財務金融委員会 第15号
- 発言数
- 212 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 2019/05/21
会議録
○坂井委員長 これより会議を開きます。 財政及び金融に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房長井野靖久君、大臣官房審議官渡邉清君、大臣官房審議官林伴子君、経済社会総合研究所総括政策研究官丸山雅章君、経済社会総合研究所総括政策研究官長谷川秀司君、警察庁長官官房審議官楠芳伸君、総務省大臣官房審議官横山均君、外務省大臣官房審議官大鷹正人君、大臣官房審議官松浦博司君、財務省主計局次長阪田渉君、財務総合政策研究所長美並義人君、国税庁次長並木稔君、厚生労働省大臣官房政策立案総括審議官土田浩史君、大臣官房審議官田畑一雄君、子ども家庭局児童虐待防止等総合対策室長藤原朋子君、経済産業省大臣官房調査統計グループ長吉本豊君、資源エネルギー庁資源・燃料部長南亮君、国土交通省大臣官房審議官寺田吉道君、自動車局次長島雅之君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官小波功君、大臣官房審議官深澤雅貴君、防衛装備庁プロジェクト管理部長斉藤和重君、調達管理部長水野谷賢司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○坂井委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。川内博史君。
○川内委員 おはようございます。 大臣、よろしくお願いを申し上げます。 昨日の朝、みんなが大変注目をしていたGDPの速報値が発表をされて、ある意味サプライズというか、多くの民間のシンクタンクのエコノミストたちがゼロあるいはマイナスなのではないかという予測を発表されていた中で、大変強い数字が出たということで、私も意外な感じを持って、どうしてなんだろうなというふうに感じたところでございます。きょう、その中身をよく教えていただこうというふうに考えておりますが。 まず、それ以前に発表されていた景気動向指数では、定量的に評価をされて、景気後退を示す悪化という評価が下されていたにもかかわらず、GDPの速報値は実質、名目で二パー、三パー、年率でいうと成長しましたよという数字になった。 秋に消費増税を控えているということで、きのうのGDPの速報値の発表を受けて、政府が発表する指標で相矛盾するものが今出ているという状況の中で、麻生大臣の受けとめをまず聞かせていただきたいというふうに思います。
○麻生国務大臣 去る五月の十三日に発表されておりますいわゆる景気動向指数というのは、これは御存じのように、毎月の生産とか雇用とかいう経済指標をざっと全部総合したものでして、その判断の基準についてはあらかじめ決められた文句がありますので、その表現に機械的に当てはめるという作業でありまして、それで悪化を示しているということになったんだというのは、もう御存じのとおりです。 二〇一九年の一—三月のGDPの発表が、二十日の日に公表されておりますけれども、これはGDPの成長率が〇・五%プラスに出て、年率換算で約二・一ぐらいになりますという話で、二四半期連続のプラス成長になったんだと承知しています。 政府としては、景気状況の判断に当たっては、いろいろな指標というのを取りまぜて、我々としてはその特徴とか性質等々を考えてやっていくんですけれども、その背景にあります経済構造等を理解した上で景気の判断というのをやらせていただいているところなんですが、その上で、今の日本経済については、これは雇用とか所得環境とかいうものは極めてよくなってきておりますし、いわゆる企業収益というのは極めて高水準なものが続いておりますので、いわゆる内需というものを支えるファンダメンタルズというものも、これまでと同様しっかりしていると考えております。 我々としては、海外の動向を引き続き見ていかないかぬと思っておりますけれども、これでいきましても、やはり輸入が大幅に減ったというのは大きな数字なんだと思います。これは、中国から何から、向こうから言えば輸出、こっちから言えば輸入が減ったという点は、数字の上では輸入が減れば絶対というかまた数字が変わりますので、これが大きかったかなという。この数字の上でいきますと、零コンマ幾つじゃなくて、これだけが二コンマという数字が上がってきていますので、これが大きかったから、要素になったろうかなという感じはしています。 ちょっとまだこれも出たばかりなので、もう少し分析してみなきゃいかぬとは思いますけれども。
○川内委員 米中の経済的な摩擦、トランプさんは貿易戦争という言葉をツイッターなどでは使っていらっしゃるようですけれども、その米中の関係が今後どういうふうな着地をしていくのかということなどもあり、今大臣から御説明があった、雇用・所得環境が順調に推移している、企業収益は高水準で安定している、ファンダメンタルズはしっかりしているんだという御説明なわけですけれども。 そういう中に、機械的に判断した景気動向指数という御説明だったんですけれども、機械的にというよりは、ルールにのっとって定量的に、恣意を排して、政治的判断を排してその統計の数値を見た場合に、景気動向指数の場合は悪化という指標を示しているということに注意を払わなければならないのではないか。経済財政運営に、もちろん、私などが言うまでもなく、大臣は細心の注意を払って運営をされていかれるというふうに思いますが、今大臣がおっしゃられたように、今回のGDPについては中身の分析をよくしなければならないのではないか。 そこで、大臣からも少し言及があったわけですが、輸出が減った、さらに、それ以上に輸入が減った。輸出が減って、輸入がそれ以上に減って、GDPの数字が押し上がったというのは、我々一般の国民からすれば、何のこっちゃみたいな、よくわかりませんみたいな話になるわけでございまして、輸出が減って輸入がそれ以上に減るとGDPが押し上がるというのは、一体どういう理屈なのかということをちょっと教えていただけますか、内閣府の方に。
○長谷川政府参考人 お答え申し上げます。 GDPの推計に関しましては、GDPは、定義上、一国全体で、ある一定期間にどのような付加価値を生んだかといったことを計測するものでございます。そのため、大きく分けますと、内需、国内需要と、それからあと外需、こちらは先ほど先生お話ありましたけれども、輸出マイナス輸入という形になっております。 付加価値でございますので、日本全体として産出をしたものから一方で輸入を控除いたしませんと、それは付加価値に適切な指標となりませんので、定義上、外需については輸出マイナス輸入となっているところでございます。
○川内委員 今御説明があったように、GDPの〇・五、実質増のうち、内需の寄与が〇・一、外需が〇・四、その外需の〇・四というのは、輸出が減って、それよりも更に輸入が減っているので、その差額分、マイナス引くマイナスがプラスに変わって〇・四のプラスになったということなのかなというふうに思うんですけれども。 輸入が物すごく減ったという、減った一番の要因というのは何なんですか。
○長谷川政府参考人 お答え申し上げます。 輸入の品目別に見ますと、原油等の項目が今回の輸入の減少に寄与したものと考えられます。
○川内委員 原油等が大きく輸入を減らしているということなわけですけれども。 きょうは資源エネルギー庁にも来ていただいているんですけれども、二〇一八年の十月から十二月期、要するに直前の期と比べて、二〇一九年の一月から三月期の原油の、どのくらい減っているのか、数量、そして金額、何で減ったのかということを御説明いただけますか。
○南政府参考人 お答え申し上げます。 二〇一九年第一・四半期の原油輸入額が一・九兆円ということでございまして、前の四半期の二・五兆円から〇・六兆円分、約二四%減少しております。 原油の輸入額ですが、これは、輸入の量、それから国際原油価格、また為替の動向などの複数の要因により変動するものであります。当庁としては、今回の原油の輸入動向が特別な要因によるものであるというふうには考えていないところでございます。
○川内委員 二・五兆円から一・九兆円に輸入量が減って、だけれども、別に特別な要因じゃない、普通のことなんだと。別に特別なことでもないのに、輸入が減ってGDPが上がっちゃいましたと。余計にわけがわからないなというふうに思うんですけれども。 大臣、原油の輸入が減るとGDPが押し上がるという理屈、今の、別に特別な何か要因があったわけでもないけれどもGDPが押し上がりましたという理屈が、私は余りよく理解できないんですけれども、大臣は何か御感想はありますか。この理屈を、そうか、俺はよくわかるぜというふうにおっしゃいますか。
○麻生国務大臣 因数分解して、内閣府の答弁よりもう少し、算術、算数ぐらいに易しくしゃべれ、こういう話ですか。いきなり言われても。 輸入の絶対量が減ってきたというのは、その分だけ、多分、国内の生産もそれに見合って生産する絶対量が減ったか、在庫を減らしたか、どっちかなんだとは思いますけれども。基本的には、輸入が減って、その分の輸出も、輸出は実際ちょっと減っているんですけれども減っている量は少ないですから、その意味ではその差が出てくるから輸入の方が少ない、より多くGDPとしてはふえるという形になるということですよね。基本的にはそれです。
○川内委員 私はよくわからないんですよね。原油の輸入が、別に特別な要因はないけれども、六千億対前期比で減りましたと。さらに、輸出も減っているんだけれども、それ以上に六千億減ったことがGDPの押し上げ要因なんだというこの説明は、ちょっとなかなか国民の皆さんに理解してもらえないんじゃないかなというふうに思うんですけれども。輸出と輸入の差額ということ、その差額がきいているんだと言われれば、何となくそうなのかなという思いもするし、でも、輸入がめちゃめちゃ減っているでしょう、輸出も減っているんですよね、それで何でGDPが押し上がるのと。この理屈が私にはやはりよく理解できなくてですね。 日銀の総裁、黒田さんは理解できますか。これは感想でいいんです。別に正確な答弁を求めているわけじゃないですから。
○黒田参考人 先ほど内閣府の方が述べられたように、輸出は確かに、国内の付加価値の増加を輸出増というのは示しているわけですけれども、輸入増は、その分を国内の付加価値の増から引かないとGDPが出てきませんので、今回のように、輸出も減ったけれども輸入の方が大きく減った場合には、その分だけGDPを押し上げるというのは、ある意味で、こういった統計の性格からいって当然のことであるというふうに思います。
○川内委員 統計の性格からいって当然のことであると。何か、わからないおまえはだめなんだみたいに言われると、私もちょっと内心、そうかな、一般の国民の皆さんがそれを理解してくれるかなというふうに反論したくなってしまうんですけれども。 そこで、先ほど大臣からも言及があった月例経済報告、政府として景気を正式に判断する月例経済報告が今週末発表される、その基調判断が大変注目をされるわけですが、きのう発表されたGDPの速報や、あるいは、五月十三日に発表された二〇一九年三月分の景気動向指数の基調判断、悪化というものもあり、どういう文言になっていくのかということが注目されるわけですけれども。 まず、そこで教えていただきたいのは、景気動向指数により基調判断とされた悪化という言葉、この悪化とはどういうことなのかということを御説明いただきたいと思います。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 景気動向指数、CIの一致指数の基調判断の一つでございます、御指摘の悪化につきましては、景気後退の可能性が高いことを示すという定義になっておりますけれども、これはあくまで暫定的な景気後退の可能性が高いことを示すというものでございます。
○川内委員 暫定的なというのはどういう意味なんでしょうか。景気動向指数の冊子には暫定的なという言葉は入っていないですけれども、今、暫定的という言葉をおつけになられた。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 これは、景気動向指数の公表しております資料にも、この基調判断が全て暫定的であることをお示ししておりますけれども、景気の山、谷の判定といいますのは事後的な検証をもって行われております。景気の山、谷の判定につきましては、景気動向指数の算出に用いる各指標の傾向的な動きを確認するために、一年から一年半程度のデータの蓄積を待って、専門家から成る景気動向指数研究会での議論を踏まえて行うこととしておりまして、その事後的な検証を待った上で行っておりますので、そういう意味で暫定的なということでございます。
○川内委員 景気動向指数研究会が後日正式な判定をするまでの間の暫定的なという意味であるということでよろしいですか。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のとおりでございます。
○川内委員 二〇〇八年の四月以降、景気動向指数を発表して以来、十一年間で二回、景気動向指数が悪化とされたわけですけれども、二回とも、後日、それこそ景気動向指数研究会が正式に景気後退というふうに認定をした。暫定的に悪化としたものが、後日、二回とも景気後退というふうに認定をされた。 民間エコノミストの指摘では、一九八五年一月から二〇〇八年三月までの二十三年間で合計六回悪化があったが、全て後に景気後退と判断をされているというエコノミストの論考もあるようでございます。 したがって、景気動向指数の暫定的な悪化の判断というものの信頼性というのは私は非常に高いというふうに思いますけれども、内閣府は自分たちでそう思っていらっしゃいますよね。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のように、まず、現行の方法による景気動向指数の基調判断を開始いたしましたのは二〇〇八年四月からでございまして、その意味では限られたサンプルの期間の事例となるというふうに考えております。 この十一年間におきまして、景気動向指数、CI一致指数の基調判断が悪化となりましたのは、二〇〇八年六月から二〇〇九年四月までの十一カ月間、そして、二〇一二年十月から二〇一三年一月までの四カ月間の二回でございまして、必ずしも事後的に認定された景気後退期と長さは一致するわけではございませんけれども、二回とも、悪化とされた期間の一部は景気後退期と重なっているのは事実でございます。 また、御指摘のありましたエコノミストのレポートでございますけれども、私どもが基調判断を行っております以前、二〇〇八年三月以前の判断につきましてはこのエコノミストの、筆者によるというふうに明確にそのレポートには記載してございまして、その判断はあくまでこの執筆者の独自の試算による判断であると承知をしております。 景気動向指数におきましては、従来、景気がほぼ一循環を経過するたびに、その時々の経済の状況との妥当性を点検いたしまして、必要に応じて採用系列の見直しを行ってきております。そのため、現行の採用系列を御指摘のエコノミストのように過去に適用してその当時の基調判断を行うことは、適切ではないと考えております。 そのような試算による基調判断から正式な景気の山、谷の判断について予見をすることは差し控えたいと存じます。
○川内委員 ここで余り往復で議論をしようとは思っていないんですけれども、二〇〇八年から景気動向指数の新しいものが採用されて、悪化となった二回とも、後日、景気後退が始まったというふうに政府として正式に認定をしている、それは事実であると。 したがって、この景気動向指数の暫定的な悪化、暫定的という言葉をお使いになられたので私もあえて使っているんですけれども、景気動向指数が悪化という判定をした場合、それは後日、景気後退が始まっているというふうに認定をされるという可能性、確率というものが非常に高いのではないか、そのことを、御担当の内閣府として、そうですよねということを私は確認したわけで、事実としてそうである、これまではそうであったということで御答弁があったというふうに思います。 今週の金曜日の月例経済報告ですが、判断の責任者は茂木大臣ということでございますけれども、月例経済報告を政府として決定されるに当たって、景気動向指数で採用されている二十九の統計があるんですけれども、それ以外に、月例経済報告ではこういう数字、こういう統計を使うんですよということがあれば、それを具体的に教えていただきたいと思います、GDPの速報も一つでしょうけれども。
○林政府参考人 お答え申し上げます。 月例経済報告の作成に使用している指標についてのお尋ねかと存じます。 月例経済報告の作成に当たりましては、消費や設備投資、生産等、経済の幅広い分野について、毎月、数多くのさまざまな指標を分析いたしまして、それぞれの背景を把握した上でそれぞれの方向性を確認していくということをしております。 また、指標の分析以外にも、例えば企業への景況ヒアリング等も総合的に勘案をして、景気の基調を判断しているということでございます。 また、政府の統計以外にも、例えば民間の業界団体が公表するデータですとか、あと、近年はいわゆるビッグデータ等も幅広く使用して、直近までの状況、例えばGDP成長率については一—三月期ですので三月までの状況でございますけれども、もう既に四月の状況を示すデータも私ども手元に幾つか持っておりますので、こういったものも含めて、直近までの状況を踏まえて景気の判断をしているところでございます。
○川内委員 今、私の質問に何も答えていないんですけれども。 私が聞いたのは、景気動向指数で採用されている統計、数値というものは二十九あります、これで、先行指数、一致指数、遅行指数という形で定量的に判断をされていらっしゃるわけですけれども、先行指数、一致指数ともに悪化を示しているわけですが、低下傾向を示しているわけですけれども、私が教えていただきたかったのは、月例経済報告を決定するに当たって、この景気動向指数で使われている統計以外の統計で、GDPの速報値は当然使うんでしょうけれども、それ以外に具体的にこの統計を使うんだというものがあったら教えてくださいということを申し上げております。 いや、教えられないというんだったら、教えられないと言えばいいんですよ。
○林政府参考人 委員御指摘の月例経済報告に使用している指標でございますが、もちろんこちらで読み上げても結構なのでございますが、月例経済報告の後ろに、私どもが参照している指標の一部が掲載されております。 まず、GDPの速報はもちろんでございますが、例えば消費につきましては、小売業の販売額、百貨店販売額、スーパーの販売額、コンビニエンスストアの販売額、機械器具小売業販売額、新車販売台数等々、たくさんの指標を見ておるところでございます。
○坂井委員長 林官房審議官、二十九の統計以外のものをお聞きなので、それ以外のものに関してお答えをいただきたいと思います。
○林政府参考人 はい。 それでは、特に、景気動向指数で使用されている以外の指標で重要な指標というのは、みんな重要なんですが、例えばということで例を挙げれば、委員御指摘のGDP成長率、日銀短観、貿易統計、建設総合統計、景気ウオッチャー調査等々がございます。 また、先ほど申しましたように、民間の業界団体が公表するデータやビッグデータ等も使用しているところでございます。
○川内委員 日銀短観という言葉が出ましたけれども、景気ウオッチャー調査とかも出ましたけれども、日銀短観でいえば、短観は、プラスは維持しているけれども悪い方向というか景気がシュリンクする方向への短観をこの間発表されていらっしゃるというふうに思うし、消費者態度指数などについても、この間ずっと数字は悪化し続けてきているということですよね。 では、例えばですけれども、消費者態度指数について、直近のデータを含めて、消費者がどういう消費傾向をこの間持っているのかということについて御説明いただけますか。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。 本年四月の消費者態度指数、二人以上の世帯、季節調整値につきましてお答え申し上げますと、三月の四〇・五から〇・一ポイント低下して四〇・四となりました。これで七カ月連続で前月を下回った結果となっております。 今回の、三月から四月にかけての低下の中身を見てみますと、この消費者態度指数を構成する意識指標の前月差で見てみますと、暮らし向きは〇・三ポイント上昇、収入のふえ方が〇・一ポイント低下、雇用環境が〇・七ポイント上昇、耐久消費財の買いどき判断が一・一ポイント低下となりまして、全体として〇・一ポイントの低下となったということでございます。
○川内委員 消費者態度指数は七カ月連続で悪化を続けているということでございますけれども。 先ほど、大臣の冒頭の御発言で、雇用・所得環境は改善をしている、企業収益は高水準を維持しているという御説明があったんですけれども、雇用・所得環境という面でいえば、毎月勤労統計は一—三月期で実質、名目ともに三カ月連続でマイナスであるということでいいんですよね。
○土田政府参考人 お答え申し上げます。 本年一月から三月までの毎月勤労統計の名目賃金及び実質賃金についてでございますが、一月確報、二月確報、三月はまだ速報という段階でございますが、前年同月比につきましては、いずれもそれぞれマイナスということでございます。
○川内委員 有効求人倍率についても、もうほぼ頭を打ったというか、先行きはそれほど上昇はしないのではないかという見通しではないかというふうに思いますが、いかがですか。
○田畑政府参考人 直近の数字を見ますと、一・六三倍ということで、同水準ということで推移をしている状況でございます。
○川内委員 同水準で推移をしていると。 さらに、これは一度この委員会でもやったんですけれども、非常に、低賃金の求人がめちゃめちゃ多いわけですよね。求人票の中には求人賃金が企業側から記載をされるわけですけれども、求人十万円台、十万円から二十万円の求人票の割合というのが、全ての求人のうち、大体、割合としてはどのくらいですか。
○田畑政府参考人 職業安定業務統計によりまして、常用フルタイムの求人賃金について、下限の階級ごとに二〇一七年度の新規求人の構成比をとりますと、十万円以上二十万円未満の求人が全体の約六三・〇%となっております。 なお、求人賃金には上限と下限が設定されており、採用時の賃金は必ずしも求人賃金の下限と一致しないことには留意が必要と考えております。
○川内委員 十万円台の求人が六三%。では、二十万円台がどのぐらいですか。
○田畑政府参考人 お答え申し上げます。 二十万円以上三十万円未満の求人、先ほどと同じようなとり方をいたしますと、全体の約三四%、三三・九%ということになっております。
○川内委員 麻生大臣、十万円台の求人と二十万円台の求人で九六%なんですよ。十万円台で家族で暮らしていくなんて、ちょっとほぼ不可能ですよね。 だから、政府的には、労働力人口もふえて、それはもしかしたらちょっと給料は少ないかもしれないけれども、とにかく全体のパイがふえているからよいのだという御説明をこの間されていらっしゃるんですけれども、しかし、そこも、先ほど御説明があったように、有効求人倍率は一・三、幾つ、ごめん、もう一回言って。
○田畑政府参考人 平成三十一年三月の有効求人倍率が一・六三倍でございます。
○川内委員 一・六三、そのあたりでずっと頭を打っていて、今後、多分、労働力市場がまた大きく拡大をしていく、要するに、アベノミクスの成果によって働く人がふえるということもそうは望めない状況になってきているということを示しているわけでございまして、日銀の短観でも、消費者マインドは悪化しているというふうに書いてありますよね。
○黒田参考人 日銀の短観は、いわゆる企業の短期経済観測調査ということですので、企業から見た業況判断であるとか、売上げの見込み、収益等々であります。 業況判断を見る限り、製造業の業況判断は確かに若干低下をしております、レベルとしては依然としてかなりプラスなんですけれども、低下している。他方、非製造業を見ますと、非常に高いレベルで、ほとんど低下していないということで、若干、製造業と非製造業で業況判断は違っておりますけれども、依然として、全体として、業況判断としてはかなり高いということは言えると思いますが、製造業については、輸出が弱目になって、そして生産も弱目になっているということでございます。 ですから、短観は、あくまでも企業に対するアンケート調査でございます。
○川内委員 日銀短観というのは消費者マインドについては言及をしていないということですか。
○黒田参考人 短観は、あくまでも企業に対する短期経済観測調査ということで、企業に対してアンケート調査をしているものでございます。
○川内委員 いや、私が聞いたのは、消費者マインドについての言及はしていないのかということを聞いたんですけれども。私が読んだ論考には、日銀短観にそのように書いてあるというふうに書いてあったんですけれども。
○黒田参考人 日本銀行は、先ほど申し上げた企業に対するアンケート調査である短観のほかにも、一般の人に対する生活意識のアンケート調査その他違ったアンケート調査もありますので、あるいはその話と混在しているのかもしれません。短観自身はあくまでも企業に対するアンケート調査でございます。
○川内委員 それじゃ、日銀が、消費者マインドについて言及をしている、消費者マインドを分析しているとすれば、消費者マインドは悪化しているという分析をしているということでよろしいですか。
○坂井委員長 総務省の横山大臣官房審議官、お時間ですので、退席をしていただいて結構でございます。
○黒田参考人 先ほど申し上げたような生活意識に関するアンケート調査というもので、最新時点のものを見ますとことしの三月、それを昨年の十二月あるいはその前の九月というところと見ますと、ほとんど変わっていないんですけれども、一部に、ゆとりがなくなってきたという人のパーセンテージが少しふえているということは言えると思いますが、全体としては、昨年の九月、十二月そしてことしの三月と、余り変わっていないというのが、この暮らし向きということに関する消費者の、これはあくまでもアンケート調査でありますし、サンプルのスケールもそれほど大きくありませんけれども、一応日本銀行としては、かなり長く続けているアンケート調査でありますので、それなりに統計の癖とか何かもある程度わかっているということで利用をしている統計調査でございます。
○川内委員 済みません、何というんでしょうか、私がこういう議論をきょうしているのは、経済の中に、あるいは、景気、経済の中に起きている小さな変調というか出来事、起こりつつあることを見逃してはならない、日本の経済は非常に重要な局面に差しかかっているというふうに思うからこそ、さまざま細かいことをお聞きしているわけで、我々に対して、いや、全体的には問題がないんだと、一生懸命こうおっしゃりたい気持ちはよくわかるんですけれども、私が教えてくださいというのはそれじゃなくて、日銀がさまざまに発表しているレポートの中で、こう書いてあるんですかということを、それはそう書いてありますということを、書いてあるんだったら書いてあるというふうにおっしゃっていただきたいというふうに思いますし。さらには、設備投資についてはピークアウトの可能性があるということも、多分日銀はおっしゃっていらっしゃると思うんですけれども、これを聞いても、また、どうせ、そうは書いてあるけれども全体としてはこうだということを多分おっしゃるんでしょうけれども。 私の問題意識は、日本の経済というのは重要な局面に差しかかっているというふうに感覚的に思うんですね。地方の経済、あるいは地方の金融機関の状況、あるいは地方の町の状況とか見ていると、大丈夫だ大丈夫だという状況ではないのではないか。それは、ある意味でいえば、お金の流れが非常に偏っているからであるというふうに考えておりまして。 そこで、黒田日銀総裁に。 先日、前原先生の方からMMTに関する議論が出されたわけです、モダン・マネタリー・セオリーですけれども。麻生大臣は日本をMMTの実験場にするつもりはないという御答弁が先日あったんですが、この現代貨幣理論の提唱者と言われているニューヨーク州立大学のステファニー・ケルトンさんという先生は、日本政府と日銀はMMTを実証してきているというふうに発言をされているというふうに聞いております。 私は黒田総裁に、先日、前原先生との質疑で、このMMTに関して、ある一定のインフレ率になるまでの間はというところがこのMMTのみそだと、インフレ率が一定の水準に達するまでは財政支出をしても問題はないとする経済理論ということ、ある一定のインフレ率、これはまさしく、日銀の二%のインフレ目標までは異次元の金融緩和を続けるという、黒田総裁の今おやりになられている異次元緩和、異次元緩和から進んで今や長短金利操作つき量的・質的金融緩和という、もう異次元の異次元の金融緩和をして更に緩和をするという今状況になっていらっしゃるわけですけれども、これはまさしくMMTなんじゃないですか。
○黒田参考人 MMTに関しましては、きちっとした理論的なモデルがはっきりしませんので、そうしたことを主張されておられる方の議論を踏まえますと、要するに、自国通貨建ての国債を発行している財政は決してデフォルトしない、したがって、財政赤字や債務残高を全く考慮せずに、景気のために幾らでも財政赤字を拡大し、またそれを中央銀行がファイナンスしていって差し支えない、こういう議論のようであります。 それに対して、まず、財政政策はもちろん政府の役割でありますけれども、御案内のとおり、機動的な財政運営を行うとともに、中長期的に持続可能な財政構造を確立するための取組を進めておられますし、市場の信認確保に努めておられるというふうに認識しております。したがいまして、MMTが前提としている、財政赤字や債務残高を考慮しないというスタンスにはないと思います。 また、私どもの金融政策の面でも、日本銀行は、あくまでも、物価安定の目標の実現のため、最も適切なイールドカーブの形成を促すよう国債を市場から買い入れているわけでありまして、これは物価の安定のために実施している必要な政策であって、MMTが述べているような財政ファイナンスではないということでありますので、私どもは、我が国の財政あるいは金融政策運営が、MMTが想定している状況とは全く異なっているというふうに考えております。
○川内委員 MMTが考えているものとは全く自分たちがやっていることは違うんだ、こうおっしゃるわけですけれども、そのMMTを推奨されているステファニー・ケルトンさんという先生が、いや、日銀がやっていることがMMTなんだ、あれを見ればいいんだと、こうおっしゃっているのでお聞きしているわけですけれども。 具体をちょっと教えていただきたいんですけれども。ETFを買っていらっしゃるんですけれども、日銀が行っているETF、上場投資信託のことしになってからの買入れの総額、実績を教えていただきたいと思います。 それから、日本のETF市場における、日銀がその中で持っているETFの割合を教えていただきたいと思います。
○黒田参考人 ETFの買入れにつきましては、いわゆるリスクプレミアムの状況に応じて弾力的に買入れを行うということにしておりますので、月々の買入れ額はかなり大きく変動をいたしております。 そうした上で、日本銀行が保有しておりますETFの額を申し上げますと、日本銀行は、上半期末と事業年度末について、ETFを含む保有有価証券の時価情報を公表しておりまして、最近時点の二〇一八年九月末の時点ですと、ETF市場全体の時価総額というものが三十七兆円程度でありまして、そのうち日本銀行が保有しているETFの時価総額が二十九兆円ということで、割合としては七七・五%程度になっております。 ただ、同時点におきますETFを通じた日本銀行の株式の保有額は、東証一部時価総額の四%程度にとどまっているということでございます。
○川内委員 あくまでも物価安定目標の達成のためにETFを買い入れているのだということを何回もお繰り返しになられるんですが。この前、図らずも、総裁は、株価安定のためとこの委員会で言い間違いをされたんですけれども、結果として、日銀のETF買入れが日本の株価を買い支えているという現実についてはお認めになられますか。
○黒田参考人 あくまでも、ETFの買入れというのは、株式市場のリスクプレミアムに働きかけることを通じて経済、物価にプラスの影響を及ぼしていくということを目的として、現在の長短金利操作つき量的・質的金融緩和の枠組みの中の一つの要素ということにしているわけであります。 先ほど来申し上げているように、現時点では、株式市場のリスクプレミアムの動向に応じてかなり弾力的に買入れ額を上下させておりますので、その意味で、リスクプレミアムが拡大することを防止し、また、変動幅を小さくしているという意味では、株価の大きな変動を抑制しているという効果があることは事実だと思いますが、先ほど来申し上げていますように、目的はあくまでも、リスクプレミアムに働きかけることを通じて経済、物価にプラスの影響を及ぼしていくということでありまして、株価の引上げを目的としたものでもありませんし、また、先ほど来申し上げているように、東証の時価総額の四%程度の保有でございますので、そういった株価の引上げといった効果はあったとしても、そんな大きなものでないというふうに考えております。
○川内委員 やっていることの目標とかを聞いているわけではなくて、結果として、買い支えているということをお認めになられますかということをお聞きしたわけで、それは口が裂けても言えないということなんでしょうが。 異次元の金融緩和なりアベノミクスなりで、日本の財政規模というのは非常に膨らんで、借金もすごくふえているわけですね。だからこそ、財政制度等審議会で、平成の総括として、「負担先送りの罪深さはかつての比ではない。」、こう指摘をされ、さらに、「歪んだ圧力に抗いきれなかった時代と評価せざるを得ない。」というふうに指摘をされ、そもそも特例公債というのは、将来世代に、財政法の基本原則に著しく反するものとして忌避されてきたということで、厳しい指摘をされているわけで。 だけれども、景気や経済の運営のために必要だということで予算を組み、それを執行するということであれば、しかし、その中身については徹底的にしっかりと点検をした上で実行されていかなければならない、国民生活に資する方向で予算の執行というものが行われていかなければならないと思うんですけれども。 財政制度等審議会で指摘がある、例えば下関北九州道路もそうですけれども、もう一つ、適切なコスト管理が行われていない整備新幹線事業があるというふうに財政制度等審議会で指摘をしています。それは、具体的には何を指しているんですか。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 昨年十一月に財政制度等審議会において取りまとめられた平成三十一年度予算の編成等に関する建議の中で、直近の整備新幹線事業について「適切なコスト管理が行われていない状況が認められる。」と御指摘いただいたのは、北陸新幹線金沢—敦賀間及び九州新幹線武雄温泉—長崎間において、最新の事業費が当初見込まれていた事業費よりも大幅に増加する見込みとなっていることを踏まえたものであると承知してございます。
○川内委員 この前、また自民党の先生がこの整備新幹線のことに関して御発言をされて物議を醸したようでありますけれども、しっかりとした精緻な費用便益分析をした上で事業に取り組んでいただきたいというふうに思います。 さらに、この財政制度等審議会で指摘をされているJICAの技術協力、二〇一六年、二〇一七年の一億円以上の技術協力の案件の件数、そのうち一者入札の件数を教えていただけますか。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 外務省から聴取したところでございますが、契約金額一億円以上のコンサルタント契約については、まず、平成二十八年度の全件数は百六十五件でございますが、そのうち一者応募件数は百一件、それから、平成二十九年度の全件数は百五十二件でございますが、うち一者応募件数は九十八件と承知してございます。
○川内委員 技術協力でも一者入札がめちゃめちゃ多いわけですね。更に驚くのは、この技術協力案件の契約で、予定価格よりも契約金額の方が高かったという事例もあると。 今、百六十五件、百五十二件、二〇一六年、二〇一七年の契約件数のうち、予定価格より契約金額の方が多かった件数、そして、予定価格より契約金額が最大に大きかった契約金額というのは、予定価格の何倍かというのを教えてもらえますか。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 これも外務省から聴取したところでございますが、今お尋ねの平成二十八年度及び平成二十九年度の案件でございますが、まず、契約金額が予定価格を超えたものは、案件数でいいますと百七十六件。それから価格の合計でございますが、予定価格の合計は七百六十三・九億円、それに対し、契約金額の合計は八百三十八億円となっておりまして、差額は七十四・一億円であると承知しております。
○川内委員 そのうち、契約金額が予定価格の倍以上になっているという事例もあるというふうに思いますけれども、そうですよね。
○松浦政府参考人 お答え申し上げます。 今話題になっております、二〇一六年、二〇一七年の合計契約件数三百十七件のうち、予定価格の二倍になっている件数が一件ございます。これが、予定価格を上回った幅としましては最大のものでございまして、倍のものが一件。三百十七のうち約八割の案件につきましては、予定価格の八割から一二〇%の間におさまっているところでございます。
○川内委員 それは、二〇〇%を超えているというふうに資料ではいただいたんですけれども、いわば倍なんですね。
○松浦政府参考人 この一件につきましては倍でございまして、二〇〇%を超えているものではなく、一九〇%から二〇〇%の間であるというふうに承知してございます。
○川内委員 それから、最近話題の防衛装備品のことについても、財政制度等審議会で指摘をしているのは、「民需が負担するべき設備投資等の費用を防衛装備品の単価の上昇で賄う構造となっている場合がある。」という指摘をしているわけですね。 では、この民需が負担するべき設備投資等の費用を防衛装備品の単価の上昇で賄っている防衛装備品は一体何なんですかということを教えてください。
○水野谷政府参考人 お答え申し上げます。 装備品の価格算定におきましては、市場価格により算定することが困難であるものにつきまして原価計算方式を採用し、原則、装備品向けに使用している設備等の費用であれば、装備品の価格に負担させるべき費用を算定の上、適正に反映しております。 一方、反映の仕方につきましては、防衛省としてもより適切なあり方をしたいと考えておりまして、現在、防衛省内の有識者会議である契約制度研究会等におきまして議論をしているところです。 防衛省としましては、装備品の価格算定に関し、多くの要素を考慮し、多面的な検討が必要と考えており、今後とも引き続き、装備品の取得を一層効率的かつ効果的なものとするため、価格算定のあり方について検討してまいります。
○川内委員 いや、聞いたことに答えないんだったら、ここに出てきてだらだらしゃべられても困るんですけれども。 私が聞いているのは、財政制度等審議会で、民需が負担するべき設備投資等の費用を防衛装備品の単価の上昇で賄う構造となっている装備品があると指摘しているので、それは何なんですか、具体的に教えてくださいということを申し上げた。 いや、具体的に答弁する気がないんだったら、もう時間がないので、財務省に答えてほしいんですけれども。
○阪田政府参考人 財審の建議のことでございますので、お答え申し上げます。 委員御指摘の防衛装備品の例としては、C2輸送機が挙げられると考えてございます。
○川内委員 さらに、システム関連経費のうち、二十八年度中に納期を迎えた各種システム経費の入札に関して、一者応札のパーセント、どのぐらいが一者応札であったのかということを教えていただきたいと思います。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 システム関連経費の一者応札の状況について、財務省として把握している範囲で申し上げますと、例えば、平成二十八年度に納期を迎えたシステム経費の約九七%が一者応札となってございます。
○川内委員 だから、これは、言葉は悪いですけれども、非常に非効率というか、競争性のない、ある意味ちょっと不正が疑われてもおかしくないようなことが行われているのではないか、そういう予算の使われ方がされている。そういう中で、どんどんどんどん国債が発行されている。結局、後世にツケ回しが行われてしまうということなわけですけれども、私が何でこんなことを言うかというと、やはり、予算の中身を徹底的に精査をしていく必要がある。 私、このゴールデンウイークにある方のお見舞いに病院に行ったら、その病院でお見舞いを済ませて出てくるときに、赤ちゃんをだっこしたお母さんに声をかけられて、その赤ちゃんは小児がんで、小児がん自体はよくなったんだけれども、結局、がん治療で免疫力がなくなったので、さまざまな感染症に対応するためにワクチンを打たなきゃいけないと。小児がんワクチンというんだそうですけれどもね。 その小児がんワクチンなどは、これは自費になるので、自治体によっては援助する制度もあるけれども、私の地元は鹿児島なわけですけれども、鹿児島は自治体としてそれを支援する制度がないので、結局全部自費だと。小児がんワクチン。月に十万、二十万かかるということで、大変なんですというお話をいただいて、厚生労働省にお話をしてみたら、ちょうど審議会でこれから議論をスタートさせるところでした、必要だというふうに考えているんですけれども、しかし予算的な制約もありますのでねという、係の方のお話でございました。 私は、きょう幾つか、財政制度審議会で指摘をされている、無駄遣いというか非効率な予算の使われ方等についても指摘をさせていただいたわけですけれども、やはり、財政というものがどのように使われるべきなのかということについて、相当注意深く、しっかり議論をした上で予算を組んでいくという必要があるのではないか。そうでなければ、非常に日本の経済が今、私はある意味注意信号がともっているんだろうと。だから景気動向指数も悪化になったし。 そういう中で消費税増税をする、こうおっしゃっていらっしゃるわけですから、余計にその使われ方についてしっかりとしていかなければならないのではないかというふうに思うんですけれども、大臣の御見解を聞かせていただきたいと思います。
○麻生国務大臣 予算全般につきましては、これはもうおっしゃるとおりなのであって、基本的に、今景気がとか今経済がとかいうことに関係なく、少なくとも税金を扱っておりますので、そういった意味ではきちんとした対応を毎回やっていかねばならぬところだと思っております。 その上で、今、予防接種の話が出ていましたけれども、これは、医療行為によって、予防接種を受けたんだけれども結果として免疫を失ってしまったというような場合に、これは再接種ということになります。基本的にはそういうことになるんですが、現行では、予防接種法の対象にはなっていない。なぜならもう一回しちゃっているからということで、二回目をやることに関しては、いわゆる対象になっていないということなんです。 今、川内先生のお話で、いわゆる疾病の蔓延の予防だという点は、予防接種法の趣旨というものも考えますと、これは現在においても予防接種法の全体をちょっと見直す必要があるのではないかという議論が、先ほど厚生省とも聞かれたというお話をされておられましたので、財務省としては、厚生省における議論というものをまだ正式に伺っているわけではありませんので、そういった意味では、必要な対応というものは今後検討してまいらねばならぬところだと思っております。
○川内委員 大臣、今回のこの国会で議論された幼保無償化、あるいは、高等教育の無償化と政府は説明しているわけですけれども、幼保無償化の法律にしても、この法律で、消費税を財源として措置される七千数百億のうち、子供の貧困対策に使われるのは百億円に満たない。 私、柴山大臣に文科委員会で、高等教育の無償化法だと政府は説明するんだけれども趣旨説明にも法案の中にも高等教育の無償化という言葉は一個も出てきませんよね、高等教育の無償化を政府として目指すのであればどこかにその文言を入れた方がいいんじゃないですか、衆議院の趣旨説明のときにはおっしゃれなかったのであれば、参議院の趣旨説明のときは高等教育の無償化という言葉を趣旨説明の中にお使いになられたらいかがですかということも御提案申し上げたんですけれども、結局、使われなかった。 本当に政府が無償化を目指すのかどうかということについては、ついぞこの法案の審議の中では明らかにされていないというふうに理解しているんですけれども、予算の使われ方について、本当にこの局面というのはむちゃくちゃ注意深くしていかなければならないのではないか。 政府的にはどかんどかんと大きなところに目が行きがちになるわけですけれども、みんながふだん余り気づかないところにしっかりと目くばせをしていく、そういうことについては私どももどんどんどんどん提案をさせていただこうというふうに思いますし、消費税の増税というものが本当にできるのか否かということについて、月例経済報告、あるいは六月の法人企業統計等を注目した上で、私は、やるべきではないということを最後に申し上げさせていただいて、質疑を終わらせていただきたいというふうに思います。 ありがとうございました。
○坂井委員長 次に、緑川貴士君。
○緑川委員 皆様、大変お疲れさまでございます。国民民主党・無所属クラブの緑川貴士と申します。 川内委員に続きまして、まず、入り口、似たようなところですけれども、お尋ねをいたします。 まず、各種の景気関連指標に基づいた景気動向指数による基調判断、六年二カ月ぶりの悪化ということになりました。 これは機械的な基調判断とはいっても、やはり客観的な指標であります。この指標としての基調判断は二〇〇八年から始まっていますが、悪化となった時期は、先ほど内閣府からお答えのとおり、二回ありました。リーマン危機前後に当たる二〇〇八年の六月から二〇〇九年の四月、そして欧州債務危機の二〇一二年十月から二〇一三年一月の二回であります。いずれも、有識者の研究会によって事後的に、後で正式に景気後退と判定された時期とこれは重なっているわけであります。 今月発表された三月の景気動向指数の悪化についても、定義の上では後退局面にある可能性が高いことを示すわけですから、政府の景気に対する公式見解である月例報告においても、景気判断を下方修正せざるを得ないのではないかという見方が強まっています。 一方、この間に、きのう発表された一月から三月期のGDPはプラス成長ということになりました。 私からも伺いますけれども、GDPと景気動向指数、これはかなりの相関があるはずですけれども、GDPが数字の上ではプラスという結果、また、景気の現状に対する御認識、いかがでしょうか、大臣。
○麻生国務大臣 これはほぼ同様の質問が先ほど川内先生からもあっておりましたので、あなたに対するお答えと川内先生に対するお答えが違うと、何だ、話が違うじゃないかという話に、大体、言いそうな顔をしているから。そういったことのないように、ほぼ同じことを言いますことをあらかじめお断りしておきます。 景気動向指数というのは、毎月の生産や雇用などの経済指標というのを統合したものであります。したがって、その基調判断については、もうあらかじめ決められた表現が、ある程度機械的に当てはめるところでもありますので、悪化を示しているというところになったものだと承知をいたしております。 他方、二〇一九年の一—三月のGDP比というものをこの二十日に公表されておりますが、二〇一九年一—三月期のGDP比の成長、プラスは〇・五%、年率で計算いたしますと二・一%ということになりまして、二四半期連続のプラス成長となったというぐあいに承知をいたしております。 したがいまして、今回の結果につきましては、内閣府の方から、中国経済等々の減速などなどを背景にして輸出がマイナス、設備投資につきましても、製造業を中心に一部に先送りの動きが見られることなどからマイナスということになっております一方、公共投資等々がいろいろ、昨年の末からスタート、見えてきましたので、昨年度の補正予算等の執行も背景となってこれがプラスとなったことなどによりまして、実質のGDPはプラスとなったということだと理解をしております。 他方、世界経済全体として見た場合は、米国は、土地の価格等々を見ましても、株を見ましても、間違いなく確実に回復を続けてきておりますので、また、話題になっております中国につきましても、一時期に比べて、政府の財政出動的なものがありましたので下げどまりの動きが明らかに見られますので、今後の対応政策というものの結果が期待されるということだと思っております。 したがいまして、こうした中におきまして日本の経済というものを見た場合におきましては、雇用者の報酬というものを見ましても引き続き増加の傾向を示しておりますので、雇用・所得環境の改善、また企業利益の高水準等々、内需を支えるそういったファンダメンタル的なものの数字というものを見れば、これまでと同様に、これはしっかりしたものになっているんだと私どもは考えております。 したがいまして、経済動向につきましては、これはいろいろ外部要因というものも加わってくることは常に頭に入れておかなければなりませんけれども、経済財政運営について、引き続き十分に目配りをしながら、万全を期してまいりたいと考えております。
○緑川委員 大臣、私も、大臣本人から確実にいただきたかったのでお答えいただきましたが、内需を支えるファンダメンタルズ、雇用、所得が改善をしているというお答えでしたけれども、ファンダメンタルズについては後ほどまた改めてお尋ねをしたいんですが、まず内需、支えられている内需がそもそもどうかというところなんです。 GDP統計で、年率換算で、確かに数字の上では実質で二・一、そして生活実感に近い名目では三・三。これは事前予想をはるかに上回るプラスの成長。 実際、米中貿易摩擦の影響で輸出がやはり大きく減った一方、輸入がそれ以上に減っていますね。輸出から輸入を差し引いた外需が、結局、大幅にプラスとなって、加えて、国内の民間の在庫も増加している。 いずれにしても、ファンダメンタルズで、雇用、所得で支えているとしている内需が、国内需要、内需の弱さが際立っています。このことが計算の上では成長率を押し上げているというのは大変皮肉な結果であるというふうに思います。 大臣、どうでしょう、実際の数字は相当にいいんですが、見かけよりも内容は悪くないですか。 〔委員長退席、越智委員長代理着席〕
○麻生国務大臣 見た目より内容が悪いと言いたいんですか。(緑川委員「はい」と呼ぶ)おっしゃりたいわけね。 それはいろいろ見方があるんだと思いますけれども、個人の消費については、前期が高い伸びでしたよね、記憶があるかどうか知りませんけれども。前期はプラスの〇・二%だったと思うんですね。そのために、反動もありますので、また暖冬の影響もありましたから、いろいろ出てくるんだと思うので、今期はマイナスとなったんだろう、なるだろうと思われておりましたし、そういうようになったんだと思っております。 しかし、雇用者報酬の方を見ますと、これは引き続き増加の傾向で推移をしておりますので、雇用・所得環境の改善とか高水準の企業収益というものが続いておりますので、そういったものは基本的には内需を支えるファンダメンタルズということだと思いますので、これまで同様、その点は、そういったものの基礎的なものはしっかりしているんだと理解をいたしております。
○緑川委員 今回の発表で際立っているのが、内需の柱と言われる設備投資、個人消費がやはりマイナスであったことは、相当にこれは今後念頭に置いて取り組んでいく必要があるなというふうに思います。 これに関して、これまでの月例経済報告について、まず内閣府にお尋ねをいたします。 三月の月例経済報告では、輸出、生産の一部に弱さが見られるというふうに断った上で、設備投資や個人消費などの内需は堅調という見方をされていました。ですから、文言としては緩やかに回復という表現が維持されていました。 しかしながら、今回、今月の、ことしの一月から三月期のGDP統計で明らかなように、前の期間に比べて、輸出が実質でマイナスの二・四です、設備投資が実質マイナス〇・三、それぞれ落ち込む形になりました。一部に弱さという程度ではないですね、輸出では。加えて、個人消費もマイナスに転じている。弱まっている輸出をいよいよ補い切れない状況であります。 GDP自体の数字はよくても、各項目で見れば三月期の設備投資や内需は決して堅調とは言えないわけですから、三月の月例経済報告は、堅調であることを前提にしていた緩やかに回復という言葉は少なくとも修正された方がよろしいのかと思いますが、いかがでしょうか。
○林政府参考人 お答え申し上げます。 我が国の経済は、中国経済の減速などから輸出の伸びが鈍化いたしまして、製造業を中心に生産活動に弱さが続いております。 こうした動きを受けて、例えば、設備投資のお話でございますが、企業の設備投資計画そのものは堅調なんですけれども、製造業を中心に一部投資の先送りの動きが見られるところでございます。 また、個人消費につきましては、一—三月期についてはおおむね横ばいという状況でございます。 月例経済報告の景気判断につきましては、今申しました個人消費、設備投資の動向、あるいは企業の生産活動、輸出入の動向、また、今回は輸出発のところがございますので、海外経済の動向、例えば中国向けの輸出が弱含んでおりますけれども、そうしますと中国経済がどうなのか、こういったこともございます。 ということで、幅広く国内外の指標を分析し、さらに、その動きの背景にある経済環境、また企業への景況ヒアリングなどを総合的に勘案をいたしまして、総合判断を行っております。 五月の月例経済報告につきましては、現在、内閣府において作業を進めているところでございます。
○緑川委員 この月例経済報告、景気判断は、やはりいろいろな要素、雇用、設備投資、物価の動き、また、景気指数には反映されていないものを含めて経済情勢をもちろん総合的に判断するというお答えですけれども、その景気判断の一つである日銀短観の業況判断DIで見ても、三月の短観では、DI、大企業の製造業で前回の調査から七ポイント低下した形です。悪化しているのは二四半期ぶりですけれども、この七ポイントという低下幅は、第二次安倍政権以降最大の悪化になりますね。中小企業の製造業も八ポイント低下をしている、東日本大震災直後以来の下げ幅になっております。 景気動向指数、日銀短観を踏まえれば、政府の公式見解である三月の月例経済報告において、やはりこれはそごがあるというふうにしか思えません。さまざまな指標を参考にしているといいながら、緩やかに回復というのは、やはり違うというふうに思います。 改めて伺いますが、今月、間もなく発表される月例経済報告、緩やかに回復としてきたこれまでの公式の景気認識の妥当性、より精査するべきであるというふうに考えますが、いかがですか。
○林政府参考人 お答え申し上げます。 まず、委員御指摘の製造業でございますけれども、日本の生産活動全体を見ますと、製造業の生産は全体の二割程度、非製造業が八割を占める経済となっております。特に製造業に、中国経済の減速の影響、海外経済のリスク等の要因で影響が出ておりますので、こうしたリスク要因には細心の注意を払ってまいる必要がありますが、これらが直ちに我が国の内需を腰折れさせるという状況にはないと考えております。 その内需に関しては、雇用・所得環境の改善、高水準にある企業収益など、内需を支えるファンダメンタルズはこれまで同様しっかりしているところでございます。個人消費や設備投資の今期のマイナスも、前期の反動によるところもございます。また、昨年度の補正予算や今年度予算の執行による公共投資の増加も期待されるところでございまして、内需の増加傾向は崩れていないというふうに考えております。 いずれにいたしましても、五月の月例経済報告につきましては、現在、内閣府で作業を進めているところでございます。
○緑川委員 客観的な一部の指標では、悪化と出ているところでトータルとしては回復というところはあるかもしれませんが、それを今月発表されるものについても言えるかどうかというのは難しいというふうに思います。回復と言い続けるのであれば、この景気動向指数が景気判断の指標としては余り重要ではないというようなお答えにもなるかというふうに思います。 きょうは、日銀の黒田総裁にもお越しいただいております。 この関連でお尋ねをしたいと思いますが、米中の貿易摩擦の国内への影響をまず鮮明に伝えているのが、私も今お話をした、四月に発表された三月の日銀短観でありました。その後の見立てでは、中国経済がことし後半に急速に持ち直し、日本の落ち込みも一時的なもので終わるというふうに予測をされておりましたが、これは期待をしていましたけれども、結局、トランプ大統領が中国からの輸入品全てに高い関税をかけるように準備するように指示をしている。米中貿易摩擦がここに来て再び激しさを増してきています。 国際通貨基金、IMFの試算によれば、米中が互いに全ての輸入品に、これは最大ですけれども、二五%の関税をかけた場合に、アメリカのGDPをマイナス〇・六%、中国のGDPを一・五%にする、つまり押し下げるというふうに言われております。 米中交渉が合意に至る可能性が結局遠のく、ことし後半に中国経済が持ち直すのは難しい局面になっているというふうに思いますが、今後の日銀短観に与える影響への御認識、また、黒田総裁、日銀としての今後の御対応を伺います。
○黒田参考人 先月公表いたしました展望レポートでも指摘しておりますけれども、日本銀行は、この米中間の貿易摩擦を始めとする保護主義的な動きの帰趨とその影響を、世界経済の下振れリスクの一つとして認識をいたしております。すなわち、先行き、もしこの問題が長期化すれば、我が国を含め関係国の貿易活動に対する下押し圧力となるというだけでなく、企業マインドや金融市場の不安定化といった経路を通じて、内外経済に広く影響が及ぶ可能性があるというふうに考えております。 もちろん、米中両国間で今後とも建設的な話合いが続けられることを期待しておりますけれども、日本銀行としては、この問題が我が国経済や企業活動などに及ぼす影響について、引き続き、短観を含めたさまざまなデータを用いながら、注意深く点検していく方針でございます。
○緑川委員 この米中貿易摩擦で、お互いに報復関税をかけるわけですけれども、これはアメリカと中国、どちらに分があるかということについて少し触れたいと思いますが、輸入額がアメリカと中国でそもそも違います。中国がアメリカから輸入している額は千三百億ドル、そして一方で、アメリカが中国から輸入している額は五千三百九十億ドルなので、これは報復関税をやり合っても、アメリカよりも先に中国の方が弾切れを起こしてしまいます。 加えて、米中貿易摩擦以降、アメリカの方が実は物価が全く上がっていません。つまり、アメリカが中国からの輸入品に一〇から二五%の関税を課しても、他国の製品で代替できますから、その製品の価格上昇は起こらないということです。報復関税分の価格転嫁ができないということは、輸出する側である中国企業が関税の上乗せ分の損を丸々かぶるような形に、中国の方ではなっています。一方で、中国の物価はというと、今、食品を中心に実は物価が上がっている。つまり、アメリカによって価格転嫁が進んでしまっていることになります。 この二点からでも、今の時点では、アメリカ、中国の貿易戦争は、物価の動きという観点で見ても、アメリカの方に分があることになります。それが先ほどのGDPが押し下がる数字の差にもあらわれているというふうに言えると思うんですが。 黒田総裁、ここで、他国の物価ではあるんですが、こういう物価の変動がない、あるによってこういう貿易戦争が勝敗を分ける、このあたりの御所感について、どのようにお感じでしょうか。
○黒田参考人 この点は、米中間のことでもありますし、私が何か具体的なことを申し上げるのは僣越かと思いますけれども、お尋ねでありますので。 一般的に申し上げますと、これまで米国が中国からの輸入に関税をかけてきた、あるいは引き上げてきたというものは、多くは中間財とか資本財、原材料というものが多かったわけですけれども、それでも、例えば家具などはやはり米国内で価格が上がっているようでありまして、影響が全然出ていないということではない。 それから、今後全ての輸入品に対して二五%の関税をかけるということになりますと、相当部分、消費財、耐久消費財が多いわけですので、そうなってきますと、やはり米国の物価にもある程度の影響は出てくる可能性はあると思います。 ただ、御指摘のように、米国の中国からの輸入額というのは非常に大きくて、逆に、中国の米国からの輸入額と比べると、中国の方の輸入額は非常に小さいですから、相互に関税をかけ合ったときのいろいろなインパクトが、中国により大きく、米国により小さくというか。それから、経済規模もまだ米国の方がはるかに大きいですから、そういったことも含めますと、おっしゃるようなことは一応言えると思いますけれども。 ただ、先ほど申し上げたように、価格への影響は、それぞれにどういったものに関税をかけていくかによって影響は出てきますので、今後、米国のいろいろなものの価格にも影響は出てくる可能性はあるというふうに思っております。 〔越智委員長代理退席、委員長着席〕
○緑川委員 輸入額の大小、一つ目に挙げた要因というものがやはり大変に大きいというお話をいただきました。 いずれにしても、この米中貿易摩擦が続いている影響、やはり日本にとっては経済への大きな影響、マイナス要因ということにもなろうかというふうに思います。 この日銀短観でもそうなんですけれども、景気動向指数で悪化となった大きな要因が、やはり中国を始め海外経済の減速が響いて、輸出用の半導体製造装置、また自動車、こうしたものが生産数が減少しました。具体的な指数としては、鉱工業生産指数、また耐久消費財出荷指数、こうしたものの悪化が影響したわけですけれども、この米中摩擦の激化が激しさを増すことが、幅広い業種の国内の企業心理を冷え込ませている、中国への輸出を更に鈍らせて、生産活動、また出荷の停滞につながっている状況であります。 こうした景気後退の可能性を指摘されたときに、きょうも大臣からお答えいただきましたが、やはり雇用や所得、内需を支えるファンダメンタルズはしっかりしているとか、また、内需、設備投資はいい傾向が出ているというふうにしていますけれども、そもそも雇用や設備投資、所得というのは、遅行指数、おくれてやってくる指数と言われます。景気の後からやってきますから、これらの数字がいいからといって、既にもしかしたら入っているかもしれない、景気の後退局面に入っている、これを否定することはできないと思いますけれども、いかがでしょうか。
○林政府参考人 お答え申し上げます。 景気動向指数についてのお尋ねというふうに思います。 景気動向指数につきましては、九つの一致指数を用いてそれで機械的に判断をして、三月については基調判断を下方修正したということでございます。 ただ、この九つの指標、委員御指摘のとおり、鉱工業生産指数、それから鉱工業用生産財出荷指数、耐久消費財出荷指数、所定外労働時間指数、投資財出荷指数、商業販売額、商業販売額の卸売、営業利益、有効求人倍率の九つでございますが、例えば、この九つの指標がそれぞれどういう理由でこういう動きをしているのかというのを一つ一つ丁寧に見ることもまた重要というふうに考えております。 データが蓄積した後、一年から一年半後に景気の判断をする際にも、研究会の先生方は、一つ一つ細かく指標をごらんになると同時に、そういった景気の減速の動きがどのくらい幅広い分野に広がっているのか等々をごらんになっているというふうに理解しております。
○坂井委員長 済みません、ちょっと質問が違うので、もう一回質問していただいていいですか。
○緑川委員 済みません、お答えの内容がちょっと違いますので、もう一回お尋ねをいたします。 景気後退の可能性、また、指摘されたときに、ファンダメンタルズがしっかりしている、そして設備投資、内需はいい傾向が出ている、所得や雇用、そして設備投資、こういったものを理由に挙げるんですが、そもそもこれらは遅行指数、おくれてくる指数と言われています。景気の後からやはりやってくるものですから、これらの数字がいいことが景気後退の局面に入っているということを否定することはできないというふうに思いますが、改めてお尋ねいたします。
○林政府参考人 景気動向指数の遅行指数についてのお尋ねで、どうして遅行指数に入っているのかというのは、過去の事例を見て、専門家の間で、例えば常用雇用指数などは遅行系列に入っている、そういうことだと思いますし、完全失業率についてもそうだと考えております。 私ども、内需を支えるファンダメンタルズがしっかりしているということがどうして大事かといいますと、やはり雇用や所得がふえれば消費がふえる、消費がふえれば内需向けの生産活動がふえる、それがまた新たな雇用や所得を生むという経済の好循環が働くからでございます。また、高水準の企業収益につきましても、こちらが設備投資の原資になっていくということで設備投資がふえ、またその関係の生産活動がふえ、雇用・所得環境が改善し、それがまた消費に結びつく、こういう好循環を期待しての話でございます。 現在、実際、直近の有効求人倍率は一・六三と一九七〇年代前半以来の四十五年ぶりの水準ですし、失業率も二・五%と二十六年ぶりの低水準ということで、雇用・所得環境は改善しているというふうに考えておるところでございます。
○緑川委員 経済の好循環を、景気拡大期間の間、待ち続けていたわけですね、おくれてやってくる、いつやってくるんだと。 企業収益のアップが設備投資の拡大、雇用の増加、所得の改善につながった、それが消費の拡大につながって、また企業収益のアップに結びつく、こういう循環を、何度も政府が言うように、一連の循環にやはり時間の流れがあることは政府自身もわかっているはずです。ですから、同じ遅行指数をなぜ使うのかというお尋ねを私はしているんです。 企業収益のアップから、所得の増加、消費の拡大、全国津々浦々に温かい風を吹かせる、こう言いました。しかしながら、その風はなかなか吹いてこない、届いていかない、余りにも時間差がある。ファンダメンタルズというものにはやはり疑義があるわけです。景気がいいと言われながら、景気がいいという恩恵にあずかれない。景気拡大の六年間、それにもかかわらず、やはりこの風が吹いてこない。 経済の基礎的条件であるファンダメンタルズの一つに、物価上昇もございます。ここでまた黒田総裁、お尋ねを改めてさせていただきますが、資料の1をごらんください。 二〇一二年と二〇一八年を比較した場合に、増税の影響を含めた場合のオレンジの折れ線グラフが消費者物価指数であります。二〇一二年からの六年間で六・六%も上がっているわけです。日銀の言う物価上昇率二%の達成というのはあくまで前年比で見た場合の二%という数値ですから、消費増税の影響を除いて計算されるのは承知をしていますが、その二%が達成されていないところでありながら、結局、ごらんいただくと、この六年間で消費者物価指数としては六・六%も上昇しているんです。消費増税に起因するもの以外、つまり円安に起因する物価上昇も相当な数字ということになります。 一方の、下、青の折れ線の、これは手取り収入である名目賃金です。この折れ線グラフ、六年をかけて二・八%しか上昇していない。ちなみに、この上昇も、昨年、賃金の算出方法を変えて、一年間で一・四%も、伸び率をかさ上げした結果が含まれていますが。 いずれにしましても、この間、物価の上昇が賃金の上昇率が追いつかないほどに起こっていることを考えれば、結局、目標達成時期、物価上昇率の二%の達成目標時期の先送りを繰り返しながら金融緩和が続けられた結果、このように、消費者の実感としては、物価を急に上げ過ぎる結果になったというふうに言えると思いますが、御認識はいかがでしょうか。
○黒田参考人 この六年間で見ますと、賃金上昇率よりも消費税率引上げの影響を含めた物価上昇率の方が大きいということは、委員御指摘のとおりであります。 ただ、普通、こういった比較をする場合には、消費税は税金でありますので、それを含めた形でやるということになりますと、今度は所得の方も、社会保障支出その他を含めたところで手取りのものを見ないといけないということになって、かなり複雑になってくると思いますが、御指摘のような計算をするとそういうふうになるということは、そのとおりであります。 もっとも、労働需給が着実な引き締まりを続けるもとで、労働力調査の雇用者数は着実に増加しております。この結果、物価上昇分を差し引いた一人当たりの実質賃金に雇用者数を掛けたいわゆる実質雇用者所得は、ここ数年緩やかな増加を続けております。 このように、我が国の雇用・所得環境は全体として見れば改善してきているということであって、これが家計の支出活動あるいは我が国経済を下支えしているということは事実だと思いますが、御指摘の指標で見るとこういうふうになっているということは、そのとおりであります。
○緑川委員 総裁がおっしゃっていただいた雇用者所得ですけれども、結局、賃金に雇用者数を掛け合わせた、この雇用者数というのは、後ほど私がお話ししようと思いましたが、これはアベノミクス以外の要因でふえた。生産年齢人口の、六十五歳以上の男女がふえたり就業率が上がりました、また、正規から非正規への転換が起こった。こうしたアベノミクス以外の要因による、やはり社会の流れのもとでの雇用者の増加、特に医療、福祉業界では百二十五万人、断トツで雇用者が伸びているわけです。こうしたものを一緒くたにして総雇用者所得をはじき出した、この数字でもって景気がよくなっているというのは、やはり違うというふうに私は思います。 消費増税の影響、そして物価上昇に影響を与えた円安によるインフレ、こうしたものが二つが合わさって物価が上がりました。そもそも、なぜ物価を上げることがいいことだと思うのか。値上げと聞くと誰でも嫌なはずなんですね。経済政策として掲げられている物価上昇も、結局、単に値上げをするということです。 経済を支える消費者、買う側にとっては嫌なことでしかないはずなのに、なぜこの物価上昇が肯定されるのかといえば、前提があるからです。つまり、賃金が上がって、購買力、買う力が伸びて、その結果として物価が上がるという順番、この本来の前提があるからです。ですから、物価が上がるから賃金が上がるという順番が求められているわけではありません。 しかしながら、結果として、円安で急な物価上昇を起こしたことで、例えば、消費者物価指数はいろいろな商品の価格をトータルしたものですが、そのうちの食料価格指数を見れば、物価上昇は、二〇一二年と比べると二〇一八年は実に一〇%以上も上がっています。食品の値段が上がったか、あるいは値段がそのままで中身が随分少なくなってしまったというふうに感じている人は多いと思います。これは、円安で輸入物価が上がったからです。 総裁、賃金上昇を意図した物価上昇であったとしても、全体の経済状況を逆に引き下げてしまったとも言えると思いますが、改めて、御認識はいかがでしょうか。
○黒田参考人 先ほど来申し上げたとおり、物価上昇というのはあくまでも、賃金とか雇用が増加し、そして企業の収益も拡大するというもとで徐々に物価が上がっていくということが望ましいことは、もう言うまでもありません。 そうしたもとで、過去六年強のいわゆる強力な金融緩和というものを続けてきたわけですけれども、それはやはり雇用の拡大につながったことは間違いないと思います。もちろん、政府がさまざまな規制緩和をされた、いわゆる成長戦略を進められた、あるいは女性の就業率を上げるさまざまな措置もされたということも影響していると思いますけれども、やはりこういった金融緩和のもとで雇用が拡大し、女性就業率も上昇しましたし、高齢者の就業率も上がっていった。現在、女性就業率でいいますと既に米国を上回っているわけでありまして、それは、委員が御指摘になったアベノミクスというか、金融緩和、機動的な財政運営、そして成長戦略といったものが効果を発揮したということは、私は間違いないと思います。 ただ、そうしたもとで、物価がなかなか上昇してこない、現在でも一%程度でありまして、賃金は、最近は上昇しているとはいえ、実質賃金を計算するとマイナスのときが多かったということも事実でありまして、ただ、その場合に、何回も申し上げますが、実質賃金に雇用者の増加を掛けた実質雇用者所得というもので、まさに家計の手取りの実質所得というものがふえてきたということは、やはり消費を支える効果があったというふうには思っております。 ただ、経済が非常に成長し、特に労働需給が引き締まった割には、確かに賃金の上昇がやや鈍いということも事実でありまして、そのあたりは、六年間、ずっとなかったベアが引き続き行われた、賃金も、上昇率は低いですけれども上昇はしているということはいいと思うんですけれども、確かに、委員御指摘のように、経済の拡大、いわゆるGDPギャップがプラスになっている、労働需給が非常に引き締まっているという割にはなかなか賃金が上がってこないというのは御指摘のとおりでありまして、そのあたりは、その原因も含めて我々も十分分析をし、かつ、賃金が上昇する中で物価が上昇していくということを目指しているということは申し上げたいと思います。
○緑川委員 やはり、総裁がおっしゃるように、雇用者所得が伸びたというふうに、雇用と所得を一体にすれば伸びたというところですけれども、結局、消費の拡大にはこれはつながっていないんですね。つまり、経済の好循環でいうところの、雇用があって所得も伸びていった、そして消費が拡大していったというこの矢印が実は成立をしていない。 物価の伸び以上に賃金が伸びていないことが国民の多くが景気を実感できていない本質もありますけれども、一方で、これは資料の2をごらんいただきたいんですが、結局、「アベノミクス」となっているこの矢印の期間以降、消費が落ち込んでいる。実質民間最終消費支出、国内消費の推移を見れば、やはり、雇用が伸びた、雇用者所得も上がったのに、消費が落ち込んでいる。これは好循環は成立をしていないです。 実際に、これは国内の物価変動の影響を除いた実質GDPのうちの六割を占める国内消費でも歴史的な下落です。二〇一三年から二〇一六年にかけての三年連続で落ち込み続けたというのは、戦後に入ってこの期間が初めてです。景気拡大のただ中にあると言われていた六年間にしても、この二〇一三年以降のどの年も、二〇一三年時点、金融緩和を始めた時点よりもむしろ消費が下がっている。本当にこれは真剣に考えていかなければならないというふうに思います。 内需が低迷していることは今回の実質のGDP統計の数字でも明らかですけれども、その内需を支えると政府が強調しているファンダメンタルズ、これも、雇用、所得が堅調であるというファクトもやはり薄い、なかなかこれは説得性がないものだというふうに思います。 一人当たりの物やサービスを買う力、購買力、これが上がったかを見る上で重要なのが実質賃金ですけれども、これも1に見たように下がり続けています。昨年の一年間で、実質賃金の前年に対する伸び率は結局公表されていませんが、これはマイナス。去年の各月の大半ではこれは公表されていますが、マイナスです。もう一つの指標である雇用者所得についても、先ほど申し上げました。 こうした状況、雇用や所得、今の数字を見れば、ファンダメンタルズというものは揺らぎ始めているというふうに見るんですが、麻生大臣、簡潔にお願いしてもいいでしょうか。
○麻生国務大臣 簡潔に、これに対する感想を聞いておられるのですか。(緑川委員「感想です」と呼ぶ)感想を聞いておられるのね。目的がちょっとよくわからぬのであれなので。 私どもは、基本的には、政府とか日銀が目指しております二%の物価安定目標というものは、たびたび総裁の方からも話があっておりますように、物価が上がればいいというものではないのであって、企業収益に関連いたしまして、いわゆる賃金が上昇する、設備投資が上昇する、そういったものが全部つながって消費につながってくるという、経済の好循環をつくり出すということなんだというぐあいに理解をしておるんですけれども。 少なくとも、今までのところ、これらの企業収益が確実に増加してきておりますし、雇用というものも増加しておるという中にあって、賃金も、少しずつではありますが確実に上昇してきておりますので、そういったものが結果的に消費につながっていく。 さらに、最低賃金とかいろいろなもので、こういったものは一層の成長というものを期待しなきゃいかぬところだと思っておりますが、少なくとも、今御指摘のとおり、経済のファンダメンタルズというもの自身を見れば、これは間違いなくしっかりしておると思いますので、他国と比べましても、経済の好循環というのは着実に回り始めているんだと私どもは理解しております。
○緑川委員 残りの時間がちょっと少なくなってまいりましたので、少し質問を飛ばします。 最後に、今計上されている予算以上に経費が膨らんでいるおそれが指摘されるイージス・アショアについて伺いたいと思います。 きょうは防衛省にもお越しをいただきました。 アメリカの武器輸出制度のFMSで調達予定の本体に加えて、ミサイル迎撃実験の費用の一部負担を日本が今求められようとしている。 そして、装備品として本体に搭載予定の、ロッキード・マーチン社から直接購入するというレーダー、SSR、このSSRという開発中のレーダーを想定して、秋田と山口では、実測調査で測定した電波の強度が、あらかじめ机上で計算した値よりも、比べたところ、本来想定内であるはずなんですが、小さい結果になってしまいました。 実測と予測していた机上の数値に明らかなずれが生じた、その原因の分析を進めるために、今月中いっぱい追加の調査が行われて、今月中に結果が発表されるということですけれども、現在の分析状況はいかがでしょうか。
○山田(宏)大臣政務官 御指摘いただきました調査につきましては、現在分析中でございますが、御指摘のとおり、机上の計算値と実測値の間に差がかなりございます。実測値の方がずっと低いわけであります。 その要因として考えられるものは、計算値というのは、真空の中をレーダーが通ったということに関する、全く最大、最悪の状況の中での計算値ですが、実際は、空気の中に水分があったり、山があったり、又は遮蔽物があったり、又は森林があったりということで、レーダーのレーダー波が妨害されるわけです。ですから、結果として実測値が小さくなるということは予想はできるわけですけれども、その詳しい要因につきましては、今分析をし、分析結果がまとまりましたらなるべく早く公表し、きちっと御説明をさせていただきたいと考えております。
○緑川委員 秋田市では、秋田と山口がありますが、私の地元秋田の方では、実測調査は、四カ所のうち、基地周囲で三カ所、もう一カ所が住宅密集エリアに入る秋田商業という高校の敷地内で行われたということです。肝心の住宅密集地である秋田商業の敷地で想定と異なる数字が出た、著しく小さい実測値だった、これはより詳細な要因の分析が必要になっての追加調査であるというふうに聞いております。 この中で、実測値が想定より小さい、基地に比べて見通しが限られるという秋田商業のような場所はあらかじめ想定していた、わかっていたはずです。机上計算の値を導く際のシミュレーションがうまくいっていないんじゃないんでしょうか。あるいは、そもそも、調査で使った中SAMレーダーではなくて、SM3ブロック2Aという、射程距離二千キロをカバーできるような、そういう出力値が桁違いなSSRのレーダーを実際に装備するわけですから、サイドローブといった、レーダーが向けられた方向以外からの、横からの電磁波の机上計算も大丈夫かなというところで心配になります。 地域に安心を与えるはずの調査が、むしろ不安感を与えてしまっているものになりませんか。
○山田(宏)大臣政務官 御指摘の実測した地点につきましては、四カ所のうち演習場外は今御指摘の場所でございますけれども、この場所の選定についても、地元自治体とよく相談をしながら、その実測場所を決定したものでございます。 その数値が著しく低い、演習場外では机上計算値の約一%以下ということでございますが、そもそも、机上計算というものが、最悪の状況、真空のところをぴしっとレーダーが当たったという状況を仮想的に想定しているものでございますから、実測値はそれよりも下がっていくということは前提であります。一%以下というのは、どういうことで下がったのかというのは、これから実地で検討していきたいと思います。 なお、空自のレーダーではなく、実際は、イージス・アショアに関しては御指摘のようにブロック2Aのレーダーを使うわけでございますけれども、これはまだできておりませんので、この点につきましてもきちっと机上計算をした上で、これが配置された場合はきちっと実測もして、また御理解を得る、こういうことになろうかと思います。
○緑川委員 もう一点、日朝首脳会談の実現に、今、総理、意気込みを見せているところですが、対話のための対話はしないというふうに呪文のように唱えてきた本人が安倍総理御自身であります。 北朝鮮からミサイルが飛んでくる可能性があると先日大騒ぎをして、Jアラートを鳴らして、全国に、自治体に避難訓練もつい最近までさせていたわけです。今はどうですか。実際に北朝鮮がミサイルを撃ったときに、今度は飛翔体という表現にして、問題なしと言っているような状況です。 北朝鮮の差し迫った脅威を理由として導入を目指しているわけですが、ミサイル迎撃を行うイージス・アショアを秋田と山口に配備することへの説明、これはつかないんじゃないですか。
○坂井委員長 申合せの時間が過ぎておりますので、山田防衛大臣政務官、簡潔に答弁をお願いします。
○山田(宏)大臣政務官 御指摘でございますけれども、総理は、今、これから北朝鮮との関係を御指摘の形できちっと改善をしようという意気込みを述べられたものと考えておりますが、我が国をめぐる弾道ミサイルの北朝鮮の状況というのは全く変わっておりません。数百発以上の弾道ミサイルが我が国に向けられておりますし、またさらに、発射の形態も、固定から、今度はTELと言われる移動式の発射台や、又はSLBM、潜水艦から、どこから発射したかわからない、こういったような機動、秘密性というか奇襲性というものがだんだん備わってきております。 ですから、我が国をめぐる北朝鮮に対する核の環境又は弾道ミサイルの環境というものは変わっていないので、それに対してきちっと我が国としても防衛努力をしていくということは当然だと考えております。
○緑川委員 時間が来ましたので、終わります。 ありがとうございました。
○坂井委員長 次に、宮本徹君。
○宮本委員 日本共産党の宮本徹です。 まず初めに、先週、決算行政監視委員会で取り上げました安倍首相主催の桜を見る会についてお伺いします。 支出が大変膨張し、予算計上額の三倍の支出になっているという私の質問、メディアでも報じていただきました。招待客は、安倍政権、以前は一万人前後だったのが、ことしは一万八千二百人。予算額は一千七百六十六万だったのが、年々支出が膨らんで、昨年は五千二百二十九万円ということであります。 まずお伺いしますけれども、ことしの桜を見る会は、開催要項では招待人数は幾らと定めていて、そして、実際、招待状を出した数というのは幾らなんでしょうか。
○井野政府参考人 お答えいたします。 桜を見る会の招待者数についてでございますけれども、開催要項におきましては、これは毎年でございますけれども、約一万人ということで、目安として書かせていただいているところでございます。 一方、ことしの実際の招待者数でございますけれども、約一万五千四百人というふうになってございます。
○宮本委員 一万五千四百人。 ちょっと過去をさかのぼって、この五年間ぐらい、招待状を出した数、教えていただけますか。
○井野政府参考人 過去五年間、さかのぼって申し上げます。 平成二十七年でございますけれども約一万三千六百人、平成二十八年、約一万三千六百人、平成二十九年、約一万三千九百人、平成三十年、約一万五千九百人でございます。平成三十一年は、先ほど申し上げたとおりでございます。
○宮本委員 二〇一五年、一万三千六百人。 もっと前はどうでしたか。二〇一五年より前の数字はありますか。
○井野政府参考人 この関係の行政文書が保存されているのが平成二十六年以降でございますので、もう一年だけさかのぼることができます。平成二十六年は約一万二千八百人でございます。
○宮本委員 二〇一四年、一万二千八百人。多分、その前はもうちょっと少なかったんじゃないかという気も私はします。参加人数は、二〇一三年は一万二千人だったんですね。それ以前は一万一千人とか一万人だとか、あるいは一万人を欠けるときもあったと思います。麻生大臣のときも、いらっしゃったのは一万一千人だったかというふうに思います。 どんどんどんどん、安倍政権のもとで、計上予算は変わらない中で、招待状を出す数がふえているわけですよね。これは一体全体、何でこんなにふえていったんですか、招待する数が。
○井野政府参考人 お答えいたします。 桜を見る会には、外交団、国会議員、都道府県知事、議長を始め、各界において功績、功労のあった方々を、各府省庁からの意見等を踏まえ幅広く招待しておりますが、内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめているところであり、結果的に招待者及び参加者がふえたものでございます。
○宮本委員 いやいや、結果的にふえたというんじゃ全然説明にならないでしょう。大体、開催要項は毎年一万人目安というふうに書いているわけでしょう、一番初めの答弁では。だったら、その一万人にふさわしいように各省庁に配分をして推薦してもらうというやり方を普通はやるものだと思うんですが、なぜそれが結果的にふえたんですか。そのからくりを教えていただけますか。
○井野政府参考人 からくりというものがあるわけではございませんけれども、先ほど申し上げましたとおり、各省庁からの意見等を踏まえまして、内閣官房及び内閣府におきまして最終的に取りまとめているところでございまして、結果的に招待者及び参加者がふえたものでございます。
○宮本委員 確認しますけれども、各省庁に対して、これぐらいの規模でというものというのは、一万人という目安があるわけですから、当然出していると思うんですけれども、そういうものはないんですか。
○井野政府参考人 各省庁に対しまして、一律の基準はお示ししておりません。
○宮本委員 では、一万人を目安なんというのは全然ないわけですね。どんどんどんどんふやしてくださいということでやってきたということですか。 ちょっと確認しますけれども、では、二〇一四年、一万二千八百人に招待状を出したのが、この二年は一万五千何百人まで出しているわけですけれども、とりわけ招待状を発送するところがふえた省庁はどこですか。
○井野政府参考人 特段、各省庁に枠というものを設けているわけではございません。各省庁からの御意見等を踏まえまして、最終的に内閣官房及び内閣府で取りまとめを行っているところでございます。
○宮本委員 ですから、私が聞いているのは、各省庁から上がってくるのでしたら、その取りまとめの際に、とりわけたくさん推薦がこの間ふえているところがあるんじゃないですかというのを聞いているわけですよ。
○井野政府参考人 招待者取りまとめの過程におけます詳細につきましては、御回答を差し控えさせていただきたいと存じます。
○宮本委員 おかしいじゃないですか。そんなの、答えられない話じゃないでしょう。 予算の三倍もの支出を行っているわけですよ。国会に対して説明していた三倍もの支出をどんどんどんどん膨らませて、しかも、開催要項は毎年一万人規模と言いながら、どんどんどんどん招待者をふやしていっている。 どこの省がふえたんですか、答弁は差し控えたい、そんな説明、国会に対して成り立つはずがないじゃないですか。委員長、答弁させてください。
○井野政府参考人 どこの省庁からということをしっかり全て把握しているわけではございません。各省庁からの御意見等をいただきながら、内閣官房及び内閣府で最終的に取りまとめているところでございます。
○宮本委員 ますますわからない答弁ですね。さっきは各省庁から取りまとめた数だと言って、今度は各省庁のものがよくわからないと。一体全体どうやって招待状を出す仕掛けができているのか、私には全く理解できないですね。 きょう参加されている委員の方も、全く理解できないんじゃないですか。説明になっていないと思いますよ。委員長も同じ思いだと思います。
○坂井委員長 井野官房長、説明をお願いをいたします。
○井野政府参考人 各省庁からの数というものは、資料が残ってございません。
○宮本委員 各省庁からの資料は残っていない、それはあえて破棄をしたということなんでしょうかね。 一体全体、予算計上額とも違うお金をどんどんどんどんふやし続けているわけですよ。開催要項では一万人と。だけれども、招待状はどんどんふえていて、その資料も残っていない。こんな説明、国民に対して通るはずがないと思いますよ。 大臣、ちょっと、こんな説明はとても納得できないと思いますが、麻生大臣、いかがですか、予算の執行のあり方として。
○麻生国務大臣 これは、財務省の話というより、執行されている役所はどこですか。内閣府ですか。(宮本委員「内閣府です」と呼ぶ)では、内閣府に聞かれた方がいいんじゃないですか。
○宮本委員 いや、予算をつけているのは。財務省がつけた予算以上のものを内閣府が出しているわけですよ。財務省の査定がなめられているという話じゃないですか。財務省が認めた予算と全然違う使われ方をしている。これは内閣府に聞いてくれという話じゃないと私は思いますよ。 大臣もそこはアンタッチャブルにしなきゃいけないのかな、そういう話なのかというふうに私も思ってしまいますけれども、私、ことしのリストは少なくともあるはずだと思いますよ。どの省庁から推薦が何人あったのかというのは残っているはずだと思いますよ。それももう破棄しちゃったんですか。
○井野政府参考人 桜を見る会に関しますこうした資料につきましては、一年未満の文書というふうに整理させていただいておりまして、ことしの資料につきましても、もう既に開催が終わりましたので破棄させていただいております。
○宮本委員 とんでもない話ですよ。これはちょっと、私、きょうは会計検査院を呼んでいないですけれども、会計検査院にもお願いしなきゃいけないような話じゃないですか。予算と全く違う支出を行って、その書類は、メディアに取り上げられたからかどうか知らないですけれども、恐らく、過去にさかのぼって全部破棄したことにしよう、そういうふうにしているとしか私はとても思えないですよ。 報道を見ますと、内閣府によると関係省庁が各界各層から推薦する以外に与党の推薦者もおり人数は与党絡みの方が多いというと。 内閣府は、こういうことなんですか、各界から関係省庁が推薦する以外に与党の推薦者もおり、人数は与党絡みの方が多い、これはメディアに対して内閣府が回答しているようなんですけれども、このとおりですか。
○井野政府参考人 報道等がどのようにそのようにされたのかにつきましては、承知しておりません。
○宮本委員 いや、報道がどうされたかじゃなくて、報道の中身が事実かを聞いているんですよ。与党の推薦者もおり、人数は与党絡みの方が多いというのは事実ですかと。
○井野政府参考人 招待者取りまとめの過程における詳細なプロセスにつきましては回答は控えさせていただきたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、招待者につきましては、開催要項に基づきまして、各省庁からの意見等を踏まえ、内閣官房及び内閣府において最終的に取りまとめているところでございます。
○宮本委員 では、各省庁から意見等の等の中には、この報道のとおり、与党の推薦者もいるということでよろしいわけですね。否定されないということですね。
○井野政府参考人 各省庁からの意見をもとに取りまとめさせていただいております。
○宮本委員 では、その各省庁が意見を出す際に、与党の意見も聞いているというのもあり得るということですね。
○井野政府参考人 各省庁がどのように意見を出しているのかにつきましては承知してございませんけれども、我々といたしましては、各省庁からの意見等を踏まえまして取りまとめを行っているところでございます。
○宮本委員 否定されないわけですよね。ですから、内閣官房からの推薦リストには、与党関係の方からの推薦のものがたくさんあるんじゃないですか。 先週、決算委員会でも取り上げさせていただきましたけれども、ネット番組の「虎ノ門ニュース」というのがあるそうですが、ことしは例年と異なり、ネット番組「虎ノ門ニュース」の出演者全員でというお招きだったため、虎ノ門ファミリーの皆さんとともに参加した、こういう参加の仕方になっているわけです。 私たち国会議員のところに来るのは、ぜひ夫婦同伴でということしか書いていないですよね。皆さんのところに来るのもそうだと思いますけれども、私のところに来るのもそうですよ。 こんな出演者全員でなんて、こういうやり方が一部の方にはやられているという話なんですね。私は、これは極めて不透明な基準でやられていると思いますよ。しかも、予算計上額は変えないまま、そして表向きの招待者数は一万人目安というのを決めておきながら、実際の招待状はどんどんどんどんふやしている、こういうやり方は改めるべきじゃないですか。
○井野政府参考人 桜を見る会を開催するに当たりましては、毎年、そのやり方、詳細を検討しているところでございます。来年度につきまして、適切に検討することになると思います。
○宮本委員 毎年検討して、来年度は適切にやるという、それだけですか。今のやり方が適切なんですか。 一万人目安といって毎年確認しておきながら、基準不透明なまま招待客をどんどんふやして、予算の三倍も支出する。誰がどう考えてもおかしいじゃないですか。是正すると言ってください。
○井野政府参考人 先ほど申し上げましたとおり、内閣官房及び内閣府におきまして最終的に取りまとめたところ、結果的に招待者及び参加者がふえたものでございます。 毎年度、適切に対応してまいりたいと思います。
○宮本委員 まるで今までの対応がよかったかのような、とんでもない姿勢ですよ。 私は、こういうやり方をしておいて、財政が大変だから消費税増税してくれというのは、絶対国民の理解は得られないです。それは強く申し上げておきたいと思います。 それでは、続きまして、消費税の問題と景気認識についてお伺いしたいと思いますが、先ほど来、昨日発表のありましたGDPの速報値をめぐっての議論が続いております。 議論を聞いておりますと、ファンダメンタルズはいいんだということをおっしゃいます。しかし、きのうのGDPの速報を見ましたら、家計消費もマイナス、設備投資もマイナス、輸出もマイナス。輸入は更にそれよりもマイナスになったから、これが押し上げ効果になったということですけれども、先ほどの麻生大臣の答弁では、この輸入のマイナスというのは、国内の生産の落ち込みの反映もあるんじゃないかというような答弁もされておりました。 そうすると、本当にいいところがほとんどないというのが今度のGDPの速報値じゃないかというふうに思いますが、大臣に確認したいと思いますけれども、ファンダメンタルズはよいというふうに一方でおっしゃるわけですけれども、そのファンダメンタルズのよさというのは、今度のGDP速報値、どこかにあらわれていますか。
○麻生国務大臣 基本的に経済というのは、もろもろのものから判断をされて、総合的なものが最終的に出てくるので、一つ一つの事象を全部取り上げて、これがいいから、ちょっとこれは悪いからというようなものではなくて、全体的なものでやっていくということになりますので、財政で見ましても経済で見ましても金融で見ましても、少なくとも今GDPは伸びておる、つい六、七年前まではマイナスだったんですからね、伸びていますよ、間違いなく。そして、物価等々につきましても、マイナス、デフレーションではない。そして給与は上がっておる。企業収益は史上空前。納められている税収も二十八兆円伸びた。GDPも、間違いなく人口が減っているにもかかわらず伸びた等々、これはファンダメンタルズがいいと言わざるを得ないんじゃないでしょうかね。
○宮本委員 ですから、その大臣の言うファンダメンタルズのよさというのは今度のGDP速報値にはどうあらわれているのかというのを聞いているわけですよ。 だって、消費はマイナスですよ、設備投資もマイナスですよ、輸出もマイナスですよ。輸入はもっと大きく下がったけれども、そこには国内の需要の落ち込みがあるだろうというのが、先ほど麻生大臣が、川内筆頭理事との間で議論された中でおっしゃっていたことですよね。 そうすると、今度のGDP速報には、そのファンダメンタルズのよさというのは一体全体どこにあらわれているのかなと思うんですよね。その点、今度のGDP速報値との関係で説明していただけるでしょうか。
○麻生国務大臣 今申し上げたような数字で、ファンダメンタルズのどこの部分で、どこが悪くなって、どこがよくなっているかという話を個別にお聞きになりたいということが御趣旨のようですけれども、少なくとも今、それで出た金はどこに行ったかといえば、個人の貯蓄にたまっているんでしょう。個人貯金はふえていますからね、一千八百六十兆円。ふえているんじゃないですか。企業収益もふえているんでしょう、間違いなく。内部留保がたまりにたまって何十兆円と。だから、そういうところにたまっておるというので、ファンダメンタルズはその中にも入っていますから。 だから、そういった意味では、どこがどうといって、そこが使われないところに問題がある。需要というものが喚起されてこない。金があっても、金を使おうという人がいないというところが問題なんだというように理解されたらいかがでしょうか。
○宮本委員 金があっても使わない、大企業は内部留保をためにためているというのは、ここでも何度も議論してまいりましたけれども、お金が回っていないわけですよね。そういう中で、消費は本当に低迷を続けているわけですよね。 家計最終消費支出、持家の帰属家賃を除いたものを見ますと、季節調整の実質で見ますと二百三十七兆ということです。これは、安倍政権がスタートした直後の二〇一三年一—三月が二百三十八兆ですから、安倍政権がスタートしたときよりも実際の家計消費支出は減っているというのが、きのうのGDPの速報値の中でも出ているわけですよね。 ですから、ファンダメンタルズはよい、よいということを言いますけれども、消費は低迷が続いている。とりわけ、私何度も議論させてもらいましたけれども、やはり二〇一四年に消費税を増税したことが実質の可処分所得を国民から奪っていった。その結果、消費の低迷が続いているということだと思いますけれども、違いますか。
○麻生国務大臣 前回の、消費税の三%の引上げのときに対して駆け込み需要というのがえらくたくさん出たというのは、宮本先生もよく言っておられましたよね。今回、駆け込み需要というのは今起きていますかね。(宮本委員「若干起きていますよ」と呼ぶ)今、もう五カ月前ですよ。あのときは、六カ月前からえらい騒ぎで起きていたじゃないですか。 今回は、例えば住宅需要なんというのは、いろいろな会社に聞いてみても、住宅の駆け込み需要はまずありません、そう答えておられているのが現実だと思いますので、私どもは、そういった意味では、少し前回とは違った形になってきているので、間違いなく、我々としては、前回の反省に基づいて、消費の抑制傾向が見られたとか、また駆け込み需要の反動が大きかったということを考えて、少なくとも今回はそういった配慮をいろいろさせていただいているんだと思っております。
○宮本委員 駆け込み需要は、それは大きくは出ていないですけれども、私も、日銀のさくらレポートをずっと見ましたら、やはり各地の聞き取りの中では、住宅については駆け込み需要の発生を見越して早目に着工を行っているだとか、その手の駆け込み需要が少し始まっているだとか、そういう報告が、さくらレポートを見ますと出てきていますよ。 今回、民間住宅、GDP速報でもプラスの一・一と出ていましたけれども、そこには、まだ全体ではないと思いますよ、大臣のおっしゃるとおり、まだ駆け込み需要は起きていないと答えている地域もありましたので。でも、実際は、一部では、駆け込み需要は住宅について始まっているわけですよね。それも入って、民間住宅のところはプラス一・一になっているということだと思うんですよね。 ですから、それも除けば、今の消費状況というのは私は本当に惨たんたる低迷状況だというふうに思いますよ。それは、やはり紛れもなく、消費税増税が国民の可処分所得を奪ったということですよ。この上に消費税増税をかぶせたら、これは本当に取り返しのつかない事態が日本経済に起きるということになると思いますので、絶対中止すべきだということを強く申し上げておきたいと思います。 その上で、もう一点、消費税にかかわってお伺いしたいことがあります。 軽減税率の導入で、収入や経費に軽減税率八%対象項目があれば、区分経理をしてそれぞれの税率による仕入れ税額の計算が必要となります。ですけれども、これへの対応というのは大変おくれている状況にあります。 四月十九日に大阪商工会議所が公表した緊急調査では、大体対応が済んでいると回答したのは一三%、たった一割強の企業しか対応を完了していない。増税までに完了できるかの問いに対して、完了できるは四割強だった。つまり、半分の企業が十月までに間に合わないということを言っているんですね。 こういう状況を国税庁は把握されていますか。
○並木政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の調査結果も含めまして、事業者の方々からのさまざまな声があるのは国税庁としても承知しておりますけれども、政府といたしましては、軽減税率制度の円滑な実施に向けて事業者の準備を促すため、周知、広報等にしっかり取り組むことが重要だと考えております。 このため、国税庁といたしましても、軽減税率の適用対象品目や軽減税率制度に対応した請求書の書き方等について、具体的な事例に基づいて解説したQアンドAの公表、関係省庁や事業者団体、関係民間団体とも連携した形で五万回を超える説明会等の開催、電話相談に対応するための消費税率軽減税率電話相談センターの設置などのさまざまな周知、広報等の取組を丁寧に行ってきているところでございます。 さらに、三十一年四月より、消費税率軽減税率電話相談センターについては、事業者の皆様にとってより利用しやすいものとなるよう、無料のフリーダイヤルを設けて対応を開始したところでございまして、説明会についても、今後、どの事業者でも参加できる説明会を全国で数多く開催することとするのに加えまして、事業者団体等における説明会においては、業種ごとの取引実態に即して丁寧に説明するなど、事業者の準備が具体的に進んでいくよう工夫して取り組んでいくこととしております。 引き続き、関係省庁等と連携しつつ、着実な制度周知、広報や丁寧な相談対応などに取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○宮本委員 同じ大阪商工会議所の調査では、約四割が現時点ではほとんど何もしていない、二割超が自社には関係ないと思っていたとお答えになっています。中身を見ていますと、当社は食料品等を扱っていないので軽減税率は関係ないと思っていた、あるいは、業者に会計システムの改修を依頼したが、業者が多忙で二カ月たっても連絡がない、こういった切実な回答も出ておりました。 飲食料品だとかを売っていなくても、例えばお客用にお茶だとかコーヒーを買っているところ、あるいは資料用に新聞を買っているところはみんな必要になるわけですよね、この区分経理が。 ですから、常識で考えれば、ほとんどの事業者は区分経理が必要だと思いますが、国税庁は課税業者のうちどの程度が区分経理をすることになるというふうに想定されていますか。
○坂井委員長 答弁は簡潔にお願いします、時間が過ぎておりますので。
○並木政府参考人 お答えいたします。 軽減税率制度の対象品目の売上げや仕入れがある課税事業者は、御指摘のとおり、これまでの記載事項に税率ごとの区分を追加した請求書等の発行や記帳などの経理を行う必要がございます。 御質問の区分経理が必要となる課税事業者数については、取引の実態や簡易課税の利用状況等にもよることから、確たることは申し上げられませんけれども、多くの事業者において対応が必要であると考えております。 こうしたことから、広く課税事業者の方を対象として、国税庁といたしましては、先ほど申し上げたような取組を着実に実施することで、事業者の準備が円滑に進むよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
○宮本委員 多くの事業者が、やらなきゃいけないにもかかわらず、やれていないのが今の現状なわけですよね。私、実態調査をちゃんと国税庁としてやるべきだと思いますよ。 こういう面からいっても、とても十月からの消費税増税などやりようがないということを申し上げまして、時間になりましたので、質問を終わります。 ありがとうございました。
○坂井委員長 次に、串田誠一君。
○串田委員 日本維新の会の串田でございます。 昨日、上原浩治選手が引退表明をされました。左膝の手術の後、百三十キロしか出せなくなったということを非常に残念に思っているんですが、ことしになって、大変有名な選手が次々と引退をされておりまして、イチロー選手、あるいは、相撲界では稀勢の里、レスリング界では吉田沙保里選手なども引退をされております。 麻生大臣も、スポーツ選手として大変大選手でありまして、二十二歳のときに、全日本選手権で当時の日本新記録で優勝されたということでもありますし、第二回のメキシコ射撃大会でも優勝され、モントリオールのオリンピックにも出られたということなんですが、私も小中高と体操をやっておりまして、今では何もできませんが、麻生大臣のような大選手ではないんですけれども。 クレー射撃におきまして、麻生大臣が第一線を退こうと思った動機といいますか、御自身が自覚して、これは第一線から退こうと思った、そういったところのお気持ちをお聞かせいただければと思います。
○麻生国務大臣 意外と年齢を食ってもできるスポーツで、水泳とか体操とかいうものほど、年齢が結構高くてもやれるスポーツではあるんですが、あの当時、もう既に三十六でしたかね。その前の二回のオリンピック、ミュンヘン・オリンピック、その前のメキシコ・オリンピック、いずれも代表選手で決まったんですけれども、そのときにはちょっと協会の事件やら何やらありまして、出場辞退というのを二回やりましたので、ちょっともう選手としてはと思ったんですけれども、三回目の全日本で、また全日本選手権をとったものですから選手に選ばれましたので、これが最後かと思って、昭和五十六年に出させていただいたんですけれども。 基本的に、体力、やる気、身体のいろんな障害、皆それぞれ、年食ってくれば、パーツは一つや二つはおかしくなってきますので、私も例外じゃなかったと思います。いろんな形でそれを補ってやれないことはないなと思ったんですけれども、あのときは、青年会議所の会頭という問題が一個転がっていましたので。どうしても、もう一回やらなきゃいかぬなという、負けましたものですから。ちょっと世界選手権等々悪くなかったので、オリンピックもと思っていた割には悪かったものですから、もう一回やろうかなという気が体力的にはなかったわけではないと思っていますけれども、ちょっと、その後、青年会議所の会頭やら何やらということが来たものですから、そちらの方とこれと両立はちょっと幾ら何でも難しいと思って、クレー射撃の方をやめて、とらせていただいた。 今考えてみれば、そういう整理ができるんですかね。何となくそんな感じがします。ただ、考えてみれば、モスクワ・オリンピックはありませんでしたから、そういった意味では、選択としては正しかったのかなと思わないでもありませんけれども。
○串田委員 ありがとうございます。 第一線の選手は、本当にちょっとした御自身の感覚で第一線を退かれるんだろうなと思うんですが、そういったような自覚が第一線の選手にはあるんだと思うんです。 きょうは、ちょっと高齢者の自動車事故に関しての質問をさせていただく中で、そういう本来のスポーツ、レスリングとかクレー射撃だとか相撲だとか、本当に第一線で戦っているというのは自覚があるんだと思うんですけれども、自動車の運転というのも、これはモータースポーツと言われているぐらいに、条件反射とか視野だとかそういったようなことに対して衰えというものが当然発生するわけで、自動車運転も本来は自覚して引退をしなければいけないのかなとも思いつつ、ただ、逆に言えば、高齢者になればなるほど、御家族が、まだまだお父さん若いよ、お母さん若いよ、全然昔と変わっていないよと、そんなふうに言われていながら、お父さん、運転やめようよと言うのも、なかなか言いにくい家族もいるだろうし、自分自身が若い気持ちで、運転をするに当たっては何ら支障がないというふうに思っているというようなことで、自主返納がなかなか進まない、そういうことで、かなり、何回も大きな事故が報告をされているというような、そんなこともあると思うんです。 そこで、免許の更新に関して、何歳以上でどんな検査を行っているのかをお聞きしたいと思います。
○楠政府参考人 お答え申し上げます。 運転免許証の更新をされる方で、運転免許証の更新期間満了日における年齢が七十歳以上の方については、年齢に伴う身体機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすことを理解いただくために、高齢者講習を受講していただいております。 また、七十五歳以上の方につきましては、それに加えまして認知機能の検査を受けていただいている、そういうことになっております。
○串田委員 自主返納というのが一番理想的なんでしょうけれども、なかなかそれが進まない中においては、御自身が適正に運転をしていていいという、七十歳以上ではそういう講習があるということなんですが、自分自身が、例えば、信号をちゃんと守るとか、一時停止だとか、あるいはいろいろなところで曲がったりとかということができるというだけではなくて、例えば、前の車が物を落とす、あるいは信号無視をして進入してくる、突然飛び出てくるというようなことで、自分自身がちゃんと適正な運転をしていても、突発的なことに関しての条件反射や、そんなようなこともあるわけですね。 そういったようなことを、恐らく、七十歳の講習試験には行われていないんじゃないかな、認知試験においてもそういう条件反射的な試験は行われていないんじゃないかなという意味で、人がとまれないのであれば機械がとめるしかないんじゃないかということで、自動停止装置つきの車両というものに、ある一定の年齢になったときには限定する免許。例えば今、オートマ免許というのがあるわけです。これは、自動車教習所でオートマ限定車を運転する練習をした者はオートマ限定の車両しか運転できないという条件が免許についている。それと同じように、ある一定の高齢者になったときには自動停止装置つきの車両に限定していくというようなことがいいのではないかと、昨年から内閣でも、ことしになっても法務委員会で、私、主張させていただいているんですけれども。 こういうような、この前の池袋の四月十九日の事故におきましても、非常に大きな事故が起きる前に自転車をはね飛ばしている動画が映っておりました。事故のかなり前のところで自転車をはね飛ばして、更に進んで交差点へと向かっていってしまったんですね。こういったようなときに、車両にかなり損傷が発生しているはずですから、自動停止装置つきの車両に乗っていれば、あの時点でとまっていただろうというふうに思っているんですけれども、高齢者の事故に関して、自動停止装置つきの車両であったかどうかという調査は行われているんでしょうか。
○楠政府参考人 お答え申し上げます。 一般的に、交通事故が発生した場合において、事故原因究明のために必要がある場合には、取調べや車両の実況見分などを通じまして、今御指摘ありました衝突被害軽減ブレーキの有無や作動状況などについても捜査を行っていると承知しております。
○串田委員 その調査の中で、高齢者と自動停止装置つきの車両との関連というか、その事故に関して、そういったような装置がついていたかどうかという確認の調査というのが行われて、結果が出ているという理解でよろしいですか。
○楠政府参考人 お答え申し上げます。 今申し上げましたように、警察が行います捜査と申しますのは、交通事故が発生した場合において、例えば自動車運転過失致死傷罪に当たるかどうかといった観点から捜査を行っているというものでございまして、あくまでもその捜査に必要な限りにおいて調査などを行っているということでございまして、全件そういった調査を行っているというわけでもございませんし、また、そういったことについて統計をとっているということでもないのが現状でございます。
○串田委員 ぜひ調査をしていただければいいのかなと思うんですけれども。 ああいう状況を見れば、恐らく停止装置つきの車両、ついていないんじゃないかなと思うんですけれども、現在の車両の販売の中で、自動停止装置つきの車両が販売されている率というのを説明いただきたいと思います。
○島政府参考人 お答え申し上げます。 衝突被害軽減ブレーキの新車の乗用車の搭載率でございますけれども、二〇一五年の時点では四五・四%でございましたが、その後の二〇一七年、最新の数字でございますが、七七・八%ということで、上昇しているということでございます。
○串田委員 二〇一七年でも七七で、一五年が四十何%ですから、三〇%上がっていて、今、一八年、一九年となっているので、テレビのCMなどを見ても、かなりの率で、もっともっと、新車については自動停止装置つきの車両が売られているのかなと思っています。 ですから、免許の更新時にオートマ限定というようなことでも、オートマが非常によく売れているわけですが、自動停止装置つきの車両に限定するということが極めて高いハードルで、高齢者が免許更新をするときにそのような車両に限定するというのは非常に大変な支出が伴うということであればともかくとして、現在、大変な割合で新車が自動停止装置つきの車両になっているということであれば、更新時において、高齢者は自動停止装置つきの車両に限定するというようなことにしたとしても、そんなに無理なことではないし、それによって重大な被害が発生せず、さらには加害者にもならないで済むというような、どちらにとっても本当に悲しいことであるわけでございますから、そういったようなことについて、限定していくというようなことも私としてはいいのではないかなと思うんですが、大臣、その点について、今、どんなような感想でございましょうか。 〔委員長退席、武部委員長代理着席〕
○麻生国務大臣 今、御存じのように、交通事故というのは減少しているんですよね。かつて、年間約一万人だったと思うんですが、今、三千切ったな、警察、知らないか。三千人切っただろう。今、切っているんですよ。だから、そういった意味では、交通事故そのものの数はかなり減ってきたと思うんですが、逆に、言われましたように、高齢者の交通事故というものの問題は、その比率は逆にふえてきておるというのが現状なんだと思っておりますので、この対策は極めて喫緊の課題なので。 これは今、安全の、いわゆる5Gなんという技術の進歩に伴って、自動車に基本的な機械を積んでいなくても、5Gというような技術を使いますと、センサーだけあれば自動的に反応するということがもう物理的にできますので、そういったようなものが今、車として市販されていく形になっていくであろうと思いますし、そういったもので、私どもとしては、これはいろいろな意味で事故を削減するためのサポートが可能だと思いますので、ぜひ、そういったものに関しましては、これは主に経産省やらが気合いを入れてやっているというように理解をしておりますけれども。 いずれにしても、高齢者の安全運転というものに関します考え方等々、更に教育をしていくと同時に、これは、なくすといっても、地方に行かれたら、高齢者の運転をなくして地方の経済は、生活できるかという実態はこの辺にいたんじゃわかりませんものね。だから、地方に行くと初めて意味がわかりますので、いろんなことを研究した上で、こういったものは更に進めていく、普及させていくということを、できるところからやっていってもおかしくないんじゃないかなというのが率直な実感です。
○串田委員 ありがとうございます。 免許の更新の条件として限定車両にするという案も私は提案させていただいているんですが、一方で、車両の安全基準として自動停止装置つきになるんだというようなことも耳にしているんですが、今、そこら辺の進捗状況を教えていただきたいと思います。
○島政府参考人 お答え申し上げます。 衝突被害軽減ブレーキ、これは事故の防止でございますとか被害の軽減に大きな効果があるものと認識しておりまして、二〇二〇年までに新車の乗用車の搭載率を九割以上とする政府目標を掲げてございまして、その普及啓発に取り組んでいるところでございます。 委員御指摘の性能などの安全基準に関しましては、衝突被害軽減ブレーキの国際基準を策定します国連の自動車基準調和世界フォーラム、これはWP29と呼んでございますが、その傘下の専門家会議の議長を日本が務めてございまして、これまで議論をリードしてきたところ、本年の一月、国際基準案が合意されてございます。その後、この国際基準案につきましては、本年の六月でございますが、国連のWP29の本会議において審議を受けまして、採択されれば、来年の二〇二〇年一月ごろに発効する見込みでございます。 私どもとしましても、本基準案の発効を受けまして、国内での技術的な対応状況等も把握しながら、搭載義務化に向けた検討を早急に進めてまいりたいと思っております。 その時期につきましては、今後、学識経験者等の有識者から構成されます検討会における議論を踏まえて決定してまいりたいと思っている所存でございます。
○串田委員 安全基準に標準化して、販売する車両はみんなそれが義務づけられるというのが一番いいんだと思うんですが、一方で、中古もあるわけですし、今まで家で乗っている車をそのまままた高齢者が乗っているということもあるので、そういった新車に関しての販売規制というのも大事だと思うんですが、高齢者に関して、今言ったような自動停止装置つきの車両に限定して運転を認めるというような改正をするということ自体、そんなに大変なことなのか、どこが問題なのか、改正するとしたらどういったところを改正すれば済むのか、あるいは、抜本的に改正しなきゃいけないからそれは非常に難しいのか、そこら辺もちょっとわからないので、説明をいただきたいと思います。
○楠政府参考人 お答え申し上げます。 お答えの前に、先ほどの大臣からお話がありました死亡事故ですけれども、平成三十年中は三千四百四十九件で、死者数は三千五百三十二人となっております。 委員お尋ねの件でございますけれども、平成二十九年七月の政府の交通対策本部決定におきまして、衝突被害軽減ブレーキ等を搭載している安全運転サポート車の限定免許の導入といった運転免許制度のさらなる見直しについて検討することとされており、この決定を受けて、現在、有識者の検討会を開催し、実車試験や限定免許導入の可否について検討を進めておるところでございます。 これまでの調査研究では、どういう高齢運転者を対象に限定免許を付すことが適切であるのか更に検討する必要があるというふうにされておりまして、警察庁におきましては、これまでの検討も踏まえまして、今年度におきましても、有識者会議を開催し、引き続き検討を進めることとしております。
○串田委員 かなり、前と比べますと死亡事故も少なくなったということで、これは、シートベルトの着用義務だとかエアバッグなどの装着もそうだと思うんですが、ぜひとも、高齢者として、条件反射的な部分も含めて、かなり若いころと違った部分があるわけですから、それを補う意味で、車内でのシートベルトだとかエアバッグというのは乗っている人に対しての安全性なんですが、外部に対しての安全性を考えれば、自動停止装置つきの車両をどんどんどんどん推進していく、高齢者に関しては、それに対する限定免許にしていくというようなことを政府としても早急に進めていただきたいんです。 一方で、買いやすい、高齢者が車をそういう自動停止装置つきの車両にするに当たっては、やはり何らかの、政府が補助的なサポートをしていってもいいのではないかなと思うので、この部分についての質問の最後として、大臣に、補助とか何かそんなようなお考えがないかどうかお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 これはもう今、補助に関係なく、現実問題として、電気で動きますものですからね、あれは自動車じゃなくて、もう電気製品になりつつあるわけですから。そういった意味では、部品の数の絶対量も大幅に減りますし、自動車としては極めて簡単につくれるし、エンジンがありませんので。そういった意味では、小さな形で、足のハンドル、いわゆるハンドルを、手でやるんです、足で踏んだりすると高齢者は間違えるというので、オートバイと同じで、手でしているという車が今もう既に走り始めております。 そういった形でいろんなものができつつあるんですけれども、まだ試作車の段階ですし、回りを、いわゆるゴムというか、プラスチックというものがよくなったものですから、当たっても、今のような、いわゆる回りのあれが鉄板とか、また、エンプラというのは、エンジニアリングプラスチックと称するものとかいうものではなくて、もっとやわらかいもので回りを囲んだ、小さな一人乗り用の、高齢者の買い出し用とかいったようなものを含めて、いろんな試作品が今でき上がりつつあるというのが、あちらこちらから入ってきている情報なので、そういったものがもう少し整理されますと、経産省の方でもそういったものをもうちょっと統一的なものにしてやっていくと、どっと安くなる、そういったところかなと思って、まだそこら辺までいっているかなという、もうちょっとというところだと思っておりますが。 〔武部委員長代理退席、委員長着席〕
○串田委員 買いかえ需要も出てくるわけですし、そういったようなことに対しての補助であればきっと、安全を最優先するという意味で、国民の理解も非常に得られるのではないかと思いますので、ぜひともそういう買いかえ需要を、高齢者が安全な車両へと切りかえられるような形で政府も進めていただきたいと思っています。 次の質問なんですが、これは全く、またがらっと変わって、共同養育支援についてお聞きをしたいと思っているんです。 男女共同参画社会基本法というのが一九九九年に成立をいたしました。これには、男女が子を養育をするというふうに書かれております。一九九四年には子どもの権利条約が成立しまして、そこの十八条ですか、父母が共同して子供を養育をするということになっているんですが、前回、一人親家庭についての質問をさせていただきました。これに対して国が相当程度の予算を支出しているということなんですけれども、本来、原則は、共同で養育をするということを政府としては推進していかなければならないのではないかと思っているんです。 この共同養育に関しての政府の対策、方策、どんなような形での予算を支出しているのか、そんなようなところを御説明いただきたいと思います。
○渡邉政府参考人 内閣府男女共同参画局でございます。 私、男女共同参画社会基本法を所管し、また政府全体の男女共同参画施策の取りまとめを行う立場から、答えられるところを答えさせていただきます。 先生御指摘のとおり、男女共同参画の基本法第六条におきまして、家族を構成する男女が子の養育を含む家庭生活における活動とその他の活動を両立が図られるようにすることが重要であるというような基本理念を規定してございます。 この理念に沿った方策として、平成二十七年に閣議決定いたしました第四次男女共同参画基本計画におきましては、ワーク・ライフ・バランスの実現のための長時間労働の削減、男性の子育てへの参画促進、育児休業、休暇の取得促進などの取組を掲げて今進めているところでございます。
○串田委員 その男女共同参画社会基本法の六条に「家族」と書かれておりまして、この家族に事実婚が入るのかという質問を法務委員会でさせていただいて、答えられないということでしたよね。決まっていなかったということなので、その後、どうですか。 私自身としては、これはILO百五十六号、女性の社会進出というものを受けて男女共同参画社会基本法というのはでき上がっているんだと思うんです。女性の社会進出を考えるならば、親子であればそれは男の人も女の人も双方が子供を養育をするというのは当たり前のことでありまして、男女共同社会という以上は、それが法律婚であろうと事実婚であろうと、結婚した後であろうと離婚した後であろうと、親子であれば子供を養育をするという点では変わらないと思うのですが、男女共同参画の部署としては、今でも事実婚が入るのかどうかというのはお答えできないんでしょうか、質問したいと思います。
○渡邉政府参考人 お答えいたします。 法務委員会などで先生からたびたび御質問をいただきまして、明確な答えがなかなかできていないということで先生には御迷惑をおかけしたと思っております。 ただ、毎回申し上げておりますとおり、男女共同参画基本法の第六条は、あくまでも、男女が共同して家庭生活における活動と、その他の仕事ですとか地域活動といった家庭生活以外の活動を両立させていこう、そういう基本理念を規定したものでございます。したがいまして、基本法という性格からいたしましても、子の養育に関して事実婚を含むか含まないか、そういった権利義務関係をここで規定をするというものではございませんので、必要があれば個別法で手当てされるべきものではないかというふうに考えてございます。
○串田委員 今、私に対する迷惑とかというお話でしたが、私じゃないんですよね。共同で養育をすることができなくなっている、今、日本の制度、これによって大変な不幸になっている人たちがたくさんいるんですよ。それはずっと法務委員会で単独親権について説明をさせていただいているんですが、ことしの三月二十九日に、安倍総理の答弁を受けて、今、法務大臣も、二十四カ国の調査を開始して、共同親権を導入するかどうかというのが始まった。 これは、共同で養育をするという基本理念が、条約が締結をされ、男女共同参画というのもILO百五十六号で、女性が社会進出をするんだったら子供の養育も当然、親子である以上は父母双方が行わなければならないだろうという基本を当然に遵守していかなければいけないのを、二十五年間放置しているんです。 だから、迷惑をしているのは私じゃなくて、そうやって、子供にも会えない、面会もできない、養育もできない、そういう親の方々への思いやりというものを政府が持っていただかなければならないんだと思いますが、それに対して政府もいよいよ二十四カ国への調査を開始してその可否を検討していただけたわけですが、一九九四年の子どもの権利条約が締結されてから、子供の養育に関して何らかの、政府がこの条約を受けて政策を開始したという事実はあるんでしょうか。
○藤原政府参考人 お答え申し上げます。 母子家庭を含む一人親家庭に対しましては、すくすくサポート・プロジェクト、これは平成二十七年十二月に子どもの貧困対策会議で決定をしたものでございますが、こちらのプロジェクトによりまして、親の就業支援を基本としつつ子育てや生活支援を始め総合的な支援を行っているところでございまして、その中で、養育費の確保といたしまして、養育費相談支援センターや弁護士による養育費相談等を実施しているところでございます。 子どもの権利条約を批准をしてそれをきっかけにさまざまな施策を行ってきたというよりは、こういった施策については、児童の権利に関する条約の第十八条に児童の養育及び発達について父母が共同の責任を有するという原則が規定をされているわけでございますが、こういった権利条約の規定にも資する施策であるというふうに考えております。 また、このほか、御承知のとおり、前回も御答弁申し上げたかと思いますけれども、母子家庭対策といたしましては、子育て・生活支援といたしまして一人親家庭へのヘルパー派遣ですとか、ハローワークとの連携による就業支援といったこと、あるいは経済的な支援ということで児童扶養手当の支給や各種の貸付金の実施といったことについて、総合的に支援を行っているという状況でございます。
○串田委員 時間になりましたが、一人親家庭、父子家庭や母子家庭というのは、国が単独親権にして一人親にしてしまっているんだ、一九九四年の子どもの権利条約の共同で養育をするということを全く無視して国が単独親権にしているんだということを指摘して、きょうの質問を終わります。 ありがとうございました。
○坂井委員長 次に、青山雅幸君。
○青山(雅)委員 無所属の青山雅幸でございます。 本日もまことに貴重な時間をいただきまして、同僚委員の皆様に心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。 早速ですけれども、きょうは消費税率上げ、景気動向と絡みまして本日も盛んな議論がなされておりますけれども、私、この消費税率上げというのは財政均衡に当然ながら大変深くかかわるものと考えております。そこで、財政均衡のことについてまずお伺いしていくわけですけれども、主要各国、日本と肩を並べるような経済あるいは先進国において、どういう財政規律のルールが定められているかについて確認をさせていただきたいと思います。 まず、EUの財政均衡についての基本的なルールについてお尋ねをします。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 EUにおいては、まず、各国に対して、財政収支を均衡する、又は構造的財政収支の赤字のGDP比をマイナス〇・五%以下とするというフロー目標を、各国の憲法その他拘束力があり永続的な性格を有する法において規定すること等を求めていると承知しております。その上で、この目標を遵守するため、各国は予防的措置と是正的措置を実施することとされております。 予防的措置においては、各国はEUから財政健全化計画の評価を受けるとともに、目標から重大な逸脱があると評価された場合にはEUより勧告等が実施されるものと承知しております。 さらに、各国の財政状況が悪化し、財政収支の赤字のGDP比がマイナス三%以上である、又は債務残高対GDP比が六〇%超であるにもかかわらず一定ペースでの財政健全化が見込まれていない場合などには、今度は是正的措置として、EUから各国に対し財政状況を改善する措置を求める勧告や、各国がその求めや警告に応じない場合は制裁金の支払いを命じるなどの措置を実施する場合があると承知しております。
○青山(雅)委員 ありがとうございます。 今のお話ですと、数値的に明確に、財政赤字は対GDP比三%、それから政府債務残高は六〇%以内ということが定められている、こういうことでございます。しかも、これが予算等において実現していない場合には勧告、是正措置、さらには大変厳しいものとして制裁金まで科せられている。制裁金が科せられた例はどうもないようですけれども、大変厳しいルールがあるということがわかります。 そこでお尋ねするんですが、昨年、二〇一八年、たびたびイタリアの財政問題がこのEUのルールに絡めて報道されておりました。これはどういったものであったのか、簡単に御説明をお願いいたします。
○阪田政府参考人 イタリアとEUとの調整の経緯でございます。 イタリアは、債務残高対GDP比が約一三〇%と、EUの基準とされる六〇%を超えている中、昨年十月にイタリア政府が提出した予算案は、歳出を増大させ、二〇一九年度の構造的財政収支対GDP比をマイナス一・七%に悪化させるなど、財政悪化を招くものでございました。 このため、EUは十一月に、是正的措置における過剰財政赤字手続、EDPをとることが適当との報告書を提出しました。これを受け、イタリア政府は十二月に予算案を提出し直し、低所得者層向けのベーシックインカム導入時期の延期などの見直しを行いました。 結果として、二〇一九年度の構造的財政収支対GDP比はマイナス一・三%まで引き下がり、EUも、中長期的には財政健全化が見込まれるとして、是正的措置における過剰財政赤字手続を発動しないこととしたものと承知しております。
○青山(雅)委員 今のお答えによりますと、ルールどおりのことが行われ、しかも、予算を組み替える、出し直すという大変厳しいことをおやりになっている。 イタリアの財政について若干調べてみますと、二〇〇九年、財政赤字が対GDP比マイナスの五・三%だったものが、二〇一八年には一・六まで改善してきていた。ところが、これをわずか〇・一、一・七%に悪化させるという予算を組みそうになったということだけでもう是正措置がされるという、大変厳しい運営がなされています。 一方、これは皆さん御承知のとおりだと思いますけれども、日本の場合は、GDP五百五十兆として予算赤字三十四兆、単純計算ですとマイナス六%なんですけれども、財務省の資料によれば、これは多分計算の、基礎的財政収支であるとかなんとかということで違うんでしょうけれども、社会保障基金を入れた分でマイナス四・二%と、イタリアの二倍以上なわけですね。ドイツなどは、本当に経済好調と伝えられるとおりで、プラスの一・五%。 さらに、先ほど、問題となる政府債務残高、イタリアは現在一二九%まで減ってきているようですけれども、日本は御承知のとおり二三六%。これはふえる一方なわけです。ちなみに、アメリカが一〇八%、ドイツは五九・八%にすぎません。 もう一つ、巨大経済圏であるアメリカについてお伺いします。 アメリカの財政均衡に関する基本的なルールあるいは法制度、どうなっておりますでしょうか。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 米国においては、財政運営に当たり、社会保障などの義務的経費の支出を新たに求める場合や減税を行う場合に、それに見合った財源を必要とするペイ・アズ・ユー・ゴー原則というのが一つございます。さらに、国防などの裁量的経費に上限を設けるキャップ制という制度もございます。そして、連邦政府の負うことができる債務の上限を法定化する法定債務上限、こういったルールが定められているものと承知しております。
○青山(雅)委員 今御説明にあったうち、国債残高の上限を定める法制度、これによって、一時、オバマ政権、上院と下院でねじれていたころに、毎年のように財政の崖ということが話題になったと私の方では記憶しているんですけれども、ここの国債の残高の制限の法制度について、そして、オバマ政権時代に予算削減法というものが成立していると思いますけれども、この二つについて御説明をお願いいたします。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、最後に御指摘ございました予算削減法の方からでございますが、これは、二〇一一年予算管理法という名前の法律でございます。内容としては、国防などの裁量的経費に上限を設けるキャップ制を定めたものでございます。そして、この法律は現在も生きている現行法でございますけれども、これまで別の法律によってその上限を引き上げられてきているという状況にございます。 その次に、最初に御指摘をいただいた国債残高制限法でございますが、これは一九一七年第二自由公債法という名前の法律でございまして、内容としては、連邦政府の負うことができる債務の上限を法定化するものでございます。この法律も、現在も有効な現行法でございますが、これまで別の法律によってその上限が引き上げられたり、一定期限まで不適用とされたり、そういったことがされてきているものと承知してございます。
○青山(雅)委員 ありがとうございます。 アメリカの財政規律に関する法律は、定められたものが今言われたとおり別の法律で変えられたりとか、非常に複雑でわかりにくいんですけれども、それにしても、一九一七年に定められた国債残高上限制度、これがずっと生きている。たしか去年でしたか、ハリケーンが来たときにも、これでいっぱいいっぱいになってしまった。トランプさんが、たしかハンバーガーか何かを職員に差し入れていた、そういうシーンが報道されたのを記憶しておりますけれども、そういう厳しい、ぎりぎりの運営をきちんとやっておられる。 それからもう一つの、予算管理法ですか、正式名称は。予算管理法の方は、これもまた別の法律で変えられたということではありますけれども、当初は十年で二・一兆ドル、それから国防費によって八千五百億ドルの削減を見込んでいた、大変厳しいものです。十年で二・一兆ドルですから、二百三十兆円。一年にして二十三兆円もの財政の削減を図ろうとしたわけですね。 しかも、私、非常に重要だと思うのは、この財政削減については、超党派のスーパーコミッティー、共和党そして民主党から三名ずつだと思いますけれども、これで合意が得られなきゃ、トリガー条項、これはシクストレーションというらしいですけれども、これでもって連邦予算が一律一〇%カットされる、こういう仕組みだったと思いますけれども、そういったことでよろしいでしょうか。
○阪田政府参考人 超党派の合意が必要なところ等を含め、そのとおりかと思います。
○青山(雅)委員 要は、アメリカにおいては、与党野党を問わず、財政規律についてきちんとした関心が持たれている、これは非常に重要なことだと思っております。 一方で、我が国の財政規律に関する基本的ルール、これはどうなっておりますでしょうか。
○阪田政府参考人 我が国の財政の基本ルールのお尋ねでございます。委員の御質問にお答えします。 財政法第四条第一項においては、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。」とされております。そして、ただし書きにおいて、公共事業費等の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、建設公債を発行することなどができるとされております。 一方、現下の厳しい財政状況のもとでは、建設公債のほかにも公債を発行しなければ財政を運営することが困難であることから、特例法において特例公債を発行できることとしております。 以上です。
○青山(雅)委員 今は当然のように発行されている、本年度予算においても三十兆円を超える国債が発行されているわけですけれども、本来は例外であるべき特例公債、これはいつから始まって、どのくらいの間続いているのか、これについてお答えください。
○阪田政府参考人 お答え申し上げます。 特例公債、いわゆる赤字国債が発行されたのは、まずは昭和四十年度でございます。それから、飛びまして、昭和五十年度から平成元年度までの期間が連続して発行されており、それからまた少し飛びまして、平成七年度以降、これはもう現在まで続く期間が発行されているということでございます。
○青山(雅)委員 昔は本当に例外だったわけですね。それがもう最近は当たり前になっている。私は、これは本当にゆゆしきことだと思っております。 納税者が政府を管理するといいますか、結局、納税者は自分が払ったお金でまた政府からのサービスを受ける。それが均衡に達していなければ困るのは納税者であって、そこに関する意識が私は日本において非常に薄いのではないかと危惧しております。 また、実際に、これを規律を定めるものも、先ほどからの答弁をお聞きになればおわかりのとおり、EUやアメリカに比べて極めてルーズで、ないに等しい。つまり、数値目標あるいは数値による制限というのが全くないわけですね。EUやアメリカでは、具体的数値に達しないとペナルティーであるとか予算の強制削減ということまで行われている。そうやってようやく財政規律を守っているわけです。 私は、財政規律を軽視すると、長い目で見ると国民に大変な影響を及ぼすと思っております。現に、最近、MMTなどの怪しげな理論ができ、しかも、そのMMTの提唱者の一人が、日本が見本だとまで言われている。私は、これは褒められているのではなく、日本が悪い見本になっているんじゃないかと思っております。あるいは、最近、政治的に消費税撤廃、ばらまき政策を訴えるような主張も見られるようになってきております。 結局のところ、先ほど黒田総裁等も否定されておられましたけれども、今の日本のやり方がMMTと見まごうばかりであるということは、これは疑いようもない事実だと思います。 そこで、我が国も、財政規律維持のためには何らかの具体的な数値を掲げた法制度が必要じゃないかと思っておるんですけれども、麻生大臣の御見解をお伺いいたします。
○麻生国務大臣 今、青山先生御指摘になりましたように、EUとかアメリカでは、これは財政に関するさまざまなルールというものが法定化されているというのはもう御存じのとおりで、そのとおりになかなかなっていないという点も含めまして、存在しているのは事実であります。 財政健全化に向けた取組というのは各国でいろいろ懸命に努力をしておられるので、これは、法定化するかどうかというよりも、まずは歳出歳入の面において具体的な方策を取り込んだ実現可能な計画というのを策定して、政府として責任を持ってそれを着実に取り組んでいくということが重要なんだと考えております。 したがいまして、安倍政権におきましても、プライマリーバランスの黒字化の実現というものに向けて、財政健全化計画、三年計画というのを立てまして、過去最高水準の名目GDPというものを背景にして、国、地方と合わせて税収をこの七年間で二十八兆円増額させたという実績があります。また、歳出改革の取組を継続して、新しく発行する新規国債発行額というものは平成二十四年度当初に比較しても約十二兆円減少させております。そのほか、国、地方のプライマリーバランスは平成二十四年度と比較をして約十五兆円改善をいたしております。二〇二五年度、プライマリーバランスの赤字半減目標というのも、これも達成することができましたなどなど、財政健全化には一定の成果というものを上げてきていると考えております。 引き続いて、今、新経済・財政再生計画に沿って経済再生を図り、そして歳出と歳入の両面の改革というのを続けて、今目標としております二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化実現というものでやりたいということで、債務残高対GDP比の安定的な引下げというのを今後とも目指していかねばならぬと考えております。
○青山(雅)委員 おっしゃるとおりで、経済の状況もありますので、硬直的にできないことは確かだと思います。 ただし、小泉政権のときのことを考えると、シーリングをきちんとして、必ず財政を均衡に持っていこうという強い意思が感じられ、実際にそのとおりになって、あともう少しというところまで行ったわけですね、あのときに。やはりそれは政権の中枢の方がどこまで強い意思を持っておられるかということになろうかと思いますので、ぜひ、麻生大臣、そのところをきちんとやっていただきたいと思います。 なぜ言うかというと、先ほどのアメリカで触れたペイ・アズ・ユー・ゴー、新しい政策をつくるときには必ず財源を一緒につくる。それは増税によるのか、あるいは歳出削減であるのか、国債に頼るというような安易なことはやっちゃならない、これは当たり前の話だと思うんですね。 今回、日本では、子育て支援、大変立派な政策だと思います。これは日本の将来を考えると欠かせない政策。これに消費税増税を財源とするということが決まっているわけですから、多少の景気動向にかかわらずきちんと消費税上げして、こういう財政を賄う、決められたものを財源を確保するというのは大事だと思いますが、その点について、大臣の御所感をお願いいたします。
○麻生国務大臣 御存じのように、少子化とか高齢化とかいろいろな社会的な現象というものを背景にして、社会保障給付費というものが急激に増加しているという昨今の傾向の中で、これはいわゆる勤労所得の人口比率が減るわけですから、そういった意味では、社会保障をやっていくのに勤労所得だけに税が偏るというのは極めてゆがんだ形になりますので、全世代型の社会保障制度というものの構築に向けて、いわゆる少子化対策を含めまして、社会保障の充実とそれをやれる安定財源の確保というものをどうやってやるか、これはどうしても必要なものなんだと思ってこの消費税というのを導入させていただくことに決めております。 したがって、これまでも申し上げてきましたが、消費税の税率につきましては、これは今いろいろ言われておりますけれども、リーマン・ブラザーズのあのショック、ああいったことでもない限り、ことしの十月に一〇%に引き上げる予定にいたしておりますが、政府としては、この消費税率引上げに向けて、これは経済の運営をきちんとやっていかないと消費税を上げられるような状況になりにくいということになろうかと思いますので、経済運営にまずは懸命に努力をしていかねばならぬところだと思っております。
○青山(雅)委員 アメリカでよく見られるように、本当にぎりぎりの戦いといいますか、政治的な調整が行われ予算がクリアされていく。日本も両方のお考えがあり、それぞれもっともだとは思うんですけれども、やはり財政規律を重視するという観点、これは大変大事だと思っております。また、それを言うところが少ないかなというふうにマスコミの報道などでは思っておりますので、そこら辺、きちんとよろしくお願いしたいと思っております。 引き続きまして、では、なぜ財政規律が必要であるかということ、これについて関連した質問をさせていただきたいと思っております。 委員の皆さんにお配りしたドル・円の長期推移、これは簡単に説明しますと、御承知のとおり、一ドル三百六十円の固定相場制だったのが、ニクソン大統領が金との兌換を停止したドルショック、それが七一年です。七一年の後に、七三年二月に円がペッグ制から外れて完全な変動相場制に移行する。日本の経済発展、国力の増強とともに円高が進んでいったところ、プラザ合意で協調的ドル安政策、これで更に円高が加速していった。さらに二〇一一年には一ドル七十五円という最高値があり、そのときギリシャ発のEU金融危機というのもあったわけですけれども、これが一転して、異次元緩和によって百二十四円まで振れていった。今、百十円近辺、こういう大まかな流れになるわけですけれども、こういったドル・円の長期為替変動の要因は何であったというふうにお考えでしょうか。大臣のお考えを教えてください。
○麻生国務大臣 これは、為替相場というのは、今言われたように、確かにニクソンのドルショックとか石油の値上げによる、一バレル、今は百ドルだ六十ドルだと言っていますが、あのころは二ドルだったんですから。そういった意味では、さまざまな要因で市場いわゆるマーケットにおいて決まるものなので、為替相場の変動のその主たる要因というもの、これによってというのは、ちょっと一概にはなかなか言えないんだと思っております。
○青山(雅)委員 では、こういうふうにお聞きさせてください。 日本に限らず、中央銀行の政策というのは為替に非常に大きな影響を与える。それを主たる目的としたものでなくても、当然、副次的に為替に影響を与えるというふうに思われています。また、そういう声も大きいわけですね。 二〇一一年の日本円最高値七十五円、このときを考えてみますと、アメリカは、QE1、QE2で、量的緩和政策で、住宅に関する抵当証券であるとか国債をばんばん買いまくっていた。ECBも、それに追従して緩和政策を大きくやっていた。一方、日本においては、白川総裁が、余り拡大的な、もちろん緩和政策はとったわけですけれども、アメリカ、ECBほどは緩和していなかった。 私は、この中央銀行の政策の違いが七十五円の要因の大きな一つだったと思っているんですが、大臣、いかがお考えでしょうか。
○麻生国務大臣 あれは、七十五円九十七銭は十月の十五日でしたかね。たしか、あれが最高に円高に振れたのは十月十五日だったと記憶していますけれども。 今も申し上げましたように、さまざまな要因で為替なんというものは動きますので、市場において基本的に決まるということなんだと思いますので、断定的なことを申し上げるわけにはとてもいきませんけれども、この二〇一一年の十月の前後の話というのは、やはり、この前後の時期にアメリカの経済というものの回復のおくれというのが結構懸念されていましたし、欧州の例の債務の懸念というのもこの当時、わんわん、あっちゃこっちゃで言われていた話でしたので、そういったのに比べて日本の円はえらく安定している、しかも通貨の発行はほとんどふやしてきておりませんでしたので、そういった意味で、為替相場にいろいろな意味での影響を与え、七十五円というような形になっていった背景には、そういったものが複雑に絡んでいった結果だろうと思っております。
○青山(雅)委員 私は、今大臣がおっしゃるようなところも当然あるわけですけれども、有事に円が上がるという傾向がここのところずっとありますので。ただ、やはり金融政策あるいは財政規律というものが円の値段にも影響してきているのではないかなと思っております。 白川前日銀総裁が、御著書、「中央銀行 セントラルバンカーの経験した三十九年」という大変厚い本を出されている。それに関してインタビューされて、金融緩和を物価や為替レートに強くリンクするようなロジックを採用すると、日本の財政の状況が悪化していることと相まって、際限のない国債買入れに追い込まれ、悪化した財政が金融政策の方向性を制約する財政支配の状態に陥ることになる、こういうことを懸念されておられる、そういうことを述べておられるわけですね。 私は、現在、今、白川前総裁が懸念されていた、財政悪化が金融政策の方向性を制約する財政支配状態に陥りかけているのではないかと思っております。 財政規律がこのままイタリアのように改善していけばそれは言うことがないわけですけれども、これが反転した場合にはそういうおそれがある、そういう懸念をしておりますけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。
○麻生国務大臣 金融政策の具体的な手法については、これは基本的には日本銀行に委ねられるべきものだと考えております。日銀によります国債買入れというものは日銀みずからが判断されておられるので、いわゆる物価の二%安定目標というものを実現するための金融政策の一環なんだと思っておりますが、金利上昇を抑えるために財政ファイナンスに追い込まれているというような御指摘なんだと思いますが、それは当たらぬと思っております。 いずれにいたしましても、政府、日銀の、これは黒田さんの前の白川さんのときに日本銀行と政府との間で共同声明を出させていただいておりますけれども、その内容を見ましても、政府は、財政に対する信認を確保する観点から、持続可能な財政構造の確立に取り組むというようにいたしておりますので、引き続き、政府として、財政健全化の取組というのをきちんと進めていかねばならぬところだと思っております。
○青山(雅)委員 強いドルはアメリカの国益である、こう言ったのはクリントン政権時のルービン財務長官だったと記憶しておりますけれども、先ほど申し上げたとおり、財政あるいは日銀の政策が通貨にも反映する、こういうことがあろうかと思います。 アメリカは偉大なるドメスティックカントリー、何でも国内で賄えますから、別にドル安になっても困らないわけですけれども、御承知のとおり、日本の場合には、食料品、石油、全部輸入に頼っているわけですから、もし通貨安になると、インフレで一番困るのは庶民、国民だと思っています。 したがって、私は、財務省としても、為替水準安定維持のためにも財政規律の確保が欠かせないというふうに考えておりますが、その点に関する御所見を最後にお伺いいたします。
○麻生国務大臣 通貨というか為替の安定というものを実現する上では、これは円に対するというか通貨に対する信認をきちっと維持していくということにまさるものはありません。 したがって、通貨に対する信認というのは、その国の経済のファンダメンタルズというものの強固なものとか、また財政規律というものに対する維持とか、何となく、最近はやりのMMTに行くんじゃないかとかいうような気を持たれないような感じにしておくとか、いろいろな表現があるんだと思いますけれども、総合的なものによるんだと考えておりまして、引き続き、これまでの経済再生と、そして財政健全化という取組というこの二つのものはきちんとして、二律背反している部分も確かにあるんですけれども、そういったものを十分理解した上で、通貨の信認維持というものに努めていかねばならぬと思っております。
○青山(雅)委員 時間となりました。 通貨の信認維持というのは政治において大変重要な課題だと思っております。これが失われた途端に、国民で、破局的な、経済的な破壊が起こるわけですから、ぜひ、その辺をきちんと押さえて運営の方をよろしくお願いしたいと思っております。 本日は、どうもありがとうございました。
○坂井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十七分散会