法務委員会 第6号
- 発言数
- 440 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/12/04
会議録
○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、太田房江君及び櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として山谷えり子君及び小林正夫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案及び外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省入国管理局長和田雅樹君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案及び外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案の両案を一括して議題といたします。 両案のうち、外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案について、発議者櫻井充君から趣旨説明を聴取いたします。櫻井充君。
○委員以外の議員(櫻井充君) おはようございます。 改めまして、こういう機会をいただいたことに、横山委員長を始め委員の皆さんに感謝申し上げたいと思います。 それでは、趣旨説明させていただきます。 ただいま議題となりました外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案について、国民民主党・新緑風会を代表いたしまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。 私たち国民民主党・新緑風会は、今後の活力ある日本社会の実現には、外国人労働者が必要であり、現在も技能実習生等外国人労働者に頼らざるを得ない分野があることも事実であり、外国人労働者の能力が存分に発揮され、地域社会や生活の現場において国民との協働、共生が推進されていくことが望ましいと考えています。 しかし、現在の外国人労働者の劣悪な実態は、技能実習制度で次々と明らかになっています。最低賃金以下で働かされている、労働時間が守られていない、パワハラを受けている等、枚挙にいとまがありません。また、職場はもちろん、生活、教育の現場における共生施策が十分ではなく、地域社会でのトラブルや課題は増える一方です。大切なことは、外国人労働者も、日本人労働者と同等に取り扱われることだと思っています。 さて、今回の政府法案では、外国人労働者の受入れ分野も、規模も、地域も、国会で決められるようにはなっておりません。また、政府・与党は、新制度が始まった際の国内労働者の雇用や賃金への影響、受入れ分野を定める客観的指標、外国人労働者が被保険者となった際の被扶養者となる家族を含めた医療財政への影響、自治体行政や教育現場への影響なども明らかにしていません。さらに、法案の提出そして施行が余りにも拙速であるがために、十分な体制が整わない可能性があります。 そこで、外国人の基本的人権を尊重するとともに共生社会の実現に資するよう配慮しつつ、外国人労働者及びその扶養を受ける配偶者又は子の出入国及び在留の管理を適切に行うため、外国人労働者等に関する制度の在り方について必要な措置を講ずる必要があります。 次に、本法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 政府は、生産性の向上及び国内の人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある地域及び産業上の分野において、外国人により不足する人材を確保することが我が国の経済の持続的かつ健全な発展を図る上で緊要な課題であることに鑑み、外国人の基本的人権を尊重するとともに共生社会の実現に資するよう配慮しつつ、我が国において報酬を受ける活動を行う外国人及びその扶養を受ける配偶者又は子の出入国及び在留の管理を適切に行うため、この法律の施行後六月以内に、次に掲げる事項その他の外国人労働者等の在留資格の在り方を含む外国人労働者等に関する制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。 検討を加える事項は、第一に、人材を確保することが困難な状況にある地域及び産業上の分野において外国人労働者により不足する人材を確保するための措置に関する事項、第二に、外国人労働者の数について、客観的かつ合理的な基準に基づき、必要に応じて地域ごと及び産業上の分野ごとに上限を設定するための措置に関する事項、第三に、外国人労働者に対して報酬が確実に支払われていることを確認するための措置その他外国人労働者の適切な待遇を確保するための措置に関する事項、第四に、外国人労働者をその在留資格の性質に応じて在留資格の変更に際して一時的に本国に帰国させるための措置に関する事項、第五に、技能実習に関する制度、外国人留学生が出入国管理及び難民認定法の許可を受けて行う報酬を受ける活動に関する制度その他の現行の外国人労働者に関する制度について、その実態を踏まえた上で行う抜本的な見直しに関する事項、第六に、外国人労働者等に関する社会保障制度及び教育制度の在り方に関する事項であります。 以上がこの法律案の提案の趣旨及び内容であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。 ありがとうございました。
○委員長(横山信一君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案及び外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案の審査のため、明五日午後二時に、千葉大学名誉教授多賀谷一照君、移住者と連帯する全国ネットワーク理事・大阪大学大学院人間科学研究科准教授高谷幸君及び神戸大学大学院国際協力研究科准教授斉藤善久君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(横山信一君) これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○元榮太一郎君 おはようございます。自由民主党の元榮太一郎です。 まず、本日は、新たに導入される予定の外国人受入れ制度の全体像、背景などについてお尋ねしてまいります。 今回、我が国では、従来の政策を拡充し、一定の専門性と技能を有し即戦力となる外国人を期限を付して受け入れる仕組みを構築しようとしているわけですが、主要な諸外国の制度はどのようになっているのでしょうかということです。 G7などの主要国において、いわゆる就労資格のうち、入国の時点で更新が不要で無制限の在留資格を付与できる制度があると聞いていますが、そのような制度を持つ国があるか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 諸外国における外国人受入れ制度の詳細を網羅的に把握しているわけではございませんが、例えばアメリカ、オーストラリア、カナダ及びドイツでは、所定の要件を満たす外国人には、お尋ねのように、入国した時点から更新することなく永住が可能で就労もできる在留を認める制度が採用されていると承知しております。また、ドイツ、フランス及び英国などのEU加盟国につきましては、他のEU加盟国出身者は査証や就労許可などを得ることなく入国や就労が可能になる場合が多いと承知しているところでございます。
○元榮太一郎君 今御答弁のあった諸外国の制度と比べますと、今回我が国が導入しようとしている外国人の受入れ制度は、在留期間についても、また就労可能な職種についても、限定的な在留制度であるということと受け止めました。 次に、OECD加盟国の一つである韓国では、二〇〇四年に雇用許可制が導入されて一定の評価を得ているなど、諸外国においては様々な外国人労働者の受入れ制度が設けられていますが、我が国の今回の受入れ制度はこれらの制度に比べて十分魅力的な制度と言えるのかどうかという点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 法務省といたしましては、他国の制度を評価する立場にはございませんので、どちらが魅力的であるかということなどの比較は差し控えさせていただきますが、他方で、お尋ねの例えば韓国の雇用許可制度に対しましては、国際機関などから積極的な評価もある一方で、例えば人権条約の委員会から、原則として雇用先を変更することができないことについての懸念が表明されたこともあったと承知しております。 我が国の今回の受入れ制度につきましては、同一分野内での転職を可能とするほか、法律で特定技能一号の外国人への支援を義務付けている点など、外国人に十分配慮した制度になっているものと評価しているところでございます。
○元榮太一郎君 ありがとうございます。 特定技能二号がない分野では、特定技能一号の在留期間が終了すると帰国しなくてはならないということになるかと思います。その場合、せっかく相当程度の技能や日本語を身に付けても、五年までしか日本に滞在することができず、また家族の帯同もできないということになりますが、技能実習の場合は修得した技能を母国で生かすという制度ですから帰国が前提となっていますが、そのような前提のない特定技能については、二号がない場合でも外国人にとって魅力があるというように言えるのでしょうか、その点について伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の特定技能を創設する趣旨は現下の深刻な人手不足への対応でございまして、確かに技能実習のように技能移転が本来の趣旨ではございません。しかしながら、技術先進国である我が国で稼働していただくことによりまして、当該業種の最先端の知識、ノウハウに触れ、在留期間の通算五年間を経過して帰国した後に我が国で培ったノウハウなどを母国で生かして活躍してもらうことが期待できると考えているところでございます。 また、外国人の方が我が国を選んで来日する動機につきましては、例えば、日本で働きつつ日本文化に触れる機会を得たいといったこと、安心、安全な環境で暮らしたり、自国で働くよりも高い報酬を得ることを期待することなども考えられるところでございます。 特定技能につきましては、報酬を日本人と同等額以上とすることを確保するほか、特定技能一号の外国人が安定的かつ円滑な在留活動が行うことができるように各種の支援を実施することとしているところでございます。加えまして、現在、特定技能一号に限らず、外国人一般の受入れ環境整備のため、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の検討を進めており、これを年内に取りまとめる予定でございます。 このような様々な取組を通じまして、在留期間でございますとか家族帯同に制限がありながらも、特定技能一号の在留資格を得て日本で働いてみたい、住んでみたいと思える魅力ある制度になるよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
○元榮太一郎君 技能実習生として我が国で働く方が自国で働くよりも高い報酬を期待できると、こういう点に関しては、確かに、ILOが公表している二〇一六年度の各国の平均月給の統計によりますと、ドル換算で日本の平均月給は中国の三倍以上、ベトナムやフィリピンの十倍以上となっているということで、賃金面では依然として我が国は魅力的であるのかなというふうに思うんですが、そうはいっても外国人受入れ環境の整備は非常に重要であり、法務省にはしっかりと受入れ環境整備を行っていただきたいというふうに思います。 次に、国民の大きな関心事である治安の問題についてお尋ねしてまいります。 先日、長谷川法務部会長とともに自民党法務部会で、伊勢崎市と群馬県、そして大泉町、ヒアリングをしてまいりました。そのヒアリングで、私としては外国人が増えることにより治安が悪化するのではないかというような印象というか懸念も受けたわけでありますが、政府として、来日外国人犯罪の現状と、そして新たな外国人材受入れによる外国人の増加が治安に与える影響についてどう考えているか、伺います。
○政府参考人(藤村博之君) お答えいたします。 外国人入国者数は十年前と比べて約三倍に増加している中、来日外国人による犯罪の総検挙件数は十年前と比べてほぼ半減しており、最近五年間においても外国人入国者数は約二・四倍に増加している中、総検挙件数はほぼ横ばいで推移をしております。 警察においては、来日外国人犯罪対策として、国際犯罪組織の実態解明の推進、国民に著しい不安を与える悪質重大な犯罪の徹底検挙、国内関係機関や外国捜査機関等との連携の強化などの対策を進めているところであります。 今後も外国人の一層の増加が見込まれる中で、来日外国人犯罪が増加して治安上の問題が生じることのないよう、国内外の関係機関と緊密に連携しつつ、適切に対処してまいりたいと考えております。
○元榮太一郎君 これまでの統計によりますと、十年前と比べて外国人が三倍に増加しているけれども、犯罪の総検挙数、外国人については十年前と比べて半減ということですから、外国人の増加に比して検挙者数が増えているということではないというふうに受け止めましたが、今回の新たな在留資格の創設によりまして更に一層我が国に在留する外国人の増加が見込まれるということですから、今回の法律案でそうした治安面に関して何か対応されているのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えします。 本改正法案におきましては、在留管理を強化するための規定を整備しているところでございます。具体的に申し上げますと、受入れ機関等による届出規定の拡充、受入れ機関等に対する指導、助言、報告徴収や立入検査、罰則で担保した改善命令、これらの規定を設けているところでございます。これらの規定によりまして、特定技能外国人の活動状況などの実態を的確に把握することが可能となります。 また、本改正法案におきましては、受入れ機関等が、特定技能一号の外国人に対して、職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援を実施することとしておりまして、受け入れた特定技能一号外国人の安定した在留を図るための仕組みも設けているところでございます。 こうした在留管理の更なる強化の規定や支援の規定を通じまして不法滞在などの事案を防止することにより、治安の確保を十分に図ることができると考えております。 加えまして、本改正法案におきましては、新たに出入国在留管理庁を設置して抜本的な組織体制の強化を図ることとしており、これら在留管理や支援の取組をしっかりと行ってまいりたいと考えているところでございます。
○元榮太一郎君 ありがとうございます。 次に、外国人技能実習制度について伺いますが、法務省の資料によりますと、我が国には昨年末で二十七万四千二百三十三人の技能実習生が在留しており、昨年は七千八十九人の技能実習生が失踪したということです。先日、失踪した外国人技能実習生に関する聴き取り調査があったと伺っておりまして、二千八百七十人の失踪した技能実習生に対して聴き取りの結果、その三分の二以上に当たる千九百二十九人が失踪の理由として低賃金を挙げていたということで、旧制度における技能実習生の失踪の理由の大部分が低賃金であったということです。 一昨年、技能実習についての新法が成立し、昨年から新制度が施行されていますが、新制度における失踪対策はどうなっているのか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 昨年十一月に施行されましたいわゆる技能実習法におきましては、監理団体の許可制や技能実習計画の認定制を導入いたしまして、団体や事業者を直接規制することができる枠組みを構築していますほか、技能実習生に対する人権侵害の禁止規定や罰則などを設けております。また、二国間取決めを作成することにより、送り出し国や送り出し機関による技能実習生に対する制度趣旨の周知徹底を求めるとともに、不当に高額の手数料などを徴収する送り出し機関の排除に努めております。 さらに、外国人技能実習機構におきまして、母国語相談対応としてこれまでに約千九百件の技能実習生からの相談を受けているほか、四十件を超える実習先変更支援を行っており、技能実習生の保護を図っているところでございます。
○元榮太一郎君 ほとんどが低賃金ということですので、やはりこの技能実習生との雇用契約並びに賃金について適正に払われているかどうかというのは、是非、法務省としてもしっかりと対応してもらって、失踪者ゼロにするというような取組を望みます。 そのほとんどの技能実習生が失踪せずに技能等を修得する一方ですが、この技能実習生を受け入れる側の企業は、七割が労働基準法に違反しているという調査結果もあったと聞いています。これは本当に重く受け止める必要があると思います。受入れ企業に法令を完全に遵守させるため、政府はどのような対策を行っているのでしょうか。また、昨年設立された外国人技能実習機構は効果的に機能しているのでしょうか。 これらは、今回新たに設置される出入国在留管理庁による監督に対する信頼性にも関係してくると思いますし、やはり特定技能における低賃金問題や未払残業代問題、こういったものを防止するためにも不可欠だと思いますので、法務省の答弁を伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今般、出入国在留管理庁を新たに設置いたしまして在留管理体制を抜本的に強化することとしており、制度の運用開始後は、出入国在留管理庁におきまして、各種届出に関する情報などを踏まえ、受入れ機関に対する指導、助言などを適切に行うとともに、労働基準監督署を始めとする関係機関とも緊密に連携し、制度の適正化に努めてまいりたいと考えております。 お尋ねの技能実習生の入国に係る審査におきましては、外国人技能実習機構におきまして、技能実習計画の認定申請の際に雇用条件書等の提出を求めており、これにより、技能実習生に対する報酬の額が日本人労働者に対する報酬の額と同等以上であることなどについて確認を行っているところでございます。 また、技能実習生の入国後におきましては、同機構が実施する実地検査におきまして、給与台帳等を確認し、技能実習生に対する報酬の額が日本人労働者に対する報酬の額と同等以上であることなどについて確認をすることとしており、本年九月末までに約三千七百件の実地検査を実施し、受入れ企業の適正化を進めているところでございます。 また、同機構では、母国語相談対応としてこれまでに約千九百件の技能実習生からの相談を受けているほか、四十件を超える実習先変更支援を行っており、技能実習生の保護を図っているところでございます。 あわせまして、技能実習制度の適正な運用の在り方につきましては、先月十六日に設置いたしました門山政務官を議長とする技能実習制度に関するプロジェクトチームでも、労働法令違反事案に対する連携の在り方も含め具体的な検討を行っていくこととしており、ここでの議論も踏まえながら、更なる制度の適正化に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○元榮太一郎君 今回新たに創設される在留資格である特定技能の受入れ機関についてですが、その質をどのように担保するつもりでしょうか。例えば、受け入れた技能実習生などが失踪したことがあるような質の悪い企業は受入れ機関となれないようにすることなどが考えられますが、法務省の答弁をお願いします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度におきましては、特定技能外国人の受入れ機関となるためには一定の要件を満たす必要があることを定めております。 具体的には、技能実習制度における失踪者も含めて、過去に一定数の行方不明者を発生させている場合や、出入国又は労働に関する法令違反により刑事罰を科せられたことがある者は受入れ機関となることができないとすることとしております。 また、新設する出入国在留管理庁が、受入れ機関に対して特定技能雇用契約や特定技能外国人の活動状況等に関する届出を求めることにより支援状況を把握するとともに、受入れ機関に対する指導、助言、報告徴収や立入検査、罰則で担保した改善命令などを行うことにより的確な管理を徹底することで、受入れ機関の質を担保しようと考えているところでございます。
○元榮太一郎君 ありがとうございます。 今回の法案については、やはり人材不足というのはもう誰もが認める現状でございますから、それに対する法案として、非常に私も前向きといいますか、是非やるべきだと思うんですが、一方で、やっぱり国民の皆さんは変化することに対する心配があると思いますので、この治安面とかそして失踪問題、こういった点も含めまして、国民の皆さんが安心できるような制度設計というものを更に推し進めていただきたく心よりお願いいたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。 まず今日は、造船分野における造船特定活動についてお伺いをして、最後に参法についても発議者にお伺いをしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 この造船分野におきましては、技能実習制度と併せて、二〇二二年までの期間限定で、技能実習二号又は三号修了者を対象として造船特定活動分野がありまして、外国人材を多く活用されております。 そこでまず、造船分野における外国人労働者の重要性についてお伺いをいたします。
○政府参考人(宮武宜史君) お答え申し上げます。 造船業は世界単一市場で競争を行う産業でありまして、現在、韓国、中国、日本の三国が激しい競争を行っております。船舶の建造は受注から引渡しまでに二、三年を要するため、造船事業者は将来の労働力を見通した上で受注活動を行う必要があります。しかし、地方に立地する我が国造船業にあっては、少子高齢化や生産年齢人口の減少に加え、若者の地方から都市部への流出により、若年層を始めとして人材の確保に苦労している状況であります。 このような中、造船分野においては、先生御指摘のとおり、二〇一五年四月より、技能実習を修了した即戦力となる外国人材を在留資格「特定活動」において受け入れる措置を創設し、受入れを行っているところでございます。この制度の下で受け入れている外国人材は、既に現場を支える貴重な戦力として欠かせないものになっていると聞いております。今後も、日本造船業が世界単一市場において厳しい競争を勝ち抜き、地域経済、雇用に貢献するためには、外国人労働者は必要不可欠な存在であると考えております。
○伊藤孝江君 その造船特定活動におきまして、現時点までの特定活動就労者数及び技能実習生のうち特定活動に移行される方の割合についてお伺いをいたします。
○政府参考人(宮武宜史君) 造船分野における特定活動制度により受け入れた外国人材は、今年十月末まで合計三千九百十三名となっております。また、技能実習を修了した人のうち特定活動に従事する人の割合につきましては、造船業全体の技能実習生の数を把握できておりませんので推測になりますけれども、ヒアリングを基にした技能実習生の受入れ数と特定活動修了者の数を基に七割程度と考えております。
○伊藤孝江君 その中で、これまでに失踪した人の数と、就労者数全体に占める失踪者の割合についてお伺いをいたします。
○政府参考人(宮武宜史君) 造船分野の特定活動制度において受け入れた外国人材が失踪し、国土交通省に対して届出があったものは、本年十月末までで二十人でございます。 これまでこの制度で受け入れた外国人材の受入れ総数が今年十月までで先ほど申し上げました三千九百十三名ですので、就労者数全体に占める割合は約〇・五%となります。
○伊藤孝江君 その失踪者数の割合が〇・五%というのは、他と比較をして少ないのではないかと思っております。その数が少ないということ、また、そもそも技能実習の後に特定活動としても造船業に従事をしたいと考えておられる方が約七割いるということは、外国人労働者の方にとって納得できる職場、また労働環境、労働条件が提供されていることの証左であるとも考えております。 外国人の側から見れば、技能実習で日本に来ている方が特定技能一号に移行できる道が開かれるのであれば、特定技能二号の移行にもつながり、もっと希望や意欲が生かされていく余地が出てくるのではないかと思います。深刻な人手不足の現場のニーズと実際に技能実習などで汗を流して働いている人の希望が早くつながるように考えることが大切ではないかと思います。 この点、日本造船工業会の方にお伺いをしたところ、特定活動において技能実習を修了した外国人材を中核的な外国人材として受け入れていること、また、外国人材と共生することで事業を継続でき、その結果、日本人の雇用も守られているというのが実情であるというふうにもお伺いをいたしました。 このような視点で見たときに、技能実習から特定活動に移行をするという形でうまく機能をしている造船分野の取組から学ぶことは多くあると考えております。 この造船分野におきまして、受入れ企業は外国人労働者の労働環境等を守るためにどのような点に重点を置いているのかについてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(宮武宜史君) 造船分野の特定活動制度におきましては、外国人労働者の労働環境等を守り、安心して就労、生活が可能となるよう、受入れ企業におきまして様々な積極的な取組が行われているものと認識しております。 具体的には、例えば、就労場所に近接した場所において自社寮など居住地を確保する、日本語教育の支援のため集合形式の日本語教室を実施する、地域住民とのコミュニケーションの充実のため清掃活動などの地域活動への参画を促進するなどが実施されていると承知しております。
○伊藤孝江君 また、他方で、造船特定活動において、受入れ業界に対する監理という面では、事業協同組合等が行っている特定監理団体による監理以外に、制度推進事業実施機関からの監視という形でもなされております。 この制度推進事業実施機関の役割と、二重に受入れ機関を監督をする仕組みとなっている理由についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(宮武宜史君) 造船分野の特定活動制度におきましては、在留資格付与の前提として、国土交通省において受入れ企業が作成する外国人材の受入れに係る計画を事前に審査、認定した上で、その計画が適正に履行されることにつきまして継続的に確認するため、第三者機関であります制度推進事業実施機関に巡回指導などを委託しております。 巡回指導におきましては、実際に現場に訪問した上で、事前に作成したチェックリストに基づきまして賃金台帳や就労日誌などを確認することにより、支払われている賃金や就労時間などが計画と整合しているか確認します。また、外国人就労者と直接面談しまして、実際に支払われている賃金などに問題がないかどうかも確認いたします。さらに、現場の作業環境を確認しまして、労働安全衛生上改善すべき点に関して指導を行っております。 また、電話による母国語相談窓口を設置いたしまして、その窓口の連絡先を記載したポケットガイドを全ての外国人就労者に配付、周知することによりまして、就労している外国人の相談を受け付ける仕組みを設けております。 これらにつきましては、技能実習制度において同様の仕組みが設けられていたことに鑑みまして、特定活動においても導入したものでございます。
○伊藤孝江君 その制度推進事業実施機関による巡回指導の現状、そして効果についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(宮武宜史君) 制度推進事業実施機関では、年に一度、全ての特定監理団体と受入れ造船企業に対して巡回指導を行っております。具体的には、平成二十九年度におきましては、特定監理団体三十三団体、受入れ造船企業百九十一事業所に対しまして巡回指導を行いました。 これにより、特定監理団体や受入れ企業における造船分野の特定活動制度に対する理解度が向上するとともに、労働関係法令の遵守状況等に関して不適切な事案があった場合に、指導、改善が行われるなどの効果があったものと認識しております。
○伊藤孝江君 ちょっと先ほどの質問とも、一つ前の質問とも重なるところなんですけど、今の巡回指導の効果について、この機関が行っているのと、元々の法務省、入管の方の二重に監督をするという形になっているという仕組みになっている理由について、済みません、再度お答えいただけますでしょうか。
○政府参考人(宮武宜史君) 繰り返しになりますけれども、私どもが認定しました計画と現場が整合しているかどうかを確認するという意味で、この機関において巡回指導を行っているところでございます。
○伊藤孝江君 済みません、一つ飛ばしまして、今回の法案における新たな外国人材の受入れのための制度におきましては、この造船特定活動のように、受入れ機関を二つの視点から二重に監理をする仕組みにはなっておりません。新たな制度における受入れ機関に対するチェック体制、これが、外国人労働者の労働環境、労働条件等を守るという観点から十分に機能できる仕組みとなっているかどうかという点について、再度御説明を、改めて御説明をお願いいたします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 本改正法案におきまして、受入れ機関は、特定技能外国人と締結する雇用に関する契約の基準や、当該契約の適正な履行を確保するための基準などに適合するものでなければならないと法定しております。上陸審査や在留審査におきまして、受入れ機関がこれらの基準に適合しないと認められた場合は、当該特定技能外国人を受け入れることができないということになります。 また、特定技能外国人の在留中、受入れ機関に対しましては特定技能外国人の活動状況などに関する届出などを義務付け、また受入れ機関が届出を行う届出事項の範囲も拡充しております。 さらに、受入れ機関による不適切な処遇等に対する指導、助言、報告徴収や立入検査、罰則で担保した改善命令なども設けております。 加えまして、本改正法案では、新たに出入国在留管理庁を設置し、抜本的な組織体制の強化を図ることとしており、受入れ機関に対するチェック体制も強化することができると考えているところでございます。 このように、本改正法案におきましては、受入れ機関に対するチェック体制が強化されており、かかるチェック体制は、労働条件なども含め特定技能外国人が安定した就労活動ができるようにするという観点から、十分に機能できる仕組みになっているものと考えているところでございます。
○伊藤孝江君 ありがとうございます。 質問を一つ戻らせていただきますけれども、先ほどの造船分野の制度推進事業実施機関が行っているチェック自体は、御説明をいただいたような技能実習を含め、造船以外の他の分野における制度においても行うことになっているものと同じですね、巡回であったり、チェックリストのチェックであったりと。ただ、その中で、造船業が巡回指導、うまくいっているという一方で、他の分野では低賃金などがそのままになっていて失踪者の割合が多いなど、必ずしも監督がうまく機能しているとは言い難い面があります。 この点、技能実習と特定活動という違いから生じているものなのか、あるいは造船特定活動で実施している巡回指導や相談事業と他の分野で行っている巡回や相談というのが違っていることから生じているものなのか、その点、どのように分析をされているのか、お教えください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 造船分野における技能実習制度と特定活動による外国人造船就労者受入事業は異なるものでございますので、これを一概に比較することは困難でございますけれども、先ほど国土交通省の答弁にもございましたように、外国人造船就労者受入事業に係る失踪者は少ないということは法務省としても承知しているところでございます。 また、技能実習制度におきましては、職種別の技能実習生の失踪者数を把握してはいるものの、いわゆる造船分野での失踪者数を取りまとめた数については把握しておりませんので、この点での比較というものはなかなか困難でございますが、いずれにいたしましても、外国人造船就労者受入事業における失踪者数が少ないことを今後の特定技能外国人の受入れに生かすべく、受入れ体制でございますとか管理体制の運用について具体的にどういう特徴があるのか、国土交通省と協力しながら今後更に分析を進めたいと考えているところでございます。
○伊藤孝江君 その造船分野における取組というのは、実際にほかの分野でも、また新たな制度においても参考にすべき点があるというところは言えるのではないかと思っております。 外国人労働者の受入れが円滑になされている事例、もちろん、これは造船分野だけではなく農業においても介護においても、地域差があったりであるとか、うまくいっているところとそうではないところがあるというのが現実だと思います。 その円滑に機能している事例を検証してほかに生かすようにすべきであり、それはもう全体を見ることができる法務省の役割ではないかというふうに考えるんですけれども、この点、大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、例えばその新たな制度に基づく外国人労働者の受入れに当たって、適切な労働環境、労働条件等の確保が重要と認識しております。 新たな制度に基づく受入れにつきましては、先ほど局長からるる御説明させていただいたとおり、まず、外国人が受入れ機関との間で締結する雇用に関する契約、特定技能雇用契約についての基準や、受入れ機関の基準、これを法務省令で定めることとしており、実際、外国人の受入れがこの基準を満たしているかどうかというのは、この入国審査の前の段階の例えば在留資格認定証明書の交付段階で厳格に確認していくことになっております。 そして、一旦受け入れた後においても、新設する出入国在留管理庁が、受入れ機関からの届出によって適切な労働条件が確保されているかを定期的、継続的に把握すると。そして、不適切な事案に関しては、必要に応じて報告徴収や立入検査をしっかりと行って実態を把握して、悪質な場合には改善命令を行う、これは罰則で担保されているというわけでございます。 しかしながら、やはり、御指摘の造船就労者受入事業における国土交通省の取組につきまして、受入れの適正化に資する有効な手段の好事例の一つであるというふうにも受け取っております。法務省としては、こうした取組のいわゆる好事例、これを例えば受入れ分野を所管する各業所管庁に示して共有して、必要があれば各分野の分野別運用方針に反映させるということもしっかりと考えてまいりたいと思います。 いずれにしても、本制度における外国人労働者の受入れが適正なものとなるように、関係省庁と連携して制度の運用に努めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 よろしくお願いいたします。 では次に、外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案ということで、参法について発議者にお伺いをいたします。 この法案名を見て、私自身は、出入国及び在留の適切な管理ということで、適切なという言葉を入れていらっしゃるところにも思いがこもっているのかなというふうにも考えたところなんですが、まず、閣法についてどのような点が不足していて、それをどう反映させた法案となっているのか、御説明いただけますでしょうか。
○委員以外の議員(櫻井充君) まず、御質問いただきまして本当にありがとうございます。 簡潔に三点御答弁させていただきたいと思っていますが、不足していることもありますし、それから不明な点も随分あると思っているんです。 それは何かというと、拙速に提案されて、議論されている時間が余りにも短い期間であったと。そこのことを考えて、私たちは、国民の皆さんに対してきちんと説明するような、そういう時間も必要だし、御理解いただいてから法律の施行を行っていくべきだと思っていて、六か月間きちんとした形で議論したらいいんじゃないかと、まずそのことを置かせていただいている。つまり、一番私は不足しているのは審議している時間だと、そういうふうに思っています。 それから二つ目ですが、外国人労働者と日本人労働者は同等に扱われるべきものだと思っていますが、今回の法律案では特定技能一号とか二号とか熟練度によって変わってきていますが、日本人の労働者にそういう規定を設けているわけではありません。ですから、外国人だけ特別そういう扱いをしてくるのもおかしな話だと思っていますし、それから家族の帯同を認めないと、原則は。だけど、日本人労働者が海外に行く際に、どこの国の人たちが、家族の帯同を認めないという国があるんでしょうか。そういう点からしてみると、非常におかしな私たちは制度になっているんじゃないかと思っています。 それから三点目ですが、六項目検討項目を加えていく中で、外国人労働者をその在留資格の性質に応じて在留資格の変更に際して一時的に本国に帰国させる措置を検討すると。これはどういうことかというと、受入先企業が変わった際には一度帰国していただいて、その上で再入国していただくと。なぜこういう規定を置いたのかというと、もし職業の自由とか移動の自由を認めてしまうと、これ日本人でもそうなんですが、都市部に人が集まってしまうんではないだろうかと、ある職種に偏ってしまうんではないだろうか。実際ほかの国でもこういう問題が起こっているので、そこを少しでも緩和するために、ほかの国でこういう制度を置いていたので、このような項目を付け加えさせていただいております。 以上です。
○伊藤孝江君 この法案の五項におきまして、技能実習に関する制度、外国人留学生の資格外活動に関する制度等について、実態を踏まえた上で行う抜本的な見直しという項目が入れられております。 あえて今回の法案以外にも現行の諸制度に関する抜本的な見直しを行うことということを盛り込んだ趣旨について、御説明いただけますでしょうか。
○委員以外の議員(櫻井充君) 先ほども御答弁申し上げましたが、外国人労働者と日本人労働者というのは同等に取り扱われるべきものだと思っていますし、それからもう一つは、制度上いかに簡素にしていくのかというのはすごく大事なことなんだと思っているんです。ですから、今回のこの制度だけではなくて外国人労働者の方々に対してなるべく簡潔にやってくることになれば、ほかの制度についても言及せざるを得ないということです。 先ほどの御質問をお伺いしていて、やはりうまくいっている技能実習生もあると思うんです。ただ一方で、なかなかうまくいっていない技能実習生の問題が指摘されてきていて、そういうこともあるので、どこに問題点があって、どこを改善すべきか、そういう点で見直し規定を入れさせていただいております。
○伊藤孝江君 ありがとうございました。 以上で質問を終わります。
○有田芳生君 立憲民主党・民友会の有田芳生です。 前回に続いて、大臣を中心にお聞きをしたいというふうに思います。 先ほどから入管局長、衆議院からもそうですけれども、技能実習生の失踪、失踪、そういう言葉を使っていらっしゃいます。政府は失踪技能実習生という言葉を使っているけれども、しかし実態は逃げざるを得ないということなんです。人間として、労働力として扱われないような長時間労働、最賃以下、暴力、セクハラ、そういう職場からは逃げなければいけない。 確かに、失踪という言葉使えるかも分からないけれども、実態は、これは逃げざるを得なかったんですよ。ベトナムから、中国から、フィリピンから、タイから多くの外国人の技能実習生が日本を夢見て、そこで働こうとしてやってきた。だけど、その実態というのは余りにも人間の扱いではなかったということで逃げざるを得ないと。うまくいっているところありますよ。だけど、そこでも、逃げたくても逃げられない、ほかの仕事に就くことができないから、職業を移動できないからそこで我慢している人たちは今でもいるんですよ。 そういう人たち、逃げざるを得なかった人たちの理由について法務省が聴き取り調査を行いました。二千八百七十人、個票、個票という、票なんて言うけれども、これ統計じゃないんですよ。一人一人の若い青年たちの思いが、人生が、苦悩が込められている、それがこの一枚一枚の紙なんです。何枚なんという話じゃない。二千八百七十人の苦悩、思い、それがここに込められているんですよ。 政府は、この聴き取り調査について、私たち野党に対してコピーを認めてくれなかった。閲覧はさせてくれましたよ。ですから、衆議院、参議院、野党の多くの議員の努力によって、二千八百七十人、全部書き取りましたよ、単純労働で。この結果、何が明らかになってきたか。驚くべき実態ですよ。衆議院において、そして参議院においても今日二回目の議論ですけれども、その議論の前提崩れている、そのことを今からお聞きをしたいと思います。 まず、大臣にお聞きします。法務省が行った逃げざるを得なかった外国人技能実習生の一人一人の苦悩のこの紙一枚一枚、この紙の後ろには本当につらい実態が含まれている。大臣、この個票、どのぐらい読まれましたか。
○国務大臣(山下貴司君) 全てというわけではございませんけれども、事務方から提示されたもの、これは目を通させていただきました。そして、有田委員御指摘の一枚一枚は確かに苦悩がこもっているという点、これはやはり非常に重く受け止めておるところでございます。 例えば、ベトナムの高官と話しましても、あっ、国名言ってしまいましたけれども、夢を持って日本に来る、そういった若者がいる、そうした者たちが逃げざるを得ないというふうな場面もあるということは、これはしっかりと分かってほしいというふうなことも聞いたところでございます。 他方で、そうしたことにつきまして、新たな技能実習法が制定されて去年十一月から施行されているということに関して、この制度の下で二国間取決めもしっかりやり、そしてこの新たな技能実習法の下で制度運用をしっかりやっていただくことを期待しているという言葉もいただいたところでありますので、そうしたことをしっかり努めていきたいというふうに考えております。
○有田芳生君 新たな法律の下でも逃げている人はいるわけですよ。 入管局長、どのぐらいこれをお読みになりましたか。そして、新しい法律が始まったといったって、今でも逃げている人いるんでしょう。どのぐらい失踪者がいるんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 その個票の関係でございますけれども、とじられましたものについて、ざっとでございますけれども、目を通させていただいております。 失踪者でございますけれども、確かに新たな制度になりましてからも失踪している方はいらっしゃいます。今ちょっと手元に人数を持っておりませんけれども、若干、若干といいますか、新たな制度下での失踪者がおることは事実でございます。
○有田芳生君 失踪者の数、明らかにしてください。委員会に提出をしてください。 そのついでにお聞きをしますけれども、この調査票、これは二千八百七十人ですけれども、逃げた人たちはもっと多いわけですよね。だから、その人たちの思いはここだけでは分からない。更に入管局長に伺いたいんですけれども、一つは、先ほど全部は見ていないけれどもとおっしゃった、分かります、それは。どういう思いでこの一人一人の逃げた技能実習生たちの思いを受け止めましたか。さらには、今年度もこういう聴き取り調査やっているでしょう。何人やっていますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 確かに、様々なこと、特に手書きの部分でいろいろなことを書き込まれていることにつきましては非常に心が痛む思いをしたことは事実でございます。 なお、本年、三十年になってからの聴取票でございますけれども、現在まだ集計中でございますので確たる数字は申し上げられませんが、二千を超えているというふうに承知しております。
○有田芳生君 そうでしょう。これだって二千八百七十人の苦悩がこの紙に込められているんだけれども、今年だって二千人を超える人たちの聴き取りを法務省はやっていらっしゃるわけですよ。 この調査というのは、この二十九年度以前にも行っていますよね。いつからこういう調査なさっていますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 平成二十六年の三月から行っております。
○有田芳生君 莫大な、日本にやってきた技能実習生たちの思いが、苦悩が、中には自殺未遂をする方もいらっしゃったんだけれども、あるいは妊娠させられた人もいた、多くのセクハラで困った人たちもいた。その人たちの平成二十六年以降のこの調査結果、この委員会に出していただけませんか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 これまでの答弁の中でも繰り返し申し上げてまいりましたように、本来、聴取票そのものにつきましては、今後の調査業務や捜査への支障もあることから、資料として御提供することは差し控えるべき性質のものであると考えておるところでございます。 ただ、いずれにいたしましても、今回の取りまとめの、平成二十九年以前の聴取票による調査の対象となっている失踪技能実習生は旧制度の下での技能実習生であるということもございまして、ではございますが、今回は、法務省における平成二十九年分の失踪技能実習生に関する聴取票の集計結果に集計ミスがあったことを踏まえまして、衆議院法務委員会等の理事会からの強い御要請に基づきまして言わば特例的に閲覧措置に応じることといたしたものでございまして、それ以前のものにつきましては、なかなかこれを表に出すことができないということを御理解いただければと思います。
○有田芳生君 理解できません。 技能実習生が新しい制度に全体では五割ぐらい移行するんでしょう。業種によっては一〇〇%技能実習生から一号に移るわけでしょう。だったら、これまでの技能実習生の実態、そのことの総括抜きに新しい制度なんてあり得ないじゃないですか。法律が違うなんていう言い方をずっとしているけれども、陸続きじゃないですか、続いているじゃないですか。そんなこと言うんだったら、新たな制度には技能実習生とは別の人たちを連れてくると言うべきじゃないですか。おかしいと思いませんか。
○国務大臣(山下貴司君) お答え申し上げます。 御指摘のとおり二十六年から調査を続けておりまして、そういった実態調査の結果も踏まえながら二十八年十一月に新たな技能実習法というものを作成したわけでございます。そして、それが去年の十一月に新たな技能実習法として施行されておるということでございます。私どもとしては、その二十六年、確かにいろんな深刻な問題が指摘されておりました。それにつきまして、それを踏まえて、二十八年十一月の技能実習法に一つ結実したものだと思っております。 もとより、その新法の運用状況について、これもしっかりと我々も見ていかなければなりません。例えば、上半期に失踪したとの報告を受けた技能実習生、四千名を超えておりますが、この四千二百七十九名を精査したところ、例えば、新たな技能実習法の適用を受ける技能実習生は、これは四百人弱ということで、全体の一割を切っておるということでございます。 今回、その新たな技能実習法の運用を踏まえてしっかりと検討するということであるんですが、まだ手元にある資料というのが四百弱ということで、ここは、我々としては新たな法律をしっかりと運用するということに全力を傾けたいと。そしてまた、この技能実習の新たな運用、さらには、もちろん過去を全く切り捨てるというわけではなくて、従来の技能実習制度で指摘されていた事柄につきましても、今般、新たに弁護士である門山政務官を議長とするプロジェクトチームを設置させていただいたところでございますので、そこでの議論も踏まえて適正化にしっかりと努めてまいりたいというふうに考えております。
○有田芳生君 かつて、百人の死は事件だけれども百万人の死は統計だと言う政治家がおりました、日本ではありませんけれども。そうじゃないんです。一人一人の死が、あるいは一人一人の事件が重なって百人、百万人になるわけですよ。 ですから、今大臣おっしゃったけれども、四千二百七十九人、そして四百人だから一割だ、切っているとおっしゃったけれども、改善されなければいけないんだけれども、一人一人のやっぱり人生があるんですよ。だから、そこは深刻に考えなければいけない。 そのことを指摘して、ここで明らかになったことで、法務省はこれまで最低賃金以下の実習生は二十二人としてきた。だけど、私たち野党がこれを全部書き取って分析をした結果、法務省が言う二十二人に対して、いやいや、最低賃金以下は千九百二十七人、六七%ということが明らかになりました。 法務省の数字と全然違うじゃないですか。どういうことなんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 私どもが掲げている数字は、失踪動機の欄のチェックリストに書かれているチェックの数を集計したものでございまして、特にそのことから直ちに最低賃金以下ということを認定しているものではございません。
○有田芳生君 でも、二十二人と書いてあるじゃないですか、法務省の発表。実態と違うじゃないですか。そういう分析をせずにどうして新しい制度に行けるんですか。理由を教えてください。
○政府参考人(和田雅樹君) ただいまのは紙の説明でございまして、紙の中のチェックリストの欄の失踪動機の欄に書かれているものの集計の結果を示したものでございます。 ただ、御指摘のとおり、最低賃金以下ということではないかという主張が多くあったということは大変重く受け止める必要があるということは考えているところでございまして、今回の聴取対象となった技能実習生は確かに旧実習制度の者でございますけれども、今回のようなこの実態分析につきましては新制度の制度の適正化にも資するものではございますので、御指摘に基づきまして運用上の改善策を検討しなければならないと考えているところでございます。 そこで、先ほど大臣から御発言のありましたプロジェクトチームにおきまして、こうした点も含めまして検討を進めてまいるということを考えているところでございます。
○有田芳生君 何言ってるんですか。これからプロジェクトチーム、法務省の中でやって、私たちそれどうやってチェックできるんですか。問題は今起きてきたわけでしょう。これまで最低賃金二十二人と言っていたのが、実際は二千人近いじゃないですか。こんな議論の前提欠いた上で新しい法律なんて議論できないでしょう。衆議院の人たち怒っていますよ、自分たちの議論の前提が崩れているわけだから。それをどう責任持つんですか。入管局長、お答えください。
○政府参考人(和田雅樹君) その紙の結果につきましては、数字を取りまとめたものを御提出させていただいておりますけれども、その中には、例えば労働時間でございますとか賃金の問題でございますとか、そういったものも取りまとめたものを御提出させていただいているところでございまして、我々としては、集計結果について提出したものと考えているところでございます。
○有田芳生君 違います。提示してくれた中には、低賃金、最低賃金以下が二十二人、〇・八%とあるじゃないですか。だけど、法務省が新しく計算した低賃金千九百二十九人、これ、私たちの調査では全部、全部最賃以下ですよ。違いますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回御提示いただきました集計結果でございますけれども、この紙のそもそもの性質が聴取書きでございまして、聴取した内容をそのまま書き取ったものでございます。反面調査等の調査を行っておりませんので、このことから直ちに最低賃金以下であるという認定をすることのできるものではないというふうに考えているところでございます。
○有田芳生君 何を言っているんですか。私たちは、時間のない中で野党が一致してこれだけ全部手書きをして、二時間やったって二十人ぐらいしか書き取れないんですよ。それを全部やって、衆議院で採決がされて参議院に来て、ようやく昨日の夕方、私たちの分析が明らかになった。だけど、法務省は最賃以下は二十二人と発表しているんだけれども、違うじゃないですか。千九百二十七人、六七%ですよ。 だから、さっきから言っているように、一人一人の技能実習生の苦悩とか労働実態とか分析をして、新しい制度に生かそうという姿勢ないじゃないですか。あれば、今の最賃法、宮崎、沖縄、七百十四円、それ以下の人たちが二千人近くいるということを分析できるじゃないですか。新しく来てもらう人たちの、あるいはこれまで日本で日本の企業のために粉骨砕身、朝六時から夜中まで働くような人たちがどういう状況にあるのかというのは、それを知って、分析をして、新しい制度でそごがないように、人権侵害が起きないように新しい制度をつくる、そういう姿勢がないじゃないですか。 じゃ、局長、今でも最賃以下、法務省は二十二人だと認識されているわけですよね。後ろから言わなくていいですよ。
○政府参考人(和田雅樹君) 私どもの取りまとめたものは、失踪動機についての、今おっしゃられた数字は失踪動機についての項目の集計結果として書いているところでございまして、それ以外にそこの部分、その中の項目として挙げておりますチェックリストの低賃金(最低賃金以下)にチェックされた人の数を集計したものでございます。 それ以外に様々な、例えば給与でございますとか労働時間等に関しましては、別途集計した聴取結果を御提出させていただいているところでございます。
○有田芳生君 聞いていることが違います。 法務省は今でも最賃以下は二十二人という数字でいいわけですね、そこを聞いているのですよ。端的に答えてください。
○政府参考人(和田雅樹君) 失踪動機の項目として集計した結果についてはそのとおりだと考えております。
○有田芳生君 しかし、実態は違うわけでしょう。何でそういう分析されないんですか。一人一人の技能実習生の思いを今後に生かす、そのつもりはないんですか。そんな官僚的な仕事だけじゃいけないでしょう。一人一人の人間なんですよ。その思いを分かってくださいよ。大臣、いかがですか。
○国務大臣(山下貴司君) 野党の先生方が本当にこの聴取票やられて、集計されて、六割余りの技能実習生が最低賃金以下であったことをうかがわせる状況というふうな分析結果、これはやはり我々としても重く受け止めなければならないというふうに考えております。 他方で、今回の聴取対象となった技能実習生というのは旧技能実習制度下の者であるということが一点。我々としては、新制度に基づいてしっかりと人権保護を図っていきたいという思いでいるということを是非御理解賜りたいということと、あと、これは技能実習生の申出でございます。そして、最賃以下だというふうな分析につきまして、済みません、これ聴取票の、例えば月額給与と書かれているものを例えばここの労働時間というもので割ったということであれば、これはやっぱり反面をしなければならないんだろうというふうに思っております。というのは、この聴取票、これ一枚でございまして、毎月毎月定額の月額給与をもらっていたのかということ、毎月毎月必ず四十二時間働いていたのかということ、こういったことはやはり反面調査をしなければならないというふうに考えております。 そして、私は、この聴取票のそごが明らかになった段階で直ちに、入管局長に対して、違法あるいは不正があったと認められるこの技能実習実施者に対しては徹底的な調査をするようにということで指示をしております。そういったことについてもしっかりと取り組んでいくという姿勢であるということは是非御理解賜りたいというふうに考えております。
○有田芳生君 じゃ、今の大臣の御発言に基づいて御質問します。 じゃ、二千八百七十人の思いが込められているこの調査票に基づいて、法務省はまず問題があることについて何件労基署に通報されましたか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 その聴取票に基づいて通報した件数については把握をしておりませんけれども、一般的に我々が労基法違反等があるというふうに思料した場合には関係官署に適切に通報しているものと承知しております。
○有田芳生君 それは分からないということですか。法務省としては集中して現状を確認していないということですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 誠に申し訳ございませんが、その聴取票に基づいて通報したかどうかということについては把握しておりません。
○有田芳生君 議論の前提が崩れているじゃないですか。セクハラ、妊娠、暴力、強制帰国、けがに対応せず、病気、労災、指導厳しい、いじめ、いっぱい苦悩の現実があるわけだけれども、書いてある。法務省が聴き取ったわけでしょう。 じゃ、この二千八百七十人の中で何件、法務省は人権侵害で通達されましたか。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ございません。 先ほどお答えしたのと同じになりますけれども、この聴取票に基づいて通報した件数というものについては把握をしておりません。
○有田芳生君 ならば、この二千八百七十人の人たちの思い、そこで様々な問題が起きていたんだけれども、改善させた件数も当然確認されていませんね。
○政府参考人(和田雅樹君) 誠に申し訳ございません。 ただ、いずれにいたしましても、今回先生からの御指摘、大変重いものだと受け止めているところでございまして、そのために、例えばプロジェクトチームなどにおいても今後も分析等を続けるということでございますので、大変申し訳ございませんけれども、この分析結果につきましては大変重く受け止めているところでございます。
○有田芳生君 駄目でしょう。これからプロジェクトチームで検討するんじゃなくて、この現実があるんだから。ここに基づいて分析して、新しい制度考えなきゃいけないでしょう。 大臣、さっき新しい制度では日本人と同等程度の賃金だとおっしゃいました。だけど、彼らもそのように聞いて日本に来ているんですよ。だけど、実態は全然違うわけでしょう。じゃ、今度、本当におかしなブローカーが入らないという保証あるのかどうかということも含めて、十分な議論ないじゃないですか。それが何かスケジュールに沿ったような形で審議がどんどんどんどん職権、職権、職権で進んでいく。こんなことで国家百年の計、それは国会だけではなくて、日本国民が本当にこれからの日本の国の形を考える上で、十分賛成も反対も含めて議論しなければいけないのに、法律通してから、国会のチェックがないところで法務省令で決めていくなんというのは、順番が逆じゃないですか。 じゃ、もう一点聞きます。 入管局長、この野党が書き取った調査の票の上で分析した結果、私たちは、月に八十時間の残業を記す過労死ライン、これが二百八十九名、約一割、この人たちの約一割、過労死ライン超えている、この実態、把握されていますか。
○政府参考人(和田雅樹君) ただいま御指摘の点でございますけれども、専ら技能実習生の申出に基づくものとはいえ、およそ一割の方が、技能実習生の方が残業時間が月八十時間を超えていたことをうかがわせる状況を申し出ていたという、こういう分析結果については大変重く受け止めているところでございます。 いずれにいたしましても、この御指摘に基づきまして運用上の改善策を検討していかなければならないものと考えているところでございます。
○有田芳生君 今、局長は分析結果については重く受け止めるとおっしゃいましたけれども、過労死ラインを超えている人たちが一割いたということは法務省は分析されていたんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) 私どもとしては、その聴取結果につきまして、そのような形で分析は行っていなかったところでございます。
○有田芳生君 ここが問題で、衆議院からずっと議論してきたわけでしょう。根本問題じゃないですか、最賃以下の問題、そして過労死ライン超えているという問題、議論の前提ですよ、一つの大きな。これ、やり直さなきゃ駄目でしょう。このことをちゃんと分析してから出発すべきじゃないですか。大臣もそう思っていらっしゃるんじゃないですか、本音では。
○国務大臣(山下貴司君) 先ほど来御説明申し上げているとおり、その御指摘は本当に重く受け止めなければならないと思っております。労働時間の件に関しても、そういった違法あるいは不正が疑われるところにはやはりしっかりと調査をしなければならないというふうに思っております。 他方で、これにつきましては、旧制度ということでございまして、我々は、その旧制度の反省を踏まえた新たな技能実習法に基づいてしっかりとした運用をやってまいりたいということ、そしてまた、反面調査につきましても、この聴取票一枚で直ちに調査ができるかというと、やはり下準備の調査等が必要でございます。様々な情報ということ、これをやはり総合的に入れた上で、例えば反面等をやっていくということが調査の実務というふうに聞いておりますので、そうしたこともしっかり踏まえた上でこの適正な運用を図ってまいりたいというふうに考えております。
○有田芳生君 だけど、何度も言いますけれども、この人たちが新しい制度に五割は移行するわけでしょう。一〇〇%移行する人だっているわけでしょう。だから、この総括、分析なしに新しい制度なんというのはあり得ないですよ。 ある新聞は社説でこう書きました。問題を指摘されると曖昧な答弁で逃げ、それでは済まないとなると対策らしきものを打ち出してみせる、だが、相互の連携も曖昧なら、予算の裏付けもはっきりしない、結局はがらんどうのままだ。 前回もお聞きしましたけれども、法務省令、法務省令、三十か所以上、法律の中にある。全部これから決めていくわけでしょう。だから、ある新聞の論説は、今度の法律案で弁当箱を作るんだと、弁当箱作って、その中にどんなおかずを入れるのかは、それはもう法務省が勝手に決めていくんだ、国会関係ないという、そういう評価されていますよ。 大臣もさっきおっしゃいましたけれども、こういう悲劇、悲惨な状況を改善する法務省令に基づく対策というのはいつ明らかになるんですか。国会でそれは議論できるんですか、私たちは。
○政府参考人(和田雅樹君) 法務省令につきましては、これは法律の委任に基づくものでございますので、法律ができましてからできるだけ速やかに省令を作りたいと思っているところでございます。 ただ、先般、大島衆議院議長からも御指示ございましたように、法律及び省令の全体像が明らかになった際にはしかるべき形で国会に御報告させていただく所存でございます。
○有田芳生君 十二月に公表されるとおっしゃっていませんでしたか。
○政府参考人(和田雅樹君) それは法律がいつできるかということと兼ね合いでございますので、法律ができてからという、可及的速やかにということでしか申し上げること、私の立場からは、省令でございますよね、省令につきましては法律ができましてから速やかに進めたいと思っております。
○有田芳生君 政府は十二月に明らかにするって言っていたじゃないですか。もう十二月ですよ。もう半ばになってきますよ。
○政府参考人(和田雅樹君) 法律ができましたならばその後速やかに、この法律ができることが前提でございますので、その上で分野別運用方針でございますとか政府基本方針でございますとか、省令を速やかに作るということを申し上げておる次第でございます。
○有田芳生君 こうやってどんどんどんどん議論は続くんですから、もう一度一からやり直すべきだということを強調しまして、時間が来ましたので、質問を終わります。
○小川敏夫君 立憲民主党の小川敏夫です。 有田委員に引き続いてお尋ねしますが、大臣、この聴取票に関して、そもそも賃金について発表の仕方が不適切だということで大臣は謝罪しましたですね、より良い賃金を求めてということで、発表の仕方が不適切であるということで謝罪しましたが、同じようにこの最低賃金、これを割っている者の数の数え方について不適切だとは思いませんか。
○国務大臣(山下貴司君) お答え申し上げます。 最低賃金の計算方法につきましては、当然働いた時間をしっかり正確に把握して、そしてそれに対する賃金、これを正確に把握した上で割り出すということでございます。 確かに、聴取票の個票に基づいて最低賃金割れが多いのではないかという御指摘、これは重く受け止めなければならないところではあるんですけれども、この個票自体は一枚紙でございまして、例えばその中で、例えば給料は幾らだったか、あるいは労働時間幾らだったかということが一つだけ書かれているものでございます。そういった、その毎月毎月必ずこの給料でした、あるいは毎月必ず必ずこの時間働いていましたということを必ずしも示すものではないということで、これは、正確な把握につきましては、やはり反面調査などの調査が必要なんだろうというふうに考えております。 今そうしたことを入管局長に指示しておりますし、また、そうした実態の把握方法についても、今後新たな制度の中でも問題になっていくんだろうというふうに考えておりますので、その在り方について、弁護士でもあります門山政務官を議長とするプロジェクトチームに検討を指示しているところでございます。
○小川敏夫君 質問に答えてないですよ。これから調査する云々のことを聞いているんじゃないので、不適切だとは思わなかったかと聞いているんです。 最低賃金の割っている人数を二十二人と発表するときに、なぜこの動機の欄から、失踪動機の欄から持ってくるんですか。失踪動機の欄で最低賃金以下だから失踪したという人数でしかない人数を、最低賃金を割っているかどうかは、これはこの項目の中の賃金や労働時間、ちゃんと聴き取っているじゃないですか。ここから数字を出さなくちゃいけない。それをやらないでおいて、ただ単に失踪動機として最低賃金以下だと答えた人間が二十二人いるから最低賃金が二十二人だというその発表は、余りにも卑劣じゃないですか。こんな卑劣なことをしておいて、これから政務官に調査させるから云々かんぬん、そういう話じゃないでしょう。国会での審議を混乱させるじゃないですか。 どうですか、もう一度。不適切な発表だとは思いませんか。
○国務大臣(山下貴司君) これは取りまとめた局あるいは局長からの報告によると、この聴取票からの聴取結果、これを機械的にチェックの欄を取りまとめたものだというふうに報告を受けております。 新たにお出しした訂正後の失踪技能実習生の現状というところで、本件調査は技能実習生からの聴き取りのままというふうな形で書いておって、そのチェックについて加工せずに提示したというふうに聞いております。
○小川敏夫君 質問に答えなさいよ。単なる失踪動機の中で最低賃金以下だと述べた人の人数をあなた方は最低賃金の数だと言っていたんですよ。誤解させる表現じゃないですか。最低賃金かどうかは、まさにこの別の項目の賃金が幾らか、労働時間が幾らかというこちらの方から数字を出さなくちゃいけない。だから不適切だと言っているんですよ。不適切なことを不適切だと認めない。あなた、大臣自体が非常に不適切ですよ。こんな状態で審議が一体できるのかどうか、非常に不適切だということを指摘します。何の誠意ある答弁がないというので、そのことは重大に受け止めますけれども、また法案の審議に行きます。 実は、この個票を見てもう一つ非常に重大なことが分かりました。外国人労働者が技能実習に来る際に、ざっと平均すると、送り出し機関に百万円も払って日本に実習に来ている、あるいは働きに来ている。余りにも高額じゃないですか。外国人労働者が日本に実習に来る、あるいはこれから働きに来る、その際に百万円も掛けて来るというのは、余りにも不当な負担を外国人労働者に負わせている、そういう状況にあると思います。 これをそのまま何にも改善しないでまた外国人労働者に来てもらいますよ。しかし、外国人労働者が単独で日本で技能の試験を受けて、そして日本の雇用会社、雇用先を見付けて雇用契約を結んで、それで在留資格の証明書を取ってなんということはできませんよ。だから、誰かにお願いするしかない。そこを適正化しなくちゃいけないんだけど、大臣、そこを適正化するための法律は、条項はこの法律に入っていますか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、この個票に……(発言する者あり)いやいや、個票に基づくお尋ねですので、この個票については旧制度でございます。そして、この旧制度の反省に基づいて、新制度において、例えば技能実習法に基づいて、例えば、このブローカー排除ということでありますれば例えば二国間協定を結ぶのだということになっておりまして、今既に、新法制定後、十か国にわたってこの二国間協定が結ばれており、そしてその中でブローカー排除ということが今まさに取り組まれておるところでございます。 そして、新たな在留資格については、これは技能実習法に基づく技能実習とは別ではあるんですけれども、新たなこの受入れ制度におきましても、例えばブローカー排除のための仕組みとして、外国人材又はその親族が保証金等を徴収されている場合は特定技能外国人としての受入れができないということを法務省令で定めることとしております。 実際の運用についても、この在留資格認定証明書交付申請時において保証金等を徴収されていないことの確認を行う。そして、この受入れ機関及び……
○委員長(横山信一君) 大臣、答弁は簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(山下貴司君) 登録支援機関に対し、保証金等が徴収されている場合は受入れを認めないことを周知徹底する等のことをやっております。 このことと先ほど申し上げた新たな技能実習法のしっかりとした運用と相まって、ブローカーをしっかりと排除していきたいというふうに考えております。
○小川敏夫君 私が質問しているのは、技能実習でこのような実態があると、送り出し機関に多額の金を払わされて来ているという実態がある。そういうことがこれからのこの新法で来る特定技能者についても同じ状態が引き継がれてはいけないと。だから、そういうことがあってはいけないという観点から、そういうブローカーが介在しない、外国人労働者が不当な費用を取られることがないようにする、これが絶対に必要だと。そのことを担保する規定がこの法律にありますかと聞いているんですよ。あるかないか答えてください。
○国務大臣(山下貴司君) 繰り返しになりますが、先ほど申し上げたように、例えば保証金等を徴収されている場合は受入れができないということ、これらを法務省令で定めることということにしておりますし、その確認を徹底的に行うということは、これはこの新たな外国人材の受入れにおいてもやるということになっております。
○小川敏夫君 大臣、言葉でごまかさないでくださいよ。雇用主とかそこら辺が保証金を取っちゃいけないという規定でしょう。私が聞いているのは、送り出す側、受け取る側でその媒介をする言わばブローカーですよ。ブローカーが保証金を取る取らないとかそんな規定じゃないでしょう。別のことを答えてごまかさないでくださいよ。ブローカーを排除するための規定はこの法律のどこにあるんだと聞いているんです。
○国務大臣(山下貴司君) これは、法二条の五において、特定技能雇用契約書についての要件が定められております。 その中の第三項において、特定技能雇用契約の相手方となる公私の受入れ機関ですね、これは、次に掲げる事項が確保されるものとして法務省令で定める基準に適合するものでなければならないということで、これは、この中で、この特定技能雇用契約の適正な履行ということでございます。 その中に、省令の中に、保証金を徴収するなどの悪質な紹介業者等の介在がないことということを明記する、この悪質な紹介業者ということの中には国内外の業者も含んでおります。ですから、こうした送り出し国における悪質な紹介業者の介在があった場合も、これは、この受け入れることができないというふうな立て付けになっているということでございます。
○小川敏夫君 大臣、ごまかすのもいいかげんにしてくださいよ。大臣がお話ししたこの条文は受入れ機関に対する規定じゃないですか。私が聞いているのは、受入れ機関に対する規制なんか聞いてないですよ。労働者と受入れ機関を結び付ける、そこのブローカーが介在して労働者が不利益な扱いを受けてはいけないという観点から聞いているわけで、受入れ機関に対する規制を答えて、何にも答えてないじゃないか。 しかも、これから政令で定めるからそうした対応もしますというふうに答えたけど、これから政令で定めるかどうかということは法律に書いてあることじゃないじゃないですか。私が聞いているんですよ。そのブローカーが不当に介在するということを防止するための規定がこの法律には何にも書いてない。書いてないから、書いてないけどどこに書いてあるんだと聞いているわけですよ。あなたが答えたところは、受入れ機関に対する規定を答えているじゃないですか。でたらめ言うのもいい加減にしろ。ごまかすんじゃないよ、言葉で。
○国務大臣(山下貴司君) お答え申し上げます。 この新法におきましては、まず、その受入れの適正について、これは、例えば特定技能雇用契約の内容、それが、特定技能雇用契約が基準に沿っておるかということで、基準に沿ってないものについては受入れを認めないという形で規制を掛けております。 その受入れ機関に対するものだということでありますけれども、先生御指摘のとおり、受入れ機関が雇用者を見付ける際において悪質なブローカーがあったということがあるのであれば、それは、そういった契約というのは、この基準に沿った特定技能雇用契約と認めない、それに基づく受入れは認めないという形で規制を掛けさせていただくということになっているわけでございます。
○小川敏夫君 規制を掛けさせていただくということは法律にも何にも書いてないですよ。ただ、これからその受入れ機関に対する雇用契約に関する省令を定める際にその省令の中にそういうことを盛り込みましょうとあなたが言っているだけであって、法律には何にも書いてない。 同じ議論をしていてもしようがありませんが、大臣、そもそもこれは雇用に関することですよ、外国人労働者であっても、新たに雇用契約を結ぼうという。そうすると、これは、別の言葉で言えば、それを介在するブローカーというのは職業紹介ですよね。ですから、我が国の企業が、外国人労働者であっても、外国人労働者と我が国の企業、受入れ機関の、受入れ企業との間のこの職業を仲介しようとすると、これは職業紹介事業になるわけです。そうすると、これは、大臣、入管の所掌事務じゃないんですよ。これは、職業安定に関することは厚生労働省に関する職務なんですよ。 私は、こうした外国人労働者の扱いに関して、厚生労働省に関しても、この紹介業務あるいは労働者の雇用を守るという意味、様々な面において非常に重要な側面があるし、その点についても議論しなくちゃいけないので、委員長にお願いいたします。厚生労働委員会と連合審査を行うよう求めます。
○委員長(横山信一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○小川敏夫君 実は、非常に技能実習において技能実習生があらゆる面で劣悪な状況があるということは、この個票で分かりました。大臣は、それは旧法時代のことで、新法になったからといっても基本的には大きく変わっていないと思いますよ。 私は、この技能実習制度で、一番この労働者が不利益な状況があってもそれに対応できないというのは、実はこの技能実習の在留資格が、その実習先が固定されているんですよね。つまり、実習先が固定されてその技能実習の在留資格が出ている。本当に例外的な場合を除いては実習先を変更することがこの実習生できないんですよ。できないことを変更してしまうと、つまり、幾ら環境が悪い、劣悪な状況にあっても、その実習先を変更するということはすなわち在留資格を失うという、こういう構造になっている。 したがって、労働者は、賃金が約束が違う、最低賃金が違う、労働時間が違う、暴力があるといっても、そこの実習先を離れれば、ほかに実習先見付けることができないから帰国するしかないんですよ。これが一つの技能実習生が非常に不当な扱いを受けている、あるいは、全部が悪質な業者とは言いませんけど、非常に誠実にやっている受入れ業者も多いけれども、悪質な業者は、俺のところ辞めりゃ、おまえ国に帰るしかないんだぞと、こういう外国人実習生のその弱い立場を利用して、実習生を不当に扱っている部分があると思うんです。 ここで、今度は特定技能の外国人労働者を受け入れる。ここでは、法律上明文の規定はないんだけれども、しかし、特定技能で入ってきた労働者は、新たな受入れ機関を見付けて、そしてその変更の手続を取れば転職できるんですよね、大臣。
○国務大臣(山下貴司君) 先生御指摘のことにつきましては、例えば二十条に在留資格の変更というものがございます。この在留資格の変更において、法務大臣が指定する本邦の公私の機関で、特定産業分野の変更を含みということで、これを在留資格の変更の対象に明文でしております。ということは、これは、在留資格の変更によって、一定の要件の下の在留資格の変更によって、これは受入れ機関を変更できる、転職できるということになっているわけでございます。
○小川敏夫君 だから、私は、できるんでしょうと、できると思うからできるんでしょうと聞いたんだから、できますと一言で答えてくれりゃいいんですよ。 それで、私は、だから、外国人労働者のこの特定技能は、転職ができる、変更の許可を受けなくちゃいけないけど転職ができるということにおいて技能実習生とは違った有利性があると思うんですよ。技能実習の場合には、実習先を変更できないんだから、我慢するしかなかった。今回は、雇用先を入管の許可を受ければ変更できると。だから、余りひどい待遇受けているんだったら、その特定技能の範囲内の、職種の範囲内で転職ができるということは非常に意義があることだと思いますよ。 ただ、残念なのは、転職はできるんだけれども、じゃ、その外国人労働者が転職したいと思ったときに、それを支える手だてが何にもこの法律には書いていないんですよ。 つまり、異国から来て日本で働いている、家族もいない、恐らく多くの人は知り合いもいないでしょう、頼りになる人もいないでしょう。そういう人が、今、雇用先が余りにもひどいから、もっとまともなところに転職しようと思って、法律上は転職できる、規定上は転職できるんだけれども、事実上はその転職を支えるような手だて、仕組みができていないとできないと思うんですよ。だから、私は、外国人労働者が、特定技能の枠内で許可を受ければ、変更許可を受ければ転職できる、これをもっと実効あらしめなくちゃいけないと思うんですね。 ただ、転職のことを実効あらしめるためには、これは失礼ながら入管の職務じゃないんで、やっぱりこれ、職業紹介、職業安定。例えば、じゃ、外国人労働者が転職したいときに職安に行くんですか。しかし、職業紹介というものは許可を受けた業者しかできません。だから、誰でもかんでもブローカーにやらせればいいというものじゃないし、ブローカーにやらせればまた不当な金を取られてしまう。 だから、外国人労働者が転職はできるということは私は非常に前向きに評価するんだけれども、それを実効あらしめるために、外国人労働者が転職しやすいようにそれを支えるということに関する規定が残念ながらこの法律には全く入っていない。しかも、それを実効あらしめるためには、これは職業紹介に入る、範疇に入る分野だから、法務省と議論しても余り煮詰まった議論にならない。 ですから、委員長、また改めてお願いしますけれども、こうした外国人労働者が転職をするという道を法律上できるだけでなくて実効あらしめるためには、やはり厚生労働省の考えを聞かなくてはいけない。そういう意味でも、改めて、重ねて連合審査、厚労委員会との連合審査を行うようお願い申し上げます。
○委員長(横山信一君) 後刻理事会において協議いたします。
○小川敏夫君 また、別のことを聞きますが、今回、外国人労働者を受け入れることにしたと。その議論を行う上において一番基本的で大事なことは何かといえば、どういう人を受け入れるんですかということになるわけで、法律には特定技能一号、二号とあって、抽象的には書いてありますよ。だけど、何か十四業種とかいろんな業種があるけれども、じゃ、その業種ごとに具体的にどういう技能を持っている人をいうんですかとなると、これはこれから省令で決めますと言う。それじゃ議論できないじゃないかと、そういうことはしっかり決めてから法案を出すべきだと思うんですがね。 もう一つ、これから決めると言うんだから、これ以上議論しようがないんだけれども、じゃ、この技術の水準を決めた場合に、その労働者が技術を持っているかどうかを判定する方法はどういう方法なんですか。
○国務大臣(山下貴司君) それにつきましては、これは業所管庁と、まず基本方針で全体的な分野横断的な基準を決めます。それで、別表に記載の例えば一号であれば省令で定める相当程度の知識又は経験を必要とする技能ということの、あるいは二号であれば熟練した技能というところについて分野横断的な方針を定め、そして分野別において、例えば業所管庁そして関係省庁とともにこうした基準について定めていくというふうなことになります。
○小川敏夫君 質問に答えていないじゃないですか、私の質問聞いていますか。 だから、これから定めていきますということは、これから定めていきます、不十分ですねという苦情を言いましたよ。私は苦情を述べた後、私の質問は、そういう基準が決まったときに、その基準、外国人労働者がそういう基準に合う技能を持っているかどうかをどのように判定するんですかと聞いているわけですよ。端的に答えてくださいよ。試験なら試験と一言言ってくれればいいんですよ。
○国務大臣(山下貴司君) 失礼いたしました。 これは、外国人材に求める技能水準については業所管庁が定める試験等について確認するということでございまして、その具体的なことにつきまして、例えば分野別運用方針において定め、そして運用していくということになると考えております。
○小川敏夫君 そこで、今の大臣の答弁の中にもありました試験等、つまり、試験なら分かりますよ、試験ですからね。試験等が入っている、その等。じゃ、試験以外に、その試験等と言うんだから、などは何ですか。
○国務大臣(山下貴司君) これは業所管庁が、例えば試験に合格したと同等程度の技能水準をしたと認める例えば海外の学歴であるとか海外の資格であるとか、そういったことについてこれが当たり得るのではないかというふうに考えておりますが、実際にそれが同等のものかどうかということについては、業所管庁と、あるいは関係省庁としっかりと協議して検討してまいりたいと考えております。
○小川敏夫君 だから、そこで国内で試験で判定するというんであれば非常に分かりやすく簡単なんですよ。だけど、試験だけじゃなくて、それと同等と認められるものがあればそれも技能の判定基準とするということだと、じゃ、どういうことを、具体的にどういうものを認めるんですかということで議論を詰めなきゃいけない。だけど、そこは全然決まっていないんですよ。だから議論できないじゃないですか。 例えば、もう何年か前にこういうような話がありましたよ、フィリピンに行くと簡単に運転免許が取れると。日本で運転免許取れない人がフィリピンに行ってお金で簡単に運転免許証を取る、そうすると、日本に帰ってきてフィリピンの運転免許でも国際免許ということで日本の国内で運転できる。これはしばらく昔のことでしたけど。 つまり、大臣もおっしゃりました試験などのなどには、外国での資格も考えているわけですよね。じゃ、議論しなくちゃいけないじゃないですか。外国でどういう資格を取ったら試験に合格したものとみなすのか。あるいは、どうやって、我が国がこれから定めるという技能水準が確かにあると認められるような、その適正さを担保できる、そういう外国での資格なり、資格に代わるようなもので資格を判定できる、技能を判定できるものでなければならない。そこをしっかり議論しなきゃ、何だ、基準だけ定めたけど、結局、実際には技能を持っていると称するだけで何の技能も持っていない人がどんどん入ってくるかもしれないし、そこをしっかり、そういうところをしっかり固めてくれないと議論できないんですよ。 本当に、同じことを何回も言いますけど、外国人労働者をこれから受け入れますよというときに、どういう人が入ってくるんだというのが一番大事なんですよ。だけど、どういう人が入ってくるというその技能のことは、具体的には何にも決まっていない、これから検討して省令で決めますと。それから、どうやって判定するんですかと、これもまだ決まっていない、これから省令で定めますと。外国で技能があると認められるようなそうした資格なり学歴なり、そういうものがあればいいというんだったら、どういうものをいいんですか、そこを議論しなくちゃいけないんじゃないですか。 そこが何にもないままこれ法案出されて、議論の実質ができないまま法案通っちゃった。政令で適正に定めますよと、適正に対応しますと言うけれども、しかし、言葉悪く言えば、政令というのは、立法府の議論もなしに、国会での審議もないまま政府が勝手に必要と見て政令を出せばそれでいいんですよ。 余りにもこの法案の出し方、拙速で無責任だと私は思いますが、大臣、それについて少し所感を言っていただけませんか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、この入管法におきましては、これは、まず法律事項、省令事項、こういったもの、他の在留資格も同じでございます。 法律事項として定めるというものにつきましては、例えば在留資格の別であるとか、我が国において、本邦において行える活動であるとか、そういったことを定めると。さらに、その細目的な事項について、これにつきましては、例えば上陸審査基準省令等、入管法七条にも明記されておりますけれども、経済的、その他の事情について法務大臣の裁量に委ねる部分はあるんだけれども、それについても省令でしっかり定めるというふうな立て付けになっております。 そして、こういった法務大臣に広範な裁量が与えられることにつきましては、委員もよく御存じのマクリーン事件最高裁判決についても、こうした広範な裁量、法務大臣、これは在留資格の更新に関する判例ではありますけれども、これは入管法の法務大臣の判断ということにおいては同じというふうに考えております。 そうした中で、我々は、できる限りこの外国人の保護に資することについて、他の在留資格も鑑みながら、今こうやって受入れ機関の例えば要件、あるいは例えば特定技能雇用契約、そういったことを法律上明記し、それをしっかりと基準を省令で定めるということでできる限り明確化していきたいというふうに考えているところでございます。
○小川敏夫君 できる限り明確化して適正に決めていただきたいけど、でも、それは国会で議論できないですよね。今この法案審議する段階でそうしたことの中身も含めて議論しないと、やっぱり立法府としての責任を果たせないですよ。責任を果たせないような形で法案出してきて、審議時間も短いまま、あるいは参考になるような資料、先ほどのこの失踪者の調査票などで人に誤解をさせるような説明をしている。これは余りにもひどいんじゃないですか。 ところで、また質問項目を変えますが、この受入れ企業について、これも適正化しなくてはいけない。ただ、受入れ企業について、何にも登録制とかいうことを取っていない。ただ単に、受入れ企業が、在留資格証明書の申請の際に雇用契約が出てくる、そのときに受入れ企業の名前が出てくる、そのときにその都度判断するという、こういう仕組みになっているんです。それで、もし受入れ企業が不正、不当なことがあれば次から認めないよと、こういうような立て付けになっているんですね。 私は、それで受入れ企業の適正化の実効性が果たせるのか。日本の企業、多くの企業は非常に適正に優良にやっていますよ。だから、私は外国人労働者受入れ企業が全部悪質だなんて決して言いません。だけど、全部が適正じゃないんですよ。中には悪質な企業もいるんです、受入れ企業もある。ですから、この技能実習生の制度で見れば、最低賃金も払わない、あるいは労働時間も違法に長い、暴力だのそうした悪質な受入れ企業、これがあるのもこれ厳然たる事実なわけです。 そうすると、不適切なことがあったら、あるいは不正なことがあったら、次の機会に認めないよというだけで受入れ企業の適正が図れるのかなと。優良な企業なら企業も継続してしっかりやるでしょう。だけど、悪質な企業、悪質な事業主は、都合が悪けりゃまた新しい会社をつくってやればいいんですよ。よくあるじゃないですか、もう風俗の会社でも何でもかんでも。悪いことをしておいて、もうこの会社じゃ通用しないから別の会社をつくって、同じ人間が実質的に経営しているけど、法人格を変えれば全く別法人だ。しかも、それが誰が実質オーナーか表面上は分からないと。そういう悪いことをするやつほど悪知恵を働かせるんですよ。 多くの受入れ企業は私は優良で適正だと思いますよ。だけど、そうじゃないそうした悪質な業者が受入れ入ってきて、外国人労働者が何らかの被害に遭ったときに、いや、次から受入れ企業としては認めませんというだけでは足らないんですよ。その悪質な企業が次はまた新しい会社をつくって、あるいは誰か別の人間の名前をつくって申請すれば、その会社は過去がないんだから、不正なことをやった経験がないんだから、通っちゃうでしょう。こうやって次々に悪質な業者が悪知恵を働かせて新しい新設会社をつくっていけば、限りなくチェックができないまま不適切なことが繰り返されていく。 やっぱり法律というのは、そういう悪質な人間が悪知恵を働かせて悪いことをして被害者が出るということが出ないようにしっかり守るのが法律でしょう。多くの日本企業は優良な企業で適切にやると思いますよ。だけど、そこだけ見て、だからいいですねというんじゃ法律として足らない。 私は、ですから今言ったように、不適正、不適切な行為を行った受入れ企業は次から認めないよというだけでは、私は外国人労働者の保護に欠けると思うんですが、その点、法務省、法務大臣の御所見はいかがですか。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘は事前審査的なものがないのかということでございますが、まさにそれはございます。 と申しますのは、入国に際して入国審査官の審査というものがございます。七条でございますけれども、七条の二項において、新たな受入れにおいては、在留資格認定証明書で上陸のための条件に適合していることを証明しなければならない、これは事前でございます。そして、まず、その在留資格認定証明書を交付するというのは、これは入国前の話ですから、これは事前でございます。 そして、この在留資格認定証明書を交付するかどうかについては、当該受入れ機関が適正なものであるのかどうかということはしっかりチェックいたします。そして、それが、例えば委員御指摘の名義変えじゃないかとか名義貸しじゃないかとか、過去にそういったものがあるということであれば、必要な調査を尽くした上で在留資格認定証明書を出すと、そしてその後入国するということでございますから、そういった意味において事前の厳格な審査ということはさせていただくという立て付けになっております。
○小川敏夫君 大臣、私の指摘した質問に答えていただけていないですよ。 悪いやつは、その事前審査が、つまり、最初に在留資格証明書が出るような雇用契約書なるものを作って外国人労働者を受け入れるわけですよ。だから、悪いやつは受け入れてから悪いことをするわけですよ。だって、受け入れられるような形式をそろえなければ受け入れられないんだから。だから、外国人労働者を受け入れるために、表づら、表面的、形式的には全部整えますよ。だけど、入ってきたらいろんな形で悪いことをするわけですよ。あれこれ言って賃金を払わないとか、約束以外に働かせるとか、あるいは住居費とか食費とかを不当に取るとか。悪いことをする業者は、入ってきてから、外国人労働者が来てから悪いことをするんですよ。 それで、私は聞いているのは、初めに雇用契約などを適正な形で整えて、審査を通り抜けた後に悪いことをした業者がいた場合に、だって形が整っていれば通っちゃうわけでしょう、初めての業者でも。ところが、大臣の説明は、そうやって不適切なことをやった受入れ業者は次から認めないよというだけでしょう。だから、私が聞いているのは、次から認めないよと言ったら新しい会社をつくって、そこでまた悪いことをしたらまた新しい会社をつくってというような方法をやっていけば、結局チェックできないじゃないですか。 最初の一回を申請するときには、書類上、形式上は適正な雇用契約を作ってくるわけですよ。適正な雇用契約書を作らなければ外国人労働者は入国できないし、雇用もできないんだから。ただ、そうやって適正な形をつくって外国人労働者を受け入れながら、しかし悪いことをする、不適切なことをする、その受入れ企業を排除するに当たっては、次から認めないよという今の仕組みだけじゃ外国人労働者の保護にはならないし、悪質な受入れ企業を排除することができないというふうに私は感じるからそのことを聞いているんだけど、大臣の答弁は、最初に申請があったときにしっかりチェックするから大丈夫だという。 悪いやつはみんな最初に申請するときにはちゃんと申請が通るような形をつくってくるんですよ。多くの受入れ企業は真面目にやりますよ。だけど、悪いやつはやらないんですよ。悪いやつは悪知恵を利かせて、ですから、次から認められないんだから、新しい会社を誰かの他人名義でつくればいい、そういうことが今の風俗営業などでもよく行われているんですよ。だから、私は、そうした点について大丈夫なのかという不安があって、夜も眠れないぐらい考えて、心配なんですよ。 もう時間来ちゃったから、最後に、大臣、やっぱり私の指摘するとおり心配な部分があるとお認めになった上で、それについてどういうふうに取り組みたいのか聞かせていただけませんか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、御指摘について、御懸念について、これはしっかりと受け止めてお応えしなければならぬというふうに思っております。 これ、例えば、法務省が作成した資料が参議院の法務委員会の調査室の資料にもありますけれども、我々は、まず受入れ機関の要件を定めて、それが、例えば省令でもしっかりと定めて、備えるべき要件を持った受入れ機関かどうかというのは、まず事前に入国前の段階で、在留資格認定証明書を発付する段階でしっかりと見ます。それを擦り抜ける悪いやつがいるんじゃないかというふうな御懸念ということでございますが、それにつきまして、例えば、この届出、指導、助言、報告等ということがございまして、例えば、それについて定期的に届出をしっかりとやる、あるいはそうしたものについて届出上不審な点があれば指導、助言あるいは報告徴収をやるということでございます。そうした中で、例えば、改善命令や、それに従わない場合には罰則あるいは一定期間の新規受入れ停止ということをしっかりと入国後も取っていくということで、入国前の事前審査に当たる例えば在留資格認定証明書の交付段階での審査、そしてその入国の後もしっかりとした届出、指導、助言、報告等で制度の適正化を図っていきたいというふうに考えております。
○委員長(横山信一君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、こやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として松川るい君が選任されました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 休憩前に引き続き、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案及び外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小林正夫君 国民民主党・新緑風会の小林正夫です。 国民民主党が提出した法案について、発議者にまず何点か質問をいたします。 外国人労働そのものの受入れについてどう考えているかという質問をしたいと思います。 この度、政府が提出した入管難民法改正については、午前中の質疑でも指摘されておりましたけれども、前提となる現行制度の課題の整理が行われていない、そして、外国人労働者の受入れ分野、規模、地域といった事項が、国民的議論の下、国会の審議において決められるようにはなっていない、さらにまた、新制度が始まった際の国内労働者の雇用や賃金への影響、受入れ分野を定める客観的な指標、外国人労働者が被保険者となった際の被扶養者となる家族を含めた医療財政への影響、自治体行政や教育現場への影響なども明らかになっていません。 こうした理由を背景に私たち国民民主党は法案に反対の立場を取っていますが、外国人労働者を受け入れることそのものについての考え方はいかがでしょうか。国民民主党としての見解を伺いたいと思います。
○委員以外の議員(櫻井充君) 御質問ありがとうございます。 今、小林委員からるる説明があったとおり、法案自体に問題点があると思っていますし、それから、この審議の進め方等についても、衆議院では大きな問題があったのではないのかというふうに感じています。 一方で、外国人労働者の受入れに関して言うと、我が党としては基本的には賛成の立場を取っています。これは労働市場を見ていただければお分かりのとおり、もう本当に人手不足は深刻な問題ですし、特に私は被災地選出の議員で、沿岸部は更に人口が流出して、もう地元の首長さんやそれから商工会議所の会頭からは、一日も早く外国人労働者を受け入れられるようにしてほしいという声があります。ですから、外国人労働者の受入れに対しては、基本的に賛成の立場を取ってきております。
○小林正夫君 次に、確認いたします。 閣法では外国人労働者の転職や移動に関して特段の制限は設けられていませんが、一方、国民民主党案では、法律の施行六月以内に検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるとする項目の一つに、外国人労働者をその在留資格の性質に応じて在留資格の変更に際し一時的に本国に帰国させるための措置に関する条項を置いていました。 なぜ、あえてこの条項を設けたのか、見解をお聞きいたします。
○委員以外の議員(櫻井充君) 午前中の伊藤孝江議員の質問にもお答えさせていただいたんですけれども、このままもし移動やそれから職業を選べるということになるとどうなるかというと、多分時給の高いところに移ってくる、生活環境のいいところに移ってくる。これは外国人に限ったことではなくて、日本人の方々も東京には集まってきていて、一極集中が大きな問題になってきています。 ですから、そういう観点から考えてくると、一度、入ってくるときには入ってきていただいて、その後自由を認めてしまうと、やはり都市部に集まるとか、それから農業のように時給の低いところから離職者が増えるのではないのかと、そう思っています。 ほかの国では、そういうことも懸念されているのでどうしているかというと、受入先が変わった場合には、一度帰国の手続を取っていただいた上で、その上でまた新しいところに対しては再入国するということで何とかそういった流れを防ごうとしていて、これはこれで一つの知恵だなと、そう思ったので、こういう項目を入れさせていただいています。
○小林正夫君 今の答弁に関連して、職業選択の自由を保障した憲法に抵触しないかどうかお聞きいたします。 今御答弁があったような国民民主党の考え方に立てば、憲法で保障されている移住、転居の自由、また、国民民主党案が強調する外国人の基本的人権を尊重するというこの観点から考えると、特段の制限を講じることの正当性は担保されないのではないでしょうか。このように思いますけれども、いかがですか。
○委員以外の議員(櫻井充君) これはすごく重要な視点なんだと思っているんです。我々もこれ、こういう案を作る際に、その点については随分議論させていただきました。 我々は、職業選択の自由は制限しておりません。それから、居住についても自由を制限していません。その代わり、一度手続は取っていただきたいと。つまり、例えば農業で参入された方が今度は製造業に移りたいということであったとすれば、一時帰国していただいた上で、その上で再入国の手続を取っていただくということになるわけです。そうすると、職業を選べないわけではありません。職業は選べます。職業は選べますが、今のような手続を取っていただきたいということです。 そして、もう一つ、この点で大事だと思ったことがありまして、それは何かというと、入国者の管理というのを厳正に行っていくという観点から考えてくると、国内で自由に移動した場合に、本当にその厳正な管理ができていくんだろうかと。よく分からないまま、その身柄があちらこちらに移ってしまうような、一応、政府の案では、こういったものについての義務付けが行われてきていますが、むしろそうであれば、一時帰国していただくという手続を取って再入国していただいた方が管理も十分になっていくんではないのかと、そういう観点からこの条項を盛り込ませていただいております。
○小林正夫君 次に、確認いたします。 政府案と違って外国人労働者を区分していない、このように受け止めていますけれども、この点について質問いたします。 政府案においては、新たに受け入れる外国人労働者について、特定技能一号と特定技能二号という区分を設けており、家族帯同の可否などの違いがあります。国民民主党案ではこの違いは設けられていませんが、それはなぜでしょうか。
○委員以外の議員(櫻井充君) 正直申し上げて、何で政府の案でこうやって、熟練したから、熟練していないからといって区別しなきゃいけないのかというのはよく分かっていないんです。後でまたこれは質問させていただこうと思っているところなんですが、外国人労働者と日本人労働者、基本的に言えば、出入国は別としても労働者としては同じように扱われるべきものだと、我々はそう思っています。 午前中も御答弁申し上げましたが、何年かたったから、じゃ、熟練の労働者ですねって日本人はくくられていないわけですよ。そうであったとすれば、別にそういう必要性はないんじゃないだろうかと。原則は、外国人労働者、日本人の労働者同等に取り扱われるようにすべきだと、そう思います。 これも午前中、御答弁申し上げましたが、我々、例えば海外に行って仕事をする際に、家族の帯同を認めないとか、そういうことってあるんでしょうか。つまり、この点から考えても、幾つかの点で、外国人労働者と日本人労働者の差別を設けているというのはすごく大きいと思っていて、そういう差別なくして取り扱っていくこと、それからもう一つは、生活者として、生活者の視点として差別をしないで取り扱っていくということが大事だろうと思っていて、こういう制度設計にさせていただいています。
○小林正夫君 発議者に対する質問はこれで終わります。 山下大臣にお聞きいたします。 私は、多くの働く人から推薦をいただき、三回にわたって当選をさせていただいて今日に至っております。私たちの仲間が心配していることを申し上げますと、要は、日本人労働者の労働環境、処遇がどうなっていくんだろうか、ここに非常に不安がある声を聞いております。例えば、外国人労働者の賃金が余りにも低い場合には、日本の労働者の賃金も引き下げられてしまうんじゃないか、また雇用そのものを奪われる、この可能性もあるんじゃないか、このことに対して大臣はどのようにお考えか、お聞きいたします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 今回の受入れ制度は、生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお当該分野の存続、発展のために外国人材が必要な分野に限って受入れを行うものでございます。したがって、その当該受け入れる分野において国内人材確保のための取組はしっかり行っていただく、もうこれは大前提でございます。 そのことを担保するために、例えば、受け入れる外国人材が日本人よりも安く使えるというふうなこの誤った理解を排するために、受け入れる人材が同一業務に従事する日本人と同等以上の報酬であることを雇用契約の基準としております。ですから、安く使える労働力ということではないと、日本人と同等に使っていただくということでございます。 また、この受入れ機関の要件として、雇用契約の適正な履行に関する基準ということで、省令において、特定技能外国人と同様の業務に従事する労働者を非自発的に離職させていないことと。ですから、そういった例えば日本人を解雇して外国人を入れるというようなことがないということもしっかりと見ていくということを省令で定めるということになります。 そして、受入れの規模によって、例えば人手、雇用が奪われるのではないかという御懸念に対しては、受入れ分野を所管する業所管庁が人手不足状況を継続的に把握し、生産性の向上や人材確保の取組の状況や人手不足の状況を適切に判断した上で、臨機に受入れの停止措置をとることとしております。人手不足が解消されると認められるにもかかわらず外国人材がどんどん国内労働市場に流入し続けると、そして労働の需給バランスを大きく崩すような事態になることは制度上ないというふうに考えております。 したがって、今回の外国人材の受入れは、賃金等の労働条件を含め、日本人の労働環境に影響を与えない制度設計となっているというふうに考えております。
○小林正夫君 答弁いただきましたけれども、私の受け止めをお話ししますので、それでいいかどうか。要は、外国人労働者の賃金が余りにも低い場合に日本人の労働者の賃金は下げられることはない、そして雇用そのものを奪われることもないと、このように私受け止めましたけど、それでよろしいでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) ええ、御指摘のとおり、日本人と外国人は同等水準の賃金であるということ、そして国内人材の確保をしっかりとやっていただくことを前提に人手不足を判断いたしますので、御懸念には当たらないというふうに考えております。
○小林正夫君 働く人たちから、今申し上げたこと以外にも今回の外国人人材の拡大について多くの不安が寄せられております。是非、日本の国の在り方そのものを変える要素がある、こういうような法案ですので、是非この不安を払拭できるような、そういうような取組を大臣の下でしっかりやっていただきたいと、このことを申し述べて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として櫻井充君が選任されました。 ─────────────
○櫻井充君 国民民主党・新緑風会の櫻井充です。 今の小林委員の質問を聞いていながら、ちょっと順番変えて改めて確認したいことがあります。それは何かというと、大臣は、きちんとした契約を結んでくるんだというお話がありました。要するに給料とかですね。ですが、今回の失踪した技能実習生の場合に見てきてみると、必ずしもそれが守られているわけではないんですよね。いや、大半は守られています、多くは守られているという認識ですが、一部にやはりそういうことが起こってきていると、なかなかそれだけではその手当てできないんじゃないだろうか、担保されていないんじゃないだろうかという、そういう心配が出てくるかと思いますが、改めて、今のことも踏まえて、どういう形で対応されようとお考えなんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 法律上は外国人について報酬等において差別的取扱いをしないということを定め、省令におきまして日本人と同等の報酬、賃金を保障するということにしております。 まず一つは、入国の際の在留資格の認定証明書を交付する際の申請の手続の中において、賃金台帳等を確認するなどして日本人と同等の報酬が支払われるということを確認するとともに、入国後は定期的な報告を求めるなどして、その際に、あるいは立入検査を行うなどをすることによりまして、日本人と同等の報酬が支払われていることを確認するという、このような手続を取ることといたしております。
○櫻井充君 これから外国人の人材というのは、各国で、何というんでしょうか、競争して取り合うような時代が来るんだろうと、そう思っているんです。韓国などでは出生率が本当に低下して、今、単純労働者に関して申し上げれば二十万ぐらいの給料を払っていると、そういうような話も聞こえてきています。 ですから、余りに処遇が悪くなると日本に来ていただけなくなるような私は心配をしていて、ですから、これはこの間の委員会で有田議員が、理事がいろいろ質問されていましたが、ああいう差別的対応をすると、やはりそういうことも、本国に帰って、ああ、日本に行くとこういうふうなことで大変なんだと言われると、来ていただけなくなると本当に大変なことになると思って、それであえてまたここで質問させていただいています。 昨日いろいろ議論させていただきましたが、その際に、ちょっとこれはいい案だなと思ったことがあって、何かというと、賃金をそこの職場職場で決めさせるわけではなくて、国としてある種の俸給表みたいなのができないんだろうかと、モデル事業としてですね。 それは、なぜこういうことを申し上げるのかというと、同一労働同一賃金という方針が決まって、実は今、厚生労働省の中で、非正規雇用の方やそれから正規雇用の方々の賃金を一応どのぐらいにしなきゃいけないんだという、そういうのを全部整理しています。なおかつ、地域係数も掛けていって、都市部の方が若干高くなるのはもうこれ致し方ないことだと思いますが、こういう見本となるような俸給表を作っていけば、各々の企業において、ここの給料は幾らだからとか、いろんな面倒くさい算定をする必要性はなくなるので、ある程度目安になるようなものを作ったらいいんじゃないかと思いますが、ちょっとこれは大臣、どうでしょうか、こういうようなことを考えるということは。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 外国人労働者についても日本人と同様に労働関係法令が適用されるというところでございますが、報酬等に関しましては、先ほど局長がお答えしたように、差別的取扱いをしてはならないということを法律で規定し、法務省令において日本人と同等以上の報酬とすることを明記しているということでございます。 さらに、その実施の場面において、例えば地方ごとの例えば報酬の在り方について、そういった資料、客観的な資料をどういうふうにどこまで求めるのかということも、御提案でございますのでしっかりと検討はさせていただきたいと思いますが、それが客観的なものなのか、あるいは同等なのかということの判断においては、これはやはり所管省庁であるとか、あるいは労働関係を担当しております厚生労働省としっかり協議しながら検討していきたいというふうに考えております。
○櫻井充君 前向きな御答弁、ありがとうございました。 もう一点、なぜこういうことが必要なのかというと、法務省の説明は、日本人労働者がいる場合には日本人労働者の給料を基準としてやっていくんですと。だけど、日本人労働者がいないような場合、そうなると、一体何を基準にしてくるのかということになるんだろうと思っています。 ですから、十四業種で入ってこられた際に、ある程度目安となるような基準値を出しておいてあげた方が、これチェックする側も楽だと思うんですよね。一つ一つの企業に当たって、おたくの給料は幾らですかと、もうそうやって確認して何かをやるということではなくて、国全体としてそういう数字の準備があれば、ある程度これは高いとか安いとかいう判断ができてくるので、そのチェックをする意味でも私は楽になっていくんじゃないのかなと思っているので、是非御検討いただきたいと、必ずそうしてくれとは申し上げませんが、御検討いただきたいと、そう思います。 それでは、通告した順番に従ってこれから質問させていただきたいと思いますが。 もう一つの懸念は、前々から申し上げているとおり、都市部に移動するんではないのかということです。先ほど答弁席からも申し上げましたが、日本人はそうなんです。日本人は、結局田舎を、捨ててとは申し上げません、やむにやまれぬ事情で都会に出てきてしまってきていると。それは職がないことだけではありませんで、やっぱり給与の差が大きいとか、そういうことがあって都市部に集まってくるんです。 今回の失踪者のところを見てみると、やはりいろんな情報があって、むしろいい職業があれば、給料の高いところがあればそこに移っていくということになってきていて、このことを考えてくると、職業の転職とか移動を認めてしまうと都市部に集まってしまうようなことにはならないんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 確かに、御懸念のとおり、大都市圏に集中するという懸念を持たれているということは事実であろうかと思います。 そこで、また、衆議院におきまして、改正法案につきまして、特定技能外国人が大都市圏などの地域に過度に集中することがないための必要な措置を講ずるよう努めることを修正で検討条項として加えられたところでございます。 そこで、例えば分野別運用方針におきまして、地域の人手不足の状況を適切に把握し、記載することとするとともに、地域で人手不足が深刻な業種に配慮して対象となる業種を選定することですとか、年内に政府として策定する外国人材の受入れ環境整備のための総合的対応策の中で具体的対策を盛り込むことですとか、その場合の具体的な方策といたしましては、地方における外国人材の受入れ環境を充実させるため、自治体の一元的な相談窓口ですとか、外国人が利用可能な医療機関ですとか、外国人児童生徒への日本語教育の充実ですとか、ハローワークによる地域の就職支援などを着実に進めることなど、そういったようなことを考えて、御懸念のようなことが起こらないように工夫してまいりたいと考えているところでございます。
○櫻井充君 これ、例えば、前回の委員会でも申し上げましたが、医者も結局は都市部に集まるわけですよ。そこで何をしたのかというと、地域枠というのを設けて、地域枠で合格された方々は、その地域で何年間と限定して働いてもらえるように働く義務を負わせているわけです。残念ながら、それでもその定数を満たしていないんですよね、地域枠をですね。 ですから、何らかの規制をしないと、私は、地域にとどまることというのは起こらないんじゃないだろうかと、そう思っていて、今衆議院で修正されて、地域に配慮される旨の趣旨の内容が加わったというのは大きな進歩だとは思っていますが、今お話しされたことも、相当御努力されて、こういうこともやっていきます、ああいうこともやっていきますという整備はされるけれど、私は、ある種の規制をしないと、残念ながらそこにとどまることはないんじゃないだろうかと。 ですから、前々から申し上げているとおり、例えば、地方自治体でも受け入れられるようにするような制度をつくって、その地方自治体で受け入れた場合には、そこの地域に住んでいただいてそこで働くと、そういうようなことをやらないと、なかなか地方に人が定着するということは起こりにくいんじゃないかなと、そう考えていますが、いかがでしょう。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 移動の自由を制限するということは、なかなか今回の法律の中では難しいところがございますけれども、地方自治体が深く関与した場合には何らかその地方自治体にとどまることができるような制度づくりが何かできないかということを、今御指摘の点を踏まえながら考えてまいりたいと思います。
○櫻井充君 ありがとうございます。 それで、例えば構造改革特区なら構造改革特区で出せるかどうか、これは法務省とも随分議論させていただいているんですよ。今までの構造改革特区だと、やはり自治体から上げても、所管省庁がいろいろ、まあいろんな理由を付けてなかなか通っていかないと。ですから、国家戦略特区のようにトップダウン式にしてやってきたという経緯があるんだろうと、そう思っているんです。 今回のこの案件については、国家戦略特区がとても使える案件ではありません。そうなってくると、例えば、法律上書けないとしても、今のような構造改革特区を使って、地方自治体として限定的に受け入れたいというのが議会から上がってくることになるわけであって、大臣、ここは、そういう声があった場合にはなるべく受け入れられるような体制をつくるとか、今、イエス、ノーは結構です、そういうようなこともお考えいただけないでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 確かに、都市部にばかり集まるということでは、これはよろしくないという御指摘、大変重く受け止めたいと思います。 また、大都市圏に集中しないための措置として、例えば分野別運用方針において、地域の人手不足状況を適切に把握し、記載するとともに、地域で人手不足が深刻な業種に配慮して対象となる業種を選定するということであったり、あるいは、総合的対応策の中で具体的対応策を盛り込むことを今検討しておりますけれども、地方の声もしっかり聞いて、またそういった総合的対応策あるいは分野別運用方針に盛り込めるかどうかということも含めて検討していきたいと思います。
○櫻井充君 ありがとうございます。 僕は、首長さんたちに今のようなことでやったらどうだろうかという提案もさせてもらっているんです。ですから、もしかすると、構造改革特区などで出されるようなところが出てくるかもしれないので、それはそれでまた考えていただきたいと。全国一律の制度でやってくること自体、私は正直申し上げて余り賛成はしていないんですよ。それは、地域ごとによって人手の足りない分野が違うからです。 この委員会でも申し上げましたが、東京のコンビニは外国人がいなければ成り立たなくなってきていて、地方では外国人がコンビニで働いている人ってまあほとんどいませんから、そういう意味合いでいうと、地域ごとによって人手不足は違っているので、もう少し地域の声が反映できるようなシステムがあった方がいいんじゃないかと、そう思うので、是非御検討いただきたいと、そう思います。 それから、よく分からないのは、何でこの外国人労働者を特定技能一号とか特定技能二号とか、こういう区別をしなければいけないんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 入管法におきましては、外国人が入国、在留して従事することができる社会的活動又は入国、在留が認められる身分若しくは地位を類型化して在留資格ということにしております。 そして、今回の特定技能一号と特定技能は、いずれも外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野において外国人を受け入れるための在留資格でございますが、その活動に要する技能が異なるため、これを別々の在留資格としております。 なお、例えば技能実習におきましても、同じように技能実習計画に基づいて技能等を要する業務に従事する活動を行うための在留資格ですが、修得する技能の違いによって一号、二号、三号と分けておりまして、このような区分を特定技能についても設けておるところでございます。
○櫻井充君 いや、それは技能実習生でもそういうふうに設けていると言うんですけど、設けているのは分かっているんです。何でこれが必要なんですか。その必要性が分からないんです。
○政府参考人(和田雅樹君) 在留資格におきまして、その能力、どのような能力、技能を持っている方を入れるかということで区分を設けておりますので、一号と二号では求められる能力が違いますので、それを別々の在留資格としているということでございます。
○櫻井充君 済みませんけど、その能力はどうやって判断されるんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) それぞれの業種ごとに必要とされる能力について、試験等によって確認するということにしております。
○櫻井充君 その試験というのが、本当に適切な試験なんでしょうか。 例えば、今はどうか分かりませんが、医者の国家試験合格したからといって、次の日からすぐに風邪の患者さん診れるわけでも何でもないんですよ。いや、こう言うと怒られるかな、いや、でも私はそうでした。私はそうでした。つまり、国家試験を合格したからといって、なかなかすぐにはできないからこそ、研修医制度が設けられて、二年間研修するというようになっていっているわけですよ。 だったとすると、試験ができたからちゃんと適正ですとか、試験ができないから駄目なんですという、本当にそういう判断ってできるんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 試験だけではなく試験等ということで、例えば、今いろいろ議論になっておりますけど、特定技能一号の場合には技能実習三年修了程度の能力ということでしております。特定技能二号につきましては、現行の在留資格におきます専門性、技術性と同じぐらいの技能を要するということで、高度の技能を測るということでございまして、それぞれ試験の内容が異なるものとして、的確に試験等によってその能力を測っていくということをしていきたいというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 能力というか、それを、何でもそうですけど、例えばスポーツの分野だって勉強の分野だって個人差ありますよね。そういう個人差についてはどうされるんですか。つまり、どこを見てその能力のあるなしを測るんですか。平均的なところでライン引くんですか。それとも、最低のところで引くんですか。それとも、かなり上の方で引かざるを得なくなるんですか。それによってまた在留できるかできないかというのは変わってくるわけでしょう、これで期間がまた。だから、そうなってくると、どのぐらいのレベルを要求されるおつもりなんでしょう。
○政府参考人(和田雅樹君) 特定技能一号について申し上げますならば、技能実習三年修了した方はこの特定技能一号の試験を受かったものと同じようにみなすということで試験を免除いたしますので、大体その程度の能力ということを測る試験等を考えるということでございます。 特定技能二号について申し上げますと、これは現行の専門的、技術的分野における在留資格と同程度の能力でございますので、相当高度の能力ということを求めるということになろうかと思います。
○櫻井充君 相当高度な能力ってどの程度なんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) なかなか一概に申し上げることは難しゅうございますが、一定の経験が集積され、技能が熟達の域に達していると認められる水準でございますので、例えば、自らの判断によって高度に専門、技術的な業務を遂行できる、又は監督者として業務を遂行できる能力などを有する者をいうというふうに今考えているところでございます。
○櫻井充君 これが適切に、何というんでしょうか、運用されないと、結果的には在留資格を失うことになるわけでしょう。そうすると、本人が実は働きたいという意欲があったとか、それから会社としてもこの人はもう十分できるので働きたいと思っていただきたいと、そういうふうに考えたときには試験なんか要らないような気がするんですよ、私は。それを一々何か国が、あなたは資格がありましたとか、ここまで能力は達していませんとかいう判断をすること自体、僕はおかしな話なんじゃないかと思うんですよ。 ですから、繰り返しになりますが、そこで例えば会社の方々が、この人はこれで十分、我が社としては労働者として非常に役に立っているのでそれで結構ですと、そういうふうに言われたら、そのお墨付きを与えただけで私は済むような気がしますけどね。いかがでしょう。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の外国人材の受入れは、一定の専門性、技能を有する方を受け入れるという、こういうことでございますので、その一定の専門性、技能のレベルに関しては、やはり客観的な基準に基づいて判断する必要があるというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 その客観的な判断基準が本当に適正なのかどうか、適切なのかどうかというところが問題だと思っているんです。ですから、先ほど申し上げたとおり、試験は平均点を合格とするのか、それともある程度最低の辺りでもちゃんと合格になるのかどうか、そこが大事なことだと思っているんですよ。それと、全国で別に測る必要性ないんですよ。繰り返しになりますが、その会社としてこの人材が適切だと、そう思われたとしたら、何でその人を排除するようなことになるんでしょうか。私はそこがおかしいと思うんですけどね。 繰り返しになりますが、まあいいですよ、一定の試験をやられたり、やるのはやるので結構でしょう。だけど一方で、会社側がこの人材は、仮に試験が落ちたとしても、会社側としては有能な人材なので、だから是非いてほしいといった場合にはその人たちにちゃんと残るような資格を与えるべきだと、私はそう思いますけどね。どうでしょう。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 我が国の在留資格と申しますのは、例えばそのほかの在留資格でも、上陸基準省令等で定めました一定の基準を満たしている方にお入りいただくという、そのような形で構成されているものでございまして、今回のものにつきましても、その一定の水準、これを横断的に決めまして、それぞれの分野の特性に応じた試験を特定していただいて、その技能水準をクリアされた方に入っていただくという、このような制度設計になっているものでございます。
○櫻井充君 いや、局長がおっしゃっていることは分かりますよ、ある程度の能力がないといけないと。だけど、大臣、もう一回考えていただきたいんですよ。その企業がこの人が必要であると言っても、試験が受からなかったらもうそれで駄目ですという話にするんですかね。つまり、全国一律で僕は、繰り返しになりますが、全国一律でやる必要性ないと思うんですよ。企業企業によって求める人材は違います。そして、ましてや本当に人材がいっぱいいるような東京だったらそういうことは可能なのかもしれないけど、限られた人材しかいないような地方からしてみれば、もしかすると合格しないような人でも、ある程度仕事ができればいてほしいと思うのは当たり前だと思うんですよ。 この辺のところに少し配慮していただけるようなことというのはできないものでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、これ特定技能二号と一号があると思うんですが、二号に関しましては、やはり熟練した技能ということで明文で規定しておりますので、やはりそれは、これ特定技能と並びで在留資格となっている技能も同じ文言を使っており、その熟練した技能というのが、個人が自己の経験の集積によって具有することとなった技能が熟達の域にある能力をいうというふうになっております。恐らくそれと同じ解釈になるんだろうと。その能力についてやはり客観的に判断すべきだということになれば、一定の試験等ということになろうかというふうに考えております。 また、一号につきましては、これについては、例えば技能実習の二号を修了した者については、この特定技能一号が求める日本語要件であるとかあるいは技能要件を満たすものというふうに考えておりますので、その点は柔軟に考えながらやっていきたいというふうに思っております。 ただ、やはり技能水準というのはやっぱり一定のところは我々しっかりと見ていかざるを得ないのではないかと思っております。
○櫻井充君 原則は試験していただいて結構なんですよ。だけど、地域地域によって、若干その技能が十分でないかもしれないけれど、人材がいない地域にしてみたら、その人でもいてもらった方がいいんですよ。これは現実なんですから、ここのところが。これはどの会社だって同じだと思いますよ。こういう優秀な人がいてくれたらいいなと思ったって、募集を掛けても、来る企業もあるかもしれないけど、来ない企業もいっぱいあるわけですよ。 そういうことを考えてくると、原則はそれで結構ですよ、全国でやるということで結構です。ただし、それでも会社の方からそういうことが上がってきた場合にはお認めいただくようなことというのは検討いただけないものでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えします。 やはり在留資格ということになると本邦における活動という形で定められますので、地域によって基準を変えるということがなかなか一般的にできるかというところは、なかなか重い課題があるんだろうというふうに思っております。また、会社が求めるから求めないからという部分、もちろん雇用があるかどうかというのは重要な要素ではあるんですが、だからといって、その在留資格を認めるかどうかというところで、それで決まるということにするのはなかなか難しいんだろうと思います。 ただ、例えばその地方の実情に応じて、特区制度ということが活用できないかであるとか、あるいはその地方において認められる、例えば同じ分野においても、ある地域では高度集約的な例えば高層建築に関するものが認められるけれども、ある分野においては、例えば建築の中でも例えば家の建築であるとか、そういった分野で、これで熟達が、熟練したという部分が測られる部分もあり得るのだろうというふうにも思っております。 そうしたことも含めて、分野別運用方針等について検討する中で、関係省庁と協議していきたいというふうに考えております。
○櫻井充君 原則は原則で仕方がないことだと思っているんですが、是非、何というんでしょうか、柔軟に運用していただきたいなと。 だって、これ、やっぱり一部上場企業で就職の募集掲げたときに集まってくる日本人と、それから、中小零細企業の、済みませんけど、ちょっと事務方、ちょっと注意してもらえないですか。
○委員長(横山信一君) 大臣。
○国務大臣(山下貴司君) はい。申し訳ございません。
○櫻井充君 今ここすごく大事なことを質問させていただいているつもりです。ですから、ここはちょっと聞いていただきたいんですよ。 一部上場企業で会社で募集しているときと中小零細企業で募集した際に集まってくる人材は、本当申し訳ないけど違うんですよ。絶対違いますからね、これは。ですから、そういう意味合いで、全国一律で全部切って、本来であれば地方でこの人でも結構ですという人が落とされないようにだけしていただきたいと、そこの点だけは是非考えていただきたいと、そう思います。 それでは、次に医療保険制度についてお伺いしたいと思います。 従来の医療保険制度ですと、本人が社会保険に加入すれば、配偶者、働いていないとか子供さんとかはこの保険の対象になることになるわけですが、この先もこういう制度でよろしいんでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 まず、現在の医療保険の適用につきましては、先ほど先生の御指摘のあった点も含めて、まずは国籍による差別ということはしないという大原則がございます。これにつきましては、今回の入管法の改正等に伴って取扱いを変えるというようなことは考えておりません。 一方で、制度的な論点といたしまして、健康保険の御指摘のありました被扶養者につきましては、これは現在国籍を問わないだけでなく、居住要件も問うておりません。ですので、海外にいる被扶養者の方が受けた医療についても日本の健康保険から給付をするという仕組みになってございますが、この点に関しましては、生活の拠点が海外にあって、日本の保険医療機関を受診する可能性が極めて低い、そういった被扶養者にまで今後も日本の健康保険を適用していくのかどうかという御意見がある一方で、海外にいらっしゃる被扶養者の中にも、例えば一時的な海外駐在に帯同する御家族の方など、いずれ日本に戻ることが見込まれる被扶養者の方などもいるわけでございまして、国籍による差別はしないという大原則は維持しつつ、この在外被扶養者の実態を踏まえた居住要件の在り方ということは一つの論点だと考えております。 こうした点につきましては、現在与党の方でも議論が行われているところでございまして、そこでの議論の経緯も含めながら、厚生労働省として今後制度的な対応の可否について検討してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 済みませんが、それはいつ頃まで答えが出るんでしょうか。
○政府参考人(渡辺由美子君) これは現在与党でも議論が行われておりますので、現時点でいつまでという明確な期限を切るということはできませんが、こういった状況につきましては厚生労働省としても問題認識を持って検討しておりますので、できるだけ早急に結論を出していきたいと思っております。
○櫻井充君 でも、これ、医療保険制度なら医療保険制度に税金投入しているのもありますよね。協会けんぽなどはその典型ですし、国保になるような、農業だと国保になるのかもしれませんけれど。そうすると、税金を投入することになってくれば、予算措置伴うことなんですよね。だったとすると、本来であれば、予算が、今予算のまさしく議論の真っただ中だと思いますけれど、そういうところまでにちゃんと決めて、どのぐらい増えそうなのかということをちゃんと議論しておかないといけないんじゃないかと思いますが、その点についていかがですか。
○政府参考人(渡辺由美子君) こういった医療費の予算ということにつきましては、こういった在外かどうかというようなことを基に組んでいるものではございませんので、直接的に、この制度を仮に変えるとした場合に予算に影響があるとは思っておりませんけれども、しかし、御指摘のような点につきましては、先ほどもお答えしましたように、与党でも議論が行われているところでございますので、そこの議論も踏まえつつ早急に結論を出していきたいと思っております。
○櫻井充君 済みませんけど、その答弁違うと思いますよ。なぜ違うのかというと、この話が出てきたのは、外国人労働者が増えたら海外で日本の医療保険制度を使う人が増えてくるだろうと、そうすると、医療保険が一体どのぐらいまで膨らんでいくのかと、この点は議論になっているはずなんですよ。違いますか。まず、その点だけ確認しましょう。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 私どもの方でも、例えば外国人の方というよりもグローバル化の中で、例えば海外における医療を受けた場合の海外療養費につきましては、過去十年程度を見るとかなり増加をしているというような傾向は把握をしており、そういった中で、先ほど申し上げましたような制度的な論点ということも今後検討が必要だと考えているわけでございます。
○櫻井充君 いや、ある種素直に認めるところは認めた方がいいんですよ。全くゼロですか、私が言ったことが全くゼロですか。 つまり、繰り返しになりますが、外国人労働者が増えた場合に、海外で医療費使われるようなことが多くなってくるんじゃないかと。そうすると、どの程度になるか分からないから、だからある種の制限を加えなきゃいけないんじゃないかという、これも多分、議論を行ってくる、まあ何というんでしょうか、問題点として挙げられているはずなんですよ。違いますか。端的に答えてください、時間がもうないので。 いいですか、繰り返しになります。海外で使われる医療費が増えていく可能性があるからこういう議論を今行っている。全部じゃありませんよ、その中の一つの要素としてはそういうことがあるんじゃないですかとお伺いしているんです。
○政府参考人(渡辺由美子君) 御指摘の点は一つの要素だとは思っております。
○櫻井充君 そういうことなんですよ。一つの要素なんです。ですから、先ほど申し上げたとおり、予算額も変わるんじゃないですかと申し上げているんです。どのぐらいになるか分かりません、正直言うと。どのぐらいになるか分からないのは、これ試算できないからですよ。現状は二十億程度と言われています。これがどのぐらいになっていくのかが全く分からない。 それはなぜかというと、今度は、この人たちが、要するに被扶養者ですね、扶養家族、扶養者になるのかどうかという判断が付きかねるわけですよ。子供さんたちがいっぱいいらっしゃるでしょう、恐らく、日本よりは。例えばフィリピンへ行ってみると、子供さんいっぱいいらっしゃいます。そうなってくると、この子供さんたちは扶養家族、扶養になるので、結果的に医療保険の適用になるんですよ。そうなってくると、一体どの程度まで膨らんでくるかなんていうのはおおよそ見当が付いていないんですよ。家族の人数によって大きく変わってきますからね、これは。独り身で来ていただけている分には全然関係ないですよ。だけど、おじいさん、おばあさんがいて、収入がなければまたそこになるんでしょうからね。だから、ここのところが難しいのは、その推計ができないからです。 そうすると、この推計ってどうやってやっていくのかというと、現状の制度で、一体そこで子供さんたちが外国人の方は何人ぐらいいらっしゃって、それで掛け算してこのぐらいになりますねという、そういう計算をしてみないと何とも分からないんじゃないかと思っているんですよ。だけど、そういうことについて、この点について厚生労働省にお伺いしても、あとはデータが全くないんです。データが全くないから、だからこの先どのぐらいの額になるのかも分からない、だからこうやって制限しましょうなんです。 そういう点で申し上げると、これは審議官、やっぱり今の状況をまず分析することが一つだと思いますよ、今の状況を。その分析なくしてただ単純に積算しようとしているから問題があるので、こういう検討はしていただけないんでしょうか。つまり、現状の海外で使われているお金がありますね、この医療費が。そうすると、日本人が一体、海外に行っているときの人たちがどのぐらい使っていて、外国人で、外国人労働者の場合に保険給付をされたのがどのぐらいなのかとか、サンプル幾つでも結構ですから、そういうような調査を私はすべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 冒頭も申しましたように、我が国の医療保険では国籍による差別ということはしておりませんので、その意味では、通常の統計では国籍別というようなことは取っておりません。 ただ、今例えば国保におきましては、これは在留資格を担当している部署との連携で一定程度そういったことも分かるということもございますので、これは今現在集計中でございますけれども、今のその国保の被保険者の実態を毎年の調査の中でもう少し先生の御指摘のようなことがどこまで分析できるかということは今検討しているところでございます。
○櫻井充君 ありがとうございます。 そうしないと、本当にこれ、僕は、基本的に言うと、外国人労働者と日本人労働者は同等に取り扱われるべきだと思っているので、本来であれば医療保険もそうやって使われた方が本当はいいとは思っているんです。 ただ、今の御案内のとおり、日本の医療財政というのは相当逼迫していて、この保険料負担が中小企業の人たちにとってみるとめちゃくちゃ重いわけですよ。今後、中小企業でも雇入れをすることになった際に、この分野で、要するに協会けんぽで医療費が膨らむようなことになってくると、中小企業にとってめちゃくちゃ大変です。ですから、そういう意味合いでいえば、ある種の制限も必要なのかなというふうには考えているんです。 ただ、余りに極端に掛けるべきでもないと思っていて、そうすると、繰り返しになりますが、データが必要なんですよ。そのデータを基にして推計していくということがすごく大事なことなので、是非そのデータをきちんと押さえていただきたいと。全部をやってくれなんて言ってません。ある種のサンプルを取ればそれなりに分かってくるはずなんです。 これはいつ頃まで出るんですか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 先ほど申し上げました、制度的な検討の可否についてできるだけ早急に結論を出したいと申し上げましたが、そういった検討をする中で、先生のおっしゃったデータですとか、あるいは、私ども、今海外の諸外国の制度なども調べておりますので、そういった資料も含めて整理をしていきたいと思っております。
○櫻井充君 済みませんけど、これ四月に間に合うんですか。
○政府参考人(渡辺由美子君) 今のこの医療保険の制度の問題、もちろんこの入管法の関連もございますけれども、やはりそれ以前の問題として、医療保険制度としてこれから考えていかなければいけないという課題というふうに認識しておりますので、必ずしもその入管法の施行期日ということと連動するものではないと考えておりますが、いずれにしても、できるだけ早急に結論を出してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 それは違うでしょう。外国人労働者が増えなかったらこんな議論出てきませんよ、はっきり言って。入管法の議論が始まったからこそ、こういう議論が起こってきているんじゃないですか。違いますか。
○政府参考人(渡辺由美子君) もちろん、そういった要素もあるとは考えております。 いずれにしましても、先ほどの調査につきましては本年中には結果を取りまとめたいというふうに考えております。
○櫻井充君 本年中に取りまとめられたら、もう終わっているんですよ。終わっているかどうか分かりません、まだそれはちょっと、終わっちゃうかもしれないと。だって、会期末はもうすぐですから。本当であれば、こういう数字をちゃんと出してもらった上で議論しないといけないんですよね。全然数字が出てくる前に、議論が終わってからこういう数字でしたと言われたら、それはそれでまた困ることなんですよ。 でも、いずれにしろ、こういう問題があって、一日も早くデータを出していただきたいということをお願いしておきたいと思います。 まだまだ、今日も質問相当残りましたが、確認しなければいけない事項がかなりありますので、十分な審議時間を取っていただきたいと、そのことを要望して、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 午前中の有田議員、小川議員に続いて、失踪実習生の聴き取り票に関わる問題についてお尋ねしたいと思います。 法務省が、最賃以下というのはチェックをされていた二十二人であったと。けれども、といいながら、実は、野党が書き取り、分析をしたら、最賃以下は千九百三十九人、六七%に上るということであった。過労死ラインを超える労働時間、これが一〇%に上ると。 こうした実態について、まず、午前中の大臣の答弁の確認なんですけれども、この指摘は重く受け止める、ただ、これは旧制度下で起こったことである、新制度で適正化をしていくのであると。骨子、そういうことでよろしいでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えします。 まず、そうした調査でそういう傾向が見られるという御指摘、これは本当に重く受け止めなければならないと思います。 これについて、まず一つは、新制度についてしっかり運用していくということはそうではあるんですけれども、やはり旧制度下において仮にそういった違法、不正な運用をしていた実施機関、こういうものがあるのだとすれば、それは、やはり今後新たな人材受入れについても受入れ機関となるのは適当ではないのではないか、あるいは、今後、技能実習実施機関として継続的に認めることが適当ではないのではないか、そういった様々なことがございます。 ですから、私は、今回の調査結果を受けて入管局長に対し、違法あるいは不正が認められるものについては徹底的な調査を行うようにというふうに指示をしたところでございます。
○仁比聡平君 傾向と大臣はおっしゃいましたけれども、傾向ではなくて実態だということ。それから、旧制度下で監理団体なり実習実施機関なりを始めたところも当然正されていかなければならないと、これは当たり前のことであります。 私が今尋ねたいのは、新制度で適正化をしていくんだという御答弁についての法務省、法務大臣、歴代法務大臣の認識なんですね。繰り返し新法で適正化すると与党・政府がおっしゃるこの技能実習適正化法の法案が、平成二十八年の十月二十八日、参議院の本会議で審議をされました。このとき、当時の金田法務大臣は私の質問に対してこう答えています。そのまま読みます。「次に、技能実習生の失踪についてお尋ねがありました。 技能実習生の失踪者数は近年急増をしており、この事態を重く受け止めております。入国管理局が実施している失踪原因に関する調査によりますと、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多いため、技能実習生には制度の趣旨を周知徹底しますとともに、」云々。 つまり、入管が実施している失踪原因に関する調査、今日午前中からの確認で、今我々が問題としている技能実習、失踪実習生の聴き取りということに至った調査であることはこれは明らかなわけですが、その調査によりますと、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多いという答弁を前提に新法、実習適正化法を提案をしたというのが法務省でしょう。 大臣の今日の答弁と全く違うじゃありませんか、大臣。
○国務大臣(山下貴司君) 失踪の原因について歴代の大臣が答えたところ、これはその聴取票の個票の記載のみならず、実際に聴取に当たったあるいは入国警備官、あるいはその技能実習実施機関などからの聴取に基づいて総合的に判断した結果、それをお答えしているのであろうというふうに考えております。 そして、技能実習制度の見直しにつきましては、これは技能実習法の御審議のときにも御検討をいただきましたけれども、それは、例えば監理団体に対する規制が必要ではないか、あるいは送り出し国への対応が必要ではないか、監督体制を強化すべきではないか、技能実習生について例えば同等報酬要件の徹底が必要ではないかなどなど様々な御指摘、これをいただいた上で技能実習法、これを閣法として提案させていただき、これは当時の民進党からも衆議院で修正いただき、そうした中で与野党の、野党の皆様の賛成も得ながら、全てではございません、ただ、与野党の幅広い支持の下で新たにこの技能実習法が制定されたと考えております。
○仁比聡平君 大臣、私が問うているのは、大臣が今、後半、るる時間を使われたその問題ではないんです。そういう言い訳を聞いているんじゃないんです。技能実習生の失踪に当たる深刻な実態について、法務省はどのように認識をしてこれまで制度を積み重ねてきたのかという基本認識の問題ですよ。 金田大臣が本会議で答弁をしている。つまり、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多い、この認識に、平成二十八年、新法の提出時、そういう認識に立っていたでしょう。入管局長。
○政府参考人(和田雅樹君) これまでの累次の国会答弁におきまして、先生御指摘のような答弁をしております。 これにつきましては、技能実習生が行方不明になった際の監理団体及び実習実施機関等から地方入国管理局に対する報告でございますとか、それから先ほどの聴取票における結果、あるいはその際の入国警備官の聴き取り結果などを総合して判断したものでございます。
○仁比聡平君 いや、私が聞いているのは何を根拠に総合的判断したかじゃないんですよ。判断の根拠資料を聞いているんじゃないんですよ。結論としての評価、認識として、実習生たちは、実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多いと、そういう認識だったでしょうと。それはきちんと答弁してください。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のような認識に立っていたものでございますけれども、あわせて、技能実習生に対する一部人権侵害等があるということもお答えしていることかと思います。
○仁比聡平君 私が、こうした実態は技能実習制度が抱える構造的な問題が根本にあるではないかという問いを次にしておりますが、それに対しての金田法務大臣の答弁は、「一部の制度趣旨を理解しない者によって安価な労働力の確保策として使われたり、一部の送り出し機関により保証金の徴収が行われているといった問題があると認識をしております。」という答弁。つまり、一部の者がやっているだけだと、制度全体はうまくいっているのだという答弁、そういう姿勢ですよ。 ちょっと話を戻しますと、技能実習生について、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪する者が多いと、この認識に立ったままこの今回の入管法改定、これを政府が提案をしていると、与党もそれをのんでおられると、これはもう明らかですね。 この国会の審議に入って、野党の追及でとうとう失踪実習生のこの聴き取り票というのを閲覧はさせざるを得なくなったと。あなた方は、それでもその一部しか見ることはできないだろうとたかをくくっていたかもしれないけれども、そうはならなかった。国民の皆さんの大きな、このままこの国会で推し進められるのはとんでもないという声にも励まされて、今日午前中、ありますように、書き取りは完了させたわけです。結果、これまでの、つまりこの法案提出に至る法務省の認識、政府の認識は、根本から間違っていたということが明らかになっているわけですね。 これ、法案提出は、失踪実習生について、より高い賃金を求めて失踪する者が多数、受入れ側の不適正な取扱いによる者も少数存在という、そういう認識の上で、その認識の下に立って提出をされたということは、これはもう事柄の経過が明らかにしてあるわけですね。 これ、新法、新法で適正化すると繰り返していますけれども、この僅か二年前の制度趣旨に関わる根本の答弁、これも言ってみれば脇に置いて、この国会のこの審議の場を言い繕って先に進むと、そうやって法務省への白紙委任、政府への白紙委任、これをさせさえすればあとは勝手だと、そんなことは絶対に許されないわけですね。 これ、より高い賃金を求めて失踪する者が多数と、この認識に立って法案を提出したということは事実でしょう、大臣。それから、このより高い賃金を求めてという表現の意味についてはどう考えているんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) より高い賃金を求めてという表現でございますけれども、これは、低賃金を失踪の動機としてチェックしている者が多かったことから、低賃金に不満を持って失踪したということから、より高い賃金を求めてという形で取りまとめたものでございます。
○仁比聡平君 何を、大臣に認識を聞いているのに、局長が出てくるんですか。 何しろ、法務省はそうしたより高い賃金を求めて失踪する者が多数だと言っていたわけです。そんな認識で法案を準備したあなた方に、この表現の意味について答弁する資格ないでしょう。何だか、ミスをしたとか、今では、今の御答弁のように、低賃金という言葉を殊更に取り立てて、三分の二を超えるとか最も多いとか言い繕っていますけれども、それは言い繕いでしょうと。 技能実習生が、意欲が低くて、より高い賃金を求めて失踪すると。つまり、大臣、もう一回聞きますよ。このより高い賃金を求めてという表現は、一般には、日本語で聞きますと、一応の賃金をもらっているけれども、もっともらえる仕事の方がいいなあというので、より高い給料をもらえる、多い給料をもらえる仕事に転職をしたい、変わりたい、そういう意味に聞こえるんですよね。大臣はそう聞こえませんか。
○国務大臣(山下貴司君) これはもう文字どおり、今もらっているよりも高い賃金ということで、その今もらっている賃金が、これが最低賃金以下であれば、これはやっぱり法令違反ということになります。そして、契約時の賃金と違うということであれば、それは話が違うということでございまして、そういったことについて違法、不正が認められるものについては、これは反面調査等で調べなければならないというふうに思っております。 そして、この技能実習生がしっかりと技能実習に行って、専念していただくためには、これはやはり賃金関係においてもしっかりした対応が必要だということで、この新たな技能実習法におきましては、同等報酬要件の徹底が必要だということで、例えば計画認定申請の際に実習実施者が説明した、同等額以上であることを説明した書類の提出が必要であることであるとか、あるいは定期に負担する費用について、その額が適正であることを説明した書類の提出が必要であるということをしっかりと担保するための制度を新たに設けているということでございます。
○仁比聡平君 野党の追及によって実態を暴かれての言い逃れ、甚だ見苦しいと言わなければなりません。 あなた方は、技能実習生の現行の実態をゆがめて認識をしてきた。で、その実態が今あらわになっているわけです。より高い賃金を求めてという意味を、低賃金、一般にくくって、多くがより高い賃金を求めているというふうに今認識をしているというのがせいぜいのところでしょう。 今大臣も少し答弁の中で触れざるを得なかったけれども、一応賃金もらっているけれども、それよりも多いお給料が欲しいということと最賃違反ということは、これは質は全く違う。 大臣に伺いますけれど、旧制度化では実習生の給料、賃金は最低賃金以下でもよかったんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) もとより最低賃金以下は許されないことでございます。
○仁比聡平君 最賃以下は認められないと。その原則をこの国会でも答弁をするようになったのは、もう本当に血のにじむような技能実習生の闘いがあったからですよ。最賃以下でも、それで働いているんだったら立入りもできないと政府はずっと言い続けてきたじゃないですか、九〇年代、二〇〇〇年代に入って。それがただされて、最賃以下はこれは許されない、最賃法を始めとした労働者としての保護を行うんだという答弁にやっとなってきたのが二〇〇九年に至る法改正のプロセスですよ。 その下で、技能実習計画に賃金はもちろん適正に書かれなきゃいけない、日本人と同等以上でなければならないと、だからこれを入管がチェックするということで適正化するとしてきましたが、その旧制度の下で、最賃以下千九百三十九人、六七%という失踪実習生の聴き取り結果が出ている。そのことについて大臣はどんな認識なんですか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、そのような報告がなされたということについて重く受け止めなければならないと思っています。 他方で、これ午前中も申し上げましたけれども、これ聴取票の記載というのは一枚紙において月額が幾ら、そしてあるいは労働時間が幾らとか、そういった記載がなされているにすぎない。これは、この失踪という、いわゆる失踪したとされる技能実習生からの聴き取りのままでございます。したがって、正確な実態というのは、これはやはり反面調査等を適切にやらなければならないというように考えておりますし、そのことについてしっかりとするように入管局長に指示をした次第でございます。
○仁比聡平君 いや、反面調査をやらなければならないと、本人たちが失踪してからどれだけの時間がたっていると思っているんですか。今のこの平成三十年の十二月になって、反面調査をやらなければならないというような答弁が何の言い訳になると思っているんですか。私は、聴き取りをやった入国警備官に対しても失礼な話だと思いますよ。 この聴き取り票というのは、性格としては、本人が、失踪実習生が書いたんじゃなくて、失踪実習生からの聴き取りを入国警備官が行って、我々法律家の用語ではいわゆる供述録取に当たるそうした項目を警備官の認識として記したものでしょう。確かに、最賃以下だというふうに本人が申告したのは二十二なのかもしれません。けれども、実際には六七%が最賃以下だと。最賃以下で、あるいは超長時間、過労死ラインを超えて働かされているのに、それを最賃以下だという認識を持てずにいる、その下で失踪をせざるを得なくなった。 つまり、実習生たちは無権利状態に置かれているということですよ。自分たちは最賃、幾らの金額以上は絶対にもらう権利があるんだということを認識していたら、こんな事態にならないでしょう。最賃以下しかもらえなかったら最賃以下でしたと言うじゃないですか。だけれども、幾らもらえる権利があるのかさえも認識できない状態に置かれて、追い詰められて失踪するんですよ。 この最賃以下のチェック欄が二十二にとどまっているというのは、私はそういう意味で逆に実習生たちの深刻な無権利状態こそ示していると思うんですね。その警備官たちは、そうした実態に追い込んでいる実習先あるいは監理団体、ここを何とか適正化しなきゃいけないと思ったと思いますよ。けれども、実際には、入国審査官も含めて、これだけ膨大な失踪を生み出す矛盾した制度、これを全面的に正すって、できないでいるじゃないですか。 それができるんだったら、今日の答弁だって、この二千八百七十人について、これこれという調査をし、これこれという是正をさせ、これこれという不正をきっぱり正しましたと。厚労省に情報共有したというだけじゃなくて、結果としてどれだけの者が処罰を受けましたと、退場を迫られましたと答弁できるはずでしょう。それが答弁できないというのは、つまり、これほどの深刻な実態がありながら、それを身勝手で不心得な一部の者のせいだと表現をして、制度全体はうまくいっている、だから、そこの実習を三年終えた者を今度は特定技能一だといって働かせるというふうになるんじゃありませんか。 大臣、そういうことなんじゃないんですか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、この入国警備官においては、これは、例えば違法等そういったものが認められたような場合について、必要な調査を行うほか、労働基準監督署を含む関係機関への情報提供といったことはこれまでも行っているというふうに承知しております。 その聴取票の記載というのは、先ほども繰り返し申し上げますように、例えば何時間働きましたかということが一枚紙に書いてある、そして幾らもらいましたかということが書いてある。しかし、毎月毎月その給料なのか、毎月毎月その時間なのかということはやはり反面調査でなければ判明しない部分があるんだろうということで調査を改めて指示したところでございますし、またそれ以前においても、先ほど申し上げたように、労働基準監督署を含む関係機関への情報提供等は行っているというふうに承知しておるところでございます。
○仁比聡平君 これだけ問題が浮き彫りになってきながら、情報提供する、これから調べる、そんな法務省を中心にした政府がつくり上げてきたのが日本の事実上の外国人労働者受入れ施策ですよ。人手不足が深刻なそうした例えば下請零細の製造業あるいは建設業や農業などの分野に、その低賃金あるいは超長時間労働と、こういう劣悪な労働条件の下でも、言わば従順にそれに従って、その下で働き続けるほかない労働力を提供すると。母国の送り出し機関と悪質なブローカーが結んで国内の受入れ機関を隠れみのにして、これ横行する。 これ、局長にちょっと尋ねたいと思いますが、最賃以下の実習先の多くに、私たち、これ書き取りで閲覧する中で、不正な監理団体だったり、それを隠れみのにした悪質なブローカーの存在があるということを感じてきているんですね。これまで国会で私ただしてきましたが、例えば高額の監理料名目で、実習実施先から例えば月に一人頭四万円とか五万円の監理料を不当に受け取る、あるいは高額の宿舎代、あるいは光熱費名目で実習生の給料から天引き、ピンはねをして我が懐に入れると。 こうやって、送り出しの時点での手数料だとかあるいは保証金だとかいうのとはまた別に、受け入れてからのこの三年間の間に毎月毎月実習生から搾り取る、人手不足で深刻な実習実施先を一層困難に追い込むという、こういうやからが最低賃金千九百三十九人というケースに結び付いてこれ存在するんじゃありませんか。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘の点は深く受け止めるところでございまして、不当な金銭等を徴収する監理団体等につきましては、適正に、旧法の場合ですと入国管理局による事実の調査等でございますけれども、新法下におきましては、厚生労働省及び外国人技能実習機構と連携いたしまして適切な調査等を行って適切に処理してまいりたいと考えているところでございます。
○仁比聡平君 つまり、そういう悪質なブローカーも含めた実習生の搾取が、現に今この時間帯も実習生三年目として働いている人たちの中にある構造なんですよ。これが政府がこれまで進めてきた技能実習制度の構造的な問題なんですよ。 これをこれから調べるとか労基当局に情報提供しますなどと言って言い逃れることなんて、これ絶対できないと思うんですけれども、こうした実態が浮き彫りになりながら、その下で働いてきている実習生を、政府は十四業種のうち、特定技能一を受け入れるという十四業種のうち十三業種で技能実習からの移行を前提にしています。 前回尋ねた建設業を始めとして、その多くが、八〇%からほぼ一〇〇%、技能実習からの移行だと、初年度はと言っています。来年三年目を終えて特定技能一に無試験で移行できるという人たちについて、前回の質疑で大臣は旧制度下で入国した人たちだということはお認めになりました。 だったらば、今日、有田議員から要求のあった、平成二十六年からでしたか、この失踪実習生についてこれ聴き取りを行ってきた、今年度の前半の分も二千ある、これ全て国会に提出をして、今どんな実態の下において実習生たちが働かされているのか、あるいは働いているのか、そのことを明らかにするのが審議の土台なんじゃないですか。それ抜きに、実習生から移行すると言っている特定技能一を含む新法の審議を前に進めることはできないじゃないですか。 大臣の認識はいかがですか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、仁比委員御指摘の技能実習制度、これ抜本改革すべきだという御提言なんですが、だからこそ、それに基づいて二十八年の十一月に技能実習法が定められ、この技能実習制度、これは旧来の在留資格、これが抜本改革されたんだというふうに私は思っております。そして、この僅か一年前に施行されたばかりのこの抜本的な改革である技能実習法、これを誠実に運用していくこと、これがまず今の法務省に求められているのだろうというふうに考えております。 そして、今回新たな特定技能で入国される方というのは、これは自らの意思でこの契約を結んで、そして在留資格を得て、そして日本で働こうと、働きたいという方に在留資格を認めるというものでございまして、劣悪な状況の中で、じゃ、縛り付けて、それでまた特定技能に送り込むといった制度ではないということは、これは是非御理解賜りたいというふうに考えております。
○仁比聡平君 僅か一年前に新法を施行したわけですよ。その実態が分からない。それを今から検証する、正させるというふうに自ら指示をしておきながら、抜本的にこれまでの考え方を変える、私に言わせれば建前もかなぐり捨てるという今度の入管法改正について、何が何でも来年四月からと、拡大をするんだという、そんなことが国民的に合意ができるわけがないじゃないですか。 二〇〇九年改正後、二〇〇九年法後、二〇一六年の改正、昨年の施行、この昨年の施行というのは二〇〇九年以来取り組んできたことを法文化したものですよ。その下で実際にたくさんの失踪者が出ている。最賃以下は賃金としては認められないということは二〇〇九年以来そうでしたと、実はもう少し前からそうですけど、といいながら、実態は六割、七割が最賃以下だと。それをそのままにして前に進められるわけがないじゃないですか。 この実態の解明は、これは国会の重大な責務なのであって、参議院において自民、公明の与党もこの問題を真剣に受け止めて、この委員会に提出をさせるべきです。 委員長、御協議を願います。
○委員長(横山信一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○仁比聡平君 別の問題でお尋ねをしますが、ちょっと頭を冷やすのに、入管局長、特定技能一という在留資格で働くことにしようと政府がおっしゃっている労働者は、これ例えば派遣会社に勤めるとか、それによって派遣先の工場に送られることになるとか、あるいは工場の仕事を請け負うというふうにしている会社に正規、非正規という形で雇用をされるとか、こういうあらゆる形態はあり得るわけですね。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の制度で受け入れる外国人の雇用形態は原則として直接雇用とすることを考えているところでございます。ただ、もっとも、分野ごとの特性に応じまして派遣形態とすることが真に必要不可欠な業種があれば、派遣先において現在受入れ機関に課すこととしております厳格な基準を満たすことが可能かどうかなどを関係省庁と連携して検討の上、最終的に分野別運用方針に派遣形態を認める旨を記載し運用していただくこととなりますことから、間接雇用もあり得るという意味ではあり得るものと考えているところでございます。
○仁比聡平君 局長にもう一回聞きますけど、確認しますけど、その真に必要な場合というのは、これ法案の何条のどこに書いてあることになるんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 法案には直接の記載はございません。
○仁比聡平君 原則直接雇用だというのはどこに書いてあるんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) これは政府基本方針で定める予定でございます。
○仁比聡平君 法案にはもうまるで書いていないんですか。これまでの説明で、法案二条の五に言う本邦の公私の機関と締結する雇用に関する契約、これが特定技能雇用契約という契約ですが、この今私が述べた本邦の公私の機関と締結する雇用に関する契約というものが今局長が言っているようなことを意味するんだというような趣旨を説明を受けてきましたけれども、それは違うんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 この条文そのものは特段、本邦の公私の機関と締結する雇用に関する契約でございますので、制約が加わっているものではございませんけれども、この契約の中身といたしまして直接雇用、原則として直接雇用とする旨を政府基本方針において定めるということを予定しているものでございます。
○仁比聡平君 つまり、二条の五においても政府の裁量を何ら縛るものにはなっていないということをお認めになったわけですよ。そうすると、例えば派遣あるいは請負などの雇用形態についても、これは政府の判断によって定めていけるということになるのではないのか。もしそうなれば、どんな重大な事態が起こるのかと。 皆さんも報道で御存じかと思いますが、三重のシャープ亀山工場で外国人労働者が多数雇い止めにされていました。昨日、労働組合と弁護団が記者会見をしていますけれども、それによると三千人に達するわけですね。 日系人の方々が大きな数を占めるんだと思いますが、昨日のその当事者の記者会見によりますと、外国人労働者が雇用契約を結んだ派遣会社が一か月、二か月単位で派遣会社を転々と変えると。労働者にこれまでの派遣会社への退職届を書かせて、その子会社の派遣会社への契約書などを作らせたりして、あるいは、その中にはペーパーカンパニーをつくったり壊したりということもあるようですけれども、そうやって、本来与えなければならない有給休暇やあるいは社会保険料の負担を免れるという形で外国人労働者を一層搾取をしながら、シャープ亀山の工場にとにかく生産拡大だということで三千人送り込む、これが雇用の調整弁とされて一気に三千人が解雇をされると、こういう事態が起こっているわけですけれども、こういうことというのはこれ特定技能一で起こらない保証はないですよね。
○政府参考人(和田雅樹君) 個別の事案につきましてはお答えを差し控えたいところでございますが、ただ、一般論として申し上げますならば、基本的には、先ほど申し上げましたように、特定技能の場合には、直接雇用を原則といたしておりますので、派遣は極めて限られた場合に、限られた業種において行われるということでございます。 また、派遣形態を仮に取るような場合であったとしても、派遣元はもとより、派遣先につきましても、受入れ機関の基準等、労働法制をきちんと守っていること、雇用者に対してきちんと支援がなされること等が法律上の要件となっておりますので、これらを守られない受入れ機関等につきましては、その受入れ停止等を含めまして制裁措置があるということでございます。
○仁比聡平君 いや、制裁措置があると言ったところで、現にそうした外国人労働者の派遣というものが通用してきたわけじゃないですか。 シャープ亀山工場って、それは名立たる大企業じゃないですか。その名立たる大企業において、そうした安上がりの労働力として外国人労働者が現に使われてきて、今、解雇をされ、深刻な事態になっていると。これをつくり出してきているのが、法務省が所管をしている、あるいは政府が担ってきている外国人労働者受入れ政策でしょう。これに対して、正すと言うけれども、これ実際にはそうはなってきませんでした。 厚生労働省、おいでいただいていますけれども、まず、外国人材をリクルートする、あるいは紹介する業界団体ないしは法人というのは今現在どのようなものがあるのか、そういった国際的な職業紹介事業の直近の許可ないし届出数を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(田畑一雄君) 許可又は届出等により職業紹介を行う事業者のうち、国外にわたる職業紹介事業を行う旨の届出をしている事業所でございますけれども、平成三十年十月末時点で、有料職業紹介事業の許可を受けている者につきましては八百三十三事業所、無料職業紹介事業の許可を受けている者については百三十三事業所、無料の職業紹介事業の届出を行っている特別の法律により設立された法人については千八百七十二事業所、無料の職業紹介事業の通知を行っている地方公共団体については二事業所でございます。これは、今申し上げた許可又は届出等により職業紹介事業を行う事業者全体、約二万六千事業所でございますが、その約一割となっております。 国外にわたる職業紹介事業を行う旨の届出をしている事業者の事業主体について網羅的にお示しすることは困難でございますが、例えば株式会社や、中小企業等協同組合法に基づき設立された事業協同組合などが存在すると承知しております。
○仁比聡平君 今御紹介いただいたように、膨大な数の外国人労働者の職業紹介を行う事業所があるんです。今御紹介いただいたように、大きな会社もあります。例えば、パソナなども国際的なそういう人材リクルートというのをもう大きな売りにしているわけですよね、竹中平蔵さんが会長を務めておられます。ちなみに、未来投資会議の委員もされておられるんだと思うんですけれども。 一方で、技能実習制度に関わってきた監理団体、これはブローカーが送り出し機関やあるいは監理団体を隠れみのにして横行すると、暗躍するということになってきた、不正行為も数々起こってきたわけですけれども、協同組合が職業紹介の許可ないし届出をしているという実態もこれたくさんあるわけです。 こうした事業が、表向き、それは適正に行っているというふうに届け出るし、実態は明らかにならないようにするでしょう。だけど、先ほどから紹介をしているこのシャープ亀山に関わってきた派遣あるいは請負、外国人の受入れ、これもそういう形を取ってきたわけでしょう。だけども、実態が明るみに出てみたら、こんな深刻な、つまり職安法四十四条の労働者供給事業の禁止、あるいは無許可による労働者派遣の禁止は労働者派遣法五条に規定をされていますが、こうした事態に反する、重大な法違反が外国人労働者の受入れをめぐって起こっているということなんじゃないんですか。 大臣、どんな認識なんですか。
○国務大臣(山下貴司君) 先ほどの触れられた個別の事件については、これはコメントをというか、は差し控えさせていただきたいと思っております。 ただ、この新たな外国人材の受入れ拡大に関してどのような措置がとられているかということに関しましては、そういった、例えばその特定技能雇用契約、これを結んで、それを、例えばそういう関係の資料を、例えば在留資格認定証明書を交付する際にきちっとしたそういった契約を出してもらって、そして我々が、その受入れ機関、適正かどうか、あるいは不当なその保証金とか、そういったブローカー関与していないかということをしっかりと調べると。そして、受入れ後も、例えば適時の報告を求め、必要があれば立入検査であるとか報告徴求を求めるということでしっかりと管理していくという制度になっておりますので、しっかりとお認めいただけましたら運用してまいりたいというふうに考えております。
○仁比聡平君 いや、そんな、入管庁が届け出られた書類を見ているだけで分かるような、そんな甘いものだったら苦労しないんですよ。 局長にお尋ねしますが、技能実習制度にこれまで関わってきた監理団体は、今、私が問題提起をしている職業紹介だったり、あるいは新法の下における、新法というのが今の入管法改定案に言う登録支援団体にこれはなれるわけですね。登録拒否事由を繰り返しておっしゃっているのでそれは繰り返してもらわなくていいんですが、会社の登記とか申請書類の中で、自分がこういう不正行為に関わっていましたなんというようなことを表に出すはずがないわけです。そんなもの、届け出られた書類を見ているだけでは絶対にチェックできないんです。これは一体どうやって正すつもりなんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) 登録支援機関の申請に当たりましては、様々欠格事由等を定めているところでございまして、そうした欠格事由に当たらないかどうかということにつきまして、関係諸機関とも情報交換を適切に行いながら情報を収集し、適切に判断してまいりたいと考えているところでございます。
○仁比聡平君 私の前半の質問、技能実習制度の監理団体は、これからの国際的な職業紹介だったり登録支援団体に、これ、なれるんですね。
○政府参考人(和田雅樹君) 登録支援機関の要件を満たしている者につきましては、それを排除するものではございません。
○仁比聡平君 これまで監理団体を隠れみのにして行われてきたその不正行為について、見抜けないで来たんです、法務省は。政府はこれを正せずに来たんです。それが技能実習生の失踪実態ですよ。これをそのままに横滑りさせると。それは、技能実習生はその影響下にあるというのはこれ当然なのであって、大臣が今日もおっしゃった、特定技能一は自由な契約だとか双方の合意だとか、それは実態をまるで脇に置いた机上の空論なんですって。そんな、もうあしき法律家の典型のような牽強付会、そんなことでこの外国人労働者問題というのをこれ議論しては絶対ならないと思いますよ。 ちょっと、数々質問を通告をしているんですけれども、あと一問程度しか取り上げられないのかもしれませんが、私は、この外国人労働者の受入れ拡大というのは、申し上げてきたように、まさに労働問題だと思います。労働行政固有の問題だと思うんです。労働政策審議会では全くこれ検討をしてこられていません。 これ、厚生労働省、何で労働政策固有の問題として労政審において公労使の三者で議論をしないんですか。
○政府参考人(田畑一雄君) お答え申し上げます。 現在御審議をいただいている新たな外国人材の受入れ制度は、法務省が所管する出入国管理及び難民認定法の改正案に基づくものでありますことから、労働政策審議会への諮問は必要ないものと考え、お諮りをしていないところでございます。
○仁比聡平君 いや、とんでもない答弁だと思うんですよ。 個々の労使関係に起こり得る重大問題についても、それから労働市場に対する、政府の今受入れ見込みだというので三十四万人という、これがもたらすインパクトについても、これ労働問題そのものでしょう。労働政策、労働市場問題であることはこれ間違いない。けれども、厚労省は労政審議会での審議を必要ないとまで言っている。 これ、一体法務省がこの重大な労働問題についてどんな働きを行うことができるのか、私はもう重大な問題があると思うんですけれども、前回の質疑で雇用許可制について、入管局長が自民党の質問に対して国際的な人材獲得競争の競争相手と言わんばかりにして御答弁をされたので、ちょっと聞きたいと思うんですけれども、韓国の雇用許可制では、二国間協定に基づいて、送り出しのプロセスというのは政府対政府の問題になっています。だから、ブローカーや仲介業者の介在する余地というのは全くなくなって、それに伴って、平均の送り出し費用も、二〇〇一年は三千五百ドルだったものが、二〇一一年には九百二十七ドルに激減をしています。 求人とマッチングは、直接当事者間で行われる場合もあるけれども、多くは、韓国産業人力公団というんでしょうか、という公共機関が代行するんですね。標準雇用契約書があって、雇用期間は当初三年が多い。せっかく来てもらったんだから長く働いてもらいたいという当事者の意思にも合致しているわけですね。加えて、失職した人、労災やあるいはハラスメントを始めとした人権侵害から保護する、特に女性を保護するというので、公設シェルターが全国十四に置かれている。 こうした韓国の雇用許可制の下で、つまり選抜、導入、管理、帰国支援、全プロセスを公共機関が行うというものになっている。これ、局長、そのとおりだということでいいですか。
○政府参考人(和田雅樹君) ただいま御指摘ございましたように、韓国の雇用許可制度につきましては、外国人労働者の受入れに際しまして、政府内に設置されている外国人材政策委員会が決定に関与するなど、政府機関が関与しているものでございます。
○仁比聡平君 私が紹介した事実関係を、制度の概要を局長もお認めになったものだという前提でちょっと大臣に認識を聞きますけれども、韓国でできることをなぜ我が国はしないんですか。法律で国の関与、公共機関の関与というのをしっかり定めて、そして受入れ見込みの問題だって、そうした政府が責任持って決めていくという仕組みもこれつくっているわけですけれども、そうではなくて、全部政府の自由裁量、我々に任せてくれと。何でこんなひどい法案を押し通そうとするんですか。
○国務大臣(山下貴司君) これ、新たな受入れの制度設計に当たっては、様々な諸外国における就労可能な主な在留資格について調査検討を行ったところでございますが、どのような外国人をどのような制度の下で受け入れるかという点については、各国固有の政策判断によるものということで、他国の制度を単純に採用できるような性質のものではないというふうに考えております。 例えば、韓国の雇用許可制ということでありましたら、例えばその外国人政策委員会が上限等を決めるということであったり、あるいは雇用主の許可がなければ転職が原則としてできないというふうな制度であったりするわけでございます。 そうした全体のバランスの中で、我々としては、この新たな受入れ制度における対応について、しっかりとした外国人保護の法制も入れながら御提案させていただいているところでございます。
○仁比聡平君 各国固有の政策判断だと言って、安倍政権の判断が間違っていると、こんな法案をこんなやり方でごり押しをしようということなど絶対に認められません。徹底した審議の上で廃案を強く求めて、今日は質問を終わります。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 来年の四月に施行するために非常にタイトなスケジュールで審議が進んでおりまして、法務省としましては、これまでの御答弁をお聞きしておりますと、新しい在留制度の具体的なイメージというのがないままに、取りあえず見切り発車で入管法の改正をして、後は、泥縄式と言っては失礼でございますが、省令で決めていくというような状態であるということをどうも否定できないような感想を持っております。 本日は、日本維新の会の串田誠一衆議院議員が答弁者としてここに来ておりますので、三党で合意して修正案として衆議院に修正した部分について、内容を掘り下げて質問をさせていただきます。 串田誠一議員にお聞きいたします。 法律の附則の検討という部分ですけれども、修正がされています。一項に、在留カードの番号の利用の在り方、そのほかの特定の個人を識別することができる番号等の利用の在り方について、公布後、速やかに検討を加え、必要があれば措置を講ずるとあります。まず、在留カード番号など番号の利用の在り方について検討するとした理由は何でしょうか。
○衆議院議員(串田誠一君) 石井議員におきましては、本会議におきましてもいろいろな懸案を提起していただいたということは承知しております。 その中で、今人手不足が非常に喫緊の課題になっている状況の中で、失踪というものが国民にとっても大変心配でございます。現在、在留カードで管理というような形にはなっておりますけれども、年間七千人以上の失踪ということが行われている中で、これをどうやって解決をしていけばいいのか。昨今、その偽造だとか変造だとかいろいろな問題もある中で、もう少し強固な管理というようなものができないだろうかというようなことで、マイナンバーカードなどを提案させていただきながら、その在留管理、雇用管理、そして社会保険制度の管理、こういったようなことを進めていきたいと、こういうようなことで提案させていただいております。
○石井苗子君 それでは、法務省にもお聞きいたします。 その他の特定の個人を識別することができる番号等とは、既に利用されている番号のことなのか、それとも、これから作る可能性のある新しいカードの番号も含まれるのでしょうか、お尋ねします。
○政府参考人(和田雅樹君) 私どもが想定いたしていますのは、個人が識別できる番号として既に一般に利用されている例えばマイナンバーカードなどを含めました様々な番号の活用ということでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 それでは、串田議員にお伺いします。 附則十八条の二項でございますが、法律施行後三年を経過した場合に制度の在り方について検討を加えるとされていたのを修正し、施行後二年としています。ここは大きな修正だったと思うのですけれど、三年から二年にする意義についてお答えください。
○衆議院議員(串田誠一君) 今回の制度は新しい制度ということで、国民も大変心配をしているところであろうと思います。 そういった意味で、なるべく早くこれの検証をしていくというようなことが求められていると思いますが、さらに、今回、二〇二〇年オリパラというようなことがあります。いろいろな中で、やはりそのオリパラが終わった後、景気が減速するのではないかと、そういう中で外国人の受入れというようなものをやはり検証していかなきゃいけないということで、オリパラの直後に検証ができるようにというようなことで三年から二年に短くするというようなことで、更にきめ細やかな検証ができるように、こういったようなことで提案させていただきました。
○石井苗子君 オリパラのこと、それからその後に続く日本の経済のこと、これを念頭に置いたというお答えでございましたが、この二項の二年を経過した場合においての後に続く文章がありまして、この文章の修正についても串田議員にお聞きいたします。 二年経過した場合、在留資格に係る制度の在り方について検討を加え、必要あれば措置を講ずるとなっています。制度の在り方の何について検討を加えるのか、これは括弧書きにして修正されています。一、地方公共団体の関与の在り方について検討を加える。二、特定技能の技能を有するかどうかの判定の方法の在り方について検討を加える。この判定の在り方、これまでも議員の皆様の中で質問もたくさん出てきました。三、技能実習の在留資格に係る制度の在り方について検討を加える。 この三つは中身が大変重要に思われますが、串田議員、一つ一つどうして入れたのかの御解説をお願いします。
○衆議院議員(串田誠一君) 今委員が御指摘のとおり、この制度の在り方というようなことでありますと、どういったようなことを検討していくのかということが非常に曖昧というようなことでございます。そういう意味では、その制度の在り方について本当に必要なものというものはしっかりと明記をしておかなければならないというふうに考えたわけでございます。 まず、一番目の地方公共団体の関与の在り方というようなことに関しましては、やはり外国人が流入してくる中で、仕事を……(発言する者あり)
○委員長(横山信一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(横山信一君) 速記を起こしてください。 暫時休憩いたします。 午後二時五十一分休憩 ─────・───── 午後二時五十九分開会
○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案及び外国人労働者等の出入国及び在留の適切な管理に関する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
○衆議院議員(串田誠一君) 先ほど制度の在り方について御質問をいただきまして、その中で、三つ具体的な検討項目を入れさせていただいた趣旨についての質問がございました。これは、制度の在り方についての検証というものを一体どういうものであるのかということを、やはりそれは、これだけやったというようなことで済まされるというようなことになってしまってはこれはいけないということで、具体的な項目、本当に必要な項目というものは明記させていただいたということでございます。 まず一つは、地方公共団体の関与の在り方でございますが、外国人がこのように日本にやってきた場合に、ただ仕事場にいるだけではなくて、やはりその地域との円滑な生活というものも必要になってまいります。そのときにはやはり地方公共団体の関与の在り方というものが非常に重要であるかと思いますので、その項目を入れさせていただきました。 二番目といたしまして、技能の判定の方法というのは、これは在留資格ということで一番重要なことでありますので、これをどのような形で運用しているのかというようなことを、必要な技能の判定が適切であるかどうかということを確認させていただくということでございます。 最後に、技能実習制度、これは技能実習生の特定技能への移行が非常に多く想定される中で、その移行の方法あるいは運用がしっかりと行われているのかということを検証する必要があるということで重要であるということにより、項目として入れさせていただきました。
○石井苗子君 修正の中に、そういったものを検討し、必要であれば措置を講ずるというのが入ったということですけれども、修正された第二条の四第二項の二号についてもお伺いします。 制度の運用に関する分野別の方針というのがございまして、そこのところに、以前は人材の不足の状況に関する事項とだけ書かれていたんですけれども、修正で括弧書きで、産業上の分野において人材が不足している地域の状況を含むが追加されました。この括弧の部分の地域の状況を付け加えた理由は何でしょうか。
○衆議院議員(串田誠一君) まさにこれが一番重要な部分でありまして、転職が認められるということで、産業の中でいろいろな形での人手不足というものがあって、またそれに対する意向というのもあるんでしょうけれども、都市部への集中が行われるのではないかという、そういう心配もあります。そういう中で、この地域の状況というものもしっかりと把握して適切に配慮するというようなことが今回は一番大事なところであると思われましたので、この修正を加えさせていただいた次第でございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 午前、午後にかけて、この法務委員会、参議院の方で、やはり地域の状況というのがどのような違いがあるのか、漁業なのか農業なのか、あるいはその人手がどのくらい足りないのかというような、単なる人手不足の状況というのではなくて、それをより明確に明示することにする、これが大事だということで、都市部に人材が集中しないというのもここに含まれていることと思います。 以上、串田先生、ありがとうございました。 それでは、法務大臣にお伺いいたします。 外国人と日本人の交流の促進に係るとありますが、大臣は、日本語によるコミュニケーションを支援することにはどのような意義があるか、どのような効果があるかと認識をされていますか、お伺いします。
○委員長(横山信一君) 串田誠一君は退席していただいて結構です。
○国務大臣(山下貴司君) お答え申し上げます。 やはり特定技能外国人の方が日本で生活していく中で、日本語能力が不十分な場合、円滑に意思疎通が図れず、様々な場面で支障が生じるものというふうに考えております。日本で安定的、円滑に活動を行うためには、生活に支障がない程度の日本語能力が非常に重要であります。そのため、今回の特定技能一号の外国人にはその程度の日本語能力、これを求めることとしております。 さらに、そうしたことで受け入れられた特定技能外国人のみならず、我が国に在留する外国人にとって日本語を習得するということは、我が国社会の一員として円滑に在留するために必要であるというふうに考えております。そのため、委員御指摘の日本語によるコミュニケーション、これはまさに外国人を我が国社会の一員として受け入れ、そして共に生きていく共生社会をつくるために必要不可欠なものというふうに考えております。 そうした意味で、日本語によるコミュニケーションが可能となるような様々な支援というのを行っておりますが、さらに、日本語によるコミュニケーション支援について、非常に重要であるということから、年内に取りまとめる外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策において具体策を盛り込むよう関係省庁と調整を進めているところでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 私は、その当該外国の方、外国人と書いてありますが、当該外国人が日本人と円滑なコミュニケーションを行うことができるような支援を十分に行うことがこれ特に大切だと、重要であると思っています。 交流の促進に係る支援には日本語によるコミュニケーションの支援も入りますか、政府参考人の方にお伺いします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 日本人との交流の促進に関する支援といたしましては、例えば日本文化を理解するための講習の実施、地域住民との交流会の開催、地域行事への参加の支援といったことが想定されます。 お尋ねの日本語によるコミュニケーションの支援の内容につきましては様々なものが考えられますが、特定技能一号外国人が日本語によるコミュニケーション能力を更に向上させるためには、日本人と日本語で会話する機会を増やすことが必要でございますので、そのための支援として、地域住民との交流会を開催するですとか地域行事への参加の支援などが考えられるところでございます。
○石井苗子君 これは文科省とか厚労省とではなくて法務省でございますので、是非ここはきちんとやっていただきたいと思います。 これから日本維新の会でいろいろ出ました疑問点についてちょっと質問させていただきます。 多少細かくなりますが、労働者には憲法で認められた労働基本権が保障され、労働基準法や労働組合法などの労働関係法令が適用されています。特定技能一号、二号の外国人労働者には労働関係法令が適用されると思っておりますが、労働組合を結成したりストライキをしたりということは可能でしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) お答え申し上げます。 今回新しく創設する在留資格「特定技能」により受け入れることとなる外国人労働者につきましても、労働基準法や労働組合法などの労働関係法令については日本人労働者と同様に適用となるものでございます。したがいまして、日本人労働者に認められる権利、先生御指摘のストライキ権などにつきましても、労働関係法令、ストライキ権につきましては労働組合法というところになりますけれども、そういった労働関係法令で日本人と同様に認められるということでございます。
○石井苗子君 ありがとうございました。 先ほどから話題になっておりますブローカーでございますけれども、技能実習制度では、ブローカーに多額の借金をしてその返済のために賃金の高い仕事を求めて失踪するということが後を絶ちませんでしたというデータがたくさん出ております。 入管法改正で悪質なブローカーを介在させないために新たに設けた仕組みというのはどのようなものがあって、もう一つ、外国人材技能実習機構というところがありますが、この機構の下でどのような新たに設けたそのブローカー規制、介入させないための仕組みというのがあるんでしょうか、お答えいただけますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 まず、今回の受入れ制度について申し上げます。今回の受入れ制度におきましては、外国人材から保証金などを徴収する悪質なブローカーの介在を防止するため、外国人材又はその親族が保証金を徴収されている場合は特定技能外国人としての受入れができないことなどを法務省令で定めることとしておりまして、このことに関して厳格な審査を行う予定であることに加えまして、特定技能外国人に対する入国前ガイダンスにおいて、保証金の徴収は法令違反である旨を教示したり、受入れ機関及び登録支援機関に対し保証金等が徴収されている場合は受入れが認められないことの周知、指導の徹底を行うといった取組を行うことを考えております。 このような各種の取組の中で悪質なブローカーの介在が疑われるような事案に接した場合を含め、出入国在留管理庁におきましては、必要に応じて報告徴収、立入検査などを行うこととなります。そのほか、悪質なブローカーに関する情報につきましては、警察庁でありますとか厚生労働省にも情報提供いたしまして、連携して対応を図ることといたしております。 そして、これらの各種取組により悪質ブローカー介在防止を図っていくことは、何よりも受入れ機関としてもブローカーの介在による受入れ停止を避けるというインセンティブとなるものでございます。すなわち、外国人材の最大の受益者である受入れ機関は、ブローカーの介在を許すと、コストを掛けて受入れ体制を整えたことが水泡に帰すわけでございますから、ブローカー排除に能動的な役割を果たすことが期待されるところでございます。 これらの方策によりまして、新法におきまして悪質なブローカーの介在防止に努めているところでございます。 また、外国人技能実習機構のお話がございましたけれども、これは技能実習法の枠組みの中の話でございまして、技能実習法におきましては送り出し機関というものが存在しますので、このことに関しましては、二国間協定などを結んで悪質な送り出し機関の排除などを考えるところでございます。
○石井苗子君 何回か繰り返して御答弁いただいた内容でございますが、でありますれば、来年の四月に特定技能制度が施行されることになるんですが、今おっしゃったようなこと、法務省ではどのように広報計画を立てていらっしゃいますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 確かに、この外国人の関係といいますのは、大変広報関係が重要であると考えているところでございます。 そこで、法務省といたしましては、入国管理局のパンフレットに掲載することでございますとか多言語による分かりやすいパンフレットの活用などを通じまして、制度の周知、広報等の取組に努めてまいる所存でございますし、また外務省等とも連携して広報に努めたいと考えているところでございます。
○石井苗子君 これ、国民の皆様がどうなっているのかということを逐次知っていくことが大切で、その広報を誤ると、あるいは後手後手になると、後でいろいろなことを言われるわけなんです。 そういうのも含めて、来年の四月から始まるということは、大変人手不足に緊急に対応するために新しい制度、在留制度の導入を急ぐということを強調されていらっしゃいますが、大臣、人材が不足する分野に、その分野にふさわしいレベルの人材を入れるには大変な細かい手続が必要で、それほど簡単なことではないと私は思っているんですが、もうちょっと長中期的の視点に立って段階的に進めるということを考えてもいいのではないかと私は思うんですが、ちょっと視点が短期的な視点ではないかと思いませんか、いかがでしょう。
○国務大臣(山下貴司君) 今回の新たな受入れ制度につきましては、これは深刻な人手不足に対応するものでございますが、この深刻な人手不足に対応するために、政府はこれまでも、例えば若者も高齢者も、女性も男性も、障害や難病のある方々も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現を目指してきたところでございます。その結果、例えば高齢者の労働参加あるいは女性の就業率等がこれまでになく上昇してきた、そういう努力もしております。また、設備投資や技術革新、働き方改革による生産性向上、そういったことも行ってきたところでございます。 その上で、やはりなお人手不足が深刻だということで、政府としては、例えば昨年六月に閣議決定された未来投資戦略に基づいて真に必要な分野に着目しつつ外国人材の受入れの在り方について検討を行い、そして、今年二月の経済財政諮問会議において受入れの在り方について御議論いただき、そして、このタスクフォースを開催し、また、本年六月の骨太の方針に具体的な制度の方向性を盛り込み、さらに、本年七月の外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議を設置して検討の方向性を示し、そして、この改正法案の骨子が十月の閣僚会議において了承されたという経緯がございます。 そうしたことからすれば、やはりこれまでの喫緊の課題であった人手不足に、まず生産性向上であるとか、あるいは国内人材の確保、こういった努力をさせていただいた上で、そしてさらに外国人材の受入れというのを制度設計して行ってきたところでございまして、短期的という御評価は必ずしも当たらないのではないかというふうに考えております。
○石井苗子君 短期的ということには必ずしも当たらないのではないかというと、その人手不足というのがどの業界かといいますと、人手不足の対応についてもその業界からのリクエストだけで決めている感があります。AIやITといった人手不足を補えない部分にどれだけ必要になるかというような点についてももっと政府が検討すべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(山下貴司君) AIやITで補えない部分、これもやはりしっかり見ていかなければならないと思います。生産性向上を行ってもなお、国内人材確保のための取組を行ってもなおという当該業種の存続、発展のために、外国人材の受入れが必要だと認められる業種に限って行うということにしております。 そうしたことから、この各業所管庁において、そういった分野における生産性向上の努力、AIやITで補えない部分について、その人手不足の、人材不足の要因等について様々な客観的データや業界団体を通じた調査等の提出を求めて、厚生労働省等関係所管庁と慎重に協議し、判断するということになります。 したがって、業界のリクエストだけで決めるものではないということは是非御理解賜ればと思いますし、この深刻な人手不足を外国人材で受け入れることで対応する必要性については、関係閣僚会議あるいは政府全体で十分な検討を行って受け入れることとなるということでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 次に、私のちょっと疑問を感じているところに質問をしたいと思います。 先ほどの分野別運用指針のところですけれども、政府案の第二条の四第二項の二でございます。人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野における人材の不足の状況に関する事項と、このように運用指針に定めるとしています。 現在の産業上の十四分野ですけれども、例えば介護のところですが、介護という産業上の分野というのは確かにあります。しかし、仕事の分野は多岐にわたっておりまして、介護の分野の仕事のどこの部分の作業が不足しているとか、それぞれもっと細かい分野ごとの把握というのはできていますでしょうか。でないと、特定技能外国人労働者の皆様がどこで働くことになるのかが明確になりません。政府参考人の方にお答えいただきます。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 分野別運用方針、ただいま御指摘のございました分野でございますけれども、これは、今おっしゃられたとおり、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野として法務省令で定めるものとしているところでございます。 ですから、この分野の中で法務省令で定めたものがこの特定の分野になるわけでございまして、この分野の範囲をどうするかということでございますけれども、これは分野別運用方針を策定する中で決めていくということでございまして、現在、業所管省庁においてこの分野の範囲をどのようなものにするかの精査を進めているところでございまして、現時点におきましては、どこの範囲までにするのかということの確たるお答えは困難であることを御理解いただければと思います。
○石井苗子君 そうなりますと、特定技能外国人労働者が転職できるとなっていますね。確認ですが、これは産業上の十四分野で複数の分野の職業にわたって転職できますか。例えば、宿泊業から農業へといったふうに転職はできるんでしょうか。例えば、宿泊業の現場でシーツ交換を専門にそればかりやらされていたコンシアージュという技能を持った特定技能外国人の方が、介護の分野の職場でお給料が高いというところにそのシーツ交換ということの技能をもって転職ができるのか、できないのか、どちらでしょう。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度におきましては、特定技能外国人が自らの意思により入国、在留が認められた分野の範囲内で、一定の要件の下、転職を行うことを可能としているものでございますが、今回の受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するために外国人材の受入れが真に必要な分野に限って当該分野における一定の専門性、技能を有し即戦力となる外国人を受け入れるものでございます。 そのため、特定技能外国人が受け入れられた分野と異なる分野に転職するということになりますと、当該外国人が有する専門性、技能を生かした就労活動が期待できませんので、新たな受入れ制度の趣旨にもとるということになります。したがいまして、このような転職は認めないこととしているところでございます。
○石井苗子君 そこが実に曖昧なんですね。 転職ができるとなると、こちらのお給料の方が高い、この環境では私の技能が生きていないので、Aという宿泊業から、コンシアージュの技術を持っているのにシーツ交換ばかりやらされているから、だったら介護の方に行ってもっと高い給料に就きたいということの転職は、試験でも合格すればできるんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) おっしゃるとおり、その二つの分野それぞれにその技能を測るものに試験等がございまして、当然、その試験等に合格するということでその技能が水準が満たしているということになりましたならば、その技能の分野に転職するということも可能ではあろうかと思います。
○石井苗子君 これ、もう本当に自由になりますね、転職が。 例えば、先ほど、介護の分野のどこの作業のどの仕事がどのくらい足りていないのかということが把握できていないということになりまして、今のように、試験に合格すれば自由に宿泊の専門職の人が介護の専門職に変わることもできるということになります。 質問の傾向を変えますと、介護の仕事で、これは非常に人手が不足しているところです、介護の仕事で嚥下管理というのがあります。飲み込むということで非常に難しい技能ですけれども、この嚥下管理は介護の特定技能に属しておりますが、したがいまして、清掃だとか整理整頓というのは特定技能とはされておりません。こうなりますと、人手不足の職場で仕事拒否というのはできるんでしょうか。自分の仕事ではないと言えますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 作業の中には様々な作業がございますので、それの一連の作業を見ていくわけでございますけれども、技能水準は、例えば介護なら介護における技能水準というものを見ます。その際に嚥下管理に特定したものにするかどうかということは、その業務内容の特殊性というものをどこまで見るかということは分野別運用方針の中で定めていくわけでございますけれども、いずれにいたしましても、就労の在留資格におきましては、一般に、当該在留資格に関する活動以外の活動であっても、その活動、付随する業務というものを行うことは当然含まれるわけでございまして、例えば嚥下管理の方が、少しの、それが主となるわけではない整理整頓作業について、これは自分の特定技能に当たらないということで仕事拒否する理由にはならないというふうに考えているところでございます。
○石井苗子君 そうすると、雇用の、雇用主と、自分は嚥下管理のプロであるといって来たんだけれども、何か仕事の内容は忙しい、足りない、ここが人手不足だというところに回されてしまって、自分は専門性でも技能者でも何でもないじゃないかということで不満が増えてくることを私は心配しております。 あらゆる手段を使って女性が働けるように、あるいは高齢者の方が働けるようにと大臣はおっしゃいましたけれども、それは働く側が選んでいる職場に行くんでありまして、現場がここの作業が足りないんだというところにはなかなか人が来てくださらないわけなんです、介護でもそうですけれども。こういう専門職の方はたくさんいるんだけど、こちらの仕事をしてくれる人がいないんだというところに人がいないんです。したがって、ベッドはあるし管理職はいるんだけれども、その作業をする人がいないから必要な人が介護施設に入れないというような状態が起きているわけなんですね。 そういったもの、細かいところにこれからも目を配っていかないと、どの仕事のどれだけの人数がどこに足りないのだということを把握していらっしゃらないと、大変これは外国からいらしてくださった方に誤解を招くと思いますし、これはPRを気を付けないと、つい先日、ワシントン・ポストが、ミャンマーから日本で働いていた女性が百時間労働で六万円だったと、月、そういうことをツイッターに上げていますね。これ、ワシントン・ポストがツイッターに上げるような、ネットで報道するようなことでありますと、ツイッター拡散というのがありますと、これ本当に広報をちゃんときちんとやって、日本が魅力的な仕事を新しい制度で設けたんだということをもう本当に競争するようにやっていかないと追い付かないと思っております。大変危惧しております。 次の質問、法律の特定技能雇用契約等のところについてですけれども、原文の第二条の五第六項でございます。 特定技能契約をする機関は、一号特定技能外国人に対して支援計画を作成しなければならないことになっています。公私の機関が職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援の実施に関する計画を作成しなければならない。主語述語で言いますと、公私の機関が計画を作成しなければならないと読めます。 政府にお伺いしますが、公私とありますけれども、公の機関というのはどのような機関が想定されていますか。外国の方を雇用する公の機関というのはどこのことですか。
○政府参考人(和田雅樹君) ただいま御指摘の公私の機関というのは、外国人を受け入れる機関ということになります。概念上、公の機関が想定し得る場合には公私の機関という書き方をするのが法律上の決まり事のようになっておりまして、そのため公私の機関と書いておるわけでございますが、一般的には、例えば政府機関でございますとか地方公共団体の関係機関、公社、公団、公益法人などが含まれるわけでございます。ただ、現時点において具体的にこういう公の機関ということを想定しているわけではございません。
○石井苗子君 つまり、これは書き方として公私というふうに書くわけですけれども、現在はないというふうに考えていいですね。 では、支援計画を作成しなければならない公私の公がない私の機関のその支援の範囲ですが、どの範囲で支援計画を作成しなければならないんでしょう。これ、作らなきゃならないわけですから、どの範囲で支援計画を作成しなければならないのか、特定技能活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活、日常生活、社会生活の支援の支援計画、この範囲を教えてください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 職業生活上の支援と申しますのは職場での生活における支援、日常生活上の支援といいますのは個人としての生活における支援、社会生活上の支援とは他者との関わり合いの中での生活と、このようなことを考えておるわけでございますが、それぞれが重なり合うこともあるということを前提に具体的な支援の内容を申し上げますと、例えば職業生活上の支援といたしましては、職場でのトラブルについての各種の相談、苦情の対応など、日常生活上の支援といたしましては、ごみ出しのルールなどの生活情報でございますとか、医療情報、防犯情報などを説明するための生活オリエンテーションの実施など、社会生活上の支援といたしましては、各種行政手続についての情報提供、こういったようなものが想定されるところでございます。
○石井苗子君 これは、受入れ機関、民間企業も含めまして、支援計画を書かなきゃいけないんですよね、作成しなければいけない。例えば、そうすると、生活、先ほど言いましたように、トラブルだとか、これ会社での生活だと思うんです、職場の話ですよね。日常生活はごみ出しのことだとかと言いました。それから、社会生活というのは他者との交わり合いですよね。そうしますと、あるコミュニティーで外国の方が来てくださった方同士でフェスティバルか何かやっていた、パーティーをやるといったこういう活動に関しての支援というのはこの計画に入らないと、このように読んでよろしいでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 特定技能一号で受け入れる外国人の方につきまして、その活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための支援を行うこと、これが重要であると考えているところでございます。 そこで、その外国人同士のパーティーの開催でございますけれども、そのパーティーの開催の目的にもよってくるか、あるいはそのパーティーの性質といいますか、性格のようなものにもよってまいるかと思うんですけれども、そのため一概にはお答えすることは困難でございますけれども、例えばその開催の趣旨が外国人の方が活動を安定的かつ円滑に行うことができることを目的として行うものであるならば、支援としての計画に入り得ることもあり得るというふうに考えているところでございます。
○石井苗子君 そうしますと、外国の方同士の交流というのは入管法の支援には入らないというふうに、そのようにお答えいただいたとしてよろしいですね。
○政府参考人(和田雅樹君) 場合によっては入ることも、外国人の方が安定した生活をするためにそういった支援活動が必要であるということになれば、場合によれば入ることもあり得るということでございます。
○石井苗子君 もう個々のコミュニティー任せだということでしょうか。私はそこのところが気になるんですけど、先ほど大臣にも御質問させていただきましたけれども、修正第二条の五第七項に、外国人と日本人との交流の促進に係る支援という文言が入りました。交流の促進に係る支援とはどのような支援が想定されるんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 現在、法務省におきまして年内に取りまとめを予定しております外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策というものがございます。この中で、外国人の受入れ環境の整備、文化の異なる外国人の方との共生社会の実現のための施策を講じることを書き込むということを考えているところでございます。 文化や慣習などの異なる外国人の方との共生社会を実現するためには、外国人の方が地域社会において日本人との間で様々な交流の機会を持ち、相互の理解と信頼を深めること、これは重要であると考えているところでございます。 そこで、お尋ねの支援の関係でございますけれども、例えば日本文化を理解するための講習を実施するでありますとか、地域住民との交流会を開催するでございますとか、地域行事への参加の支援、こういったようなものが想定されるところでございます。
○石井苗子君 あくまでも、そのコミュニティーの中で外国の方々同士が集まっている集会だとか、その地域に関することに対する、これ、いいことばかりとは限らないかもしれませんが、そういうことに関しては入管法の法務省の管轄ではないと、今のところはそういうふうに受け止めました。年内に総合的対応策を出してくるということで、もう十二月の半ばだけれども、四月に間に合うのかという質問もたくさんございました。 私は、交流の促進に係る支援というのが法務省がやるとなると、これは責任が重大だと思っております。どこまでの範囲で書けばいいのだと、大変、民間の企業にとっても日常生活の支援というのはどこまでになるのだということは、本当に範囲をしっかり決めておいた方がいいと思います。 さて、修正附則の第二条、人材が不足している地域の状況への配慮として、特定の地域に過度に集中して就労することがないようにするという部分ですが、先ほど質問にありましたけど、過度に集中しないようにどのような措置をとるのでしょうか、もう一度確認させてください。
○政府参考人(和田雅樹君) 今お尋ねの過度に集中しないための方策でございますが、衆議院における修正内容でございます、すなわち地域における人材不足の状況に配慮する規定でございますとか所要の検討条項なども踏まえまして今後検討することとなるわけでございますが、我々といたしましても、地域の人手不足の状況を適切に把握いたしまして、地域で人手不足が深刻な業種に配慮いたしまして、対象となる業種を選定するでありますとか、地方における外国人材の受入れ環境を充実させるために地方公共団体の一元的な相談窓口を設けるですとか、外国人が利用可能な医療機関でありますとか外国人児童生徒への日本語教育の充実でありますとか、ハローワークによる地域の就職支援など、年内に策定する、これも外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の中で具体策が盛り込めますよう関係省庁との調整を進めているところでございます。
○石井苗子君 先ほどの質問にありましたけれども、私も考えておりますけど、地域によって人手不足の業態も違えば、職種も違えば、いろいろとコンビニ一つ挙げても違うのだと、医療機関一つ挙げても違うのだという意見がございまして、私もそのとおりだと思います。地域別に過度に集中しないように、一元的、全国一律ではなくて地域別にということをお考えでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) この法律は全国一律に一応適用されるものでございますので、地域に関してどのような手当てができるかということにつきましては、様々な御意見を頂戴いたしながら検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○石井苗子君 今後検討するということで理解をいたしました。今はまだ何も決まっていないということで。 附則の第十八条二項の検討というところの修正でございます。政府は、意見を踏まえて検討を加えるのところに、そのほかの関係者の意見を踏まえるとしています。その他の関係者に外国人労働者の代表などは含まれますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 附則の十八条第二項で、政府は、法律の施行後二年を経過した場合におきまして、特定技能の在留資格に係る制度の在り方につきまして、関係地方公共団体、関係事業者、地域住民その他の関係者の意見を踏まえて検討を加えると、先生御指摘のとおりでございます。 そこで、政府におきましては、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について検討を加えるために必要と考えられる方から御意見を聞くことが重要であると考えております。したがいまして、この中には、必要に応じまして外国人労働者の代表の方から御意見を聞くということも、これも考えられるところでございます。 いずれにいたしましても、法務省といたしましては、検討条項が設けられた趣旨を踏まえまして、適切な制度の在り方について検討してまいりたいと考えているところでございます。
○石井苗子君 これ、誰のための法案でしょうね。必要でなければ外国の方を呼ばないということでしょうか。必要と考えれば外国の方の代表のその他の関係者も呼ぶという御答弁でございましたけれども、政府は意見を踏まえて検討を加えるというところに、必要でなければ、ほかの関係者の意見を踏まえる中に、外国人労働者の代表などは必要でなければ呼ばないということで理解正しいでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ございません。 私の言葉が足りませんで、必要に応じてというのは、その議論をする中身でございますとか、そのとき決める中身に応じまして、その場に必要な方に来ていただいて意見を述べていただくということでございまして、外国人労働者の代表者の方から意見を聞く必要があるときにはそういった方々から意見をお伺いするという、そういうことでございます。
○石井苗子君 共生社会をつくると言っているわけですから、是非、冷静に、客観的にやる、そこがスタート地点ではないかと思っております。 二年後に検討を加えるとなっておりますけれども、二年後に検討を加えると修正をいたしました。その後はどのような周期で検討を加える計画でいらっしゃいますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 附則の十八条二項は、法律の施行後二年を経過した場合に、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について検討を加えるという、こういう規定でございまして、その後についての規定は特に規定をしておらないところでございます。 ただ、法務省といたしましては、当然、その一回目の検討の後におきましても、業所管省庁と連携いたしまして、外国人材の受入れ状況等を不断に把握、分析し、適切な制度の在り方を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○石井苗子君 まだ決まっていないというように理解いたしました。 時間が少ないので、全部質問を消化したいと思いますが、本法案は、特定技能一号から二号への移行が想定されています。この移行の在り方に対する、検討する時期は施行後何年目になりますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 先ほど御紹介いたしました附則の十八条第二項で、法律の施行後二年を経過した場合におきまして、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について検討を加えるという規定がございます。 したがいまして、特定技能一号から特定技能二号への移行の在り方につきましても、本制度の在り方の一つとして、法律施行後二年を経過した場合におきまして、その時点での状況を踏まえてまずは検討を加えるということを考えているところでございます。
○石井苗子君 どの質問の御答弁をお聞きしておりましても、やってみなければ分からないと言われているような気がしてならないんですけれども、やっぱりこの辺は、きちんと何年後、そしてどんな周期で検討を加える、何年目には時期を、何年目には考えてやるというようなことをせめて決めておいたらどうかと思うんですが。 次の附則の第十八条二項にも、必要があると認めたときにはその結果に基づいて所要の措置を講ずる、この必要があると認めるときにはというのが非常に、必要はあるに決まっていると思うんですけれども、必要がないというふうに決めてしまうこともできるのかなと思うんですが。 必要があると認めるときとはどんなときで、具体的にどのような措置が考えられ、そしてその発表方法はどうするのかをお答えください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 必要があると認めるときといいますのは、文字どおり必要があると認めるときでございまして、結果に基づいて所要の措置を講じるということになろうかと思います。 法務省といたしましては、いずれにしましても、業所管省庁と連携いたしまして外国人材の受入れ状況等を継続的に把握、分析することによりまして適切な制度の在り方を検討いたしまして、その検討結果に応じまして運用の改善など所要の措置を講じてまいりたいと考えているところでございます。 その公表方法につきましても、当該措置の内容に応じまして適切に判断してまいりたいと考えているところでございます。
○石井苗子君 私は必要があると認めたときだけを質問しておりまして、必要がないと思ったときには何にもしないというふうなことでお答えしていただきたくないんですが、どのような措置が認められて、発表方法は、今、その時々で考えるというような感じでございますか。もう一度お伺いします。
○政府参考人(和田雅樹君) もちろん、二年の経過というようなことがございましたならば、その間に様々なことがございましょうから、その時々で必要なその制度を改善すべきこと等が生じてまいることは想定されるわけでございますけれども、今現在、どういうときに必要があると認めるのか、どのような状況になっているのか、あるいはどのような措置が講じられることになるのかということを想定するのは難しゅうございますので、今のような御回答をさせていただいたわけでございますけれども、いずれにしましても、制度の運用状況はきちんと見ながら、その時々に応じましてやるべきことをやり、また公表すべきものにつきましてはきちんと公表してまいりたいと考えているところでございます。
○石井苗子君 時間がありませんが、大臣、これは、広報計画というのは、今おっしゃったような必要に応じてとか、そのときとか、様子を見てというのもよく分かりますけれども、一応はこういう計画で、例えばパブリックリレーションスはどうするとかテレビはどうするとか、そういうようなことを国民の皆様にちゃんと二年置きには発表するとか、広報計画だけはきちんと考えておいた方がいいと思います。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。 午前中の審議でも指摘されましたが、私たち野党七会派が失踪外国人技能実習生への聴取票を閲覧、集計した結果、法務省の集計結果の二十二人とは全く違う、二千八百九十二人のうち千九百三十九人、約七割が最低賃金を下回っていたことが昨日明らかになりました。さらに、報道でも労働法に違反する事例が次々に明らかになり、もはや審議に値しない法案だと言わざるを得ません。 与党は法案審議のための不都合な真実を隠し、衆議院で議論を尽くさないまま強行採決をしたのですから、一旦廃案にし、明らかになった事実を基に審議をやり直すべきではないかということを申し上げて、質問に入りたいと思います。 まず、権限の委任について伺います。入管法第六十九条の法務大臣からの権限の委任についてお尋ねいたします。 今回の修正案の中では政省令で定めるとされている事項が余りにも多く、国会の審議を経ずに実質的な点が決まり、検証ができないという点で大きな問題があります。一部報道では、こんな法案の形式で国会審議を求めるのは、例えるなら、レストランが客にメニューを見せずに注文を決めろというようなものではないかとやゆされているくらいであります。 私たちにまだ見せられていないメニューの一つに、法務大臣、出入国在留管理庁長官、そして地方出入国在留管理局長がどのような業務をそれぞれ担うのかという点があります。 改正後、出入国管理及び難民認定法第六十九条の二には、出入国管理及び難民認定法に規定する法務大臣の権限は、政令で定めることにより、出入国在留管理庁長官に委任することができるとあります。また、同条第二項には、出入国管理及び難民認定法に規定する出入国管理庁長官の権限は、法務省令で定めるところにより、地方出入国在留管理局長に委任することができるとあります。 つまり、権限のその委任の在り方は入管行政全体の在り方を決める非常に重要な論点であるにもかかわらず、新たに創設される出入国在留管理庁の長官が具体的にどのような役割を担うのかがまだ決められていないまま、私たちは議論を強いられているのではないかというふうに考えます。その下にある地方出入国在留管理局の長についても同様であります。 そこで、入管局長に伺います。 出入国在留管理庁長官及び地方出入国在留管理局長に委任する事項として具体的にどのようなことを想定されているのでしょうか。それを定める政省令はいつどのように決定されるのでしょうか。また、国会への説明責任とこの制度の透明性はどのように担保されるのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 御指摘のとおり、今般の法律案におきまして法務大臣の権限とされている事項のうち、出入国在留管理庁長官及び地方出入国在留管理局長に委任する事項については政省令で規定するということになっております。 他方、今般の法律案におきましては、法務大臣の権限のうち、例えば特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針に係る権限でございますとか、分野別運用方針に係る権限でございますとか、在留資格認定証明書の交付の停止に係る権限、こういったものにつきましては、その権限の重大性に鑑みまして、いずれも出入国在留管理庁長官及び地方出入国在留管理局長に委任することが許されない大臣の権限ということになっているものでございます。これら以外の権限の委任につきましては、法案成立後、政省令において定めることとなりますが、個別の権限の重大性等を踏まえつつ検討してまいりたいと考えているところでございます。 仮に法律案が成立いたしました場合には、パブリックコメントなど必要な手続を経た上で、可能な限り速やかに政省令を策定するとともに、本改正法施行前に政省令事項を含む法制度の全体像を国会に報告することにより、制度の全容を御理解いただきたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 質問の中でも申し上げましたけれども、もう何も決まっていないという、そういうところなんでしょうか。とても大事な点ですが、全く答えがありません。 〔委員長退席、理事伊藤孝江君着席〕 国会への説明責任とその制度の透明性についてはどのように担保されるのでしょうかというふうに伺ったわけですけど、この透明性の確保に努めますのでしょうか、そのための何らかの具体的な施策が提示されるのでしょうか、お伺いいたします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 ただいまも申し上げましたとおり、政省令の制定に際しましては、パブリックコメントをいただくなどして手続の透明性を図りますとともに、政令等ができまして本法案及び政令等の全体像が明らかになった場合には国会に報告をさせていただくということを予定しているところでございます。
○糸数慶子君 新設される出入国在留管理庁は、様々な外国人の出入国、難民の認定又は帰化に関する処分を担うことになるわけですが、続いて、その一次審査及び審査請求の在り方に対して質問いたします。 改正後の法務省設置法案第二十九条によりますと、出入国在留管理庁の事務には難民の認定に関することが含まれています。入管法第六十一条の二に基づく難民の認定と入管法六十一条の二の九に基づく審査請求は、当然異なる機関によって行われるべきだと考えます。また、それらの機関の独立性は、審査の公平性を保つためにもしっかりと確保されるべきだと考えます。 例えば、この点についてはフランスでは、一次審査はフランス難民及び無国籍保護局によって行われており、不服審査は難民専門の行政裁判所によって行われています。両組織間は、予算や人事も管轄が異なり、それぞれの独立性が担保されていると言えます。 〔理事伊藤孝江君退席、委員長着席〕 しかし、現在の入管法改正案だけでは、難民認定を誰が担うのか、これは法務大臣なのか、あるいは委任先の出入国在留管理庁の長官なのか、はたまた再委任先の地方出入国在留管理局長になるのか、判断することができません。 そこで伺います。今後定められる権限の委任に関する政令、法務省令において、一次審査は出入国在留管理庁長官が行い、審査請求は法務大臣に対して行うといった事後救済制度の本来の趣旨に沿った対応は行われるのでしょうか、伺います。
○国務大臣(山下貴司君) 難民認定及び難民不認定処分等に関する審査請求についてお答えすると、本改正法においては、現行の入管法に引き続き、いずれも法務大臣の権限ということとしております。 一次審査であります難民認定については、現行入管法令において法務大臣から地方入国管理局長への権限委任が可能とされていることを踏まえつつ、出入国在留管理庁長官及び地方出入国在留管理局長への権限委任の可否について検討しているところでございます。 一方で、入管法六十一条の二の九の審査請求につきましては、行政不服審査法四条の法律に特別の定めがある場合に該当することから、審査請求すべき行政庁は法務大臣というふうになるということになります。
○糸数慶子君 それでは、一次審査と審査請求の独立性をより担保するためには、法務省と出入国在留管理庁長官の人事交流が行われることは不適切であるというふうに考えます。その点についてはどうお考えでしょうか、伺います。大臣に伺います。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 まずは、これ法改正後も難民審査参与員が審査請求に関与するということをまず御指摘したいと思いますが、まず、難民を認定をしない処分等に関する審査請求については、出入国在留管理庁が創設された後も、入管法の規定により、法務大臣が法律又は国際情勢に関する外部の有識者である難民審査参与員の意見を必ず聴いた上で裁決を行うこととなります。この難民審査参与員は、一次審査の担当部署とは独立の外部有識者としての知見に基づいて意見を述べるものでありまして、法務大臣は、裁決に付する理由において難民審査参与員の意見の要旨を明らかにしなければならないということとされております。審査請求の判断の公正性や客観性は、入管法が定めるこのような難民審査参与員の関与の仕組みにより、十分に担保されているものと考えられます。 したがって、お尋ねのような観点から、出入国在留管理庁と他の部署との間の人事交流を制約する必要があるというふうには考えていないというところでございます。
○糸数慶子君 先ほども申し上げましたけれども、そういう法務省と出入国在留管理庁のその間の人事交流が行われるというのは、公平に判断ができるかどうかということに考えまして、やはりこの件は不適切だということを改めて申し上げたいと思います。 次に、立法府によるチェック機能について伺います。 先月二十七日、大島理森衆議院議長は、自民、公明の国対委員長に対して、政省令ができた段階で政府から国会に報告をする旨の要求を行いました。この点に関してどのように受け止めているのか、二十九日の法務委員会の質問で法務大臣に伺いました。大臣は、非常に重く受け止めているというふうにおっしゃりながら、入管法の体系上、下位法令に委ねるところが多い点に理解を求めると回答を行いました。大島議長の要求は、そのような入管行政そのものが抱える構造的な問題にくさびを打つ重要なものだったように考えます。 それを非常に重く受け止めていらっしゃるのでしたら、大臣、入管法改正案が成立した場合、政省令事項を含む法制度の全体像についての国会への報告はどのような形でいつ行われるのでしょうか。また、報告は参議院法務委員会に対しても行われるのでしょうか。 午前中の有田議員の質問にもございましたが、法務省令に基づく対策はいつ明らかになるのか、国会で議論はできるのかという質問に対し、和田入管局長は、法律ができてからできるだけ速やかに省令を作りたいと思う、ただ、議長から指示があったように、全体像が明らかになったら国会に示すと回答されました。 法案が今国会で通れば、十二月中に委任されるということなんでしょうか。遅くとも通常国会が開始されたときには国会に示され、審議できるという認識なのでしょうか。そのスケジュールをできるだけ具体的に示していただきたいと思います。今でないなら、いつ示せるか、明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) 委員御指摘のとおり、大島衆議院議長から、法施行前に関連政省令が整った段階で国会に対して制度の全体を示すよう求める裁定があったことにつきまして、私としてもこれを深く、重く受け止めております。したがいまして、本改正法がお認めいただけましたら、その施行前に政省令事項を含む法制度の全体像を国会に御報告したいと考えております。 ただ、その具体的な方法につきまして、これはもう国会の御指示を仰ぐことになるということでございます。我々法務省としては、可能な限り早期にそれをお示しすることができるように努めてまいりますし、また、国会の御指示にしっかりと承って従ってやっていきたいと思っております。
○糸数慶子君 午前中の質疑からずっと指摘されておりますけれども、きちんとした法案を提案をしていくということではなく、全く中がすかすかの状態で、結論ありきで動いている、そのような感がいたします。もっときちんとした法案をやっぱり作って提案すべきだということを改めて指摘をしたいと思います。 入管行政の透明性について改めて伺います。 十一月二十九日のこの法務委員会での質問で、入管行政の透明性について御質問いたしました。そこで入管局長から行政の透明性が重要とのお答えをいただきましたが、その上で、ガイドラインや要領などホームページで公開していることを述べていましたが、具体的にどのガイドラインや要領が公開されているのでしょうか、お答えください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 入国管理局では、法務省のホームページにおきまして、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請の許否判断に当たって入国審査官が考慮する事項を記載しました在留資格の変更、在留期間の変更許可のガイドラインでございますとか、永住許可に関する一般的要件などを記載いたしました永住許可に関するガイドラインでございますとか、在留特別許可に係る基本的な考え方及び許否判断に係る考慮事項を記載いたしました在留特別許可に係るガイドライン、また、技能実習制度における各種手続を記載いたしました技能実習制度運用要領、こうしたものをホームページに掲載して公開しているところでございます。
○糸数慶子君 そのガイドラインや要領にはマスキングがされた状態で公開されているんでしょうか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 御指摘のガイドラインや要領につきましては、まさに内外の関係者に知っていただくべき内容でございますので、法務省ホームページにおいて公開するに当たりマスキング処理などは行っておりません。
○糸数慶子君 次に、法務大臣に伺います。 法案の具体的な内容についての質問でありますが、入管法改正法案の附則十七条は、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について、関係地方公共団体、関係事業者、地域住民その他の関係者の意見を踏まえて検討を行うということでありますが、この関係者の中に当事者である外国人は含まれているのでしょうか、伺います。
○国務大臣(山下貴司君) 附則第十八条二項では、政府が、法律の施行後二年を経過した場合において、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について、関係地方公共団体、関係事業者、そして地域住民その他の関係者の意見を踏まえて検討を加えるということになっているところでございます。 政府においては、特定技能の在留資格に係る制度の在り方について検討を加えるために必要と考えられる方から御意見を聞くことが重要であるというふうに考えておりまして、外国人の方も必要に応じて御意見を聞くということも考えられるところでございます。 いずれにしても、法務省としては、検討条項を設けた趣旨を踏まえ、適切な制度の在り方を検討してまいりたいと考えております。
○糸数慶子君 必要に応じてというのは、具体的にどういうことでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) これは法案のある意味定型句でございますが、もとより、やはり具体的な検討、あるいは生じる問題があると思います。それに基づいて、まさにその必要がある場合には外国人の方に聞くということになります。 そして、その外国人の方も、外国人であれば誰でもというわけではなくて、そのニーズあるいは問題の具体的な生起の仕方に応じて、それに知見を有する、経験を有する外国人の方に伺うということでありまして、そういったものを表したのが必要に応じてというふうな文言だと理解しております。
○糸数慶子君 改めて申し上げますが、当事者である外国人を是非含めて議論していただきたいということを改めて申し上げたいと思います。 次に、出入国在留管理庁の設置について伺います。 入管法の改正ばかりに注目が向けられがちでありますが、法務省設置法についても改正案が提出されています。法務省の任務の中に外国人の在留という項目が増え、入国管理局が出入国在留管理庁に格上げされるという内容ですが、それに伴い、外国人が日本で安心して暮らすにはどうしたらいいか、外国人の人権をどのように守っていくのかということに皆さんが向き合う場面が増えていくというふうに思います。 そこで、法務大臣と入国管理局長にそれぞれお伺いしたいことがあります。外国人の人権、そして命を守るということについてお二人はどのようにお考えでしょうか、御見解をそれぞれ伺います。
○国務大臣(山下貴司君) では、私から、まず、外国人の受入れに当たっては、もうこれは当然その人権を十分に尊重することが前提であるというふうに考えております。今回は、新たな外国人材の受入れということで働く方ということがメーンな議論のテーマになっているんですが、それのみならず、我が国で働き、暮らし、学び、そうした外国人の受入れをし、共に生きていく、共生を図るということが極めて大事だというふうに考えております。 私としては、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議、これを、議長を官房長官と務める中におきまして、総合的対応策、これを年内に取りまとめるということで、そうしたことをしっかりと守っていきたいというふうに考えております。 そして、そのために、法務省が司令塔機能を果たすというために法務省に設置した検討会につきましては、これは局長の方から答弁させていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 外国人の受入れに当たってその人権を十分に尊重する必要があるということにつきましては、大臣と同じ思いでございます。 また、今大臣から御紹介のございました外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の検討会を現在開いているところでございますけれども、ここで、我が国で生活する外国人が安心して生活することができるように、日本語教育の充実でございますとか、行政・生活情報の多言語化、相談体制の整備、医療・保健・福祉サービスの提供、防災対策の充実など、こういった取組を盛り込んだ総合的対応策を年内に取りまとめるというこの作業を加速化させているところでございます。 いずれにいたしましても、出入国在留管理庁の任務の中には、在留の管理と併せまして、内閣の事務を助けることを任務とするという形で総合調整機能というものを担うことになりますので、こうした共生政策に関しましても、出入国在留管理庁一丸となりまして取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 今の答弁に対しては、外国人の人権と命を守るということで、具体的なその進め方は伺いましたけれども、もう少し、人権のとりでである法務省そして法務大臣のもうちょっとあったかいコメントが欲しいところでございます。 お二人は外国人の命に関わる決定をこれまでも多くされてきたかと思います。 例えば難民認定、昨年、法務省は、難民認定申請者九千七百三十人に難民とは認めない決定をしているわけです。これは、つまり、この人たちには母国に帰っても迫害を受けるおそれがない、命や人権侵害のリスクはないという判断をしたということなんでしょうか。 また、外国人の収容について、入国管理局の統計によりますと、二〇一七年には延べ四十九万一千二百四十六人が全国の収容施設に収容されていたと言われております。人間の体を拘束するということですから、それだけでも相当重たい判断を、しかも年間にこれだけの人に対して行っていたということです。そして、収容施設から出すか出さないかの仮放免の決定についても、その人の健康状態や命に関わる重たい判断を数多くしてきたと言えるわけですね。 こういった外国人の命や人権に関わる決定を今後より広範な範囲そして人数に対して行っていくに当たって、法務大臣、入国管理局長、改めてこの事実を受け止めて、お気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) まず、私の方から難民審査の方針についてお答えしたいと思います。 この難民審査につきましては、これはやはり難民条約上の難民、これに該当するか否かについて個別に審査の上、難民と認定すべき者を適正に認定するということでございます。そして、それと同時に、条約上の難民とは必ずしも認定できなくても、本国情勢などを踏まえ人道上の配慮が必要と認められる場合には、我が国への在留を認めることを通じ、真に庇護を必要とする者の確実な保護を図っているところでございます。 そうしたところに基づいて仮放免なども弾力的に運用を行っているところでございますが、そうした運用の詳細などにつきましては、入国管理局長の方から答弁させたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 仮放免の関係でございますが、仮放免に関しましては、速やかな送還の見込みが立たないような場合に、人道上の観点から弾力的な運用を図ることで収容の長期化をできるだけ回避するよう柔軟に対応しているところでございます。 その上で、長期収容問題の解消を期するためには、今後とも積極的な送還を進めていく必要があるものと認識しているところでございまして、被収容者本人に対する帰国説得とともに、多角的な送還方法について検討いたしまして、送還に向けて出身国政府の理解と協力が得られるよう交渉を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、難民の審査あるいは仮放免の判断に当たりまして、これらの申請を行った外国人の方の置かれた状況をよく把握した上で、個々の事案に即しつつ、法令にのっとり適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 仮放免のこの原則出さないというところでありますが、十一月二十九日の法務委員会での質問に引き続き、平成三十年二月二十八日、これは、「被退去強制令書発付者に対する仮放免措置に係る適切な運用と動静監視強化の更なる徹底について」についてお伺いしたいと思います。 仮放免運用方針の大半がマスキングされていることについて、入管局長は、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすことを理由に挙げておりました。なぜ仮放免運用方針を公開すると公共の安全と秩序の維持に支障を来すのでしょうか、入管局長に伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 前回答弁におきまして、平成三十年二月に発出いたしました仮放免運用方針に関する一部につきまして、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあるほか、仮放免事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあることを理由にマスキングをしているということを述べさせていただきました。 一般に、被収容者やその代理人から仮放免の申請があった場合には、被収容者が入管法違反でありますとか刑罰法令違反の事実により退去強制令書の発付を受けた者であることを踏まえ、それまでの情状や請求の理由などの個別的な事情を考慮するほか、行政訴訟や難民手続などの進捗、あるいは送還に向けての出身国政府や大使館との交渉状況などを基に総合的に判断した上で、仮放免の許否が決定されているところでございます。 このように、仮放免は、被収容者をめぐるもろもろの要素を考慮した上で、総合的な判断の下に下されるものでありますが、その運用方針におきまして、仮放免の審査における着眼点でございますとか、仮放免中の者の動静監視に係る調査方法などが示されており、仮にその内容が広く知られることとなった場合、これまでの我が国での在留状況に鑑みて本来的に仮放免が認められるべきでない類型の人がその許可が得られるように上記の着眼点等を悪用することが考えられる、そうしたことから、先ほども申し述べたことを理由にマスキングを施すということにしたものでございます。
○糸数慶子君 それでは、全国の収容施設にいる退去強制令書に基づく被収容者の数と、被収容者数に含まれる難民認定申請者数、仮放免者数、それと退去発付事由のその内訳を、分かる範囲で結構ですので、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ありません、全部の数字を、今ちょっと手元にございませんので、分かる範囲でお答えいたします。 平成三十年七月三十一日現在におきます退去強制令書に基づいて地方入国管理官署に収容されている被収容者の数は千三百九人でございます。なお、平成二十九年中に入管法違反で退去強制手続を取りました外国人は一万三千六百八十六人でございまして、その違反事由の内訳を申し上げますと、不法残留が一万一千五百二人、不法入国、不法上陸が七百二十八人、資格外活動が六百四十八人、刑罰法令違反が四百七十人、そのほかが三百三十八名となっているところでございます。
○糸数慶子君 一定数の仮放免者がいるということですが、刑事罰を受けたとは限らない仮放免者が日本の社会においてどのように公共の安全と秩序の維持に影響を与えるとお考えでしょうか、再度入管局長に御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 例えば、退去強制令書を発付後に仮放免を受けていた者の中で、警察に逮捕された旨の通報が入管当局にあった者が昨年一年間で百十名おりました。これらの者の逮捕事実といたしましては、殺人、強盗致傷といった凶悪犯に分類されるものが三件、薬物事犯が三十九件、傷害、暴行、恐喝などの粗暴犯が三十二件、窃盗、詐欺などの財産犯が二十八件などとなっており、仮放免となった者による犯罪は決して少なくないというふうに認識しているところでございます。 このほか、送還をかたくなに忌避する者をその申請のまま仮放免すれば、新たな不法就労問題を惹起するのみならず、被退去強制者の逃亡を防止し切れず、退去強制、とりわけ送還業務に著しい支障を来すことになり、我が国の安全、安心社会の維持にとって好ましくない問題に発展しかねないと考えているところでございます。 仮放免は、我が国から退去することが既に決定している者について、あくまで暫定的な措置として、訴訟係属中など送還の見込みが立たないような場合に、個々の事案に即しつつ、法令にのっとり、人道的な観点から対処しているものであるということを御理解いただければと思います。
○糸数慶子君 この仮放免運用方針の大半がマスキングされていることについて入管局長は、仮放免事務の適正な遂行に支障を及ぼすことも理由に挙げていらっしゃいました。しかし、仮放免を含む入管行政がこのように不透明に行われている中で、私たちはどうやって適正に遂行されていることを確かめればよいのでしょうか。 入国管理局や新設される予定の出入国在留管理庁において入管行政のチェック機能はどのように果たされるのか、お答えください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 仮放免の許否判断につきましては、先ほども申し上げましたとおり、被退去強制者をめぐるもろもろの要素を考慮した上で総合的な判断の下に決定されるものでございますので、許否判断に係る審査基準の形で明確に定めた上でこれを公表するということは困難であると考えておるところでございます。 ただ、先生の御指摘でもございますので、不許可理由が分からないとして仮放免の申請を繰り返し行うような被収容者も一部に見られることもございますので、仮放免に関する説明責任を果たして国民や在留外国人の幅広い理解を得ると、こういう観点から、一般的にどのような場合に仮放免が認められ、あるいは認められないかを明らかにする、このことにつきまして、そうすべきかどうかも含めまして現在入国管理局において検討を進めているところでございます。
○糸数慶子君 いろいろ伺いましたけれども、先ほど冒頭に申し上げましたように、やはり法務大臣、入管局長、この外国人を受け入れることに当たる一つの人間的な優しさ、そして命に関わる問題、それを是非大事に受け止めていただきたいということを改めて申し上げまして、お待たせをいたしました。国民民主党の提出法案について、一点だけでございますが、お尋ねをして、次の質問に入りたいと思います。 国民民主党提出の法律案についてでありますが、外国人労働者等に関する制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとするというふうにありますが、この検討は誰がどのように加えるものでしょうか、伺います。
○委員以外の議員(大野元裕君) 糸数委員におかれましては、国民民主党の法案に対する御質問をありがとうございます。 本法案における検討は、政府が施行後六か月以内に加えることとしております。 お尋ねの御趣旨には、法案審議の重要事項について政府で検討するとしている政府法案とどこが違うのか、こういうこともあろうかと思いますが、この法案では、六か月間の期間を設けて、その中で、地域における外国人労働者の受入れやその上限、あるいは低賃金等の待遇改善、こういった多くの問題を検討する中で新たな受入れ制度を政府が検討し、国会に関連法案を提出するというものです。 このように議員立法案を受けて政府が提出してくる関連法案は、今の法案に欠けているもの、そこについて手当てがなされたものとなり、それを受けて総合的な国会の審議をいただくということを考えておりますところ、新たな外国人労働者の受入れを可能にする法案を決めてから重要事項を検討するという政府案とは全く異なるものでございます。
○糸数慶子君 検討の際には、やはり当事者である外国人の声を聞き、反映させること、その点は私としても強調したいというふうに思います。 法律案の第五項では、検討事項として、技能実習に関する制度など、その実態を踏まえた上で行う抜本的な見直しが挙げられておりますけれども、技能実習制度が、ある意味、やはり私は、そもそも段階的には廃止されるべきだというその前提に立って議論が行われる、その立場に立っていることを改めて望みたいというふうに思います。 国民民主党提出の法案については、以上で終わらせていただきます。退室をしても結構でございます。
○委員長(横山信一君) 大野元裕君は退室していただいて結構です。
○糸数慶子君 引き続きまして、前回、通告はいたしましたけれども、時間の関係で質疑ができませんでしたので、改めて、またちょっと戻る感じにはなりますが、伺いたいと思います。 まず、特定技能所属機関、これ先ほども出ておりましたけれども、受入れ機関の適格性に関する基準についてお伺いをしたいと思います。 これは法務省令で定めることというふうになっておりますが、具体的にはどのようなことが想定されているか、また、基準適合性について、どのような手続段階でどのような確認方法が取られるのでしょうか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 改正入管法の第二条の五第三項及び第四項におきまして、特定技能雇用契約の相手方となる本邦の公私の機関につきましては、法務省令で定める基準に適合するものでなければならないなどと規定しております。この法務省令で定める基準といたしましては、例えば、労働関係法令及び社会保険関係法令を遵守していること、保証金を徴収するなどの悪質な紹介業者等の介在がないこと、こういったことを想定しております。また、受入れ機関が法務省令で定める基準に適合しているか否か、これを判断する段階といたしましては、例えば、在留資格認定証明書交付申請がなされた際、あるいは在留資格の変更申請がなされた際に判断することとなります。方法といたしましては、受入れ機関の財務諸表や支援業務の遂行に関する責任者の経歴に関する書類など必要書類を提出していただいて、これをもって判断することとなります。
○糸数慶子君 次に、特定技能所属機関、これも受入れ機関でありますが、特定技能一号の外国人について支援計画を作成し、職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援、これは第二条の五第六項になっておりますが、これは今申し上げましたように、職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援をすることとなっておりますが、法務省令で定める支援計画の具体的な内容としてどのようなことが想定されているのでしょうか。また、支援計画の適格性を判断する基準についてどのように考えているのでしょうか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 職業生活上の支援とは職場での生活における支援、日常生活上の支援とは個人としての生活における支援、社会生活上の支援とは他者との関わり合いの中での生活、こういったものを意味しているところでございます。 それぞれ重なり合いがあることも前提にお答えいたしますと、具体的な支援の内容といたしましては、職業生活上の支援といたしましては、職場でのトラブルについての各種の相談、苦情対応など、日常生活上の支援といたしましては、ごみ出しルールなどの生活情報、医療情報、防犯情報などを説明するための生活オリエンテーションの実施など、社会生活上の支援といたしましては、各種行政手続についての情報提供など、こういったことが想定されるところでございます。 そして、その適格性の判断基準でございますが、改正入管法の第二条の五第八項は、一号特定技能外国人支援計画は、法務省令で定める基準に適合するものでなければならないとしておるところでございますが、当該この法務省令で定める基準といたしましては、例えば当該支援の内容が受入れ機関等において適切に実施することができるものであることなど、こういったことを想定しているところでございます。
○糸数慶子君 特定技能所属機関は、特定技能一号の外国人に対する支援の全部又は一部を登録支援機関に委託することができるというふうにされております。そして、登録支援機関の支援業務の内容及びその実施方法その他支援業務に関しては、法務省令で定めることとされています。登録支援機関による支援業務の内容として具体的にどのようなことが想定されているのでしょうか、また特定技能所属機関が行う支援との違いはどうなのか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 新たな受入れ制度におきましては、受入れ機関又はその委託を受けました登録支援機関が、先ほども申し上げましたが、職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援を行うということとされておるところでございます。 職業生活、日常生活、社会生活につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますが、重ねて申し上げますと、具体的な支援の内容といたしましては、職業生活上の支援といたしまして職場でのトラブルについての各種の相談、苦情対応など、日常生活上の支援といたしまして、ごみ出しルールなどの生活情報ですとか医療情報、防犯情報などを説明するための生活オリエンテーションの実施など、社会生活上の支援といたしまして各種行政手続についての情報提供などが想定されるところでございますが、このような支援の内容につきましては、受入れ機関が行う場合と登録支援機関が行う場合とで特段の違いがあるものではないというふうに想定しているところでございます。
○糸数慶子君 先ほどからずっと伺っておりますけれども、こういうふうに答弁をされましても、今のその現実の外国人受入れに対する実態が全く違うということを改めてまた指摘をしたいと思います。 改正案の制度設計では、悪くすると、支援登録機関に支援の名を借りたブローカーが関わることも考えられるわけです。先ほども出ておりましたけれども、このような事態を排除するためにも、特定技能一号外国人の支援は国及び自治体が責任を持って行うべきだと思いますが、具体的にどのような支援をなさるんでしょうか、御見解を山下大臣に伺います。
○国務大臣(山下貴司君) 先ほど申し上げたように、支援につきましては、基本的には、受入れ機関又はその委託を受けた登録支援機関において職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援を行うというふうな制度設計でございます。 そしてまた、国及び自治体の関与についてお尋ねでございますが、これについては、先ほど申し上げたように、受入れ機関あるいはその委託を受けた登録支援機関に支援の実施を義務付けておりますので、適切な支援の実施が確保されるように、新たに設置される出入国在留管理庁の下でその監督権限を適切に行使し、受入れ機関や登録支援機関を適正に監督するとともに、これ、支援の実施状況、これはもう届出ということを求めておりますので、それを踏まえて、関係省庁あるいは関係諸機関とともに連携を図ってしっかりと適用してまいりたいというふうに考えております。
○糸数慶子君 次に、派遣形態について伺います。 これも先ほども質疑がされておりましたけれども、十月十二日の関係閣僚会議に出された法務省資料では、分野の特性に応じて派遣形態も可能とされています。しかし、派遣は非正規雇用の典型であり、その雇用の不安定性が懸念される雇用形態であります。ただでさえ低い労働条件に置かれやすい外国人労働者に派遣を認めることは、労働条件を悪化させる、そのおそれを更に強めることになります。 したがって、派遣形態は採用すべきではないと考えますが、いかがでしょうか。また、分野の特性に応じての意味することを明確にしていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の制度で受け入れる外国人の雇用形態といたしましては、原則として直接雇用とすることを考えております。もっとも、分野の特性に応じまして派遣形態とすることが真に必要不可欠である業種があると指摘されているということも事実でございます。今後、当該業種において派遣形態とすることが真に必要不可欠かどうか、また、派遣形態を認める場合には、派遣先においても現在受入れ機関に課することにしている厳格な基準を満たしているかどうかなどにつきまして関係省庁と検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。 なお、分野の特性に応じてでございますが、これは、それぞれの業種におきまして、業務形態、事業規模、稼働時間などが様々であるということを意味するところでございます。
○糸数慶子君 新たな在留管理体制の構築についてでありますが、七月二十四日に外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議に提出された外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策において、在留資格手続の円滑化、迅速化として、各種識別番号の活用を通じた行政機関間の情報連携を進めるとしておりますが、各種識別番号として具体的にどのようなものが想定されているのか、お示しください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 御指摘の各種識別番号といたしましては、例えば在留カード番号、法人番号など様々な番号の活用を想定しておりますが、いずれにいたしましても、個人情報の保護に十分配慮しながら検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 その中にマイナンバーも含めているのかどうか、お尋ねいたします。
○政府参考人(和田雅樹君) マイナンバーも個人識別番号ではございますが、なお、マイナンバーにつきましては関係省庁より在留管理に利用することについて慎重な意見も出されているものと承知しているところでございます。
○糸数慶子君 同案には、在留管理基盤の強化として、在留外国人に係る情報を一元的に管理する仕組みを構築するとしていますが、在留外国人に係る情報には、就労、所得、納税、婚姻、家族状況などが含まれると想定されていますが、医療、健康、預貯金、送金、不動産所有などに関する情報も含まれているのか、お示しください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 在留管理に必要な情報につきましては、改正入管法の十九条の三十六第三項においても、これまでと同様に、在留管理の目的を達成するために必要最小限度の範囲を超えて、中長期在留者に関する情報を取得し、又は保有してはならないと、こうされているところでございますので、入手する情報につきましては、個人情報保護の観点でございますとか、個人の権利利益に留意する必要があると、こう考えているところでございます。 また、特定技能一号で在留する外国人について、御指摘の情報の中には支援のために必要となる、こういう情報もあり得ることから、さきに述べました個人情報の保護あるいは個人の権利利益の留意、こういった留意点にも踏まえつつ、支援などについて必要な情報の入手についても検討してまいりたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 在留外国人に係る情報の収集、分析を担うため、在留管理インテリジェンスセンターを法務省に新設するとの報道もありますが、そのような検討をされているのでしょうか。もし検討されている場合、既に設置されている出入国管理インテリジェンス・センターとのその違いについて伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 御指摘の出入国管理インテリジェンス・センターは、出入国管理における情報収集、分析に係る中核組織として設置されたものでございますが、ここでは主として水際対策を行ってきたものでございます。 他方、我が国に中長期に在留する外国人の方が増加を続ける中で、在留外国人の方の在留状況を正確かつ確実に把握して的確な在留管理を行うことが重要であると、こう認識しているところでございます。そのために、在留外国人の情報を一元的に管理し、より迅速かつ正確に就労状況などを把握することにより、その情報を活用して高度な分析を行うといった在留管理基盤の強化が必要であると考えているところでございまして、新設する出入国在留管理庁におきましては、収集した情報の分析を的確に行った上で在留管理を適切に行ってまいりたいと、こう考えているところでございます。
○糸数慶子君 法務省と厚労省の情報共有について伺います。 外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策において、在留管理基盤の強化として、法務省、厚労省の情報共有による外国人の在留状況、雇用状況の正確な把握をするとしていますが、法務省、厚労省の情報共有は具体的にどのような形で行われることになるのか、山下法務大臣に伺います。
○委員長(横山信一君) 和田入国管理局長、時間が過ぎておりますので、簡潔にお答えください。
○政府参考人(和田雅樹君) 雇用主は、新たに外国人を雇い入れた場合あるいは外国人が離職した場合、厚生労働省にその旨を届け出なければならないことになっております。そして、厚生労働省はこの情報を法務省からの求めに応じて提供しております。他方、在留外国人は、受入れ企業に就職又は離職した場合、法務省にその旨を届け出なければなりません。法務省におきましては、在留外国人からの届出情報と厚生労働省から提供を受けました雇用主からの情報を突合することによって、在留外国人の就労状況を把握しているところでございます。 しかしながら、雇用主が届出の義務を履行していない場合などにおきましては、この突合ができず、法務省における就労状況の把握が十分にできないという問題がございます。そうした状況を改善するために、法務省から厚生労働省に対して、記載を誤る雇用主に係る情報及び届出を提出していない雇用主に係る情報を提供してもらうことによりまして、就労状況の正確な把握に努めているというところでございます。
○糸数慶子君 時間が参りましたので終わりますけれども、先ほどいろいろ御質問をいたしましたけれども、法案に対する納得のいくような答弁がなかったのは現実的に本当に残念でございます。 先ほども申し上げましたけれども、やっぱりこれは一旦廃案にして、明らかになった事実を基に審議をやり直すべきだということを申し上げて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○山口和之君 無所属の山口和之でございます。質問が重なるところがございますが、確認という意味で質問させていただきます。 初めに、法制定のプロセスについてお伺いしたいと思いますが、本改正案が国会提出されるまでにどのような経過をたどったのか、お教え願います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 これまで政府は、昨年六月の未来投資戦略に基づきまして外国人材の受入れの在り方について検討を重ね、本年二月の経済財政諮問会議におきまして、総理大臣から、専門的、技術的な外国人受入れの制度改正の具体的な検討を開始するよう御指示がございました。 その後、内閣官房及び法務省を中心といたしまして、本年二月から五月までの間にタスクフォースを開催し、関係省庁とともに検討を行いました上で、本年六月の骨太の方針二〇一八に制度の基本的な方向性が盛り込まれました。 その上で、本年七月の外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議におきまして新たな外国人材の受入れ制度の実施に向けた取組に関する検討の方向性が示され、改正法案の骨子が十月の閣僚会議において了承されたことから、閣議決定を経て国会提出に至ったものでございます。
○山口和之君 法務大臣にお伺いしますけれども、国の形を左右するような重要な法案なのに、各界各層の国民の声が反映されていないようにも見受けます。法案提出のプロセスとして拙速であり、不十分ではないかと思われるのですが、どう思われますでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 これまでの検討経過に関しましては、先ほど入管局長から答弁があったとおり、本法案については昨年来の様々なプロセスを経た上で国会に提出したものでございます。そして、局長答弁にもありましたように、例えばこの本年二月から五月までの間に行われましたタスクフォースの中では、介護、農業、そして水産、建設、造船、物流、製造、小売、観光等、各種業界から丁寧なヒアリングを行うなどして、幅広く国民の声を聞いております。したがって、法案提出に至るまでの手続としては相応のプロセスを経ているものというふうに考えております。
○山口和之君 各業界の意見を聞いただけではないのかというふうにも聞こえました。有識者を始め、多くの国民の声も十分吸い上げた上で法案を作る作業が欠けていたのではないかというふうにも感じます。せめて国民の代表である国会では連合審査を含めて十分に審議すべきなのに、圧倒的に議論が足りない感じはします。世論調査でも国民の六割が今国会での成立について反対しているのは当然のことかなというふうにも思います。 次に、年金について伺いたいと思います。 従来、技能実習生を含む滞在期間の短い外国人にも年金の加入が義務付けられておりましたが、特定技能一号で働く外国人も年金の加入は義務になるのでしょうか。
○政府参考人(度山徹君) お答えを申し上げます。 年金を含む社会保障制度に関しましては、適法に我が国に在留する外国人の方に対して日本国民と同様に適用することが国際的にも要請されているところでございます。今回、新たに設けられる特定技能一号の資格で在留する外国人についても同様の扱いとなるわけでございます。
○山口和之君 特定技能一号の外国人は、五年間保険料を納付しても十年に満たないので受給資格が得られない。一方、五年後、母国に帰る際に脱退一時金が支給されますが、返ってくるのは三年分が上限で、二年分は払い損になります。 母国の年金と通算される協定を結んでいる国ならば問題ないんですが、今回の改定では結んでいない国からも人材を受け入れようとしているわけでございますから、これでは日本人と同等の待遇とはならないのではないでしょうか。
○政府参考人(度山徹君) お答え申し上げます。 国際的に要請されているのは、要は日本人と同等の権利を保障するということですので、日本国民と同様に社会保障制度を適用すると、それから、日本国民と同様に、いろんな保険事故が起きた場合にはその制度から保障を行うということになるわけでございます。こういうことなんですけれども、そういう原則を踏まえた上で、これまで日本に在留する外国人の多くは滞在期間が短いということもありましたし、それから、年金の受給資格期間でいいますと、長らく二十五年という非常に長期を要求をしておったということも踏まえて、脱退一時金制度を設けてきたということでございます。 日本人と同等の待遇になるのかならないのかということでございますけれども、逆に日本人に対してはこのような脱退一時金の仕組みはないということもありますので、これは外国籍を有する方の特有の事情を考慮して設けられたということだと思います。 今回、新しい在留資格を創設すると、これまでよりもより長い期間、日本に在留する外国人が増加するという可能性がございます。一方で、先ほど申し上げたように、二十五年とされてきた年金の受給資格期間が十年に短縮をされたということもございますし、それからお話のあった社会保障協定の締結国も増加をしつつあるということを考えますと、これまでのように脱退一時金ということで一時金を出してしまいますと将来の年金受給に結び付かなくなるということになりますので、そういう対応だけではなくて、外国人の労働者の方の年金権の確保という視点も併せて考えなければいけない問題かなというふうに思っているところでございます。 このような観点から、政府全体での共生社会に向けた、実現に向けた議論も踏まえながら、御指摘のあった脱退一時金の在り方も含めて年金制度改革の議論の中で検討を深めていきたい、このように考えているところでございます。
○山口和之君 年金制度が成熟していない国とはなかなか社会保障協定を結びにくい面もあるのは理解できますけれども、年金保険料相当分も含めて考えれば、本当の意味での日本人と同等以上にならないのではないかと思います。 来年四月から新制度スタートを目指すならば、次期年金改正まで待つのではなくて、当然すぐに検討しなければならない課題だと思います。二年分払い損があるということを考えていくと、ただお金を取られるという感覚もなきにしもあらずだと思いますので、しっかりと検討をしていただきたいと思いますが、是非よろしくお願いします。 次に、登録支援機関、受入れ機関について伺いたいと思います。 登録支援機関が受入れ機関に対し支援計画を適正に行っているかどうかを出入国在留管理庁が調査することになりますが、どのような体制で日常的なチェックを行うのか、また、受入れ機関が契約の適正な履行などを適正に実施していなかったことが判明した場合には改善命令や受入れ停止などの措置を講ずるとされておりますけれども、やはりどのような体制で日常的なチェックを行うのか、併せて具体的に示してほしいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度におきましては、受入れ機関などが満たすべき要件及び特定技能外国人に対する支援に係る規定などを設けまして、それらに反する場合は国が指導、助言を行うなど、出入国在留管理庁による監督機能を強化することといたしております。 具体的には、まず、受入れ機関につきましては、雇用する特定技能外国人の入国・在留審査におきまして、特定技能雇用契約の基準などを満たしていることを確認することとなります。また、登録支援機関につきましては、登録に当たりまして、支援計画を適正に実施できるための要件の適合性の確認などを行います。さらに、受入れ機関などからの届出事項を拡大し、特定技能外国人の活動状況などの実態を的確に把握するとともに、受入れ機関などが適正に義務を履行していることを確認することとなります。加えまして、受入れ機関などに対する不適切な処遇等に対する指導、助言、報告徴収や立入検査、改善命令、登録支援機関の登録の取消しなどの権限を適切に行使していく必要があると考えているところでございます。 そこで、これらの業務を適切に処理するために、平成三十一年度概算要求におきまして、法務省の外局として出入国在留管理庁を設けることを求めておりまして、在留管理などに当たる要員の増員として三百十九名を計上しており、また、出入国審査業務の充実強化のための増員と合わせまして総計五千四百名の体制を整えた上で、特定技能外国人に係る在留資格の審査、届出の確認、受入れ機関の実地調査などについて、それぞれの業務を適切に遂行できるよう、その状況に応じて臨機に応援体制を組むことにも留意しながら業務を遂行し、適切な制度の運営に努めたいと考えているところでございます。
○山口和之君 届出、チェックがベースということですが、適正な運用が十分担保されるかどうか不安を感じます。また、来年度の受入れの見込みが最大四万七千五百人で、三百十九人増員ということですが、五年間で最大三十四万人の受入れをするということだと、チェック体制をどこまで増やせばよいのか見えてこないところがございます。 登録支援機関は、受入れ機関からの委託を受けて支援計画を作成し、計画に基づいた支援を行うとされておりますが、支援計画に盛り込むべき必須の内容は何か、そして転職のあっせんや労働条件に関する苦情の対応は計画に盛り込むべき必須の項目になっているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の制度におきましては、受入れ機関又はその委託を受けた登録支援機関が作成する支援計画に盛り込むべき必須の内容といたしまして、法律に規定しているものとしては、非自発的離職時の転職支援に関するものを規定しております。そのほか、外国人からの相談、苦情への対応などについても支援計画に盛り込むこととしているところでございます。
○山口和之君 そのほかに、必須ではないですけれども、登録支援機関をつくる趣旨に照らして支援計画に盛り込むことが期待されるような項目というのはあるのか、お教え願います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 支援計画に盛り込むことが望ましい項目として考えておりますのは、転職のあっせんですとか労働条件に関する苦情の対応のほか、特定技能一号外国人材に対しまして、在留活動の概要ですとか、保証金の徴収等は違法であることなどの教示を行うなどの入国前の生活ガイダンスの提供、住居の確保、各種行政手続についての情報提供、在留中の生活オリエンテーションの実施、日本語習得に関する支援、こういったようなものが想定されるところでございます。
○山口和之君 外国人労働者に対して報酬が確実に支払われていることを確認するための措置が重要ですが、受入れ機関にきちんと支払っているかどうかの届出をさせるだけでは、それが真実かどうかの確認が困難です。例えば、報酬の手渡しを禁止し、報酬の全額について記録の残る銀行振り込みなどによって支払うことを義務付けて、通帳や取引明細書等の写しを提出を義務付けてはどうでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 労働基準法によりますと、通貨で直接労働者に支払うということが原則となっております。これと異なる支払方法を採用するためには、労働者の同意を得るなど特別の基準を満たさなければならないと、こうされているところでございますので、今回の改正法案でも給与の支払方法を銀行振り込みなどの方法に一律に限定するということはいたしておりません。 ただ、もっとも、御指摘のように、特定技能外国人に対して確実に報酬が支払われると、このことは大変重要であると認識しているところでございます。そこで、受入れ機関に対しまして、報酬の支払状況について定期的な届出を義務付けることを予定しているところでございます。 その上で、改正法案では、報酬の確実な支払を含め特定技能雇用契約の適正な履行を確保するために必要があると認めるときは、出入国在留管理庁長官が受入れ機関に対して必要な指導及び助言を行うほか、立入検査や改善命令の発令などをすることができるものとしているところでございまして、これらの方策によりまして報酬の確実な支払を確保していきたいと、こう考えているところでございます。
○山口和之君 技能実習生に対して最低賃金未満の報酬しか支払わない事業者が非常に多くいることを踏まえれば、性善説で事業者が真実を報告するだろうと考えるのではなくて、事業者が虚偽の届出ができないように客観的な証拠とともに届出をしなければならないという制度をつくることこそが重要だと思います。 私は、せっかく日本に来て、働きに来てくれた外国人が不幸にならない仕組みをつくらなければならないと考えております。今質問した報酬の手渡しの禁止は、払った払っていないというトラブルを防止して、仮にトラブルになった場合でも受入れ機関に挙証責任を負わせ、振り込みを証明する通帳や取引明細書などの写しを提出できない以上は払っていないと認定することで、立場の弱い外国人労働者を保護するものです。 また、それ以外にも、例えば受入れ機関にICTによる労務管理を義務付け、それを出入国在留管理庁や登録支援機関、特定技能の外国人がいつでも見えるようにして、外国人労働者の労働状況をリアルタイムに透明化することも外国人労働者の保護につながると考えております。 技能実習生の中には、まさに奴隷的待遇と言わざるを得ないようなひどい状況に置かれた方もいました。その大きな原因は、個々の労働状況がブラックボックスになっていることにもあると思います。 山下大臣、ICTにより外国人労働者の労働状況をリアルタイムに透明化する仕組みは検討に値すると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 委員の御指摘は、受入れ機関におけるICTによる労務管理を義務付けて、これは出入国在留管理庁、登録支援機関及び特定技能外国人本人との間で就労内容、労働時間、報酬等の情報を共有するということでございまして、これで就労状況の透明化が図られるという御指摘でございます。これは一つの御見解として理解はできますし、また一定の効果は確かにあろうかと思います。 ただ、これ、本当にこれらの全般的な情報を例えば出入国在留管理庁も含む公的機関あるいは登録支援機関が全般的に共有するということに関しましては、これはやはり個人情報保護の観点あるいはプライバシー等の個人の権利利益等に留意する必要があるのではないかということを考えております。 ですから、直ちにこれを取り入れるということはなかなか申し上げることは困難でございますが、いずれにしろ、特定技能外国人の労働環境の改善のために、ICT技術等の先端技術、これが非常に効果的だということは委員御指摘のとおりでございますので、どのような活用方法があるのか、そうしたこともしっかりと検討してまいりたいというふうに考えております。
○山口和之君 ありがとうございます。是非検討していただきたいと思います。 次に、外国人の人権と活動についてお伺いします。 外国人労働者の受入れについて、これまでもいろいろと人権の問題が取り上げられてきましたけれども、そもそも政府は、第三章、国民の権利及び義務と規定する日本国憲法は外国人に対しても人権を保障していると考えてよろしいのでしょうか。
○政府参考人(岩尾信行君) お答えいたします。 お尋ねの憲法第三章に規定する基本的人権の外国人に対する保障につきましては、最高裁判所は、昭和五十三年十月四日大法廷判決におきまして、「憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきで」あるとしているところでございまして、政府としても同様に認識しております。
○山口和之君 では、政府が、基本的人権のうち、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解釈しているものはどれでしょうか。
○政府参考人(岩尾信行君) ただいまお答えいたしましたとおり、一般に憲法の保障する基本的人権については、その権利の性質上日本国民のみを対象としていると解されるものを除き、我が国に在留する外国人に対しても基本的に保障されるべきものと解されるものの、その保障の具体的内容につきましては、当該権利の性質、在留の態様等に応じて異なり得るものであると考えられます。 そのため、お尋ねにつきましては一概にお答えすることは困難でありますが、例えば憲法第十五条第一項に規定する公務員を選定、罷免する権利につきましては、最高裁判所平成七年二月二十八日判決は、同項の規定が、「国民主権の原理に基づき、公務員の終局的任免権が国民に存することを表明したものにほかならないところ、」「憲法の国民主権の原理における国民とは、日本国民すなわち我が国の国籍を有する者を意味することは明らかである。」ことから、「権利の性質上日本国民のみをその対象とし、右規定による権利の保障は、我が国に在留する外国人には及ばないものと解するのが相当である。」としているところでございまして、政府も同様に認識しております。
○山口和之君 それでは、外国人には、請願権、国及び公共団体への損害賠償請求権、デモの権利は保障されているのでしょうか。
○政府参考人(岩尾信行君) お答えいたします。 まず、お尋ねの請願につきましては、憲法第十六条に、「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、」と規定されているところ、これを具体化した請願法の規定に基づきまして、本邦に在留する外国人も請願を行うことができるものと承知しております。 また、お尋ねの国及び公共団体への損害賠償請求につきましては、憲法第十七条に、「何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。」と規定されておりますところ、これを具体化した国家賠償法第六条におきまして、「この法律は、外国人が被害者である場合には、相互の保証があるときに限り、これを適用する。」と規定されておりまして、外国人については一定の制約があるものと承知しております。 さらに、お尋ねのデモにつきまして、デモ等に参加した外国人について在留期間更新不許可処分がなされた事案におきまして、最高裁判所昭和五十三年十月四日大法廷判決は、「上告人の在留期間中のいわゆる政治活動は、その行動の態様などからみて直ちに憲法の保障が及ばない政治活動であるとはいえない。」が、「当時の内外の情勢にかんがみ、上告人の右活動を日本国にとつて好ましいものではないと評価し、また、上告人の右活動から同人を将来日本国の利益を害する行為を行うおそれがある者と認めて、」「在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないとし本件処分をしたことに」「所論の違憲の問題は生じない」としておりまして、外国人につきましては、このような意味で一定の制約があるものと承知しております。
○山口和之君 外国人が、請願権、国及び公共団体への損害賠償請求権、デモの権利等を行使したことで、在留資格の審査等において不利益に判断されるということはどういうふうになるのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 入管法におきましては、在留資格の変更及び在留期間の更新は、法務大臣が適当と認めるに足りる相当な理由があるときに限り許可することができると、こうされております。 この相当な理由があるか否かの判断につきましては、専ら法務大臣の自由な裁量に委ねられ、申請人の行おうとする活動、在留状況、在留の必要性などを総合的に勘案して行っているところでございます。 この判断に当たりましては、行おうとする活動が申請に係る入管法別表に掲げる在留資格に該当すること、法務省令で定める上陸許可基準に適合していること、素行が不良でないこと、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること、こういったことを確認することにしております。 そこで、お尋ねのような権利を行使した外国人に対する許否の判断につきましては、一般的には直ちに在留資格の審査において不利益に判断されるものではございません。ただし、法務大臣の広範な裁量に任されているものでございますので、法務大臣は、在留期間の更新等の許否を決するに当たりましては、外国人に対する出入国管理及び在留の規制の目的でございます国益の保持の見地に立って、当該外国人の申請事由の当否のみならず、当該外国人の在留中の一切の行状、国内政治、経済、社会等の諸事情、国際情勢、外交関係、国際礼譲、こういった諸般の事情をしんしゃくすることとなります。
○山口和之君 先日、和田入国管理局長の答弁では、労働組合に関する活動も政治活動も、ほかの外国人の方が認められるのと同様の範囲で行うことができるとのことでしたが、ほかの外国人の方が認められるのと同様の範囲についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 労働組合に関する活動に関しまして一般論を申し上げますと、外国人労働者につきましても日本人と同様に労働関係法令が適用される、このように適用されるものと承知しております。 また、政治活動に関して一般論を申し上げますと、公職選挙法上、外国人の選挙運動や政治活動について、外国人であるがゆえの特別の規制は設けられていないものと承知しているところでございます。
○山口和之君 カルロス・ゴーン氏の逮捕、勾留をめぐる国内外の報道からも分かるとおりに、もう国によって法制度の常識が大分異なっております。外国人労働者が自国で常識と考えて当然適法だと思っていた行動が政府によって不利益に扱われることがないよう、禁止されるべき行為については周知徹底して、それ以外の行為については自由であることを示していただきたいと思います。 次に、本邦の公の機関との雇用契約について、先ほども出たとは思いますが、質問させていただきたいと思います。 改正法案、別表第一の二、特定技能において、本邦の公私の機関といった表現が用いられておりますが、本邦の公の機関とはどういった機関のことを示すのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 出入国管理及び難民認定法におきましては、外国人を受け入れる機関につきまして、概念上、公の機関が想定し得る、こういう場合には公私の機関という表現をするのが通例でございまして、本改正案もこれに倣いまして公私の機関という規定の仕方をしているものでございます。その上で、一般的には、公の機関として考えられるものとしては、日本の政府機関、地方公共団体の関係機関、公社、公団、公益法人など、こういったものがございます。 したがいまして、特定技能外国人が本邦の公の機関と雇用契約を締結することを排除するものではございませんが、現段階において、公の機関として具体的に想定しているものはございません。
○山口和之君 特定技能の外国人が本邦の公の機関と雇用契約を結ぶ場合は想定しているのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 本邦の公の機関と外国人が契約するということでございますけれども、そういったものを特段排除しているわけではないということでございます。
○山口和之君 国や地方公共団体が経営する特別養護老人ホームのような公的な介護保険施設が、特定技能の外国人を雇用することはできるのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 先ほどもお答えいたしましたように、特段、公的な機関を排除しておりませんので、特別養護老人ホームのような公的な介護保険施設も受入れ機関の対象となり得るものと考えております。
○山口和之君 今回の法改正による特定技能外国人の受入れは、生産性向上の取組と国内人材確保の取組を尽くしても人材不足を解消できない場合に認めるというものでしたので、仮に公の機関が特定技能外国人を受け入れる際には、公費を使う以上、これらの取組をしっかりと行ったのか、民間以上に厳しくチェックする必要があると思います。 ただ、公営の特養などでは生産性の向上の予算を確保するのが難しいのではないでしょうか。また、外部の会社と人材コンサル契約を結んだり有料職業紹介業者を利用するといったことが難しく、実際に行うことができる国内人材確保の施策が限られているようにも思います。その辺りはどのようになっているのでしょうか。公的な介護保険施設ではどのような生産性向上の取組が行われているのか、お教え願います。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 特別養護老人ホームでは、実はそれほど公的なものというのは多くございませんで、私ども把握しているところでございますと、例えば五%弱、老人保健施設でも四%程度というのがまず実態でございます。その上で、生産性向上ということでお話を申し上げます。 生産性向上ということにつきまして、まず介護現場では、今後労働力の制約が強まっていく、こういう中で、高齢化の進展に伴うサービスの量的拡大を図る必要がございます。介護現場の業務の効率化と生産性の向上は、施設の公私を問わず喫緊の課題だというふうにまず認識をしてございます。 そのため、生産性向上の取組といたしましては、今年度、平成三十年度におきましては、介護現場における現状の具体的な業務フローの分析、仕分、組織マネジメント改革の推進のための生産性向上ガイドラインといったものの策定をまず行っておるところでございます。また、介護ロボットあるいはICTといったものを活用することにより、業務負担の軽減や職場環境の改善にも取り組んでございます。こうした取組を着実に進めるというために、介護ロボットについては、地域医療介護総合確保基金といったものを活用した導入支援といったことを行っておるところでございます。 こうした取組を通じまして、公的な介護施設を含めて、介護現場における生産性の向上を更に進めてまいりたいと、このように考えてございます。
○山口和之君 なかなか予算が組めないとは思うんですけれども、公的な介護保険施設ではどのような国内人材確保の取組が行われているのか、お教え願います。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 外国人介護人材の受入れということにつきまして、先ほどと、生産性向上と同じでございますが、民間の施設のみならず公立施設も含めまして、国内において介護人材確保の取組をしっかりと進めていくということが重要だというふうにまず考えてございます。このため、必要な介護人材が確保できるよう、就業促進、職場環境の改善による離職の防止、人材育成への支援といったことを通じまして、国内人材の確保に総合的に取り組んでおるところでございます。 ちょっと具体的に申しますと、例えば入門的研修というようなことで、比較的お元気な中高年齢の方々に是非介護分野に参入をしていただくといった、多様な人材を活用する、また、先ほども申しましたが、ICT、介護ロボットといったものを活用して生産性向上を進めるといったことにより業務負担を軽減をしていく、また、職場環境の改善と、こういったことによる働きやすい環境の整備といったこと、また、介護に関しましてより関心を持っていただき、また魅力をお伝えをすると、こういったことに取り組んでまいりたいと。 こうした取組を通じまして、民間施設のみならず公立施設も含めまして、国内人材の確保、定着を図りつつ、働きやすい環境整備といったものを推進してまいりたいと、このように考えてございます。
○山口和之君 国や地方自治体では、コストカットのために派遣社員等の非正規社員に頼るところも出てきております。それが絶対駄目ということではないと思いますが、安易にそのようなことは考えるのには問題があると思います。仮に今後公営の特養などで介護人材が足りないということになった場合、民間であれば求められる仕組み、取組をすることなく、法制度上認められているということだけで安易に特定技能の外国人を受入れはしないようにしていただきたいと思います。 次に、支援業務の実施等について伺いたいと思います。 受入れ機関と登録支援機関の間の契約は、民法五百三十七条の第三者のためにする契約か、そうである場合、特定技能の外国人が契約の利益を享受する意思を表示しないときの法律関係はどうなるのか、お教え願います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 お尋ねの第三者のためにする契約と申しますのは、第三者に直接に権利を取得させる趣旨が契約の内容とされなければならないと解されているものと承知しております。 そして、受入れ機関が特定技能一号外国人に対して行う一号特定技能外国人支援計画は、特定技能外国人に直接に支援を受ける権利を取得させる性質のものではないということから、受入れ機関と登録支援機関との間の契約は、民法五百三十七条で言う第三者のためにする契約となるものではないと考えているところでございます。
○山口和之君 外国人労働者の間で非常に悪評が出回っているのに政府による監督が機能していない登録支援機関も出てくると思いますが、外国人がそういったところから支援を拒否することができないのも問題があると思います。また、拒否した場合に適切な支援を受けられなくなるというのも問題です。外国人が真に信頼できる相手方から支援を受けられる仕組みに考えていく必要が重要だと思います。 次に、改正法案第十九条の三十は、登録支援機関は、委託に係る適合一号特定技能外国人支援計画に基づき、支援業務を行わなければならないと規定しておりますが、受入れ機関からの委託料の支払が滞った場合でも登録支援機関は支援業務を行わなければならないのか、お教え願います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 登録支援機関は、受入れ機関との契約に基づきまして受入れ機関から委託を受けて支援業務を行うものでございますので、その契約の内容に反しまして受入れ機関からの委託料が支払われないとするならば、登録支援機関としては支援業務を継続する義務はなくなるものと考えられます。 このような場合、受入れ機関が原因で外国人に対して支援がなされなくなるということが考えられますので、そのようなときには外国人材が新たな受入れ機関で活動できるように、当局といたしましても必要に応じて転職支援などを行うこととなると考えているところでございます。
○山口和之君 確認ですが、登録支援機関は、受入れ機関との委託契約において、委託料の支払が滞った場合には支援業務の履行を拒むことができるといった取決めをすることができるのでしょうか、確認したいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 一般的な委託契約の取決めによってこようかなと思うわけでございますけれども、委託料の支払と委託業務を行うこととが対価関係になってくるかと思いますので、委託料の支払がない場合に委託業務を行わないということは起こり得ると。 ただ、そのような場合に、外国人の方がその支援が受けられないということになりますと問題がございますので、そのような場合には支援が受けれるように、その支援を行わないということになりますと受入れ機関の適格性が失われますので、そのような受入れ機関から適切に支援を行う受入れ機関に転職を支援していくという、このようなことを考えているところでございます。
○山口和之君 外国人労働者への支援業務が登録支援機関と受入れ機関との法律関係によって左右されるというのは望ましくありません。自らは全く支援業務のノウハウを持たない受入れ機関が全部の支援業務を登録支援機関に委託したのに支援委託料の支払が滞った場合、受入れ機関による支援業務などを期待できるわけではありません。 この辺りの規定ぶりを見ても、今回の法制度は経営者の視点によるもので、外国人労働者の視点が不十分にも感じます。くれぐれも、外国人労働者が不幸にならないように、しっかりと制度の詳細を検討いただきたいと思います。 登録支援機関が支援業務を行う際に、故意又は過失によって特定技能の外国人に損害を与えた場合、委託者である受入れ機関は一切責任を負わないのか、お教え願います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 御指摘のような場面におきまして、委託者である受入れ機関が損害賠償責任を負うかどうか、これは、個別具体的な事案に応じまして裁判所が判断すべきことでございますので一概に申し上げることは困難でございますが、あくまで一般論としてお答えするならば、委託者である受入れ機関が受託者である登録支援機関に対して適切な指示をしなかったことなどによって、故意又は過失によって特定技能外国人の権利又は法律上保護されるべき利益を侵害した場合には、これによって生じた損害を賠償する責任を負うと、こうなるものと考えているところでございます。
○山口和之君 お伺いしたいんですが、登録支援機関は退職代行の業務を行う予定があるのかどうかを伺いたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 登録支援機関は受入れ機関の委託を受けて支援業務を行うものでございますが、その業務の一つとしていわゆる退職代行の業務を行うことは想定しておりません。
○山口和之君 退職代行サービスは最近非常に広がってきていると感じております。それだけ使用者に対して退職を切り出すことを困難である、苦痛であると感じている労働者が多いということだと思います。この問題は、労働者の失踪や過労死につながっている可能性も大いにあります。それを考えると、登録支援機関が退職代行の業務を行う必要性は高い気がします。弁護士業、七十二条との関係もありますが、弁護士や弁護士会と連携して外国人労働者の退職を支援する仕組みも検討に値すると思います。 次に、外国人労働者の妊娠、出産、育児等について伺います。 先日、外国人の技能実習生が妊娠し強制帰国や中絶を迫られる例が相次いでいるとの報道がなされましたが、そのことに関連して質問させていただきます。 これまで技能実習生が妊娠した件数は何件あるか御存じでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お尋ねの技能実習生の妊娠に関しましては、統計を持ち合わせておりませんのでちょっとお答えしかねるところでございます。
○山口和之君 これまでに技能実習生に産休、育休が認められた件数は何件ございますでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 恐縮でございますが、この点につきましても統計を持ち合わせておりませんので、お答えができません。
○山口和之君 こういった数字は、外国人労働者の帰国の際に確認することもできますので、是非工夫して把握していただきたいと思います。 使用者が外国人労働者に妊娠をしないことを約束させた場合、契約や業務命令として適法となることがあり得るのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) そのような個人の自由を著しく侵害するような行為は人権侵害行為に当たりますので、人権侵害行為につきましては受入れ機関の欠格事由として定めることを考えておるところでございます。
○山口和之君 使用者が外国人労働者に妊娠をしないことを約束させたり命令したりすること自体が基本的人権の侵害となると思いますが、このようなことをなくすために国は何か対策を講じているのか、法務省、厚労省、それぞれの取組をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 法務省といたしましては、新たな受入れ制度におきまして、受入れ機関の要件といたしまして法務省令におきまして、特定技能外国人の私生活の自由を不当に制限する行為のほか、その人権を著しく侵害する行為を行ったことを受入れ機関の欠格事由として定めることを予定しております。したがいまして、御指摘のような基本的人権の侵害行為をした受入れ機関は、特定技能外国人の受入れができないこととなるというふうにしておるところでございます。 このような方策を始めといたしまして、特定技能外国人に対する基本的人権の侵害の防止につきましては、労働行政を所管いたします厚生労働省とも十分に連携しつつ必要な対策を講じてまいりたいと考えているところでございます。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 男女雇用機会均等法におきまして、事業主に対して、第九条第一項では、妊娠したことを退職理由として予定する定めを禁止しており、また、第九条第三項では、妊娠等を理由とする解雇そのほか不利益取扱いを禁止しております。また、第十一条の二及び同条に基づく指針では、妊娠や出産をした女性労働者に対して上司が解雇そのほか不利益な取扱いを示唆することや、上司や同僚が繰り返し又は継続的に嫌がらせなどの言動を行うなどの職場における妊娠や出産等に関するハラスメントの防止措置を事業主に義務付けております。 今後も、同法の履行確保や周知啓発を徹底していくことを考えております。
○山口和之君 確認ですが、外国人労働者が妊娠したことを理由に会社を解雇された場合、就労能力がなくなったということで在留資格が変更されたり強制退去となったりすることはないのか、確認したいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) ただいま御質問のございました妊娠を理由とした解雇につきましては、先ほど厚生労働省の方から御説明がありましたように、これは男女雇用機会均等法によりまして禁止されている行為でございます。したがいまして、このような解雇は無効なものでございまして、そのような無効な解雇を理由として入管法上の不利益を受けることはないということでございます。 ただ、一般論として申し上げますと、我が国で就労目的で在留する外国人が、雇用契約の満了あるいは契約途中で解雇されたこと、こういうことが理由に直ちに在留資格が取り消されるというわけでもございませんし、あるいは退去強制手続が取られるということもございません。すなわち、御本人が他の就労先を確保した上で引き続き現に有する在留資格の範囲で認められる就労活動を継続することができますならば、入管法上、特段の問題は生じないということになりまして、この点は在留資格「特定技能」についても同じでございます。 いずれにいたしましても、妊娠による解雇はもとより論外でございますので、本人のこれまでの在留状況を踏まえつつ、必要に応じて登録支援機関による支援を得ながら、我が国において能力を発揮する機会がいたずらに失われることのないよう、法令の運用を適切に行ってまいりたいと考えているところでございます。
○山口和之君 技能実習制度が人身売買と批判されて、日本の人権意識が低いと思われてしまったことを真摯に受け止めて、同じ轍を踏まないように、踏むことのないように、しっかりと制度の運用、監督をお願いします。 在留中、外国人労働者と日本人との間に子供が生まれた場合、当該子供の身分はどうなるのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 国籍法第二条第一号の規定によりまして、出生時に日本国民との間に法律上の親子関係がある場合は子は出生によって日本国籍を取得するということになりますので、何ら在留資格を取得することなく日本人として本邦において居住を継続するということが可能になります。
○山口和之君 では、在留中、外国人労働者と他の外国人労働者との間に子供が生まれた場合、当該子供の身分はどうなり、在留資格はどうなるのか、一般論及び特定技能一号の外国人同士の間に生まれた子供についてお教え願いたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 現行法におきましては、入管法別表第一に掲げる在留資格のうち、外交、公用、技能実習、短期滞在、研修、家族滞在及び特定活動以外の在留資格をもって在留する外国人の扶養を受ける子については家族滞在の在留資格による在留を認めるということでございますので、今申し上げた以外の在留資格、例えば技術・人文知識・国際でございますとか技能ですとか、そういうような在留資格の方の間で生まれた子供の場合には家族滞在の在留資格を得るということでございます。 他方、特定技能一号につきましては、一定期間の後、帰国を前提とするという在留資格でございますので、現行制度におきましても在留期間に上限がある在留資格について基本的に家族帯同を認めていないということになっております。 また、特定技能一号の活動を行う外国人に対して各種の支援を行うこととしておりますが、その家族も併せて受け入れることとした場合、その家族に対する支援という検討も必要になりますので、深刻化する人手不足に対する現下の喫緊の課題に即座に対応できるかという、こういうような問題がございますので、特定技能一号の家族には在留資格「家族滞在」を付与する規定が本法案には設けておりません。 もっとも、特定技能一号の家族につきまして、人道的見地から在留資格「特定活動」によって例外的に家族の在留を認める場合もあり得ると考えているところでございまして、例えば特定技能一号の活動を行う外国人同士の間に生まれたお子さんの場合には、在留資格「特定活動」によって在留資格を認めるということを現在想定しているところでございます。
○山口和之君 一緒にいたいと願って、現に一緒にいる家族が公権力によって引き離されるということはあってはならないということです。人権の観点から、外国人労働者であっても日本において妊娠、出産する自由があるということであれば、子供が生まれたことをもって在留に不利な要素としたりすることは許されないと思います。生まれた子供についても早急に適切な在留資格を付与するなど、外国人労働者の家族が不幸にならない制度運用をお願いしたいと思います。 少し話変わりますが、政府は男性の育児休暇等を進めているが、外国人労働者についても進めていくつもりか、お教え願います。
○政府参考人(本多則惠君) お答え申し上げます。 外国人労働者であっても法律で定める一定の要件を満たせば育児休業を取得することができ、育児休業給付金の支給を受けることができます。 外国人労働者であるか否かにかかわらず、政府としては、男性が育児に携わることを促進する取組を進めているところでございます。
○山口和之君 時間ですが、男性の外国人労働者が本国に残してきた配偶者が妊娠、出産した場合、当該外国人労働者に育児休暇等は認められるのかだけお教え願います。
○委員長(横山信一君) 本多審議官、時間過ぎておりますので、お答えは簡潔にお願いいたします。
○政府参考人(本多則惠君) 一般に、外国人労働者でありましても、先ほど申し上げましたように、育児休業給付金の支給を受けることができますが、ただ、育児休業の取得等に当たりましては、当該外国人労働者が子供と同居していることが前提となっており、これに該当しない場合は育児休業の取得等は認められないことになります。
○山口和之君 ありがとうございました。以上で終わります。
○委員長(横山信一君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十七分散会