法務委員会 第5号
- 発言数
- 636 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/11/21
会議録
○葉梨委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。山下法務大臣。 ————————————— 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○山下国務大臣 出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 中小・小規模事業者を始めとした人手不足は深刻化しており、我が国の経済社会基盤の持続可能性を阻害する可能性が出てきています。このため、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築することが求められております。 また、我が国を訪れる外国人は増加を続け、平成二十九年の外国人入国者数は約二千七百四十三万人と過去最高を更新しており、我が国に在留する外国人数も、平成三十年六月末現在では、過去最多の二百六十四万人となっています。このような中、厳格な入国管理と円滑な入国審査を高度な次元で両立し、特に、増加する外国人に対する在留管理を的確に行っていくことが求められております。 この法律案は、以上述べた情勢に鑑み、所要の法整備を図るため、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正するものであります。 この法律案の要点を申し上げます。 第一は、人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野に属する一定の専門性、技能を有する外国人の受入れを図るため、現行の専門的、技術的分野における外国人の受入れ制度を拡充し、当該技能を有する外国人に係る在留資格、特定技能一号及び特定技能二号を設けるとともに、基本方針及び分野別運用方針に関する規定など、外国人を受け入れるプロセスに関する規定、外国人に対する支援に関する規定、外国人を受け入れる機関に関する規定等を整備することとするものです。 第二は、新たな在留資格の創設に伴う在留外国人の増加に的確に対応しつつ、外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整といった新規業務に一体的かつ効率的に取り組む組織として、法務省の外局に出入国在留管理庁を新設することとするものです。 その他所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律の趣旨であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○葉梨委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○葉梨委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房総括審議官宮地毅君、法務省入国管理局長和田雅樹君、厚生労働省大臣官房審議官八神敦雄君、厚生労働省人材開発統括官吉本明子君、農林水産省大臣官房輸出促進審議官渡邊厚夫君、農林水産省大臣官房審議官山北幸泰君、水産庁漁政部長森健君、経済産業省大臣官房審議官大内聡君、国土交通省大臣官房建設流通政策審議官北村知久君、国土交通省大臣官房技術審議官宮武宜史君、国土交通省総合政策局次長山上範芳君及び観光庁審議官金井昭彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○葉梨委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申出がありますので、順次これを許します。藤原崇君。
○藤原委員 おはようございます。衆議院議員の藤原崇でございます。 本日から入管法の改正法審議入りということで、トップバッターで立たせていただきます。 この法律案、理事会、理事懇談会等では長らくさまざまな議論をしてきましたが、大事なことは、この委員会で、議事録に残る形で国民の皆様方に御懸念点あるいは説明をする点、それをしっかり説明していくことだろうと思っております。理事会の議論も大事ですけれども、それ以上に、国民の皆さんに我々が国会議員として負託に応える、そのために質問をしていきたいと思っております。 そういう中で、大変残念なことでございますけれども、法務省が作成した技能実習生の実態、これに関する資料について誤りがあるということでした。私の配付資料の四ページ、ラインを引いているところが誤っておりまして、五ページが正しいものだということであります。 これについては、マスコミ等で報道されたり、大臣から記者会見はございますけれども、まずはこの国会の場で、しっかりと国民の皆さんに説明をしていただきたいと思います。この集計の誤りについて、その概要を伺います。
○和田政府参考人 まずは、今回、大変な誤りを犯してしまいまして、申しわけございませんでした。まずはおわびを申し上げます。 今回のミスの、誤りの概要でございますけれども、平成二十九年のいわゆる失踪技能実習生に対する聞き取り調査の結果をまとめました資料に誤った数値を記載したというものでございます。 また、失踪動機につきまして、「より高い賃金を求めて」という表現があたかも聴取票の調査項目として記載されているかのような、誤解を招きかねない表現を使ったということでございます。 この点について、改めておわび申し上げます。
○藤原委員 今局長がお話をしました二つの誤り、集計ミスと、項目にないものを書いたということですが、集計ミス、これは、いつ、どのような経緯で生じたんでしょうか。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 この集計ミスが発生いたしました正確な時期は特定できませんが、平成三十年五月に、入国管理局において担当者が集計作業を行い、聴取票の集計を行った結果を局内で報告しているところ、その際には既に誤った数字を計上しておりますので、遅くとも、このころまでには集計ミスが発生していたものであることは間違いないと考えております。 また、集計ミスが生じた理由でございますが、誤った数値を記載することとなりました原因は、エクセルファイルのデータの切り張り作業を行った際の操作ミスでございます。 以上でございます。
○藤原委員 初歩的なミスということで、これはやはり、全ての議論の基礎になるものですので、この点については法務省には猛省をしていただきたいと思っております。我々の議論はあくまでそういうデータの上で行うことですので、その点は重々お願いをしたいと思います。 そしてもう一つ、「失踪技能実習生の現状」の記載について、「より高い賃金を求めて」との記載、これは、いつ、誰が、どのような方針でこういう記載をすることを決めたのでしょうか。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 もともと、この聴取票でございますが、平成二十七年十月に書式を改定するまでは、失踪動機の項目の原因、理由、動機等の欄が、現在のようなチェック方式ではなくて、自由記載方式をとっておりました。その当時から、低賃金を理由に他の就労先を求めて失踪した方、そういう方々がその動機を述べておられまして、実際に多くの方が、述べられていた表現に基づきまして、より高い賃金を求めて失踪したものということで我々整理をいたしまして、その旨、対外説明をしてまいりました。 その後、平成二十七年十月の改定によりまして、失踪動機欄をチェック式に改めた際に、技能実習生の待遇改善という観点から、「より高い賃金を求めて」という表現を「低賃金」と改めて、さらに、より丁寧に実態を把握するために、これを「低賃金」「低賃金(契約賃金以下)」「低賃金(最低賃金以下)」と細分化いたしましたが、それ以降も、従前の取りまとめに倣いまして、「より高い賃金を求めて」という表現を使用してきたという、そのような経緯でございます。
○藤原委員 過去の経緯のものをそのまま使用したという説明だと思うんですが、フォーマットが変わるごとに、ぜひそこは適宜にチェックをすることが重要だろうというふうに思っています。 今度大事なのは、あってはならない誤りなんですが、この誤りがどういうふうに波及をしているのか、していないのかということだろうと思っております。 法務省がこれまで、資料四の誤った集計の結果を説明した、これの時期や相手方、そして説明方法について伺います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 法務省といたしましては、かねてから、与野党を問わず、議員の先生方から各般の御指導を賜っているところでございます。また、さまざま御説明をさせていただいておりますところでございますが、他の先生方との対応状況に関するお尋ねにつきましては、一般的にお答えすべきではないと考えているところから、個々の先生方に対する対応につきましてはお答えを差し控えさせていただくことを御理解いただければと思います。 その上で、誤った結果が記載されました今回の資料につきましては、本年六月に、外国人技能実習制度の活用を推進する議員連盟、ここにお配りさせていただいて以降、与野党を問わず、お求めのあった議員の方でございますとかPTなどに提出させていただいたものでございます。
○藤原委員 六月に作成をして、その後の資料ということで、それ以前には出ていなかったということだろうと思っております。 今回の、特にこの「より高い賃金を求めて」という記載について、入管法の改正に関する審議に備えて当局に都合のいいように資料をつくったのではないか、こういう批判もあるし、そういう見方もこれはあるんだろうと思っております。 それに対して、当局としての御見解を伺いたいと思います。
○和田政府参考人 今回の「より高い賃金を求めて」という記載を使った理由につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、これを恣意的に選んだということはございません。 また、既にこの案件は、平成三十年五月ごろに、先ほど申し上げましたとおり、資料を配付しているものでございまして、今回の法案審議のために作成したということはないということを御理解いただければと思います。
○藤原委員 時系列的なところで、この法案審議とリンクをしているものではないということは、恐らくそのとおりなんだろうと思っております。 今回、これから失踪技能実習生の問題も議論が来るんですが、ちょっと通告はないんですが、局長に念のため一点だけ簡単に聞きたいんですが、今回問題になっている個票というのは、平成二十八年の技能実習生の法律を改正した前の実習生の個票ということでよろしいですか。
○和田政府参考人 平成二十八年の技能実習法の改正は、施行が平成二十九年十一月でございます。したがいまして、今回の個票の対象になっていました平成二十九年一月から十二月までの失踪技能実習生の方の中には、新法の適用対象者になっている技能実習生の人はいない、こういう認識でございます。
○藤原委員 ありがとうございました。 そういう形で一連の経緯は事務方から説明があったんですが、最終的な責任というのは、これはやはり大臣にあると言わざるを得ないんだろうと思っております。 私も同期で、山下大臣に最初の質問がこういうことになってしまって大変残念で申しわけないのでありますが、今回ミスがあった資料は、これは大臣答弁の基礎にもなっている、結果的に虚偽答弁ととられかねない状況というふうになっておりますが、一連の経緯を含めて、その点に関して、大臣、責任をどうお考えか、お伺いいたします。
○山下国務大臣 お答えいたします。 法務大臣として、誤った資料をほぼそのまま読み上げる形で答弁してしまったことで、結果として誤った答弁をしてしまったことについて、また、法務行政の責任者として、こうした誤った資料を国会議員の皆様にお示ししたということに関して、心からおわびを申し上げます。 その経緯ということでございますが、具体的には、平成三十年十一月七日、参議院予算委員会におきまして、共産党の小池晃参議院議員から、法務省、失踪者の調査をしております、主な失踪理由は何ですかと問われました。実は、この前日、野党ヒアリングにおいて、先ほど局長が説明した誤った資料をお示ししておりました。そこで、私は、小池先生がこの調査結果に触れているというふうに考えて、前日に野党ヒアリングで野党にお示ししたこの資料、これをそのまま読み上げる形でお答えし、調査では、主な失踪動機としては、現状の賃金等への不満からより高い賃金を求めて失踪する者が約八七%、実習修了後も稼働したいとする者が一四%などと述べたものであります。 これらの答弁は、この誤った資料に基づいて答弁したものであります。そして、その前日、野党に示された誤った資料に基づいてやられたものであり、改めておわびしたいというふうに考えております。 そしてまた、その場で、このより高い賃金を求めてというのは、調査票で言う低賃金、契約賃金以下、最低賃金以下、これを合わせたものですねというふうに小池参議院議員に問われましたので、それにつきましては、その三つを合わせたものでございますという事実を答えておるところでございます。 そして、大臣としての責任につきましては、このような詳細な報告を受けたのが、十六日の午前中の法務委員会が終わった直後でございます。これを聞きまして、私は直ちに、この技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームの設置を、門山政務官、弁護士でもある門山政務官をヘッドとして設けるよう指示し、そこで、その技能実習制度につきまして、先ほど御指摘のような、新たな技能実習制度の施行状況の検証も、これもしなければなりません。また、技能実習制度の適正な運用のあり方、まだ旧の技能実習制度の適用対象も残っているわけでございますから、そういったことも含めて、運用のあり方について具体的な検討を指示するなどしたところでございます。 こうしたことで、技能実習制度の運用をしっかりやっていくということにおいて、誤った資料に基づいたことについては深くおわびしますが、技能実習制度のさらなる適正な運用を図ってまいりたいと思っております。(発言する者あり)
○葉梨委員長 静粛に願います。
○藤原委員 政務官をヘッドとしてということで、今後のことはぜひお願いをしたいと思います。 過去の大臣の答弁について、修正の必要性について伺います。
○山下国務大臣 これまでの技能実習、失踪に関する国会における答弁について、判明した今回の取りまとめ結果を踏まえ、その修正の要否について検討いたしましたところ、私が引用する形で誤った数字を答弁したわけですが、そうした答弁はなかったということでございます。 そして、より高い賃金を求めてなどと答弁している点も、先ほど局長から説明があった、例えば従来の自由記載の記述に基づいておったり、あるいは、背景において、例えばその後就職をしておった、あるいはその就職の際にあっせん者がいたなどとの、さまざまな情報を踏まえて答弁したものということでございまして、そういったことから、以前の大臣も、さまざまな資料や説明に基づいてそのような答弁をしたと思われることから、修正するまでのことは考えておりません。
○藤原委員 一通りの御説明をいただきました。ありがとうございました。 八番の通告を飛ばして、いよいよ本法に入ってまいりたいと思います。 まず大臣に、先ほど読み上げていただきましたが、本法の立法趣旨について伺いたいと思います。
○山下国務大臣 お答えいたします。 先ほどの提案趣旨でも御説明したとおり、中小・小規模事業者を始めとした人手不足は深刻化しております。そして、我が国の経済社会基盤の持続可能性を阻害する可能性が出てきております。これは全国的な傾向でございます。 そのため、これは、生産性向上や国内人材の確保のための取組、処遇改善等、これを行うことは当然の大前提でございますが、それでもなお人材を確保することが困難な状況にある、そうした産業上の分野において、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築することが求められておるわけでございます。 また、我が国を訪れる外国人は増加を続けて、法務省の統計によれば、平成二十九年度外国人入国者数は二千七百四十三万人でありますし、また、これに例えばクルーズ船なんかで来た者も訪日外国人数ということになりますと、二千八百万人を超えるという数値も出ております。 いずれにしても、我が国を訪れる外国人は極めて多い。そして、在留する外国人数も、三十年六末で過去最多の二百六十四万人となっているということで、こうした中で、この増加する外国人に対する在留管理を的確に行っていく、そして厳格な入国管理と円滑な入国審査を高度な次元で両立する、そのためにこの出入国在留管理庁が必要であるということでございます。 これが今回の法案の立法趣旨でございます。
○藤原委員 特に、これだけ外国の方が来られると、庁をつくるというのは非常に大事なことだろうと思っております。また、特定技能制度、これも地方の人手不足という意味で非常に期待感もあるというふうに理解をしております。 ただ、この一方、本法については、実質的な移民政策ではないかという批判も出ております。ただ、国民の皆さんが懸念をしているのは、概念的に移民政策という定義に当たるかどうか、これは今までの政権の考え方がどうかということでは大事なことなんですけれども、実際に国民の皆さんが心配をしているのは、外国の方が増加することによって治安が悪化しないか、社会のコミュニティーが分断されないのか、社会保障の負担の増加、こういうようなことを懸念しているんだろうと思っております。 このような懸念に対して、政府としてどのように回答するのでしょうか。
○山下国務大臣 新たに受け入れる外国人に限らず、外国人一般の受入れ環境整備につきましては、現在、内閣官房長官と、法務大臣である私を議長とする関係閣僚会議において、外国人の受入れ・共生のための総合的対応策を検討しております。 例えば、地域における多文化共生の取組の促進、支援、外国人児童生徒の教育の充実、社会保険の加入促進や医療保険の不適切使用の防止など、各取組の拡充や具体化に向けて、関係省庁と連携して検討を進めております。 法務省としては、こうした取組を通じて、外国人を、新たに受け入れる人材も含めて、単なる労働者ではなくて我が国社会を構成する一員として受け入れていくということで、外国人との共生社会の実現に向け、関係省庁と協力しながら関係施策の推進に全力を尽くしてまいります。
○藤原委員 きのうの趣旨弁明の中で、ニセコ町がうまくいっているというお話がありました。前の町長さんが言うのであれば、それは間違いがないんだろうと思います。 これから外国の方がふえていく、これは不可避的なことだろうと思っています。大事なことは、それを上手に受け入れる、そのための施策を、やはり国としてもぜひ取組をしていただきたいと思っております。 しかしながら、そういう中で、さまざまな御不安の点、その一つについてお聞きをしたいと思います。 我が国の今の在留の制度で、技能実習で三年プラス特例制度等で合計五年稼働をして、更に特定技能一号で五年を稼働すると、日本で十年間仕事をして居住をしたということになりますので、これは永住権の申請、これに関するガイドラインのうちの一つの要素、十年居住をして稼働をしている、これを満たすことになるのではないか、これは永住の可能性が出てくるのではないかという議論もあるんですが、この点については今どういう制度設計を考えているんでしょう。
○山下国務大臣 お答えいたします。 まず、永住許可要件につきましては、法律上は、素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産、技能を有すること、法務大臣がその者の永住が日本国の利益に合すると認めることという三つの要件を全て満たす必要がございます。 そして、先ほど御指摘のガイドラインと申しますのは、この国益に合すると認めることという三つ目の要件について認めるためのあくまでガイドラインでございまして、このガイドラインの要件を満たしたからといって自動的に認められるものではないというものでございます。 その上で申しますと、これは御指摘のとおり、永住許可に関するガイドラインについて、「就労資格又は居住資格をもって引き続き五年以上在留していることを要する。」としておりますが、技能実習及び特定技能一号については、在留期間に上限があり、何らかの在留資格に変更しない限り、その上限を超えての長期滞在が想定されないということになっておりますので、永住許可に関するガイドラインに言う就労資格には含めず、永住を許可しないということも検討しているというところでございます。
○藤原委員 ありがとうございます。 今、大臣の口から、特定技能一号については永住権のガイドラインの対象にならない方向で検討しているというお話がありました。これは重要なことだろうと思っております。 では、特定技能二号の場合はいかがでしょうか。
○山下国務大臣 特定技能二号と申しますのは、従来における専門的、技術的分野における在留あるいは就労資格と同等のものということで位置づけられるものでございます。 この在留資格をもって我が国に在留する特定技能二号外国人については、従来の専門的、技術的分野における就労資格と同様に、一定の要件を満たすことを前提と、先ほど言った五年の就労資格、ここにカウントしてよいのではないかというふうに考えているところでございます。
○藤原委員 特定技能一号と二号、それぞれと永住権の居住要件のガイドラインの形というのをやはりしっかりお示ししていくことが国民の皆さんにとって懸念、不安を払拭するという意味で、今の答弁は非常に意味がある答弁だろうというふうに思っております。 次に、受入れの見込み数のことについて簡単に聞きたいと思います。 私の資料の一は法務省の資料で、それぞれどれくらいの人を外国から受け入れようとしているのか、それのものでございますけれども、受入れ業種の考え方は、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお受入れが必要と認められる業種ということで、これは資料二のマーカーを引いているところにそういうふうに書いてあるんですが、これは特定技能一号業種で、五年後には二十六万から三十四万受入れを見込んでいるということなんですが、この人数の算定根拠を伺いたいと思います。 とはいえ、全部聞くわけにはいきませんので、一つ、ラインをしている造船そして舶用工業について、どういう根拠で五年間で一万から一万三千という数字を出したのか、伺いたいと思います。
○宮武政府参考人 造船・舶用工業に関する数字について御説明申し上げます。 まず、不足数二万二千人について御説明申し上げます。 国土交通省では、二〇二五年に新造船建造量の世界シェアを三〇%に広げるという産業界と共有する目標を立てておりまして、その実現のために必要な人材数を現在の生産性をベースに算定しました。これをもとに、五年目である二〇二三年に必要な人材数を十五万四千人としております。 他方、造船・舶用工業の現在の就労者数から、定年退職や中途離職による減少、新規採用や定年延長による増加を勘案し、五年目には十三万二千人になると推計しております。この十五万四千人と十三万二千人の差が、五年後の人材不足数二万二千人であります。 しかし、造船・舶用工業における努力分といたしまして、生産性を毎年一%向上させることで必要人数を七千人減らし、また、高齢者のさらなる雇用により就労者数を三千人ふやすことにより、五年目の人材不足数二万二千人は一万二千人に圧縮されると推計しております。 次に、受入れ見込み数一万から一万三千人について説明いたします。 造船・舶用工業では、技能実習二号を修了した者が一定割合特定技能一号に移行するとして、五年目までの累計で受入れ見込み数を八千五百から一万一千五百と見込んでいるところであります。これに加えて、新たに実施する試験に合格して特定技能一号で受け入れられる者が五年目までに合計一千五百人と見込み、合わせて一万から一万三千人を受入れ見込み数といたしました。
○藤原委員 三〇%のシェアを獲得するためにはどれくらい船をつくらなければいけないかというのはある程度出てくる、そうすれば、必要になる人材というのが十五万四千人、そして、今は十三万二千人しかいないので、二万二千人が不足をする、これについて、生産性向上を果たして更に高齢者の方等を再雇用していくと、一万二千人がそれでも足りない、それについて、技能実習あるいは試験等を必要としていくと一万人から一万三千人が入ってくるであろう、そういう数字なんだろうと思っております。非常に簡潔に説明をしていただきまして、数字の根拠としてはわかりました。 次に、この一ページの資料なんですが、本会議の総理答弁によると、受入れ人数の上限としてこの五年後の数字を運用することとなりますとなっています。この見込み数というのは実際の運用の際にはどのように扱われるのか、御説明をいただきたいと思います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 現在、先生のお示しいただきました表に記載されているとおり、各業所管庁におきまして積算されました見込み数が示されているところでございます。 今後、本法案が成立しました際には、政府において協議の上、受け入れる分野を決定し、分野別の運用方針におきまして受入れの見込み数を明記することとなります。その上で、先ほど先生から御指摘ございましたとおり、五年目までの累計、これを運用上の受入れ数の上限として運用してまいるわけでございます。 したがいまして、初年度、例えば非常に多くなったからそこで直ちに打ち切るというようなことはございませんが、向こう五年間の推計をきちんと立てていただくわけでございますので、この間に、生産性の向上でございますとか国内人材確保の取組などをしていただきます。そのため、特に大きな、特異な経済変動等がない限りは、この上限の中で人の受入れを行っていくという、そのような運用をしてまいるということでございます。
○藤原委員 基本的に、この人数をキャップをはめてやっていくに近い運用をするということなんですが、ただ、これは見込み数というわけですので、実際これくらいの人が日本にやってくるかどうかを当然ながら担保をするわけではないと思うんですね、相手方のあることですから。 例えば、初年度は三万二千八百人から四万七千五百五十人を受け入れる見込みとなっておりますが、実際にそれくらい希望する方がいなければそれを下回るということは、これは当然想定というか、考えていることということでよろしいんでしょうか。
○和田政府参考人 御指摘のとおりでございまして、この数値は外国人材を受け入れる目標値として機能するものではございませんので、実際にその数値を下回るということはあり得ることだと考えております。
○藤原委員 ありがとうございます。 あくまでこれくらいの人数は受け入れるよ、ただ、それくらい希望者がいなければ無理強いをして入れるという話でもないですし、当然、他国のあることですから、相手方の御判断に任せる。だからこそ、我々の国も選ばれるような国になっていかなければならない。そういう意味でも、大臣のお役目というのは非常に重要なんだろうと思っております。 それで、この資料の一ページによりますと、大体五年で三十四万程度ですかね、受入れの見込みということです、二十六万から三十四万。これは全く数字としてあれなんですが、わかりやすく四十万人仮に入ってきたとしましょう、ちょっと多いんですけれども、計算上。この四十万人新たに特定技能の一号で入ってきたという場合、この数字は日本の人口の中でどれくらいのインパクトを持っているのか、また、今の在留の外国人の割合からするとどれくらいの増加率になるのか、ここのところはしっかり数字を御説明いただきたいと思います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 仮に、先生のただいまの仮定でございますように、特定技能一号により在留する外国人が四十万であったといたしますと、日本の総人口に占める割合は約〇・三%となります。 また、現在の日本の総人口に占める在留外国人の割合は約二・一%でございます。これに四十万人を加味いたしますと、現在の日本の総人口に占めます在留外国人の割合が二・四%になるということでございます。 なお、我が国の在留外国人数は、平成二十七年末から平成三十年六月末までの二年半で約四十万五千人ふえておりまして、一年当たり約十六万二千人ふえております。特定技能一号による外国人が五年で約四十万人在留した場合、一年間当たりの増加数は約八万人という計算になります。
○藤原委員 この説明をどういうふうに考えるかというのは、国民の皆さんそれぞれだと思うんですね。二・一%外国の方が今いるのが、二・四%に特定技能をつくることでなる。これは小さいと見るか、数字ではない重要な意味があると見るか、これはいろいろな見方があると思います。 ただ、実際は、この〇・三ポイント、これで受入れをふやすにすぎないということは事実だろうと思います。同時に、外国の方、今、年々、特定技能がなくてもふえている。そういう中でしっかり多文化共生ができる、そういうような国づくりをするためには、この入管法改正をしっかり議論をして、それに向けた取組をお願いしたいと思っております。 時間が参りましたので、私からの質問を終了したいと思います。ありがとうございました。
○葉梨委員長 以上で藤原崇君の質疑は終了いたしました。 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 おはようございます。公明党の浜地雅一でございます。 入管法の質疑に入らせていただきますが、中身に入る前に、我が党としましても、今回の技能実習制度のデータの集計ミス、これについては厳しく御指摘をしたいと思っております。 先ほど、この集計ミスの理由、また、なぜ現状の失踪動機を、より高い賃金を求めてという理由は聞きましたので、もう大臣にはお聞きをしませんが、今回の法案審議に入る中において混乱を来した、これは間違いございません。与党としましても、また公明党としましても、対策本部はございますが、きのうの本部でも厳しい指摘があったわけでございます。 一言、今回の集計ミスに関する大臣の所見、これを聞いてから、私は質問したいと思います。よろしくお願いします。
○山下国務大臣 お答えいたします。 本当に、今回、誤ったデータを御提供した、そのことで混乱をもたらしたことについては、もう深くおわびいたします。 技能実習制度と今回の新たな人材の受入れ、必ずしも同じではない。むしろ、技能実習制につきましては、平成二十八年、与党のみならず、野党の幅広い賛成もいただいて成立した。その運用が去年の十一月から始まったところではございますけれども、その大切な技能実習のデータについて誤った数値をお示しして混乱を来したことについて、これはもう与野党通じて、心からおわびを申し上げる次第でございます。
○浜地委員 大臣からのおわびのお言葉をいただきました。 プロジェクトチームを法務大臣政務官のもとでつくられますので、ここでまたしっかりと実態の検証をしていただきたいと思っています。 私も、技能実習生のいわゆる聴取票、個票を拝見いたしまして、それをそのまま受け取りますと、非常に厳しい就労環境にあるんだなと思っていました。ただ、御本人の申請でもございますので、しっかり会社等にも聞き取りをしながら、実態を明らかにしていただきたいというふうに思っています。真剣にやっていただきたいと思っております。 続きまして、技能実習制度とも関係がございますが、先ほど大臣からも、今回の特に特定技能一号と技能実習制度というのは、確かに、技能実習制度からの移行が五〇%から六〇%を予定をされていますので、関係ないことはございません。しかし、制度としては別でございます。 では、特定技能一号ができたときにどういった賃金体系になるのか、どういった働き方になるのかということは、まだ国民の皆様方に、なかなか制度ができておりませんのでお示しできないわけでございますが、一つヒントになるものが外国人建設就労者受入事業でございます。 資料一に、私、持ってまいりましたが、この概要はもう御案内のとおりでございますが、技能実習が修了した方が、二〇二二年まで、オリンピック需要等がございますので、特定活動として二年間就労できるということでございます。まさに今回の特定技能一号が一つ想定をしております、技能実習生ではなく技能実習生の修了者、一定の知識や技能を有する者が働く環境というのが実は特定活動で既に始まっているわけでございまして、私は、これを一つの参考にしながら特定技能一号の今後の姿を議論してみたいと思っています。 そこで、建設分野におけるそもそもの技能実習生の平均給与と、技能実習生の修了、終わった後、特定活動であります外国人建設就労者受入事業における外国人の方々の平均賃金、どれぐらい違うのか。ここが、技能実習が終わった後、特定技能に移った後の一つの賃金の姿を示すヒントだと思っておりますので、お答えいただきたいと思います。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、建設業におきましては、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会に伴う一時的な建設需要の増大などを見据え、即戦力となる外国人材を受け入れる措置として、平成二十七年より外国人建設就労者受入事業を行っております。 昨年、この外国人建設就労者を受け入れている建設企業を対象として実施した調査によりますと、一月当たりの平均賃金は、外国人建設就労者が約二十二万円、建設分野における技能実習生、こちらは三年目の方ということを対象にしておりますが、こちらが約十七万円となっております。
○浜地委員 今、技能実習生、三年目の方が約十七万円、しかし、技能実習を修了して特定活動であります外国就労者受入事業に行った方々は約二十二万円ということで、約五万円の上昇があるわけでございます。 技能実習生の実態、私も、非常に低賃金の方から、いわゆる日本人と同等の金額をいただいている方、さまざま幅広い方がいらっしゃると思いますが、特定技能が始まったときには、この外国人の建設就労受入事業、いわゆる技能実習者が修了したこの二十二万円、これに近づくような姿になるように制度設計を、ほかの分野も含めて、していただきたいと思っております。 やはり賃金環境が変わることによって失踪等も少なくなろうかと思っておりますが、ちなみに、技能実習制度から特定活動であります外国人建設就労者受入事業に今移行している割合はどれぐらいなのか。そして、特定活動に移ってから、給料が高い人でも実際に失踪している人はどれぐらいいるのか。データがあればお示しいただきたいと思います。
○北村政府参考人 お答え申し上げます。 私どもが現在行っておる推計によりますと、建設分野における技能実習を修了した方々のうち、外国人建設就労者受入事業に移行する割合につきましては、今年度、二〇一八年度におきましては、約三割から四割程度になるというふうに見込んでおります。 また、外国人建設就労者については、昨年度一年間に発生した失踪者の数は三十五名でございまして、昨年度末時点での在留者二千九百八十三人に対し、割合は約一%ということになってございます。
○浜地委員 ありがとうございます。 移行者は三割から四割、失踪は三十五名で一%。技能実習生は大体三%と言われていますので、当然、失踪状況は低いわけです。 さまざまな要因がございますが、やはり私は、一つ賃金が高いことがこの失踪状態を低下させている要因であると思っています。 ただ、この制度は転職ができません。特定技能は転職ができるわけでございますので、そういう意味では、しっかりと特定活動のような賃金水準を保ちながら、さらに、転職ができる特定技能一号になれば、私は、この失踪の問題というのは可及的に解決されるのではないかというふうに私自身は期待をしております。 きのうの日経新聞でも、外国人に新しい姿を見せることが大事だと。技能実習にいては、三年で終わってしまう、また安い賃金である。しかし、次のステップに行けば給料が五万円上がるんだ、転職もできるんだ。その姿を見せることが一つの外国人材のやはり環境整備にとっては大事だろうと思っておりますので、ぜひ、この特定活動を参考にしながらも、ほかの分野も、大臣、制度設計をいただきたいというふうに思っています。 また技能実習制度に戻ります。 この前私がいただいた個票のほとんどは、旧技能実習制度の方々でございました。 御案内のとおり、昨年の十一月に技能実習制度が大きく改正をされております。そのとき私は法務委員ではございませんでしたので、改めて、新しい、既にある技能実習制度はどの点が改善されたのか、大きな改善点、お答えいただきたいと思います。 〔委員長退席、石原(宏)委員長代理着席〕
○和田政府参考人 お答えをする前に、技能実習生の失踪関係のデータの件につきましては、大変御迷惑をおかけいたしまして、申しわけございませんでした。 その上で、御質問にお答えいたします。 昨年十一月に施行されましたいわゆる技能実習法では、制度の趣旨に沿った適正な運用を確保するため、さまざまな方策を講じているところでございます。 まず、監理団体の許可制を導入いたしまして、受入れ企業に対する監査や監理費の明確化などの措置を講じました。 また、技能実習計画につきましては認定制としまして、実習実施者が技能実習生一人一人に対して計画を作成し、新たに技能実習法により設立されました外国人技能実習機構の認定を受ける仕組みを設けることで計画の適正性及び賃金等の待遇の確認が図られる仕組みを設けたところでございます。 また、監理団体や実習実施者への指導監督措置として、外国人技能実習機構による実地検査や主務大臣の職員の立入検査、改善命令、許可取消し、技能実習計画の認定取消しなどの権限を定めております。 さらに、技能実習生に対する保護といたしまして、人権侵害行為に対する禁止規定及び罰則、技能実習生による申告の規定の整備のほか、外国人技能実習機構による母国語相談対応、実習先での技能実習が困難となった技能実習生に対する実習先変更支援や宿泊支援などを実施しているところでございます。 法務省といたしましては、制度を共管する厚生労働省及び外国人技能実習機構と連携を密にいたしまして、制度の適正化及び技能実習生の保護に一層努めてまいりたいと考えているところでございます。
○浜地委員 ありがとうございます。 技能実習生の失踪者の個票にあるような、そういった問題が散見されたので、昨年の十一月に改正されたわけでございます。 局長からはたくさんのことを答えていただきましたが、大事なのは、確かに改正後間もないのでございますけれども、改正されて約一年がたつ中で、具体的にどのようなものが効果としてあらわれましたか。特に、平成二十九年と、まだ平成三十年は六月までのデータしかないのは私は承知の上で聞きますが、平成二十九年と平成三十年中途の失踪者の割合はどのように変わっていったのか。具体的な効果と失踪者の割合、お答えいただきたいと思います。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 まず、実績について申し上げますと、これまでのところ、技能実習生からの母国語相談に応じた件数が千九百件以上となっております。そのほか、受入れ企業におきまして人権侵害を受けたことなどの理由により実習先の変更を希望する技能実習生に対しまして、四十件を超える実習先変更の支援を行っております。また、受入れ企業側の問題により実習が困難となり、それまで滞在していた宿泊先での居住ができなくなった実習生を一時的に保護し、宿泊先や食費等の支援を行うといった取組も行っているところでございます。 こうした取組によりまして、新制度のもとでは、旧制度にない形で、技能実習生の人権侵害や失踪等の問題の発生を一定程度抑制できているのではないかと考えているところでございまして、これらの取組を含む新制度の実施を受けまして、本年六月には、米国務省の人身取引報告書で第一ランク、すなわち基準を満たしている国との評価を得ており、海外からも評価を受けているところでございます。 もっとも、制度適正化の取組はまだ道半ばでございますので、今後も、これら技能実習生に対する支援、保護の取組につきまして積極的に取り組み、技能実習制度の適正化及び技能実習生の保護を図ってまいりたいと考えているところでございます。 次の、失踪者の発生率についてのお尋ねでございます。 失踪者の発生割合についての算出方法は複数考えられますので、例えば、前年末在留者に対象期間の新規入国者数を加えたものを分母とし、対象期間の失踪者数を分子として計算した場合、平成二十九年の失踪者の発生割合は二・〇%、本年上半期の失踪者の発生割合は一・三%となります。
○浜地委員 ありがとうございます。 今、計算方法はさまざまございますが、平成二十九年の失踪の割合は二%、平成三十年、中途でございますけれども一・三%です。先ほど失踪者の数はふえているんじゃないかと言われましたが、母体もふえている。要は技能実習生の人数もふえていますので、確かに人数がふえることも問題でございますが、割合は今減っているということでございます。 しっかりと昨年十一月に行われた改正の実効性を、姿を更に国民にお示しいただきまして、技能実習生の失踪の割合を低下させる、できれば人数も大きく低下されるように、気合いを入れて頑張っていただきたいというふうに思っております。一定程度の効果が出ているということを私自身は確認をさせていただきました。 次に、これはまた改正したことによる逆の効果なんですけれども、外国人実習支援機構ができて、非常に実習実施者から、受け入れるのに手続が煩雑になったという意見がございます。 私、この改正はいいことだと言っておきながら、そうはいっても、現場からは、逆に、手続が厳密になり、たくさん書類を出さなきゃいけなくなって大変になったという声もございますが、これについて認識をしておりますか。その対応策についてもお聞きしたいと思います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 まず、外国人技能実習機構に対します技能実習計画認定の申請に際しましては、技能実習法令におきまして定めました認定基準に適合していることを審査するために必要な範囲で各種立証書類の提出を求めているところでございますので、その旨は御理解いただければというふうにお願いしたいところでございます。 他方で、申請者の方の過度な負担とならないように、各申請書に添付すべき書類につきましては、申請書類の記載例を掲載するなどの運用も行っているところでございます。また、例えば、過去一定期間内に同一の書類を提出したことがある場合にあってはこれを省略することを認めたり、複数者の技能実習計画認定申請に当たりまして、内容が同一である場合には筆頭の技能実習生に係る書類にのみ添付するとか、技能実習生の氏名欄への複数の技能実習生の氏名の掲載を可能とするなど、提出書類の省略や様式の変更などを行っているところでございます。 今後も、制度の運用状況を把握いたしまして、また、各方面からの御意見も参考とさせていただきながら、必要に応じて申請書類の軽減化を含めた見直しを検討してまいりたいと考えているところでございます。
○浜地委員 私も、この質問をしながら、やはりこの技能実習生の問題があるので、非常に厳密になっていますよということは実習実施者に逆に伝えていかなきゃいけないなというふうに思ったところでもあります。 特に、送り出し国側との二国間取決めが決められて、送り出し機関の適切な認定を今回、一年前の改正で求められた。そして、特に保証金の徴収であるとか、そういったものが、私も、失踪者の個票を見て非常に負担になっているんだなということがございますので、それを撲滅するためには、ある一定程度の手続、厳格化する必要はあろうと思っております。 ですので、なかなか難しいところではございますが、そのバランスをとりながら、私も世の中にそれをアナウンスしていきたいなというふうに思った次第でございます。 それと、今回、やはり技能実習生というのは、きちっと実習をされている方は、特定技能一号に行く一つの大きなルートといいますか、大事な人材でございます。 そこで、技能実習二号がない業種、外食や宿泊について、私はこれは技能実習を設けるべきだというふうに思っておりますが、今技能実習二号がない業種について、今後二号を創設する意思はあるのか。これは厚労省になると思います、お聞きいたします。
○吉本政府参考人 お答え申し上げます。 技能実習制度の二号への移行対象職種を追加するためには、職種追加を行おうとする業界団体が、関係業界団体の合意、また業所管官庁の同意を得た上で、厚生労働省に対して申請を行っていただくということになります。 その上で、同一の作業の反復のみではないこと、送り出し国の実習ニーズに合致すること、また、技能等を評価できる技能実習生向けの試験制度が整備されていること、これらの要件を満たすことにつきまして、厚生労働省が開催する学識経験者と労使から成る専門家会議の了承を得る必要がございます。業界団体からの申請がありますれば、技能移転を通じた国際貢献の制度の趣旨を踏まえまして、要件に合致するか否か、専門家会議において検討を行っていきたいと考えております。 〔石原(宏)委員長代理退席、委員長着席〕
○浜地委員 そこで、私は、やはり宿泊業というのはもう既に資格外活動のアルバイトの方が多いわけでございますので、そういう意味では、この宿泊業についてはしっかり技能実習をつくって、より高い研修を受けた方が業務に従事されるべきだと思っております。 観光庁にお聞きしますが、先ほど業界団体の合意等々の要件がございましたが、この宿泊業についてどのような検討をされているのか、一言お答えいただきたいと思います。
○金井政府参考人 お答えいたします。 我が国の宿泊業はきめ細やかなサービスや清潔感に特徴がございまして、おもてなしの精神に根差したこうした接客、衛生管理の技能は、旅行者の快適性や安心、安全の確保に大きな役割を果たしております。また、開発途上国では観光が重要な産業である場合が多いことから、これらの国々では日本の宿泊業に関する技能を習得するニーズが高い状況にございます。 このような状況を踏まえまして、技能実習制度における二号移行対象職種に宿泊業を追加すべく、宿泊業四団体で協議会を設置し、実習の内容や試験制度等についての検討を重ねてきておりまして、本年九月には宿泊業四団体が共同して宿泊業技能試験センターを設立し、厚生労働省が開催する専門家会議において了承が得られるよう準備を進めているものと承知しております。 観光庁としましても、二号移行対象職種に宿泊業が追加されるよう、宿泊業界及び関係省庁と緊密に連携して取り組んでまいりたいと考えております。
○浜地委員 ありがとうございます。 ちょっと時間の関係で、あと十分弱ですから、三番をちょっと後回しにしまして、きょうは農水大臣政務官、高野政務官、お越しいただいていますので、四番の生産性低下の懸念についてからお答えをいただきたいと思っています。 法務省令では、日本人と同等以上の報酬を今回は定めなければなりません。ですので、私が一番最初に質問をした建設業界の特定活動のような、ああいったやはり高い給与が目指されるべきでございますが、よくあるのが、そもそも生産性が下がって国内人材の報酬が下がっては意味がないというのは、もう皆様方の懸念の一つでございます。 私が調べたあるシンクタンクのデータですと、生産性、賃金については、製造業や情報通信業は、外国人比率がふえても生産性がそう下がらない、賃金は下がらないというデータがございます。これは民間のデータですから、きょうお示しをしておりません、これは私限りでございますが。ただ、小売や宿泊、特に外食については、外国人材の割合がふえるとこれは逆関数になって、生産性が下がり、結果、やはり賃金が下がってくるというデータに私は触れているんですね。 どうしても、外食産業は原材料等の高騰の影響も受けやすい業種でございます。特に外食は、調理と接客に分けた場合に、調理はある程度の技能が必要ですが、接客というのはやはり少し、何といいましょうか、安く賃金を抑えられやすいという傾向があろうかと思っています。 そこで、外食産業、特に生産性の低下及び賃金の低下が懸念されるんですが、この取組について、農水省はどういう対策を考えていらっしゃるか、政務官にお答えいただきたいと思います。
○高野大臣政務官 浜地委員の大変重要な御指摘、本当にありがとうございます。 農林水産省としてお答えを申し上げます。 外食業における深刻な人手不足に対応する上で、まずは、国内人材の確保や生産性の向上に最大限取り組むことが大変重要だと考えております。 外食業における生産性向上については、業態や企業規模等により取り組む内容はさまざまでありますが、例えば、いわゆるセントラルキッチンの活用による店舗での調理の省力化や食材保管の軽減、品質の均一化、そして、自動調理機、食器洗浄ロボットの導入等による店舗内調理の機械化、自動化、そして、セルフオーダー等、店舗内業務のIT化やキャッシュレス化を通じた省力化、現金管理コストの削減に取り組んでいるところでございます。 このように、業務を効率化することによって店長やスタッフに余裕が生まれ、客とのコミュニケーションがふえることにより、例えば、イタリア料理店ではメニューに合うワインをお勧めでき、売上げが向上するといったようなことも期待をされます。 農林水産省としても、これらの取組を含む優良事例等について情報提供、横展開を推進することにより、外食業における生産性の向上を図ってまいりたいと思います。今後とも御指導よろしくお願いします。
○浜地委員 丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。 もう一つ農水政務官にお聞きしたいと思いますが、実は、雇用形態について、我々公明党は、直接雇用を原則としてください、派遣形態については、必要不可欠性がやはりある業種、そして派遣先自体が所要の要件を満たすところにしてくださいということで、本会議でもお話をさせていただきまして、山下法務大臣からもそのような御答弁をいただいたところでございます。 しかし、我々の農水部会からは、やはり農業についてはぜひ派遣形態を認めてほしいというのがございます。 外国人材の活用で、既に国家戦略特区で外国人の就農を認めていらっしゃる制度がございますが、これは直接雇用が原則じゃなくて派遣を原則としている、そういう形態でございますが、そこで、なぜこの国家戦略特区においては農業分野において派遣形態をとられているのか、その必要性について、わかりやすく政務官にお答えいただきたいと思います。
○高野大臣政務官 お答えいたします。 農業分野については、昨年の九月、国家戦略特区において、即戦力となる外国人材を労働力として受け入れる農業支援外国人受入事業が措置されてきたところであります。 本事業においては、農業の現場で、定植や収穫等の労働力が大変多忙な繁農期を中心とした雇用ニーズが多いこと等を踏まえ、労働者の派遣事業者が外国人材を雇用し、複数の農業経営体に派遣する枠組みをしたところでございます。
○浜地委員 ありがとうございます。 そうなると、今回、国家戦略特区は一部の地域に限られますが、特定技能において農業分野において派遣形態を認めた場合のメリット、これもわかりやすくお答えいただきたいと思います。
○高野大臣政務官 大変重要な御指摘、ありがとうございます。 新たな外国人材の受入れ制度においては、外国人材の雇用形態は、受入れ機関による直接雇用を原則といたしまして、分野の特性に応じて派遣形態も可能とする方向で検討されていると認識をしております。 農業分野におきましては、冬場は農作業ができないなど、季節による作業の繁閑がございます。同じ地域であっても、作目により農作業のピーク時期が異なった、そういった特性もございます。 農業者や産地には、定植や収穫等の農繁期に外国人を受け入れたい、複数の産地で働いてもらいたいといったニーズがあるところでございます。このため、新制度においても、こうしたニーズに対応可能な派遣形態による受入れを可能とする方向で検討してまいりたいと存じます。
○浜地委員 ありがとうございます。 今の農水政務官のかなり派遣形態をやっていただきたいという思いが伝わってきたわけでございますが、これは最終的に決めるのは、分野別運用方針また政府基本方針等々で決めなきゃいけないんですが、法務省の判断にも大きくかかわろうかと思っています。 農業分野ではもう派遣を認める方向でよろしいのか、検討されているのか、法務省にここは御答弁いただきたいと思います。簡潔にお願いします。
○和田政府参考人 お答えいたします。 今回の制度で受け入れる外国人の雇用形態は、原則としては直接雇用ということを考えておりますが、分野の特性に応じまして派遣形態とすることが真に必要不可欠である業種であれば、分野別基本方針の中で派遣形態とするということを考えるわけでございます。 また、この場合、仮に派遣形態を認める場合には、派遣先においても現在受入れ機関に課することとしている厳格な基準を満たしているかどうかなどにつきまして、これを関係省庁と検討してまいりたいと考えているところでございます。
○浜地委員 残り一分しかございません。最後の質問にしたいと思っています。三番に戻りまして、三番の(一)を聞きたいと思っています。 私が持ってきた資料は、もうおわかりのとおり、今の日本人の年齢の割合と、今日本にいる外国人の年齢の割合でございます。十五歳から十九歳から外国人は急上昇しまして、四十歳から四十四歳ぐらいまでが高いそうでございます。まさに生産年齢人口が高いところに外国人の人材がいらっしゃって、日本人は逆に六十五歳以上が一番高い割合でございますので、やはり、我が国の生産年齢人口を上げるという意味では、今回の法案、大変私は重要だと思っております。 しかし、技能実習から特定技能に移る場合に、当然、技能実習は国際貢献が目的でございますので、基本的には帰国をしなきゃいけないという要件がございます。しかし、ここで一旦仕事が切れてしまって帰国をしてしまうと、また日本に戻ってきていただくかどうかがわかりません。 フィリピン人を雇っている技能実習の方は、恐らく、帰国することになると、フィリピンは英語ですから、オーストラリアに行ってしまうという懸念がございます。 そこで、技能実習の修了者が特定技能各号に在留資格が変更になった場合、ここの帰国の要否について今どう考えていらっしゃるか、法務省に最後に御答弁をいただきたいと思います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 先生御指摘のとおり、技能実習と特定技能の制度目的、また趣旨が異なるものでございまして、在留資格も全く異なるものでございます。 まず、技能実習生が技能実習二号修了後に、直ちに帰国するのか、あるいは技能実習三号に移るのか、あるいは特定技能一号を選択されるのか、これは、我が国で在留する目的に照らした本人の自由な選択、ここに委ねられるところでございます。 その上で、技能実習二号修了者に限りませんが、一般に、特定技能一号の資格で在留している方につきましては、本人の帰国は特定技能二号の資格を取得するための法律要件としているところではございません。 他方、技能実習制度の趣旨を没却しないためにも、御指摘のように、技能実習二号修了後に特定技能一号の資格で在留することを選択された方につきましては、特定技能一号から特定技能二号に在留資格を変更するに際して、一旦帰国することを含めて何らかの形で技能移転を図っていただく、こういうことを検討しているところでございます。
○浜地委員 時間になりました。終わります。ありがとうございます。
○葉梨委員長 以上で浜地雅一君の質疑は終了いたしました。 次に、山尾志桜里君。
○山尾委員 立憲民主党の山尾志桜里です。 私たち、この新制度の根幹をなす技能実習制度、その問題点を浮かび上がらせる大事な聴取票、その一つ一つをきちっと把握して、正確な分析をし、その問題点を把握して対応策を考える、そういうすべを持たないまま、すなわち、手書きせよ、コピーはだめ、こういう状況の中で、こうやって技能実習を根幹とする新制度の質疑に立ち、そして、それを恐らく山下大臣自身も正確に把握されないまま、答弁を求め、それが議事録に残っていく。 大変に遺憾でありますが、しかし、職権でこの時間が立ちましたので、私たちとしては、やはり、この質問に立たせていただいて、国民の皆さんに、そして場合によっては大臣にも、私たちがどれだけ深刻にこの問題を考えているかを共有していただく、そして、国民にも徹底的に問題点を明らかにする、そういう時間としてこの場を使わせていただきたいというふうに思います。 まず、私たちがなぜ、この新制度の審議に当たり、技能実習制度、特にその問題点を映し鏡にした失踪者の問題にこだわっているのか、こだわることが大事なのか、この点を明らかにしたいと思います。 皆さんに大部の資料を、写しを配付させていただきましたが、右下の通し番号で一番最後のページが三十三ページ。恐らく同じ聴取票に見えますけれども、二部資料を用意させていただきました。お手元にございますか。 一つは、この聴取票のひな形が表紙になっているものであります。これには、今回の議論に当たって主に必要となるであろう資料を私自身がまとめたものを、皆さんにも随時参考にしていただきたいと思い、通し番号をつけて配付をさせていただきました。 そして、もう一点は、これは同じ聴取票に見えても、こっちは一人一人のストーリーが載っている聴取票です。私がきのう、二十枚手書きをした聴取票です。 この二種類の資料、皆さんのお手元に行っておりますか。大臣も見ていただいておりますか。 まず、この三十三ページある、ひな形聴取票が表になっている資料の最終ページをごらんください。 これは、「新たな在留資格による人材不足・受入れの見込み数」ということで、直近に配られた資料であります。 これは、見ていただければわかるとおり、十四業種について新たな在留資格をつくりたいと法務省は言っているわけですけれども、この新在留資格によって受け入れる外国人の方のうち、一〇〇%なり九〇%以上を技能実習生からの移行を見込んでいるのが七業種であります。 見ていただければわかるとおり、経済産業省の三業種、これは全て、一〇〇%技能実習生を見込んでおります。建設業、これも九割方、技能実習生を見込んでいます。造船・舶用工業、これも九割方、技能実習生からの移行を見込んでおります。農業、これもほぼ一〇〇%と言っていいでしょう、技能実習生を見込んでおります。飲食料品製造業、これも九割方、技能実習生からの移行を見込んでおります。 もちろん、介護のように技能実習からの移行を見込んでいない業種もありますが、十四業種のうち半分である七業種が、九割から十割、技能実習生からの移行を予定しております。 それを皆さん認識していただいた上で、十四業種のうち、全体を総計すると、何割が技能実習生からの移行と見込まれているのですか、お答えください。 これは参考人で結構です。どうぞ。
○和田政府参考人 お答えいたします。 まず、先ほどの、技能実習の失踪のデータの過ち……(山尾委員「ちょっと、謝罪は結構です。その話になったらまた」と呼ぶ)はい、わかりました。 十四業種につきましての移行割合でございますけれども、先日、法務省の方からお示しいたしました十四業種における外国人材の受入れ見込み数につきましては、各業所管省庁において推計したものでございますが、今回の受入れは、基本的に、技能実習二号修了者からの受入れと試験合格者からの受入れの二ルートから成る予定でございまして、これらを合わせたものが受入れ見込み数の総数でございます。 見込み数の具体的な推計は各業所管省庁において行っているところでございますが、それぞれの業の特性でございますとか業界実態を踏まえて、技能実習二号修了者の特定技能一号への移行割合や、試験の合格者の推計を行った上で算出しているものと承知しているところでございまして、先日お示ししました十四業種における受入れ見込み数のうち技能実習二号修了者等の割合につきましては、五年後累計で、技能実習二号修了者が約十二万人から十五万人で約四五%ということになっております。
○山尾委員 まず、四五%という数字を言っていただければ数秒で済むんですね。大事な時間を無駄に使わないでいただきたいと思います。 そして、私どものヒアリングではこれまで五〇%から六〇%という数字を言っていましたけれども、なぜ変更したんですか。
○和田政府参考人 二号修了者の初年度の移行の割合は約五五%から五九%となっておりますので、その数字を申し上げたのかと思います。
○山尾委員 今、二つの数字を議事録にとどめておきたいと思います。 これだけ、これからまた私ども精査しますけれども、いかんせん、データが手元にほとんど来ていない状態で準備をしろと言われていますので、こういうときにすぐ分析ができませんので、二つの数字を挙げていただきました。 なぜ、こうやって私たちが技能実習制度が根幹だと言い出すと数字が下がるのかということは大変疑問ですけれども、二つの数字を議事録にとどめました。 その上で、だから私たちは、この新制度は技能実習なしには成り立たないんだから、審議に当たってこの問題点を解決すべきだ、そういうふうに申し上げております。 そして、山下大臣に今度はお伺いをいたします。 直近、平成三十年の十一月七日、山下大臣は、参議院の予算委員会でこのように述べておられます。皆さんのお手元の資料でいうと、二十八ページをごらんください。 失踪の動機としては、現状の賃金等への不満からより高い賃金を求めて失踪する者が約八七%、実習修了後も稼働したいとする者が一四%、また厳しい指導を理由に挙げる者が約五%、そういうふうに書いてありますね。これが山下大臣のこの国会での答弁でありました。これは事実ですか。事実でないとすれば、この部分をどのように変更をされるのですか。 あわせて、皆さんのお手元にある新しい失踪技能実習生の現状認識、法務省の。きのう郵便受けに入っておりました、会館事務所の。この「失踪の原因」が変わっておりますけれども、これが今の山下大臣の新しい認識なのか、そういうことも含めてお答えください。
○山下国務大臣 まず、山尾委員の御指摘のとおり、技能実習制度をしっかり適正化しなければならない、これはもう共有しております。 まさに平成二十八年十月二十一日の法務委員会において、山尾委員も法務委員として新たな技能実習法の議決に参加し、賛成されておる。それは、従来から技能実習においてさまざまな問題が指摘されておった、それを、与党のみならず野党の多くの方々の賛成もいただいて新たな技能実習法を制定した、そしてそれが去年の十一月から施行になったということ、これをしっかりと適用していきたい、その思いは私も山尾委員も同じでございます。 その思いでしっかりと答えさせていただきたいと思っておりますが、まず、御指摘の予算委員会での御指摘でございますが、先ほどお話ししたように、小池晃参議院議員から、法務省、失踪者の調査しております、主な失踪理由は何ですかということで、前日の野党ヒアリングでお示しした資料に基づいての御質問と判断いたしましたので、私は、その前日の野党ヒアリングに提出させていただいた誤った内容、不適切な表現ぶりを含むこの資料をほぼ読み上げさせていただいたところでございます。 そして、そこの中で、調査では、主な失踪の動機としては、現状の賃金等への不満からより高い賃金を求めて失踪する者が約八七%、実習修了後も稼働したいとする者が一四%、また厳しい指導を理由に挙げる者が約五%であることが判明しておりますというふうに申し上げました。この部分が、誤ったデータに基づくものを読み上げたということで、大変おわびしなければならないと思っております。 そして、現状につきまして、この答弁部分に関しましては、低賃金という者が六七・二%、そして、実習終了後も稼働したいとする者が一七・八%、指導が厳しいという者が一二・六%、労働時間が長いとする者が七・一%、暴力を受けたとする者が四・九%、帰国を強制されたとする者が二・五%、保証金、渡航費用の回収が〇・七%、不明が〇・一%、その他一五・三%、無回答〇・二%ということが正しい数字でございます。
○山尾委員 数字の誤り、そしてそれを前提とした評価の誤りと、二つに分けてお尋ねをしたいと思います。 今、数字の誤りについては、山下大臣なりの認識をおっしゃいました。皆様のお手元の資料でいうと、通し番号十ページ、これは、こんなふうに間違っていました、新しく集計してみたらこんなふうになりました、こういうふうに法務省がつくった資料を今読み上げていただいたものだと思います。 数字の訂正が本当に正しい意味で訂正されているのかということをこの後にまた議論をいたしますが、まず、その前に、評価、表現の部分を聞きたいと思います。 皆さん、お手元の二ページをごらんください。 もともと私たちにこの新制度のレクを含めて渡されていた「失踪技能実習生の現状」、間違っていたペーパーです、この「失踪の原因」には、1「技能実習を出稼ぎ労働の機会と捉え、より高い賃金を求めて失踪するものが多数」、2「技能実習生に対する人権侵害行為等、受入れ側の不適正な取扱いによるものも少数存在」とありました。 この失踪の原因の評価あるいは表現、これが間違っていたという認識に立っているのか否か。間違っていたという認識に立っているのであれば、新たにいかなる評価、表現に基づいて法務大臣として説明をされるのか。それをお尋ねいたします。
○和田政府参考人 お答えいたします。 「失踪技能実習生の現状」と書かれた紙の評価の部分でございますけれども、これは、以前から賃金が安いということを記載していたものについて、より高い賃金を求めて失踪するという評価を与えていた、その評価、表現ぶりをそのまま使ったものでございまして、特に、その下の段の失踪動機の欄にも「より高い賃金を求めて」というふうに記載しているように、あたかもより高い賃金を求めてというものが選択肢の中にあったかのような表記になっているところで、誤解を招く表現であったというふうに考えているところでございます。 それで、それをその後、昨日、先生の方にもお届けいたしました形で、現在、失踪の原因につきましては、「低賃金」等選択肢を明確に引用した上で、これに不満を持ち、より高い賃金を求めて失踪する者が三分の二を超え、最も多いという評価に変えさせていただいた次第でございます。
○山尾委員 次、大臣に答弁いただきますけれども、この失踪原因の法務省としての評価、表現の変更は、私は、役所の方が述べるべきものではないと思います。法務大臣にしっかり述べていただきたいと思いますので、法務大臣から改めて、この新しい紙に基づいた失踪の原因を、そのまま朗読するなら朗読されてください。 誤っていたものをどのように正しい評価に変えたのか、法務大臣の言葉で、今現在、法務大臣は失踪の原因についてどのように評価、表現するのか、お答えください。
○山下国務大臣 失踪の原因につきましては、低賃金、それには契約賃金以下や最低賃金以下も含まれます、これに不満を持ち、より高い賃金を求めて失踪する者が三分の二を超え、最も多いということでございます。 そして、労働時間が長い、暴力を受けた、帰国を強制された等、受入れ側の不適正な取扱いによるものも存在するというのが失踪の原因と考えております。
○山尾委員 少なくとも、契約賃金以下や最低賃金以下は、不満を持っているのではなくて、正当な権利主張をしているのだと思いますけれども、なぜ不満という表現を使うのですか。大変不適切だと思いますが。
○山下国務大臣 これは、もとより聴取票に基づいて作成する部分がございますけれども、さらに、これは、入国警備官の違反調査における個々の供述内容など、その聞き取りによるものも、個々の供述内容も含んでおるところでございます。 そしてまた、この失踪ということ、これは旧制度でございますけれども、技能実習生につきまして、その後就職しておる、そして、その就職において、例えば、既に理事会でお示ししていると思いますが、六割ぐらいの者にあっせん者がいるというふうな実態がございます。 そういったもろもろのことを総合評価して、失踪の原因ということをこのように記載しているということでございます。 そして、聴取結果につきまして、失踪動機の欄につきましては、聴取票のとおり記載させていただいたということでございます。
○山尾委員 質問に答えていただきたい。 契約賃金以下や最低賃金以下というのは正当な権利主張であって、それを不満と表現するのは大変不適切だと思いますし、前の表現がよくなかったというなら、どうして同じように誤導するような表現をあえて新しくまた使うんですか。 今大臣が言っていただいたことはその説明に全くなっておりませんし、今、旧制度とおっしゃいましたけれども、平成二十九年は、新制度がスタートしてからの聴取分も入っているのではありませんか。
○山下国務大臣 調べさせていただきました。 この対象となった被聴取者の中には、新制度における技能実習生は入っておりません。したがって、全て旧制度、山尾委員や野党の皆様の同意もいただいて、二十八年に成立した技能実習法適用前の実習生でございます。ということでございます。 そして、より高い報酬に含めるのかということでございますけれども、確かに、この記載ぶりというのは検討しなければならない部分はございます。他方で、この低賃金の中をブレークダウンした部分はあるんですけれども、その低賃金、そこから離れて、こうした、同等賃金も含め、より高い賃金を求めたという実態をお示ししたものでございます。 そして、先ほど御指摘のとおり、最低賃金以下のものについて、あるいは違法行為が疑われるものについて、それにつきましては、私は、この聴取票の結果の詳細な説明を先日の金曜日の午前中の委員会が終わった後受け、直ちに入管局長に対して、聴取票の個票において違反あるいは不正な行為がうかがわれるものがあれば全て調査するようにという指示を出したところでございます。
○山尾委員 今、山下大臣は、表現を検討しなければならないと言いましたが、確定させてください。 きのうの夜に配られた、この失踪の原因の表現ぶりについては、再び検討するという答弁でよろしいんですか。
○山下国務大臣 これにつきましては、現在、先ほど申し上げたように、十六日、この詳しい状況を伺って、それで直ちに法務大臣として、門山大臣政務官をトップとする技能実習制度の運用に関するプロジェクトチーム、これを立ち上げたところでございます。そして、実態把握のあり方などにつきましても、このプロジェクトチームにおいて今後検討していただきたいと考えております。
○山尾委員 質問に答えてください。 この失踪の原因、今まで間違っていました、こういう表現に改めます、こういう評価に改めますと、きのうの夜出たわけですけれども、この失踪の原因、これについても検討し直すということですか。イエスかノーかでお答えください。もう一度検討する余地があると考えているということですか。
○山下国務大臣 先ほど申し上げたように、門山政務官をヘッドとするプロジェクトチーム、運用に関するプロジェクトチームが立ち上がっております。その場で、こうした実態把握のあり方などについても検討していただきたいというふうに考えております。
○山尾委員 ちょっと、質問に答えていただきたいと思います。 失踪の原因の表現について、検討の余地が更にあると考えているのか、ないのかという、ただシンプルな質問です。質問に答えてください。
○葉梨委員長 法務大臣、契約賃金以下とか最低賃金以下というのは、確かに約束違反とか法令違反もあるんだけれども、それを……(山尾委員「とめてもらいたいです」と呼ぶ)今ちょっと説明して……(山尾委員「いや、説明の時間とめてくださいよ」と呼ぶ) それを不満を持つというふうに表現するのが適切かどうか。不満を持っていることは私は間違いないんだろうと思うけれども、それが適切かどうかという質問です。
○山下国務大臣 これにつきましては、先ほど申し上げたように、入国警備官の個々の聴取であるとか、あるいは、さまざまな状況においてこのような表現がなされたものだろうと思っています。この紙についてはですね。 ただ、私が申し上げているのは、今後、その現状把握のあり方、あるいは、この一枚紙で説明するのがどうかなどなども含めて、プロジェクトチームで検討していただきたいということでございます。
○山尾委員 この紙はまた広く世の中に出回っていくんですよ、この前の紙がそうだったように。そして、この前の紙に、要するに、技能実習生、より高い賃金を求めて失踪するものが多数、人権侵害行為等、受入れ側の不適切な取扱いによるものも少数存在と。これを、山下大臣も、間違った数字、その大もとの表現、うのみにして、この国会で答え、議事録に残り、そしてもう一つ、後でまた言いますけれども、歴代法務大臣も、より高い賃金を求めてというような形でずうっと答弁し続けてきているわけです。 なので、もっと重さを持ってもらいたいんです。この評価が間違っていたというなら、新しい評価はこうですと。出してきた紙が、やはり今プロジェクトチームでもう一回これを考え直す、そういう余地があると。これじゃ余りにも、この失踪の原因をどう法務省が把握するのかがどれだけ大事かということに対する危機感や問題意識が薄過ぎるんじゃありませんか。 この問題について、今、委員長からも、この不満というのが適切なのかどうか、こういう問いかけがありましたよね。 もう一つ申し上げます。 「「労働時間が長い」「暴力を受けた」「帰国を強制された」等、受入れ側の不適正な取扱いによるものも存在する。」この「等」の中には契約賃金以下や最低賃金以下の人たちは入らないんですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 このまとめでございますけれども、これは、さまざまな失踪動機に書かれていたもののうち、パーセンテージの高いものから順番に並べさせていただいたものでございまして、それをこういう形で整理したというものでございます。
○山尾委員 答えていない。答えさせてください。委員長、答えさせてください。「等」の中に契約賃金以下や最低賃金以下が含まれていないかのように読めるから。含まれていますか、含まれていませんか。
○葉梨委員長 では、もう一度、和田入国管理局長。
○和田政府参考人 これは、まず1のところで、失踪動機との関係で失踪原因を書いておりまして、1のところで、失踪動機のうち、低賃金、この中に低賃金(契約賃金以下)と低賃金(最低賃金以下)がございますけれども、これが失踪動機として書かれているのが最も多いということを1で表現しておりまして、2以下につきましては、そのほかの失踪動機について書かれているものの代表例を掲げさせていただいているということでございます。
○山尾委員 今の答弁でいうと、そのほかのとありましたので、明確に、含まれていないと答弁しました。 本当に与党の皆さん、これ……
○葉梨委員長 ちょっと、もう一度答弁させます。
○山尾委員 いえいえ。でも、今、そのほかにと言いましたよね。そのほかにと明らかに言いましたよね。私、ちょっと主張させていただきたいですよ。 低賃金、契約賃金以下や最低賃金以下は受入れ側の不適正な取扱いそのものであるにもかかわらず、なぜそれを1の「より高い賃金を求めて」にくくり込んで、受入れ側の不適正な取扱いから切り離すんですか。
○葉梨委員長 和田局長、実は私も、きのうの夜八時にこれをいただいたんですよ。(山尾委員「ちょっと委員長、委員長が話すなら時計をとめてください。私の質問権を侵害している」と呼ぶ) それで、不満を持っているのは不満を持っているのと、不適正な取扱いとはダブる部分もあると私は理解したんだ。(山尾委員「委員長、抗議します。私の質問権と質疑時間を委員長が妨害しています。時計をとめてやってください、委員長」と呼ぶ) 和田局長、もう一度答弁して。ダブる部分もあると私は理解したんだが。
○和田政府参考人 お答えいたします。 受入れ側の不適正な取扱いの中に、もちろん、低賃金のものも不適正な取扱いであると評価されるものであるということは否定するものではございませんが、この表の記載といいますのは、失踪の原因、失踪動機として書かれていることをこの表の形で、この四角の中であらわしたものでございまして、この失踪動機と書かれているものにつきましては、先生ごらんいただきました聴取票にございますとおり、低賃金以下幾つかのチェック欄がございます。このチェック欄のもののうちのどういったものが主に掲げられているかということをこの赤囲みの中で表現したものでございまして、その中で低賃金が多いということでございましたので、まず1として低賃金が多いということを書かせていただいております。 それ以外の、低賃金以外の理由、その中で多いものをここに順番に書かせていただいたわけでございますけれども、労働時間でありますとか、暴力を受けた、帰国を強制されたというようなものは、これの性格としてくくりますならば、受入れ側の不適正な取扱いということでくくれますので、こういう形で記載させていただいたというのがこの記載の意味でございます。
○山尾委員 特定します。今、2は、低賃金以外の理由でチェックが多いものを書かせていただいたというふうに答弁しましたね。 じゃ、それを前提に。 低賃金以外の理由でというのは、低賃金、契約賃金以下、最低賃金以下以外の理由で多いものを書かせていただいたのが2、こういうふうに理解しましたけれども、違ったら言ってください。この赤囲いについてはですね。
○和田政府参考人 お答えいたします。 この赤囲いにつきましては、ここの失踪の動機について、この欄を取りまとめさせていただいたものでございます。 したがいまして、低賃金等が不適正な取扱いかどうかという問題は別といたしまして、ここで書かせていただいているものは、低賃金が一番多い、それ以外の理由については、労働時間が長い、暴力を受けた、帰国を強制されたというものが存在いたします、その存在するものの性格をくくるならば、これは受入れ側の不適正な取扱いであろう、こういう形で書かせていただいたということでございます。
○山尾委員 山下大臣、今の局長の答弁でよろしいんですか。山下大臣自身の認識として、今、この1、2が議事録に残っております。 今の局長答弁を前提にすると、契約賃金以下だと訴えた人、最低賃金以下だと訴えた人、こういう人たちは、あえて、不満を持って、より高い賃金を求めて失踪する者とくくられて、本来であれば、受入れ側の不適正な取扱いによる、こっちにくくられるべきものを、あえてそうやって切り離して、間違った評価、間違った表現、それを受けとめる人の間違ったイメージ、こういうふうに結びつけていく意図があると見られても仕方がないことになりますよ。 法務大臣、これは今局長はそう言いましたけれども、法務大臣、今ここで答弁でおっしゃいましたから、御自身の認識としては、この「等」の中、本当に契約賃金、最賃を外したかどうか、ちょっと検討した方がいいと思いますけれども、いかがですか。
○葉梨委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○葉梨委員長 速記を起こしてください。 和田入国管理局長。
○和田政府参考人 申しわけございません。 もとより、低賃金(契約賃金以下)あるいは低賃金(最低賃金以下)が不適正な扱いであることは間違いございません。 ですから、そのことを何ら否定するものではございませんので、そのことをまず前提にした上で、ここでの表現というのは、言ってみれば、その2の前に、そのほかというのが入るというようなイメージでつくったものでございます、これは。
○葉梨委員長 ちょっと、もう一度。明確に言って。
○和田政府参考人 済みません。 失踪の原因というのは、失踪動機でありますとか、あるいはその後の就労活動でありますとか、入国警備官の聞き取りの結果でございますとか、そういうものを含めて評価をした結果をここに書かせていただいているものが、失踪の原因として我々が分析しているところでございます。 そして、その1といいますのは、低賃金等が、低賃金の内訳がございますけれども、ここが多うございましたので、これをこのような表現で書かせていただいているというのが1でございます。 もとより、低賃金、契約賃金以下や最低賃金以下が不適正な取扱いであることは間違いございませんが、そういう意味では、この不適正な取扱いの中に含まれるものではございますけれども、ここの表記の仕方といいますのは、低賃金以外の理由、ここをまとめてこの形で書かせていただいているというものでございます。
○葉梨委員長 だから、「等」の中に入っているのかどうかと聞いているんですよ、山尾さんは。(山尾委員「だから、さっきから変わっていない。入っていないと言っているんですよ、今も。入っていないと言っていますよ、そうですよね」と呼ぶ)
○和田政府参考人 不適正な取扱いに入っているかどうかという意味では入っておりますので、そういう意味では「等」の中に含まれますが、ここの表で、この労働時間……(山尾委員「ちょっと委員長、いいですか」と呼ぶ)
○葉梨委員長 では、山尾さん、もう一度どうぞ。
○山尾委員 ちょっと私の質疑時間を浪費されておりますので、時計をとめていただいて、ちょっと局長と大臣と、よくよく協議していただいて、この答弁を確定させていただけませんか。さっき大臣もこのまま答弁しているので。この赤囲いの中のことを言っているんですよ。これが大臣の認識なんだから。 ちょっと整理してください、時間をとめて。
○葉梨委員長 わかりました。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○葉梨委員長 では、速記を起こしてください。 和田入国管理局長。
○和田政府参考人 大変失礼をいたしました。 低賃金(契約賃金以下)、(最低賃金以下)は不適正な取扱いでございますので、この「等」の中に含めるものとして考えていただければと思います。 そうしますと、1と2の分類でございますけれども、1は、技能実習生の側から見て低賃金であるという、技能実習生の受取の問題でございますけれども、2以下も、もちろん技能実習生の方の供述ではございますけれども、明らかに不適正な取扱いに当たるものを例示したということでございます。
○山尾委員 では、局長、答弁変更ですね。
○和田政府参考人 申しわけございませんでした。変更いたします。
○山尾委員 要するに、全然煮詰まっていないで、こういう大事な評価の書きかえをしているんですよ、山下大臣。それをそのままさっき読み上げているわけですよ、大臣が。やっぱり、これ、本当に問題だと思いますよ、幾ら何でも。 きのう出してきた、今までの認識は間違っていました、こういうふうに改めますといったものの根幹部分が、またこの場で、申しわけないけれども、私も指摘をし、委員長も今指摘していましたね。そこでぐらぐらになって答弁が変わるとか、やはりこれはどれだけ、政府の中でもきちっと議論されていない、しっかりした哲学がない、この技能実習生の問題についての一定の物の見方を持たないまま、その場しのぎでやっているかということですよ。 それで、じゃ、ちょっと大臣、これ、幾つか問題点を指摘しますので。大事ですから、失踪の原因の表現、評価。そうだったら、今の点も、どのように2に記載するのが適切なのか、検討していただきたいと思います。 要するに、本来であれば、この2の受入れ側の不適正な取扱いの中に契約賃金以下、最低賃金以下が入るということでしたので、それがあたかも入っていないかのような、それはむしろ実習生側からの原因であるかのような書きぶりは改めていただく必要があるので、検討し直していただきたいと思いますけれども、検討していただけますか。
○山下国務大臣 まず、私は、「等」の中に、不適正な取扱いによるものを示す中に、上の低賃金、契約賃金以下あるいは最低賃金以下が含まれていないということまでは申していなかったと思いますよ。 その上で申しますけれども……(山尾委員「いや、局長がそう言ったじゃないですか。何言っているんですか」と呼ぶ)いやいや、私の認識は、失踪の原因としては読み上げたとおりでございます。 そして、この表現ぶりについて、これは、誤解を招くという御指摘というものがあるのであれば、より誤解を招かない表現ぶりというものも今後PTの中で検討していただきたいと思います。 いずれにせよ、これにつきましては、旧の技能実習生の問題でございます。そして、それがこういった形で混乱させていることに対しては大変申しわけないと思っています。 そして、1を特出ししていることは、技能実習法の中で、逢坂委員の修正意見にも、修正提議にも入っております、同等の報酬というのが極めて大事である、こういったこと。 これもやはり我々は踏まえる必要があるのではないかということで、1というのが、低賃金そして契約賃金以下、これが五%、低賃金が〇・八%ということでございますので、これを特出しさせていただいて、この同等賃金あるいは経済上のものというのがこういったことの背景にあるのだということ。さらには、さまざまな、あっせんがあったとかということがございます。そうしたことで、こういうふうな取りまとめをさせていただいている次第でございます。
○山尾委員 法務大臣、私はそんなつもりで言っていないとか、私はそこまで言っていないとか、でも今、大臣の目の前で局長は、「等」の中に入っていないと言ったじゃないですか。聞いていましたよね。この2の不適正な取扱いの「等」の中に最低賃金、契約賃金は入っていない、それを変更しますと局長は頭を下げたんですよ。それを大臣が、私はそうは言っていない、そういう言い方は私は大臣としていかがなものかと思います。 その上で、質問を続けます。 それで、もう一つ、この「より高い賃金を求めて」という表現自体が大変問題なんじゃないかという点を言わせていただきます。 まず一点、私が手書きで写し取った別冊を見ていただきたいと思います。これ、下に十二番から三十一番まで、これは何か特定のものをピックアップしておりません。上から二十枚、私が手書きをしたものであります。 これを見ていただくと、月額給与というところがございます。そして、労働時間、週当たりの申告が書いてあります。 つまり、月額給与割る月当たりの労働時間で、まず、この聴取から読み取れる、本人の言うところの時給というのが換算できるということになります。 これは本当に私は手書きをして、自分で計算機をたたいたものですので、こういった場で大変私も、こんな数字を委員会の審議でと思いますよ、本来は行政府がちゃんとやるべきことを。だけれども、結局、この十二番から三十一番まで、そういった形で時間給を計算させていただきました。 上から、七百五十、時給六百二十五、時給五百、時給六百二十五、時給五百、時給五百六十二・五、時給五百、時給五百二十、次、三百六十四・五、このように続きます。 そして三十一番まで計算しますと、この聴取を受けた当事者が言っていた内容というのは、二十人のうち十七人は最賃割れしているんですよ。そのうち十五人は百万円以上の借金を抱えているというのも、これを見ればわかるんですよ。これは申立てですよ。でも、そういう申立てがあったということは事実でしょう。 このチェックリストを見てください。このチェックリストも、私、この二十人について見ました。最賃割れが十七人いるのに、最低賃金以下にチェックされているのはゼロですよ。契約賃金以下もゼロ。低賃金にチェックされたのが七名です。これは、聴取票をきちっと把握すれば、こういう申立てがあって、こういう状況なんだというのがわかるわけです。 そういう中で、間違っていたので新しく直しましたというこの一枚紙を見ていただくと、低賃金が全体では、二十二人(〇・八%)、このように書いてあります。 私は、こうやってこの聴取票全体を見れば、最低賃金割れしている人たちがランダムに、二十だったら十七だったんです。これをきちっと分析すれば、やはり七割、八割になる可能性は高いですよ、全体を見ても。それがどうして〇・八%というこの記載で、それ以上、でも実際はこういう申立てになっているよね、このことについてどうするの、どうしてそういう問題意識が一切この法務省の評価から浮かび上がらないんですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 ただいま御指摘のございました点についてですが、最初の〇・数%という低賃金あるいは最低賃金のところでございますけれども、これは、失踪の動機につきまして入国警備官が聞き取りまして、そのところで聞き取った結果をチェックして、それを取りまとめた数字でございます。 ただ、入国警備官、さまざまな調べの中で、お話をお伺いするときに、本人から幾らぐらい給料をもらっていたのかというようなことを聞くことがもとよりよくある話でございまして、ここの調査の中でも調査項目としておりますので、それはまた別途本人から聞いて、本人から聞いた金額を取りまとめたものが別の欄にあるということでございますので、それぞれがそれぞれの項目ごとに聞いているものを集計したものであるということで、必ずしも連動しているものではないということでございます。
○山尾委員 最賃割れを訴えている人が、「より高い賃金を求めて」というふうにくくられて、法務省のペーパーになっているわけですね。 皆さんのちょっとお手元にあるかわかりませんけれども、歴代法務大臣が、より高い賃金を求めてという評価をしてまいりました。 そこで伺います。 この法務大臣等国会答弁一覧、これは政府は持っていますよね。 まず、例えば、平成二十七年九月三日、一枚紙の一番下、上川陽子当時の法務大臣の答弁についてお伺いをいたします。 「これまでの調査では、多数の者について、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪したことが判明しておりますが、」このように答弁がされております。 「技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪したことが判明」というのは、何を根拠にこのように大臣は答弁していたんですか。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 「より高い賃金を求めて」の部分につきましては、平成二十六年以降聴取しております聴取票の取りまとめの結果において、低賃金を理由とし、より高い賃金を求めて失踪した者が多数であるという評価を下しているところでございます。 また、技能実習の意欲が低いという点でございますけれども、これは、技能実習生が行方不明になった際には、監理団体及び実習実施機関から地方入国管理官署に対しまして報告がなされます。その報告の中で、失踪前の様子として、特段の理由がないにもかかわらず欠勤が続いている、ミスが多く、注意しても聞き入れない、勝手に退社するなど、技能実習意欲が低いと認められる報告が寄せられている旨、会議等の場で地方入国官署から報告が寄せられておったところでございますので、それに基づきまして答弁をいただいたところでございます。
○山尾委員 なぜそうやって「技能実習意欲が低く」ということと「より高い賃金を求めて失踪」が多くの大臣の答弁でセットで答弁されているのかということを聞いているんですよ。 次のページも見てください。佐々木聖子法務省大臣官房審議官、二ページ目の上の答弁です。 「多数の場合、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪をしていたことが判明してございまして、」山下大臣、よろしいですか、これ。技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて失踪していたと。これ、二大臣含めて、これはセットで常に評価をされているということであります。 「技能実習意欲が低く」と「より高い賃金を求めて失踪した」は、全く別次元の話をしているけれども、こうやってガチンコにさせて大臣が答弁しているんですか。
○和田政府参考人 技能実習の失踪の原因につきましては、今申し上げましたような聴取票による分析、また、地方入国管理局におきます入国警備官の聞き取り、それから失踪を生じた監理団体等からの聞き取り、こういったようなものを総合いたしまして、このように分析しているところでございます。
○山尾委員 山下大臣、この今回私どもが手書きをさせられている聴取票ですけれども、失踪動機のその他の欄、もしごらんになったなら、どのような、人権侵害とか苦しい思いをしているというその他欄があったか、御存じですか。
○山下国務大臣 個別の聴取票についてのコメントは差し控えさせていただきますが、しかしながら、私は、この聴取についての具体的な説明を受けて、直ちに、この聴取票から不正、違法行為がうかがわれるものについて、これは旧の技能実習制度でございます、ではあるけれども、しっかりと調査をするようにと入管局長に厳命したところでございます。 失踪原因の説明についてはよろしいですか。なぜ私がそういう説明をしたかということについては。(山尾委員「何の説明ですか」と呼ぶ) まず、失踪原因につきましては、さまざまなエビデンスに基づいて法務省として認定しているものでございます。 そして、その中に、例えば、今回の中にもあります聴取結果、これも大きな要素でございます。ただ、他方で、実際の聴取票に基づく記載だけではなくて、聞き取りのときのやりとりであるとか、あるいは実際にこの技能実習をやっているところから聞き取るような場面、そういったものをさまざま総合考慮しているわけでございます。 そういったことを踏まえてこのような答弁になっているというふうに承知しております。
○山尾委員 結局、質問には冗々という言葉で逃げましたけれども、私は、大臣、本当にこのその他欄、個別のストーリーでどういう叫びがその他欄に書いてあるのかということを、別に、この事件番号の何番の人がこう言っていたとか、誰々という名前の人がこう言っていたとか、そういう必要は全くないので、そのストーリーが一つも語られないということは大変不満です、それこそ。 私は、この聴取票を見せていただいて、これは局長、つきますよ、次。二十九年の聴取票のその他欄の一部を見ただけでも、なぜ失踪したのかのその他欄に、残業代出ない、残業代出ないとたくさんありました。これは、私たち野党がこの間に手書きで写したものですけれども、残業代がもらえない、残業代が出ない、残業代が出ない、病気になったため帰国させられそうになった、理由もなく海を泳がされた、けがの補償がない、同僚の実習生が寮の規則違反をしたため実習生六人全員が解雇された、解雇すると急に言われたから、あるいはセクハラ、先輩からのいじめ、婚姻を認めてもらえなかった、こういう実習生側が受けている人権侵害とも言えるような叫びがたくさんあって、恐らくこれは二十八年、二十七年、二十六年の聴取でもあったでしょう。そういうものがあったにもかかわらず、これも公開していただいていないから私たちわかりませんよ。でも、あったでしょう、二十九年にこれだけあるなら。 にもかかわらず、なぜ歴代法務大臣は、そうやって、技能実習意欲が低くというところはいつもいつも強調して、こういったつらい状況、受入れ側に問題があるのではと強く疑われる事情についてはあえて言及をしない答弁がずっと続いているんですか。 この問題について、山下大臣、どう思われますか。
○山下国務大臣 これは、先ほどの、恐らく、委員お示しの一覧表では、二十七年八月からの答弁が最初だろうと思いますが、私どもは、この古い技能実習制度の問題意識は共有していたところでございます。だからこそ、新たな技能実習法を、野党の皆様の多くの御賛成もいただいて、二十八年十一月に成立をさせたということでございます。その施行対象でない、この二十九年当時の失踪の聴取票ではありますけれども、これに対しても、人権侵害のようなことがあるのであればしっかり調査するようにということは改めて入管局長に私から指示をしたところでございます。 そういうところでございまして、我々は、この二十八年十一月に成立させた技能実習法は、委員御指摘のものも含めて、そうしたことがあってはならないということをしっかりと踏まえた上で、内閣提出法案としてそのような法律を出させていただいておる。そして、昨年十一月から施行になった、これをしっかりと運用していきたいというふうに考えております。
○山尾委員 じゃ、山下大臣、どうして新しいペーパーでは人権侵害行為等という言葉を落としたんですか。もしかして、落ちたこと知らないんですか。
○葉梨委員長 和田入国管理局長。(山尾委員「いや、大臣にちょっと聞きたいですよ。今大臣が、人権侵害行為などがあればちゃんと調査するようにと自分は命令したと言っているんだから。そう言いながら、何で新しいペーパーではあえて人権侵害行為という言葉を落としているんですか、前のペーパーにはあったのに」と呼ぶ) 和田入国管理局長、あなたがつくったんでしょう。
○和田政府参考人 特段、ここにおきまして人権侵害等という言葉を落としたことに大きな意味があるわけではございませんで、受入れ側の不適正な取扱いという中に含まれているものということで御理解いただければと思います。
○山尾委員 全く理解できませんね。人権侵害行為等、要するに、不適正な取扱いの中にも、さらに、やはり人権侵害と呼ばなければならないものもあるという認識を少なくとも前は示していたんでしょう。それをどうして特段の事情なく落とすんですか。 大臣、よろしいですか。ちょっと目と目を合わせてもらっていいですか。 新しいペーパーに人権侵害行為がなくて、古いペーパーには人権侵害行為という言葉があったというファクトを今の時点で御存じでしたか。
○山下国務大臣 いや、もとより認識しております。 そして、これは、正確に書くために、労働時間が長い、暴力を受けた、帰国を強制されたと書いてあるので、暴力を受けたというのはもう人権侵害であることは自明でございますよね。そうしたことをきちっとその内訳を示すということでより適正に御説明できるのではないかというふうに考えておるわけで、人権侵害行為という文言を削るということではなくて、こういったものを直視しながら、旧制度の技能実習生のことではございますけれども、ここも含めてしっかりやっていきたい。 その思いで、門山政務官をヘッドとするプロジェクトチームを立ち上げて、しっかりと対応していただきたい、そして、人権侵害が認められるようなものについてはしっかりと調査するようにということを改めて入管局長に指示したところでございます。
○山尾委員 もともとあった言葉がなくなるというのは大きな意味を持つことが大いにあるんですよ。それは、特段の事情なくということではないんです。もともとは人権侵害行為に当たるものもあるという認識が示されていて、それがなくなっているわけだから。これもぜひしっかり検討していただきたい。あったものをなくすのをやめていただきたい。 その上で、もう一点質問をいたします。 これは局長に聞きます。多分、現大臣に聞いてもわからないと思いますので。 先ほどの歴代大臣の答弁ペーパー、こうやって、大体、より高い賃金を求めて、技能実習意欲が低い、こういう答弁を繰り返してきた歴代大臣の答弁です。 その二枚目をめくっていただいて、井上宏法務省入国管理局長の井出庸生議員に対する答弁です。二枚目の下の段です。二パラグラフ、「その中で、技能実習生側に責めがあるというのは非常に悪質な場合でございまして、例えば、より高い賃金を求めて失踪した場合でありますとか、およそ指示、命令を聞かずに労働を放棄して働かなくなってしまうとか業務を妨害するとか、そういう非常に悪質な場合でございまして、」。 より高い賃金を求めて失踪した場合が非常に悪質な場合というふうにイコールでくくられているんですけれども、この答弁は今も維持されるんですか。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 この例えばの中にあります「より高い賃金を求めて失踪した場合」というものが具体的にどのようなものを指すのかということはさまざまでございまして、非常に悪質な場合もあろうかというふうに考えているところでございます。 技能実習生側に責めがある場合もあるということでございまして、技能実習生が今回の調査の対象になった場合といいますのは、職場から離れて失踪した後、更に就労しているという場面で、そこで、退去強制の容疑がかかり、退去強制で調べられている中でお話をお伺いしている中で、そういう場合の中で非常に悪質なケースもあるということは事実でございますので、特段この答弁を変更するということは考えておりません。
○山尾委員 山下大臣、見ていただければわかるとおり、歴代大臣は、この、より高い賃金を求めてというのを、今局長がいろいろ言ったけれども、今の答弁を読んだら自明じゃないですか。より高い賃金を求めての一部の場合に、そういう非常に悪質な場合も中にはあるなんて言っていないですよ。より高い賃金を求めての失踪者について、労働放棄とか業務妨害と完全に並列させて、非常に悪質な場合と言ってきたんですよ、法務省が。 そのほかの答弁でも、要するに技能実習意欲が低くということとセットで、実習生側がつらい思いをしているという事情はあえて答弁に載せずに、こういう形で、より高い賃金を求めてという表現を法務省が使ってきたんですよ。そこに大きな問題があると言っているんですよ。数字の間違いも大変な問題。しかし、それを更にくくって、表現で誤ったイメージをつくっていく、つくり上げていく、それを答弁で拡散していく、それが大問題だと言っているんですよ。 だから、新しいペーパーでまた、より高い賃金を求めて、こういう表現はやめていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○葉梨委員長 どちらが答えますか。
○山尾委員 大臣、答えてください。大臣しか、変えるとか変えないと言えないでしょう、局長。(山下国務大臣「ペーパーをつくるのは局長ですから」と呼ぶ)
○葉梨委員長 入国管理局長。(山尾委員「いやいや、委員長、何ですか、ペーパーをつくるのは局長って」と呼ぶ) まず答えさせます。その上で、大臣に答えさせますから、ちゃんと。
○和田政府参考人 お答えいたします。 この技能実習の失踪結果の分析を取りまとめるのは事務方の責任でございますので、私の方が責任を持っているところでございます。 ただ、大臣から先ほど御説明ありましたような……(発言する者あり)
○葉梨委員長 静粛に願います。
○和田政府参考人 プロジェクトチームを設けて、そこでさまざま御検討するということでございますので、そのプロジェクトチームの検討結果も踏まえまして、我々の方で更に分析を重ねたいと思っております。
○山下国務大臣 済みません。先ほどちょっと、ペーパーをつくるのはというのは、要するに、これを私がパソコンで打ってつくるわけではないので、そのことを申し上げたわけでございますが、「より高い賃金を求めて」ということにつきまして、これは失踪の原因としてどういうふうに事実認定するかということでございます。そうしたことについて、さまざまな情報、そういったことを踏まえて認定しているものというふうに考えております。 それをどのように表現するかにつきましては事務方、さらには、実態把握のあり方については、これは門山政務官をヘッドとした運用に関するプロジェクトチームでしっかりと検討していただきたいというふうに考えております。
○葉梨委員長 質問時間が終了しております。
○山尾委員 まだまだ質問の序の口に入ったところであります。 これは、二重に間違った数字を利用して、より高い賃金という、あたかも実習生側に責があるような表現でくるんで、歴代大臣がこの国会で答弁を続けて、誤った認識をばらまいて、旧制度、旧制度と一生懸命言っていましたけれども、新制度の後だって失踪者は激増しているじゃないですか。
○葉梨委員長 簡潔に願います。
○山尾委員 そういう中で、新制度の法案審議にこんな粗雑に入っていくということは全くもって私は大変遺憾でありますし、これから先、大変長い疑問をしっかりぶつけて、まともな答弁をしていただきたいというふうに思っております。 以上です。
○葉梨委員長 以上で山尾志桜里君の質疑は終了いたしました。 —————————————
○葉梨委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房政策立案総括審議官金子修君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○葉梨委員長 次に、逢坂誠二君。
○逢坂委員 逢坂誠二でございます。よろしくお願いします。 きょうは、与野党合意のない中で、いびつな形で委員会がスタートしております。さまざまなイレギュラーなことが起こるような気がしますけれども、委員長、よろしくお願いいたします。 委員長に一点確認したいんですが、この法務委員会の採決の時期というのは決まっているのかどうか。 と申しますのは、与党の国対委員長が、総理が外遊する前までに参議院に送らねばならないといったような発言をされているんですが、これは与党、野党理事の間で合意されているんですか。
○葉梨委員長 採決の時期については、理事懇、理事会等でも話題に上ったこともございません。
○逢坂委員 了解であります。 しっかりその点を確認させていただいた上で、質疑に入らせていただきます。 私は、やはりこの問題は国家百年の計にかかわる問題だと思いますので、十分な質疑が必要だと思っております。 その前に、冒頭に、私、共謀罪の議論のときも随分法務委員会で質問させていただきましたが、共謀罪の議論のときは、事務方が立て板に水の答弁で、大臣がほとんど答弁できなかった。今回はどっちも答弁がスタックしているような気がして、共謀罪のとき以上に先が思いやられるなという印象を、冒頭、今持っております。ぜひよろしくお願いいたします。 それじゃ、質問させていただきます。 まず最初に、きょうは、私は割と事実関係をたくさん確認をさせていただきたいんですが、まず事務方にお伺いします。話題になっております聴取票ですか、これによるヒアリング、聞き取りというのはいつから行われているのでしょうか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 平成二十六年三月の通知に基づいて行ったのが初めでございます。
○逢坂委員 それでは、二十六年三月ということでありますから、それ以降、年ごとに何人から聞き取りを行っているのか、最新のデータまでわかりますか。
○葉梨委員長 どうですか、わかりますか。 きのう何か資料をいただいたような気がするけれども。きのう資料をいただいたような気がしますが。
○和田政府参考人 申しわけございません。 平成二十六年の三月から十二月の聞き取り総人数が千二百四十四名でございます。続きまして、平成二十七年分につきましては、二千三百四十二名から聞き取りを行っております。続きまして、平成二十八年分につきましては、三千三百十六名からの聞き取りを行っております。平成二十九年分につきましては、先般お届けしたものでございます。
○逢坂委員 三十年はいかがですか。
○和田政府参考人 三十年はまだ年の途中でございまして、これは一月から十二月までを集計いたしますので、まだ最終的な取りまとめには至っておりません。
○逢坂委員 現在わかっているものだけでも、大体これぐらいということはわからないんでしょうか。失踪されている方が四千名というふうに伺っておりますので、そのうち大体これぐらいは聞いているということぐらいはわかりますでしょうか。
○和田政府参考人 まだ途上のものでございますので確定値は申し上げられませんが、現時点で二千は超えているという報告は受けております。
○逢坂委員 それで、二十九年の聞き取りについてお伺いしますけれども、二十九年の聞き取りの中で、最低賃金、この聴取票の中にありますけれども、低賃金(最低賃金以下)というところにチェックをされたものというのは何件あったでしょうか。
○和田政府参考人 二十九年でございます。二十九年で失踪動機の欄の低賃金(最低賃金以下)にチェックした方は、チェックしたというか、聞き取ってチェックしたものは二十二名でございます。
○逢坂委員 この聞き取り、聴取票というのは、どういう場面で、どのような状況でつくられるのか、少し細かく説明していただけますか。 これが技能実習の実態を知るために非常に重要な手がかりになるわけですので、どういう条件の中で聞き取られているかがわからないと、この聴取票に出ている事実をもとにいろいろ議論しても誤ったことになってしまいますので、まず、そういった条件を聞かせてください。
○和田政府参考人 お答えいたします。 入管法の第二十七条及び第二十八条で、入管法違反の容疑者に対しての違反調査を実施いたします。この違反調査の実施対象者が、例えば最終的な在留資格が技能実習であるなど、失踪した技能実習生であるということが判明した場合に、法務省から指示をしております聴取票に基づいて、入国警備官が聴取を行っているというものでございます。
○逢坂委員 その聴取というのは、任意、強制性が伴う、そのあたりはいかがですか。
○和田政府参考人 任意の取調べでございます。
○逢坂委員 聴取した結果というのはどのように利用されるのか、それについてはいかがですか。
○和田政府参考人 この聴取の目的といいますのは失踪原因の分析にございますので、聴取した結果をエクセルのデータをつくりまして、そのデータのファイルを本省に月ごとに送りまして、本省の方でファイルを、またデータを整理して一年ごとにまとめていく、こういうような作業をするためにつくっているのが本来の目的でございます。 もとより、その聴取の結果によって何らか関係機関に告発すべき事情が生じたりするような場合には、そういうようなものの端緒として利用される場合もあるということでございます。
○逢坂委員 先ほど、二十九年で二十二件、最低賃金のチェック欄にチェックがついていたということでありますけれども、最低賃金以下というのは、これは合法なんでしょうか。
○和田政府参考人 実際に最低賃金以下ということになるならば、違法ということになろうかと思います。
○逢坂委員 違法なケースが見つかった場合は、どのような対応をされているんでしょうか。
○和田政府参考人 この聞き取りはあくまでも御本人の申告だけでございますので、それだけでは確度のあるものというふうに言えない場合もございますので、そのほか、状況等、確度のある情報であるということになれば関係機関に御連絡する、そういうようなことでございます。
○逢坂委員 確度のある情報であるかどうかをどのように確認しているんでしょうか。
○和田政府参考人 御本人の供述の内容でございますとか、あるいは必要に応じて監理団体等への問合せを行うなど、そういうようなことでございます。
○逢坂委員 二十九年のこの最賃以下にチェックした二十二件全件について、そのようなことはやられているでしょうか。それとも、そのうちの何件かについて行われたか。そのあたり、いかがですか。
○和田政府参考人 個別の事案につきましてはお答えを差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますならば、その供述内容等によって、その供述態度あるいは供述内容等によりまして、どのような対応をするかというのは区々であろうかと思われます。
○逢坂委員 私は、個別の事案について聞いているのではありません。二十二件のうち何件行われたか、確度のあるものなのかどうかという確認作業をやったか、ただそれを聞いているだけです。
○和田政府参考人 申しわけありませんでした。 そういう観点からの統計はとっておりません。
○逢坂委員 統計をとる、統計という言葉の概念がよくわかりませんけれども、要するに、その数字はわからないという意味ですか。
○和田政府参考人 これは各地方入国管理局において行われている事柄でございまして、その全てについて把握しているわけではございません。
○逢坂委員 その言葉を別の日本語で言うと、本省では、二十二件のうちどれほどが確度のある情報であるかを確認したかどうかはわからないということでよろしいですね。
○和田政府参考人 本省では把握していないということでございます。
○逢坂委員 大臣、ここがやはり一つの問題ではないかと思います。 明らかに違法だとわかっているところにチェックをしている、だがしかし、違法であるかどうかを更に詳しく調べているかどうかについては本省では把握していない、こういうことが違法行為を放置していたというふうに言われかねないことになっているのではないかと私は思っています。 もっともっとこの問題をやりたいんですけれども、それで、大臣、現在公開されているこの聴取票、ありますね、これ、我々が今手書きで一生懸命やっています。一時間に頑張っても二十件ぐらいしか書き写せないものですから、野党四人が協力してやっても相当の日数がかかるんですが、この票、公開した個票ですけれども、この中に、刑事訴追のおそれがあるとか、プライバシーの侵害のおそれがあるというようなものはあると思いますか。 現在公開されているものです。プライバシーの項目はマスクされていますし、刑事訴追のおそれがあるものというのはあるというふうに思われますか。
○山下国務大臣 今の開示のコピーにおいても、やはりさまざまな情報を総合すればわかる部分もあるんだろうし、また、そうしたものを、これは先ほど言った、違法なものがあるのであれば、違法、不正なものがあるのであればしっかり調査するようにということも申しているところでございます。 そうしたものを例えば公開するということにおいて、対象となるところで例えば罪証隠滅などがなされてしまうということもあり得るわけでございまして、そうしたものとして対応をさせていただいているというふうに承知しております。(発言する者あり)
○葉梨委員長 静粛に願います。 逢坂君、質問を続行してください。
○逢坂委員 今、山尾委員が言ったのと全く同じことを私も言おうと思っていたんですが、刑事訴追のおそれがある、そういうものがあるのであれば、これは公開しないでくれと言わなきゃいけないんじゃないですか。それをあえて出しているんですか。これはいかがですか。
○葉梨委員長 政府、答えられますか、これ。理事懇で協議していることなんですが。
○和田政府参考人 少なくとも公開したものではございませんで、私どもの認識といたしましては、今回のものにつきまして、私ども、大変不手際がございまして、ミスを犯して、その原票をぜひ見る必要があるということで、委員長の御差配によりまして、非常にごくわずかなところをマスキングしたものを閲覧していただくという、そのような措置をとったものというふうに承知しております。
○逢坂委員 閲覧をしてもらうために、公開をしたとの認識はないと。閲覧をしてもらうと。 閲覧をして、書き取りはそれじゃ、禁止しているんですか。
○葉梨委員長 そこは理事懇の申合せですので、理事会で協議いたします。 一応、手書きでメモをとることまでは理事懇で許容の範囲であるというふうに認識しています。
○逢坂委員 そういうことであるならば、刑事訴追のおそれがあるというふうに先ほど大臣は言った、それを我々は書き取りをしている。我々はそのおそれはないんだろうと思っているんですが、大臣、先ほどの答弁、変わらないんですか。刑事訴追のおそれは本当にあるんですか。 というのは、個人の特定もできないんですよ、これから見れば。個人の特定もできないようなもので、それぞれの事案が具体的に何かということは、個人の特定ができないから誰それさんのものだということはわからない、そういうことで出しているんですよね、逆に言うならば。 それじゃ、事務方に聞きます。これは個人の特定はできますか。
○和田政府参考人 この書類から直ちに個人の特定ができる部分をマスキングをさせていただいております。 ただ、今回のマスキングをしていない部分にはさまざま手書きの部分等がございますので、そういったようなところから、例えば、どういうような入国警備官が書いているのかなど、さまざまな情報がそのままの形であらわれた場合には外に出るのではないかということを懸念しているところでございます。
○逢坂委員 今入国警備官の話をされましたけれども、それはなぜ、個人の情報が特定されているもので入国警備官のことが推測される、特定できるんですか。
○和田政府参考人 今回開示しております部分につきましては、マスキングを施しましたのは、特に要保護性の高いといいますか、プライバシーの観点から要保護性の高い部分をマスキングさせていただいております。 それ以外の部分につきましては、相当程度、皆様に見ていただくということで、開いております。そこは、入国警備官等が手書きで書いている部分も多数ございます。 そうしますと、そういうようなものを照らし合わせていきますと、大体これは、文書を書いた人の同一性といいますか、そういったものが特定される場合もあり得るのではないかということを考えているということでございます。
○逢坂委員 私、書き写してみた結果、その同一性がわかるなどというものは私には感じられませんでした。 まず、我々が書き写していますから、筆跡の問題は全く関係ないということは理解していただけますよね。 あと、同一性というのは例えばどういうところですか。
○和田政府参考人 今申し上げましたのは、書いている方が同一の人物が書いているというようなことでございます。 また、マスキングをしたとはいえ、これが広く今のマスキングの形で一般に公開されますと、自己の供述した内容が他人に知られるということがございますし、調査ないし捜査への協力の点で支障が生じるということを考えているところでございます。
○逢坂委員 同一の人が書いてあるということがどうしてわかるんですか。
○和田政府参考人 それは種々、筆跡等あるいは書く癖などもございますので、そういったようなものから、どういう人が聴取をしたのかということが判明する場合はあろうかと思います。
○逢坂委員 誰の訴追のおそれを懸念しているんですか。どうもよくわからないです。
○葉梨委員長 警備官が特定されると、ある事件が特定されてしまって、相手も特定されかねないということかな。
○和田政府参考人 要するに、個人の特定につながる情報になるということが一つ、警備官の関係で、ございます。あるいは、供述内容そのものが広く知れ渡るということになりますと、調査、捜査への協力に支障が起こり得るということでございます。
○逢坂委員 それじゃ、どうやって技能実習の実態というのを知るんですか。そして、我々はどうやってそれを把握すればいいんですか。 皆さんはこういうものを聞き取りをしている、だけれども、それを全面公開したら、全面公開といっても、個人情報はちゃんとマスクしてと我々は言っているんですよ。それすら公開できないといったら、どうやって実態を知るんですか。
○和田政府参考人 私どもはその調査の結果につきましてまとめたものをお出ししておりますので、それをごらんになっていただくということと、その内容の正確性につきましては、現在、皆様に閲覧という形で確認していただいているところではございます。
○逢坂委員 取りまとめがまず信頼できないということが今回二件続いたことは承知していますよね。厚生労働省の裁量データの問題と、今回のこの件もそうですよ。だから、取りまとめそのものを見てくれというのは、まず信頼できない。それに当たって、だから、個票をちゃんと見せてほしいと言っている。 ただ、今、個票を見られるのは原則理事限りですよ。野党でいうならば四人か五人ですよ。こんなもので二千八百枚見ろと。それから、先ほどおっしゃっていましたけれども、過去のものもチェックしなきゃならぬと私は思っているんですよ。全部足したらこれは何枚になりますか。一万枚超えるんじゃないですか。 では、それが終わるまで、国会審議、少し待つんですか。どうするんですか、こんなもの、実態もわからないのに。大臣、いかがですか。
○山下国務大臣 お答え申し上げます。 先ほどるる申し上げました、例えば、こういった先ほど山尾委員が配られたものを見ますと、委員においては特定できないかもしれないけれども、これが一般に、例えばインターネットで公開されたり流布されたら、例えば、中国人の男で二年六カ月で失踪したな、送り出し機関について四十万円と言っていたな、あるいは何々と言っていたな、職種はこれと言っていたな、給料はこれだなというふうなことが一般に流布された場合、思い当たる対象もいるわけでございます。 そして、私は局長に対して、違法性が認められるものに関してはしっかりと調査するようにというふうに指示をしているわけでございます。これが一般に公になるようなことがあれば、思い当たるものであれば、これはうちのことを言っているということがわかることもあり得る。そういったことで、例えば隠滅のおそれ等があり得る、調査忌避のおそれがあり得るということでございます。 加えて、こうしたものが、マスキングをするにせよ、自分のしゃべった内容が一般に公開されるのだというふうなことが技能実習生の間で共有されてしまいますと、こういった聴取というのは任意のものでございますから、いずれ、もしかしたら仕返しを食らうかもしれないというのを恐れて、調査に協力をしないかもしれない。そういったもろもろのおそれがあるところでございます。 だからこそ、これを開示するに当たっては、これはあくまで理事会の御決定に従ってお示しするということでございまして、私としては、広くお配りする、インターネットで公開するということについては、応じるというのは大変不適当ではないかというふうに考えておるわけでございます。
○逢坂委員 では、我々はどうやって実態把握すればいいんですか。
○山下国務大臣 その上で、今回、理事会の御決定に従って、この理事においては個人の特定ができないであろうという情報について、可能な限りマスキングの部分を小さくして、それでお示ししている。 その趣旨は、逢坂委員が例えば修正提案をされて、そして二十八年十月二十一日にこの法務委員会で可決された技能実習法、この運用をしっかりやっていきたい、それに資する情報を野党の理事の方々にもお示しして、そしてこの国会において議論をしていきたいということでございます。 この対象となったのは旧技能実習制度のもとではありますけれども、それにおいても、やはりそうした人権侵害あるいはその他不適当な点があるのであれば、しっかり調査した上で、そして対応させていただきたいということでございます。
○逢坂委員 何を答弁されているのか全くわかりません。我々はどうやってそれじゃ実態を知ればいいんですかということを聞いているんですよ。 これは要するに、では、一枚一枚これからも手書きでやるんだ、そして、大臣としては、それが表へ出ることは不適当だということを言っているんですか。
○葉梨委員長 逢坂委員に申し上げます。 この閲覧の仕方については、既に一回、理事会において、理事懇でしたか、与野党が全て同意をして、我々が決めた話でございます。 それで、それについては今理事会でまさに議論の最中でございますから、これは政府の責任で、ここまでを閲覧させるとか、コピーをするというのを決めたわけではないということを御理解をいただきたいというふうに思います。(発言する者あり)
○逢坂委員 まさに今、山尾委員が言ったんですけれども、今まで、見せないと大臣が言ってきたんですよね。まあ、それはそれでいいでしょう。脇に置くとして、我々は手書きでやっている。これはそれじゃ、理事会の決定だとしましょう。 でも、大臣の先ほどの答弁を聞けば、それを公開することは不適当だという認識を持っているということですか。
○山下国務大臣 私どもとしては、広くお配りすることについては応じられない、不適当であるというふうに考えておるわけでございます。それは先ほど申し上げた理由でございます。
○逢坂委員 技能実習がどういう状況になっているかということは、やはり国民の皆様もしっかり認識をすべきだと思うんですよ。 繰り返して、きのうも同じことを言わせていただきましたが、今回の入管法の改正は、現行の技能実習制度の上にといいましょうか、それと連結させる形でこれができているということですよね。今の技能実習制度がなければ、今回の入管法改正というのは今回のような形にはならない。だから、それと連結している、密接不可分なものだというふうに思うんですけれども、その点いかがですか。
○和田政府参考人 制度といたしましては、技能実習制度と、それから今回の制度というものは全く別のものでございます。 ただ、特定技能一号に入る受入れの中に、受入れされる中に、一定の能力を有しておられると認められる方の中に技能実習二号修了の方が入られることがあるという、そのようなことでございます。
○逢坂委員 制度の説明が今ありましたが、大臣は、今の技能実習制度と今度の新たな特定技能一号、二号、これは密接不可分の関係だというふうには思っていない。
○山下国務大臣 法的に申しますれば、在留資格としては別物ということになります。根拠法も異なるということでございます。 そして、一定の技能実習を修了した者が例えば特定技能の一号の要件の一部に該当するということがあるということは、それはそうかもしれません。 ただ、そのほかに、例えば特定技能雇用契約であるとか、そういったさまざまな要件、これを満たして我々が定める省令の基準に合致してもらう必要があるという意味では、密接不可分というまではなかなか言えないのではないかと思っております。 ただ、この新たな人材受入れにつきましては、これは、逢坂委員も賛成された、そして、ここにおられる野党の委員の方も賛成された新たな技能実習法の中で、例えば、外国人をより保護するために必要だと思われる仕組みについても参考にさせていただいたことは事実でございます。そうしたところであるということを御理解賜ればと思います。
○逢坂委員 密接不可分とは言えないという答弁がありました。 それで、その点でいうならば、先ほども、多分、山尾委員も聞いていたかと思うんですが、今回、特定技能に技能実習から移行されると予想されている方はどれぐらいいるんですか。
○和田政府参考人 先ほど御答弁いたしましたとおりで、初年度は五〇から六〇%ぐらい、五年見込みで四十数%ということでございます。
○逢坂委員 初年度、五割から六割、技能実習から移行するんですよ。半分以上、技能実習ですよ。それでも密接不可分でないんだ、そういう答弁ですか。
○山下国務大臣 先ほど局長が挙げた数字で密接不可分かどうかということについては、必ずしもそうではないのではないかというふうに思っております。 そもそも、制度が異なります。そうしたところで、密接不可分かどうかという問いに対しては、密接不可分ということではないというふうにお答えせざるを得ないと思います。
○逢坂委員 密接不可分ではないという答弁でございました。 それでは、個票の公開その他につきましては、委員長もお話しなされましたとおり、理事会で今後また協議をするということですから。私の希望としては、現在出されている程度のものであるならば、コピーをして、みんなに渡しても構わないのではないかというふうに思っております。 更に加えて、過去に調査したもの、二十六年から三十年まで、これを全部足すと一万ぐらいになるんでしょうか、それらについても公開をして、技能実習制度の今の課題、問題点をつまびらかにするべきではないかということを委員長に申し上げさせていただいて、ぜひこれは理事会で協議していただきたいと思います。
○葉梨委員長 御意見は承りましたので、今、理事会でもお話ししている最中です。
○逢坂委員 はい、よろしくお願いいたします。 それじゃ、次の質問に入らせていただきます。 今回の入国管理法の改正ですけれども、この中で目的規定が変わるわけですね。入国管理、この点についてはどちらかというと強化される方向というふうに思うわけですけれども、大臣にまずお伺いしますけれども、移民政策と呼ぶかどうかは別として、海外から国内に人が入ってくる。そうしたときに、一般論として言われるのは、入国管理政策と、いわゆる古い言葉で言うと統合政策といいましょうか、最近の言葉で言うと多文化共生政策というんでしょうか、単にその出入国を管理するだけではなくて、それ以外の政策も必要なんだと。この二つがあって、移民と呼ぶかどうかは別にしても、よそから人々が国に入ってくるときに非常に重要なものである、両方が必要なんだということをよく言われているわけですが、この認識は大臣も変わりませんか。
○山下国務大臣 結論から申しますと、同じでございます。 と申しますのは、まず、出入国、在留を適正にやっていただく、これが大前提でございます。そして、それについては、やはりしっかりと管理をせざるを得ないんだろうというふうに思っております。 そうした中で、我が国に適正に入国、そして在留していただく方々について、この外国人材について共生をするということは極めて大事であろうということで、今、関係閣僚会議等で総合的対応策ということを検討しているところでございます。
○逢坂委員 そうであるならば、なぜ、今回の法目的の中に、出入国の管理のことだけに言及をして、それ以外の政策、統合政策と呼ぶか多文化共生政策と呼ぶかは別にして、その面についての記述がないのか。今回、外国人の入国の制度を大きく変えるということであるならば、両方きちんと書くべきではなかったかと私は思っています。 それで、法務省が、今回、法ではないけれども、法ではない別の形でその総合政策みたいなものは担うことになったことは承知はしておりますけれども、法律上も明確に位置づけるべきではなかったかと思うんですけれども、いかがですか。
○山下国務大臣 まず、所管法でございますから、その省庁の所管というものが枠があるということでございます。 そしてもう一つは、共生のための総合的対応策というのは、法務省の所管の中でのみできるものではないということでございます。例えば、地域における多文化共生の取組の促進、支援、公営住宅、民間賃貸住宅等への入居支援、防災対策の充実、社会保険の加入促進など、さまざまな取組が必要な中で、これはやはり政府一体としてやる必要があるということで関係閣僚会議が開かれておるわけでございますけれども、法務省が所管する入国管理法の中にそれを書き込むというよりは、これはもう総合的対応策としてしっかりやっていくということが今の政府の方針であるということでございます。
○逢坂委員 所管法だから書けないというのは、一部理解できなくもありません。であるならば、外国人が入ってくるこの政策が重要だというふうにもし感じているならば、基本法をつくればよかったんじゃないですか。そういう思いは持ちませんか。 基本法をつくった中で、入国管理もちゃんとやる、多文化共生政策もちゃんとやる、そして、その中でそれぞれの所管はどうするんだということをやるという方法だってあったはずなのに、なぜ、多文化共生の方だけは法には明記がないんですか。所管法だからというのは、それは縦割りの論理ですよ。いかがですか。
○葉梨委員長 総合調整をやるんでしょう。
○山下国務大臣 お答えいたします。 まず、基本法かどうかにつきましては、これは、今回お願い申し上げているのは、深刻な人手不足、これについて、その産業分野について新たな人材を入れるということ、そしてまた、入国外国人や在留外国人の激増に伴って、出入国在留管理庁をつくっていただきたいという、入管法あるいは法務省設置法の改正ということでお願いしているわけでございます。 さらに、基本法が必要かどうかについては、所管外の事項も含むのでお答えは差し控えさせていただきますが、ただ、これは、今各省庁が持っている権限の中で、それをしっかりと総合調整することによって、各省庁が持っている権限を、今の法律をしっかり運用していただくことによってできるのではないかということも考えられるところでございます。 そうした意味において、私ども、今回その総合調整機能もお認めいただいたところではありますが、その総合調整機能を生かしながら、各省庁において、それぞれ、その持てる権限をしっかりと発揮していただいて、多文化共生社会あるいは外国人の共生、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに考えております。
○逢坂委員 それじゃ、結論的に言いますと、法には、多文化共生とか統合政策とか、その規定はない。ないけれども、総合調整によってそれができるのではないかという答弁がありましたけれども、できるのではないか、そういう理解でよろしいですか、結論的に言うと。
○山下国務大臣 今回の法律につきましては、法律事項として必要なものを改正をお願いしているところでございます。 他方で、法務省に対して、権限の中で、例えば、閣議決定において、「外国人の受入れ環境の整備に関する業務の基本方針について」ということに基づいて、法務省が行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画及び立案並びに総合調整を行うこととされているわけでございます。 そうした閣議決定に基づく総合調整ということを踏まえて、今、関係省庁とともに検討を行っているということでございます。
○逢坂委員 今の答弁の内容は理解しております。 だから、法律には規定がないんだ、入国管理に関する規定は法律には規定はあるけれども、それ以外のいわゆる統合政策あるいは多文化共生政策、それについては規定はない。ただ、閣議決定で法務省が総合調整せよと言われたから、その中でできるのではないかと判断をしている。そういうことでよろしいですね。基本的なことですよ、これ。
○和田政府参考人 お答えいたします。 今回の設置法の改正の中で、出入国在留管理庁の任務の中で、出入国管理庁は、「前項に定めるもののほか、」前項というのは「出入国及び外国人の在留の公正な管理を図ること」でございますが、これのほか、「同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする。」という規定がございます。この規定によりまして、総合調整政策をきちんとやっていくということでございます。
○逢坂委員 そこも理解はいたしております。 だがしかし、目的規定の中に入れていない。だから、私は、統合政策とか多文化共生という観点が非常に薄いのではないか、そういう指摘をさせていただいているわけです。しかも、それは閣議決定でやるんだということですけれども、それで本当にやれるのかどうか。法文上も明確に書いておくことが必要だったのではないかという指摘をさせていただきます。 それでは、次、たくさん聞きたいことがあって、制度的にわからないこともいっぱいあるものですから。 時間の都合もありますので、それでは、介護のことについてお伺いをしたいんですけれども、きょうは、厚生労働省は来ておりませんけれども、介護の、制度的な事実だけ伺いたいと思います。 介護分野で、来年、何人の入国を予定されているのか。これは事務方、わかりますよね。
○和田政府参考人 今現在、厚生労働省からお伺いしているところでは、受入れの見込み数としては五万から六万ということをお伺いしております。(逢坂委員「来年度」と呼ぶ) 失礼、初年度でございますね。初年度は五千と伺っております。
○逢坂委員 来年の五千は、これは技能実習からの移行はないと承知をしているのでありますけれども、全て試験ということでよろしいですか。
○和田政府参考人 御指摘のとおりでございます。
○逢坂委員 それでは、全て試験で行うとするならば、この試験は海外で行うということになるのではないかと思うんですが、これは制度の全体のことですから個別の省庁に聞く問題ではないと私は思うんですけれども、海外で行うということでよろしいですか。
○和田政府参考人 基本的には、新規の受入れの方の試験というのは海外で行うことが想定されておりますが、具体的にどのような形で試験を行うのかというようなことにつきましては、厚生労働省さんの方で今検討されているところだというふうに承知しております。
○逢坂委員 厚生労働省で検討されている。 試験の個別の内容は多分厚生労働省で検討するんですけれども、試験全体のグレードといいましょうか、介護だとか建設だとか農業だとかいろいろあると思うんですけれども、それ全体については、例えばこういうやり方をするんだとか、こういう程度の水準が確保されている必要があるんだといったようなことについての総合調整機能は、法務省は果たすか果たさないか。事務上の簡単なことです。
○和田政府参考人 一定の専門性、技能を有しているかどうかという観点から、我々もこの分野における技能水準について議論をさせていただいた上で、最終的には分野別の運用方針の中でその技能水準を定めるということでございます。
○逢坂委員 一定の技能水準を満たしているかどうかというのは、それは多分業所管官庁の方が非常に得意なところなのかなと思うんですが、私がお伺いしたいのはそうではなくて、試験の公平性とか、あるいは妥当性というんでしょうか、試験が適正に行われているかどうかとか、あるいはもっと平たい言葉で言うならば、試験が、身がわりで試験を受けていないかどうかとか、ちゃんと時間内にやられているのかどうかとか、カンニングしていないのかどうかとか、そういうような試験一般のルールみたいなもの。 技術の水準がどうかは多分業所管官庁でやるんですけれども、そういうものというのは法務省が関与して総合調整するんですかという質問です。
○和田政府参考人 試験の適正な実施を確保すべきであるという御質問であろうかと思います。 これは、まず、どういうような形でその公正を担保するかということの業種横断的な共通な考え方は政府基本方針で定めます。 また、その後、それを各業所管省庁におきまして具体化して、関係閣僚会議において決めます分野別運用方針の一項目として最終的に決定するわけでございますけれども、技能試験の実施に当たりましては、業所管省庁におきまして、試験実施時の注意事項でございますとか会場の要件などを記載しました試験実施要領を作成いたしまして、その要領の中で適正な試験が実施されるように定めることを想定しているところでございます。
○逢坂委員 介護以外にも、海外で試験をする分野というのはあろうかというふうに思います。これは現時点でもし予測がついていればでいいんですが、来年度は何カ所程度で試験が行われると見込んでおられますか。
○和田政府参考人 現在検討中であると伺っておるところでございます。
○逢坂委員 私、試験の実施、試験の内容そのものもそうですけれども、試験の適切な実施というのは非常に大事なことだと思います。最近、聞くところによりますと、日本語の幾つかの検定試験も身がわりで行われていた、当人ではなかったといったような情報も流れているようですから。 私、海外で、多分一カ所や二カ所じゃないと思うんですね。いろいろなところで試験をやることになると思うので、それをどうやって管理するのかというのは非常に大事な、基本的な、根本的な問題。そこがもし身がわりで行われていて、実際にその能力がない、日本語もそういう力がないという人が入ってきたら、これはとんでもないことになるわけですね。 これは一体、これから検討するということなんですけれども、大臣、どうやって総合調整するんですかね。考え方だけでも教えていただけますか、一般論で。
○山下国務大臣 あくまで法務省としては、適正性を担保できるその手法において、そういうものを検討していただきたいということでございます。
○逢坂委員 これは大臣、各省の業所管官庁の職員が出向いていってやるんですか。それとも、委託をするか何か、海外の人がやられるんですか。それとも、海外にある大使館か何かがかかわるんですか。そのぐらいのイメージでも今ありますか。
○和田政府参考人 それぞれの試験の実施に当たりましては、業所管省庁の方で適正に行うということでございますので、それが実際にどのような場所でやるのかというようなことにつきましては、現在検討中であるというふうに伺っております。
○逢坂委員 いや、私、場所の細かいことを聞いているわけじゃなくて、制度全体を所管する法務省として、基本方針ですか、その中に盛っていくということでありますから、では今の時点で、試験というのはどんなイメージでやろうとしているのか、その腹づもりぐらいないんですかということを聞いているわけですよ。法務省の職員が出ていくのか、業所管官庁の職員が行くのか、委託にするのか、全く海外の人が全部一から十までやるのか、あるいは大使館がかかわるのか、その辺いかがですかと聞いているんです。
○和田政府参考人 現在検討中ではございますけれども、外務省などを通じて在外公館等とも交渉中であるというふうに聞いているところでございます。
○逢坂委員 それでは、現時点では在外公館と交渉中であって、試験の具体的な実施に対するイメージ、イメージですよ、詳細とは言っていませんよ、それはまだ決まっておらないということでよろしいですか。
○葉梨委員長 和田局長、所管省庁がもし原案を持っているんだったら、所管省庁に聞いてくれと言ってください、正直に。
○和田政府参考人 お答えいたします。 我々は現在の、設計中の制度の詳細については承知しておりませんので、その点については所管省庁の方で把握されているところでございます。
○逢坂委員 それでは所管省庁に聞かせていただきますが、きょうの時点で明らかになったのは、法務省がこの制度を主に所管している、それから総合調整もやるという話でございましたけれども、その法務省は試験の実施のイメージすら把握をしていない、きょうの時点ではそういう状況であるということだと理解をいたしました。 来年五千名の介護分野での外国人が入ってくる見込みを政府は持っている。五千人ですよ。その試験についてのイメージも、きょう、今この時点で持っていない。少し対応が遅過ぎるんじゃないですか。私はそう思いますよ。 これは先ほど言いましたとおり、試験の実施というのは、国内で実施したって相当大変なことなんですから。それを、海外の方、五千人採用する、採用というか受け入れるということになると、試験を受ける人は多分五千も上回るわけですよね。これはもっときちんと早目に試験のイメージをしておかないと、私はまずいというふうに思います。 だから、逆に言うならば、そういった観点からしても、来年の四月の施行というのは早過ぎるんですよ。もっと時間を持って、余裕を持って、ここは大丈夫か、あそこは大丈夫かということを考えていかなきゃならないということを改めて指摘をさせていただきます。 それでは、次です。自治体との関係をどう見るかですね。自治体との関係、これはいろいろな方も指摘をしていると思います。 現在、外国人の居住比率の高い地域でさまざまな、よいこともあるけれども、トラブルも非常に多い。そのほとんど多くが自治体が直接対応せざるを得ない。まあ、法の仕立て上そうなっている、地方自治法上は多分そうなるんだと思います。 だがしかし、今回政府が五年間で三十四万人受け入れるというふうに方針を変えるわけですから、そうなりますと、今の状況のままでいいとは私には思われない。 ここについて、基本的な考え方、現時点で大臣はどう思っているか。私は、自治体とある一定程度役割分担をするところも出てくるでしょうし、経費の負担をするというところもなければそれは自治体もやっていられないでしょうし、日本語教育なんというのは国が責任を持ってやらなきゃいけないというふうにも思うんですが、基本的な考え方を教えてください。
○山下国務大臣 お答えいたします。 日本で働き、学び、生活する外国人の生活環境の整備については、もとより国が一定の責任を負うとともに、政府全体で取り組むべき課題であると認識しておりますが、他方で、やはり最前線の自治体の方の御負担、そういったこともしっかりと取り組んでいかなければならないと考えております。 法務省は、七月二十四日の閣議決定に基づいて、外国人の受入れ環境の整備に関する企画立案、総合調整を行うことということで総合的対応策を検討しているところですが、その対応策を検討するところで、法務省においてその対応策の検討会を行っており、各種の施策の取りまとめを進めておりますが、そこで、例えばさまざまな自治体からお話を伺ったりといったことも含めて、今、取りまとめをやっているところでございます。 そうした中身について、例えば関係閣僚会議で定められます総合的対応策に適宜反映させることによって、外国人の受入れ環境整備に関する個別の施策について、地方自治体との適切な費用負担も踏まえながら、関係省庁において予算要求も含めた必要な取組を行っていっていただきたいというふうに考えております。 法務省としては、総合調整を行うべき立場ということでございますので、地方自治体に対する適切な支援も含めた関連施策の推進、これを、必要に応じて関係省庁における適切な対応をしっかりと促して、司令塔的機能を果たしてまいりたいと考えております。
○逢坂委員 言葉は非常にきれいに聞こえるんですけれども、今の答弁を聞いて、かつて自治体で仕事をしていた者としては、非常に心もとない。それから、各省任せのように聞こえる。やはり、総合調整する原点になっているのは法務省ですから、もっと主体性を持ってやってもらわなきゃ困ると私は思います。 そこで、自治体からもヒアリングをするというふうに言っておられました。個別のさまざまな自治体から聞くことも大事ですけれども、地方六団体、とりわけてもなお地方三団体から話を聞くというのは非常に大事なことだと思います。これを確実にやるということをやはりすべきだと思います。 それからもう一つ、財源ですね。現在、自治体がそれぞれ、どの程度この外国人のさまざまな対応、対策に経費を要しているのか。これは全国一律ではありません、外国人比率が違いますから。それから、きのうも説明しましたとおり、外国人の住まわれている環境、雰囲気も随分違いますので、全国ばらばらであります。だから、地方自治体の現状、どのぐらいお金がかかっているのか。 これは、総合調整する法務省が直接やるかどうかは別にしても、それをしっかり把握した上で、何が足りていないのか、何が困っているのか、それをやらなきゃいけないと思うんですが、この二点、いかがですか。
○山下国務大臣 お答えいたします。 まず、総合調整ということで、また総合的対応策をしっかりと検討する中において、そうした全国のばらつきもある中で、ニセコ町のようにうまくいっているところもあるというふうに聞いておりますけれども、そうした好事例、これをしっかりと横展開をしていくというふうなことも含めて、総合的対応策をしっかりとやっていきたいと思っております。 また、予算項目につきましては、これはさまざまな予算、例えば外国人対応共生予算ということで、ずばり計上するのか、あるいは、さまざまなほかの予算ということと一緒にやるのかということもこれはございますので。 ただ、一点、総合的対応策に記載されておるような外国人の共生のためのしっかりとした予算、それについて各省庁にこちらからも促していくということでございまして、これにおいては、その取組は、各省庁においてどういうふうな取組をするかというのは各省庁に伺っていただきたいと本当に思うところでございます。 そうしたことをお願い申し上げて、ただ、我々としてはしっかり総合的調整をやっていくということでございます。
○逢坂委員 地方六団体、地方三団体からのヒアリング、それから、今地方がどういう具体的な予算上の対応をしているのか、これについての答弁は具体的になかったようでありますけれども、その調査をやるということはいかがですか。 それともう一点、今、それじゃ、各省に聞いてくれという話でありましたけれども、各省は、来年度予算で、この外国人制度が変わることに対する概算要求、予算の中に盛り込んでおられるんですか。これぐらいは承知しているでしょう。
○山下国務大臣 これはあくまで要求ベースの予算額ということでございまして、まず、この中間的整理としてまとめられた外国人材の受入れ・共生のための総合対応策、検討の方向性というものに、七月二十四日、中間的整理として取りまとめられておりますけれども、その施策に関連する予算額は、これは内数として整理されているもの、これはちょっと除かざるを得ないので、そこも加えるとまだふえるかもしれませんが、機械的に集計すると、要求ベースで合計で約百四十二億円ということでございます。 そして、各自治体に対してしっかり予算組みをしていただきたいということに関しては、こういった関係閣僚会議の場などにおいてしっかりやっていきたいと思っておりますし、検討会においても事情を伺って、それをもとに関係閣僚会議に働きかけていきたいというふうに考えております。
○逢坂委員 地方六団体からヒアリングすると明確に言っていただけませんでしたし、それから、今の地方の現状をちゃんとヒアリングしてほしい、把握してほしいということも明確に言っていただけませんでした。これについては後でまたやりたいと思います。 最後に、登録支援機関について教えてください。 登録支援機関は、これは個人でも、法人でも、あるいは数名のグループでも、要件を満たせば誰でもなれるということでよいかどうかと、そのなるに当たっての要件、例えば弁護士でなければならないとか、行政書士でなければならないとか、士業による制限があるのかないのか。この二点、お伺いします。
○和田政府参考人 法律の要件を満たせば、個人、団体、そのほか問いませんし……(逢坂委員「グループでも」と呼ぶ)グループも問いませんし、士業の限定も特にございません。
○逢坂委員 聞きたいことはたくさんありますので、また引き続きやらせていただきます。 ありがとうございます。
○葉梨委員長 逢坂誠二君の質疑は以上で終了いたしました。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時二十一分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○葉梨委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。松田功君。
○松田委員 どうも、立憲民主党の松田功でございます。 午後に入りました。少しこの後眠くなる時間になるといけないので、元気よく行きたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 外国人人材の受入れ等々のことで、今回委員会の方、非常に大きな問題となっております。大臣始め皆さんからもいろいろ意見をいただいて、答弁もいただいておりますが、私自身も思っても、社会全体、また雇用する側、される側、またそれに対して外国人の方、それぞれの思いがあると思います。それが横断的に非常に重要な問題になっているにもかかわらず、法務省の方で横断的にやっているといえども、まだ具体的に何か体感もしてこないような状況が感じ取られているんですね。 先ほども逢坂委員の方からも出ましたが、地方自治体もどういうふうに対応していくのかということも非常に苦慮していますし、私自身も地方議会出身の身からすると、来年四月一日の施行というふうにもう期限を決めた形でこの委員会は進んでおりますが、そういったことで非常に混乱を来すことはもう火を見るより明らかな状態であります。 国は地方自治体のことを思って行政運営を進めていくのは重々わかっているところであるかと思いますが、そういった思いも少し含めた中で、一つずつ質問をさせていただきたいというふうに思っております。 改めてお伺いいたしますが、この新たな外国人人材受入れに当たった経緯と背景を簡潔にお願いいたします。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 アベノミクスの推進によりまして日本経済が大きく改善する中、成長から分配への経済の好循環が着実に回りつつありますところ、有効求人倍率が四十四年ぶりの高さとなっております。 他方で、少子高齢化の影響により、労働力となり得る生産年齢人口は毎年減少し、本年一月には初めて全人口の六割を切る、こういうような事態に至っております。 このような状況の中、本年二月の経済財政諮問会議におきまして、総理大臣から、専門的、技術的な外国人の受入れの制度改正の具体的な検討を開始するよう御指示があり、内閣官房及び法務省を中心といたしまして、本年二月から五月までの間にタスクフォースを開催し、関係省庁とともに検討を行った上で、本年六月の骨太の方針二〇一八に制度の基本的な方向性が盛り込まれたものでございます。 その上で、本年七月の外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議におきまして、新たな外国人材の受入れ制度の実施に向けた取組に関する検討の方向性が示されまして、改正法案の骨子が十月の閣僚会議において了承されたものでございます。 このように、政府といたしましては、喫緊の課題である現下の深刻な人手不足に対応するための新たな外国人材の受入れの制度につきまして積極的、継続的に検討を重ねてきたものであり、深刻な人手不足の状況に鑑み、迅速に対応する必要性が高い状況であるということから、来年四月一日の施行を目指すこととし、準備を進めているものでございます。
○松田委員 少子化ということも含めた中でということで今も話が出ておりますが、人手不足に陥らないようにすることも政府としては進めてきていなかったのかというふうにも思っておりますし、経済成長が見られたみたいなことを述べておりますが、そのかわり人手不足に陥っていったということに関してはどのように感じておられるのか、お伺いします。
○和田政府参考人 人手不足がどのようにして生じてきたかという御質問であろうかと思いますけれども、現下の情勢、さまざまなデータなどから、現在の人手不足という認識を抱いている、そういうことでございます。
○松田委員 厚労省の方の関係の話になっていくと思うので、つまり、この問題の根幹が、人手不足自体が、法務省の中だけで行っていくわけではないとはいうものの、現実的に現場ではなかなかわかっていないということが、今あらわされているわけなんです。 決してそれを僕は責めているわけではなくて、そういったことも含めて、一緒に会議をやりましょうとか言ったりお願いをしても、なかなか受けていただけないとか、そういったことも含めた中で、根幹的なものを対策しない限りはこの人手不足の解消自体がなり得らないし、また、本来、人手不足であるならば、日本人の給与体系が上がっていくというふうに思われるわけなんですね。それがなかなかそうならない現状については、どのようにお考えでいらっしゃいますか。
○和田政府参考人 人手不足と、それからそれに対する給与の改善等の待遇改善の問題につきましては、法務省の所管というわけではございませんので、そういった点につきましては、また別途関係省庁の方にお尋ねいただければと思います。
○松田委員 一応質問も通告しておるものですから、ちょっと本当に残念なお答えしかいただけないということであります。 つまり、本当にそういったことを肌で感じていないのかなと、現場。ただ文言で、人手不足だから何か対処しなきゃいけない、法律をつくらなきゃいけないというふうにしか感じ取れないんですね。これは本当、市民感覚からすると、全然何をしているのかよくわからない、ただ文言をつくっているだけのようにしか思わず、現場や、また社会、生きている方それぞれが感じるものを国は全然感じ取っているのかなというふうに私は思うんですが、その旨いかがでしょうか。
○和田政府参考人 今回の制度を作成するに当たりまして、関係省庁等とタスクフォースを開き、また、その中で、各関係業、そのほかの方々からのヒアリングも行ったりしておりまして、そうした中で人手不足に関する切実な声をお聞かせいただいたりしているところでございます。
○松田委員 ぜひ声を聞いていただきたいというふうに思っておりますけれども、例えば、賃金さえ上がれば働きたいというふうに思っている、有効求人倍率に乗らない潜在的な働き手の方がおみえになるかと思います。 例えば保育士不足を掘り起こすために給与を上げるとか、そういったことを進めたりとかしたことは記憶に新しいかと思いますけれども、そういったことを同時にもっと具体的に進めていくことが重要であると思いますが、いかがでしょうか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 今回の新たな受入れは、人手不足に対応するものではございますが、その中で、生産性の向上でございますとか、さまざまな取組、国内人材確保のための取組、その中には待遇の改善というものも含まれておると思いますが、そうしたようなさまざまな取組を行ってもなお足りない部分に外国人材を入れるということでございますので、今先生が御指摘のあったような取組などについても、やるということが、これが前提になっているものということでございます。
○松田委員 やるということが前提という言葉はしっかりと耳に刻み込んでおきたいというふうに思っております。 それでは、私は、若者やまた女性、高齢者の活用について、もうこれも重要にかかわってくると思っております。 特に、例えば建設業界から労働者不足となるのは賃金が上がらないからではないかということも言われておりますが、そういったことについてはどうお考えでしょうか。
○和田政府参考人 賃金の向上等につきましては、先ほども申し上げたとおりでございます。 また、若者や女性あるいは高齢者の活用の具体的な方策として、我々が伺っているところでは、例えば、技能者のさらなる処遇改善の推進でございますとか、子育てをしながら幹部に昇格できるキャリアプランの構築ですとか、定年者の再雇用、国内人材育成のための教材の作成、普及や指導者の能力向上のための養成支援プログラムの作成、普及など、さまざまな取組が想定されるというところでございまして、こうしたことを業所管省庁において適切に検討されているものと承知しているところでございます。
○松田委員 総理がアベノミクスでGDPの急成長を強調したり、また、東京オリンピックで大手ゼネコンが利益を上げていると思われるのに、でも、下請の建設の労働者の方の賃金が上がらないと言われているんですよ。上げたらもっと若い人たちも、そういう現場で稼ごうかなとか、そういう思いになる子はいるんですよね。それをまずやってから外国人人材に入っていくんじゃないかというふうに思うのがおかしいのかなと思うわけですよ。 それをせずに、成長した、成長したと。いや、成長しとうせんという、現場では。感じていないんですよ。 その辺をどう感じているのか、ぜひお答えください。
○和田政府参考人 お答えいたします。 ただいまの点は処遇の改善というところであろうかと思いますが、そうした点も含めまして、先生の御指摘を踏まえてまた担当省庁と御協議させていただきたいと思います。(松田委員「どう思っているかを聞いている」と呼ぶ) 入国管理局として、建設労働者の方々の賃金問題というものについては承知はしておらないところでございます。
○松田委員 ですよね。知っていたらそんな答弁にならないものね。(発言する者あり)しようがないのでね。だけれども、ちゃんとそういうことを把握した中で法律はつくっていかないかぬということなんですよね。 だから、現場のことがわかっていなくて、今回、人手不足だから、人手不足だからと外国人を入れたら、余計賃金は上がりませんから、日本人の。そしたら、ますます来ないよ。ますます人手不足になる。こんな単純な方程式がわからない中で起きていること自体が、もう全く理解ができない。 だから、外国人の方を頼るばかりでなく、日本人の若い人たち、またニート、非正規の方たちをもっと活用するように、方向性を持って、その中でしていくということがあるし、その結果が出ていなくてこれに入っていくのは、本当にちょっと考えられない状況であります。 非正規雇用がふえてしまって、それは、賃金が安くとか首が切れるとか、そういったいろいろな状況の中で企業側も苦労されていることは重々わかります。しかし、そういう社会にしていった責任もありますから、それをまた変えていくことを進めていくことがこの機会に非常に重要だと改めて思うところであります。 法務省だけではないんですね、これは。厚労省を始め、各自治体のことを考えたら総務省も含め、教育のことを思えば文科省、本当にそれだけ横断的なこんな重要な問題であるんですけれども、その現場の認識が薄過ぎる。これはいかぬ、本当にいかぬですね。 その中で論議しても、例えば、失踪した、この聴取票のデータだって、賃金が高いところへ行きたいからと。それはそうでしょう。安いところで働きたいと思う人は誰もいません。当たり前です。日本人でも当たり前。 逆にお伺いしますが、もしこれが、日本の方が外国に行って、企業に同じ処遇を受けていた、そうやって想定していただいたら、この聴取票に書いた人たちが逆に日本人だったらどう思われますか。
○和田政府参考人 仮定の問いでございますので、なかなかお答えすることは困難かと思います。
○松田委員 そうでしょうね。そうやって答えるとは思ってはおりましたが、基本的に、誰も安いところでも働きたくないし、言われた給料をちゃんと欲しいしというのは当たり前なんです。 だから、そのことからしたときに、雇う側の企業体系をもっと研究しないと、本当に、外国人の人との共生社会に向けての取組だってこれからしていかなければならないと言われている中、安い労働力だから雇っていたという企業の方もおみえかもしれない。その辺についての企業側の思惑、そして働く方の思惑、それぞれの思惑がいろいろ交差しています。 その意味においては、きちっとやっていらっしゃるところもありますので、そうばかりとは言いません。しかしながら、この法律の中での原点として、技能実習生から五年、その後また行くという方向性で進んでいくということもありますので、企業に対する指導とかはどのように進めていくのか、お答えください。
○葉梨委員長 指導というのは、給料に関して。(松田委員「就業に関して」と呼ぶ)給料、待遇。(松田委員「給料等々、待遇」と呼ぶ)待遇に関して。
○和田政府参考人 まず、雇い入れる側、これを受入れ機関と呼びますが、受入れ機関は、雇う人、外国人材と適正な契約を結ばなければならないということを定めております。 この適正な契約の中身としては、不当な、差別的な取扱いをしてはならないということを法律で定めておりますし、また、その法律を受けました省令におきまして、日本人と同等以上の報酬を確保することなどを定めることとしております。 そうした形で、受入れ機関になるためには、きちんとした適正な報酬等を支払わなければならないということを規定しています。 また、そういったような契約内容をきちんと守っていること、これを、さまざま届出を行うこと、報告を求めること、また必要に応じて我々の方が立入検査などを行うことによって担保していく、このような仕組みにしているところでございます。
○松田委員 それでは、技能実習生の今まではどうだったんですか。
○葉梨委員長 和田入国管理局長、技能実習生の待遇について、今現在、新しい法律でどういう指導をしているかという質問。
○和田政府参考人 お答え申し上げます。 技能実習に関しましては、現在、監理団体を許可制にし、また実習計画について認定制をとっております。そうした中で、また、日本人と同等以上の報酬等についても規定を設けているところでございまして、これにつきましては、外国人技能実習機構という機構が、ここにおいて監査、検査などを行って、適正な契約等が守られているかどうかということを検査するなどのような規定となっております。
○松田委員 では、この聴取票を見たりすると、それが守られているのかどうかということはどうお考えでしょうか。
○和田政府参考人 ただいま申し上げましたのは、昨年十一月に施行されました新法における取組でございまして、先生お尋ねの聴取票に記載されておりますのは旧法におけるものでございます。 もとより、旧法下におきましても、必要とあれば調査等をすることはございましたけれども、この点についてが必ずしも十分ではないというところもございまして、新法が成立して、その中で外国人技能実習機構が新設された、このような経緯でございます。
○松田委員 ちょっと、次にかわります。 この法案に対して、各自治体もいろいろと意見も出ております。新たな在留資格創設にかかわって、出入国の管理政策について、労働者だけでなく生活者としての視点が必要であるということで、地域社会との共生が円滑に進むよう、多文化共生政策を連動して考慮していかなければならないのではないかというふうに地方自治体の方はおっしゃっておりますが、その辺についてお答えをいただきたいと思います。
○金子政府参考人 お答えいたします。 現在、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策を検討中でございます。ここにおきまして、外国人材の受入れ、共生に向けた各種の取組の拡充、具体化に向けた取りまとめを進めていく考えでございます。これを年内に取りまとめる予定でございます。 その中で、例えば日本語教育の充実とか、あるいは外国人の方の住宅への入居の支援、あるいは社会保険への加入の促進など、適法に在留する外国人の方々をしっかりと支援するための各種の取組の拡充を進めていきたいというふうに思っております。
○松田委員 まだまだ、ちょっとお答えの感じからすると、足りないことがいっぱいだなというのは改めて思いますし、その状態だと、どうしても地方自治体にしわ寄せが行くんだなということを改めて痛感するところであります。 本当に、地方自治体行政は、人件費を何とか抑えながら役所もやったり、パートにしたりとか、いろいろ本当に窓口も大変な状況である中で、この対応をするというのは非常に難しいと思うんですよ。 そういったものについての予算措置も多く含めていかなければならないというふうに思いますし、また、多文化共生というものについても、一番、住んでいる市民の方が多文化共生というものはどういうものなのかということを理解しないと、ただ労働力を入れただけで、その地域でどう根づいていくのかということで、非常に御近所づき合いも始め大変な状況が生まれるということは、想定はもう十分されていると思いますけれども、そういったところの窓口が各自治体になりますので、その対応力を上げてあげる努力はやはりもっと進めていただかなければならないと思いますので、よろしくお願いします。 次に、ちょっとかわります。 定住外国人促進推進室の業務内容と、あわせて、閉鎖にしたということをちょっと聞いておりますが、その経緯、また、法務省とのかかわりについてお伺いします。
○金子政府参考人 お答えいたします。 御指摘の定住外国人施策推進室は、内閣府に設置されていたもので、主に、日系定住外国人施策に係る企画及び立案並びに総合調整を行っていたものと承知しております。 一方、本年七月二十七日付閣議決定、外国人受入れ環境の整備に関する業務の基本方針についてによりまして、法務省において、日系定住外国人を含め、我が国に在留する外国人全ての受入れ環境の整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行う、これが法務省において行うこととされ、法務省官房秘書課に外国人施策推進室が設置されたところでございます。 そのため、日系定住外国人施策の推進を行っていた定住外国人施策推進室は閉鎖されることになったものと承知しております。
○松田委員 そうすると、内閣から法務にその業務が移ったということになると思うんですけれども、そういった中で、出入国在留管理庁が今回また法案として出てきている中、この司令塔の役割という部分、それについてちょっとお答えをいただきたいと思います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 本年七月二十四日付の閣議決定、外国人の受入れ環境の整備に関する業務の基本方針について、これに基づきまして、法務省が外国人受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行うこととされたところでございます。 そして、法務大臣が、国家行政組織法に基づきまして、外国人の受入れ環境整備に関する事務の遂行に際しまして、関係行政機関の長に、必要な資料の提出でございますとか説明を求める、こういった権限を行使することが可能とされておりますので、こうした権限を適切に行使することが司令的機能の役割であろうというふうに考えているところでございます。 また、今回の法務省設置法の改正によりまして出入国在留管理庁が創設された場合には、同庁におきまして、外国人の出入国及び在留の管理のみならず、外国人の受入れ環境整備に関する総合調整などについて、一体的かつ効率的に取り組んでいくことを考えております。 出入国在留管理庁におきまして、外国人の受入れ環境整備に関しまして、法務大臣の指揮のもと、司令塔的役割を果たすことにより、関係府省の総合調整を的確に行い、外国人との共生社会の実現を努めていく、こういう所存でございます。
○松田委員 総合的にやりますよということを言われているというふうに思いますが、本当に、先ほどいろいろ聞いた中で認識がちょっと足りない部分がたくさんあるんですよね。そんな中で、こういった形で司令塔的、総合的にやっていくということなんです。それは各いろいろなところでヒアリングをしてということになりますが、ちょっと現場の意見もなかなか届きにくいなという雰囲気もたくさん感じているところであります。 そんな中で、日本語教育、社会のルール、社会保障制度など、文科省、総務省、厚労省がかかわってくることを山下法務大臣が統括をされるということになるのでしょうか。
○山下国務大臣 お答え申し上げます。 総合調整機能に基づいて、そういったことを図っていくということになります。 この総合調整機能を仰せつかりましたときに、閣議決定にもございますが、これはなぜ法務省がというと、やはり在留資格、そして人権擁護なんですね。我々、人権擁護で、外国人に対する差別の問題であるとかそういったことをしっかりやっていくというのが、やはり外国人との共生の、まずそのボトムラインなんだろうというふうに考えております。そうした観点も含めて調整していく。 そして、日本語等の教育などにつきましても、また文科省などもございますけれども、これらにつきましては、外国人受入れ・共生のための関係閣僚会議でまた関係省庁と調整してやってまいりたいというふうに考えております。
○松田委員 大臣、会議をやっている間に時間がたっちゃうという感じがすごくするんですよね。何か、言葉はすごいんだけれどもレスポンスの感じが遅いと思うのは、ちょっと僕だけですかね。どうでしょう。
○山下国務大臣 失礼いたしました。 会議ということではあるんですが、実際に、総合的対応策の検討会というのを法務省に設けて、そこでさまざま聞き取りを行っています。その総合的対応策検討会においては、例えば、生活、就労に関する情報提供、相談を行う一元的窓口の設置について、既存の相談センターの運用のあり方とか、あるいは、地方公共団体等が開設している類似の相談窓口との協働や連携等についても検討しているということでございますし、また、御指摘のありました外国人児童生徒の教育については、日本語教室の空白地域の解消に向けた支援のあり方であるとか、あるいは、今、IoTが非常に発達しておりますけれども、インターネット教材を活用してできないかというような取組、そういったものをさまざま検討しているところでございます。 そうした有識者の声であるとか、あるいは地方公共団体の声をしっかり踏まえながら、この検討会において検討させていただき、それを適宜、関係閣僚会議に上げる、あるいは総合的対応策に反映させていくということで、しっかりとした対応をしていきたいと考えています。
○松田委員 まだ、そういった意味では道半ばというか、まだまだいっていないところをすごく今のお言葉でも感じてしまうんですね。ついては、やはりしっかりと伴わないと、共生社会に向けて、市民の皆さん、一緒に生活をしている人、特に、愛知の豊田でブラジル人の方が、保見団地の方でいろいろ地域住民とのトラブルがあって、そういったことをどうしていくかということで、本当に地元の人たちは苦慮しながら進めてきたということは御存じかと思われます。 これでたくさん人が入ってくるという想定の中においては、法律もさることながら、日本の市民の皆さんの気持ちにも立ってしっかりと取組を進めていただきたいと思いますし、まだまだそれが全然追いついていないことも、きょうのお話の中で、法務省の皆さんのお言葉もいただいた中で思いますので、これからまたしっかり論議してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。
○葉梨委員長 以上で松田功君の質疑は終了いたしました。 次に、源馬謙太郎君。
○源馬委員 国民民主党の源馬謙太郎でございます。 きょうも質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 まず最初に、きのうも、それからきょうも話題になりました、「失踪技能実習生の現状」という資料のデータについて、これが意図的か恣意的かわかりませんが、失踪の原因、特に、低賃金、契約賃金以下の低賃金、最低賃金以下の低賃金等々が「より高い賃金を求めて失踪する者」というふうにくくられたということについて、私も改めてお伺いしたいんです。 私は、一年前に初当選させていただいた新人でございます。新人ということで、一般の国民の皆さんの感覚にやはり一番近いんじゃないかなというふうに思っています。 その一般の国民の皆さんの感覚から見て、率直にお伺いしたいんですけれども、なぜこの三つのカテゴリーの回答を「より高い賃金を求めて」というふうにまとめたのか、わかりやすくもう一回教えていただけますでしょうか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 平成二十六年の三月からでございますけれども、技能実習生の失踪がふえたということで、技能実習生の、失踪技能実習生として違反調査の中で見つかった方、こういった方から聴取票をとるということが始まったわけでございます。 当初、その聴取票の記載項目といいますのは、失踪の原因欄を自由記載、チェック方式ではなく、入国警備官が聞き取ったことを書き取る、こういう形式をとっておったわけでございます。 そうした中で、賃金に関する不満が最も数として多かったということがございまして、その賃金に対する不満、賃金が低いということについて分析した結果として、これは賃金に不満があって、より高い賃金を求めて失踪したのであるという形で入国警備官の感想を取りまとめたというものが、まず平成二十六年の取りまとめのところにございます。 このときに使いました「より高い賃金を求めて」という評価をその後も引き続き使っておった、こういうことでございます。
○源馬委員 二十六年のときにそう分析してまとめたというのはわかるんですけれども、素直に聞いても、これはやはり、その項目をつくって、低賃金、契約賃金以下の低賃金、最低賃金以下の低賃金と項目をつくって、そこに回答があるにもかかわらず、なぜそれを二十六年のときの、そのときも別に項目にあったわけではないその言葉にこだわって、また今回一くくりにしたのか、もうちょっとわかりやすく教えてください。
○和田政府参考人 項目にない言葉を使ったという点につきましては、誤解を招く表現であったという御指摘を受けるところかなということで、今回申しわけなく思っているところの一つではございますが、ただ、賃金が低いということから失踪した方、今回要するに聴取票をとる対象となっておられる方々というのは、その後、九割以上の方が働いておられる。働いている場所で捕捉した方からお話を聞いているわけでございます。 その中でお伺いしたところで、低い賃金に不満があって別のところで働いたということでございますので、そういうことから、失踪原因の分析としては、低い賃金に不満があって、これによってより高い賃金を求めて失踪したんだという評価、この評価自体を下しているということに関しましてはその後も変わっていなかったので、そのためにこの表現を使ったわけでございますけれども、ただ、あの取りまとめ表に関しましては、取りまとめ表の中の表現といたしましては、「より高い賃金を求めて」というのがあたかもチェック項目の一つであるかのような誤解を与える表記になっておりましたので、この点に関しては訂正が必要であろうというふうに考えた次第でございます。
○源馬委員 もう一回、新人の私にもわかるように教えてもらいたいんですが、今御答弁で、一くくりにして、ありもしなかった項目を言葉として使ったのは不適切だったという御答弁だったと思うんですけれども、そうであったら、きょうも午前中いろいろ議論があった、この新しい、きのういただいた資料のところに、確かに低賃金云々と書きましたが、その後にさらに、あえて、「より高い賃金を求めて失踪する者」と。今、不適切だった、御指摘を受けるのはそのとおりだというふうに御答弁があった言葉をあえてまた、なぜ繰り返して載せるんでしょうか。 本当に、私、素直な気持ちで見れば、不適切だったと思われたら、この一番を、低賃金、契約賃金以下の低賃金、最低賃金以下の低賃金が三分の二とすればいいんじゃないかと思うんですが、あえてそこでも不適切な言葉をもう一回繰り返すのは、何か、前に出したものの正当性を少しでも担保するためにもう一回使って、前のも別に間違いじゃないんですよというふうに言いたいのかなと、素直に受け取ると思ってしまうんですが、そこは違うんでしたら、わかりやすく教えていただきたいなと思います。
○和田政府参考人 「より高い賃金を求めて」という形で評価したこと、このこと自体が不適切と申し上げたわけではなくて、より高い賃金を求めてという項目のチェック欄があるかのように、つまり選択肢の一つであるかのように記載したこと、これが適切ではなかったのではないかということでございます。 そして、低賃金等によって失踪された方というのは、低賃金でございますから、低い賃金が嫌で失踪されたわけでございますから、そして現在稼働されているわけでございますので、それは、そのときの状況よりもより高い賃金のところに働こうとしたというのが失踪の動機であろうという形で取りまとめた、そういうことでございます。
○源馬委員 もし、今の御答弁のように、低賃金と答えた人は必ずより高い賃金を求めて失踪したからだとおっしゃるのであれば、私も個票を見ましたけれども、なぜ働いていない人もいるんでしょうか、失踪した中に。先ほどの答弁でも九割方とおっしゃっていましたが、一割の方は働いていないわけですね、この低賃金だという理由にしても。それはなぜそういうことが起こるんでしょうか。
○和田政府参考人 これは、その聴取した時点において、御本人の申告で働いているか働いていないかということを聞き取ったものでございます。その時点において働いているとされた方が九割でございまして、この聴取される方の中には、摘発を受けて聴取の対象になる方もいれば、帰国しようと思って自主的に地方入管に来られる方もいらっしゃいます。さまざまでございまして、その聴取の時点におけるステータスとしては働いていないという方が一定数いらっしゃった、そういうことでございます。
○源馬委員 ちょっと細かな話になっちゃって申しわけないんですけれども、だから、その個人個人によって違うということなわけですよね。 私が感じたのは、これも個人個人のことなので、私がもちろん直接聞いているわけではないのでわかりませんが、低賃金だから失踪したけれども、もう嫌になっちゃって働いていない人もいるかもしれないなというふうに私は個票を見て思いました。 ブローカーに接触をしている人もいれば、そうでない人もいる、実際にその当時働いていない人もいるということを、わからないわけです、その個人個人の事情、そのときそのときの状況も含めて。わからないのに、あえてこう一くくりにして、あたかも、この三つを選んだ人は必ずより高い賃金を求めて逃げたんだというふうに決めつけてしまうのは、本当にそれは実態をあらわしているのかなというふうに疑問に思うわけなんです。 なので、今回のこの新しいものをつくっていただいたときにも、低賃金の三つのカテゴリーにチェックをしていた人がいることは事実でしょうから、その数がどのぐらいと書いておけばいいだけで、「より高い賃金を求めて」とまたあえて繰り返す必要はないんじゃないかなというふうに思うんですが、もう一回御説明いただけますか。
○和田政府参考人 もともと、低賃金の方々、低賃金ということで失踪された方々をより高い賃金を求めて失踪したんだという形で評価をしてきた、その評価自体は入国警備官のさまざまな聴取等によって裏づけられるものと考えておりまして、その評価自体は間違ったものではないと考えております。 ただ、そのチェック項目にない言葉をチェック項目にあるかのように使ったというところが今回の誤り、そこの真ん中の欄の誤りであっただろうということで訂正をした、そういうことでございます。
○源馬委員 入国警備官の方は、例えば聞き取りをして契約賃金以下の低賃金だったと答えたときに、それをもって、この人はより高い賃金を求めて失踪したと入国警備官の方が評価しているんですか。
○和田政府参考人 個別具体のやりとりについて必ずしも全て承知しておるわけではございませんが、入国警備官の方では、この聴取票を使いながらさまざま聞き取りをしております。また、あわせて違反調査も行っております。違反調査というのは、退去強制事由に当たるかどうかということをしております。 そういった中で、さまざまな言葉のやりとりがございます。そして、そういう中での入国警備官の現場での感覚として、この低賃金の人というのはより高い賃金を求めて失踪したのだという、そういうことで取りまとめを行った、そういうことでございます。
○源馬委員 その取りまとめを行ったのは、現場の方ですか、それとも法務省でということでしょうか。
○和田政府参考人 最後の取りまとめは法務省本省で行っております。
○源馬委員 私は必ずしも、低賃金と言ったからといって、全ての人がそれイコールより高い賃金を求めてというふうに一くくりにできるものではないんじゃないかなというふうに思っています。 そこで、またちょっと別に聞きたいんですが、入国警備官の方は、この聴取票をもとにして聞き取りをされていると思うんですけれども、どういうふうに聞き取りをされているんですか。これを見せて、翻訳をしながらなのか、チェックをしてもらうのか、それとも口で、口頭で質問をしているのか。どういうふうに聞き取り調査をされているんでしょうか。
○和田政府参考人 聞き取りの方法はさまざまでございますが、チェック等、記載をしているのは基本的に入国警備官でございます。 また、翻訳等を使っているかということでございますけれども、これにつきましては、相手によりまして、要するに、日本語を解さない方の場合には通訳を通じて聞き取りを行っております。
○源馬委員 例えば、この「失踪動機について」という項目を聞き取るときに、あなたは何で失踪したんですかと聞いて、向こうが答えたことを該当すると思う項目にチェックをするのか。失踪動機は何ですかと聞いて、低賃金ですか、契約賃金以下の低賃金ですか、最低賃金以下の低賃金ですか、労働時間が長いですかと全て選択肢を挙げて、選んでもらうように聞き取りをしているのか。どちらなんでしょうか。
○和田政府参考人 我々の指示といたしましては、この聴取票を作成するようにということが指示内容でございまして、その際にどのような聞き方をするのかということについて特段マニュアルなどを定めているわけではございませんので、個々の入国警備官のやり方で聞き取っているものでございまして、それぞれのやり方については承知しておらないところでございます。
○源馬委員 そうすると、やはり、外国人の方が失踪動機は何だと聞かれて、低賃金という言葉は自分で言えるかもしれません、給料が安かったからとか言えるかもしれませんが、最低賃金以下の賃金だったからというのはなかなか、外国人の方、その選択肢を示されていなかったら答えられないんじゃないかなと思います、ただ失踪動機は何ですかと聞いたときに。それをどういうふうに聞いているかわからないという状況だと、やはり、この聴取のまとめた数自体も、これは実態とはちょっと、必ずしも一致しているとは言えないんじゃないかなと思います。 つまり、もっと言葉もわかって、最低賃金が幾らかもわかっていて、それよりも低いというふうな選択もできるという状況で聞いていたら、ここの数もやはり多かったんじゃないかなと思うんですね。普通に聞けば、せいぜい言えて、さっきも言いましたけれども、給料が安過ぎたとか暴力を受けたとか、そのぐらいではないかなと思うので。 そういうのもあって、先ほど、午前中の質疑でもありましたけれども、低賃金にチェックはしていないけれども、この時間と手取りの給料を見れば明らかに最低賃金以下というケースがたくさんある。つまり、ここの、今回も出してくれたこの数というのはかなり現実とはギャップがあるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○和田政府参考人 おっしゃるとおり、必ずしも、自分のもらっていた賃金が最低賃金以下であるかどうかということを認識しているかどうかということは、わからない場合もあろうかと思います。そうしたこともありますので、賃金が幾らなのかという質問項目を設けているというところはございます。 ただ、この賃金というものにつきましては、御本人の認識でございますし、御本人の供述のままでございますので、その賃金が果たして手取りなのか、額面なのか、いろいろなものが差し引かれた残りなのか、そういったところも我々の方ではわかりませんので、とりあえず御本人の供述を聞いてそのまま書いている、そのようなものでございます。
○源馬委員 それがわからないように、聞いていることが本当にそうかどうかわからないということであれば、そもそも、この出してきてくれた統計の数自体が全く信用性がないものになりますし、月額給与と、そこから引かれる控除額というのも聞いているわけですから、それは言ったことを自動的にそのまま書き写すにしても、ある程度、やはり実態、この給料についてはあるんではないかなと思います。 今答弁でおっしゃいました、確かに自己申告だから、だから給料の中身も聞いているんですよということでしたけれども、そうであったら、この給与の中身と労働時間を見て、そこから、ああ、この金額というのは、確かに失踪動機に低賃金と言っていなかったけれども低賃金だなというものはやはりあるんじゃないかなと思います。 これは私が実際に見た個票で書き写してきたものですけれども、この方も、失踪動機は低賃金の三つにはチェックしていません。だけれども、給料は八万円で、そこから控除される額が五万円です。これを見たら、この人が失踪した理由というのは、この方がチェックしているのは、実習終了後も稼働したいというところにチェックされていますが、本当にそうなのかな、低賃金じゃないのかな、最低賃金以下じゃないのかなと思いますけれども、これはやはりこの統計自体が全体的におかしいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
○和田政府参考人 いずれにいたしましても、その聴取票の中身といいますのは、御本人から聴取した結果をそのまま写している、書き取っているものでございまして、その中身につきまして、例えば、その確たる問題として労基法違反であるとかさまざまな問題が起こる場合には、これは関係機関等に通報するなどして適切に処理するものと承知しております。 また、この聴取票につきましてはさまざま御指摘がございますところで、それを受けまして、先般、大臣の方から指示を受けまして、政務官をヘッドとするPTでこの聴取のあり方等についても検討をしているというところでございます。
○源馬委員 これを聞き取ることによって何をされようとしたのか。今おっしゃったとおりに、その捕まった方が言ったとおりにただ書くだけだったら、それは何の役に立つのか。 実態を知ろうとしたら、さっきも言いましたけれども、聞いていったら八万円の給与で五万円控除されるというふうに聞いたら、普通、これは最低賃金以下じゃないかというふうに理解をして、何らかのアクションをとるということが本当に必要なんじゃないかなと思います。 聞き取り方もそれぞれで、別に指導はしていないとおっしゃっていましたが、繰り返しになりますけれども、日本語も恐らく満足にわからないかもしれない外国人の方に失踪動機は何ですかというふうに聞いて、言葉もよくわからない人が本当に自分のその動機を正確に言えるかどうかもわからない。これを聞いたら、ああ、低賃金だったのねともう一回聞くとか、そういうこともあってもしかるべきじゃないかなと思います。 ちなみにこの人は、失踪動機は実習終了後も稼働したいとなっていますが、就労の有無については、なしになっています。これもその人に聞いたらおかしいと思うんじゃないかなと思うようなことがやはりたくさんあるので、それを法務省の方でまとめて、表にして、低賃金なりがこれだけだったといっても、ちょっとやはりこのデータ自体に信憑性が乏しいなというふうに思います。 また、ちょっとこのことについては改めてお伺いさせていただきたいと思います。 大臣にちょっとお伺いしたいんですけれども、この前もちょっと取り上げましたが、今回のこの特定技能一号、二号については、人手が足りない分野、そして生産性の向上を努力して、更に国内の人材確保の努力をしてもなお人手が足りない分野に外国人を入れるものだという御説明がたびたび繰り返されてきました。やはり、これを続けていくと、その分野、本当に厳しい分野は、幾ら生産性を向上しても、幾ら国内の人材を確保しようとしてもだめだった、それで外国人に入ってもらうという分野は外国人ばっかりになっちゃうんじゃないかなと思いますが、より日本人がその職、その分野にはつかないということが容易に想像できると思うんですけれども、この点についての大臣のお考え、お聞かせいただきたいと思います。
○山下国務大臣 お答えいたします。 外国人を入れるのは、御指摘のとおり、生産性を向上し、また国内人材確保の努力をやってもなおというところでございまして、やはり我々は、その国内人材確保の努力、それを見るんだろうということになると思います。それは一定程度の、例えば給料の処遇の問題であるとか、そういうのもしっかり見て、まず、日本人が働きたいと思うようなところにしてもらわなければならないとは思っております。 ただ、その上でなお、理事会などでお示しした資料などを見ると、人手不足の規模と今後外国人を入れようという規模はもう大分違うわけですよね。ということで、今各省庁が今後五年間の受入れというふうに言っている外国人を入れたからといって、日本人がそこに入らなくなるというようなことは考えておりません。 そしてまた、継続的な状況の把握と将来の展望により、将来的な生産性向上や国内人材の確保の取組によって受け入れた分野において必要とされる人材が確保されつつあると認めるときには外国人の新規入国の一時的な停止に向けた対応をとるということでございますので、御懸念のようなことにならないようにしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○源馬委員 本当に大臣の御答弁のとおり、外国人がたくさん入ってきたからといって、日本人がその分野につかなくなるということがないのであればいいんですけれども、それは本当に想定できることですかね。私は、率直に考えると、やはりこれから、きつい分野、日本人がこれまでもなかなかその職につかなかった、だから外国人を入れなきゃいけない分野に外国人で補うことができたら、これは日本人がそこの職につくということは常識的に考えて考えにくいと思うんですけれども、大臣のお考え、お聞かせいただいてもよろしいでしょうか。
○山下国務大臣 まず、処遇の改善につきましては、我々、安倍政権になってから、介護人材の処遇の改善なども努めているところでございます。また、例えば建設業におきましても、例えば公共工事設計労務単価などの引上げなども行っているところでございます。 そうした努力をしていただいて、そして国内人材が働きやすいという努力をしていただいているところでございますので、そこに意義を見出す人材、国内人材、これはまだまだいるんだろうというふうに考えておりますので、そこの確保については、業所管省庁についてしっかりとやっていただく。それでもなお足りないというところ、部分において外国人材をというふうに考えております。
○源馬委員 これまでもそうした取組をしていても人手が足りない分野なわけですよね、今回挙げられている分野というのは、恐らく。ということは、その取組を続けていけば国内の人材は離れることはないというのは、ちょっと私には余り考えにくいんですけれども。 そうなった場合、今大臣からも御答弁ありましたが、人手不足が解消したときには新規の受入れをとめていくという御答弁がありました。そうすると、その分野の何割かはわかりません、例えば、介護の分野の五割は日本人、五割は外国人なのかもしれませんけれども、仮にそういうところで、もう人手不足は解消できたとしたら新規の受入れは停止する、また、外国人がもしその在留期間が終わって帰っちゃったらそこはまた受け入れるということだと思いますけれども、そうすると、私の感覚では、五割日本人、五割外国人ということではなくて、ある分野においては外国人が相当の数になってしまうんではないかという私は感覚を持っています。 そうしたときに、この新規の受入れも停止して、ただ、いなくなったらまた新たな人材にそこに入ってきてもらうということをすると、これまで大臣が、あるいは総理が御答弁されてきた、移民についての、例えばという枕言葉つきで、一定程度の人材を外国人で補ってもらうという政策はとらないというふうにおっしゃっていましたが、まさにこうした分野ごとでこの一定程度のボリュームは外国人に担ってもらうという政策になるんじゃないかなと私は思うんですけれども、その辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○山下国務大臣 お答えいたします。 まず、移民政策はとらないというふうに申し上げたところにつきましては、私の説明であれば、例えば期限の定めなく、例えば特段の資格の制限もなく、家族の帯同、そして一定規模というふうなこと、永住権に絡めてという見解もございます、そういったものではないということでございます。 他方で、一定の産業上の分野が外国人の占める割合が非常に多くなるのではないかという部分については、これは業所管庁におきましてしっかりと国内人材の確保の努力を行っていただく。我々は、それをしっかり見させていただいた上で、業所管庁と話し合って、分野別基本方針ということで考えていくということでございます。受入れ人数について考えていくということでございます。見込みですね。
○源馬委員 そうであるからこそ、私は、なし崩しにならないように、分野ごと、その人数の見込みもしっかりと分析をする必要があるんではないかなというふうな思いを持っております。これは大臣も同じだと思います。 ただ、一定この分野に外国人がふえてきたということになれば、なかなか日本人はその分野につかなくなるんではないかなという懸念はまだやはりありますし、そうすると、日本全体のある一定程度は外国人によって支えてもらう、そういう、移民か移民じゃないかはいいんですけれども、そうした国の形になっていくんじゃないかなというふうに私は率直に感じました。 そこで、この出していただいた、十四の業種とそれから見込み人数の考え方という資料がありましたが、これもやはり、ざっと見させていただいただけでも、本当にしっかり精査をしているのかわからないなという印象がありました。 例えば、これは厚労省に聞かなきゃわからないのかもしれませんが、介護の分野で、約一六%の施設等が外国人材の活用を希望しているという調査結果に基づきというのがありましたが、なぜ一六%なのか。つまり、日本人の活用ではなくて、その施設は外国人を希望しているということだったのか。その辺も明らかではない。 そうした調査結果を受けて、法務省が取りまとめて、まあ、言った者勝ちのように、言われたことをただ組み合わせたように見えるんですが、ここら辺、ちゃんと精査されているんでしょうか。
○和田政府参考人 例えば、ただいま御議論のございました一六%というような話でございますけれども、これは、厚労省の方からは、各事業所に対して調査を行い、アンケート調査を行い、外国人材を受け入れるという形で人手不足を解消したいというふうに述べた事業所が一六%であったという報告を受けているところでございます。 そのほか、各事業所管省庁におきまして、人手不足の解消のためにどのような措置をとるのかということにつきまして御議論いただきまして、これを受けまして、制度所管省庁である法務省、そのほか、例えば厚生労働省などとともに適切な受入れ人数の見込みというものにつきまして御議論をさせていただきまして、最終的に分野別の運用方針の中でこの数を確定させていただく、このようなプロセスをとることといたしております。
○源馬委員 先ほどの私が大臣にさせていただいた質問とちょっと関連してしまうかもしれませんが、やはり私は、例えばこの介護の分野でも、一六%の施設が今外国人人材を受け入れたいよと言っていても、更に、今の状況よりも、外国人が入った場合の方が、より外国人を受け入れたい、つまり、日本人がより少なくなるという傾向になるのではないかなというふうに思うんですけれども。 例えば、一番の人手不足の見込みの数の考え方というところで一年目はこれだけ、二年目はこれだけというのが出ていますが、日本人が少なくなってしまうということもこの考え方の中には加味されているんでしょうか。
○葉梨委員長 和田局長、厚労省じゃなきゃ答えられないんだったら、その旨言ってください。
○和田政府参考人 個別具体の、業種ごとの個別の判断につきましては各業所管庁にお尋ねいただかなければならないわけでございますが、一般的な考え方といたしましては、生産性向上でありますとか人材活用の措置でありますとか、そういったようなものをとってもなお足りない部分に外国人材を受け入れるという、そういう観点で数を出していただいているということでございます。
○源馬委員 細かい内容はその業所管庁に出してもらったということはもちろんわかっているんですが、それをやはり取りまとめて具体的な見込み人数を決めるわけですから、これは厚労省じゃなきゃわからないというのは私はおかしいと思います。 やはり、それを聞いたら、なぜそういう積算をされているのか、そして、日本人がこの分野で年々、より減ってしまう可能性はないのかということも含めて、きちんと取りまとめて、精査をした上でこういう数字を出さないといけないと思いますので、詳しい内容は法務省は何もわからない、各省庁に任せているということであれば、まさしく全部丸投げで、言われたとおりに積算するだけということになってしまいますので、私は、そこはきちんと法務省も把握をしておくべきものだというふうに思っております。 時間が参りましたので終わりますが……
○葉梨委員長 それじゃ、ちょっと最後に、入管局長、責任を持って情報は受けているんでしょう。だけれども、責任を持った答弁はやはり各省庁だということの趣旨だと今聞いたんだが、どうだかもう一回言って。
○和田政府参考人 もちろん各省庁から御説明を受けておりますが、その根拠ということを説明するとするならば、それは各省庁において責任を持って説明をしていただく方が適切ではないかということで、お答えした次第でございます。
○源馬委員 終わります。ありがとうございました。
○葉梨委員長 以上で源馬謙太郎君の質疑は終了いたしました。 次に、階猛君。
○階委員 午前中から問題になっております失踪技能実習生のデータ問題、私も大臣に認識を伺っておきたいと思いますが、午前中からの大臣の答弁を聞いておりますと、なぜ大臣が間違ったデータを国会で答弁をしたかということに関しては、事務方が資料を間違ってつくって、それをそのまま大臣のところに答弁資料として出したから、間違ってそれを言ったんだという話でした。こういうことでよろしいわけですね。
○山下国務大臣 私の十一月七日の答弁についてお答えいたしますと、小池晃参議院議員から、法務省、失踪者の調査しております、主な失踪理由は何ですかということをお尋ねがありました。これにつきましては、前日に、野党ヒアリングということで、法務省が資料をもって、前の誤ったデータを含む資料をもって説明しております。私は、このことを聞かれたのだということで、この資料を見ながら、この資料を、誤ったデータの含まれた資料を引用する形でお答えしたということでございます。 ですから、あくまで、小池参議院議員から、法務省、失踪者の調査しておりますね、その主な失踪理由は何ですかということなので、その資料に基づいてお答えしてしまったということでございます。
○階委員 私が問題にしたいのは、データが間違ったものを国会で答弁の資料とするということは、さきの議長の談話でも、こうした問題はあってはならないということで、こういうことが再発しないような取組をすべきだということを、議長談話として異例だと思いましたけれども、ありました。 そういう中で、現実問題として、間違ったデータを大臣が答弁するに至った。そして、しかも、その後、我々野党が中心となって、原データ、個別の票を見せてくれという中で、開示が決まって、その後ですよ、このデータが誤りだったというのが発覚したのは。 私は、大臣が答弁する前に事務方はしっかり精査して、正しいものを大臣に上げるべきだと。大臣、なめられているんじゃないですか。どうですか。事務方に対して、それは問題なかったと言えますか。
○山下国務大臣 まず、このデータについては、野党ヒアリングに提出したということを確認の上、私も、野党ヒアリングに提出する資料であるからこそ、しっかりとしたものを野党の先生方にもお出ししているのだろうということで、軽信して、野党ヒアリングで使用した資料を読んだというところでございます。 今後こういうことがないように、しっかりとこういった精査をするようにということを改めて指示したところでございますし、だからこそ、改めてこの詳細な報告を受けた後、門山政務官、弁護士でもございます、そうした門山政務官をヘッドに、こういった技能実習生の制度の実態把握のあり方も含めて、運用についてのプロジェクトチームを立ち上げるよう指示したところでございます。
○階委員 大臣、甘いんですよ。今、野党ヒアリングにしっかりしたものを出したはずだと思って、それを真に受けて答弁したということだったんですが、実は野党ヒアリングの場でも、この取りまとめの結果というものが本当に正しいのか、例の裁量労働の問題とかもありました、野党ヒアリングの場でも、裏づけとなるもとのデータを出してくれ、こう言っているわけですよ。 別に我々は、あの一枚の紙を正しいと認識していたわけじゃないんですよ。大臣だけですよ、あれが正しいと考えているのは。甘いんじゃないですか。ガバナンス能力がないんじゃないですか。
○葉梨委員長 ちょっと、低姿勢で答えて。
○山下国務大臣 お答え申し上げます。 御指摘はしっかりと真摯に受けとめたいというふうに思っております。 他方で、裁量労働制に関しては、これは他省庁にかかわることなので、コメントを差し控えます。 私は、やはり、国会議員の皆様にきちんとしたデータを示すことにおいては与党も野党もないんだろうと思っています。そして、とりわけ野党の皆様には、しっかりと御審議いただくために、しっかりとした資料を出すようにということは指示をしていたところでございます。なので、野党ヒアリングでお出ししたということで、これはしっかりと見ているのだろうということで軽信してしまったということ、これはもう本当に反省しております。 そして、ただ一方で、個別の聴取票を提出できない理由につきましては、これまでるる申し上げていたとおり、ここにはプライバシーの問題、あるいは今後の調査などについて大きな支障を来すおそれがある情報が含まれておるということで、それの直接的な御提供については応じかねるということを申し上げていたところでございます。
○階委員 客観的な事実として、私たちが懸念していたとおり、やはりバックデータ、もとのデータを見たらうそだった、虚偽だったということが発覚したわけですよ。でも、大臣は何の疑いもなく、あの数字を国会答弁で読み上げてきた、議長談話があったにもかかわらず。統治能力がなさ過ぎると思いますよ。もっと役所を把握して、役所がこういったことがないようにしないと大臣は務まらないということをまず申し上げます。 その上で、これも大事なデータだと思います、新しい制度が始まった場合に、その外国人労働者の供給源として技能実習生というものが大きな割合を占める、これも午前中から、四割とか五割とかそんな数字が出ています。そうした中で、じゃ、昨年十一月から技能実習三号という仕組みが始まりました。この一年間で、技能実習二号から三号に移行した人数と二号修了者に占めるその割合、このファクトをお答えいただけますか。
○山下国務大臣 まず、技能実習三号についてでございますが、技能実習三号の在留者数、これは平成三十年六月末現在のあくまで速報値でございますが、千五百八十六人であるということでございます。
○階委員 私が聞いているのは、この一年間、昨年十一月から新たな三号という制度が始まりました。ちょうど一年たちます。そこで、この一年間で二号から三号に移行した総人数と、二号修了者全体に占める割合、このファクトをお聞かせください。
○山下国務大臣 この点につきましては、質問要旨をいただいたのがきのう午後九時ごろでございまして、また、これについて、責任ある正確な答弁の観点から、この場で責任あるお答えをできるまでの資料を入手できなかったということでございます。なので、必要であればまた後日お答えをさせていただきたいと思いますが、若干ちょっと時間をいただくことになろうかと思います。 ですから、今申し上げられるのは、三十年六末現在で、技能実習三号の在留者数が、あくまで速報値ということでございますけれども、千五百八十六名ということでございます。
○階委員 いつその数字は出せるんですか。
○山下国務大臣 それにつきましては、きのうの午後九時ころにいただいた都合でございまして、また、ちょっとその精査にかかる時間等も含めて検討させていただきたいと考えております。
○階委員 大臣、先日の委員会とも同じような話ですけれども、実はこの話は、後ろにいらっしゃる近江室長には、先週の金曜日の段階で出してくれと言っています。出してくれと言っているけれども、きのう急に出せないということを言われまして、でも、私は、きのうの遅くとも夕方の段階では、いつ次質問するかわからないけれども、この数字が出せないとこの議論というのは始まりませんよということはしっかり言っています。金曜日の段階で言っていますから、私は、近江室長に。うそだと思うのなら、後ろの方に聞いてくださいよ。
○葉梨委員長 どのような内容の資料提供をされたんでしょうか、金曜日に。
○階委員 十四業種、金曜日に、算定の根拠というのが出てきました。それで、その中で、受入れ見込み数の中で、技能実習を修了して来られる方の数字が出ております。そうした技能実習を修了して出てこられる方が多い業種については、どうやってその数字を出してきたのかという議論をする中で、今現在のファクトとして、二号から三号、この一年間で移った人数とかその割合はどうなっているのかということを十四業種の大半について聞いています。なので、近江室長は、金曜日の段階ではそのことはよく御存じだと思います。
○山下国務大臣 もちろん、先生は誠意を持って私に質問してくださっていますし、私も、よもやうそをついているとは思いません。先ほどおっしゃったけれども、そんなことは絶対に思いません。私も誠意を持って答えているということは信じていただきたいと思います。 ただ、先ほどのお話でございますけれども、いつ質問するかわからないけれどもというようなお話であれば、なかなか我々も準備することが難しい。そして、正式にこの点について聞くというふうに承ったというのがきのうの夜九時でございます。業務時間終了後ということもございます。そういったことの中で、ちょっとお時間をいただきたいということで、誠意を持って……(階委員「いつまでですか」と呼ぶ)今ここで、事務方、あるいは政府参考人として指名もされていない中で無責任な答えはできないと思いますので、ここは若干のお時間をいただきたいというふうに思います。
○葉梨委員長 山下法務大臣、ちょっと、私の職権でもあるんですよ。実は、きのうの勤務時間終了後にきょうの委員会を立てたものですから、階委員が九時だったというのが責めになるわけではありません。
○階委員 今のは議事録にしっかり残してください。お願いします。
○葉梨委員長 はい。だから、速記をとめないで申し上げたんですよ。
○階委員 ありがとうございます。 それで、さらに申し上げますと、私は金曜日の段階で、その数字を月曜日中に出してください、こういうことも言いました。それも近江室長に確認していただければよくわかると思います。 ところが、月曜日どころか、火曜日になっても出てこない。それで、私は、業を煮やしてわざわざ夕方忙しいときに近江室長に直接電話をして、いつになったら出せるんですかということを聞いて、まだ出せないと言うから、じゃ、今度質問するときには必ず答えてくださいねということまで言っているんですよ。本当だったら月曜日に出す約束だったんですよ。 そういういいかげんなことをされると、せっかく我々はちゃんと準備をして真面目な質疑をしようと思っているのに、我々の質疑がかえって進まないじゃないですか。だから、この質疑というのが、いつまでたっても中身がよくわからない。それで、私たちとしても、そんな拙速な、中身の空っぽのものを進めるべきではない、こういう話になるわけですよ。 だから、今の数字、すぐ出してほしいんですね。逆に、この数字も出せないのならば、大臣、かねがね、さっきも言っていましたけれども、必要とされる人材が確保されたら外国人の新規入国を停止すると言っていますけれども、そんなのは把握できていないじゃないですか。必要な人材が確保されたらすぐ停止できないじゃないですか。リアルタイムで把握していなかったらだめでしょう。 だから、私は、こんな数字ぐらい出せないのかと金曜日から言っていて、月曜日には出しますというような話もありましたので、ずっと待っていたんですよ。きのうの九時とかそんな話じゃないんですよ。すぐ出してくださいよ。
○葉梨委員長 階委員に申し上げます。 今すぐ出ないわけですよね。(山下国務大臣「そうです」と呼ぶ) 確かに、この千五百八十六人というのは、二号から三号に移った人間、これはすごく大事な数字だと思います、私も。それで、しかも、この千五百八十六人が十四業種で大体どれぐらいそれぞれいるのかということを知りたいということだろうと思いますので、理事会で協議をいたしまして、必要であれば、早急に提出するように要求したいと思います。
○階委員 ぜひ委員長には適切なお取り計らいをお願いします。 その上で、次の質問ですけれども、今の質問にも関係するんですけれども、私のきょうの資料の一枚目、これはもう皆さんおなじみの、ほかの委員からも出されている、十四業種の見込み数の一覧表です。 経済産業省系の三業種、上から三、四、五段目にありますけれども、この三つについては、金曜日の夜ヒアリングしたところ、技能実習の状況等を踏まえ、技能実習生の七、八割が特定技能一号に移行するということで、この技能実習からの受入れという数字になっているという説明でありました。 きょうは経産副大臣に来ていただいていますが、今申し上げたとおり、事務方からは既に、技能実習の状況等を踏まえ、七、八割が技能実習生のうち特定技能一号に移行するんだ、こんな話なんですけれども、いかなる技能実習の状況等を踏まえたのか、お答えいただけますか。
○関副大臣 お答え申し上げます。 厚生労働省の方で、帰国技能実習生フォローアップ調査というのがなされております。これにおきまして、技能実習生が帰国後に実習と同じ仕事又は実習と同種の仕事に従事している割合が出ているわけでございますが、その割合が、過去三年、七割から八割ということで、六九・七%から七五・四%という数字が出ておりますので、その間で推移していることを踏まえて出したものでございまして、新制度での受入れに当たりましては、雇用契約に基づいて合意等が必要となりますので、現時点での正確な移行割合の把握は実際にはなかなか困難なものでございますけれども、技能実習の修了者に対しますこの調査結果も参考にいたしまして、技能実習生の特定技能への移行割合を七〇%から八〇%と仮置きをさせていただいた次第でございます。
○階委員 今の答弁の中で、これまでの技能実習生が帰国後に六九・何%同じ業種についている。帰国後ということは、母国に帰国した、そういう意味ですか。 あっ、これはちょっとおかしいと思うんですね。逆に言うと、七割ぐらい母国に帰っているということですよね。であれば、今回新たな制度が導入されたとしても、技能実習を終えられた方は七割ぐらい母国に戻っちゃって、日本に七割とか八割という話にはならないんじゃないですか。この数字の信憑性が疑われます。どうなんですか。
○葉梨委員長 現制度では全員帰るんですよ。 関経済産業副大臣、もう一度答弁してください。
○関副大臣 これは、全員帰った中で、当然今の制度では一旦全員帰られますので、帰られた中で、自国のその業種の中におきまして、同じ業種若しくはそれによく似た業種という意味でございます。
○階委員 私もちょっと説明の仕方が悪かったと思います。 要は、母国でもニーズがあるわけですね。戻った人の七割ぐらいが同じ仕事で働く。つまり、母国に戻って仕事ができる環境なわけですよ。にもかかわらず、あえて日本に残って特定技能一号を選ぶ人がこれから先七割も八割もいるんだろうか、そういう問題意識です。この点についてはどうですか。
○関副大臣 階議員の御質問の意味もよくわかります。それほどやはり母国に帰りたくてというふうなお考えの方もいらっしゃるんではないかという御質問だと思うんですが、その点につきましては、我々も、いろいろな考え方があるかと思うんですけれども、今は、日本にそのまま残っていただく際の割合が、同じ、仮置きで計算するしかございませんので、それで仮置きをさせていただいたということでちょっと御理解賜ればと思います。
○階委員 関先生は本当にお人柄がいいので、私も法務大臣と違って矛先が鈍りつつあるんですけれども、しかし、これは真面目な話をしなくちゃいけないと思っていまして、そもそも技能実習は、母国に帰る人を引きとめて国内で働かせるための制度じゃないんですよ。母国に仕事があるなら、これはいいことなんですよ。どんどん戻っていただいて、母国で活躍してもらう、そのために技能実習制度というものがあるんです。にもかかわらず、終わった人の七、八割が残るという前提でこういう数字を出すというのは、技能実習制度の趣旨を根幹からねじ曲げている、その点でも問題だと思いますよ。 この数字、撤回して出し直すべきだと思います。どうですか。
○関副大臣 その点はいろいろ議論のあるところだと存じます。 特定技能にかかわります新たな受入れ制度でございますけれども、深刻な人材不足に対応いたしますために、生産性の向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野におきまして、これは一定の専門性、技能を有して、即戦力となる外国人材を我々として受け入れてまいりたいという形でつくっていこうという考え方でございます。 一方、技能実習制度の方は、先生もおっしゃるとおり、人材育成を通じました開発途上国・地域などへの技能とか技術又は知識の移転を図ろうということで、国際協力を推進することを目的とするところの制度でございまして、制度が異なって、同じような数字の仮置きをすることは難しいのではないかという先生の御意見もよくわかるんですが、今のところの数字の考え方としましては、こういうふうな、地元にお帰りなさった方に対しての調査によっての数字で仮置きするしかちょっと、あくまでも想像レベルになってしまいますので、それで一旦仮置きさせていただきたいと思います。
○階委員 仮置きするにもほどがありまして、こんないいかげんな仮置きは認められません。 それと、一方で、技能実習生の七、八割は、これは母国に戻らないで日本に残るという仮定を置いています。今回、特定一号に移る人は、別に技能実習に限る必要はないんですよ。試験を受けてもこの資格は取れますね。でも、試験の方は若干名ですよ、どれも、三つとも。これはまさに、技能実習法に三条の二という条文がありまして、技能実習は労働力の需給の調整として行われてはならない、この明文の規定にも反していると思いますよ。 これは、本来の趣旨からいうと、やはり技能実習の方は本国に戻ってもらって、試験の方で本当に必要な人材ならばちゃんと確保する、これが本来のあり方であって、その意味で、この若干名も含めて、全体的に数字を見直すべきだと思います。もう一度答弁をお願いします。
○関副大臣 新試験についてでございます。 今後、これまでの技能実習の二号の資格を経て帰国しております、今先生おっしゃるところの外国人技能者と、並びにもう一つ、現地の日系企業での勤務経験がある外国人の技能者なども、現地における新試験によって技能実習二号制度を受けられるというふうな形で、試験の受け方につきましては、今までの実習の方がそのまま日本に残られてそのまま契約の方に入っていく方と、テストの形という二本立てにしておりますので、そこのところのあり方につきましては、今のところの数字からいきますと、実習をずっと受けた方が七、八割と考えられて、試験という形を通す方は少なくて、若干ぐらいではないかというふうな考え方をしております。 数値の置き方におきましてはいろいろ考え方もあるかと思うんですが、今、済みませんが、今の段階では、もう本当に仮置きさせていただければと思います。
○階委員 ちょっと仮置きにもほどがあるとさっき言いましたけれども、こんないいかげんな決め方だと、さっき技能実習生と密接不可分ではないと大臣は言いましたけれども、もう技能実習生がないと成り立たないような数字を出してきているわけですよ。おかしいと思いませんか。これは所管の省庁として、法務省として、こんな数字は出し直せと言うべきじゃないですか。これでいいんですか。大臣の見解も伺っておきます。
○山下国務大臣 技能実習と密接不可分ではないということについては、私はそう考えております。そして、もちろん、技能実習で身につけた、例えば三年いました、そしてその後どうするかというチョイスがございます。現段階では技能実習生は帰国を余儀なくされる。なので、帰国をして、その場所で仕事を見つけるということになっております。 しかしながら、現在において人手不足が深刻な産業分野におきまして、そこでは、働いていただく新たな資格として特定技能一号というのをつくるわけでございます。その場合に、技能実習二号を終えた者には三つの選択肢があるということでございます。帰国する、あるいは三号に移行する、あるいは特定技能一号に行くということでございます。 そうした中で、例えば、経産省の見立てによって、例えば経済産業などは、やはりオン・ザ・ジョブ・トレーニングのスキルというものが問われるという部分もございます。そうした中で、技能実習でそのわざを身につけた者というものを入れるということを経産省として考えておられるんだろうということで、あながちそれは排斥すべきものではないというふうに考えております。
○階委員 この数字をあくまで正しいと言うのであれば、やはり技能実習制度に問題があるかないかを検証して、それを正した後でなければ、これだけ技能実習に頼っている制度は始めてはならないということを申し上げたいと思います。 それから、私、介護についても気になる数字でした。 一枚目、厚労省の一番上にありますけれども、介護業は、国内人材の確保で二十二万から二十三万人、それで、新たな資格による外国人材の需要見込み数が五万から六万人ということで、それに見合う受入れの見込み数があるんだというようなたてつけになっております。 しかし、順番からすると、まず、外国人を幾ら受入れ可能なのかということをはじき出した上で、足らず前を国内人材の確保で補っていないかというふうに、説明の資料を見ていると思えるわけですよ。 どういう発想に立ってこの国内人材の確保、二十二万から二十三万人が出てきたのか、副大臣、お答えください。
○高階副大臣 お答えいたします。 平成十二年の介護保険制度創設以来、急速にこの国の介護人材というのは総数をふやしておりまして、平成二十八年度時点で百九十万人に働いていただいております。年に平均しますと八万四千人ぐらいの増加ということで、市場はすごく大きくなってきている。 足元で見ますと、この内数ですが、新卒で四万九千人参入している。このほか、業界内で移動する例もありまして、コンスタントに、直近で年間六万人ぐらい介護人材として現場で働いている、こういう状況にあります。 そういったもと数に基づきまして、実績に基づきまして、今後もコンスタントに六万人程度は必要とされる分野でございますので、まずは国内の人材に入っていただく、そして定着していただくような努力をしつつも、生産年齢人口が減っていく中、また、有効求人倍率というところも高どまりしているという状況にございますので、厳しく見積もって、しっかりとこの分野に入ってきていただく人を考えたときに、四、五万人程度、年に確保することは可能であろう、それが前提の数字になっておりまして、五年間でこの数字を出させていただいた、そういう計算でございます。
○階委員 今の答弁を確認したいんですけれども、毎年六万人ずつ介護人材の需要がふえるのか、それとも、介護人材の供給が過去ふえてきたのか、このあたりがはっきりしていませんでしたので、もう一度お願いします。
○高階副大臣 お答え申し上げます。 過去にさかのぼりまして、制度創設来、現時点までですと、年間八万四千人ずつがコンスタントにふえている。 ただ、これが制度創設当初から見ますと、少しずつふえ幅が減ってきておりますので、直近で申しますと、大体年間六万人ずつの増員をしてきている、これがこれまででございます。 これから先を見ていきますと、更にニーズが増大していく中で、この先も引き続き五年間程度は毎年六万人ぐらいの人員増を必要としているということでございまして、直近の状況とこれから将来にわたる状況と、たまたま六万で数が均衡してございますけれども、今後も年間六万人程度の増加が必要というのがこの国内の介護人材の必要数ということになっております。 この中で、直近、新卒で約四万九千人ずつが参入しているという状況にありますので、今後、国内人材の定着等の取組を進めながら、この制度を活用させていただければ、こういう考え方でございます。
○階委員 直近まで毎年六万人ずつ実際に介護人材がふえてきたわけですね、国内で。そうしたら、それを単純に延長していけば、六万人掛ける五で、それだけで三十万人需要は満たせます。なぜそのトレンドが下がっていくというふうに見るのか。人口減少という確かに構造的な要因は一方でありますけれども、ただ、他方で、待遇が低いからこの分野にはなかなか国内で人手が集まらないというのがあると思います。 私は、今回の見積りを見ていますと、まず介護施設の方にヒアリングをして、受入れ希望の数がこれだけありますよとその数字を出して、足らず前の数字が二十二万とかそういう数字だから、二十二万とか二十三万人、だから、わざわざ、足元六万人でふえてきたにもかかわらず、それを帳尻を合わせるために、二十二万から二十三万に合わせるためにペースダウンさせている。本来であれば、毎年六万人ずつふえてきたら、それを維持するか、あるいはふやしていく、そんなことをまず国内人材の確保でやるべきだと思います。 国内人材の確保に精いっぱい努力をしてなお足りなければ外国人というのが、総理あるいは法務大臣もこの間答弁してきた趣旨だと思います。ところが、むしろ国内人材の確保はもうこの後じり貧だという前提に立ったこの外国人の受入れの数字の出し方、これは非常に問題だと思いますよ。何でこんな出し方になるんですか。
○高階副大臣 繰り返しの答弁になって恐縮でございます。 国内人材の確保への取組を一層強化する、このことはまず私ども真摯に取り組んでまいりたい、こう考えております。 その上で、厳しく見積もった場合、このぐらいにとどまった場合にでも対応が可能な状況まで頑張っていくということでございまして、足らず前を補うという思想ではございません。
○階委員 公表されている介護業の受入れ見込み数の考え方というところには、「介護分野においては、約一六%の施設等が外国人材の活用を希望しているという調査結果に基づき、外国人材の受入対象となる施設等の数が約十一・三万箇所であることを踏まえ試算している。」というふうにありまして、受入れ施設側の事情を考えてこの数というのは出しているということになっていますよね。 そうではないと思うんですよ。まず、国内でどれだけ確保できるかというところから外国人で補わなくちゃいけない数が出てきて、それが実際達成可能なのかどうかということをしっかりチェックするべきであって、最初から受入れ見込み数という話ではないと思いますよ。 私は、この説明では納得できませんし、さっきも言いました、わざわざ六万人で足元推移してきたものを二十二万、二十三万に合わせるために下方修正しているというのもおかしいと思います。このことについては、時間の関係できょうはおいておきますが、また別の機会にお尋ねしたいと思います。 最後に一問だけ、山井先生の時間をおかりして一問だけ、済みません。 私の最後の質問は、これも大事なデータだと思うんですね、失踪した技能実習生の聴取票の集計結果、午前中も取り上げられていましたけれども、最低賃金以下という低賃金の中でも最も低い部類の方が二十二人かつ〇・八%という集計結果になっております。しかし、先ほど源馬委員も取り上げていましたけれども、聴取票を見ますと、労働時間と月額給、これをもとにして時給を割り出すことができます。 私たちは、まだ全部は調べ切れていませんけれども、野党四党で共同して調査をした結果、この時給を割り出した数字が、平成二十八年ごろとしまして、最低賃金が大体七百円ぐらいだろうと、時給七百円を最低賃金として、その七百円を我々が割り出した時給が下回っている割合、これを調べたところ、何と七三%が下回っている。これは無作為で抽出しておりますけれども、全部で百七十六件というデータを調べた数字ですので、全体からするとまだごく一部です。 これは私、重要な数字だと思いますので、山下法務大臣、全体で、私が今申し上げましたようなやり方で、最低賃金以下となる人数と割合、これも近江室長には既に通告していたことなんですけれども、これは出せますか。
○山下国務大臣 お答えいたします。 最低賃金以下で稼働しているという技能実習生につきまして、そういったものも含めて、違法、不正が疑われるものについては、この二十九年の聴取票についてしっかり調査するようにということを入管局長にしっかりと指示しております。 そしてまた、そういったことについていかに把握するか、あるいは今後どういうふうに技能実習法、新しい法も含めて運用していくかについては、今、門山政務官トップのプロジェクトチームで検討していただいているところでございます。
○階委員 この数字というのを早く出してもらわないと、法案の審議は成り立たないと思います。 それで、先ほど来、法務大臣は、技能実習制度と今回の制度は密接不可分ではないということを言っておられます。私は、このこと自体も疑わしいと思いますが、仮に法務大臣の意見を取り入れたとした場合、可分だということになりますね、技能実習制度と今回の制度は。 可分なのであれば、まだ問題点の検証が終わっていない技能実習生については、新たな制度で特定技能一号の資格を取得する、その範囲からは外して、まずは試験だけで新しい制度を進めればいいんじゃないかということを最後に申し上げまして、とりあえず、きょうはこのあたりで終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○葉梨委員長 以上で階猛君の質疑は終了いたしました。 次に山井和則君ですが、国民民主党の時間の範囲内でお願いを申し上げます。 山井和則君。
○山井委員 これから約三十分、質問をさせていただきます。 今の階議員の質疑を聞いていても、山下大臣、これから検討するとかおっしゃっていますけれども、きっちり検討した上で法案を出すのが筋じゃないんですか。 きょうも、約十名の技能実習生の方々が、きょう昼間、集会が院内であった関係で、その流れでお越しをくださっております。中国、ベトナム、カンボジア、フィリピンなどなどです。 それで、きょうの私の三十分の中では、主にこの技能実習生の方々、また、今回個票で明らかになった、失踪した方々がどういう労働を強いられてきたのかということを質問させていただきたいと思います。きょうも、言葉が、日本語が十分にわかりにくいですから、通訳の方を交えてお聞きをいただければと思うんです。 正直言いまして、私も、技能実習制度がここまでひどいとは思っていませんでした。しかし、この法案の審議に当たりまして、約三十名の技能実習生の方々から、野党ヒアリングという形で、きょうお越しをいただいている方々などから個別に話を聞かせていただきました。 例えば、きょうお越しになっていられる方の中でも、カンボジアのある男性は、段ボール工場で働いていられた。ところが、指を途中から三本切り落とす大けがをされた。にもかかわらず、その仕事場では、もうあなたは仕事ができないから帰ってくれと言われた。ひどいと思いませんか。労災になったら、帰れと言われる。 さらに、ほか、お越しになっている方、岐阜県の縫製、縫い物ですね、縫う仕事。朝八時半から夜中二時まで働いて、一カ月に一日しか休みなし、残業の時給は三百円。最低賃金法違反、労働基準法違反。残業代を三百万円ぐらい請求しているけれども、払ってもらえない。もう一カ月働き通しで、朝から夜中まで働いて、働けない、体調が悪い、お医者さんに行きたいと言われても、行かせてもらえない。非人間的じゃないですか、この状況は。 こういう状況が、繰り返し言います、私もそれほど詳しくありませんでした。でも、今回の法案審議に当たっていろいろ直接聞いている中で、これは深刻だな、表で言われている内容と全然違うじゃないかということを感じざるを得ないんです。 さらに、きょう来ておられる中でも、指を骨折したら、二日間の治療だけで、すぐ仕事しろと言われたと。結局、そういうことで、パワハラ的なことを受けて体調を壊された方もおられます。あるいは、少し、労働条件が悪い、あるいは暴力を振るわれたということで、ちょっと苦情を言ったら、帰りなさいといって強制帰国をさせられた。 私は、これは国際問題になりかねないと思いますよ、この状況のまま広げていったら。このような技能実習制度で、深刻な、国連などから奴隷労働じゃないかという批判も出ているものを、廃止するなり抜本的に改善することなく、今回の法案は、事実上、継続、拡大、永続化させかねない内容であります。詳しくは、この配付資料に一人一人のケースを書かせていただきました。 これは与党も野党も関係なく、国連からも奴隷労働ではないかなどと海外からも批判されている働き方、これは一度立ちどまって、これはだめだという認識の中で法改正を議論せねばならないと思います。 そこで、まず、山下大臣にお伺いしたいと思いますが、こういう劣悪な処遇で働いている技能実習生の方々と会って直接話を聞かれたことはありますか。
○山下国務大臣 まず冒頭、技能実習生の方もおられます。そして、先ほど、技能実習のことは余り御存じないというのは、これはもう山井先生の御謙遜だと思います。なぜなら、この外国人研修制度の見直しに係る措置、在留資格、技能実習の新設をした、これが施行されたのが平成二十二年七月一日、この当時の厚生労働大臣政務官は山井先生でございます。その山井先生がこの技能実習にかける思い、これは私も本当に重いものがあると思います。 そして、従来から言われておりました、山井先生始め、これは与野党を通じて、この技能実習、これを古い制度で運用してきた、これに対して大変な批判があった。これに対して、我々与党のみならず、野党の、民進党の皆様の大きな賛成も得て、二十八年十月二十一日、この法務委員会で……(山井委員「時間が短いので、簡潔に答えてください。簡潔に」と呼ぶ)わかりました。この新しい技能実習法が成ったわけでございます。 私としては、法務大臣として、新たなこの技能実習法について、しっかりと運用してまいりたいというふうに考えております。
○山井委員 私の質問は、劣悪な処遇の技能実習生と会って直接話を聞かれましたかという質問をしているんですよ。
○山下国務大臣 済みません。先生の思いのこもった質問にちょっとあれしてしまいましたが。 もちろん、技能実習生と会って話したことはもとよりございます。その技能実習生の中には、やはり、まだ日本にいて続けたい、でも帰らざるを得ないというような声もございました。私も、そういった技能実習生には例えば地元を回る中で会って、そして生き生きと働く姿、これも目にしているところでございます。
○山井委員 今回、七千人が昨年失踪し、かつ、そのうち二千八百人のファイルが出てきて、その中で深刻な問題が出ているわけですね。これだけ、最低賃金法違反、労災でも十分な治療も受けられない、あるいは長時間労働、過労死ライン超え、こういう劣悪な処遇が明らかになった以上は、この法案審議をやっている最中に、ぜひ、そういう劣悪な処遇で本当に苦しんでいられる方々と、大臣、直接会って話を聞いていただきたいと思います。いかがですか。
○山下国務大臣 旧制度下における状況において、その反省を踏まえ、二十八年の十月に新しい技能実習法がなされた。ですから、新法の適用下におられる方がこの中にどれだけおられるかというのもまた後で先生から伺いたいところではございますけれども、そうした旧法での皆様の御苦労に対して、我々国会はしっかりと真摯に受けとめて新たな技能実習法をつくり、そして昨年の十一月からこれを施行して、私も法務大臣として真摯に運営しているところでございます。 そしてまた、こういった状況にある技能実習生の皆様に対して、その実態把握も含めて、今般、門山政務官、弁護士でもございます、長年の法曹実務もございます、その門山政務官率いるプロジェクトチームを立ち上げて、その中で検討していただくというふうに考えているところでございます。
○山井委員 本会議で階議員が質問されたら、安倍総理は担当省庁で対応すると言ったから、法務大臣に今言っているんじゃないですか。これからプロジェクトチームをつくるって、何ですか、それは。今、法案審議やっているんでしょう。 大臣が先頭に立って、目の前におられますよ、目の前におられますよ、きょう五時十分までですか、ぜひきょう、五時十分、終わってからでも結構ですよ、早急に会って。言ってはなんですけれども、これは人権侵害ですよ、国際問題になりますよ。そのことが今回の調査でわかったんでしょう。 大臣が直接会って話を聞く、それが当たり前じゃないですか。いかがですか。
○山下国務大臣 今回の調査は、いずれも旧制度における技能実習生でございます。そしてまた、きょうおいでの皆様にも、もし皆様が旧制度でおられるのであれば、その状況は、与党も、そして当時民進党であった野党の皆様の大きな賛成も得て、維新の皆様もそうでございます、我が日本の法制は変わった、そして去年の十一月から新たな制度に従ってやっているということ、これをぜひお伝えしたいと思っております。 その上で、今回、技能実習制度について、この運用についてのプロジェクトチーム、これはもう既に立ち上がっております。先週金曜日にもう立ち上げているんです。そして第一回会合も済ませております。(山井委員「答弁長い。短くしてください」と呼ぶ)申しわけございません。そこの中で、議長である、法律家である門山政務官にその実態把握について委ねているというところでございます。
○山井委員 何を言っているんですか。実態把握してから法案をつくるのが当たり前じゃないですか。何やっているんですか、法案審議しながら、これから実態把握しますって。 新法になって改善されたという証拠はないんでしょう。(発言する者あり)そんなこと、言わなくていいですよ。 これは、新法がどうだとか、何で逃げるんですか。現実の人権侵害が目の前にあるんですよ。日本人と同じ、幸せに働き、幸せに暮らす権利がどこの国の国民にもあるんですよ。その守る責任者は法務大臣じゃないですか。なぜ会わないんですか。私たち野党議員は、三十人、四十人に会っているんですよ。野党議員が会っているのに、何で法務大臣が会わないんですか。 これは、そういうことで、この取りまとめ票はうそがある、より高い賃金を求めてというのはうそがあるということで、私たちが追及したら渋々出してきました。しかし、残念ながら、法務委員のみの手書きで写せということで、二千八百人のうち百八十四しかまだ作業できていません。私も、きょう質問するからもうちょっと見たいと思ったら、きょうは委員会をやっているから見られません。この実態を見れば、残念ながら、どんな状態かわかるんですよ。何で隠すんですか。 これは、申しわけない、私、二時間で十二人分しか書き写せませんでしたけれども、書き写しました。ちょっと見てください、この八ページ。 例えば、八四一、中国人女性。一年七カ月いて、婦人子供服製造。七十万円を送り出し機関に払った。そして、入国前の説明では十六万円の月給という話だったけれども、来てみたら六万から十万。そのうち五万は控除。労働時間は六十時間。つまり最賃割れなんです、最賃割れ。月八十時間以上の残業で最賃割れ。それで失踪して、こん包の仕事の一万円、せめて最賃のところに移った。違法な労働状況から逃げて、せめて最賃がもらえる合法なところに移った。これは失踪というより緊急避難と言えるんじゃないですか。 例えばこの二つ目。これも、フィリピンの男性、建設作業員の方。月七万円月給、しかし、入国前の説明では十五万円だった。約七十二時間労働、これも最賃割れですよ。最賃割れ、かつ、月百二十時間の過労死ライン超えの残業。にもかかわらず、この資料には低賃金というマークもついていないんです。過労死ライン超えで百二十時間も残業しても、長時間労働というマークはついていないんですよ。 つまり、この一つ一つを見れば、どういう状況か。十五万と言われたのに、来たら七万しかもらえなかった。そのうち控除されるのが五万円。このままでは帰れない、借金返せない。最賃割れだ。おまけに暴力を振るわれているんですよ。この表を見て、ひどいと思われませんか。こういう資料が二千八百枚ある。でも、私たち、書き写せと言われているから、まだ百八十四枚しかできないんですよ。こういう現実ですよ。 なぜ失踪せざるを得なかったのか。この現実は、国会議員だけじゃなくて、私は、日本人全員が知るべきだと思いますよ。法改正をするのであれば、どうしたら改善をするのか。言っちゃ悪いけれども、人間扱いじゃないじゃないですか。それを守るのが法務大臣じゃないんですか。(発言する者あり)摘発しないとだめだと今言ってくださいました。そうなんですよ。本来、これはほとんど摘発しないとだめなのに、摘発してこなかったんじゃないんですか、法務省も厚生労働省も。 お願いです。お願いです。私たちも審議したいんです。二千八百人の状況を知りたいんです。国民も知りたいと思います。ぜひ、コピーさせてください。何で法務委員だけが手書きをせねばならないんですか。こんなばかげた話がありますか。大臣が判断したらコピーできるんですよ。どこの発展途上国ですか。国会議員が手書きでしないとだめだ。なぜ秘書がやったらだめなんですか。なぜ二人がやったらだめなんですか。なぜ職員が手書きしたらだめなんですか。なぜ今、私がこうやって配れて、何で原本をコピーしたらだめなんですか。どこにプライバシーの問題、どこに刑事訴追の問題があるんですか。 これは頼みます。大臣がコピーオーケーと言えば、私たちが現状を学べるんです。与党も関係ないんです。ぜひ、これはコピーオーケーと御判断ください。
○葉梨委員長 山井君に申し上げます。 国民民主党も含めて、今回の閲覧の仕方については与野党が合意したものでございます。 今後、理事会において引き続きまた協議をいたしますが……(山井委員「大臣に言っております」と呼ぶ)その後で大臣に答えていただきますけれども、理事懇、理事会の議論等についても、今おっしゃられましたけれども、この給与というのが、控除された後のものなのか、分割返済を行った後のものなのか、一概にはなかなかわからないといういろいろな議論がありましたので、そういう議論も含めて理事懇で、理事会で協議をさせていただきますが、山下大臣、いかがでしょう。
○山下国務大臣 まさにこの在留資格、技能実習が新設された施行当時の厚生労働大臣政務官である、まさにこの制度、古い制度が始まった当時の大臣政務官である山井先生の熱い思いをしっかりと受けとめさせていただいた次第でございます。そして、その制度がいろいろな批判があった、そのことについても山井先生はじくじたる思いであった、そのことはよくわかっております。しかし、その反省に立って、我々は、与野党を超えて大きな賛成をいただいて、新しい技能実習法をつくったわけでございます。 そして、その調査票の対象は旧の制度でございます。そして、この調査票のお取扱いにつきましては、これは理事会での御決定に従うということで御理解賜れればと思います。
○山井委員 これは国対を通じても与党にお願いしておりますが、審議妨害もいいかげんにしていただきたい。要は、人権侵害や労基法違反を見逃してきた、そういうことがばれるからこれをコピーさせたくないのかもしれませんけれども、審議妨害はやめてください。 では、次の質問に移らせていただきます。 今回、三十四万人、五年間と言われております。配付資料があります。十四ページ、十五ページを見てください。でも、これは、十五ページのときには五年間で三十四万人見込みとなっているんですけれども、十四ページの新しい資料では三十四万人という合計は消えております。 ついては、改めて確認しますが、この五年間で三十四万人受入れというのは上限なんですか、上限じゃないんですか、どっちですか。
○葉梨委員長 五年間で三十四万人受入れというのは上限なのか上限じゃないかという質問です。
○山下国務大臣 上限ではございません。
○山井委員 でも、総理は上限とおっしゃっていますよ。だから、この新聞にも三十四万人上限と、総理が言ったから、こう報道されているじゃないですか。これは、山下大臣うなずいていられるけれども、そうしたら、安倍総理、国民をだまされたんですか。いや、ちょっと、上限じゃありませんと。内閣不一致じゃないですか。
○葉梨委員長 総理の答弁との関連性で答えてください。 山下法務大臣。
○山井委員 いやいや、ちょっと私びっくりしました。上限じゃないと。
○葉梨委員長 じゃ、そこを山下法務大臣に説明させます。総理の答弁との、ちょっと説明させます。
○山井委員 いや、もう結構です。それは結構です。
○葉梨委員長 いいんですか。
○山井委員 いや、もう時間がもったいないので結構です。
○葉梨委員長 いやいや、正確に説明した方がいいかと思います。
○山井委員 いや、いいです、いいです。私の質問時間ですから結構です。いいです。もう結構です、結構です、次の質問がありますから。(発言する者あり)
○葉梨委員長 静粛に願います。静粛に願います。 山井君、次の質問では、答弁では答えるので、山下法務大臣、一言、答弁してください。
○山下国務大臣 三十四万人というのは、これは各省庁からの見込み数でございまして、これ自体を上限にするわけではございません。
○山井委員 いや、でも、安倍総理は上限とおっしゃったから、言っちゃ悪いけれども、じゃ、新聞報道などは誤報だったということで、私は別にこの新聞記事が間違っていると思いませんよ。安倍総理が上限にすると衆議院本会議でおっしゃったからこうなっているのであって、これはびっくりしました。 かつ、私、申し上げたいんですけれども、十九ページ、二十ページと見てみたら、十四業種のうち十業種が、効率化、生産性向上が一%なんですよ。赤線を引いてありますけれども、一%。それでこの三十四万人という数字が出てきているんですけれども、これはおかしいと思いませんか。十四業種のうち十業種が一%。でも、こんなの、生産性改革なんて、〇・五%かもしれないし、二%かもしれないし、全然変わり得るじゃないですか。こんな数字、はっきり言って机上の空論だと思いますよ。だから、私、本当にこんな根拠で上限なんですかと聞いたんですよ。 もう一つお聞きします。じゃ、この三十四万人という数字、年末までもう変わりませんね。この三十四万人という数字、変わりませんね。
○葉梨委員長 山下法務大臣、わかりやすく答弁をしてください。
○山下国務大臣 まず、この三十四万という数字は、各省庁から出された見込みの数字であって、正確な、総理がおっしゃったのは分野別受入れ見込み数の提示ということで、これは法律ができた後、基本方針ができて、その後、分野別の運用方針ができて、そこに記載される数字でございますから、この三十四万自体は上限じゃないんですよ。そのことはぜひ御理解いただきたいと思います。
○山井委員 これは下手したらフェークニュースになりますよ。でも、安倍総理が言っているから、新聞報道も三十四万人上限。 じゃ、お聞きします。現時点で五年後の上限は何万人なんですか。
○山下国務大臣 上限という法的な意味で申しますと、これは、法律が成立して、そして基本方針が整い、そして分野別運用方針ができなければ、法的な意味の上限というのがない。しかも、運用上の上限ということでございます。ですから、三十四万という数字を上限と言うことはできないということを申し上げています。
○山井委員 今、私たちは法案審議しているんですよ。じゃ、最大何万人なんですか。百万人なんですか、五十万人なんですか。全くわからないんだったら、これは青天井法案じゃないですか。青天井じゃないですか。今、法案審議しているんですよ。じゃ、この審議の中で、上限は五年後何万人と私たちは理解したらいいんですか。
○葉梨委員長 正確な法律用語であなたは答弁されているけれども、見込みと見通しと、どういう運用をするかということを、実態の見通しとあわせてちょっと答弁してください。そうしないと、今決まっていないから全然わからないんですでは話にならないよ。 山下法務大臣。
○山下国務大臣 申しわけありません。 まず、三十四万人という、これは見込みで、規模感を示すためでございまして、そして、これは、各省庁が精査して、それで提出したものでございますから、これを上回ることはないだろうというふうに考えております。さらに、法律上の上限というのは、本法においては、外国人の人数について数値として上限を求めることを義務づける規定は設けておりません。 他方で、この法律ができた後に、基本方針、分野別運用方針ができた段階において、運用上、分野別運用方針に明記する数字は、受け入れる業種における大きな経済情勢の変化、つまり、各業種の雇用情勢全般にかかわる事項についての大きな変化が生じない限り、五年間は受入れ数の上限としてこれを維持することになる。ですから、五年ごとに向こう五年間の受入れ見込み数をこの分野別運用方針においてお示ししていく、これについては、大きな変化が生じない限り、五年間は受入れ数の上限として運用するということになるということでございます。
○山井委員 結局、私の質問に答えていないじゃないですか。法案審議の中で上限が結局わからないということじゃないですか。何の審議をするんですか、五十万人も百万人もわからないのであれば。さらに、おまけに、今言った数字が、生産性改革が一%という、これは本当に単なる一つの目安にすぎない数字で、だから私、上回る可能性はあると思いますよ。 なぜ、私、こんなことを言うかというと、配付資料二十三ページを見てください。例えば、外国人労働者を多数受け入れている韓国の調査では、赤線を引きました、「外国人労働者の割合が一%増加すると、国内の労働者の賃金が〇・二〜一・一%減少することが報告されている。」 つまり、これは、いいかげんな数で入れて、もし生産性革命や効率化がより進んで、一%じゃなくて二%ぐらい効率化ができたら、人を入れ過ぎて余っちゃうことになるんですよ。そうしたら、国内の労働者の賃金が下がったり雇用が奪われたり、私は外国人労働者を責めるのではありません、見通しがいいかげんだということを言っているんですよ。 こんないいかげんな青天井の法案で受け入れ過ぎたら、賃金が下がったり、日本人の雇用にも悪影響が及ぶんじゃないですか。いかがですか。
○山下国務大臣 先ほど申し上げたように、三十四万人ということは見込み数でございますが、これは精査した上での数字ですから、これを上回ることはないんだろうというふうに考えております。 そして、先ほど引用の二十三ページの資料でございますが、これはどのような立場の方がどういうふうな、個人の見解で書かれたのかどうかということもわかりませんのでコメントのしようがございませんが、いずれにせよ、これは……(発言する者あり)いや、これは論文を引いておりますから、大島、同上、P百二十二と書いてありますから、これがどういうものかというのはわからないわけでございます。 そして、国内市場への影響がということに関しましては、これは、生産性の向上そして国内人材の確保ということを尽くした上でなお人材不足だということでございまして、それについては、関係省庁としっかりと、一旦受入れ数をセットした後でもしっかりと見ていく、その外国人材の確保が成ったという段階ではもうストップしていくということになるということであります。
○山井委員 最後に一問だけ質問します。 質問通告していますが、平成二十四年以降ことしまでの外国人技能実習生の失踪者の合計は何人ですか。そのうち、発見された人や帰国した人は何人で、失踪したまま行方不明の技能実習生は合計何人ですか。
○葉梨委員長 手元にある数字の範囲で、簡潔に。もう質問時間が終了していますから。
○山下国務大臣 二十四年から三十年上半期までで合計三万二千六百四十七人ということでございます。
○山井委員 いや、それは失踪した方で、その中で、今でも失踪したまま行方不明なのは何人ですか。
○山下国務大臣 失踪者のうち、現時点で把握している分について申し上げますと、既に出国した者や退去強制手続中であるなど所在が判明している者の割合は、二十七年に失踪した者については八五%、二十八年に失踪した者については七四%、二十九年に失踪した者については六三%ということになっております。
○葉梨委員長 山井君、質疑時間が終了しております。
○山井委員 いや、だから、何人ですかということを聞いているんですよ。質問したことに答えてください。何人ですか、今行方不明のままでわからぬのは、パーセンテージじゃなくて。
○葉梨委員長 それじゃ、数は、この委員会終了後、計算できるでしょうから、数を出してください。
○山井委員 これは質問通告していますので。 終わりますが、やはり雇用の調整弁にしては決してならない。待遇改善、人間扱いをしっかりするということが大前提で、そういうことをせずに、どんどんどんどん今回の青天井法案で人を入れ過ぎて、不況になったら帰ってもらう。そんな雇用の調整弁のような受入れは絶対反対でありますし、拙速なこの法案の審議、採決は絶対に反対であるということを強く強く申し上げまして、私の質問を終わります。 また改めて質問をしたいと思います。ありがとうございました。
○葉梨委員長 以上で山井君の質疑は終了いたしました。 次に、串田誠一君。
○串田委員 日本維新の会の串田誠一でございます。 聴取票のことがずっと出てきておりますので、この聴取票を作成した目的というものを、まず説明していただきたいと思います。
○和田政府参考人 お答えいたします。 平成二十六年になりまして、技能実習からの失踪者が増加した、こういう背景がございまして、その失踪の原因を分析するために聴取票を作成するようになった、こういうことでございます。
○串田委員 昨日の夜ですか、これまでの国会答弁に関する質疑のデータをいただきました。 これによると、十九回、国会議員が国会で質問をしているようなんですけれども、ここの十九回、国会議員が、平成二十七年からの資料なんですが、この質問をした理由というのは、どういうふうに理解しているでしょうか。
○和田政府参考人 理由を全てつまびらかに承知しているわけではございませんが、技能実習生の失踪の問題が取り上げられることが多かったこと、さらに、技能実習に関する法律の改正がございまして、その中の一つの論点として技能実習生の失踪の問題が取り上げられた、こういうようなことがあろうかと思います。
○串田委員 きのうまとめていただいたデータを見ると、十九回のうち十八回が、失踪にまつわる質問をされていた。それに対する答えというのが、今回の修正前の「失踪技能実習生の現状」を参照して答えられているわけでございます。 ところが、この「失踪技能実習生の現状」というのを訂正された。これでは間違っているということで訂正されたと思うんですが、そうすると、訂正前の回答で、失踪というものの解決が本来はもっと進んだのではないだろうか。例年失踪者がどんどんどんどんふえているから、十九回も国会で質問をし、いつも毎回、より高い賃金を求めてという回答があるので、そうなのかなと思って、十九回もの質問が繰り返されていた。 それがもっと、実際のこの訂正されたような内容で答えていたのであれば、今のような失踪の数にはなっていないのではないかというふうにも思われるんですが、大臣はいかがお思いでしょうか。
○葉梨委員長 和田入国管理局長。先ほどの訂正のペーパーって、二十九、三十年の話ですからね。ちょっとよく経緯を説明してください。
○和田政府参考人 失踪の関係でございますけれども、幾多国会で質問をされております。これが、先ほどのペーパーのものは二十九年の結果を集めたものでございます。 そして、昨年の十一月に新法が施行されまして、その間の議論の中に、一つこのことが議論の争点となりまして、そして昨年十一月に施行されました新法におきましては、同一賃金、同一報酬の点でございますとか、あるいは外国人技能実習機構の創設でございますとか、さまざまな手法をとることによりまして、失踪問題も含めた技能実習生の人権問題などにつきましての一つの解決策をその新法において示した、このような経緯でございます。
○串田委員 新法ができたのはもちろん承知しているんですが、今回政府がつくられた「失踪技能実習生の現状」というのが二枚あって、新たに赤枠でつくられたということなんですが、これはデータとしての集計的な意味合いというのは違うということなんですか。それとも、同じ数字をもとにして表現を変えているということなんでしょうか。
○和田政府参考人 まことに申しわけないことでございますけれども、個々の聴取票を集計した結果、数が変わった、計算ミスがあった、集計ミスがあったということで、数が変わったわけでございます。そこで、その新たな正しい集計結果をもとにつくりかえたものが昨日お配りしたものでございます。
○串田委員 それを前提にして今まで委員も質問をしてきたんだと思うんですけれども。 そうしますと、集計が違ったということで、「より高い賃金を求めて」というのが、低賃金が、実質賃金以下とか最低賃金以下とか三つに分かれるように細かくしているということなんですが、このような細かな分かれ方以外に、いろいろなところで違いが出ている。 その点について質問されていらっしゃる人がいるんですが、前の部分には「出稼ぎ労働の機会と捉え、」というのが1に書かれている。今回は1にそれが抜けているんですが、これは、現在も「出稼ぎ労働の機会と捉え、」というのは同じであるという理解でよろしいですか。
○和田政府参考人 出稼ぎ労働の機会と捉えるかどうか。これは、賃金が一つの原因でございますので、そういう意味におきましては、賃金を得たいということで、本来の技能実習の目的とはやや外れます就労を目的としているものという意味で記載させていただいたわけでございますけれども、今回の集計結果につきましては、聴取票の記載に沿った形で書き直すという意味で、記載を訂正させていただいたものでございます。
○串田委員 今後もこの票を使っていろいろな質問があると思うので、正しくちゃんと説明できなければいけないと思って聞いているんですが、前の部分は、「出稼ぎ労働の機会と捉え、」という表現は、何を根拠にしてこのようなことを書き記されたんでしょうか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 この技能実習生の失踪、技能実習生というステータスで、その後、失踪技能実習生という我々の受けとめ方をした方からの事情を聴取するわけでございますが、当初、事情聴取を始めたころには、先ほど申し上げましたが、選択肢方式ではなくて自由記載方式でございました。そうした中で、さまざま聞き取っている中で、この技能実習というものを、賃金が安いところから、より高い賃金を求めて失踪する方が多数であるという、このような聴取結果を得たわけでございますけれども、それは、端的に申せば賃金を求めて働くということでございますので、技能実習の目的とやや外れまして出稼ぎ労働の機会と捉えたのではないか、このような評価を下した、そのようなことでございます。 〔委員長退席、田所委員長代理着席〕
○串田委員 今ちょっと、捉えたのではないかという推測が入ったんですが、フリーハンドで書かれているということで、出稼ぎ労働のために来たんだと書いてあったんですか。それとも、そういうふうに推測したんでしょうか。
○和田政府参考人 フリーハンドでどのように書いていたかということを全て集計しているわけではございませんので、そういうような集計を踏まえた我々の評価でございます。
○串田委員 だから言っているんですよ。 皆さんが疑問に思うのはわからなくはないんです。これを見ると、失踪者がいかにも悪いもののように書いてあるから、これはおかしいということを指摘しているので、原本を見せてもらいたいというのは、私はわからなくはない。 だって、それは推測なわけでしょう。どこにも出稼ぎ労働の機会として来たんですと書いていないわけでしょう。それをどうしてこうやって書いているのかというのは、私としてはとても納得がいかないと思います。 そして、「より高い賃金を求めて」というところの中で、終了したからということなんですが、そうすると、暴力を受けた、そして終了をついた場合にも「より高い賃金を求めて」になるんでしょうか。
○和田政府参考人 この「より高い賃金を求めて」という評価をいたしましたのは、賃金が原因で失踪した方につきまして、これをまとめた形で、「より高い賃金を求めて」というふうに表現したものでございます。
○串田委員 そうすると、低賃金と、暴力を受けて、そこから離れて終了した場合には、どちらになるんですか。
○和田政府参考人 現在の複数選択になりましてからは、その両方につけられた方につきましては両方でカウントいたしております。
○串田委員 暴力を受けて出た、低賃金だから飛び出た、これは出ることの動機にはなると思うんですが、「より高い賃金を求めて」というところの因果関係自体、私はないと思うんですよ。ですから、そこの部分をあえて、どうしてこういうものをつけ加えるのか。 なおかつ、昔のやつは、「出稼ぎ労働の機会と捉え、より高い賃金を求めて」というのは、まさに失踪者が自分の欲望で出ていくように読めるから、十九回も国会の質疑を続けているけれども、失踪者の数はずっと、根源的な部分の解決ができないから、ふえ続けていたんではないだろうかと私は思います。 こういう調査は失踪者を減らすために行うのであるから、そのまま表現していかなければいけないのに、何らかの推測だとかそういったものを加えてしまえば、これは解決が遠のいていってしまうんだと私は思います。 それと、前の「現状」の中で1と2の関係というのは、今回の1と2の関係と同じという理解でよろしいですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 失踪の原因としまして1、2と書きましたのは、1が最も多いものを書いております。そして2は、前回、不適正な取扱い等について書いたものでございますので、それを新たに集計し直したものに即して書いた場合にはこうなるという形で書かせていただいたものでございます。
○串田委員 私の質問は、書き直した前のやつと新しいやつの1と2の関係は同じですかと聞いているので、同じかどうかを答えていただきたいんです。
○和田政府参考人 申しわけございません。同じでございます。
○串田委員 そうしますと、前のところの2の「等」というところには1も入るという理解でよろしいですか。
○和田政府参考人 午前中の答弁でも答えさせていただきましたが、「等」の中には不適正な取扱いを受けた者というものが入るということでございまして、例えば、低賃金(契約賃金以下)でございますとか低賃金(最低賃金以下)のような明らかな不適正な疑いや不適正な取扱いのものは、この「等」の中に入るということでございます。
○串田委員 前の「現状」の中には、2に「等」が入りますと、最後に「少数存在」というふうになるんですよ。 1は「多数」、これは、低賃金という中で、今回は三つにちゃんと細かく整理しましたよ、だから、1のこの「より高い賃金を求めて」というのは詳しくなかったので、今回は三つに分けましたよ、こういう説明ですよね。それが2の「等」にも入る、この新しいのにおっしゃるから、そうすると、前の方の2のところにも「等」が入れば、これは日本語として理解できないと思いますよ。いかがでしょうか。 〔田所委員長代理退席、委員長着席〕
○和田政府参考人 お答えいたします。 この「等」に入る明らかな不適正扱いといいますのは、低賃金全てではなく、低賃金(契約賃金以下)でございますとか低賃金(最低賃金以下)、これを指しているものでございます。
○串田委員 前のやつの「等」には、最低賃金以下と契約賃金以下だけがこの「等」に入って、低賃金は入らないんですか、この「等」には、前のやつには。そういう理解でいいんですか、本当に。 そして、前のやつは、2は後半が全く同じ言い方なんですよ、「受入れ側の不適正な取扱いによるものも少数存在」。今回も、「受入れ側の不適正な取扱いによるものも存在」。 私の日本語の理解からすると、「よるものも」という言い方は、前のものと違う場合という場合が普通に使われると思うんですよ。一も二も同じものであるならば、「よるものも」という言い方はしないと思うんです。どうしてこんなような、誤解を招くような表現をするんでしょうか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 「よるものも」という、その「等」の中に入りますものは、先ほども申し上げましたとおり、低賃金全てではなく、低賃金の中の契約賃金以下でございますとか最低賃金以下のような、明らかな不適正な扱いのものを含む、そういう趣旨でございます。
○串田委員 英文法の勉強をしているわけじゃないわけで、今でしたら、ここの委員会でも細かく、こんなような、ここの「等」は低賃金は入りませんが二つ目は入るんですよとか、そんなの、どこにも説明がないのに、後になって、これから国会の質疑がなされれば、やはりこれをもって回答をしていく。それで本当に失踪者の解決ができるのか。 もっとわかりやすい説明をしていかなければ、また無駄な回数を繰り広げるんではないでしょうかと私はそう思うんですが、大臣、どうですか。今聞いて、これは適切な表現ですか。
○山下国務大臣 先ほど来、入管局長からるる答弁させていただいたところでございますが、少なくともやはり、無用な誤解を招きかねない表現ぶり、数値の計上にしてもですね、ですから、こういったお示しする資料については、今後、そういった無用な誤解を招きかねないような表現ぶり、これをしないように、しっかりと私も指示いたしましたし、今後注意させていただきたいというふうに考えております。
○串田委員 将来はぜひそうしていただきたいんですが、今回、このものはもうでき上がっちゃったから、このままでしようがないよと大臣は思うんですか。今聞いた限りでも、英文法じゃないのに、「等」には三つのうちの後ろの二つは入るけれども前は入らないよと、日本語として読めないですよ、これは。どうですか。変えた方がいいんじゃないですか。
○山下国務大臣 いずれにせよ、やはり、こういった不適正なものについてそれにきちっと対処するというのが、これは旧の技能実習制度のものではありますけれども、必要だということで、今般、この数値について詳細な報告を受けた後、すぐに、不正あるいは違法が認められるものについて調査を徹底的にするようにということを入管局長に指示した次第でございます。 そしてまた、こういった技能実習、これは、新法に切りかわったものが今後ほとんどになっていくだろうと思っておりますけれども、その運用であるとか実態把握につきましても、これは、法律家でもあります門山政務官をヘッドとしたこの運用のプロジェクトチームで把握し、検討していただきたいと考えておるところでございます。
○串田委員 この書面を見ると、相当、最低賃金以下というものがある。 これは、何が問題かといいますと、要するに、技能実習二号が今度は特定技能一号に大半が入るということで、それが何が問題になるかというと、こういう状況を雇用主が要請したような会社がこれだけたくさん今現存して、何もとがめられないままずっといるわけですよ。そして、これが特定一号に上がっていって、そうしたらやはり、そこで働いている人は、そこの企業のその環境のまま働き続ける可能性もあるわけでしょう。 それは何を意味するかというと、日本人の労働環境が引きずりおろされるということなんですよ。あるいは、賃金を高く要請している日本人が駆逐されていってしまうということなんですよ。 だから、こういう環境にあるものは、失踪の失踪先だけを調べればいいというものではなくて、失踪が何の原因であるのかというのを解決しないと、日本の労働条件というのはちっともよくならないと思うんですが、大臣、そうは思わないですか。
○山下国務大臣 そのような認識も踏まえて、総合的に、技能実習制度について、門山政務官をトップとしたプロジェクトチームに検討していただきたいというふうに指示をしたところでございます。
○串田委員 前回、二〇一三年の労働契約法の説明をさせていただきました。 ようやく、五年後、非正規から、要するに有期雇用から無期雇用に変われる、このチャンスのときに、ちょうどそのときにこういうのを持ち出されてしまうと、せっかく、労働不足で、有期から無期に変われる、今、日本人がそういうチャンスを得ているわけですよ。企業としても大変ですよ、人手不足ですから、どうしたらそれを充足しようかと悩んでいる。そうした場合に、有期をずっと繰り返していった日本人が、いや、無期にしてもらわなければ採用を続けられないよと言えば、これは労働者の側から無期に要請できる、そういう契約が二〇一三年にできたばかりなんですよ。そして、それがちょうどことしの二〇一八年。それが、外国人が入ってきたら、せっかくそのチャンスを奪うんじゃないかという質問をさせてもらったら、そうはならないように啓発活動をしていくというんですよ。 そんなことで、今言った私の危惧というのは解決できると、大臣、思いますか。
○葉梨委員長 山下法務大臣。厚労省の話だけれども。厚労省、来ていないんです。
○山下国務大臣 そうですね。私からお答えさせていただきますと、今回の制度において、新たに外国人を受け入れることによって日本人の雇用が奪われるようなことはあってはならないと考えておりまして、これにつきましては、今回の受入れというのは、生産性向上や国内人材の確保の取組を行ってもなお、当該分野の存続、発展のために外国人の受入れが必要と認められる分野に限って行うことが大前提となっております。 委員御指摘の、本当に有期から無期雇用になるというふうなところ、あるいは国内人材の確保、これはもうしっかりやっていただくということが大前提でございまして、その機会を奪うという形で各省庁は算定しているのではないというふうに考えております。
○串田委員 ちょっと質問の内容を変えますが、農業の分野で、特定技能一号、要するに、相当程度の知識又は経験による技能を要する業務というもの、これは、そうでない単純作業と、今言った特定技能一号が要求するレベルというのは、例えば農業でいうと、どういう作業として分けられればいいんでしょうか。
○山北政府参考人 お答えをいたします。 今お尋ねの単純労働という言葉につきましては、さまざまな文脈で用いられておりまして、具体的な例示を含めまして、一概にお答えするのは難しいと考えています。そういう意味で、農業につきまして、これを区分けするといったようなことは行っていないところでございます。 その上で、今回の新たな受入れ制度につきましては、深刻な人手不足に対応するため、即戦力として活動するために必要な知識経験を有する外国人に限って特定技能一号として受け入れるものと承知しております。 農業につきましては、技能実習制度において二号修了時において行われます技能評価試験、その内容を参考にいたしまして、業界団体、農業関係団体とも相談しながら、生産現場ですぐに作業ができる水準の技能を求める方向で検討しているところでございます。 具体的には、苗の植付けですとか、あるいは収穫の適期を理解して対応できる、あるいは基本的な肥料や農薬の種類を選択できる、また、ライフサイクルに応じて家畜の飼養管理を理解し対応できるといったようなことを考えているところでございます。
○串田委員 漁業も、きょうは担当の方に来ていただいているんですが、漁業も分けられるんでしょうか。
○森政府参考人 お答えいたします。 漁業につきましても、先ほど農業の関係で答弁申し上げたものと基本的には同じでございます。 漁業につきましても、現在、技能実習制度において二号修了時に行われます技能評価試験の内容を参考にいたしまして、例えば、生産現場ですぐに作業できる水準として、漁船漁業の場合、魚群を探し、機器を操作して、魚介類を船に取り込む、その鮮度を保持するといったような一連の業務に対応できる、養殖の場合ですと、成長ぐあいに応じた選別、飼育密度調整といった一連の業務に対応できるといった技能を求める方向で検討しているところでございます。
○串田委員 政府が提出をしていただいた「新たな在留資格による人材不足・受入れの見込み数」というのを見ると、農業は五年後に十三万人が人手不足になるという数字になっているんですね。これに対して、生産性向上で得られる人数は一万一千、国内人材の確保で得られる人数は八万、合わせると九万一千なんですよ。五年後に足りない人数が十三万で、この生産性と国内人材を引くと三万九千。新たな資格による外国人材の需要というのが、ここに三万九千と書いてあって、見事に引き算になっているんです。 何が言いたいかというと、この十三万人には単純作業も入ると前回言い直された。その後、その数字を前提にして、生産性向上と国内人材を引けば三万九千というのは、全部、この相当程度の知識等が必要な業務だけが残るんですよ。単純作業は全部、この生産性向上と国内人材の確保で全部賄われることになっている。そんなのあり得ないでしょう。ほかの業務も全部、その足し算で合っちゃっている。 では、逆に、合わなければ信用が得られるんだけれども、合わないということは、単純作業も何も、労働人口が足りないものは全部外国人で補うという計算になっているじゃないですか、これ。いかがでしょう。
○和田政府参考人 前回の私の答弁が不十分であったかと思いますが、もう一度お答えいたしますと、単純労働者あるいは単純作業という言葉はさまざまな文脈で使われておりますので、その意味合いというものは一概にお答えすることは困難でございますけれども、今回受け入れる者は、一定の専門性、技能を有する者に限って受け入れるということでございます。ですから、受入れ見込みの中に入っている方は、一定の専門性、技能を有する外国人の方ばかりでございます。 そうしますと、その残りの者の中に、仮に、単純作業のみに従事する、単純作業というものが一定の専門性、技能を有しないということであるならば、それのみを行うという作業がもしあるのであるならば、それはそこを引いた残りの中に入ってくる、こういうことでございます。
○串田委員 だから、それは聞いたとおりに、そのとおりだと思うけれども、農業は引き算してゼロじゃないんですかと聞いているんですよ。十三万人から、生産性向上一万一千、国内人材が八万で、合わせると九万一千ですよ。十三万から九万一千を引くから三万九千になるから、ゼロじゃないですか。単純作業がまるで残らないという計算になっているじゃないですか、これ。今の説明はおかしいでしょう。
○山北政府参考人 お答えいたします。 私ども、人手不足の状況というのは、一つは基幹的農業従事者の推移、言ってみれば、極めて高齢化をしていて減少している。三十年に比べて半分に減っている。そういう中で、今、雇用という形で、常時従事する雇用労働力が急激にふえているということでございます。この十年でもって一・七倍になっているということでございまして、その増加率をベースにして、人手不足の人数を十三万人という形で、加えて、法人化目標を立ててそれに向かっている。そういったことを織り込んだ上で十三万人とさせていただいたということでございます。 その上で、生産性向上ですとか、あるいは国内人材の確保策、これも、四十代以下の若い就農者というのを四十万人に拡大するという政策目標を持っておりますので、それに向かって今進んでいる。そういう中で八万人を確保するということで、言ってみれば、受入れ見込みの人数をさせていただいた。 ただ、単純労働云々という話について言えば、農業の業務を単純労働とそれ以外と分けるとか、そういう概念がなかなかないものですから、農業というのは一連の作業ということでございますので、このような推計をさせていただいているということでございます。
○串田委員 今のが本音なんですよ。それは分けられないんですよ。 ですから、今回、ストレートにそのまま言えばいいんですよ。こんな、特定技能で相当程度の知識とかそんなことを言って、何かハードルが高いかのように言うけれども、実際は人手不足を外国人で受け入れるんだという制度をそのまま提案して、そしてそれを国民の是非を問えばいいのに、それが何か特別なハードルを課しているから移民ではないとか、いろいろなことを言っているけれども、数字からしておかしいじゃないですか。 漁業は二万人でしょう。これは単純作業も入っているという説明があったんだから。生産性向上四千と国内人材七千を足すと一万一千で、残り九千になっているのをそのまま書いてあるじゃないですか、外国人の中に。要するに、二つを引き算したものを全部外国人の中に入れ込んでいるんですよ。何も特定の技能など必要のないものも入っているんですよ。 時間なので、またこれは続けたいと思いますが、以上です。終わりにします。
○葉梨委員長 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。 次に、黒岩宇洋君。
○黒岩委員 無所属の会の黒岩宇洋でございます。 非常に、この入管難民法の改正案、多岐にわたる論点もありますし、関係省庁というものが防衛省を除く全ての府省ということで、これもいろいろな課題があるということで、きょうは、十四分野の業所管省の四省の副大臣と、そして政府参考人は各省一人ということで限定してお願いしたところ、非常にぎゅうぎゅう詰めになって申しわけありません。 ただ、我々は本当に、各省としっかりとした連合審査を与党にもお願いしているところです。委員長にもお願いしているところです。 空間的にもこんな厳しい状況でありますし、本来なら、規制省庁であります外務省や国家公安委員会の方も本当にお招きしながらいろいろな議論をしなければ、真に実になるものにはならないということを、冒頭指摘をさせていただきます。 また、時間の都合上、おいでいただいた副大臣にもどの程度質問できるか、ちょっとわからない中ですが、空間的にも時間的にも制約がある、そういう今議論になっているということも重ねて御理解をいただきたいと思っております。 それでは、冒頭、門山政務官にお聞きしたいんですけれども、先ほどから、失踪技能実習生の調査票、これについて、さまざまな不適切な、今までのミスとかデータが出てきた。これについては、門山政務官のもとにプロジェクトチームがつくられ、分析をされるということですが、このプロジェクトチームの中に人権擁護局からの人員は含まれていますでしょうか。
○門山大臣政務官 今の内容について、今のところ、構成員の中には入っておりません。
○黒岩委員 大臣、これは、きょうの議論の中でも、この調査票からは人権侵害事案がぞろぞろ出てきているんですよ。大臣、でしょう。法務省というのは、法と正義を守るし、人権を守る省庁ですよね。だから、きょう、この調査票を、じゃ、評価する法務省としての評価はどうなんですかという議論を何度もしました。 そんな中で、以前の評価では、人権侵害等、こういう言葉が入っていたものが、なくなったと。これは大変ゆゆしきものだと思いますよ。人権侵害行為等を今回落とされた。以前のこの評価にあったものが、今回、さまざまなミスを是正して、新たな調査票のもとに評価が出てきたと思ったら、この人権侵害行為等がばっさり落とされている。 大臣、これを落とすというのは誰の発案ですか。
○山下国務大臣 まず、プロジェクトチームの構成について端的に申し上げます。 これにつきましては、構成員は大臣官房を中心にやっておりまして、もちろん入国管理局も入っております。大臣官房において、要するに部局横断的に、政務官をやっておられた黒岩委員もよく御承知だと思いますけれども、人権擁護の観点も含めてしっかり全省的に取り組んでいくということで、事務方のヘッドは大臣官房政策立案総括審議官、そしてその下に大臣官房秘書課外国人施策推進室長ということで、省庁横断的にやらせていただきたいというふうに考えております。 また、この人権擁護ということを、この表現ぶりをどうするかということに関しては……
○葉梨委員長 人権侵害ね。
○山下国務大臣 済みません。人権侵害というこの表現ぶりをどうするかにつきましては、最終的には入管局長の決裁でお出ししているというふうに聞いております。
○黒岩委員 二つに分けますけれどもね。 大臣、何度も言いますけれども、法務省は比較的コンパクトな省庁ですからね。訟務局は新しくできたところですけれども、あと六局ですよ。そんな中で、今回、人権侵害事案というものがこの個票でぼろぼろ出てきている。これは入管局だって見ていると思いますよ。門山政務官だって見ているはずだ。そうしたら、人権擁護のプロパー、専門家を入れずにどうするんですか。入れていないということでしょう。大臣官房が入ったからって、こんなもの、何の言いわけにもなりませんよ。 せっかく法務省には人権擁護局というプロの局があるわけだから、その人間を入れなかったということは、私は、その観点が著しく欠落していたと批判されても仕方がないと思いますよ。いかがですか。
○山下国務大臣 まず、このトップが、長年法曹実務家として、弁護士として法曹実務を積み重ねてこられた門山政務官ということであるということが一点。そして、この大臣官房秘書課外国人施策推進室長というのは、総合的見地から外国人施策をやるものでございまして、この者も検事でございまして、法律家でございます。そして、総括審議官は、もとより裁判官経験豊富な金子審議官ということで、そういった人権的なところで外国人施策を見た上で、技能実習制度の運用についてしっかりと検討していただくにはふさわしい布陣ではないかというふうに考えております。
○黒岩委員 では、プロジェクトチームは全部で何人ですか。
○山下国務大臣 九人でございます。
○黒岩委員 その中に一人も人権擁護局を入れていないわけですよね。人権擁護課の課長でも、どんな立場でも、専門家はいますよ。人権擁護の政策立案やさまざまなレクというのは、私も政務官時代、人権擁護局から受けていました。その実務家を入れずに、まあ、これぐらいにしておきますよ、時間がないんで。いかにこのことに対して、これは私から指摘されて政務官もはっとした顔をしていましたけれども、今はっとしてもらっても困るんです。いいですよ、もう。(発言する者あり)そうですよ。 外国人のさまざまな人権侵害事案というのは、これは別に技能実習生だけじゃない、山と出てきているわけですよ。今回のこの調査票からはさまざまなことが読み取れるわけですから、そこに即座に対応するような、そんな法務省であっていただかなければいけない。 今も、先ほどの、この人権侵害行為等の言葉を取ったのは局長の発案だと。入管局長、和田局長、こんなコンパクトな文書の中から、何でこんなことを、こんな文言を削除しようと思ったんですか。
○和田政府参考人 御指摘のとおり、ここに記載されているものは全て人権侵害行為に当たるということについては異論のないところでございますけれども、以前の表記ぶりにつきましては、人権侵害行為等、受入れの不適正な取扱いによるものということで、調査票の選択肢をいわば書きかえたような表現であったものですから、今回は、調査票の表現をそのまま使おうとした際に、当然、人権侵害であることは明らかなのでございますけれども、調査票のそれぞれの選択肢を挙げた上で、それが不適正な取扱いであるという形でまとめるということにしたということで、この点について不適切であるという御指摘は重く受けとめて、今後、この表現ぶりについてはよく検討したいと思います。
○黒岩委員 局長、それは何にも理由になっていないですよ。今おっしゃった、「受入れ側の不適正な取扱いによるもの」、これだって調査票にない文言ですよ。これが入っているわけでしょう。相変わらず、「より高い賃金を求めて」、これも入っているわけでしょう。調査票にない言葉は消したという、これは何の理由にもなっていないですよ。 局長、ちょっと答弁をやり直してください。
○和田政府参考人 調査票にない言葉を全く使っていないと申し上げたわけではございませんで、調査票にある言葉を以前のものについては使っていなかったので、調査票にある言葉を使った上で、それを取りまとめる言葉をその後ろにつけたということでございまして、ただ、その際に、まことに人権侵害に当たる行為が含まれておるわけでございますから、その点については深く反省しているところでございます。
○黒岩委員 これもこのぐらいにしておきますけれども、局長、我が国の入管というのは優秀なスタッフがそろっています。ただ、難民の認定にしても、大変厳しいと世界から見られている。そして、実際に我が国に入ってきた外国人の方に対する人権の取扱いについても、これは国際的に批判にさらされているという部分も現実なんですよ。 ですから、どうしても、それは優秀だから、入国管理、管理といくのはわかるんだけれども、やはり管理に重点が置かれ過ぎちゃって、外国から来た方の人権もしっかりと支えていく、こういう観点が、私、この文言を削るだけでも透けて見えるような、こんな邪推を抱かれないように、大変重要な、これはわずか二、三行の話ですから。 だから、先ほど指摘もありましたけれども、出稼ぎ云々、こういうのはちゃんと落としているわけですから、これは意味がありますよ。だけれども、人権侵害行為等は、落とすにはそれなりの意味がなかったら、ただ漫然と落としましたというだけでは通用しない。このことを冒頭申し上げておきます。 それでは、山下大臣、これは代表質問でもお聞きしたんですけれども、私は、特に閣僚でありますから、やはり、行政府の人間として、そしてまた立法府の人間として、そして党とのあり方、これについてはきっちりとした線引きができていなければいけないと思っております。 そこで、私は、自民党の法務部会から出された決議文というものを見て、これが、非常に行政府に対しての要求が強過ぎる、加えて、今、立法府が法改正を議論しているにもかかわらず、法改正後も、自民党と行政府との関与について事前に政府に約束を強いる、そういった内容になっています。 これについて、私は、大臣は了承したのかどうかということをお聞きしましたけれども、大臣は、あくまで党として決議されたものであり、法務大臣としてコメントすることは差し控えさせていただきます、こういう答弁でした。 では、お聞きしますが、この法務部会に山下大臣はどういった立場で参加されたんですか。
○山下国務大臣 法務部会に私が出席したのは御指摘のとおりでございまして、その上で、法務大臣として自民党法務部会の決議の内容を了承したか否かについてお尋ねですけれども、これは自民党の決議案でございまして、あくまで党として決議されたものでありますので、法務大臣としてコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○黒岩委員 私が聞いているのは、率直に言いましょう、山下議員が一自民党議員として参加されたのか、それとも法務省のトップとして、山下大臣として参加されたのか、どっちなんですかとお聞きしているんです。
○山下国務大臣 法務部会に限らず、部会においては政務三役が出席させていただくことはございます。そして、私もそのような政務三役の一人、すなわち法務大臣として出席させていただいたということでございます。
○黒岩委員 あくまでも行政府の閣僚として参加しているわけですよ。ここは今立法府ですから、行政府の長に対して事実関係を確認しているわけです。 そこで、自民党のプロセスは自民党のプロセスでいいですよ。決議文も決議文で、そこは自民党内の話でしょう。ただ、大臣は、少なくともそこに参加して、この法案の事前了承をお願いする立場だったんじゃないですか。何のために行かれたんですか。
○山下国務大臣 部会に出席する理由はさまざまでございます。例えば、そこで、部会で交わされる意見、これを拝聴するというのも一つでございます。そういったことから部会に出席はさせていただいたところでございます。
○黒岩委員 わかりました。 では、控えさせていただきますけれどもという答弁ですけれども、大臣は、了承はしていない、していないとはこの場では言い切れないんですね。言い切らないんですね。
○山下国務大臣 これは本当に、党として決議されたものでございますので、法務大臣としてコメントすることは差し控えさせていただくということでございます。
○黒岩委員 ですので、了承していないとは言い切らなかったということです、少なくともこの法務委員会の場においては。 そこで、これは報道ベースですけれども、山下法務大臣は、この決議案をしっかり省令に盛り込む、よい法律にすると理解を求めた、これは事実ですか。
○葉梨委員長 いや、私も参加していたけれども、あのときは、重く受けとめると言っていたよ。(黒岩委員「委員長、何、私語をやっている。私語ですよ、それは」と呼ぶ) 山下法務大臣。何と言ったのかな。(黒岩委員「委員長、私語は慎んでください」と呼ぶ)
○山下国務大臣 その報道がどこから引用されているのかがちょっとあれなんですけれども、部会でそのような発言をしたというふうに記載されておりますか、部会の中で。 私、ちょっとそこら辺、コメントは差し控えさせていただきますが、報道がこうだからというふうに突然のお尋ねですけれども、そこについては、ちょっと今答えるあれはありませんが。
○黒岩委員 では、否定はしない、記憶がないということですね。
○葉梨委員長 もっと、ぱっと。(黒岩委員「委員長、やめてください。それは私語ですから」と呼ぶ) 山下法務大臣。
○山下国務大臣 いやいや、済みません。質問があれだったので。 いずれにせよ、我が国の議院内閣制のもとでは、政府は与党との意見調整を行って法案を提出することになるということで、法案提出後は国会で御審議いただく、その議論をしっかり踏まえた上でということでございます。 よい法律にしたいという思いはいつも持っておりますので、そこでお話をしたのかどうかということについては、ちょっと確たる記憶はございませんが。
○黒岩委員 山下大臣、三期目で大臣になられて大変だと思いますよ。それは法務部会だって、我々これを申し上げました、恐らく、多くの議員や国民が持ついろいろな問題意識を共有していたはずです。しかも、まだ法案が提出される前ですと、この法案のたてつけによって、いろいろなことが不明、不明の一点張りですから、多分その不明な部分に質問等が集中したと思いますよ。 でも、そんな中で、今言ったように、議院内閣制であるとともに、与党が内閣を支えるわけですから、与党の事前審査を通らないわけにはいきません。それは私たちが与党時代も当然でした。だから、与党審査を通らせるには大臣が汗をかくというのは、これはある意味、自然の行為だと思います。ただ、これはやはり決議文としては度を超えている。 私が手にした文章は、特に、一号というんですか、「特定技能二号の厳格化を求める」と。要するに、特定技能の二号の枠を広げないでくれというのが一番目ですよ。これについて、「厳格化を行うべく」と。当初は、「基本方針及び運用方針に反映させること」という、これがワープロ字で、ワードで打たれていましたけれども、途中で手書きで、基本方針の前に、「法務省令、」と加えられているんですね。 ですから、これは、議論の途中で法務省令にも反映させるという議論がされたと私は伺っております。そこで大臣が受けて、法務省令にもしっかり盛り込み、よい法律にする、こうなったと私は自然に捉えているんですが、そろそろ記憶がよみがえってきたんじゃありませんか。
○山下国務大臣 これはあくまで部会の決議でございまして、これは部会としてこういう決議をしたということで、文言調整についても、部会長を始め部会の皆様が判断されたというふうなことだろうと思っております。
○黒岩委員 大臣、大臣は直接は言いづらいと思いますけれども、これは全て、「政府は」という、政府が主語になってこの決議文ができているんですよ。政府は何をすると。 その中で、今回は特殊な、閣議による基本方針、そして関係閣僚会議による分野別運用方針、そして最後、法務省令という、これは全て行政府の仕事ですよ、全て行政府。この行政府に一政党がどこまで関与するか、これは政治の基礎をなす大変重要なことなんですよ。 だから、大臣も、これは多分、数日間紛糾したから大変だったと思いますよ。でも、こういったものを、これはいい意味の緊張関係を持ちながら、山下大臣は行政府にいる方ですから、支えてくれる、それは与党であろうが、そこののりを越えるか越えないかについては、やはり大臣はしっかり注視しなきゃいけない。 恐らく、これは余り踏み込んでもしようがないですけれども、基本的には官房長なり事務方が与党との調整とかをしているわけですから、大臣はその場で、いや、これはだめだよとは言いづらいこともよくわかりますが、だから、そういったやはりガバナンスを、大臣、しっかりやっていただきたいんですよ。 大臣は政務官としても一年やってきたわけですから、誰がどこで与党調整しているか、それはわかるはずですよ。ですから、そこはのりを越えてはいけないところ、ここまではオーケーなところ、それをしないと、こういう文言がしっかりとできて、なおかつ報道では、だから、すごいですよ、決議案をしっかり法案に盛り込む、よい法律にする、ここまで書かれちゃう。そうなると、我々野党は置いてきぼりなんですねとなるわけです。 これは、了承しているかしていないか、これからはもうそれは度外視して確認しますけれども、これは代表質問でも確認しました。三号では、これは大変肝となる、まずは基本方針です。この基本方針を定める際には、書いてありますね、自民党、我が党と十分な議論を図り調整すると。 これは、今言ったように、あくまでも政府で行う仕事でありステージでありますから、政府内で完結するということでよろしいですね。
○山下国務大臣 基本方針につきましては、閣議決定ということでございます。 ただ、その上で、先ほども申し上げたように、我が国の議院内閣制のもとでは、政府は与党との意見調整をしっかり行うということも予定されているところでございます。
○黒岩委員 大臣、基本方針については、この改正案に、法律にもしっかり明記されていることですよ。これについては、あくまでも閣議決定なんですから、閣議決定に自民党の部会が参加するんですか。ごく自然に、そんなことはありませんよと言えばいいだけじゃありませんか。
○山下国務大臣 もとより、閣議決定の閣議の場面に党が参加するということはございません、法律上。
○黒岩委員 ですので、法案が、この改正案が成立後に、自民党と十分な議論を図り、その議論を踏まえた上で調整するということはないということでよろしいですね。
○葉梨委員長 山下法務大臣。まあ一般論でいいよ。
○山下国務大臣 一般論として、閣議決定に閣議の構成メンバーとして自民党員が参加するということはないということで、法律上も、そのように申し上げたんですが、その上で、我が国の議院内閣制のもとでは、政府は与党との意見調整を行って政策を実施するということは、これは三権分立の中でも認められているというふうに承知しております。
○黒岩委員 いや、それだったら、これは何度も言いますけれども、特殊なたてつけになって、特にまた肝となる部分が四号の部分、分野別運用方針ですよ。これによって、きょうも議論された各省庁の人手不足の判断の基準とか、生産性向上の基準だとか、また、国内の人材確保の基準とか、こういったことがつぶさにここで議論されて、実際には省令に落とし込むのはこの分野別運用方針の議論が軸となるわけですから、ここは大事なところだ。この肝の部分が我々はわからない中、立法府の中で何とかあぶり出そうとして議論をしている。 ただ、これが、法案が成立してしまったら、我々立法府というこの水面上で議論ができなくなるから、そして、私たちが議論できなくなるだけなら、これは立法府としてそういうものかもしれませんが、ただ、与党だけ水面下ではこの議論に、法成立後ですよ、行政府の範疇であるその仕事に、事前審査ならず、事後審査までできてしまう。こんなことはあり得ないんじゃないですか。
○山下国務大臣 繰り返しになりますが、やはり議院内閣制でございます。そういった中で、政府が与党との意見調整を行いつつ、法案の提出を始め政策実現をしていくということについては、これは三権分立の中で認められているんだろうというふうに考えております。
○黒岩委員 大臣、そういう姿勢だと非常にこれからの議論がむなしくなってくるのは、ここでいろいろなものを詰めていこうとしても、確かに、たてつけ上は、きょうも質問が出ていましたけれども、十四分野と言いますが、こんなものは年内にふえるかもしれない。そういう移ろう内容だということでやってはいるけれども、でも実際に、詰めたはいいけれども、結局、与党からの要求で、さあ、ここの内容が、運用が変わってしまったというようなことでは、非常にこの法務委員会での議論というもの自体が、私は、形骸化してしまう、このことが心配で言っているんですよ。 これ以上は言いませんが、こういう事前スタートに決議文というものができてしまった。それに対して山下大臣が、もう本当に、与党の審査にお願いしてこういった文言を吐いたというようなことが平気で報道されている。だって、条件付事前審査だと報道ではされているわけですから、そんな条件付事前審査された法案をここで議論したってむなしいだけじゃないか、そんなことにはならないようにしていただきたい。今後も、その後について、基本方針、運用方針については我々も注視していきたいと思っておりますので、その点はしかと自覚をしていただきたいと思います。 それでは、今回のこの聴取票、済みません、通告文では審査部門における措置と書いてありますけれども、そこはちょっと複雑なので、ややこしいので飛ばしますね。今回の個票について。 先ほども質問にあったんですけれども、改めて聞きますよ、大臣。本当に、この調査の目的は何だったんですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 技能実習生からの失踪者が増加したことに伴いまして、その失踪の原因を究明し、分析し、それに対する対策をとることが目的でございます。
○黒岩委員 局長、繰り返し言っていただいて、ありがとうございます。 それはそうですね。この課長通知にそのとおり書いてある、「失踪に至る経緯等を調査・分析し、」「適正に運用するための対応策を講じる」と。私、この目的がしっかりあるならば、その目的に対応した手段をとってもらいたい。一番言いたいことはこれなんですよ。 では、これは局長に聞きますけれども、この聴取票、質問項目も入れてですけれども、どの部局で、別に個別名はいいですけれども、どの範囲の方が相談してこの聴取票を作成したんですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 もともと、聴取票自身は、関与しますのは、当省では警備課と入国在留課、この両課でございます。
○黒岩委員 では、在留課と警備課の間で、課長クラス以下でこれは議論してつくったという理解でよろしいですか。
○和田政府参考人 行政の仕事でございますから、それぞれ担当する課が相談しながらもとをつくり上げるわけでございますけれども、最終的には局長までが決裁しているものでございます。
○黒岩委員 これも議論になりましたけれども、局長、本当に不思議でしようがないんですよ。 これは、月額給与とだけあります。そのときの警備課と在留課の議論で、これは税引き前か税引き後かの議論もなかったんですか。
○和田政府参考人 細かな議論の内容は承知しておりませんが、ただ、いずれにしましても、これは相手の方からの聴取でございまして、その対象者の方がどの程度まで何を、どういう質問であれば答えやすいかという問題がございますので、どのような給与を受け取っていたか、そういうような質問に対する回答を得ていたということでございます。
○黒岩委員 ただ、多くの日本人の一般の方も、月額給与といったときに、額面なのか税引き後なのかというのは誰もが気になりますよ。職を求めている人というのは必ず、これが額面なのか税引き後なのか。 局長はずっと法務省にいるから、いるのかどうか知りませんけれども、余りそういうことで悩んだことはないかもしれませんが、海外から来る人にとっても、本当に額面なのか手取りなのか、こういったものがしっかりと示されるかどうか。こういう生活感があれば当然そういったことは議論になるわけですけれども、議論があったかもなかったかも承知していないと。
○和田政府参考人 承知しておりません。
○黒岩委員 では、これはもう質問しませんけれども、給与から控除される金額、これだって、聞けば、公費であるのか、要は、税金とか社会保険料といった公費なのか、又は光熱費等の私費なのか、この区別もついていないと。 普通、交通費だとか光熱費だとか、こういったものは別途出るのかとか、当然、公的な税だとか保険料というものは差し引かれるだろうなとか、こういったことも、少なくとも一般に暮らしている人にとっては大きな着眼点ですよ。だから、こういったものを知ろうとする。知ってこそ初めて、失踪の理由とか、この人の暮らしが一体どうだったんだろう、ではこの人が本当に時給換算したら一体どうだったんだろう、こういうことがあらわれなければ、冒頭お聞きした局長の、この失踪に至る経緯と、ましてや傾向と分析がわからなければ、その次の対策なんてわかりませんよ。 今、二つを具体例としてお聞きしましたけれども、私らも個票をみんな写しながら本当に何枚か見て、こんな聞き方を二千八百人に聞いているわけですから、そこでよくぞ警備官から疑問が上がってこなかったなというのが不思議でしようがありません。そのぐらい、この目的と項目立てとかも合致していないということだと思います。 では、そろそろ肝の部分ですけれども、きょうの質疑でも、マニュアルもガイドラインもないという答弁でしたね。ということは、この課長通知にある二行、「別添「実習実施機関から失踪した技能実習生に係る聴取票」の各事項について聴取し同票を作成する。」これだけで、二千八百枚の個票、そして、ともすれば何百人の警備官が本当にこの一文だけでこの作業をやっているということでよろしいですね。
○和田政府参考人 基本的には、この指示文書に従いましてやるわけでございますけれども、細かい手順のようなものは、個別的に、例えば各地方局等において定めていることはあろうかとは思いますけれども、私の承知している範囲での指示はこの課長通知でございます。
○黒岩委員 局長、その地方局で定めているものがあったら出してほしいですけれども、私が事前に何度も聞く限り、きょうの質疑でも、マニュアルといったものは一切ないと聞いていますよ。ということは、このわずか二行で何百人の人間が均一的なデータをとろうなんて、こんなこと、できるわけないじゃないですか。 では、私、そんな中で不思議なのが、局長、お答えください。今回、失踪動機については複数回答ですよね、複数回答。これは項目立てでも、一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、その他を入れると十一、チェックボックスがありますけれども、複数回答ですよね。これは幾つまで回答していいんですか。
○葉梨委員長 和田局長、今までの経緯も含めて、ちゃんと説明しなさい。
○和田政府参考人 この聴取票につきましては、何段階か変更がございます。 まず最初は自由記載でございました、失踪動機部分。その後、失踪動機の中で挙げられたものが多いものなどを中心に、チェックボックス方式を使うようにしました。この選択肢、最初は単数回答、一個のみ回答でございました。ただ、それでは実態を把握していないのではないかという声がありまして、複数回答にしたということでございまして、複数回答、特に回答数を制限しているものではございません。
○黒岩委員 では、五つも六つも書いて、それは、集計表にも五つも六つもちゃんとデータとしてとられるわけですね。
○和田政府参考人 今回集計ミスが起こった一つの要因がそこの部分にございまして、集計表上は三つの欄しか設けていなかったというところがございまして、ごくわずかではございますけれども、五つ、六つ書いた方の理由が三つになったという部分がございました。申しわけございません。
○黒岩委員 では、集計の段階も、ここは、入管のWANメールで送付すると書いてあるだけで、聴取では複数回答をしているんだけれども、結局、三つは、警備官が自分で抽出して集計するんでしょう。こんなことはどこにも書いてないじゃないですか。何でこんなことだけ、細部の、しかも、ここの課長通知にも何にも書いてないことだけは貫徹できるんですか。
○葉梨委員長 和田局長、いつから複数回答になって、今回どういうことで問題になったんだということじゃない。(黒岩委員「それはいいです、いいです」と呼ぶ)
○和田政府参考人 お答えいたします。 確かに、そのようなことを警備官にやらせるということは大変なことで、本来、マニュアル等をつくるべきであったのかもしれませんが、こういったことにつきましては、随時の研修等によりまして指導していたところでございます。
○黒岩委員 全然答えになっていない。マニュアルも何もないと言いながら、複数回答なんだけれども、三つだけ集計に載せると。 では、これはどうやって三つ選ぶんですか。
○葉梨委員長 和田局長、何で三つだけになったんだということ。
○和田政府参考人 集計表のつくり方がよくなかったという御指摘は、そのとおりであると思います。 ただ、これはもともと、外部に発表するための資料としてつくったものではなく、内部的に、我々の中で、失踪に対してどのような分析をするかということでつくろうということでつくったものでございまして、その点の配慮が足りなかったことは御指摘のとおりで、反省しているところでございます。
○黒岩委員 法務省は、内部資料、内部資料と言いますけれども、これはあえて目的を聞いたわけだ。もちろん、国会の附帯決議に端を発するというところの形式論もあるけれども、だけれども、今我々が何度もやってきた、失踪の経緯を確認し、それで対策を練っていくわけだから、当然、立法府にも提出する、そのような目的でつくっているものだと我々は理解していますよ。だから、今こうやって、そのデータをもとに、過去三、四年、大臣だとか局長だとかも我々議論しているわけでしょう。 結局、このバックデータに、我々は、技能実習生のさまざまな問題点を国会で議論していたわけだから、目的としては、明らかに立法府に公開しているわけですよ。ただ、個票は公開していなかっただけで。 だから、今言った、内部資料だからマニュアルも何も適当でいいみたいな、そんなこと、あり得っこないじゃないですか。内部資料であろうと何であろうと、これはデータなんだから。データに客観性や一貫性がなかったら、データとして、きょうはもう入り口の部分だけしかやりませんけれども、そういった観点でやっているから政策立案がずれちゃう可能性が高いわけでしょう。今までの厚労省のデータとかも、そういったことで政策の方向性が不確かになってきた。 済みません、きょう副大臣おいでになって。 じゃ、聞きましょう。今回のミス、これは、今言った三つの集計を、一々一々、最初に聞いた欄で、これも複雑ですよ。単純にチェックボックスが左にあるからというわけじゃない。物によっては、警備官によってはもうばらばらなんだけれども。 わかりやすく言うと、エクセル表で左に寄せて、なおかつ、今度はそれを一回、空セルの部分、吸収した部分をその下に張りつけて、そして、三つしかないわけですから、三項目めで書かれているものをその下に張りつけて、これはピボットテーブルと呼ぶ方式ですけれども、何でこんな複雑なピボットテーブルという方式を使って集計をしたんですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 現在、このミスの原因については、PT等で最終的に調査中ではございますけれども、現在の調査でわかっているところを申し上げますと、それまでの集計といいますのは、失踪原因のところが単数回答でございましたので、したがって、エクセル表では一列に記載されておったわけでございます。それが複数回答になったために三列になりましたので、その三列になった年に集計するときに、前の年までやっていたのと同じような分析をするために、三列のものを一列にして集計しようとした、その際に誤りが生じた、そういうことでございます。
○黒岩委員 局長、わかりづらい。 その、前の年までと同じような集計というのは、何を指しているんですか。
○葉梨委員長 和田局長、いつから複数になったの。
○和田政府参考人 複数になりましたのは、二十九年の三月からでございます。 それで、二十九年の途中から一列のものが三列になりましたので、二十九年の一、二月のものは一列でございます。三月から三列でございます。これを同じように集計していくために、三列のものを一列にするという作業をした方がよいだろうという判断を担当者がしまして、それでこのようなことになったということでございます。
○黒岩委員 ピボットテーブルというのは、普通、使う場合は、例えば縦にイ、ロ、ハ、ニ、ホ、ヘ、トという人がいるときに、イの人が三つ回答したとか、ロの人が三つ回答したとか、そういった内訳を示すためにわざわざピボットテーブルを使うんですよ。 そんなことを使わないなら、初歩的に、三列しかないんだから、縦に計算して、最後、横で合計すれば出ちゃうわけですよ、Aという回答だろうがBという回答だろうが。あえてこの初歩的なことを使わなかったのは、今言ったように内訳を示すためだと私は説明を受けていますけれども、結局、そんな、今言ったように、属人的なことに着目して集計なんかしていないんですよ、この失踪動機については。 このピボットテーブルの肝は、最後にコピーをしなければこれは全く別物で出てくるという、これはイロハのイですよ。このコピーをするためにピボットテーブルというものを使ったと言ってもいい。それで、忘れたと言いますけれども、まあ、忘れたかどうかを聞いたって理由なんてわからないでしょうから。 では、局長、だったら、その忘れた直前の、我々はペーパーで示していただきましたけれども、コピーを張りつける直前のエクセルは再現できますか。
○和田政府参考人 コピーを間違えたということまではわかっておりますけれども、それ以前のものが再現できるかどうかにつきましては、今後PT等で解明していただこうと思っております。
○黒岩委員 端的に言えば、コピーをし忘れたという人は、その当事者のお話でしょう。客観的にし忘れたかどうかというのは再現しなきゃわからないじゃないですか。そういうことでしょう、局長。
○和田政府参考人 どうしてこのようなミスが起きたのかということにつきまして、担当課の方で種々検討する中で、このコピー忘れということが判明しました際に、部分的に、こういうふうな手順でやったのだなということの実験はしている部分はございます。
○黒岩委員 実験ということは、もう一回、生データを、今言ったピボットテーブルで、コピー忘れの状況で集計し直したということですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 具体的に照らし合わせたというのではなく、このような間違いを起こせばこういう結果になるということをサンプル的に調べてみたということでございます。
○黒岩委員 済みません、それでは全然わからない。
○葉梨委員長 質疑時間がそろそろ。
○黒岩委員 では、これも要請して、エクセルというのはかなり再現力はありますから、コピー忘れの段階の再現したものを出してもらわなかったら、我々、それが本当にエラー原因だということが客観的にわかりませんので、そこはちゃんと示してください。それを示せなかったら、プロジェクトチームで何を追ったって原因追及できませんよ。それを局長にお願いして。 副大臣、済みませんでした。次回はしっかりやりますので。 質問を終わります。ありがとうございました。
○葉梨委員長 以上で黒岩宇洋君の質疑は終了しました。 済みません、副大臣の皆さん、関係省庁の皆さん。また御協力をお願いいたします。 次に、藤野保史君。
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。 先日、失踪した技能実習生の皆さんからの聴取票の個票が閲覧をされまして、私も閲覧してまいりました。野党各党手分けして、百八十枚ちょっと超えるものを手書きで写してみましたが、やはり本当に実態が見えてきたと思っております。 そもそもこれは、国会が、与党含め、附帯決議で、制度の改善のために求めた調査であるということだったんですが、そのことが改めて実感できるといいますか、よくわかる。もちろん、おおむねチェックばかりなんです、あるいは数字ばかりなんです。しかし、数字からも語りかけてくるものがあるし、何よりその実態がよくわかる。時折、聴取された警備官の方が思わず書きとめたであろう、数行の、数文字もあるんですね。 ちょっと紹介したいと思うんですが、例えば、残業代が出ないとぽつんと書いてある。給料の未払いとぽつんと書いてある。セクハラ、先輩からのいじめ、暴力と書いてあるんですね。少し長いのですと、労働条件が事前の説明と違ったとか、体に傷害、稼働中に手をけがした、体を故障したが、休養のために休暇がもらえなかったという記述もありました。工場長によく怒られたが、日本語がよくわからず苦痛だった、こういう記述もありました。病気になったため帰国させられそうになった、あるいは、同僚の実習生が寮の規則違反をしたため、実習生六人が全員解雇された、こういう記述もあります。解雇すると急に言われた、こういう記述もありました。 つまり、これは、犯罪捜査でも何でもない、退去強制手続でも何でもない、このことが改めて、個票を見ることによって強く実感することができました。 やはり、制度を少しでもよくしようという国会の意思に基づくものですから、これは国会に提出すべきだと改めて思いました。いろいろなプライバシー保護の問題は手を尽くせばいいと思う。それは与野党、力を、知恵を合わせて、これを国民のものにしていく、そのことが技能実習制度をよくしていく一番の近道だ。改めてコピーの提出を強く求めたいと思います。 その上で、きょう政府が一応出してきたペーパーについてお聞きします。昨日の二十時過ぎに新しい表現ぶりのペーパーが出てまいりました。 ちょっと幾つか確認したいんですが、そこに幾つか表現があります。先ほど山尾委員の質問のときに、入管局長は答弁を修正されましたが、改めて確認いたします。 この二番目の丸の「等」のところには、低賃金、契約賃金以下、最賃以下を含む、間違いありませんね。
○和田政府参考人 お答えします。 間違いございません。
○藤野委員 そうなりますと、「等」には低賃金等を含むとなりますと、それぞれの項目の割合がどうなるかといいますと、低賃金が、法務省の集計でも千九百二十九、労働時間が長い、二百三、暴力を受けた、百四十二、帰国を強制された、七十一、これは合計で二千三百四十五です。全体が二千八百七十ですから、約八二%、こういうことになるわけでありますね。 私が言いたいのは、要するに、「等」に低賃金を含むとなりますと、使用者側の、これは私は人権侵害という言葉をもう一回復活した方がいいと思いますが、低賃金、最賃法違反、労基法違反などを含んだ対応というものが八割を超えているわけですね。だとすれば、私はこれを、ある意味、上に持ってくるべきだと思うんです、下じゃなくて。 大臣にお聞きしたいんです、これはもう政治判断の問題だと思いますので。圧倒的な理由が使用者側にあるんですから、これは、二を先に持ってくるべきじゃないですか、大臣。
○葉梨委員長 和田入国管理局長、もう一度正確に説明してください。
○和田政府参考人 失礼いたします。 先ほどお答えしたことをもう一度正確に申し上げます。 2の中の「等」に含まれるものは、1の中の低賃金(契約賃金以下)と低賃金(最低賃金以下)の二つでございます。
○藤野委員 それもよくわからないんですよ。私は、あえて皆さんが集計したもので聞いているわけで、後でやりますけれども、我々が実際に見た個票ですと、圧倒的にあなたがおっしゃったところがふえてくるんですよ。ですから、今幾らおっしゃっても、まあ、いいんですが。 要するに、私が言いたいことは、大臣、いいですか、この1、2というたてつけ、これがおかしいということなんです。あたかも実習生側にも、これは、そういうケースがあるかもしれません、しかし、どう考えても、多くは2の方が問題であって、人権侵害だけでなく、労基法違反あるいは最賃法違反、そういったものが多数あることは、これは明らかなんですよ、大臣。 だから、もし1、2というのをどうしてもあれしたいなら、1の方にそっちを持ってくるべきじゃないか、逆転させるべきじゃないですか。どうですか、大臣。
○葉梨委員長 和田入国管理局長。(藤野委員「大臣。いいですよ、もういいです」と呼ぶ)いえ、議事整理権です。(藤野委員「委員長、こういう議事整理ばかりやって、あるいは私語みたいな、やめてくださいよ」と呼ぶ)まずは局長から正確なところを答弁していただいて、その後に評価を大臣から聞きます。
○和田政府参考人 申しわけございません。 作成している者として申し上げます。 まず、これは、失踪の原因という欄がございまして、この失踪の原因の欄についての記載でございます。 そして、その中で最も多かったもの、これが低賃金でございますので、それを1として記載し、そのほかの理由につきまして2として整理したものでございます。
○葉梨委員長 山下法務大臣。(藤野委員「姿勢を見せてください」と呼ぶ)
○山下国務大臣 記載ぶりということでございますが、記載の理由につきましては、先ほど来局長が申し述べているとおりでございます。 そして、姿勢につきましては、今回の個別の聴取票の中で、要するに、不正、違法行為が認められるものについてはしっかり調査するようにということで改めて指示をしているところなんです。 ですから、それが姿勢だというふうに考えていただければと思います。
○藤野委員 大臣、私はきのう、おわびというお言葉を聞きました。心からという言葉もついておりました。それで今のことを聞いたわけであります。それが心からのおわびの中身だというふうに受けとめさせていただきたい。 それで、大臣にお聞きしたいんですが、要するに、私が今申し上げたのは、この個票、我々が手書きで写さざるを得ない現時点では、この個票からは、やはり失踪の原因というものが非常にリアルに出てくるわけですね。それをあたかも実習生の側にあるかのように、より高い賃金というのはその象徴だと思います。 しかし、そうではなくて、この1、2というたてつけそのものもそうであります、あるいは、人権侵害という言葉が抜けているとか、本当にそういう問題が、やはりそこから私は透けて見えるというふうに言わざるを得ないと思うんですね。 もう一つ、きのう夜届いた資料でお聞きしたいと思います。 法務大臣等国会答弁一覧というものが来ましたが、配付資料の1を見ていただければと思います。 この配付資料1の、例えば一番上のところで、黄色く塗ってありますけれども、これは、二〇一五年八月二十八日、当委員会で重徳和彦議員に対して上川法務大臣当時が答弁されたものであります。「失踪の動機などを調査してみますと、多数の者におきまして、技能実習に対してそもそも意欲が大変低い」、こういう評価なんですね。 同じページの一番下、「これまでの調査では、多数の者について、技能実習意欲が低く、」となっております。 次のページ、我が党の仁比議員に対する答弁では、「入国管理局が実施している失踪原因に関する調査によりますと、技能実習意欲が低く、より高い賃金を求めて」、こうなっております。 技能実習生の実習意欲が低い、大変低いと繰り返されているわけですけれども、これはどういう根拠に基づくんでしょうか。
○和田政府参考人 技能実習生の失踪に関しましては、さまざまな観点から調べをしているところでございまして、この聴取票に基づく調査結果というもの以外にも、技能実習生が行方不明になった際には、監理団体及び実習実施機関から地方入国管理官署に対して報告がなされます。その報告の際に、失踪前の様子として、特段の理由がないにもかかわらず欠勤が続く、あるいは、ミスが多くて注意しても聞き入れない、勝手に退社するなど、技能実習意欲が低いと認められる報告が寄せられている旨、会議等の場で地方入国管理官署から報告が寄せられておったところでございまして、これに基づき答弁をしていただいたということでございます。
○藤野委員 ちょっと改めて確認したいんですが、意欲に関する項目は少なくとも聴取票にはありません。 今、二つ挙げられたと思うんです、地方入国管理局からの報告、そして監理団体への聞き取り、二つ挙げられました。これらの聞き取りは、意欲に関してどういう調査項目を立てているんですか。意欲がある場合の項目とない場合の項目、それぞれ挙げてください。
○和田政府参考人 これは、今お示ししているような、聴取票に基づくような調査とは別でございまして、技能実習生が行方不明になった際には、監理団体及び実習実施機関が地方入国管理官署に対して報告をすることとなっておりまして、その際の報告内容の中にあらわれている事柄ということでございます。
○藤野委員 監理団体の聞き取りではどういう項目ですか。
○和田政府参考人 監理団体から報告が地方入国管理官署に対してなされるということ……(藤野委員「どういう項目か」と呼ぶ)項目というのは、技能実習生が行方不明になったという報告を受けるわけでございまして、その際に、関連するさまざまなことを聴取するということでございまして、特に項目が定まっているわけではございません。
○藤野委員 もう一点聞きたいと思います。多数であるという根拠は何ですか。
○和田政府参考人 そのような報告が多数あったということでございます。
○藤野委員 多い少ないの数的根拠があるんですかと聞いているんです。
○和田政府参考人 今、数を明確にお示しすることはできませんが、我々は多数の報告を受けていたということでございます。
○藤野委員 違うものが多数来ていたら、それも多数と表現できるわけで、こっちが少なくてこっちが多いという根拠は何だというのを私は聞いたわけです。そういうのがあるんですか。
○和田政府参考人 根拠と申されますと、数的な統計があるかという意味であるならば、統計はとっておりませんけれども、そういうような報告が多数あったということでございます。
○藤野委員 これに関する、ちょっと私、非常に関連するなと思っている資料がありまして、配付資料の3につけております。これは、今問題になっている聴取票とも関連いたします。平成二十六年三月二十五日に法務省が出されたいわゆる通知ですね、失踪原因。 今問題になっているのは、この資料3の三枚目に当たります2の警備部門における措置、これがいわゆる聴取票の部分であります。これに基づいて個票が添付され、まあ添付はもうしてありませんけれども、やられておりまして、戻っていただきますと、1に、審査部門における措置というのがあるんです。 今、局長がるる答弁されたように、例えば、審査部門における措置、(1)技能実習生が失踪した場合は失踪の原因等についての下に星印がありまして、技能実習生が失踪した場合は監理団体等から地方局に報告される、今、局長が言ったとおりであります。報告を端緒として、更に必要な情報を収集しようとするものだということで、るるいろいろ書かれているんですが、局長、このことですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 この二十六年三月二十五日の通知の中に書かれている、このような報告、通知でございます。
○藤野委員 では、これに基づいて、今おっしゃった失踪の動機として、原因として、意欲が低いことが大変多いという御判断をされたわけですね。
○和田政府参考人 監理団体等からの報告は、例えば失踪した場合等についての報告といいますのは、この通知の前から、報告を受ける、失踪、行方不明などがあった場合には報告を受けておったわけでございます。 そして、その際に、この失踪の問題がございますので、この通知によって、いろいろな事情をきちんと聴取するようにと……(藤野委員「違う違う。私が聞いたのは、意欲が低い……」と呼ぶ)
○葉梨委員長 まず答弁が終わってから。指しますから。
○和田政府参考人 ということでございまして、この聴取あるいは報告の中で、さまざまそのような事項の報告があったということでございます。
○藤野委員 いや、私が聞いたのは、意欲が低いという根拠はこの調査に基づくものですねと聞いたんです。イエスかノーかでお願いします。
○和田政府参考人 この報告によるものが一つでございます。そのほか、例えば地方入国管理局の会議等がございますので、その際に上がってくる報告などもございます。
○藤野委員 大臣、これは調査結果を出していただきたいんですが、いかがですか。大臣答弁にかかわる根拠になります。
○和田政府参考人 お答えいたします。 ただいまのこの通知をごらんになっていただきますとおわかりいただけますが、警備部門における措置につきましては、(2)にございますように、上記(1)、つまり個票による、聴取票による調査でございますが、これを実施した場合には、月ごとに地方局において取りまとめた上、入管WANメールで送付するという形で集計することとなっております。 それに対しまして、1のものにつきましては、そのような集計という指示がございませんので、そのような統計をとってはおりません。
○藤野委員 では、何で多いとかわかるんですか。
○和田政府参考人 そのような報告が多数寄せられたということでございます。
○藤野委員 だから、それを出してくださいと言っているんですよ。
○和田政府参考人 口頭による報告なども含めまして多数の報告があったということでございますので、特に資料があるものではございません。
○藤野委員 大臣、大臣の答弁がああいう形で何のまとまりもなく口頭でなされている。どう思われますか。
○山下国務大臣 この失踪の動機の分析といいますのは、さまざまな観点から多角的に収集するということなんだろうと思っております。そして、そういう中で、口頭の報告であるとかさまざまなものを照合して浮き彫りにするということであるというふうに認識しておりまして、そのことに基づいて歴代の大臣の方が誠実に御答弁されたというふうに認識しております。
○藤野委員 まさに今、技能実習制度の問題がこれだけ問題になっていて、大臣が、より高い賃金などの表現について心からおわびをされる、こういう局面なわけですね。そのもとになったデータが誤っていたと先ほど大臣もおっしゃいました。 同じように、意欲が低いなどという、実習生をおとしめるような、こういう表現で実習制度が描かれ、実習生が描かれていた。こんなことは看過できませんよ。どういう根拠でやっていたのか、口頭だと。ふざけてもらっちゃ困る。 この資料を見ていただいたら極めて詳細です。ちょっと全部読む時間もありませんけれども、例えば、「実際に対応するまでの時間」、相談があった場合ですね。あるいは「当該相談に対し執った措置等」、あるいは他の実習生に対し速やかに聴取したかどうか、あるいは「特に不満の生じやすい賃金の支払について、賃金が適正に支払われているか、振込口座から自由に引き出せるか、日本人従業員の賃金と照らし適正なものか等を聴取する。」ここまで書いています。さらに「職場、寮で過度に厳しい規則が設けられていないか、本国の家族との連絡は十分に行われているか、実習実施機関でのコミュニーケーションに不自由はないか、寮の設備はどうか」。 これは、なぜ失踪に至ったのかということを知る上で極めて重要な、極めて重要な資料だと思いますよ。一方の失踪当事者だけで聞くだけでなく、それを監理していた団体あるいは実習をしていた先がどういう状況だったのかというのを両方見て初めて、なぜ失踪に、括弧つき失踪に至ったのかということが見えてくると思うわけです。 これは根拠を出してくださいよ。
○和田政府参考人 お答えいたします。 入国審査官と入国警備官の職務の内容に違いがございまして、入国警備官は、退去強制等の手続について調査を行います。入国審査官が行いますのは、例えば技能実習生を雇っていた実習実施機関でございますとか監理団体において不正行為があったかどうかというようなことの調査を行うわけでございます。 技能実習生が失踪したということが端緒でそのような調査を行う必要が生じてまいりますので、そういうようなことも含めまして、入国審査部門における調査の中で、失踪の原因等についてきちんと聴取するように、こういう指示でございます。
○藤野委員 今何か手続の違いとか言いましたが、全部通常手続の話ですよ。そうじゃなくて、冒頭申し上げたように、これはそういう退去強制手続とも関係なく、刑事訴追とも関係なく、国会の決議に基づいて失踪原因の調査を把握するための特別の調査であります。 だから、同じ通知の中で、審査部門と警備部門にそれぞれ発出しているわけで、片一方は出しておいて、片一方は出せません、大臣、こんなこと成り立たないんじゃないですか。 大臣。もういいです、局長は。
○山下国務大臣 お答え申し上げます。 この失踪に至る経緯等を調査、分析し、制度を適正に運用するための対応策を講じるためにるる調査しておったわけでございます。そして、この結果、それが私は、技能実習法に結びついて、二十八年の十月に衆議院で成立し、そして、御党は賛成されなかったというふうに議事録上は出ておりますけれども、十一月に成立したというふうに考えております。 ですから、こういった実況分析の上で、この旧来の、要するに、今、二十九年の調査票の対象もそうですが、旧来の技能実習制度、この難点について是正をし、そして新たな技能実習法ができた。その根拠としてもこの調査が入っておりますし、先ほど委員の方から提出された大臣の答弁も、恐らくこの新たな技能実習法の審議の中で答弁されたものも散見されるわけでございます。 そのような形で結実しているということを申し上げておきます。
○藤野委員 何が結実なのかよくわかりませんが。 大臣答弁に結実していくわけでしょう、いろいろなものが。それが、意欲が低いとか描かれているわけですよ。より高い賃金については、捏造ではないかと野党が批判して、大臣も、根拠に誤りがあったと。だから私も根拠を聞いているわけです。意欲が低いなんという根拠はどこにあるんだと。 実際、法務省自身が出されている通知に、非常に項目的にはそれがわかる、非常に角度の違う団体からのものがあるわけですから。報告を受けていると言っているんだから、出してくださいと言っているんです。大臣、出してくださいよ。
○葉梨委員長 和田入国管理局長。 ちゃんと明確にね。審査部門にはこういう調査やれ、警備部門にはこういう聴取票をつくれ、そういうものでしょう。ちゃんと明確に言ってくださいよ。何で本省に、こっちはないんだから。(藤野委員「委員長、いいんです。質問は私がやりますし、今のは手続論ですからいいんですよ」と呼ぶ) もう一度。
○和田政府参考人 ここにございますように、審査部門に対しては、帳票をつくるとか、あるいは取りまとめたものをつくれという指示はございません。審査部門においては、さまざま聴取をして、その結果を適宜報告を受けているわけでございまして、その報告に基づきまして、そのような分析をして大臣に御報告申し上げたところでございます。
○藤野委員 要するに、よほど出したくないんだなと。 これ、いい調査だと思いますよ。実態がよくわかる。実習生だけでなく、監理団体の立場、それぞれの実習先の立場も多分反映されているんだと思うんです。そういうのがあって初めて、多角的に姿が浮かび上がってくるわけで、何で隠すのか。いや、いいです。 次に聞きますけれども、要は、やはりこれは国会の決議、国会の求めそのものが問われてくるわけですから、これに行政府が応えないということは、私だけではなく、野党だけではなく、与党も問われる問題だということを指摘して、ちょっと先に進みたいと思います、時間の関係で。 そもそも、監理団体については実態がよくわかっておりません。来日したばかりの留学生やあるいは実習生にとりましては、受け入れてくれる方々ですし、通訳もすれば住居の世話もするということで、日本での命運を握る存在とも言われている。ただ、他方で、利益目的の人材ビジネスではないかとか、あるいは、長時間労働、低賃金、実は一緒になってやっているんじゃないかとか、いろいろな指摘があるのもこの団体であります。 私ども、この間非常にふえております茨城県で調査をしてまいりました。この監理団体というのはなかなかやはりよくわからないんですね。ただ、茨城県内には監理団体が一応百十五団体あり、実習計画人数としては一万九百九十五人、ことしの十月段階のがあるというふうにお聞きしております。一応、技能実習の場合は一人一人実習計画があるというのはもう御存じだと思うんですけれども、要は、監理団体が何をやっているのかということで私たちは聞きに行ったんです。 一応、監理団体が、年に一回、検査に、受入先に入るんだと。計画ではそういうふうになっているんですが、ただ、何件したんですかと聞くとちょっと曖昧になってくる。とりわけ、いわゆる水戸支所と言われるところがあるんですが、ここでお聞きしますと、監理団体は、今まで大体二百件実施したとおっしゃるんですね、二百件。では、その二百件の母数となる、対象となる受入先企業はどれぐらいなんですかと聞いたら、何と、現場ではわからない、法務省に聞いてほしいと言われたんです。 私も、これはそうなのかどうなのかも含めてお聞きしようと思ったんですが、法務省では、各支所で、受入先企業が何社あって、それに監理団体が何社調査に入っている、こういう母数を含めた件数というのは把握されているんでしょうか。
○葉梨委員長 どうでしょう。和田入国管理局、どうだ。おい。余り長く答えられないと、速記とめるぞ。 和田入国管理局長。
○和田政府参考人 お答えいたします。 現在は、新法のもとで、監理団体の許可及び実習計画の認定は外国人技能実習機構が行っております。この機構からの報告を受けて、我々は把握する立場になっております。
○藤野委員 その結果を聞いています。
○和田政府参考人 現在の実習実施機関の数等でございますか。(藤野委員「いや、違います」と呼ぶ)
○葉梨委員長 機構から報告を受けている受入れの機関の数。
○和田政府参考人 平成三十年十月三十一日段階での申請件数等でございますが、監理団体の許可については、二千四百九十四件の申請があって、二千三百三十六件が許可されているというものでございます。 また、技能実習計画につきましては、企業単独型と団体監理型の二つございますが、企業単独型につきましては、一万二百十一件の申請がございまして、九千七百三十一件を認定し、団体監理型につきましては、三十四万五千八十五件の申請があって、三十一万七千四百六十六件を認定しているというところを伺っております。
○藤野委員 私が聞いているのは検査の数なんですけれども。
○葉梨委員長 戻るのは大変だから、その場でちょっと、じゃあ、ページをめくって、落ちついて。
○和田政府参考人 はい、申しわけございませんでした。 実地検査の実績数を申し上げます。これは全国のものということでよろしゅうございますでしょうか。全国のものにつきましては、平成二十九年の十一月から平成三十年九月末時点のもの、これを集計したものがございます。
○葉梨委員長 二十九年十一月から平成三十年九月ね。
○和田政府参考人 はい。これを集計したものでございますが、ただ、実際に実地検査が始まりましたのは昨年十一月の法改正でございますので、当初のうちは少のうございますので、多くなってまいりましたのはこの四月からということで御理解いただければと思います。 その上で、件数を申し上げますと、監理団体に対する実地検査は千百五十七、実習実施者に対する実地検査は二千六百三でございます。
○藤野委員 検査をやられているということなんですが、やはりその検査の母数はつかんでいらっしゃらないようなんですね。 報告が来ていると言いますけれども、機構に聞いて、法務省に聞いてくれと言われたんですよ。だから、恐らく受入先はふえているし、いろいろあると思うんですが、ちょっとそこを把握していただきたいんですよね。 その上でお聞きしたいんですが、監理団体が実習企業から取っていいとなっている監理費というのがあると思います。この監理費については、いろいろな額のレンジがあるんですけれども、我々がお聞きすると、なかなか実態がわからないという答えが非常に多いんですね。 確認したいんですけれども、監理団体が取る監理費というのは把握されているんですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 技能実習法施行後の現行制度のもとでは、監理団体から事業報告という形で監理費の金額を報告させることとしております。 これにつきましては、現在集計中でございますので、現在手元に数字はございませんけれども、集計作業を急がせておりますので、まだ公表時期は未定でございますが、集計できたところで公表させていただきたいと思っております。
○藤野委員 ちょっと今の聞き方が悪かったんですが、私が聞きたかったのは、要するに、検査に行かれるでしょう、さっき言ったように、検査を聞いたでしょう。検査したときにそういう監理費についてどういうチェックをしているのか。 私たちが茨城県で聞いたときには、要は、管理簿の記載については、それが管理簿として基準どおりかどうかというチェックはする、ただ、その監理費がそこに書かれているとおりなのか、あるいは実際にはもっといろいろな形で抜いているのかとか、そういうところはチェックしていないんですという話でした。これはどうなんですか。
○和田政府参考人 監理団体の実地検査で行っていることでございますが、実地検査では当該団体の責任者から監理事業の内容を聞き取りします。それとあわせまして、監査の実施状況に係る書類でございますとか、監理団体が実習実施者から徴収する監理費、これが正しく徴収されているかを裏づける資料とともに確認するなどの作業を行っているものでございます。
○藤野委員 そこがやはり実態とどうもずれがあると思うんですね。 監理団体は書類をかっちりそろえてきます。ただ、機構の方にお聞きすると、機構は労基署のような強制権限がない、だから、一応、字面はチェックして、基準は満たしていますねというのはあるんですけれども、実際はいろいろな訴えがあって、機構もチェックに行くんですね。機構が動くというのはなかなかのことです、監理団体を超えて。大きな事案なんですが、にもかかわらず、何か監理費も適正だしという事案が多いというんですね。だから、そこで、やはり実際と検査の実効性とのギャップがあるんじゃないかというふうに我々は感じております。 そういう意味で、次にお聞きしたいのは、技能実習制度でさえ、そうなんですね。さえというか、私たちはもう、そもそも技能実習制度は大問題だと思っていますし、ただ、一六年の法改正で、機構もつくり、いろいろな申告権も創設し、いろいろやられたのは認識しております。その技能実習制度でも、こういう被害が後を絶たない、検査が実効性あるのかというお訴えが来るというもとなんですが、私がお聞きしたいのは、今回問題になっているこの制度は、今の技能実習制度から見ても非常に、この監理団体を始めとする機関に対して甘いのではないかと。 例えば、そもそもその監理団体になる要件として、技能実習生では届出だったので、大問題になったから、許可制に上げたわけですね。これは一つのステップだったと思います。届出制だった、許可制にした。非営利団体でなければならないというほかの要件も設けたということなわけですが、今回新たにつくられる登録支援機関というのは、許可要件がない届出制になっている、これははっきり言って後退じゃないかと思うんですけれども、いかがですか。
○和田政府参考人 まず、登録支援機関の位置づけが監理団体とは異なっておりまして、ここは支援計画を実施するという者でございます。 その上で申し上げますと、この登録支援機関の届出制でございますが、これは、単に届出をすれば全てが届出が認められるというものではございませんで、登録の要件を法定しておりまして、この要件に満たなければ登録が認められませんし、また要件に満たない、要件を破るというようなことがございましたら登録を抹消するということもございます。また、調査、指導助言の規定も法定しているところでございます。
○藤野委員 いや、この法文を見ますと、要件とおっしゃいましたけれども、実際には、支援、こんなことをやりますよという支援内容と、あとは、拒否要件と言われる、暴力団はだめですよとかそういうものでありまして、基本的には、今までのように許可を得てなければならないとか、非営利組織でなければならないとか、こういうのはないんですね。者としか書いていませんから、国内の企業である必要もないというふうに伺っております。つまり、海外の派遣会社だって、こういうのに参入できてくるわけであります。 ハローワークの登録も義務づけられておりませんから、ある意味、支援機関というのはオールマイティーな存在になってくる。事前の母国でのガイダンスから、こっちに来てからの住居、まさに生活全般にわたって関与する、それが、今までの許可要件や非営利組織要件でフィルターされた組織ではなく、届出でいいということになってくるわけで、これではやはり不正事案が増加しかねないという声が現場から寄せられているのは、これはもう当然だというふうに思います。この点は、引き続き、実態も示しながら今後聞いていきたいと思っております。 きょう、先日ちょっと聞けなかった問題も含めて、残りの時間で聞きたいんですけれども、一つ、個票で明らかになった実態なんですね。配付資料の三を見ていただきますと、これは、野党各議員が手書きで写しをとり、それを各党の秘書の皆さんも御協力をいただいて計算し、まとめたものであります。 これは通し番号でやっていますから、何の作為も加えておりません。各ファイルの上からざあっとやっていったもの、だから、途中七百一とか飛ぶわけですね。そういう性質の集計であります。ですから、これは、本来であれば、オープンにして、専門家からチェックもいただいてやるべきものなんですけれども、しかし、やはり我々がざっと見ただけでも、こうした最賃法違反の実態がある。先ほど階委員からもありましたけれども、百八十四のうち七〇%が最賃法違反ということになるんですね。 大臣、最賃法違反、先ほど、〇・二%、二十二人というお話がありましたが、大臣自身で個票をごらんいただければ、この二十二という数字が本当かなと思うんですけれども、大臣、これはどう思われますか。
○山下国務大臣 まず、個票につきまして、チェックされているものの累計でございまして、本件調査は本人に聞き取りを行ったその結果を記載しているものということでございます。 そして、御指摘の、繰り返し申し上げておりますが、違法行為そして不正な行為と認められるものについては、徹底した調査をするように指示をしているところでございます。 月額、労働時間につきましては、要するに、毎月毎月この値段であったのかとか、毎月毎月必ずこの労働時間であったのかというふうな部分もございます。そうしたところ等、やはり調査をしなければわからない部分はどうしてもあると思います。そうしたところについて、入管局長に、違法と認められるものについて徹底した調査を行うということは指示しているところでございます。
○藤野委員 そういう調査をやっている途中で法務省が取りまとめの修正ですと言って持ってきたものの中にも、この最賃二十二人というのは書き込まれております。これが今後流布していくわけですね。 ですから、調査されているというのであれば、ちょっと待てと言って、この二十二そのものが我々は全く納得できないわけですから、そこを精査するというのが順番なんじゃないですか。それなくして、これはこれで出しますというのは、大臣、おかしいんじゃないですか。
○葉梨委員長 和田入国管理局長、数のもと。
○和田政府参考人 お答えいたします。 この二十二と申しますのは、個票の失踪動機の欄の「低賃金(最低賃金以下)」という欄にチェックした、この数の集計でございます。 もとより先生方が御指摘なさるような給料の額等につきましても集計をとってお示ししているところでございまして、その二十二という数が最低賃金以下であるという認定をまた、したわけでもございませんで、こういう失踪動機として掲げられている方がいらっしゃるということを示したものでございます。
○藤野委員 まさに詭弁だと思いますけれども、ただ、そうやって評価を出していくわけですね、1、2と。しかし、今言ったのは、何かまだ評価はしていないんだみたいなことを言いますけれども、本当にごまかしているというふうに思います。 続いて、配付資料の四を見ていただきたいと思うんですが、これは実態を示す資料であります。一つは、建設の現場でいわゆる暴力が行われている場面をたまたま別の実習生がスマホで撮ったことによって我々にも届けていただいたんですけれども、左が雇主なんですね。右が実習生。右の写真は逆になっておりますが、こういう実態が非常に生々しいと思います。 もう一つの配付資料の6というのは、左側の写真は、蹴っているわけですね。右に座っている実習生を雇主、これは先輩かもしれませんが、蹴っている。右の写真はヘルメットなんですが、ヘルメットをトンカチで殴って、割れているわけです。それほど過酷な状況に置かれている。 建設業の失踪率というのが出ておりますが、建設業は他の業種と比べて失踪率が倍になっております。その原因として、暴力というのも挙げられている。建設業は特定技能一号にも手を挙げられているわけです。 大臣、こうした実態をどうやって改善していくのかというのがまずないといけないんじゃないですか。
○和田政府参考人 お答えいたします。 もとより、まず技能実習に関しましては、人権侵害事案等が生じないようにということもございまして、技能実習法の改正をしたところでございますし……
○葉梨委員長 新法ね。
○和田政府参考人 失礼しました、技能実習法を制定したところでございますし、また、我々の調査等の過程におきまして犯罪行為その他が見つかった場合には、この点につきまして関係各所と連絡をとりながら適切に処理していくということにしておるところでございます。 あわせまして、今回、政務官をリーダーといたしましたプロジェクトチームにおいて、こうした問題、技能実習生の失踪問題に関しまして、その実態把握等を含めて検討するということにしているところでございます。
○藤野委員 建設業は、この提出された表によりますと、初年度、九八%近く、技能実習生からの移行を見込んでいる。五年後も九七%、マックスで移行を見込んでいるんですね。完全にこれは技能実習制度を前提にしている。 その実態が、建設業は、とりわけ他の業種よりも失踪率が多いわけですね。これは明らかなんだから、失踪率が倍なのは。この原因に手を打たずして、ほぼ一〇〇パー近くこれに頼ろうというのは、本当に、人権保護をつかさどる法務省が何を考えているのかということになります。 最後になりますけれども、大臣、本当に、この制度は何のための制度なのか。技能実習のための、それを改善するための制度なのか、それとも人手不足解消のための制度なのかということで、きょうはちょっとできませんでしたけれども、田村政調会長代理は、全く大臣と逆のことを言っております。この点については、次の質問で聞いていきたいと思います。 きょうの質問を終わります。
○葉梨委員長 最後、コメント、回答を求めますか。
○藤野委員 じゃ、大臣、建設業で失踪が二倍なんですね、二倍です、ほかのところも多いけれども。これをどうやって改善するんですか。
○山下国務大臣 建設業がという形でレッテル張りができるかどうかについては、やはり慎重に考えなきゃいかぬと思いますね。 今、技能実習の後に、例えば建設就労という形で、特定活動ということで働いておられる方について……(藤野委員「技能実習の話を聞いているんですよ。建設就労は後。別の人でしょう」と呼ぶ)いや、新しい制度との関係で申し上げておきますと、そういったところでは失踪率が少ないということもございます。 そして、技能実習における失踪につきまして、技能実習から離脱することに関しましては、ここはやはりしっかりと、門山政務官のプロジェクトチームで運用などを検討していただきたいということでございます。
○藤野委員 もう終わりますが、今、就労のところで少ないとおっしゃったのは、やはり理由があるんです。業法が適用されるからなんです。しかし、特定技能には適用が今のところない。ですから、この点についても、次回以降、質問したいと思います。 これで終わります。
○葉梨委員長 以上で藤野保史君の質疑は終了いたしました。 —————————————
○葉梨委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、明二十二日木曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○葉梨委員長 起立多数。よって、そのように決しました。(発言する者あり) 次回は、明二十二日木曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十三分散会