厚生労働委員会 第17号
- 発言数
- 273 件
- 登壇者
- 35 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2019/05/15
会議録
○冨岡委員長 これより会議を開きます。 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府子ども・子育て本部審議官川又竹男君、経済社会総合研究所総括政策研究官長谷川秀司君、総務省大臣官房審議官沖部望君、統計局統計調査部長佐伯修司君、文部科学省大臣官房審議官平野統三君、大臣官房審議官矢野和彦君、総合教育政策局社会教育振興総括官塩見みづ枝君、厚生労働省大臣官房総括審議官土生栄二君、大臣官房年金管理審議官高橋俊之君、医政局長吉田学君、健康局長宇都宮啓君、職業安定局長土屋喜久君、子ども家庭局長浜谷浩樹君、社会・援護局長谷内繁君、社会・援護局障害保健福祉部長橋本泰宏君、老健局長大島一博君、政策統括官藤澤勝博君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○冨岡委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。安藤高夫君。
○安藤(高)委員 自由民主党、東京比例の安藤でございます。 本日は、御質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 最初に、日本のがん検診について御質問したいと思います。 現在、我が国のがん検診においては、市町村が行う対策型の検診でありまして、その目的は、早期のがんを発見して死亡率を低下させることに意義があります。加えて、同じ年齢であれば、たばこや肥満などのリスクの程度にもかかわらず同じ検診を受けるという仕組みになっています。 一方で、アメリカでは、例えば肺がん検診のケースに関しては、たばこの喫煙などの一定のリスクがある方に関しては、胸部のレントゲン写真ではなくて、低線量の胸部CTスキャンを利用して年一回行っているのが現状です。日本の場合、幅広い検診はしているんですけれども、そういった意味で、発見がおくれる場合もあります。 このような個々のリスクに応じたがん検診のあり方を検討して、仕組み化をしていく時期にもう来ているのではないか、そう思っています。自民党の厚労部会でも、八王子市で行われているがん検診の受診促進の例をもとにして、ナッジ、すなわち行動科学の活用といった、受診者側に働きかける具体的な提案をしてまいりました。このような、ナッジを活用した国民への情報提供の仕組みづくりが必要ではないかと思います。 加えて、このようなリスク評価の仕組みをより実効性のあるものにするためには、検診の情報が統括されて、しっかりと分析される枠組みが必要だと思います。 我が国の場合は、対策型検診に加えて人間ドックですとか職場健診と、さまざまながん検診が行われている実態でありながら、国へのその情報のフィードバックが不十分だという課題があります。これによって、検診データの総合的なデータ分析の解釈が難しいような状況があります。 総じて、厚生労働省においては、たばこの喫煙を始め、がんになるリスクに応じた検診の選択が可能となるような仕組みづくりについてどう考えているのか、加えて、そのようなリスク評価を活用した国民への情報提供整備の見解について、最後に、そのリスク評価を更に発展した仕組みとするために、国として、検診データの利活用の基盤について、公衆衛生的な視点も含めて御見解をお聞かせください。よろしくお願いいたします。
○宇都宮政府参考人 お答えいたします。 がん検診のあり方に関しましてただいまいただきました御指摘の点につきましては、公衆衛生学的にも、まず個人で見ると、ハイリスクの方に対する検診が適切に行われるようになりますことや、また集団で見ますと、検診の情報が集約されることにより、より実態に即した情報の分析が可能になるなどといったメリットがあるものと考えてございます。 厚生労働省では、受診率向上に向けた取組といたしまして、平成三十一年四月に、八王子市の事例など、まさに御指摘いただきましたナッジを活用した国内外の先進事例をわかりやすく紹介しました受診率向上ハンドブックの第二版を作成して、地方自治体に周知したところでございます。 また、がん検診のあり方に関する検討会におきまして、国のがん検診の指針の改正を見据えて、がん検診の種類や検査項目、利益、不利益、実施体制等について議論を行っているところでございます。 今後も、がん検診体制の整備のため、職場でのがん検診の実態把握やナッジを活用した受診の勧奨等の方策を含めまして、御指摘いただいた点も含めまして、検討会での議論を踏まえながら、最新のエビデンスに基づいて不断の見直しを行ってまいりたいと考えてございます。
○安藤(高)委員 ありがとうございました。まさにそういう時期で、日本のがん検診をぜひ世界一にしていただきたいと思います。 続きまして、公立病院と民間病院のあり方についての質問をさせていただきます。 お手元に四月二十六日の日経新聞の記事がございますが、それについてですけれども、公立病院における本業の赤字総額が二〇一七年度に何と四千七百八十二億円もあります。これは一二年度に比べると五割増しとなっているんですが、これについては事実であるかどうかの見解をお願いしたいとともに、また、このような公立病院の実態を踏まえて総務省ではどのように対応しているのか。よろしくお願いします。
○沖部政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の報道につきましては承知しておりますが、地方公営企業法に基づく公立病院の決算について申し上げますと、経常損益が、平成二十四年度の三百三十六億円の黒字から、直近でございます平成二十九年度には七百六十七億円の赤字となっておりまして、深刻な医師不足や人口減少に伴う患者数の低下などにより、厳しい経営状況にあると認識しております。 このため、総務省におきましては、平成二十七年に新公立病院改革ガイドラインを示し、他の医療機関との統合再編を始めとした抜本的な経営改革に取り組むよう要請したところでございます。 これを受け、昨年末までに、全ての公立病院におきまして新公立病院改革プランが策定され、令和二年度までの黒字化を目指し、経営改革に集中的に取り組んでいるところでございます。 総務省といたしましては、地域医療が持続的に確保されるよう、厚生労働省と連携して、公立病院のさらなる経営改革の取組を推進してまいりたいと考えております。
○安藤(高)委員 ありがとうございました。ぜひ、医療費を効率化して、本当に必要な社会保障の方の財源に回すというような仕組みをつくっていく必要があると思います。 次に、公立病院と民間病院の役割分担について、地域医療構想調整会議についての質問をさせていただきます。 この会議は、都道府県の担当部署が事務局を行うものの、いま一つ踏み込んだ議論が行われていない、あるいは会議の権限がわかりづらくて実効性がないなど、そのような厳しい意見も出ています。 そこで、厚生労働省にお聞きしたいのですが、地域医療調整会議において、同一地域に同一規模で同様の医療機能を行う公立病院と民間病院が存在する場合にどのように役割分担をすべきか、御見解をお聞かせください。
○大口副大臣 安藤委員にお答えいたします。 まず、団塊の世代が七十五歳を迎える二〇二五年の地域医療構想の実現に向けて、二次医療圏を基本とする各構想区域では、医療関係者、保険者等幅広い関係者により構成される地域医療構想調整会議において協議を行いながら、地域の実情に応じた効率的な医療提供体制の構築を進めております。ただ、厳しい御意見の御指摘があるということも事実でございます。 特に公立・公的医療機関においては、地域の民間医療機関で担うことができない医療機能に重点化するよう、その医療機能を見直し、具体的対応方針を策定した上で、地域医療構想調整会議において合意形成を図ることを求めてきました。 今後、地域医療構想の実現に向けたさらなる取組として、厚生労働省におきまして、各医療機関が救急等の診療領域ごとに診療実績等の一定の指標を設定し、公立・公的医療機関等の役割が当該医療機関でなければ担えないものに重点化されているか、代替可能性でございますけれども、その都道府県に対して具体的対応方針の検証を求めていくことにしております。 この検証プロセスにおいて、地域医療構想調整会議の場で、公立・公的医療機関等と民間医療機関が、地域の実情を踏まえた適切な役割分担のもと、質が高く、効率的に医療を提供する体制に向けた協議が進むよう、厚生労働省といたしましても、この議論の進捗状況を把握し、都道府県と連携して適切な助言等を行ってまいりたいと考えております。
○安藤(高)委員 副大臣、どうもありがとうございました。 この会議に私も出て傍聴しているんですけれども、ぜひとも多くの議員の方々に出ていただければ。その選挙区での医療と介護の状況がよくわかりますので、先生方もよろしくお願いいたします。 最後に、医療政策の今後のあり方について御質問をさせていただきたいと思います。 地域によって、公立・公的病院や民間病院が乱立しているところもございます。そのような意味でも、今後の政策医療の提供体制について、しっかりと指標に基づいた議論を地域医療調整会議という場を上手に活用して行っていくべきだと思います。 また、自治体が政策医療を、公的病院からも民間病院からも公募できるようなイコールフッティングの仕組みをつくることも重要ではないでしょうか。そして、その指標として、診療結果とかマンパワー、そして経営的な収支といったものが考えられると思います。 実際、イギリスのトニー・ブレア政権においては、政策評価のシステムとしてベストバリューというものがございました。さまざまな指標によって四段階に分けて、一番下の二五%に入ると、国からの指導のもとに、業務の外部委託とか、あるいは政府管理、他の自治体のフランチャイズ経営なども行われています。 そういうことも含めて、厚生労働省の見解はいかがでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えいたします。 公立・公的医療機関などにつきましては、まず、それぞれの地域の医療事情などを踏まえていただいた上で、山間僻地などにおける一般医療でありますとか、あるいは災害、救急などの不採算・特殊部門にかかわる医療など、いわゆる民間の医療機関では担うことができない業務を担っていただくことが期待されているというふうに思います。 また、経営の問題を御指摘いただきましたが、経営という意味では、経営主体にかかわらず、公立・公的医療機関なども含めて、いずれの医療機関においてもその効率化は課題であるというふうに認識しておりまして、例えばでありますけれども、公立病院については、指定管理者制度を活用して経営の効率化を図っている地域も実例としてあるというふうに承知をしてございます。 先ほど副大臣からも答弁がございましたように、現在進めている地域医療構想の実現に向けた取組としては、まずは、一定の指標、これは厚生労働省が有識者の方々と御議論をいただいて今整理をしている指標でございますが、その指標を活用して公立・公的医療機関等についての具体的な対応方針の策定あるいは評価をした上で、その方針に沿って取組を進める、そういう形で医療機能の重点化に向けた議論を各地域で促してまいりたいというふうに今思っているところでございます。 とりわけ、その重点化した後の医療機関を誰が担うかという点につきましては、いわゆる不採算部門の医療をどういうふうに担保するか、それぞれの地域の事情はございますけれども、その地域の実情や個々の医療機関が果たしていただいている機能を踏まえた上で、それぞれの地域での議論が進むように促してまいりたいと考えてございます。
○安藤(高)委員 ぜひ、フェアな、イコールフッティングの精神でお願いしたいと思います。 まだ現場からいろいろなお話を聞いています。インフルエンザワクチンの季節的な不足感の是正とか、あるいは、介護施設に勤める介護職に、処遇改善で、医療機関に勤める介護職に存在していないような不公平感の声があります。そういうことも今後質問をさせていただきたいと思います。 そういうことで、本日はどうもありがとうございました。
○冨岡委員長 次に、渡辺孝一君。
○渡辺(孝)委員 皆さん、おはようございます。 きょうは、大事な一般質問のお時間をいただきましてありがとうございます。十五分しかありませんので、早速話に入りたいと思います。 皆さん、さきの統一地方選挙で、大変お忙しく、御苦労なさったのではないかと思いますが、実際、私も、今後、地方創生あるいは分権など、これから国と地方が一枚岩となって、地域づくり、ひいては国づくりに奔走しなければいけない、そういう意味では大事な選挙でもあったのかなというふうに思います。 さて、地方を回ってみると、選挙のお願いで回っているんですが、逆に頼まれることも多くて、その中で勉強になるような話も聞かされました。私のところでは、小さな町々が、三十二の市町村が管轄になっておりまして、非常に多種多彩なお話を聞かせていただきましたけれども、国同様、地方の方も問題が山積しているんだな、そんな実感を抱いて帰ってまいりました。 さて、その三十二人の市町村長とお話をしていますと、皆さん、それぞれの地域の問題はございますけれども、総じて申し上げますと、やはり一番の首長さんの仕事は、安全、安心な町づくり、また住民福祉の向上というのが大きな柱でもございますけれども、その中で、住民の健康づくりにおいてやはり欠かせないのが国民皆保険制度だ、こういう声が大変多うございました。 その中で、今後、特に市町村では、市町村国保の保険者の長になっておりますけれども、本当に料率がどんどんどんどん上がっていく、医療費が高騰していく、国も大変ですけれども、地方の方も本当にやっていけないという声が多く聞かれまして、本当に皆さんが、各自治体、悩んでいらっしゃるんだなという話を聞かされました。原因は、もう皆さん御承知のとおり、どこでも高齢者の方に係る医療費が過重になり、それが厳しい財政状況につながっているのかと思います。 また一方、民間の方の健保組合の方々とも若干話をする機会があったんですが、保険者として組合維持に大変な御苦労をなさっておりますけれども、ただ、ここも料率が一〇%を超える組合というか企業が続出してきて、健保組合を脱退してしまうという現象が起きているようでございます。 そんな中、協会けんぽに移行したときに、この協会けんぽに関しては、たしか、国の方も一六から一七%ぐらい拠出金を出しているはずでございます。ですから、これもまた、社会保障の自然増につながっていっているんじゃないかなというふうに思います。 一事例だけを挙げてお話しして決めつけることはなりませぬけれども、そういう意味では、今後、保険財政とか行政が、特に国民皆保険が未来永劫と続いていけるんだろうかということを首長さんの方が訴えておりましたけれども、ぜひ厚労省からの御意見を聞かせていただければありがたいと思います。
○根本国務大臣 委員のお話のように、我が国では、国民皆保険、国民皆保険は昭和三十六年にやったわけですが、この国民皆保険のもとで、広く国民に医療へのアクセスを保障する、こういうことを通じて、世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準、これを実現してまいりました。 その意味では、この国民皆保険をしっかりと守って、しっかりと充実して、そして、国民誰もが安心して暮らせる社会をつくる、これが私は何よりも大事だと思います。 これからを展望しますと、人口構造における高齢者の増加と現役世代の急減、医療技術の高度化に伴う費用対効果の問題など、新たな局面の課題にどう対応していくかということが必要だと思っております。 厚生労働省としては、国民誰もがより長く元気に活躍できるように、社会保障全般にわたる改革を着実に進め、全世代型社会保障を構築するため、私を本部長とする、二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部、これを省内に設置して、今、具体的な検討を進めております。 この本部では、三本柱にしておりますが、一つは、高齢者を始めとした多様な就労、社会参加の環境整備、そして二つ目が、就労や社会参加の前提となる健康寿命の延伸、健康寿命を延ばしていく、そして、労働力の制約が強まってまいりますが、AI、ICT等の活用によって医療・福祉サービスを改革していく、これを検討の三本柱としております。二〇四〇年を展望した改革をしっかり進めていきたいと考えています。 特に、医療保険制度については、予防、健康づくりの取組などを推進し、健康寿命を延ばし、社会の活力を維持していくとともに、引き続き給付と負担の見直し等による制度の持続可能性の確保に取り組んでいくこととしています。 このような取組を通じて、今後とも世界に冠たる国民皆保険を堅持し、しっかりと国民の安全、安心な暮らしを保障していきたいと考えています。
○渡辺(孝)委員 ありがとうございます。 やはり世界にも誇りを持って自慢できるこの制度でございますので、ぜひ、地元に帰りまして、大臣から、しっかりと堅持していくんだ、また、将来を見据えてしっかり計画も立てているということを、私の方からもしっかりと説明をさせていただきたいと思います。 そこで、ここからが私の質問のポイントになるんですけれども、ちょっと大臣に一つ質問をさせていただきたいと思います。 朝食の大切さ、あるいは有為性について、これは大臣の所感で結構でございますので、一言、ちょっとお伺いしたいんですが。
○根本国務大臣 まず、一言でいいですね。 朝食は、私はやはり大事だと思います。最近、朝食を食べない子供がふえてきていてこれは大きな課題になって、子供食堂とかいろいろな試みも出てきておりますが、やはり、朝食を食べる、これは、基本的な生活習慣を身につける、あるいは生き生きとした一日を始める、このためにも重要だと思いますし、やはり家庭のきずなあるいはコミュニケーション、そういうことにとっても朝食というのは非常に大事だなと思います。 とりあえず、所感を述べさせていただきました。
○渡辺(孝)委員 今回選挙区を回って、働く女性の方々も地方ではどんどんふえております。その働く女性の方々と懇談する場がございまして、その際いろいろお話を聞きますと、もう朝は戦争だとか、朝食なんかつくっている暇はないですよという過激な発言をする御婦人の方もいらっしゃいました。まあまあ、本当に実際は大変なんであろうなというふうに思います。 逆に、一方、夕食の方はどうなされていますかというお話を聞くと、やはりまちまちに食事をなさっていらっしゃる。もちろん、御主人も働いて、奥さんも働いております。子供たちは習い事や塾あるいは部活、いろいろな事情があって、なかなか家族が一堂に会して食事をする場がないような現状でございます。 私も古い人間でございますので、家族の団らんというのは家族で食事をするのが一番ではないかななんというふうに思ったこともありましたけれども、今、そういう現状を見たときに、やはり家族間の中でのコミュニケーションが非常に不足しているんじゃないかと思います。 もちろん、食事だけが家庭内のコミュニティーの場とは思っておりませんし、御主人の仕事の関係や奥さんの仕事の関係、子供たちの各関係を考えたときに、そういうコミュニティーの場のとり方というのは工夫してなさっているかと思いますけれども、今、子供と向き合って親が話をする時間というのはだんだん少なくなってきているのではないかと思います。 私は、虐待等々の問題も当委員会でこれから話題になるかと思います、真剣な議論がされるかと思いますけれども、しっかりと子供とのコミュニティーをとれている、とろうと努力している家庭に、果たして虐待というのが起こるんだろうかというような思いもございます。 また、学校におきましていじめや不登校の原因になっていることも、ひょっとしたら、家族間のコミュニティーをもっともっと充実させれば子供の出すサインというのを親が的確につかまえることができるんじゃないかというふうに思います。 十数年前、文科省が粋な運動をしまして、「早寝早起き朝ごはん」、あのポスターを私は市長時代どの学校に行っても拝見させていただきましたけれども、今回、学校もちょっと回ったんですけれども、そのポスターは一枚も張ってありません。地道な運動とはいえ、これはやはり長い間しっかりと継続していかないと、私はなかなか根づかないのではないかというふうに思います。 地域の方々はおもしろい案を持っておりまして、ならば、先生、どうだと。働き方改革で残業時間や有休云々の話もいいけれども、要するに小さい子供がいる家庭とかで三十分出社をおくらせてくれれば、朝御飯をゆっくり食べられるかもしれない、あるいは、週に一回、あるいは月一回でもいいけれども、お父さんが三時、四時に退社して、きょうはお父さんが食事をつくるよと。地方の方では、まだ奥さんに、あるいは御婦人の方々に、家事のウエートが非常に重うございます。 そういう意味では、今回、働き方改革で、そこまで細かい話にはなりませんでしたけれども、何か家庭内のコミュニティーを充実させるような、そんな働き方の改革なんというのは、大臣、思いか何かございますでしょうか。
○根本国務大臣 今回の働き方改革というのは、確かに、労働時間の上限規制もしますし、同一労働同一賃金、あるいは多様な働き方の促進、そういう観点で働き方改革をやりますが、やはり働き方改革というのは、今委員がおっしゃられたとおり、単に労働時間の上限規制をするということと捉えられている節はありますけれども、逆に、そういう労働時間をきちんと上限規制することによって、むしろ、それぞれの個人の皆さんはいろいろな環境があると思いますが、自己研さんを充実したり、あるいは家庭の時間をふやしたり、実はそういうことを狙っているのが働き方改革で、それは今議員からお話がありましたが、まさに出社時間をおくらせる、家庭を大事にする、あるいは早く帰る、そういうことも含めて働き方改革が目指しているものであります。 その意味では、働き方改革を十分、要するに、非常に内容を豊かなものとするような働き方改革につなげていきたいと思いますし、それは一人一人の個人の要は豊かな時間をふやすということにもなりますから、それはぜひ活用してもらいたいと思います。 それから、委員がおっしゃられたように、先ほどの朝食、朝御飯の問題、これは、食育の観点から第三次食育推進基本計画というのを定めて、家族と一緒に朝食を食べることを勧めておりますし、また、健康という観点では、健やか親子21、これは全ての子供が健やかに育つ社会を目指して推進しているものですが、この中でも、朝食を欠食する子供の割合を減らしたり、家族など誰かと食事をする子供の割合をふやすための取組を教育関係者等と連携して推進しています。 きょうは委員に貴重なお話をいただきました。朝食は、私自身も家族のコミュニケーションを図る場としても重要だと考えています。今後とも、朝食を食べること、家族などと一緒に食事をする機会を設けることの大切さ、これが国民の皆さんにしっかりと伝わるように、関係省庁と連携して取り組んでいきたいと思います。
○渡辺(孝)委員 もう時間が来ましたので終わりますけれども、最後、大臣にお願いがございます。 やはり、縦割りとよく言われますけれども、明るい家庭が私は基本だ、国の礎だというふうに思っております。ぜひ、大臣を先頭に、文科省やあるいは農水省、さらに総務省とも連携した中で、どうしたらこの日本が明るくすばらしい国になるかなんということを、大きな視点と細やかな視点で議論するような場をつくっていただければありがたいなと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○冨岡委員長 次に、桝屋敬悟君。
○桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。 早速質疑に入りたいと思います。 きょうは一般質疑でありますから、かねてから課題として抱えている問題を取り上げたいと思います。 先日、大津市の事故がございました。園児二人が亡くなる、一人が重体、保育士を含む十三人が重軽傷を負ったという痛ましい事故がございました。 きょうは、子供の命を守る、特に乳幼児の命を守るという観点から、この事故ではありませんけれども、保育中の子供たちを取り巻く諸問題、特に乳幼児突然死症候群、SIDSと言われているこの状況について議論をさせていただきたいというふうに思います。 何の予兆も既往歴もないまま乳幼児に突然の死をもたらす乳幼児突然死症候群、いわゆるSIDSと言われておりますが、我が党においても、今から十年以上も前でありますけれども、二〇〇七年ごろ、公明党の議員の衆参の厚生労働委員会における発言などもございまして、これまで厚生労働省において、毎年十一月に対策強化月間を設定していただいて取組が行われてきたというふうに理解をしております。 いわゆるSIDSによる死亡事例の最近の動向でありますとか、SIDSに対する取組の状況を、まず局長にお伺いしたいと思います。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 議員の御指摘のとおり、SIDSでございますけれども、何の予兆も既往歴もないままに乳幼児が死に至る、原因のわからない病気でございます。人口動態調査によりますと、SIDSで亡くなる乳幼児の数は、平成八年には五百二十六名でございましたけれども、平成二十九年には七十七名と減少傾向で推移をしております。 SIDSにつきましては、平成九年度の当時の厚生省心身障害研究、乳幼児死亡の防止に関する研究におきまして、寝かせるときにうつ伏せに寝かせたとき、それから母乳栄養でない子供、それから両親が喫煙する場合、この三つの場合に発生率が高いことが明らかとなっております。 このため、厚生労働省におきましては、SIDSの発症率を低くするための三つのポイントといたしまして、今の三つに対応いたしますけれども、まず一つ目は、一歳になるまでは寝かせるときはあおむけに寝かせる、二つ目には、できるだけ母乳で育てる、三つ目には、保護者等はたばこをやめる、こういったことを母子健康手帳等に記載いたしまして、保護者等に周知をいたしております。 また、議員御指摘がございましたけれども、SIDSは、十二月以降の冬期、冬場に発症しやすい傾向がありますことから、平成十一年度から毎年十一月を乳幼児突然死症候群、SIDSの対策強化月間と定めまして、SIDSに対する社会的関心を喚起するために、SIDSの発症率を低くする今申し上げました三つのポイントを記載いたしましたポスターあるいはリーフレット等を用いた全国的な普及啓発活動を実施しているところでございます。
○桝屋委員 ありがとうございます。 今、SIDSによる死亡事例の報告あるいは取組について御報告をいただいたわけであります。 今の浜谷局長の御答弁からいたしますと、SIDSに対しては厚生科学研究、研究事業等で取り組まれ、データも、平成八年の五百二十六名から平成二十九年が七十七名ということで減ってきているということではありました。特に、十一月の対策強化月間、先ほど三点、対応についてお示しがありましたけれども、こうした取組について、健やか親子21推進協議会の参加団体など関係者の中でもこうした対策が共有されているというお取組については評価をしたいと思っております。 ただ、そうした取組が行われてきた中でも今なお七十七名ということでありまして、特に乳児期だけ考えますと、死亡原因としてはやはり第四位というふうに理解をしておりまして、引き続き対策が必要ではないかというふうに考えている次第であります。 とりわけ、今局長からもお話がありましたように、この乳幼児の突然死症候群の原因についていろいろ言われておりまして、例えば、保育園の登園開始から、行き始めてから一カ月以内の危険性が高い、これは環境要因もあるのではないか、乳幼児のストレスが影響しているとか、あるいは寝入りばなに多発するとか、さまざまな研究結果あるいは仮説もあるようであります。また、アメリカ小児学会のSIDS予防プログラムも知られているわけであります。 いずれにしても、大事な乳幼児の命を守るために、これからも引き続き研究事業等の取組は重要と考えているわけでありますが、重ねて今後の対応について伺いたいと思います。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 御指摘のとおり、SIDSは、数は減ってきておりますけれども、平成二十九年の乳児の死亡原因の第四位となっております。そういう意味では、引き続き、SIDSの発症を減らす対策が重要と考えております。 厚生労働省といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、母子健康手帳における、発症率を低くするための三つのポイントの周知、あるいは対策強化月間における普及啓発活動を行っておりますけれども、それに加えまして、SIDSの予防あるいは医療機関における正確な診断に資するよう、調査研究を推進しております。 具体的には、例えばでございますけれども、厚生労働科学研究におきまして、平成十六年に乳幼児突然死症候群診断ガイドラインを策定いたしました。これは、平成二十四年には改定もいたしております。また、乳幼児の死体検案を行う際には、SIDSと窒息又は虐待とを鑑別するために的確な対応を行うことを求めております。 今後とも、SIDSによる乳幼児の死亡を減らすために、普及啓発活動あるいは調査研究などの取組をしっかり進めてまいりたいと考えております。
○桝屋委員 先ほど局長がおっしゃった、平成八年ごろが五百件以上あったものが平成二十九年には七十七件、こういうお話もございましたが、本当に五百件あったものが七十七件になったのかというと、この間に、今お話がありましたように、平成十六年ですか、初めて診断ガイドラインができ、この診断ガイドラインが改定をされたりした中で、改めてこのSIDSの診断というものが確実に行われるようになったということで減ったのではないか。あるいは、死亡時の解剖等を親としては認められない、嫌だというケースもあったりして、本当にこういうふうに劇的に減っているのかというと、なかなか悩ましいな、こう思っているわけであります。 いずれにしても、乳幼児期の子供の命を守るという観点での取組の重要性ということを、きょうは改めて私は強調したいと思っているわけであります。 この乳幼児突然死症候群の発症リスクを抑えるため、さっきもお話がありました、あおむけで寝かせるというようなことであります。うつ伏せは避けてあおむけに寝かせるということが推奨されているわけでありますけれども、厚労省が作成したパンフレットを私も見ておりますけれども、一歳を超えて赤ちゃんが寝返りをするようになると、これはもう赤ちゃんの重要な発達段階だから、あおむけの姿勢に戻す必要はないのではないかというような記載もあるわけであります。しかしながら、いろいろな方にお話を伺いますと、突然死の事例でも、生後六カ月以降の子や一歳、二歳でうつ伏せ寝での発見もあるということでありまして、保育現場ではあおむけ姿勢に戻すことが必要というふうにお考えになっている小児科の先生もいらっしゃるわけです。 この辺は、このパンフレット、資料の記載についてはどうお考えになっているか、改めて見解を伺いたいと思います。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 寝返りは、乳幼児の自然な成長として重要な過程でございます。 今御指摘の、SIDSの発症率と寝かせる姿勢と寝返りの関係についてでございますけれども、米国国立衛生研究所それから米国小児学会によりますと、乳幼児みずからが寝返りを、あおむけからうつ伏せと、うつ伏せからあおむけのどちら側からでもできるようになったら、寝返りをしてうつ伏せ寝になった場合、保護者等があおむけ寝の姿勢に戻す必要はないとされております。 この研究所や学会によりますと、SIDSの発症リスクを減らすためには、眠り始めるときにあおむけの姿勢にすること、それから、寝返りをしたときに備えて乳幼児の範囲にやわらかな寝具を置かないようにすることが重要であるとされておりまして、平成二十八年度から厚生労働省では、今御指摘のように、これらの点をあわせてQアンドAにおいて周知いたしております。 一方で、SIDSの予防に関しましてはさまざまな仮説がございます。厚生労働省といたしましては、SIDSを含む睡眠中の乳幼児死亡を予防するための調査研究に取り組んでおります。引き続き、こういった調査研究の実施をしてまいりますけれども、今御指摘の点も含めまして、調査研究でしっかりと研究をしてまいりたいと考えております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 私が申し上げたように、現実に、さっきの七十七件の中でも一歳以上の子もいるだろう、このように思いますので、ぜひ引き続き研究を続けていただきたいというふうに思う次第であります。 そこで、次の問題ですが、SIDS等の疾病の発症時、不幸にしてお亡くなりになるということもあるわけで、この共済制度について確認をしたいと思います。 この点についても、我が党の議員がこれまで厚生労働委員会で、いわゆる災害共済制度の対象拡大について要請をしてきた経緯があるわけでありますが、こうしたSIDS等の発症時における対応について、災害共済制度の現状をお示しいただきたいと思います。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 独立行政法人日本スポーツ振興センターが行う災害共済給付制度でございますけれども、学校、幼稚園、認可保育所等の管理下における児童生徒等の災害に対しまして医療等の給付を行うものでございます。突然死による死亡につきましても、給付の対象とされております。 この災害給付制度の対象施設でございますけれども、学校、幼稚園、認可保育所等が基本でございますけれども、それ以外にも、まず平成二十七年度から、小規模保育事業、家庭的保育事業、それから認可の事業所内保育事業等が対象に追加されております。また、平成二十九年度からは、一定の基準を満たす認可外保育施設、これは認可外保育施設指導監督基準を満たしている、あるいは、認可化移行運営支援事業の交付を受けており、認可化移行計画を策定の上、認可の施設、事業への移行を目指していること等、一定の基準を満たす認可外保育施設それから企業主導型保育事業が対象とされているところでございます。
○桝屋委員 ありがとうございます。ここも、私も改めて認識を新たにするわけであります。 日本スポーツ振興センターで運営されている災害共済制度は、最初にこの問題を我が党が初めて議論したときは学校それから幼稚園、保育園ということでありましたけれども、子ども・子育て新システムが動き始めまして、今御紹介がありましたように、二十七年に小規模保育あるいは家庭的保育それから事業所内保育、さらには、二十九年には企業主導型、それから認可外のうち認可移行計画を立てているそうした認可外施設も対象ということでありますから、随分拡充をされてきたということは改めて評価したいと思うんです。 しかし、最近は、それこそ幼児教育無償化議論で受皿の話が随分たくさん出てまいりまして、今言われた小規模保育、家庭的保育、あるいは事業所内保育や企業主導型の保育、さまざまに議論が行われる中で、受皿としては更に多岐にわたっておりまして、場合によってはファミリーサポート、ファミサポですね、あるいはベビーシッター事業等もあるわけであります。 さまざまな形でボランティア的な保育も行われている、そんな中で、乳幼児の預かり時における突然死の発症という事態が考えられるわけでありまして、災害共済制度の拡充というのは引き続き検討していただいてもいいのではないかと思っておりますが、きょうは文科省に来ていただいておりますので、お答えをいただきたいと思います。
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど来御指摘いただいておりますように、学校等の管理下における児童生徒等の災害に対しまして医療費等の給付を行う制度としまして、独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度がございまして、本制度におきましては、学校以外にも、学校に準ずる程度に管理体制等について一定の基準を有し、かつ当該基準を満たしていることを地方公共団体の事前認可等により担保する仕組みがある保育施設につきましては、その対象としております。 本制度につきましては、平成二十九年三月の独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案に対する附帯決議におきまして、いわゆるベビーシッター事業ですとかファミリーサポートセンター事業等についても加入対象となるよう、引き続き検討を行うこととされております。 本制度の対象を拡大する場合には、既に加入対象となっております施設と同等の安全基準が適用され、これを担保するための仕組みがあることが重要であると考えられるところでございまして、このような点などにつきまして、厚生労働省と連携しながら、引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。
○桝屋委員 若干時間がありますので、ここまで聞く予定はなかったのでありますが。 例えば、塩見さん、二十七年に新たに小規模とか家庭的保育とか事業所内保育を対象にされて、二十九年も広がっているわけでありますが、二十九年は始まったばかりでありますが、二十七年の小規模保育であったり家庭的保育であったり事業所内保育はどれぐらいカバーされているんですかね。詳細な数字は要りませんけれども、どの程度共済に加入されているのか、雰囲気だけでもお伝えいただけるとありがたいのでありますが。
○塩見政府参考人 お答え申し上げます。 独立行政法人日本スポーツ振興センターが行う災害共済給付制度につきまして、平成三十年度の加入の状況ということを申し上げますと、家庭的保育事業につきまして六四・〇%、小規模保育事業が五五・九%、事業所内保育事業が四〇・七%という状況になっております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 これは、保護者の負担も多分掛金として伴うんだろうと思いますが、半分ぐらい進んでいるということで評価をしたいと思いますが、引き続き、さきの附帯決議の話もございましたけれども、両省において御検討いただきたいということをお願いしておきたいと思います。 きょう私がこの問題を取り上げているのは、私自身の専門分野ではないわけでありますけれども、先日、春ごろでしたでしょうか、広島へ参りましたときに、広島を中心に全国的な活動をされておられる「託児ママ マミーサービス」の中村徳子さんにお会いして、さまざまな御意見を伺ったわけであります。一度この問題もこの委員会で確認をしておかなきゃいかぬという思いできょうは発言をさせていただいているわけであります。 強化月間の取組ということでちょっと議論させていただきたいんですが、これまでの取組によりまして、預け始めが最も要注意だと。あるいは、子育て支援に熱心に取り組む事業者、保育士などにとって、やはりこういう預け始めのとき、一生懸命おやりになる保育士さんほどそうでありましょうが、突然SIDSを発症し、お亡くなりになる、こういうことに出会うと、極めて大きなショックを受けるわけであります。熱心な保母さんほどそうだと考えるわけでありまして、不幸にしてこうした事態を迎えた場合の保育者の心のケアというのも非常に重要ではないか。 あるいは、乳幼児のおられる保護者あるいはボランティア保育も含めて、保育現場の方々にとって緊急時の対応が極めて重要だ。緊急時の一一九番通報の対応方法についても、やはり口頭指導のあり方について、電話機のハンズフリー機能を活用して効果的な対処ができるように、これは国からも関係機関を通じて出産前の保護者へしっかり周知をしてもらいたいというような声も伺いました。 こうした活動に取り組んでおられる、先ほど御紹介した「託児ママ マミーサービス」の中村さんのお話だと、保育中の突然死予防研修推進会という活動をやっているんだというようなことを伺いまして、この予防研修推進会では、SIDSを含む突然死予防のために、啓発、あるいは保育現場における応急手当てプログラムとして、保育睡眠中の突然死予防プログラム、これをつくりまして取り組んでいると。 こうした活動というのは、私も中身を見せていただきましたけれども、非常に重要だなと思っておりまして、ぜひとも関係者の間で情報が活用できるように、こうした民間活動もぜひ活用する必要があるのではないか。ぜひ厚労省も連携をしていただきたいなというふうに思うわけでありますが、局長のお考えを伺いたいと思います。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘の活動を拝見いたしまして、大変有効な活動ではないかというふうに考えております。 保育施設等における死亡事故の多くが、今御指摘がございましたけれども、預かり始めの時期に、ゼロ歳から一歳児で、睡眠中に発生していること、こういったことを踏まえまして、毎年十一月の乳幼児突然死症候群対策強化月間におけるさまざまな取組につきまして、内閣府、文科省と連名で、各都道府県の保育、子育て関係部局にも周知いたしまして、対策の強化に努めております。そういう意味では、各県と連携しながら進めております。 そういった中で、民間主体のさまざまな活動につきましても、委員御指摘の団体の活動も含めまして、SIDSの予防や対策として有効と考えられるものにつきましては、都道府県等における啓発等の取組として活用されるように、必要に応じて紹介するなど周知に努めてまいりたいと考えております。
○桝屋委員 ありがとうございます。 場合によっては御紹介も申し上げたいと思いますので、私自身も、我が党もそうでありますが、こうした民間の活動というものをしっかりウオッチし、活用できることはしっかり活用したいという思いでおりますので、よろしくお願いいたします。 最後に、大臣に御見解を伺いたいと思います。 認可外施設を始め、保育現場でSIDSの発症、死亡事例、その他不幸な死亡事故をなくしていくためにも、これからその防止対策に全力を挙げていくことが重要ではないかというふうに考えておりまして、この前の大津市の事故もそうでありますけれども、子供の命を守るという観点から、大臣の決意を伺いたいと思います。
○根本国務大臣 子供が成長していく過程で、死亡事故はあってはならないと考えています。死亡事故を始め、保育施設などでの重大な事故の防止、予防の取組、これは非常に重要な課題だと考えています。 認可外保育施設などにおける保育内容や保育環境が適切に確保されるためには、各自治体が保育の現場に立ち入ることが重要だと思います。このため、認可外保育施設に対する児童福祉法に基づく指導監督を徹底するために、今年度から地方交付税措置を拡充いたしました。また、本年十月からの幼児教育、保育の無償化を契機に、認可外保育施設等の質の確保、向上が図られるように、実務を担う地方自治体の意見もお伺いしながら、指導監督の徹底に向けた準備を進めております。 また、指導監督基準の内容についての説明や事故防止に向けた助言などを行う巡回指導員、これを活用して、巡回支援指導員が助言指導した内容を都道府県などの指導監督部門に共有するとともに、巡回により問題があると考えられる施設に優先的に立入検査を実施することなどにより、より実効的な監査を行うこととしています。 この件に関しましては、巡回支援指導員は、保育園の園長経験者などが施設を巡回して、保育中の死亡事故などの重大事故が発生しやすい場面、睡眠中、食事中など、あるいは保育園等の事故防止の取組、事故発生時の対応などに関する助言指導を実施するものであります。これは、今年度予算で配置を拡充しております。 また、東京都の巡回支援指導の例でいいますと、平成二十九年三月から、巡回指導チーム、これは二十名体制、二名で十班が、全ての認可外保育施設を対象に、年に一回、巡回指導をしております。具体的には、食事時間や睡眠している時間を中心に一時間から一時間半程度の指導、あるいは事前に通告しない訪問が約三割で、東京都からは、巡回支援指導員が助言指導した内容を指導監査部門に共有して、巡回により問題があると考えられる施設について立入調査を実施するなど、監査の実効性を高めていると聞いております。 厚生労働省としては、指導監督の徹底や巡回支援指導員の配置の拡充などを通じて、認可外施設での死亡事故の防止の取組を進めてまいりたいと思います。
○桝屋委員 ありがとうございます。 先ほど、冒頭申し上げました大津市の事故、私も児童福祉施設で指導員をやっておりまして、子供を連れて外に出るということはとても大事だったと思いますが、連れて帰るまでの、無事故で帰りたい、そのコースをどうするかというのは、いつも指導案をつくる中で悩んでまいりました。 この際、学校の通学路の点検というのは我が党も随分取り組んでおりますけれども、特に遊び場のない施設で外へ散歩に出るということは本当に必要なことでありまして、こうした総点検も恐らく現場で行われていると思いますが、今の巡回指導等の中でお取り組みをいただきますように最後にお願いをして、質問を終わりたいと思います。 きょうはありがとうございました。
○冨岡委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十時一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○冨岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。尾辻かな子君。
○尾辻委員 立憲民主党・無所属フォーラムの尾辻かな子です。昼一ですけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 まず、最初ですけれども、ちょっとこれは通告がございません。大臣に一問、受けとめをお聞きしたいと思いますが、北方領土への訪問団の話であります。 北方領土へのビザなし交流の訪問団に顧問として同行した日本維新の会の丸山穂高衆議院議員の、国後島の宿泊施設においての発言でございますけれども、元島民の団長に対して、いきなり、戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですかと切り出し、団長の方が戦争するべきではないと否定されると、戦争しないとどうしようもなくないですかというふうに畳みかけたということで、これは大きな問題になっております。 これは本当に国会議員としてあるまじき発言だと私は思いますが、大臣の受けとめをお聞きしたいと思います。
○根本国務大臣 極めて不適切な発言だと思います。
○尾辻委員 これは、私も同様です、国会議員としてあり得ない発言であるというふうに思います。まず、自衛以外の戦争は国際法違反ですし、日本の憲法九条は、国際紛争を解決する手段として戦争放棄を定めている。憲法を守らなければいけない国会議員がこのような発言をするというのは、本当に言語道断だと思います。国会議員として失格であるということを申し上げておきたいと思います。 それでは、質問の方に入らせていただきたいと思います。 まずは、一型糖尿病の障害年金訴訟のことについてお話をさせていただきたいというふうに思います。 九人の一型糖尿病の方が年金支給停止処分について不当であると国に支給の再開を求めていた訴訟で、四月十一日に大阪地裁で判決がありました。判決では、患者は年金支給を前提に生活設計をしており、支給停止は重大な不利益処分に当たると指摘をされています。そして、不利益処分には理由を示さなければならないと定めた行政手続法に違反しているとして、処分を取り消しました。国は、この判決を受け入れて、控訴を断念されました。 その後、今どのようになっているのかということをまずお聞きしたいと思います。
○高橋政府参考人 今回の判決でございますけれども、障害の程度の認定の適否自体について判断したものではございませんで、先生御指摘のように、支給停止処分の通知書に記載した理由が不十分な記載であり、行政手続法に違反するとされたものでございます。 したがいまして、今回の判決を受けまして、平成二十八年当時の障害程度の認定結果に基づきまして改めて支給停止等の処分を行いまして、障害等級二級に該当しない理由を丁寧に記載した通知書を今月十日付で発送したところでございます。
○尾辻委員 つまり、裁判所が取り消したことについて、再度理由を付して障害年金支給をとめた。私、これは本当にどういうことなのかということを感じるわけですね。いわば、理由があればいいんでしょうということだと思うんです。 私も原告の方に送られたこの理由を拝見いたしました。支給停止決定通知書を見させていただきましたけれども、結局、これを読んでみると、今二級に該当しないという理由が述べられているだけで、従来二級と判断されていたものが今回はなぜ二級に該当しないのかという、この判断が変わった理由というのは書かれていないんです。 私は、これを読んだだけでは、行政手続法の、裁判所が求めた十四条一項の理由の提示にこれではならないんじゃないかと思うんですけれども、それはいかがでしょうか。
○高橋政府参考人 障害年金は、支給開始後におきましても、障害の実態に見合った適切な年金を支給するために障害の状態の審査を継続的にしてございます。 あくまでも、障害の程度の認定でございますけれども、これは、診断書などの記載内容、検査数値ですとか日常生活状況など、その記載内容をその時点の障害認定基準に当てはめて行っているものでございまして、今回の原告の方々につきましても、平成二十八年に提出された診断書などに記載された障害の状態を障害認定基準に当てはめた結果、障害等級二級の程度に該当しないと判断されたため、障害基礎年金の支給が停止となったものでございます。 あくまでも診断書に基づいて、診断基準に照らしてそのときの認定医が判断する、こういうもので、その理由をお伝えするというものでございます。
○尾辻委員 ちょっと私が聞いたことにお答えいただけていない気がするんですけれども、私はやはり、変わるんですから、変わった理由というのがあるべきだと思いますね。 ちょっと続けて聞いていきますけれども、今回、原告らが、二〇一六年、平成二十八年の障害年金支給停止の理由、端的にこの理由は何だったのかということを確認しておきます。
○高橋政府参考人 二十八年の診断書に基づきまして診断をして支給停止した、これは、二十八年度の診断書に基づいて当時の認定医が判定した結果、障害等級二級に該当する事実が確認できなかった、障害等級三級程度にとどまるというものであった、二十前障害の方につきましては三級相当ですと支給になりませんので、支給停止としたというものでございます。
○尾辻委員 過去にこの原告たちが障害年金を受けてきたということとの整合性ですね。一型糖尿病は症状が改善されるわけではありませんから、この部分について、過去にちゃんと同じように診断書を出して受けてきた、しかし今回は停止された、この整合性はどう説明されるんでしょうか。
○高橋政府参考人 障害年金の認定は、あくまでもそのときそのときの診断書に基づきまして、そのときの診断基準に基づき、またそのときの認定医の医学的知見をもって判断するというものでございまして、前回の認定に拘束される、そういったものではなくて、その都度定期的にその時点の判断を行う、こういうものでございます。
○尾辻委員 ただ、同じような症状の診断書をずっと出し続けて、平成二十八年、二〇一六年のときは支給停止になった、これは私はやはりおかしいと思うんですね。 ちょっと確認ですけれども、この間に認定基準が何か変わったからこの方々は支給停止になったんでしょうか。
○高橋政府参考人 本件の方について言えば認定基準の変更に伴うものではございませんで、あくまでも認定基準に照らして判断した結果でございます。 そうしますと、以前の認定がどうだったのかという御疑問かと思いますけれども、以前の認定、二十八年より前の認定が二級と判断されていた、その判断が認定基準に対して緩やかであったのではないか、こういうこともあるかもしれませんけれども、あくまでも、二十八年の時点では、その時点としての適切な判断を行ったというものでございます。
○尾辻委員 その当時適切な判断を行ったということですけれども、例えばこの原告らの年金事務所にある障害状態認定調書を見てみると、認定記載欄は空欄なんです。何も書かれていない。つまり、支給停止を決めた障害状態認定調書、空欄なんですね、ここの部分が。ということは、そもそも支給停止した時点で詳しい理由など考えていなくて、後づけで今理由を考えた、こういうふうにこの証拠からは思うんですけれども、このあたりはいかがでしょうか。
○高橋政府参考人 障害の状態を審査いたします際には、その内容を記載する障害状態認定調書というのを作成いたします。 しかしながら、この調書は、判断した内容を全て記載する、そういった性質のものではございませんで、あくまでも診断書で判断して、その認定の結果ですとか、あるいはその方の氏名ですとか資格状況ですとか、こういったものを整理する調書でございまして、そういう意味で、これの所見欄についての記載は余り事細かにするものではありませんけれども、その時点におきまして、診断書に基づいた適切な判断、しっかりした理由に基づいた判断を行ったものでございます。
○尾辻委員 でも、ここには全く理由が書かれていないわけですよ。この時点で理由を付してやったというふうには私は思えないということを指摘しておきたいと思います。 そして、やはりこれは継続性の問題がすごくあって、今まで、長い方だと十六年間、障害年金をずっと受けられたわけなんです。もう御承知のとおり、一型糖尿病は、膵臓のベータ細胞が破壊されることによってインスリンが枯渇する病気ですから、障害程度の改善というのは考えられないわけです。 さらに、この翌年になりますけれども、東京に集約した後、平成二十九年、二〇一七年の更新に関しては、大量支給停止問題があって、昨年、厚生労働大臣は国会で、障害状態の変化がなければ障害年金の支給を継続するというふうに答弁をされているわけです。 今回の原告の人たちも、やはりこの基準を当てはめるべきじゃないかと思うんです。障害状態の変化がなければ支給を継続する、こういうふうにして、しっかりと一件一件丁寧に審査して、またその前のときの認定医の総合判断を踏まえるとか、こういうことをしなければいけないと思うんですが、こういうことはされたんでしょうか。
○高橋政府参考人 御指摘いただきました昨年の国会での大臣答弁でございますけれども、これは、日本年金機構での障害基礎年金の審査事務が都道府県ごとの事務センターから中央の障害年金センターに集約されたことに伴いまして認定医も事務局体制も一斉に変更されたという特別な事情があることから、その集約前の前回の認定も認定医が医学的に総合判断したものであること等を踏まえて、医学的な総合判断を行い、審査を行うこととしたということを述べたものでございます。 今般の原告の方々につきましては、障害年金センターへ審査事務を集約するよりも前に、都道府県ごとの事務センターにおきまして支給停止等の決定を行った方々でございます。 このため、障害年金センターに集約されたことに伴う特別な事情があるものではございませんで、前回の審査を行った認定医の総合判断を踏まえるといった審査は行っておりませんで、診断書などに記載されました事実に基づきまして適切に審査を行ったものでございます。
○尾辻委員 ただ、年金をとめるということであれば、やはりその前の認定医の総合判断とかも聞かなくてはいけないと私は思うんですね。 患者さんたちにとったら、この集約後の平成二十九年、二〇一七年の更新の人はそのまま継続で認められて、その一年前の人だったら継続が認められない、これは余りに不合理じゃないかと、大臣、私は思うんですよ。一年違うだけで、いける人と、一年前だったら障害年金を受けられない、これは非常に不合理だと思うんですが、大臣、いかがでしょう。
○根本国務大臣 ただいま年金管理審議官からもお話をしたところでありますが、平成二十九年度に障害の程度の再審査を行った方々は、平成二十九年四月に都道府県ごとの事務センターから障害年金センターに障害基礎年金の審査事務を集約したことに伴って認定医も事務局体制も一斉に変更されたという特別な事情がありますので、集約前の前回の認定も認定医が医学的に総合判断したものであること等を踏まえて医学的な総合判断を行い、審査を行うこととしたものであります。 一方、今般の原告の方々については、障害年金センターへ審査事務を集約する前の平成二十八年度に都道府県ごとの事務センターにおいて支給停止などの決定を行った方々でありますので、この取扱いの対象とはしていないものであります。 平成二十八年度に障害の程度の再審査を行った方々と平成二十九年度に行った方々は、その意味で事情が異なるところでありますので、それぞれ適切に判断を行ったものと考えております。
○尾辻委員 ただ、結果的に、不平等が生まれているわけなんですね。 例えば、原告の方で、夫婦の方がいらっしゃいます。夫の方は、二〇一七年、平成二十九年だったから年金は一応、同じ一型糖尿病で、支給継続になって、妻の方は、平成二十八年、二〇一六年だったから不支給になっているんですよ。夫婦で同じ一型糖尿病なのに、片一方は年金を受けられて、片一方は年金を受けられない、こういうことが実際生じているわけです。 これを生み出しているのは、厚労省の都合だと私は思うんですね。本人の状況は変わらないのにいきなり年金支給を停止するというのは、私は、どう見てもやはりおかしいと言わざるを得ないと思います。不支給の判断を見直して、速やかに支給するように強く求めておきたいと思います。 さらに、一型糖尿病についてもう一問、大臣にお聞きしたいと思います。 もともと、一型糖尿病は根治しない、合併症もある、また低血糖、高血糖による昏睡もあるということです。特に一型糖尿病は小さいころに発症される方も多いので小児慢性疾患医療費助成制度の対象になっていますけれども、二十を超えると、これらの医療助成が何もなくなってしまいます。障害者雇用率の対象外、就労支援作業所の利用もできないということで、これを患者会の皆さんからも指定難病にしてほしいという声も上がっていますし、糖尿病学会からも医療費負担の軽減制度の要望が出ているというふうに聞いています。 そろそろこの一型糖尿病についても医療費負担を軽減することをやはり検討すべきだと思います。大臣、いかがでしょう。
○宇都宮政府参考人 まず、手続についてお答えさせていただきます。 難病法に基づきます医療費助成の対象となる指定難病につきましては、発病の機構が明らかでない、あるいは治療方法が確立していない、長期の療養を必要とする、患者数が人口の〇・一%程度に達しない、客観的な診断基準等が確立している、これら全ての要件を満たす疾病について、厚生科学審議会の意見を聞いて厚生労働大臣が指定することとされているところでございます。 具体的には、関係学会や研究班からの提案を受けて、厚生科学審議会指定難病検討委員会におきまして、医学的見地から検討を行っているところでございます。 お尋ねいただきました一型糖尿病につきましては、平成三十一年度に追加する疾病の候補として、小児科学会より御提案を受けました。そして、指定難病検討委員会におきまして審議を行った結果、診断に関しまして、先ほど申しました五つ目の基準の、客観的な診断基準が確立しているとの要件を満たしておらず、現時点においては指定難病の要件を満たしていないと判断されたところでございます。 ただし、一型糖尿病も含めまして、要件を満たしていないと判断された疾病につきましても、必要に応じて、厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業等で当該疾病に係る研究を支援することとしているところでございます。研究を通じまして指定難病の各要件を満たすかどうか検討を行うに足る情報が得られた段階で、また関係学会や研究班から再度御提案いただいて、委員会で御議論いただくこととなるというところでございます。
○尾辻委員 結局、この問題がなぜ、例えば障害年金のことの不支給が問題になるかというと、やはり、なかなか働けないという現状があって、こうやって年金が生活の糧になるということ、そして医療費もかかるということ、この現状をそのまま放置していいのかということだと思いますので、この辺、医療費の助成とか難病指定とか、この指定難病についてもしっかりと進めていただきたい。学会からも要望が出ているんですから、しっかりやっていただきたいというふうに思います。 次に、生活保護の引下げのことについてお伺いをしたいと思います。 この前、高橋委員もちょうど、二〇一三年、平成二十五年の生活保護費の引下げの手法について聞かれていたと思います。私自身は、このとき使われた計算方法はやはり不適切であった、誤りであったというふうに思っております。そのことについてきょうは聞いていきたいというふうに思います。 まず、確認をしていきたいと思います。 生活扶助相当CPIということですけれども、これはもともと二〇一三年の生活保護基準改定の際に厚生労働省によって考案された消費者物価指数の一種であり、総務省統計局が毎年作成する消費者物価指数のうち、生活扶助に該当しない品目を除いた品目を用いて作成されたということでいいかどうか、イエスかノーかだけでお答えください。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘になりましたように、生活扶助相当CPIといいますのは、品目別の消費者物価指数のうち、生活扶助以外の他扶助で賄われる品目や原則生活保護受給世帯には費用負担が生じない品目を除いて厚生労働省で算出したものでございます。
○尾辻委員 そのとおりか、そのとおりでないかで結構ですので。間違えていた場合は足してください。 更に確認しますけれども、この生活扶助相当CPIは、二〇〇八年から二〇一〇年まではパーシェ式で、そして二〇一〇年から二〇一一年はラスパイレス式で算定されているということでよろしいでしょうか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 今議員御指摘になりましたように、平成二十年から二十二年分につきましては、さかのぼるという意味で、いわゆるパーシェ方式、二十二年から二十三年につきましては、いわゆるラスパイレス方式と同じというふうに言えるということでございます。
○尾辻委員 その結果、こういうふうに二つの違った指数によるもので計算されたものを合算してというか比較して、生活保護世帯の物価下落率が四・七八%になったから生活保護を引き下げた、これでよろしいですか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘のとおりでございます。
○尾辻委員 では、今度は総務省統計局に聞きますけれども、そのときの総務省の消費者物価指数、二〇〇八年から二〇一一年までの物価下落率は二・三五%、これでよろしいでしょうか。
○佐伯政府参考人 お答えします。 二〇一〇年平均を一〇〇とする二〇一〇年基準で消費者物価指数を見ると、二〇〇八年平均は一〇二・一、二〇一一年平均は九九・七となり、下落率を計算すると二・三五%となります。
○尾辻委員 総務省統計局が使っている消費者物価指数、この作成方法について聞きますけれども、これはラスパイレス式で、五年ごとに接続をする、こういうことでよろしいでしょうか。
○佐伯政府参考人 御指摘のとおりです。
○尾辻委員 なぜラスパイレス式でやっているかということですけれども、これは、国際基準、ILO労働統計会議で採択された方法だということで合っているかどうかと、さらには、総務省統計局が作成する消費者物価指数はパーシェ指数は使用されていないかどうか、この二つを確認させてください。
○佐伯政府参考人 お答えいたします。 消費者物価指数の作成方法につきましては、国際労働機関、ILOが二〇〇三年十二月の第十七回国際労働統計家会議で決議を行っております。我が国の消費者物価指数は、この決議及びあわせて作成された国際的なマニュアルに沿って作成しております。 ただ、決議及びマニュアルには算式についての指定はないということですけれども、日本では、主要国と同様にラスパイレス式が用いられております。
○尾辻委員 確認します。パーシェ指数はこの中では使われていないということですよね。
○佐伯政府参考人 済みません。使われておりません。
○尾辻委員 一般的にですけれども、ラスパイレス指数とパーシェ指数を比較した場合、パーシェ指数の方が下落率が大きくなる傾向がある、これは合っていますか。
○佐伯政府参考人 お答えいたします。 ラスパイレス式消費者物価指数は、基準時の物価水準を一〇〇として、基準時の購入数量を固定的にウエート算定に用いて作成するものであります。他方、パーシェ式は、直近時の購入数量をウエート算定に用いて作成するものとなっております。 一般に、消費者が合理的な行動をとれば価格の下落した品目の購入数量は相対的に大きくなることから、パーシェ指数はラスパイレス指数より低目に推移する傾向があるとされております。
○尾辻委員 つまり、今回の計算ではパーシェ指数が使われ、それは下落率が大きくなる傾向があるということを確認しました。 日本でパーシェ式が用いられている指数は、実はGDPデフレーターというのがあります。しかし、このGDPデフレーターも、実は今回厚労省がとったのは固定基準年方式なんですけれども、連鎖型というのが採用されているわけです。 なので、ちょっと内閣府に聞きますが、固定基準年方式が廃止されて連鎖型に変わったのはなぜかということをお答えいただきたいと思います。
○長谷川政府参考人 指数算式についてお尋ねがございました。 固定基準年方式によりますデフレーターや実質値は、基準年から離れるにつれ、固定した基準年の価格や数量のウエート構造が次第に不適切なものになり、バイアスがかかる傾向があり、一方、連鎖方式は、前年を基準として指数を接続していく方法であり、最新のウエート構造が反映されるため、バイアスはほとんど生じないということが知られております。 このため、国民経済計算の国際基準では、デフレーターと実質値の指数算式において連鎖方式を採用することが勧奨されております。 我が国におきましても、こうした国際基準に準拠すべく、平成十六年十二月八日より、固定基準年方式から連鎖方式へと移行したところでございます。
○尾辻委員 ですので、内閣府でも、やはり固定基準年方式だと下降バイアスが大きいから、連鎖型に変えたんですね。 しかしながら、厚労省のやり方というのは固定基準年方式ということになっているんだ、つまり、内閣府も使わない方式を使ったということをここで確認をさせてもらいました。 次に、厚労省にお聞きしますけれども、厚労省は四・七八%の物価下落、総務省統計局は二・三五%と、数字が異なっております。この主な原因はどこにあるんでしょうか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 生活扶助相当CPIと総務省の消費者物価指数につきましては、それぞれの算出に当たりまして、対象となる品目、さらに、品目及びウエートの基準年が異なっているところでございます。 具体的には、まず、対象となる品目につきましては、生活扶助相当CPIが、冒頭で申し上げましたように幾つかの品目を除いて算出しているのに対しまして、総務省の消費者物価指数は、そのような品目の除外は行っておらず、全ての品目を対象としている、それが一点目でございます。 次に、二点目でございますけれども、品目及びウエートの基準年につきましては、生活扶助相当CPIが、平成二十年と平成二十三年ともに当時最新の平成二十二年基準の品目及びウエートを使用して算出しているのに対しまして、総務省の消費者物価指数につきましては、平成十七年基準の品目及びウエートを使用して算出している。 以上のように、厚労省の生活扶助相当CPIと総務省の消費者物価指数は、対象となる品目及びウエートの基準年が異なるため、算出結果が異なっているものと考えております。
○尾辻委員 じゃ、ちょっと計算を一遍してみていただきたいと思うんですけれども、まず、品目が違うというところがありますから、これを同じ品目にして、つまり、同じように、総務省のやり方、総務省のラスパイレス指数を用いて生活扶助相当品目のウエートで、二〇一〇年基準で接続をした場合、消費者物価指数を算定することはできるかということを厚労省にお聞きしたいと思います。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 厚生労働省が算出いたしました生活扶助相当CPIは、できる限り直近の消費実態を踏まえながら、極力、異なる期間における物価変動の影響のみを反映させる観点から、当時の最新データであった平成二十二年の品目及ぶウエートを用いて指数を算定したものでございますので、御指摘のような方式により算出することは適当でないと考えております。 ただ、平成二十五年の保護基準の見直しに関する訴訟におきまして、原告の方々が、今議員御指摘になりました接続係数を用いたラスパイレス方式によって生活扶助相当CPIを算出した場合の下落率はマイナス二・二六%になる旨の主張を行っていることは承知しております。
○尾辻委員 その計算自身が合っているかどうか、適当であるかどうかということについて確認したいと思います。二・二六%、原告の方の数字です。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 数字としては合っているというふうに承知しております。
○尾辻委員 つまり、やはり、計算方法が違うことによって、非常に高い物価下落率になったということになるわけです。 まず、厚労省として、このラスパイレス式の場合の下落率というのは、その当時、計算していたんでしょうか。
○谷内政府参考人 厚生労働省といたしましては、当時、平成二十五年の生活扶助基準の見直しに当たりましては、デフレ傾向にもかかわらず、平成二十年以降生活扶助基準が据え置かれていたことを踏まえまして、平成二十年から当時最新の平成二十三年までの生活扶助品目のみを勘案した物価変動分を給付水準に反映することとしたものでございまして、議員御指摘のような数字につきましては、当時は、基本的には反映することとしない判断をした状況でございます。
○尾辻委員 計算はしていたんでしょうか、していなかったんでしょうか。
○谷内政府参考人 当時、そういった計算をしていないというふうに承知しております。
○尾辻委員 そして、この二〇一〇年ウエートを用いて二〇〇八年をパーシェ指数によってやったという、この計算がパーシェ式だということはわかっていたんでしょうか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 いわゆるさかのぼって計算するということで、そういった意味で、パーシェ方式だということは認識していたと承知しております。
○尾辻委員 今、るる、このときどういうふうにして計算されたのかということを聞いてきたわけですけれども、まずは、総務省統計局が採用するラスパイレス式ではないということ、つまり、そこはILOとかにも規定されているような計算方式ではなかったということがわかってきているわけです。 ですので、本当にこの四・七八という物価下落率が事実なのか、計算として合っていたのかということで考えると、これはやはり私は違うんじゃないかと思うんですよ。ラスパイレス式だと二・二六%だったということも、ここでわかっているわけです。四・七八と二・二六は全然違うわけですね。 つまり、あのときの引下げは、計算方式が間違っていたからこういうような大幅な引下げになった。つまり、厚労省はやはりおかしかったんじゃないか、そこを指摘しておきたいと思います。 次にゆがみ調整もやりたかったんですが、ちょっと時間が足りませんでしたので、次回、もう一つあるゆがみ調整のことについてお聞きしたいと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○冨岡委員長 次に、池田真紀君。
○池田(真)委員 立憲民主党・無所属フォーラムの池田真紀です。よろしくお願いいたします。 先週末、五月の十日になりますが、大学等修学支援法、いわゆる大学無償化、そして、幼児教育と保育の無償化ということで、子ども・子育て支援法の改正法案、こちらの方が、両法案、成立をいたしました。 きょうは、幼児教育の無償化、高等授業料の無償化に関することを質問させていただきたいと思います。 これは厚生労働委員会ではないんじゃないかと思われるかもしれませんが、今後、児童福祉法の改正ですとか子供の貧困大綱等の見直しが予定をされておりますので、ぜひこの委員会で質問したいというふうに考えておりましたのでよろしくお願いいたします。 まず、幼児教育の無償化の範囲、さまざま議論がある中での決定ということでございますが、やはり、教育という観点とそして待機児童といった観点とあらゆるものがごちゃまぜになっていて、何を優先する、何を保障する政策なのかということがいま一つわからないままの通過というふうに私自身は感じております。 こういう中でありますが、一点、詳細が私も確認ができなかった点がございますので、確認をさせていただきたいと思います。遊びを中心とする「森のようちえん」についてです。 「森のようちえん」について、今回、幼児教育の無償化について、説明といいますか、政府の見解といったものが一定述べられてはおりますが、この場でも確認させていただきたいと思います。無償化の対象の範囲、そうではない範囲をお教えいただきたいと思います。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。 今般の幼児教育、保育の無償化の対象範囲は、法律により幼児教育の質が制度的に担保された幼稚園、保育所、認定こども園を基本としながらも、待機児童問題により認可保育所に入りたくても入れない方もいらっしゃることから、代替的な措置として認可外保育施設等も対象としているところでございます。 お尋ねの「森のようちえん」につきましては、幼稚園、保育所、認可外保育施設、自主的なグループなど、さまざまな施設、団体が取り組まれておられると承知いたしておりまして、今般の幼児教育、保育の無償化の対象となるかどうかは、それぞれの施設等の設置形態や保育の必要性等によって異なってくるものと承知しております。
○池田(真)委員 もう一度確認いたしますけれども、今おっしゃった、入りたくても入れない子供たちへの対処ということであれば、保育のニーズといったものが証明されれば対象となり得るのでしょうか。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 今回の幼児教育の無償化におきましては、認可外保育施設についても、届出があれば、五年間、猶予期間として無償化の対象でございます。 この認可外保育施設でございますけれども、これは、定義といたしましては、保育の業務を目的とする施設であって、認可保育所等の認可を受けていない施設でございまして、この施設につきましては、児童福祉法第五十九条の二第一項の規定によりまして、都道府県、指定都市又は中核市に対しまして、認可外保育施設の届出をすることが必要でございます。 幼児教育を目的とする施設、さまざまでございますけれども、こうした施設のうち、幼稚園などの学校教育法に基づく施設以外につきましては、乳幼児が保育されている実態がある場合は、届出の対象となります。 乳幼児が保育されている実態があるか否かにつきましては、指導監督基準の通知におきましてこのように規定されております。都道府県、指定都市又は中核市が、当該施設のプログラムの内容、活動の頻度、サービス提供時間の長さ、対象となる乳幼児の年齢等その他の運営状況に応じて判断すべきであるが、幼稚園以外の幼児教育を目的とする施設につきましては、乳幼児が少なくとも一日四時間以上、週五日、年間三十九週以上施設で親と離れることを常態としている場合は保育をされているものと考えられる、このような規定を技術的助言としてお示しをしております。 そういう意味では、この基準、定義に該当するかどうか個別判断ということでございますけれども、先ほども文科省から答弁がございましたけれども、「森のようちえん」につきましては、例えば、週一日あるいは二日の限られた時間のみ保護者と一緒に自然体験活動を行う場合、日によって森や川、畑での活動を行うなど活動場所を特定していない場合、あるいはこのような定義に該当している場合など、さまざまなものがあると承知をしておりまして、認可外保育施設に該当するか、該当し届出の対象となるかどうかにつきましては、個別個別の活動実態に応じた判断ということでございます。
○池田(真)委員 認可外の届出を行っても、今、受理がされないという例が幾つか報告がなされております。 これに関して、市町村といいますか、自治体の方での窓口で誤解なきようにということで通知を出していただくというようなことを伺っておりますが、それは出されたのでしょうか。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 まず、認可外保育施設に係る届出を含めた事務につきましては、これは自治事務でございまして、施設にどういった対応を行うかは、国の技術的助言としての通知に基づき、まずはそれぞれの自治体の判断に委ねられる、これが基本でございます。 その上ででございますけれども、御指摘のように県によっての取扱いに違いがございます。例えば、園がない「森のようちえん」につきまして、長野県では県の独自の認証基準を満たすものにつきましては認可外保育施設の届出を受け付けておりますけれども、都道府県によりましては園舎がないことをもって届出を受け付けない運用を行っている場合もございます。 この点につきましては、幼児教育、保育の無償化の実施を踏まえまして、都道府県独自の認証制度等も参考にいたしまして、園舎のない「森のようちえん」の扱いにつきまして、今後、整理し、通知等でお示しをする予定でございます。
○池田(真)委員 まず、ベビーシッターとか、屋内の部屋が、安全の質ももちろんそうなんですが、教育の環境、保育の環境がどうなっているかというところの中身についてきちっと精査をされているのかされていないのかというのが、今回のこの制度の中でごちゃまぜになっているように私は思っております。 実際に、届出をしても受理がされない、でも保育の実態はあるというようなところもございますので、これは自治事務だといいながらも、今回の無償化に関しては国が決めた無償化の政策なわけですから、全ての子供たちが、国が決定したものに対して、無償化なら無償化できちっと受けられるように体制を整えていただきたいというふうに思います。自治体に対しての通知といったものはやはり国がきちっと出すべきだというふうに思います。 そしてまた、実態調査として、今回、待機児童のことも考えてということでおっしゃっておりますが、では、実際に待機児童という方々がどのような方法で保育を、代替策といいますか、工夫をされているのか、その辺は実態把握はされているのでしょうか。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 各市区町村につきましては、児童福祉法第二十四条によります保育の実施責任がございます。これに基づきまして、保育所等の保育の受皿の確保、それから、その利用についての調整を行っております。 御指摘の利用調整後でございますけれども、残念ながら入園に至らなかった方に対しましては、継続してその意向や状況の把握に努めまして、保護者のニーズに合った丁寧な支援を行う必要があると考えております。 こうした保護者の個別の相談に応じる専任職員として、保育コンシェルジュを各市区町村に配置していただいております。この活用などによりまして、各市区町村におきまして、入園に至らなかった場合の継続的な支援を行っているものでございます。
○池田(真)委員 入れなかった子供たちの実態把握というのはすごく重要だと考えています。 まず、今の無認可の届出は、この児福法の中でも、四十九条の三項というところでの、項目がきちっとクリアできているかできないか、クリアできていないでも受理ができる場合がございますが、こういうもの以外のところでも、もうつなぎつなぎで、民民で何とかしのいでいる御家庭がたくさんあるわけなんです。 もちろん、これは民間の好意ということで、善意ということで、助かる部分もあるかもしれませんが、子供の保育の環境がきちっと保障されているかということになりますと、それは異なると思うんです。 ですので、幼児教育の無償化に踏み切ったという、まず教育の方を優先するのか、それとも待機児童の方を優先するのかというところの政策判断が問われていたんですが、今回はごちゃまぜだと。でも、これからで結構ですから、まず、待機児童が地域によってもさまざまですので、どうやって今入れなかった子供たちが過ごしているのかということをきちんと把握していただきたいと思います。 届出をされているところだけへの実態調査では全く何もわからないと思うんです。それは、ボランティアさんにお願いをしたりとか、あるいは、本当の無届けのところで預かっていただくしかない場合もあります。そして、テレビで報道されているような、どうしようもなくて家に置いていく、場合によっては火事になってしまう、報道されてそれがネグレクトだと言われてしまう、こういうようなどうしようもないような最後の手段の対応をせざるを得ない家庭が存在しているということは申し添えておきたいと思いますので、ぜひ、実態調査は真剣に、前向きに取り組んでいただきたいと思います。 確認の答弁をお願いします。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 先ほど申し上げましたとおり、市区町村におきまして、保育コンシェルジュなどを通じまして保護者の状況について適切な支援等を行っていただいております。 厚労省といたしましては、市区町村を通じまして実態の把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○池田(真)委員 もう一方、文科省の方にお伺いしたいんですが、今回無償に踏み切った教育の必要性といいますか、幼児期における教育の必要性といったものをお伺いしたいと思います。
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。 今般の幼児教育、保育の無償化は、少子高齢化という国難に正面から取り組むため、子育て世代、子供たちに大胆に政策資源を投入し、社会保障制度を全世代型に変えていくという考え方に基づき、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育、保育の役割の重要性と、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るという少子化対策の二つの面から、今回の幼児教育、保育の無償化を図るものでございます。
○池田(真)委員 今ちょっとお時間がかかったようですが、基本的なことなんじゃないでしょうかね。これは、幼児教育の無償化を踏み切るに当たってもう大前提の、何も見ないでも答えられるものでないといけないのではないかと思いますが。本当に、ここの部分はペーパーを見て話す話ではないと思います。その中身を今、私は議論しようと思っているわけではありませんので。次に行きたいので、ぜひその辺はよろしくお願いしたいと思います。 今おっしゃいました、子供の幼児期における環境といったものがその人格形成といったものに重要なものであるというふうにおっしゃっておりました。ここの観点といったものが、今回の無償化の対象とし得るものの判断とイコールなのでしょうか。
○川又政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたが、今回の無償化の基本的な考え方と申し上げましたのは、法律によって幼児教育の質が制度的に担保されたものということで、基本的には、認可の幼稚園、認可保育所、認定こども園ということになりますけれども、一方、待機児童問題によってやむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ないお子さんがいらっしゃるということに鑑みまして、こうした施設を利用する保育の必要性のある子供についても対象とする、そういう考え方のもとに今回の法案は成立をさせていただいたところでございます。
○池田(真)委員 答えが余りすっきりしないんですが。 その必要性があるのであれば、今回は対象者を分けたということも、非常に、必要性があるのであれば、やはり全子供たちに保障しなければ幼児期の格差が生まれるというふうに思うんです。ですので、この人格形成に必要だということの教育といったものはどういうものなのか、あるいはその安全や質といったものはどういう環境なのかといったことをきちんと詰めて、そして、それを子供たちに保障していくということが必要だというふうに考えております。 今回、この「森のようちえん」についての要望というのは、内閣府さん等でもあるいは文科省の方でも要望があるかとは思いますが、私自身は、生活保護受給者、若しくは、生活保護ではないけれども非常に子育てに生きづらさを感じながら子育てをされている御家庭の子供さんあるいはお母さんたちからのお声をいただいておりますと、やはり、いろいろな社会経験や社会体験をすることができないというような現状があります。 外で遊ぶという経験もなければ、そして自然に触れ合う経験もない、いろいろなところで小さな成功体験や社会経験を積み重ねていくということは本当に重要なことだと思いますが、家庭の状況によってそれが保障できないあるいは担保できないというようなときに、これは社会的にきちっと国が保障していくものだというふうに思っています。 もちろん、地域や社会がかわりにできるのであればそれはいいんですけれども、今、町内会にしても、地域の中では孤立化しているような状況でありますし、ましてや、そういう御家庭に関して言えば、子供の貧困といいますけれども、所得の貧困ということだけではなくて、時間の貧困というふうなところでそういったかかわりさえも奪われてしまう。だからこそ、多様な教育ということでおっしゃるのであれば、多様な保育といったことをもう一度見直していただきたいということをあわせてお願いを申し上げたいと思います。 これは言い切りでございますけれども、引き続き今度は高等教育ですね、高等教育の無償化がございましたので、少しこちらについてもお伺いをしていきたいというふうに思っています。 その前にですが、生活保護世帯の進学率あるいは低所得者世帯の子供の教育、要は、所得と教育の、あるいは学歴の関連性といったものの御見解があればお願いをいたします。複数の省庁でまたがってお答えいただいて結構です。
○平野政府参考人 お答えいたします。 文部科学省では、毎年度、小学六年生と中学校三年生を対象に全国学力・学習状況調査を実施しておりますけれども、その一環として、平成二十五年度と平成二十九年度に、全国の公立小中学校の保護者を対象とした抽出の調査を実施しております。 これら二回の調査結果によりますと、家庭所得などの社会経済的背景が高い児童生徒の方が教科の平均正答率が高い傾向が見られました。 ただ、一方で、学校や保護者、児童生徒本人の取組などにより、不利な環境を克服して成果を上げている例があることもわかりました。 以上でございます。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 生活保護世帯の関係で申し上げますと、生活保護世帯の中にもさまざまな事情を抱えた世帯がございますため、一般世帯の子供との学力の差の要因につきましては、なかなか一概に申し上げることは困難ではないかと思っております。 一方、差はあるということは事実でございますので、こうした差を解消するためには、子供たちが、学校教育、家庭教育双方におきまして、経済的事情の有無にかかわらず、必要な学習を行うことができる環境を可能な限り整備していくことが重要というふうに考えているところでございます。
○池田(真)委員 今、家庭教育ということもおっしゃいましたが、ちょっとその前に学力のことで話そうと思ったんですが、先に、家庭教育とおっしゃいましたので。家庭教育といいますと、昨年、学習支援費の引下げがありました。引下げといいますか、引下げになるだろうと思われていますが、実費支給という形に給付の仕方が変わりました。 これについて、実績、昨年から私も、あるいはことしも、ちょこちょことお伺いをしておりますけれども、その後いかがでしょうか。もう年度も変わりましたので、実績は出ておりますでしょうか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 学習支援費の給付実態でございますけれども、先生からさきの臨時国会でも御質問いただきましたけれども、この実態につきましては、今後、平成三十年十月から本年三月までの給付実績につきまして調査予定ということでございます。 給付実態を適切に把握できますよう、具体的な調査項目を検討した上で、全ての自治体に対して今後調査を実施していきたいというふうに考えております。
○池田(真)委員 まだ出ていないということですか。
○谷内政府参考人 今後調査するということでございます。 ただ、現場の実態を推しはかれるものといたしまして、現場の自治体からさまざまな照会を受けております。それを踏まえて、ことしの三月二十九日に学習支援費の取扱いについてQアンドAを発出しておりますけれども、その中で一番多かった質問というのが、クラブ活動の範囲について、学校のクラブ活動以外ではどういったものを想定しているかといった質問が非常に多かったということでございます。 それに対する回答といたしまして、幾つかのメルクマールを言った上で各自治体において地域の実情に応じて判断していただくものとして、例えば、ボーイスカウト、ガールスカウト、さらに地域における野球チーム、サッカーチーム等の活動、放課後の子供教室、地域の子供会、地域の伝統芸能の伝承等を目的として行われる活動、保護者が主催する児童向けの英会話クラブなどを例示しているところでございます。
○池田(真)委員 毎月、保護の実績といったものは、給付額、世帯数といったことは公表されていますし、これは報告もしていると思うんですね。その中で、学習支援費の申請実績がどうなのかというのは、制度が変わったのであればなおさらこれはやっていかなければいけないのではないかということをずっと申し上げていたのですが、それも行われていないというのは非常に放置に近いと私は思います。 実際に何をしたいかというのは、この調査をしたかしないかではなくて、その次なんです、やらなければいけないことは。結局、今までは、満額以上、それ以上かかっていたとしても上限が決まっているので一律の給付だった。でも、実際どのぐらいかかったのかということも本来であれば調査は必要だと思います。 でも、今回は、実費額ということになった場合には、あらゆる壁が生じるわけですね。申請をする手続自体が困難な家庭だってたくさんありますし、あるいは窓口の間違いだってたくさんあると思うんです。QAを見ても、Q自体が何でこんな質問をしてくるんだろうかというようなものも中にはあるわけであります。 こういったものを、実際、九月までは給付の対象となっていた対象の子供たちが十月から申請がなかったということであれば、これは真っ先にきちっと、御案内といいますか、実態把握をした上で申請を促していく、お手伝いをしていくということでなければ、最低生活は保障されていないと私は思います。 ましてや、返還については五年できますけれども、遡及はできませんよね、二カ月しか。だから、なおさら急いでやらなければ私はいけないと思うんです。じきに調査をするなんという統計調査の問題ではなくて、個々の給付の決定について、きちっとこの制度の変更に当たっては実施をしていただきたいと思います。 ぜひこの辺をお願いしたいんですが、もう一度お願いできますか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 繰り返しになりますけれども、給付実態を適切に把握できますよう、具体的な調査項目を検討した上で、今後、全ての自治体に対して調査を実施してまいりたいと考えておりまして、できるだけ早く調査を行っていきたいというふうに考えております。
○池田(真)委員 子供たちはもう本当に待ったなしで、取り返しがない期間ですから、ぜひすぐにでもお願いをしたいと思います。 そして、先ほど所得と学歴のお話が文科省からもございましたけれども、簡単に関連性を決めつけてしまうということは子供たちの可能性の芽を潰してしまう、本当にレッテルを張るだけですので、これは改善策をきちっと見出した上でこういった調査は公表していただきたいなというふうに私自身は思います。 その中で、実際に、教育扶助の問題について申し上げたいと思います。 そもそも、教育扶助自体が生業扶助の中に入ったといったものは、本当にまだまだ、つい最近の出来事で、平成十七年、二〇〇五年になります。この間、生活保護におきましては、この十三条の教育扶助といったもの自体、この創設時、一九五〇年でありますけれども、この当時の高校進学率は四二・五%でした。これは男性が四八%、女性が三六・四%でございましたけれども。 この後ですが、福岡市の学資保険訴訟といったものがあって、これを機に、高校就学費を創設した一つのきっかけにはなったわけでございますけれども、当時の提訴時では九五・四%ということで、非常に、もうほとんどの子供たちが高校へ進学するというような状況の中で、生活保護世帯の子供たちは置き去りだったということで、まさに政策の欠陥といいますか、本当に置き去りだったというふうに言わざるを得ないと思います。 このときに子供の貧困というような言葉がクローズアップをされて、レッテルを張られてきたわけですから、ぜひこれはきちっと向き合わなければいけない課題だというふうに思います。 この中でございますけれども、一つ御質問をさせていただきたいと思います。 先ほどの「森のようちえん」とちょっと比較をさせていただきたいんですが、とある貧困家庭の調査をしたアンケート結果がございます。これは、あすのばさんという、もう今までも質問させていただいている中でのアンケート調査なんですが、海水浴やキャンプなどの体験といったものが二五%という、非常に社会経験が少ないという結果が浮き彫りになりました。そして、このアンケート自体が、民間団体、NPOが自主的に行っているアンケートの項目ですので、こういったニーズでもあるんだな、子供たちの当事者の声だなというふうにも受けとめております。 こういう中で、生活保護家庭の中では、先ほどのように、QアンドAを実施していますということで、学習支援費の中でかなりの制限をかけられているというふうに思っています。 この中で特に私が着目したいと思ったのが、パソコンなんですね。パソコンについては、実際には、これは貸与できるということで、東京地裁の方で判決が出た、貸与ができるというようなとんでもない判決が出たということがございました。 しかし、今回の給付のQアンドAについては、高額なものであっても、貸与できるものであっても、学習支援費で給付をしてもいいよというコメントになっています。パソコンという項目は出ておりませんが、そのようなことも類推することができるのかなというふうに感じておりますので、ここはもう一歩明確にやっていただきたいなというふうに思っています。 と申しますのも、私自身が多くの子供たちと向き合う中で、実際に生活保護家庭やあるいは生活保護に至らない子供さんたちの中では、御自宅に訪問したときに、やっとおうちの中に入れていただいたときに、小バエとかゴキブリとかが顔に乗っかったとしても手で払いのける元気もない、関節もかたそうだな、あるいは痩せ細っているなというような子供さんと向き合ったときに、地域の中である、今生活困窮者自立支援法の中である、学習支援のところにおいで、一人で行ってということはとても言えないというふうに私は思いました。とてもではないけれどもそういう状況ではなく、まずはその子供たちがきちっと、安心して毎日日常を暮らしていって、そして教育という環境に向き合わなければならないと思っています。 その中で、制服とかないんですよ、上履きもないし。そして、制服があってもとてもちっちゃくて、あるいはぼろぼろで、ボタンがとれていても誰も直してくれる人がいない。要するに、そういう手をかける必要性があるということなんです。一律に、この学習支援費が出ているからいいだろうということではないということも申し添えたいと思います。 先ほどのあすのばさんのアンケート調査でいうと、進学に当たっての給付金を受け取っている子供たちに対してのアンケート結果では、アルバイトをしている子供たちが三割強おりまして、その中での使い道といったものが制服とか学用品とか靴とか、まさに本当に必需品というふうに私は思いますので、改めてこれは実態調査をすべきだというふうに思っています。教育の無償化、無償化と言いながら、実際には本当の無償化になっていないというふうに思います。 また、生活保護の経緯でいいますと、かつてであれば本当にこれは、亡くなられた一九六六年の、かなり昔のことでありますけれども、被保護世帯の母子心中をきっかけに、これが生活保護行政が引き起こしたものだということで、国会が取り上げております。議事録にもいろいろと残っております。報道も残っておると思いますけれども。この中で、建設大臣が、今の生活保護制度のやり方にはもっと温かい配慮が必要ではないかということで、その後、いろいろと運用の面が変わってきました。 一九六三年には電気洗濯機、そして六五年には白黒テレビということで、国民の生活水準が高まっていく中で、生活保護世帯が置いてきぼりにならないようにということで、国会の中でも本当に配慮が、一つずつではありますが、されていったというふうに思っています。 その中で、カラーテレビと自動車は認めないけれども、ラジオと白黒テレビ、自転車、そしてミシン、当時ミシンは高級だなと思いますけれども、これは多分自立の助長というところでの、就業というところで認めたんだろうなというふうに思いますが、こういう中でですけれども、地域単位の中で普及率が七〇%を超えたら認めるというふうになっています。これはもうかなり昔の話で、私自身がワーカーをやっていたときは当然のことでありました。 いまだにパソコンも持っているといけないというようなことなのかどうかということは、非常に私自身は子供たちの自立の阻害要因になっていると思います。パソコンが例えばあったとしても、あるいはスマホがあったとしてもプリントができないんですね。コンビニに行ってもいいけれども、たくさんの量を印刷することはできませんし。それで、事務所を開放して、プリンターの提供を私たちの方でさせていただいたりと、ほんのちょっとのことなんだけれども、それは物すごい、今子供たちの学習の環境の中では必要品なんだと思います。 このパソコン、プリンター、この一点だけでも結構ですので、これについて、今生活保護でのお考えをここで確認させていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 生活保護につきましては、今まで、保障範囲につきましては、一般低所得者との均衡等も踏まえて検討してきたところでございますので、これまでと同様の検討を今後ともしていきたいというふうに考えております。 個別の物品につきましては、今明確に申し上げることはできませんけれども、一般低所得者との均衡等も踏まえ、引き続き検討していきたいというふうに考えております。
○池田(真)委員 よろしくお願いしたいと思います。 もう一点ですが、生活保護の世帯分離ですね。大学を今回無償化しました。世帯分離の見直しをするつもりがあるのかどうか。 そして、世帯分離をしている子供たちに対して、本来であれば、状況調査をされているのかなと思ったら、わからないとおっしゃっているんですね。どのぐらいの借金を抱えているのか、奨学金を抱えているのか、どうやって生活をしているのかということが、昨年の質問ではわからないというふうにおっしゃっていました。でも、高等教育の無償化といったものを検討するに当たってはこれは必要なので、調査をお願いしたいということを申し上げました。その後、いかがでしょうか。こちらの方は調査をされているのでしょうか。
○谷内政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘の、生活保護世帯の子供が世帯を分離して大学等に進学している件数につきましては、在学中の全学年分の状況を把握しておらないところでございます。 一方、平成二十九年四月に大学等に進学した者につきましては、居住形態を調査しておりまして、それによりますと、平成二十九年三月末に高等学校等を卒業した一万二千百四十七人のうち、大学等に進学した者は四千二百八十二人、そのうち自宅通学している者は三千二百二十三人という結果でございました。 また、世帯分離して大学進学した後に要する費用につきましては、一昨年度、生活保護世帯出身者の大学生などの生活実態調査を実施しておりまして、大学等に納付する年間必要額につきまして、平均値といたしまして、授業料が八十三万九千円、その他学校納付金が十万三千円、修学費が六万九千円、通学費が八万九千円、合計で百十一万という結果でございました。 一方で、学生の年間収入は、奨学金が百七万七千円、アルバイト収入が六十三万七千円、その他収入が五万五千円、合計で百七十六万九千円という結果でございました。
○池田(真)委員 昭和三十八年の四月の一日の通知にあるように、これは把握しなければならないものなので、昨年のように把握していないなんということはおっしゃらないように、今後、お願いしたいと思います。 そして、今、生活保護世帯のお話をしましたけれども、それ以外にですが、日本学生支援機構の奨学金の返済。これは、親御さんが保証人になって、親御さんも定年後毎月三万円を返還している、非常に苦しい実態だということが新聞とかでも報道がされています。 また、平成二十八年度におきましては、こちらは学生支援機構の調べだけではありますけれども、奨学金を理由に自己破産を行った若者が一万二千件あるということでございます。うち、四十代が多いということでありますけれども。非常に、この後続く自己破産予備軍というものも今、社会問題化しているところでありますので、今回の無償化の中で子供たちが分断されるということを私は本当に懸念しているところであります。 実態調査といったものがあらゆる制度の見直しに関するその根拠となるわけですので、まずは実態に目を向けていただきたいというふうに思います。 最後になりますが、もう時間ですので、本当は児童のことも一つお伺いしたいなと思っていたんですが、重度訪問介護等も伺いたいと思っていたんですが、今後、児童虐待とか児童福祉法の見直しについての法案審議入りとなります。 昨日も、大変悲しいニュース、衝撃的な実態が明らかになりました。野田市の心愛ちゃんの事件が、実は性的虐待を受けていたのではないかということで、児相は把握をしていたということでありました。十一月に、アンケートの結果によって一時保護入所をして、そして、その中で、ズボンをおろされた、パンツも一緒に脱げたんだということを証言した心愛ちゃん。それにもかかわらず、十二月の二十七日に一時保護が解除されるというようなことがありまして、年末年始、今回のゴールデンウイークもそうなんですが、長期休暇に限って帰してしまうということが、非常に施設側の都合だったり児相側の都合だなというふうに感じておりますので、こういった対応も含めて、今後の法案の中で議論をしていきたいというふうに考えております。 今回、子ども家庭支援法なんかは他の委員会でございますので、だんだん厚生労働省から子供のことが遠くなっているように感じるんです。でも、やはり子供の命を守るのはこの厚生労働省なんだということで、今後の法案の議論に対して、厚生労働大臣の意気込みといいますか、見解をお述べいただきたいというふうに思います。これで質問を終わりますので、ぜひお願いします。
○根本国務大臣 子供が適切な養育を受けて、健やかな成長、発達や自立などを保障されること、これは非常に重要であります。例えば、平成二十八年度児童福祉法改正において、子供がこのような権利を有することを明確化いたしました。 そして、今般提出した児童福祉法の改正案においても、虐待を受けたとして保護した児童がそれ以上虐待によってその権利を侵害されることがないよう、児童相談所が当該児童の安全を確保することを明確化しております。 いずれにしても、我々、私も児童福祉の担当大臣でありますから、子供の安全確保、権利擁護が図られるように全力を尽くして取り組んでいきたいと考えています。
○池田(真)委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。 質問を終わります。
○冨岡委員長 次に、吉田統彦君。
○吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。 大臣、本日はよろしくお願いいたします。 大臣も貴重な時間でございますので、早速質疑をさせていただきたいと思います。 まず、介護保険主治医意見書についてお聞きします。 まず、これは念のための確認ですが、要介護として介護保険を受給している方が、担当医がかわる際に再度意見書を書いてもらわなければならない、つまり、改めて新規として意見書を書いてもらわなければいけない、そういった事実は一切、例外なくないですよね。基本的には、つまり、介護保険主治医意見書というのは三年ごとの更新の際にのみ、担当医師がかわっていてもかわっていなくても提出を要するということで、大臣、確認ですが、よろしいですか。
○根本国務大臣 主治医意見書というのは、もう既に委員御承知でありますが、要介護認定の申請をする際に、申請者の主治医が申請者の心身の状況などについて記載するものであります。主治医がかわった場合に、その都度新たに作成する必要はありません。
○吉田委員 大臣、ありがとうございます。非常に簡潔な答弁をいただきました。 ところで、ここからが本題なんですけれども、例えば担当医、主治医が変更して、その後三年ごとの更新の時期が来た際に、もし私が新しく担当になった主治医だとすると、前医の意見書にどのようなことが書いてあって、更新までのこの三年間でどのような変化があったのか、そういったことを知りたいわけですよ。これは大変重要な情報です。前医の意見書を参考にしたい、確認したいと考えると思うんですね。 介護に関する前医の意見などを確認したいと思った場合は、どのようにして前医の意見書を見て確認することができるんですか、大臣。
○根本国務大臣 要介護認定の更新などの申請をする際に、前回申請時と主治医がかわった場合において、変更後の主治医が、今委員が御質問されたように、変更前の主治医が作成した主治医意見書を参照したい、あるいは参照する場合は、患者の同意を得て、市町村又は変更前の主治医の医療機関から入手するなどの方法が考えられます。
○吉田委員 そうですね。今大臣がおっしゃったように、制度としては、前医の意見書を確認するこれという方法は、逆に言うと規定されていないんですよね、大臣。だから、今大臣がおっしゃっていただきましたけれども、前医の意見書を担当医が見たいと思うと、大体何かしら面倒くさい手続を踏む。その一部を大臣におっしゃっていただきました。 現実的には、要介護の方の中には、認知症なんかで判断能力が欠けてしまっていて、高齢者の方本人による意思表示によって開示をしてもらうことが困難な場合も結構たくさんあるんです、現場では。また、前の医療機関から情報をもらうという方法も大臣はおっしゃいましたけれども、医師には守秘義務が当然あるわけで、なかなかこれも煩わしいことになっていることが結構あるんですよ、大臣。 現実的には、担当医のさっきおっしゃった市町村への情報開示ということは、やはり面倒くさいですが、やむなくそうしている方もいらっしゃるわけです。しかし、その場合、担当医であるにもかかわらず、個人情報保護ということで黒塗りになってしまっていて必要なところが見られないなんてこともあって、その利便性が非常に著しく損なわれているということがあります。また、これは、場合によっては要介護者の利益に反することもあるわけであります。 ですから、私は、医療と介護の連携を強化するという趣旨において、厚生労働省が主導して、制度として前医の意見書の閲覧等ができるようにする必要がやはりあるんじゃないかなと思うわけですが、厚生労働大臣の御意見を聞きたいと思います。
○根本国務大臣 まず、現在の制度の体系を申し上げたいと思います。 個人情報保護法や各市町村の個人情報保護に関する条例などでは、本人の同意を得れば、市町村や医療機関等は保有する個人情報を第三者、要は変更後の主治医に提供できるということになっております。その意味で、変更後の主治医は、必ずしも情報公開請求をする必要はありません。 ただ、要は、議員の御指摘の点については、まずは、変更前の主治医の作成した主治医意見書を参照したいというニーズ、あるいは実際に参照する際の事務的な負担等について、現状の把握を行う必要があると思います。
○吉田委員 大臣、現状把握をしていただいて、必要があったり、やはり煩雑だなと厚生労働省が思われるようでしたら、ぜひ改善をしていただきたいなというのが趣旨でございます。 実際、関連として申し上げると、介護保険主治医意見書というものはカルテの一部とみなすこともできるんじゃないかと思うんですよ。だから、診療情報提供として見ることができる余地があるんじゃないかと思うんです。 カルテというのは、大臣、今非常に曖昧な表現でもありまして、医師によって、また医療機関によって、何をいわゆるカルテ、診療録に含めるかというのは千差万別なんですよ。例えば、診療情報提供書はカルテの一部だと考えることもできますし、生活保護の意見書もその範疇に入ってくると考える場合もある。また、保険会社に提出する書類すら、診療録に挟み込まれているわけですから、診療録の一部と考える場合もあるわけです、大臣。 ですので、電子カルテの導入の援助も今回やっていただくということを聞いておりますけれども、こういった患者に関する情報をどのように整理して、そして、あくまで患者さんを、介護や医療を受ける方のために周りの人がサポートしやすいように、医療、介護の連携がとりやすいように受け継がれるべきだと思うんですが、大臣、ちょっと今の私の話に関して御意見があればお願いしたいんです。
○根本国務大臣 委員から今いろいろと御意見がありました。 先ほどの繰り返しになりますが、まずは、変更前の主治医の作成した主治医意見書を参照したいというニーズ、あるいは実際に参照する際の事務的な負担等、これについては現状の把握を行っていきたい、こう思います。 そして、今年度、主治医意見書の作成の負担を軽減するための調査研究、これを行う予定であります。この調査研究の中で、委員御指摘の、今いろいろと課題等の御意見がありましたが、その内容についても実態を把握して、その結果を踏まえて今後どういう対応を図るかということを考えていきたいと思います。
○吉田委員 大臣、ありがとうございました。いい御答弁なんですけれども、私が聞いたのはちょっと違う内容でございます。 だから、診療録というのは何を含むのかということも含めた、電子カルテだと全部入っているわけですよ、大臣。電子カルテを開くと全部見られるわけですね。ログインして、パスワードとかを入れて見られるわけですよ。 だから、そういうものの管理や、どういうふうに診療録を共有していくのかということを含めて、これはほかの問題にもつながってきますよ。医薬の分業がなされる中で、逆に医薬の連携の部分でどの程度開示をしていくのか、あくまで患者さんのためにですよね、そういったことにもかかわってくることなので、診療録の定義や、電子カルテの導入を厚生労働省はどんどん進めていっていらっしゃるわけですから、こういった情報の共有に関してやはり一度しっかり御検討いただきたいし、どのようにお考えかという質問です。もう御答弁は大丈夫ですので、それはまた今度聞かせていただきますので、ぜひちょっと御検討ください。 それでは、きょうは、総務省と内閣府から来ていただいて、ありがとうございます。 マイナンバーカードに関して質問させていただきます。 前段は内閣府と総務省の政務官に伺いたいんですが、聞くところによると、近々、二〇二〇年夏ごろと聞いておりますが、マイナンバーを通知していたいわゆる通知カード、これが廃止されるというふうに聞いております。具体的にいつごろ、そしてなぜ廃止をされるのか、また、廃止されたとして、現在既に発行されている通知カードは使えなくなるのか、簡潔にお答えをいただけますか。
○古賀大臣政務官 お答えをいたします。 通知カードでございますが、これは平成二十七年十月のマイナンバー制度施行後、国民の皆様に対しましてマイナンバーを速やかに通知するほか、施行後まずは必要となる職場等へのマイナンバー提示の際に、マイナンバーを証明する書類としてその役割を果たしてきたところでございます。 しかしながら、この通知カードにつきましては、その記載の正確性を維持するために、転居等の際に記載事項の変更が必要となるわけでございますが、これが住民と市町村職員の双方に負担となっているということでございまして、その見直しが求められている、こういった状況になっております。 そうした状況を踏まえまして、今回、この通知カードの新規発行や記載事項変更の手続等を廃止させていただきたいと考えているところでございまして、これにつきまして今回の法律改正でお願いできれば、こういうふうに考えております。 以上でございます。
○吉田委員 確かに今、政務官がおっしゃっていただいたように、一部何か負担になっている部分もあるというふうには、まあどの程度負担になっていると思っていらっしゃるか、ちょっと私もわからないんです、そういった声もあるということは聞いています。 ただ、多分、基本的には、国の方針としてマイナンバーカードの使用を広げていきたいということなんですよね。政務官、そうですよね。ただ、マイナンバーカードの発行を行うようになって三年余りになりますが、いまだに発行率が、たしか一三%、一五%にも満たない状況。この事実がマイナンバーカードに対する国民の評価じゃないですかね、政務官。 すなわち、国民の皆さんは、マイナンバーカードの発行に対して否定的、必要ないとしているわけですよ。それにもかかわらず、今回、通知カードがあれば十分であるという国民の意思に反して通知カードの発行を停止するというのは、やはり大きな問題があると考えます。 だから、私は、通知カードの廃止というのはやはりやめた方がいいと考えますが、いかがですか。
○古賀大臣政務官 お答え申し上げます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、この通知カードはそもそも、マイナンバー制度施行後、当面の使用のために使われてきているというものでございまして、そういったそもそもの役割というものがございます。 マイナンバーカードにつきましては、これからその利便性を国民の皆様方に感じていただくという取組は確かに別途必要だというふうに考えておりますが、通知カードの件につきましては、今申し上げたとおり、そういった一方での見直しの必要性というものも出てきておりますので、そういったことで今回の法律の改正をお願いしているということでございます。 以上でございます。
○吉田委員 いや、そういう御答弁をいただくなら、もう少し伺いますけれども。 じゃ、何で最初からマイナンバーカードを送らないんですか、アメリカのソーシャル・セキュリティー・ナンバーみたいに。矛盾していますよね。アメリカは最初からソーシャル・セキュリティー・カードが送られてきますが、なぜ、二段階の通知カード、マイナンバーカードという仕組みに日本はなっているんですか、政務官。
○古賀大臣政務官 お答え申し上げます。 そもそも、マイナンバーカードは、その取得は任意というところから始まっておりまして、取得するのか、それともとらないのか、これは任意でございます。したがいまして、取得をするまでの間、やはり当面の通知、お知らせする必要性があるということで通知カードが使われてきているという事情でございます。 以上でございます。
○吉田委員 そうなんですよ、任意なんですよ。だから、何でそれを強制にするのかということ。矛盾しているじゃないですか、政策的に。最初任意だったものを強制にしていく。おかしいですよね。こうするんだったら、最初からそんな任意で選ばせるような方法にしないで、今さら何で任意だったものを強制にするのかということを聞いているんです。どうですか。
○古賀大臣政務官 もちろん、これからのデジタル社会の対応の中でマイナンバーカードを御利用いただきたいという気持ちはございますけれども、ただ、制度のたてつけとしては強制をしているわけではございませんので、そういった観点から、通知カードというものが、当面の間を埋めるカードとして必要であった、こういったことでございます。 以上でございます。
○吉田委員 余りちょっとここばかりやってもしようがないですけれども、ただ、今の話だとやはりおかしいんですよね。 だって、これは二〇二〇年から強制にしていくわけですよね、基本的には、通知カードというのはなくなるわけですから。だから、ちょっと今の話というのは通じない。ちょっとやはりやり方に問題があったんじゃないかなと思いますよね、そもそもの制度設計とかですね。 じゃ、またこれはやっていきたいと思います。 ここからはちょっと厚生労働大臣に伺いたいんですが、私は何度かこの厚生労働委員会の質疑で、先ほども少し申し上げましたが、マイナンバーというのはアメリカのソーシャル・セキュリティー・ナンバーをモデルにつくられた。しかし、アメリカでは、ソーシャル・セキュリティー・ナンバーを記載した、通知で一緒に来るところに、絶対に外に持ち歩くな、他人に番号を知られるなと書いてあるんですよ。外に持ち歩くなと書いてある。身につけて持ち歩くなと。 翻って、我が国のマイナンバーを見ると、今国会で審議された健保法の改正法案においても、マイナンバーを保険証のかわりにすることができるようにしますとしていますね、大臣。 これはつまり、マイナンバーカードを財布等に入れて持ち歩くよう誘導しているわけですよ。しかし、そうすると、カードを落としてしまったり、また、健保法の改正の際に問題にもなりましたが、本当にナンバーを見ないでチップをかざすだけで済むのかという問題。それより、番号の流出が起きるのではないか。さまざまな懸念がやはりあるんですよね。 そこで、このように盗難、紛失、情報漏えいなどによって情報の流出が起こり、カードの持ち主には責任がない、若しくは軽微な過失しかない際には、誰が責任をとるかという問題は生じると思いますよ、大臣。あえてこのような危険な制度を、ある一面から切り取れば危険という意味ですよ、危険な制度を構築するということは、厚生労働省が、賠償責任とまでは言いませんけれども、最低限の責任を負うべきではないかとやはり私は思いますが、厚生労働大臣の意見を聞きたいと思います。
○根本国務大臣 マイナンバーカードを健康保険証として利用できるオンライン資格確認、これについては、社会経済の各分野において情報通信技術が進展する中で、医療保険制度においてもより便利で効率的な運営を実現する観点から、健康保険法等の一部改正法に基づいて導入するものであります。 これは、具体的なメリットとしては、転職などによって加入する保険者が変わっても、マイナンバーカードにより医療機関、薬局で受診できる、あるいは、保険者と医療機関、薬局では、失効した健康保険証の利用による過誤請求の事務コストが減少するなど、患者、保険者、医療機関それぞれに医療保険の事務の効率性あるいは利便性の向上につながるメリットがあるという観点で、今回導入するということになっているわけであります。 今御指摘の懸念する点ですが、この仕組みは、個人情報の保護に十分配慮したものとなっております。具体的には、オンライン資格確認においては、マイナンバーそのものを医療機関では使わないので、診療情報とマイナンバーがひもづくことはありません。そして、仮にマイナンバーカードを紛失し、第三者にマイナンバーを知られても、マイナンバーのみでは個人情報の閲覧等はできないことになっておりまして、したがって、個人が直接的に被害を受けることのない仕組みとなっております。 こういう安全性について広く医療現場や国民に周知しながら、個人情報の保護に十分配慮しながら、マイナンバーカードのオンライン資格確認を運用していきたいと思っています。
○吉田委員 ですから、そこじゃなくて、流出しちゃって被害を受けたときにどうするかという問いです、大臣。
○根本国務大臣 これは、担当する内閣官房の方から厚生労働委員会でも答弁をしていただいております。例えば、マイナンバーのみで財産的な不当な利得とかあるいは不正還付とか、そういうことを受けることは不可能でありますということも言っていただいております。 それから、犯罪など、不正に利用されないよう、さまざまな工夫がとられていると承知しています。あるいは、紛失、盗難に遭った場合に、二十四時間三百六十五日、コールセンターで対応するなど、悪用などによる被害を未然に防止する措置が講じられている、こう承知をしております。
○吉田委員 問いに答えていただいていないですが、つまり、大臣の言いたいことは、万全で絶対大丈夫だということですね。今の話を総合すると、万全で絶対大丈夫だから、そういったことは起こり得ないから誰も責任をとらなくても大丈夫だという、大臣、理解ですよね。今の答弁は、誰が聞いても、話を聞いていたらそう思いますよ。万全だ、盤石だ、十分な配慮とずっと言っていましたから。 大臣、絶対大丈夫なんですね。絶対大丈夫だと厚生労働大臣ははっきりとおっしゃれるんですね。絶対大丈夫だか若しくはそうじゃないかで答えてください。
○根本国務大臣 マイナンバーカードの担当は、内閣官房でやっていただいております。政府として、内閣官房でこれについてはやっていただいている。 そのマイナンバーの利用に関する答弁を私も聞いておりますが、今、やはり担当しているところがしっかりとそこは担っていただいているわけですから、その答弁を引用しますと、当委員会では、行政機関等や事業者におきましては、マイナンバーの漏えい事案等が、これは個人情報保護委員会の事務局次長が答弁していますが、漏えい事案等が発生した場合に報告を受けることになっています、不正取得等については、マイナンバーが記載された書類等が盗難されたといった事例はありますが、この報告の中におきましては、これまでマイナンバーが不正に利用されたといった報告や財産的な被害があったとの報告は受けてございませんという答弁が担当の個人情報保護委員会からされております。
○吉田委員 大臣、しっかり引用していただいてありがとうございます。よくわかりました。 ただ、どうも不安は尽きないわけです。大臣のさっきのお話を聞いていると、万全だ、盤石だ、配慮するとおっしゃっていますけれども、余計なことには、やはりなるべく本当に必要不可欠な部分に使用していくというあり方も大事なんじゃないかなと思いますので、大臣、よく今後も検討と、そして、使用するんだったら万全の、本当に国民が被害を受けないような配慮をどんどんしてくださいね。 それをお願いして、次の質問、伊佐政務官も来ていただいていますので。 古賀政務官は、お忙しいと思いますので、もう大丈夫でございます。本当にありがとうございました。 では、伊佐政務官、本当にお忙しい中来ていただいて、ちょっと議論させていただきたいと思います。 高齢中小企業経営者や一人親方と言われる大工さんの皆さんなど、なかなか導入が一部そういった方に特に進んでいかない電子申告、e—Taxに関してちょっと聞いていきたいと思います。その控除にかかわるところを特に聞きたいんですが。 少し前に、青色申告特別控除が十万円減額されるのかなんという問合せがやはりあったわけですよ、これは政務官はよく御存じの件だと思うんですけれども。これは実際、確かにそこだけ切り取ると、減額ですよね、政務官。ここはどうしてこういう制度改正を行うことになったのかということを簡潔に教えていただけますか。
○伊佐大臣政務官 平成三十年度の税制改正におきまして、働き方の多様化という観点から、特定の収入のみに適用される給与所得控除というものから、どのような所得にも適用される基礎控除というところに比重を移していくという観点がございました。 こういう観点から、所得税の基礎控除の額を十万円引き上げる、これに合わせて、逆に青色申告特別控除の控除額を六十五万円から五十五万円、十万円引き下げるということにさせていただきました。 以上です。
○吉田委員 ただ、政務官、これはe—Taxを利用すると、青色申告特別控除もまた十万円ふえるんですよね。つまり、制度としては、国民の皆さんの税負担を減らす方向の対応という理解でいいですね。 ただ、ここが、e—Taxを使う人と使わない人で十万円の差が出てしまうわけですよね。これはやはりちょっと不公平と思う方もいるんじゃないかなと思うんですが、政務官、どうですか。
○伊佐大臣政務官 吉田委員におっしゃっていただいたとおりでありまして、電子申告を行っている、あるいは帳簿を電子的に保存しているという納税者の控除額については、六十五万から五十五万まで下げるのではなくて、六十五万円のままということにしております。つまり、たとえ電子申告あるいは帳簿の電子保存も行っていない納税者であったとしても、青色申告特別控除は十万円引下げになりますが、基礎控除が十万円引上げになるので、結局、合わせますと課税所得は変わりがないということになります。こうした改正で青色申告者の税負担がふえることはまずないというふうに考えております。 一方で、電子申告又は帳簿の電子保存を行っている納税者については、先ほど申し上げたように、基礎控除の額が十万円引き上げられる中で、青色申告特別控除についてはそのまま六十五万円ということになります。これは、近年、電子申告の利用が伸び悩んでいるという中で、まずは税務手続の電子化に係るインセンティブを高めていこうというような意識がございまして、これが重要だという問題意識を踏まえた改正にさせていただいております。
○吉田委員 そうですよね。政府としては、だから、電子申告を強化というか普及させたいんですね。 ただ、政務官御存じのとおり、これは税理士さんに頼んだら、十中八九、今、電子申告ですよね。税理士さんに頼めない、やはり自分で御苦労して、ちょっと経済的ゆとりがない方は、電子申告までなかなか高齢者の人はいかない。逆に、応援してあげなきゃいけない零細のところは、税理士さんに頼めなくてちょっと厳しいというか現状維持ではある中で、豊かで税理士さんを使えるところは全部控除が十万円ふえるというのは、ちょっと不公平じゃないかな、弱者に対してちょっと不利になっちゃうんじゃないかなという見方もやはりあるわけですよ。それもどう思われるか、一つ聞きたい。 そして、やはりまだこの制度の理解、周知が全然進んでいないですよね、はっきり申し上げて。 だから、要は、基礎控除が増加するんだ、電子申告をしなくても損をしないということ、また逆に、電子申告を学んでやっていただければちゃんと十万円ふえるんだということを、なかなかそういう情報に、まあ青色申告会とかいろいろやっていらっしゃると思いますけれども、隅々までお伝えすることと、やはり、さっきの繰り返しになるんですけれども、税理士さんに頼めば絶対電子申告ですから。だけれども、それをする余裕がなければペーパーなわけですから、ここはもうちょっと制度として何とかならないかなと。十万円優遇してくださるのはいいんですよ。いいんですけれども、そこはもうちょっと何かうまいやり方がないのかなということを申し上げたいんですけれども、政務官、どうですか。
○伊佐大臣政務官 先ほど申し上げたとおり、たとえ電子申告あるいは帳簿の電子保存を行っていなかったとしても、税負担がふえることはまずないということが前提でございます。 その上で、豊かなところだけが得をするのではないかというような御指摘もございましたが、今回、基礎控除につきましては、そもそも基礎控除というのは、生活保障的な意味合い、生きるための経費というような観点がございまして、これまで所得制限がございませんでした。 ところが、平成三十年度の税制改正においては、一定の所得から控除額が減少する、具体的には、二千四百万を超える高所得者から控除額が減少して、また、所得金額が二千五百万円を超える高所得者については控除額が消失する、ゼロになるという仕組みを導入しております。そういう意味では、高所得者にも一定の税負担を求めるという改正になっていると認識をしております。 その上で、吉田委員から御指摘がございました周知広報についてでございますが、これは国税庁においても、この制度改正に関するわかりやすいリーフレットを用いた周知広報というものも行わせていただいております。また、新規開業者向けの記帳の指導、あるいは青色申告に関する相談対応においても丁寧な説明を行うというようなさまざまな取組を現在進めさせていただいておりますが、御指摘がありましたとおり、引き続き、この制度の定着に向けて、しっかりとこの取組を着実に進めてまいりたいというふうに思っております。
○吉田委員 伊佐政務官、ありがとうございました。 しっかりと周知していただいて、それは全部電子申告になればいいわけですけれども、やはりそれ相応の負担もそれをやっていくためにはあるわけですので、その辺も御勘案いただきながら、まだちょっと時間がございますので、進めていただければと思います。 きょうは、財務省から、お忙しい中ありがとうございました。どうぞ、お戻りいただいて結構でございます。 それでは、また厚生労働省の方に、大臣に伺っていきたいです。ちょっと時間がないので、きょうは途中で終わっちゃうとは思うんですが。 大臣、医師の働き方改革の質疑で、本当に、タスクシェアリング、タスクシフティングと連呼されていましたね。もう本当に毎回、どの質問に対しても、タスクシェアリング、タスクシフティングとずっと言っていただいて、それだけそこに対する思いが強いと思って、今回のこの質問なんです。 今こそ、やはり医師と医療従事者全てのタスクシェアリング、タスクシフティングに一定の結論を導いて、来るべき医師の働き方改革に備えるべきですよね。この点は、大臣、全く異存ありませんね。もうこれは決めていく、しっかり制度をつくっていく、ここは大臣、異存ないですか。どうぞ。
○根本国務大臣 タスクシフティング、タスクシェアリング、これは医師の働き方改革において大事な重要な要素ですから、関係者の意見を聞きながらきちんとした方向性を示していきたい、こう思います。
○吉田委員 では、まず、本当に日本の医療を支えていただいています看護師さん、副大臣も看護職でいらっしゃいますが、医療とのかかわり合い、そして医師と看護師のタスクシェアリング、タスクシフティングに関して、もう既に相応に長い間、結論を先延ばししてきた。そして、医師の働き方改革の報告書にもこう書いてありますね。 更なるタスク・シフティングの推進に向けて、現行の資格制度を前提としたものに加え、将来的にはいわゆるナース・プラクティショナーなど、従来の役割分担を変えていく制度的対応を検討していくべきとの指摘があった。一方で、更なるタスク・シフティングの推進は重要であり、そのためには、まずは現行の資格の下での各職種の役割分担をどのようにしていくかについて、さらに検討を進めるべきとの指摘もあった。いずれにせよ現行制度の下でのタスク・シフティングを最大限推進しつつ、看護師が医師の直接的な指示なく対応できるなど、多くの医療専門職種それぞれが自らの能力を活かし、より能動的に対応できる仕組みを整えることは重要であり、そのための議論を引き続き確実に深めていくことが必要である。 と記載されています。 このナースプラクティショナー、NPやフィジシャンアシスタント、PAに関して、私はその是非を申し上げているのではないんですが、我が国に導入するつもりがあるのかないのか、ここで大臣、そろそろはっきりおっしゃってくれませんか。 なぜなら、導入するなら、医師の働き方改革までにその制度を確立しなければなりませんね、大臣。だから、結論を得るには、もうこれ以上、ずっと長い間議論しているわけですから、今しかないんですよ。 ですので、どうするのか。私は、その是非を申し上げているわけじゃなくて、どうするのかの制度設計をやはりもう決めないといけないと思うんですが、大臣、どうですか。
○根本国務大臣 今委員から、報告書の内容の紹介がありました。チーム医療の推進の観点から、特定行為研修のパッケージを活用した研修修了看護師の養成という具体的な方向性が示されたほか、さらなるタスクシフティングの推進に向けて、将来的には、ナースプラクティショナーなど、従来の役割分担を変えていく制度的対応を検討すべきとの指摘がなされた。これは委員に御紹介していただいたとおりであります。 タスクシフティング推進のための具体的な取組については、今、検討会報告書をいただきましたから、この検討会報告書を受けて、夏までにまず医療関係職種の関係団体から意見を伺う機会を設け、その上で、有識者も含めて、ナースプラクティショナー、フィジシャンアシスタントに限らず、多くの医療専門職種がみずからの能力を生かしてより能動的に対応できる仕組みについて検討していきたいと考えます。
○吉田委員 大臣、夏までに決めるんですか。決めるのはいつまでですか。 私は、全ての制度はやはりしっかりと議論をした上で決定していくべきだと思うんです。だから、NP、ナースプラクティショナー、PA、そういった導入の是非を申し上げているんじゃなくて、やはり今若しくは期限を決めて結論を得ないと、準備する側だってそうなわけですよ。看護師さんの皆さんだってそうだし、医療側だってそうだし。 こういった問題を、しばしば厚生労働省は、結論を先延ばししていると私は思うんです。だから、いつまでも不毛な議論を続けているように見える部分もあるわけですよ。こういった事象が、無駄の増加や行政の肥大化にも結果的につながっていっちゃうこともある。だから、マッチポンプみたいな政治もある一定程度やめて、やるのかやらないのか。 ナースプラクティショナー、あとフィジシャンアシスタント、やるなら早目に決めて制度設計をしなければいけないし、もうそれは諦めて、現行の特定行為講習のみを更に充実させていく形にするのか。これをいつまでに決めるのかということは、だって、医師の働き方改革はもう決まっているわけでしょう、大臣。どういう結果であれ、いつまでも議論を続けるんじゃなくて、いつまでに決めるのかということを私は知りたいし、それを大臣にはっきり答えてほしいんです。どうですか。
○根本国務大臣 時間外労働の上限規制が適用される二〇二四年に向けて、医師の負担軽減につながるタスクシフティングを推進する、これが肝であると思います。 そして、まず夏までに医療関係職種の関係団体から意見を伺う機会を設け、これは多くの医療専門職種がみずからの能力を生かしてより能動的に対応できる仕組みですから、やはり有識者を含めてここはしっかりとした議論が大事だと思います。 今委員が、いつまでということの御指摘がありました。現時点で結論が得られる具体の時期についてお答えすることは難しいと思っておりますが、できるだけ早期に対応できるよう、関係者の理解を得ながら着実に取り組んでいきたいと思います。
○吉田委員 大臣、ありがとうございます。 大臣がタスクシフティング、タスクシェアリングと連呼されていた割には、ちょっと心もとないですね、それでは。 だから、繰り返しになりますが、よく議論してほしいんですよ。もちろん、よく議論してほしい。関係の皆さんが一番いいと思う制度をつくってほしい。だけれども、そのためにはそろそろ、いつごろまでに一定の結論が出る、出すぐらいは、やはり現場はみんな、その制度、PA、フィジシャンアシスタント、NPだけじゃないですよ、さまざまなほかのことに関しても期待している人や頑張ってやりたいと思う人もいろいろいるし、逆に、それは好ましくないと思っている人も当然いるでしょう。 だから、議論は必要なんです。ただ、いつまでも議論をしていてもしようがないし、やはり決めるべきは決めて備えることが、大臣、大事じゃないですか。 だから、ちょっと今の答弁では心もとないですよ。いつごろまでに結論を得るべく頑張るぐらいは言えないですか、大臣。これでもう終わりにさせていただきますが。
○根本国務大臣 今回の医師の働き方改革、これは、時間外労働の上限規制が適用されるのが二〇二四年ですから、大事なのは、関係者の理解が得られるよう丁寧な議論を行って、できるだけ早期に一定の取組につなげられるよう取り組んでいきたいと思います。
○吉田委員 済みません、もう時間が来ましたけれども、ちょっとほかのことも、同じような内容で全く別のところの分野に関しても大臣と次回議論をしていきたいと思います。やはりもう一度、いつまでにと聞きますので、私は、ちょっとそこぐらいは答えてほしいんですよ、本当に。そうしないと、これはいつまでも議論になっちゃったら、結局何か尻切れトンボみたいになっちゃったらこの議論だって不毛だし、大臣、そこは、次のこの類いの質疑のときにはぜひ答えてください。 それをお願いして、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○冨岡委員長 次に、山井和則君。
○山井委員 三十五分間、質問をさせていただきます。 まず、景気指標がかなり悪くなってきて、消費増税も先送りするんではないか、そういう声も高まってきております。 そういう中で、いろいろ私の知り合いの障害者の方々や御家族の方々、また介護現場の方々と話をしていると、消費増税は先送りしてほしい、ただ、そうなったときにも、約束していた障害者年金の引上げ、つまり年金生活者給付金の支給、正式には年金生活者の支援給付金といいますが、事実上の障害者年金の引上げ、こういうものや、介護職員、障害福祉の職員の賃金引上げはやはり約束どおりしっかりやってほしい、そういう声は非常に強いです。 私も、二〇〇〇年に初当選をさせていただいて、七期、ことしで二十年目になりますが、二十年の政治活動を振り返って一番切実な要望の一つは、やはり地元の障害者の保護者、御家族の方々からの、障害年金を上げてほしい、親亡き後、この子供たちがどうやって生活していけるのか、とにかく障害者の年金を引き上げてほしい、そのことを私は、初当選した二十年前から、ずっと二十年間聞き続けてきました。 もちろん年金引上げというのは簡単な話ではないですので、二〇〇九年に民主党政権になって、私も厚生労働大臣政務官に、長妻厚労大臣のもと、ならせていただいて、またその後も議論を重ね、やっと二〇一二年に、配付資料の一ページに書いてあります、真ん中の年金生活者の支援給付金の法改正をさせていただきました。中身はというと、次のページにありますように、障害一級の方には月に六千二百五十円、事実上障害年金を引き上げる、そして障害二級の方には五千円引き上げる、遺族も含め、対象者は約二百万人ということなんですね。 それで、御存じかと思いますが、これはもう四年間、実施が先延ばしになっているんです。本当でしたら、今から四年前、消費増税の引上げとセットで平成二十七年の十月から引き上げられる予定で、保護者の方々、障害者の方々は、やっと障害年金が上がるなと、本当に首を長くして待っておられたんですよね。そうしたら、二年間延期になった。二年間延期になって、次こそ上がるということで待っていたら、もう一回延期になった。もちろん、それは消費増税の延期とかさまざまな理由はあるでしょうけれども、保護者や当事者の人からすると、どうなっているんだという思いが高まってきているんです。 それで、三度目の正直がことしの十月なわけですよ。まさか、またこれは延期なんてことはないでしょうねと。もし延期になって、経済状況が悪かったら、アベノミクスがうまくいかなかったとかそういうのは別の話ですから、障害者の方々や保護者の方々にとっては何ら責任ない話ですから、政府の失政や景気状況の変化なわけですから。 という意味で、根本大臣にお伺いしたいのは、もし十月の消費税一〇%への増税を凍結しても、やはり、もう既に四年間も延期して、首を長くして障害者の方々や保護者の方々が待っておられるこの障害者、年金生活者支援給付金、事実上の障害年金の引上げ、これはやるということを言明していただけませんか。 〔委員長退席、橋本委員長代理着席〕
○根本国務大臣 まず、消費税の引上げでありますが、政府としては、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、本年十月に引き上げる予定という方針に変わりはないと認識しております。 消費税財源は、山井議員もお詳しくあられますが、消費税財源は重要な社会保障財源だと私は考えております。これまで、社会保障・税一体改革を一歩ずつ進めて、関係者間の合意を得ながら進めてまいりました。消費税一〇%への引上げにより一体改革は一区切りとなりますが、その際に実施する予定の社会保障の各施策、今いろいろとお話があった施策も含めて、各施策について、しっかりと準備していくことが重要だと考えています。 いずれにしても、介護職員の処遇改善、あるいは障害福祉人材の処遇改善、あるいは障害者への、これもありましたが、御指摘の年金生活支援給付金、年金を含めても所得が低い者の生活を支援するために年金に上乗せて支給するものでありますが、これは、障害者の生活をしっかりと支えるよう、施行に向けて準備を進めていきたいと思います。
○山井委員 質問に答えていただきたいんです。 消費税増税をしたら障害年金を引き上げる、これは当たり前です。それはわかっています。 問題は、今、来週月曜日にもことし一月—三月のGDPが発表されますが、そういう中で、国民の中でも政府の中でも国会の中でも、増税先送りの可能性が出てきたなという声が強いわけですね。 そういう中で、消費増税をもし、一〇%増税を十月、延期したとしても、その場合にも、約束している、予定している障害年金の引上げ、そして介護職員、障害福祉職員の処遇改善、これはやるということでよろしいですか。
○根本国務大臣 消費税の引上げについて、繰り返しになりますが、政府としては、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、本年十月に引き上げる予定、こういう方針に変わりはないと私は認識しております。 そして、消費税財源は重要な社会保障の財源ですから、社会保障の各施策、しっかりと準備していくことが重要と考えています。 そして、いずれにしても、政府としては、消費税率引上げに向けて経済財政運営に万全を期すということに尽きると私は思っております。
○山井委員 自民党幹部の人も含めて、消費税を上げない可能性にも言及され出しているわけですよ。だから、三回目になりますから、根本大臣、誠実にお答えください。 上げない場合、どうするんですかと聞いているんですよ。相手のある話ですから、これは。二百万人の障害者の方々も、首を長くして待っておられるんです。かつ、介護職員の方々、障害福祉職員の方々は、人手不足で現場は苦しんでいるんですよ、これは。 もし上げない場合でも、障害年金の引上げをやる、介護職員、障害福祉職員の処遇改善をやるということでいいのか、それとも、消費増税をもししなかったら、今言った障害年金引上げ、介護、障害福祉職員の処遇改善をやらないということですか。そこは、見解をお聞かせください。やるのかやらないのか、もしかして未定なのか。消費税増税をしない場合はどうなのか、明確にお答えください。
○根本国務大臣 消費税財源は重要な社会保障財源ですよ。そして、我々、社会保障・税一体改革を一歩ずつ進めて、関係者間の合意を得ながら進めてまいりました。その際に、予定の社会保障の各施策、これはしっかりと準備していくことが重要だと考えています。 私はもう答えています。いずれにしても、政府としては、リーマン・ショック級の出来事が起きない限り……(山井委員「委員長、だめですよ、同じ答弁はだめ。もう三回も、だめ」と呼ぶ)いや、答弁しています。リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、本年十月に引き上げる予定という方針に変わりはないと認識しております。 いずれにしても、私は答弁していますよ、政府としては、消費税率引上げに向けて経済財政運営に万全を期すということに尽きると私は考えております。きちんと答弁をしております。私の考えを申し上げました。
○山井委員 委員長、注意してください。 増税をしないとき、障害者年金は引き上げるんですか、引き上げないんですか、答えてください。
○根本国務大臣 私は、私の考え方を申し上げております。 もう繰り返しは避けますけれども、るる言いましたから、政府としては、消費税率引上げに向けて経済財政運営に万全を期すということに尽きると私は考えております。
○山井委員 理解できません。誰も理解できないと思いますよ。消費増税しないときに、障害年金の引上げ、介護、障害福祉処遇改善をやるんですか、やらないんですか、未定なんですか。未定でもいいですよ、お答えください、何らかの答えを。
○橋本委員長代理 山井君に申し上げます。 根本大臣が答弁されているのは、政府としては消費税を上げるということを決めているということをお話しになっているんだと思います。(山井委員「そのことは聞いていません、だから。上げない場合、どうなんですかと聞いているんです。とめてください、答えられないんだったら。一旦とめてください。これは国民みんなが知りたがっている質問ですから」と呼ぶ) もう一回答弁しますか。
○根本国務大臣 私は、委員の皆さんも理解していただいていると思いますよ、理解していただいていない方もおられるかもしれませんが。 私は、消費税引上げに向けて、とにかく、政府の立場としては、経済財政運営に万全を期すということに尽きると考えております。 もしとか仮定の話は、申しわけありませんが、お答えすることは私は難しいと思っております。 とにかく、我々の姿勢は、スタンスは、政府として、消費税率引上げに向けて経済財政運営に万全を期すということに尽きる、これが私の答弁であります。
○山井委員 これは大事な議論ですよ。ここまで聞いても、増税しない場合は障害年金引上げはやらないとか処遇改善はやらないと答弁されないということは、増税しない場合でも障害年金の引上げや介護、障害福祉の処遇改善をやる可能性はあると当然理解しますよ、やらないと答えられないんだから。その理解でよろしいですね。
○根本国務大臣 私は、もしとか仮定の議論にはお答えすることは難しい、こう答えております。 そして、繰り返しになりますが、消費税率の引上げについては、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、本年十月に引き上げる予定、この方針に変わりはないと私は認識しております。そして、消費税財源は重要な社会保障財源だと考えていますから、私は、大事なのは、政府として、消費税率引上げに向けて経済財政運営に万全を期すということに尽きるということを再々申し上げております。
○山井委員 リーマン・ショック級の出来事が起こらないとといいながら二回も延期して、そしてまた、それを口実に選挙までやって、二回も同じことをやっているから聞いているんじゃないですか、二度あることは三度あるというから。 ということは、根本大臣、総理の見解と違うということで理解していいですね。 なぜならば、総理は幼児教育無償化も消費税の引上げを前提にして実施するとおっしゃっていますから、総理の答弁は、幼児教育無償化やほかの、恐らく処遇改善、障害福祉年金のこととかも増税が前提、つまり前提が壊れたらやれないということを総理はおっしゃっていますが、根本大臣は今そのことをおっしゃらないということは、別に、障害年金の引上げや処遇改善、障害者、介護は消費税増税が前提ということでは必ずしもないということでいいですか。
○根本国務大臣 消費税財源というのは重要な社会保障財源ですよ。ですから、一体改革を進めて、消費税一〇%への引上げによっての財源を活用して、今、さまざまな社会保障の各施策を打ち出して、そして準備を進めているということであります。 とにかく、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、本年十月に引き上げる予定という方針に変わりはないわけでありますから、政府としては、消費税率引上げに向けて経済財政運営に万全を期すということに尽きると私は思っております。 〔橋本委員長代理退席、委員長着席〕
○山井委員 これは大事な答弁ですね。安倍総理は消費税増税が前提だと言っているけれども、そのことを問うても、根本大臣は、ということは、障害年金の引上げや介護職員、障害福祉職員の処遇改善は消費税増税が前提とは答弁されないという理解でいいですか。確認だけさせてください。それならそれで結構ですから、私はその方がありがたいんですから。
○根本国務大臣 私は、私の考えは今、再三再四申し上げてまいりました、その私の答弁に尽きると思っております。
○山井委員 わかりました。総理大臣と見解が違うということは非常に重要ですね。前提ということはおっしゃいませんでした。私はそれでいいと思うんです。やはり、私は安倍総理の発言はおかしいと思います。前提にすべきじゃないんです。 実際、きょうの配付資料にもありますように、エビデンスを、今までの事例を見てください、四ページ目、基礎年金の納付期間を十年にする、短くする改正、これも民主党政権で提案しました。これも、消費税増税は延期しましたけれども、やりました。やられたんですよ。私、これはいいことだと思いますよ。与党の方々に対しても、いいことだと言いたい。 つまり、消費税増税とセットであっても、全て必ずしも前提じゃないんですよ。これは与党も野党も関係ありませんよ。もし消費税増税が延期になったときにも、やはり当事者の方々や福祉現場が待っておられることはできる限りやらないと。これは与党も野党も関係ないと思います。 次の五ページにも書いてあります。松山国務大臣の答弁、消費税が八%に据え置かれている中にあっても、認定こども園、幼稚園、保育園、地域型保育等の受皿の拡大に伴う運営費の増額、また三歳児の職員配置の改善、さらには私立幼稚園、保育園等、認定こども園の職員給与の三%分の改善を行うなど、全ての事項を既に実施しておりますと。 つまり、いろいろ財源はありますけれども、増税が延期になっても、優先順位が高いこと、また財源が確保できたことはやっていっているんですね。先ほどの基礎年金の納付期間の十年への改正に関しても、このときは、簡素な給付措置に計上していた予算を充てて、かわりの財源も充ててやっていったということであります。 ですから、今、根本大臣もうなずいてくださっておりますけれども、ここは全てとは言いませんよ、消費税増税をしなかった場合は。それに、そういう仮定は余り政府もしたくないんでしょうから。でも、実際、その議論がもうマスコミを見ても出てきているんですよ、消費税増税するのかしないのか。 そうしたら、消費税増税をもししなかった場合、この一覧表の中のどれをやって、どれをやらないのか。多分、全てやるとか全てやらないということにはならないと思います、この一ページ。それは、もし想定外のリーマン・ショック級のそういう事態になったとき、そのときに検討するという理解でよろしいですか。
○根本国務大臣 私はもう何度もお答えしておりますが、消費税財源は重要な社会保障財源、そして、社会保障・税一体改革でこの一体改革は一応区切りとなりますが、その際に実施する予定の社会保障の各施策、これについてはしっかりと準備していくことが重要だと考えております。
○山井委員 私、意味ある答弁だと思いますよ。あくまでも消費税増税が前提だということを総理は言ったけれども、根本大臣は社会保障担当大臣の立場でそういう答弁はされないということは、私は一つの見識だと思います。 もちろん財源は重要ですけれども、先ほども言ったように、相手がある話ですから。介護や障害者福祉の現場は人手不足が深刻です。増税をやめました、予定していた介護職員の賃金、最大八万円、これもやめました、こんなことはやはり通用しないですよね。介護現場は崩壊しますよ。 そういう意味では、増税と必ずしもリンクしていないという根本大臣の考え方というのは、私は、それで理解をさせていただきます。 それで、もう一点。だから、そういう意味でも、増税をするのかしないのかを理解する上で、今の実質賃金はどうなっているのかということが深刻な問題なんですが、まだ実質賃金は発表になっておりません。 ちょっと私の配付資料を見ていただきたいんですけれども、これは名目と実質の賃金ですね。このグラフを見て、皆さん、どう思われますか。私たちが言っていたとおり、去年の賃金は上振れですね、二十年ぶりに賃金が上がったとか言っておいて、全くうそだったじゃないですか。上乗せされていただけで、ことしに入ったらだだ下がりじゃないですか。これは結局、去年、水増しして上振れしていたということが単純にばれてきたわけですよ。特に、実質賃金なんかは恐ろしいですよ。去年の六月、二・〇伸びたとか、すごい、何十年ぶりだとか言っておきながら、この三月なんかはマイナス二・五%ですよ。 何を言いたいのか。つまり、もう国内外のエコノミストはこの毎勤統計を信用していませんから。信用されていません。恥ずかしいことです。この統計は間違っているよね、実態を反映していないよね、厚生労働省の、日本の賃金統計は参考にならないよね、そう見られてしまっております。 だからこそ、私たちは、共通事業所の参考値、つまり、統計委員会の西村委員長を中心におっしゃっている、本系列の伸びだけでは前年度と調査方法が違って誤差があるから共通事業所を重視する、昨年との比較においては共通事業所との比較を賃金伸び率は重視するということを言っているのに、それを出さないということであります。 根本大臣にお伺いしたいんですけれども、結局、去年は大幅に伸びて、ことしになって暴落、賃金の伸び率。いい悪いを抜きにして、このデータは信用できないと私は思うんですよね、去年は上振れしているし、ことしもサンプル入れかえしているし。つまり、これは統計として意味をなさなくなってしまっているわけです。 私、根本大臣に質問したいんですけれども、つまり、二〇一五年十月十六日、経済財政諮問会議で麻生財務大臣が遡及改定を、さかのぼって改定するのをやめるべきだという趣旨の発言をされ、また、それにさかのぼること二〇一五年の三月には、中江安倍総理秘書官が遡及改定はやめるべきだと横やりを入れた。その結果、長年やっていた、さかのぼって訂正するということをやめたんですね。その結果、賃金の伸び率がわからなくなっちゃったんですよ。 根本大臣、これは精度が本当に上がったということでいいんですか。このグラフを見てもらって、非常にぼろぼろの統計になって、誰も信用しなくなって、これで、今まで答弁されていたように、遡及改定しないことで精度が上がったというふうに根本大臣としては認識しておられますか。
○根本国務大臣 この答弁をする前に、先ほどの山井委員の最後の御指摘ですが、私は先ほど、引上げがなかった場合については答えられないと申し上げてまいりました。ですから、委員は先ほど何か結論めいたことを言いましたが、委員が言われたようなことは私は答えておりません。これはここで申し上げておきたいと思います。 その上で、今の毎勤統計についてのお話をさせていただきたいと思います。 そもそも、なぜこの毎勤統計が精度を上げる必要があったという議論が出てきたか。もともと毎月勤労統計というのは二、三年に一度、サンプルを全部入れかえるものですから、入れかえたときに……(山井委員「もう説明は結構です。精度は上がったのか、下がったのかと聞いているんです」と呼ぶ)いやいや、これは大事なんですよ、段差が生じる、そして、三年さかのぼって、今までの伸び率が、全体が下方修正された。これは、その時点でも、経済誌でもいろいろと問題だと言われていました。そういうのがあって、もっとより精度を高める必要があるのではないかと。 全体のそれぞれの統計改革の中で、毎勤統計についても、これは検証しよう、検討しよう、こういう話が実はもうあったんですよ。平成二十六年の公的統計の整備に関する基本計画というのが出されて、そして、二十七年以後、未諮問の統計についてはレビューしましょう、実はこういう流れがあった中で、この統計をどうするかという検討が続けられてきた、こういう経緯があります。その中で、経済財政諮問会議でもいろいろな問題が指摘されました。その前から厚生労働省でもそういう問題があるということは認識していましたから、これは検討する必要があるということで、検討を続けてきた。 それから、サンプル入れかえ方式、部分ローテーションを導入した、これは、統計の専門家がしっかりと議論した上でしょう。ですから、やはりローテーションサンプリングの方が精度が高まるということで、今回、この新たな制度に……(山井委員「精度は高まったんですかと聞いているんですよ、だから」と呼ぶ)私は、今、統計でデータが出た、これはどうしてこういう状況になったかというのは統計をきちんと読む必要がありますが、精度を高めるためにつくられた統計である、そしてローテーションサンプリング……(山井委員「精度は高まったんですか」と呼ぶ)ちょっと聞いてください。ローテーションサンプリングを導入したので、参考値として、もう一つ、共通事業所、去年とことし、同じ回答、同じ対象になったところを参考値として、これは名目値でやっていますけれども、これも参考にしようということでやってきた。 こういう経緯がありますから、精度が高まったのかどうか、今までの全数入れかえ方式と比較してどうかということですが、これは、専門家が議論をして、やはりローテーションサンプリングの方が精度が高まるということでこの新しい方式に切りかえておりますので、そこは、精度を高めたいということでこの方式を導入したわけですから。もう一点言わせていただければ、今はちょっと経過期間で、入れかえを二分の一にする、あるいは三分の一にする、今ちょうどその経過期間にありますので、その経過期間の状況も見きわめながらこの統計について見ていく必要があると私は考えています。
○山井委員 結局、精度を高めるためにやったけれども、精度が高まったとは口が裂けても答弁できない。精度、ぐちゃぐちゃになっているじゃないですか。 これは、右の方の名目賃金、去年上がったけれども、上振れ、水増し、エコノミストからめちゃくちゃ非難を浴びて、間違っていますと言われて、ことしになったら大幅にダウン。これも、本当にダウンしているのかどうかは、サンプル入れかえでわからない。その結果、統計委員会は、赤線の下の共通事業所の方が前年度比較は正しいですよと言っているんですよ。 これを根本大臣は、この赤線と青線の両方を見て判断してくださいって、どう判断するんですか、両方を見て。どう判断するんですか。判断のしようがないじゃないですか。これで精度が上がっているんですか。 おまけに、実質賃金の方はもっと強烈ですよ。去年六月は二%アップだけれども、ことし三月はマイナス二・五%。これは本当にこんなに下がっているんですか。そうじゃないと思いますよ。統計手法を変えたからですよ。深刻なのは、この実質賃金の方は、共通事業所の赤線さえ出していないから、さっぱりわからなくなってしまったんですよ。 何で私はこんなことを言うのかというと、消費税増税をするかしないかという判断で、実質賃金が去年プラスだったかマイナスだったか。三年前に延期したときは〇・八%プラスだったんです、実質賃金は。今回マイナスだったら、前回よりも生活実態が悪いときに消費税増税するんですかという話になるわけです。だから、実質賃金の検討会で出してくれと。共通事業所系列の実質賃金はマイナスだったんじゃないか、出してくれと言っても出さないから、最後の十二ページにありますように、私たちは野党合同で予備的調査のお願いをさせていただきました。予備的調査の内容は十一ページにあるもので、本来厚生労働省がぱっと出せば済むものを、マイナスの実質賃金を国民に知らせたくないからこれを出さない、こういう予備的調査をせざるを得なくなるということは非常に遺憾です。 このことに関して、調査局は、できる限り会期内に実質賃金、共通事業所参考値を出すべく、報告書を出すべく努力するということをおっしゃっています。 そこで、私が、西村統計委員長が共通事業所の参考値がいいと言っている、しかし、実質賃金検討会は時間稼ぎばかりやって共通事業所の参考値は一向に出さない、時間稼ぎばかりやっている、それで、西村統計委員長を呼べばいいじゃないですかと言ったら、根本大臣は前回、私に答弁されているんですよね。根本大臣は、西村統計委員長の話を、「私は、西村委員長と検討会と議論していただくことが大事だと思いますよ。」と言って、すばらしい答弁をされたんですよ。だから、西村統計委員長と検討会が話をしてもらったら、共通事業所の参考値を出す結論はすぐ出るんですよ。 にもかかわらず、私の議事録は統計委員会で配ってくださったみたいなんですけれども、根本大臣が「西村委員長と検討会と議論していただくことが大事だと思いますよ。」とまでおっしゃっているのに、まだ西村委員長の話を検討会は聞かないんです。大臣が大事だと思いますよと言っているのに、検討会は拒否しているんですね。 いつ西村委員長と検討会は議論をされるんですか。そして、いつ統計委員会に実質賃金検討会の検討状況を報告するんですか。このままいけば、西村統計委員長の意見に反する、統計委員会と違う間違った方向性の議論をしているから、わざと西村委員長とは議論をさせない、統計委員会には報告させない、それで時間稼ぎをしているとしか言わざるを得ません。 明確にお答えください。もう三カ月も私たちは待っているんです。西村統計委員長と検討会はいつ話をされるんですか。
○根本国務大臣 私は、毎勤統計にしても共通事業所系列の問題にしても、統計というのは専門的に専門家がやっていただいているし、そこは、先ほども申し上げましたが、毎勤統計というのは、毎勤統計と共通事業所系列の前提は違いますから、この統計がどういうことを意味するかというのは我々は冷静に見るべきだと基本的には思っております。 そして、西村委員長の件でありますが、まず、西村委員長については、統計委員会では、共通事業所の賃金の実質化をめぐる論点、これを今、検討会で議論していただいている。そして、西村委員長も、個人の意見といいながら、そういう委員会でみずからの御意見をおっしゃっていただいた。 要は、今後の必要な作業の中で、我々は共通事業所の集計値の特性を踏まえたさらなる検討を進めていくことにしておりますが、その中で、四月九日の衆議院総務委員会において西村委員長から御指摘のあった、誤差の定量的な分析、相関係数の分析、非標本誤差の影響分析等についても検討すべき内容であると考えております。 このようなことで、五月十三日に開催された第九回検討会では、山井議員の委員会質問の議事録もごらんいただきながら、誤差の定量的な分析や相関係数の分析の資料を提出して御議論いただいたところであります。 要は、西村統計委員長から御示唆いただいた点も踏まえて、まずは、引き続き検討会で十分御議論いただきたいと考えております。
○山井委員 私の議事録を配っていただくよりも、専門家に議論をいただきたいとおっしゃったけれども、専門家中の専門家は西村統計委員長なんですよ。その西村統計委員長が、共通事業所系列は前年度比較では重視すべきということを結論として出しておられるんですよ。その結論に対して、実質賃金検討会は異を唱えているんですよ。共通事業所系列は余りよくないと言っているんですよ。真っ向から違うようなことを言っているんですよ。そして、かつ、なぜ西村統計委員長はそんなことを考えておられたんだろうなという議論も出ているんですよ、私も時々検討会を傍聴していますが。 話を聞けばいいじゃないですか。ぜひ早急に、私の議事録を配ってもらうのはありがたいけれども、一番いいのは西村統計委員長に直接話を聞いてもらうことなんです、直接話を聞いてもらう場をつくることと、それと、とにかく実際の、実質賃金がどうだったかということを知りたいわけですから、今国会中に当然結論を出して実質賃金の共通事業所の参考値を出す、そのことをさせる。 まさか、調査局が結論を出すのが先になってしまって、厚生労働省がサボタージュしてその数値を出さないなんということはあり得ないと思いますので、西村統計委員長の話を聞くということと、今国会中に共通事業所の参考値は出す、出させるということを答弁いただきたいと思います。
○根本国務大臣 西村委員長から御指摘のあった誤差の定量的な分析等々、これについても検討すべき内容であると考えておりまして、そこは検討会の中でも議論をしていただいております。 そして、共通事業所の実質化をめぐる論点、これは西村統計委員長から御示唆いただいた点も踏まえて議論をいただきたいと考えていますが、西村統計委員長の御指摘も十分踏まえた上で、西村統計委員長を検討会に呼ぶか否か、これは検討会に判断いただくべきものと考えております。私は、四月十二日の質疑においてもその旨は明言しております。 そして、実質賃金をめぐる、今、要は有識者、統計の専門家で、さまざまな課題、問題があることについては、専門家の知見そして専門家の検討にまつ、これが私は基本だと思いますから、これは検討会でしっかりとさらなる検討を進めてもらいたいと思っております。(山井委員「国会中に出るんですか。質問に答えていないじゃないですか。国会中には出るんですか、データは、結論は」と呼ぶ) 今、西村委員長の御指摘なども踏まえて、これはそもそも統計の専門の議論ですから、そこは、私は統計の専門家にしっかり議論していただきたい。ですから、その意味では、できるだけ早く報告をしていただきたい、結論を出していただきたいと思っております。
○山井委員 もう時間が来ましたので、これで終わらせていただきますが、統計法六十条の二項「基幹統計の作成に従事する者で基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした者」は、統計法違反になりますよ。つまり、実質賃金がマイナスなのにプラスと発表しているのは統計法違反ですからね、国民をだましている行為ですから。一刻も早く真実の結果を出していただきたいと思います。 以上、これで終わります。
○冨岡委員長 次に、稲富修二君。
○稲富委員 国民民主党の稲富修二でございます。 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 本日は、単独世帯についてと、あと社会的養護について質問させていただきます。 まず、単独世帯について、先月の四月十九日に、人口問題研究所から、日本の世帯数の将来推計、都道府県別のものが発表されました。資料一枚目でございます。 そこで、この単独世帯については、当委員会でも実は三度目なんですけれども、今回は都道府県別のデータが出たということでございますけれども、今回、この将来推計からわかることをまずお伺いをいたします。
○藤澤政府参考人 今御質問がございましたように、先日、国立社会保障・人口問題研究所から、日本の世帯数の将来推計、都道府県別の推計が公表をされております。 これによりますと、主な結果のポイントでございますけれども、一つは、単独世帯の割合が二〇二五年には全ての都道府県で最多となる。また、二つ目には、二〇四〇年には全都道府県で三割を超え、全国平均は三九・九%、これは二〇一五年比で四・八%の増に達し、最も高い東京都で四八・一%、二〇一五年比で〇・八%の増、最も低い方になりますが、山形県は三一・四%、二〇一五年比で五・九%の増となるといったような結果が得られたところでございます。
○稲富委員 次に、都道府県別ということで、お手元の資料でもごらんになっていただけますように、かなり都道府県別にばらつきがございます。都市圏ではやはり単独世帯がふえているなと言えるかもしれませんし、その他、都道府県別からわかるばらつきについてどのように分析をされているか、お伺いをいたします。
○藤澤政府参考人 都道府県別の世帯数の将来推計によりますと、単独世帯の割合につきまして、高い県から順番に並べますと、二〇一五年、足元では、東京都四七・三%、以下、京都府、大阪府でありますが、二〇四〇年は、東京都四八・一%、以下、京都府、大阪府となっております。 また、逆に、低い県から順に並べますと、先ほど申し上げましたように、二〇一五年、山形県二五・五%、奈良県、岐阜県という順番でありまして、二〇四〇年は、山形県が三一・四%、富山県、福井県というふうな順番になっております。 また、単独世帯の世帯数の二〇一五年から二〇四〇年までの増加率を見てみますと、これは、高い県から順番に並べますと、沖縄県がプラスの三一・七%、以下、滋賀県、埼玉県といった順。また、低い県から逆に並べますと、高知県がマイナス八・八%で、以下、青森県、秋田県といったような順番になってございます。 今申し上げましたように、二〇四〇年の将来の単独世帯割合の推計結果は、足元、直近で言えば二〇一五年の数字でございますけれども、足元において単独世帯割合が高い地域では将来の割合も高くなるといったような傾向があることがうかがえるところでございます。 その足元の状況を見てみますと、非大都市圏と比べて単独世帯の割合が高い東京や京都や大阪といったような大都市圏は、未婚率が高いことや三世代の同居率が低いこと、一方で、非大都市圏の中でも北海道、高知、鹿児島は、三世代の同居率が低く単独世帯の割合が高いといったような特徴が見てとれるわけでございます。 また、単独世帯の世帯数の増加率について見てみますと、既に高齢化が進展をしている県は二〇四〇年に向けて増加率が低く、これから高齢化が進展していくような県は増加率が高いといったような傾向が見てとれるところでございます。
○稲富委員 ありがとうございます。 この単独世帯がふえていくという問題については、当委員会三回目ということと、実は私はその他の委員会でも、厚生労働委員会にとどまらないということで、内閣あるいは総務委員会でも質問してまいりました。 それで、これからちょっと大臣と議論をさせていただきたいんですけれども、これから長生きになってそして未婚化が進んで、二〇四〇年には四割単独世帯になる。今御説明にあったように、二〇二五年には全ての都道府県で単独世帯が最大の世帯数になるということ。 そのことに関して、前回、そういった単独世帯に対するリスクは三つあって、介護と孤立と貧困のリスクがあるということに対して、大臣からは、それらのリスクに対しては、一つは社会保険で対応するんだと。先日の答弁でいうと、介護保険料の軽減等、あるいは年金の二十五年から十年にする等で対応するんだと。もう一つは、福祉というところで、生活保護前のセーフティーネットとしての生活困窮者への支援制度を設けることでそのリスクに備えるんだという御説明がございました。 ただ、もう一つの孤立というリスクに対しては、実は決定的な政府としての政策というのがございません。その際に、地域共生を目指すんだという大臣のお言葉がありましたけれども、どうやってこれを防ぐのかということは極めて大きな課題かと思います。 今申し上げた三つは、孤立も介護も貧困のリスクも、私からすると、むしろ孤立することによって、その他の介護もあるいは貧困のリスクも高まるという関係があると思います。どうやってこの孤立を防ぐかということがまさに大事で、それに対して政府としてどうするかということが必要なんだと思います。 しかし一方では、孤立というのは、まさにそれは自助の世界だろう、政府が手を出す話じゃないだろうというのも、その点は恐らくそうだと思います。しかし、だからこそ今申し上げた三つのリスク、これから単身世帯が最大になる、そして三つのリスクを抱える、その中の大きな、最初になる孤立のリスクをどう防ぐかということは、これからは、自助の世界ではなくて社会化し、それをどうやって問題として対処するかというのが必要になるんだと私は思います。 そこで伺います。 イギリスでは、こういった孤独に対する問題に対峙するに当たって、昨年の一月に孤独担当の大臣を設置いたしました。そういったことも含めて、大臣の基本的な認識をお伺いしたいと思います。
○根本国務大臣 英国では、二〇一八年一月に、孤独と社会的孤立への対策を政府横断的に行うため、孤独担当の政務職が任命されて、二〇一八年十月には、今後の取組をまとめた孤立戦略が策定されたと聞いております。 私もイギリスでそういう担当大臣が起用されたという話は耳にしておりましたが、稲富議員の御提起もありましたので、改めてイギリスにおける取組、これも勉強させていただきました。 その意味で、イギリスの孤立戦略、これは非常に日本とも共通する問題だし、我々も手がけている政策もありますけれども、イギリスでの取組については、一つは、かかりつけ医による地域活動やコミュニティー活動の紹介、あるいは郵便配達員による通常業務の一環での見守り、コミュニティーカフェやアート空間などのコミュニティースペースの増設、こういう取組を進めることとされております。 一方で、我が国も、もう既に委員から、これから単独世帯や高齢者単身世帯、一人親世帯が増加する、あるいは、もう一つは五十歳時の未婚者の割合が上昇という状況が見られます。 さらに、ここは委員と共通するところでありますが、特に地域社会との関係性の希薄化、こういうものを契機として、生活困窮者自立支援の実践においても、新規相談者の抱える問題として、経済的な困窮のみならず、家族の問題、あるいはニートや引きこもりなどを含む社会的孤立といった課題が今相当出てきております。 英国同様、我が国においても孤立は個人が抱える重要な課題の一つであって、生活困窮者の自立支援や市町村における包括的支援にしっかり取り組んでいく必要があると考えております。
○稲富委員 ありがとうございます。 要するに、高齢者の貧困の問題とは違うということで、それは一つであって、これは、孤独である、そしてそこから発生するさまざまな問題は単なる貧困対策ではないということでございます。 先ほどおっしゃっていただいたように、現役世代も同じようにこの問題は直面することであるということも、当委員会で前回お話をさせていただきました。単身の女性、四十歳以上の問題でございます。非正規の割合が五割を超えている、恐らく所得水準も低いであろうということ、そして、将来不安がやはりそれに従って大きくなるであろうということでございます。 何度も繰り返しになりますけれども、この孤立、孤独という問題は、もちろん個人の問題だというのはこれまでの考え方だと思います。私がここで申し上げたいのは、それを社会化し、そうじゃないんだということから出発しないと、この問題は解決しないんだということなんですよね。 そこで、この問題を、ぜひ二〇四〇年の社会保障の制度を考える際の、やはり構造変化だと捉えて、何らかの実態調査なり、新たな社会保障の枠組みの中で単身世帯のあり方を私は論じるべきだし、それを考えていかなければならないと思います。 繰り返しになりますが、介護あるいは貧困という個別の政策ではこれは捉え切れない課題で、一体として、単身世帯としてどうするのか、孤立をどうやって防ぐのかということを社会保障の中で打ち出していくべきだというふうに考えます。 それと同時に、やはり単身世帯にある人の生活実態を、先ほどの現役の中高齢の女性の生活実態、そして高齢者の実態をぜひ調査していただきたいと思いますが、大臣の見解を伺います。
○根本国務大臣 単独世帯の生活実態でありますが、例えば調査として、国民生活基礎調査では、単独世帯における所得の種類別の金額、あるいは、国立社会保障・人口問題研究所の生活と支え合いに関する調査においては、人と人とのつながりの状況として、世帯別の会話頻度あるいは頼れる人の有無などの状況を把握しております。これによると、単独世帯では他の世帯と比べて、所得水準が低く、他者との関係性が薄くなる傾向にある、こう認識しております。 一方で、今委員からもお話がありますが、委員の問題意識でもありますけれども、孤立や生活困窮などの問題が我が国全体の重要な課題となっている、こういうことを踏まえますと、世帯の類型を問わず、さまざまな支援を必要とする方々に対し確実に支援を届けていくことが必要だと思っております。 昨年施行された改正生活困窮者自立支援法において、基本理念、例えば生活困窮者が置かれている状況の例として、地域社会からの孤立の状況、こういうものを位置づけておりますし、生活困窮者の定義を明確化することで、例えば生活困窮者の定義は、経済的困窮に至る背景事情として、就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情、こういうものを明示して、要は、生活困窮者の定義を明確化することで、生活困窮の背景に社会的孤立の問題が存在し得ること、これを明示して支援の展開を図っています。 また、昨年施行された改正社会福祉法においても、地域住民相互の支え合いの体制づくりや関係機関の連携による相談支援の強化など、包括的な支援体制の整備を推進しております。社会的孤立状態にある方に対して、問題の深刻化を防止する観点を含めて、早期に、かつ、きめ細かな支援を行っていきたいと考えています。
○稲富委員 ありがとうございます。 繰り返しになりますが、二〇四〇年に向けての社会保障制度のあり方を考える上で、これは社会の大きな構造変化だ、そして、ぜひそれを社会保障制度の中に位置づけていただきたいということを申し上げて、次の話題に参りたいと思います。 社会的養護についてでございます。 平成二十九年の八月二日に、新しい社会的養育ビジョンが示されました。私の知人の社会的養護に携わる仕事をしている方にとってみれば、黒船だというふうな表現をしておりましたけれども、衝撃的なインパクトを持って捉えられたビジョンでございました。 そもそも、なぜこの方針が、ビジョンが示されたのか、そして、なぜこの中でこれまでと大きく違う方向感が示されているのか、お伺いをいたします。
○根本国務大臣 社会的養護が必要な子供たちが安心して生活できる里親や児童養護施設等の受皿を整備すること、これが重要だと考えています。 厚生労働省では、平成二十三年七月に「社会的養護の課題と将来像」をまとめました。社会的養護の受皿について、おおむね三分の一を里親及びファミリーホーム、おおむね三分の一をグループホーム、おおむね三分の一を児童養護施設等の本体施設にするよう目標を設定し、整備に取り組んでまいりました。 一方で、平成二十八年の児童福祉法改正では、昭和二十二年の制定以来見直しがされていなかった理念規定などの改正を行って、子供が権利の主体であること、実親による養育の支援や実親による養育が困難であれば、里親や特別養子縁組などで養育されるよう、家庭養育優先の理念、この家庭養育優先の理念というのを法律に規定をいたしました。 この改正の理念を具体化するために、平成二十八年から有識者による検討会を設置して、平成二十九年八月に、新しい社会的養育ビジョンを提示しました。この新しい社会的養育ビジョンでは、三歳未満についてはおおむね五年以内、それ以外の就学前子供についてはおおむね七年以内に里親委託率七五%以上を実現すること、おおむね五年以内に年間千人以上の特別養子縁組の成立を目指すことを始めとした、社会的養育のあり方を提示いたしました。 新しい社会的養育ビジョンを受けて、現在、各都道府県に、里親等委託率の目標設定を含む家庭的養育推進のための都道府県社会的養育推進計画について、今年度中の策定を依頼しております。
○稲富委員 もう一度申し上げます。 なぜこれを大きく変えたのかということを、これはぜひ政治家としての大臣の言葉を聞きたいということでございますので、もう一度お答え願えますか。
○根本国務大臣 要は、社会的養育の問題、これは非常に重要な問題ですから、昭和二十二年の制定以来見直しがされていなかった理念規定、私はここが大事だと思いますが、子供が権利の主体だ、そして、実親による養育の支援や実親による養育が困難であれば、里親や特別養子縁組などで養育されるよう、家庭養育優先の理念、やはりこの理念をしっかりと位置づけた。 社会的養護が必要な子供たちが安心して生活できる里親や児童施設等の受皿を整備することが重要ですが、この背景となる考え方や必要性、あるいは理念規定を置いて、そして具体化するために、先ほど私が申し上げましたが、具体的な制度を推進することに今精力的に取り組んでいるということであります。
○稲富委員 なぜ変えるかというところがすごく私は大事だと思います。そこが非常に不明確といいますか、ストレートに伝わってこないなというのが率直な感じです。 そこで、先ほど大臣が先に答えていただきましたけれども、さまざまな数値目標の年限等がございます。資料二ページを見ていただきますと、工程で示された目標年限として掲げられている、「平成三十二年度までに全国で行われるフォスタリング機関事業の整備を確実に完了する。」と書いてありますが、この達成状況についてお伺いします。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 まず、このフォスタリング機関でございますけれども、基本的には民間の機関でございますけれども、里親のリクルート及びアセスメントから、里親の研修、子供とのマッチング、養育に至るまでの各段階における一貫した里親養育支援を実施する機関でございます。具体的には、経験を有するNPO法人とか乳児院が担っているものでございます。 こういった目標を掲げておりまして、現在、国の予算措置におきましてもこのような機関に対する補助金がございますけれども、これを大幅に拡充いたしております。現在、手元には具体的な数字はございませんけれども、そういった予算措置を通じて、目標達成に向けて今努力をしている、そういう最中ということでございます。
○稲富委員 ありがとうございます。 この中の、一点確認なんですけれども、施設での滞在期間は、原則として乳幼児は数カ月以内、学童期以降は一年以内ということがございますが、この中の想定しているものの確認なんですけれども、要するに施設の滞在であって、例えば乳幼児だったら数カ月以内、あるいは学童期は一年以内ということは、里親はその対象と想定しているわけではないということかと思いますが、その確認をさせてください。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 結論としては、里親は対象外ということでございます。 それで、補足いたしますと、先ほど来大臣から御答弁申し上げておりますけれども、二十八年改正法におきまして、要は、養育の原則論を立てたということでございます。 それは、まずは実親による養育が基本だ、それが適当でない場合には、家庭における養育環境と同様の養育環境において継続的に養育されるような措置が必要だ、これがいわば里親等でございます。里親等での措置が難しい、適当でない場合には、できる限り良好な家庭的環境で養育されるよう必要な措置を講ずる、これが施設でございますけれども、施設の中でも小規模型の施設、それも難しい場合にはいわば大規模な本体施設、こういった原則論を立てまして、そういった考え方のもとに政策を進めるということでございます。 そういった中で、施設につきましては期間限定でございますけれども、里親については特に期間がないということでございます。
○稲富委員 地元でちょっと誤解があるところがございまして、里親はこの期間の制限の対象ではないということをぜひ徹底していただければなというふうに思います。 次に、実親家庭へ里子が復帰するに当たって、実親に対する改善教育のような例えばプログラム等は何かございますか。お伺いをいたします。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 児童相談所におきましては、家庭復帰に当たりまして、保護者への指導、援助を行っておりまして、その手法の一つといたしまして、御指摘のように、保護者の特性に合わせて各種の保護者支援プログラムによる支援を行っております。 このプログラムでございますけれども、大きく二つございまして、一つは、日常的な子育てスキルを高めるようなプログラム。例えば子供とのかかわりに具体的に役に立つようなプログラムでございます。もう一つが、保護者自身の心理的な課題に焦点を当てて解決方法を見出すようなプログラム。これは、精神医学的な治療とか保護者自身のトラウマに合わせた心理療法等々でございます。 この保護者支援プログラムでございますけれども、虐待を行った保護者本人が問題意識を持って取り組むことが効果的ということで、強制ではございませんけれども、家庭復帰に当たりまして、保護者が従うべき児童福祉司指導などの行政処分も含めまして、児童相談所から保護者に対しまして必要な指導が実施されております。 ちなみに、この保護者支援プログラムがどの程度実施されているかということでございますけれども、調査をした結果でございますが、児童相談所百七十二カ所のうち、平成二十八年度の一年間で保護者支援プログラムを実施したのは百十八カ所、七割弱ということであります。 ただ、実際のケースに占める実施割合で申しますと、虐待ケースにおける実施数の割合では平均で三・二%、それから、プログラムを実施した児童相談所の中で、年間で五ケース以下が五十カ所、百ケース以上が三カ所となっておりまして、児童相談所によって実施状況にかなり幅がございます。 そういう意味では、これまでも児童相談所で保護者支援プログラムは一定程度行われておりますけれども、例えば職員数の不足とか研修のための予算が不足しているとかそういった課題がありまして、十分には活用されていない状況でございます。 今後、厚生労働省といたしましては、さらに、保護者支援プログラムの実施を担う専門人材の養成、あるいは実施する場合の支援の拡充、そういったことなど、より児童相談所でプログラムを実施しやすいような環境整備、あるいは保護者がプログラムによる支援を受けやすくするための仕組み、アプローチについて検討してまいりたいというふうに考えております。
○稲富委員 まだ十分にそれが活用されていない部分があるという御説明もございました。 これから里親をふやしていくということですよね。実際は、より家庭的な養護に移っていく。施設から家庭へ、あるいは家庭的なところへ移っていくという中にあって、実親へ復帰する場合の、今のようなプログラムもそうですし、移行のときの体制、そして大事なのは移行した後のフォローアップについて、十分に、何もないのではないかという指摘が実は地元でございます。 これから施設から里親にというふうになった場合に、今施設は六割が虐待という理由で入所している、その子供たちが今度は里親さんが預かるということになると、そしてまたさらには実親のところに戻るとなると、そのフォローアップをしっかりしないとこれは大変なことになるんじゃないかと思うんです。 しかし、残念ながら、マンパワーも少ない、でも他方で、フォローアップをしっかりしないと子供たちの優先ということにならないのではないかということを思いますが、その移行の体制そして移行後のフォローアップについてお伺いをします。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 移行前後のフォローアップ体制でございますけれども、まず、家庭復帰移行期間中における児童相談所の対応でございますけれども、児童相談所におきましては、子供の家庭復帰に当たりまして、まずは、チェックリストの活用等によりまして、保護者に対する支援の状況あるいは地域の支援体制などについて客観的に判断した上で判断するということでございます。 その後、家庭復帰に向けまして段階を踏んでやっていくということでありまして、まずは、実親と子供が面会、外泊等によりまして段階的な親子交流を行う。それから、環境整備といたしまして、要保護児童対策地域協議会を活用して、関係機関への情報共有及び家庭復帰後の支援策の具体的な検討を行うということであります。そういった環境整備をした上で、保護者に対して戻していくということでございます。 また、家庭復帰した後でございますけれども、家庭復帰から少なくとも六カ月程度はリスクが高まる期間として、児童福祉司指導、これは行政処分でございますけれども、こういった指導等の措置をとる、家庭訪問あるいは児童相談所に通所していただく、こういったことを通じまして、養育状況をきっちり把握する、あるいは関係機関が連携して必要な支援を切れ目なく実施する、こういった対応を行っているところでございます。
○稲富委員 実際には、里親、平均で約四年だというデータを見たことがあります。まだ小さい子供を預かって、そして、例えば小学校三年生のときに実親に戻して、そして半年間はそうやって見るといっても、その後まだまだ成人するまで長い期間があります。この子たちをどうするかということを行政だけで見るというのは大変厳しい、難しいところはあると思います。ぜひ、そのフォローアップ体制をしっかりとその他の、まさに養護施設なのかそういった既存の機関なのか、知恵を絞ってしていかなければいけないのではないかと思います。よろしくお願いします。 時間が限られておりますので、次に移ります。 里親の委託率についてでございます。 最後の資料に行っていただくと、委託率、随分と自治体によって違うということなんですけれども、目標としては、国としては七五%、あるいは五割ということを目指しているということがあったかと思います。これは、一律に自治体に求めるのか、いや、そうではないのか、その点をお伺いします。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、現在、都道府県に対しまして、里親等への委託の推進に向けました取組の体制構築を含めた社会的養育の推進計画を、二〇一九年度中、今年度中に策定いただくよう依頼しております。 この中で、国におきましては、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、三歳未満についてはおおむね五年以内、それ以外の就学前の子供につきましてはおおむね七年以内に里親委託率七五%以上といった目標を掲げて、実現に向けて取組を推進しております。 一方で、各都道府県の計画における里親等の委託率の目標につきましては、これまでの地域の実情は踏まえつつ、子供の権利や子供の最善の利益はどの地域でも実現されるべきものであることと、国の目標を十分に念頭に置いて、数値目標と達成期限を設定していただくよう求めているということでございまして、そういう意味では、基本的な考え方、国の目標を十分に念頭に置いてということをベースにしながら、最終的には各都道府県で判断していただく、そういう性格のものでございます。
○稲富委員 非常に高い目標で、機械的な数字達成というふうにならないように、ぜひ、今御答弁いただいたように、地域事情に応じて御対応いただければと思います。 以上で終わります。ありがとうございました。
○冨岡委員長 次に、高橋千鶴子君。
○高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。 五月十日、旧優生保護法一時金支給法に基づく一時金の請求、相談件数の状況が公表されました。 資料の一枚目が、その申請を呼びかけたお知らせ、そして、二枚目をめくっていただきますと、都道府県の内訳となります。第一回目の集計としては、請求受け付け件数が十二件、相談件数が百八十四件ということです。一人でも多くの方に届いてほしいという思いであります。 まず伺いますが、各都道府県は専門の相談窓口が望ましいと思いますが、どのようになったのかということ。また、当然それに見合う事務費をつけるということだと思いますが、確認をしたいと思います。相談を受ける上でのマニュアルなどはどのように準備をするのか、伺います。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 まず、専門の相談窓口の状況でございますけれども、各都道府県におきましては、旧優生保護法一時金支給法の施行に合わせまして、一時金に関する相談あるいは請求の受け付け体制を整備していただき、一時金について相談した場合にどこに連絡すればよいか、あるいはどこに行けばよいかが明確となっている状況でございます。また、多くの都道府県におきまして、一時金の相談などに関する専用の電話回線を設置していただいております。 具体的に申しますと、まず窓口でございますけれども、例えば旧優生保護法一時金受付・相談窓口など、そういった専用の名称を用いて窓口を設置しているのは四十五都道府県でございます。また、電話回線でございますけれども、専用の電話回線を設置しているのは現時点では三十一都道府県、専用回線を準備中の県が五県ございます。 事務費につきましても、所要の額を予算上措置している状況でございます。 また、相談マニュアルでございますけれども、一時金に関する相談支援等に関しましては、実際に相談あるいは請求を受け付ける窓口となる都道府県に対しまして事務の取扱いに関する通知等をお示ししておりまして、そこでいわばマニュアル的なことを記載し、周知をしております。 具体的に申しますと、例えばプライバシーに配慮した受け付け体制を整備すること。それから、障害がある方でも請求が円滑に行えるような配慮、筆談の準備、手話通訳者の配置、ホームページの読み上げ機能の活用等でございます。それから、一時金支給の請求の意思が明確な場合には、請求書の記載事項の不備や添付書類の不足がある場合であっても、原則その場で受け付けることとし、受け付け後に補正する対応をとること。それから、請求者本人が請求書を作成することができない特別な事情がある場合には、請求者が口頭で述べた内容に基づいて、窓口の職員が請求書を作成すること。こういった内容を盛り込んだ通知等をお示ししているということでございます。
○高橋(千)委員 専用窓口が四十五県なのに、専用回線といいましょうか、電話がまだ三十一県だということだったので、それが整っていくことが望ましいなと思って聞きました。ただ、その場で口頭であってもしっかりと対応することとか、そういうところがきめ細かにやられていくことが大事かなと思って今聞いておりました。 それで、資料の三枚目に、その際の請求書をつけておきました。これは縮小しているので、実際には二枚ということで、とりあえずこれを出せば、添付資料などはその後の相談でというふうに理解をしております。 とはいえ、やはり高齢で障害もある方にとって書類を書くことは非常に困難だと思いますし、例えばこの右下に、「個人情報の取扱い」というところで、同意するかどうかというのをチェックするところがあります。同意しなくても請求する権利は一緒なんだけれども、やはりチェックしなかったらまずいのかなとか、どぎまぎしてしまいますよね。そういうこともあるので、相談というのはとても大事だと思っております。 議連の議論のときには、そのことを非常に重視しまして、本人の申請を単に待つというだけではなくて、障害者手帳の更新の際とかに広く周知を図ることや、例えば、弁護団などとも話し合ったときに先方から提案されたことなんですけれども、法テラスとか個人版私的債務整理ガイドラインなどにかかわっている弁護士さんなどの協力を得て、スムーズに相談できるような体制を整えるということが効果的だと思いますが、大臣、一言お願いします。
○根本国務大臣 旧優生保護法一時金支給法の施行に当たっては、一時金の支給対象者の方に確実に請求していただけるようにすることが重要だと考えています。 厚生労働省としては、地方公共団体や障害者支援団体などの関係者の協力を得て、一時金の支給手続等について周知広報に取り組んでおります。具体的には、都道府県や市町村に対して、障害者手帳の交付又は更新などの機会を含む各種行政サービスの手続の機会を利用した制度の案内、医療、障害、介護分野など関係団体に対して、会員関係機関などでのリーフレットの配布や所在する都道府県の担当窓口の案内などによって制度の周知を依頼しております。 ただいまの委員の御指摘も踏まえて、弁護士会などへの協力依頼も含め、さらなる周知広報に取り組んでいきたいと思います。
○高橋(千)委員 もう一度、最初の紙に戻っていただきたいんですが、「旧優生保護法による優生手術などを受けた方へ」ということで、三つの丸がついております。まず、四月二十四日に成立し、公布、施行されたということ。それから、前文のことが紹介をされまして、「我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびする旨が述べられています。」そして三つ目に、「法に基づき、優生手術などを受けた方に一時金を支給いたします。」と。 正直言って、これを読んだときに、まだ人ごとだなという気がいたしました。ここの、今読み上げた「我々は、」のところは、本委員会で提案者である冨岡委員長から、主に政府と国会であるということを明確に言ってくださったわけであります。また、前文の最後には、「ここに、国がこの問題に誠実に対応していく立場にあることを深く自覚し、この法律を制定する。」というふうに書かれておりまして、この主語は国であることにすごく意味があるんですね。 だから、やはり国会が法律をつくって、おわびすると言ったから、それに基づいて国も支給するんだというただそれだけではなくて、国自身も我々なんだ、そういう気持ちで取り組んでいくんだという誠意が必要だなと思うんですが、大臣、その点は一致できるでしょうか。
○根本国務大臣 委員のおっしゃるとおりであります。 いずれにしても、やはり一時金の支給対象者の方に着実に請求していただけるようにすることが重要と考えておりますので、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○高橋(千)委員 もう少し踏み込んでいただきたかったんですが、まずは受けとめたいと思います。 それで、優生保護法の第三条第三号には「本人又は配偶者が、癩疾患に罹り、且つ子孫にこれが伝染する虞れのあるもの」と明記されていることから、ハンセン病元患者も一時金支給の対象となると思います。このことを確認したいのと、ハンセン病を理由とする優生手術並びに中絶手術がそれぞれ何件あったのか、お答えください。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 まず、ハンセン病患者が一時金の対象となるかどうかでございますけれども、旧優生保護法第三条第一項第三号に基づき優生手術を受けられた元ハンセン病患者の方につきましては、先般成立した支給法に基づく一時金の支給対象となります。 それから、件数でございますけれども、ハンセン病を理由とする旧優生保護法に基づく手術の件数につきましては、昭和二十四年から平成八年までの間、優生手術の件数は千五百五十一件でございます。
○高橋(千)委員 中絶についてはどうですか。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 人工妊娠中絶の件数は七千六百九十六件でございます。
○高橋(千)委員 二つ聞いたのに、なぜ聞き返さないと答えてくれないのか、ちょっと驚きました。 今回、中絶が対象にならないのでということだと思うんですが、やはり優生思想に基づく堕胎手術がされたということから見ると、これは既に四月から、全療協など、要するに自治会の皆さんや弁護団、原告の皆さんなどとも話合いを進めていると聞いています。だとすれば、当然このことが議論に上ると思うんですね。よく検討して、私たち、法律にも見直し規定をつけましたので、もう少し善処していきたい、改善に向けていきたいなと思っております。 一言でお答えください。ハンセン病は感染症であって遺伝性ではないのに、なぜ優生手術の対象とされたのでしょうか。
○浜谷政府参考人 お答えいたします。 旧優生保護法につきましては、議員立法でございます。そういう意味では、議員立法ということでございますけれども、その提案者が昭和二十七年に執筆した著書によりますと、委員の御指摘の点につきまして次のように記載されております。 なお、ハンセン病を「癩」と記載するなど、現在では不適切な表現も用いられておりますけれども、原文のまま読み上げさせていただきます。 癩は遺伝性の疾患と云われていたが、現在では伝染病の部類に属している。これは慢性伝染病であつて、その潜伏期が長く、幼時に伝染したものが少年期特に思春期に至つて、或は身体的に大きな障害に会つた場合に発病するのが普通であり、また先天的に同病に対する抵抗力が弱いということも考えられるのであるが、現在では未だ癩を完全に治療し得る方法がないので、癩患者に対しては本人と配偶者の同意を得て本手術を行うのが適当である。 とされております。
○高橋(千)委員 今、不適切であるところをそのまま読みますというお話であったので、不適切だという認識だと思って聞いておりました。 資料の4は、「わたしたちにできること」という、厚労省がつくった中学生向けの副読本です。とてもいい表現で書いているなと思ったので、あえてつけさせていただきました。 このQの二のところに、「治る病気なのになぜ差別は続いたのですか?」というところがあって、「隔離政策などにより、人々の間に「怖い病気」として定着してしまったからです。 こうした政府の対応に対し、ハンセン病研究者の小笠原医師は、ハンセン病は不治の病ではないという考えから、強制隔離や入所者が結婚する条件として行われていた優生手術などに反対をしましたが、当時の学会などでは彼の主張は認められませんでした。」云々ということが書いてあって、実際は、子供を未感染児童という形で隔離する必要は、今の答弁からいっても、またここの説明からいってもなかったことであったわけですね。そのことが今問われているということを指摘したいと思います。 資料をめくっていただいて、5のところに、これも同じ厚労省がつくった資料ですけれども、「もう母に一生会えない…」と元患者の声を紹介して、「私たち一家は村八分にあいました。親しかった隣人たちも寄りつかなくなりました。幼い妹はほかの子に遊んでもらえず、弟もいじめにあい、婚約していた姉は破談になり家を飛び出しました。私は家族への迫害を断ち切るために療養所へ行くことを決心したのです。」そして、まさに強制的に療養所に行かなきゃいけなかったし、そのためにまた優生手術も受けざるを得なかったということが紹介をされているし、「わたしたちにできること」ということで、 親や兄弟姉妹と一緒に暮らすことができない—。 実名を名乗ることができない—。 結婚しても子供を生むことが許されない—。 一生療養所から出て暮らすことができない—。 死んでも故郷の墓に埋葬してもらえない—。 こうした生活を ハンセン病患者さんは長い間 強いられてきました。 あなたは想像できますか? これは厚労省がつくったテキストなわけです。大臣に聞いていただきたかった。 これは今、家族訴訟が闘われています。きょうはそのことを質問しません。指摘にとどめますけれども、家族訴訟で、いやいや、家族の人までは、無理やり隔離をしたわけでもないし、ずっと前から差別は続いていて、国の責任ではないのだといって、広島高裁松江支部では原告が敗訴している。 だけれども、厚労省が言っていることから見たら、家族がみんな差別や偏見に遭って、隔離に遭ってこういう苦しみをしたということを言っているじゃないか。それを繰り返さないために子供たちに教えているのに、どうして大人の世界で裁判で争われると、違いますと言うのかということを指摘したいんです。 そのことを本当に踏まえて、今も訴訟は続いておりますので、厚労省の態度をきちっと認めた方向で臨んでいただきたいと、きょうはここは要望にします。また次の機会に質問したいと思います。 というのは、もう一問、別なことを質問したかったからであります。 今、香害という言葉が大きな問題となっています。 日本消費者連盟が二〇一七年に実施した香害一一〇番に、二百十三件もの苦情が寄せられました。悲鳴が寄せられました。あるいは、シャボン玉石けんが昨年五月に二十代から五十代の女性を対象にネットで行った調査では、人工的な香りで頭痛や目まい、吐き気などの体調不良を起こしたことがある人は六四%に上りました。 また、ことし三月には、京丹後市丹後中学校の卒業式で、化学物質過敏症のためほとんど学校に通うことができなかった馬場さんという生徒さん、ずっとテレビ電話で授業を受けていた方が、ガスマスクをつけて最後のホームルームに出て、卒業したんです。体育館にも入れなかった。体育館に入るとたくさんのにおいが集中しているので、残念ながら入れないけれども、名前を呼ばれて一緒に歌を歌うというのを体育館の入り口で経験することができたと喜んでいる。 それでも、まだこの子たちは、学校が理解をしてくれてそこまでたどり着いたんだけれども、実際には通えないという子供たちがたくさんいるんだということ。この香害について、大臣は承知しているのか、どんな認識をお持ちか、伺いたいと思います。
○根本国務大臣 お尋ねの香害については、家庭で使用する柔軟仕上げ剤や消臭剤等に含まれる香料によって頭痛、吐き気などの種々の症状が生じているという主張があることは知っております。 一方で、いわゆる香害については、現時点では原因や病態、発症機序等が不明であり、疾患概念が確立しておらず、傷病名として認められていないと認識をしております。具体的には、そもそも原因として香りが関与しているか、あるいはどのような症状を来すのか、どのような体内の変化が症状を引き起こすのかなどが明らかでなくて、科学的知見に基づく実態解明が進んでいないというのが現状だと理解をしております。
○高橋(千)委員 資料の最後に、日本医師会のニュース「健康ぷらざ」をつけておきました。見ていただきたいと思います。 「香料による新しい健康被害も」ということで、体調不良の原因は香りかということで、香料つきの柔軟剤や石けんや消臭除菌スプレーなどが出回っていて、世の中には、そうした香りを不快に感じ、頭痛や目まい、吐き気、せき込み、皮膚のかゆみ、ひりひり感、全身倦怠感などが生じている、これが化学物質過敏症の一種であると指摘をしているんです。医師会がこうして指摘をしているんですから、まずこのことはお認めいただきたい。 そして、きょうは本当は、研究事業なども、遺伝子研究、ゲノム研究なども国立病院機構で始まっておりますし、進んでいくのを期待しているんですが、そうはいっても専門外来が、国が認めていないがためにその後継者が進んでいないということを質問したかったんですが、残念ながら時間が来ましたので、それは、私自身もそうだし、大臣にも宿題としまして、次の機会にしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○冨岡委員長 次に、藤田文武君。
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。 本日は、質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。 きょうは、介護予防・日常生活支援総合事業、いわゆる総合事業について少しお伺いさせていただきたいと思います。 ちょっと問題意識の背景としてお話しさせていただきたいんですけれども、まず、そもそも総合事業は、高齢者の介護予防、重度化の予防それから日常生活の自立支援を図るために、多様な主体によるサービスを充実させて、その利用を促進するとともに、介護が必要な状態にあっても生きがい、役割を持って生活できる地域づくりを推進する事業であって、いわゆる地域包括ケアシステムの柱となっていくという新事業であると思っております。 その中で、全国一律の保険給付の一部を地域、つまり市町村に、それぞれの実情に応じて創意工夫を図るようにという力学を働かせている制度でして、二〇一五年からスタートしているんですけれども、ここで、ちょっと通告させていただいたんですが、二〇一八年六月二十一日の毎日新聞の記事がありまして、ちょうど一年ぐらい前なんですけれども、そこに書いてあるのをちょっと読み上げさせていただきます。 介護保険制度の訪問・通所介護で、介護の必要度が最も軽い要支援1、2(軽度者)に対し、市町村が実施する新方式の利用率が、政令市など主要140自治体で約1割にとどまることが毎日新聞の全国調査で明らかになった。報酬が低いため事業者参入が乏しく、人材育成も進まず、体制が未整備だ。厚生労働省は「助け合う地域づくり」のため新方式を始めたが、財務省は費用を抑え、介護の人材不足に備えるため、訪問・通所介護を使う全軽度者(約102万人)を新方式に移し、より重度の要介護1、2(約135万人)も移すことを来年度末までに決める案を5月にまとめた。受け皿のない移行は見直しが求められる。 これは見出しが「低報酬介護 利用1割」、こういうふうに書かれているんですね。 この低報酬介護サービスというのは、ここで指されているのは、主に総合事業に移行した要支援一、二を対象とした介護予防の訪問介護それから通所介護を指しているんですけれども、これがなかなか進んでいない、これが一つの問題なんですね。その中で、私自身は、この総合事業を、この大介護時代に新しい制度設計を考えていく中で非常に重要であると思って賛同しているところなんですけれども、実情として全然進んでいないというのがあります。 その中で、ちょっと突っ込んで質問させていただきたいんですけれども、総合事業の進捗状況、特に、ここの記事に出ています低報酬介護サービス、いわゆる総合事業に移行した要支援一、二を対象とした訪問介護や通所介護、いわゆる緩和型サービスと呼ばれるような領域に属するものです、これの進捗状況について、これは一年前の民間の新聞社の調査ですけれども、厚生労働省の方で独自調査又はこの実態把握というのをされていますでしょうか、お答え願います。
○大島政府参考人 お答えいたします。 正確には介護予防・日常生活支援総合事業ですけれども、通常総合事業と呼んでおります。この総合事業の実施状況につきましては、昨年度、平成三十年六月を一つの時点にしまして調査を行っております。記事では低報酬と書いてありますが、我々は基準を緩和したサービスと呼んでおりますが、この基準を緩和したサービスにつきましてもその調査の対象にしております。 今年度も同様の実施を行う予定でありまして、今年度以降につきましても継続して実態把握を行っていきたいと考えております。
○藤田委員 その緩和型のサービスの利用率というのはどれぐらいになっていますでしょうか。
○大島政府参考人 まず、全体像を若干だけ御説明させていただきますと、要支援一、二の方につきまして、訪問型のサービスにつきましては、従前の訪問介護を行うという従前型、それから多様なサービスの類型として四つありまして、緩和した基準で行うというサービス、Aと呼んでいます、それから住民主体による支援、Bと呼んでいます、それから短期集中の予防型のもの、Cと呼んでいます、それから移動支援、Dと、四つございます。 それから、通所介護につきましては、従前の通所介護に相当するもの、それから多様なサービスとして三つございまして、緩和した基準によるサービス、Aと呼んでいます、住民主体による支援、Bと呼んでいます、短期集中予防サービス、Cと呼んでいます、これが全体的な俯瞰図でございます。 先ほど申し上げました実態調査によれば、昨年六月の時点で、総合事業、今申し上げたものの中で、訪問サービスを利用した方の中で基準を緩和したサービス、いわゆるAを使われた方が一六・〇%、通所サービスを利用した方で基準を緩和したサービス、Aを使われた方は一二・二%となっております。
○藤田委員 例えば、通所の方のサービスAにちょっと限定して話をするとして、一二%が使っていると。これは、実際、厚労省としては、よくやっている方なのか、まだまだ進んでいない方なのか、どういう御見解ですか。
○大島政府参考人 平成二十七年から三年間の移行期間を経て、平成三十年から本格的な仕組みに移っておりまして、いわば旧来のサービスを継続している方もいらっしゃるわけですので、どれくらいを理想的なサービス割合かというのを想定するのはなかなかまだ難しいわけでございますが、私どもとしては、Aに限らず、A、B、C含め、冒頭先生がおっしゃられたように、この趣旨というのは、多様なサービスを用意して、住民、地域の実情に応じてそれぞれの方に合うサービスを提供していくという考え方でありますので、総合事業全体に含めまして、より促進していきたいとは考えております。
○藤田委員 ありがとうございます。 私の認識では、結構いろいろな障壁があってなかなか進んでいかないんじゃないかなというふうに受けとめているんですけれども、広がっていかない理由みたいなものはどのように省としては考えておられますか。
○大島政府参考人 いわゆる基準緩和型のサービスAに関しましても、先ほどの実態調査の中で市町村に対して質問事項を設けておりまして、サービスAを実施する上での課題は何ですかということで、複数回答で回答をしてもらっています。一番多いのが実施主体や担い手がいない、五八・七%、次が市町村独自の基準や単価を定めることが難しい、三六・二%、三番目が事業者の理解を得ることが難しい、三五・六%などとなっております。
○藤田委員 ちょっと通告と外れるんですが、今聞いたお答えの中で、担い手がいない、独自基準を設定するのが難しい、事業主体がなかなか見つからない、こういうような状況の中なんですけれども、私、事業家なのですごく思うんですけれども、マーケットがなかったり、商売として成り立たないところに参入はないんですよ。だから、市町村がやはり適切に地域の事情とか、そこにいらっしゃる事業者さんの状況を鑑みた上で、無駄な規制は撤廃していくというのはぜひやってほしいなというふうに思っているんですね。 その上で、要支援一、二をまず総合事業に移す、その後には要介護一、二の、介護度五までありますから、その中の軽い人たちに対しても最終的には総合事業を受皿としてしていくということが方針としてあると思うんですけれども、そのあたりは、現状を鑑みて、最新の見解はいかがなものでしょうか。
○大島政府参考人 介護保険制度は、保険料のサイクルであります三年ごとに制度の見直しを行っておりまして、二〇二一年度から新しい計画期間が始まります。一年ぐらい施行の準備が必要になりますので、ちょうど今、そのための検討を始めたところでありまして、この年末ぐらいに方向なり内容を定めまして、それで必要な法案等をお願いし、二〇二一年度からの実施につなげていく、そういうスケジュールで進めております。具体的には、この二月に審議会の中で制度見直しの議論をキックオフをいたしまして、かなり幅広く議論するテーマを提示しているところでございます。 御指摘の要介護一、二の方をどう扱うかにつきましてはまだ具体的な検討をこの部会の中でやってはおりませんが、この点につきましては、骨太の方針二〇一八におきまして、「介護の軽度者への生活援助サービスについて、給付の在り方を検討する。」などと記述されておりますので、審議会におきましても、これらの記述に沿った検討を関係者の意見を伺いながら行っていくこととなります。 しかしながら、結論とか方針につきまして、現時点で何か定まっているものがあるわけではございません。
○藤田委員 それであるならば、やはり今の要支援一、二に対して行っているこの新事業、総合事業をやはり成功させていかないと次のステップに行けないと思うんですよね。 その中で、僕は、サービスA、緩和型サービスというのは非常に重要だなというふうに認識を持っていまして、そもそも報酬単価が劇的に低い、その中で新規参入する企業さんとか民間の法人さんが少なくて、受皿がなかなか確保できないというのは確かに地域の事情としてあると思います。プラス、やはり介護の担い手を、これまでの有資格者に限定していたものを少し広げてふやしていくということも意図されていますけれども、それがなかなか進まないということに対してどのような対策をお考えでしょうか。
○大島政府参考人 この総合事業につきましては進めたいというふうに考えているところでありまして、先ほどのような実態調査をきちんと丁寧に行うというのが一つございます。 それから、昨年度は、市町村に対して専門な助言ができる実践者の方にアドバイザーとして入っていただいて、三つの市町村、保険者に入って伴走型支援をやっていただきまして、その自治体で総合事業を立ち上げて推進するためにはどういう手順とか苦労があるのかということを取りまとめて、参考書のようなものをこの三月につくりました。今後、こういったものをもとにして、市町村向けの研修を進めたり、あるいはいい事例を紹介したりということを進めていきたいと思います。 一方で、総合事業につきましては、平成二十七年にガイドラインをつくっておりまして、そのガイドラインの中で、介護サービスの費用は、おおむね提供者にかかる人件費と事業運営のための間接費で構成され、その比率は、訪問の場合七対三、通所の場合五対五程度となっており、これを踏まえて単価の検討を行うことが重要であるといった記述、それから、この単価の設定は、サービス事業者の採算に対して影響を与えることから、これまで築き上げてきた地域と事業者との関係性を損ねることのないよう、単価や基準の設定の際には、地域のサービス量への影響を考慮するため、サービス事業者の経営状況についてヒアリングを行い、根拠に基づく説明を行うなど、サービス事業者を始めとした関係機関と十分な協議を重ねることが大切であることなどといった考え方を示しております。 市町村におきましてはこういった考え方を踏まえながら進めていくということも必要でありますので、作業的にはちょっと手間もかかりますし、丁寧な手続が必要になりますが、地域の理解を得ながら進めていくということを市町村に対してお願いしてまいりたいと考えております。
○藤田委員 ありがとうございます。 僕もその伴走型支援のテキストのようなものを見させていただいたんですけれども、確かにコンサルブックとしてはよく、わかりやすくできているなと思ったんですけれども、実際に企業だか民間の法人さんがやはり事業としてしっかりと取り組んでいくという力学を働かせないといけない上で、なかなか緩和型サービスにマーケットの存在の価値を余り見出し切れないというのが実情なんですね。 その中の一つで、現行相当サービス、先ほどのお話、分類の中でありました現行相当サービスというのが無期限で残っている市町村がかなり多いんですね。 現行相当サービスは、私の理解では、事業者さんも、いきなり大幅に変更されたり、又は今使われている利用者さんの混乱をやはり最小化するために、報酬単価を下げて、いわゆる現行とそんなに変わらないオペレーションでできるようにというような趣旨でそもそも設定されているんじゃないかと推測しているんですけれども、どのぐらいの程度、全国的に現行相当サービスを残して運用されているのか、もし数字をつかんでおられたら教えてください。
○大島政府参考人 先ほどの調査でありますが、平成三十年六月時点でございますが、訪問型につきまして、A、B、C、Dを含めた多様なサービスを行っている事業所が一万三千八十二カ所あるのに対しまして、従前型の給付サービスを行っているのが二万九千七百四十六カ所、通所につきましては、多様なタイプの方が一万二千五百十一カ所に対しまして、従前型が三万七千六百二十三となっておりまして、従前型の方を提供している事業所が多い実態にございます。
○藤田委員 ありがとうございます。 従前型、現行相当サービスは、私は、この総合事業を本気で広げていくにはかなりボトルネックになっていると認識しているんですよ。なぜならば、これがあることによって、本来総合事業の緩和型とかに移行されるべき対象者さんが、余り環境を変えたくないからそのまま従前型を使わせてくださいという、こういう事業者間のやりとりになってしまっていて、新事業に移行されない。 これは、市町村さんの中でも、旗振り役がいるような市町村さんは、なくしていっているところも結構出ているんですね。そういうところは徐々にそっち側に流れるスピードが速くなっていっているということなんですけれども、厚労省から、そういう市町村さんに対しての指針を示すみたいなことはあるんでしょうか。
○大島政府参考人 先生の御指摘のとおり、一部の自治体では、従前型からもう全てA、B、Cの方に切りかえているところも少数ではございますがありますが、ただ一方で、この従前相当サービスにつきましては、ケアマネジメントの結果、従前型が必要だ、例えば認知機能の低下で日常生活に支障があるような場合の方ですとか、あるいは専門職の指導を受けながら生活機能向上のためのトレーニングを行うケース等、そういった場合も想定されるのではないかと考えておりまして、現時点で、従前サービスそのものにつきまして、有期限であるとか、それを縮小させるといった方向性を示しているものではございません。
○藤田委員 やはり市町村の判断に任せる、そういうことなんですね。わかりました。 私自身は、今言われた、どうしても現行相当じゃないといけないケースというのは結構少数で、むしろ、本来だったら緩和型になってコスト面も削減できて、事業者さんも参入しやすくなるという事例の方が圧倒的に多いというふうに現場の声を聞いて感じているので、ぜひちょっと検討してもらいたいなというのはあるんですけれども。 報酬単価が低くなるかわりに運営基準を緩和するという、つまり、報酬単価が低くなったら、その分、利用者さんをたくさんとって、オペレーションを効率化して経営を成り立たせるというのが普通で考えたら当たり前のことで、その中にやはりハードルがたくさんあると事業者の努力、創意工夫の幅が狭くなるというようなことがあります。 僕は、問題としては、市町村さんに、その意図とか地域特性とか、事業者さんがどのあたりを本質的に改善したらマーケットが広がっていくと認識してくださっているのかということを適切に捉え切れずにやっているところが多いんじゃないかなというのが、これがそもそもこの構図の根本問題じゃないかなというふうに思っているんですね。 その中で、市町村さんに対してどのような方向性を示し、また実情に合った取組が進まない市町村さんへのサポートをどのようにお考えか、お聞かせください。
○大島政府参考人 基準緩和をしたサービスの例としましては、通所の場合ですと、管理者を常勤でない形にするとか、看護職員とか機能訓練指導員を不要とする、訪問型につきましては、従事者につきまして、全員が訪問看護員である必要はなく、一定の研修を受けた者でよいとするとか、サービス提供責任者につきましても、一定の研修を受けた者でよいとか、そういった基準を例示しているところでございます。 一方、ガイドラインの中では、先ほど申し上げましたように、経費のかかり方ですとか、従前のサービス事業者の採算性に対する影響等も勘案すべきと言っておりますので、市町村はそういったバランスを見ながら考えていくことになろうかと思います。 ただ、いずれにしましても、どういうサービスが地域の中で必要とされ、そのために事業者側がどういう考え方でそれに臨もうとしているかということにつきましては、市町村の中で、地域の中に溶け込んで、ちゃんとそういったことを見定めて判断するような力量とか経験が必要だと思いますので、先ほどの参考書はいま一つのできかもしれませんけれども、ああいったものをもとにして、市町村に対する研修とか、あるいは事例をもうちょっと集めまして、そういった、よく地域と調整をして混乱なく展開している事例などを紹介していければなと思っております。
○藤田委員 最後に聞きたかったんですけれども、いずれにしても、ちょっと時間がありませんので、最後にお話しさせていただきたい。 この事業推進をしっかりとやっていただいて、新しい介護の仕組み、地域でしっかりと見ていける仕組みをぜひとも構築するために、市町村の現状も踏まえた上でサポートしてもらえたら、指針を示していただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 きょうは、ありがとうございました。
○冨岡委員長 次に、中島克仁君。
○中島委員 社会保障を立て直す国民会議の中島です。 一般質疑ということで、前回、前々回、いつも時間たっぷりというわけではないので、積み残した質問内容について御質問させていただきたいと思います。 まず、日本時間ですか、五月の十六日、十七日、G7保健大臣会合がフランスのパリで開催される、二十日にはスイス・ジュネーブでWHO総会が開催されるというふうに承知しておりますが、どちらも大変重要な会議と私自身は考えているわけですが、厚生労働省として、特にG7保健大臣会合の位置づけ、重要性をどのように考えておられるのか、また、根本厚生労働大臣が出席されない理由について御説明いただきたいと思います。
○根本国務大臣 G7保健大臣会合については、フランスで今週開催されます。 日本は、国際保健分野の国際協力を重視してまいりました。G7保健大臣会合は、主要先進国が国際保健分野に関する共通の課題を議論する貴重な場だと考えています。 また、日本はことしG20の議長国であり、十月には岡山でG20保健大臣会合を開催します。G20保健大臣会合の成功に向け、G7保健大臣会合は両会合の連携を図る上で重要な国際会議だと思っております。 厚生労働省としては、私が出席しない理由ということでありますが、重要な法案の審議を国会にお願いしているほか、その他の国内の諸課題に対応するため、総合的に検討した結果、私のかわりに新谷政務官を出張させることといたしました。政務官には、日本の意見をしっかりと発信させたいと考えています。
○中島委員 今御答弁いただきましたが、法案審議、諸課題がと言いましたが、行かれないという判断は大臣御自身がされたということでよろしいですか。
○根本国務大臣 これは、省内で検討して、最終的には私が出席をしないということを決めさせていただきました。
○中島委員 ちなみにですが、G7保健大臣会合の日程はいつからわかっていたんでしょうか。
○土生政府参考人 お答えさせていただきます。 意思決定の経緯につきましてはただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、日程につきましては、昨年の十二月に外務省を通じて連絡を受けたという経過でございます。
○中島委員 昨年の十二月からわかっていたということで、私、端的に残念だなと。 先ほど大臣からも御答弁いただいたように、大変貴重な機会、まして、先週、恐らく我々全員ですか、新谷政務官の出張についてということで、先ほど御答弁いただいたG20、この秋に向けてですね、その成功に向け、関係国との間でコンセンサスを積み上げていくとともに、G20加盟国に対して閣僚級の出席を要請する必要がある、関係国のハイレベルとの間で個人的な信頼関係を構築していく必要がある、こういう内容まで書いてあって、もちろん、国会開会中ではございますが、それ以外にも、きょう質問しませんが、今シーズンというか昨シーズンというか、インフルエンザA型、二種類含めて、感染症の動向含めて、その後のWHO総会かもしれませんが、さらには、我が国は人口減少社会に入り、さまざまな保険制度、医療制度を含めた社会保障制度について、やはり大臣御自身が出席をしてプレゼンスを高めていくということは大変重要な観点かと思います。 過去、見ていっても、塩崎大臣のときに、十月、二〇一五年ですね、過去四回、G7会合が行われているわけですが、全て閉会中ということは承知しております。しかし、昨年十二月にもう日程がわかっておるのであれば、もちろん、この大事なG7保健大臣会合、やはり厚生労働大臣が我が国の代表として出席するべきだというふうに私は思います。最終的には大臣が御判断されたということですが、私は、何としてもやはり出席していくべきだというふうに思います。 ちなみにですが、新谷政務官が代理出席というか出席されておるということですが、この保健大臣会合、またWHO総会の報告は、どのような形でされるんでしょうか。
○土生政府参考人 御説明させていただきます。 G7保健大臣会合あるいはWHO総会の結果につきましては、従来より、共同宣言などの会議の概要を厚労省ホームページで公表しているところでございます。 私ども、これまで確認できた範囲でございますと、特段国会に対して御報告の機会ということは設定されたということはございませんけれども、国会からお求めがあれば、両会合の結果につきまして、外交上の観点も踏まえつつ、できる限り丁寧に御説明させていただきたいと存じますし、また、個別にも御質問いただければ同様に御答弁させていただきたいと考えております。
○中島委員 もちろん、大臣が出席しておられれば国会でちゃんと報告をしていただくべきことだと思います。お求めがあればということですが、私はぜひ求めたいというふうに思います。 先ほど来言っているように、国会会期中、行っちゃいけないなんというルールは何もないわけですよね。外務大臣、財務大臣、国際会議、重要な会議には行かれていると思いますし、許可をもちろん得てです、許可を得てですが、弾丸でも、せめてG7の保健大臣会合は出席するべきだというふうに私自身は思いますので、そういう意味も込めて、平成最後の質問でも国会改革という話をしましたが、厚生労働大臣として世界に向けてプレゼンスを高めていく、その日程は調整できるというふうに思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。 前回残った質問、障害を持ったがん患者の実態、ニーズなどを把握できているかの問いに対して、さまざまな課題があるということと、第三次がん対策基本計画に沿ってやっているということで、途中で私はとめてしまったんですが、時間がなかったので。 私自身は、いわゆるがん患者さんの実態、ニーズ、そして意思決定のためのプロセス、これは現在できていない。欧米諸国は従来からそういったデータを蓄積して、例えば、検診率であり、また初診時の、がんであればステージ、この違い、そういったものをしっかりと示して対応しておる。もちろん我が国も、がん登録推進法はまだ始まったばかりでありますが、やはりこれは一つの課題だ。 確認ですけれども、先ほど言ったように、がん患者さんの実態、またニーズ、そして意思決定のためのプロセスは、現在、厚労省として、課題がありつつできていないということで、端的にイエスかノーかでいいです。
○宇都宮政府参考人 お答えいたします。 端的に申し上げれば、そういったものについては把握してございませんで、研究を用いて、一部、把握に努めているというところでございます。
○中島委員 できていないんです。ですから、今後、もちろんがん対策基本法改正も含めてですが、ぜひ、欧米諸国の例があるわけですから、そういった政策というか調査を進めていただきたいというふうに思います。 もう一点、これも残余の質問ですが、発達障害者の就労支援対策について、発達障害者支援法、二〇〇五年四月に施行されて、二〇一六年に改正されました。家族に対する支援、教育に対する支援、医療に関する支援、徐々に進んでいく中で、その先の発達障害者の就労支援対策、喫緊の課題。障害者雇用促進法の参考人質疑のときにも、さまざまな参考人の方から法整備ができていないという趣旨の御発言もいただきました。 改めて、固有の手帳制度がない発達障害者の雇用環境整備において、今後の具体的な取組に向けて御見解をいただきたいと思います。
○土屋政府参考人 お答え申し上げます。 発達障害をお持ちの方々につきましては、ハローワークにおきましても、例えば新規の求職申込件数が年々増加をしておりまして、十年前に比べて十倍近くになっている。今、直近の数字では、平成二十九年で四千五百七十七件ほどの新規の申込みがあるということで、就労支援に対するニーズは非常に高まっているというふうに考えております。 こういった発達障害をお持ちの方々に対しましては、多様な特性をお持ちでございますので、それに対応した職場定着支援あるいは就労環境の整備というのが重要な課題だというふうに考えておりまして、具体的な取組としては、まず、ハローワークに専門の相談員である発達障害者トータルサポーターを配置いたしまして、就職準備段階から職場定着までの一貫した支援を行うというようなこと。それから、ジョブコーチが職場に出向いて、職務、職場環境の改善といったことについて助言を行うというようなこと、こういったものも発達障害の方に支援策としてやっていくとともに、職場の理解を進めるという観点から、精神・発達障害者しごとサポーター養成講座という形で理解を進めていただいて職場で応援者になっていただくというような取組ですが、こういったことで、同僚、上司の理解の促進を図るといったような取組もしております。 今後とも、こういった発達障害の方の特性に着目したきめ細かな支援を行い、また、事業主に対する理解の促進、支援も行うことによって、雇用の促進に努めてまいりたいと考えております。
○中島委員 さまざまな取組を今後も進めていくということでありますが、先日の参考人質疑でも、法政大学の眞保先生からも、もう現段階で大学生で約大体三万人ぐらいそういった方々、就労支援に向けて、ソシオビジネス副社長は、現実に一般企業として一番観点を置いてやっておる、実践しているという御発言もございました。かなめは、制度的な支援が整っていない現状だという参考人からの意見もございました。私も、実際、相談を受けている方もおられます。ぜひ、現実的に早急に取り組んで整備をしていただきたいというふうに思います。 最後に、またしつこいなと思われるかもしれませんが、障害者優先調達法、前回、厚生労働省の全物品、役務調達の割合を聞いたら、〇・八六%だということ、私、昨日、消費者委員会で、消費者庁の割合はどうかとお尋ねをしたところ、〇・〇四%です。何度も何度もしつこいなと思われるかもしれませんが、昨年の障害者雇用の水増しを受けて、障害者就労支援に全省庁取り組んでいく、そういう反省も込めた改正案が衆議院を通過したわけですけれども、この数字を見ていくと、やはり、積極的にその趣旨に沿って取り組んでいるとは私は思えないです。 改めてですが、その指導役というか、率先して取り組むべき厚生労働省として、全省庁、また国の機関の物品、役務、障害者就労施設からの割合を含めて、把握されておりますでしょうか。
○橋本政府参考人 各省庁におきます物品、役務の契約額に対します障害者就労施設からの物品、役務の契約額の割合ということについては、把握はしてございません。現在の推進法に基づきましては、各省庁から私どもの方に御通知いただく中身には、各省庁の物品、役務の契約額の全体というものが含まれてございませんので、現在の段階でこの割合は把握していないということでございます。
○中島委員 もう時間ですから終わりますが、前回から言っておるのは、調達方針、いかがなものかと。 消費者庁に質問したのは、平成二十七年度から七分の一に調達実績が下がっておると。大臣、あの調達方針で適切に各省庁が拡充している、だから適切なんだというふうにおっしゃいましたが、全くそうなっていない。きのう宮腰大臣からは、そのことについて、消費者庁として取り組んでまいります、調達方針の見直しも含めて取り組みます、そう明確に言ったかどうか、私はそういうふうに受けとめましたが、そのような答弁をいただきました。 大臣もう一度、最後に、調達方針、これで本当にいいのか、そして、厚生労働省として今数字は把握していないと言いましたが、旗振り役としてぜひそういった各省庁、国の機関の状況を把握し、また拡充していない部分については指導しておくということを明確に御答弁いただきたいと思います。
○根本国務大臣 厚生労働省としても、各省庁等が目標を達成するよう必要な支援を実施していきたいと思いますし、やはり、どういう具体的な取組、工夫をしたのか、その辺の分析をしてこういうことをしっかりと把握して、各省庁等の取組を推進していきたいと考えています。
○中島委員 平成三十年度のものはもうすぐ全省庁で出ると思いますので、私、しつこく質問してまいります。 ありがとうございました。 ————◇—————
○冨岡委員長 この際、御報告いたします。 去る十日、議長より本委員会に送付されました、議員西村智奈美君外三十九名からの毎月勤労統計調査の共通事業所の実質賃金変化率の算出等に関する予備的調査の要請につきましては、理事会の協議により、衆議院規則第五十六条の三第三項によって、本日、調査局長に対し、予備的調査を命じましたので、御報告いたします。 ————◇—————
○冨岡委員長 この際、お諮りいたします。 第百九十六回国会、岡本充功君外十名提出、児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者全員より撤回の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○冨岡委員長 次に、内閣提出、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案及び岡本充功君外十名提出、児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。根本厚生労働大臣。 ————————————— 児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○根本国務大臣 ただいま議題となりました児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。 児童相談所における児童虐待相談への対応件数は、一貫して増加が続いており、平成二十九年度には十三万件を超えています。時に痛ましい事件により、かけがえのない子供の命が失われる状況が生じており、児童相談所の体制強化、関係機関間の連携強化等の対策が喫緊の課題となっております。 こうした状況を深刻に受けとめ、児童虐待防止対策の強化を図るため、この法律案を提出いたしました。 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。 第一に、児童の権利擁護であります。体罰禁止を法定化するとともに、政府は、この法律の施行後二年を目途として、民法に定める懲戒権のあり方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしています。また、児童相談所の業務として、児童の安全確保を明文化するほか、児童福祉審議会において児童に意見を聞く場合においては、その児童の状況や環境等に配慮することとしています。 第二に、児童相談所の体制強化であります。児童相談所がちゅうちょなく一時保護などの介入的対応を行うことができるよう、介入的対応を行う職員と保護者支援を行う職員を分けることなどとしています。また、児童相談所において常時弁護士の指導のもとで法律関連業務を行うための体制整備、医師及び保健師の配置、児童福祉司の任用要件の見直し等による職員の資質の向上を図るとともに、児童相談所の業務に係る第三者評価を努力義務として規定することとしています。 第三に、児童相談所の設置促進であります。児童相談所の管轄区域に関し、人口その他の社会的条件について定める参酌基準を法定化するとともに、政府は、この法律の施行後五年間を目途として、中核市及び特別区が児童相談所を設置できるよう、設置に係る支援その他の必要な措置を講ずることとしています。 第四に、関係機関間の連携強化であります。学校、教育委員会、児童福祉施設等の職員について守秘義務を規定するとともに、ドメスティック・バイオレンス対策との連携強化を図るため、児童相談所と配偶者暴力相談支援センターについて、相互に連携協力に努めるべき機関として法律上明確化することとしています。 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成三十二年四月一日としています。 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
○冨岡委員長 次に、岡本充功君。 ————————————— 児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○岡本(充)議員 ただいま議題となりました児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表し、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 まず、本法律案の提案の理由について御説明いたします。 児童虐待は、児童の権利利益を著しく侵害する許されない行為であります。しかしながら、児童相談所における児童虐待相談への対応件数は増加の一途をたどっており、平成二十九年度には十三万件を超えています。 こうした状況の中、昨年三月二日には東京都目黒区の五歳の女の子が、また、本年一月二十四日には千葉県野田市の小学四年生の児童が、虐待により命を失うという痛ましい事件が立て続けに発生いたしました。これらの事件においては、関係機関間における情報共有や連携の問題、DVがある家庭とその家庭における児童虐待の問題などが明らかになっており、これらの問題も踏まえた児童虐待防止対策の総合的かつ抜本的な強化は喫緊の課題となっております。 そこで、我々は、児童虐待を防止し、児童の権利利益の擁護を図るため、本法律案を提出いたしました。 次に、本法律案の概要を御説明申し上げます。 第一に、児童の権利擁護であります。およそ親権の行使に当たっては体罰を加えてはならない旨を明確に規定するとともに、政府は、児童の権利の擁護に関する国際的動向を勘案し、民法に定める懲戒権のあり方について早急に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしています。また、児童の施設入所等の措置の実施又は解除に当たっては、児童の心身の状況や環境等に配慮して当該児童の意見を聞くものとしています。 第二に、児童相談所の体制強化であります。児童虐待に迅速かつ適切に対応するため、児童福祉司を増員することとしています。また、児童虐待の防止等のために必要な体制の整備に関し、関係機関の連携強化等について明文化するほか、児童の転居等に係る対応強化のため、児童相談所が通告を受けた児童等が転居する際の児童相談所間の情報共有、児童虐待を受けた児童が転居する際の指導措置の解除制限等並びに施設入所等の措置等がとられた児童と保護者の居住地が異なる場合の都道府県知事等の相互の連携及び協力について規定することとしています。 第三に、児童相談所の設置促進であります。 中核市及び特別区について、児童相談所を必置とするとともに、児童相談所の数の標準を法定化することとしています。また、国は、指定都市、中核市、特別区等が児童相談所の設置を適切に行うことができるよう、児童相談所の職員の人材育成及び確保のための支援その他の必要な措置を講ずることとしています。 第四に、児童虐待を行った保護者に対する指導及び支援の強化であります。 児童虐待を行った保護者の意に反して施設入所等の措置がとられている場合に、当該保護者に対して、児童虐待の再発を防止するための特定指導を実施することとしています。また、政府は、特定指導に関する調査研究及び特定指導を実施するための専門施設の整備、支援並びに子育てに困難を有する保護者に対する支援のあり方について速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしています。 第五に、DV防止対策の強化であります。 DV防止関係機関と児童相談所との連携協力を明記するほか、DVを発見した場合の通報を義務化するとともに、その通報先を拡大することとしています。また、婦人相談員の待遇改善や専門性の確保、通報の対象となるDVの形態及び保護命令の申立てをすることができる被害者の範囲の拡大、DV加害者の更生のための指導及び支援の方法やその実施体制について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしています。 以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要であります。 何とぞ御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○冨岡委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十七日金曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十七分散会