAと同様に、これらの違憲の各事態において、外国の軍隊に対して物品等の提供を可能とするものとなっています。 その上、条文解釈上は、大量破壊兵器を含む弾薬の提供や発進準備中の航空機への給油が可能であることから、自衛隊の活動が他国の武力行使と文字どおり一体化し、憲法九条に違反し、かつ全世界の国民が平和的生存権を有することを確認する等の憲法前文の平和主義の法理を破壊するものと言わざるを得ません。このようなACSAの実施規定を認めることは断じてできません。 以上、本法案には断固賛成できないことを主張して、私の反対討論といたします。
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、防衛省設置法の一部を改正する法律案に反対の立場から討論を行います。 自衛官の定数の変更は、自衛隊のサイバー及び電磁波領域における体制強化等に伴うものです。情報通信システムネットワークを二十四時間体制で監視、防護するサイバー防衛隊を中心に約七十名増員するとしています。 岩屋防衛大臣は、本年一月に米国で行った講演で、サイバー能力は迅速に強化しなければならないとし、その人員整備の最終的な目標を二千人だとしつつ、そのために米国からの協力と支援に期待したいと表明しました。軍事活動のネットワークへの依存が高まる下で、米軍と一体化を深める自衛隊がサイバー能力においても米国の能力の協力の下で抜本的な強化を図ろうとするものです。 さらに、統合幕僚監部に電磁波領域企画班を新設し、電磁波領域の統合運用について検討をするとしています。 日米ガイドラインの下に、宇宙、サイバーを含む軍事体制の強化を図ることは、他の大国と競って軍事的優位を追求し、覇権の維持を狙う米国の軍事戦略に日本を深く組み込むものであり、容認できません。 フランス、カナダとのACSAの関連規定は、相手国軍への平時の物品、役務の提供権限を整備するものです。憲法違反の安保法制と一体で、平時から有事に至るあらゆる段階で米軍の軍事行動を同盟国が支援する体制を強化するとともに、自衛隊の海外での活動の一層の拡大につながるものであり、憲法九条に反するものであり、認められません。 早期警戒機などを運用する警戒航空隊の団への改編は、ガイドラインに沿った、日米一体のISR、情報収集、警戒監視、偵察活動強化の一環であり、認められません。 東アジアに平和的環境をつくり、軍縮に踏み出すための外交努力を政府に求め、討論を終わります。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。 私は、沖縄の風を代表し、防衛省設置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 法案は、自衛官定数の変更により、サイバー防衛隊及び情報本部のサイバー攻撃対処態勢や電磁波領域における統合運用を強化し、早期警戒機等による警戒監視態勢を強化するための航空自衛隊部隊を改編し、日加、日仏ACSA協定の締結に伴い規定の整備を行うものです。 これらは、米軍の軍事戦略にこれまで以上に自衛隊を組み込んでいくものであり、容認できません。軍事力に頼らず、対米追従一辺倒ではなく、自主外交を中心としたミドルパワーの安全保障政策に転換すべきです。 法案は、特にサイバー体制の強化として、情報システムネットワークを二十四時間体制で監視、防護するサイバー防衛隊を中心に約七十名の増員をするとしています。 NSA、アメリカ国家安全保障局の元職員であるエドワード・スノーデン氏のリークによって、日本の防衛省情報本部電波部などにNSAがスパイのグーグルと呼ばれるアメリカの諜報プログラム、Xキースコアを提供していたこと、防衛省情報本部電波部の傍受施設は全国に六か所あることなど、日本でも諜報活動として一般市民の情報が大量に収集されている可能性が明らかにされました。 こうしたサイバー領域における諜報活動の最も深刻な問題は、コレクト・イット・オール、すなわち一般市民を含めた世界中の人々のメールや電話などの個人情報を大量かつ無差別に収集、監視していることです。二〇一三年に強行された特定秘密保護法によって、政府による情報活動の実態はより一層ブラックボックス化され、国民から見えなくされています。 民主主義社会の健全な維持発展のためには、諜報活動から個人のプライバシーを保護し、国家による監視を適切にコントロールする必要があります。そのためには、国会の立法によるセーフガードが不可欠であり、こうした保護措置を伴わない本法案におけるサイバー領域諜報活動強化は、日本における民主主義の基盤を破壊するものになりかねません。 二〇一七年十月一日に行われた公益社団法人自由人権協会、JCLU七十周年記念シンポジウムでも、国連特別報告者から、政府の監視政策のコントロールについて、法の支配を重視し、国会による法の規制を必要とすべきと指摘されています。 以上、委員各位の再考を求めまして、反対討論といたします。
○委員長(渡邉美樹君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決に入ります。 防衛省設置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡邉美樹君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 防衛大臣、防衛副大臣及び防衛大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 次に、日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。河野外務大臣。
○国務大臣(河野太郎君) おはようございます。 ただいま議題となりました日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とカナダ政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 平成二十三年八月以来、カナダ政府との間でこの協定の交渉を行った結果、平成三十年四月二十一日に署名が行われました。 この協定は、日本国の自衛隊とカナダ軍隊との間における、それぞれの国の法令により認められる物品又は役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。 この協定の締結により、日本国の自衛隊とカナダ軍隊がそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与することが期待されます。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。 次に、日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。 平成二十九年一月以来、フランス共和国政府との間でこの協定の交渉を行った結果、平成三十年七月十三日に署名が行われました。 この協定は、日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊との間における、それぞれの国の法令により認められる物品又は役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。 この協定の締結により、日本国の自衛隊とフランス共和国の軍隊がそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与することが期待されます。 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。 以上二件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いいたします。
○委員長(渡邉美樹君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 両件に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時十二分散会