経済産業委員会 第2号
- 発言数
- 182 件
- 登壇者
- 30 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 2018/12/04
会議録
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、石上俊雄君が委員を辞任され、その補欠として古賀之士君が選任されました。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に佐藤啓君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官清水茂夫君外二十九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君及び同株式会社代表執行役副社長守谷誠二君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○井原巧君 おはようございます。自由民主党の井原でございます。 世耕大臣におかれては、まさに八面六臂の活躍というか、体が二つあっても足りないぐらい内外共に諸情勢忙しい中お取り組みいただいていることを、まずもって敬意を申し上げたいと思います。 まず、その中での一つの成果だと思いますけれども、日本が明るくなった、十一月二十三日にパリのBIEの総会で二〇二五年の大阪・関西万博が決定したということでございます。 私も、大臣の下で政務官している一七年の二月だったと思うんですけれども、国際博覧会の推進事務局の開設に立ち会いましたから大変感慨深いものがありまして、当時からなかなか激戦というふうにも伺っておりました。 当時はパリも出るということでありましたけれども、報道によりますと、ロシアのエカテリンブルク、そしてアゼルバイジャンのバクーとの候補地と誘致活動を競って、そして終盤は接戦という報道もあったり、あるいは、テレビの報道等でありますけれども、加入国であるけれども会費未納入のところがたくさん会費をそれぞれ各国が納入されて投票に参加するという話もあって、果たしてそれが日本に有利なのかどうなのか、そんな心配もしたところでございます。世耕大臣には、大阪府や大阪市、地元経済関係者等とパリへ乗り込み、最後のアピールもしていただいたとお伺いいたしております。 今回の万博の開催が東京オリパラというものに続いての、今度は西日本の経済活性化になるものというふうに思っておりますし、何より私も西日本に住んでいる四国の人間でありますけれども、地方創生という意味においても、やはり西日本が元気でなければ日本も再生は難しいんだろうというふうに思っておりまして、そういう意味では大きな起爆剤になるものと期待をいたしております。 そこで、お伺いいたしますけれども、これまでの大阪万博の誘致に向けての苦労も含めて、裏舞台も含めて、これまで勝利に結び付いたこの取組の状況とその成果、そして今後の開催に向けての期待をお伺いしたいと存じます。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、二〇二五年国際博覧会の開催国として日本が選ばれたことを心の底からうれしく思っています。私としては、肩の荷が下りたというか、これ万が一負けたらもう帰ってこれないなというぐらいの覚悟でパリに臨んでおりましたので、無事勝ち取ることができて良かったというふうに思っています。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの後の大きな目標ができたということで、これは日本経済にもプラスの影響が出てくるんではないかというふうに期待をいたしております。 一九六四年の東京オリンピックから一九七〇年の大阪万博、この六年間の間にやはり日本は大きく変わったわけであります。これは高度経済成長という形で変わったわけです。今度、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックと二〇二五年大阪・関西万博との間で、また日本がどういうふうに変わっていくのか。これ、我々しっかりと足下を見詰め直して、高齢化の中で、社会が成熟する中で日本がどういう姿を世界に発信をしていくのかということを考えながら、本当に日本自身が変わっていく大きなきっかけになるんじゃないかな、そういう今回万博の誘致の意義があったというふうに思っています。 最後まで分からなかったですね。突然会費を払う国が増えたりして不気味な動きもありまして、票読みも非常に難しい、無記名投票ですからなかなか分からない。現場の外交官の方が投票ボタンを押すという選挙でありますので、なかなかこの見極めが難しかったわけですけれども、結果としては、第一回目の投票からしっかり過半数を取って差を付けて勝てたというのは良かったと思います。 これ、もうオールジャパンで取り組みました。井原政務官時代にも大分いろんな国に働きかけをやっていただきましたけれども、政府では、首脳会談があるたびに安倍総理からきちっと相手側に言いましたし、私もいろんな閣僚と会う中でお願いをしてまいりました。また、経済界も手分けをして各国を回っていただいて、特にゆかりのある企業とかが働きかけをしていただいた、各国に対してですね。それも大きかったと思いますし、地元大阪府、大阪市あるいは関西エリアの自治体がいろんな形で地元の熱意を伝えていただいたということも大きかったと思います。オールジャパンで取り組んだ成果だと思いますので、関係者の皆さんに心から感謝を申し上げたいというふうに思っています。 ただ、これからが本番であります。オリンピックも、誘致に成功してまだ四年あるから大丈夫と思っていましたが、あっという間でありました。万博ももう七年です。結構、万博はオリンピックより難しいところがあります。オリンピックは競技の種類とかサイズは決まっているわけですけれども、万博というのは白地からつくっていかなければいけないということで、七年というのがあっという間に過ぎるというふうに思っていますので、これから責任を持って成功に導いていかなければいけないと思っています。 特にSDGs達成に向けて、参加国と共に万博をつくるコ・クリエーションということを訴えかけましたので、そのコンセプトをしっかり実現をするように、スピード感を持って開催準備に向かっていきたいというふうに思っております。
○井原巧君 ありがとうございます。 是非今後も、獲得できた喜びと、そしてまたそれが成功に結び付くように、大臣の御指導をよろしくお願い申し上げたいと思います。 次の質問でありますけれども、さきに申し上げた万国博覧会についても積極的に現地に乗り込まれた成果だろうというふうに思っておりますが、世耕大臣は、この万博の誘致、ほかにも、アメリカでの日米欧三極の貿易大臣会合とか、あるいはシンガポールのRCEP閣僚会議、パプアニューギニアでのAPECの閣僚会議、また先週末は、今度は南米のアルゼンチンの方に行って日ロ交渉など、海外で精力的に取り組まれておりまして、時差ぼけがいささか心配するぐらいでありますけれども、しかし、国際社会において、特に最近、保護貿易主義が台頭することを懸念されております。日本が自由貿易を推進する旗手として今ここは踏ん張りどころだろうと私も思っておりまして、リーダーとして多国間、二国間の経済関係の構築を進めることは誠に国家にとって重要であろうというふうに思っております。 大臣の最近の海外におけるこのような経済交渉を始めとした取組状況と、その成果についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、世界的に保護主義的な動きが強まっている中で、日本が自由貿易の旗手として主導的な役割を果たすことは非常に重要だと思っています。その観点から、私も海外出張を組ませていただいています。 実は、結構いろんなお誘いとか多国間の会議とかいろいろあるんですけれども、中でも極めて重要な二国間、多国間での国際会議ですとか、あるいは交渉マターに絞って海外出張をさせていただいています。それでもかなり多くなっています。 特に、大阪万博誘致、パリへの出張に加えて、最近の主な海外出張という意味では、十月、十一月に開催されましたRCEP閣僚会合で閣僚による政治的判断を要する議論を積極的にリードをいたしました。ほとんど、各国の発言の中で私が半分ぐらい発言していたと思いますけれども、交渉をそれで相当程度進展させることができたと思います。結果、共同首脳声明では、交渉が最終段階に進んだことが確認をされ、二〇一九年に妥結する決意が表明されたところであります。 また、九月には、第四回日米EU三極貿易大臣会合を開きました。これは、ニューヨークで国連総会のマージンで開きましたけれども、私が議長を務めて、補助金ですとか強制技術移転のルールに関する議論を進展をさせました。また、アメリカが非常に今WTOに関して批判的な立場に立っていますけれども、WTOを改革することの必要性ということについて、アメリカも含めてEUと共有することができました。 また、これに基づいて、十一月には、WTOの補助金の通報制度改革で日、米、EUで共同提案を行いました。また、通常委員会改革でも共同提案に向けた作業を進めています。これは、WTOに批判的なアメリカをWTO改革にしっかりコミットをさせるという意味で大変意義のある取組だというふうに思っております。 また、ロシアとの経済分野における協力についても、十一月のシンガポール出張や、あるいはつい先日のアルゼンチン出張の際には、過去もう十五回以上の会談を積み重ねて、何度も一緒に食事もして個人的な信頼関係を構築をしているロシア側のオレシュキン経済発展大臣と首脳会談の前に八項目の協力プランの具体化についてきちっと案件ごとに精力的に詰めを行って、そしてそれを首脳会談につなげるという形で仕事をしてきております。 また、日中に関しては、十月二十五日から二十七日、これは第三国市場協力フォーラムということで、非常に日中間の経済関係冷え切っていたわけですけれども、第三国において官民が協力して質の高いインフラを築いていくということで、初めて大規模なフォーラムを、これ人民大会堂でお互い閣僚が主催という形でやらせていただきました。 また、これはパリの帰りに北京に立ち寄りまして、日中省エネ・環境総合フォーラムというのを開催しました。これはもう十二回開かれていまして、日中関係が非常に冷え込んでいたときでも日中が閣僚が出席をしてずっと続けてきた非常に重要なフォーラムでありまして、これにも出席をさせていただきました。中国の環境が改善するということは、これはもう日本にもいろんな意味で、PM二・五等の問題で裨益をするわけでありますから、この問題にも取り組んでまいりました。 ということで、かなりもう海外、昨日も帰ってきたばかり、片道三十時間でブエノスアイレスから帰ってまいりましたけれども、今後とも、日本が自由貿易体制の旗手であり続けられるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○井原巧君 本当に御苦労さまでございます。昨日は一・五泊五日というふうにお聞きしましたけれども、できるだけ体壊さないように、しかし、今本当に重要な時期だと思いますから、今後ともよろしくお願い申し上げたいと思います。 日産、ルノーについてお聞かせ願おうと思ったんですけれども、先日、本会議で茂木大臣に質問されて、大臣の動き等もお話をいただいておりますので割愛をさせていただきたいと思います。 次に、中小企業、小規模企業の災害への備えについてお伺いしたいと存じます。 今年は、御案内のとおり、西日本、私の愛媛もそうでありましたが、広島や岡山等の西日本豪雨、あるいは九月には近畿地方を中心とした台風二十一号、北海道胆振東部地震など、大きな自然災害が本当に重なった年でありました。温暖化と言われている中で、この大規模自然災害は将来にわたっても頻繁に起こるものと、こう覚悟しなければならないと考えております。 そういう中で、経営基盤が脆弱な中小企業・小規模事業者の皆さんにとっては事業継続に危機的な影響を与えかねない、そういう災害だろうと思います。私の地元でも、中小企業の被害額を調べてみますと、七月時点で四百九十四億の被害がございました。水没して使えなくなった商品を保険でカバーできていち早く事業再開できたところもある一方、ほとんどそれが駄目になって事業再開まで二か月以上掛かったところ、様々でございます。 そのような中、よろず支援拠点による相談対応とかグループ補助金や小規模持続化補助金などの使い勝手の良い支援策を迅速に措置していただいたことには大変感謝しておりますし、特に、グループ補助金の評価は非常に高いものがございます。福祉やあるいは農業の関連施設などでも活用されているということでございますし、あわせて、今回、総理のリーダーシップで、世耕大臣も電機メーカーに電話していただいたそうでありますが、プッシュ型の支援として避難所に迅速にクーラーを設置していただいたこと、大変有り難く思っております。 そこで、お伺い申し上げます。中小企業・小規模事業者の災害への備えを強化するための今後の対策について経産省のお考えをお聞きいたします。
○副大臣(磯崎仁彦君) お答えをさせていただきたいと思います。 今委員の方から御指摘ございましたように、今年は、七月の西日本の豪雨、それから度重なる大規模な台風、それから九月の北海道胆振東部地震等々、大規模な災害がございました。それによって、中小企業・小規模事業者、大きな影響があったというのがまさに事実でございます。 経済産業省では、今委員の方からも話ありましたように、グループ補助金であるとか持続化補助金であるとか、あるいは商店街の支援であるとか、あるいはその融資であるとか、中小企業・小規模事業者の皆様方に寄り添った、こういうきめ細かな支援を行ってなりわいの再建を支援してきているわけでございますけれども、やはり災害による影響を軽減をする、あるいは早期に事業を再開する、こういった観点からは事前の備えというのは非常に重要であると、そのように認識をしております。 委員の方からお話ありましたように、例えば保険でカバーしていることによって復興の資金の手当てができた、こういった自ら事業者の方が手当てをしていることによって被害が小さくて済んだ、あるいは早期に復旧をしてきた、こういうことがございます。 その保険のほかにも、あるいは同業者と事前に協定を組むことによって、災害発生時の生産の補完体制を構築することによって、自らは作れないけれども、ほかの人に代わって作ってもらうことによって継続して取引を継続できたといったような例もございますし、また、本社等の耐震化であるとか倉庫の分散、あるいは工場への自家発電とか緊急時の停止措置の設置など、防災・減災の投資を行っている、こういう例もございます。 また、BCPを策定をすることによって、例えば長期間に事業が途絶えるということではなくて早期に復旧をした、こういう例もあるわけでございますので、このような先行的な事例をやはり中小企業・小規模事業者に一層広げていくために、意識の啓発であるとかあるいはそのインセンティブを付けられないか、こういった措置についてこれから検討を進めてまいりたいというふうに思っております。 既に今年の十一月、先月でございますけれども、有識者による中小企業強靱化研究会というのを立ち上げておりまして、この中で検討開始をしているところでございます。予算に加えて、制度的な対応を含めて来年の一月をめどに取りまとめを行ってまいりたい、そのように思っております。
○井原巧君 引き続きよろしくお願い申し上げたいと思います。 最後の質問でありますけれども、先ほどの災害に通ずるわけですが、先般の胆振東部地震のときに我が国初のブラックアウトが起きたということでありまして、エネルギーを供給するインフラが安定的に機能することの重要性について強く認識をしたところでございます。 この数年急増した、特に再生可能エネルギーが急増しているわけでありますが、これらインフラに与える影響など新しい課題も提示されたと認識しているところでありまして、政府はこれらの一連の災害の経験や教訓を踏まえ、電力、燃料インフラのレジリエンス強化についてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
○副大臣(磯崎仁彦君) 今委員御指摘ありましたように、やはり今回の北海道胆振東部の大地震によって大規模停電が発生をした、このことによって国民の生活あるいは経済活動に大きな影響を与えたということでございますので、電力の重要性、痛感をしたということでございます。 今回のこのブラックアウトから得られた反省と教訓、これを踏まえて、先月の十一月の二十七日に開催をされました重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議、この中で電力インフラ及び燃料インフラの強化を含めた再発防止策が取りまとめられたところでございます。 電力インフラの強化につきましては、まず北海道でこういう大規模停電が起こったということでございますので、北海道については、石狩湾のLNG、この火力発電の活用の前倒し、それから今、北本連系、これは六十万キロワットから三十万キロワット増強する、これが来年の三月に完了する予定でございますので、こういったことで北海道全体の再発防止に着実に対応してまいりたいというふうに思っております。 さらに、日本全体では、公共施設などの重要なインフラに自家発電設備の設置を促進をしていく、あるいは実際停電が起こった場合に、これはいつ復旧するんだろうかということで国民の皆様は非常に不安が今回あったわけでございますので、例えばツイッターなどを活用しまして復旧の見通しの迅速な発信、あるいはその早期復旧に向けた連携の強化などを電力業界等に求める、こういった万全の対策をこれから取ってまいりたいというふうに思っております。 さらに、中長期的には地域間連系線の増強、特に北本連系につきましては九十万キロワットに増設されるわけでございますけれども、更にということにつきましては、北海道内のルートあるいはその増強の規模等々を含めてシミュレーションを行うことによって増強の効果の確認を行った上で、来春までに具体化のめどを図ってまいりたいというふうに思っております。 また、災害に強い再エネ導入ということにつきましては、蓄電池等を組み合わせて地域の再エネ、これを活用していくというモデルの構築をしていくとともに、今回、風力発電につきましては、電源が落ちたことによってほとんど解列をしてしまったということがございますので、周波数が低下をしたときにもそれに対応できるような強化をしてまいりたいというふうに思っております。 燃料インフラにつきましては、災害時にも被災者等にガソリンあるいは軽油、こういったものを提供できる非常用電源の設置や耐震性強化などの強靱化を進めてまいりたいというふうに思っております。 さらに、病院、避難所等、こういった重要施設については燃料設備の充実、こういったものを平時から備えていく、こういった強化に取り組んでまいりたいというふうに思っております。 これらの対策につきましては、北海道電力、電力会社あるいは電力の広域組織、関係省庁、自治体など関係者と連携をしながらしっかりと取り組んでまいりたい、そのように思っております。
○井原巧君 終わります。
○青山繁晴君 皆様、改めまして、おはようございます。自由民主党の青山繁晴です。党利党略のためでなく、国益のためにこそ質問いたします。 まず、世耕大臣におかれては、先ほど井原委員からの質問もありましたとおり、万博の招致成功、ありがとうございました。お疲れさまでございました。 その上で、実は大臣に、まずは正直残念なことを一つお聞きしたいと思います。 今国会の始まりに当たって大臣から所信的挨拶をいただいたんですけれども、その中で、我が国の自前資源についての言及がなぜかありませんでした。やっぱり招致にお忙しかったのかもしれませんが。 もう大臣には釈迦に説法ですけれども、我が国は資源がない国と刷り込まれてきたのは実はもうとっくに間違っておりまして、特に海洋にメタンハイドレート、熱水鉱床、マンガンノジュール、コバルトリッチクラスト、このようなものが使える資源として存在していると。海の深さなどの問題はありますけれども、将来にわたって使えるであろう資源があることは既に確認されています。 この中で、特にメタンハイドレートは、要は凍った天然ガスでありますから、海から取り出せばほぼそのまま既存の火力発電所でコストを安く発電できますし、天然ガスですからCO2の排出も石油よりは少ないです。したがって、世界から注目を集めておりまして、実は日本がトップランナーだったんですけれども、最近になりましてアメリカやドイツの後塵を拝するように残念ながらなっております。その焦点になっているのがメタンプルームというものであります。 ちょっと時間も限られましたので詳しく説明する時間がないんですけれども、簡単に言えば、海底面から海の中へメタンが湧き出てきます。メタンというのは天然ガスの主な成分です。湧き出てきたときに、当然高圧で低温ですから、このメタンハイドレートでコーティングされた粒々、つまり固体ですね、あるいは固体にならない泡として、この資源そのものが海底から海面方向へほぼ真っすぐに浮上してきます。そこに魚群探知機、つまり非常にコストを安く、超音波を当てますと、プルーム、これがメタンプルームですが、ちょっと手を、済みません、委員長、お許しをいただいて、見ていただくと、海底がありますと、こういうふうに立ち上がっております。この格好をしたもの、プルームが大体平均でスカイツリーぐらい、六百五十メートルぐらいの巨大な高さがありまして、ちっちゃいものでも東京タワーぐらい、三百数十メートルの高さがあります。 これは、さっき言いましたとおり、資源そのものなんですけれども、最近、私たちが見付けてきた日本海だけではなくて、ノルウェーのスピッツベルゲン島の辺り、あるいはアメリカのノースカロライナの沖合、そういうところからも大量に出まして、さっき申しましたとおり、そこに着目したドイツの経済エネルギー省やアメリカのDOE、エネルギー省が多額のコストも予算も投じながら、あるいは民間のファンドを募って調査を行い、残念ながら日本は政府の取組が誠に弱いですから、さっき申しましたとおり、あっという間に後塵を拝しかねない状況になっております。 したがって、今まで我が国では表層型メタンハイドレートと砂層型メタンハイドレートの二種類と言ってきたんですけれども、私自身も出席しています、参加しています、あるいは発表している国際学会では既に三つになっていて、表層型と砂層型とメタンプルームです。 その上で、日本がトップランナーと申しましたが、実は日本では一九九七年に日本海で世界で初めてこのメタンプルームを発見し、二〇〇四年から民間の資金を中心に調査観測を行ってきました。 ちょっと迷ったんですけれども、伏せるとかえって変なので、はっきり申し上げます。最初に発見した科学者は青山千春博士でありまして、現在東京海洋大学准教授で、私の配偶者です。 まさか公私混同してお話ししているんじゃなくて、ここをきちんと聞いていただきたいんですけれども、十八歳の女子高生として船乗りになろうとしたときに、女は船に乗るな、女が船を操船すると沈むと東京商船大学に言われて受験ができなかった。その後、防衛大学校も海上保安大学校も全部受験を断られて、そしてやっと東京水産大学の航海科に入って、日本女性で初めて大型船の船長の資格を取った。そして、遠洋航海に出たときには、ちっちゃい子供二人を政治記者だった私が子育てもいたしました。 その果てに、九七年に、魚群探知機というそれまで誰も注目していなかったものを使ってこのメタンプルームを発見しました。九七年ですから、実にもうそろそろ四半世紀に近づこうかという時間がたっておりまして、しかも二〇〇四年からは、実際にここを指標にして海の底からメタンハイドレートの塊を取り出して、コンビニで売っている白いシャーベットそっくりです、そこに単純に火近づけるだけで、ぼっと青い炎を出して燃えます。熱も大変手のひらに感じます。ということは、燃焼効率がいかに高いかということであります。 それにもかかわらず、ずっと政府の取組が弱くて、最近になって世耕大臣のリーダーシップがあってようやく計画が作られて取組が始まっていますが、遅々として進みません。現実に出る予算は、実は海洋実験はできないどころか、国立大学の学内の実験施設も使うことができない。したがって、机の上で計算するだけです。足りない部分は、研究者が研究資金をかき集めたり、あるいは篤志によって研究を進めているという現状があります。 お聞きしたいのは、なぜアメリカやドイツの後塵を拝するようになってなお予算を拡充されないのか。さっき言いましたとおり、一定の計画で前進しつつあるのは評価しますけれども、ここは大臣のリーダーシップで、中国、韓国も非常に関心を持っておりますから、その状況を鑑みても、どうぞリーダーリップを発揮していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) メタンハイドレート、これは私はもう青山先生からもいろいろと御教授をいただいて、私もその重要性ということは痛感をいたしております。 特に、やはりこういう資源が日本にもあるぞということが、いわゆる今日本が資源を、LNG始め買っている相手に対しても一つのバーゲニングパワーになるということで非常に重要だと思っていますし、また、これ水素製造にもつながる可能性もあるという意味で私も非常に重視をしています。そういう意味で、メタンハイドレートからメタンガスを安定的、安価に生産できる技術基盤の整備に取り組んでいるところでありますし、今御指摘のメタンプルームの回収も含めて、広く新しい技術の可能性について調査をしているところであります。 いろいろこの財政事情がある中で、なかなか青山先生から合格点をもらうような予算が取れないという現状もあるわけですけれども、平成三十一年度においてはこれまでの調査結果を取りまとめるために予算の拡充を要求しているところであります。 今後とも引き続き、研究開発の進捗に応じて必要な予算の確保に努めてまいりたいというふうに思っております。
○青山繁晴君 与野党を問わず、委員各位の御関心のためにももう一点だけ、これは答弁要らないですけれども、時間がないので、付け加えますと、メタンプルームがそのように立ち上がっているということは、海面近くで海中に溶けていて、そして海面から蒸発しているということです。メタンの地球温暖化効果はCO2のおよそ二十五倍前後ですから、自然放置状態の方が地球温暖化は促進していて、これを採取する、採取するというのは海底を掘り返すわけじゃないから自然環境に影響を与えません。プルームの上に幕をかぶせるだけで取れます。しかも、それを火力発電所で燃やすとCO2は出ますけれども、もう一度言いますが、単純計算では温暖化効果が二十五分の一以下になるわけですから、このメタンプルームへの取組が特に弱いですので、そこを大臣、改めてよろしくお願いいたします。 時間の関係上、次の質問に行きたいと思います。 入管法改正をめぐって、経産省も特定技能一号については適用される業界が存在します。それは三つです。素形材、それから産業機械、電気・電子情報ですよね。これを逆に言いますと、特定技能二号は適用されません。この特定技能一号と呼ばれる分野あるいはカテゴリーは、今までは技能実習生などの関与もあって、これが制度矛盾があるということは与野党を問わない認識だと考えます。 したがいまして、この特定技能二号を、制度としてはあってもしばらく様子を見て動かさない、経産省は特に特定技能一号の関連分野しかありませんので、既に法案は二年後の修正ということが事実上盛り込まれておりますので、この特定技能二号は動かさずに技能一号を適用して技能実習制度の存続も図るとしても、その制度矛盾を克服するという意味があるんではないでしょうか。これは法務省にお答え願えますでしょうか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 技能実習制度におきましては、一部の監理団体や受入れ機関におきまして、労働関係法令違反や人権侵害と認められる事案があると認識をしてございます。このような問題が起きないように、新しい受入れ制度におきましては、制度及び運用の面で十分な取組を行うことが重要であると考えています。 具体的に、新制度では、日本人と同等の報酬をしっかりと確保するとともに、受入れ機関又は登録支援機関による特定技能一号の外国人に対する各種支援の実施や、届出事項の拡充による支援の実施状況、外国人の活動状況等の的確な把握、関係機関とも連携した調査、指導等を行うことにより、的確な管理と適切な支援がなされる仕組みとしておりまして、技能実習制度で生じた問題の発生を防止すべく、各種対応を行うこととしております。
○青山繁晴君 これは大臣にお伺いしたいんですけれども、特定技能二号という制度が事実上の永住につながるんではないかということが国民にとっても不安だと考えられると思います。 私が、二号は取りあえず動かさずに特定技能一号を経産省で動かしていくというのは、二年後の見直しに向けてモデルケースにもなるんではないかと考えております。大臣、お考えはいかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 二年後の見直しについて、今、私の立場ではなかなかお答えはしにくいわけですけれども、御指摘の、経産省が今、特定技能一号の活用を検討しているこの三業種については、まずは特定技能一号について現場でしっかり運用することが重要だというふうに考えています。 これが特定技能二号ということになりますと、これは熟練した技能を要するということになるわけでありまして、現時点で受入れは想定をしていないわけであります。 今後、いずれにしても、特定技能一号をしっかり運用する中で、熟練技能者の人手不足の状況ですとか特定技能一号の受入れ状況などを踏まえて、関連業界とも検討を行って、その上で考えたいというふうに思っております。
○青山繁晴君 次は、原子力規制委員会の更田委員長にお伺いします。 先日、東京五輪に向けましてIOCのバッハ会長が来日されて、福島に行かれたんですけれども、しかし、福島第一原発の辺りには総理と一緒にいらっしゃいませんでした。 しかし一方で、総理がかつて東京五輪の招致に成功した、総理がというか、日本が成功したのは、あのときは汚染水が今よりもっと世界でも喧伝されていた、喧伝されていたというか、問題になっていた時期でありますから、安倍総理が責任を持って、汚染水の問題はアンダーコントロールだと、管理できていると、将来に向けて解決できるという趣旨のことをおっしゃったのが東京五輪招致につながった大きな要因であったというのは共通認識だと思います。 現状を見ますと、私もこの第一原発、実は事故直後、専門家の端くれとしては、作業員以外で初めて入りまして、その後の推移もずっと見ておりますけれども、もう見渡す限りタンクの列です。そのタンクの列の中には、既にほかの核種、放射性物質の除去は終わっていて、トリチウム、三重水素だけになっているタンクもあります。 更田委員長におかれては、四月の衆議院の環境委員会において既に、このトリチウムのみになった処理後の水は海に排出できるし、するべきであって、もうその時期は来ているということをはっきり答弁でおっしゃいました。それから既にもう半年以上たっているわけで、しかし全く事態は改善していません。それはどうしてかというと、実は、そのトリチウムを含んだ水に対する認識が国民の中に実は弱いからであります。 更田委員長にお聞きしたいのは、独立した機関ではありますが、国民に対して独立しているわけではありませんので、国民に対して、より、なぜ排出できるのか、漁家の方々にもちゃんと風評被害の払拭につながるような説明を、独立性のある委員会だからこそ説明していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えいたします。 原子力規制委員会は、東京電力が処理済水を海洋に放出する際、適切な希釈を経て規制基準を満たす形で放出する限り、科学的観点から、人の健康や環境に対して影響を与えるものではないとしております。 この点につきましては、原子力規制委員会として繰り返し申し上げてまいりたいと考えております。
○青山繁晴君 時間が限られましたので、予定していた質問を幾つか飛ばしましたけれども、最後に、世耕経産大臣の御尽力もあって大阪万博の招致に成功したわけです。 そうしますと、逆に、関西国際空港の危機管理の改善が不可欠だと考えます。私は、不肖ながら経済記者のときに関空会社の初代社長に取材した頃に、連絡橋が一本、そして沈下が止まらない、そして京阪神から遠い、こういう諸課題を解決しないと将来困ることになるということも質問したんですけれども、明確な答えがないまま、この間の台風被害で大きな問題点が浮き彫りになりました。 これを万博までに必ず改善しなきゃいけないと思いますけれども、塚田副大臣、いかがでございましょうか。
○副大臣(塚田一郎君) 青山委員にお答え申し上げます。 関西国際空港においては、現在、台風二十一号による被災を踏まえ、関西エアポートにおいてタスクフォースを立ち上げ、これまで講じてきた災害対策の検証を進めるとともに、国土交通省においても、全国主要空港における大規模自然災害対策に関する検討委員会を立ち上げ、検討を進めております。今後、浸水対策など、関西国際空港の機能確保に必要な対策を講じていきたいと考えております。 また、海上保安庁では、荒天時の走錨等に起因する事故の再発防止に係る有識者検討会を開催し、重要施設に甚大な被害をもたらすような事故の再発を防ぐための検討を進めており、これらの検討結果を通じて、関西国際空港の災害対応力の強化に取り組んでまいりたいと考えております。 青山委員御指摘の連絡橋につきましては、関西国際空港と内陸部を結ぶもう一つのアクセス手段、いわゆる南ルートの実現に向けて、御地元の関係の皆様を中心に実現を望まれる声があることは承知をいたしております。 関西国際空港の設置管理者である新関西国際空港株式会社からは、関空債務の早期の確実な返済を図っていることから、巨額の費用を要する事業については慎重な検討が必要と聞いているところでありますが、いずれにいたしましても、御地元の皆様と十分な議論を尽くしてまいりたいと考えております。
○青山繁晴君 ありがとうございます。 時間が来ましたので、終わります。
○平木大作君 公明党の平木大作でございます。 当委員会では初めて質問に立たせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めにお伺いしたいのが、世界的な保護主義の台頭と、そして激化する貿易摩擦の中で日本としての役割、井原先生も先ほど御質問されておりましたけれども、改めてお伺いしたい。 特に、私、先週予算委員会で実はこのテーマを取り上げさせていただいたんですが、ちょっと質問の時間配分を間違えまして、世耕大臣に通告をしながら実はそのまま聞けずに終わってしまったということもございました。大変失礼申し上げました。 ただ、大臣はちょうどG20のサミットが行われていたアルゼンチンからまさに帰国されたばかりでありまして、この一番最新の状況をよく御存じだというふうに思っております。例えば、APECにおきましては、結局のところ首脳宣言も、そして閣僚声明も採択できないまま終わってしまったと。どちらかというと、やはり後ろ向きのニュースとして伝えられたところが大きいかなというふうに思っております。 ただ、その中にもやはり日本が特に頑張って得た成果というものがあるというふうに思っておりまして、その中で、デジタル貿易促進に向けた環境づくりで一致したというような報道もございました。これ、どういうことかというと、日本が主導する形でAPECとして越境データを活用するビジネスモデルの調査に着手と、こんな形で報道でも出ているんですが、これ、まず具体的にちょっとどういったものに取り組まれるのか可能であれば御紹介いただきながら、今後、日本としてこの分野におけるルール作り、どのように主導されていくのか、是非大臣からお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まさに、APECは残念ながら閣僚声明は出せなかった、閣僚会議の議長声明だけだったわけであります。首脳会議も同じような結果になりました。 先日まで開かれていたG20は、これは逆に、安倍総理も相当頑張っていろんな主要国の首脳と会談をして、G20はきちっと首脳声明が出すことができました。どうしても、最大公約数的にいろんなちょっと対立点はそぎ落としてということにはなりますけれども、G20は何とか声明が出すことができたという意味で非常に大きかったというふうに思っています。 APECでは、これは閣僚会議の議長声明という形ではあったんですけれども、デジタル利活用ビジネスに関する制度、規制環境を検討するための調査を進めていくという形で議長声明が発出できたのは非常に大きかったと思います。 やっぱり今いろんな形でデジタル貿易が行われている中で、このデジタル貿易のルールというのは明確に存在しないわけであります。例えば、アプリケーションとかソフトを販売しようとしたときにソースコードの開示が求められるとか、あるいは個人データの越境流通に関してもEUとアメリカと日本で大分考え方が違う。これは今、大分もう調整は進んできていますけど、これを他の途上国と、例えば個人情報保護に関して余り制度がしっかりできていないような国とデータの自由な流通していいのかどうかとか、そういったことをしっかりこれから詰めていかなければいけない。一方で、自分のところでビッグデータを囲い込んで一種デジタル覇権主義のようなことが始まっているという面も一方であるわけでありまして、ここのルールをきちっと作っていくということが極めて急務だというふうに思っています。 その意味で、APEC閣僚会議の議長声明の中にこのことが入ったというのは非常に大きかったと思いますし、あともう一つは、今、WTOの閣僚会合で、これは日本とシンガポールとオーストラリアが呼びかけ人になって電子商取引のルールを作る有志国会合というのを立ち上げさせていただいています。第一回の会合にはたしか七十か国ぐらい参加をしてくれて、そして今十四か国がこのルールの提案を始めているところであります。 多くの加盟国とともに、高水準の電子商取引のルール作りの交渉を早期に開始すべく作業を進めてまいりたいというふうに思っております。
○平木大作君 この電子商取引ですとかデジタル貿易というのは、まさに日本の中小企業・小規模事業者が世界に羽ばたくための一つの私はツールだというふうに思っております。その中で日本が果たさなければいけない役割はやはり大きいのかなというふうに思います。是非とも、世耕大臣、今後ともこの分野におきます議論、リードしていただきたいと思っております。 そして、なかなか、一方で特に貿易紛争、貿易戦争と言われるような状況、打開の糸口が見えないというのも一つの実態なんですが、その中にあってある意味鍵を握っているのは、私は鉄鋼製品の分野であるというふうに思っております。 実際に、これは一昨年でしょうか、主要三十三か国・地域が集まりまして、この国際的な枠組みである鉄鋼グローバルフォーラムというのが始まっておりまして、ちょうど日本は、今月ですね、十二月からこの鉄鋼グローバルフォーラムの議長国を務めることにもなります。この中でどのような形で議論をリードし、課題の解決に取り組むのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まさに鉄鋼の過剰生産能力問題というのは、これは世界的な課題だというふうに思っています。これは今後、鉄鋼だけではなくて、いろんな分野で過剰生産能力の問題が出てくるというふうに思っていますので、これを鉄鋼の段階でしっかりルールを作っていくというのは非常に重要だと思っています。 これは先進国だけで議論してもしようがなくて、今、世界の鉄鋼の半分はこれは中国で生産されていまして、中国を含むこの新興国の参画なしには解決できないというふうに思っています。これも日本がずっと主導をしてきていまして、G7の伊勢志摩サミット、あるいはG20の、これ中国の杭州で行われたサミットで議論を主導して、二〇一六年の十二月に、中国が入る形で、三十三の国・地域が参加する鉄鋼グローバルフォーラムを実現したところであります。 今、鉄鋼の世界的な市況は非常に堅調なんですけれども、そういう時期だからこそ、この過剰な生産能力を削減をして、二度と同じ問題を復活させない取組を根付かせる一つのチャンスだというふうに思っています。 アメリカは逆に、この問題に対して、自分の国で追加関税を掛けるという対応。これで日本も掛けられてしまったわけでありますが、こういった貿易制限措置の応酬ではなくて、多国間の枠組みがしっかりと実績を上げることによって、ルールに基づく多角的な自由貿易体制への各国の強い支持が得られることになるんじゃないか、このフォーラムを成功させることによって、アメリカにも多国間での交渉がやっぱりメリットがあるんだということをしっかりと理解させることにつながるんではないかというふうに思っています。 日本は今月から議長国になりました。今年九月、パリでの閣僚会合の合意に基づいて、各国の鉄鋼生産能力の詳細なデータや政府がどういった支援策をそれぞれ行っているのかということについて、メンバー国相互のレビューを通じて、まず実態解明から始めて、各国に行動を促していくということが重要だと思っています。そのためにも、早速、議長になったばかりではありますが、今月の十一日から十三日に事務レベル会合を主宰する予定となっております。 引き続き、鉄鋼グローバルフォーラムの取組を通じて、自由貿易の旗手としてリーダーシップをしっかりと発揮をしてまいりたいと思っております。
○平木大作君 大臣の方から、今このグローバルフォーラムには中国が入った形でということを特に御説明いただいたのかなと思っております。これ、とても大事でして、やはりなかなか一致点が見出せない、あるいは中国がどうしてもやり玉に上がってしまうという構図の中で、中国が実際に入って、そしてこれまでの取組で一定の成果が出てきている、実際に出てきているということは大変大きなことだというふうに思っております。 まだまだ、例えば生産量の透明化ですとか、市場歪曲的な補助金をどう実際になくしていくのか、見える化していくのかというところ、課題もたくさん残っているというふうに思っておりますけれども、ここでも是非、世耕大臣の手腕を発揮していただきたいというふうに思っておりますし、こういった保護主義が台頭する中にあって、例えばユーラシア・グループのイアン・ブレマー氏でありますけれども、こういう、なかなかリーダーがいない、Gゼロの時代という言葉を提唱された方でありますけれども、こういうときこそ日本がすべきことは多く、IMFやWTOのような国際機関を守るためにも更に活発な主導的役割を果たしていただきたいというような期待のコメントも寄せられているところでありますので、是非またよろしくお願いいたします。 それでは、テーマを変えまして、現在法務委員会を中心に審議をされております出入国管理法の改正案に関連しまして、私の方から幾つか質問をさせていただきたいと思います。 この分野、経済産業省の所管する三業種が今回対象となっておりまして、素形材産業、産業機械製造業、そして電気・電子情報関連産業と、この三つが入っているわけであります。 法改正の趣旨としては、もうこれは人手不足の深刻化ということで、ここは異論のある方はなかなかいらっしゃらないんじゃないかというふうに思います。 実際に、先日、IMFの方で日本経済の年次審査報告書というのが出されましたけれども、ここでも高齢化による人口減少で日本は実質GDPが今後四十年で二五%以上落ち込むおそれがあるということが述べられていて、これは大変なショッキングなニュースでもあるわけでありますが、同時に、この技能を持つ外国人の受入れ拡大を促すような内容も盛り込まれていたところであります。 じゃ、日本の製造業はどうなっているかと。これ経産省の調べでも、事業者の九四%が人手不足だというふうに実際におっしゃっていて、かつ、三社に一社がもうビジネスに影響が出てきているという、こんな御回答もされているところであります。 やはり、もう製造業を広く見てほぼ全ての業態において人手不足と言っている中で、じゃ、改めて問うわけでありますけれども、何で三業種なのかというところ、やはりここをきちっと説明する必要があるかと思っております。製造業における人手不足の現状についてお示しいただくとともに、具体的にどのような要素を勘案して三業種となったのか、御説明をいただきたいと思います。
○政府参考人(井上宏司君) お答え申し上げます。 経産省所管業種のうち製造業につきましては、ただいま委員から御指摘もありましたように、昨年の十二月に当省が行いました調査結果によりますと、もう九割以上の企業において人手不足が顕在化をしておりまして、特に技能人材の確保が課題として挙げられているところでございます。 こうした声は個別の企業あるいは団体からも上がっていたわけでございますけれども、今年の六月の骨太方針におきまして新たな在留制度の方向性が示されましたのを受けまして、七月に経産省では産業界向けの説明会を行いました。この説明会は幅広い業種、鋳造、鍛造、金属プレス、産業機械、電子電気機器、自動車組立て、化学、鉄鋼、金属など幅広い業種の関係団体の参加を得て行いまして、また、業界の要望を幅広くヒアリングを行いました結果、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業の三業種の業界から、新たな制度における外国人材の受入れを希望する意向が示されたものでございます。 これらの三業種は製造業のサプライチェーンを支える基幹的産業ともいうべき産業でありますし、また、IT利活用などの生産性向上や国内の人材確保のための取組を行ってもなお人手不足が深刻であると考えられますことから、新たな在留資格制度の対象とする方向で検討しているものでございます。
○平木大作君 この三業種というのは、これまでも、技能実習制度の中でも着実に私は実績を積み上げてきた、制度趣旨にのっとってきちんと運用されてきた分野であるというふうに認識をしております。 改めて、今国会でも一つ争点となっているのが、新しくつくります在留資格というのが従来からの技能実習制度といわゆる接続する制度であるということでありますから、当然、これまでの技能実習制度における取組をきちっとやはり総括して評価して、初めてこれはしっかりと出発ができるんだろうというふうに思っているわけでありますが、この三業種について、経産省としてこれまで、これは成果も含めてどのように評価をされているのかということと、ちょっと併せてこれ確認しておきたいんですが、技能実習の議論を様々するときにやはり一つ大きな問題となっているのがこの失踪でありまして、あるいは不法残留者の部分でありまして、本年七月一日時点で七千八百十四人、実際にこの不法残留者も発生していると、こういう話もあるわけであります。 今回対象となる三業種について、この点について経産省としてどう把握されているのか、併せてお伺いできればと思います。
○政府参考人(井上宏司君) まず、製造業の三業種につきましては、現在も外国人技能実習制度の対象という業種になってございます。 この外国人技能実習制度の成果につきましては、厚生労働省の調査でございますけれども、平成二十九年度帰国技能実習生フォローアップ調査によりますと、技能実習期間を通じて学んだことが役に立ったと回答した実習生は九六・九%となっておりまして、特に役立った内容として修得した技能というのが最も多く、三業種も含めまして、技能実習制度は高い成果が得られているものと認識をしてございます。 素形材産業の具体的な例を紹介させていただきますと、日本で技能実習を受けた後、母国のベトナムに帰国をし、日本で受け入れられた企業の現地子会社、これは鋳造関係の企業でございますけれども、に就職をいたしまして、技能実習で修得した技能を生かして、その会社の製造ラインのリーダーとして活躍をしているといったような例もあるものと承知をしております。 他方、技能実習制度の課題として失踪問題等があることは認識をしてございます。三業種における失踪に関する個別具体的なデータを当省が持ち合わせているわけではございませんけれども、業界団体あるいは個別企業への説明の場などを通じまして、外国人技能実習の適切な執行、コンプライアンスの徹底を図ってきているところでございます。
○平木大作君 一つは、今御答弁の中でもありました、この技能実習の中で特に経産省が所管をされております業種というのは、基本的に非常にいい、ある意味実績をこれまでも積まれてきた、残されてきた分野なんだろうというふうに思っております。実際に修得をされた技術が母国に帰ってからまたしっかり役に立っているという、そういう声も上がっていて、これはきちっとフォローアップ調査でもフォローされているという今御答弁をいただきました。 一方で、やはり私、これはちょっとまだ課題だなと思うのが、じゃ、この三業種の中で実際に失踪されてしまった方あるいは不法残留者となってしまっている方というのが実際どのくらいいるかということが実はまだ経産省として把握できていないという今御答弁もあったわけでありまして、なかなか、いろんな問題があるぞということでこれまでも議論がなされてきたわけでありますけれども、法務省の方で様々やっていただいている調査の内容というものが私は十分に、例えば経産省ですとか農水省ですとか、関係省庁とやっぱりまだ共有されていないのかなということを感じるわけであります。 例えば、この失踪者ですとか不法残留者がどの業界に多いのかとか、あるいは地域的な偏在がないのかとか、あるいは特定の国出身に何か偏っていないかとか、こういったことがあらかじめつかめるだけで大分実はいろんな手が打てるはずでありますけれども、ここがやっぱり情報として欠けているわけであります。 改めて、この出入国管理を所管しております法務省、それから労働基準監督署を所管されております厚生労働省、この二省について、例えば失踪ですとか、雇用、労働条件を始めとする制度上の課題、その特定と解決に向けて、これやはり関係省庁ともっともっと十分に連携をしていただく必要が今後あるんじゃないかというふうに思っておりますが、両省から御見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(佐々木聖子君) 入国管理局では、これまでも、技能実習制度の適正な運用のため、当局、厚生労働省及び外国人技能実習機構の相互通報制度によりまして、労働基準法関係法令上の問題がある事案等に係る情報を共有しているところでございます。それから、外国人の不法就労問題に対処するため、厚生労働省及び警察と連携し、緊密な情報交換等を行っています。さらに、外国人の所属機関及び所属状況の把握や不法滞在外国人等の特定により的確な在留管理を行うため、厚生労働省から提供される外国人雇用状況届出に係る情報も活用しているところです。 新たな外国人材の受入れに際しましては、出入国在留管理庁を新たに設置し、在留管理体制を抜本的に強化することとしておりまして、関係機関との情報面での連携協力につきましても一層強力に取り組んでいく所存です。
○政府参考人(松本貴久君) お答え申し上げます。 厚生労働省では、これまでも、労働基準監督機関と出入国管理機関及び外国人技能実習機構との間において、労働基準関係法令違反に関して相互通報制度を実施し、技能実習生の適正な労働条件の確保に取り組んできているところであります。 新しい制度においても、我が国で働く外国人材の適正な労働条件の確保と雇用管理の改善を図るため、これまでの取組を踏まえ、労働基準監督機関と出入国在留管理庁との間の相互通報制度の整備、運用など緊密な連携を図りながら、労働基準監督署における労働基準関係法令の遵守、事業場への監督指導やハローワークにおける外国人材の雇用管理の改善に向けた助言、指導等を行ってまいりたいと考えております。 さらに、改正法案における出入国在留管理庁を含めた関係行政機関との情報交換等の具体的な協力の在り方については、法務省と連携して検討してまいります。
○平木大作君 これ是非ここの連携の在り方、しっかり取り組んでいただきたいと思っております。 今国会の中でも、例えば聴取票をどこまでどう公表するのかみたいなことが一つ論点として上がってまいりました。答弁で、公表を前提としていないという答弁が何回も繰り返されたわけでありまして、これはある程度理解ができます。個人情報ですとか、あるいは強制送還につながってしまう情報だということなわけでありますけれども。 改めて、今後この新しい制度を始めるに当たって、本気で制度自体をきちっとやっぱり改善していくということであれば、これはやはり他省庁と、これは法務省、厚生労働省の間だけではなくて、関係する省庁ときちっとやはり共有とか連携を前提とした情報の取り方ですとかデータの整備の仕方というのは私あり得るというふうに思っておりますので、しっかりここを検討していただきたいということをお願い申し上げます。 そして、この問い、出入国管理法については最後でありますけれども、先ほど御答弁の中でも触れていただきましたが、やはり何といっても最初に手を打つのは、これはしっかりと、一つは、地域の中の若者ですとか女性、シニア、こういった方たちにしっかり活躍の場を用意するということと、同時に、生産性の向上にしっかり取り組んでいくということであったというふうに思っております。 この生産性の向上は、いろいろ議論していくといろんな手があるなと思うわけでありますけれども、具体例を聞けば聞くほどAIとかIoTとかロボットとか言われてしまうので、なかなか中小企業とか小規模事業者の皆さんにとっては敷居が高いなと感じるようになるわけでもあります。ただ一方で、こういうところにこそ実は今のAIあるいはIoTの技術というのは生きるのかなというふうにも思っております。 改めて、これ可能であればでいいんですが、この例えば今回対象としている三業種の中で具体的に中小企業を支援して生産性の向上につながっているような取組、これまでどんなものがあるのか、少し御紹介いただければと思います。
○大臣政務官(滝波宏文君) 経産省では、私の前任の政務官をお務めになった平木先生の御指導もいただきながら、中小企業・小規模事業者、先ほど来議論のありましたこの製造三業種も含めてでありますが、様々な施策の展開をしているところでございます。 例えば、物づくりとITの双方の知見を有する専門家のサポートにより、生産現場におけるITやロボットの導入を伴走型で進めるスマートものづくり応援隊事業ですとか、バックオフィス業務の効率化などITツールの導入を促進するIT導入補助金、また、新製品開発などの積極的な設備投資を支援するものづくり補助金や、また固定資産税ゼロの仕組みも導入しておりまして、こういった施策を通じて生産性向上の取組を促進しているところであります。 具体事例ということでございますが、例えば大阪の、これは三業種の一つになりますけれども、産業機械用エンジン部品メーカーにおきまして、ものづくり補助金の活用によるロボットの購入を含めた自動化の取組を行ったところ、加工ラインの稼働率が向上いたしまして、導入前に比べて生産性が約二〇%向上、またヒューマンエラーの排除、これも実現することによって品質向上といった成果も上がっているところでございます。 先ほど平木委員の方から敷居を低くというふうなお話もございましたので、アクセスしやすく丁寧に対応できるように、経産省挙げて頑張ってまいりたいと思います。
○平木大作君 是非よろしくお願いいたします。 ちょっと時間の関係もありますので、次のテーマに移りたいと思います。 ソサエティー五・〇についてということで、先日の大臣所信の中でも世耕大臣に触れていただきましたが、もう経済産業省としては、大臣の下でコネクテッドインダストリーズというコンセプトを大きく打ち出して、これまで施策の推進に取り組まれてきたわけであります。 このコネクテッドインダストリーズ、データを介して様々なものを有機的に連携をさせながらイノベーションを誘発し、そして社会的な課題の解決に取り組む、私もとてもすばらしいコンセプトだなというふうに思っているんですが、一方で、じゃ、どの分野で、どこで実態として動き出すのかというところがやっぱりなかなか一つの焦点だなというふうに思っているんですが、先日、いよいよ動き出したなというような報道を目にしましたので、ちょっとここについてお伺いをしたいと思っております。 これ、三菱電機、そしてファナック、DMG森精機、日立製作所、この四社が、これまでは個別に展開をしてきたこのIoT基盤の間でデータを連携させる仕組みづくりで合意したと、四社でこれから連携して取り組んでいこうという合意をなされたというふうな話がありました。これはとてもニュースとしては地味な扱いだったんですけれども、非常に大きなこれ一歩なんじゃないかというふうに思っております。 これ、具体的に政府として是非後押しをしていただきたいんですけれども、どう取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。
○大臣政務官(滝波宏文君) 先生方御案内のとおり、コネクテッドインダストリーズは、データを介して機械、技術、人などの様々なものがつながることにより、新たな付加価値の創出と社会課題の解決を目指す今後の産業の在り方のコンセプトであります。このコンセプトの下、世耕大臣主導の下、日本が強みを有する現場に蓄積されているリアルデータの活用の観点から、自動走行・モビリティーサービス、ものづくり・ロボティクスなどの重点五分野を設定してございます。官民の議論を通じまして、この六月には分野ごとのアクションプランを策定したところであります。 現在、これらアクションプランを実行している段階でありますが、複数事業者間でデータを共有する事業について政府が支援する二十五のプロジェクトを開始しておりまして、ものづくり・ロボティクス分野におきまして、先ほど委員御指摘のありました、製造業の現場に存在する価値あるデータを最大限に活用するため、企業の垣根を越えてデータを流通させる仕組みを構築するプロジェクトをスタートしております。御指摘の日本の有力な生産機械メーカーである三菱電機、ファナック、DMG森精機、日立製作所などが参加するこのプロジェクトを通じて、例えば加工データや検査データの共有による生産や品質管理の効率化など、製造現場の生産性が向上することを期待しているところでございます。 また、六月に施行した、先ほどもちょっとお話ししましたけれども、生産性向上特措法におきまして、民間事業者によるデータ連携の取組を認定し、税制措置等により支援する制度、これも創設してございます。具体的には、製造ラインのリアルタイムのデータを分析して、生産品種変更の際の時間ロスを削減する取組などを既に認定しているところであります。 さらに、優れた技術を持ったAIベンチャー、これを推し進めようということで、大量にデータを保有する大手企業とこれらAIベンチャーが共同でシステム開発するように、これまた二十五のプロジェクトを別途に予算措置で支援しているところであります。これ具体的には、例えばプラントにおいて、深層学習、ディープラーニングでありますが、用いた運転状態予測に必要なAIシステムを開発いたしまして海外展開する取組を実施しているわけであります。 これらのプロジェクトを着実にそれぞれ実行し、我が国産業におけるデータ活用の取組を促進し、産業競争力の強化、これ、コネクテッドインダストリーズのコンセプトの下、進めていきたいと思います。
○平木大作君 本当にこれ、もっともっと宣伝していただきたいなというか、まだまだニュースの取り上げは地味でありまして、実際に新聞紙面でも、米独がこの分野は先行している一方で、日本は国全体の取組に遅れのようなちょっと総括になっておりました。 これ、やっぱり産業の構造自体、あるいはプレーヤーの数ですとか規模ですとか、そういったものにやっぱり違いがあるなというふうに思っておりまして、ドイツでSAPが何かやると基本的に国全部動いていくみたいなところもあるのかもしれませんが、日本にはそういった意味でいくと、優れた技術を持つメーカー、製造業者が多数ひしめき合っている、この中でこの一つ一つが有機的に今つながり始めたという意味ではとても大きな私はことだというふうに思っております。今御紹介もいただきました、様々、税制も含めてですね、御支援いただきながら、しっかりこれ推進をしていただけたらというふうに思っております。 そして、もう一つちょっと報道の中で気になったものがありますので、今日お伺いをしておきたいと思います。 このコネクテッドインダストリーズを推進していくに当たって、私は当然、自前のアセットをフル活用していくというのも大事な視点だというふうに思っておりますが、一方で、投資を活用するという観点というのは欠けてはいけないんだろうというふうに思っております。 この点については今年の通常国会の中でも様々議論があって、本年九月にこの旧産業革新機構を改組して産業革新投資機構、JICが発足をしたわけであります。これはこれまでと何が違うのかというところでありますけれども、一つは、ファイナンスですとか様々専門性の高い人材を集めて、個々の投資案件で例えば経産大臣に一つ一つ意見聴取をしなくても迅速に意思決定できるようなそういう体制をつくってきた。 ただ、端的にこのファンドとしてのリターンを高くするということだけが目的ではありませんで、ミッションとして日本における次世代産業の育成、これをきちっと、あるいは産業競争力の強化ということも同時にうたった、これは本当に重要な使命を担った私は機関であるというふうに思っているわけでありますが。 ここで、ちょっと昨日ニュースがありまして、この経営陣への一億円を超すとも言われる高額報酬の予算申請について、経産省として認可しない旨の発表があったということでございます。産業革新投資機構と経産省の対立が先鋭化していると、こんな書かれ方もしてしまっているわけでありますが。 これちょっと、JICとの間で何が起きているのか、まず事実関係について御説明いただけたらと思います。
○政府参考人(新居泰人君) 御説明いたします。 産業革新投資機構、JICとの間ではこれまで六か月近くにわたり、報酬の在り方、組織ガバナンスの在り方、情報開示の在り方などについて調整をしてまいりました。 九月二十五日のJIC発足が迫った九月二十一日、強く求められておりました報酬に係るオファーレターを、その時点での経産省の意向を示すものとしてJIC経営陣に提示いたしました。その後、省内で報酬基準の在り方を最終決定するに際し、国の資金を前提とする投資ファンドの報酬の在り方、政府系組織におけるグローバル人材の処遇水準などを検討した結果、報酬の内容を見直す必要があるとの結論に至りました。 そこで、十一月九日でございますが、経産省の事務次官がJICの社長と面会をいたしまして、まず九月のオファーレターを撤回することとなった手戻りを陳謝いたしました。そして、グローバル人材の獲得と適切な報酬、ガバナンスの在り方が両立できるよう、経産省とJICが協力して知恵を絞る必要がある旨、申し入れました。 十一月二十四日には、事務次官と社長がブレーンストーミングのための会合を持ち、報酬、ガバナンスの在り方などについて意見交換を行いましたが、その際、社長が一方的に席を立たれ、会合は打切りとなってしまいました。 その翌週、十一月二十七日、既に受け入れられないことを明確にお伝えした報酬基準の届出がJICからありました。その翌日には、これを前提とする予算変更の認可申請がなされました。このため、この申請は認可しないことを決定し、JICに通知したところでございます。 昨日、国民への説明責任を果たすため、経産省といたしまして、不認可に至る経緯を説明するとともに、予算認可しない旨を公表いたしました。 以上、事実関係でございます。
○平木大作君 どの程度をもって適正な報酬水準とするかというのは大変難しい問題、基本的に、一義的に解が得られる問題ではないというふうに思っておりますけれども、ただ、この官民ファンドであるJICの報酬水準、これを考えるに当たって今大臣としてどんな御見解をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この産業革新投資機構というのは、リスクマネーの供給を通じて日本の産業競争力強化を達成するという目的で、グローバル規模でバイオですとか創薬といった最先端の成長産業に対する知見、目利き、能力、そして投資ノウハウ、こういったものを取得をして、日本の成長企業をそこへつなげていくという役割を担っているわけであります。こういったことをやるためには、やはりグローバルに通用するプロフェッショナル人材が必要だというふうに思っていますし、こうした人材を採るためには、ある程度の報酬を約束する必要があるんだろうと思っています。 ただ一方で、やっぱりここは日本でありまして、経営者に対する高額の報酬というのに対するやはりいろんな感覚、感情もあるわけであります。しかも、一般のファンドの場合は資金調達、やっぱり自分で集める苦労があるんですね。投資家を募って集める苦労があるわけですが、このJICの場合は国の資金で運営をされる、資金集めの苦労がほかのいわゆる民間のファンドに比べると非常にその辺は低いということもある程度考えると、一定の相場観というのがあるんだろうというふうに思っています。 例えば、GPIFとかあるいは日本郵政、こういったところには、外資系のファンドで働けば、金融機関で働けば、もう信じられないような報酬を得られる人が非常にグローバル水準から見るとかなり抑えた水準で働いていただいているという、こういったことも横目で見ていく必要があるんだろうというふうに思っています。 ただ、いずれにしろ、まだ政府の中できちっと確定したわけではない報酬をオファーレターの形でお示しをして、これで報酬をもらえるんだとこのJICの経営者に思わせたというのは、これは明らかに事務的失態だというふうに思っておりまして、先ほど事務次官に対しては処分をさせていただきました。私も、経産省全体を見る責任という立場から、閣僚給与を一か月分自主返納をさせていただきたいというふうに思っています。 この問題、非常に難しいんです。私、ずっと官房副長官時代からこの官民ファンドの在り方というのを考えている中で、この報酬水準をどう決めていくか。例えば、安い人を雇うのは幾らでもできますが、ここでこれから経験を積みますという人に二兆円の運用を任せるわけにはいかないんです。しかし一方で、もう本当に安心して任せられるという人になると、それなりの水準になってしまうという面もあります。 しかし一方で、こういう国関係の機関で手腕を発揮したというのは、これは今後、例えばこの仕事の後には大きな、何というんでしょう、評価につながっていくということにもなっていくわけでありますから、その辺を少し総合的に判断をしながら、まだ今JIC側と話合い中でありますけれども、適正な水準ということを、いろんな複雑な連立方程式になりますけれども、一定の水準というものをしっかり作っていきたいと思っています。 いずれにせよ、この産業革新投資機構という、JICは、これほとんど国からの出資によって成り立っている会社でありますから、あくまでも基本的には国の意向に沿った形で最終的には報酬水準は着地をさせたいというふうに考えています。
○平木大作君 ちょうどこのJICが発足をして、タイミング的には十月末にこの第一号のファンドの組成、立ち上げというのが行われておりまして、海外バイオ、創薬系のスタートアップに投資する二十億ドル規模の第一号ファンドが立ち上がったというタイミングでありました。その中で出てきてしまった今回のある意味行き違いなわけであります。 大臣に改めて、しっかりここを何とか収めていただいて、同時に、私もファンドの関係者と少し知り合いがいたりもしますけれども、単に報酬だけで働いているわけではないというふうに思っております。 特に、今回このJICに御参画いただいた皆様というのは、日本の中に新たな産業を立ち上げるんだというこのミッションに共鳴して手を挙げていただいた皆様だというふうに思っておりますので、今後も誠意を持って御対応いただきたいというふうに思っておりますし、目をまたちょっと外に広げれば、そういった高い志で参画をしたいという方もたくさんいらっしゃるというふうに思っておりますので、引き続きの、この投資の活用といった部分、役割を果たしていただきたいということをお願い申し上げます。 少し残りの時間が限られてまいりました。このソサエティー五・〇、コネクテッドインダストリーズ推進に向けてやはり大事なのは、あとは人材の確保、人材の育成というところであります。ここについて少し残りの時間で、もう一問ぐらいでしょうか、聞いていきたいと思いますが。 なかなか日本のIT人材が足りないというふうに言われているんですけれども、その中で極めて顕著な、私、実績を積んできているなというふうに思っておりますのが未踏事業でありまして、ある意味、社会システムを刷新してイノベーションを創出できるようなトップ級の、世界のどこに出しても恥ずかしくないような人材を育成しようということで、もう二〇〇〇年度から始まっている事業であります。 我こそは世界を変えてみせると思う人、手を挙げてくださいと言われて、なかなか手を挙げにくいのが我が国の一つの悪いところなのかなと思うんですけれども、この中で、ただ、人材がある意味どんどん輩出をされている希有な私は事業だなというふうに思っております。この未踏事業について、これまでの成果と今後の重点的な取組についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(西山圭太君) お答え申し上げます。 今先生からお尋ねの未踏事業でございますけれども、今先生からおっしゃっていただいたとおり、我が国においてイノベーションを起こすような突出した、トップ級のというお言葉をいただきましたけれども、IT人材を輩出するため、特に二十五歳未満という非常に若い層に着目をいたしまして、二〇〇〇年度から、独立行政法人情報処理推進機構、いわゆるIPAにおいて実施している事業でございます。 これまで、これもおっしゃっていただきましたように、延べ千七百人の卒業生を輩出しておりますが、そのうち二百五十名以上が元々そこでやっておりましたプロジェクトを基に起業、事業化を実行しておりまして、例えばでございますけど、プリファードネットワークスのような国内外に著名なスタートアップも含めて、様々な企業や大学の場で第一線で活躍する人材を創出してきております。 また、それに加えまして、これは今年度からでございますけれども、さらに、量子コンピューターなど、今コンピューティングの在り方が大きく変わる中で、次世代のコンピューターの研究開発に着目をいたしまして、これらの分野で将来的に有望な技術を活用してイノベーションを創出することができるIT人材ということで、未踏ターゲット事業というふうに名付けまして、更に人材の掘り起こしを進めておるところでございます。 ということでございまして、経済産業省といたしましては、今後ともこうした取組を通じまして、イノベーションの創出をリードできるトップ級の人材を輩出するように取り組んでまいりたいと存じます。
○平木大作君 済みません、今日、文科省等にもenPiTですとか様々お伺いしたかったんですが、時間が参りましたので、ここで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○真山勇一君 立憲民主党・民友会の真山勇一です。 世耕大臣、外遊、出張、海外出張ですね、お疲れさまでございました。お見かけしたところ、余りお痩せにもなっていないようですし、お元気そうで本当に安心をいたしました。 本当にこの国会、十月の二十四日に始まって、それでもうあと一週間切るというところまで来ているわけですけれども、会期が短かったということもありますし、それから、大臣、本当に国際会議、これ大事ですよ、やっぱり経済を担当する大臣として大事な会議がたくさんあって、そうしたことで大変お忙しかったのではないかと思うんですけれども、そういうことがあって、この委員会審議が本当にぎりぎりになってようやくこうやってできたという、本当に異例のことではないかと思うんですね。 本当にこういう事態が起きてしまったわけですけれども、でも、こうやって今日質疑の時間ができました。質疑と、それからそれに対する応答を是非これはしっかりとやっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 まず、先ほども取り上げられております国際博覧会、万博の話を伺いたいなというふうに思うんです。 二〇二五年万博が大阪に決定しました。先ほどの大臣のお話、既に井原委員が聞かれたと思うんですけれども、どういうふうな感想を持たれたかという話なんですが、最後まで票読みが確かに厳しい選挙だったと思うんですが、その中で勝ち得たということで、心の底から喜んでいる、万が一落ちたらどうしようかと思ったという。それを伺って腑に落ちた点があるのは、パリの写真がこっちへ、日本へ伝えられたことを見たら、会場の中で、大阪が決まった途端に一番跳び上がって喜んでいたのが世耕大臣だったんじゃないかなと思って、その喜びがやっぱりああいう形で出て表現されたんじゃないかというふうに思っています。 ただ、おっしゃったように、やっぱりこれまでの万博と、七年後ですからね、まだ、東京五輪の後ですから、七年後、はっきり言うとどうなっているか分からないという、今の国際情勢の中、それから経済状況の中で分からない面もあると思います。難しい点があると思いますけれども、これまでは高度成長でやってきたけれども、今度はそうじゃなくて、一つ変わっていく大きなきっかけ、私もそう思います。変わっていく本当に大きなきっかけになるんじゃないかなというふうに思っています。 そうなると、やっぱり難しいのは、先ほどおっしゃったように、オリンピック・パラリンピックは一つの競技をやるということで一つの枠がありますけれども、こういう経済的なイベントって、あれもやりたい、これもやりたいといってやり出したら本当、切りがないと思うんですよね。どれだけの、じゃ、広げていろんなことができるか。これも盛り込みたい、こんなこともやりたい、いろんなところからいろんな希望が出ると思うんですね。それをどういうふうに交通整理をして、それでこの万博というのをどういう万博にするのか、新しい時代の万博の形、これをどうやってつくっていくかということが大きなテーマだというふうに思うんですけれども。 私ちょっと気になるのは、松井知事がお帰りになった後、官邸ですかね、行かれて、万博の関係省庁会議というのがあるらしくて、そこへ出られたときに、これまで少し風呂敷を広げ過ぎちゃったというような発言をされている。これ、やっぱりそうだと思うんですよ。このまま風呂敷広げっ放しでやったら、本当にいろんなことをやらなくちゃいけないんじゃないかな。でも、やっぱりいろんな状況を見ると難しい点もある。だから、高度成長から安定成長、低成長になっている経済活動の中で、この万博というのをどうやって位置付けていくか。 お祝いムードも分かるんですが、やっぱりこの辺をちょっと厳しく、世耕大臣はどういうふうに思っておられるか、ちょっと改めて伺いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 特に大阪がエカテリンブルク、バクーに比べて、最終的にはかなり差を付けて勝てた、BIE委員の皆さんに御評価いただいた一番のポイントは、エカテリンブルク、バクーもすばらしいプレゼンテーションでしたけど、自分たちの町がこう発展するんだというプレゼンテーションだったんです。万博が来るとこういうインフラが整って、こういうふうになりますということをかなり盛大にアピールをされていた。それに対して我々は、大阪は、逆に、来てください、皆さん、皆さんと共につくっていきたいんだということを訴えかけたというところが一番のポイントだったというふうに思っています。 今後、いろいろ費用面とかでまた精査をしていくことになるんだろうと思います。私は風呂敷を広げ過ぎたとは思わないんです。立派な風呂敷をちゃんとアピールすることができたと思っていますが、その風呂敷をちゃんと結んで、きちっと実態として使えるものにしていくということが重要だと思っていまして、そういうときにはともかく費用面の管理はしっかりやっていきたいというふうに思いますし、何よりも万博の一つの大きなポイントは入場料収入があるということであります。この入場料収入で運営費をカバーできるかどうかというところも大きなポイント。過去は、ここで大きな赤字を出した万博もあれば、ここでしっかり黒字を、愛知なんかは黒字になっていますけれども、こういった万博もあるわけでありまして、そういったコスト管理もしっかりとやっていかなければいけないというふうに思っております。
○真山勇一君 日本のことわざというか、古いいわれで大風呂敷を広げるという言葉ありますから、余りそういう形じゃなくて、今おっしゃったように、やっぱり新しい時代の万博というのを、せっかく七年後決定できたということなので、是非目指していただきたい。みんなでやる、オールジャパンというのは、まさにそういうことだというふうに思っています。 ただ、私やっぱり心配するのは、そういう中でも、今大臣もおっしゃいました財政的な費用の面ですね。これは、一番競争相手として強力だった、結局、フランスが、パリが降りたわけですよね。理由は、やっぱり財政難だから、ここでちょっと万博なんかできないな。大体、万博というと、一番最初がパリでしたね。やっぱりそういうイメージがあって、そのパリでさえ今回財政難で辞退しているということを考えると、やはりその費用をどういうふうにやっていくかというのは大変ですし、それから、今オリンピックの準備がいろいろ進められています。このオリンピック・パラリンピックについても、当初言われていたよりも費用がどんどんどんどん今かさんできています。これ、そういう現実見ていますと、やっぱり七年後、この万博どうなるのかというのは、とても私はその財政面では気に掛かるので、この辺、後でもちょっとお伺いしたいんですけれども。 誘致運動費用というのは、千二百五十億円というふうなことで会場建設費が出ていますけれども、掛かる費用というのはそれだけじゃないと思うんですね。インフラの整備もありますよね。地下鉄通さないと駄目だという話もありますし、それから、先ほどのお話で出ましたね、大阪、関空の利用度、これもう少し上げないと難しいんじゃないか、この間の災害でああいうことになってしまうようなことだと困るというようなこともありました。 千二百五十億円の会場建設費というのは分かるんですけれども、それ以外、どのぐらいの大阪万博全体の費用総額というものがあるのか、それで、あるとしたらそれはどのぐらいというふうに見込んでいるのか、それを教えていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、既に掛かっている費用として、これ誘致関連費用というのがあります。これは、平成二十九年度から三十年度にかけて、例えば誘致のためのコンテンツを制作したりパンフレットを作ったり、いろんなことがありました。あるいは、海外での誘致イベントなんというのも頻繁に行ってまいりました。こういったものをこの二年度で経産省予算としては十六・八億円、これに、あと外務省の予算ですとか、あるいは誘致委員会自身が自分でお金を集めてというのも足すと大体三十二億円ぐらい誘致費用で掛かっているわけであります。 今後掛かっていく費用としては、まず立候補申請文書に記載された事業としては、まず会場建設費、これが千二百五十億円であります。また、周辺のこのインフラ関連事業費ということで、これが七百二十九億円になります。そして、実際に万博のイベントとしての運営をやる事業運営費が七百七十二億円。さらに、途上国への参加支援について二百四十億円などというものを見積もっております。 それぞれ負担元は、これ官民で様々な分担をしていきたい、少なくとも会場建設費用については国と地元と経済界で三等分して負担するということが既に決まっているわけでありますけれども、最終的に具体的な費用総額ですとかその分担関係の在り方については今後事業計画を詰めていく過程で詳細を検討することになりますが、国費を投入ということになれば、当然ながらきちっとコスト管理をやっていきたいというふうに思っております。
○真山勇一君 本当にコスト管理というのは大事だと思うんですね。今伺ったところでいうと、そうすると、ざっとでも総額三千億円ぐらいですかね。そうですね、三千億円ぐらいということです。 その中で、今大臣おっしゃいましたけど、最後に、二百四十億円、参加国に対する支援、これも、あれですか、分担をして負担するということになるんですか、国ではなくて。
○国務大臣(世耕弘成君) これは国を中心に恐らく負担をすることになろうかと思っています。 この途上国支援というのは、何か日本が途上国支援で金をばらまいて票をみたいな話があります。これは全然違っていて、博覧会国際事務局は、この万博に関しては途上国にいかに参加させるかというのがずっと課題だったんですね。もう既に一九九四年の第百十五回総会決議で、開発途上国の万博への参加の重要性というのが確認をされています。万博開催国が援助措置を講じて開発途上国の参加を優遇することが、これもうBIEとして要請をされているわけであります。 今回も立候補するに当たっては、このBIEが、立候補手続の一環として発展途上国支援プログラムというものを明示することを、各立候補国に提出を求めているということでありますので、これ、全ての立候補国が何らかの形で途上国支援というのをやっているわけであります。特に我々は、先ほども申し上げたように、皆さん来てくださいと、いわゆる今までの、各国が自分の国はこんなすごいんだという、自慢する国威発揚型の万博ではなくて、それぞれの国が、高齢化とか環境の問題とか医療の問題とか、それぞれの国が抱えている問題を持ち寄って、そしてそれぞれの国が逆に持っている技術とそれをマッチングをしていろんな問題解決を図っていくという万博、その万博を実現するには、我々は、途上国支援、途上国が参加しやすいように途上国の出展費用をある程度支援をするのは、私は万博の目標にかなっているものだというふうに考えています。
○真山勇一君 その辺り、現地から伝えられたところによると、ちょっと誤解というか、何か支援国にお金を出すんだというようなことがありましたので、今大臣に確認させていただいたわけです。 ということで、費用の点も、国とそれから地元大阪府、大阪市ですか、それから経済界ということで、それで分担して会場の建設費はやっていくということと、それから、これから掛かるお金もそれぞれ分担していくという形で理解をいたしましたけど、それでよろしいですね。はい。 で、この万博ですけれども、会場はもう皆さん御存じの大阪湾のベイエリアの夢洲という埋立地というふうに言われています。まだこれ、夢洲というのは現在もまだ埋立工事が進行中だというふうに伺っています。 私、残念ながらちょっと現地を見ておりませんのではっきりしたことは分からないんですが、まだ埋立ての最中だということを伺っておりますけれども、ここが会場になるということで、大阪のいろんなこれまでの発言とか、それから出ている文書なんかを見ると、万博とカジノということがセットのようなことで言われてきておりますけれども、この辺りについては大臣はどういうふうなお考えを持っていらっしゃいますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 万博の会場予定地でありますこの夢洲という島ですね、埋立地。これは私も見に行っていますけれども、この夢洲に大阪府と大阪市がIRの誘致を目指しているということは認識をしておりますけれども、今回の大阪・関西の万博の開催とカジノを含むIRとは無関係であります。我々としては全く意識をしておりません。
○真山勇一君 今、世耕大臣は、意識していない、無関係ですと今はっきりとおっしゃったんですけれども、私、一応大阪府のホームページをちょっとチェック、確認をしてみたんですが、その中に大阪IR基本構想というのがあります。その中にやはりカジノエリアという言葉がちゃんと出てきているんですよね、カジノエリア。 スケジュールなんかも、このIRを含めた夢洲の開発のスケジュールというのは、今は埋立工事中ということですけれども、来年の二〇一九年ぐらいから整備が始まって、二〇年、二一、二二、二三、二四年に開業と書いてあるんですね、夢洲のIR開業。これはあくまで予定ですよね、スケジュールですからね、予定ということになっている。その中にカジノというのはちゃんと入っておりまして、それでカジノといえば、いろいろな対応、対策が必要だと言われていますね、いろんなことでね。その対策についてもここに記述があります。 だから、大臣は無関係というふうにおっしゃいましたけど、客観的に見ると、もう誰もが、多分ここにいらっしゃる皆さん、大阪、夢洲、カジノ、そして、そこで万博というのは、つまり、これ否定されたとしてもつながっているというふうに感じるんですけど、そうじゃないんですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これ、よく誤解されるんですが、万博というのはオリンピックとは違って開催都市が立候補しているわけじゃありません。これは我々が、国が手を挙げて、国が中心になって今後もやっていくわけでありますから、そういう意味では、基本的にはこの構想というものは国が考えているわけであります。当然地元の盛り上がりとかそういうことも非常に重要にはなりますけれども、国はIRのことは全く考えておりませんので、無関係としか申し上げられません。 万博というのは、我々がビッド・ドシエという形でBIEに提出している、もうその構想に尽きるというふうに思っております。万博のプレゼンテーションにおいて、IRについて私は一回も言及したことはありません。
○真山勇一君 言及されてないようなんですよ。それで私もここで聞いているんですけど、今の御説明でも私はちょっとやっぱり納得できない。だって、世間一般的にはもう皆さんそういうふうな考え方をして、じゃ、逆に、何で無関係ということになるんでしょうか。だって、大阪は、もうその開業が、今申し上げたように、IRの開業がこのスケジュールによると二〇二四年、つまり万博の前年ですよね。はっきりそういうことを大阪で言っていらっしゃるじゃないですか、その前年までにはIRを開業させたいと。言っていることは、万博やって、同じ夢洲の会場の中でIRが開業していて万博やれば、つまり夢洲の中に万博とカジノが一緒になりませんか。
○国務大臣(世耕弘成君) 大阪府、大阪市がIRについてどういう計画を持たれている、これは我々関係ないんです。我々の出している万博の図面の中にIRが入っているわけではありませんから、あくまでも無関係ということでございます。
○真山勇一君 もう一回確認させていただきます。 そうすると、あくまでも万博は政府がやられる、夢洲の一角で。一角というか大部分かもしれません。で、ほかの地区でIRが進んで、完成してスケジュールどおりだと。その中にカジノがあったとしても、それはそこでカジノがあるという、そういう単なる事実ということになるわけですか。
○国務大臣(世耕弘成君) いや、これIRは、どこに立地するかというのはまだ何も決まっていないわけでありますよね。(発言する者あり)いや、決まっていないですよ。それは大阪府、市が希望されているかもしれませんけれども、何ら、どこにIRが立地するかなんていうのはまだ今決まっていない。まだ法律ができて、それに沿った手続が今行われているところでありまして、大阪で何もやることが前提になっているわけ、そんな不確定なものを我々は意識をして万博を誘致しているわけではありません。
○真山勇一君 ちょっと少し何となく納得できないんですけれども。 じゃ、もしかすると今後、今の大臣のお話伺っていると、もしかするとIRの場所は夢洲じゃなくなるのかなというような感じも受けないではないんですが、そんなことないと思います。大阪ではここの場所以外はないというふうなことを言っているほどですから、多分そういうことになると思います。 私は、そうやって大臣が、ちょっと申し訳ありませんけど、むきになってというほどではないですけど、そういうふうに無関係です、関係ありませんと言うと、いや、ますますそれは、やっぱりカジノ、つまりギャンブルだからそういうふうなことを思うのかなと。やっぱり人間の……(発言する者あり)いやいや、それは思いますよ、やっぱりそういうふうに。思いませんか。思わない方もいる、思う人もいるということなんですよね。 じゃ、それで、要するに、カジノってやっぱり、私は、言われているように地域経済の活性化とか経済効果、そういう面もありますし、ただ、その一方でデメリットもあって、マネーロンダリングですとか、組織犯罪の心配ですとか、環境問題ですとか、それから青少年への影響、それから特にギャンブル依存症とか、数えればデメリットの方が多いかなという気もするんですけれども、そういうものをどうやって克服していくかという形にはなると思います。 関係ないということは今分かりましたけど、ただ、大阪万博は多分、大阪としてはそういう形で進んでいくんじゃないかと思うんですが、その大阪万博のテーマがいのち輝く未来社会のデザイン、それで、サブテーマで多様で心身共に健康な生き方ということなどが挙げられていて、私、やっぱりカジノというかギャンブルというのはこの辺の万博のテーマとはちょっと何かそぐわないというか、違和感を感じているんです。 今大臣はそれは無関係だとおっしゃったので、無関係だからこんなこと言われても困ると言われるかもしれませんが、何かそういう感じは受けるんですけど、大臣はどうですか。
○国務大臣(世耕弘成君) むきになっているわけでも何でもないんですが、基本的に我々はIRはもう眼中になく、万博のことだけを考えておりますので、だから、IRとの関連性を答えろと言われても、申し訳ないんですけど、お答えしづらい。あくまでも、今言っていただいた、いのち輝く未来社会のデザインというテーマに沿って万博をしっかり成功に導いていきたいというふうに思っております。
○真山勇一君 分かりました。これ以上話していても、ちょっと少し時間が過ぎてしまうので。 それで、ちょっと話がらっと変わりますけれども、これは内閣府にお伺いしたいんですが、今年の九月にアンケート調査やりましたね。IR誘致についてのアンケート調査を全国の四十七都道府県と二十の政令都市。お配りしてある新聞のコピーの資料を見ていただきたいんですが、それがその内容というか、そのやったアンケートのことを書いてあるわけですが、誘致を申請するぞという希望、希望というか予定を持っている自治体、それから申請を検討している、申請未定、行わないというふうなことで書かれていますが、これについて、それと、この紙についてちょっとお話を伺いたい、説明をしていただきたいと思うんです。
○政府参考人(秡川直也君) お答え申し上げます。 本年の七月にIR整備法が公布をされまして、それを受けて、全ての都道府県と政令指定都市に対しまして、IRの区域整備計画の認定申請について予定があるか、検討されているかというようなアンケート調査を行ったところであります。この調査は、都道府県等の現時点における意向や準備状況について全体としての傾向を把握したいということで実施したものでありまして、その回答内容については公表をすることは予定してございません。 いずれにしましても、都道府県等における準備状況を今後十分に把握しまして、区域整備計画の認定に向けて準備作業を進めてまいりたいと考えております。
○真山勇一君 ここに出ている、新聞記事になっているのはごく一部ですよね。今、公表することは考えておられないと言ったんですけれども、こうやって新聞記事に出ていると。幾つかの自治体については、これどういう態度かというのがここに書かれています。これ、このとおりなんですか。
○政府参考人(秡川直也君) 内容につきましては、これは多分新聞社さんが各県に個別に聞かれたというふうにちょっと聞いているんですけれども、IR区域の整備は、先ほど先生おっしゃいました都道府県と政令市がIR事業者と共同で区域整備計画を作成して、最終的には国土交通大臣の認定を受けて整備に入るというスキームになっております。 現時点では、各都道府県においてまさに検討が始まった段階ということでありますので、現時点で内容等についてコメントはすることは適当でないというふうに考えているところであります。
○真山勇一君 この新聞記事も、その発表をしないということになると、どこから出たのかなというふうに思うんですけど、これ読んでみると、右側の方の、これは産経新聞となっていますけど、これはどうなんでしょうね。この書き方からよると、私も報道の現場で働いていたので、ニュースソースをどういうふうに、隠さなきゃいけないときはどうやって書くかというのはその技術があるわけですけれども、これで見ると、これは政府の方から聞いたのかなというような、そういう、これはもちろん感じですけれども。それから、左の朝日新聞だとこれはもうはっきりと、自治体へ聞いたところというふうな、各自治体への取材というふうに書いてありますから、これはそうだと思うんですね。だから、自治体の方がうちはこういうアンケートにこういうふうに答えたよと、多分取材に応じたんだと思いますけれども。 これ、もう一つ、ここには出ていないんですけど、川崎市も実は地元の新聞に検討中という回答したというのが出たんです。ちょっと私、それで、余談ですけど、びっくりしたのは、申請を検討しているというところに、東京都、それから千葉市、横浜市、そこへ新たに川崎市が加わっている。東京の湾岸だけでも四地域というか四自治体がこうやってカジノを検討中という名のりを上げている。 私、やっぱり、検討中という名のりを上げたんですけれども、実際には白紙だ白紙だと地元では言っておきながら検討中とアンケートに答えたとか、そういういろんな、あるわけです。そうすると、やはりこのアンケート、公開してもらった方がいいんじゃないかと思うんですけど。しかも、まだ準備段階でしょう。まだまだ一回目の調査ですよね、これからとおっしゃったんですよね。そうしたら、どうなんでしょう、公表していただくわけにはいかないんですか。
○政府参考人(秡川直也君) お答え申し上げます。 今先生御指摘のとおりでありまして、まだ準備が始まったばかりということで、今後、やりたいという都道府県、政令市がまず実施計画を作って事業者さんとのマッチングをする、いろんな段階がこれから予定されております。ですから、その最初の一歩が始まったかどうかというそういう段階でありまして、多分これから自治体でも様々な検討で結論が大きくいろいろ変わってくるんじゃないかなと思っていまして、今は各都道府県、政令市の検討を見守っているという段階でございます。
○真山勇一君 やっぱりこのカジノ、ギャンブルというものについての今世論というのは、大きく分ければやっぱり賛否両論だと思うんですね。むしろ、今言われている、もしかしたらカジノを誘致するんじゃないかなと言われているところの地元の人たちの間には、一般的に言ってやっぱり反対の空気の方が強い。それは調査なんかでも、私は横浜、神奈川ですけれども、そういうのが分かるわけですね。七割ぐらいが反対しているというような雰囲気もあるわけですね。 だからこそ、初めの段階で、やはり自分の地元がこのカジノを呼ぶ、カジノの誘致についてどういうふうな考えでいるのか。これ、ぎりぎりになっちゃって、いろんなことがもう計画も何も立っちゃってから出されたんじゃ、それは混乱するでしょう。 こういうふうに地元の意見がやっぱり大事ですから、地元の意見を聞くためにも、こういうものをせっかくやったんなら、是非改めてやっぱり公開していただきたいと求めますけど、いかがですか。
○政府参考人(秡川直也君) 先生の御意見は承ったところなんですけれども、まさに今から検討が始まる、多分、様々ないろいろ地元でも意見の取りまとめというのはこれからなされていくと思いますので、現段階でこの断面図みたいなものを開示をするというのは差し控えたいというふうに思っております。
○真山勇一君 公表を差し控えるというのは固いようなんで、委員長、お願いしたいんですけど、私は、是非これは、だって、国が地方自治体といういわゆる公のところでやったものですから、これはやっぱり公開していただいても何ら問題はないと思うので、是非公開というか資料をいただきたいと思うので、それをちょっと、もしかしたら、検討していただきたいんですけれども、いかがでしょう。
○委員長(浜野喜史君) 後刻理事会で協議いたします。
○真山勇一君 ありがとうございます。 では、そういうことで、次の質問に移りたいと思います。 次は入管法改正案についてなんですけれども、新しい制度というのは本当、中身全く決まっていないと言われています。がらんどうだと言われて、大問題です。 その一方で、技能実習制度というのも、これ問題だらけの状態続いているわけです。図らずも、今回のこの新しい制度をつくることによって、結局、技能実習制度って何だったんだろう、結局、実習生を教育するということよりも、やっぱり人手不足のためにやっていたということをはっきりと示すことになったんじゃないかなというふうに思っています。だからこそ、新しい制度をつくるんでしたら、技能実習生の問題というのをこれきちっと解決をしてからじゃなくちゃいけないんじゃないかなというふうに思います。 私も、例の失踪した技能実習生のうちの二千八百七十人分の個票、聴取票と書いてありましたけど、これの書き写し作業をやりました。とても何か苦しい作業だったんですけど、二十数枚、三十枚弱ぐらい写しましたけれども、やっぱりその中で本当にひどい状態がよく分かりました。最初の説明では給料が二十万と。最初の給料は幾らだったか、もらったのが幾らだったかという項目があるんですね。最初、説明は二十万で受けた、でも実際にもらった給料は十万とか六万とか、ひどいのは、私が見た中にはありませんでしたが、三万というのもあったというふうに言われています。 私は、やっぱりその上にびっくりしたのは、先日の新聞にも伝えられたように、ベトナム人の女性の、妊娠をしたら中絶か、あるいは強制帰国だと。これ本当にとんでもないことだと思うんですよ。人間の扱いじゃないという。何か、しかも、その実習生を雇っている雇用主との間の約束を見ると、もう本当に禁止、禁止、禁止、禁止、禁止ばかりですよね。何もできない。見えない鎖につながれた、本当にもうひどい労働状態というのがよく分かりました。人の状態ではない、そういうことが分かったんです。 で、これだけひどい、その中に、私気になったのは、縫製というのとそれから機械製造という、それからあともう一つ、経産省の所管の仕事の内容が書かれていたんですね。 これ、どうなんでしょう、大臣、これだけの大きな問題になっていることというのは、経産省も当然この現場の実情というのはもう絶えずやっぱり、企業との関係でいえば、調査して把握しているというふうに考えてよろしいんですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 個票の開示については、これは法務省にお問い合わせいただきたいと思いますが、一方で、経産省の所管業界における不正行為の件数ですとか傾向という実態把握に必要な情報は、それぞれこれ主管官庁、制度を所管している省庁であります法務省と厚生労働省から経産省に提供をされております。これに基づいて、業界団体や個別企業への説明の場などの機会を通じて、この技能実習の適正な執行やコンプライアンスの徹底の要請に取り組んできているところであります。 今御指摘のように、繊維産業については、これは厚労省からの外国人の技能実習に関する法令違反が多いという指摘をいただいておりますので、今年三月に関係業界団体等を構成員とする協議会を設置をして、私自ら出席をして、出席者にコンプライアンスの徹底を強く要請をしました。また、この協議会で議論を行った上で、今年六月に繊維産業における外国人技能実習の適正な実施のための取組というのも決定をいただいているわけでありまして、この決定に基づいて、繊維業界における法令遵守等の徹底など、取組状況のフォローアップを行っているところであります。 こういった状況の中で、繊維業界に対して新しい制度、すなわちこの特定技能の制度を使って外国人材を受け入れるということは、これはもう認めるつもりはありません。現在のところ想定をしておりません。 一方で、繊維以外の業種について、今、機械製造という御指摘をいただきました。繊維以外の業種については、これは法務省の調査によれば、いわゆる賃金の不払とか違法な時間外残業といった法令違反の件数は、この機械製造はもう物すごく小さくなってきておりますし、繊維ほど業界全体に広がっていないというのがこれ法務省からの指摘でありますので、経産省としては、実態把握を努めるとともに、この技能実習の適正な執行、コンプライアンスの徹底の要請にしっかり取り組んでいきたいと考えています。
○真山勇一君 経産省はそういうことでやっていらっしゃると。やっていないのかなという、そういう感じがちょっと受けたんで、実は事前にいろいろ伺ったら、情報がないようなこともおっしゃっていたので確認をさせていただいたんですが。それは、当然やっぱりやらなくちゃ駄目ですよね。現場を持っているやっぱり省庁なんですから、現場のことを絶えず目配りしてやっていくということが大事だというので、今おっしゃったようなことはやっていると。 そうすると、私は、やっぱりそういう業種がある、例えば実習生のいる農水省とか、それから厚労省もありますけれども、それからあとは国土交通省もありますね、そういうところでやっているんではないかなと、その情報共有。先ほどもちょっと話に出ていましたように、情報を共有してやっているんではないかなというふうに思うんですけれども。 実は去年、技能実習法というのができましたよね。これは、そういう法に触れるような低賃金とか、それから劣悪な労働条件があるから、そういうのをなくそうと。だって、実習生が失踪している原因というのはそこにあるわけでしょう、多くは。だから、やっぱりこれ、なくさなくちゃいけないのに、それがなくならないから、去年の十一月ですか、技能実習法というのが施行されていると。これで新たな外国人技能実習機構というのができて、これでなくそうということになっているわけですけど、でも、どうなんでしょう。平成二十九年の失踪者が七千八十九人、今年、三十年上半期、つまり一月から六月まででもう四千人超えている。このままでいけば、今年もっと多くなりますよ。 実際に、こういうことを監督してなくそうとしているんですけれども、実際にこれ効果出ているかどうかといったら、何か出ていないような気がするんですけど、この辺、法務省はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 御指摘のとおり、近年、技能実習生の失踪者数は増加傾向にございます。ただ、在留者数に占める失踪者の割合に大きな変化がないことから、一つの理由としましては、ここ数年、技能実習生の在留者数自体が増加傾向にあることが考えられます。例えば、直近では、平成二十八年末の在留者数と平成二十九年末の在留者数とを比べた場合、約四万六千人増加しておりまして、このことも失踪者数増加の一因ではないかと考えられます。 なお、今委員から御指摘の新技能実習法、昨年の十一月から施行されておりますけれども、今年の上半期までの失踪者につきましては、この新たな技能実習法の適用を受けた技能実習生、これは少数にとどまっているところでございます。 様々な問題に対処するため、昨年十一月にこの技能実習法ができまして取組を行っているところです。一例挙げますと、十か国との間で二か国間取決めを作成し、手数料などの費用について算出基準を明確に定めて公表することや、技能実習生に対して当該費用について明示し、十分に理解させることなどを送り出し国政府と協力しながら遵守させ、不適切な送り出し機関の排除に努めておりますほか、技能実習計画の認定の際に、技能実習生が定期に負担する費用の内訳やその費用が適正であることの確認などをしているところでございます。 このほか、旧制度下では厚生労働省の委託を受けた民間団体が受入れ企業等に対する巡回指導を行ってきたところ、新法におきまして、法務大臣それから厚生労働大臣の認可法人であります外国人技能実習機構が権限を持って実地検査を行い、指導監督を行うことができるようになったところでございます。 様々な取組、まだ道半ばではございますけれども、努力を続けてまいりたいと思います。
○真山勇一君 やっぱり私が申し上げたように、今の制度の問題点をやっぱりきちっと対処してからの方がいいんじゃないですか。 それからあともう一つ、実習生が増えているから数が多くなっている、つまり分母が増えているからそういうふうになるんだと言っていましたけど、それはそうじゃないと思いますよ。やっぱり実態としては増えているということ、それに対処ができてないというふうにしか思えない。ないんだから、やっぱり新しい制度をつくる前に、この技能実習制度をどうするかということをこれは真剣に本当に考えなくちゃいけないんじゃないかなと。人手不足解消も分かりますけれども、なおさら何か、さらにまた特定技能をつくってもまたそういう問題が起きるんじゃないかという、そんな懸念さえ私は感じますけれども。 時間なくなったので最後に一つだけお伺いしたいんですが、特定技能の認定に当たって、特定技能一のところかな、一号で実施されるんですか、日常生活に差し障りのない日本語能力と、それからあと、その仕事をする上での技術能力の試験やると言っているんですが、これ、誰がいつどこでやるんですか。
○政府参考人(佐々木聖子君) 今回の受入れ制度におきまして、外国人材に求める日本語能力や専門性技能を測るための試験は受入れ分野ごとに業所管省庁が定めることになり、既存の技能試験を利用する場合もまた新たな試験を作ることもあり得ます。この試験は原則として国外において実施することとしておりまして、外国の方、来日前にこの試験に合格していることが求められるものでございます。
○真山勇一君 私が知りたかったのもまさにその点で、外国でそういう体制というのが取れているのかどうか。多分取れてないんじゃないかと思う。お時間なくなりましたので答弁は結構ですが、多分取れてないんじゃないかと思うんですよ、その試験のね。試験のやり方まで決まってないのに、いらっしゃい、いらっしゃいと言うのは、ちょっとおかしいな、順序が逆じゃないかなと。やっぱりそういうものも決めてからやるべき問題じゃないかなというふうに思っています。 それで、六日木曜日に法務委員会でこれ採決するんではないかというふうに言われていますけれども、本当にこれはとんでもないことだと思いますよ。やはり、この法案自体が欠陥だらけですから、まず今の欠陥をきちっと直していくということをやってほしいということと、それから、先ほどもありましたけれども、やはりこの問題は法務省だけでなくて様々な省庁にわたっております。特にもうやっぱりこの中身がよく分からないことが多過ぎるから、連合審査、必要だと思いますので、この連合審査をやっていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○委員長(浜野喜史君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ─────・───── 午後一時開会
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○浜口誠君 皆さん、改めましてこんにちは。午後からの質疑もよろしくお願い申し上げたいと思います。国民民主党・新緑風会の浜口誠でございます。 大臣、本当にお疲れさまでございます。三十時間の長いフライトの後の委員会ということで、また時差もあって、大変厳しい、つらい時間帯に入ってきているんではないかなというふうに思いますけれども、是非ともよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。 まず冒頭、先ほど真山委員の方からもありましたけれども、この委員会、本当重要な、経産委員会、大事な委員会だと思いますけれども、世耕大臣も非常に重要な出張があって、結果として今週までこの所信的挨拶の質疑が行われなかったということであります。入管法の議論も、これ連合審査しっかりやってほしいということも我々理事会等でも要請させていただいておりますし、あと、いろんな課題、今日もいろんな議論ありましたけれども、本当、経産委員会として抱えている課題、様々あります。 今後の日本の産業をやっぱり発展させていくためにも、この委員会での議論というのは非常に重要だというふうに認識をしておりますので、今週まだもう一こま定例日残っておりますので、もう井原筆頭理事には何回も理事会で要請もさせていただいておりますので、是非あさってもこの委員会が持たれるように与党の委員の皆さんにも重ねてお願い申し上げておきたいなと、こんなふうに思っております。 それでは、そのことをしっかりお願いさせていただいた上で、質問に入らせていただきたいなというふうに思います。 まず、通商課題、問題について、今日、井原筆頭の方からも、平木委員の方からもございましたけれども、私からも幾つか確認も含めてさせていただきたいというふうに思います。 まず、九月の二十六日に、日本とアメリカにおきまして、日米物品貿易協定、この締結に向けた議論を開始しようということで共同声明も出されて、この合意がなされました。我が国政府としてこの日米物品貿易協定に臨む基本的な方針、それとその物品貿易協定に臨むときの経産省としての役割、さらには今後どんなスケジュール感でこの議論が行われていくのか、まずこの点について確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 日米物品貿易協定の具体的な交渉というのはこれから始まることになっているわけでありますけれども、政府としては、今御指摘の日米首脳会談の後に発出された日米共同声明の内容に沿って日米間の貿易の拡大を促し、そして日米双方にとって利益になるような建設的な議論を行う方針であるというふうに理解をしております。 この交渉は茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で行われるわけでありますけれども、当然その中で、物品ということになりますと経産省の所管業界のものが非常に多くなってくるわけでありますから、経産省としては、関係省庁と共にしっかりと茂木大臣を支えて、国益に資する交渉になるように頑張ってまいりたいというふうに思っています。 スケジュールに関しては、十月十六日にUSTRが日本との貿易協定に関する交渉を行う意図を米国議会に通知をしたことによりまして、米国との交渉開始は早くても一月中旬以降というふうに考えております。
○浜口誠君 今大臣の方からありましたけれども、この共同声明の中には、日米両国、信頼関係に基づいて議論を行って、この協議が行われている間については本共同声明に反するような行動は取らないと、こういう文言が含まれております。この文言が意味するところを分かりやすく、ちょっと丁寧に解説をお願いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) この首脳会談では、日米共同声明に基づく協議が行われている間はこの合意の精神に反する行動を取らないことと、これが共同声明に出てくる文言でありますが、当然その解釈としては、そういった交渉が行われている間は、今俎上に上がっております日本の自動車に対して二百三十二条に基づく追加関税が課されることはないということが確認されているという理解をしております。これはEUも同じような文言で、自動車の追加関税はスタンドスティルということになっているわけであります。 まさにこの日米共同声明に記載されている文言は、そういった点が確認されているという文言だというふうに考えております。
○浜口誠君 この文言に基づくと、自動車等に関する追加関税についてはこの交渉が行われている間は一切やらないよというのは、もう両首脳間でしっかりと確認ができているということだと思います。 ただ、その後のいろんな変化点も出てきているというふうに思っております。米国の中間選挙においては、下院において民主党が過半数を取ったというような政治的な変化もありますし、また直近では、GMが北米の工場を閉鎖するですとかあるいは人員のリストラを発表しております。これを受けて、トランプ大統領のツイッターには、追加の関税、自動車、やらなきゃいけないんだと、こんな内容のツイートもされているというような状況にあります。 こうしたその九月の二十六日以降の環境の変化が今後の日米のこの物品貿易協定に与える影響、これをどのように政府として分析されているのか、ここを確認したいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) トランプ大統領のツイッターは私も楽しみに毎日読ませていただいているわけでありますが、その内容一つ一つのコメントは控えさせていただきたいと思いますが、中間選挙に関して申し上げますと、これは、日米間の貿易投資を更に拡大をしていくという観点、あるいはアメリカ側の目で見れば貿易赤字減らしたい、あるいは雇用をしっかり確保したいという点でいけば、これは共和党であろうと民主党であろうと基本的に方向性は変わらないと思っていますので、何かこの中間選挙の影響を受けて日米間の交渉に少し変化が出るというようなことはないのではないかというふうに考えております。 また、通商拡大法二百三十二条に基づく輸入制限措置については、日本からの輸入が米国の安全保障に悪影響を与えることはなく、また、いかなる貿易上の措置もWTOに整合的であるという日本の考えには全く変わりはありません。 また、GMが工場を閉鎖したということでありますけれども、一方で、日本は最近は逆に現地に工場進出がどんどん進んでいます。最近もアラバマで大きな自動車工場の着工が始まっているというようなこともありますので、どちらかというと、そういう環境の中で、逆に日本の自動車産業というのは、アメリカで現地生産に取り組み、現地からの部品調達比率も非常に高くして、アメリカの経済、アメリカの雇用に貢献しているんだということを逆にトランプ政権によく理解をしてもらえる一つのきっかけになるんではないかというふうに思っています。
○浜口誠君 そんな中で、先ほどスケジュール感については、一月中旬ぐらいから始まるんじゃないかという世耕大臣の御答弁ありました。 一方で、この通商拡大法二百三十二条に基づいて、今まさに商務省が日本の自動車だとか自動車部品に対して追加関税発令すべきかどうかの調査を行っていて、その調査報告書が来年二月までにはまとめなきゃいけないということになっています。それを受けて、その報告を受けて、今度トランプ大統領が九十日以内に実際に発動するかどうかの判断をするんではないかというような報道もされております。それからすると、最短でいくと五月ぐらいには大統領が何らかのカードを、判断をされるんじゃないかなというふうに思います。 そうなったときに、先ほどの一月中旬以降の議論になるんではないかというお話ありましたけれども、そんな最短で、短い期間でこの交渉が本当にまとまるのかどうかというのが、非常に私としては、本当にそのぐらいの議論期間でいいのかというのが正直思うんですけれども、その点に対して大臣としてのお考えあったらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) ちょっとまだ交渉が始まっていませんし、相手側の出方も分かりませんし、その交渉がどれぐらいの期間掛かるかというのは、ちょっと今私の立場では予断を持って申し上げることはできないかなというふうに思っております。
○浜口誠君 まさにそのとおりだと思います。 しっかりとしたこれ協議がお互いの立場で必要だというふうに思っておりますので、まさに、トランプ大統領がそんな早く何らかの判断を出すというようなときには、日本政府としてはしっかり議論をしましょうという姿勢でこれは臨んでいただく必要があるというふうに思っておりますので、是非そうならないように丁寧な議論を積み重ねて、お互いがちゃんと理解し合える結論を、判断を是非導いていただきたいなというふうに思っております。 そんな中で、昨日もちょっと本会議の中でポイズンビルというのが議論になりました。毒薬条項というんですかね、非市場経済国との貿易協定を結ぶのを阻止するための内容をポイズンビルというそうですけれども、こういう条約のポイズンビルのような内容について、日本政府としてどのようなスタンス、どのような見解を持たれているのかというのをお伺いしたいと思いますけれども、これは外務省ですか、よろしくお願いします。
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。 先ほど世耕大臣から御答弁いただきましたとおり、米国との交渉は今後、茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で行われることになっておりますけれども、今後の米国との交渉について、現時点でこのポイズンピルの問題も含めまして予断することにつきましては、回答を差し控えさせていただきたいと存じます。
○浜口誠君 いやいや、今後の交渉じゃなくて、ポイズンビル、毒薬条項に対して日本政府としてどういう見解を持たれているんですかと。その条項については、やっぱり自由貿易を今後維持していくためには、こういう条約の中でこういうポイズンビルというのを結ぶことに対しては否定的なスタンスなのか、いやいや、場合によってはそういうことも受け入れざるを得ないというふうに思っているのか、その立ち位置を聞いているんです。それをお答えください。
○政府参考人(飯島俊郎君) お答えいたします。 委員御指摘のポイズンピル条項につきましては、今般署名をされました米国・メキシコ・カナダ協定における第三十二章第十条に規定されておりまして、その内容は、締約国が非市場経済国とのFTAを交渉する場合、交渉開始三か月前までに通知をすること、当該FTAを発効した場合には他の締約国は六か月の通知をもって本協定を終了させること等を規定しております。 こうした内容につきまして、日本政府としても中身をよく検討して、日本としての立場を検討していきたいと考えております。
○浜口誠君 まだ日本政府としての立場は明確でないということですので、しっかりとこれ、こういう今後の交渉でいろんな条件を米国からも示される可能性あると思いますけれども、我が国として、日本政府としてそういう対応が来たときにしっかりと対峙をしていただくことを重ねてお願い申し上げておきたいというふうに思っております。 こんな中で、やはり米国政府に日本としては、今後の日米貿易摩擦を回避するという観点からも、保護貿易主義的な動きを拡大を防いでいく、さらには自由で公平なルールの下に多角的な貿易体制、これを維持していく、この重要性を日本政府として米国政府に丁寧に理解してもらうための働きかけ、取組というのは物すごく重要になってくると思います。 今日の議論の中でもいろいろ、鉄鋼関係の取組が一つの多国間の協議のモデルになるんじゃないかと、その重要性を米国に分かってもらう一つのステップになるんじゃないかという御答弁ありましたけれども、世耕大臣始め政府の皆さんとして、米国にどうやって今後具体的に自由貿易体制の重要性というのを理解してもらうための取組をしていくのか、この辺をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) やはりアメリカには、このWTOを始めとするやはりマルチの多角的貿易体制の重要性ということをしっかり理解をしてもらうことが重要だと思っています。そのための非常に重要な場となるのがまさに日、米、EUの三極貿易大臣会合だと思います。 これ去年の、これも同じくアルゼンチンのブエノスアイレスで開催をされたWTOの閣僚会合の合間に、日本が呼びかける形で始めました。最初はアメリカもEUも余り乗り気じゃなかったんですね。アメリカはそういうところでEUに説教を受けるのは嫌だと、EUはEUでこんな保護主義的な動きをしているところと同じテーブルに着きたくないというのを、まあ取りあえず一緒に話をしようよということで、最初、強引に始めたんです。 あのときの記念撮影は、三人で握手しているんですが、実は、私が呼びかけ人だったので真ん中に立っていて、アメリカのライトハイザー通商代表とマルムストローム欧州委員の手はくっついていないんですね、私がこうやって。両方とも百九十センチぐらいある人なのですごく変な絵になっているんですけれども。 そういったところからスタートしたんですが、やってみると非常にアメリカもEUもこれはいいということで、いわゆる一部の新興国による市場歪曲的な措置に対して、日、米、EUでしっかりと三極で連携して、自由貿易の先頭に立っている三大経済圏としてしっかりやっていこうなんてことをいろいろと今議論しています。こういう会合って年に一回とか二回のはずなんですが、まだ一年もたたないうちにもう今四回やっているんですかね、そういう意味では非常にお互いに評価をし合いながらやっています。 そういった場で今WTO改革の提案、これもアメリカは上級委員会を改革したいといって、今上級委員会の人事に全くアメリカが同意をしなくて、どんどんどんどん人数が減っていって、今もう任期切れでどんどん辞めていった結果三人しか残っていない、もうあと一人で上級委員会は機能しなくなるというような状況。この上級委員会改革は非常に難易度が高くて合意に至るのはなかなか難しいんですけれども、今補助金に関して通報をするというルールがあるんですが、これが守られていない。これに関してきちっと強制的措置もつくっていこうという小さな改革の一歩をアメリカも入った形で日、米、EU三極で提案できた、これ非常に大きいと思っています。 また、今続いて第二弾として、上級委員会改革はちょっと難易度が高いですけれども、一部上級委員会と同じような役割を果たしている通常委員会、ここの改革をやろうということで、これも日、米、EU三極で今議論を進めています。 こういうことによって、アメリカに、マルチでやった方が、一対一の対決よりもマルチでやった方がやはりアメリカの国益にかなうことが多いんだということをしっかりと理解をしてもらう努力を地道に続けることも非常に重要だなというふうに思っております。
○浜口誠君 是非、日本がイニシアティブを取って三極の会議リードしていっていただいて、米国の政府の皆さん、トランプ大統領が一番難敵だと思いますけれども、理解していただくための努力を強力に推し進めていただきたいというふうに思っております。 もう一点、RCEPに関して、今回、世耕大臣の所信的挨拶の中で、RCEPについては今年実質的な進展があったという趣旨の御発言がございました。具体的にどういう点を踏まえて進展があったという御判断をしているのかどうか。 来年は妥結に向けた年だということも触れられておりますけれども、来年妥結に向けてまだ残されている論点、具体的にどういった点が妥結に向けての課題になっているのかどうか。 この二つについてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 本当に、実質的な年内の妥結を目指して精力的に交渉していたんですが、あと一歩及ばなかった。これは決して全然及ばなかったわけではない、私の感覚でいうと、交渉官があと三日ぐらい徹夜すれば大体行けたかなというところまで行けていたわけでありますけれども、残念ながら妥結には至らなかったので交渉の実質的な進展ということにして、その代わり来年に必ず妥結をするという決意を首脳の声明の中にしっかりと盛り込ませていただきました。 これ、まだ交渉中ですので、なかなか詳しいことを申し上げられない。実はどことどこの国がもめているとか、もうどことどこの国は実はほとんど決着済みだとかといろいろあるんですが、ちょっとそれはまだ申し上げられないんですが、まず物品、サービス、投資に関する市場アクセス交渉については、今年一年を通じて二国間の交渉等に集中的に取り組んだ結果、妥結が手に届く範囲というところまで来ている。これ結構大変なんです、実は。十六か国でそれぞれ二か国ずつの組合せで関税はどこまで撤廃するかという議論をしなければいけないので大変なんですが、手に届くところまで来ているという状況であります。 また、日本が大変重視をしていましたルール分野の交渉についても各分野で論点の絞り込みが大分進みました。閣僚会合などで集中的に議論した結果、関税手続ですとか貿易円滑化、あるいは政府調達といったチャプターを始めとする五つのチャプターが今年中にクローズできるということになるなど、実質的な進展があったというふうに思っています。これはもう残った論点はかなり限定的になっています。こういう交渉は、残った論点はもうパッケージなんですね。こっち譲るからこっち取らせてというような交渉をあとしばらくやれば、何とかこのルール分野についてもある程度決着できる見通しが付いているということであります。 課題ということについては、なかなか、もうこれちょっとかなりえぐい話になってくるので詳しくは申し上げにくいんですが、例えば市場アクセス交渉については、国によってはまだ隔たりがちょっとあるなというところもありますし、また、電子商取引ですとか知財といった分野では少し政治的、これもかなり政治的論点になってきていますが、そういった政治的な論点を解決できるためにはちょっと技術的な議論というのが必要という感じになっているというところであります。 いずれにしても、もう一踏ん張りで妥結できるところまでは持ってきているという状況であります。
○浜口誠君 御説明いただきましてありがとうございます。 国民の皆さんにもいろいろ言える部分、言えない部分あると思いますけれども、まずは我々国会議員にもいろんなタイムリーな情報の発信と共有化というのも併せてお願い申し上げておきたいなというふうに思います。いつもこういう話になると、そこは出せないとかいろんな話があって、我々になかなか情報がもらえないというのも少しジレンマ的な部分もありますので、是非出せる情報はしっかり国民の皆さんあるいは国会議員の皆さんに提示していただくことも、この場を借りて改めて求めておきたいというふうに思います。 続きまして、ちょっと話題変えますけど、水素社会の実現に向けてということで議論をさせていただきたいと思います。 十月の二十三日に世界二十一の国・地域、機関の閣僚等が日本の東京に集まっていただいて、さらには三百人を超える水素関連の企業の皆さん、あるいは政府関係者、さらに研究者の皆さんも一堂に会した水素閣僚会議というのが行われたというふうに承知をしております。この水素閣僚会議を開いた目的、そしてこの東京で行われた水素閣僚会議でどのような成果があったと政府として評価されているのか、まずはここをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 十月二十三日に世界で初めてとなる水素閣僚会議を日本が呼びかけ、日本が議長国を務める形で開催をさせていただきました。 狙いとしては、やはり日本は水素に関してはいろんな面で技術が進展しておりますし、もう実際に走る水素自動車も日本は世界で唯一造っているわけでありますから、やはりその日本が先導する形で水素の利活用をグローバルな規模で推進していくべく、各国の革新的な取組や最新の知見を共有して国際連携の重要性を確認するとともに、水素に関するグローバルなビジョンを共有することを目的としているわけであります。 最初、これ実は私のアイデアでやってみようよというのを始めたんです。去年までは、世界的に何か水素の話をしていると何かばかじゃないのという反応だったんですね。水素自動車だって全然、日本だってそんな普及していないじゃないかということを言われたんですが、今年の一月のダボス辺りから急に風向きが変わって、やはりゼロエミッション、完全に達成するためには水素を使っていくしかないと。特に水素、蓄電機能としての水素が重要だというのがわあっと世界の流れができてきた中で、こういうのは閣僚会議でやってみようよというのを提唱しました。最初は事務方も、えっという感じだったんですが、やっぱりやってみたら良かったです。いろんな論点が出てまいりました。 例えば、水素といっても、これ見方が全然違うんですね。石炭とか先ほどのメタンハイドレートから水素を取り出そうというグループと、いやいや、水素というのはもう完全にグリーンじゃないといけないから、再生可能エネルギー、太陽光、風力からのみ作るやつこそが真の水素なのだというような思惑の違いとか、こういうのが見えてきて非常に面白い会議でした。 東京ステートメントというのを結果としてはまとめさせていただいて、やっぱり各国で早い段階から規制とか基準のハーモナイゼーションをしっかり取っていこうということ、あるいは国際的な共同調査ですとか研究開発をやっていこうということ、あるいは水素に関する経済効果とか、あと、この水素がCO2をどれだけ削減する効果を生み出すのかというようなことも共同で調査をしていこうということとか、やはり水素がこの社会に受容されるための教育ですとか啓発ですとか広報活動、こういうことも連携をやっていこうという、この四項目に合意をして、国際的に連携をして水素社会を実現していくことに合意をしたということであります。 やってみると、やっぱり論点を日本がある程度主導できるというようなことも実感をいたしましたので、これは是非来年も第二回やって、もう水素といえば日本だということをしっかり世界に定着をさせていきたいというふうに思っています。
○浜口誠君 世耕大臣の水素に懸ける思いが伝わってまいりましたけれども、この閣僚会議の中でいろんな議論があったというのは承知しております。今後も水素社会を推進していくために、多くの国で今後のビジョンをしっかり共有化していく、先ほどありましたけど、基準認証等についてハーモナイゼーション、協調していくようなことも非常に重要だという指摘もありました。 さらには、世界中で同じ基準で議論できるプラットフォームみたいなのをしっかりつくっていくべきじゃないかというような意見もあったと承知しておりますけれども、このプラットフォームづくりに関して、日本政府としての考えがありましたら是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 水素社会の実現に向けては、やはり水素がまだ今、石油に対してエネルギー単位当たり十倍ぐらいの価格になっていますので、将来的にやはりビジネスとして自立できるマーケットをつくっていくということが重要だと思っています。そのためには、世界各国が連携をして規制や基準をしっかりと調和をさせて、コストを世界全体の規模で、規模の経済を生み出してコストを削減、低減させていくということが非常に重要だというふうに思っています。 先月の水素閣僚会議においても、水素や燃料電池に関する規制や基準について各国で調和を図る必要性が確認されました。また、今後とも、各国閣僚が集まるこの水素閣僚会議をずっと続けていくことや、水素・燃料電池国際パートナーシップ、IPHEといいますが、こういう国際的な枠組みも活用しながら、各国と連携をして規制や基準の調和を図ってまいりたいと思っています。
○浜口誠君 今大臣の方から規制緩和、あるいは国際標準化に向けたスタンスというのをお伺いしました。 具体的にその規制緩和について少しお伺いしたいと思いますけれども、例えば水素ステーション、これ一基造るのに土地の購入なんかも含めると四億とか五億掛かると今言われています。非常に投資も必要なものになるんですけれども、この水素ステーションを造るに当たっていろんな規制緩和の要望があるというのは私も聞いております。 例えばですけれども、材料の規制。日本だと、使用する鋼材の厚さがほかの国よりも厚い鋼材を使わないといけない、もっと薄い、ほかの国で使っているんだったら薄い材料を使ってもいいんじゃないかというような話ですとか、あるいは設備の安全係数、これを安全を確保した上でもっと緩和してもらってもいいんじゃないかと、こんな意見もあります。 さらには、運営の規制ということでいうと、水素ステーションでいうと、無人の運転だとか自動充填ですね、水素の自動充填とか無人の水素ステーションの運営、こういったこともこれから認めてほしいと、こんな意見もあるというふうに聞いておりますので、繰り返し言いますけれども、安全を最優先させる、安全が前提ということでありますけれども、こういった規制緩和については日本としても極力早期に規制緩和に向けた対応というのが必要ではないかなというふうに思っておりますけれども、今申し上げたような具体的な規制緩和の中身についてお聞かせいただきたいなというふうに思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 水素社会の実現に向けては、特にコストが高い水素ステーションの設置運営費用や燃料電池自動車の製造費用等について、規制緩和や国際標準化を通じてコストの低減を図ることが重要だと思っています。 私も大臣就任後、これ水素をしっかり進めようと。だけど、いろいろ業界の話を聞くと、いろんな規制が邪魔しているみたいだということで、ちょっと一回規制の棚卸しをしようということを言いました。場合によっては規制改革会議に諮って、これどんどん規制改革を進めていかなきゃいけないと。で、規制を全部リストで一回持ってきてもらいました。 私は、この規制というのは消防庁とか国土交通省が規制しているのかなと思ったら、ほとんど経産省の規制だったんですね。ですから、規制改革会議に諮るまでもなく経産省の中で処理できるということがほとんどということでありまして、昨年六月に、水素スタンド運転の無人化など三十七項目を含む規制改革実施計画、これを経産省が主導する形で閣議決定をして、現在、事業者、学識経験者から成る検討会において見直しを進めているというところであります。 また、非常にこの規制を考える上で重要なのは、先ほどからも申し上げている国際標準化であります。これについては日本は、例えばこのISOにおいて、水素ステーション用充填機の性能試験など、主要な作業グループで日本が議長を務めておりまして、水素分野の標準化をまさに日本がリードしているという形になっております。 この二つの、国内の規制緩和と国際標準化を主導するというこの二つの車輪でしっかりと取組を進めてまいりたいと思っています。
○浜口誠君 是非いろんな水素に関わる皆さんの要望も踏まえて、できる限り早く規制緩和、あるいは国際標準のリーダーシップを日本として取っていただくことをお願い申し上げておきたいというふうに思います。 そんな中で、世耕大臣の答弁の中にも、水素をどう作っていくのかということについていろんな御意見があるというお話、先ほどの答弁の中にもありました。化石燃料から水素を作る、これが今の主流だと思いますけれども、将来的には再生可能エネルギーから水素を作ることができれば、水素という形で再生可能エネルギーが長期に保存することができる、蓄えることができる、それによって実際の産業とか交通とか発電とかにおいて脱炭素、これを図ることができるということだと思います。 今後、やはり再生可能エネルギーから水素をどう作っていくのか、ここの技術的なイニシアティブを日本が取れるかどうかというのが非常に重要な点だというふうに思っておりますけれども、この点に関して政府の考えがあればお伺いしたいと思います。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 現在、国内で流通しております水素は、化学工場などで副産物として生成されている水素、いわゆる副生水素でございますとか、天然ガスを改質したものが中心でございます。このため、利用時にはCO2を発生しないわけでございますが、製造時にはCO2が出るという問題がございます。 環境負荷を低減していくためには、委員御指摘のように、CCS等のCO2排出を低減する技術と併せまして、再生可能エネルギーを活用したトータルでカーボンフリーな水素供給を実現していくことが重要だと認識してございます。 経済産業省では、再生可能エネルギーから水素を製造し、貯蔵、利用する技術の実用化に向けた取組を進めているところでございまして、具体的に申し上げますと、電気分解が必要になるわけでございますが、その際の水素製造を高効率化していく、コストダウンを図っていくための研究開発を行いますとともに、福島県の浪江町で今年の夏から工事が始まっているところでございますが、世界最大級の再生可能エネルギー由来の水素の製造工場、ここでの実証実験を進めてまいるところでございます。 こうした取組の成果を生かしながら、再生可能エネルギーから水素が製造できる社会を実現していくための実用化の技術の研究を進めてまいりたいと、かように考えてございます。
○浜口誠君 是非、再生可能エネルギーからどう水素を製造していくのか、取り出していくのか、しっかりと研究を政府もバックアップしていただいて対応していただきたいなというふうに思います。 その一方で、水素に対する一般社会のイメージとしてあるのは、少し引火しやすいんじゃないかとか、爆発しやすいそういう物質じゃないかみたいな、ちょっと危険なイメージがどうしてもあるかなと。本来、水素の正しい理解とか認識あるいは水素の魅力というのを広く多くの皆さんに知っていただくというのも、これ非常に重要な取組ではないかなというふうに思っております。 そういう観点踏まえて、政府として水素の正しい認識を国民の皆さん、あるいは広く社会に知っていただくための取組として今後どのような対応をしていくお考えがあるのか、伺いたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) おっしゃるように、水素は結構誤解がありまして、やっぱり我々も中学の理科の化学の実験で水素に火を付けてちょっと怖かったりしたそのイメージが非常に強く残っているんじゃないかと思うんですが、一方で、水素は気体の中で最も軽い気体ですから、空気中で最も拡散しやすい物質ということになります。だから、水素の充填も屋外で行われている分には本当に万が一漏れても全部もう空へ飛んでいってしまうわけでありまして、そういう点でいくと、セルフサービスという点でいったらガソリンの方がよっぽどリスクは高いんじゃないかという気もするわけでありますけれども、そういったことをしっかりと広報していく必要があるというふうに思いますし、適切な管理の下、安全に利用することができる物質だということを世の中に御理解をしていただかなければいけないと思っています。 政府としては、まず一つは、世界初の国家戦略であります水素基本戦略というのを策定をもう既にしておりまして、水素の意義と重要性をこういった国家戦略をしっかり説明することによって御理解をいただくということ、また、自治体との連携によってホームページ、パンフレット、シンポジウムなどで水素についての情報発信や普及啓発をしっかりと行っていきたいというふうに思っていますし、今後は、例えば水素閣僚会議をやるときに、併せて何か水素社会を実感できるようなイベントを行ってみる。水素ってともかく目に見えないのでなかなか分かりにくいわけですけれども、水素に対する理解をそういうイベントなどを通して深めるということも考えていきたいというふうに思っています。
○浜口誠君 是非お願いしたいと思います。 そんな中で、この水素の魅力、水素社会を世界に広げていくためにも、いろいろ水素はこういういいところあるんですよと、こんな魅力的な重要な将来のエネルギーなんですよということを、いろんな場を通じて日本として世界に発信していく必要もあると思います。例えば、直近のビッグイベントでいうと、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックがあって、そこで世界中の方も日本に来られます。そのときに、水素の活用事例、社会実装、こういったものが水素でできているんだというようなことを世界の皆さんに知っていただくすごくいい機会になるんじゃないかなというふうに思います。 今大臣からも、水素はもう無色透明で無臭でというようなお話がありましたけれども、水素は燃えると透明なんですね。でも、日本の技術はそこに色を付けることもできるというふうに聞いていますので、例えばオリンピックの聖火を水素でやるだとか、あるいは選手村をもうスマートシティーのようにして、再生可能エネルギー、水素、そういったもので全て賄っていく、さらには選手村と会場を電動化自動車と自動運転で結んでいく、いろんなことがこの二〇二〇年東京オリパラで発信できるのではないかというふうに思っていますので、是非そういった観点で、今後どう国際社会に水素の良さをアピールしていくのか、お考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 国際的な水素社会の実現に向けて、日本がリーダーシップを発揮して、日本が持つノウハウや成果を世界に発信、共有して、世界の国々を巻き込んで大きなムーブメントをつくっていきたいというふうに思います。 オリパラの聖火で使うかどうかはちょっと私の権限外なんですが、今お話しになった話は私の持ちネタでして、エネルギー関係の閣僚と議論するときに、水素を是非オリンピックの聖火で使いたいと思っているんだけど色がないんだよという話をすると、ばか受けします。さらに、それに色を付ける技術も日本は持っているんだという話をすると、ここが非常に話題として盛り上がるところであります。まさにオリパラは、日本が世界に水素を、燃料電池分野の技術や取組を発信する絶好の機会だというふうに思っています。 もう既に浪江町で水素工場が着工しているわけでありますけれども、まさに福島で製造されたこの再生可能エネルギー由来の完全なるゼロエミッションの水素で、例えば会場間をつなぐような燃料電池自動車とか、あるいは選手村の一部でもいいですから完全に水素でエネルギーが供給されるようなところを造るというようなことでアピールをしていきたいと思いますし、さらに、今後、G20エネルギー・環境大臣会合というのが来年やってまいります。さらに、第二回の水素閣僚会議も絶対日本でやりたいというふうに思っています。また、二〇二五年の大阪・関西万博では、こんなことを言うと事務方が凍り付くかも分かりませんが、水素館ぐらい造るぐらいの勢いでやっていきたいというふうに思います。 様々な機会を活用して、この水素関連技術の、日本が主導して国際展開していくという熱意と実例を世界に発信していきたいと思っています。
○浜口誠君 是非いろんな発信を日本から世界へということで、是非お願いしたいというふうに思います。 じゃ、ちょっと話題変えまして、自動車関連の税制、税制改正全般について少しお話をしたいと思います。 今、大臣始め、お手元に資料を幾つかお配りさせていただいております。まず、是非見ていただきたいのは別紙の②の、ちょっと分厚い資料と一緒に、自動車ユーザーに自動車の税の負担感を聞いた別紙の②の方です、是非与党の先生方も見ていただきたいと思いますけど。 これで見ると、ここ三年ぐらい、かなりの回答数ですね、二〇一六年は六万二千件、二〇一八年は十二万三千の回答で、どれだけ自動車ユーザーの皆さんが自動車の税の負担感を感じているかと。もう九八%ですね、もうほとんどのユーザーが、やっぱり日本の税金、自動車の税金高いなと、こういう実態にあるというのを、是非与党の先生方ももう一度御確認をいただきたいなというふうに思っています。 お手元には、四十七都道府県、各都道府県の自動車ユーザーの声がどんな声があるか。世耕大臣のところにも別紙①が置いてあって、和歌山のところにちゃんとポストイットが貼ってあると思いますけれども、和歌山の皆さんの声もここに紹介されています。もう四十七全都道府県、先生方の自分の御地元の有権者の皆さんがどんな意見があるのか、是非御覧いただきたいなと思いますけれども、本当に自動車の税に関しては、日本の有権者の皆さん、ユーザーの皆さんから本当にいろんな意見があるということをまずは御認識をいただきたいなというふうに思っております。 そんな中で、次、資料の一番、また別冊になっていますけど、資料の一番ですね、こちらの方にいろいろ自動車の今の実態を紹介した資料も付けさせていただいております。 資料の一は、これ車体課税ですね。軽自動車がグローバル水準なんですよ。登録車は極めて高い。これ、はっきり言って、アメリカとかドイツ、イギリスと比べると、もうここに記載のとおりです、もうアメリカと比べれば三十一倍と、ドイツだとかイギリスと比べても二倍から三倍と、もうこれぐらいの登録車については高い税が今、日本のユーザーには課せられているという実態があるということです。 一枚めくっていただいて、資料二は、これは自動車重量税ですね。自動車重量税、これも本則の上に更に重課されているんですね。当分の間の税ということで重課されていますけれども、当分の間という日本語の割には、四十二年も長きにわたってこの重課が行われていると。 これ、有権者の方に、当分の間とか暫定ってどれぐらいの期間を想定されますかと言ったら、長くても五年ですよ。普通の人に聞いたら一、二年かなという方が多いです。でも、実態は四十二年間課されてきていると、こういう実態もあるということであります。 更に一枚めくっていただきまして、資料三は、地方の皆さんの方が車の税の負担感は極めて大きいということです。これは、もう経産省の皆さんも、地方にとって非常に自動車の税は重いんだ、さらには子育て世代とかそういった世代の自動車の負担感は大きいんだということも主張していただいておりますけれども、本当に都市部と比べればもう四倍ぐらいの負担感になっていると、この辺も是非認識をしていただきたいなというふうに思っております。 資料四番が、先ほどの自動車税、軽自動車がもう国際スタンダード、グローバル標準なので、それから比べると高い登録車の自動車税を国際水準である軽自動車を起点に下げてほしいと。今の実態がこうなっているということを、是非資料を読んで御確認をいただきたいというふうに思います。 資料五番は、過去、消費税が上がってきたとき、自動車の国内マーケットがどう推移してきたかというのを資料五番で示しております。もう消費税が上がるごとに、国内のマーケット、自動車の販売は下がってきています。消費税上げる前まで戻ってこないんですね。そういう実態にあるんです。今回も八%から一〇%に上がると、もうこれ、てきめんに影響を受けると。 あるシンクタンクの試算によると、ここにも上の四角の中にありますけれども、三十万台の国内マーケットの減少になる、さらに、二兆円の経済損失、雇用に関しても九万人の雇用に影響が出るんではないかと、こんな試算もあるというところを是非この経済産業委員会の委員の皆さん全員、そして経産省の皆さんとも共通の認識に是非立たせていただきたいなと、こんなふうに思っております。 こんな中で、我々としては、自動車ユーザーの負担軽減、さらには税の簡素化、そういった面で自動車税の引下げ、さらには自動車重量税の当分の間の税の撤廃、そしてグリーン化特例だとかエコカー減税の延長、こういったことをしっかりやっていかないといけないというふうに思っていますし、消費税が八から一〇に上がったときの国内マーケットの駆け込み需要、反動減、これを起こさないための車両を購入したときのいろんな負担軽減策、こういったことも併せて考えていく必要があると思います。 まさに今、税制改正の最終盤を迎える局面になってきておりますけれども、こうした自動車関係諸税に対する経産省の基本的なお考えと今の論議状況、この点について確認をさせていただきたいと思います。
○政府参考人(井上宏司君) 自動車に関連する税でございますけれども、経済産業省といたしましては、三つの観点ないしは柱で要望してございます。 一つは、自動車の保有に関する税負担の軽減に向けた対応でございまして、これにつきましては、自動車税の恒久減税、自動車重量税の当分の間税率の廃止を要望してございます。 二点目といたしましては、租税特別措置ということで時限的に認められております、今年度末で期限が到来をいたしますエコカー減税等の延長でございます。 三点目が、消費税引上げによる需要の平準化の対策でございまして、こうした要望の実現に向けて、この自動車が生活の足になっていることでありますとか、消費税が上がった場合、過去どうなったかということでありますとか、自動車産業、関連する産業を含めましてどれだけ地域に雇用をもたらしているか等々の主張をしておりまして、現時点で政府としての成案には至っておりませんが、自動車ユーザーの負担軽減に向けて関係機関と鋭意調整をしているところでございます。
○浜口誠君 経産省の皆さんとは同じ思いでいるというふうに思っておりますので、引き続き御努力をお願いしたいと思います。 そんな中で、今度、消費税が八%から一〇%へ上がるときに、じゃ、自動車ユーザーの負担がどれぐらい増えるのか。今でも九種類の税と八兆円の税負担を自動車ユーザーは担っています。そんな中で、一〇%に増えるときに自動車ユーザーの負担増がどれぐらいの金額になるのか。今でも八兆円の負担をしている自動車ユーザーが、更に消費税が上がることにより負担増になる。今お願いしている自動車税の負担軽減とかの財源を、自動車ユーザーから代替財源を求めていこうみたいな動きがあるともこれ聞いています。 私たちとしては、今でも非常に高い税負担をしている自動車ユーザーから更に減税の代替財源を求めるというのは、これはやっぱりやめるべきだというふうに思っておりますけれども、その辺に対して経産省のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井上宏司君) まず、消費税の引上げの影響でございますけれども、自動車ユーザーの負担は増加するということでございますけれども、これは日本自動車工業会の試算になりますけれども、消費税率八%の場合の自動車ユーザーの負担、これは約一・四兆円でございます。これは、新車、中古車の購入を含みますし、整備に関連する税負担も含みます。ここから単純計算で二%割り戻して計算をいたしますと、八%から一〇%に引き上げられた場合の自動車に関連するユーザー負担増は約三千五百億円程度ということになります。 先ほど自動車ユーザーの負担軽減に向けて鋭意調整中ということを申し上げましたけれども、自動車ユーザーの負担が実質的にも軽減することが実現できますように、引き続き調整をしてまいりたいと考えております。
○浜口誠君 是非、経産省の皆さんの主張を財務省、総務省の皆さんにもしっかりとお願いをしたいなというふうに思います。 先日、今後の自動車の税の在り方ということで、二〇二〇年以降、今は排気量ですとか重量をベースに自動車の税金というのは課税根拠がなされているんですけれども、将来的には走行距離で課税をしていったらどうかみたいな、そんな議論が今後行われるというような報道もありました。 これ、事実関係がどうかまずは確認したいんですけれども、もしそういうような議論をするのであれば、これ走行距離に応じて課税するとなると、今自動車はまさに生活必需品です。地方の皆さんにとってはなくてはならないもの。仕事に行くにも買物に行くにも、いろんなところで車を使って移動されていると。こういう状況にある中で、走行距離で課税がされると、地方の皆さんにとっては物すごい負担増です。さらには、物流で業を成している物流業界の方にとってもこれは大きな問題だというふうに思います。 こういう議論を通じて全体の自動車ユーザーの負担減につながっていけばいいんですけれども、何か今後いろんな自動車の環境が変わってくる中で、財源確保のためには考え方変えないといけないんだ、取りやすい自動車ユーザーから引き続き税を納めてもらうためには考え方を変えるんだということがあっては僕はならないというふうに思っていますので、しっかりとしたこれ議論をしていかないといけないというふうに思っております。 とりわけ、先ほども言ったように、走行距離で課税するということには大きな課題があるというふうに思っておりますけれども、この点に関して経産省の現時点でのお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(井上宏司君) 先ほども御答弁申し上げましたとおり、自動車ユーザーの負担軽減に向けた自動車税の恒久減税等をまず実現することが喫緊の課題だと考えておりまして、鋭意交渉をしているところでございます。 御指摘のございました走行課税等のアイデアにつきましては、様々な御意見があることは承知をしておりますけれども、その実現に向けては技術やインフラ面など様々な課題があるものと考えてございます。
○浜口誠君 まさに今おっしゃっていただいたように、当面はこの議論はもうちょっとおいておいて、今度のこの税制改正においてしっかりとした自動車ユーザーの負担低減に向けて取り組んでいただく、まさにそのとおりだというふうに思っておりますので、中長期の課題と今やらなきゃいけない課題というのは是非切り分けて御対応いただきたいなというふうに思っております。 そんな中で、もう一点、研究開発投資に関して質問したいと思います。今お手元の資料に、資料六、御覧いただきたいと思います。 イノベーションを創出していくためには、企業の研究開発というのが非常に重要になってきているというふうに思います。そんな中で、経産省もこれまで研究開発税制の控除上限ということで、総額型というのを入れていただいております。この表を見ていただくと分かるとおり、やっぱり総額型で三〇%のときには研究開発投資上がっていますけれども、その税額控除が下がると研究開発投資も下がってしまうと、こういう典型的な状況がこのグラフでもよく分かっていただけるんじゃないかなというふうに思います。 引き続き、企業の研究開発意欲を高めていくためにも、この税制面での研究開発税制の拡充、具体的に言いますと総額型の三〇%、これを求めていく必要があるんではないかなというふうに思いますけれども、現時点での経産省のお考えをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(飯田祐二君) ただいま御指摘いただきましたとおり、我が国においてイノベーションを起こしていくためには、研究開発の大宗を民間企業が占めておりますので、この量それから質の面での拡充、向上が大事だというふうに思っております。 そうした観点で、民間企業の研究開発投資を後押しするために、平成三十一年度の税制改正要望で、研究開発税制につきまして、先ほど御指摘ありましたいわゆる総額型の控除上限を現状の二五%から三〇%に引き上げること、これに加えまして、企業が大学や研究機関、中小企業を始めとする他の企業と連携することを促すオープンイノベーション型の拡充、それから成長の担い手として期待されるベンチャー企業に関しては更に控除上限を深掘りするといった内容の要望を行っており、現在調整しているところでございます。 要望の実現に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。
○浜口誠君 最後に、大臣、もう税制改正、最終盤を迎えます。今日も議論させていただきましたように、自動車ユーザー、自動車減税に向けて強い期待値もあると思います。さらに、先ほど議論しました研究開発税制の拡充、これらも非常に強いニーズがあるというふうに思っておりますので、最終盤に向けて、経産大臣としての税制改正に向けた強い思いを是非お聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 自動車は、非常に重要な生活の足であるとともに、自動車産業は製造業の出荷額の二割、雇用の一割を占めるなど、経済や雇用面で幅広い波及効果を有する日本経済のもうこれは先頭に立っている牽引役だというふうに思っています。 国内外の市場や貿易環境の先行きが非常に不透明な中、仮に国内の自動車市場が更に縮小するようなことがあれば、地域の経済、雇用、ひいては日本経済全体に大きな影響があると認識をしています。持続可能な市場環境の実現に向けて、ユーザー負担の軽減など、税制面での強力な後押しを今要望しているところであります。 特に、自動車税の恒久減税の実現は重要な要望事項と考えております。和歌山県の自動車ユーザーの声も御紹介いただきました。来年、選挙を控える身として、非常に重く受け止めなければいけないというふうに思っています。 また、ソサエティー五・〇の実現に向けて、企業の研究開発の量と質を共に向上させて、イノベーションが自律的に生まれる環境の整備が喫緊の課題だと思っています。そのため、研究開発投資の増加インセンティブがより強く働くようにするとともに、ベンチャーとの共同研究などを促すために研究開発税制の拡充を要望しているところであります。 来年、いよいよ十月には消費税率が引き上げられるわけでありますが、そのことによって消費者の購買意欲や企業の投資意欲の減退につながってはいけないというふうに思っておりまして、今掲げております税制要望の実現に向けてしっかりと関係省庁と議論していきたいと思っています。
○浜口誠君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。 それでは、続きまして、中小企業支援策ということで、ちょっと二問ぐらい内容を飛ばさせていただきまして、三問目の中小企業の皆さんが新規に正社員を採用したときの社会保険料の助成という点で、ちょっとこれは提案なんですけれども、こういう制度をつくったらどうかというのをお話をさせていただきたいというふうに思います。 今、中小企業の皆さん、やはり正社員を採用するとなると、やっぱりネックになるのは社会保険料の負担が非常に重いというのがこれ多いんですね。固定費の比率が非常に高くて、正社員雇いたいんだけれどもなかなか雇えないと。 一方で、働く側からすると、正社員にならないと生活の安定も求められないし、資料の九番ちょっと見てほしいんですけれども、資料の九番は、正社員か正社員ではないかで、男性の場合ですけれども結婚できるかできないかというのも明確にこれ差が出るんですね。やはり正社員になっていると結婚できる可能性も高まって、少子化にも貢献できるということになるというふうに思います。したがって、中小企業の方が正社員を採用したとき、社会保険料については国として一定程度助成していく、こういった制度を是非創出すべきではないかなというふうに思っております。 我が党も今、議員立法ではありますけれども、我が党の方からこのような制度を国会に法案として提出をすることも今検討しております。 是非、今後の議論の中で、こういった中小企業支援ということと働く皆さんの正社員を増やしていくと、この両面からこういう制度を是非御検討いただきたいなと思いますけれども、今日の時点でのお考えを少しお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) 経産省からでいいですか、まず答え。 経産省としては、やはり正社員転換、正社員の雇入れをしっかり進めていくというのは、今おっしゃるように非常に重要だと思っています。働くインセンティブも増えますし、生産性の向上にもつながるだろうというふうに思っています。ただ、そのためには、やはり雇用主である中小企業自身の収益力を向上させて、しっかりと社会保険料を払う原資を確保していくというのが私は王道だというふうに思っております。 そのために、我々もしっかりとまず設備投資やIT導入などを通じて生産性を向上させて、中小企業がしっかりと付加価値を生み出すようにしていくということ。それと、やはり大企業の取引先との取引条件を改善をして、今どうしてもアベノミクスの効果は大企業に偏っていますので、これをしっかり中小企業に付加価値が残るように、付加価値がしっかりと回ってくるようにしていく。そのことによって正社員を更に雇用できるような環境を整備していくというのが我々の取り組むべき方針ではないかなというふうに思っています。
○浜口誠君 分かりました。 ちょっと時間もないので、次の未来志向型の取引慣行の推進ということで質問を最後にさせていただきたいと思います。 これ、平成二十八年の九月に世耕プランということで、大臣のお名前も付いたプランが提示されております。この中で三つの重点課題ということですね、価格決定方式の適正化、さらにはコスト負担の適正化、そして支払条件の改善、これが大きなテーマということでこれまで取り組んでいただいているというふうに思います。 この未来志向型の取引慣行の推進について、これまでどんな進捗なのか、どんな課題があるのか、その点だけ最後にお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(世耕弘成君) これ、まず業界でかなり濃淡があると思っています。自動車産業なんかはかなり率先して取り組んでいただきました。例えば、手形の支払なんというのは今自動車産業では末端でも大分なくなってきて、結構、私の地元でも、町工場で自動車の本当にもうひ孫請ぐらいをやっている会社が資金繰りが本当に楽になったというような声も聞こえてきています。 一方で、もうあえて名前を挙げますが、繊維産業なんかはいまだに古い慣行がたくさん残っていて、なかなかこれ自動車産業と違って、繊維の場合ピラミッドになっていないんですね。中小企業が発注者というケースも結構あって、大企業と中小企業が入り乱れた取引構造になっているというところが一つ問題だと思いますが、やはり繊維産業なんかはまだまだであります。 一方で、やはり不公正な慣行がまだなかなか直らないという面もたくさんあります。例えば、金型の取引に関してなかなか是正が進んでいないというようなこともありますし、もうこの間もびっくりするような事例、ちょっと余り業界の名前言いませんが、消費者向けの商品を作っている業界で、それを運送する業界が、ちょっとでも段ボール箱に傷が付いたら全部品物を引き取らされるとか、それを廃棄する産廃の処理料まで取られるというような実態も、この間、私直接聞きましたので、まだ引き続き現場の声をしっかり聞いていかなければいけないなというふうに思っています。 さらに、これからちょっと注意しておかなけりゃいけないのは、これから働き方改革が入ってきます。そうすると、納期、納品のしわ寄せが中小企業に行く可能性もありますから、こういったところもウオッチをしていく。 ともかく、何か特効薬はありませんので、徹底的に現場の状況を下請取引Gメンなどを使ってしっかりとウオッチをして、改善につなげていくことが何よりも重要ではないかというふうに思っています。
○浜口誠君 まさに大臣おっしゃるとおり、もうこれ特効薬はないと思っていますので、実態を丁寧に丁寧に確認をしていただいて、必要に応じてしっかりとした改善を求めていく、このことに尽きるというふうに思っておりますので、必要に応じて下請ガイドラインだとか、その他の関連法令の見直しが必要であればタイムリーにやっていく、そのことを求めて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○岩渕友君 日本共産党の岩渕友です。 九月六日に発生をした北海道胆振東部地震は、道内に甚大な被害をもたらしました。全道停電、ブラックアウトによって、道内に二十四ある店舗を休業、被害額は一千四百万円に上る深刻な被害という飲食店、牛を守るため家族五人で手搾りを始め、震える手で七時間掛けて搾った、生乳を廃棄せざるを得ず、私たちが仕事をした分も牛が頑張った分も全部無駄になってしまったという酪農家の方もいらっしゃいます。 ブラックアウトは、暮らし、医療、福祉、生産、加工、流通、農業、観光業など、あらゆる分野に大きな被害をもたらし、その影響は今も続いています。 世耕大臣は、有識者の検証の結果、北海道電力には責任はない、納得できなければ訴訟ということになると衆議院の質疑で答弁をしておりますけれども、被害に遭った道民の立場に立っているとは思えない発言だと思います。 道内では、技術的な検証では道民は納得しないといった声が上がって、北電がなぜ一極集中を続けたのか、この経営判断が妥当だったかと指摘をする専門家の方もいらっしゃいます。生命、暮らし、財産に関わる重要な問題であり、国の責任も問われています。道民の立場に立った検証が必要だということを厳しく指摘しておきます。 今回のブラックアウトによって分散型電源の重要性、これが改めて明らかになったと思います。 そこで、大臣にお聞きしますけれども、この分散型電源の重要性ということについてどのように認識していますか。
○国務大臣(世耕弘成君) 前半の部分は、何か答弁の必要はないということでよろしいですか。言いたいことはいろいろあるんですけれども、じゃ、御質問のところだけ答えたいと思います。 再生可能エネルギーなど分散型エネルギーは、非常時にも活用できるエネルギー供給源を確保するという点や地域活性化にも資する点から重要なエネルギー源だというふうに考えています。経産省としても、これまで、地産地消型エネルギーシステムの構築など、分散エネルギーについて支援を行ってきているところであります。 ただ一方で、太陽光や風力といった再生可能エネルギーは、これは天候、日照条件などの自然環境によって発電量が変動するという特性がありますので、常に安定した供給力として見込むことは困難でありまして、火力発電など他の電源とバランスの取れた導入を広域で図っていくことが必要だと考えています。 また、十一月二十七日に開催されました重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議においても、災害に強い再エネを導入促進するため、地域の再エネ利活用モデルの構築や、他の電源離脱などによって周波数が低下しても発電を維持できる機能の強化などの対応策についても取りまとめたところであります。 経産省としても、再生可能エネルギーの活用を拡大しながら、電力供給システムの強靱化に向けた対策の具体化に速やかに着手していきたいと思います。
○岩渕友君 分散型電源、非常に重要だということだと思うんですよね。 苫東厚真火力発電所の設備利用率は、二〇一〇年の六四%から一三年に八五%まで増加をしています。地震発生直前、北海道電力管内では、その約半分の電力をフル稼働に近い苫東厚真に頼っていました。 経産省は、東京電力福島第一原発の事故を受けて、大規模電源の集中リスクの対応策ということで、再生可能エネルギーの活用も含めた分散型エネルギーの活用を拡大させることが重要だというふうに述べていました。けれども、大規模集中から分散型電源への転換が進んでこなかったのは、先ほど紹介したような苫東厚真のような状況を見れば明らかです。大臣が非常時にも活用できるという話ありましたけれども、この非常時にも活用できる分散型電源への転換に本気で取り組まなくてはなりません。 そこで、環境省にお伺いするんですけれども、北海道には分散型エネルギーとして有効な再生可能エネルギーのポテンシャル、これがどのくらいあるでしょうか。
○政府参考人(森下哲君) お答え申し上げます。 環境省では、再生可能エネルギーの導入ポテンシャルの推計につきまして、現時点で算出されます全ての自然エネルギーから、現在の技術水準では利用困難なもの、それと法令や土地用途等による制約があるもの、これらを除外する形で推計を行ってございます。この調査によりますと、北海道の再生可能エネルギーによる発電のポテンシャルでございますけれども、太陽光、風力、中小水力、地熱の合計で全国のポテンシャルの四分の一強を占めるというふうに推計をされております。
○岩渕友君 四分の一強ということで、非常に大きいということだと思うんですね。道の資料でも、環境省の調査を基にして、風力発電で全国一位とか中小水力発電で全国一位とか、非常に再生可能エネルギーのポテンシャルが北海道は高いということです。 先月、十勝の鹿追町に伺ってバイオガス発電所を見てきました。鹿追町は、畑作農家が百戸、酪農家が百戸あって、乳牛、育成牛、肉牛合わせて三万頭の牛が町内にいます。家畜の排せつ物などのバイオマス資源を発酵させることによって発生をしたバイオガスを利用して発電、売電をして、余剰熱を活用してチョウザメの飼育であるとかマンゴーの試験栽培も行われておりました。廃棄物の処理を行い、エネルギーが生産をされて、二酸化炭素を削減するので温暖化対策にもなって、できた有機的な有機質の肥料を畑作に活用する、一石何鳥にもなる発電方法です。 北海道におけるバイオガス発電の重要性、地産地消の再生可能エネルギーの重要性について、大臣、どのように認識しているでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) まず、エネルギーの地産地消は、地域資源の有効活用や、新産業や雇用の創出を通じた地域活性化に寄与すると考えています。再生可能エネルギーは、こうしたエネルギーの地産地消につながるものとして大変重要なものだと思っています。 今年七月に決定しましたエネルギー基本計画において、バイオマス発電は、地域での林業や畜産業などと併せた多面的な推進等によって、分散型エネルギーとして重要な役割を果たす可能性があるとしているところであります。 また、御指摘の北海道におけるバイオマス発電は、酪農業からの家畜排せつ物を用いたバイオガス発電への投資が活発であると認識をしておりまして、農林水産省等の関係省庁とも連携しながら、バイオガス発電の円滑な導入を支援してまいりたいと考えています。
○岩渕友君 今答弁あったように、地域活性化にも非常に有効だということですし、鹿追町のこのバイオガス発電のような取組というのは地域の課題を解決させるのに非常に有効だということを示していると思います。 そこで、資料一を御覧ください。 これは、北海道電力系統図と主なバイオガスプラントを示したものです。十勝管内は、二〇一三年度、その全域がバイオガス資源を活用した事業で地域活性化を目指す、国のバイオマス産業都市に認定をされました。現在は、道内の四割に当たる三十三基のバイオガス発電が稼働をして、このうち二十七施設が売電を行っています。ところが、十勝管内でのバイオガス発電施設の建設計画が、少なくとも三十基分中断をしています。それは一体どうしてかというと、送電線への接続ができない、これが理由となっています。 北海道電力から接続可能ですよと回答を受けた計画も、日高幹線の空き容量がゼロになったというふうに伝えられて、中には高額な増額費用が掛かるんだと言われた案件もあります。この日高幹線、資料一にも書かれていますけれども、ここは基幹線なんですが、一回線しかありません。基幹送電線で一回線しかないのは全国でも三幹線しかないというふうに聞いております。 道東地域における送電系統が脆弱だということで、十月に帯広市や十勝の町村会、十勝管内の農業団体や商工団体などの関係機関が十勝バイオガス関連事業推進協議会というものを設立をいたしました。新たなバイオガスプラントの設置が難しくて、規模拡大を目指す畜産業に大きな弊害になっているということで、地域経済全体にも大きな影響が及ぶこのバイオガスプラントによる再生可能エネルギーの活用策を官民挙げて取り組むことを目的に設立をされました。 そこで、経産省にお聞きするんですけれども、この協議会からの要望を経産省も受けていると思います。この要望にどのように対応されるのでしょうか。
○政府参考人(松山泰浩君) お答え申し上げます。 今委員からお話ございました十勝バイオガス関連事業推進協議会からは、十一月二日に資源エネルギー庁の方に御要望書を頂戴してございます。 政府といたしましては、これまでFIT制度を通じまして、制度創設以来、メタン発酵ガスという区分を設けまして、バイオガスの導入に向けてより手厚く支援を進めてまいったところでございます。これを受けまして、十勝地区では、この御要望書の中にもございますけれども、現在、バイオガスプラントが三十三基に拡大しているというところでございます。 他方で、これは御要望の内容そのものでございますが、これから先に更に拡大していくとなります場合、これは既存の系統についてはどうしても上限、制約がございますので、特に十勝から道東に向けての幹線、送電線が弱い状況の下では、地域の事業者の声を踏まえますと、系統制約の克服について着実に取組を講じていく必要があるというふうに認識してございます。 他方で、系統の増強ということになりますと、これはコストの負担の問題がございますし、時間の掛かる問題もございます。現在、まず具体的な対応策として考えておりますのは、まずは既存系統を最大限活用していくべく、一定の条件の下で系統への接続を認めます日本版コネクト・アンド・マネージという仕組みにつきましての具体化を進めていくとともに、長期間系統の容量を抑えている未稼働の問題というのがございます。この問題に対する対応策を進めていく考えでございます。 また、地域の分散型のシステムという意味で申し上げますと、大規模停電などの災害時に、まさに今回様々な問題が生じましたけれども、蓄電池などを組み合わせまして地域の再生可能エネルギーを利活用できる分散型のモデルの構築についても取組を進めてまいる予定でございます。
○岩渕友君 エネルギー基本計画では、小規模な再生可能エネルギー源を組み合わせた分散型エネルギーシステムの構築を加速していくように、個人や小規模事業者も参加しやすくするための支援を行っていくとあります。地域の特性を生かした再エネの導入は地域を活性化させる大きな力になると。けれども、十勝管内だけではなくて、資料の一にもあるように、道内のほとんどの送電線に空きがなくてつなげないというふうにされています。 これに対して、JA北海道中央会や北海道の市議会議長会なども、北海道電力に対して送電網の増強を求めています。 次に、資料二を御覧ください。 北海道電力は、こうした資料を示しながら、再エネ電源は送電線につなげないんだというふうに説明しているんですよね。この資料を見れば、北海道での再エネのポテンシャルは高いんだけれども、これ、ポテンシャルは高いけど生かすことできないということになってしまうと思うんですよね。 そこで、大臣にお聞きするんですが、再エネの主力電源化に本気で取り組むということであれば、北海道の高い再エネポテンシャルを生かすために国がイニシアチブを発揮して送電網の増強を進めるべきではないでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 再生可能エネルギーを導入拡大していくためには、やはり系統制約を克服していくことが非常に重要であります。 送電線の増強ということですが、これ増強するには一定の時間と費用が掛かるため、まずは今ある系統を最大限活用すべく、一定の条件の下で系統への電源の接続を認める仕組みであります日本版コネクト・アンド・マネージのまず具体化を進めていきたいと思います。これは、まさに国の審議会での議論を踏まえて今順次実施をしているところであります。 例えば、今年四月から、過去の実績を基に将来の電気の流れをより精緻に想定をして送電線の空き容量を算出する手法、想定潮流の合理化といいますが、これを導入することによって、八月末までの実績として新たに百十二万キロワット分の空き容量が増加するなどの効果が出てきていまして、今後更なる空き容量の増加が見込まれているところであります。また、仮に具体的にこの系統の増強が必要になった場合でも、従来から系統増強の工事費負担金を複数事業者で共同負担する電源募集プロセスによる系統増強を進めてきています。 さらに、今後、系統増強に係る費用を引き下げながら送電投資を進めるためには、例えば設備の仕様の共通化、これ今は九電力会社によってばらばらなんですけれども、送電設備の仕様を共通化していくことによって総工事費の低減を図る仕組みの構築ですとか、託送制度の見直しといった環境整備などの方策を国としても検討を進めていきたいと考えています。
○岩渕友君 先ほどから、増強するにはコストが掛かるんだという話いろいろ出ているんですけれども、安田陽京都大学大学院特任教授が二〇五〇年に再エネ導入率五〇%の想定で送電線増強の投資コストを試算した結果によると、託送料金増分は、二〇三〇年時点でキロワットアワー当たり〇・〇三六円、二〇五〇年時点で〇・〇八六円となっています。これ、東電管内で電気料金月五千五百円の家庭で計算をしてみると、二〇三〇年で一か月当たり七円弱、二〇五〇年で約十六円の増にしかならないということなんですよね。正味の電気料金は、再エネ電源の大量導入によって電力卸売価格が低下するということで、送電線増強を抑制するシナリオよりも低下する試算結果が出ています。 そもそも、原子力をベースロード電源として位置付けていることが再エネの導入を阻んでいます。泊原発は今稼働をしていません。実潮流での計算、再エネの優先接続を行うべきです。 資料三を御覧ください。 これは北海道電力の設備投資額と発電電力量構成比の推移なんです。泊原発への設備投資は非常に大きくて、二〇〇九年は設備投資額のうち七一%を占めています。二〇一二年に停止をして以降、安全対策として防潮堤などの建設を行って、二〇一四年には設備投資額は約七割を占めています。 さらには、原発が稼働していなくても原子燃料費が毎年百五十億円から二百億円掛かっているんですよね。設備投資額にこの原子燃料費を含めると、原子力への設備投資の割合は二〇〇九年で表のとおり七四・八%、一四年は七六・三%にも上ります。これだけのお金が泊原発に使われてきました。このお金を送電網の増強などに使えば、もっと再エネ電源に接続することができるじゃないかと。泊原発再稼働への固執は北海道電力の責任であるとともに、原発を重要なベースロード電源とする国のエネルギー政策の問題です。 原発ゼロの決断、そして再エネ主力電源化にふさわしい計画の見直しを行うべきだということを指摘します。 最後に、電気料金の経過措置の取扱いについてお聞きをいたします。 電力小売の全面自由化に当たって、規制なき独占に陥ることを防ぐために、二〇二〇年三月まで全国で一般家庭などは規制料金が存続をします。 福島県の土地改良事業団体連合会から、農事用電力の利用実態や社会的、経済的意義などを踏まえて、経過措置の継続を求める旨の要望を受けました。 そこで、お聞きするんですけれども、この農事用電力がどういう役割を果たしてきたのか、当事者からの意見を受けて、この経過措置の存廃について今後どのような検討がされていくでしょうか。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 委員御指摘の農事用電力向け料金メニューでございますけれども、これ、農業生産に必要な農業用水の供給あるいは排水などを行うために用いられる電力用メニューとして、土地改良区を始めとする農業事業者の方々に利用されてきたものでございます。 二〇一六年四月の小売全面自由化に際しては、農事用電力を含みます低圧需要家向けの小売規制料金につきまして経過措置を講じ、適正な競争が確保されることにより、規制料金を撤廃しても需要家の利益が損なわれないと判断できるまでは規制料金を存続するというふうにしてございます。 こうした中、本年十一月に開催した審議会におきましては、農事用電力向け料金メニューの主たる利用者でございます土地改良区の皆様方から御意見をいただく機会を設けました。その際、農業用水は、農業生産のみならず、防火などの国土保全機能も有していることなどの説明をいただいたところでございます。 今後とも、この経過措置の扱いにつきましては、規制なき独占に陥ることのないよう、農林水産省等の関係省庁あるいは電力・ガス取引監視等委員会とも連携し、そして需要家、関係者の方々の御意見も引き続き丁寧にお聞きしながら、競争状況等を十分に見極め、慎重に検討を行ってまいりたいと考えてございます。
○岩渕友君 消費者団体からも、消費者、国民が不利益にならないようにというふうに意見が出されています。当事者の声をよく聞いて、実態に合った検討を進めるよう求めて、質問を終わります。 ─────────────
○委員長(浜野喜史君) この際、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、厚生労働大臣官房年金管理審議官高橋俊之君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長椎葉茂樹君及び厚生労働省職業安定局長土屋喜久君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○辰巳孝太郎君 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。 まず、外国人労働者の拡大問題について聞きます。 特定技能を新設しようとする新制度において、政府は五年で三十四万人以上の外国人労働者を受け入れようとしております。ところが、三重県、シャープの亀山工場で、一年間で外国人労働者三千人が雇い止めされるという事態が今起こっております。昨年大幅に従業員を増やしましたが、アイフォンの減産の影響だといって大幅な雇い止めを行っている模様であります。雇い止めした会社は、シャープの三次下請とも五次下請とも言われております。シャープは、業務委託した一次下請が適正な人員を準備することになっていると他人事のように言っているわけであります。 さて、経産大臣にお聞きするんですが、経産分野でも、人員不足を理由に今回新たな制度で、電気・電子情報関連産業などの分野で五年間で三万人以上の外国人労働者を受け入れようとしております。これ、三千人が切られたわけですね。一体どこが人手不足なんですか。切られちゃっているじゃないですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 今のシャープの亀山工場での件、報道の件でありますけれども、この御指摘の報道はよく承知していますけれども、経産省としては、個別の工場において雇い止めに至った経緯を具体的に把握はしていませんので、労働組合等から担当労働局に告発状が提出されているというふうに認識しています。 これは、シャープの亀山工場はスマートフォンの電子部品が生産をされていて、そのスマートフォンの受注減少に伴って報道にあるような雇い止めにつながっているものだと推察をされます。 しかし、これはもう個社の事情によるところが非常に大きい、どこと取引しているかとかですね、そういったものによる部分が多いわけでありまして、幅広い電子部品を含む電気・電子情報関連産業全体としては、足下では自動車向けの電子部品などの需要が高まっていて、厚生労働省の雇用動向調査によれば、現時点で約七千人の人手不足が生じているというふうに推計をされています。 さらに、統計データといった客観的指標に基づいて、個社や一時的な景況あるいは取引状況によらない五年後の労働需要の拡大等を分析をすれば、生産性の向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況だと見込まれていると認識をしております。
○辰巳孝太郎君 まあ個社の話ということなんですけれども、改めてこの対応については認識を後ほど大臣に聞きたいと思うんですが。 この間、大手の電機企業では、違法な退職強要を含めて三十八万人にも上るリストラが行われてきたわけであります。ところが、政府は、まともな手当ても手だても講じずに放置、黙認をしてきたわけですね。まさに今回の事態は、外国人労働者が雇用の調整弁として使い捨てられているということにほかならないわけですね。電機産業でも重層下請構造があるわけです。下請がやったことだから知らぬということでは、私は大企業の社会的責任は果たせないと思うんですね。 今回のケースは悪質です。今回、二か月で契約更新を何度も何度も繰り返すわけですね。これは、社会保険逃れ、あるいは有給休暇を取らせない、それをさせないというためにこういうふうにやっていると言われております。いつでも首が切れると。 そこで、厚労省、厚労副大臣にお聞きしたいんですが、この二か月という短期の契約を結んで、後はグループ内の別の会社に転籍をさせるという、しかも職場は一緒なんです、やっている仕事も同じなんですね。これ、社会保険加入を逃れて、有休も与えない、そして、いつでも首を切れるような短期の契約を何年も結んでいく。このような行為はこれ許されない、脱法行為だと思うんですけど、一般的でも結構ですから、どうですか。
○副大臣(高階恵美子君) お答えいたします。 一般論としてお答えさせていただきますが、仮に自らの支配下に置いた労働者を短期間の雇用関係、今二か月という御指摘でしたけれども、複数の雇用主の下で転々と働かせることによって、例えば労働者の意に沿わないような強制労働あるいは中間搾取が行われるとなりますと、これは適切な労働者保護が図られていないのではないかという、こういう御指摘かと存じます。 そのように受け止めますと、幾つかの論点が見えてまいります。 一つは、契約上請負とされているものの、請負業者ではなく発注者が労働者に指揮命令を行っており、実質的に労働者派遣事業が行われていると認められる場合、こういう場合には労働者派遣法に違反するという、いわゆる偽装請負の問題がございます。 次に、労働者派遣とは異なる形態で、自己の支配下にある労働者を他の指揮命令下に置いて労働に従事させている場合、この場合には、職業安定法上許容されない労働者供給事業に該当し得るという問題が出てまいります。 いずれにいたしましても、法令に違反するおそれのある事案を把握した場合には、都道府県労働局におきまして必要な調査を行い、その上で、違反が認められれば指導をし是正に取り組むといったようなことで、確実に労働者の保護を図ってまいりたいと考えております。
○辰巳孝太郎君 これ、きちんとやっていただきたいと思うんですね。 世耕大臣にもう一度お聞きするんですけど、シャープも亀山工場も、この間いろんな税の優遇を受けてきたわけなんですね。私は、このやっぱりシャープの責任は重いと思うんです。先ほど、他委員の質問で、正社員で生産性向上を図っていく、中小企業は大事だという話があったわけなんですけど、この人たちは正社員じゃないですよ、だけど便利な雇用の調整弁として使われているわけですよ。 繊維の業界では、これは技能実習の問題ですけれども、大臣は協議会までつくって是正させていくという、非常に前向きな是正するという姿勢を見せたわけなので、私は、やっぱり電機産業、大企業の社会的責任としても、ちゃんと大臣が注視していく、不当な雇用の切捨てさせないという姿勢をきちんと発信していくことが大事だと思うんですけど、最後、いかがですか。
○国務大臣(世耕弘成君) 繊維産業については共産党からも国会で御質問いただいて、これは本当にひどい実態がいろんな意味で確認ができましたので、私も、これきちっと是正をすべきだということで業界に取組を求めているわけであります。 今日報道されている事案については、これは、まずは一義的にはこれは労働法規上の問題でありますから、厚生労働省において判断、対処されるべきだと考えますが、業を所管する立場として、厚生労働省やシャープなどから事実確認を行った上で、例えば法令上の違反とかそういったことが認められれば関連法令の遵守を指導するなど対処してまいりたいと思っています。
○辰巳孝太郎君 外国人は物でも材料でもありません。外国人労働者の基本的人権が守られない中で受入れの拡大というのはもってのほかだということを申し述べておきたいというふうに思います。 以上で、厚生労働副大臣、退席していただいて結構です。
○委員長(浜野喜史君) 厚労副大臣、御退席いただいて結構でございます。
○辰巳孝太郎君 消費税についてお聞きをします。 来年十月の消費税増税、これは日本経済のためにも国民の暮らしのためにも絶対にやってはならない暴挙であります。GDPの六割占める個人消費が振るいません。それは消費税増税が原因であることは明らかであります。 内閣府に聞きます。平成三十年度年次経済財政報告で個人消費についてどのように述べておりますか。紹介してください。
○政府参考人(増島稔君) お答え申し上げます。 委員御指摘の平成三十年度経済財政白書におきましては、以下のように分析をしております。以下、読み上げさせていただきます。 最近の個人消費の動向について、長期的な消費と各要因の関係を示す消費関数を推計することにより所得面と資産面それぞれの寄与を確認すると、二〇一三年度以降の株価の上昇を背景とした資産価格の増加が個人消費を安定的に押し上げる中、二〇一五年度以降は所得の増加も個人消費の押し上げに寄与している、ただし、所得や資産の伸びに比べると、個人消費の伸びは緩やかにとどまっている、この一因としては、消費税率引上げ前の消費の駆け込み需要とその反動減の影響や、消費税率引上げに伴う価格上昇による実質所得の減少が挙げられると分析をしております。
○辰巳孝太郎君 資料一を見ていただきたいんですけれども、この消費支出なんですね。二〇一七年の十月から二〇一八年の九月、直近一年間の一世帯当たりの実質家計消費支出の平均年額換算は三百三十八・二万円なんですね。増税直前の駆け込み消費が始まる前の二〇一三年の平均三百六十三・九万円と比べて、これ二十六万円も落ち込んでいるわけなんです、消費が。 大臣、大臣ね、これ、消費税の増税、二〇一四年の、これの影響が個人消費に影響を与えているというのは、これ明白ではないかと思うんですけど。
○国務大臣(世耕弘成君) 前回の消費税率の引上げは、耐久財を中心に駆け込み需要と反動減を生じさせました。そのほか、消費税率引上げに伴う価格上昇が家計の所得を実質的に目減りさせる効果から、個人消費を大きく減少させ、そこからの回復力も弱めたというふうに考えております。
○辰巳孝太郎君 先ほど平準化という話があったんですけど、駆け込み需要、反動減、これ平準化すると。いろいろなポイント還元とか皆さん考えておられるということなんですが、これ平準化すればええという問題では私ないと思うんですね。 もう一回内閣府に確認しますけど、二〇一五年の年次報告で、その前回八%の引上げが低所得者に与える影響、どのように見ていますか。
○政府参考人(増島稔君) お答え申し上げます。 委員御指摘の平成二十七年度の経済財政白書におきましては、総務省家計調査を用いて所得階層別の消費支出の動きを見ると、低所得者層、ここでは低所得者層と申しますのは、所得階層五分位のうち第一分位と第二分位、年間収入が約四百五十万円未満の世帯でございますけれども、この低所得者層の消費支出が消費税率引上げ後に相対的に低い水準で推移したと、このように分析をしております。
○辰巳孝太郎君 低所得者層がしんどいと、いじめた結果、日本経済の消費が落ち込んだ、私は、それが経済の低迷につながっていると、そういうことだと思うんですね。 資料の二を見ていただきたいんです。今言っていただいたことが如実に表れていると思うんですが、これ、総務省の家計調査、二人以上世帯ですね、五分位のデータを消費者物価指数で実質化した値の対前年同月比増減率であります。これ、オレンジが低所得者ですね、その上がそうではない方々ですね。 これ、比較しますと何が分かるかと。高所得者では増税前に大きな駆け込み需要がまず発生するわけですね。増税後には落ち込んでいくんですけど、これは比較的ちっちゃいわけなんです。で、短期間に回復をしていくわけですね。ところが、オレンジの線の低所得者は、この駆け込みというのは相対的には高所得者よりちっちゃいわけです。増税後の落ち込みはしかし大きくて、これ長期化していくわけなんですね。 このオレンジでいいますと、低所得者は、三月の駆け込みと言うんですけど、これ、二月に消費ががくんと落ち込んでいるわけなんですよ。ですから、この三月の駆け込みというのも、二月の消費を抑えて、抑えて回復した分も含まれているように見えますから、これ、純粋な駆け込みと言えるかどうかは分からないわけなんですね。つまり、低所得者は毎日の買物に大変ですから、何か直前の三月になって高いものを買おうというような、そういう駆け込み需要が要するに起こらないということなんですよ。 つまり、低所得者にとっては駆け込み需要も反動減も相対的にはやっぱり低いわけなので、政府が幾ら平準化対策をするといっても、これ結局、必然的には高所得者向けとなるわけなんです。 大臣ね、大臣、これ対策打ち出すというんだったら、私は、消費の低迷という形でもう長期間にわたって大きな影響を受ける低所得者への本当の対策、つまり、これ、消費税増税を中止することが一番の対策になるんちゃうかと私は思うんですけど、いかがでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 私はそうですと言うわけにはいかないわけでして、ただ、我々も、五%から八%に上げたときに、今低所得者への影響を御解説いただきましたけれども、消費に大きな影響を与えた、これをもう繰り返してはいけないということで、今回八から一〇に上げるに当たっては、今までと違う、この間とは違う対策を幾つも盛り込んでいるわけであります。 まず一つは、具体的には、この二%分引上げによる税収増の部分については、その半分を国民の皆さんに還元をして、幼児教育の無償化を行うなどとしているわけであります。さらに、低所得者対策としては、まず、軽減税率を導入をして、家計消費の四分の一を占める飲食料品について消費税率を据え置くことにしています。また、低所得者、子育て世帯の消費に与える影響を緩和するため、プレミアム付き商品券の発行、販売を検討しています。これに加えて、中小・小規模事業者を通じたポイント還元、これも、最初は消費税上げの二%という議論でしたが、今五%ぐらいできないのかという議論、これもまさに実質所得が減る分も埋めていこうという対策も考えさせていただいているところでございます。 もうあらゆる施策を総動員することで、個人消費を含む経済に影響を及ぼさないよう全力で取り組んでまいりたいと考えています。
○辰巳孝太郎君 しかし、いろいろやっても、短期間でやったりとか、これ問題は、実質賃金が、先ほど冒頭ありましたけど、下がっているということなんです。 資料三付けましたけれども、安倍政権前の二〇一二年の平均は三百九十五・四万円なんですね。直近一年間で見ますと三百七十八・九万円ですから、これ、十六万円も実質賃金で減少しているということが消費にマイナスの影響を与えているということは、もう言い逃れようのないことだと思います。 さて、中小・小規模事業者に与える影響について聞いていきます。 インボイスの導入の影響はどの程度だと考えておられるんでしょうか。
○国務大臣(世耕弘成君) 適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度を導入すれば免税事業者からの仕入れは仕入れ税額控除ができないことになりますので、取引から排除されるのではないかなどの懸念する声がある、これは認識をしております。 そのため、政府としては、こうした事業者の皆さんの懸念に対応するため、免税事業者が課税事業者への転換の要否を見極めながら対応を決めていただけるよう、軽減税率制度の実施からインボイス制度の導入まで四年間の準備期間を設けるとともに、そこから更に六年間、免税事業者からの仕入れについて一定の仕入れ税額控除を認めるという対応を取ることにしています。 こうした経過措置を設けたことによって個々の事業者への影響を極力緩和ができるのではないかと考えていますが、いずれにせよ、事業者の準備状況、事業者の取引への影響などを検証して、必要に応じて対応を検討してまいりたいと思っています。
○辰巳孝太郎君 本当にそうなるのかと。 今日、資料四で付けましたけれども、日本商工会議所が二〇一八年九月二十八日に行った中小企業における消費税価格転嫁及び軽減税率の準備状況等に関する実態調査、第五回なんですが、インボイス制度の導入後の対応について、こういう結果が出ているんですね。 課税業者の免税事業者からの仕入れの対応について。免税事業者との取引は一切行わない、これ七・三%。一部を除いて取引は一切行わない、二・八%。合わせてこれ一〇・一%であります。経過措置の間は取引を行う、これ六・七ですね。これ裏返せば、経過措置が終われば取引はしないと、こういうことですね。まだ分からない、これが最多で五九・八なんですね。そして、取引を行うか否かの判断はしない、つまり、ずっと免税業者であっても取引しますよ、関係ない、取引してあげますよというのが一八・五%なんですよ。 つまり、インボイスが完全に導入された場合でも、はっきり取引を継続すると今のところ判断しているのは二割に満たないということなんですね。その判断材料にしないと言ってくれているのは二割弱と。つまり、裏返せば、最大で八割弱で切ってしまう、もう取引しませんよと、こういう可能性があるということではないんでしょうか。大臣、これについてどういう見解お持ちですか。
○国務大臣(世耕弘成君) これは、もう既に所得税法等の一部を改正する法律の附則にもしっかりと盛り込んでいますけれども、ともかくよく状況を見て、取引への影響をよく見て、必要があると認めるときは、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講じてまいりたいと考えています。
○辰巳孝太郎君 状況を見て、中小業者の苦境がなくなるわけではありません。消費税増税はストップするべきだということも述べて、私の質問を終わります。
○石井章君 日本維新の会、石井章、大変お疲れのところ、皆さん、最後の質問ですので、目を大きく開いて、耳の穴かっぽじって聞いていてください。 本日は、エネルギー政策の、特に東海第二原発に関するものを中心に質問したいと思いますけれども、まず冒頭に、先ほど来、十一月二十三日の深夜に関西・大阪万博が決定したときに、私もテレビをつけながら、世耕大臣が、決まった瞬間、物すごい勢いで跳び上がって、そこに隣の榊原会長が寄り添って、その後そろそろと松井さんが行って一緒に抱き合っている姿を見まして、本当にうれしく思いました。これもひとえに世耕大臣のリーダーシップ、特に私は、与党の自民党幹事長であります二階幹事長さんがいろんな議員さんに、各国に行ったときに、他国に行ったときにしっかり宣伝してこいと言ったことも耳にしております。そういうこともありまして、オールジャパンで勝ち得たものではありますけれども、世耕大臣には心から敬意を表したいと思います。ありがとうございました。 それでは、質問に入りたいと思います。 先月の十一月七日に、原子力規制委員会は、茨城県の東海村の日本原子力発電東海第二原子力発電所の運転期間の延長を認可いたしました。一九七八年十一月から四十年を迎えるこの原子炉は、この認可によりまして最長二十年間の延長ができることが決まったわけであります。 東京電力福島第一原発事故の発生後に、原発の運転期間は原則四十年に制限されたわけでありますけれども、二十年を超えない期間、一回に限り延長を可能とするという例外規定が設けられました。これまで、関西電力の高浜原発一、二号機、美浜原発三号機の延長が認められてきたわけでありますけれども、認定されたのは西日本の加圧水型の原発のみであります。東海第二は、福島の第一と同じで沸騰水型の原発でありまして、しかも、東日本大震災で津波の影響によりましていまだに外部の電源が喪失するなど、震災の被害を受けまして現在でも運転が停止されたままの原発の再稼働が法的には可能になったということであります。 安全協定についてなんですけれども、東海第二原発については、今年の三月に、茨城県を立会人として、東海村及びその周りの五市ですから、日立、常陸太田、ひたちなか、那珂市、水戸と、その五市と日本原電との間で安全協定が結ばれました。 その後、十一月七日に日本原電が原子力規制委員会から運転期間の延長の認可を受けた、その日を待ち受けていたかのようなタイミングで日本原子力発電の和智信隆副社長が、新たな安全協定に拒否権という言葉はないというふうなことを、まあ会見ではないと思うんですが、多分ぶら下がりの中で、しかもにこにこしながら話していたのを私もテレビを通じて覚えておりますが。また、その後、和智副社長は、六市町村の懇談会に対して謝罪を行いましたけれども、その場に出席していた私の盟友でもあります那珂市の海野徹市長からの、発言の撤回は拒否権を認めるものかという問いに対して、誠意を持って対応すると言うのみで、その後も明言を避け続けております。 また、東京電力も、経営再建の柱と位置付けている柏崎刈羽原発六、七号機の再稼働について、昨年の十二月に原子力規制委員会の審査に合格しております。そして、再稼働への今後の大きな課題の一つであります地元の同意の行方について、国民は大変注視をしているところであります。 そこで、東電にお伺いしますけれども、地元の同意について、その位置付けについて、御社はどのようにまず考えているのか、お答えいただきたいと思います。
○参考人(小早川智明君) 東京電力ホールディングスの小早川でございます。 ただいま先生から御質問いただきました再稼働に当たってでございますが、まず、しっかりと足下の安全対策を着実に取り組むということが最重要だと考えておりますが、その上で、地元の皆様の御理解が大前提だと考えております。 そのためにも、新潟県が進める三つの検証は大変重要なことであり、最大限の協力をさせていただいているところでございます。三つの検証と申しますのは、福島第一事故の原因究明と、それから健康と生活への影響、それから安全な避難方法のこの三つでございます。 いずれにしましても、当社は事故の当事者としまして、福島第一原子力発電所のような事故を二度と起こさないという強い決意の下、地震、津波、重大事故等に対する安全性向上、そして緊急時にも対応できる組織、人づくりに全力で取り組んでまいる所存でございます。 以上です。
○石井章君 確かに、新潟県の花角知事が、前知事の米山隆一知事の時代から、事故原因となっているもの、それから健康と生活への影響、安全な避難方法、この三つの検証、これを踏襲するということで、特に柏崎市の櫻井市長は東電に対して、社長も御存じのとおり、一号から五号機を含めた廃炉計画の二年以内の提示を求める、それを六、七号機の再稼働の条件としておりますから、相当な同意には時間が要することが予想されます。 私が聞きたいのは、立地自治体の同意は再稼働の厳格な法的な要件ではありませんけれども、東電は原電と同じような考えで、最終的には地元の拒否権はないと考えているのかどうか、お伺いします。
○参考人(小早川智明君) 私どもといたしましては、地元の皆様の御理解が大前提だと考えております。 その上でも、先ほどから繰り返しになりますが、新潟県が進める三つの検証に当社としてもしっかりと協力し、この三つの検証をしっかりと協力することこそが地元の皆様にしっかりと御理解をお伝えすることだと考えております。まず、こうした丁寧なプロセスを踏んでいくことが重要であると考えております。
○石井章君 私は拒否権があるのかないのかと聞いたんですけれども、もう一度その点だけお聞かせください。
○参考人(小早川智明君) 繰り返しになりますが、私どもは地元の御理解が重要だと考えております。
○石井章君 安全協定を根拠として原発立地自治体が原発の稼働に同意しない場合に、法的根拠もないのに経済的損失やあるいは株主代表訴訟のリスクを冒す、東電とすれば再稼働を見合わせるという選択をするとは到底思えないわけでありますけれども、そこらは明確に答えられないと思いますが、再稼働という、強行というカードを残すためにはなかなか言質を取られるわけにはいかないというのは恐らく東電の立場だと思います。 地元の意見を無視した再稼働強行も視野にあるということで理解してよろしいでしょうか、再度お伺いします。
○参考人(小早川智明君) 先ほどからの繰り返しになりますが、再稼働に当たっては、新規制基準に適合した安全対策がしっかりと行われることに加えて、地元の皆様の御理解が非常に重要であると考えております。こうしたことを進めるためにも、地元の御理解を得るためには、事業者はしっかりと丁寧なプロセスを経て誠実に対応していくことが重要かと考えております。
○石井章君 これまで電力各社は立地する市町村と県だけに事前の了解権を認めてきたわけでありますけれども、しかし、1F後に立地三十キロ圏内の自治体は法律で事故時の住民の避難計画を作ることが義務付けられたわけであります。事前の了解権は保有しないということに多くの自治体から不満の声が上がっているのも事実であります。 そのような中で画期的と評されたのが、今年三月に締結されました東海第二原発に関する日本原電と六市町村の協定であります。六町村の首長が事前了解の明確化を得るために、六年近くもの歳月を掛けて、文言の細部にまでこだわり、粘り強く交渉を続けてやっと勝ち得た協定であります。それが、合意形成を図るための協議会を設置し、原電に対し開催を求めることができるとともに、原電は必ず応じなければならないという、事実上の事前了解権を認めた新協定となっております。 想像以上に大変な労力の結集なわけでありますけれども、この東海第二原発に係る協定は、無論、他の原発の安全協定にも、電力各社はもとより、政府はもっと受け止めて尊重すべきだと私は思っております。 政府はこれまで、原発の再稼働については、事業者が原発の運転主体として判断するものであり、地元の同意は法令上再稼働の要件と、ないとはしつつも、事業者と地元自治体との信頼関係の重要性について繰り返し言及しております。 また、経済産業省は、エネルギー政策を推進する立場から、再稼働を進めるべく地元の理解を得るよう取り組むとしていますが、そこで経済産業省にお伺いしますけれども、安全協定の解釈に相違が生じ、再稼働に反対をする首長がいるなど、現状をどのように見ておりますか。 また、こうした状況の中、東海第二原発の再稼働を推進する立場から、自ら積極的に地元の理解を進めるなど、どのような活動を行うかについて御答弁願います。
○政府参考人(小澤典明君) お答えいたします。 委員御指摘の安全協定でございますけれども、これは電力会社と立地自治体等が任意に締結しているものでございまして、個別の協定の内容あるいはその解釈、個別のやり取りにつきまして、経済産業省としてコメントする立場にはないと考えております。 ただ、今回の場合、いずれにいたしましても、日本原電におきましては立地自治体等との信頼関係を大切にしながら必要な対応、これを誠実に行っていくことが重要と考えております。 また、再稼働に当たりましては、国としても地元の自治体あるいは周辺の自治体の理解が得られるよう、最大限取り組んでいきたいというように考えてございます。
○石井章君 ありがとうございます。 これは答弁はいいんですけれども、我が日本維新の会は、今国会も含めてこれまで幾度も原発再稼働責任法案を国会に提出しております。その中身は、先ほどから申し上げるとおり、原発の周辺自治体は、原子力災害が生じれば直接かつ甚大な被害を受ける危険性があるにもかかわらず、原発稼働に関し、その意思を表明するための法制上の権限が与えられていない、そのことによってこれまで様々な問題、課題、紛争が発生しております。我が維新の会は、それらを明快に払拭する最良の策は、原発の稼働に関わる都道府県と周辺立地市町村の同意を法制化することだと考えております。特に維新の案では、決定権を知事に集約しつつ、市町村長の意見を聞くことを義務化するものとしております。 しかし、これまでこの法案はつるしたままで、なかなか審議をいただける気配すらありませんけれども、これは大臣に聞いても国会のことは国会で決めなさいと言うのはもう分かっていますから、どうか与野党の理事の皆さん、委員の皆さん、よろしくお願いします。これは答弁は結構でございます。 そこで、防災計画なんですけれども、東海第二原発については、人口密集地、いわゆる三十キロ圏内に九十七万人もの人口が密集していると、そういう特殊性に鑑み、他の立地地域と同様の原子力防災会議による了承ではなく、地域防災計画の審査という手続を設け、審査に合格されなければ再稼働は認めないとするべきではないかと私は思いますが、内閣府から御答弁お願いします。
○政府参考人(荒木真一君) お答えいたします。 地域防災計画、避難計画の策定は原発の再稼働の条件ではありませんが、その策定は地域住民の安心、安全の観点から重要でございます。地域防災計画等は、地域の実情を熟知している自治体が作成することが適切であり、災害対策基本法等においても、自治体は地域防災計画等を作成する責務を有しているところでございます。 一方で、万が一の事故が起きた場合においては、このような責務を有する自治体と国民の生命、身体等を守る責務を有している国が連携し、一体となって的確に対応していくことが重要でございます。このため、初期段階から国がきめ細かく関与し、地域の実情を熟知している自治体と一体となって策定することが適当であり、国が地域防災計画等を審査するということは適当ではないと考えてございます。 このような観点から、政府としては、地域原子力防災協議会におきまして、原子力規制委員会が策定する原子力災害対策指針等に照らして具体的かつ合理的であることを確認するとともに、総理を議長とする原子力防災会議で了承することとしているところでございます。 御指摘の東海第二地域につきましても、原子力発電所からおおむね三十キロ圏内に約九十六万人、そのうちおおむね五キロ圏内に約八万人と人口が非常に多いとの特徴を踏まえながら、内閣府としては、引き続き、東海第二地域原子力防災協議会の枠組みの下、地域防災計画の策定に向けて、地域の実情を熟知している関係自治体と一体となってしっかりと検討してまいります。
○石井章君 原子力災害対策指針というもので、今回、これ三十キロに拡大した、いわゆる三十キロ圏内まで拡大したわけでございますが、具体的にその理由について規制委員会の方でお伺いいたします。
○政府特別補佐人(更田豊志君) お答えいたします。 PAZ、それから今先生の御指摘になったUPZ、これ三十キロを目安としておりますけれども、この目安は、IAEA、国際原子力機関が安全基準において、原子力発電所に関し、PAZが三キロから五キロ、UPZが五キロから三十キロメートルと示したことを踏まえ、また、東京電力福島第一原子力発電所事故における対応等を鑑みて設定したものでございます。
○石井章君 じゃ、最後に質問いたします。 これらの計画立案や審査は原子力規制委員会の所掌とはなっていないわけでありますけれども、他の原発保有国、例えばアメリカでは、州や地方政府が作成し、FEMAが審査した上でNRCが運転許可を行うということになっておりまして、ロングアイランドに建設されたショーラム原発は、地元の軍当局が避難計画策定を拒否したために、せっかく造ったんですけれども、一度も運転されないまま廃炉になっているということであります。米国では経済よりも国民の命を、安全を守るということが最優先されておりますけれども、これと比較すると日本では国民の安全を軽視しているのではないかと言わざるを得ないところもあります。 地域防災計画等を原子力規制委員会等の国の機関による審査の対象とすることを検討するべきだと私は考えておりますが、どうでしょうか。お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(櫻田道夫君) お答えいたします。 原子力規制委員会の立場からのお答えでございますが、原子力規制委員会の役割の一つは、原子炉等規制法に基づきまして、原子力発電所の新規制基準への適合性等を確認して必要な措置を講じるということでございます。 この新規制基準は、原子炉等規制法に基づきまして、原子炉等を設置しようとする者からの申請について、施設の構造等に着目して、災害の防止上支障がないかどうか、これを確認するための基準でありまして、委員御指摘のとおり、避難計画はこの中には含まれていないということでございます。
○石井章君 いずれにしましても、真摯な対応で、地域住民が納得する、そのためには、例えば東海第二原発に関しては、先ほど言った六町村、東海村も含めて六つの市町村があるわけですから、そこでよく話合いをしながら、県が今回立ち会っておりますので、県も交えてしっかりとしたコンセンサスを得て住民の納得する形で今後進めていただきたいと思います。 質問を終わりにします。ありがとうございました。
○委員長(浜野喜史君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時二分散会