財政金融委員会 第2号
- 発言数
- 158 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/11/22
会議録
○委員長(中西健治君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、藤木眞也君、林芳正君及び宮沢洋一君が委員を辞任され、その補欠として大家敏志君、足立敏之君及び朝日健太郎君が選任されました。 また、本日、古賀之士君が委員を辞任され、その補欠として礒崎哲史君が選任されました。 ─────────────
○委員長(中西健治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地域経済活性化支援機構担当室次長油布志行君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西健治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(中西健治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(中西健治君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○大家敏志君 自由民主党の大家敏志です。 麻生大臣に質問をさせていただきます。同じ選挙区ですし、同じ政策グループで夜遅くまで多くの時間を御一緒させていただいていますが、改めて今日は質問をさせていただきたいと思います。 早速ですけれども、まずは世間を騒がせている話題、大臣のことではありません。まず聞かせていただきたいと思いますが、日産自動車代表取締役会長カルロス・ゴーン氏が有価証券等報告書に役員報酬をおよそ五十億円過少に記載した容疑で金融商品取引法違反で逮捕されたとの報道であります。 まずお尋ねしますけれども、過少申告ということでありますが、脱税の可能性はないのか、お尋ねをいたします。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘の案件につきましては、いろいろ新聞等々で載っておるのは知っておりますし、その種の内容がいろいろ取り沙汰されているのは知っていますけど、その本人が脱税したかしないかという個別の案件につきまして私どもの方でちょっとコメントをすることはありませんので、その点だけはあらかじめお断りしておきます。
○大家敏志君 そうだと思いますけれども、経営危機に陥っていた日産自動車を立て直したと、そういう面では辣腕の経営者の逮捕ということでありますから、国の内外を問わずに影響は大きいし、その衝撃も大きかったんですよね。そういう点で、経営者の経験もある麻生大臣として今回の事件をどう考えるかというか、何が問題だったかという点、大臣の見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) カルロス・ゴーンという人が日産に入ってきて、もう社長になってから二十年近くになるのかな、そんな記憶があるんですが、少なくとも、あの日産自動車というものの内容について、こうすれば立て直るという案というのは前から出されていたんです。それを日産の経営者はし切らなかった。カルロス・ゴーンはその案をそのとおり実行したと。外国人だからできた、これまでしがらみがないからできた、いろんな表現があるんだと思いますが、それ実行せしめたという点に関しては間違いない、実績として高く評価されてしかるべきと、私はその点に関しては間違いないと思いますが。 ただ、今ルノーが日産の株を何%持っていますかね、三十何%持っているんだと記憶しますけれども、そのルノーの株をたしかフランス政府も一〇、二〇%近く持っていたんだと記憶しますが、日産はルノーの株を何%持っているかというのは正確じゃないので、一〇%、十数%だったと記憶しますが、そういったパーセントになっていますので、当然のこととして、フランス政府はルノーに対して、ルノーは日産に対して発言権は極めて大きかったんだということは想像に難くないところだと思いますので。 そういった背景に十九年もいると、何となく立て直したということに関してのみんなに対するいろんな感謝の念はもちろんでしょうけれども、そういったものプラス、時間とともに何となく権力者というものに関しての批判やら何やらがなかなか難しくなってくる、届きにくくなってくる、絶対権力は絶対腐敗するとよく言われる例の背景なんだと思いますが。そういった意味では、だんだんだんだんそういったことで、社内の中においてカルロス・ゴーンという人に関してなかなか、それはいかがですかなという声が届きにくくなったというのが背景かなという想像だけはします。
○大家敏志君 注意深く見守っていくというか、推移を見守るということだと、今の時点ではそういうふうに思います。 話を変わります。 G20、来年日本が議長国としての開催、これはもう御承知のようにリーマン・ショックに端を発した世界金融危機に対応するためにつくられた会議で、第一回目が二〇〇八年十一月、そのときに麻生大臣は出席をされています、時の内閣総理大臣として。そういう面では、議長国開催というのはまた格別の思いがあるんだろうというふうに思います。福岡で開けたらなと思っていましたが、幸いにして福岡では財務大臣・中央銀行総裁の会合もあります。そういう点では福岡を世界に発信していく役割も担っておられるんだと思いますが。 今、世界経済は堅調に成長しておると、その一方で、貿易をめぐる緊張感、また、先日のAPECでの首脳宣言採択を断念、そういうリスクも増大しているということも事実なんですよね。そういう中では、このG20に対する期待感というのは高まっているというふうに思います。 そこで、まず大臣、福岡開催も含めて、この議長国開催の抱負、思いを語っていただければというふうに思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、最初に日本として正式にG20というものでスタートさせたときの第一回目がワシントンということになっているんですが、現実、翌年のロンドンでやったのが最初の、いわゆるG20としての最初だったんですが、このときはゴードン・ブラウンというイギリスの総理大臣が、俺はこれで辞めるんで、是非これだけは俺たちが、第一回目をイギリスでやらせてくれという、まあ早い話が、あって、日本政府としてはイギリスにそれを譲ってやらせていただいたんですが、以来長い時間が、十数年たったんですが、日本で今度やるということになって、別に反対もなく、日本がやるのは当然という形でやらせていただくことになりました。 福岡で財務大臣・中央銀行総裁会議をさせていただきますけれども、今、福岡というのは、何といっても、この人口がと言われている中で、福岡はたしか人口増加率が、このところ見ましても五・一一%というだけで、これは北九州、福岡、何ていうの、いわゆる九州全体で見ても五・一一%の人口のをしているところは他にありませんので、そういった意味では極めて活気がある。はっきりしていると思っております。 加えて、今、スタートアップという、起業の伸び率、多分政令都市で日本一が福岡にこの数年でなっていますし、いろんな意味で新しいものがどんどんできて、クルーズ船の来るのも、六年前三十隻、去年三百八十四隻というような実態というのは、明らかにアジアの中核都市を目指した福岡の企画立案というのは当たっていると思いますが、同時にここは、昔からの山笠等々伝統的なものはしっかりこの町は残しているところなので、そういった意味では、新しい日本の様々なものと古い伝統というものがうまくかみ合っているという意味においては、山笠というのは一つの大きな象徴になっていると思いますので、いろんな意味で福岡という町は日本の古いものと新しいものがうまく混ざっているという点においては、これからの日本というものの一つの方向として、大事なものは大事、守りながらこちらはというときには、福岡というのはうまくいっているところかなと思っておりますので、そういった点がうまくアピールできればというように思っております。
○大家敏志君 ありがとうございます。 高島宗一郎という希有な市長もいる、そんな中で、とにかく安倍政権の六年の中で最も注目される都市になった福岡であります。もちろん麻生大臣の存在も大きいし、まあ参議院議員の存在もある程度。この福岡をきちっと世界に発信していくいい機会にもしていただきたいし、国際情勢厳しい中での期待感高まる中で、しっかりとしたG20になっていくことを期待をしていきたいというふうに思っています。 また、少し話は変わりますが、一昨日の二十日、財政審、大臣の諮問機関、財政制度等審議会で来年度予算編成に対する建議がまとめられましたよね。御承知のように、平成最後の予算編成ということで、三十年を振り返って、中身を見ると、本当に自戒を込められて、財政が悪化したということをまず述べて、その上で財政再建の必要性というのを強く強調された中身であったというふうに思います。来年度の編成においてはしっかりした予算を組んでいただきたいと、ここは要望しておきます。 一方、外交、安全保障の環境を見れば、もう説明するまでもなく日本を取り巻く状況は厳しいと。この状況にきちんと対応していくためには、今までの陸海空の枠組みを超えて、宇宙であるとかサイバー、それからまたドローンの活用、新たな防衛力をきちんと整備する必要性が不可欠な状況になっていると思うんですね。 それからまた、重なる災害。国土強靱化という観点から見ても歳出というのはなかなか大変でありまして、有り難いことに全党の理解をいただいて一次補正予算は成立しましたし、一昨日には総理から二次補正に関する指示も出ました。 この安全保障環境に対応するにはどうするか、また災害にきちんとした対応をするにはどうするかと。鍵を握るのは、やっぱり財政の対応力だというふうに思うんですね。想定を超えた事態に直面したときにこそやっぱり国が、行政がしっかりとした対応を求められています。そこで鍵になるのは、何といっても財政的な余力がないといけないと、そうならなければやっぱり本末転倒だということで、西田先生の御理解がいただけるかどうか分かりませんけれども、平時のときにこそやっぱり着実に財政健全化を進める必要があると、財務大臣政務官経験者としてはそう言っておこうというふうに思います。 そこで、ちょっとお尋ねしたいんですけれども、政権交代以降、GDPはしっかり伸びてきた。いろんな批判をする人がいますけれども、景気は良くなっている。いろんな数字も増えてきた。税収についても同様だと思うんですね。そこで、来年度はバブル期を超えて過去最高の税収になるのではないかという声もあったりする。どこまで答えられるか分かりませんけれども、来年度の税収見通しについてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 確かに、今、数値からいきますといろんな意味でGDPが、人口が減ったんだから伸びるわけねえとか言った新聞なんかいろいろありましたけれども、結果として、人口伸びませんでしたけれども、GDPとしては間違いなく五十六、五十七兆ぐらい増えた形になっておりますし、また、いわゆる企業収益も過去最高ということになって、国の税収というのは結果として、政権交代前の平成二十四年度に比べますと税収としては約十七兆円増えたのが前回で、五十九兆に、正式的には五十九兆一千億だったかな、に税収総額でなったんだということは事実なんだと思いますが。 その上で、いわゆる来年の税収の見通しなんですけれども、これは政府経済見通しを前提にして見積もることになりますので、現時点においてこの環境、具体的な規模はこうなりますというような環境、状況というのを、見通しを今この段階でちょっと申し上げるわけにはいきませんし、大体、こんなところで言ったら、あのときそう言ったじゃねえかなんて言われるのが落ちなところですので、その点は控えさせて、もうしばらく時間をいただければと存じます。
○大家敏志君 では、もう一点、先ほどの話の建議の中身にちょっとつながるんですけれども、もう一点伺いたいと思うのは、これ西田先生の理解得られないと思うんですけれども、プライマリーバランスの目標達成、また、その先の財政健全化の決意、大臣の決意というか思いをお聞かせいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) プライマリーバランスにつきましては、これは、ずっとプライマリーバランスをとか言いながらもなかなか達成できなかったのが、赤字国債が発行されるようになってから久しく続いている現状なんだと思っておりますが、これは確実に、こういったものをいわゆる無制限にというような話というのは、これは将来の財政というものを考えたときには極めて危険ということになりますので、どの程度にやるかというのは最も難しいところです。 ただ、我々は、一九三〇年代以来やったことがなかったデフレーションによる不況というものを、一九九三、四年から始まったと多分歴史家は書くんだと思いますけれども、その時代から、バブルの絶頂と言われた、株でいけば三万八千九百十五円付けたのが一九八九年の十二月の二十九日ですから、それ以後ずっと株価は下がった。土地はまだ上がっていましたけれども、土地も九三年ぐらいからもう顕著に下がって、六大市街化地域の平均価格は坪百万が坪十五万まで落ちたというんで、資産的には動産、不動産を含めて日本人がみんな貧乏になったのを前提による不況というものは今までのインフレ不況とは全く違いますので、それの対応を間違えた。日本銀行も間違えた、政府も間違えた。はっきりしていると思います。 そこをやり直さない限りはどうにもならぬというんで、この安倍内閣はその経験がありませんので、経験がないなら歴史に学ぶしかほかに方法がありませんから、我々は、一九三〇年代の高橋是清の取ったいわゆる政策というものを我々は大いに参考にさせていただいて、日銀は金融緩和、財政出動というようなことをやらせていただいた結果、財政状況、数字の上からは悪くなった形になっておりますが、新規国債発行の絶対額は十一兆減ということになりまして、初めてマイナスを、減をさせていただくことができたりしたのがこの五、六年の結果だと思いますけれども。 いずれにしても、こういったようなものをきちんとやるんだと、消費税含めましてきちんとそういうことを考えているんだというメッセージがマーケットに、また国債市場に伝わっていかない限り、日本の国債の信用とか通貨の信用とか為替の信用というものがなくなると、少なくとも日本の財政、経済に与える影響はちょっと予断を許さぬ、計り知れぬものが起き得ますので、そういったものはきちんと対応しながら景気対策をやり、経済を成長させながら再生させる、財政を再建するという方向で進めていかねばならぬものだと理解しております。
○大家敏志君 経済再生と財政再建、リーダーシップを大いに発揮していただきたいと期待をさせていただきたいと思います。 今日で二千百五十八日、在任期間。松方正義、高橋是清に次いで三位と、戦後では第一位の大臣の在任期間。もう間もなく六年ということであります。 財政健全化は大切だという話の後で甚だ申し上げにくいんですけれども、あえてここで真に必要な公共事業の一例を紹介をさせていただきたいというふうに思います。 既に物すごく詳しく御存じだと思いますが、下関北九州道路、これだけ言うと何か狭い地域のことのように聞こえる感もあるかと思いますが、本州と九州を結ぶ大動脈であります。既に道路があるんですけれども、建設から五十年を超えて、老朽化は著しくて、とにかく補修工事で交通に相当な影響を及ぼしているというのが現状であります。 この新たな道路を造りたいと長年みんなで意見をまとめ、反対意見の方にもいろんな説得努力をして、とにかく今は、県民、市民、これ山口県、福岡県挙げて、市議会も県議会も、それから何といっても経済界、地元の皆様を挙げて、何とか新しい道路建設をと強い期待を持っているところであります。 ですから、高橋是清財政ならぬ麻生太郎財政の象徴として、厳しい財政状況ではあると思いますけれども、やっぱり必要な公共事業をやるんだと、ここでは西田先生も一致するんです。そういう決意を固めてもらえるかどうか。最重要インフラという位置付けをして、国として採択して前に進める、進めてもらいたいと我々地元は思っていますので、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 関門の道路ができましてから本当に五十年たちますし、橋が架かってからもうかれこれ三十数年、四十年近くたつんだと思いますが、いずれにしても、今このトンネルを通りたいなと思う人は余りいない。なぜなら、水はだんだん漏れてきているし、道路はよく水浸しになっているし、ちょっと正直、あの道路を通るんだったら橋通った方がいいなと、そういう具合に思うところだというのがほとんどの人なんだという実態であるということはよう知っております。 また、昔と違って、今道路の架け方というのは沈埋工法、沈埋工法というのは特殊用語ですが、沈めて埋めるやり方で、沈埋工法という方法がスタートして、アクアラインなんかこの方法を使ったおかげでえらく早く安く確実にできているというのが、アクアラインと関門とを比べていただいたら技術の進歩が、五十年でこんなに変わったのかというのが如実に分かるぐらいの大きなものだと思います。 そういった意味では、いろんな意味で、こういうものができてくるというのは、本州、九州の間のこの関門の道路というのは、昔は技術が低かった。ずっと上まで回って門司でつないでいるんですけど、この工法を使うと、すぐ多分、八幡から下関、ぱっと直通でつなげるということになるんだと思いますし、そういった意味では経済波及効果が極めて大きいのははっきりしていますんで。 いろいろ今、私どもミッシングリンクと言われるものをつなげて、生産性を上げることによってGDPが伸びて、よって経済の成長につながって、それが経済再生の基にもなります、税収を増やすという発想で。いろんな形でいろんなことをやらせていただいて、愛知県の周りの、岐阜の周りの循環道路なんていうのもそうですけれども、いろんなものが今はつながりつつある。いろんなところでつながったところはすぐ効果が出てきているというのは、この数年間やらせていただいて効果ははっきりしていると思いますが、この点につきましても、今はこれがどれくらいのものかって、ちょっとよく、これは両県はもちろんでしょうけど、国交省やら何やらで、これ調査やら何やら今始めようとされるのかどうか知りませんけど、そこのところをちょっとやっていただいた上でないと何となく判断はできませんけれども、極めて有効な投資対象になり得る、そういった道路になり得る可能性がかなり高い道路の一つであることははっきりしています。
○大家敏志君 日本経済にも大きく、再生に大きく寄与する下関北九州道路だというふうに思いますので、御理解をお願いしたいと思いますし、参議院の中で議員連盟をつい先日立ち上げ、北海道の議員含めてもう既に七十名近い議員が賛同してみんなで一緒に頑張ってくれていますので、どうぞそのことも含めてお伝えをし、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○熊野正士君 公明党の熊野正士です。よろしくお願いをいたします。 まずは、障害者雇用の問題についてお尋ねしたいと思います。 特に、今回、国税庁では一千名を超える不適切な計上が行われていた事実が明らかとなりました。十月二十二日に検証委員会から報告書が出されました。その総括の中で、障害者雇用施策の基本は、個人の尊厳の理念に立脚した障害者の社会的自立、すなわち職業を通じての自立であるとされていると。続けて、国の行政機関はこの法の理念を理解し、民間事業主に率先して障害者雇用に積極的に取り組むべきであることは当然の責務であると。それにもかかわらず、多くの国の行政機関において障害者雇用を促進する姿勢に欠け、相当数の対象障害者の不適切計上があったことは極めてゆゆしき事態であると、このように述べております。 国税庁として、今回の問題についての受け止めと再発防止について答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(並木稔君) お答えいたします。 今般、国税庁におきまして障害者雇用率制度の対象となる障害者の計上が不適切であったことが判明し、法定雇用率を達成していないことが明らかになったことは、民間に率先して障害者雇用に取り組むべき立場としてあってはならないことであると深く反省したところでございまして、心からおわび申し上げます。 今般の事態につきまして、十月二十三日に、財務大臣から厳しく注意を受けるとともに、障害者雇用を計画的に推進していくよう御指示があったところでございまして、国税庁といたしましては、検証委員会の報告書を改めて真摯に受け止めまして、深く反省するとともに、公務部門における障害者雇用に関する基本方針に沿いまして、不適切な事務処理を未然に防止するため、複数職員によりチェックするなどの体制強化を図る、事後的にチェックが可能となるよう、通報対象となる障害者の名簿を作成するとともに障害者手帳の写し等の関係書類を保存するなど、不適切計上の再発防止に取り組むことはもとより、組織全体として障害者雇用を推進するという意識を徹底し、その取組を強化してまいりたいと考えているところでございます。
○熊野正士君 国税庁では、障害者である職員の不足数が一千六十八・五人と承知をしております。法定雇用率の速やかな達成が必要ですけれども、そのために障害者採用計画を策定することになっております。私の理解では、来年の三十一年十二月三十一日までには、既に不足している障害者である職員一千六十八人の方を補充した上で、法定雇用率二・五%を満たしていくことだというふうに思っております。 そこで、国税庁にお伺いしますが、現時点で不足している障害者雇用にどのように取り組んでいく計画であるのか、具体的にお示しいただければと思います。
○政府参考人(並木稔君) お答えいたします。 十月二十三日に関係閣僚会議で決定されました公務部門における障害者雇用に関する基本方針におきまして、法定雇用率を達成していない府省は、まずは年内に達成を目指し、それが難しい場合には、障害者雇用促進法の下、平成三十一年末までの障害者採用計画を策定し、当該計画にのっとって法定雇用率の速やかな達成に向けた取組を進めるということとされておりまして、国税庁としましては、これに沿いまして、今後、千九十六名の方を追加で採用することといたしております。 国税庁といたしましては、この追加採用に当たりまして、まず常勤職員の方の採用につきましては、人事院が実施する障害者の方を対象とした選考試験によりまして、平成三十年度に五十名の方の採用を予定しております。また、平成三十一年度におきましては、この選考試験に加えまして、非常勤職員として勤務後、選考を経て常勤職員となることを可能とするステップアップ制度などの活用によりまして、常勤職員の採用に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 また、さらに、非常勤職員の採用については、今後、ハローワークの活用や障害者の就労を支援する機関との連携などによりまして、こちらにも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 また、このような積極的な採用に併せまして、障害のある方の円滑な職場定着を促進するため、就労支援機関等と連携するなどの体制整備、職場環境整備などに努め、障害のある方が意欲と能力を発揮し活躍できる場の拡大にも取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○熊野正士君 何とぞよろしくお願いしたいと思います。 今年は、日本各地で甚大な自然災害に見舞われました。被災された企業も数多くありまして、皆さん再建への道を模索しながら懸命に頑張っておられます。こうした企業、特に中小企業の皆様への金融支援は必要不可欠であります。 そこで、中小企業庁に、中小企業・小規模事業者のなりわい再建支援として、特に資金繰り支援について伺いたいと思います。支援内容と支援実績をお教え願えればと思います。
○政府参考人(木村聡君) お答え申し上げます。 今年は、一連の災害によりまして、建物、設備等の直接的な被害に加えまして、風評に伴います宿泊キャンセル等の間接被害や停電による在庫被害など、様々な被害が広範囲にわたって発生したところでございます。 それらの被害を受けまして、経済産業省では、被災中小企業の方々が予見性と希望を持って前向きに事業を行っていただけますように、対策に万全を期すこととしております。とりわけ資金繰り支援につきましては、先般成立いたしました補正予算におきましても九百四億円を措置させていただいたところでございます。 その中でも、例えば平成三十年七月豪雨、北海道胆振東部地震につきましては、被災中小企業に対し、発災直後から、日本政策金融公庫によります災害復旧貸付けや信用保証協会による通常とは別枠での一〇〇%保証でございますセーフティーネット保証四号を実施いたしますとともに、激甚災害の指定を受けまして、融資金利の引下げや信用保証枠の拡大の特例措置を講じているところでございます。 これらの実績についてでございますが、十月末時点におきまして、まず平成三十年七月豪雨におきましては、日本政策金融公庫からは八百五十六件、約九十二億円の融資が、また、信用保証協会からは九百七十二件、約百五十一億円の保証がそれぞれ実施されているところでございます。北海道胆振東部地震におきましては、同様に、日本政策金融公庫からは二百九十九件、約二十四億円の融資が、また、信用保証協会からは二百八十二件、約二十三億円の保証がそれぞれ実施されているところでございます。 商工団体などとの連携の下、こうした支援策を更に周知しながら、引き続き被災事業者の復旧復興に向けた資金繰りの支援にきめ細かく取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次に、REVICについて伺いたいと思います。 さきの通常国会でREVIC法の改正が行われまして三年間延長されることになったわけですけれども、委員会の審議の中でも、災害時におけるREVICの役割ということが議論をされました。二年前に発生をしました熊本地震では、東日本大震災の教訓を生かした迅速な国の対応を評価する声が多かったわけですが、REVICによる迅速な事業再生支援も評価をされたところであります。 今回、一連の災害では、特に西日本豪雨では、広島、岡山、あるいは四国であれば愛媛を中心に広い範囲で甚大な被害が発生をいたしました。特に、この七月豪雨、西日本豪雨におけるREVICが行っている事業再生支援、金融再生支援についてお教え願えればと思います。
○政府参考人(油布志行君) お答え申し上げます。 このREVICでございますが、平成三十年七月豪雨により被災された事業者の方の事業再生など、被災地の復旧復興を全力で支援していくということでございまして、まずは、七月三十一日に相談窓口の仮拠点として中国・四国拠点を設置しております。その後、十月三十一日には、地域の金融機関などと連携した上で、被災事業者等に対しまして過剰債務の解消、必要資金の提供、それから人的支援を行うということを主たる目的といたしまして、西日本広域豪雨復興支援ファンドを設立しております。また、同日には、被災地十一府県をカバーいたします広島事務所を正式に開設いたしまして、同事務所を拠点としてファンドの運営を開始しております。 このファンドでございますが、まず、被災地内の主要な金融機関などに出資をいただいて設立したものでございますけれども、現在、被災地内のその他の金融機関にも出資等の協力を依頼するということも併せて行いながら、被災事業者の支援、相談を受け付けております。 機構といたしましては、引き続き、被災地域の金融機関などの関係団体等としっかり連携しながら、一日も早い復旧復興に向けて取り組んでいくということとしております。
○熊野正士君 何とぞよろしくお願いしたいと思います。 次に、金融庁に災害時における金融システムの危機管理についてお尋ねをしたいと思います。 主要行等向けの総合的な監督指針というものの中に、危機発生時において迅速な復旧対策を講じ、必要最低限の業務継続を確保することが国民生活と経済にとって極めて重要であることから、平時より業務継続体制を構築し、危機管理マニュアル及びBCPの策定等を行っていく必要があると、このようにございます。この監督指針は、東日本大震災を踏まえて見直しも行われてきたというふうに承知をしております。 災害時のこの金融システムの対応について、東日本の大震災の教訓も踏まえて御説明をしていただければと思います。
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。 各金融機関におきましては、大規模災害発生時においても預金の払戻しなど必要最低限の業務の継続を確保するため、平時より業務継続体制を構築しておくことが必要であるというふうに考えております。 業務継続体制の構築につきましては、東日本大震災の経験を踏まえまして、金融庁におきましては、各金融機関の業務継続計画の策定や見直しの状況、訓練の実施状況及びシステムセンター等の重要施設への自家発電の設置状況等の把握を行うとともに、各金融機関の業務継続体制の整備を促してまいりました。また、各業界団体におきましても、各金融機関が取り組むべき対策あるいは対応事例等を記載したガイドラインの策定、それから災害発生時の初動対応等をテーマとした訓練等に取り組んでいるところでございます。 いずれにいたしましても、各金融機関におきましてはこの業務継続計画を不断に見直すことが重要であると考えておりまして、金融庁といたしましても、金融機関の業務継続体制につきまして引き続きモニタリングをしてまいりたいというふうに考えております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 次の質問に移ります。軽減税率についてお尋ねいたします。 軽減税率の実施のためには事業所への周知が大事でありまして、お聞きをしますと、この周知活動として全国の税務署や商工会あるいは業界団体などにおいて説明会を開催をして、国税庁などから講師を派遣しているということです。九月末時点で三万二千回、約九十一万事業所が参加したというふうに聞いております。 一番懸念しているのは、事業者の混乱とか不安というものがあって、それを取り除いていくということは極めて大事だと思いますが、こうした説明会を開催することで、事業所の皆様の不安は払拭されて軽減税率の円滑な実施に向けた効果を上げていると、そのように考えてよろしいでしょうか、答弁をよろしくお願いいたします。
○副大臣(鈴木馨祐君) お答え申し上げます。 熊野先生御指摘のように、軽減税率の円滑な施行に向けては、こうした事業者の方々の不安をどう払拭をするのか、極めて大事であるというふうに考えております。そうした中で、これまでも、例えば具体的な適用対象についてのQAであったりとか、あるいは御指摘のように税務署あるいは商工会等による説明会の開催、あるいは税務署等による個別相談の実施等も行っておりますし、さらには事業者間での対応方法、この横展開がしっかり図られるように、業種ごとの取引実態に即して必要となる対応についてもかなりきめ細かく相談に応じる等の対応もしております。さらには、軽減対応レジの導入の支援についても、その補助金の申請期限の延長等の対応もしているところであります。 例えば、先ほど申し上げましたきめ細かい相談ということで申し上げれば、例えば食品メーカーと小売業者の間のリベート等についても、例えば飲食料品の値引きについてはこれは軽減税率の適用対象となる、その一方で、例えば役務の提供の対価の支払についてはその対応にならないわけでありますから、そうしたことについても、一般的な考えということではなくて、かなり個別具体的なそうした事例を示しているところでございます。 その結果として、十一月に行われた消費税軽減税率制度導入関係府省庁会議において、これまでのそうしたアンケートというものを実施をして、そしてその報告を受けておりますけれども、その中では、例えば法人については制度理解について九一・五%の方が理解できたという、そうした回答を寄せておりますし、あるいは個人事業者についても八六・八%の方が理解できたと、そうした回答を寄せているところであります。 引き続き、関係の民間団体等ともしっかりと緊密連携をする中で、来年十月の実施に向けて、事業者の準備状況あるいは事業者からの要望を踏まえつつ、必要な措置を講じてしっかりと軽減税率制度の円滑な実施に向けて努力してまいります。
○熊野正士君 ありがとうございます。 ちょっと一問飛ばさせていただいて、軽減税率の効果について伺いたいと思います。 消費税の逆進性の緩和、あるいは低所得者への配慮といった観点から軽減税率を実施するわけですけれども、この軽減税率の効果ということについて、さきの参議院の予算委員会で公明党の西田議員の方から、エンゲル係数の変化を例に挙げながら、所得の少ない世帯ほど軽減税率による負担軽減が大きいということが示されました。 この軽減税率実施の効果について、是非分かりやすく御説明いただければと思います。
○政府参考人(星野次彦君) 軽減税率制度は、来年十月に予定されている消費税率一〇%への引上げに当たっての低所得者への配慮の観点から、ほぼ全ての人が毎日購入している飲食料品等の税率を八%に据え置くことにより消費税負担を直接軽減するものでございます。軽減税率制度の実施によりまして、買物の都度、痛税感の緩和を実感できるとともに、低所得者ほど収入に占める消費税負担の割合が高いといういわゆる消費税の逆進性を緩和できるという利点があるものと考えております。 例えば、平成二十九年家計調査に基づく消費支出に占める軽減対象支出の割合を調べてみますと、年収二百万円未満の世帯にとってみれば消費支出に占める割合三四%程度、逆に、千五百万円以上の世帯で見ますと消費支出に占める割合が一七%程度と、割合で見ますと、やはり酒類、外食を除く飲食料品の占める割合が大きゅうございます。 また、軽減税率制度を実施することによりまして、収入に対する消費税負担の割合の変化を見てみますと、同じく二百万円未満の世帯ですと八・五%から七・八%に低下する、〇・七%の減少、これに対しまして、年収千五百万円以上の世帯ですと二・四%から二・三%、〇・一%の減少にとどまるということでございまして、こういった割合の変化を見ましても、低い所得の世帯に対する軽減割合が高いということが十分示されていると考えております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 今御説明いただきました軽減税率の効果あるいは意義については、広く国民にアピールをする必要があるかというふうに思います。 そこで、大臣に伺いたいと思いますけれども、軽減税率について、これまで国税庁などが中心となって、どちらかといえば事業所、事業者を対象に、混乱がないようにということで周知活動されていたのがメーンだったというふうに思います。この事業所への周知活動は引き続き行っていただきたいと思いますけれども、今後は更に消費者に対して、広く国民に対してこの軽減税率の効果であるとか意義といったものを是非周知していただきたいと思いますが、麻生大臣、いかがでございましょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) この軽減税率制度というのは、これは初めて日本で採用しておりますけれども、これ、ヨーロッパではもう随分前からいろんな形でいろんな国で、これ税率、あれが違いますんですが、国によってその幅が違いますんで、そこらのところ含めて各国皆それぞれに最初のうちはいろいろ試行錯誤があったけれども、今日定着してという話を伺いますんで。 私ども、飲食料品についてということでやらせていただいておりますけれども、そういった意味で、この効果につきましては先ほど星野の方から説明をさせていただいたとおりですけれども、このものの利点があるんだということより、まず慣れてもらうところからスタートしないとどうにもなりませんし、最初からそこから入ってきますんで、そういった意味では、御指摘のありましたとおり、これ円滑に実施させていただくという意味に関しましては、対応するお店の方もでしょうけれども、お客の方も何となく、あっ、これ食料品なんでしょうという話でぱっといけば、それで従来どおり、別に何てことない話なんだと思いますけれども、それで食料品じゃないものを買ったりそういうのがあっていろいろするところから、話が同じお店の中でごちゃごちゃするんじゃないかと、多分そう言われている背景がそうなんだと思いますが。 私どもの、先生の選挙区知りませんけど、私どものところの小さな町では、少なくともその対象じゃないお店の小売店が、圧倒的にそれが多いものですから、そういった意味では、いわゆる免税店、はなからということになっていますんで、少なくともお客さんの方がインボイス下さいなんて人はまずいませんから。そういった話でスタートをさせていただくので、そこらのところのごちゃごちゃする話より、むしろ業者の人の方がこれはという話でもめるんじゃないかなという感じはするんですけれども。 是非、そういったところを含めまして、今インターネットとかいろんなものを使わせていただいて、先ほどの商工会に限らず、地方の税務署に限らず、いろんな形で更にこういったものを、何というか、広めていかにゃいけませんし、今マスコミやら何やらで何だか非常に、面白半分も半分ありましょうけれども、少なくともそういった問題を含めて、話題になってきている番組が増えているんだそうです。 ですから、したがいまして、それがどれぐらい効果があるのか、その内容がどれぐらい正確なのかはちょっと正確につかんでいるわけではありませんけれども、そういったものを含めて、今からまだ十か月ぐらいありますので、そこらを更に時間を掛けて広めていければと思っております。
○熊野正士君 ありがとうございます。 大臣おっしゃるように、いろいろ、私も地元に戻りますと、イートインであるとかテークアウトであるとか、消費者自身、皆さん方すごく疑問に思っていらっしゃることもあって、やっぱり混乱のないように円滑な実施ということが大事だと思います。そういった意味でも、この軽減税率の効果といいますか、本当は逆にすばらしいんだということを政府を挙げて是非周知していただきたいなというふうにも思います。 次に、質問に移ります。 政府として今、貯蓄から資産形成ということで取組を進めていただいておりますが、まずこの貯蓄から資産形成を促進する意義について御説明いただければと思います。
○副大臣(田中良生君) 今、日本の家計金融資産、これは約千八百兆に上っております。そして、その半分以上がやはり現預金ということになります。株式ですとか投資信託等の割合が低い状況にあります。その結果、米国等と比べてやはり家計の金融資産全体の伸びも低い水準にある、これが現状であります。 人生百年時代、これを迎える中で、老後の資金をいかに確保するか、また勤労者の資産形成をいかに進めていくか、これはもう極めて重要な課題であります。 こうした中、貯蓄から資産形成を促進していくということで、この蓄積された国民の富が経済成長に寄与して、そして国民がその恩恵を得られるような資金の流れ、これを実現していくことが極めて重要だと考えております。
○熊野正士君 ありがとうございました。 ちょっと一問飛ばして最後の質問にさせていただきたいと思います。 先ほど副大臣の方からお話がございましたが、貯蓄が半分を超えている、なかなかこの割合が日本で変わってこないというふうなことで、これを資産形成にということでございますけれども、そのためにいろいろと政府として柱を掲げながら取り組まれているということで、三つ柱があるんだというふうに昨日も教えていただきましたけれども。 その大きな三つの柱の中で、例えばつみたてNISAといったものがございます。このつみたてNISAをしっかり普及していくということであるとか、あるいは若い人がこのつみたてNISAの口座を持っているということですけれども、特に金融リテラシーの向上ということ、非常に大事だと思いますが、こういったこのつみたてNISAの普及であるとか、あるいは金融リテラシーの向上に向けた取組ということについて御説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(中島淳一君) お答え申し上げます。 つみたてNISAの普及については、まず投資を開始するきっかけを身近な場である職場において提供するため、職場における説明会の開催を各府省、地方自治体等に働きかけているほか、一般個人向けの説明会を全国で開催するなどの取組を行っております。 また、金融リテラシーの向上につきましては、これまでも金融経済教育について様々な取組を行っておりますが、特に今事務年度においては、全国にございます財務局とも連携して、金融庁の職員自らが学校に出向いて行う出張授業を抜本的に拡充するとともに、こうした出張授業の経験も踏まえつつ、より効果的な教材作りにも取り組んでいるところでございます。
○熊野正士君 ありがとうございました。 時間が来たので終わります。
○風間直樹君 よろしくお願いします。 今日は、最初にアメリカのトランプ減税と日本のタックスヘイブン対策税制についてお尋ねをします。 先日、十一月十七日付けの日本経済新聞に関連の記事が出ました。ちょっと一部を御紹介します。アメリカが租税回避地に、トランプ減税の余波、日本企業にというタイトルです。 トランプ・アメリカ大統領による大規模な法人減税が日本の税制改正議論に思わぬ余波を及ぼしている。アメリカ法人税の実効税率が大幅に低下したため、単純な線引きではアメリカが日本のタックスヘイブン、租税回避地対策税制の適用対象になってしまう。財務省は与党と調整し、一九年度の与党税制改正大綱に回避策を盛り込む方向だ。タックスヘイブン対策税制は、企業が租税回避地を利用して法人税などの課税逃れを防ぐもの。現地の税負担率が三〇%を切ると、事業実体のない海外関連会社の所得は日本の親会社に合算して課税されると。 こういうことでして、トランプ大統領の減税で米国の法人税が報道では二二%前後になる、こういうことだそうですので、いろいろと私どもも確認やら問合せを受けることがあります。 我が国では外国子会社合算税制というものがありますが、これは、外国子会社を利用した租税回避を抑制するために、一定の条件に該当する外国子会社の所得を日本の親会社の所得とみなして合算し、日本で課税する制度ということです。平成二十九年度にこの合算税制が一部見直しをされたわけです。 それで、財務省にお尋ねをしたいんですが、この平成二十九年度改正の主要部分の中にこうあります。日本国の居住者あるいは日本の法人などが保有する外国関係会社の経済活動の基準で、日本の親会社の所得とこの外国関係会社の所得を合算するか否かを判断する。この経済活動の基準として、A、B、C、Dという形で財務省の資料には四つの基準が掲載されているんですが、この四つについてちょっとその本質は何かということを御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) お答えいたします。 外国子会社合算税制の制度の中身の御質問でございます。 この制度におけます経済活動基準でございますけれども、これは外国子会社の経済活動の実体の有無を判断する基準でございます。例えば、ペーパーカンパニーに該当しない場合でございましても、これらの基準を満たさない外国子会社で租税負担割合が二〇%未満のものにつきましては、その所得の全てを親会社の所得に合算して課税されるといったような制度になっておりまして、今申し上げたとおり、経済活動実体の有無を判断するための重要な四つの基準というものがございます。 具体的には、外国子会社の主たる事業が租税回避に利用されやすいものかどうかを判断する事業基準、これが一つ。それから、外国子会社が主たる事業に必要な固定施設等を有するかどうかを判断する実体基準、これが二つ目。それから、三つ目といたしまして、外国子会社が自ら管理、支配、運営を行っているかを判断する管理支配基準。それから、四つ目といたしまして、外国子会社がその所在地国で主たる事業を行っているかを判断する所在地国基準、あるいは卸売業など一定の業種においては、主たる取引相手が関連者でないかを判断する非関連者基準。この四つの基準から構成されているものでございます。
○風間直樹君 ありがとうございました。 今の御説明要約すると、例えばアメリカならアメリカにアメリカの子会社、日本法人などが有するアメリカの子会社の事業所が物理的にある、まず存在していると。その建物があり、あるいはオフィスがありということですね、一つは。さらに、そこに、これ事務方のブリーフィングでもちょっと御説明ありましたが、役員なり従業員なりがいて、実質的な業務を行っていると。三番目、事業基準ということですが、そこで行っている主たる事業が租税回避に利用されやすいものではないと。結局のところ、アメリカのその会社で実質的に様々な事業上の判断、意思決定を行い、実質的な事業を行っているか否かを見ると、こういう理解をしたんですが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) おっしゃるとおりでございます。 この基準によりまして、外国子会社の経済活動の実体のある事業かどうかということを判断いたします。実体のある事業から得られた所得につきましては合算対象とはならないということでございますので、こういった基準によって実体の判断をするということでございます。
○風間直樹君 それで、先ほどの日経の記事ですと、財務省は与党と調整し、二〇一九年度の与党税制改正大綱に回避策を盛り込む方向だというふうに紹介されているんですが、これは事実なんでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) 今般、外国子会社合算税制につきまして、例えばこのアメリカの関係ですと、ペーパーカンパニー、一見して明らかに経済活動の実体がないペーパーカンパニーである場合には原則としてその所得の全てが合算対象となるわけでございますけれども、ペーパーカンパニーでありましても、企業の事務負担に配慮する観点から、租税負担割合が三〇%以上の場合には適用除外ということで現行制度はつくられております。これによりまして、従来のアメリカの連邦法人税率三五%の下では適用除外に該当するケースが多くを占めていたと考えられますけれども、今般、まさにトランプ税制によりまして連邦の法人税率が二一%に引き下げられたことによりまして、本税制の適用対象となるということが見込まれております。 こういった変化によりまして、アメリカにある日本の外国子会社につきまして、合算税制の対象になるのではないか、これがアメリカのビジネスにおいては、ペーパーカンパニーを保有しているそういった企業がかなり多く実態として存在をするので、どうなるのかといった御懸念の声がございます。 これを受けまして、三十一年度税制改正要望といたしまして日本の外国子会社合算税制に係る要望がまさに出てきているところでございまして、財務省といたしましては、外国子会社への所得移転を通じた租税回避を防止するという本税制の趣旨ですとか企業の経済活動の実態を踏まえまして、要望省庁とまさに議論をしているところでございます。 今の記事のような方向かどうかというのは、まさにこれからの検討いかんということでございます。
○風間直樹君 麻生大臣にちょっとお尋ねをいたしますが、例えば日本の銀行、大手金融機関の外国に所在する子会社のリスト等を見ますと、アメリカを始め世界の事実上の租税回避地にも数多くの子会社を都市銀行等持っているわけであります。 今回の日経の記事はその辺の実情を紹介したという部分もあるわけですけれども、この記事の最後に、日本企業が便宜上つくったペーパーカンパニーは米国内に大手商社一社につき数百社はある(日本貿易会関係者)とされるというふうに書いてあります。私もかつて総合商社に勤めておりましたので、確かに、一社につき数百社は米国内にペーパーカンパニーがあるというのは聞いたことがあるんですけれども。 大臣、どうなんでしょう、これから財務省と与党とでこの調整をして、こういった問題の回避策を党の税制改正大綱に盛り込むと紹介されていますが、ちょっとここで大臣のこの問題に関するお考え、お聞かせいただけますでしょうか。改正の方向性についても、哲学があればお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、いわゆるBEPS、ベース・エロージョン・プロフィット・シフティングの、例のBEPSの話の基本の基本の話なんですけれども、アメリカの税制というものが変われば、それに併せて日本と相手の法人税格差が出ます。そういったことやら何やらが出てきますので、これまでの基準だったらオーケーだったものが、今度は更にそれが、税率が二一%に下がるという話なので、今まで三〇超えていましたものが下がる、そうすると、その間にいたところの二十数%のところがその対象に今度はなってくるという可能性が出てくるんだということで、これは各社、そういうことであれば、それに合わせて自分の子会社、数百社のところ、それをどうやって調整するかというのは、これは各社が今からされていかれるんだと思って、それはその国の税制に合わせないと、その国に進出している以上、その国の税制に従うということにならざるを得ないんだと思っておりますが。
○風間直樹君 当然、これ日本からの税逃れを防ぐために、今回の米国の法人税改正に合わせて、日本における外国子会社の所得の把握が日本の当局ができないような事態は避けると、同時に、そこに課税逃れが発生しやすいような素地がもし生じるとすればそれを防ぐと、こういうふうに理解しますが、大臣、こういった方向でよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) BEPSの基本はそれを考えて、いわゆる、企業に限りませんけれども、そういった税金逃れというのは、個人のベースにおいても会社ベースにおきましても、いろんな形で外国にそれを移籍することによっていわゆるプロフィット・シフティングが起きないようにするというのが本来の目的ですので、そういったものに沿って、私ども、BEPSとして、これ一国でできる話じゃありませんので、今百何か国まで増えてきましたので、そこらのところと緊密に連絡を取ってきちんと詰めてまいりたいと考えております。
○風間直樹君 ありがとうございます。 最後に、ちょっと主税局長に確認なんですけれども、これ、平成二十九年度のこの合算税制の改正による類型化、どういう、じゃ、パターンがそれぞれのケースで整理されるのか、ちょっと私なりにこの財務省の資料を文章化してみたんですけれども、ちょっとそれで間違いがないかどうかを確認させてください。 まず、そもそも、例えば米国なら米国における日本法人が有する米国子会社の税負担率、米国における税負担率が二〇%以上であれば日本の親会社の所得とは合算されないと、これが大前提なんだろうと思います。その上で、恐らく五類型があろうかと。 まず一類型としては、経済活動の実体が米国にあり税負担率が二〇%以上であれば日本の親会社の所得との合算はされないと。二つ目の類型としては、同じく経済活動の実体が米国にあり税負担率が二〇%未満ならこれも日本の親会社との所得とは合算がされないと。つまり、経済活動の実体がアメリカならアメリカにあるのであれば、その税負担率のいずれにかかわらず日本の親会社の所得とは合算されないと、こういうことなんだろうと思います。三類型目としては、経済活動の実体がアメリカになく税負担率が三〇%未満であれば受動的所得を合算される。つまり、受動的所得ですね、自分で積極的に稼いでいない所得と言ったらいいんでしょうか。四類型目として、経済活動の実体がアメリカになく受動的所得のみで、かつ税負担率が三〇%未満であれば所得の全額を日本の親会社の所得と合算されると、これが四類型目。最後に、今主税局長言われたように、今回のアメリカの法人税制の改正に合わせて見直す部分という形に整理できるかと思うんですけれども、主税局長、それで間違いないでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) 今すぐにちょっと頭の中で整理ができているわけではありませんけれども、基本的には先生御指摘の考え方でいいかと思いますけれども、二十九年度の改正の趣旨自体は、それまでの外国子会社合算税制が、租税回避リスクをある意味外国子会社の外形でもって判断をする、会社全体の税負担率二〇%、いわゆるトリガー税制と呼んでいましたけれども、その未満かどうか、あとは会社としての実体の有無、それによって把握していたのを、先ほど先生からもおっしゃられたとおり、所得の種類、実際に外国子会社の個々の活動内容によって把握をして、それによってどのような課税をしていくかということを判断をしようというふうに変えたということでございます。 具体的には、ペーパーカンパニーについては会社全体を合算をする、そうでない場合には、二〇%のところで能動か受動かという具体的な事務作業をして所得を分けた上で、二〇%未満の租税負担率の会社の場合には受動的所得を合算するという、そういうふうに変えたということでございます。そう整理していただくのが分かりやすいかなと思います。
○風間直樹君 最後になりますけれども、この財務省と与党との調整、与党の税制改正大綱にどういった回避策が盛り込まれることになるのか、そこは注目をしたいと思います。恐らく、主税局長おっしゃったように、関係関連法人・団体からも相当多くの要望が来ていると思います、まさに現地アメリカとのビジネス活動に大きな影響を及ぼすことですので。結果としてどういう方向性が盛り込まれるか、それを拝見した上でまたこの場で議論させていただきたいと思います。 以上です。ありがとうございました。
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。どうぞよろしくお願いをいたします。 今日は、税を納めている納税者といいましょうか、消費者、その立場から大きく質問をしてまいりたいと思っているんですが、ちょっと冒頭、大臣、大変恐縮なんですが、ちょっと通告にない質問を一点だけさせていただければと思っておりまして、国税庁の職員の定数について一点だけ大臣の御認識を確認をさせていただきたいと思っています。 大臣の所信の中でも消費税についてのお話がございました。十月に一〇%に上げていく予定だというお話、あわせて、その中で軽減税率を導入していくというお話がございました。 この軽減税率導入に関しましては、私どものスタンスは従来から反対の立場ではありました。それは、やはり税の構造が複雑になるからであります。また、あわせて逆進性対策ということがありましたので、逆進性ということが問題としてありましたので、私どもとしては、給付付き税額控除、ちょっと乱暴な言い方かもしれませんが、定額でキャッシュバックをしていく、こうしたことによって逆進性については対策をしていくべきという、こういった内容も含めて私どもとしては主張してまいりましたが、結果としては複数税率の形で軽減税率が導入されていったという経緯がございます。 もう税の中身については議論するつもりはなくて、結果として複数税率になった、結果としてですね。先ほど熊野委員の方からもございましたが、国税庁の役人の方たちが全国で説明会を数万回にわたってするということになりました。これ、一律の定率の税金であれば、こんなことそもそもする必要はなかったわけですよね。八が一〇%に上がりますと、それだけだったわけです。結果として、二段階の複数税率を行うことによって国税庁としては仕事のボリュームが増えてしまったということ、これはもう紛れもない事実だというふうに思います。結果として、それを受け止めて、もう、でも国税庁の皆さん、一生懸命やっています。今も一生懸命、混乱が起きないように、その思いで必死になって活動はされておりますけれども、結果として彼らの工数が大きくなっているということ。 あわせて、これも大臣御存じのことだと思いますけれども、国税庁の職員の人数については基本的には減少の基調であって、今年は歯止めが掛かった形にはなっておりますけれども、基本的には減少の基調がありました。結果として、法人に対する実調率も僅か三・一%、つまり三十年に一回ぐらいしかチェックができないというようなことにもなってきて、国税庁としてもこの点は非常に困った、彼らとしても何とかしていきたいという思いがあるという状況にもあります。 そこで、大臣の御認識なんですけれども、やはり複雑な税を導入することを決めたのは政治です。であるならば、その複雑な税に対して混乱が起きないようにということで必死に働いている現場、この現場の工数に対してきちんと見合った対応をしていく、それを考えるのも私は政治の責任だと思うんですけれども、この点について大臣の御認識を伺いたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 税務署の職員の絶対量が不足しているという御意見は何もこの消費税の軽減税率に入る前からの話であって、今に始まった話ではまずありません。 最近の例で一番分かりやすいのは、先ほど大家さん質問していましたけど、福岡のあれを見ましても、例えば従来は飛行機で、一回ジャンボで三百人としますか、それが着くのに対して、今はクルーズ船で三千人ですから。それが、従来三十隻ぐらいだったものが去年は三百八十四隻福岡に入っております、十倍。それは、とてもじゃないけど国税庁の職員は、航空機対応でってやったものが客船で十倍の人間が来られて、対応なんかできる数字が足りているはずがありませんよ、そんなもの。 だから、ここのところは何とかしないとどうにもならなくなるということをずっと言い続けて、まあ与党やら野党やらも人数が多いって随分減らされましたけれども、結構抵抗をして、我々としてはですよ、抵抗をさせていただいてこれまで来たんだと思っていますけれども、やっと事態の深刻さが分かって、少なくとも事態としては数の純増ということにまでこぎ着けてきているんだと思っていますので。これは、更に外国からの人が増えてくるというのに合わせてそれなりの対応をしていかないと、とてもではないけど対応ができなくなるということなので、この軽減税率という複雑さより、そちらの方がよほど、ちょっと絶対量が違うものですから、ちょっと非常に深刻なことになっているので、それに合わせての対応を含めて、この対応、処遇等々を考えねばならぬところだと思っております。
○礒崎哲史君 今、それも含めてということで大臣お話もありましたし、ベクトルとしてはしっかりとそれを踏まえた検討をしたいということでありましたので、力強い御回答をいただいたというふうに認識をして、受け止めたいと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。 それでは、通告をさせていただいておりました観点での質問に入ってまいりたいと思います。 まず一つ目なんですが、自賠責保険ですね、自動車の自賠責保険に関する自動車安全特別会計というものがありまして、この点について確認をしてまいりたいと思いますが、委員の皆様も車には乗られていると思います。乗られているからには、この自賠責保険という保険料、皆さん必ず支払をしていただくことになっております。基本的には、この自賠責保険で払っていただいたお金は、事故があった、けがをされた、その際の保険ということで、保険料ということで使っていくと、その支払として使っていくことになるんですが、もう一つ大きな目的がございました。 この保険料の中から、以前から積立金というものを持って、それがその自動車安全特別会計の方に積立金という形でプールをされていました。そのお金の一部が、今からおよそ二十年ほど前になりますけれども、平成六年、七年に国の一般会計の方に貸し出された、当然貸出しですから返ってくることが前提になりますけれども、貸し出されたという経緯がございます。その後、数年にわたって繰戻しをされておったんですけれども、今から十五年ほど前に、国の財政も厳しいということで繰戻しが止まったということになりまして、一円も戻ってこない状況がございました。 ちなみに、この積立金で何をやっていたかというと、大きく二つの事業を行っておりました。一つが事故防止に対する様々な活動、もう一つが実際に事故に遭われて重度の後遺障害を持たれた方たちの救済支援制度です。救済支援を行っているというのがこの積立金の運用益で行っていた大きな二つの事業になります。 当然、こうした事業はその後も行われてきたわけでありますが、結果としてこの積立金を切り崩さないとこうした事業を継続することができなくなったということで、十五年間、少しずつですが、実は切り崩してこうした活動をしてきたという経緯がございます。 私も、一昨年ほどになりますけれども、大臣ともこのやり取りをさせていただきましたし、昨年、被害者団体の方、あわせて、考える会という方たちが国会の方に事情のお話をされてきた結果として、今年度の予算において、大臣には御決断を、政治的な決断をいただきまして、一部の返還がやっと十五年ぶりになされたという経緯がございます。 それで、今日はその点で更に議論を深めてまいりたいんですけれども、まず国土交通省の方に、今ちょっと私さらっと被害者救済事業ということで御説明をしましたけれども、改めてちょっと今年度どのような事業、充実も含めて図られてきたのかということ、あわせて、次年度以降の計画の部分についてまず国土交通省の方に確認をしたいと思います。
○政府参考人(福田守雄君) 国土交通省では、自動車安全特別会計の積立金を財源として交通事故被害者の救済事業等を実施しております。具体的には、被害者のニーズを踏まえまして、重度の脳障害の方への高度な治療を行う療護施設の設置、運営、短期入院・入所の受入れ体制の充実、介護料の支給等を行っているところでございます。 平成三十年度におきましては、既存の療護施設が遠隔地にあって利用できないため、小規模でもよいから空白地域に設置してほしいという被害者の御家族の切実な要望にお応えし、初めて小規模の委託病床を空白地域である石川県に設置することといたしました。 また、在宅重度後遺障害者の介護者の高齢化等に伴い介護が困難となるいわゆる介護者なき後における日常生活支援につきまして、被害者の御家族から受入れ可能な施設が不十分であるとの強い不安の声が上がっているところでございます。このため、本年度、重度後遺障害者が介護者なき後においても障害者支援施設やグループホームでの支援を受けて生活することができますよう、二十三事業者に対しまして環境整備のための補助をすることとしております。 平成三十一年度におきましては、引き続き、空白地域における小規模な委託病床を更に設置いたしますとともに、介護者なき後を見据えました日常生活支援の充実のため、重度後遺障害者を受け入れることができる障害者支援施設やグループホームの更なる拡大を図るなど、被害者保護増進事業等の充実に向けた所要の予算要求をしているところでございます。 国土交通省といたしましては、平成三十一年度以降も、交通事故被害者及びその御家族のニーズをしっかりと踏まえつつ、必要な施策について取り組んでまいります。
○礒崎哲史君 ありがとうございます。 今の説明の中で遠隔地というお話がございました。全国でこの障害者の方、後遺障害を持たれた方たちを救済していくということで療護センター造られているんですが、全国で療護センターとしては四か所しかまだありません。五十床から大体八十床ですね、それぐらいの規模のものが全国で四か所しかございません。 大きい規模のものがやはり増やしていくことが難しいということで、委託病床として非常に小規模なものを増やしていこうという、こういう転換を行って、大体、一つの病院において、少ないところでいくと五床です。多いところでもせいぜい二十床です。これぐらいの規模のものを全国に置くということで活動してきました。それも今、今年度やっと一つ増やして六になったということで、先ほどの四とその六、委託病床、小規模のもの六、合わせてまだ全国で十か所ということにもなります。北海道でも一か所、東北でも宮城県一か所だけです。関東でも、千葉と神奈川一か所ずつです。北陸方面、石川県にやっとできましたけれども、九州も一か所しかありません。福岡に一か所、久留米に一か所あるだけ。四国にはありません。こういう状況になっています。 恐らく、大臣のところにもこの考える会の方たちが行かれて、実際に息子さんが障害者になられている方、重度障害の方ということでお話をきっとされたんだというふうに私は思っているんですけれども、実際に、遠隔地にあるものですから行くまでに車で三時間とか四時間掛かるんですよね。そういう方たちがやっぱり面倒を見るというのは大変な御負担にもなっているということで、少しでも増やせないかというのがこの事業の中身ということでもあります。 まず大臣、これもちょっと通告外のことにはなりますが、実際に考える会の方とも会われて、実際に息子さんを介護されている方のお話も聞かれたときに、やはりこの事業の重要性、これはきっと大臣、御認識もしっかりとまた改めて持っていただいたと私は思っているんですけれども、この事業の重要性を含めて、実際にお話をされたときの件も含めて、大臣のちょっとお気持ちをまずお聞かせをいただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは御存じなんだと思った上で聞いておられるんでしょうけど、これ、十五年間払っていないんですよ。でしょう。こっちのときから始めたんですよ。その間、十五年間全く未払ですから、この部分は。御存じのように、一兆一千三百億だったと思いますから、それのうち、借りておいて、そしてこれまで返済したのは半分強の六千九百億ぐらいかな。残りは六千百何十億、利子含めましてそれ残っているので、何となくこのままずっとというような感じに、話になっていましたので、それはちょっと待てという話で、去年払い始めるということをやった。 認識しているんでしょうって、認識したからやったというふうに理解していただかぬとちょっと立つ瀬がないですなと思いますが。
○礒崎哲史君 大臣、失礼しました。ちょっと質問の仕方が悪かったと思います。 その事業の継続性という意味で、その重要性についての、一歩踏み出していただいたことは前回の委員会の中でも感謝を申し上げたと思います。その意味で、継続をしていくことの重要性についての御認識を改めて伺いたかったということで今御質問をしたわけですけれども、そこの点についてはもうもちろんだということだと今受け止めました。 その上で、今重要性についての共通認識は改めて確認をさせていただきましたので、その上で、あの覚書におきましては、平成三十一年度から平成三十四年度の間でこれは分割して一般会計から特別会計に繰り戻すという、こういった内容になっているかというふうに認識をしております。 そこで、来年度以降のこの繰戻しの見通し、さらには完済の時期、この点について大臣に確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これはちょっと、毎年の予算編成等々、そのときの景気、税収等々いろんなことを勘案してやっていきますので、正直申し上げて、まずは去年スタートさせて、今年か、スタートさせていただいておりますので、これからちょっと税収がどうなってくるか、その他いろんなことを考えながら確実に返済ということをやっていかねばなりませんし、残りまだ六千百幾つ残っておりますので、そういったものを含めて、いつまでにと言われると、ちょっと今の段階でこれまでにということの目安が立っているわけではありません。
○礒崎哲史君 いつまでには、確かにまだ六千億以上ありますので難しいということではありますけれども、先ほども確認をさせていただきました、ニーズについてはもうしっかりと共有されておりますし、昨年二十三億円の繰戻しはございましたけれども、まだまだ収支としてマイナスの状態になっております。これも大臣御存じのとおりだというふうに思います。ですので、やはり積立金が減り続けているということ、これはもう紛れもない事実でありまして、その意味で、やはりもう少し被害者の皆さんが、ああ、大臣からそういう一言をもらえれば安心だなと思ってもらえるような、ちょっともう少し力強い、来年に向けたもう少し力強いコメントをいただけると被害者の方も安心できると思うんですが、もうちょっと、もう一息、言っていただけませんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) お気持ち分からないわけではありませんけれども、ちょっと今、予算編成まだ始まったばかりですので、ちょっと日も余り高過ぎますので、ちょっと今の段階で、去年は二十三億、今年は三十二億、来年は何とかというような数字が端数まで言える段階にはとてもありませんけれども、方向としては、先ほど申し上げましたように、きちんとした方向で、これ明らかに流用して借りてきたわけですから、これはきちんと戻さぬとおかしなことになるんだという認識はありますので、きちんとした、やれる段階でさっさとやって返されてしかるべきものだと思っております。
○礒崎哲史君 ありがとうございます。 今、力強いコメントでしたし、やれる段階でさっさとやってというようなキーワードも入りましたので、早期でお返しをいただけるということだというふうに理解をいたします。 これまで、過去の経緯でいけば、平成八年度から十五年度、お金が、一般会計に入れた直後の段階では五百億から二千億ぐらい、当時の話ではありますけれども、ぐらいの水準で返還をされてきたというような経緯もありますので、是非、同様の水準での返済が可能になるような形でのことも是非お考えをいただければというふうに思います。 あわせて、少し今後想定されるリスクも改めてちょっと大臣の方にはお伝えをさせていただければと思いますが、当然この後、日銀の様々な政策でゼロ金利、マイナス金利というものも今まだ続いている状態でもありますので、当然、様々な運営事業を、運用益を出した形での運営事業、その益を使っての事業なものですから、これ返金がなされてきたとしても、今後実はこの運用益が更に出しづらい状況に会計上はなっていきます。ですので、その将来的なリスクですね、運用益が出しづらいという将来的なリスクが見える段階、見えることもありますので、是非とも早めに、そのリスクに対応するという意味でもこれは早めの動きを取っていただければというふうに思いますので、ここは是非御配慮をいただきたいというふうに思います。 言わずもがなではありますけれども、これはあくまでも自動車ユーザーに何か問題があったというわけでもありませんですし、もう時の状況によって返済が今まで滞ってきたということでもあります。あわせて、これは、そもそもこの事業運営そのものは万が一のために自動車のユーザーが少しずつ出し合ってということで、ある意味支え合いの精神を持ったそうした事業でもありますので、こうした事業が仮に行政の繰戻しが滞ったことによって何か支障を来すということは、これはやはり政治の責任においてあってはならないことだと思いますので、是非この点も踏まえた上でのこの後の繰戻し、早期の繰戻し、お願いをしておきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。 この点については以上とさせていただきたいと思います。 それでは続いて、最近のニュース、税に絡めての、様々な税制改正についてのニュースの中で、今日も新聞に載っておりましたけれども、自動車関係諸税、特に車体課税についての論点で、今日は特にユーザー視点という観点で少しお話をさせていただければと思っております。 まず、来年度の消費税増税の動きに絡めて様々な施策を今自民党の税調の中でも行われているというようなことで新聞報道がありました。当然、現在、政府・与党内で検討されていると承知をしておりますけれども、そうした車体課税の見直しの内容、これというのはユーザーの負担軽減、負担を軽減していくものだというふうに認識をしておりますが、その負担軽減というのは、消費税増税後の水準から下げるというよりも、私の認識としては、これは、与党の税制大綱をまとめられましたのは平成二十九年度になりますので、その大綱がまとめられた時点、つまりは消費税増税前の今の時点に対して軽減させる、そういった方向性を持ったものだというような考え方を私は持っているんですけれども、その方向性について大臣の御認識といいましょうか、考えを確認をさせていただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) これは、今車体課税の見直しの話をしておられるんだと思いますけれども、平成二十九年度の税制改正大綱の中において、これは長いんですけど、安定的な財源を確保し、地方財政に影響を与えないよう配慮しつつ、自動車の保有に係る税負担の軽減に関し総合的な検討を行い、必要な措置をとるということを踏まえてこれは検討を行っているというのが今の現状なんだと思いますが、これに伴いまして、消費税の繰上げというのに対応として、来年の十月一日に自動車購入のメリットが出るように、いわゆる需要平準化というのを検討せねばいかぬということで、これを検討を行っているところだと思います。 税制によります需要の平準化ということについては、これは駆け込みとか反動減対策とかいろんなものに対して対応をしていくために、税制に与える影響といった観点も踏まえながら、今お尋ねがありましたような点も含めまして対策の具体的な内容を検討しているところであって、今後、与党の税制調査会等々において検討を踏まえて、それに併せて政府としても対応してまいりたいと考えておりますが、いずれにしても、車体課税もそれから消費税も、それぞれ課税の根拠とか経緯とか歴史とかいろいろなものがかみ合って成り立っておりますので、ちょっとそれらを踏まえて検討をしていかねばならぬところだと思っております。
○礒崎哲史君 税制大綱の中でうたわれていたこと、確かに今大臣、それを踏まえてということだったと思いますけれども、やはり消費税増税後と消費税が上がる前の今の段階でいけば、これは当然、消費税増税した際に自動車取得税が廃止されるという計画にはなっておりますけれども、併せてその段階で新税が導入されることにもなっています。環境性能割という新しい税が導入されることになっておりますので、これは結果として、自動車ユーザーにとってはこれは税負担が増える方向、そもそも税が増える方向というのが来年の十月の局面ということになります。 ですので、これは今申し上げました、今の段階より軽減させていくという考え方に基づいているのか、それとも、来年のそもそもユーザー負担が増になっている段階から減らすということになっているのかで随分話の進め方が違ってくると思ったものですから、今のところどちらをベースにして考えておられるのかということを確認をさせていただいたのですが、ちょっともう一度、その点確認をさせていただいてよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 先ほどお答え申し上げましたように、目下検討をさせていただいている最中で、これは与党税調の中でも車体課税とか自動車税とか、その他大きなところでは住宅課税とかいろんなものを含めまして目下検討中としかお答えをしようがないのが今の現状であります。
○礒崎哲史君 では、まず先ほどちょっと私申し上げました、来年の消費税増税の段階でユーザーにとっての税負担が増えるということは申し上げましたけれども、この点については認識としては共有されているということでよろしいでしょうか。ユーザーの税負担は増えるという、こういう認識で、何もしなければという前提条件を付けます、それでよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 何もしなければ二%上がるということで、簡単にはそういうことになろうと思いますけれども。それに対応して、それによって、だったらというので初めに、九月までに買っちゃうとかいろんなことになって、話がまた、いわゆる駆け込みとか十月以降の反動減とかいうのを平準化するのにどうするかというのを今いろいろ考えさせていただいているというように御理解いただければと存じます。
○礒崎哲史君 そこが多分、今回のその税の設計をしていく上で、再設計をしていく上で一番話がごちゃっとなるところなんだろうなと思っています。 今大臣言われたのは、まさに消費税が増税されるタイミングの駆け込みの部分とそれの反動減、これをいかにバランスを取っていくかということ、これはもう大変重要なことだと、そこは私も認識をしています。ただ、それと併せてそもそものユーザー負担の軽減という観点、これも当然この与党の税制改正大綱の中には含まれたものだと思っておりますので、ちょっと分かりづらいんですけれども、そもそもの恒久的なユーザー負担の軽減の部分と消費税増税の反動を少しでも縮めていくという、その二つの中身がこれは入っていると思うんです。 その恒久的な減税という観点において、先ほど申し上げました、繰り返しになって恐縮なんですが、今をベースにするのか、何もしなかったときのラインをベースにするのかということでもありますけれども、この恒久的な部分についても当然御議論されているという、こういう認識でよろしいでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 一番の問題は財源です。それに見合う財源をどっかから探してこないかぬということになりますので。我々は大きくは財政の再建という問題を抱えておりますので、今言われた点は全くおっしゃるとおりですけれども、それに見合う財源も併せて考えないかぬというところで新税とかいろんな話が出てきているというのがその背景だと思っております。
○礒崎哲史君 財源ということでいけば、ただ、先ほど大臣に確認をさせていただいたとおり、自動車ユーザーにとってはやっぱり増税、何もしなければそもそも増税という形になりますので、これがそもそもそのままでいいのかという考え方もあろうかと思っています。それで、消費税増税のタイミングでそうした形でユーザー負担はそもそも増えますので、それであれば、恒久減税という考え方でいけば、ユーザー負担がそもそも増えるのであればそこの中で減税というものを考えることもできるのではないか。 例えば、具体的には、自動車重量税のうち、自動車重量税も今二段階になっております。そもそもの本則の部分と当分の間税率という部分があります。この例えば当分の間税率という部分をなくしていく、廃止をする、こういった考え方もあるのではないかと思っておりますけれども、この点について、大臣、どうでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これはもう礒崎先生御存じのように、この消費税の増額につきましてはいわゆる税と社会保障の一体改革という中で決まった話ですから、少なくともこれは基本的には税額というものは社会保障に充てるということに法律で決められたというのは御存じのとおりなんで、したがいまして、全世代型の社会保障の構築ということに向けて、今後少子化対策とか社会保障とかその他いろいろ物をやっていくに当たって安定財源を確保するという観点からこれは実施されたと、これがもう今回の消費税の引上げの際の三党合意の最大の背景ですから、そういったものでありますので、したがって、消費税の引上げによって増収が車体課税の恒久的な減税の財源に充てるという、これはちょっと法律的にも考え方としては難しいというのが基本的なところだと存じます。
○礒崎哲史君 大臣、それで私、冒頭、今ユーザーの視点に立ったときにということをちょっと言わせていただいたわけでありますけれども、この自動車重量税の中身については、これはもう大臣十分御案内のとおりでありますので釈迦に説法になってはしまいますけれども、そもそもは道路の整備ということでこれは始まった財源でもあり、その後、本則税率の上に暫定税率というものを乗っけてきた背景があります。 ただ、その暫定税率を乗っけた背景においては、これは時のオイルショックが大きく影響しているということでもあります。つまりは、ガソリンをがぶ飲みをする自動車が広く普及をし世の中を走り回ってしまっては、国の中のガソリンが枯渇をする、燃料が枯渇をすると。とすると、自動車が走らないように、あるいは売れないようにという、ある意味抑止をしていくという考え方、当時の暫定税率を持ってきたときの背景としてはこういった考え方があったというふうに私は承知をしております。 そうすると、そのときに設定をされた暫定税率というものが少しずつ、特に民主党政権の段階で少なくするということはやりました。自民党政権の中でも少しずつこの税率については変わってきた背景はありますけれども、その当時の考え方、抑止をしていくという考え方がやはり色濃く残ってきた税制だという、そのことは事実なんだというふうに思います。 であるならば、その自動車重量税のそもそもの意味合いとして、最初に設けました本則税率、これは道路を整備していくという目的がそもそもありましたので、そこの部分については、じゃ、継続をし、それ以外の分、まさにそれが当分の間税率に当たるわけでありますけれども、その部分については、やはりそもそもの税の設定の目的、背景、そうした観点から、この段階において見直しを図っていく、こういった考え方もある、あってよいのではないかと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) これもう御存じなので、国のいわゆる自動車重量税につきましては、これは、国と地方の財政状況とか今後の道路の老朽化対策等々いろんな多額の財源を確保していく必要があるということで、いわゆる当分の間の税については、平成二十二年度だったかな、たしか二〇一〇年だったと思いますが、これは民主党政権下で決まったんだよね、たしか、だったと、私の記憶ではそうなんですけれども。 これ、暫定税率を廃止するという際に、これは地球温暖化対策等の観点から期限を定めず車体課税の環境負荷に応じた税率を設定することにしたという経緯もこれ御記憶なんだと思いますが、そうすると、委員御指摘のように廃止するということは、ちょっとその趣旨から考えても適当ではないような感じがいたしますがね。
○礒崎哲史君 自動車のユーザーの方とお話をしていく段階において、やはり皆さん、環境対策であったり、あるいは道路を整備していくということについて、ユーザー負担をしていくことそのものについては反対をされているわけではなく、当然皆さん、そこについてはある意味納得をしているということでもあります。 ただ、税の額そのものについて、実際にこれだけの私たちが納めている税金がどういう形で使われていて、それがどういうことになっているのかというのがやはり分かりづらい、かつ、税の種類も大変多くあるものですから、一体どういう目的で何に取られていて、どういうふうに使われているのかということが、ユーザーの視点からするとなかなか納得いく状況にないというのがやっぱり現状なんだというふうに思います。 その意味で、やはり少しでも分かりやすくしていく、簡素化をしていく、その中でユーザー負担、ユーザーの皆さんが納得してもらえる使い方と、あるいは税を納めていただく形態というものを大きく見直していくという観点で今そういったお話をさせていただいたという次第でもあります。 今ちょっと税の種類のことも申し上げました。今、消費税も含めれば九種類の税の体系があるということで、複雑な税の体系であるということも一つ問題だというふうに思っているんですが、税制大綱の中に簡素化という言葉が一番頭に入っています。自動車に係る行政サービス等を踏まえて簡素化、次に自動車ユーザーの負担軽減、その後にグリーン化ですとか軽自動車と乗用車のバランス、それから最後には安定財源と地方財源への影響ということ、こうした順番で書かれておりますけれども、今回の税制を再設計していくに当たって、簡素化と自動車ユーザー負担の軽減というもの、この簡素化という部分については十分に認識された形で話が進められているのかどうか。今報道ベースでしか私分かりませんけれども、そこから出てくる話を見ると、ちょっと逆に分かりづらくなっているなという印象を受けてならないんですけれども、この簡素化という観点においてはこの話は十分に御認識された上での議論に入っているのかどうか、ちょっとその点も確認をさせていただければと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のように、自動車課税というものは、これはもう多くの税金というのがこの自動車に課されていると。簡単に言えば取りやすいところから取ったんですよね、この時代は。はっきりしているでしょうが、自動車を持っている人は金持ちなんだという前提で金取っているんだから、これ。はっきりしていますよ、その時代は。私はそれが背景なんだとは思っていますけれども。 いずれにしても、それぞれの税目について、これは課税になった根拠というのは皆歴史もありますし、そういった意味で創設の経緯があって成り立ったということはちょっと理解しておかれないと、これは話を、この簡素化といって、じゃ、一つだけでできるかといったら、なかなかさようなわけにいかないという背景がありますので。少なくとも道路税という、道路特定財源でやるのは私のときにやりましたけど、えらい目に遭いましたから、あのとき。この経緯やら何やら、もうるる、るる何十回、いろんな方々がお見えになった、御存じのとおりなんで。 その上で、自動車に対する税の在り方の負担については、やっぱり経済状況とか財政状況とかいろんなものの上に立って、自動車に対する税負担全体の状況とか、またいわゆる自動車がもたらす大気汚染とか環境汚染とかいうようなものに対する社会的費用をどうするんだとかいう話から、また自動車は道路整備等によって利便性の向上の恩恵を受けているじゃないかとかいろんなことがあって、様々な観点から総合的に検討されるべきものではないかと、これはずっと言われているところなんで、今その状況が極端に変わったわけではありませんので、なかなか、簡素化というのを頭に入れながら、一人でできるというような種類のものではないのではないかという感じがいたします。
○礒崎哲史君 今の大臣の御答弁、先ほどの御答弁の中にやっぱりキーワードが入っていたと思います。財源だと、代替財源の話。あわせて、よくこれは財務省の方とお話をすると担税力という言葉を使われますけど、ぜいたく品という観点。まさにこの自動車税のスタートは、高級品だからです。それだけの高級なものを買える人にはお金を払える能力があるという、そこからスタートをしているのがこの税でありますので、まさに、じゃ、今の自動車税、軽自動車税、自動車取得税、重量税、こうした様々な税のそもそもの取ってきた背景には一体何があったのかというところに立ち返ってもう一回整理をし直してみたときに、今の九種類もある状態というのが果たして本当にいいのかどうか、適切なのかどうか。 どうも過去を振り返ってみますと、そこには、今のこの税率をキープするがゆえの、何か後から、じゃ、この税にもこういう目的を入れようということで、途中で目的がどんどんどんどん変わってきたようにしか私はどうも見えないんです。そうすると、先ほど申し上げましたユーザーの視点から見たときには、やっぱり訳が分からぬということになっていくと思うんです。 ですから、先ほどから申し上げている、やはりユーザーの皆さんにも納得してもらえるためにも、やはりきちんとした目的、それを明確にする。それから、ここに使うためにはどれぐらい必要だということをいま一度整理をして、その上で、簡素化とその中でできるユーザー負担軽減というものをこれは目指していくべきなのではないかということで今日はやり取りをさせていただいた、その思いでさせていただいたということでもございます。 是非、大臣におかれましては、もちろんこの点も重々お分かりいただいているとは思いますけれども、この点、改めて主張ということで発言をさせていただきました。 あわせて、最後に、これ、消費税増税のタイミング合わせてユーザー負担がやっぱり増えていくということがこれから実感としてユーザーの皆さんになってくれば、やはりそれが消費に対して、特に車をお持ちの地方の消費に対しては大きなマイナス要因になることも可能性としてはあろうかというふうに思います。 まさに、デフレ脱却、そこを目指しておられる麻生大臣におかれましても、やはり個人消費にもマイナス影響を与えるということでもありますので、その観点でもやはりこの自動車の税金についてはしっかりと見直しを図っていくべきだと思いますが、最後にこの点において、地方の経済活動における影響について大臣の御所見をいただいて、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) 全体として、消費税を上げるに当たって自動車だけ例外にしろと言っておられるわけでしょう。そういうことを言っておられるわけですよね、全体の流れとしてはね。全体として自動車だけは例外にしろということを言っておられるわけでしょう。なかなか納得を得難いところだと思いますね。私のところでは、今回の話は全体として食料品、飲食料品除いたところでみんなでという話ができ上がってここまで来ておりますので、その中で、後から自動車だけそのまた別の例外にした方がいいんじゃないかということを言っておられるように聞こえますけれども、なかなかそういうような感じではないのではないかというのが一つこれ実感です。 地方に与える影響って、そこ間違いなく、消費税が上がるんですから、しかるべき影響が出ることは確かだと思いますが、それをなるべく平準化しよう、反動減を少なくしようというので今いろいろやらせていただいていると思っております。
○礒崎哲史君 終わります。
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 森友事件について質問をいたします。 この事件においては、前代未聞の公文書の改ざん、隠蔽、そして虚偽答弁が国会で繰り返されました。民主主義の根幹を覆すほどの大事件であり、国民と国会を一年以上もだまし続けてきたわけであります。 最近、近畿財務局など地方局のOBの方々が院内集会でも、実名で今メディアなどにも出られて、この事件に関して、五十年近く勤めてきた、本当に愛すべき、全ての人生過ごしてきた仲間たちとの仕事だと、誇りを持ってやってきたその職場がこんな疑惑を持たれて、そして全然説明できない、じくじたる思いを口々に語っておられました。 佐川氏は、公文書の改ざんを事実上指示して、応接録を隠蔽をさせて、その過程で近畿財務局の職員一人が命を絶ちました。親族の方がメディアの取材に応じておられます。言われたとおりに報告書を書いたということは遺書に書いてあったと、この遺書についても、七枚か八枚か、レポート用紙に書いておりましたと、こう話しておられます。 麻生大臣にお聞きしますが、大臣は、この改ざんが発覚をして佐川氏を処分をした後も、佐川は極めて有能な行政官だとおっしゃっておられます。人が亡くなったわけであります。その原因をつくった人物を持ち上げて評価すると。私は、亡くなった人や遺族の方々の思いを考えればそういう発言はできないと思いますが、撤回すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 従来から申し上げておりますけれども、私としては佐川前長官の行政官としての能力は全て否定されるというものではないと考えております。これは度々申し上げたところです。実際、国税庁長官として、国税分野における経験を生かして職務を適切に行っていたとも考えております。 他方、文書の改ざんの問題と、これは決して許されるものではありません。特に、当時の理財局長だった佐川前長官の責任は重いと考えておりますので、六月に公表した調査結果を踏まえて佐川前長官に対して厳正な処分を行ったということがその反応であります。
○辰巳孝太郎君 結果的にこの改ざんで部下をこれだけ追い詰めた上司を、いかなる理由であっても私は有能だと評価することはおかしいと思います。 これらOBの方々は、実名で告発をされたきっかけは、最大の責任は麻生大臣にあるんだと、麻生大臣の留任、これが実名で告発をするきっかけ、原動力になったということを口々におっしゃっておられました。 これだけの事件でありながら、今回、財務省の人事異動を知って私は驚きました。公文書の改ざんや隠蔽、虚偽答弁に関与して処分を受けたが、佐川氏ではこれ停職三か月ですね、この処分。中核的な役割を果たした中村稔氏、当時総務課長は停職一か月なんですが、大臣、これ軽過ぎるんじゃないですか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありましたいわゆる当時の理財局におきまして、国有財産行政の責任者であった理財局長というものが方向を決定して、その下で総務課長が関係者に方針を伝達するというなど中核的な役割を担い、担当課長、担当室長が深く関与したと、このように私どもとしては認定をいたしております。 その上で、六月に行いました処分では、人事院の方針という指針がありますので、それを参考にさせていただいて、検察当局による捜査の結果として不起訴の判断となった、他省庁を含めて過去の文書管理関係の処分事例とバランスなども勘案しなければなりませんので、それをした上で、非違行為の態様、非違行為を行った職員の職責や関与の度合い、社会的影響等々を総合的に考慮の上、処分の内容について判断したものであります。 具体的にこうした考え方に基づき、当時の理財局長には、応接録の廃棄や決裁文書の改ざんの方向性を決定付けたことなどから停職三か月相当、当時の総務課長だった一連の問題行為について中核的な役割を担っていたことなどから停職一か月とするなど、いわゆるこの事件に関連して、関与した職員には厳正な処分を実施したところと理解しております。
○辰巳孝太郎君 全く理解ができないんですね。 先ほど、不起訴になったという話がありました。刑事事件になっていない事件で、以外で、財務省が免職又は停職の処分を行った事案というのをちょっと調べてみたんですが、居酒屋タクシーというのが平成二十年にありましたけれども、公費によるタクシー利用に際して、約五年間にわたり二千円から三千円程度の現金又はクオカードを年百五十回程度受領したと。この方が処分されているんですね。これ、刑事処分にはなっていないんですよ。これで停職が三か月なんです、この居酒屋タクシーで停職が三か月なんですね。 先ほど、文書の関連での処分で釣合い取ったと言いますけど、改ざん、隠蔽、こんなことは過去にないわけですよ。前代未聞の事件で、一年以上にわたって国会をだまし続けた。社会的影響とおっしゃいますけれども、これだけ大きな社会的影響を与えた事件が森友事件なんですね。 これ結局、今回、佐川氏で三か月ですから、中核的な役割を担って近畿財務局にも改ざんを指示した当時の総務課長は停職一か月なんですから、そこまでのことをやってもこの程度の処分しかされないということに、これ結局、基準作っちゃったことになるじゃないですか。私は、過去の例と比較しても、社会的影響を勘案しても、今回の処分というのは余りにも低過ぎると言わなければならないというふうに思います。 今日、会計検査院の検査報告が出されました。これについてお聞きをいたします。六月十九日に既に中間報告を本院に提出をしておりますけれども、今回、最終的な報告書が出されたわけであります。このことについて幾つかお聞きをしたいというふうに思います。 今回の報告書の五十八ページをちょっと確認していただきたいんですが、これ、理財局長に聞きますのでね。ここでは、応接録がなぜ出されなかったのか、佐川氏は一貫して、一年未満の保存でいいので廃棄をしたんだということを国会でずっと答弁してきたわけですね。この応接録がどういう扱いを受けてきたのかということがこの報告書の五十七から五十八ページについて書かれております。 確認しますけれども、統括国有財産管理官が実はこの交渉記録については保管をしていたということが記述をされておりますけれども、この交渉記録というのはいわゆる原本ですか、あるいは手控え、いわゆる手控えなんですか、どちらですか。
○政府参考人(可部哲生君) お答え申し上げます。 森友学園との交渉記録につきましては、手控えとして職員が紙媒体で保管していたり、個人のパソコン端末に残されていたりしたものなどがあることが分かり、押収されていた文書の写しを入手するなど捜査当局の協力も得て五月二十三日に国会に提出をさせていただきました。
○辰巳孝太郎君 質問に答えていないです。この統括国有財産管理官が保有していたのは全ていわゆる原本のコピーなんですか、手控えなんですか、それを答えていただきたいんです。 つまり、これ要するに、問題になった去年の直後の話でしょう。直後に佐川氏がああいう答弁をしたと、それに合わせて、本来持っていたものが出せなくなっちゃった、こういう話なんですね。これは、財務省のそれ、報告に出ているわけですよ。 つまり、元々あったわけです。この管理官はあるなと思って、これ、手控え、あるいは原本でもいいですよ、それをそっくりそのまま保管をしていたということなんじゃないんですか。それはいかがですか。
○政府参考人(可部哲生君) お答え申し上げます。 個々の一つ一つの文書そのものについてどうであったかということをここでつまびらかに申し上げる準備はございません。 先ほど申し上げましたとおり、手控えとして残されていたもの、あるいはパソコン端末に残されていたものなどと併せて、押収された文書の写しを入手するなどして提出をさせていただいております。
○辰巳孝太郎君 会計検査院に聞きます、会計検査院。 これはどういうつもりでお書きになりましたか。手控えあるいは原本、どちらですか。どういうふうに聞いて記述しているんですか。
○説明員(腰山謙介君) お答えいたします。 会計検査院としては、原本のコピーの手控えであったと承知をしているところでございます。
○辰巳孝太郎君 手控えということなんですね。 これ、考えてみますと、結局はあったんですよ、応接録は。ですよね。佐川元局長の答弁に合わせて出せないということになった、だから廃棄をするということにしたわけです。だけど、やっぱりこれ全部廃棄しちゃ駄目だということで、手控え、つまりコピーを取っていたわけですよ。九百五十七ページですか、我々に出したやつは。 だとすれば、だとすればおかしいことが一点出てくるんです。我々がいただいた九百五十七ページの中に抜けている日があるんです。これ、二〇一四年の四月二十八日なんです。これは、理財局長自身が作っただろうと、作っただろうというふうに答弁をしています。 二〇一四年の四月二十八日というのはどういう日だったかというと、近畿財務局の職員が、余りにも森友学園の書類提出が遅いので、もう交渉を打ち切りますといって三くだり半を突き付けたその日なんです。ところが、籠池理事長が安倍昭恵さんとのスリーショットの写真を見せて、近財の職員が本省に持ち帰って相談しますと言った。まさにこれ、ターニングポイントとなるその四月の二十八日の応接録は我々のところにはないんです。だけど、この統括管理官が手控えをそっくり持っていたというんだったら、そこだけ抜けるはずがないんですよ。そうでしょう。おかしいんですよ。 四月二十八日、何でないんですか。理財局長。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 これは前国会でも答弁をさせていただいておりますけれども、四月二十八日の交渉記録、委員御指摘のとおり、改ざん前の決裁文書の経緯にも記載されておりましたので関心を持たれるだろうというふうに当方も考えまして、特に注意をして職員からの聞き取り、あるいは個人のパソコン端末を調べ、さらに捜査当局の御協力も得て調査を行わせていただきました。残念ながら、記録は発見できなかったという経緯でございます。
○辰巳孝太郎君 会計検査院ですけど、これ検査、今言っているのは財務省の報告書に沿った話なんですけど、これ検査院は独自の調査をすべきなんです。報告書に沿ったような報告じゃ駄目なんですよ。検査院がそういう独自の調査をしたのかということが私は問われると思っているんですね。 もう一つ、国交省に聞きたいと思うんですよ。 国交省なんですが、国交省も実は応接録を持っていました。これはずっと提出されませんでした。三十枚ということで、財務省と一緒の時期に出してきたわけなんですけれども、これは報告書の中でも記述をされております。 実は、これも去年の二月早々に、大阪航空局にある応接録、相談メモを全部本省航空局に持ってきたと書いてあるんですね。こんなこと私初めて聞いたわけなんですが、これ持ってきたのは二月の何日ですか。
○政府参考人(岩崎俊一君) お答え申し上げます。 委員の御指摘を踏まえまして、現在、日付の確認を行おうとしておりますが、まだ確認できておりません。確認でき次第、御報告させていただきます。
○辰巳孝太郎君 いずれにせよ、全部持ってきた、あるもの全部持ってきたんですよ。本省に置いてあったと。これ、不思議なんです。全部あるはずなんです、航空局に。 ところが、皆さんが提出していただいた、国会にやっと提出していただいた交渉記録三十枚の中に、これまた決定的な日の交渉記録が抜けているんです。二〇一六年の三月三十日の交渉記録ですね。 この日に何が行われたのか。新たに出てきたごみに関して、航空局、森友学園、近畿財務局がこれ相談しているんですよね。その中で、工事事業者が三メートルより下からはごみはそんなに出てきていないと言っているにもかかわらず、いやいや、地下深くから出てくるというストーリーにしましょうよと口裏合わせをしているのが三月三十日でしょう。 航空局、二月、つまり去年、初質問が二月十五日、いつかは分かりませんが、とにかくこの問題が出て、全部資料を持っていったわけですよ。どこかに行くはずないんです。皆さん、新幹線か飛行機か分かりませんが、持ってきた途中にその三月三十日だけの交渉記録がどこか飛んでいったんですか。あり得ないでしょう。何でないんですか。出してくださいよ。
○政府参考人(岩崎俊一君) お答え申し上げます。 大阪航空局の当時の協議記録につきましては、既に今保存期間が過ぎておりますことから、そもそも作成されていたかどうかも含めて全てを確認することは難しい状況にはございますけれども、確認できた森友学園側との協議メモにつきましては全て提出をさせていただいておるところでございます。 その中で、平成二十八年三月三十日の会合につきましては、有益費の金額を合意することを主とした会合であったため協議メモを作成をしていなかったとのことでございまして、そもそも協議メモがなかった、作成をしていなかったということでございます。
○辰巳孝太郎君 あなた方の言い分はそうなんですね。これ、立法府を冒涜する隠蔽なんですよ、全て。公文書の改ざんも、虚偽答弁も、書類を出さないこの隠蔽も。 今回の検査院の報告見ますと、結局彼らの、国交省、財務省の言い分を載せている、調査報告そのままなぞっている程度の話のことがほとんどです。私は、検査院は独自に、つまりなぜ隠蔽されたのか、なぜ改ざんが行われたのか、これ独自の調査をしなきゃならないんですね。 そこで大事になるのが、どういう指示系統で近畿財務局の職員などに指示がされたのかということなんです。理財局は既に、財務本省と近畿財務局とのやり取りメモがあるけれどもそれは出さないということを言っていますね。会計検査院、それも含めて調査をした結果がこれなんですか。
○説明員(腰山謙介君) お答えいたします。 決裁文書の改ざんに関して認定した内容につきましては、本日、参議院予算委員会理事懇談会に御提出した資料には、おおむね、理財局においては、総務課長、国有財産企画課長及び国有財産審理室長が理財局長の方針に従い、審理室長の部下職員に指示を行って実施させるなどし、近畿財務局においては、理財局の職員が、近畿財務局管財部長、近畿財務局管財部次長及び統括国有財産管理官に指示を行って実施させるなどしたとしているなどと記載したとおりでございまして、懲戒処分の要求の検討に当たりましては、上司からの指示の有無等の背景事情を含めた事実関係についても検査して確認をしているところでございます。
○辰巳孝太郎君 財務省、これ大臣、財務省と国交省とのまだ開示がされていないやり取りのメモを国会に提出していただきたい。これ、意思決定に関わると言って出さないんですけど、意思決定に関わるからこそ、この文書が大事なんです。これは国会に提出していただきたい。大臣、いかがですか。
○政府参考人(可部哲生君) お答えいたします。 行政の組織内部あるいは組織相互間で、意思決定の過程で日常的に様々なやり取りは行っております。ただ、こうしたもの一々を逐一お示しいたしますと、率直な意見交換、議論妨げられ、将来的な意思決定にも支障が生じるおそれがあると考えられますことから、こうした資料の公表、提出といったことは差し控えるべき性質のものと考えております。
○辰巳孝太郎君 これではまだまだ真相解明に遠いということを言って、私の質問を終わります。
○大門実紀史君 大門です。 私、消費税について質問をしようと思うんですけれど、森友事件というのは国民の皆さんの間ではまだ終わっていないと、悶々とまだ分からないこといっぱいあるということが世論調査でも六割、七割出てくるわけですから、いつまでも出せるものも出せないということじゃなくて、出すものは出してはっきりさせるということをやらないと、これはみんな忘れてくれるだろうとかいずれ終わるだろうという問題ではないということは厳しく指摘しておきたいというふうに思います。 消費税の問題なんですけれども、本題に入る前に、本題というのはちょっと経済論で質問したいんですけれど、その前に、先ほど一点、星野さんの答弁で一点指摘しておきたいことありますのでさせていただきます。 先ほど熊野さんの答弁で、軽減税率で逆進性が緩和される云々という話なんですけれど、資料いただきましたが、〇・一とか〇・七という数字で出てきましたけれども、要するにこれ、軽減という言葉のレトリックといいますか、だと思うんですけど。つまり、先ほどの星野さんの答弁というのは、一〇%にこのまま上げたときの逆進性の広がりに比べたら、食料品八%に、これ軽減じゃないですよね、据え置くだけですよね、軽くなるわけじゃないんですよね、据え置いたことによって、その一〇%だけだったら広がった逆進性が縮まりますというだけの話であって、何か今よりも逆進性が縮まるとか、そういうことではないわけであります。 つまり、軽減軽減と言いますけど、そもそも何か今より軽くなるわけじゃなくて、そもそも据置きでありますし、軽減税率というよりも複数税率というふうに理解してもらうが正確な理解だと思うんですよね。 それで、次に、私も今日ちょうどそういう資料をお配りいたしましたので、二枚目なんですけれど、これは財務省が先ほど答弁されたのと違いまして、今に比べてどうなるかという資料でございます。 今、この黄色いのが、今現在は逆進性ですから、所得の低い人と高い人との負担率の差ですね。これは八・九と一・四という差が今現在あるわけですね。一〇%にして軽減税率を入れたとしてもこの赤い数字になるということでございます。つまり、今から比べると逆に、今ポイント差が七・五ポイント差なんですけど、一〇%にして据置きをしたとしても八・七ポイントの差が出るということでありまして、今の七・五に比べて八・七というふうに逆進性は広がるということであります。 普通に消費者、国民にとっては今よりどうなるかということが大事でありまして、今回の増税と据置きを入れたとしても今より逆進性が広がるということになるわけでありますので、そういうこともきちんと丁寧に説明されないと、上げて下げてみたいな話じゃなくてですね、ということは指摘だけしておきたいと思います。 逆に言えば、これは私どもで何度も計算していろいろ確認して作った資料でありますから、財務省としてこの統計出してほしいんですよね、財務省の資料として。私たちは何度も数字を確認しましたけれども、財務省として、今よりどうなのかという点で、そういうことを国会で答弁するなら、二つの数字があります、増税して据え置いた場合と今よりどうかと、二つの数字をきちっと持って、事務方ですから、正確な説明を聞かれたときはすると。誤解しちゃいますからね、今より逆進性、今よりも縮まるというふうにですね。というふうに、これはもう主題じゃありませんので、指摘だけしておきます。そういう資料をお願いしておきたいと思います。 本題の方は、消費税は本当にもう正面から対決する話でありますけれど、経済論として少し議論をしてみたいというふうに思います。 資料をお配りをいたしましたけれども、先ほど大家さんのお話にもございましたけれど、公共事業。公共事業を増やす国土強靱化という点では、財政再建論の違いはあっても、自民党の皆さんと一致するわけでありますけれども、そのブレーンであります、公共事業を増やせ、国土強靱化のブレーンであります藤井聡京大教授が赤旗にとうとう出られたと。これ、自由新報ではありません。赤旗にとうとう出られて、はっきりと、一〇%増税は日本経済を破壊するというふうにおっしゃっております。 先日刊行されました藤井先生の著書も読みましたけれど、ほとんどもう我が党と同じことをおっしゃっております。まず、実質賃金、実質消費が低迷しているから、このときに消費税増税したら内需が立ち直れないから駄目だと、これ同じですね、我が党と。そもそもデフレの不況下で消費税を増税すれば、経済が停滞してかえって税収が減って財政再建も悪化すると、これも我が党と同じでございます。消費税よりも、今利益を上げている法人税、あるいは富裕層の所得税の応能負担に財源を求めるべきだというのも同じこと、同じですね。財政再建は経済成長を進めてこそ実現できる、特に内需拡大が大事だと、この間GDP増えていっても輸出主導じゃないかということでおっしゃっておりまして、その点、財務省とは長年議論しておりますけど、財務省は財政再建、財政再建ということ、もうそればっかり狭い目で見ますけど、大きく見れば、もっといろんなことを考えないと財政再建はできないんじゃないかと。増税だけで財政再建に成功した国は一つもありませんので、そういうことも含めて広い視野で、財政再建を本気で考えるなら考えるべきじゃないかと思いますが、藤井先生も同じようなことをおっしゃっております。 違うのは方法論だけですね、国土強靱化、成長投資と。もちろん我が党も、公共投資はこれから維持補修型、防災型にすべきだということと、そして何よりも、社会保障の充実ということを消費税以外の財源で手当てしていって不安を解消していくということが大事だというふうに思うわけですけれども、その消費税、狭い範囲で議論すると麻生大臣とはもう全くこれに関しては相入れないと思いますけれども、この内閣官房参与で西田先生の大好きな藤井先生がここまでおっしゃっていると。 成長が非常に大事だという点では、増税より、経済を良くする中で財政再建もというようなことをやっぱりちょっと考えないとと思うんです。その点いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、西田が帰ってこない、待ってから議論をさせていただいた方がいいのかなと思いながらも伺っておりましたけれども。 少なくとも、これは大門先生、前からこの話は、ここ四、五年ほぼ同じことしか言っておりませんので、繰り返しになって恐縮ですけれども、基本的にデフレによる、正確には資産のデフレーションによって不況が起きたという一九三〇年代以来のことが起きて、少なくとも我々は一九四五年この方、この種のことをやったことがありませんので、結果として、インフレ不況対策しかやったことのない日本がデフレ不況に対しての対策を間違えた。はっきりしていると思いますね。少なくとも日本銀行の金融政策も財務省の財政政策も、少なくともデフレ不況下においては対応としては極めて不適切なものだったんだということは、私もそう思っております。 したがって、私どもとしては、金融というものに関しては、少なくとも金融は緩和してということを申し上げ、財政も緊縮ばかりではなくて、財政出動によってある程度の景気浮揚といって経済を成長させない限り、今のGDPの中に占めます消費と民間設備という二つが完全に止まった中では、政府支出がそれを更にマイナスということになれば、間違いなく景気はおかしなことになっていくと。これはもう二十年間それを証明しておりますから、これを変えねばならぬということを申し上げてこの五年間やらさせていただいたんですが、結果として、少なくとも税というものでいけば、税は伸びましたし、GDPも伸びましたし、新規国債発行も減りましたし、いろんな形での効果はそれなりに出てきたんだと思いますが、おっしゃるように、経済の成長を無視して財政再建を考えるのは難しいと思います。
○大門実紀史君 資料の一番最後のやつなんですけど、これはもう税の在り方として見ていただきたいなと思うんですけれど、消費税導入三十年間になりますけれど、消費税収入の累計が三百七十二兆円になります。この間の、まあちょっとピークをどこに置くかというのはあるんですけど、要するにこの同じ間の法人税三税の減収、減った方ですね、これが、もちろん減税だけじゃなくて景気の悪化もあるんですけれども、マイナス二百九十一兆円になります。所得税、住民税のこれも減収、減った方ですね、これも、減税もあるんですが、景気の悪化も大きくて、マイナス二百七十兆円になります。 三十年前は国債の残高も百六十兆円以下だったんですけれど、今、国の国債だけで五倍の八百兆円超えていますし、財務省が、財務省って本当、社会保障どうでもいいと思っていると思うんですよね、財政再建ひたすらだと思うんですけれども、それでも、財政再建といいますか、借金膨らみ続けてきたと。 振り返れば、九〇年代は、最高時に年間五十兆円もの公共投資やったり、いろんなことありまして借金増やして、で、二〇〇〇年代に入って竹中さんが出てきて、私も国会来たばかりでしたけれども、構造改革論が始まって公共事業は減らすと。その代わり、新自由主義的な税のフラット化とかを進めて、このグラフ見たとおり、大企業や富裕層への減税をやってきたと。そうやってやりますと、何といいますか、消費税増税をやってきましたから景気悪くなって税収が減って、それをまた消費税で埋めようとすると。 先ほど藤井先生の提案は、共産党の提案もそうですけれど、応能負担のところにはほとんど手を付けてこなかったというようなことで、結局、財政再建も社会保障も良くならなかったというようなことを、三十年間のこのグラフを見ると、要するに消費税入ってきた分がほかの穴埋めに、結果論ですけど、そのつもりでやったとは言いませんけれど、結果論ですけど、そうなってしまっていると。これ、もしも景気が良くて減税をこんなにやらなかったら、消費税で入った分は財政再建にも社会保障にも回ったわけですから、もっと社会保障良くなったはずだというふうに思うわけであります。 ですから、こうやって大きく見ますと、問題の所在というのは、やっぱり新自由主義的な考え方で法人税、富裕層の所得税のフラット化とかそういうことばかりやってきて、その代わり消費税で賄おうというようなことが景気を悪くして、結局、逆に法人税、所得税全体の減収にもなってきたというような悪循環を繰り返しているんじゃないかというふうに思うわけですね。 ですから、やっぱり藤井先生や我が党が言っているような方向で考え直すしかないんじゃないかと思いますが、麻生大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは少々長い時間の説明でありますので、こちらの答弁も少々長くなるのをあらかじめお断りさせていただきますが。 平成元年の消費税の導入というのは、これは、あのときのせりふは、二十一世紀をにらみ、長寿社会への対応を構築しておくべきという問題意識の下、所得税の重税感や消費の多様化、サービス化等も踏まえという大前提が付いた上で、税体系全体として税負担の公平につなげるため、個人所得課税を減税、消費に広く薄く負担を求めて、資産に対する負担を適正化する税制改革の一環として行われたものだとこれ承知をいたしております。 平成九年の消費税の三%から五%への引上げというのは、少子高齢化の加速を背景にして、勤労世代の人口が相対的に減少する一方、社会保障の財政需要の増大が避けられないこと等を踏まえという前提で、活力ある福祉社会の実現を目指す視点に立って、個人所得税の軽減といわゆる消費税の充実を柱とする税制改革の一環として行われたものであります。 加えて、社会保障と税の一体改革の下、消費税については、国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点で社会保障の財源と位置付け、平成二十六年、税率を五%から八%、また来年十月に八%から一〇%に引き上げさせていただきたいと考えております。 また、所得税というのが出てきますけれども、これは、中高所得層の負担感を緩和する観点から累進構造の緩和が行われてきましたが、最近では働き方の改革等々でいわゆる多様化している働き方の中にあって経済社会の変化というのが起きてきておりますので、所得再分配機能を回復する観点から最高税率等は見直し、約五%上げております。様々な形で働く人をあまねく応援する観点から各種控除の見直しなどを進めてきたところで、御存じのとおりです。 また、法人税につきましては、国内企業の活力と国際競争力を維持するという観点から見直しを行ってきたのであって、近年の法人税改革において、課税ベースを拡大して税率を引き下げるということによって法人課税を成長志向型に改革してきたんだと思っております。 こうした税の構造変化の結果、直間比率というのが一番分かりやすいと思いますが、直間比率が八対二で、正確には七九対二一であったものが、平成三十年度の見込みでは約六七対三三というところまでなってきておるというように理解をしております。 したがいまして、少子高齢化における国の財源調達、いわゆる基幹三税、所得税、法人税、消費税の中でも、これは税収が景気や人口構成の変化に左右されにくくて安定している、また、働く世代の特定の層に負担が集中する少子高齢化の時代、そういった方々の人口構成も考えて、いわゆる経済活動に中立的な特徴を有する消費税の役割が一層重要になってきているんだというように、これは背景はそうなんだと思っております。 いずれにしても、これらの話というのは、この数字というものが、これ多分出された数字なんだと、ちょっとこれ、全体で役所の数字を見たわけじゃありませんので、これがその数字だという前提に立って考えさせていただきますが、そういったいわゆる経済社会の変化を踏まえてやらせてきていただいたんだと思いますので、そういった組合せというものは今後いろんな意味で十分に考えていかなければならぬところだということに関しましては私も同じ意見です。
○大門実紀史君 じゃ、済みません、時間が来ました。 今日ちょっと言いたかったのは、そういう事務方が昨日夜、一生懸命書いた答弁書じゃなくて、財務省の事務方を超えてもっと政治が大きな判断をすべきときじゃないかと、そういう議論をしたかったということだけ申し上げて、終わります。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。よろしくお願いいたします。 まず会計検査院にお聞きしたいんですけれども、十月十日の日経新聞に、競馬や競輪などの公営ギャンブルで一千万円以上の高額な払戻金を得た人、大半が税務申告をしていないと見られるという、会計検査院の調べで分かったと、こういう日経新聞があったんですが、これは事実でしょうか。
○説明員(鈴土靖君) お答え申し上げます。 御質問の件は、先日公表いたしました平成二十九年度決算検査報告に特定検査対象に関する検査状況として掲記しました競馬等の払戻金に係る所得に対する課税状況についてに関係するものと思われますので、その概要を述べさせていただきます。 競馬等の払戻金に係る所得に対しては、一時所得として、又は一定の条件を満たす場合は雑所得として所得税を課税することとなっています。 競馬等の高額な払戻金に係る所得について、一時所得又は雑所得として適正な申告が行われているか、税務署等の税務調査等による所得の捕捉が有効なものとなっているかなどに着眼して検査しましたところ、二十七年における高額払戻金五百三十一口、約百二十七億円に係る所得のうち百億円程度に係る所得の多くが申告されていないと考えられ、納税者において、競馬等の高額な払戻金を得た場合に申告を行うようにすることが定着していない状況がうかがわれました。また、競馬等の高額な払戻金を得た納税者が自主的に申告を行わない場合には、税務調査等において競馬等の払戻金の支払があったことを十分に捕捉することなどが困難な状況となっていたりしていました。 このような状況を踏まえて、今後、国税庁において納税者に適正な申告を促す広報を充実させるとともに、財務省において、競馬等の払戻金に係る所得に対し適正な課税の確保に資する所得の捕捉等に関する様々な制度の在り方について、関係する省庁等との議論を踏まえ検討していくことが必要であるとの所見を記述したところです。
○藤巻健史君 今、適当な税制を考えるという、この点が一番重要だと思うんですよね。要するに、税務当局が把握できないような税制、これは、こういうことがあると、真面目に納税している人とそれから脱税をしている人がいて、税に対する不満が著しく大きくなりますし、そして、ひいては国自身に対する信頼というものがなくなってくるわけで、もしそういう税制であるならば、これはやっぱり税制を変えることを考えるべきじゃないかなと私は思うんですよね。 何を言いたいかというと、やっぱり今、IT社会になってくると、特にこれ後で仮想通貨に対する税制もちょっと質問いたしますけれども、もう税制が追い付いていないわけですよ。いろんな問題が出てきている。ということであるならば、将来的にドラスチックに税制変えていかなくちゃいけないんじゃないかと。例えば仮想通貨であっても、例えば法定通貨に替えるときだけは、まあ知りませんけれども、一%だけ課税して、あとはなしというような、本当に時代に合った税制をつくっていかなくちゃいけないんじゃないかなということをまず申し上げたいんですが。 次に、国税当局にお聞きしますけれども、今、会計検査院もありましたように、公営ギャンブルの所得というのは何所得なんでしょうか。
○政府参考人(並木稔君) お答えいたします。 競馬、競輪などのいわゆる公営競技で得た所得につきましては、一般的には営利を目的とする継続的行為から生じたものではございませんので、一時的、偶発的な所得であると考えられるため、所得税法上、総合課税の対象となり、一時所得に区分されるものとなっております。
○藤巻健史君 では、確認いたしますけれども、一時所得というのは、利益から五十万円を引いて、掛ける二分の一で税率が掛かるというふうな理解でよろしいでしょうか。
○政府参考人(並木稔君) おっしゃるとおりでございます。
○藤巻健史君 ということは、数千万円もうかったとして、その税率はせいぜい二五、二七・五ですか、その程度だということですよね。どうですか。要するに半分ですね、税率は半分だということですねということです。
○政府参考人(並木稔君) 税率と申しますか、所得が半分になるということでございますので、はい。
○藤巻健史君 カジノ法案ができて、カジノで得た利益に対する税金というのを、これから話題になるかと思うんですけれども、新聞報道によると、一時所得になるのではないかという報道もありますが、それはいかがでしょうか。
○政府参考人(並木稔君) まだ日本のカジノで得た所得について、そちらについては現時点で制度設計の詳細が明らかでないため、その課税関係について確たることは申し上げられないところでございますけれども、一般論で申し上げますと、日本国内に住んでいる居住者がいわゆるカジノにより得た所得については、こちらも一般的にはということでございますけれども、所得税法上、総合課税の対象となり、一時所得に区分されることになります。
○藤巻健史君 もう一度繰り返しますけど、ですから、そうすると、一時所得であれば税金は半分であるということになるかと思います。 もう一つ、次に麻生大臣にお聞きしたいんですけれども、私が前国会のときに仮想通貨が総合課税で最高税率五五%掛かると申し上げたときに、麻生大臣のお答えは、給与所得が五五%であって仮想通貨が申告分離で二〇%になると国民の納得が得られないのではないかという御回答をされていましたけれども、それに関して言いますと、国民の納得が得られなければ税制変えられないのであれば、消費税だって未来永劫に上げられないんじゃないかと私は思うんですけど、それはおいておいて。 給与所得というのは、例えば五千万円をもうけた、ある年、翌年がゼロということはあるかもしれませんけど、マイナス一億円ということはないわけですね。一方、仮想通貨というのは、今、特に去年から今年にかけてそうなんですけれども、去年五千万円もうけた、がっぽり最高税率の税率を払わされた、今年一億円損したと、これ何にも還元がないわけですよ。 それは非常に公平性を欠くような気がするんですけれども、それについて、それがゆえに、やっぱり仮想通貨というのはせいぜい二〇%ぐらいの、もうける年もあれば全然損をするときもあるということを考えると、税率を給与と同じように、もうかったときだけ最高税率、損したら政府は知らないよというのは余りにも不平等のような気がしますけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 仮想通貨、暗号資産による取引等々によって、これは、先生の御提言のように、例えば二〇%の申告分離課税なんだということを採用するということなんでしょうけれども、これは、同じ一億円を稼いだにしても、給与とか事業で稼いだ人は五五%からの税率が掛かるというのが、仮想通貨で稼いだら二〇でいいというような話が国民の理解を得られるかという話を前回申し上げたんだと記憶します。 その上で、株式のように、家計で仮想通貨、クリプトアセッツというものを購入して、これを国として奨励するわけですよね、二〇%にするということは、五五を二〇にするということは。そういうものを、仮想通貨、クリプトアセットの購入を政府が家計に対して後押しするという形になるわけですよ、これは三五%引くということですから。 そういうことは、確かに今この技術の中で、いろいろ藤末先生等と、今おられませんけど、ブロックチェーンなんという技術というものは、これはもしこれに成功したらすごい大きな発明というか発見、いろいろなものに、技術としてはすごいことになるんだと思いますが、今、そういった発展に寄与するという値打ちがあるんだという意見もありますけれども、そこまで必要不可欠なのですかねというのに関しては疑問だとまだ思っております。 また、繰越しの損失について、所得税は一年間に得た所得の大小に応じて累進的な負担を求めるということになるんですが、例年ごとに所得を把握するということにしておるわけです、御存じのように。したがって、損失については原則として翌年以後の所得金額に影響させないこととしているという中ですが、こうした中で、上場株式等々のいわゆる譲渡損失というのが出ますが、こうした原則の例外としては、一定の所得との損益計算とか通算をした上での損失の繰越しを認めているんですが、これは貯蓄から資産形成へという政策的要請を前提としたものになっておりますので、こういったものとこの仮想通貨、暗号資産といったようなものを同列に論ずるということが今できますかねというのが正直な実感です。
○藤巻健史君 今おっしゃったことについては二つありまして、一つは、先ほど来聞いておりますけれども、公営ギャンブル、そしてカジノで得た利益がまあ半分ですよ、二十数%になるわけですけど、それに対して仮想通貨が五〇%若しくは五五%になるという、その不公平感というのはないんですか。なぜカジノが半分で、それから公営ギャンブルの利益に対しては半分で、仮想通貨が五五%になるのか。要するに、一時所得というのは、もうかった金額を半分にして税率が掛かるわけですから、実質的には半分なわけですよ。その不公平感というのは極めて大きいんじゃないかなと思うのが一点目。 それから二点目です。聞いていますと、やっぱり麻生大臣はブロックチェーンとか仮想通貨の将来性について極めて理解していないんじゃないかと思ってしまうわけですね。やっぱりブロックチェーンというのは、まあ仮想通貨というのは、ブロックチェーン、特にパブリック型のブロックチェーンに関しては表裏の関係、表と裏の関係にあるわけですから、仮想通貨を否定してブロックチェーンを推薦しろなんて、そんなおいしい話はないわけですからね。やっぱり仮想通貨をきちんと整備して、それで初めてブロックチェーンの未来があるわけですから。それが一点。 それから、仮想通貨に対しても、例えば今、世界中で二十億人の人が銀行にアクセスできていないわけですよ、と言われています。ということは、その人たちは普通の経済圏から離れちゃっているわけです。要するに、フィリピンのある人と取引をしようと思っても、何か買おうとして、例えばバナナを買おうとしても、これは送金方法はないわけですよ。銀行が近くになければ法定通貨での決済できませんから。だから、二十億人というのは完璧に今の経済圏から離れているわけです。 というのは、仮想通貨ができればスマートフォンで一発でできるわけで、その二十億人が経済圏に入ってくるわけです。これは物すごい可能性があるわけで、それを世界で、そういうところでそういう二十億人というのが新しいビジネスに入っていこうというときに、全然日本だけ分離されてそういう発展に乗れないということは、極めて何というか、日本の将来の飯の種を奪ってしまうことになると思うんですけど、そういうことを考えると、やっぱりブロックチェーンとかそれから仮想通貨に対する認識が、申し訳ないですけれども、麻生大臣はちょっと薄いんじゃないかと。 やっぱりきちんと、経産省もきちんと、非常に大きい市場規模のある、未来のあるのがブロックチェーンだというふうにレポートを出しているぐらいですから、やっぱりそういう認識を持って、やはり将来の日本の飯の種を今からきちんとやるという下で税制をつくるべきだと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 日本だけが取り残されるとおっしゃりますけれども、今、ブロックチェーン、クリプトアセットは、既に中国、韓国は閉鎖されていますわな。一番でかいマーケットだと思いますが、そこは閉鎖されている。しかし、日本はそれ引き続きやっている。この辺じゃ日本が一番ですよ。ちょっとその認識からして、まず大前提が全然違っていると思いますね。 それから、競輪、競馬と一緒に話をされておりますけど、競輪、競馬とtotoとどう違うか、御存じでしょうか。公営ギャンブルというんであれば、配当された金は七五%が、掛金の七五%が配当されるのが競輪、競馬等々です。しかし、totoとか宝くじというのは全掛金の五割しか配当されていない、御存じですよね。だから、totoで稼いだ金は税金を払わなくていいということになっておりましたな。でしょう。よく知っている上で、前提で聞いていますからね。知らないと全然話が違っちゃいますから。これを分かっていない人はいっぱいおられますから。 しかし、競馬は配当七五%なんですよ、あれは。だから、利益を得た方は税金を払ってもらうということになっておるでしょうが。僕は誰が払ったか知りませんよ、どんな人か。競馬でもうけた金を税務申告したって人、俺は知らないから。少なくとも俺の友達で申告したやつはおらぬ。損したという話は聞くけど、もうかったという話、俺それで税金を納めたという人、私の友達にはおりませんものですから。でも、法律的にはそういうことになっております。 したがって、半分払ってもらうというのは、公営ギャンブルにおいても基本は同じです。
○藤巻健史君 今のお話は、ちょっと最後のところはすごい抵抗感があるんですけどね。税法ではあるけれども払った人がいないと、それこそまさに国税を担当する大臣としてはやはり極めて遺憾な発言じゃないかと思うんですけれども。そういう税制をつくっちゃいかぬですよ、やっぱり。国税が把握できないような税制というのはいけないわけで、そういうものはきちんと直さなくちゃいけないわけですよね。 ということで、それからもう一つちょっと申し上げますと、この前、前国会でしたっけね、国外転出課税制度というのができたわけですけれども、この前の通常国会でお聞きしていたときに、国税庁の方から、所得税法上、譲渡所得につきまして、最高裁判決などにおきまして、資産の値上がりによりその資産の所得者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会にこれを清算して課税する趣旨と解されていますとお答えになったんですが、すなわち、税金を掛けるのは所有者の支配を離れて他に移転するのを機会、要するに実現利益のみに所得税というのは課されると。それに物すごく、大原則に反した税制というのがこの国外転出時課税制度だと思うんですけれども、要は、必要であれば、いろんな特別法とかそれから特措法なんかを使っていろいろ変えているわけですよ。 ということであるならば、当然、これからの将来性を考えると、仮想通貨とかブロックチェーンは非常に将来あると思うんですけれども、それに対しての特例若しくは特措法を使っていくこと、それで将来日本の飯の種をつくっていくというのは、これは極めて重要だと思うんですが、税法が全てじゃなくて、税法というのはやっぱり国が発展していくために税法を考えるのであって、税法ありきじゃなくて、逆に将来の日本をどうするか、それに対して税法を作っていく方が重要だと思うんですが、いかがでしょう。
○政府参考人(星野次彦君) 先生から、二十七年度改正で作りました国外転出時の譲渡所得課税の特例の件について御指摘がございました。 そのときに国税庁から答弁をいたしましたとおり、資産の譲渡による所得につきましては、通常は資産が所得者の支配を離れて他に移転するのを機会に実現した所得に対してのみ課税の対象としているわけでございますけれども、これは、毎年未実現の利益の把握と評価を行うことは困難であって、納税者と税務当局双方に過重な負担を強いるといった点に配慮したものでございます。 ただ、日本の所得税法におけます所得につきましては、いわゆる包括的所得概念の考え方に立っておりまして、一定期間における純資産の増減と消費に充てられた収入、これを所得と捉えることを原則としておるところでございます。この考え方に立てば、毎年の未実現の利益につきましても純資産の増加として課税対象となる所得を構成すると考えられます。したがって、原則から違っているというわけではございません。 国外転出時特例につきましては、日本の居住者が巨額の含み益を有する株式等を保有したまま国外に転出してキャピタルゲイン非課税国において売却することなどによる課税逃れ防止のための措置でございまして、国外転出時点の含み益を国外転出前の居住地国で課税することにつきましては、主要国の多くが足並みをそろえているところでございまして、適切な措置であると考えているところでございます。
○藤巻健史君 時間が来ましたのであれですけれども、把握ができないからじゃなくて、もうかった実現益で課税したら次の年に損しちゃったらどうなるのという話だと私は思っていますけどね。 それは別として、私が申し上げたかったことは、特別法とか、今の話を例にして、特措法それから特別法でいろいろ日本の将来のために税制を変えていくべきではないかという指摘でございました。 以上です。終わります。
○中山恭子君 希望の党、中山恭子でございます。 金地金の密輸について、今日お伺いいたします。 財務省が出しております金地金密輸の現状とその対策、それから犯罪調査の結果というのが発表されておりまして、財務省から、その中から三ページコピーして皆様のお手元にお配りしております。 関税局に質問いたします。金地金密輸のスキームと密輸の現状について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(中江元哉君) お答え申し上げます。 金地金の密輸スキームは、本日配付されている資料に沿って申し上げますと、左の方、例えば香港において二千五百万円で購入した金地金五キロを輸入する場合、本来であれば輸入時に税関で二千五百万円の八%に当たる二百万円の消費税を納付する必要があるわけでございます。密輸をする者は輸入申告をせず、すなわち消費税の納付を行うことなく金地金を国内に持ち込むわけでありまして、そして、これを市中の金買取り業者に消費税込みの二千七百万円で売却することによって消費税相当分の二百万円を利益として得ることとなるわけでございます。 一方、この金買取り業者が買い取った金地金は、その後は通常の流通経路に乗ることとなり、国内で需要される分を超える量は輸出され、国際的な金市場に還流していると考えられるわけでございます。 次に、お尋ねの金地金の密輸の現状、防止策について申し上げます。 配付されております資料の二ページのとおりでございますが、平成二十九年の摘発件数は千三百四十七件、押収量は約六・二トンとなってございます。また、右の方、貿易統計による金の輸出入量を見ますと、平成二十九年の数字、輸出量二百十五トンに対しまして輸入量五トンでございます。その差二百十トンの輸出超過となっております。 国内で生産され輸出される金があることや在庫の増減等の要因もあることから、この超過が全て密輸によるものとは言えないとは思いますが、税関が摘発している金の密輸は、残念ながら氷山の一角と考えざるを得ない状況でございます。 このような中、財務省ではストップ金密輸緊急対策を策定し、その対策の一環として門型金属探知機、いわゆるゲート型の金属探知機の導入や関税法等の改正によります罰則の強化、国内流通における透明性やコンプライアンスの強化などに取り組んできておりまして、今後とも一層厳格な取締りを実施してまいりたいと考えております。
○中山恭子君 今御説明いただきましたように、この中で特に私自身びっくりするといいましょうか、思いましたのは、二ページ目の金の輸出入の推移のところで、今御説明がありましたとおり、日本で輸入している量が五トン、摘発しているのが六・二トン、合わせて十一トンくらいですけれども、さらに、日本でいろんなパソコンなどからかき集めて集められる金というのは五十トン程度だと伺っております。五十トンが日本で生産されるとして、その全てが輸出されるということはないわけですけれども、仮定として五十トンくらいは日本で造られた又は集められたもの、百五十トンが日本国内で湧き出ている状態になっているということでございます。 非常に奇妙な状態が出ているわけですけれども、この百五十トン、どうやって百五十トンを超える輸出が行われているのか。今の御説明の一ページ目を見てもお分かりいただけると思いますが、この金地金五キロ、例えば五キロでここでは説明されておりますけれども、五キロ二千五百万で日本に持ってきて、消費税を税関で払わずに国内で売りさばく、消費税分を入れて、八%の税金を入れた形で二千七百万で売る、買っている人が消費税を払っているわけですけれども。ここで、この密輸をした人物は、二百万円オンされて二千七百万円を持って国外に出るという状況が見て取れます。そして、この二千七百万円でずっと取引が国内で続いた後、またこの金そのものが輸出される。この輸出される時点で、ここでは消費税の還付が行われます。国庫から二百万円が払われて、その国内取引では消費税がゼロの段階になるわけで、二百万円を還付された二千五百万円でまたこの金が外に出ていく。向こうでまた二千五百万円の金が日本に入ってくる。繰り返し行われているという状況が、この図、非常に分かりやすく説明されていると思いますけれども、要は、この消費税分の、密輸された金については還付代、この二百万円が密輸業者に国から手渡される、支払われているという状況が見て取れます。 国庫がこの密輸業者に対して、金五キログラムに対して二百万円ずつ国庫が支払っている。密輸業者は何の抵抗もなく二百万円を日本の国庫から受け取って、海外でどのように使っているかは分かりませんが、そういう状態がずっと繰り返されているということでございます。 先ほどの二ページ目に、訳の分からない、日本から百五十トンの金が湧き出てくる、これは、金がどこかで増産されているわけではなくて、繰り返し繰り返し、金は目減りしませんし、国際市場が確立していますから、何度でもこの金を使って、繰り返し同じ金を使って日本の国庫から五キロで二百万円ずつ、簡単に言えばですけれども、受け取られながら、輸入、輸出、輸入、輸出、で、輸入のところは記録が出ないということで、輸出がこれだけ、二百十五トン、大量の金が輸出されているという、記録上はこうなっているわけでございます。 こういった中で、国庫からの金額が密輸業者にそのまま流れているというこの状態は幾ら何でもおかしいというように思っております。財務省としてもこの金の密輸阻止に対していろいろな対策が考えられていると思いますけれども、この対策について、どのような対策が取られているか、先ほどちょっとありましたけど、もう少し詳しくお伝えいただけますか。
○政府参考人(中江元哉君) 御指摘のように、深刻な状況にあります金地金の密輸に対しまして、財務省、厳格な取締りを実施しておりますが、例えば税関におきまして、空港等の職員を増員して旅客の携帯品等の検査を強化いたしますとともに、エックス線検査装置を始めとして、先ほど申し上げました門型の金属探知機等の検査機器を活用して、効果的、効率的な取締りに努めているところでございます。 三十一年度の予算要求におきましても、機構、定員の要求におきましても、前年度と同水準の四百二十九人の増員、それから検査機器を整備するための予算を要求しておるわけでございます。引き続き、体制の充実を図ることにより水際での取締りを強化してまいりたいと考えております。また、関係省庁とも協力いたしまして、国内流通における透明性、コンプライアンスの強化などにも取り組んでいく必要があると考えております。
○中山恭子君 税関では一生懸命やっているであろうと考えております。 三ページ目に、巧妙な手口で、いろんな形で日本に金が持ち込まれています。この最初の図でしょうか、これは女性のブラジャーと言っていいんですかね。(発言する者あり)ええ、そうですね。の中にその形を作って金を入れて持ち込んでくるというようなことが検査場で分かっているようでございます。 ただ、今回のこの摘発している状況というのは、全てと言っていいんでしょうか、ほとんどが空港で押さえているという状況が見て取れます。空港では各ブースに金探を入れたり、先ほどのゲート型の金探を入れて押さえているということですが、私は、先ほど大臣おっしゃられましたように、福岡でも一隻三千人くらいの人が乗ったクルーズ船が入っている、空港ではない港で人がもう自由に出入りしているわけでございますので、ここに対しても、例えば先ほどのゲート探知機ですか、ゲートの金探をずらっと並べて、空港から出るときにそれぞれの人の検査をするなどということも、ゲートの金探がどのくらいの値段か分かってはおりませんが、そのくらいの工夫をしても、単純に国庫から密輸業者に支払われているということでございますので、何か新しい形で動いていく必要があろうかと思いますが、こういったことについての工夫はいかがですか。関税局でしょうか。
○政府参考人(中江元哉君) 御指摘のように、飛行機の人数に比べまして、最近増えておりますクルーズ船、千人単位ということでございます。そういうことで、また、これから観光立国を目指す日本におきまして、ますますそういう形で我が国にやってくる外国人が増えてくるというふうに考えておりまして、新たにそういう国際的なクルーズ船が来るところ、そういうところには、先ほど申し上げました門型金属探知機を配備するなど、今御指摘いただいたようなことを十分踏まえまして対応していきたいというふうに考えております。
○中山恭子君 日本側で消費税の還付をしている金についての還付の金額というのが分からないだろうかと思ったんですが、どうもこれはきちんと計算できていないというお話でございました。 ただ、金の輸出が、もうごくごく簡単に金の輸出を二百十五トンと考えて計算しますと、年間で約六百億くらいのものが日本の国庫から密輸業者に支払われているという簡単な計算ができるわけでございまして、このことを考えますと、相当の金額を掛けてでもこの点押さえていく必要があろうかと思っておりますし、もう一つ、一番重要なところは、日本の中で今行われていない、インボイス制がないということで、この金の取引に関して例えばインボイスを導入するということができれば、これはきれいに押さえられるはずだと考えております。輸入したときの消費税支払というのがはっきり証明できればいいという話だと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
○政府参考人(星野次彦君) 金密輸につきましては、ただいま先生からもいろいろ御指摘がありましたように、社会的に深刻な状況となっております。これに対応していく必要があろうかと思います。 インボイス制度の御指摘でございますけれども、これは複数税率の下で適正な課税を確保するために行われるものでございまして、インボイス制度については幅広い事業者に事務負担を生じさせるものでございますので、事業者の準備期間を考慮いたしまして、軽減税率制度の実施、二〇一九年の十月の実施から四年後、二〇二三年の十月に実施することといたしているところでございます。 いずれにせよ、引き続き、事業者の準備状況を把握しつつ、円滑な実施に向けて万全の準備を進めてまいりたいと考えておりますけれども、消費税の関連で何らかの手当てをしていくという観点から申し上げますと、先ほど関税局長からも答弁ございましたとおり、三十年度の税制改正におきまして、消費税法、あと関税法を改正いたしまして罰則強化を行ったところでございますけれども、消費税において引き続き金密輸にしっかりと対処していくことが重要と考えておりまして、国内取引の一層の適正化を図る観点から、例えば買取り業者の仕入れ税額控除の要件の強化なども含めまして、どのような対策が可能であるか、しっかりと検討してまいりたいと考えております。
○中山恭子君 是非真剣にいろんな工夫をして押さえていただきたいと思っております。 麻生大臣に、最後ですけれども、国庫から密輸業者に多額の資金が支払われて、しかもこれ海外に持ち出されていて、場合によっては日本を害するために使われる可能性もあるわけでございまして、この点、このような状況を早く解消していただきたいと思いますが、お考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今、中山先生おっしゃるとおり、この金の密輸の話が急に増えてきたというのは二十七年ぐらいですかね、あの頃までは四百キロ、五百キロぐらいのレベルだったのが、一挙に二千とか三千とかいうレベルに上がってきて、ついこの間までは六千キロぐらいまで上がってきているんだと思いますので、急激に増えてきていることは間違いないので、そういった意味では、今おっしゃったように、先ほど門型のいわゆる金属探知機の話が出ていましたけれども、そういうのを含めまして、これ、だんだんだんだん船でやるようになってきている面もありますので、そうすると飛行機と違って重さ制限というのがもっと楽になってきますから、これはそういった意味じゃ量がかなり大量に動いているという可能性が極めて大きいんだと思って、大変な大きな問題だと、私どももそう認識して対応させていただければと思っております。
○中山恭子君 消費税が五%から八%になった後、もう急激に伸びているわけでございまして、今回、来年例えば消費税を上げるようなことになればまた増える可能性がございますので、是非厳しく見ていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○長浜博行君 一昨日の大臣発言に関しての御質問をさせていただきます。 財政政策等の基本的な考え方の中で、財政健全化について冒頭触れておられました。この三つの柱を述べておられる中の一つが歳出改革で、もう一つは歳入改革。二〇二五年度の国、地方を合わせたプライマリーバランス黒字化目標の達成に向けて、計画に沿った歳出改革を確実に実現というふうに歳出改革については述べられております。 二〇二五年度の国、地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化目標の達成に向けて歳入改革はどのように行われるのか、お尋ねを申し上げます。
○国務大臣(麻生太郎君) 長浜先生御指摘のこの歳入の改革につきましては、これは骨太方針の二〇一八の中におきまして、これ書いてあるものを正確に読ませていただければ、「急速な少子高齢化、働き方の変化など、経済社会の構造が大きく変化する中、持続的な経済成長を維持・促進するとともに、経済成長を阻害しない安定的な税収基盤を構築する観点から、税体系全般にわたる見直しを進める。」、こういうふうにこの文章の中で書かれておりますので、私どもとしては、これ税の検討の方向性として、例えば個人所得とか資産課税とかいろいろありますけれども、そういうものにつきまして、働き方改革というものも考えないけませんし、人生百年時代ということになりますと、これはもう一回再分配機能というのを考えないと、少なくとも八十で死ぬ予定が百までというと、残り二十年間分いわゆる蓄えが足りないという、簡単に言えばそういうことになろうかと思いますので、その分消費が落ちるということになります。 そういった意味で、再分配機能の向上とか働き方の改革とか、多様化していくものに対応していかないとなかなかいきませんので、これ引き続き、累次の改正にどういう効果が出てくるかと見極めた上で丁寧な検討を進めていかないけないんであって、中間とかいろんな形で決算みたいなのはやっていかないかぬことだと思っております。 いずれにしても、経済再生というのを図っていきながら、そのために経済は成長させなきゃいけませんし、歳入と歳出それぞれの面から改革をしていくということになろうと思いますので、二〇二五年度のプライマリーバランスの安定化というか黒字化というのは、同時に、債務残高の対GDP比というものの安定的な引下げというものをその後目指していかないかぬという方向できちんと取り組んでまいりたいと、そういうふうに考えております。
○長浜博行君 後ほど、平成三十一年度予算の編成等に関する建議、これは一昨日ですか、財務大臣の諮問機関だと思います、から出されて、私も昨日この分厚いやつを入手をして読ませていただきましたので、後ほど御質問申し上げますが、その中においても、御説明があったかどうか分かりませんが、更なる歳入改革についても国民的議論を開始すべきであるとの指摘があったというふうに、これは何というんですかね、付け足しみたいな形で欄外に書かれている部分なんですが、この点についてはどう認識をされますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 更なる検討を進めているのかという御質問なんだと思いますけれども、所得税とか資産課税につきましては、これまでも、再分配機能の回復というのを図っていきますために所得税とか相続税の最高税率を既に引き上げております、この五年間で申し上げれば。引き上げて、五〇から五五とか、いろんな形ですし、分離課税の話も一〇を二〇に上げたりさせていただいております。また、所得税の基礎控除の見直しもやらせていただいておりましたし、今申し上げた金融所得課税、分離課税の話もやらせていただいたりしておりますところですけれども、こういった改正の効果というのをまだ見極めていかないかぬところだと思いますが、経済社会が今後変化をしてまいりますので、そういったものを踏まえつつ、引き続き検討させていただくことになろうと思います。 また、法人税につきましても、これは租特、租税特別措置等につきましても、これは今言われている運用状況とか政策の効果というものが本当にというような、いろんな意見があるところなんで、必要な見直しというものを行うというのは当然のことだと思っております。
○長浜博行君 若干、何というんですかね、原則的な質問なんですが、消費増税というのはなぜ行われるんでしょうか。そして、その効果についてはどうお考えになるんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 消費税の効果というものにつきましては、これはいろいろな、先ほど大門先生だか、御質問のところで出ていましたけれども、基幹三税というものの中で消費税というものの比率が高くなってきておりますのは、基本的には、少子高齢化に伴って勤労世代というものの実質減、いわゆる高齢化比率の増ということによって、かつて勤労者六人で一人の高齢者というものが、今は二・何人で一人の高齢者ということになってきておりますので、少なくとも、高齢化された六十五歳以上の方々で、中で、少なくとも資産をお持ちの方も大勢いられます、表向き所得はなくても。そういった方々を含めまして税を広く薄く公平に負担をしていただくという観点を持って消費税の比率を上げて、少なくとも直接税と言われる所得税、法人税等々、比率を下げさせていただいているという形なんですけれども。 結果として、かつて八対二ぐらいだった直間比率というものが、間接の比率がこの十数年で大分上がってきて今は七対三に近くなってきているというような感じになってきていると思いますが、そういった形で私どもとしては間接税の比率を上げて、少子高齢化の時代、世代、そういった人口構成に対応していかなければならぬのだと思っております。
○長浜博行君 大臣がおっしゃられるように、その答えは多分、前の委員の議論の中にも入ってきたと思うんです。それは、社会保障と税の一体改革で、社会保障の充実、安定化とそのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指すものということで、各党、各政治家、努力をしながら今日まで至ってきているというふうに思うんです。 そこで、様々なこの消費増税に伴うところの景気対策等々の議論が出てくるわけでありますが、この本来の税収、入るべき税収、しかし、例えば軽減税率等を導入することによって、ある意味においては、そのコストと言ってはおかしいんですが、出ていくお金も随分出てくるという意味において、この消費税の効果をどう考えるかということを先ほどは御質問をしたわけであります。 この後、渡辺さんが日銀も呼ばれているようでありますけれども、日銀などからすれば、国民負担増を考えたときに、一四年四月当時の四分の一ぐらいではないかと、つまり、余り対策を打つ必要はないのではないかと。本来の社会保障と税の一体改革の意味からすれば、軽減税率とか、あるいはプレミア付き商品券ですか、これはもう景気低迷時の刺激策として、一九九九年には地域振興券がありましたし、二〇〇九年には定額給付金もありましたし、直近では二〇一五年の国からの交付金を自治体に渡すことによってプレミア商品券ということがありましたけれども、その後の国会の議論の中においても、果たしてそれだけの費用対効果はあったのだろうか、効果は限定的だということもありましたので、先ほど申し上げましたように、一昨日の麻生大臣の発言は財政健全化というところから入られましたので、果たしてこの今回の打つ対策の意味、効果はどのぐらいあるとお考えになっているんでしょうか。(発言する者あり)はい。効果があると、だからやるんだというふうにお考えなんでしょうか。
○国務大臣(麻生太郎君) 少なくとも、今、少子高齢化に伴って我々は全世代型の社会保障体制というものに構築していかないかぬということで、この十月に消費税を一〇%に引き上げさせていただくに合わせまして財源というものを確保していかないかぬのだと思っておりますが、今言われましたように、この対策をするに当たって、少なくとも今、これまでの社会保障やら何やらを考えたときに、高齢者にかなり偏っているのではないか、若い人に対してのいわゆる社会保障やら補助とか援助とか支援とかいうものが薄いのではないか、高齢者に厚くて若い人に薄いのではないか、これはいろいろよく言われるところですけれども、そういった点が結果として子育てを非常に難しいものにし、結果として子どもを産まないということにつながり、少子化が更にというようなことになっているのではないかということで、消費税の引上げによる増収分につきまして、その半分をいわゆる子育て等々の社会保障の充実に充てるというのが一点。 そして、残り半分を社会保障の安定財源ということに充てることにしているんですが、これによって、いわゆる現在は赤字公債で賄っております社会保障の財源の一部というものが安定的に確保されるということになっていくんだと思いますので、赤字公債の発行というものは結果として抑制され、財政健全化に資するということになっていくんだと考えております。
○長浜博行君 先ほど申し上げました三十一年度予算の編成等に関する建議、財政審のレポートの中で、やはり平成三十一年度の予算と言いますけれども、現実には五月一日からは元号が変わるという状況からすれば、ひょっとしたらこの平成三十年度予算が平成の最後の予算、作られたのは麻生大臣ということでもありますし、もちろん、この平成財政の総括という総論は珍しいというか、ここに入っている中においてですね。せっかくの機会でありますから、この委員とか臨時委員を見れば、お顔ぶれを見れば、相当これは高価な建議だというふうにも思っておりますので、質疑の機会をいただいておりますので、ちょっと大臣のお考えを伺いたいと思います。正確に引用します。 特例公債は、将来世代に資産を残すことなく負担のみを残すものであり、歳出は経常的な収入で賄う財政法の基本原則に著しく反するものとしてその発行が忌避されてきた。負担先送りの罪深さはかつての比ではない。問題は、特例公債に限らない。建設公債についても、公共事業や施設整備の恩恵を享受する将来世代の人口は当時の想定よりはるかに少なかったことになる。受益人口が想定した規模に満たないまま、将来世代に費用の負担のみを背負わせた例は多々見られる。かつて昭和の政治家は戦後初めて継続的な特例公債の発行に至った際に、万死に値すると述べた。 三木内閣のときの大平大蔵大臣だというふうに思いますが、この財務大臣に出された諮問について、大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました建議というのは、直接建議を渡された方々とかなりの時間お話をさせていただきましたし、そういった意味では、私どもにとりましても非常にきちっとしたお話だったと思いますし、御自分たちの反省も込めてこれを出しておるというお話もいただきましたので、私どもとしても大変率直に御意見だと思いましたし、これまで財政制度審議会、六年ぐらいですか、吉川先生のときから榊原先生のときもずっといろいろ度々お話をいただいたり私ども参加させていただいたりした中で、私どもとして、この財政健全化に向けたきちんとした姿勢というのを自分たちの反省も込めてこれだということは、私どもは大変傾聴に値するお話だと思ってこれは拝聴させていただきましたし。 ただ、私どもとしては、この六年間でいえば、今の立場で言わせていただければ、六年間で、少なくともこれまでの中では税収というものは過去最高の税収を出すことに、十七兆円も国の税収を伸ばすということにもなりまして、GDPもきちんと上げることができたし、国債の発行額というものも新規国債発行額は十一兆、十二兆減らすということができておりますので、そういった意味では、プライマリーバランスの赤字の半減達成というものをそれぞれやらせていただいておりますので、私どもとしては、財政制度審議会の方々の思ったようなほどのところは行っていないとは思いますけれども、確実にその方向にこの六年間の間、経済成長に併せてやれてきているというところはあろうかと思っております。
○長浜博行君 続けて、悲劇の主人公は将来の世代と。そして、本来税財源に賄われるべき公費の財源について、特例公債を通じて将来世代へ負担が先送りされるため、受益と負担の対応関係が断ち切られていると。それから、平成という時代は、人口、社会構造が大きく変化する中で、国、地方を通じ、受益と負担の乖離がいたずらに拡大し、税財政運営がこうしたゆがんだ圧力に抗し切れなかった時代と評価せざるを得ない。新たな時代においては、財政健全化どころか一段と財政を悪化させてしまった平成という時代における過ちを二度と繰り返すことがあってはならずと、ここまで書いているわけですね。 先ほど来の委員の質疑の中においても、平成の中における財政政策、金融政策は政府も間違っていたというような御発言がありましたけれども、ここで言われていることの平成の過ちというニュアンスと、大臣が先ほど述べられた政府も間違っていた、あの時代の日銀の対応、政府の対応は間違っていたというのは微妙にずれているように私には感じられるんですが、これはまさに平成の時代を今述べているわけですから、財務大臣どころか麻生総理大臣の時代ももちろんあったわけで、この点についてはどうお考えになりますか。
○国務大臣(麻生太郎君) 平成の時代を三十年というお話でそれ切ってあるんだと、たしかあのときそういう話、見出しもそうなっていたと記憶しますけれども、そのお話をいただいておりますのに対して、今先生の御指摘のありましたとおり、長浜先生の、いわゆる大臣の意見とあれと、少し微妙にずれているのではないかという御意見だったと思いますが。 私は、基本的に、少なくともバブルと言われたのがはじけて、一九九二年までまだ土地上がっていましたので、九三年以降、四年ぐらいからが多分急激に資産のデフレーションによる不況というのが始まり、この頃から赤字公債というのを再び出すということになりましたので、あの頃からがバブルのはじけた後の不況というものがデフレーションによるものだというのがはっきりしてきたんだと、多分後世の歴史家の方は言われるんだと思います。 しかし、その頃我々はその状況に気付いていたかといえば、不況だとは思いましたけど、それがデフレーションというような状況を招いているという意識はなかったと思っておりますので、対応としてはインフレ不況対応みたいな形で、金融を収縮させてみたり財政を厳しくしてみたりしたという形で対応したんだと思いますが。 しかし、今のこのデフレーションの時代においては、少なくともGDPに占めます消費と設備投資とその二つが止まった中においては、GDPを伸ばすにおいては政府支出というものを伸ばさざるを得ない。これは当然のことだと思いますので、その方向に方針を切り替えさせていただいた結果が先ほど申し上げた数字で、少なくともそれまでに比べて数字としては上げてきたと、今の形態がそういった形になってきたと。これもっと早くやっておけばという反省は、正直なところあります。 同時に、今言われましたように、国債によります、赤字公債等々に頼って、少なくとも社会保障やら何やらというものを、あのとき消費税を上げていればとか、あのときに何とかしていればという反省はいろいろあろうかと思いますけれども、そういったものを含めまして、私どもとしては、きちんとしたそういった、今になって振り返ればあのときという話と同時に、きちんとした対応というものと少し微妙にずれているかと思いますが、私どもとしては、もう少し早くやっておけばという反省もありますと同時に、あのときにもうちょっとやっておけばという反省と、両方含めて私どもとしての反省で、微妙にずれているというところも分からぬわけではありませんけれども、私どもとしてはあの建議の中の内容は極めて重い意味だと思っております。
○長浜博行君 終わります。ありがとうございました。
○渡辺喜美君 渡辺喜美であります。 世の中には、常識には反するが真実だということがあるんですね。日本の財政は良好であるというのはその典型的な例であります。 日本の財政が危機だというのはまあ常識。これは財務省、まあ大蔵省の時代からマインドコントロールをしてきたんですね。刷り込み工作をやってきた。政治の人を動かす原理というのは、まず脅迫、利益の供与、そしてシンボルの操作。このシンボルの操作というのは実にうまいことやってきたんですね。もう誰しも抗し難い、そういう常識になってきておる。 じゃ、本当に危機なのかと。麻生大臣は民間経営も御経験ありますからバランスシートもよくお分かりと思います。 お手元に、国の連結バランスシート、それから日銀のバランスシート、そして三枚目に一と二の合算と、こういう紙が行っておるかと思います。かなりシビアに保守的に作ったものでございますけれども、まあやたら、国の連結バランスシート、資産がどでかいんですね。非常に大きい資産、もう一千兆円近い資産。これは一七年の三末のものでございますが、大半が金融資産である貸付金とか出資金、現金、預金、有価証券。こういうものは、言わずと知れた天下りネットワークに流れ込んでいるお金であります。有形固定資産なんていうのはもう本当少ない額ですよ。 二枚目、日本銀行の貸借対照表。これも今現在はもうちょっと大きくなっていると思いますけれども、今現在は五百五十兆ぐらいですかね。これは一年半前のものであります。 この日銀当座預金と銀行券というのは、実はこれは負債の部に書かれてありますが、これは日本銀行が自ら発行するお金であります。現金というのは紙のお金、当座預金というのはこれは帳簿のお金ですね。銀行から国債を日銀が買うと、そうするとその銀行の当座預金口座にお金が帳簿上どんと積み上がると。銀行が日銀からお金を引き出すという場合には、一枚二十円で仕入れた紙のお札をお渡しすればいいわけですね。現金、当座預金はベースマネー、マネタリーベースと言われますが、その総額は全然変わらないということでありますから、はっきり言って、これは統合バランスシートにおいては負債性はないということが言えるわけであります。 そうすると、三枚目、一と二の合算。資産・負債差額が四百八十三兆円、日銀当座預金と現金が四百四十三兆円、四四三、ヨシミと読みますけれども、この四百四十三兆円は負債性はございませんので差額から引きますと、何とネットの赤字は二十兆円か三十兆円かになるんですかね。まあ、そんなものですよ。 したがって、これはG7の中でも、こういったバランスシートを含めたネットの赤字という観点からいたしますと、カナダに次いで日本は良好であるということでございますが、麻生大臣、それから黒田総裁、御感想があればお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(麻生太郎君) このバランスシートの話でしょうけれども、少なくとも、御存じかと思いますが、日本の銀行の中央銀行の場合は五一%が政府の株ということになります。FRBは御存じのように政府の金なしですから、そういった意味であれは民間銀行、こっちはそうではないという状況にあるのを御存じの上でなんだと思いますが。 少なくとも、この話に関しましては、いわゆるバランスシートというものを考えていった場合に、今言われたような考え方があるというのはもう間違いなく一つの考え方としては知っております。
○参考人(黒田東彦君) 御指摘の統合バランスシートという観点から、中央銀行が保有する国債が政府が発行した国債の一部と相殺されるために、統合バランスシートの観点から見ますと政府の債務や資産・負債差額が圧縮されるという議論があることはもちろん承知しておりますが、政府のバランスシートに日本銀行のバランスシートを統合した場合、基本的に日本銀行の保有する国債に相当する分が民間銀行が日本銀行に保有する当座預金に振り替わるにすぎないと考えております。したがいまして、統合バランスシート全体で見ても資産・負債差額は変わらないということになります。 そして、日本銀行が将来にわたり物価安定の目標に沿って適切な金融政策を運営していくという観点からは、物価上昇率が高まる際には当然、拡大したマネタリーベースの回収が必要になると思われます。したがいまして、マネタリーベース、すなわち、御指摘の当座預金と日本銀行券については、やはりこれに見合う資産を保有しておくことが必要であるというふうに考えております。
○渡辺喜美君 公式見解をお述べになられたんだと思いますけれどもね。 景気が良くなって金利が上がるというのは、これはこれで結構なことじゃないですか。そこまで行かないから、日本銀行が異次元金融緩和から始まって、やろうとしているわけですよ。でも、何と目標は放棄をしてしまった、目標というかその期限はですね、二%達成の期限は放棄をしてしまった。 最近の黒田総裁の発言を聞いておりますと、どうも目標まで放棄したのではないかと思われる発言が出てきていますね。これは十一月五日、名古屋での発言。 かつてのように、デフレ克服のため大規模な政策を実施することが最適な政策運営と判断された経済・物価情勢ではなくなっています。したがって、現在行っている大規模な金融緩和策を徐々に正常化していきます。したがって以下は言っておられません。でも、言ったとしてもおかしくない文脈ですよ、これは。 ですから、こういう目標も達成していない、期限も放棄しちゃったというときに、こういう出口と誤解されるようなことを言っていいのかと私は正直思いますよ。この真意は何なんですか。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、二〇一三年四月に量的・質的金融緩和の導入を決定した際は、景気は回復しておりませんし、デフレ克服も見通せない、たしか物価もマイナス〇・五%ぐらいの下落の状況だったと思います。そうした状況の下では、マネタリーベースの大幅な拡大など、それまでとは大きく異なる大胆な政策を思い切って実施する必要がありまして、日本銀行が取るべき政策とその考え方というのはシンプルで明確であったというふうに思います。 これに対しまして、最近では我が国の経済・物価情勢ははっきりと改善をしております。ただ、同時に、二%の物価安定の目標の実現には時間を要する状況でもあります。こうしたやや複雑な経済、物価の展開の下では、今、更に追加的な措置を講じるのではなく、まずはこの二%の物価安定目標の実現に向けて現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが必要であると、また、そのためにも、政策の効果と副作用をバランスよく考慮して緩和の持続性を強化することが重要だと考えております。 名古屋の懇談会では、こうした現在の政策運営の考え方について御説明した次第でございます。
○渡辺喜美君 そう言い訳をされておられるんだと思いますが。 今月、満期まで一年から五年の国債購入の回数を五回から四回に減らしておられますね。このままのペースでいくと十一月は六兆円台半ばで、三か月連続七兆円割れということになります。追加金融緩和前の二〇一四年十月の購入額が六兆七千三百億円でありますから、その頃の水準以下に戻るということになります。これは、取りも直さずステルステーパリングというものではありませんか。
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、日本銀行は現在、長短金利操作付き量的・質的金融緩和という枠組みの下で、これはほぼ二年前に決めた新しい枠組みですが、その下で、物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するために最も適切と考えられるイールドカーブの形成を促すように長短金利操作を行っております。こうした金利コントロールの下で、実際の国債買入れ額は金融市場の状況に応じて変動するわけでございます。今月の買入れ額も、現在の長期金利の操作目標を実現するために必要な買入れを実施した結果であります。 なお、御指摘のテーパリングというものは、米国の金融政策の正常化に向けた出口政策の一環として国債買入れ額を意図的、段階的に減額したものでありまして、日本銀行の国債買入れ額の変動はこうしたテーパリングとは性格を異にするものであるというふうに考えております。
○渡辺喜美君 二%目標の期限を放棄してしまったわけですから、まさか二%の目標そのものまで放棄するということは絶対にあってはならない、これだけは強く申し上げておきたいと思います。 なぜ二%の目標が達成できなかったのか。麻生大臣も原油価格のせいだということを記者会見で言っておられたようでございますが、これは四枚目の紙を御覧になっていただければ分かるように、明らかに二〇一四年の消費税増税のなせる業であります。 これは、総務省の数字を基に高橋洋一教授が作ったグラフを参考に渡辺事務所で作成をしたものでございますが、実質消費支出、二〇一五年を一〇〇とした場合に、安倍内閣になって良くなったんですよ。ところが、二〇一四年の増税によってどかんと一気に下がって、今日まで続いている。これこそが、せっかくの異次元緩和を台なしにしてしまった最大の原因であります。 黒田総裁含めて、あのときは、絶対に経済に悪影響を与えませんからとみんな言っていましたよ。我々は違いましたけれどもね。結局、デフレが終わっていないのに増税をすればどういうことになるか。こういうことになるんですよ。 今回、来年十月にまた上げるという予定でございますが、今朝の新聞見ても、自民党税調でいろんな対策を練られていると。私も、自民党税調、よく存じ上げておりますのでね。大体びほう策のオンパレードですよ。増税というのは、これはもう恒常的に所得を減らす効果がある。びほう策政策の方は時限的なものです、これは。商品券にしたってポイント還元にしたってそうじゃありませんか。軽減税率なんというのは、日本がヨーロッパの失敗の教訓に学ばなければいけない政策ですよ。そういうことをやろうとしているわけですね。 じゃ、平成の初め、一番最初、三十年前に導入したときはバブルの真っただ中だった。一見うまくいったように見えた、減税先行でね。しかし、その後どうなったか。竹下内閣は退陣、バブル崩壊、そういう道を日本は歩んでいったんです。 これは、消費税の問題というのは、実は政治リスクを考えなきゃいかぬということなんです。政治というのは人心収らん、人心を一新をする、それが古来日本の伝統で、改元という儀式によって行われてきたんですよ。使い古しのエネルギーのかすを吐き出す、エントロピーを捨てる、新しいエネルギーを吹き込んでもらう、これこそが改元。その改元のときに、今回は喪に服することもない、生前退位だ、おめでたいじゃありませんか。そのおめでたいときに増税という、小学生からも税金を取る、そういう人心を千々に乱れさせることをやってよろしいのか。いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(麻生太郎君) 消費税率の引上げの際に、前回でしたか、二〇一四年の際に、これは、いわゆる耐久財というものを中心に駆け込みとか、またそれに伴いまして反動減とかいった大きな需要変動が生じて景気回復を弱めることになったと、これは間違いない事実だと思っております。 こうした経験から、あのとき実質増税が六兆幾らになったんだと記憶しますけれども、それが対応して、今回は三%ではなく二%とか、その他いろいろな消費税による駆け込み需要等々の揺れ、ぶれというものを我々としてはきちんとした対応をしていかなきゃならぬ、前回のあれに学ばにゃいかぬということで、需要の変動というものを平準化させるとかいうことで、いわゆる私どもとしては前回と同じような轍を踏まないように、あの頃と違って景気情勢もかなり、あの頃よりもはるかに景気の内容は良くなってきていますし、GDPも見ましても賃金見ましても、いずれにしてもあのときとは内容がかなり大きく変わってきておりますので、あれほどのような形での需要減退を招くというようなことはない、そのように思って対応させていただければと思っております。
○渡辺喜美君 来年三月に予算が上がりますね。五月一日に改元が行われます。来年の四月中に消費税を凍結ないし再々々延期されることを御提案をいたします。 以上、終わります。
○委員長(中西健治君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時四十一分散会