法務委員会 第5号
- 発言数
- 439 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/11/29
会議録
○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、藤木眞也君、柳本卓治君及び岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として片山さつき君、島田三郎君及び松川るい君が選任されました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、総務大臣官房審議官稲岡伸哉君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○有田芳生君 おはようございます。立憲民主党・民友会の有田芳生です。 二〇一六年の五月にヘイトスピーチ解消法が成立をして、その年の六月に施行されました。理念法で様々な制約があるんですけれども、しかし、この法律ができることによって、例えば大阪、川崎あるいは京都とか、各地方自治体がヘイトスピーチ、人権侵害を食い止めるための条例作りが今も続いております。 同時に、ヘイトスピーチデモというものも、全国各地で非常に激しいものがあったんだけれども、法の成立とともに数は減ってきた、参加者も減ってきた。だけど、一方で、ヘイトスピーチ団体として、例えば日本第一党というところがつい最近も全国各地で同じ日に移民反対というデモを行って、そこでは実際に移民に反対だという政治的な評価、主張ではなくて、実際にはひどいヘイトスピーチというものが行われているという現状があります。 一方で、それを警備する警察官の皆さんも、この法務委員会で何度も何度も過剰警備ではないかということを私は質問をしてまいりました。そのことについても法の成立とともに徐々に改善がなされていて、これまではヘイトスピーチのデモに反対する人たちに向けて警察官がずっと警備をしているという状況から、最近では、全国ではありませんけれども、ヘイトスピーチをするデモの参加者と同時にそれに抗議をする人たち、交互に警察官の方々が警備体制、フォーメーションというんでしょうか、を取るという変化があります。 そういう大きな、あるいは徐々の変化があるんですけれども、全くと言って変わらないどころか更に拡大をしている重大問題があります。この法務委員会でも、通常国会では公明党の委員の方が、そして先日は、今いらっしゃらないけれども、自民党のナガエ委員も指摘をされましたけれども……(発言する者あり)あっ、元榮さんです、ネット上の人権侵害、ヘイトスピーチ問題というのはしょうけつを極めた状況というものがまだ続いているんです。 そのことについて、これは重大な人権侵害だと私は考えますけれども、まず、ネット上の人権侵害問題について法務大臣がどのように認識されているかということをお話を伺いたいんですが。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘のとおり、今、インターネット上には人権侵害情報、それは有田委員御指摘のヘイトスピーチ情報、そしてさらには、例えば子供に対するいじめであるとか名誉毀損、プライバシー侵害、さらには児童ポルノであるとかいわゆるリベンジポルノ、そういった多くの人権侵害情報が相当数掲載されていることは強く認識しているところでございます。 インターネット上の人権侵害の数は、やはり委員御指摘のとおり、年々増加し、深刻化しているというところで、このような情報がインターネット上に流通した場合には、瞬時かつ広範囲に、場合によっては国境を越えて拡散して、そしてこれが消去がなかなか困難であるという、取り返しの付かない被害が生じるおそれが高うございます。 このように、現下においてインターネット上の人権侵害というのは極めて深刻な状況にあるという認識は私も持っておるところでございます。
○有田芳生君 今大臣がおっしゃったように、インターネット上の人権侵害事案というのは、誰でもが、しかも匿名で容易に書き込むことができる、そして書き込まれたら消すことはなかなか困難である、さらには匿名で誰が書き込んだかというのを特定することも難しい、しかも、今お話があったように、日本だけではなくて全世界に一瞬にして広がっていく、そういうゆゆしき事態だと思います。 そこで、人権擁護局長にもう一度、繰り返しになるかも分かりませんけれども確認をしたいのは、インターネット上の人権侵害について、今大臣もお話の中で出ましたけれども、カテゴリーとしてはどういうものがあるんでしょうか。
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。 法務省の人権擁護機関におきましては、インターネット上の人権侵害に係る人権侵犯事件につきましては、次のような分類をして統計数字を取っております。 一つは名誉毀損でございまして、またプライバシー侵害、不当な差別的言動、識別情報の摘示、児童ポルノ、私事性的画像記録及びその他でございます。このうち、不当な差別的言動というのが今委員御指摘のヘイトスピーチ等に該当いたします。それから、識別情報の摘示と申し上げましたのは、これはかつての部落差別の対象となった地区を識別することを容易とする情報でございまして、また私事性的画像記録というのはいわゆるリベンジポルノに関するものでございます。 以上です。
○有田芳生君 これは、被害当事者にお話を伺えば、本当にいかに深刻な精神的打撃、そこからくる肉体的打撃を被るか。それを持続するような状態というのは、日本中いまだあふれているんですよね。だから、そのことを何としても克服しなければいけないというふうに思います。公明党の委員も自民党の委員もこの問題について質問されたということは、与野党を超えてやはり解決しなければいけない課題だというふうに思います。 そういう意味で、日本はまだまだ多くの課題を抱えておりますけれども、何度もこの法務委員会で私は人権擁護局長に聞いてまいりましたけれども、ヨーロッパ、例えばドイツであるとかEUであると、そこでは先進的な取組がこの数年間行われておりますけれども、私は何度も質問したんだけれども、それに基づいて人権擁護局はどのようにその後研究調査なされましたでしょうか。
○政府参考人(高嶋智光君) これまで、委員からEUでの取組、それからドイツでの取組について紹介いただきまして、我々としても、この二つの取組の中におきましては非常に短時間で拡散を防止するための措置を講じているということを知るに至っております。 それで、先ほど大臣からも答弁させていただきましたように、このインターネット事案につきましては、やはり早く把握して早く削除するということが非常に大事なのでありますが、当省といいますか、実際に作業をやるのは全国の法務局、地方法務局でございますが、その中で把握したときには、できるだけ早くそれを立件しまして、削除要請が、すべき場合については削除要請するということの取組をしているところでございます。
○有田芳生君 EU、どういう対応を取っていらっしゃいますか。
○政府参考人(高嶋智光君) EUでは、平成二十八年五月にIT事業者四社との間におきまして、インターネット上のヘイトスピーチの除去を求める通報をこれらの事業者が、この四社が受けた場合は、原則として二十四時間以内に検討を行い、必要に応じてこれを除去、遮断することなどを内容とする行動規範について合意したというふうに承知しております。 それから、ドイツでは、これは昨年十月に施行というふうに聞いておりますけれども、SNSを運用する事業者に対しまして、一定の違法なコンテンツについての申告があった場合、速やかにこれに対応する義務を課し、対応しないときは過料を科すなどの内容の法律が施行されているというふうに承知しております。
○有田芳生君 これは、例えば四年に一回行われるスイスのジュネーブ人種差別撤廃委員会の日本審査などに行って各国の報告を伺ったり、あるいは日本政府の対応について国際的にどのように評価が下されているかということは、まあ専門家の皆様方はもう重々御承知でしょうけれども、日本は世界から見たら人権後進国なんですよ。それは様々な課題がありますけれども、このインターネット上も含めたヘイトスピーチ、人権侵害についてはもっと改善しなければいけないという勧告がなされている。 ドイツあるいはEUなどについては、まあ戦前戦後の歴史もあるという前提ですけれども、物すごく機敏に対応されている。二十四時間以内に削除せよということもあれば、あるいは罰金だって、日本円にすれば五百億円を超えるような罰金が科せられるようなこともあるわけですよね。 あるいは、ヘイトスピーチのデモで、日本でも時々今でも行われているんだけれども、つい最近もナチスのハーケンクロイツの旗を持ってデモをやっている。日本、今でも行われることがあるんだけれども、ドイツなんかでそんなこと行われれば、直ちにそこで逮捕されますよ。それどころか、職を失うというような厳しい歴史がある下で、その歴史の堆積の中でインターネット上の人権侵害事案についても非常に的確な厳しい判断行われている。そこにおいて日本はまだまだ遅れているというふうに思うんですよ。 だから、EU、ドイツでそういう先進的な対応がなされていることについて、人権擁護局長は、この日本において今でもひどい状況が続いていることに対してどのように対処していこうとお考えですか。
○政府参考人(高嶋智光君) 先ほどの答弁でも若干触れさせていただきましたけれども、御指摘のとおり、非常にゆゆしい状態にあるというふうに承知しております。 それで、我々人権擁護機関としましては、人権相談、あるいは相談を通じて、も含めまして、人権侵犯事件として申立てがありましたときには、特にこのインターネットに関するものにつきましては迅速性が非常に大事になってまいりますので、そういう特にインターネットに関する事案は特別な枠を設けまして早く判断するというふうにやっております。それでもなかなか、このインターネット事案といいますのは非常に多岐にわたり、たくさんにわたって書き込みがなされている場合がございますので、やはり時間がどうしても掛かってしまうところがあるんですが、しかし、それでも非常に早くやらなくちゃいけないということは承知しておりまして、そういう体制を組んでやっているところでございます。
○有田芳生君 今のお話伺っていると、人権擁護局あるいは法務局において、そういうインターネット上の人権侵犯事案があれば、誰かからお願いをされても自ら率先して動かれるということですか。
○政府参考人(高嶋智光君) まず、大きな枠組みとしまして、人権相談を受ける場合と、それから、人権相談から更に進んで、人権侵犯があったとして人権侵犯事件として立件して調査手続に入る場合がございますが、その場合、原則は、その書き込みをされたとする、その被害を受けているその対象者からの申立てを待って、それで手続を始めるというのが原則でございます。
○有田芳生君 だから、例えばサイバー、何というんですか、パトロールというのか、そういうことを人権擁護局が全国各地で行って、あっ、これはひどいなと、何とかしなければいけない、削除要請がなくてもこれは対応しなければいけないなという、そういう状況にはないということですね。
○政府参考人(高嶋智光君) 現段階で、そのサイバーパトロールのようなことは人権擁護機関としてはやってはおりません。 ただ、委員御指摘のとおり、それでは、被害者とされる方からの申立てがなければ全くできないのかといいますと、そうではなくて、我々が内部で設けております人権侵犯事件の調査規程上は、申立てがない場合であっても、職権において、職権といいますか、情報立件というふうに申しているんですが、我々が職権で、申立てなくして立件して救済手続に入るという場合もございます。そういう場合においては、先ほど委員が御指摘のその別の人からの申立て、被害者でない方からの申立てがある場合でも手続を始めるということがございます。
○有田芳生君 では、申立てがない場合は率先して行う現状にはないということですか。
○政府参考人(高嶋智光君) 原則は、人権侵犯規程といいますのは、人権侵犯事件の立件といいますのは、あくまでも侵犯を受けた被害者の救済ということを目的としておりますので、原則はあくまでもその被害者からの申立てでございます。 一切その申立てがなくてやる場合というのは、やはりこれは、申立人の協力を得なくちゃいけない場合とかありますし、関係者のいろいろ協力を得なくちゃいけない場合もありますし、それから、そこに人権侵犯と見られるものが仮にあったとしても、被害者がその削除等を望んでいない、更なる炎上を恐れて望んでいないという場合もケースとしてはありますので、そういう点を考慮して、原則としては申立てでやるんですが、しかし、そのような問題がない場合は職権で、言わば情報立件としてやる場合もございます。件数的にはそれほど多くはございません。
○有田芳生君 局長もインターネットを御覧になれば、いかにひどい状況がもう何年も何年も、部落差別の地名の問題も含めて続いているかということは御承知だというふうに思うんですよ。 ヘイトスピーチ解消法ができてからの一つの成果だと思うんですけれども、地方自治体によっては、その地方自治体の地域でネット上の人権侵犯事案があれば、毎日担当者がネットパトロールをして、これは削除をしなければいけないなということになればプロバイダーに交渉するという積極的な行動を取っていらっしゃるところもあるんで、今後、法務省人権擁護局においてもやはりそういう前向きなことを検討していただきたいというふうに思います。 しかし、そうはいっても現状はなかなか厳しいものがあって、特定個人に対する攻撃というのは物すごいものがある。例えば、ヘイトスピーチ解消法が成立する経過の中で、この法務委員会に参考人で来てくださった在日の女性の方に対しては、そのときから、ですから、二〇一六年からもう二年以上にわたって毎日毎日毎日、件数にすれば何百万件もの個人攻撃、あるいはその家族に対する攻撃というのは今も続いているんですよね。この方は、とてもこんなことには耐えられないということで、息子さんに対する、あるいは家族に対する危害を書いている者もおりましたから、それは警察にも相談をして、あるいは法務局にも相談をして削除要請をやったんですよ。法務省、努力してくださいました。私はよくその事実知っております。だけど、消せないんですよ、いまだ、圧倒的に。 だから、こういう事態をやはり解決するために新しい仕組みというのは考えていただきたいというふうに思うんですけれども、個人が削除要請しても、それを例えば、今お聞きするんですけれども、法務局に相談をして、こういうひどいのがあるから削除要請お願いしますと言ったときに、どういうプロセスになって削除が行われていくんでしょうか。ちょっとその経過を教えていただけますか。
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。 まず、インターネットの書き込み、人権侵害の被害があって、その申立てがあったということを前提に御説明させていただきますと、まず、最寄りの法務局で相談がありまして、法務局としては、個人としても削除できる場合がございますので、その方法はまずは教えていると、アドバイスするということがあります。ただ、個人でなかなか手続が分からない、複雑であるというような場合もありまして、自分ではできないので何とかお願いしますという場合がございます。そういうときは法務局が、法務局の方で担当職員がその人権侵犯性というのを判断した上で、例えば名誉毀損だとか侮辱だとか差別的な発言だとかそういうことに該当するかどうかということを判断した上で、今度はプロバイダーに対して削除要請をするという手続になります。これは法務局の方から直接やっております。で、プロバイダーの方が、契約者との間で取り決めている約款等に基づいて、そのような記載をしてはならないというふうな約款がある場合にはその約款に基づいて削除がなされているというふうに承知しております。
○有田芳生君 ツイッター社にしてもグーグルにしても、あるいはフェイスブックにしてもそういう約款があるんだけれども、実態はほとんどといって機能していないのが現実なんですよ。 例えば、ある会社にこれはおかしいじゃないかということを様々意見が集中をしても、全くそれが残っているという残念な現状がある。それをやはり法務省人権擁護局のお仕事として前に進めていただけなければいけないというふうに思うんですよ。 例えば、民事になりますけれども、ひどい書き込みがされた方が仮処分を一件行うために、相手の企業の資格証明書を取得して裁判所に提出しなければIPアドレスを保存できないですよね。それが、会社が例えばフィリピンにあった場合など、これは5ちゃんねるの場合なんですけれども、フィリピンの企業、その資格証明書を取るのは一通八万円掛かるんですよ。普通の人は、あるいは子供も含めてそんなことをできるはずがない。弁護士さんに頼むんだってお金が掛かる、時間も掛かる、それで削除されないケースが圧倒的ですから。 そういうことに対して、EUとかドイツ並みにやはりもっと積極的に、ひどいものは何らかの削除ができるような方法というかシステムというのか、それをこの日本でもつくっていかなければいけないというふうに思うんですよ。 ましてや、個人に対する人権侵犯事案あるいはヘイトスピーチならばそういう努力をされる方がいる、いても解決しない。だけど、不特定多数への人権侵犯、ヘイトスピーチに対する対応というのは、個人の場合は様々な道筋見えるけれども、不特定多数に対するそういう人権侵犯については現状どうなっていますか。
○政府参考人(高嶋智光君) ヘイトスピーチは非常に不特定多数人に向けられたものが多いというふうに承知しております。そういうものであっても、ヘイトスピーチ解消法の精神、そういうものが、精神に基づきますと、そういうものは許されないということは明白であります。 法務省では、先ほど御説明させていただきました人権侵犯事件として立件するということをやっております。これは、あくまでも個人の救済、個人の人権の救済ということを目的としておりますので、特定の個人の人権が侵害されているということが手続を進める前提にはなってはおります。 ただ、ヘイトスピーチの場合、特定個人の人権が侵害されているかどうかというのは非常に微妙な場合があることは我々も十分承知しておりますが、しかし、個々のどこの誰かということが全部特定されていなければならないのかというところについては我々も今非常に検討しておりまして、それで、ある程度特定範囲の個人が仮に特定されていて、ある程度範囲が特定されていて、その現にそこにいる個人の人権が侵害されていると第三者として認められるような場合にはやはり救済の対象となり得るんじゃないかと、それも人権侵犯事件として救済できるのではないか、対象にできるのではないかということを今まさに検討しているところでございます。 そういう前提で、法務省としましては、更にプロバイダー等に対する削除要請の範囲も、そこの理論的な問題をクリアできましたら広げていくべきものだと、広げていかなきゃならない場合があるというふうに考えているところでございます。
○有田芳生君 不特定多数に対する人権侵犯についても法務省人権擁護局の中で今検討をなさっているという答弁いただきました。これまでにないことなので、それを是非形にしていただきたいというふうに思います。 例えば、何々人を皆殺しにせよと、何々人は人もどきだとか、そういうことを今でも、つい先日もこれは関東近辺の街頭宣伝なんかで行われている。もう日常茶飯事なんですよ。付け加えておけば、東京オリンピック・パラリンピックは二〇二〇年にやってくる。今、全国各地どこに行ったって外国人の観光客の方が多いんだけれども、例えば東京でいえば、銀座あるいは浅草、外国人の方がいっぱいいるその横の通りを今でも定期的にそういう人権侵犯の不特定多数の集団に対するヘイトスピーチ、人権侵犯のシュプレヒコールなり発言というものが行われている。だから、それを解決しなければいけないというふうに思うんですよね。 午後の外国人労働者の受入れの問題でもこの問題質問しようと思っていますけれども、擁護局長に伺いたいんですけど、現行法では、不特定多数に対するヘイトスピーチ、人権侵犯というのは、これは不法行為には現行法では当たらないですよね。
○政府参考人(高嶋智光君) 不特定又は多数という者に向けられたヘイトスピーチでありましても、それがある程度具体的な特定人ということが、範囲が画されて、それで特定人、その中に属する特定人というものが現にある場合には、不法行為というのは成立し得る場合があるというふうに認識しております。 ただ、一般抽象的に、例えば先ほど委員が事例として挙げられました何々人はとかいうような大きなくくりになりますと、それは特定されていると言えるのかというところで大きな問題があって、恐らくそのぐらい広くなってしまいますと、不法行為というふうにはなかなか難しいのではないかと思います。 我々も、人権侵犯事件として取り扱うときも、不法行為が成立するかどうかというのは非常に大事なメルクマールであるというふうに考えておりまして、そこまで広くなってしまうと、果たして特定の個人の人権が侵害されているのかとなかなか言い難い場合が出てまいりますが、それは事案によると、個別の事案によって決まってくるというふうに考えております。
○有田芳生君 そこが問題なんですよ、ずっと。特定個人の場合は、その方が努力をされたり、あるいは周りの方が努力をされて解決に向かうケースはあるんだけれども、圧倒的に解決していないですよ。だけど、一方で、不特定多数に対する人権侵犯については、広いから不法行為とは言えないというケースが多いわけですよね。だから、それを何ともし難い現状が今あるわけですよ。だから、そこをヨーロッパ、ドイツ、EU並みに前向きに考えていかなければいけないと私は考えております。 もう一つ、人権擁護局長に伺いたいことですけれども、日本の現状に関わるわけですけれども、例えば人種差別撤廃委員会の日本審査、あるいは人種差別撤廃条約が様々な勧告などを日本に対しても行っておりますけれども、例えば差別の被害者集団の認識及び実態調査とか平等な人権を保障する法制度とか人種差別禁止法とか人種差別撤廃教育とか被害者の保護と救済とか国内人権機関、個人通報制度などはほとんど日本では行われていない現状なんですよね。 だから、そのことについて、やはり国際的に勧告が行われていること、あるいは日本も加盟をしている人種差別撤廃条約に基づいて、この人権あるいは差別撤廃政策というのを新たな段階に、擁護局長、率先して努力をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(高嶋智光君) 今委員が指摘されました各種の条約につきましては、我が国が批准していないものに含まれる制度もございますが、また人権擁護局として直接には所管していないものもあるんですが、我々人権擁護局としましては、人々がお互いの人権をしっかり共有し、理解し合う、そういう共生社会に向けてしっかりと啓発活動、人権救済活動をやっていきたいというふうに考えておりますので、我が国として、あるいは人権擁護局として、しっかりやれるものはやっていきたいというふうに考えております。
○有田芳生君 総務省にも来ていただいておりますので一言お聞きをしたいんですけれども、様々な人権侵犯事案のネット上の事例に対して、削除に対して、法務省と恐らく連携しながら努力をしてくださっているんだと思いますけれども、どういう現状に今ありますでしょうか。
○政府参考人(秋本芳徳君) お答え申し上げます。 総務省といたしましては、ヘイトスピーチを含むインターネット上の違法有害情報への対応につきまして、通信関連の業界団体におきまして、今から十二年前、平成十八年に違法・有害情報への対応等に関する契約約款モデル条項というものを策定しております。この策定から十二年を経て、十数回にわたり改訂作業が重ねられてきております。この策定、改訂作業に総務省もオブザーバーとして参加する形で支援をさせていただいているところでございます。 具体的には、ヘイトスピーチ解消法が二年前、平成二十八年六月に施行された後も、このモデル条項の解説の改訂作業を法務省とともに支援をさせていただきました。こうした業界団体のモデル条項を踏まえまして、各プロバイダーが約款等に基づき、契約されている利用者との間で適切な対応を取るよう促しているところでございます。 さらに、悪質なヘイトスピーチの書き込みへの迅速かつ円滑な対応を可能とするため、法務省とともに通信関連の事業者との意見交換の場を本年十月から開催をさせていただいておりまして、ヘイトスピーチ対策の実態についての情報共有、効果的な方策に関する議論を行っているところでございます。 総務省といたしましては、関係事業者や法務省と協力しつつ、今後ともインターネット上のヘイトスピーチに対しまして適切に対応してまいりたいと考えております。
○有田芳生君 法務省の中でもインターネット上の人権侵犯については内部で検討なさっていると聞いておりますので、それを是非とも前向きに進めていただきたいというふうに思います。 ツイッター社も九月二十四日から新しい規約を決定して、全世界で今意見を聞いて、来年の一月から、例えばこの日本でいえば、在日韓国人といった集団に対する攻撃は、新ポリシー策定後は禁止される可能性が今出てきておりますので、そういうツイッター社などを含めた努力に法務省も少しでも近づいていただきたいということをお願いをしまして、質問を終わります。
○櫻井充君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の櫻井充です。 冒頭、ちょっと申し上げておきたいことがあります。 我々はきちんとした形で議論をしていきたいと、そう思ってこの委員会の方に対案を提出させていただきました。本当に有り難いことですが、与党を始めとしてほとんどの党がこのつるしを下ろしてくださるということで、審議できるかと思っていましたが、有田理事には相当御尽力いただきましたが、残念ながら立憲民主党がつるしを下ろしてくださらないと、そのことによって我々の対案はここの場面で議論することができなくなってしまいました。三時から議運の理事会が開催されますので、そこの場でまた我々は要求していきたいと思っていますが。 私たちのスタンスを、この参議院の場でのスタンスを申し上げておきますが、対案を出したということは、我々はきちんと議論に応じるということです。是非、与党の皆さん、そして委員長にお願いしたいことは、余り強権的なやり方をしないでいただきたいと、そういうことでございます。私たちは審議を尽くしていきたいと思っていますし、少しでもいい法案に作り替えていきたいという思いでこういうことをやらせていただいています。 あと、長谷川部会長に感謝申し上げたいと思いますが、この場で、地方に対して本当に外国人労働者が適切に来ることになるんだろうかと、そういう質問をしたこともありました。維新からの要求もあって衆議院で修正が行われました。こうやって我々の意見を聞いてくださったことにも改めて感謝を申し上げたいと、そう思っていますし、これから入管法の議論がどの程度できるのか分かりませんが、きちんとした議論の中で、もしですね、もし修正が必要だと認められるときは、別にこれを衆議院に送り返すこと自体が決して私は問題だとは思っていないし、それができないようであれば参議院として存在する意義が私はないと思っているんですよ。二院制の意義がないと思っているので、そういうスタンスで議論をさせていただきたいと思っていますので、是非政府におかれましても真摯な御答弁をお願いしたいと、そう思っています。 今日のこの一般質疑は、本来であれば給与法の前に行われるものでした。しかし、給与法のいろんな関係があって日程の関係上ここに回ってまいりましたが、やはり、今回の審議を見ていると、もう異例尽くしです。ずうっと異例なことが続いています。数の力でこうやってやってきて、そして、官邸の下請作業みたいなことをやっていったら私は言論の府が死んでしまうと、そう思っています。 是非、これは与党の先生方にもお考えいただきたいんです。もっと、この大事な法案についてあれだけしか審議をしなかった、いろんな問題点があるにもかかわらずいろんな問題点が解決されていない、本当にこのまんま通していいのかどうか、その点について是非お考えいただきたいと、そう思っております。 さて、一般質疑ということなので、前回の大臣所信の中で、もう一度所有者不明の土地問題について最初にお伺いさせていただきたいと、そう思います。 これ、やはり大きな問題だと思っていまして、それはなぜかというと、国土の狭い我が国において未利用の土地が多く存在していると、話によると九州一つ分ぐらいに当たるものが所有者が不明だということです。そして、この所有者不明の土地の所有者がはっきりすれば固定資産税も相当上がってくると思っていて、地方自治体の財源も増えていくものだと、私はそう思っている。 この間質問させていただいたときに、どの程度固定資産税が減収になっているかということについて、調べてもいないということでございました、総務省からの答弁は。本当に大きな問題だと思っていて、まず、改めてですが、なぜこのような所有者不明の土地が増えているのか、その点について御説明いただきたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘ありがとうございます。 いわゆる所有者不明土地問題につきまして、この要因の一つとしては、やはり相続が生じても相続登記が未了のまま放置されているということがやはり指摘されているところでございます。その原因としては、相続登記を行うことの必要性や重要性の認識がないことや相続登記の手続を行うことへの負担感があること、相続登記に関するコストの問題などが指摘されております。 ただ、いずれにせよ、本当に委員御指摘のとおり、いわゆる所有者不明土地問題への対応は様々な場面で、例えば用地取得や農地の集約化、森林の適正な管理、また、例えば住居地も始まる、様々な土地利用において重要な問題となっており、政府全体として取り組むべき重要な課題だと認識しておるところでございます。
○櫻井充君 今のように原因がはっきり分かっているんであったとすれば、そこをどう解決していくかということなんだと思うんです。 そうすると、例えば、相続されるときの登記の金額が高いということでなかなかやられないということであれば、そこを大幅に減免した上で、どちらにしても、減免したとしても、そこから固定資産税なりなんなりが入ってくることになれば減免しても全然影響ないんだと思うんですよ。 そういう点でいうと、まず、そういう減免をした上で、この相続でも何でもそうですが、登記することを義務化するべきではないのかと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。 まず、相続登記に関します登録免許税につきましては、例えば、数次相続が生じているような場合のその前の相続の登記ですとか、あるいは、市街化区域外の土地で評価が低い土地、こういったものについての登録免許税の特例などを設けたというところもございます。 御指摘の相続登記の義務化でございますけれども、法務省におきましては、登記制度・土地所有権の在り方等に関する研究会で検討を進めているところでございます。この研究会におきましては、仮に相続登記を義務化するとした場合には、その実効性をどのように確保するのかという点が重要な課題の一つであるとされているところでございます。 法務省としましては、この御指摘の相続登記の義務化につきまして、相続等が生じた場合にこれをしっかりと登記に反映させる仕組みの在り方と、こういう観点から本年度中の法制審議会への諮問を目指して検討を進めてまいりたいと考えております。
○櫻井充君 なるべく早くに結論を出していただきたいと思うんです。 そして、ここでもう一つ問題があるのは、これ義務化したとしても、今までの分について、分かっていないものに関して言うと、決して解決する問題ではないと思うんですよ。所有者が分かっていないものについてはどうやって調べていくんでしょうか。恐らく、所有者が、多分、もう全然登記上全く分からないというパターンと、それからすぐに分かる場合と、それから追っていけば分かるかもしれないと、多分三種類ぐらいに分かれるのかと思っているんです。 いずれにしても、この所有者不明の土地について、じゃ、所有者を明確にしていく手だてはどうしようとお考えなんでしょうか。
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。 先ほどの研究会におきましては、今後、所有者不明土地の発生というものをなるべく防止していこうといったような観点での検討が進められておりますけれども、例えば、今既に発生している問題につきましては、さきの国会で成立しました所有者不明土地問題に関する特別措置法におきまして、長期間相続登記がされていない土地につきまして法務局の方で相続人を調査すると、こういったような制度も設けられたところでございます。 そういった制度も含めまして、所有者不明土地問題の解消につきまして、引き続き法務省としてはしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 済みません、これは所管は法務省になるんですか。それとも、地方の例えば土地を有効に活用していくとか、そういう話になってくると、これは総務省になるんでしょうか。一体どこが責任を持ってこの問題を解決することになるんでしょうか。改めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小野瀬厚君) この所有者不明土地問題の要因の一つといたしましては、先ほどからありましたとおり、相続登記がされないというところがありますものですから、その点につきましては法務省としてしっかりと取り組んでまいりたいと思いますが、元々その所有者の、土地を所有する者がどういう責務を負っているのかといったような点もございます。また、そういった土地の有効利用という点もございますので、国土交通省等、また関係省庁と緊密な連携を取って法務省としても検討を進めてまいりたいと考えております。
○櫻井充君 大臣、これね、政府全体としてやっぱり取り組むべき課題だと思うんですよ。 私は、これは憲法との関係もあってなかなか難しいのかもしれませんが、例えば、本当に調べていっても所有者が分からないような土地は、これは地方公共団体がそれの所有権を得ることができるように例えば法律を作って、そして今度は、その上で地方公共団体が有効活用していくような手だてを取っていくと大分地方公共団体は変わると思うんですよね。 ですから、政府全体としてこの問題についてきちんと取り扱うべきではないかと思いますが、ちょっと大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘ありがとうございます。 所有者不明土地問題では、私、実は自民党で、法務省政務官就任前、この特命委員会の事務局長を務めておりました。 そういった中で、やはり政府を挙げての対策が必要だという委員の御指摘、本当にもっともでございます。 先ほど、政府全体でこれどのように取り組むかについて、先ほど民事局長が申しましたように、例えばこの土地の利用をどうあるべきかといったことについて、土地基本法につきましては国土交通省ではあるんですが、法務省においても、例えば権利関係の確定をどうするのか、権利関係が分からない土地の利用をどうするのかという部分について、例えば共有土地をどうする、どこまで利用できるのかというふうなところについても所管でございます。 そうした政府の衆知を集めてしっかりとやっていきたいと思っております。その一部が、例えば今年成立いたしました所有者不明土地の利用の円滑化に関する特別措置法などでございますし、農地の利用であるとか林野の利用なんかでも出ておるところであります。今後も継続的に、政府の中においてしっかりと問題意識を共有しながら取り組んでまいりたいと思っております。
○櫻井充君 力強い御答弁いただきまして、ありがとうございます。是非、大臣が中心になって対応していただきたいと、そう思います。 総務省にも改めてお伺いしますが、これでどれだけ地方の税収減になっているのかきちんと調べる必要性があるかと思いますが、総務省、いかがでしょうか。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答え申し上げます。 現行の事務フローにおきましては、所有者が不明なことに伴う減収額というのを特定することは困難でございます。また、市町村によりましても、所有者が不明な土地に係る課税上の取扱いも様々でございます。 こういった点も踏まえつつ、市町村の意見をまずはお伺いをしたいと考えておるところでございます。
○櫻井充君 もう少し前向きにやっていただけるのかどうか、今のところでよく分からないんですよ、難しい難しいと話をされていますが。 地方で税収不足だから財源を、国の財源を地方にと、そういう話も出てきているわけですよ。であったとすれば間違いなく税収増になるわけですから、もう少し積極的に調査をしてやっていくべきだと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答え申し上げます。 固定資産税につきましては、原則として登記簿上の所有者に課税をして、登記簿上の所有者が死亡している場合、現実の所有者を市町村が探して課税をするということでございますので、所有者が不明であれば税を課すことができないということでございます。 そうしたことから、真の所有者を特定するため、市町村の現場では、日頃から所有者の特定に向けて地道に調査等に取り組んでおりまして、まずはこういったところをしっかりと進めていくということが大切だと考えております。
○櫻井充君 多分相当お金掛かることなので、国の支援が私は必要だと思っているんですが、その点についていかがですか。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答え申し上げます。 地方税の課税事務でございますので、これは地方の財源によって行われるべきものと考えております。
○櫻井充君 地方の財源によって行われることは、それはそうかもしれませんけれど、やはり一時的には相当なお金が掛かることになるわけですよ。 そして、もしこれ本当に国全体として、政府全体としての取組になっていくんだとすれば、これは国の予算をちゃんと付けてやる仕事になると思いますが、違いますか。
○政府参考人(稲岡伸哉君) お答え申し上げます。 繰り返しになりますけれども、地方の課税事務でございますので、これは地方の負担によって行われるものと考えております。
○櫻井充君 まあ、そういう言い方していると多分解決しないと思うし、もう少し前向きに何とかしたいという、そういう意気込みも感じられないので、今度は事務方ではなくて、やはり政務三役の方に来ていただいて議論をさせていただきたいと、そう思います。 それでは、別の話題に移りたいと思いますが、お手元に資料を配らせていただきました。これは日本語教育機関の交付率でして、以前、質問主意書を出させていただいたときの交付率でございます。 これで見ていただくとお分かりのとおり、全国平均から見ると、仙台の入管のところが本当に低くなっているんです。全国一律であるとすれば、何でこれだけずっと伝統的に仙台が低くなっているのか、よく分かりません。 私の問題意識はどこにあるのかというと、仙台というのは東北管内、東北六県のところを受け持っているはずでして、こうやって仙台の入管が、入管の交付率が低くなるということは、東北全体に外国人の留学生の方々が入ってくる数が減るということなんですよ。そうすると、地方に入ってこられる方が今後更に少なくなっていくような私は危機感を感じていて、なぜこうやって東北管内の交付率が低いのか、御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 在留資格「留学」に係ります在留資格認定証明書交付申請におきましては、審査に必要な書類の提出を求めるなどしまして、勉学の意思、能力並びに学費及び生活費を支弁する能力などについて審査を行っているところでございます。 このような審査につきましては、法令等に基づいて行っておりますので地方入国管理局ごとでその審査の基準が異なるということはございませんが、経費支弁能力の相違などによりまして、受け入れる留学生の国籍、地域によりましては在留資格認定証明書の交付率に差が生じておるところでございます。そうしたことから、結果的に地方入国管理局ごとに証明書の交付率に差が生じているものと認識しているところでございます。
○櫻井充君 何か意味がよく分からないんですけど、もうちょっと簡単に言ってもらえませんか。 例えば、私が聞いている範囲でいうと、グレーゾーンがあるんですよ、グレーゾーンが。例えば、日本語のレベルでいうと、N5レベルを求めていると。一応それは三角なんですよ。だけど、仙台の入管は絶対にN5じゃないと駄目だって言っているんですよ。名古屋などはN5じゃなくてもいいんですよ。こうやって、そこの裁量権によって全然交付率が違うんですよ。 これ、だったとしたらですよ、だったとしたら、別に、我々、この東北に来ていただく留学生の方々に対して、名古屋通してもいいように変えていただきたいんですよ。こんな交付率の低いところに何回もお願いして、物すごく態度悪かった時期もありますからね、私、行ったことがありますからよく分かっていますけれど。そういうようなところに対する不信感はめちゃくちゃ強いですよ。 繰り返しになりますが、これから外国人の労働者を受け入れてくる、留学生も積極的に受け入れてくるようになる中で、仙台だけ低かったら東北には人が来なくなるんですよ。改善してもらえませんか、ちゃんと。
○政府参考人(和田雅樹君) 先生の御指摘ございました日本語能力等に関する取扱いにつきまして、調査等をいたしまして、各入管局によって審査のやり方に違いがあるということであればこれは問題でございますので、そこの点はきちんと指導をして、各地方入管局ごとの審査体制、これについては違いがないように、本省も通じまして指導等を徹底してまいりたいと考えているところでございます。 また、先ほど御説明申し上げましたのは、経費支弁能力の点で、入ってこられる方の国によってその証明書の交付率の差が生じることがあるということを申し上げたわけでございまして、そうしたことが、来る地域によって、来られる方の国によっては差が生じることもあるということでございますが、いずれにしましても、先生の御指摘でございますので、その各地方入管ごとの差が、差といいますのは審査の基準でございますね、審査の基準等に関しての差が生じないように、更に意見交換等を通じて徹底してまいりたいと考えております。
○櫻井充君 もう時間なので、午後にあと続きやらせていただきますけれど、これ、送り出してきているほかの国の学校から、仙台だけじゃないんですよ、いろんな地域に出しているんです、その学校から、日本語学校から、現地の。だけど、その現地の日本語学校から出てきている中でいうと、仙台が断トツに低いんですよ。ですから、そうなってくると、そこの日本語学校だって、じゃ、仙台に出さないで、仙台に来なくたっていいわけですから、日本国内であれば。だから、だんだんだんだんこうやって人が減ってくるんじゃないかということを危惧しているんです。 改めて、また午後質問させていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 資料をお配りをいたしました。入管法改定案に関わって政府から提出をされているいわゆる受入れ見込み数の関係で、国土交通省の建設業という、あの十四分野の中の一つですね、ここについての資料ですけれども、三ポツ、初年度及び五年後の受入れ見込み数の考え方として、技能実習及び特定活動(外国人建設就労者受入事業)修了者について、これまでの移行実績等を踏まえ、一定割合が特定技能一号に移行すると推計(初年度五千から六千人、五年後三万人強)ということなんですが、この技能実習修了者の技能実習というのは、これは二ということなんですか。
○政府参考人(北村知久君) お答え申し上げます。 建設業については、特定技能一号外国人に求める技能として、技能実習二号修了程度の技能を想定しております。このため、現在、建設分野における技能実習二号修了者が技能実習三号ですとか、あと外国人技能就労者受入事業に移行する実績を踏まえてこの試算を行っているところでございます。
○仁比聡平君 先にその修了者ということについて伺いますけれども、技能実習二号を終えて、終えてというか三年たって、技能実習三号の試験を受けるというのがありますけれども、これ不合格になるということもあります。修了の、試験そのものを受けるのかというのもあるんですけれども、この修了者の修了というのはどういう考え方なんですか。
○政府参考人(北村知久君) これは、こちらの技能実習から特定技能一号への移行に際して外国人に求める要件については、業種横断の枠組みにおいて検討されるというふうに承知しております。私どもの試算では、今、とにかく技能実習二号が修了した方ということで数字ははじいてございますけれども、この要件につきましては、法務省を始め関係省庁と一緒に検討してまいりたいと思います。
○仁比聡平君 また一緒に検討してまいりたいと言っているんですけど。 そうすると、それは法案審議で伺いたいと思いますが、この見込みについて、修了というのは、つまり、技能実習の二号から三号の試験を受けたけれども不合格になった人もこれ含んでいるわけですね。
○政府参考人(北村知久君) お答え申し上げます。 試算としては、そういった方も含めて二号を修了された方全てをベースに計算をはじいております。
○仁比聡平君 それで、その上で、これまでの移行実績等を踏まえ、一定割合というふうになっているわけですが、これは中身はどういうことなんでしょう。
○政府参考人(北村知久君) 現在、その技能実習の二号の修了者から三号に移る方、また私どもの方で独自にやっております外国人建設就労者受入事業に移行する方、両方おられますけれども、平成三十一年には、技能実習二号を修了する方のうちの八割が技能実習を修了し、そのうち四割に当たる方が特定技能一号に移行すると、こういった前提で、こういった見込みで試算をしているところでございます。
○仁比聡平君 つまり、その八割のうち四割という一定割合は、これまで技能実習三号や特定活動としての建設の受入れ事業に入ってきてくれているから、だから特定技能一にも入ってくれるだろうと、くれるのではないかと、そういう推計だということですね。
○政府参考人(北村知久君) 今の四割のところでございますけれども、私ども、建設分野におけるその技能実習修了者のうちに、今年度、外国人建設就労者受入事業に移行する割合が現時点の見込みだと大体約三割から四割になるだろうというふうに見込んでおりますので、この新しい技能実習、失礼しました、特定技能一号ができたときにも大体同じような割合ということで、四割ということで計算をしているものでございます。
○仁比聡平君 ということなのですけれども、資料の二枚目は、失踪技能実習生の、平成二十九年で七千八十九人というものについての分野別の内訳なんですが、皆さんも御存じかと思いますけれども、建設関係というのがこれ四割を占める、その失踪者は急増しているわけですけれども、その中で、今年前半期、上半期の数字でも四割を占め続けているということで、この建設産業分野がいかに厳しい状況にあるかということが表れているわけですが。 その上で、これからの特定技能一の受入れ見込み数を考える上で、建設分野の失踪者が全体の四〇%に上っているということをこれどんなふうに評価して見込み数に積算をしたのでしょうか。
○政府参考人(北村知久君) 法務省さんの調査によりますと、建設分野の技能実習生については、昨年、二〇一七年に二千五百八十二名の失踪者が発生しているということで、委員御指摘のように、これは非常に大きな問題であるというふうに認識しております。 このような技能実習制度に関する状況に対応するために、昨年十一月より技能実習法が施行されまして、外国人技能実習機構による実地検査や、法令違反等があれば監理団体の許可や技能実習計画の認定が取り消される仕組みが導入されたということでございます。また、特に建設分野におきましても、この技能実習法に基づき、本年三月から国土交通省におきまして建設分野技能実習に関する事業協議会というものを開催しまして、技能実習制度の現状や課題等を共有したところでございます。 引き続き、建設業を所管する立場から、国土交通省としても、この技能実習の適正な実施、こちらについてもしっかりとした適正化を図ってまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 いや、私が伺っているのは、技能実習制度の適正化の問題ではないんですよ。技能実習制度を適正化するというのは、それは御努力始めていらっしゃる、それを何としてもやってもらいたいと思うけれども、劣悪な状態の下で失踪にまで至っている方々が全体の四〇%建設分野にいるわけですよね。で、それは大きな問題だと今もおっしゃったわけです。その技能実習制度の下で実習をしてきた人たちの中から先ほどの八割のうち四割と、それが特定技能一への移行の見積りなわけでしょう、見込みなわけでしょう。 そうすると、この全体の四〇%の失踪者を生み出してしまっている技能実習生の制度の中からこの特定技能一の見込みをするわけですけど、これどういう考え方になるんですかね。
○政府参考人(北村知久君) お答え申し上げます。 技能実習制度につきましては、これは今申し上げましたように、これは法務省さんの方の法律改正ということでございますけれども、昨年の改正により改善が行われているというふうに理解しております。 一方で、この試算につきましては、これまでの技能実習生から私どもの特定活動に移行する数字が、先ほど申し上げましたように、その三割から四割という数字がございますので、今後の特定技能一号についての試算についても今までの実績を、この特定活動に関する実績がほぼ同じような移行率になるだろうというふうに想定してこの数字を積算しているところでございます。
○仁比聡平君 結局、おっしゃっておられるのは、深刻な技能実習制度の下で、三年前に入ってきて、たくさんの人がここから失踪したり、あるいは追い詰められてうつや自殺未遂に追い込まれたりという状況が起こっているんだけれども、そういう、その下で三年を修了するに至った人の中から移行していただきますと。その失踪した人たち、苦しんでいる人たち、行方不明になっている人たちというようなですね、この人たちを結局セレクションしてきて、そこで残った人たちの中から特定技能一を考えますと、そんなことをおっしゃっているわけですか。そういうことになりませんか。
○政府参考人(北村知久君) お答え申し上げます。 特にそのセレクションとかなんとか、そういうことかどうかは、実態のところ何とも申し上げられませんけれども、とにかく試算としては過去の傾向を、ある程度使えるであろうという数字を試算において使っているということの、それ以上のものではないというふうに承知しております。
○仁比聡平君 ちょっと聞き方を変えますけれども、つまり、技能実習の三年間においてどういう実態に技能実習生が置かれているか、あるいはいたか、それから、その下で失踪までに至った方々がどれだけいるかということは考慮の外に置いて、三年の修了生が何万人ぐらいいて、その中でこれまで特定活動や技能実習三に移ってきた実績がどれぐらいあるかということで見積りをしたと、そういうことですね。
○政府参考人(北村知久君) 同じお答えに一部なりまして大変恐縮でございますけれども、この技能実習制度自体はその悪い状況をそのまま置いているということではなくて、これについてはその法律が昨年施行されていろいろ改善されているというふうに私どもは理解しておりまして、それはそういうものとして、試算においては過去の傾向を使って試算をしていると、そういうところでございます。
○仁比聡平君 はっきり認めてくださいよ。つまり、実習制度を適正化していくという取組はそれはそれでしているでしょうと。けれども、この見込み数の、受入れ見込み数の前提になっている移行実績というのは、三年を経て現に実習をしていた人、つまり修了した人、この人の中から特定活動や技能実習三に移行してきた人の実績を見てこれを考えているわけでしょう。
○政府参考人(北村知久君) それについては、おっしゃるとおり、今までの技能実習制度の中で実習されていた方をベースとして計算をしております。
○仁比聡平君 それは結局、技能実習制度を、この特定技能一に向かうセレクションプロセスになってしまうということになりませんか。昨日、報道では、技能実習制度が特定技能ゼロという制度になる、ゼロ、一、二ということになるではないかという指摘もあって、なるほどと思いました。 ちょっともう一問、国土交通省に伺いたいんですが、その今あっている外国人建設就労者受入事業、ここに関わってこの委員会で私明らかにしてきましたけれども、お手元にお配りをしている資料の五枚目なんですが、母国語相談の中で、七十四の例ですね。三年間の技能実習後、帰国せず二年契約を結んだ。ビザ申請は企業と監理団体がしたが、送り出し機関に、伏せてありますけれども、幾らドル支払うよう言われた。この金額は適切か。技能実習で来日前に幾らドル支払い、家の赤帳は預かられたまま。脱退一時金は三年分を請求するということかという相談があるんですが、これに対して、相談を受けた側は、ベトナム側のことなので、監理団体が送り出し機関と交渉するといった事例は聞いたことがあるといってベトナムの話にしてしまっているのですけれども、これについては国土交通省はどんなふうに、この事案についてはどんなふうに評価していますか。
○政府参考人(北村知久君) お答え申します。 外国人建設就労者受入事業におきましては、その特定監理団体の認定に当たりまして、外国人建設就労者がその者の建設特定活動に関連して、送り出し機関から保証金を徴収されないことなどを要件としてございます。 御指摘の事例につきましては、こうした制度が適切に、必ずしも適切に運用されていないという疑いがあるというふうに認識しておりますが、制度の実効性の確保を図り、引き続き受入れの適正化を進めてまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 いや、ちょっと曖昧にしてはならぬのじゃないですか。これ、技能実習制度でこの保証金などのこういう金銭の授受というのはこれ禁止されているでしょう。これ、大臣、いかがです。
○国務大臣(山下貴司君) 今御指摘の例につきましては、これはベトナム側の送り出し機関が要求したというこの事例でございますよね。 これにつきまして、今、これ技能実習をそもそも送り出して、その後、二年特定活動にやっていたということで、技能実習の送り出し機関ということになるんだろうというふうに思いますが、これにつきまして、今、日本とベトナムの間では技能実習の関係で二国間取決めというものをしております。こういった二国間取決めの枠組みの中で両国で情報共有をしっかりやると、そうした中で、違法なといいますか、不当な保証金を取っているような送り出し機関があれば、これはもう両国で共有して排除するということはしっかりとやらせていただきたいというふうに考えております。
○仁比聡平君 いや、やらせていただきたいというか、といっても、現にそういう相談が寄せられているけれども、そうした毅然とした対処というのは、これされていないのではないかと思われるんですね。 これ、国土交通省が認定した特定監理団体と、それから適正監理計画の下で行っている特定活動ですよ。それなのに何で、そのベトナムとの二国間取決め、あるいは省のガイドラインそのものの中でも、保証金の徴収等については技能実習制度において禁止されていると。これは特定活動についても同じであると決めておられるでしょう。何でこんな実態が起こってしまうわけですか。
○政府参考人(北村知久君) こちらの制度におきまして、特定監理団体は、受入れ企業に対しての指導監督を始め、外国人建設就労者のあっせん、送り出し機関との調整、外国人からの相談対応等を行う能力を有するものとして国土交通大臣において認定をしておりますので、基本的には適切に業務を実施する体制等を備えているものと認識しております。 他方、特定監理団体が受入れ企業による適正な、例えば賃金の支払ですとか労働条件についての確認、指導ということを的確に行うためには、給与、手当、社会保険その他の複雑な労働基準関係法令など、十分な理解が必要でございます。このため、国としても、専門的知識を備えた制度推進事業実施機関に委託をして、受入れ企業に加えて特定監理団体にも巡回指導を行い、適正さを欠く場合にはそれぞれに対して改善指導等を行っているところでございます。 こうした取組を通じて特定監理団体がその役割を遂行できるように取り組むとともに、受入れ企業に対しても改善指導等を行いながら、外国人建設就労者の適切な受入れを図っているところでございます。
○仁比聡平君 特定監理団体が役割を果たせてないでしょうと。 これ、二十七日の国土交通委員会で、我が党山添議員がこの制度の問題についてただしていますけれども、特定監理団体が自らの監査で不正を見抜いたという事例というのは、これ実は一件もないんですよ。そういう下で、国土交通省、業所管省庁として国土交通省が認定をしている制度の下でこういう事態になっている。これ、特定技能一になって、こういう事態が続いたり、あるいはもっと大きくなったりしないという保証はどこにもないんじゃないんですか。国土交通省の認識はどうなんですか。
○政府参考人(北村知久君) 現行のこの特定活動の制度におきましては、こういった外国人に対する適正な賃金の支払といったことを担保するために、まず国土交通省が、国土交通省の立場で受入れ企業が作成する外国人の報酬予定額を明記した計画を審査、認定するとか、また、当該計画が適正に履行されているというようなことの継続的な確認、これは制度実施機関に委託して行っていただいているわけですけれども、これによりまして、委員御指摘のように、一部その特定監理団体の能力が不十分な点もあろうかと思いますけれども、制度全体としては適正な事業遂行が図られていると認識しております。 したがいまして、新しい特定技能制度におきましても、現行の制度の仕組みなども参考としながら、また制度所管省庁とも連携しながら、外国人の適切な就労環境を確保する方策についてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 制度全体はうまくいっているなどという、そういう政府答弁の下で年間に昨年で七千人を超えるというその失踪者を生み出してきたのがこれまで政府が推し進めてきた外国人受入れ制度なんですよ。その実態、矛盾というものを徹底して審議をすることなしに前に進むことはできないということを申し上げて、あとは午後に質問いたします。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 午後からが入管法の質問となって、今は一般の質問の時間でありますが、日本維新の会を代表いたしまして、一言申し上げたいことがございます。 日本維新の会と与党は、入管法改正案で修正案を出しまして、合意をいたしました。これは、地方の人材不足というのは今地域によっては本当に深刻になっているからと考えるのが一つ。それから、日本人の少子化によります人口動態は、計算いたしますと、この五十年、このバランスが変わるということは期待できません。であれば、日本の経済をどうやって支えていくかということにおきまして、政府として政治的な施策をここで出していかなければならないのではないかという判断に基づきまして合意をいたしました。 しかしながら、ここは参議院の場でございます。そして、この法案は本当にいろいろな問題を抱えておりますので、私たちが出しました修正案も含めまして、この改正案に対しまして委員の皆様には審議をいただきますことをお願い申し上げます。 それでは、一般質疑に入らせていただきます。 五十年ぶりに日本で国際犯罪防止刑事司法会議という、いわゆる京都コングレスがあるということを私は大臣の所信で初めて知ったのでございますけれども、ハイレベルなと書いてあるんですね。ハイレベルを含む世界中の司法関係者が集いと、これ、五十年ぶりにすごいことだなと思うんですが、どのようなことが話されるんでしょうか、大臣にお聞きいたします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 コングレスにつきましては、これは五年に一度開催される犯罪防止、刑事司法分野における国連最大規模の会議でございます。これにつきましては、各国のハイレベルと申しますのは、司法大臣であるとかあるいは検事総長等を含む世界中の刑事司法関係者が集うということでございます。 我が国におきましては、一九七〇年に第四回コングレスを京都で開催しておるわけでございますけれども、御指摘のとおり、二〇二〇年四月に開催する第十四回コングレスは五十年ぶり二度目の京都開催ということになります。 この京都コングレスにおきましては、この分野、国連最大規模の会議ということもありまして、国連の掲げる例えば二〇三〇年アジェンダの達成に向けた犯罪防止、そして刑事司法及び法の支配の推進、これを全体テーマとして、我が国が重視する再犯防止や法遵守文化の促進、テロ、新興犯罪に対する国際協力などについて議論が行われるということになっております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 京都宣言というものを出す御予定でございますか。
○政府参考人(山内由光君) お答えいたします。 この種のコングレスにおいては、毎回、開催地の名前を付した政治宣言というのを取りまとめて国連の文書として発表することになっておりますので、京都コングレスにおいても同様になろうかと思います。
○石井苗子君 ということは、これ、五十年ぶりに日本で、京都でコングレスが開かれて京都宣言を出すということで、所信を見ますと、十四ページに書いてあるんですけれども、我が国の成熟した社会を体感していただくという、我が国の成熟した社会を体感と。体感というのは肌で感じるということなんですけれども、温度差を感じるとかですね。体感というこの言葉遣いなんですけれども、具体的にどのようなことを考えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 京都コングレスに参加した各国の皆様において、これも京都でありますけれども、観光地で多くの方が集まりますが、そこで我が国の安全、安心な社会、これを肌で感じていただきたいということでございます。これが重要であり、私自身、様々な機会を捉えて各国の閣僚級に対して京都コングレスへの参加を呼びかけてきたところ、大変良い感触が返ってきております。 この体感していただくという点について、特に特別なプログラムを設けるのかということに関しては、例えば、一九七〇年、第四回コングレスの際には、希望者に刑事施設等の視察プログラムを実施させていただいたところでございます。 二〇二〇年の京都コングレスでは、同様の視察プログラムの実施に加えて、コングレスの会場で行う各種展示などを通じて犯罪防止や刑事司法に関する我が国の取組について、例えばその中には保護観察もございます。先般、世界保護観察会議というのもやらせていただいたところでありますが、そうした犯罪防止や刑事司法に関する我が国の取組についてしっかりと発信させていただきたい。そして、会議参加者に我が国の最先端のセキュリティー技術、こういったことも体感していただきたいというふうに考えております。
○石井苗子君 法務省はアピールとかプレゼンテーションが下手なんですよ。今、日本の犯罪率の低さを世界にアピールするのを、肌で感じてもらうというのに施設を見学するとか展示をするとかですね。セキュリティーというのは安全という意味ですけれども、セキュリティーが、非常に安全度が高い国であるということを体感してもらえるというのは、夜道を一人で歩いても絶対襲われないとか、そんなようなことをまさかするわけじゃないんですけれども、もう少し、どのような具体的なアピールを考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(山内由光君) 二〇二〇年、御承知のように、我が国でオリンピック、パラリンピックが開催されまして、世界の関心が我が国に集まる記念の年になろうかと思います。そのような節目の年に、まさに世界中から司法大臣とか検事総長が、こういった多くの刑事司法関係者が集まるわけでございまして、そういった京都コングレス、まさにもう我が国の安全、安心な社会を世界にアピールする絶好の機会であろうと思っております。 そういう意味で、若干繰り返しになるかもしれませんが、京都コングレスにおきましては、まず、先ほども大臣からも御指摘があったように、会議に参加していただく皆様、この人方にやっぱり日本に来ていただいて、そこでまさに我が国の犯罪率の低さを含めたその安全、安心な社会をまず肌で感じていただく、こういうことも重要だろうと思っております。そして、こういった犯罪率の低さを含めまして、先ほど申しました再犯防止に関する取組でありますとかこれを支える法遵守の文化、これも目の当たりにしていただくと同時に、会議中でもそうですが、先ほども大臣も指摘があった各種の展示、あとシンポジウム、そういったものでいろんな形で犯罪率の低さなどを含めた日本の良さを発信していきたい、様々な機会を捉えてそういうことをやっていきたいというふうに考えております。
○石井苗子君 犯罪率の低さをアピールするような効果的な方法を、具体的な方法をお考えしていただきたいんですけれども、施設を視察していただくということでございます。 外国のハイレベルの司法の方たちには女性も多いんですよ。施設に行ったときに何と女性が少ないんだろうかというようなことを言われてしまわないように、十五ページの女性活躍とワーク・ライフ・バランスの推進というところをちょっと御質問させていただきます。一般質疑でお願いいたします。 これ、女性刑務官の離職率、非常に高いんですよね。男性と女性で三年離職率どのくらいになりますか、ちょっとお答えいただきます。
○政府参考人(名執雅子君) 平成二十四年度から平成二十六年度までに採用されました刑務官のうち、採用後三年未満で離職した刑務官の割合は、男性が一八・四%、女性が三九・五%となっております。
○石井苗子君 そのとおりでして、男性が一八・四、女性が三九・五というのは男性の二倍以上ということになります。 理由についてどのように把握していらっしゃいますでしょうか、政府参考人の方にお伺いします。
○政府参考人(名執雅子君) 刑務官は二十四時間三百六十五日、収容者の収容を確保し、処遇を行っておりますので、多くの者に交代制勤務を命じております。また、非常事態が発生した場合には夜間や休日であっても非常招集されるなど、その勤務が不規則で負担が大きいものとなっています。 このような状況にある中、特に女性刑務官につきましては、結婚、出産、育児等を契機として離職する場合が少なくないほか、女子刑事施設においては長期間にわたって高率収容が続いてきたということに加えまして、高齢者、精神障害者、摂食障害を有する者など処遇に特別の配慮を要する女子受刑者への対応に係る負担も大きいことなどから離職率が高いものと考えております。
○石井苗子君 結婚、出産、育児ということで、もはやどんな職業であっても女性が離職しないようにワーク・ライフ・バランスを考えていこうと、これは医療で、介護だとか看護だとか、こういうところの職場でも同じことをやっております。 そうしますと、女性刑務官、この離職を防止するために、大臣、どのような対策を取っていらっしゃいますか。
○政府参考人(名執雅子君) 女子刑事施設に勤務する女子刑務官につきましては、ただいま申し上げたような厳しい状況にありますので、このため、当局におきまして、平成二十六年一月にマーガレットアクションという名称で女子刑事施設の環境改善等に関する総合対策を策定いたしました。 この中身は、女子刑事施設の過剰・高率収容を緩和するため男子刑事施設を女子施設へ転用する、また、平成二十七年度以降、やはり女子刑務官の数を増やすということで、二百四十八人を増配置してまいりました。また、女子受刑者特有の問題に対する支援の強化としまして、地域の医療や福祉などに関わる専門家の支援を得る地域連携事業を展開するなど、まずは女子刑事施設の運営改善のための総合対策に継続的に取り組むほか、女性刑務官の対応といたしまして、女性刑務官のための相談体制の充実、また女性刑務官のみを集めた新規採用職員育成のための集合研修、また、結婚や出産といったライフイベントに応じた働き方を可能にするために職域を拡大する、女子刑務官の採用広報活動を体系的、効果的に実施するなど、特に若年職員の育成、定着に配慮した施策を実施してまいりました。 今後も引き続き、女性刑務官の離職防止対策を適切に行い、職場定着に努めてまいりたいと考えております。
○石井苗子君 どの分野でもそうなんですが、こういった通り一遍なことをやっていたんでは離職率は上がる一方なんですね。マーガレットアクション、マーガレットというぐらいですから日本人ではないんでございまして、これは外国でどのような総合的な対策を取っているかということをそのまま日本に輸入してきても、なかなかうまいように起動しないというのが現実でございます。 この高齢化、精神疾患、摂食障害、こういったような方々に対してどのように対応していけばいいかということをそこに勤めている個人個人に任せていても、これは非常にストレスフルなものでございます。今回、公認心理師というのが第一回国家試験を実施いたしました。こういった公認心理師の人たちが、ここに、今二百四十八人に人数を上げたと。人数を上げるんではなくて、働いている人たちにどのように接したらいいのか、どのようにストレスフルにならないようにしていったらいいのかというようなことを話して、相談する人間になってもらう、専門家になってもらうというような方法を取らないと、これはもう職業選択の自由というのは憲法で認められているわけですから、これはもう本当に通り一遍なことをしていてもこの厳しい職場で二倍以上の離職率というのは改善できないと思うんです。 大臣にお聞きいたします。 まず、矯正施設ですね。私も行きましたけれども、かなり、もう本当に照明も暗いし、よくこういうところで働いているなというふうに感じました。そこで子育てといって、そこに保育所をつくるのだろうかと思ったぐらいでございますが、矯正施設で大臣はどのように女性に活躍してもらおうと考えていらっしゃるのか。次に、被害者の二次被害の防止についてもどのぐらいの対策を行っているか、この二つについてお答えをいただきます。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 公認心理師に触れていただいて、ありがとうございます。公認心理師法案は私も議員立法に携わらせていただいたものですから、その活用を矯正の分野でもしっかりやってまいりたいというふうに考えております。 そして、女性刑務官活躍するための対応策、これはまさに、名執局長はこれは矯正局採用でございまして、ずっと女性刑務官の苦労をしっかりと見て、そして、そのマーガレットプランにおいても、外国からの輸入ということではなくて、やはり女性の立場からしっかりと実行していただきたいというふうに考えているところでございます。 そうした中で、その女性刑務官が活躍するための対応策につきまして、まず刑事施設の運営改善、先ほどおっしゃった暗い雰囲気、そういったものをやはりちょっと改善を取り組むということが必要であろうというふうに考えております。 やはり、これ再犯防止のためにこの女性刑務官おるわけでございますから、その女性刑務官にも生き生きと働いていただけるように、今後もより一層働き方改革を進めて、職場定着のための支援を行って、女性刑務官の職域を拡大するなどをするということについて、名執矯正局長先頭に立って、しっかりとやらせていただきたいというふうに考えております。 被害者の二次被害を防止するための措置についてお尋ねがありましたが、これ、検察においてどのような取組を行っているかにつきまして、まずちょっと刑事局長の方から答弁させていただきたいと思います。
○政府参考人(辻裕教君) 昨年成立いたしました刑法の一部を改正する法律についての参議院法務委員会、当委員会での附帯決議におきまして、特に性被害、性犯罪の被害者の方々につきまして、被害者のプライバシー等に十分配慮し二次被害の防止に努めること、あるいは、性犯罪に直面した被害者の心理等について研修を行うことといったお求めをいただいたところでございまして、法務省、検察庁といたしましては、そういう趣旨をも踏まえまして二次被害の防止に努めているというところでございます。 具体的に申し上げますと、法務省、検察庁におきましては検察官に対して各種研修を行っているわけでございますけれども、その中では、特に性被害者、性犯罪の被害者の方々の心理に精通した専門家による講義を実施するなどしておりまして、それを踏まえまして、検察官においては、捜査段階で被害者の方々から事情を聴取する際には、その名誉、プライバシー、さらには被害後の心身の状況等に十分配慮した対応を取っているものと承知してございます。 それからまた、近年、各種の法改正によりまして公判段階での被害者の方々の保護のための措置というのが整備していただいているところでございまして、被害者の方が証人になるという場合には、事案に応じて、必要性に応じまして、証人への付添い制度、遮蔽の措置をとる制度、またあるいはビデオリンク方式による証人尋問を行うといった各種の制度を適切に運用しているものと考えてございます。 検察当局におきましては、今後とも、附帯決議の趣旨を踏まえまして、二次被害の防止に努めていくものと考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 公認心理師試験、私はカウンセリングの仕事をしておりますので見ましたが、大変難しい試験でした。やっぱり国家資格をつくっただけではしようがないので、その人たちが働く場を適切に考えていくということも政府の仕事ではないかと思います。その意味では、その矯正施設での、是非そこでの就職を確保して、その女性の活躍の場を広げていっていただきたいと思います。 今、いろいろとシステムのお話は聞きました。大臣、その性犯罪被害者に対する取調べで女性の被害者が傷つくことがあると言われておりますが、どのような言葉で傷つくかという、把握していらっしゃいますでしょうか。大臣にお聞きしております。
○国務大臣(山下貴司君) 私も検事経験がございます。性犯罪被害者の取調べということも経験しておりますし、傷つけることがないようにということを配慮してきたところでございます。 例えば、一概には申し上げにくいところでございますが、例えば、性犯罪被害者の支援に当たっている弁護士の先生から伺ったところによると、例えば取調べにおいて、捜査機関が捜査上必要な事項として行為の一つ一つの詳細、これを聞くこと自体が非常に心理的な負担になる、あるいは、抵抗できなかった理由などを質問した場合にでも、そのような問いをなぜ発するのかということをきちんと説明しないと、捜査に必要がない事項についてまで質問されているというふうに感じてつらい思いをしたという御指摘があるということは聞いておるわけでございます。
○石井苗子君 ありがとうございます。 ここでもよく女性が活躍できるのではないかと私は思います。やっぱり、男性の中でもフェミニストの方はいらっしゃいます。でも、やっぱり体感、体感というのはこういうことに使うのでありまして、向こう側に女性がいると、女性ということで話しやすいということもありますので、是非、この辺でもワーク・ライフ・バランスと女性の活躍の推進を図っていただきたい、教育の面でもよろしくお願いしたいと思います。 質問を終わります。ありがとうございました。
○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。 横山委員長、私は、二十二日の法務委員会の冒頭で、この委員会運営においては野党の意見を尊重し、誠実に対応していただくようお願いをいたしました。残念ながら、誠実どころか余りの乱暴なこの委員会の設置に怒りを禁じ得ません。恐らく、参議院の職員も役所の職員も議員事務所も、多くがほとんど徹夜の作業を強いられたのではないかというふうに思われます。中立公平な立場であるべき委員長が、野党の意見に耳を貸すことなく、理性を失い常軌を逸した委員会の運営をされていること、そのことに強く抗議をし、質問いたします。 まず、徴用工をめぐる最高裁判決について伺います。 日本における朝鮮半島統治下で日本の製鉄所で労働を強いられたとし、元徴用工の韓国人四人が損害賠償を求めた訴訟で、韓国の最高裁は十月三十日、元徴用工のその請求を認めて、新日鉄住金に損害賠償の支払を命じる判決を言い渡しました。 韓国の最高裁は二〇一二年五月、上告審で、植民地支配の合法性について日韓両国が合意しないまま協定を結んだ状態で、日本の国家権力が関与した不法行為による損害賠償請求権が請求権協定で解決されたと見るのは難しいとして個人請求は消滅していないと判断、二審判決を破棄し、差し戻しました。ソウル高裁は、二〇一三年七月の差戻し審で新日鉄住金に約四千万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。しかし、被告の新日鉄住金は請求権は消滅したとする日本政府の見解に基づき上告し、朴槿恵政権は判決を先延ばしにし、文在寅政権となって今回の判決が出されたわけです。 この判決直後から、日本政府は、既に解決済みや、あり得ない判断などと抗議し、韓国政府を批判しています。河野外務大臣は即日、韓国の李洙勲駐日大使を外務省に呼び、日韓請求権協定に明らかに違反し、国際社会の常識では考えられないことが起きていると抗議をいたしました。日本の企業や日本国民に不利益が生じないよう、直ちに必要な措置を厳格にとってもらいたいと強く求めたと報じられています。 他国の独立した司法の判断が出たからといって、日本政府がこのような抗議を行い、メディアの多くが解決済みなどと報道し、ネット上ではすさまじい韓国批判が行われていることに、正直戸惑い、違和感を覚えました。 一九一〇年、大日本帝国と大韓帝国は日韓併合条約を締結し、日本が朝鮮半島を統治下に置き、三十六年に及ぶ植民地支配が始まりました。韓国は武力を背景に不法に締結させられたと主張し、日本は国際法に基づいて合法的に締結されたと主張したことから、認識の違いを超えることはできず、いわゆる玉虫色の決着をしたため、植民地支配に対する賠償は行われませんでした。 そこで、外務省にお伺いいたします。 日本政府は、請求権は完全かつ最終的に解決されたという立場を取っていますが、一九九一年八月二十七日の参議院の予算委員会で清水澄子議員の、請求権は解決済みとされてまいりましたが、今後も民間の請求権は一切認めない方針を貫くおつもりですかとの質問に対し、当時の外務省の柳井俊二条約局長は、日韓請求権協定におきまして両国間の請求権の問題は最終的かつ完全に解決したわけでございますと答弁した上で、その意味するところについては何と答弁されているのでしょうか、外務省の方にお尋ねいたします。
○政府参考人(田村政美君) お答え申し上げます。 個人の請求権を含め、日韓間の財産請求権の問題は、日韓請求権・経済協力協定により完全かつ最終的に解決済みであるというのが我が国政府の一貫した立場でございます。 具体的には、日韓両国は同協定第二条一で請求権の問題は完全かつ最終的に解決されたものであることを明示的に確認し、第二条三で一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対する全ての請求権に関していかなる主張もすることができないとしていることから、このような個人の請求権は法的に救済されないものとなっております。
○糸数慶子君 「いわゆる個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたというものではございません。日韓両国間で政府としてこれを外交保護権の行使として取り上げることはできない、こういう意味でございます。」というふうにそのときは答弁されています。完全かつ最終的に解決されたと言いながら、実は請求権協定も曖昧な部分を残したまま政治決着が図られたということだと思います。 過去の外務省見解を振り返ることなく、外交の最高責任者が感情的に韓国政府を批判することは、両国間の友好関係に水を差し、米朝首脳会談以降、朝鮮半島情勢が大きく変わろうとする中、日本が蚊帳の外に置かれてしまうのではないかと大変危惧しております。 法的な解決が行われても、日本が植民地支配したその道義的責任は消えないのだということを申し上げ、次の質問に入りたいと思います。 次に、パスポートの通称使用について伺います。 母親が旧姓使用しているお子さんのパスポートの通称使用についてでありますが、外務省は、一定の要件を満たした場合、パスポートに旧姓の通称を併記することを認めております。旧姓を認めているのは、戸籍謄抄本で旧姓であることが記載され、判断できるからです。それでは、戸籍で母親の旧姓が確認できるお子さんの通称使用についてお伺いをしたいと思います。 これは具体的な事例でお示しをしたいと思いますが、谷さんと吉井さんは法律婚をしていて、夫の谷さんが筆頭者で、妻の吉井さんは旧姓を通称使用されています。お二人には三人のお子さんがいらっしゃいますが、二人の男のお子さんは父親の姓である谷を名のり、つまり戸籍名を名のっています。娘さんは母親の旧姓である吉井を学校でも通称使用されています。母親は旧姓併記のパスポートを持っています。娘さん、パスポートを作るためパスポートセンターに行ったところ、旧姓ではないため、通称を併記することはできないとされたそうです。しかし、戸籍謄本では母親の旧姓が確認できるため通称が可能なはずだと思い、職員にお願いをしたところ、改めてできないと言われたため、とうとう離婚をされ、娘さんを吉井さんの戸籍に入れて、母親の旧姓でのパスポートを作ることにしたそうです。この方法以外方法はないということでしたが、夫婦、親子として共同生活をしている家族が、自分のパスポートに通称を付記したいためにペーパー離婚までされたということであります。 しかし、外国人と結婚したお子さんについては母親の通称が併記されると伺っていますが、なぜ日本人同士だと不可能なのでしょうか。仮に、再婚され、親権が父親となった場合、お子さんの旧姓は吉井となるため、旧姓併記が可能となるのか伺います。できないのであれば、その根拠も併せてお示しください。外務省に伺います。
○政府参考人(高橋克彦君) お答えいたします。 旅券は日本政府が所持人の身分を国際的に保障する身分証明書でございます。旅券への氏名の表記は厳格に行う必要がございます。したがいまして、旅券に記載する氏名は戸籍に記載されている氏名を表記することを原則としております。 したがいまして、旧姓や通称といった別名の併記は必ず認められるものではございません。旅券への併記の適否については、申請内容を踏まえ個別に審査して判断することになります。 今委員の方から具体的な質問ございましたけれども、この場で個別の事案の判断について回答することは差し控えさせていただきたいと思います。
○糸数慶子君 外国人と結婚した方のお子さんについては母親の通称が併記されるということなのですが、日本人の場合はそれができないということ、本当に時代遅れだと思います。改めて質問させていただきたいと思います。 次に、外国人労働者の受入れ拡大の入管法改正についてお伺いしたいと思います。 国の権力を一か所に集中させない仕組みとして、立法、行政、司法の三権分立があり、中でも、立法の権限は行政、司法よりやや強い権限を持つ国会中心主義を取っています、我が国は。しかし、安倍政権となってから、官邸中心主義かと思われるほど、政府をチェックするべき国会までもが理性を失ったかのような国会運営が続いています。 これは一昨日、大島理森衆議院議長は、自民、公明の国対委員長に対し、この法案は大変重い、政省令も多岐にわたる、施行前に法制度の全体像を明らかにすべきだと述べ、政省令ができた段階で政府から国会に報告するよう求められました。改めて異例のことだと思います。まず、大島議長が懸念をされ報告を求められたことをどのように山下法務大臣は受け止められているのか、お伺いいたします。
○国務大臣(山下貴司君) 議長のこのお求めに対しては非常に重く受け止めております。 その上で、なぜこういった、要するに政省令ができた段階で国会に報告するよう求めたということにつきまして、これは入管法の体系上の問題によるところでございます。すなわち、今回新たに在留資格を認めます。これは在留資格の新設に関わることでございますが、在留資格の定め方は、入管法上、第二条の二によりまして、まず一項において在留資格について、そして二項については、例えば本邦において別表に掲げる活動を行うことというのを定めることとなっております。そして、別表上、在留資格とこの本邦において行う活動、これが別表において、これは法律の一部を成すわけでありますが、これが定めることとなっている。そして、その在留期間については、二条の二の三項において法務省令で定めるというふうになっております。 そして、この別表の定め方につきましては、これは概括的なところを法律事項として定めており、具体的な細部事項につきましては、例えば入管法七条の上陸基準省令におきまして、例えば我が国の産業及び国民生活に与える影響その他の事情を勘案して定められるべき事項についてはこの法務省令で定めるということになっておりまして、これが上陸基準省令というふうな構造にこの入管法の体系上なっているということを是非御理解賜ればというふうに思っております。 その上で、こういった出入国管理及び難民認定法は、本来的に上陸基準省令など法務省令等の下位法令に委ねるところが多いというところでございますが、先ほど申し上げたように、衆議院議長のお求めを深く受け止め、本改正法施行前に、この政省令事項を含む法制度の全体像を国会にしっかりと報告することによって制度の全容をお示ししたいというふうに考えております。
○糸数慶子君 新たな外国人材の受入れは、今年二月の経済財政諮問会議における安倍首相による検討の指示に始まり、六月の経済財政運営と改革の基本方針二〇一八、いわゆる骨太の方針というその状況の中で方向付けられ、入管法及び法務省設置法改正案、以下改正案と申しますが、その改正案の骨子が公表されたのは十月の十二日であり、最終的に十一月二日に閣議決定され、国会に上程されました。しかし、この間、検討の結果は示されたものの、それに至る検討の内容についてはほとんど明らかにされませんでした。 国会での審議が始まっても、衆議院で費やされた時間は僅か十七時間のみ、それも、失踪した技能実習生に対する聴取データ、その集計に誤りがあったことが発覚したにもかかわらず、そうした重大な問題に関して向き合おうともせず、採決ありきでこの度の入管法改正の審議が進められたこと、そのことに対し、改めて強く抗議いたします。 とりわけ、多くの人権侵害を引き起こし、国連の人権委員会を始めとした国際社会からも厳しい批判をされてきた技能実習制度を新たな受入れの枠組みの中に組み込むことについて、本気で考え直していただくことが必要だと考えます。 外国人材の受入れとしては、人の受入れであります。労働者として迎え入れた人々の人権をこの社会がどうやって守っていくのかという問題であります。国会審議だけでなく、在留外国人の人々の上に、また日本の社会のそれぞれ地域、現場でどのようなことが起こっているのか十分に検証し、また全体での議論を行う場を設置し、包括的な移民政策を策定すべきだということを申し上げ、質問いたします。 一点目、透明性に欠ける入国管理局の在り方について伺います。 入管法改正案において具体的運用に関わる事項が定められておらず、新たに受け入れる外国人の在留資格や受入れの詳細といった制度の根幹に関わる部分については、閣議決定や関係閣僚会議、省令によって定めるとされています。入国管理局の今までの姿勢を見ますと、それが透明性を確保する形で行われるのか、疑問を抱かざるを得ません。 例えば、今お手元に資料を配付しております。この資料は、被退去強制令書発付者に対する仮放免措置に係る適切な運用と動静監視強化の更なる徹底について(指示)という文書でございます。それを見ていただければお分かりですが、外国人の収容が長期化していることは皆様御案内のことかと存じます。その原因の一つに、収容施設に入れられた外国人の身柄の拘束を仮に解く仮放免の許可が出づらくなっているということがあります。 内容は、仮放免を許可することが適当とは認められない者は、送還の見込みが立たない者であっても、収容に耐え難い傷病者でない限り、原則、送還が可能となるまで収容を継続し送還に努めるというふうにされています。しかも、文書の後ろの方はほとんど黒塗りであります。 収容とは、その者の身体を拘束し、自由を奪う行為であります。厳密かつ慎重、そして透明性の高い運用が行われるべきではないでしょうか。そのための方針が、このような入国管理局長の指示によって黒塗りばかりの秘密裏に決められてしまってよいのでしょうか。 出入国管理行政全般において、今後、透明性の向上についてどのように努めていくのか、入国管理局長の考えをお聞かせください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 入国管理局といたしましても、行政の透明性が重要であるということは十分に認識しているつもりでございまして、例えばガイドラインでございますとか要領など、申請者の利便性に資する情報についてホームページで公開するなどしているところでございます。 一方、御指摘のございましたマスキングのあります退令仮放免者の運用に係る事務でございますが、これはその事務の性質上、当該マスキング部分に記載されております箇所を公にすることにより公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあるほか、仮放免事務の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため、該当部分についてマスキングを施しているものでございます。 このように、入国管理局の保有している情報の中には、業務の性質上、必ずしも公開に適さないものがあることについては御理解をいただいた上で、入国管理局といたしましても、行政の透明性の向上に努めていくよう、努めてまいりたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 ただいまの答弁は納得がいきませんが、時間が参りましたので、続きは午後の質疑に回したいと思います。 ありがとうございました。
○山口和之君 無所属の山口和之でございます。 本日は、まず、入管法改正の目的についてお伺いいたします。 入管法改正案は人手不足対策とのことですが、そうであるとすれば、受入れの上限数を設定するのも大切ですが、期限とともに受入れの最低目標数を設定して、その改正案によっていつまでにどれだけ人手不足を解消するかをお示しいただく必要があると考えます。山下大臣はなぜ最低目標数を設定していないのでしょうか。 最低目標数のような重要業績評価指数、KPIがなければ政策効果の判断はできません。例えば、未来投資戦略二〇一八では、外国人材の活躍推進について、二〇二〇年までに一万人の高度外国人材の認定を目指すと、さらに、二〇二二年までに二万人の高度外国人材の認定を目指すとKPIが設定されています。また、二〇二〇年までに外国人留学生の受入れを十四万人から三十万人に倍増するとのKPIも設定されています。 特定技能の外国人の人数についてのみKPIの設定ができないということはないはずです。いかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 外国人の在留資格というものは、我が国に在留を希望する外国人の資格を認めるということの資格でございます。要するに、外国人が希望している、それについて認めるかどうかという問題であるということでございます。 そう考えますと、今回の受入れは、生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお当該分野の存続、発展のために外国人材が必要と認められる分野に限定して、一定の専門性、技能を有し即戦力となる外国人材について在留資格を認めるというものでございます。 そうしたことで法務省としては入管法改正をお願いしようとしているわけでございまして、そうなると、やはり当該専門性、技能を有していることが試験の結果等で立証されなければ受け入れないというのは当然でございますし、これはもうあくまで外国人の希望による部分、それが一定の基準を満たしているかどうかというのを判断する過程でございますので、当初から受入れの最低目標数としてこれだけは受け入れるのだというふうなことを設定して、その数を満たすまで受入れを行うという考え方は、今回の制度趣旨とは相入れないというふうに考えておるわけでございます。
○山口和之君 深刻な人手不足に対応することが喫緊の課題であるということで、来年の四月一日を施行日としてかなり無理なスケジュールでの審議をしている法案ですので、少なくとも二〇一九年には最低でも何人来てもらうかといった数値目標というのは早急に設定して公表すべきだと私は思います。 本法律案には、在留資格認定証明書の交付停止措置という外国人労働者が増え過ぎた場合の措置は盛り込まれておりますが、外国人労働者が増えずに人手不足の解消につながっていない場合の措置は盛り込まれていないように思われます。 特定技能の外国人労働者が初年度に数百人しか来なかったというような場合、そもそも今回の改正が成功していないということになると思われますが、その場合どういった施策を行うのでしょうか。本法律案に関するPDCAサイクルをどのように回していくのかをお教え願います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 今回の受入れは、現行の専門的、技術的分野を拡充いたしまして、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を受け入れるものでございます。したがいまして、受け入れる外国人は、受入れ分野で適切に働くために必要な技能水準及び日本語能力水準を満たす必要がございます。このため、業所管省庁が定めます試験等によってこれを確認することとしております。そのような前提の下で外国人材を受け入れるものでございますから、仮に受け入れる外国人材が受入れ見込み数に満たないものであったとしても、一概に今回の改正が失敗であるとは言えないものと考えております。 もとより、現下の深刻な人手不足状況の改善のために新たな受入れ制度を積極的に活用していただき、かつ有為な外国人材の送り出しを確保するために、在外公館でございますとか相手国政府とも連携し、制度の周知や広報などの取組に努める予定でございます。 また、先日、衆議院法務委員会で可決されました出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案の修正案におきまして、法律の施行後二年を経過した場合において制度の在り方について検討を加えることとされております。 法務省といたしましては、業所管省庁と連携いたしまして、外国人材の受入れ状況を継続的に把握、分析し、適切な制度の在り方を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○山口和之君 繰り返しになりますが、これだけ急いで審議をして無理を通して来年の四月一日から制度を開始しようとしているのですから、四半期に一度ぐらいの周期でPDCAサイクルを回して、一年である程度結果が出るように真剣に取り組んでいただきたいと思います。 人手不足が深刻な分野はたくさんありますが、そのうちの特定の分野についてのみ一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人だけを受け入れることとしているのはなぜでしょうか。人手不足という入管法改正案の目的からすると、特定技能一号で最長五年間もの在留資格を認めるのですから、即戦力とはならない、例えば技能実習レベルの外国人を雇い入れて働いてもらいながら一年ほどで育て上げて、残りの四年間を存分に戦力として活躍してもらうということでもよいのではないでしょうか。どうでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 中小・小規模事業者を始めといたしました人手不足は極めて深刻でございまして、我が国の経済、社会基盤の持続可能性を阻害する可能性が出てきております。このため、生産性向上でございますとか国内人材確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野におきまして、現行の専門的、技術的分野を拡充し、一定の専門性、技能を有し即戦力となる外国人材を受け入れていく仕組みを構築することが求められているということを考えているところでございます。 ただいま御指摘のございましたような、即戦力ではない外国人を雇い入れて育て上げる、このことはむしろ技能実習の制度で実現すべきことでございまして、今回の受入れはあくまで一定の専門性、技能を有する外国人材を受け入れるという既存の方針の枠組みの拡充でございますので、そのような育て上げるという制度につきましては、今回の制度の趣旨とは相入れないものと考えているところでございます。
○山口和之君 今回の法改正の目的は人手不足解消ということですので、その目的を達成する方法として一定の専門性、技能を有し即戦力となる外国人だけを入国させるという手段が果たして合理的なのか。日本国民においても、外国人の方の方が能力が落ちるということであればそういったことがあるかもしれませんけど、日本人も初めはその分野においては素人であったりすることもあるわけですので、効果的かどうかということをしっかり検討しなくてはならないと思います。これまでの制度との整合性を重視した結果、全く人手不足対策にならなかったということがないようにしていただければと思います。 次に、刑務所のエアコンについてお尋ねしたいと思います。 今年の夏は非常に厳しい暑さで、日本各地で熱中症による死亡も相次ぎました。そんな中、今年の九月、熱中症対策を怠って従業員を死亡させたとして使用者が書類送検されております。 職場の熱中症死亡事故では、労働安全衛生法違反により刑事責任を問われることがあるということですが、刑務所や拘置所において、熱中症死亡事故の場合、誰がどのような刑事責任を問われるのでしょうか。
○政府参考人(辻裕教君) 刑事責任の成否につきましては、捜査機関により収集された証拠に基づいて個別に判断されるべき事柄でございまして、一概にお答えすることが難しいということを御理解いただければと存じます。
○山口和之君 では、実際に刑事責任を問われたケースは何件あるのでしょうか。
○政府参考人(名執雅子君) 刑務所や拘置所等における熱中症死亡事故について、職員が刑事責任を問われたケースはございません。
○山口和之君 仮に、刑務所の刑務作業中に熱中症対策を怠って受刑者を死亡させた場合でも国は誰も刑事責任を問われないと聞いておりますが、民間では使用者が労働者の熱中症対策を怠って死亡させたような場合には使用者側が刑事責任を問われることと均衡を失しているのではないでしょうか。また、刑務作業中か否かを問わず、受刑者等が熱中症で死亡したら、身体の自由を奪っている側の責任が問われて当然のはずです。障害のある人の雇用について、民間が不正をすれば厳しいペナルティーがあるのに、今回の省庁や裁判所において不正が行われたことについて誰も責任を取らなかったことと同様、やはりおかしいことと思います。この辺りは今後改善していく必要があると考えます。 熱中症対策として有効なのは、やはりエアコンを設置して冷房を入れることだと思います。しかし、刑務所や拘置所にエアコンを設置するということになると、国民の納得が得られないという声がありますが、そういった意見に対して山下大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 委員御指摘のとおり、被収容者の健康の保持は国の重要な責務でございます。被収容者の健康管理に万全を期する必要が国としてもあります。他方で、刑事施設にエアコンを設置することについて様々な御意見があるということは承知しているわけでございます。 そういった中で、私どもは、例えば、東京拘置所など近年建て替えを行った気密性の高い施設においては空調整備を導入しておるところでございますし、また、構造上、通気性が悪くなりがちな女性を収容する区画、これやっぱり、プライバシーの観点からやはり気密性等がございます。通気性が悪くなりがちであります。あるいは、病人を収容する病室など、エアコンの必要性が高い場所について順次設置を進めているところでございます。 こういったエアコンの設置につきましては、社会一般の水準を踏まえつつ、国民の皆様の御理解を得ながら、施設の建て替え等の機会を捉えてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
○山口和之君 現在、カルロス・ゴーンさんの逮捕について海外でも様々な報道がなされていますが、その中では日本人の人権感覚が遅れていることを指摘するのも多々あります。 日本では、有罪が確定すれば刑務所内で多大な苦痛を味わって当然といった風潮がありますが、それもおかしなことだと思います。懲役刑は、身体の自由を奪い、刑務作業を行わせることによって罪を償わせるものであり、刑務所にエアコンがあることを問題視すること自体がナンセンスのようにも思います。 人権擁護を所管する法務大臣としては、刑罰では受刑者を過酷な環境に置いて健康を害するようなことは許されていないんだということをしっかりと国民に発信していただき、受刑者の人権をも擁護する活動もしていただければと思います。 現在開かれている臨時国会では冒頭で補正予算を成立させましたが、その中で、公立学校の教室にエアコンを設置する費用が確保されました。これは、記録的な猛暑が続いた今年の夏、児童生徒の熱中症が相次ぎ、死亡者が出てしまったことを受けてのものです。しかし、熱中症による死亡者は受刑者にも出ています。人道的な観点からは、児童生徒の熱中症対策と同じぐらい、刑務所や拘置所等に収容されている身体の自由を奪われている人の熱中症対策も重要と考えます。山下大臣のお考えはいかがでしょうか。また、少なくとも熱中症死亡事故が起こったような刑務所や拘置所等については早急にエアコンの設置を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(名執雅子君) 収容者の健康の保持は国の重要な責務でございまして、収容者の熱中症の予防対策には万全を期してまいりたいと思っております。 全国の刑事施設においては、必要に応じて、収容者へのスポーツ飲料等の給与、工場、居室などにおける扇風機の使用など、熱中症の予防対策を講じております。また、現在、刑事施設においては、病室など特に配慮が必要な被収容者を収容する居室にはエアコンを整備しております。また、全ての施設で一気にエアコンを取り付けることは困難ではございますけれど、改築等の機会を捉えまして、社会一般の保健衛生的な観点から、優先順位を考慮してエアコンの設置を検討しております。 今年の夏の暑さは気象庁が命に危険を及ぼすレベルという見解を出すほど厳しく、来年以降も熱中症の予防対策は重要と認識しております。エアコンの設置につきましては、社会一般の水準を踏まえつつ検討してまいりたいと思っております。
○山口和之君 大臣にもお伺いしたいんですけれども、今、高齢化、刑務所や拘置所は高齢化しているということですので、世間一般と同じですと言われても、世間一般とは同じではないと思うんですけれども、この状況において死亡事故が起きているということであればこれは改善していくべきだと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 先ほど局長からもお答えしたとおり、また私もお答えしたとおり、やはり被収容者の健康の保持は国の重要な責務でございます。 この問題に関しては、やはり予算上の請求を認めていただけるかどうかという問題もございますけれども、委員の御指摘も踏まえながら、被収容者の健康保持についてしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。
○山口和之君 以前にもこの件についてお尋ねしたときに、予算の問題がある等のお話がありました。しかし、人の命が関わっているときにそれを言ってしまうこと自体が、日本の人権感覚が遅れているということにはならないでしょうか。受刑者が健康被害を受けない対策、少なくとも刑務所内で暑さや寒さによる死者を出さない対策は優先的に予算を投入すべきではないかと考えます。 次の質問に入りたいと思うんですけれども、ちょっと数が多くて、今回はここで終わらせていただきます。 以上です。
○委員長(横山信一君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山下法務大臣。
○国務大臣(山下貴司君) 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 中小・小規模事業者を始めとした人手不足は深刻化しており、我が国の経済、社会基盤の持続可能性を阻害する可能性が出てきています。このため、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性、技能を有し即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築することが求められております。 また、我が国を訪れる外国人は増加を続け、平成二十九年の外国人入国者数は約二千七百四十三万人と過去最高を更新しており、我が国に在留する外国人数も、平成三十年六月末現在では過去最多の約二百六十四万人となっています。このような中、厳格な入国管理と円滑な入国審査を高度な次元で両立し、特に、増加する外国人に対する在留管理を的確に行っていくことが求められております。 この法律案は、以上述べた情勢に鑑み、所要の法整備を図るため、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正するものであります。 この法律案の要点を申し上げます。 第一は、人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野に属する一定の専門性、技能を有する外国人の受入れを図るため、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充し、当該技能を有する外国人に係る在留資格「特定技能一号」及び「特定技能二号」を設けるとともに、基本方針及び分野別運用方針に関する規定など、外国人を受け入れるプロセスに関する規定、外国人に対する支援に関する規定、外国人を受け入れる機関に関する規定等を整備することとするものです。 第二は、新たな在留資格の創設に伴う在留外国人の増加に的確に対応しつつ、外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整といった新規業務に一体的かつ効率的に取り組む組織として、法務省の外局に出入国在留管理庁を新設することとするものです。 その他所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の趣旨であります。 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において一部修正が行われております。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(横山信一君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員井野俊郎君から説明を聴取いたします。井野俊郎君。
○衆議院議員(井野俊郎君) 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分につきまして、御説明申し上げます。 本修正の内容は、第一に、分野別運用方針に定める事項のうち、当該分野別運用方針において定める産業上の分野における人材の不足の状況に関する事項について、当該産業上の分野において人材が不足している地域の状況に関する事項を含む旨を明記することとしております。 第二に、一号特定技能外国人支援について、一号特定技能外国人と日本人との交流の促進に係る支援を含む旨を明記することとしております。 第三に、附則に、政府は、特定技能の在留資格に係る制度の運用に当たっては、人材が不足している地域の状況に配慮し、特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することとならないようにするために必要な措置を講ずるよう努めるものとする旨の規定を追加することとしております。 第四に、附則の検討条項として次の二つの事項について定めることとしております。 一、政府は、この法律の公布後、速やかに、本邦に在留する外国人に係る在留管理、雇用管理及び社会保険制度における在留カードの番号その他の特定の個人を識別することができる番号等の利用の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。 二、特定技能の在留資格に係る制度の在り方に関する検討について、「施行後三年を経過した場合」から「施行後二年を経過した場合」に改めるとともに、地方公共団体の関与の在り方、特定技能の在留資格に係る技能を有するかどうかの判定の方法の在り方及び技能実習の在留資格に係る制度との関係に関する検討を含む旨を明記すること。 以上であります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(横山信一君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時二十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(横山信一君) ただいまから法務委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、松川るい君、島田三郎君及び山谷えり子君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君、柳本卓治君及び太田房江君が選任されました。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省入国管理局長和田雅樹君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(横山信一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(横山信一君) 休憩前に引き続き、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小川敏夫君 立憲民主党の小川でございます。 まず、今日この法案、様々な点があるんですけれども、一つ、外国人労働者の支援とか、そうした状況について中心にお尋ねしたいと思います。 基本的なことは、我が国の今のこの経済社会状況、外国人労働者に頼らなければ回っていかないという、こういう状況の中で、外国人労働者を受け入れる、受け入れざるを得ない状況になっているということだというふうに思います。そうした中で、外国人労働者に来ていただく中で、やはり大切なことは、外国人労働者に平和に有意義に我が国において就労していただきたいというのが、私は最も基本的なことだと思います。 これは、ひとえに外国人労働者の人権とかそういう視点だけでなくて、もちろん人権という視点で一番重要なんですけれども、しかし、これは我が国の国家の品格、国際社会の評価ということもありましょうし、またもう一つは、現実な面として、外国人労働者が安定して就労していただかないと、例えば職場から離脱する、失踪するということになれば、不法滞在ということになって国が把握できない。言わば水面下で社会生活を送るようになるということになりますと、やはり社会に悪影響を及ぼすような犯罪の方に取り込まれてしまうという人も出てくるでしょうし、生活状況がすさんでくるということの状況も出てくるでしょうから、社会がやっぱり落ち着かなくなると。そういう意味で、やはり外国人労働者に安定した就労をしていただきたいということは、外国人労働者のためであると同時に、我が国の社会のこの平穏、秩序を守るためにも私は非常に大切なことだと思うわけであります。 そうした観点から、私は、外国人労働者に対する配慮に関する規定がこの法律上足らないのではないかと、こういうふうに思いますので、その点からお尋ねさせていただきます。 まず、二条の五ですか、雇用契約、受入れ機関は外国人労働者との間で雇用契約を結ぶということがあって、そこでは、我が国の国民、労働者との間の差別をしてはいけないというような規定が入っていますが、私は、そのことは大変重要です、だからもちろんそのことは必要なんですけれども、例えば給料のことだけ、雇用契約のことだけをそうして守ってあげることで足りるのか。 例えば、二十万円の給料を、月給を払うよという約束、それが我が国の勤労者の水準だとしましょうと。それだけで本当に外国人労働者を守れるかというと、そうとは言えない部分があると思うんですね。外国人労働者が我が国で居住して就労すれば、住居が必要なわけです。ただ、現実問題として、外国人労働者が国内に来るときに、独自で住居を求めることはなかなか難しいのではないかと。 そうすると、じゃ、誰がそれを手当てするのか。私が思うのは、月給二十万円だよ、三十万円だよという標準的な給料を示しても、いや、会社が用意した社宅に入りなさいと。で、五万か八万ぐらいで借りたアパートに五人も八人も入れて一人から五万円も取れば、あっという間に、二十万円の月給を払っても何万円かは住居費という形で召し上げてしまうということになって、実質的にその雇用の条件が劣悪化してしまうと。表向きは正常な雇用契約になっても、実質的にはそこで搾取といいますかピンはねというか、実質的に切り下げられてしまうという状況があるわけです。 そうした視点からこの法律を見ますと、雇用契約はしっかり国がチェックする形になっていますけれども、そうした外国人労働者を受け入れる住居の面、あるいは食事もあるでしょう、そうした面での取組については全く規定がないので、これでは受入れ機関、つまり雇入れ企業の自由になって労働者の地位が侵されてしまうことになるんじゃないかというふうに思うんですが、なぜ雇用契約ということだけを二条の五で明記して、労働者の住居とか食費とか、そうした面での取組に関してこの法律には書いていないのか、これはいかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘のとおり、まず、本法案では、法律において受入れ機関と外国人との間の特定技能雇用契約について所要の基準に適合しなければならないということを定めておりまして、これは詳細な基準は法務省令において明記することとしております。 もとより、その第一段階的には、その契約の中身を確認すること等により受入れの適正さを図ることができて、特定技能外国人の雇用等での保護が図られるというところでございますけれども、例えば、この特定技能雇用契約を締結しようとする受入れ機関につきましては、やはり先生御指摘の第二条の五の六項におきまして、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対して行う、この当該活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするための職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援ということを行うことを義務付けております。その中で、例えば住宅確保の支援、これはこういった支援のところに含んでおるというふうに考えております。その住宅確保の支援はもとより、行政手続や医療など、在留中の生活オリエンテーションや労働条件、さらには転職を余儀なくされた場合の転職などについての相談、苦情への対応など、幅広い支援を実施するということになっております。 受入れ機関が十分にできる体制がない場合には登録支援機関が行うということになっておりますけれども、こうした幅広い支援を実施することによっておりますけれども、この契約に掲げられた、あるいは契約の内容になっている条項については、新設する出入国在留管理庁による管理を徹底して、その実効性をしっかりと確保していきたいというふうに思っておりますということでございます。
○小川敏夫君 幅広く抽象的にお話しされても、なかなか議論が煮詰まらないんですけれども。 在留資格認定証明書ですか、これを交付するに当たっては、その雇用契約を提出させてということが条文上明記されておるわけですけれども、それだけでは足らなくて、やはり居住に関する、住居に関する約束事、その他、食費付きなら食費に関する約束事、これについての約束事もしっかり明記させて提出させる必要があるのではないか。これは実際に技能実習の場合などにおいても、非常に劣悪な居住環境、あるいは食料などを、不当に外国人労働者から取って、外国人労働者の待遇が実質的に切り下げられているという場面が多く報告されていますので、お尋ねするわけです。 大臣は、そうすると、支援計画の中に入っていると言うけれども、支援計画そのものは非常に抽象的でありまして、殊更この二条の五で雇用契約ということを抜き出して明示しているということであれば、やはり、特に生活上必須な住居に関する約束、あるいは食事の提供をすれば食事の提供に関する約束、これも具体的に明記して、それをしっかりと法務省、入管庁がチェックできるというふうに法律上規定すべきではなかったのかなというふうに思うわけであります。 例えば、二条五の六項でいいとか支援計画にということで含まれているとお話しになっていますけれども、この条文上は、十九条の十八ですか、ここで雇用契約の内容が変更された場合には届出しなさいという義務は課せられている。しかし、届出義務が課せられているのは雇用契約の内容だけなんですよね。ですから、例えば含まれているとか、支援の中身に含まれているといっても、その中身のその住居費が約束と違うとか、あるいは値上げされたとか、あるいは変更されたといっても届出義務がないというふうになるわけですから、やはりそこで抜け落ちていると、法律上の規定が抜け落ちているんじゃないか。 やはり、二条の五の雇用契約を明示したように、住居や食事に関する契約があればそれについてしっかりと明記させて、それについて変更があれば届け出るということを明記すべきではなかったかと思うわけでありますが、どうでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、これ、在留資格の立て付け自体が、この別表でお示ししているところでございますが、公私の機関との雇用に関する契約に基づいて行う特定産業分野ということで、その契約を軸にどのような契約が必要かということについて、これはその詳細については法務省令で定めるところとしておるわけでございます。そして、支援についてもそうですし、特に一号に関しましては、一号特定技能外国人、これは支援計画を作らなければならないということになっておると。 そして、先生御指摘の支援計画が変更された場合がどうなのかということについては、これは十九条、御指摘の十九条の十八の一項の二号におきまして、この外国人支援計画の変更ということで、これは法務省令で定める軽微な変更を除いて、これはもう変更を届けなければならないということになっておりますので、そこでしっかり把握していきたいというふうに考えております。
○小川敏夫君 今の実際の技能実習の場面において、やはり住居費や食費ということで外国人労働者が非常に高額な負担をさせられて不利益な扱いを受けているという例がありますので、確認をしたわけであります。 では、これから省令を定めるという場合においても、やはり住居に関する約束、あるいは食事の提供に関する約束があれば、それを必ず明示させて、それについて労働者が不利益な扱いを受けないような、そうした手だてをするというふうに約束していただいてよろしいわけですね。
○国務大臣(山下貴司君) 支援計画の中には、住宅の確保というのは省令において内容とするということを定めようと考えておりますし、また、その委員御指摘のは、結局、その食費名下あるいはそういった宿泊費名下に高額なものを取って、不当に高額なものを取って給料の削減をするようなということになると、これはやはり不当な行為に当たる可能性がありますので、そういったものについてはしっかりと当然把握していくというふうなことになっていくと思います。
○小川敏夫君 いや、だから、住居を確保するというだけでは足らないんですよ。住居を確保するけれども、その住居についての使用料名目で不当に使用料を高く取れば実質的に給料が適正であっても不利益になる。だから、確保するというだけじゃ足らなくて、やはりその確保する住居の使用料、こうしたものについても具体的に提出させて、それについてしっかり入管庁が判断できるというふうにしてくださいと言っているわけであります。
○国務大臣(山下貴司君) 失礼いたしました。 今回の制度では、支援全般について、支援に要した費用を特定技能一号外国人に転嫁することのないように、今後定める法務省令において登録支援機関の基準として定めることとしております。 具体的には、登録支援機関が受入れ機関との間で例えば支援の委託に係る契約を締結するに当たって、支援に要する費用について受入れ機関へあらかじめ用途及び金額を明示することを規定することなどを検討しております。また、受入れ機関の基準として、当該費用、支援の費用をですね、特定技能一号外国人に不当に直接、間接に負担させてはならないということで規定する予定にしております。 こうした基準に沿ったものについて、例えばこの在留資格認定証交付申請等において、受入れ機関に対して、委託契約書のほか、委託費に関しても特定技能一号外国人に転嫁することなく支払われることについて十分理解の上、委託契約を締結している旨を説明する書面の提出を求めることとしております。 その上で、さらに、特定技能一号外国人に対する報酬の支払状況に関する届出を求めることとしております。必要に応じて、不当な取扱いが認められるような受入れ機関に対しては立入検査を行う。で、支援費用の転嫁が行われていないということをしっかりと確認していく予定でございます。
○小川敏夫君 その支援費用の負担については、これから聞こうという質問についてしていただいたけどね、私が質問しているのはそうじゃなくて、要するに、住宅を確保するということだけじゃ足らないと言っているんです。 支援じゃなくて、いろんな方法ありますよ、抜け道が。例えば、雇用者が、受入れ企業が直接その社宅かあるいは宿舎を持って提供するんなら、それは支援の一つかもしれないけど、だけど、そうじゃなくて、第三者に借りさせて、そこでさっき言ったように五万円の家賃で何人も詰めて一人から三万も五万も取れば、事実上、経済的な利益を回収しているわけです。でも、それは第三者の賃貸借契約だと言えば、支援にも入らないし、住宅の確保にも入らない。だから私は言っておるわけでありまして、雇用契約だけじゃなくて、外国から来る労働者には住宅というものが適切に確保されることは絶対に必要であります。そこの分野において実質的に収入が、何だろう、ぼられてしまうといいますかね、幾ら給料が良くてもそうしたところで不当な支出をさせられてしまえば待遇が落ちるじゃないかという観点から聞いておるわけであります。 ですから、私が確認したのは、支援の費用の負担という次の質問の事項を答えてもらっても困るんで、要するに、雇用契約を明示させて、具体的な賃金額が入管当局にも分かるというのと同じレベルで、この住居に関する契約についても賃料とかそうした金額まで分かる範囲でしっかり把握して、そして、それについて、それが在留資格証明書の交付の判断にするとか監督の対象にするとか、そういうことまでしてくださいと。ですから、法務省令を作るときにはそこまでしてくださいというふうにお願いといいますか、確認を求めておるわけでありますから、そうしますと言ってくれればそれでいいんです。
○国務大臣(山下貴司君) まず、住宅確保の必要性は委員御指摘のとおりであって、下位法令やガイドラインの中で適切に確認できるような仕組みを検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○小川敏夫君 いや、だから、確保の問題じゃないんですよ。住宅の確保という名目で不当な契約をさせられて、その労働者が幾らいい給料もらっても、そこで出捐を余儀なくさせてもらって不利益になることがあってはいけないから、住宅の賃料とか住宅に関する契約に関してもしっかり提出させて把握して、それに労働者が不利がないような対応を、法律には書いてないから、じゃ、省令を出す時点においてしっかり明記して対応してくださいと言っているわけですから、対応しますと言ってくれりゃ、それでいいんです。
○国務大臣(山下貴司君) そういった対応についてしっかりとやるために、例えば報酬については、その報酬の支払状況の定期的な届出を義務付けております。その中で住居費や食費名目で不当な高額を支払わせていないかということをしっかりと確認して、実効性を担保することとしております。 いずれにせよ、委員の御指摘も踏まえて、そうしたことをしっかり実効性あるように担保してまいるように取り組んでまいりたいと考えております。
○小川敏夫君 この法律は、受入れ企業が支援するという支援義務を課していますけれども、支援に要する費用の負担については、法律上何の規定がありません。この支援に要した費用を外国人労働者に負担させることがあるのかないのかということを聞こうと思ったら、先ほど大臣、先に答弁しまして、ないということでありますので。ただ、支援の費用を外国人労働者に負担させてはならないという規定はこの法律上どこにもないものですから、ですから大臣がそういうふうに答えていただく、それは大変正当な答えでありますが、法律の規定にないから、この省令を出すときには支援の費用を外国人労働者に負担させてはならないとはっきり明記していただけますね。
○国務大臣(山下貴司君) これにつきましては、省令におきまして、転嫁することがないよう、例えば登録支援機関については登録支援機関の基準として法務省令において定めることとしております。 そして、受入れ機関の基準としては、当該費用を特定技能一号外国人に直接、間接に不当に負担させてはならない旨を規定する予定であるということでございます。
○小川敏夫君 間違いなく規定していただくようお願いします。 大分もう時間が過ぎちゃったんだけど、支援のことについてお尋ねしますと、この支援に関する規定で、この法律上受入れ機関は支援する義務があると。そして、その外国人労働者が雇用契約が終了した場合も、ほかの転職先等を、何だろう、探すというのかな、ほかの就労先が見付かるような努力することも支援の一つだと、こういう規定があります。その規定自体は私は間違っていないと思うんですが、ただ、その実効性の問題なんですよね。 つまり、外国人労働者が転職したい、あるいは退職してほかの企業を、働き先を見付けたいというときに、これまで受け入れていた企業からすれば、辞めちゃった従業員ですよ。例えば従業員が辞める、それは結局賃金が安いとか、何か問題があるとか、ことになるわけですけれども、要するに辞めちゃった外国人労働者のために、それまで雇用していた企業が支援する、しなければならないと、支援する義務の中に含まれるという規定があるんだけれども、私は実効性乏しいと思うんですね。これはどうでしょう。現に働いている労働者のためなら支援するのは分かるけど、何かあって辞めちゃった労働者のために、この受入れ企業が支援しなさいという規定は、規定としては美しいけど、実効性が私はないんじゃないかと思うんですが、その点、どうお考えですか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 この法律においては、二条の五の第七項におきまして、外国人が、その責めに帰すべき事由によらないで特定技能雇用契約を解除される場合において、他の受入れ機関との間で特定技能雇用契約に基づいて活動を行うことができるようにするための支援を含むものとするということを、これは法律上明記しておりまして、それはこの支援の内容に法律上も担保されているというところでございます。 具体的には、その場合には、例えば非自発的な離職については、転職に必要な手続等の情報を外国人に提供したり、業界団体の相談窓口やハローワーク等を通じるなどして、必要なサポートを行うなどの転職の支援を行うこととなるということになります。
○小川敏夫君 いや、だから、労働者の責めに帰さない事由で解除なったと。考えられるのは、それは受入れ企業が倒産しちゃった場合ですよ。でも、倒産しちゃった企業がそんな支援なんかできないでしょう。あるいは、労働者に責めがない事由で雇用契約が解除されたというと、そうすると、これは会社側が雇用契約の約束を守らないとか、やれパワハラだ、暴力だとか、何か問題があるからそういうことになったようなケースが想定されるんですけどね。そうした会社に他の就労先を探すことも支援しなさいと言うことは、言葉としては美しいから、こういう条文があることについては私は反対はしないですよ。ただ、実効性がないでしょうと私は思うわけです。 それで、そもそもこの支援って何だろうというと、この法律上、外国人労働者を支援する義務があるのは受入れ企業だけなんですよね、あるいは受入れ企業から委託を受けた登録機関だけなんですよ。基本は受入れ企業だけなんですよ。国は一切支援に関して関わっていないんですよ。私は、この法律で一番そこが足らないと思うんですよ。 特に、外国人労働者が、外国人労働者の責任がないのに雇用契約がなくなってしまった、そうすると、そのままの状態では在留資格がなくなる、不法滞在になっていってしまうから新たな就労先を見付けてあげなくてはいけない、この必要なことをそれまでの受入れ企業にはできない、十分にはできないと思うんです。倒産しちゃった場合にはできないでしょう。それから、契約違反をしていた会社に、あるいは従業員に対してパワハラだ、暴力だといって従業員に責任がない理由で従業員を首にしちゃったような会社に従業員に次の働き先を支援しなさいと言ったって、現実的にはなかなか難しいですよ。期待できないですよ。 で、私はこの法律を見たときに、そういう状態になっちゃった外国人労働者を支援する、あるいは守るということについての規定が何にもないんですよ。あるいは、この入管庁は、総論的には受入れした労働者の保護だ、監督だと言うけれども、実は、入管庁自身は外国人労働者の支援活動については何にもやらないですよね。あくまでも支援は受入れ企業がやるだけで、受入れ企業がどういうふうにやっているかを監督することはできるかもしれないけれども、自らは何にも支援しない、こういう法律の構造になっているんですね。 私は、それでは足らない。やはり、受入れ企業だけに支援を任せる、それだけでなくて、もっと、出入国管理庁じゃなくてですね、出入国の管理及び入国労働者の支援に関する法律ぐらいに名前を変えて、そうした本人の責任によらないで雇用先、勤務先がなくなってしまったような人たちを、次の就労先を見付けるような手だては、やはり公的な仕組みをつくってやることが私は必要ではないかと思うんです。 で、どうでしょう、このように、七項にあるように、本人の責めによらない理由で勤務先から雇用契約がなくなっちゃって職を失った人に対して、その支援を、それまでの受入先ではなくて、やはり公的にそうした人たちを支える支援をする、新たな働き口を探してあげる支援をする、そうした仕組みが必要ではないですかというふうに思いますので、その点、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 受入れ企業が倒産等により支援を継続できないという場合、そうした受入れ企業で転職支援ができないような場合に備えて、これは登録支援機関等との間の契約をしっかりやっていただくことを期待しているところでございます。登録支援機関がやるということも考えております。そして、まあ、これ登録支援機関が契約上やらなければならないわけですから。 で、また、失業した場合にどういうふうにするのかということについて、仮にですね、受入れ機関、これがこの本法あるいは省令等に反して支援を行わない、あるいは登録支援機関がそういうことを行わない場合には、これは本法の定めによって、受入れ機関については新規受入れが停止される、あるいは登録支援機関は取消しとなるということで、これは受入れ機関や登録支援機関にとっては極めて大きなサンクションでございますから、これに基づいてしっかりやっていただくということが担保されるのであろうと思っております。 また、外国人全体の失業に関しましては、これはもう外国人労働者全体の問題ということで、例えばハローワークも、これら、例えば連携しながら再就職に向けた支援をしっかりとやっていくということを今考えておりますし、外国人雇用サービスセンターの拡充も、これはもう政府を挙げてしっかりやっていると。そういったことも含めて、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策というのをしっかりと検討していきたいというふうに考えております。
○小川敏夫君 支援機関がやらなくても登録機関がやるというのは、私は論理的に間違っていると思いますよ。登録機関は支援機関から委任を受けてやるだけですから、支援機関から委任がなくなれば、支援機関がなくなれば、倒産してなくなっちまえば、当然委任もなくなるわけです。 それから、支援機関が委任するといったって、それは当然のことながら有料が想定されるわけで、支援機関がお金払ってまで登録機関に委任契約を継続するかどうか。まして、パワハラとか給料未払だとかそうしたことで辞めた従業員のためにやるかどうか。登録機関があるからというのは、私は全く合理的な理由はないと思います。 それで、もう時間が来ちゃったんでもう議論は今日はここまでにしますけれども、私は、この職を離れちゃった人に対するケアが一番大切なんですよ。職を離れてしまった人を放置すると、本来帰らなくちゃいけないけど帰りたくないから、しかし見付かれば不法在留ということで強制送還されちゃうんだから、そうすると、水面下に戻るわけですよ。すなわち、不法就労という形になって、当局が把握できない形で就労先を見付けることになってしまうと。そのことは、結局社会の不安につながるから私は心配しているんで、この職を離れてしまった人のフォローが非常に大切なんだけれども、元いた会社にだけ支援を負わしているだけじゃ足らない。公的にそうした人をしっかりとフォローして、社会の不安の原因にならないで前向きな形で我が国の企業に貢献していただくということが必要だと。私はこの法律はその面での配慮が全く欠けているということを指摘して、今日の質問は終わります。
○有田芳生君 立憲民主党の有田芳生です。 今の小川委員と大臣とのやり取りを聞いておりまして、これは質問通告していないんですが、今の大臣の答弁があったものですから、非常に単純な基礎的な事実を確認したいんですが、大臣答弁の中で、法務省令という言葉が何度も何度も出てまいりました。 大臣、今度の法律案の中に法務省令という言葉はどのぐらいありますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ございません。幾つという数を今手元に持っておるわけで、すぐ調べれば分かるわけでございますけれども、今すぐにお答えすることができず、申し訳ございません。 ただ、様々な事柄に関しまして法務省令に委任している部分があるということは事実でございます。
○国務大臣(山下貴司君) まず、ちょっと網羅的ではないかもしれませんが、突然の御質問ですので、例えば、特定技能雇用契約が満たすべき基準、これが二の五条の第一項でございます。あるいは、その特定技能所属機関、受入れ機関ですが、これが満たすべき基準、これが三項でありますし、また、支援計画が満たすべき基準等、これが二条の五の第六項であります。あるいは、受入れ対象分野、技能水準について、これは別表の特定技能の項でございます。あと、上陸基準省令に規定する事項として、これは七条一項第二号でございます、これが申請人に係る基準ではございますし、また、これ省令というと、出入国管理……(発言する者あり)よろしいですか、申し訳ありません。その他、済みません、事前にあれば、済みません、もうちょっとシンプルに答えられた、ごめんなさい。
○有田芳生君 いやいや、本当、やり取り聞いておりまして、法務省令、法務省令、法務省令という言葉が何度も何度も出てくるものですから、この法律案の中に、基本的な問題ですから、どのぐらい法務省令という言葉が出てくるのかなという素朴な、基本的なことをお聞きしました。三十か所以上あるんです。 今、小川委員お聞きになりましたけれども、外国人労働者の福祉であるとか居住であるとか、それをどう守っていくのかというのが、この法律の中では三十か所以上出てくる法務省令ということで、これから決まっていく、そういう理解でよろしいわけですね。
○政府参考人(和田雅樹君) 法務省令で何を定めようとしているかということを予定していることはございますけれども、御指摘のとおり、省令でございますので、法律の委任を受けて作るものでございますから、法律制定後に作られるものでございます。
○有田芳生君 外国人が日本で働こうと意欲を持ってやってくる、そのときに、今質問でもありましたけれども、居住の問題、それから労働の問題、そして福祉の問題などなど、それがこれから決まっていく、それは逆だと思うんですよね。 だから、私たち立憲民主党は、どうしてこんなに、ほかの野党もそうでしょうけれども、法律制定を急ぐんだろうかという根本的な疑問があります。何でそんなに急ぐのか。四月施行、今もう十二月ですよ。福祉にしても居住にしたってこれから決めていくと。本当に間に合うんだろうか、おかしいんじゃないかという、そういう根本的な疑問があります。 十月末に自民党の法務部会で、あるベテランの議員が何でこんなに急ぐんだと文句を言ったら、法務省の幹部の方が、うっかりかわざとか分からないけれども、総理の指示です、こう発言された。官邸を威光をちらつかせたものだから、議員たちからは、モリカケ問題で何度も聞いたせりふじゃないか、またかと失笑とブーイングが起きた。これ、毎日新聞の十一月三日付けの自民党の法務部会を取材された方の記事なんですよ。 総理の御指示で法務省の幹部もこの法案急いでいるんだって。何でそんなに急がなきゃ駄目なのか。外遊問題もあるだけではありません。何で四月から、そんなに急がなきゃいけないのか、根本的な疑問を持っているということをまず指摘をしておきたいというふうに思います。 大臣、これは通告いたしましたのでお聞きをしたいんですが、ベトナムにしてもインドネシアにしても、世界から若者たちが日本に来て働こうと。それは技能実習生、これまで、留学生、それでこれからは違った形の労働者たちが日本にやってくる可能性があるときに、なぜ彼らは日本にやってきたい、そう思っているのか、大臣はどうお考えですか。
○国務大臣(山下貴司君) これは、私は、ベトナムの例えば大臣であるとかミャンマーの大臣であるとか、様々な送り出し国の高官から話を聞いたところでもあるんですけれども、やはり日本というのがこのアジアにおいて奇跡的な経済成長を遂げた、そして日本製品ということに関して非常な尊敬を持っているということで、あと日本文化もそうですね。ですから、この日本で非常に発達した技術を身に付けるべく働きつつ、日本文化に触れる機会を得たいといったところがあったり、あるいは、日本というのはやはり国際社会から見れば非常に安心、安全なところなんだというところ、そこで働きたいといったことといったところがございます。また、あとやっぱりスキルを身に付けたいといったところがございます。中には、当然のことながら、やはりその国で得られる報酬よりも日本であれば高い報酬が得られるのではないかというふうに期待する労働者も含まれているということでございます。 ただ、いずれにせよ、その動機については、やっぱり個々の外国人の方々に応じて様々であろうというふうに考えております。
○有田芳生君 私、「地球の歩き方 ベトナム」という本を取材をして書いたもので、ベトナム取材というのはかなりなんですよ、実は。思い入れも非常に激しいものがあります。 ですから、技能実習生、留学生たちをベトナムのお父さん、お母さんたちが、例えばハノイの空港から送り出すときに、その後ろ姿を見て涙を流している。だけど、子供たちが日本で働きたいという意向を持っているものだから、頑張ってやってこいというその思いがある。大臣がおっしゃったことも事実です。やはり日本は安心、安全なんだと、そのことは親御さんたちは強く思っていらっしゃる。 日本語の難しさについては後でまたお聞きしようと思いますけれども、英語でなく、あるいはアラビア語でなく、そして中国語、あれだけの人口がいる中国語ではなく、日本人、一億何千万人の日本でしか恐らく全般的には通用しないような日本語、難しいものを勉強して、何で日本に行こうかというと、大臣がおっしゃったことに加えて安心、安全、大臣もおっしゃっていました。 それに加えて、日本というのは階級社会ではないんだと、その思いも非常に強いんだというんですよね。ですから、ベトナムからもいろんな国に働きに行っている。だけど、日本は、失踪する技能実習生たちもたくさんいたことが問題になっておりますけれども、ちゃんとした経営者だって当然いるわけで、ほかの国に働きに行った人たちの話を聞くと、例えば、食事のときだって同じテーブルで食事をすることができない、いじめられる、階級差別がある。だけど、日本の経営者、まともな人たちは、休みになったらちょっとゆっくり一緒にディズニーランド行こうじゃないかとか、あるいは休みだからバーベキューやって一緒に食事をすることができる。そういう階級社会でない日本への魅力があるというんですよね。 だから、そういうことを大事にしていかなければいけないんですけれども、ここでお聞きをしたいのは、この外国人労働者をこれから日本に来てもらう前提が欠けていると私は強く思っているんです。 午前中、ネット上の人権侵害の問題をお聞きをしましたけれども、人権擁護局長にお聞きをしたいと思います。外国人受入れの前提がない問題です。 まずお聞きをしたいのは、法務省が委託をして二〇一七年の三月に発表されましたけれども、外国人住民調査報告書、日本にお住まいのいろんな国の外国人がどういう状況にあるのか、どんな結果出ました。
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。 御指摘のとおり、二十八年度に実施した外国人住民調査の結果を二〇一七年にまとめております。 幾つか、多項目にはわたっておりますが、そのうち幾つか主要なものについて御説明させていただきますと、いずれも過去五年間に遡ってそういう経験があるかというアンケートを取ったものでございますが、日本で住居を探した経験がある外国人のうち、外国人であることを理由に入居を断られた経験がある人と、それから日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた経験がある人、いずれも約四〇%でございました。また、レストラン等におきまして外国人であることを理由に入店やサービスを断られた経験がある者が六・二%、それから、仕事を探したり、あるいは働いたことのある外国人のうち、外国人であることを理由に就職を断られた経験がある人は二五%でした。それから、外国人であることを理由に侮辱されるなど、差別的なことを直接言われた経験は約三〇%でございました。
○有田芳生君 これが日本の現実なんですよ。この五年間だけ取ってみても、入居差別四割、就職差別二・五割、そして侮蔑された三割、入店拒否。これは五年に限らない、もうずっとこの日本で続いていることなんですよね。それはこの委員会でも何度もお聞きをしたとおりです。 さらに、お聞きをしますけれども、二〇一六年三月にやはり法務省が委託をしてヘイトスピーチの調査報告書が法務省から発表されました。どういう内容だったでしょうか。
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。 御指摘の実態調査報告書は、平成二十七年度に実施しましたヘイトスピーチに関する実地調査でございまして、平成二十八年の三月に発表しているものでございますが、これによりますと、ヘイトスピーチを行っているという指摘のある諸団体のデモ、街宣活動は、四半期ごとに統計、数を数えておりますが、五十件から百件台を推移していて、二十七年度の段階ではこれは減少傾向にあるものの、いまだ相当数あるという評価をしております。そして、最終的にはいまだ鎮静化していない状況にあるというふうな記載になっております。いずれもこれは二十八年三月の報告でございます。
○有田芳生君 ですから、大臣、こういう現状がずっと続いているんですよ。外国から日本に来て働く、暮らす方々が、この五年間の調査だけを見ても、居住差別は四割、就職差別は二割五分ある。そしてまた、町を歩いていれば外国人排斥のデモがある、ヘイトスピーチある。午前中にも伺いました、指摘もしましたけれども、今でも毎週毎週、日本のどこかで、週末になればヘイトスピーチデモ行われているんです。この間、先週の日曜日は水戸の駅前でありました。移民反対というもっともらしい政治的主張を掲げているんだけれども、しゃべっていることはどんどんどんどん排斥の発言なんですよね。 だから、局長に伺いたいのは、こういう現実、どうやって克服していくんですか。これから多くの外国人来ていただく、いただかなければならない。だけど、休日の日に町歩いたら移民排斥の発言があったりする、そして居住差別がある、就職差別がある。実際、法務省がこういう結果を得て、どういう対策を取られてきたんですか。
○政府参考人(高嶋智光君) 法務省人権擁護局といたしましては、全国の法務局を通じまして次に申し上げます三つの活動をやってきているところでございます。 一つは、啓発教育でございます。外国人の人権に関しましても、様々なパンフレットやビデオ等を作成いたしまして、外国人に対する姿勢について理解、ちゃんと理解しましょうということを呼びかけているところでございます。 また、二つ目は、相談、人権相談であります。外国人から、現に日本に来られている外国人から相談を受けております。これ、昨年の四月から窓口や言語数も増やしまして、全国五十の法務局で多言語による人権相談に対応できるようにしておりますし、また、外国語によるこういう窓口がありますよという宣伝もしているところでございます。 さらに、その相談等を通じまして具体的な人権侵犯があるというふうに考えられる場合には、その申立てを受けまして人権侵犯事件として取り扱いまして、その結果に応じまして法務局としてそれぞれの措置をとっているというところでございます。 これによって外国人の人権をしっかり守っていきたいというふうに考えております。
○有田芳生君 局長、例えば、さっき法務省の調査の結果で居住差別などなどをおっしゃった中で、入店差別、指摘されていましたよね。そういう大変な思いをする外国人いらっしゃる。だけれども、そういうのをどうやって止めることができるんですか。法務省としてどういう対応を取られるんですか。 啓発、大事でしょう。だけど、この五年間調べただけだってこの現実があるときに、これから外国人の方々たくさん来ていただいて、大臣さっきおっしゃっていたように、日本の優れた文化などを身に付けていただきながら気持ちよく日本で働いてもらうときに、だけど、休みになれば、町歩いたら、ヘイトスピーチがもう横行している。銀座行ったって、浅草行ったって今でもあるわけですから。大阪だって、京都だって、福岡だって、札幌だって。何にもなくならないですよ、数は減っているけれども。だから、入店差別ある、就職差別ある、居住差別ある。 これからだって続こうとしているときに、新しい法律で新しい仕組みをつくろうというときに、新たな対策必要なんじゃないですか。何か考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 今般の入管法改正に伴いまして、出入国在留管理庁を設けることといたしております。出入国在留管理庁の職務の一つとして、内閣の補助事務といたしまして、共生社会に向けた総合調整の機能の司令塔的役割を法務省が担うということを行うことになっております。 そのようなこともございまして、法務省では、現在、外国人材の受入れ・共生のための総合的対策検討会議というものを開いておりまして、ここで様々な御意見をお伺いしながら、外国人との共生社会の実現に向けて、それぞれの国の文化をお互いに理解し合い尊重することが大切であるということから、外国人受入れのための環境整備に向けまして、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の取りまとめを進めているところでございます。
○有田芳生君 入管は、その歴史の出発点からして、日本の治安維持の精神を持ってこれまで仕事をなさってきた、そういう場所だと私は理解しておりますけれども、これから多くの外国人が日本にやってくるときに、先ほど小川委員の質問にもありましたけれども、やっぱり省庁横断的に考えるならば、入管がこれまでなさってきた仕事の延長で司令塔になるのではなくて、私たち立憲民主党は多文化共生庁をつくるべきだということを主張しておりますけれども、やはり入管のお立場からはそういう方向で法律案ができているわけだからそう発言されるのは分かるんだけれども、やはりもっと幅広く各省庁でもって例えば多文化共生庁みたいなものをつくる、これは入管局長に聞いてもお答え難しいでしょうから、私たちの考えだということだけをお伝えをしておきたいというふうに思います。 それで、いろんな問題があるんだけれども、さっきの差別なくならないじゃないかということは、確かに具体的な対応を取っていかなければ変わらないですよ。だけど、もう一度元に戻ります、人権擁護局長。 法務省はお金を掛けて委託をして、非常に立派な調査をされて、様々な差別の日本における現実というのが分かった。非常にいい仕事をなさってくださったと思っております。だけど、それを克服していく手だてというのは、さっきおっしゃったような啓発とかそういうことでは追い付かないでしょう。だから、さっきも聞きましたけれども、新しい仕組みつくろうというんだから、もう既に何年にもわたって居住差別、就職差別ある。小川委員もさっき、どうするんだという質問されていましたよ。 大臣でもいいんだけれども、局長、どうするんですか。こんな現状がある、直っていない。四割居住差別があるのに、多くの外国人これから入ってきてもらったら、更にそういう事態が起こる可能性高いわけでしょう。どう対処されますか。
○政府参考人(高嶋智光君) お答えいたします。 人権擁護局としましては、啓発、啓発教育、それから相談、人権侵犯事件の処理という形を通じて人権を擁護していくという、こういう組織でございますので、我々はその中で外国人の人権を守っていくということになります。 御指摘のように、昨年発表いたしました外国人住民調査の結果を見ましても、まだ我が国においては様々な形の外国人に対する差別が存在するところでございますので、引き続きこれは啓発に力を入れていきたいと思いますし、まず何よりも人権擁護機関があって、ここに相談すれば何とかしてくれるんだということを外国人に広く知ってもらうということが大事だというふうに考えておりまして、各国ごとのコミュニティー紙などにこういう機関がありますよということを掲載するなどして様々な相談を受けるようにしていきたいというふうに考えておりますし、現にやっているところでもございます。
○有田芳生君 非常に、これから日本で働きたいという外国人の方々がこれまでどおりの嫌な思いをされないような、そういう日本にしなきゃいけないというふうに思うんですよ。大臣も人権問題は物すごく関心があるということを司法修習の同期の方などにはお聞きをしておりますので、本当に実のある、実体ある制度をつくっていただきたいというふうに思うんです。 それで、失踪技能実習生が問題になりました。三千人近くの方々から聴き取り調査をやった、その結果について、非常に貴重な重要な重大な結果についての聴き取り個票、それを社会に公表していただきたいということを今でも強く思っているんですが、それが実現しないものですから、野党の議員みんなで努力をして、もう千近くその個票の書き取りをずっとやってまいりました。それを見て、ああ、こういうことかと思いました。 失踪する、それは低賃金、暴力などなどですけれども、どうやって次の仕事に行くんだろうかというと、大抵共通しているんですよね。インターネット、SNSを見て、もっといい仕事があるということで失踪している人がまあ圧倒的と言っていいんだというふうに思うんです。ネットの時代ですから、海外から来た技能実習生あるいは留学生たちも、より良い職場を求めてそういう失踪という形を取らざるを得ないような現実があるということが分かったわけですけれども。 大臣に伺いたいんですけれども、やはりこれは、ほかのところでも質問出たと思うんですけれども、日本にやってくる一号の人たちが働き出す、だけど、自分たちの職場ではなくて、ネットで調べてみたらもっといい時給あるぞということを目にすると思うんですよね。 私はこの間びっくりしたんだけれども、あるアパレルメーカーの広告が有楽町に貼ってあったので、へえと思ったんだけれども、時給が千二百円から千六百円とあるんですよ。驚きました。本当かなと思ったけれども、それをちゃんとやっているというんですよね。 だけど、日本に一号の人たちやってきて、いろんな場所に散らばって働き出して、休憩時間、休み時間にネット見て、あっ、こんないい仕事が東京に行けば、大阪に行けばあるんだといったときに、そっちに流れるんじゃないですか。都市部に集中するんじゃないですか。大臣、どうされますか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 全国各地で人手不足が深刻化する中、とりわけ御指摘のような地方における人手不足の対応といいますのは、これは政府として取り組むべき喫緊の課題であると我々も認識しているところでございます。 今回の制度では、外国人材が自由に受入れ機関と雇用契約を締結する、転職も日本人と等しく認められるということでございますので、まず最初の部分では必ずしも大都市圏に限らず地方においても人材の受入れが進むのではないかと考えているところでございますけれども、しかしながら、その後、御指摘のような都市に集中するのではないかということが危惧されているところでございます。 そこで、衆議院におきまして、今般、政府原案に対する修正がなされまして、地域における人材不足の状況に配慮する規定でございますとか、所要の検討事項などが設けられたところでございます。 これらの条項も踏まえまして、地方における人手不足が深刻な業種にも配慮しつつ、必要な外国人材を適切に確保していく方策につきまして、年末にまとめます外国人材の受入れ環境整備のための総合的対応策の中に具体策が盛り込めるよう、関係省庁と連携しながら検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○有田芳生君 だから、そういう危惧はあるけれども、どう対処していくかというのはこれからなわけでしょう。 具体的にどうされるんですか。例えばどういう発想、イメージをお持ちなんですか、都市部に集中しないために。今だってあるでしょう、もう十二月ですよ。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ございません。具体的にどうということはなかなか難しいところがございますけれども、地方自治体等の御協力など様々な観点から考えていきたいということで、今鋭意検討を進めているところでございます。
○有田芳生君 でも十二月に政府の方針出すわけでしょう。もう十二月ですよ。検討してなきゃおかしいでしょう。具体的に何かあるわけでしょう。なけりゃおかしいじゃないですか。 例えばこういうのがあるというのは教えていただけませんか。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ございませんが、現在こういうものがあるということを明確に御提示できるような段階ではございませんので、また御提示できるような段階になれば早急に御提示いたします。
○有田芳生君 いや、大臣、だから計画ないわけですよ。省令、省令、省令、計画作るよ、十二月に作る。もう十二月じゃないですか。それで四月がやってきますよ。来ますよ。どうするんですか。
○国務大臣(山下貴司君) まず、先ほど、総合的対応策もございますけれども、例えば人手不足の、地域の人手不足の状況を適切に把握して、地域で人手不足が深刻な業種については、例えば分野別運用方針という中に盛り込んで、その人手不足、地方の人手不足に配慮した運用を行えるのではないかというふうに考えております。 今、その分野というのは、これ法律案を認めていただいた後にできるものですから、その中身についても今鋭意関係省庁とは検討中でございますが、この分野別運用方針というのはやはりこれはもう最終的には関係閣僚会議でしっかりとまとまるものでございますから、相当の強制力を持つものであろうというふうに考えております。そうしたことも今しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○有田芳生君 準備した質問の三分の一で終わりましたんで、次の機会に続きをやらせていただきます。 ありがとうございました。
○櫻井充君 国民民主党・新緑風会の櫻井充です。 午前中、つるしの件を申し上げましたが、有田理事、小川敏夫議員の御尽力によってつるしを下ろしていただきました。どうもありがとうございます。これで議論ができることになりましたので、改めて感謝申し上げたいと思いますし、夕方行われる理事懇でまた提案させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 さて、今、有田理事の質問をお伺いしていて、やはり基本的に大事なことは、日本人と外国人と差別をしないということが一番大切なことなんだと思っているんです、原理原則からいうと。そのために一体どういうことをしていくのかという話になるんじゃないかと思っているんですけど、大臣、このために一体どういうような考え方でどういうふうにしてやっていこうと方向性を、もし分かれば、今、今日は通告していませんので、もし方向性が分かれば教えていただきたいと、そう思います。
○国務大臣(山下貴司君) まず、入管法改正関係につきましては、これは新たな在留資格の中において差別的な取扱いをしてはならないことというふうな条項を含んでいるところでございます。これは法律的な中身になっていくということでございます。 そして、この新たな在留資格に限らず外国人全般、これに関しましては、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策を今策定中でございまして、この受入れ・共生のための関係閣僚会議を私は官房長官とともに議長として務めておりますので、省庁、政府を挙げてそういったことに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○櫻井充君 そうすると、法律に差別してはいけないとまず明示されていると。これは罰則規定とかがあるんでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 差別に関することは、これは二条、特定技能雇用契約書に関する二項に、差別的取扱いをしてはならないことを含むものとすると、契約の基準にですね、そうしたことを含んでおります。ですから、これを、差別的な取扱いをするようなところにつきましては、これは例えば受入れ機関としての資格を失うということになります。
○櫻井充君 そうすると、受入れ機関として取り消されるということですが、それ以上の何か処罰規定みたいなの、これ事務方で結構ですが、あるんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の入国管理法自体の中にはございませんけれども、例えばその差別的な取扱いが労働基準法に違反するなどの場合には、労働基準違反上の罰則などが適用されることになります。
○櫻井充君 それは、労働基準法違反になった場合には、例えばですけれども、もう今でも技能実習生を受け入れていて、その上で、その上で最低賃金以下で働かせていたところもありますよね。この間の失踪者の一覧表を見ていて、めくってみるとそういうふうに書かれていて、そういう会社というのは処分されているんですか、実際は。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 個別の事案の一つ一つに具体的にどのような対応策を取ったかにつきましてはお答えを差し控えますが、一般論として申し上げますならば、入国管理局におきまして様々な調査により不適切な行為の端緒を把握した場合には、その情報の信憑性や確度も勘案しながら必要な調査を行うほか、関係機関への情報提供を行うこととしており、この関係機関の中には労働基準監督署なども含まれているものでございます。
○櫻井充君 いや、私はそういうことを聞いているんじゃないんですよ。そういうことを行った会社は何らかの罰則なり処分を受けているんですかということです。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の調査になったものの対象者がどうであったかということを別といたしまして、労働基準監督署に対して通報などを行うことにより適切に対応するようしているところでございまして、その情報提供の結果につきましては、ちょっと今手元に資料がございませんけれども、適切な対応が行われているものと承知しております。
○櫻井充君 済みませんけど、これ通告しているんですよ。昨日、多分私が一番先に通告しているはずですよ。議運の理事懇が終わった後にすぐに通告して、どう書いてあるかというと、技能実習生の失踪に関して、最低賃金以下で働かせていた会社の処分は行ったのかと、ちゃんと通告しているんですよ。ちゃんと答えてくださいよ。
○政府参考人(和田雅樹君) 失礼いたしました。 技能実習生の実習先を労働関係法令違反で訴追した事例はございます。
○櫻井充君 済みませんが、例えば具体的に言うとどういう処分を受けているのか、もう少し明確に教えていただけないですか。
○国務大臣(山下貴司君) 済みません。まず、処罰云々に関しましては、私、たしか予算委員会でお伝えしたように、技能実習に関して受入先が訴追された例はあるというふうにお答え申し上げたところでございます。 そして、処分に関しましては、これは、例えば労働基準監督署であるとか厚労省所管のものでございますので、今日厚労省の方もおいでですので、厚労省の方に答えていただければというふうに考えております。
○政府参考人(田畑一雄君) 聴取票とは直接関係ございませんけれども、平成二十九年の監督指導、送検の結果で申し上げますと、労働基準関係法令違反が認められた実習実施者に対して、五千九百六十六事業場のうち違反が四千二百二十六事業場で認められ、最終的に、重大、悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは三十四件でございます。
○櫻井充君 済みません、例えばどういうふうな処分を受けているのか、その辺を教えていただけないですか。 なぜこんなにしつこく聞いているのかというと、これ大臣、私、先の話を聞いても難しいこといっぱいあると思うんです。例えば医療保険制度でどのぐらいお金掛かるんですかとか、海外の家族に対してどのぐらい日本の医療保険から拠出しなきゃいけないんですかとか、聞いても分からないと思うんですよ。 でも、それ以上にやらなきゃいけないと思っているのは、現時点で分かっていて行われている問題点をきちんと整理した上で分析して、それに対する対策をつくっておくということが私は大事なことだと思っているんですよ、だって現時点で問題があるんだから。その問題についてきちんと把握もせず、分析もせずに、そして対策を取りましょうなんということ自体が根本的に間違っていますよ。ちゃんとした診断をしなきゃいけないんです。ちゃんとした診断をした上で治療を行っていかなかったら物は解決しないんですよ。 だから、別に難癖付けているわけでも何でもないんですよ。こうやって不適切なことをやっている会社に対して何らかの指導をしていかなかったら問題は解決しないんじゃないですか。私はそう思っているから確認させていただいているんです。 低賃金で働いていたから失踪したんでしょう。失踪した人の、失踪した側の問題なのか会社側の問題なのかといえば、最低賃金以下で働かせているところは会社の問題ですよ。だったとすると、その会社はきちんとした形で処罰されますよと、そういうことを明示していかなかったら、私は約束事を守らない企業だって出てくるんじゃないかと。現に出ているわけですよ。だから、ここについてお伺いしているんです。 もう少し明確に、ちゃんと、繰り返しになりますが、私はイの一番に通告しているんですからね、こういうことがあるから。だから、ちゃんと答えてくださいよ。
○政府参考人(田畑一雄君) 違反があった四千二百二十六事業場のうち、主な違反事項を申し上げますと、労働時間が二六・二%、使用する機械に対して講ずべき措置などの安全基準違反が一九・七%、割増し賃金の支払が一五・八%の順に、こういった条項での違反が多く認められたものでございます。 重大、悪質な労働基準関係法令違反により送検した三十四件の細かな内訳は今手元に数字がございませんけれども、主な違反事項としては、最低賃金法違反ですとか、労働基準法の第三十二条労働時間の違反、それから労働基準法第三十七条割増し賃金の支払に対する違反、こういったものがございます。
○櫻井充君 これ、質問の資料としてちょっと研究したいので、なるべく早くに、次回の委員会で質問通告ができるまでに、是非、この委員会に、理事会の方に提出していただきたいと、そう思います。
○委員長(横山信一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○櫻井充君 あと、先ほどの有田議員の質問をお伺いしておきながら、やっぱり四割ぐらいの方々が差別を受けているというのは本当に大きな問題だと思うんですよ。 自分自身も、考えてみると、子供の頃に、一人高校から朝鮮学校に行きましたから、何げにからかっていたような時代もありました。ただ、僕らの場合は非常に仲が良かったのでからかう程度で済んでいましたが、今のネット上でいろんなことを言うというのは、もう子供のいじめの質も随分悪くなってきているんですよね。 ですから、外国人の労働者の方々が入ってきて、今度は子供さん方がそういうようないじめに遭わないようにするとか、いろんなことをこれから考えていかないと、逆に言うと、そういうことをされるから犯罪に走っていくということもあると思うんですよ。 これは、大人になってというか、入ってこられた方が差別されていろんなことを受けていれば、自暴自棄になって犯罪を犯してしまうと、こういうことになったら本当に大きな問題だと思っていて、これ、いつ頃までに本当にきちんと出していただいて、それから、こういう問題についていつ頃我々は国会に御報告いただいて議論をさせていただけるようになるんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) ただいまの御質問は人権侵害を含めた総合的対応策ということだと思いますが、この点につきましては十二月中をめどに、十二月中に取りまとめを行うという、こういう予定で進めているところでございます。
○櫻井充君 しかし、これ国会が、来年の通常国会は一月四日から召集されるんであれば、別に一月四日、予算まで、きっと一月の下旬ぐらいにならないと予算書でき上がらないんですよ、私、財務副大臣も務めさせていただいているからよく分かるんですが。何も、そうであったとすれば、来年の通常国会冒頭の予算委員会が始まるまでに改めて議論をすれば様々な指摘受けないで済むような気がするんですけどね、大臣、どう思います。
○国務大臣(山下貴司君) この法案の御審議につきましては、これは委員会始め国会の皆様の御判断に委ねておるわけでございまして、我々法務省としては、与えられた時間の中で精いっぱい誠意を持って答弁に努めたいというふうに考えているところでございます。 ただ、やはり喫緊の人手不足の深刻さ、これに鑑みれば、やはり可及的速やかにこの施行をしたい、来年四月の施行を目指すということにおいては、これは法務省としてもお願いしたいというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 そうであれば、労働者不足というのはいつ頃から認識されていたんでしょう。
○政府参考人(田畑一雄君) お答え申し上げます。 人手不足につきましては、産業や職業によって状況が異なることから、その時期を一概に答えることは困難でございますが、本年二月二十日の経済財政諮問会議において、総理から、中小・小規模事業者始め、深刻な人手不足が生じており、専門的、技術的な外国人受入れの在り方について早急に検討を進める必要がある旨の指示があったことを踏まえ、新たな外国人材受入れに関する検討を進めてきたところでございます。
○櫻井充君 いや、長々とあれですけど、いつ頃からですか。具体的に教えていただけないですか。
○政府参考人(田畑一雄君) 人手不足を測る指標として有効求人倍率というものがございますが、全国の有効求人倍率につきましては、平成二十五年十一月に一倍を超えまして一・〇一倍となり、それ以降、五十九か月連続の一倍台をキープをしているところでございます。 また、都道府県ごとの有効求人倍率を見ますと、全ての都道府県で一倍を超えたのが平成二十八年の十月以降ということになっております。
○櫻井充君 そんなことより、いつと言ってもらった方が、一言で言ってもらった方が分かりやすいんですが。 じゃ、それに対してどういう対策を取ってきたんですか。どういう対策を取ってきたんでしょう。
○政府参考人(田畑一雄君) お答えいたします。 厚生労働省といたしましては、女性、高齢者が就業しやすい環境整備に取り組んできておりまして、これまで育児・介護休業制度の整備や保育の受皿整備などの女性の活躍支援、六十五歳までの雇用確保措置の着実な推進といった高齢者の雇用促進等を講じてきたところであります。 こうした取組により、二〇一二年以降、人口減少、高齢化に直面する中にあっても、就業者数約二百五十万増加ということになっております。
○櫻井充君 いや、今の説明だけだと効果があったという話ですよね。効果があったんだとすれば、別に外国人労働者を受け入れる必要性はなくなりますよ。
○政府参考人(田畑一雄君) 足下の就業者数はそういった形で増加をしておりますけれども、その一方で、少子高齢化の影響により労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少し、本年一月に初めて全人口の六割を切るまでに至っております。 現下の人手不足の対応、喫緊の課題であることから、今回、生産性向上や国内の人材の確保のための取組を行ってもなお労働力が不足する分野に限り新しい在留資格を設けることにより、これに対応することとしたものと承知をしております。
○櫻井充君 それでは、今生産年齢人口の低下というお話がありましたが、生産年齢人口の低下というのはいつ起こったんですか。
○委員長(横山信一君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(横山信一君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(田畑一雄君) 済みません。手元に正確な数字がありませんけれども、大体二〇一〇年前後、二〇〇七年頃から生産年齢人口の低下が行ったというふうに考えております。
○櫻井充君 済みませんけど、御自身で生産年齢人口の低下が原因の一つだとおっしゃったので、私はそれをお伺いしているんです。いつですか。
○政府参考人(田畑一雄君) 今手元にある資料では明確に、恐縮ですが、お答えできません。
○櫻井充君 自分の発言には責任を持っていただきたいと思います。 生産年齢人口の低下は一九九七年から始まっています。生産年齢人口の低下が一九九七年から始まっているんですよ。そうすると、生産年齢人口の低下が原因であったとすれば、労働者不足はもうその時点からいずれ起こるであろうということは分かっているんですよ。分かっていたにもかかわらず対策をちゃんと取ってこないから、そして、ここに来て慌てて外国人労働者を受け入れましょうみたいな話になっているんですよ。 大臣、こうやって、急激に起こったわけでも何でもなくて、人口減少は始まっていなかったんです、その当時。ただし、生産年齢人口の低下は、減少は一九九七年から始まっているんですよ。そうであったとすれば、それに対してきちんと対応してこなかった、少子高齢社会に対して対応してこなかった、これは非常に大きな問題であったと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘のとおり、我が国の生産年齢人口は、一九九七年を境に減少が続いておることは事実でございます。他方で、今年一月に、続いておったんですけれども、全人口の六割を切るという事態にまで達しているということが明らかになりました。 そして、有効求人倍率においても、例えばリーマン・ショックなどの大きな経済変動もございましたけれども、そうした中で、例えば、そこから回復して、今その人手不足がこれまでになく深刻になっているというところはございます。 そういった傾向を受けて、我々安倍内閣としては、昨年の例えば未来投資戦略からこうした新たな外国人材の受入れということを提示いたして、その前からある程度検討しておったんですけれども、未来投資戦略にも去年六月に記載されていたところでありますし、その後、今年、そういったこの生産年齢人口が六割を切ったということもございます。今年に入って、様々な検討を加速させていただいて提出に至ったというところでございます。
○櫻井充君 まあ今更過去のことを言ってもしようがないんですが。実はもう、そうやって早い段階から分かっていたわけです。日本のGDPそのものが横ばいになってきているのも大体同じぐらいの時期からなんですよ。一九九七年ぐらいから内需はほぼ横ばいになってきていて、今ちょっと統計が違うので、古い統計の数字ですから若干違うかもしれませんけれど。それ以降、GDPはほとんど伸びてきていないんです。 なぜそうなっているかというと、今申し上げたとおり、九七年以降、内需が横ばいでGDPの六〇%を占めていますから、日本の経済成長はそこで止まっているわけです。ですから、いろんな対策を取ってきているけれど、経済成長が止まってきているのも、これは生産年齢人口の低下、低下というか、そうですね、そこから低下が始まっているので、減少によるものが一番大きかったわけです。 それに対してきちんとした手当てを、これは我々の政権も含めて、我々の政権の中では子ども手当など少子化対策を行ってきましたが、必ずしもそれも十分ではなかったと。これは自分たちの責任でもあるので、これは国全体として改めてもう一度考え直していかなければいけないことだと思っているので、月曜日の予算委員会のところでは、子供さんを出産されたいという方々に対して、もう少し不妊治療をきちんと行えるような体制をつくれないかとか、もう少し少子高齢化対策というのをきちんと行っていかないと何とも変わらないんじゃないだろうかと思うんです。 今、外国人の労働者の受入れの上限を定めていますよね。ですが、これを幾ら行ったとしても、現時点の日本の生産年齢人口は加速度的に減少するわけですよ。だとすると、今は三十何万人でしたか、受け入れるという話になっていますが、こんなことであったとすれば、その先ずっと受入れを増やしていかない限り、今を、現状を維持できなくなるんじゃないのかと私は思いますが、その点についていかがですか。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のとおり、現在少子高齢化の影響により労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少しておるところでございまして、本年一月には初めて全人口の六割を切るに至り、今後、二〇二九年に七千万人を割り、二〇六五年には約四千五百万人にまで減少すると推計されているというところでございます。 こうした中、現下の人手不足の状況が深刻であることから、今回の制度で外国人材を受け入れることとしたわけでございますけれども、委員御指摘のとおり、外国人労働者の数は基本的には今回の受入れ制度の開始により一定程度増えることとなるというふうには考えられますが、受入れ分野を所管する業所管庁におきまして、人手不足状況を継続的に把握しつつ、生産性の向上でございますとか国内人材確保の取組の手段、そのほか様々な手段を講じつつ、受け入れた分野において必要とされる人材が確保されつつあると認めるときには受入れの一時停止などを行うなどして、適正な人数というところで推移するよう努めたいと考えているところでございます。
○櫻井充君 生産年齢人口というのは十六歳から六十四歳までと定められていますので、もし仮に、少子化対策を行っていって、さあこれから皆さんが何とか少子化に協力してくださいと言われても、生産年齢人口に至るまでは、大臣、最低で十六年掛かるんです。今、十六歳から働く方ってほとんどいらっしゃいませんから、そういう意味では、十八になるのか二十歳になるか、二十二なのか、そこはよく分かりません。 そうすると、この間、ずっと生産年齢人口が下がり続けるんです。今、外国人の受入れ数を三十四万人でしたか、ちょっと忘れましたが、そのぐらいに上限を定めていますが、この数字は、僕は本当のことを言うと意味ないと思っているんですよ。 つまり、繰り返しになりますが、生産年齢層の人口の減少が原因であったとすれば、それに見合った分だけずっと外国人労働者を受け入れていかないと、日本の産業は維持できないということになります。そして、もう一つは、日本のGDPも維持することができないことになります。日本のGDPを維持することがいいか悪いかは、これはいろんな議論があるかと思いますが、我が国の税収など、それから国家財政等を考えていったときには経済の規模をある程度大きくしていかないといけないと、これは多分安倍政権の方向性でもあるんだろうと思っています。 そうすると、改めてお伺いしたいのは、この先の年齢構成を考えていったときに、今おっしゃっているような外国人の受入れ数の上限ではなくなるんじゃないかと思いますが、その点についていかがですか。 済みません、これは大事な点なので大臣にお願いしたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) まず、外国人材の受入れにつきましては、これは、生産性向上そして国内人材の活用、これを行ってもなお人手不足が深刻なという産業上の分野ということでございますから、まずは、これは生産性の向上、最近はIoTも進化しております、あるいはAIによる進化もございます。そしてまた、国内人材の活用、これは当省所管ではありませんけれども、やはりそれは関係省庁を挙げて、政府を挙げてやっていかなければならないというふうに考えております。 他方で、やはり外国人材の受入れにつきましては、これは確かに特定技能外国人の人数について数値として上限を定めることを義務付ける規定は設けてはいないということではございますけれども、他方、政府としては、本法案の成立後に定める分野別運用方針において今後五年間の受入れ見込み数をお示ししていくことになっております。 この分野別運用方針に明記する向こう五年間の受入れ見込み数、これにつきましては、受け入れる業種における大きな経済情勢の変化、そういったものがない限りはこれは受入れ数の上限として運用することとなっておりますので、外国人の受入れという点に関しましては、この分野別運用方針でお示しする向こう五年間の受入れ見込み数、これを基本的に守ってまいりたいというふうに考えております。
○櫻井充君 いや、今御丁寧に御答弁いただきましたが、先ほど厚生労働省の方から生産年齢人口の低下が大きな原因の一つであるというふうに答弁されているんですよ。 じゃ、この点についてまず確認したいと思いますが、大臣も、日本の労働者不足というのは生産年齢人口の減少によるものが大きな原因だと、そうお考えですか。
○国務大臣(山下貴司君) それも一つの大きな要因であろうと思います。 他方で、それを補うために様々な、生産性向上であるとかあるいは国内人材の活用、女性活躍も含めて、あるいはシニアの皆様の活躍も含めて様々な施策を打ってきているというふうに認識しております。
○櫻井充君 ここは共通の認識を持たないと対策間違うと思っているんですよ。つまり、今の話は、例えば女性に働いていただきましょう、それから定年を延長しましょうということは、あくまでやはり生産年齢人口が減っていって、減少していって、その人たちの労働力を補うために、じゃ、女性に働いていただきましょうとか、それから六十五歳、定年が終わってからまた再雇用して働いてくださいとか、そういうようなことになっているんだと、私はそう思っているんですよ。 そうなってくると、先ほど厚生労働省から答弁があったのは、まさしく今の政策をやりました、足下では二百五十万人だったかな、何か雇用が増えたらしいんです。でも、それでも追い付かないぐらい生産年齢人口の減少の方が激しいんです。だから今回、外国人労働者を受け入れざるを得なくなったと、そういうことではないんですか。 それは業種別にいろいろありますよ。だけど、大きな話で言ってくれば、生産年齢人口の低下があった、そして国として、その対策として女性や高齢者の方々に働いてもらう、高齢者というか退職した方々に対して働いていただいた、それでも生産年齢人口の減少の方の幅の方が大きいから、だから外国人労働者でそこを受けざるを得ないような状況になってきている、私はそういうふうに思っているんですが、その認識は間違っているんでしょうか、大臣。
○国務大臣(山下貴司君) もちろん、生産年齢人口の減少というのも一つの大きな要因ではあろうかと思いますが、やはり様々な仕事が近年出てきております。そういった中で、様々な労働形態、雇用者の形態というのが増えてきているんだろうというふうに考えております。 だから、そういったことで、やはりそういった労働人口自体が増えていっているという、一定程度増えていっているということもこれは一つの原因ではなかろうかと思っておりますが、いずれにせよ、この労働人口の積算や推認などにつきましては法務省の所管外ではございますけれども、共通の認識としてはそういった様々な要因があり、そして深刻な人手不足の状態があるものについて、法務省の所管の中でこの新たな在留資格を設けるということについて御審議いただきたいというふうに考えているところでございます。
○櫻井充君 分かりました。 それでは、外国人労働者の受入れ数は、これは五年ごとに見直して今お示しされるということでしたが、その数字を示すのは、これは法務省でいいんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) その外国人材の受入れの受入れ見込み数は、分野別の基本方針、ここに掲げるということになっております。分野別の基本方針につきましては、業所管省庁と制度所管省庁とが協議をいたしまして関係閣僚会議において決定するという、このような法の立て付けになっております。
○櫻井充君 それは、最終的な責任省庁はどこになりますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 関係閣僚会議での合意事項ということがその合意の法的な位置付けになろうかと思います。
○櫻井充君 いや、要するに、これ改めて、ここちゃんと答えていただきたいことなんですよ。要するに、五年間での受入れ数は三十数万人なんでしょう。だけど、その先になったらまた受け入れる可能性はあるわけでしょう。今の大臣の御答弁だったら、業種も増えていって労働者数もまた増えなきゃいけないんだと、そういうことになってきていると。 そう考えてくると、更に外国人労働者を、五年間はそうかもしれないけれど、その先に関して言えばまた受け入れざるを得ないような、いや、僕は、済みませんけど、決して悪いと言っていないです。私は悪いとは思っていません。アメリカだって何でGDPが増え続けているのかというと、移民を受け入れているからですから、人口が増えているからですから。ですから、そういう意味合いでいって、私は決して悪いことだとは思っていないんです。 ですから、その意味で、ただ単純に責めて聞いているわけでも何でもないんです。この先の見通しをお伺いしているんですよ。私は、生産年齢人口があれだけ減少するんですから、当然、外国人労働者を更に受け入れざるを得ないようになるんだろうと思っているんです。 そうだとすれば、きちんとした制度をつくっていかないと、それからきちんとしたルールを作って処遇をちゃんとやっていかないと、いろんな問題が起こるんじゃないだろうかと、更に大きな問題が起こる可能性があるから申し上げているのであって、将来見通し上言えば、その五年間の僕はあの数字は別にこだわっていないんです、幾らでも結構です。 問題は、その先も、このまんま行けば、このまんま行けば外国人労働者に更に頼らざるを得ないような状況が来ますよね。この点ぐらいは、大臣、答えていただけますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 将来、ある受入れ分野において雇用情勢に大きな変化が生じるということもございますし、人手不足を補うに足りないような事態が生じるということもこれは起こり得ることでございますので、そういう意味では、当初の見込み数を超えて外国人の受入れを行うということも想定され得るところではございます。 ただ、その場合は当該分野の分野別受入れ方針の変更が必要になってまいりますので、この変更に当たりましては、人手不足の状況がどの程度深刻であるのか、生産性の向上や国内人材確保のための取組が十分に尽くされているなどかにつきまして、客観的なデータに基づきまして政府内で慎重な検討、協議を経ることになると考えているところでございます。
○国務大臣(山下貴司君) 外国人材の受入れという入国管理の政策の観点では先ほど局長が申し上げたとおりですけれども、この外国人が、受入れ、共生についてやはり総合的な対策を取らなければならないということも、これはやはり我々もしっかり取り組んでまいりたい。そういった意味におきまして、私も官房長官と外国人の受入れ・共生のための関係閣僚会議の議長を務めておりますので、そういったところでもしっかりと検討していきたいというふうに考えております。
○櫻井充君 なぜかと、もう一つ理由があるんですよ。それは、先ほど申し上げたとおり、一九九七年から生産年齢人口が減少してきていて、ある程度の見通しは付いていたはずなんです、何十年後にどうなりますよと。そして、今、二〇一〇年と二〇四〇年とを比較して、人口が半分以下になりますと、消滅可能都市がどのぐらいあるかということを示されています。我が宮城県は、三十五市町村のうち二十三が消滅可能都市だと言われているんです。ですから、もうそうやって将来推計が出てきているんです、いろんなところで。 だったとすると、それに対して早め早めに手当てをしていかないと、問題になっているわけですよ。今回、一番問題になっているのは、何でこんな急に出たんですかと。こんな、喫緊の課題だ、喫緊の課題だと言うけれど、もっと前から喫緊の課題だったんですよ。それを放っておいて、今になってこうやってやってきて、いろんな問題が解決しないままやられているから問題じゃないかという話になってきているので、これは答弁結構です、是非、将来の見通し、ちゃんと、もう出ていますから、今、それに向けて御検討をいただきたいと、そう思います。 さて、そこで、外国人の方々が日本人と同等にまず扱ってもらうためには、処遇の問題があると思うんですよ。そうすると、これまでも報酬に対しての説明書があったんですよ。そして、そこをちゃんと交わしているにもかかわらず、その説明書どおりに給料が支払われていないという場合が随分ありました。この間の失踪者のやつを見てみるとかなりあったんですが、一体、この報酬に対する説明書どおりにどの程度支払われたんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) この報酬の支払説明書は技能実習の関係でございます。 そこで、昨年の十一月に施行されました新たな技能実習制度におきましては、技能実習計画の認定等は外国人技能実習機構が行っております。そのため、個々の受入れ企業での実態など個別具体的な状況については法務省として把握しておらず、お答えいたしかねますが、一般論として申し上げますと、技能実習制度におきましては、外国人技能実習機構による実地検査の際に、受入れ企業による技能実習生への賃金支払が適正に行われているか否かを確認しているところでございまして、その結果、不適正な事例が発見されましたならば、事案の内容、軽重に応じて、受入れ企業に対する監督指導、技能実習計画の取消しなどの措置をとるほか、外国人技能実習機構から労働基準監督機関への通報などが行われるということになっております。 また、実地検査の結果、監理団体による監査が不適切である場合には、許可の取消しあるいは監理事業の停止命令などの行政処分を行う場合があるところでございます。
○櫻井充君 済みませんけど、じゃ、この説明書を正しくやっているかどうかというのは調査されていないということなんですね。
○政府参考人(和田雅樹君) 調査は外国人技能実習機構において実施しているものと承知しております。
○櫻井充君 いや、別にどこが、じゃ、やっているんですね。やっているんだったら、ちゃんと通告したんですよ、どのぐらいですかと聞いているんですよ。だって、その数字をもらってみないと、一体どのぐらい問題があるのか分からないから聞いているんですよ。だから、さっき言ったでしょう。現時点のことについてちゃんと調査しなきゃいけないじゃないですかと申し上げたんですよ。 ちゃんと答えてください。端的に答えて、もう時間ないから。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 現行制度は外国人技能実習機構がやっておりますので我々は直接に把握しておりませんけれども、旧制度下について申し上げますと、旧制度下の賃金不払事案の件数として地方入国管理局が不正通知を行った件数で申し上げますと、平成二十七年百三十八件、平成二十八年百二十一件、平成二十九年百三十九件でございます。
○櫻井充君 たったそれだけですか。例えば、この間見せていただいた、閲覧できた失踪された方々のものを見ると、もっといっぱいあるように感じられますよ。 大臣、今のように、ほかのところでやっているから答えられないって、おかしな話だと思いませんか。だって、先ほど大臣はこうおっしゃったんですよ。日本人と外国人とちゃんと一緒に、同等な処遇にしなきゃいけない、同等にならなきゃいけないと。だったら、同等になっているのかどうかの確認をちゃんとするべきだと思いますよ。違いますか、大臣、そこは。
○国務大臣(山下貴司君) これまで、旧来、旧の技能実習制度によりますと、必ずしも入国管理において労働の実態を把握することが十分ではなかったということは、これはあると思います。そういった中で、例えば厚生労働省が把握している数字との連携、あるいは厚生労働省が把握している事実との連携が必ずしもうまくいかなかったことはあろうかと思っております。 ただ、この新たな技能実習法の施行がございます。これによって、これは厚生労働省と法務省共管でございますので、これをしっかりやって運用を適切ならしめていくということ、これが一つ。そして、この新たな在留資格の導入におきましては、これは例えば在留カード番号等の個人識別を、今、これは修正案の中身ではありますが、そういう御指摘もある中で、関係省庁においてしっかりとまた情報共有をしていく、また情報共有を求める体制ができようかというふうに期待しているところでございます。そうした中でしっかりと対応を取っていきたいというふうに考えております。
○櫻井充君 ここをちゃんとやっていただかないと、まず外国人労働者の方々の問題点もあるんですが、一方で、かなり低賃金で働いているようなことになってくると、日本の労働者の給料も下がる可能性があるんですよ。これ、こんなことをやったら、デフレまた加速することになりますよ。 そういう意味合いでは、この次の委員会でまた聞かせていただきますが、外国人の方々の給与の適正って一体どのぐらいなのかとか、そういうことをちゃんと定めていただいて、それを守らせるようなことをしないと、今度は日本の労働者に大きな影響が出てきますからね。そういう意味合いできちんと調査していただきたいと思いますし、このことについてある程度調べている数字がないのかあるのか、そこを確認した上で、もし数字があるのであればその資料を出していただきたいと、このことをお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○委員長(横山信一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 今の櫻井議員の質問に続いてちょっとお尋ねをしたいと思うのですけれども、今大臣御答弁で、旧制度、つまり二〇〇九年に法改正が行われた入管法ですね、この下での技能実習生という労働実態について把握することが必ずしもできていなかったという趣旨の御答弁があったんですが、そこで、入管局長、お分かりになりますでしょうか。 今現在三年目を迎えている技能実習生、つまり技能実習二ということになると思いますけれども、この方々が来年三月末の時点で特定技能一に移行をしていただきたいと、ここはもう試験はなくていいよということを計画をされておられるわけですが、今、そうした三年目の実習を迎えている人たちというのは、これ旧制度下で入国をしてこられた方々でしょう。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のとおり、現在三年目を迎えられる方は旧制度下で御入国された方でございます。
○仁比聡平君 当然のことなんですよね。 労働実態が必ずしも把握できていなかったと大臣御自身が認める、そうした制度の下で入国をしてきて、先ほど櫻井議員が指摘をされた賃金水準といいますか、賃金水準ももちろんなんですけれども、その約定の賃金さえ払われない、あるいは最賃を大きく割り込む、例えば時給三百円とかですね。先ほど小川議員が指摘をされたその低賃金の中での宿舎代のピンはね、こうした実態が、例えば劣悪な労働状態、実態として厳しく批判をされてきた、そうした制度下で入国をしてきて三年目になっている人たちなんですよ。 しきりに大臣や総理が、新法、つまり去年の十一月に施行された技能実習適正化法によって適正化していくんだとか、今日午前中は国土交通省をお招きしたら、国土交通省を始めとして業所管庁がその適正化法では規定をされることになった、だからいろいろ努力をしているんだというふうにおっしゃるけれども、それはつい一年前に始まったばかりのことであって、問題は、特定技能一に今移行をさせるかということで課題になっている人たちは、旧制度下で入国をしてきたし、指摘をされているような失踪を始めとしたこの劣悪な労働実態に置かれてきた可能性が十分ある。だって、逃げるなんてめったなことでできるわけじゃないでしょう。そういう下で働いている、あるいは実習をしている方々を対象にした議論なんだと。大臣、それはそれでいいでしょう。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 個々の技能実習生の資格においてはそうでございますけれども、この新法の効果の一つとして外国人技能実習機構を設立したということがございます。そして、この外国人技能実習機構が本年九月末現在で例えば三千七百回の実地検査を行っているわけでございます。その実地検査の対象は技能実習実施機関でございまして、必ずしもその旧制度の技能実習生を排除するということではないということでございます。そうしたことで実効性をしっかり担保して調べていくということがまず一点。 その結果、今、例えばその技能実習生から、これは本人の希望により例えば特定技能一号に行きたいわけでございますけれども、その特定技能一号の受入れ機関たり得るかどうかに関しましては、これは例えば技能実習法であるとかそのほかの法令違反が認められた場合には受入れ機関となることができないということでございますので、そうした点からも新法の効果は出ているんだろうというふうに考えております。
○仁比聡平君 新法の効果は出ているというふうに、大臣はそういうふうな評価をされるのかもしれませんが、その根拠というのは一体、本当に具体的なものがあるのでしょうかと甚だ疑問なんですね。何しろ、今おっしゃった、今のその新法下で実習を受け入れている実施機関というのは、これは四万、ああ、とにかく数万の規模でしょう、正確な数字はまた確認をしますけれども、数万の規模でしょう。そこに実地検査といったって三千七百程度の話じゃないですか。そんなものが正当化をする根拠には私ならないと思うんですね。この議論はまた改めて行わせていただきたいと思うんですけれども。 そうした下でも、今回の入管法改定案について、昨日の本会議の答弁で安倍総理が、安い労働力を確保しながら就労期間を都合よく延長するためのものではないと強調したということが、今朝、朝刊などでも大きく報道されているわけですね。いや、果たしてそうなのかと。この総理の言葉というのはもう本当にうつろなんじゃないのかと、多くの国民の方々がもう既に気付いておられる、分かっておられるんじゃないかと私などは思うんですね。 そこで、午前中、国土交通省をお招きしての議論に続いて大臣にお尋ねをしたいんですけれども、私が午前中尋ねたのは、政府が示したいわゆる受入れの見込み数、これ全体で来年、初年度に四万七千五百五十人で、十四業種のうち十三業種が技能実習からの移行を前提としているし、その多くが八〇%からほぼ一〇〇%を見込んでいるという下で、ほぼ一〇〇%が技能実習からの移行を見込むんですという説明があっている建設業についてのその積算根拠をお尋ねをしたわけです。 つづめて御答弁を申し上げると、来年三月末の時点で技能実習二を修了する人たちのうち、八割が実習を修了して、うち四割が特定技能一号に移行してくれるのではないかと。この八割のうち四割というのは、つまり建設関連の技能実習生の三二%ぐらいということになるんだと思うんです。これ、私流に言うと、失踪技能実習生の全体の四〇%を占める建設の実習の現場、ここで残った人たちの中から必要数のほぼ一〇〇%が移行してくれると、こういうことをおっしゃっているのではないかと思うんですけれども。 そこで、法務大臣、さきのこの委員会で、法改正が半年遅れれば万単位の方々が帰ってしまうとおっしゃったじゃないですか。ここで身を乗り出して語気を強めて御答弁になったんですけれども、その大臣が帰ってほしくないという方々というのは、今私が申し上げているような、あるいは今日午前中、国土交通省が答弁したような、そういう人たちのことなんですね。
○国務大臣(山下貴司君) これは、特定技能一号に移行したいと考える、これは要するにルートとしては、例えば試験を受けてなる方、そして技能実習二号から移行される方、二通りあるわけでございますけれども、その試験を受けてこの特定技能一号に移行しようとされる方の在留資格というのは、例えば留学であるとかそういったもの、様々ございます。そうしたことを考えると、技能実習生からだけということではないということでございます。 そして、安価な労働力ではないということにつきましても、この外国人材の給与、報酬につきましては日本人と同等以上ということをしっかりと確保していくため、差別的な取扱いをしてはならないという法令と、あと省令でしっかりと担保していくというふうに考えておりますので、その点はやはり総理がおっしゃったとおりであろうというふうに考えております。
○仁比聡平君 それはごまかしでしょう。 皆さんの法案や方針の立て付けでいっても、業所管省庁がそれぞれその受入れについての制度設計をしていくということなわけでしょう。一般的にはそれは留学生からとかあるいは試験を受けてというようなことがあるでしょうけれども、それは理屈の問題なのであって、現実に人手不足現場を所管している省庁、私が今申し上げている例でいえば、建設業の国土交通省は、来年入ってくるのはこれは技能実習生からの移行ですと言っているわけだから、そこをごまかしちゃならないですよ。 私が尋ねているのは、先ほど失踪というお話をしましたけれども、そうした深刻な実態というのは、例えば建設だったら、元々単価が低いとか、あるいは受注や工期によって、あるいは天候によって現場の仕事がないとかいう期間があったりして、そうすると、建設の企業も、それから労働者も、収入は極めて不安定だし低いという実態になってしまっているわけですよね。 現場では、先ほどの聴き取り票などによれば、これ、暴力などというものも起こっているし、そうした不正行為も実際これまで繰り返されているという下で、それでも働いてきたあの何万人かの人たち、その人たちからの移行を見込むということは、これ、劣悪な状態にある技能実習生を働かせ続ける、使い続ける、その表現は移行するでもいいですよ。それはそのとおりでしょう。
○国務大臣(山下貴司君) この新たな在留資格、特定技能は、これはあくまでも就労資格の一つでございます。そして、その就労資格については、これは特定技能雇用契約に基づくということで、双方の合意に基づくものでございます。ですから、これは、働きたいと考えている外国人の自由な意思に基づく契約に基づくものでございまして、一方的にこの外国人労働者を縛り付けるということで維持されるものではあり得ないというふうに考えております。 ということで、これは、例えば外国人技能実習生につきましては、技能実習期間終了後も日本で働きたいと考えている外国人も少なくないわけでございます。そうした外国人に対しては、これは新たなチョイスを与えるものなのであろう、新たな選択肢を与えるものなのであろうというふうに考えております。
○仁比聡平君 いかにも安倍政権らしい御答弁だなと思うんですけれども、選択肢を与える、チョイスだと、そうおっしゃるんですが、法形式上、双方の合意、自由な意思に基づくという御答弁でした。 そんなきれい事ですかと、実態が。だって、劣悪な労働条件で失踪に追い詰められるというような状況でも、失踪もできずに働き続けている実習生というのがたくさんいる。それは、実態としては、どんなに建前を技能移転とおっしゃろうと、出稼ぎという実態があって、母国には家族がいる、そこへの送金もしなきゃいけない、例えばそれがあります。そこに付け込んだブローカー、あるいは人材ビジネスということがあって、高額の手数料、あるいは違法な保証金、そのための莫大な借金、これ時には闇金ということがあるんだと、二年前の法改正の審議で、この委員会での斉藤准教授が参考人として御紹介もありましたけど、それが現実なわけですよ、実習生たちにとっては。 その実態を言わば脇に置いて、使う側の事情、それは人手不足なんですから、業界団体も含めて、これまで頑張ってきてくれて、技能も一定身に付けてくれているその人たちに残ってほしいと思うのはよく分かりますよ、それは。だけれども、私が今日問うているのは、政府が今の時点で示している受入れ見込み数というのは、そうした実態を脇に置いて、今というよりも年度末に、来年三月末にこれだけの技能実習二号を修了する人がいる、このうちどれだけ来てくれるという、そういう計算しかしていないでしょうという、それ大臣、そうでしょう。
○国務大臣(山下貴司君) 前提となる実態について、確かに失踪の技能実習生においては、例えば人権侵害に基づいてそこから失踪したというところがうかがわれるものもございます。そうした今般の、二十九年の技能実習生の失踪したものについて違法、不正行為が疑われるものについてはしっかりと調査するようにということを今般、入管局長に指示したところでございます。 他方で、この失踪技能実習生というのは、計算の仕方にもよりますけれども、全体の技能実習生からすれば数%ということになっております。そして、恐らく仁比先生も直接いろいろな技能実習の現場を行かれたと思いますけれども、その大半が、この技能実習生を見守りながら、そして技能実習生もそれでスキルを身に付けながら働いているという現場が多いということ、これは私も実感するところでありますし、また、多くの方々が述べるところでございます。 そうした技能実習生につきまして、まだまだ日本で働きたいと、そして新たな就労資格の下で働きたいというものに対して、一定の外国人に対する保護という措置も例えば契約の基準として設けながら、新設をさせていただくということが今回の特定技能の資格であるということは是非御理解賜りたいと考えております。
○仁比聡平君 私は、全国の技能実習の現場で、実習生も技術を身に付けながら、受け入れている実習実施機関の側も、もちろん人手不足を助けてくれているわけですから、それはもう本当に有り難いと。例えば、私が訪ねてきた社長さんの中には、金の卵というおっしゃり方をされた方もありましたですね。高度成長期に日本の地方から工場集積のところに集まってきた人たち、これが、ベトナムから来てくれている、シンガポールから来てくれている、ネパールからも来てくれるようになったというような、そうした金の卵って、つまり人手不足という実態ですよ。そこに応えて頑張ってくれている実習生がいる、喜んでいる事業者の方々があるというのは、それは分かります、それは。それはそうだと思います。だけれども、大臣がおっしゃったように、それが多くのとか、あるいは、総理が繰り返してきたように、九割はうまくいっていると、それは違うでしょうと言っているんです。 逆に、労働基準監督署が立ち入れたところだけで七割が労働関係法令違反という実態であり、元々実習先に縛り付けられて逃げるということがもう本当に難しい実習生が昨年七千人を超え、今年上半期だけで四千人を超える、そうした失踪ということになっているわけでしょう。その実態をちゃんと直視しないといけないでしょうと。そこを抜きにして、この改定案の議論というのはやっぱりできないと思うんですよ。だから、土台として、失踪者の聴き取り票の個票を提出をするべきだと申し上げているんです。 この点は、委員長、きちんと理事会で協議してください。
○委員長(横山信一君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○仁比聡平君 その下で、大臣があくまでうまくいっているという趣旨のことをおっしゃるので、ブローカーの問題についてお尋ねをしたいんですけれども、国土交通省の認定をしている、お手元に資料ありますが、外国人建設就労者受入事業、これは特定監理団体と適正監理計画を国土交通省が認定するという仕組みです。国土交通省というのは、省庁の中でも巨大な体制や予算を持っていますし、建設業に関して大きな、いろんな積み重ねのある業界団体もあるわけじゃないですか。建設業法を始めとした強い権限も持っているわけじゃないですか。その国土交通省が認定という形で関与することで、この特定活動としての外国人就労者の受入事業の適正化を図ってきたというのがこの間のこれ取組なんですね。 ところが、そうやって業所管庁が認定をして、積極的に関与しているというこの状況において、ブローカーが介入しているんじゃないか、入り込んでいるんじゃないかと。これは私、重大だと思うんですけれども、これ、大臣はどんな御認識ですか。
○国務大臣(山下貴司君) 悪質なブローカー、これ、先ほど午前中に仁比委員からも御紹介ありましたが、例えば海外の送り出し機関についてということであれば、これは二国間取決めということが新しい技能実習法の下で積極的に作成することとなり、現在十か国との間で締結しております。国名はちょっと、残念ながら、相手あることで申し上げられないんですが、そのほかの国でも締結中、交渉をやっているところでございます。そうした中で、悪質なブローカーについてはお互い共有し、それを排除するということ、これをしっかりやってまいりたいというふうに考えております。 また、そのほか、国内の事業者において、これは労働関係法令上あるいは入管法上違法なものがあれば、これはしっかりと入管当局においても関係機関に通報する、情報共有するなどして、しっかりと対応してまいりたいと考えております。 建設就労者受入事業の仕組みについて所管省庁が監督するということにつきましては、これはやはり人手不足の状況であるとか、あるいは業法に基づくこれは監督であるとか、そういったことができるのは、最もふさわしいのはやはり業所管省庁なんだろうということで、その業所管省庁に第一次的には委ねているわけですけれども、もとよりこれは入国管理を担当する法務省としてもしっかりと見ていくというところでございます。
○仁比聡平君 私の質問が悪かったのかもしれませんが、二つのことを、大臣、御答弁があっていますので、ちょっと一つ一つきちんと議論したいんですよね。 業所管省庁の関与という問題についてちょっと後で問うことにして、先にその二国間協定のお話がありました。つまり、送り出し国、母国と我が方、日本との関係で根絶をしていくんだということになるわけですけれども、締結をどう進めるか、中身をどうするかについてはまた機会を改めてお尋ねをしたいと思います。 私が伺うところでは四か国でも交渉を続けているというようなお話もあるんですが、それは技能実習制度についてということだと思うんですよね。私は、昨日、本会議で問うたのは、特定技能について一体どうするつもりかと。総理が少しこれまでの政府説明とは違うニュアンス、取り組んでいきたいというような趣旨の、あっ、総理ではなかった、大臣か、の御答弁がありました。そこは注目を私しております。 中身をちょっともう一つ。今日午前中紹介した、技能実習二から外国人建設就労者受入事業の二年間に移るに当たって保証金などが要求されているのではないのかということに加えて、もう一つちょっと法務省に聞きますが、技能実習一号、二号を経て三号に合格しましたと。一旦、二号を終えて数か月帰国をしていたわけですけれども、そのベトナムから日本に再来日することになります。だから、三号に合格したということで、実習生が、監理団体と実習先が手続もしてきたと、だから日本に来るのに費用の支払は必要ないと言っているにもかかわらず、ベトナムの関わってきた送り出し機関から二十万円払わないと手続ができないと、ベトナムで決められた税金、手数料と飛行機代など規定の料金だ、つまり認められる料金だなどと言われている、そういう例というのが現実に今進行形であるわけです。 こういう、技能実習が進むとかほかの在留資格に変わるとか、こういうたびごとに保証金取るなんていうようなブローカーのやからというのは、これ幾つもあるわけですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 技能実習二号から三号に移行するに当たりましては、申請者である実習実施者が、その仮に送り出し機関が、保証金は取ることは禁じられておりますけれども、仮に送り出し機関が手数料を徴収するというようなことがある場合には、申請者である実習実施者は、その名目及び額、並びに技能実習生本人もその内容を理解している旨を記載した書面の提出が必要になってくるということになっております。そして、この費用等が不当に高額であるかというような疑いがあれば慎重に審査をすることとしておりますし、二国間取決めなどの枠組みを通じまして、不当に高額な手数料を徴収しているなど不適切な送り出し機関があれば、相手国政府に通報して、当該国の政府による調査、指導、認定送り出し機関としての認定の取消しなどの対応を求めるということにしているところでございます。
○仁比聡平君 そのように取り組んでいるというふうにおっしゃっているんですけれども、本当に効果を発揮しているのかと。 今申し上げた事案でいうと、支援者の調査によれば、ベトナム本国の規定では、送り出し機関と監理団体の双方に変更がないというときに追加料金を徴収してはならないとされている。保証金はもちろん禁止されているけれども、追加料金、手数料ですよね、これも取ってはならないというのがこれベトナムの規定のはずなのに、ベトナム、日本との関係のこの行き来では、それが現実に求められているというような状況にあるわけです。 これ、局長、確認できますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 個別具体の事案についてここでお答えは差し控えますが、具体的な事案があり、問題がある場合には、二国間協定、二国間取組の枠組みを通じまして、相手国政府に申出をいたしてまいるということでございます。
○仁比聡平君 いや、私が問うたのは、確認できるかと聞いたのは、ベトナム側にそういう規定がある、そんなものは取ってはいけないという規定があるということが確認できるかという趣旨だったんですが、これは改めて勉強させてもらいたいと思います、教えてください。 通報する、で、なくしていくというんだけれども、実際には、ベトナムと日本の取決めというのは不正認定の情報交換を行うということにとどまっているんじゃないですか。もちろん、お互いに提供された情報に基づいて取り組むということにはなっているかもしれないが、実際に日本で不正行為をやった送り出し機関が、あるいは日本では不正行為に当たる行為をやっている送り出し機関がベトナムで横行しているというのが実態じゃないですか。 だから、資料でお配りをしていますけれども、ベトナムの大使館、在ベトナム日本国大使館のホームページから引用しましたが、ベトナムからの技能実習生、留学生の増加は喜ばしいことですが、悪質な仲介業者にだまされて多額の借金を抱えて来日し、借金を返せないまま不法滞在し検挙されるベトナム人の若者も増えていますと。今年の十月三十一日付け掲載ですよ。技能実習、留学だけでなく、技術者の派遣などでも被害が広がっています。悪質な業者がベトナムの若者を食い物にしています。 こうしたことに関与するブローカーというのをこれ排除できていない。現在の実習生はその下で実習をしている。それはそうでしょう。大臣、今の私の問い、それはそうでしょう。
○国務大臣(山下貴司君) この点につきまして、私も、ベトナム当局といいますか、大臣と意見交換を直接やっておりますけれども、やはり過去において、そういった保証金を取るであるとかそういった事態があったわけですが、今般、技能実習法を受けて、そしてまた二国間取決めを受けて、日本側はこういった保証金を取ることに対してかなり厳しい態度を取っているということはもう直接伝えており、ベトナム側もそれを深刻に受け止めて、そういったことを排除するということは申しているところでございます。 ベトナム側としても、やはり二国間取決め、これは情報共有というところではあるんですが、やはり適切な措置をとるということが大前提になっておりますので、そうしたことで悪質なブローカーというのは排除されていくということは二国間でしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 現在の二国間協定というのが情報共有なんだということは、大臣も今お認めになったんだと思うんですね。もちろん、それを、ブローカーを根絶していくためにいろんな取組をこれから進めていかなきゃいけないという、そういう問題なんですよ。その下で入国をし、実習をし、特定技能一に移行するかというときの意思、これ技能実習生にとって、大臣が先ほどおっしゃったような双方の合意、自由な意思と果たして言えますかと。それは余りにも法形式上の話ではないかと思うんです。 業所管省庁の問題で、認定という関与をすることで適正化を図っていこうとするということについて、私、何か否定をしようとしているわけではないんです。ちょっと法案との関係で伺いたいんですけれども、こういう取組をやっているのは、今、建設と造船ということで国交省がやっているわけですね。特定技能一の分野別運用方針、ここで皆さん定めていくということになるんでしょうけれども、国の機関あるいは業所管省庁が個別の労働契約にどのように関与するのか。問題の所在はお分かりですよね。つまり、国土交通省は今認定という形で関与している。その中で賃金の水準がこれで妥当なのかなどもきちんと監査しているというふうに省としては言っているわけです。今日、午前中もそう答弁していました。 十四業種も含めて、業所管省庁が分野別運用方針を定めていくわけでしょう。そのときに、国が個別のそうした労働契約にどんなふうに関与するのかというのは、これは法案ではどんなふうに書かれてあって、書かれていないんだったらどんなふうに進めていくんですか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 建設労働の国交省の関与につきましては、特定監理団体ということで、言わば一種の技能実習の延長のような形のものでございますので認定というような手法を取っておるところでございますが、今回の法案におきましては、受入れ機関とそれから特定技能外国人材との間の雇用契約になるわけでございます。 そして、この雇用契約に関しましては、改正法案の二条の五に特定技能雇用契約等という規定を設けておりまして、ここの中の三項で、特定技能契約の相手方となる本邦の公私の機関、これは言わば受入れ機関でございますけれども、ここの機関につきまして、契約の内容として適正な契約を、前二項の規定に適合する契約を結ばなければならない、そして、その前二項の規定に適合する契約の中身といたしまして、一項、二項で、例えば、外国人であることを理由として、報酬の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について差別的取扱いをしてはならないことを含む。 この含むほかに、省令で定める基準として日本人との同等の報酬なども定める予定としておりますが、このような契約内容のものの契約を適正に履行しなければならないこと、それから支援計画を適正に実施すること、このような契約を結ぶものでなければ受入れ機関として認められず、受入れ機関として認められなければそれを前提とする特定技能雇用契約が結ばれませんので、特定技能雇用契約がなければ在留資格認定証明書が交付されないと、このようなことになるわけでございます。 そして、この後の契約の履行の実施につきましては、新たにできます出入国在留管理庁におきまして検査、報告を求めるなどして、その報告を求めた内容、また当初の在留資格の認定証明書の交付の際にも書類の提出を求めるわけでございますけれども、その後の報告、報告に関する検査等々の規定を設けているところでございます。
○仁比聡平君 今局長が答弁をされたのは、特定技能一の在留資格を入管が認めるかどうかのとき、つまり在留資格の問題として捉えたときの御説明なんだと思うんですよ。法案の二条の五の説明というのはそういう趣旨です。 私が尋ねているのは、入管とは別に業所管省庁が個別の雇用契約に関与するのかと。国土交通省の今の制度は関与しているわけです、それが適正化の柱になっているわけですね。その関与するのかあるいはしないのかということについては、今のお話は、つまり法案では明記はされていないという、そういうことなんでしょうかね。そうすると、分野別運用方針を定める業所管省庁それぞれが判断するということになるんでしょうか。 ちょっと大臣、お尋ねしたいんですけど、例えば、建設の関係はこの間の取組も踏まえて認定という形なり、それに準ずるような関与をしていこうということがあるかもしれない。だって業界団体も大きなしっかりしたところがあるわけだから、これまでそれが成果を上げているわけですし、造船の皆さんなんかはなおそう思うかもしれない。けれども、これから何だか新しく出てくるような、技能実習の項目もないような、職種もないような分野がありますね。こういうところは、そんな仕組みはつくらずに入管の在留資格の許可だけというようなこともあるんですか。何かここがよく分からないんですよ、大臣。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 まず、今回、先ほど入管局長が説明した御説明、これは入管法上の取組でございまして、例えば、業法あるいは労働関係法令は、当然その業に応じて、あるいは労働者一般に対して適用がなされるわけでございます。ですから、例えば、国土交通省において業法の形でやっていくということは当然考えられることだろうと思っています。 ただ、建設就労者受入事業というのは、これは実は就労資格上は特定活動ということで、そういったことで国交省に関与をしてもらっているわけでございますけれども、この新たな在留資格におきましては、この上乗せ基準において契約内容をしっかり見ていき、そして基準に違反したら入管法上の措置として受入れを不可とするということで担保をしていこうというふうに考えておるところでございます。
○仁比聡平君 ちょっとそれって大丈夫ですかという、つまり、今大臣おっしゃったのは、建設業法を始めとした業法の問題として業所管省庁が関与するというのはあり得るという御趣旨の御答弁なんだと思うんですよ、うなずいていらっしゃいますが。 そうではない分野の受入れというのもあり得るという話になると、特定技能一の労働者の個別の雇用関係に、業所管省庁が関与する分野と関与しない分野があるというようなことになって、その特定技能一という在留資格で働く人たちの地位というのは極めて分かりにくいし不安定になってしまうんじゃないんですか、いかがです。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘のとおり、業法がない分野もあり得るところでございますが、そうした場合には、その上乗せ基準の二条の必要性について、これは私どももしっかりと検討して、分野別運用方針というのは、これは法務省、そして業所管庁、そして関係省庁によって決められるものですから、そういったところでも上乗せの要否についてしっかりと検討して必要な措置をとってまいりたいと考えております。
○仁比聡平君 時間がもう来てしまうので、もうこれ以上問いはできないんですけれども、大きな問題が完全に積み残してしまいましたけど。 今の御答弁を伺っていると、私、九〇年代から二〇〇九年の改正まで、本当に大変な事態を引き起こしてきた研修生のときのことを思い起こしてしまうんです。そういう時代に逆戻りしてしまいませんかと思うんですよね。 業界が人手不足で、その必要とする人材を外国人労働者としてこうやって確保したい。今日、前段にお尋ねをしたように、技能実習からの移行ということで、技能実習を終えた人たちの中から自分たちが欲しい数を入ってもらいたいという、一方でそういうのがある、そういう仕組みがある。国がそこに関与するのかというと、もうそれは業所管省庁や業界それぞれですよねというお話になる。 その業界のニーズに基づいて受入れ見込みというのも進められ、実際の特定技能一という在留資格で日本で働く労働者がどんな関与されるのか。国が関与しないということになれば、労働者としての保護、技能実習生ではないから保護は外れるわけでしょう。そうすると、自己責任ということになってしまうのじゃないのか。人手不足分野での深刻な低賃金だったり、単価が低いという構造の下で、企業が倒産するとか廃業するとかということあります。そんなときに、住まいも、それから給料ももちろん失って、路頭に迷うみたいなことになりはしないのか。 ちょっと、いよいよ重大な、安い労働力をそれこそ都合よく使い続けるというための制度になっているのではないのか。その重大な疑問を深くいたしましたので、次回、引き続き審議をしていきたいと思います。
○石井苗子君 日本維新の会の石井苗子です。 午前中にも申し上げましたけれども、日本維新の会は、衆議院に対しましてこの法案に修正案の提案をいたしました。そして、法案にその修正案の内容を織り込んでいただくということを条件に法案に合意をしております。 日本維新の会の考え方といたしましては、この法案に対して、制度創設の部分とその管理の部分、分けて問題点を議論する必要があるのではないかと考えている次第でございます。 まず、制度創設の部分に関しましては、先ほどから各議員の方々の質疑にも出てまいりました、一九九七年から、つまり二十一年前から、この日本は、いずれは少子化になり、そして生産労働人口というのが減っていくというのが分かっていながら、二十一年間、今日に至るまで、いろいろやってきたけれども、効果を見ることができなかったということで、法務省がこの制度を創立して、制度として外国人の方々に来ていただくことはどうかということで制度を創設したということの点につきましては、日本維新の会は評価をしております。 しかし、その法案の内容を見ますと、技能実習生の失踪者を多く出してきたというような管理の部分において余りにもずさんであったり余りにも大ざっぱであったということで、人権問題まで抱え込むような議論の発展を見ております。つまり、問題が根深いということです。 こうしたことを棚に上げておいて制度を創設したということだけでは評価できないということで、まず管理の問題において一つ、そして制度の問題の管理においては一つ。まず、管理の制度のシステムにおいてですけれども、ここに修正案がありますので、それをお読みした方が早いと思います。 第四のところに書いております。検討事項として、この法律の公布後、速やかに、本邦に在留する外国人に係る在留管理、雇用管理及び社会保障制度における在留カードの番号その他の特定の個人を識別することができる番号等の利用の在り方について検討を加え、必要があると認めるときには、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。これは、管理において今後の解決策を見るために、日本維新の会は大変必要なシステムではないかと思っております。 ここに速やかにと書いてございますので、特定の個人を識別することができる番号等というところなんですが、具体的にマイナンバーカードの提案をいたしました。大臣におきましては、この速やかに検討というのをどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 まず、御党の御尽力によりまして修正案を提出していただきました。これが自、公、維新の共同提案ということで衆議院で出されたこと、この点についてしっかりと受け止めたいですし、また御党の御努力については心から敬意を表します。 そして、在留カード番号その他の特定の個人を識別することができる番号等ということでございますが、これは、在留管理、雇用管理及び保険制度に使っていくことにつきましては、昨日、総理も本会議でおっしゃったところではございますが、在留カード番号というのは、これは全ての外国人が常時携帯義務を持っている、そして各外国人に必ずひも付けができる部分でございます。そうしたものを軸に、こうした在留管理、雇用管理、社会保険制度をやっていくということは極めて有効であろうというふうに考えております。 また、マイナンバーカードにつきましても、これは本当に貴重な御提言だというふうに考えております。マイナンバーカードについては、普及率であるとかあるいは取得率、あるいは使用目的等について慎重な検討が必要なのかもしれませんけれども、いずれにしても、こうした個人の識別、在留カードを始めとするそうしたものをこうした省庁連携の情報共有の軸にしていくということは、これはもう本当に速やかに、まあいつまでという具体的な日取りまでということではないんですけれども、文字どおり速やかに検討をさせていただきたいというふうに考えております。
○石井苗子君 速やかに検討していただけるということなので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 例えば、先ほどから出ております失踪者、そして失踪している外国の方々、様々な理由があったと思います。決して、失踪することを目的に来ているのだとは思いたくございません。失踪するということは大変なことです。 しかし、それをまた日本の雇用者がまた雇用するということがあれば、悪循環のダウンスパイラルになってしまいます。そのときにマイナンバーカードなどで速やかに分かるようにすれば、管理というシステムでもう少し大ざっぱではない、システムですよ、ができると思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 本当に貴重な御提案であろうと思います。 今、例えば、失踪、様々な理由がございます、いろんな事情がありますが、委員御指摘のとおり、新たな稼働先で、雇用をしてしまって、それが失踪した技能実習生だと分からないまま雇用するということもあり得るわけでございます。 〔委員長退席、理事伊藤孝江君着席〕 その背景の中に、例えば雇用状況報告書というのを雇用者は提出するんですが、それに例えば在留カード番号とかというのは記載がないわけで、そうなると、例えば名前のつづりがちょっと違っただけとか、そういったことでマッチングができなくなってしまうということもございます。そうした中で、先ほど申し上げた在留カード番号であるとかあるいはそういったものでマッチングができるのであれば速やかに把握できるであろうし、雇用者の方も雇用をするときに在留カード番号等をしっかり確認するということであればそこで在留資格等が確認できますので、誤って雇用してしまうということはなくなるのではないかというふうにも考えております。 ただ、いずれにせよ、やはり失踪を余儀なくされるという事態を防ぐということ、これはやはり我々もしっかり取り組んでいきたいと考えております。
○石井苗子君 雇用者側も、いろいろと面倒くさいことだったりややこしいことだったりがあったら、そんなつもりではなかったんだけれどという気の毒な事態にならぬとも限りません。そのときにやっぱり、マイナンバーカードという、外国の方の関わる在留管理でございますので、この問題に関しては法案が成立したときに分かりやすくなったと思えるのではないかと思います。 次に、維新は、この法案の立て付けがどうかという問題については大変大ざっぱで少し不十分ではないかなと思うところもございまして、早く見直していい法案にしていきたいということで、三年から二年に見直しの期間を短縮するという提案をしまして、それは修正案になり、織り込んでいただきました。この点につきましては、またいろんな皆様からの御質問もいただきたいと思います。 私は、この法案なんですけれども、いろいろと勉強してまいりましたけれども、移民という言葉は法律的な言葉じゃなくて、ごくごく一般的な、一般用語なんだということで使われていると理解いたしました。法律では、在留だとか永住だとかという言葉なら定義がしっかりしている。ですから、総理大臣がこれは移民政策ではないと言うのは、非常に一般的な用語を使っているわけです。しかし、国民の皆さんは、総理大臣がこれは移民政策ではないと言ったんだから移民政策にかじを取ったんではないんだろうと思っていらっしゃるわけです。 〔理事伊藤孝江君退席、委員長着席〕 ところが、この法律の立て付けということになりますと、在留資格だとか永住に資格を持つ可能性のある特定技能の一号、二号だとかという細かいことになりますと、果たして国民の皆様はそのルールをよく理解していただけるかどうかという心配があります。つまり、何か家族の方がいらして、ずうっと住んでいらっしゃるようだけれども、あれは、移民ではないと言ってるんですから移民ではなくていずれお帰りになるんだろうと。だけど、制度的にはそうならない可能性もあるわけです。 そして、もう一つ私が見直しを少し短縮しなければならないのではないかと言いましたのは、先ほど、二十一年前から人口減少、生産労働人口というのが減ると分かっていた、女性に対しても活躍してほしい、それから少子高齢化にならないように子供を増やしてほしいといってもそう世の中がならなかったわけで、これは別に戦争があったわけでも誰かが侵略してきたわけでもなく、これは自国民の責任であるはずなんですね。だけど、それ成功してこなかったということなんです。結婚という形に関しましても、私は、今ある命を大切にしたり結婚の形を変えたりということもあって、子供が増えていく方法もあるんじゃないかといろいろ提案をしてまいりましたけど、いずれにしてもやってこなかったわけですね。 そうしますと、ここに至って、法案を作り、制度を創設しましたけれども、先ほどの移民の定義です、この移民の定義を明確にせずに移民政策ではないと言うことにつきまして、大臣に移民の定義ということがどのようにお考えですかと、十一月十五日だったそうですが、質疑で移民の言葉をどのような定義で使っていらっしゃいますかと言ったときに、外国の方を期限を設けることなく、何らかの資格活動、これを前提とせず、要件とせず、そして家族の帯同を認め、家族と一緒にあることを認め、一定の規模を受け入れることによって国家を維持していこうという政策の下に行われる、これを意味するもの、これを移民と。これ、非常に分かりにくいです。分かりやすく話してくださいと言っても、先ほどのように、どこかでごまかして、何とかこれは移民政策ではないんだ、当面の人手不足の対応なんだと言いながら、制度の中では永住していく可能性のある制度にしていっているわけなんですね。 これは、国民の皆様にしてみれば、あのときのあの総理とあの法務大臣が言ったことと違うではないかというふうにならないようにお聞きいたしますが、資格活動とは資格取得の必須の前提にして行う活動ということでよろしいんでしょうか。例えば、介護福祉士とかそういうもののことなのか、在留資格のことなのか、この資格取得を必須の前提として行う活動を資格活動というのでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 私が資格というふうに申し上げたのは、これは在留資格のことでございまして、在留資格というのは特定の活動をすることを前提に認められる等の在留資格、もちろん地位や身分に基づいて認められるものもございますけれども、そういった在留資格という意味で申し上げたところでございます。
○石井苗子君 ちょっと言葉尻を取っているようで申し訳ないんですけれども、これは、大臣は移民という言葉のどのような定義で使っていらっしゃいますかと私が質問したときにお答えになられた言葉でありまして、外国の方を期限を設けることなく、何らかの資格活動、これを前提とせずと言っております、要件とせず、そして家族を認め、一定の規模受け入れる、そして国家を維持していこう、この国家を維持するということですけれども、移民の定義の中でどのように使っていらっしゃいますかと言ったときに、国家を維持するとおっしゃいました。 生産年齢人口がどんどん減っていくということで、人口を維持するのか経済的に維持するのか労働力の補填なのか、国家を維持するというのはどういう意味でお使いになりましたか。
○国務大臣(山下貴司君) まず大前提として、この資格というのは、これは一定の専門性、技能を有する外国人を即戦力として受け入れる、それを特定の人手不足が深刻な分野において受け入れるということで、これ自体はそういったものであるということでございます。 そして、お尋ねの国家を維持するということにつきましては、これは外国人を一定規模入れることで、活動の制限なく受け入れて、外国人を受け入れるということで、国家の規模であるとか、そういった人口構成であるとか、そういったものを維持しようとするものであるというふうに私は考えております。
○石井苗子君 となれば、外国の方を一定、資格の難易度のハードルを下げて、どなたでも取れる資格でもよいということになれば、限りなく、法律用語ではございませんが、一般的な用語で使われている移民の方々というのに近づいてきますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) この点につきましては、この新たな在留資格、特定技能の一号につきましては、これは一定の専門性、技能を有する者というのが条件でございまして、それを業所管庁と検討しながら、これをどのようなところがやっぱりそういった一定の専門性を持っているのかということをしっかり担保しながらやっていくということでございまして、限りなく下げていくということは考えておりません。
○石井苗子君 限りなく下げていくということは考えておりませんが、下げてまいります、資格要件は厳しくしますというような感じに受け取れるんですね。 つまり、アカウンタビリティーという言葉がありますが、説明能力というふうに訳しておりますけれども、説明する能力はありますが、説明がちょっと何となくぼやかしていくような気がして、資格要件は厳しくします、しかし、まあ難易度はそれほどにしませんと。すごく難しい、難易度が高い、ハードルを高くしたら、そんな方をどれほど集められるのかということにもなります。どこにあるのかということですね。資格要件を下げていくとなると単純労働者ということになって、その方々が日本に在留するということになりかねない。まさに、ここが国民の皆様が説明の中で移民国家になっていくのではないのかと思っているのだと思います。 その要件は厳格に維持すべきというふうに思うんですが、資格要件が下がっていかないように規則などで何らかの歯止めみたいなものは持っていらっしゃいますでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の在留資格は、一定程度の専門性、技術を有している方を受け入れるものでございまして、これにつきましては分野別の運用方針の中で定めますところで業所管庁においてその技能水準等の試験などを定めることとしておりまして、この試験などによりまして一定の技術水準があることを担保していくということでございます。
○石井苗子君 そうですね、今回の受入れ予定の十四業種といいますか十四分野、それこそそれぞれ資格があるようでございますが、例えば農業ですと、技術士・農業部門、農業機械整備技能士、農業機械士、農薬管理指導士といったような資格がありますが、こういった資格を省令などで具体的に定めるということになりますか。
○政府参考人(和田雅樹君) それぞれの分野で様々な資格というものはあるかと思いますけれども、特にそういう何とか士というような資格によって区切っていくということではございませんで、技能水準等をそれぞれの分野の特性に応じまして、それぞれの分野において必要とされる技能水準を一定の試験等によって確認すると、こういうことでございます。
○石井苗子君 一定の試験、これから検討されるんでしょうか。どういった試験でしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 試験の具体的な内容につきましては、分野別運用方針の中で定めますので、最終的には法律が制定されてから後ということになりますけれども、現在、その試験の中身につきまして各関係省庁と検討しているところでございます。
○石井苗子君 これから検討していくということはまだ何にも決まっていないということでございまして、私が先ほど申しました資格要件は厳しくするというところのハードルは、まだ何にも決まっていないということでございますと、ハードルがどんどん下がっていきますと単純労働者ということになりかねませんということを申し上げております。これは、一定の技能水準について確認するための試験をする、資格をすると言いつつ、実はそうではないのではないかと思ってしまわざるを得ません。 移民という言葉を定義しないで、移民政策を取らないと言っていらっしゃいます。後で国民の想定外の事態になっていく可能性があります。これは、こういうちゃんときちんとしたことを決めていくことが、私は日本にいらっしゃる外国の技能を持った方あるいはそうでない家族の方も含めまして、礼節だと思うんですね。これをちゃんと決めてお迎えするという態度を取らないと、外国の方が日本に来てくださらなかった場合には、この法案は一体何だったんだということになってしまいます。結果を見たときに、そうならないようにしていく何らかの体制を取っていかなければならない。つまり、技能実習生の場合も、制度はそんな制度であったわけないんですから、失踪者を許すような制度設計になっていたわけではないんですのに、結果的に失踪者が七千人以上昨年現れたということはどうしてなんだろうかと、非常に大きな問題になっているわけです。 こうした想定外の事態になっていく可能性があり、国民は、移民政策を取らないと総理が言われたら、外国の方が日本に長く住み着くことはないんだろうと思うわけでございます。実際に、十年、二十年たって、同じ町内に多くの外国の方が家族で長く住んでいたとすれば、どうなるのでしょうか。ある意味、あのときはだまされていたんじゃないかというふうに思われても仕方がない、こういったごまかしというのは一番よくない、国家を欺くことになるんじゃないかと、信用を落としてしまわないかと思っております。国民が誤解しないように明確に説明するという姿勢が大事だと思いますけれども、これは説明責任ということで今後やっていっていただきたいと思います。 先ほどの大量の実習生の失踪についてですけれども、通告しております。この技能実習生、これは、技能実習生を政府は日本の労働力ではないといたしますとはっきり前回の修正の法案のときにおっしゃったのに、働いていて失踪しているという、これが現実でございます。今度、出入国在留管理庁にどのような取締りの機能を持たせてこの失踪者を出さないようにしていらっしゃいますか、教えてください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度に関しまして、受入れ機関が満たすべき要件でございますとか特定技能外国人に対する支援に関する規定などを設けております。これに反する場合に国が指導、助言などを行うことになっておりますが、出入国在留管理庁におきましては、こうした指導、助言の監督機能を強化することとしておるところでございます。 そこで、具体的に申し上げますと、本法の改正法案の二条の五で規定しておるとおり、受入れ機関につきましては、雇用する外国人材の入国・在留審査におきまして、雇用契約の基準、雇用契約の適正な履行に関する基準、支援体制に関する基準、これを満たしていることを確認することといたしております。そしてまた、本改正法案の第十九条の二十六、三十二などで規定しておるとおり、登録支援機関につきましても、登録に当たりまして支援計画を適正に実施できるための要件に適合していることを求め、登録拒否事由に該当するに至ったときなどは登録が取り消されることとしております。 さらに、本改正法案の十九条の十八などで規定しておりますが、受入れ機関等による特定技能雇用契約や特定技能外国人の活動状況などに関する届出を義務化するとともに、届出事項も拡大いたしております。加えまして、本改正法案第十九条の二十、二十一及び第七十一条の三、四などで規定しておりますとおり、受入れ機関に対する不適切な処遇等に対する指導、助言、あるいは報告徴収、立入検査、罰則で担保した改善命令、こういったような規定を設けておるところでございまして、出入国在留管理庁ができましたならば、これらの規定を的確に適用して、制度の適正な運用に努めてまいる所存でございます。
○石井苗子君 今の御説明、詳しくしていただきましたけれども、私も読んで知っておりますが、これまでも立入検査というのはございましたですよね。ありました。これまでもあったはずなんですが、この権限がありながら違法行為を防止することができませんでした。なぜできなかったんでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) これまでも、入国管理局におきまして事実の調査などをすることはできたわけでございます。そうした中で、例えば旧制度の技能実習に関しまして不適正事案を発見してこれを関係機関等に通報するなど、そういうようなことをしたこともございます。 ただ、今回の新たな受入れに関しましては、こうした規定につきましてより一層強化をするとともに届出事項等も拡大しておりますし、また、これまで罰則がなかったところについて罰則を設けるなど、管理に関する規定を強化しているところでございます。
○石井苗子君 罰則を設ける。罰則を設けるということは立入検査を強化するということで判断してよろしいですね。 是非そのように罰則を設けるということを明確にしていただかないと、これまでどうしてこの立入検査などの権限を強化してこなかったのかという疑問が湧くのでございますけれども、これまではどうして強化してこなかったのかというような、これについては、大臣はこれまではどうして強化してこなかったのかと思っていらっしゃいますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 申し訳ございません、大臣の前に、一点ちょっと修正といいますか。 入管法上の我々のやっておりましたのは、いわゆる事実の調査というものでございまして、立入検査というものについては今回の法律でつくるものでございます。技能実習法の中では立入検査というものはございます。 そういう点で少し私の言い方が間違っていたかと思いますので、この点、訂正させていただきます。
○石井苗子君 出入国在留管理庁が受入れ事業者に立入検査ができるということが新しくなったということで、理解正しいですね。 では、これまでどうして、なぜ権限を強化しなかったんでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) なぜこれまで実効性がなかったかということに関しては、やっぱりこういった規定がなかったこと、これがやはり原因なんだろうというふうに思います。 また、これ二つ分けて、技能実習についての例えば立入りであるとかそういったことについては、二十八年十一月に成立し昨年十一月から施行された技能実習法において新たに立入検査、これを設けたところでございます。今般、この立入検査など、報告徴収や改善命令、指導、助言を新たに特定技能に関して設けましたのは、これはやはり特定技能という在留資格を新たにつくるからということでございます。
○石井苗子君 新たにつくるから、その前の反省において、今度は権限を強化して立入検査をしたと、これで理解正しいと思いますが、是非厳しくしていっていただきたいと思います。改善していかなければ、日本の国民の皆様も、外国の方で来てくださっている皆様に対しても、先ほど襟を正して共生社会をつくっていこうと、私はそう思っておりますので、よろしくお願いいたします。 十一月十五日の本委員会で、私が人手不足を解消する計画について質問いたしました。大臣は、法務省を、入国資格や在留資格を所管するところなので、特に人手不足を解消する計画はないとおっしゃっておりますけれども、その一方で、人手不足に対応するために法改正を急ぐともおっしゃっています。 人手不足の対応はしますが将来的な計画などは関知していないということですと、どうやって効果的な人材確保ができるのかは分からなくなってしまうんですが、ほかの各省庁との所管事項にも目を配るなどしてもっと柔軟に内閣全体の政策実現のために仕事をやっていただけないものでしょうか、大臣にお伺いします。
○国務大臣(山下貴司君) この人手不足の解消につきまして、これは深刻化しておる、その対応は政府全体として取り組むべき喫緊の課題であるというふうに認識しております。したがいまして、法務省としても、政府の一員としてこの問題に真摯で取り組んでまいる所存でございます。 また、分野別運用方針など、そういったところで人手不足の状況であるとか、そういったところも検討していくわけでございますけれども、これについては業所管庁、また、それのみならず、関係省庁とも情報を共有しながら確定していくということでございまして、法務省としてもその役割をしっかりと果たしていきたいというふうに考えております。
○石井苗子君 やはり縦割り行政ですと、これは日本の社会が将来どうなっていくかということを決めるわけでございますから、縦割り社会だけで、お互いにそこの仕事は私の管轄では、所管ではございませんとやっていますと、必ず何かの問題が解決しなくなってまいりますので、是非横串を入れて解決していっていただきたいと思います。 先ほどから、失踪者に対しまして、なぜ、私も質問いたしました、なぜ失踪者が出たんでしょうかという質問を登壇でいたしましたが、昨年七千人以上の失踪者を出していると、大量の失踪者が出た理由は何でしょうか、なぜこんなに失踪者が出たんでしょうかという。本会議では総理が、ブローカーや受入れ事業者の問題がありましたというのがお答えでした。 先ほどからいろいろと出てくるわけなんですが、いま一つよく分からないと国民の皆様は思っていると思います。ブローカーというのは、ブローカーへの借金返済とか受入れ事業者の違法とか、もう少し、このブローカーと、外国の方が日本にいらっしゃるときにどういう関わり合いがあるのか、説明していただけますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 技能実習生の中の失踪者の理由の一つとして指摘されているところのブローカーの問題でございますが、この外国におけるブローカーと言われるものの問題は、入国前に多額の費用を支払わされて、そして借金を抱えて日本に来る、そしてその日本に来た給与、支払われる給与からその借金の金額が控除される、そのために安い賃金しか得られない、このようなことから高い賃金を求めて就労先を変わる、そのような実情があるのではないかという、このような御指摘を受けているところでございます。
○石井苗子君 私だけでしょうか、何か聞いていると、それが当たり前じゃないかと言っているような説明に聞こえてくるんですけれども、これは、そうしなければ日本に来れないわけですか。
○政府参考人(和田雅樹君) もとより、そのようなこともなく日本に来られている方も当然多くいらっしゃるわけでございますけれども、中にはそのようなことで問題になっている事例があるというふうに我々承っているところでございまして、このような事例に対応するためにどのようにすればよいのかということで、二国間協定などを取り結んでいるところでございます。
○石井苗子君 私、この委員会の前に機構の方にいろいろと御説明をしていただいたら、本当に何百人という方が働いていらっしゃるんですよね、機構で。 だけれども、こういったブローカーの話の取締りであるとか管理でありますとか、そういうことに関しましては全く権限がないような気がいたしました、聞いていますと。あなた方、何百人の方々がどんな仕事をしていらっしゃるんですかとうちの党の中で質問をした人がいまして、大変失礼な質問だったと思うんですけれども、どこから来た人ですかとかいう質問がありましたが、この機構の人たちが、こういったブローカーへの借金返済、受入れ事業者の違反な行為などでは、全くその取り締まるというような権限はお持ちでないわけですね。
○政府参考人(和田雅樹君) 取締りの権限と申しますとなかなか難しいところがございますけれども、技能実習機構の方の仕事の中には、まず認定計画書というのを事業認定をするというところがございまして、計画認定をするというところの中で、その計画の際に何か問題はないのかというようなことを御覧になります。また、そのほか、立入検査をされて、その際に給与等の問題がないのかということを確認されたりするわけでございます。また、実際に技能実習生の方と定期的に面談をするということも技能実習機構の方で立入検査の際に行っておられるところでございます。 なお、ブローカー対策の二国間取決めに関しましては、これは国と国との取決めでございまして、我々法務省が中心になりまして国と国との取決めを行っているところでございます。
○石井苗子君 先ほど仁比先生の御質問もございましたけれども、悪循環で、これは全く実際起こっている問題ということの解決にはつながっていないと思うのであります。 大量の失踪者が出たということは、これはその技能実習制度自体に欠陥があったのか、あるいはその運用が適切であったと言い切れるのか。大臣、まず、どちらとお考えでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) この技能実習生の失踪につきましては、今日少し答弁でも申し上げたとおり、計算方法にもよりますけれども、失踪技能実習生というのは全体の技能実習生の数%というところでございます。したがって、単純計算でも九割をはるかに超える技能実習生が技能実習計画に沿った技能実習を全うしているということでございます。そういった意味において、制度全体に欠陥があるということではないというふうに考えております。 他方で、やはり数%とはいえ、失踪を余儀なくされている、失踪をしている技能実習生がいることは事実であり、これについてはしっかりと原因分析をしながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。 失踪の動機としては、低賃金であるとか、あるいは実習修了後も稼働したいであるとか、指導が厳しいであるとか、また、例えば暴力を振るわれたであるとか、そういった事情もございます。そういったことをまずはしっかりと現状を把握していきたいというふうに考えております。 ただ、これまでの状況として、こういった、これ平成二十二年七月に今の在留資格、技能実習が施行されたわけでございますけれども、様々な御指摘を踏まえて二十八年の十一月に技能実習法がその反省も踏まえて施行され、失礼、成立し、そして昨年十一月に施行され、様々な取組が行われているところでございます。そうした取組をしっかりやることによって技能実習生の保護を図っていきたいと考えております。 また、法務省におきましても、弁護士であります門山政務官をトップとして技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームを設置し、技能実習制度の運用の在り方について具体的な検討を行って運用上の改善を図っていくというふうに考えております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 最後の質問になりますが、大臣にお聞きいたします。 この新しい制度、日本維新の会は、この制度をとにかくつくったということに関しては評価をしていいのではないかと思っております。特定技能一号、特定技能二号と、これセットで永住資格が可能になるのです。厳格な試験とかいろいろおっしゃっていますけれども、可能性はあるんです。 そうなりますと、永住資格が可能になるということでないと、そうでないと外国の方が日本に来てくれないじゃないか、日本が魅力的なところに見えないじゃないか、永住資格もないのに五年たったら帰ってくださいなんていうのは余りではないかという見方もあります。ですから、一号と二号はセットでなければならない、そうでないと外国の方が日本に来てくれない。これ、大臣、そう思われますか。
○政府参考人(和田雅樹君) 制度のまず御説明を申し上げますと、一号を修了した方が自動的に二号に上がるというわけではございませんで、二号は現在の在留資格で認められます専門性、技能と同程度の高度の専門性、技能を有する方をお入れする制度でございます。いずれも、人手不足分野に関しまして、一号という形で一定の専門性、技能を有する方をまず入れるわけでございますけれども、この一号につきましては上限が五年でございまして、このような上限のある在留資格であるということから、現在の永住のガイドラインに言う就労資格としての五年という五年の中には計算に入れないという方向で現在検討中でございます。 その上で、二号につきましては、これは一号を必ずしも経ている方とは限りませんし、また、高い技能水準を持っている方についてこれをお入れするという形で現在検討しておるところでございますが、そのハードルはかなり高いものというふうに考えているところでございまして、一号から二号に多くの方がなられて、そして永住を取られるというような状況ではないということだけは申し上げておきたいと思います。
○石井苗子君 今の御発言は大変重いと思います。これ、議事録に残りますから。一号から大変厳しいハードルをクリアした人だけが二号になるのであって、そして初めて家族も呼べるのであって、決して二号の外国の方がどんどんこれから増えていく社会に日本はなっていくのではないと、このようにおっしゃっていると思いますが、これは一号と二号はセットでやっているのではないということを明言されたと、このように、大臣、理解してよろしいでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) 特定技能一号も二号もそれぞれ資格要件が定められておりまして、それをしっかり満たさなければ当然そういったことにはならないということで、それにつきましては局長の申したとおりでございます。
○石井苗子君 確認をさせていただきましたので、後日また質問させていただきます。 ありがとうございました。
○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。午前に引き続き、質問させていただきます。 改正案は、当面するその労働力不足への対応であり、中長期的な政策は今後の課題とされています。しかし、外国人労働者政策の大きな転換でもあるわけですが、このような重要な課題において拙速な、あるいは場当たり的な対応は許されません。 そこで、在留外国人を含む日本社会の構成を反映した多様なメンバーから成る組織を設置し、包括的かつ恒常的に中長期的な政策について検討する場を設置する必要があると考えますが、これについて大臣の見解を伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) 外国人材の受入れの在り方につきましては、これまで、昨年六月に閣議決定されました未来投資戦略に基づきまして真に必要な分野に着目しつつ検討を行い、本年二月の経済財政諮問会議においても御議論いただいたところでございます。 これを受けまして、総理大臣の御指示により、内閣官房及び法務省を中心といたしまして本年二月から五月までの間にタスクフォースを開催し関係省庁とともに検討を行い、本年六月の骨太の方針二〇一八に制度の基本的な方向性が盛り込まれたものでございます。その上で、本年七月の外国人材の受入れ・共生に係る関係閣僚会議におきまして新たな外国人材の受入れ制度の実施に向けた取組に関する検討の方向性が示され、改正法案の骨子が十月の閣僚会議において了承されたものでございます。 このように、政府といたしましては、喫緊の課題である現下の深刻な人手不足に対応するため、新たな外国人材の受入れ制度については様々な御意見も踏まえつつ積極的、継続的に検討を重ねてきたものでございまして、この法案に関しまして御指摘のような検討の場を設けるということは考えてはおりませんが、一方で、我々は、例えば政策懇談会など様々な場におきまして様々な御意見を聴取しながら入管行政の在り方について検討しているところでございます。
○糸数慶子君 既に、今年の六月末における在留外国人の数ですが、二百六十三万七千人、これ速報値でございますけど、二百六十三万七千人に上っており、総人口の約二%を超えております。また、現状においても年四十万人に上る流入があり、移民受入れ大国であるとの指摘もあるわけです。 将来の日本社会に対して新たな外国人材の受入れがどのような結果、例えば人口構成、社会保障、経済成長、財政、医療、教育、地域社会などなどをもたらすか、一九八〇年代後半以降の経緯を踏まえて、その見通しを明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の制度の導入によりまして、現下の深刻な人手不足に対応いたしまして受け入れる分野の存続、発展が実現されるということになると考えておりますが、そのほか、その受入れが各方面にどのような結果をもたらすかと、こういうことについて正確に展望することはなかなか難しいところであろうかと思います。ただ、各方面にそれぞれに変化があればこれも検証しつつ、必要な対応を行っていくこととなろうかと思います。
○糸数慶子君 次に、出入国在留管理庁が外国人の受入れ環境整備の司令塔的役割を果たすことについて伺います。 改正案では、現在の入国管理局を格上げして出入国在留管理庁を設置することとされました。同庁の任務は、出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ることとされ、また同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることとされています。しかし、外国人の権利擁護や利便性向上に関することは全く記載されておらず、共生や支援といった単語はありません。 六月十五日に閣議決定された骨太の方針には、外国人の受入れ環境の整備は法務省が総合的調整機能を持つ司令塔的役割を果たすとされました。また、七月二十四日の関係閣僚会議に出された外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策、これ案でありますが、対策では、労働や在留資格に限らず生活者としての外国人に対する支援として、言語、教育、医療・保険・福祉サービス、防災など多種多様な分野にまたがる課題が挙げられています。 外国人材の受入れ・共生のための幅広い支援は省庁横断的な対応を求められていますが、そもそも出入国及び在留の管理を本務とする法務省とは行政の質が大きく異なります。 そこで、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策を実施する別個の組織を設立すべきものと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 まず、この新たな出入国在留管理庁や、あるいは法務省設置法におきまして、例えば特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることとされておるのですが、まさにその内閣の重要政策というのが外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策、これをしっかりと作ることであるということでございます。 それが先ほど御紹介のありました本年七月二十四日付けの閣議口頭了解ということでございますけれども、この閣議口頭了解に基づいて、外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議、これが設置され、私と官房長官が議長を務めるということになっておりまして、ここにおいて、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の年内取りまとめに向けて作業を加速化させるということになっておるわけでございます。 そして、今回の設置法の改正によって新設される出入国在留管理庁においては、外国人の出入国及び在留の管理という、これはこれまでやってきたことではございますけれども、更に外国人の受入れ環境の整備に関する総合調整等に一体的かつ効率的に取り組んでいくこととなります。 法務省は、これは司令塔機能を仰せ付かっておるわけでございますけれども、それはやはり、これまで法務省というのはこの外国人の受入れ、共生の本当に基盤であります出入国管理、そして在留管理に携わっていたということ、そして人権擁護、これも持っていたということを踏まえてのことでありますが、こうした法務省の司令塔機能の下でこの関係閣僚会議ということをしっかりとやっていきたいと思っております。 別の組織につきましては、という御提言ではありますが、これは既に各府省庁が持っている権限を政府一丸となって受け入れ、そして共生のために活用することによって、地方公共団体とも協力しつつ、外国人の受入れ環境の整備を進めていくというのが適当ではなかろうかというふうに考えております。
○糸数慶子君 今大臣の答弁ございましたけれども、実際には現場の対応としてはやはりかなりの問題があるということをあえて冒頭に申し上げたつもりでございますけれども、やはりそういう外国人の権利擁護、それから利便性の向上に関しては、共生や支援、言葉だけではなくて、実際にやっていただきたいということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。 次に、人手不足分野を定めるこの基準についてでありますが、骨太の方針におきましては、新たな在留資格による外国人材の受入れは、生産性向上や国内人材の確保のための取組、例えば女性、高齢者の就業促進、人手不足を踏まえた処遇の改善等を行ってもなお当該業種の存続、発展のために外国人材の受入れが必要と認められる業種において行うとされています。 他方、改正案では、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人による不足する人材の確保を図るべき産業上の分野、これ第二条の三第二項二号でありますが、特定産業分野として外国人労働者を受け入れることとして法務省令で定めることになっています。 特定産業分野の意味するところは、骨太の方針で言う業種と同じものなのか、違うものなのか、明らかにしていただきたい。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のございました骨太の方針二〇一八に記載されました受入れが必要と認められる業種、これにつきましては、骨太の二〇一八の別の段落では、業種の特性を考慮した業種別の受入れ方針を決定するなどとも記載されているものでございます。この業種別受入れ方針につきましては、改正法案の中の言葉を使いますと、分野別運用方針となるわけでございます。 骨太の方針二〇一八に言う受入れが必要と認められる業種につきましては、これを改正法案に記載したものが人材の確保を図るべき産業上の分野と、このような言い方になるところでございます。
○糸数慶子君 また、人手不足に関して、具体的にどのような要件を満たせば特定産業分野とされることになるのか、その具体的な判断基準について明らかにしていただきたいと思います。 客観的な指標を用いる場合、どのような指標を使い、どのような基準で決めることになるのでしょうか。 特定技能一号と特定技能二号の受入れ分野が異なり、特定技能一号は十四分野、特定技能二号は二分野になるとの報道がありますが、一号と二号の特定産業分野が異なることを容認する法令上の根拠は何なのか、お示しいただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 改正法案で言います特定産業分野といいますのは、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野として法務省令で定めるものをいうところでございます。そして、これに該当するかどうかということにつきましては、生産性の向上ですとか国内人材確保のための取組及び人手不足の状況などを総合的に勘案した上で、できる限り客観的な指標を用いて判断されるべきものであると考えているところでございます。 それでは、そこでどのような指標を使うかでございますけれども、有効求人倍率でございますとか各業種における公的統計、業界団体を通じた所属機関への調査などが考えられるところでございますが、各業種の特性などを踏まえまして、関係省庁との協議を行い、適切に評価を行ってまいりたいと考えているところでございます。 そして、特定技能一号及び特定技能二号のいずれにつきましても特定産業分野において受入れを行うものでありまして、法律上、この分野には違いはございません。御指摘のように、特定技能一号は十四分野、特定技能二号は二分野という報道があることは承知をいたしておりますけれども、これはあくまでも、現時点において特定技能一号又は特定技能二号の活用を希望する意向が示されたものの数が、特定技能一号については十四分野、特定技能二号については二分野であるという、この意味でございまして、特定技能一号と特定技能二号の特定産業分野が法律上別のものになるというものではございません。
○糸数慶子君 では、改めて伺いますが、それを容認する法令上の根拠、改めてお伺いします。
○政府参考人(和田雅樹君) 容認しているわけではございませんで、特定産業分野というのは同じものでございます。特定産業分野は同じなんですが、その特定産業分野のもの全てが技能一号、二号がなるというわけではございません。その特定産業分野、つまり人手不足の分野の中でも、特にその業所管省庁等と協議をいたしまして希望されて人を入れるところというのが、実際に受入れを行う、分野別基本方針が作られる分野になるわけでございます。
○糸数慶子君 よく分からないのですが、次に進みます。 まず、分野別運用方針のこの定義でありますが、十一月二十八日の参議院本会議の質疑におきまして、立憲民主党・民友会の石橋議員の代表質問に対する安倍内閣総理大臣の答弁に、受入れ分野については、本法案の成立後に定められる分野別運用方針に明記の上、省令で定めるものですがとありました。さらに、現在、業所管省庁において分野別運用方針に定めることとなる分野を検討中であり、どのような職種又は作業の範囲で実際に試験等が免除されることとなるかについても検討中とありました。 分野別運用方針を作成することになっていますが、その分野の意味するところは何を示すのでしょうか。また、全てが検討中ということですが、検討中ということが審議をしたと言えるのでしょうか、伺います。
○国務大臣(山下貴司君) これ、定義上、法案においては、分野別運用方針の分野については、これは改正法案の別表一の二の表、特定技能の項の下欄に規定しておりまして、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野として法務省令で定めるものというふうに定義しております。 これ、なぜ法務省令で定めるかということにつきまして、これは午前中にも若干御紹介したんですが、入管法というのは、入国、在留する外国人の動向や経済社会情勢の変化に対応するために、出入国管理、在留管理の仕組み、在留資格の種別や本邦において行われる活動については法律事項として定めているんですが、そうした先ほど言ったような外国人の動向や経済社会の情勢の変化に即応するために、在留資格に関する具体的な細部事項は臨機に対応が可能な法務省令等の下位法令に委ねているというところでございます。 そうしたことから、この分野につきましては、これは先ほど申し上げたように、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野というふうな認定は、これはやはり様々な情報に基づいて臨機に、様々な情報に基づいて判断がしなければならないということ、そして、外国人材の受入れというのは、もとより、生産性向上や国内人材確保のための取組を行うことが前提となっておりますが、その前提となる生産性向上や国内人材確保のための取組を行っていただくということであることにつきましては、業界ごとに異なる事情や時間の経過とともに変化する雇用情勢を踏まえて個別に検討していく必要があるということから、やはりこれはあらかじめ法律で定めるというよりは、これは省令などで定めるというのが適当であろうということで、このように省令事項としているわけでございます。 省令は、やはり法案ができて、そこから、授権をいただいてから定めるものでございますので、あっ、省令というか分野別基本方針ですね。これは関係閣僚会議で定めるものでございますが、その授権をいただいてから関係閣僚によって共同して定めることになっておりますので、そういう立て付けになっているということでございます。
○糸数慶子君 いっぱいお答えいただきましたけれども、私は余りよく理解できないという状態です。どうしてこんなに急いでこの法案を成立させようとしているのか、理解できません。 日本語能力及び技能水準について、ではお伺いをしたいと思います。 技術水準を測るものとしては職種別の技能検定試験百三十職種が確立していますが、分野別の技能水準は、この技能検定試験によるのか、あるいは分野別に何らかの新たな試験方法をつくることになるのでしょうか。もし、分野別の新たな試験ならば、具体的にどのような評価基準、評価方法とするのでしょうか。また、具体的な試験の実施時期、それから実施場所、これは国内か国外か、実施機関、予算等についても明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度におきまして外国人材に求める技能水準は、受入れ分野ごとに業所管省庁が定める試験などによって確認されることとなります。 その具体的な試験でございますけれども、これは、業所管省庁におきまして、先ほど御指摘のございました既存の技能検定試験を使う場合もありましょうけれども、新たに試験を作成する場合もありましょうし、そこは適切な試験についてどのようなものを使うかということを現在検討されているものと考えているところでございます。その上で、試験の評価基準、評価方法、実施時期、実施場所、実施機関などの項目を含めまして、最終的に分野別運用方針の一項目として決定されることとなります。 なお、試験の場所でございますが、原則として国外において実施することといたしておりますけれども、例えば特定技能外国人材が入国、在留を認められた分野と別の分野に転職する場合でございますとか、あるいは留学生が特定技能に移行する場合など、既に中長期在留者として本邦に在留される人、こういう人が受験することも考えられますので、試験を国内で実施する場合もあるというふうに考えているところでございます。
○糸数慶子君 次に、この日本語能力に関する試験としては、国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営するもの、これを始め幾つかの代表的な試験が存在いたしますが、こうした日本語能力試験と今回提案されている分野別日本語能力試験とはどのような点で違うのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 骨太の方針二〇一八の中におきまして、日本語能力水準は、日本語能力試験などにより、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有することが確認されることを基本としつつ、受入れ業種ごとに業務上必要な日本語能力水準を考慮して定める、こうされているところでございます。これを受けまして、業所管省庁におきまして、必要な日本語能力水準を測るために適切な試験を分野別運用方針に定め、実施することといたしております。 その具体的な試験につきましては、業所管省庁において、既存の日本語能力試験あるいはJ.TEST、各省庁あるいは民間団体が新たに作成する試験など適切な試験について検討しているところでございまして、いずれの試験においても必要な日本語能力水準が確認できるものと考えているところでございます。
○糸数慶子君 分野別日本語能力試験はどのような機関が作成し、具体的にどのような評価基準、評価方法とするのか、また、具体的な試験の実施時期、実施場所、予算についても明らかにしてください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 試験の評価基準でございますとか評価方法につきましても、業所管省庁において適切に検討されているものと考えているところでございます。 また、試験をいつどこで実施するかにつきましても、業所管省庁において検討し、分野別運用方針の一項目として決定されることとなります。 なお、試験は原則として国外において実施することとしておりますが、留学生の人が特定技能に移行する場合など、既に中長期在留者として本邦に在留する方が受験することも考えられますので、国内で実施する場合もあると考えているところでございます。
○糸数慶子君 次に、受入れ停止及び再開措置の判断基準、そのことについて伺います。 特定産業分野において必要とされる人材が確保されたと認めるときは、特定産業分野を所管する関係行政機関の長は受入れ停止の措置をとることとされています。これは第七条の二第三項なんですが、その具体的な判断基準について伺います。 客観的な指標を用いる場合、どのような指標を使い、どのような基準で受入れ停止措置を決めることになるのでしょうか。また、受入れ再開の措置をとる場合、同条第五項にございますが、その具体的な判断基準についてお示しいただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 本法案では、御指摘のとおり、不足する人材の確保を図るべきとされていた産業上の分野において必要とされる人材が確保された、こう認められるときには外国人の受入れを停止する仕組みを盛り込んでいるところでございます。 具体的には、その分野の業所管省庁大臣が、受入れの開始に当たり、人手不足の状況を判断するために使用した客観的な指標などについて、受入れ開始後もその動向を継続的に把握することにより、人手不足の状況の変化を的確に把握、検証することとします。これは分野ごとになされるわけでございますが、その上で、その分野において必要とされる人材が確保されたと認めるときは、法務大臣に対して受入れ停止の措置を求め、法務大臣が外国人の受入れを停止する措置をとることとなります。 また、具体的な判断基準等につきましては、法律に基づいて、法律成立後に策定する分野別運用方針において定めることとしているところでございますが、このことは受入れ再開の措置についても同様でございます。
○糸数慶子君 技能実習から特定技能一号への移行について伺います。 法務省は、技能実習二号修了後に、一定の期間帰国することなく継続して特定技能一号として働くことを認めるとしていますが、技能実習制度の目的とされている技能移転という、この制度の趣旨との整合性が全く取れません。どう説明するのでしょうか。技能実習二号修了者には、移行時点で日本に在留する者だけでなく、過去に技能実習生として在留した者も含まれるのでしょうか。もし含まれる場合、何年前まで遡って可能と考えるのでしょうか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 技能実習二号修了後に特定技能に移行し、就労目的で在留された方も、その後には我が国で培った技能などを本国に持ち帰り、必要な技能移転を行っていただくことになりますので、技能実習法の目的や理念とは整合が取れているものと考えているところでございます。 なお、技能実習二号修了者は特定技能一号の技能試験などを免除されることとなりますが、移行時点で我が国に在留する方だけではなく、基本的には過去に技能実習生として在留されていた方、こういった方も含まれることとすることと考えております。
○糸数慶子君 もし含まれる場合は、何年前まで遡って可能でしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 特に年数に制限を設けているものではございません。
○糸数慶子君 次に、悪質な紹介業者等の排除について伺います。 これは、十一月二十八日の参議院本会議の質疑において、仁比議員の代表質問に対する安倍総理大臣の答弁に、外国人材又はその親族が保証金等を徴収されている場合は、特定技能外国人としての受入れができないこと等を法務省令で定めることを検討しているとありますが、徴収されてしまってからでは未然にブローカーの搾取を防ぐということにはならないのではないでしょうか。 外国人労働者は様々な要因から権利の脆弱性を抱えており、容易に人権侵害の被害者となり得る存在です。現にこれまで、労働者の国際的な移動には常に搾取の構造が伴ってきました。技能実習制度においては送り出し機関の認定制や監理団体の許可制が取られていますが、手数料や事前研修費、渡航費等により技能実習生が多額の債務を負う状況が続いており、実質的な改善には結び付いていないのが現状であります。 これをどういった省令を作ることで未然に防げるとお考えでしょうか。どのような具体的かつ有効な防止策を実施する予定でしょうか、大臣に伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度におきましては、外国人材から保証金などを徴収する悪質なブローカーの介在を防止するため、外国人材又はその親族が保証金などを徴収されている場合は特定技能外国人としての受入れができないことなどを法務省令で定めることを検討しております。 その上で、在留資格認定証明書の交付申請時におきまして、あっせん機関などの介在がある場合は、特定技能外国人や受入れ機関が各あっせん機関等に支払う費用の額及び内訳を十分に理解して合意していること、こういったことを明らかにする書類などの提出を求めることを検討しておりまして、これらによりまして保証金の徴収をされていないことの確認を的確に行うほか、受入れ機関及び登録支援機関に対して保証金が徴収されている場合には受入れは認められないことを周知、指導を徹底することを検討しているところでございます。 また、悪質ブローカーに関する情報の共有を図っていくということが重要であり、技能実習制度における二国間取決めでございますとか、EPA協定に基づく受入れ枠組みなど、既存のチャンネルに加え、在京大使館を通じるなどして相手国政府と緊密な連携を図っていくことを考えております。 これらの方策によりまして、悪質なブローカーの介在防止に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 ただいまの答弁ではなかなか未然に防ぐことはできないのではないかと思います。 次に、転職の自由の実質的な保障について伺います。 法務省の説明資料では、入国、在留を認めた分野での転職可とされていますが、改正案では何ら触れていません。しかし、技能実習制度において転職の自由を認められないことが人権侵害を引き起こすことは大きな要因となっている、そのことを考えれば、転職の自由を保障することは外国人労働者を保護するためにも必要だと思います。 転職の自由を実際に保障するためには、外国人労働者が求人情報にアクセスしやすい環境を整えることが必要です。具体的には、公共職業安定機関により求人情報を収集するとともに、インターネットの活用なども考えられます。 転職の自由を実質的に保障するため、具体的にどのような対策を考えていらっしゃるのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の制度で受け入れることとなります在留資格、特定技能の外国人は、入国、在留が認められた分野での転職を認めることとしております。御指摘のとおり、外国人が求人情報にアクセスしやすい環境を整えることは重要であると、こう考えているところでございます。 まず、本改正案におきましては、受入れ機関又は登録支援機関が主体となりまして、特定技能一号の外国人に対し、支援計画に基づく支援を適正に実施することを義務付けております。そして、その支援内容の一つとして、特定技能一号外国人からの相談に対応して、必要に応じてハローワークの紹介や求人情報の提供などの転職支援を行うことを予定しております。 そして、改正法案では、受入れ機関などからの届出を通じて支援の実施状況を的確に把握し、必要に応じて受入れ機関などに報告を求めたり、立入検査や改善命令を行うなどして、転職支援を含む支援の適正な実施を担保する仕組みを設けているところでございます。 特定技能の外国人に限らず、一般に、在留外国人につきましては、日本人と同様にハローワークの職業紹介事業を利用することができますが、全てのハローワークにおいて、十言語による職業相談に対応するため、通訳を交えて三者で通話を行う多言語コンタクトセンターを設置しているほか、全国多数のハローワークの相談窓口に通訳員を配置するなどの対応を行っていると承知しているところでございます。 なお、御指摘のとおり、外国人がインターネットを利用して求人情報を得ることはもとより自由ですが、受入れ機関などがその利用を不当に制限していることは、私生活上の自由の不当な制限として是正の対象になるものと考えているところでございます。
○糸数慶子君 次に、家族の帯同について伺います。 改正案では特定技能一号には家族滞在を認めないこととしていますが、長期にわたり家族と離れて暮らすことは、外国人労働者本人ばかりでなく、その家族にも大きなマイナスの影響を与えることは言うまでもありません。特に、技能実習から特定技能に移行する者は、最長で十年間、家族と離れて暮らすことになります。こうした処遇は人道上も極めて問題であります。 したがって、在留資格と家族の帯同との関係を画一的に決めるのではなく、特定技能一号でも在留状況に問題がない者について、一定の在留期間を経ていれば家族の帯同を認めるということにしてはいかがでしょうか。特に、技能実習からの移行者は長期にわたり家族と離れているので、技能実習二号又は三号修了者については在留状況に問題がなければ家族の帯同を認めることとしてはどうでしょうか、御見解を伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 技能ですとか技術・人文知識・国際業務など、いわゆる就労資格の外国人の家族に対して、現在、家族滞在の在留資格を付与しているところでございます。 この家族滞在の在留資格は、入管法上、日本に在留する者の扶養を受ける配偶者又は子に対する独立した在留資格でございまして、在留期間に上限のある技能実習や研修及び長期の滞在が想定されていない短期滞在の在留資格で滞在する者の家族は家族滞在の対象から除外されているところでございます。 これは、家族滞在の在留資格には扶養者に公の支援によらない十分な扶養能力を求めることによるものでございまして、また、子弟の教育など、その受入れに係る一定の社会的コストが掛かるところ、一定期間の後、確実に出国することが予定されている外国人について、その家族に係るコストも含めて、社会全体としてそのコストを負担することについてのコンセンサスが得られているとは認められないためでございます。 今回新たに創設する特定技能一号につきましても、原則一年ごとに更新を行い、上限を五年として帰国を前提とする在留資格でございまして、在留資格に上限のある前述の在留資格と同様に、その家族に対して家族滞在の在留資格を付与しないこととしているものでございます。 今回新たに受け入れる外国人を家族と併せて受け入れることにつきましては、社会的コストが掛かるものであることから、幅広い視点から国民的なコンセンサスを得る必要があると考えているところでございます。 また、人道的な配慮といたしまして、帰国休暇でございますとか、家族の呼び寄せなどを支援の一環として行うことも併せて検討しているところでございます。
○糸数慶子君 次に、永住申請要件について伺います。 永住申請には、「原則として引き続き十年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格又は居住資格をもって引き続き五年以上在留していることを要する。」ということが条件とされています。 法務省から提出されている案によれば、特定技能一号の在留資格で就労する五年間のその期間を永住申請に必要な就労資格五年の要件とはみなさないとしています。そうすると、技能実習から特定技能一号へ移行し十年在留しても、永住申請の要件は満たされないこととなります。 特定技能一号の在留資格で就労するこの五年の期間を永住申請に必要な就労資格要件とみなさない理由は何でしょうか、大臣に伺います。
○国務大臣(山下貴司君) 永住許可につきましては、これは法律上、素行が善良であること、そして独立の生計を営むに足る資産又は技能を有すること、法務大臣がその者の永住が日本国の利益に合すると認めることの三つの要件、これを全て満たす必要がございます。 そして、この三つの要件のうちの最後の国益要件ですね。これにつきまして、これの判断基準として永住許可に関するガイドラインが設けられており、これについて、「原則として引き続き十年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格又は居住資格をもって引き続き五年以上在留していることを要する。」というふうにしているわけでございます。 まず、前提として、ガイドラインの要件を満たしたから自動的に永住が認められるわけではないということはお伝えしておかなければならないということでございます。ガイドラインは、あくまでも、永住許可要件の一つである国益要件、これを認定するための一つの基準でございまして、自動的に認めるものではないというのが一点。 もう一つは、この「就労資格又は居住資格をもって引き続き五年以上在留していることを要する。」という要件でございますが、この趣旨は、永住許可を与えるに当たって、更新というのもあり得るわけでございますけれども、安定した就労資格又は居住資格の在留資格によって五年を超えて継続して在留した実績を求めているということでございます。 これに照らせば、特定技能一号というのは、在留資格はもう五年ということで限られているわけでございます。そうなると、何らかの在留資格に変更しない限りは、在留許可に関するガイドラインに言う安定した就労資格又は居住資格を持って引き続き五年以上在留しているという、そういった継続的な在留が認められないことから、これらのガイドラインただし書に言う就労資格ということにその趣旨から合致しないのではないかというふうに考えておりまして、そこにつきましては、ガイドラインただし書に言う就労資格には含めず、永住を許可しないという方向で検討しているところでございます。
○糸数慶子君 次に、雇用契約、報酬額について伺います。 特定技能雇用契約は、法務省令で定める基準に適合するものでなければならない、これは第二条の五第一項とされておりますけど、法務省令で定める基準としてどのようなことが想定されているのでしょうか。 特に、報酬額については差別的取扱いをしてはならない、これ、同条二項としておりますが、技能実習制度では、従来から日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上とされてきたわけですが、実際には最低賃金レベルに張り付いており、同等報酬は実現できていない状況です。より客観的で数値で示される基準としなければ実効性は担保できないと考えますが、具体的にどのような基準を定めることが検討されているのでしょうか、伺います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度につきましては、法律におきまして、外国人であることを理由として報酬等に関して差別的な取扱いをしてはならない、このように規定しております。さらに、これを受けます法務省令におきまして、日本人と同等額以上の報酬とすること、これを規定することを予定しているものでございます。 この同等報酬基準につきましては、入国前の在留資格認定証明書の交付申請及び入国後の在留期間更新許可申請などに係る審査におきまして、受入れ機関に対して、一定の専門性を有する特定技能外国人の報酬の額が同等の業務に従事する日本人と同等額以上であることを示すための書面の提出を求めることを予定しております。 また、今回の受入れ制度におきましては、所属機関に求める届出事項を拡充しておりまして、所属機関に特定技能外国人に対する報酬の支払状況の定期的な届出を義務付けることとし、この届出による情報を活用して報酬の同等性が維持されていることを確認する、このようにしているところでございます。そして、報酬の同等性が維持されていないと認めた場合には、所属機関に対する指導、助言を行うほか、必要に応じて立入検査や改善命令を行うことを予定しております。 これらの方策によりまして、同等報酬基準の実効性を確保していきたいと考えているところでございます。
○糸数慶子君 時間が参りましたので終わりたいと思います。 通告したのは、またいずれの質問に回したいと思います。 ありがとうございました。
○山口和之君 無所属の山口和之でございます。 まず初めに、特定技能一号の資格試験、在留資格試験についてお伺いしたいと思いますが、特定技能一号の在留資格を得るための試験はどこで作成するのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度につきましては、特定技能一号外国人材に求める技能水準及び日本語能力水準は、受入れ分野ごとに業所管省庁が定める試験などによって確認されることとなっております。 試験の作成主体につきましては、各業所管省庁でございますとか民間団体などが考えられるところでございますが、各業所管省庁において適切に検討されているものと考えているところでございます。
○山口和之君 では、この試験はいつどこで誰がどのように実施するのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の受入れ制度におきまして、技能水準及び日本語能力水準は受入れ分野ごとに業所管省庁が定める試験などによって確認されることとなっているところでございますが、その試験をいつどこで実施するかにつきましては、業所管省庁において検討され、分野別運用方針の一項目として決定されるということになっております。 なお、試験につきましては、原則として国外において実施することとしておりますけれども、特定技能外国人材が入国、在留を認められた分野と別の分野に転職する場合でございますとか、留学生が特定技能に移行する場合など、既に我が方に中長期在留者として在留する方が受験することも考えられますことから、国内で試験を実施する場合もあると考えているところでございます。
○山口和之君 ちょっと通告はしていなかったんですけれども、技能、能力を調べるわけとなると技術的なところを調べなきゃいけないし、在留資格の中ではかなり範囲が広く、職業としてはいろんな種類があったりするとすると、技能的なものを同じ水準でどういうふうに見ていくのかという、もし何かありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) もちろん技能水準は各分野ごとに異なってまいりますので、それぞれの分野ごとに必要とされる技能を、その分野を所管している業所管省庁さんにおいて適切と認められる水準、これが達しているかどうかを確認するものでございまして、その中には、例えば既に技能検定のようなものがある分野においてその技能検定のようなものを御利用されるというようなこともありますでしょうし、その業所管省庁において適切な水準を設けるものと考えているところでございます。
○山口和之君 まあ農業といっても幅広くて、果樹農園があったりお米を作っているところがあったりとか、これ、かなりの幅広いところをどうやって技能をチェックするのか、ちょっと心配ですよね。 それで、自分は、今日午前中に質問しましたけれども、一年間、ある程度、能力が低くても受け入れて、その一年間育成した後、四年間たっぷり働いていただくということもありだろうというふうに思っていますので、その業種の能力を見ていくと言われても、なかなかこれは難しい話じゃないかなというふうに思います。 次に、送り出し国側若しくは日本側で送り出し機関のような受験支援団体などの介在を想定しているのか、そうした団体の規制はどのように行うのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 試験は原則として国外で実施するということにしておりますけれども、留学から特定技能一号に移行する場合など一定の場合には国内での受験も認めるということでございます。 今回の受入れ制度におきましては、これらの試験の募集に関しまして、国内外の受験支援団体等の介在を排除するものではございません。しかし、これらの団体が外国人又はその親族から保証金を徴収するなど悪質な場合には、特定技能外国人としての受入れができないことなどを法務省令で定めることを検討しているところでございます。 その上で、在留資格認定証明書の交付申請時におきまして保証金等を徴収されていないこと、これを確認するほか、受入れ機関及び登録支援機関に対する周知、指導などを通じて悪質な団体の介在防止を徹底してまいりたいと考えているところでございます。
○山口和之君 少し、試験合格者数はあらかじめ決めているのか、合格者数が受入れ見込み数を超えている場合は調整するのか、逆に受入れ見込み数を下回る場合はどうするのかについてちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 今回の受入れ制度におきましては、特定技能一号外国人材に求める技能水準及び日本語能力水準は受入れ分野ごとに業所管省庁が定める試験によって確認をするところでございますけれども、その合格者数についてあらかじめ定めるという予定はないと伺っているところでございます。 試験の合格者につきましては、特定技能等の要件を満たすこととなりますが、合格後、実際に我が国に入国するか否か、これは御本人の選択に委ねられるわけでございます。仮に、特定技能の試験の合格者数が分野別運用方針に定める五年間の受入れ見込み数を超えるというようなことになっても、実際に合格者全員が新規入国するとは限りませんので、その時点で直ちに受入れ停止措置が講じられるものではございません。 受入れ停止する措置をとるのは、業所管省庁において、生産性向上や国内人材確保の取組などの状況、その後の受入れ動向も勘案した上で、受入れ見込み数を超えることが、実際に入国する人が受入れ見込み数を超えることが見込まれる場合に受入れ停止措置を求めたときということになるわけでございます。 逆に、特定技能の試験の合格者数が分野別運用方針の受入れ見込み数を相当下回ると、このような場合には、各分野を所管する業所管省庁におきまして、例えば技能実習二号修了者や既に試験に合格している外国人の方をリクルートしたり、国内外の技能試験の受験者が増えるよう周知活動などを行う、こういうようなことが考えられるところでございます。
○山口和之君 もう一度確認しますけれども、技能実習修了程度の実力があることを前提に、試験結果の上から順番に受入れ見込み数までを合格としていくのか、それとも、見込み数とは関係なく、技能実習修了の程度に実力がある者は全てを合格とするのか。例えば、日本と外国での試験の、あるいは国間、ほかの国とのその試験のレベルの違いというのが出てくると思うんですが、もう一度確認したいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 上から順番に採っていくというようなことではなく、一定の技能水準が確保されている、この一定のラインを超えている方はこの技能水準があるということで特定技能外国人の候補者になる、そして、その上で、その資格を持っている方が実際に入国するかどうかを御判断いただいて申請をしていただくという、このような関係になるわけでございます。
○山口和之君 日本語学校みたいなところがたくさんできていますけれども、そうすると、今度、職業訓練学校みたいなものが海外にできてきて、ある程度の試験をクリアするために勉強してきました、でも、勉強して日本に来ようと思ったけれども、もういっぱいで来れませんとか、そういうことがあり得る話ではあると思いますので、そこら辺のことを是非、日本に来たいと思う方々が、無駄な出費ではないとは思いますけれども、そういうことが起こらないように注意していただきたいなというふうに思います。 また、外国人、外国の方からしてみれば、この特定技能一号の試験資格のPRをどのようにするのかを教えていただきたいんですよ。技能実習との区別が付きにくいとか、本当に分かりにくいと思うんですけれども、その辺について教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) おっしゃるとおり新しい制度でございますので、これにまた受験をしていただく方を集めるということになりますと、PRをきちんとする必要があるということはおっしゃられるとおりであるかと思います。 技能試験の受験者に対するPRや募集などにつきましては、国内外において受入れを希望する企業や業界団体が個別又は共同して実施するほか、関係する業所管省庁又は在外公館がこれを実施するということが考えられるところでございます。
○山口和之君 送り出し機関みたいなものができて、先ほど来から出ていると思うんですけれども、多額のお金を取って、借金して日本に来るというようなことがないようにということで、技能実習においては送り出し機関と二国間協定を結んで悪質な送り出し機関を規制していくという対策を取ったんですけれども、特定技能においてはこの手法が取られるということは聞いておりませんが、技能実習をするときになぜあれを決めたかというと、そういう不法なことをやる方がたくさんいるので、それを取り締まる予定でこれをやるということになっておりますので、どうしてこれでこちらはやっていかないのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のとおり、技能実習法におきましては、送り出し機関との関係で二国間協定を取り結ぶということをしておるわけでございます。ただこれは、送り出し機関というものが法定されておりますのでそのような手法を取っておるわけでございますけれども、今回の制度といいますのは、送り出し機関というものが法定されるわけではなく、あくまで雇用契約ということでつくられているものでございます。 そして、二国間の協定によって悪質なブローカー等を規制するということの必要性において二国間協定を結ぶかどうかということでございますけれども、これは相手国政府の状況なども含めて必要性を検討してまいりたいと思います。 その一方で、どのようにして悪質な仲介業者を防止するかということでございますけれども、今回の受入れ制度では、外国人材から保証金などを徴収する悪質な仲介業者の介在を防止するため、外国人材又はその親族が保証金などを徴収されている場合には特定技能外国人としての受入れができないことなどを法務省令で定めることを予定しておりまして、その上で在留資格認定証明書の交付申請時において保証金が徴収されていないことの確認を行うほか、受入れ機関及び登録支援機関に対する周知、指導などを行うことを検討しております。 また、技能実習制度において、既に十か国との二国間取決めを作成しているほか、EPA協定に基づく受入れ枠組みなどもございますので、こうした様々な既存のチャンネルも活用し、引き続き、相手国政府との緊密な連携を図ってまいりたいと考えているところでございます。その上で、今般の受入れ制度における二国間取決めの作成につきまして、相手国政府の状況なども踏まえてその必要性を検討してまいりたいと考えているところでございます。
○山口和之君 技能実習では、その悪質な団体の締め出しのために二国間協定を作ったと思っていますので、それでなくてもできるんであればそれでいいですけれども、まあそうは思えないところがあると思いますので、是非取り組むべきと指摘させていただきたいと思います。 次に、技能実習と特定技能一号が接続していることについて、制度の趣旨に整合性が取れなくなっている、前回も同様の質問をしましたが、それぞれ別の制度だからと言われました。 そこで、もう一度お伺いしたいんですが、確かに別の制度ではあるけれども、実際には特定技能一号に移行することを目的として技能実習生に応募する者が増えると思いますが、つまり技能実習生は単なる方便で手段になる、それでも技能実習の目的や理念は生きていると言えるのか、ちょっと心配ですが、どう思いますでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のとおり、技能実習の目的、理念は、我が国で培った技能などを本国に持ち帰っていただいて必要な技能移転をしていただくという、こういうことでございます。 技能実習二号修了後、直ちに特定技能に移行した場合でありましても、特定技能一号の在留期間は五年でございますので、最長五年でございますので、この特定技能一号での就労を終えられた後必要な技能移転をしていただくことによりまして、技能実習の目的、理念が遂げられるものと考えているところでございます。
○山口和之君 釈然としないんですけれども、単なる出稼ぎでも一定の技能は国に持ち帰ることもできますし、それと変わらないような気がしますし、技能実習に来てある程度学んで、そのまま特定技能の方に試験を受けて移っていくことも可能だということになってくると、この技能実習の目的、本当に守られるのかというふうに思いますが、その前段階、特定技能に移るために技能実習に来て、それから移っていくという方がたくさん出てくるんじゃないかと自分思いますので、前の制度の趣旨とは整合性が付かなくなってくるんではないかなというふうに思います。 次に、介護の特定技能について少し伺いますが、介護の場合、特定一号の初年度は五千人の受入れを見込んでいるが、介護の技能実習は今年から始まったばかりで、この五千人は全て試験組で間違いないでしょうか。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 介護の技能実習につきましては、ただいま御指摘ございましたように、昨年十一月に新たな職種として追加をされたところでございます。 特定技能一号として各業所管省庁が定める試験等が免除をされる技能実習三年修了者というのは、制度が導入された初年度にはおりません。したがいまして、委員の御指摘のとおりでございます。
○山口和之君 次に、介護の技能実習認定者は直近で何人いるのか教えてください。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 平成三十年十月三十一日現在、これが私ども持っている直近の数字でございます、十月三十一日現在の介護職種の技能実習の計画申請数が九百八十六件でございます。認定数は四百七十二件となってございます。速報値ですが、入国しておる方が二百四十七人ということでございます。
○山口和之君 七月に中国の方が二人認定されたのが最初で、それから比べるとぐっと増えた感じがしますけれども、それでもたった四百七十二人とまだまだ少ないわけです。 東南アジアは介護がまだ産業として確立されていない状況で、即戦力の者は少ないはずです。政府の介護分野の特定技能一号、初年度受入れ見込み数は五千人となっていますが、今お尋ねしたように、技能実習生ですらなかなか集まらないのに、即戦力の者がいきなり五千人も集まるのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 介護分野におきます特定技能一号の受入れにつきましては、EPAの介護福祉士候補者ですとか技能実習生の送り出し国と、こういったところを中心に、例えば現地の教育機関等と連携をし介護教育を実施している介護事業者を通じた受入れですとか、現地の看護学校卒業生ですとか、こういった方々の受入れ等を想定をしております。 昨年十一月に技能実習の対象職種に介護が追加をされまして以降、先ほども御説明をいたしましたけれども、現在、施行後、様子を見て、慎重に状況を見定めているというような国あるいは送り出し機関というのがある一方で、日本の介護現場への送り出しに向けまして人材育成を進めていると、こういった送り出し機関があるといった情報も私ども承知をしてございます。こうした人材が特定技能一号で入国をしてくるということを期待をしておるところでございます。 深刻な人手不足が続く介護現場の状況を踏まえまして、日本の介護現場で働くことを希望する外国人材の入国が円滑に進みますよう、政府一体となって海外での試験実施等準備を、周知を進めてまいりたいと、このように考えてございます。
○山口和之君 技能実習生も恐らく特定技能の方も給料は多分同じだと思いますよね。給料が同じだと、最初ですね、多分。日本人と同じというふうに聞いていますから。そういう状況で、技能実習にほとんど集まらない状況で、集まるかどうかというのは少し疑問が残ると思います。 そもそもこの五千人をはじき出した根拠について、もう一度きちんと説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 介護分野の受入れの見込み数でございますが、平成二十九年度の介護労働実態調査、これで約一六%の施設等が介護人材の活用を予定していると、こういった調査の結果が出ております。これを基本にいたしまして、介護人材の受入れ対象となる施設等の数が約十一・三万か所であるということを踏まえて試算をしてございます。 試算に当たりましては、受入れ施設の受入れに向けた準備が必要であるといったことも考慮いたしまして、制度開始五年目までの間に段階的に増えていくということを想定をし、制度開始一年目は五千人といった見込みを立てているところでございます。
○山口和之君 それは受入れ見込みというふうに言えるのかどうか。初年度だから四分の一というのも変だし、そういう即戦力の外国人材が五千人いるという話でもないわけですね。この政府が作成した受入れ見込みはいかに付け焼き刃の試算なのかということがよく分かるような気がします。 次に、登録支援機関と受入れ機関についてお伺いします。 登録支援機関は受入れ企業から委託を受けて業務を行っているわけで、言ってみれば、企業は支援機関のクライアントということになります。そもそも、そのような支援機関が外国人材の親身になって転職や労働条件について相談に乗ってくれるとは思えないのですが、どうでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 今回の受入れ制度によりまして、我が国に在留する外国人の方が増加することが見込まれ、外国人の方が職場や地域社会で円滑に生活を送ることがこれまで以上に必要であると、こう言えることから、改正法案におきましては、登録支援機関は特定技能一号の外国人に対し、支援計画に基づき支援業務を行わなければならない、こういうことが定められております。また、登録支援機関の適正な運営を確保するため、新設する出入国在留管理庁が受入れ機関や登録支援機関の監督を行うこととし、登録支援機関に対しては必要な指導及び助言を行うこととしております。さらに、登録支援機関が指導や助言に従わず適正に支援を行わない場合には、その登録を取り消すことが可能でございます。 このように、今回の改正法案におきましては、登録支援機関が適正に支援業務を行うことが確保されるよう諸規定を設けておるところでございまして、登録支援機関が受入れ機関から独立性を持って適切な支援が行えるよう制度上担保しているところでございます。
○山口和之君 そうであれば、支援計画に基づいた支援が適正に行われているかどうかを日常的にチェックする仕組みは必要だと思います。 次に、登録支援機関が受入れ企業の労働法令違反を把握した場合、労基署などに情報提供することを想定しているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 労働関係法令上不適正な事案を把握した場合には、登録支援機関は労働基準監督署に情報提供することとなることを想定しているところでございます。
○山口和之君 受入れ企業の委託を受けて外国人材の相談に乗るということだから、受入れ企業を売り飛ばすようなことができるわけがないような気がします。法令違反ももみ消される可能性すらあるのではないかと思います。やはりチェック機構というものを別にまた設ける必要があるのではないかと思います。 次に、労基法違反等についてお伺いします。 特定技能一号を受け入れる事業所数はどれぐらいになるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 現段階で、特定技能外国人を受け入れる分野がまだ決定しておりません。また、各業所管省庁が積算した受入れ見込み数もあくまで現時点のものでございますので、特定技能一号で外国人を受け入れる事業者数について算出することは困難であるということを御理解いただければと思います。
○山口和之君 技能実習では、平成二十九年に四万八千事業所のうち五千九百六十六事業所に労基署が立入検査をし、うち労基法違反が七一%だったということでしたが、事業所数がはるかに多くなる、これよりもはるかに多くなるということが分かっているわけですけれども、法令違反の有無がきちんとチェックできるのかというふうに思いますが、そこはどのようにされる予定なんでしょうか。
○政府参考人(田中誠二君) お答え申し上げます。 外国からいらして日本で働く方につきましては、労働契約上の権利をなかなか主張しにくい環境になる方も少なくないと考えておりまして、その意味で、労働条件の確保のために労働基準監督署の果たす役割は重要だと考えております。 労働基準監督署におきましては、これまでも行っていることではありますが、外国人労働者の法定労働条件の確保につきまして事業場に監督指導を行った際、必ず外国人労働者の有無を把握するとともに、労働条件や安全衛生の確保が図られているか確認をし、法違反が認められた場合にはその是正を図るよう指導を行っているところでございます。 今後は、こうした取組に加えまして、厚生労働省としては、新たな在留資格により受け入れる外国人材の適正な労働条件の確保を図るため、新たに創設される出入国在留管理庁と相互通報をしっかり行い、労働関係法令の違反については、緊密な連携の下に、外国人材の方々が安心して働ける環境の確保に向けて対応してまいりたいと考えております。
○山口和之君 多少の労基署の人材を増やしても焼け石に水ではないかなというふうに危惧しているところでございます。例えばですけれども、ICTを活用して定期的に分析するような、そのような環境づくりというのも非常に重要だと思います。この点については、また別な機会に質問させていただきたいと思います。 次に、特定技能の在留資格で入国した外国人の活動についてお伺いしたいと思います。 政府は、副業、兼職を進めているんですけれども、特定技能の在留資格で入国した外国人の副業、兼職は認められるのか、認められる条件があるとすればその条件は何か、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 それぞれの在留が認められる外国人の方は、その在留資格に基づいた活動をしていただくというのが原則でございます。ただ、特定技能の在留資格で入国した外国人の方に限らず、本邦に在留する外国人の方は、資格外活動の許可、これを在留資格に応じた活動の遂行を阻害しない範囲内で相当と認めるときには得ることが可能となっております。 いかなる場合に資格外活動許可を付与することができるかどうかにつきましては、個別の事案ごとに判断されることとなりますけれども、基本的には一つの受入れ機関で活動する、稼働するということが想定されるところでございます。
○山口和之君 例えば、特定技能の外国人が受入れ機関での仕事をきちんとこなした上で他の企業において入国を許された同じ業務を兼職することは、深刻な人手不足に対してはプラスに働くはずかと思います。 今回の法改正の目的との関係で、特定技能の外国人に副業、兼職を認めるべきかどうか、認めるとした場合に日本人と異なる条件を付すべきか等についてもしっかり検討していただきたいと思います。 次に、特定技能の在留資格で入国した外国人の活動について、日本人であれば自由に行うことができる、規制されているものはあるのか。例えば、自ら待遇や環境を改善するための労働組合活動や政治活動はどうなのか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 特定技能の在留資格で入国した外国人の活動は、基本的にはほかの在留資格で入国した外国人の活動と同様でございまして、労働組合に関する活動でございますとか政治活動につきましても、ほかの外国人の方が認められるのと同様の範囲で行うことができるというふうに理解しているところでございます。
○山口和之君 特別に外国人の待遇や環境を改善しなくてもよいくらい初めから良い制度をつくっておくことが重要ですが、それがうまくいかなかったときのことも考えておかなければなりません。仮に外国人の待遇や環境が劣悪になってしまった場合、自らその窮状を打破しようとする行動を行ったら、それが在留に不利に扱われたといったことのないようにしていくことが重要だと思います。是非、そういう環境を整えていっていただきたいと思います。 次に、特定技能二号の介護分野についてお伺いします。 介護分野における特定技能二号は想定しているのかどうかを伺いたいと思います。
○政府参考人(八神敦雄君) お答え申し上げます。 介護業におきましては、現時点で特定技能二号の受入れは想定しておりません。介護分野でより専門性の高い人材を受け入れるという仕組みとして、在留資格「介護」を活用するということを想定しております。
○山口和之君 今回の法改正がなされれば、介護分野は在留資格が入り乱れており、さらにその在留資格同士の関係も複雑になって、制度が分かりにくくなってきます。少しでも分かりやすくする工夫を是非お願いしたいと思います。 では、十四分野のうち、介護分野以外において特定技能二号を想定していない分野はあるのでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 特定技能二号につきましては、特定技能一号同様、人手不足の深刻な分野について認められるものでございますが、現在、各業所管庁におきまして、特定技能二号の活用の可能性を検討していただいております。現在、法務省に対して特定技能二号の活用を希望する意向を示しているのは、建設業と造船・舶用工業のこの二業種でございます。 特定技能二号と同業の、介護の場合には、同業の在留資格であります「介護」というものがございますので、これに移行するという可能性がございますけれども、こうしたような形でほかに移るところがあるので特定技能二号の活用を想定しないという業種は、介護業のほかにはないものと承知しております。
○山口和之君 是非、理解しやすく、そして記憶しやすい制度にしていただければと思います。 次に、法律の在り方について質問いたします。 法律案は、具体的な中身については今後検討するという極めて中身の薄いものであることが、衆議院の質問でも本院の質疑でも度々指摘されてきたことです。 法律の在り方としてこれでよいのかと、法曹出身の大臣の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 私としては、この法務委員会においていただく様々な御質問、予算委員会においてもそうですが、一つ一つにできる限り丁寧にお答えをしたいと、してきたと思いますし、今後もしたいというふうに思っております。 それで、これ、法案ができてから決められるものだという説明につきましては、これはまず、入管法の体系によるものがあるということを御理解賜ればと思います。 すなわち、出入国管理及び難民認定法は、出入国管理、在留管理の仕組み、在留資格の種別や、あるいは本邦において行う活動などは法律事項として定めておりますけれども、それ以上の具体的な細部事項については、入国、在留する外国人の動向や経済社会の変化に即応するために、臨機に対応が可能な法務省令等の下位法令に定めているところでございます。例えば就労資格につきまして、あっ、失礼、例えば在留資格につきまして、その就労資格についてですね、我が国の産業及び国民生活に与える影響その他の事情を勘案して定められるべき事項については、例えば上陸基準省令などで定めることとなっていることに表れております。 このように、出入国管理及び難民認定法自体が、本来的に法務省令等の下位法令に委ねるところが多いという事情によるところが多いということでございます。そしてまた、今回の改正案においても、そういった省令のみならず、基本方針や分野別運用方針でしっかり定めるというふうに委ねている部分があるということ、これもやはり出入国管理及び難民認定法の構造によるものでございます。 ただ、私としては、省令等に委ねる部分あるいは基本方針等に係る部分、これは正式には、これは法律ができて、そして授権、権限をもって関係閣僚会議とかそういったところでできるわけではございますけれども、また、できる限り丁寧に御説明したいと思っております。 特に、衆議院議長のお求め、これは午前中も御指摘がございましたけれども、本改正法施行前に政省令事項を含む法制度の全体像、これを国会にしっかりと報告することによって制度の全容をお伝えする、しっかりと御説明したいとも考えております。
○山口和之君 今回の法案審議は国会が立法府としての役割を余り果たしておらず、法律が成立したとしてもその正当性が疑われるおそれがあるのではないでしょうか。 少なくとも、法律案に記載された内容についてはしっかりと答弁していただき、行政の恣意的な法律の解釈、運用に歯止めを掛けさせてもらわなければなりません。残りの審議、しっかりと答弁お願いします。 以上で終わります。
○長谷川岳君 自由民主党の長谷川岳です。 今回の法案について御質問をさせていただきたいと思います。 まず、特定技能の在留資格を創設する背景として、内外のそれぞれの事情があると認識をしております。日本国内の情勢については理解をしておるつもりなんですが、一方で、海外のそういった外国人材の争奪戦というものがやはり非常に激しくなってきている、どういった取組においてその外国人材の受入れというものが海外において加速しているのか、そういったことを伺いたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) まず、国内の状況を申し上げさせていただきます。 国内状況に目を向けましたら、アベノミクスの推進によりまして、有効求人倍率が約四十四年ぶりの高さとなっております。一例を挙げますと、介護においては三倍以上、建設業の中には十倍を超えるものがあるなど、極めて高い数値を示しているところでございます。他方で、少子高齢化の影響によりまして、労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少し、本年一月には初めて全人口の六割を切るに至っており、今後もその傾向が続くと見込まれております。 現下の人手不足の状況は深刻であり、この問題への対応は急務であるため、今般、新たな在留資格を設けることとし、これにより国内的な差し迫った状況に対応しようとするものでございます。 また、国外でございますけれども、例えば近隣諸国であります韓国、シンガポール、台湾などにおいても、人手不足に対応するため、外国人労働者の受入れを行っているものと承知しております。 こうした状況の下で、我が国が何も対策を講じないままでは各国との優秀な外国人材の争奪戦に後れを取ってしまうため、今般、新たな在留資格を創設し、受け入れた外国人への支援を実施するなどの規定も盛り込み、優秀な外国人材を獲得しようとするものでございます。
○長谷川岳君 例えば、シンガポール、韓国、台湾の取組の中でこういった外国人材の受入れを加速しているとは聞いておりますけれども、具体的にどんなような制度設計をしているとか、そういうことはございますか。一例がありましたら教えていただきたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) 例えば、シンガポールでございますけれども、シンガポールでは、企業幹部のほか、エンプロイメントパスというものを与えることによって外国人労働者の雇用を進めていること、それから韓国におきましては雇用許可制と言われる非専門就業というもので、例えば製造業、建設業、サービス業、農畜産業及び漁業を対象といたしまして、二〇一七年現在で外国人労働者二十三万二千五百九人を受け入れているというようなことがあるというふうに承知しているところでございます。
○長谷川岳君 特定技能の在留資格で受け入れる外国人についての受入れの上限について伺いたいと思います。 やはり、我々の党の部会でもかなり議論になりましたけれども、無制限に外国人を受け入れるつもりなのかどうかといったこともやはり大変懸念があるところでございます。大臣に直接もう一回、この点、確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) まず、本法律案において、特定技能外国人の人数について、数値として上限を定めることを義務付ける規定は設けていないというところでございます。これが一点目。ただ、一方で、結論からまず申し上げますと、分野別運用方針で示す向こう五年間の受入れ見込み数、これを上限として運用するということでございます。 これはどういうことかと申しますと、この上限、運用に当たっては、まず政府としては、本法案の成立後に定める分野別運用方針において、向こう五年間の受入れ見込み数をお示ししていくこととしております。この示された数字、向こう五年間の受入れ見込み数につきましては、受け入れる業種における大きな経済情勢の変化、つまり、各業種の雇用情勢全般に関わる事項についての大きな変化が生じない限り、五年間は受入れ数の上限として運用するということにしております。じゃ、どのように運用していくかということにつきましては、これは本法案に定める受入れ停止措置、これを活用して行っていきたいと考えております。 具体的には、業所管省庁においては、生産性向上や国内人材確保の取組等の状況、その後の受入れの動向も勘案した上で、受入れ見込み数を超えることが見込まれる場合には法務大臣に対し受入れの停止の措置を求めて、法務大臣が外国人の受入れを停止する措置をとることになります。また、法務省におきましても、どの程度の人間が例えば在留資格認定証明書の申請をした、認定証明書を得たかということを把握できるわけでございますから、上限として運用する数値に近づいた場合に、業所管省庁に注意喚起して適切な措置をとってもらうということについてもしっかりやっていくということになります。 したがって、基本的には、基本的にはと申しますのは、やはり大きな経済情勢の変化ということはあり得るわけでございますので、この数字を超える外国人を受け入れることはないということでございます。そしてまた、この経済情勢の変化があった場合にも、これは分野別基本方針で定められた五年間のこの受入れ見込み数、これを分野別運用方針の数字を変えるということでやっていきたいというふうに思っております、大きな経済情勢があればですね。ですから、一部の報道にあるように、青天井で外国人を受け入れるということはないということであります。 さらに、先般集計値として報告いたしました三十四万五千人、これは実質的に最大値であるということ、これについても御説明させていただきたいんですが、先日法務省が示した受入れ見込み数、これにつきましては、最大値で約三十四万五千人という数字が報告されております。これは、各省庁からこの受入れの見込み数、五年目までの累計ということで、二十六万二千七百から三十四万五千百五十人というふうに言われて、幅のある数字として言われておるんですが、このうち、この最大値の三十四万五千百五十人ということ、これは各業所管省庁が現時点における推計として算出した五年間の受入れ見込み数の最大値ということでございます。これはもう各省庁が真摯に推計した最大値でございますので、本法案に成立後に定める分野別運用方針に明記される数字について、その合計を合算してもこの最大値を超えることはない、すなわち三十四万五千百五十ということは超えることはないというふうに我々考えておりますので、これを上回ることはないということでございます。ただし、具体的な運用上の上限については、法案成立後定められる分野別運用方針において、五年間の受入れ見込み数として定められるということでございます。
○長谷川岳君 この点は非常に不安に思う点でございますから、再度、大臣の方から皆さんに御説明を重ねていただくことを要望したいというふうに思います。 それから、失踪した技能実習生の所在について伺いますが、判明をしているのかどうか、この点について伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 失踪した技能実習生の所在について確認をしたところ、既に出国した者や退去強制手続中の者など、当局が所在を把握している者の各年の失踪者に対する割合を申し上げますと、平成二十九年は六五%、平成二十八年が七六%、平成二十七年が八六%、平成二十六年が八八%、平成二十五年が九〇%、平成二十四年が九五%、いずれも約でございますが、となっております。 このように、失踪した時期が近年になるほど所在について確認できた者の比率が低くなっておるわけでございますが、これは失踪者が時の経過により摘発をされたり、自ら帰国をすることが、望む者が増えてくることによりまして、古い年次のものの方が判明しているものが多いと、このようなことになっているわけでございます。
○長谷川岳君 特定技能の活動を今回行う外国人を受け入れる特定技能所属機関というものは、今回非常に大きな役割の一つだと思いますが、どのような基準に適合する必要があるのかを伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 本制度におきます受入れ機関、特定技能所属機関でございますが、これは出入国管理法令及び労働関係法令を遵守することはもとより、本制度の趣旨、目的を理解し、本制度がその趣旨、目的に沿って適正に運用されることを確保し、また、受け入れる外国人材の適正な在留活動を確保する、このような責務がございます。 そのため、受入れ機関に対しましては、報酬などを含めまして外国人材との間で適切な雇用契約を締結するとともに、その適正な履行が確保されていることが求められます。また、受入れ機関には、受け入れる外国人に対してその活動を安定的かつ円滑に行うことができるようにするため、職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援を行う、このような責務がございまして、支援計画の作成を求めるほか、支援計画の適正な実施が確保されるための基準に適合すること、これが求められるものでございます。
○長谷川岳君 特定技能一号の活動を行う外国人に対しては支援を行わなければならないとされておりますが、特定技能の制度において登録支援機関はどのように位置付けられているのか、あるいはどのようなものが登録支援機関となり得るのか、登録支援機関はどのような役割を果たすのかを伺いたいと思います。 特に地方では、外国人材を受け入れたいという声は強くあるんですが、一方で、どうやってこの登録支援機関を、単独でつくれないではないかと、どういう形でつくったらいいかということを非常に悩ましいというような、そういった意見も出ておりますが、その点について伺いたいというふうに思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 特定技能一号外国人に対する支援を行う主体は、原則としては受入れ機関でございます。しかし、実際に受入れ機関となることが想定されている中には、中小企業など十分な支援体制が有さず、支援の実施が困難な機関も存在すると考えられるところでございます。そこで、そのような機関であっても特定技能一号外国人を受け入れることができるように、登録支援機関に支援の実施を委託することができると、このようにしたものでございます。この場合には、登録支援機関が支援の実施主体となるわけでございます。 そして、登録支援機関となり得る主体でございますが、支援体制を整えた業界団体、士業者、民間法人など幅広い主体を想定しているところでございます。その支援の具体的な内容といたしましては、入国前の生活ガイダンスの提供、住宅の確保、在留中の生活オリエンテーションの実施、生活のための日本語習得の支援、相談、苦情への対応、非自発的な離職時の転職支援など、こういったものを考えているところでございます。
○長谷川岳君 つまり、地域の実情に合った登録支援機関というものを幅広くつくれる選択肢があるという認識でよろしいですか。確認をしたい。
○政府参考人(和田雅樹君) 御指摘のとおりでございます。
○長谷川岳君 また、本法案では、外国人の在留を適切に管理するために、やはりどのような仕組みが設けられているのかということを伺いたいと思います。 やはり、新制度において失踪者を出さないためにどうしていくかということも問われると思いますが、その点について伺いたいと思います。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 本改正法案におきましては、在留管理を適切に行うことができるようにするための規定を整備しているところでございます。 具体的に申し上げますと、まず、受入れ機関などによる届出規定を拡充しております。また、受入れ機関等に対する指導、助言、報告徴収や立入検査、さらに、罰則で担保した改善命令、こういった規定を設けているところでございます。これらの規定によりまして、特定技能外国人の活動状況等の実態を的確に把握することが可能になるとともに、受入れ機関の適正さ、これも確認することができるということになります。 また、本改正法案におきましては、新たに出入国在留管理庁を設置いたしますので、ここで抜本的な組織体制の強化を図ることとしておりまして、この体制面での大幅な増強により在留管理をより一層適切に実施してまいりたいと、こう考えているところでございます。
○長谷川岳君 先ほども御発言もいただいておりますけれども、櫻井充議員から重要な指摘も踏まえた上で、今回、法案は衆議院で一部修正されまして、附則の第二条で、政府は、人材が不足している地域の状況に配慮し、特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することがない、ならないようにするために必要な措置を講ずるよう努めるものとするとされました。 衆議院による修正でこのような規定が設けられましたけれども、特に東北、北海道、そして震災のやはり後をしっかり復興を目指している地域にとっての人材不足というのは非常に喫緊の課題であるというふうに思います。このような法案が通ったとしても、地域地域に人材が行かないという話になれば、これは非常に大きな課題が残ると思います。 その中で、大臣、今回のこの修正に関してどのようなお考えで、この地方に対する外国人人材についてどのようにお考えか、再度確認をしたいというふうに思います。
○国務大臣(山下貴司君) 御指摘の修正につきまして、これはやはり外国人材が大都市圏など過度に集中しないようにするための必要な措置を講ずるよう努めること、これは極めて重要な御指摘であろうと考えております。この修正案についてしっかりと対応できるように検討していきたいと思っております。 まず、そもそも、やはり人手不足について大都市も地方も変わりない部分はございます。ただ、業種によってはやはり相当深刻な人手不足があり得るということもございます。 そこで、受け入れる外国人が大都市圏に集中しないための措置として、例えば、まず分野別運用方針、これにおいて地域の人手不足の状況を適切に把握し記載するとともに、地域で人手不足が深刻な業種、例えば農業であるとか漁業などであるとか、そういったものに配慮して対象となる業種を選定するということ。 そして、第二に、年内に政府として策定する外国人材の受入れ環境整備のための総合的対応策の中で、これはやはり人手不足が深刻な地域の実情に対応した具体的な対応策を盛り込もうというふうにも考えております。例えば、具体的には、地方における外国人材の受入れ環境整備を充実させるため、自治体の一元的な相談窓口、外国人が利用可能な医療機関、あるいは外国人児童生徒への日本語教育の充実、そしてハローワークによる地域の就職支援などを着実に進めることなどを考えておりますが、なお、在野の委員の皆様からの御指摘もいただきながら、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
○長谷川岳君 今大臣おっしゃっていただいたように、その地域のそういった共生のための総合的対応策というのは非常に重要だと思います。 先日、自民党としても、群馬県、伊勢崎市、特に大泉町にも伺ってまいりまして、非常に様々な課題を認識してまいりました。例えば、こういった相談窓口の一元化を是非していただきたいとか、あと、緊急性の高い情報、例えば地震とか気候とか、そういったものに対しての情報の多言語化、Jアラートも含めて、そういったものについても非常に強い要望がございました。あるいは、医療通訳がやはり足りていないという状況もあって、あとは子供の教育についてのやっぱり不安というのも非常に高くございました。 こういった様々な課題をこの外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策に入れ込んでいただけると、我々もしっかりと提言もしていかなければならないと思いますが、特に、この在留資格を持つ、これは新しい今回の制度の方たちのみならず在留資格を持つ全ての外国人という考え方でよいかどうか、また、そういった対応策の考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 外国人との共生社会の実現に向けた環境の整備については、国が一定の責任を負うとともに、政府を挙げて取り組むべき課題であると認識しております。そして、その上で、その整備を進めるに当たっては、外国人の生活の場となる地方公共団体との連携支援が重要であるというふうに認識しております。 そうしたことから、政府におきましては、外国人材の受入れ・共生のための関係閣僚会議、これを設置させていただきまして、その中において外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策、これを年内に取りまとめるというふうに考えているところでございます。 そして、法務省においては、そのような観点も踏まえつつ、現在、地方公共団体の関係者の御意見も伺いながら、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策のための検討会を設けて、先ほど申し上げた総合的対応策の年内取りまとめに向けて作業を加速化させているところでございます。そして、その中においては、先ほど委員が御指摘になりました、在留する外国人全体にわたって生活者としての外国人に対する支援、こういったところも大きな柱として設けているところでございます。 そういった中で、例えば、具体的には、生活、教育、就労に関する情報提供、相談を行う一元的窓口の設置であるとか、あるいは日本の生活習慣に関する理解促進のための政府横断的な生活・就労ガイドブックの作成、例えばごみ出しルールを守ってくれないじゃないかということでトラブルが起きるようなこともございますので、そうしたことも含めたもの、あるいは、日本語教育、これはしっかりとやっていかなければなりませんし、子供の教育の充実もやっていかなければならないわけでございますが、日本語教室の空白地域、これは地域によってはどうしてもあり得るのかなという、あり得るとは思いますが、その解消のため、地方公共団体による日本語教育の開設による国の支援、これをしっかりやっていく、あるいは、ICT技術を用いたそういった日本語教室ということの支援も考えていきたいと考えております。 そうした施策をしっかりと盛り込んだ総合的対応策ということを作っていくことによりまして、外国人の方々を日本で働き、学び、生活する方として迎え入れ、社会の一員としての生活環境も確保するということで、おいでになる外国の方も、受け入れる日本の側も、お互いが尊重し合えるような多文化共生社会の実現に向けた体制整備を進めてまいりたいと考えております。
○長谷川岳君 地域によって外国人が来られた背景も違いますし、入ってこられる国の方も違いますので、地域に対して柔軟に対応できる仕組みをつくっていただきたいと思います。 最後になりますけれども、我々自民党としても非常に厳しく、今回、重要な決断でございました。しっかりと丁寧に、一つ一つ丁寧に進めていただきたいというふうに思います。成案した場合においても、この運用をしっかりと党としてもチェックしてまいりたいというふうに思いますので、大臣、一言、我々としてもそういうつもりでやってまいりますので、お願いをしたいというふうに思います。一言お願いします。
○国務大臣(山下貴司君) お申し越しの趣旨は本当にしっかりと受け止めていきたいというふうに考えております。
○長谷川岳君 終わります。
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。 今日は、技能実習生の失踪の課題についてお伺いをいたします。 衆議院の法務委員会の方で、我が党の遠山議員から指摘をして質問をさせていただいたところではあるんですけれども、時間切れの中で質問をし切れなかったというところ、引き取らせていただきたいと思っております。 技能実習生を多数受け入れておられる団体の方から、なぜ失踪者が増えていくのか、発生するのかということをお聞きしたときに、最大の問題の一つが、技能実習生に高い賃金を餌に失踪を促して失踪先まで手配をする、そういう悪質ブローカー、手配師、地面師と呼ばれる存在がいると、そこがやっぱり一番大きいんじゃないかという指摘を強くいただきました。 真面目に失踪するつもりがなく働いている外国人に対しても、SNSであったりいろんな形で接触をしてきて、例えば、都会に行けば、東京に行けばもっと賃金の高いところがあると。でもそれじゃ社会保険がなくなるということを言われたとしても、いや、同じような名前の社会保険の保険証ある、使えるんだ、なので大丈夫なんだということも含めて、もちろん失踪先は違法就労の場所になるわけですけれども、そのような形で失踪を促すと。そのような悪質ブローカー、手配師、地面師と呼ばれる存在の人たち、この人たちが実際に取り締まられているのか、検挙されているのか、何もされていないんじゃないか、野放しになっているんじゃないかということがやはり大きな問題になっているのではないかというふうな指摘を受けております。 今日も、例えば賃金が安い、最低賃金を下回っているというような雇用主の問題なども含めて、しっかりとこれまでどれだけの対応をしてきたのかという指摘がありましたけれども、このいわゆる日本国内での悪質ブローカーについてお伺いをしたいと思っております。 この悪質ブローカー、実際に例えば取り締まるということになったとしても、一体どのような理由で取り締まることができるのかと。これ、衆議院の方の答弁では、技能実習生に高い賃金を餌に失踪を促して失踪先まで手配をする行為、これは入管法の中でいう不法就労助長罪に該当するという答弁をされております。この不法就労助長罪に該当するということでよいかということの確認と、また、それ以外にどのような違法行為、また犯罪に該当するのかということについてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(辻裕教君) 犯罪の成否につきましては、個別の事案ごとに判断されるべき事柄でございまして、一概にお答えすることは難しいところがございますけれども、一般論として申し上げれば、例えば、業として外国人に不法就労活動をさせる行為等に関しあっせんをした者につきましては、出入国管理及び難民認定法第七十三条の二の不法就労助長罪が成立し得るものと承知しております。 それから、失踪を促すというところから少し離れるかもしれませんけど、失踪技能実習生に関連して考えられるものということで、一般論として申し上げますと、例えば、厚生労働大臣の許可を受けないで労働者派遣事業を行った者につきましては、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律違反の罪が成立し得ると、例えばそういうことが考えられるものと承知しております。
○伊藤孝江君 この不法就労助長罪、また労働者派遣法違反ということで、どれだけきっちりと捜査をして検挙ができているのかというのは、失踪者を減らす、また、これから新たな失踪者を生み出さないというポイントになるというふうに考えます。 ただ、実際には、仮に外国人の労働者が失踪した場合に、そのことを把握最初にすることができる可能性が高いかなと思うのが技能実習機構なのであるかと思うんですけれども、また、入管においても、ここはもう捜査権もありませんし、その失踪した外国人を捜す又は捕まえてくるというようなことをする役割を実際には担っておられないところがあるんだろうと思います。 今回、事前にレクをしていただいた際にも、失踪者がどのような経緯で発見をされるのかというところをお伺いしたときに、警察の方で職務質問などをしたり、また、違法に外国人が働いているという情報を得て会社に乗り込んで調査を、捜査をしたときにそこで働いているというような形で発見されることが多いと。結局は、警察がまず発見をして、警察で適切に捜査をして処分をした後に入管の方に移るというふうな流れというふうにお伺いをいたしました。そういう意味では、まず警察としてどれだけこの外国人の労働者が失踪したことについて関わっていっているのかと、しっかりと検挙をしていかなければならないということについて改めてお伺いをしたいと思っております。 この日本国内で暗躍しているいわゆる悪質ブローカーや手配師と呼ばれる人物に対して捜査又は検挙を実際にしていくことの必要性、重要性について、法務大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(山下貴司君) 外国人が、例えば不法就労等を企図していることを承知で、あるいは弱みに付け込んで労働搾取をするという悪質なブローカー等の不法就労関連事案の存在というのは誠に許し難いと思っております。個別の事件については言えないわけでございますが、私も検事をやっておりまして、私の検事としての経験からも、それは許し難いというふうに考えております。 こういった悪質ブローカーの存在というのが、我が国の出入国管理秩序の根幹を乱す不法就労外国人を来日させる吸引力又は推進力となるものでございまして、これはもう我が国の労働市場に悪影響を及ぼすだけでなく、人身取引事案の増加にも拍車を掛けることなどにもつながりかねないというふうに法務大臣としても認識しているところでございます。 そして、政府としては、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて世界一安全な国日本をつくり上げることを目指し、政府全体として、安心して外国人と共生できる社会の実現に向け、また人身取引等の国際組織犯罪対策としても、不法就労関連事案等に対する厳正な取締りを強化するなどしているところでございます。 これについて、例えばアメリカの国務省が発行している人身取引報告書などで日本はかなり評価が低かったわけでございますけれども、昨今は様々な取組によってティア1という最高ランクになったわけではございますが、これはやはり不断に、この不法就労助長、不法就労関連事犯についてはしっかりとその撲滅に取り組んでいかなければならないということでございます。 また、政府のみならず、法務省として、まず、入国管理局の取組といたしましては、違反調査等による不適切な行為の端緒を把握した場合には、その情報の信憑性や確度も勘案しつつ、不法就労助長等の取締りの観点から必要な調査を行うほか、例えば労働基準監督署や警察等の関係機関への情報提供を行うこととしております。 さらに、検察庁があるわけでございますが、検察当局におきましては、不法就労助長事犯、来日外国人による組織的、国際的な犯罪、不法就労や偽装滞在に係る犯罪等に対して、例えばこれは、国際捜査共助等を活用して国内外の関係機関と連携しつつ、事案や組織の全容を解明して関与者を的確に処罰するなど、事案に応じ厳正な対処に努めているものと承知しているところでございます。 内閣の一員として、そしてまた法務大臣として、しっかりとこれからも取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○伊藤孝江君 では、実際に日本国内で業として外国人に不法就労先を紹介やあっせんするなどして失踪の原因をつくったいわゆるその手配師について、不法就労助長罪や労働者派遣法違反で検挙した数についてお教えいただけますでしょうか。
○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。 都道府県警察からの報告によれば、暫定的な数字ではございますが、本年一月から九月末までの間に、出入国管理及び難民認定法に規定する不法就労助長罪で二百八十八件、三百二十五人を検挙しており、このうち、業として外国人に不法就労活動をさせる行為又は外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置く行為に関しあっせんをしたとして八件、九人を検挙しているところであります。また、このほか、無許可で外国人労働者を派遣し、派遣先において外国人労働者を不法就労させていたとして、労働者派遣法違反で二件、一名を検挙しているところであります。 警察といたしましては、引き続き、入国管理局等との連携を図り、適切な取締りを推進してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 今の数がもう本当に少ないということは、もう説明の必要もないかと思っております。 昨日お聞きしたときには、平成、今、三十年一月からの数を御説明いただきましたけれども、二十九年十月までの数については、不法就労助長罪の検挙数は分かるけれども、その中の内訳ですね、どういうようなあっせんをしたのか、相手が例えば外国人なのかとかということの、技能実習生かどうかとかの内訳とかも含めてそういうのが分からないということで、数として今分かるのは平成三十年一月から九月までの九か月間で八件で九名ということでした。 この八件九名という不法就労助長の対象となった人というのは、技能実習生なのか、それ以外の外国人も含めた数なのかというところについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。 御指摘の本年一月から九月末までの間に、業として外国人に不法就労活動をさせる行為等に関しましてあっせんをしたとして検挙した不法就労助長事犯八件のうち、在留資格が技能実習であった者をあっせんした事件は二件であったと報告を受けているところでございます。 また、労働者派遣法で検挙した事件二件におきまして、派遣されていた外国人の在留資格が技能実習であった者は含まれていないと報告を受けているところであります。
○伊藤孝江君 入管の警備課の方から平成二十九年一月に報告をされております聴取結果からすると、平成二十八年一月から十二月の失踪者で見付かった方の聴取事実を分析した結果、調査人数三千三百十六人のうち、不法就労先のあっせん者があるとしたものは二千百七十九人で、その前年の報告でも、平成二十七年一月から十二月分について、不法就労先へのあっせん者があるとしたものは二千三百四十二人中千五百七十二人というふうに言われております。 これは、失踪者のうち見付かった人の数ですから、実際に失踪した人は平成二十八年に約五千人、平成二十九年であれば約七千人というふうにされております。この人数を考えたときに、あっせんをしたということを理由に検挙された数はもう余りにも少ないと言わざるを得ないと。 その上に、さらに今回、外国人を新たな形で受け入れるという中で、いわゆるこのような悪質ブローカーを適切に国内で取り締まることができるのかどうかという点について、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。 御指摘の調査における就労先をあっせんした者が出入国管理及び難民認定法第七十三条の二第一項第三号に規定する、業として外国人に不法就労活動をさせる行為等に関してあっせんした者に該当するか否かにつきましては、個別具体の事実関係に基づいて判断されるべきものであり、一概にこれに該当すると判断することは困難であると認識しております。 いずれにいたしましても、警察といたしましては、入国管理局と連携を図りながら、入国管理局と合同で摘発を実施するなど不法就労助長事犯の積極的な取締りに努めているところであり、今後とも、刑事事件として取り上げるべきものが認められれば、法と証拠に基づいて厳正に対処してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 そのあっせんブローカーと言われる国内での人たち、もちろんその家族や親族という場合もあるかもしれませんけれども、実際には業として経済的な理由を目的にという形でしている人が多いというのは、もう普通に考えれば分かる話かと思います。そのような中で、どれだけの捜査がされているのかというところについて疑問を持たざるを得ないような数になってしまっているというのは、現状としては非常に残念に思っております。 この不法就労助長罪であっせんをした人に対する捜査については、科学的な捜査を行えば検挙率が上がるというようなものとも思うこともできませんし、単に人員不足、単にというよりも、これは本当に深い理由になるかと思いますけれども、人員不足じゃないのかと。また、そもそもの意識、この外国人の失踪、技能実習生の失踪ということについての意識があるのかというところについての疑問を持たざるを得ないという状況にも考えられます。 入管としては、新しく庁を設置し、大幅に増員をするという法案にもなっておりますけれども、不法就労などの外国人をまず捜査をする、聴取する、身柄拘束をするというのは、入管ではなく警察というのが現実でもあります。 その中で、警察においてもここの意識を変えていただくとともに、同じように増員をしなければ、いわゆるこの手配師に対する取締りなど、ますますできない状況になってしまうのではないでしょうか。 警察においても外国人対応の人員の増員を図る必要が生じると思われますけれども、いかがお考えでしょうか。
○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。 警察におきましては、治安情勢の変化等を踏まえながら、人的基盤の強化を進めてきたところでございます。例えば、不法滞在者対策の強化や来日外国人に係る組織犯罪の捜査の強化等につきましては、平成十三年度以降、合計三千百四十三人の地方警察官を増員するなど、必要な措置を講じてきたところでございます。 今後とも、御指摘のような情勢に応じた体制の強化を含めまして、優れた人材の確保や育成など、人的基盤の充実強化を推進し、安全、安心の確保に努めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 次に、入管の方にお伺いしたいと思っております。 入管においても失踪者の聴取というのは警察とは別の機会に、また別の視点で行っておられます。その中で、あっせん者の身元に関する情報だけでなく、どういうルートをたどってこの手配師が接触をしてきたのかということも含め、この悪質ブローカー、手配師が行った行為の態様なども一番よく御存じなんじゃないかと思っております。 それらの情報を収集し、分析することで、今後、いわゆるこの悪質ブローカーによる技能実習生に対しての接触をなくしていくということに役立てることができるのではないかと。それをまた、これからの新しい外国人の受入れの分野にも生かしていくべきではないかと考えます。 現状において、聴取において得られたあっせんした者に対する悪質ブローカーなどの情報をどのように生かしているのかについてお教えください。
○政府参考人(和田雅樹君) お答え申し上げます。 個別事案の一つ一つについて具体的にどのような対応策を取っているか、これにつきましては、違反調査やその後の想定され得る捜査に関する関係機関の具体的活動内容に関わる事柄ですので、お答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、一般論として申し上げるならば、法務省におきましては、こうした調査による不適切な行為の端緒を把握した場合には、その情報の信憑性や確度も勘案しつつ、不法就労助長等の取締りの観点から必要な調査を行うほか、労働基準監督署や警察などの関係機関への情報提供を行うこととしておるところでございます。
○伊藤孝江君 入管の責任とすれば、失踪した人が単に見付かればいいというものではないと思うんですね。入管が在留管理をする、外国人の在留管理をするといっても、現状を教えていただいたときに、外国人技能実習生が失踪したときに警察が発見して連れてくるまでは何もしていないというのに等しいんじゃないかと思っております。 いわゆる国内での悪質ブローカーをなくしていくために、入管として今後具体的にどのような取組を行っていくおつもりでしょうか。
○政府参考人(和田雅樹君) 入国管理局といたしましては、今後も引き続き必要な調査でありますとか関係機関の連携といった対応を的確に行っていきたいと思っておるところでございますが、今回の受入れ制度におきましては、特定技能外国人に係る在留資格申請、在留の諸申請の審査の場におきまして、雇用の経緯でございますとか、あっせん機関が関与している場合にはそのあっせん機関について説明をさせるとともに、必要に応じて実地調査を行うというようなことを行ったり、特定技能外国人に対する違法な職業紹介でございますとか中間搾取など、労働関係法規や刑罰法規への違反が疑われるような、このようなことが判明した場合には、労働監督官署や警察等に通報するなど、関係機関との連携をますます強めていくことにより、悪質ブローカー等の排除に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○伊藤孝江君 最後に大臣にお伺いをいたします。 技能実習生や新たに受け入れる外国人の失踪や不法就労をなくしていくために、警察で、また入管、労働局が連携をしていく必要性が増しているというふうに考えます。この連携をどう強化して、またどこがどのようにリーダーシップを取っていくのかという点について、大臣の御所見をお願いいたします。
○国務大臣(山下貴司君) お答えいたします。 こういった悪質ブローカー対策、あるいは失踪や不法就労などをなくしていくために、関係各省庁、警察や入管、あるいは労働関係官署がそれぞれその権限の下でしっかりと取り組んでいるところでございますけれども、これ、やはり近年、この連携がますます必要になってきていると考えております。 入国管理局では、警察庁、厚生労働省と連携して、不法就労等事案の取締り等の強化や、不法就労等外国人及び悪質なブローカー、雇用主等に関する緊密な情報交換を行ったり、あるいは不法就労等防止に向けた広報啓発及び指導の積極的実施といった取組を進めているところではございます。 ただ、今回、新たな外国人材の受入れ、そしてまた法務省設置法の改正ということになりますと、お認めいただけますれば、新設される出入国在留管理庁、これが体制が相当程度強化されることになります。その強化された体制でもって、法務省といたしましても、先頭に立って関係機関との連携を更に強固にし、これまでの取組をしっかりと推し進めて不法就労等の防止に邁進してまいりたいと考えております。
○伊藤孝江君 政府一丸となって、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わります。
○委員長(横山信一君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。 午後六時六分散会