内閣委員会 第5号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/11/27
会議録
○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、進藤金日子君及び野上浩太郎君が委員を辞任され、その補欠として石井準一君及び徳茂雅之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官高橋一郎君外二十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石井正弘君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○豊田俊郎君 自由民主党の豊田俊郎でございます。 質問する機会をいただいたことをまず感謝を申し上げます。 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックも、いよいよ間近に迫ってまいりました。私は千葉県選出でございまして、千葉県でも、オリンピック競技ではレスリング、それからフェンシング、テコンドー、最後に決まりましたサーフィンと、また、パラリンピック競技ではゴールボール、テコンドー、車椅子フェンシング、シッティングバレーボールと四種目、合わせて八種目が開催をされるわけでございます。櫻田大臣がオリンピック・パラリンピック担当大臣になったこと、県民として大変心強く思っているところでございます。 さて、現在のオリンピック・パラリンピック競技大会の会場整備について、特にメーン会場となる新国立競技場の整備の進捗状況はどうなっているのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○政府参考人(齋藤福栄君) お答えいたします。 東京大会のメーンスタジアムである新国立競技場については、平成二十七年八月に関係閣僚会議が策定した整備計画に基づき、事業主体であります日本スポーツ振興センターが共同企業体と契約を締結し、平成二十八年十二月からスタジアムの本体工事に着工しています。現在、全体工期三十六か月の約三分の二を終え、工事は計画どおり進捗しております。今後、二〇一九年十一月末の竣工に向け、引き続き、屋根工事や外装、内装工事など、着実に整備を進めてまいります。
○豊田俊郎君 計画的に進められているということでございますけれども、往々にしてこういうような大工事については事故や災害に見舞われることが大変多くございます。私の記憶では、一番大きないわゆる公務災害というか工事における災害では、黒部ダムの新設工事、これは一九五六年から七年掛けた工事でございますけれども、殉職者は百七十一人に上ったという記録もあるわけでございます。どうか、この競技場建設含め、オリンピックの施設整備については無事故、そして無災害でできるならば遂行していただきたい。とは申せ、実際に事故の報告も受けているところでございます。 そこで、櫻田大臣に御質問をいたします。 大臣は、建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律、議員立法だったと思いますけれども、この成立に大きく貢献したと伺っているところですが、この法律の作成に当たっての当時の思いはどういう思いであったか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) 建設工事従事者の安全及び健康の確保を図ることは大変重要であると認識しているところでございます。委員からお話がありました建設工事従事者の安全及び健康の確保の推進に関する法律には、私自身、日本建設職人社会振興議員連盟の事務局長として、法案の作成や議連の会議運営、各党との調整などに努めてまいりました。 私自身、かつて建設現場で働いた経験から、建設現場で働く職人の安全と健康や処遇の改善を目的にこの法律が成立したことは大変意義あるものと考えております。この法律に基づき、厚生労働省や国土交通省などの関係行政機関が相互に調整をし、建設工事従事者の安全及び健康を確保するための取組が進められているものと承知しておりますが、オリパラ担当大臣としても、大会施設工事における安全衛生対策が徹底されるよう、しっかりと注視してまいります。
○豊田俊郎君 とにかく、この事業は完成日が決まっておるわけでございます。安全には十分留意をして予定どおり、計画どおり工事を進めていただきたい、その先頭に立っていただければと思っております。 さて、建設工事従業者の安全、安心を図るための、大会施設工事ではどのような取組が行われているのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) お答えさせていただきます。 オリパラ関連施設の建設工事については、これまで死亡事故を含む重大事故が発生していることから、建設工事従事者の安全及び健康の確保を図ることは大変重要であると認識しております。大会施設工事の安全、安心を確保するための政府の取組として、厚生労働省が、組織委員会や東京都を始めとする発注機関、建設業団体、労働組合並びに関連省庁で構成される協議会、大会施設工事安全衛生対策協議会を設置して安全衛生対策の徹底に取り組んでいるところであります。 オリパラ担当大臣としても、大会施設工事における安全衛生対策が徹底されるよう、関係機関と連携してしっかりと取り組んでまいります。
○豊田俊郎君 大変大事なことだというふうに思いますんで、しっかりした対応を要望をいたしておきたいというふうに思います。 このオリンピックでございますけれども、いわゆるサブタイトルで、被災地から、いわゆる東日本震災による復興オリンピック・パラリンピックとも言われておりましたけれども、最近になってこの言葉が少し薄れてきたのかなというような感じがいたします。被災地の感情からすれば、果たしてサブタイトルどおりに事が進んでいるのかはいささか疑問もあるというふうに思います。 実は、我が県も、千葉県においてもこの東日本大震災では甚大な被害が出ております。死者数でございますけれども二十二名、行方不明者二人、負傷者は何と二百五十六人と。建物の全壊、また半壊を含め、当県においては特に液状化が顕著に現れました。液状化が出た市町村は、美浜区、習志野市、浦安市、我孫子市、香取市の多くが液状化現象に見舞われたわけでございますけれども、もちろん水道の断水、下水管のマンホールの浮上とか大変な被害が出たわけでございますけれども、市当局、また市民の皆さんの努力もあって随分改善されつつあるわけでございます。 ところで、今回のこのオリンピック、被災地から聖火リレーがスタートすると伺っております。そして、各都道府県を巡回した後、最終的には東京にたどり着くというコースを設定しているようでございます。 私どもの県内の各首長さんからの大変要望の多い案件として、競技大会が行われる県でございますので、今、実行委員会の方では三日ほど聖火リレーのコースの中で選定をされる予定とも伺っておるわけでございますけれども、なかなか広い地域でございますので全市町村を回ることは大変難しいとは伺っておるわけでございますけれども、できるならば是非この被災をされた地域だけは通過をしていただければと、これは御要望をいたしておきたいというふうに思いますけれども、大臣の見解があればお聞きをしたいというふうに思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) お答えさせていただきます。 千葉県におけるオリンピックの聖火リレーは、二〇二〇年の七月二日木曜日から七月四日土曜日までの三日間で実施されると承知しております。 ルートにつきましては、大会組織委員会からの要請を受けて各都道府県が実行委員会を設置して検討を進めています。千葉県も同様でございます。各都道府県において、ルートに関し、市町村等から様々な要望が寄せられていると聞いております。これは聖火リレーに対する高い期待感の表れと受け止めております。 千葉県におかれましては、各地の事情をよく知る立場からルート案の策定を進めていただきたいと思っております。
○豊田俊郎君 実は、東葛五市でございます、櫻田大臣の出身地でございますけれども、ここの市長会からも強い実は要望が出ております。 櫻田大臣は、実は櫻田塾を経営をしておったと伺っております。秘書さんを自分の自宅に住まわせて、そして、育成というか、秘書を通して各自治体で市会議員を輩出をいたしております。私の知る限りでは過去に十三人ほど櫻田塾の門下生がおりまして、今現在、そのうち九人が各市で地方議員を務めております。 実は、私の市、出身市は千葉県の八千代市というところでございますけれども、この八千代市でも櫻田塾を卒業して、そして市会議員を務めておりまして、大変私が市長時代、御協力をいただいて共に地域づくりに取り組んだこともありましたし、過日でございますけれども、我孫子市においても二名の議員の方がおられまして、櫻田先生共々地域のためにというようなお話の中で、実はこのオリンピック・パラリンピックの聖火リレー者を櫻田大臣にとにかくしっかり頼んでくれというような直接の要望もございましたので、今日お願いをしたわけでございます。 このことにおいては全国的な取扱いということになります。特別ということにはならないというふうに思いますけれども、何せこのサブタイトルでございます復興五輪という名の下で御尽力をいただければというふうに思います。 以上をもって質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○和田政宗君 自由民主党・国民の声の和田政宗でございます。 まず、子育て支援のことについて、二問お聞きをしていきたいというふうに思っております。 今年の改正子ども・子育て支援法の成立、施行によりまして、市区町村の待機児童解消などの取組を支援するために都道府県が関係市区町村等との協議会を組織できるということになりまして、協議が調えば、市区町村の境界を越えて公立保育園の入園が可能となります。 現状の各都道府県における協議会の設置状況など、法施行後の状況はどうでしょうか、お答えください。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 待機児童解消のため、保育の実施主体である市区町村のみならず、例えば保育園等の広域利用や保育人材の確保の観点から都道府県と連携していくことは重要であると考えております。このため、本年三月に成立した改正子ども・子育て支援法によりまして、都道府県による市区町村の取組の支援をより実効的なものとするため、都道府県を中心に関係者全員参加の下で協議する場を設置できることとなりました。 現在、待機児童対策協議会は十一都府県において設置されております。本協議会の協議内容は市区町村の意見も踏まえながら各都道府県ごとに決めていただくことになっておりますが、例えば、広域的な保育人材確保策の検討、市境を越えた保育所等の広域的な利用の推進、市町村の取組の好事例の横展開などについて取り上げられていると伺っております。 さらに、来年度予算におきましては、本協議会の設置が一層促進されるよう、協議会に参加する自治体への支援施策について概算要求しているところであり、都道府県と関係市区町村が本協議会を通じてより一層連携し、待機児童解消の取組が進められるよう支援してまいりたいと思います。
○和田政宗君 これ、せっかくこの法案通って、実はやはりこの話を子育て世代の方々にお話をいたしますと非常に期待感が高いという形であります。ですので、国の方もしっかりとサポートをしていきまして、この制度が活用されるようにアドバイスなどをしていただければというふうに思います。 次に、保育園のことについてお聞きをしたいというふうに思います。 全国の公立保育園のうちに、布おむつを利用して使った分については保護者が持ち帰るということになっているところというのが実はかなりあります。また、紙おむつでも同様の事例があるという形です。すなわち、子供が用を足して使用済みのものというものを取っておいて、それで持ち帰ってもらうというような形であるわけですけれども、この持ち帰りということになりますと衛生面で大丈夫なのかというところがありますけれども、これ、持ち帰りではなく園での処理を原則とするなど、国でルールを決められないものか、その辺りはどうでしょうか。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 おむつの処分に関しましては、実態として今先生から御指摘いただいたような状況があると認識しておりますけれども、国として一律に取扱いを定めるということにつきましては、新たに保護者から実費徴収によって負担を求める必要があることや、また市区町村ごとにおむつの処理費用が異なることですとか、あと、処分をするおむつを保管したり、また処分に出すための保育所側の負担、こういった課題があると考えております。 そういったことから、園ごとの実態を踏まえて個別に判断していくことが適当ではないかと考えております。
○和田政宗君 これもやはり現場といいますか、子育て世代のお母さん、特にお母さんですけれども、実はこの声というのはかなり上がっておりまして、実費負担になっても、それはやはり持ち帰ってということになりますと、あれですよね、持ち帰る最中の衛生面、また園で保管をしてもらっているときの衛生面というようなことというものがありますので、これはその市区町村に任せる、また園に任せるというようなことであるのかもしれないですけれども、やはり自治体によってはもう自分のところで処理しますというようなこともあって、そうすると、隣の自治体はやっているのに何でうちの自治体はやっていないのかとか、隣の県はやっているのに何でうちの県はやっていないんだとか、そういうことにもつながってまいりますので、ちょっとこれはまたいろいろと議論をさせていただきながら現場の声を届けていければと思いますので、そういったところでいい方向になるように進めていければというふうに思っております。 次に、防災の観点から、ため池の管理についてお聞きをしたいというふうに思います。 今年の七月豪雨においては、小規模なため池のあちこちで甚大な被害が発生をいたしました。防災上の観点から、ため池の保全というのは極めて重要です。このため池の多くは水利組合ですとか集落などの受益者を主体とした組織によって管理をされていることが多うございますけれども、農家戸数の減少ですとか土地利用の変化から、管理及び監督体制の弱体化というものが懸念をされております。 そうしたときに、これ、地域の自治会の力を借りるなどの方法があります。自治体によっては親水公園化をし、地域の自治会に参加をしていただいて、管理や手入れ、日頃使っていただくことによって、あっ、この辺りがちょっと不安だとか、強度として大丈夫なのかとか、そういったことも地元の方から御意見をいただいて管理をしていくという方法がございます。 地域の自治会などの協力を得る際に、国の助成制度、また、これからの展望などはいかがでしょうか。
○政府参考人(横井績君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、ため池の多くは集落や水利組合等に管理されておりまして、農業者の減少や高齢化によりまして、ため池の管理体制の弱体化が懸念されているというところでございます。 このような中、ため池の管理体制の強化を図るためには、農業者以外の、自治会といったところも含めた、地域住民も参画した地域ぐるみの保全管理の推進を図っていく、それとともに、ため池管理者への技術的な指導や災害時の点検等を行う広域的な支援体制の構築、そういったことを進めていく必要があるのではないかと考えておるところでございます。 特に、委員の御指摘のございました地域ぐるみのため池の保全管理、これにつきましては、多面的機能支払交付金というものによりまして地域の共同活動に支援を行っているところでございます。平成二十九年度には、全国で約四万六千か所のため池を対象といたしまして、施設の点検、草刈りを始め、ゲート類の軽微な補修などの取組が行われているところでございます。 また、農山漁村地域整備交付金というものにおきまして、ため池の保全管理や整備と一体的に、ため池の有しております地域の水辺としての機能を維持増進をさせていく、そのための親水、景観保全施設等の整備を支援をしているところでございます。 農林水産省といたしましては、引き続き、地域の参画を得て、ため池の適切な保全管理の推進が図られるように、これら事業の必要な予算確保、これに努めながら、取組をしっかり進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○和田政宗君 これは、地域の農業のみならず、このため池が、そういったことはないにこしたことはないんですけれども、やはり災害で壊れてしまう、またそれによって水が流出をしてしまい、地域に被害が出る、こういったことがありますので、やはり、国としても、また自治体としてもしっかり管理をするということとともに、巻き込めるような地域の活動等があるのであれば、そういったところをしっかりと連携をしながら、いい形にしていければというふうに思っておりますので、国の方の支援というのもしっかりとお願いをしたいというふうに思っています。 次の二問は、インターネットですとかサイバーセキュリティーのことについてお聞きをしたいというふうに思っております。 日本国内のインターネットのホームページ、いわゆるまとめサイトが外部からの攻撃と見られる障害により数日間アクセスができなくなるという事例がここ数か月でございました。また、差別的発言が全くないのに、ある国に不利な情報を掲載したSNSの複数のページに数日間から一か月投稿禁止のロックが掛かるということがありました。 私、この事例について少し調べましたところ、十月四日のアメリカのペンス副大統領の演説について取り上げた個人の、まあSNSの具体的な名前は避けますけれども、この利用者がそのペンス副大統領の演説を紹介をしたところ、全く差別的な発言等はないのに、何人ものページに何かしらの理由でロックが掛かるということがございました。 こうしたことを鑑みますと、最近のサイバー攻撃はフェーズが変わってきていて、組織的に行われているのではないかという懸念もありますけれども、政府の現状認識はいかがでしょうか。
○政府参考人(村田隆君) お答えをいたします。 御指摘の行為がサイバー攻撃に当たるか否かにつきましては、個別具体の事実関係を踏まえて判断していくということになるのでお答えは差し控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げますと、サイバー空間が国民生活や経済活動に不可欠な基盤となる中、大量の通信を発生させウエブサイトの閲覧を妨害する行為等、サイバー空間上の不正な活動が確認されており、サイバー空間の脅威は深刻化している状況にあると認識をしております。 警察といたしましては、これらの不正な活動に係る事案を認知した場合には、当該事案につきまして、関係機関等と連携を図りながら、それらが組織的に行われているかどうかも含めた詳細な状況の把握、分析を行うとともに、速やかな被害拡大防止のために必要な対策、例えば関係者への注意喚起でありますとか、あるいは関係機関等に対する分析結果に係る情報提供等の措置を講じるなどしているところでございます。 今後とも、サイバー空間上の安全、安心の確保に取り組んでまいる所存でございます。
○和田政宗君 今の答弁で、警察庁はしっかり認識をしていただいているということが分かりました。 ただ、個人の利用者が例えば差別的発言をしていてロックが掛かったということであれば、それはあなたがそういった差別的発言をしているからいけないんだろうということになるわけですけれども、アメリカの副大統領の演説を紹介しただけでロックが掛かってしまうというのは、これはもう何なんだというようなことにもなりますので、これも皆様に広く知っていただくということとともに、警察庁の方で対処すべきことがあるのであれば、これは是非やっていただければというふうに思っております。 次は、情報システム等のサイバーセキュリティーについてお聞きをしたいというふうに思います。 安全保障上の観点から、米国やオーストラリアは、中国の通信機器大手二社について、政府関連機関において製品を使用しないなどの措置をとっております。我が国内の一部報道によりますと、日本政府では、情報関連システムの入札参加資格に情報セキュリティーの厳格な基準を設けて、条件を満たさない企業の参加を認めないようにする案などが検討されているというような報道が先頃ありましたけれども、政府の取組と考え方はいかがでしょうか。
○政府参考人(山内智生君) お答えいたします。 米国やオーストラリアにおきまして、サイバーセキュリティー確保の観点から様々な取組が行われていることは承知をしてございます。 このサイバーセキュリティー確保の観点で申し上げますと、サプライチェーンリスク等の脅威に対応するということは極めて重要でございます。したがいまして、サイバーセキュリティ戦略本部におきまして政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準というものを策定をいたしまして、必要な取組を行ってございます。 事柄の性質上、詳細については差し控えさせていただきますが、今後とも、諸外国の動向、サイバーセキュリティーに係る技術の進展を踏まえまして、引き続き、我が国におけるサイバーセキュリティーの確保に取り組んでまいります。
○和田政宗君 この部分については、もうここ一年でも相当なことがやはり国際社会内では起きているというふうに思っております。我が国もそういったことはしっかりと認識しているとは思いますけれども、しっかりとこれはまた米国などとも連携を取っていただいて、こういうしっかりと我々の情報システムというものが守られる形というものを取っていただければというふうに思います。 次に、東京オリンピックのホストタウンのことについてお聞きをしたいというふうに思います。 例えば、宮城県においても、蔵王町、これは蔵王連峰の麓の非常に風光明媚なところでございまして、遠刈田温泉などを始めとした観光地にも恵まれているところでありますけれども、パラオのホストタウンになっております。 なぜ蔵王町とパラオなのかということですけれども、日本の委任統治領だったパラオから終戦後引き揚げてこられた方が、日本人でありますけれども、蔵王町の、北原尾というふうに名付けまして、その地区で開拓、開墾を行って、現在でもお住みになっていらっしゃいます。 天皇皇后両陛下の行幸啓もあった地でございますけれども、こういうようなことから、本当にパラオ国民にももっともっと知っていただきたい、そういったことで、ホストタウンというのは、これ非常にその情報発信というものを、受け入れる、受け入れるというか、ホストタウンになっている相手国に対してしっかりとした情報発信ができていけば、また日本とその国の友好関係というものがこういった取組で強まるのではないかというふうに思っておりますけれども、取組の発信や広報というものは政府として対象国にどのように行っているのか、またどのように行っていくのか、その見解を願います。
○政府参考人(諸戸修二君) お答えを申し上げます。 政府といたしましては、海外におけるオリンピック、パラリンピックの関係者が参加をいたします大規模な会議の機会を捉えまして、当事務局の職員を派遣するなどしてホストタウンの取組を紹介をしております。これまでにも、例えば、アフリカ大陸、アジア、あるいはアメリカ大陸のそれぞれのオリンピック委員会の総会でPRを行ってきております。 また、国内でも、第八回太平洋・島サミット、本年五月にございましたが、そのレセプションで、委員からもございましたが、例えば、蔵王町を含む複数のホストタウンの自治体にも御参加をいただきまして、一緒になってホストタウンの取組を紹介するなどさせていただいているところでございます。 以上の取組に加えまして、個々のホストタウンの相手国・地域への広報につきましては、基本的に各ホストタウンの自治体が行っていただいてもよいものでございますけれども、政府としても、閣僚の海外出張などの機会にホストタウンのアピールを実施していただくようお願いもしてきているというところでございます。 また、まさに現在、今週でございますけれども、東京で開催をされております、全世界からオリンピック委員会の関係者が集まります国内オリンピック委員会連合の会合におきましても、このホストタウンの取組に係る周知、広報を行うこととしております。 引き続き、全国のホストタウンの自治体とも連携をいたしまして、相手国・地域を含みます海外へのホストタウンの周知、広報に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○和田政宗君 東京オリンピック、これは外交関係を強めるにも重要な機会としていかなくてはならないというふうに思っておりますし、大阪万博も開催が決定をいたしましたけれども、こういった国際間の交流の機会を我々はしっかりと生かして、しっかりとおもてなしもして、発信をして、そういった国際間の関係を強めていければというふうに思いますので、何とぞお願いをしたいというふうに思います。 最後に、宮腰大臣にお聞きをしたいというふうに思います。 所信的発言でも述べていらっしゃいましたけれども、領土や主権展示館の一層の充実についてお聞きをしたいというふうに思います。 韓国の国会議員による日本国島根県の竹島への上陸を始めとしまして、我々は、断固たる意思でしっかりと領土を守っていくということと、また国際社会にもしっかりと訴えていかなくてはならないというふうに思っております。国内外の発信が重要なわけでありますけれども、領土・主権展示館の一層の充実とは具体的に何を行うのか、また発信強化をどのように行っていくのか、答弁願います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 今朝の報道にも出ておりましたけれども、この度、韓国国会議員が竹島に上陸をしたということであります。何度も申し上げておりますとおり、竹島は歴史的事実に照らしても国際法上も紛れもない我が国固有の領土でありまして、今回、再び韓国国会議員が上陸したということについては極めて遺憾であると、外交チャネルを通じて政府としてもしっかりと抗議を行ったところであります。 その上で、御指摘の領土・主権展示館は、竹島問題及び尖閣諸島をめぐる情勢が厳しさを増す中で、我が国の立場についての正確な理解が浸透していくよう、内外発信の拠点として本年一月に開設をいたしたものであります。 開設以降、ジオラマの導入等、展示内容の充実に取り組んできたところでありますが、引き続き、展示館の一層の充実に向けまして、常設展示において竹島、尖閣諸島が我が国固有の領土であることを示す歴史的経緯や人々の営みを示す資料等を充実させるとともに、期間限定の特別展示、有識者による講演会、周辺施設と連携したスタンプラリー等の実施、内閣官房のホームページ上で日本語に加え、外国語でも展示館を見学することのできるデジタル展示館の一層の活用などに取り組んでまいります。 また、内外発信の強化につきましては、平成二十八年度及び二十九年度の学習指導要領改正を踏まえ、領土・主権に関する教員等セミナーの開催など、新学習指導要領に基づく領土に関する教育の実施への支援、地方自治体などとの連携による地方でのパネル展の実施、我が国の立場の説明に役立つ関連資料、文献の調査研究やデータベース化及びそれらの公表、国際世論に働きかけるための主に有識者や研究者を対象とした海外におけるセミナー開催への支援などに取り組んでまいります。 これらの取組を通じて、竹島問題及び尖閣諸島をめぐる情勢に関しまして、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、内外発信の強化に努めてまいりたいというふうに考えております。
○和田政宗君 しっかり充実を図っていただきたいと思います。 時間が参りましたので、終わります。
○相原久美子君 立憲民主党・民友会の相原久美子でございます。 前回に引き続きまして、また宮腰大臣に子ども・子育て関係についてお伺いをしたいと思います。 大臣は所信で幼児教育の無償化についても触れていらっしゃいましたので、この件についてまず質問をさせていただければと思います。 政府は、現在、新しい経済政策パッケージですとか一八年六月の閣議決定の骨太方針におきまして、幼児教育、保育の無償化を来年の二〇一九年十月から消費税一〇%引上げと同時に時期を合わせて実施をする方向であるとおっしゃっております。 報道では、無償化に際する国と地方の財源負担の割合、内閣府原案、これについて必要財源の五割超えを各地方自治体に負担していただくというような報道がありました。 この件につきましては、先日、自民党の岡田委員も指摘をされておりましたけれども、無償化に伴いまして、地方自治体では業務量が大幅に増えるのではないか、そしてそれに伴う人員増加も見込まれるのではないか、様々な点から主に全国市長会から慎重な意見が出ていると伺っております。 実質の実務というのは各自治体が行うことになります。法律施行まで期間がないことによる混乱というのは自治体ですとか利用者に及びます。今後の負担のありよう、それから、自治体におけるシステムの改修、補助、認可外保育施設の認定、費用負担、そういう面でどのような形でお考えになっているのか、まずはお伺いしたいと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼児教育の無償化に関する財源負担の在り方につきましては国と地方で適切な役割分担をすることが基本と考えておりまして、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することにより、必要な地方財源をしっかりと確保した上で国と地方がよく連携して無償化を進めてまいります。 先週二十一日に教育の無償化に関する国と地方の協議を行いまして、こうした基本的な考え方を述べた上で、これまで地方自治体の皆様方からいただいた御意見を踏まえ、国として現時点でお示しできる財政措置等を御提案をしたところであります。 また、地方自治体の準備に関しましては、国と地方自治体とで実務の検討に関する議論を行う機会を設けるなど、地方自治体の方々からの様々な意見をしっかりと伺いながら、一緒になって事務フローを作成するなど、準備を進めております。現場で実務を担う市町村の皆様には大変な御苦労をお掛けいたしますが、御理解、御協力をお願いいたしたいというふうに思っております。 予算編成に向けまして早急に合意を得る必要があります。議論、調整を加速化させ、来年十月からの実施に向けて万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○相原久美子君 適切な分担というのがどういう状況になるのか、これが一番問題なんだろうと思います。ですから、しっかりと各自治体との協議、これを進めていただければと思います。 それと、私も実は地方自治体職場の末端におりまして、国で法律が決まって各地方自治体の施行までの期間が非常に短いんですね。職場の混乱、そして住民の皆さんの混乱というのを私も肌で感じたことがございます。是非、来年の十月からということであるんだったら、本当に十分時間を取らなければ、なかなか実施主体がうまくいかないと思いますので、是非その辺はお含みおきをいただければと思います。これは要望にさせていただきたいと思っております。 それから、今度は、待機児童対策として保育人材の確保について、これ大臣の所信にもありました、保育士の処遇の問題であると。これは一つの観点だろうと思います。 しかし、私も全国各地を歩きまして、実際に保育現場ですとか幼稚園、様々なところに伺う機会がございます。そこで保育士さんからの声として出てくるのは、もちろん賃金もそうなのだけれども、しかしながら、前回、私、ここでも質問させていただいたんですが、七十年からしていわゆる設置基準、配置基準が変わっていないと、でも、住民、保護者の皆さんからのニーズはますます拡大してくる、そして国から様々な形での案件が下りてくるという状況の中では、やはり残念ながら一人の負担分がもう以前よりも数十倍になっているのだと、そういう声を聞くんですね。やっぱり過重労働が実は保育士さんを続けていくことができない一つの要因であるということもお話しされます。是非、時代に合った見直しをすべきなのだと思いますけれども、いかがでしょうか。 また、これ無償化スタートに伴いまして待機児童が増加する地域が生じるのではないかと、こういうような声も聞かれるわけですけれども、これについても見解をお伺いしたいなと思います。ただ、じゃ、早急に待機児童対策を図って待機児童をゼロにするんだということで設置基準、配置基準ですとか様々な形で規制緩和をされていくというのは、私は、保育の質だけじゃなくて子供の安全も揺るがしかねないということで、ここはちょっと取るべきではないことを申し上げて、お答えをいただければと思います。
○大臣政務官(新谷正義君) 待機児童の解消に関しましては、保育の受皿拡大と同時にそれを支える保育人材の確保が不可欠であると、そのように考えておるところでございます。 このため、処遇改善を始めまして、新規の資格取得、就業継続、離職者の再就職、こういった観点から総合的に支援を行うことが必要であると、そのように考えております。 このうち、就業継続支援、これとしましては、保育士の業務負担を軽減するために、平成二十九年度補正予算において保育業務のICT化の支援、そして平成三十年度予算におきまして保育士の業務を補助する保育補助者の雇い上げ支援、これらなどを実施しておりまして、引き続き、総合的な支援、取組に力を尽くして人材の確保に努めてまいりたいと、そのように考えております。 また、委員御指摘の人員配置に関してですけれども、この人員配置の充実におきましては質の高い保育を提供するためにこれは重要であると、そのように考えておりまして、平成二十七年度から三歳児に対する保育士の配置を二十対一から十五対一に引き上げた際の公定価格上の加算を設けたことに加えまして、〇・三兆円超の財源を確保して行うこととしております子ども・子育て支援の質の向上のメニューとしまして人員配置引上げを盛り込んでいるところでございます。 また、待機児童との関係で御指摘がございましたけれども、今回の幼児教育の無償化と待機児童の関係におきましては、基本的には既にほとんどの子供が認可施設を御利用されている三歳から五歳を対象としていることがございます。これに関しましては、また、ゼロ歳から二歳に関しては住民税非課税世帯に限定していること、こういったことから、無償化をしても待機児童への影響は限定的であろうと、そのように考えているところでございます。
○相原久美子君 たくさんいろいろといただきましたけれども、まず、有資格者というのは本当に潜在的な有資格者が多いわけですから、ここをどうやって復職をしていただくかとか職に就いていただくかということは、まず具体的な形でやっぱり考えていかなきゃならない問題だろうと思うんですね。 ここの部分でいいますと、今おっしゃいましたように、賃金面の改善、これ、でも、一時的な形でのやっぱり賃金面の改善だけでは駄目なんだと思うんですね。保育士さんのいわゆる査定というんですかね、こういう部分も見直していかなければならないんだろうと思いますし、それから、確かに二十対一から十五対一、こういう形で特例も設けられました。でも、前回、私、ここでも皆さんにお話をしたんですけれども、御自分のお宅で一人で同じ年齢の子を十五人実は見れますかと。そうしたら、皆さん無理無理っておっしゃるわけですよ。多分、まあ今お答えいただいた方たちもそうだと思うんですね、実際に。そして、やっぱりお子さんの状況も変わってきています。ですから、そういう面ではしっかりとやっぱり見直しもしていかなきゃならないと思います。 それと、ICT化、まあ時代ですからそういうことによって効率化を図っていく、業務量を減らしていくというのはいいかと思いますけれども、やっぱりこれの研修がしっかりとされるかどうかということも必要なわけですので、是非この辺については本当に現場に合った形での対応策、それをしていただけるように、これは要望とさせていただければと思いますのでよろしくお願いいたしたいと思います。 次に、放課後児童クラブについてお伺いしたいと思います。 保育施設の充実と同時に、就学児童の居場所として放課後児童クラブの整備拡充も私は重要だろうと思っております。厚生労働省も総合的な放課後児童対策に向けてというものを発表しましたり、それから今年九月には厚生労働省と文科省による新・放課後子ども総合プラン、こういうものも策定されております。 私は、やっぱり放課後児童クラブについても、保育施設同様に、児童の健全育成を資するために、人材確保、そしてその処遇が求められているのではないかと思います。実は私は全国回って、こういう施設にもお邪魔をしております。しかしながら、この放課後児童の施設はほとんどが非正規職員で賄われております。確かに、放課後ですから、時間的ないろいろな意味での制約、フルタイムじゃなくてもいいというような状況もあろうかと思いますけれども、しかしながら、やっぱり三季の休みがあったり、様々な形で、単独で放課後児童クラブだけじゃない運営等々もされているところもあるわけです。 そして、やっぱり時代が変わってきているんだろうと思うんですね。一人親世帯ですとか共働き世帯が多くなって地域コミュニティーもまず縮小してきている時代ですから、子供の育ちや安全面から幼児教育とともに早急に考えていかなければならない問題なんだろうと思います。 にもかかわらず、今回、報道によると、どうやら、この従うべき基準、ようやく基準ができて四年たって、四年目にして地方から声が上がっているのでこれを撤廃するということなわけですけれども、その真偽についてまずお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(新谷正義君) 委員御指摘のこの従うべき基準ということに関してでございます。 十一月十九日の地方分権改革有識者会議というものがございまして、それにおきまして、放課後児童クラブの配置基準と資格要件の御指摘の従うべき基準については参酌すべき基準とするとの閣議決定案が示されたところでございます。 今回の措置は、地方からの要望も踏まえまして、全国一律ではなく、質の担保を図った上で自治体の責任と判断によりまして地域の実情に応じて運営を行うことを可能とするものと考えているところでございます。 厚生労働省としましては、放課後児童クラブの質の確保がされるように、放課後児童支援員に対する研修実施によりまして支援員の質の向上を図ること、そしてさらには放課後児童支援員の処遇改善の推進、そして利用者の目線から放課後児童クラブの活動内容の評価の推進、こういったことを行いまして放課後児童クラブの質の確保に努めてまいりたいと、そのように考えておるところでございます。 また、厚生労働省としましては、地方分権改革有識者会議において示されたこの閣議決定案の内容をしっかりと受け止めた上で、年末の閣議決定に向けましてしっかりと適切に対応してまいりたいと、そのように考えておる次第でございます。
○相原久美子君 私は、こういうときだけ地方の声を聞くというのがどうにも納得できないんですね。やっぱり、利用される親御さんたち、保護者の方、そして子供たち、そういう方たちの声も聞いていただきたいなと思うんです。そして、なおかつ、そこを運営していらっしゃる方たちの声。 実際に伺いまして、この基準でいいますと、今の状態でも、一人から二十人まで、これを二人で見るわけです。これが基準を撤廃ということになりましたら、人が集まらないからとおっしゃいますけれども、一人で見るということになった場合、フルに二十人、異年齢の子供たちが集まっているところを見るって、私は子供の安全、安心にとって本当に十分なんだろうか、そういう思いがするんですね。なおかつ、お一人でずっといます。お手洗いに行く時間も、そして休みを取ろうというような思いにも本当に応えられるんだろうか。 まずは、しっかりと現状がどうであるのか、そしてその現状に問題がないのかどうか、そういう点を是非検証した上でしっかりとした対応を取っていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 大体、答弁者の皆さんも現場に行かれたことありますか。是非、近くにたくさんありますので、各自治体が持っている。私、先日伺ったところだと、四、五十人の子供たちが本当にもう、小学校の四、五年生になりますともう動きが全然違いますから、片っ方で一年生か二年生の子たちがお絵描きをしている横をぼんぼんぼんぼんと走り回っている、そこを先生が二人か三人で見ているという状況って、私は子供にとって本当に健全育成とも思われないし、そして、なおかつ、実は本当に安全なんだろうかということに非常に不安になります。これが預ける保護者さんにとっての声だと思います。 そして、なおかつ、保育園では、実は今の段階ですと、保護者が迎えに来る一定の時間まで園で過ごすことができます。でも、お二人以上いたりすると、これはまた別々なところで、片っ方は保育園でお母さん、お父さんがお迎えに来てくれるまでと、ところが、放課後児童のところですと割に早くに終わっちゃうところもあるわけです、これ自治体任せですから。そういう意味では保護者の方も違うところへ迎えに行かなきゃならないとかということで大変ですし、そして、なおかつ、やっぱり一年生に上がりましたという途端に子供の状況が変わるわけではないんですよ。 そういうことを考えますと、やっぱり子供目線、そして保護者目線で施策は取るべきではないかと思いますけれども、その点についての見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(新谷正義君) 委員御指摘のとおり、放課後児童クラブの質の向上、これは非常に重要な観点でございまして、先ほどおっしゃられました新・放課後子ども総合プラン、こういったことにおきましても、量的整備として二〇二三年末までに約三十万人の量的整備を図る一方で、放課後児童クラブの役割の明確化を図るなど、質の向上を図ることも、これは車の両輪として進めていこうとしているところでございます。 今般の措置は、先ほども申し上げましたけれども、地方自治体の要望を踏まえたもので、その地域の実情に応じて運営をすることを可能とするものでございます。 先ほど申し上げさせていただいたところでございますけれども、この放課後児童クラブの質の確保、これに関しましては、放課後児童支援員によります、研修実施によって支援員の質を向上を図ること、そして放課後児童支援員の処遇改善の推進、そして、委員御指摘のように、しっかりと利用者の目線からこの放課後児童クラブの活動内容の評価を、これをしっかりと推進してまいりたいと、そのように考えておるところでございます。 引き続き、この質の確保についてはしっかり努めてまいりたいと考えております。
○相原久美子君 重要な観点であるというふうに受け止めていただいております。そして、やっぱり地域の実情にも合わせてというお話もありました。絶対に崩してはいけないラインというのがあるはずなんです。それは、やはり利用者、この方たちにとって何がベストなのかということが私は最低のやっぱりラインなんだろうと思っております。 そして、そのラインに到達するためには、やはり現場の働く人たち、利用する人たち、例えば、働く人であれば処遇の問題ですとか業務量の問題、これ恐らく保育士さんたちと同じような状況、そして、なおかつ、利用する側にとってはスペース的な問題、子供の動きに対する対応、そういうことが重要なんだろうと思っておりますので、是非本当に将来のやっぱり子供たちの健全育成を見据えた形で対応をいただければと思います。事故が起きては遅いんです。是非そこでよろしくお願いしたいと思います。 では次に、前回に引き続きまして、子ども・子育て制度についてお伺いしたいと思いますが、ちょっと先に、前回、大臣に、企業主導型の保育事業について、問題はあると思われるので現状をしっかりと確認して、そしてその後の取組を考えるというふうにお答えいただきましたので、ちょっと一問飛ばしまして、企業主導型保育所というのは、前回お聞きしたんですけれども、平成二十九年度末時点で二千五百九十七施設が設置されているというお答えでした。 そして、その助成金の支給ですとか指導管理というのは児童育成協会が当たっているわけですね。その児童育成協会、これの箇所数というんですかね、どこにあるのかということと、それから、その体制、人員体制はどの程度なのか、まずお伺いしたいと思いますし、それから、いわゆる設置件数と受皿については前回お伺いしたんですけれども、六万人の受皿ができたんだとおっしゃっているわけですけれども、その施設の充足率についてもお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 公益財団法人児童育成協会でございますけれども、東京に本社を置いてございます。本事業を担当する職員でございますけれども、十一月一日現在で八十名でございまして、昨年度と比べまして五十三人の増強ということで承知してございます。 また、定員充足率につきましては、大臣の御指示の下、利用実態を適切に把握するための調査手法、調査内容を早急に整理しまして調査を行うこととしてございます。
○相原久美子君 さて、皆さん、お聞きになってどうですか。全国で二千五百九十七施設あるんです。でも、それの助成金の支給ですとか指導管理、これを八十名の方でやっていらっしゃって、なおかつ、東京にしかないんですよ。全国に散らばっていて、これ指導管理できるんでしょうかね。やっぱり私は、本当にこの企業主導型、これをしっかりと進めていくのであるんであれば、ここも考えなければならない問題点なのかなと思います。 これは大臣にお願いをしたいと思います。これから検証作業等々をされるということでございます。本当に、三千か所近いこの箇所数、全国に散らばっているもの、そして、八十名の体制で、助成金の審査、支給もあります、指導管理できるのかどうか、これについてもしっかりと検証していただければと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。 そこで、施設の充足率もちょっと指摘をしておきたいと思います。 六万人の受皿ができましたよ、できましたよと言っています。でも、実際にどういう状況にあるのかということの確認がされていませんと、待機児童対策のために企業主導型をつくりました、これで万々歳ですと、六万人は解消されるんですということにはならないんだろうと思います。 そこで、ちょっと皆さんのお手元に資料を提出させていただきました。実は、日本こども育成協議会、これはいわゆる企業主導型保育所、この事業所を取りまとめているところのようです。この協議会が子ども・子育て会議のところに提出した資料でございます。 ここの中で、二ページ目くらいでしたかね、言われておりますように、一ページ目からずうっと、企業の枠が埋まらず困っているとか、企業枠が空いているのに地域枠はいっぱいで地域の方からの申込みを断っているというようなお声があります。 私、協会は自治体から照会があれば企業主導型保育所にどの程度の方たちが入っているのかということを報告をするというふうになっているということですけれども、やっぱりこれも自治体も含めてしっかりと全体集約できなければ、待機児童に本当に対応した形で結果を出すことができるのかというふうにやっぱり思っております。そして、なおかつ、こういうようなお声があるということに対して、やっぱりこれもまた検証も必要なんだろうと思っております。 今後、全体需要を集約できるような仕組みとか、そういうことについて何かお考えがあればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 先ほど御答弁させていただきましたけれども、しっかりと実態把握の調査を早急に行わさせていただくとともに、自治体としっかりとこれまで以上に連携していくことも重要かと思っておりますので、大臣の御指示の下で、今般立ち上げさせていただきます検討会の中でも、そうした点もしっかりと検討していきたいと思ってございます。
○相原久美子君 そうなんです。ですから、たくさん課題があるんです。だから、上っ面の検証だけに終わらず、様々な形で検証を行っていただければと思います。 そしてさらに、この要望書に、これでいくと十四ページというふうになっておりますけれども、ここに助成金支払のタイミングについての要望もありました。運営費は二か月遅れでほかの加算分はいつ入ってくるのか分からない等々で、資金繰りが厳しいという声があります。私は、こういう状況も改善しなければ、ある日突然休園ということになりかねないのではないかと。実は、報道で示されておりましたのも、たまたまそういうケースもございました。 まあ大企業が持つ企業内保育所であれば、それこそそんなに大きなところで資金繰りに困るということはないかもしれませんけれども、今の状況を見ますと、こういう一つ一つが実は突然休園という結果を招きかねないのではないかと思います。この点についての見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 協会の支払事務に一部遅れが生じていることにつきましては真摯に受け止めさせていただきまして、協会に対しまして、適時適切な事務処理を早急に行うよう指導をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
○相原久美子君 これも協会に求めるとおっしゃいます。でも、先ほどお答えがありましたように、八十名で全国に散らばっていて、二千五百以上の施設をということになりましたときに本当にそれで要請をして対応できるのかということも、そこも私は考えていかなきゃならないんだろうと思います。 要は、その事業体も困りますけれども、いろんな意味でやっぱり利用者、保護者、子供が本当に迷惑を被るんです。突然休園されて、さあ次の場所、今まで一生懸命探してもなくて、ようやくにして企業主導型に入れたわといっても、こんな前触れもなく突然休園されては、本当に被害を被るのはやっぱり子供たちであり、親御さんですので、是非よろしくお願いしたいと思います。 続きまして、障害者雇用の水増し問題についてお伺いしたいと思います。 私は、ここの中で、内閣委員会で障害者基本法、これも審議をさせていただきました。障害者雇用促進法、これも立法府の中で審議をさせていただいてきました。 ここで、前段いろいろあるんですけれども、要は今回の水増し問題というのは、いわゆる法律の意味合い、持つ意味合い、そして本当に基本的なところがまず欠けていたのではないかと、やっぱり行政府にも私は指摘したいと思っているんですね。行政府ならず、実は立法府にも司法にもあったということで残念だなと思っておりますけれども、行政機関の昨年六月一日現在の障害者雇用の集計結果に誤りがあることが判明したため再点検を行ったもの、いまだ水増しと指摘される結果が報道されています。 今回、国の障害者雇用率についての再点検依頼文、これ、私もちょっと読ませていただきました。障害者任免状況通報書の対象となる障害者の範囲等について実は解釈の誤りがあったのでというふうにしているんですけれども、私、この文書をずっと見まして、障害者の任免状況の通報に関するチェックシートも読む限り、かなり懇切丁寧なチェックシートになっているんですよ。にもかかわらず、しっかりとした形で記載がされなくて、そして水増しが出てきたということって、私は解釈の誤りで済まされる問題ではないと思うのですが、まずは見解をお伺いしたいと思います。
○大臣政務官(新谷正義君) 検証委員会の報告書がございまして、それにおきましては、厚生労働省の問題と各行政機関側の問題とが相まって今回このような大規模な不適切計上が長年にわたって継続するに至ったものと言わざるを得ないと、このように指摘を受けているところでございます。 厚生労働省としましては、この問題として、国の行政機関における障害者雇用の実態に対する関心の低さ、これが根本的な問題でございまして、民間事業主に対する指導に、これに重点が置かれ、国の行政機関で適切に対象障害者が雇用されているか、この実態把握の努力をしなかったこと、まずこれと、加えまして、制度改正等を踏まえた障害者の範囲や確認方法等について周知等に不手際があったこと、こういったことが指摘されておるところでございまして、大変重く受け止めているところでございます。 この各行政機関側における今般の事案の基本的な構図としましては、組織として障害者雇用に対する意識が低く、ガバナンスが著しく欠如している中で、担当者が法定雇用率を達成させようとする余り、恣意的に解釈された基準によりまして例えば既存職員の中から対象障害者を選定する等の不適切な実務慣行を継続させてきた、このことにあると、そのようにこの心証を強く形成するに至った旨が明記されているところでございます。 また、報告書におきましては、平成十六年度以降の通報依頼通知にあります、原則として、この記載を根拠に身体障害者の範囲を手帳等以外の資料によって確認することが許容されていると理解、このようにできるはずもなく、また、仮に不明な点があるならば、制度所管官庁であります厚生労働省に問い合わせるなどして適切に対応すべきであった、このように大変厳しい指摘がなされているものと、そのように承知をしているところでございます。
○相原久美子君 私、検証委員会がどういう結論を下そうと、これは第三者として本当にある意味客観的な形で検証されたんだと思います。しかしながら、退職者まで入っていたとか、そんなのなんて、私は行政マンとして本当に責任を痛感しなければならない問題ではないかと思うんですね。民間の指導に力を入れる余り、冗談でしょうって民間の方たち思いますよ。自分たちのところを緩めておいて、緩めるというよりは本当に真意をしっかりと理解もしないで、そして民間に指導していくなどということは、やっぱり行政府としてあってはならないことです。 時間が来てしまいました。まだまだこの件についてはお伺いしたいことがございましたけれども、また引き続きお願いするかと思いますので、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。 私も、省庁での障害者雇用の問題について聞きたいことはたくさんあるんですけれども、前回の委員会で積み残した非正規雇用の問題に絞ってお聞きをいたします。 来年二月、障害者選考試験を省庁は行うということになりましたけれども、障害の状況によっては勤務時間や勤務日数を短くすることも必要となりますから、本人の意向を確認の上、期間業務職員として採用する場合もあるというふうにお聞きをしています。 現在も、国の行政機関で働く障害者の方のうち、三分の一が非常勤で働いておられます。期間業務職員というのは、一年ごとに任用を更新し、三年目には必ず一旦雇い止めにしてその方の職を公募にかけるという仕組みです。これで障害者の雇用促進になるのかどうか、見直しが必要だと思いますが、いかがでしょうか。人事院。
○政府参考人(鈴木英司君) お答え申し上げます。 人事院といたしましても、障害のある方の雇用に当たり、障害特性に応じて雇用の安定確保を図ることが重要であると認識しております。 三年公募で雇い止めとの御指摘でございますけれども、先生今おっしゃいましたが、既に二回、公募によらず採用されたことがある期間業務職員につきましても、公募及び能力実証を経た結果、引き続き採用されることは制度上可能となっております。 あわせまして、公務部門における障害者雇用に関する基本方針に掲げられております非常勤職員についての雇用の安定確保等に関する運用方針やステップアップ制度につきまして、非常勤職員制度の趣旨を踏まえつつ、内閣人事局と連携協力して速やかに検討を進めてまいりたいと考えてございます。
○田村智子君 公募に応募すれば引き続き働けるということなんですけれども、私も、友人で精神障害の方がある自治体で勤務をしておりました。ところが、非常勤で規則上更新はもうできないと言われて、これで病状悪化してしまう、働けなくなるような事態が生じることもあり得るわけですよね。 この期間業務職員の三年雇い止めの問題というのは、これまで私、この委員会で何度か取り上げてまいりましたが、やはり障害者の方さえ三年で一旦切ると、これが規則なんだというのは使い捨てだという批判を免れないというふうに思うわけです。 一方で、御説明のあったとおり、今働いている非常勤の障害者の方を新たな試験を行わず選考によって常勤化するステップアップ雇用を実施するというふうにしているわけですから、これはやる気になれば、期間業務職員の三年雇い止めの問題、これは解決することできるはずなんですよ。是非、真剣に制度の在り方を考えていただきたいと思います。 もう一点、お聞きします。この選考による障害者枠での常勤採用、これは新たな定員として措置をするというふうに説明を受けています。それでは、この障害者の方の枠も総定員法で削減が義務付けられる定員の枠ということになるんでしょうか。
○政府参考人(長屋聡君) お答え申し上げます。 委員御指摘のように、常勤で採用するに当たって定員措置が必要となる場合には適切に措置してまいりたいと思っているところでございます。 その上で、国家公務員の定員管理でございますけれども、閣議決定しております、国の行政機関の機構・定員管理に関する方針に基づきまして、毎年二%、五年で一〇%以上の合理化を行う、その一方で、その合理化減を活用して内閣の重要政策に対応した戦略的な定員配置を実現することとしているところでございます。 定員合理化の具体的な取組につきましては、一義的には各府省がそれぞれ判断するということになるわけでございますけれども、今回の定員措置というのは、この度策定されました基本方針の趣旨に沿って、また、障害者の方々の雇用の安定を図る、また障害者の方々に安定的な雇用環境を提供するということを目的として定員措置を行うものでございますので、当然その趣旨は踏まえられるものと考えているところでございます。
○田村智子君 これ、総定員法による定員削減というのは障害者の雇用促進とも本当に矛盾するんですよ。 今のお話をお聞きしますと、障害者の方は切らないよというふうに、削減の対象の枠から外すということもあり得るかのように聞こえもするんですけれども、それじゃほかの方の削減が進む、業務の合理化だと。これ、障害者の方も含めて結局は労働強化になっちゃうんですよ、人が減るということになっていけば。大変な矛盾になってしまうわけですから、やはりこの総定員法、あるいはその非正規雇用の在り方、抜本的な見直しを、今度の問題も受けて踏み出すことを強く求めておきたいというふうに思います。 次に、私も幼児教育の無償化についてお聞きします。 来年十月からの三から五歳児での幼児教育の無償化、これ行いますと、私は、経済的な理由でこれまでおじいちゃん、おばあちゃんに見てもらったという方などが保育園や幼稚園を利用するということ、これあり得ると思うんですよ。第二子以降の無料化を二〇一六年から実施をした明石市では、保育所の入所希望者が急増して、予算を三倍化してもなお待機児童が全国最多となってしまったわけです。 三歳児の待機児童は既に都市部では問題となっております。全国的に明石市と同様の事態が起こりかねません。無償化に伴う新たな需要増を見込んだ施設整備の目標、保育士不足の対策となる処遇改善、これ何ら示されていません。先ほども御答弁あったんですけど、保育需要増大をどう見込んで、どういう施策を講じようとしているのか、もう一度お願いいたします。厚労省。
○政府参考人(本多則惠君) お答えいたします。 今回の幼児教育の無償化は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育、保育の役割の重要性と、また、子育てや教育に係る費用負担の軽減を図るといった少子化対策の観点から実施をするものでございます。 保育ニーズとの関係につきましてですが、まず、基本的に、既に三歳から五歳児につきましてはほとんどのお子さんが認可施設を利用できているということ、また、ゼロ歳から二歳児につきましては住民税非課税世帯に限定していること、以上のことから、無償化をしてもニーズへの影響というのは限定的ではないかと考えております。 待機児童対策については最重要課題の一つでございますので、待機児童の解消を図るとともに、女性の就業率八割に対応できるような受皿の確保を二〇二〇年度末までに取り組んでいく所存でございます。
○田村智子君 今、施設整備の目標というのは国は持たなくなっちゃったんですね。地方の目標の積み上げだけなんですよ。その地方の目標というのは無償化が示される前に立てられているんですね。大丈夫論で本当に大丈夫なのかという、本当、危惧を感じます。 保育の質についても懸念があります。骨太の方針では、認可外保育施設への入所をした場合でも保育料の全国平均相当額を支援する、実質の無償化に対応するということになるわけですけれども、認可外保育施設指導監督基準を満たしていない施設であっても、五年間、支援の対象にするというんですね。 保育所での事故報告、死亡事故は圧倒的に認可外保育施設で起こっています。直前の立入りで違反を指摘されて是正指導を受けた、それでも改善しなかった、そういう施設での死亡事故が起きているケースも多いです。子供さんを亡くされた保護者の方から、私、何人もお話聞いてまいりました。そんな施設だと分かっていたら預けなかった、皆さん、そうおっしゃるわけですよ。 国の支援対象というふうになれば、これは保護者にとっては安心できる保育施設だというメッセージになります。ところが、実態は認可外の基準にも違反している。これでは安全が保証されているか怪しいところも言わば政府がお墨付きを与えることになってしまうと思いますが、いかがですか。
○大臣政務官(新谷正義君) 認可外保育施設に関しましては、待機児童問題によりまして認可保育所に入りたくても入れず、やむを得ず認可外保育施設を利用せざるを得ない方がいることから、代替的な措置としまして、今回、幼児教育無償化の対象としたところでございます。原則、認可外保育施設の指導監督基準を満たす施設がこれは対象となるところでございますけれども、指導監督基準を満たさない認可外保育施設、これに関しまして、基準を満たすために、委員御指摘のように五年間の猶予措置を設けることにしたところでございます。 認可外保育施設が指導監督基準に適合するようにしっかりとこれは支援をし、さらに認可保育所等に移行できるように支援していくことは、質を確保し、向上していく観点からも非常に重要であると、そのように考えております。 今回、このため、平成三十一年度概算要求におきまして、認可外保育施設が守るべき基準の内容についての助言を行う巡回支援指導員、この配置の支援や、認可保育所等に移行を希望する施設への運営費の補助、これらの予算を計上しているところでございます。 さらに、来年十月から幼児教育無償化の施行に向けて、都道府県等による指導監督に加えまして、市町村がどのように関わっていくべきかなどについて、自治体の御意見も賜りながらしっかり検討してまいりたいと、そのように考えております。
○田村智子君 これ、五年間なんですよ。五年間是正指導がされていても、それが改善されていなくても、無償化の言わば対象にしちゃうということなんですよ。これ、どういうことかというと、保育士が一人もいなくてもいいということなんですよ。そんなことを施設は保護者に説明しないですよ。逆に、説明するのは、うちは国の支援対象ですよって説明するでしょう。 事故が起きてからじゃ、遅いんですよ。悪質な事業者を排除できる仕組みが必要なんです。五年と閣議決定で決めたからと、そんなことじゃ駄目なんですよ。子供の命と閣議決定、どっちが重いのか、このことを真剣に受け止めて検討していただきたいと思います。 もう一点、給食の材料費は無償化の対象から外すということを決めました。つまりは、給付の対象外にするということなんですね、給食材料費。 自治体は、保育所に対して、給食の提供も含めた保育の運営を委託しています。ところが、給食の材料費は保護者から徴収しろということになります。給食は保育の一環、だから給食は義務なんです。それなのに、費用は私費負担。これ、仕組みとしておかしいと思います。低所得層への配慮をするといいますけれども、自治体によっては国の基準よりも保育料がかなり安いところもあるんです。そうすると、材料費徴収すると今の保育料よりも高くなるという逆転現象も起こり得るわけですよ。 また、給食費の算定、徴収の事務、これを保育所がやることになります。学校給食でも未納への対応を学校がやるということが問題になっていますけれども、こうした事務負担増の手当てもしない、煩雑な事務を現場に押し付ける、これは大変問題です。 給食費も含めた無償化を行うべきですし、現場に矛盾を押し付ける方向での無償化になぜ踏み切るのか、御答弁ください。
○国務大臣(宮腰光寛君) 食材料費につきましては、先週二十二日の子ども・子育て会議におきまして事務局としての方針案をお示しをし、御審議をいただいているところであります。 具体的には、これまでも実費又は保育料の一部として保護者に負担をしていただいており、徴収方法は実費に統一されますが、引き続き保護者に御負担をいただき、低所得者世帯等に対しましては公定価格内で現物給付として免除を継続するとともに免除対象の拡充を検討するとの方向性を提案をいたしました。 委員御指摘の施設や自治体の事務負担等につきましては、子ども・子育て会議で審議中でありまして、その議論も踏まえ、予算編成過程におきまして具体的な制度設計を行ってまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 これ、現場からも大変問題だというふうに指摘が上がっています。結局、消費税増税を国民に納得させるために突然、幼児教育無償化を持ち出した。政策の検討は後手後手になる、現場に矛盾と混乱をもたらす。こういうやり方じゃなくて、もっとまともな保育、幼児教育の充実を検討すべきだということを申し上げておきます。 保育士不足の問題についても質問いたします。資料の一を見てください。これ、保育士の求人倍率の推移を、全国、それから東京、福岡を折れ線グラフで並べたものです。 これ、全国的に四月、五月というのは求人倍率一を切ってきました、二〇一四年ぐらいまでは。調べてみると、それ、二〇一四年ぐらいまで一を四月、五月も超えるというのは、待機児童の多い東京と神奈川ぐらいなんですね。ところが、今や保育士不足は全国的な現象となっています。東京など大都市部は時給が高い、また自治体独自の処遇改善なども行われて地方から保育士が東京に動いてしまっているという指摘は、この委員会でたしか与党の議員の方からもなされていたと記憶をしています。 安倍内閣は、保育士確保のための処遇改善などを進めたとおっしゃっていますけれども、結果として、保育士確保が進むどころか、むしろ地方にも保育士不足が広がっていると、これが現状だと思いますが、お認めになりますか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 各地方自治体におきまして、独自に給与等の上乗せ補助を実施するなど、必要な保育人材の確保に懸命に努めておられることは承知をいたしております。 国といたしましても、平成二十五年度以降、月額約三万五千円の処遇改善に加えまして、特に昨年度からは、全国一律に技能、経験に応じた月額最大四万円の処遇改善を実施をいたしております。さらに、この臨時国会で御審議中の給与法案が可決、成立した暁にはそれに準じた処遇改善を行う予定であるとともに、来年四月から更に一%の処遇改善を行うこととしております。 引き続き、処遇改善に努めるとともに、資格取得や就業継続の支援などにも取り組み、国全体での保育人材の確保に総合的に取り組んでまいります。
○田村智子君 これも実態見れば、保育士不足はどんどん進んでいるというのはもう間違いのないことなんですね。 もう一点指摘したい。資料二、保育士の所定内給与と女性の所定内給与の推移、それから全体の平均給与というのも示されているグラフになっているんですけれども、これ、保育士の給与を見ていただきますと、二〇〇〇年頃までは女性労働者の平均とほぼ同じ、あるいは若干高めで推移しています。ところが、二〇〇一年以降、女性労働者全体の賃金は上昇傾向にあるのに、保育士の給与は明確に下がり始めます。女性労働者全体の平均をも大きく下回るようになってしまいました。 なぜ保育士の給与がこのように低下していったのか。官から民への掛け声で進められてきた一連の規制緩和があると思うんですね。ちょっと具体にもう指摘をしたいと思います。例えば、保育への企業参入を進め、そのために運用費の弾力的運用というのも認めてしまいました。自治体による公私間格差是正、これも廃止をされてしまいました。まさに、政策的に保育士給与が引き下げられたと言えます。 今、国は処遇改善と言いますけれども、グラフ見て分かるとおり、女性の平均賃金からも年間で約二十五万円も低い、全体の平均給与からいえば年間八十三万円も低いということになってしまうんですよ。これ、たまりかねて自治体は独自の処遇改善にも踏み出す、ところが、財政力に差があるので今度は地域間格差が生まれてしまう、大都市圏に保育士が吸収されてしまうと。待機児童の問題がなかった地域でも、今や保育士不足が起こって入所児童数を絞らざるを得なくなって、新たな待機児童の問題も生じていると。 処遇改善と言いますが、今の施策では全く足りない。生まれてしまった女性労働者との乖離さえも全く埋められていない。本格的な、抜本的な対策がなされなければ、保育士不足の問題は解決しないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 保育士の賃金につきましては、公定価格における人件費の水準のほか、保育士の年齢、経験年数、各施設における保育士の加配など様々な要因により変わるものであり、全産業平均との差の要因が何によるものか一概にお示しすることは困難であります。 しかし、この保育士の平均賃金が全産業平均より下回っていることは事実でありまして、処遇改善につきましてはこれまでも取組を進めてまいりました。先ほど御答弁を申し上げたとおりであります。こうした取組によりまして、平成二十五年を底に上昇に転じまして、同年に約三百十万円であった保育士の給与は平成二十九年度時点で約三百四十二万円の水準となり、着実に上昇をいたしております。 引き続き、保育士の処遇改善に着実に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 それでは本当に問題解決にならないですね。 具体の問題も指摘したいと思います。 一つは、運営費の弾力的運用。これ、例えば株式会社の場合、配当金に回すことも認めてしまったわけですよ。二〇一五年、新システムに移行したときには、民間等施設給与改善費、これを受けてもなお配当金に回していいよという規制緩和さえ行ってしまったわけですよ。これ、やっぱり見直しが必要だということを指摘しておきたいと思います。 ちょっと時間がないので、公定価格の問題の方も指摘したいというふうに思うんですけれども、この公定価格の配置基準の見直し、私も繰り返し求めてまいりました。 二〇一七年度に政府が行った経営実態調査、これ、保育士は勤続年数平均八・八年なのに、給与は月平均二十六万二千円ぐらいなんですね。これ、地域手当とか処遇改善加算も含んでもこの額です。一方、公定価格の方ではどうか。一か月の給与は三十一・六万円。これ、地域手当や処遇改善加算は含まれていないんですよ。大きな乖離です。公定価格で配置されている職員数十二・三人、経営実態調査十六・一人。二割以上の乖離です。これ、やっぱり保育の実態を踏まえていない。もっと言えば、最低基準を満たすことも困難という調査結果が表れているというふうに思うわけです。 ちょっと先に進みたいと思うんですけど、資料の三を見てほしいと思うんです。これ、名城大学の蓑輪明子准教授などによる愛知県保育労働実態調査プロジェクトが昨年大規模な調査を行ったものなんです。労働組合や保育関係諸団体等の協力を得て、常勤、非常勤保育士一万人を超える回答を得ています。 保育園にいて残業時間を行った、これ平均月十八・九時間に上ります。四十時間以上一二・一%、六十時間以上三・三%、八十時間以上とか、長い方で百三十五時間という方もいらっしゃる。何をしているのか。会議や打合せ、お便り帳記入、保育記録、保育準備、片付け。もうこれ業務ですよ、基幹的業務。昼休みも休憩もまともに取れない。時間外労働が恒常化している。 こうした実態調査の結果を大臣はどう受け止められますか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 保育士の業務負担軽減につきましては重要な課題と認識しておりまして、厚労省を中心に保育補助者の追加配置の拡充や事務のICT化などの取組を進めております。また、公定価格上の人員配置の充実につきましては、三歳児に対する保育士の人員配置につきましてこれまで改善をしてまいりました。先ほど、厚労省の方から御答弁があったとおりであります。 一歳児や四歳以上児に関する更なる人員配置の改善につきましては、いわゆる〇・三兆円超メニューの項目に位置付けられておりまして、引き続き、財源を確保しながら充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 これ、何でこういう問題が起きるかというと、一日八時間労働なのに保育所は十一時間開所を求められるわけですよ。その十一時間というのは保育時間ですよ。保育以外の必要な業務をどうしていくのか、まともに公定価格で見ていない。これ、何度も指摘してきました。まだやろうとしない。 これで、残業がもう恒常化して、労働時間が長過ぎると感じている方は六六・九%、過密過ぎる八四・六%、ストレスがある六七%、疲労感が強く疲れを翌日に持ち越すとか、いつも疲れている六二・九%。こうなるとどうなっていくかというと、仕事と家庭の両立困難だという方が八割を超え、今の職場で今の仕事を続けたいという人が五割を切っているという事態なんですよ。今働いている方も辞めかねない。 一方で、この調査、よく見てみますと、子供の成長を感じる、つまり、やりがい感じている方はほぼ一〇〇%、九五%を超えているんです。残業がないとか休憩時間も取れているよという、そういう働き方をしている方は仕事を続けたいというふうに多数の方が答えているんですよ。 これ、やるべきことは明らかじゃないですか。公定価格で実務時間についてもちゃんと見る、一日八時間労働でどうやって十一時間開所をこれやっていくのかということも実態に合わせてちゃんと見る、そういう職員配置にする、そういうことが求められているというふうに思いますけど、いかがですか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 公定価格の在り方につきましては、昨年度、経営実態調査を行ったところでございますが、その調査のやり方、調査結果等々、いろいろな課題を子ども・子育て会議でも御指摘いただいているところでございますので、よりしっかりと実態が把握できるような経営実態調査を今検討しているところでございまして、その実施を含め、またその結果をどのように公定価格に反映させていくか、そうしたことを今後検討していきたいと思います。
○田村智子君 終わります。 ─────────────
○委員長(石井正弘君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、徳茂雅之君が委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君が選任されました。 ─────────────
○木戸口英司君 希望の会(自由・社民)、木戸口英司でございます。 先般に引き続き、沖縄基地負担軽減について菅官房長官にお聞きしたいと思います。先般の内閣委員会での答弁に対して、三点ほど確認をさせていただきたいと思います。 普天間返還、一九九六年四月十二日、これが発表されております。官房長官は事故がきっかけということをおっしゃった。私は事件だということを確認をいたしました。一九九五年九月、沖縄の米海兵隊員らによる少女暴行事件が発生している。戦後繰り返されてきた事件、そして、事故ももちろんです、米軍基地ある限り続く悲劇に対する怒りが積み重なり、当事件で、この事件で県民の人間としての尊厳を懸けた行動と声となり、大きなうねりとなったと、私はそのように理解しております。 変わらない基地負担と日米地位協定の理不尽さに、日本政府、本土に対しても強い憤りが示されたのではなかったのか、これが翌年の普天間返還発表の発端だったんではないかと考えます。 改めて、官房長官の認識をお伺いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 今から二十三年前の平成七年に沖縄で発生した不幸な事件などを契機として、いわゆる日米で沖縄に関する特別行動委員会、いわゆるSACOが設置をされ、その後、平成八年の橋本・モンデール合意やSACOの最終報告書に向けた議論が行われたと承知しています。 その上で、先般の参議院内閣委員会での私の答弁は、今から二十二年前に当時の橋本総理とモンデール米国大使との間で普天間飛行場の県内移設が合意をされた、その議論の前提として、それ以前の昭和五十五年や平成四年など、普天間飛行場において米軍機の事故が発生し、地元からは危険除去が求められていた、こうしたことを申し上げたものであります。 いずれにしろ、先般の答弁は普天間飛行場の辺野古移設をめぐるこれまでの経緯を踏まえた上で発言をさせていただいた、このように考えます。
○木戸口英司君 確かに、事故、これ、一九七二年から二〇一六年までの本土復帰四十五年の数字が出ておりますけれども、沖縄県内で発生した米軍機関連事故七百九件、墜落事故四十七件、こう言われております。 しかし、こういった県民の大きな運動が起きるきっかけ、一九五五年の事件による島ぐるみ運動もそうでありますけれども、やはり人間としての尊厳ということ、そのことが大きなきっかけとなっている、そのことはやはり十分認識するべきだと思います。 普天間基地の危険性除去については、この緊急性については日米において共有されていると、そのことは認識しております。しかし、沖縄の負担軽減の目玉として日米合意した普天間返還が辺野古の海を埋め立てる移設問題と変容して、沖縄の民意を切り捨ててでも新基地建設を強行するという現政権のスタンスとなっています。米海兵隊の抑止力、在沖の軍事的、地政学的意義という虚実がない交ぜになっている中で沖縄基地問題の本質がゆがめられているのではないかということを強く指摘したいと思います。 それでは、もう一点、その一九九六年から三年後に地元の市長と県知事が合意し、辺野古について国が閣議決定したと答弁されています。 代替施設について、当時の稲嶺惠一知事は軍民共用、使用期限十五年を条件とし、名護市の岸本建男市長も使用期限十五年、日米地位協定の見直しを条件としていたと認識しております。小渕政権下で行われた一九九九年の閣議決定には軍民共用や使用期限についての日米協議が盛り込まれていたということですけれども、その後、二〇〇六年の普天間移設を含めた閣議決定では、これら条件が破棄されております。 改めて、官房長官の認識をお伺いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) 先般の内閣委員会で私が申し上げたのは、当時の沖縄県知事の要請を受けて普天間飛行場の県内移設を日米で合意したのが今から二十二年前の橋本総理とモンデール米国大使との会談であり、具体的な移設先については、その三年後の平成十一年、当時の稲嶺知事及び岸本名護市長の同意の下に、辺野古沿岸域である、こうしたことを閣議決定したという歴史的な事実だというふうに思っています。 平成十八年四月に名護市長及び宜野座村長との間で現行のV字案を前提に普天間飛行場の代替施設の建設に係る基本合意が締結をされ、同年五月の日米2プラス2でV字案が承認されたわけであります。また、同月、当時の額賀防衛庁長官と稲嶺知事との間で在沖米軍再編に係る基本確認を結んだ上で軍民共用や使用期限問題を取り上げ、平成十一年十二月の閣議決定を廃止したものと承知しています。 以上の経過を振り返るときに、今から二十二年前に日米で普天間飛行場の県内移設で合意をし、その三年後に移設先を辺野古としたという原点があり、その後も沖縄県や名護市と国が協力して取り組んできた歴史があるというふうに認識をいたしております。 いずれにせよ、先般の内閣委員会の私の答弁は、辺野古移設をめぐるこのような経緯を踏まえ、述べたものであり、認識を改めるべきとの御指摘は当たらない、こういうふうに考えます。
○木戸口英司君 今、二十二年前についても、その橋本・モンデール、その発表についても知事の要請がありということをおっしゃったと思いました。 当時の大田知事は米軍基地強制使用のための代理署名拒否を表明していて、その混乱を収束するために橋本総理が率先をしてこの普天間基地返還ということをモンデール当時の駐日大使と取りまとめたということ、そして、県内移設を条件にしたということもむしろ橋本政権側から提案をしたことということだと認識しておりますので、その今の認識も、この間、琉球新報で、ファクトチェックにあったわけですけれども、ここもフェイクではないかということを指摘をさせていただきたいと思います。 こういうことが重ねられて、まあ印象操作と言うと総理も非常に怒るわけですけれども、そういうことが重ねられているのではないかと思います。 稲嶺知事も、当時、離任後、大変ショックだったということをおっしゃっております。岸本市長についても、最近の報道で、当時の抵抗とそして苦悩が最近の紙面でもあったところであります。 また、二〇一三年十二月二十七日に仲井眞知事が名護市辺野古の埋立てを承認したと表明いたしましたけれども、仲井眞知事についても、二〇一〇年の二期目の知事選の公約は県外移設です、そして、二〇一四年の知事選では、辺野古新基地反対の翁長知事が、破れていると。そういう意味では、知事が、地元が容認したということを再三おっしゃいますけれども、沖縄の県民の民意は明らかなのではないかということを付け加えておきます。 それから、V字形の話も今触れられましたけれども、地元の要望でV字形にした経緯もあるということを答弁されました。名護市からの要望は、受け入れざるを得ないという中で飛行ルートが集落に掛からないことということが前提だったのではないかと。 V字形に滑走路を二本造るという再修正案は政府からの提案だったという認識でよろしいか、官房長官の認識を伺います。
○国務大臣(菅義偉君) まず、普天間飛行場の移設先について、当初は辺野古沖合に代替する建設をする案が検討され、次いで、先ほど申し上げましたけど、沿岸域と言われる案が検討されたわけであります。その過程で、地元から上空を飛行することを回避してほしいという要望があり、国と地元が真摯に協議を重ねた結果、最終的に、平成十八年四月に防衛庁長官と名護市長、宜野座村長との間で現行のV字案を前提に普天間飛行場代替施設の建設に係る基本合意を締結をして、その後、同年五月の日米2プラス2でV字案が承認をされた、このように承知をいたしております。 先般の委員会で、私は、このような経緯を踏まえて、地元の要望でV字形にしたということを申し述べたものであります。
○木戸口英司君 何かV字形が地元の要望だったというような答弁に聞こえます。そうではありませんね。いわゆる民家の上を飛ばないようにということ、これが交渉決裂して強行されればということを、最悪のシナリオだということを地元の首長さん方は考えたというような記録も残っております。その中でV字形案と振興策とを併せて容認せざるを得なかったというのが実態だと思います。 そこでお伺いいたしますけれども、辺野古新基地建設の費用は全額が日本負担となっていますが、その根拠と完成までの費用の見込みをお伺いいたします。
○政府参考人(辰己昌良君) お答えいたします。 普天間飛行場の移設事業に要する費用は、平成十八年五月の2プラス2で合意された再編実施のための日米ロードマップにおいて、建設費については日本国政府が負担するということになっております。現在まで、平成十八年度から二十九年度まででございますが、支出済額は約千二百七十億円となっています。 今後、どれぐらいの費用が必要になるかということになりますと、例えば、まだ格納庫、滑走路、いろいろな個別の建物の仕様や構造、これがまだ日米間で調整中でございます。したがって、これらのことについて具体的な設計を経た上で経費を見積もるなどすることにしておりますので、様々な不確定要素があるものですから現時点で総額の見込額を申し上げる状況にはない、以上の状況でございます。
○木戸口英司君 やはりこれは、我々はもちろんこれに反対をするわけですけれども、非常に説明責任が伴うことだと思います。国民の税金で米軍の基地を建設するということ、これは分からないでいる国民も多いのではないかと思います。 そういう中で、在日米軍駐留経費負担についてお伺いをいたします。 先般の委員会で資料配付したものについて、ちょっとそこまで質問は行かなかったものですから今日は配付しておりませんけれども、昨今、またこの駐留経費、日本負担が増えております。 小渕政権下でガイドライン関連法が成立し、第三次安倍政権下で安保法制が成立しております。その賛否は別といたしまして、米国側が望む形で日本側における有事対応の体制強化は着実に進んでいると言えます。しかし、安保法制が成立した後も在日米軍に対する駐留経費負担が増えている現状であります。本当はこれ逆でなければいけないんじゃないかと考えますけれども、安保法制の下で在日米軍駐留経費が増えていることに矛盾があると思いますけれども、これはどのような認識でおられますでしょうか。
○政府参考人(石川武君) お答え申し上げます。 我が国の在日米軍駐留経費負担については、我が国の厳しい財政状況を十分に踏まえつつ、昨今の北朝鮮や中国の動向等、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増している中、在日米軍の存在が引き続き不可欠である点を考慮する必要がございます。 また、平和安全法制の下、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、我が国として主体的な取組を進め、日米同盟を強化していくこととなりますが、ホスト・ネーション・サポートを通じて在日米軍の円滑かつ効果的な運用を支えることは、このような取組を補完する意義を有するものと考えております。 在日米軍駐留経費負担につきましては、近年微増しておりますが、今申し上げたような観点を踏まえつつ、厳しい財政事情にも十分配慮して、今後とも適切に対処してまいります。
○木戸口英司君 この安保法制が成立した後というか、そのタイミングでこの駐留経費削減ということは話し合われていたんではないかと思いますが、それが実現していないということ、それが実態だと思います。 日本が負担する在日米軍関係経費は全経費の約六割と言われております。また、日本の米軍駐留経費負担は、米軍が駐留する他の二十六か国合計を超えていると、もう断トツで多いと。辺野古新基地建設費は全額日本負担。海兵隊のグアム移転費用の日本負担もあります。 こういった中で、基地負担軽減、沖縄の問題ということでもありますけれども、日本全体として基地負担が非常に重くなっていること、このことについて、最後で結構です、菅官房長官の御認識をお伺いいたします。
○国務大臣(菅義偉君) まず、私が沖縄の基地負担軽減担当大臣に就任をしたときに、例えばSACO合意、二十二年前に約束して、ほとんど何も実現できていなかったんです。ですから、できることは全て行う、目に見える形で実現するという思いの中で今日取り組んできました。 安倍政権になって、西普天間住宅の五十一ヘクタールの返還、あるいは沖縄県の米軍約二割、本土復帰最大の返還となります北部訓練場四千ヘクタールの返還、あるいはキャンプ・キンザーの国道五十八号線拡幅用地三ヘクタール、これは朝から晩まで渋滞で県民の皆さんにとっても大きな要望だったと思います。また、普天間飛行場の空中給油機十五機全機、これを岩国への移駐、こうしたことを実現をさせていただいています。 聞こえの良い言葉は重ねても、やはり沖縄の皆さんに信頼をされていない、政府が信頼されていない、そういうことで、やはり全体として目に見える形で実現する、そのことが極めて大事だという形で取り組んでまいりました。
○木戸口英司君 ちょっと今の言葉に返す言葉はありませんけれども、今日の質問はここまでにして、また改めて行わせていただきたいと思います。 菅官房長官には御退席いただいて結構です。
○委員長(石井正弘君) 菅内閣官房長官、御退席いただいて結構です。
○木戸口英司君 それでは、次、平井担当大臣にお伺いいたします。 基礎研究の重要性と国際リニアコライダーの誘致の実現についてということで、皆さんには「わかった!」ということでお配りしておりますので、後で御覧いただきたいと思います。国際リニアコライダーへの理解が進むことを期待しつつ、質疑を進めてまいりたいと思います。 一問目は、ちょっと質問じゃなく指摘だけにさせていただきますけれども、日本の素粒子物理学、理論においても世界のトップレベルにあります。ノーベル物理学賞の受賞者も湯川秀樹先生から七名を数える分野であります。非常に日本の研究界をリードする分野であると思います。 その中で、ILC、国際リニアコライダー、世界最高、最先端の電子・陽電子衝突型加速器、ビッグバンを再現し、未知の素粒子を探ることで宇宙誕生の謎に迫る国際研究施設であります。ILC建設候補地として、今、日本、東北、北上サイトが最適とされ、誘致に期待が高まっております。実現すれば世界中から数千人の研究者等が集まり、アジア初の国際的な研究拠点、イノベーション拠点形成の実現が期待されております。超党派での推進議員連盟も活発に活動し、また、与党・自民党の国土強靱化推進本部等、関連組織、また、民間組織により、ILC誘致実現連絡協議会も立ち上がり、誘致実現に向け、活発な活動が行われております。 ILC、国際リニアコライダーに対する認識を大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(平井卓也君) 委員お配りのこの「わかった!」という資料、これ非常に分かりやすくて、私もこれを読んで自分の分かり具合を分かったというようなところでございまして、確かに、このリニアコライダーに関しては、各議連の先生方、またアカデミーの皆さん方からいろいろな要望活動も受けておりまして、地元の皆さんの熱意はもう十分理解をさせていただいております。 このILC計画は、全長数十キロメートルにわたる線形加速により、光速に限りなく近い速度まで加速した電子と陽電子を衝突させて、宇宙の起源と言われるビッグバン直後の超高エネルギー状態を模擬的に再現するというのが私の基本的な認識でございまして、本件に関しては、文部科学省が日本学術会議に対して、ILC計画の学術研究全体における位置付け、我が国で実施することの国民及び社会に対する意義、ILC計画の実施に向けた準備状況と建設及び運営に必要な予算及び人的資源の確保等の諸条件などについて審議を依頼し、現在、日本学術会議内において検討が行われていると知っております。 私も、地元の皆さん、議連の皆さん始め、いろんな方々の意見を聞いて、また私なりに勉強もさせていただいているところです。学術会議内での検討の経過を見守りながら、最終的な答えを聞きたいと、そのように思っています。
○木戸口英司君 地元の熱意ということもありますけれども、やはり世界的なこういう研究コミュニティーの大きな期待、そして、新たな研究分野ということで、基礎研究の本当に大きな施設、その意味では国際貢献という意味も大きいと思います。 国際研究施設といえば宇宙ステーションなどもあるわけですけれども、まさに、宇宙ステーション、研究分野は違いますけれども、宇宙を探るという意味では、それを地上に国際連携でつくる、その適地が日本にあるということでありますので、そのことをまた共有をしていければと思っております。 来年一月には、次期欧州素粒子、ヨーロッパですね、物理学五か年戦略の検討が本格化することになっております。欧州戦略にILC計画を盛り込むことが欧州からの経費分担の条件になっている、その意味では期限がそろそろ迫っているということであります。欧州はILCへの参加を熱望するとともに日本からの提案を待ち望むと表明しており、欧州戦略にILC計画を盛り込むためには、本年中に日本政府が海外政府に対してILC日本誘致に前向きな方向性を打ち出すことが必須条件となっております。 一方、中国では巨大円形加速器計画の実現に向けて積極的に広報活動を開始し、国際的な存在感が急速に高まっております。中国の計画がILCのライバルになりつつあるということも重要な点であります。 また、ダバー米国エネルギー省科学担当次官は、日本政府がこのプロジェクトについて積極的な評価をして前進を図ってくれることを期待している、私たちはILCに関わる技術的な側面について積極的に支援する、そして参加することを考えたい、また、ワシントンにおいて、このプロジェクトへの支援についてのコンセンサスづくりに貢献していきたいと。こういうことを、我が国の誘致決断への期待、アメリカの積極的支援を表明しているということであります。 こういった最近の動向について、大臣の御所見、認識をお伺いいたします。
○国務大臣(平井卓也君) リニアコライダー国際研究所建設推進議員連盟の皆さんからは、日本が十二月までに意思表示をしないと欧州が来年以降の計画にのせられないと、委員のお話のとおりでございますが、私といたしましては、まず、文部科学省の有識者会議において今年の七月に取りまとめられた、ILC計画の見直しを受けたこれまでの議論のまとめというものを受け取らせていただいた上で、年内を目指してその学術会議の方でも取りまとめを文部科学省に回答されるというふうに聞いておりますので、その回答を受けて我々も適切に対応していきたいと考えております。
○木戸口英司君 ありがとうございます。 国際リニアコライダーのような大型の研究施設、確かに大型で、これまで例のない投資ということにもなります。我が国が建設することは、科学技術及び国際貢献の側面からも大きな意義があると考えます。是非、大臣におかれても御認識をまた強めていただいて、是非強い決意で臨んでいただければと、このことを強く要望いたします。 一方で、大型施設の建設によって他の研究分野の予算が削られるのではないかという不安の声も強いと聞いております。国際リニアコライダーのような国際的にも我が国への期待が高い施設などについては、その予算、別枠とするなど、積極的な対応が必要と考えられます。 そういう中で、ILCの建設期間、約十年と言われております。運用期間二十年を通じた建設と活動により発生する経済波及効果は、生産誘発額で約四・三兆円、誘発雇用者数で約二十五万人、年平均で、約八千三百人年となっております。 こういった大きな効果もあること、このことも是非御認識をいただきたいと思いますが、是非、誘致実現、何が必要か、大臣、御所見を最後にお伺いして、終わりたいと思います。
○国務大臣(平井卓也君) まず、多くの皆さんの理解と、やっぱり基礎研究の分野はこの素粒子物理学以外も実はたくさんの重要なものがありまして、実は最近、本庶先生の方からも、ライフサイエンスの分野の基礎研究の予算が少ないという、さんざん言われておりまして、はっきり言ってこの基礎研究に回せる予算をまずは私自身として確保できるように全力を尽くしていきたいというふうに思っております。 また、あらゆるその基礎研究の分野がこれから重要だと認識しており、そういうのがやっぱり持続的なイノベーション創出のためには絶対必要だなというふうにも思っておりますので、また先生方の御支援いただきながら頑張っていきたいと思っております。
○木戸口英司君 終わります。
○矢田わか子君 国民民主党・新緑風会、矢田わか子でございます。 お昼に掛かる時間にもかかわりませず、多くの皆様、ありがとうございます。お仕事として、是非よろしくお願いしたいと思います。 まず、日米物品協定と今後の日米交渉の在り方について、茂木大臣に質問させていただきたいと思います。 十二月末にTPP11の発効を予定されておりまして、また、日・EUのEPAについても、来年二月一日、発効が見込まれております。自由貿易を基調とする新たな経済圏が我が国の経済活動にプラスに作用するように期待したいというふうに思いますけれども、一方で、不透明かつ不安なのがアメリカとの交渉であります。日米物品協定は、この交渉については来年一月中旬からスタートするとお聞きしておりますけれども、本委員会では現時点において二つの問題をまず指摘させていただきたいと思います。 まず第一の問題は、日米物品貿易協定と言われながら、実質的には二国間のFTA交渉ではないかというような問題があります。既にアメリカのペンス副大統領、ストレートに、FTA交渉を始めるというような発言もされております。また、ムニューシン財務長官についても、日米交渉には為替条項の導入を求めるなどとの発言も見られます。アメリカが日本に対してサービスや金融面などを含む様々な分野で市場開放を求め、いわゆる非関税障壁を取り除こうとするその姿勢をより強くしているのではないかというふうにも思われますが、この対応をどのようにされるのかという問題。 二つ目の問題は、農産物の輸入の問題であります。 安倍総理大臣、茂木大臣は、パッケージとしてTPP以上のことはできないと言われておりますけれども、その後、一部の品目ではTPPを超える譲歩をする可能性があることも示唆をされております。アメリカのパーデュー農務長官、日本・EUの経済連携協定以上の譲歩を求める姿勢を強調されてきております。この農産物の輸入規制の緩和についてどのように対応するのかというのが二つ目の大きな問題であります。 今後、日本側としてどのような戦略を持ってこの交渉を進めていかれるのか、大変注目されているところであります。現在のところは、日本の物づくり産業に甚大な影響を与える自動車への高関税措置は何とか回避をされている状態ですが、他方では、国内では自由化の対象となる農産物に対して農家の皆さんの不安は一段と高まっている状況にあります。こうした課題について、今後の対応、どのようにされるおつもりなのか、茂木大臣より見解を求めます。
○国務大臣(茂木敏充君) 今後の日米物品貿易協定の交渉、大変重要な交渉だと考えております。これまでもじっくりと時間を掛けて交渉のための準備を進めてきました。そして、九月の日米合意では、まず第一点、御指摘いただいた自動車の関係でありますが、日米は今後、信頼関係に基づき議論を行うこととし、協議が行われている間は共同声明の精神に反する行動を取らないことで合意をいたしております。これは、我が国の自動車に米国通商拡大法二三二条に基づく追加関税が課されることはないという趣旨でありまして、このことは、安倍総理とトランプ大統領の間で首脳会談の席でも、私も同席をさせていただきましたが、しっかりと直接確認をしているところであります。 また、農林水産品については、共同声明に、過去の経済連携協定で約束した譲許内容が最大限であるとの日本の立場が明記をされたところであります。この種の共同声明におきまして、リスペクトという言葉、尊重という言葉が使われております。レコグナイズ、認知をする、認識をするではなくて、リスペクトという言葉が使われているというのは極めて重いと思っております。さらに、ライトハイザー通商代表との間では、今後の交渉でもこの日本の立場は変わらないということを米側にも伝えているところであります。農業者の方々にも御懸念がない形で交渉を進める環境を整えることができたと考えております。 しっかりと今後の交渉を進めていきたいと思います。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 自動車においては、言うまでもなく大変裾野の広い産業でありまして、日本の産業にこれが、もしも大きな関税をまたアメリカ大統領の心変わりで入ってくるようになると、大打撃を受けるんじゃないかという懸念もされております。働く人のみならず株価とか為替にも大きな影響を与える産業でありますので、是非とも、今お約束いただいたことのリスペクトの中で相手側との交渉を確実に進めていただきたいというふうに思っております。 加えて、少し懸念するのは、やはりTPP交渉の際もそうだったんですけれども、交渉経過、極めて不透明、非公開なのでそうかもしれませんが、ブラックボックスというふうになっております。これがやっぱり影響を受ける産業や国民の皆さんに大きな不安を広げているのではないかという懸念もあります。 アメリカのその要求が強力であればあるほど、日本としては国民的な世論も盛り上げていかなければいけないのではないかというふうに思います。それを対抗策の一つとして、政府がやるから任せておけという側面もあるのかもしれませんが、是非、国民全体を巻き込んで世論形成をしていくことが私は一つの大きな武器になるのではないかというふうに思います。 日本政府として、交渉に当たって、やはり、まず農産物、TPP以上のものとしないということ、加えて、交渉過程においては適宜、国民に対しても説明する責任を果たし、できる限り情報公開をしながらお進めいただければと思いますが、茂木大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 今年八月、九月のライトハイザー通商代表との協議を通じまして、しっかりと交渉する土台をつくると、そういった意味で、先ほど申し上げたような形の、農業の分野についての日本の立場、また自動車分野の取扱い等々につきましてはしっかりと共同声明に盛り込まさせていただきました。そういった意味で交渉を始めるいいスタート台はできたと、このように考えております。 ただ、米国との具体的な交渉、これにつきましては、米側が議会からTPAを取らなきゃなりません。それが終わってからという形になりまして、まさに具体的交渉はこれからでありまして、国益に沿った形でしっかり交渉を進めていきたい。そして、交渉の結果につきましては政府として説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 今のこの経済圏の拡大、自由貿易圏の拡大が是非とも、茂木大臣の担当である経済財政の担当として、日本経済そのものを底上げする、そういう成果に結び付きますようにお願いを申し上げておきたいというふうに思います。ありがとうございました。 続きまして、クールジャパン戦略についてお聞きをしていきたいというふうに思います。 クールジャパン戦略、平井大臣、大臣所信において、クールジャパン戦略は、外国人が良いと思う日本の魅力を外国人の目線で発信、発見、展開し、外国人の共感を広げるとともに、日本ファンを増やし、経済成長につなげるべく、関係大臣とともに一体的な発信、展開を推進しますというふうにお述べになられました。この戦略の目的、目標は誰もが納得するところであると思いますが、事業の具体化に当たっては多くの問題、課題が横たわっているのではないかと思われます。 この事業の具体化において我が国が関わる施策の一つは、官民ファンドのクールジャパン機構を通じた投融資の事業であります。会計検査院は、このクールジャパン機構の事業に対して、二〇一七年の三月の時点で十七件、約三百十億円の投融資において四十四億円の損失が生じているということを指摘されております。全体の投融資の四割は損失が生じたということであります。 この機構、経済産業省の所管でありますけれども、現在の財務状況と幾つかのその失敗の案件、中でも、オールニッポン・エンタテインメントワークスという映画の制作会社に対して過去二十二億以上の投資をし、結局、七本映画の企画はしたけれども一本も制作できないままに売却、三千四百万ほどで売却してしまったというふうな大きな失敗の事例がありますし、加えて、最近も、マレーシアのクアラルンプールに、イセタン・ザ・ジャパン・ストアですか、というものができたんですけれども、たった一年半で撤退をしたというふうなことでもあります。 こういう有名な失敗事例もあるんですが、この失敗の原因や今後の対応などについて、まず経済産業省から御見解をいただきたいと思います。
○大臣政務官(滝波宏文君) 矢田理事先生におかれましては、クールジャパン戦略の推進に当たりまして御指導賜りまして、誠にありがとうございます。 クールジャパン機構は、正式名称は海外需要開拓支援機構と申しますが、民間が投資をためらうようなハイリスクな事業を支援することで文化や商慣行が異なる地域を対象とした事業化の可能性を広げることを目的として、食・サービス、メディア・コンテンツ、ライフスタイル関連を中心に、さっき先生の御指摘のあった会計検査院のときと更にその後進んでおりますので、三十件、約六百三十億円の支援決定、公表を行ってきてございます。 会計検査院の報告書につきましては、その内容を真摯に受け止め、対応を進めているものと承知してございます。同報告書において、十分な収益を上げていないと、こういった御指摘もいただいております。また、実はその同報告書の中でもお認めいただいてはおるんですが、事業の立ち上げ期にある投資案件も多く、回収までに相当の期間を要するのがこの手の投資には通常であるということもございます。そんな中でも、収益を上げている案件も今生まれつつあると承知してございます。 また、本年六月には機構におきまして役員の異動を行いまして、新経営陣の下、更なる収益性の向上に向けて、キャッシュフローの改善に向けたポートフォリオの明確化や業務フローの見直しによる支援決定プロセスの迅速化などに取り組んでございます。 様々な事例、しっかり踏まえて、また矢田理事様からの御指摘も踏まえて、こうした取組を着実に推進することにより、機構全体として収益性を確保し、また、こういった中でこのクールジャパン戦略という政策的意義の実現をしっかり目指していきたいと思ってございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 伊勢丹の事例は、元々クールジャパンの社長と三越伊勢丹の社長が懇意にされていたということで、取りあえずクールジャパンとして何か実績が要るということで始められたともお聞きしていまして、やっぱり安易なスタートで、大事な税金が投入されていくわけですよ、かつ、これ失敗したで終わりというふうなことではやっぱりいけないと思うので、いずれにしても、もっと透明性を高めて、きちっと経済産業省が入られるのであれば途中の事業経過のチェック・アンド・フォローもしていかないといけないんじゃないかというふうに思います。 会計検査院からの指摘でも、国民に対する説明責任を果たす観点から個別案件の損失について可能な限り情報公開するようにというような御指摘もなされておりますので、是非、以降、これ、クールジャパンは二〇三四年に業務終了することが法で決まっているというふうにあるんですけれども、中途半端にやって、本来の目的であるやっぱり日本らしさのあるものをもっと応援して経済を活性していきましょうということにつながらず、何だ、結局税金の無駄遣いだったなということでないように、しっかりと所管の経済産業省としても見極めをしていただきたいなというふうなことで御要望を申し上げておきたいと思います。 茂木大臣の質問はありませんので、どうぞ。
○委員長(石井正弘君) 茂木国務大臣におかれては御退席いただいて結構です。
○矢田わか子君 続けて、クールジャパン戦略について、平井大臣、済みません、お伺いしていきたいと思います。 クリエーターの育成についてお伺いをしていきたいと思うんです。成功している分野としては、やはりアニメなどが挙げられるかと思います。アニメ、映画、デザインなどのコンテンツ、海外において大きな評価を受けております。海外において産業として成り立つような施策の推進が、やはりこれからもこれ押し上げていかなくちゃいけないなということを思っておりますし、このことは巡り巡って、日本のアニメに憧れて多くの海外の方々が観光に来られているという事例にも見受けられますように、インバウンドにもつながっていくというふうに思います。 この場合、重要な課題は、売り込みのノウハウや様々な宣伝活動の強化だけではなく、これらのコンテンツのやっぱりクリエーター、アニメでいえばアニメーターを継続的に育成していくという、彼らの生活をきちっと保障していくということが重要ではないかと思っています。 資料一を御覧ください。ちょっと調べてみましたら、アニメ業界、とても華やかに思われる反面、過去最高の今二兆円の市場規模があるわけですが、その一方で、制作会社の売上げというのがほとんど変わっていないという実態にあります。 資料一の右側にある表なんですが、これがその表でして、青い部分ですね、産業としては大きく拡大をしていると。皆様も多分、宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」とか、何ですか、「もののけ姫」とか見られたことあるかもしれませんが、過去最大の売上げを上げたのが「千と千尋の神隠し」なんですが、またそこに新しいクリエーターで新海誠さんなる者が出てきて、去年は「君の名は。」というふうなアニメが大ヒット、日本でもして、海外でも、合わせて二百五十億もの売上げを上げているというふうなことがあります。 そういう華やかな反面、制作している制作会社の制作費というのはほぼやはり横ばいになっていると。そこで働くアニメーターは低賃金、長時間労働が常態化しているというようなことであります。年収はほぼ平均百十万、労働時間は一日平均十一時間、休日は月四日、残業が月百時間を超えるというような報告もあります。 例えば、三十分のアニメを作るのに、緻密な絵を描いていきますので、大体三十分のアニメ流していくのに三千枚の絵が要るんですね。三千枚の絵なんですが、一枚当たりの単価にすると二百円になってしまう。作業が早いアニメーターでも一日二十枚が限度だというふうに言われています。四割近くがフリーランス、正社員は僅か一五%というような、こんな中にあって、この問題、昨年、NHKの報道でも取り上げられているんですけれども、このままではこの業界に入ってくる若者はいなくなると、産業の将来はないというような関係者の証言もあります。 平井大臣、地元で新聞、テレビなどメディアの事業をやっておられる御出身とお伺いしておりますが、こういったクリエーターの方々への支援、育成、どのように考えていらっしゃるのか、御見解をお願いします。
○国務大臣(平井卓也君) アニメを支えるアニメーターというのが過酷な労働の実態というのは、私も報道で見ました。やっぱりこれ夢のある分野なので、若い人たちがやっぱり将来自分の自己実現もできるような状況で飛び込んでいけるような環境をつくるべきだというふうに私も思います。 世界が良いと思う日本の魅力を効果的に発信、展開していくというのがクールジャパン、のためにクールジャパン関連産業の人材を戦略的に育成、確保していくことは非常に重要です。 これは、昨年二月にクールジャパン人材育成検討会を立ち上げて、関連産業を担う人材の育成や確保の在り方について検討を行って、今年の三月に取りまとめを行ったところです。取りまとめにおいて、例えば、アニメのクリエーター等の人材に係る今後の取組としては、若手クリエーターのアニメ作品への創作活動への支援、制作スタッフに若手人材を起用したオリジナルアニメーション作品の制作を通じた育成の支援のように、若い人材が失敗を恐れずにチャレンジできる機会をできるだけ提供していきたいということを取りまとめました。 また、我が国にはアニメを含めて様々な魅力がありますが、世界からの共感を広げていくためには、やっぱりプロダクト・アウトの発想ではなくて、マーケット・インの考え方に基づいて発信、展開していくことが重要だと思っています。つまり、我々が既に持っている魅力に気付いて、それに共感する人々に対して彼らが共感するストーリーで発信、展開していく必要があるというふうに考えておりまして、クールジャパン担当大臣としては関連産業の人材の育成、確保に向けた取組を関係府省と連携して推進していきたいと思っております。
○矢田わか子君 本来の目的であるやはり日本らしさのある分野において、新分野でやっぱり経済成長を牽引するということで、是非、業界の構造改革やとか労働基準の行政の強化なども含めたまたお取組をお願い申し上げておきたいなというふうに思います。 続きまして、先に、済みません、オリパラの方に行きたいと思います。前回も櫻田大臣にお聞きできないままでしたので、是非よろしくお願いします。 まず、櫻田大臣、東京オリンピック・パラリンピックの準備の諸問題についてお伺いしていきたいんですが、まず最初に予算の抑制についてお伺いをいたします。 櫻田大臣は所信表明で、この東京オリパラの成功に向けて自治体ともしっかりと連携し、大会、特に開催の経費については関係者とともに経費の縮減、効率化に取り組んでまいりますと、透明性を確保し、国民の皆様の理解を得るためにも丁寧な説明に努めてまいりますと述べられております。 大臣はこれを実現する上でどのような権限や責任を持たれているのか、そして、どのようなリーダーシップを発揮されるのかをお聞きしていきたいと思います。 参考のために、資料二、大臣の法的な位置付けを規定する特別措置法の第二章を掲載いたしております。あわせて、資料三にありますとおり、オリンピック・パラリンピックの予算の変更、これずっと続いておりまして、東京都と組織委員会の合意、昨年十二月ですが、においては、総経費一兆三千五百億円、そのうち国は国立競技場の建設を中心に千五百億とされています。しかし、国の負担については、会計検査院から既に、二〇一三年度から一七年度までの五年間で二百八十六事業、総額八千十一億が支出されたと報告がなされております。 現在でも全体で三兆円掛かるのではないかというような見方がある中で、これについて組織委員会の反論等もあるかもしれませんが、本当に経費を抑え込むことができるのでしょうか。そのことも含めた御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(櫻田義孝君) 国としては、開催都市であります東京都と大会の運営主体である組織委員会の取組を支援するという立場から、これまでも、東京都知事、組織委員会会長、文科大臣、オリパラ大臣、JOC、JPC会長など関係機関の長が直接協議する東京オリンピック・パラリンピック調整会議、総理を本部長、官房長官とオリパラ大臣を副本部長として全閣僚で構成されるオリパラ推進本部やその下に設置された連絡会議などを通じ、関係者と連携しつつ、円滑な大会準備の取組を進めてきたところでございます。また、昨年五月には、関係自治体等が一堂に会する関係自治体等連絡協議会において、オリパラ大臣が議論を主導し、役割、経費分担に関する合意を取りまとめております。 国としては、こうした会議にとどまらず、常日頃から大会関係者と密接に連携し、経費を含めた議論を積み重ねております。こうした中で、実施主体の東京都や組織委員会が経費効率化などに取り組んできたところであります。 また、国は、都や組織委員会の取組を支援する立場から、大枠の合意に基づき、大会経費以外に、セキュリティー、ドーピング対策、日本選手の競技力向上など、国が担うべき施策に責任を持って取り組んでおり、毎年度、オリパラ関係予算として公表してきたところでございます。 引き続き、東京都や組織委員会と緊密に連絡、連携をし、大会経費の効率化、縮減に向けて取り組むとともに、国が担う事業について一層の透明化を図るなど、丁寧に説明していく所存でございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 大臣、私、資料二をお配りしているとおり、大臣の役割というのは、東京都、それから組織委員会に対してもきちっと抑えを利かせて、リーダーシップ取ってやる、国として言うべきことは言っていただかないといけない立場だというふうに思っています。二つ目の質問にありましたとおり、どれだけ経費を抑え込むかというところに対して、やはりどれだけ国が、大臣がリーダーシップを取れるかということにも懸かると思いますので、是非ともその辺り意識していただきたいということが一つ。 もう一つ、透明性を高めるという点において、今回、特に組織委員会、公益財団法人ということでもあって公文書管理法の適用を受けないということから、議事録や様々な政策決定プロセスに関する文書が公文書として保管されていないという問題があります。ちゃんと国民に対して説明責任果たしていきますと言っている割にはこんなことでいいのかというふうに思いますけれども、大臣、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 法令に基づいて対応させていただきます。
○矢田わか子君 莫大な予算を執行していく上で、所信にあったとおり、透明性を高めて国民にきちんと説明責任を果たすことは大事だと思いますので、是非、私が申し上げているのは、記録を残してくださいということを申し上げているんです。大丈夫ですか、大臣。
○国務大臣(櫻田義孝君) 大丈夫です。
○矢田わか子君 大丈夫ですと大臣がおっしゃってくださったので、公的な文書の規定にはないけれども、組織委員会に対してもきちっと記録を残すように御指示をいただけるということでよろしいですね。
○国務大臣(櫻田義孝君) はい、結構でございます。
○矢田わか子君 ありがとうございます。是非ともよろしくお願いを申し上げます。 もう一つ、大臣、ボランティアの募集の問題について触れたいと思います。 今回、東京オリパラでは多くのボランティアを今現在募集をしております。大会運営を担う役割をボランティアにということは分かるんですけれども、ただ、この募集をめぐって様々な問題がまた浮上してきております。 一つは、大会ボランティア。ボランティアという割には一日八時間以上、そして十日以上、連続で来てくださいという厳しい指導があります。それから、二つ目には、手当が一日千円のプリペイドカードの支給のみ。ボランティアの善意に頼り過ぎているのではないかという御指摘。三つ目には、大学生や高校生に、進学や就職に有利になる、あるいはほかでは味わえない感動や一体感が得られるなど、若者をあおるような、そんな募集広告が行われているということであります。四点目は、暑さ対策。特にボランティア保険の内容等も具体化されていないという指摘があります。 こうしたことは、やはりこれから始まるオリンピック、パラリンピックのイメージダウンにもなってしまうのではないかという可能性があります。ボランティアに対する対応について、これからも様々な改善ができると思いますが、国としても組織委員会、東京都に対して一定の意見を申し上げるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 大会ボランティアの募集の条件については、有識者の意見を聞きながら、過去のオリンピック大会での実績を踏まえ、組織委員会において検討をされたものと承知をしているところでございます。 ボランティアは、選手や観客等と直接接する機会も多い、言わば大会の顔と言える存在でございます。過去大会の経験者からは、他では得られない感動を体験する貴重な機会であったと聞いております。 なお、大会ボランティアは、八万人の募集に対し、今月二十一日時点で八万一千三十五人の応募があったと承知をしているところでございます。 当然のことながら、ボランティアに参加するしないは個人の意思に基づくものですが、安心して参加していただく環境整備がされるよう、私としても組織委員会の状況を注視してまいりたいと思っております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 過去の状況も鑑みながらということですが、二〇一二年のロンドン・オリンピックでは七・八万人、二〇一六年のリオでは五万人の規模だったのに対して、今回日本では、大会ボランティアが八万人なんですけれども、都市のボランティアが三万人で十一万人規模というふうにお聞きしておりまして、過去にない大規模なボランティアになるということが一つ。そして、対応についても、今までのボランティアに対しては、やはり日当を手配したり、場合によっては宿泊施設を準備したりというふうなことが見受けられる中で、後退しているのではないかというような捉え方もあります。 今回、日当もなし、宿泊費も出なければ施設の支援もないということでもございますので、是非とも、お一人お一人の善意がですよ、善意が結局結論としてあだにならないように、行かぬかったらよかったわというふうなことにならないように、しっかりとボランティアに対しても対策を、大臣、よろしくお願いしたいと思いますが、何かございますか。
○国務大臣(櫻田義孝君) 先生の御指摘のマイナスの面がないように、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○矢田わか子君 よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 それでは、続いて、宮腰大臣、一億総活躍の点について最後にお願いをしたいと思います。外国人の受入れ拡大と介護職の離職の問題についてであります。 今回、新たな外国人労働の受入れ枠の拡大に関して、前回の質問でも触れたとおり、まず、外国人労働を受け入れる前に日本人の一億総活躍はどうなったのかというような疑問を持っております。 今、政府としては受入れ予定十四業種ということで挙げられていますけれども、まず、これ業界からの要望によって十四業種決められたのではないかというような指摘もあります。それと、そこを実質的に決めていくのにはどういうプロセスを経てその業種を決めていくのか、上限枠を決めていくのかというような課題も指摘されております。 今、今後五年までの累計として介護五万人から六万人、外食業四万人から五万人等々挙げられていますけれども、これらの業種において本当に国内人材の確保とか生産性向上の努力がなされたのかどうかということについてお伺いをしたいと思います。 先日も指摘しましたけれども、日本の労働市場を考える場合に、現在、完全失業者が百六十二万人います。失業者が百六十二万人。それにプラス、積極的に働く意思のないという、これもうミッシングワーカーと言われているんですが、そういう方々が、ニートと言われる方々が、無業者が約百八十万人います。百八十万人のうち、今まで問題とされていたのは若年層と言われる三十四歳まで。でも、三十四歳までは五十七万人で、実は中高年層の三十五から五十九歳までのミッシングワーカーが今どんどん増えていて、百二十万人に上るということなんです。こういう方々を合わせただけでももう既に二百四十万人働いていない方々がいる。 こういう方々の活用を本当に真剣に考えられたのかということですが、この点についてお伺いをしたいと思います。
○大臣政務官(門山宏哲君) 委員がいろいろ御指摘されているように、今回の受入れというものは、企業等における設備投資や技術革新等による生産性の向上や、あるいは人手不足を踏まえた処遇の改善を始めとする国内人材確保のための取組を行ってもなお当該分野の存続、発展のために外国人の受入れが必要な分野に限って行うということは大前提でございます。 そして、生産性の向上や国内人材確保のための具体的な取組の状況につきましては、まずは業所管省庁について業種ごとの特性や事情等を踏まえ、検討、精査をいただくことになります。 その上で、法務省といたしましては、分野別運用方針の策定など、具体的な受入れ分野決定プロセスの中で業所管省庁から具体的な取組の状況をお示しいただいた上で、その取組の状況について、厚生労働省等の関係省庁とともに、適切かどうか、合理的かどうかなどの観点から確認をするというようなプロセスを考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 本当に必要な分野のみということですけれども、これは宮腰大臣にも、一億総活躍という観点で、本当に働いていらっしゃらない日本人の活用ということを是非考えていただきたいということを御要望申し上げておきたいと思います。 実質的に、実習生でも、御承知のとおり、七千人の方々がこれ逃げ出しているというふうなことでもあります。こういう分野においてなぜ日本人が働かないのか、人材不足になるのかという根本のところも考えていかなくちゃいけないんじゃないかと思っています。いわゆる3K職場と言われるところが多いわけですけれども、そこに対して何らの対策を講じることなく、取りあえず人が足らないからといって外国人を連れてきたらいいというような短絡的な発想では、またこれ同じことが起こるのではないかと。要するに、定着が悪くて結局職場から離れてしまうというようなことが起こるのではないかということも考えられます。 この分野を単純に外国人に任せるということではなくて、根本的に労働環境を変えるとか働きやすい職場にするとか、そういったことも併せてやっていかなければいけないのではないかと思います。そうしなければ、技能実習生の失踪と同じようなことが単純に言えば繰り返されるだけではないでしょうか。 加えて、介護職についても、済みません、もう一つどうしても触れておきたいんですが、介護離職です。 介護離職、ゼロを目指すというふうな方針、まだ旗は掲げられたままだというふうに思いますけれども、結局のところ、何年間も取組をしてきていても介護離職者の数はほとんど減っておりません。ほとんど変わっていない。十万人近くの方が今も介護で職場を去られているという状況であります。しかも、現在、要介護者の五四%は在宅介護である。この数字もどんどん伸びている状況の中で、介護離職ゼロ、どのように実現されていくのかということについて、最後に宮腰大臣から見解をいただければと思います。
○国務大臣(宮腰光寛君) 介護離職ゼロは、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現に向けた極めて重要な政策の柱です。 介護をする側も介護を受ける側も双方が納得し、心豊かに過ごすためには、必要な介護サービスの確保と、仕事と介護の両立のための環境改善や家族支援を両輪として進めることが重要です。これまでも、ニッポン一億総活躍プランに基づき、介護の受皿確保、あるいは人材の確保、育成、介護休業・休暇の取得促進を始めとする職場環境の整備など、総合的に施策に取り組んでまいりました。しかしながら、委員御指摘のように、介護、看護を理由とする離職者の数が現実にはなかなか減っていないというのも全く事実であります。 そういうことなども踏まえて、仕組みとしては相当整備はされてまいりましたけれども、具体的にこの離職者を実際に減らしていくということに向けて、これからも厚生労働省などと協力をしながら着実に進めてまいりたいというふうに考えております。
○矢田わか子君 ありがとうございます。 こういう方々もミッシングワーカーということに結局入っていくわけですので、是非とも日本人が、お一人お一人が活躍できる環境づくりに向けての御整備をお願い申し上げて、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(石井正弘君) 午後一時四十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時四十分休憩 ─────・───── 午後一時四十分開会
○委員長(石井正弘君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。 本日は、人工知能、いわゆるAI関連についてと、また、社会貢献型投資、いわゆるソーシャル・インパクト・ボンド、この二つのテーマについて質問をさせていただきます。 初めに、ソサエティー五・〇における重要分野と位置付けられておりますAI技術の研究開発についてお聞きをしたいと思います。 我が国では、少子高齢化による労働力の不足が、現在もそうですけれども、中長期的な課題となることは明白であり、AI技術によって労働生産性を高め、労働力を補うということが期待をされているところであります。ただ、一方で、AI技術が社会実装された際の経済的、社会的なインパクトというものは我々の想像をはるかに超えてしまうのではないかというような声も聞かれております。こうした期待と課題の両面がある中で、国際的にも熾烈な競争下にあるこのAI技術の開発、運用、あるいは専門家の育成、我が国としても本当に急いで推進をしていかなければならないと考えているところです。 最初に内閣府にお伺いをいたしますけれども、政府内ではこれまでAI関連施策についてはAI基盤省庁を中心に検討が進められていたと伺っておりますが、どの府省庁を中心に会議が設置をされてどのような検討がなされてきたのか、御報告をお願いいたします。
○政府参考人(松尾浩道君) お答え申し上げます。 人工知能関係の研究開発につきましては、従来、総務省、文部科学省、経済産業省においてそれぞれ取り組まれておりましたけれども、各省の連携を促進するため、平成二十八年四月に開催された未来投資に向けた官民対話における総理の御指示に基づきまして、総務省、文部科学省、経済産業省合同で三省の縦割りを排した人工知能技術戦略会議が設置されました。 現在は、イノベーションに関連が深い司令塔会議の横断的かつ実質的な調整と戦略推進を目的に、平成三十年七月二十五日、内閣官房長官を議長とし、全ての国務大臣を構成員として設置されました統合イノベーション戦略推進会議の下、平成三十年九月四日、AI戦略に関する有識者会議が設置され、新たなAI戦略の検討が開始されているところであります。
○竹内真二君 そういう形で政府も今体制を整えて、できるだけ分散化しないで力を集中させてこのAIに取り組んでいこうということはよく分かるんですけれども、もう一点、このAIに関する政府のこの戦略の取りまとめ状況、それから研究開発戦略に向けた政府の基本方針についてお尋ねをいたします。 政府内においては、このAI関係施策については、経産省、今おっしゃったように総務省、文科省など、この基盤省庁を中心に各府省庁の相当な数の組織で同時並行的にいろんな施策が進められている状況になっておりますけれども、そうなりますと、政府としてはこれら複数の様々な組織での施策をどのようにまず把握をして整理をされているのか、お聞きしたいと思います。
○政府参考人(松尾浩道君) お答え申し上げます。 従来、総務省、文部科学省、経済産業省において、それぞれが所管する国立研究開発法人を活用するなどにより、AI関連の研究開発の推進や研究拠点の設置などについて取り組まれてきたものと認識しております。 先ほど申し上げました総務省、文部科学省、経済産業省により合同で設置されました人工知能技術戦略会議におきましては、三省連携の下、平成二十九年三月に、生産性サービス、健康、医療、介護、空間移動を重点分野とする産業化ロードマップを含みます人工知能技術戦略が策定されました。その後、平成二十九年十二月には、人工知能技術戦略会議の事務局に内閣府、厚生労働省、農林水産省、国土交通省が加わり、体制を強化した上で、平成三十年八月、人工知能技術戦略を加速することを目的として関係各府省の人工知能関連施策について取りまとめた人工知能技術戦略実行計画が策定されたところでございます。 平成三十年九月からは、先ほど申し上げました統合イノベーション戦略推進会議において、AI戦略に関する有識者会議からの提言を受けながら、新たなAI戦略について各省が一体的に検討を行っているところでございます。
○竹内真二君 冒頭、まず、政府の体制とか、施策の把握等の仕方というか、そういう状況を確認させていただいたわけですけれども、そこで、次、平井大臣にお聞きしたいと思うんですけれども、このAIについては世界の主要各国も基盤産業と位置付けをしておりまして、国際競争力を高める戦略などをずっと作成してきております。 我が国も二〇一九年四月にAI戦略を策定見通しであると伺っておりますけれども、このAI戦略の策定に向けて、現在、今御答弁にもありましたけれども、組織されました有識者会議、このAI戦略の戦略実行会議で今この検討も進められているということなんですけれども、今年八月に策定された人工知能技術戦略実行計画などについては、まだ各省における取りまとめ、これまでの取りまとめが中心となっているものであって、ややAI戦略としては不十分というような問題意識の下でこの有識者会議等も検討を進めているというふうにも承知しております。 これ、そもそも、やはりAIに対する政府の基本方針、骨格となる考え方みたいなものが固まっていなかったことも要因の一つではないかと考えますが、平井大臣は、読売新聞、今月四日付けのインタビュー記事でこう述べられているんですけれども、私の所管の中で優先度が高いのが人工知能の分野だと、世界各国で研究開発が一気に進み、日本は周回遅れと言われるが、医療や農業など日本がやるべき得意なところはあるんだという形で、確かに、AIの研究論文の数、質もそうなんですけれども、世界各国と比べると米国と中国などに圧倒的な差を付けられているのが現状でありますけれども、大臣が言われたように、医療や農業、あるいは防災・減災みたいな分野で、日本が世界に伍していける、そういう分野というものもあるんだろうと思うんですね。 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、日本のこの強みを生かしてAIの研究開発において取るべきこれからの戦略についてどのようにお考えなのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(平井卓也君) 私もこの大臣に就任してすぐに、まず、エストニアで開催されたデジタルサミットに行ってまいりました。そこでも主要テーマはAIで、私も各国の代表とシンポジウムに参加をしてAIの議論もさせていただく中で、だんだん私、日本の立ち位置というものも分かってまいりました。立つべき位置も分かってきたような気がします。 ついこの間、フランスとドイツとの合同のシンポジウムにも参加をさせていただきましたし、昨日は、産総研のお台場の方のAIセンターの辻井所長とも、まさに委員の問題意識の点についていろいろ議論もさせていただきました。 世界が本当に今、研究開発と社会実装という面でしのぎを削っています。それで、今のままでは、今までの戦略では不十分だという認識です。これからAIの関係府省庁が真に連携して新たなAI戦略を策定してスピード感を持って取り組まなきゃいけないと、今そのように考えています。 具体的には、九月二十八日、官房長官を議長とする統合イノベーション戦略推進会議を開催して、有識者からの提言を受けて、その実現に向けた関係府省の取組について閣僚レベルで議論をしたと。同会議において、特に、世界を視野に入れつつ、産業界とも連携した教育や雇用の改革、世界の人材を引き付ける研究開発環境の構築、健康、医療、介護、農業等、各分野の将来像を描いた上でのデータ連携活用基盤の構築について、府省連携して具体的な戦略を検討して策定することになりました。 先ほどお話しした、十一月二十一日の都内で開催されたAIに関する日独仏合同シンポジウムにおいては、私自身からも、ドイツ、フランスにおけるAIの関係者に対して日本の考え方について情報発信をさせていただいたところでございます。 これからはこのような国際会議の場を活用しながら、我が国と価値観を共有できる国との協調、連携を促進しつつ、我が国のAI戦略を来年中頃までには作成したいというふうに思っていて、G20を始めとする国際会議の場でそれを積極的に発信したいと、今そのように考えております。
○竹内真二君 大臣、ありがとうございます。本当、世界的な発信というものを、何とかきちんとしたAI戦略を構築して、していっていただきたいと強く願うものであります。 それから次に、ちょっと視点が変わりますけれども、企業活動へのAIの活用促進についてお伺いしたいと思います。 人口減少、少子高齢化が進む中で経済の好循環を引き続き拡大していくためには、企業に対して先端技術の活用による技術革新を通じた収益の向上というものが期待されているところですけれども、財務省に伺いたいんですけれども、今月一日に財務省、財務局より、企業における先端技術の活用状況についての調査結果を公表されております。現状で日本の企業はIoTやAIなどの先端技術をどのぐらい又はどのような目的で活用しているのか、調査結果を教えていただけますか。
○政府参考人(茶谷栄治君) お答え申し上げます。 本調査は、全国の財務局が、従来から継続的にヒアリングを実施している企業、千二百七十七社ございますが、これに対しまして、IoTやAI等のいわゆる先端技術の活用状況についてヒアリング調査を行ったものでございます。 この調査によりますと、先端技術について活用済みと回答した企業の割合は、高い順から、クラウド三九・二%、ロボット三七・一%、IoT二三・一%、ビッグデータ一九・六%、AI一〇・九%となっており、何らかの先端技術を活用済みと回答した企業は全体の六四・七%となっております。 また、活用済みの技術のうち、最も重要度の高い技術に関する目的などについて確認しましたところ、活用の目的について、業務効率の向上六五・八%やコストの削減三七・四%の割合が高いほか、既存製品等への付加価値の付与一九・五%や既存事業への規模拡大一七・五%と回答した企業も一定数見られ、活用による成果については九四%の企業がありと回答するなど、多くの企業において活用成果が見られる結果となっております。 以上でございます。
○竹内真二君 今、活用されている先端技術に関する調査結果、詳しく報告をいただいたんですけれども、回答企業千二百七十三社のうち、今挙げていただいたIoT、AI、ロボット、クラウド、ビッグデータ、この五つの先端技術の中で、AIについては、今おっしゃったように、既に活用していると回答した企業というのは一〇・九%、一割なんですね。この五つの先端技術の中でも割合が最も少ないという結果なんです。 さらに、このAIに関しては、活用を検討中というのが三七・五%、活用したくてもできないというのが一〇・三%、最後に、活用する必要性を感じないというのが三一・六%に上っておりまして、この最後の、活用の必要性すら感じないという回答の割合というのも実はこのAIがこの五つの先端技術の中でも最も高い割合となっているわけです。 では、なぜ活用できないのかと聞くと、理由は、先端技術を持つ人材が不足している、費用対効果が低い、そして、AIに対する理解不足、よく分からないというような回答をしている企業が非常に多いわけですね。 このような調査結果を見ますと、どのようにAIを活用すれば生産性の向上につながるのだろうかと、そういう活用のメリットがまだまだ企業の中ではイメージもできていないんだろうと。また、導入しようと思っていても、意識的な問題も、又は体制、人材等を含めた体制等の問題もなかなかまだ整っていないというのが日本の企業の現状であると思うんですね。 そこで、大臣にお聞きしたいんですけれども、将来的にこのAIの普及を促進するためには、やはりきちんとした戦略を基にきちんとやっていくことは大事なんですけれども、民間企業に対しても、AIの活用方策や期待される効果等について積極的にアドバイス、あとはセミナーを開催する等、そういった工夫が求められてくると思うんですけれども、大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(平井卓也君) 委員のおっしゃるとおりだと思います。 AIを使う使わないでやっぱり企業の競争力等々に大きな差も付いてくるというふうに思いますし、今非常に敷居が高いというふうに感じている方がたくさんいらっしゃると思うんですが、実はそうでもないと私は思っています。 いずれにせよ、社会に多大な利益をもたらす技術なので、様々な分野でAIが具体的に活用されるということが重要だと思います。 内閣府では、SIP等を通じて、官民を挙げて自動運転、医療、介護、防災等の分野でAIを実装して、AIがもたらす効果について具体的な形で示すというふうに考えています。 私も、つい最近この話を直接伺ってなるほどと思ったのは、中小企業が容易にAIを活用できる環境を提供する民間サービス、もうスタートしているんですね。多くの方々が取りあえず使ってみるというような形で、非常にコストも安くて、AIに、利活用というものに、取りあえずやってみるかと、慣れてみるかというような状況も出てきたようでございます。一方で、やっぱり不安の中には個人情報の漏えいとかセキュリティーに対する不安とか、AIというのはやっぱりよく分からぬというようなことがやっぱり大きいと思っています。 政府としては、AI技術の進展と国民の安全、安心な利活用の両立を図ることが重要だと考えておりまして、現在、人間中心、教育リテラシー、プライバシー、セキュリティー、公正競争確保、公平性、透明性、説明責任、イノベーションといったAI普及促進のために社会が留意すべき七つの基本原則案について議論を進めさせていただいておりまして、これは年度内にまとめたいというふうに思います。さらに、産業界からの意見も十分に踏まえながら、AI戦略及びAI社会原則を作っていきたいと考えています。
○竹内真二君 本当に今、中小企業に対してのお言葉もありましたけれども、結構安く手軽にいろいろ活用できるような時代にもなってきているということも是非啓蒙していただいて、できるだけ裾野をどんどん広くしていっていただくことを是非お願いしたいと思います。 それから次に、AI技術に携わる専門人材の育成推進と、数学などの基礎分野への研究支援の必要性について伺います。 AIの研究開発や運用に携わる専門人材については、二〇二〇年には五万人不足すると言われております。AI研究の草分けであるソニーコンピュータサイエンス研究所社長の北野宏明氏は、第三次AIブームが起こったばかりのまだかなり早い段階から、このAIブームというのは、今回のAIというのは数学との戦いだというようなことも指摘をされておりまして、やはりAIなどの最先端のIT技術を扱うためには高度な数学的素養というものが必要不可欠になっているわけですね。企業側からも、ディープラーニングの理論を数学の基礎知識を基に理解して実装する能力を持つ人材が必要だと、こういう声がやはり上がっているわけです。 先ほど申し上げたとおり、もう先端人材五万人不足、一般のIT人材においては約三十万人が不足するというふうに試算をされております。AI時代到来を踏まえて早急に人材の育成をしていくことが急務と考えますけれども、AI人材の育成、教育のための取組について今何をしているのか、内閣府、文部科学省、それぞれから御報告を願いたいと思います。
○政府参考人(松尾浩道君) それでは、まず内閣府よりお答えを申し上げます。 これからのAI時代の到来を踏まえまして、必要な素養やスキルを持った人材を早急に育成するということは急務だというふうに考えております。 これまでの人工知能技術戦略会議におきましては主に研究開発戦略の議論に重点が置かれていたところでございますけれども、今後、内閣府としては、統合イノベーション戦略推進会議に対する有識者からの提言を踏まえて、関係府省、そして司令塔本部とも協力をして、現在検討中のAI戦略におきまして、AI時代に必要な人材育成のための施策について、重点の一つとしてしっかりと検討してまいりたいと考えてございます。
○政府参考人(平野統三君) 文部科学省からお答えいたします。 AI時代には、高い理数能力でAI、データを理解し、使いこなす力に加えて、課題設定、解決力や異質なものを組み合わせる力などにより価値創造を行う人材の育成が重要でございます。 このため、文部科学省におきましては、初等中等教育段階では、二〇二〇年度から順次実施される新学習指導要領におきまして、情報活用能力の育成やプログラミング教育及び統計教育の充実を図ることとしております。また、大学等の高等教育段階では、どの学部に進学しても数理的思考力とデータ分析・活用能力を体系的に身に付けられるよう、全学的な数理・データサイエンス教育を推進していくとともに、大学入学共通テストでの情報Ⅰ科目の追加を検討いたします。 このような取組を通じまして、AIやデータの力を活用しながら、様々な分野で活躍できる人材の育成に向けてしっかりと取り組んでまいります。
○竹内真二君 是非よろしくお願いします。 一方、大学での数学研究等の公的資金については、米国の競争的資金というのは年間四百億円弱から五百億円強の間を推移しているんですね。比べて、日本の科学研究費補助金の新規採択額というのは五億円強から七億円強と極めて少額です。桁が二つ違うわけですけれども。 さらに、若手の数学研究者の雇用というのも非常に不安定で、産業界への就職という面でも非常に弱いと。高度な知識を持つにもかかわらず、キャリアパスが不透明という深刻な状況を抱えております。日本は、高校生までの若年層においては科学、数学の素養というのは世界的レベルから比べても決して引けを取らないところにあるわけですけれども、今後、やっぱりポテンシャルの高い学生を集めて、優秀な人材を輩出していくためには、大学入学以降のこのキャリアパスというものもしっかり充実させる必要があると思うんですけれども。 そこで、大臣にお聞きしたいんですが、国が支出する研究費の大幅な増額、さらに、数学分野の研究における大学と産業界との円滑な連携の支援、若手研究者の処遇改善など、AI専門人材の育成に向けて我が国がやはりここはこの数学等の基礎分野を重視する姿勢を明確に打ち出す必要があると思いますけれども、大臣の御見解をお伺いいたします。
○国務大臣(平井卓也君) 委員御指摘のとおりでございまして、数学等の基礎分野に関しては、六月に閣議決定した統合イノベーション戦略においても、AI技術を使いこなす上で必要となる資質、能力として誰もが持つことを目標として掲げています。 AI時代に向けて数学等の素養を誰もが習得するため、統合イノベーション戦略推進会議における有識者からの提言を踏まえて、高校における文系、理系分断からの脱却、理数系教員の拡充、大学における全学生へのAI・数理・データサイエンス教育の展開などに取り組んでいく必要があります。 内閣府といたしましては、政府、関係府省と連携して、これらの提言を踏まえたAI専門人材の育成に向けてしっかりと推進してまいりたいと考えております。
○竹内真二君 教育面でも是非よろしくお願いいたします。 平井大臣への質問は以上ですので、御退室をしていただいて結構であります。大臣、ありがとうございました。
○委員長(石井正弘君) 平井大臣におかれましては御退席いただいて結構です。
○竹内真二君 次に、ソーシャル・インパクト・ボンドについてお伺いをいたします。 社会を変える新たな資金活用の取組として、社会貢献型投資、いわゆるソーシャル・インパクト・ボンドが世界的にも注目を集め始めております。このソーシャル・インパクト・ボンドについては、これまでも我が党の国会議員が本会議の代表質問や予算委員会、経済産業委員会、厚生労働委員会などそれぞれで取り上げておりますけれども、このソーシャル・インパクト・ボンドというのは、行政の担い切れない社会サービスを、投資家を始めとする民間の資金と専門性の高いノウハウを持つ企業やNPOなどサービスを提供する事業者が業務委託契約を結んで、行政はその事業の成果に応じて対価、報酬を支払うと、官民連携の社会的投資スキームとして社会的利益と経済的利益の双方を実現する手法であると、こういうふうに言われております。 元々、大幅な公費削減や業務見直しを迫られた英国で二〇一〇年に始まったとされておりますけれども、この最大の特徴というのは、行政と事業者が、成果が出た場合に幾ら払うんだというふうに契約を結ぶ点であると思うんですね。 行政側にとっては、財源が限られる中で成果が出ない事業には税金を投入せずに済む、こういうメリットがあるわけです。民間事業者が持つ様々なノウハウもそれを行政は活用することができると、こういうメリットもあります。 一方、じゃ、事業者はどうかといいますと、成果を上げなければならないという条件は付くわけですけれども、従来の行政からの業務委託は、様々な仕様書とかいろんなことを細かく決められてしまうために自分たちでお金の使い道などに融通が利くようなことがなかなか難しいわけですけれども、そういうのに比べれば事業者も民間独自の創意工夫というものを生かした取組をしやすいと、こういうメリットがあります。 そこで、既に国内でもいろんな形でこのソーシャル・インパクト・ボンドが活用し始めているわけですけれども、昨年七月に、国内で初めて本格的なソーシャル・インパクト・ボンドのスキームを活用した事業として、兵庫県の神戸市で糖尿病性腎症の重症化予防事業に着手していまして、現在では予想を上回る高い効果を上げているというふうに伺っております。 そこで、厚生労働省にお伺いしますが、この神戸市の事業における導入の概要や事業の目標、どのような効果を上げているのか、説明を願いたいと思います。
○政府参考人(渡辺由美子君) お答えいたします。 先生御指摘のございましたまず事業の概要でございますが、これは、神戸市の国民健康保険の被保険者のうち、特定健診の受診結果におきまして血糖値や腎機能が基準値を超えた方々に対しまして、神戸市から委託を受けました民間の事業体が保健師などの専門職を活用しまして、受診勧奨ですとか、あるいは生活習慣の改善の保健指導を行うという事業でございます。実施期間は昨年の八月から本年の三月ということで、現在、その評価の期間でございます。 この総事業費は約三千四百万円程度とお伺いしておりますけれども、この資金調達につきましてSIBを活用することによりまして、民間資金の活用による行政の財政リスクの軽減ですとか、あるいは事業者と行政の成果指標の共有、それから成果の可視化、さらに資金提供者の社会貢献の促進などを狙いとしたというふうに伺っております。 具体的な成果というところでございますが、現在、中間評価の段階で二つの指標で評価をしてございます。まず一つ目の、参加した方の中でどれぐらいがプログラム修了まで行くかというこのプログラム修了率でございますが、これは当初目標の八〇%以上に対して既に一〇〇%と。それから、もう一つの指標でございます生活習慣の改善率、これは当初目標の七五%以上に対しまして九五%ということで、それぞれ目標を大きく上回って達成したという報告を受けております。
○竹内真二君 今御報告をいただいたように、神戸市の事業において、このSIB、ソーシャル・インパクト・ボンドの効果による成果が非常に目標よりもかなり高くて、一〇〇%と九五%ですか、そういう今成果が出ているわけでして、今後も様々な地域の課題解決のために活用促進に取り組んでいくべきだと思うんですが、政府もこの活用促進というのが政府の基本方針に位置付けをされて、本年六月に閣議決定された未来投資戦略二〇一八やまち・ひと・しごと創生基本方針二〇一八の戦略において、この活用と普及促進に向けて内閣府が具体的に取り組んでいくと伺っております。 この活用と普及促進に向けて、中央省庁における検討状況や戦略に明記された内容、今後の具体的な取組について内閣府から御説明を願います。
○政府参考人(石川卓弥君) 内閣府といたしましては、今年六月に閣議決定されました骨太方針二〇一八、未来投資戦略二〇一八及びまち・ひと・しごと創生基本方針に基づきまして、委員御指摘のソーシャル・インパクト・ボンドを含みます成果連動型民間委託契約方式の活用と普及を積極的に進めたいと考えております。 このため、戦略に明記されていますように、必要な体制を整備した上で、国、地方公共団体における成果連動型民間委託方式を活用した案件の動向や課題に関する情報の集約、そして、関係省庁に対しましてモデル事業の組成、評価指標の標準化、分野別のガイドライン等の策定の働きかけ、内閣府におきましても、必要に応じまして、分野横断的なガイドライン等の作成を行っていきたいと考えております。そこで、まずは年度内に関係省庁等へのヒアリングを行い、現状認識や課題、解決策等について検討を行ってまいりたいと考えております。
○竹内真二君 分野横断的なガイドラインの策定をしていくという御答弁でしたけれども、現在、国内各地でこのソーシャル・インパクト・ボンドを活用した様々な事業案件が導入、検討されていると思いますが、神戸の事例などを参考に、自治体向けに充実したガイドラインも策定していただきたいと思います。 また、経産省や厚労省など様々な省庁が関係してくると思いますけれども、省庁横断で推進する担当窓口の設置や複数年度にわたって安定した財源を確保するスキームも必要だと考えております。 その上でなんですけれども、国と地方自治体で予算を分担する交付金事業や補助金事業では、自治体単体で予算措置をすることのハードルがやっぱり非常に高いんですね。そこで、米国や英国では国が主導して、アウトカムファンド、成果連動型の支払基金というものを設置して、国ぐるみでソーシャル・インパクト・ボンドに対して大きな役割を果たしているわけです。 このような枠組みがあれば、予算が限られている自治体もこのソーシャル・インパクト・ボンドに取り組みやすくなると思われるんですけれども、これ、何とか公募や選定、資金提供なども一括して担う日本版のアウトカムファンドの創設というものを是非政府にも検討していただきたいと思いますけれども、御見解をお願いいたします。
○政府参考人(石川卓弥君) 委員御指摘のように、地方自治体がソーシャル・インパクト・ボンドを始めとする成果連動型民間委託契約方式を採用するに当たりましては、地方自治体によっては案件の組成や公募、選定において困難を伴うことも考えられます。また、高い成果が得られた場合にはその成果に連動して高い委託料を支払う必要が生じるので、そこに逡巡することも考えられます。 このため、委員御指摘のような地方自治体の取組を支援するような仕掛けが必要になる場合も十分あると考えております。まずは、関係省庁等からのヒアリングを着実に進めまして、現状認識や課題、解決策について検討してまいります。
○竹内真二君 是非、政府がソーシャル・インパクト・ボンドの普及促進に基金づくりも含めて更なる力を注いでいかれることを強く念願いたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○清水貴之君 日本維新の会の清水です。どうぞよろしくお願いをいたします。 まず初めに、幼児教育、保育の無償化、これの特に財源についてお伺いをしたいと思います。 現状では、その財源、負担をどうするかという話、国と地方で地方にも応分の負担を求めるというような話になってきているかと思いますが、前回の一般質疑のときにお聞きをしたんですが、官房長官ですね、全額国費で負担をするので市町村には迷惑を掛けないという話を市町村側にしていたということ、これを市長会側が主張されているわけですね。やっぱり話が食い違っているところがありますので、事実関係はどうなのかというのを、小野田統括官、御確認いただけませんかというお話をさせていただいたかと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 十一月十五日の官房長官の記者会見におかれまして、官房長官からは、これまでの発言について、地方に配分される増収分を活用することとしており、国の責任において必要な地方財源をしっかり確保する、そういう趣旨で申し上げたという旨の発言があったと承知してございます。
○清水貴之君 ということは、消費税の引上げ分が地方に行きます、それを財源に充てるということですから、地方側からしますと、その回ってくる、消費税増税分で回ってくるお金というのはほかのことに使おうと思って準備している自治体もたくさんある中で、新たに保育、教育の無償化のお金が必要だということになってきますと、これ、元々官房長官がおっしゃっていた、全額国費で負担する、市町村には迷惑掛けない、これとまたずれが生じてしまうのではないかというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えします。 恐縮でございますけれども、官房長官の方からは、先ほど申し上げました十一月十五日の記者会見におきまして、地方に配分される増収分を活用することとしており、国の責任において必要な地方財源をしっかり確保する、そういう趣旨で申し上げたという旨の御発言がございました。 また、総理からも、国会におきまして、地方の財源負担の在り方については国と地方で適切な役割分担を行っていくことが基本と考えておりますと御答弁をされておると承知してございます。
○清水貴之君 ということは、私、その発言された市町村側にも、首長さんにもお聞きをしたんですけど、やっぱり、いや、もう元々我々の負担はないというふうに話を聞いていたんだと、ここに来て、もうやっぱり話が違っているというふうな受け止めをされているわけですね。としますと、これはちょっと話の言い方にそごがあったか食い違いがあったかで、やはり地方には負担を求めると。 もう一点お聞きしたいのが、となりますと、消費税が渡っていって、それを無償化の財源に充てるのはいいんですけれども、加えて、持ち出しになる自治体もあるという、これ懸念されているわけですね。もうそれだけでは足りないと、様々な事務負担経費が掛かってくるわけですから、もう更に自治体が支払わなきゃいけない、拠出しなければいけない、これを懸念されている自治体もたくさんあるんですね。ということは、そういう財源も自治体に負担を求めるということになってくるんでしょうか。
○政府参考人(小野田壮君) お答えいたします。 国と地方の負担につきましてはまさに現在調整を進めておるところでございまして、先般も関係大臣と地方団体から成ります教育の無償化に関する国と地方の協議会も開催させていただいたところでございます。その場でいろいろ御意見を頂戴しながら、加速をしながら調整を進めているところでございます。
○清水貴之君 その協議会に出ていらっしゃった宮腰大臣にもお聞きしたいと思います。 今みたいなお話、きっと直接聞かれていると思います。やっぱり地方側からしますと、国が言った政策なんだし、地方に負担を求めるのはちょっと勘弁してくださいよと、いろいろと経費だけじゃなくて人も出さなきゃいけない、いろいろ手間暇も掛かるんだ、これは大変なことになっているんだというお声、恐らく聞かれているというふうに思います。 率直な受け止めと、今後、どうこれを、とはいえ、どこかで折り合いを付けなきゃいけないわけで、どうやって協議を進めていくのか、見通しなど、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 幼児教育の無償化の円滑な実施に向けまして、先週二十一日、文部科学大臣、厚生労働大臣、総務大臣、そして私の四大臣と地方三団体の代表者とで、教育の無償化に関する国と地方の協議を行いました。これに関しては、幼児教育という分野もあれば、高等教育の無償化についても協議を行ったところであります。 私からは、国と地方で適切な役割分担をすることが基本と考えており、国と地方へ配分される消費税の増収分を活用することにより、必要な地方財源を政府としてしっかり確保するという基本的な考え方を述べた上で、これまで地方自治体の皆様からいただいた御意見を踏まえ、国として現時点でお示しできる財政措置等を御提案をさせていただきました。現場で実務を担う市町村の皆様には大変な御苦労をお掛けいたしますけれども、御理解、御協力をお願いいたしたいというふうに思っております。 予算編成に向けまして、早急に合意を得る必要があります。議論、調整をこれから加速化してまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 地方からしますと、もちろん費用負担を何とかしてくれという話もありますが、あとはやはり、これもこれまでの質疑でも出ていますが、時間の問題ですよね。もうとにかく時間がないので、合意を得るための努力というのは本当に急がなきゃいけないと思うんですね。ここを是非お願いしたいと思います。 続いて、再び宮腰大臣にお聞きしたいんですけれども、領土・主権対策、これ午前中、和田委員の方からも質問出まして、最初の私の質問は全く同じポイントなんですが、大臣の所信で領土・主権展示館の一層の充実等に取り組むというような発言がなされました。 この発言をされました目的であったりとか、意図、狙いなどについてお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(宮腰光寛君) 先ほど午前中の和田委員の御質問にもお答えいたしましたけれども、昨日、韓国の国会議員が竹島に上陸をしたということであります。御案内のとおり、この竹島につきましては歴史的事実に照らしても国際法的にも紛れもなく我が国固有の領土であることが明確でありまして、今回の韓国国会議員の上陸に対しまして、政府として直ちに外交チャネルを通じて韓国政府に対して抗議を行ったところであります。 竹島問題及び尖閣諸島をめぐる情勢が厳しさを増す中、我が国の主張が正当なものとして国際的に受け入れられるためには、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透していることがますます重要となってきていると考えております。このため、本年一月に内外発信の拠点として領土・主権展示館を開設したところであり、引き続き、常設展示における展示内容や企画イベントの一層の充実に取り組んでまいりたいと考えております。 また、展示館の充実のほかにも、新学習指導要領に基づく領土に関する教育の実施への支援、地方自治体などと連携したパネル展示の実施、関連する資料、文献の調査研究やデータベース化、あるいは海外でのセミナー開催への支援等に取り組んでまいります。 これらの取組を通じて、我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、内外発信の強化に引き続き努めてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 その今年開設された領土・主権展示館、私、まだ行くことができていませんでしたので、この質問に当たって見学をさせていただきました。本当に限られた予算の中で、しっかりとした非常に分かりやすい展示をされていて、解説などもしていただいてということで、すごく努力をされているなと伝わってきたんですが、ただ一方、大臣、もちろんスタートしたことがすごい大事だとは思うんですが、日比谷公園の中のビルの地下の一室にありまして、決して目立つような、主張するような場所ではないわけですね。これがあえて、日本も韓国から来られている観光客の方が多いですから、そういった方を刺激しないためにそういう場所にしているんだというのならば、それはそれで狙いがあるんでしょうけれども、もしそうではないと、やっぱりいろんな方に見ていただいて領土問題というのをもっともっと認知してもらおうという狙いでしたら、ちょっと場所などもどんどんどんどん考えて発展させていくべきではないかなと、これは私のあくまで感想ですが、思いましたので、お伝えさせていただきます。 加えて、先日、島根県の隠岐の島に行ってまいりました。竹島というのは隠岐の島町に属するわけですが、隠岐の島の北部に久見という地域がありまして、そこに竹島の歴史館、久見竹島歴史館というのがあります。竹島に関する資料などを保存していまして、当時、竹島で猟を、アシカ猟などをしていたんですけれどもね、その当時使っていた猟の器具などが展示されていて非常に分かりやすいわけですね。その展示館も出ますと、すぐ近くはもう港になっていまして、ああ、あそこの方角に竹島があるんだよと、ここからみんな昔は猟に行っていたんだなんて話を聞きますと、ああ、なるほどなと、非常に私も勉強になったわけですね。 隠岐の島は観光客の皆さんも多いですから、観光に来ていただいた折に寄っていただくとか、修学旅行とか学生さんが来て勉強するには非常にいい立地でありますし、いろいろ資料も展示されているなというふうには思ったんですが、これも、ただ一点ちょっと気になったのは、やはり隠岐の島町という一つの地方自治体がやっている施設です。そこもやはり限られた予算の中で必死に頑張っていらっしゃるのは伝わってきたんですが、やはり展示の仕方であったりとか、例えば解説の方を常に置いておくような余裕がなかったりとか、いろいろともっともっと何かサポート、協力関係、国とですね、できることがあるのではないかというふうに感じました。その辺について、大臣、何か見解がございましたらお聞かせください。
○国務大臣(宮腰光寛君) 委員におかれましては、隠岐の島町の久見竹島歴史館、視察をしておいでになったということで、深く敬意を表したいというふうに存じます。 私もこの隠岐の島町は二度ほどお邪魔したことがあるんですが、まだこの歴史館がオープンする前のときでありましたので、残念ながらまだ行っていないと、是非私も一度行ってみたいと思っております。 ただ、島前の西ノ島町の最北端といいますか、国賀海岸の岬には行ってきたことがありまして、そこから、あの方角に竹島があるんだというところ、説明もありましたので、ああ、あの方向に我が国固有の領土である竹島があるんだということは島前の別の島から眺めてきたところであります。 竹島や尖閣諸島を行政区域に抱える地元自治体においては、国に先立ち、領土・主権問題に関する資料収集や広報啓発に取り組んでこられたものと承知しておりまして、領土・主権問題に関する情報発信に当たっては、これらの自治体等との連携を強化することが重要な課題であると認識いたしております。 このため、政府は、これまでも、地元自治体の関連施設に資料保全の専門家を派遣して、必要な保全策の実施やレプリカ制作等を行い、各種啓発行事等に活用する、自治体と連携したパネル展示を実施するなどの取組を行ってきたところであります。国におきましても、本年一月に、今ほどお話がありました、内外発信の拠点として領土・主権展示館を開設したところでありまして、地元自治体やその関連施設と一層緊密に連携し、資料保全事業や各種イベント等を実施することにより相乗効果を生み出してまいりたいというふうに考えております。 なお、北方領土と違うのは、元々島に一万数千人の方が住んでおいでになった、いろんな資料も豊富にあるというのが北方領土問題でありますが、残念ながら竹島に関してはなかなか資料が限られているという状況にあります。でありますので、できる限り幅広く資料を収集をし、そして地元の自治体ともしっかりと連携を取りながら、内外への情報発信にこれからも引き続きしっかり努めてまいりたいというふうに考えております。
○清水貴之君 大臣、是非よろしくお願いいたします。 宮腰大臣への質問はここまでですので、御退席いただいて結構です。
○委員長(石井正弘君) 宮腰大臣におかれましては御退席いただいて結構です。
○清水貴之君 茂木大臣、済みません、お待たせいたしました。 がらっと変わって、消費増税に対する景気対策、経済対策についてお伺いをしたいと思います。 様々、その対策、こんなことやりますよという話が出てきている中で、この週末ぐらいですかね、ポイント制度のそのポイントが、当初二%かなという話だったんですが、五%にしようという話が出てきました。としますと、やはりどれぐらい、これなかなか計算しにくいと思うんですが、どれぐらいの財源が必要なのか、どれぐらいの方々が買物をして五%分ポイントとして還元する必要があるのか、こういうことが見通しが立ちにくいんじゃないかと思うんですけれども、どれぐらい現時点で財源必要で、その手当てはどうしようと考えているんでしょうか、お聞かせください。
○政府参考人(江崎禎英君) お答えをいたします。 ただいま御質問のポイント還元の内容でございますけれども、現在、まさにその予算規模も含めて検討の最中でございます。したがいまして、制度の詳細につきましては年末に向けての予算編成の過程におきまして決定していくことになっております。 以上です。
○清水貴之君 なかなか見えてこないとは思うんですけれども、その時期ですね、九か月という話が出てきていまして東京オリンピックまで、そして、東京オリンピックがあって、じゃ、気になるのが、大臣、今度その後ですよね。消費税上げて対策いろいろ打って、何とかそこを持ちこたえてオリンピックで盛り上がった、でも、その後が、じゃ、急に腰折れしてしまって、結局、消費の落ち込みを単に先送りしているだけだったら、これは意味がないと思うんですね。 その辺りの先の見通しについてはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(茂木敏充君) 委員の御指摘は、オリンピック大会前の数年間、これは競技施設のみならず、交通基盤といったインフラ整備を始め様々な関連の支出が想定をされる一方で、それらの支出がなくなった後は経済の総需要が落ち込むのではないかと、また、今ポイント還元のお話もありましたが、そのタイミングとポイント還元の終了時期が重なるのではないかと、こういう基本的な御懸念ではないかなと思っておりますが、来年の十月に予定されております消費税率引上げについては、引上げ前後の需要変動の平準化、そして経済の回復基調の継続に向けて、あらゆる施策を総動員することにしております。 そこの中で、ポイント還元につきましては、具体的な予算規模、これは年末の予算編成過程の中で確定をしていきたいと思っていますが、期間を区切って十分消費誘発効果の高いものにしていく、還元率にしていくと、こういう予定でありまして、一方、インフラ整備などのオリンピック関連の支出については、そのピークがいつ来るかということでありますけれども、このピークは大会開催期間よりも相当程度前になることが想定をされておりまして、総需要という点ではむしろ大会開催以前にピークアウトすると、こういう考え方が多いんだと考えております。 オリンピック後の景気動向に配慮が必要と、こういう点では清水委員と考えを共有していると思っておりますが、その意味で大切なことは、委員も御覧になったことあると思うんですが、東京オリンピック・パラリンピックのロゴと一緒に使われておりますビヨンド二〇二〇、このロゴ、このロゴに思いが込められているように、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック大会が次の世代へのレガシーとなるようにすること、関連するインフラ等の整備においても、ワンショットではなくて、新たな時代にふさわしい長期のスパンの成長基盤につながるような視点を持っていくことが必要だと考えております。 また、我が国の魅力、これをオリンピック、パラリンピックの機会に発信することで、大会を契機としたインバウンド需要、これをオリンピック後も継続的に拡大させるなど、ハードのみならずソフト面からも成長あふれる海外の需要を取り込んでいきたいと考えております。 さらに、二〇二五年、万博の、日本、大阪、関西での開催が決まったわけでありまして、この万博も、日本のイノベーションのポテンシャル、そして、イノベーションをもたらす未来の社会やライフスタイルを世界に発信するすばらしいチャンスになると思っております。 いずれにしても、長期的な視点をしっかりと持って、二〇二〇年のオリンピック、パラリンピック、二五年の大阪・関西万博を成功させ、その先の時代をしっかりと開いていきたいと、このように考えております。
○清水貴之君 今おっしゃったとおり、オリンピック後の対策、必要だというのはそれは私も同じ思いなんですが、ただ、私が思っているのは、余りにその前にいろいろやり過ぎてしまって、逆にもっとその後更なる刺激が必要になって更なることをやらなきゃいけないんじゃないか、そういうことを懸念しておりまして、本当にこんなに事前に手厚くやる必要があるんですかという思いを持っておりますので、もう一点、そういった意味から質問させていただきたいと思うんですけれども。 ほかにも、言われている、例えばプレミアム商品券ですが、これは低所得者層への対策、子供を持っている方への対策というふうに聞いています。軽減税率というのは、それこそ消費税の逆進性、これを緩和するものだと認識をしています。逆で、ポイント還元なんですけれども、一方で、これは使えば使ったほど返ってくるわけですね。としますと、消費額がふだんから多い方々が得をするわけです。さらに、カードをよく使うような、お金をたくさん持っていてたくさん使うような方にメリットがあるから、ほかにやろうとしている政策からすると逆の方向に向かっているんじゃないかというふうに感じてしまうんですが、これについてはいかがでしょう。
○政府参考人(江崎禎英君) お答えを申し上げます。 御質問にありましたように、今回、消費税率の引上げに際しまして、中小規模の、小規模の事業者に対しまして、ポイント還元という新たな手法、これを支援策として行う趣旨でございますけれども、まず、大企業につきましては、消費税の引上げ後に需要に応じて自らの経営判断で価格の引下げを実施するということが可能であると考えられる一方で、中小企業、そして小規模事業者におきましては、やっぱり体力が少ない、そして自らの価格引下げは実施できない場合があると考えるために、これを支援することで消費を喚起していきたいと考えております。 特に、ポイント還元というのは、単に負担感を軽減するだけではなくて、次なる消費の誘発効果、こうしたものも期待されることから、政策メニューとなっているものでございます。 その上で、現在、制度の詳細につきましては検討中でございますけれども、多様なキャッシュレスの対応、こうした選択肢を準備することによりまして、高所得者に限らず、幅広い消費者の皆様にとって利用しやすい、そういう環境を整えていきたいというふうに考えております。
○清水貴之君 そのポイント還元なんですけれども、週末の読売新聞の調査でも、ポイント還元反対の人六二%というふうに出ていました。 私も、週末、地元回っていまして、これ特に高齢の方からの反応は良くないですよね。もう皆さんの想像どおりで、本当に、わしはカードなんか使わぬと、ふだん行っているお店でもうカードで払うようなお店なんかないみたいな話を、八百屋さんや魚屋さんでそこでカードなんてちょっと想像付かへんわみたいな話をもうたくさん聞きました。もう現実はやっぱりそうだと思うんですよね。 となりますと、やはりそれこそ不公平感が大きくなるんじゃないか。買物する人、カード使う人とそうじゃない方との差というのが、むしろ埋めようとするというか、そういう地方の中小企業とかそういった方々のある意味救済策だと思っているのに、その逆の、これも逆の方向に向かうような気がするんですね。これについてはどう考えていらっしゃいますか。
○国務大臣(茂木敏充君) 先ほど申し上げたように、この消費税の引上げ前後の需要変動、これを平準化し、そして、経済の回復基調の継続に向けてあらゆる施策、あらゆる政策を総動員していく。 例えば、軽減税率。これは家計消費の大体四分の一を占める飲食料品について税率八%に据え置く。特に、低所得の家庭においてはこの飲食料品が三分の一を占めるということで、よりこういった世帯に配慮した施策になっております。 そして、プレミアム付き商品券。今後具体的な制度設計を行っていきますが、これも例えば低所得の方であったり、また今子育てが始まったばかりの方、こういったことを対象にする施策として行っていく。 一方で、中小の小売店、大型店と比べて体力等が弱い、これに対する支援策。消費税の引上げに合わせて行っていくことも極めて重要だと思っております。 さらに、やはり駆け込み需要、反動減ということで申し上げると、自動車であったり、住宅、こういった大型の耐久消費財、これに対する対応というのも必要でありまして、様々な観点からこういった対応を行っていきたいと思っておりまして、一つだけ取って、これはどの人にとって有利、この人にとって不利ということではなくて、全体的に今回の政策が効果を持つようにしていきたいと思っております。 ポイント還元制度、まだ使われていない方、御存じない方いらっしゃるかもしれませんが、比較的QRコードを使う場合も簡単にできるような形でありますし、また、今、カードのリーダー、これも非常に価格的には手頃になってきております。また、カードの手数料等々についても今後やはり引下げの方向が私は必要だと、こんなふうに考えておりまして、そういったことも含めた施策をしっかりと詰めていきたいと思っておりますし、また、消費者の皆さんにもこれがいかに使い勝手のいい制度であるかということをきちんと周知をすると、こういった努力も必要だと思っております。
○清水貴之君 更に制度が具体化してきたら、またいろいろと質問させていただければと思います。 以上です。ありがとうございました。
○委員長(石井正弘君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後二時三十八分散会