予算委員会 第15号
- 発言数
- 180 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/03/01
会議録
○野田委員長 これより会議を開きます。 議事に入るに先立ちまして、委員長より一言申し上げます。 当委員会で審議を行っている新年度予算は、国民も大変注視をしております。 委員におかれましては、特定の議員に対する誹謗中傷ととられかねない発言は無論のこと、議員の自由な質問権を害しかねないような発言は厳に慎み、充実した審議に資する議論をお願いいたします。 加えて、傍聴されている委員外の議員におかれましても、特定の議員を誹謗中傷するような不規則発言を厳に慎まれるよう、それぞれ強く要請いたします。 ――――◇―――――
○野田委員長 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、参考人として前内閣総理大臣秘書官中江元哉さんの出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官長谷川秀司さん、総務省大臣官房政策立案総括審議官横田信孝さん、厚生労働省大臣官房長定塚由美子さん、厚生労働省政策統括官藤澤勝博さん、農林水産省大臣官房審議官小川良介さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○野田委員長 これより締めくくり質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本哲志さん。
○坂本委員 自由民主党の坂本哲志です。 二月一日から始まりました衆議院の予算委員会も、いよいよ締めくくり質疑を迎えました。これまでの委員会は、やはり統計問題委員会でありました。違法、不適切な毎月勤労統計に対する調査方法は、許されるものではありません。 この間、さまざまな問題点が指摘をされました。特に、野党の皆さん方の探求心の強さ、さらには学習能力の高さは、さすがであります。敬意を表するところであります。同時に、まず結論ありきで、そこでストーリーをつくり上げるという想像力の、あるいは空想力のたくましさ、これにも舌を巻いたところであります。 そこで、冷静になって、何が本来の問題であるかというものを整理したいと思います。 まず、不正、不適切として糾弾されるべき事実は、三つあります。 一つは、平成十六年から平成三十年までの十四年間、東京都の五百人以上の事業所に対して、統計法で定められた全数調査ではなくて抽出調査を行ってきたということ。二つ目は、抽出調査をしていたにもかかわらず、それを適切に復元していなかったこと。三つ目は、公文書の管理が甘かったことから、平成十六年から二十三年のデータが再集計できず、結果として、統計数値の連続性が切れていたこと。 この三点は、明白な厚生労働省の違法若しくは不適切な事実であります。このことについては、どのように弁解しても許されるものではありません。 一方で、戦後の産業構造や生活スタイルの変化にもかかわらず、統計手法が改善されてこなかった反省から、統計法を改正すべく、平成二十六年三月に公的統計の整備に関する基本計画が策定され、慎重な議論を経て、平成三十年六月に統計法改正、統計新法と言っておりますが、が実現します。これは評価をされなくてはなりません。 これが一連の流れと事実であります。この一連の流れを振り返りながら、質問をいたしたいと思います。 まず、第一問目。 毎月勤労統計につきまして、復元のために必要なデータのそろわない平成十六年から二十三年までは、いまだ再集計値が存在しない状況にあります。これは、日本という先進国の主要労働統計が欠損した状況が続いているというゆゆしき事態であります。速やかな対応が迫られます。 先般、二月二十日付の統計委員会では、データが欠損した当該期間におけるデータの復元に向けた提案を受けたと聞きますが、こうした提案を受けて真摯に対応していくことが求められると思いますが、厚生労働大臣の見解をお伺いします。 二問目でございます。 統計法改正のためのワーキングチームとして厚労省内に平成二十七年に設置されました、阿部正浩中央大学教授を座長といたします毎月勤労統計の改善に関する検討会は、統計委員会における議論が本格化し、諮問、答申が行われたことから、六回目以降は再開をされませんでした。驚くべきことは、そのことを、阿部座長を始めとした委員に対して説明してこなかったということであります。こうした経緯から見えるのは、統計部局における外部有識者に対するリスペクトの欠如であります。 私は、広く開かれ、透明性のある統計行政を確立していく第一歩は、外部有識者を始め広く意見を聞くような機会を積極的に設定していくことだと考えております。こうした私の問題意識を踏まえつつ、今後の統計行政のあり方の見直しに向けた大臣の骨太の見解をお伺いいたしたいと思います。 三問目は、総務大臣にお伺いをいたします。 今後の統計委員会の改善策として、さまざまなことが言われております。統計委員会の権限を更に強めるべきではないか、また、各府省の統計に外部監査を導入すべきではないか、さらには、統計委員会を総務省から切り離して独立機関にすべきではないかなどの意見が出ているところであります。 そこで、今後どのようなプロセスで統計改革を進めていかれるのか、その体系的な計画について総務大臣にお伺いをいたします。 そして最後に、総理にお伺いをいたします。 今回の問題で、国民の統計に対する関心が高まったのは事実でございます。統計部門の人材不足や職員削減、厳しい予算削減なども、積もりに積もった問題があったからこそ、今日の事態を招いたと考えざるを得ません。 今後、国内外の信頼回復のために、これらの諸問題にどう取り組んでいかれる覚悟なのか、お尋ねをいたしたいと思います。 以上、四問、よろしくお願いします。
○根本国務大臣 政策立案や学術研究、経営判断の礎として常に正確性が求められる政府統計について、今般の事案を引き起こしたことは極めて遺憾であり、国民の皆様に御迷惑をおかけしたことを深く、深くおわび申し上げます。 とりわけ、委員御指摘のとおり、平成十六年から二十三年までについては必要なデータが見つからないため再集計ができない状態となっており、このことについては重く受けとめる必要があると思っております。 このため、二月二十日の統計委員会からの御提案については、厚生労働省として、基幹統計の継続性の観点から復元又は集計に努力すべきとの御提案として真摯に受けとめ、今後、こうした方法による対応が可能かどうかといった点を含め、検討してまいりたいと思います。 このような点を含めて、私みずからが先頭に立って、厚生労働行政に対する国民の皆様の信頼回復に全力を尽くしてまいりたいと思っております。 また、御指摘の、毎月勤労統計の改善に関する検討会の委員に対する当時の厚生労働省の対応については、私も大変遺憾に思います。 一昨日に取りまとめられた特別監察委員会の追加報告においては、公的統計の意義やその重要性に対する意識の低さ、幹部職員の公的統計に対する無関心、組織としてのガバナンスの欠如等が厳しく指摘されております。真摯に受けとめたいと考えています。 特に統計部門は、専門的な領域として、閉じた組織の中で外部のチェック機能が適切に働かず、担当者任せにする姿勢や安易な前例踏襲主義など、組織のガバナンスが著しく欠如していた側面もあったのではないかと思います。 あわせて、追加報告においては、再発防止策の一つとして、「他府省や民間の統計専門家などとの人事交流や相互研鑽の機会の拡充などを通じた「開かれた組織」への変革と外部チェック機能の導入」が提言されているところであり、これは委員の御指摘とも通じるものと考えています。 厚生労働省として、統計に対する姿勢を根本から正し、御指摘の点を含め再発防止を徹底するとともに、私が先頭に立って、厚生労働行政の重みに対応した、しっかりとした組織のガバナンスを確立していきたいと考えております。
○石田国務大臣 お答えさせていただきます。 公的統計の基本理念の一つとして、統計法第三条第一項では、「公的統計は、行政機関等における相互の協力及び適切な役割分担の下に、体系的に整備されなければならない。」とされておりまして、こうした考え方に基づいて、各府省が所管行政に関連する統計作成を担い、統計委員会が統計整備の司令塔機能を果たしてまいりました。 このような体制の中で、公的統計の品質確保、向上を図る観点から、累次の公的統計基本計画に基づきまして、利用者ニーズを可能な限り満たす統計を作成すること、公的統計への理解と活用を一層推進するため、統計調査の実施のプロセスのさらなる透明化を図ることなどの品質保証活動に取り組んできたところであります。 このため、政府におきましては、人材の確保、人材の育成、外部人材の活用についての方針を策定しているところであります。 また、昨年の統計法改正によりまして、統計機構の一体性を確保するため、統計委員会の機能が強化され、総務大臣の諮問によることなく自律的、機動的に意見を述べることができるようにするなど、所要の規定が整備されたところでありまして、統計委員会からも、公的統計の中立性及び信頼性の確保と適切な利活用の推進などに統計リソースを重点的に配分する必要があるとの建議をいただいたところでありまして、各府省におけるこれらの取組を更に推し進めてまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、毎月勤労統計について、厚労省の特別監察委員会の追加報告が公表され、賃金構造基本統計につきましては、総務省の行政評価局が調査を行っているところでございますし、また、統計委員会においても、今般の統計をめぐる問題を受けまして、点検検証部会が設置されたところでございます。この部会でも、再発防止あるいは統計の品質向上といった観点から徹底した検証を行うことといたしておりまして、こういう結果を踏まえつつ、今後の統計全体を考えていく中で総合的な対策を講じたいと考えております。
○安倍内閣総理大臣 高い専門性と信頼性を有すべき統計分野において、長年にわたって誤った処理が続けられ、それを見抜けなかった責任については、重く受けとめています。 今回のような事態が二度と生じないよう、徹底して検証、調査を行い、信頼を取り戻すことが何より重要であります。 再発を防止し、公的統計の品質確保、向上を図るためには、議員御指摘のとおり、統計に関する専門性を有する人材の確保、育成を始め、予算、人員など必要な統計リソースを的確に確保することが重要であり、今後の統計委員会の検証結果も踏まえ、総合的な対策を講じていきたいと考えております。
○坂本委員 覚悟のほどがわかったような気がします。あとは実行あるのみでございます。ぜひ、今の答弁を実行されまして、国内外の信頼を取り戻していただきたいと思います。 現在、豚コレラが発生をしております。喫緊の課題であります。 その中で、ウイルスを媒介いたしますイノシシに経口ワクチンを散布するということを農林省が決めたというふうに報じられました。ワクチンをイノシシが好む餌にまぜ、地中に埋めると聞いておりますけれども、我が国では初めての取組であります。世界ではドイツ、スペインで実施されたと聞いておりますが、初めてのことですので知見がありません。 そこで、誰の指導で、いつから始め、どのくらいの時間でやるのか、効果が出てくるのはいつごろなのかなど、一連の手法と効果につきましてお伺いをいたします。また、自然環境に与える影響はないのかについても、あわせて農林水産大臣にお伺いをいたします。 一方、アフリカ豚コレラは、豚コレラとは全く違う伝染病でありまして、まだワクチンが開発されていません。この伝染病が我が国に侵入すれば、日本養豚は壊滅をいたします。既に、中国、モンゴル、そしてベトナムで発生をしているようであります。 台湾では、中国など発生地域から畜産物や動物そして豚の加工食料品などを持ち込んだり、ネットでこれを購入した場合には、最大三百六十万円の罰金を科すという厳罰主義で、そして、入国も拒否するという厳罰主義で水際作戦を展開していると聞いております。このことについての事実関係をお願いいたしたいと思います。 同時に、我が国の水際作戦がどう実施されているのか、当事国からの持込み物に対しまして、規定や厳罰主義のあり方につきまして、農林水産大臣の見解をお伺いいたします。
○吉川国務大臣 野生イノシシの経口ワクチンの使用につきましては、二月二十二日に、野生イノシシを介した豚コレラウイルスの拡散を防止するために、農林水産省豚コレラ防疫対策本部におきまして、豚コレラに感染した野生イノシシが確認された地域に限定して、三月から散布できるように、準備を今始めているところでございます。 野生イノシシにワクチンを使用いたしますと、豚コレラに対する抗体を持たせることで、野生イノシシにおける感染を抑えることが可能となります。これまでに、欧州で使用……
○野田委員長 吉川大臣、坂本さんの質問時間が終了しているので、簡潔にお願いいたします。
○吉川国務大臣 はい。なるべく簡潔にと思っておりますが……(発言する者あり)時間でございますので。 ワクチンの、野生動物に対しても安全でありますし、免疫が出てくるのはほぼおおむね十日でありますので、この接種においてしっかりと蔓延防止に努めてまいりたいと思います。 アフリカ豚コレラ対策につきましても、しっかりと体制を整えて水際作戦を行ってまいります。
○坂本委員 よろしくお願いいたしたいと思います。 終わります。
○野田委員長 これにて坂本さんの質疑は終了いたしました。 次に、岡本三成さん。
○岡本(三)委員 公明党の岡本三成です。 質問の機会をいただきました。委員長始め理事の皆様、本当にありがとうございます。 この予算委員会でも何回か議題となりましたけれども、政府の景気判断が過去二番目の長さであるにもかかわらず、国民の皆さんの好景気の実感はほとんどないという状況であります。その原因は所得が拡大していないからということに関しては、ほぼ意見が共有されているというふうに思います。ただ、中身を細かく見ていきますと、実は、大企業は総体的に給料は上がっているけれども、中小・小規模企業はそれほど上がっていないという現実があります。 そこで、世耕経産大臣にお伺いしたいんですけれども、これまでも経産省として中小・小規模支援に全力を挙げていらっしゃいまして、実績も多く上がっています。更に今後これを拡大するために、先日、中小企業強靱化法案も閣議決定をされています。 ただ、私は、これまでの中小・小規模支援策の目線を若干集約していった方がいいんじゃないかなというふうに思っているんですね。どういうことかというと、これまでの中小企業政策というのは、会社を守ることに主眼があったと思うんです。なぜならば、会社が倒産してしまうと、そこで失業者が生まれてしまって、再雇用が難しかったからだと思うんですね。 ただ、世の中は大変な人手不足です。この予算委員会の地方公聴会で函館に参りました。函館で、原材料が高騰して、昨年一年間でスルメイカの業者さんが四社、残念ながら廃業されたと伺いました。ただ、会社はなくなりましたが、ここで働いていた方々はすぐ再雇用されて、多くの方は給料まで上がっているということを伺って、それぐらい現場では雇用状況が逼迫していることを実感したんですね。 であれば、会社を守るという視点から、その会社で働いている従業員の方々を守る、社員の方々の給料を上げるということにピンポイントできくような中小企業政策が何よりも重要だというふうに思います。 中小企業、小規模企業という企業のためではなくて、社長のためでもなくて、社員の方のための政策を、今後経産省でピンポイントに打っていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○世耕国務大臣 経産省としても、やはり中小企業で働く方々の賃金を引き上げて、そして、その結果として成長と分配の好循環につなげていくということが大変重要だというふうに思っています。 これまでも幾つかの視点でアプローチをしていまして、まず一つは、やはり中小企業の生産性を上げるということで、設備投資ですとかIT導入を、ものづくり補助金、IT補助金によって支援をしてきて、さらに、その成功事例を水平展開するというような取組もやらせていただいています。 もう一つは、やはり取引環境の改善であります。中小企業はほとんど大企業と下請関係にあるわけでありますので、この下請取引の適正化ということによってきちっと中小企業にフェアに収益が回って、それが従業員に賃金という形で分配されることが重要だというふうに思っています。 さらに、中小企業の経営者が賃金を上げやすいように、所得拡大促進税制ということで、しっかり賃上げをしてくれた中小企業に対しては法人税を引き下げるというような形で賃上げを強力に推し進めているところでありまして、委員とお考えは全く一緒であります。
○岡本(三)委員 世耕大臣、ありがとうございます。 一つだけ。多くの中小・小規模企業は赤字企業ですので、税制のメリットというのはインセンティブになりづらいんですね。ということも考えて、ぜひ、さらなる強靱化をお願いしたいと思います。 次に、茂木経済再生担当大臣にお伺いしたいんです。 実は、中小企業ももうかっているんです。全体でいいますと、中小企業の収益というのも安倍自公政権が始まって大変大きくなっているんですが、もうかっているのに給料は上がっていないんですね。 理由はたった一つ。労働分配率が物すごい勢いで下がっています。今の労働分配率は六六%、これは四十三年ぶりの低い水準。十年前は七五%でした。もうかっていても、将来が心配なので給料として払うのをためらっていらっしゃる経営者の方はたくさんいらっしゃるんですね。その結果として、よく新聞にも載ります、内部留保がふえています。 全法人で、最も新しい財務省の資料でいうと、四百四十五兆円。資本金一億円以上の大企業は、安倍政権が始まってから、とれる数字でいいますと、三七%内部留保は上がっています。ただ、資本金一億円未満の中小企業も三五%内部留保がふえているんですね。更に驚くべきは、小規模企業、資本金一千万円未満の小規模企業の内部留保は七七%ふえています。 要は、もうかっているんだけれども、将来不安なので払い出せないんですよ。もちろん、個別の会社では払っているところもありますけれども、ここの従業員の方々にしっかり払ってもらわないと、成長と分配という好循環は生まれません。 経営者の皆さんが安心して給料を上げられる状況を経産省でつくっていただくとともに、政治の責任を果たすときが私は来ていると思うんです。政治が、企業経営者の皆さんにお願いするのも大切ですけれども、国民の皆さんに与えられた権限を活用してしっかり責任を果たしていく。 そこで、茂木大臣にぜひ御提案したいことがありまして、それは、最低賃金を戦略的に活用していただきたいということなんですね。これまでの六年の自公政権で百二十五円アップしています。すばらしいことなんですけれども、私は、この最低賃金を、社会保障政策から経済政策の手段へと展開してほしいんです。 最低賃金法では、どういうふうに賃金の水準を決めるというふうに書かれているかというと、「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮」して決める。つまり、あくまでも社会保障政策として最低賃金というのは運用されています。 ただ、日本も批准をしておりますILO条約では、この社会保障的観点とともに、経済政策としての要素もしっかりと考慮して最低賃金を決めたらどうかというふうに条約の中にうたってあるんですね。 最低賃金が上がっていけば何が起こるかというと、例えば、先進国で最も最低賃金を経済的視点で活用しているのはイギリスです。日本では厚労省が最低賃金をつかさどっていますが、イギリスでは経産省がつかさどっています。そして、過去二十年間、毎年平均四・二%上げてきました、平均しますと。その結果、先進国で唯一格差が縮んでいる国がイギリスです。格差は当然縮みます。 加えて、低所得者層の所得が上がると、中間所得者層の所得も当然上がっていくんですね。ですから、分厚い中間層を育成することにもなります。ただ単に少ないところだけを上げるのではなくて、全体の所得を上げていく物すごいドライバーになっていくわけです。さらに、この所得層というのは消費性向が高いので、消費の比率が上がり、経済の好循環も回ります。 また、日本においては、この最低賃金を受け取っていらっしゃる方々の多くは、地方でパートで働いていらっしゃる女性の方なんですね。ですから、地方創生にもなります。女性の活躍にもつながります。にもかかわらず、安過ぎるんですよ。 千円を目指すというのはすばらしいですが、日本のこの水準というのは、日本と産業構造が近いドイツやフランス、オーストラリアと比べてほぼ半分です。安過ぎるんですね。もし仮に、千円まで最低賃金を上げれば、日本で給料が上がるのは千百四万人、千百円まで上げたら千五百五十一万人、千二百円に上げたら千九百十七万人、何と、千三百円まで上げたら、それでも諸外国よりは安いですよ、千三百円まで上げたら二千二百六十三万人の給料が上がります。 ここは、厚労省に任せることなく、経産省とも連携をしながら、経済再生のど真ん中にいらっしゃる茂木大臣にリードをしていただいて、最低賃金を上げることによって日本の生活者全員の所得を上げていくということを、ぜひつかさどっていただきたいんですね。 と同時に、経営者も十分に払えるような準備が必要です。来年二十円上がりますから頑張ってくださいみたいなことじゃなくて、これから十年間は基本的には例えば毎年三%ずつ上げますというふうにフォワードガイダンスを出すことができれば、じゃ、五年後には三、五、十五で一五%上げるためにはうちの会社は新しい取組に何をしたらいいか、十年後には三〇%上げるためにはこういう仕事も始めようというふうに、経営者にも戦略を立てる時間を与えることができます。 ぜひ、茂木大臣のリーダーシップで、最低賃金を活用しながら日本の所得全体を上げていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 大変いい御提案をいただいたと思っております。 その上で、まず、労働分配率について。 委員も御案内のとおり、一般に、景気回復期には企業収益が回復をするわけでありますが、そのペースが雇用者の賃金増加ペースを上回ることが多いことから労働分配率が低下をしまして、逆に景気後退期には労働分配率が上昇する、こういうパラドックス的な傾向があることはよく御存じだと思うんですが。 もちろん、賃金の上昇、これは経済成長にとっても極めて重要でありまして、委員御指摘の最低賃金、お話しいただきましたように、安倍政権前の十年間で八十六円の引上げだったのが、この六年で百二十五円引き上げたところであります。 今後も、年率三%をめどに引上げ、全国加重平均千円、これをまずは目指していくということでありますが、成長と分配の好循環をつくっていく、さらには、所得が上がることによって消費を拡大し、その消費の拡大がさらなる生産の拡大につながっていく、こういう循環をつくっていくためにも極めて重要だ、こんなふうに考えております。 企業の方にも、もちろん賃上げのための原資が必要でありますから、そのための収益が上がるような仕組みもつくっていく必要があると思っておりまして、委員の御提案、これからもよく検討させていただきたいと思います。
○岡本(三)委員 最後に、総理にお伺いいたします。 お話を聞いていただいたとおり、国民のお一人お一人が実感できる景気回復を実現するためには、日本の労働人口の最多数が働いていらっしゃる中小・小規模企業で給料を上げていくしかありません。 安倍総理がリーダーシップをとられたデフレの脱却、GDP拡大、生産性向上、これは全て手段です。目的はたった一つ、働く人の所得を拡大することだと思いますけれども、総理の決意をお伺いして、質問を終了いたします。
○安倍内閣総理大臣 確かに、岡本委員がおっしゃったように、経済の好循環を回していく上においては、給与が、収入が上がっていくという状況をつくらなければいけない。そのためには、企業がしっかりと収益が上がっていく。収益が上がってきています。その中で労働市場もタイトになっているということでございます。 こういう状況が整ってきた中におきましても、安倍政権においては、今年度は二十六円引き上げたわけでございますし、茂木大臣から答弁をさせていただきましたように、岡本委員がおっしゃったように、三%目安でずっと上がり続けるように努力をしていきたい、こう考えている次第でございます。 まさに、中小企業、小規模事業者で働く皆さんが景気が実感できるように今後も努力をしていきたいと思いますし、また、近年の下請いじめの実態を踏まえて下請法の運用基準を十三年ぶりに抜本改定するなど、下請取引の条件改善にも取り組んできたところでございまして、我々も、まさに最低賃金がしっかり景気の状況に合った形で上がっていく、そして、その賃上げ、また中小企業、小規模事業者における賃金の引上げが経済の好循環に大きく資するものとなっていくように努力をしていきたいと思います。
○岡本(三)委員 さまざまな経済政策で、難しい経済用語が飛び出します。最近ですと生産性革命ですが、労働分配率が一定だとすると、生産性が上がるというのは給料が上がるというのと同じ意味です。 ですから、いろいろな政策を易しい言葉で、国民がわかるように、全ての安倍自公政権の経済政策の目的はたった一つ、働く人の所得を拡大することだということをずっと総理に叫びながら、ぜひ実現をお願いいたします。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○野田委員長 これにて岡本さんの質疑は終了いたしました。 次に、本多平直さん。
○本多委員 立憲民主党の本多平直でございます。 冒頭、委員長に感謝を申し上げたいと思います。 昨日の、質問者ですらない私への与党議員の、私から見ると不適切な発言について、また、発言者ですらなく、ただ座っている私に対する与党議員の傍聴席からの不穏当なやじに対して、適切な発言をいただいたことに感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。 それでは、質問に入りたいと思います。 まず、川内先輩と一緒に追及をしてきた辺野古新基地建設現場でのサンゴの移植についての本年初めのテレビ番組での安倍総理の発言について、最後に一つだけ総理に認めていただきたい点を質問したいと思います。 ずっと、あそこはどこなんだとかいろいろな議論をしてまいりましたけれども、やはり、あそこのサンゴは移していますじゃなくて、それだとちょっと言い足りなくて、川内議員も指摘したとおり、保護対象のサンゴを移しているだけなんですね。これは、総理からいうと、厳しい基準で、しっかり移すものを移すというために選んだサンゴを移しているわけで、川内議員も指摘をされたように、保護対象ではないサンゴは移されていないんですね。 ですから、あの日の総理の発言は、あそこのは、まあ、これは議論があるのでそのままでいいでしょう、あそこの保護対象のサンゴは移していますというふうに、一言つけ加えた方が国民にとってわかりやすかったのではないかと私は思うので、ぜひ総理のお考えをお聞かせください。
○安倍内閣総理大臣 住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場が、固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければなりません。これは、地元の皆様との共通認識であると思っております。 辺野古への移設は、普天間飛行場の全面返還を実現するために進めているものであります。 移設作業に当たっては、周辺の自然環境に最大限の配慮を払うため、約五年間にわたる環境影響評価を行っております。その際、沖縄県知事からは、合計六度、千五百件以上に及ぶ意見をいただき、これを全て反映している。その上で、保護対象のサンゴについては移植をし、また、国指定の天然記念物や絶滅危惧種に指定されている貝類、甲殻類なども移動させる方針であると承知をしております。 このうちサンゴ類の移植については、沖縄防衛局において、部外の専門家から成る環境監視等委員会の指導助言を踏まえて保護基準を設定しており、実際に設定した基準は、那覇第二滑走路の工事に伴う埋立ての際よりも相当厳しいものであり、この内容は沖縄県にも報告をしていると聞いております。 具体的には、那覇第二滑走路の工事に伴い、小型サンゴ約三万七千群体の移植を行いましたが、仮にこれに辺野古移設と同じ基準を当てはめれば、小型サンゴ類約十七万群体を移植する必要があったものと承知をしております。 なお、北側海域には保護対象のサンゴ約七万四千群体が存在しておりますが、このうち約三万九千群体については、昨年、二度にわたり県に移植に係る申請を行いましたが、二度とも県により不許可となっている、こう聞いております。 このように、サンゴ類の移植については、環境保全に最大限配慮して適切に実施する方針であるものと承知をしており、御指摘の私の発言については、何ら訂正すべき理由はないと考えております。
○本多委員 私の中では最大限総理に寄り添って、総理にここだけは言い方を、こういうふうに言った方が国民にわかりやすかった、内閣総理大臣の発言に、一つ一つ、訂正をしにくい事情もあるのかもしれませんけれども、一番総理に答えやすく、こうした方が国民にわかりやすく、この一カ月、この議論を詰めてくる必要もなかったのではないかという聞き方をされましたが、総理の御答弁はこういうことでございました。そういう姿勢であるということで理解をして、今後も追及を続けていきたいと思います。 次に、横田空域の返還の問題について質問をさせていただきたいと思います。 沖縄で米軍が大変大きな存在を占め、沖縄の皆さんに大変大きな負担を強いているという問題。これは、なかなか本州の人間、本土の人間にわかりにくいことではあるんですが、実は本州にも米軍基地はありますし、そして、目に見えない広大な、東京都から新潟県に及ぶ空域に米軍が管制をしている。これは占領当時から続いてきたものが今も残っている。部分的には時々返還をしてきているわけですけれども、大きな空域が返還をされていません。 私、この問題で、今回、東京オリンピックに向けて、本当にかすめる一部の部分を、日本の旅客機が羽田空港の滑走路に着陸間際に一旦その地域に入り、そして出てから着陸をするというコースを許可をされたというお話を、先日、国土交通大臣、そして防衛大臣からお聞きをいたしました。 私がここでそのとき疑問に思ったのは、実は、やはり旅客機ですから、管制空域を、一旦、米軍のところに入って日本のところに戻るというのは非常に、何かそこで手違いが発生をしたら万が一のことにつながりかねない。だから、この際、米軍の支障がなければその通過を許して、管制も一々かわらなくて済む、そういう合意を、文書はなぜか出していただけないようですが、今回、得たということなんです。 ただ、私が、ここで総理に、総理は日本の主権について大変大事にされて発言をされてきていると理解をしています。最近、北方領土に関しては私たちは少し心配をしていますけれども、尖閣や竹島の問題、日本の主権に対しては、大変毅然とした発言をされてきていると思っています。 そこで質問なんですが、今回、旅客機が通過をする部分の返還を要請して、いやいや、横田基地の米軍の離発着に支障がありますといって断られたんだったら、今回の結果で私は納得がいくんです。一歩前進ですから、小さな一歩ではありますが。しかし、要請していないというのが先日の国土交通大臣のお答えだったんです。 私は、総理のポスターに書いてあるスローガン「日本を、取り戻す。」いろいろな意味でとれると思うんですが、北方領土も取り戻していただきたい、横田空域も、すぐに全部は無理だけれども、少しずつ取り戻していただきたいと思っているんです。そうした中で、要請はしてみるべきだったんじゃないか、要請して断られたら、では、今回は運用でやろう、そういう段取りを踏むべきだったんじゃないかと思いますが、総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 羽田新経路の横田空域の通過について、米側と必要な調整を行ってきましたが、先般、基本合意に至ったものと承知をしております。 基本合意そのものについては、米軍の運用にかかわる情報も含まれていることから、公表することは差し控えたいと思います。 また、横田空域の通過時間は、年間の四割程度である南風時のうち、一日の三時間程度であることから、空域の削減ではなく運用上の対応を行うこととなったものと聞いております。 要請を行ったかどうかということでございますが、この空域については、第二次安倍政権が成立する以前から米軍とさまざまな調整を行っているところでございますが、その間、我々がどういう交渉をしているかということについては答弁を控えさせていただきたい、こう思うところでございますが、このように、我々も交渉を行いながら、今回は基本合意に至ることができた、このように考えております。
○本多委員 大変残念な答弁をいただきました。米軍にもいろいろな事情があるでしょう、軍事的な事情。私は、そこはつまびらかにしていただいていません。要請をして断られたんだったら今回は仕方ないという判断ができますが、要請をしていなかったというのは非常に残念であります。 総理にもう一問質問したいんですが、将来的に、米国、米軍の同意も得て、この横田空域は縮小をして、日本国が独自に管制をする空域を広げていく、そういうおつもりはありますか。
○安倍内閣総理大臣 先ほども、私は要請をしていないということを言った答弁をしたわけではなくて、今までの政権、第一次安倍政権も含めて、またその前の小泉政権も含めて、さまざまな交渉をしておりました。私も、例えば小泉政権のとき、森政権のときについては承知をしている立場でございますが、その中の交渉内容につきましては答弁は差し控えさせていただきたい、こう申し上げたところでございます。 基本的に、本多委員がおっしゃっている意味も私もよく理解をしておりますし、この空域については、いわば日本側としてこれを全面的に使わせてもらいたい、日本の空域としてですね、それはそういう気持ちはもちろんあります。 他方、同時に、安保条約の五条において、日本がもし侵害をされたときにおいては共同対処してくれる米軍がいる、一方、米側は、六条において、日本において施設等々について極東の安全のためにこれを使用することができるということで成り立っている中において、総合的に判断していくことが求められているわけであろう。 そういう中で、今一歩ずつこうした交渉を行っているということで御理解をいただきたい、このように思います。
○本多委員 将来的には日本の空域として使いたいという思いが一致したことは、大変私はうれしい思いでありますが、残念ながら、国土交通大臣は、今回要請していないということを正確にこの委員会で申していただきましたので、そこのところは私は残念だということはしっかりと申し上げておきたいと思います。 次に、片山大臣の関東信越国税局への問合せについて。 なぜ私がこれにしつこくこだわっておるかと申しますと、昨年の予算委員会で、私の質問に対して、そんなことをした記憶はないというようなことを言って、その後に、ある新聞社からの情報公開請求で、関東信越国税局総務課への衆議院議員片山さつきさんの事案、黒塗りで、全部、何を書いているかわからないんですけれども、片山さつき議員との対応状況、片山議員から櫻井総務課長宛て、次のとおり電話があったと。随分長々とお話をされたようでございます。 私は大変、私の質問に対して虚偽の答弁をされたということで悔しい思いをしましたが、残念ながら、先日、片山大臣と議論をしたら、この件に関しては記憶がない、多分、具体的な、私は企業についての問合せはしていないということ。記憶がないのに、企業についての問合せはしていない、制度についての問合せをしたんだと、何か、わけのわからない記憶がおありになるようであります。 それで、先日もちょっと質問したときに、麻生大臣だけがこれを見られるんですね。これは事務方に確認をいたしました。何か、当日、麻生大臣に確認をしましたら、国税庁長官しか見られないと言ったが、そんなことはないんです、麻生大臣に言われたら出しますと事務方は言っていました。 それで、私は昨日、片山さつき大臣が特定企業のことを問い合わせていない、あくまで制度の問合せをしただけだということを、麻生大臣、この紙を見て確認をしておいていただけますかとお願いをしております。確認をしていただけましたでしょうか。
○麻生国務大臣 本多先生の御質問ですけれども、まず、これは片山先生が基本的には説明責任を果たしていかなければならないものだと考えておりますので、私は片山大臣の口きき疑惑を解明するという立場にはありません。まず、これだけははっきりしておきましょう。 その上で、国税庁の税務行政というのは、これは極めて政治的な中立性を求められているのも御存じのとおりなので、そういった意味で、開示請求も含めまして、国税庁の個別の案件について、財務大臣が指示をしたり受けたりするということはありません。
○本多委員 片山さつき大臣が記憶をなくされているので、私は、もうこれは麻生大臣に頼るしかない、そうしたら片山さつき大臣の潔白も証明されるということでお伺いをしましたが、残念な答弁でございました。確認をしていただけなかったようです。私は、この問題は今後とも追及をしていきたいと思っています。 次に、少し防衛費の話をさせていただきます。 「いずも」の空母化について、私は空母化だと考えています。F35Bを搭載する、STOVL機を搭載するということは、一般的に、国際常識に照らして言えば、空母化だと思っています。実は、今の「いずも」でさえ、世界の空母図鑑等には載っていまして、ヘリコプター搭載型空母という言い方さえできるので。 私、ここで何を言いたいかというと、今回、なぜこんなに不正直なんだろうと。 実は過去の国会答弁が空母は持つことができないと言っているなら、それは、でも、どうしても持ちたい、これは空母と言ってしまうと持てなくなるということになるんですが、過去の国会答弁は攻撃型空母は持てないと言っているので、今回持って、しっかりと防御型空母とか何か名前をきちんとつけて、正直に議論がしたかったんですよ。この前も言いましたが、これは時計ですか、時計の定義は国際的にはありません、そういう議論をしていたら、真実にたどり着けないんです。 だから、一度、防御型ですよ、専守防衛に使いますよ、だけれども空母を持つんですと。憲法には違反するかどうかは、そこを、そこから先に議論したいのに、こんな言葉のところで議論をしなきゃいけない状況が大変悲しいんですよ。 ですから、きょうは、解釈じゃなくて、総理に、誰がどう見ても空母のものを、その言い方を変える、こういう防衛論争というのはいかがなものか。このことについての、防衛大臣とはこれから安保委員会で具体的な議論をします。総理に、こういう言葉遊びみたいなこと、そして、憲法違反という答弁にひっかかるんだったら、それは場合によっては言葉遊びも必要なんでしょう。今回、ひっかからないんですよ、防御型空母であれば。そういうものがあるかどうかは別として、いろいろな議論はあるんですけれども。 でも、こういう言葉遊びみたいなことを積み重ねては日本国の防衛政策にとってよくないと私は思うので、総理、考えをお聞かせください。
○安倍内閣総理大臣 本多委員がおっしゃるように、今まで日本は、日本独自の憲法九条の縛りがある中において、自衛隊発足以来、さまざまな、いわば名称等について、憲法上の定義、憲法上違憲になるかという中において、いわばある意味定義をしながら、言葉に定義を与えながら、厳密な定義を行い、解釈を行ってきたという歴史がございますので、これは、諸外国とかなり、防衛論争の中で、違う独特の論争があったのは事実であろう、このように思います。 その中で、確かに本多委員がおっしゃるように、攻撃型空母は違憲であるという過去の答弁、政府見解がありますが、空母そのものは、攻撃型空母でなければそれは憲法違反ではないだろう、それはおっしゃるとおりだと私も思っておりますが、この「いずも」も、「いずも」型護衛艦を、今回においても、空母について現在国際的に確立した定義がないため、改修後の「いずも」型護衛艦について、空母ではないかとの御意見があり得ることは、これは十分に承知をしているわけでございますが、今回、防衛省としては、多機能運用護衛艦ですか、という名称ということで決定をしているということでございますので、我々もそのように答弁をさせていただいているところでございます。
○本多委員 残念な答弁でした、これも。私は本当に、何か時計ばかり例に出して悪いんですけれども、これが時計ですかという話から議論を始めなきゃいけない議論を何とか脱却して、本当にこれが、憲法の観点、予算の観点、そして、事実上、ヘリコプター、潜水艦哨戒という大事な役目が失われないのか、こういうような議論に進んでいきたいと思っています。 さて、次の質問なんですが、先ほど冒頭、委員長との私のやりとり、総理は昨日は米朝会談の対応などでお忙しかったと思うので、知らないと思う、知らなくていいことなんですが、私、実はもう総理と二度にわたって、自衛官の息子さんが涙を流した話をやらせていただき、そして、ある種、結構議論も呼びまして、賛否両論、いろいろな声をいただきました。 そこで、議論は喚起したので、こういうことで憲法改正の理由でいいのかということも提起をできたので、余り細かいことをこれ以上聞くのも何かなと思ったんですが、昨日、与党議員の振る舞いから大変残念な思いをいたしまして、どうもこの問題の本質がわかっていないな、これはもうちょっとしっかり、やはり自分で途中でやめたことはちょっとよくなかったなと思うので、きょうも少し質問させていただきますので、総理も冷静に議論していただければ幸いです。もし、むかつかれたとしたら、昨日の与党議員の振る舞いをどなたかからお聞きになっていただければと思います。 ただ、私ちょっと、この問題のポイントは、その子が実在するかどうかというのも後で聞きますが、あの日は、うそをついていると言っているじゃないかとか相当言われましたけれども、別に私は、二十何万人もいるし、これだけ長い歴史の中にいろいろな出来事があったと思います。そして、特に三十年ぐらい前には大変つらい思いをされた方がいたかもしれない、そのことは認めます。しかし、今、総理が憲法改正の理由として挙げていらっしゃる、ここにポイントがあります。 私、事実関係の前に、総理の発言で大変問題だった、これはちょっと息子さんの話とは別で、自衛官の募集ですね。憲法を変えたら楽になるんですかということを聞いたわけですよね。そうしたら、総理は、学者もいろいろ、言い切る人は二割しかいない、憲法違反ではないと言い切る人は二割しかいない、ある種の空気が醸成さえされてきたのは事実、自治体にもそういう人がいる、自衛隊を明記するということによってそういう空気は大きく変わっていくということを答弁をされたんですよ。 私は、涙の子供論争より、涙の子供論争を突っ込むためにずっと議事録を見ていたんですが、ここのところに大きな衝撃を受けました。憲法を変えて空気を変える。空気というのは、私は憲法で変えるものではないと思います。国民が自由に暮らしていく中で日本の空気が生まれていく、そういうものだと思っています。 実は、きのう私が感じたのは、総理が思っている、もちろん自衛隊に反対の方はいます。せっかく自衛隊で行事をやっているのに、鐘を鳴らしたり太鼓をたたいたりして、迷惑なことはあるかもしれません。しかし、国民なんです。違憲だという反対の仕方もあるでしょう。もっと小さくしてくれという反対の仕方もあるでしょう。国民なんです。空気を変えてそういう人を減らしていく。私は大変恐ろしいことだと思うんです。 私が守りたい日本は、その方たちは私とは考えが違います、安保法制反対のところでは一緒になったりするんですけれども、私は自衛隊をなくそうとは思っていないので、その方と違うんですけれども、その方の自由、その方が反対をする自由を守りたいんです。その方が自衛隊に反対をしたり、そういう自由も守らなきゃいけないと思っているんです。 反対運動というのは嫌なものですよ。自民党の大会のときにもいろいろな人が来たりするかもしれませんが、我々の政党にもいろいろな人が来るんですよ。私はいいですけれども、せっかく一年に一回の行事に全国から来た党員の方に、反対運動を見せるのは悲しい。自衛官の方もそうですよ。 しかし、日本はそういう活動があることが、すばらしい国にしているんじゃないんですか。どんな人もいろいろなことに反対運動ができる。いろいろなことに反対運動がない国が日本のそばに二つぐらいありますよね、総理が多分お嫌いな国だと思いますけれども。あえて国名は挙げませんけれども、そういう国に日本をしたいんですか。私はすごく強い危惧を感じているので、総理にこの思いをわかっていただきたいんですよ。 あなたたちは憲法違反と集団的自衛権を言っている、日本の防衛のためには集団的自衛権が絶対必要だ、だから憲法を変える、こういう理屈は、私は反対しますよ。しかし、あり得ると思いますよ。しかし、空気を変えて反対運動が少なくなる、それは非常に間違った考えじゃないかと私は思うんです。 そして、きのうのやりとりを思っていて感じたのは、実は、総理、わかっていただきたいのは、逆の空気が今あるんです。私が質疑のたびに自衛隊は憲法違反だと思っていないとなぜ確認しているのか。総理に何か嫌みで言っているわけではないんです。今、ネット上では、私は、自衛隊はいいけれども「いずも」の空母化はだめだとか、自衛隊はいいけれどもイージス・アショアはだめだとか、こういうことを言っただけで自衛隊の敵みたいにネットで書かれて、非常に攻撃を受けたりする空気も、総理、一方にあるんです。 総理の認識とは逆で、自衛官を、それは一部いますよ。あれだけの大きな戦争、軍部が突っ走って数百万亡くなった国で、厳しい声は出ますよ。憲法があるから、ないからだけじゃなくて、憲法改正を総理の思うとおりやった後も出ますよ。 だけれども、逆の空気があるんですよ。自衛官の方を九割の方が今支持していますよ。好意を持っているんですよ。 その中で、しかし、これは行き過ぎだと思って私が必死に議論をすると、あれだけ頑張っている自衛隊を批判するのか、災害派遣であんなに頑張っている自衛官を批判するのか、売国奴じゃないか、こういう空気があるんですよ、総理。私は、日米安保は要るけれども辺野古の基地はまずいと。こう思っていると、中国の回し者じゃないかというネットの書き込みがあるんですよ。 誰でもが批判するものを批判するのは簡単です。しかし、自衛隊、みんなが九割いいと思っているものに、厳しく、ここはしちゃいけないんじゃないか、こういう議論をしたら、おまえは自衛官の息子じゃないから自衛官の息子の気持ちはわからないだろうとか。私は勇気を振り絞って、そういういろいろなネットを見ないようにしていますけれども、そういうことを言われるのを覚悟して。 しかし、日本は軍部の暴走を議会も政治家もとめられずに太平洋戦争に突っ込んでいったじゃないですか。こういう歴史の中で、私は、しっかりと憲法を歯どめにして、必要なものは必要、そして、総理と意見が違っても、これはだめじゃないかという議論を自由に闘わせたいし、静かに楽しくやりたい行事のときに反対運動が来るのは嫌かもしれない、我々も嫌だし自衛隊の方も嫌な思いをするかもしれないけれども、そういう運動もある日本でありたいんですよ。 それを総理、憲法を変えて空気を変える、この発言は、子供の涙の問題以上に私は非常に怖い発言だと思ったんですが、総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 相当私の発言を曲解されて批判をされていますから、今、本多さんが石を投げているところに私はいないんですよ。つまり、全くそれは曲解であって、私が言った空気を変えるというのは、そういうことではありません。反対を許さないという考えは毛頭ありませんよ。 実際、私に対する反対運動はありますけれども、それはそれで、どうぞやっていただきたい。それが、反対できる自由がある国が日本の誇りであろう、こう思っていますよ。確かにそれは、目の前で言われると不愉快だと思いますよ。しかし、それがまさに日本の自由の証明であろう、こう思っています。 私が空気を変えると言ったのは、自衛隊が違憲であるという、いわば、今の段階であれば、憲法学者の二割しかそれは合憲と言い切れない状況があるのは事実ですよ。教科書にその記述があるのも事実ですね。そういう中で悔しい思いをしていた人たちもいるのも事実なんですよ。それをそのまま放置していいのかということであります。 今回の協力の件についても、私も首長さんたちから話を聞いたこともありますが、個人情報を守らなければいけないということがありますが、住民基本台帳を閲覧してもらう、これは、いわば今の法手続の中でもそれはできるわけでありまして、私人でもできるんですが、それはいろいろな要件がかかっているのは事実であります。でも、それは大変な作業時間もかかるわけでありますが、しかし、それは、首長さんもそれに協力していたと思っている方もいるんです。自衛隊からの要請に応えていたと思っていた人がいるんですが、実はそうだったということ。 抽出という形で協力していたと思っている人もおられるんですが、しかし、抽出していくというのは結構大きな作業があるわけでありますから、その前に、自衛隊の要請に従って紙媒体等で対応している方がむしろ作業は少ないんですが、それまでさまざまな経緯があったのは事実なんですよ。いろいろな反対運動があった。 これはやはり自衛隊が違憲であるという空気が醸成されていて、そういう中においては、当然、自衛隊の諸君も、その地域のために、あるいは国のために命をかけて努力をしているという中においてはおかしいだろうと。 それは、憲法違反であるということに起因する空気は変わっていくわけでありまして、それを私は申し上げているわけであって、その後も、例えば憲法改正された後も、自衛隊というのは必要ないと言う方は当然おられると思いますよ。そういうものは一切要らないと言う方もおられるんだろうと思います。 そういう人が発言するということは、当然それは自由ですし、空気によって、そういう反対する自由を失わせるような空気が起こっては、私はそういう空気が醸成されるというのは実は大嫌いなんですよ。 ですから、そういう意味での空気というものをなくしていきたいということを申し上げているわけであります。
○本多委員 最後の一言がなければ総理と意見が一致したと言いたかったんですが、そういう空気をなくしていきたいとかと言わない方がいいと思います。 空気というのは、国民が自由な活動の中でつくっていく日本で私はありたいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○野田委員長 これにて本多さんの質疑は終了いたしました。 次に、小川淳也さん。
○小川委員 立憲民主党・無所属フォーラムの小川淳也です。 率直に、先月からの予算審議に敬意を表したいと思います。また、委員長におかれましては、冒頭、野党側に配慮した御発言をいただき、感謝を申し上げます。 とはいえ、この締めくくり質疑なんですが、与野党の合意なく委員長の職権において開催されたものであります。この辺は大変遺憾であり、委員長の見解を求めたいと思います。
○野田委員長 小川委員に申し上げます。 ここは私の見解を申し上げるところではございませんが、この締めくくり総括質疑は、私の職権で立たせていただきましたということでございます。
○小川委員 私ども野党の立場は、さらなる審議を求める立場でございますし、採決は時期尚早という立場でございます。その点ははっきりさせていただきたいと思います。 次に、根本厚生労働大臣、先ほどは本会議場でありがとうございました。不信任案を読み上げさせていただくのも、また読み上げられる側も、大変気持ちのいいものではないと想像いたします。そして、先ほど同僚議員から、私はちょっと、余り前後左右よく見られなかったんですが、厳しい指摘も含めて、根本大臣は姿勢を崩さずに私の主張に対して耳を傾けてくださったと、同僚議員から報告を受けました。その点に対して敬意を表したいと思います。 その上で、不信任案が否決されましたので、質問をさせていただきます。 本予算案の審議に当たり、再三主張しておりますとおり、国民の生活実態なり生活実感を最もよくあらわすであろう実質賃金は、二〇一八年の実質賃金は、消費増税を控え、いかなる水準であるのか。予算審議、採決前に実質賃金の公表を求めたいと思いますが、根本大臣、いかがですか。
○根本国務大臣 実質賃金については、毎月勤労統計で、本系列というのは全労働者の賃金水準をあらわす本統計で、これは、名目で一・四%で、実質は〇・二%。その実質は、我々、公表しております。
○小川委員 それはよくわかっております。 大臣ももう御存じだと思います。統計委員会は、景況判断の参考となる実質賃金の水準は、むしろ、大幅にサンプルを入れかえ、そしてウエート補正を無視し、さまざまに条件変更した公表値は参考にならないと指摘しています。 重ねてになりますが、継続事業所、いわゆる参考値における物価の影響を除いた実質の、国民の暮らしにより近い実感値、これを予算採決前に、再度、公表することを求めます。
○根本国務大臣 今、委員の御指摘の共通事業所系列、これは、本系列とあわせて、景気指標としての変化率、これは月々の変化率、これを見るという、参考にするために、参考値として出しております。これは名目で出しているんですよ。これは月々の変化を見るという観点ですから。 それから、実際の全労働者の平均をあらわす実質賃金というのは、当然ですけれども、本系列で出している。全労働者の平均。 そして、共通事業所系列の問題は、私もいろいろと勉強をいたしました。いろいろな論点や課題があるなということも、私も把握をしております。 共通事業所については、実質化すべきという意見もある一方で、実は、共通事業所系列の統計的観点からの問題点の指摘は、共通事業所系列というのは、月々で実は脱落したり、あるいは、去年回答したけれどもことしは回答していないとか、実はそれぞれ、同じもの、同じ前提ではないという指摘があって、これは、前年同月比ではそれは見られるんですけれども、例えば時系列で月々の比較ができるかというと、そこは、要は指数化にするというのはなじまないのではないかという実は課題があるんですね。だから、名目、これは極めて統計的な、専門的な観点だということであります。 そして、その意味で、現時点で名目賃金指数あるいは実質賃金指数は……(発言する者あり)これは、私、丁寧にお話をしていますから。これは本当に大事なところなので。名目、賃金指数は作成していないということであります。 また、前年同月比の時系列の場合には、標本誤差が大きくなる、あるいは偏りがある、あるいは作成が開始されてから十二カ月で蓄積が乏しい、実はこういう統計的な、専門的な論点があるものですから、今、より専門的に検討していただこうということで、こういう論点、課題がありますから、ですから、今、検討会で、専門的あるいは利用者のニーズの観点から検討していただいております。
○小川委員 衆議院として確認したいんです、予算審議に当たって。だから求めています。 それから、名目値で既に公表しているんですね、継続事業所は。サンプル数が少ないとかなんとかいう理屈も途中おっしゃっておられましたが、名目も実質もサンプル数は同じです。サンプル数が少ないなんということは全く理由にならない。言いわけにしかなりません。 それから、なぜこだわっているかなんですが、今、脱落事業所のことをおっしゃいましたね。脱落事業所のことを考慮すれば、通常、賃金水準は上がるんですよ。これは何度も指摘したとおりです。ところが、脱落事業所を加味したこの継続事業所の数値よりも、新規にサンプルに加えた新しい事業所を入れた公表値の方が高いという異常なことが二〇一八年は起きているわけです。 そのことも含めて、委員長、締めくくり質疑ですから、委員長の見解を再度求めたいと思います。 衆議院の予算委員会として、この国民生活の実感なりに最も重要と思われる実質賃金を、衆議院の予算委員会においてきちんと確認した上で採決に臨むべきと思いますが、委員長、いかがですか。
○野田委員長 委員長の判断で決するものではございません。 後刻、理事会を開いていただいて協議していただきたいと存じます。
○小川委員 それでは、そのお言葉の責任を果たしていただくためにも、少なくとも採決前に、理事会においてこの点を協議していただくことを求めたいと思います。
○野田委員長 小川委員に申し上げます。 先ほども申し上げましたけれども、ここは、私、委員長の見解を申し上げる場ではありません。この場を主宰する立場であります。 小川委員におかれましては、質疑の続行をお願いいたします。
○小川委員 本来、大変な見識を備えた方でありますので、今のような建前の御答弁は大変残念であります。改めて、真摯な御協議を求めたいと思います。 とにかく早く出してください、実質賃金は。日雇を除外した影響も含めて。これは重ねてお願いを申し上げたいと思います。 それから、二、三、昨日までの勤労統計に関することを追いかけます。 まず、この最終報告書ですが、きょうは姉崎参考人を要求しました。委員長、最終盤とはいえ、お出ましいただくのが筋かと思いますが、なぜ、これはきょう来られていないんでしょうか、姉崎参考人は。
○野田委員長 参考人招致に関して、協議が調わずということで認めませんでした。
○小川委員 それでは、大変残念ですけれども、厚労省の統括官、お聞きします。 既に、かねてから、もう何日も前から要求していることですので、私は依然として、九月十四日、まさに結論が書きかわった日の朝、部下に指示したという姉崎参考人の証言にはなお疑問を持っています。したがって、責任を持って統括官、答えてください、姉崎さんが来ない以上。一体、九月十四日朝の部下に対する姉崎参考人の具体的な指示事項、またその指示の態様はどのようなものだったんですか。 質問の背景は、この点を姉崎さんに直接お聞きしたときに、姉崎さんは非常にしどろもどろでした。私は、結論の書きかえを朝指示したのかと聞いた。これに対して、しどろもどろに、そうだったと思いますという非常にあやふやな答弁でした。 藤澤統括官のこの点に関する答弁を、姉崎さんを代弁する形で求めたいと思います。
○藤澤政府参考人 お答えを申し上げます。 これは、今御指摘の元統計情報部長に確認をしておりますが、このように言っております。 記憶が定かではないが……(小川委員「また出た」と呼ぶ)今から申し上げることは、元統計情報部長に確認をした内容でございます。 記憶が定かでないが、私、私というのは元部長のことでございますけれども、私が覚えている限りでは、十一日金曜日か十四日月曜日の午前中に、修文案について、サンプル入れかえ方法については引き続き検討する等とするよう指示をしたように思う、また、当時、情報セキュリティーの事案で多忙をきわめる中で、なかなか担当者と打合せをする時間もとれなかったこと等から考えると、恐らく口頭で担当補佐に個別に直接指示をしたのではないかとのことでございました。
○小川委員 もう統括官もよくおわかりだと思いますが、これだけ研究会の専門家を集めて四カ月にわたって議論し、その結論が大きくひっくり返ったんです、この日。それを、担当者に口頭で、朝、忙しい中、ばたばたしながら伝えたというのは、甚だ信憑性に疑いがある。そんな重要な政策決定の変更を、そういう形で普通役所はやらないんですよ、統括官。これは、このこと自体が極めて疑わしい。 改めて、この経過については、真相究明が予算採決の前提であると思います。重ねて、委員長の見解を求めます。
○野田委員長 先ほど申し上げましたように、私の見解は申し上げる場所ではございません。 小川さん、質疑をお続けください。
○小川委員 残念ですが、続けます。 では、かねてから要求しております、九月十四日と十一日の、当時の姉崎部長の日程表の提出を求めています。お答えをお願いします。
○藤澤政府参考人 お答えを申し上げます。 事前に伺っておりましたのは、九月十四日の日程表の提出を求めるということでございます。十一日については確認をしておりませんが、十四日の日程表につきまして申し上げますと、お尋ねの日程表は存在をしておりません。
○小川委員 これはもうあり得ないんですよ。やはり、部長、部局長、課長でもそうだと思うんですが、手帳で自分で自分の日程を管理するのは大体課長補佐ぐらいまでですよね、霞が関では。 統括官の日程はどうしているんですか。自分で手帳で管理しているんですか、それとも職員がきちんと公に管理していますか。
○藤澤政府参考人 私の日程についてのお尋ねでございますけれども、他の職員に管理をしていただいている部分はございます。 なお、先ほどのお尋ねの、当時の部長の日程表でございますけれども、先ほど申し上げましたように、存在しておりませんが、これは、厚生労働省におけます行政文書の管理については、厚生労働省文書管理規則に基づき運用しているところでございますけれども、日程表につきましては、今申し上げました規則の第十五条六項で、「保存期間を一年未満と設定することができる。」とされているところでございます。
○小川委員 閣僚の皆様もそうでしょう、御自身の日程を自分の手帳で管理している人はいますか。いないんですよ。秘書室なり秘書官がきちんと管理をし、それで業務が成り立っているんです。そして、それは事務次官も、局長も、部長も、審議官も同様です。 今の文書管理に関する建前はそうなんですよ。それは問題にならない限りそれでいい。しかし、こうして問題になったことについては、厚労省内部のファイルの書きかえがそうだったでしょう、調べればちゃんと確認できるんです。メールもそうだったでしょう、探し出せば出せるんですよ。それを、公の文書管理規則を盾にとって、ありません、出せないというのは、まさに不都合を隠している。 改めて、この予算採決の前提として、この九月十四日並びに、今ここで追加します、九月十一日、姉崎さんがそうおっしゃっている以上、両日の当人の日程表を探し出して、確認して、委員会に提出することを求めます、委員長。
○野田委員長 後刻、理事会にて協議をいたします。
○小川委員 それでは、採決の前にぜひ理事会を開いて、先ほどの件とあわせて御協議をいただきたいと思います。 もう一点。この最終報告書に関連して、きょう、樋口委員長にも再度、最終盤ですけれども、お越しいただきたいとお願いをいたしました。 委員長、なぜ樋口委員長はお呼びいただけなかったんでしょうか。
○野田委員長 理事会は非公開で、詳細を申し上げることは差し控えますが、与野党の合意が得られなかったということであります。
○小川委員 これも大変残念であります。 それでは、統括官に代理でお答えしていただかざるを得ませんので、お聞きします。もし所管が官房長でしたら、官房長でも結構です。 この報告書は、私どもは、最初に結論ありきで、組織的隠蔽はないという前提のもとにつくられたという疑いの目を持っています。これに対して、もうこれは中間報告の段階からそうなんですが、確かに、やはり統括官以上、局長以上は、直接知っている人と知らない人がいるというふうに受けとめています。それは、よく読めばそうだし、うそなくこれを報告してもらっているという前提に立てば、そうなんだろうと想像するんです。 しかし、担当の統計室長、統計課内、担当者においては、代々不正調査が行われていることを認識をし、そして代々引き継がれています、この内容が。まさにこれは、課レベル、統計課内レベルにおいては組織的隠蔽があったと私は認定すべきだと思いますが、統括官ですか、官房長ですか、答弁を求めます。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 追加報告におきましては、そもそも組織的隠蔽の概念は多義的であることから、隠蔽行為とは、法律違反又は極めて不適切な行為について、その事実を認識しながら意図的にこれを隠そうとする行為、故意行為であると位置づけ、これを前提とした上で、担当課室の職員らにおいて、意図的に隠したとまでは認められず、隠蔽行為にあったとは言えないものとされているものと承知しております。 一方で、追加報告では、公的な場で、課室の長の判断のもとに、真実に反することを認識しながら、事実と異なる虚偽の申述を行ったことが認定され、厳しく非難されるべき、課室という組織としての独自の判断又は怠慢による不適切な取扱いは、到底容認できるものではないとの厳しい御指摘をいただいているところでございます。 厚生労働省としては、深く反省の上、大臣の御指導のもとで信頼回復に努めたい、このように考えている所存でございます。
○小川委員 ちょっと、質問に答えてください。 隠蔽という言葉が多義的だとあえておっしゃるのは、隠蔽という言葉を当てたくないからでしょう。必要以上に限定解釈する必要はありませんよ。日本人が普通に日本語として受けとめる言葉の意味、これを前提にお答えをいただきたい。 それから、法律違反についてでありますが、明らかに統計法違反ですよ、これは。承認と異なる形で調査をしていたんですから。 それから、虚偽の説明ですけれども、例えば、二〇一八年の八月、統計委員会に段差の説明を求められた当時の酒光統括官は、部下からうその説明を受けて、このいわゆる三倍復元がされていないことの影響を除き去った資料をもとに、うその資料ですよ、統計委員会に対してうその説明をしている。これは十分に法律違反であり、うその説明を組織的にやっていたんではありませんか。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げたように、追加報告におきましては、特別監察委員会の先生方、法律の専門家、統計の専門家の方々を含めて十分に御議論いただいて、隠蔽行為については、先ほど私が答弁を申し上げたとおりの結論を出していただいているということでございます。 一方で、虚偽申述、虚偽を述べるということで、二十七年検討会であるとか二十八年のローテーションサンプリング方式導入の変更申請で、全数調査と説明、記載するなど、公的な場で、課室長の判断のもとで、真実に反することを認識しながら虚偽の申述を行った、このことは追加報告書でも認定をされているところでございまして、こちらについては、課室という組織としての独自の判断による行為と評価すべきであり、厳しく非難されるべきである、このように評価されているところでございます。
○小川委員 もう言わずもがなですが、中央官庁の仕事は、基本的に課単位で一固まりです。局がそれを束ねています。したがって、この最終報告にもありますが、「下部組織においても同様の「組織的」行為が行われることはあり得る」、つまり、大臣やこれに準ずる者以外にも、下部組織において同様の組織的行為が行われることはあり得ると認定しています。 それから、課室という組織としての独自の判断、怠慢、これは怠慢ですかね、怠慢により不適切な取扱いがなされてきたものがあったと認められる、つまり、課単位では少なくとも組織的な隠蔽なり組織的な虚偽の説明はあったと事実上認められています。 そこで、あくまでこの隠蔽なり虚偽を認めない理由なんですが、統計法違反は、基本的に刑罰がかかっています。それから、既に何名か処分されている方がいらっしゃいますが、追加で処分者が出ることを避けようとしたのではないかという疑惑もあります。 お聞きしますが、今回の中間報告から最終報告にかけて、新たに追加処分を受ける職員は、あるいは元職員は、いるんですか、いないんですか。
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。 特別監察委員会の追加報告書の内容について、処分については、処分対象となり得る事実を十分精査した上で、処分の要否等についてしっかり検討をしてまいりたいと考えているところでございます。
○小川委員 追加で処分者はあるのかないのかと聞いています。
○定塚政府参考人 公務員の処分でございますが、私ども、まず人事課で検討して、もちろん、当然のことながら大臣に御判断をいただくということにしております。この点についてしっかり検討してまいりたい、ただ、予断を持って現段階でお答えするということは差し控えたいと考えているところでございます。
○小川委員 大臣、処分権限者として答弁してください。 これは厳正に、改めて最終報告をごらんいただき、必要に応じてという留保はつくとはいえ、私、厳しいと思いますよ、これは。大臣、しっかりと追加処分を行っていくと、ここで表明してください。
○根本国務大臣 まず、基本的な前提を確認したいと思います。 特別監察委員会というのは、一月報告が公表されて以来、一カ月の間に集中的かつ精力的に検証作業を行っていただきました。これは、中立性、客観性をより高めた形で、二月七日には事務局長も新たに加えて、これは全員の合議制でしっかりやっていただきました。そして、今般の事案の事実関係、関係職員の動機、目的、認識等、さらに責任の所在、これを明らかにすべく追加報告をまとめていただきました。 その意味では、この追加報告書の内容を十分に精査した上で、そして処分の要否等についてしっかり検討していきたいと思います。
○小川委員 非常に曖昧ですけれども、しっかりやってくださいよ、本当に。改めて要請をいたしたいと思います。 いずれにしても、委員長、お聞きのとおり、甚だまだ審議は不十分であります。衆議院側において責任を持って解明すべきことがまだ残っていると思います。改めて、採決は時期尚早、拙速であることを主張して、次の質問をさせていただきます。 総理に、アベノミクスについてお聞きいたします。 本予算案の前提となるのがアベノミクスによる経済政策であります。もちろん、いいところもあれば、課題も多いという御認識ではないかと思います。 今から私が読み上げる指摘について、総理がどう思われるか。アベノミクスの評価について、率直にお聞かせいただきたいと思います。 異次元の金融緩和は効果を上げたが、カンフル剤がいつまでも続くわけではない。都合のいい数字ばかり強調するのは、政策の展開に当たり、よいことではない。GDP増加分のうち三十二兆円は、統計の見直しによるかさ上げが要因であり、総理が掲げる実質成長率二%という目標も、その基礎となる潜在成長率が一%前後で低迷しているので、成長戦略は失敗である。アベノミクスにもできていないことがある、役割を終えたと訴えたい。 以上、何点か申し上げた指摘、アベノミクスに対する痛烈な批判だと思いますが、総理の評価をお聞きいたしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 もちろん、経済政策を進めていく上において、常に課題があるのは当然なんだろう、こう考えているところでございますが、いつも申し上げているんですが、政治に求められること、さまざまあるんですが、先ほど来、先ほどの質疑においては、やはり、給与を上げていくということも大切なんですが、給与を上げていく上においては、まずは仕事をつくっていくということなんだろう、こう思うわけであります。高校や大学を卒業する皆さんが、働きたい仕事ができる、あるいは、少なくとも仕事につくことができるということなんだろう、こう思います。 そういう意味におきましては、昨年十二月の一日の段階で、大卒者の就職内定率は過去最高となっておりますし、昨年四月の就職率も、それぞれ、高卒、大卒、過去最高水準になっているのは事実なんだろうと思います。 その中におきまして、有効求人倍率も非常に上がっている中において、だんだんと、先ほど最低賃金の話もさせていただきましたが、これは賃金におきましても、連合の調査で、今世紀に入って最も高い水準の賃上げが五年連続で続いておりますし、中小企業、小規模事業者におきましても、二十年間の中で最も高い水準の賃上げが行われているのは事実であります。 しかし、賃上げというのは、もちろん今の水準でいいと思っているわけではないわけでございますので、政策的な誘導、あるいは政府と経団連等の経済界側との対話の中におきまして、我々もさらなる賃上げを期待している、期待を表明しているところでございます。 そこで、GDPについて、かさ上げということをおっしゃったんですが、新しい基準で、過去の分と同じ土俵で比べても五十兆円以上ふえているわけでございまして、こちらの土俵と過去の土俵を変えているのであれば別なんですが、同じ土俵で五十兆円伸びているということでございます。 そもそも、GDPもそうなんですが、我々が政権を奪還する際に私が掲げたのは、失われたGNIを、五十兆円を取り戻すということでございますが、今既に五十兆円を大幅に、かなり早い段階でこれを取り戻し、六十兆円近く、前後、取り戻しているわけでございまして、そういう意味におきましては、我々の進めている政策はしっかりと前に進んでいると思います。 また、金融政策につきましては、我々、この異次元の金融緩和、黒田総裁のもとで主導して進めてきたところでございますが、この金融政策においては、日本銀行に政策手段において、日本銀行がこれを決めていくことでありますが、黒田総裁の手腕に私は信頼を寄せているということでございます。
○小川委員 再三、総理のそのような御答弁は何度もお聞きしてきたわけですが、まさにそれがここで言うあれでしょう、都合のいい数字ばかり強調するのは、政策の展開に当たりよいことではないという指摘ではないかと思うんです。 それで、今私が読み上げたこの主張なんですが、これは野党とかメディアの主張かなと思われる、思われますよね。でも、これ、自民党内から出ている声なんですよね。今まさに読み上げたのは、これはちょっと御党の内部でどういう評価かはわかりません、私は。しかし、昨年の八月、ここにもおられる石破委員が指摘したことです。いま一度……(安倍内閣総理大臣「それは総裁選挙でしょう」と呼ぶ)そうです。総裁選挙に絡んでですね。 いま一度読み上げます。異次元の金融緩和は効果を上げたが、カンフル剤がいつまでも続くわけではない。都合のいい数字ばかり強調するのは、政策の展開に当たり、よいことではない。GDP増加分のうち三十二兆円は、統計の見直しによるかさ上げが要因だ。実質成長率二%という目標も、その基礎となる潜在成長率が一%前後で低迷しており、成長戦略は失敗だ。アベノミクスにもできていないことがあり、役割を終えたと訴えたい。これが党内から出ている声ということであります。 そういう意味で、何度お聞きしても、いい数字をベースにしたいい答えしか返ってこないのが本当に、全くもって残念なんですが、しかし、こういう声にも改めて謙虚にお耳をおかしいただきながら、経済政策を当然のことながら進めていただきたいと思います。 それで、今総理がおっしゃった、新基準同士で比較して五十兆円以上ふえたんだという主張ですよね。それは実際そうなんですよ。ところが、旧基準では、もう二〇一五年以降、推計をやめちゃっているんです。ということは、旧基準だったら今どうなのかは、もう今検証のしようがないんです。(安倍内閣総理大臣「意味がないでしょう」と呼ぶ)いや、意味なくないですよ。 参考までに申し上げます。これは質疑で何回か指摘したんですが、一二年から一五年は旧基準と新基準で両方比較できるんですね、一二年から一五年。一二年から一五年の三年間の伸びを見る限り、旧基準の伸びよりも新基準の伸びは一・五倍になっています。 これから類推するに、恐らく一六年、一七年、一八年と、私は先ほど本会議でも主張したんですが、茂木大臣、簡潔にお答えいただければありがたいんですけれどもね。これは、これだけ政府統計に信頼が傷つきました。そして、指摘したように、GDP統計も、本体の推計と、そして基礎となる一次統計も相当さわっています。それから、話題になっているその他項目があります。 したがって、これ、統計不正に対する、あるいは数値に対する不信感、国民の不信感を払拭するための方法はたった一つです。将来に向けて、少々コストはかかるでしょう、人員もかかるでしょう、しかし、その程度で日本の統計に対する信頼を取り戻せるとしたら、私は安い買物だと思う。ぜひ、今後例えば十年、一次統計、どこをさわったのか、そしてGDP推計、どのように統計手法の変更で影響が起きたのか、今後十年にわたって比較対照できるように、新基準と旧基準と双方で推計することを求めます。
○茂木国務大臣 まず、統計の問題について、GDP統計の話と賃金等の統計の話があるわけでありますが、GDP、これは御案内のとおり支出項目でありますから、基本的には、消費であったりとか政府支出であったりとか輸出入、こういった、言ってみますとアウトプットで見るわけであります。一方で、賃金。これは、言ってみますと収入の項目になるわけでありますから、この賃金統計等によって、GDPそのものは全く変わるものではない。このことをまず前提として申し上げたいと思います。 それで、GDPに関する統計改革、これは、御案内のとおり、今、インターネットの普及等々によりまして、購買行動が変化する、こういった経済構造の変化を的確に捉える。さらには、証拠に基づく政策形成、EBPM、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキング、こういったものを推進するという観点から、政府統計の精度向上を目指して、統計上の見地から行われたものであります。 そして、二〇一六年十二月にこれを実施したわけでありますが、ここでは主に二点。一つは、RアンドDの資本化など、最新の国際基準に対応するとともに、もう一点、最新の産業連関表や推計手法を……(小川委員「聞かれたことにお願いします」と呼ぶ)今答えています、反映した改定であります。この改定によりまして、日本経済の実力をより正確に計算できるようになったと考えております。それによりまして、別にかさ上げはしておりません。ただ、当然、数字というのは変わってくるということでありまして、それが三十一・六兆円という数字になります。 ただ、同じベースで比べても五十兆円以上ふえているということでありますが、国際比較とかをしていくときに、御案内のとおり、新しい基準で国際比較をするのは当然のことでありまして、新しい基準を採用した後に旧基準の統計、これをまだとり続ける、この意味は薄いと考えております。
○小川委員 いや、ここまで日本の統計に対する信頼は揺らいでいますから、私は、それが政権の意図的なものでない、すぐれて技術的なものである、なぜなら結果を見ればこうだということで、きちんと立証するのが一番の近道であり、一番の誠意ある対応だと思いますよ。これは、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。 最後に、民主主義全般にかかわる問題ですので、菅官房長官にお聞きをいたします。 昨日も阿部委員との間で、ある程度議論になったようでありますが、特定の記者を念頭に、あなたに答える必要はないという言い方はどうかと思いますし、また、本会議でもきょう指摘はしたんです。ただ、官房長官、いらっしゃったかどうかちょっと確認できませんでしたので、お答えください。 事実に基づいて質問してくださいというのは、不適切ではありませんか。なぜなら、事実とは、意見を闘わせ、言葉を闘わせて、お互いに共通認識としてつくっていくものだからであります。事実に基づいて質問せよというのは、そもそもが、事実上、質問するなという不適切な要請だと思いますが、いかがですか。
○菅国務大臣 そこは全く違います。 ぜひ、ここは御理解をいただきたいんですけれども、官房長官の記者会見というのは、まさに政府の見解そして立場、そうしたことを記者の皆さんの質問に答える場だというふうに思っています。 そういう中で、事実に基づかない質問をすることや、質問に入る前に自分の意見や主張を長々と発言するというのは、これは、現在のこの記者会見の仕組みというのは、まさにインターネットの動画だとかあるいはライブ配信……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○菅国務大臣 こうしたことによって、同時に、世界で、視聴者の皆さんは見られることになっていますから、私だけでなくて、やはり記者の皆さんも、事実に基づかない質問は、私はすべきじゃないと思います。 例えば事例を挙げさせていただきます。これはたくさん事例があったんです。 私自身が、記者会見の中で、国連人権委員会特別報告者からの面会依頼をドタキャンしたと。なぜですかと問われたんです。これはもう二年ほど前のことですよ。その時点で、これは事前通告もありませんから。ですけれども、私自身は、やはり、公務以外はドタキャンじゃないですから、結果、調べたら、私に面談をした事実がなかったんですよ。面談をした事実がないのに、ドタキャンしたと質問されるんですよ。これについてどう思いますか。(発言する者あり)いや、アポイントがなかったんです。それは失礼しました。 さらにまた、官房長官は午前の記者会見で、個々の相談記録は個別に答えないという、そういう話をしましたけれども。私は、そんなことを午前の記者会見でやっていなかったんですよ。 これは幾ら何でも、そのことが全てまさにライブで見られるわけですから。そして、私ども、そこについて、その記者の方がこういう事実と違うことを言って、そこはそのままなんです。こうしたことが続いていくということは、やはりこれは避けるべきですよ。 例えば、私がその記者の方に申し上げたのは、午前中の質問で事実に基づかない質問をされて、そこについて、政府の見解を述べることですという話をして、そして午後でまた同じような質問をされて、それについても、質問してくださいという話を私、させていただきました。そうしたら、また三回目も同じようなことを言われましたので、私は、繰り返す必要がない、答弁する必要がないという思いの中で申し上げたんですけれども。 こうした事実が実際に行われている。やはり、私は、特定の記者の方だけですよ、こうした質問をし続けることは。そして、御自身の意見や主張を長々とまず発言した上で質問に移るわけです。ですから、早く質問に移ってくださいということも、何回かこれ、場合によっては督促をするわけであります。 ですから、そして、このことについて文書でその新聞社に申し入れたんです。そうしたら、会見の中で意見を言うことは我が社の方針と違います、そういう答えもあったんです。
○小川委員 私も、一定のマナーなり、あるいは、本会議場でもあえて申し上げたんですが、私どもに、野党議員も含めて、敬意を要するという御意見には賛同する部分はあるんです、一定のマナーなり敬意はですね。それはそのとおりです。しかし、お聞きすることの手を緩めていいとは思いませんし、厳しくただしていくのは私どもの仕事であります。記者も仕事です。 そういう意味で、これは、官房長官、むしろ宝だと思いますよ、そういう厳しいことをあえて言ってくれる記者なり議員は。いや、私は、そういう部分はあると思うんですよ。なぜなら、もう今、周りにいないでしょう、苦言を呈する人。総理、官房長官、いないでしょう、今、苦言を呈する人。我々野党議員と記者ぐらいでしょう。これは本当に政権の権力を健全に保つ宝なんですよ。それぐらいの構えをぜひとっていただきたい。 官房長官、最後にお尋ねします。 「安倍政治 百のファクトチェック」、まさにこれは、官房長官の天敵である特定の女性記者も含めて出版されたものです。私は、ここに幾つか検証しなければならない事実があるというふうに拝読しています。 その中で一つ、これは私の質疑にかかわることなので答弁を求めて、質問を終えます。 もうこれは二年前のことですから。私は、文科省の天下り問題が問題になったときに、国会の召集日は一月二十日でした。この一月二十日に前川さん、当時の前川次官は辞任をし、そして検証委員会の報告だったかな……
○野田委員長 小川さん、質問時間が終了しておりますので。
○小川委員 はい。 では、本当に簡潔に。 これは、一月二十日、国会召集前の事態の収拾だと批判しました。官房長官は、それを大臣が処分を行った後に聞いたというふうに私に答弁しました。しかし、半年後の七月の記者会見で、実は、一月の段階で前川さんの辞任に関しても聞いているということを答弁されています。
○野田委員長 小川さん、再度申し上げます。質問時間が終了しております。
○小川委員 極めて国会答弁が不誠実であり、それこそ事実に基づいて御答弁をいただく必要があります。このことを指摘して、もう答弁は求めません。 委員長、重ねて、政治姿勢なり予算案、いまだ不十分であります。採決には強く反対をすることを申し上げて、質疑を終わります。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて小川さんの質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○野田委員長 この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房拉致問題対策本部事務局内閣審議官岡本宰さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○野田委員長 次に、渡辺周さん。
○渡辺(周)委員 国民民主党の渡辺でございます。 私とこの後に階委員と、限られた時間の中で、それでは質疑をさせていただきます。 まず、総理に伺います。 米朝の首脳会談が非常に残念な形で、合意を見出せずに終わった。この点について、総理、今後の米朝関係はどのようになっていくと総理自身はお考えか、お尋ねします。
○安倍内閣総理大臣 昨日の第二回米朝首脳会談後、トランプ大統領と日米電話首脳会談を行いまして、その結果について説明を受けました。 朝鮮半島の非核化を実現するとの強い決意のもと、安易な譲歩は行わず、同時に、建設的な議論を続け、北朝鮮の具体的な行動を促していくとのトランプ大統領の決断を、日本として全面的に支持をいたします。 最も重要な拉致問題については、トランプ大統領から、二十七日、これは初日でございますが、最初の一対一の会談、いわゆるテタテの会談の場で、拉致問題について金正恩委員長に提議をし、拉致問題についての私の考え方を明確に伝えたとの説明がありました。また、その後の夕食会におきましても、拉致問題を提議し、首脳間での真剣な議論が行われたとの説明があったわけでございます。 まず最初に、冒頭行われた一対一のテタテの首脳会談において、拉致問題という非常に日本にとっては重要な問題を取り上げていただいたことについては、感謝申し上げたところでございます。さらに、その後の夕食会におきましても、拉致問題について真剣な議論を行ったということでございます。 これ以上の詳細についてはお答えを差し控えさせていただきたい、こう思う次第でございますが、評価につきましては、最初に申し上げたとおりでございまして、私からも、事前の米朝首脳会談に対する考え方におきましても、いわば安易な譲歩は行うべきじゃないという考え方は伝えていたわけでございまして、その中において、もちろん、北朝鮮が全面的な非核化に向けて大きな一歩を踏み出すことがなかったわけでございますが、その中で米国側もしっかりと対応した結果だろう、こう思っております。
○渡辺(周)委員 そのトランプ大統領との電話会談、何分ぐらい行われたんですか。
○安倍内閣総理大臣 これは、既に機中でございますので、十分ちょっとでございます。 飛行機の中でございますので、電波状況等の問題等もあったわけでございますし、いずれにいたしましても、普通の電話首脳会談では三十分、一時間になることもあるわけでございますが、こういうエアフォースワンの中からの電話であれば大体その程度でございますが、他方、先方側から、NSCからもこちら側はブリーフも受けているということでございます。
○渡辺(周)委員 その中で、拉致の問題を話をする中で、もちろん、どのように金正恩委員長が答えたかは当然お答えになられないかもしれませんが、総理はその後に、自身が向き合う、北朝鮮と向き合うというような発言がその後ありましたので、何らかの進展をにおわせるような雰囲気があったからこの総理の言葉につながったんではないかと思いますが、総理が向き合うというのはどういう意味なのか。訪朝するという意味なのか。であるならば、それは相当、近未来の話なのか。 当然、トランプ大統領と短い時間の間、まあ十分ですから、通訳が入ったら実質五分ぐらいなのかなと思いますけれども、その中でも拉致の問題に言及したのならば、何らかの手応えを感じた、その辺はいかがなんですか。
○安倍内閣総理大臣 核、ミサイル等につきましては、既に、事前に、NSC同士の、こちら側から金杉局長とNSCの山田氏が現地に行っておりますので、先方側からブリーフを受けておりまして、私も聞いておりますので、事実上、私の電話会談におきましては、ほとんど拉致問題についての話ということになったわけでございますが、私自身が向き合わなければいけないということは、その前にも私は申し上げているわけでございまして、この会談の結果、そういうことを申し上げたということではなくて、基本的には、最終的には私自身が向き合わなければいけないと考えていることを申し上げたところでございます。
○渡辺(周)委員 端的に伺いますが、それは訪朝することも考えているということですか。
○安倍内閣総理大臣 今後の交渉の方針については、まさに今後の交渉方針、いわば私が訪朝するかということも含めて、これは今後の交渉方針の中身にもなってまいりますので、ここで答えることは差し控えさせていただきたいと思います。
○渡辺(周)委員 行くとなれば、何らかの当然前提がなければ、行っても、今回のように何も合意を得られないで帰ってきてしまうというようなことになります。 そういう意味では、もし総理が北朝鮮と向き合うというお気持ちで本気でやるならば、何を条件で、何を得ることが解決、これは拉致問題は当たり前ですけれども、どういう前提があれば、米朝がこの先いつ会うかわからないような状況で、この拉致問題についてはやはり我が国が主体でやるしかないと、これは以前から言っていますけれども、どういう、やはり総理、前提がなければ、いわゆる日朝の首脳会談には必要だとお考えですか。
○安倍内閣総理大臣 前提条件をつけるかどうかという御質問でございますが、前提条件をつけるかどうかということも含めまして、これは今後の交渉の中身にもなるわけでございまして、ここでお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○渡辺(周)委員 この問題については、改めてまたやりたいと思います。ほかの質問もございます。 それで、一点伺いたいのは、その拉致された被害者の方々、北朝鮮にいる拉致被害者、あるいは何らかの理由で北朝鮮にいる我が同胞に対して、「しおかぜ」という、御存じのとおり、短波放送を行っています。 これは、昨年の十月に、この「しおかぜ」を主催する特定失踪者問題調査会の方々から、一日に、同じ時間、同一時間に二つの周波数で放送できるようにということが今要請をされていると思います。また、イギリスから送っていた中波放送が、送信国イギリスの事情によって、今送ることができなくなっている。 しかし、この拉致問題で北朝鮮にいる日本人の方々、前回、田中実さんのことも質疑をしましたけれども、この「しおかぜ」に対する支援として、なかなかこれは経済的にも厳しい、また環境的にも、施設の面でも厳しいという中で、やはり、拉致問題解決に向けて我が国が面と向かい合うのであれば、こういう支援もしっかりしなければいけない。政府の対応はいかがか、拉致問題担当大臣に伺いたいと思います。
○菅国務大臣 実は、この「しおかぜ」、私、総務大臣のときに支援をさせていただいて今日に至っています。 今委員からお尋ねの件でありますけれども、現在、拉致問題対策本部事務局が調査会と詳細を調整中でありまして、今後の業務委託契約について協議する中で適切に対応していきます。
○渡辺(周)委員 北朝鮮が妨害電波を出しているんですね。ですから、妨害電波を出しているということは、届いているんであろう。実際、これは向こうにしてみると迷惑だから、とにかくジャミング、妨害電波を出して、発信を邪魔しているわけでございます。 ということは、相当効果があるということをやはり考えれば、非常に、この「しおかぜ」の方々が本当に少人数で、北朝鮮に向かって短波、中波を飛ばすことによって、北朝鮮にいる日本人に対して日本語で呼びかけをし続けている。これはやはり、日本の国は、こうやって北朝鮮の国内にいるとらわれの身となっている人たちに対して希望の光だ、届いていて。恐らく、間違いなく届いているだろうということで、ぜひともしっかりとした支援をお願いしたいと思います。 さて、ここから統計問題についての質問に移らせていただきます。 まず、総務省に伺いますけれども、統計委員長の西村さん、おかしな文書を、ここの委員会でも私も取り上げました。一生懸命、この場でも懸命に説明をしていた委員長が、統計委員長というのは非常勤のアルバイト公務員にすぎないんだ、だからもう、本業の邪魔になっちゃっているから、とてもじゃないけれども出られませんというようなものがあった。 けさの閣議後の記者会見で、総務大臣は、事務的なミスによるものだと言いますけれども、こんな中身を出しておいて、事務的なミスとか、何か例えば連絡の行き違いがあったとかならば事務的なミスという言葉を使いますけれども、こんな乱暴な物言いをそのまま国会に出した、私はその総務省の感覚を疑うんですね。こんなことを書いて、本当に、おい、こんなものを言ったのかと。アルバイト公務員にすぎずなんという、こんな乱暴な言い方をするのかと。 そういう意味では、この担当者の責任、あるいは監督責任を含めて、どうしますか、これ。これが一回出て、その後で、私はこんなことを言っていない、不本意だということで、遺憾だと言って、訂正をここでもされましたけれども。 これはやはり、事務のミスじゃなくて、そこにいるそういう認識の人間がそういう扱いをしていた。統計委員長というのは、どこかに、心の中にそう思っている節があるからこんなふうな言葉が出てきたんだろうと思いますが、誰が一体こんなことを書いて、なぜ、こんなものがそのまま国会に、こんな乱暴な物言いのものが出てきたのか。そして、この責任者の処分はどうするのか。その点については、総務大臣に伺います。
○石田国務大臣 お答えさせていただきます。 御指摘の文書につきましては、総務省が、西村委員長とやりとりをする中で作成したメモでございますが、今回、国会への西村委員長の御出席をめぐる事務的な調整の過程で、西村委員長の確認を得ないまま、結果として、国会の先生方の目に触れる状態になってしまったものでありまして、西村委員長を始め、関係の皆様に大変御迷惑をおかけいたしまして、大変申しわけなく思っておる次第であります。 このような中、昨日の予算委員会で、西村統計委員長みずから、御発言を引用しますと、総務省から出席の要請があるという厳しい状況のときに、担当室長に対してこれに近いようなことを、やや直截的な言い方で電話なりで伝えたということはあるかもしれませんとおっしゃられておられるわけであります。 以上のことから、参考人隠しといったようなことではなく、事務的なミスにより発生した事案であると考えておりますが、こうしたことが再度起こらぬよう、職員が日常的に緊密に連絡をとり合い、緊張感を持って職務に当たるよう、私からも、官房長始め、担当に厳しく指摘をしたところでございます。 また、私自身も、引き続き、緊張感を持って職員を指導し、その職責を果たしていきたいと思っております。
○渡辺(周)委員 そうしますと、処分ということは考えていないということでございますか。
○石田国務大臣 私から厳しく注意をいたしまして、それ以上は今のところは考えておりません。
○渡辺(周)委員 時間がないので、この問題についても、やはり私たちも、この間も委員長も、我々質問者に、参考人にはどうぞ敬意を払ってくださいというようなことをおっしゃっています。しかし、この文書を見た限りでは、とても敬意が払われているとは思えないということを指摘して、やはり、この問題についても、今回の統計委員長というものがどういう重みを持っていたのかということを考えれば、ちょっと、甚だ承服しがたいことでございます。この点についても、また改めてただしたいというふうに考えます。 次に、実質賃金の検討会について。これは、予算委員会の理事会でも出されました。これは、昨日も逢坂委員が取り上げられたかと思いますけれども、とにかく、毎月勤労統計の「共通事業所」の賃金の実質化をめぐる論点に係る検討会、この検討状況。一回目が二月の二十二日、昨日、二十八日に二回目が行われます。これは一体、いつ結論を出すのかと、委員会の理事会で厚労省の方が来て、言っても、できるだけ速やかにの繰り返しなんですね。では、三回目はいつやるんだと言ったら、お答えがありませんでした。 つまり、こういう検討会とか調査会は、そのときはとにかく時間をかけて、忘れたころと言ったら怒られますが、国会が終わったころに、大体、調査報告というのは最後の方に、もう国会が閉じたころにぺろっと出てきて、何かもう拍子抜けさせる、わざとタイミングを逸しさせるというのが、これも大体霞が関の世の常といいますか、もうそういうことを我々も見てまいりました、何度も。 この実質賃金の検討会について、これは一体、いつ最終的に出すんですか。どういう時間軸、どういうスピードでやろうとしているのか、厚労大臣、いかがですか。もう早くここで、もうここで結論を出すと言ってください、ぜひ。 もう前段はいいです。いつと言ってください。
○根本国務大臣 では、前段は先ほど私、申し上げました。 要は、いろいろな課題、論点がありますから、できるだけ委員の方々には、早期に論点を整理していただくとともに、速やかに専門的な観点から課題を検討していただきたいと思います。速やかに検討していただきたいと思っております。
○渡辺(周)委員 では、第三回目はいつやるんですか。一回目、二回目、昨日二回目をやりました。三回目はいつやるんですか。
○根本国務大臣 三月六日に行います。
○渡辺(周)委員 大体これは一週間に一遍ぐらいやるんですか。それで、論点の整理をして、結論を出さないで論点の整理ばかりやって、結果的には、時間を稼ぐだけ稼いで、この国会が終わったころに出てきて、もうそこまでも引っ張ろうと。 これは本当に、ぜひ大臣、そのリーダーシップを発揮してくださいよ。いつまでに出せ、三月の年度内に出せ、一週間に一遍じゃなくて三日に一遍ぐらいやれ、二日に一遍やれ、もうこれだけのことを言われているんだから、それぐらいのことをやれと、どうして大臣、言えないんですか。そこは、大臣、指示を出してくださいよ。そして、年度内に出すとか、やはり、しっかりとした区切りを、ゴールを決めて出していただきたいと思います。いかがですか。
○根本国務大臣 今、専門家を集めて専門的に検討していただいていますから、そこは、これについての論点あるいは課題、これはしっかりと専門家に検討していただいて、速やかにきちんとした課題、論点を整理していただきたいと思っております。
○渡辺(周)委員 やる気がないということは、もう何回も指摘しているとおりです。 では、この再調査の報告書にちょっと行きますが、報告書の最後に、再発防止というふうに書いています。「終わりに」という欄で、「公的統計は本来、誰もが利用することのできる公的な情報基盤であって、その作成に当たって、回答者の理解を得ながら、専門的知識に基づく業務の遂行が求められるものであり、信頼があってこそ、成り立つものである。」その後、「厚生労働省の責任は重い。」「府省をまたがる政府全体での取組も検討されているところであり、これをも視野に入れつつ、今後、必要に応じて検討を続けていく所存」だと書いてありますが、総理、この政府をまたがる政府全体での取組ということに対してどのようにお考えかということが一つ。 それから、厚労大臣、再発防止と書いてあるんですけれども、この再発防止をするのは具体的にどうするか、この点も伺いたいと思います。 とにかく、ここの国会の中でいろいろな議論が出て、やっとだんだん真実に近づいてきた。報告書の中身をただそうと、この樋口さんに、昨日ですね、午前中の集中審議には出る、だけれども午後の一般質疑には出ない、何でかと言ったら、もう悪いけれども、与党の筆頭は、御勘弁願いたいの一点張りで、何の理由だかわからないまま、結局、午前中は出るけれども午後は出ないということでございました。 今回の審議で参考人を呼んでも、今はその任にありませんから、後任者がちゃんと説明できますと。全然できない。民間人なのでなどという言葉を使って、もうとにかく一人の方に来ていただくために物すごく難儀したんですよ、この交渉に。結果的には、全員そろって答弁することがなく、結局ここまで来てしまいました。 ぜひとも、私は、求めがあったら国会に出席するということを条件に、こういう座長、大学の教授、専門家もいるでしょう、それは民間人かもしれません、だけれども、やはり求めに応じて国会に来るという人間を座長なりにしなかったら、ちっとも何か起きたときの真相の解明につながらないんですよ。これこそ国会改革だと思うんですけれども、とにかく、そういうことをぜひやるような、総理のお考えを聞きたいと思います。 ちょっと三つにまたがりましたけれども、まずは、省庁横断的なこの統計についての考え方、そして、この報告書にある再発防止、厚労大臣、本当に具体的にどう取り組むかということと、そして最後に、やはり、こういう、これから検討会や調査会をつくるときには国会の求めに応じて来られる方にするべきだ、そういうことについて、総理、リーダーシップを発揮するべきだと思いますが、その点を最後に伺って、質問を終わります。
○安倍内閣総理大臣 我が国の統計は、各府省が所管行政に関連する統計作成を担い、同時に、統計委員会が各府省から独立した第三者機関として設置され、統計整備の司令塔として、中立公正かつ専門的な見地から、各府省が行う統計調査についてチェック機能を果たしています。 さらに、統計機構の一体性を確保するために、昨年の統計法改正により統計委員会の機能が強化され、各府省の所管する統計調査について、予算や人材の配分も含め、自律的、機動的に政策提言等を行うことができるようになったところであります。まずは、こうした機能を十分に活用していくことが重要であります。 こうした取組の一環として、今回の統計をめぐる問題を受けて、統計委員会に点検検証部会を設置し、第一回会議を先週開催したところであります。各府省が所管する統計について、再発防止や統計の品質向上に向けて徹底した検証を行うこととしており、そうした結果も踏まえつつ、総合的な対策を講じてまいる所存でございます。 また、今後の、そうした民間の方々に御協力をいただいてつくる会議等々、諮問会議等々でございますが、これはやはり、その道の専門家、見識のある方々に集まっていただきたい、こう思っておりますが、国会で求められたら出なければいけないということを条件にするのがいいのかどうかということについては、よく考える必要があるのではないかと思っております。
○根本国務大臣 追加報告書でも再発防止の具体的な提言をいただいております。幾つか紹介しますと……
○野田委員長 簡潔に。
○根本国務大臣 ですから、書いてある……(渡辺(周)委員「書いてあることはいいです」と呼ぶ) つまり、具体的に、そういうものを踏まえて、しっかり取り組んでいきたい、再発防止策をやっていきたいと思います。
○渡辺(周)委員 全然具体的じゃないですけれども。 もうまさに、参考人は出てこない、聞きたいことが聞けない。ですから、今まだここで採決するには時期尚早だ、そのことを申し上げまして、私の質問を後任に譲ります。
○野田委員長 これにて渡辺さんの質疑は終了いたしました。 次に、階猛さん。
○階委員 国民民主党の階猛です。 本日は二十二分間時間をいただきまして、ありがとうございます。 さて、私の地元、岩手、被災地を抱えております。もうすぐ三・一一、八回目の震災の日を迎えようとしております。 被災地、陸前高田市には奇跡の一本松というのがございます。ごらんになった方も、閣僚の皆様、多いかと思いますが、この奇跡の一本松、実は、当初は自分の力で立っていたんですけれども、根元が腐ってきて、今は人工なんですね、補強して。そして、自分の力では立てなくて、ああいう姿になっているということです。一見美しく見えますけれども、そういう実情です。 安倍政権も、一見隆々と大木のように立っているように見えますけれども、この統計不正の問題で、私は根元が腐り始めているのではないかと思っております。 一見地味な統計の問題ですけれども、実は、政策を語る上でも、予算を語る上でも、根本的な問題です。根元がしっかりしていて初めて、課題の発見、現状把握ができて、そしてしっかりとした政策や予算ができてくるということで、この問題は決してゆるがせにしてはならない。 そして、私も、この予算委員の一人として、現状をしっかり把握するためにいろいろと質疑をさせていただきました。政府の皆さんにも協力していただいて、貴重なデータも出してきていただいております。きょうはそのデータをもとにして幾つか質問をさせていただきます。 まず、ポイント還元予算の合理性ということなんですが、皆様のお手元に資料を配らせていただいております。一ページ目、ごらんになってください。 今回、ポイント還元で実際に消費者にポイントがつくのは千七百八十六億円です。この内訳を見たのが、世耕大臣に御指導いただいて、やっと経産省から出てきたのがこの資料です。 この千七百八十六億円、私は、五%還元される普通の中小事業者、そして二%の還元にとどまるフランチャイズのお店、当然のことながら、五%のポイント還元の方が予算が多いだろうと思っていました。 しかし、ごらんになってください、一番上の行。五%のところは九百億円、二%のところは八百八十二億円、ほとんど同じです。しかも驚くべきことに、もともとの分母となるべき年間売上高、実は、五%対象のお店は百八兆、フランチャイズのお店は三十六兆。これだけ差があるわけですね。三倍ぐらい差があって、しかも五%と二%の差があるにもかかわらず、実は還元の予算が行く金額は同じだ。 なぜそうなるのか。この算定根拠のところに、本事業への中小・小規模事業者の参加見込み、二一%というのが(1)の3というところに書いています。そこに対応するのが(2)の3、フランチャイズのところは同じ数字が五九%です。ここで三倍ぐらい差がつくわけですね。 要するに、今回の予算というものは、本来、中小零細の事業者、こうしたところでもキャッシュレスが促進されるようにこの予算を組んだはずですが、実際には、参加見込みはこれだけ少ない。もちろん足元のキャッシュレス比率も少ない。そうしたことから、でき上がりの配分ではほぼ同じになっている。 ただ、この数字、このままいくかどうか、これも怪しいと思っています。実際には、二一%がうんとふえる可能性があると思います。二一%が仮にフランチャイズ並みの五九%に上がれば、これだけで、今千七百の予算が倍増するわけです。 したがって、今回の千七百八十六億円、今の点から見ても、根拠が弱い。 そしてもう一つ。以前にこの委員会で、総理の前でお話ししましたけれども、有識者の中には、このポイント関連の予算、大幅に上振れするんじゃないか、二兆から三兆円になるという可能性もあるというふうにお話があるということも指摘しました。 実際、私も調べてみて、なるほどと思ったんですが、二ページ目をごらんになってください。 二ページ目は、消費税八%から一〇%への引上げに伴う消費税負担増と受益ということで、注目いただきたいのは、下の方の米印。ポイント還元については云々かんぬんとありまして、千七百八十六億円を単純に五千八百一万世帯で割り戻すと、一世帯当たり、これは半年分ですけれども、三千円にすぎないわけですね。三千円です。 ところが、消費税の負担増は、一番所得の低い世帯層でも一万八千円。そして、所得が上がるたびに負担増は、二万四千、三万六千、七万四千というふうになっていくわけです。 何を言いたいかといいますと、消費税の負担を緩和するためにポイントを皆さん使おうとするわけです。この一万八千円に対して、半年分ですけれども三千円。これでは緩和にならないから、みんな、もっともっとポイントを使おうというふうに考えるわけです。仮に、〇・三万円となっていますけれども、これも負担増に見合うぐらい使うようになれば、この予算は大きくふえると思います。 今申し上げました二つの根拠から、千七百八十六億円、少な過ぎるのではないか。そして、この根拠が薄弱である以上、この予算の合理性はない。私は、予算を組み替える、もう一回計算し直して、出し直すべきだと考えます。総理の答弁を求めます。
○世耕国務大臣 これは、消費者の行動にかかわる問題ですので、なかなか正確に金額を充てるということは難しい。そういう中で、財務省に対して予算要求する中で、この一ページ目にあらわしていただいているような一つ、これは全部、決済事業者とか、フランチャイズチェーンとかに全部聞き取りをしてつくった数字ということになります。上振れする可能性もあれば、逆に、余ってしまう可能性もあると思っています。 ですから、執行段階においては、一カ月なら一カ月、三カ月なら三カ月で、それぞれこの執行状況をきめ細やかによくモニターをして、どれぐらい使われているのか、あるいはその使った結果が消費の平準化につながっているのかどうか、そういったことをしっかり分析しながら執行してまいりたいと考えています。
○安倍内閣総理大臣 予算額につきましては経済産業省で計算をしているわけでございまして、需要喚起策であることも踏まえた上で、事業を実施するに当たって十分と考えられる額を措置していると承知をしておりまして、今大臣から答弁をさせていただいたとおりでございます。
○階委員 これは根拠薄弱ですよ。おかしいですよ。千七百八十六億円、足りなくなったら補正予算を組むんですか。半年もたないと思いますよ。足りなくなったら補正予算を組むのかどうか、総理、お答えください。端的に、総理。ちょっと時間がありませんので、総理。
○野田委員長 まず担当大臣。
○世耕国務大臣 ですから、これは九カ月間ほったらかしにはしませんので、一カ月ごと、三カ月ごとぐらいに、決済事業者とも緊密に連絡をとって執行状況を見たい。 足りなくなったときは、これはまた財政当局とよく相談して対応、それは効果がどう出ているかも含めてよくレビューをした上で対応を決めていきたいと思っています。
○安倍内閣総理大臣 これはまさに主管官庁である大臣から答弁したとおりでございますが、まさに今後の予算の執行状況をよく見ていかなければならないわけでございまして、それを注視しながら、また、消費者や中小・小規模事業者の皆さんに安心して使っていただけるように取り組んでいく考えでございます。
○階委員 要するに、足りなくなったらそのときに考えるということなんですけれども、足りなくなるのはもう今の段階でも見えているような気がします、この数字からすると。 次のファクトを出したいと思うんですが、私、この委員会で、ポイントの話でもう一つ取り上げていたのが、去年から家計調査の方法が変わりまして、ポイントについては、三ページ目の資料ですけれども、今までの家計調査では、通常は、ポイントを使って百円のものを八十円で買いましたというときには、支出として八十円だけ書けばよかった。これが、去年からは、御丁寧にマニュアルに記入方法が書かれていまして、支出には、八十円ではなくて、ポイント分の二十円も足して書きなさい、そしてそのポイント二十円は収入に計上しなさい、こんな複雑、テクニカルなやり方にしているわけです。 これだけではなくて、家計簿の様式の変更もありました。これに伴って、では、家計調査の数字、どれだけふえるのかということもこの委員会で議論しまして、総務省が認めた数字、今から申し上げます。 四ページ目ですけれども、下の方で手書きで書いておりますけれども、大体、消費支出にすると月額で一・四%、三千八百九十二円、年間に直すと四万六千七百四円。さらに、実収入でいうと、何とプラス八%、月額では四万二千九百五十円、年に直すと五十一万五千四百円。これぐらい上振れするわけです。 こういう数字を今までの家計調査とそのまま接続すると、まさに毎勤統計と同じ、段差の問題が生じるわけです。さすがに総務省は、六ページ目を見てください、総務省はこういうことはしません。段差を無視することはしません。 消費支出のところ、これは抜粋したものですけれども、太字で書かれているとおり、消費支出、実質一・〇%の減少、名目〇・二%の増加、これを書いていますね。上の方にちょっと薄い字で、前年比、実質〇・〇%、名目一・二%の増加。この薄い方は段差ありの方なんですよ。下の方は修正した数字。これが本来の数字の出し方です。 だから、毎勤統計についても正しいデータを出すべきだと思いますよ。厚労大臣、総務省のやり方、こうしているじゃないですか。これが正しいでしょう。すぐ、実質の賃金、数字を出してくださいよ。変な検討会なんかやらなくてもできるんですよ。やってください。
○石田国務大臣 今御指摘のポイントについては誤解がありますので、私の方から説明させていただきます。(階委員「いや、ポイントは聞いていませんよ」と呼ぶ) いや、誤解があるんですよ。(階委員「違う。今聞いているのは、この数字の出し方を聞いている。関係ない。聞いていません」と呼ぶ)いや、わかっていますけれども、御説明された説明は……
○野田委員長 ちょっと待ってください。二人とも、指名してから。
○石田国務大臣 これは誤解があります。誤解があります。(階委員「聞いていないことを答えないでください」と呼ぶ) 前からもポイントは含めていただくようになっております。(発言する者あり)
○野田委員長 聞こえませんので、ちょっと御静粛に。
○石田国務大臣 そして、変更後はそれを明記をするようになったという違いだけでありまして、以前からポイントを記入していただくようにはなっております。 明記をするようになったものですから、記入漏れ、記入誤りが防止されることは見込まれるということであります。
○根本国務大臣 この段差の問題と共通事業所系列の実質化の問題、私は、ここは同じようには考えられないと思います。 実質化の点については、私も今までるる述べてまいりました。共通事業所系列というのは、月々の振れを見る。そして、ベースになる、去年とことし、同じく答える事業所が、月々月々違うんですよ。だから、それは指数化にはなじまないのではないかという議論がある。 ですから、それは共通事業所の系列の特性の問題ですけれども、つまり、いろいろな課題、論点がありますから、これはまさしく統計の専門家に検討してもらわないと、我々も責任を持って出せませんので、そこは、今、統計の専門家に、専門的に客観的に検討していただいているということであります。
○階委員 総務大臣、全く質問と関係ないことを答えられましたので、注意してくださいね。 それと、もう一つファクトを挙げたいんですが、五ページ目をごらんになってください。 これは、さきの中央公聴会で公述人の明石さんが指摘されていたことなんですが、その明石さんの本の中から引用したグラフ、これを、若干最新の数字も私どもの事務所で盛り込んだものです。 これで見ていただくと、この一番上のグラフ、赤いグラフがGDP改定前、平成十七年基準によるGDPにおける家計最終消費支出です。明石さんが算出した、世帯数と総務省の家計調査などから出される名目家計消費指数、この掛け算で出てきたグラフ、これが黒のグラフです。ほぼパラレルに動いているわけです。ただし、これは一五年までしかない。 一方で、GDPの改定で二十三年基準に変わって、一五年のところから大きく数字が変わりました。真ん中のグラフですけれども、ごらんのとおり、一五年あたりから、一五、一六、一七と、今までパラレルに動いていたグラフがなぜか急激に乖離するようになったわけです。そして、この乖離の幅が年々拡大している。乖離の幅について見たのが一番下のグラフです。 黒いグラフが平成十七年基準のときの乖離幅です。プラス一からマイナス一・八ぐらい。狭いレンジで、プラスになるところもあればマイナスになるときもある、こういう動きでした。ところが、GDPを改定したら、プラスの乖離がどんどん広がっているわけです。 これを明石さんは、おかしいんじゃないか、アベノミクス偽装ではないかと。この結果だけ見てですよ。本当に偽装があったのかどうか、私もその証拠までは突きとめていません。ただ、結果だけ見ると、明らかにそれまでと違う動きになっている。この動きを合理的に説明できますか。説明していただかなくては、これは偽装だというふうに、みんな印象を持つと思いますよ。しっかり説明してください。
○茂木国務大臣 平成十七年の基準、それから平成二十三年の基準、この基準において推計方法、これは全く変わっておりません、結論から申し上げると。 それで、委員御指摘の、GDPの年次推計で、家計最終消費支出の推計において、お示しいただいております家計消費指数や、そのもとデータであります家計調査そして家計消費状況調査は使用しておらず、商業統計や工業統計といった、カバレッジが広く全数調査に近い企業側統計を利用して推計している、この方法は変わっておりません。 このため、GDPの家計最終消費支出と、お示しいただいた家計消費指数の動きを比較することは、明石さんはやられているのかもしれませんが、一般的ではないと思います。 そして、更に申し上げると、家計最終消費支出、これがほかの統計と何か乖離しているような御質問にも聞けるんですが、ほかの消費関連統計、経産省の小売販売額や日本銀行の消費活動指数、この動きを見てみましても、御指摘の二〇一五年以降についても、内閣府のGDPの家計最終消費支出と同様の動きをしている。つまり、明石さんのこれとは違う動きをしているということであります。
○階委員 従来と変わっていないのに、なぜこんな急激に開いてくるのかということを聞いているわけですよ。だから、これを合理的に説明していただいていないんですよ。(茂木国務大臣「したよ」と呼ぶ)いやいや。だから、今まではなぜパラレルに動いていて、それがなぜ急に開いたのか、この数字で見るとですよ。 明石さんの出しているのがそもそも間違っているかのようなお話をされましたけれども……(茂木国務大臣「言っていない」と呼ぶ)いや、明石さんの数字も家計調査の数字をもとにしています。そして、需要側から見た数字です。 私は、この出し方については合理性があると思っていますし、乖離が出てきて、なぜそれまではパラレルに動いていたのが急に乖離が出てきたのかというのが合理的な説明がついていないと思っております。 この点について政府統一見解をぜひ出していただきたい。これをお願いします。最後にお願いします。
○野田委員長 階さんの質問時間は終了しております。 では、大臣、簡潔にお願いします。
○茂木国務大臣 基本的に、この黒線と赤線というのは今まで比べていないということを申し上げたんです。そして、赤線、家計最終消費支出の動向と、先ほど申し上げたような、さまざまな、小売であったりとか消費の統計の傾向は一致をいたしております。
○階委員 このグラフの乖離の合理的な説明を求めまして、質問を終わります。
○野田委員長 これにて階さんの質疑は終了いたしました。 次に、高橋千鶴子さん。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 短い時間ですので、答弁も御協力お願いします。また、順番も少し変えておりますので、お願いいたします。 きょう、中江元首相秘書官はおいでいただいていますよね。遅い時間にありがとうございました。 少しおさらいになるんですけれども、二〇一五年の三月三十一日、毎月勤労統計の説明を受け、一月にサンプルを総取りかえしたときに、その後三年もさかのぼるのでマイナス改定になるということを説明を聞いて、それは問題ではないかとコメントしたこと、このことは既に国会でお認めになっていると思います。 また、二〇一五年の九月十四日に姉崎さんから説明を受けたことは記憶にないんだけれども、六月ごろに検討会のことを聞いた、これはよろしいんですよね。確認をさせてください。
○中江参考人 お答えいたします。 二〇一五年三月三十一日に、私は、毎勤統計のサンプル全数入れかえによって過去三年にさかのぼって数値を変えるということについて御説明を受けて、それについて、私としては、専門家の意見も聞いてみてはいかがですかという問題意識を伝えたということで、これは、認めた、認めないということではなくて、私から申し上げていることでございます。 それから、九月十四日の件は、厚労省の姉崎部長と、もう一人、宮野さん、お二方が来られたということをお二人から聞いたわけですが、そこはちょっと私としては覚えがありませんが、いろいろなことを思い出そうと思っても思い出せないんですけれども、当時の問題意識からすれば、私としては、経済の実態をあらわすような形での部分入れかえみたいなものを御検討されているんですか、御検討してはどうですかというようなことを言ったのかなと。 それは、私の当時の考え、問題意識からすればそうかなと思いまして、そこも、会っていないとか言っているわけではなくて、もうお二人から会ったと言われているわけですから、そうなんだろうな、そこはそう思っております。 それで、六月の件は、そこでお話を聞いた、検討会の状況を聞いたということではなくて、三月末に問題意識をお伝えして、そうしたところ、厚労省さんの方から、ちょっと私、時期は覚えておりませんが、厚労省の中でいろいろ議論をして、こういう検討会を設けるということを聞いたということでございます。
○高橋(千)委員 わかりました。三月三十一日、また六月、そして、九月十四日は定かではないけれども言ったのかなということを御答弁になったということでありました。それは、誰だって一月前のことも正確に覚えていないわけですから、日付までしっかり覚えているということの方がむしろ不自然なわけで、でも、流れはお認めになっていると思います。 それで、総理に伺いたいんですけれども、二十五日の枝野委員の質問に対して、中江元秘書官のことをいろいろ聞かれたものですから、私の考え方を、理解を持っておられますから、そういう見識のもとでさまざまな意見を述べられるのは当然なんだろう、こういうふうにお答えになっております。 ということは、総理が指示をしたわけではない、秘書官が個人的な意見を述べた、でも考え方は違わない、一緒である、こういうことになりますよね、解釈すると。
○安倍内閣総理大臣 先日、私が答弁で申し上げましたのは、秘書官は私の考え方を理解しているということを申し上げたわけでございます。 私も、その後、それぞれ見識を持っておられますから、そういう見識のもとでさまざまな意見を述べられたのは当然なんだろう、このように思っておりますということでございまして、まさに私の考え方を理解している。 理解をしているということは、同じではないということでございまして、私の考え方を例えば高橋先生が理解をしている、でも、その考え方は間違っているねと思っておられるんだろうと思いますよ。ですから、同じではないけれども理解をしている、こういう意味で申し上げたところでございます。
○高橋(千)委員 全く同じということはないんだと思うんですけれども、ただ、総理がいわゆる問題意識を持っていることを、全くそれと違うことを、個人的な考えですという形で首相秘書官がお話をしたり、省庁を呼びつけて意見を述べるということは、それはないだろうと思いますから、総理の答弁はそういう趣旨なんだろうなというふうに私なりに理解をさせていただいたということでございます。 それで、同じく菅官房長官は、二〇一五年の三月に、やはり、専門家の意見を聞くことを検討すると私自身が報告を受けたという答弁をされております。これは、二十二日の小川委員に対する答弁です。 九月四日に手計課長補佐が阿部座長に送ったメールの中で、官邸関係者とも相談していますと。その官邸関係者とは、官邸の内閣参事官、官房長官秘書官、そして副長官補付参事官の三人であるということも、これは二十五日の委員会で繰り返し答弁がありました。 ということは、もしかして、九月十四日に厚労省が説明に行ったのは官房長官の秘書官だったとか、あるいは御一緒だったとか、そういうことはあったでしょうか。
○菅国務大臣 お尋ねの点につきましては、二月二十二日にも答弁をいたしましたけれども、平成二十七年六月から九月に毎月勤労統計の研究会に関する説明や報告を厚生労働省から受けた記憶は、私にはありませんでした。当時の担当秘書官にも聞きましたが、秘書官も記憶にないということでした。
○高橋(千)委員 済みません、これは二十二日の議事録を読み上げたんですけれども、私自身が報告を受けたという答弁をされていますが、それは違うんですか。
○菅国務大臣 それは三月の話じゃないでしょうか。(高橋(千)委員「三月です」と呼ぶ)今申し上げましたのは、私、委員の御質問が六月、九月だったので申し上げたということです。
○高橋(千)委員 失礼しました。九月ではないとおっしゃっている、三月はそうだと。 要するに、今ちょっとおさらいのような質問をさせていただきました。 最初にお断りをしておきますが、これが、今回の統計不正と、官邸の皆さんが何かコメントしたことが、悪いことをしたのか、と言っているのかなどと総理がここで発言をされたことがありますが、そういうことを言っているのではありません。別の問題である。だけれども、皆さんが同じ問題意識を持って何らかのコメントをされているということは間違いないと思っております。 当初、野党は、十月十六日の経済財政諮問会議での麻生大臣の発言が発端で、大きく調査手法が変わったということを追及してきました。これは、麻生大臣がだめ押ししたことには変わりはありません。ただ、複雑な入れかえ方法のこと、それはやはりマニアックな世界でありますから、それ自体にあれこれではなくて、姉崎部長も中江元秘書官も官房長官も、そして麻生大臣も共通して言っているのは、遡及しないということなのではないかと思います。 これは、中江元首相秘書官が随分詳しく答弁されているんですね。二十二日に、先ほどの小川委員の質問の中で、「それまでの二〇一二年、二〇一三年、二〇一四年の伸び率がさかのぼって改定されると、それなりにプラスになっていた数字がマイナスにばたばたと変わっていく。それは、そうすると問題ではないですかと。」これはわざわざ年数を言ってまで、よっぽど悔しいんだろう、そういう気持ちがにじんでいるわけですね。それで、何とかできないか、こういうことになる。 それで、検討会の中間報告で、断定的に書いてあるのはこういうことなんです。増減率は、その時点における政策判断や評価をする際に用いられた正しいと判断された情報であり、変わるのは望ましくない。これがまとめの基本的な考え方です。このときの議事録を読みますと、姉崎部長も、「過去に遡って補正するわけではないということは書いていいと思います」、こう言っているんですね。 実は今回、手計課長補佐の阿部座長宛てのメールが出て、その中に添付ファイルがありまして、報告書の見え消しが入っていました。見え消しというのは普通ありますよね。検討会のときに、必ず素案があって、あるいはたたき台があって、見え消しが何度もあってまとめになる。それがどうして検討会のこの資料の中になかったのかなと思っていたら、全部、添付ファイルという形で出てきたわけなんです。 そこの七ページの中に、九月四日に送られた素案があります。検討会では、以下のとおり意見があった、増減率は、その時点における政策判断や評価をする際に用いられた正しい情報と考える。これは個人の意見ですよ。それが、今最初に私が言った結論になりかわっているんです、逆転しているんです。 当時の素案のまとめは、「サンプル入れ替えに伴うギャップの補正を行う場合には、国民にとってわかりやすく納得性の高い方法で行うことが重要である。」「その時々の政策判断に悪影響を与えることは避けなければならない。」こういうまとめをしてあった、最初の案は。それが、もっとはっきりくっきり、「正しいと判断された情報」ということに変わったんです。 その後の報告の中で、長妻委員が繰り返し述べていたベンチマークの問題などが出てくるんですが、その最後に、「ただし、過去の増減率については変更しない。」この結論が必要だったのではないでしょうか。
○藤澤政府参考人 ただいま御指摘の増減率はというくだりのところでございますけれども、その報告書の記載についてでございますが、過去の政策判断や評価に使われた数値が後から変わるというのは、御利用者に誤解を与え、混乱させるのではないかといったような検討会委員の御意見を踏まえて記載をされたものと承知をしております。 そもそも、以前から、毎月勤労統計について、二、三年に一回サンプルを全数入れかえること等によって生じるギャップ、断層への対応として、過去の数値を遡及して改定する取扱いが、統計利用者にとってわかりにくい等の意見がございました。検討会のこの中間整理案の記述は、こうした検討会の設置の経緯を踏まえつつ、検討会委員の意見を踏まえて記載されたものと承知をしております。
○高橋(千)委員 ですから、最初にお話をしたように、各政府関係者がこぞって、さかのぼってマイナスになるのはおかしいと言ったことが、結局結論になったんだと。これまでは、入れかえが云々ということで、検討会は、引き続き検討するで終わっていた。だけれども、決まっていたことは、遡及はしない、このことはもう結論が出ていた、そういうことじゃないでしょうか。
○藤澤政府参考人 先ほどの繰り返しになりますけれども、御指摘の検討会の中間整理案でございますが、その記述は、検討会の設置の経緯を踏まえつつ、検討会に御参画いただいた委員の意見を踏まえて記載されたものでございます。
○高橋(千)委員 これについては、やはり改めて姉崎さんに来ていただかないとわからないと思います。 これは、結局、見え消しの中で、最後の瞬間に出てくるんですよ。だから言っているんです。当たり前のことだとか、みんなが意見を言ったんだというんだったら、最初から案に入っているはずじゃないですか。それを確かめたいです。委員長、お願いいたします。
○野田委員長 姉崎さんに関しましては、きょう、協議が調わずということで、招致をしておりません。
○高橋(千)委員 これは引き続き求めていきたいと思います。 過去の判断は正しい、一番欲しかったのはその結論なんです。見せかけの賃金アップという誤りを認めない、これを、このまま消費税増税に突き進むのか、いま一度立ちどまるべきだと指摘をしたいと思います。 昨日の毎日新聞は、閣僚経験者の声を紹介して、「これ以上は何も出ない。」「「首相が関係していないのは明らかだから、「モリ・カケ」問題のようにはならない」と余裕をみせた。」と報じました。 一番肝心なところで参考人が出てこないですから。でも、結局、皆さんが言っていたことがそのとおりになったということは明らかだと思います。 現場で苦労している職員にだけ責任を負わせて、局長以上は知らなかったと言ったら組織的とは言えませんと。それで済むのであれば、もう組織として終わっています。こう指摘をしたいと思います。 改めて、立ちどまって誤りを正すべきだ、全容を解明するべきだ、このことを求めて、終わります。
○野田委員長 これにて高橋さんの質疑は終了いたしました。 次に、浦野靖人さん。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。 締めくくり総括の質疑は私で最後ということですので、よろしくお願いを申し上げます。 我が党も、予算委員会でいろいろと指摘をさせていただいてまいりました。その中の幾つかを、最終的に、きょうの締めくくり総括で確認をしていきたいと思います。 もちろん、統計不正問題、我々は、独立した第三者機関による統計制度といいますか、統計のそういう調査をしていくべきだというふうに皆さんに訴えさせていただいております。 これはもうお手盛りだということで新たに出し直した、やり直した報告も、結局、野党の皆さんもこれはだめだということをおっしゃっていました。やはりそれは、どうしても、身内の手が入っているんじゃないか、そういう疑いが晴れないという部分だと思うんですね。 やはり、完全に独立した第三者機関、外形的公平性から見ても、政府のいろいろな横やりが入っていないんだということをしっかりと言える機関でこれから統計をしていくべきだと改めて感じました。検討する気はありますか。
○石田国務大臣 お答えさせていただきます。 統計法の第三条第二項のとおり、「公的統計は、適切かつ合理的な方法により、かつ、中立性及び信頼性が確保されるように作成されなければならない。」わけであります。こうした統計法の基本理念を実現するため、各府省から独立した第三者機関として統計委員会が設置をされました。統計整備の司令塔として、中立公正かつ専門的な見地から、各府省が行う統計調査に対するチェック機能を果たしているわけでございます。 昨年の統計法改正では、このような統計委員会の機能を強化するため、総務大臣の諮問によることなく自律的、機動的に意見を述べることができるようにするなど、所要の規定が整備されたところであり、まずはこうした機能を十分に活用していくことが重要と考えております。 いずれにいたしましても、毎月勤労統計については、厚労省の特別監察委員会で報告書が出ました。また、賃金構造基本統計につきましては、総務省の行政評価局が調査を行っております。そして、統計委員会におきましても、今般の統計をめぐる問題を受けて新たに点検検証部会が設置をされたところでございまして、基幹統計及び一般統計調査について、再発防止や統計の品質向上といった観点から、徹底した検証を行うことといたしております。 こうした結果を踏まえつつ、今後の統計全体を考えていく中で総合的な対策を講じてまいりたいと考えているところであります。
○浦野委員 非常に長い答弁をありがとうございました。 その統計委員会自体がもう既に信頼を失っているというふうに私は考えていますので、これからも統計のあり方についてはしっかりと議論をしていきたいと思います。 次に、マイナンバーカードの活用、これについてお聞きいたしますけれども、省庁によってマイナンバーカードを使っていくという気持ちに温度差がある。これはなぜか。 例えば、厚労省は、保険証にマイナンバーカードを使うという検討をしております。それは非常に大きなことだと思います。しかし、他の省庁は、最終的に、将来的にはマイナンバーカードというのは選択肢だということはおっしゃっているかもしれませんが、積極的にこれを利用しようとしていません。それは私は、私はですよ、これは省庁の省益の差かなというふうに勝手に考えております。 厚労省は、毎年ふえる社会保障費を何とか抑えたいから、マイナンバーカードを使っていろいろと経費を削減したいと思っているから、保険証に使うというふうに言っているけれども、ほかの省庁は、自分たちの省益があるから、マイナンバーカードを使ったらそれがなくなるんじゃないかということで抵抗しているんじゃないかと勘ぐっているわけですけれども。 政府として、このマイナンバーカードのさらなる活用を本当に考えるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○石田国務大臣 マイナンバーの担当をしておりますので、答えさせていただきます。 マイナンバー制度は、より公平公正な社会保障制度や税制の基盤であるとともに、デジタル社会のインフラとして、国民の利便性の向上や行政の効率化に資するものでございます。 マイナンバーは、日本国内に住民票を有する全住民に付番されておりまして、平成二十八年一月より、社会保障、税、災害対策分野の各行政分野で既に広く利用されているところであります。 これにより、例えば児童手当や介護保険料の減免申請など、千二百以上の行政手続においてマイナンバーを記載していただくことによりまして、これまで行政機関で発行して添付する必要のあった住民票の写しや課税証明書等の書類を省略可能となるなど、行政の効率化とともに国民の利便性向上を実現してきているところでありまして、今後、更にこのような情報連携の対象を拡充していくなど、マイナンバー制度の利活用を促進し、より一層国民に制度のメリットを実感していただけるよう取り組んでまいりたいと思っております。
○浦野委員 マイナンバーカードは、本当に使い出せばかなり便利になりますし、非常に効率のいい、いろいろな取組ができると思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。 次に、消費税増税対策、この予算委員会でも、かなりの時間、軽減税率についての議論がありました。 我々、改めて、給付つき税額控除の方が優秀ではないかということを主張させていただいているわけですけれども、この点について、やはりこの間の中央公聴会で、公述人の方に、公述人の方々は、呼ばれている立場上答えられない方も、まあ、答えられないというのもちょっとどうかと思うんですけれども、一国民として、この軽減税率、そのときは、新聞だけが八%になって、電気、水道、ガスがなぜ軽減税率の対象にならないのかということについてどう思うかということを聞いたんですけれども、多くの国民が、やはり新聞はなくても生きていけますと考えていると思います。電気、水道、ガスの方が生きていく上では重要なので、なぜ新聞だけがそうなるんだ、きょうは新聞だけをとって言っていますけれども、そういった意見も、地元に帰ればたくさん私たちも聞いております。 やはり、軽減税率ではなくて、給付つきの税額控除、この制度をしっかりと議論して速やかに行うべきではないかと考えていますけれども、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 給付つき税額控除のお話なんだと思うんですけれども、これは、消費税の引上げに伴いまして、いわゆる低所得の方々に対する対策として、毎日買物される、購入される、そういった飲食料品の税率を八%に据え置くというもので、基本的に、税を二つということできちんと、ごちゃごちゃしないように、とにかく、食料品の中でも、これはいいけれどもこれはだめとかいうのではなく、よく、キャビアがよくて何とかはだめなのはどうしてだとかいうような話は、これはイギリスではそういうことになったという例がありますので、そういった意味では、これは一律という形にわかりやすくさせていただいたことになっておりますし、また、逆進性というのは、これは常に言われる話なので、そこの点につきましては、消費税の逆進性を緩和できるということで、この軽減税率とさせていただいた。 給付つき税額控除、マイナンバーの普及を前提とされるということなんですが、このマイナンバー制度の導入は二十七年の十月ということになるというのが一点と、もう一点は、より正確な所得が把握できるようになったということは確かです、今に比べてですよ。しかし、海外で得た所得とか源泉の分離課税ということになっている利子所得などについては、これはマイナンバーを活用してもなお正確な把握は困難、不可能ではありませんけれども、極めて困難。 加えて、いわゆる課税最低限以下の所得の方々につきましては、そもそも申告義務がありませんから、そういった意味では所得も把握できないといった課題等々がありますので。 社会保障番号が導入をされておりますイギリスとかアメリカとかいうのでも、給付つき税額控除につきましては、いろいろ間違いがあったり、不正受給の問題、これは時々新聞に出ているところですけれども、こういったものに留意すべきということを考えて、我々としては、今回の消費税率引上げに当たりましては、いわゆる給付つき税額控除ではなくて軽減税率を採用させていただいたというように御理解いただければと思っております。 いろいろこれは意見が出されたのを、最終的に、痛税感等々を含めて、この案を採用させていただいたということであります。
○浦野委員 ありがとうございます。 絶対にやらないというわけではないと思いますので、これからもしっかりと検討していただけたらと思います。 最後に、我々は常々、増税の前にやることがある、我々自身がまずそれをやるべきだ、身を切る改革を実行すべきだというふうに、これは耳にたこができるほど言ってきた。ここにおられる皆さんも、またかと思われるかもしれませんけれども。 やはり、財政、借金をしながら毎年の予算をつくっている国会で何か対策をとっていかないといけない、時には厳しいことをしていかないといけないとなったときに、やはり率先して国会議員が身を切る改革をしていないと、省庁の皆さんも納得はしないだろうし、国民も納得をしないと思いますので、ぜひ、この身を切る改革、実行していただきたいと思いますけれども、最後に、総理、いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 我々政治家は、政策を実現するために真摯に努力を続け、国民の負託に応えていかなければなりません。 国民の皆さんにさまざまな御負担を求める以上、我々政治家も常にみずからを省みる必要があることは当然であります。 日本維新の会が、そうした観点から率先垂範して身を切る改革をみずから実行に移しておられることにつきましては、敬意を表したいと思います。 他方、議員定数につきましては、政権交代後、衆議院の定数を合計十五議席削減させておりまして、身を切る改革を放置しているわけではないということは申し上げておきたいと思います。 いずれにいたしましても、こうした問題は、議会政治のあり方や議員の活動及びその身分にかかわることでありまして、国民の皆様の声をよく聞きながら、各党各会派において議論がなされる必要があると考えております。
○浦野委員 時間が参りましたので、終了いたします。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて浦野さんの質疑は終了いたしました。 これをもちまして締めくくり質疑は終了いたしました。 以上をもちまして平成三十一年度予算三案に対する質疑は全て終局いたしました。(発言する者あり) ―――――――――――――
○野田委員長 これより討論に入ります。 討論の申出がありますので、順次これを許します。井野俊郎さん。
○井野委員 自由民主党の井野俊郎です。 私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となっております平成三十一年度一般会計予算案外二案に対しまして、賛成の立場から討論を行います。 平成三十一年度予算は、現下の重要な課題に的確に対応しつつ、経済再生と財政健全化を両立するものとなっていると考えます。 以下、賛成する主な理由を申し述べます。 まず、本予算案では、経済再生と財政健全化に着実に取り組んでいくに当たって、その鍵となる少子高齢化にしっかりと対応しています。全世代型社会保障への転換に向け、消費税の増収分を活用し、幼児教育の無償化、社会保障の充実を行うこととしています。 少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するためには、消費税率引上げが必要であります。消費税率の引上げに当たっては、経済への影響が懸念されますが、消費税率八%引上げ時の反省の上に、消費税率引上げに伴う経済への影響を十二分に乗り越えるため、臨時特別の措置を講じることとなっております。 具体的には、中小小売業などに関するポイント還元や、低所得者、子育て世帯向けのプレミアムつき商品券、すまい給付金や次世代住宅ポイント制度による住宅購入支援によって消費を下支えします。 さらに、こうした臨時特別の措置の一環として、近年頻発する大規模災害に対応し、国民の生命財産を守るための防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策を実施することとなっております。 こうした必要な施策を講じると同時に、歳出改革を継続することで歳出全般にわたり見直しを行った結果、第二次安倍内閣発足以来、公債発行額を七年連続で減額するなど、財政健全化を着実に進める予算となっており、評価できます。 以上、本予算案に賛成する理由を申し述べました。 議員各位の御賛同を賜りますことをお願い申し上げ、討論といたします。(拍手)
○野田委員長 次に、本多平直さん。
○本多委員 私は、ただいま議題となりました平成三十一年度予算案等について、立憲民主党・無所属フォーラムを代表し、断固反対の立場から討論を行います。 予算審議に重要であると閣僚さえ認めた昨年の実質賃金伸び率さえいまだ明らかにしないまま、また、統計偽装の解明に注力してきたため、予算の中身の議論がまだまだ必要な中、委員長職権に基づく採決にも、当然、断固反対をいたします。 改ざん、偽装、隠蔽。到底政権を表現するとは思えないこのような言葉が、安倍政権の枕言葉として用いられています。昨年の公文書に続き、統計不正が厚生労働省によって組織的に隠蔽され、関連して、総理秘書官の関与も強く疑われます。大切な場面の記憶に限り、関係者が記憶を失う。国家の基本が揺らぎ、予算議論の前提が崩れています。 こうした状況を招いている最高責任者は、総理、あなたです。そのような自覚もなく、総理は、この予算委員会の現場でも、聞いてもいないのに、再三再四都合のいい数字のみを並べ、アベノミクスの成果を繰り返してきました。 今回の統計不正の発覚により、私は、繰り返される自慢話と国民の実感の大きな乖離の原因がようやく理解できました。誰にでも誤りや失敗はありますが、安倍政権の最大の問題は、誤りや失敗、小さな言い間違いさえ頑として認めないことです。サンゴは移したと言い張り、隠蔽を隠蔽と認めず、空母を空母とさえ認めてくれません。真っ当な政策議論の前提が崩壊しています。こうした政権に百兆円を超える国民の生活を左右する予算を任せることなど、到底できません。来年度予算案は撤回すべきであり、撤回に応じない以上、断固反対です。 予算の中身を見ても、昨年の実質賃金伸び率さえ示さないまま、国民の暮らしを全く無視して断行しようとする消費税率引上げ、ポイント還元を始め矛盾だらけの引上げ対策、国民に不便を強い、さらなる逆進性さえ生みかねず、新たな利権を生み出す天下の愚策軽減税率、総理が、マイナスではない、あった方がいいという驚く答弁をした二千四百億円を超えるイージス・アショアの導入、戦闘機の大量購入など防衛費の水膨れ、明確に反対の意思を示した沖縄県民の意思を無視し、軟弱地盤の存在により工費も工期も明らかにしない新基地建設など、とんでもない内容ばかりです。こうした予算の一部でも、実効性のある待機児童対策、児童虐待防止政策など、国民が真に望む予算に回すべきです。 具体的な問題には事欠きませんが、政府への信頼が失われていることが最大の問題です。信頼を失った政権が提出する平成三十一年度予算案には断固反対であることを申し上げ、私の反対討論といたします。 ありがとうございました。(拍手)
○野田委員長 次に、西岡秀子さん。
○西岡委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。 私は、国民民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました政府提出平成三十一年度予算三案について、反対の立場から討論を行います。 今回の毎月勤労統計を始めとする統計不正問題は、政策立案の根底を揺るがし、日本の国際的な信用もおとしめる大問題です。 委員会質疑を通じて、官邸官僚までかかわっていた勤労統計調査が不正にゆがめられた理由は、アベノミクスの失敗の理由として指摘されてきた実質賃金の低迷、これを否定したいがためではないかとの疑念を持たざるを得ません。 また、家計収支、国民生活の実態を把握するための基幹統計の一つである家計調査についても、二〇一八年からの調査用の家計簿の様式が変更され、実収入が年額五十一万五千円、消費支出が年額四万七千円もかさ上げされていたことも発覚いたしました。 平成三十一年度予算の具体についても、さまざまな問題がございます。 消費税だけでも一・三兆円以上の増収なのに、国債は、埋蔵金収入を除けば二千億円しか減らせていません。しかも、埋蔵金収入のうち八千億円は預金保険機構からの繰入れで、今後、金融システムが不安定になったときの備えを取り崩していいのでしょうか。財政規律を完全に失っており、何のための消費税引上げか、全くわかりません。 総理が指示して鳴り物入りで実施が決まったキャッシュレスポイント還元については、審議により、消費者にとっても中小・小規模事業者にとっても大変複雑で、また不公平な制度であり、事業者に過度な競争を強いることも、大変危惧をいたします。 このように、政策立案の根拠となる基幹統計が不正にゆがめられたことが明らかになっただけでなく、経済政策も多くの問題点があることが、委員会審議を通じて明らかになりました。そのことを踏まえて、政府は平成三十一年度予算を撤回し、出し直すべきだと考えます。 最後に、私たち国民民主党は、国民の声、現場の声に耳を傾け、強い者であっても間違っていることは間違っていると勇気を持って正していくことを国民の皆様にお誓いして、私の反対討論といたします。(拍手)
○野田委員長 次に、伊藤渉さん。
○伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。 平成三十一年度予算三案につきまして、賛成の立場から討論を行います。 以下、主な賛成理由を申し述べます。 第一に、少子高齢化が進む中においても、子供からお年寄りまで、全ての世代が将来にわたって安心できる全世代型の社会保障制度の確立を目指している点です。 公明党が長年訴え続けてまいりました幼児教育の無償化が実現します。消費税の増税分を活用し、全ての三歳から五歳児、住民税非課税世帯のゼロ歳から二歳児を対象に、幼稚園、保育所、認定こども園などの費用を無償化します。あわせて、待機児童の解消を目指し、来年度は新たに八万人分の保育の受皿を整備することとしています。 また、消費税の増税分は、低年金で暮らす高齢者に対する年金生活者支援給付金や住民税非課税世帯の介護保険料のさらなる引下げなど、高齢者の社会保障の充実にも充てられます。 さらに、介護サービスの支え手である介護人材の確保、処遇改善に向けて約三百五十億円を計上。これは、リーダー級の介護職員について他産業と遜色のない賃金水準の実現を目指すもので、経験や技能のある勤続十年以上の介護福祉士の処遇について、月額八万円の改善若しくは役職者を除く全産業平均水準並みへの改善が行える額として算出されております。 第二に、消費税率の引上げに伴う影響に十二分に対応している点です。 引上げに当たっては軽減税率を実施し、国民生活を守ります。これに加え、来年度は臨時特例の措置として約二兆七百四十三億円を計上し、プレミアムつき商品券などの家計支援策や、すまい給付金や次世代住宅ポイント制度といった需要平準化策を講じ、引上げに伴う影響に十二分に対応する予算となっています。 第三に、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策を着実に推進し、国民の命と暮らしを守る防災・減災対策を充実している点です。 緊急対策二年目となる来年度は約一・三兆円を計上し、学校などのブロック塀対策、自力で避難することが困難な方が多く入所する社会福祉施設の耐震化や非常用自家発電設備の整備、訪日外国人のための避難情報の多言語化対応など、ターミナルの電源設備の浸水対策など、喫緊の重要課題に対応します。 以上、本予算案は、人口減少、少子高齢化が進む中においても国民の皆様が安心して暮らし続けることができる社会をつくるものであり、本予算案の早期成立と着実な執行を求め、私の賛成討論といたします。(拍手)
○野田委員長 次に、藤野保史さん。
○藤野委員 私は、日本共産党を代表して、二〇一九年度予算三案に反対の討論を行います。 そもそも統計不正は予算の土台を掘り崩すものであり、その解明は予算審議の前提です。にもかかわらず、真相の解明を行わず、実質賃金のマイナスを隠したまま採決を強行するなど、到底認めることはできません。 統計不正問題の真相解明は、与野党を超えた国会の責務です。 ところが、政府・与党は、必要な資料の提出を拒否し、真相解明のキーマンとなる参考人の招致を拒み続けました。 特別監察委員会の報告書は、厚労省職員がその作成に深く関与していたお手盛り調査であることが野党の追及で明らかになりました。さらに、一昨日出された追加報告書は、うそを認定しながら組織的隠蔽を認めず、官邸の関与の疑いは調査すらしていません。真相の解明なくして、国民の信頼を回復することなどできません。 日本共産党は、全ての資料の提出と、関係者の招致による徹底した全容解明と、正しいデータに基づいた予算審議を強く求めるものです。 本予算案の最大の問題は、消費税一〇%増税を前提としていることです。日本経済の六割を占める家計消費が消費税八%増税を契機に激しく落ち込み、いまだに回復できていません。 安倍総理は、当委員会の質疑で、家計消費も実質賃金も水面下、マイナスだと認めました。 このような経済情勢のもとで、一〇%増税によって五兆七千億円もの負担を押しつければ、家計にも経済にも大打撃を与えることは明らかです。 消費税導入から三十年、消費税は増税を重ねる一方で、法人税は減税を続けてきました。今やるべきは、アベノミクスのもとで大もうけをしてきた富裕層、大企業への行き過ぎた優遇税制を改め、応分の負担を求めることです。 重大なことは、本予算案の軍事費が五兆二千五百七十四億円に達し、五年連続で過去最高を更新していることです。米国の有償軍事援助、FMSに基づく購入額は七千十三億円と過去最高です。 憲法違反の安保法制のもとで戦争する国づくりを進める軍拡をやめて、国民の大切な税金を福祉、教育、暮らしに振り向けることを強く求めるものです。 最後に、二月二十四日、沖縄県で辺野古埋立てへの賛否を問う県民投票が行われ、七一・七%が反対という圧倒的な民意が示されました。安倍政権は、この県民の意思を重く受けとめるべきです。 辺野古新基地建設を断念し、無条件で普天間基地を直ちに閉鎖、撤去するよう米国と交渉することを強く求め、討論を終わります。(拍手)
○野田委員長 次に、浦野靖人さん。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。 私は、我が党を代表して、平成三十一年度予算案に対し、反対の立場から討論いたします。 平成三十一年度予算案に反対する第一の理由は、本年十月に予定している消費税増税です。平成三十一年度予算は、消費税増税を当て込んで組まれています。到底賛成できる内容ではありません。 日本維新の会は、これまで何度も身を切る改革を主張してまいりました。身を切る改革を行わずに国民の皆さんに増税をお願いするのは、もってのほかです。 さらには、今、世界的に景気が退潮しています。IMFとOECDはことしの経済成長を下方修正、昨年の経済成長率は名目で〇・六%と、一昨年の一・七%から著しい低下を見せました。その上に、ことしも、国際機関が予測するさらなる景気退潮の波がかぶさってきます。このようなときに消費税という消費の低迷をもたらす増税を行うことは、とても正気とは思えません。また、消費増税だけでなく、軽減税率を前提としている点も拙速に過ぎるものであり、給付つき税額控除の導入をいま一度検討すべきであります。 第二の理由としては、政府の予算説明にはごまかしがあるという点です。 政府の説明では、平成三十一年度の税収は、バブル期であった平成二年度の六十・一兆円を超え、史上最高の六十二・五兆円になると説明しています。しかしながら、平成二年当時の消費税は三%、来年度には一〇%への増税を予定し国民に負担を強いるのですから、当たり前です。平成二年当時の国民負担率は三八・四%、ことしは四二・五%にまで上がっています。 では、歳出はどうでしょうか。歳出を比べますと、平成二年度の歳出は六十九・三兆円、赤字国債は六・二兆円にすぎません。平成三十一年度予算の歳出は百一・五兆円であり、来年度予算において、実に五倍の三十一・九兆円の新規国債の発行を予定しています。 税収が六十二・五兆円しか見込まれないにもかかわらず百一兆円の予算を組むことは、大きな問題です。安倍政権ではプライマリーバランスの黒字化を進めると言いながら、黒字化は遠のくばかりです。 そしてまた、政府があたかもプライマリーバランスが改善されているかのような説明をすることも問題です。財務省資料は、国債発行額は七年連続して縮減したと説明し、麻生財務大臣の国会答弁にも同じ内容があります。ところが、補正予算と合算した決算ベースでは、平成二十八年度と三十年度は、前年度に比べて公債の発行額はふえているのです。本予算だけを分けて切り出せば、あたかも七年連続して公債発行が減少しているように見せることができるだけの話です。このようなうそをついて国民の目をごまかすのは、政府として誠実な態度ではありません。強く反省を求めます。 政府は、新三本の矢として、希望出生率を一・八にすると公言しました。そもそも、希望出生率という指標は意味不明ですが、新三本の矢を提示して以来、年間の出生率は年々低下しています。昨年の出生数は九十二万人であり、全く歯どめがかかっていません。子育て世代への支援を厚くするためには、高等教育も含めた教育の無償化を全面的に進めるべきです。 そのためには、憲法に教育無償化を書き込み、政権がかわっても教育無償化は必ず実行するようにすべきです。子供、そして子育て世帯への支援の充実が少子化を食いとめる有効な手段であり、教育無償化は未来への投資です。政策の方向性を教育無償化へと更にかじを切ることを主張します。 予算は、国の意思を示すものです。日本維新の会は、教育無償化の推進と身を切る改革、そして公務員人件費の削減について引き続き努力をしてまいりますことをお約束して、私からの平成三十一年度予算案に対する反対討論といたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○野田委員長 これにて討論は終局いたしました。(発言する者あり) ―――――――――――――
○野田委員長 これより採決に入ります。 平成三十一年度一般会計予算、平成三十一年度特別会計予算、平成三十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して採決いたします。 三案に賛成の皆さんの起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野田委員長 起立多数。よって、平成三十一年度予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。(発言する者あり) お諮りいたします。 ただいま議決いたしました平成三十一年度予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の皆さんの起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野田委員長 起立多数。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○野田委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後八時二十三分散会