外交防衛委員会 第5号
- 発言数
- 144 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/11/29
会議録
○委員長(渡邉美樹君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、中曽根弘文君、こやり隆史君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として佐藤啓君、青山繁晴君及び羽生田俊君が選任されました。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官十時憲司君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) 社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 本件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高瀬弘美君 おはようございます。公明党の高瀬弘美です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。 本日は、日中の社会保障協定について質問をさせていただきます。これから中国で駐在される方の人数が増えていくであろうと予想される中、大変大事な協定というふうに思っておりますので、基本的なことから丁寧に確認をさせていただきたいと思います。 二国間の社保協定というのはこれまで様々な国と行われてきていると思いますけれども、これまで発効している国名を教えてください。
○政府参考人(高橋克彦君) お答えいたします。 我が国との間で社会保障協定が発効している国は、ドイツ、英国、韓国、米国、アイルランド、ルクセンブルクなど十八か国でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 ドイツ、英国、韓国等は大きな国でもありますし、日本から駐在で行かれている方も多いのだろうという想像が付きますけれども、ルクセンブルクですとかアイルランド、こうした国は、何となく、なぜ社会保障協定を結ぶ必要あったのかがすぐにぴんと来る感じではございません。 一般論としまして、社会保障協定の交渉が必要という判断がされる国というのはどのような基準で選ばれているのか、そして今回なぜ中国との間に社会保障協定を結ぶ必要があったのか、お答えください。
○政府参考人(高橋克彦君) 一般論として申し上げます。 社会保障協定に関しましては、幾つかの点をまず勘案いたします。例えば、相手国の社会保障制度における一般的な社会保険料の水準、そして相手国における在留邦人及び進出日系企業の具体的な社会保険料の負担額、そして我が国の経済界からの具体的要望があるかないか、そして我が国と相手国との二国間関係、そして我が国と相手国との社会保障制度の類似性、これらの諸点を総合的に考慮いたしまして、優先度が高いと判断される国から順次交渉を行っていくということにしてございます。
○政府参考人(石川浩司君) お答えします。 委員御質問の後段のところ、なぜ中国かというところでございますが、平成二十三年十月以降、外国人被用者が中国国内で就労する場合、中国社会保険法等に基づき社会保険制度への加入が義務付けられました。これに伴い、日本から中国に派遣される駐在員は日中双方に年金保険料を支払うこととなり、駐在員及び我が国企業にとって大きな負担となってきました。 我が国は、こうした保険料の二重負担の問題を解消するため、経済界からの強い要望も考慮し、平成二十三年以降、政府間交渉を行ってまいりました。その結果、平成三十年、本年五月に東京におきまして両国首脳立会いの下、日中社会保障協定の署名を行ったということでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 二重負担の問題が発生していたということでございますけれども、では、この社会保障協定を結ぶことによりまして、これから中国に派遣される日本の駐在員の方の年金の制度というのは具体的にどのように変わるのでしょうか。分かりやすく御答弁願いたいと思います。
○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。 日中両国の年金制度は、自国内で就労する被用者などに自国の年金制度への加入を義務付けておりますため、例えば、企業により一時的に相手国に派遣される場合、両国の年金制度への加入が義務付けられる、いわゆる二重加入の問題が生じます。 この協定は、両国における年金制度の適用を調整することによってこの二重加入の問題を解消するということを主たる目的としております。具体的には、派遣の最初の五年間は派遣元国である日本の年金制度にのみ加入し、中国の保険料が免除されます。一方、派遣から五年が経過した後は原則として派遣先国である中国の年金制度にのみ加入し、日本の保険料が免除されるということでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 一点確認ですけれども、今、五年を経過する場合、中国のみに加入することができるということでございますが、駐在員の方が希望をされれば日本の年金制度にも引き続き加入をすることができる、その理解でよろしかったでしょうか。
○政府参考人(石川浩司君) はい。そのような御理解で正しいと思っております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 なぜ日本の駐在員の方が引き続き加入することができるかということを今お尋ねしたかでございますけれども、約二年前に我が党も強く推進してまいりました改正年金機能強化法という法律が成立をいたしました。これによりまして、公的年金の受給資格期間がこれまで二十五年であったものが十年に短縮をされました。これまでは保険料の納付期間の合計が二十五年なければ年金を一円ももらうことができなかったのを、合計十年の納付期間があれば年金を受け取ることができるようになりました。 こういう点からも保険期間の通算規定というのはもう大変大事でありますが、本協定にはこの部分がない。つまり、中国において五年を超えて駐在する場合、その日本人の方は、日本で加入していればいいんですけれども、一応この協定上は中国のだけに入ればよいとなっている。その日本人の方が中国の年金制度のみに強制加入をしている場合、その間、駐在している間に中国で払った分については日本で年金を受給する際には通算としてはカウントをされませんので、このことによって年金がもらえなくなる、あるいは年金受給の際の金額が大きく減るという可能性が出てまいります。 こうした点からも通算規定というのは先ほども申し上げましたとおり大変大事なんですが、これをなぜ置けなかったのか。また、今後、是非とも置いていただきたいと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。 通算規定につきましては、中国側は、他国との署名済み及び現在協議中の協定において保険期間の通算規定を設けておらず、我が国との本協定も現時点では同様の取扱いとしたいという立場でございました。さらに、中国側からは将来的に保険期間の通算規定を設ける可能性を排除しているわけではないという説明がなされたということも踏まえまして、両国は将来的に保険期間の通算規定を設置する可能性があることを前提に、協定を早期に発効させ保険料の二重負担を解消することを優先するため、現時点では保険期間の通算規定を含めないこととしたわけでございます。 しかしながら、今申し上げましたとおり、中国側からも将来的には保険期間の通算規定を設ける可能性を排除しないという説明がございましたので、協定発効後、中国の社会保障協定の実施及び他国との交渉の状況等を見極めつつ、保険期間の通算規定を設ける可能性について引き続き検討してまいりたいと思っております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 中国としては将来的に通算規定を置くことを排除しないということでありますが、日本国内においては十年というのがもう既に決まっておりますので、中国との交渉の際にも、是非、日本においては十年であるということ、しっかり伝えていただきたいと思いますし、日本の駐在員の方の利便性を考えると、向こうも十年にしていただけると大変いろんな面でやりやすくなることあると思いますので、そういう点も含めてしっかりと交渉を続けていただきたいと思います。 社会保障の制度の中には年金以外にも医療保険、労災保険、雇用保険などがありますけれども、今回の協定の対象は年金制度のみとなっております。今回、医療保険、労災保険、雇用保険が対象となっていない理由をお聞かせいただきたいと思います。また、ほかの国と、先ほどおっしゃったように十八か国と結んでおりますけれども、ほかの国との社会保障協定では年金制度以外は含まれているのかどうか、この点についても併せてお答え願いたいと思います。
○政府参考人(石川浩司君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、社会保障協定におきましては、一般に、年金制度以外にも医療保険制度、労災保険制度及び雇用保険制度の適用調整を行う場合もございます。 中国の医療保険制度は就労していない者を対象とせず、また国外での医療行為を給付の対象としておりません。したがいまして、日本からの派遣被用者に同行する配偶者及び子が無保険となったり、中国からの派遣被用者が実質上無保険の状態に置かれることのないよう、本協定では医療保険制度を対象としておりません。 次に、労災保険制度についてでございますが、日中の制度ともそれぞれの自国内の事業者を適用対象とするということですので、二重加入の問題が生じておりません。したがって、本協定の対象とはしておりません。 さらに、雇用保険制度につきましては、協定の対象とすべく交渉を行ったものの双方の考え方が一致せず、結果として、協定を早期に発効させ年金保険料の二重負担を解消することを優先するため、現時点では本協定に含めないこととなりました。ただし、中国側からもこの雇用につきまして将来的に再検討する可能性を排除しないという説明がなされておりまして、協定発効後も雇用保険料の二重負担の問題の解消の可能性については引き続き検討してまいりたいと思います。 また、委員御指摘の、ほかの十八か国との社会保障協定での対象となる制度の御質問でございますが、これは全く国によってまちまちでございまして、医療保険制度を含むものもあれば雇用保険制度を含むものもそれぞれございます。全く国によってはまちまちということでございます。
○政府参考人(高橋克彦君) 今、他国締結済みのほかの社会保障協定での扱いについて御質問ございましたので、補足で申し上げます。 十八か国のうち、医療保険に関しましては、アメリカ、ベルギー、フランスなど八か国と社会保障協定において対象にしております。労災保険に関しましては、相手国の制度についてベルギー、フランス及びルクセンブルクの三か国と対象にしております。雇用保険に関しましては、相手国の制度についてドイツ、英国、ベルギーなど七か国との協定において対象としております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今回、中国とのものについては、医療、労災、雇用は対象とならないということでございました。 そういう中で、今までもそうですけれども、今後も駐在で中国に滞在する方というのは、この社会保障協定で医療保険の部分がカバーされない中で、どういう医療保険に御加入をされることになるのでしょうか。
○政府参考人(石川浩司君) 中国の医療保険の御質問でございますが、中国の公的医療保険は、外国人を含む被用者を強制適用の対象としていまして、中国国内での治療等を給付の対象としてございます。したがいまして、日本から派遣されている被用者も強制適用の対象となってございます。また、被用者の雇用関係によっては日本の健康保険に引き続き加入している場合もございます。 また、日本から派遣されている被用者の民間の医療保険の利用状況につきましては政府として把握しているわけではございませんが、別途民間の医療保険に加入していればこれを利用することも可能でございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 働く方だけが中国の医療保険対象になるということで、恐らく配偶者の方とか子供さんは御自身で民間の保険に入ったりされていらっしゃるのかなと思いましたけれども、なぜ医療保険について確認をしたかと申しますと、旅行にしろ駐在にしろ、海外に行った場合に、予想していなかったけれども緊急に医療が必要になるというようなこともあるかと思います。 例えば、北米等であれば医療費が日本と比べて驚くほど高額でありますし、そのことは割と皆さんの中にも周知がされているのかなと思いますが、これがアジアの国となりますと、何となく、保険に入らなくてもそこまで高額にならないんじゃないかというような感覚が、少なくとも私は持っているんですけれども、そういう中で、中国、またアジアの国におきまして、医療費が払えなくて邦人の方がお困りになって、そういう方を大使館として邦人援護をした案件というのは、件数としてはどれくらいありますでしょうか。
○政府参考人(高橋克彦君) お答えいたします。 ただいま支払ができないとかございましたけれども、基本的に今からお答えする内容は、医療費の支払等について相談を受けた内容になります。 二〇一七年度の一年間でカウントいたしますと、中国の全在外公館において医療費の支払等について受けた相談件数は四件でございました。ほかのアジアの国ということで幾つか申し上げますと、タイでは約十件、フィリピンでは約四十件、ベトナムでは約六十件となっております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 各国でばらつきはございますけれども、ベトナムは六十件ですか、フィリピンも四十件ということで、一年間で百件を超えるような医療費の相談があるということでございますが、私の問題意識としましては、各国大使館の中に領事をされていらっしゃる方いらっしゃいますけれども、邦人援護等の関係でかなり業務が多岐にわたっているのではないかなというふうに感じております。 さらに、領事業務というのは、こうした邦人援護も併せまして二十四時間体制でされていらっしゃいますし、お困りの日本人の方がいればどこでも、その国、国内ですぐに相談に乗り、必要あらば助けにも行くということで、大変な業務をされていらっしゃるというふうに思っております。 そういう中で、海外に行かれる方に対して、こういう、今回の社保協定のこともそうですけれども、医療保険の加入の必要性等についてもきちんと広告、周知していくということ大事ではないかと思いますけれども、この点の御対応、いかがでしょうか。
○政府参考人(高橋克彦君) お答えいたします。 外務省といたしましては、海外に渡航する邦人に対して、海外安全ホームページ、それから広報雑誌、海外安全虎の巻等を使って海外旅行保険加入の重要性の周知に努めております。 また、短期渡航者、留学生及び旅行関係者等を対象に各地で実施している海外安全対策セミナー等において、海外で医療費支払が高額となる具体的な事例を紹介しつつ、海外旅行保険の加入の必要性を訴えてきております。 引き続き、邦人が安心して海外渡航できるよう、必要な施策を実施してまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 少し質問の角度を変えさせていただきます。 今、外国人の就労についての議論がされておりますが、外国人就労の受入れ拡大となっていきましたときには、やはりアジアの国からの就労で来られる方が増えるのだろうと思っております。 今回、中国との社保協定を結ぶことができますれば、中国、韓国、インド、フィリピンという国はカバーをされますが、ベトナム、タイ、インドネシア等、これから日本から駐在で行く方よりも向こうから日本に就労で来られる方の方が数としては増えるであろう国々とも、今後、この年金、健康保険など制度面で様々な調整が必要となっていくかと考えます。 新聞報道では、厚生労働省が年金保険二重払いを防ぐための協定締結を各国と進めているというようなものもございましたが、これ、現状はいかがでしょうか。
○政府参考人(高橋克彦君) お答え申し上げます。 社会保障協定の締結については、先ほど御説明申し上げたとおり、いろいろな点を勘案しながら締結をしてきておりますので、今後も順次そのような形で取り進めていくということになると思います。 外国人材受入れ制度との関連での御質問でございましたけれども、どのような国がどのように増えるかということについて現段階では予断できないということだと思います。 既にカバーされている国に関してはそれでカバーをされるということだと思いますけれども、今後、更に労働者が多く派遣されて未締結の国と社会保険制度への二重加入が生じる場合には、やはり締結等を進めていかなければいけないということだと思いますので、その点を勘案しながら各省と調整して進めてまいりたいというふうに考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 是非とも、今後、どういう国からの外国人就労の方が増えるのかというところは注視をしていただきまして、二重払いの問題発生しないように、これは双方にとって大事なことだと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。 時間が参りました。私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ─────────────
○委員長(渡邉美樹君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、白眞勲君が委員を辞任され、その補欠として牧山ひろえ君が選任されました。 ─────────────
○福山哲郎君 おはようございます。立憲民主党の福山でございます。よろしくお願い申し上げます。 冒頭、昨日、参議院の本会議が入管法の審議であのような形の異例の四時から開会という形で開催されましたことについては、非常に遺憾に思っております。議事先例にもない順番でもやられることになりました。議会制民主主義はルールや先例を大切にしなければいけないところですので、断固抗議をしたいと思います。 日中社会保障協定についてお伺いします。 基本的に我が党も社会保障協定については賛成ですし、先ほどの高瀬委員の御質問とも重なるので、短くしたいと思います。 一つは、今交渉中のところがありますが、これはやはり交渉を加速させていただかなければいけないと思っておりますが、外務省としてのお立場をお答えください。
○国務大臣(河野太郎君) これだけ日本から大勢海外へ出ていらっしゃる方がおりますし、また、海外から日本に相当な数の方が来ていらっしゃることを考えれば、この社保協定あるいは租税協定、こうした協定は交渉を加速化してまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 それはもう外務省の皆さんも含めての御努力をお願いしたいと思います。 また、高瀬委員からも御指摘がありましたように、協定の加入期間の通算の規定の問題は、それぞれの国で制度が異なることは私も理解をしておりまして、それぞれの事情に応じて交渉の中で一つ一つ積み上げていき、また、相手側の制度が多少緩和をされれば、こちらはその状況に応じて改定も含めてやっていくという立場だと思いますので、私も外務副大臣のときにこのことをやらせていただきましたので、是非そういった形で進めていただきたいと思います。 河野大臣から前向きな答弁をいただいたので、社会保障協定についてはこれで終わらせていただきたいと思います。 一方で中国です。双方のやり取りがありますが、中国からの技能実習生の失踪者の状況はどうなっていますでしょうか。法務省、お答えください。
○大臣政務官(門山宏哲君) お答えいたします。 中国人技能実習生の失踪数の推移でございますけれど、過去五年間の中国人技能実習生の失踪者数については、平成二十五年が二千三百十三人、平成二十六年が三千六十五人、平成二十七年が三千百十六人、平成二十八年が千九百八十七人、平成二十九年が千五百九十四名となっております。
○福山哲郎君 中国からの技能実習生そのものの数も相対的に多いですから、当然、技能実習生の失踪者も、善しあしは別に、余りいいことではないんですが、これは受入れ企業側の問題もあるし、恐らく失踪者側の問題もあるというふうに理解をしておりますが、相対的に中国からの技能実習生の失踪者は多いと言わざるを得ませんが、そういった評価で、政務官、よろしいですね。
○大臣政務官(門山宏哲君) 数としては減少傾向にはあるんですけど、それはそもそも入国者数が減っているという点もあるので、議員の御指摘は、多いか少ないかというのはなかなか定量的に言えるものではないんですけど、一定数かなりの数がいるという認識ではよろしいと思います。
○福山哲郎君 そのうちどのぐらいが確保されて、入国警備官の聴取を受けた数は分かりますか。
○大臣政務官(門山宏哲君) 失踪者に限定した統計というのは取っておりませんのでお答えすることは非常に困難なんですが、平成二十五年から二十九年度までの間に不法残留や資格外活動などのいわゆる入管法違反容疑で退去強制手続を受けた者のうち直近の在留資格が技能実習であった中国国籍の者は、平成二十五年が七百二十六人、平成二十六年が千二百七十五人、二十七年が二千二十四人、二十八年が二千百三十五人、二十九年度が千七百四十六人でございます。
○福山哲郎君 私、今ちょっと聞き漏らしたのでもう一度。 技能実習生の失踪者の数よりも今聴取を受けた数が多いというのは、他の案件の入管法違反の案件も加わっているからという意味合いでいいんですか。
○大臣政務官(門山宏哲君) そうですね、入管法違反となると、もうそもそも旅券を持たないで入国したという人とか、あるいは失踪はしていないけど一定の刑罰に、捕まえられた者も入ってしまっているという、そういう趣旨です。委員の御指摘と多分同旨だと思います。
○福山哲郎君 例えばでいいです。二十九年の、昨年の失踪者で国内に残っている数は分かるんですか。
○大臣政務官(門山宏哲君) 平成二十九年度に失踪した技能実習生が七千八十九人でありまして、そのうち既に出国した者とか退去強制手続中の者など当局が所在を把握している者を除いたいわゆる所在不明者というのは約二千五百人おりまして、全体の三五%ということになっております。
○福山哲郎君 つまり、七千八十九人失踪者がいて二千五百人分からないということは、二千五百人は少なくとも失踪し続けているということですよね、認識としては。
○大臣政務官(門山宏哲君) 済みません、さっきの答弁ちょっと不正確で、度じゃなくて二十九年ということで、そこをちょっと訂正させていただきます。 委員の御指摘のとおりでございます。
○福山哲郎君 だから、七千八十九人のうち二千五百人はまだ失踪したままということです。 これ、二千五百人がどういう形で失踪し続けているかよく分からないということで、中国は相対的に失踪者も多いということで、この中国に対する、それぞれの国に対策しなければいけないんですけど、対策についても御留意をいただきたいと思いますし、僕はしつこいので何度も申し上げますが、この技能実習生の聴取票でございますけれども、ほとんど、昨日の本会議でもありましたけど、刑事訴追のおそれどころか、逆に言うと、国外退去の措置を受けている人間がほとんどなので、もう国内にいません。いないのに刑事訴追をするおそれがあるというのは、私は説明としては不十分だと思います。 この間予算委員会でもありましたが、個票について言えば、個票と同様のものを国交省はマスキングをしてちゃんと表に出しています。法務省がどういうわけかこだわって出してきません。このことについては、先ほどの、国のいろんな実態、僕は今日は中国のことを聞きましたけれども、それぞれの国の実態と国のそれぞれの失踪者や技能実習の取扱いについての多分、特徴と言うとポジティブですが、それぞれの状態があると思います。そういったこともちゃんと確認しなければいけないと。政務官の下でチームができているのも理解をしていますが、それはもうやってください。それはもう政府内の作業の話です。それもやらないでこの法案を出してきたことがそもそも問題なんです。 我々は、政府を監視をしチェックをする役割があります。それは与野党関係ありません。自民党内にもこの入管法についてはいろんな意見がおありだと聞いています。だからこそ、しっかりと個票をここに提示することは、国会に提示することは僕は当然だと思いますので、政務官、チームとしてやっていただいているのは分かっていますから、同じ国会議員ですから、あなたは、しっかりと個票を出すように、ちょっと大臣説得してくれませんか。あの大臣、言ったら聞かない大臣なので、ちょっと政務官から説得していただけませんか。どうですか。
○大臣政務官(門山宏哲君) 繰り返しになって申し訳ないんですけど、技能実習生に対するこの聴取票というのは、失踪した技能実習生から任意に聴取した情報がありのままに記載されているものでありまして、その当該技能実習生は入管法という法律に違反し資格外活動を行ったものであって、当該聴取票はまさに刑事訴追を受けるおそれがある者からの聴取結果そのものでございます。 そして、犯罪の成否や訴追の判断というのは個別の事案において収集された証拠について判断されるものですけれど、いずれにせよ、刑事訴追を受けるおそれがあるということは、これは間違いのないことでございまして、また、こういうものを、その後の捜査の端緒になっている上に、更に言うならば、これがコピーとか公開されちゃうと、自分が調査されたということが他人に知られるということが流布しちゃって調査ないしは捜査への協力が今後得られなくなるという可能性があるので、今後の調査業務や捜査に与える影響が非常に大きいと。したがって、聴取票そのものを広く公開するということが困難だということは是非とも御理解いただきたいというふうに思います。
○福山哲郎君 全く御理解できません。ここは外交防衛委員会なので、これは余りしつこくやりませんが。 じゃ、刑事訴追された方の人数、一年、どの年度でもいい、だけでもいいですから、お答えいただけますか。ないんですよ、これ、取ってないから。(発言する者あり)
○委員長(渡邉美樹君) 発言は委員長の指名を受けてからお願いいたします。
○大臣政務官(門山宏哲君) 失礼いたしました。 議員の御指摘の、今取っておりません。
○福山哲郎君 今、刑事訴追されるされると言いながら、何人だと言ったら答えないんです。全くそんなの説明になっていない。 先ほど、自分が刑事訴追されるかもしれないからもうこれから答えてもらえないかもしれないとか、自分が特定されるかもしれないって、だって、その人たちみんな国外退去でいないんだって何回も言っているでしょう、いない人間がどうやって刑事訴追されるんですか。行政処分でもう帰しちゃっているじゃないか、一度。だから、そういうある種すぐに崩れるような説明じゃ駄目なんですよ。 こうやって、まだ失踪者は、七千八十九人のうち二千五百人全く捕捉できていないんですよ。この技能実習の、少なくとも新しい制度の四五%は技能実習からの接続なんですよ。業種によっては一〇〇%近くでしょう。それで、法務大臣は、いやいや、違う制度ですと言い募るわけですよ。それは説得力何にもないんだから。 国会は、政府の主張をただ単にこっちに返すことだけが国会の審議ではありません、政務官。こちらの質問に対してちゃんと答えられないんだったら、そのことの材料をちゃんと用意して説得しないと。お互いが平行線で言いたいことを言っているのが国会の審議じゃないですよ。どうも最近、安倍政権になってから間違っている。僕らは別に反対のための反対だけしているわけじゃない。だって、入管法の問題で外国人の労働者が入ることに対して懸念しているのは与党も野党も同じじゃないですか。じゃ、ちゃんと説得力のある質疑しないと、私はやっぱり駄目だと思いますよ。 鈴木財務副大臣、あなた、就任前、今年の七月の二十四日の日経新聞、外国人労働者に対して、あなたは明確に今回の制度について、自民党はこれまで外国人の単純労働者受入れに慎重だった、私はそうだと思いますよ、自民党さんは。政府もそうだったと思います。新たな在留資格を設ける今回の決断は大きな政策の転換点だと明確に副大臣言われていますね。 単純労働者受入れに慎重だった、新たな在留資格を設ける今回の決断は大きな政策の転換点だ、これ、誰が読んでも単純労働者を受け入れるように自民党は政策転換したと。あなた、自民党の青年局長のときにおっしゃっていますね。今はどういうお立場ですか。
○副大臣(鈴木馨祐君) お答え申し上げます。 七月二十四日付けの日経新聞でのインタビュー記事、そうした記事が掲載をされていたことは事実でございます。これは、その当時、一国会議員として、そうした党内の状況を踏まえて発言をしたということでございます。今現在、これは恐縮でございますけれども所管外ということでもございますので、その点についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 そんなの関係ないんだよ。何が所管外だよ、政府の一員じゃないか。政府の一員じゃないか。閣議決定しているんじゃないか、財務大臣だって。その下の副大臣じゃないか。そんなことが通じるわけないじゃない、何かあれば所管外だと言われて。過去の発言について問われたら所管外ですと、そんなの通じるわけないじゃないですか。 だから、あなた今非常に微妙なことを言ったんですよ。党内の状況を踏まえてこう発言したと。じゃ、自民党は外国人の単純労働者受入れに政策を転換したんですよね、当時のあなたの認識は。当時のあなたの認識を聞いてるんです。
○副大臣(鈴木馨祐君) お答え申し上げます。 若干言葉が足りませんでしたけれども、最初の前段の部分、自民党はこれまで外国人の単純労働者受入れに慎重だったという部分について、党内の状況を踏まえてということを申し上げました。 所管外ということでありますけれども、あえて申し上げるとすれば、単純労働者、これ様々な文脈で、いろいろな様々なこれは定義も定まっていないことであろうというふうに承知をしております。その中で、政府といたしましては、一定の専門性、そして技能を有する外国人を就労の目的で受け入れるという方向で今回の法改正を行っているということと承知しております。
○福山哲郎君 もうこんなの余り僕は突っかかりたくないんですけど、定義が定まっていないって、移民もそう言っていますよ。単純労働者も、副大臣がそう言うんだったら、これ本来だったら、じゃ、あなたがこのときに言った単純労働者の定義はどういう意味であなたは発言したんですかって本来は聞きたいんですが、そんな細かいことを言ってもしようがないので聞きませんけど。つまり、単純労働者を入れる、だって、どういう技術の人が入ってくるか、どういう試験をするかも全く決まっていないんだから。 それで、技能実習生が、先ほど申し上げたように、法務省が今認めているだけで四五%、業種によっては一〇〇%近く技能実習生の人を移行する。じゃ、単純労働者じゃなくて、どうなんですか、何なんですか。言葉をそうじゃないとかああじゃないとか言い換えてごまかす審議、やめましょうよ。 じゃ、単純労働者じゃなきゃ何なんですか、鈴木副大臣。今のあなたの認識は。
○副大臣(鈴木馨祐君) 大変恐縮でございますが、今、私の立場として申し上げられることといたしましては、今、政府の方針としては一定の専門性、技能を有する外国人の方に来ていただくという方向での法改正を行っていると承知しております。
○福山哲郎君 さっき所管外と言って答えなかったのに、こうやって答えるんだ、ちゃんと言われれば。何なんだ、この審議は。不誠実極まりない。 政務官。鈴木副大臣が自民党の青年局長の、まあ、ついこの間ですよ、四か月ぐらい前、自民党はこれまで外国人の単純労働者受入れに慎重だった、新たな在留資格を設ける今回の決断は大きな政策の転換点だと、このコメントについて政務官は今どういうふうに答えますか。間違っていますか、このコメントは。このコメントは正しいですか。
○大臣政務官(門山宏哲君) この御指摘の記事については私も今承知しているところでございますけれど、一個人ないし一議員としてのコメントに関する記事について政府の立場としてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 別に鈴木さんの個人のコメントに、じゃ、この中身自身はどう判断しているのかと。自民党は単純労働者受入れに政策を転換したんだと言っているんですよ。そのことについて政務官はどう思いますか。そうなんですか、そうではないんですか。
○大臣政務官(門山宏哲君) 今回の新たな受入れ制度というのは、あくまで専門的、技術的分野を拡充し、一定の専門性、技能を有する外国人を受けようとする制度であると私の方は認識しているわけでございます。
○福山哲郎君 じゃ、これ間違っているんですね。単純労働者ではないから、これは間違っているんですね。当時の自民党の党内の状況も踏まえというのは間違っているんですね。
○大臣政務官(門山宏哲君) 政府の立場としましては、専門的、技術的分野の外国人労働者は積極的に受け入れるという方針でございまして、また、特定の技術、技能、知識又は経験を必要としない労働に従事する活動を行う外国人を受け入れる政策についてはこれは採用しないという考え方を持っているわけでございます。
○福山哲郎君 まあ、これ、いつまでやっても仕方がないんですが、一事が万事こんな状況です。自民党の議員の皆さんも、おかしいことはちゃんと声を上げておかしいと言っていただかないと。この国の社会の在り方の問題だから。 実は、河野外務大臣とロシアの北方領土の問題、今日やりたいと思っていたんですけど、もう五分しか時間がないので、もう一つ気になっていることを外務大臣にお伺いします。 十一月二十四日、台湾が住民投票で、日本の五つの県、福島、茨城、千葉、栃木、群馬で生産された全ての食品の禁輸措置が、賛成が規定の数を上回りました。このため、輸入再開が少なくとも二年間は禁じられることになりました。これ、東日本大震災の後遺症です。 日本は科学的根拠に基づいて繰り返し輸入再開を求めてきました。私も当時、かなり強くお願いをしました。残念な結果となりました。今回の住民投票の結果の受け止めと、やっぱり今後の対応について、外務大臣、お答えいただけますか。
○国務大臣(河野太郎君) 御指摘のとおり、十一月二十四日の台湾の公民投票で、福島、茨城、栃木、群馬、千葉県の輸入規制の継続が、投票の結果、可決されたわけでございます。 日本側としては、日本台湾交流協会を通じて、食品の安全性に関する各種の情報提供を行いながら、科学的根拠に基づき規制撤廃を早期にするよう求めてきておりまして、今回、台湾の消費者の皆様に十分御理解いただけない結果となったことは極めて残念でございます。 今後とも、日本産食品に対する正確な理解を深めていただいて、規制の早期撤廃につながるようあらゆる機会を捉えて働きかけをしてまいりたいと思っておりますが、このWTOのSPS協定においては、衛生植物検疫措置を必要な限度においてのみ適用し、十分な科学的根拠なしに維持しないこととなっております。 日本といたしましては、十分な科学的根拠を示し、こうした規制が必要ない、だからこれは撤廃、緩和されるべきだということを働きかけをしてまいりました。現時点においてはまだ何も決めておりませんが、今後の対応としては、あらゆる選択肢を視野に入れて対応することを考えているところでございます。
○福山哲郎君 済みません、あらゆる選択肢というのは、まあ言えること言えないことはあるんでしょうけど、今大臣から言われたので、あえてお伺いします。あらゆる選択肢というのはどういうものがあるんでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 当面、科学的根拠を十分に示して台湾側に働きかけるということでございますが、あらゆる選択肢の中には、当然にWTOの紛争解決手続に進むということも選択肢の中には排除されていないということでございます。
○福山哲郎君 そのことを外務大臣が示唆したということだと受け止めます。 あと二分ありますので、一個だけ気になっている、直近のことなので聞きます。 衆議院の予算委員会、それから昨日の参議院の本会議、大野委員の質問に対しても、安倍総理は、五六年の日ソ共同宣言について、立法府が批准した、つまり承認をした唯一の文書であり、現在も効力を有しているということを言われています。これは、事実としてはそのとおりなんですが、ずっとプーチン大統領がそのことを言い続けて、日本が長年の外交努力でやってきた他の、もちろん東京宣言やイルクーツク声明を含めた諸文書、諸合意より一段上げたところで、区別を意図的に外交的にしてきた経緯があります。 そのことを日本の総理があえて本会議や予算委員会の場で、プーチン大統領の言っていることを……
○委員長(渡邉美樹君) そろそろ質疑をおまとめください。
○福山哲郎君 追認するような状況を言うことが交渉上本当にいいのかと。日本はそのことを認めたんだというふうになって、他の諸合意に対しての価値が、逆におとしめるメッセージを与えるんじゃないかと私はちょっと懸念をしているんですが、そこは、外務大臣、いかがですか。
○委員長(渡邉美樹君) 答弁は簡潔に願います。
○国務大臣(河野太郎君) あの五六年の共同宣言というのを基礎にして交渉を加速化させようということで合意をしたわけでございますから、総理として、その合意についての説明ということなんだろうと思います。 いずれにいたしましても、今後、交渉を加速化させることになりますので、我が国にとって最大限有利になるようにしっかりと努力をしてまいりたいと思います。
○福山哲郎君 終わります。
○大野元裕君 国民民主党・新緑風会の大野元裕です。 本日は、日中社保協定について大臣にお伺いをさせていただこうと思いましたが、高瀬委員そして福山委員の方からも大分お話も出ましたので、私の方は、こういった社保協定を行うということ、特にこれまで我が国が社保協定を締結した国の多くは先進国でした。そういった中で、中国との間で社保協定を結ぼうというのは、今後も恐らく大きな影響が現時点だけではなくてあるだろうと、日中の関係に鑑みた、そういった措置であろうという立場から、中国側との若干の交流についてもお伺いをさせていただきたいと思っています。 さて、大臣、日中社保協定については、中国側の中での制度の在り方というような問題は多少まだやはり指摘をされるところでありますが、我が国の経済界からも強い要望が出ていると聞き及んでいます。 そんな中で、先月には日中首脳会談、そして大臣御自身も会談に臨まれたというふうに理解をしております。そこでは、三つの原則とかいろいろ聞きたいこともあるんですが、先ほど申し上げたとおり、交流について、人的交流について伺いたいと思っているんですが、そこでも更なる人的交流についての合意がなされたというふうに外務省から説明をいただきました。 また、交流すれば、邦人が行けば当然いろんな問題も生じるわけでありまして、勾留された邦人に関する事案が取り上げられたというふうにも聞き及んでいます。中国側からは、それに対して、中国国内法に従って対応するというふうに突っぱねられたというふうにも聞いているところですけれども。他方で、中国というのは、他国、例えば日本であればスパイ罪等に該当しないような行為だったり、単に、単純に宗教の普及するとか、そういったことが問題になる等の事案が散見されるという報道があります。 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、政府としては、当然、相手国の国内法というのは尊重するべきものだろうと一義的には思います。しかしながら、その一方で、中国自体の人権が国際スタンダードに乗っていないとすれば、それはやはり憂慮するべき点としてしっかりと申し入れることも大事だと思いますけれども、大臣の御所見をいただきたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 日本は、自由ですとか基本的人権、法の支配といった価値観を国際社会における普遍的価値観と思ってやってきているわけでございまして、中国においてもこうした国際的な普遍的価値というものが保障されるということは、委員おっしゃるように、極めて重要だと思っております。 日本としては、こういう考え方を中国にこれまでも累次の機会を捉えて伝えてきているところでございまして、先月の北京で行われた日中首脳会談においても、安倍総理から李克強国務院総理に対して、中国国内の人権状況について注視しており、意思疎通を強化したいという旨伝達をいたしました。また、今月の六日、ジュネーブにおいて開催された国連人権理事会の普遍的・定期的レビュー、対中国審査においても、日本側代表団から中国の人権状況について指摘及び勧告を行ったところでございます。 日本から中国を訪れている邦人の拘束事案についても、邦人保護の観点からこれまで累次中国側に働きかけをしているところでございまして、引き続き中国国内における人権状況を高い関心を持って注視してまいりたいと思っております。
○大野元裕君 マルチの人権理の場とかそういったものを活用するのは、私もこれは一つの方法だと思っておりますし、こういった人的交流を進める上で、やはり政府としてはしっかりとしたそのまずは枠組みを整える、そして民間企業を含めて様々な交流を促進していくという、やはりその順番というのはしっかり守っていただくことが大事ですし、なおかつ、中国のように政府が強い国についてはその効果は高いというふうに私も思っておりますので、是非そこはよろしくお願いしたいと思っています。 また、先般の日中首脳会談、外相会談におきまして、来年を日中青少年交流推進年とすると、そしてそれぞれの日中の交流を促していくといったことが合意されたと聞いています。こういったアドバルーンはいいんです、これもう私も否定するものではないし、そのとおりだと思います。ただ、その一方で、中身を聞くと、中国、今非常に優秀な教育機関があったり、先進科学等で大変な投資がなされていたり、また人的な積み上げも進んでいます。 そういった中で、例えば日本人の心ある方が中国で勉強しようという方もおられます。そういった方が奨学金を受けようとすると、残念ながら、日本側の奨学金、本当に規模が小さいんです。これに対して、中国側は桁が違う。日本側、日本学生支援機構が取りまとめているものだけで、中国側の奨学金は日本人のためだけで百十人分あるんですよ。しかも、よく言う、まあ議論ありますけれども、返さなくていい奨学金です、中国側からは。日本側からは違います。学費も寮費も生活費も負担してくれるという破格の、日本側の奨学金から見れば破格のものなんですよ。 これ、大臣、もちろん両方がしっかりと若い世代を交流を図っていくというのは、支援していくのは、これはいいことなんです。悪いことではないんですが、もう一方、余りにも日本と中国の差が違い過ぎて、これからの有為な人材に対して手を伸ばすような状況がちょっと変わってくると、これは政治的な意味合いも帯びてくると思います。 そこで、大臣、我が国としても、例えば、中国側から日本に来る学生も日本側から中国に行く学生も両方ですけれども、例えば中国の中国留学評議会、CSCといったものが提供する質、量、これに一定に見合うようなものを検討していかないと、合意するのはいい、政治的に合意するのはいいけれども、将来における我が国の人材と中国の関係にとっては必ずしも私はいいことにならないと思いますけれども。大臣、是非、文科省に強く働きかけていただくなり、外務大臣としてのイニシアチブ取っていただくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) まず、日中間の若者が相互に交流を深めていく、その数を増やしていくというのはいいことだと思っております。実際に相手国を訪問し相手国の社会を知るというのは、特に日中関係では大事だと思いますので、これを増やしていくのは大事だろうと思っております。 今御指摘をいただきましたような、留学生の奨学金に差があるというのも現実でございますが、私が更に懸念をしておりますのは、例えば、一番顕著な例が、経済学部の教授あるいはもっと若手の助教授レベルから、実は日本の大学が支払っている給与よりも、上海ですとか香港ではありますけれども、そうした大学の支払っている給与あるいは待遇面が圧倒的にいい。日本のトップクラスの経済学者がそのために、日本に本当はいたいんだけれども、これだけ待遇が違えばということで海外へ流出する、少なからぬ数がこうした中国あるいは香港へ流出しているという現実がございまして、これはやはりかなり懸念しなければいけないことだろうというふうに思っております。 そういう意味で、これは若干外務省の範疇を超えておりますので、文部省を始め政府内で何ができるかというところはしっかり議論をしていかなければいけないというふうに考えているところでございます。残念ながら、今の日本の財政にはかなり厳しい制約がございますので、その制約の中で何ができるのか、あるいは、政府だけでなく大学、教育機関あるいは民間を含めオールジャパンで何ができるかというのは、これは問題意識としてしっかり持っていなければいかぬというふうに考えております。
○大野元裕君 大臣の御指摘、そのとおりだと思いますが、奨学金についてどうするか、主導的役割を果たしていただけるかどうか、これについてまずお答えください。
○国務大臣(河野太郎君) 奨学金についても、御指摘のところはまさにそのとおりでございますが、一方で財政的な制約もございますので、文科省、財務省と緊密に連携をして、何ができるか協議をしたいと思います。
○大野元裕君 あんまりこれ膨らますつもりはなかったんですけど、大臣がそうおっしゃるので申し上げますけれども、私もかつては研究者の端くれでございました。研究者が一番厳しいのは、応用科学とかは民間に任せておいても比較的金来るんですよ。ところが、いわゆる基礎科学とか人文科学のところについては、これは未来への投資です。財政的な制約の話ではなくて、投資しなければ日本が将来潰れる、そういった可能性すらあります。 特に、中国の場合には、物すごく彼らはやっぱり大きな存在にもう世界的になっていますから、彼らが日本とのバイの間で非常にアンバランスな形になってしまうと、特に人文科学をやっている人、お金がない、十八歳の子、二十二歳の子、その子たちが中国からお金もらうだけでどういう感情になるか。日本は何にもしてくれないと思う。 これで本当にいいかどうかというのは外交的にも私はマイナスだと思うから、大臣に是非力を発揮してほしいとお願いしていますので、検討していただく、もう一歩踏み込んでいただきたい。お願いします。
○国務大臣(河野太郎君) 委員の問題意識はよく分かりますし、私もそれを共有するものでございますので、この限られた財政の中で何ができるか、しっかり対応を考えてまいりたいと思います。
○大野元裕君 少し質問を飛ばさせていただきます。法務省に聞きます。 入管法の改正等にある特定技能第一号人材に当たる外国人、相当程度の知識又は経験を有する技能を有する業務に従事する外国人に扶養家族の帯同が認められない理由について教えてください。
○政府参考人(佐々木聖子君) 現行の在留資格、技能や技術・人文知識・国際業務などのいわゆる就労資格の外国人の御家族に対しては、家族滞在という在留資格を決定しています。 家族滞在の在留資格は、入管法上、日本に在留する方の扶養を受ける配偶者又は子に対する独立した在留資格でございますが、在留期間に上限のある技能実習や研修及び長期の滞在が想定されない短期滞在の在留資格で滞在する外国人の方の御家族は、家族滞在の対象から除外されているところでございます。 今回新たに創設します特定技能一号につきましても、原則一年ごとに更新を行って、上限を五年として帰国を前提とする在留資格でございまして、在留期間に上限のある先ほど申し上げました在留資格と同様に、その御家族に対して家族滞在の在留資格を付与しないということとしてございます。 加えまして、特定技能一号の外国人の方に対しましては、我が国で安定的に在留活動を行っていただくようにするための各種の支援を行う方針でありますところ、このような外国人の御家族を併せて受け入れることとした場合、その御家族に対する支援も検討する必要がございまして、いずれにしましても、その点につきましては、幅広い観点から国民的なコンセンサスを得る必要があると考えております。
○大野元裕君 これは入管法の審議を、これ外交防衛なので、しているところではないので、その是非について私は申し上げることは控えておきますが、国民的コンセンサスを得られないままに法律を出しておいて、そのような私は答弁というのはちょっとおかしいと思います。 その上で、外務大臣にお伺いをいたします。 今のお話を聞くと、期間に上限がある、あるいは長期に及ばないもの、上限五年以内で一年ごとに更新がされる、こういった資格の者については認めない、そしてもう一つは、家族に対するその支援、これについてのコンセンサスがない、これが二つ理由を述べられました。 そこで、外務大臣にお伺いします。 平成元年十二月の参議院内閣委員会で、実は政府委員が、一般的な話として、赴任の際には家族を帯同するのが普通だと、こういう発言をしております。私もそう思います。海外赴任なんというのは特にそうだと思います。 我が方から役所で送る、特に外務省はそれ多いですよね、人数が。そういった中で、扶養家族が、赴任する場合には、国家公務員等の旅費に関する法律や旅費規程に従って、赴任手当とか旅費とか移転料や扶養親族移転料、支度料、旅行雑費、赴任した後には配偶者に対する手当、こういったものが付けられます。しかし、彼らはほとんど五年以内が想定されるような赴任であります。そして、行った先で、支援は向こうがやってくれるんじゃなくて、こっちが考えることです。 これ、日本の場合にはそうやって赴任をするときに家族に対する手当まで税金から払うことが当然ですということが、果たして今の議論、つまり、上限があって、支援の措置の国民的コンセンサスがなければ向こうからは受け入れないけど、こっちから出すときには金まで付けてやって出すんだって、税金から払うんだって、大臣、これ、外務省として同じロジックで議論をするとおかしいと私は思うんですけれども、大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 外務省の省員が海外へ赴任する場合と今議論されている特定技能第一号人材とは、これは全然別物でございますから、同じロジック云々ということにはならないと思います。
○大野元裕君 そこの私、全く差が正直分かりません。 というのは、もう時間が来ましたのでもうこれでまとめますけれども、例えば外務省の場合、研修生というのがいます。これ、別に高い技能が前提と現時点では、その出す時点ではされていないと思いますけれども、彼らに対しても実は奥さんの帯同は認められています。そして、そういったお金も出されます。 私は、同じロジックではないというのは逃げだと思います。是非、今後しっかりとこの入管法の審議、別な場所でと思いますけれどもさせていただきますけれども、大臣としても赴任をさせるときに国民に理解を得られるようなことが大事だと思いますので、それを指摘して、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 日中社会保障協定は必要な取決めであり、賛成であります。 そこで、日中関係と新しい防衛大綱に関してお聞きいたします。 まず、外務大臣にお聞きしますが、十月の安倍総理と習近平中国国家主席との首脳会談で、日中関係は正常な軌道に戻ったということを確認をいたしました。中国は、この間、尖閣諸島周辺の東シナ海や南シナ海で力による現状変更を目指す動きは重大でありますが、これを軍事対軍事の悪循環にしてはならないと思います。その点で、総理と李克強首相との会談で、日中はパートナーであり、お互いに脅威にはならないということを確認したことは重要だと思うんですね。 このお互いに脅威にはならない、脅威にならないということの意味、それを確認したことの意義について認識をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河野太郎君) 安倍総理は、今回の訪中において習近平国家主席及び李克強総理との間で首脳会談を行って、国際スタンダードの上で、競争から協調へ、隣国同士として互いに脅威とならない、自由で公正な貿易を発展させていくとの三つの原則を確認をいたしました。このうち、御指摘の隣国同士として互いに脅威とならないという原則については、二〇〇八年の日中共同声明において確認された、お互いに協力のパートナーであり、お互いに脅威とならないということを今回改めて確認したものでございます。 御指摘をいただきました東シナ海、南シナ海ではまだ様々な動きが続いております。そうしたところにつきましては、日本として原則を譲るつもりは全くございません。 その上で、隣国同士の様々な課題はありますが、懸案を適切に処理しながら、ハイレベル往来やあらゆる分野での協力、交流を推し進め、日中関係の新しい時代を切り開いていくつもりでございます。
○井上哲士君 一方、イージス・アショアについて、当初、北朝鮮を想定した弾道ミサイルの迎撃機能に加えて、中国の巡航ミサイルを念頭に同時対処できる機能を担わせる方針でありました。そのためには多機能型対空ミサイルのSM6の搭載が必要になるわけですが、このイージス・アショア導入予算がどんどん膨れるという中で、来年度の概算要求には巡航ミサイル対応は計上されませんでした。いかにも予算縮減のようでありますが、元々、昨年十二月の弾道ミサイルの閣議決定では、弾道ミサイル防衛能力の抜本的向上のみが目的だったわけですね。一方、次期防衛大綱には、この弾道ミサイルと限定せずに、総合ミサイル防空能力の強化が求められることになっておりますが、そうしますと、これによってこのイージス・アショアに巡航ミサイル対応も追加をされると、こういうことになるんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、質問にお答えする前に、中国との関係ですが、私ども、当然のことながら尖閣周辺の中国の動きについてはしっかりウオッチをしてまいりますが、一方で防衛当局間の信頼醸成はしっかり図っていかなくてはいけないというふうに考えておりまして、既にワークしてる日中海空連絡メカニズムに加えて、先般シンガポールで行った日中の防衛相会談におきまして、ホットラインを開設をしていこうと、相互に訪問をしようと、そういうことも今取り決めているところでございます。 その上で、今の先生の御質問ですけれども、イージス・アショアには、御指摘のように弾道ミサイルのみならず巡航ミサイルの迎撃機能を追加することも可能でございますが、本年四月のレーダー選定においては、将来的な拡張を有することを確認するため、弾道ミサイル対処機能のみならず、巡航ミサイル等への対処機能も含めた提案を受けております。一方で、今回のイージス・アショアの導入は弾道ミサイルの防衛能力の抜本的な向上を図るために行うものでございまして、これまで、巡航ミサイルの迎撃機能の付加については決定をしておりません。したがって、三十一年度概算要求においては、巡航ミサイル対処機能の付加については予算計上をしておらないところでございます。 なお、次期大綱につきましては、現在政府内で議論を進めているところでございますが、盛り込まれる具体的な内容について現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、自衛隊の防空、ミサイル防衛の統合の在り方については、今後とも具体的な検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○井上哲士君 過去にも指摘しましたけれども、こうしたものが軍事対軍事の悪循環を強めるものになっていくと。同時に、米軍が北朝鮮対応などでイージス艦のBMD任務が非常に増加をしていると、これを軽減するために陸上イージスが必要だというようなことも米海軍から様々な声が出ていると、こういうことも受けたものではないかということは指摘をしていきたいと思うんですね。 さらに、大臣は、一昨日のこの委員会の答弁と記者会見で、新しい防衛大綱に関わって、F35Bの研究、そして護衛艦「いずも」の空母化にも言及をいたしました。今朝の東京新聞などは、F35B二十機導入検討と、こういう報道もされております。 ちょうど二か月前に米軍は、アメリカ海兵隊が実戦配備するF35Bが初の戦闘攻撃を実施したことを公表いたしました。アメリカ中央軍の九月二十七日付けの発表によりますと、第一三米海兵隊遠征軍のエセックス強襲即応群のF35Bが、アフガニスタンにおける自由の番人作戦の支援として、同機種としては初めてとなる戦闘攻撃を実施したと、こうしているんですね。具体的には、地上の掃討作戦を支援する空爆を実施し、地上部隊司令官の報告では空爆は成功を収めたと考えられると、こうしております。機体の映像も公開されまして、精密誘導兵器も搭載している様子も報じられております。 この発表文の中で、中央軍の司令官はこういうふうに言ってF35Bの能力を高く評価しているんですね。F35Bは、戦域における強襲及び航空戦闘能力、作戦上の柔軟性並びに戦術上の優位性における著しい強化になると、常に安定と安全を向上させる海上優勢を可能としつつ国際水域から地上作戦を支援する、こういうふうに言っております。 そこでお聞きしますけれども、一体なぜ日本が、国際水域から他国の地上を空爆する、こういう強襲能力に優れた兵器について、その保有を含めて研究をする必要がどこにあるんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、「いずも」の件でございますが、私が二十七日朝の会見で申し上げましたのは、「いずも」型護衛艦というのは三年前に就役をしたばかりでございまして、今後約四十年間ぐらいは使っていくということを前提にしている護衛艦でございますので、できるだけ多用途に使っていけることが望ましいというふうに思っておりまして、引き続き検討、研究を進めさせていただきたいということを申し上げたところでございます。 一方のF35Bという航空機は、現在我が国が導入しております35Aと同じベースの機体でございまして、短距離で離発着できるという性能を持っております。国土が狭い我が国としては、関心を持って情報収集を行い、その機能、性能について研究しているところでございますが、それ以上のことにつきましては、政府の有識者会議あるいは与党の御議論を承った上で、更に大綱、中期防の策定に向けて検討をしてまいりたいと思っておりまして、何か具体的に決まっているということではございません。
○井上哲士君 先日の答弁でも会見でも、この「いずも」のいわゆる空母化についての否定はされませんでしたし、「いずも」にF35Bを搭載することになれば、国土の狭さというのは全く理由にならないんですね。あの狭い甲板で飛べるようになるということでありますから、やはり米軍が述べているように、国際水域から他国の地上を空爆する強襲能力に優れた兵器、これを導入するということが何よりも私は問われる、その研究自体が問われると思うんですね。しかも、これ、戦闘機の役割を一変させるものになるんじゃないか。 航空自衛隊の戦闘機は、日本の防空を任務として日常的にスクランブルに従事をさせております。航空自衛隊のホームページを見ますと、保有する戦闘機について、進入してくる敵を直接撃破する任務を担当するとして、現有する四機種を紹介をしているわけですね。ところが、戦闘機をこの「いずも」のような甲板を持つ艦艇と組み合わせて海のどこからでも作戦ができるようにすると、こうなりますと、もはや防空では説明が付かないと思うんですね。 私は、防衛省は保有する戦闘機の役割を一変させようとしているのではないかと、こう思うわけですけれども、この点どうでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、今先生がおっしゃったようなことが決まっているわけではございません。「いずも」の多用途での活用、あるいは航空機体系全体を捉まえた新しい航空機の導入については今検討中でございまして、何かが決まっているというわけではございません。 いずれにいたしましても、我が国の防衛の基本的な考え方は専守防衛でございます。これが次期大綱、中期防を作っていく上においても大前提でございますので、これを前提としながら、しかし、我が国を取り巻く安全保障環境、厳しさが増してきている、軍事技術が目まぐるしく進展をしているという環境の中で国民を守るために、真に必要な防衛力の在り方について更に検討を加え、見定めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
○井上哲士君 決まっていないと言いながら研究は進めていると、こういうことなわけですね。 専守防衛は変わらないんだと、こういうふうに言われましたけれども、この「いずも」のようなものと戦闘機を組み合わせるということになりますと、日本の領土、領海を離れ、領空を離れて、海上のどこからでもどこへでも戦闘機の拠点を持とうとする、事実上の海上の航空基地の機能を持つものを持つということになるわけですね。これはやっぱり大きく変えることになりますね。これ、他国が脅威とみなさない保証はありません。他国がこういうのを見て、日本の装備を上回ろうと、こういう悪循環につながっていくんじゃないですか。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、どのような装備を持ち、どのような運用をしていくかということについて、現段階で何か具体的に決まっているわけではありません。その上で、どのような種類の装備を有することになろうとも、我が国が専守防衛に徹し、他国に脅威にならない、他国にとって脅威にならないという考え方は、これからも堅持をしてまいりたいというふうに思っております。
○井上哲士君 日本の領土、領空を離れて、海上のどこへでもできるような海上の航空基地の機能を持つ、そのことが他国の脅威にならないとなぜ私言えるのか分かりません。 更に聞きますけれども、これ、「いずも」がそういった機能に改修した場合に、米軍のF35Bを離着陸させる、こういう運用も検討されるんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 今までも、例えば日米共同訓練、米国だけではなくて他国との共同訓練におきまして、クロスデッキというふうに申しておりますが、お互いに持っている航空機をお互いの甲板の上に載せるという訓練などを行ってきておりますので、幾つかの種類の他国の航空機、米国の航空機が「いずも」型の護衛艦に離発着したことはございます。 したがって、そういうことも日米同盟の抑止力を高めていく上で必要な訓練だということで我々はやってきているわけでございまして、今後どうするかということは、先ほど申し上げたようにまだ具体的に決まっておりませんが、我が方の装備の在り方についてですね、しかし、「いずも」型の護衛艦に米国を始め他国の航空機が離発着するということは今後もあるということでございます。
○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
○井上哲士君 今後あると、こういうふうに言われました。 最後、まとめますけど、安保法制で安倍内閣はもう憲法解釈勝手に変えて強行したわけでありますが、米軍に対する支援も、戦闘作戦行動に発進準備中の航空機に対する給油、整備も含めてできるというふうにいたしました。まさにその下で日米一体化を推進しているわけで、これを装備面でますます強化することになると、こういうことだと思います。これは、まさに軍備拡張の競争を伴って脅威をもたらすだけだと思います。この問題は、更にこれからも質問していきたいと思います。 以上、終わります。
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。 日中社保協定について一点だけお尋ねしたいと思います。もう既に何人かの委員の方から質問がありましたので、重複しないように質問させていただきたいと思います。 入管法の関係で指摘されている点が何点かあるんですが、医療、例えば国民健康保険に関しては、滞在が三か月を超えるだけで入ることができると。だから、ある意味、我が方に影響があるんではないかということで指摘されております。他方、年金においては、医療も年金も一応セットで加入というのが前提になっているはずなんですが、年金に入っても、技能実習生でいいますと最高が五年ですよね。今度設定される新しい在留資格においても、最初は想定がアッパー五年です。だから、こっちで入っても結局は掛け捨てになってしまう、だから入らないという方が大半だというふうに聞いております。 そこで質問ですが、現在何らかの形で日本で就労している中国人もこの日中社保協定の対象者となるんでしょうか、外務大臣。
○国務大臣(河野太郎君) 社会保障協定による法令の適用調整につきましては、一方の締約国に派遣されて就労する者について、原則として派遣先、つまり就労地国の年金制度のみに加入するものとする一方、派遣期間が短い、通常は五年以内、場合には派遣元国の制度のみに加入するということにより、年金保険料の二重負担を解消することとしております。 このように、社会保障協定は、技能実習のような特定の在留資格ではなく、就労地を基準に適用調整を行うことになります。したがって、日本で就労している中国人被用者も、両国の年金制度の二重適用を受けている場合、協定による適用調整の対象となり得ます。 例えば、技能実習生であっても、中国において本協定の対象である被用者基本老齢保険に加入していない技能実習生ならば、日本国の法令との間で適用調整を行うべき中国の法令が存在しないので、この協定による法令の適用調整の対象となりません。当該保険に加入したまま日本に派遣されて就労する技能実習生ならば、この協定による法令の適用調整の対象となり得るということでございます。
○浅田均君 分かりました。 そうしたら、新しくつくられる在留資格、特定技能一号に関しても、その方々が中国で入っておったら、日本に来たときはその対象になるという理解でいいんですね。
○国務大臣(河野太郎君) 新たな在留資格を有して我が国で就労する被用者が、中国において本協定の対象である被用者基本老齢保険に加入していないならば、年金保険料が二重負担となっていないため本協定による法令の適用調整の対象とはなりませんが、当該保険に加入したまま日本に派遣されて就労するならば、この協定による法令の適用調整の対象となり得るということでございます。
○浅田均君 分かりました。ありがとうございました。 それでは、防衛大綱についてまた質問させていただきます。先回、質問できなかった部分です。我が国を攻撃する国外のサイバー攻撃部隊を攻撃できるのかということについてお尋ねいたします。 IoTの時代です。コンピューターが物とつながっています。コンピューターを攻撃してくるだけではない。身近な例を挙げますと、例えば新幹線の自動制御装置とか原発の制御装置、そういうところを狙われるおそれがあると私は思います。これが単なるハッキングというのとの違いだと思います。 そこで伺いますが、サイバー攻撃をやってくる攻撃者が国外にいると特定できる場合、そういう場合は国外のサイバー基地を攻撃できるんでしょうか、防衛大臣。
○国務大臣(岩屋毅君) まず、私ども、今検討中の大綱、中期防において、サイバーや宇宙、電磁波という新領域が非常に大事だということで検討を進めておりますが、先生にはそこに関する御質問を続けていただいておりまして、私どもにとりましても大変勉強になっておりますことを感謝申し上げたいというふうに思います。 その上で、今の御質問でございますが、当該サイバー攻撃と自衛権の関係についてはなかなか一概に申し上げることは困難なのでございますけれども、その攻撃が武力行使の三要件を満たす場合、つまり国民の生命、自由、幸福追求の権利を根底から覆すような甚大な被害をもたらす場合には、法理上、このような自衛権の発動の措置の一環としてサイバー攻撃という手段を用いることは否定されないというふうに考えておりますが、どういう事例が我が国に対する武力攻撃に該当するかについては、個別具体の状況に応じて判断をしていくしかないというふうに思っております。
○浅田均君 そうしたら、こういうふうに質問させていただきます。 その攻撃が我が国の存立を脅かす、いわゆる存立危機事態であると認定されたとします。そのサイバー防衛というのはコンピューターによる防衛だけなんでしょうか、あるいはほかの武力も使用が可能になるんでしょうか。
○国務大臣(岩屋毅君) 先ほど申し上げましたように、冒頭、先生はサイバー攻撃が甚大な被害をもたらす場合はどうかという御質問だったので、それは武力行使三要件を満たせばサイバー攻撃ができるというふうに申し上げましたが、自衛権の発動は必要最小限でなければならないということでございますので、相手のサイバー攻撃が武力行使、実際の武力行使を伴ったものであるのかどうか、相手の攻撃の様態というものを見定めなければ、なかなか一概に我が方の対応についても申し上げられないということだと思います。
○浅田均君 これから研究されるということです。 これ、私はこだわっておりますが、先ほど防衛大臣自ら専守防衛が原則と。私は、専守防衛というのはもうこの時代、不可能だと思っておりますので、こういう質問ばっかりしていますけれども、サイバー攻撃に対しても専守防衛でしょうか。つまり、我が国に物理的な一撃が加えられないことには反撃できないんですか。
○国務大臣(岩屋毅君) サイバー攻撃が起こされてそれに対して反撃をする場合にも、そこにもやはり専守防衛の基本的な考え方というのは適用されなければならないというふうに考えておりまして、関係する国内法及び国際法を遵守しなければならないと思っておりますが、ただ、サイバー攻撃というものに関しては、国際社会の中でもいろいろ今議論が続いているところでございまして、しっかりとその定義やその態様について国際的な基準が定まっているということではないというふうに思いますので、我々もこれからまだまだ研究、検討を進めていかなければいけないというふうに思っております。
○浅田均君 我が国はまだ研究の段階ですけれども、例えば北朝鮮ですとサイバー部隊が六千人いるとか、毎年千人のそういう兵士が誕生しているとか、中国においてもロシアにおいても同じような部隊があるというふうに言われております。だから、これから研究している場合ではなくて、もう即応態勢を組めるような体制を必要としているんですね。私はそう思います。 だから、もう普通の物理的な兵器による攻撃だと、視認できるとか急迫不正の侵害であるとか、そういう防衛の三要件とか条件が認定というか認識できる、判断できるわけですけれども、サイバー攻撃というのはある特定のコンピューターあるいは特定の施設をもう集中的に攻撃してくるわけですよね、いろんなやり方がありますけれども。だから、これが急迫不正の侵害であるとか、そういう何か三要件を満足しているのかどうかというふうなもう検討している状況ではないと思うんです。時間がないと思うんですね。だから、こういうことに対しては、いろいろな事態が想定できると思いますけれども、もう事前にプログラミングしておくか、何らかのそういう対応が必要だと思っております。 それで、次の質問ですが、専守防衛というのは、私は繰り返し言っておりますけれども、こういう時代はもう無理であると、不可能であると思っているんですけれども、老婆心ながら、もし専守防衛を徹底されるならば、まずレーダーが一番重要になってくると思います。攻撃者の動きをできるだけ詳細にキャッチすることが必要になります。 この間も視察させていただいたところで、防衛装備庁でいろいろ教えていただいたんですが、大きなアンテナでなしに、分散型といいますかね、コンピューターと同じように、集中管理ではなくて小型のレーダーを複数設置すると、そういうふうに仕組みが変わりつつあるという御説明を受けて、なるほどなと思ったんですけれども。その中で、MIMO、マルチインプット・マルチアウトプット、分散型警戒管制レーダーというのを開発研究されているということをお伺いいたしました。 今回の、最先端技術等に対して重点的に投資とあるんですけれども、当然、この中にそのMIMO、マルチインプット・マルチアウトプットというそのレーダー設備に関しても重点的投資の対象になっていると思うんですが、確認させていただきます。
○国務大臣(岩屋毅君) その前に、サイバーについても当然私ども勉強、研究しているだけではありませんで、既にそれに対応する部隊を備えておりますけれども、次期大綱、中期防においても、このサイバーの分野、重点分野だということで、これを充実強化すべく今検討を進めております。具体的なことはまだ決まっておりませんが、そういう方向でしっかり充実強化をしてまいりたいと思っております。 その上で、今先生お尋ねのMIMO、マイモとも言うらしいんですけれども、これについては、これも重要な技術だというふうに私ども思っておりまして、先日、十一月二十日に開催された安保の有識者懇におきまして、三十一年度以降に係る防衛計画の大綱に盛り込むべき優先事項の一つとして新領域やゲームチェンジャーとなり得る最先端技術等に対して重点的に投資する旨を説明をしたところですが、そういうゲームチェンジャー技術の一つだと思っておりますけれども、実は既に研究開発に着手をしておりまして、このMIMOにつきましては、つまり次期警戒管制レーダーにつきましては、平成二十七年度に研究を終了しておりまして、三十年度より開発に着手をいたしております。 したがって、もう始めていることでございますので重点投資分野とすることは想定しておりませんけれども、着実に開発事業を進めてまいりたいというふうに思っております。
○浅田均君 最後の質問です。 レーダーと通信の開発、これは非常に重要です。加えて、防衛装備庁の電子装備研究所で研究が進められているという高出力レーザーシステム、これ私は、この間もちょっと触れましたけれども、イージス・アショアなんかよりも確実に弾道ミサイルなんかを対応できる、兵器を超える兵器だと思っております。 もうかなりのメガワット級レーザーで破壊できるというふうに聞いておりますが、この高出力レーザーシステムの開発状況についてお尋ねいたします。
○委員長(渡邉美樹君) 答弁簡潔にお願いします。
○国務大臣(岩屋毅君) はい。 お尋ねのシステムにつきましては、中長期技術見積りにおきまして、今後重視する取組の一つとして実証しております。これまでにレーザー光の集光、集める技術や追尾照準技術といった研究に取り組んでおりまして、三十年度からは迫撃砲弾や小型無人機等を破壊するための実証研究に着手したところでございまして、更に開発というか、研究を進めてまいりたいと思います。
○浅田均君 ありがとうございました。終わります。
○アントニオ猪木君 元気ですか。元気があれば何でもできる。元気があっても平成はもうすぐ終わりますということで、余生を考えると冷静ではおられないというのが今のお気持ちでしょうか。 誰のせいでもありゃしないという、おいら一人が悪いんだよという、そんな歌が昔ありましたけどね。ABCをラテン語で言うと、発音するとアーベーセーということになるので、是非、日本のかじ取りを間違わないように、よろしくお願いしたいと思います。 二〇二〇年開催される東京オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会が、暑さ対策として男女マラソンのスタート時間を繰り上げる方針としました。先月、日本医師会が選手や観客の命に関わりかねないと午前五時半スタートにするよう要請、大会組織委員会も、午前五時半から六時半頃の開始と検討しているそうです。 大会コンセプトは、この時期に晴れる日が多いこと、温暖であること、アスリートが最高の状態でパフォーマンスの発揮ができる理想的な気候となっています。この夏、気温は最高記録を更新中です。私は、何回か予算委員会でも、この暑さに対して、夏の、心配し、委員会でも開催時間を変えたらどうかと進言してきましたが、このオリンピックのコンセプトは、一体このようなばかなコンセプトのあれを誰が作ったのか、また、それを見て決裁したのは誰なのかを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(藤江陽子君) 御指摘の記載につきましては、二〇二〇年大会の招致活動の中心的な役割を担いました東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック招致委員会が、立候補ファイルにおいて大会の全体的なコンセプトの一部として作成したものと承知しているところでございまして、御指摘の記載につきましては、その東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック招致委員会がその内部の手続を経て決定したものと認識しております。
○アントニオ猪木君 作るのは勝手ですが、いつもそういう無責任な、あと、本当に選手の気持ちになり、あるいは今回、毎年、先ほども申し上げたとおりですが、本当に自分が体験してみればよく分かることだと思います。 医師会の言うように、選手、観客の安全、十分に考慮しなければならないと思いますが、ただし、今回の変更は選手の意見もしっかりと反映されているんでしょうか。朝五時半からスタートとなると、起床時間、食事を取る時間など、何か月も前から調整をしなきゃなりませんが。十二月には正式決定とのことですが、どういう基準で決めようとしているのか、教えてください。
○大臣政務官(白須賀貴樹君) 私の幼い頃の憧れの猪木先生から御質問、ありがとうございます。御質問にお答えさせていただきます。 二〇二〇年東京大会におけるマラソンにつきましては、本年七月に組織委員会が発表した競技スケジュールでは午前七時スタートとしていたところ、今年の夏の猛暑や日本医師会からの要望などを踏まえまして、早める方向で見直しを行うことになったと承知しております。 組織委員会におきまして、選手の立場を代表する国際競技団体との調整を行った上で、国際オリンピック委員会と協議をして、そして決定されると聞いております。その際には、気温などを含めた競技の環境、競技運営を担うスタッフの勤務、ボランティアへの対応、観客の輸送の観点等を考慮して総合的に検討されるものと承知しております。引き続き、組織委員会における調整の状況を注視してまいります。 ありがとうございます。
○アントニオ猪木君 是非そういうような、現場も含めて検討していただきたいと思いますが。 次に、スポーツ・フォー・トゥモローについてお聞きいたします。 東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年までに、開発途上国を中心とした百か国、一千万人以上の対象、推進されるスポーツ国際貢献事業と認識しております。 ブラジルでも柔道の教育や、セネガルで空手指導派遣などいろいろあると聞いていますが、これまでにどのような活動をしてどんな効果が生まれているのか、具体的にお聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) スポーツ・フォー・トゥモローは、これまで、スポーツ指導者、選手の派遣、招聘、スポーツ関連施設の整備、機材供与、学校体育カリキュラムの策定支援、こうしたスポーツを通じた国際協力や交流、そして国際スポーツ人材育成拠点の構築、国際的なアンチドーピング推進体制の強化支援の三つを柱として行ってきております。 二〇一八年三月末までに二百を超える国々で約六百六十五万人の人々が裨益をしており、未来を担う若者を始めあらゆる世代の人々にスポーツの価値とオリンピック・パラリンピック・ムーブメントを広げているほか、スポーツを通じて、親日派、知日派の育成に貢献をしてきているというふうに考えております。
○アントニオ猪木君 これまでに反省点や、今後の課題についてお聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 二〇二〇年の東京大会に向けて一千万人の裨益ということを目標にしておりましたが、残念ながら、現在、六百六十五万人にとどまっております。 確実にこの一千万人の目標を達成するために、在外公館、スポーツ庁あるいは日本国内の競技団体と連携をし、より一層強力な推進に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
○アントニオ猪木君 次に、北朝鮮漂流船についてお聞きしたいと思いますが、二十四日、青森の五所川原市、鰺ケ沢町、深浦町と山形県の遊佐町と、一隻ずつ四隻の木造船が漂着していますが、見付かったと報道されています。長さが八メートルから十三メートル、船の形状は、船体に書かれた数字などから青森、酒田海上保安部は北朝鮮船の可能性があると考えているそうですが、周囲に人影がなかったということです。船にイカ釣り用の針や魚を捕る網などが残されていたとの情報もありますので、ぎりぎりまで人がいた可能性が高いのではないかと思います。 どういう方法で捜査しているのか、差し支えない範囲内でお聞かせください。
○政府参考人(星澄男君) お答えいたします。 海上保安庁では、漂流した木造船が発見された場合には、常に海上保安官を現場に向かわせ、警察など関係機関と連携して船体や船内の状況を詳細に調査し、事実関係の確認に努めているところでございます。 委員御指摘の四隻のうち二隻につきましては、沿岸に漂着する前に沖合で漂流しているところを海上保安庁航空機などが発見しており、無人であることを確認しております。 また、この四隻はいずれも船体が大きく破損しており、船内には大量の海水がたまっているなど、生存者の痕跡は確認されておらず、巡視船艇、航空機による付近海域の哨戒や地元住民の聞き取りからも不審事象に関する情報はありませんでした。これらの情報については警察と共有しております。 海上保安庁におきましては、関係機関との連携を強化するとともに、引き続き、日本海側の哨戒体制を強化するなど、国民の安全、安心の確保に万全を期してまいります。
○アントニオ猪木君 次に、二十七日に菅官房長官の記者会見で、北朝鮮の金日国体育相の入国について、二十八日から開かれるオリンピック委員会の連合総会に出席のため、例外的な特別な事情として認めると発表をしています。日本政府は独自制裁で北朝鮮籍の者の入国を原則禁止していますが、オリンピック憲章を踏まえて判断したとのことです。私の信条では、スポーツ交流を通じて世界平和、今回の政府の判断は大変よかったと思います。 今回の政府関係者との会談予定はないと聞いておりますが、直接対話の機会が少ない中、少しでもお互いを知り前進する上で貴重だと思いますが、どうお考えか、お聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 日本は、北朝鮮に対する独自措置として、北朝鮮国籍を有する者の我が国への入国は認めないということとしております。その上で、今般の金日国体育相につきましては、我が国で開催される国内オリンピック委員会連合総会への出席を目的としたものであることを踏まえ、またオリンピック憲章がスポーツにおける差別を禁止していることなどを勘案して、例外的に特別な事情として入国を認めることとしたものでございます。 日本としては、北朝鮮との間で大使館ルートなど、様々な手段や、通じたやり取りを行ってきておりますが、今回の金日国北朝鮮体育相と会談をする予定はございません。
○アントニオ猪木君 余りニュースに取り上げられませんでしたが、先日、日体大の生徒たちが北朝鮮を訪問しています。総理も直接対話をすると言っていますので、今後、人の交流は反対できないのではないでしょうか。とにかく、松浪健四郎日体大理事長ががんをその後発表しておりましたが、そういう中で本当に交流ということを頑張っておられると、本当に評価できるのではないかと私は思います。 見解をお聞かせください。
○国務大臣(河野太郎君) 日本政府は、従来から、対北朝鮮措置として日本国民の北朝鮮への渡航の自粛を要請をしてきております。目的のいかんを問わず、日本国民の北朝鮮への渡航については今後も自粛をお願いしていく考えでございます。
○アントニオ猪木君 日々情勢は変わっていますので、その辺も踏まえて、今現在こうあるからというより、明日の平和へ向けての行動を是非取っていただきたいと思います。 十一月の十九日、インドネシアの東部、ワカトビ国立公園の中にあるカポタ島の浅瀬で海岸に打ち上げられたマッコウクジラの死骸から、百十五個のカップ、二十五枚のビニール袋、ペットボトルやサンダル、千本を超えるひもが入った袋など、約六キロのプラスチックごみが出てきたという報道がありました。 二〇一八年に中国が国外で排出されたプラスチックごみの輸入を禁止、プラスチックごみの行き先が東南アジアになっていると聞きます。また、人体からマイクロプラスチックが見付かっているというオーストリアの研究も目にしました。人間が出したごみ、動物や魚が食べるだけでなく、人間が食べていることになります。紙のストローを使用するなど話も聞きますが、ほんの一部の動きだと思います。 私の知り合いも環境に優しいストローを今開発中ですが、以前も伺いましたが、国としてどう今取り組み、今後取り組んでいくのか、再度お聞かせください。
○政府参考人(上田康治君) お答えいたします。 海洋プラスチックごみ問題は船舶航行の障害、観光や漁業への影響、生態系への悪影響も懸念されており、世界各国が連携して取り組むべき地球規模の課題であります。 我が国は、3Rの考え方に基づき、国内の法制度を整え、技術を磨き、循環型社会を築いてまいりました。今後策定するプラスチック資源循環戦略では、我が国として世界をリードするような総合的かつ先進的な対策を盛り込み、積極的に取り組む考えであります。また、さきの通常国会における海岸漂着物処理推進法の改正を踏まえ、海岸漂着物処理推進法基本方針を改定し、海洋ごみの発生抑制や実態把握、回収、処理の促進などの取組を着実に進めてまいります。 さらに、この問題は先進国のみならず、プラスチックを多く排出する途上国も含めた世界全体の取組が不可欠であり、来年のG20の場でも、途上国を巻き込んだグローバルで実効性のある対策のイニシアチブを打ち出すべく、我が国として国際的な取組を主導していきたいと思っております。
○アントニオ猪木君 連鎖ということで、昔いろんな本にも予測されていたことですが、私も、パラオもいろんなところで昔は潜るのが好きで、あるいはサンゴを植えたりもしておりますので、そんな中で、本当に、何でしょうかね、自分の世界に入ってきれいなサンゴを見ながら潜っていると、突然そこにコカコーラの缶が出てきたり何かすると、一遍に夢が消えてしまうような。是非、これから大きな問題ですから、日本のやっぱりその辺について研究も大分進んでいると思いますので、世界貢献のためによろしくお願いしたいと思います。 ありがとうございます。
○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。 日中社会保障協定は、先月の安倍総理の訪中において早期発効を約束しており、私どもも賛成です。 日中首脳会談において、競争から協調へ、隣国としてお互いに脅威にならない、自由で公正な貿易を発展させていくとの三つの原則を確認しました。 しかし、沖縄においては、日本政府の強権によって、日中が互いに脅威にならないという原則に逆行する軍備の強化が進められています。その一つが辺野古新基地建設です。これまで二十二年にわたって県民の反対が続いています。二〇一四年に当選した翁長雄志知事は、県民の先頭に立って辺野古埋立承認の取消し及び撤回を取り組みました。残念なことに翁長知事は八月八日に御逝去されましたが、玉城デニー知事が県知事選でのこれまでの最多の得票を得て当選をし、翁長知事の遺志を継いで、県民の先頭に立って辺野古新基地建設に反対をしています。 今回、防衛省沖縄防衛局が一般私人に成り済まして沖縄県の埋立承認撤回に対して行政不服審査請求をするという前例のない請求を行い、それに対し、審査庁である国土交通相が執行停止の決定をするという極めて異常な状況が生じています。沖縄県民が県知事選挙で明確に示した民意を無視するものであり、本日報じられているように来月半ばから土砂が投入されるようなことがあれば、政府と沖縄の亀裂が決定的になることになり、このまま土砂投入をすることがないよう強く抗議し、求めます。 二〇一六年一月二十九日に翁長知事の取消しに対し福岡高裁那覇支部が出した代執行訴訟和解勧告文では、「仮に本件訴訟で国が勝ったとしても、さらに今後、埋立承認の撤回がされたり、設計変更に伴う変更承認が必要となったりすることが予想され、延々と法廷闘争が続く可能性があり、それらでも勝ち続ける保証はない。むしろ、後者については、知事の広範な裁量が認められて敗訴するリスクは高い。」としています。このように、このままでは飛行場は完成することなく、結局は環境だけが破壊をされるということになりかねません。 さて、行政不服審査法は、国民の権利利益の救済を目的としており、第七条二項で、国の機関等、これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の相手方になるものについてはこの法律は適用しないと、適用除外を定めています。 総務省行政管理局の逐条解説行政不服審査法、平成二十八年四月によれば、配付資料の一枚目のように、第七条二項の固有の資格とは、「一般私人が立ちえないような立場にある状態」を指しますが、これを判断するに当たっての実務上のメルクマール、指標は、一、「相手方」、二、「事務・事業の性格」であり、特に「事務・事業の性格」については、「処分の相手方が、国の機関等に限られていない場合であっても、当該法令上、当該処分の相手方に係る事務・事業について、国の機関等が自らの責務として処理すべきこととされている又は原則的な担い手として予定されているケースについては、当該法令に定める制度において国の機関等は、その行政主体たる地位が特に着目されているものと考えることができ、一般私人が行う場合が排除されていないといっても、一般私人が任意に行う場合とは事務・事業を実施する背景が異なることから、一般には「固有の資格」に当たるものと考えられる。」と明記しています。 本年六月二十七日から二十九日に実施された公益社団法人日本港湾協会の第三十回港湾行政実務研修資料、港湾行政の概要、平成三十年度において、配付資料の二枚目のように、国交省は、公有水面埋立法第四十二条第一項の法意は、都道府県知事の承認は埋立ての免許と異なり、承認によって埋立てをなす権利が設定されるものではない。国は、本来公有水面に対する支配権、公有水面を直接排他的に支配し管理する機能を有しており、この支配権に基づいて公有水面の一部について適法に埋立てをなし得るのであり、国以外の者がなす埋立ての場合と異なって、埋立てを行うために特に埋立てをなす権利を取得することを必要としないと解されている。昭和二十八年十二月五日法制局一発第一〇八号法制局第一部長からの港湾局長宛て。したがって、国が埋立ての承認を受けた場合においては、埋立てをなす権利がこれによって生ずるのではない、埋立てに関する工事が竣功した場合においては、都道府県の竣功認可を要せず、単に都道府県知事に竣功の通知をすれば足りると明記しています。 そこで、国交省に伺います。 公有水面埋立法上、埋立てという事務・事業については国の機関が自らの責務として処理すべきとされている、又は原則的な担い手として予定されていると考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(林俊行君) お答えいたします。 委員御指摘の逐条解説に固有の資格に当たるかどうかの判断に当たっての実務上のおおむねのメルクマールが掲げられていることは承知をしております。また一方で、御指摘の逐条解説におきましては、どの処分について固有の資格を認めることができるかどうかの判断は必ずしも明確になっていない場合が多いともされていると承知しております。 公有水面埋立法に関しましては、このような中、平成二十八年十二月二十日にこの辺野古の埋立承認の取消しに関します最高裁判決が示されておりまして、この中で、公有水面の埋立ての取消しについて、この承認の取消しが行政不服審査法第二条の処分であることを踏まえた判断を行っております。 今回、埋立承認の撤回、これについて執行停止の決定を判断するに当たりましては、この平成二十八年十二月二十日の最高裁判決を踏まえ、行政不服審査法の趣旨を踏まえた上で、沖縄防衛局について埋立承認の撤回がなされることによって適法に公有水面の埋立てをなし得る法的地位を失わせる点におきまして、この二十八年の最高裁判決で判断された承認の取消しと何ら効果において変わることがないことなどから、沖縄防衛局は行政不服審査法第二条の処分を受けたものと言うことができると判断をいたしました。 したがいまして、沖縄防衛局につきましては、一般私人と同様に今回の承認の撤回について審査請求ができると判断したものであります。
○伊波洋一君 事務・事業の性格から見て、国の機関である沖縄防衛局による公有水面埋立ては明らかに行政不服審査法七条二項の固有の資格に当たります。 国と一般私人による埋立承認と免許の法的性格の相違を反映して、免許の場合のみ多くの手続が存在します。特に、免許の場合のみ、法二十二条に基づく都道府県知事の竣功認可と告示により、初めて埋立地の所有権が発生するという違いがあります。 国交省に伺います。 国の機関である沖縄防衛局に対する埋立承認の撤回のうち、撤回が処分であるとしても、当該処分の相手方に係る事務・事業はあくまでも国による公有水面の埋立承認であり、免許と承認は異なる以上、防衛局による審査請求は行政不服審査法七条二項の固有の資格に当たるのではありませんか。
○政府参考人(林俊行君) お答えいたします。 審査請求をすることができるかどうか、このことにつきましては行政不服審査の手続に関わる課題でございますので、行政不服審査法の規定により判断をすべきものと考えております。 行政不服審査法第二条におきましては、審査請求をすることができる者について「行政庁の処分に不服がある者」と規定をしておりまして、沖縄防衛局のような国の機関でありましても、ここで言う処分を受けたものと言える場合には一般私人と同様の立場で処分を受けたものであって、固有の資格、すなわち一般私人が立ち得ないような立場で撤回を受けたものではないと認められることから、審査請求をすることができると解釈ができます。 この点、前回の承認取消しの違法性が判断された平成二十八年の最高裁判決におきましても、承認の取消しが処分であることを踏まえた判断を行っておりまして、今回の承認の撤回も埋立てをなし得る法的地位を失わせると、この点におきまして承認の取消しと変わらないことなどから、沖縄防衛局は行政不服審査法第二条の処分を受けたものと言うことができると考えまして、今回の承認の撤回についても審査請求ができるものと判断をいたしました。
○伊波洋一君 審査請求ができる云々の話じゃなくて、固有の資格については、これは公有水面埋立法を所管している国土交通省が判断しなきゃいけないわけですよ。 ですから、従来の解釈では、公有水面埋立てにおける国に対する承認と一般私人に対する免許では法的性格は全く異なっており、撤回を介すれば承認も免許も同列に置かれるというような防衛省と国交省の解釈の論理破綻は明らかです。歓迎はしませんが、仮に国として県の承認撤回を是正する、しようと考えるのならば、地方自治法の是正措置をするのが筋のはずです。防衛省による行政不服審査請求の悪用は、法律による行政の原則、法治主義を著しく傷つける暴挙であり、将来に禍根を残します。こんなことが認められていたら、沖縄だけでなく、日本の地方自治、民主主義が壊れますよ。 次の質問に移りますが、本年六月の当委員会での私の質疑に明らかになったとおり、防衛省は環境省の環境影響評価法に関する解釈をねじ曲げて辺野古の工事を強行しています。防衛省沖縄防衛局は、工事の実施と施設の存在・供用があたかも環境保全措置の実施時期であるかのような曲解をした上で、現在は工事の実施期間であるから海草の移植は必要ない、したがって、一旦埋め立て、埋め殺して海草藻場が消失したとしても、環境保全図書に記載されているとおり、沿っていると、配付資料の五枚目の十月十六日審査請求書において強弁をしています。 六月二十八日の当委員会において、環境庁告示八十七号の解釈に関し、環境省米谷審議官は、配付資料にありますけれども、「環境保全措置の実施時期については、環境影響の回避、低減を図る観点から、影響を及ぼすおそれのある環境要素や環境保全措置の効果を踏まえ、影響要因の区分を問わず、事業者が適切に判断し、環境影響評価書に記載するとともに、当該評価書に基づき適切に環境保全措置を講ずることとされている」と答弁しています。 環境要因の区分を問わず、あくまで影響要因の区分は環境保全措置の実施のタイミングを規定したものではないということを答弁しています。 環境アセスを所管する環境省の環境告示第八十七号では、環境保全措置の実施は、影響要因の区分を問わず事業者が環境保全のための実施時期について適切に判断せよと言っているわけです。つまり、海草藻場の移植を実施しますと保全図書で約束した以上、消失させる前に代償措置である海草藻場の移植を行うことが当然求められているわけです。 この六月二十八日の環境省答弁によって、防衛省のアセスについての解釈は間違っていることが明らかになったのに、なぜ審査請求に反映されないのでしょうか。
○政府参考人(西田安範君) お答えを申し上げます。 御指摘の本年六月二十八日の参議院外交防衛委員会におきます環境省米谷総括審議官からの答弁は、環境保全措置の実施時期については、環境影響の回避、低減を図る観点から、影響を及ぼすおそれのある環境要素や環境保全措置の効果を踏まえ、事業者が適切に判断し、環境影響評価書に記載するとともに、当該評価書に基づき適切に環境保全措置を講ずることとされているといった旨を答弁されたものと承知をしてございます。 本事業に係ります環境保全図書におきましては、事業が海藻草類に及ぼす影響を予測した上で、埋立予定区域内であります辺野古前面海域及び大浦湾の西側海域におけます海草藻場の一部が消失することを前提に、その消失が生物に及ぼす影響や消失に対する環境保全措置などを記載しているところでございます。 具体的には、海草藻場の消失がジュゴンに及ぼす影響については、将来ジュゴンが埋立予定区域を含む辺野古地区前面の海草藻場を利用する可能性についても予測した上で、ジュゴンの個体群維持に及ぼす影響は小さいなどと予測をしております。また、他の海域生物に及ぼす影響につきましても、海草藻場の一部が消失をしても周辺海域における海域生物の群集や共存の状況に大きな変化は生じないといった予測をしております。 このように、本事業により海草藻場が消失することを前提とし、こうした影響についての予測も踏まえまして、サンゴ類等のような避難措置としての移植を実施することとはせず、環境保全図書におきましては、改変区域周辺の海草藻場の被度が低い状態の箇所や代替施設の設置により形成をされる静穏域を主な対象として海草類の移植や生育基盤の改善による生育範囲拡大に関する方法等について検討し、可能な限り実施をするといったこととされてございます。 防衛省といたしましては……
○委員長(渡邉美樹君) 答弁は簡潔に願います。
○政府参考人(西田安範君) はい。 こういったことを踏まえまして、海草藻場の生育範囲拡大に向けまして、専門家の指導、助言を得て、人工種苗の育成等の具体的な取組を開始しているところであり、審査請求書においてもその旨を記載しております。 なお、昨日開催されました環境監視等委員会におきまして、ヘチマポットを利用した人工種苗の現地実証試験等について説明をしたところであります。
○委員長(渡邉美樹君) 質疑をおまとめください。
○伊波洋一君 長々とした答弁、何の意味もありません。 環境省の解釈と相違する防衛省の見解をなぜ維持できるのか、訂正しないのかについて説明を求めます。これは前例のない、今審議中の、審議手続中の行政不服審査請求、あるいは既に国交大臣による決定がなされた執行停止においても中心的な論点です。早急に防衛省として当該環境省答弁に関する……
○委員長(渡邉美樹君) 時間が過ぎております。質疑をおまとめください。
○伊波洋一君 見解を整理して、明らかにしていただきたい。 委員長、理事会においてお取り計らいをお願いしたいと思います。
○委員長(渡邉美樹君) 後刻理事会において協議いたします。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 防衛大臣及び政府参考人は御退席いただいて結構でございます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 社会保障に関する日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(渡邉美樹君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(渡邉美樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時六分散会