予算委員会 第3号
- 発言数
- 454 件
- 登壇者
- 34 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/11/02
会議録
○野田委員長 これより会議を開きます。 平成三十年度一般会計補正予算(第1号)、平成三十年度特別会計補正予算(特第1号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官海堀安喜さん、警察庁刑事局長露木康浩さん、総務省行政管理局長堀江宏之さん、外務省北米局長鈴木量博さん、財務省主税局長星野次彦さん、国土交通省大臣官房長藤井直樹さん、国土交通省土地・建設産業局長野村正史さん、国土交通省水管理・国土保全局長塚原浩一さん、国土交通省住宅局長石田優さん、防衛省防衛政策局長槌道明宏さん、防衛省整備計画局長西田安範さん、防衛省地方協力局長中村吉利さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○野田委員長 昨日の長妻昭さんの質疑に関連し、小川淳也さんから質疑の申出があります。長妻さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。小川淳也さん。
○小川委員 おはようございます。立憲会派新人の小川淳也です。そこそこフレッシュな新人でございまして、どうぞよろしくお願い申し上げます。 また、委員長、さんづけで呼ばれたのは初めてのような気がいたします。これもまた新鮮でございます。 午前中十五分、夕方三十分、これは中継は入りませんが、補正予算に関連してお尋ねを申し上げます。 この十五分の限られた時間ですので、この間、これも大きな問題だと思うんですよ、障害者雇用を水増ししていたという件ですね、この件に絞ってお尋ねを申し上げます。 総理、まず、この問題、大変重大だと思うんですが、臨時国会の冒頭、所信演説で何もお述べになりませんでした。総理としては重大に受けとめるべきだと思いますし、今後のことを含めて、障害者の皆様、国民に対して何らかお述べになる必要があったと思いますが、まず、その点からお聞きします。
○安倍内閣総理大臣 今般、国の行政機関の多くで障害者の法定雇用率を達成していない状況が明らかとなり、検証委員会からは、障害者雇用を促進する姿勢に欠けていた等、大変厳しい指摘を受けました。 検証委員会の報告書においては、各省で恣意的に解釈された基準により、不適切な実務慣行を継続させていたと指摘されています。 一方、意図的な不適切計上があったかどうかについては、各省が責任を持って可能な限り実態把握を行った上で、そのような例は把握していない旨、回答がなされたと承知しています。 今回の報告書を受けて、去る十月二十三日に開催された関係閣僚会議において、私から、各大臣は今回の事態を深く反省し、真摯に重く受けとめ、組織全体として、公務部門における障害者雇用に関する基本方針に基づき、再発防止にしっかりと取り組むよう、強く指示したところであります。 基本方針に基づき、再発防止はもとより、法定雇用率の速やかな達成と、障害のある方が活躍できる場の拡大に向け、政府一体となって取り組んでまいりたいと思います。
○小川委員 限られた時間ですので、ぜひ簡潔な御答弁、御協力をいただきたいと思うんですが、所信表明でなぜ述べなかったのかと聞いています。
○安倍内閣総理大臣 所信表明の中においては、障害者も、また難病のある方も、全ての方が活躍できる一億総活躍社会をつくっていかなければならないという強い意思を示していたところでございます。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○小川委員 そこに含めていたでは甚だ不十分だと思いますよ。失礼だと思います、障害者に対しても。 まさに今総理がお述べになった検証委員会の報告書が先週出たんですね。それで、これは意図的かどうか把握できていない、私、きょう、この点を一番問題にしたいんですよ。 今や政府は、過失があったとか、ミスがあったのレベルじゃないんです。政府は、うそをつく、文書を改ざんする、そこまで疑念の目は深まっているんですよ。 その前提で、以下、お答えいただきたいと思います。 報告書の中で、特に、計上の仕方に特異性が認められる、これもオブラートに包んだ言い方ですよね。はっきり言えば、悪質なんですよ。 国交大臣、中に退職者から何からいろいろ含めていましたよね。大体、押しなべて言って、半分が水増しですからね、半分が偽装ですよ。皆さん、それぞれ人ごとのように思っていたらだめですよ、各省大臣。 国交大臣にお聞きします。 一応、記録上、八百九十名で厚労省に届け出ているんですよ。しかし、全国に集計しましたよね。六月の状況を報告しなきゃいけない。五月に全国の地方機関に調査したはずです。全国から上がってきた数字は、本当は何名だったんですか。
○石井国務大臣 各部局から提出された人数は、実員で申し上げますと五百八十二名、補正をいたしますと六百六十二・五人ということであります。
○小川委員 きょうは、国交省、官房長にもお越しいただいているので、せっかくなので、ちょっと答弁してください。 今大臣から御答弁があった、地方機関からの五百九十名をそのまま厚労省に報告すればよかったんでしょう。なぜしなかったんですか。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 各部局から報告のありました人数は、先ほど大臣が答弁をされたとおりでございます。 その上で、これを取りまとめるに当たりまして、法定雇用率の達成が不可欠であり、法定雇用率を満たす人数分の計上が必要である、そういった考え方のもとに、追加的な計上を行って提出をしたという経緯がございます。
○小川委員 つまり、これは意図的ということでいいですね、官房長。
○藤井政府参考人 追加的な計上の仕方も複数のやり方がありましたけれども、そういったものについては意図的なものではなかったという認識をしております。
○小川委員 では、五百九十名からどのように八百九十名まで上乗せしたのか、詳細をお答えください。
○藤井政府参考人 追加的な計上でございますけれども、一つは、前年度の障害者リスト、毎年報告をしておりますので、前年度の障害者リストがございます。その前年度の障害者リストに掲載されていたものを計上したというケース、これが実員でいいますと百十五人。あとは、人事関係調書を確認し、その内容から障害者と考えられる職員を計上したケースが九十七人ということになっております。
○小川委員 事前に実務的に聞き取った内容をちょっと整理しましたので、ごらんいただきたいと思うんですが、皆様のお手元にも資料の一枚目があります。 さっき申し上げた、全国から集計した数字は五百九十名弱、五百八十二名なんですね。わかりますかね、五百八十二名。実は、再点検後、点検すると、正直に言うと二百八十六名なんですよ。だから、ざっと集めた中にも半分は不正があるわけです。通じていますかね。総理、通じていますか。全国から集めたら五百八十名だった、再点検したら二百八十名だった。ということは、再点検前の五百八十名そのものにもずさんなものが入っているということです。 ところが、五百八十名じゃ足りなかったので、今の国交省の答弁は、人事調書から、恐らく年末調整とか障害者控除とかいろいろあるんでしょう、そこから意図的に九十七名を追加している。なおこれで足りないから、前年リストから退職者も何もまとめて百十五名を追加している。合計で七百九十四名になるんですよ。 それで、更に言えば、実は、障害の程度の重い方は一名で二名とカウントします、短時間勤務の方は一名で〇・五名とカウントしますという補正を行ったことで、八百九十という数字になっている。 これにより、もう一回、国交省、答弁してください。当時の時点で求められた法定雇用率は二・三ですよね、二・三。ちょっと、資料に書いてあるからあれだけれども、直接答弁してください。八百九十名によって、この法定雇用率は、求められる二・三に対して何%になったんですか。
○藤井政府参考人 お答えをいたします。 追加的に計上しました合計の八百九十名で、雇用率は二・三八%ということになります。
○小川委員 今回、各省の一覧を見ると、大体求められる二・三前後におさまっているんですよ。 これは、ざっと集めたら八百九十でした、間違いも含めてざっと集めたら八百九十でしたじゃないんですよね。ざっと集めたら五百八十なんですよ。それに、わざわざ調書をひっくり返して、八百九十までつくったんだ、数字を。これは意図的であり、故意でしょう。 国交大臣、これを意図的と言わずして何と言うんですか。答弁してください。
○石井国務大臣 今、官房長から御答弁申し上げたとおり、大臣官房人事課において、担当者任せの中で、長年にわたり、退職の有無を確認せずに追加計上が行われていたということでありまして、これはまことにあってはならないことであり、深くおわびを申し上げたいと思います。 これは、不適切かつずさんのそしりを免れない事務処理であると思います。ただし、退職者であることを認識した上で意図的に障害者の数をふやそうとしたものではなかったと聞いております。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○小川委員 いや、法定雇用率を満たすために逆算しているんですよ。逆算して数字をつくっているんだ。偽装ですよ、これは。 じゃ、ちょっと資料要求。いや、今答えられたら答えてください。人事調書から追加した九十七名以外にも、追加しようと思えばできた人はいたでしょう。
○藤井政府参考人 お答えいたします。 先ほど追加の計上の仕方について御答弁申し上げましたけれども、今委員御指摘の九十七名、これは、人事調書を確認した上で、その内容からということでございますけれども、それに加えまして、前年の障害者リストに計上されていたもの、こちらからの追加計上というのをあわせて行った、その結果、八百九十名になったということでございます。
○小川委員 これはもう後で結構です。午後の質疑までに、委員長、ちょっと資料要求いたします。 これは、九十七名以外にも人事調書から追加できた人数はあったと思うんですよね、九十七名以外にも。それから、前年リストから追加しようと思えば、要するに、ことしのリストに挙がっていない人が百十五名以上いたと思うんですよ。それを確認して、午後の質疑までに資料として提出していただきたい。
○野田委員長 後刻、理事会にて諮ります。(発言する者あり)間に合います。
○小川委員 ぜひ御対応をお願いします。 これはもう、こういうところなんですよ、安倍政権に対する信任が低いのは。言いごまかし、まやかし、本質をそらして、目先を変えて、その繰り返しじゃないですか、総理。 これは、ちょっと報道を引用する形で、一部、関係者の声を届けさせてください。 障害者団体の方の声ですが、社会復帰へ向けて死ぬ気で頑張っている障害者を裏切った。率先すべき行政がまさか水増しをしていたなんて信じられない。障害者とともに暮らすという社会の意味をわかってほしい。 それからもう一点、民間の会社の関係者ですよ。役所は、障害者の雇用問題であれ、あれこれ民間企業に厳しく注文をつけてきます。雇用をふやすことはなかなか大変ですが、うちは人事を中心に、職種や部署を新たにふやしたり、あれこれ工夫してやっています。なのに、役所自身はこんなにも水増しをしていたなんて、信じられないというか、あきれてしまいました。今回の省庁と同じような水増しなど民間では考えられない。罰金がないことをいいことに、意図的な不正としか考えられない。頭を下げるだけで済む話じゃない、誰の責任かはっきりさせて、官僚が給与を返上して罰金を払うくらいのことは当たり前でしょうという声ですよ。当然だと思いますよ。 関連して、この二枚目の資料をちょっとごらんいただきたいんですが、障害者の雇用施策は明らかに官尊民卑なんです。官は悪いことをしない性善説に立っている、民は悪いことをする性悪説に立っている。 ちょっと資料をごらんいただきたいんですが、民間には、公的機関から三年に一回調査が入ります、監査が入ります。そして、証拠書類の備付け義務がある。そして、何と一年間で、民間企業は一人足りなかったら月五万円払っているんですよね。合計で二百九十三億の納付金を納められている、民間はですよ。そして、公的機関は、調査が入らない、書類の備付け義務もない。納付金は推計最大五十億と思われます、もし公的機関が全部払っていたら。一切、納付の義務もない。こんな状態をいつまで放置するんですか。 今回の事態を受けて、これを放置するということはあり得ないと思いますが、総理大臣、この国の総理大臣として、障害者雇用施策、今非常に信頼が傷ついています。これも含めて、善処していくと積極的な答弁をしてください。
○安倍内閣総理大臣 今、小川委員が指摘されたこの問題というのは、相当長い間、二十年近く放置されていた問題でございまして、行政府の長として、申しわけないと思っております。 私も詳しく説明を受けたところでございますが、基本的には、役所として、いわば公務員試験を普通に行って、その結果として満たしていた、そういう設定で多くの省は、厚労省以外は違うんですが、そもそもその設定が無理なわけでありまして、小川委員が指摘されたように、民間の方ではさまざまな工夫を、雇用の中で工夫を凝らしながら達成するような努力をしていたわけでありますから、各省庁においても、今までのように、普通に試験を受けて、障害のある方も健常者の方も試験を受けて、通った人が入ってくるという中で、その結果としての、結果がどうなっているかということであれば、それがたまたま満たすということは、それはそうそう私はないんだろう、そもそもそう思うわけであります。 ですから、私も、その考え方のもとに、各省庁に対して、そうではなくて、これをしっかりと満たすような形をつくる、雇用において、そういう雇用形態も含めて工夫を凝らすようにという指示をしているところでございます。
○小川委員 ただいまの総理の御答弁は、事実上、意図的な可能性があるということをお認めいただいた答弁として受けとめました。 関連の質疑は午後に回したいと思います。ありがとうございました。
○野田委員長 これにて長妻さん、逢坂さん、川内さん、本多さん、小川さんの質疑は終了いたしました。 次に、階猛さん。
○階委員 おはようございます。国民民主党の階猛です。 今回の補正予算で支援対象とされる西日本集中豪雨、北海道胆振東部地震で、今なお五百名の方が避難生活を余儀なくされております。心よりお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早い避難生活の終了に向けて、国民民主党、全力を尽くして御支援させていただくことをまずもってお誓い申し上げます。 さて、先日の代表質問で、総理は、これは東日本大震災の話ですけれども、岩手県、宮城県において、復興・創生期間中に仮設生活の解消を目指すという答弁をされました。 仮設生活以外の全ての避難者、十月十二日現在、岩手県では四千七百十八人、宮城県でも二千九百四人、このように多数の方が今なお避難生活をしていらっしゃいます。 これを総理は、復興・創生期間中に仮設生活の解消を目指すと言われたわけですけれども、この避難されている方を速やかにゼロにするために、総理はどのような方策を考えているのか、まずもってお聞かせください。
○安倍内閣総理大臣 東日本大震災による被災者の避難生活の解消のため、被災自治体と連携して、住宅宅地の整備や生活再建に向けた相談支援等に取り組んでおります。 災害公営住宅や宅地の整備は今年度末までにほぼ完了する予定でありまして、岩手県、宮城県においては、復興・創生期間中に仮設生活の解消を目指してまいります。 現在、仮設住宅以外で避難生活をされている方についても、それぞれの状況に合わせた支援に取り組み、可能な限り避難生活の解消を目指してまいります。 今後とも、被災者の方々に寄り添いながら、一日も早く安心して暮らす生活を取り戻すことができるように全力を尽くしてまいります。
○階委員 東日本大震災や今般のさまざまな災害を含め、今後起こり得る各種災害で避難者を速やかに解消していくためには、住宅再建に向けた支援、国の支援が必要だと考えております。 昨日も長妻先生に取り上げていただいたんですが、被災者生活再建支援金の上限額、三百万を五百万に引き上げる、あるいは半壊世帯にも支援対象を広げる、こういった法改正が必要だと我々も考えております。 議員のお手元には配られておりますけれども、これは、以前から私の方で立案し、野党六党にも共同提出していただいております被災者生活再建支援法の改正案というものなんですが、先ほど申し上げましたような内容です。 これは、財源が問題だということを総理も答弁されていますけれども、被災者生活再建支援金を得て住宅再建が速やかに行われますと、一方では、仮設住宅の維持管理コストが不要になるという効果があります。大体一年間で一戸当たり十万円ぐらいかかっているわけですから、仮に十年たてば、それだけで百万円。 あるいは、今般、総務省の方で検討していると伺っておりますけれども、地方税である法人二税を、偏在是正のために国の方で一部これを吸い上げて再配分するというふうに伺っております。 こうした偏在是正、まあ、格差是正とも言えるでしょう、格差是正のために地方税を使うということであれば、大規模災害の場合では、人口流出が起こり、地方間の格差が広がる、こういう懸念があるわけです。その格差拡大を防ぐために、この被災者生活再建支援制度の拡充のための財源に先ほどの法人二税なども使えばいいのではないかというふうに考えます。 こうした国民民主党が立案し、野党六党で共同提出した被災者生活再建支援法なんですが、残念ながら、今なお審議に入れない状況です。皆さんに協力をいただけないと審議に入れない。 そこで、総理にお願いです。 この法案につき審議が進むように、政府・与党のトップとして協力してもらえないだろうか。総理の答弁をお願いします。
○安倍内閣総理大臣 被災者生活再建支援制度は、自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた方に対し、全都道府県の相互扶助及び国による財政支援により最大三百万円の支援金を支給するものであります。 もちろん、被災された方々は大変困難な生活の中で生活を再建する、それは本当に大変だと思います。ですから、できる限り多くの額を支援したい、これは同じ気持ちでございます。 しかし、その中で、このような制度の趣旨に鑑みますと、支給対象の拡大や支援額の引上げについては、国や都道府県の財政負担等の課題であり、慎重に検討せざるを得ないわけでありまして、なお、御指摘の維持管理費を支援金増額の財源に充てることについては、それで十分な財源にはなり得ないということは今御指摘されたとおりでありまして、そこで、今、法人二税のお話については、これはいわば偏在を是正していくということをどう考えるかということだろう、そういう問題に当たるわけでございまして、いずれにせよ、慎重に検討せざるを得ないと考えております。
○階委員 昨日来、与党の先生方も指摘されているとおり、今、災害がいつ何どき、どこで起きるかわからない、こういう状況です。これは全国民にとって、いざというときのためにこういう制度を拡充するということはプラスになりますし、先ほど言いました、地方間で災害が起きたところ、起きていないところの格差を防ぐという意味でも重要だと思います。 私どもが提案している制度が完全無欠で、一ミリたりとも動かさないで成立させてくれと申し上げるつもりはありません。まずは国会の場で議論の俎上にのせていただきたい、それを政府・与党のトップである総理には求めたいんです。いかがでしょうか。議論の俎上にのせるということでまずは結構ですが、よろしくお願いします。
○安倍内閣総理大臣 議員立法でございますから、国会において御審議をいただきたい、このように思います。
○階委員 そういう答弁が来ると思っておりますが。 次に、憲法の話をさせていただきたいと思います。 さきの所信表明において、憲法審査会において政党が具体的な改正案を示すべきだとか、私たち国会議員の責任は憲法改正案を発議することだといった趣旨の発言がありましたけれども、この発言はそもそも憲法との関係で問題ないんだろうか、そういうふうに思うわけです。 内閣総理大臣は、国会から指名されて、国会から監視される立場にあるわけですね。その総理大臣が国会での審議や議員の活動に対して注文をつける、これは主客転倒ともいうべき事態だと思っております。しかも、憲法九十九条で、総理大臣も国会議員も、憲法尊重擁護義務、これが課せられています。御存じのとおりだと思います。 憲法改正を発議することは、国会議員にとってこれは可能なことではあるんだと思いますが、可能なことだからといって、その責任があると言うのは論理が飛躍しております。責任があるとは言えないと思います。 したがって、先日の所信表明の中でのこのくだり、議員のお手元には資料三ページとして配られております、冒頭の五行ぐらいの部分ですが、この部分については誤りを認めて撤回すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 事実関係を押さえておきたいと思いますが、私が所信表明演説で国会議員の責任を果たそうと呼びかけたのは、国民の皆様とともに議論を深めることによってということでありまして、発議することによって責任を果たしていこうということではなくて、国民の皆様とともに議論を深めることによって責任を果たしていこうということでございますから、これはまさに、一議員として、議論を深めていきましょう、そういう責任はあるのではないかということを述べたところでありまして、これが私が所信表明で述べたことでございますから、字義どおり受け取っていただきたいと思います。 その上で、内閣総理大臣は、憲法第六十三条の規定に基づき、議院に提出し、また、国会法第七十条の規定に基づき、議院の会議又は委員会において発言しようとするときは、議長又は委員長に通告した上で行うものとされています。憲法第六十七条の規定に基づき国会議員の中から指名された内閣総理大臣である私が、議院の会議又は委員会において、憲法に関する事柄を含め、政治上の見解、行政上の事項等について説明を行い、国会に対して議論を呼びかけることは禁じられているものではありません。三権分立の観点から問題があるのではないかとの議員の御指摘は当たらないと思います。 また、憲法第九十九条が憲法遵守義務を定めているのは、日本国憲法が最高法規であることに鑑み、国務大臣その他の公務員は、憲法の規定を遵守するとともに、その完全な施行に努力しなければならない旨を定めたものであって、憲法の定める改正手続による憲法改正について検討し、あるいは主張することを禁止する趣旨のものではないということを申し上げておきたいと思います。
○階委員 今、総理が前段の方で、政治上の課題や行政上の問題について国会で総理大臣が議論を呼びかけることについては、これは問題ないんだというお話がありました。 そうであるなら、ぜひ議論を呼びかけてほしいんですが、先ほどの被災者生活再建支援金、議論を呼びかけてください。それから、森友問題、加計問題、真相解明のために、安倍総理の夫人や加計学園の理事長、国会に招致することを呼びかけてください。お願いします。
○安倍内閣総理大臣 それはまさに国会の運営にかかわることでございますから、これを、国会の運営について、行政府の長である私がさまざまな差し出がましいことを申し上げることは差し控えなければならないということであろう、このように思います。
○階委員 まず、今の答弁の中で、被災者生活再建支援金は、国会の運営のことではないと思いますが。 それから、きょう議員の皆さんのお手元には、資料の十枚目、一番最後に配っておりますが、議長の例の談話について全文を挙げさせていただいております。四点目ですけれども、政府においては、このような問題、これは森友・加計問題なども含んでいますが、このような問題を引き起こした経緯、原因を早急に究明するとともに、それを踏まえて、個々の関係者に係る一過性の問題として済ませるのではなく、深刻に受けとめていただきたい、こういう表現があります。政府に対して議長からこういう談話が言い渡されております。 こうしたことも踏まえまして、先ほどの総理の答弁、総理大臣はぜひ、この国会に対して、被災者生活再建支援金の問題、あるいは関係者の国会招致の問題、前に進めるように呼びかけるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 後者のことについては国会の運営にかかわることであるということは、階議員もお認めになられるだろうと思うわけでございまして、それはまさに、国会の運営、委員会の運営については、国会がまさに誇りと責任を持ってお決めになることであって、私が何か指示できるものではない、このように考えております。 前者につきましては、これは議員立法として提出をされ、そして、その上においてどのようにその提出されたものを議論していくかということについては、これは政府提出の法案ではございませんから、まさに議員間で、会派間でお決めになることであろう、このように思います。
○階委員 まさに御都合主義だと言わざるを得ません。 私たち国民民主党は、国民とともに未来志向の憲法を構想するということを党是としています。国民の意識が高まっていないのに、政治の都合で期限を区切って憲法改正を進めるつもりはありません。 先ほどの所信表明の中にもありましたけれども、私の地元盛岡が輩出した原敬総理の、「常に民意の存するところを考察すべし」というふうに述べられました。今の民意、NHKの世論調査、例えば直近のものをごらんになっていただきたいんですが、議員の手元には四ページ目、五ページ目あたりにその結果が配られております。 直近の世論調査では、憲法改正が安倍内閣が取り組むべき課題として重要だと言っている人は五・八%しかいません。社会保障であるとか経済政策、外交、安全保障、地方活性化、防災対策、確かにこれらの方が私も重要だと思っております。 こういう中で、原敬総理の言葉を真に受けとめるのであれば、民意を考察して、憲法改正は急ぐべきではないと思うんですが、総理のお考えはいかがですか。
○安倍内閣総理大臣 政府は、あるいは政治の場において、行政の場において、どれか一つをやっていればいいというものでは全くないわけでありまして、まず私たちは、デフレ脱却をして経済を成長させていく、そして各地域の個性を生かして発展させていくという政策を行っています。 憲法改正の議論を憲法審査会で進めていくからといって、こっちをやめるわけではもちろんありませんし、社会保障制度の改革について、三年で我々はしっかりと改革をしていこう、働き方改革を全世代型の社会保障制度にしていくという改革を進めていくということも宣言をしておりますし、これにも全力を挙げていきます。 憲法審査会で憲法を審査するというのは、まさに審査会でやっていただくことであって、行政府がやることではないわけでありまして、行政府は今申し上げたことをしっかりとやっていく、安全保障もしっかりとやっていくという、それが基本でございます。 その中で、憲法についても、これは再三申し上げているわけでございますが、最終的に決めるのは国民の皆様であります。ですから、国民の皆様が判断する上においても、やはり各党が具体的な案を持ち寄って議論をしなければ、議論も深まっていかないし、そもそもこれは国民の皆様が判断する材料を提供することができない。だからこそ、そこでまず持ち寄って議論をすべきではないかということであります。 一方、これと我々が行政において何をしていくかということは、またそれぞれ別の問題であろう、こう思っております。もちろん、委員がおっしゃるように、どこに政治的なエネルギーを費やすかという議論は確かにあろうかとは思いますが、こちらの方を憲法審査会で議論するからといって、今申し上げました経済や社会保障や安全保障等々がおろそかになることはないということは申し上げておきたいと思います。
○階委員 最後に決めるのは国民で、まさにそのとおりです。その国民が、世論調査を見ると、憲法改正を必ずしも今重要だと考えていない。先ほどの調査結果のとおりです。それをちゃんと酌むべきではないかということを申し上げております。 総理はほかの課題も取り組んでいるとおっしゃっていますが、私はその中でやはり憲法改正に突出して重きを置いているというふうにしか思えないわけですが、これがまず民意とはかけ離れているということを指摘したいと思います。 そして、その上で、その中でも特に総理がこだわられているように思える憲法九条の改正案、これをちょっと検討させていただきたいと思います。 この憲法九条の改正案ですけれども、今自民党さんから出されている案は、現在の憲法九条、一項、二項とありますが、これは維持した上で、以下を追加ということで、真ん中あたりに自民党案を書いております。 問題となるのは、この一行目の真ん中あたりからなんですが、「前条の規定は、」の後ですね、「我が国の平和と独立を守り、国及び、国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、」というふうにあります。この文言を素直に読めば、安保法制で認められたいわゆる限定的な集団的自衛権よりも更に広い、フルスペックの集団的自衛権の行使も可能となります。 「自衛隊の任務や権限に変更が生じることはない」、これは、この右下の方に書いております、安倍首相のさきの玉木代表の質問に対する答弁です。これはうそではないか。いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 まず、質問に答える前に、先ほど、私が憲法に突出して時間を割いている趣旨の御指摘がございましたが、私の、総理の一日を見ていただければ、憲法に割いている時間というのはほとんどなくて、憲法に割く時間がふえるのは、質疑の前はふえますが。 そこで、御指摘でございますが、憲法改正の内容について私が内閣総理大臣としてこの場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、その上で、あえて申し上げれば、私が自民党総裁として一石を投じた考え方についてでございますが、これは昨年の五月の私が一石を投じた考え方でございますが、これは、現行の憲法第九条第一項及び第二項を残した上で自衛隊の存在を憲法に明記することであり、これによって自衛隊の任務や権限に変更が生じるものではないと考えております。 現在、自民党の党内において行われている憲法改正をめぐる議論の状況や方向性については、これはお答えすることは差し控えさせていただきたい。つまり、私は今まで、私が一石を投じた考え方については私の考え方を述べてまいりましたが、自民党のイメージ案については今までコメントしたことはないわけでございまして、これについては、具体的な事柄については差し控えさせていただきたい、こう思っております。 自民党として、また、さきの総選挙で公約として掲げたのはあくまでも自衛隊の明記であり、フルスペックの集団的自衛権の行使を公約はしていないということは申し上げておきたいと思いますが、イメージについて、今御紹介された中身については、これはコメントは控えさせておきたい、こう考えております。 いずれにせよ、憲法改正は、国会が発議し、最終的には国民投票によって決められるものであると思います。憲法審査会において政党が具体的な改正案を示すことで、国民の皆様の理解を深める努力を重ね、与党、野党といった政治的立場を超えて、できるだけ広い合意が得られるものである、このように考えております。
○階委員 今長々と言われましたけれども、私は重要なことをおっしゃっていると思いました。 安倍首相の答弁は、自民党案に対する評価ではなくて、御自身の考え方をあくまで言われていると。御自身は、単に、九条一項、二項の規定は残した上で自衛隊の存在を憲法に明記することだ、しかし、自民党案というのはそれとは違う内容であって、それについてはコメントする立場ではない、こういうふうに受け取りましたけれども、そういう趣旨でよろしいですか。
○安倍内閣総理大臣 それはそういう趣旨でございまして、これからまさに各党が持ち寄っていろいろな議論をすることによって、私が逐条的に入っていく、委員は法律の専門家でいらっしゃいますから、その中で、解釈について、一つの解釈の仕方を披瀝されたんだろうと思いますが、そういうことについては、まさにこれから各党各会派が持ち寄って、あるいは党のイメージにしろそういうものを、より多くの議員の、あるいは会派の賛成を得る努力が行われていくであろう、こう想像しているわけでございますが、そこまで私は申し上げるべきではないだろう、こう思っているわけでありまして、あくまでも私が一石を投じた私の考え方に基づいて述べたものでありまして、ですから、自民党のイメージ案についてはコメントすることは差し控えさせていただきたい、こう考えているところでございます。
○階委員 極めて重要なことだと思いますが、自民党の総裁である安倍首相の考え方、これが自民党案に反映されているわけではないということですね。 だから、私たちは今後議論する上で、それを踏まえた上で、自民党の中では総裁の考え方がこの案には反映されていないんだということで、私たちはこれからの憲法議論を進めていく上で、自民党案なるものを提示したいということも漏れ伝え聞いておりますけれども、これが果たして意味があるのかどうか、このことから問いただしていきたいというふうに思います。 さて、軽減税率についても、この委員会で昨日来、あるいは代表質問でも議論になっています。 軽減税率というのは、そもそも低所得者のための負担緩和のための方策だったと思うんですが、昨今の議論では、逆進性対策として、低所得者対策として不十分だということで、ポイント還元やら、商品券を渡すとか、次から次に低所得者対策、逆進性対策が追加で出されてくるということで、このことからしても、低所得者対策として本当にこれが機能するものなのかという疑問があります。 さらに、区分経理を事業者に強いるということで、中小零細事業者は八%と一〇%を分けて記帳するのは大変な負担です。混乱も生じます。このことについて、関係団体からは、何とか見直してくれというお話も聞いております。 さらに、モラルハザードが起きるのではないかということも指摘しておきたいと思います。例の、内食、つまり持ち帰りのものなら八%だけれども、お店で食べれば一〇%。これは、お年寄りからお子さんまで、ファストフードレストラン、よく行きますけれども、レジに行ったときに、これは持ち帰って食べますよといって八%で買う、でも、やはりお店で食べたいといって、本当は一〇%なのに二%税金を安くしてごまかす、こんなことが普通に起こり得ると思うんですが、こういうモラルハザードをどうやって防ぐのかということを財務大臣にお尋ねします。
○麻生国務大臣 軽減税率制度につきましては、これは、ほぼ全ての方々が毎日購入をしておられる飲食料品というものの税率を八%というものに据え置く、一〇%に上げないということで、買物の都度におきますいわゆる痛税感というものを緩和させるというのが一点。次に、低所得者と言われる方々ほど収入の中に占めます消費税負担の割合が高い、いわゆる消費税の逆進性というものの緩和ができるということで始めたものであります。 今言われましたように、この線引きの問題があるとかいろいろありますが、これはヨーロッパがスタートさせましたときも同様な問題があったというように私どもも理解をしておりますが、既に制度として定着して、そこそこ円滑に進んでいるというように思っております。 したがいまして、私どもとしては、こういった諸外国の例も参考にさせていただきながら、少なくとも政府として、軽減税率制度の周知、広報というのは、これからしばらく時間があるとは思いますけれども、きちんと対応していかねばならぬと思っておりますし、いろいろな意味で、中小企業者等々に向けての説明会やら何やら……(階委員「中小企業じゃなくて、お年寄りとか子供の、ファストフードレストランの話です」と呼ぶ)済みません。 ファストフードレストランの中においても、これは、その人が買うときにおいて、持ち帰りますと言われたら八%。その中で、イートインで食べるということになって、後から気が変わって食べるということになったらどうするかという話なんだと思いますけれども、そういったときに関しましては、それはそのたびに、食べると言われたんじゃないですかと言われたような話等々、これはいろいろな方がいらっしゃるのかもしれませんけれども、その都度、そういったときに、持ち帰ると言われたから八%なんですからということで、それは、きちんとした対応というものは、そのお店の人がなかなか言いにくいとかいう点もあろうかとは思いますけれども、それは、きちんとした対応というものは、少なくとも買うと言われた方々の申告制度ということに基づくんだと思っております。
○階委員 全く理解できない答えだったんですが、要は、言った者勝ちというか、持ち帰りだと言ったらもう八%で済んじゃうということでいいんですね。後から気が変わっても追加で払う必要はない、そのモラルハザードはもう制度上しようがないということでよろしいんですか。
○麻生国務大臣 モラルハザードを私どもが進言しているかのごとき話になられると、話が込み入ると思いますので……(階委員「いや、だから、どう防ぐのかと聞いています」と呼ぶ)ちょっと、座ってしゃべらないで、立ってください。
○野田委員長 ちょっと、静かに。発言中です。
○階委員 どう防ぐのかということを聞いています。 それから、モラルハザードということでいうと、この間の文書改ざんの調査報告書、原因とか動機の究明が甚だ不十分であります。これで今後文書改ざんが防げるのか、それこそこれもやった者勝ちではないかというふうに、そんな調査結果だと思いますよ。 手元にありますけれども、この文書改ざんの目的というところが、三十四ページに書いていますけれども、改ざんは、国会審議において森友学園案件が大きく取り上げられる中で、さらなる質問につながり得る材料を極力少なくすることが主たる目的であったということです。 こんなことで改ざんがされるのであれば、大きな問題が起きれば起きるほど、大事な情報は我々国会議員には示されない。こんな分析調査結果で国民は納得するはずがありません。 現に、国民だけではなくて、議長からも、先ほどの議長談話のとおり、政府はちゃんと原因究明すべきだという談話が出されています。 こういう中で、政府として、こんなおざなりな調査報告書ではなくて、さらなる原因究明、動機の解明を行うように求めます。いかがですか、総理。総理、行政のトップとして答えてください。
○安倍内閣総理大臣 財務省において、この公文書の改ざん問題については、昨年の二月以降、国会審議において森友関連案件が大きく取り上げられている中で、さらなる質問につながる材料を極力少なくすることが主たる目的だったとする報告がなされたと承知をしておりますが、いずれにせよ、この公文書の改ざんはあってはならないことであり、国民の皆様の信頼を揺るがす事態となってしまったことに対しましては、行政府の長として、その責任を痛感しているところでございますし、また、国民の皆様におわびを申し上げる次第でございます。 いずれにせよ、今後、再発防止を徹底していくことによって責任を果たしていきたい、このように考えております。
○階委員 お答えになっていません。 先ほどの議長談話、もう一回読み上げます。「政府においては、このような問題を引き起こした経緯・原因を早急に究明するとともに、それを踏まえた上で、個々の関係者に係る一過性の問題として済ませるのではなく、深刻に受け止めていただきたい。その上で、その再発の防止のための運用改善や制度構築を強く求めるものであります。」再発防止の前にやるべきことがあるということを議長がおっしゃっているわけですよ。 総理、ぜひ、原因究明そして動機の解明、議長の談話に真摯に応えて、丁寧にやっていただけないでしょうか。
○麻生国務大臣 今総理から答弁をされたとおりでありますけれども、この決裁文書の改ざんという不祥事につきましては、これは検察当局の厳格な捜査が行われておりまして、不起訴処分と既になっておりますのは御存じのとおりであります。 その上で、財務省におきましても、徹底した部内調査を行って、その結果として、どういう経緯で、誰がどういう理由で、思惑で主導、関与したかというのを認定して、それに基づいて、関与いたしました職員約二十名という者に対しましては停職を始めとする厳正な処分を行ったものであり、一連の問題についてのけじめというものはつけたと考えております。 しかし、そうした不祥事をとめられなかった、なぜそうした不祥事がとめられなかったのかという点に関しましては、いろいろ御意見もありますし、一部に、その内部の中においては、いかがなものかというちゅうちょや抵抗があったとはいえ、組織全体としてはなぜそれをとめられなかったかというところが一番問題なんだと思っておりますので、構造的な問題があるのか等々に関しましては、組織の現状把握を行って、丁寧に時間をかけて対処をしていくということが必要であろうと思って、私の六月四日の記者会見で申し上げたのはそういう趣旨で、大島議長の御指摘しておられるもの、恐らくそういう深い意味だと私ども考えております。
○階委員 野田委員長にお願いします。 今の答弁を聞いていると、国権の最高機関である衆議院の議長の談話に対して真摯に応えているとは思えません。ぜひ、この委員会として、この議長談話に沿って、森友問題でどうして文書改ざん問題が起きたのか、その経緯、原因の早期究明、動機の解明について、行政の側から報告書を早期に提出してもらうようにしてください。そして、それが提出された段階で集中審議を行うよう求めます。
○野田委員長 後刻、理事会にお諮りいたします。それでよろしいですか。後刻、理事会にてお諮りします。
○階委員 事は衆議院議長の談話、かつてないほどの厳しい談話でございます。その中で、あの調査報告書が出された後にこの談話が出ています。だから、麻生副総理は十分対応していると言いますけれども、その対応が不十分だからこの談話が出ているということなんですよ。 そして、国民も、先ほど言ったように、あの調査報告書の内容では七割以上納得していないわけでありますから、ここは、国権の最高機関としての存在意義を示すためにも、しっかり国会から行政側に要求すべきだということを重ねて申し上げまして、私からの質問を終わります。 ありがとうございました。
○野田委員長 この際、後藤祐一さんから関連質疑の申出があります。階さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。後藤祐一さん。
○後藤(祐)委員 国民民主党の後藤祐一でございます。 我々国民民主党は、厳しい追及と建設的な提案、これをバランスよく織りまぜて、国民の皆様に、ああ、こういう答えもあるんだということをしっかりと示していく、そんな質疑をさせていただきたいと思います。 まず、補正予算案審議でございますので、補正予算案そのものについて質問したいと思いますが、こちらに示させていただいたのが、今回の補正予算のフレームです。 全体として歳出歳入がどうなっているかというものですが、今回、歳出については、災害からの復旧復興、あるいは学校の緊急対策ということで、おおむね方向性としてはそれほど問題は少ないのではないかと思いますが、きょうは歳入について述べたいと思います。 今回の補正予算の歳入は、借金が七千億、そして前年度剰余金の受入れというのが二千三百六十四億ということで、合計九千三百五十六億の歳入をつくっておりますが、実は、この前年度剰余金受入れというものが、この二千三百六十四億円だけ使っていますが、実はもっとたくさんあります。九千五十億あるというふうに、これは事務方から伺っています。つまり、前年度剰余金九千五十億で、ほとんどの財源は賄えてしまうんですね。 更に言いますと、予備費というものもかなり残っていて、この補正予算案を編成する段階では千五百六十一億円予備費がまだ残っていたというふうに事務方から伺っています。 つまり、前年度剰余金、すなわち、簡単に言えば去年からの繰越金ですよね、これが九千億あって、ことし用に予備費として手元にあるお金が千五百億ある。合わせれば一兆円ちょっとのお金があるので、借金しなくてもこの補正予算は組めるじゃないですか。 安倍総理、何でこの公債金、借金をこの補正予算でするんですか。これは総理にお聞きしております。
○麻生国務大臣 前年度の剰余金につきましては、御存じのように、これは活用するにはルールがありまして、余ったものの半分はまず繰り戻すという話になっておりますのは、もう役所におられましたので御存じのとおりだと思いますが、こういう中におきまして、私ども、今回の中で、公共土木施設の災害復旧に要します経費が極めて大きな部分をその中で占めておりますのは御存じのとおりなので、そういったものにつきましては、財政法の第四条に基づいて建設公債というものの発行が可能なことから、これによって補うということにさせていただいております。 それ以外の経費につきましては、既にわかっております決算剰余金でその主なものを充てておりますけれども、これが、御存じのように、建設公債を出すことによって借金がふえる部分もありますけれども、剰余金は国に戻しますので、その分でその分は減らされるということにもなりますので、その点に関しましては、直接直ちに影響が出てくるというわけではないというふうに御理解いただければと存じます。
○後藤(祐)委員 もう一つ実は財源があるんです。今年度の税収見積りの上振れ分というのも実はあるんですよ。それを使えば足りるんです。 実際に、二〇一〇年十一月に組まれた補正予算、菅政権のときですが、このとき四兆四千億という大変大きな補正予算を組んでいますが、このときは、前年度剰余金二兆二千億と、当年度の、つまり今年度の税収上振れ分二兆二千億、これだけで財源を賄っていて、借金していないんですよ。このときだって公債を発行することはできましたよ。借金することはできましたよ。ですが、去年からのお金とことし余った分で何とか補正予算を組んだのが、二〇一〇年の民主党政権のときの予算なんです。今回だって、借金することはできますよ、でも、借金しないこともできたんです。 これは安倍総理にお聞きしたいと思いますが、この公債発行分、これで浮いた六千九百五十億円はどこに行っちゃうんですか。
○麻生国務大臣 浮いた分というのは、その剰余金の浮いた分のお話をされておられるんだと思いますが、その剰余金の浮いた分については国庫に返納ということになりますので、少なくともそういう点で借金が減るということになるということであります。
○後藤(祐)委員 実は、恐らく来年一月にもう一回補正予算をやるんですよ。毎回毎回、来年度通常予算で入り切らなかった筋の悪いものを、一月の補正予算でゾンビ予算のようにぶくぶくの予算をつくる。その財源に結局なっていってしまうんじゃないんですか。無駄をなくそうというためには、この財源のところをしっかりやらないと、こんなことを繰り返していたら、いつまでたっても財政再建は進まないということを申し上げておきたいと思います。 今回の補正予算で一つ大きなのは災害に対するお金ですけれども、まず、七月に起きた西日本豪雨災害でお亡くなりになった皆様にはお悔やみを申し上げたいと思います。そして、一刻も早い復興に、我々国民民主党としても全力で応援してまいりたいと思います。 こちら、私も十月十八日に岡山県の総社市に行ってまいりました。これは下原という地区でございますが、ここは、あの豪雨災害のときにアルミをつくる会社が大爆発をして、その大爆発をしたアルミの塊、五百キロぐらいの塊がどんと飛んできたりして、これ、ごらんになってください、皆さん。もう家がぶっ飛んでいるんですね。この一番手前の左側のところは、これは再建したものだと聞いていますが、もうガラスなんて、これは三カ月たった後の写真ですからね。だから、直しちゃったところもあるんですが、その当時は、もう家なんて何とか建っているような状態だったわけですね。 これについては、きのう与党側の橋本議員からも御質問がありました。これに対しての支援策として、被災者生活再建支援金というのがございます。ところが、この認定に関して、この総社市の下原地区に関しては、洪水で被害を受けた分と、このアルミ工場の爆発によって爆風、これは市長さんにもお伺いしたんですが、いわば核爆弾みたいなもの、ちっこいものがおっこって、その爆風でもうガラス全部吹っ飛んだような被害ですから、水害だけじゃなくて、この爆風による被害も含めて認定をいただいて、それに応じた支援金が欲しい、こういうことを言っているんですが、そういう形になっているかのような、きのう答弁がありましたが、事務方によく聞くと、この被災者生活再建支援金というのは、自然災害によって起きたものについてはお金を出すけれども、それ以外については微妙なんですね。 この爆発によって起きた被害については、一義的にはこの爆発を起こした工場の責任であって、その工場が賠償責任があると認められた場合には、お返しいただくかもしれないと。でも、実際、そのお金をいただいて、家をやはり建て直そう、あるいは大規模に直そうという決断をされるわけですよ。後で、工場が賠償責任があると決まったら返してくださいな、その分は、工場に対して賠償責任で別途損害賠償請求か何かして取ってくださいなと。 これは余りに酷じゃないですか、総理。これは、せっかくお渡しするんです。もし仮にこれ、百ちょっとの世帯ですから、この下原地区は、全部全壊にはならないですけれども、仮に全部全壊になったとしても、二億円もいかないぐらいの予算でできる話なんですよ。 ここはぜひ、水害があったからこのアルミ工場の爆発が起きている、これは間違いないんですから、賠償責任があるかどうかにかかわらず、もう、一度お渡ししたお金は返さなくていいですよと、これは政治決断すべきじゃありませんか、総理。
○安倍内閣総理大臣 昨日、橋本岳議員に対しても政府としてお答えをさせていただいたところでございますが、御指摘の総社市の工場爆発による爆風等については、岡山県において自然災害と判断し、支援金を支給しているものと承知をしています。 被災者生活再建支援制度は、あくまで自然災害により被害を受けた世帯を対象としており、賠償すべき原因者がいる事故等により被害を受けた世帯は対象にはなりませんが、平成十年の制度創設以降、御指摘のような、この総社市のケースでございますが、返還請求を行った事例はないものと承知をしております。 この答弁から、どうか我々の意思、考え方をお酌み取りいただきたいと思います。
○後藤(祐)委員 自然災害と認めたというのは、実は総理、大きな答弁だと思います。 実際、今まで、爆風のところは自然災害かどうかは微妙というか、はっきり示されていなかったです。事務方から聞いてもそうでした。今総理は、これは自然災害とみなすというふうに言っていただいたのは大変大きな進化だと思いますので、この先、間違っても、個人のお宅に対して、じゃ、爆発分は返してくださいなということがないことを改めて確認させていただいたということにしたいと思います。 次に、消費税に行きたいと思います。 消費税については、まずこれは総理にお伺いしたいんですけれども、本当に来年十月に一〇%に上げるんですか。これについて、参議院本会議で大塚耕平代表代行に対する答弁で、総理は、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、来年十月に一〇%に上げる予定だと。 このリーマン・ショック級の出来事が起こらない限りというのは、どこかで聞いたせりふですよね。これ、二〇一六年六月、参議院選挙の直前に、そのときは、二〇一七年四月に消費税を一〇%に上げる予定になっていたものを、参議院選挙の直前に、リーマン・ショック級の出来事は起きていないけれども、新しい判断という言葉を使って、ちょうど伊勢志摩サミットがあったときですけれども、リーマン・ショック級の出来事が起きていないのに、新しい判断で先送りを決断したという、もう過去一度起きているんですね。そういうことを一度やっておられる総理から、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限りと言われても、全然信用できないですよ。 実際、これは日本じゅうの数多くの小売店を中心とした、中小企業の方なんかも含めて、対応にすごく頭を悩ませているんです。でも、また、二度あることは三度あるよと思っちゃいますよ、こんな答弁をしていたら。 これは事務方に確認しましたが、制度的にはいつまでに決めなきゃいけないんでしょうか。来年十月一日の直前、これは法改正が必要ですから、法改正が来年のそれこそ九月三十日までに間に合えば、理論的には来年九月まで引きずることも可能ですか、総理。これは通告しています。
○安倍内閣総理大臣 もう既に、政府として、我々は、五年半にわたるアベノミクスの取組により、政権交代後、極めて短い期間で、デフレではないという状況をつくり出す中で、名目GDPは一二・二%増加し、過去最高となったわけでありまして、今、全然聞いていないという声が場外からございましたが、経済状況をどう捉えているかということが消費税を引き上げるかどうかということの重要な前提でございますから、今その説明をさせていただいているところでございます。 消費についても、一国全体を捉えるGDPベースで見て、実質で二〇一六年以降、前期比プラス傾向で推移し、二〇一三年の水準を上回るなど、持ち直しています。 消費税率の一〇%への引上げは、全世代型社会保障の構築に向け、少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するために必要なものでありまして、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り、法律で定められたとおり、来年十月に現行の八%から一〇%に引き上げる予定であります。 そこで、消費税率引上げに当たっては、前回の三%引上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員して、経済への影響を及ぼさないよう、全力で当たっていく考えであります。 そして、二〇一六年の話をされましたが、二〇一六年六月の消費税率引上げの延期については、当時、世界経済がさまざまなリスクに直面し、内需が下振れしかねない状況の中で、あらゆる政策を総動員し、経済再生、デフレ脱却に向けた取組に万全を期すべきであることから、延期を判断したところでございます。 そこで、こういうリーマン・ショック級の出来事が起こるかどうかという判断はいつするのかということでございますが、これはまさに経済の動向等を見ながら適切に判断をしなければならない、こう考えております。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○後藤(祐)委員 リーマン・ショック級の判断は数字が出てから適切に判断ということは、一体いつその数字を見て判断するんでしょうかね。 それと、リーマン・ショック級以外の理由でまた新しい判断、それは出てくると思いますよね。来年四月には統一自治体選挙があって、来年七月には参議院選挙があるんですよ。選挙の直前に消費税増税を決断したと言われたくないですよね。だから、総理、下手をすると、来年四月どころか、来年七月の参議院選挙までの間、ずっと予定のままで決定をしないんじゃないんですか、総理。
○安倍内閣総理大臣 リーマン・ショック級の出来事が起こらない限りということを申し上げておりますから、それは相当そういうことが起こらない限りということでございまして、基本的には引き上げていくということでございます。 ただ、それは余りにも硬直的に、どんなことがあっても何が何でも引き上げる、いわばリーマン・ショック級の出来事、あるいは本当に大変な大災害が起こっても引き上げるということ自体がそれは間違っているわけでありまして、これは今までもずっと言ってきていることでありまして、リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り引上げを行っていくということでございます。 そして、これは、増税の延期はいつまでに行う必要があると考えているのかという趣旨の先ほどお話がございまして、答弁をさせていただきましたが、加えて申し上げると、仮にリーマン・ショック級の事態が発生し、そのときの政治判断において増税を延期することになれば、法律を提出して国会で議論をお願いすることになるわけでありまして、御指摘の時期については、発生した事態の状況等を踏まえて判断することになるため、予断を持って申し上げることはできない、こういうことでございます。 そして、繰り返しになりますが、リーマン・ショック級の事態ということについては、例えば世界的な経済危機や大震災などが考えられますが、いずれにせよ、引上げが困難と判断される事態であり、予断を持って申し上げることはできない、こういうことでございます。
○後藤(祐)委員 予断を持って申し上げられないということですが、過去の経験を我々は知っているんです。リーマン・ショック級は起きていないけれども、新しい判断として、参議院選挙の直前に延期をしたという過去がある。そして来年には、統一地方選挙と参議院選挙がある。本当に大事なことが起きる。それは、選挙で、これはやばいということが大事なことなんではないかと御指摘をさせていただきたいと思いますが、つまり、これは、いつまでたっても予定であって決定にはならないのではないかなと思います。 でも、総理、やはりこれは、来年度の予算案を十二月に閣議決定されますよね。そのときには、来年度の経済見通しですとか、大体このぐらいの経済になりそうだとかということをちゃんと判断して来年度の予算を組むわけですから、遅くとも十二月には決めるべきじゃないですか、予定ではなく決定を。これは提案をしておきます。 この消費税に関連して、きのう、与党の方から、食料品の複数税率の方が給付つき税額控除よりいいのだというお話があったので、これは反論をさせていただきたいと思います。 一〇%に上げた場合、食料品の八%、お得ですよね。でも、これは誰が得をするかと見ると、高所得者の方が高級品をたくさん買うのでより得をするんですよ。 それに対して給付つき税額控除、これはわかりにくいんですが、これは、全部一律に税率はした上で、そのかわり、特に低所得者の方が大変なので、高所得の方はちゃんと全部納めてください。それに対して、所得の低い方は、むしろお金を差し上げます、中ぐらいの方は、所得税を還付しますよと。つまり、低所得の方の方に重点的にお金を返すというのが給付つき税額控除なんです。どっちがいいですか。 もちろん、高所得者の方は食料品八%がいいと言うかもしれない。でも、これは、国のこと全体を考えて、消費税が上がると困るのは特に低所得者層なんだということであれば、給付つき税額控除が筋ではないかと思いますし、実際、先ほど階委員からありましたように、八%と一〇%が並列すると、小売店でもうえらい混乱が起きる、あるいは、インボイスなんかを通じて取引から締め出されるおそれなんかも今指摘されています。 この給付つき税額控除は、きのういろいろな御批判がありましたが、マイナンバーがもうできているんです。マイナンバーを使えばこれはできるんです。ある意味、そのためにマイナンバーをつくったようなところもあるわけですから、これは、食料品八%よりは、やるんだったら給付つき税額控除の方がより公平ではないか、コストも低いのではないかということを提案させていただきたいと思います。 国民の皆様も、どっちがいいか、考えてください。特に中ぐらいの方、食料品が八%で、ああ、よかったなと思うのがいいのか、それとも、例えば月々の年金にちょっと上乗せで戻ってくるとか、返し方はいろいろあるんですよ。所得税で一回で返してもいいし、年金に上乗せというやり方だってあると思いますよ。どっちがいいか。使い道は自由ですからね。どっちがいいか、ぜひ国民の皆さんに御判断いただきたいと思います。 続きまして、通商の話を一問だけ聞きたいと思います。 日米のFTAと呼ぶかTAGと呼ぶかはもめていますが、その話をすると時間がかかっちゃいますので、日米の二国間交渉をするということになっていますが、安倍総理は、この協議について、国内の農林漁業者の皆さんにTPP以上の関税引下げが行われるのではないかと懸念があるということで、農林水産業を必ず守り抜くという答弁をされておられます。 ぜひこれは、TPPは決して望ましいものではないと思いますけれども、少なくとも、農林水産品でTPP以上の関税引下げはない、この日米通商交渉で、ないということを約束いただけますか、総理。
○安倍内閣総理大臣 我が国がこれまでに締結した経済連携協定の中で、農産品について最も水準が高いものはTPPであると理解をしております。 ライトハイザー通商代表と実際に文言調整を行った茂木大臣から、私の後、説明をさせますが、我が国としては、過去の経済連携協定が最大限と明記した共同声明を大前提に今後交渉を行っていくことになるわけでありまして、具体的な交渉はこれからでありますが、いずれにせよ、我が国としては、国益に反するような合意を行うつもりはないということでございます。 繰り返しになりますが、過去の経済連携協定が最大限、このように明記をしているということでございます。 これ以上詳しい説明は、茂木大臣から答弁させたいと思います。
○後藤(祐)委員 TPPではなくて、過去の協定と言いました。過去の協定には、TPPの後、日・EUのEPAというのが署名されています。まだ批准はされていません、この国会です。 この日・EUのEPAというのは、TPPよりも日本がおりた部分がございます。この過去の協定の中には日・EU・EPAも含むんですか。
○茂木国務大臣 含みます。 その上で、個別の品目によって経済連携協定ごとに内容が異なるものもありますが、全体として見れば、TPPの水準がこれまでの最大限であると理解しておりまして、米側にもそのように今説明をしております。 わかりにくければ、更に例を出してお話……(後藤(祐)委員「いや、結構です、いいです」と呼ぶ)おわかりいただいたのならこれで結構ですし、わかりにくいようだったら更に御説明申し上げます。
○後藤(祐)委員 でこぼこはありますけれども、TPPよりも、日・EU・EPAは、日本が譲っているところはあるんです。今お認めになりました。そして、TPPよりも、日米の二国間交渉で、おりる部分があると認めたようなものじゃないですか。総理、TPP以上に譲ることはないと言った答弁、あれは何だったんですか。うそじゃないですか。 片山さんの話を期待されていますので、次に行きます。 片山大臣の案件についてお聞きしたいと思いますが、まず、この話、ちょっと簡単に説明いたしますが、あるXさんという人がやっている会社について、このXさんが、片山大臣の私設秘書だったと思われる、否定されていますけれども、南村さんという方にお願いをして、百万円を渡して、青色申告取消しというのを何とかなりませんかという税務上のお願い事をした。その南村さんというのは片山大臣の私設秘書だったのではないかということで、もうこれは片山さんにお願いしたんじゃないかと。片山さんは、このお願いを受けて、国税当局に、何とかしてあげてと言ったのかどうかはわかりませんが、何らかの働きかけをしたのではないかという案件でございますが、きのうの答弁で片山大臣は、南村博二さんは私設秘書でないと答弁されておられます。 そうしますと、こういうものがあります。これは、国会で、これは参議院用ですが、参議院の私設秘書の人しかもらえないバッジと、通行証と通称言われているもので、正確には特別通行記章(甲)というのと同帯用カードというものなんですけれども、これは私設秘書でないともらえないんです。実際、小さくですが、私設議員秘書と書いてあります。 片山大臣に伺います。南村さんは、このバッジと通行証を持っていましたか。
○片山国務大臣 お答えいたします。 まず、お尋ねの、週刊誌報道によりお騒がせしている件については、大変申しわけなく思ってございます。 今委員からも御質問の中に例示として挙げられましたが、私がそのような違法な口ききをしたこともなければ、その関連で百万円を受け取ったこともございません。 また、委員からも御説明がありましたけれども、この案件につきまして、契約を、当該税理士が代表を務めております税理士法人と当該X氏の間で契約書を正式に結んでおります。その上で、税務代理が行われ、収受をされているということをまず前提にお答えをしたいと思います。 この南村氏につきましては、私は、秘書として契約したこともなく、給与、報酬などを払ったこともございませんし、指揮命令、使用したこともございません。なぜそのような定義を訴状でしたかというと、私設秘書につきましては、日本の法令上、定義がありません。定義がないので……(発言する者あり)
○野田委員長 大臣、質問に答えてください。
○片山国務大臣 重要とされているのは、あっせん収賄の問題が……
○野田委員長 大臣、質問に答えてください。
○片山国務大臣 はい。ここは重要なことなので。 あっせん収賄の問題がございますので、私どもとしては、これは、使用関係があることがあっせん収賄の要件ですから、使用関係がないということで、私設秘書ではないと答えております。
○野田委員長 大臣、後藤さんの質問に答えて。
○片山国務大臣 はい。その上でお答えをいたしますが、この南村さんという方は強く要望されたので、参議院事務局、参議院出入記章甲帯用証につきまして、二〇一一年十月から二〇一五年五月までの間、保有をされておりまして、同氏の活動の本拠地が福岡県に移りました二〇一五年五月に返納をされております。 以上でございます。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○後藤(祐)委員 南村さんは、私設秘書でないと入手できないこのバッジと、帯用カードというんですね、通行証と通称言っていますけれども、これを持っていたということが明らかになりました。 私設秘書じゃないですか。私設秘書の定義がどうなんて関係ないんです。ここに私設議員秘書と書いてあるんですよ。これはちょっと、参議院のある方のものを借りたので伏せてありますけれども。 更に言うと、これをちょっと見てください。このバッジと通行証を入手するには申請が必要なんですけれども、ここに、私設議員秘書に対する記章交付申請書とあって、「下記の私設議員秘書に対して、交付を申請します。」と。そこに申請議員名を書かなきゃいけなくて、恐らくここに片山さつきと書いて判こを押して、その下のところに南村さんの名前、南村博二さんと書いて、この申請書を出しているはずなんですよ。 「私設議員秘書に対して、」と書いてあるんですよ。これは判こをついて、片山大臣が、当時議員ですけれども、南村博二さんのことを私設議員秘書だと認めた上で、これは公式な書類ですよ、参議院の、公式な書類を出しているんじゃないですか。 これは、私ども国民民主党の同僚議員に、過去の自分の私設秘書のこの申請書、参議院の事務局に言ったら出してもらえますかと言ったら、実際、四十分ぐらいでやってもらえたと聞きました。 これは通告で言ってあります。南村さんに関するこの書類、きのうのうちに出してくださいとお願いしていますけれども、これは入手されていますか。
○片山国務大臣 お答えさせていただきます。 先ほどの参議院出入記章甲帯用証につきましては、その記章交付申請書を昨晩問い合わせたんですけれども、三年以上たっているということで、今現在、更に問い合わせて確認しているところでございまして、私どもの方では、まだ入手をしておりません。 以上でございます。
○後藤(祐)委員 ないというわけではなくて、今のところということなので、引き続き作業をしていただいて、何か、昔のものを置いてある場所が更に奥だったりすることもあるかもしれませんので、過去のものをしっかり調べていただいて、存在しているのであれば入手して、この委員会の理事会に提出していただくよう、まず、提出していただけますか。今後の作業を引き続きやって、提出していただくことをお約束いただけますか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 後藤委員からそういった御質問がございましたので、引き続き、問合せをして、私どもの方では入手を努力をいたしますが、国会におけるお取扱いについては、私どもが申し上げるのは、そういうことではないと思っております。 以上でございます。
○後藤(祐)委員 努力するということなので、委員長にお願いしたいと思います。 この私設議員秘書に対する記章交付申請書、片山議員の南村さんについてのものについて、この理事会に提出していただくよう、理事会でお取り計らいください。
○野田委員長 後刻、理事会にてお諮りいたします。
○後藤(祐)委員 次のテーマに行きたいと思いますが、きのうの本件に関する質疑の中で、片山大臣は、このXという方と二〇一五年の七月にお会いしておりますという答弁をされておりますが、何について話したんですか。 このXの経営する会社の税務あるいは融資に関するお話をされたんじゃないですか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 昨日、平成二十七年、三年前ですね、七月にお会いしたというふうにはお答えをしておりますが、このとき、この方々は、ある国会議員OBの関係者の御紹介で来られまして、この当該地域、会社の存在する県で、私は全国区でございますから、ぜひ応援をしたい、うちもどんどん発展していきたいなどのようなことをおっしゃって、余り長い時間ではないけれども、いらっしゃいました。 その際、私どもの方に残されていたのは、お名刺と会社のパンフレットのみでございます。パンフレットには財務会計上の記載は一切ありません。 以上でございます。
○後藤(祐)委員 話をしたかどうかを伺っています。Xと二〇一五年七月にお会いしたときに、このXの経営する会社の税務あるいは融資に関してお話をしていますか。お答えください。これは通告しています、精緻に。
○片山国務大臣 お答えいたします。 そういったお話はしておりません。
○後藤(祐)委員 重要な答弁だと思います。 南村さんは、されているようなことをおっしゃっていたんですよね。その場で国税当局に電話したと言っているわけですよね。 次に伺いますが、このXと会ったときに、国税当局に電話をして、Xの経営する会社について何らかの国税当局との間で言及をなさいましたでしょうか。あるいは、このXと会ったときでなくても、それ以外のときも含めて、片山大臣から国税当局に対して、Xの経営する会社に関連して何らかの言及をされましたでしょうか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 当該Xさんとおっしゃる、会社さんですね、こちらに、税理士として事務所の方でこの南村税理士さんですかを御紹介したことはございましたが、それを超えるような働きかけ等をしたり引き受けたことはございません。
○後藤(祐)委員 働きかけという言葉に逃げましたね。私は働きかけと言っていません。働きかけに当たるか当たらないかにかかわらず、Xの経営する会社に関し、国税当局に対して何らかの話をされましたかと聞いています。もう一度お答えください。
○片山国務大臣 お答えを再度いたします。 そうしたことはございません。
○後藤(祐)委員 重要な答弁だと思います。 もう一つ、きのう、逢坂委員に対して、南村氏から片山大臣は百万円を受け取ってもございませんという答弁をされておられますが、この問題とされている百万円、つまり、Xが南村さんに渡して、これは認めておられますね、南村さんが片山さんに渡したかどうかというこの百万円ですけれども、山分けしている可能性だとかいろいろあり得るわけですよね。あるいは、どこか別のところに払ってとかいろいろあり得るわけです。 この問題とされている百万円の全部又は一部について、片山大臣本人といってもいろいろな場合がありますから、片山大臣の関係する政治団体ですとか、あるいは片山大臣が、株式会社片山さつき政治経済研究所、現在はケイライプという会社になっているそうですが、こういう会社に対してのお支払いも含め、この問題とされている百万円の全部又は一部についてのお支払いはなかったということでよろしいでしょうか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 今の御指摘の百万円につきまして、当該税理士さんが所属する税理士さんの法人の口座に振り込まれ、その事務年度の税理士報酬として処理されているということを南村氏の代理人弁護士から確認をしております。 それ以外のことにつきましては、過日からお答えをしておりますように、私や私の関連の金融口座にそういったものが振り込まれたりしたことは一切ありません。
○後藤(祐)委員 今のお話というのは、片山大臣の関係する政治団体及び株式会社片山さつき政治経済研究所、ケイライプに対する支払いも含めて、全て、百万円の一部も含めて、支払いはないということでよろしいんでしょうか。口座だけとは限らないですからね。現金とかだってあり得るわけですから。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 私が口座と申しますのは、私は今、この雑誌、報道につきまして提訴をしておりますが、その中で書かれていることが、振り込みを指示したと明示的に書いてあるのでそちらを挙げただけで、そのほかについても一切収受はございません。
○後藤(祐)委員 全て収受はないと。これは重要な答弁だと思います。 時間が来ていますが、同僚議員の持ち時間を拝借いたしまして続けたいと思います。どうもありがとうございます。 今のも重要な答弁だと思いますが、もう一つ、この南村氏は、十月十八日のテレビ番組で、問題とされている百万円に関して、通帳を確認の上、出金があったかどうか改めて場をいただいてお答えしますと述べています。 これは南村氏に確認をして、実際どうだったのかということを片山大臣の方から確認してくださいということを通告しておりますが、いかがであったでしょうか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 先ほどの質問でもお答えをしたつもりでございますが、もう一回ここではっきり申し上げますと、南村氏の代理人弁護士を通じて、南村氏のコメントとして確認をいたしましたところ、御指摘の百万円につきましては、南村氏の所属する税理士法人の口座に振り込まれ、その事務年度の税理士報酬として全て処理されているということでございます。確認いたしました。
○後藤(祐)委員 その先払ったかどうかはわからないですね。税務申告はそれはそれでするけれども、現金で別に払っている可能性だってあるわけですから。 委員長にお願いしたいと思いますが、これは南村氏に直接聞かないとわかりません。南村氏をこの委員会に参考人招致することを求めたいと思います。
○野田委員長 後刻、理事会に諮ります。
○後藤(祐)委員 あと一点、聞きたいと思います。 週刊文春デジタルというところで、きのう、インターネット上、音声が公開されました。この音声データの中に、片山大臣と思われる声で、私はちょっと金額としてお高いんじゃないんですかということだけは言いましたから、当時、はいというものがございますが、これは片山大臣の御自身の御発言ですか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 委員からの御通告がございましたので、きのう私自身もこのデジタルというのを聞きました。私だけでは客観性もないと思いまして、近い関係者も全員聞きましたけれども、自分の声かどうか、ちょっとあれでは判断がとてもできないです。 また、せりふにつきましても、この二つが並んでいるだけで、それがどう有機的に関連しているのかも全くわからず、そういう意味では、いつ、誰の会話で、どういうことかということは判断ができない次第です。 ただ、この発言内容が週刊誌にも報道されておりますが、これは単に金額についての感想を述べているだけのようにしか見られない文章で、少なくとも、私が同氏に百万円を振り込めとかどうとか、そういう話とは全く関係がないのではないかと考えております。
○後藤(祐)委員 自分で言ったせりふだったらわかるでしょう。二つの全く別のものを比べて、これが同じですかと聞いているんじゃないんですよ。自分が過去話したものが録音されていて、これが自分のものかと問われていて、話したことがなければ、違いますとはっきりわかるでしょう、話していないんですから。話していたら、少なくとも、多くの方が聞いて、似た声ではあることはわかるわけですから。 これは自分の声ではないと断言できますか。
○片山国務大臣 お答えをいたします。 申し上げましたように、自分の声なのかどうか、非常に聞きづらいので判別ができないと申しているので、絶対に違うのかどうかもわかりません。 以上でございます。
○後藤(祐)委員 自分で話していたらわかるでしょう。声紋鑑定を場合によってはしなきゃいけないかもしれませんよね。こういったことも含めて、やはりこれは集中審議が必要です。 委員長にお願いしたいと思いますが、この片山大臣を始めとして、大臣の資質問題についての集中審議を求めたいと思います。
○野田委員長 後刻、理事会にお諮りします。
○後藤(祐)委員 終わります。 長い時間になりまして、失礼しました。
○野田委員長 この際、奥野総一郎さんから関連質疑の申出があります。階さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。奥野総一郎さん。
○奥野(総)委員 国民民主党の奥野総一郎でございます。 私からも、今の片山大臣の答弁、非常にわかりにくかったですね。自分の声かどうかわからない。もし言っていないんなら、はっきり違うと言ったはずなんですよ。非常にそこは不透明ということで、私も集中審議を求めたいと思います。 それでは、私の方は、外国人労働者の話をしてまいりたいと思います。 今、皆様にパネルをお示ししておりますけれども、上の方が外国人労働者数の推移、これは厚生労働省のまとめたものでございます。 安倍政権になったのが二〇一二年の選挙で、二〇一三年の頭から安倍政権になっているわけですね。およそ六十八万人弱というところは、二〇一三年当初の、当時の外国人労働者数。それが今や百二十七万人ということで、安倍政権になってほぼ倍になっているんですね。急速に外国人の労働者数が伸びています。 下の表をごらんください。これは、便利なので、サイトから新聞社のものをお借りしていますが、OECDのまとめた移住者の数であります。 直近の二〇一五年を見ると、日本はOECD加盟国の中で四番目に多く、たくさん外国人を移住者として受け入れている。これは移住者という表現になっていますが、受け入れているということなんですよ。この新聞は、移民大国、移民だ、こういうタイトルで報じていたところであります。国際的な意味では、既に日本は移民大国なんじゃないかということです。 国連等の定義、きのう、山下大臣が、これは定義じゃないんだと強弁しておられましたけれども、少なくともこういう定義で国連とかは使っているわけですよ、統計として使っているわけですね。 では、どういう定義を使っているかというと、要するに、常住国、自分の住んでいる国から変更する、外に行ったあらゆる人がそもそも移民なんだ。三カ月以上十二カ月以下というのは短期の移民、そして、一年以上にわたって居住国を変えた人は長期の移民だという言い方をしています。同じようなことですね。十二カ月を超えて自分の居住国を変えると長期の移民だ、こういうことを言っているわけですね。 総理に伺いたいんですが、この定義に当てはめると、日本にいる外国人の多くは、この定義の中では統計上は移民と扱われることには異議はないですよね。
○安倍内閣総理大臣 この定義ということになりますと、例えば、三カ月以上十二カ月以下の変更を短期移民ということになりますと、これは、日本も多くの方々が海外に駐在をしています、私も駐在したことがございますが、そうすると、一年を超えると移民ということになるんですが、それは全然そうではない、このように思います。 ですから、我々がとっているいわゆる移民という定義については、もう何回も申し上げているとおりでございますが、この移民については、多義的なものであって、これが移民だということは一概に言えないというふうに考えております。
○奥野(総)委員 国際的なルールというか考えとしては、こうした短期、長期の人たちを一応移民という言葉に位置づけた上で、きちんと人権を保障したり、生活の安定を見ていこう、こういう暗黙のルールがあるんだと思うんですね。 総理は、移民政策をとらないとずっと言っています。その総理の定義が、この「日本政府」というところなんですが、「例えば、」これは答弁を求めてもいいんですが読んでしまうと、「国民の人口に比して、一定程度の規模の外国人を家族ごと期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうとする政策」、これを移民と言っているわけですけれども、こういう定義をほかの国はとっているんでしょうか。 少なくとも日本は、期限を定めずに家族帯同で外国人を受け入れるというような政策はとっていないんですね。ですから、日本にいる外国人については少なくとも移民ではない、こういうことはこの定義であれば言い切ることができるんですが、こんな定義を使っている国はほかにあるんでしょうか。非常に恣意的な定義だと思うんですね。そもそも最初から、家族の帯同で無期限に外国人を受け入れるような政策をとっている国はないと思うんですよ。 もう一度確認したいんですが、この国連の定義を広義の、広い意味での移民の定義、総理の言っているこれを日本独自の狭い意味での移民の定義というふうにした場合に、少なくとも国際標準の広い意味での移民というのは日本にいるんだということをもう一度確認したいんです。
○野田委員長 法務大臣山下貴司さん、簡潔に答弁してください。
○山下国務大臣 もちろんです。 まず、移民の定義の問題がございましたので、ここはしっかりと、国民の皆さんが見ているわけですから、クラリファイしたいと思います。 まず、この、OECD加盟国のうち一年間に移住した移住者と書いてありますが、これは、OECDの定義によれば、三カ月以上在留する者、つまり中長期在留者の数であります。これは入国した数でありまして、出て行った数は差っ引いていない、そういう数字であります。 そして、国連の移民の定義だとおっしゃいましたけれども、国連のホームページを見てください。国連のホームページによれば、国際移民の正式な法的定義はありませんというふうに言っています。そして、国連のホームページでは、三カ月から十二カ月間の移動を短期的、一時的移住、一年以上にわたる居住国の変更を長期的又は恒久的移住と呼んで区別するのが一般的だと言っています。つまり、中長期在留者のことを言っています。 そして、この国連の定義に対して、委員が御指摘のOECDの定義によれば、この国連が定義する長期移住者、ロング・ターム・マイグラントという言葉は、広く受け入れられているものではなく、適用は困難であるというふうに言っています。こうした定義をおっしゃっている……(奥野(総)委員「簡潔にしてください、簡潔に」と呼ぶ)いや、委員が定義のことをおっしゃったから、これは申し上げているわけであります。 その上で、例えばほかの国でということであれば、アメリカの国土安全保障省による定義であれば、マイグラントとイミグラントを切り分けております。そして、移民という言葉で使われることのあるイミグラントについては……(奥野(総)委員「聞いていない。委員長、時計をとめてください」と呼ぶ)
○野田委員長 大臣、簡潔にお願いします。
○山下国務大臣 パーマネント・レジデント・エイリアン、すなわち永住権を持っている外国人というふうに述べておりますし、アメリカの歳入省においては、これはアメリカに永住できる権利を付与され、制限のない……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。聞こえませんので、御静粛に。
○山下国務大臣 就労を行う外国人を指すということになっています。この定義ということをお尋ねですから、しっかりと申し上げる必要がある。 国連もこの定義を法的定義だと言っているわけではない。OECDも適用が困難であると言う定義だということは、しっかりと申し上げておきたいと思います。その上で議論を進めたいと思います。
○奥野(総)委員 委員長、ちょっと注意してください。長過ぎますよ、答弁が。簡潔にお願いします。 OECDは出たり入ったりと言っていますが、現実に、安倍政権になってから、外国人労働者の数は、厚生労働省も認めていますよ、倍増しているわけですよ。在留外国人もどんどんふえているわけですよね。もっと言えば、永住者も毎年二、三万人ずつどんどんふえているわけですよ。だから、ふえているんですよ。それを広い意味の移民と言うか狭い意味の移民と言うかは別として、外国人の中長期の在留者はふえているわけですよ。 もう一度聞きますが、日本の今の移民の定義、家族帯同でそもそも無期限で入ってくる人たちを移民だと言っている国はほかにあるんですか。
○山下国務大臣 先ほど申し上げたように、移民という言葉の定義はそれぞれでございます。そして、国連やOECDもさまざまな定義を移住者というふうにしております。それぞれの国によってどのような者を、例えば英語で言えばイミグラントとして捉えるかというのは、各国法制によるということでございます。 ということで、国民が御懸念になるようないわゆる移民政策、いわゆるでございますね、それは、累次総理がおっしゃっているように、それはとらないということでございます。
○奥野(総)委員 私が心配しているのは、どんどん外国人がふえてきているわけですよ。総理は、移民じゃない、移民じゃないと言っています、安心してくださいと言っていますが、後で説明するように、きのう、長妻委員もおっしゃっていましたが、失踪の方とか、さまざまな問題が起きてきているわけです。そこを心配しているんです。移民か移民でないかというのは言葉の問題ですよ。だったら、国際標準でちゃんと移民だと認めた上で対策をとった方がいいんじゃないですかというのが私の申し上げているところなんですね。 永住かどうかということを見ても、永住者はふえてきていますよ。今、永住資格というのは毎年二、三万人ふえていて、在留外国人が今二百六十三万人、二百六十四万人いるんですが、そのうち一番多いのが、七十五万人、およそ七十六万人が永住資格を持っているんですよね。だから、外国人を受け入れると、いろいろな例、韓国なんかもたくさん受け入れていますが、国際結婚とか起きて、だんだん永住者がふえていくわけですよ。だから、今回広げることで、それは結局、総理の好むと好まざるとにかかわらず、永住者がふえていく、それを移民と呼ぶとすれば、移民国家になっていくんじゃないですかということを懸念申し上げているわけです。 総理、何かありますか。
○安倍内閣総理大臣 先ほど山下法務大臣から答弁させていただきましたが、法務大臣でありますから、厳密に定義をさせていただいた。世界の定義はどうなっているのか、OECDはどう見ているのか、そこで日本はどう考えているのかということを、定義でありますから、少し丁寧に説明する必要があったんだろうと思います。 要は、いわばそうした定義については多義的であるということでございますし、先ほど国連のこの挙げられた例を見れば、例えば長期、いわば海外駐在している人はみんな移民になっちゃいますから。ですから、私も一年以上駐在したことがございますから、私は移民だったのかといえば、それは全然違いますから、ですからこれは違うんだろう。 そこで、国民の皆様が懸念しておられるということを頭に置きながら、我々はそういういわゆる移民政策はとりませんよということで申し上げている、いわば日本の国民の皆様に向けてそれを説明をしているということでございます。 一方、永住者がふえている、これは必ずしも悪いことではなくて、それはいわば高度人材を持っている方々に日本で活躍をしていただく、そういう意味で、そういう方々が日本を選んでいただくということは、私はそれは悪いこととしては捉えていないわけでございますが、一方、そういう、日本で永住資格を取るというのは、これは割とハードルは高いわけでありますから、なし崩し的にそうなることはないということは申し上げておきたいと思います。 例えば、ドイツの例を挙げますと、第二次大戦後の復興期に各国と労働者募集協定を結び、例えばトルコとは、滞在期間無期限、家族帯同の移民を、これは今我々が規定している、政府としていわゆる移民と言っている移民を受け入れたわけでありまして、その結果、最大時二百万人を超えるトルコ人がドイツに在留することとなった。これは、繰り返しますが、滞在期間無期限、家族帯同ということであったわけでございまして、これが我々がとろうとしている政策とは全く違うということは申し上げておきたいと思います。
○奥野(総)委員 全く違うかどうかは別として、これから外国人がたくさん入ってきます。国際結婚等、あるいは二号資格を取って、あるいは永住資格を取って来る方はふえてくるわけですよね。日本社会に大きな変化が起きるのは間違いないと思うんです。だから、そこをきちんと総理が先頭に立って説明していただく必要があると思うんですね。 今、高度人材だから大丈夫だという話がありました。これまでの受入れ資格ですけれども、これも厚労省の資料をそのまま使っていますが、非専門的、技術的分野というのは技能実習生。彼らは最初は一年いて、二号に切りかわると二年、三年。この間、三年から五年に延びました。最長五年いることができますというのがこれまでですね。 今回はこれとは別にということに説明を受けていますが、いわゆる専門的、技術的分野、従来は高度専門職一号、二号、この部分だったんですが、これが広がります。 ちょっと前後しましたけれども、従来は何と言っていたか。一九八八年、専門的、技術的な能力や外国人ならではの能力に着目した人材の登用と。これは今とそんなに変わらない。一定のという言葉がついて、これは後ほど言いますが、一定のという言葉がついて広がりますが、基本的には専門、技術的な能力。このときは、いわゆる単純労働者の受入れについては、十分慎重に対応する、こういう言葉が入っていたんですよ。入っていたんです。 最近、私の質問主意書もそうですし、総理の答弁もそうなんですが、いわゆる単純労働者の受入れについて十分慎重に対応する、ここが答弁されていない、公式に発言がないわけですよ。 そうすると、この単純労働者の受入れ、定義はないんですが、これを認めたことになるのか。言わないということは、ここまで受入れが広がったんじゃないかと推察されるわけでありますけれども、広がったんですか。
○山下国務大臣 お答えいたします。 お尋ねの単純労働者という言葉はさまざまな文脈で用いられており、一概にお答えすることは困難でありますが、その上で、政府としては、例えば、特段の技術、技能、知識又は経験を必要としない労働に従事する活動を行う外国人を受け入れる政策については、これをとることは考えていない。改正法案は、このような政策をとるものではございません。 すなわち、現在の政府の外国人の労働者の受入れの基本的な方針は、我が国の経済社会の活性化や国際化を図る観点から、専門的、技術的分野の外国人労働者の受入れを積極的に推進していくものというものであって、今回の受入れ制度は、深刻な人手不足に対応するために、現行の専門的、技術的分野における外国人材の受入れ制度を委員おっしゃるように拡充し、生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお外国人材の受入れが真に必要となる分野において、一定の専門性、技能を有する外国人を就労の目的で受け入れるものであるということで、従来の考え方を変更するものではございません。
○奥野(総)委員 では、もう一回。一言で言ってほしかったんです。要するに、いわゆる単純労働については、受入れは慎重だということは変わっていないということですね。はいかいいえか。長いんですよ。一言で、それだけ言ってくれればいいです。
○野田委員長 山下法務大臣、簡潔にお願いします。
○山下国務大臣 ですから、単純労働者という言葉を、さまざまな文脈で用いられております。ですから、政府としてお答えできるのは、例えば、特段の技術、技能、知識又は経験を必要としない労働に従事する活動を行う外国人を受け入れる政策というのは、とることは考えていないということを言うわけでございます。
○奥野(総)委員 いや、答えていないんですよね。 だって、政府の文書、いろいろ多義的だといったって、政府の文書でずっと言ってきたわけですよ、昭和六十年代から。それが、言わないということは、じゃ、広がったんですね。 さっきの絵を見ましょう。これは厚労省の資料ですからね。下に広がっているわけですよ、新たに創設する在留資格ですね。これが、いわゆる今まで言っていた単純労働、新聞なんかも単純労働受入れ解禁と書いているわけですよ。だから、そこを今私は聞いているんです。いわゆる今まで単純労働と言った部分まで今回広がるんですかと。 いろいろな、十四業種ありますよ。どれがというと、これはまた、余り僕も単純労働というのはいい言葉だとは思わないんですが、しかし、従来認めてこなかったところまで広がったということでいいんですねということを今聞いているわけであります。 答えがないということは、そこまで広がっているんだろうということで……(安倍内閣総理大臣「いや、それは違う」と呼ぶ)じゃ、総理。
○安倍内閣総理大臣 一定の専門性、技能を有する外国人を就労の目的で受け入れるものでありまして、従来の考え方を変更するようなものではないということを法務大臣は述べているわけであります。
○奥野(総)委員 では、その従来のというのは、いわゆる単純労働については受入れは慎重だということは維持されているということですね。その言葉が、望ましいから言っていないかもしれないが、そこは維持されているということでいいんですね。 単純労働は、いわゆる単純労働と言われていたものは今回入ってこないという理解でいいんですね、従来の政策を変更しないということは。はいかいいえか、簡潔に。
○山下国務大臣 単純労働という、労働に対して単純なという言葉を使いたくないという思いは、私も委員も同じであります。 その上で、政府としては、この特段の技術、技能、知識又は経験を必要としない労働、これを行う外国人を受け入れる政策については、とることを考えていないということであります。 労働を単純かどうかということでばっさりやるということ、これは私は、委員と同じように、ここにおられる委員の皆さんと同じように、それはいかがなものかと思います。なので、政府の答弁を踏襲するわけでございます。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。御静粛に。
○奥野(総)委員 政府がそう言ってきたから、私も使いたくないけれども使っているわけですね。 きのう、長妻委員が言っていましたけれども、ある論文によれば、単純労働を五十万人受け入れれば一四%賃金が下がる。これは大分前の調査ですね。百万人入れば二四%ですか、下がる、そういう懸念もあるわけですよ。 だから、どこまで広げますか。賃金は下がりません、日本人の雇用は奪いませんということをやはりきちんと論証してほしいんですね。これは後ほど、ちょっと時間もあれですから。 もう一点、今既に、申し上げましたけれども、外国人がふえていることでいろいろな問題が起きてきています。きのうの研修生、技能実習生の失踪の話とかもありますが、社会保障、健康保険の話もあるわけであります。 七月にNHKのクローズアップ現代で、「日本の保険証が狙われる 外国人急増の陰で」、こういう特集があります。これはサイト、ネットを見ると出てくるんですけれども、何を言っているか。 ある意味、日本は非常にオープンなんですよ。健康保険、外国人でも入れるんですね。三カ月、日本にいれば国民健康保険に入れる。それから、いわゆる健保についても、雇用関係があれば日本人と同じように保険証をもらえるわけです。これが一部悪用されているんじゃないかというのがこの番組の趣旨でありました。在留資格を偽って入ってきて、例えば、留学だと言って病気の治療をして帰っていくとかですね。 この番組の中では言われていませんが、例えば健保についても、健保の場合は三親等なら海外でも入れるんですね。要するに、扶養親族、本人が被用者となって、日本に労働者となってやってきて、その会社の保険をもらう、その本人が生計を支えていて仕送りをしていれば、外国の三親等、お孫さんとか、おじいさん、おばあさんまで、海外にいながら日本の保険に入れるし、それを使うことができるんです。使うことができる、要するに、立てかえ払いで日本政府がその医療費を外国にいる人についても払うことができるという仕組みになっているわけですね。 だから、実際は生計関係がなくても、最初だけ見せ金で、生計関係、チェックはしているようですけれども、ないのに、日本の健康保険に入って日本の税金が使われる、保険料が使われるということもあるんじゃないかというのがこの懸念なんですね。こうした懸念もさまざまあって、テレビとかでもやっているわけですよ。 伺いたいんですが、こうした事例、国民健康保険については、昨年、これもテレビ、その調査によれば、国保だけで、在留半年以内、日本に来て半年以内で八十万円以上の高額な治療を受けたケースというのが、二〇一七年、一年間におよそ千五百九十七件あったと。これが全部不正だというわけではありませんけれども、高額治療が、やはり高額診療が多いんですよ。 ということで、こうした不正の事例について、国保、健保、把握しているか、それから、今回、当然、外国人の雇用者、被用者がふえるわけですから、こうした不正に対する対策を何か考えておられるか、伺いたいと思います。
○根本国務大臣 国民健康保険と、そして健保についての今の考え方、そして、お話がありましたのでお答えしたいと思います。 まず、国民健康保険ですが、外国人の国民健康保険の利用については、入国目的を偽って在留資格を取得し、高額な医療を受けているという不適正事案があるとの一部報道もありました。 こういう報道を受けて、昨年三月に全市町村を対象として、そして高額な医療に係る給付の実態調査を行いました。例えば、全ての国民保険のレセプトから、八十万円以上のものであって国民健康保険の資格取得日から六カ月以内に診療を受けているもの、こういう条件に基づいてレセプトを抽出して、個別に受診内容の聞き取り調査を行いました。 その結果、在留資格の不正等の不適正事案はほとんど確認されませんでしたが、より一層適正かつ厳格な資格管理に努める必要があるので、本年一月からは厚生労働省と法務省が連携して、不適正事案を市町村から入国管理局に通知する取組を新たに行うことにいたしました。 さらに、医療保険の適正な利用を進める観点から、現在、国民健康保険における外国人の被保険者数や保険給付の状況などの調査を行っています。調査の結果については、現在取りまとめを行っているところであり、本年中に公表する予定です。 それと、健保ですね。いいですか。今、これ……(奥野(総)委員「一言だけ、健保、対策を講じているか」と呼ぶ)健保については、健保というのは適用事業所に雇用されている者を被保険者としていますから、その者に扶養されている、被扶養者として適用するとしておりますので、国籍や居住地を問わない仕組みになっています。 ただ、健康保険においても、外国人の医療保険の適正な利用の確保のために、海外に居住する被扶養者の認定方法を厳格化し、利用認定方法を公的書類などによる認定に統一化いたしました。しっかりと厳正に対処したいと思います。
○奥野(総)委員 非常に丁寧に、長く説明いただきましたけれども、要は、国保は直接国が把握しているので調査のしようがあるが、健保は健保組合がやっているのでなかなか把握しづらいんですよね。これから外国の方、どんどん健保にたくさん入ってきますから、そこはしっかり防止策を、チェック機能を強化してほしいということであります。 こうしたコストがかかるわけです。だからこそ、何人入ってくるんですか、どのぐらい受入れがあるんですかと。一説によると、五十万人とかという報道も流れていましたよ。 今、例えば、技能実習生の二号実習生はたしか十二・五万人いるんですよ。この人たちがそのまま日本に残り出すと、全部残るとは思いませんが、毎年、多ければ五万とか十万の規模で在留外国人がふえていく可能性もあるんですよね。 だから、じゃ、どのぐらいふえるのかということをやはりきちんとあらかじめ審議に際して示しておいてほしい。 きのう、山下大臣が、審議に資するように、こう言いました。きょう法案が閣議決定されましたから、そろそろ出てきてもいいんじゃないですか。これも簡潔に。
○山下国務大臣 お答えします。 今、関係省庁とともに精査しているところでございます。 いずれにしても、この法案の審議が法務委員会で始まりましたら、それに資するようにしっかりと御説明したいと思います。
○奥野(総)委員 では、今の言葉は法務委員会……(発言する者あり)じゃ、予算委員会にまず資料の提出を求めます。委員長、予算委員会に資料の提出を求めます。
○野田委員長 何の資料ですか。
○奥野(総)委員 だから、外国人の受入れ数見込み。
○野田委員長 後刻、理事会にてお諮りいたします。
○奥野(総)委員 では、出していただくということで、今答弁がありました。 それで、もう一つ。受入れの上限、キャップをはめないんだという答弁、きのう、ありましたよね。外国人、大体、あらあらの数は示すにしても、キャップをはめないんだという話がありました。 しかし、勝手に民間企業がどんどん外国人を入れて、いっぱい入ってきたときにどうするんですか。日本人の雇用が奪われて弊害が起きたときに、とめる方法はあるんですか。要するに、セーフガードはちゃんと用意していますか。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○山下国務大臣 お答えいたします。 今回の受入れ制度では、業所管庁が、必要とされる人材が確保されたと認めるときは、受け入れた分野において確保されたと認める場合には、外国人の新規入国を停止することを求めることが可能となる規定を設けていることとしております。 これを、初めから何万人入れるんだというふうな、そういう数値を設定する意味での上限数値は設けておりません。そうした形式的な数値目標ということではなくて、継続的に雇用状況等の実態を把握し、そして検証し、それを踏まえ、実質的にここで受入れを終了させるという実質判断を行うものであります。 こういうことで、適正な労働環境、需給バランスというのが提供されるんだろうというふうに考えております。
○奥野(総)委員 一応、セーフガードは条文上あるようでありますが、ただ、じゃ、本当に需給がどうなっているのか。例えば韓国なんかは、きちんと、韓国人の募集をして、応募がない場合に外国人を入れるということで、ちゃんと人数のチェックもやっているんですよね。 では、日本はどうか。時間がなくなってきましたけれども、今の答弁を聞いていると、ないんだろうと。手おくれになる可能性もあるので、しっかりそこは、本当は、だから上限をきちんと決めて、上限をきちんと決めた上でセーフガードを発動する仕組みにしないと、ざるになってしまうと思うんですよ。そこを、私もこの制度、上限を求めていきたいと申し上げておきます。法案に、修正をして上限をきちんと書いて、その上でセーフガードを設けていくべきだと思います。 時間があれですけれども、結局、在留期間十年、一号、二号合わせると十年を超えるわけです。十年を超えると、永住許可申請が可能になるんですよね、資格が生じてしまうんですよ。あるいは、在留しながら日本女性と結婚したりすると、永住になってしまうわけですよ。 だから、どんどんどんどんなし崩し的に外国人の受入れをふやすことでふえてしまう、更に社会のコストもふえる。 そういうことをやはり国民にちゃんと説明すべきだと思うんです。移民じゃないから大丈夫とマジックワードのように言って、移民じゃないから大丈夫ですというマジックワードはよくない。総理が先頭に立ってきちんと説明すべきじゃないですか。 この問いの最後のところでやはり総理にもう一度求めたいのは、きちんと先頭に立って、上限を設ける、そして日本人の雇用を守っていく、そしてまた、来た外国人についてはきちんと人権を確保して、日本語教育なんかもやっていく。ちなみに、文科省の資料では、現在でも、外国籍の生徒で日本語指導が必要な方というのは、日本の学校に三万四千人いらっしゃるということなんですね。 これはもっとふえる可能性がありますから、最後、総理にもう一度、今の決意を、ちゃんとやるんだ、日本の社会を守っていくということを、決意を伺いたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 上限云々については、法務大臣から既に答弁をしているとおりでございます。当然、これは法務大臣が責任を持って、法務委員会で、法案が出た後、しっかりと審議をしていくということになるんだろう、このように思います。 そして、その上で、今、総理は答えないんだというやじがございましたが、問われれば答えるのは当然じゃないですか。今も答えていますよ。これは当たり前の話でありますし、憲法上も私は義務を負っております。でも、主管大臣は法務大臣でありますから、法務委員会において私がずっと答弁するということ、これはあり得ない話であります。これは常識だろう、こう思うわけでございます。 そこで、当然、今までよりも外国人労働者がふえていく、それはそのニーズがあるからでありまして、これはこの審議でも申し上げましたが、有効求人倍率が、例えば、介護職あるいは建設業等々においては五倍、十倍というふうになっているわけでありますから、それはつまり、なかなか雇用が、就労者を確保できないという状況にあるわけであります。 ですから、それは、日本人の雇用には影響が及ばないというよりも、むしろ、人手不足でそこが成り立たなくなるかもしれないという状況の中において、我々はしっかりと、それは成長を阻害する大きな要因になり始めているわけでありますから、しっかりとそういう中で制度をつくっていく。今までもいろいろな技能実習制度の中で問題がありましたから、そうした問題をしっかりと把握し、是正すべき点はしっかりと是正しながら対応していくということであります。 そして、受け入れる以上は、当然、社会の一員として、その生活環境を確保するため、現在、検討を進めている外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策をしっかりと実行に移していかなければいけない。実行に移して、来る側も、受け入れる側も、お互いが尊重し合えるような、そうした共生社会の実現に向けた環境整備をしっかりと進めてまいります。
○奥野(総)委員 この問題はこれで終わりにしたいと思いますが、結局、これは、永住者がふえていく、狭い意味での移民の増加につながるおそれがあるということをきちんと国民に説明しながら、では、その上でどういう社会をつくっていくのかということを、やはり総理に先頭に立って説明していただきたいと思います。 だからこそ、もう一度総理に出て答弁していただく重要広範になるように求めていきたい。ぜひ、重要広範にして、総理がみずからの口で日本社会を守っていくんだということを語っていただきたいと思います。 最後、一点。時間が来てしまいましたが、定数削減の話です。 野田前総理と本会議場で安倍総理がやっておられましたけれども、これは自民党の公約なんですよ。民主党政権時代の平成二十二年参議院選挙では何と言っていたか。衆参の国会議員定数を三年後に七百二十二名から六百五十に一割削減する。さらに、六年後、これは平成二十八年ということになりますが、国会議員定数を五百名に三割削減します、こういう公約で戦っておられるわけですよ。 平成二十四年、党首討論のときに安倍総理が約束したときにはこの公約はまだ生きていたんですかね、安倍総理は約束している。二十四年は、いわゆる三党合意、山井当時の国対委員長が署名された三党合意の文書がそのまま載っていて、抜本的な見直しをするということが言われています。 さらに、その次の参議院選挙においては、それでもまだ三十、比例定数の三十削減という言葉が出ているんですよ。 ところが、その次の衆議院選挙では、何か言いわけがいろいろ書いてあって、結局できませんでしたと書いてあるわけですね。以後、定数削減の話は消えているわけですね、自民党の公約からは。 さらに、この間の答弁では、ちゃんとやっているんだ、難しいんだ、十五も減らしましたと言っていますが、そもそも三十減らすという話をしていたわけですよ、衆議院は。参議院も減らすという話をしていたわけですよ。参議院は今ふえてしまっているんですよね。 消費税の増税、私はやるべきだと思います。でも、やるからには、こういう約束を安倍総理は、当時の安倍総裁と野田総理の約束はまだ生きているわけですから、定数削減、どうですか、もう一度真剣に取り組む気はあるんですか。
○安倍内閣総理大臣 この定数の削減については、我々が公約していた数とは違う、それは真摯に受けとめなければいけない、こう思っておりますが、奥野委員も、御党も政権をとっておられた時代があったわけでありますから、いかに定数の削減が実は難しかったかということも、まあ、どこが民主党の後継政党であるかということはよくわかりませんが……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛にお願いします。
○安倍内閣総理大臣 後継政党の一部ではあろうと思います。 そこで、しかし、その時代には一議席も削減することはできなかったわけでございますが、我々は十五議席、十五議席これは削減をしたわけでございます。(発言する者あり)
○野田委員長 お静かに。
○安倍内閣総理大臣 そこで、それが多々ますます弁ずなのか、削減する議員の定数が多ければ多いほどいいのかという議論も、これは真剣にしなければいけないわけでございまして、私がまさに今、ここに立っているのは、立法府の長としてここに立っているわけでございます。(発言する者あり)失礼、済みません。行政府の長として、行政府の長として立っているわけでありますから、立法府の議員の定数ということについて、私が少ない方がいいと言うことがあってはならないんだろう、こう思うわけでありまして、立法府のことにつきましては、まさにこれはしっかりと、議員の定数のあり方については、これは議会政治の根幹にかかわることでありますから、重要な課題であり、各党各会派において真摯に議論が行われるべきものであろう、こう思うわけであります。 そこで、さきの国会で成立をした参議院の選挙制度改革については、参議院特有の事情も踏まえて、投票価値の平等とともに、都道府県の単位がどれぐらい尊重されるべきかという点も含めて、各党各会派による検討がなされ、そして結論が出されたものと承知をしております。また、附帯決議として、この定員増に伴う参議院全体の経費の増大を生じないよう、しっかりとその節減に取り組んでいくという参議院としての決意が示されたものと承知をしております。 繰り返しになりますが、これは議会政治の根幹にかかわることでございますので、各党各会派において真剣に御議論をいただきたい、このように思います。
○奥野(総)委員 時間が来ましたが、最後に一言だけ申し上げますが、安倍総理、当時の安倍総裁は、定数削減をしっかり国民の前に約束をしたわけであります。もし、それと違う、多くてもいいんだというんだったら、それをはっきり国民に述べて説明すべきじゃないでしょうか。それを申し述べて、私の質問としたいと思います。 以上です。
○野田委員長 この際、渡辺周さんから関連質疑の申出があります。階さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。渡辺周さん。
○渡辺(周)委員 国民民主党の質問時間、最後、私が務めさせていただきます。 まず冒頭、この予算につきましては、私の地元静岡県も、東側から台風が西へ向かう中で、伊豆半島も被害を受けました。そういう意味では、この補正予算の速やかな成立というものは我々も是とするところであるということをまず冒頭申し上げて質問に入りたいと思います。 先ほど来、我が党の精鋭の議員たちが、それぞれの大臣にそれぞれの要所をつくような質問をしました。総理に至っては、定数削減が実現しなかったという大変痛いところをつかれて、相当うろたえられたのか、みずからを立法府の長という、動揺が隠せなかった、そういう、これまでの国民民主党の議員のそれぞれの質問、まだ答弁不十分でありますので、この後の、ぜひ予算委員会の集中審議やそして各委員会で更に深掘りをしていきたいというふうに思います。 私の方からは、まず日米地位協定について総理に伺います。 九月の三十日に行われた沖縄の県知事選挙で、沖縄県の、当選をされた、知事に就任をされた玉城デニーさん、そして敗れられた与党が推した佐喜真前市長も、ともに公約の中に訴えていたのは日米地位協定の改定であります。この日米地位協定の改定につきましては、八月にも全国知事会が、全国知事会として日米地位協定の見直しを求める決議をされまして、そして要請をされました。 それで、直近のこの沖縄の県知事選のみならず、全国の知事会も、やはりこの日米地位協定という、異国の軍隊が我が国に駐留をしているというある意味での特異事態、まさに我が国が戦後政治の、総理はよく戦後政治の決算とおっしゃいますけれども、この日米地位協定について、まず総理に伺いたいのは、総理はトランプ大統領と地位協定の改定について話をしたことはありますか。
○安倍内閣総理大臣 日米間においては、地位協定のあり方について日ごろからさまざまなやりとりを行っておりますが、そのようなやりとりの詳細を明らかにすることは米側との信頼関係を損ないかねないわけでありまして、したがって、御質問の点を含めて、米側とどのようなやりとりをしているのか、その詳細を明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○渡辺(周)委員 詳細を述べてくれと言っているのではないんです。トランプ大統領と大変親密な関係にある安倍総理が、物すごい長い時間を過ごされております。時にはゴルフもされ、時には食事もされ、さまざまなところでお会いをされている総理が、この日米地位協定の見直し、あるいは日米地位協定の問題点ということについてトランプ大統領と話をしたことはありますかと私は聞いているんです。 詳細は答えなくて結構です。
○安倍内閣総理大臣 これは、例えばどこの首脳ともそうなんですが、首脳会談を行い、その首脳会談の中においてどういうトピックスを話したのかということ等も含めまして、これは両国が合意したものを外に出しているわけでございまして、まさにこれは発表していることが全てでございまして、それ以外のことにつきましては、さまざまな事柄についても、これはお答えをすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、地位協定については、日米で日ごろからさまざまな形で議論をしているわけでございます。
○渡辺(周)委員 それでは総理、日米地位協定が、この沖縄の県知事選挙で与野党候補とも見直しを公約にされ、そして全国の知事会からも要請があるという中で、やはり日米地位協定が一つの問題として浮き彫りになっているというお考えはありませんか。
○安倍内閣総理大臣 選挙の結果については真摯に受けとめております。その上で、地方自治体の首長選挙の結果について政府の立場を述べることは差し控えたい、こう思っております。 また、全国知事会の御提言については、知事会のお考えとして受けとめたいと思います。 日米地位協定は御承知のように大きな法的枠組みでありまして、政府として、事案に応じて、最も適切な取組を通じ、具体的な問題に対応してきておりまして、例えば、安倍政権のもとにおいて、この地位協定にかかわることにつきましては、例えば環境とか軍属に関する二つの補足協定の策定が実現をしたわけでございまして、国際約束の形式で得たこの成果は、日米地位協定の締結から半世紀を経て初めてのことであります。 こうした補足協定も一切米側は今までは対応してこなかったのでございますが、この協定、環境、軍属については、安倍政権のもとで補足協定、国際約束の形で成果を得ることができた、こう思っておりますが、今後とも、さまざまな御意見に謙虚に耳を傾けながら、このような目に見える取組を一つ一つ積み上げていくことによって、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求していきたいと思っております。
○渡辺(周)委員 これは、やはり我が国の主権の問題です。我が国の主権の問題として、やはり総理、これはアメリカから、この後の質問の中で触れたいと思いますけれども、アメリカ・ファーストを振りかざすトランプ大統領が、我が国にさまざまな、例えば自動車に高額の関税をかけるから、シンゾウ・アベは二国間の協議におどかしたら入ったんだと十月一日に記者会見で言っています。 そしてまた、横田の空域。私どもは二〇二〇年にオリンピック、パラリンピックを控えて、そして四千万人の方に来ていただこう、そして二〇三〇年には六千万人の人に、国土交通省はそんな見込みを持っているわけですが、しかし、一都八県の上に、東京の練馬、杉並、世田谷の西側からこちら側ですね、東京の半分は米軍がレーダーコントロール、進入管制をしている。 まさにこの東京の、首都の上空に他国が管制をしている、こういう状況はこれまでも指摘をしてまいりましたけれども、アメリカ・ファーストというのであれば、我々は、やはり主権に関しては日本ファーストというぐらいの主張を、これだけトランプ大統領とお会いをしているのであれば、ぜひそのことは、総理、毅然として、やはりこのテーマを話し合おうじゃないかとやるべきじゃないですか。 そのことは、総理はアメリカの言いなりじゃないか、何か日本ではすごく、断固として守り抜く、日本を取り戻す、非常に勇ましいことを言って拳を振り上げるんだけれども、いざ、アメリカ大統領には、あるいは米国に対しては物が言えているのだろうか、一方的な要求を突きつけられているのではないか、しかし、我々は、それに返す刀で答えることができていないんじゃないか、そういうやはり思いを持たざるを得ないわけなんです。 河野外務大臣に伺いたいんですが、外務省のホームページで「日米地位協定Q&A」というのがあります。その中に、設問として、答えていることの中に、日米地位協定は日本にとって不利じゃないんですかというクエスチョンに対して外務省は何と答えているかといったら、いや、これは有利とか不利とかという問題で考えることじゃありませんという、どこの国のホームページの答えだかわからないようなことを書いているんです。これは本当の話です。 ここでまた、皆さん、ちょっときょう、資料をパネルにするのが間に合わなかったので残念なんですけれども、ちょっと読み上げますと、「日米地位協定は日本にとって不利になっているというのは本当ですか。」という問三、三番目のQアンドAにあります。「日米地位協定は、日本と極東の平和と安全の維持に寄与する目的で日本に駐留する米軍が円滑に活動できるよう、米軍による日本における施設・区域の使用と日本における米軍の地位について規定したものであり、米国との関係で日本にとって不利か有利かという問題ではありません。」と書いてあるんです。 米国との関係が先に来て、日本にとってこんなのは明らかに不利だからこそ、皆さんが、全国知事会を始めとして、改定の話をするべきだと。 そして、何よりも、河野大臣もかつて、自民党の議員連盟の幹事長として、地位協定を見直す、物を言ってこその真の日米同盟だということもインタビューの中で答えていらっしゃいますが、外務大臣として日米地位協定の改定に取り組める今お立場にありまして、これまでおっしゃってきたことが、十五年ぐらい前の記事を見ると、物すごい、本当にほれ込むような発言を国会の中でもされているんですよ。 今そのできるお立場になって、日米地位協定、まさに平成の時代が終わる、戦後政治の総決算というならば、この一つの、やはり日本とアメリカの間にある大きな課題であります地位協定について取り組むお考えはありますか。
○河野国務大臣 この地位協定の一つ一つの具体的な問題について、最も効果的かつ適切に取り組んでまいりたいと思います。
○渡辺(周)委員 随分あっさりしたお答えですね。 では、外務大臣として就任されたときの記者会見で、もうかれこれ就任されて一年以上たちますが、どうしたらいいかと研究していきたいんだというようなことをお答えになっています。何か研究はされましたでしょうか、それならば。
○河野国務大臣 さまざまな研究を続けております。
○渡辺(周)委員 では、例えば具体的にどんな研究をしているんですか。
○河野国務大臣 何をどう研究しているかというのは、ここで申し上げるのは差し控えたいと思います。
○渡辺(周)委員 河野外務大臣、非常に、私はあなたの過去の議事録を見まして、もう大変、よくぞここまでおっしゃられたものだというふうなことですよ。今の、何か本当に木で鼻をくくったような答弁にがっかりしました。 例えば、二〇〇三年、東京新聞の夕刊で河野さんはこうおっしゃっています。自民党の上の方に米国に対するコンプレックスがあるでしょう、米国にパイプがあると主張する人たちは、米国に物を言ったら嫌われると思っている、日米地位協定を改定すべきだと米国にびしっと言うべきです、政治家がリーダーシップをとる問題なんですとおっしゃっていまして、野党の議員よりも歯切れのいいような、インタビューに答えられているんですね。 また、民主党政権、今は自民党にいる松本剛明外務大臣に対する質問の中で、今現在、日米の地位協定に関して、公平でない、その他のいろいろな御指摘があります、それは一部そうかもしれません、それで続けて、しかし、自衛隊が米国内で訓練をする、自衛隊が米国内に滞在をする、その際に、全く同じ、裏返しの地位協定を結ぶことができれば、それは、日本側も米国側も、地位協定をよりよいものにしていかなければいけない、片務的なものを残してはいけない、そういうインセンティブになると私は思っていると。 つまり、訓練であっても、自衛隊が米軍に行くのであれば、その地位協定をアメリカと結んだ方がよりよいものをつくることがお互いできるんじゃないかということを、二〇一一年、平成二十三年三月三十日の国会の中で質問されているんです。その後に、外務省のお役人は、このことについて、なぜか相当昔から嫌がっておりましたというようなことを言って、外務省のお役人が嫌がっていること。 しかし、もし河野大臣のおっしゃっている当時の御発言が本当に心底から出てきているものであるならば、今検討されていること、例えば、ひょっとしたら、日本の自衛隊が米軍にいる間どういう地位協定を結ぶか、そういうことも研究されている、あるいは、大臣がこのころおっしゃっていたような、公平でない、それは一部そうかもしれませんという、その公平でないという部分についてどのように研究されているのか。しかし、その中身も言えない。何か別人のような、このときの河野太郎衆議院議員の発言を今大臣になって聞いたら、大変ショックです。 それだけに、やはり、答えられないことを私は無理やり聞き出そうとはしませんけれども、あなたは別人格に変わったのではないということをぜひ証明していただくためにも、日米地位協定についてどのようなお考えで外務大臣としてお務めなのか、ぜひ伺いたいと思います。
○河野国務大臣 議員のときと違って、今、外務大臣でございますので、発言には気をつけていきたいと思います。
○渡辺(周)委員 いや、それは、我々も政権交代を経験していますから、野党で言ってきたときのことと、確かに公の場面の答弁では配慮しなきゃいけないときもあるかもしれない。 しかし、これだけのことを言って、議員連盟の幹事長も務めて、とにかく、物を言ってこそ真の日米同盟だと言ってきたし、それは例えば、もうちょっと答えようがあるんじゃないですか。ここでは詳細については言えないけれども、あなたのおっしゃるとおり、昔の私の志は変わっていないと。そして、そのためにも、外務大臣として日米地位協定を、やはり議員としてスタートされたころの一つのライフワークだったと思います。それだけに、日米地位協定を見直すんだ、外務大臣としての職責の中で果たしたいという思いがあれば、せめてそれを感じさせるような答弁をお願いしたいと思いますけれども、いかがですか。
○河野国務大臣 外務大臣として、地位協定の問題については、最も適切で、最も効果的な方法で一つ一つの課題に取り組んでまいりたいと思います。
○渡辺(周)委員 これは非常に、何かかつての河野太郎さんらしくない、残念ながらそのような、今は安倍政権の一員として個性が発揮できないのか、それとも志が残念ながらどこかで少し色あせてしまったのか、ここで私が質問する時間はありませんけれども、ぜひ、御自身が過去訴えてこられたことをもう一回取り戻して、心のど真ん中に置いてこの問題に取り組んでいただきたいと思うんですね。あと十分しかありませんから、また改めてこのことは安保委員会等でやりたいと思います。 横田基地の返還について先ほど触れましたが、二〇二〇年のオリンピック、パラリンピックで、新ルートを今検討している。しかし、その新ルートを検討する中でやはり出てくるのは、先ほど申し上げた横田空域であります。 この新たな新ルートを検討するに当たっては、当然のことながら、何らかの成算があって、勝算があって、この横田空域、その点について今現在どのような検討が米軍とされているのか、そしてその新ルートが開設される見込みというのはあるのかどうか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○石井国務大臣 都心上空を飛行いたします羽田新経路の運用に向けまして準備を進めてきているところでありまして、米側とも従来から必要な調整を行っているところでございます。 具体的な調整状況につきましては、今調整中ということもございますのでコメントは差し控えさせていただきますが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに間に合うように米側と調整を行っているところでございます。
○渡辺(周)委員 今、大臣から、間に合うように調整を行っているということでございます。これは事務方に聞きますと、どんなやりとりをしているかについてもお答えしないというような、もう全く空疎な答えでございまして、今の大臣の答弁で、間に合うように調整しているということでございます。 これは、ある程度合意をして、合意をした後の、今度は当然、管制業務が返還されるわけですから、その間、日本側の方でその管制の業務をやる、訓練するだけの時間も必要だと思うんですが、どれぐらいの時期を見込んで空域の返還ということは考えられるでしょうか。再度、御答弁をお願いします。
○石井国務大臣 先ほど申し上げたとおり、羽田新経路の運用に向け準備を進めておりまして、米側とも必要な調整を行ってきているところでありますが、この新経路の調整に合わせて、いわゆる横田空域の返還の交渉は行っておりません。 といいますのも、この羽田の新経路案は、一部横田空域を通過する案となっておりますけれども、新経路の運用は、日数からいえば全体の四割程度である南風時であり、かつ一日のうち三時間程度でございますので、削減ではなく、運用上の対応によってこの新経路を実施する方向でございます。
○渡辺(周)委員 ということは、返還は求めないけれども、一部許可をしていた。しかし、空域というのは当然、通るとなれば、米軍の許可を一々もらわなきゃいけないわけなんです。 そうすると、今の御答弁ですと、オリンピック、パラリンピックの期間だけ日本側が管制する、そういう意味ですか。これは我が国の話です。我が国の空を使うのに、どうして返還を求めないとか。本来なら返還を求めるべきじゃないですか、この機会に。
○石井国務大臣 今ほど申し上げたように、羽田新経路の調整に合わせていわゆる横田空域の返還の交渉は行っておりませんが、これは東京オリンピック・パラリンピックの期間だけではなく、それ以降継続的にそれは行うということでありますが、一方、羽田新経路とは別に、いわゆる横田空域の返還につきましては、これは我が国の空域を一元的に管制する観点から、関係省庁と協力しながら米軍と調整をしていきたいというふうに考えております。
○渡辺(周)委員 それでは、総理に伺いますが、この横田空域が、東京の、首都の上空の半分が米軍のものである、この点について、日本を取り戻す、総理、先ほどの日米地位協定にあわせて、当然これも日米地位協定のもとの合同委員会で合意をして、今、航空法に定めもないこの合意が実は根拠になって、この横田空域について、これはやはり返還を求めていく、そういうお考えはありますか。総理、お聞かせください。
○安倍内閣総理大臣 ただいま国交大臣からも答弁をさせていただいたように、これは管制等において調整をしているということでございまして、同時に、日米同盟を前提に我が国の安全を確保しているわけでございます。 その中で、地位協定についても、河野大臣から答弁もさせていただいたように、我々はさまざまな形で、効果的な形で我々が要求していることを実現しているのは事実でございます。 先ほども申し上げましたように、環境あるいは軍属に係る補足協定については、国際約束の形でこうした成果を得たのは、地位協定を締結して初めての、安倍政権になって初めてのことでございまして、横田の空域の問題については、もう委員御承知のように、今までの経緯があるわけでございます。 そうした中におきまして、先ほど国土交通大臣が申し上げましたような形で、我々はしっかりと、今までよりも多くの外国人がやってくるオリンピック以降、さまざまな形で確保していきたい、このように思っておるところでございます。
○渡辺(周)委員 まさに、何か非常に自信のなさそうな答弁であります。日本を取り戻す、あそこまで強く言った総理、ぜひアメリカに向かってしっかりと我が国の主権を主張していただきたいと思います。 まだ時間がありますので、茂木大臣。 来年一月から始まります日米の二国間協議の中で、カナダやメキシコが高関税を背景に導入をせざるを得なくなった乗用車の数量規制、それから、ムニューシン財務長官がバリ島でG20の記者会見で言った為替条項。 つまり、こうした、今アメリカは、バイ・アメリカン、とにかく高額の関税、そして、トランプ大統領みずから武器を買えと、そして、さまざまな、何を言い出すかわからないという非常に予測不能な中で、我が国も例外ではない。これから突きつけられてくる。 このことについて、いわゆる管理貿易、乗用車の数量規制はとらない。そしてあわせて、その犠牲に農業はならない。そして、為替条項についてはそれは盛り込まない。それをお約束をされますでしょうか。ここで確約できますでしょうか。
○茂木国務大臣 大きく三点あると思うんですけれども、まず自動車の関係でありますが、日本としては、自由貿易の旗手として、自由で公正な貿易を歪曲する管理貿易につながりかねない措置については反対であり、その旨は明確に米側の方にも伝えてあります。 そして、農業につきましては、先ほど来申し上げておりますように、過去の経済連携でコミットした、譲許した内容が最大限である。 先ほど後藤議員の方から、これはTPPかということで、日・EUでチーズ、ワイン、パスタとかお話がありましたが、米は、TPPは米国枠が五万から七万あるのに対してEUは、これは除外ですから。そして小麦は、TPP米国枠十五万トンに対して日・EUは二百七十トンですから。さらには、ホエーはTPPはゼロです。 いずれにしても、そういったことで全体的にこれは守ってまいります。全体的に最大限のものできちんと守っていきます。 そして、為替の話、共同宣言には入っておりません。(発言する者あり)
○野田委員長 茂木大臣、簡潔にお願いいたします。時間が来ております。
○茂木国務大臣 いずれにしても、具体的な交渉はこれからでありますが、我が国として、いかなる国とも国益に反するような……(渡辺(周)委員「為替は」と呼ぶ)為替は今申し上げました。国益に反するような合意をするつもりはありません。為替の話は共同声明に入っておりませんと申し上げました。
○渡辺(周)委員 時間が来ましたので終わりますけれども、総理、トランプ大統領が最低でもあと二年間任期がある。その中でどれだけのことを我が国に突きつけてくるか。 本来ならば、自民党が主張したGDP二%の防衛費に沿うような形で大量購入をするのではないか、このことについてもただしたかったのですが、次回にまたどこかの委員会でぜひとも質問することを申し上げまして、私ども国民民主党の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて階さん、後藤さん、奥野さん、渡辺さんの質疑は終了いたしました。 次に、岡田克也さん。
○岡田委員 無所属の会の岡田克也です。 端的にお聞きしますので、端的にお答えいただきたいと思います。 まず、全世代型社会保障への改革であります。 総理はこのことについて、内閣の最大のチャレンジだというふうに言われました。 確かに、その中で述べられていること、例えば、六十五歳以上への継続雇用年齢の引上げとか、新卒一括採用の見直しとか、あるいは人生百年健康年齢に向けての対策としての糖尿病や認知症の予防など、私も、そういったことについて内閣を挙げて検討することには賛成です。ぜひいい議論をしていただきたいと思います。 ただ、そういったことで本来の社会保障制度の持続可能性が維持できるのかというと、私にはそうは思われないわけですね。 やはり改革の本丸は、給付と負担の見直し、ここから逃げては社会保障制度の持続可能性は確保できないと私は思っておりますが、総理の御見解を聞きたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 当然、給付する以上、負担が他方あるわけでありますから、少子高齢化の中においてしっかりといかにこのバランスをとっていくかということが大切であろう、こう思っております。 しかし、その中で、同時に、平均寿命が延びていく、そして健康寿命も延ばしていく中において、それに対応した制度に変えていくことも重要だろう、こう思っております。
○岡田委員 給付と負担のバランスが現在とれていないということは、テレビをごらんの皆様に御説明するという意味で念のために申し上げたいと思いますが、まず、二十から六十四歳までの人口の急減はもう既に始まっています。二十五年間で千五百八十万人減る、二二%ぐらい減っていくということですから、これは、所得税や社会保障の担い手がそれだけ減っていくという極めて深刻な事態。 あわせて、二〇二五年問題がある。つまり、団塊の世代と言われる戦後生まれの皆さんが七十五歳を超えていく。別に、年齢そのものに特段の意義があるわけではありませんが、しかし、実績を見ると、例えば医療費では、六十五歳から七十四歳の方の一人当たり医療費は、二〇一六年で五十五万円。それが、七十五歳以上になると九十一万円になる。国庫の負担は更に重くなる、こういう状況。 これを乗り越えるために、やはり給付と負担のバランスを見直していくということは私は避けられないんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 少子高齢化が急速に進む中、子供から若者、そして子育て世代、現役世代、高齢者まで、全ての世代が安心できる社会保障制度を構築するために、今後三年かけて改革を行っていきます。 既に、未来投資会議において、七十歳までの就業機会の確保、あるいは中途採用、キャリア採用の拡大など、生涯現役社会時代の雇用制度改革に向けた検討を開始しております。 ですから、できるだけ六十五歳を超えても担い手であり続けたいと思っている方々には働き続けることができる、そういう仕組みをつくっていく必要があるんだろうと思います。 その中で、例えば、今、七十歳から年金をもらえますよという選択をすれば約四〇%年金がふえていくんですが、でも七十歳までなんですが、それより先にもふやしていくという選択肢もあるだろう。これは受給年齢を上げていくということではなくて、そういう選択ができるようにしていくという幅も広げていくということもやらなきゃいけない、こう考えておりまして、来年の夏までに実行計画を決定する考えでありまして、その上で、生涯現役社会を前提に、予防、健康へのインセンティブ措置を強化していくことも大変大切であります。 年をとれば当然病気になりやすいわけでありますが、糖尿病等に対して予防のインセンティブを、これをもっと与えていくことによって、生活習慣病的なものについて、本人も含めて、医療体制も含めて、予防に力を入れていくことによって医療費を少し縮減していくことができないかどうかということもあるんだろう、こう思います。 また、年金自体には既にマクロ経済スライドが入っている中において、そうした調整も行われているわけでありますが、こうしたシステム全般にわたる改革を進めていく中において、給付と負担のバランスについてもしっかりと検討していかなければならない、こう考えております。
○岡田委員 雇用制度の問題や予防の問題は、私、最初に申し上げて、評価するというふうに申し上げました。 ただ、問題は、それで給付と負担の問題、アンバランスの問題がきちんと解決できるのかということを重ねて問うているわけです。今の総理の答えの中にはそれはありませんでした。 しかし、二〇二五年に向かって、これから戦後生まれの、ベビーブームで生まれた皆さんが二〇二二年から七十五歳を超えていく、そのために、明らかに、給付が拡大することはもう間違いないわけです。 それを乗り越えられる体制に今ありますか、私はないと思いますから、それを乗り越えられる体制をやはり真剣に議論しないと、そういうふうにおっしゃっているだけではそれは無理ですよということを私は申し上げているんですが、いかがですか。
○茂木国務大臣 今後の進め方について、まず私の方から、事実関係から申し上げます。 総理が答弁させていただいたように、まず、これから一年、来年の夏までかけて、雇用形態も変わってきております、こういった中で、六十五歳を超えても働く意欲のある方、こういった方々が働けるような環境を整え、さらには、病気、介護についての予防、さまざまなインセンティブも含めてしっかりやっていく。 その上で、こういった生涯現役社会を前提にして、今度は、年金については、支給年齢は変えません。一方で、受給について、今七十歳まで選べるのを、みずから更に選べるタイミングというのを広げることであったりとか、医療、年金全体、当然そこの中では給付と負担のバランスの問題もありますが、そういった問題について来年の夏以降しっかりと検討して、二〇二二年から団塊の世代が七十五歳になり始めます、その前にはしっかり検討を終える、こういったスケジュールで考えております。
○岡田委員 繰り返しの中身の説明はもう結構なんですが、では、給付と負担のバランスの問題について、どこで、どういうタイムスケジュールで議論されるんですか。総理。
○茂木国務大臣 まず、来年の夏までに生涯現役社会に向けての雇用であったり予防の検討をさせていただいて、そして、給付と負担も含めた年金、医療全体の問題、相当幅広い議論が必要でありまして、与党においても御議論いただくことになると思います。 そして、政府においても、経済財政諮問会議を中心にしながらさまざまな議論を行いまして、これを、二年程度かけて議論をまとめていきたいと思っております。
○岡田委員 それでは私は間に合わないと思うんですね。 つまり、参議院選挙後、議論が本格化するという話もありますが、議論するのに、これだけの大きな問題ですから、一年ぐらいかかるでしょう。そこからさまざま手続を経て法案化して、国会で議論して法律ができる。そのときには安倍内閣はもう終わっている可能性が高いわけですね。 だから、私は、結局、給付と負担の本格的な見直しの話というのは、安倍内閣はそれを先送りするんじゃないか、もし本当にやる気があるのなら、具体的にどういう問題をどういうスケジュールで議論するかということを明確に言うべきだということを申し上げているわけですね。どうぞ。
○安倍内閣総理大臣 今、茂木大臣から説明をさせていただきましたのは、いわば三年で、これから三年でこの改革をやっていくということでございました。 来年の夏まで、そして、それから二年かけてしっかりとこの給付と負担のバランスも含めましてお示しをしていくという改革をいわば三年集中で行っていくということになるわけでございまして、そういう意味で、私は、私の任期内でやるべきことを先に先送りするということではないということでございます。 繰り返しになりますが、私が説明したこと、また茂木大臣から説明させていただいたことをしっかりやっていく上において、どういう社会になっていくか、どういう社会保障の姿になっていくかということを前提に給付と負担のバランスをとっていくということでございます。
○岡田委員 もし議論するということであれば、具体的にどういう問題を検討するのかということをしっかりと国民の前に示していただきたいというふうに思います。今は、先ほど総理が説明された以上のことはない。それは私は本質的な問題ではないというふうに申し上げているわけです。 年金について言及されましたが、七十歳以降でも更に年金の受取を先に延ばせるということを言われました。これは、年金の会計上は中立ですから、それで年金が助かるとかそういうことは全くないわけですね。 むしろ、年金であれば、マクロ経済スライドを適用していった結果、例えば国民年金、これは前提の置き方にもよりますが、場合によっては三割、四割減ってしまう可能性もある、最も厳しい厚生労働省の試算では。そういう状況の中で、では、そういう低年金者の方をいかにして最低生活が保障されるように手当てしていくか、そのための財源をどうするのか。 例えば、六十五歳を更に六十八歳にするとか七十歳にするということの検討だって、私はそれがいいかどうかということは言いませんが、やはり検討すらしないのはおかしいと思いますよ。それから、所得税の年金控除だって、これは見直さないとその財源は出てこないんじゃないかと思います。 そういうことも含めて、逃げずに正面から議論すべきだということを私は申し上げているわけです。
○安倍内閣総理大臣 先ほど私と茂木大臣から三年と申し上げましたのは、年金についても選択できるようにするということにするためにも、いわば雇用制度を改革をしていかないと、六十五歳以上において継続雇用が一般的にはならないわけでございますし、また、中途採用、六十五歳を超えて、そこでまた新たに別の企業等に採用してもらう上においても、中途採用、キャリア採用ということが拡大していかないといけないわけでございますし、報酬体系や評価の仕方等も確立をしていく必要がありますから、まず来年の夏までにこうしたことについて実行計画を決定し、その上において、生涯現役社会が前提となるわけでありますから、予防、健康へのインセンティブの強化の措置や、年金の受給開始年齢のタイミングを選択できるようにして、医療、年金も含めた社会保障全般にわたる改革を行っていく。 そうした中において、こうした改革を行っていく中において給付と負担のバランスをとっていきますよということでありまして、それが二年ということでありまして、ですから、三年間で完成していこうということであります。 マクロ経済スライドについては、我々、この安倍政権においても、このマクロ経済スライドについて、これはマクロ経済スライドそのものではございませんが、例えば、物価スライド等がマイナスになっている中において、それが実行されておりませんでしたが、安倍政権においては、このマイナス分もしっかりと実行させていただいたところでございまして、消費税を引き上げるタイミング等々とも重なって、大変な御負担をかけたわけでございますが、しかし、それはこの年金制度を持続可能にしていくものであります。 そういうことはしっかりとやっていかなければならない、こういうことではないか、こう考えているところでございまして、そうしたことはしっかりと我々も議論をしていかなければならない、こう考えております。
○岡田委員 総理、どうも議論がかみ合わないんですが。 例えば、年金について、私が申し上げているのは、七十歳以降に受給を先送りすることは、そんな人は大体、ほとんどいないんです、現状では。だって、六十五歳以降という人も一・二%しかいないんですから。ですから、世の中を変えて、周知徹底することでふえるかもしれませんが、そういう非常に恵まれた人の話ではなくて。 マクロ経済スライドのことを言及されましたが、マクロ経済スライドは私は必要だと思いますが、しかし、それを機械的に低年金者の方にも適用していくと、最低生活すらできない人が続出するんじゃないか、そこに対しての手当てが必要だと言っているわけですね。そのための財源も探さなきゃいけない、そういうことを私は申し上げているので、議論がかみ合っていないと思うんですよね。
○安倍内閣総理大臣 それに対しては、例えば、来年、消費税を引き上げる際に、月五千円、年六万円の低年金者対策というものを消費税の引上げに伴い我々は実行していくことにしているわけでございまして、低年金者に対する対応もしっかりとやっていくわけでございますし、また、受給資格の期限についても、我々、短縮をしております。 そうした対策もしっかりとやっているということも申し上げつつ、マクロ経済スライドについては、まさにこれは年金制度が持続可能となっていくために判断したところでございまして、これは随分前の改革でございますが、そうしたものもしっかりとその制度にのっとって実行していくことによってこの安定性が守られていくんだろう、こういうことでございます。
○岡田委員 月五千円の年金の支給は民主党政権で決めたことですが、それは、私は、第一歩にすぎない、年間六万円ではそれで終わりということにはならないわけで、そういう意味で申し上げているわけですね。 では、次の話に行きます。 総理、二〇二〇年度の基礎的財政収支黒字化が達成できなかったということについて、総理は、消費税率引上げ分の使い道の見直しにより、PB黒字化の達成時期に影響が出ることから、二〇二〇年度PB黒字化は困難となると。これは、私を含めて何人もの議員に対してこういうお答えをされていますが、今でもこういうお答えを維持されますか。私は、これはフェークじゃないかと思いますよ。正しくないと思いますよ。 総理の答弁ですから、総理、答えてください。総理が答えてください。
○安倍内閣総理大臣 安倍内閣では、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針のもとで、財政健全化に大きな道筋をつけてまいりました。国、地方合わせた税収は二十四兆円増加をし、新規国債発行額は十一兆円減っているわけであります。 今般、少子高齢化を克服するため、消費税率引上げ分の使い道を見直し、そして、子育て世代、子供たちに大胆に投資するとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当し、お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度への転換を図ることとしたわけであります。 これにより、プライマリーバランスの黒字化の達成時期に影響が出ることから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難と判断をしました。 ただし、日本への国際的な信認を確保し、社会保障を次世代に引き渡していく責任を果たすため、財政健全化の旗は決しておろさずに、二〇二五年度プライマリーバランス黒字化、同時に、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。
○岡田委員 総理、時間稼ぎはやめて端的にお答えいただきたいんですが。 要するに、政府の見通しでは、二〇二〇年度は、本当は二〇二〇年に黒字化するはずだったのが、八・九兆円の赤字になる。総理が今長々と言われたその消費税の使い道の見直し分では一・七兆円。では、残りの七・二兆円はどうなったんですか。そのことについて説明していないじゃないですか。 総理、総理の今の答弁ですから、総理お答えください。総理は答える責任あるでしょう。何回も総理はこの答弁しているんですから。国民に対して正しいことを言っていないんですから。ちゃんと答えるべきでしょう、総理。それとも、うそを百回つけば本当になると思っているんですか、総理は。ちゃんと答えてください、総理。
○野田委員長 先に茂木大臣から数字についてお願いします。
○茂木国務大臣 まず、数字の話をさせていただきます。 ことし三月に行いました中間評価では、二〇一八年度時点のPBについて、当初予想、これは二〇一五年七月の試算でありますから、これから変化をして、一つは、歳出改革の効果でPBは対GDP比でプラス〇・七%程度は改善したものの、一方で三つマイナス要因がありまして、一つは、世界経済の成長率の低下等によります影響がマイナスの〇・八%程度、そして、補正予算、何回か組ませていただきまして、これによる影響がマイナス〇・四%程度、そして、消費税率引上げ延期による影響が同マイナス〇・七%。こういった形で、実際に二〇一八年時点のPBについても当初から下回っている。 その上に立って、今、総理の方からも答弁ありましたように、この消費税率引上げに伴います使い道、これを、五分の四、これを財政再建から半々にするといった形で、二〇二〇年の達成は困難になったということであります。
○岡田委員 時間稼ぎをありがとうございました。 総理、やはりこれは本当のことをちゃんと説明しないと、こんな明らかなうそを堂々と国会答弁をされるというのは、私、本当に問題だと思いますよ。もうみんな国民はそれをわかっていますけれども。 そのことだけ申し上げて、あとは午後にしたいと思います。
○野田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二分休憩 ――――◇――――― 午後一時開議
○野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡田克也さん。
○岡田委員 総理、午前中の続きなんですが、ここに示したように、総理は何回も、私も含めて、国会で、消費税率引上げ分の使い道の見直しによって二〇二〇年度のPB黒字化は困難となると答弁されているんですね。でも、ここに書いたように、それはごくごく一部であって、八・九兆円の赤字の中でわずか一・七兆。残る七・二兆というのは、これはほかの理由による。いろんな理由があるんですけれども。 ですから、この総理の言い方は正確ではないですね、場合によってはフェークと言われても仕方ないですねと。それを正すつもりはないですか、ちゃんと、国民に対して。(発言する者あり)理由を聞こうとしているんじゃないです。総理がみずからの発言について、これが事実と違っているんじゃないですか、それについてどう考えていますかということを総理に聞いているわけです。別に説明を聞いているわけじゃありませんから、必要ありません。 委員長、私、中身を聞いているわけじゃないですから。総理に聞いているんですから。
○野田委員長 まず茂木大臣が。後、総理に。
○岡田委員 おかしいでしょう。説明はもう午前中にされたし、時間稼ぎをしないでもらいたい。
○野田委員長 では、簡潔に。
○茂木国務大臣 では、簡単に申し上げます。 そちらでいう七・二兆円分について、なぜ違ったかという説明は午前中にさせていただきました。 その上で、その数字については歳出改革を織り込んでいない自然体の状態でありまして、それから歳出改革をすることによって、その数字というのは縮まってまいります。ただ、それであっても、さらに一・七兆円、子供世代、子育て世代に大胆に投資をすることによって、二〇二〇年の黒字達成は難しくなったという話です。
○岡田委員 今の説明は全く説明になっていないんですが。もう既に二〇一八年度ですよ。これは二〇二〇年度の話をしているわけですから。 総理、ちゃんと答えてください。
○安倍内閣総理大臣 ブレークダウンについては、午前中、まさに茂木大臣から説明をさせていただいた。ですから、それがまさに説明でございます。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○岡田委員 私は中身の説明を総理に求めているのではなくて、総理が消費税率引上げ分の使い道の見直しによって二〇二〇年度PB黒字化は困難となるとおっしゃっているから。中身の説明を求めているんじゃないです。総理の言っている説明が間違っているんじゃないですか、あるいはフェークじゃないですかということを言っているわけです。
○安倍内閣総理大臣 それがフェークではないということについては、その残りの分についての、いわば要因について説明をさせていただいたところでございますが、そこで、更に子供たちの世代、そして子育て世代に大胆に投資をしていくことによってこのPBの黒字化が困難になった、こういうことでございます。 困難になる要素については、他の要素については、既に茂木大臣からブレークダウンについては御紹介をさせていただいたところでございます。
○岡田委員 総理は、そのさまざまな要因ということを全く言われずにひたすらこの答弁を繰り返してこられたから、私は、説明としてはおかしい、総理の発言としておかしいということを申し上げているわけです。いや、それはおかしくないと言うなら、それは総理の、そういうふうに思っておられるならいいですが、国民から見れば、これはだまされたというふうに感じられても仕方がないことだと私は思いますよ。私ならそういう説明はしませんよ。そのことは申し上げておきたいと思います。 では、次に、この二〇一五年度から、一六年度から集中改革期間ということでやってこられたわけですが、実は、この間のPB赤字のGDP比というのは、ほとんど横ばい状態、一旦悪化して少し戻したけれども、マイナス二・九ということですから。ここも、なぜそうなったのかということの検証、先ほど茂木大臣も一部言われましたけれども、ここをきちんとした上で二〇二五年PB黒字化に向かってのしっかりとした中身を具体的に決めないと、単なる絵に描いた餅になりますよということを申し上げているわけです。 特に、先ほど茂木大臣も言われたんですが、補正予算の話というのは、私は非常に大きいと思うんですね。 当初の予算案は、歳出抑制、美しい形で、社会保障費やその他の一般歳出についても一定の限度に抑えている。しかし、補正でどかんとつけるということが、例えば防衛費とかあるいは公共事業費とかそういったもので目立つわけですね。個々にはいろんな必要性もあるでしょう。しかし、例えば公共事業費で見れば、大体、毎年毎年六兆円の当初予算。しかし、補正で六年間でつけたのは七兆円ですから。 結局、入り口はきれいにしているけれども、出口はどんどんどんどん積み増している。結果として、PB赤字は減らない。こういうことを繰り返していたのでは、これはPB黒字化なんかできないわけですね。 恐らく、一月の予定される補正でも公共事業費の積み増しは私は相当されるんだと思いますが、中には必要なものもあることは認めつつ、だけれども、やはりそういう発想じゃPB黒字化できないんですよ。総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 詳細については茂木大臣から答弁させますが、いずれにせよ、PB黒字化の目標については、もちろん、補正予算も入れた額についてPBを黒字化をしていくのは当然のことであろう、こう思いますが、補正予算の目的については、もう既に何回も申し上げているとおりでありまして、その時々の緊急な必要性において対応していくものでございます。 また、防衛費につきましては、これは中期防衛力整備計画にのっとって長期的、中期的な計画でやっているものでございますが、しかし、緊急に必要となるものはその中でもある……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○安倍内閣総理大臣 済みません、答弁中ですから静かにちょっと聞いていただきたいと思います。 いわば、防衛費においては、基本的にはその枠の中でやっているわけでございますが、緊急なものもあるわけでありますが、全体の大枠としては中期防の中で対応していくということでございます。(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○岡田委員 必要なものをつけなければいけない、それはわかります。だけれども、やはりそこは選択と集中、そのかわりにどこを諦めるか、やめるかということがなければこれは意味がないわけですから、そこのところをしっかりとやっていただかないと、二〇二五年PB黒字化はまた絵に描いた餅だ。 もう一つ、中間目標というのを今回出されましたね、二〇二一年度マイナス一・五%。これはかなり私は低いと思いますが、かつては二〇一八年度にマイナス一%にしていたわけですから、三年先送りして、さらに、マイナス一がマイナス一・五%程度。半減するということですね、二〇一七年度より。 という、目標そのものは低いと思いますが、私は、総理の任期の間の目標としてこれで本当にいいのかと。つまり、次の総理は、ここがもし仮に実現したとしても、二〇二五年度PB黒字化に向かうことは非常に困難だと私は思うんですが、いかがですか。
○茂木国務大臣 まず、補正予算、確かに影響しているんですが、先ほど申し上げた〇・四%というのは大体マイナスの二・五兆円に当たる数字でありまして、それより大きな影響が出ているのが、やはり今、消費税の問題と世界経済全体の落ち込み、これがマイナスの〇・八%ですから、四・三兆円。 今回、PB黒字化の目標年次、二〇二五年に置きましたのは、過去の経済実績それから足元のトレンド、これを踏まえて、現状で考えられる現実的な成長率に見直しした中長期試算、これを議論の土台としております。 そして、二〇二五年に黒字化をするわけでありますが、ラインを引いて、二〇二一年、メルクマールとして、PBにつきましては一・五%、さらには債務残高の対GDP、これも一八〇%台の前半に下げていく。こういったメルクマールを設定し、しっかりと、そういったものもチェックをしながら、確実に達成をしていきたいと思っております。
○岡田委員 これは総理にお聞きしたいんですけれども、二〇二二年度以降、これは二一年度が中間目標なんですが、私は、二つの時限爆弾があると思っているんですよ。 一つは、もちろん、最初にきょう述べた、二〇二一年度以降、戦後生まれの高齢者の皆さんが七十五歳を超えていく、二〇二五年問題が始まるということですね。これは歳出が大幅にふえる。 もう一つは、金利の問題ですよ。総理も出口に一度言及されたことはあるんですけれども、いつまでも今のゼロ金利が続くわけではない、国際的にも金利の正常化に向かう中で、日本もどこかで出口を求めなきゃいけない。そうすると、やはり金利が上がれば、これはもちろんPB赤字の話ですから国債費とは関係ありませんけれども、だけれども、財政収支という点で見ると、一千兆円の借金、金利、これが重くのしかかってくるわけですね。 そういう二つの時限爆弾を抱えている以上、やはりできるだけ総理の任期中に財政の健全化に向かって努力すべきだ、こういうことじゃありませんか、総理。
○安倍内閣総理大臣 できる限り、財政の健全化について、我々、努力はしておりますし、今後とも努力をしてまいります。 その中で、例えば社会保障費については、この伸びについて、我々、大体この目安、五千億円という目安、伸びの目安について、今まで大体目標に達成をしているわけでございまして、こうしたことをしっかりと対応していくことが必要であろう、こう思っているところでございます。 例えば、社会保障費についても、呉等のいい事例がございますので、これを全国に展開をしていくことによって医療費をより効率化していくことができる、こう思っております。これは、給付の質を落とすということではなくて、効率化を図っていく。給付の質を維持しつつ効率化を図っていくことは可能であろう、こう思っているところでございます。 同時に、もちろん財政の健全化を図っていくことも大切でありますが、経済の成長というものもしっかりと維持をしていかなければならないわけでありまして、いわば経済成長と同時に物価安定目標を我々達成していく中において、金利というのは、景気がよくなり物価安定目標が達成されていく中において、これは通常、普通上がっていくわけでございますが、その中において、当然、それを上回る、経済が成長していくことによって、いわば財政健全化にマイナスの要因とならないようにしなければならないわけでございますから、そういう意味で、経済の腰を折らないということも非常に重要であろう。 その中で、しっかりと経済を成長させつつ、我々、財政の健全化を図っていきたい。税収をふやしつつ、同時に無駄な歳出を削減していくということではないかと思っております。
○岡田委員 経済の成長が必要だということは、私も同じ意見です。しかし、経済成長すれば自然に財政が健全化されるわけではもちろんない。そのために政府の多大な努力が要る。その努力が足らないのではないかということを私は申し上げているわけです。 先ほど言いましたように、総理の時代までは何とか中間目標が達成できるかもしれません。だけれども、その後、時限爆弾が二つある。それを乗り越えられる保証は全く私はないというふうに思っております。 そのことを申し上げ、最後にちょっと外交問題、一言。 総理、北方領土についての新しいアプローチ、ここに書いたとおりなんですけれども、未来志向の新しいアプローチをやりますとプーチン大統領と約束されました。 その中で、特別な制度をつくると。特別な制度というのは、要するに、北方領土が日本の領土であるということを害しないような、もちろんロシア側も同じなんですけれども、そういう特別な制度。 これの具体的検討はどこまで進んでいるんですか。もう二年たつので、少し国民に対しても説明すべきじゃないですか。
○安倍内閣総理大臣 なぜ新しいアプローチをしたかといえば、七十年間、残念ながら全く動いてこなかったのは事実でございます。もちろん、我々、法的な、歴史的な正当性というのはちゃんと主張しております。ただ、これは、主張する、議論するだけで七十年間来たのは事実であろう、こう思うわけでございまして、実際に進んでいないわけであります。 なかなか、元島民の皆さんの墓参もいろいろな困難があったわけでありまして、高齢化する中において、航空機による墓参をしたいと言っても、これは認められてこなかったんです、ずっと。しかし、今回、我々、新しいアプローチをすることによって、例えば元島民の方々の航空機による特別墓参も、史上初めて、昨年と本年と二年連続で実現したわけでございまして、これは元島民の方々が特に望まれていたことであります。 そして、共同経済活動についてでございますが、これまでに、現地調査団が二回、ビジネスミッションが一回、北方領土を訪問しました。これは六十年以上の交渉の歴史において初めてのことであります。調査結果を踏まえ、ロシア側と共同経済活動の前提となる特別な制度の検討についても議論が進められているところでございます。 こうした形で、お互いの相互理解を進めていくということ、そして、今実際に四島に住んでいる、四島全部には住んでいないわけでありますが、四島に住んでいるロシア人の島民の人たちが帰属が変わるということに対する理解を進めていくことも極めて私は重要なんだろう、こう思っているところでございます。
○岡田委員 総理からは、特別な制度の中身についての御説明は全くなかったわけです。私は、これは全く検討が進んでいないんじゃないかというふうに思っているわけですね。 一方で、ロシアは、この間、ここ数年、何をしているかというと、主権の既成事実化をどんどん進めている。
○野田委員長 岡田さんに申し上げます。 質問時間は終了しております。
○岡田委員 大串さんと相談してやっていますから。 主権の既成事実化はどんどん進んでいる。北方領土に対するロシア連邦やサハリン州の予算は拡大している、外国企業の投資も拡大している、色丹島には経済特区も設立された、地対艦ミサイルも配備された、演習もやっている。これは全部ここ数年で起こったことですね。 だから、特別な制度だ、あるいは新しいアプローチだと言っているんだけれども、現実には既成事実化がどんどん進んでいるんだということを申し上げて、私の質問を終わります。
○野田委員長 この際、大串博志さんから関連質疑の申出があります。岡田さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。大串博志さん。
○大串(博)委員 無所属の会の大串博志でございます。 早速質問に入らせていただきたいと思います。 まず、補正予算、災害対策でございます。 申し上げさせていただきたいと思いますが、この夏、西日本豪雨、そして台風、地震と、極めて日本全体、広範に及ぶ被害が及びました。被災された方々も多く、今でも大変厳しい状況におられる方があります。 私は、九州・佐賀県でございます。西日本豪雨の際には、うちも大変な被害でございました。唐津市や伊万里市、佐賀市を始めとするところで土砂崩れが相次ぎ、亡くなられた方々も出られた。 このときに、私たちは、補正予算が必要である、即座にということは申し上げてきました。七月の災害対策特別委員会でもそのことは申し上げてきた。しかし、なぜか一向に政府から動きがなかった。間に自民党の総裁選が入ったからという理由があるのかもしれません。しかし、補正予算を今議論しているのは、いろいろな災害を経て、もう数カ月後でございます。 私は、今回の災害対策の補正予算、遅きに失したと言わざるを得ないというふうに思います。こういうことが今後二度とないように、政府には責任を持って迅速な災害対応をぜひお願いしたいというふうに思います。 その上で質問させていただきたいと思いますけれども、まずは消費税をめぐる話ですけれども、これから消費税を来年十月に引き上げると、この間、閣議で発表されました、安倍総理。 いろいろな問題がこれからあります。消費税を引き上げて、軽減税率を入れ、そしていろいろな制度が入ってくる。これは、国民の皆さんに大きな負担をお願いしながら、社会保障や財政健全化をしていくということでございますけれども、そのために、私は、非常に重要なのは、財務省あるいは財務大臣の信任ということだというふうに思っているんです。 その意味で、先般、私非常に驚いた発言が麻生財務大臣からありました。先月でございますけれども、閣議後の記者会見で、あの森友学園等々で決裁文書の改ざん、あるいは国会での真実とは違う答弁が繰り返されて、衆議院議長からは国会の大きな問題であるとまで指摘されたような問題に関して、麻生財務大臣は、佐川元国税庁長官に関して、極めて優秀な行政官だということを改めて先月申し上げていらっしゃる。 近畿財務局においては亡くなられた職員の方もいらっしゃった。その御父兄の方が、なぜ佐川さんは国税庁長官についたのかと思うというふうにも言われていた。その中で、私も佐川さんのことはよく知っています、しかし、ここは心を鬼にしてでも、こういった消費税の問題や財政健全化、社会保障の財源安定化、こういったものをやるために、私は、財務省、財務大臣というのは、極めて高潔な信任を国民から得ておかなければならないと思うんです。 麻生大臣にお尋ねしますけれども、佐川さんは極めて優秀な行政官であった、このお考えは今でも変わらないんですか。
○麻生国務大臣 これは、大串先生、前から私は申し上げておりますけれども、佐川前長官の行政官としての能力というものに関しては、これは全て否定されるものではないというふうに考えておるということを申し上げておるのであって、実際、国税庁長官として、国税分野におけます長い経験がありますので、その経験を生かして職務を適切に行っていたと私は考えております。 他方、文書の改ざん問題は、これは決して許されるものではありません。特に、当時の理財局長だった佐川前長官の責任は重いと考えておりますので、六月に公表した調査結果を踏まえて、佐川前長官に対しても厳正な処分を行ったところだと理解しております。
○大串(博)委員 麻生副総理は、そのとき、十月五日の閣議後記者会見ですけれども、今のような発言はされていませんね。単刀直入に聞かれて、佐川という人物に関しては、私どもとしては行政官として極めて有能な行政官だったと評価、私どもはきちんとそうした対応と思っていますというふうに、それだけおっしゃっているんですよ。 これは、先ほど申し上げましたように、前国会においてあれだけ大きな、国会とのあり方自体を揺るがすような問題になったこの問題に関して、余りに意識が低いと言わざるを得ないと私は思います。 その点において、麻生副総理は、この記者会見における、佐川という人物に関しては、私どもとしては行政官として極めて有能な行政官だったと評価しております、記者会見におけるこの発言は撤回された方がいいんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 これは佐川という行政官についてのお話でありましたので、前の御質問にもお答え申し上げましたとおりに、少なくとも佐川の行政官としてのいわゆる能力が全て否定されるというものではないというように考えておりますというのは、申し上げておったとおりです。 その上で、他方、文書の改ざん問題というものに関しましては、この話はこの話としてきちんとした……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛にお願いします。
○麻生国務大臣 処分を受けねばならぬということを申し上げておるのであって、少なくともそのことに関して、職務を適切に行ってきたということに関して、国税庁長官としての話等に関しましても、国税庁長官としての職務を適切に行っていたとお答え申し上げました。
○大串(博)委員 もう一度聞きますよ。 財務大臣としての国民の信任、あるいは財務省の国民の信任、これを保つために、極めて私、重要な局面に来ていると思うんです。 ここで財務大臣自身が、佐川という人物に関しましては、私どもとしては行政官として極めて有能な行政官だったと評価、これを取り消さないで、それは言ったそのままでいいんだというふうに言われると、あの前国会の議論は何だったのか、あの前国会で衆議院議長からあえてあそこまで言われたことは何だったのか。この麻生副総理の発言は、私には、衆議院の議長に対する挑戦的な発言とすら思えるわけですよ。 取り消すというのは最後のチャンスだと私は今思うんですけれども、撤回されませんか。
○麻生国務大臣 今、議長に対する公然たる、挑戦だというような意見は、私どもには全くありません。
○大串(博)委員 であれば、撤回されませんか。
○麻生国務大臣 たびたび申し上げるようで恐縮ですけれども、少なくとも行政官として能力が全て否定されるものではないというように考えておるというのは、先ほど申し上げたとおりであります。
○大串(博)委員 極めて優秀だというふうにおっしゃっているんですよ。否定されるものじゃないなんて発言じゃないんです。この違いがあるから、財務省、財務大臣に対する信任が戻らないんじゃないかと、私はこの国のことを考えて、極めて危惧しているんです。 だから、撤回をされた方が、これから消費税を上げていく、国民の皆さんにお願いしていく、いろいろな負担を国民の皆さんにもお願いしなきゃならない、その財務大臣においては、国民の皆さんの信任をきちんと得るためにも、ゆめゆめ誤解を抱かれるような発言をしてはいけない。そういう意味において、佐川という人物に関しては行政官として極めて有能だった、この発言は撤回された方がいいんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 極めてという単語にひっかかっておられるということでしょうか。有能な税務官であるということに関しても否定しろというようにおっしゃっておられるんでしょうか。 極めてという表現が問題だというのであれば、極めてというのは少々言い過ぎだというのであれば、極めてという言葉を撤回させていただくにやぶさかではありませんけれども、有能な行政官であったという点に関しては、確かだと思っておりますが。
○大串(博)委員 私も佐川さんという人物は知っています。思いはいろいろあります、思いはいろいろある。しかし、あの改ざん問題が起き、国会であれだけ問題となった答弁があった、この状況ですよ。これに関して麻生副総理がこういうふうに言われるというのは、私は、財務省のこれからの道行きに関する信任、国民の信頼を得るには非常に大きな問題だと思うんですね。 安倍総理にお尋ねしますけれども、安倍総理も、この麻生副総理と、財務大臣と同じような認識でいらっしゃいますか。
○安倍内閣総理大臣 文書の改ざんによって、問題によって国民の皆様の信頼を揺るがす事態となったことに対しましては、私も行政府の長としてその責任を痛感しておりまして、国民の皆さんに改めておわびを申し上げたい、こう思っているところでございます。 麻生副総理の発言について一々私がコメントすることは差し控えたい、こう思うところでございますが……(発言する者あり)
○野田委員長 御静聴に。
○安倍内閣総理大臣 いずれにいたしましても、麻生財務大臣そして副総理においては、しっかりと、この中において、真摯な反省の上に、二度とこうしたことが起こらないように再発防止策を講じ、組織を立て直していただきたい、このように思っております。
○大串(博)委員 私は、この国の将来を導いていかれるのに、本当にこれで大丈夫かなと思うんです。これから消費税の引上げを来年十月に控えられ、国民の皆さんにおいては、どんな負担が自分にかかってくるんだろうと非常な思いでいらっしゃると思うんですね。 私は、財政再建、社会保障の財政健全化、安定化は大事だと思います。だから、社会保障・税一体改革は絶対進めなきゃならぬと思いますけれども、それに見合う政府、政府への信頼、国民の納得感、これはなきゃいけないと思うんですね。それに関して、今の麻生財務大臣のような答え、答弁、そして安倍総理のような答え、答弁の中で、本当に国民が気持ちよく納税をしようという気持ちになるか。 しかも、国税庁長官ですからね。私も、先ほど、繰り返し申し上げますように、佐川さんにいろいろな思いはあります。しかし、ここは心を鬼にしてでも、日本の国の将来を考えると、きちんと責任をとるところはとっていただいて前に進むような形をつくっていかなきゃならないと思うから、きょう、撤回をしませんかということを申し上げたんです。 あくまでも撤回されないというのは、私は正直申し上げて驚きました。こういった中で、消費税の引上げに関して国民の皆さんに理解が得られるのか、私は非常に疑問に思います。 さらに、消費税引上げをめぐる逆進性の問題があります。 軽減税率が導入される、この財源一兆円です。この軽減税率に関しては、これが低所得者対策になるのかという疑義の声が各般から上がっています。私たち野党もかつて、この一兆円のうち約六割は所得五百万円以上の皆さんのところに行ってしまうという資料も示しながら御説明しました。つまり、この軽減税率導入自体が逆進性対策にならないんじゃないか、こういう思いがありました。 加えて、この一兆円の穴があいた財源を探していくのに、いろいろなことが言われています。 まず、総合合算制度。これは福祉、あるいは介護、医療、それぞれの個人負担、自己負担の合計額が一定額を上回らないように低所得者の皆さんに対してする制度、これを政府は早々に断念しました。これで四千億円。これ以外に出てくる財源として、例えばたばこ税等の増税、二、三千億ですね。これは大衆課税とよく言われるもの。あるいは、免税業者が今回インボイスを入れることで課税業者に移行する、これをもって財源に充てようという声が出ている報道もあると聞いています。さらには、消費平準化策、ちょっと違った局面ですけれども、消費の平準化策でキャッシュレス購入時のポイント還元。このキャッシュレス購入ができる方々、この方々が、本当に低所得の方々がこれで恩恵を受けるのかという疑問の声がある。 こう見ると、消費税自体が逆進性を持つ、軽減税率でその逆進性は軽減されない。一方で、その財源を見ると、逆進性がむしろ高まる方向のものがそこに存在している。逆進性だらけではないかと私は思うんですよ。極めてちぐはぐな流れになってきているんじゃないかと私は思いますけれども、この点、もう一度、この仕組みに関して再考するお考えはないか、お聞かせいただきたいと思います。
○麻生国務大臣 消費税率の引上げに当たって、消費税に逆進性があるということはもう御存じのとおりでありますので、私どもとしては、低所得者と言われる方々に、真に支援というのが必要であると言われております層に支援の手を差し伸べるというのが大事なところだと思っております。 まず、この軽減税率でありますけれども、これは少なくとも、いろいろな御説がありますけれども、いわゆる飲食料品税の税率というのは八%に据え置くということにいたしておりますので、逆進性というものを緩和するということになろうと思いますし、買物の都度、痛税感というものを緩和するという意味で、それぞれの方が実感できるという意味もあろうと思いますので、いわゆる低所得者と言われる方々への配慮として実施することにしたものであります。 また、いわゆる平準化……
○野田委員長 麻生大臣に申し上げます。 質問時間が参りましたので、簡潔にお願いいたします。
○麻生国務大臣 以上です。
○大串(博)委員 逆進性対策には全くなっていないということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
○野田委員長 これにて岡田さん、大串さんの質疑は終了いたしました。 次に、赤嶺政賢さん。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。 米軍普天間基地問題について質問をいたします。 九月三十日、沖縄県知事選挙が行われました。翁長雄志前知事の遺志を継ぎ、辺野古新基地建設反対と普天間基地の閉鎖、撤去を訴えたオール沖縄の玉城デニーさんが、過去最多得票を獲得し、八万票の大差で当選を果たしました。続く豊見城市長選挙、那覇市長選挙でも、オール沖縄の山川仁さん、城間幹子さんがそれぞれ当選をいたしました。県民の民意は明確に示されたわけであります。 玉城知事は、十月十二日、安倍総理と会談し、今回の選挙で辺野古新基地建設を認められないという民意が改めて示された、新基地建設に反対する、このように伝え、早急に話合いの場を設けることを求めました。総理は、県民の気持ちに寄り添うと述べました。 ところが、その五日後、政府は、沖縄県の埋立承認撤回の効力を停止するための法的措置に踏み切りました。事業者である沖縄防衛局長が、同じ政府内の国土交通大臣に対して、行政不服審査法に基づく審査請求と執行停止申立てを行いました。国土交通大臣は三十日、執行停止を決定し、昨日、海上での作業が再開をされております。県民の気持ちに寄り添うと言いながら、県民の民意を一顧だにしない安倍政権の強権姿勢は断じて容認できません。 総理に伺いますが、知事が求めた話合いになぜ応じなかったんですか。
○安倍内閣総理大臣 沖縄県の玉城知事とは、先日、十月の十二日にお目にかかり、就任のお祝いを申し上げるとともに、懇談をさせていただきました。 また、政府と沖縄県との間では、普天間飛行場負担軽減推進会議や政府・沖縄県協議会という協議の枠組みがあります。政府としては、このような協議の枠組みを活用し、これからも、基地負担軽減のための政府の取組について、粘り強く丁寧に説明していきたいと考えています。 他方、沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止の申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣により、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知をしております。これは、法治国家として、法律に基づき必要な法的手続が行われたと認識しており、尊重すべきものと考えています。 今後とも、地元の皆様の御理解を得る努力を続けながら、普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、全力で取り組んでいく考えでございます。
○赤嶺委員 今の答弁、沖縄県と政府との間で話合いの枠組みがある、その枠組みとは普天間飛行場負担軽減推進会議だ、このような答弁でありました。私は、総理のこの無頓着さに怒りを覚えます。 この普天間飛行場負担軽減推進会議というのは、現在の普天間基地の負担軽減を話し合う場であって、辺野古の問題を話し合う場ではありません。全部議事録を読みました。問われているのは、選挙結果を受けて、辺野古の問題を話し合う場を設けるかどうかであります。 県民は、二〇一三年、当時の仲井真知事が県外移設の公約を裏切って辺野古の埋立申請を承認して以降、新基地建設反対の民意を何度も示してきました。安倍政権は、言葉では選挙結果を真摯に受けとめる、県民の気持ちに寄り添うと言いながら、民意を無視し、法解釈までねじ曲げ、新基地建設を強行してきました。沖縄振興予算までじりじり減らし、新基地建設の受入れを陰に陽に迫ってきました。 こういう国のやり方にはっきりノーの審判を突きつけたのが、今回の選挙結果であります。そこには、こんな国のやり方には絶対に負けられない、そして、翁長知事の命がけの闘いを私たちが引き継ぐ、こういう県民一人一人の強い思いが込められた選挙結果であります。 これほど明確な民意が示された以上、玉城知事との話合いに応じて辺野古にかわる新たな解決策を検討するのが当然ではありませんか。憲法に保障された民主主義と地方自治を否定する権利は総理にはありません。 総理、今回の執行停止決定、これは再開の意味を持つものですが、再開につながる執行停止決定は直ちに撤回し、玉城知事との話合いのテーブルに着くべきだと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 先ほど申し上げたのは、普天間飛行場負担軽減推進会議だけではなくて、政府・沖縄県協議会という協議の枠組みもございますから、政府としては、このような協議の枠組みを活用して、これからも基地負担軽減のための政府の取組について粘り強く丁寧に説明していきたいと考えています。 同時に、先ほども申し上げましたように、審査請求及び執行停止の申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣により、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知をしております。これは、法治国家として、法律に基づき必要な法的手続が行われたと認識をしており、尊重すべきものと考えております。
○赤嶺委員 辺野古の工事を再開しながら、話し合うなどというのは、これは話合いではないですよ、こんなのは。まず、工事の再開の執行停止、この執行停止決定を政府の側が撤回して、その上で辺野古の問題をどうするか、知事と率直な話合いを行うべきであります。そのことを強く求めたいと思います。玉城デニー知事は、沖縄でそのことを毎回毎回申し上げているところであります。 法治国家というお話がありました。 今回、行政不服審査制度を使って沖縄防衛局という国の機関が執行停止を申し立て、国土交通省がこれを認める決定を下したことは、これは法治主義の観点からも極めて重大な問題であります。 総務大臣に伺いますが、行政不服審査制度とはそもそもどのような制度か、説明していただけますか。
○石田国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。 行政不服審査法は、行政庁の違法、不当な処分を受けた者の侵害された権利利益の救済を図るための制度を定めたものであります。第一条第一項では、こういった趣旨を簡潔に、「国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」と規定をしております。 具体的には、同法第二条におきまして、処分に不服のある者は、審査請求をすることができるとしており、国民に限らず法人や外国人、さらには国の機関等であっても、これらと同様の立場で、処分を受けた場合は広く審査請求が可能とされております。 審査請求を受けた行政機関、この場合、今の場合は国土交通省は審査請求を行った者……(赤嶺委員「いい。ここは聞いていない」と呼ぶ)よろしいですか。それでは、以上でございます。
○赤嶺委員 今、総務大臣、極めて、従来の立場から踏み込んで、第一条の行政不服審査法の立法目的、これは国民の権利侵害を迅速簡易に救済する制度、これが法の目的ですよ。国でもできる、このように踏み込んでおっしゃいました。 七条六項には何て書いてありますか、改正されて、そのまま読んでください。
○堀江政府参考人 七条何項でございましょうか。(発言する者あり)七条二項かと思いますので、七条二項を読み上げさせていただきます。 「国の機関又は地方公共団体その他の公共団体若しくはその機関に対する処分で、これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の相手方となるもの及びその不作為については、この法律の規定は、適用しない。」 以上でございます。
○赤嶺委員 国の機関はできないということを書いてあるわけですよ。それを総務大臣は、政府の立場に寄り添って、要らぬことまで、二条まで、二条というのは国土交通省の解釈ですからね。 行政不服審査制度というのは、国や地方公共団体による違法、不当な処分によって国民の権利利益が侵害されたときに簡易迅速に救済を図ることを目的とした制度であります。弱い立場にある国民が不当に課税されたり、飲食店の営業許可を取り消されたり、あるいは公害病の認定を受けられない、保育園に入れないなどさまざまな不当、不利益を受けた場合に、お金や時間のかかる裁判に訴えなくても、国や地方公共団体に不服を申し立てることで迅速な救済を図るためのものであります。 国の機関である沖縄防衛局が米軍基地建設という国の事業でこの制度を使うことに対して、これは専門家からも厳しい批判の声が上がっています。 配付した資料をごらんいただきたいと思いますが、十月二十六日には、行政法の研究者百十名が声明を発表いたしました。 そこでは、今回の政府の対応について、「国民のための権利救済制度である行政不服審査制度を濫用するものであり、法治国家に悖るものといわざるを得ない。」このように厳しく批判しております。執行停止申立てと審査請求を却下するよう強く求めております。 三年前、翁長知事が埋立承認を取り消したときにも、政府は同じやり方で工事を再開しました。そのときにも研究者の方々は声明を出して、政府の対応を批判しました。今回はそのときよりも更に賛同者が広がっております。 沖縄県内の大学教員の方々も、三十日、政府の対応を批判する声明を出しました。 総理に伺います。 総理は本会議の答弁で、法治国家として、法律に基づき必要な手続が行われた、尊重すべきものだ、このように述べられましたが、行政法の専門家などからこうした厳しい批判の声が上がっていること、この点はどのように受けとめておられますか。
○安倍内閣総理大臣 沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止の申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣により、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知をしております。これは、法治国家として、法律に基づき必要な法的手続が行われたものと認識をしております。 行政法学者の意見に関する御質問については、これは学術界での議論であり、コメントすることは差し控えたいと思います。
○赤嶺委員 もう、行政法の専門家からの批判を全く受けとめようとしない、聞く耳も持たない、極めてこれは不誠実な態度であります。 国民の権利を守るための制度を国家権力が国民の権利を押し潰すために使うなどというのは、制度の趣旨を百八十度たがえるもので、絶対にこれは許されません。 しかも、そもそも行政不服審査制度の大前提は、審査庁によって中立公正な審査が行われることであります。ところが、今回の審査庁である国土交通大臣は、沖縄防衛局長と同じ政府の一員であります。辺野古が唯一の解決策という政府の統一した方針を共有している立場であります。その国土交通大臣に中立公正な審査などできるはずがないではありませんか。 総理、そう思われませんか。
○安倍内閣総理大臣 沖縄防衛局が行った審査請求及び執行停止の申立てについては、公有水面埋立法の所管大臣たる国土交通大臣により、関係法令にのっとり執行停止の決定が行われたものと承知をしております。
○赤嶺委員 中立公正だという説明は総理でさえもできないようであります。法律に基づくものだと繰り返しておりますが、ちょっとパネルを見ていただきたいと思います。 これは、辺野古にV字形の滑走路を建設する現在の計画を政府として決めたのは、二〇〇六年五月の閣議決定であります。これはそのときの閣議書の写しであります。なじみのない文面でありますが、閣議決定を行う場合は、毎回こうした閣議書を作成し、各大臣が花押と呼ばれる署名をしております。ここには、当時の小泉総理大臣を始め、当時内閣官房長官だった安倍総理、額賀防衛庁長官、そして北側国土交通大臣の署名もあります。 国土交通大臣に伺いますが、辺野古の基地建設はこの閣議決定を基本に進められてきた事業です。当然、石井大臣もこの閣議決定に拘束される立場にあると思いますが、その点は確認できますね。
○石井国務大臣 私は、内閣の一員として、内閣の方針には従う立場であります。 ただし、行政不服審査法につきましては、あくまで審査庁という立場から、処分を行った者、それに対して審査請求を行った者、双方の意見を聞いて、法律に基づいて、あくまでも審査庁として判断をするということであります。
○赤嶺委員 国土交通大臣は、当然、閣議決定の立場に立っている、しかし、審査庁たる国土交通省は公正な審議を行ったかのような発言でありましたが、まず一度、大臣の皆さん、国土交通省の決定した文書を読んでくださいよ。どこにも中立公正なんてものはないですよ。閣議決定の孫引きですよ。防衛省のコピペですよ。そんなのが、こういうものに縛られずに審査したという言い分が通るわけはないですよ。 防衛大臣に伺います。防衛省として、今回の法的措置をとることを決めたときに、国土交通大臣が二〇〇六年の閣議決定に拘束される立場にあることは当然御存じでしたね。
○岩屋国務大臣 その閣議決定の存在を承知していたかという御質問ですか。(赤嶺委員「いやいや、国土交通大臣はその存在を知っていたかということを防衛大臣も知っていたんですねということです」と呼ぶ)いや、そういうことではなくて、私ども沖縄防衛局がこの場合事業者になるわけでございますが、先ほど総務大臣から御説明もあったように、行政不服審査法というのは、国や地方公共団体の機関であっても審査請求ができる、こういう判断のもとに、審査請求並びに執行停止の申立てをさせていただいたということでございます。
○赤嶺委員 その判断というのは、行政法学者の意見からいっても、もう破綻している、政府だけしか使っていない判断なんですよ。そこを聞いているんじゃないんです。 今聞いたのは、防衛省として、今回の法的措置をとることを決めたとき、国土交通大臣が二〇〇六年の閣議決定に拘束される立場にあるということは、当然それは知っておりましたよね。
○岩屋国務大臣 先ほど国交大臣から御答弁もありましたように、今般は、国交大臣はまさに審査庁の立場として、私どもの審査請求、執行停止申立てに、法令にのっとって御判断をいただいたということだと思います。
○赤嶺委員 審査庁であることぐらい、私も知っていますよ。そんなことを聞いているんじゃないですよ。 私は、改めて総理に伺いますが、辺野古の基地建設を進めるという閣議決定に拘束される国土交通大臣が沖縄防衛局長の執行停止申立てを認めることは、初めからこれは客観的に見てわかり切ったことですよ。中立公正な審査などできるはずがないことは明らかではありませんか。総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 国土交通大臣においては、関係法令にのっとり判断をされたものと思います。
○赤嶺委員 私、さっき、国土交通大臣の決定の中身、一度全大臣読んでくださいということを申し上げましたけれども、石井大臣が執行停止の理由に挙げているのは、普天間の危険性除去や日米同盟への悪影響であります。こんなの、どうやって国土交通大臣が判断するんですか。これは政府の方針そのものではありませんか。政府の方針に沿って、同じ政府機関同士で形だけの審査を装っただけではありませんか。これでどうして中立公正、法治国家ということが言えるんですか、総理。
○石井国務大臣 まず、地方自治法上、法定受託事務に係る都道府県知事の処分であります埋立承認の撤回についての審査請求は、そもそも公有水面埋立法を所管する国土交通大臣に対して、これは、一般私人であれ、行政機関であれ、行うこととされております。 先ほど固有の資格について指摘がございましたけれども、これは、行政不服審査法第二条において、審査請求をすることができる者については、「行政庁の処分に不服がある者」と規定をされております。すなわち、沖縄防衛局のような国の機関でありましても、ここで言う処分を受けた者と言える場合には、一般私人と同様の立場で処分を受けた者であって、固有の資格、すなわち一般私人が立ち得ないような立場で撤回を受けたものではないと認められることから、審査請求をすることができると解釈をされました。 この点、平成二十八年の最高裁の判決におきましては、これは埋立承認の取消しについてですが、これが処分であることを踏まえた判断を行っておりまして、今回の埋立承認の撤回も、埋立てをなし得る法的地位を失わせる点で承認の取消しと何ら変わらないことなどから、沖縄防衛局は行政不服審査法第二条の処分を受けた者と言えます。 したがって、沖縄防衛局は一般私人と同様に今回の承認の撤回について審査請求ができると判断をしたところであります。
○赤嶺委員 一般私人が米軍基地をつくることなんかできますか。一般私人と同様の資格があるものと思えるという、これは安倍内閣の中でしか通用しない話ですよ。 しかも、それに基づいて国土交通大臣が、沖縄県が間違っていることを何を根拠にやったか。日米同盟が危うくなる、普天間基地の危険性が除去されない。国土交通大臣の所管ですか。こんなことできるんですか。やれる知見ないじゃないですか。ないのに何か意味ありげなことを言っているけれども、全く安倍内閣でしか通用しない話だと思っています。 玉城デニーさんは私たちと同僚でした。この予算委員会の中で、いつも席を同じくして質問をやっておりました。今度の政府の対応について、玉城知事は、私は、去る十月十七日の会見において、仮に本件において国土交通大臣により執行停止決定がなされれば、内閣の内部における、自作自演の極めて不当な決定と言わざるを得ないと申し上げましたが、まさにそのような状況となり、審査庁として公平性、中立性を欠く判断がなされたことに、強い憤りを禁じ得ません、このように述べております。 安倍内閣がやった判断、これには、その当事者である沖縄県からは、納得いかない、中立公正とはとても思えない、怒りを禁じ得ない、こういう指摘をやはり重く受けとめるべきですよ。こう言われた瞬間、国土交通大臣は、自分たちは中立な、公正な判断をしただろうかと自省の念を持つべきだと思います。今回の執行停止決定は直ちに撤回するよう強く求めます。 次に、普天間基地の運用停止の問題であります。 まず、総理に確認したいと思いますが、普天間基地の五年以内の運用停止は、二〇一三年に仲井真知事が、埋立申請を承認するに際して総理に直接求めたものであります。当時、仲井真知事は、五年以内の運用停止を総理は確約した、このように述べておりました。 その後、政府は、翌年の二〇一四年二月に、この問題を含めた話合いを行うために、沖縄県知事や宜野湾市長と普天間飛行場負担軽減推進会議を設置いたしました。運用停止の期限を、そのときから五年後、つまり二〇一九年二月、政府としてその実現に向け全力で取り組んでいくと説明をしてきました。あと三カ月余りで期限を迎えます。 一方、日米両政府は、二〇一三年四月に在沖米軍基地の統合計画というのを合意しておりますが、それによりますと、普天間基地の返還時期は、新しい基地が完成した後の二〇二二年又はその後としてきたわけです。現場海域には軟弱地盤が確認され、返還時期が更に先延ばしになることは必至でありますが、ともかく政府は、普天間基地の返還時期は二〇二二年又はその後、こう言い、運用停止は二〇一九年二月、このようにしてきました。 つまり、当初は辺野古の基地が完成する前に普天間基地の運用を停止できるよう取り組む方針だったということですね。総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 これは何回も答弁をさせていただいているわけでございますが、普天間飛行場の五年以内の運用停止については、政府として、辺野古へ移設されるまでの間においても、普天間飛行場の危険性除去が極めて重要な課題であるという認識を仲井真元知事と共有したということであります。 このため、政府としては、県知事からいただいた埋立承認に基づき、県の協力をいただきながら、辺野古への移設を進める中で、相手のあることではありますが、できることは全て行うという姿勢で、沖縄県側と協議を行いながら取り組んでまいりました。 具体的には、既に普天間飛行場が有する三つの機能のうち、空中給油機については十五機全機、これは山口県の岩国飛行場へ移駐を実現しました。これはなかなか実現できなかったものでありますが、十五機全機、岩国基地への移駐が実現をしたわけであります。 また、緊急時における航空機の受入れ機能も、福岡県の築城基地、宮崎県の新田原基地へ移すことを決定しております。本年十月には、滑走路の延長や弾薬庫の設置など、移設に必要となる施設整備の内容について日米間で合意したところであり、今後も整備を進めていきます。 つまり、三つの機能のうち二つ、一つは実現し、もう一つは着々と実現しつつあるということでございます。 さらに、辺野古移設までの間、普天間に残るオスプレイについても、飛行訓練の沖縄県外への移設を着実に進めています。 このように、辺野古への移設を待つことなく、普天間の危険性の除去を進めてきているところであり、引き続き、負担軽減に全力で取り組んでまいります。
○赤嶺委員 今総理がおっしゃったのはロードマップで決まっていたことであって、二〇一九年二月までに運用を停止するということで総理と仲井真知事が合意した以降の取組ではないんですよ。これは前から決まっていた話なんです。 いわば、期限は来年二月です。もう目の前です。普天間の危険性は一刻の猶予もできないと思います。 普天間所属のオスプレイは、総理がそう説明する間にも、名護市安部に墜落し、それから、CH53ヘリは東村高江の牧草地で炎上、大破し、昨年十二月には、基地周辺の緑ケ丘保育園と普天間第二小学校に部品や窓を落下させる事故を相次いで引き起こしました。 普天間第二小の子供たちは、米軍の軍用機が上空付近を飛行するたびに、一日何度も授業を中断して、避難を余儀なくされております。緑ケ丘保育園の園長先生や父母の方々は、状況は何も変わっていない、このように言っています。保育園の上空を飛ばないでほしいと求め続けています。 総理、状況は何も変わっていない、このように言われる現状をいつまで放置するのかという問題です。政治の責任で、約束したとおり、二〇一九年二月までに普天間基地の運用を停止する、これを直ちにやるべきではないですか。
○安倍内閣総理大臣 普天間飛行場の移設をめぐる状況は、沖縄県が埋立承認を取り消し、さらには埋立承認を撤回するなど、根本的な部分において、仲井真元知事と認識を共有した当時と、残念ながら大きく変化をしております。このような中で、五年以内の運用停止を実現することは難しい状況になっていると認識しております。 もとより、政府としては、負担軽減に全力で取り組んできておりますが、先ほど申し上げたとおり、辺野古への移設を待つことなく、普天間の危険性の除去を進めてきているところでありまして、引き続き全力を尽くしていく考えであります。
○赤嶺委員 なぜ、知事の立場を理由に取り組まない、そういうことになっていくんですか。住民の命と安全は一刻の猶予もできない、そういうことを政府も言ってきましたでしょう。だけれども、地元からは、現状は全く変わらない、こういうような声が上がっている。普天間基地の危険性と住民の苦しみは、政府自身も、先ほどの執行停止申立て書の中で強調していることであります。 申立て書は、普天間飛行場が市街地の中心部に位置し、多数の学校や住宅、医療施設などが密集していること、そして、同基地所属機が復帰後、ことし二月末までの間に合計百三十五回の事故を起こしていることに、防衛省の文書に述べられているわけですね。 その防衛省の文書の中には、住民の切実な声も紹介されております。防衛大臣、その部分、紹介していただけますか。
○岩屋国務大臣 沖縄防衛局長が十月十七日に国交大臣に提出した執行停止申立て書におきまして、宜野湾市のホームページに掲載されている苦情電話の内容を引用し、紹介をしております。そこを読むんですか。 低空で大きな飛行機が宜野湾市を旋回しています、爆音もひどいし、とても低空なので、いつ事故が起きてもおかしくないと不安で仕方ありません、現に沖国大に落ちたこともあるし、いつ何どきどこに落ちるかわからない、そういう点ではですね、このヘリコプターの住民上空飛行というのは殺人未遂みたいなものですよ、いつ何どき落ちるかわからない、もう不安でたまらないんですね、これは許せないですよ、毎日が地獄です、怒りが頂点に来ています等々でございますが、だからこそ、辺野古への移設を完遂して、やはり、普天間の全面返還を一日も早く達成しなければいけないというふうに思っております。
○赤嶺委員 やはり地獄だ、毎日が地獄だと。 防衛大臣、読み上げていただいて、ありがとうございました。別にお礼を言うことではないんですけれどもね、防衛省の文書ですから。で、その後にくっつける、だから辺野古を急がなきゃいけないといって、辺野古を待てないんですよ。待てますか。 辺野古というのは、私たちは絶対に基地はつくらせないということで頑張りますけれども、あと十年あるいはそれ以上かかるような、そういうぐあいに言われている辺野古の基地の完成まで、なぜ普天間基地の危険性を放置できるんですか。今、朝鮮半島をめぐる情勢は大きく変わろうとしています。日中関係も改善の方向に進んでいます。 総理、今必要なことは、政府が住民の安全を最優先する立場に立つことだろうと思います。辺野古の問題とは切り離して、普天間基地の運用を直ちに停止することを決断すべきだと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 普天間の危険性については、これは認識を共有しているところでございまして、ですから、一日も早く私たちは辺野古への移設を行いたい、こう考えているわけでございます。 しかし、辺野古への移設を待たずに、できることは全てやるとの姿勢で、ロードマップに記されていることをやっただけではないかという御指摘がございましたが、これは今までずっと議論されてきたことでありますが、空中給油機の移設というのは全然実現してこなかったわけでございますが、それはやはり、山口県そしてまた岩国市の御協力をいただくために私たちも汗を流しつつ、地元の御協力、御理解をいただき、十五機全ての移駐をこれは実行できたわけでございまして、間違いなく、これは除去されたわけでございます。 さらには、先ほど申し上げましたように、福岡県の築城そして宮崎県の新田原について、緊急時における航空機の受入れ、これも、それぞれ地元の皆様に御理解をいただきました。 そういう努力も積み重ねてきたわけでございまして、これは、三つの機能のうち二つが移っていくということ、一つは移ったわけでございまして、そして、残るものにつきましても、飛行訓練の沖縄県外への移転も着実に進めていることでございまして、そうした努力も今後とも進めていきたい、このように考えております。
○赤嶺委員 普天間基地の緊急機能を築城や新田原にも移すということで、さっき弾薬庫も移すことになったというお話がありますが、一言申し上げると、普天間飛行場には弾薬庫はありませんからね。ないものを築城や新田につくって、いや、さっき総理の答弁の中で触れておられますよ。日米間で合意した、これは県民の負担軽減につながると。ないものまでつくって、米軍基地を強化しているんですよ。 ただ、総理がどんなに口を酸っぱくして、私たちは努力している努力している、このように申し上げても、さっき防衛大臣が読み上げた場所にあるとおり、普天間の危険というのは一刻の猶予もできないんですよ。そして、二〇一九年二月までに運用を停止する、これを約束したんですよ。今、知事の立場が変わったからといって、知事の立場が変わったら、じゃ、一刻の猶予もできない危険性というのは除去されたんですか。 命の危険を毎日毎日感じている、そういう宜野湾市民のためには、普天間の基地の五年以内の運用停止、これを、安倍総理は、あれをやった、これをやったと言う前に、来年二月、運用停止をやったというようなことをぜひやっていただきたい。来年の二月ごろも予算委員会があると思いますから、できたかどうかというのをちゃんと確認したいと思います。 それで、総理は所信表明演説でも、沖縄の皆さんの心に寄り添う、このように述べられました。総理が寄り添うと言う沖縄の心、これはどういうものですか。
○安倍内閣総理大臣 まさに、米軍基地が沖縄に集中しているという状況を変えてもらいたいという沖縄の皆さんの気持ち、米軍の基地が七割が沖縄に集中をしているという状況は是認できないという考え方が私どもの考え方でもございます。このもとに、更に負担を軽減していきたい、こう思う次第でございます。 先ほど申し上げました滑走路の延長や、十月には弾薬庫の設置、これはまさに緊急時の航空機の受入れ機能を移すに当たって米側からも言われていたことでございまして、これを進めていく上においては必要なものをやっているということで、これを移すということで言っているわけではございませんで、具体化しているということを申し上げたところでございまして、今後とも、沖縄の皆様のお気持ちに寄り添いながら、基地負担の軽減に力を入れていきたい、こう思っているところでございます。
○赤嶺委員 移すというわけではない、米側が要求したからつくるんだと。普天間基地にない弾薬庫まで築城、新田につくるような、アメリカ言いなりにもあきれた話じゃないですか、こうなったら。それを、沖縄の負担軽減ということを逆手にとって合理化するのは、絶対に築城も新田も納得できないと思いますよ。 この間、翁長知事が亡くなられたときの県民葬がありました。官房長官が総理の弔辞を代読しておられました。そのときに、沖縄県民に寄り添うというくだりに来たときに、会場にざわめきといろいろな声が上がったんです。これは私も、総理が沖縄の心に寄り添うと言う場合に、やっていることとそして言うことが余りにも違い過ぎる、県民の心を逆なでする言葉だと。いつもその言葉を聞くたびに、私は心の中で、総理はうそつきだ、このように叫んでおります。 亡くなられた翁長知事は、生前、普天間基地問題の原点は何かということをよく話しておられました。実は、翁長知事と私は、那覇の市会議員に当選した同期であります。当選した直後は保守、革新の立場に分かれて対立もしておりましたが、翁長知事はこう言っていました。これまで政府は、この問題は普天間の危険性の除去が原点だと強調してきたが、それは原点ではない、戦後、住民が収容所に入れられている間に……
○野田委員長 赤嶺さん、質問時間が終了しておりますので、簡潔にお願いいたします。
○赤嶺委員 一方的に奪われ、基地を建設された、それが原点だということで、沖縄の原点についてもよく学び直していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○野田委員長 これにて赤嶺さんの質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○野田委員長 この際、お諮りいたします。 両案審査のため、本日、政府参考人として気象庁長官橋田俊彦さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ―――――――――――――
○野田委員長 次に、下地幹郎さん。
○下地委員 安倍総理が三選されてから初めての臨時国会です。 この前の代表質問、野田元総理と安倍総理の討論を見て、政治のだいご味を感じましたね。 そして、あのとき私の頭の中をよぎったのは、あの論議の中でも出ましたけれども、平成二十四年の十一月の十四日、党首討論をしたわけでありますが、あの党首討論のときにあの会場に私もいました。 私の横には田中真紀子文部大臣がいて、私たちの会話が、野田総理が解散しますよというようなことをおっしゃったら、田中真紀子文部大臣がまさかと言ったんですよね。まさかと言うものだから、いや、本当に言っていますよと私が申し上げて、そうしたら、内閣の支持率が二三%、不支持が五九%、民主党の支持率が一二・七%、自民党の支持率が二五%、あのときの論議になっている議員定数の削減が、自民党が〇増五減、民主党が四十五の減、この四十五の減も確認がとれていないのに何で解散するんだろうというようなことを言っていましたね。 あのまさかは、まさかのとおり解散になりましたよ。何であれだけすばらしい討論ができる人がこんな解散をしたのかなと本会議場でずっと思っていましたね。その後、僕も落選したものですから。 しかし、私が申し上げたいのは、やはり政治の判断というのはなかなか難しいなということを改めて感じます。今回、安倍総理が三選なされて、多くの判断をなされなければいけないことがいっぱいありますので、ぜひ、先延ばしにしないで、しかし、自分の身になるように、日本という国益を守りながら決断をしていかなければいけない、そういうことを基準にしながら、一つ一つの決断を、ぜひこれから三年間やってもらいたいというふうに思います。 それで、一つ、今回の予算について質問をさせていただきますが、今回、台風、地震による災害がありました。私が疑問を持つのは、フィリピン沖で台風が出てから、台風というのは、気象庁に聞くと、五日間で台風はなくなるそうなんです。五日間の間にこの台風がどういう経路を通るか、風速がどれぐらいになるのか、降雨量がどれぐらいになるのかというのは、全てわかるんですよね。台風の経路から風速から雨量から全てわかるのに、総理、何でこんなに災害が起こるんでしょうか。やはり、そこの根本のところから私たちは考えていかなければいけない。 それと、もう一つには、今回の予算も九千億円近くの予算、災害で七千億ですけれども、去年も三千億予算をつけています。二十八年度は一兆九千億の災害復興の予算をつけていますね。このまま、この数多く来る台風、大きくなる台風、そういうふうなことになればなるほど、災害に対する予算というのは膨大な予算になっていきますよ。 だけれども、私の考えるのは、台風が来たから災害の予算を組むんじゃなくて、災害の予算が小さくなるような組み方をやはり本予算でやっていく、そういうスキームをつくらないと、災害があるごとに同じように災害の復興の予算を組んでいくようじゃ私は意味がないと思うんですね。財政的にも厳しくなりますよ。 だから、そこのところを私たちはもう一回、台風においても災害が出ないような仕組みというものをつくる必要があると思うんです。 ちょっと見ていただきたいんですけれども、総理、台風というのは気象庁からさまざまなデータが来ますけれども、最終的なところで、台風において、河川の雨量とか山の地盤の動きとかというのがなかなか見えないんです。 この前アメリカに行って、この無人機、そしてイスラエルに行っても無人機を見てきましたが、台風の経路がわかっている段階において、こういう無人機を台風の積乱雲の上に飛ばす、これを飛ばしてしっかりと上から管理すれば、雨量から何から全部管理できて、災害が未然に防げる、こういうシナリオができるということでありますから、そのことをぜひ総理も考えて、こういうふうな仕組みにこの国土強靱化の予算をつけていくというような方向性に私はしてもらいたいなと思います。 そして、もう一つ見てもらいたいんですけれども、今、私たちの国には、消防においては火を消す能力がありますけれども、水害に強い水陸両用車というのがないんですよ。この水陸両用車がないと、いかなる台風であっても、消防車両だったら、そのまま災害地まで行こうとしても、水かさが多くなったらもう、排気口に水が入ったら動かない。 そういうふうな状況になるので、火を消す能力はあるけれども、この水陸両用車のような水害に強い装備がこの国にはない、これを充実させる必要があるんじゃないかというようなことを申し上げていますが、総務大臣、いかがでしょうか。
○石田国務大臣 議員御指摘の水陸両用車につきましては、冠水地域で大規模災害等の人員あるいは物資輸送、あるいは要救助者の救助活動等での活躍が期待されております。 近年多発する大規模風水害に備えまして、水陸両用車の充実強化は重要と認識しておりまして、消防庁としては、今年度末までに、小型の水陸両用バギー、これを全国に二十八台、中型の水陸両用車を二台配備予定でございまして、大型につきましては実証的に一台配備しているところであります。 御指摘の大型車につきましては、導入費用あるいは維持管理費用、性能などの情報収集を引き続き進めて、その必要性について検討してまいりたいと思っております。
○下地委員 私は、もう二年余り、この水陸両用車の大型化をやらないとだめだと。 この前も真備町へ行ってきましたけれども、三メートルありますよ。今、ボートで救助に行くとか、バギーで行くとか、中型の水陸両用車で行くといっても、そう簡単にいきません。流木が流れてきます。どんどんどんどん流れてきます。この流木に、流れているものに耐えられるような大型じゃなければ、三メートルの水かさになったところを助けに行くことはできない、そのことを強く申し上げておきたいというふうに思います。 文部大臣にちょっとお聞きしますけれども、今回のブロック塀の件でありますが、高槻のブロック塀の事故においてとうとい命がなくなりました。それを受けて安倍総理も現場を訪問するということになりましたが、今回の予算で、このブロック塀の予算を組んでありますよね。しかし、高槻市は、もう先に事業を執行しているんですよね。余震の後に本震が来るんじゃないかと思って、今のままではだめだということで、国の予算には関係なく自分から執行していますけれども、今回の予算で、この高槻市のように自分で事業を執行した地域、自治体について遡及を行うというようなお考えはお持ちですか。
○柴山国務大臣 下地議員が御指摘になられた大阪府北部地震による被害を受けて、今般の補正予算案においては、倒壊の危険性があるブロック塀の安全対策のため、臨時特例的な措置として、新たな交付金を創設し、支援をすることとなっております。 この新たな交付金によるブロック塀の安全対策については、児童生徒等の安全確保のための緊急的な整備ということで、今までのスキームとは異なり、大阪府北部地震発生日以降に契約を進めている自治体については、御指摘のように、既に工事が終わっているものについても補助対象としたいと考えております。
○下地委員 これは大事なことで、災害があったときに、国の補助を待ってから自治体の長がやるようなものじゃなくて、先に先にやる自治体の長を評価して、その補助をつけていく、遡及していく、これは大事なことですから、そのことを実施してもらいたいというふうに思います。 もう一つ、農林大臣、今回のところで、今回、停電がありましたけれども、農林大臣の管轄する青果市場とか食肉施設だとか漁港とか、全部が停電しているんですね。私はこの現場を見に行きましたけれども、非常用発電があるというように聞いていますが、非常用発電は、エレベーターとか非常用電気とか、そして市場内の一部の冷蔵庫だけというようなことになっていまして、買参とか仲卸とか、そういうところの冷蔵庫にはこの非常用発電は行かないんですよ。相当にこれは被害をこうむっているところがあるわけなんですね。 調べたら、浜松の中央市場もない、大阪の中央市場はありますけれども、これも非常用発電の小さいものだけ、和歌山も非常用発電はないというような感じなんです。 だから、先ほど申し上げたように、五日後にしか台風は来ませんから、農産物においても、前もって収穫して市場に納品して、そして被害を防ぐというようなやり方をする意味では、市場の非常用発電の強化をしていくことが災害においては大事。そして、災害が出たものの補償をするんじゃなくて、災害の前に収穫をして市場に持っていって、補償をするのではなくて、市場の中でしっかりと台風後の競りに品物を出すというようなやり方をした方がポジティブでいいのではないかと思うんですけれども、そのためには非常用発電をきちんとつけなきゃいけないと思いますけれども、農林大臣、いかがですか。
○吉川国務大臣 ただいま御指摘をいただきました自家発電につきましては、私も、大臣に就任をする前に、北海道の胆振東部地震におきましてこの重要性というものを痛感いたしました。浜の皆さんが、発生が三時七分ということもありましたので、漁獲に行かずに、船をとめて、収獲は地震がおさまってからというような、そういった指示をされた漁協もありました。 そういったことを考えまして、九月の二十一日に、重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議におきまして、安倍総理より、生活を支える重要インフラの機能確保のための緊急点検を行い、対策を取りまとめるよう指示がなされたところであります。ただいま御指摘をいただきました青果市場も含めまして、漁港の荷さばき所あるいは食肉処理施設等についても重要インフラと考えておりますので、現在、非常用電源等の整備状況について点検をしているところでもございます。 この結果を踏まえまして、仮に電力喪失等の事態が生じた場合でもそれぞれの施設が致命的な機能障害を回復できるように、十一月末、今月をめどといたしまして、対策の取りまとめに向けて、この方策について御指摘をいただきましたので、前向きに検討してまいりたいと思います。
○下地委員 総理、四つ質問しましたけれども、とにかく災害はこれから多発してきます。災害は大きなものになります。しかし、そうだからといって、私たち、負けるわけにはいかない。とにかく災害による死亡事故をゼロにしなきゃいけないですね。住宅を守らなければいけない。農産物を守らなければいけない。 だから、通常の予算、新年度の予算のときから、予算をつけるときから、この予算は災害に強いのかどうなのか、そういうチェックをしながら予算をつける、そういう仕組みをつくらないとだめです。臨時国会や補正予算で必ず災害の復興の予算をつける、そういう仕組みに甘えるんじゃなくて、本予算のときから災害の予算をしっかり見ていくというようなやり方をすることが大事と、私が先ほど申し上げた無人機のように、AIやさまざまなものを駆使して、気象庁と連携をとりながら災害に強い国家をつくっていく、こういうことをおやりになる気持ちはないかどうか、総理のお考えを聞かせてください。
○安倍内閣総理大臣 確かに、下地議員がおっしゃったように、災害で被害が出て、そして復旧復興を行っていく、もちろんそれも大切なんですが、同時に、気象の変化に伴い、大雨を伴い、また暴風雨を伴う台風等がやってくるわけでございます。 ですから、そういう大きな変化に対応して、それによって被害が甚大化し、当然支出がふえてきたわけでございますので、防災、減災、国土強靱化という観点から、三年集中でしっかりとした対策を組んで、安心できる日本、強靱な日本をつくっていきたい、このように考えております。
○下地委員 ぜひよろしくお願いします。 それでは、先ほどから赤嶺政賢さんから質問がありました沖縄の問題を質問させていただきたいと思います。 その前に、官房長官、きょうはユネスコの推薦に沖縄、奄美、徳之島、西表を決めていただきまして、ありがとうございました。ぜひ、その決めていただいたお気持ちは、文部大臣じゃなくて官房長官から答えてください。
○菅国務大臣 私、基地負担軽減担当大臣として、北部訓練場、現在沖縄にあります米軍施設の約二割、四千ヘクタールを返還することができました。その地域を国立公園に移行させて、そして、そこを世界自然文化遺産にという地元の皆さんから強い要望がありましたので、そういう中で、最終的に総理の御判断をいただいて、そこを採用させていただいたということであります。 ただ、いずれにしろ、これから、政府としての考え方ですから、ユネスコで認定をされることができるように政府としては全力で支援をさせていただきたい、こう思います。
○下地委員 玉城知事もこの決定には非常に喜んでいるというふうに思いますから、基地問題ではちょっと対立はあるかもしれませんが、沖縄の振興にできること、全てやっていただきますよう、よろしくお願いしたいと思います。 それで、ちょっとパネルを見ていただきたいんですけれども、このパネルを見ていただくとおわかりのように、沖縄の基地問題というのは、仲井真知事が承認をした、これがスタートになっているんです。稲嶺さんのときも承認はしていません。だから、承認をしたことから始まって、承認の取消処分を翁長さんになってやって、それから、きょうもいろいろ論議はありますけれども、国土交通大臣に対して防衛施設局長が請求を行う、執行の停止の申立てを行うというようなことが始まって、この執行の停止が、停止されるということが停止になっている。ちょっとわかりにくいですけれども、停止になっている。 それから、国と地方の係争委員会に行って、三つの裁判が行われて、三つの裁判が行われましたけれども、裁判官の和解勧告によって三つの裁判のうちの二つが裁判がおろされることになって、最終的な裁判でこの埋立承認取消処分は取消し、こういうふうな流れになっているんですね。 今回、これは仲井真知事が印鑑を押したものを取り消すという話なんです。しかし、今回のものは、取消しはもうできませんでした、しかし、仲井真知事が押したものから今日に至るまで条件が変わったので、この条件が変わったものについて埋立承認の撤回をやるというようなことを進めているんです。しかし、この撤回も、行政手続上は同じような経過をたどるんですよね。 そして、下の方に見ていますように、裁判は三つまた起こってくる。裁判が三つ起こって、その中でまた最終的な判断をするということになってきます。 私が、議会にいる者が裁判を予見することはできませんが、この裁判というのは類似型なので、この取消しの裁判が、こういうふうな最高裁まで行って政府の考え方が認められたものが、今回出された撤回の裁判でこの裁判が、まあ、逆転するとかというのは、そう簡単なものではないというふうに思っているんですよね。 また、今度、沖縄県が県民投票をやります。県民投票をやりますが、この県民投票においても、やはりちょっと問題がいっぱいあるんですよね。何で県民投票に問題点があるかといったら、やはり最高裁の判決で決まったものを県民投票をやるというのはどうなのか。やはり民意と司法の判断を沖縄県民にぶつからせるというようなことになるという意味においては、これはいかがなものかなというふうに思います。 また、憲法上も、違憲審査権というものが与えられていて、それに基づいて最終的に有権解釈権を有する最高裁の判決が出たというような意味においても、司法に訴えない段階での県民投票は、これは間違いなくいいですよ、いいです。しかし、司法に訴えて、最高裁の判決が出た後の県民投票というのはどうなのかということを二点目にやはり指摘しておかなきゃいけないと思います。 もう一つは、これは県民投票をやりますが、来年の、六カ月以内だから、三月とか四月とかになりますね。 埋立てのパネルがありますが、これは四十ヘクタールあります。四十ヘクタールありますけれども、今、もう国の方はこの工事を再開していますが、順調にいったとして、この四十ヘクタール、これは水深一メートルから二メートルぐらいで、造成量が百二十万立米。この百二十万立米、大体一カ月二十万立米ぐらいが、埋立て、能力的には可能だというと、これは来年の三月までには全部埋立てが終わっていますよ。三月までにこのままでいけば埋立てが終わっているものを県民投票するというのはどうかなと、これは誰しも思いますよね。 だから、そういうふうな意味においては、この県民投票をやるということも、私は合理性に欠けているんじゃないかと思うんですよ。 政府とけんかして、けんかという表現がいいかどうかは別にして、本当に辺野古をとめるんだったら、翁長知事にも言ってきたんですけれども、まず条例をつくるべきですよ。国が絶対にかぶさって法律ができない、憲法に書いてあるような条例をつくって、国と徹底的に対抗する。これが、沖縄県の知事が辺野古につくらせないと言うんだったら、やるべきことです。 それと、二つ目には、埋立認可の権限は県知事が持っています。だから、岩国の飛行場で十三回ぐらいの設計変更がありますが、辺野古の場合は三十回を超えると言われていますよ。 こういうふうな中で、仲井真知事が押したものを押さないと言うと、これはまた裁判をやったら負けますから、そうじゃなくて、これは慎重に審査をした上で押していきますよと言っても、これは審査の中で、押していくだけでも十年ぐらいかかりますね。 国と本当に勝負して勝とうと思うんだったら、県知事はこれをやらぬといかぬのですよ。しかし、県知事はそれをやらずして、裁判に訴えて最高裁で負ける。 そして、今度も、意味がないと言われたら失礼になるかもしれませんが、県民投票をやっても、もう終わっているかもしれないような県民投票をやる。私から見たら、この人たちは辺野古をとめようという気持ちはゼロですね。(発言する者あり)いや、ゼロ。本当にとめようと思う人だったら、こんな仕組みはやりませんよ。(発言する者あり)正々堂々とというのよりも結果を出す……(発言する者あり)静かにしておいてもらえませんか。意見を言っているんだからね。
○野田委員長 御静粛にお願いします。
○下地委員 これは、本当に今現実的に進んでいるのを見て、この枠ができているのを見て、本当にとめるということになったら、政治家だったら手法を考えるべきでしょう。考えないでむやみやたらにやるのは、辺野古をとめることを選挙運動にしているだけですよ。だから、私は、そういう意味でも、ここのところをもう一回、現実を踏まえた上でどうするかということを考えていかなきゃいけないと思う。 これを見ていただきたいと思いますけれども、今、普天間飛行場というのは、安倍総理、これは、嘉手納、岩国、三沢、厚木、普天間、横田とありますが、普天間飛行場というのは一万三千回しか離発着回数はないんです。これは何でこうなったかわかりますか。安倍総理が頑張ったからですよ。 これは、書いてあるように、KC130、これを岩国に持っていきましたよ、十五機。これは大きかったですね。これは空中のタンカーみたいなものですから、悪いけれども、オスプレイの最悪なケースとKC130の最悪なケースというのは、もうレベルが違いますよ。あれ一機落ちるだけで、これは大変な、宜野湾全部を巻き込むようなものになります。それを移設をして、八百七十人の、普天間の基地から岩国に移動させる。今回の訓練の、県外に移設をする、定期点検を木更津に変える、こういうふうなものをやったおかげで、これは一万三千回ぐらいまでになっているんですよね。 そういうふうな意味では、皮肉なんだけれども、安倍総理が頑張ったおかげで、これは一万三千回までになっている。(発言する者あり)これを多いと思いますか。那覇空港は十六万回ありますよ。福岡空港は十七万回ありますよ、乗りおりは。伊丹空港も十七万回あります。(発言する者あり)比較の問題です。比較しないで何で決めるの。多いか少ないかを比較しないで、あなたは何で決めるの。 そういうふうな意味において、まさに、この問題が、この状況の中でどう考えるかということを、まあ、これで二十二年たっていますから、二十二年、真剣に物事を考えて判断していく時期が来ているんじゃないかなというふうに思いますけれども、安倍総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 岩国も沖合に移設をしておりますから、危険な航路は通りませんので、岩国の皆さんにも安心していただきたい、こう思うわけでございますが、今後も、先ほど申し上げましたように、負担の軽減、我々も全力を尽くしています。 その意味におきまして、例えば北部訓練場が返還されました。これは、沖縄が復帰して以降、最大の返還となったわけでございますが、こうしたことも、一つ一つ、着実に一歩一歩前進をさせていきたい、こう思います。 大きなアドバルーンを上げるのは簡単なんですが、そうではなくて、大切なことは、実際に実行していくことだろうと思います。沖縄から他に移す場合は、そこの地域の皆さんの、先ほども宮崎等の御理解をいただいた。あるいは、ここにも書いてあるんですが、木更津駐屯地にて定期整備を実施するということになったわけでございますが、そういうところの皆さんの御理解もいただきながら、しかし同時に、日本の安全を守るために基地負担の軽減を日本全体でやはり担っていくべきだという考え方のもとに、これからも沖縄の基地負担の軽減に力を尽くしていきたい、そのためにも、できれば沖縄県とも協力をしていきたい、このように思っております。
○下地委員 私がきょうこうやって申し上げているのは、客観的な話をしたいんですよね、政局的な話じゃなくて。だから、この数字が間違っていれば文句を言われてもいいですけれども、この数字は正しいんです、ちゃんと書いてありますから。そういう意味でも、私は、そういう、二十二年たって、ちょっと見直さなければいけない時期が来ているんじゃないかと思うんです。 そこで、菅官房長官に聞きたいんですけれども、この前、翁長知事と一カ月間、和解の協議をしましたよね、一回。一カ月間やりました。玉城デニー知事ともやるべきじゃないですか、一回、知事と。 しかし、翁長さんのときには無条件でやりましたけれども、今回はそういうわけにいかないでしょう。玉城知事が、やはり不服申立ての申請、きょう新聞にも少し載っていますけれども、それをやらずして政府と話合いをしたいと。私は、正直に言って、玉城知事が、県民投票を待て、社民党、共産党、県民投票を待て、俺とまず、政府と話合いをさせてくれと言うかなと思ったんですよね。言うかなと思ったんです。しかし、すぐに県民投票でしょう。県民投票をやるということは、これは話合いをしないということですよ。 そういうふうな意味で、彼もまだ知事になったばかりだから、ここは大目に見て、一回本気で話をしてみたらどうですか。どういう考え方を持っているのか、本当に対案はないのか、一回じっくりと玉城知事と話をしてみて、まあ、やろうと思ったら幾らでも政府の力でできるんだから。一カ月おくれたからって、世の中そんな変わるものじゃありませんよね。ぜひやってみてほしいんですけれども、官房長官、どうですか。
○菅国務大臣 知事から面会の要請もありますので、来週、できれば、お互い時間が、日程が合えば、そこは虚心坦懐に話を聞いてみたいなというふうに思っています。
○下地委員 玉城知事が一カ月間集中的に協議しようと言ったら、官房長官、どうですか。
○菅国務大臣 今申し上げましたように、まず話を聞いてみたい、このように思います。
○下地委員 官房長官、やった方がいいと思いますよ、ゆっくり。 私は、この沖縄問題、いつまでも火種を残すわけにいかないと思うので、辺野古をやるかやらないかという問題だけじゃなくて、沖縄の戦後の歴史からしても、やはり、この一カ月間、もう一回、翁長知事とかわって玉城知事になったら、胸襟を開いて、さっき言ったように、話をすることが大事だというふうに思います。 そういうことを一回示す、まあ、今回のユネスコのことについても本当に感謝申し上げますが、ここのところでもう一回、寄り添うというのはここなんですよ。抽象的な寄り添いじゃない。一カ月間寄り添ってみて、だめだったら別れていいですよ。本当に一カ月間とまるかどうか、ここが私は改めて政府の姿勢の沖縄県民に対する見せどころだと思うんですけれども、改めて、どうですか。
○菅国務大臣 安倍政権の姿勢というのは、先ほど二十二年間という話をされました。二十二年前に、当時の橋本総理とモンデール駐日大使の間で、沖縄県からの強い要請の中で、普天間の飛行場の危険を除去するために県内移設ということが決まった、そして、それから三年後に、地元の市長、県知事の間で合意をされて辺野古になった、そこを政府として閣議決定をして今日に至るわけでありますけれども、私ども政権ができる前までにその決定が遅々として進まなかったんです。多くの関係者の方は大変努力をされてきましたけれども進まなかったんですけれども、私ども、仲井真知事から埋立ての許可をいただいて今進めているところでありますけれども、実情は今のような状況です。 ですから、総理から私、沖縄基地負担軽減担当大臣に就任する際に指示があったのは、できることは全てやれ、目に見える形で実現をしろ、そういう総理の御指示だったんです。 ですから、北部訓練場の返還、あるいは西普天間住宅ですか、米軍の、これの五十一ヘクタールの返還、さらにはキャンプ・キンザーの、沖縄で一番混雑する道路の幅員のための返還、十五年間全く動かなかったことをとにかく全力で私ども動かさせていただいて、何とか、最大の目的であります普天間飛行場の危険除去、そして固定化は避ける、このことは何としても実現をしたい、そんな思いで私ども取り組んでまいりました。
○下地委員 沖縄問題の最後になりますけれども、玉城知事が提案してくるかどうか、ぜひ見ていただきたい。 私は、辺野古もだめだけれども普天間もだめですよ、すぐに全部出ていかなきゃだめですよというような考え方では、交渉する必要はないと思いますよ。彼が本当に辺野古を自分でやめたいと言うんだったら、辺野古をやめたいなりに、自分の考え方はこうだと提案してくるかどうか、一回試してみたらいいですよ。それからが話合いですよ、これからが。 だから、そういう意味でも、辺野古がだめならば自分はどうするんだという考え方をやはり示す。いや、これは国の考え方で、国が決めることですよと言うんだったら、もう交渉する必要はない。そういうようなことを胸襟を開いてやってもらいたい。 私は、あの翁長県政の中で安慶田さんという副知事がいましたけれども、官房長官が何十回も会ったのを見ていますよ。決して沖縄県を無視しているわけではない。いじめているわけでもない。お二人で会っていろいろな沖縄の振興に対する問題も解決してきた。そういうことをこれからもやってもらいたいというふうに思っていますから、よろしくお願いします。 ちょっともう一つ、総理。 総理、あと三年あります。佐藤栄作、そして吉田茂元総理の在任期間を超えるということになりますが、私の希望は、この三年の長期政権の中でできることといったら、やはり憲法改正、それと北方四島の返還問題、それと北朝鮮の問題、この三つを総理には解決をしていただきたいというのは、僕は国民の思いだと思うんですよね。 これについて、一問ずつちょっとお願いしたいんですけれども、憲法改正の日程のシナリオは総理はどうお考えなのか、それが一点。 そして、この前は提出すると言っていましたけれども、今提示に変わっていますが、この提出から提示に変わって何か後退しているようなイメージがありますが、憲法改正に対してどういうふうなことをやりたいのか。 それと三点目には、ぜひ四項目、自民党側が出しているものを四項目提出をしてもらいたい。我が党も三項目ありますから、この三項目を提出したい。そして、四項目と三項目が出たところで、我が党と共通項は、教育が共通項なんですよね。教育に対する、憲法に書き方はちょっと違いがありますが、同じ共通項のある、私たちの党は、憲法の中において教育の完全無償化を我が党は言っています、自民党は教育の環境の整備を言っています、違いはあるかもしれませんけれども、論議はできる。 そういう意味では、この私が言った三つに対する、日程と、そして提出と提示というのと、そしてもう一個、四項目全部出すのか出さないのか、この三つに対する考え方をお願いします。
○安倍内閣総理大臣 日本維新の会が具体的な考え方を示して、そして真摯に議論していただいていることについては、敬意を表したいと思います。 そこで、具体的なスケジュールについて私が今ここで述べることは差し控えさせていただきたいと思います。 そして、自由民主党は既に四項目のイメージについてお示しをしている、こう承知をしておりますが、どのような形で憲法審査会にお示しをするかというのは、これはまさに党において判断されるんだろう、こう思うところでございまして、いずれにいたしましても、これは三分の二を超えなければいけないわけでありますし、できるだけ多くの方々に賛同していただくことがよいのだろう、こう私は思っているところでございます。 いずれにいたしましても、内閣総理大臣としてこの場で突っ込んだことについて申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、各党が憲法審査会で具体的な案を持ち寄ることによって、国民的な理解、議論も深まっていくのではないか、このように期待しております。
○下地委員 総理は、日程表を言えないと言っていますが、総選挙では言っていますよね。臨時国会こそが勝負である、この臨時国会で、ぜひとも憲法改正の原案を協議をまとめて正式な条文として国会に提出する必要があると。 総裁選挙で言えてここでは言えないというのが、ちょっと僕には、ちょっとおかしいなと思うんだけれども、言ってくださいよ。
○安倍内閣総理大臣 総裁選挙は、まさに総裁を争う場として、いわば一議員として、一党員として議論をしているわけでございますが、ここに立っているのは行政府の長として立っておりまして、その中においてお答えをさせていただいているということでございます。 いずれにいたしましても、そこで述べたことから、もう既に下地委員も大体わかっておられるのだろう、このように思います。
○下地委員 時間の関係がありますから、入管の問題、ちょっと質問させていただきたいと思います。 総理、今、現実的に人手不足なんです。どこへ行っても、私たちが企業を回っても、人をどうにかしてくれという声は多いですね。それで、今、人手不足倒産という言葉も初めて出てきている。昔は仕事がなくて倒産するんですけれども、今、仕事はあるんだけれども人手がいなくて倒産する、こういうケースが出ているということからしても、入管法の改正をしようという考え方は間違いじゃありませんよ。これはしっかりとやっていく。 また、日本の人口はどんどん減っていっている。そういう意味では、それはやらなきゃいけない。 ただ、大事なことは、七千人近くの技能研修生が失踪しているという現実をどうするかということをやはりしっかり国民に見せなきゃいけない。それと、ステイオーバーしている人が六万人いるんですよね。そういう意味においては、この七千人という人たちと六万人のステイオーバーしている人たちに対する、しっかりとした、国民が安心感が持てるようなことをやらなければいけないと思います。 私は、総理が頑張っていただき、七月一日から四世が始まっていますよね、日系人四世の。あの制度がすばらしいと思いますよ。 まず、サポーター制度があります。入れたら、会社の中でこの人をサポートする人を必ず決めなさいという制度にしています。N4で来なさいと書いてありますね。やはり言葉がしゃべれないと孤立するので、N4ぐらいは取ってきなさいということをやっています。三点目には、一カ月に一回は日本文化、空手をやったり、お茶に行ったり、書道に行ったり、そういうふうなことをやって日本文化をやりなさい、こういうふうなことを言っていますね。転職も可能だというようなことを書いています。 これだと、失踪不明者は出ませんよ。やはり、この日系四世のやった仕組みをこれに持ち寄るというのは一点大事じゃないかと思うんです。 二つ目には、失踪不明者がいますけれども、必ず間に入っているのは、人材派遣会社が入っているんですね。人材派遣会社の人たちが、万が一、十人以上、この人たちが入れた人間が失踪不明者になったら、これは免許を取り消すべきですね。こういうようなものを徹底的にやったら、失踪不明者になるような方々を入れるような人材派遣会社はなくなるというのが二点目にできます。 三点目には、必ず日本に来て送金しなければいけないので、銀行でのチェックをしっかりする。このようなことに、身分証明書のチェックだとかそれをやる。しかし、それでも、今、闇銀行があるそうですよ、闇銀行が。かわりに送金するような人たちがいるらしいので、そういう人たちのためには、前もって、向こうの送金する相手先を入国前から聞いておいて、そこをチェックすることで闇銀行は潰すことができる。こういうふうなことをやることが二点目に大事じゃないかなというふうに思っています。 三点目ですけれども、せっかくお父さんが日本に来て働いているんですよね、お父さんが。働いているので、日本を好きになる。しかし、今、日本に家族を呼んで、日本で家族も一緒に暮らすとなると、社会保障制度とかいろいろな問題で、まだまだ解決しなきゃいけない、税金の問題も出てきますから、そう簡単じゃないので、ショートステイをしっかりさせる。 しかも、私の考え方は、十八歳未満、お父さんが日本で仕事をしていて、十八歳未満の子供がお父さんの仕事を見ながら日本に来たいというようなときには、この子供について、来やすいような環境、ちょっと旅行費を出してあげたりしながら、それがまた親睦が深まって、ある意味、このお父さんが長く日本で働くことと、日本を好きになることと、逆転の発想でうまくいくんじゃないかというふうに思っています。 この三つについて、どう思うかということをお聞きをしたいと思います。法務大臣、答えますか。
○山下国務大臣 下地委員におかれましては、日系四世の受入れ制度についてさまざま御提言いただき、よりよい制度になったものと思っております。感謝しております。 そしてまた、ただいま建設的で具体的な御提言をいただきました。それらについて、今後の制度に生かせるかどうか、しっかりと検討していきたいと思います。 日本人の海外駐在者等のバランスもございますから、そういったことも考えなければなりませんが、いずれにせよ、建設的で具体的な御提言、ありがとうございました。
○下地委員 最後になりますけれども、これはクルージング船なんですけれども、官房長官、クルージング船の、今、一年間の予算は百三十七億から二百億までふえています。ふえているんですけれども、クルージング船の回数が減っていますね。それで、大型化していますから数はちょっとふえていますが、これは非常に頭が詰まってきているんです。 これはなぜかというと、船舶が世界で増加をして、前までは乗船券の収入だけで十分だったものが、今はもう競争が激化しているものですから、船内での収入がふえないとなかなか難しくなってきているんです。 船内の収入となるとカジノがあるんですよ。しかし、日本の十二海里になるとカジノは全部閉めなきゃいけない。閉めると、ずっと日本の十二海里をやっているとカジノがあけられないものですから、収入が悪くなって、日本は外せということになって、相当にクルージング船が日本に来なくなる傾向が出てきているんです。 これをこのままにしていたら大変ですよ。国土交通省はこれだけクルージングバースを全国でつくっておきながら、これだけ減ってくると全然つくっている意味がなくなる。そうなってくると、オーストラリアなんかでは、十二海里の中であっても、寄港するまではそのままおいて、寄港しているときは閉めて、その後、出るという仕組みをやっているんですけれども、こういうことも真剣に考えないと国の政策そのものが詰まってしまうと思うんですけれども、国土交通大臣、どうでしょうか。
○野田委員長 石井国土交通大臣、質問の時間は終わっていますので、簡潔にお願いします。
○石井国務大臣 委員御指摘のとおり、クルーズ船によるインバウンド、ここ数カ月は対前年比で減少となっておりますけれども、これは東アジアのクルーズ市場が急拡大をし競争が激化したことによりますが、これは一時的な減少であり、市場そのものは将来的に更に拡大するものと考えております。 クルーズ船内におけるカジノ営業につきましては、我が国の領海内では我が国の刑法が適用されるため、カジノ営業は認められておりません。 委員の御指摘、クルーズ振興、観光振興からの御提案と承知しておりますけれども、慎重な検討が必要と考えております。
○下地委員 国土交通大臣、この認識はちょっと甘いですよ。減って終わってからではだめです。十二海里内でどうするかということを考えた方がいいと思います。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて下地さんの質疑は終了いたしました。 これをもちまして各会派一巡の基本的質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○野田委員長 これより締めくくり質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮下一郎さん。
○宮下委員 自由民主党の宮下一郎です。 平成三十年度補正予算の締めくくり質疑をさせていただきます。 本補正予算は、災害からの復旧復興と学校の緊急重点安全確保対策を大きな柱として編成されております。 まず、そこで、今後の防災、減災に対する取組について質問させていただきたいと思います。 きのう、きょうの質疑を通じまして多くの委員の皆様が言及されたように、本年、我が国は、まことに多くの災害に見舞われました。二月の北陸豪雪、六月の大阪北部地震、七月の西日本を中心とする豪雨災害、夏の猛暑、そして、七月には台風も、東から上陸して西に進んだ台風十二号というのもございました。八月には台風二十一号、九月の北海道胆振東部地震。こう続く災害を見ますと、まさにことしは想定外の気象現象や地震が発生して、多くの被害をもたらしたことを感じるところでございます。 ここに、犠牲になられた皆様の御冥福を改めてお祈り申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げたいと存じます。 また、この間、人命救助などの緊急支援、また復旧復興など、災害対策に当たってこられた全ての皆様の御努力に心から敬意を表したいと思います。 さらに、本補正予算の早期成立を通じまして、災害応急復旧、住まいなどの生活の再建、農業用ハウスの再建を始めとするなりわいの再建などを早急に進めることが重要だと考えます。 同時に、今後はこれまで想定しなかった災害にもしっかり備えていくことが必要であると思います。 ハード面では、リスクを我が国土についてきちんと調査、評価した上で、ダム整備、河川改修、砂防堰堤整備、地すべり対策等の事業を着実に進めていくこと。ソフト面では、新たなリスクを反映したハザードマップをバージョンアップすること、そしてこれをきっちり周知していくこと、また、これらのリスク評価を踏まえた安全なまちづくりを推進していくこと、また、ICT技術なども活用して災害情報の的確な伝達、また、避難所におきましてもアレルギー対応食を含む食料や水の備蓄の充実など、ハード、ソフトの両面から総合的な国土強靱化の推進によるリスク低減を進める必要が高まっていると考えます。 安倍総理には、より安全な国づくりに向けて更にリーダーシップをとっていただきたいと存じます。ここで総理の所見をお伺いしたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 近年の災害が激甚化する中、国民の命を守る防災・減災対策、国土強靱化を進めることは、我が国の政治、経済、社会にとって重要かつ喫緊の課題であると痛感をしております。 そのため、現在、インフラの総点検を進めておりまして、政府としては、その結果やこれまで培ってきた経験や教訓を踏まえ、ハードとソフトの両面から、国土強靱化基本計画を年内に見直すとともに、防災、減災、国土強靱化のための緊急対策を年内に取りまとめ、三年間集中で実施することとしております。 今後とも、ハードとソフトを組み合わせた対策を総動員して、政府一丸となって防災、減災、国土強靱化を強力に推進してまいりたいと思います。
○宮下委員 総理のリーダーシップを期待するところでございます。力を合わせて頑張ってまいりたいと思います。 ここで、本予算の性格について少し述べたいと思いますが、この本補正予算は、主に、六月の大阪北部地震、また、平成三十年七月豪雨、八月の台風二十一号、九月の北海道胆振東部地震に対応するものが中心だというふうに認識しております。 他方、九月三十日に日本に上陸しまして大きな被害をもたらした台風二十四号について、これは補正予算編成時にはまだ被害の状況を確認中という状況でございましたので、予算の対象となっていないというのは当然のことだと思いますが、一方で、この二十四号の被害に対しても、災害の応急復旧などについては既存の予算も活用しながらきちんと対応していただいている、こういった認識は持っております。 この台風二十四号の被害状況については、ようやく全容が明らかになりつつありますし、また、関係各所において対応策を構築しているという状態であると思いますけれども、そうした対策に追加財源が必要となった場合を含めまして、この台風二十四号の被害についてはどのように対応していかれるのか、麻生財務大臣に考え方をお聞かせいただきたいと存じます。
○麻生国務大臣 御指摘のありました台風二十四号についてですけれども、これは現時点において既に判明しているものがあります。西九州等々、佐賀の伊万里等々でのり面崩壊しておりますので、これで七・七億円等々。西九州の自動車道とか、また、高潮やら高波によって消失しております防波堤とか灯台とかいうのは、これはたしか、奄美のどこでしたか、なくなっておりますので、そういったものにつきましても対応をさせていただいておりますので。 私どもとしては、災害復旧事業が可能なものにつきましては今回の補正予算で対応することといたしておりまして、その上で、今後ということのお話につきましては、当然のこととして、必要に応じて適切に対応させていただきます。
○宮下委員 今後も、どんな災害があるかもしれませんし、適時適切に、財源確保も含めてしっかり対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、特に北海道胆振東部地震。大規模停電、いわゆるブラックアウトがございました。これを踏まえて、エネルギー面での防災対策について質問をさせていただきたいと思います。 この大規模停電、あれだけ広範囲に停電が長期に起こるというのはまさに想定外でありましたけれども、その対応としてはいろいろ考えますが、まず、ブラックアウトが今後はあれだけ広がらないためにも、あの一つの火力発電所に過重に依存していた電力系統、このあり方を見直して、今後、新電力発電所の建設もという話も伺っていますが、発電所をバランスよく分散配置すること。 また、緊急時に停電が他のエリアに波及しないように送電網の遮断機能の向上を図って、やはり被害を最低限にとどめるということも必要なのではないか。 また、万一停電が起こった場合に備えまして、生活拠点サービスステーション、いわゆるガソリンスタンドですが、自家発電機を逐次設置を進めておりますけれども、この設置があったところは助かったけれども、まだまだ少なかった、こういう声も北海道の皆様からいただいております。着実な設置を進めて、緊急車両であるとか一般車への供給能力を確保していくことも必要だと思います。 また、エレベーターへの閉じ込めというのも配慮しなければならないことだと思いますので、もちろん、こうしたエレベーターのあるビルに自家発電機を整備していくという点検をした上でやっていくこと。また、最近は、EV車のカーバッテリーを利用して、停電時のエレベーター駆動をやる実験なんかもされているという報道もございます。 こういったさまざまな技術を通じてリスクを減らすという準備も必要ではないかなと思います。 また、太陽光パネルと、まだまだちょっと高いですけれども、蓄電池を備えた家庭では、あの大規模停電のときにも、昼間に発電をしたものを、電気を蓄電池に蓄えて、それを使って夜でも最低限の食料を冷蔵庫で冷やす、確保するとか、それから、携帯の充電ができるとか、ラジオ、テレビ、最低限の情報機器が使えたとか、そういう話もありまして、こういったこともふだんから着実に進めてリスクを下げていく、こういうさまざまな取組が必要ではないかなということを感じます。 こうしたことを踏まえて、大規模停電のリスクを低減させるための取組について、世耕大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○世耕国務大臣 もう今、質問の中でほとんど答えを言っていただいているわけでありますけれども、ともかくブラックアウトをまず回避するということと、万が一起こった場合の影響を最小限にとどめるということが極めて重要だと思います。 ブラックアウトを回避するという意味では、北海道に関して言いますと、まず一つは、本州との連系線、三十万キロワットの増強を、来年三月、運転開始ができる見込みであります。また、石狩湾新港にLNG火力発電所、五十七万キロワットの能力がありますが、これも来年二月、運転開始。実はもう試運転は始まっているという状況になっております。 それに加えて、今回、有識者による第三者検証委員会からの指摘として、万が一ブラックアウトに近い状況になったときに、負荷を遮断するという意味で、今もその機能はあるんですが、それを三十五万キロワットほど増強させていただいているところであります。 さらに、本州との連系。他の地域間の連系に比べると、北海道と本州の連系はまだ九十万キロワットになっても細いという状況もありますから、これも更に追加すべきかどうかという検討をしていますが、これはコストを誰が負担するのかとか、そういったところの整理も必要かと思っています。 万が一起こった場合の備えですね。今お話があったように、やはり自家発電装置というものを充実させていくことが重要であります。 特にガソリンステーションですね。これは今、住民拠点サービスステーションといって、停電の場合でも給油ができるサービスステーション、今回、北海道でも二百三十六カ所ほどありまして、これが一定の機能を果たして、非常に生命線として役に立ったという話でありました。これを八千カ所全国で整備するという目標がありますので、これを早急に達成すべく、しっかり取り組んでいきたいというふうに思います。 あと、今回、自家発電があっても、ふだんつけていなかったのでうまく稼働させられなかったとか、あるいは、燃料がもう余り満タンになっていなくて、せっかく動いても途中でとまってしまったとか、そういったケースもありましたので、やはり、ふだんから訓練とかで動かす練習をしておくとか、燃料は常に満タンにしておくとか、そういうことも必要だと思いますし、自家発電装置、必ずしもガソリンとかディーゼルで動くやつだけではなくて、例えば大きな充電装置とかそういうのもありますから、それと太陽光発電を組み合わせておくとか、あるいは、今回、コンビニで、自動車から電気をとって、それで店全体に給電できるという装置を用意していて、営業が発災直後から続けられたというところもありました。 こういう工夫もこれからいろいろ広げていくことも重要だと思いますし、電気自動車を活用するということもあると思います。こういったことの実証や導入の補助事業もしっかりと進めていきたいというふうに思っております。
○宮下委員 まさに、災害が多い日本だからこそ、最新の技術を活用してリスクに強い日本をつくっていく、そういう面でも世界最先端を目指していくべきだと思いますので、安倍総理、そして世耕大臣を先頭に、ぜひそうした動きを加速していただきたいというふうに思います。 次に、熱中症対策としてのエアコン設置についてお伺いをしたいと思います。 締めくくりなので、そもそもこの予算がどういうふうな算定で計上されているのかというのをちょっと確認させていただきたいと思います。 これは、公立の小中学校と幼稚園、特別支援学校の普通教室について、全国の未設置の教室全てに設置する予算ということで算定したというふうに聞いているんですが、それでよろしいのかということですね。 あわせて、確認だけではもったいないので、この委員会質疑の中でもありましたけれども、特別教室とか体育館についてもこれは必要だ、体育館については防災拠点としても早急につけるべきだという御意見もございました。私の地元でもそういう声もあります。ことしのような猛暑が今後も予想されることを考えますと、これらへの対応も急務だと考えます。 お伺いすると、特別教室とか体育館なんかについては来年度予算の概算要求に盛り込まれているというふうなことも伺っておりますけれども、一方で、例えば北海道等々で、必ずしも普通教室にこの地域は設置が必要でないと考えた場合には、特別教室への設置とか他の施設への設置にその予算を回して総合的に整備していくという融通性というか柔軟性もあるんだという話も聞いているんですが、どのように全体としてエアコン設置を進めていくのか、柴山文部科学大臣から考え方をお伺いしたいというふうに思います。
○柴山国務大臣 今お話があったとおり、まずは公立小中学校の普通教室、こちらが、現在、空調設置率が六割程度になっているんですけれども、今回の補正予算案におきましては、全ての普通教室に設置するための所要額を計上しております。 そして、御指摘の特別教室、あるいは避難場所となる体育館についてでありますけれども、今回、宮下議員からお話があった熱中症を予防し安全を確保する観点から、まずは、児童生徒が最も長時間を過ごす普通教室への設置が最優先と考えております。 ただ、特別教室等への空調設置については、執行状況を勘案しつつ、各自治体からの要望も踏まえながら、今後状況を見きわめていきたいと考えております。
○宮下委員 ぜひ、それぞれの状況に応じて対応していただきたいと思います。 ついでにお願いなんですけれども、私の地元にも、南の方の地域で、とても暑いので、仕方なく独自財源でもう全部設置した。随分前から設置しているんだけれども老朽化してきた、これも更新も含めて考えていってほしいという要望もいただいております。やはり、特にクーラーについては、新規のものの方がエネルギー効率もいい、そして電気代も安いということもございますし、こうしたニーズについても対応をぜひお願いをしたいと思っております。 最後に、倒壊の危険性のあるブロック塀対策について伺います。 本補正予算では、文科省が実施した学校施設におけるブロック塀等の安全点検等状況調査、この結果を踏まえて予算計上がなされているものと伺っておりますけれども、これは一言で言えば、これで全国の学校の安全性に問題のあるブロック塀については全て対応ができるだけの予算が確保されているのかというところをお伺いをしたいと思います。 予算を確保した上で、これもしっかりそれぞれ対応していただかないと危険はなくならないんですけれども、その算定をどのような考え方でやって、実際、どの範囲でこの予算を活用すれば塀が安全になるのかというところを、考え方をちょっと柴山大臣からお伺いをしたいと思います。
○柴山国務大臣 ブロック塀についてですけれども、まず、文部科学省からは、六月十九日に、全国の教育委員会等に対しましてブロック塀等の安全点検等の要請を行うとともに、その進捗状況を調査して、八月十日に結果を取りまとめたところであります。 その結果を踏まえて、文部科学省において、全国の公立小学校等や国立大学等、私立学校などについて、各学校設置者が実施する倒壊の危険性があるブロック塀の安全対策に必要となる経費として、平成三十年度補正予算案において二百三十二億円を計上しているということでありまして、ブロック塀の安全対策に全力で取り組むということでございます。
○宮下委員 ぜひこの予算を早期に成立させた上で、学校における塀を安全にしていただきたいと思いますが、一方で、この委員会質疑の中でもあったんですけれども、学校の塀だけでは通学路全体の安全は確保できないわけでありまして、そこで、いろいろやりとりしたんですが、要は、民間の塀については地方自治体の皆さんがチェック機能を果たして、そして塀の所有者の皆様に注意喚起をするとか、こうしたことを地道にやらないとなかなか前に進まないということのようです。 ただ、一方で、六月には、国土交通省から、都道府県の建築行政部局に対しまして、建築物の既存の塀の安全対策についてという文書が出されております。これで、所有者に塀の点検を呼びかけること、また、危険なものについては注意表示や補修、撤去等が必要なことを指導するように都道府県の部局に言っているということで、行政が積極的に動いていただいて、こうしたチェックをするということが必要だということだと思います。 この点検については、建築士団体などにも協力を依頼してくださっています。
○野田委員長 宮下さん、簡潔にお願いいたします。
○宮下委員 はい。 ぜひとも、こうしたまさに国民総力戦で危険な塀をなくすことが必要だと思いますので、地方自治体や建築士団体、民間の皆様にもぜひ御尽力、御協力をお願いをしまして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて宮下さんの質疑は終了いたしました。 次に、伊藤渉さん。
○伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。 私からも、改めて、この夏から秋にかけて発生をいたしました台風等による風水害、そして地震災害によりお亡くなりになられた皆様方に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、今なお被災から復興のために取り組まれている皆様には心からお見舞いを申し上げたいと思います。 国民の命と暮らしを守るためにより一層力を入れて、防災、減災、そして復興、また国土強靱化、このテーマを政治の主流に位置づけていくためにも、私ども公明党も全力で取り組んでまいる所存でございます。また、政府一丸となって復旧復興に取り組む、その姿勢を示し続けることこそ、被災された皆様にとって何よりの励ましになると確信をいたします。 今般の補正予算、九千三百五十六億円が計上されております。各地の災害対応、そして熱中症対策としてのエアコンの設置、倒壊の危険性のあるブロック塀の点検、撤去など、各予算について、それぞれ自治体の議員から寄せられました現場の声に基づいて質問をさせていただきます。 まず初めに、エアコンの設置についてお伺いをいたします。 熱中症対策としてのエアコンの設置、今もございましたけれども、約八百二十二億円、これは全国のエアコン未設置普通教室約十七万教室分の予算が計上されております。交付税措置もありますので、実質、基礎自治体負担は約二六%になるということで、大変ありがたいと喜びの声が広がっております。 一方で、若干懸念されることは、これだけの設備工事が、相当なボリュームになりますので、春休み期間等に集中をしてきます、休みのときにしかできませんので。こうしたときに、工事業者の対応が十分可能なのだろうかという点でございます。時期がずれ込む場合も想定をせざるを得ないかもしれません。その場合は予算の繰越しということも発生をしてくると思いますけれども、こうした想定し得る事態について事前に十分に準備をしておいていただきたい。 これは柴山文部科学大臣に御答弁をお願いいたします。
○柴山国務大臣 ありがとうございます。極めて重要な御指摘だと思います。 円滑な工事実施に向けた準備をありとあらゆる手段を使って講じることが大事だと考えております。 文部科学省といたしましては、経済産業省とも連携をさせていただいて、各都道府県に対して、域内の空調工事の需要量を工事関係事業者に対して広く情報提供をしていただくこと、そして、工事の発注に向けた準備、施工に向けた事業者との検討、調整を進めていただくことなど、早期の事業実施に向けた準備をお願いをさせていただいております。 また、後段の繰越しについてでございますけれども、今回のブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金については繰越明許費として補正予算案に計上しておりまして、やむなく工事が延長するような場合は翌年度に繰り越して使用することも可能となるよう準備を進めております。
○伊藤(渉)委員 ありがとうございます。 熱中症対策ですので、ぜひとも明年の夏には目標にした普通教室全てにエアコンが設置されるよう、我々もよく現場を目配りしながら、また大臣にも御要望していきたいと考えます。 続きまして、ブロック塀の安全対策について御質問いたします。 このことにつきましては、まず代表質問におきまして斉藤幹事長の方から学校の質問をしまして、総理の方から、学校のブロック塀以外に、通学路や一般道路に面している民間のブロック塀については、まずは、ブロック塀などの安全点検のチェックポイントの公表、安全を確保するよう周知をした、加えて、自治体が指定する避難路に面するものについては、耐震改修促進法に基づき耐震診断を義務づけ、ブロック塀の撤去費用等に対する支援を推進することを検討中と答弁をいただきました。 また、昨日の石田政調会長の質問に対しましては、国土交通大臣から、所有者への注意喚起の実施、防災・安全交付金の効果促進事業の活用、耐震診断の義務づけ及び費用支援について平成三十一年度概算に盛り込んでいます、こういう答弁をいただきました。 ぜひとも、子供たちを始めとする命を守るために重要な事業でございますので、あらゆる機会を捉えて、できる限り早期に取り組んでいただきたいと考えますけれども、石井大臣の答弁を求めます。
○石井国務大臣 ブロック塀等の安全対策につきましては、今委員から御紹介いただいたような対策を既にとっておりますけれども、今後のブロック塀等の安全対策につきましてつけ加えて申し上げますと、通学路を含む避難路の沿道のブロック塀等につきましては、建築物と同様に耐震診断を義務づけることができますように、耐震改修促進法の政令等の改正のためのパブリックコメントを行っております。この改正を年明け早々にも施行すべく、パブリックコメントを行っているところであります。 そして、これにあわせて、ブロック塀等の耐震診断や、診断の結果、撤去等を行う場合の費用に対する支援について、三十一年度の予算概算要求に盛り込んでいるところでございます。
○伊藤(渉)委員 ありがとうございます。 年明け早々にもと御答弁をいただきましたので、ぜひそのとおり進めていっていただきたいと思います。 防災、減災、また復興、国土強靱化を政治の主流に、また、斉藤幹事長は社会の主流にというふうに申し上げましたけれども、これはまさに、このブロック塀のことも随分以前から取り組んできたにもかかわらず、今回また大阪北部地震で倒壊をし、残念ながら大事なお子様の命が奪われてしまいました。 社会の主流に押し上げていくということは、この国で暮らす人たちがみんな防災のことに意識をより一層高めて、うちのブロック塀、目の前を子供たちがふだん通るけれども大丈夫だろうか、耐震補強、耐震診断をした方がいいんじゃないか、そういう自発的な思いを国が、政府が後押ししていけるような環境をつくっていく、そういうことが一つの形であろう、こう考えておりますので、ぜひともその推進方、よろしくお願いをしたいと思います。 続きまして、大阪北部地震及び西日本豪雨について、まず国土交通大臣にこれはお願い、要望でございますけれども、一つ目は、大阪北部地震の現場では、あの現場をごらんになるとよくわかると思いますが、屋根瓦の被害を受けた住宅等は、間もなく冬を迎えようとしております現在におきましても、いまだブルーシートで覆われたままの状態が余儀なくされております。瓦職人の皆様の人手不足等もございまして、こうしたことを解消するために、広域で人材確保をすることを含めて、これも更に支援をお願いしたいと思います。 また、西日本豪雨で甚大な被害が出たことを受けまして、これは通称西日本豪雨と言われておりますけれども、私の選挙区である東海ブロック、岐阜県の関市上之保地区というところでも大変大きな被害が発生をし、地元の県議、市議の皆さんとともに直ちに現場に急行して、その対策に取り組ませていただいておりますけれども、全国でいろいろな被害が発生する中で、特に広島県本部の議員から要望が出されております。 それは幾つかありまして、一つは国道などの早期復旧、また激甚災害の早期指定、二次災害の防止対策への支援、土砂災害危険箇所への対策、またタイムライン防災の推進などということが挙げられておりますが、特に私どもの広島県議の方からは、砂防と急傾斜の対策で県が行う約百二十カ所の工事に対しての支援、これを特にお願いをしたいということが挙げられてきております。 今、二つ申し上げました。大阪北部地震の瓦職人、これは細かいことですけれども、生活をしている皆さんにとっては大変重要なことですので、人材の確保について、もう一つは広島県の砂防と急傾斜対策について、ぜひとも国土交通大臣からの御答弁をお願いいたします。
○石井国務大臣 大阪北部地震では屋根の被害が多く見られまして、現在でもブルーシートで覆われた住宅等が多数あると聞いております。被災した方々が一刻も早くもとの生活を取り戻すためには、住宅等の迅速な再建が不可欠であります。 国土交通省では、関係団体宛てに、大阪府北部を震源とする地震など一連の災害に係る対策への協力の要請を行っておりまして、各団体を通じて、傘下の会員企業に対し、可能な限り迅速な対応をお願いしているところでございます。 また、本年の七月豪雨で、特に広島県の土砂災害の関係でありますが、広島県知事の要望を踏まえまして、集中的な整備や高度な技術を要する広島県内九地区二十カ所におきましては、八月十日より、新たに国直轄による緊急的な砂防工事に着手をしているところでございます。 このほかの箇所については、軽微なものも含めまして地元自治体等により対策が進められているところでありますが、特に抜本的な対策を急ぐ約百二十カ所については、広島県により、予備費等を活用した緊急的な砂防事業等に順次着手をしております。引き続き、事業採択を進めまして、補正予算も活用しながら事業を行うこととしております。 国土交通省におきましては、迅速な事業の実施に向けまして、引き続き、技術的、財政的に支援をするとともに、一日も早い被災地の復旧復興に向け全力で取り組んでまいります。
○伊藤(渉)委員 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。 平成七年に阪神大震災が発災をして、当時私は大阪で仕事をしておりまして、大変な惨状に目を覆うような思いでしたけれども、その当時から着実に一般住宅の耐震化も進めてきたことによって、今回の大阪北部地震も、その規模からすると決して阪神大震災に引けをとらないようなマグニチュードでございましたけれども、家屋自体の倒壊は随分減ってきた、これは実感でございます。それでもまだ失われた命がございます。一つの命を守るために、着実にこうした取組も推進をしていきたい、こう思います。 もう一つ、これは西日本豪雨について、山本内閣府特命担当大臣、防災の担当大臣にお伺いをしますけれども、これは岡山県本部から要望が来ていることで、これは既に知事に幾つかの要望を私どもの県本部としてさせていただいております。 それは、一つは、行方不明者の捜索、安否確認、これはもう当然でございます。被災自治体へのマンパワーや必要物資の供給、避難者の住居確保や生活必需品の供給、避難生活の支援、道路や電気、水道などライフラインの早期復旧、被災者の生活再建に向けた支援、また、被災した中小企業や農林水産業などの支援、こうしたことも発災後直ちに要望させていただきました。 とかくこうした災害は、発災直後は皆様の関心が高いわけですけれども、時がたつにつれて、被災地の皆様はいよいよこれからが大変なわけですけれども、取り残されたような気持ちになる、こういうところを我々しっかりサポートしていく必要があると思っておりまして、この岡山県、特に真備町では、懸命に生活再建に向けて取り組んでおられる方々がいまだもちろん大勢おみえになります。 被災者の生活再建に向けた継続した支援をお願いしたいと思いますが、大臣の御答弁を求めます。
○山本国務大臣 伊藤議員にお答えをいたします。 真備町の件につきましては、先般、地元の橋本岳議員からも質問がございまして、その際に申し上げましたけれども、私も先月二十一日に現地に参りました。大規模浸水の状況というものを本当に目の当たりにして、大変にその被害の甚大さ、改めて認識をしたところでございます。その際に、真備総合公園の仮設住宅も拝見して、被災された皆様の生活再建、復旧復興に向けた歩みも感じたところでございます。 実は、岡山県では、建設型の仮設住宅が三百十二戸、それから借り上げ型仮設住宅が三千二百四十一戸と非常に独特な状況でございまして、借り上げ型が大変多いわけでございましたけれども、真備総合公園の方でも八十戸の仮設住宅が対応されておりました。 被災者の生活再建に当たっては、その地域に住み続けたいという被災者の思い、これをしっかり踏まえていくということが大変重要でございますし、住まいの確保に加えて、なりわいやあるいは就労の確保、コミュニティーの維持、回復など、生活全般にわたるきめの細かい支援が必要でございます。 今ほど申し上げた真備総合公園の仮設住宅では、親子二世帯をお隣同士にするとか、いろいろな配慮がされておったことも申し添えておきたいと思います。 政府といたしまして、応急段階から復旧復興段階におけるさまざまな生活支援策を講じているところでございますけれども、本格的な生活再建のためには、復興まちづくりと連携した、息の長い取組が必要となってまいります。これまでの災害対応で得た知見や経験を生かして、被災自治体における復興まちづくり、被災者の生活再建が迅速かつ円滑に進めることができますように、関係省庁と連携して、被災者、自治体の声をよくお聞きをして、一体となって取り組んでまいりたいと思っております。
○伊藤(渉)委員 大変にありがとうございます。 大臣の一言一言が、被災をされて今なお復興に取り組む皆様には大変励ましになると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 また、台風二十一号に関連して、これは代表質問において、海上空港及び国際空港の防災対策について確認をさせていただきました。これは質問ではございませんけれども、ぜひとも海上空港を含む主要空港の機能確保に万全の対策を改めてお願いをしておきたいと思います。 最後に、北海道胆振東部地震について総理に御質問させていただきます。 札幌や北広島市での地盤沈下等による住宅被害も発生をしております。被災地域が今後、災害復旧を始め国土強靱化や観光需要の回復などさまざまな取組を進めていくためには、こうした取組をしっかりと支える財源の裏づけが欠かせないわけでございます。 熊本地震では、先日、坂本理事も質問をされておられましたけれども、阪神大震災以降の地震災害時における最も高いレベルの財政措置が講じられ、地元が取り組む事業の負担を極力軽減をした、こう伺っております。あわせて、特別交付税の措置により復興基金も創設をされたと承知をしております。 今回、深刻な被害を受けた地域、財源基盤が極めて脆弱で、必要とされる復興復旧事業に対し、財政面において持ちこたえることができるよう、ぜひとも熊本地震の際に講じられた対策と同水準の特例措置や財政措置を検討していただきたいと総理に最後お伺いして、私の質問を終わります。
○安倍内閣総理大臣 北海道胆振東部地震については、関係自治体の復旧復興事業が進むよう、予備費を十分に活用し、発災直後のプッシュ型支援のほか、北海道ふっこう割を実施するなど、生活の再建や迅速な復旧に向けた支援策を実施するとともに、激甚災害の指定や普通交付税の繰上げ交付といった対策を迅速に講じてきたところであります。 こうした対応により、関係自治体に安心して災害復旧復興に取り組んでもらえるよう、熊本地震と同様に、公共土木施設や農地の災害復旧事業等について、補助率をかさ上げすることなどで自治体の地方負担を軽減するとともに、大規模な山腹崩壊等への対応など更に必要となる経費について平成三十年度補正予算案に計上しているところでありまして、早期の成立の御理解、御協力をお願いいたします。
○伊藤(渉)委員 ありがとうございました。 この夏から秋にかけて全国で災害が発生をし、多くの方が今なお復興に取り組んでいるところでございます。政府・与党一丸となって、これらの皆様の生活のなりわい、復興の到達の日まで全力で取り組んでまいりますことをお誓い申し上げ、私の質問にかえさせていただきます。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて伊藤さんの質疑は終了いたしました。 次に、小川淳也さん。
○小川委員 立憲民主党・市民クラブ、小川淳也です。 午前中に引き続いて質疑をさせていただきます。 委員長、午前中お願いした国交省の資料なんですが、残念ながら、質疑に間に合わないという連絡を今ほど受けました。大変残念ですけれども、今鋭意作業中ということですので、またいただき次第、集中審議等でぜひ使用させていただきたいと思います。 それで、総理、もう時間の関係で聞きませんが、これからこの障害者雇用をどうするかは、大変難しい問題を抱えています。 総理、資料を見ながらで結構ですので、お耳だけかしてください。 二月までに四千人雇用するという政府の方針ですが、国家公務員に定員のあきはありません。欠員はありません。じゃ、そのために定員をふやせるのか、障害者雇用をふやすために定員をふやせるのか、これはなかなかできないでしょう。そうすると、非常勤、定員の枠外の非常勤でとりあえず雇うことになるのか。 更に言います。そうすると、十四万人、今いる非常勤のリストラにつながらないのか。 そして、厚生労働大臣のお耳には既に入っていると思いますが、全国四十万人の障害者の雇用、常勤と非常勤の区別をしたデータは一切ありません。 こうした、本当に本気なのかどうかが疑われるような状況で今日に至っている。そして、それを二月までに解決するとおっしゃった総理の言葉の責任は重い。このことを指摘して、午後お聞きをしたかったことについて質疑を進めてまいります。 午前中の質疑を少しフォローさせていただきたいんですが、後藤委員の指摘は、全くもって重要な指摘でございました。今、来年十月に本当に消費税が上がるのかどうか、国民は疑心暗鬼です。なぜなら、総理の過去二回の国政選挙の争点化の仕方そのものが、経済や国民生活よりもやはり時々の総理の政治判断、政局判断が優先されるということを、みんな残念ながら了解してしまったからであります。 そして、過去は、きちんと会見の場に立つなど、国民に向けて直接語りかけた。今回は、臨時閣議で関係閣僚に準備を指示したにとどまっています。 であるならば、もし総理が本気で上げるのであれば、しかるべきタイミングで国民に向けて語りかける必要があると思いますが、その点をまず御答弁いただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 前回、引上げを延期したのは、いわば法律で決まっている引上げをやらないということを決めたわけでございまして、その意味におきまして、引上げと同時に、これは、社会保障上のさまざまな給付措置もあるわけでございますから、そうしたこともできなくなるということも含めて、国民の皆様に御説明をする。 と同時に、これは信を問うべきだというのが私の判断であったわけでございますが、結果、国民の皆様から支持をいただくことができたということでございますが、今回は、法律にのっとって今進めているわけでございますので、淡々と、しっかりと準備を進めていきたい、こう思っているわけでございます。 いわば、法律に書いてあることをしっかりと実施をしていくということでございますし、これはリーマン級の出来事がなければしっかりとやっていくという決意も含めまして、十分な準備を進めていく。 いわば、今委員が言われたように、果たして私がまた上げないのではないか、そういう指摘があることは私も承知をしております。ですが、そのことによって準備が進まないということがないようにまた対策をしっかりと進めていくという、新たな対策を指示することも含めて閣議決定をしたところでございます。
○小川委員 では、確認ですが、殊さら会見を開いて、本当に上げますよ、準備が整いましたというようなことを殊さら国民に言うつもりもないということですね。
○安倍内閣総理大臣 それは、既にこれは法定で、決まっていることを行うわけでございますから、殊さら行う必要はない、こう思っているところでございますが、同時に、これだけの対策を行っていくわけでございますし、また、先般の、昨年の選挙において、使い道を変えると同時に、幼児教育の無償化を来年の十月から、そして、再来年からは真に必要な子供たちに対する高等教育の無償化を行っていくということをお約束しているということは、これは重たいものである、このように考えております。
○小川委員 総理は、時々法律で決まっていることを狂気で乗り越えるので、だから聞いているんですけれども、今は最終判断と受けとめました。それは受けとめました。新しい判断はないということをぜひ、その前提で、野党は野党でしっかり準備をしたいと思います。 それからもう一点、後藤委員の指摘で大変重要な指摘がありました。これは、国民、立憲、連携して質疑をしているわけですけれども。 片山大臣、私も離れ小島から来ているんですけれども、これはもう逃れられないんじゃないですか。私設秘書の記章を交付したということは、これはもう逃れられないと思いますよ。それから、十二月から裁判が始まる、これは公務に支障を来すじゃないですか。 潔く、みずから一連のことを認めて辞任されるのが最善だと思います。御本人にとっても日本国にとっても最善だと思います。御答弁を求めたいと思います。
○片山国務大臣 お答えいたします。 まず、お尋ねの、週刊誌報道によりお騒がせしている件については、大変申しわけなく思っております。 先ほども申しましたが、私設秘書には法律上の定義はございませんが、私が指摘をされ名誉毀損を訴えているのはあっせん利得でございまして、あっせん利得につきましては、私設秘書は、その国会議員に使用されており、かつ政策を補佐するものとなっております。そういった観点から、私どもの訴状には、雇用関係、給与の支払い、それから命令関係を明記しているわけでございます。 他方、私どもの、この指摘をされました週刊誌が十月十八日に出る前に質問があり、私どもは、外形的に確かに参議院の通行記章を、この案件が始まる前、一五年五月までは出しておりましたので、一五年五月に切れておりますが、一五年五月までは出しておりましたので、そのことを配慮して、私設秘書であった期間をその雑誌に対して一五年五月までとお答えしておりまして、それは公表されておりまして、何ら隠していることはございません。 いずれにつきましても、与えられた職務を粛々と、きちっと果たしてまいりたいと思っております。
○小川委員 これは今後も引きずると思います。 総理にもお聞きしておきます。 任命権者は総理であります。今私が申し上げた趣旨からすれば、内閣を守るためにも、また日本の政治を適正化するためにも、一刻も早く罷免、更迭すべきだと思いますが、総理の答弁を求めます。
○安倍内閣総理大臣 閣僚の任命責任は、もとより内閣総理大臣たる私にあります。 その上で、政治活動については、内閣、与党、野党を問わず、一人一人の政治家が、国民に不信を持たれることのないように、常にみずからが襟を正し、説明責任を果たすべきものと考えております。
○小川委員 質問に答えてください。私は更迭、罷免を求めました。
○安倍内閣総理大臣 片山大臣におかれては、ただいまも答弁をしておりましたが、しっかりと説明責任を果たし、同時に、与えられた職責をしっかりと果たしてもらいたい、このように期待をしております。
○小川委員 残念な答弁でございます。 総括質疑ですので、ちょっと補正予算についても聞かせてください。 皆様のお手元の資料が、大変、白黒で恐縮です、申しわけありません。それこそ資金的に十分であれば、カラーコピーしてごらんいただくんですが。 私、今回、これも後藤委員の指摘に関連してなんですけれども、総理、二〇一二年の十二月に第二次安倍政権を発足されています。それで、その後、累次にわたって補正予算を組んでおられるんですが、当初のころは私も野党ながら驚いていました。これだけ剰余金と、そして税収の上振れというものが出るものなのかと。総理が盛んにアベノミクスの果実、果実とおっしゃっていることも、もちろん野党として批判的には見ていましたが、これだけ収益が出るんだなというのは率直に驚いて見ていた部分があります。 しかし、累次にわたって補正予算を組むにつれて、どんどん税収増・剰余金は減り、一方、減額補正をしたときが典型だったと思いますが、その後、借金頼みの補正に先祖返りしているわけなんですね。 これは、総理、アベノミクスの行き詰まりなりを典型的に示していると私は思いますが、総理、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 これは、税収が伸びていないということではなくて、今年度の税収も六十兆円に近づく、六十兆円を超えて、いわば過去最高に近づきつつあるわけでございますし、地方税収も過去最高、四十兆円を超えているわけでございまして、今後も、しっかりと経済を成長させ、税収も安定的にふえていくように、アベノミクスを更に加速し、充実をしていきたい、このように考えております。
○小川委員 少々伸びているのは事実なんですよ。しかし、昔は思ったよりはるかに伸びていたわけですね。それが失速していることは、これもまた事実なんです。 そして、私、今回所信で総理が述べなかったこと、言及しなかったことで驚いたことの一つは障害者施策で、これは午前中指摘しました。そして、大島議長の、何らかの、問題意識に対してもお答えになるべきだったと思います。 そして、もう一つ驚いたのが、総理は初めて所信の中でアベノミクスに触れなかったんですよ。アベノミクスのアの字も言わなかった。過去、調べましたが、事実上初めてです、これは。 やはり総理御自身が、この間、日銀も物価目標を引き下げましたよ。借金はふえる一方です。日本の国債は半分近く日銀が持っています。物価は思うように上がりません。賃金も思うようには少なくとも上がりません。そして、日本の名立たる大企業の大株主が日銀と年金資金になっているという異常な事態もあります。 それこれ含めると、やはり今おっしゃったような楽観的な答弁じゃなくて、本当に構造問題に取り組まないとどうしようもないということは、この国の総理大臣としてもう少し真摯にお認めになった方がいいと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 物価安定目標については、これは達成していないのは事実でございます。 ただ、物価安定目標を設けていくというのは、もちろんそれは一つの目標ではございますが、同時に手段でもあるわけでございまして、大切なことは、実体経済で一番大切なことは雇用でありまして、雇用においては、雇用がやはり一番大切だということは、いまだに就職氷河期の人たちが大変苦しんでいるということでありますし、収入ベースでもなかなか上がっていかないというのが現実でございます。そういう皆さんにとっては再就職の機会もなかなかなかった、正規へのということであります。 ですから、いかに雇用をつくっていくかということが大切かということではないかと思うわけでございますが、ことし四月に高校、大学を卒業した皆さんの就職率は過去最高レベルになっているということはとても大切なことであろう、こう思うわけでございます。 我々の経済政策は間違いなく実体経済に働きかけているわけでございますし、日本銀行がとっている金融政策においても、これは雇用についてもしっかりと着目をしていただいている、こういうふうに私は思っているところでございます。 もちろん、経済政策にはさまざまな側面があるのは事実でございますが、しかし、ではこの政策をやめてしまえということであれば、それは、それによって経済がこうむる打撃の方が圧倒的に私は大きいんだろう、こう思うわけでございますし、この政策をとっていなければ、これはもう日本の経済がいわば非常に厳しい状況になっていたのは間違いないであろう、こう思う次第でございますし、いわば、新卒を迎える学生の皆さんもあの厳しい状況が続いてきたということになったかもしれないわけでございます。 そういう意味においては……(発言する者あり)なった可能性の方が私は高いんであろう、こう思っていますよ。 ですから、そういう意味では、我々がこうした経済政策を進めてきた結果、しっかりと皆さんが、働きたい人が働けるという状況をつくり出すことができているわけでありますし、それは今も続いているということではないかと思います。
○小川委員 総理、やはり、いいところをよくおっしゃるのは結構なんですが、例えば有効求人倍率が逼迫しているのは事実ですよね。それはアベノミクスの成果だとおっしゃりたいんでしょう。が、一方で、外国人を入れなければならないほど人口減少、少子化で、人手不足は深刻だ。これはセットの話じゃないですか。 それを、きちんと両方をわかっている、簡単じゃないんだ、今の状況はというメッセージであれば私も随分安心して聞くんですが、そういうところに総理の、もうちょっと思慮深さとか幅の広さとか奥行きとか、そういうものを私は、やはり日本人ですから、日本国の総理大臣には求めたい、心からそう思います。 そして、ちょっと時間の範囲内で私も。歳出は災害です、この補正予算。歳出は災害。異存はありません。しかし、遅きに失しているという批判は野党の側から当然あるわけです。 加えて、初動段階。ちょっとこれは一言、蒸し返すようで恐縮ですが、けじめをつけさせてください。 まさに豪雨被害が深刻化する前日に、それは総裁選挙だか何だか知りませんが、中に、閣僚になっている人たくさんいますね。 まず、石田大臣。今週ですか、あれはあれでよかったんだという御発言をされたということが報道にのっていますけれども、石田大臣、ちょっと、二百二十四名の犠牲者、死者、八名の行方不明者、そして二万戸近い住宅、全壊した人もたくさんいます、その方々に対して、同じ発言をするか、その方々を思えば、撤回して謝罪するか、いずれかで結構です、答弁してください。
○石田国務大臣 実は、先日私が申し上げましたのは、ある議員のパーティーに行かせていただいて、それで、その議員さんと私との関係は余りなかったんです。ただ、彼は赤坂自民亭によく来ていただいていたんですね。この赤坂自民亭というのは、我々が政権復帰して、そのころから始めているんです。 それで、それはどういうことで始めたかといいますと、私も始めた発起人の一人なんですけれども、それはどういうことで始めたかというと、一年生議員の皆さんと大臣とかとの、そういう交流の場をぜひつくりたいということでやったわけです。そういうことで、この赤坂自民亭自体の趣旨は悪くないですよと。 ただ、当日、あの警報が出ている中でやることについてよかったかどうかということなんですけれども、それについては、我々の仲間ももう既に答弁もしていますけれども、ああいう大きな被害になるという想定はその時点でできなかったわけでありまして……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に、御静粛に。
○石田国務大臣 それは大いに反省をして、そして、これからのいろいろな場面に生かしていかなければならない。 そのことによって不愉快な思いをされた方々には、非常に申しわけなかった、そういう御批判は真摯に受けとめさせていただきたい、そのように思っております。
○小川委員 総理大臣からも一言下さい。不適切だった、不謹慎だったと。
○安倍内閣総理大臣 お答えする前に、先ほど、人口が減少しているから有効求人倍率が伸びているかのごときの御発言があったけれども、それは全く違うわけでありまして、人口減四百五十万人……(発言する者あり)
○野田委員長 御静粛に。
○安倍内閣総理大臣 皆さん、こんなとんでもない経済学を信じているとはとても信じられませんが、国会議員の皆さんが。そんなことは全くないわけでありまして、人口がどんどん減少していけば、仕事もなくなっていくんですよ、消費者も減っていくんですから。これは当たり前じゃないですか。 そうではなくて、人口が減少していきますが、絶対数として職の数がふえているんですから。絶対数として職の数がふえているんですよ。職の数がふえていなくても、職の数もふえていなくても、いわば有効求人倍率が上がっているんだったら別ですよ。職の数、絶対数がふえていますから。就職の数がこれはふえているわけでございまして、二百五十万人分新たにこれは創出をしたわけですよ。 四百五十万人生産年齢人口が減少しているというのは、基本的に成長にはマイナスですよ。これは当たり前なんですよ。人口が減少していくということは、消費者も減っていくわけでありますから、例えばお店で買う人も減っていくんですよ。そのお店自体がなくなれば、そのお店で働く職もなくなっていくということなんですよ。 ですから、人口減少というのは、そういう意味では職に対してもマイナスに作用しますから、人口が減少していくから自動的に有効求人倍率が上がっていくという考え方、これは間違っているということははっきりと申し上げておきたい。 しかし、実際に景気がよくなっておりますから、景気がよくなっている中において、人手不足が生じている中において、我々は、その対策のためにさまざまな対策は既にやっているわけですよ。生産性を上げていくという対策もやっていますし、また、その中で、女性のいわば働き手も二百万人ふえてきたわけでありまして、そういうこともしっかりとやりながら、今回は外国人材を活用していこうという政策をやっている。 こういうのを全くやっていないのであれば、委員の御指摘ももっともでありますが、こういうことをやっている上において私は述べているということを申し上げておきたい、こう思う次第でございます。 それでは……(発言する者あり)いや、いろいろな質問がこっちから出るものですからね。
○野田委員長 お答えにならなくていいですから。
○安倍内閣総理大臣 はい。 それでは、御質問にお答えをさせていただきたいと思います。 ここ数年の気象状況を踏まえて、本年六月に、官邸に大雨に関する情報連絡室を設置しました。継続して情報収集を行うとともに、その翌日に開催された中央防災会議においても、私から、梅雨末期の大雨による災害への対策を関係閣僚に指示するなど、大雨による災害に備えてきたところであります。 そこで、今まさに、実質、防災対策に実質にどういう影響があったのかという意味も含めての御指摘だろうと思いますから、ここは正確にお答えをしていきたい、こう思っております。 平成三十年七月豪雨に際しては、七月五日に、気象庁が記録的な大雨となるおそれがあると発表した直後に小此木防災大臣出席のもとで関係省庁災害警戒会議を開催し、そして、政府全体として必要な警戒態勢をしき、その後も被害の拡大を想定して……
○野田委員長 総理、簡潔に御答弁をお願いいたします。
○安倍内閣総理大臣 政府の対応体制を拡大するなど、いかなる事態にも対応できる万全の体制で対応に当たってきたところであります。対応がおくれたのではないかという御指摘は当たらないということははっきりと申し上げておきたい。(小川委員「そんなこと聞いていません」と呼ぶ)これが一番大切なことなんです。 実際に……(小川委員「同じぐらい大事です」と呼ぶ)同じぐらいですか。対策がおくれるということは、その程度なんですか。
○野田委員長 私が指名してからやりとりをお願いします。
○安倍内閣総理大臣 そうではないんですよ。これは、やはり対策が実際にできていたかどうかということについて今申し上げているところでございます。
○小川委員 対策をとられるのは当然であり、必要なことです。しかし、こういう形、これは私、西村副長官の罪も重いと思いますよね。それから片山大臣。こんなことを軽率にインターネットに上げるような状況ですか、当時。それも含めて、二重に私は反省を求めたいと言っているわけです。 総理大臣、なぜ、このことで一言、一言、不謹慎、不愉快にとられた方もいると思う、わびたいと思うと、なぜその一言を言えないんですか、総理大臣。
○西村内閣官房副長官 お答えを申し上げたいと思います。 御指摘の私のツイートにつきましては、被災者の方々などにこれは不愉快な思いを抱かせた、このことは私は大いに反省をしているところでございます。 ただ、その上で申し上げれば、今総理からも答弁がございましたように、当日、政府では、小此木大臣のもとで関係省庁の災害警戒会議を開催して、万全な警戒態勢を確保していたというふうに認識をしております。
○小川委員 それならそれでいいんですが。 総理、お願いします。こういうことで心証を害したり、不愉快な思いをおかけした人はいると思います。一言、単純なことをお願い、聞いているわけですよ。 一言、不謹慎、軽率であり、一言おわびしたい、それだけ言ってください。
○安倍内閣総理大臣 私どもの仕事は国民の生命と財産を守ることでありまして、それに対しては適切に対応してきております。
○小川委員 大変残念です、総理、本当に。 もちろん、政治ですから、政策なり法律なり、これが大事なことは当たり前のことだと思います。しかし、何というんでしょう、午前中の障害者の件もそうですが、人心を治め、国を治め、これもまた為政者の重要な仕事じゃないですか。 総理、私、念のため持ってきたんですよ。安倍政権は道徳を教科化したでしょう。私、これは反対です。しかし、やった。それで、今、教科化して生徒は評価されているんですよ、それぞれの道徳姿勢はどうかと。ね、柴山大臣、そうでしょう。これは小学校一年生の道徳の教科書、正直な心で、ごまかしをしないで。小学校三年生、素直に謝る心。 小学校一年生、三年生がこの審議を見ているとちょっと想像していただいて、もう一回だけお願いします。 こういうことが軽率にも、悪意があったかどうかちょっとおくとしましょう、軽率にも社会に流出し、その後、二百人以上の方が亡くなり、家を失い、なお行方不明者がいる状況の中で、やはりこの国の総理大臣として、より脇を固め姿勢を正しする責任のある為政者として、不愉快な思いをおかけした人がいたとしたら一言おわびしたい、それだけで結構ですから。お願いします。
○安倍内閣総理大臣 これは、皆さんはこうしたことをいわば政治的に私は利用されているんだと思いますよ。 やはりこういう場においては、果たしてしっかりと対応できているかどうか、対応できていないのであればどうすべきかということを私は議論すべきなんだろうな、まさに実質を議論することが大切なのではないか、このように思っております。(発言する者あり)
○野田委員長 お静かに。
○小川委員 私は、そう思いません。本当に、人心を治めつつ、政策を実行する、その両輪そろってこその、この国の為政者だと思います。 もう時間がありませんし、私も、これは本当に心を鬼にして質問をするつもりでした。この安倍改造内閣はもう何回目になるんでしょうか。過去、改造そのものに対する評価が五割に迫ったこともあるんです。今回は、居並ぶ閣僚の皆様を前に申しわけないんですが、二割ですよ、物によっては。 非常に、総裁選の結果、そして沖縄の選挙結果、いろいろなことがあったでしょう。総理は、今までに比べると、派閥の意向を酌み、順送りで人事を行い、みずからの本意だったかどうかわかりませんが、最終的に国民にツケが回りかねない人事を行った。そういう責任が私はあると思います。 そして、既に、きょう本当は一人一人聞きたかった、政治資金問題、失言等々で、複数の閣僚の皆さんに対して国民から疑念の声が上がっています。本当は一人一人聞きたかった。聞きたかったですが、最後、総理大臣に聞いて、終えたいと思います。 やはり、この改造内閣における、片山大臣、筆頭格だと思いますが、十二名の新入閣の皆様、今後も、政治資金、そして発言、極めて慎重に、心して職務に当たっていただく必要が当然あるわけであります。ということとあわせて、この出足でさまざまな問題が物議を醸している。任命権者として、安倍総理大臣の見識をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 任命権者、いわば任命責任は任命権者である内閣総理大臣たる私にあるわけでございます。 今回は、適材適所という観点から、また全員野球でしっかりと政策を前に進めていくという観点から、それぞれ大臣を任命させていただいたところでございまして、皆さんしっかりと結果を出していただきたい、このように期待しております。
○小川委員 途中、政治利用というお言葉もありましたけれども、野党の立場から、やはり政府のあり方、政権のあり方、そして政治家の資質、これを厳しく問うていくのは、これは私たちなりの職責です。 そして、それを前提に与党側も、特に閣僚の皆さんには……
○野田委員長 小川さん、質問時間は終了しております。
○小川委員 委員長に言われましたので、即退きたいと思います。 しかし、審議時間が全く足りないと思います。引き続き集中審議等々要求をして、質疑を終えたいと思います。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて小川さんの質疑は終了いたしました。 次に、西岡秀子さん。
○西岡委員 国民民主党、西岡秀子でございます。 昨年秋の衆議院選挙で長崎一区から初当選いたしました。本日、予算委員会初めての質問となります。どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、七月の西日本豪雨災害、北海道胆振東部地震、台風二十一号、大阪北部地震で亡くなられましたとうといみたまに心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、今なお不安な避難生活を続けておられます皆様に心からお見舞いを申し上げます。 昨日より、補正予算について、また我が国にとって大変重要な課題について、議論がこの予算委員会でございました。 災害に対しまして、今回、復旧復興の補正予算が計上されたわけでございますけれども、地元の実情そして要望に沿った災害対策に万全の取組をお願い申し上げます。 また、学校の緊急安全対策については、自治体の財政状況やさまざまな要因で、予算がついたとしても、執行が大変おくれる地域もございます。 例えば、エアコンについては、再来年までつかないという自治体も、予定がそのような予定になっている自治体もございます。来年の夏前には必ず学校現場にエアコンをつけて、子供たちの命を守るということも私たちに課せられた大変大きな責任であるというふうに思いますので、予算をつけただけではなくて、今後、国として、各自治体の取組についてのフォロー体制をぜひよろしくお願いいたします。 国民民主党としても、一日も早い復興復旧のために、被災された皆さんに寄り添い、全力で取り組んでまいることをお誓い申し上げます。 発災後、野党として、一日も早い臨時国会の開催を政府に求めてまいりました、補正予算の一日も早い編成を求めてまいりましたけれども、臨時国会の開会が十月二十四日の開会となったということは、大変遅過ぎる対応で、スピード感に欠けていたということについて、ここで指摘をさせていただきます。 さて、衆議院で女性初の予算委員長として、野田聖子衆議院議員が就任をされました。野田委員長のもと、公正公平な御采配を心から期待を申し上げます。 また、今回の第四次安倍内閣におきましては、大変残念でございますけれども、女性閣僚が片山大臣お一人でございました。安倍内閣においては、以前、五名の女性閣僚が任命されたこともございました。 片山大臣は、安倍総理から、二、三人分存在感のある方と太鼓判を押されておりましたけれども、就任早々、政治と金の問題について疑念が生じておりますことは、大変残念なことでございます。大臣として、国民に対する説明責任をしっかりと果たしていただきたいと思っております。 それでは、質問に入らせていただきます。 まず、安倍総理にお尋ねをいたします。 午前中の、同僚階議員の憲法改正に対する国民の民意についてのお尋ねの中でもございましたけれども、総理は、今臨時国会、所信表明演説で、原敬内閣総理大臣の「常に民意の存するところを考察すべし」という言葉を引用されました。総理御自身は、政治に取り組まれる姿勢として、今、みずからがこのことを実践されているとお考えでございましょうか、端的にお答えをお願いいたします。
○安倍内閣総理大臣 端的にお答えをさせていただきたいと思います。 常にそうありたいと。そうであるかということについては、これは皆様の御判断をいただきたいと思いますが、そうありたいと……(発言する者あり)こういう皆様の御批判も真摯に受けとめながら、自重自戒をしながら、この言葉を大切にしていきたい、このように思っているところでございます。
○西岡委員 この五年余り、アベノミクス経済で、一二・二%成長を始めとして、さまざまな数字における、安倍総理はその実績を高らかに述べられております。しかし、私が地元長崎の皆さんと日々接していく中で、皆さんからのお声を聞く中で感じる思いというのは、国民の皆さんの暮らしと総理の話に相当乖離があるということを実感いたしております。 森友・加計問題を始めとして、公文書改ざん、官僚の虚偽答弁、データ偽装など、政権にとって不都合な部分が明らかにされない。まさに今、政治に信頼が失われております。大変深刻な状況であると考えております。 総理にお尋ねをいたします。 さきの国会で起こったさまざまな問題に対しまして、行政府の最高責任者として、今まで総理がどのような責任をとられたのでしょうか。また、一連の不祥事に対して、御自身の道義的な責任についてどのように考えておられるのでしょうか。 私たちから見ると、全く積極的な真相究明の姿勢が見られないように感じられます。うその答弁が当たり前のように行われ、そのような状況を生み出した政治家が誰も責任をとらない今の現状が、日本社会の価値観の変質、ひいては子供たちに目に見えない形で大きな影響があるのではないかと危惧をいたしております。そのことに総理は自覚がおありでございましょうか。的確にお答えをお願いいたします。
○安倍内閣総理大臣 行政をめぐるさまざまな問題について、国民の信頼を揺るがす事態となってしまったことに対しましては、行政府の長として大きな責任を痛感しており、率直におわびを申し上げたいと思っております。 真摯な反省の上に、二度とこうしたことが起こらないように、全力を挙げて再発の防止に向けて総理大臣としての責任を果たしていく覚悟でございます。 行政府の長として、一層身を引き締めながら、ただいま西岡議員から厳しい御指摘をいただきましたが、そういう御指摘も含めまして、しっかりと受けとめながら政権運営に当たっていきたいと思います。そして、結果を出していくことで国民の皆様の信頼を取り戻していく考えでございます。
○西岡委員 今、総理から御答弁がございました。先ほどから、解明すべき問題についての集中審議を申し入れております。このことにぜひ総理としても積極的に、この集中審議の開催に総理としてもぜひ御協力をいただければというふうに思います。 私たち野党も、多くの皆様の信託を肩に背負ってここに立っております。同僚議員からもございましたが、真に国民のために資する野党の提案については、ぜひ議論の俎上にのせていただき、よりよい国民生活向上のために私たちの思いをぜひ国政で反映をしていきたいと思っておりますので、私たち野党議員に対しましても、ぜひ安倍総理の御理解をいただきまして、私たちの提案についてもぜひ議論の俎上にのせていただくことをお願い申し上げます。 次に、教育の無償化についてお尋ねをいたします。 昨年、総理は、選挙直前に消費税の使途を変更し、幼児教育、保育と高等教育の無償化を発表されました。たしか九月二十五日の記者会見であったと思います。財政再建や税と社会保障の一体改革とのそごもありましたし、当時、自民党でも全く議論がなかったとの報道もございました。 二兆円規模とされ、教育の無償化を始め、待機児童対策、介護職員の待遇改善などの予算で、パッケージとして二兆円規模のパッケージが組まれました。そのとき、消費税増税分一・七兆円、企業からの拠出金三千億円という異例のやり方でございました。この流れで、この夏まで制度の中身がはっきりしなかったことからも、党内のコンセンサスが十分に得られない中での発表であったというふうに理解をいたしております。 私は、教育政策には確固たる理念や哲学が必要であると考えております。何を目的にするかで大きく制度設計が変わってまいります。幼児教育のあり方がその子供の人生を決定づける大切な時期であり、どのような環境にあってもひとしく子供たちがスタートラインに立ち、みずからの夢と希望をかなえることができる社会でなくてはならないと考えております。断固たる理念に基づいたものであるか、総理に、この突然総理が発表された無償化についての総理の哲学、理念について、御簡潔に御答弁をお願いいたします。
○安倍内閣総理大臣 お父様の西岡武夫先生は、我が党時代に文科大臣を務めておられまして、そのときの政務次官が麻生副総理でございますが、いわば我が党の文教行政をリードしてこられた方として私も尊敬をしております。 安倍政権ではこれまで、給付型奨学金制度の創設等、未来を担う子供たち、そして子育て世代に対する支援の充実を図り、一人親世帯の子供たちの大学進学率が二四%から四二%に上昇するなどの成果を上げてまいりましたが、なお全世帯平均に比べて低所得層における大学進学率が低い状態にあります。このため、どんなに貧しい家庭に育った子供たちにも進学のチャンスがある、頑張れば進学のチャンスがある、確保することで貧困の連鎖を断ち切り、そして格差の固定化を防ぐ必要がある、こう考えております。まさに教育こそ、格差を解消していく、貧困の連鎖を断ち切る鍵であろうと思っております。 このような考え方のもと、幼児教育の無償化を進めるとともに、この幼児教育の無償化はもともと自由民主党の、これはもともとずっと、政権奪還するときも含めて公約に掲げていることでありますが、所得が低い家庭の子供たちに、更に真に必要な子供たちに限った高等教育の無償化を行うこととしたところであります。 この無償化の措置は、大学等での勉学が職業に結びつくことで格差の固定化を防ぎ、支援を受けた子供たちが大学等でしっかりと学び、社会で自立し活躍できるようになることを目的としています。これを達成するためには質の高い教育を提供していくことが重要でありますので、建学の精神に基づき、社会や時代のニーズを踏まえた個性、特色ある教育を行っている私学、私立学校が果たす役割は大きいと認識をしておりまして、お父様は非常に私学の振興に尽力をしてこられましたが、そういう認識も持っているわけでございまして、このため、私立大学の授業料について、国立大学の授業料に一定額を加えた額を上限として減免することとしておりまして、私学助成に関しては、私立学校振興助成法の目的にもあるとおり、私立学校の健全な発達に資することを基本的な哲学として、同法の趣旨を踏まえ、引き続き対応してまいりたい。 いずれにいたしましても、どんなに貧しい家庭に育っても、頑張れば、学びたいと思う子供たちがしっかりと将来を見詰めて学ぶことができる日本にしていきたい、こういう考え方から今回の政策を行ったところでございます。
○西岡委員 参議院本会議において、消費税を予定どおり上げるのかという質問に対しまして、先ほどから同僚議員からも質問があっております、リーマン・ショック級のことが起こらない限り増税するという従来からの答弁をされました。 また、午前中の後藤議員への答弁で、リーマン・ショック級に加えて大災害という事態もその延長する項目として述べられました。消費税増税の延期の可能性がゼロではないということを示唆されたものだというふうに思っております。 そうなると、二度増税を延期した安倍総理が再度延長しないということは、国民の中でもなかなか断言ができない状況があるというふうに思っております。もし、総理が言うところのリーマン級のことが起きた場合、そしてまた大災害が起きた場合、この消費税増税を財源としております教育の無償化の財源についてはどのように処置をするおつもりなのでしょうか。このことをお尋ねしたいと思います。 教育という、特に未来の子供たちの教育に係る予算が、私はこのような不安定な状況でいいのかということを大変危惧をいたしております。教育は、国家にとって基本となる大変重要なものでございます。このことに、総理からしっかりと簡潔に御説明をお願いいたします。 また一方で、教育の無償化は、低所得者よりも高所得者が優遇される制度ではないかという根強い批判もございます。恩恵を受けるはずの子育て世代の支持が低いという現実もございます。 また、従来から指摘をされていることでございますけれども、待機児童問題が解決しないまま教育の無償化が実現すると、かえって申込みがふえて待機児童が深刻化するという懸念もございます。 このようなさまざまな問題が生じておりますし、一方で、認可保育園以外の認可外保育園などもその対象となるために、保育の質の確保も大変重要となります。この問題についてはどのように対応されるおつもりなのか、お尋ねいたします。
○安倍内閣総理大臣 幾つか御質問をいただきましたが、保育の関係につきましては茂木大臣からお答えをさせていただきたいと思いますが、前半の、消費税を引き上げるかどうかということにつきましては、先ほど小川先生から非常に懐疑的な御質問をいただいたんですが、そのときにお答えをさせていただきました。 二度あることは三度あるという疑いを持たれているかもしれませんが、三度目の正直という言葉もございまして、まさにこれは、リーマン・ショック級というときには、基本的には、リーマン・ショック級という中においては大災害というものも入っておりまして、今までもそういう答弁をしたことがあるわけでございますが、省略することで、リーマン・ショック級ということで言ってきたこともあるわけでございまして、答弁を変えたわけではないということでございます。
○茂木国務大臣 保育、認可外につきましても、今回、保育の必要性、こういう観点に注目をいたしまして、認可外であっても、三歳から五歳児、全ての子供たちの教育を無償化する、しっかり進めていきたい。 同時に、御指摘のように、保育の質を確保する、極めて重要でありまして、一定の時間軸はありますが、そういった形で、認可、認可外を含めて、しっかり質の充実も図っていきたいと思います。
○西岡委員 総理に再度質問いたします。 もし消費税を増税されない場合、この教育の無償化についてどのような対応をされるのかということについて質問をいたします。
○安倍内閣総理大臣 今委員がおっしゃったように、教育については、安定的な政策でなければならない、いわば財源をしっかりと得なければならないということでございます。私もそう考えております。ですから、消費税という安定財源を充てて教育の無償化を進めていくという判断をし、昨年、選挙に訴えたところでございます。 ですから、先ほども小川委員にお答えをさせていただいたのは、昨年、選挙において、消費税の使い道を変えるという大きな判断をしたということで、選挙で大きな支持を得ているわけでありますから、これは大きいものである、重いものであるというふうに考えている、こう申し上げたところでございます。 上げなければということは、当然、これは財源を得て初めて実行できるものである、このように考えております。
○西岡委員 それでは、もしどうしても上げられない状況が起きた場合は、教育の無償化については実行しないという理解でよろしいでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 今から、よくここでお答えさせていただくのですが、仮定の質問にはなかなかお答えかねるわけでございますが、仮定の質問にお答えすることは控えさせていただきたいと思いますが、しかし、いわば、二兆円というのは大変大きな財源でございまして、それをそう簡単に代替できるものではないのではないか、このように考えておりますが、基本的には、仮定の質問にはお答えできません。
○西岡委員 ただ、子供たちの教育の問題でございますので、上げない場合に答えられないということについては、大変不安に皆さんが思うことであるというふうに思いますので、このことについては、例えば、教育の無償化について総理があれだけはっきりと皆さんにおっしゃっている以上、消費税は必ず増税をするという理解で、それではよろしいでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 消費税を上げる、上げないについては、もう既にるる答弁しているとおりでございます。
○西岡委員 それでは、私としては、消費税は増税をして、この教育の無償化について約束をしているということは重いということで、総理は消費税を増税をされるというふうに私自身は理解をさせていただきました。 時間が大変迫っておりますので、一問だけ質問させていただきます。
○野田委員長 西岡さんに申し上げます。質問時間が終わりました。
○西岡委員 はい、わかりました。 それでは、ありがとうございました。
○野田委員長 これにて西岡さんの質疑は終了いたしました。 次に、大串博志さん。
○大串(博)委員 無所属の会の大串です。引き続き、質疑させていただきます。 日米の貿易交渉に関して質疑をさせていただきたいと思います。 先般、九月、日米の共同声明ということで出されて、日米での貿易協議を始めるということが発表されました。私は、これは非常に、実は、安倍総理、トランプさんと信頼関係は厚いんだと言われますけれども、どこまで本当にその信頼関係は厚い中でやられているんだろうと心配しました。 というのは、日本にとって、そのときに切れるカードの最大のカードは、あれだけ乗らないと言っていた二国間交渉に乗るというカードだったと思います。つまり、TPPにアメリカを引き込むといいながら、結局は二国間の交渉を受けるとせざるを得なかった、これが日本にとって最大切れるカードだったと思うんですね。これに対して、日本はとるべきものをとったのかということなんです。 私が見る限り、この日米共同声明において、とれたところ、一つは自動車、アメリカが二〇%の関税をかけるぞとおどしのように言ってきていることに対して、これを交渉期間中は上げないということを非常に微妙な言い方で、確約を得たんだと安倍総理は記者会見で言われていました。もう一つは、農林水産品に関して、過去の経済連携協定がマキシマムであるということ、これを尊重してもらう、この二点だったと思いますけれども、私は、この二点を得ることによって、二国間協議に入るという日本最大のカードを切ったというのは、私は不釣合いだったと思うんですね。 その証拠に、自動車に関しては、つい最近ですけれども、その舌の根も乾かないうちにという感じが私はしますけれども、トランプ大統領、日本が市場を開放しない場合には日本車に二〇%の関税をかけるんだと、引き続き、おどしのように相変わらず言っているわけですよね。 総理、笑っていらっしゃるけれども、これ、私、原文をよく聞きましたよ。彼は言っていました。ウイ・プット・トゥエンティーパーセント・タリフ・オン・カー。その後何と言ったと思いますか、彼が言ったのは。ウイッチ・アイ・アクチュアリー・ライク・ベターと言ったんです。その方が俺はいいんだと。そこまで安倍総理に対して言われているんですよ。 本当に、しかし、安倍総理、これ、自動車に関しては、この交渉期間中には精神に反する行動をとらない、これだけでよかったのか。私は、二国間交渉に入るのであれば、自動車に関しては二〇%の関税はもうかけないということを確約するぐらいのことを、総理自身、トランプ大統領からとるべきだったと私は思いますけれども、いかがですか。
○茂木国務大臣 協議の実務をやっておりますので、私の方からまず事実関係につきまして申し上げますと、日米で今後、TAG、物品貿易協定をスタートする、これからスタートであります。交渉の結果、まさに国益をかけて交渉していくことになるわけでありますけれども、そこの中で、自動車につきましては、これからの交渉、信頼関係に基づいて行っていく。そして、この信頼関係に基づいて行っていくということは、この二三二、二五%の自動車に対する関税は交渉期間中は課さない、このことを首脳会談で安倍総理からトランプ大統領に直接確認をとったところであります。 同様の表現、アメリカとEU、同じようにことしの七月に合意をしておりますが、合意の精神に反することはしない、表現は似ておりますけれども、残念ながら、EUの場合は、それを直接、二三二を課さない、こういう確認は首脳会談でとれていない、EU側がそういうふうに理解している、こういう形であります。 また、農林水産品について御質問があれば詳しくお話をさせていただきたいと思いますが、今回の声明文、尊重するということ、リスペクトと書いてあります。こういった共同声明でリスペクトという言葉は非常に重いんですよ。普通でしたら、認識をする、リコグナイズと使うわけで、そこでリスペクトという言葉を使って、アメリカも日本の立場を尊重する。日本としては、最後までこの立場をしっかりと守って、国益にかなった交渉を進めていきたいと思っております。
○安倍内閣総理大臣 合意の精神に反することはしないというのが文書であります。ただ、この文書だけではということもありまして、その後の首脳会談で私の方からトランプ大統領に確認をいたしました。そこでトランプ大統領はしっかりと確約をしているわけでございまして、これは麻生副総理も同席をしておりますし、こちら側もずらっとおりましたし、向こう側もいる中で、はっきりとこれは大統領が述べたわけでございます。 彼はよくいろいろなところで、二五%、まあもともと二五%なんですが、二五%かけるというやり方を彼は好んでいるということをよく言うんですよ、それは。しかし、日米においては、交渉している間はこれはかけないということで、絶対にそれは、私は、そうなっていく、このように確信をしております。それは日米の首脳同士の約束がとれている、これは私の確信であります。
○大串(博)委員 私が言いたいのは、要するに、交渉の間中、交渉の間だけは二五%関税はかけないというふうに言ったところで、現実にこんなにして、トランプさんが常日ごろから、市場が開放されなかったら二五%の関税をかけるんだというふうに言い続けられたら、あいくちを突きつけられて交渉しているようなものじゃないですか。前と全然状況は変わらないんじゃないか。私、そこなんですよ。 日本は最大のカードを切ったわけです、二国間交渉に乗るという最大のカードを。そのときになぜ自動車に関する高関税はもうかけませんというところまでとらなかったのかというところが、私は、非常に交渉としてとれていないんじゃないかということを申し上げているわけですね。 もう一つ、農業のことを茂木大臣は言われていました。 農業に関しては、茂木大臣の言い方も私もちょっと確認したいんですけれども、全体として経済連携のものがマキシマムである、最大限である、こういうふうに言われていますね。TPPが全体であるみたいなことも言われています。 この全体としてというところで、先ほど後藤委員との話もありましたけれども、日・EUに関してはチーズ等々TPPよりも譲歩幅の大きいものがあるから、その部分でもし仮に譲歩が大きくなってしまったら、それ以外の部分はへこませるというか、そういうことで対応するのかなというふうに、私はそういう意味かなと受けとめていますけれども、きちんと聞かせていただきたいのは、全体としてTPPのレベルを超えない、農林水産品に関してはと言われているのは、例えば、日・EUで超えてしまったもの以外の産品においては、それでは、びた一文TPPを超えることはないと断言していただけますか。
○茂木国務大臣 先生、交渉はこれからです。農林水産品については、過去の経済連携協定で約束した譲許内容、これが最大限である、このことはしっかり共同声明にも書かれているわけであります。同時に、私としては、ライトハイザー通商代表に、この立場は交渉中も変わらない、最終的にもこの立場を貫くということを申し上げた上で交渉を行っているところであります。 お話を伺っていると、リービッヒの最小律みたいな感じがするんですよ。ドベネックのおけって御存じですか。おけに板がついているわけですよね。その板、結局、何枚か板がついていて、一番、何というか、高さが低い板のところまでしか水は入らない。 つまり、一つの交渉事の板を組み合わせてではなくて、全体のおけとしてはTPPが最高だ、こういうことを申し上げております。
○大串(博)委員 そうしたら、お尋ねしますけれども、日・EUで出っ張っているところ以外の農林水産品分野においてもひょっとしたらでこぼこが出てくる可能性は、TPPに比べて、でこぼこが出てくることがあり得るということですか。
○茂木国務大臣 これから交渉を進めてまいります。まだ、個別の項目について具体的な交渉をライトハイザー通商代表との間で行っておりません。当然、アメリカ側も今、TPAをとれていないわけですから、そういった交渉はできないわけであります。 ただ、全体としてTPPが最大限である、そういう立場に立って交渉を進めていきたい、このように思っております。
○大串(博)委員 たしか、自民党の方でも決議がなされていたと思うんですね、TPP以上の譲歩をしてはいけないと。これは衆議院の農林水産委員会などでも何度も議論をされてきました。歴代の農林水産大臣も、TPP以上の譲歩があってはならない、こういうふうに何度も言われています。 それが、全体的にという言葉の中で、かつ、TPPをあれだけ激しい議論で行っていたものですから、一つ一つの分野が最大限なんですね。それが個別においては違ったことがあり得るという話を聞いて、私はびっくりしました。この点は、またいろいろな場で議論させていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○野田委員長 これにて大串さんの質疑は終了いたしました。 次に、宮本徹さん。
○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。 まず、閉会中の日米首脳会談について伺います。 首脳会談の共同声明では兵器購入の話はなかったわけですが、トランプ大統領は記者会見で、私が、日本は我々の思いを受け入れなければならない、巨額の貿易赤字は嫌だと言うと、日本はすごい量の防衛装備品を買うことになった、こういう発言をしました。 総理、一体、何をどれだけ買う約束をしたんですか。
○安倍内閣総理大臣 国民の命と平和な暮らしを守り抜くためには、我が国の防衛力について、質及び量を必要かつ十分に確保することが不可欠であると考えています。 本年九月に行った日米首脳会談においては、私から、米国製の防衛装備品を含め、高性能な装備品を導入することが我が国の防衛力強化のために重要であると考えている旨をトランプ大統領に説明をしたところであります。なお、このような考え方は、トランプ大統領に対して、これまでの首脳会談においてもこうした説明は重ねてきたところでございます。 日米首脳会談のやりとりの一つ一つについてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、防衛装備品の導入については、これは委員御承知のとおり五カ年計画でありまして、中期防衛力整備計画に基づいて、米国製の防衛装備品を含め計画的に取得しており、今後とも、我が国の主体的な判断のもとに、防衛力の強化を行っていく考えであります。
○宮本(徹)委員 何で一つ一つのやりとりを答えるのを差し控える。これは差し控えることじゃないと思いますよ。総理のポケットマネーで買うわけじゃないんですよ。国民の税金で買うんですよ。隠さなければならないような、国民に説明できないような約束をトランプ大統領にしたんですか。私は、国会に対して説明する義務があると思いますよ。
○安倍内閣総理大臣 ほかの首脳会談、例えば日中の首脳会談でも同じことなんですが、首脳会談で行ったことについて、どういう話題について話をした、どういう発言をしたということについては、お互いに了解し合ったことを外に出していくということに基本的にはなっていくわけでございますので、その点において、今これ以上答弁することは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、今までもそうなんですが、中期防衛力整備計画に基づいて、米国製の防衛装備品を含めて計画的に取得をするわけでございますので、例えば、私がそのときにいきなりあることを考えて、これを買いますよ、あれを買いますよと言うことは、これはあり得ないわけでございまして、あくまでも、中期防衛力整備計画に基づいて、我々は防衛装備品を計画的に取得をしていくということであります。
○宮本(徹)委員 日米で了解したことを出すという話ですけれども、トランプ大統領は、共同声明になかったことも記者会見でしゃべっているわけですよ。ということは、日米の了解になっていないということは、トランプさんじゃなくて安倍さんの側が隠したいということで、合意になっていなくて出していないという話じゃないですか。トランプ大統領は隠して困るような話じゃないですよ。 それから、中期防衛力整備計画に基づいてということをおっしゃいましたけれども、イージス・アショア、中期防衛力整備計画の中にはなかったですよ。 更に言えば、これから五年間、中期防衛力整備計画を決めるのは十二月じゃないですか。何にも決まっていないですよ。中期防衛力整備計画に基づいて買うという話だったら、何か買うという約束なんてできっこないはずなのに、トランプ大統領によると、日本はすごい量の防衛装備品を買うことになった。極めて重大ですよ。 それから、総理は我が国の主体的判断ということをおっしゃいましたけれども、飯島内閣官房参与がテレビ番組でこう言っていますよ。イージス・アショア導入について、トランプ米大統領に押しつけられて購入する状態だ、こう話していますよ。主体的判断だなんて、多くの皆さんは思っていないですよ。みんな、トランプさんに言われて言いなりになっている、そう思っていますよ。 そして、トランプ大統領がすごい量と言うとおり、来年度の概算要求ではFMSは大変巨額になっております、六千九百十七億円。兵器等購入額のうちFMSの割合は、安倍政権以前の五%から、今度の概算要求では一九・五%。 きょう、一覧表をお配りしております。百七十四項目あります。イージス・アショアの人材育成費もある、早期警戒機E2Dも、一気に九機整備しようというのを視野に入れた買物になっているわけですね。しかも、これはほとんどが後年度負担に回している、未来にツケ回しをしているわけですね。 結局、トランプ大統領との約束ありきで、とにかくまず契約だけたくさん結んじゃおうというのが今度の概算要求にもあらわれているんじゃないですか。 きのう、FMSが議論になりました。それで、後年度負担も議論になりました。昨日、岩屋大臣からは、後年度負担が五兆三千三百七十二億円になるという数字の紹介もありました。安倍政権で二兆円以上、兵器のローンがふえたという計算になるわけですね。 もう一つ、数字をお伺いしますけれども、FMSの後年度負担は、二〇一二年度の予算と、そして二〇一九年度の概算要求、それぞれ幾らになっていますか。
○岩屋国務大臣 数字だけ申し上げますが、平成二十四年度のFMSに係る総額は千五百二十一億円、平成三十一年度概算要求時におけるFMSに係る総額は一兆五千七十六億円でございます。
○宮本(徹)委員 つまり、約十倍ですよ。安倍政権になって、FMSの将来のツケ回しが十倍にまで膨れ上がっているということになるわけですよね。この間、アメリカ製の兵器の爆買いが、防衛省予算の増大、そして兵器ローンがふえる主たる要因になっているというのは、はっきりしているというふうに思います。 それで、このFMSをふやすことは、自民党の中からだって問題だという声が出てきていたわけですよね。岩屋大臣も野党時代、FMSについては強烈に批判されておりました。国会の議事録。これはFMS契約ということですから、価格というのはどんどん高騰していく、よその国でつくったものを言い値で買う、いつできるかわからない、価格がどうなるかもわからないという調達の仕方は考え直すべきだ。 当時の岩屋大臣の言ったとおり、今度のイージス・アショアだって、初めは八百億円、次は一千億円、概算要求では一千二百三十七億円と、相手の言い値でどんどんどんどん値上がりしているという状況になっております。 岩屋大臣、大臣になって、みずからの思いを生かせる立場になりました。FMSによるアメリカ製兵器の爆買いは、これはやめるべきじゃないですか。やめるよう安倍総理に言ってくださいよ。
○岩屋国務大臣 そのときの発言も、FMSそのものを全部否定したわけではなくて、やはり日本の防衛のために、米国でしかつくれない高性能の装備を導入する必要というのはあるんだろうと思います。 ただ、今も、例えば、未納が多いとか、未精算が多いとか、納期がおくれてしまうとか、最初の見積りが高過ぎるとか、そういうFMSに係るいろいろな諸課題があることは事実です。 これについては、米側とも常に協議をして改善を図るように努力をしてきておりますし、先般、シンガポールでマティス国防長官とお会いしたときも、ぜひ、このFMS調達については、さらなる改善について協議をさせていただきたいということを申し上げました。 一層の改善を図ってまいりたいというふうに思っております。
○宮本(徹)委員 議事録を見ていると、FMSじゃない方法でやろうというニュアンスで、当時、岩屋さんは発言をされておりますよ。安倍政権の一員になると、みんなアメリカの言いなり一色じゃないですか。 安全保障のことをおっしゃいますけれども、なぜアメリカが同盟国に今武器を売りたがっているのか。これはもう、トランプ政権ははっきりしていますよね、アメリカの軍需産業の利益を守るため、雇用を守るため。安全保障のどうのこうのじゃないんですよ、アメリカ・ファーストなんですよ。アメリカの兵器産業の雇用のために国民の血税を湯水のごとく注ぎ込んでいくことは、私は許されないと思いますよ。 総理、トランプ政権のアメリカ・ファーストにつき合ってアメリカ製兵器の爆買いを続けたら、未来にわたって暮らしのための予算を圧迫することは明白じゃないですか。
○野田委員長 宮本さん、質問時間が終了しております。 総理、簡潔にお願いします。
○安倍内閣総理大臣 はい、わかりました。 安倍政権になって米国からのFMS調達経費は確かに増加をしておりますが、全体の四分の一は実はF35戦闘機に関する経費であります。これはオバマ政権のときに当時の民主党が四十二機の導入を閣議決定したものでありまして、安倍政権はこれを引き継いで誠実に実行しているわけでございます。 FMSの中にはそういうものも入っておりますし、さらには、イージス・アショアについてはもう時間がありませんから述べませんが、我々は我が国の防衛のためには必要な経費だと考えております。
○宮本(徹)委員 イージス・アショア導入の根拠とされた重大かつ差し迫った危機なんて、今やどこにもないですよ。
○野田委員長 質問時間は終了しております。御協力ください。
○宮本(徹)委員 こんな中で、消費税増税の一方で、アメリカ製兵器の爆買いは決して国民の理解は得られないということを強く、厳しく指摘して、質問を終わります。
○野田委員長 これにて宮本さんの質疑は終了いたしました。 次に、浦野靖人さん。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。よろしくお願いいたします。 きょう、下地政調会長からもありましたが、大阪北部地震で、高槻市の小学校でブロック塀が倒れて、四年生の女子児童が残念ながらお亡くなりになりました。非常に痛ましい事件でございましたけれども、下地政調会長が指摘したように、高槻市は、これは熊本地震のような本震が来た場合、またさらなる事故が起こる可能性もあるということで、自主的にブロック塀対策をしました。同じように、箕面市や茨木市、北部の自治体では、そういった対策を先にとったところがありました。 先ほど大臣が答弁で、今回の補正予算で独自財源で早急に対応した自治体についても遡及的に適用するということをおっしゃっていただいていました。高槻市のことを事例に挙げましたけれども、これは我々は、別に高槻市だけじゃなくて、そういう自主的に対策を施した自治体、もちろん、どの時点をもって今回の地震の対策なのか、どこまでを遡及するのかというのは非常に重要だとは思いますけれども、明らかに、今回、例えば菅官房長官が全国の自治体などに安全点検を要請したタイミングなど、遡及をどこまでするかというのははかれると思いますので、そういった自治体にしっかりと遡及適用していただきたいと思っております。 これをしない場合、先ほど答弁ありましたけれども、これは、これから同じようなケースが起きたときに、政府として、ルールとしてそれを決めたんだというわけでは恐らくない答弁だったと思います。 これから同じような地震が起きた場合に、どういうふうなルールに基づいて遡及適用していくかということを決めておかないと、国からの補助金を当てにして、例えばやらない自治体が出てきたりとか、これはもう本当に大きなモラルハザードになりかねない、そのような制度にしてはいけないというふうに思っていますので、ぜひ総理、これをルールとしてしっかりとこれからもつくっていくんだ、遡及適用をしっかりするんだということを答弁をいただけたらと思います。 同時に、これはブロック塀だけではなくて、農業についてもいろいろと災害がありました。 農業なんかは、果樹園の樹木が倒れたりとか、多くの農家が被害を受けました。これは、もうすぐにでも木を植えかえたりとかしていかないと、早くしていかないと、果樹なんかは何年かたたないともとに戻りませんから、すぐに実行したところもあります。 ところが、これはJAの共済を中心とした制度になっていて、小規模零細の農家の被害に必ずしも行き届いていない部分もあるんですね。こういった小規模農家に対する目配りのきいた、細やかな支援制度に見直すべきと考えておりますけれども、総理、いかがでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 ただいま二問いただいたと思いますが、最初の御質問についてでございますが、国の補助金の対象事業は、補助金の交付決定がなされた後の事業が原則でありますが、補助金の交付申請前の事業に対して補助金を支出することについて、法令上禁じられているものではなく、災害関連予算の遡及適用を行うべきかどうかは、当該予算の所管省庁が関係省庁と相談しつつ、必要な措置を検討し、判断すべき問題であります。 大阪府北部地震による被害を受けて、今般の補正予算案においては、倒壊の危険性があるブロック塀の安全対策のため、臨時特例的な措置として新たな交付金を創設し、支援することとしておりますが、児童生徒等の安全確保のための緊急的な整備であることに鑑み、臨時特例的な対応として、遡及適用したいと考えています。 もう一点でありますが、この夏、西日本豪雨や北海道胆振東部地震を始め、大きな自然災害が相次ぎ、地域の基幹産業である農林水産業にも甚大な被害をもたらしました。 農林水産業については、被災された方々の心に寄り添いながら、崩れた農地や水路の修復、ため池の補修など、災害復旧を加速するとともに、農業保険制度による農作物の被害への補償、そして、ハウスの再建や果樹の植えかえといった営農再開に向けた支援など、なりわいの再建に向けた歩みを力強く後押しすることにより、規模の大小にかかわらず、被災された方々が農林水産業を続ける意欲を失わず、一日も早く経営再開できるように、きめ細かに対応していく考えであります。
○浦野委員 次に、補正予算がチェックが甘くなりがちだということで、先ほど宮本委員も指摘がありましたけれども、我々、例えばエアコンなんかも、これは総理の強い思いで今回の補正予算に含まれたということをおっしゃっていましたけれども、本来であれば、こういったものは計画的に進めていくべきで、本予算で審議をしていくというのが本当だと思うんですね。 こういった、補正予算だからということでいろいろと放り込まれていくと、なかなか、これも幾度となく我々は指摘してきましたけれども、財政規律の緩みにつながっていくというふうに我々は今でも考えておりますけれども、その点について、いかがでしょうか。
○麻生国務大臣 今、エアコンの話を主にされたんだと思いますけれども、こういうのは補正じゃなくて本予算でやるべきじゃないかという御趣旨なんだと思いますけれども、確かにそのとおりなんだと思いますが。 学校のエアコンをやりますと、やる時期というのが、夏休み、春休みと、ちょっと休みのときにしかやれないものですから、どうしても、本年度予算、本予算でやりますと、実際やれるのは来年の夏休みということになりまして、時期的にはいわゆる肝心な来年の夏に間に合わないというところが一番問題なのかなと思って、私どもとしては、この問題を、災害の、学校の、いわゆる退避、避難所としての効果とかそういうものとはまた別に、いわゆる学校の教室内をきちんとするためには、春休みの間にやっておかないと夏に間に合わないということで、本予算ではなくて補正でやらせていただいたというふうに御理解いただければと存じます。
○野田委員長 浦野さん、質問時間は終了しております。
○浦野委員 はい。 時間がなくなりましたので、あと二問あったんですけれども、答弁を御用意いただいたのに、どうも申しわけありません。 以上で質問を終わります。
○野田委員長 これにて浦野さんの質疑は終了いたしました。 これをもちまして締めくくり質疑は終了いたしました。 以上をもちまして平成三十年度補正予算両案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○野田委員長 これより討論に入ります。 討論の申出がありますので、順次これを許します。藤野保史さん。
○藤野委員 私は、日本共産党を代表し、二〇一八年度一般会計補正予算案に賛成の討論を行います。 本補正予算案は、本年七月の西日本豪雨、北海道胆振東部地震、台風二十一号、大阪北部地震などによる被災者支援、災害復旧を主な内容とするものである点、予備費追加の一千億円は後半期の災害等に対応するものである点などから、賛成します。 この間、多くの自然災害が起こりました。犠牲になられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、今なお被災されている皆様に心からお見舞いを申し上げます。 災害からの生活再建にかかわって、政府に対して、緊急、切実な二つの問題への対応を求めます。 第一に、災害救助法に基づく応急修理制度による支援を受けると、仮設住宅への入居ができなくなる問題です。 熊本地震で大損害を受けた熊本県益城町では、五百に及ぶ被災世帯が、大規模半壊した自宅や倉庫、ビニールハウスなどで暮らすことを強いられております。この矛盾は、七月の西日本豪雨災害の被災地でも顕在化しております。このような二者択一の押しつけをやめて、安心できる住まいを緊急に確保する責任を果たすべきです。 第二に、東日本大震災から七年半が経過してもなお、政府が把握しているだけでも五万七千人もの方々が、みずからの住まいを確保することができないまま避難生活を続けていることです。 その原因の一つが、自力だけでは住宅再建ができないことにあることは明らかです。被災者生活再建支援法を改正し、全壊の支援額を三百万円から五百万円に引き上げるとともに、全国知事会も求めているように、支援対象を半壊などにも広げるべきです。六野党が既に共同提出している支援法改正案を速やかに審議し、実現することを強く求めるものです。 生活となりわいが再建され、一日も早く被災者が日常を取り戻すことができるよう、政府に万全の対応を求めて、討論を終わります。(拍手)
○野田委員長 次に、浦野靖人さん。
○浦野委員 日本維新の会の浦野靖人です。 補正予算案に対し、賛成の立場から討論いたします。 今回の補正は、日本列島を次々に襲った災害に係る災害復旧費が計上されているほか、減災等を目的とした事業に対する予算措置を講ずるものと理解しています。 しかし、もろ手を挙げての賛成ではないことを、この場で以下三点について指摘させていただきたいと思います。 一点目は、遡及適用に関してのルールの明確化です。 大阪北部地震では、高槻市の小学校でブロック塀が倒壊し、小学四年生の女児が亡くなりました。当時、大きな本震が近日中に来ることを予想し、直ちにブロック塀の点検、見直しをした自治体がありました。危機管理上、適切かつ評価すべき対応であったと考えます。こうした前向きな取組に措置が行われることは評価いたします。 ブロック塀以外にも、本補正においてさまざまな財政措置が行われますが、遡及適用のルールが省庁ごとに異なることのないよう明確なルールとすることを求めます。 二点目は、自治体の国への依存度を強める懸念です。 小中学校へのエアコン導入等に当たっては、自助努力で導入を進めている自治体にこそ有利に働く補助基準の設定、つまり、国の支援を待つのではなく、自治体の自助努力が報われる基準づくりを強く求めます。 三点目は、財政健全化に逆行した建設国債の追加発行に対する懸念です。 災害対応とはいえ、既存の予算の見直しもなく建設国債を追加的に発行するのでは、財政規律は緩む一方です。プライマリーバランスの黒字化時期の明確化を強く求めます。 最後に、委員会運営について一言申し上げます。 委員一名の会派は質問者も一名とされていますが、二名以上が連続して質問を行うケースもあります。我が党もこれに倣い、過去、繰り返し質問者の追加を求めていますが、なぜか拒否され続けてきました。曖昧な判断基準や、言った者勝ちが通る運営でいいのでしょうか。質問権を保障する観点からも、国会改革の観点からも、今後は要求に基づき質問者の追加を可能とすることを求めます。 以上、終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○野田委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○野田委員長 これより採決に入ります。 平成三十年度一般会計補正予算(第1号)、平成三十年度特別会計補正予算(特第1号)の両案を一括して採決いたします。 両案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○野田委員長 起立総員。よって、平成三十年度補正予算両案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました平成三十年度補正予算両案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○野田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十分散会