沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 2019/04/11
会議録
○末松委員長 これより会議を開きます。 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。 沖縄及び北方問題に関する政府の施策について、宮腰沖縄及び北方対策担当大臣及び河野外務大臣から順次説明を求めます。宮腰沖縄及び北方対策担当大臣。
○宮腰国務大臣 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣の宮腰光寛でございます。 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、所信を申し述べます。 まず、沖縄政策について申し上げます。 沖縄の振興については、昭和四十七年の本土復帰以降講じられてきた社会資本整備を始めとするさまざまな施策によって、入域観光客数や就業者数が増加するなど、着実に成果を上げてきています。しかし、全国最下位の一人当たり県民所得や、特に、若年者の高い失業率等を始めとした課題がなお存在していることも事実です。 一方で、沖縄は、東アジアの中心に位置する地理的特性や、日本一高い出生率といった優位性、潜在力を有しています。これらを生かし、沖縄が自立的に発展することを目指して、引き続き、沖縄振興策を総合的、積極的に推進してまいります。 平成三十一年度の沖縄振興予算については、厳しい財政状況のもとですが、所要額を積み上げ、総額三千十億円を計上しました。この中では、西普天間住宅地区跡地における沖縄健康医療拠点の整備、北部及び離島の地域振興、子供の貧困緊急対策、製糖業の体制強化、琉球泡盛の海外輸出促進等に係る予算を増額して計上するとともに、観光防災力強化支援に係る予算や、沖縄振興特定事業推進費を新たに計上しております。 北部地域については、引き続き、県土の均衡ある発展を図る観点から、産業の振興や定住条件の整備などに資する振興事業を実施するとともに、地域振興への大きな寄与が期待される世界自然遺産への登録に向けても、できる限りの協力を行ってまいります。 また、厳しい自然的条件に置かれている沖縄の離島については、国土保全等に重要な役割を担っていることにも鑑み、先導的な事業を国が直接支援し、その活性化に取り組んでまいります。 沖縄の子供の貧困の解消は喫緊の課題となっています。沖縄の将来を担う子供たちが直面する貧困に関する深刻な状況に緊急に対応するため、支援員の配置や居場所づくりを集中的に実施してまいります。 沖縄の製糖業については、特に離島において、地域の経済活動の維持発展や雇用の確保に大きな役割を果たしています。働き方改革を踏まえた新たな操業体制に対応するため、人材確保対策、市町村による季節工の宿舎整備等を支援し、沖縄製糖業の体制強化を推進してまいります。 泡盛製造業は、沖縄の貴重な地場産業として雇用の確保や地域経済の振興等に重要な役割を果たしています。これまで取り組んでいる海外輸出プロジェクトに加え、先般立ち上げた、泡盛の原料となる長粒種米の沖縄県内における生産を進める琉球泡盛テロワールプロジェクトなどを通じ、琉球泡盛の振興に向けた取組を支援してまいります。 有数の観光地である沖縄において安全に観光客を受け入れるため、市町村の防災力強化の取組を推進し、大規模災害時に想定される観光避難民への市町村の対応を支援してまいります。 一括交付金制度については、沖縄県と連携しつつ、より一層、的確かつ効果的に活用されるよう努めてまいります。あわせて、事業を計画的、継続的に実施する同交付金を補完し、より効果的に沖縄振興を進めるため、沖縄振興特定事業推進費を活用して、市町村が地域課題、政策課題に迅速、柔軟に対応できるよう支援します。 観光・リゾート産業については、平成三十年の入域観光客数は過去最高の九百八十四万人を記録しました。このうち外国客は二百九十万人となり、六年連続で国内客、外国客ともに過去最高となっています。平成三十一年度税制改正においては、沖縄路線航空機に係る航空機燃料税の軽減措置について、対象地域に下地島を追加する拡充が行われ、宮古圏域のさらなる観光振興が見込まれています。この流れを維持できるよう、引き続き、沖縄の観光振興に強力に取り組んでまいります。 また、県民の生活を支えるとともに、急増する観光客に対応するため、空港、港湾、道路等の社会資本整備を一層推進することが重要です。 重要な拠点空港である那覇空港の滑走路増設事業については、来年三月末の供用開始に向け、着実に事業を進めてまいります。 また、近年、大型クルーズ船の寄港が急増し、沖縄が全国のクルーズ需要をリードしています。平成三十年のクルーズ船寄港回数は速報値で五百二十八回と過去最高を記録し、都道府県別では三年連続で全国一位となる見込みです。引き続き、那覇港、石垣港、平良港、本部港等の受入れ環境整備に万全を期してまいります。 さらに、沖縄の深刻な交通渋滞解消のため、沖縄西海岸道路等の主要幹線道路の整備とともに、モノレール延伸を契機とした公共交通機関の利用促進などの取組を進めてまいります。 沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、世界最高水準の教育研究を行い、イノベーションの国際拠点となるため、規模拡充に向けた取組を支援するとともに、OIST等を核としたイノベーションエコシステムの形成の推進を図ってまいります。 このほか、農林水産業の振興、鉄軌道等の調査、子育ての支援、雇用の促進、不発弾対策等についても、着実に取組を進めてまいります。 沖縄には今なお多くの在日米軍専用施設・区域が存在し、沖縄の皆様に大きな御負担をかけております。引き続き沖縄の皆様の理解を得る努力を続けながら、沖縄の基地負担軽減に取り組むことが政府の方針です。 特に、住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場については、固定化は絶対に避けなければならないとの認識のもと、一日も早い全面返還の実現に向けて、政府として取り組むこととしています。 駐留軍用地の跡地利用は、今後の沖縄振興の観点から、極めて重要な課題です。平成三十一年度予算では、西普天間住宅地区跡地における沖縄健康医療拠点の整備に関する経費として、琉球大学医学部及び附属病院を建設するために必要な実施設計費及び土地購入費を計上しました。同跡地が今後の他の跡地利用のモデルケースとなるよう、関係機関の連携のもと、沖縄健康医療拠点の形成に向けた取組を着実に推進してまいります。 次に、北方領土問題について申し上げます。 政府は、領土問題を解決して平和条約を締結するという基本方針のもと、粘り強く外交交渉に取り組んでいます。私は、北方対策担当大臣として、国民世論啓発の強化、交流事業の円滑な実施、元島民の方々への援護等に積極的に取り組み、外交交渉を強力に後押ししてまいる所存です。 まず、国民世論の啓発については、北方領土問題の解決のためには、多くの国民にこの問題に対する理解と関心を持っていただき、国民世論を盛り上げることが重要です。とりわけ、元島民の方々の高齢化が進む中、次代を担う若い世代の関心を喚起することが重要であり、SNSを活用した情報発信の強化や北方領土学習の充実等に取り組んでまいります。 元島民の方々に対する援護については、特に、高齢化している元島民の方々の身体的な負担の軽減が喫緊の課題となっております。このため、平成三十一年度予算において、航空機による特別墓参に必要な経費や、北方四島交流等事業使用船舶の改修費用を計上しました。元島民の方々のより自由な往来に向けて、さらなる改善策が講じられるよう努めてまいります。 今月一日、さきの通常国会において全会一致で成立した北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律及び北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律の改正法が施行されました。元島民の方々の生活の安定や北方領土隣接地域の振興に資するよう、関係機関とも連携し、しっかりと運用してまいります。 私の地元の富山県は、北海道に次ぎ、多くの元島民の方々が引き揚げてこられた地であり、私は、北方領土返還運動にライフワークとして取り組んでまいりました。本年二月七日の平成三十一年北方領土返還要求全国大会では、元島民の方々の切なる望郷の思いや、それを受け継ぐ後継者の方々の強い意志に触れ、北方領土問題の解決に向けた断固たる決意を新たにしたところです。 この決意を片時も忘れずに、元島民の方々に寄り添いながら職務に邁進してまいります。 末松委員長を始め、理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。
○末松委員長 次に、河野外務大臣。
○河野国務大臣 おはようございます。 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信を申し述べます。 我が国を取り巻く安全保障環境が大変厳しい状況にある中で、日米同盟の強化は最も重要な課題であり、特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国及び地域の平和と安全の確保に不可欠です。 また、在日米軍の安定的駐留には地元の御理解が不可欠であり、米軍機等の安全確保について米側に対して強く要請します。引き続き、早期の辺野古への移設と普天間飛行場の返還を始め、沖縄の負担軽減に全力で取り組みます。また、沖縄のさらなる成長につながる国際化支援を一層進めます。 尖閣諸島をめぐる情勢については、日本の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で冷静に、かつ毅然と対応していきます。一方、大局的観点からの中国との安定的な関係構築は極めて重要です。引き続き、ハイレベルの頻繁な往来を実現し、懸案を適切に処理しながら、あらゆる分野の交流、協力を推し進め、日中関係を新たな段階に押し上げていきます。 ロシアとは、一九五六年共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させるとの首脳間の合意を踏まえ、緊密に対話を積み重ねていきます。北方四島における共同経済活動の実現に向けた取組を進めるとともに、元島民の方々のための人道的措置も実施していきます。引き続き、領土問題を解決して平和条約を締結するとの基本方針のもと、粘り強く交渉に取り組みます。 以上の諸問題に取り組むに当たり、末松委員長を始め、理事、委員各位の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。
○末松委員長 次に、平成三十一年度沖縄及び北方関係予算について説明を求めます。左藤内閣府副大臣。
○左藤副大臣 おはようございます。内閣府副大臣の左藤章でございます。 宮腰大臣の御指導のもと、沖縄政策及び北方領土問題解決に全力で取り組んでまいります。 末松委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻、よろしくお願いを申し上げます。 平成三十一年度内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部関係予算について、その概要を説明いたします。 初めに、沖縄関係予算について説明いたします。 内閣府における沖縄関係の平成三十一年度予算総額は、三千十億三千四百万円となっております。 このうち、公共事業関係費等については、沖縄の観光や日本とアジアを結ぶ物流の発展、県民の暮らしの向上を支える道路、港湾、空港や、農林水産振興のために必要な生産基盤などの社会資本の整備とともに、学校施設の耐震化や災害に強い県土づくりなどを実施するため、国直轄事業を中心とした経費を計上いたしました。 特に、那覇空港滑走路増設事業については、東アジアの中心に位置する沖縄の優位性、潜在力を生かした観光客の受入れ体制の強化や国際物流拠点の形成等のため、来年三月末の供用開始に向けて整備を促進します。 沖縄振興に資する事業を県が自主的な選択に基づいて実施できる制度である沖縄振興一括交付金については、経常的経費に係る沖縄振興特別推進交付金として五百六十一億千六百万円、投資的経費に係る沖縄振興公共投資交付金として五百三十二億千七百万円、合計千九十三億三千三百万円を計上いたしました。 沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、新たな研究棟の建設や新規教員の採用、OIST等を中核としたイノベーションエコシステム形成の推進を図るため、百九十六億二千二百万円を計上いたしました。 また、平成三十一年度予算については、返還基地跡地利用のモデルケースたるべく、沖縄健康医療拠点の整備、北部及び離島の地域振興、子供の貧困緊急対策、製糖業の体制強化、琉球泡盛の海外輸出等に係る予算を増額して計上いたしました。 さらに、大規模災害時に想定される観光避難民への市町村の対応を支援するための予算や、一括交付金を補完し、機動性をもって敏速、柔軟に対応すべく、市町村等の事業を推進する予算等を新たに計上いたしました。 その他、沖縄の鉄軌道等に関する調査研究を行うための経費、沖縄になお多く残る不発弾等の処理を進めるための経費等を計上いたしました。 続きまして、北方対策本部関係予算について説明いたします。 内閣府北方対策本部関係の平成三十一年度予算は、若年層への啓発の強化、元島民の身体的負担の軽減等に予算を重点化し、前年度比百万円増の総額十六億八千九百万円となっております。 このうち、北方対策本部に係る経費は二億二千二百万円であり、北方領土隣接地域への修学旅行等の誘致支援を更に拡充するための経費や、効果的な北方領土教育の授業プログラムに関する調査研究を行うための経費等を計上いたしました。 また、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は十四億六千七百万円であり、SNSを活用した若者向けの情報発信の拡充を図るための経費や、四島交流事業を参加者の身体的な負担の軽減に配慮して実施するための、航空機による特別墓参に必要な経費、北方四島交流等事業使用船舶の改修を行うための経費等を計上いたしました。 以上で、平成三十一年度の内閣府沖縄関係予算及び北方対策本部関係予算の説明を終わります。 よろしくお願いを申し上げます。
○末松委員長 以上で説明の聴取は終わりました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前九時三十七分散会