厚生労働委員会 第2号
- 発言数
- 332 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/11/15
会議録
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十三日、古賀之士君及び朝日健太郎君が委員を辞任され、その補欠として足立信也君及び鶴保庸介君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石田昌宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省医政局長吉田学君外二十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石田昌宏君) 社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○藤井基之君 おはようございます。自由民主党の藤井基之でございます。 今日は、厚生労働大臣の所信表明に対しまして質問をさせていただきたいと存じます。 まず最初に、消費税率の引上げに伴う診療報酬とか薬価等の取扱いについてお尋ねをさせてください。 安倍首相は、来年の十月、予定どおり消費税率を八%から一〇%に引き上げることを表明しました。今国会の所信表明演説におきましても、消費税率引上げが経済に影響を及ぼさないよう、あらゆる施策を総動員すると述べられて、改めて消費税率引上げへの決意を示されました。 根本厚生労働大臣も所信演説におきまして、来年十月の消費税率の引上げ及び社会保障の充実により、二〇二五年を念頭に進められてきた社会保障・税一体改革は一区切りとなりますとお述べになられました。 消費税率引上げに伴う影響としては、消費の落ち込みによる経済成長の鈍化とか、あるいは軽減税率の適用による消費現場での混乱等が懸念されていると伺います。医療分野とか医薬品流通等においても幾つかの課題があるのではないかと考えます。 御案内のとおり、医療費は消費税の課税対象外とされておりまして、病院、薬局等の医療機関における控除対象外消費税については、診療報酬、調剤報酬に上乗せされて補填されます。また、薬価についても消費税分の上乗せ措置が行われます。昨日、そして今朝の報道によりますと、厚生労働省は、昨日の中央社会保険医療協議会に明年十月改定の方針を示して了承されたと、このように報道は伝えられております。 厚生労働省にお伺いしたいと思います。消費税率引上げに伴う診療報酬、調剤報酬及び医薬品価格への上乗せ時期については明年十月に決まったのでしょうか、お答えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 消費税率引上げに向けた診療報酬及び薬価等の改定は、消費税率引上げに伴い必要になるものという趣旨に照らして検討すべきものと考えております。 このような考え方から、昨日開催した中央社会保険医療協議会においても、来年十月の消費税率引上げに合わせて実勢価改定と消費税引上げ相当分の転嫁を同時に行うことが自然であるとの認識が共有されたものと聞いております。しかしながら、改定の時期が決定したわけではなく、改定の時期及び改定率については、通常の改定と同様に予算編成過程の中で決定されるものと認識しております。
○藤井基之君 ありがとうございました。 今大臣からお話がありましたけど、やはり予算時に決まるんだということが報道でも何となくそういうニュアンスで書かれているわけですが、ここの委員会でありますので、私としては、是非、厚労省が中医協でお示しいただいた十月改定だという線で頑張っていただきたいと思っております。 来年の十月の消費税率引上げに伴う薬価を見直すため、本年九月に医薬品の価格調査が実施されました。この薬価改定、これは、診療報酬の改定と同時に二年に一回行う今までの薬価改定とは意味が異なるものと、ある意味で特例的な改定だと私は理解をしております。本年六月の骨太方針の二〇一八におきましても、今回の改定は消費税率引上げに伴う改定であるとの旨が述べられております。 他方で、今大臣からもちょっとお話がありましたが、薬価改定の時期についてはまだ流動的な要素もあるんだという報道も続いておりました。ただ、こういう流動的なものの一つの説としては、前倒しで来年の四月に一部薬価を改定して、そして十月に改定をして、そしてその次の四月に通常の改定を行うという、そういった段取りはどうかというような意見であります。 ただ、こうしますと、来年度に二度の価格改定をしなければならない、そして、一年間で見ますと三回改定を行わなきゃいけないということになります。こういうことになりますと、価格変わるわけですから、毎回毎回、その新しい価格にのっとって価格の交渉を医療機関と流通業者とがやらなきゃいけない、これは、常識的に考えても多大な事務的負担が生じることが明らかでございます。また、医療機関等におきましても、これは電算処理システムの変更等の作業も必要になっておりまして、その財務的、財政的な負担も、これ大きなものが想定されます。 私も、今厚生労働省が決められたように、消費税率の引上げに伴う薬価改定等は来年十月の税率引上げと同時に実施するのが当然であるというふうに考えております。是非その方向で頑張っていただきたいと思っております。 薬価改定については、二年に一度の通常改定に加えて、その中間年にも実勢価と乖離の大きな品目については価格を見直すんだということが予定されているというふうに聞き及んでおります。 あえてここで説明する必要はないと思いますが、医薬品の価格調査というものはどのようなものかということです。対象品目は、薬価に収載されている、保険で使われる薬全品目でございます。そして、この調査は、購入サイドと販売サイドと、大きく分けると二つの客体に対して調査をするようになっています。購入サイドは、これ抽出によります。病院については二十分の一の抽出で約四百二十客体、診療所は二百分の一の抽出です、約五百十客体、保険薬局は六十分の一の抽出で約九百五十客体、それにすぎません。しかるに一方で、販売サイド、医薬品卸業者は全数です。全客体、六千三百客体が対象になります。 御案内のとおり、医薬品卸業者というのはかなり厳しい状況に置かれていることは御案内のとおりでございます。本年一月に厚生労働省が示しました医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が守るべきガイドライン、これに基づいて流通の適正化に取り組んでいるというふうに伺っております。また、今年の夏発生しました台風とか集中豪雨とか地震等々の自然災害の発生時において、被災地への医薬品供給が滞ることがないように、医薬品卸業は社会的な使命を懸けて、医薬品の安全かつ安定供給を果たしたとも聞いております。 特に、北海道の胆振地震におきましては、北海道ほぼ全域が停電いたしました。この際にも、自家発電装置の活用によって、保冷輸送車を活用したりして、冷所保存のお薬いっぱいあります、温度管理をしなければいけない薬いっぱいある、これらの確保と供給に万全を期したとも伺っております。こうした我が国の医療を支えております医薬品卸業者の機能が頻繁な薬価改定等々の業務によって間違っても損なわれることがあってはならないと思います。 また、頻回改定に、この調査に協力している民間の医薬品卸業者の負担もばかにならないものだというふうに伺っております。これらについては特に、大臣よく御案内のとおりでございますが、一つだけ、細かい点になるかもしれませんが、このように、これから先、調査が頻回行われるというふうになった場合、この調査に協力をしてもらう民間事業者である医薬品卸業者に対して、それら彼らの負担軽減に対して何らか厚労省は考えるべきだと私は思うんですが、現状がどうかということ、そしてそのようなお考えあるかどうか、お尋ねしたいと思います。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今御指摘いただきました薬価調査につきましては、医薬品卸各社の方々の任意の協力に基づいた上で私ども厚生労働省が実施しているものでございます。通常の薬価調査につきましては全ての医薬品卸を調査対象としているところでございますけれども、今御指摘いただきました今後の、二年に一度の薬価改定の間の年度の薬価調査につきましては、医薬品卸の負担にも配慮させていただいて、全品目を対象としつつも、全ての医薬品卸から大手事業者を含めて調査対象を抽出して調査をするということとさせていただいております。 なお、委員御指摘いただきましたように、卸の各社におかれましては、今般、一連の災害におきまして多大なる御協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げたいと思います。
○藤井基之君 立場はよく分かりますよ。ただ、御案内のとおり、医薬品卸業者って純然たる民間企業ですというわけにいかないですよ。だって、君たち、厚生労働大臣の認可を受けて、そして取り扱う品目も規定されて、いわゆる設備の問題も規定されているし、人的な要素に対しても規定をされているんですよ。つまり、非常に強い監督下に置かれている、そういった企業体なんですよ。任意で協力してもらっていますと言われるけど、任意で断れますか。断れるわけないじゃないですか。それは、事業者がいろいろ考えて、厚生労働省とも相談をして、お話合いの結果、任意で協力することになっていると思いますけれども、それに常に甘えていてはおかしいのかもしれないと私は思っています。 そして、もっと言いますと、薬価調査をされて実際に価格を決める際に、先ほど、購入サイドと販売サイドの両方を調査すると、私は建前論を申し上げたんですよ。実際に、この調査の結果、購入サイド、医療機関側のデータが薬価改定の数字に具体的に使われているんですか。どうなっていますか。
○政府参考人(樽見英樹君) 使われております。
○藤井基之君 使われているというのは突合するとかというんですけど、計算のベースが購入サイドだけでは成り立たないんですよ。そのことは、多分、保険局長御存じで発言されていると思いますので。 つまり、何かというと、購入サイドだけの調査で薬価の数字が決まるかといったら、決まらないんですよ。販売サイドのデータが、六千三百客体の全データがそろうから、それを補填する程度に購入サイドのデータというのは活用できるんですよ。だからこそ、先ほど言ったように、かなり大きな抽出ですよ。例えば、診療所においては二百分の一の抽出ですよ。それでやっていて、購入サイドのものも使っていますというのは、少し判断が違うのかなと私は思っています。 これについては、これから先、予算編成までいろいろと議論があろうかと思いますが、私は、是非これは、大臣を始めとして、消費税の税率引上げは十月一日に行われるのだから、当然のこととして十月一日から診療報酬等々の改定もされてしかるべきだと私は思っていることを申し上げたいと思います。 続いて、補填の問題についてお尋ねをさせていただきたいと存じます。 消費税率のアップは過去にもございました。そして、その際、診療報酬というもの、あるいは調剤報酬等によって、その消費税の値上げ分、それに対する補填を行ってきたわけですね。これは、医療費が非課税であるから当然そういう対応を取らざるを得なかったし、その対応によって一〇〇%、ずばりぴったり消費税が上がった分が補填されることはなかなか難しいだろうとは私も思います。ただ、過去におきまして行われた補填の状況というのは、必ずしも期待したものになっていたのかどうか。 厚労省がお示しになったデータによりますと、前回の五%から八%に消費税率が上がった際の実際の補填状況を見ますと、医療機関の種類別の差はあるものの、病院では補填率は八五・〇%、保険薬局では八八・三%。つまり、必要な補填が十分はなされていなかったということが明らかになっております。つまり、それだけの分については医療機関等がその不足分を負担する状況となったわけでございます。 今回、予定どおりいきますと、消費税率は八%から一〇%に引上げになります。この医療機関等の種類別の補填のばらつきや過不足、極力生じないように丁寧にこの対応あるいは施策というものを打たなければいけないと思っております。診療報酬の補填に過不足が生じないようにどのような対応を取るおつもりなのか、お尋ねしたいと存じます。
○政府参考人(樽見英樹君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のように、前回の消費税が上がったときの診療報酬の補填について検証しましたところ、全体として約九二%、それから医療機関の種別ごとにかなりのばらつきが発生していたという状況があったわけでございます。こうした補填不足あるいは医療機関種別ごとの補填率のばらつきというものが生じている要因につきましては、医療機関などの課税経費率の変化、それから二〇一四年改定時におきます補填項目の算定回数、一定の見込みを置いて作ったわけでございますけれども、それが実績と異なっていた、それから、病院種別ごとの収入に占めます入院料のシェアというものが病院種別によって実はかなり異なっていたというところの、その考慮が不十分だったということなどが考えられるわけでございます。 こうした要因分析を踏まえまして、来年の改定に当たりましては、一つは直近の医療経済実態調査の結果、それからNDBデータの通年の実績データを用いるというようなことによって精緻化を図る、それから、病院種別ごとの入院料シェアも考慮をした上で、消費税負担に見合う補填割合を設定するといった見直しを行いたいというふうに考えているところでございまして、現在、中央社会保険医療協議会において議論していただいているところでございます。 こうしたことを踏まえまして、より適切な補填に向けて配点方法の具体策等について検討を深めていきたいと考えております。
○藤井基之君 是非、十分な検討の上、より平等に、過不足が生じないように補填する、そのような対応を取っていただきたいと思います。 これは、多分お答えは難しいという答えになるのかもしれませんけれども、その前回のときのように補填が不足だったということが明らかになったものについて、このような不足分、あるいはひょっとしたら取り過ぎていたところもあるのかもしれない、そういった過去の診療報酬における過不足分、これに対しては何らかの対応を取る予定があるんでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 今申し上げましたように、補填不足あるいは補填率のばらつきといったものが生じた要因に着目をしまして、より適切な補填になるように配点方法の具体策について、現在、中央社会保険医療協議会において議論をいただいているところなんですが、診療報酬の補填ということにつきましては、そもそも個々の医療機関の実際の消費税負担額を個別に補填するという性質のものではなくて、診療行為に着目をして点数を配分するという仕組みでございますので、過去の補填不足というところについて手当てをするということについては、率直に申し上げてなかなか難しい面がございます。 ただ、現在、新たな配点方法を具体化するという作業の中で、今回の改定に当たっては、前回の消費税改定の際に引き上げた部分、五%から八%に上げた部分ということも含めまして計算をし直して、将来に向けて補填状況が是正される配点というふうにしたいというふうに考えているところでございます。
○藤井基之君 是非、十分な対応をお願いしたいと存じます。 この消費税の引上げにつきまして、診療報酬等の関係以外に一つお尋ねをしたいと存じます。何かと申し上げますと、今回、軽減税率が導入されるということでございまして、これに伴って、酒類、お酒類を除く食料品などが軽減税率の対象として税率は八%に据え置くこととなっております。このため、食料品についてはいろいろと心配があるわけです。例えば、店内で飲食した場合と、あるいは持ち帰った場合で税率がどうなるんだろうというようなことが議論されているわけでございます。このような税率が異なる可能性があるための混乱も心配されますが、それ以外にも実は心配の問題がございます。 これは、食品が軽減税率が適用されるけど、同じように口から摂取する例えば医薬部外品であるとか医薬品など、これらについては軽減税率の適用がなされません。したがって、このため、例えば栄養ドリンク剤であるとかあるいはビタミン剤というような製品、これは外形上非常に似ているために、一般消費者の方々、これは食品だと、これは医薬部外品です、これは医薬品ですよ、この判断というのが非常に難しい。これ、多分できないと言った方がいいのかもしれません。 例えて申し上げますと、今年の四月に改正食品衛生法の審議がこの委員会でもございました。その際質問させてもらったときに、当時の政府参考人の方々はこういう答弁をされているんですね。健康食品についてお尋ねしたんですが、「消費者がいわゆる健康食品に対しまして医薬品のような効能効果があるような過大な期待を持つということは、確かに懸念されるところでございます。」と、このような答弁がございました。つまり、一般の方は分からないし、どちらがどういった意義がある商品かというのも分からない。ただし、消費税率は今回差が付く。こうなるわけですね。 健康志向が強い消費者が多くのこういう健康にいいと言われる食品群を取ろうとしたら、ひょっとすると、この軽減税率が適用されるいわゆる健康食品、こちらの方を選択する方が増えるんじゃないかということを危惧します。 食品である健康食品とかあるいはサプリメント等、これは軽減税率が適用される。一方で、管理の非常に厳しい、法律に基づいて認可を受けて製造販売されなきゃいけない、そういったお薬であるとか医薬部外品は軽減税率対象外となります。 このような税率の違いということは、国民の健康とか保健政策、保健行政を担当する厚労省、それらに対する、政策に対する影響に対してどのように御認識をなさっているのか、お尋ねしたいと存じます。
○政府参考人(宮本真司君) 保険診療に基づきまして調剤する医薬品等を除きまして、一般用医薬品等につきましては消費税が課されるということになっております。 その上で、軽減税率制度は、ほぼ全ての方々が毎日購入している飲食料品等の税率を八%に据え置く、これによりまして、消費税の逆進性を緩和しつつ、買物の都度、痛税感、税の痛みの緩和を実感できるといったようなことから、低所得者の方々への配慮として実施することとされたと承知しております。飲食料品ではない一般用医薬品は対象外となっているということでございます。 それら税制の在り方につきましては、税務当局において慎重に検討されたものと認識しております。
○藤井基之君 非常に答弁としては私は残念な気がしてなりません。 厚生労働省はこのルール設定の際にこういう問題があるということの指摘をされたんですかね。財務省は知らないんじゃないでしょうかね、こういうことを。私は、もしも知らなくて決めたんだとしたら、それは関係者の努力不足じゃないかという感じがしてなりません。それも踏まえた上で、いや、薬の方が消費税率が高くてもいいんだという判断があるなら、それは結構です。 でも、国際的に見たら、医薬品について、いわゆる一般用の医薬品の税率を下げている国だって幾つもありますよ。日本で導入されていないだけでしてね。そうしたら、これから先、管理が緩やかないわゆる健康食品等にみんな流れていっちゃう。一般用のお薬なんか、セルフメディケーション税制までつくってくれた、政府は。でも、そちらに行くそういった消費者は減ってしまう。何のためにセルフメディケーション税制をつくったのかということになりかねないんじゃないかという感じがしてなりません。再考をお願いしたいと存じます。 続いて、今日は外務省に来ていただきましたので、ちょっと薬物問題について先にやらせていただきたいと思います。 本年の八月でございます。厚生労働大臣が議長を務めます政府の薬物乱用対策推進会議が第五次薬物乱用防止五か年戦略を決定いたしました。その中で、大麻につきまして、平成二十九年に過去最高となる三千二百十八人が検挙された、そしてその約半数の千五百十九人は青少年であったこと、また、海外で乱用が増大しております大麻ワックスとか大麻リキッドなどという濃縮大麻が流入し、その乱用が懸念される状況にある等との記述もございます。 こうした中で、大麻を国際規制下に置く国際的取決めとして国連の麻薬単一条約というのがございます。我が国もその批准国の一つでございます。 外務省にお伺いしたいと思います。この大麻を麻薬単一条約ではどのように取り扱うというふうに決められているのか。そして、この条約について、これもう大分古い条約です、一九六一年にたしか出てきた条約だと思います。これを現在どのくらいの国々が批准をなさっているか、その辺について御説明をいただきたいと存じます。
○政府参考人(大鷹正人君) お答え申し上げます。 大麻につきましては、御指摘のとおり、一九六一年の麻薬に関する単一条約、いわゆる麻薬単一条約ですね、におきまして国際的に規制されております。この条約の規定の実施の担保を担います国際麻薬統制委員会、いわゆるINCBですとか、この条約の事務局を務めます国連薬物犯罪事務局、UNODCは、非医療目的の大麻の合法化は条約に反しているというふうに指摘しております。 国際麻薬統制委員会は、現在ウィーンで開催中の会合におきまして、娯楽目的の大麻合法化の扱いについて審議しているというふうに承知しておりますけれども、我が国としてはこういった国際麻薬統制委員会での議論を注視していきます。 また、我が国は、薬物対策につきまして各国が協議する麻薬委員会ですとか関連の会合におきまして、この条約に反する形での大麻合法化の動きに対する懸念を表明しまして、締約国に対して麻薬単一条約を含む麻薬三条約の遵守を有志国とも連携して累次呼びかけております。 御指摘いただきましたこの単一条約の批准国についてですけれども、現在百八十六か国がそれを締結しているという状況でございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。 そういった中で、個々の国なんですが、この批准国であるはずなんです。ウルグアイ国は、二〇一三年に、今言われたいわゆる単一条約の禁止規定であるいわゆる大麻の嗜好目的での使用、また、今年、カナダも同様の目的での使用を合法化したというふうに伺っております。 このカナダ、ウルグアイ等、海外での嗜好目的での大麻使用、この使用を合法化した法制の内容、そしてそれに対する使用実態等の情報をお持ちでしたら御説明いただきたいと存じます。
○政府参考人(高橋克彦君) お答え申し上げます。 ウルグアイでございますけれども、二〇一三年十二月にいわゆる大麻規制管理法案が成立しております。 ウルグアイ政府によりますと、この法律の目的は、大麻の消費を促進することではなく、大麻市場や大麻使用を管理する制度を整備することであるというふうに説明しております。この法律の下で大麻規制管理庁が大麻の輸入、生産、販売を規制しております。ウルグアイ政府は、同管理庁の事前の認可を得た個人又は法人が一定の上限量の範囲内で大麻を植え付け又は栽培することを認めております。個人消費については、登録した個人であれば一人当たり月四十グラムまで購入が可能ということになっております。同管理庁の認可のない場合や上限を超えた場合には、同法違反として罰則が科されることになると承知しております。
○政府参考人(船越健裕君) カナダについてお答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、本年十月十七日、カナダにおきまして嗜好用大麻の販売等を合法化する法律が施行されたと承知しております。 カナダ政府によりますと、同法は、カナダ全土における大麻の製造、販売、所持等を監視するための厳格な法的枠組みを策定するものであるということでございます。ただ、同法律の施行により州法が規定するところにより、十八歳以上の者については、一定量までの大麻を所持及び使用すること、また許可を受けた業者が大麻を栽培、製造、流通及び販売すること等が可能になっております。 一方、同法律によりますと、許容量を超えた大麻の所持、栽培、違法な譲渡及び販売、また、これは量を問わず、輸出入等につきましては刑罰の対象となると承知しております。具体的な数字につきましては、本法上、最大、成人につきましては三十グラムまでの乾燥大麻又はこれと同量と認められる大麻の所持については許容されているところと承知しております。
○藤井基之君 済みません、今カナダの内容について御説明いただきまして、ありがとうございました。 いわゆる、法律は十八歳以上のところに対して規定するというんですが、私、ちょっとかじっただけなので細かいところまでは存じないんですけれど、未成年といいましょうか、十二歳から十八歳まで五グラム以下の大麻は所持できるという規定もあるやに見たんですが、それはどうなっていますか。
○政府参考人(船越健裕君) 私どもが承知しておるところによりますと、同法律では、十二歳以上十八歳未満の者は五グラム以上の乾燥大麻又はそれと同量と認められる大麻を所持、譲渡してはならないと規定されておるところでございます。
○藤井基之君 ということは、十二歳から十八歳が個人使用しても構わないと、こういう法律だということなんでしょうか。
○政府参考人(船越健裕君) カナダの法律について私どもから有権的に解釈することは差し控えたいと存じますが、先ほど御説明申し上げましたとおり、十二歳以上十八歳未満の者は五グラム以上の乾燥大麻又はそれと同量と認められる大麻を所持してはならないと規定されているところでございます。 外国の法律でございますので、有権的に解釈することは差し控えさせていただきたいと存じます。
○藤井基之君 ありがとうございました。 先ほどもちょっとお答えいただいたんですけど、こういうカナダのような先進国が大麻の嗜好目的使用の合法化の決定、これはやはりほかの国に対する影響は非常に大きいんだろうというように思うんですね。 先ほどもお答えいただきましたけれど、例えば単一条約を設定した国連の関係する機関、先ほど御説明いただいたCNDとかINCBとかUNODC、こういった国際機関の専門機関は一体どういうふうな対応を取ろうとされておるか、そしてそれに対して各国政府、日本を含めまして、それをどういう対応を取ろうとするか、先ほどもお答え一部いただきましたが、改めてお答えいただけますか。
○政府参考人(大鷹正人君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたけれども、国際麻薬統制委員会、これは麻薬三条約についていろいろ実施の担保を担う機関でございますけれども、十三名の委員から成る組織ですが、それが今まさに協議をしているところでございます。その中で、この娯楽目的の大麻合法化の扱いにつきまして審議しているというふうに承知しており、日本としても注視しているところです。 そして、各国が締約国として参加する麻薬委員会その他の地域的な会合もございますんですけれども、そういったものにおきましても、条約の規定に反する形での大麻合法化の動きに対する懸念が表明されております。それで、日本としても、有志国、大体四十七か国でございますんですけれども、そういった国々と連携して、こういった動きに対していろいろ条約の遵守を呼びかけるという形で取り組んでいるところでございます。
○藤井基之君 条約にほぼ大部分の国が批准をしているのにもかかわらず、こういった各国の動きがあるわけです。 今お話を聞いておりますカナダとかウルグアイ以外にも、例えばアメリカなんかを見ますと、アメリカの連邦法、国の法律では、いわゆる大麻というのは規制の一番厳しいスケジュール一に区分して、規制法は持っているわけです。ところが、アメリカ国の幾つかの州では州法でこのレクリエーショナルユースを認めていると、こういう情報も伝わってくるわけでございます。 こういった各国の動き方、こういう情報が流れますと、大麻の危険性というのはこれは低いんじゃないかとか、あるいはそういった国に行けば簡単に大麻を入手できて嗜好目的で吸引できるのでは、そういった考えが広まって、青少年等を中心に大麻の吸引等の国内事犯が増えるんじゃないかという心配もございます。 私は、こういった各国の動きについて、意外と誤った情報が実はインターネット等で流布しております。これらについて、この大麻の危険性を誤認することのないような、そういった適切な啓発がなされなければならないと考えますが、厚生労働省のお考えをお伺いしたいと思いますが。
○国務大臣(根本匠君) 委員の御指摘、本当に大事な御指摘だと思います。 大麻を含めた薬物の乱用防止対策、これは委員も御案内のように、本年八月に薬物乱用を未然に防止するための青少年を中心とした広報や啓発、あるいは薬物密売組織や乱用者に対する取締りの徹底などを内容とする第五次薬物乱用五か年戦略を作成したところであります。 もう今委員のお話のとおり、厚生労働省として、引き続き、薬物乱用のない社会を目指して、政府一丸となって取り組んでいきたいと思います。
○藤井基之君 よろしくお願いいたします。 次に、感染症対策についてお伺いをいたします。 今年の初めには、実は久しぶりに、はしかがはやったんですね。沖縄がスタートと。そのスタート点は何かというと、どうも台湾からいらした旅行者の方が感染源だという。若干、国内、一部パニックになったところがあったのは御案内のとおりでございます。 今回は、どうも風疹が流行しているという話でございます。この風疹については、実はかつて日本においてかなり流行したことがございます。少し前ですが、二〇一二年に二千三百八十六人が感染し、二〇一三年に一万四千三百四十四人感染という、大流行しました。そして、この流行に関連しては、非常に問題である先天性の風疹症候群四十五人が確認をされたと記録されております。 おかげさまで翌年以降は下火になりましたが、今年に入りまして実はまた増えてきているというんですね。十一月七日現在、風疹患者数、累積でございますけれども、今年に入って千八百八十四人。そして、これは、先週の、一週間前の数字からすると、また二百名近くが増えているんだと。結局、昨年一年間の風疹の患者さんの数は九十三名でございました。今年は既にもう二十倍の患者さんが発生しているということになります。 今年の十月ですか、アメリカのCDC、疾病対策センターが、日本で風疹がはやっているということで、海外旅行先に注意しなさいという注意段階、三段階のうちの二番目に当たる警告を発しております。予防接種や過去に感染歴のない妊婦は日本への渡航をしないようにという、そういった勧告内容だというふうに伺っております。非常にある意味で残念なことでもあります。 この風疹について申し上げますと、どうも感染者の多くは成人男性だと。しかも三十代から四十代の方が多いんだという。なぜかというと、この年代の方は風疹のワクチンの接種を一度もしていない方が多いんだ、だからだと、こう言われているんですね。まさに、ワクチンで予防できるのだったらワクチン接種を受診すればいいと、こういうことになろうと思うんですが、風疹の感染拡大を防止するための対策について御説明をいただきたいと存じます。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 現在、国内の風疹の新規患者数は毎週百五十から二百例程度で推移しているところでございます。 御指摘のような二〇一三年のような大規模な流行につながるかどうかにつきましては、今後の動向を慎重に注視する必要があると考えているところでございます。 厚生労働省では、二〇一三年の風疹の流行を受けまして、翌二〇一四年三月に風しんに関する特定感染症予防指針を新たに定めまして、この指針に基づいて、予防接種法に基づく予防接種の徹底等の取組を進めてきたところでございます。 また、妊娠中の女性が感染すると、目や耳に障害を持つ先天性風疹症候群、CRSの子供が生まれる可能性があるため、それを防ぐ観点から、妊娠を希望する女性等を対象とした抗体検査の補助事業を行っておるところでございます。 本年七月以降の特に関東地方等での患者数の増加を踏まえまして、まずは、先天性風疹症候群を防ぐ観点から、患者数の多い東京、千葉、神奈川などにおきまして、妊娠を希望する女性等に風疹の抗体検査を受けていただくよう周知しますとともに、適切に予防接種を受けられるよう医療機関に対するワクチンの供給を増やす取組を進めているところでございます。 さらに、今後、効率的、効果的に抗体検査や予防接種が実施できる体制を構築し、抗体価の低い方を減らしていくことが重要と考えてございます。先ほど御指摘いただきました三十代から五十代の男性も含めてということでございます。 現在、国内のMRワクチンを増産するため製造販売会社と交渉を進めているところでございまして、今後、更なる対策につきましては、風疹の感染状況や抗体検査の実施状況、ワクチンの需給状況等を踏まえながら引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。よろしくお願いします。 また、今年も十一月の半ばになりまして、そろそろ季節性のインフルエンザのシーズンを迎えます。昨シーズンは季節性のインフルエンザの患者さんの発生が非常に多うございました。その理由としては、インフルエンザのA型、B型も流行したからだと、両方が流行したんだという。そして、過去最多となる二千二百五十七万人の患者発生を見ました。 本年五月の委員会でこれについて御質問をさせていただきましたが、政府参考人は、今後の対策に的確を期するためにも、必要な検証をした上で適切な対応をしてまいりたいという答弁をなさっております。もう検証は終わったと思っております。 同様に、その際、私は別な質問もさせていただきました。いわゆるパンデミックワクチンに関する話でございました。そのときも引用したんですが、WHOによると、新型の鳥インフルエンザ、Hの7、Nの9という亜型の、そのインフルエンザが中国等で五年間で千五百名を超える感染が起こり、六百名以上が死亡したんだと。だから、こういったインフルエンザ対策が重要になるんじゃないかという指摘で、そのような答弁も政府からいただきました。 このウイルス、今般、東京大学などのグループが解析したところ、どうも飛沫で拡散することが確認されたという報道がございます。幸いまだ人から人への感染は確認されておりませんが、新型インフルエンザウイルスに変化して世界的な流行を引き起こすおそれがあると専門家は警戒しております。 これらについて、あるいはまたそのほかのいわゆるインフルエンザウイルス薬の備蓄状況等についても、この春の御質問の際、いろいろ検討しています、議論をしていますという答弁を頂戴しました。これらの検討というのはほぼ全て終わって新しい対応になると思いますが、こういったプレパンデミックワクチンとかあるいはインフルエンザウイルス薬の備蓄等についての現状について御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 厚生労働省は、新型インフルエンザが発生した際の総合的な対策の一つとしまして、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄を行っているところでございます。その備蓄量につきましては、新型インフルエンザ等対策政府行動計画におきまして、全人口の二五%に当たる全罹患者の治療に必要な量及び、それに加えて、その他の医療対応に必要な量を目標としているということでございます。これに基づきまして、具体的には、四千五百万人分を備蓄目標といたしまして、タミフル、リレンザ、タミフルドライシロップ、ラピアクタ、イナビルを備蓄しているところでございます。 厚生労働省におきましては、備蓄目標量を維持するため、有効期限に合わせて必要量を順次購入しているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございます。よろしくお願いしたいと思います。 前回も私、質問させてもらいました。海外からの観光客が非常に増えてきていると。そして、それは政府としてもそれを支援するんだという、そういう状況にあるわけでございまして、これは我が国にとっても幸せなことなんですが、ただ問題は、旅行者が、先ほどの沖縄の麻疹のケースのように、感染症を国内に持ち込むんじゃないかというおそれがないわけでもありません。そして、これについては、そういった入口の規制、いわゆる水際作戦で済むかというと必ずしもそうではない。 例えば、何かというと、今までずっと言われていたその輸入感染症の問題に加えて、季節感がだんだんなくなってきている問題があるんじゃないかと思うんです。といいますのは、例えば季節性のインフルエンザ、日本だったら冬シーズン、はやるんですよ。ところが、南半球に行けば季節がひっくり返っているわけですね。そちらから旅行者の方が来られて、もしもインフルエンザウイルスに感染していたとしたならば、海外における流行の時期も違いまして、日本ではその準備がない段階で国内に入ってくると。つまり、これからは、そういう流動性を考えたとき、日本における季節感だけで対応を取ると不十分なのかもしれないという感じがいたします。 これについて、これ輸入感染症防止について、ある程度新しい視点になるのかもしれませんが、これについても是非御配慮をいただきたいと存じます。いかがでございましょうか。
○国務大臣(根本匠君) 委員御指摘のように、観光立国を目指す我が国には、観光客、様々な国から多くの訪日客が見込まれております。感染症が持ち込まれる危険性、私も今聞いていて、なるほどと。季節感が違うインフルエンザの御指摘もありました。あるいは、バイオテロが行われるリスクが高まってまいります。 厚生労働省としては、例えば感染症の検疫体制や発生動向調査、検査・治療体制などの強化に取り組んでいくこととしています。今の先生の御指摘も踏まえながら、しっかりと取り組んでいきたいと思います。 さらに、これから東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた対応をしなければいけませんので、この東京オリンピック・パラリンピックを見据えた国内体制の向上を目的に、自治体間での感染症発生情報の共有体制、あるいは感染症の探知検査、治療体制の状況、国内機関、国際機関との連携体制の構築などの論点について議論をいただいておりますが、これらを含めて観光立国日本として輸入感染症対策の充実強化に取り組んでいきたいと思います。
○藤井基之君 次に、別な視点から一つお伺いをさせてください。 厚労省は現在、厚生科学審議会の医薬品医療機器制度部会におきまして、医薬品医療機器等法あるいは薬剤師法等の見直しについての検討が進められているというふうに承知しております。そのテーマの一つが薬剤師や薬局の在り方だというふうにも伺っておるわけです。 本年五月十七日の本委員会におきまして、いわゆる大型門前薬局とかセルフメディケーションの拠点となる地域の薬局等々、薬局という一つの言葉で表して、その評価をすることについては限界が近づいているのではないだろうかと、消費者の方は必ずしも薬局のイメージが一定のものじゃないんじゃないのかということをお話しさせていただき、薬局の機能分化とか機能強化の検討が必要ではないかという提案をさせていただきました。当時の加藤厚生労働大臣は、これからの薬剤師、薬局の在り方については、医薬品医療機器制度部会において検討してまいります、そのようなお答えをなさいました。 薬局の機能分化、機能強化と、これからの薬剤師、薬局の在り方について、この制度部会においての検討状況はいかがな状況でございましょうか。時間が許されて、できる範囲内で結構でございます。説明いただけませんでしょうか。
○政府参考人(宮本真司君) 先生御指摘のように、現在、平成二十六年に施行されました医薬品医療機器等法から五年経過しようとしておりますので、その後の各種の状況の変化等に対応しました制度の見直しの検討を厚生科学審議会において議論していただいているところでございます。 幾つかの論点なども議論しておりますが、ただいま御質問をいただきました薬局、薬剤師の在り方につきましては、今後の少子高齢化の進展を踏まえ、薬剤師がその職能を発揮するために必要な制度の在り方につきまして検討を進めているところでございます。 また、今先生からまさに御指摘いただきましたけれども、厚生労働省といたしましては、これまでの検討におきまして、薬局の機能分類については、現行法における薬局開設許可に加え、特定の機能を有する薬局を法律上明確化するとともに、患者の選択に資するよう当該機能を有する薬局であることの名称の表示を可能とするような、そういった方向性の提案を審議会にいたしまして、議論をしていただいているところでございます。
○藤井基之君 ありがとうございました。終わります。
○自見はなこ君 お世話になっております。自見はなこです。どうぞよろしくお願いいたします。 この度は、質問の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。真摯に議論に臨んでまいりたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 まず冒頭でありますけれども、藤井先生の方からも御指摘がございました診療報酬の補填の不足に関しては、あってはならないことであるというふうに認識をしておりますので、厚生労働省におかれましては猛省を促したいと思いますし、また十分な対応をお願いしたいということを冒頭に申し上げたいと思います。 それでは、本日の質問に移りたいと思います。 まず、根本大臣に質問をしたいと思います。 今年一年で多くの報道がございましたが、その中でも多くの国民にとって大変な悲しみを持って受け止められたのが、五歳の船戸結愛ちゃんの虐待死のニュースであったというふうに思っております。五歳の女の子が虐待に遭い、亡くなりました。もうお願い、許して、許してください、お願いしますという残された手紙とともに報道が駆け巡りました。それを受けて、児童相談所のリスク評価の在り方、地方自治体を越えた際の連絡共有の在り方、警察との情報共有の在り方など、具体的な対策を早急にまとめてくださった厚生労働省や関係各位、自治体の皆様の働きには心から感謝をしつつも、亡くなった幼い命が戻ってこないという悲しみと、社会全体で結愛ちゃんを守ってあげられなかったということに対する怒りに似た感情というものに蓋をすることができないというふうに感じております。 警察庁の統計では、二〇一七年までの十五年間の間でありますけれども、十八歳未満の子供の虐待死は千人を超えております。千百七十五名という数字もございますが、まず、虐待死で一番多いのは日齢ゼロの赤ちゃんであります。生まれたその日に実の母によって死に至るケースが圧倒的に多いのですが、その多くが若年妊娠や妊産婦健診を受けていないなど、妊娠期にあるいは妊娠に至る前に本来受けるべき支援が十分に届いていないことが大変多く、現在の支援の在り方のままでは大変残念ながら十分でないと言わざるを得ないというふうに考えております。また、虐待にまで至らなくても、子育てに関わる孤独と、それから罪悪感に悩む母親や父親や保護者など、日常的に驚くほどたくさんいるのも現状であります。 富山で行われた日本小児科医会総会フォーラムでフィンランドの大使館の話を聞きました。百年前から小児科医と保健師によって開始された制度として存在しているかかりつけ保健師を持つネウボラの仕組みにより、フィンランドでは現在虐待死が年間〇・三人だということでした。 塩崎厚生労働大臣時代にも児童福祉法が改正されましたが、我々はそれらの施策を更に深く、より横断的につなぎ、子供を社会の真ん中に置き、妊娠期からの切れ目のない支援、子育てを孤独なものにしない支援、科学的な知見に基づく愛着形成期を社会全体で守り、育む包括的な仕組みが今こそまさに必要だというふうに考えております。 その思いを超党派で共有させていただくことができ、今年の五月から七回以上にわたりまして議員総会と、それから数回の役員会を重ね、略称として成育基本法という議員立法を成立させたいという活動を続けさせていただく中で、党派を超え真剣に議論を展開していただきました議員の先生方お一人お一人に心から感謝をしております。本当にありがとうございます。 国会に送っていただいてから二年がたちましたが、我々立法府の仕事は閣法の審査だけではないんだということに思いを強くいたしております。議会としての姿勢を立法で示すことが、国民から負託をいただき、我々が行わせていただいている仕事だというふうに思っております。 またそれが、幼くして命を無念のうちに絶たれた結愛ちゃんを始めとして死亡したお子さんや、あるいは今も虐待の苦しみの中にいる子供たち、そして困難の中にいる子供たちや家族に少しでも報いていくことだというふうに思っております。 改めて、根本大臣にお伺いしたいと思います。 これまで超党派で議論を重ね、妊娠期からの切れ目のない支援などがうたわれている略称成育基本法について、仮に成立した場合、具体的にどのような対応を考えておられるのか、大臣として、子供たちに対する思い、意気込みを是非聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員のお話に今ありましたが、子供の心身の健やかな成長のためには、生まれてから大人になるまでの成育過程全体を切れ目なく支援する、私も本当にそれが必要だと思っております。 そして、今議員が御紹介ありましたように、超党派の議員連盟で熱心に議論が重ねられて、そして成育基本法案が取りまとめられました。私も、本当に大切な法案を取りまとめていただいたと思います。 そして、御案内の件ですが、これは児童虐待防止、確かに本当に痛ましい事件があって、そして児童虐待防止対策は強化してまいりました。そして一方で、厚生労働省としても、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援、これは重要と考えておりますので、ニッポン一億総活躍プランに基づいて、子育て世代包括支援センターを二〇二〇年度末までに全国展開するなどの取組を進めています。 そして、この法案には、関連施策を総合的に推進するために成育医療等基本方針の策定などについて規定されていると承知しております。法案が成立された際には、これらに基づいて、関係省庁と連携しながら、次世代を担う健やかな子供たちを育む取組、これを更に進めていきたいと思っております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。大変心強く感じております。 我々小児科医は、予防できる疾病や死、事故、これらを予防するということに大変大きな努力を払っております。藤井先生からも御指摘いただきました風疹のこともそうでありますが、社会全体でできることをしっかりと考えていくことが私たちの責任であると思いますので、是非これからも御指導賜りたいと思います。 それでは、次の質問に移ります。地域医療と入試の在り方についてお伺いをしたいと思います。 平成二十年度以降、地域医療の担い手が不足しているという認識の下、いわゆる医学部の恒久定員以外に地域枠の設置を要件とした医学部の臨時定員の増員が図られてまいりました。平成三十年度には、医学部の定員は過去最大規模の九千四百十九名となり、地域枠を要件とした臨時定員は九百名を超えたところでございました。 しかしながら、約一か月前の厚生労働省の医師需給分科会で、地域枠による臨時定員を受けるということで増員したにもかかわらず、募集要項に地域枠を明記していなかったり、また、一部の大学において地域枠が充足されていない上、その不足分を一般枠に用いていたという実態が明らかになりました。大変がっかりいたしております。長年の、閣議決定も経た行政や政治による地域医療を支えたいということで行われてきた努力を踏みにじるものであると思っております。 早急な対応を行うべく、現在事務局を拝命しております医師養成の過程から医師偏在是正を求める議員連盟でも、根本大臣へ決議文を持参したところであります。柴山文科大臣には、まだ日程が合わないということでございますが、受け取っていただけるものと信じております。 質問に移りたいと思いますが、まず厚労省にお尋ねをいたします。 この医学部の臨時定員の増員の要件となっている地域枠が一般枠の定員として用いられたということについて、厚生労働省としてどのような対応を行っていくのか、教えてください。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 今御指摘いただきました医学部の臨時定員の要件として設置されました地域枠につきましては、今年の通常国会において成立させていただきました医療法及び医師法の一部を改正する法律の附帯決議におきましても、この地域枠の医師の定着の観点から、地域枠と地域枠以外の入学枠を峻別した上で募集を促す対応が必要であるとの御指摘をいただきました。 このようなことを踏まえまして、私どもとしては、この臨時定員の増員を開始しました平成二十年度以降初めてではございましたが、都道府県に対する実態調査を実施し、先ほどお話ございましたように、十月二十四日の医師需給分科会において、まだ一部精査中のデータもございますが、調査結果を公表させていただいたところでございます。その結果におきましては、一般枠とは別枠の募集定員を設けている、いわゆる別枠方式と申しておりますが、これでは募集数の九割以上に奨学金貸与実績がある、それに対して、一般枠などと共通で選抜して、選抜の事前、事後に地域枠学生を募集する、いわゆる手挙げ方式におきましては、この募集数が八割弱という実態ということも明らかになったところでございます。 結果、全体としてはこの地域枠の一割程度が充足していなかった、そして、そのうちではありますが、一部の大学では、先ほども御指摘いただきましたように、充足していない地域枠を一般枠として用いていたという、私どもから見れば不適切な実態というものが明らかになったところでございます。 私どもとしましては、これを踏まえまして、文部科学省ともよく連携しながら、何よりも必要な地域枠学生を確実に確保するということが必要であるというふうに考えておりますので、今後いろいろな方策について検討させていただきたい、そして取り組ませていただきたいと思っております。
○自見はなこ君 文科省にお尋ねをいたします。 この厚労省の答弁を受けて、今後どのような対応を行いますか。
○政府参考人(玉上晃君) お答えいたします。 文部科学省では、地域の医師確保の観点から、臨時増員による地域枠の設定に注力してまいりましたが、選抜方法を含む具体的な運用についてはこれまで大学に委ねていた部分がございました。今般の調査の結果、一部で学生が確保できていないことが明らかとなったところでございまして、地域枠学生の確保の状況のフォローアップがこれまで十分でなかったというふうに考えております。 このため、文科省といたしましては、各大学に対し、一般枠とは別に地域枠学生の選抜を行うよう求めるとともに、今後の地域枠の臨時増員の取扱いについては、各大学の地域枠学生の確保の状況をしっかりと把握した上で精査をいたしまして、それを踏まえて認可を行うなど、厚生労働省と連携しつつ適切に対処してまいります。 よろしくお願いいたします。
○自見はなこ君 地元で地域医療を支えたいと願っている受験生にとっては、募集要項にそれらが記載されていない、そういう記載されていない枠があったということで、その大学をもしかしたら受験できたかもしれない、だけれども受験することができなかったかもしれない、そういうような受験の機会を失うこと、選択の機会を失うことにつながっているんだというふうに思っております。 また、医学部においては、一般入試事後手挙げ型で離脱が多いのも当然であると思います。一般入試と一緒に受けて、その後に地域枠があるんだけど、それを利用してくれないかというような一般入試事後手挙げ型であります。また、このそもそも十年前から始まった増員は地域枠を支えるための増員だということが主目的であったということは、我々みんなの共通の認識であります。 文科省が、大学の、委ねていたという御発言をされました。大学の自治も十分に尊重はいたしますが、本来の趣旨に照らせば、どのような運用がよいかおのずと判断が付くものであるというふうに思います。地域枠で埋めないのであれば、増員に手を挙げなければよいというふうに思います。私は、これは不適切というよりも不誠実であるというふうに感じております。 是非、医学部には地域医療にあえぐ自治体の声にもっと耳を傾けてほしいというふうに思いますし、また、この度、大変私は残念でありましたのは、文科省と厚労省の連携のなさでありました。この連携をせずに十年間もこれを見逃していたということの責任は、行政を預かる者として大いに反省していただきたいと思います。地域医療をぎりぎりで支えている医療現場の声としてお伝えをしておきます。よろしくお願いいたします。 次の質問に移ります。入試の質問であります。 文科省にお尋ねをいたします。入試の過程において性による差別があってはならないと考えていますが、文科省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(玉上晃君) お答えいたします。 委員御指摘のとおり、公正に行われるべき大学入学者選抜において、性別による差別を行うことはあってはならないということであると考えております。 十月二十三日に東京医科大学の第三者委員会の第一次報告書が公表されまして、平成二十九年度及び三十年度の小論文試験について、性別などの属性に応じて得点調整を行っていたことなどが改めて確認をされたところでございます。大学入学者選抜につきましては、公正かつ妥当な方法により行うことが求められているところ、今回の事態は大変遺憾であり、大学の信頼を失う重大な問題だと考えております。
○自見はなこ君 今回の東京医大の件は、我々も大変残念に、遺憾に思っているところであります。 現在、超党派で活動させていただいている議員連盟がございます。超党派の女性医療職エンパワメント推進議連であります。野田聖子先生を会長、高階恵美子先生を幹事長として、長年、皆様の、看護協会の努力によって築いていただいた女性の医療職の活躍の在り方について我々医療職全体で考えようということで、精力的な活動を皆様のおかげで展開をさせていただきました。この超党派の女性医療職エンパワメント推進議連でも、この度の事件、事例を受けて緊急に総会を開催し、文科大臣へ決議文を持参し、その決議文は受け取っていただきました。 東京女子医大など建学の精神により使命を持って女性医師の育成に取り組み、また募集要項にその理念や合理的な理由などを枠として記している大学は別といたしまして、性別によって教育の機会均等が失われるということは決してあってはなりません。特に、近代になって様々な男女平等の活動を経て、文明社会として構築してきた教育に対する在り方そのものにも関わるところでありますので、関係各位には緊張感を持って、受験生に不安を与えないようにしっかりと対応してほしいと願っております。 また、入試におきまして、先ほど女子医大の話を触れましたけれども、説明責任を果たさない形で、出口の働き方が女性に適していないから入口も絞るよという理屈はこの時代にあっては全く成り立ちませんので、この点におかれましても、関係者においては十二分に御留意いただきたいというふうに考えております。 さて、続いてでございますけれども、文科省に今回の調査の在り方と今後の対応についての質問をさせていただきます。 毎年、文科省は、医学部の入試のみならず、学校法人、大学の入試の募集要項に関しまして、これを公表し、公正公平に入試を行うようにという大きな枠組みを示してくださっています。具体的なことは大学の自治を尊重する形で、これを長年にわたって行ってまいりました。 今まで医学部の入試においても、他の学部の入試と同様に、いわゆる求められる人物像や選び方にも変遷がございました。時代の要請に応じAO入試制度が新たにできたり、推薦枠の在り方が変遷したり、また地域枠が登場したり、以前数校で行われていたような、医学研究に貢献する理系の大学院を出た方を対象にしたような高度な専門性の高い方々、バックグラウンドを持つ方々に特化するような、そういうような枠をつくった時期もあったというふうに承知をしております。これらは試行錯誤を繰り返していた経緯でもございます。 卒業生が医師になるという職業に直結している医学部独特の特徴はあるものの、このような入試の在り方に対する変遷は何も医学部だけに限ったことではないんだろうというふうに思っております。 今回の文科省の調査は、大枠だけ示されている入試要項の中で、あるいはガイドラインの中で、枠や選考過程や選考基準、私はこの三つが非常に大事だと思っておりますが、それぞれに対して、何をもって公正公平かという明確な基準を示すことなく調査に入られたために、大学に対しても実は大きな混乱を来したというのも事実であると思っております。我々厚生労働委員会の労働側には、基準を示さずに調査に入るということは考えづらいことであります。 性別による差別、これは全く次元が違いますけれども、あってはならないことでございますけれども、入試の在り方という側面だけから物事を見た場合に、地域枠もまさにこのピットフォールにはまってしまって十年間放置されてきたのではないかと考えたりもいたします。 このような事情も含みながら、今回は全国医学部長病院長会議で小委員会も設置され、ここで具体的な検討をされているということは我々が承知しているところであります。 そこで質問に移りますが、現在、全国医学部長病院長会議で医学部医学科の入試の在り方について議論が行われているところでありますが、私は、これは最終的には文部科学省が他学部も含めた公正な入試の在り方を検討する場を設けるべきではないかというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(玉上晃君) お答えをいたします。 現在、文部科学省では不適切な事案が明らかになった医学部医学科の調査を行っているところでございまして、先生今御指摘の全国医学部長病院長会議でも自主的な議論が進められているところでございます。そのような自主的な議論を踏まえ、文部科学省において公正な入試の在り方について検討を行うことは御指摘のとおり重要であると考えます。 全国医学部長病院長会議の議論を伺い、現在、文部科学省で進めている調査を最終的に取りまとめた後に、例えば法曹の関係者などにも御参加いただき他学部の状況も聴取するなど、入学者選抜全体の公正性の確保に向けた検討の場を立ち上げることを検討してまいります。
○自見はなこ君 大変踏み込んだ発言までいただきまして、ありがとうございます。 全体観を持った取組ということに感謝申し上げます。全国医学部長病院長会議には毅然とした対応を示していただけるというふうに期待をしております。 しかし、先ほど申し上げたように、現在でも何が本当に基準なのか悩んでいる学部や関係者も多いと思います。是非、大学の独自性、自治という観点や、そして何よりも受験生の視点、この二つ、しっかりとした両輪を踏まえた上にこの検討の場を設けていただきまして、医学部だけではなく大学全体の話として受け止めてほしいというふうに申し上げたいと思います。 また、ここまで申し上げたくは本来ございませんでしたが、日本には、大変残念ながら、学問の自由が侵された歴史があるというふうに私は認識をしております。今回のことはシングルイシューではございません。複雑な要因が幾つも絡み合っている非常に深刻な、そして繊細な問題であります。是非、行政として腰を据えて、それらとどう向き合うのか、もう一度教育の原点に立って入試の在り方について考えてほしいと思います。よろしくお願いいたします。 続いての質問に移りたいと思います。 先ほども、入試において、説明責任を果たさない形で、出口の働き方が女性に適していないから入口も絞るよという理屈はもはや全く成り立たないんですというようなお話をさせていただきました。 ただ一方、その出口の部分であります女性医療職が抱えるつらさというものは大変深刻なものがいまだございます。以前も厚生労働委員会で御紹介をいたしました女性勤務医、子育て中の勤務医に取った一万人のアンケート結果というものを御紹介をいたしました。多くの女性勤務医が望んでいたのは、当直を減らしてほしいですとか、あるいは応援の医師を欲しい、そういう要望よりも前に、院内保育そして院内病児保育を設置してほしいという切実な訴えでございました。 二問続けてお尋ねをしたいというふうに思います。 現在、院内保育の利用というものが、職種の勤務形態、あるいは医師ですとよくありますのが、一年ごとに病院が変わりますのでそこにずっといない、あるいは戻ってくるときに、子供が一緒に戻ってくるんだけれども、そこは新規として受け止められる等々、なかなかほかの勤務形態にはない事情というものがありまして、結果、入園することができないというようなこともあり、諦めている方々も大変多くおります。このような実態に合った調査というものが私は非常に重要であるというふうに思っております。 厚生労働省が日頃お示ししていただける資料によりますと、大変頻度の高く、九十数%の数字で院内保育は完備されていると、整備されているというのが今までの答えでありますが、私はそれでは不十分だと思っておりますので、質問をさせていただいております。 また、続きましてでありますけれども、今現在議論が行われているこの医師の働き方改革であります。 議論が終えんした後に、適用に関しては五年間の猶予期間が設けられているということで、来年の三月末におおよその議論の方向性が見えるというふうに私は思っておりますが、一つは確認であります。 この期間経過後に、五年間という期間がございますが、順次に適用ではないという理解でよいのか、改めて確認をさせていただきたいと思います。また、この五年間という期間におきましての、このタスクの在り方についての検討状況というものがいかがなものか、教えていただければと思います。
○政府参考人(吉田学君) 院内保育の問題と医師の働き方の二点御質問をいただきました。順次お答えいたします。 〔委員長退席、理事そのだ修光君着席〕 まず、院内保育につきましては、今御指摘いただきましたように、私どもも、医療従事者の方々の離職防止あるいは再就業の促進という観点から、子育てをしながら働ける取組としては非常に重要だというふうに認識をしてございます。 一方、御指摘いただきました今の院内保育施設の利用状況などにつきましては、私ども既存の調査で、医療施設調査などでも行っておりますけれども、御指摘のように、職種あるいはその内容によってそれぞれのばらつきがあるということも把握をしてございます。特に職種につきましては、我々、どのような職種を問わず利用しやすい環境整備ということが必要だという問題意識を持ってございますので、まずは御指摘のその院内保育を利用しにくい理由などを私ども職種にも着目した実態の把握を今後実施するよう検討してまいりたいというふうに思っております。 それから、二点目の医師の働き方についてでございます。 まず、全体につきましては、時間外労働の上限規制ということにつきまして、今年通りました働き方改革法の下に一般則、一般労働者につきましてはその施行日であります二〇一九年の四月からということから、二〇二四年三月まで、一般の一般則の施行日であります二〇一九年四月から二〇二四年まで、医師につきましてはこの五年間上限規制を適用しないということが法律に明記されております。ということは、五年後には一律一斉に適用されるということでございます。 この点につきましては、今御指摘いただいておりますタスクシフト、いわゆる業務の移管を含めまして、私ども、この時間外労働規制の具体的な在り方など、今医師の働き方改革についての検討会において御議論をいただいているところでございます。その上で、この業務の移管、タスクシフティングにつきましては、この検討会における議論でもございますけれども、まずは今それぞれの医療機関においてできることから着実にお願いしたいと思っておりますし、来年三月を目途にこの検討会で一定の取りまとめを行っていただく予定でございますが、そこを踏まえて、五年後の施行まで更なるタスクシフトを行っていただくように各医療機関現場において御理解をいただきたい。 さらに、厚生労働省としましては、関係団体などの御協力あるいは実態等も踏まえさせていただきながら、五年後に医師に適用される規定の施行に向けて、実際にどのようなタスクシフトが医師の労働時間短縮のために有効であるか、その現場の状況あるいは動きなどについて引き続き踏まえた上での検討をさせていただきたいというふうに思っております。
○自見はなこ君 ありがとうございます。 医療福祉分野は七五%が女性であります。この話はタスクシフト・シェアリングだけの話に恐らくとどまることはなく、医師、看護師、そして薬剤師、理学療法士、臨床検査技師、様々な職種、かなり女性が多いというのが現実でありますので、別の軸としてしっかりと捉えていただきまして、何らかのタスクフォース、しっかりと議論をする、そういった機会を設けていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。 次に、外国人の医療問題についてお尋ねをしたい、社会保障についてお尋ねをしたいというふうに思っております。 今年の春から度々、厚生労働委員会と決算委員会などで外国人と医療については質問をさせていただく機会を頂戴し、ありがとうございました。繰り返しになりますが、今年一月、ハワイの外国人観光客より沖縄に来る観光客の方が大きくなったんだよ、自見さん、そして医療現場では大変なことが起こっているんだよ、是非見に来てくれないかという言葉がきっかけで、私は一月に沖縄県医師会からの要望で訪問をしております。そういったことがございまして様々な課題を見聞きしてまいりましたので、外国人と医療問題ということは、今年の三月から自民党の中でプロジェクトチームとして議論をスタートさせていただく機会を頂戴しております。 五月の取りまとめで、医療安全を念頭に置いた医療機関窓口での本人確認の在り方、また多言語対応の話、国際医療コーディネーターの話、また支払の対応の話、そして応招義務が全ての方々に当然掛かりますので、拠点医療機関の整備が必要だという話、また都道府県の中にこれら関係者を一堂に会した連絡対策協議会などが設置するのが必要ではないか、こういったことを論点整理をし、提言をさせていただきました。 六月には政府の内閣官房健康・医療戦略室がこれを呼応する形で提言を出していただき、七月には日本医師会で外国人医療に対する対策会議も開催されました。厚労省では、つい先日、会議が開催されたところだと聞いております。 ここで提唱させていただきましたソフトインフラに関しましては、観光客が現在の三千万人から、二〇二〇年には四千万人、二〇三〇年には六千万人を目指しているということ、また、東京オリンピック・パラリンピックを控えてこの潜在的な課題が急激に浮き彫りになっているというこの過程において大変適切に対応していただいているものだというふうに思っております。 個別具体的なこの提案に係ります質問を二問飛ばさせていただくこととして、その次の流れから大臣への質問へ移っていただきたいと思いますが、これら春からのプロジェクトチームの議論の途中から、在留外国人の医療問題を指摘する声が実は上がり始めておりました。訪日外国人観光客の問題が一段落したと思われましたので、五月の下旬から、在留外国人への適切な医療提供体制ということを在留外国人に係る医療ワーキンググループ、党内では木村義雄先生が委員長を務めております外国人労働者特別委員会の下に、橋本岳先生を座長として設置をさせていただいたところでございます。 〔理事そのだ修光君退席、委員長着席〕 私の問題意識は、社会保障制度の現在の成り立ちに触れ、学術的なことにも興味を及び、更に深くなってきたわけであります。 健康保険法は大正十一年にできた法律でありますが、そのときは、被扶養者、いわゆる家族という概念はなく、保険給付の対象は被保険者本人のみでした。その後、戦時体制下である昭和十四年に、いわゆる一家の大黒柱が戦争へ行った際の残された家族の生活安定、これを目的といたしまして、配偶者及び子に対する家族給付が位置付けられましたが、この時点では被扶養者は勅令に基づくものでございました。被扶養者が法律に位置付けられたのは戦後、昭和二十三年になってからのことであります。三親等が被扶養者となっていますが、これは大黒柱が仮に戦死しても、その大黒柱の子供たちをその大黒柱の兄弟が面倒を見れるように、こういった時代背景もあったわけであります。 戦争直後の日本ですので、当時、外国人、あるいは外国へ行く日本人も外交官や一部のごく限られた留学生や企業人などだけでございました。現在のような外国との往来が当たり前にあるようなグローバル社会は想定していなかったわけであります。ですから、居住要件をはめる必要もなかったわけであります。 また、昭和五十五年になって海外での治療費に対して療養費が支払われる、いわゆる域外適用というものが認められてまいりましたが、これも日本企業が海外に駐在員を派遣するようになってきたという時代背景がございます。 こういった経緯があり、現在、我が国の社会保険は、国籍や居住地を問わず、要件を満たせば被扶養者と認定され、そのため、在留外国人の外国に住む配偶者、子供や親などについては、生計維持関係が認定されれば、外国に居住していても被扶養者として健康保険に加入でき、そして給付を受けることが可能となっております。 御承知のように、我が国には在留する外国人というものは、平成二十九年末には二百五十六万人にも増え、年々増加傾向にございます。また、外国へ行くことも外国から人が来ることも当たり前の時代になってきてまいりました。在留する外国人の方も、日本で暮らす以上は社会保険へ加入することになり、社会保険料についても日本人と同様に支払っていただくことになっており、その上で、この国民皆保険のサービスをひとしく適用されております。 また、厚生労働省も、いわゆる不適切な保険証の使用があるのではないか、医療費のただ乗りということに関しましては全く無策だったわけではございませんで、しっかりと取組を行ってきてくださっておりました。運用面での見直しなどは、昨年の末、そして今年も春から行われてまいりました。ところが、法律そのものは七十年前からそのままでありました。 海外を見渡すと、被保険者、そして職域保険の場合の被扶養者に対し、ドイツ、フランス、韓国、イギリスは居住要件を課しておりますし、被扶養者の範囲も、ドイツとフランスは配偶者と子供だけ、日本は、被保険者、職域保険の場合の被扶養者に対し、御承知のとおり、居住要件を課していないというのが現状であります。 単純に私の中の気持ちといたしましては、現代社会に合うような、グローバルになってきたこの社会に合うような医療保険制度について考えた方がいいのではないかということで、五月、そして七月から開始をしたワーキンググループでございました。この七十年の、申し上げた、特に近年になり、外国人の方が、在留の方が増えてきたということで、今現在、党内でもワーキンググループで見直しをしていただいているということになっており、私は、これは入管法の改正にかかわらず必要な見直しであるというふうに考えておりますが、大臣の御見解をお聞かせください。
○国務大臣(根本匠君) 自見委員、大変歴史的な経緯も御紹介いただきました。それぞれの国の制度、それぞれの国の制度、いろいろな社会的背景や歴史的背景があっての制度ができてきたんだなと思います。 外国人に対する我が国の社会保障制度の取扱いについては、自見委員も既にお話がありましたように、日本人に準じて対応してきてまいりました。今般の入管法改正に伴い、こうした取扱いを変えることは考えておりません。 一方で、外国人の医療問題、制度創設時には必ずしも想定されていなかった問題もあって、今、自見委員からも御紹介がありましたように、これまでも順次必要な対策を講じてきたところであります。例えば、被用者保険における在外被扶養者の認定方法の厳格化、これは、海外に居住する被扶養者の認定方法を公的書類など、例えば婚姻証明書、出生証明書、これは身分関係、あるいは生計維持関係は収入証明書などによる認定に本年三月に統一化をいたしました。 このような課題については、これ以外にも課題はありますが、今般の入管法改正にかかわらず、今後とも必要な対応について検討を行っていきたいと思います。
○自見はなこ君 次に、関連して御質問をさせていただきます。 ワーキングでも議論になっておりますが、特に、他人の保険証を流用して受診するいわゆる成り済ましという問題がございます。これは日本人にも当然ございます。この問題に関しては、私たちは重要な問題だというふうに認識をしておりまして、これから政府には適切な対応を求めていきたいと考えている領域でもあります。 少し個別の論点を紹介した上で質問したいと思います。まずは、他人の保険証を流用して受診するいわゆる成り済ましへの対応についてでございます。 この問題に関しては、医療機関の窓口でいかに本人であるかということを確認していくことが重要になると考えております。この点、保険証に写真を付けるべきではないかという御意見もありますが、現実的なことを考えると、保険者や被保険者のコストということを考えると、今すぐに保険証を写真付きに切り替えるということはなかなか難しいのではないかという現場からの御意見もございます。 また、二〇二〇年を目指して行われているデータヘルス計画でもうたわれておりますが、マイナンバーカードの裏面のICチップの部分でオンライン資格確認、これはあくまで本人確認だけでありまして、医療情報との連結はしていないということが非常に我々にとっても大事でありますが、この裏面を使ったマイナンバーカードのICチップの部分のオンライン資格確認、これもできていくということがありますので、こういったことを考え合わせて、マイナンバーカードの表面には一方で写真が付いていますから、本人から医療機関の窓口にそれを渡さない形で視認、目で確認するという形で本人確認をしたらどうか、こういう御意見もありますが、現在のマイナンバーカードの普及率が国民全体の一割強ということも指摘をされておりますので、なかなか対策として何が即効性があるのか、効果的なのか、厳しい議論にこれからさらされるんであろうというふうに思っております。 ですが、しかし、この成り済ましということを防ぐための本人確認というのはいずれにしても必要であるというふうに思っております。この点、実は、先ほど申し上げた訪日外国人の関係でございますが、現在、厚生労働省において調査を行っております。訪日外国人に対する医療提供体制のこれで現状を把握し、解決策を検討するためのこの調査、年度内にまとまるというふうに聞いております。この調査で分かることというのを参考にしつつ、私は、内外無差別の考えにも十分に留意しながらこの成り済ましの問題に対応するため、医療機関での実効性のある本人確認の方法を検討することが極めて重要であるというふうに考えています。 そこでお尋ねをいたします。他人の保険証を流用して受診する成り済ましを防ぐ観点からは、医療機関の窓口で写真付身分証明書の確認を行うといった対策が考えられますが、厚生労働省としての見解をお聞かせください。
○政府参考人(樽見英樹君) こういう成り済ましということはあってはいけないわけでございまして、医療保険の適正な運用を図るということは医療保険制度の信頼を確保するためにも必要な条件であろうというふうに思っているわけでございます。 こうした成り済ましの問題への対応について、医療機関に対する私どもヒアリングなども行っております。こうした中で出てきている話としては、例えば、外国人が多く受診する医療機関におきましては、日本人、外国人を問わず国籍を確認した上で、外国人には在留カード等の提示を求めるといったような取組を行っているというようなことも聞いております。 こうした成り済ましの問題を含めまして、外国人の医療保険の適正な利用に向けた対応というものについては、現在御指摘の自民党のワーキンググループにおいて議論されているというところでございます。こうした与党の御意見なども、御議論なども踏まえながら、厚生労働省において対応を検討してまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 大変重要なポイントですので、私からもう一度申し上げます。日本人にも成り済ましはあります。外国人だけの問題では決してありません。よろしく御留意をください。お願い申し上げます。 続いて、在外被扶養者の問題について質問をさせていただきます。 在外被扶養者の問題に関しまして、被扶養者の認定の際に国内居住要件を課すことを政府が検討しているとの報道もございますが、在外被扶養者の問題に対する厚生労働省の見解をお聞かせください。
○政府参考人(樽見英樹君) 健康保険におきます在外被扶養者の適用などに関わります課題については、先生御指摘のとおり、今般の入管法改正とかというのにかかわらず、我が国のグローバル化が進展しているということに伴いまして、健康保険制度が直面している課題であるというふうに認識をしているところでございます。 先ほど大臣からも申し上げましたとおり、これまでも順次必要な対策を講じてきたということで、大臣からお話のありました在外被扶養者の認定方法の厳格化ということもそうですし、そのほか、例えば海外療養費の申請手続についてもその前に厳格化を図っているというようなことをやってきているところでございます。 報道にありましたような、健康保険における被扶養者認定に関し、政府として日本国内に居住していることを要件にする方針を固めたというふうなことは事実としてはまだございませんけれども、在外被扶養者の問題を含めまして、外国人の医療保険の適正な利用に向けた対応について、先ほど申し上げましたとおり、自民党のワーキンググループにおける議論といったものも含め、各般の御指摘、御議論を踏まえながら、厚生労働省において対応を検討したいと考えております。
○自見はなこ君 是非、外国の事例も参考に検討を進めていっていただければと思います。また、今触れました在外被扶養者の問題は、健康保険と一体的に運用している公的年金制度でも同様に生じております。 厚労省にお伺いをいたします。海外に居住する年金の第三号被保険者の認定についても見直すべきではないかというふうに考えておりますが、見解をお聞かせください。
○政府参考人(木下賢志君) 今委員御指摘ございましたように、国民年金の第三号被保険者の認定は、健康保険の被扶養者の認定、一体として行われているところでございます。 これまでの大臣あるいは保険局長の答弁もございましたけれども、その認定事務につきましては、この三月から認定方法の厳格化等を図って改善を進めてきていることでございますけれども、御指摘の第三号被保険者の認定要件につきましては、健康保険に関する議論なども踏まえながら対応を検討してまいりたいと考えております。
○自見はなこ君 是非、適切な対応をお願いしたいと思います。 質問はこれでもうございませんけれども、最後にコメントをさせていただきたいというふうに思っております。 イギリスは一〇〇%がいわゆる税方式の医療保険制度でありますので直ちに日本と同じというわけではございませんが、イギリスの場合はNHSサーチャージというものを設けておりまして、域外から入ってこられる方、一人当たり大体年間三万五千円程度のサーチャージというものをナショナル・ヘルス・サービスに対して課しております。こういったことは義務付けをされておりまして、私は、健全な保険制度を守るというときにはやはり財源が必要になってまいりますので、中長期的にこういったことを課題として認識していただくというのは非常に重要であると思っております。 また、私、誤解をしていただくと大変困るんですけれども、この共生社会というのは本当に大事であると思っております。日本人だから、外国人だからではなく、ひとしく私たちが日本という我が国の社会に住んでおります以上、ひとしく社会福祉のサービスが受けられるということは大事なことであると思っております。それに対してのコストと努力、これは並大抵のものではないと思っておりますが、日本が次の時代に向かって進むには避けては通れない課題だとも思っておりますので、オールジャパンで取り組んでいきたいというふうに思います。 本日はありがとうございました。これで質問を終わります。
○宮崎勝君 公明党の宮崎勝でございます。本委員会では初めて質問をさせていただくことでありますので、皆さん、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。 最初に、障害者対策について伺いたいと思いますが、中でも、現在課題となっております行政機関における障害者雇用数の不適切計上の問題について伺いたいと思います。 国の行政機関における障害者雇用に係る事案に関する検証委員会が本年十月二十二日にまとめた報告書では、今回の問題の原因として、厚生労働省側においては、国の行政機関の実態についての関心の低さ、制度改正等を踏まえた障害者の範囲や確認方法等を周知するに当たっての不手際という問題があり、各機関側においては、障害者雇用促進に係る意識の低さ、ルールの理解の欠如、ずさんな対応といった問題があったと指摘されております。これらの問題が相まって長年にわたって不適切な計上が行われてきたことは極めて遺憾であり、関係機関に猛省を求めたいというふうに思っております。 これに対しまして、公明党は、本年十月十七日、公務部門における障害者雇用に関する関係府省連絡会議の議長でもある根本厚生労働大臣に対しまして、行政機関等における障害者雇用に係る緊急提言を申し入れ、大臣からは、しっかりと受け止め、これからの対策に反映するという力強い御回答をいただいたところであります。 本日は、この緊急提言の内容とも重複いたしますが、極めて重要な問題であることから、確認を含めて質問をさせていただきたいと思っております。 まず、中央省庁は、二〇一九年末までに約四千人の障害者を採用することを目標に、常勤職員については人事院が障害者を対象とする統一筆記試験を新設をいたして実施をすると、また、非常勤職員は省庁ごとに採用するという方針でございます。 国が法定雇用率に達していないことは非常にゆゆしき事態であり、早急な対応が行われなければならないわけでございますが、その一方で、一年間で、短期間に四千人を採用するということから数合わせの拙速な対応とならないか、危惧しているところでもございます。障害者の方々それぞれに体調やできること、注意が必要なことなどが違うため、受け入れる側の準備が間に合うのかどうか、採用された障害者が業務に携わるに当たり十分なサポートを受けられるのか、注意深くこれは見ていく必要があると思っているところであります。 我が党の提言におきましても、各府省の採用計画については、数合わせの拙速な対応は厳に慎み、府省ごとに不足数などの実態が大きく異なっていることから、本年度中に早急に取り組むべき項目、明年十二月までに取り組むべき項目、さらに、その後においても取り組むべき中長期的項目と整理して取組を進めるべきということで提言をさせていただいたところでございます。 そこで、まず根本大臣にお伺いいたしますが、各府省の採用に当たっては、短期的にだけではなく、中長期的に取り組んでいくことが重要であると考えておりますが、御見解をお願いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 今般、多くの府省における対象障害者の不適切な計上によって、法定雇用率を達成していないことが明らかとなりました。国民や民間事業主の不信を招く事態となっていることから、できるだけ速やかに法定雇用率の達成に向けて取り組む必要があると考えております。 公明党さんからも、今御紹介ありましたように、貴重な提言をいただきました。障害者雇用促進法においては、法定雇用率を達成していない公的機関、これは、年内の達成が難しい場合には法定雇用率の達成に向けた障害者採用計画を作らなければならないとされております。その計画期間は、関係法令により一年とされております。 厚生労働省としては、各府省の採用計画が着実に進捗するように、基本方針に基づいて、障害者雇用に精通したアドバイザーを選任し、各府省が専門的な助言を受けることのできる体制の整備を図るとともに、ハローワークにおける積極的な職業紹介などにより各府省の取組を最大限支援していきたいと思います。 また、障害者の採用と併せて、基本方針に基づいて、各府省において障害者雇用の推進体制を整備して、障害者とともに働く同僚、上司の障害に対する理解の促進を図るとともに、個々の障害者のサポートをする支援者の配置や委嘱などの取組を進めることによって、法定雇用率の達成に向けた採用が委員のお話のように数合わせとならないように、障害者の希望に応じた活躍しやすい職場づくりを推進していきたいと思います。 また、約四千人の障害者を平成三十一年末までに採用することは容易なことではなく、相当な困難を伴う面もありますが、まずは、関係法令に沿って取組を開始し、進捗状況や課題について関係閣僚会議などでフォローアップしながら、政府一体となって取り組んでいきたいと思います。その上で、なお法定雇用率を達成できない府省がある場合には、その要因や課題を検証した上で具体的な取組を再検討し、新たな採用計画を策定して進めてまいりたいと思います。
○宮崎勝君 御丁寧な答弁、大変にありがとうございました。 是非、先ほど大臣からもございましたとおり、数合わせにならないよう、環境整備等にもしっかり努めていただきたいというふうに思います。 その上で、本年四月一日から、障害者の法定雇用率が民間企業の場合は二・〇%から二・二%に、また、国、地方公共団体の場合は二・三%から二・五%に引き上げられました。また、障害者を雇用しなければならない民間企業の事業主の範囲が従業員五十人以上から四十五・五人以上に変わったということでございます。 この法定雇用率を達成するために、民間企業もこれまで以上に障害者を採用しようとする中で官公庁が大量に障害者を雇用しますと、民間企業の障害者の採用や雇用に大きな影響が出るおそれはないのかどうか、大変危惧しているところでございます。また、中には、現在雇用されている企業から官公庁に転職をしようとする障害者もいると思われますが、それにより法定雇用率を達成できなくなり、納付金を払うことになる民間企業等があった場合は何らかの支援がなされるのかどうか、この点について厚労省の御見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 今般の事態を受けた取組によりまして、公務部門における障害者雇用の需要というのは、これは増えることは事実でございます。それによって民間との競合が起きないように対応していくということが重要であるというふうに考えております。 このため、厚生労働省としては、現在、就職が実現していないハローワークの求職者の方であるとか障害者就労支援機関の利用者、あるいは特別支援学校の卒業生などに対しまして、ハローワーク等関係機関の連携によって、障害者御本人の希望に沿いながら、これまで以上にこういった就職が実現していない方についてのきめ細かな職業相談、職業紹介などのサービスを行っていくこととしたいというふうに考えております。 こういったことを通じまして、障害者の方の就職促進あるいは職場定着といったものが官民問わずに進展をしていくように、全体として障害者雇用の底上げにつながるように努力をしてまいりたいと思います。
○宮崎勝君 是非、競合がないようによろしくお願いをしたいと思います。 さらに、本年四月一日から、障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わりました。精神障害者の雇用に当たっては、雇用する際の支援策、また、その後、障害者が仕事に定着しやすくするための支援策がそれぞれ実施をされているところでございますが、まずその利用状況について伺いたいと思います。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 まず、障害のある方の雇用について、全体状況としては、ハローワークにおいて新規に求職を申し込まれた障害者の方のうち、約半数に当たる約九万件以上が精神障害者の方からの申込みであり、また、ハローワークにおいて就職が実現をしている精神障害者の方というのは、十年前に比べて約五倍に増加をしているというふうな状況がございます。こういった意味で、精神障害者の方々の雇用の促進を図っていくというのは大変重要なことであるというふうに思っております。 こういう中で、ハローワークにおきましては、精神保健福祉士などの資格を有する方を精神障害者雇用トータルサポーターとして配置をして求職者への職業相談などに対応するとともに、ジョブコーチが職場に出向いて職務や環境の改善の助言を実施をするといったこと、こういった個別の指導ないしは支援といったもののほかに、障害者の方と一緒に働く同僚、上司の方に向けて、障害に関する正しい理解を促して職場での応援者となっていただくための精神・発達障害者しごとサポーター養成講座といったものも実施をしているところでございます。 このジョブコーチ支援については、精神障害の方への支援というのは年々増加をしており、平成二十九年度は約千人の方に支援を申し上げているとともに、また、このしごとサポーター養成講座も、これは昨年の九月から始めたものでございますが、開始後の約半年間に三万四千人ほどの方に受講していただいて好評いただいているといったことで、徐々に実績を上げてきているところでございます。 こういった取組を更にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○宮崎勝君 ありがとうございます。こうした新しい取組が今回の問題で水を差されるということがないように、是非取り組んでいただきたいというふうに思っております。 その上で、改めて根本大臣にお伺いしたいと思いますが、今回の障害者雇用数の不適切計上問題を踏まえて厚生労働省による行政機関への調査権限を強化すると、その意味で障害者雇用促進法を改正をすべきだという、改正をするという報道もございますけれども、法改正も含めまして、今後の障害者雇用対策に対する厚生労働大臣の御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 十月二十三日に開催された関係閣僚会議で決定された基本方針、この基本方針におきましては、今般の事態の検証を踏まえた再発防止対策として、厚生労働省は、各府省から通報される任免状況に関して、各府省が保存する通報対象となる障害者の名簿や障害者手帳の写しなどの関係書類について必要な調査を行い、通報対象となる障害者の範囲やその確認方法等の実務が適切に実施されているかを確認するとされております。その上で、厚生労働大臣による国の行政機関等における障害者の任免状況に関するチェック機能の強化について、引き続き、法的整備を視野に入れた検討を行うこととされております。 これらの基本方針の内容を踏まえて、必要な法的整備については、今後、労働政策審議会障害者雇用分科会において検討していきたいと思います。
○宮崎勝君 ありがとうございました。 続きまして、これとも関連いたしますけれども、障害者優先調達推進法につきまして御質問させていただきたいと思います。 平成二十五年四月にこの法律が施行されまして五年半余りが経過をいたしました。お配りした資料一は、この間、障害者就労施設等からの調達実績をまとめた表でございますけれども、平成二十五年度が六万四千九百十七件で百二十三億円であったのに対しまして、平成二十九年度には十三万五千二百九十五件で百七十七・七億円まで上昇をしております。 厚生労働省におきましては、この五年半余りの成果についてどのようにまず評価されているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 平成二十五年度から施行されました障害者優先調達推進法に基づきまして、障害者就労施設等の受注の機会を確保するということは、そこで就労する障害者の自立の促進の観点から大変重要なことと考えております。 今般、厚労省におきまして、先ほど委員から御指摘のように、平成二十九年度分の国等の調達実績を取りまとめたところでございますが、国、独立行政法人等、都道府県、市町村、地方独立行政法人といった区分に応じたそれぞれの合計額において全て前年度を上回るということと、それから、全体の合計額につきましても四年連続で増加して、平成二十九年度は百七十七・七億円ということで前年度を六・五億円上回っております。こういったことから、この障害者優先調達推進法に基づく取組というものが着実に浸透してきているものというふうに考えております。 私ども厚労省といたしましては、今後とも、この法律の趣旨にのっとりまして、国等における障害者就労施設等からの物品等の調達を更に推進してまいりたいと考えております。
○宮崎勝君 順調に推移しているということでございますが、資料二、お配りした資料二でございますけれども、就労継続支援B型事業所の平均工賃の推移を表したものでございます。これは、平成二十四年度で一万四千百九十円あったところ、平成二十八年度には一万五千二百九十五円となっており、千百円程度上昇しているということでございます。毎年上昇をしているわけでございますけれども、これを時給に換算いたしますと大体二百円にも満たない金額ということでございます。直近のデータでいうと平成二十七年度で百九十三円ということになっております。 私の事務所で相談を受けた事業所の方は、法律により官公庁は障害者就労施設等からの物品等の調達を優先的に行うということになっているけれども、いつも連携を取っている市役所の障害福祉課に伺って、市役所での仕事を少しでもさせていただきたいというふうに申し出たところ、仕事を発注する部署に聞いてくださいと、まあ結構冷たい回答をいただいたということで話を伺っております。官公庁の仕事の性質上、障害者の就労施設に仕事を任せるというのは容易なことではないとは思いますけれども、このB型作業所のスタッフは、常にアンテナを張り巡らせて、障害者ができる仕事が何かないか常に考えて受注できるように動いているというふうにお話をされておりました。 障害者優先調達推進法の精神にのっとり、官公庁は知恵を出して障害者就労施設に仕事を割り当てていくべきだと考えておりますけれども、優先調達を推進するための今後の取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 厚労省におきましては、これまでも国や地方公共団体の優先調達の取組を一層促進しようということで、ホームページ上で幾つかいろんな紹介をさせていただいております。一つは、国や自治体といった調達するサイドの方でどんな取組があるかということを事例としてホームページに掲載する。それから二つには、障害者就労施設等での物品や役務の提供事例ということで、そういったものの提供側の方の取組ということも紹介をさせていただいております。それから三つ目におきましては、調達方針を未作成である市町村、どんなところがあるのかというところも公表させていただいております。こういったものと併せて、国と地方公共団体の会議の場なども活用しましてその積極的な調達をこれまでも要請してまいりました。 今後でございますが、これまでやってきましたこういった取組に加えまして、一つは市区町村ごとの調達実績を公表する、あるいは国や地方公共団体の優先調達担当の窓口一覧を公表する、こういったことも行いますとともに、国や自治体が創意工夫をしているような取組事例を情報発信していくといったことを予定しているところでございます。 これらの取組によりまして、厚労省といたしまして、引き続き優先調達の取組を後押しをさせていただきたいと考えております。
○宮崎勝君 ありがとうございます。 続きまして、同じく就労継続支援B型事業所の関係でございますけれども、先日、B型事業所のある副所長の方と懇談をした際に、次のような要望がございました。 その作業所では、就労する障害者の約半分の方が送迎サービスを利用しているということでございます。その市内には二十近くのB型事業所があるわけでございますが、送迎サービスをしているのはその事業所のみということでございました。そのため、最寄りの特別支援学校では一番人気のある事業所になっているということでございます。 さらに、障害者の親御さんからは、障害者が一人で通うのが難しいケースが多いだけでなくて、一人で通えたとしても、特に女性の場合はなかなか一人で通わせるのは不安があるという声もございます。また、親御さんが障害のある子供との生活で疲労がたまっていらっしゃる中で、事業所による朝夕の送迎があるおかげで自分の時間が増えて、パートに出て働いたり休息する時間が取れるなど大変喜ばれていると伺いました。 しかしながら、この資料三、送迎加算の見直しについてでございますが、事業所での送迎サービスの加算がこの三十年度の改正で減額になっておりまして、この副所長の方は近い将来加算がなくなるのではないかと心配をされておりました。 この事業所は、今後も働いている本人また家族のためにも送迎サービスを継続したいと考えているわけでございますが、今後の送迎サービスへの加算の在り方について厚労省はどう考えているのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(橋本泰宏君) 御指摘の送迎加算でございますが、これは、就労継続支援B型事業所を含めまして通所系のサービスについて設定されているものでございます。御指摘いただきましたように、平成三十年度の障害福祉サービス等報酬改定におきましては、自動車の維持費等が低下していること等から一定の適正化を図ったところでございます。 現在、三年後の次期報酬改定に向けまして、障害福祉サービス等通所事業所における送迎に関する実態調査というものを実施しておりまして、就労継続支援B型事業所での送迎加算につきましては、その調査結果も踏まえて必要な対応を検討させていただきたいと考えております。
○宮崎勝君 是非、今調査中、実態を把握しているということでございますが、利用者や家族にも感謝されているサービスでございますので、加算が簡単に減額されることがないように要望したいと思っております。 さらに、B型事業所で働く従業員の待遇改善ということでございますが、自公政権においては毎年のように最低賃金が上がっているところであります。これに合わせてB型事業所において働く従業員の給与を上げたいが、事業所への報酬が比例して上がっているわけではありません。また、この事業所で働く人たちの中には重度の障害者もおり、安全面に配慮する意味でも、常勤、非常勤を問わず従業員の待遇を手厚くしたいが、なかなか給料を上げるには容易なことではないというのが現実であるという話もお伺いいたしました。 B型の事業所で働く従業員の待遇改善の観点から、最低賃金や物価の上昇幅に合わせて事業所への報酬単価も引き上げる必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(橋本泰宏君) この就労継続支援B型を含めまして、障害福祉サービス等報酬につきましては、これまでも、一つは賃金や物価の動向、それから二つには障害福祉サービス等事業所の経営状況、こういったものなどを総合的に勘案しながら設定をしております。こういうことで、平成三十年四月の報酬改定では、全体といたしますと〇・四七%の引上げを行ったというところでございます。 三年後の次期報酬改定に当たりましても、引き続き賃金や物価動向をしっかりと勘案した上での必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えておりますし、また、今御指摘いただきました職員の待遇の改善という面につきましては、障害福祉人材の処遇改善という観点から、来年十月の消費税率の引上げのタイミングにおける障害報酬の改定の中でどのような対応をするか、併せて検討させていただいているところでございます。
○宮崎勝君 是非よろしくお願いしたいと思います。 続いて、障害年金生活者支援給付金に関係する質問をさせていただきたいと思います。 来年十月から消費税率が一〇%に引き上げられる予定になってございます。これを受けまして、所得額が一定の基準を下回る老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金の受給者にそれぞれ支援給付金が支給されることになっております。これは公明党が強く訴えてきたものであり、確実な実施をお願いをしたいというふうに思っております。このうち、一定の障害基礎年金受給者につきましては月五千円から、一級の場合は月六千二百五十円の給付金が支給されることになっております。 この低年金者への加算は、二〇一二年の社会保障と税の一体改革で、消費税率が一〇%に引き上げられたときに実施をすることが決まっているわけでございますけれども、障害年金を受給されている方からは、支援給付金はいつになったらもらえるのかという問合せが結構多くございます。そのたびごとに、消費税が一〇パーになれば給付されますと説明をしているところでございます。障害年金を受給されている多くの方にとりましては年金収入が生活の大きな糧でございまして、月五千円あるいは六千二百五十円の給付金の支給が大変重要な内容であると思っております。 そこでまず、来年十月に消費税率が一〇%に引き上げられた際には、障害年金生活者支援給付金、必ず支給されるということで間違いないかどうか、確認をさせてもらいたいと思います。
○政府参考人(高橋俊之君) 御指摘の年金生活者支援給付金でございますけれども、社会保障・税一体改革の一環を成す制度でございまして、老齢、障害、遺族の基礎年金の受給者で所得の額が一定の基準を下回る方に対しまして、その生活を支援するために支給するものでございます。 年金生活者支援給付金の制度は、消費税率が一〇%の引上げが行われる平成三十一年十月の施行が法律で明記されてございます。施行に向けまして、日本年金機構における準備等を含めまして万全を期してまいりたいと考えてございます。
○宮崎勝君 その上で、年金生活者支援給付金、対象者が全体で約七百九十万人いるとされております。対象者への制度の周知等も丁寧に行わなければならないと考えておりますし、来年の支援金給付に向けて、市町村の担当者の業務が非常に増加することが予想される、また対象となる方からの問合せ等も殺到するのではないかというふうに考えております。 年金生活者支援給付金の支給におきまして、混乱が起こらないよう積極的な周知、広報に努めてもらいたいと思いますが、対応はいかがでしょうか。
○政府参考人(高橋俊之君) 年金生活者支援給付金の周知、広報でございますけれども、政府広報でございますとかあるいは厚生労働省、年金機構のホームページを活用しましてよく周知をしたいと考えてございます。また、年金事務所、市町村等の窓口に周知用のチラシも備え付けるなどして行っていく予定でございます。 また、日本年金機構におきましては、あらかじめ支給対象と考えられる方を抽出いたしまして、その方々に制度の概要を記載したリーフレットとともに簡易な請求書を送付することを予定してございます。これによりまして、請求書を受け取られた方は、必要最小限の事項を記入いたしまして返信していただくだけで給付金の申請が可能というふうになってございます。 こうした取組を通じまして、制度を知らないということで請求が漏れるということのないよう努力してまいりたいと考えてございます。
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非、混乱がないように対応をお願いをしたいと思います。 続きまして、がん対策について伺いたいと思います。大臣の所信表明でがん対策について触れておりましたので、その関連でお伺いしたいと思います。 まず、がん対策の一丁目一番地と我が党が重きを置いてきました緩和ケアについてお伺いしたいと思います。 我が党が主導いたしましたがん対策基本法や、それを受けた三次にわたるがん対策推進基本計画におきましては、一貫して緩和ケアが重視され、この十年余りでかなり進展をしてまいりました。しかし、心身の痛み、つらさを解消するという大命題がいまだ十分ではないという声がございます。緩和ケアは、痛い、つらいというがん患者、御家族の悲痛な訴えに寄り添うことから始まるわけでありますので、がん医療に携わる全ての人が意識し、適切に対応しなければならないと考えております。 しかし、実際にはそこまでは行っていないのが現状と伺っております。その原因につきましては、医療者の技量が痛み解消に対処できていないこと、さらには医療界の中で緩和ケアへの理解が極めて浅いということがあります。また、主治医と各診療科で緩和ケアを担う医師との連携がうまくいっていないことも要因とされております。また、医療機関の連携という点では、がん診療連携拠点病院と地域の医療機関、医師と他の職種との意思疎通が必ずしも十分ではないという実情も指摘されております。 患者さんは、がんと診断されたときからがんとの闘いが始まります。その時点から、患者、御家族と医療関係者、さらには職場や学校が一つのチームのようになってがんを乗り越える闘いに取り組むべき時代になってきております。そのためには、多くの英知を集め、緩和ケアを徹底して議論して進めていくことが必要であると考えております。 我が党が幾度となく訴え、安倍総理大臣も緩和ケア推進と答弁をされております。第三期がん対策推進基本計画の実行を主導する立場にございます根本厚労大臣におかれましては、緩和ケアの推進に是非力を入れていただき、患者目線に立った医療現場の改革を図るべきだと考えておりますが、御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 私も、身近にがんの緩和ケアに積極的に取り組んでいる医療機関も知っておりますので、緩和ケアは本当に大事だと思います。 緩和ケアの推進については、第三期がん対策推進基本計画でも、がんとの共生の観点から、がんと診断されたときからの緩和ケアを推進することとされております。委員の今お話にもありましたこの本計画に基づいて、全国のがん診療連携拠点病院などで専門的な緩和ケアの提供を行う緩和ケアチームや緩和ケア外来の整備、あるいは家族の介護等への理解、遺族に対するグリーフケア等の新たな内容を追加した基本的緩和ケアの習得のための緩和ケア研修会の実施など、医療従事者の緩和ケア推進に取り組んでおります。 今後とも、患者目線に立って、医療現場に緩和ケアが推進するように各施策を推進していきたいと思います。
○宮崎勝君 ありがとうございます。是非、推進をお願いをいたします。 続きまして、同じくがん対策のうち、放射線治療の充実についてお伺いをしたいと思います。 我が党では、六月に、日本放射線腫瘍学会の理事長である慶応大学病院の放射線治療部の茂松直之教授らをお招きをいたしまして、最新の放射線治療について勉強をさせていただきました。 その慶応大学病院では、放射線治療を受ける患者数が減少をしているということを伺っております。また、東大病院の中川恵一准教授によりますと、東大病院の放射線治療部門では、肺がんは四回、前立腺がんでは五回の放射線照射が全て外来通院で行われているということでございます。照射時の時間も一分程度ですから、がん治療と就労の両立にとってはうってつけの治療であるのではないかと考えております。医療費も手術の半分程度ですが、患者がなかなか増えていないというふうに言われておりました。第三期のがん対策推進基本計画でも症状緩和的放射線治療がうたわれておりますが、まだまだでございまして、緩和ケアの推進という面でも問題があるというふうに思っております。 がん対策基本計画の当初から重点項目の三本柱の一つとして掲げられた放射線治療の推進でございますが、今後、厚生労働省としてどのように進めていかれようとしているのか、放射線治療による緩和ケアの普及も含め、お考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(大口善徳君) 今、宮崎委員が御指摘をされましたこの放射線治療につきましては、根治を期待できる有効な治療法としてしっかり認識をしていきたい、今の委員の御指摘というものをしっかり受け止めていきたいと思います。そして、それのみならず、痛み等の症状緩和にも効果がある療法であるとも考えております。 このため、第三期がん対策推進基本計画に基づき、放射線治療を行えるがん診療連携拠点病院を全国に四百一か所整備し、がん治療に関わる医療従事者に対する緩和的放射線療法の知識の普及啓発など、取組を進めております。特に、緩和的放射線療法については、今年度から日本放射線腫瘍学会と連携し、学習コンテンツを開発し、研修を実施しているところであります。 今後とも、放射線治療など適切な治療法が選択できる医療提供体制の整備を進めてまいります。
○宮崎勝君 ありがとうございました。 第三期がん対策基本計画では、免疫療法やゲノム医療といった新たな治療法も明記されておりますけれども、今まさにがんと闘っている患者や家族にとっては、御答弁いただいたような緩和ケアや放射線治療が確実に届けられることこそが重要であると考えております。更なる御推進の方をお願いをしたいと思っております。 さらには、これらを国民全体に拡大、啓発していくことも重要であり、本日は質問をいたしませんけれども、子供と大人の双方へのがん教育も不可欠なことと考えております。そのためには、校長先生や企業経営者といった組織のトップへの働きかけを厚生労働行政のトップとして取り組んでいただくこともお願いをしたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。 続きまして、難病対策についてお伺いしたいと思っております。 平成二十七年の難病医療法の施行によりまして、医療費助成の対象となる指定難病の数は、それまでの五十六疾患から三百三十一疾患へと大幅に増加をいたしました。これは難病対策における四十一年ぶりの抜本改革であり、これにより医療費助成の対象となる患者が増えることが期待されていたところであります。 ところが、資料五にございますけれども、対象疾患が増えた一方で、これまで助成を受けていた患者七十一万七千人のうち、約十五万人もの方々が軽症と判断されたことなどによりまして助成対象外となったことが先日、厚生労働省の審議会において明らかになりました。この数字につきましては、審議会のメンバーでもある患者団体、日本難病・疾病団体協議会の森幸子代表理事も、不認定の多さに驚いた、重症度認定の方法など是正を求めたいということを話しておられますけれども、まず、約十五万人もの患者が助成対象外となってしまったことにつきまして、厚生労働省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 今御指摘いただきましたように、平成二十七年の難病法の施行によりまして、医療費助成の対象となる疾患を大幅に拡大するとともに、症状の程度が一定以上の方や、症状の程度が軽症であっても医療費が高額である方を医療費助成の対象とすることとしたところでございます。この際、それまでの予算事業におきまして医療費助成の対象であった方のうち、これらの要件に該当しない方につきましては、激変緩和措置として三年間の経過措置を設けたところでございますが、その措置が昨年末で終了したところでございます。 今般、都道府県の協力を得まして、経過措置適用者の経過措置終了後の認定状況について調査を行いまして、十月十八日の難病対策委員会に報告を行ったところでございます。その結果につきましては、配付いただいた資料にもございますように、経過措置適用者の経過措置終了後の認定状況は、約八割の五十七万人の患者さんにつきましては引き続き認定されたところでございますが、残りの約二割の患者さんにつきましては、内訳ございますけれども、不認定の方が八万六千人、申請なしなどの方が六万一千人ということでございました。 現在、医療費助成の対象外となった患者さんにつきまして、その後の生活実態を把握するための調査を実施しているところでございまして、その結果につきましては、まとまり次第、難病対策委員会に報告することとしているところでございます。 厚生労働省といたしましては、難病対策委員会における議論を踏まえながら、引き続き、適切に難病対策の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○宮崎勝君 ありがとうございました。 今回の抜本改革の狙いの一つは患者の不公平感をなくすことであったということも言われておりますので、そうした不満の声が上がらないように今後も対応を是非お願いをしたいと思います。 一問飛ばしまして、続きまして、申請手続の負担軽減についてお伺いしたいと思います。 今回の医療費助成につきましては、申請手続の負担軽減を訴える声も数多く聞かれるところでございます。申請手続には症状や収入の状況を証明するための書類を複数添付する必要がありますが、患者本人だけでなく同一世帯の御家族の分まで必要になる場合があり、その準備に掛かる手間は難病と闘う患者にとって大きな負担になっているということでございます。 さらに、証明書の種類によっては発行手数料等金銭的な負担が生じるものがあり、中でも指定医が作成する診断書、正式には臨床調査個人票につきましては特に大きな負担となっているという声をお聞きいたします。これは、一般的な診断書と同様、三千円から五千円、中には一万円と高額な作成料が掛かることが言われております。高齢の患者や重症の患者の中には働くことができずに収入が余り多くない方もいるため、申請手続、特に更新のために毎年診断書が必要となると大変負担であるというふうに伺っております。 この診断書、いわゆる臨床調査個人票につきまして、料金を助成するなど患者の負担を軽減することはできないのかどうか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 指定難病の医療費助成の支給認定の申請に際しましては、難病法上、指定難病に罹患しているか、その病状の程度が一定程度以上であるかを審査するため、医師が記載した臨床調査個人票を提出していただく必要がございます。 この臨床調査個人票は、申請者が医療費助成を受けるための手続において必要となるものでございまして、他の類似の公費負担医療と同様に、申請者御本人の負担で御用意いただくものと考えているところでございまして、御理解賜りたいところでございます。
○宮崎勝君 なかなか難しいということでございますが。 また、この申請手続を終えた後も結果が出るまでに三か月程度掛かるということが言われております。たとえ最終的に助成が受けられるといたしましても、申請から認定までの間に掛かった医療費につきましては払戻しの手続が必要となります。認定に当たり最も重要と思われる重症度につきましては、指定医の診断書によって明確であるにもかかわらず、結果が出るまでに三か月程度掛かるというのはなぜなのでしょうか。 この待機期間を短縮することができれば、患者が一時的に医療費を立て替え、さらに、払戻しの手続をするという負担を減らすことができると考えますが、この三か月掛かってしまう理由と見直しする可能性について伺いたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 難病の医療費助成につきましては、指定難病の患者さん又はその保護者の方からの申請に基づきまして、当該患者が特定医療の対象になると認められる場合に支給認定を行うこととしているところでございます。 難病の医療費助成の支給につきましては、各都道府県及び指定都市において実施しているため、申請から認定までの具体的な期間について厚生労働省において把握しているわけではございません。 一方、各都道府県等における審査に当たりましては、まず、助成額の決定に当たり、申請者が加入している医療保険の保険者に対して申請者の医療保険の所得区分情報を確認する必要があるということ、それから、支給認定をしないこととするときはあらかじめ指定難病審査会に審査を求めなければならないことなどから、一定程度の期間を要することもやむを得ないのではないかと考えているところでございます。 なお、申請から支給認定までに一定の期間を要するという、そのために患者に不利益が生じないよう、医療費助成の支給はその申請があった日に遡ることとしているところでございます。
○宮崎勝君 なかなか難しいということでございますけれども、是非前向きな対応をお願いできればと思っております。 最後に、同じ難病の問題でございますけれども、厚労省は難病の定義について次のように規定をしております。発病の機構が明らかではなく、治療方法が確立していない、また、希少な疾病であって長期の療養を必要とするものというふうに規定をしております。また、さらに、医療費助成の対象となる指定難病になりますと、次の二つの要件を満たす必要があります。患者数が国内において一定の人数に達しないことと、この一定の人数というのはおおむね人口の〇・一%程度に相当する数ということでございます。もう一つの基準が、客観的な診断基準又はそれに準ずるものが確立をしていることと、このような要件が満たされると指定難病となるということでございます。 これらの厳しい基準を満たして指定難病の指定を受けたといたしましても、患者さんは毎年この認定を更新する必要が出てまいります。難病という病気の性格と患者の時間的、経済的負担を考慮して、申請手続を毎年ではなくて一度の申請で複数年間有効とするような、患者の状況に応じた柔軟な対応ができないものかどうかと、そうした希望も寄せられているところでございますけれども、これについての御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(宇都宮啓君) 難病の医療費助成制度につきましては、難病患者の経済的な負担を軽減するという福祉的な目的に加えまして、希少性が高く、調査研究が困難である難病の特性に鑑みて、医療費助成を申請いただいた患者さんのデータを同意に基づいて収集して調査研究に活用するという二つの目的を持った制度でございます。 医療費助成の認定に当たりましては、所得に応じた自己負担限度額を設定するために毎年の所得水準を把握する必要があるということが一つ。それから、収集した症例を調査研究に活用していく上で毎年の患者データを継続的に収集することが必要であるということもございます。 このように、適切な医療費助成の実施及び調査研究の促進のために患者さんからの毎年の申請が必要不可欠ということでございまして、制度の趣旨を御理解賜りたいと考えているところでございます。
○宮崎勝君 時間が来ましたので、以上で終わります。ありがとうございました。
○委員長(石田昌宏君) 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ─────・───── 午後一時三十分開会
○委員長(石田昌宏君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、木村義雄君が委員を辞任され、その補欠として三木亨君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石田昌宏君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、本日の委員会に厚生労働省社会・援護局長谷内繁君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石田昌宏君) 休憩前に引き続き、社会保障及び労働問題等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石橋通宏君 立憲民主党・民友会の石橋通宏です。 今日は我が党で五十分質問時間をいただいておりますので、この後、川田委員と私とで二十五分ずつ質問させていただきたいと思います。 まず、午前中、与党の方がどなたも言われなかったので、根本大臣、ようこそ参議院の厚生労働委員会にお見えをいただきました。大臣も所信で冒頭言われたとおり、厚生労働委員会は、本当に所掌が広い、大変重要な国民の命、健康、安心、安全、働き方、まさに国民生活に直接関わる幅広い課題を所掌している委員会でございます。 大臣、その司令塔として頑張っていただかなければなりませんが、この場では与野党を挙げて本当に真摯な議論を熟議の府として毎回させていただいておりますので、その意味も込めて、大臣、是非今後ともしっかりと我々の委員会に対する説明なりお願いをしたいというふうに冒頭申し上げておきたいと思います。 その意味で、早速質問に入ってまいりますが、今日、私は通告は大臣一本です。大臣のお考えをお聞きしたい。どういう大臣がスタンス、思いで厚生労働行政、とりわけ、私、今日は労働雇用行政、絞ってお伺いしていきたいと思いますが、大臣の政治家としての思いをお聞かせをいただきたいということで今日はやり取りをさせていただきますので、余り答弁、官僚が用意したものは読まずに、大臣の思いをしっかりとここで披露していただきますこともお願いをして、質問に入りたいと思います。 まず、大臣の労働雇用問題についての認識を確認させていただきたい。一体、今、我が国の五千数百万人に及ぶ労働者、毎日頑張って仕事をされている、そして仕事をしながら生活をされている、この労働者が今抱える最大の問題は何だというふうに大臣としてお考えになっているのか。済みません、所信聞いてもさっぱり分からないんです。なので、この場で大臣のお考えをまずお聞かせください。
○国務大臣(根本匠君) 様々な問題があると思いますが、例えば我が国の働き方には、長時間労働に伴って働く方の健康や生活をめぐる問題や、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇の不合理な格差などの課題があって、これは少子化の原因ともなるとともに、働く意欲あるいは生産性の向上を阻害する要因になっているんだろうと思います。 その意味では、私も働き方改革担当大臣も拝命しておりますので、働き方改革関連法の円滑な施行を始め、働き方改革実行計画に基づく様々な施策を着実に実施して、一人一人の意思や能力、そして置かれた個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択可能とする社会づくりも進めていきたいと思います。
○石橋通宏君 今大臣少し触れていただきましたけれども、少なくとも私たちは、今働く者の最大の課題、大臣も少し触れられた雇用の非正規化、それに伴う低賃金化、そして不安定化、これが二十数年間この国で続いてしまっている。それによって、残念ながら、特に若い世代の皆さんが、働いても働いても安心して暮らしていけない、だから、結婚したくても結婚できない若者がいる、子供さん持ちたくても、どうしようかとちゅうちょされる若者がいる。こういう状況が起きてしまっている。 この問題が、大臣も認識を共有されるのであれば、是非それを所信で触れていただきたかった。非正規雇用を解消していく、特に不本意な非正規雇用は絶対なくしていくんだ、そういう決意を、大臣、改めて国民の皆さんに、とりわけ働いて頑張っておられる皆さんに述べていただきたいんですが、改めて大臣、その決意をお願いします。
○国務大臣(根本匠君) やはり、望まない非正規雇用、これは私、大きな問題だと思います。その意味では、非正規から正規に転換していただく、あるいは同一労働同一賃金もしっかりとやっていく。やはりとりわけ大事なのは、今お話がありましたけど、我々、この六年間でアベノミクスでやってきたのは、とにかくベースは経済ですから、しっかりと経済を良くしよう、経済と分配の好循環をつくろうということでやってまいりました。アベノミクス三本の矢をやってきた。あるいは、毎年賃上げを要請して、要請して、五年連続二%以上の賃上げを図ってきた。 大事なのは、私は、成長と分配の好循環がまずベースにあって、それを底上げをして、そして個々の働く方が働きやすい、そして賃金も上がっていく、そういう環境をつくり上げていく、これが何よりも大事だと思います。
○石橋通宏君 大臣は、この五、六年で、労働者の実質賃金は引き続き低下をしているという認識はおありなんですか。
○国務大臣(根本匠君) 実質賃金、賃金の問題は、どういう指標で取るということだと思います。トータルの一人当たり雇用者所得というのもあるし、今私が申し上げたのは、毎年賃上げを要請してきて賃金も上がってきている。やはり、今まで国が賃金を上げるように要請してきたということは、私は今までなかったと思います。我々はそういうことをやって、一人当たりの賃金が上がるように努力をしてきたということであります。
○石橋通宏君 大臣、お答えいただいていません。実質賃金がこの五、六年で低下をしているという認識はおありですか。
○国務大臣(根本匠君) 実質賃金の問題は、名目の所得とそれから物価、その相対関係で実質賃金というのが出てまいりますが、それはそれぞれのどういう指標で見るかということだと思います。 先生が、実質賃金が低下している、これはもう数字ですから、数字ですので、ですから、数字ですから、ちょっと経年的なやつも、数字も見ながら私は議論した方がいいと思います。
○石橋通宏君 その議論をするために大臣に認識をお伺いしているんです。 実質賃金は低下をしています。でも、これ重ねてずっと私、安倍総理にも申し上げているんです。これ、この五年の話じゃないんです。二十数年間続いているんです、実質賃金の低下は。これ事実です、大臣。 つまり、大臣、名目でちょっと増えた、ちょっと増えたと言うかもしれない。でも、その間に物価が上がっている。だから、労働者の生活は厳しくなっているんですよ。収入が増えない、実質賃金が増えない、でも出るものはどんどん増えていく。社会保険料増えていますね、大臣。そういう認識もおありなんでしょう。そういうことをトータルで、まさにきちんと大臣、認識をいただかないと正しい労働政策ができないということを、この場をお借りして改めて大臣にはちゃんと理解をいただきたいんです。 大臣そう言われたのでちょっと触れておきますが、大臣所信で、働き方関連法の施行のところでいろいろるる言われていますが、例えば、さきの通常国会で成立した働き方改革関連法についての円滑な施行に取り組みますと大臣言われた。その後に、これらの取組が中小企業まで浸透するようとか、経済界と協力した説明会の開催など丁寧な周知を行ってまいりますと述べられた。大臣、そのとおりですね。 これ、何で企業ばっかりの話しか大臣しないんですか。何で労働界と協力してという言葉がここに出てこないんでしょう。何で労働者に対して丁寧に周知をするという言葉がここに出てこないんでしょう。今の問題は働いている側の皆さんも分からないんです。分からないままに企業がああだこうだ言って、残念ながらブラック企業とか、そういう良からぬ企業さんが適当なことを言う。でも、労働者の皆さん分からないので闘えないんです。 であれば、大臣、この新しい法制度の施行についても、むしろ労働者の側にきちんと周知徹底をしていただいて、労働者の側が、正しい、何か問題があったときにきちんと闘える状況をつくっていただかないといけないのではないか。大臣、そう思いませんか。
○国務大臣(根本匠君) 私もそう思います。企業サイドも大事だし、労働者サイドも大事なので、元々、この労働行政は公労使と、三者でやっていきますから、その意味では、企業にしっかりとこの今回の働き方改革、企業もしっかり取り組んでほしいと、そういうことを言っているので、そして当然、労働者の皆さんも今回の新しい制度を理解していただいて、そして企業と、労と使、これが一体となって雇用環境の改善をしっかりとやっていくということで臨みたいと思います。
○石橋通宏君 是非、大臣、そういう御認識を所信の中でも明確にメッセージとして、働く仲間の皆さん、働く方々にメッセージ送ってください、ちゃんと。それが大事なんです。 それに関連して、ちょっと質問通告、順番変わりますけれども、大臣、今年の厚生労働省として、とりわけ労働行政の最大の課題の一つは二〇一八年問題への対応です。大臣、この二〇一八年問題についてどのような認識をお持ちですか。
○国務大臣(根本匠君) 要は、改正労働者派遣法の施行から三年が経過しましたから、そこに先生のおっしゃる二〇一八年問題というのが出てくると。ちょうど施行後三年で切替えの時期ですから、二〇一八年問題というのは派遣法の三年後が来ると、こういうことで理解をしております。
○石橋通宏君 大臣、それだけでしょうか。二〇一八年問題はそれだけではないはずですが、大臣。
○国務大臣(根本匠君) 要は、無期転換ルール、労働契約法に基づく無期転換ルールと、派遣業法に基づく派遣の問題と、二つあります。
○石橋通宏君 大きくこの二つ、四月一日には、この労契法十八条、五年、無期転換権の発生、そして今大臣が触れられた派遣法の三年期限ということで、この対応を我々ずっとこの委員会でも厚生労働省に対してはちゃんとやっていくべきだということを申し上げてきました。大臣、それは問題が発生しているからなんです、現場で。 じゃ、大臣、その現場での問題は、どこまで大臣に報告が上がって、大臣、その現場で起こっている問題について認識をされているんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 先生、無期転換ルールでいいですか、この質問は。今の質問。 要は、例えば無期転換ルール、有期労働契約の問題、これは何よりも、労働者の皆さんや企業などに正確な内容を知っていただくことが大事だと私も思います。そして、これまでも、無期転換ルールなどの情報を発信する専用のサイトの開設や、あるいはセミナーの開催に加えて都道府県労働局に無期転換ルール特別相談窓口を設置するなど、制度の概要の周知、導入支援に取り組んでまいりました。 そして、要は、いろいろ無期転換ルールで今動き出していますから、様々な相談も労働行政の方に来ますから、そこは、その相談があった場合には適切に指導をしていく、啓発指導をしていくということで対応しております。
○石橋通宏君 大臣、今伺ったのは、どういう問題が現場でこれに関連して発生しているのか、そのことについて大臣にちゃんと報告が上がっているんでしょうかと伺っているんです。それに対してどうこう対策というのはこの後の話です。 まずは、どういう問題が発生しているのか、違法行為、脱法行為、本来の法律の趣旨にのっとらない行為、こういったものが発生していることについて、きちんと大臣の下にそれが届いていますかという質問なんです。
○国務大臣(根本匠君) 具体的な事案について、私も、要は一般的な制度論としてこういうケースがあり得ると、あるいはこういう事案のときにはこういう対応をしなければいけないと、そういう意味での報告あるいは説明は受けております。
○石橋通宏君 これ、大臣、改めてきちんと大臣から指示してください。どういう状況になっているのか、どういう問題が発生しているのか、それ、ちゃんと大臣が認識をしていただかなければ、これから、じゃどうしていくのかという正しい大臣としてのイニシアチブ取っていただけません。 雇い止め、大変な状況ですよ。派遣切り、結局まだ起こっていますよ、大臣。こういう状況、問題について、大臣ちゃんと認識してください。その上で、新たに大臣になられたわけですから、具体的に、大臣としてどういうイニシアチブを取って、働く皆さんの安心、安全を守っていくのか、そういう指示を出していただきたい。 一つ、派遣法について、大臣、確認しますが、前回、二〇一五年、今年の通常国会の改革の前の、三年前のまさに二〇一五年派遣法改正です。我々だけではありません。派遣の当事者、労働者の方々が大反対だと言って、もう国会の前にも多くの皆さんが詰めかけていただいた。残念ながら、当時、政府・与党は、まあ与党の皆さんですね、押し切って成立をさせたわけです。大臣、そのときに政府は何と言ってそれ成立させましたか。雇用の安定化、処遇の改善、キャリアアップ、これが全部実現するんですと。いや、我々は絶対それはできないと、あの法案じゃ、かえって改悪だと言って反対をした。 大臣、細かいことはいいです。大臣、それが、じゃ今本当に実現しているという報告を受けていますか。大臣として、それが具体的なデータ、数字をもって確認できる状況に今、厚生労働省あるんでしょうか、教えてください。
○国務大臣(根本匠君) 先ほどの質問もありましたけど、労働局にいろんな相談が寄せられている、それは私は承知をしています。具体的事例は聞いていきたいと思います。 それから、今の派遣法の件ですが、これについては、もう先生は制度を御存じですからあえて申し上げませんけど、改正法の施行に当たっては、派遣元事業主への要請、あるいは派遣労働者及び派遣先への周知などを通じて、派遣法の新たな制度についての関係者による適切な対応を求めてきています。そして、改正法の施行状況は、派遣元事業主から毎年度提出される労働者派遣事業報告を通じて把握をしております。 今先生、具体的なということをお話がありましたので、平成二十八年の事業報告では、雇用安定措置の履行状況について、派遣先の直接雇用を依頼した者のうち約半数が実際に雇用されるなど、一定の雇用の安定につながっているものと考えております。
○石橋通宏君 大臣、残念ながら、現場の状況を把握されていないことを確認させていただきました。大臣、是非指示出してください。それじゃ、前回の派遣法の総括も何もできません。 私も今、先日も派遣の当事者の方々との対話会やらせていただきました。何にも変わっていないどころか、つまり、賃金はびた一文動いていないと、正社員化も全くされていないと、むしろ派遣切りがまた横行しているという現場からの悲鳴です。大臣、是非聞いてください、大臣、じかに。そうじゃないと分かりません。そのことは、この場をお借りして、大臣、お願いしておきますし、これからフォローしていきますので、大臣、是非よろしくお願いします。 続いて、現場の労働者の安心、安全、命を守るという観点から、ハラスメントの禁止、防止について一言、大臣、これも確認をしておきたいと思います。 さきの通常国会で、私ども、国民民主党の皆さん、そして立憲民主党共同でパワハラの規制法案を議員立法で提出をさせていただきました。その趣旨は、今この瞬間にもパワハラの被害で、健康被害そして時には命に関わる問題が、大臣、発生をしています。だから、一刻も早くこのパワハラ規制やらなきゃいけないということで、我々、この参議院では審議入りをしていただいて議論をさせていただいた。ただ、残念ながら否決をされてしまいました。 大臣、改めて、今このパワハラ、そしてその他の様々なハラスメントの被害、労働者の命が失われる、奪われるぐらいの深刻な問題が発生をしているんだ、このことについて、大臣、認識をされているでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 私も職場におけるセクシュアルハラスメントやパワーハラスメント等のハラスメント、これはいろんな状況は報告も受けているし、私もいろいろ物の本も、あるいはいろんな情報にも接していますから、そこはいろんな状況があると思います。 いずれにしても、働く方の尊厳や人格を傷つけるハラスメントは職場環境を悪化するものであって、あってはならないことと考えております。
○石橋通宏君 この件も、大臣、今検討会が行われている、議論が行われているわけです。どうも、何か後ろ向きになりそうだという現場からの心配の声が上がってきております。 大臣、重ねて、今現場でどれだけ深刻な状況が起きているのか、労働者の皆さんの現場からの声、悲鳴、是非、大臣、聞いてください。それを聞いていただければ、一刻も早くきちんとした法制上の措置を講じて、それの撲滅に向けてやらなきゃいけない、大臣、認識をいただけるはずですので、これ、是非、結論出す前に、大臣御自身が、このハラスメント、パワハラ、セクハラ、いろんなハラスメントの状況を聞いてください。その上で最終的な議論、大臣のイニシアチブで導いていただきますことをお願いし、この件についてもフォローしていきたいと思います。 その意味で、大臣、ハラスメントの禁止、防止については、これも大臣聞いていただいて分かっていただいていると思いますが、来年、国際労働機関、ILOの総会で新しい包括的な禁止条約、国際条約、いわゆる国際労働基準が採択をされる方向で今議論が進められております。 大臣、来年はILO創設百周年です。百周年という一つの大きな節目でこのハラスメントの禁止条約が議論をされ、採択の方向でみんなの努力があるわけです。大臣、既に日本は、我が国政府はILOの常任理事国です。今、労使の団体も理事を務めていただいています。政労使それぞれILOの理事の立場で、責任ある立場で議論に関わっておられますし、関わっていきます。そういう観点で、ILOが議論するこのハラスメントの禁止も含めて、ILOに対する新たなコミットメント、責任、大臣のイニシアチブでこれもしっかりやっていただかなければなりませんが、この件についての決意をこの場でお聞かせください。
○国務大臣(根本匠君) ILOは国際機関として唯一の政労使三者の構成機関であって、労働条件の改善を通じて、社会正義を基礎とする世界の恒久平和の確立に寄与すること、完全雇用、労使協調、社会保障などを推進することを目的としております。また、一九四四年のフィラデルフィア宣言において、ILOの基礎となっている四つの根本原則が再確認されていると理解しております。その意味では、ILOのこうした理念は大変重要なものだと認識しております。 我々も、今までもILO総会や理事会において国際労働基準に関する議論に参加する、途上国の労働基準の遵守、促進や向上、雇用及び労使関係の安定促進に関する国際協力をILOを通じて実施する、ILOへの分担金や任意拠出金の支出による財政支援を行うなどを通じて今までもやってきていますけど、来年創設百周年を迎えるILOの諸活動に積極的に今までも貢献しております。これからもしっかりと取り組んでいきたいと思います。
○石橋通宏君 大臣、そういう観点でいけば、今、国際的にILOからも諸外国からも、今回EUとのEPA締結に当たってEUからも求められているのは、日本がまだ未批准のILOの中核条約、この二つの中核条約の批准です。大臣、その決意をお願いします。
○国務大臣(根本匠君) 我が国は、個々のILO条約について条約を批准することの意義などを十分に検討し、批准することが適当と考えられるものについて国内法制との整合性をきめ細かく確保した上で批准してきたところであります。 先生お尋ねのあった未批准のILO基本条約と国内法制との関係、今、二つあるとおっしゃられました。要は、百五号条約の強制労働の禁止に関する条約と百十一号の雇用及び職業についての差別待遇に関する条約だと理解をしておりますが、この条約については国内法制との整合性について慎重な検討が必要であると考えておりますので、この点は慎重に検討してまいりたいと思います。
○石橋通宏君 大臣、是非、中核条約とは何たるかというのは勉強してください。今、一般論的に言われたそんなものじゃないんです、中核条約というのは。その中核条約の意味、意義含めて、これ改めて、今度機会あれば、もう一回確認をしますので、大臣、それまでに中核条約の意味、意義含めて確認をいただければと思います。そうすれば、なぜ我々がその批准が必要だと言っているのか御理解いただけると思います。 最後に、少しちょっと川田委員の御理解をいただいて、外国人労働者問題です。一つだけ大臣に確認をして質問を終わりたいというふうに思いますが、この件については、入管法改正は法務委員会の所管ですが、我々はこれ合同審査求めておりますし、むしろこの厚生労働委員会こそこの問題についてしっかり議論すべきだと。労働者の問題なんです。労働者の生活、暮らしに関わる問題なんです。だから、この委員会でしっかりやるべきだということも与党の皆さんにも今要請をさせていただいているところですが、大臣、ひとつ認識をお聞かせください。 外国人技能実習制度、今、技能実習生、もう約三十万人、この国で日夜頑張っていただいておりますが、大臣、技能実習生は労働者ですか。
○国務大臣(根本匠君) 技能実習生は、技能実習を行っている方、人であります。(発言する者あり)まあ、その意味では、技能実習を通じて、技能実習生は実習を通じて学んでいる労働者であります。
○石橋通宏君 労働者ですね。労働者なのであれば、何でちゃんと労働者として我が国にきちんと迎え入れて、そして労働者として保護、労働法制等できちんと保護をして、そして労働者として活躍をいただく、そういう制度に、大臣、しないんですか。
○国務大臣(根本匠君) 技能実習制度は、実際には労働していただいていますが、この技能実習制度は、要は国際貢献ということでやっていますから、そういう目的で技能実習制度が構成されているということであります。
○石橋通宏君 今の最後のところの答弁、これ、今回の新たな制度、提案をいただいているところとの整合性ということでいけば重大な問題がありますが、これについては、これから当委員会でもしっかりと質疑をさせていただきたいということと、本来、済みません、障害者雇用の水増し問題もここでやろうと思いましたが、来週またここで議論させていただける機会をいただけるということなので、来週に回させていただいて、今日のところは以上で質問終わりにさせていただきます。 ありがとうございました。
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 まず、大臣の所信について、私はずっと大臣が就任するたびに聞いてきているんですが、薬害エイズに対する大臣の所見、そして薬害撲滅に対する大臣の決意について、特にこの薬害エイズ問題、この薬害エイズを引き起こした最大の原因が何にあったのかと大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 私も、薬害エイズに関する問題はこれまでも様々に取り組んでまいりました。そして、やはり薬害エイズ、いろんな問題があった。その結果、薬害エイズの事件の反省から、しっかり薬害エイズの問題に対して取り組むということから、あるいは医薬品による悲惨な被害を再び発生させることのないように、その決意を銘記した誓いの碑を厚生労働省の正面玄関前に設置をいたしました。 やはり厚生労働省の使命は国民の命と健康を守ることでありますから、中でも薬害の発生防止は最も重要な任務の一つであると考えています。私も、当時、誓いの碑を玄関前に設置したときに、ちょうど、平成十一年八月でしたから、私も厚生政務次官を務めておりました。 改めて、誓いの碑の精神を原点として、命の尊さを心に刻んで、高い倫理観を持って医薬品の安全性、有効性の確保に全力を重ねてまいりたいと思います。
○川田龍平君 私の質問は、薬害エイズの原因、この原因は何だったと大臣はお考えでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 血液製剤によってHIV感染があったわけですが、その中で様々な、その血液製剤による様々な、隠蔽の問題もあったし、様々な問題があって今に至っていると思います。そして、我々はそれを受けてしっかりとした、川田委員に本当に取り組んでいただいておりますが、我々もしっかりとした対応をしてきたところであります。
○川田龍平君 私も被害者の一人として是非訴えたいんですけれども、この薬害エイズ事件は、製薬企業にそんたくをした政府の情報隠蔽により薬の安全がないがしろにされて、たくさんの国民の命と健康を奪った事件です。これは日本史上最悪の事件でした。 政府が二度と同じことを繰り返さないようにということで、この薬害根絶の碑の話を大臣もしていただきましたが、こうした企業には利益よりも患者を救うというための仕事をしてほしいということで、私も生涯を懸けて、この日本を命を守る国にするために私は国会議員になりました。国民の命を守る厚生労働省の大臣として、やっぱりこうした認識をしっかり理解をお願いしたいと思っております。 それでは、質問に入らせていただきます。 次に、第三者機関について質問させていただきます。 薬害肝炎事件など度重なる薬害事件を受けて、医薬品行政の監視・評価機能を果たす第三者機関の設置がこれまでも何度も議論に上がりながら実現せずに来ました。しかし、この十一月八日開催をされました医薬品医療機器制度部会で、その検討を速やかに進める方向性が確認されたと聞いています。 そこで、その位置付けと権能について、大臣の考える医薬品行政監視、第三者機関の在り方と併せて御説明をください。
○国務大臣(根本匠君) 今委員御指摘の医薬品行政を評価、監視する第三者組織の設置に向けては、まずは組織の具体的な中身を固めることが必要だと思います。 今お話がありましたが、今現在、薬害肝炎の原告団などとの率直な意見交換を重ねているほか、今お話しのように、先日、十一月八日開催した厚生科学審議会の部会、ここで厚生労働省から検討の方向性に関する資料を提出し、御議論いただきました。 具体的には、厚生労働省の審議会等として設置するという位置付けや、あるいは医薬・生活衛生局などが行う医薬品等の安全対策の実施状況を監視、評価し、必要に応じて厚生労働大臣に意見を述べることができるという権能などについて御議論をいただいたところであります。 厚生労働省としては、引き続き関係者との間で合意が得られるように努力していきたいと思います。
○川田龍平君 大臣、この制度部会の資料には審議会という位置付けと書かれています。審議会というのは大臣に意見を述べることができるのであって、大臣が必ずその意見を聴くという位置付けではありません。 薬害エイズのときもそうでしたが、政府の不作為によってこの被害が拡大してしまうような局面にあって、省益を優先する官僚によって審議会の意見が無視されることがあってはならないのです。第三者機関が行政監視機関である以上は、その意見には行政も必ず耳を貸すべきです。 大臣、これは審議会ではあるけれども、監視機関としての特殊性に配慮した組織体にするという力強い御発言をお願いします。
○国務大臣(根本匠君) 先ほどもお答えいたしましたが、第三者組織の位置付けあるいは権能などについては現在関係者などと議論を重ね、検討しているところであります。 第三者機関が必要があるときに厚生労働大臣に対して意見を述べることができるとの権能を持つということになれば、私としても、意見については真剣に受け止め、医薬品行政に生かすべきものと考えております。
○川田龍平君 是非これは審議会の中でも、監視機関として、特殊性のある配慮した組織体としてやっぱり是非つくっていただきたいと思います。 第三者組織の機関の在り方について、最後にもう一つお願いします。 第三者機関で監視などに当たる職員や委員について、製薬団体、医療機器団体などとの利益相反関係を明らかにする必要があります。これは学術関係者であっても例外ではありません。ある企業から研究委託費や補助金、奨学寄附金などを受領しているのであれば、その発言については一定程度のバイアスが掛かっている可能性がありますので、そういうこともきちんと整理していただきたいと思います。 利益相反について、大臣の意見をお聞かせください。
○国務大臣(根本匠君) 医薬品などの安全対策の実施状況を評価、監視する機関の委員、これは、委員御指摘のとおり、製薬企業などとの利益相反関係について十分留意する必要があると思っております。 このため、第三者組織が設置された場合には、その組織が定める運営規程などにおいて、利益相反の取扱いについてきちんと整理する必要があると考えています。
○川田龍平君 是非しっかり整理してやっていただきたいと思います。 次に、薬機法改正の議論に上がっている医薬品製造販売業における総括製造販売責任者、いわゆる総責の要件緩和について議論させていただければと思います。 厚生労働省の医薬品医療機器制度部会では、現状では薬剤師資格を要するとされているこの総責の要件が、薬剤師以外の者でも選任できるようになると聞いています。総責は、製薬企業の中で医薬品製造の品質管理と副作用などの有害事象の安全管理、これら二つの部門を束ねて、経営側に現場で生じている製造上、安全上の問題を意見する重要な立場にあります。しかし、この総責の数が圧倒的に不足しているので、薬剤師要件を外してはいかがかという検討がされているというのです。 ただ、この要件緩和に至る状況というのを注意深く聞いてみますと、結果論でいえば、製薬企業が人材育成に真剣に取り組まなかったゆえの人材不足が原因と言えなくもありません。企業経営の継続性という観点からいえば、人材育成は企業の責任ではないでしょうか。人材育成のための努力をせず、その結果生じている人材不足を理由にして規制緩和を求めるというのは身勝手な要求です。 安全管理と品質管理は医薬品製造販売における最後のとりでです。最後のとりでだからこそ、物言える確かな人が必要なのです。要件緩和するとしても、製薬業界に人材育成を義務付けるなどの措置を考えるべきではないでしょうか。宮本医薬局長、答弁をお願いいたします。
○政府参考人(宮本真司君) お答えさせていただきます。 議員御指摘のように、総括製造販売責任者と呼ばれる職種の者は、品質保証業務と、それから製造販売後に発生するかもしれない安全管理業務を監督し、それぞれの業務に必要な措置を決定し、実行させ、その結果を確認する役割を担っております。このため、それぞれの業務に関する法令及び実務に精通するとともに、薬学的知見が求められるものと認識しており、それゆえに、総括製造販売責任者は薬剤師であるべきと考えております。 しかしながら、この総括製造販売責任者について、薬剤師であれば誰でもよいとの誤解が生じることは望ましくなく、人事上の都合等により本来その責務を果たすためにふさわしい薬剤師を選任できない場合には例外的に薬剤師以外の者を選任することができるようにすることが必要か、審議会において御議論をいただいているところでございます。 一方、総括製造販売責任者は薬学的知見が求められる立場でもございますので、原則として薬剤師であるべきとの考え方に変わりはなく、総括製造販売責任者としての責務を果たし得る薬剤師の確保、育成も必要であると考えており、例外規定の検討とともに、製造販売業者の役員に総括製造販売責任者を選任する責任を課すなど必要な対応を求めることも含めて検討してまいりたいと考えております。
○川田龍平君 この総責の要件について、薬の専門家である薬剤師でなくてもよいという意見が制度部会で医師会などからあるということですが、薬物療法についての知識と経験、製剤学的な知見、品質管理の経験など、広範囲な判断能力が必要です。こういうところはまさに薬学系の経験が生きるのではないかと思いますが、ただし、現実に人材が不足しているのであれば、仮に薬剤師要件を外すとしても、薬学的なバックグラウンドを持つ、特に製剤学、薬剤学などの分野で博士号を取得した者などを活用してはいかがでしょうか。宮本局長、お願いいたします。
○政府参考人(宮本真司君) お答えいたします。 総括製造販売責任者につきましては、先ほどお答えさせていただきましたように、監督する業務に関する法令、それから、実務に精通するとともに、薬学的知見が求められるものと認識しております。したがいまして、仮に総括製造販売責任者に薬剤師以外の者を例外的に選任する場合につきましても、薬学的教育を受けた人材をどのように活用するのかも重要な観点と考えております。 総括製造販売責任者が担う品質保証及び安全管理業務が適切に実行されるよう、審議会での御議論も踏まえ、薬剤師以外の薬学教育を受けた人材の活用についても検討してまいりたいと思っております。
○川田龍平君 獣医学部や医学部と異なり、薬学部はここ数年で設置数が倍増している一方で、地方の薬学部では定員充足ができずに苦しんでいると聞きます。また、薬系学部の大学院進学者は減少傾向にあるという話も聞いています。薬学部の教育は臨床研究に重点を割いているのが現状です。それならば、むしろ研究系の大学で製剤学や品質管理をきっちりと研究してきた研究者の方が薬剤師よりも適格な条件を備えていると言えるのではないでしょうか。規制緩和をするに当たっては、安全確保を十分に考慮した上で建設的な議論を進めていただければと思います。 企業の言いなりになって要件緩和をするだけでは国民の命は守れません。宮本局長も乳酸飲料で有名な製薬企業に出向されていたと聞きます。現場を知っていらっしゃる局長なのですから、企業の論理も十分に御存じかと思います。また、優秀な人材が企業に温存されていることも御存じかと思います。そういう経験を是非とも生かして、実効性のある政策実現に向けて御尽力いただければと思います。 次に、大臣に、この総責の要件緩和の議論をする前に、企業内での総責の働く環境についても整備をしたいと、必要があるのではないでしょうか。 総責とはいっても会社員であり、会社に対して毅然と物を言うには勇気が要ります。正しいことをちゅうちょせずに主張できる労働環境を保障しなければ何も言うことはできません。ここは、厚生労働省が総責をしっかりとサポートしてあげるべきだと考えます。結果的に、薬害監視、第三者機関の実効性を担保していく上でも、企業側に自律的に意見を言える人材が存在するということは心強い味方になってくれると思うのです。 専門家として客観的に意見を言える総責という人間が製薬企業にいるのならば、この総責が集まる会議体が第三者機関にあってもよいのではないでしょうか。信頼できる専門家が集まる会議体ならば、企業内監視や情報交換など存在意義は十分にあるでしょう。逆に、企業の言いなりになって常に都合のいいことしか言えないような環境にある総責であっては、存在意義はありません。 大臣、この要件緩和の議論の前に、総責の存在意義に関わる論点整理はされているんでしょうか。企業に雇用される総括販売責任者が自律的に意見を主張できる環境整備について、大臣の意見をお聞かせください。
○国務大臣(根本匠君) もう今まで話も出ておりますが、総括製造販売責任者、これは品質保証業務や製造販売後の安全管理業務を監督する重要な役割を担っています。しかし、近年の法律違反事案を見ると、総括製造販売責任者がその役割を果たせる適切な業務運営体制や管理監督体制が構築されていない状況が見受けられたので、これは製薬企業におけるガバナンスの強化から、こういう今回の新たな対応にしようということであります。 要は、現状では総括製造販売責任者にその責務を果たせるような権限が与えられていない、実効的な内部監査、自己点検の実施等の品質保証に関する社内体制が構築されていないということであります。やはりガバナンスをしっかりと強化する、こういう観点で、現在審議会において、経営陣と総括製造販売責任者の関係を明確にする観点から、製薬企業のガバナンスの強化について御議論をいただいているところであります。 ガバナンス強化の方向性ですけど、経営陣はまず必要な能力及び経験を有する総括製造販売責任者を適切に選任する、そして総括製造販売責任者は経営陣に対して必要な意見を述べる、経営陣はその意見を尊重して必要な措置をとるという経営陣と総括製造責任者の義務を明らかにすることについて御議論をいただいております。 委員お話しのように、総括製造販売責任者が自律性を発揮してその責任を、職責を十分に果たすことができるように、審議会の御意見も踏まえて必要な見直しを検討していきたいと思います。
○川田龍平君 しっかりその前にやっていただきたいと思います。 GMP査察についての質問はちょっと取りやめて、次に行きます。 次に、この医薬品製造販売に係る規制緩和が進んでいるという印象を受けますが、国民に安心、安全な医薬品を提供するという原則は貫かなければなりません。これまで繰り返し薬害を繰り返してきた歴史を決して忘れてはならないのです。最近は診療報酬改定ごとに劇的な薬価引下げを製薬企業にお願いしている建前、こうした規制緩和で製薬企業の御機嫌を取るようなことがあってはいけません。薬価引下げの問題も含めて、命を軽視しない規制緩和との関係性について大臣のお考えをお示しください。
○国務大臣(根本匠君) 今規制緩和というお話が出ましたが、我々、今、医薬品医療機器法の見直しについて検討しています。これは何も規制緩和ということではありません。医薬品医療機器法の見直し、これについては三点ありますが、革新的な医薬品等への迅速なアクセス確保、安全対策の充実、薬局、薬剤師の在り方、医薬品等に対する国民の信頼を確保するための医薬品等の適切な製造、流通、販売の仕組み、この三つをテーマに幅広い有識者に参加をいただいて、関係審議会において検討を行っております。 これらのテーマは、一つは、科学技術の進展に対応して安全対策に十分配慮しつつ、医薬品等の開発が効率的に行われるような合理的な規制制度への見直し、今後の人口減少社会を見据えた薬局、薬剤師の在り方、近年における法令違反事例を教訓とした規制強化の観点から御議論をいただいているものであって、御指摘のような安易に規制緩和を行うというものではありません。
○川田龍平君 大臣、薬価については触れていなかったと思いますが、少なくとも、これ外国企業の中には無理な薬価引下げが続くようであれば日本市場の魅力が薄れていくというような発言をしている外資系企業団体もあるようです。適正な価格を算出していくのは必要なことだと思いますが、それが合理性を欠いてしまったり、根治性などの長期的な視点にのっとった判断ではなく、短期的な視点で、高額であるという理由で強制的な薬価引下げをするなどというような乱暴な議論は、年間の総医療費の帳尻を合わせる単なる数字合わせでしかなりません。日本市場が魅力的であって、新薬が適切に使用できる環境を維持していくためにも予見可能な薬価制度を準備する必要があると思いますが、薬価制度の在り方についても一言お願いいたします。
○国務大臣(根本匠君) 薬価制度については、我々、常に何が合理的だという観点から薬価の見直しをしています。 薬価は、もう釈迦に説法ですけど、薬価は市場に出るときに、医薬品は市場の中で下がっていきますから、傾向的には、それをきちんと適切に薬価に反映する。それから、新薬については合理的な新薬の考え方で新薬の薬価を決めていく。今のお話の話は、例えばオプジーボのような、ある疾患に効くということで当初高い薬価が設定された、しかし、それは他の病状にも効くということから非常に市場が広がった。市場が広がれば薬価は下がっていきますから、そこは合理的に薬価の適正化が必要だということで、例えばそういう高額の薬価を付けたものが市場に出た後のフォロー、これは合理的にやってきたということで、いずれにしても薬価をどう設定するのかということは合理的にやっていきたいと思います。
○川田龍平君 時間が参りましたので終わりますが、また引き続きこの薬の問題については、しっかりこれを監視しつつ、しっかり取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典と申します。根本大臣には、これからよろしくお願いを申し上げます。 私の方からは、この休会中に起こった様々な事象も含めて、今後厚生労働委員会において議論を進めていかなければいけない課題のうち、特に障害者雇用の水増しに係る問題、並びに外国人労働者の受入れ拡大の議論、この二点を中心に少し、触りの部分だけになろうかと思いますが、質問をさせていただきたいと思います。 まず、障害者雇用の公務部門における水増しの問題についてということでございますが、大臣もなられたばっかりでこの問題が起こって寝耳に水だったかもしれませんけれども、その後の様々な対応や発信を聞いておりますと、必ずしも適切とは思えないような報道も流されているわけでございますが、まず、質問を始める前に確認をさせていただきたいと思います。 障害者雇用の今回の水増しの問題について、厚生労働省として違法行為についてはないと、特に処分はないといったようなことが厚生労働省の中で言われているということを新聞やネットの報道で私拝見したわけでございますが、それが事実ならば信じられない思いでございます。実際、この水増しの問題について厚生労働省の公式な見解がどうなっているのかということをまずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) まず、今般の国の障害者雇用をめぐる一連の事態、これについては、公務部門における障害者雇用に関する関係閣僚会議のあった十月二十三日に、私から事務次官と職業安定局長に対して注意、指導を行いました。具体的には、組織として二度とこのような事態が生じないよう再発防止にしっかりと取り組むこと、障害のある方の雇用の推進に全力で取り組むよう徹底を指示したところであります。 さらに、全部局の幹部を集めて、今般の事態を深く反省し再発防止に取り組むことはもとより、自ら障害者を雇用する役所として、障害のある方々が働きがいを感じられ、持てる力を最大限に発揮できるようしっかりと取り組むよう訓示を行いました。 こういう注意、指導等は組織全体として重く受け止めるべきものであって、障害のある方の雇用の推進に全力で取り組んでいきたいと思います。
○川合孝典君 起こったことに対して御対応された内容について今大臣の方から御説明があったわけでございますが、ちょっと聞き方変えましょう。なぜこうした問題が生じたと御認識をされておられますか。
○国務大臣(根本匠君) 要は、どうしてこういう問題が起こったか、これについては第三者委員会でしっかりと、しっかりと調査をしていただきました。 そして、第三者委員会の検証委員会の報告書、これについては厚生労働省と各行政機関の問題が相まって大規模な不適切計上が長年にわたって計上されるに至ったということが指摘され、これについては極めて遺憾であって、深く反省をしております。 それから、第三者委員会、検証委員会から言われているのは、今般の事態、これについては、各行政機関において障害者である職員の不適切な計上が行われて、結果として障害者雇用促進法に規定された法定雇用率を満たしていない状況が明らかになったということで、その検証委員会の中では、各行政機関において検証委員会の調査への対応を職務として命じられている中で、可能な限り過去の担当者や記録に遡って実態把握を行った上で検証をされて、表に提起されております。 そして、不適切計上もいろいろ特異性が見られました。その特異性が見られる中で、検証委員会では、基本中の基本の確認が不足だとか、法令の勝手な解釈、あるいは長年引き継がれてきたものとの言い訳が許されるはずもなくて、誠にずさんな事務処理だとか、あるいは障害者の雇用促進に向けての真摯な努力がなされてきたかにつき甚だ疑問を抱かざるを得ないとの厳しい指摘がなされております。
○川合孝典君 やはり、今御答弁いただいた内容というのは起こったことに対しての検証結果ということにとどまっているわけでありまして、私が聞きたいのは、この問題のそもそもの発端になった、なぜ水増しをしなければいけなくなっていたのか、何で起こったのかというその元々の根幹に関わる部分の話であります。恐らく、本日以降、様々な方がこの問題については更問いをされることになろうかと思いますが、なぜ起こったのかがきちんと検証できないと、再発防止というのは決してできないということを御指摘をさせていただきたいと思います。 その意味で、ちょっと質問の仕方を変えまして、なぜ起こったのかを皆さんと検証してみたいと思いますけれども、厚生労働省の分かる方で結構です。厚生労働省、今回、この水増しの問題が起こる前の時点での障害者雇用率というのは何%だったか、お答えできる方いらっしゃいますか。
○政府参考人(土生栄二君) 御説明いたします。 厚生労働省におきましても一部事務的な不適切な計上があったということでございます。全体としましてその件数は十五件ということでございましたけれども、増加するものもございました結果、法定雇用率といたしましては小数点以下二桁まで申し上げますと二・七六ということで、その水準には変わりはなかったということでございます。
○川合孝典君 十五人という名前今おっしゃいましたけれども、手帳の期限切れですとか退職者が算入されていたということで、これ、二〇一七年、一年間の実績として出ている数字ということなんですけど、そもそも、こういう期限切れの方を不適切に算入しようという動機になっているのは一体何だと。これは大臣にもお聞きしたいんですけど、いわゆる法定雇用率をきちんと上げたいがゆえにこういうことを起こしている、行っていると思われませんか。
○政府参考人(土生栄二君) まず、事実関係のみ、私の方から御説明をさせていただきたいと思います。 先ほど申し上げました不適切計上十五件でございますけれども、先生から御紹介ございましたとおり、精神障害者手帳の更新の確認漏れ、あるいは手帳又は指定医等診断書以外の資料で計上していたというものが主な内容でございます。 先ほど申し上げましたとおり、雇用率は二・七六ということで変更はなく、当時の法定雇用率二・三を上回っていたということでございまして、不適切な内容といたしましては、確認漏れ等、事務処理の不徹底であったという認識でございます。
○川合孝典君 皆さん、この今の答弁聞かれてお気付きだと思いますけど、法定雇用率は上回っているということで、数字達成することが目的化しているんですよ、そもそもこの問題は。 本来、この障害者の雇用を促進しようということの趣旨が何だったのか。障害者雇用促進法の理念、政府参考人で結構ですけど、お答えいただけますか。
○政府参考人(土屋喜久君) お答え申し上げます。 障害者雇用促進法第一条にこの法律の目的が記載されているわけでございますが、「障害者がその能力に適合する職業に就くこと等を通じてその職業生活において自立することを促進するための措置を総合的に講じ、もつて障害者の職業の安定を図ること」というのが目的でございます。また、この法律の第三条では、「障害者である労働者は、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活においてその能力を発揮する機会を与えられるものとする。」というのが基本的理念として掲げられております。 法定雇用率の制度も、こういった法律の目的、趣旨の下にあるというふうに考えております。
○川合孝典君 目的達成のための一つの指標として法定雇用率というものが設定されているということについては事実ですけど、各省庁でこれだけの、特に国土交通省や国税庁は驚くほど大勢の方をいわゆる水増し計上しておられたわけでありまして、そうした事例を見ていて、厚労省さんは数字が少なかったからいいと、国交省や国税庁は人数が多かったから駄目だという話じゃないですよ、これ。水増しをやったという事実自体で、そもそも法の理念をないがしろにしているということになるわけです。 大臣、ちょっと大臣の御所見をお聞かせいただきたいんですけど、ここまでのやり取りを聞いていて、今の障害者雇用促進や障害者の法定雇用率の運用の仕方について適切だと思われますか。
○国務大臣(根本匠君) 少なくとも、今回の国のそれぞれの行政において不適切な計上があった、これは大変甚だ私は遺憾であります。
○川合孝典君 遺憾であることは繰り返し大臣も総理もおっしゃっているわけですけれども、遺憾であるということは、起こったことに対して感想を述べていらっしゃるだけでありまして、元々の原因をきちんと検証した上で対応策をどう取っていくのかということがこれから議論されなければいけないので、その点について、まず問題提起だけをさせていただきたいと思います。 それと、質問がちょっと最初に戻ってしまいますけれども、厚生労働省としては今回のこの一連の事例について違法行為はないという認識をされているという理解でよろしいでしょうか。マスコミに報道されておりますので、ここははっきりさせておきたいと思います。
○政府参考人(土生栄二君) 私の方から、検証委員会の検証結果ということで御説明をさせていただきたいと存じます。 検証委員会におきましては、各行政機関に対しまして書面調査、ヒアリング調査、様々な実態調査を行っていただきました。その上で、四回にわたる議論を踏まえまして、検証結果として取りまとめられたということでございます。 意図的な対応というのがあったかどうかという点でございますけれども、各行政機関におきまして調査への対応を職務として命ぜられている中におきまして、可能な限り過去の担当者等も含めて実態把握を行った上で、意図的に不適切な対応を行った例は把握していないという回答がなされまして、その旨が報告書に記載をされているということでございます。 検証委員会で記者会見されました松井委員長によりますと、意図的とは、法令やルールに反して許されないものであると認識しながらあえて計上したものというふうに整理をした上で、各行政機関の調査結果を覆す証拠がない限りにおいては、その意図性を認定することはできないと判断したということがあの検証の結果でございます。
○川合孝典君 世間の常識を申し上げたいと思いますけれども、そもそも、この障害者の法定雇用率、未達だった、未達成の企業については、障害者の雇用納付金というのを、お金取っているんですよ、月五万円、年六十万円、一人当たり。報告義務違反した企業に対しては、罰金を科した上に、企業名を公表するということまでやっているんですよ。 それで、意図的な対応が認められなかったから罰はないんですか、これ。そんなことで国民が納得すると思っていらっしゃいますか。 大臣、これ聞かれて、どうお考えでしょう。
○国務大臣(根本匠君) その意味で、第三者の検証委員会に、松井委員長は福岡高検のトップでしたから、要は、専門家、弁護士も含めて、有識者も入れて、第三者検証委員会で検証をしっかりしてもらって、何が原因か、何が事実か、何が実態か、こういう検証をしていただいたということであります。 我々、それを受けてこれからどう対応すべきかという基本方針も作ったということであります。
○川合孝典君 つまりは、問題は発生していて、不正はあったけれども、悪い人は誰もいないとおっしゃっているわけですね。もう一度、確認です。
○国務大臣(根本匠君) 私はそうは申し上げておりません。 どうしてこういう不適切な計上があったのか。これは検証委員会でずうっと調べましたから、それは先ほど土生政府委員からお話をしたとおりであります。 その上で、我々はきちんと、私も厳重に注意をし指導もしたし、それから、さらに、今回の検証結果を踏まえて、障害者雇用を促進するように、新たな基本方針も作って、今政府挙げて取り組みたいと思っているところであります。
○川合孝典君 水掛け論になりますので、今の答弁を聞いていただいた上で今後の皆様の質疑に生かしていただきたいと思いますけど、私から、この問題についてはもうこれ以上掘り下げても水掛け論になりますので、一言だけ申し上げておきたいと思いますけど、世間の常識として、こうした問題が起こったことについて、もちろん法的な責任として特定個人に対して責任を負わせられるような状況にはないということの趣旨としておっしゃっていることは分かります。 しかしながら、一方で、民間企業に対しては様々な罰則まで設けて制度の運用を義務付けていたにもかかわらず、言っている当事者、制度を運用している省庁がきちんとやっていなかったということなんですよ。そのことに対して法的責任と同時に道義的責任がどうなのかということについて、国民は非常にここの部分について注目しているわけであります。 今後、道義的責任も含めてどういう対応をするのかということは、起こったことに対してどうしたのかということとは別に、根本的な原因についてもきちんとこの場で皆様と議論させていただきたいと思いますので、是非、大臣には次回以降きっちりとした御答弁をいただくようにお願いをしたいと思います。済みません、一問だけでほとんど時間使ってしまいまして。 では、次ですが、もう順番思いっ切り飛ばしまして、外国人労働者の受入れに関わる点について、少し、これも触りの部分だけ質問させていただきたいと思います。 厚生労働省にお伺いをします。政府参考人で結構です。法務省も今日お越しになられていますから、法務省の方でも結構です。移民の定義というのは一体どういうものでしょうか。これは質問通告しておりませんけど、お答えできるようならお答えしてください。
○政府参考人(佐々木聖子君) 移民の定義につきましては一義的なものがないということでございます。 その上で、国民の数に比して一定の数の外国人を、期限の定めなく、また家族とともに招き入れることによって国力を維持していこうという方針につきましては、これを日本政府としては取らないということでございまして、今回の新たな外国人材の受入れにつきましても移民政策というものではございません。
○川合孝典君 これ、今後議論していく上で重要な実はキーワードになりますので、是非委員の皆さん、先生方にも聞いておいていただきたいんですが、実は移民の定義、これは国連の定義ということでありますけれども、国連人口部というところが移民の定義として掲げているのは、出生あるいは市民権のある国の外に十二か月以上いる人、これが移民です、移民の国際的な定義であります。それに対して、日本だけは、今法務省から説明があったようなかなり御都合主義的な移民の定義を掲げているということであります。 なお、国際的な標準でまいりますと、短期、長期、永住、非永住を問わず、雇用を目的として国境を越えて移動する人は移民に含まれるという、こういう定義であります。したがいまして、日本では外国人材の受入れ拡大云々という言葉が躍っておりますけど、外国人材の受入れの拡大の名を借りた、これは移民政策の変更なんですよ。国の形に、国の根幹に関わる話を実は今、法務委員会だけでやろうとしているというのが事実であります。 このことについて大臣に、順番がかなり乱れてきておりますけど、これは質問通告しておりますが、入口の議論が入管法の審議ということではありますけれども、これまで繰り返し先生方から御指摘ありましたとおり、この問題は、入ってきてしまえば一〇〇%厚生労働分野が議論の対象になってくることでありまして、厚生労働行政の根幹に大きく関わるようなこの移民政策が厚生労働大臣や厚生労働省、また厚生労働委員会を抜きにして議論をされてしまっているということについて、大臣はどういう御所見をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) この問題については、厚生労働省は、例えば社会保険の適用の問題あるいは労働分野の問題、これは我々が所管しているところですから、そういう観点でしっかりと対応していきたいと思いますが、基本的には、この問題は、今年の六月の骨太方針、あるいはそれを受けての関係閣僚会議において、やはり外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策というのを省庁全部挙げて方針を出しております。やはり大事なのは、私は、これからも我が国に在留する外国人が増加していくものと考えられる中で、我が国で働き生活する外国人について社会の一員として受け入れていくという視点に立って、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備、これが私は大事だと思います。その意味では、関わる省庁は様々あると思いますが、やはりこれは政府全体で対応すべきということで、七月に外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策を取りまとめています。 その中で、我々は、厚生労働分野は、委員おっしゃるように様々な、様々な分野に関わってまいりますから、それは全体の共生社会をつくるという観点で、我々が担当している分野、しっかりと対応していきたいと思っております。
○川合孝典君 ちょっと質問変えてみたいと思いますが、外国人技能実習生の話、既に大臣あちこちで御答弁されているから御存じかと、様々な問題が生じていることについて御存じかと思いますけど、現在運用されているこの外国人技能実習制度の状況について、大臣は、問題があるかどうか、どうお感じになられていますか。
○国務大臣(根本匠君) 技能実習制度、これは実は確かに様々な事案が生じて様々な問題が出てきている。ですから、技能実習制度については、昨年、技能実習法を新たに施行した、そういう法律を施行した。その中で、一部の監理団体や受入れ企業において労働関係法令違反や旅券の取上げ、人権侵害、こういう様々な問題がありましたので、技能実習法を新たに成立をさせました。 そして、技能実習法においては、監理団体の許可制や技能実習計画の認定制の導入、技能実習生への人権侵害の禁止規定や人権侵害を行った監理団体や実習実施者に対する罰則規定の整備、技能実習生からの相談受付体制の整備、外国人技能実習機構による監理団体や実習実施者に対する実地検査の実施等によって制度の適正化を図っていると、そしてこれをきちんと法務省において、あるいは厚労省においても労働行政、あるいは社会保険、保健行政、しっかり担当していますから、きちんと対応していきたいと思います。 そして、新たな技能実習制度、これ、でき上がりましたけれども、その検証については更なる実績の積み重ねが必要ではないかと思っております。適正化に全力を尽くしていきたいと思います。
○川合孝典君 様々な対応策をお取りになるということについてはもちろんそうしていただきたいわけでありますけれども、その対応策を取られたことの結果として、どういう状況に改善しているのかということについての検証は今現状どうでしょうか。役所で結構です。
○政府参考人(吉本明子君) ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、昨年の十一月、この新しい法律が施行されまして、現在、入口のところで、監理団体、また各計画の許可制度、認定制度ということで、きちんと規制を掛けてやっているほか、今の実地検査ということによりましてきちんと実効を上げているかといったことについての担保を図ることをやっているところでございます。 監理団体につきましては原則年に一回、また、実習の実施者に対しましては三年に一回を原則といたしまして計画的に実地検査をやりまして、適正化に実効を上げてまいりたいというふうに考えております。
○川合孝典君 今の話についてもそうなんですが、では、今取組されている施策の政策効果というのが検証できるのはいつ頃ですか、結果が出るのは。
○政府参考人(吉本明子君) 実際の各その実施機関による実施状況の報告につきましては、その次年度になりましてその状況を報告していただくということにもなっております。そうしたことも踏まえまして、今後検証していきたいというふうに考えております。
○川合孝典君 そうですよね。やっぱり始めたら検証するのには当然時間が掛かるわけですよね。 私どもが懸念しておりますのは、実際にその技能実習生の方々の現場から上がってきている声、それから七千人を超えると言われるいわゆる失踪者の存在、問題がない、何も問題がなければそういうこと起こり得るわけがないわけでありまして、それが現実に多発しているという現状に鑑みその施策を講じられるわけですよね。ということは、その施策の政策効果がきちんと検証できないままの状況で、外国人技能実習生を新たな技能の一号に転換することで更に在留できる期間を延ばしていくなどということは、今の不法状態を温存したまま範囲を拡大するということにつながると、大臣、思われませんか。
○国務大臣(根本匠君) 技能実習生の問題が、今委員御指摘のように、そういう問題があると私も認識しております。そして、技能実習法は昨年の十一月に規制を強化して適正化をしていますから、その新たな制度の下できちんとチェックしているということがあると思います。そして、我々も労働行政の中で必要な対応をしております。 それから、技能実習生の問題と今回の受入れ制度の問題ですが、要は、技能実習制度の下で失踪につながるような劣悪な労働法令違反のような状態、これについてはしっかりと防止、是正して、外国人労働者が安心して働いて、その能力を十分に発揮できる環境を確保することが重要と思っております。 そして、今回の受入れ制度は、技能実習法という法律、これは技能実習生に対する一つの法律の枠組みですが、今回の受入れ制度については、法務省において、技能実習制度と異なり、例えば入国、在留を認められた分野での転職が可能であります。そして、受入れ機関や登録支援機関による各種支援の義務付け、相談、苦情への対応、あるいは受入れ機関から入管当局へ届出事項を拡充する、入管当局による受入れ機関に対する指導、立入検査、改善命令の権限の付与、こういう制度設計がなされているものと思います。 厚生労働省としても、日本で働く外国人材の適正な労働条件の確保と雇用環境の改善を図るために、新たに創設される出入国在留管理庁と相互通報制度の運用など緊密な連携を図りながら、労働基準監督署において労働基準関係法令が遵守されるよう事業場への指導監督を行い、違反があれば是正を図らせる、そして、ハローワークにおいても、事業主が講ずべき措置を定めた指針に基づいて外国人材の雇用管理の改善に向けた助言や指導等を行うということで、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○川合孝典君 お聞きいただいてお感じになられたと思いますけれども、本質的な部分についての御答弁が残念ながら本日はいただくことができませんでした。 この場は時間が来ましたのでこれで終わりたいと思いますけれども、改めて申しますけれども、私、正直申しまして、外国人材の受入れ自体を否定しているわけではないんです。しかしながら、この国の将来に資する形での制度設計をきちんとする、そのためには今ある問題をきちんと潰した上で建設的な議論をしていかなければいけないということを言っているわけであって、今、政府や大臣がおっしゃっていることは結論ありきの話であって、到底認めることができないということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 もう早速質問の方、入ってまいりたいと思いますが、まず働き方改革につきまして、大臣、所信の中でもいろいろと述べられておられました。 一つには、さきの通常国会で決まりました、通りました法律の中身、これをしっかりと施行していく、円滑な施行に取り組みますということで、これはもちろん当然やっていただきたいことでもありますし、あわせて、その中で、残課題と言ってよかったと思います、医師の働き方改革、こうしたものについてもそのお考えは述べられておりました。 ただ、さきの通常国会の議論の中で、残念ながら、厚生労働省さんのずさんなデータの取扱いといいましょうか、でたらめな扱いによって一つやりたいことができなくなった件があったと思います。裁量労働制の拡大、これについては何もここには記載がないんですけれども、この裁量労働制については今後どういう考えでどのように進めるおつもりなのか、大臣のお考えをまず確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 裁量労働制については、実態を正確に把握した上で、制度の在り方について検討することとしております。 現在、実態を把握するための新たな調査の設計を行うため、統計学者や労働経済学者、労使関係者を含む専門家による検討会において検討を行っているところであります。 対象となる業務や労働者の健康確保策など、裁量労働制の見直しについて現段階で特定の方向性を持っているものではありません。まずは議論の基礎となる新たな調査の設計についてしっかりと検討していきたいと思います。
○礒崎哲史君 今やっと正確に実態を把握するためにはどうすればいいかという調査のやり方の研究に入ったということを今大臣お話をされているわけですから、前回の国会で出せるわけないんですよ、そもそもが。 先ほどの、今日の石橋先生のお話もそうですし、ずっと野党側の議員の先生、お話をしていますけれども、一切PDCA回っていないですよね、政策に関して。やりっ放しじゃないですか。裁量労働制もそうです。実態、現場がどういうことが起きているのかという把握ができないままに拡大。明らかにおかしいです、進め方として。今大臣言われた正確な実態の把握については是非きちんとやってください、やってください。その上で、私は実際に裁量労働制が導入されている職場で働いてきた人間ですから、私は裁量労働制で働いてきた人間ですから、この間のようなでたらめなデータ、あんなの肌感覚で私分かりますから、絶対に認めるつもりはありませんのでね、きちんとしたデータ出してください。 で、PDCA回すのは相当難しいと思います。なぜなら、そもそも裁量労働制は時間管理がきちんと適用されないので、働いた時間を管理しなくていいというルールになっちゃっているわけです。つまり、一番重要な働いた時間をどうやって収集するか。そもそもPDCAを回すための大切なツールが法律の中に入っていないんですよ。これそのものが、既に振り返らなければいけない、改善しなければいけない大きなポイントだと私は思っています。是非、こういう点も含めてしっかりとPDCAのCをまずやってください。その上でAをやってください。それなくして新たなPはありませんので。まずはそのことをはっきりと申し上げさせていただきたいと思います。 ほかにも働き方改革あったんですが、ちょっと時間の関係もありますので、順番入れ替えまして、今、川合先生の方からもありました外国人材受入れの拡大について、私の方からも何点か確認をさせていただきたいと思います。 まず、この本政策を実施していく際、当然外国人の方が更に拡大して日本に入ってこられると、多く来られるということでもありますが、こうした政策を実施した場合に、実際に働いている現場ですとか、あるいはそれを受け入れる地域社会ですとか、そうした社会に与える影響について、根本大臣としてはどういう受け止め、認識をされておりますでしょうか。その点について確認をしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) これからも我が国に在留する外国人が増加していくと考えられます。今、増加していますから。 大事なのは、我が国で働いて生活する外国人について、社会の一員として受け入れていくという視点に立って、外国人との共生社会の実現に向けた環境整備にしっかりと取り組むことが重要だと思います。
○礒崎哲史君 どういう影響が出るかという、その具体的な影響ですね、そうしたものについてというのは既に厚生労働省の中で検討はお済みでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 先生のおっしゃっている影響、いや、いろんな影響はあるとは思いますよ。だから、大事なのは外国人との共生社会の実現に向けた環境整備が必要だと。 で、七月にも外国人との共生社会の実現に向けた総合的な施策の基本的方向を示して、今我々、年末を目途に具体的な施策の中身を出したいということで考えております。
○礒崎哲史君 いろんなことがあると思うので、そのいろんなことに対してどういう準備をしておくべきかということを厚労省さんの中で検討をし、その検討したことをしっかりと盛り込んだ上でこの拡大策というのはやらないといけないんじゃないんですか。それやらないと影響がそのまま出ちゃうじゃないですか、社会に。だから聞いているんです。 どういう影響が出るということを検討されましたか。そもそもその検討をされたかどうか。検討されていますか、そもそも。それ、まず確認させてください。
○国務大臣(根本匠君) 要は、厚生労働省としてやるべきは、一つは外国人の適正な労働条件の確保、これは日本人であれ外国の方であれ、その事業場に雇用された方については適正な労働条件の確保と雇用管理の改善、こういうことをしっかりやる。それから、社会保険の加入、これも受け入れた場合には法務省と連携して社会保険の加入促進をやる。あるいは医療にもかかるでしょうから、医療機関による外国人患者受入れに関する環境整備をするということで、要は、実際に海外から入ってこられる方ですから、労働の問題、あるいは医療の問題、社会保険の問題も出てくると思われるので、これについては今私が申し上げた大きな三つの分野でしっかりとやっていくと、こういうことであります。
○礒崎哲史君 しっかりやっていただきたいので、やっていただきたいので、今言われたような話というのは一体どこを見るときちんと明文化されたものというのがあるんでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 先ほども申し上げましたが、今年七月の関係閣僚会議、これにおいて外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策というものをまとめております。 言ってみれば、これが全体で、これから受入れに当たって問題が生じないようにこういう取組をすると。これ、要は総合的な対策として、総合的対応策、これは検討の方向性ということですが、これを打ち出しています。そして、中身をしっかりとこれを年内に、七月の段階では総合的対応策、検討の方向性ですから、ここでいろんな課題を全部洗い出して、ここで盛り込んで、そして具体的な施策を年内にしっかりとまとめるということであります。
○礒崎哲史君 年内にまとめられるというお話なんですが、今国会中にこれは法案成立させるんですよね。 年内にその具体的な、この後の問題が起きたときのアクションをつくると言われましても、その前に法律成立させようとしているんじゃないんですか。順番逆じゃないですか、これ。大臣、おかしいと思いませんか。順番逆だと思いませんか。おかしいと思いませんか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 一つ御報告申し上げます。 今大臣から御紹介のありました総合的対応策、これにつきましては、今回の特定技能の一号、二号で受け入れる外国人材の皆様だけではなくて、日本に在留する全ての方々の受入れ環境の整備を行おうというもので、そのメニューづくりをするものでございます。そのメニューをつくった後に、一つ一つをどのように実現していくかということの段階に入ってまいりますけれども、その意味では、今回の在留資格の検討と、もちろんそれを包摂するものではありますけれども、それが必ずしも前提となるものではなくて、全ての外国人の方の受入れ環境の整備をどうするかということが、今大臣の御紹介ありました総合的対応策でございます。
○礒崎哲史君 全体的だろうと何だろうと、しかも、この法律、四月から施行されるというお考えがあるということです。四月には拡大していくわけですよね。そっちの方向にかじが切られるわけですよね。だから、いや、だから早くこれやらなきゃいけないんじゃないんですかとお話をしているんです。年内中とかじゃなくて、本当はまとまっていなきゃいけないんじゃないんですかという話を私はさせてもらっているつもりなんですね。 ちょっとまあもう堂々巡りなので、今、私、四月からというお話をしましたが、これは何で来年の四月から施行なんでしょうか。立法事実と併せて、大臣のその四月からの施行の必要性を含めて確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) まず、来年の四月からということであります。 今、現状、有効求人倍率は四十五年ぶりの高い水準となる一方で、少子高齢化の影響によって労働力となり得る生産年齢人口、これは年々減少していますから、人手不足は深刻化しているものと認識しております。我々与党だけではなくて、ここの部分については、人手不足が深刻化しているというのは多分共有されているんだろうと思います。 こうした現下の深刻な人手不足が我が国の経済社会の持続可能性を阻害する可能性が出てきているという認識の下で、今回、入管法改正案が国会に提出され、可能な限り早急に新たな受入れ制度を実施すべく、関係省庁が連携して、来年四月一日の施行を目指しているものと承知をしております。 それから、先ほどの外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策ですが、これは、要は近年外国人が増えていますから、ですから就労を目的とする新たな在留資格を一方で創設する、その前からこの外国人との共生社会の取組は我々やってきているということですから、今やっている施策も、当然いろんな政策が用意されている、更に拡充する施策もあるということであります。
○礒崎哲史君 何かちょっと後半の部分で頭がごちゃごちゃになりましたが、ちょっと今、その前段の、そもそもの私の質問、四月からということでしたので。 人手不足の話、そのとおりです。私も、各地、全国へ行けばやはり人手不足という話は聞きますので、そこについては認識共有です。我が国の経済社会への影響を考えれば、やはり何らかの形で働き手を増やしていくということは策を考えていかなきゃいけない、そこも考え共有できます。何でそれが来年の四月なのかです。再来年の四月で駄目な理由は何でしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 問題意識は共有されているというお話でした。ですから、我々も、可能な限り早急に新たな受入れ制度を我々は実施すべきだと思っているということであります。
○礒崎哲史君 先ほど、その問題点の洗い出し含めてなかなか進んでいない状況で可能かどうかというのでいくと、私はかなり厳しいのではないかなという印象は持っていますけれども、先ほど大臣おっしゃられたのは全体的な話、我が国の経済社会への影響というお話、全体的な話でしたけれども、これ、厚生労働省として来年の四月でないと厳しいというような省としてのお考えというのは、独自のお考えというのはおありでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) この認識は政府全体として、全体としての認識だと思います。深刻な人手不足に対応するために、例えば法務省において継続的、積極的に検討を重ねてきたものと承知していますが、現下の状況に照らせば、政府全体として可能な限り早急に制度を実施する必要があるという認識だと思います。
○礒崎哲史君 ですから、全体としてはもう閣議決定されているのでそうだと思います。私もそういうふうに思っていますから。 いや、そうではなくて、厚生労働省として、やっぱりここの部分はというそのお考えとしても、これはやっぱり早急に実施しなければいけないというスタンスなのか、それとも、もし人手不足と、そういうところであれば、私、本来であれば、大臣、所信の中でも述べられていましたけれども、高齢者の方あるいは女性の方、あるいは就職氷河期で残念ながら正規で働いたことがない方、そういう方たちをもっと社会に来ていただいて参画していただくという、それはやるって、大臣、所信の中でおっしゃっているわけですよね。それとこの外国人労働者の件が、厚労省としてはこっちじゃないんですか。所信で述べられたことが私は主じゃないのかなと思うんですけれども。ですから、厚労省としての独自の部分のお考えをお聞かせくださいということを質問しています。
○国務大臣(根本匠君) もちろん、我々、例えば元気に働くことのできる高齢者の皆さんにはできるだけ働いていただけるような環境を整備したいと思いますし、女性も働きたいという希望のある方には働いていただきたいと思っております。それから、就職氷河期で就職できなかった皆さんにも、今寄り添い型支援をやっていますから、要は、そういうことで、国内で、今の国内でも働きたい方にはどんどん働いていただく、そういう努力をし、後押しをしてもなお、なお人手不足がありますから、そこは政府全体として、この深刻な人手不足に対応するためにこの新たな制度を導入しようと、これは政府全体の考え方であります。
○礒崎哲史君 もう人材も限られていますし、厚労省さんも、いや、大臣だって本当に多岐にわたることを政策として進めなければいけないんですから、これまで厚労省さんで進めてこられた、さっき言った高齢者の雇用ですとか、障害者の方の雇用ですとか、やっぱりそこをやりたいという思いが強いんじゃないかと思いますよ。だったら、そこをしっかりと進めるべき時期に、なぜ外国人労働者の部分でこれだけのことを厚労省さんとしてもやることになるのか。そこについては、大臣としては思いがあったのではないかなと思って聞かせていただきましたけれども、これもちょっと一般論に終始しそうなので、次に行きたいと思いますが。 今回のこの入管法改正の新制度は、現状の技能実習制度を延長するものかどうか、それとその関係性について改めて確認をしたいと思います。
○政府参考人(佐々木聖子君) お答えいたします。 今回の受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するため、国内人材の確保等の取組をしてもなお人手不足が解消されない分野に限り、一定の専門性、技能を有する外国人材を受け入れるものであります。他方、技能実習制度は、人材育成を通じた開発途上地域等への技能等の移転を図る国際協力を推進することを目的とするものでございます。 このように、今回の受入れ制度は、技能実習制度とは趣旨、目的が異なる制度であり、技能実習制度を延長するものではありません。 その上で、特定技能一号には一定の専門性や技能水準を評価する試験等が設けられるわけでございますけれども、技能実習二号修了者、三年間技能実習を終えられた方は、その三年間の技能実習経験及び我が国での生活実績を通じて、その特定技能一号に設けた技能水準、日本語水準を満たしているとみなすとしている者でございまして、技能実習修了者が特定技能一号に移行することは可能でありますけれども、繰り返しになりますが、今回の受入れ制度とそれから技能実習制度とは制度として連続するものではありません。
○礒崎哲史君 いや、試験しなくてもそのまま移行できるということですから、制度上つなげているのは明らかなわけですけれども。 その技能実習制度の、もう一回ちょっと細かいところ確認ですが、対象職種というのがありますね、技能実習制度の対象職種。新制度の特定技能というのがありますね。これ、何が違うんでしょうか。 じゃ、何が違うのかということと、あともう一つプラスとして、単純な作業、単純作業も今回その対象になるんじゃないかというのが従前からいろいろ報道等では出ておりましたので、単純作業というものが含まれるのかどうか、この特定技能について、その二点についてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(佐々木聖子君) 一つ目の御下問でございますけれども、技能実習職種というのは、そもそも、先ほど申しました技能実習の趣旨からして、海外に移転をすべき職種は何かという観点からこれまで数としては増えてきたものでございます。 今回の、昨日、十四業種の見込み数等につきまして御報告申し上げましたけれども、今回はあくまでも日本社会の中で人手不足が深刻な分野、これを特定して、なおかつ、生産性の向上ですとか国内人材の確保の努力をしてもなお人材が確保できないところに外国人の力をお借りするというものでございまして、その職種の考え方、技能実習職種の考え方と今回の人手不足分野の業種等の考え方は全く別物でございます。 それから、単純作業という御下問ですが、そもそも今回の受入れの制度を組み立てるに当たりましては、大前提として、一定の専門性、技能を持った現在の制度の拡充、対象の拡充、専門性を持った方々の分野を拡充するということで組み立ててきたものでございまして、その意味ではいわゆる単純労働というのは今回の制度には含まれないものでございます。
○礒崎哲史君 もう少し確認なんですが、そうすると、技能実習制度の対象職種、あれいっぱいありますよね、あれと、今回の新制度で設けようとしている特定技能というのは違うものが入る可能性があると、技能実習制度にない働く技能、技能といいますかね、職種が新制度には入る可能性があるということでよろしいでしょうか。
○政府参考人(佐々木聖子君) そのとおりでございまして、昨日お示しした十四業種の中には、宿泊業あるいは外食業という、今技能実習の二号の職種として全くないものが含まれております。考え方は先ほど申し上げたとおりです。
○礒崎哲史君 じゃ、特定技能の中に単純労働が入らないというのは、何か、それは最終的には条文なり省令なり、何かで明文されていくんでしょうか。それと、あと、単純労働作業というのはどういう定義になるんでしょうか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 明文されるものといたしましては、私どもは入管法で在留資格というものが別表形式で示されております。この中に、特定技能一号、二号それぞれにつきまして、言わばその活動の定義が示されるところでございます。相当の技能、経験を有する者ということで、まさに試験を設けるというのはその意味でございますけれども、全くの経験がなくてできるような作業はその対象から除かれるというのが在留資格の定義に書かれるものでございます。
○礒崎哲史君 そこを明確にやっぱりしていかないと、業者の考え方であったり業界の考え方で単純労働作業が入ってしまう可能性というのは出てくると思うんですよね。ですから、ちょっとそこの部分は引き続き、これ、しっかりと確認をしていかなければいけないポイントなんだと思います。 それと、先ほどの説明の中でやっぱりちょっと腑に落ちないのは、そもそもの技能実習制度とやっぱりこの新制度の関係です。 技能実習制度の意義についてはもう皆さん御存じのとおりであります。最終的には、技術、技能を日本で学んでいただいて、本国に帰っていただいて、そこで、自分の国で活躍していただくことによってその国の経済発展に寄与する、そういう人材を育成していくことというのがこの技能実習制度の趣旨であります。その趣旨をもって日本に実習で来られている皆さんが新しい制度に移っていくということは、これは、本国に帰らないで日本でそのまま労働者として働き、生活をしていくということになるわけですから、これ、本国に帰っていただいて本国の経済発展に寄与することができなくなると思うんですけれども、これ、明らかに技能実習制度をないがしろにする方向になりませんか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 繰り返しになりますけれども、今回の受入れ制度、技能実習とは趣旨、目的が異なっておりまして、在留資格も全く別物でございます。技能実習生が技能実習二号を修了後直ちに帰国されるか、あるいは技能実習の三号、すなわち四年目、五年目に移行するか、あるいは特定技能の一号に移行するか、選択肢があるわけでございますけれども、これは在留する目的に照らした御本人の自由な選択に委ねられているところでございます。 今お話しの、技能実習が終わった方が特定技能一号に移行した場合に、本国への技術、技能の移転ができないのではないかというお話でございますけれども、特定技能一号につきましては在留期限の上限を五年としているものでございまして、その特定技能での在留期間が終わられた後、我が国で培った技能等を御本国に持ち帰って必要な技能移転を行っていただくことになりますので、技能実習制度の趣旨は没却されないと思っています。 ただし、その後、特定技能二号に更に移行される方もいらっしゃると思いますので、その際には、技能実習制度の趣旨を没却しないためにも、一度御帰国をいただいて、何らかの形で技能移転をされてから二号として戻ってきていただきたいと考えているところでございます。
○礒崎哲史君 ちょっと、多分、今の御答弁の中、いろいろと問題点があろうかと思いますので、ちょっと、実はもう私あと一分しかないので、もう時間がないんですけれども、今言われた、最初、前半言われたところでいけば、明らかに、技能実習制度を終えてそのまま新制度に移ってしまうということですから、これ、全然独立した法律になっていませんよね、今の御説明でいくと。完全につながっちゃっている法律じゃないですか。完全に延長ですという御説明にしか、ちょっと、前半部分はやはりもう聞こえませんでした。 それでいくと、先ほど申し上げました技能実習制度のそもそもの法律の立て付けである大前提の部分、ここの部分と完全に相入れない内容ではないかというのが疑念としては非常に強く残ります。 後半部分も、ちょっともう一回整理した方がいいと思います。この法律ができるとどういう働き方ができるのかということを、厚労省さん、是非チェックしてください。海外から日本に来られて働く方たちが一体どういう環境で日本で働くことになるのか。まさにその部分ですよ、今法務省の方が説明されたのは。 その部分しっかりと、ちょっと厚労省の方、確認いただいて、整理をいただいて、本当に問題がないのかどうか、あるとすればどういうところに問題が発生するのかどうか、これ厚労省さんの責任において整理してください。その上でこれもう少し議論深めないと、やはり問題が出てからでは遅いですから、PDCAしっかり回すためにも、企画を進めるためにもまずはそのチェックをしっかりしていくということを、これはもうお願いします。大臣、是非ここのところ、よろしくお願いしますね。 改めて、ちょっとそこの部分はお願いをし、で、やはりまだまだまとまっていないことだらけだと私はこの新法思いますので、是非この委員会でも集中審議含めて継続して議論ができるようにまた取り扱っていただけますこともお願い申し上げまして、質疑を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○倉林明子君 日本共産党の倉林明子でございます。 野党の皆さんからも様々指摘がありました。私、この新たな外国人労働者の受入れ問題については、改めて厚生労働委員会で早急にやっぱり集中審議必要だという思いを強くいたしました。法案については連合審査の開催を我々要求してまいりましたけれども、本委員会でこの外国人の受入れ拡大については集中審議を改めてお願いしたいと思います。 もう一つ、一緒に要求しますので。 その審査の条件といたしまして、資料の提出を求めたいと思います。 一点は、新在留資格による受入れ見込みの人数が昨日示されました。その中身を見て愕然としておりまして、全くこの数字の意味が分かりません。積算根拠を併せて説明できるように資料を整理していただきたい。 二つ目の資料といたしましては、衆でも継続になっておりますが、技能実習生の失踪者に対する入国管理局が聞き取った個々の聴取票、これが二千八百九十二人分あるというふうに伺っております。もちろん個人情報については取り除いていただいた上で、非常に審議の参考になること間違いないと思っておりますので、リアルな実態共有するためにもこれについては資料として提出を願いたい。お願いします。
○委員長(石田昌宏君) 以上の件につきましては、後刻理事会において協議いたします。
○倉林明子君 それでは、集中審議も理事会で確認がいただけました障害者の雇用の水増し問題について若干質問したいと思うんです。 大臣は、この問題、所信で触れられました。そして、障害者雇用施策を推進する立場として深くおわび申し上げますと改めて謝罪をされたということです。これ聞いていて、一体誰に対して何を謝罪するのかはっきりしないんですよね。 障害者団体からはどんな声が上がっているかというと、障害者を雇いたくなかったのかと、こういう声ですよ。その手法というのは、官庁の内部で障害者を探す、そういうやり方でした。数字を操作してまで障害者雇用拡大の責務をこれ長年にわたって放棄してきた、これ背信行為ということだと思うんですよ。これに対してこそ明確に謝罪すべきじゃないかというふうに思いますし、直接謝罪すべき相手は誰かということですよ。これ、被害を回復すべき相手、雇用機会を奪われた障害者だと私言いたいと思うんですけれども、大臣の認識、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 障害者雇用促進法というものを作って、そして国の行政機関も事業主として障害者の雇用の確保や安定を図る責務を有していて、そして民間に率先して障害者を雇用すべき立場にある。それにもかかわらず、今般、国の行政機関の多くで障害者の法定雇用率を達成していない状況にあったことについて、厚労省は障害者雇用率制度を所管しておりますから、その立場から私は大変重く受け止めて、深くおわびを申し上げるということでおわびを申し上げました。
○倉林明子君 今の、所信の範囲ではなかったかと思うんです。具体的に、謝罪すべきは誰なのかということで、機会を奪われた障害者じゃないのかと聞いているんです。どうですか。
○国務大臣(根本匠君) 要は、個々の障害者の皆さんということを含めて、トータルとして、我々、障害者雇用率制度を所管する立場にありますから、その点でこういう事態に立ち至ったということをおわびをしているということであります。 それは当然、国民の皆さん、そしてその中に障害者の皆さん、いろいろな……(発言する者あり)いや、障害者の皆さんを中心に国民の皆さん、広く私はおわびを申し上げたいと思います。
○倉林明子君 私、先ほど来の議論聞いていまして非常に気になるのは、これは明確に、所管している厚労省も含めて重大な法違反があったということなんですよ。明らかですよ、雇用率達成できていなかったんだから。その点では、結果責任が問われる問題なんだと、そういう自覚、極めて乏しいということをまず指摘をしておきたいというふうに思います。 そこで、検証委員会のところで、雇用率が達成されていることによって不採用となって実害を受けた障害者ってどれだけいるのかというのは、これ数出てきておりません。大体、そもそもいつから水増しが行われてきたのか、それも明らかになっていません。過去に遡って、本来雇用されるべき障害者は何人だったのか、これも明らかになっていない。省庁間で示し合わせていたのではないかと、何でこんな権利侵害に対する改ざんが行われたのかと、私、解明すべきことは山ほど残っているというふうに思うわけです。大体、何で、何でこんなことが行われたのかということは、背景までえぐり出すということをする必要あると思うんですよ。それが全くないということは極めて問題だと思っているんです。 私、言いたいのは、検証作業、これはここで終わりにしてはならないと思うんです。障害者である当事者も参加した検証作業というのは継続されるべきだと思っているんですが、いかがでしょうか、大臣。
○国務大臣(根本匠君) この問題については、第三者の委員会を立ち上げて、そして検証委員会でしっかりと検証していただきました。 検証委員会は、福岡高検の検事長も務められた松井委員長をトップに、弁護士や行政監察についての有識者、障害者施策に造詣の深い有識者の方々から構成されて、今般の事案の実態や原因、実態や原因を明らかにするために第三者の立場から専門的な知見で検証をいただきました。実態や原因を明らかにする、これが検証委員会の目的ですから。 そして、この検証の結果、各行政機関における今般の事案の基本的な構図を明らかにしていただいたと思っております。
○倉林明子君 ということは、もう検証作業は終わりだという説明だったのかなというふうに改めて受け止めました。 問題は、重大な人権侵害、これチェックできてこなかったということでいいますと、我々立法府にも検証の責任があるんだというふうに受け止めているんです。私、参考人質疑、集中審議ということで理事会でも確認をいただいておりますが、徹底した解明のための審議を続けていく決意も今日は表明しておきたいと思います。 次に、与党の先生方からも質疑ありました医療の消費税の補填不足問題、これ私の方からも質疑したいと思います。 医療に係る消費税問題というのは、もう経過長いんですね。診療報酬による補填では、ばらつき、不足、これ生じるということで、医療界から繰り返し抜本的な解決、これ求められてきたわけです。また、これ消費税が診療報酬に上乗せされるということになりますから、結果として国民負担になるわけです。医療費非課税と、この原則との矛盾、これも生じてきているわけです。これに対して政府はどう説明してきたかというと、診療報酬での補填というのはおおむねされてきたと、こういう説明だったわけですね。 ところが、先ほども紹介あったように、今年の七月二十五日の中医協消費税分科会で、二〇一四年改定での試算にこれ誤りがあったということが発覚したわけです。全体でも機能別でも補填不足があったということで、もう分科会では衝撃が走りました。当然だと思うんです。 修正後の二〇一六年分で見ますと、全体の補填率、マイナス額、これどうなっているか。そして、とりわけ影響が大きかった特定機能病院、こども病院、この補填率とマイナス額はどうか、数字で端的にお答えください。
○政府参考人(樽見英樹君) 二〇一四年度の補填状況調査の誤りということについては、その補填状況について言わば誤った認識を世に生むことになったということでございます。これについては誠に申し訳なく、おわび申し上げる次第でございます。 お尋ねの補填率等につきまして申し上げますと、二〇一六年度の補填状況調査でございます。一施設一年間当たりの結果でいいますと、特定機能病院の補填率は約六一・七%、補填不足額は九千二百万円、こども病院の補填率は約七一・六%、補填不足額は約三千二百万円ということでございます。 それから、全体については、仮に病院、一般診療所、歯科診療所、保険薬局の補填率から全体の補填率を推計するとということで全体のものをお示ししておりますけれども、九二・五%の補填率ということでございました。
○倉林明子君 誤った認識を与えたんじゃないですよ。誤った計算をして補填不足が生じていたんですね。これ、間違いないか。認識の問題じゃなくて事実間違っていたんだから、それちゃんと認めてほしい。どうですか。
○政府参考人(樽見英樹君) 二〇一四年度の補填状況調査の誤りということに関しては、点数を付けていたものについて、それがどの程度補填されているのかというその検証を行う際に、具体的に申しますと、DPC病院における算定回数、算定日数というものを誤っていたということで、補填率が高いという数字になっていたということでございますので、点数を設定するときに件数が誤っていたということではなくて、ただ、結果的に低い点数、低い補填率になっているものを高い補填率であるというふうに検証結果でお示しをしたということでございますので、おわび申し上げなきゃいけないところは変わりませんけれども、状況はそういうことでございます。
○倉林明子君 間違いは率直に間違いだと認めてきちんとおわびするという、そういう姿勢持たないと信頼失いますから、言っておきます。 これ、四年間放置されたという、これ重大な問題なんですよ。先ほどおっしゃったけれども、全体で九〇パーということだけれども、病院で見ますと八五%ということで、より補填率低いです。差引きで全体、年間でいうと二百億円マイナスです。病院のところで計算しているのを見たら、四年間で八百八十八億円やと。これだけの損失を与えた重大な間違いだったということを重ねて指摘したい。 それで、ここではっきり答弁を撤回すべきだと思っていることがあるんです。繰り返し、全体ではおおむね補填しているんだと、機能別でも、そういう国会答弁を何度もしてきているわけですから、これまでの国会答弁についても撤回を求めたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 今お話がありました。局長からも答弁がありました。 二〇一四年度の補填状況調査を公表した当時は、全体の補填率が一〇二・〇七%というデータを踏まえて、補填状況におっしゃるとおりばらつきは見られたものの、マクロでおおむね補填されているということが確認されたと国会で答弁しておりました。しかし、その後、先ほどお話にありましたが、二〇一四年度の補填状況調査に誤りがあったことが判明し、結果として当時の国会答弁の内容は誤ったデータに基づく間違ったものであったと認識しております。 本件については誠に遺憾であって、今後このようなことが起こらないようにしていきたいと思います。
○倉林明子君 明らかに間違いだったということを認められましたので、その事実を踏まえて引き続き議論をしていきたいと思います。 そこで、医療団体からの指摘もあって、誤りに気付く機会というのはあったと思うんです。それは病院、医療団体からも指摘が繰り返しされておりました。私、四年間放置してきた責任重大だと思うんです。もちろん、診療報酬でどう補填するかということについて言うと、なかなか難しい議論あるというのは承知しております。しかし、明確に損失を与えたことが明らかになったわけですから、救済措置というのはとるべきだと思う、当然だと思う。どうでしょうか。
○政府参考人(樽見英樹君) 診療報酬による補填について、全体として補填不足があった、それから医療機関種別ごとの補填率のばらつきがあったということでございます。 来年の診療報酬改定、一〇%に上がるのに合わせまして診療報酬改定をやるということで、その改定に当たりましては、直近の実績データを用いるということによって医療機関の種類ごとの消費税負担に見合う補填率になるように、現在、中央社会保険医療協議会において議論をしていただいているというところでございます。 今日の午前中にも申し上げましたが、診療報酬による補填というものについては、そもそも個々の医療機関の実際の消費税負担額を個別に補填するという性格のものではなくて、診療行為に着目して点数を配分する仕組みということでありますので、過去の補填不足を手当てをするということについては難しい面があるわけでございます。 ただ、今回の、来年の診療報酬改定の際には、二〇一四年の消費税改定の際に引き上げた五%から八%部分を含めて計算をし直して、将来に向けて補填状況が是正されるという配点にしたいというふうに考えているところでございます。
○倉林明子君 いや、そういうやり方していくと、余計ゆがみや矛盾出てくるんじゃないかというふうに思うんですよ。過不足あるんですから。分野別でも過不足あるわけだし、個々でも過不足あるわけだから。 私は、そこで、やっぱりいろいろな議論もあったんだけれども、医療界挙げて要望をまとめられたというところを本当に尊重すべきだというふうに思っています。日医、日歯、日本薬剤師会の三師会、そして四病院団体協議会、八月二十九日の提言というのは、診療報酬の補填というのは維持した上で個別の医療機関ごとに申告によって補填の過不足に対応する税制上の仕組みですね、これを新たに創設してほしいというものになっています。これ、対象もよく考えられていて、消費税、所得税を実額計算で申告している医療機関に限定しているというわけですよ。 こういう要求について、全体がこうした過不足もありながらまとめられたという点では非常に重い提言だというふうに思っておりますけれども、大臣はこれどう受け止めておられますか。
○国務大臣(根本匠君) 医療関係団体は、御指摘のとおり、診療報酬への補填を維持した上で新たな税制上の仕組みの創設、これを要望しております。厚生労働省としても、平成三十一年度税制改正要望で、財政上の問題の抜本的解決に向けた新たな措置を盛り込んでおります。 引き続き、関係者の議論の状況なども踏まえながら、診療報酬による対応も含めて与党とも相談しながら検討していきたいと思います。
○倉林明子君 注目して見ていました。初めてですね、抜本的な解決に向けてということが厚労省の税制改正要望に入ったと。これは医療界挙げた要望を受け止めてのことだと思いますので、税制改正としての新たな仕組みのために厚労省は本当に頑張りどころだということを申し上げておきたいと思います。失った医療界からの信頼をどう取り戻すのか、厚労省、本気でやらないと、この点での信頼回復ないということを申し上げておきたいと思います。 そして、この要求が実現したとしても、これは課題残るんですね。最初に申しましたように、診療報酬に消費税分を上乗せする仕組み、これ、対応する限り患者負担に跳ね返ると。で、医療は非課税という建前との矛盾、これ拡大することになるわけです。この矛盾の解消が求められると思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。 まず、今般私どもが、今委員引用いただきましたように、来年度に向けての税制改正の要望において、税制上の問題の抜本的な解決に向けた新たな措置というものを要望させていただいておりますのは、昨年末の与党税制改正大綱におきまして、種々前提条件を置いた上で、三十一年度税制改正について、税制上の抜本的な解決に向けて総合的に検討し、結論を得るということを踏まえまして、診療報酬による対応も含めて、与党とも御相談させていただきながら検討するというのがまず基本でございます。 その上で、今の患者負担などの関係につきましては、私どもとして、診療報酬によるこれまで行っておりました補填につきましては、定率の患者負担の部分を除いて考えても、その医療保険制度から税あるいは保険料を財源としてそこの部分が賄われていることや、あるいは医療機関の負担する総費用のうちの人件費等の非課税仕入れ額を除いた課税仕入れ部分への対応という意味では、一般的な課税取引に比べれば患者負担が軽減されていると思っておりますので、私どもとしてはその考え方は一貫しているものと思っております。
○倉林明子君 いや、医療非課税ということの矛盾を拡大するということになることは間違いないんですよ。さらに、増税ということになれば、これは差が更に、非課税分じゃなくて課税分が、消費税の課税部分増えるということになるのは、いろんな軽減措置とっていても、そういうことになるんですよ。消費税の一〇%への引上げ、これ、やることが前提のような議論がされていて大変憤慨しているんですけれども、医療に与える影響、国民への隠れ消費税負担を増やすということにもつながっていくわけで、この点でも増税はきっぱり中止すべきだということを言っておきたいというふうに思います。 で、私、この問題を、じゃ、抜本的に、根本的に解消するためにはどうしたらいいのかというたら、やっぱりゼロ税率の導入、これが最も合理的な対応になると、明らかだと思います。その場合、現在の免税対象となるような小規模な医療機関に対して、消費税の記帳など、記帳ですね、帳面を付けるということなどは大変過重な負担になることも明らかだと思うんです。こうしたところへのきめ細かい対応も併せてやっていく必要があるということは当然だと思います。 医療に係る消費税問題、これ抜本的に解決するためにゼロ税率も選択肢に含めて私は検討していくべきだと思います。大臣、いかがでしょうか。いやいや、大臣に聞きました。
○国務大臣(根本匠君) 公的保険の適用となる医療サービス、これは社会政策的な配慮に基づいて非課税となっております。また、今回の消費税率引上げに当たっては、医療界が一致して、現状の非課税制度を前提に、診療報酬への補填を維持した上での対応を要望しております。 このようなことから、今回の対応においてゼロ税率などの課税化は考えておらず、まずは診療報酬による補填を適切に行った上での対応を検討したいと考えております。
○倉林明子君 いや、今の話はよう分かっております。今後の抜本的な解決に向けて選択肢としての検討を求めておりますので、その点では重ねて求めておきたい。 抜本的な税制改正ということを本当に進めていく、試されているということを強く申し上げまして、今日は終わります。
○東徹君 日本維新の会の東徹でございます。 まず最初に、根本大臣、一点だけ社会保障費についてお伺いをしたいというふうに思っております。 大臣も御存じのとおり、我が国というのは少子化、高齢化、人口減少ということで、社会保障費の伸びというのはどんどんとこれから伸びていくわけでありますし、二〇二二年以降、団塊の世代が七十五歳以上になっていくことによって、医療や介護に係る費用というのは更にこれが増えていくわけですけれども、二〇四〇年には、これ社会保障給付費が百九十兆円になるというふうなことも想定されているというのが今の現状だというふうに思っています。 そんな状況の中で、根本大臣として、この社会保障制度を守っていくために、維持していくためにどのような対策が必要なのか、改めてお伺いをしたいなと思います。
○国務大臣(根本匠君) 委員もお話がありましたが、高齢者、高齢人口、二〇四〇年にピークを迎えます。やはり、我々、長期的な視点からこれを考えていかなければいけない。その意味では、本年五月に、社会保障給付や負担の姿を幅広く共有するための議論の素材として、二〇四〇年を見据えた社会保障の将来見通し、これを厚生労働省を含む四府省でお示しをいたしました。それによりますと、社会保障給付費は増加しておりますが、社会保障給付費対GDP比の伸びで見ると、実績の出ている直近十五年間の増加率は六・八ポイントでありますけど、今回推計を行った二〇二五年から二〇四〇年度の十五年間では二・一から二・二ポイント程度の増加となっています。 一方、今後の人口の推移を見ると、二〇二五年以降、今までの高齢者の急増から現役世代の急減に局面が変化いたしますので、今後も医療サービスのニーズが一定程度ある中で、それを支えるマンパワーをどう確保し、社会保障の機能を維持していくか、これが大きな課題だと思います。 近年、高齢者、若返りが見られますし、就業率も上昇する、高齢者像が大きく変わってきています。これを踏まえて、これまでの社会保障システムの改善にとどまるのではなくて、システム自体の改革を進めていくことが必要になると思います。その意味では、このシステム全般にわたる改革を進める中で、給付と負担のバランスについてもしっかりと検討していきたいと思います。 国民誰もがより長く元気に活躍できるように、社会保障全般にわたる改革を着実に進めていくために、私を本部長とする二〇四〇年を展望した社会保障・働き方改革本部、これを省内に設置をいたしました。 三点だけ申し上げますと、高齢者を始めとした多様な就労、社会参加の環境を整備、就労や社会参加の前提となる健康寿命を延ばす、延伸する、労働力の制約が強まる中での医療・福祉サービスの改革、これはAI、人工知能やIoT、様々な、今、第四次産業革命と言われる新たな芽が出ていますから、こういうイノベーションの成果も反映していく、こういう取組を進めるとともに、引き続き取り組むべき政策課題としては、これまで進めてきた給付と負担の見直し等による社会保障の持続可能性の確保、この検討を行っていくこととしています。 子供から若者、子育て世代、現役世代、高齢者まで、全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めていきたいと思います。
○東徹君 そこはいつもの御答弁の中で大体分かっているんです。根本大臣として特にこれに力を入れていきたいなというふうな思いがありましたら、是非お聞かせいただきたいなと思っています。
○国務大臣(根本匠君) 先ほども申し上げましたが、前提条件が変わってきていますから、特に私は、元々問題意識があったのは、生産年齢人口が年間百万人ずつ減っていく、こういう中でどう社会保障制度を再構築していくか、これは負担と給付のバランスをどう取るかという問題もありますけど、しかし、そこは、一つは高齢者を始めとした多様な就労、社会参加を拡大していく、中途採用あるいは就職氷河期の方も寄り添い、支援をして、とにかく誰もが元気に長生きできる、そして社会参加ができる、こういうことを私は重点的に取り上げていきたいと思っております。 一番私が念頭にあるのは、どこがと言われれば、先ほど言ったような、三点申し上げましたが、ここはやっぱりこれからの社会を展望すると、ここが、一億総活躍と言っていますけど、やはり生きがいを持って誰もが元気に活躍できる社会、これが私の一番大きなテーマだと思っております。
○東徹君 分かりました。 是非、当然、誰もが社会参加できると、これからの高齢者、非常に元気な高齢者についてはどんどんと社会参加、働いていってもらうというのは、そんなに異存、異論のないところだというふうに思っています。 そんな中で、次の質問に移らせていただきたいと思いますけれども、水道事業のことについてお伺いしたいと思います。 これ、お手元の資料にお配りさせていただいているんですが、十一月十三日に読売新聞の方で出た記事でして、「水道事業統合に補助金」ということで、来年度から広域化で経営改善していくために補助金を出しますよというふうな記事が出ておりました。御存じのとおり、水道事業というのは、水道管なんかは老朽化してきておりまして、大変地方自治体にとっては大きな問題となっております。 水道基幹管路の耐震適合率ってあるんですけれども、これ平成二十八年度末時点で三八・七%と非常に低い数字で、これは恐らく、平成三十四年度までに五〇%という目標を掲げてやっているということでありますが、なかなかこれに到達するのは地方自治体の財政状況から考えても非常に厳しいというものがあるというふうに思います。 そんな中で、水道事業の統合についてでありますけれども、国が財政支援を手厚くしていくのかどうか、こういったことを検討されているのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 今議員から御指摘のございました報道につきましては、総務省の水道財政のあり方に関する研究会におきまして、財政措置も含め広域化の推進方策について議論が行われたというふうに承知しております。 〔委員長退席、理事そのだ修光君着席〕 厚生労働省におきましては、従来より水道事業の広域化を推進するための交付金制度を設けているところでございまして、今後、現在国会に提出させていただいております水道法改正案の内容も踏まえつつ、水道事業の更なる広域化の取組に資する内容について検討していきたいというふうに考えているところでございます。
○東徹君 総務省が考えているからこのことについては知りませんということですかね。 これ、こういった報道があったら総務省の方に確かめて、どういう状況なのか確認ぐらいして答弁ぐらいしてくださいよ。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 総務省のこちらの研究会につきましては、我々の方もフォローさせていただいております。 ただ、答弁といたしまして、総務省の今まだ案という形で出ているかと思いまして、取りまとめはこれからというふうに承知しておりますけれども、そのことについて我々の方で余りコメントはするのはいかがなものかということで、ちょっと今のようなお答えをさせていただきました。申し訳ございませんでした。
○東徹君 いや、別にコメントを控えさせてもらいますとかじゃなくて、確認ぐらいしてくれたらいいじゃないですか、総務省の方に、どういう状況ですかというふうなことで。こういう報道があったんですけれどもどうなんですかとか、これは当然そういったことは確認して答弁していただきたいなというふうに思います。 次回は確認して答弁していただけるんでしょうかね。
○政府参考人(宮嵜雅則君) しっかりフォローさせていただいておりますので、もちろん確認して御答弁させていただければと思いますが、今般もその財政措置も含め広域化の推進方策について議論されているということで承知しておりますので、改めてまた確認させていただければと思っております。
○東徹君 この水道事業の広域化というのは非常に大事でありまして、ただ、なかなかやっぱり議会の承認を得るというのは非常に難しいんですね。それはもうやっぱり水道料金が高いところと低いところとがあって、なかなかこれ広域化というのは非常に進みにくいんですけれども、ただ、将来のことを考えていけばやっぱりやっていかざるを得ないということなんですが、六千五百八十の事業者があるというふうに報道でも出ておりますけれども、これ、どこまで統合していけばいいというふうに考えておられるのか、是非お聞かせいただきたいなと思います。
○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。 将来にわたって水道事業の持続性を確保するためには、水道事業の基盤強化が必要であり、これまでも広域水道事業の広域連携等を推進してきたところでございます。 しかしながら、水源、地形等の自然的な条件とか人口、経済活動等の社会的条件など、地域によって水道事業を取り巻く環境は様々でございます。また、広域連携の方法といたしまして、事業の統合に限らず、経営の一体化とか施設の共同化とか、あるいは事務処理の一体化など多様な形態がございますことから、地域における具体的な検討を踏まえる必要がありまして、現時点で統合の見込みをお示しすることは難しいということは御理解賜ればというふうに思います。 いずれにしても、今般の水道法改正案において、都道府県が市町村を超えた広域的な見地から水道事業者間の調整を行って広域連携を推進していることとしております。 厚生労働省では、都道府県による水道基盤強化計画の策定の支援とか、あるいは広域連携に取り組む水道事業者等への財政支援を行うことなどによりまして広域連携を推進していきたいと考えているところでございます。
○東徹君 本当に広域化をやっていかないといけないというふうに考えておられるのかなというふうな答弁だというふうに感じました。 続いて、次の質問に移らせていただきます。 旧軍用墓地、旧軍用墓地ですね、ちょっと発音がおかしかったです、旧軍用墓地についてお伺いしたいと思いますけれども、この旧軍用墓地ですけれども、これ全国に八十六か所あるんですね。その管理というのは自治体などに委ねられておるわけです。大体財務省が持っておって、そして地方自治体に無償貸与という形でやっているのもあるわけですけれども、非常に年月がたって、墓石とか納骨堂とかあったりとかもするわけですけれども、こういったものがもう非常に朽ち果ててきている。特に墓石なんかは砂岩でできておりまして、非常に名前とかそういったものがだんだんと薄くなってきたりとかしておるわけですけれども、国や国民のために戦争で亡くなられた、そういった兵士の人たちに対してどのような思いでおられるのか、まず大臣の気持ちをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 今我々が享受している平和と繁栄、これは国や国民のためにかけがえのない命をささげられた皆様の尊い犠牲の上に築かれたものであると思います。このことを我々決して忘れずに、敬意と感謝の念を持って御冥福をお祈りすべきであると考えています。 軍用墓地の話もお話ししますか、ひっくるめて。
○東徹君 はい。
○国務大臣(根本匠君) 今お話のあった旧軍用墓地のまず管理状況については、現在、財務省とともに点検作業を行っているところであります。予算面については、厚生労働省としては、さきの大戦の犠牲になられた方々を慰霊する民間の慰霊碑、民間の慰霊碑について、建立者や管理者が不明で適切な管理が行われていない慰霊碑の移設、埋設を地方自治体が行う場合には、その費用への補助を行っているところであります。 なお、旧軍用墓地については、地方自治体が墓地の実情を踏まえて日常的な維持管理を行っておりまして、国においても、財務省が財産の所有者として国有工作物の修繕等を行っているものと思っております。 現在、改めて点検作業を行っているところであって、その状況も踏まえて、財務省とともに適切に対応していきたいと思います。
○理事(そのだ修光君) 大臣、指名してから、委員長の指名で、よろしくお願いしますよ。
○東徹君 おっしゃるとおり、やっぱり国のために命をささげてこられた方たちのというのは非常に大切だというふうに私も思いますし、戦争はもう当然これはやってはいけないことでありますけれども、ただ、やっぱり国や家族のために命を懸けた先人を思うということは平和を守るためにも大事だというふうに思います。 〔理事そのだ修光君退席、委員長着席〕 そんな中で、先日、大阪市の、大阪にも明治四年にできた真田山墓地というのもありまして、これは非常に大きいわけでありますけれども、先日吉村市長が菅官房長官に面談したときには、墓地保全のために、国として予算を付け、責任を持って対応していくということで述べていただいておるというふうに聞いております。 ということは、国が予算を付けて墓地の管理等を行うということでよろしいのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 私の先ほどの答弁の繰り返しになってしまいますけど、厚生労働省としては、さきの大戦の犠牲になられた方々を慰霊する民間の慰霊碑、民間の慰霊碑については、建立者や管理者が不明で適切な管理が行われていない慰霊碑の移設、埋設を地方自治体が行う場合にはその費用への補助を行っている、これは厚生労働省の立場であります。 なお、旧軍用墓地については、地方自治体が墓地の実情を踏まえて日常的な維持管理を行っており、そして国においても、財務省が財産の所有者として国有工作物の修繕などを行っているものと思っております。 今、改めて点検作業を行っております。この状況も踏まえて、財務省とともに適切に対応していきたいと思います。
○東徹君 よく分かりにくい答弁ではありますけれども、納骨堂というのが実はありまして、これはさきの大戦で亡くなられた方たちの骨つぼがずらっと並べられておる、そういったところもあるわけですね。もう建物自体が非常に老朽化してきておるということなんです。 そういったものを自治体でやれというのはいかがなものなのかなと。やはり、そういったものは国としてしっかりと改築とか必要なときにはやっぱり出していくべきだというふうに思うんですが、そこのところをもう一度御答弁いただいてもよろしいでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 結局、私の答弁も繰り返しになってしまいますが、旧軍用墓地、これは地方自治体が墓地の実情を踏まえて日常的に維持管理を行っている、そして、国においても、財務省が財産の所有者として国有工作物の修繕などを行っている、そこの所有や管理関係だと思います。 現在、いずれにしても、改めて点検作業を行っておりますので、その状況も踏まえて、財務省とともに適切に対応していきたいと思います。
○東徹君 維持管理は民間団体がやっていますので、ただ、やっぱり大規模に修理とか改築とか必要なときには是非国としてやっぱり予算を付けるべきだというふうに思っております。 続きまして、残骨灰の取扱いについてお伺いしたいと思いますけれども、前にもこれは質問させていただいたんですが、これたまたま五月五日のゴールデンウイークに新聞報道が出ていまして、お手元の資料のところに付けておるんですけれども、「遺灰処理「一円落札」」、「貴金属を抽出 業者争奪戦」とか、遺灰が金に換わるとかですね。これ、亡くなられた方を火葬して、後にそういった売買がされているのかということで、非常にショックな話ではあるというふうに思っております。 前の加藤大臣からは、実態を調査しますという答弁がありました。調査していただいていることについては評価をさせていただきたいと思っております。 その中で、資料の中で、二ページ目、処理業者に残骨灰等を保管等させている場合における入札状況というところなんですけれども、回答した六十七自治体のうち約半数の三十一自治体が一円又はゼロ円で入札しているということなんですね。 これ、ちょっとやっぱりゼロ円、一円入札というのはいかにも、もうあり得ないですよね、ゼロ円、一円で入札するというのは。処分するにはやっぱりそれなりの、人件費からいろいろお金が掛かるわけですから、これは適切な入札が行われているとは全く思えないわけでありまして。これは、残骨灰に含まれる有価物、いろいろな、金とかいろいろあると思うんですけれども、業者が売って利益にしていなければあり得ないことだというふうに思うんですけれども、この調査結果、大臣はどのように受け止められているのか、まずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 議員御指摘のとおり、今年の七月に残骨灰の取扱いに関する調査を行いました。今御指摘があったように、回答した地方自治体の約半数の地方自治体において一円又はゼロ円入札となったことがあると、お話のとおり回答がありました。 そもそも、残骨灰、これは、火葬場で火葬を行って、その地方における風俗、習慣に従って、遺族等が骨上げして骨つぼなどに納めたものの残余の骨を指すと、こういう定義になっております。 一方、そういう定義になっていますが、そういう性格なんですけど、現行の墓地、埋葬等に関する法律、これ厚生労働省所管していますが、火葬後に残された残骨灰に関する規定はありません。要は、残骨灰というのはそういう性格のものですから。 そして、残骨灰や有価物の所有権、これは、過去の判例によりますと火葬場を運営する地方自治体にあるとの判断が示されておりますので、残骨灰の取扱いについては、地域の慣習あるいは住民の宗教的感情を踏まえながら、地方自治体において判断の上で適切に対処されるべきものと考えております。
○東徹君 適切に対処されるものだというふうに御答弁いただきましたけれども、ゼロ円、一円というのは適切だと思いますか。
○国務大臣(根本匠君) それは地方自治体の入札契約制度の問題だと思いますが、残骨灰や有価物の所有権、基本的には火葬場を経営している地方自治体にありますので、ゼロ円、一円が適切かどうかというのは、自治体がどういう判断でそういう入札のときの、何か一般競争入札みたいな、なのかもしれませんが、どの程度になるかなということで、例えば、いろんな入札契約制度ありますけど、多少、最低制限価格を設けるとか、あるいは中をきちんと見て、どういう入札契約制度で発注するか。 これは、やはり私は、基本的には自治体の判断だと思います。私が厚生労働大臣としてコメントする立場にはないと思います。
○東徹君 大臣がおっしゃったように、その有価物というのは市町村のものですよね。だから、市町村のものだったら、市町村がどういうふうに処分するかとやっぱり決めるべきだと思っていますし、やっぱりゼロ円、一円というのはおかしいと思うんですよね。うなずかれましたけれども。 ですから、やはり、また市町村の方も、住民の方も、一般市民の方も、どういうふうな処理がされているかというのはこれ分からないわけでありますから、きちっとやっぱりこういう指針というのを示していくべきだというふうに思っておりまして、是非厚生労働省として検討していただきたいというふうに思います。 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。 ハラスメント禁止法が必要だという立場で大臣に質問をいたします。 先ほど石橋委員から質問がありました。ILOは今年六月に、ハラスメント禁止に関する条約制定を求めた委員会報告を採択をいたしました。ILOの調査では、日本は仕事に関する暴力やハラスメントを規制していない国に分類をされております。日本もハラスメント禁止に向けて積極的に取り組むためにも、一九年の総会で採択が予測されるこの条約に関して批准の方向で検討すべきではないですか。
○政府参考人(小林洋司君) 仕事の世界における暴力とハラスメントの国際基準の設定についてのお尋ねでございますが、御指摘のとおり、来年のILO総会で二度目の議論が行われた上で、条約及び勧告が採択されることが想定をされているところでございます。 我が国を含めまして、世界各国が効果的にハラスメントの防止対策を進めていくことができる基準の内容となりますよう、日本政府といたしましても、ILOにおける議論に引き続き積極的に参加をしてまいりたいと思っております。 条約批准のお尋ねでございますけれども、条約がILO総会で採択された後の話になるわけでございますが、採択された条約の内容等を十分踏まえまして対応を検討してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 積極的な批准をお願いいたします。 労政審が今年八月末からハラスメント対策について議論をしております。ハラスメント問題、パワハラ、セクハラ、マタハラなどを含んで、普及や啓発だけでは不十分です。包括的なハラスメント禁止法を作るべきではないですか。
○政府参考人(小林洋司君) 職場におけますセクハラ、パワハラ等のハラスメントにつきましては、働く方の尊厳、人格を傷つけるものであり、また職場環境を悪化させるものでございまして、あってはならないものだというふうに考えております。 現在、職場におけますセクハラ、パワハラ等の防止対策につきまして労政審で御議論をいただいておるところでございますが、取組の前進が図られますよう、関係者の意見を十分踏まえて対応してまいりたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 女性たちの中には、セクシュアルハラスメントを禁止してくれ、禁止条項を入れてくれという声強いんですね。麻生財務大臣はセクハラ罪という犯罪はないとかおっしゃいましたが、やはりそのセクハラというのを禁止規定でやってほしいというのが女性たちの本当に強い声です。ないんですよね。禁止規定、これ置くべきじゃないですか。大臣、これ均等法の中に入れるんですか、どうするんですか。セクシュアルハラスメントは禁止規定入れるんですか。
○政府参考人(小林洋司君) 済みません、最初に審議会の経緯を御報告させていただきます。 現在、労働政策審議会の雇用環境・均等分科会におきましてまさに御議論いただいておるところでございます。ハラスメントに対する対応を前進させていくということに関しては、関係者の認識は共有されているんだというふうに思います。 ただ、具体的にどういうふうに見直しを進めていくのか、あるいは法整備をどういうふうに行っていくのかということについてはまだ様々な御議論をいただいているところでございまして、今後そういった議論を集約して一定の結論をいただきたいというふうに考えております。
○福島みずほ君 大臣、せめてセクハラに関しては禁止規定を設けてほしいという女性たちの声強いんですね。禁止規定がないんです。均等法の中に果たして盛り込めるかどうかというのは議論ありますが、是非これは盛り込んでいただきたい。どうでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) セクハラやパワハラの防止対策の強化、これは重要な課題だと認識しております。 今政府委員から答弁がありましたように、分科会で精力的な議論を今しておりますので、その結果を踏まえて適切に対応していきたいと思います。
○福島みずほ君 厚労省、これ均等法の中に入れますか。
○政府参考人(小林洋司君) セクハラについては、御案内のとおり、均等法に事業主の措置義務等の規定がございます。それから、パワハラにつきましては、性的な言動というように限定された分野ではございませんで、およそ職務全体にわたって職務の適正な範囲を超えて優越的な地位を行使したということになりますので、均等法よりはもう少し幅広い法律で受ける必要があるというふうに思っております。 ただ、具体的にどの法律に規定をしていくのかということにつきましては、今後の課題でございますし、審議会の中におきましてはまだ法整備が必要かどうかというところについても御議論のあるところでございますので、そういった結論を踏まえて適切に対応してまいりたいと思っております。
○福島みずほ君 均等法は事業主の責務ですから、セクシュアルハラスメントの禁止規定を入れることができるかどうかは議論があるところだとは思います。でも、だからこそ、セクシュアルハラスメントの禁止規定を入れていただきたい。就業規則などはもう大企業は入っておりますし、えっ、セクシュアルハラスメントって禁止規定ないんですかというのはむしろ企業の側からは声が出ていると思います。 もしパワハラ、マタハラ、セクハラに関して、それは私は必要だと思いますし、是非、包括的なハラスメント禁止法、均等法に規定するのが難しいと思いますので、きっちりそれを入れていただきたい、条文化していただきたい。大臣、決意をお願いします。
○国務大臣(根本匠君) 私、先ほども申し上げましたが、セクハラやパワハラの防止対策の強化、これは重要な課題であると認識しておりますので、今分科会で精力的な議論をしておりますから、その結果を踏まえて適切に対応していきたいと思います。
○福島みずほ君 年末に取りまとめるということで、これやっぱり禁止規定を入れてください。そして、条約の批准に向けてください。日本は消極的な国だという認定なんですよ。これはやっぱり非常に恥ずかしいと思います。これ厚労省が、均等法の中にかつて先輩の女性官僚たちがセクシュアルハラスメントの配慮義務を入れました。努力してやってきて、是非、今回はこのハラスメント禁止法を作ってくださるように心からお願いをいたします。また厚労委員会でも質問をいたします。 入管法の改正問題についてお聞きをいたします。 受入れの見込み数ですが、介護に関しては、これは六万人、五年までの累計で六万人というのが出ております。全体で五年後三十四万人、この六万人に関して、介護で六万人入れると、これはどういう業種、どういう職種なんですか。大臣。
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。 今、議員の御質問はどういった職種ということでございますので、まさに介護の現場でお働きになられる方、まさに介護、実際にやっておられる方、そういった方々がやっておられる仕事にお就きになる、そういった職種を想定しているところでございますけれども。
○福島みずほ君 六万人入れるとしているわけですよね。 そもそも、じゃ、三十万人五年後人材不足で、何で六万人なんですか。六万人の内訳を教えてください。介護福祉士はどれぐらい入るんですか。
○政府参考人(谷内繁君) まず、昨日法務委員会にお示しした資料でございますけれども、まず、議員が御指摘の三十万人でございますけれども、五年間で三十万人の人手不足が生じるという試算でございますけれども、これにつきましては、本年五月に、第七期介護保険事業計画に基づきまして介護人材の必要数の推計を本年五月に出しております。これは都道府県が出したものを積み上げたものでございますけれども、それによりますと、二〇一六年度に……(発言する者あり)分かりました。 六万人の、これは外国人の見込み数でございますけれども、これは平成二十九年度介護労働実態調査で約一六%の施設などが外国人材の活用を希望しているという結果を基本といたしまして、外国人材の受入れ対象となる施設等の数が約十一・三万か所であるということを踏まえて計算しておるものでございます。 試算に当たりましては、受入れ施設の受入れに向けました準備が必要である点を考慮いたしまして、制度開始五年目までの間に段階的に増えていくというものを想定したものでございまして、制度開始一年目は五千人、五年目までの累計を五万人から六万人と見込んでいるところでございます。
○福島みずほ君 端的に答えてください。一号、二号の割合。それから、これは介護福祉士はどれぐらいいるんですか。六万人の内訳を教えてください。
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。 海外から来られる方でございますので、この六万人は今回の法務省の枠組みの特定技能一号ということとして受け入れることを想定しております。
○福島みずほ君 介護福祉士はどれぐらいですか。職種は何ですか。
○政府参考人(谷内繁君) 介護の分野におきましては、今、昨年の九月から在留資格「介護」ということが設けられておりますので、介護福祉士の資格をお取りになった外国人の方につきましては、その在留資格の介護という形で日本でお働きになることが可能になっているところでございます。
○福島みずほ君 六万人の内訳が分からないんです。急に六万人入れると言われて。内訳を教えてください。
○政府参考人(谷内繁君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたように、外国人材の受入れ対象となる施設が約十一・三万人ございまして、その中で、二十九年度の調査では約一六%の施設が外国人材の活用を希望されているということを基本といたしますと、各施設ごとに一人ずつ受け入れられるということを想定いたしまして、まず、初年度はさすがに全ての施設が受け入れられないということで、初年度は四分の一ということで、二年目、三年目、四年目、五年目に段階的に増えていくということを想定して五年間で累計を五万人から六万人と見込んでいるところでございます。
○福島みずほ君 分からないですよ。どういう仕事に就くのかというのは分からないです。 それで、お手元に今日配付したのに、実習実施者等から失踪した技能実習生に係る聴取票というのと、これがあります。これ二千八百九十二通あるんですよね。これ開示してください。今日、国対委員長、野党国対の委員長で、これ、情報開示がなければ入管法の審議は応じられないというふうに合意をしました。これ貴重な情報ですよ。この中で、在留カード番号は要りません、個人情報ですから。でも、幾ら来るときにお金を払ったのか、労働条件はどうだったのか、貴重な資料です。技能実習生がどうなのか、私たちは知らなければなりません。これ出してください。
○政府参考人(佐々木聖子君) 今委員御指摘の実習実施機関から失踪した技能実習生に係る聴取票でございますけれども、これ、失踪した技能実習生から任意に聴取した情報でありますところ、これが開示されるということになりましたら今後の調査等への協力が得られなくなる可能性があり、今後の調査業務等に与える影響が大きいと考えております。 加えまして、聴取票の記載内容は個人に関する情報そのものでありまして、これを開示すれば個人の特定につながり、また技能実習生のみならず受入れ機関や送出機関の個人情報も含まれ、このような方々のプライバシーの観点からも問題があります。 したがいまして、聴取票そのものの開示には応じられないということを御理解をいただきたいと思いますが、今その内容が貴重な情報であるという御指摘をいただきまして、その取りまとめました聴取票の、聴取の結果を取りまとめました結果の公表に関しまして検討しているところでございます。
○福島みずほ君 取りまとめの結果はもちろんですが、これに関して資料要求をいたします。
○委員長(石田昌宏君) 後刻理事会で協議いたします。
○福島みずほ君 技能実習生から一号になる人たちはどれぐらいの割合いると計算していますか。
○政府参考人(佐々木聖子君) これも、各業種ごと、今介護のお話ありましたけれども、各業種ごとに今技能実習をされている方のうちどのくらいの割合が特定技能に行く可能性があるかということをそれぞれに積算をしているものでございます。
○福島みずほ君 その資料をこの委員会に提出してください。
○委員長(石田昌宏君) こちらにつきましても後刻理事会で検討いたします。
○福島みずほ君 技能実習制度は、発展途上国における技能移転ということを眼目につくられた制度です。労基法の適用があり、労働者ですが、しかし職場の移転がない、できないとかたくさんの問題があって、厚生労働省の調査に入った事業場の中でも七割から八割労基法違反というすさまじい実態が起きています。実習生の中でも、本当に奴隷労働のような実態も明らかになっております。 そんな中、今回、技能実習制度から試験免除で一号に入る。そうすると、三年、最長で五年、その後五年ですよね。技能移転って、いつやるんですか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 技能実習を修了し、ある意味そのまま特定技能一号にお進みになられた方につきましては、特定技能一号が在留の上限を設けている、すなわち五年でございますけれども、在留資格でございますので、その五年、あるいは人によってはそれより短いかもしれませんけれども、特定技能一号での在留、そして稼働の経験を終えられた後、お国に帰られてその技能を生かしていただきたいと考えています。
○福島みずほ君 インチキじゃないですか。これは技能移転だと言って、でも、その後五年間働いてその後帰るんだったら、技能移転十年間ないんですよ。まさに技能実習生で福島の除染作業に従事させられたベトナム人の人もいます。これってどこが技能移転なんですか。 つまり、実は技能移転なんかじゃない。安価な労働力の輸入でしかなかった。それを今回スルーして一号、二号、一号をつくってやろうと。結局、技能移転ないんですよ。三年、五年働いて、その後五年間一号で働いて、それって十年間帰らないんですよ。どこが技能移転なんですか。つまり、もうこれは二十五年間続けてきた技能実習制度のインチキ、でたらめ。本当は安価な労働力の輸入だけれども、技能移転だと言ってやってきて、だからこそすさまじい人権侵害が起きている。 日本弁護士連合会も、これは、技能実習制度は廃止すべきだと言っています。私もこれは廃止すべきだと思います。廃止して、どういう受皿をつくったらいわゆる単純労働者も私たちは一緒に生きていくことができるか、その受皿をしっかり全ての役所でつくった上で改正すべきであって、こんなずるしたらとんでもないことになると思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(根本匠君) 技能実習制度と今回の受入れ制度、これは、そこはそれぞれ制度で考え方が違うんだろうと思います。要は両立するんだろうと私は思います。 新たな受入れ制度は、深刻化する人手不足を踏まえて一定の専門性、技能を有する即戦力人材を幅広く受け入れる仕組みだし、先ほども申し上げておりますが、この外国人材に求める技能水準というのは、受入れ業種で適切に働くために必要な知識及び技能とし、業所管省庁が定める試験等によって確認すると、こうされておりますので、技能実習生が技能実習で本国に帰るか、あるいは新たな今回の受入れの資格として満たしたもので働くか、それはその選択の問題だと思います。 いずれにしても、やはりきちんと外国の人材、外国の方を我が国がしっかりと受け入れる共生社会をしっかりとつくり上げる、この環境整備を更に強化していくということが必要だと私は思います。
○福島みずほ君 そんなに言うんだったら、二千八百九十二、この個票を出してくださいよ。技能実習生がどんな働き方を今して、どれだけ逃げたか、どれだけ借金背負って来ているか、どれだけ労基法違反が起きているか、分かるじゃないですか。見たいですよ、どんなことか。貴重な資料ですよ。行政がやった調査結果を国会が見ることができないというのはあり得ないですよ。出してください。 そして、大臣、違いますよ。技能実習制度の中から試験免除で一号に行くんですよ。技能実習のでたらめと腐ったのがそのまま一号で行くんですよ。しかも、この人たちは十年間の永住権の取得もできないかもしれない。いるのに、働いているのに、検討中って答えじゃないですか。人間なんですか。人間なんですか。どんなに働いても永住権すら持てないという人たちですよ。家族帯同もできないんですよ。そんなのおかしいじゃないですか。技能実習制度は廃止する、根本なくしてからしかこの入管法の改正は議論できないですよ。 今日は文科省にも来ていただいております。 三十四万人入って一号、二号。二号は家族帯同が可能です。しかも、二号は、これは在留期間の制限、上限がありません。子供が生まれ、子供が育ち、子供が日本の社会で教育を受ける。文科省、これ何人ぐらいで、どれぐらいの予算で、どれだけ加配して、どれだけやるという準備がありますか。
○政府参考人(大山真未君) お答えいたします。 そもそも、近年、公立学校における日本語指導が必要な児童生徒数は増加をしておりまして、平成二十八年は約四万四千人と、十年間で一・七倍となっております。また、国内の日本語学習者数は平成二十九年に約二十四万人で過去最高となっているという状況にございます。 こういった状況も受けまして、在留外国人の増加を受けまして、コミュニケーション能力の育成支援を始め、外国人の方が日本社会で円滑に生活できる環境を整備することによりまして共生社会の実現を図ることは重要であると考えております。 文部科学省といたしましては、今般御審議いただいております入管法案によりまして新たな在留資格が創設されますことを踏まえて、外国人材の受入れ拡大を見据えた日本語教育と子供の教育の環境整備のための具体的方策を検討しております。 生活者としての外国人に対する日本語教育に関しましては、外国人の方に日本語の学習機会が行き渡ることを目指した全国各地の取組の支援、あるいは日本語教師のスキルを証明する新たな資格の整備等を進めてまいります。 また、義務教育から高等教育に至る外国人の子供への支援に関しましては、日本語指導に必要な教員定数の義務標準法の規定に基づいた改善の着実な推進、日本語指導等に係るきめ細かな支援の実施、ICTの活用を始めとした地方公共団体の体制整備支援、外国人高校生等に対するキャリア教育等の充実、また外国人学生も含めた就職支援に関する情報を得られる機会の提供等を進めてまいります。 これらの取組を通じまして、文部科学省といたしましても共生社会の実現に一層取り組んでまいりたいと考えております。
○福島みずほ君 大臣、五年後に六万人ですね、介護。これ、あっという間に三十万、四十万、五十万となると私は思います。きちっと準備しなくて、これでいいのか。介護、ああ、外国人がやる仕事となったり、分断が起きるかもしれない。 今までこの厚生労働委員会で、どうやって介護労働者の労働条件を上げていくか、物すごく努力をしてきたと思います、与野党超えて。しかし、労働条件が、せっかく少しずつ良くしようというのに、今回、じゃばっと水ぶっかけて、労働条件が良くなる契機を摘んでしまうんじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(根本匠君) 今回の新たな外国人材の受入れ、これは生産性向上や国内人材の確保を尽くしたとしてもなお外国人材の受入れが必要となる分野において受入れを行うものと承知しておりますので、要は介護も、これまでも、今委員がおっしゃられたように、処遇改善の取組やってまいりました。合計で月額五万七千円の改善を行った。あるいは、介護サービス事業所における勤続十年以上の介護福祉士について月額平均八万円相当の処遇改善を行って、そして処遇を良くして介護の分野に入ってきていただこうと。 ですから、これは国内人材を確保して国内の皆さんに入ってきてもらってなお不足する部分について外国人材の受入れをしようということですから、先ほど試算の報告がありましたが、そういう試算をすると先ほどのような数字になると、こういうことだと思います。
○福島みずほ君 日本人の労働条件に本当に影響を与えるというふうに思います。 二〇一八年七月三日の厚労委員会で質問した精神保健福祉資料、六三〇調査について、公開される情報が限られていると指摘したところ、今後の情報公開について考えていくとの答弁でした。この点についての取組を教えてください。
○政府参考人(橋本泰宏君) お答えいたします。 精神保健福祉資料は、精神科の病院あるいは精神科の診療所等を利用する患者の実態等を把握いたしまして、精神保健医療福祉施策推進のための資料を得ることを目的に作成しているものでございます。この資料を作成する基になる調査を毎年六月三十日現在で行っておりますので、通称六三〇調査というふうに呼ばれております。 平成二十九年度からは、調査結果を速やかに把握する観点から調査票や調査方法について必要な変更を行ったところでございまして、平成二十九年度の精神保健福祉資料は、収集した資料を整理の上、一部速報値として今年の四月に公表したところでございます。今後公表を予定している部分も含めた全体で見ますと、平成二十九年度からの精神保健福祉資料は、平成二十八年度までとおおむね同様に、病名や年齢、入院形態といった情報のほか、NDBなどを組み合わせたデータをまとめたものになる、そういうふうに考えております。 今後とも、精神保健福祉資料の施策の推進のために必要な取組を行いたいと考えております。
○福島みずほ君 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。よろしくお願いいたします。 まずは大臣、私の素朴な疑問にお答えいただきたいと思っております。 この度、茂木大臣が全世代型社会保障改革担当大臣ということで任命されたかと思います。厚労大臣とどのような役割分担の中でやっていかれるおつもりなのか、教えていただけますでしょうか。
○国務大臣(根本匠君) 私が厚生労働大臣に就任した際に、安倍総理からは、茂木大臣と協力して、人生百年時代を見据えて、お年寄りも若者も全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めるよう御指示いただきました。そして、社会保障改革は、地方行政あるいは経済産業政策、厚生労働省以外の省庁も関係する分野がありますから、その点で茂木大臣が省庁横断的な観点から取りまとめるものと認識をしております。 これまでも経済財政諮問会議あるいは未来投資会議において、厚生労働大臣として社会保障改革についてプレゼンをしております。引き続き、雇用、年金、医療という政策を直接担う立場から責任を持って改革を進めていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 その省庁横断的にというところは大変理解できるところでございますけれども、やはりしっかりと、省内だけではなく連携を強めていただきますよう、私もお願いしていきたいと思います。小さくまとめるんではなく、やっぱり発言権も持ちながら、社会保障についてはこの厚生労働省が今後とも責任を持つということで、根本大臣には声を大にしてこれからも公表していただきたいと思っております。 ところで、所信でも言及がございましたゲノム医療について伺わせていただきたいと思います。 ゲノム医療、今、がんゲノムが飛ぶ鳥を落とす勢いで伸びてきております。しかし、残念ながら、がんゲノムは聞こえてくるんですけれども、難病であったり認知症というような疾患は置き去りにされている感がございます。全ゲノムのデータベースというものを着手するんではないかというような話もございますし、厚生労働省として更にこのゲノム医療に邁進していくに当たりまして、進めていくべき施策はどういうことなのか、今後考えていらっしゃる課題、解決していくべき課題としてはどのようなものを認識していらっしゃるのか、大臣、御答弁いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(根本匠君) 委員お話がありましたように、近年、個々人の体質や病状に適した、より効果的、効率的な疾患の診断、治療、予防、これが可能となるゲノム医療への期待が高まっております。厚生労働省としても推進していく必要があると考えています。 例えば、がんの分野で第三期がん対策推進基本計画、これに基づいてがんゲノム医療提供体制の構築を図るための中核拠点病院の整備などを進めています。また、難病の分野においても、通常の医療では診断が困難な患者に対して遺伝学的解析を行う研究を進めて約三〇%から四〇%の診断が付くようになるなど、実用化を進めております。今後、実用化に向けた更なる研究が期待されている分野もあることから、例えば認知症の分野などもあると思いますが、厚生労働省としては、多くの国民が恩恵を享受できるように引き続きゲノム医療の推進に取り組んでいきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 この医療の世界、ゲノムなしではもう語れません。ですから、日本の中で日本人のやっぱりゲノムデータというものは解析し、そして産業化につなげていくということが、これは急務でございます。でなければ、海外にこれ日本人のデータを持っていかれてしまいますと、これは国家の危機管理上もかなり問題が出てまいりますので、しっかり厚生労働省としてもそこは監視していただきたいところでございます。 それに当たりまして、やはりゲノム情報というものはかなり機微な情報でございます。カウンセリング等の人材育成、これはもう私も急務だと思いまして、これまでどんな場面でも言及してまいりましたけれども、なかなか加速されていないのが現状でございます。局長、どのような考えをお持ちでいらっしゃいますか、お願い申し上げます。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 御指摘いただきましたように、ゲノム医療を推進していくためには遺伝カウンセリングに関わる者の育成が重要と考えてございまして、学会等において人材の育成が進められているものと承知してございます。 厚生労働省では、がんにおいては、昨年より、現場の幅広いゲノム医療従事者を対象として、ゲノム医療に関する相談に対応できるよう研修を実施したところでございます。今年度は、昨年度百二十名であった研修者数を三百六十名、まだこれは予定でございますが、三百六十名に増やして実施しようというところでございます。また、人材の適切な配置を推進するため、今年度より、がんゲノム医療中核拠点病院や難病診療連携拠点病院等において、遺伝カウンセリングの実施体制を整備することを求めているところでございます。 このように、まだ始まったばかりでございますが、今後とも、ゲノム医療を推進するため、カウンセリング等の人材育成に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 大臣、お聞きください。まだまだ足りないんです。不足しているんです。実は大学院レベルではもう既に養成が始まっております。学会認定という形で現場ではカウンセリングがなされております。しかし、今発病していないもの、将来発病するかもしれない、そういうこと、それから家族にも関係するようなゲノム情報というのは今後出てくる、じゃ、検査を受けるかどうするのかということさえもカウンセリングの中でしっかりと認知をして検査を受けてもらわなければならない。これすごく重要な役割なんですけど、ナショナルライセンスにもなっていないということでございます。 しっかりと、今後、厚生労働省だけではなく、文科省などとも相談をしながら、連携をしながら、私はそのナショナルライセンスなども視野に入れ、検討を進めていっていただきたいと思いますけれども、大臣のお考え、お聞かせいただけますでしょうか、よろしくお願い申し上げます。
○国務大臣(根本匠君) 先ほど申し上げましたように、私は、がんゲノム医療、これは本当に雄大な可能性を秘めていると思いますので、委員がおっしゃるように、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 前向きなお答えだと私は受け止めさせていただきますので、期待させていただきたいと思います。 それから、風疹につきまして取り上げさせていただきたいと思います。藤井先生からも先ほど取り上げていただきましたので、私も詳しい説明は省かせていただきたいと思います。今日も資料をお配りさせていただいておりますけれども、これはかなり急いで取り組まなければならないですよねと私は思っているんですけれども、なかなか動いていかないジレンマがございます。 まず、二〇一八年第一から第四十四週まで、風疹患者千八百八十四名の中、実はその届出の中で職業記載というものを調査していらっしゃいます。その調査をした中で、医療関係者が三十六名、保育士九名、消防士三名という報告がなされております。私は、これらの職種等特に配慮が必要な職種だと思っています。雇入れ時のときに既にこの抗体をお持ちかどうかということも項目に入れながらしっかりと考えていかなければ、これは対象者が子供であったり患者さんであったりということで自分が感染源になってしまう可能性もございますので、この項目というものを更に入れ込むという考えにつきまして、局長、どのようなお考えですか。
○政府参考人(宇都宮啓君) 御指摘いただきましたとおり、厚生労働省といたしましては、医療関係者や児童福祉施設の職員等は、妊婦やあるいは風疹に罹患すると重症化しやすい幼児、児童、体力の弱い者などと接する機会が多いことから、事業主と連携して、雇入れ時を含む様々な機会を活用して風疹の抗体検査や予防接種を推奨することが重要だと考えているところでございます。 具体的には、平成二十六年に策定いたしました風しんに関する特定感染症予防指針において、雇用主等は、罹患歴又は予防接種歴が明らかでない者に対し、風疹の抗体検査や予防接種の推奨を行う必要があると規定するとともに、これらの内容を都道府県労働局を通じて事業主に周知しているところでございます。 さらに、平成二十六年三月に国立感染症研究所が作成した職場における風しん対策ガイドラインでは、事業主等は、抗体保有状況を把握するサポート体制や予防接種を受けやすい環境の確保、産業医等による相談体制を整備すること等が推奨されてございます。 厚生労働省としては、引き続き、御指摘いただいた点を含めまして、風しんに関する特定感染症予防指針に基づき、関係者と協力して対応してまいりたいと考えてございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 もう対応が既になされているんだったら、これ、こんな数字が出てこないはずですよね。しかし、この方々というのは、やはり抗体価が足りなかったということ、これは事実ですよね、局長。訴えていく、訴えていくというだけではなく、さらに私は強くここの部分につきましては申入れをしていただく、若しくは、さらに雇入れ時にはその検査項目の中でもうたっていただかないといけないぐらいに考えておりますけれども、御答弁いただけますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) 御指摘いただきましたように、特に医療関係者などにつきましては、重要な職務、そういう患者さんあるいは妊婦に接するということでございますので、更に周知してまいりたいと考えてございます。
○薬師寺みちよ君 しっかりやっていただかなければ、自分が知らないうちに加害者になってしまっているということがこの風疹の怖さじゃないですか。自分が風疹になる、それだけだったらいいんです。知らない間に、もしかして、そこに若い女性がいて、それが妊娠初期であれば、その妊娠初期の皆様方、特に若い妊婦さんなど、全然こういう知識がないときに接触した場合、五〇%以上の方、お子さんに先天性の障害というものが生じてしまう可能性がある。防げるものだったら防ごうじゃないかということもまたこれからちょっと私も訴えさせていただきたいと思うんですけれども、一つずつちょっと切って伺わせてください。 まず、第二期対象者の風疹ワクチンの接種率はどのくらいでいらっしゃいますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 御存じかと思いますが、風疹の定期接種については二回の接種機会を設けており、第一期としては一歳以上二歳未満の方、第二期としては五歳以上七歳未満で次年度に小学校入学する方を対象にしているところでございます。 その際に使用されるワクチンの九九%以上が麻疹風疹混合ワクチン、MRワクチンでございまして、平成二十九年度麻疹風疹予防接種の実施状況調査によりますと、第二期の当該ワクチンの接種率は九三・四%でございました。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 第一期は九七%、八%とかなり高いんですけど、だんだん第二期になってくると落ちてまいります。九〇%満たないような都道府県もございます。ですから、やっぱり二回接種というものを更に勧奨していただきたいと思います。 風疹ワクチンの接種というものが、じゃ、今この日本でどのくらいの方に必要であるとお考えになっていらっしゃるんでしょうか。もちろんお子さんは省いて、我々大人になった者ということで換算されていらっしゃるかと私は期待しておりますけど、いかがでいらっしゃいますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 まず、厚生労働省では、先天性風疹症候群を防ぐという観点から、平成二十六年度より、全国の都道府県等に対して、妊娠を希望する女性等を対象とした抗体検査の補助事業を行っているところでございまして、この事業はこれまで年間十万人程度に御利用いただいているところでございます。 ただ、この抗体検査は全国の都道府県等において実施しているため、その結果、どのくらいが抗体を持っている、持っていないというところについて把握しているわけではございません。そのため、一概に抗体検査を受けた方のうちどのぐらい必要かということについて申し上げることは難しいところでございます。 なお、国立感染症研究所の感染症流行予測調査によりますと、全体として約九〇%が抗体を保有しているということでございますが、特に、御存じかと思いますが、三十代から五十代の男性においてはその保有率が八〇%程度と低くなっているところでございますので、それ以外の方は基本的には必要な方だと思われます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ですから、私が申し上げたいのは、先ほど局長も答弁を、藤井先生の質問か、なさいました。ワクチンが、じゃ不足しているというこの現状がもう既に起こってきております。それなのに、ワクチンを打ってくださいと私たちがどんな広報をしても、現場が混乱するだけですよね。ですから、どのくらいの方がやはり必要なのかというのを試算した上で増産をお願いし、そしてワクチンを接種を勧奨していくということが順序として必要ですよね。ですから、その試算もないままどんどんどんどん進んでいっているこの状況というのがいかがなものなのかということなんです。 ですから、しっかりと私どもとしてもいろんなところで広報に御協力したい、だけれども本当に無責任に広報していいんですかというところは、是非真摯に受け止めていただきたいところでございます。 今、WHOにおきましても様々な広報がなされております。十月三十一日、オーストラリアでは風疹が根絶されたという広報もなされております。先ほど藤井先生からも御紹介いただきましたけれども、アメリカの疾病対策センター、CDCの方では、妊婦さんが日本に予防接種せずに渡っていくということはちょっと警戒した方がいいぞというところで、警戒情報まで出されているところでございます。 国として、皆様方の資料二の二にもお配りしておりますけれども、来年度から免疫の有無を調べる抗体検査というものを枠を広げ、そして無償化していくというような方針だというふうに伺っておりますけれども、これ、まずすぐにでも私は開始すべきではないかと思っております。これ、来年度まで待つ意味が、済みません、私には分かりません。 また、検査だけ無料化するのでは全く私は不十分だと思っております。ワクチン接種まで無料で皆様方に受けられるように補助をしていくというものが大切かと思いますけれども、大臣の御意見いただけますでしょうか、お願い申し上げます。
○国務大臣(根本匠君) 現在の国内の風疹の新規患者数、今、毎週百五十から二百例程度で推移しています。その意味では、妊娠中の女性が感染すると先天性風疹症候群が生じる可能性があるので、まずはそれを防ぐことが重要だと考えています。 こういう観点から、患者数の多い東京、千葉、神奈川などの五都県、ここにおいて、妊娠を希望する女性などに風疹の抗体検査を受けていただくよう周知するとともに、適切に予防接種を受けられるよう医療機関に対するワクチンの供給を増やす取組を進めております。 また、もうお話に出ていますが、三十代から五十代の男性の患者数が多いわけですが、風疹に対する抗体価が低いということが考えられますので、厚生労働省として、まず抗体検査の補助の対象を拡充し、こうした抗体価が低い方が多い世代も含めることを検討しております。 今後、効率的、効果的に抗体検査や予防接種ができる全国的な体制を構築して、抗体価の低い方を減らしていくことが重要と考えております。御指摘の抗体検査や予防接種などの更なる対策へ向けて、風疹の感染状況や抗体検査の実施状況、ワクチンの需給状況を踏まえながら強力に進めていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 ですから、なぜ来年度からなんですかということなんです。なぜ今スタートしないんだということです。今スタートすれば防げるかもしれないものが来年度、これ何か月待てばいいんですか。多くの方々がやっぱり困っていらっしゃるんだったら、すぐにでも私は始めるべきだと思いますけれども、いかがでいらっしゃいますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 先ほど大臣の方から御答弁申し上げましたように、現時点で非常に患者さんが多い地域というのは、東京、千葉、神奈川など五都県を中心ということでございます。また、先生御存じかと思いますが、ワクチンの増産などについては若干時間が掛かるということもございます。 ということで、現時点では、まずそういった患者さんの多い地域、そして、特に妊娠をこれからしようという方、その周りの方々などにまず集中して抗体検査あるいはワクチンを投入して、そういうところから始めるということでございますので、決して半年待って始めるということではございません。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 これ一番問題になっているのが三十代後半から五十代前半の男性ですよね。ですから、自分のことじゃないんです。三十代前半、ちょうど奥さんが妊娠しようという皆様方は自主的にもう打ってくださっています。しかし、五十代の男性が自分のこととして、三日ぐらい寝ていれば治るんだろうというものに対してわざわざ八千円、九千円払ってワクチンは打たないんです。だからこそ申し上げております。 皆様方にもお配りしておりますけれども、厚生労働省も広報してくださったり、NHKも協力してくださっている、このパンフレットもございます。しかし、私、これどこに行っても見たことがございません。様々な職場、今、回っておりますけれども、この広報も十分ではないんです。我がことではなく、その隣にいる方のお子さんを守っていこうということが全然伝わっていないからこそ、私は申し上げております。 これからしっかり、こういうことも含めて、もう一回私はこの風疹について見直していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでいらっしゃいますか。もう一度検討会で早急に私は話し合っていただきたいと思います。
○国務大臣(根本匠君) 先ほど局長からも話ありましたが、我々も四月を待ってということを全く考えていませんで、どんどんどんどんやるべきことをやっていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 じゃ、体制さえ整えば四月を待つことなく対応していただけるというふうに受け止めてよろしゅうございますか。
○国務大臣(根本匠君) 要は、今大事なのは、もう我々、効率的、効果的に抗体検査や予防接種が実施できる全国的な体制を構築して、抗体価の低い方を減らしていくことが重要と考えていますから、やるべきことを、既にもうお話をしておりますが、やるべきことをどんどんどんどんスピーディーにやっていくということで対応していきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 じゃ、見直していただけるということになるように、まず善処していただきたいと思います。 それに当たりまして、まず私も確認させてください。厚生労働省の職員の皆様方はしっかりこの体制を取っていただいているのか。もちろん、中央官庁の皆様方に対しましても、このような抗体検査でしたりワクチンというものを打っていただけるようにお願いをしていっていただけているのか、教えていただけますか。
○政府参考人(宇都宮啓君) お答えいたします。 厚生労働省におきましては、定期の健康診断の機会を活用しまして、希望する職員に風疹の抗体検査を実施しております。そして、検査の結果、抗体価が低いことが判明した職員に対しては風疹の予防接種を受けるよう呼びかけを行うなど、必要な対応を行っているところでございます。 また、御指摘いただきましたとおり、人事院と連携いたしまして、他省庁に対しても、主として昭和三十七年度から平成元年度に出生した男性、この方々が現在二十九歳から五十六歳の男性ということでございますが、この従業員等が風疹の抗体検査や予防接種を受けやすい環境を整備するよう要請しているところでございます。 引き続き、厚生労働省はもちろん、他省庁ともしっかり連携しながら風疹対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 それは既にやられているということで、もっと促進をしていただきたいと思います。でないと、小泉さんが企業に対して訴えているんであれば、まず隗より始めよで自分たちのことから始めてください。 しかし、その風疹症候群の皆様方の声にもやっぱり耳を傾けていただきたいと思います。私の友人にもおります。それによって結局は聴覚障害が残ってしまった。ですから、様々な場面でやはりこうやって苦しんでいらっしゃる方がいらっしゃるのであれば、予防できるものは予防していく、これは当たり前の話でございます。しかし、予防できないのが、やっぱり我々、国として何も手を差し伸べることができないとおっしゃっていただけるのではなく、善処すると今回は大臣がおっしゃってくださっておりますので、一刻も早く、体制が整うようであれば、ワクチン、これもしっかり無償で提供していただかなければ、やはり八千円以上するんです、大臣、これ自費で受けると。そうなって五十代の方が、やはり抗体価がない、でももしかしたら女性の従業員が自分のところにいるから八千円払って自分も受けようかと、そういうふうに善意で思っていただけたらいいと思うんですけれども、やっぱりそういう方々だけではないと思います。その費用というものをしっかり国として面倒見るよ、負担するよ、だからみんな安心して受けていただきたいという、その体制の構築を一日も早く私も願いまして、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(石田昌宏君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(石田昌宏君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障及び労働問題等に関する調査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石田昌宏君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会