国土交通委員会 第2号
- 発言数
- 217 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/11/20
会議録
○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、山下雄平君、熊野正士君、末松信介君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として牧野たかお君、魚住裕一郎君、進藤金日子君及び佐藤啓君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に中泉松司君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官小平卓君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(羽田雄一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高橋克法君 今日は質問の機会をありがとうございます。 まず、さきの東日本大震災のときに、自ら被災しているにもかかわらず、地域のインフラの復旧に当たってくれたのは地域の建設業者の皆さんでありました。私は、地方自治体の長としてそのことを目の当たりにいたしました。そういう意味で、地域の建設業者をしっかりと守り育成していかなければならないと思います。 そこでお伺いしますが、災害復旧における入札契約での工夫、さらには平時における地域建設業の受注機会確保、それらにつきまして、国交省は直轄工事において率先して取り組んでくださっているのはよく分かっていますけれども、その取組の現状について改めてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(五道仁実君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、地域の建設業は、社会資本整備の担い手であると同時に、災害時には最前線で地域社会の安全、安心の確保を担う地域の守り手として重要な存在であると認識しております。 国土交通省では、昨年七月に、工事の緊急度や実施する企業の体制等を勘案し、適切な入札契約方式等を選定する基本的な考え方を示した災害復旧における入札契約方式の適用ガイドラインを策定したところでございます。 本年七月の豪雨災害の応急復旧では、国土交通省が行う直轄工事において、九月末現在、広島、岡山、愛媛の三県において約百四十件の工事を地域企業等と随意契約をし、早期復旧に努めているところでございます。 また、平時におきましては、直轄工事では工事の内容に応じて、分離分割発注の徹底、入札参加要件における会社の本支店や営業所の所在地などの地理的条件の設定、総合評価落札方式における災害時の活動実績等の加点評価などの措置により、できる限り地域企業を対象とする工事の発注に努めております。 国土交通省の一般土木工事における地域企業の受注割合は、大規模な震災復興工事の割合が多い東北地方を除くと、過去五年平均で、金額ベースで六割、件数ベースで九割を超えているところでございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、地域の建設業の受注機会に配慮した工事の発注に努めてまいります。
○高橋克法君 国交省直轄における取組はよく分かりましたが、問題はその考え方が地方の市町村にまで浸透するかどうかということだと思うんです。 そういう意味で、これらのことを十分に、その考え方を十分に周知徹底させていくために国交省はどう取り組んでいるのか、お伺いします。
○国務大臣(石井啓一君) 委員御指摘のとおり、地域の建設業が持続的に活躍できるよう、災害時における入札契約の工夫や地域建設業の受注機会の確保、さらには公共工事品質確保法に基づく取組が地方公共団体にまで十分浸透し、徹底されることが重要であります。 このため、国土交通省では、国土交通省策定の災害復旧における入札契約方式の適用ガイドラインを参考といたしまして、随意契約を活用すること等について総務省と連名で地方公共団体に対し要請を行うとともに、全ての市区町村等が参加をいたします地域発注者協議会におきまして、国土交通省直轄工事の取組を紹介するとともに共通の目標を設定するなど、取組の周知徹底を行っているところであります。 引き続き、地域の建設業が持続的に活躍できる環境を整えていけるよう、国土交通省といたしまして地方公共団体への取組の周知に努めてまいりたいと考えています。
○高橋克法君 地方公共団体への周知という意味では、総務省の協力もいただかなきゃならないと思います。次の質問の機会があれば、そのときには総務省も来ていただいて質問をしたいと思いますが、それは、いずれにしても、国交省は国交省としてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次に、昨年三月に決定をされました働き方改革実行計画において、トラックドライバーなどの自動車運転業務について、法改正後五年間の猶予期間はありますけれども、罰則付き時間外労働の上限を年九百六十時間とすることが定められました。 総務省が調査したところによると、自動車運転従事者の労働時間の現状は、週六十時間以上働く雇用者の割合、約四割に上っています。その最大の要因というのが、荷主都合による長時間の待機時間によるものです。 この待機時間問題を解決するためには、新たな法規制の情報が周知されにくい中小の荷主企業に対してこのことを周知徹底していく必要があると思うんですが、そのためには、荷主企業を管轄する、これは省庁がまたがりますけれども、関係省庁との連携が必要かと思いますけれども、国交省の考え方を聞かせてください。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 トラック運送業の働き方改革を進める上では、荷主や配送先の都合により荷待ち時間が発生するなどといった業務の特性でありますとか取引慣行の問題があることなど、個々の事業主の努力だけでは解決できない課題もございますので、荷主とも一体となった取組を進めることが重要であるというふうに考えております。 御指摘の荷主都合による荷待ち時間への対策といたしましては、昨年七月から、荷主都合で三十分以上の荷待ち時間が発生した場合における記録の義務付けを行いますとともに、荷待ち発生件数が多い品目につきまして、経産省、農水省といった荷主所管省庁と連携をいたしまして関係する団体への周知、働きかけを実施しているほか、昨年十一月に標準貨物自動車運送約款を改正いたしまして、運送の対価である運賃とは別に、荷待ち時間等についての対価である料金を別建てで収受できる環境を整えるなどの取組をいたしております。 これらにつきましては、中小を含む荷主企業の理解、協力が不可欠であること、御指摘のとおりでございますので、国土交通省では、荷主所管省庁等、関係省庁と連名でリーフレットを作成いたしまして、関係者に幅広く配付、説明するなどの取組を行っております。 さらに、厚労省と共同で、取引環境の改善、長時間労働の抑制を実現するための環境整備を図ることを目的といたしまして、平成二十七年度から、荷主も参加いたしますトラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会というものを中央及び各都道府県に設置をいたしますとともに、各都道府県の協議会におきましては、トラック事業者と荷主が連携をして、荷待ち時間の削減等により長時間労働の改善に取り組むパイロット事業を二か年度にわたって百二件実施をいたしました。 こういった事業を通じて得られました知見につきましては、今月六日にガイドラインとして公表いたしましたほか、セミナー等を実施してトラック事業者や中小荷主企業も含めた荷主企業等の関係者に幅広く横展開を図っていくことといたしております。 今後とも、関係省庁と連携し、荷主にもしっかりと働きかけを行うなど、トラック運送業の働き方改革に取り組んでまいります。
○高橋克法君 もちろん、荷主企業の皆さんが全て善意ということが前提として協力を呼びかける、これは大事なことなんですが、中には著しく待機時間を強要する悪質な荷主もいらっしゃると思います。そういう荷主企業に対しては厳しく対処しなきゃならないと思います。 現時点において国交省が罰則を加えるということは難しいかもしれないけれども、その辺のところ、悪質な企業に対してどう対処していくのか、その辺のところのお考えを聞かせてください。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 御指摘の悪質な荷主企業への対策といたしましては、貨物自動車運送事業法の中に、トラック事業者の法令違反行為について処分を行う際に、その法令違反が荷主の指示によるということが明らかであるなど荷主の行為に起因するものとして認められるときには、国土交通大臣が当該荷主に対して、トラック事業者の法令違反の再発防止のための措置をとるべきことを勧告することができる制度がございます。この勧告を行いました場合には荷主名や事案概要を公表することといたしておりまして、これによりまして、荷主が社会的制裁を受けるとともに、他の荷主企業についても悪質な行為を抑止する効果があるものと考えております。 また、荷主の関与が主体的とまでは言えず荷主勧告に至らない場合におきましても、荷主の関与の蓋然性が高い法令違反が認められ、かつ荷主が特定できた場合には荷主に対する協力要請、さらに、トラック事業者の法令違反行為に荷主の一定の関与があった場合には荷主に対する警告といった通達に基づく措置を講じることにより、荷主に対する働きかけを行うことといたしております。 さらに、この制度につきましては、荷主勧告を行うための荷主関与の判断基準を明確化するとともに、行政処分の有無にかかわらず、早期に荷主に対して協力要請を行うなどの見直しを行いまして、昨年七月から新たな運用を開始いたしました。 この見直し後、警告につきましては、平成九年四月の運用開始以降昨年六月までに通算二件にとどまっておりましたが、平成二十九年度には五件発出をいたしております。これらにつきましては、同一荷主に対して更に同様の事案の再発が認められた場合には直ちに勧告を行うことといたしております。また、協力要請につきましても、平成二十六年度以降の三年平均で年間五十件程度でございましたところ、平成二十九年度には運用見直し以降の九か月間で百四十四件発出をいたしております。 今後も引き続き、この制度を適切に運用することなどによりまして、荷主企業とトラック運送事業者の取引環境の改善に努めてまいります。
○高橋克法君 働き方改革に関連してですが、国際海上コンテナ輸送における港湾ターミナル、これの渋滞、長時間の車両の待機、この問題もあります。 特に最近では、青海のコンテナターミナル、この長時間待機が急激に悪化しているという状況がありまして、労務管理上や事故防止の観点からも深刻な問題だと思っています。働き方改革の問題もこのことには関係してきますし、それから、もうちょっと心配なのが二〇二〇年の東京オリパラ、これがこの青海のコンテナターミナルのすぐ近くに競技会場が隣接をしていたり、アクセス道路があったりということで、オリパラの開催中は更に物流への影響が深刻になるんではないかという懸念もあります。これをどういうふうに解決していくのか。 国際海上コンテナ輸送については、船会社、埠頭会社、コンテナターミナル会社、港湾荷役事業者、倉庫事業者、トラック運送事業者、これ複雑な業種がありますし、さらに、元請、下請という複雑な形の中で成り立っていますから、これらは国土交通省が自ら先頭に立って様々な取組を牽引すべきだと思いますけれども、この青海のコンテナターミナルの問題というのは、青海の問題なんだけれども全国のコンテナターミナルの象徴的な問題だと思いますので、その辺の国交省の考え方をお伺いしたい。 以上です。
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。 東京港の青海コンテナターミナルにおきましては、ターミナルの容量以上のコンテナターミナルを取り扱っているため、コンテナゲート及びその周辺の道路におきまして渋滞が発生しており、コンテナ車両のゲート待ち、ゲート前の待機時間が平均一時間以上にも及ぶとの調査結果もございます。国土交通省としましても、このような渋滞の緩和を図ることが重要であると認識してございます。 このため、国土交通省では、青海コンテナターミナルにおける容量不足の解決などのため、隣接する中央防波堤外側地区で既に供用中のY1ターミナルに加えて、Y2、Y3ターミナルの新規整備を進めております。このうちY2ターミナルについては、本年八月に借受け候補者が選定され、平成三十一年度中の供用開始を目指しておるところでございます。 また、青海コンテナターミナル背後の交通渋滞及び将来の交通需要に対応するため、臨港道路南北線の整備を進めておりますが、本臨港道路は二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の関係者輸送ルートとしての活用も想定されるものでございます。 他方、港湾管理者であります東京都におきましては、青海地区及び中央防波堤外側地区において車両待機場を整備することで、ターミナル周辺道路の待機車両を車両待機場に移し、車両混雑の緩和を図っていると伺っております。 国土交通省としましては、引き続き、港湾管理者である東京都等と協力をいたしまして、東京港青海コンテナターミナルにおけるゲート前渋滞の解消に向けて取り組んでまいります。
○高橋克法君 私は、国土交通大臣政務官をやらせていただいて、いろいろな発見がありました。栃木県というのは海のない、港のない県ですけれども、政務官として全国のインフラを見させていただいた中で、いかに港湾というものが、もちろんそこにつながる道路というものも大事なんですけれども、港湾というものが日本の経済や地域の経済を支えている重要なインフラだということを認識をした次第なんです。 栃木県で造られた、内陸で造られた自動車が今、茨城港から北米に輸出をされていたり、それから、茨城港に来てくださるクルーズ船のお客様が日光に来てくださったり、さらには、内陸のコンテナのターミナルである佐野インランドポート、これ一年前にオープンしましたけれども、最近大変な活況を呈しているというような状況、そういうことを見ると、道路と港湾がしっかりとインフラとして整備されることで内陸の経済をしっかり支えているということが言えると思うんです。 そういう意味で、港湾の整備をこれからも着実に進めていかなきゃならない、港のない県にも確実な経済効果がある、そのように考えますが、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(下司弘之君) 港湾は日本の輸出入の九九%以上を扱う海上輸送の拠点であり、その背後は、港の直背後にとどまらず内陸部も含め広範囲に及び、地域の産業や雇用を支えてございます。 ただいま委員の御指摘のありました栃木県、群馬県で申し上げますと、両県で製造されました完成自動車は、北関東自動車道等を経由しまして茨城港から年間二十一万台、これは平成二十九年の実績でございますが、北米方面に輸出されております。また、両県の自動車工場では、約一万五千人の従業員の方々が働いていらっしゃいます。また、御指摘のありましたクルーズ船につきましても、茨城港に寄港しました際には日光方面へのオプショナルツアーも実施されております。 このように、企業活動や観光振興など、港湾を拠点とした地域への効果は内陸部にも広く波及してございます。 また、御指摘のございました佐野インランドポートにおきましては、内陸部の海上コンテナ輸送拠点として、昨年十一月の開設以来、月間約五百TEU、十月の実績でございます、までコンテナ取扱量は増加し、輸出入コンテナのマッチングによる空コンテナの片荷輸送削減など、効率化による生産性向上が図られております。 国土交通省としましては、このようなストック効果が港湾のみならず広範囲にかつ最大限に発揮されるよう、道路整備等とも連携し、引き続き必要な港湾整備にしっかり取り組んでまいります。
○高橋克法君 次、道路です。 栃木県の日光、鬼怒川、福島、会津方面を結ぶ国道百二十一号線、これ今、国交省によって調査が進められていると思いますが、この道路、事業着手一日も早くという希望があります。そのことによって、会津地域と栃木県の日光地域が一体となった観光振興にもつながるのではないかという期待があるんですが、整備着手を強く願っているという地元の声もありますので、その見通しについてお伺いいたします。
○政府参考人(池田豊人君) 委員御指摘の国道百二十一号、栃木県の日光市の川治地区から藤原地区の約八キロメートルの区間ですが、急カーブや幅員が狭い箇所がございまして、連続二百ミリ以上の降雨時には通行止めにもなるなど、課題があると認識をしております。 このため、平成三十年の三月に、道路管理者である栃木県に加えまして国も参加して共同で日光地区防災検討会を設置いたしまして、この課題を解決するための道路整備方策について検討を開始したところでございます。これまでの検討の結果、この区間については新たなトンネル設置を含むバイパスとして計画をまとめていくこととなりました。 国土交通省としても、新設トンネルの工法検討を進めるとともに、栃木県と緊密に連携を図りながら計画の取りまとめを急いで進めてまいります。
○高橋克法君 もう時間がないので、最後になります。所有者不明土地問題です。 法務省にお伺いしたいんですけれども、この所有者不明土地問題というのは、インフラ整備、復興事業、さらには空き家対策等、多岐にわたって大きな影響がある問題なんです。実際に真の所有者を見付けるためには、一番いいのは、税務情報をそれなりの土地家屋調査士等の国家資格者に提供するのが一番いいんだけれども、実は税務情報というのは提供できない今状況にありますので、であるならば、登記簿自体にしっかりとした最新の情報を記載すること、つまり相続登記の義務化というものが一番重要なんじゃないかと思っています。 そしてもう一点、国交省にお伺いしますが、この所有者不明土地問題にも関係しますけれども、最新測量技術を駆使した地籍調査の加速度的な実施というのもこの問題を解決する一つの方法だと思いますので、それぞれ、法務省、国交省にお伺いいたします。 もう時間過ぎていますので、簡潔にお願いします。
○政府参考人(筒井健夫君) お答え申し上げます。 いわゆる所有者不明土地問題への対応は政府全体として取り組むべき喫緊の課題であると考えており、この観点から、相続の発生を適切に不動産登記簿に反映させ、不動産登記簿上の所有者を最新の情報に近づけることが重要であると認識しております。 このような観点から、所有者不明土地の発生の抑制及び解消に向けた更なる対策として、現在、研究会におきまして、相続等の発生を登記に反映させるための仕組みの在り方という観点から相続登記の義務化の是非等について検討を進めており、また、これと併せて、登記簿と戸籍等との連携により所有者情報を円滑に把握する仕組みの在り方についても検討を進めております。 これらの事項については、本年度中の法制審議会への諮問を目指しているところでございます。
○政府参考人(野村正史君) 地籍調査を円滑かつ迅速に進めるため、国交省におきましては、本年十月より、国土審議会に国土調査のあり方に関する検討小委員会を設置しまして、二〇二〇年度から始まる次期十箇年計画策定に向けた検討を開始したところでございます。具体的な内容といたしましては、新技術を活用した地籍調査の迅速化策として、進捗が遅れている山村部においてリモートセンシングデータを活用し、現地での立会いや測量作業の効率化を図るための方策などについて検討しているところでございます。 このような新たな調査手法の検討などを通じて、地籍調査の円滑かつ迅速な推進に努めてまいりたいと考えております。
○高橋克法君 私の方は終わります。ありがとうございました。
○朝日健太郎君 自由民主党、朝日健太郎です。本日は質問の機会をありがとうございます。 まず初めに、今年八月末に発生をいたしました台風二十一号ですが、二十五年ぶりに、非常に強い勢力を保ったまま九月四日、我が国に上陸をし、神戸港では高潮による浸水被害を受けました。また、特にこの神戸港では多くのコンテナ流出による被害も出て、その確認のため数日間、港湾機能が停止をしたと聞いております。 今回の台風二十一号により、堤防の外側を意味する堤外地で港湾特有の被害が発生することが明らかとなり、このような台風はいつどこにでも発生してもおかしくない状況であります。私の地元であります東京、東京港では、首都圏に背後地を抱え、約五百万TEUのコンテナ貨物を取り扱う日本一の港であります。この港湾の高潮被害による経済的な影響は非常に大きくなることは言うまでもありません。 その上で伺いますが、この台風二十一号による高潮被害を踏まえた東京港の堤外地における高潮対策への取組をお聞かせください。
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。 台風二十一号に伴う高潮は大阪湾で過去最高の潮位を記録し、神戸港等の海岸保全施設より海側、いわゆる堤外地が浸水をいたしました。この結果、コンテナの倒壊や漂流、電気系設備等の故障が発生し、港湾の利用が一時的に困難になったことから、港湾における高潮対策の推進は大変重要な課題と認識しております。 東京港の堤外地における岸壁の高さでございますが、神戸港と同様に荷役等の利用の観点で決定されており、高潮による浸水が想定されております。台風二十一号の高潮被害を踏まえ、現在、国土交通省では、学識経験者等から成る委員会を開催し、コンテナの効果的な固縛、固定方法、タイムラインの考え方を取り入れた事前防災行動に加えて、浸水被害を防止するための電気系設備のかさ上げ等について全国的な検討を進めております。 東京港を始めとする関東の港湾につきましては、関東地方整備局において、港湾管理者等から成る関東の港湾における高潮・暴風対策検討会を今月二十二日に立ち上げ、具体的な対策の検討を開始することとしております。 さらに、政府を挙げて実施しております重要インフラの緊急点検において、全国の港湾における高潮対策の状況確認を総力を挙げて行っており、その結果を踏まえた対応、対策について十一月末を目途に取りまとめる予定となっております。 国土交通省といたしましては、委員会等での検討や緊急点検結果を踏まえ、東京港を含めた港湾の堤外地における高潮対策を重点的に進めてまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 堤外地で多くの方がお仕事に就かれておりますので、しっかりと安全対策をお願いしたいと思います。 同じくこの台風二十一号で、関西一円の堤内地、堤防の中なんですけれども、高潮被害を受けた地域もありましたけれども、この海岸・河川堤防の整備、また水門の整備、いわゆる予備的投資によるこの千五百億円の整備によって市街地への高潮浸水を完全に防止することができたというふうに伺っております。その被害防止効果は十七兆円という試算を私も目にしました。 本年三月三十日にこの東京都が公表いたしました東京都沿岸の高潮想定区域図、本日資料でお配りをしております、両面カラープリントしておりますけれども、御覧をいただくと分かりますけれども、東京都において想定される沿岸部の最大高潮水位は荒川河口口で五・六メートル、いわゆるゼロメートル地帯を中心に浸水五メートル以深の地域が広がっております。また、資料の裏面、浸水継続時間の方なんですけれども、ゼロメートル地帯では、自然排水だけでは浸水継続時間が一週間を超えるとの試算が出ております。 その上でお聞きをしますが、このような大きな被害が予想される東京においては、大阪のような予防的な投資を怠ることなく万全の体制で臨んでいただきたいのですが、東京における国土交通省の取組をお聞かせください。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 議員御指摘のとおり、大阪市におきましては、台風二十一号で観測史上最高の潮位を観測いたしましたけれども、堤防、水門等の整備によりまして市街地の高潮浸水は防止をされ、その被害防止効果は十七兆円程度に相当するものというふうに推定をしております。 東京都におきましては、観測史上最高の潮位よりも更に高い伊勢湾台風級の高潮にも対応できるよう、河川堤防、防潮堤等の整備を推進しております。東京中心部を守る堤防の高さはおおむね確保された状態にございます。また、更に大きい規模の台風に対する対策といたしまして、水防法に基づき東京都が今年三月に想定最大規模の高潮による浸水想定を公表したところでございます。今後、警戒避難体制の構築等を図ってまいります。 引き続きまして、河川堤防、防潮堤等の整備を推進するとともに、東京都等と連携をしながら、避難の判断基準となる水位の設定など、警戒避難体制の構築等も進めてまいりたいというふうに思っております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 続きまして、西日本七月豪雨の質問をさせていただきます。 この七月豪雨によって土砂崩れなどによる陸路が遮断されるなどの被害が発生をいたしました。そのことにより住民の日常生活に大きな影響を与えましたが、陸上輸送のリダンダンシーとして海上輸送が活用されたことから、その影響を最小限にすることができたというふうに認識をしております。 一方、この海上には流木等が発生をしたことから、港湾局の作業船が対応に当たると同時に、民間の作業船等もその回収に当たり、海上輸送を支えていただいたというふうに聞いております。 この民間の多くの作業船については、ふだんは主に土砂運搬やしゅんせつ作業に当たりますが、この作業船と言われるものは高価なもので、一隻二十億円から三十億円もすると言われておりまして、近年ではこの隻数が最盛期の六割程度にとどまり、また老朽化も進んでおると聞いております。 そこで伺いますが、この七月豪雨で流木や土砂等の流出した際には、民間の保有する作業船等が撤去や海上輸送のお手伝いをいただき活躍し、その重要性を再認識したところでもあります。今後ともこの民間の作業船の能力を維持すべきだと考えますが、国交省の対応をお聞かせください。
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。 平成三十年七月豪雨及び台風二十一号の際に流木や土砂、コンテナなどが流出いたしましたが、関係団体との災害協定に基づいた民間事業者への作業船の出動要請などにより、漂流物の撤去や輸送に民間作業船が活躍をいたしました。 そのため、大規模災害発生時における円滑な航路啓開作業、復旧等を可能とするためにも作業船の隻数を一定程度確保することは非常に重要であると考えており、平成二十七年、閣議決定されました社会資本整備重点計画において、全国の作業船について、保有水準の総トン数、現状約二百九十万トン程度でございますが、これを維持することが指標として位置付けられております。 一方、経済環境の変化の中で作業船の隻数は近年減少傾向にあるほか、老朽化を原因とする事故やトラブルが発生しており、隻数の確保と老朽化対策が課題となっております。 これらを踏まえ、国土交通省といたしましては、作業船の買換え等を行った際の税制特例措置や、入札契約における総合評価落札方式の中で作業船保有企業を評価するなどの取組を講じております。港湾整備や災害復旧において作業船は必要不可欠なものであると認識しておりますので、国土交通省といたしましては、引き続き作業船の確保に向けた取組を推進してまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 引き続き、災害・減災対策にはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。 次の質問に移ります。 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会まで、本日で開会式まで六百十二日と迫ってまいりました。私は、この二〇二〇年を契機として、東京の、この町の国際競争力強化が大変重要だというふうに考えております。その上で質問をさせていただきます。 一九六二年、首都高速道路が整備が始まりまして、京橋—芝浦間が開通をいたしました。一九六四年の東京五輪を通じてこの首都高速道路は急速に整備をされ、現在では総延長三百二十キロ、言うまでもなく東京の大動脈として整備をされております。しかし、経年による劣化は深刻であり、首都高速道路の形状上、高架やトンネルなど、ただ道路補修するだけでなく、建て替え時期を迎える構造物もあります。 地震や災害などによる事故を未然に防ぐためにも一刻も早い補修や耐震化が求められていると思いますが、国交省の取組をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(池田豊人君) 委員御指摘のとおり、首都高速道路につきましては開通から五十年以上を経過する区間が総延長の一五%を占めるなど、老朽化が進展をしております。 このため、橋梁の架け替えや大規模な修繕を行う更新計画を二〇一四年に策定いたしました。現在、この更新計画に基づきまして、特に老朽化の著しい都心と羽田空港を結ぶ羽田線におきまして、東品川や鮫洲付近の約二キロメーターの高架橋の架け替えや、都心環状線の一部の区間の床版補強などを実施しているところでございます。 また、橋梁の耐震対策につきましては、これまで橋脚の補強などによりまして落橋や倒壊を防止する対策を完了いたしましたけれども、現在、大地震が発生しても路面に大きな段差が生じないような支承の補強や交換の対策を二〇二一年度に完了することを目標として推進をしております。 引き続き、老朽化対策、耐震対策を計画的に推進してまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 続きまして、東京の国際競争力を高める上で、東京の玄関口であります羽田空港の機能強化を進め、利用人口増を図ることが重要と考えております。実際、羽田空港における国際線の利用便数、旅客数は、平成二十五年当時と比べると倍以上となっており、より効率的な空港運用が必要とされるところであります。しかしながら、一方で、空港の利用人口が増加すれば、利用者の安心、安全の取組は、空港の信頼を高める上で、より重要なものとなってくると考えます。 そこで、お尋ねをしますが、羽田空港の発着枠や出入国の際の手続及び安全対策について、国交省の取組をお聞かせください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答えを申し上げます。 国土交通省といたしましては、東京の国際競争力を強化する観点や、訪日外国人旅客数を二〇二〇年に四千万人、二〇三〇年に六千万人とする観光ビジョンの目標の達成、東京オリンピック・パラリンピックの円滑な開催等の観点から、首都圏空港の機能強化に取り組んでおります。 羽田空港につきましては、飛行経路の見直しなどによりまして、二〇二〇年までに年間四万回、一日当たり約五十便の発着枠を拡大いたしまして国際線に活用することで、羽田空港の利用者の増加を図ってまいりたいと考えております。 また、羽田空港におけます出入国の際の手続の迅速化のために、審査ブースの増設のほか、現在、顔認証ゲートの導入などを進めております。 さらに、空港安全対策の強化のため、ボディースキャナーなどを始めとする先進的な保安検査機器の導入に取り組んでおりまして、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催までに、羽田空港を含めました国内の主要空港に導入をすることとしております。 こうした取組を着実に進めまして、空港の安全対策を図りつつ、空港の発着枠の増加や利便性を向上させることにより、東京の国際競争力の強化に努めてまいりたいと考えております。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。しっかりと進めていただきたいと思います。 時間の関係上、一問、六番を飛ばさせていただいて、続いて、暑さ対策の観点で質問をしていきます。 二〇二〇年の東京大会の準備は進んでおりますけれども、この期間、二〇二〇年七月二十四日から八月九日までがオリンピックの期間になるわけですけれども、このときの平均気温を調べますと、平均気温が二七・八度、湿度は七五・六%と大変高温多湿が予想されております。これは、近年の猛暑、酷暑被害が頻発する上で、しっかりとした安全対策を打つ必要があると考えております。また、大会期間中は、選手や沿道で応援されるお客様にとっても過酷な環境となります。 その上で質問をさせていただきます。 新国立競技場の会場の整備、一体どのように進んでいるんでしょうか。 また、国立競技場における選手、観客向けの暑さ対策の状況をお聞かせください。 また、マラソンルートが今大変注目をされておりますけれども、マラソンルートに対する対策があればお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(藤江陽子君) お答え申し上げます。 新国立競技場につきましては、関係閣僚会議が策定いたしました整備計画に基づきまして、日本スポーツ振興センターが共同企業体と契約を締結いたしまして、二〇一六年十二月からスタジアムの本体工事に着工しております。現在、全体工期の三十六か月の約三分の二を終え、工事は計画どおり進捗しているところでございます。 お尋ねの暑さ対策につきましては、まず、スタジアムの屋根等に風の大びさしや風のテラスといったものを設けまして、効率よく風を取り込み、フィールドや観客席の温熱環境を改善する設計にいたしております。また、こうした自然の力に加えまして、観客席の体感温度を低減させる気流創出ファンを設置することですとか、空調設備を備えた観客用の休憩室を各階に設置することといたしております。さらに、スタジアムの外部につきましても、入場ゲート付近の人が集まる空間等の一部に空気温度を下げるミスト冷却装置を設置することといたしているところでございます。 二〇一九年十一月末の新国立競技場の竣工に向けまして、引き続き、屋根工事や外装、内装工事など、着実に整備を進めてまいりたいと考えております。
○政府参考人(池田豊人君) 委員御指摘のとおり、道路を利用したマラソン競技につきましては、アスリートや観客への暑さを軽減する対策が重要であると認識しております。 国土交通省では、マラソンコースにおきまして路面温度上昇抑制機能を有する遮熱性舗装を東京都や区と連携して計画的に整備をすることとしています。平成三十年十月末現在で約五割整備済みでございます。引き続き進めてまいります。また、首都高速中央環状線の内側のエリアを中心に街路樹の剪定方式や時期を調整いたしまして、大会開催時期に最適な緑陰を形成してまいります。 今後とも、東京都を始めとする関係機関と連携して必要な対策を進めてまいります。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 最後の質問になります。時間が来ておりますので、簡潔にいきます。 二〇二〇年東京大会では、日本の新しい技術も注目をされております。その中でも、自動車産業における自動運転やAI又は水素自動車、こういったものが大変注目をされておりますけれども、例えば、二十年後の世界では、もう自動運転が進展をして運転は過去のものになるような、そういった時代が来るかもしれません。 そう考えたときに、我が国の新たなモビリティー社会に対応した政策が大変重要だと考えておりますけれども、国土交通省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 具体的に申し上げますと、自動運転につきましては、政府全体の目標であります二〇二〇年をめどといたしました高速道路での高度な自動運転の実現や、二〇二〇年までの限定地域での無人自動運転移動サービスの実現等に向けまして、省内に自動運転戦略本部を設置いたしまして、基準、制度等の環境整備、技術の開発、普及促進、実証実験、社会実装のために必要な施策に取り組んでおります。また、こういった取組と連携しまして、様々な移動手段を利用者にとって一元的なサービスとして捉え、検索、予約、決済を一括提供するMaaS、これはモビリティー・アズ・ア・サービス、MaaSですが、この実現に向けた議論を開始するなどの取組を進めております。 今後、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会を契機に国内外との交流の活発化が見込まれることから、これに向けまして、また、そのレガシーとする視点で高度な利便性、効率性が確保されました新たなモビリティー社会の実現のため、ハード、ソフト両面での施策を強力に推進してまいりたいと存じます。
○朝日健太郎君 ありがとうございます。 終わります。
○三浦信祐君 公明党の三浦信祐です。 安心、安全に直結する防災・減災対策、また、交通を含めた利便性確保と生産性の向上など、国民生活において国土交通行政が果たす役割は極めて重要度を増していると考えます。一つ一つ伺わせていただきます。 初めに、ブロック塀の安全対策について伺います。 今般の補正予算において、学校施設のブロック塀については即座に対応ができる枠組みができました。しかし、学校施設ではなく、通学路、緊急避難路上の民間の土地に設置されているブロック塀の安全確保も併せて行わなければなりません。学生さんの通学路上の安全は点ではなく線で整備することが必須であり、対応すべきであります。 地方自治体には民有地のブロック塀についての不安が多数寄せられていると伺いました。国交省として、地方自治体に対して具体的にどのように取り組んでもらいたいのか、また、どう促していくのでしょうか、ここで明言をしていただきたいと思います。 その上で、財政的に厳しいゆえにブロック塀対策に取りかかれないという自治体がないようにするためにも、財政的支援体制が不可欠であります。具体的に取り組んでいただきたいんですけれども、石井国土交通大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) ブロック塀等の安全対策は喫緊の課題であると認識をしております。 このため、国土交通省ではこれまでに、塀の所有者等に向けました安全点検チェックポイントの公表、地方公共団体に対します塀の所有者等に向けた注意喚起の依頼、支援措置の周知、建築士関係団体等への協力依頼や関係団体連絡会議の開催等を行っております。 さらに、今後のブロック塀等の安全対策に関しましては、通学路を含みます避難路沿道のブロック塀等につきまして建築物と同様に耐震診断を義務付けることができるよう、耐震改修促進法の政令等の改正を来年の年明け早々にも施行すべく準備をしているところであります。 これに合わせまして、ブロック塀等の耐震診断や、診断の結果、撤去等を行う場合の費用に対する支援につきまして、平成三十一年度の予算概算要求に盛り込んでおります。 国土交通省といたしましては、地方公共団体に対しまして、耐震改修促進法の枠組みを活用した取組や、撤去、診断等に係る支援措置を活用して、ブロック塀等の安全性確保に積極的に取り組むよう、説明会や地方ごとの意見交換会等を通じてきめ細かく情報提供を行ってまいります。
○三浦信祐君 是非、きめ細かく対応していただきたいと思います。 ブロック塀倒壊による人命を失うような事故があってはなりません。ブロック塀安全性の診断について、明確な規定にのっとって検査、診断が行われる必要があります。国交省として、検査の明確な規定を検査従事者、関係者に示すとともに、周知をすべきだと考えます。 また、検査技術の担保、管理上の責任と安全に関する担保はどのようにするのか明示していただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(石田優君) お答えさせていただきます。 ブロック塀等の維持管理を含みます安全対策につきましては、まずは塀の所有者自身の意識や対応が重要でありますので、所有者による適切な維持管理を通じて安全確認が図られるよう、既に公表しております安全点検のチェックポイントの活用などにつきまして、引き続き啓発を行ってまいります。 さらに、耐震改修促進法の枠組みを活用した対策を推進するに当たりまして、診断が義務付けられたブロック塀等の診断につきましては、建築士等の専門的な知識を有する者が行うこととする予定にしております。 その診断方法につきましては、現地の調査項目や劣化などの判断、判定方法、倒壊危険性の判定方法などを明確化するとともに、講習会などを通じまして建築士等に対して周知を図ってまいりたいと思っております。
○三浦信祐君 是非、建築士の皆さん、場所によってはブロック塀が多い地域もある、一方で、建築士の方とのバランス、人数、そして実際にその作業ができるかどうかということも踏まえた上で、的確に対応をしていただきたいと思います。 その上で、ブロック塀、最初に検査をしたから大丈夫だといって所有者がその後何もしないということが事故の原因になる。ですから、そういうところも含めて、ちゃんと密接に情報提供ができる、所有者に対してもしっかりアプローチができるような取組も是非強く求めたいと思います。 大臣は、所信挨拶の中で、防災・減災対策について、災害リスクに関する知識と心構えを社会全体で共有し、様々な災害に備える防災意識社会への転換へ向け、ハード、ソフト一体となった対策を講ずると述べられました。まさに、災害が最近多発している日本において、どこでも、いつでも災害が発生すると想定した上で対策を取る必要性があります。 そのうちの一つ、まるごとまちごとハザードマップの展開がなされております。これは、自らが生活する地域の水害の危険性を実感できるよう、居住地域を丸ごとハザードマップと見立て、生活空間である町中に水防災に関わる洪水、内水、高潮の浸水と避難行動に関する情報を標示する取組と承知をいたしております。自助に効果があるまるごとまちごとハザードマップの取組は全国的に広めるべきだと考えます。 まず、そこで確認をさせていただきます。採用している自治体数は幾つでしょうか。また、この取組の現状について伺います。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えを申し上げます。 まず、いわゆる基本的な図としての洪水ハザードマップでございますけれども、これにつきましては、平成三十年九月末現在で、水防法による洪水ハザードマップの作成が義務付けられております一千三百四十市町村のうち、一千三百十六市町村で作成がなされております。 このうち、議員御指摘の、町の中に浸水の深さとか避難場所等が分かるような標識を設置をしていくまるごとまちごとハザードマップの取組につきましては、自治体数としては百八十一の市町村で取り組んでいただいております。
○三浦信祐君 自助に効果があるまるごとまちごとハザードマップの取組が全国に広がらない理由について、どう認識をされているのでしょうか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えを申し上げます。 平成二十七年度に、このまるごとまちごとハザードマップを実施をしていない自治体へヒアリング調査等を実施をしております。その中で、まるごとまちごとハザードマップを実施する効果がよく分からない、あるいは、想定の浸水の深さの標識などは、今まで浸水実績のない地域で設置をすることになると非常に抵抗感があると、このような意見がございました。 これらの意見も踏まえまして、市町村がより円滑に取組を進められるよう、実施の手引きを昨年度改訂をいたしまして、都道府県を通じて全国の取組事例集などとともに各市町村に周知をしております。引き続きまして、このまるごとまちごとハザードマップの普及に努めてまいりたいというふうに思います。
○三浦信祐君 平成二十七年にヒアリングをしていただいたと。しかし、国民の意識自体は当時よりも今は確実に防災・減災というところに動いていると思います。そのことをこれから踏まえていただきたいと思います。 その上で、是非お聞きいただきたいことがあります。地方議会では、このまるごとまちごとハザードマップの採用を提案をしたところ、当局からは、地価が下がる、住民の不安が増幅するから採用しない、標示を撤去した地域があるから要望がなければ検討に値しないなど、住民、国民の命を重視しているとは到底思えない答弁があると聞いております。 このような実態に対して国土交通省はどのような認識をしているのでしょうか。私は、まるごとまちごとハザードマップの意味と効果について、より的確、正確に周知をして採用拡大に本腰を入れるべきだと考えます。そのためにも、地方自治体との協調を強固にして、地域防災の見える化、住民の皆様の共助が図られるようにしていただきたいんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 まるごとまちごとハザードマップは、日常生活上で視認されやすい場所に標識等を設置することによりまして、防災に対する意識が低い住民の方々も含めて、浸水の深さ、避難所の位置などを具体的なイメージを持って認識をしていただくということを目的としております。 議員御指摘の地価が下がるというようなことに関しましては、例えば浸水想定区域図を公表した複数の都市を対象にいたしまして、浸水想定区域の中と外とにおきまして地価の経年変化等を比較したところ、特段の有意な差は認められておりません。 また、住民の不安という点につきましては、住民の不安の解消に向けた対策事例として、例えば滋賀県東近江市のように設置看板のデザインを住民投票で決定した事例であったり、あるいは佐賀県武雄市などのようにまるごとまちごとハザードマップを活用した訓練をマスコミに取材していただいた形で実施をした事例などがございます。また、平成二十九年のフォローアップ調査におきましては、まるごとまちごとハザードマップの実施によりまして、その地区の住民の七八%が自分の地域がどれくらい浸水するかを理解をし、また八四%がこの取組を評価をしていると、このような結果も出ております。 このようなことを踏まえまして、あらゆる機会を捉えて、自治体に対しましてこのまるごとまちごとハザードマップの目的、取組方法、その効果等につきまして丁寧に説明するなど、理解促進に努めてまいります。
○三浦信祐君 八四%も評価するような政策ってなかなかないと思います。これ、大事になってくるのは、各地域の首長さんがそれを理解できるかどうかだと思います。そして、地元住民の皆さんと協議をして一体となって進めることでありますから、是非しっかりやっていただきたいと思います。塚田副大臣の地元の三条市はすごく進んでいるということもよく存じ上げております。 災害はいつでもどこでも起きるとの認識に立つべきことが防災の原点であります。国交省は、国民の命を守るとの大前提に立ち、防災・減災対策の自助の役割を発揮する、また共助を促すことができるまるごとまちごとハザードマップを全国へ展開すると、いま一度決めていただきたいと思います。石井国土交通大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 生活空間である町中に想定浸水深や避難所の情報等を標示いたしますまるごとまちごとハザードマップは、地域の水害の危険性を実感をし、避難の実効性を高めるために重要な取組であるといたしまして、その普及に努めてまいりました。 まるごとまちごとハザードマップは、自然災害に備える公助、共助、自助のうち、国民一人一人が自ら取り組む自助を強化する重要な取組と認識をしております。水防災意識社会の再構築を加速化していくためにも、まるごとまちごとハザードマップの自治体への導入促進に一層努めてまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 是非、大臣筆頭によろしくお願いしたいと思います。 次に、鉄道車両への公衆無線LAN、WiFi導入支援について伺います。 訪日外国人観光促進のための情報提供、インフラ整備の一つとして、新幹線への公衆無線LAN、無料WiFiサービスの整備が急速に行われていることを承知をしております。鉄道車両のWiFiサービス提供の現状と今後の展開についてどのような取組をするのか、伺いたいと思います。
○政府参考人(蒲生篤実君) お答え申し上げます。 新幹線車両への無料WiFiの整備につきましては、訪日外国人旅行者の受入れ環境整備として取り組むべき重要な課題の一つであると認識しております。このため、国土交通省としては、JR各社に対し、新幹線車両における無料WiFiの導入につきまして強く働きかけてきたところでございます。 こうした中、JR各社では既に今年度より新幹線車両への無料WiFiサービスの提供を始めており、来年度、二〇一九年度中にはほぼ全ての新幹線車両で導入が完了する見込みでございます。 なお、新幹線駅につきましても既に百八駅中百一駅で無料WiFiサービスが提供されており、今年度中に新幹線全駅でサービスが開始される予定でございます。 以上のように、新幹線における無料WiFiサービスにつきましては急速に整備が進んでいる状況にございます。引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
○三浦信祐君 大臣は、非常時の外国人旅行者の安全、安心確保に力を尽くすと明言をされております。 首都圏、関西圏などの大都市部において圧倒的多数の外国人観光客を迎え入れる中、通勤型電車への公衆無線LAN、WiFiの導入は私は必須であると考えております。災害発生時や事故発生の運行情報の入手、混雑情報等、日本語が話せない外国人の方が情報収集する上で、自国語で的確、迅速に情報を取得できる体制を整備するのは、世界最高水準の快適な旅行環境実現に資することは間違いありません。インバウンドへのおもてなし投資として効果は大きいと思います。また、事業者の皆さん、特に車掌さんや駅窓口の係の方々にも配慮することに直結すると思います。 先日JR北海道の車両に乗ったときに、このような冊子があって紹介をされたことをここでお伝えをしたいと思いますけれども、新千歳空港と札幌間で運行される快速エアポートにおいてオリジナルWiFiサービスが今月から開始をされ、二〇二〇年夏までに全二十二編成百三十二両で実施をされること、外国人観光客のみならず日本人も利用できるサービスであること、その上で、そのまま文章を引用させていただきますと、日常生活でも仕事でもインターネットがなくてはならない時代となった今、駅や列車内でのWiFiサービスの提供は、外国人観光客だけでなく、鉄道を利用する全てのお客様の利便性向上にもつながる取組として大きな期待が寄せられていますと記述をされております。全くそのとおりだと思います。 この快速エアポートは通勤型車両で、空港利用者のみならず、むしろ多くの札幌圏への通勤通学者が多数乗車する列車であります。加えて、世界最高水準のWiFiの環境があれば、技術を通して利便性と安全を確保し、ひいては、外国旅客のみならず国民生活環境向上、生活に占める通信料低減への効果にも直結をすると思います。 国として地方鉄道に投資をすることも当然やっていただいて、重要なことだと思いますけれども、例えば、国際観光旅客税を大都市部の鉄道事業者へ振り分けて効果を加速すべきということも言えると思います。また、長大編成の通勤型車両に多数の公衆無線LAN機器が導入をされることで、大量製造等による機器価格低減をもたらして、全国展開も容易となることも想像に難くありません。 インバウンドへの安全、安心、利便性の向上に直結し、結果として国民の生活向上に資する通勤型鉄道車両へのWiFiサービス環境整備ができるように支援を強力に行っていただきたいと思います。石井大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 訪日外国人旅行者が利用する路線などにおきまして鉄道車両に無料WiFiを導入することは、訪日外国人旅行者のストレスフリーな交通利用環境の実現のために重要と認識をしております。 通勤型を含みます鉄道車両への無料WiFiの導入は、災害時を含めまして移動中の情報収集に資するものであります。また、訪日外国人旅行者だけでなく、日本人の鉄道利用者にとっても利便性の向上につながるものと認識をしております。 このような観点から、首都圏では、京浜急行電鉄が全ての鉄道車両において導入を完了し、また都営地下鉄が二〇二〇年三月までに、また東京メトロが二〇二〇年の夏までに全ての鉄道車両に導入予定であるなど、各鉄道事業者において鉄道車両への無料WiFi導入に取り組んでおります。 国土交通省といたしましては、引き続き、都市部の通勤型鉄道車両への無料WiFi導入を含みます訪日外国人旅行者の受入れ環境整備に積極的に取り組むよう、鉄道事業者に対し指導してまいりたいと存じます。
○三浦信祐君 是非、効果は大きいものだと思いますので、取り組んでいただきたいと思います。 次に、LNGバンカリング整備について伺います。 昨日、横浜港で日本初のLNG燃料タグボート「魁」へのLNG燃料供給を行っているところを視察をさせていただきました。これは、トラックから船への供給、すなわちトラック・ツー・シップです。 船舶から排出されるSOxの規制が強化されるに当たり、世界的にLNG船の増加が見込まれます。ヨーロッパが先進的取組を進めていると承知をいたしておりますが、日本も後れを取ってはなりません。当然ですが、LNG船が建造、就役しても供給インフラが整っていなければ港が選ばれなくなっていきます。今後、大型船舶への燃料供給方式として燃料船から船へ、いわゆるシップ・ツー・シップの体制整備も必要であります。 昨年三月の十五日、予算委員会でも質問をさせていただきましたけれども、日本におけるLNGバンカリングの整備を加速すべきだと考えますが、現状の取組について伺います。
○政府参考人(下司弘之君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、国際海事機関による船舶の排出ガス規制が強化される中、環境負荷の少ないLNGを燃料とする船舶の普及促進のためには、船舶へのLNG燃料供給、すなわちLNGバンカリングの体制をいち早く構築することが重要であると考えております。また、周辺諸国に先駆けてLNGバンカリング拠点を形成することで、LNGを燃料とする大型船舶の我が国への寄港が促進され、我が国港湾の国際競争力の強化にもつながるというふうに認識しております。 このため、国土交通省では、LNGバンカリング拠点の形成に必要な施設整備に対する補助制度を本年度より創設をいたしました。本年六月、伊勢湾、三河湾における事業及び東京湾における事業の二事業を公募により採択をいたしました。これらの施設整備により、委員御指摘の横浜港におきましても、二〇二〇年度中にはLNG供給体制が構築されることになります。 さらに、国際的にもLNG燃料船の普及を促進するためには、LNGバンカリング拠点の世界的なネットワーク構築が重要であります。この認識の下、我が国が主導し、各国港湾当局間での国際連携を推進してございます。 国土交通省といたしましては、引き続き、スピード感を持ってLNGバンカリング拠点を形成することでLNG燃料船の普及を促進するとともに、港湾の国際競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。
○三浦信祐君 LNGバンカリングをインフラとして整備することに加え、日本の民間企業がLNG船舶を導入しやすくする必要があります。船舶導入の際のサポートが欠かせません。どのような支援体制を考えているのでしょうか。 国土交通省として、LNG船導入拡大へのプラン、ロードマップを示していただくことが大切だと考えます。いかがでしょうか。
○政府参考人(水嶋智君) お答え申し上げます。 LNG燃料でございますけれども、重油と比べましてCO2の排出原単位が少ないことに加えまして、先生御指摘のSOxあるいはPMがほとんど排出されない環境に優しい燃料でございます。 LNG燃料船の導入につきましては、燃料の市場価格によりまして民間における投資動向が左右される傾向があるわけでございますけれども、国際海事機関、IMOにおいて定められた温室効果ガス削減戦略や、二〇二〇年から予定されておりますSOx規制の強化に適切に対応するためには、LNG燃料船の普及促進が重要であると考えておる次第でございます。 そのため、国土交通省では、これまでLNGを燃料とする船舶用エンジンの技術開発を支援してまいりました。加えて、今年度より、環境省と連携をいたしまして、先進的なLNG燃料船によるCO2排出量の大幅削減を図るモデル事業を通じて、LNG燃料船の導入を後押ししているところでございます。 また、LNG燃料船を導入する際には、LNGを補給する際の安全をどのように確保するかが課題となるわけでございます。国土交通省では、LNG燃料を船舶に供給する際の安全対策についてのガイドラインを作成いたしまして、安全性に万全を期しておるというところでございます。 国土交通省といたしましては、LNGバンカリングインフラの整備と相まって、こうした民間企業への支援策を行うことにより、LNG燃料船の導入を一層拡大させるべく努めてまいります。
○三浦信祐君 是非、運航会社と、また造船メーカー等含めて一体となって促進をしていただくこと、それは国交省が一番旗を振っていただきたいということをお願いをさせていただきたいと思います。 質問を変わります。 大臣挨拶の中で、国土交通分野における生産性革命の更なる推進に取り組むとありました。制度を改善することで生産性革命を推進することができることがあります。その中の一つが、大型特殊車両の通行許可に関わる課題であります。 現状、通行許可発出までの審査日数は平均何日を要しているのでしょうか。
○政府参考人(池田豊人君) お答えいたします。 一定の重量、寸法を超える大型車両が道路を通行する場合には、道路の構造を保全し、交通の危険を防止する観点から、事前に道路管理者による特殊車両通行許可を受けて通行をしていただくこととなっております。 この特殊車両通行許可の審査に要する日数につきましては、直近の平成三十年度上半期の実績で約四十七日となっております。
○三浦信祐君 四十七日というのは極めて長い。様々状況があるのはよく分かりますけれども、平気で四十七日と言われては、これはもう現場でとても顔が合わせられません。しっかり取り組んでいただきたいということを次に質問させていただきたいと思います。 現場において申請期間が今のように長く、時間を要していることは経営サービスへの足かせとなります。申請手続から許可までの審査期間短縮に更なる改善へ是非取り組んでいただきたいと思います。 その上で、日数が掛かる作業の原因は、道路地図情報の電子化、電子データ化が道半ばであることが挙げられます。現状、全国でどこまで電子データ化ができているのでしょうか。
○政府参考人(池田豊人君) 委員御指摘のとおり、特殊車両通行許可の審査を迅速化するために、現在、道路構造の電子データ化を重点的に進め、自動審査の拡大を図っているところでございます。 現在、これまでに申請実績のあった道路のうち、高速道路、一般国道については既に全ての区間の電子データ化を完了しております。一方、都道府県道と市町村道については約七割の進捗状況でございます。 今後とも、必要な区間の電子データ化を進めてまいります。
○三浦信祐君 まさに今お話をいただいたように、電子データ化を急ぐ必要がある。国が関わっているところに関してはでき上がっている。しかし、重要なのはそこから先の主要県道であったり県市町村道の電子データ化であると思います。すなわち、地方自治体も電子データ化を促進することが不可欠であり、同時に進めていかなければ効率化できないというのが実態であります。 国交省が直轄でデータ収集、整備に取り組んでもよいと思います。自治体を支援する民間の最新技術、能力も存分に活用すべきであります。加えて、その申請プロセスの中に人力、人手で行っている、アナログと言えばいいんでしょうか、そういうところの電子システム化も早急に取り組んでいただきたいと思います。 その上で、電子データ化の今後の見通しと作業工程、そして時期的目標を示していただきたいと思います。結果としてどこまで期間を短縮できるのか、一日も早く取り組み、実現をしていただきたいと思います。現場の皆さんが聞いていると思って明快に、石井大臣、お答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 特殊車両通行許可の迅速化のために、地方管理道路を含めた電子データ化による国の一括審査を進めております。 地方管理道路のうち、都道府県道や市町村道の電子データ化につきまして、今後は、国による支援や車載型センシング技術など新技術の導入によりましてスピードアップを図り、二〇二〇年度までに約八割を電子データ化することを目指しております。 また、本年の通常国会の道路法改正により導入をされました重要物流道路における国際海上コンテナ車の特車許可の不要措置や許可期間の延長についても今後導入をしてまいります。 このような対策を実施をいたしまして、審査日数につきましては二〇二〇年までに十日程度にすることを目標といたしまして、引き続き取り組んでまいりたいと存じます。
○三浦信祐君 是非、十日にするまでには様々なプロセスもあり、またいろいろな技術的課題を克服をしなければいけないと思います。十日にしていただければ、現状この四十七日が僅か四分の一になる。場合によっては五分の一のようなものになってくると思います。そうすれば、四倍、五倍仕事ができる。あらゆる意味で生産性革命をできると思います。それは国土交通省の皆さんの努力に懸かっておると思いますし、地域も社会も望んでいることであると思います。 その上で、車載型のデータ化をするようなその機械が地方整備局に一台があるだけではとても足りないと思います。そういうところもきめ細かくという位置付けで、しっかりと民間活力も導入をしていただきながら、一日でも早く、あしたにでも一日早くなったという現場の喜びの声を皆さんでつくっていただきたいということをお願いをさせていただいて、質問を以上とさせていただきます。 ありがとうございました。
○野田国義君 野田国義です。どうぞよろしくお願いいたします。 質問通告はございませんけれども、石井大臣、昨日の夕方から、御承知のとおり、カルロス・ゴーン会長が逮捕されたということで、日本、いや世界にこれ震撼が走っていると思いますけれども、大臣、どういう感想をお持ちかということを一言だけお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 著名な経営者である日産自動車会長のカルロス・ゴーンさんの逮捕ということでありましたので、大変驚いたところでございます。
○野田国義君 私も尊敬する経営者の一人であったし、また、ある意味ではカリスマ経営者と言っても過言ではないと思います。今後の捜査の行方を見たいと思いますけれども、また、自動車業界に及ぼす影響というものも大きいものがあろうと思いますので、しっかり注視していただきたいと思うところであります。 そこで、私は、入管法を、この問題についてお聞きをしていきたいと思っているところでございます。 本当、私も地元を、ずっと福岡県回っておりますけれども、行く先々で労働者不足、これはもうどの業界も訴えられるということでございまして、何とかしなくてはいけないと、そのように思っているところでございます。しかしながら、ここ数日間のいろいろな論議を見ておりますと、聞いておりますと、本当にいろいろな問題があるということが明確になってきているということも言えるのではなかろうかなと。しっかりこの辺りのところは急がずにいろいろな問題点をあぶり出してでもやっていかなくてはいけないと、そのように思っているところでございます。 そこで、外国人労働者実習生の失踪調査結果、昨日もいろいろ、今日の朝もニュース等流れておりましたけれども、何か捏造されたんじゃないかということ、これちょっとまた後で聞きますけれども、これと同じように、非常に私は大切だと思うんですけれども、国交省は二〇一五年から、建設需要増加に伴い建設業と造船業で受け入れている緊急雇用の外国人労働者について、国交省が企業の実態を把握しているにもかかわらず公表をされていないということをお聞きするわけでありますけれども、このことはなぜ公表がされていないのか。 私は、ある意味では、せっかく調査されたならオープンにして、そして、先ほど言いましたようにいろいろな問題点を明らかにしてこの入管法に結び付けていかなくちゃいけないと、そのように思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 建設業及び造船業におきましては、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に伴う一時的な建設需要の増大等を見据えまして、即戦力となる外国人材を受け入れる措置を二〇一五年に開始をいたしました。 当該措置におきましては、在留資格付与の前提といたしまして、国土交通省において、受入れ企業が作成をいたします外国人の受入れに係る計画を事前に審査、認定するとともに、この当該計画が適正に履行されることについて継続的に確認をするために第三者に巡回指導を委託をしております。 この巡回指導の結果に関する記録が御指摘されている実態ということかと存じますが、これ、必要に応じて、受入れ企業に対する行政指導や今後の制度の見直し等に活用するための内部資料でございます。内部資料ではございますけれども、今国会における入管法改正の審議に資するのであれば、個人、法人情報等の取扱いに配慮の上、公表の仕方について検討してまいりたいと考えております。
○野田国義君 これ、非常に貴重なデータだと思うんですね。この実態を明らかにすることによって、これからの大きな問題、それで、これ、ある意味では先進的だと思います。これからの入管法を審議する上で非常に先進的なことでございまして、非常にダブるところがあるんですよね。ですから、是非ともこれは公表をしていただいて、これからの国会審議に活用をお願いをしたいと思うところでございます。 それから、失業者、私、皆さんのお手元に資料をお配りをさせていただいておりますけれども、これを見ていただければ分かりますけれども、非常に失業率が下がってまいりました。三%を切ったと、二・八%ほどでしょうか。確かにこれはいいことだと思うんですが、しかしながら、まだ百九十万人からの失業者がいらっしゃる。このことを我々は忘れてはならないと思っております。 この入管法、外国の労働者を受け入れるというこの法律でございますけれども、その前に、この失業者の対策というものを、これ、ニートとか、いろいろな働いていない方々もいらっしゃる。恐らく若い方々にもいらっしゃると思うんですね。だから、まずこの辺りのところをしっかりと活用をしていくことが必要なことだと思っております。また、建設業などへの就職について、是非とも、これがどうなっているのか、中身を、対策を教えていただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 建設業におきましては、他の産業を上回る高齢化が進んでおりまして、近い将来、高齢者の大量離職による担い手の減少が見込まれていることから、建設業を希望されます入職者を増やす取組が重要な課題でございます。このため、業界とも連携をいたしながら、適切な賃金水準の確保などの技能者の処遇改善や、長時間労働の是正などの働き方改革についても取組を進めているところであります。 加えまして、将来の建設業を支える担い手の確保を図るためには、働きやすく、やりがいを持って仕事ができるような労働環境を整備するとともに、建設業の魅力を積極的に発信する取組を推進していくことが重要と考えております。 国土交通省といたしましては、これらの施策を通じまして、私ども新しい3Kと言っておりますけれども、給料がいい、休暇が取れる、希望が持てる、こういった新しい3Kというような、失業者の方々にとっても魅力ある産業へと変えていけるよう取組を進めていきたいと考えています。
○野田国義君 本当にこれから、今大臣おっしゃったように、建設職人、それから労働者ですね、そういう方々が誇りを持って働ける、そしてまた環境を変えていくということが非常に重要だと思いますんで、まだ失業されている、この建設業の方に是非とも入っていただくような魅力あるものにしていただきたいと要望をいたしたいと思っているところでございます。 それから、三番でございますけれども、いわゆる監理団体の実態ですね。いわゆるあっせんをするところでございますけれども、このことについては、私ももう随分前からこの監理団体に問題があるところがあるのではないかということを再三社長さんからも聞いておるところでございまして、この違反が大体どのくらいこれまでにあったのか、監理団体の総数、それから、どのくらいその改善命令や取消しですね、許可の取消しもできるということでございますけれども、どのくらいされたのかということを明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。 いわゆる旧制度下の技能実習におけます団体監理型での建設関係の受入れ企業に対する不正行為件数、これが、業種を特定して公表している数値になりますが、平成二十七年は二十機関、平成二十八年は三十八機関、平成二十九年は十四機関でございます。
○野田国義君 これ、取消しはあったんですか。
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。 これが不正行為認定をされた数でございまして、事案に応じまして、その後の外国人技能実習生の受入れが停止をされる、認められなくなるというものでございます。
○野田国義君 昨日も建設関係の方と少し話しましたら、おっしゃるのは、本当にいわゆるいい、そういう団体ですね、それと悪い団体と、本当にいいところは、何というか、非常に頻繁にちゃんと日報も付けてタイムカードも押して、そういうのをもう一か月ごとに出しなさいと厳しい指導があるということなんですね。ですから、そういうところだと、恐らく今問題になっております賃金の問題などもちゃんと支払がされているんではないかというようなことでございましたけれども、この団体が本当にいろいろ、いいところ、悪いところあると。だから、ここの悪いところをどう改善させるかということも、これはこれから大きな問題、これ、後で話します失踪者の問題等につながっていくと思いますんで、この問題も指導をよろしく、徹底した指導をお願いしたいと思います。 それから、次に参りますけれども、国土交通省関係の新たな在留資格によるこの受入れ数はどうやって算出したのかということについてお聞きしたいと思いますが、これもやっと資料が出てまいりました。これ、資料すら出ていなかったということでございますけれども、この受入れ見込み数ですか、それから人材不足見込み数ですね。建設関係は、五業種ということでございますけれども、これなかなか私、逆に、出たからじゃありませんけれども、なかなか見込みを算出するというのは難しいんじゃなかろうかなと思いますが、どうやってされたのかということをちょっとお聞きしたいと思います。
○政府参考人(野村正史君) 答弁申し上げます。 建設業につきまして、新たな在留資格である特定技能一号により受け入れる対象は大別して二つのルート、すなわち、一つ目は受入れ分野で適切に働くために必要な技能や日本語能力水準を試験などにより確認された者、そして二つ目は技能実習二号を修了した者となると考えております。 建設業につきましては、業界の実態などを考えれば、新制度開始当初は技能実習からの受入れが大宗を占めると考えておりまして、そこで、現在の技能実習制度での受入れ数などを根拠として、制度開始初年度は五千人から六千人程度の受入れとなると推計しております。 一方、高齢の熟練労働者の離職や働き方改革の進展を踏まえると、制度開始五年後の二〇二三年には二十一万人の労働力が不足するものと見通しております。このうち、国内人材の確保や生産性向上の取組を行ってもなお不足する数が外国人の受入れ数となると考えておりまして、その数を三から四万人と推計しているところでございます。
○野田国義君 この問題についても非常に今後大きな問題になっていこうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから五番目が、国土交通関連の外国人材の受入れに対して、どのような技能を有している者が対象か。単純労働者は受け入れないということを再三おっしゃっていますけれども、私、レクをちょっと受けたときに、例えば宿泊とかこういう問題については、何か単純労働でもできる方を受け入れるんじゃなかろうかなと、そういうような指摘もしたところでございますけれども、建設を始め五業種、自動車整備、それから航空、それから造船とあるわけでありますけれども、どのような技能を有している方が対象になるのか、明確にお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(野村正史君) 特定技能一号は、即戦力として業務に従事するための相当程度の知識又は経験を要する業務に従事する外国人を受け入れるものと承知をしております。 建設業に関して申し上げますと、例えば型枠大工、あるいは鉄筋施工、あるいは内装仕上げ施工など、技能実習において現在受入れ対象としている職種を中心に新しい枠組みでの受入れを検討中でございますが、例えば、その具体的な技能といたしましては、図面を読み取り、指導者の指示、監督を受けながら適切かつ安全に作業を行うための技能や、あるいは安全に対する理解力などを要求をされるものと考えております。 技能水準は業所管省庁が定める試験等によって確認することとされておりまして、今後、法務省などの関係省庁とともに具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
○野田国義君 これ、適切な、何といいますか、試験などもされるかと思いますけれども、今後は、どういう技能を有しているか、ここも非常に重要であります。今、技能実習生辺りは本当にもう単純労働だけでやっているような状況、三年ではなかなか一人前にはならないよと、そういう声もお聞きしたところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、失踪した技能実習生の調査結果にどのような誤りがあったのかということでございますけれども、低賃金が何か六七%、月十万以下が過半数を占めたと、本当に劣悪な環境であるということが明らかになってきたところでございますけれども、また、この調査結果を捏造するとか、もう、これまでもありましたけれども、言語道断ということでございますけれども、この辺りのところをちょっと説明をお願いしたいと思います。
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。 お尋ねの調査でございますが、地方入国管理局が失踪した技能実習生に対して失踪動機等を聴取したものでございます。 今回、平成二十九年分の調査結果につきまして精査作業を行いましたところ、まず、地方入国管理局が法務省に送付をいたしました聴取票の一部に重複がありましたため、総調査人数が二千八百九十二名ではなく二千八百七十名であったことが判明をいたしました。 また、地方入国管理局から集約した調査結果を法務省担当者が集計するに際しエクセルの操作作業を誤ったこと、本件聴取票は複数回答を可能としたものですが、項目設定が必ずしも適切でなかったこと及び担当者の理解不足により集計作業に誤りが生じましたため、例えば、失踪動機として挙げられました低賃金の数値が本来よりも多く計上されていることが判明しました。 さらに、就労の有無という調査項目につきまして、一件無回答でありましたものを誤って就労ありとして計上していたため、当該項目の調査結果に計上ミスがあることが判明をいたしました。 このようなミスを発生させましたことにつきまして、深くおわびを申し上げます。
○野田国義君 これ、今おっしゃったけれども、捏造でしょう。ないようなことが書かれているわけでありますので、これ非常に大きな問題だということを御指摘をさせていただきたい。こういうことを繰り返すから、またいわゆる役所が出すデータが信用できないということになるということだと思いますので、しっかり反省をしていただきたいと、今後ないようにお願いをしたいと思います。 そこで、最後になりますが、特定技能二号ですね、これは長期滞在が認められるわけでありますけれども、この建設と造船の二業種だけということでありますけれども、どういうことで二業種になったのか。 それで、私、全体的なことを思いますのは、この単純労働は受け入れないというようなこと、まさしくこれごまかしだと思いますし、また、技能実習制度はもうやめて、この在留資格の新設にこれ一本化をした方がいいんじゃないのかなと、そのように思いますし、また、この特定技能二号はもう移民政策ですよね。国連なんか一年以上滞在しているのは移民というような認識をしているわけでございますので、このことも申し添えて質問をさせていただきます。
○国務大臣(石井啓一君) 特定技能二号が建設業と造船業においてなぜ必要なのかという御質問かと存じますが、建設業では、熟練技能者の高齢化が急速に進み、大量退職期を迎えつつございますので、若年者層を確保し、計画的に技能者の育成を進めることが急務であります。また、造船・舶用工業におきましても、海事生産性革命の目標達成のため、産業基盤であります人材の確保が急務であります。 特定技能二号は、熟練した技能を要する業務に従事する外国人を受け入れるものでありますが、建設業や造船・舶用工業の分野において熟練技能者として活躍するためには、相当程度の実務経験と資格の取得が不可欠であります。このため、特定技能一号で受け入れた外国人の中でも、班長等として活躍いただけるような優秀な外国人については、特定技能二号の資格で日本人と同様に活躍いただきたいと考えております。 また、各国間、各産業間で人材獲得競争が激化する中、有為な外国人材を日本の建設業、造船・舶用工業で受け入れるという観点でも、熟練技能を身に付けた場合には特定技能二号に移行できるというキャリアパスをあらかじめ提示することが重要と考えております。
○野田国義君 入管法改正は、これ毎日新聞のアンケート調査でございますけれども、六六%が議論を続けるべきだと、今国会だけじゃなくて、そういうような世論調査が出ておりますので、拙速な議論は是非ともやめていただきたいと思っているところでございます。 終わります。
○増子輝彦君 国民民主党の増子輝彦でございます。 今日は、大臣発言について御質問させていただきながら、ずっとおさらいを兼ねていろいろと質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。 大臣発言の中でもありましたとおり、本当に災害の多い年でございました。七年八か月前の東日本大震災、東京電力第一原発からもう七年八か月が過ぎましたが、依然としてまだ復興途上でありまして、大変厳しい環境にあることも、我々も現場主義で現地に視察に行きながら、まだまだやらなければならないことがたくさんあるなと、そんな強い思いをしているところであります。加えて、今年の台風災害や豪雨、そして北海道のあの地震等々を含めて、依然としてまだ復興は緒に就いたばかりと言ってもいい状況であることは、もう皆さんがよく御存じのとおりでございます。 そして、この災害にとって非常に実は我々が心掛けていかなければいけないのは、風化というものがどんどんどんどん進んでいくということであります。風化することによって人は忘れていく、また新しいことが起きると、たらいの水のように、そちらにどっとみんなで流れてしまう。報道もまさにそういう状況にあるわけであります。こういう状況の中で、改めて私は、東日本大震災、そして今年起きた様々な災害の中で、依然として仮設住宅に入居している方がたくさんおられることはもうよく皆さんが御存じだと思います。 改めてこのことをお尋ねを申し上げさせていただきたいと思いますが、東日本大震災によるこの仮設住宅の入居者、そして今年起きた様々な災害等を含めて、今までのこの災害における仮設住宅における入居者は現在どのぐらいいるかということを是非確認をさせていただきたいと思います。お願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 応急仮設住宅の供給は、内閣府が所管をしております災害救助法に基づき都道府県等が行っておりまして、国土交通省は都道府県等に対するアドバイス等、円滑に供給を行うためのサポートを行っているというところであります。 御質問の応急仮設住宅の戸数等の詳細については、制度を所管する内閣府にお尋ねいただければと考えておりますが、概要を確認をいたしましたところ、いわゆる建設型と借り上げ型を合わせまして、東日本大震災関連では平成三十年九月一日時点において九千二百四戸に一万八千三百八十八人が入居中でございます。熊本地震関連では平成三十年十月三十一日時点において九千九百一戸に入居中と聞いております。なお、熊本地震関連の入居者数は、熊本県庁によれば平成三十年十月三十一日時点で二万二千五百四十八人と聞いております。 最近の災害につきましても、内閣府によりますれば、平成三十年七月豪雨関連では平成三十年十一月十三日時点において四千八百七十六戸が供給をされ、北海道胆振東部地震関連では平成三十年十一月十二日時点において二百五十一戸が供給されていると把握しているということでありましたが、入居者数は把握をしていないと聞いております。
○増子輝彦君 今お聞きのとおり、四万人以上の方々が依然として仮設住宅に入居しているという現状があるわけであります。私たちも、現場に行きますと、増子さん、たまには仮設住宅に泊まっていったらと言われます。この生活というものがどういうものか本当に分かっているんですかと、そんな問いかけがたくさんあります。 ですから、私たち、風化はさせてはいけないと同時に、国を挙げて、これは内閣府の所管かもしれませんが、やはり国土交通省としては、これらの入居者やその地域の災害の復旧等を含めて国土交通省がやらなければいけないことがたくさんあるわけでありますから、そういう意味では、是非大臣を先頭に国土交通省としても、この入居者を含めたそれぞれの地域における被災者に対しての更に心配りをしっかりとやっていただきたいと思っています。 そういう意味では、国民の皆さんと我が国を訪れる方々の安全、安心を最優先に、豊かさや成長を実感できる社会を目指すということを大臣は今回のこの発言の中で実は述べているわけであります。そのためにも国土交通省の現場力を生かして施策を進めてまいりますと、こういうふうに言い切っているわけであります。 しからば大臣、大臣のおっしゃる現場力というのは具体的に一体どういうものを指すのか、改めてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省は、約六万人弱の職員のうち約八割が地方整備局や地方運輸局など地域の現場で働いておりまして、国民生活に密着した幅広い分野を担当しております。 本年は、平成三十年七月豪雨、北海道胆振東部地震などの災害が発生をいたしましたが、テックフォースといたしまして地方支分部局等から被災地に派遣された職員が地方公共団体等と連携をしながら迅速に対応をしてまいりました。また、海上保安庁や気象庁におきましては、日夜、領海の警備や気象の観測、予測等に取り組んでおります。 このように、現場目線で職務に当たり、地域社会に深い理解を持つ職員の日頃の取組が国土交通省の現場力として国土交通行政の推進を支えていると認識をしております。私も、できる限り現場に足を運び、職員から話を聞き、自分の目で地域の実情を確認することに努めております。 引き続き、現場の職員の士気を高めつつ、災害時の対応はもとよりでありますが、平時におけます地域のインフラ整備、地域の公共交通、航空、観光等の分野において、国土交通省の強みである現場力が最大限発揮されるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
○増子輝彦君 まさに、大臣がおっしゃったとおり、現場における様々な力を国土交通省は大臣以下持っているわけでありますから、ここのところをしっかりと生かしていただきたい。 例えば、福島のことに申し上げますと、除染の問題、あるいは中間貯蔵施設の用地買収から建設に向かっていくときに、これは環境省が主管としてやっているわけでありますが、残念ながら環境省はそういう意味では、規制官庁として今まで長くやってきたという中で現場力ははっきり言って私は余りないという思いを持っておりましたので、できればこれらの分野も国交省がしっかりとやってくれれば有り難いなと、我々民主党政権時代もそのような形の中で考えておりましたけれども。 今、しかしながら、環境省を中心として進めていく更なる除染、あるいは中間貯蔵施設の買収から建設と、この中にも国交省から随分出向していただいておりますので、そういう意味では、国交省の現場力というのは極めて高いものがありますので、今後の国土強靱化を含めながら、防災・減災等についても、やはり国交省の現場力というのは、大臣がおっしゃったようなことを含めて、どうぞしっかりとこれからの国土形成、あるいは国民や外国の皆さんが日本のこの安心、安全、豊かさが実感できるような形の中での力を発揮していただきたいと、そういうふうに改めてお願いと御期待を申し上げたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 そこで、今申し上げましたとおり、外国人の皆さんがこの日本に来る場合、インバウンドも随分伸びてきているわけでありますが、先ほど三浦さんから、外国人に対する安全対策、鉄道におけるWiFiの問題がありましたので、それも一つだと思います。 しかし、それだけではなくて、全国各地における外国人の観光客の皆さんが、特に最近は普通行かないようなところ、目立った観光名所以外の日本のいわゆる優れた自然環境や秘境やいろんなところに奥深く入っているということがありますので、これらについての外国人旅行者が本当に安全、安心ができるという体制のこの対策を大臣、どのような形で私は具体的に今後進めていくのか、WiFiもまさしくその一つでありますが、それ以外の幅広い外国人向けの安全対策を今後国交省としてはどのように進めていくかということを具体的に教えていただければ有り難いと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 先般の台風二十一号や北海道胆振東部地震における経験を踏まえまして、九月二十八日の観光戦略実行推進会議におきまして、非常時の外国人旅行者の安全・安心確保のための緊急対策が決定をされました。 国土交通省といたしましては、これに基づきまして、関係省庁、機関、関係事業者とも連携をいたしまして、具体的には、日本政府観光局、JNTOのコールセンターにつきまして、その周知に努めつつ、三百六十五日二十四時間、英語、中国語、韓国語できめ細かい相談ができる体制の確立、日本政府観光局の認定観光案内所について、非常用電源や携帯電話充電機器の整備等を支援をし業務継続能力を強化をする、新幹線の車内、駅におけます遅延情報等の多言語による提供の充実、空港におきまして、多言語対応ができる航空会社、テナント等の職員を含めました協力体制の構築等の体制に取り組むこととしております。 今後とも、災害等の非常時でも訪日外国人旅行者が正確な情報を迅速に入手でき、安心して旅行できる環境の整備に努めてまいりたいと存じます。
○増子輝彦君 今、いろいろ大臣からお伺いしました。 私は、加えて、やっぱり人的、この安全対策というものもそれぞれ必要ではないかと思っているんです。外国人の方々がITを使う、あるいは表示を見るだけではなくて、その災害が起きた地域における方々とのコミュニケーションを一番図れるのは何といっても人と人のコミュニケーションということになると思いますので、例えば、これは今後どうなるか分かりませんが、災害のときに出動する消防隊員の皆さんとか、あるいは通訳士の皆さんとか、こういう方々にもう少し防災意識というものの語学力を含めた様々な更にスキルアップをしていくことも必要なのではないかというふうに思っておりますので、この人的な更なる私はスキルアップというものを是非図っていただければ有り難いと思いますので、今後の対策の一つとしてお考えをいただきたいと思います。 次に、防災意識社会はちょっと時間の関係で飛ばさせていただきますが、大臣、防災・減災の対策の中で、大規模地震に備えて無電柱化や橋梁、住宅、建築物等の耐震化や地盤強化等々、様々なことを今回の発言でされております。 無電柱化は、まさにこういう場合に非常に機能するという意味での大事なインフラの整備だと思っています。これは、超党派で無電柱化の議連をつくり、私も超党派の代表の一人になっておりますが、これも衆議院の委員長提案でこれを成立をさせたということもあります。東京都の小池知事も、議員時代積極的に進めていきながら、今、東京オリンピック・パラリンピックに向けて無電柱化を積極的に進めていくということで意欲的なことを示しておりますが、国交省としてもかなりのこれ意欲的なものと私も認識しております。 是非、この無電柱化を進めていくことは、更なる私は防災・安全対策にも必要だろうと。と同時に、地域にとっては小さなものかもしれませんが、前にも申し上げました地域のいわゆる工事関係者、地域のインフラ整備ということでは大変景気浮揚策にもつながっていくという面がありますので、この無電柱化というものは更に進めていっていただきたいと思っておりますが、現時点でのいわゆる無電柱化の進捗状況と今後についての具体的な対応についてお答えいただければ有り難いと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 我が国の無電柱化は、最も進んでおります東京二十三区内でも八%、大阪市内でも六%と、欧米の主要都市はもとより、香港、シンガポールなどアジアの主要都市に比べても著しく遅れております。 このため、本年四月に策定をいたしました無電柱化推進計画におきましては、過去のピーク時と同程度となります三年間で約千四百キロの新たな無電柱化に着手を目標に掲げ、無電柱化を推進をしているところでございます。 さらに、現在、これに加えまして、政府全体で進めております重要インフラの緊急点検の一環といたしまして、台風二十一号の強風による多数の電柱倒壊を踏まえまして、強風による電柱倒壊回避の観点から、緊急的に進める無電柱化の区間の点検を進めているところでございます。 今後とも、低コスト手法の普及拡大を進めながら、地方公共団体及び関係事業者とも連携をいたしまして、無電柱化の推進に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 今大臣の答弁の中で、低コストによる、ここが極めて大事です。これは、法律の中にもそこの部分を改めて修正というようなことも含みながら加えさせていただいた経過がありますので、是非そういうところにしっかりと視点を置きながら進めていただければ有り難いと思っております。 橋梁、住宅、建築等の耐震化や地盤強化についてもお伺いしたいと思いましたが、時間の関係がありますので、これは飛ばさせていただきます。 また、ブロック塀の安全性確保についても、先ほど三浦委員がいろいろと質問していただいて、後から質問するといっぱい質問できなくなることがありますので、これについても飛ばさせていただきたいと思います。 そこで、実は次の質問に変わりたいと思っております。 最近また起きた免震・制振ダンパーの不適切事案、これについては、大臣の所信の中でも様々な不適切な事案が発生をしているということでの問題意識が強く述べられておりますし、これからまたこれらについてしっかりと対応していかなければいけないということも、これもう間違いない事実であります。国民の安心、安全は、単なる言葉だけではなくて、具体的にこういう不正が行われたときというものについてどういう対応をしていくかということ、そしてなぜこういうものが起きるんだということ、過去に自動車の問題あるいはマンション等のくいの話もたくさんこの委員会でも出てまいりました。今回、非常にゆゆしき問題が幾つかあるというふうに私も強い危機感を持っております。 そこで、まず一つお尋ねしたいのは、免震・制振ダンパーの不適切事案について、検査データ改ざんはなぜ起きてしまったのか、このことについての国交省の見解をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) KYB株式会社、カヤバシステムマシナリー株式会社、光陽精機株式会社及び川金コアテック株式会社におきまして、出荷時の検査データを改ざんし、大臣認定や顧客契約に不適合又は適合が確認できない免震・制振オイルダンパーを出荷していたことが同社からの報告により明らかとなりました。 大臣認定等の内容に適合しない製品について検査データを書き換えて出荷したことは、所有者や使用者等に不安を与え、かつ建築物の安全、安心に対する国民の信頼を揺るがす行為であり、極めて遺憾であります。 検査データ改ざんがそもそも起きた理由につきまして、各社のこれまでの会見等におきましては、KYB株式会社は記者会見において、全体的な解明はされていないものの、納期への対応や性能を良く見せるために書換えをしていたと考えられること、株式会社川金ホールディングスは記者会見において、納期を優先したことが一番の理由である等と説明していると承知をしておりますが、詳細につきましては各社が設けております外部調査委員会等で調査中であります。 国土交通省といたしましては、事業者に対しまして徹底した原因究明及び再発防止策の報告を求めているところでありまして、事業者が設置をいたしました外部調査委員会等による原因究明に係る報告がなされ次第、その報告内容につきまして国土交通省といたしましても外部の有識者委員会においてしっかりと検証してまいりたいと存じます。
○増子輝彦君 ありがとうございます。 大臣の答弁の中で、今、納期に間に合わせるためにという言葉が非常に私は引っかかるんですね。納期に間に合わせるという事業者の単なる理由だけでこの安全というものがおろそかにされるということがあっていいのかという問題、極めてゆゆしき問題だと思っているんです。 これについては厳しく今後対処しなければいけないんだろうと思っていますし、と同時に、国土交通省としてこれらの事案についてどのような検査を行ってきたのか、検査体制に抜かりはなかったのか、検査体制がちゃんと行われてきたのか。ここのところは、車等の問題もありました、先ほど申し上げた幾つかの不適正事案等についても全く私は共通するものがあるんだろうと思うんですね。納期、納期、これは、建設業でも納期に間に合わせるためにいろんなことが起きているということも実はあるわけでありますけれども、大臣、国交省として、このいわゆる改ざんを防止するための検査が十分行われたのか、国交省としてどのような検査を行ってきたのか、このことについての御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省におきましては、平成二十七年三月の免震ゴムに係る不適切事案を踏まえまして、平成二十八年より、免震材料の大臣認定の取得段階におきまして、製造部門から独立した品質管理推進責任者が選任されていることなど、品質管理に関する基準の適合を求めるとともに、事業者が大臣認定取得後に市場に出荷する製品については、平成二十七年以降、免震ダンパーについてもサンプル調査を実施をしてまいりました。しかしながら、今回の事案に係る大臣認定は全て平成二十七年以前に取得をされておりまして、また、サンプル調査につきましても、東洋ゴムの事案を踏まえまして免震ゴム等を中心にこれまで行ってきたため、KYB株式会社、カヤバシステムマシナリー株式会社、光陽精機株式会社及び川金コアテック株式会社については未実施でございました。 今回の事案を事前に把握できなかったことを踏まえまして、国土交通省といたしましては、当面、大臣認定を取得した全ての免震材料供給事業者の品質管理に関する実態調査を実施をしておりまして、この調査によりまして適切な品質管理体制が確保されていないことが明らかとなった場合には、改善を求めること、今後のサンプル調査において免震オイルダンパー等について重点的にチェックすることなど、再発防止の徹底を図ることとしております。 さらに、今回の不適合事案の原因究明結果等を踏まえまして、国土交通省といたしまして、同様の事案の発生を防止するため、必要な対策を外部有識者委員会において検討いたしまして、必要な対策を講じてまいりたいと存じます。
○増子輝彦君 やはりそれぞれの企業、KYBもそうですが、やっぱりそういう大臣からの指示と基準が新たに出されるまではそういうことがまかり通っていたと。これ、やっぱり企業体質に問題があるんだろうし、また、そういうもの以前に、国土交通省としてもやはり信用をしながら任せていくということのお互いの信頼関係も十分分かるんですが、今後とも、このことについてはしっかりと二度とこういうことが起きないような対応をしていかなければいけないと思っておりますので、今大臣がおっしゃられたことを含めて、しっかりと今後とも適切に対応していただかなければならないと思っております。 そういう状況の中で、交換、迅速な実施をするということ今表明されておりますが、これ、迅速にどのような形でいつまでこの交換ができて、安全性というものが確保できるのか。この交換の実施というものについての明確な、迅速な交換というものの期日は、期間はいつまでなのか。それに対してのチェックをきちっとできるのか。そのことについての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(石田優君) お答え申し上げます。 交換につきましては、今回の事案が発生した段階におきまして、まずは所有者等にちゃんとこの事実関係を丁寧に説明すると同時に、各建物のまず安全性の検証を個別にやった上で、これは年内をめどに、それについても関係者に周知するようにまず求めております。 さらに、その上に立って、消費者等との間で交換等について話合いをしていただいて交換計画を策定の上、国交省に提出をいただくということを求めておるところでございまして、その交換計画の策定に向けて消費者等の説明はまだ続いている段階でございます。その交換計画が出てきた段階で、その内容が適切であるかどうか、我々の方としてもチェックをさせていただきたいと思っております。
○増子輝彦君 二〇二〇年までに交換を実施するというふうに報道されている部分がありますが、それは、そのような報道の中で、今局長がおっしゃったようなことで実施できるというふうに認識していいんでしょうか。
○政府参考人(石田優君) まだ正式に我々の方に交換計画等の案が出てきたわけではございませんので、あくまで報道ベースのこととして承知している範囲で申し上げますと、先方の方の言わば生産能力との関係におきまして、やはり全部を交換するとした場合に、必要な本数の生産に今後あと、生産体制を強化したとしても二年ぐらい掛かるだろうということで、さっき先生の方からお話のあった年月が報道されているというふうに承知しております。
○増子輝彦君 国交省とも、しっかりとそこは指導しながら、やはり交換するということは迅速でなければならないということは当然のことですから、そこは対応していただきたいと思っています。 それと、大事なことは、こういう不適切な事案が起きたときに責任の所在というものが明確でなければいけないというふうに私は思っております。これは、事業者、まさにその責任の所在の一番の責任はそこにあるわけですが、是非、今後とも第三者委員会もつくりながら、この再発防止を含めて様々な対策を講じていくということですから、大臣、是非、これ答弁結構です、責任の所在を明確にしながら、二度とこういうことが起きないように是非対応していただきたいというふうに思っております。 質問を変えます。 幾つか質問しましたが、残念ながら時間の関係でこれもう全部質問をすることができませんので、航空機の運航乗務員の飲酒に関する不適切事案について残りの時間で質問をさせていただきたいと思います。 これもやっぱり、これだけ私ども飛行機を利用しながら世界中を飛び回っている、あるいは世界で一番物流、人を運ぶのは飛行機であります。その中で、やっぱりこれは、航空機乗務員がこんな飲酒をしながら運転するという事例が余りにも件数が多いんではないかと。これについてどのような見解をお持ちになっているか、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 運航乗務員の飲酒に起因する不適切な事案が発生したことを受けまして、全日空及び日本航空に対しまして、詳細な調査を行い、より効果的な再発防止策をグループ会社も含め早期に実施するよう改めて指示をしておりまして、これを受けて、両社から、この調査結果及び再発防止策の報告が十六日にあったところでございます。 国土交通省といたしましては、日本の空の安全に対する信頼を揺るがしかねない事案であると認識をしておりまして、報告内容を精査の上、立入検査等により事実関係の確認を進め、必要な措置を講じるなど厳正に対処するとともに、安全監査等を通じまして再発防止策の実施状況を厳しく指導監督をしてまいります。 また、今回の一連の事案を踏まえまして、有識者による検討会を本日から開催をいたしまして、数値基準の新設や検査機器によるアルコールチェックの義務付けなど、運航乗務員の飲酒に関する基準案を年内にも策定する予定であります。 航空の安全に対する信頼をできる限り早急に回復できるよう、必要な措置を講じてまいりたいと存じます。
○増子輝彦君 航空運航乗務員がこういうストレスの中で多分飲酒もしながらということがあるんでしょうけれども、パイロット不足ということが深刻な問題であることも原因の一つだと思っています。働き方改革を含めて、是非、空の安全、人の命の安全を対応して守っていただくように、今後とも適切な対応をお願いを申し上げたいと思います。 政府参考人の皆さんには、たくさんおいでいただきましたが、申し訳ありません。時間の関係でそれぞれ御答弁いただかなかったことについておわびを申し上げながら、次の機会に譲りたいと思います。 最後に、大臣、いよいよ税制改正という時期に入ってまいりました。その上で、消費税が来年十月に二%引き上げるという方向で今調整されております。私は個人的に、二度あることは三度あるということで、多分やめる可能性の方が強いんではないかなというふうに思っているんですが、それはそれとして、しかし、今どのような形の中でこれからの消費税を一〇%に引き上げたときの対策を講じていかなければいけないかという中で、特に私は、今いろいろと言われているとおり、国交省としても、自動車車体課税の問題と住宅に関する課税というものについては、この消費税引上げにおける最大の対応策であろうというふうに認識しております。 自動車に関しては経産省ともよく連携をしながらやっていかなければいけないというふうに思っていますが、この自動車税と住宅についての、一〇%引上げという前提の中で、来年度の税制改正にどんな決意で大臣は臨んでいかれるのか。極めて大きな税でありますから、そして国民生活にとっても最も重要な税の二つでありますから、このことについて、来年度税制改正に向けて大臣の決意をお聞きして、最後の質問としたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 消費税率引上げに際しまして、駆け込み需要の抑制と反動減対策、これが経済全体の影響をできるだけ小さくするために重要と考えております。 本年十月十五日の臨時閣議におきまして、総理より、消費税率について、平成三十一年十月一日に現行の八%から一〇%に引き上げる予定との表明がございました。その際、住宅や自動車といった消費税負担が大きく感じられる大型耐久消費財については、来年十月一日以降の購入等にメリットが出るように税制、予算措置を講じる旨の御発言がありました。 この総理の発言に沿いまして、国土交通省といたしましても、前回の消費税率引上げ時の経験や過去に講じた施策も参考にしながら、需要変動の平準化、景気変動の安定化のために必要となる対策につきまして、年末の税制改正大綱や予算編成の取組に向けまして具体的に検討してまいりたいと存じます。
○委員長(羽田雄一郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時五分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(羽田雄一郎君) ただいまから国土交通委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、進藤金日子君及び佐藤啓君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君及び小野田紀美君が選任されました。 ─────────────
○委員長(羽田雄一郎君) 休憩前に引き続き、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舟山康江君 国民民主党・新緑風会の舟山康江でございます。 今国会から、この国土交通委員会の理事となりました。是非よろしくお願いいたします。 さて、早速ではございますけれども、先週、石井国土交通大臣の大臣発言の中の冒頭に、今年の災害について言及がありました。この中では、三十年七月豪雨、台風二十一号等の言及がありましたが、それ以外にも今年は本当に災害が多い、そんな年であったと思っております。それに対して大臣はどのように認識されているでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 本年は、平成三十年七月豪雨、台風第二十一号や平成三十年北海道胆振東部地震に加えまして、八月五日からの大雨や台風第二十号、第二十四号、大阪府北部を震源とする地震など、各地で甚大な被害が相次ぎました。 八月五日からの大雨では、山形県において国が管理する最上川で浸水被害が発生したほか、崖崩れ等が発生をいたしました。国土交通省では、被災自治体にリエゾン、情報連絡員を派遣するとともに、浸水被害のあった箇所には排水ポンプ車等の災害対策用機械を派遣をし、排水作業に取り組むなど、被災自治体の支援に全力で取り組みました。 気候変動の影響で頻発、激甚化が懸念をされます風水害、土砂災害、渇水、雪害等への備えは重要であり、災害リスクに関する知識と心構えを社会全体で共有し、様々な災害に備える防災意識社会への転換に向けまして、ハード、ソフト一体となった対策を講じてまいりたいと存じます。
○舟山康江君 ありがとうございます。 ここにあるような七月豪雨とか台風二十一号、二十四号、そして地震等は、もう全国民が、誰もが認識する大災害でありましたので、やはりそちらに目が向いてしまうという中で、実は、今大臣からもお話しいただきました、八月五日、六日、この豪雨によっても相当大きな被害がありました。 私の地元山形県でも、北部、最上、庄内地域を中心にかなりの浸水被害等があり、土砂崩れ、崖崩れ、道路の冠水、浸水、そういったものがありましたけれども、やはり山形県民、非常に真面目ですので、余りほかの地域が大きな被害がある中でうちもうちもということが言いにくいと、そんな声も聞こえてまいります。是非、全体から見れば規模は決して大きくなくても、その局地的に見れば大変な大きな被害があるということ、大臣は十分御認識だと思いますけれども、是非そういった地域にもしっかりと目を配って、様々な対策を引き続きお願いしたいと思っております。 そして、今回のこの豪雨災害で、各地でありましたけれども、大きな河川の氾濫もさることながら、実は中小河川が相当程度氾濫して、そこから崩れて水田とか道路の被害につながったと、そのように認識しているところであります。 この中小河川の氾濫につきましては、昨年の十二月に中小河川緊急治水対策プロジェクトというものを取りまとめたと聞いております。優先度の高い河川箇所については、林野庁とも連携してしっかりと河道掘削等を進めていくということをここで決められたと聞いておりますけれども、どのように進んでいるのか、この認識をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 昨年来の全国の中小河川の緊急点検におきまして、特に昨年の平成二十九年七月九州北部豪雨等におきまして山地部の河川で土砂や流木を伴う洪水が発生したこと、あるいは中小河川で度重なる浸水被害が発生していたことなどが、課題がございまして、全国の中小河川の緊急点検を実施をいたしまして、土砂・流木対策、再度の氾濫防止対策、洪水に特化した水位計の設置などを進めております。このプロジェクトにつきましては、平成三十二年度を目途に実施すべき対策を取りまとめまして、これを現在進めているところでございます。
○舟山康江君 今年の災害に対して、このプロジェクトで何か少しでも減災に結び付いたことがあったのか、そこのところをお聞かせいただけますでしょうか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 今、このプロジェクトの進捗状況でございますけれども、土砂・流木対策につきましては全体の五割程度、それから再度の氾濫防止対策につきましては全体の六割程度、現地で着手済みでございます。今回の豪雨も踏まえまして、現在、重要インフラの緊急点検を実施をしておりますので、その中で必要な対策を改めて取りまとめをして取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○舟山康江君 先ほども申し上げましたけれども、中小河川の、恐らくこれ大河川もそうかもしれませんけれども、もう度重なる災害の中で土砂の堆積が非常に多くなっていて、結局、もういわゆる少量の雨量でもすぐあふれてしまうというような、こういう状況が各地で起こっていると思うんですよね。 かつては河川に対する予算もかなり潤沢にあったかと思います。なかなか予算の制約もあるかもしれませんけれども、しっかりと改めてこの防災・減災のための河川管理、特に、中小河川につきましては管理が県とか自治体だったりしますので、やはりなかなか予算が組めない、こんな状況もあると思います。大河川、一級の直轄の河川であれば国が機動的に対応できる部分があるにしても、なかなかやはりそういった予算の制約の中でできない、そこについてもしっかりと国土交通省の方で目を配っていただきたいと思いますけれども、大臣、その御決意をお願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 本年七月豪雨におきまして都道府県等が管理します中小河川で家屋等の浸水被害が発生したことなどを踏まえまして、今、重要インフラの緊急点検の中でこの中小河川の点検もさせていただいています。 具体的に申し上げますれば、今委員が御指摘いただいたような土砂の堆積から樹木の繁茂等による洪水、氾濫の危険性であったり、あるいは今回、倉敷市の小田川で堤防がバックウオーター現象により決壊いたしましたが、そういった堤防決壊時の危険性、それから内水、浸水の危険性などについて点検を実施しておりまして、今月末をめどに対応方針を取りまとめる予定であります。 国土交通省といたしましては、重要インフラのこの緊急点検の結果も踏まえまして、引き続き都道府県等が管理をいたします河川の治水安全度の向上のための支援をしっかりと行ってまいりたいと存じます。
○舟山康江君 是非、地方自治体の管理によるところもしっかりと支援をいただきたいと再度お願いを申し上げたいと思います。 続きまして、ちょっと具体的に今回の浸水被害についてお聞きしたいと思います。 山形県戸沢村の蔵岡地区ということで、角間沢ポンプ庫というのが今年の一月に十四億円の事業費を掛けてポンプ庫が完成いたしました。その一帯はかなり低地になっておりまして、浸水被害の常襲地だということもありまして、国が大々的に大きなポンプ庫を造ってその浸水をなくしていこうと、きちんとした排水事業を行っていこうということで今年の一月に完成をいたしました。 しかし、八月の五日、六日の豪雨、そして八月三十一日、ここの二回目の大雨のときにも二度にわたって浸水被害が生じたと、こんな状況であります。地元の皆さんは、ポンプ庫ができたからこういった被害がなくなるだろうと安心していたわけでありますけれども、ポンプ庫の完成をもってしても二回も浸水になってしまったということで、非常にがっかりもしておりますし、一体どうなっているんだという若干国に対する不信の声も聞かれているところであります。 とりわけ一度目の大雨のときには、実は電源喪失でポンプ庫が動かなくて排水作業ができなかったと、こんな状況なんですね。やはり、いざというときのポンプ庫が電源がなくなるかもしれないというのは当然想定しなければいけない話でありまして、もっと早く補助電源と独立系の電源を設置すべきではなかったのか、こんな声も聞こえてきているところであります。その経緯についてどのように把握されているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 最上川の支川の角間沢川につきましては、平成二十五年に二十一戸に及ぶ浸水の被害が発生をしております。これを受けまして、今年の一月に、委員御指摘のとおり、排水のための樋管の断面の拡大と併せましてポンプ施設の増強を行ったところでございます。 今回、八月五日からの豪雨によりまして、落雷の影響により付近一帯で停電が発生をいたしまして排水ポンプが一時稼働できない時間帯がございましたが、ポンプはこの平成二十五年の豪雨に対応できるように、雨の規模としては百六十六ミリの雨を想定しておりましたが、今回これを大きく上回る三百六十六ミリの大雨が降ったということがございまして、これが浸水の被害の主な原因というふうに考えております。 今後、同様の事態が生じないように、今、山形県とも連携をしながら、非常用電源の設置等につきましては今進めているところでございます。
○舟山康江君 本来はやはり完成と同時にきちんと電源、非常用電源の設置というのはやはり同時に行われるべきだったのかなというのが大変残念に思うところであります。 そして、今、想定が百六十六ミリというお話でしたけれども、実は二回目、八月下旬、三十一日の大雨の際には、実はそれを下回る百六十五ミリの雨量という中でまた浸水被害が発生したということであります。 過去も二百ミリを超えてというのはありましたけれども、二百ミリ未満の雨でもポンプ庫があってもなお浸水したというのは、果たしてこのポンプ庫の設置の意味があったんだろうか、設計が正しかったんだろうか、こういった疑問がやっぱり私も含めて地元の皆さんもみんな思っているんですね。ある意味では人災じゃないか、こんな声も聞こえてくるわけです。そこはどのように御認識なんでしょうか。
○政府参考人(塚原浩一君) 今回の豪雨につきまして、平成二十五年の雨の降り方に比べますと、その集中度がやはり高かったというような雨の降り方の要因もあったかというふうに思います。 今回の災害を受けまして、新たな対策につきまして今検討を進めているところでございます。
○舟山康江君 対策ももちろんですけれども、起こってしまったこの被害に対して国として何か救済措置等は考えていただいているんですか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えいたします。 私どもとしては、まずは再度災害防止をしっかりと進めるということが重要かというふうに思っております。
○舟山康江君 是非御検討いただきたいのが、二度にわたって床上浸水という被害を受けているところがたくさんあるんですよね。二回目は若干被害の規模は小さかったようではありますけれども、やはり相当経済的にも大きな損害が出ているということでありまして、まさにこの事業があって、大分事業のときには相当騒音とか振動等にも悩まされながら、でもこれが終われば何とかなるんだという思いで耐えてきた部分もあります。その末でのこの被害ですから、是非この被害救済についてもできることをしっかり対応いただきたいと思いますけれども、大臣、御検討いただけますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 突然のお尋ねなので正確にお答えできるかどうか分かりませんが、基本的に自然災害でございますので、私どもとしては再度の災害を防ぐということが対応かと存じております。
○舟山康江君 ですから、自然災害を防止するためにこういったポンプ庫を、まあお金と時間を掛けて設置したにもかかわらず、結局それが役立たなかったということでありますので、是非そこはしっかりと被害後の救済についてもでき得ること、無理は申し上げませんけれども、でき得ることを最大限取り組んでいただきたいということを改めてお願いしたいと思います。 さて、もう秋も深まりまして、間もなく冬の訪れが近づいてまいりました。今年は大雨による被害、まさに災害がたくさん発生いたしましたけれども、私たち北国、雪国におきましては、また来る雪の季節と、そんな状況であります。大雨による被害は災害ということで、今回もこのように補正予算等が組まれてしっかりと対応していただいているところでありますけれども、なかなかこれ、雪に対しては補正予算で対応するとか災害としてきちんと対応するというような認識が若干薄いのかなと思いますけれども、豪雪というものをどのように認識されているのか、お答えいただきたいと思います。
○委員長(羽田雄一郎君) どなたが。
○舟山康江君 大臣にお願いします。
○国務大臣(石井啓一君) 恐縮ですが、通告がなかったものですから、調べて……(発言する者あり)豪雪の意味についての通告はいただいておりませんので、改めて調べてお答えしたいと思います。
○舟山康江君 私、通告は、正確に申し上げますと、大雨による被害は災害、豪雪は災害かと聞かせていただいておりますけど、どのように御認識でしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 私どもが質問の趣旨を確認したときには、降雪時の初動対応、道路の除雪対応について答弁を求められているということでございますので、その趣旨についてちょっとお答えを申し上げたいと思いますが。 国土交通省におきましては、雪国に暮らす方々が安心して生活できる環境を整備するために、平時より、雪に強い道路、交通施設の整備や除雪体制の強化、高齢者等による雪下ろし中の事故を防ぐための共助による除雪体制の整備等に取り組んでおります。また、大雪や暴風雪により災害が発生するおそれが高まった場合は、早期の体制確保を図るとともに、大雪に対する緊急発表を実施いたしまして、道路利用者等に対して不要不急の外出を控えるなど大雪に対する警戒を呼びかけることとしております。さらに、鉄道や航空などの交通事業者等に対しましても、除雪等の体制確保や運行情報の提供等に努めるよう周知をするとともに、道路交通確保のための除雪作業の実施、自治体に対してリエゾン、情報連絡員の派遣などを行うこととしております。 今後とも、大雪への対応に万全を期してまいりたいと存じます。
○舟山康江君 私も初回だから余り申し上げませんけれども、きちんと通告してありますので、しっかりとその辺対応いただきたいと思います。 そして、この除雪等の費用負担ですね。雪寒法という法律、これ特別措置法ですけれども、雪寒法に基づいて国費補助等が手当てもされておりますけれども、やはりどこに聞いても毎年足りないということ、そういう中で特交等で何とかしのいでいるという状況であります。何か年度末になったときに特交で地方から国にお願いに来てようやく手当てをしてもらっていると。こういうものではなくて、災害というのはやっぱりこれ仕方がない話ですから、何かお願いベースではなくて、きちんと当初からこの雪寒法に基づいてしっかりと除雪、また除雪機、こういった安全対策等についても手当てをいただきたい、十分な予算を確保すべきだと考えておりますけれども、この辺はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 自治体が実施をいたします除雪や除雪機械の支援につきましては、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づきまして、社会資本整備総合交付金及び除雪費補助により支援を行っております。具体的には、年度当初に社会資本整備総合交付金で支援するほか、第四・四半期に各地の降雪状況に応じまして除雪費補助を実施しております。 今後とも、降雪状況や地方の要望等を踏まえまして、雪国の除雪が進むよう適切に対処をしてまいりたいと存じます。
○舟山康江君 やはり雪寒地域はこういった、首都圏に比べればどうしても高齢化が進んでいるとか、交通インフラの制約の中からやはり車を利用する率が高いと、こんな状況があります。 そういう中で、やはり雪による、この降雪に対する対策というものは今まで以上にしっかりとやっていただかなければいけないと思っているところであります。かなり予算の制約の中から機械の更新ができないと、そんな声も自治体からよく聞こえてくるところなので、是非そこは、本当に全体、もうあれもこれもということにはなかなかならないにせよ、この雪に対して、なかなか首都圏で、この雪のない地域にとっては余り実感が湧かないかもしれませんけれども、これ、本当に毎年深刻な問題でありますので、是非しっかりと対応いただきたいということ。 塚田副大臣は雪国でありますので、この気持ちはよく分かっていただいていると思いますので、しっかりと御対応いただきますことを心からお願いを申し上げまして、質問がたくさん残りましたけれども、時間となりましたので、これで終わります。 ありがとうございました。
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。 八月三十日、沖縄県が辺野古の埋立承認を撤回し、九月三十日の県知事選では辺野古新基地建設反対を掲げた玉城デニー氏が当選をし、民意は明確に示されました。デニー知事が安倍首相と面会し、対話による解決を求めた直後、沖縄防衛局は、埋立承認撤回が不服だとして国土交通大臣に審査請求と撤回の効力の執行停止を申し立てました。 しかし、行政不服審査法七条二項では、国が固有の資格に基づきされた処分には不服申立てができないとされています。固有の資格というのは、これ一般人が立ち得ない立場をいうものだとされています。埋立承認の撤回という処分が国の固有の資格に基づいて行われた処分かどうか、これが問題であります。 海上を埋め立てるには公有水面埋立法に基づき許可を受ける必要があります。一般人の場合には免許で、国の場合には承認です。両者はどのように違うのですか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 公有水面埋立法第二条におきまして、埋立てをなさんとする者は都道府県知事の免許を受くべしと定められております。国におきまして公有水面を埋め立てようとする場合は、同法第四十二条におきまして、都道府県知事の承認を受くべしと定められております。公有水面埋立法第四十二条第三項におきまして、承認について準用する免許の規定が定められているところでございますけれども、免許では適用があり、承認では適用のない規定として、例えば免許料や罰則等に係る規定がございます。
○山添拓君 資料の一枚目に、お配りしておりますが、ほかにもいっぱいあるんですよね。竣功の認可が不要だとか、埋立地の使用についての制限がないなど、承認の場合に適用されない規制が多数あります。 承認と免許の違いは、これ、形式上、名前だけのものではなく、国が事業者となる場合を特別扱いをして規制を緩くしているものです。これこそ固有の資格に基づく処分と言うべきではないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 行政不服審査法第二条におきまして、審査請求をすることができる者につきましては、行政庁の処分に不服がある者と規定をしております。沖縄防衛局のような国の機関でありましても、ここで言うところの処分を受けた者と言える場合には一般私人と同様の立場で処分を受けたものであり、固有の資格、すなわち、一般私人が立ち得ないような立場で撤回を受けたものではないと認められることから、審査請求をすることができると解釈をされます。 この点、前回、これは翁長知事の時代でありますが、承認取消しの違法性が判断をされた平成二十八年の最高裁判決におきましては、承認の取消しが行政不服審査法第二条の処分であることを踏まえた判断を行っております。 今回の承認の撤回も、埋立てをなし得る法的地位を失わせる点で承認の取消しと何ら変わらないことなどから、沖縄防衛局は行政不服審査法第二条の処分を受けた者と言えます。したがいまして、沖縄防衛局は、一般私人と同様に今回の承認の撤回について審査請求ができると判断をしたところであります。
○山添拓君 これ答えになっていないわけですね、副大臣もうなずいていらしたけれども。 処分を受けた者であっても、固有の資格に基づいて処分を受けた場合には不服申立て請求できないというのが法律なんですよ。国交省は、これ、ずっと、ほかの委員会も含めて同じ答弁を繰り返されているんですが、もう全く答えになっておりません。答弁不能に陥っているとしか言いようがない。 そもそも、キャンプ・シュワブの沿岸から沖合というのは、米軍の排他的使用のために制限される海域で、一般人は立入りすら制限をされます。ここを埋め立てできるのは、米軍基地を建設する、その建設を進める国だけであります。国は、国しかできない埋立てのために国しかできない承認という手続を行い、申請をし、撤回されたら途端に、一般人と変わらないんだといって不服審査を申し立てたわけです。こんな御都合主義はありません。工事再開を急ぐ余りに自作自演の執行停止を認めた国交大臣の責任は重大であります。執行停止を取り消し、審査請求とともに国の申立て自体を却下するべきだと指摘したいと思います。 審査請求というのは、国民の権利利益の救済を目的とする制度です。二〇一六年度に国土交通省に係属していた不服申立ての件数、請求認容件数、執行停止の件数を明らかにしてください。
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。 平成二十八年度に国土交通省に係属しておりました不服申立ての件数は、まず平成二十七年度の未処理件数である一万二千百十六件、さらに平成二十八年度に行われました不服申立て件数である二百五十九件を合わせ、合計で一万二千三百七十五件でございます。また、平成二十八年度に国土交通大臣が行った認容裁決の件数は五十四件、執行停止の件数は〇件となっております。
○山添拓君 認容率、僅か〇・四%です。一万一千九百九十五件を翌年度に持ち越し、三年以上未処理の案件が二千三十一件。国民からの請求の大半を長期間たなざらしにして、しかも、ほとんど認めない一方で沖縄防衛局の執行停止の申立ては十三日で早々に認めてしまいました。 沖縄県の謝花副知事は、翁長前知事が命懸けで進めてきた承認撤回を数ページの決定書きで覆す、国はこんなことを全国どこでもやるつもりなのか、これでは地方自治は成り立たなくなると憤っておられました。私も、法治主義、地方自治、そして民主主義の否定だと考えます。この政治には民意が必ず審判を下すであろうということを強調しておきたいと思います。 それでは、今日は、テーマを変えまして、西日本豪雨、その中でもとりわけ、五十一名が亡くなり、四千六百戸が浸水被害に遭った倉敷市真備のことについて伺います。 私は、被災から一週間後に現地を訪れました。確かに尋常でない雨が降ったわけですが、現地では人災だという声を伺います。河川敷がまるでジャングルのように木々で覆われており、これは国管理区間も含めてです、市民や我が党の県議団、市議団など、かねてから整備局に対して伐採を求めておりました。 被災前の河川整備計画では、河道掘削の未実施や河道内の樹林化による河積不足が原因で流下能力が大幅に不足しているとしていました。樹林化ですよ。樹木の伐採や掘削、河川整備が遅れていた、これは明らかであり、対策は急務だと思います。しかし、結果としては堤防の高さを超える洪水が現に起きたわけです。 したがって、堤防の強化を進めるということも同時に必要ではないかと考えますが、どのように検討をされていますか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えいたします。 平成三十年七月豪雨におきましては、御指摘のとおり、高梁川水系小田川やその支川の末政川等におきまして堤防が決壊し、大規模な浸水により多くの尊い命が奪われるなど甚大な被害が発生したところでございます。 現在、これらの河川につきまして、九月に真備緊急治水対策というふうに銘打ちまして対策に着手をしたところでございます。決壊した小田川堤防の本格復旧や小田川と高梁川の合流点を下流側へ付け替え、小田川の水位を下げる事業などを進めているところでございます。その際、高梁川水系の小田川堤防調査委員会の結果等も踏まえながら、地域の安全性が十分に確保できるよう、堤防の断面の拡大など必要となる強化対策についても検討しているところでございます。 今後、地元の倉敷市が策定中でございます復興ビジョンとも調和を図りながら、必要な堤防強化対策も進めてまいりたいというふうに思っております。
○山添拓君 堤防の強化が必要だという認識だということですので、是非行うべきだと思います。 甚大な被害がなぜもたらされたのかと。深夜、短時間で一気に水かさが増し、逃げ遅れた人が多かったわけです。これは堤防が決壊したからにほかなりません。決壊しなければ、あるいは決壊がもう少し遅ければ、被害は随分小さくできたはずであります。 今お話にもありましたが、小田川堤防調査委員会は堤防決壊の原因についてどのように分析をしていますか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 今回の七月豪雨におきましては、高梁川水系小田川及びその支川、末政川等におきまして八か所の堤防決壊が発生をしております。 高梁川水系の小田川堤防調査委員会におきましては、決壊原因について、前後区間に比較し相対的に堤防高、堤防の高さが低い箇所から越水が発生し、その越流水が集中することにより、時間の経過とともに堤防ののり尻部の洗掘等が発生したこと等であるというふうに推定をしております。
○山添拓君 堤防を越えた水、越流水が堤防の裏側を削っていったということであります。堤防調査委員会は、越水の危険性がある場所で危機管理型ハード対策を実施し、決壊までの時間を引き延ばしています。資料の三ページにもございます。 堤防の高さを超える越水の対策、これ小田川でやるべきだというのはもちろんですけれども、全国で、堤防、高さを整備を終えた区間も含めて十分な越水対策を行っていくべきではないかと考えますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 河川の改修におきましては、堤防整備などによりまして河道の流下断面を大きくする対策ですとか、あるいは河床を掘削することなどによりまして洪水時の水位を下げる対策などを組み合わせながら、確実に洪水を安全に流すことが重要でありまして、まずはそのための対策を推進をしているところであります。 一方で、平成二十七年の鬼怒川の水害を踏まえまして、越水の危険性があって当面整備の予定がない場所等において、越水しても決壊までの時間を少しでも引き延ばすこと等を目的といたしまして、堤防天端や堤防裏のり尻の補強を行う危機管理型のハード対策を実施をしているところでございます。 今回の平成三十年七月豪雨等での被害を受けまして、現在、防災関係インフラ等の重要インフラの緊急点検を実施をしておりまして、堤防が洪水時に防災・減災機能を発揮できるよう、点検結果を踏まえて必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
○山添拓君 今、二つのことをおっしゃったんですね。ハード対策、堤防の強化を行うのは当面整備の予定のない場所であると。さらに、今、重要インフラ点検を行っている、その結果によって必要なところは行っていくと、こういうお話であったかと思います。つまり、今、現に整備を進めているところは、堤防の整備を進めているところは、それで流下能力を確保するので、水は流れるので越水はしないのだと、越水対策はやらないのだと言っています。 インフラ点検で調査をしているのは、氾濫時の水深が五メートル以上、二階までつかるような場所ですので、相当危険な場所ということになります。それ以外はやらないと。ですから、今、水防災意識社会の再構築という中で、ソフト対策だといって、越水が起こるような、大洪水が起こるような場合には逃げてくれということを国交省は言っているわけです。 ですから、高さを超えるような洪水が来たときには、これはもう逃げるしかないのだと、家や家財道具は残念ながら諦めてくれと、運悪く逃げ遅れれば命も助からないかもしれない、こう言っているに等しいということではないかと思います。これは、国民の生命、財産を守ると、こう日頃豪語されている安倍首相の姿勢とも矛盾するものだと言わなければなりません。 今大臣の答弁にもありました二〇一五年九月の関東・東北豪雨では、鬼怒川で堤防が決壊いたしました。鬼怒川堤防調査委員会の報告書は、越水により川裏側で洗掘が生じ、川裏のり尻の洗掘が進行、拡大し堤防の決壊に至ったと。これは、私、昨年五月のこの委員会で水防法の審議の中でも指摘をいたしましたが、小田川と同じです。破堤のメカニズムというのは共通しているわけです。 そこで、資料の四ページを御覧いただきますが、越水の対策というのは、一番弱い堤防の裏側ののり尻、それから斜面裏のり、堤防の一番高い部分、天端、この三点を補強する形で行うことが求められます。 常総水害の後、国交省は危機管理型ハード対策をすると言い、二〇二〇年度までに全国一千八百キロで進めることといたしました。ところがその内容というのは、天端の舗装とのり尻の補強のみ、鬼怒川に至っては天端の舗装だけです。三つ穴が空いたバケツの一つしか塞がない、こういうような状況であります。 越流水による決壊は、堤防裏側の斜面を削った、のり尻を削った、これが原因だということが鬼怒川でも小田川でも経験上はっきりしているのに、なぜその対策をしないんですか。
○国務大臣(石井啓一君) ちょっと御質問の確認ですが、裏のり尻の対策をなぜやらないのかという御質問でしょうか。
○山添拓君 裏のりの対策です。
○国務大臣(石井啓一君) 先ほどもお答えいたしましたとおり、今の危機管理型ハード対策というのは、越水しても決壊までの時間を少しでも引き延ばすことを目的としまして、堤防天端や堤防裏のり尻の補強を行っているわけであります。委員が先ほどこれをやれば堤防が破堤をしないというような趣旨のことをおっしゃいましたが、そうではなくて、あくまでも時間を延ばすための対策ということでございます。
○山添拓君 答えになっていないんですよ。裏のりについて対策をしないのはなぜかという質問です。
○国務大臣(石井啓一君) 堤防裏のり面の対策につきましては、実は、裏のり面にシートを置くようなことをかつて試験的にやった事例はございます、委員の五ページ目の資料にも幾つか挙げていただいていますが。これはあくまでも試験的にやった事例なのですが、実物大の大型堤防を用いて越流の実験を行ったところ、大型模型実験を行ったところ、遮水シートを裏のりに敷きまして、継ぎ部を接着しない場合には、継ぎ部への越流水の集中に伴って裏のり面の浸食が急激に進行すると、そういう実験の結果もございまして、そういった懸念があるということで、現時点では堤防裏のり面の対策を実施をしておりません。 なお、参考に申し上げれば、そのシートを、じゃ、溶着すればいいんではないかという御指摘を受けるかと思いますが、施工の難易度が上がる上、シートを溶着しますと維持管理上劣化しやすくなると、こういう課題もございます。そういった点から、現在、堤防裏のり面のシートの対策は行っていないという状況であります。
○山添拓君 要するに、技術的な知見が確立をされていないということが言いたいということであろうと思います。 しかし、二〇〇〇年六月に河川局治水課が策定をした河川堤防設計指針第三稿というものでは、越水に対する難破堤防の設計を示しておりました。その二年後、二〇〇二年七月十二日付け、河川堤防の設計における河川堤防設計指針では、越水に関する記述がなくなったんですね。 本当に技術的な知見がないのかということでありますが、例えば、今大臣も指摘をされましたが、資料の五ページにフロンティア堤防、アーマーレビーの一覧、幾つかの河川の実施された例を挙げておりますが、その中で、一九八八年三月の土木研究所、加古川堤防質的強化対策調査報告書では、アーマーレビーは堤防の質的強化工法の有力な一つだとして、浸水、浸透、越水双方について実験を行って分析をしています。ここでは、耐越水工法として、裏のり尻の保護工や裏のり保護工が十分な耐越水能力を持つことが確認されたと指摘しているんですね。その後、実際に工事も行われて、このように、二〇〇三年にかけて全国九つの河川、計二十六キロの区間で実施をされました。 資料の六ページ、石井大臣は、近畿地方建設局姫路工事事務所調査第一課長として、加古川の堤防強化調査の事務方の責任者でもありました。これ、一定の知見があったからこそ、実験的であったとはいえ、施工に至ったのだと思います。 ですから、今改めて、これ、当時の知見を検証して見直していくべきだと思いますし、それでも知見が確立されていないというのなら、改めて研究開発に踏み出し、堤防強化を全国的に進めるべきだと考えます。 そもそも河川行政の姿勢に大きな問題があります。 資料七ページを御覧ください。安倍政権になってからの河川事業とダム事業の直轄、補助、その当初予算での合計額の推移を表にしました。一番下です。 河川事業の合計は、二〇一四年度の四千五百三十一億円余りをピークに毎年減り続けて、今年度は四千五十八億円。五百億円近く減らされました。一方、ダムは、二〇一三年度一千八百三十三億円から毎年増え続けて、今年度二千三百四十六億円余りです。五百億円以上増えているんですね。 河川事業の予算を減らし続けたのは、大臣、なぜですか。
○国務大臣(石井啓一君) 治水事業の予算は近年ほぼ同額で推移をしておりますが、予算の集中投資が必要となるダムの本体工事が多くなっていることなどから、結果的にダム事業の予算が増え、河川事業の予算が減少している状況にあります。 治水事業の実施に当たりましては、堤防の整備や補強、河道の掘削、ダムや遊水地の整備など、様々な治水手段をそれぞれの河川の特性や流域の状況に応じて講じてきております。 堤防整備等の河川改修は、整備効果を順次発現するなどの長所があり、喫緊の河川改修については優先的に実施していますけれども、下流から実施しなければならないなど事業進捗に一定の年数が掛かるという場合もございます。 一方で、ダムは、一時的に予算の集中投資が必要となりますが、下流の河川改修を待つことなく、上流で洪水を貯留することにより長い区間にわたって効果を発揮することができる、そういう効果の大きい事業であると認識をしております。 この河川改修とダム建設につきましては、適切な役割分担の下で整備を実施しているところであります。今後とも、河川ごとの特性を踏まえながら、河川改修とダム建設双方の適切な役割分担の下、着実に治水対策を進めてまいりたいと考えております。
○委員長(羽田雄一郎君) 山添君、時間が来ております。
○山添拓君 もう時間ですので終わりますけれども、結局、ダムを優先しているということであります。 愛媛県の肱川では、ダムが満杯になったといって異常放流を行って、犠牲をもたらしました。ダムを偏重し、河川整備は後回しにしたことが失敗に至ったと、このことは明らかであります。 全国各地で今、五十年に一度、百年に一度の豪雨が頻発しています。堤防の高さを超えるような洪水が起こり得ることを前提に、住民の生命と財産をいかに守るか、従来の延長でない抜本的な対策を行うべきだと。予算の制約が理由だと安倍政権がおっしゃるのであれば、その政治の姿勢そのものを変えるべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございます。
○室井邦彦君 日本維新の会の室井邦彦です。 東日本大震災から七年目を迎えました。震災から十年が経過する二〇二一年三月を復興事業の一つの区切りと位置付けて、国土交通省は総仕上げに向けて総力を挙げているというふうに聞いております。敬意を表する次第でありますが、いかんせん、これまでの取組の進捗状況と、今後の残された課題は何であるかということをまずはお聞きをしておきたいと思います。
○政府参考人(栗田卓也君) 東日本大震災の発生から約七年半が経過し、公共インフラの復旧復興、住まいの再建は着実に進展しております。 第一に、公共インフラの整備についてはほぼ終了しております。例えば、道路については、復興道路、復興支援道路が全体の約九割で開通済み又は開通見通しが公表済みの状況にまで至っております。引き続き、地元の協力を得ながらインフラ整備を進めてまいります。 第二に、住宅再建・復興まちづくりについては、災害公営住宅と民間住宅等用宅地でそれぞれ全体計画の約九割が完成しております。しかしながら、宅地の造成等のハードの完成がゴールではなく、にぎわいの創出など、そこでの生活を取り戻すことが被災地にとって重要と認識しております。また、造成後の宅地について、各市町村がその利用を図るために様々な努力をしておられることも承知しております。引き続き、現場の課題に対してきめ細やかに対応してまいります。 第三に、なりわいの再建につきまして、インバウンドを始めとする観光の振興が不可欠となっております。東北六県の外国人宿泊者数を二〇二〇年に百五十万人泊とする目標に向け、引き続き、東北六県の地方公共団体が実施します滞在コンテンツなどの充実強化、受入れ環境整備、プロモーションの強化などに対して支援をしてまいります。 国土交通省としましては、福島の帰還困難区域における避難指示を解除することを目指す特定復興再生拠点の整備を含めまして、引き続き、被災者の皆様の気持ちに寄り添いながら、一日も早く生活やなりわいの再建ができるよう取り組んでまいります。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 栗田局長さんね、一点だけ取り上げると、幾つかありますが、ここで確認ともう一度お聞きをしておきたいこと、これは、陸前高田市において、高台移転のための宅地造成、この件について、今頑張っておられますが、この宅地のかさ上げ地の六〇%が利用予定のない状態であると、現場、地元の方からそのように聞いております。この辺の何か対策を講じておられるのか、なぜこのようなことが起きたのか、この点ちょっと御説明をしていただけませんか。
○政府参考人(青木由行君) お答えいたします。 委員御指摘のように、陸前高田市におきましては、生活再建のための宅地を造成する事業といたしまして、平成三十二年度の宅地供給完了を目指しまして被災市街地復興土地区画整理事業を実施してございまして、御指摘のように、地区のおおむね四割のエリアについて、平地で土を盛る、いわゆるかさ上げを行ってございます。 平成二十九年夏頃に陸前高田市の方でこの地区内の宅地利用意向の調査を実施いたしましたところ、このかさ上げをされた土地において利用の予定のない土地が約六割という把握があったというふうに伺ってございます。その調査の中で挙げられた要因といたしましては、別の場所で再建をしたというような声のほかに、賃貸・売却相手が見付からない、あるいは完成した現地を見ないと分からない、あるいは近所の再建意向が分からないといった声もあったというふうに伺ってございます。 こういった状況を受けまして、陸前高田市におかれましては、陸前高田市土地利用活用促進会議を設置し、土地の利活用促進に向けた検討を進めていただいておりまして、国土交通省としても様々な支援を差し上げているところでございます。 以上でございます。
○室井邦彦君 それでは、国の方で手厚いまた指導、またお力添えを是非お願いを申し上げたいと思います。要望しておきます。 続きまして、防災意識社会への転向に向けた防災・減災の対策についてでありますが、各先生方から、いろいろと質問の中でそれぞれ言っておられますけれども、我が国は災害大国であるということでありますが、気象、地形、地質等の厳しい自然環境の下で、毎年のように地震、水害、土砂災害の自然災害に見舞われております。 平成三十年には、北陸地方での豪雪、また草津白根山での爆発、大阪府北部地震、西日本を中心とした広範囲にわたる七月豪雨災害、また太平洋側を直撃する相次ぐ台風の上陸、北海道胆振東部地震など、日本列島の各地で甚大な被害がもたらされているわけでありますが、ここで、この自然災害対策の重要性が高まる中、洪水、地震、土砂災害等の様々な災害に備える防災意識社会への転換と、ハード、ソフト対策を進めていると聞いておりますが、ここでこの防災意識社会への転換とは具体的にどのように防災・減災対策を強化していくということを意味しているのか、お聞きをしたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 近年の頻発する大規模な災害の教訓を踏まえまして、災害リスクに関する知識と心構えを社会全体で共有をし、様々な災害に備える防災意識社会への転換を図り、整備効果の高いハード対策と住民目線のソフト対策を総動員していく必要があると考えております。 例えば、地震・津波対策について申し上げれば、切迫する南海トラフ巨大地震や首都直下地震等に対しまして、想定される具体的な被害特性に合わせまして、密集市街地対策、避難路、避難場所の整備等のハード対策や、防災ポータルによる防災情報の一元化、多言語化等のソフト対策を推進をいたします。 また、水害対策について申し上げれば、施設では防ぎ切れない大洪水は必ず発生するものとの考えに立ちまして、社会全体で洪水に備えるため、水防災意識社会を再構築するハード、ソフト一体となった取組を進めております。 具体的には、堤防整備等のハード対策や、防災行動とその実施主体を時系列で整理したタイムラインの策定等のソフト対策を進めております。本年七月豪雨等の課題につきましても更なる水害・土砂災害対策の具体的な検討を行っているところでありまして、水防災意識社会を再構築するための取組を速やかに充実をさせていきたいと思っております。 今後とも、国土交通省の現場力を最大限活用いたしまして、災害から国民の命と暮らしを守るため、総力を挙げて防災・減災対策に取り組んでまいりたいと存じます。
○室井邦彦君 よろしくお願いしたいと思いますが、やはりお話を聞いておりますと、一番やはり肝の部分というのは、地域、各自治体との連携ということも非常に大切なことだなというふうに感じ取っております。是非しっかりとした情報交換を徹底的にしていただきたい。 私は、よく申し上げておりますけれども、阪神・淡路大震災の場合は情報とかそういうものが全くなく、もちろん直下型地震、活断層が移動してあれだけの被害を受けたと。こういうことに対してはなかなか、こういう防災意識社会というのは、そういう大きな地震が、災害が起きてからの結果の行動でありますので、その点はまた、今大臣がおっしゃられた防災意識社会の認識というか、こういうことについてはまた別の角度からいろいろと検討していただかないといけないのかなとは思っておりますが、ひとつよろしく御指導のほどお願いを申し上げておきたいと思います。 続きまして、気象防災業務の推進という、ここも関連でありますが、気象庁は、自治体また住民の、それぞれ防災気象情報を理解していただいて更に活用できるように平時からの取組を強化をしていきたいと、このようなことを言っておられます。そのようなことを今主導されているようでありますけれども、気象庁は、どのような形で気象庁が自治体と連携し、地域の気象防災業務をどのように推進をしていこうとしておられるのか、お聞かせ願えますか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答え申し上げます。 気象庁が発表する防災気象情報を自治体や地域の住民の皆さんが御理解をいただき、活用いただくことは大変重要であると考えております。 この点につきましては、昨年八月、地域における気象防災業務のあり方検討会によりまして、今後の気象台における業務の方向性や取組について提言が取りまとめられております。この提言等を踏まえまして、気象庁では、防災気象情報が市町村において一層理解、活用いただけるよう、平時からの取組といたしましては、地元の気象台長と市町村長との間で顔の見える関係の構築や、市町村の防災担当者向けの実践的な研修の実施などを推進しているところでございます。 このような平時の取組を生かすことによりまして、緊急時におきましては地元の気象台長から市町村長に対しまして直接電話をすること、いわゆるホットラインでございますけれども、これを行いまして気象台の持つ危機感を確実に伝え、避難勧告等への技術的な助言を行ってきておるところでございます。 また、災害の発生が予見される場合などにおきましては、都道府県や市町村に気象台の職員を迅速に派遣いたしまして、現地のニーズに対応したきめ細かな気象情報の解説など技術的な助言を行うための気象庁防災対応支援チーム、いわゆるJETTを本年五月に創設をしたところでございます。これまでに、平成三十年七月豪雨や相次いで来襲いたしました台風を始めとする災害に対して、このJETTを派遣しているところでございます。 気象庁といたしましては、このような自治体への支援策とともに、自治体や関係機関とも連携をいたしまして、住民の皆さんが我が事感を持って防災気象情報を活用いただけるよう、伝え方の工夫についてもしっかりと取り組んでまいる決意でございます。 以上でございます。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 ちょっと確認をしておきたいんですけれども、JETTの派遣、JETTというその組織、今どのくらいの、隊員と言えばいいのか、いらっしゃるんでしょうか。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答え申し上げます。 JETTの職員は、日頃は気象台の職員等をやっておりまして、災害が起こったときに派遣をするというものでございます。現在、事前に登録をしている気象台職員は全国で千四百名ほどでございます。 以上です。
○室井邦彦君 ありがとうございます。 その千四百名で十分で、対応できるということなんでしょうかね。
○政府参考人(橋田俊彦君) 例えば本年七月豪雨でございますと、全国の職員が広域で応援をし合うということで、全国で延べ五百六十二名が西日本等を中心に派遣をしている状況でございますので、そういう柔軟な対応でしっかり対応してまいりたいと思っています。
○室井邦彦君 どうもありがとうございます。 しっかりとまた隊員の方々の、気象庁の職員の教育とか健康管理、しっかりと気配りをしていただいて、よろしく御指導のほどお願いをしたいと思います。心強く思います。 次は、飲酒の件なんですよね。二分で私の時間は終わりますけれども、どちらから質問させてもらおうかな。 いずれにしましても、続いてパイロットの飲酒、不適切な事案、十月二十五日にはANAウイングス機長さん、そして十月二十八日にはJALの副操縦士、そして十一月十四日にはスカイマークの機長、それぞれの飲酒の不適切な事案が続けて明るみになったと。また、その以前には、パイロットの飲酒に関する不適切な事案で、平成二十年十月二十日、ANAの副操縦士、また、平成二十八年六月二十七日、JALの副操縦士、こういうふうに、いろいろと分かっている事案でもこれだけ。しかし、ここに出ていない、まだまだこういう隠された事案が幾つもあるんじゃないのかなとついつい疑ってみたくなってしまうような心理状態でありますが。 これにつきまして、こういうお酒の強い人、いろいろとあるんでしょうけれども、このJALの副操縦士の方はビール三本とワインボトル二本飲んでおられると。ANAウイングス機長はビール二本とハイボール六杯と泡盛、焼酎ですね、二杯、そのほかもろもろと。これがよく飲んでいるのか、やはりパイロットという責任が重いもので発散するために寝る前に飲まれたのか、私はよく分からないけれども、ちょっとこれいかがなものかなと思うんですけれども、お聞きになった先生方、又は皆さん方で御判断をいただければいいかと思うんですが。ただ、陸上の交通違反じゃなくて航空上の交通違反というか、こういう問題について、一旦事故を起こしたりトラブルを起こすともう重大な事故に通ずるということで、本当に顔青ざめてしまうような思いもするんですが。 国土交通省としても大変ではありますが、こういう原因究明、また同じことなんですが、そして再発防止にどう取り組んで、どう考えておられるのか、一応は聞かなくちゃいけないので聞かせていただきたいと思います。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 運航乗務員の飲酒に起因する不適切な事案が連続して発生したことは、航空の安全を脅かす重大な事態であると強く認識をいたしております。 これらの事案を受けまして、事案発覚後、直ちにANAウイングス及び日本航空に対しまして、事実関係の詳細調査、コンプライアンス及び法令遵守の徹底を指示するとともに、全ての国内航空会社に対して、飲酒に関する航空法等の遵守の徹底や講じた措置の報告を求める文書を発出をいたしました。 また、全日本空輸及び日本航空の社長に対しまして、詳細な調査を行うとともに、より効果的な再発防止策をグループ会社も含めまして早期に実施するよう改めて指示をするとともに、これを踏まえた調査結果及び再発防止策の報告を十六日に受けたところでございます。 また、こうした中で、スカイマークにおきましても運航乗務員の飲酒に起因する不適切な事案が発生しておりまして、これも同社社長に対して、事実関係の調査及び再発防止策を早急に報告するよう指示したところでございます。 国土交通省といたしましては、この報告内容を精査の上、立入検査等によりまして事実関係の確認も含めまして必要な措置を講じるなど厳正に対処をするとともに、安全監査等を通じまして再発防止策の実施状況を厳しく指導監督してまいりたいと思います。 また、今回の一連の事案を踏まえまして、有識者による検討会を本日から開催をいたしまして、数値基準の新設や検査機器によるアルコールチェックの義務付けなど、運航乗務員の飲酒に関する基準案を年内にも策定する予定でございます。 航空の安全に対する信頼をできる限り早く回復できますように、必要な措置を講じてまいりたいと思います。
○室井邦彦君 局長、徹底した指導を是非お願いをしたいと思います。これ以上申し上げませんが、くれぐれもよろしくお願いしたいと、指導をお願いしたいと思います。 二分ですので、最後、所有者不明土地の発生の見通しですね。 先国会では、我々ももちろん新しい法案を、所有者不明土地の利用の円滑化に関する特別措置法を成立をさせました、成立をいたしました。これで一段落というか、一つ安心をというか、どのような効果が出てくるのかなという期待もあったわけでありますけれども、再度この制度の見直しを検討しておると、見直しをしなくちゃいけないというような新たな問題というか出てきたわけでありますが、もう時間もございませんので、この点について今後の問題解決、どのような問題が出てきたのか、されようとしておるのかお聞きをして、私の質問を終わります。
○政府参考人(野村正史君) 所有者不明土地でございますけれども、典型的には、相続発生時に相続登記がされないことにより発生することが多いと考えられます。それで、今後、亡くなる方は二〇四〇年頃までは増えていくという状況の中で、相続の機会も増加してまいります。したがって、それに伴い所有者不明土地も更に増加していくものと考えております。 本年六月に関係閣僚会議で決定した基本方針では、政府として所有者不明土地の発生抑制あるいは解消に向けて更に取り組んでいく、そして二〇二〇年までに必要な制度改正を行うこととされております。 国交省におきましては、人口減少社会における土地に関する制度の在り方、基本的な制度の在り方を中心に議論するため、九月二十日に国土審議会に特別部会を設置を、再開をいたしまして、議論を更に開始しております。来年二月を目途にそのような土地に関する制度の在り方についても具体的な方向性を得るべく、今後議論を進めていきたいと考えております。
○室井邦彦君 終わります。
○青木愛君 希望の会、自由党の青木愛です。 今日は、災害対策についてお伺いをいたします。 言うまでもありませんけれども、今年は甚大な自然災害に襲われました。六月に発生しました大阪北部地震、七月の西日本豪雨、また九月の四国、近畿を襲った台風二十一号、また九月六日の北海道胆振東部地震、四十度を超えた猛暑などです。近年の災害は、ますます悪化をする異常気象の影響を強く受けまして、甚大な被害を日本列島にもたらしております。 まずお伺いをいたしますのは、七月の西日本豪雨災害で千ミリを超える豪雨が各地を襲いました。愛媛県西予市野村町を流れる肱川が記録的な豪雨に襲われまして、鹿野川ダムとその上流にある野村ダムが雨量を受け止めることができなくなりまして放流をするという事態になりました。 西予市は、住民への避難勧告を明け方午前五時過ぎに防災無線で呼びかけたということです。また、地元の消防団の方々が全戸を回られたという話も聞いております。しかしながら、残念ながら、河川の決壊で八名の方が亡くなるという被害が発生をしております。住民の中には、雨で防災無線の音が聞こえなかった、聞こえたけれども、いつもの放流だと思っていたなどと証言もございます。 今、この原因について検討会が開かれているというふうに伺っておりますけれども、今のタイミングでの検討状況をお知らせいただければと思います。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えいたします。 平成三十年七月豪雨につきまして、これまで経験のない異常な豪雨による事態であったということを踏まえまして、国土交通省では、より効果的なダムの操作や有効活用の方策、より有効な情報提供や住民への周知の在り方等を検討するため、新たに学識者等から成る検討会を九月に設置をいたしました。 この検討会におきまして、住民の避難行動につながるよう、ダムに関する情報等を改善すること、あるいは、利水のための容量を、関係者の協力の下、洪水調節に更に活用することなどの意見をいただいております。更に検討を進めた上で、年内を目途に検討会の提言を取りまとめていただく予定でございます。その結果を踏まえまして具体的な対策を進めてまいります。
○青木愛君 もはやダムがあるから安心ということはできないというふうにも認識して、新たな認識を持ちましたし、また情報のタイミングであったり、伝え方であったり、こういったことも課題であろうかと思いますし、まずは年末の御報告を待ちたいと思います。よろしくお願いいたします。 次に、一たび災害が起きますと、旅館やホテルなどのキャンセルが相次ぎます。災害時において、被災地あるいはその周辺地域の旅館、ホテル等を借り上げて避難所として活用することは、旅館業者にとっても、また避難住民にとっても、双方にとってメリットがあろうかと思うんですが、この点について内閣府の見解をお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(小平卓君) お答え申し上げます。 内閣府が市町村向けに作成いたしました避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針には、公共施設のみでは避難所を量的に確保することが困難な場合には、旅館、ホテル、企業といった施設を活用できるよう事前に協定を締結するなどしておくことを記載しているところでございます。 内閣府としましては、平成三十年七月豪雨災害におきまして、ホテル、旅館を避難所として活用できることをお知らせするとともに、その費用も災害救助費の国庫負担の対象としているところであります。 特に、障害者や高齢者など、避難所での生活に配慮が必要な方にとっては、ホテル、旅館を使っていただくことが非常に有効だと考えております。例えば、岡山県におきましては、七月九日から十一月十日まで、延べ約六千人を福祉避難所として受け入れたと聞いております。 いずれにいたしましても、内閣府としては、支援を必要としている被災者の方々、避難者の方々が適切な支援を受けられるよう、ホテル、旅館の活用を含め、市町村に必要な取組を促してまいりたいと思ってございます。
○青木愛君 ありがとうございます。 今回の災害時に、岡山県で福祉避難所として、要配慮者であります障害をお持ちの方であったり、高齢者の方々の利用があったというふうに伺いました。今後とも、地元からの要請に基づいて、是非とも積極的な国としての支援体制を取っていただきたいと思いますし、また、こうしたことができるということを自治体へも周知をしていただければというふうに思います。 次に、災害廃棄物の対応について伺いたいのですが、日常のごみ処理というのは自治体が管轄をしておりますけれども、大規模災害等で大量の災害ごみが発生した場合に自治体単独では到底処理できないわけであります。 私どもが広島に伺いましたときに、この災害廃棄物を港から大きな処理場がある兵庫県へと運搬をするというふうに伺いました。今後、日本全国におきまして、行政をまたいだ形、広域でのこうした協力体制というのをあらかじめに構築をしておくことが必要だと思いますが、この点については環境省に御見解を伺います。
○政府参考人(山本昌宏君) お答え申し上げます。 膨大に発生いたします災害廃棄物を適正かつ迅速に処理するためには、御指摘のありましたように、地域ブロックでの連携というものももちろん、自治体レベルから全国レベル、それぞれのレベルでの取組を推進することが重要と考えております。 自治体レベルにおきましては、自治体の災害廃棄物処理計画の策定を推進し、災害廃棄物対策の加速化を図るため、モデル事業による支援等を進めております。 地域ブロックレベルでは全国八つの地域ブロック協議会を設置いたしまして、地方環境事務所が中心となって、ブロック別の行動計画の策定など都道府県の枠を超えた広域連携体制の構築に取り組んでおります。また、全国レベルでは、災害廃棄物対策に長じた有識者、技術者、業界団体等を集め、災害廃棄物の広域処理を支援する仕組みであるD・Waste—Netを整備しております。 これらを通じまして、今後とも引き続き全力で支援してまいりたいと思っております。
○青木愛君 ありがとうございます。 この災害廃棄物処理計画という策定率がまだ低いというふうに伺いましたので、是非各自治体に呼びかけをお願いいたします。 そして、次にですが、午前中にも朝日先生の方から御指摘がありました、私も首都圏の災害対策についてお伺いをさせていただきます。 海抜ゼロメートル地帯が広がります江東五区、墨田、江東、江戸川、葛飾、足立区、この五区でございますけれども、広範囲での水害が発生した場合に、二百五十万人もの住民が東京都二十三区を越えて近隣の千葉県、茨城県、埼玉県、東京西部、また神奈川県などに避難をしなければならないということが想定をされております。 こうした大規模避難に際しましての避難先であったり避難手段であったりということが今検討されているということなんですが、二百五十万といいますと、大体一区で三十万から四十万人の人口でありますので、ほとんど区民全員が避難をしなければならないというような数字なんですけれども、大変ちょっと想像付かないような状況なんですが、今の検討状況を教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小平卓君) お答え申し上げます。 ゼロメートル地帯は浸水した場合の浸水深が大きく、また浸水が長期化するなどのことから、極めて深刻な被害が想定されているところでございます。 国におきましては、平成二十七年の関東・東北豪雨の際に広域避難が課題となったことを踏まえまして、中央防災会議の下にワーキンググループを設置し、三大都市圏のゼロメートル地帯を念頭に、大規模かつ広域的な避難の在り方について検討を進めてまいりました。 検討に当たりましては、ただいま先生おっしゃいました、江東五区が共同で進めております荒川や江戸川の堤防の決壊などによる大規模水害時の避難に関する検討と連携をいたしまして、本年三月、想定される課題や検討に当たっての基本的な考え方、その際の留意事項などについて取りまとめたところでございます。 現在、これを受けまして、東京都と共同で近隣の埼玉県や千葉県を含む関係自治体、交通事業者、河川管理者等で構成する検討会を設置し、大規模かつ広域的な避難に当たり重要な項目であります避難場所及び避難手段の確保等について検討を進めているところでございます。 いずれにいたしましても、関係機関と連携しまして、大規模かつ広域的な避難実現に向けた取組を進めてまいりたいと思ってございます。
○青木愛君 ありがとうございます。あらゆる最悪の状況を想定して取り組んでいただきたいと思います。 それでは、気象庁の方に先にお伺いをしたいと思いますけれども、先ほども室井先生の御答弁にありましたが、この避難指示の大本が気象庁ということになります。いろいろ気象情報の精度の向上であったり、情報伝達のタイミングであったり、また伝達の方法であったりということが今課題になっているかと思いますけれども、これまでも災害のたびにいろいろと改善に向けたお取組をされていると思いますが、先ほどの答弁と重ならない部分がございましたら端的に御答弁いただければと思います。
○政府参考人(橋田俊彦君) お答え申し上げます。 自然災害を軽減するため、気象庁からの情報発信は極めて重要であると考えております。 この点に関しまして、本年八月に交通政策審議会気象分科会から、二〇三〇年の科学技術を見据えた気象業務の在り方の提言がなされました。この提言におきましては、気象情報やデータの利活用を促進すること、さらに、観測、予測精度に係る技術開発を行うこと、この二つを車の両輪として取り組むべきとされたところでございます。このうち、防災気象情報の利活用につきましては、先ほど地域の防災力を支援するための取組について御紹介をさせていただいたところでございます。 これに加えまして、やはり防災気象情報を早め早めの防災対応に的確に利用いただくためには、大雨などの気象の正確な予測が何より重要であります。このため、提言において両輪とされたもう片方の観測、予測精度に係る技術開発につきましては、予測の基盤となる観測網の充実を進めるとともに、線状降水帯による集中豪雨や台風の進路の予測精度の向上に向け、大学など研究機関とも連携しながらしっかりと取り組んでいくこととしております。 以上でございます。
○青木愛君 ありがとうございます。これからも不断の改善に向けたお取組をお願い申し上げます。 そして、このようなソフト面とともに、やはり大規模災害を防ぐためにはハード面での対応が不可欠だというふうに認識を新たにしております。 首都圏で今、荒川の決壊を防ぐためにいろいろなことが方策が取られていると思いますけれども、中でも、ちょっと地元で伺いましたのは、その荒川の上流で調整池、洪水を一時的にためる池のことですけれども、今一つ機能しておりますが、この調整池の整備を更に二つ進めるという計画があるやに聞いております。そのほかにも、堤防のかさ上げ工事であったり高規格堤防の整備であったり様々な取組が必要かとは思いますけれども、今のこのハード面での取組の状況についてお伺いをさせていただきます。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 荒川におきましては、これまでにも二瀬ダム等の上流ダム群、あるいは中流部におけます荒川第一調節池などの洪水を調節する施設の整備、また、洪水の流れの支障となっております橋梁の架け替えとそれに伴う堤防のかさ上げなど、洪水や高潮等による災害の発生の防止又は軽減のため様々な治水対策を実施してきております。また、大規模な洪水、高潮に対しても、堤防が決壊することのないよう、非常に幅の広い高規格堤防、いわゆるスーパー堤防につきましても、沿川のまちづくりと連携して整備をしているところでございます。 さらに、委員御指摘のとおり、本年度から新たに荒川第二あるいは第三調節池、この二つにつきまして整備に着手をしております。現在、二〇三〇年度までの完成を目途に整備を進めております。 いずれにしましても、引き続きまして荒川の治水安全度の向上にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。
○青木愛君 ありがとうございます。 この調整池、あと二つ整備をしていただくということは、荒川の下流域であったり河口域の方々にとっての大変安全と安心につながるということで期待をしているんですけれども、十三年間を掛けて完成に向けて今取組をしていると。今年も予算が付いて調査は始まったというふうに伺っておりますが、十三年というのも長いようでとても早いので、本当に一年一年の進捗状況が気になるところなんですけれども、今年も災害が多発をいたしまして、もちろん被災地の復旧復興、これは最優先されなければなりませんが、これと同時に、やはりこうした首都圏のみならずですけれども、この予防的治水という観点からやはり十分な予算の確保が必要だというふうに考えます。国の使命はもちろんのこと国民の命を守ることでありますから、政治が想定外という言葉で逃げるわけにはならないわけであります。 石井大臣にお伺いをいたしますが、この首都圏のみならず、本日、諸先生方から指摘がございましたけれども、日本全体が自然災害に強い安全、安心の国土とするために災害に対する予算の底上げというものが必要だというふうに考えます。石井大臣の御決意を是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 本日も御答弁させていただきましたが、平成二十七年の関東・東北豪雨を受けまして、社会全体で水防災に対応する水防災意識社会再構築ビジョンというものを作りまして、危機管理型のハード対策とそれから住民目線のソフト対策と、両輪相まってしっかりと取り組んでいこうという取組を進めております。その間、また平成二十八年には岩手県の岩泉町でグループホーム楽ん楽んで御高齢の方がお亡くなりになったり、あるいは昨年福岡の七月豪雨があったり、また本年は西日本で七月豪雨があったりと、毎年の災害の教訓も踏まえて、今、水防災意識社会の再構築ビジョンを更に中身を充実させて行っているところでございます。 さらに、今総理の御指示で緊急インフラ点検ということをやっておりますので、これは河川もその対象にしておりまして、重要な箇所については今後三年間緊急的に、集中的に対処して行う予定であります。 いろんな取組を今後も引き続きしっかりと行いながら、河川の安全性、住民の皆さんの生活、財産を守るためにしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
○青木愛君 期待しております。是非よろしくお願いいたします。 質問を終わります。ありがとうございます。
○行田邦子君 希望の党、行田邦子です。よろしくお願いいたします。 先ほどから議論がなされていますけれども、この夏は実に多くの自然災害が日本列島を見舞いました。自然災害は今後も起こり得るものという前提に立たなければいけないと改めて認識をしているところです。災害からの復旧また復興を迅速に行うための事前対策として、地籍調査を行っておくということが非常に重要かと思っております。 まず、大臣に伺いたいと思います。事前防災対策としての地籍調査に対する大臣の御所見と、そしてまた国交省としてのお取組を伺いたいと思います。
○国務大臣(石井啓一君) 地籍調査の実施によりまして土地の境界を明確にしておくことは、災害後の迅速な復旧復興、社会資本の整備、土地取引の円滑化などに資するため、大変重要と認識をしております。 例えば、東日本大震災で被災した東北地方では、平成二十二年度末当時の地籍調査の進捗率が、例えば岩手県では九〇%、宮城県では八八%に達しておりまして、全国平均四九%に比べて大変高い状況にございました。このため、東日本大震災からの復旧復興に際しましては、地籍調査の成果を活用することによりまして、用地取得が円滑に進み、迅速な事業の実施につながった例もありました。 震災を契機といたしまして、災害への備えとしての地籍調査の重要性が再認識をされ、調査に取り組む市町村も増加をしているところであります。 国土交通省といたしましては、防災対策に資する地籍調査に取り組む市町村を重点的に支援してまいりますとともに、地籍調査の円滑化に向けた制度の見直しにつきましても検討してまいりたいと存じます。
○行田邦子君 大臣がおっしゃられたように、東日本大震災からの復旧復興を目の当たりにしまして、全国の市町村では早く地籍調査を完了させたい、実施したいという希望が増えてきているという状況と聞いています。 一方でなんですけれども、配付資料一、お配りをしているとおりなんですけれども、地籍調査の予算なんですけれども、横ばいと言っていいと思います。横ばいです。三・一一東日本大震災の翌年はちょっと増えています。当初予算でも増えていますけど、それ以降は当初予算は横ばいと。補正で増えてはいますけれども、ただ、もっと増えてもよいのではないか、増やさなければいけないのではないかと思っております。 といいますのは、私がおります埼玉県の例なんですけれども、埼玉県が地籍調査をやりたいという市町村の要望を取りまとめて、大体このぐらいは国の補助もいただいてできるだろうと思っていた額なんですけれども、実際蓋を開けてみたらば、それが二割ぐらいできなかったということもあります。 結局、そうなると、市町村としては諦めざるを得ない、またあるいは翌年以降に延ばさざるを得ない、どうしてもやらなければいけないのであるとすると、市町村の負担が増えてしまうという状況です。これ、埼玉県だけではなくて、全国的にもこのようなことが起きていると思っております。これだけの予算規模ですと、なかなか市町村の要望に応え切れていないというふうに思います。 市町村でも重要性を認識して、また都道府県も何とかこれ後押しをしたいと思っていて、そしてまた、大臣が先ほどの御答弁にあったように、地籍調査は自然災害からの復旧復興の事前対策として非常に重要であるということを国も認識しているわけでありますので、是非とも地籍調査の予算を増やすように頑張っていただきたいというふうに思っております。 一方でなんですけれども、ただ無尽蔵に幾らでも予算が増えるということでもないかと思っておりますので、ここで伺いたいと思うんですけれども、限られた予算の中でいかに効率的に地籍調査を実施する工夫も必要だというふうに思っておりますけれども、その取組について伺いたいと思います。
○政府参考人(野村正史君) 答弁申し上げます。 国土交通省としましては、これまでも地籍調査を効率的に進めるため、例えば人工衛星を活用した効率的な測量手法の導入などの措置を講じてきたところでございます。 これらの措置に加えて、地籍調査の更なる効率化を図るため、本年十月より国土審議会の国土調査のあり方に関する検討小委員会を設置いたしまして、二〇二〇年度から始まる次期十箇年計画策定に向けた検討を開始したところでございます。具体的には、所有者が不明な場合を含めた立会いの手続の合理化や、あるいは新技術による測量の更なる効率化など、地籍調査を更に円滑かつ迅速に進めるための措置について今後検討してまいりたいと考えております。
○行田邦子君 地籍調査も、いいかげんであってはもちろんいけませんのでしっかりと精度が落ちないようにやっていただきたいと思いますけれども、かつ、人がやる部分の効率化と、あと新しい技術の導入など取り組んでいただきたいと思います。 そして、地籍調査なんですけれども、今全国平均で五二%という進捗率です。全国の市町村の四分の一がまだ未着手という状況であります。なぜ市町村が地籍調査の重要性を認識しながらもなかなか進まないのかという、その要因の一つが市町村における地籍調査を担当する職員の不足、またあるいは地籍調査を担当できる職員がいないといった職員の問題であります。 民間に任せられることはもう大いに民間に任せていただくべきだと思っています。土地家屋調査士とかあるいは測量士に任せられるところはどんどん任せていただきたいと思いますけれども、ただ、やはり市町村の職員が自らやらなければいけない業務、例えば住民への事前説明会をやったりとかあるいは境界を確定するときの立会いも、やはり市町村の職員がいる方がこれは効率よく結果的に進むと思っていますし、また、先ほどの御答弁にもありましたとおり、所有者不明の土地があった場合のその所有者の探索、これはやっぱり市町村の職員がやらなければいけないと。それから、そもそも外部に発注するとしても、その発注能力といいますか、何も知識がなかったら発注もできませんので、どうしてもやはり市町村の職員がやらなければいけない業務があるかと思います。 こうした地籍調査を担当する職員不足という現状に対して、国交省としてはどのような取組がなされていますでしょうか。
○政府参考人(野村正史君) 委員御指摘のとおり、担当職員が不足するなど地籍調査の実施体制が十分でない市町村があることも地籍調査の推進を妨げる要因の一つであろうかと認識しております。 このため、国土交通省におきましては、地籍調査の実施体制の強化を図るため、計画準備や工程管理も含めた包括的な民間委託の制度を平成二十二年度より導入したところでございまして、この制度は現在百を超える市町村で活用されております。また、地籍調査の進捗が遅れている地域においては、国の基本調査として官民境界の測量データなど市町村の地籍調査に必要となる基礎的な情報を国が先行して整備していると、そういった取組を行っているところでもございます。 こうした取組を通じて、地籍調査を実施する市町村の支援に努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 埼玉県でも一部やっていただいていると思いますけれども、国が先行して整備をするといったこと、これも是非必要なところ、優先順位を付けながらでしょうけれども、やっていただきたいと思っております。 次のテーマなんですけれども、宅配便増加への対応について幾つか伺いたいと思います。 ネット通販の拡大、普及によりまして宅配便の取扱個数が急増しております。配付資料二、お手元にお配りしておるとおりなんですけれども、二〇一七年度は前年度比五・八%増の四十二億五千百三十三万個と過去最高ということです。十年前に比べますと宅配便の配達個数が一・三倍ということで、これ急増していると言ってよいかと思います。 そして、一方でといいますか、再配達、問題になっています再配達率ですけれども、これ、国土交通省の定期調査で、平成三十年四月期ですと若干減って一五%と、確かに減っているので、いろんな取組をされているかと思いますけれども、依然高いという状況で、社会問題と私は言ってよいかと思います。これによって、トラック運転手の人手不足に拍車を掛けたり、また労働環境の悪化を招いているという指摘もあります。 そして、宅配便の大手は様々な努力をしていて、例えばネット通販会社との契約を見直したりとか料金そのものを上げたりとか、あるいはヤマト運輸なんかは総量規制をしたりと様々なサービス維持のための対応をしていると聞いていますけれども、他方で、軽貨物運送業による下請がネット通販の宅配の受皿となっているという見方もされております。 この点につきまして、国交省としてどのような実態を把握していますでしょうか。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 トラック運送業におきましては、ネット通販の拡大などによりまして宅配便取扱個数が増加している一方、宅配便に限らず人手不足が課題となっている状況にございます。御指摘の貨物軽自動車運送事業者への下請の状況につきましては、ネット通販などの配送を行っている一部の運送事業者から聞き取った範囲では、貨物軽自動車運送事業者を下請とすることが以前に比べて増えているというところもあると承知をいたしております。 平成二十八年度の宅配便取扱個数は、平成二十八年十月より集計に含めたゆうパケットを除きますと、前年度と比較して四・四%増加し、平成二十九年度の宅配便取扱個数は、前年度と条件をそろえて比較した場合、一・一%増加をいたしております。また、事業者数と車両数で見ますと、一般貨物自動車運送事業の事業者数及び車両数は最近おおむね横ばいで推移をいたしております。 一方、全国の貨物軽自動車運送事業者数につきましては、平成二十四年度から平成二十七年度につきましてはおおむね横ばいで推移をいたしておりましたけれども、平成二十八年度及び平成二十九年度はそれぞれ前年度に比較して約二から三%増加をいたしまして、平成二十九年度末には約十六万三千事業者となっているところでございます。 また、貨物軽自動車運送事業の車両数についても、平成二十四年度から二十七年度については平均増加率が約一%であったところ、平成二十八年度及び平成二十九年度はそれぞれ前年度に比較して約三から四%増加をいたしまして、平成二十九年度末には約二十七万五百台となっているところでございます。 宅配便取扱個数の増加と貨物軽自動車運送事業の事業者数や車両数との増加との因果関係は必ずしも定かではございませんが、貨物軽自動車運送事業者がネット通販商品の配送増を担っている可能性もあるのではないかと考えているところでございます。
○行田邦子君 平成二十八年、二十九年と貨物軽自動車運送業者の届出が少し増えているということでありました。因果関係はきちんと調べていただきたいと思いますけれども、といいますのは、今からちょっと申し上げますけれども、私が今、宅配便の軽貨物ドライバーによる下請でどのようなことが起きているのか聞き取った一例を配付資料三でお配りをさせていただいております。 これ関東の例ですけれども、このような事例があるということです。下請軽貨物ドライバーの業務請負の例です。まず、ネット通販業者から、ネット通販会社からトラック運送会社が宅配便の委託を受けて、それを更にいわゆる個人事業主の軽貨物ドライバーに業務委託をするという形を取っているのが増えているということで、私が一例を挙げさせていただいています。 どういうことかといいますと、まず、その下請の軽貨物ドライバーは朝六時半にその中間運送会社の事業所に行って一日の荷物の確認をすると。で、配達を始めて、大体その配達が終わるのは夜九時、二十一時と。そして、事業所に戻って事務作業をすると、仕事が完全に終わるのは二十三時ということだそうです。 これ、中間会社から言われているのは、一日の配達のノルマは九十個ですよと、そして請負金額は一日一万八千円と。ただ、個人事業主で業務委託契約ですので、ガソリンなどの諸経費は自分持ち、それから車を持っていないのでリースを中間会社から、あるいは中間会社を経由して車をリースしているという方もいらっしゃるようでして、そんなこんなを差し引くと一日一万円から一万二千円になるということで、これはあくまでも個人事業主としての軽貨物ドライバーが中間運送会社と業務委託契約を結んでいるということの一例なわけでありますけれども、どうなんでしょうか、これ。今私が御説明したものなんですけれども、まず、これ労働者というふうに見ることができるのかどうか、伺いたいと思います。
○政府参考人(田中誠二君) お答えいたします。 個別の事業所に関わることにつきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思っておりますけれども、一般論として、労働基準法における労働者とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいうということになっております。 この判断なんですが、労働基準法上の労働者に該当するか否かは契約形態にかかわらず実質で見るということになっておりまして、例えば、仕事の依頼や業務指示などに対する諾否の自由があるかどうか、業務を遂行する上で指揮監督を受けているかどうかなどの実態を勘案して、総合的に判断をいたします。 契約において請負あるいは委任といった形式であっても、労働者としての実態があれば労働基準法上の保護を受けるものでございまして、労働基準監督署におきましては、個別具体に労働者としての実態があるかを判断しまして、結果として法違反が認められる場合には、是正に向けた指導を行うなど、対応をしているところでございます。
○行田邦子君 今私が御説明した、あくまでも一例ですけれども、これだけだと、これが労働者性があるのかどうかというのは認められないと思いますけれども、あくまでも個々のケースによると思いますけれども。 それでは、続いて伺いたいと思うんですけれども、それでは、これまでになんですけれども、業務委託契約の形態を取っているんだけれども、自分自身がこれは被雇用者、労働者ではないかといったような相談が軽貨物運送業者から労働基準監督署に寄せられるケースがあったかどうか、また、労基署による指導やまた是正勧告がなされたケースはあるかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(田中誠二君) 御指摘のような事例として、実際に労働基準監督署に御相談があり、それを基に調査をして是正勧告を行った事例はございます。 例えば、業務委託契約により荷物の配送業務を請け負っていた方から賃金が支払われていないとの申告が監督署にあり、監督署において調査を行ったところ、労働日、勤務時間、勤務場所、業務の内容などについて具体的に指示を受けておりまして、仕事の依頼について諾否の自由が認められないという状態、さらに、働いた時間数に応じた賃金が支払われていたというような実態が認められたために、この方は労働基準法上の労働者に当たるとして、賃金の支払を指導する是正勧告を行った事例がございます。
○行田邦子君 民民同士の業務委託契約ということであれば、これは受託している方も納得の上で契約しているわけですので、そこに口を挟むということはすべきではないとは思いますけれども、ただ、これが労働者性が認められるのであれば、それはしっかりと労基署の方でも指導監督、また是正をしていただきたいと思います。 それで、局長に伺いたいと思うんですけれども、私が今配付資料三でお配りした、これは例ですけれども、これが業界において特別な例でないとすればなんですけれども、残念ながら健全な業界とは言い難いというふうに思っております。 運送業においても、今、業界も積極的に働き方改革を推進していると思います。また、更にこれからやっていこうというふうになっているわけでありますけれども、それを進めようという理由というのは、被雇用者のドライバーの労働環境が改善する、それだけでよいということではなくて、そのことによって、労働環境が改善することによって、それは個人事業主の軽トラドライバーも含めて労働環境が改善をすることによって、労働生産性が向上して、そしてまた日本の物流の進化、発展を遂げることができると思っているから働き方改革を取り組んでいるんだと思いますけれども、その点につきまして、物流を所管する国土交通省として、この今私が申し上げた宅配便の配達の軽トラドライバーへの下請の実態についてしっかりと調査をするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(奥田哲也君) お答え申し上げます。 トラック運送業における働き方改革を進めるに当たりましては、貨物軽自動車運送事業において存在いたします個人事業主も含めて取組を進めていくことが重要であるというふうに認識をいたしております。このため、長時間労働抑制に向けまして、昨年度、貨物自動車運送事業法に基づく省令において定められております事業用自動車の運転者の過労運転防止のための基準につきまして、貨物軽自動車運送事業者の事業主等が運転者となる場合も適用される旨通達において明確化したところでございまして、違反が確認された場合には厳正に対処していくことといたしております。 また、下請事業者のドライバーの適正な労働条件や安全運行を確保するためには、下請に係る取引条件を適正なものにする必要がございます。国土交通省におきましては、いわゆる下請法などとの関係において問題となり得る行為類型でありますとか望ましい取引の在り方を示したリーフレットを制度所管省庁とともに作成をいたしまして、荷主や元請事業者への周知を実施するなどの取組を進めているところでございます。 また、加えまして、国交省からの要請を踏まえまして全日本トラック協会が昨年三月に策定をいたしましたトラック運送業の適正取引推進のための自主行動計画におきましては、個人事業主との取引も含め全ての取引について原則二次下請までに制限すること、改善基準告示違反の可能性があることを理由に自社運行せずに下請運送事業者に対して運送依頼をすることを禁止することといった内容が盛り込まれておりまして、取組が推進されております。 個人事業主も含めて働き方改革の取組を更に進めていく上では実態を把握することは重要であると認識をいたしておりまして、今後、事業者からのヒアリングも含めまして情報収集に努めてまいりたいというふうに考えております。
○行田邦子君 是非、トラック運送業、そしてまた日本の物流の健全な発展のためにしっかりと実態を把握して、また、問題があれば取り組んでいただくことをお願い申し上げて、質問を終わります。 ありがとうございます。
○平山佐知子君 平山佐知子です。よろしくお願いいたします。 既に多くの委員の皆様の質問の中からも出てきましたけれども、今年に入って大阪北部地震、そして西日本を始めとする豪雨災害、そして北海道胆振東部地震、台風災害など、大規模な自然災害が次々と発生をしまして、各地に甚大な被害がありました。こうした自然災害を全てなくすというのは物理的には不可能ですけれども、災害から国民の生命そして財産を守るということは国に課せられた重要な使命であり、そのために必要な施策を速やかに実行していく必要があるというふうに私も考えています。 今回の災害のみならず、過去の災害も踏まえてここからは質問をさせていただきます。 まずは、西日本豪雨災害では多くの河川が氾濫をいたしました。これは、今までの想定よりもはるかに大量の雨が一度に降るなど様々な要因があるかと思いますけれども、国交省としてその要因をどのように把握して分析しているのか、まずは簡単に御説明願えますでしょうか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えします。 今回の大雨につきましては、西日本から東海地方を中心に広い範囲で記録的な大雨となりました。この期間に全国で降った雨の総量は、前例のないほど大きなものでございました。この要因といたしまして、停滞した梅雨前線に向けて大量の水蒸気が流れ込み続けたことなどによるものでございまして、地球温暖化に伴う水蒸気量の増加の寄与もあったというふうに考えられております。 この長時間かつ大規模の豪雨によりまして、施設能力を超える洪水による氾濫や、あるいは本川と支川との間で水位が高い時間が重なり支川の洪水が円滑に流れない、いわゆるバックウオーター現象による氾濫等が発生したものというふうに考えております。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 河川の整備においては、一般的に河川堤防を高くしていくということが氾濫を防ぐ有効な手だてと言えるのかもしれませんけれども、例えば日本全国のこの河川の堤防をどんな豪雨が来ても氾濫しない堤防に整備するのは相当な費用と時間が掛かりますし、これは現実的ではないと考えます。一方、当然ながらですけれども、海の高さを変えるということはできませんので、では氾濫を防ぐために重要なのは何かといいますと、いかにして今ある河川の流れ、流下をスムーズにしていくのかといったことかと思います。 そこで伺いますが、現在、国交省が河川の流下促進として行っている施策を教えてください。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えを申し上げます。 河川の安全度の向上に当たりましては、いわゆる河川の改修とダムあるいは遊水地の整備など、各河川の特性や流域の状況に応じまして適切に組み合わせながら対策を進めているところでございます。そのうち、河川の改修といたしましては、御指摘の堤防を整備することや、あるいは河床、川底を掘削することなどを適切に組み合わせながら、洪水をより多く安全に流せるように対策を行っております。
○平山佐知子君 全国の河川には河床に多くの草木が生えていまして、流下能力がやはりこれは悪化しているところがあるかと思います。今回の西日本豪雨で氾濫した河川にも河道の樹木による流下能力の不足が以前から問題となっていたところがあったということでしたけれども、また河床の樹木ですが、洪水時に流木化する危険もあるかと思います。西日本豪雨の流木による被害としては、橋に引っかかって橋が崩壊したとか、橋がダム化してしまって、そこから濁流があふれて下流が被災したというふうにも聞いております。 私の地元の静岡県も、よく通りを歩いていたり車で通りかかって河川を見ていますと、同じようにやはり河床に樹木が生えていまして、ひどいところは森のようにもううっそうとなってしまっているところもあります。これは直轄河川に限ったことではなくて、県や市、町管理の河川でも多く見られるところでございます。 もちろん、自然環境への影響に配慮する必要もあるかと思いますけれども、治水上の支障となっているこの樹木の伐採及び土砂掘削は、災害を未然に防ぐといった意味で大変重要だと思いますし、全国で早急に行っていくべき、すぐにできる対策だと思いますが、そうした樹木の伐採ですとか土砂掘削に対して今回の補正予算のみならず国としてどのような予算措置をされているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(塚原浩一君) お答えします。 通常、河川内の樹木や堆積土砂につきましては、定期的に巡視等を行いながら河川管理上の支障の有無を勘案した上で適切に掘削や伐採を行うということとしております。これらの対策に必要となりますいわゆる維持管理の予算につきましては、毎年度の当初予算で必要額を措置をいたしまして、それぞれの管理者において対策の推進に努めているところでございます。 また、平成三十年七月豪雨等を踏まえた緊急的な措置といたしまして、早期に治水安全度の向上を図るために予備費を用いまして、国管理河川の高梁川、肱川等の四河川並びに岡山県、広島県及び愛媛県等の管理する河川において、河川内の樹木伐採やしゅんせつを緊急的に実施をしたところでございます。さらに、十一月七日に成立をいたしました補正予算におきましても、平成三十年七月豪雨等による異常な土砂埋塞被害等の災害復旧事業を実施するための予算を計上したところでございます。 いずれにいたしましても、河川内に繁茂した樹木や堆積した土砂は重要な課題であると認識をしております。限りある予算の中でコストの削減を図りながら、継続的な対策に努めてまいりたいというふうに思います。
○平山佐知子君 引き続き対策をしっかり取るようにお願いをいたします。 さて、静岡県、とりわけ県の東部地域においては忘れることができない大災害があります。昭和三十三年に伊豆半島から関東地域に甚大な被害を与えた狩野川台風です。死者、行方不明者千二百六十九名、住家の全壊、半壊、流失が四千二百九十三戸、床上、床下浸水が五十二万一千七百十五戸と、記録的な大災害でございますけれども、このときにも先ほど挙げました流木による橋のダム崩壊現象によって避難所もろとも押し流されて大きな被害があったというふうに報告されています。ちなみに、当時の岸信介首相はその現場にヘリコプターで視察にいらっしゃったというふうにも伺っております。 狩野川については、その後は昭和四十年に放水路が整備されて、その後、現在まで甚大な洪水被害は発生していません。しかしながら、昭和三十三年でございますので、今から六十年も前に起こった災害の教訓がなぜほかの地域に生かされなかったのか。これは、歴史をしっかりともう一度認識をし直して、重く受け止めなければいけない現実だというふうに私も考えます。 ここで大臣に伺います。西日本豪雨の教訓を生かした防災を徹底的にやるという思いでいらっしゃると思いますけれども、改めてその決意を聞かせていただけますでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 今委員が御紹介いただいたように、狩野川台風によりまして、狩野川流域では流木や土石流等により甚大な被害が発生したことを受けまして、翌年には直轄砂防事業に着手するとともに、昭和四十年には狩野川放水路を完成させるなど、治水対策を着実に進めてきているところであります。 本年七月豪雨で西日本を中心に広域的かつ同時多発的に水害、土砂災害が発生をいたしまして、多数の犠牲者が出るなど痛ましい被害が発生したことを重く受け止めております。このような災害に対しましては、施設では防ぎ切れない大洪水は必ず発生するとの考えに立ちまして、社会全体で洪水に備える水防災意識社会を再構築する取組を進めることが重要と考えております。 今回の豪雨で明らかとなりました、広範囲に長時間継続した大雨によりまして各地で水害や土砂災害が複合的に発生をしたと、さらに、ハザードマップ等のリスク情報が住民の避難につながっていないと、こういった課題につきまして社会資本整備審議会等で検討を進めており、年内をめどに対処、対応方針を取りまとめる予定であります。 今後は、気候変動の影響によりまして更に災害の頻発化、激甚化が懸念されますので、ハード、ソフトの両面から水防災意識社会再構築に向けた取組を更に加速いたしまして、全力を挙げて防災・減災対策に取り組んでまいりたいと存じます。
○平山佐知子君 防災・減災のハード対策ですが、国交省に課せられる役割が非常に大きいというふうに思いますので、是非、今後も国民の安心、安全のためにきめ細やかな対応をお願いしていきたいと思います。 そんな中、狩野川台風から六十年の節目の今年は、地元でも様々なイベント等が開かれております。地元の市議会議員さんや地元の方とお話をする機会がありまして、その方から伺った話でもう一つ懸念される点がありましたので、質問をさせていただきます。 狩野川水系直轄管理区間には、先ほども出てきました、昭和四十年に完成した狩野川放水路があります。直轄管理区間となりますと国管理ということになりますけれども、整備に関しては国管理のところと県管理のところがあるということなんです。その中で、一部ののり面部分の国管理の面には、地元の方の話によりますと、残念ながら草木などが生い茂っていて、一方で県管理のところはきれいにされているという指摘を付近に住む方から伺いました。 地区の懇談会等でもそのことが話題になって、要望書も市の方には出されているという話でしたけれども、地元の皆さんにとってみれば、その放水路ができる当時は、そこには田畑があって、放水路ができることによって地区が分断されて大変いろんな問題があるという思いの中で、水害をなくすためだったらということで国に協力して土地を明け渡したのに、今、国管理の部分だけがというか、国管理の部分が整備されていないということに疑問を感じていらっしゃる方も中にはいらっしゃるということなんです。 そこで伺いたいんですが、国土保全上又は国民経済上、特に重要な水系に係る河川である一級河川の中でも重要度の高い区間が国の管理というふうになることから、特にしっかりと整備をしていく必要があるのではないかというふうに考えますが、現在、国管理の部分と県や市が管理する部分とで整備に差が出てしまっているこの理由を教えてください。
○政府参考人(塚原浩一君) お答え申し上げます。 今御指摘の狩野川放水路の管理につきましては、そののり面につきまして河川管理者が管理をすることが基本でございますけれども、一部の区間につきましては、隣接する国道又は市道の管理者である静岡県あるいは伊豆の国市等が占用しておりまして、そののり面も道路と一体的に管理を行っております。 河川の管理者が管理をするのり面につきましては、その保全の観点から年一回の除草を行っているところでございますけれども、道路管理者の方で占用するのり面につきましては、車両の通行のための見通しの確保等の管理上の目的あるいは景観等の観点から、更に一回除草を追加で実施をしているというふうに聞いております。 このように、それぞれの管理者が施設維持等のために必要な除草を実施しておりますけれども、御地元のいろいろな御心配の声もしっかりとお聞きしていくように努力をしたいというふうに思います。
○平山佐知子君 ありがとうございます。 大変、ぱっと聞くだけでは分からないような、管理が複雑になっている状況がよく分かりますけれども、私も、今回説明をいただきましたので、しっかり、地元に帰って、こういうふうになっているんだよというふうに説明をしたいなというふうに思っていますが、やっぱり地域に住む方にとっては、ここは国管理で、ここは県管理で、ここは市が管理しているというのはすごく分かりにくいところもあるかと思いますので、例えば草を刈り取る時期をほかの管理区間と合わせるなど、そういうことも検討を今後していただきますよう併せてお願いを申し上げます。 最後に、がらっと話題を変えまして、先日、国の行政機関において障害者雇用の水増しが行われていたことが明らかになりました。十月二十二日に検証委員会の報告書が提出されたものも私拝見しまして、残念ながら国交省でも六百二十九人の不適切な計上者があり、これはあってはならないことだと憤りを感じているところでございます。 障害者基本法の目的にもあるとおり、障害がある人もない人も、互いに支え合い、地域で生き生きと明るく豊かに暮らしていける社会を目指す、その先頭に立つべき国の機関がこのような状態であることは、障害者の方だけでなくて国民全体の信用を失う非常に憂慮すべき事態だと、これはしっかりと受け止めていただかなくてはなりません。 今回、このような事態を踏まえて、国交省として今後どのように改善して信頼を取り戻していくおつもりなのか、大臣、お願いいたします。
○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省におきましては、相当数の障害者の不適切な計上があり、法定雇用率を達成していない状況が明らかとなりました。民間事業者に率先して障害者雇用に積極的に取り組むべきことが当然の責務であるにもかかわらず、このような事態が続いていたことはあってはならないことであり、深くおわびを申し上げます。 この件につきましては、十月二十三日に開催をされました関係閣僚会議におきまして、総理から、今回の事態を深く反省し、真摯に重く受け止め、本日策定された基本方針に基づき再発防止にしっかり取り組むことという強い御指示がございました。 今般の事態を真摯に受け止め、深く反省をし、公務部門における障害者雇用に関する基本方針に沿って不適切計上の再発防止に取り組む決意であります。事務方に対しましては、二度とこのような事態を生じることのないよう注意をいたしますとともに、障害のある方の雇用の推進に全力で取り組むよう強く指示をしたところであります。 今後は、組織全体といたしまして障害者雇用を推進するという意識を徹底をし、基本方針に基づき、再発防止はもとより、法定雇用率の速やかな達成と障害のある方が活躍できる場の拡大に向けまして全力で取り組んでまいりたいと存じます。
○平山佐知子君 是非お願いいたします。 また、来年二月には国家公務員障害者選考試験を行うということなんですけれども、この試験が単に障害者の方々をふるいに掛けるようなことにならないようにお願いしたいということと、また、単なる雇用率の達成のための選別には絶対しないように、これも強くお願いを申し上げます。 今年、障害者の雇用を積極的に行っている企業を幾つか視察をさせていただきましたけれども、そこでは、単に雇用率の達成のために障害者の方を雇用しているというのではなくて、それぞれのその障害者の能力といいますか、できるところに合わせて仕事をマネジメントして仕事をしていただいている、本当にきらきら輝く目で生き生きと仕事をなさっている様子を私も拝見いたしました。 是非、民間にできて行政にできないということはないと思いますので、行政機関においても障害者の状態とか種別に関係なく雇用をできるように、障害者間で格差が生じるということは決してないように、併せてお願いを申し上げます。 これで質問を終わります。
○委員長(羽田雄一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時散会