安全保障委員会 第2号
- 発言数
- 222 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/11/13
会議録
○岸委員長 これより会議を開きます。 国の安全保障に関する件について調査を進めます。 この際、お諮りいたします。 本件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官田中勝也君、外務省大臣官房参事官長岡寛介君、外務省大臣官房参事官船越健裕君、海上保安庁警備救難部長星澄男君、防衛省大臣官房審議官深澤雅貴君、防衛省防衛政策局長槌道明宏君、防衛省整備計画局長西田安範君、防衛省人事教育局長岡真臣君、防衛省地方協力局長中村吉利君、防衛省統合幕僚監部総括官齋藤雅一君、防衛装備庁長官深山延暁君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岸委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 —————————————
○岸委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。寺田学君。
○寺田(学)委員 立憲会派の寺田です。 きょう、トップバッターでお時間をいただきましたことを、同じ会派の仲間にも、そしてまた委員長を含め理事の皆さんに、心から感謝申し上げたいと思います。 貴重な時間ですので早速質問に入りたいと思いますけれども、イージス・アショアについてです。 イージス・アショアを議論する上で、さまざまな角度からの議論があると思います。純粋な、安全保障環境を整える上でどのような装備品がいいのかということがありますし、ただ、今回私が申し上げたいのは、私、候補地として挙げられている秋田市の人間ですので、地元自治体との関係ということを基点に議論をしたいというふうに思っています。 秋田市以外、秋田県以外の方、そしてまたもう一つの候補地の山口以外の方々は御関心が乏しくて、どのような場所に今設置されようとしているのかということが余りわからないような状態になっています。 きょう、添付資料を三枚やっていますけれども、ちょっとコピーが粗いので見えないかもしれません。三枚目の方に一応地図がありますけれども、太線で囲われたところが後で議論する風致地区ですが、その中に網かけであるところが演習場です。新屋演習場というところで、左側が海です。右側は、数百メートルで学校がありますし、住宅地があります。 秋田県は、そして秋田市もそうですけれども、人口減少を目の前に控えて、そしてまた、人口減少は実際に始まっているところもたくさんありますけれども、珍しくというか、まれに子供たちが多いところがこの新屋地区で、道路一本挟んで学校があります。 もちろん、国の演習場、自衛隊の演習場ですのでそういうところを選びたいお気持ちはわかるんですが、何もこのような住宅街の目の前に、演習場があるからといってイージス・アショアを設置するということに至らなくてもいいのではないかなということを、安全保障議論と離れて、地域の議論として私はすごく思います。 大臣としても余り想像つかないと思いますけれども、御想像してもらうためにいろいろ考えたんですが、先生の別府の事務所があるでしょう。恐らく、別府公園にイージス・アショアが置かれるような距離感です。 きょう、新聞にもありましたが、日本海側に面していますので、きょうもまた北朝鮮の漂流船が流れ着いている。そのような環境のところに今防衛省としては、イージス・アショアを設置するために調査を始めているところです。 大臣がかわられましたのでまず一つ確認したいと思うんですけれども、前任の大臣の小野寺大臣にはことしの二月に私も質問をしまして、地元との関係をどのように整えていくのかということを質問したところ、小野寺前大臣からは、「地元の首長の理解と協力は必須なことだと思いますので、それが求められるよう努力をしてまいります。」「地元の首長の理解と協力は必須なこと」と御答弁されました。 確認ですけれども、この答弁を踏襲されますか。
○岩屋国務大臣 今、イージス・アショアの配備について、先生のお地元の皆さんにさまざまな説明をさせていただいているところでございます。 今のお尋ねは小野寺大臣の御答弁についてでございますが、小野寺前大臣も答弁しているとおり、地元の御理解と御協力を得るということは大前提であるというふうに私も考えております。 今、さまざまな調査を行っております。少し時間がかかると思いますが、その調査結果を踏まえて、データに基づいて更に丁寧に説明をすることによって、ぜひ地元の皆様の御理解を得ていきたいというふうに考えているところでございます。
○寺田(学)委員 もう一回端的に申し上げます。 小野寺大臣のお言葉そのものを申し上げますけれども、「地元の首長の理解と協力は必須なこと」と言われていますので、このことでよろしいですか。もう一度同じことを言っていただければありがたいんですが。
○岩屋国務大臣 小野寺前大臣についても、先生御指摘の答弁の後に、更に寺田委員から確認を求められたのに対して改めて答弁されていたと承知をしています。地元の御理解と御協力が必須とのお考えであったと思います。私も、この前大臣のお考えを踏襲しております。
○寺田(学)委員 首長が抜けていたんです、その後の議論で。 当初、小野寺大臣は、「地元の首長の理解と協力は必須なこと」と言われています。首長でよろしいですね。
○岩屋国務大臣 何をもって地元の御理解を得たとするかということについては、その時々の状況において、地元の自治体等からの御意見、それから住民の方々の声も踏まえつつ判断していくものであって、一概にお答えできるようなものではないというふうに考えております。 いずれにしても、今後とも、説明の機会をいただいて、繰り返し丁寧に説明を行っていきたいと考えております。
○寺田(学)委員 答弁が変わっていますよ。 地元に対して説明をする姿勢は当然のことなんです。その上でどういうことが必要かと問い詰められたときに、小野寺大臣が、「地元の首長の理解と協力は必須なこと」と言われました。それでよろしいですか。イエス・オア・ノーです。
○岩屋国務大臣 その前大臣の答弁の後に確認を求められて、地元の皆様の御理解が必須だというふうにお答えになったというふうに承知をしておりますので、その考え方を私も踏襲しているということでございます。
○寺田(学)委員 大臣、住民が住んでいるんですよ、目の前に。先生にも言ったとおり、お話ししたとおり、もう別府公園のそれぐらいの距離感ですよ、本当に。(岩屋国務大臣「よく知っていますね」と呼ぶ)調べましたから。 いや、本当に切実な問題ですよ。これから何十年間、五年後の稼働ですか、そもそもとして今回のこのイージス・アショアに関しても、去年の十二月に閣議決定で、差し迫った脅威、当時ミサイルが飛んでいましたから、それに対応すべくイージス・アショアを導入したいという閣議決定をされましたけれども、質問してみると、稼働は五年後ですよ。 本当に差し迫った脅威だ、それに対応するために閣議決定して新たな防衛装備品が必要なんだという議論は一つ成り立つと思いますけれども、差し迫った脅威に対して五年後の稼働のものを導入させてくれと言われること自体、論理的になかなか納得できるものではないと思うんです。 そういう議論はほかの同僚に任せますけれども、もう一つ、この秋田のことなんですけれども、添付の二枚目と三枚目につけているんですが、新屋演習場を含むこの勝平地区、新屋、勝平ですけれども、風致地区という形で市に指定されています。 事実認識ですけれども、役人の方で結構ですが、風致地区と認定されていることは承知していますか。
○西田政府参考人 お答え申し上げます。 都市計画法の第九条二十二項におきまして、風致地区としての風致を維持するために定める地区ということで規定されておりまして、同法の五十八条一項におきまして、風致地区内における建築物の建築等について、地方公共団体の条例で、風致を維持するための必要な規制をすることができるとされており、秋田市では条例を定めておりまして、秋田市内に九つの風致地区が指定されていると承知をしております。 それらの風致地区のうち、新屋演習場は勝平山風致地区内に所在しているというふうに認識をしてございます。
○寺田(学)委員 風致地区というところなんです。 風致地区、この条例を読みますと、三段階に分かれています。この風致地区に対して何かしらの工事をする場合、市長の許可が必要なところ、もう一段階は、許可は必要ないけれども協議が必要なところ、協議も許可も必要がないところ、三段階に分かれていますが、条例、添付しましたけれども、ここは、今の三つのカテゴリーの中におけるどの部分に該当する風致地区ですか。
○西田政府参考人 お答え申し上げます。 あの条例におきまして、風致地区において建築物の新築等をしようとする者は、あらかじめ市長の許可を受けなければならないと規定をされております。 一方、国が行う行為については許可を受けることは要しないとされておりまして、この場合において、国がその行為をしようとするときは、あらかじめ市長と協議をしなければならないというふうに規定をされていると承知をしてございます。
○寺田(学)委員 端的に申し上げます。 このイージス・アショアを設置する上において、市長と協議に関しては、必要条件、必ず必要だ、それがなければ工事ができないという解釈でよろしいですか。
○西田政府参考人 お答えを申し上げます。 先ほど申し上げたように、国は市長と協議をしなければならないと規定をされているというふうに承知をしております。 イージス・アショアにつきまして、この配備候補地におきます建物の配置等につきましては、現在実施をしております各種調査の結果を踏まえて検討していくということにしておりまして、その検討の進捗に応じまして、適宜、秋田市と協議に向けた調整を実施することとなると考えてございます。
○寺田(学)委員 大臣、よろしいですか、協議が必要なんです。その認識はお持ちですか。
○岩屋国務大臣 今説明があったとおりだと承知をしています。
○寺田(学)委員 いや、時間がない中でやっているので、協議が必要だということの認識は大臣としてはお認めになられますか。
○岩屋国務大臣 今、役所から説明のあったとおりでございますので、私もそのように認識をしております。
○寺田(学)委員 防御的な答弁をされることは結構だと思いますけれども、地元においても、防衛省の出先も含めて、市民に対して、議会に対しても同じような態度なんです。何か言質をとられまい、できる限り情報を外に出すのは控えたい、そういう気持ちで臨むからこそ、地元の理解なんて全く進んでないですよ。今の大臣の態度と一緒ですよ。 いや、協議が条例上必須なんですよ。その協議自体が必須であることをちゃんと口で述べてくださいよ。別に何か新しいことを求めているわけじゃなくて、今、役所が説明したとおり、そして条例に書かれているとおり、協議、許可じゃないですよ、協議が必須であることは条例上明らかなんですよ。それでよろしいですね。
○岩屋国務大臣 何も防御的な答弁をしているつもりはありませんで、説明があったとおりに私も認識をしておりますということですから、協議が必要だということだと思います。
○寺田(学)委員 ある種、秋田市として、まあ山口は山口の御事情はあると思います。一自治体の首長はもう反対を宣言されていますけれども、自治体として、特にこの条例に基づいて秋田市として、首長として、議会としていろいろあると思いますけれども、しっかりとした説明はされない限り、協議に応じられるような環境にないと思うんです。そのことを防衛省としてもしっかりと認識をしてほしいと思うんですよ。 もう一点、後で、この契約のあり方、イージス・アショアを米国から、FMSですか、そういう形で契約するんですが、契約の時期についてはっきりとお話をしてほしいんです。 アメリカ側とFMSの契約を結ぶのは予算の通過後ですか、それとも配備地が決定されてからですか。どのようなタイミングでされるのか、御答弁ください。
○岩屋国務大臣 イージス・アショアに関する契約等につきましては、今後米国政府等と締結をすることになりますが、そのためには、我が国の予算上の根拠が当然のことながら必要でございますので、平成三十一年度予算が国会において承認を得るまで、締結することはありません。
○寺田(学)委員 軸をもう一個ずらします。 配備地が決定する前にアメリカ側と契約を結ぶことはありませんね。
○岩屋国務大臣 政府の立場から、これからの国会における御議論を予断して契約時期を答えることはできませんが、国会の承認をいただいた後、できるだけ早い段階で契約を締結したいと思っておりますが、現在、地元へ丁寧な説明をするための各種調査を行っております。これは年度内には答えが出てくるだろうと思いますが、それも踏まえてしっかりと説明をし、地元の御理解を得ていきたいと思っております。
○寺田(学)委員 答えてないです。配備地が決定する前に契約することはないですねと聞いているんです。
○岸委員長 岩屋大臣、明確に、的確にお答えください。
○岩屋国務大臣 現在の安保環境を踏まえれば、イージス・アショアをできる限り早期に配備を行う必要があると考えておりますが、現在、米国政府等から、契約締結後一基目の製造及び配備までに約六年を要するという提案を受けているところでございます。 したがって、地元の御理解はしっかりと得た上でということになろうかと思います。
○寺田(学)委員 答えてないですよ。 候補地が、候補地から配備地に決まりますよね。言ってみれば、今のを論理的に言うと、地元の理解と協力が得られる前に契約することはないですねと言っているんです。ないですよね。 何で後ろに聞くんですか、そんなことを。政治的な意思ですよ。何でそんなのを聞かなきゃいけないの、政治家が。
○岩屋国務大臣 契約時期については、米国政府等との調整状況など、予算の承認をいただいた後の状況を踏まえて決めることになりますが、地元の皆様の御理解を得ているというのは前提になろうかと思います。
○寺田(学)委員 地元の理解と協力を得る前に米国側とは契約をしないという御答弁でよろしいですね。
○岩屋国務大臣 先ほどお答えしたとおりでございます。
○寺田(学)委員 先ほどお答えしたことを更問いしているんです。よろしいですね。地元の協力と理解が得られる前に契約することはないと大臣は御答弁されましたけれども、そのとおりですよね。
○岩屋国務大臣 繰り返しになりますが、予算が成立をしなければまず契約はできない。そして、地元の御理解をいただいて初めて前に進めるものだと思っております。
○寺田(学)委員 契約をしないということですね。それまでは契約しないですよね。まさか、日本のどこに置くかということが決まる前に、地元との理解が進む前にアメリカ側とだけ契約をしてしまうようなことはないですねと聞いているんです。 ないですね。
○岩屋国務大臣 プロセスとしては、私ども丁寧に地元の御理解を得て前に進めていきたいと思っておりますので、先生がおっしゃるとおりに進めていくということだと思います。
○寺田(学)委員 本多さんのお時間を多少いただきながら質疑させていただきました。 大臣、まず、できるだけ早く一回見てみてくださいよ。今、隣の自民党の武田理事ともお話ししましたけれども、どういうところに置かれているかと御存じない方、本当に多いです。事情を話すと、そんなところに配備するのと。 小野寺前大臣は、巡航ミサイルの発射に関してもある程度の可能性を残しています、そういうような発言をされています。だから、住民にとっても、県にとっても物すごい不安なんですよ。 そのことをちゃんと真摯に向き合うような態度、そして説明、そして、理解が得られない場合にはちゃんと諦める、そういうような覚悟、そういうことをちゃんと持って大臣として職務に励んでいただきたい。そういうふうに閉じて、終わりたいと思います。
○岸委員長 次に、本多平直君。
○本多委員 立憲民主党の本多平直です。岩屋大臣に質問をさせていただきます。 昨日、沖縄でまた米軍機の事故がございました。今のところわかっている状況を御報告いただければと思います。
○岩屋国務大臣 昨日、午前十一時四十五分ごろ、沖縄県那覇市の東南東の海上におきまして、日米共同訓練中の米海軍第五空母航空団所属のFA18戦闘機一機が、エンジントラブルのために墜落をいたしました。当該機の搭乗員二名は緊急脱出し、那覇市の東南東百五十六マイル、約二百九十キロですが、の海上において、午後十二時十一分ごろ、米軍ヘリにより救助されたと承知しております。 本件事故に関して、現時点において被害情報等はありません。 本件事故を受けまして、防衛省から米側に対し、情報の提供、安全管理の徹底、再発防止等を申し入れるとともに、関係自治体に情報提供したところでございます。 なお、本件事故の原因については米側において調査中でございまして、新たな情報が得られた際には、関係自治体に対して速やかにお知らせをしたいと思っております。 いずれにしても、米軍機の事故等は周辺地域の皆さんに大きな不安を与えるものでございまして、引き続き、米側に対し、安全管理の徹底等を強く求めてまいりたいと思っております。
○本多委員 まだ原因がわかっていない、米軍で調査中ということですが、調査の間は飛行停止を求めるべきだと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
○岩屋国務大臣 米軍機の飛行停止につきましては、これまで事故の個別の対応等を踏まえて、それぞれの事案に即して判断をしてきておりますが、まだ原因の調査中ということでもございますし、詳細を確認した上で適切に対応してまいりたいと思っております。
○本多委員 詳細がわからないから、わかった後は飛ばしていいと思うんです、それを改善をした上で。わからないから、とりあえず何日間か停止をすべきじゃないかということを申し上げているんです。いかがでしょうか。
○岩屋国務大臣 先ほどお答えしたとおりでございまして、それぞれの事案に即して判断する必要があろうかと思います。 米側に詳細を確認しつつ、適切に対応してまいりたいと思っております。
○本多委員 昨年末からことしの初めにかけて沖縄で、ヘリコプターの緊急着陸、事故が相次ぎました。そのとき、小野寺大臣は飛行停止を米側に求めた。なかなか実行されなかったわけですけれども、残念ながら。飛行停止を求めるところまではやっていただいたんですが、今回、事案に即して停止を求めない理由は何かということ。 一六年、一昨年には高知沖でも墜落事故を起こしています。昨年はスペインでも事故を起こしています。そして二〇〇八年では、サンディエゴで墜落をして四名の地上の方がお亡くなりになっている。そういう事実がございます。 こういう飛行機について、日本国内で、原因がはっきりするまで一定の期間、飛行をとめてくれと要請するのは僕は自然なことだと思うんですけれども、いかがですか。
○岩屋国務大臣 繰り返しの答弁になって恐縮なんですが、米軍機の飛行停止については、事故の個別の対応等を踏まえて事案ごとに判断をするということでございます。 詳細な情報の提供を今米側に求めております。それに沿って適切に対応してまいりたいと思います。
○本多委員 私は、事案ごとに、情報が入る前の、一日、二日でもいいですよ、その状況は停止を求めるのが自然だと思いますが、大臣はそうされないということで、非常に遺憾な答弁だと思います。 それで、まさにヘリ事故が相次いだときに、本年一月二十九日、小野寺防衛大臣は予算委員会で、アメリカの点検整備について、きちんとされているのかどうか「確認、検証を行う」という答弁をされました。 それに基づいて一月三十日の記者会見では、自衛官を現地に派遣をするということを記者会見で申し述べましたが、残念ながら、二月一日、派遣の当日になってアメリカ側が延期を求めてきて以降、この八カ月にわたり、小野寺防衛大臣が予算委員会の場で、アメリカの調査、どうなっているのか、きちんと普天間基地に入って調査をするということを申し述べているのが実現をされていません。 この経緯について教えてください。
○岩屋国務大臣 確かに、自衛官による普天間飛行場におけるブリーフ受けが二月の段階で延期されて以降、さまざまな事情があったにせよ、実現できていなかったことは事実でございます。 私が就任してから、その間の事情を聴取いたしまして、速やかに実現をするように事務方に指示をいたしましたと同時に、マルティネス在日米軍司令官、あるいは駐日米国大使、ハガティ大使にも協力を求めたところです。 一方、この間、自衛隊においてもさまざまな事案が発生をしてきていることを踏まえて、現時点において、AH1Zの予防着陸というその個別の事案に特化した議論をするよりも、広く飛行安全をテーマにして日米双方が包括的な議論を実施した方が日米相互にとってよりメリットがあるというふうに考えまして、先般、日米の専門家間で第一回目の議論を行ったところでございます。 今後のその議論を通じて現場への訪問といったことも議題になっていくということでございますので、決して当時の目的をうやむやにしているわけではありません。 引き続き、この専門家会合を発展をさせていきたいというふうに考えております。
○本多委員 まず、いろいろお聞きしたいことがあるんですが、新大臣になって指示を出されるまでの八カ月間、さまざまな事情で延期が繰り返されたとおっしゃいましたけれども、さまざまな事情について御説明をください。
○岩屋国務大臣 日米間の航空機の整備に関する基本認識ですとか、予防着陸あるいは緊急着陸といったものに対する認識ですとか、そういったものが必ずしも一致していないということはあったんだというふうに思います。 それから、小野寺大臣がおっしゃっておられたのは、整備の状況を情報を提供してもらって確認をするということを言っておられたわけですが、当時のメディアの中には、その確認という作業を、検査、インスペクションというふうに訳して報じたところもあったやに聞いております。権限を持った検査というのは、自衛隊も米軍から受けることはありません。私どもが米軍の航空機整備を検査するということもございません。 そういう、ちょっと誤解に基づく意思の疎通の悪さというものもあって非常に協議がおくれてしまったということだろう。 したがって、ここは仕切り直して、お互いの専門家が出て、その会合を通じてお互いの情報提供、場合によっては相互訪問ということを実現していこう、こういう取組を始めさせていただいたところでございます。
○本多委員 小野寺大臣は慎重な方で、検査などという言葉は使っていないんです。確認、検証という、つまり、法律用語の、アメリカがやっていることを検査するなどというそういう言い方はしていないんですよ。 それを一メディアが、訳し方はいろいろあると思いますよ、検証というのはもしかするとそのインスペクションという訳になるのかもしれませんけれども、その訳がそうであったら、それをきちんと説明すれば、一度大臣が予算委員会で言ったものがこの八カ月もたなざらしになるなんていうことは、米側にきちんと説明したんですか、その訳の問題を。そんなことで八カ月も、検証するという小野寺大臣の言葉どおりやっていただければよかったんじゃないんですか。
○岩屋国務大臣 メディアの誤訳だけが原因だったというふうに申し上げているわけではございません。当然、報道されているのは誤訳であって、私どもが言っているのは、現場で米軍からブリーフを受けて理解をするという意味であって、権限を持って米軍の点検整備を検査するということを意味しているものではないという説明は当然してきたわけですけれども、しかし、なかなか協議が調わなかった。 米軍とのやりとりの詳細についてはちょっと控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、前に進めなきゃいけない。これからこういう事故が起こってはならないし、自衛隊も起こしてはならないわけですけれども、お互いが航空機の整備について情報交換し、意見交換し、あるいは、情報をいただいて確認をするということができるような場をつくろうというのが今回の試みでございますので、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。
○本多委員 これ以上そこを深掘りしませんが、最近の岩屋大臣の記者会見の議事録を読ませていただいたら、最初は報道のせいだと言って、やりとりの中で、報道だけではないというような言い方になっているわけです。 そういう言い方はやはりなさらない方がいいと思うんです。報道がどう訳そうが、それでアメリカ軍が八カ月も引っ張る理由になんか私ならないと思うんで、ここはそういう言い方をされない方が私はいいと思います。 私がお聞きをしたいのは、岩屋大臣就任後、きちんと早くやれ、立ち入って確認、検証するということを言われたので、これは、新しい専門家会合をつくったけれども、やっていただくということでよろしいんですね。
○岩屋国務大臣 まず、私は記者会見でメディアだけのせいにしたわけではありません。しっかり読んでいただきたいというふうに思います。さまざまな原因があった中の一つにそういうこともあったのではないかというふうに申し上げておりますので、そこは御確認をいただきたいというふうに思います。 それから、専門家会合をスタートしたばかりですが、その中の議題、アジェンダの一つに相互訪問ということも挙げられておりますので、この協議をしっかり進めていくことでそういうことが実現するように持っていきたいというふうに思っております。
○本多委員 国会でやると言ったことが、それじゃそれを待とうと我々は思うわけですよ。その間に日報の議論とかいろいろありましてなかなか追いかけ切らないうちに、気づいたら八カ月、大臣が国会で答弁したことができていなかったというのは、もうそのこと自体が非常に問題だと思いますので、もう八カ月もたっちゃって今さらという話をされているのかもしれませんけれども、一度、国会で言ったこと、記者会見で言ったこと、それがきちんと実現をするということを、新大臣になって改めて私は強く要請をしたいと思います。 それで、最近、もう時間がわずかなんですが、防衛省の姿勢を問うことで、一つ、公文書の作成についての内部のマニュアルについて報道がされました。この件についてちょっと御質問したいと思います。 文書、原則はつくるんだということなんですけれども、非常にわかりにくいマニュアルが出ておりまして、課長級以上の、通達に基づく会議にしっかりつくれというマニュアルが出ています。 これは事務方と議論をしましたら、あくまで例示だということなんですが、例示じゃないような説明を研修会でされた事実はありませんか。
○岩屋国務大臣 そういう御指摘がありましたので、調べるようにというふうに指示を出しました。 一部、海上幕僚監部において、今後の検討事項として、統一した一定の基準が必要だと記載された資料が作成されておりまして、管理者を対象とする研修で使用されていたことが確認されましたが、現時点で基準作成の具体的な検討は行われていないということも確認をしております。 いずれにしても、先生御指摘のように、中には、この防衛省がつくった文書管理マニュアルを誤解して読む隊員がいてはならないということで、昨日、課長級以上の会議等を限定列挙と誤解することのないよう通達を発出し、改めてこのマニュアルの趣旨を周知徹底したところでございます。
○本多委員 周知徹底、当然だと思うんですけれども、マニュアル、もうちょっとわかりやすく改定をするお考えはありませんか。
○岩屋国務大臣 マニュアルの一番上に、要は文書はしっかりつくるようにと書いた上で、その下に、例示として課長級の会議等の例示があっておりました。 そういうマニュアルでございますので、しかも、内閣府に毎回確認した上でつくっておりますので、マニュアルそのものに問題はないと我々は思っております。 ただ、その趣旨を誤って理解をする隊員がいてはいけないということで、昨日、通達を発出して周知徹底を図ったということでございます。
○本多委員 こうやってマスコミに報道され、委員会でも質問をされ、わざわざ課長会議を開いて周知を徹底しなきゃいけないマニュアルというのは、非常にわかりにくいということじゃないんですか、大臣。
○岩屋国務大臣 今般の通達によりましてその趣旨は明確になったというふうに思っております。
○本多委員 どういうふうにその末端までちゃんと行くんですか、その会議に出た人以外にもその通達というのは。
○岩屋国務大臣 当然ながら、全省内、全自衛隊内に周知徹底をしております。
○本多委員 私たちがこれを言うのは、岩屋大臣はいらっしゃらなかったときですけれども、二大臣にわたって、防衛省内の文書管理については大問題が発生をしてきたわけです。ほかの省庁でもこんなのは問題なんですけれども、この防衛省においてこういう誤解を招くようなマニュアル、私は改定をすべきだということを申し上げて、防衛省の、これまで問題を起こしてきたという経過に鑑みて、こういう曖昧なマニュアルはできれば改定をすべきだということを申し上げて、質問を終わります。 以上です。
○岸委員長 次に、篠原豪君。
○篠原(豪)委員 おはようございます。篠原豪でございます。 質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。 きょう、お手元に資料をお配りを今させていただいている最中かと存じますけれども、新聞記事で、根岸の、神奈川県横浜市の基地が返還がされるんじゃないか、共同使用協議があるんじゃないかという新聞報道がありました。 中身を少し御紹介しますと、「日米両政府が、二〇〇四年に合意した米軍池子住宅地区(横浜市金沢区・逗子市)の横浜市域分(三十七ヘクタール)への住宅建設を取りやめる方針を固めたことが五日、分かった。」それで、「米軍根岸住宅(横浜市中・南・磯子区、四十三ヘクタール)は返還を前提として「日米共同使用」に向けた協議を開始し、早ければ二十一年度の返還を目指す。」ということが報道されました。 これまで、米軍の基地というものは、横浜市は第二次世界大戦後に進駐した連合国軍によって市の中心部や港湾施設などが広範囲にわたり接収をされ、横浜の再建、復興は著しくおくれることになりました。それ以来、横浜市では、市民共通の念願として、市政の重要課題として、市内の米軍施設の返還に向けた取組を進めてまいりました。 その結果、今日まで多くの返還が実現をしています。 平成十六年十月には、市内米軍施設の七割を超える面積の返還と、池子住宅地における米軍住宅の建設の方針が日米合同委員会において合意をされました。その後、十数年が経過していますけれども、今、三百七十ヘクタールを超える米軍地が返還をされています。 こういったことがある中で、まず、基地の問題について少しお話しをさせていただきたいと思っています。 米軍の基地は、返還後、跡地利用がどういうふうにするかというのが、お手元にお配りをさせていただきました資料の二枚目以降にこれを書かせていただいているんですけれども、返還財産の処分条件には、例えば墓地としての利用があれば、譲渡又は無償貸与というのが書いてます。そして、資料の三ページのところですけれども、用途によって、無償貸付けであったり、処分に対する面積の三分の一分はお金を払ってくださいとか、時価から五割減額した対価による売払いとか、いろいろと決まっています。それはすごく細かいので、委員の皆様には表で配らせていただいております。 利用区分に応じて減免措置が講じられているんですけれども、沖縄県には特措法があって、返還後も、土地が使用できるようになるまでは地権者への賃借料が支払われるなどの措置がとられていますけれども、他の自治体にはこれは存在していません。 しかしながら、地方自治体にとっては、跡地利用が大変な財政負担になっています。当然、皆さん、基地を返してください、これは我々のものですから、接収されていたものであって、全面返還は当たり前だという話ですので。ただ、それは、返ってくると、地方自治体にとってみれば財政負担を伴うということもなってくるわけでございます。 ですので、ほかのところもそうかもしれませんが、特に逗子は、山本先生がいらっしゃいますけれども、我々の場所は非常に地価も日本の中でも高い地域であります。ですので、小柴や深谷もそうだと思いますし、池子もそうだと思うんですけれども、これが返ってくると財政負担が多くなりますので、地元の自治体からは、これは返還の処分条件についてさらなる措置を図ってほしいというふうにも言われております。 これは本当に他の自治体も、何も神奈川県だけじゃなくて、共通の課題でありますので、財源に余裕のない自治体に対して、財政負担を減らす努力というものについてどう積極的に取り組まれていくのかということについてまずお伺いをいたします。
○岩屋国務大臣 防衛省においては、米軍基地が返還された場合は、建物の撤去等の原状回復作業を実施した上で、国有地にあっては、財務省へ財産を引き継ぐ、それから、民公有地にあっては土地所有者への引渡しを行うこととしております。 返還後の跡地利用につきましては、地元自治体が具体的な利用計画を策定し、関係機関との間で必要な調整が行われるものと承知をしておりまして、防衛省としては、関係各機関と連携し、必要な協力を行ってまいりたいというふうに思っております。
○篠原(豪)委員 例えば、横浜市内で返還合意された施設の中で今自治体がどういうふうな基本計画をつくってというようなことでお話をなさいましたけれども、実際にどういうことが起きているかというと、旧小柴貯油施設、ここは特例を設けていただいて、実は無償で貸していただいています。 ただ、その条件は、オイル施設でしたので、そこのタンクの撤去も含めて、土壌も含めて横浜市側で責任を持つのであればということで特例を認めているんです。 それで、幾らかかるかというと、ここは百億円かかります、今、計画上。 今度返ってきた、済みません、今お配りはしていないんですが、深谷通信跡地の利用基本計画というのがございます。これが幾らかかるかというと、これが四百億円。市民の皆さんが返してくださいと言っても、基本計画をつくってどのぐらいの税金が出るかといったら、四百億円が出ていくわけです。 大変大きな額でありまして、ですので、特例というのが、実はお配りした資料のこの二枚目のところに、四、丸をさせていただいています。これは横浜市の資料から転載をさせていただいていますけれども、「特別の事情があるため、本通達に定めるところと異なる処理をすることが適当であると認められる場合には、理財局長の承認を得た上、当該処理をすることができる」というふうになっていますので、実際にこれからいろいろ返ってくるところもあると思うんですけれども、そういったことを積極的にしっかりと考えてやっていくのかどうかということを確認をさせていただきたいと思います。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、長年望んでいた土地が返ってきました。なかなか跡地利用が進まないという現状がいろいろなところで発生しているということは承知をしているところでございます。 防衛省といたしましては、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたとおり、関係機関との間で必要な調整ができるだけうまくいくよう、返還前からさまざまな情報提供などを行うことによりまして、できるだけ跡地の利用が円滑にかつ効果的に進むよう努めてまいりたいというように考えているところでございます。
○篠原(豪)委員 ぜひしっかりとお答えをいただければと思いますので、よろしくお願いします。 次に、米軍施設で、横浜市でまだ返還方針が決まっていない場所が二カ所あります。それは、鶴見の貯油施設、そして瑞穂埠頭、横浜ノースドックというところなんですが、この二カ所については、これは両方とも今米軍が使っている施設です。現在使っています。 鶴見の貯油施設は、ここに油を持ってきて、その油を横田に持っていくでしたかね。それで、瑞穂埠頭は海軍の郵便の集配所になっている。そしてノースドックは、まさにオスプレイを陸揚げしたり、いろいろな部隊展開をするときの、入港する、そういった埠頭になっているんです。 オスプレイの陸揚げや訓練の施設について、横浜市の地元からは、前に新聞報道で、ランドマークタワーというみなとみらいの高いビルがあるんですけれども、みなとみらいのところをオスプレイが飛んでいくという写真が大きく報道されたことがありましたけれども、そういったことについて、横浜市の情報提供が、やはり直前に国からなるということが多いというような問題があるというふうに聞いています。大きな訓練や災害対策の際にも、実施する際には恐らくお伝えいただいていることが多いかもしれないんですが、日常の細かいところがなかなか連絡をいただけないので、市民の皆さんから聞かれたときにすごく困るんだという話をしています。 ですので、市民の皆様の安心、安全を守るという観点から、まず、その情報提供の判断基準というのが明確になっているのかどうかということが一つ、そして、事態が判明した時点で速やかにやはりきめ細かく情報提供してみてはいかがかと思うんですが、その点についてどうお考えか。教えていただければと思います。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。 今委員から具体的な基準いかんという御質問がございました。具体的な基準と申しますと、我々、できるだけ多くの情報を米側から得て、それを速やかに自治体なり住民の皆様にお伝えをしていくというのが基本的な方針でございます。 当然、アメリカ側としましても、運用上の問題などから全ての情報が開示されるというものではないかと承知はしてございますが、我々としては、住民の方々の安心、安全という観点からも、できるだけの情報を求め、それを迅速に今後とも伝えてまいりたいと考えているところでございます。
○篠原(豪)委員 皆さんが、米軍から情報が来ていないものについては、やはり、そういう情報をなるべく下さいというふうに要求をしていただきたいと思います。市民の皆さんの安全、安心でありますから。知っている情報についてはしっかりと漏れることなくお伝えいただくのがよろしいんじゃないかと思いますが、もう一度そこのところを確認させていただいてもよろしいでしょうか。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。 私ども、やはり住民の皆様が安心、安全に生活をしていただけるというのが、米軍基地の周辺の方々にとって非常に重要なことであるというように認識をしております。 我々としては、できるだけ多くの情報を米側に求め、それを迅速にお伝えをしていくということで今後とも対応してまいりたいと考えているところでございます。
○篠原(豪)委員 しっかりとやっていただければと思います。 きょうは外務大臣にも来ていただいていますので、横浜には、今使っている、申し上げました鶴見貯油施設と横浜ノースドック、瑞穂埠頭というところがありまして、ここは国がまだ平成十六年に返還合意をされている区域・施設ではありません。横浜市としては、日本のどこの基地の土地もそうなんですが、やはりこれは全面無償返還をしていただかなければいけないんだというふうに考えていますし、横浜市自体もそういうふうに国に対して求めてきているという、もう何十年も経緯があります。 そこについてどういうような交渉をされているのか。返還についてしっかりと求めていただいているのかどうかということも含めて教えていただければと思います。
○河野国務大臣 施設・区域の返還につきましては、日米地位協定第二条で、これは「たえず検討する」ということになっております。自治体の要望、それから米軍のニーズ、運用状況、こうしたものを、あわせて不断に検討してまいりたいと思います。
○篠原(豪)委員 ここはしっかりと返還を求めていかなければいけないんだろうと思いますので、検討していくのではなくて、しっかり求めていくということだと思いますので、ぜひそこのところをお願いしたいんですが、それを求めていただくことは可能ですか。
○河野国務大臣 自治体のニーズ、あるいは米軍の運用状況、ニーズ、そうしたことを考え合わせて検討してまいりたいと思います。
○篠原(豪)委員 今、せっかく横浜市はかなりのところを戻していただいている。横浜市というのは、中心地が本当に米軍に接収されていたところが中区とかは多くて、ですので、最初大変だった地域でもありますので、その地域の皆さんが、やはり、あと、そこはすごくいい場所なんですよ。みなとみらいの、そこから見ても横浜港の一番真ん中のところに埠頭があって、そこは非常に重要な土地というふうになっていて、そこが戻ってくればいろいろなことで使えるということでありますので、これは私も引き続き求めていきたいと思いますので、これは、外務大臣におかれましてもしっかりと、これは我が国の主権でありますから、求めていただきたいということを申し上げます。ありがとうございます。 次に、基地のお話はこのぐらいにしまして、イージス・アショアのことについて私も少し、きょう寺田委員からも話がありましたので伺いたいと思います。 イージス・アショア、取得経費の内訳がどうなっているんですかというのがどんどん変わってくるというふうに見えるということになっていまして、ここについて毎回報道の金額がやればやるほどに上がっていくという状態でありますので、しっかりここのところでお伺いしたいと思うんですけれども、このイージス・アショアは、米国製の高価な装備品です。これを計上すると言っていて、さっき、FMS、フォーリン・ミリタリー・セールスの契約をいつにされるかという話が寺田委員からあったときには、これはまだしていない、これは今後検討していくという話でしたが、寺田委員からは、自治体の、地元の方々の同意を得てからやってくださいという主張でした。 私はこの中身について少しお伺いしたいんですけれども、このイージス・アショアというのは、一体、この予算計上というのはどういうふうに行われているんだろうということであります。 御存じのように、イージス・アショア関連のこの予算計上は、今回が初めてではありません。補正予算で既に関連の経費がのっかったということがありました。これは財政法上それでいいのかという問題もあります。特に必要かどうかというのは、いや、必要ないなら行われない、よっぽど必要じゃないとやっちゃいけないことになっているというふうになっていますので、それがぽおんとのっかったということになります。 中でも、関連取得経費に今二千三百五十二億円という非常に大きな額の予算が計上されている。二基、本体を取得をするというふうに聞いていますし、三十年間の維持、運用費などを加えると総額四千六百六十四億円にも上るというふうにも言われております。 ですので、この二千三百五十二億円と四千六百六十四億円には、何が含まれて何が含まれていないのかということを教えていただければと思います。
○岩屋国務大臣 イージス・アショアの予算についてのお尋ねでございます。 平成三十一年度概算要求後の新しいデータは、LMSSRを搭載したイージス・アショア一基当たりの取得経費は約千二百三十七億円でございまして、二基で約二千四百七十四億円となります。これ以外の経費を含むライフサイクルコストは、配備地が確定しない中において正確に見積もることは困難でございまして、今後、算定の上に、しかるべき時期に公表したいというふうに考えております。 この前提の上で、現時点で判明している経費について申し上げますと、レーダーの選定の際に米国政府等からの提案を受けている経費については、教育訓練に係る経費約三十一億円がございます。三十年にわたる維持、運用に必要な経費、約千九百五十四億円ということになります。なお、この経費には、いわゆるVLSと言われる垂直発射装置や、燃料費、電気代、設置に必要な施設整備費等は含まれておりません。 上記費用を単純計算で合算すると四千四百五十九億円となりますが、しかし、今後、防衛省としては、あらゆる段階で価格の精査に努め、その費用の低減を図ってまいりたい、努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○篠原(豪)委員 ちなみに、この三十年の金額を出すときには人員のことも今入っていると思うんですけれども、これは大体どのぐらいの人員でこれを運用するというふうに今なっているのかということも教えていただきたいと思います。
○岩屋国務大臣 陸上自衛隊がイージス・アショアを運用する場合の部隊の規模や配置のあり方に関しては、まだ確定しているわけではありませんが、ルーマニアの例を参考にしつつ、今、省内で検討を進めているところでございます。 現時点では、あえて申し上げれば、運用や警備の要員を含め、一カ所当たり約二百名程度は配置する必要があるのではないかというふうに考えております。
○篠原(豪)委員 防衛省が見込んでいる当初の数がたしか百だか二百だったと思いますので、そこから変わっていないという理解でよろしいということですか。よろしいですね。(岩屋国務大臣「はい」と呼ぶ) 報道では一基当たり六百名とか二基千二百名だとかいうふうになっていますので、いろいろとぼんぼん数字が出てきて毎回毎回変わっていく。総事業費でやはり見せていかないこの今までのやり方が、これは公会計制度の問題もあるんだと思いますし、FMSの問題も絡んでくるんだと思いますけれども、やはりそういうことでちゃんとした全体が見えないと、今の防衛費が、例えばGDP比一%で今までやってきたということで言われてきた中で、最近はそうじゃなくなっている。本予算を見れば大体その範囲に入っていると言っているんですが、補正予算を組んでどんどん足していっているという状況にありますので、本当にどれぐらいのお金がかかってくるかということが見えないところがあるので、そこはしっかりと見ていただかなければいけないというふうに思っています。 国民の皆さんもやはりそこのところは知りたいところだと思いますので、別に隠さなくていいものまで隠すとなっていくと、何なんだという話にもなってきますので、そこのところはしっかりと出していただきたいと思っています。 今、イージス・アショアの金額をひとつ聞きましたけれども、時間がないので端的にお伺いしますが、どんどん金額が、最初八百億円と言われていたものが上がってきて今四千何百億円になっている。一基当たり二千何百億円となると、これは本当にイージス・アショアがいいのかどうかということが問われてくるんだろうと思います。 寺田委員がおっしゃっていたように、地元の自治体も反対をしている。委員長の山口県の自治体の方も、今、反対だとおっしゃっていることも報道はされています。そういった中で、イージス艦を買った方が実は効率的なんじゃないか。同じ買うのでやるんだったらです。 というのは、イージス・アショアがあればそこは基地になりますから、基地になると、例えば先ほど寺田委員が言っていたような、どこに置くのかといって、報道では、レーダーが電波障害を起こしますので、田舎に置く。秋田にも基地があって、そこで中に入れようかと思ったけれども、そっちが狭くてできないからというふうな話も実は報道でされていますけれども、そういったいろいろ無理を重ねて金額も上がっていくということであれば、イージス艦であればはるか前方でこれは展開することができますし、金額的にもほとんど変わらなくなってきているんじゃないかということがありますので、本当にどっちがいいのかということはやはり考えていただかなきゃいけないと思っています。 このことについて、もうここまで来て、金額も一緒になってきていろいろ問題が起きているという中で、そういったことをもう一回しっかりと検討しなければいけないと思うんですが、いかがでしょうか。
○岩屋国務大臣 委員御指摘のように、ミサイル防衛体制を充実強化するためにどういう手段、装備が適切かということは、防衛省内でもしっかり検討させていただいた結果、イージス・アショアを導入することが適切だろうと判断をしたところでございます。 先ほども申し上げましたように、イージス・アショアは一基当たり千二百三十七億円と見積もっておりますが、一方、米国が導入予定の新型レーダーを搭載したイージス艦は、一隻当たりの建造費用が約二千億円近くになります。 それから、イージス・アショアの、先ほども申し上げました、三十年間の運用コストは四千四百五十九億円ですけれども、現在取得中の海自のイージス艦のライフサイクルコストは、二隻、四十年間の運用で約八千三百二十八億円を要するというふうに見積もっております。 しかも、船の場合は、御承知のように、常時全ての船が活動できるわけではなくて、修理も行わなければなりません。要員も休ませなければなりません。どうしてもすきができてきてしまう。その点、イージス・アショアを導入すれば、コストの面でもイージス艦に比べて適切であるというだけではなくて、二十四時間三百六十五日体制のミサイル防衛体制が確立できるということで、今回そういう判断に至ったというふうに御理解をいただきたいと思います。
○篠原(豪)委員 時間がないので最後コメントさせていただいて終わらせていただきたいと思いますけれども、六月から、北朝鮮のアメリカとのやりとりの中で、常時監視はこれは今やめているというふうに考えています。 ですので、状況によって、別に海上常時監視でもなくなっている状況でありますし、やはり本土に基地を置くということにおいて、何かあったときにはそれは攻撃対象になりますから、その部分のコストも含めて考えたときに、果たしてどういうふうなことが本当に適切かということはあると思っています。 きょうは時間がないのでこの議論は引き続きまたやらせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
○岸委員長 次に、前原誠司君。
○前原委員 前原でございます。 まずは、この質問の機会をいただきました渡辺理事に感謝を申し上げたいと思います。 それから、岩屋大臣、御就任おめでとうございます。悲願の防衛大臣になられて、ますますの御活躍をお祈りしたいというふうに思っております。 まず、敬意を表して、一問目、岩屋大臣に質問したいと思いますけれども、日本の外交、安全保障の最大の課題、いろいろな課題があると思うんですけれども、最大の課題は何と考えるか。まずこれについてお答えください。
○岩屋国務大臣 御質問ありがとうございます。 最初から、簡単そうで実は非常に難しい御質問をいただいたというふうに思っております。 もう細々としたことは申し上げませんが、北朝鮮もまだプロセスが始まったばかりで、今後については予断を許さない。やはり能力はしっかり保持している。したがって、楽観論や期待感で防衛政策をつくるわけにいかないと思っていますし、中国については、非常に、東シナ海、南シナ海、アグレッシブな活動を継続をしておりますし、ロシアとはさまざまな交渉をやっていますが、北方領土、極東における軍備増強が図られている。 さらには、最近は軍事技術の進展はもう目まぐるしくて、陸海空という領域だけじゃなくて、宇宙、サイバー、電磁波といった新しい領域でキャッチアップしないともう一気におくれをとってしまう。 そういう国際環境あるいは軍事技術の進展といったものにしっかりと対応できる防衛力をつくり上げていくというのが我々の使命だというふうに思っております。
○前原委員 外務大臣にも同じ質問をします。
○河野国務大臣 外務大臣としてお答えをすれば、恐らく、力を背景とした一方的な現状変更、あるいはテロや暴力的過激主義といったものの拡大、そして、国家資本主義と言っていいんでしょうか、こうしたものによって、戦後の日本あるいは世界が平和と繁栄を築いてきた自由民主主義、法の支配、基本的人権といった共通の価値観に基づく国際的秩序が今挑戦を受けているということに尽きるのではないかというふうに考えております。
○前原委員 ありがとうございました。 お二人の御答弁をいただいたわけでありますけれども、私も、まず防衛大臣がお答えになられたことで申し上げると、北朝鮮はなかなか安心ができない。米朝首脳会談というのは歴史的なものでありましたけれども、ショーに終わる可能性もあるということで、これについてしっかりとやはり、もちろんこの議論が進むようなサポートをしていくとともに、備えをしっかりやっていくということ。 そして、外務大臣がおっしゃったことと防衛大臣がおっしゃったこと、実は包括しているところがありまして、中国とどうつき合うのかというところが私はかなり大きな外交課題だろうというふうに思っております。 外務大臣は中国という言葉を名指しをされませんでしたけれども、一方的な現状変更、力による現状変更、そしてまた国家資本主義的な取組をしている。今までの価値観の挑戦を受けているということについては私も全く認識は一緒でございまして、きょうは、この強大化する中国とどうつき合っていくのか。隣国ですから、我々引っ越しできませんので。しかも、敵対するとか対峙をするという意味では全くありません。これは、どううまくウイン・ウインの関係をつくり出していくのか。しかし、彼らのしっかりとした意図を我々が認識をした上で外交や防衛体制というものをしっかりとるということが大事だということの中で質問を順次していきたいというふうに思います。 まず、外務大臣に対して質問をしたいと思います。 中国というのは、ことしで改革・開放四十年なんです。一九七八年の十二月に中国共産党の三中全会というのが行われまして、私は、トウショウヘイという政治家というのはすばらしい人だと。やはり中国、この四十年間でGDPと貿易量は二百倍になっているんですよ。きょうお配りをしている一枚目の資料を見ていただきますとおわかりですけれども、貿易量とGDPは二百倍、そして軍事費は公表ベースで六十倍ということですので、すさまじい発展をこの四十年で遂げた。その基礎をつくった、改革・開放という基礎をつくったこのトウショウヘイという人は私はすばらしい指導者だというふうに思っているわけでありますけれども、それをベースにしているのが、今、習近平国家主席でありますが、彼は中国の夢というのを言っています。この中国の夢って一体何なんだろうということなんですが、私は、これは中華民族の復興をなし遂げるということだと思うんです。 一八二〇年、まだ清国の時代ですけれども、一八二〇年のころの世界のGDPに占める経済のナンバーワンの国は中国だったわけですけれども、どのぐらいだったかといいますと、三六%なんです。今、アメリカがナンバーワンの国ですけれども、二四%。ですから、今のアメリカの存在感の一・五倍ぐらい中国があった。それが、アヘン戦争だ、あるいは第二次世界大戦だということの中で、言ってみれば本当に屈辱の歴史を繰り返してきて、これを何とかもう一遍立ち直らせる、中華民族の偉大な復興をなし遂げるんだ、こういう考え方が私はベースにあると思っています。 至るところにその文言が出てくるわけでありますが、一つの山に二匹の虎はいない。つまりは、アジアという山には日本という虎もインドという虎も要らないし、世界という山にはアメリカという虎も要らないんだ、中国という虎さえいればいいんだというのが彼らの基本的な考え方であります。 そしてまた、自分たちに従う者は栄えて、自分たちに逆らう者は滅びるんだ、こういう考え方を唱える向きもあるということの中で、中国の夢というのは、偉大な中華民族の復興をなし遂げようとしていると思うんです。それが、言ってみれば、この改革・開放に乗った経済については、さらに、中国製造二〇二五、あるいは一帯一路、一帯一路は、これはまさに今のマーシャル・プランだと。つまりは、中国の経済影響圏を拡大する、確保するための言ってみればツールであるということを言う人もいますし、あとは、先ほど岩屋大臣がおっしゃったように、南シナ海、東シナ海に、どんどん内海化をしていって、そして太平洋、インド洋に出ていくということの中で、グローバルな、そして宇宙やサイバーにおける軍事力というものも非常にたけていて、ナンバーワンをとにかく目指すんだというふうに言っていますけれども。 外務大臣、名前はどうでもいいんですけれども、彼らは覇権という言葉を否定するんですけれども、覇権という言葉は別にして、今私が申し上げたような、中華民族の偉大な復興をなし遂げようとしている。そして、さまざまな国家戦略を極めて総括的に、ある意味見事にやり遂げて、みずからがナンバーワンの国になろうとしている。中国製造二〇二五なんてそうですよね。二〇四九年、建国百年には自分たちがナンバーワンの製造強国になるんだと。そして、これを軍事にも結びつけていくという、いろいろなことをやっているわけです。 この、ナンバーワンになろうとしている、覇権という言葉は彼らは使わないけれども、そういう目的で中国が世界戦略を持ってさまざまな手を打ってきているという認識についてはいかがですか。
○河野国務大臣 今、前原さんがおっしゃったようなこの改革・開放の四十年、日本もそれなりのODAでこれを支援し、また、多くの日本の民間企業がこれを助けてきた。そういうこともあって、今おっしゃったような発展を遂げたんだろうと思います。私も、松下幸之助さんが決断されて中国につくられたブラウン管の工場なんというのを拝見したことがありますけれども、かなり早い段階に中国に対して進出をし、支援をして、一緒に栄えよう、そういう決断をされたわけでございます。 冷戦時代のソ連と比べると、今の中国というのは、国際経済あるいは国際貿易の中で占める位置というのがはるかに大きくなっている。冷戦時代のソ連というのは貿易も少なかったわけですから、これをいわば封じ込めるということは戦略として可能だったんだろうと思いますが、今、アジアの多くの国はアメリカより中国との貿易の方が大きいという状況になりましたから、これを封じ込めるなんということは到底できない。いかに中国と関与し、中国をこの世界秩序の中で発展をしてもらうかというところにいわばフォーカスをしていかなければいけないんだろうというふうに思います。 中国の人口は、インドがどれぐらいになっているかというのは微妙ではありますけれども、インドと並び、あるいは世界で一番の人口を持っている国ですから、GDPが発展をすれば、一人当たりのGDPが大きくなれば、それは、GDPがやがて人口が五分の一のアメリカをしのぐということは十分にあり得るんだろうというふうに思っております。 ただ問題は、そこへ至る過程で、戦後みんなで築き上げてきた共通の価値観に基づいた世界秩序、国際秩序というものを中国も一緒になって支えていって発展をしてくれるかどうかというところで、それが実際にできるんであるならば、中国の発展というのは世界に大いなる機会を提供するということになろうと思いますし、この世界秩序とは別な秩序をつくるんだということになると、これは我々としても、しっかりと中国に関与をし、みんなでつくり上げてきた国際秩序というものを中国にもやはり担っていってもらわなければいけないんだろうというふうに思っております。
○前原委員 私は、今おっしゃったことは同意します。 私の質問は、覇権、若しくはナンバーワンを目指しているという認識を持っているかということを聞いたんです。それについて、イエスかノーか、お答えください。
○河野国務大臣 いろいろな分野でのナンバーワンというのがあるんだろうと思います。これだけの人口を抱えていますから、経済が発展すればGDPは世界一になる、あるいは、なろうとするというのはこれは当然のことだろうというふうに思いますし、平和裏にそれが行われるんであるならば、それは世界経済に対しても大いなる機会を提供する。 一方で、軍事力を背景にする一方的な現状変更というのがさまざまなところで行われておりますので、これに対しては、やはり我々として、その分野でも、何だかさっきおっしゃったように、虎は一匹しか要らないんだということであるんでは、これは困るわけですから、もし仮に中国にそういう意図があるとするならば、いやいや、それは世の中には虎もいればライオンもいればキリンもいればシマウマもいる、それはみんな平和裏に一つの山に住んでいて何にもおかしくないんだよということはきちっと申し上げる必要があろうかと思います。
○前原委員 それを踏まえて次の質問に行きたいと思います。 十月四日に、アメリカのペンス副大統領がハドソン研究所で講演をしています。これについて質問をするということを申し上げていますので、両大臣は読んでいただいているというふうに思いますけれども、きょうこの委員会室におられる方々、読んでいない方もおられるかもしれませんので、サマリーをつくらせていただきました。二枚目の資料、配付している二枚目をごらんいただきたいと思うわけでありますけれども、これはかなり衝撃的な内容であります。 ちょっと長いですけれども、ポイント、ポイントをお話しをしますと、「米国の歴代政権は、中国での自由が経済的だけでなく政治的にも拡大することを期待し、政策を行ってきたが、その希望は達成されなかった。トウショウヘイ氏の掲げた「改革開放」政策も、いまや空しい。」「中国は技術の強制移転や知的財産の盗用、国有企業への補助金など自由貿易に反する政策を駆使し、世界第二位の経済大国に成長した。これらの行為は、三千七百五十億ドルにも及ぶ米国の貿易赤字の一因にもなっている。」「中国は、「中国製造二〇二五」計画を通じてロボットやAI等、世界の最先端産業を支配することを目指している。目的を達成するため、米国の知的財産をあらゆる手段を使って取得しようとしている。」「中国は膨大な軍事費を投じ、西太平洋から米国を追い出し、アジアの同盟国への支援を阻止しようとしている。」「ここ数年、中国は国民に対する統制と抑圧を強化して他に類を見ない監視国家を築き、インターネット検閲システムは自由な情報へのアクセスを妨げている。また、新たな宗教的迫害も生じている。」「中国は「借金漬け外交」で抑圧を自国の外に広げようとしている。」これは一帯一路ですよね、このことを言っている。そして、締めくくりとして、「過去の歴代政権は中国の行動を看過してきたが、そのような日々はもう終わった。」こういうことを言っているわけです。 河野大臣、これについて、いや、これはおかしいと思うことはありますか。
○河野国務大臣 戦後、日本もアメリカも、ある国で経済が発展すれば、その次の段階としてその国は民主化を目指すということを我々は理論として信じて、だからこそいろいろなODAをいろいろなところへやってきた、そういう過去がございます。私は今でも、真の資本主義、市場経済というのは、それがつくり出す新たな中間層が、次の段階でいわば民主化を求めていくということになるだろうというふうに思っております。 ただ、一つの経済が発展をするそのルートというのはさまざまなルートがあるわけですから、どの国も同じような経済体制あるいは政治体制で発展をすることができるかといえばそうでもないし、そうでなければならないかといえば、そうではないんだろうと思います。 十数億人という人口を抱える中国が今日の発展を遂げるためには、この改革・開放路線というのが必要であったのかもしれませんし、この改革・開放路線が少なくとも経済の発展はしっかりとなし遂げているというところについては、そういう道もあったんだというふうに考えます。 問題は、それでは、これからどういうふうになるかということで……(前原委員「質問に答えてください」と呼ぶ)いや、今お答えをしようとしているわけでございます。 そこで、これから先どういうふうになるかといえば、それは、日本もアメリカも中国がこれまでの戦後の国際秩序を一緒になって支えてほしいというふうに考えているわけで、それはさまざまな場面でそういうことを申し上げているわけでございます。 今回のこのペンス副大統領の演説というのは、アメリカが中国に関して持っている問題意識というものを踏まえながら、中国との間でいわば結果志向の関係をつくっていくんだということの重要性を訴えている、そういうふうに考えております。
○前原委員 いや、質問に答えていないでしょう。 私が大臣のとき、河野委員にいろいろ質問を受けましたけれども、極めてダイレクトで、アグレッシブで、僕はその河野太郎さんの方が好きでした。 大臣になると、もちろん守らなきゃいけないことがある。そして、本音のことは言えないところもある。しかし、先ほど、一番初めに価値観の話をしたんですが、この価値観の話はずれてはいけないですよ。 今の質問にダイレクトに答えてください。ペンス副大統領の質問について、これは違うというところがあるかということを聞いているんです。
○河野国務大臣 申し上げましたように、一つの国がどのような政治体制、どのような経済体制で発展するか、それはさまざまなルートがある。だから、このルートで行かなければならないということはないというふうに申し上げております。
○前原委員 意味がわからない。 日米同盟、そして、先ほど、一番初めにみずからがおっしゃった言葉ですよ。戦後築いた価値観を守らなきゃいけない。その価値に対する挑戦だということをペンス副大統領が言っているわけです。そのことについて、いや、それは違う、ペンス副大統領の言っていることは違うという異なる自分の意見、日本の外務大臣として異なる意見はありますかという質問をしているんだ。逃げないで答えてください。
○河野国務大臣 アメリカがペンス副大統領のような問題意識を持っているということで、この演説が行われたんだろうと思います。 日本も、戦後の繁栄を築いてきた、自由ですとか民主主義、法の支配、基本的人権、そうした共通の価値観から成る国際秩序を維持していくことは大切だというふうに考えている、そういうふうに申し上げているわけでございます。
○前原委員 私の質問は、今説明しましたよね、ペンス副大統領の演説のサマリーを。その中でこれは違うというところはありますかと聞いているんだ。 これ、言わないということになると、全部同意するということになりますよ。それでいいんですね。
○河野国務大臣 このペンス副大統領の演説はアメリカの問題意識についておっしゃっているわけで、事細かくいろいろなことをおっしゃっております。日本としては、一つ一つのことは別として、戦後の繁栄を築いてきた共通の価値観に基づく国際秩序を中国も大事にしてほしい、そういうことを中国に対して申し上げております。
○前原委員 個別のお話に移っていきますけれども、価値観、価値観ということを大上段におっしゃるんであれば、中国が今、まさに自分でゲームチェンジャーと言ったんですよ。国家資本主義という言葉を使ったのは河野大臣なんですよ。まさに民主主義の挑戦をしようとしている。民主主義よりも効率のいい仕組みがあるんじゃないかという挑戦が始まっているんです。 新冷戦と言われているのは、その背景があるわけでしょう。人の物を盗み取ってもいいんだ、技術移転を強要していいんだ、国際的なルールに反して国が補助金を出して企業を育てて、その企業が大きくなればいいんだと。こういう競争というものは、世界の中のルールとしては今までではなかったことについて中国はやって、そして一番になろうとしているんじゃないか、これはずるいんじゃないかということを言っているわけですよ。それに対してずるいと言わないと、一番初めに大上段に構えられたことはうそになりますよ。 別にアメリカと全て一緒である必要はない、同盟国だからといって。しかし、価値観とか国家資本主義とかゲームチェンジャーということをおっしゃったのであれば、こういったことについてどこが中国にエンゲージして、これも大臣の言葉ですよ、エンゲージして直させなきゃいけないかということを説くのが日本の役割でしょう。封じ込めじゃなくて、エンゲージとおっしゃるのであれば。違いますか。 では、個別の話で少し行きます。 アメリカは、こういった技術の窃盗、今度は三番を見てもらえますか、資料。これはトランプ大統領が言っているわけですけれども、中国は基幹技術の国産化比率を上げるため、アメリカなどの企業に技術供与を強要し、さらに、政府の投資ファンドによる補助金も投入して公正な競争をゆがめているんだと。 そして、この下の全米商工会議所の報告。中国のICや暗号化システムなどの情報通信のインフラについて、外国技術から自国技術へと置きかえる政策として、多くの国際的なテクノロジー企業から、世界的に例を見ない技術窃盗の青写真と考えられていると。全米の商工会議所がこれを言っているわけです。 そして、AIやバイオテクノロジーのような最先端技術で中国がアメリカに先んずることに成功すれば、経済的な面で優位に立つだけではなくて、米軍を破壊的な危機にさらすことが可能になると。つまりは、AIとか中国製造二〇二五で十の分野で決めたものについて、これが世界強国になれば、軍事分野と結びつけてまさにヘゲモニーを握る。途中のルールなんかお構いなしだと。 先ほどの河野大臣で言うと、経済が発展したらいずれは民主主義国家になるんじゃないかと。逆ですよ。経済はどんどん、言ってみれば、ずるい方法も含めて発展をさせていき、そして、軍事も含めて、中国共産党一党独裁ということの中で中国は覇権を握ろうとしているということをアメリカは警鐘しているのがトランプ大統領の発言であり、ペンス副大統領のハドソン研究所での演説ではありませんか。 こういう問題意識を日中首脳会談や日中外相会談で触れられましたか。
○河野国務大臣 最初から申し上げているように、正しい、正しいと言うのがいいのかどうかわかりませんが、真の意味での市場経済、資本主義というもので国家が発展すれば、恐らく、その次は民主化という段階になるんだろうと思います。 私が申し上げているのは、今さまざまなところで、国家といわば結託、結託という言葉がいいかどうかはわかりませんが、つながって発展をしていれば、自由な選挙でその政府をひっくり返そうとする民主化の動きを受け入れないということが起こり得る。それが今さまざまなところで起きているというのが問題意識でございます。 今御指摘のこの中国の、例えば、国際的なルールや慣行に違反をして技術移転を強要する、あるいは市場をゆがめるような補助金を使う、あるいは、データに関してもさまざまなことを国際ルールに反するようなことを強要する、こういうことは我々が築き上げてきた国際秩序に反しているわけですから、それについては、今、日本、アメリカ、ヨーロッパを始めとして、WTOを始めとするさまざまな場面でしっかりとしたルールをつくり、それを明確にし、それに違反する行為があれば、それに対する是正を求める、そういうことを行っている、行おうとしているわけでございまして、国際ルールに逸脱をして経済を発展させる、それはある面、まだ発展途上の小さな経済の場合であるならば、それはいろいろなやり方が確かにあろうかと思いますが、ある程度まで大きくなった段階では、それなりの責任ある振る舞いを身につけていただかなければなりません。 私は、今の中国の王毅外務大臣との最初の会談で、中国に対して、大国になった中国はそれなりの振る舞いをしてもらわなければならないということを一番最初に申し上げました。こういうことは、言うべきことはやはり中国に対してしっかり申し上げ、中国が世界に対していわば機会を提供するような平和裏での発展をなし遂げてくれる、そういうように期待をしていきたいと思っております。
○前原委員 今の答えを総合すると、今回の日中首脳会談や日中外相会談では言っていないということですよ。 つまりは、米中の今の衝突の中で、そして、日本とは何とかうまくつき合っておこうということの中での今の流れがあるわけであって、恐らくそれは皆さん感じておられると思いますよ。本気で中国が日本としっかりとつき合おうということになっているかどうかというのは、まだまだ見きわめなきゃいけない。まだそれは緒についたばかり。今の流れはそうじゃないということです。 やはりこういうときにこそ、ちゃんと物事を言うということは私は大事だと思いますよ。言っていないということが明らかになったというふうに私は思います。 國重政務官、お越しをいただいておりますが、5G、これは日本では二〇二〇年ぐらいに、東京オリパラに合わせてということだったのが、どうやら前倒しになりそうだという報道もございます。これについて、今年度中に5G用の周波数をどの事業者に割り当てるかを決める予定だという報道もありますが、それが事実なのかということと、それから、海外の事業者に自由に参入を認めるのはどうなのか。この点についてお答えください。
○岸委員長 國重総務大臣政務官。(前原委員「ちょっととめていただけますか。とめてください」と呼ぶ)答えられませんか。 ちょっと、済みません、とめてください。 〔速記中止〕
○岸委員長 速記を起こしてください。 國重総務大臣政務官。
○國重大臣政務官 質問にお答えいたします。 周波数の割当ての前倒しについては、これは事実でございます。 また、外資の参入については、これは今のところ禁止はされておりません。
○前原委員 そうなんですよ、禁止はされていないんです。それは調べられるようなことではないというふうに思うわけでありますが、確実を期して聞かれたんだろうというふうに思いますけれども。 アメリカ政府、それからアメリカ政府の取引企業、これは、ファーウェイとZTEというところについては5Gの参入を認めないということを決めています。それから、オーストラリアは、ことしの八月に、4Gはファーウェイは半分以上なんですよ、オーストラリアでは。にもかかわらず、5GではファーウェイとZTEは入れない、除外するということを決めたわけです。 この背景にあるのは、政務官、何だと思われますか。
○國重大臣政務官 セキュリティーに対するリスクの軽減ということで考えております。
○前原委員 そのとおりなんですよ。つまりは、ZTE、ファーウェイというのは中国企業ですけれども、4Gのときはよかった。まあ、私は余り詳しいことはよくわからないんですけれども、4G、5Gの違いはということで調べて、三つの特徴があるそうです。 最大通信速度が現行の4Gの数十倍という超高速、それから、通信タイムラグが千分の一秒とほぼゼロに近い超低遅延、そして三つ目が、一平方キロメートル当たり百万台の端末を接続できる多数同時接続、この三つが5Gの特徴だということで、これでも何かよくわからないんですけれども、まあ、すごいものなんだろうなというところはわかるわけであります。 そこで、これは河野外務大臣にお伺いしますけれども、アメリカ政府、それからアメリカ政府との取引企業、オーストラリアは、繰り返しになりますけれども、4Gは半分以上が現在ファーウェイであるにもかかわらず、5Gからは中国企業を締め出す、こういうことをやったわけです。その背景には、今政務官のお答えがあったように、セキュリティーの問題だ。つまり、筒抜けになるんじゃないか、こういう危機感がある。こういうことでありますが。 これは、お二人も国務大臣がいらっしゃいますのでお答えをいただきたいわけでありますが、私も外務大臣経験者で、これは、やりとり、公電含めて非常に機微なものですよね。こういったものに対してのセキュリティーリスクがある。つまりは、国家に抜き取られる可能性があるということで、アメリカやオーストラリア、あるいはほかの国もあるんですよ、それに追随しているところが。日本はどうあるべきだと思われますか。
○河野国務大臣 先ほど私が最初の会談で王毅外務大臣に申し上げたということを申し上げましたが、別に先般言わなかったわけではなくて、最初からずっと言っていますという意味で申し上げているわけでございますので、そこは誤解なきようにしていただきたいと思います。 日本政府がこれまで正当な理由なく特定の企業を名指しして市場から排除したことはございません。 ただ、委員御指摘をいただきましたように、さまざまなセキュリティーの問題というのは、この通信あるいはデジタルの中であるわけでございますから、政府としても、必要だというふうに判断をすれば、それは必要な措置をとるということはやぶさかではないというふうに思っております。
○前原委員 先ほどの、日中外相会談を全部読ませてもらいましたけれども、明確に何も言っていないですよ。言っていない、言っていない。ちゃんと私はヒアリングを受けましたけれども、そんなに明確に私が申し上げたことを言っている形跡はないですから。それは言っておきますよ。 これは政府からも伺ったんですけれども、内閣から伺ったんですが、要は、今外務大臣がおっしゃったように、特定の企業を除外するといったことはないと。要は、情報システム等を調達する際には、調達の相手方から管理体制、品質保証に関する資料を提出させるということなんです。つまり、企業側から、そんなことをしませんよ、そんなことはありませんよというようなことについて提出させるということなんですが、そんなことができるのかなということがまず一つ。 時間もだんだん限られてきていますのでちょっとまとめての質問になりますが、中国に国家情報法というのができたんです。これも通告していますからおわかりだというふうに思いますが、この国家情報法というのは、第七条、ちょっと読みます。「いかなる組織及び国民も、法に基づき国家情報活動に対する支持、援助及び協力を行い、」と書いてあるんですよ。いいですか。「いかなる組織及び国民も、法に基づき」、この国家情報法に基づき、「国家情報活動に対する支持、援助及び協力を行い、」なおかつ、「知り得た国家情報活動についての秘密を守らなければならない。」つまりは、提供したということも言っちゃだめですよ、こういうことなんです。 どうやらオーストラリアなんかは、こういうことを、この国家情報法というものを背景にして、運用によっては、中国の民間企業は、当局が情報収集への協力を強制した場合には従わなきゃいけない。仮にZTEやファーウェイが、そういうことはやりません、民間企業としてそんなことはしませんということを言っても、中国の企業ですから、この法律に基づいて中国が出せと言ったら出さなきゃいけない。ここで4Gについては五割以上のシェアを持つファーウェイも、5Gには参入をさせないということになった。 岩屋大臣、防衛省・自衛隊にこういう法律のもとのいわゆる中国のZTEとかファーウェイ、使わせるということを想定できますか、防衛省・自衛隊で。
○岩屋国務大臣 現在の装備の中にどういうものが含まれているかということは、明らかにするとまさに攻撃の対象になりかねないのでそれは控えさせていただきたいと思いますが、前原委員の御指摘はしっかりと念頭に置いておかなければいけないというふうに考えております。
○前原委員 河野大臣、国務大臣としても伺いますけれども、やはりこの外交、安全保障というのは情報が命ですよね。これが、こういった法律を盾に、今までもそういう危惧がなされているわけです。 例えば、ちょっとこれは次の質問の導入のことなので次の質問にもかかわりますけれども、この十月十日にアメリカの司法省は、航空宇宙関連の米企業から機密情報を盗もうとしたとして中国国家安全省の高官の男を訴追した。かねてより指摘されていた中国による国家ぐるみのスパイ活動を認定したんです。訴追した。そして、同じく十日の日に米議会の公聴会で、FBI、あのアメリカの連邦捜査局のFBIのレイさんという長官がこういう証言をしているんです。中国のスパイ活動は広範で長期にわたっており、米国の脅威だ、こう言っているわけです。 つまりは、国家情報法という法律ができる前から、先ほどペンス副大統領の演説であったように、いわゆる技術の窃盗とか、こういうものが行われている。そして、アメリカの国家としても、国家ぐるみで訴追をし、そしてまた広範に長期間にわたって行われているという、FBIの長官が議会証言をしている、こういうことです。 それを踏まえて、やはり日本のいわゆる保秘、これは政府だけではありません。外交や防衛だけではありません。国民全体の保秘から考えると、このオーストラリアが行った決定というのは重く受けとめなくてはいけないというふうに思いますが、河野大臣、どうお考えになりますか。
○河野国務大臣 今の中国の政治体制は日本の政治体制と大きく違うわけでございますから、企業と国家の関係というのもそこに規定をされるところが当然あり得るんだろうと思います。 そういう意味で、国民あるいは国家の安全を守るために、必要なところはしっかりと対応していかなければならないというふうに思っておりますので、この問題だけでなくさまざまなことに関して、そこはしっかりと重く受けとめ、必要な対応はしっかりできるように対応してまいりたいと思います。
○前原委員 國重政務官にお尋ねしますけれども、これは二〇一九年に一部前倒しをするということですね、5Gの割当てというものを。 今の問題意識を前提に、しっかりと対応してもらいたいと思うんです。これは安保委員会ですので、防衛大臣、外務大臣はお越しいただいておりますけれども、総務大臣はお越しいただいていません。これはやはり総務省として、しっかりこういった国民のプライバシーを守るという観点から、あるいは国家機密を守るという観点から、他国の例も参考にされながらしっかりとした判断を下すということが総務省としては大変大事なことで、二〇一九年に前倒しをするといってもそれほど時間はないですよね。しっかりとそういうものを踏まえて決断をいただくということでよろしいですか。
○國重大臣政務官 お答えいたします。 総務省においては、5Gの早期実現に向けて取組を進めているところでありますけれども、今委員御指摘のとおり、我が国の情報通信ネットワークの安全、信頼性、これを確保することが重要であることは言うまでもありません。 今後とも、諸外国の動向も注視をして多層的なサイバーセキュリティー対策を進めつつ、二〇二〇年の、一部前倒しということもありますけれども、この5Gの実現に向けて対応をしてまいりたいと思います。
○前原委員 しっかりと対応をお願いしたいと思います。 岩屋大臣にお聞きしますけれども、先般の中国共産党の大会でいろいろなことが決まったわけです。注目されたのは、国家主席の任期がなくなったということがありましたけれども、もう一つ我々としては看過できないことがあったわけでありますが、それは、中国国家海洋局の海洋隊伍を軍直属の武警部隊に編入するという機構改革をやっているわけです。 つまりは、日本は、例えば尖閣の警備というものについては海上保安庁が一義的に行うということです。そして、向こうは、今までは海警というものは軍ではなかったけれども軍の一部になりましたということなんですが、いわゆる非対称性が生まれたということと、そして、武器使用の警察比例の原則等々を含めて、いわゆる機構変更によってどのような、全ておっしゃらなくていいですよ、全てをおっしゃらなくていい、言えないものもあると思いますから、どのようにこれを受けとめて、どういう万全な体制をとろうとされているのか、何か変更点があると思っておられるのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○岩屋国務大臣 中国が、前原委員がおっしゃるような措置をとった、つまり海警というものを軍の傘下に加えたということは承知をしておりますが、現段階では、その海警の活動自体がいわゆる我が方の海上保安庁と大きく変わってきているかというと、それはまだそういうことではないんだろうと思います。 もちろん、船舶自体を大型化したり、さまざまなことに取り組んでいるようでございますけれども、現段階で、海警があたかも軍のように装備を整えて、また、そういう権能を新たに持つということにはなっていないんだと思いますが、いずれにしても、今後の動向はよくよく注視をしていかなければいけないというふうに思っております。
○前原委員 終わりますが、きょう私が質問したのは中国についてでありますが、一番初めに申し上げたように、敵対をしたり対峙をすべきだということを申し上げているわけではないです。隣国ですから引っ越しもできませんし、仲良くしなきゃいけない。 だけれども、これは河野大臣もおっしゃったように、やはり戦後七十三年間培ってきた世界のルールというものがあるわけです。そういうものを守ってもらわなきゃ困る。そして、守ってもらうために、しっかりとそれに対してまさにエンゲージしてもらう、言うべきことは言ってもらうということが私は大事だという意味で質問をさせていただきましたので、そういう観点から、中国とうまくコミュニケーションはとられながら、しかし、やはり正すべきところはしっかり正していくということで努力していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○岸委員長 次に、串田誠一君。
○串田委員 日本維新の会の串田誠一でございます。 ことしは非常に自然災害が多く発生をいたしました。世界の気象状況というのは非常に変わってきたのかなというふうに思っておりまして、それに伴う自衛官の救援活動というのも大変ふえてきているのではないかなと思います。 まだ一カ月半ほどありますけれども、ことしの自然災害に対する救援活動の実績、どのようになっておりますでしょうか。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。 今年度の自衛隊の災害派遣実績でございますが、十月末日現在で二百五十三件でございまして、昨年の同時期と比べまして一件の減となっております。 このうち、二百一件が離島などからの急患輸送であり、風水害や地震への対応は七件ですが、本年度の特徴といたしまして、六月の大阪府北部地震、これは最大震度が六弱ございました。また、西日本の広範な地域が被害を受けました平成三十年七月豪雨、また、九月の北海道胆振東部地震、これは最大震度が七ございました。こうしたものなど、例年に比して大きな災害が複数発生をいたしております。 その結果でございますが、今年度の自衛隊の災害派遣活動は、十月末日現在時点で、延べ人数で約百七万人、航空機延べ千九百四十九機、艦艇延べ七百七隻を派遣するなど、平成二十三年の東日本大震災等に伴う派遣実績、このときは延べ約千七十万人を派遣いたしておりますが、それ以降では最大の人員規模となっております。
○串田委員 今、出動回数というのが発表がありましたけれども、これは数だけではなくて、その規模だとかというのも比較しますと、私の肌感覚からいたしますと、ことしは非常に大きな災害が立て続けに起きたのかなと思います。 来年それがなくなるかというと、むしろ今のような温暖化だとかいろいろな現象が変わっているという中では更にふえていくのではないかなと思うんですが、国民も大変心配しているのは、自衛隊の救援活動、大変そういう意味で敬意を表されていらっしゃると思いますし、本当に、頑張れという声も多く聞かれているんですけれども、こういう自然災害の救援活動がこれほど大きくなっていって自衛隊の発動がふえてきている中で、防衛活動と両立していけるのかどうか、そういったような部分の将来見通しなども含めまして心配している方も多いと思うんですが、その点はどうでしょうか。
○岩屋国務大臣 確かに委員おっしゃるように、みんな、異常気象、異常気象と言っておりますが、もしかすると異常ではないのではないかというか、毎年このようなことが続いていくのではないかという不安を持っておられる方もたくさんいらっしゃいます。 そういう中で、今も報告させていただいたように、自衛隊の災害派遣回数は非常にふえてきているわけですが、当然それには全力で対応いたしますが、一方で、国の守り、防衛にすきが出るということがないように、それは常時心がけて、しっかりやっていきたいというふうに思っております。
○串田委員 本当に両立をしていただきたいと思っています。 ところで、自然災害の救援活動におきまして自衛隊の方々の活動というのをよくテレビでも拝見されている、国民も見ていらっしゃるんですけれども、そういう中で、自衛官の服装が迷彩服である。救援活動のときに、瓦れきに埋まった人が最後の力を振り絞って、人影があったときには声を上げるとか、物をたたいて音を出すとか、自分の存在を知らせるというような努力をするんだと思うんです。そのときというのは本当に力尽きるぎりぎりのところで、活動している人が通りかかったらばお声をかけたいと思っていると思うんですが、そういうときに、自衛隊員の方々が迷彩服を着て活動されているということは、迷彩服というのは存在がわからないために着る服であるわけですから、むしろ、自然災害の救援活動するときには目立った格好をした方がいいんじゃないかという声を私聞くんですよ。 確かにそうかなというふうに思っているんですが、そのような方向での検討というのはされないんでしょうか。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。 防衛省では、大規模な災害に備えまして、平素から全国各地の部隊が待機態勢を維持しているほか、行方不明者や孤立した地域で救助を待つ被災者の方々を一人でも多く救助できますよう、部隊の体制や装備などの観点から不断の検討を進めているところでございます。 例えば、九月に発生いたしました北海道胆振東部地震でございますけれども、この場合の地震の際には、災害用ドローンを活用いたしまして、隊員が進入できないような危険な地域を上空から確認したほか、全国から警備犬も動員して行方不明者などの捜索を行うなど、災害派遣活動の着実な充実強化に努めているところでございます。 その上で、委員の、目立つ服装を新たに導入すべきとの御指摘につきましては、より多くの被災地の声にも耳を傾け、また、費用対効果の観点からも十分に検証を重ねることなどが求められることから、現時点でその方向性について確たることを申し上げることはできません。 いずれにいたしましても、防衛省としましては、委員の御指摘も踏まえながら、今後の災害派遣につきまして、より多くの被災者を救助するために私どもとして何をすべきなのか、引き続き、不断の検討を重ねてまいりたいと考えております。
○串田委員 予算も伴うものですから、例えば、全部着がえるということではなくて、黄色い、あるいは反射するようなもののベストを着るとか、もっと簡単には反射テープなどを張りつけるとか、そういうようなことも簡単にできると思うので、目立つような形というのもぜひ検討していただきたいんです。 これは瓦れきで埋もれた方が見やすいというだけじゃなくて、二次災害で、例えば足場が崩れてしまって、自衛官がどこかに落ち込んでいってしまったときに外からも見やすいということもあると思うので、迷彩服である必要は私はないと思いますから、ぜひそういったところの検討をしていただきたいなと思っています。 次に、救済活動というのをごらんになっていらっしゃる方で、本当に大変だなというふうに思っていると思うんですが、この派遣の費用です、手当です。派遣手当というのはどのような基準で決められているんでしょうか。
○岡政府参考人 お答え申し上げます。 いわゆる災害派遣等手当についての御質問でございますけれども、これにつきましては、金額につきましては日額千六百二十円という、これを基本として支給をすることとしておりますが、さらに、人命の救助の作業などで特に生命に著しい危険を伴う作業に従事した場合には日額三千二百四十円を支給するということとされております。 なお、この金額につきましては、一般職の国家公務員につきましても災害応急作業等手当というものがございますが、その額である千八十円と比較をいたしますと、一・五倍に相当する額となっているところでございます。
○串田委員 その金額が高いか安いかというのは非常に難しい感じもするんですが、普通の公務員の出張手当の倍というようなお話を聞いているんですけれども、それはちょっと正しいかどうかあれなんですが、そういうふうに考えますと、普通の出張と比べると、非常に大変な作業のところに行き、なおかつ、場合によっては、自分自身の生命身体に対しても大変な状況になるということを考えると、ちょっと低いんじゃないかなという私としては認識を持っているので、そこら辺の部分、自衛隊員の優秀な方が任務していただきたいという部分もありますから、今のこの大規模な災害というものはちょっと当初予定していなかったぐらいの状況でありますということを考えると、その出張関係についても御配慮いただきたいなというふうに思っているんです。 その中で、女性の自衛官というのが災害救助に大変大活躍をされていらっしゃいます。 どういうことかといいますと、災害を受ける方々というのは男女に差がないんです。そうなると、簡易な浴場、入浴施設などに対して女性が入浴をするというような場合には、問題が起きないように見張っていなきゃいけないとか、誘導しなきゃいけないとか、そういうのはもう女性の自衛官しかなれないんです。 私も、横浜の駐屯地で現役の女性自衛官とお話をさせてもらったりいろいろとしている中で、やはりそういう中では、男性の自衛官と比べると職務密度というのが非常に高いという部分もあるし、ローテーションもなかなか行えないということもあるんです。 そういうふうに考えると、自然な、こういう災害救援活動が非常にふえている中では、女性自衛官というのを非常に多く採用していかないと、今いる女性自衛官の勤務が非常に厳しい状況になってしまうんじゃないかと思うので、その点について、多く採用するというような、そういうお考えはありませんでしょうか。
○岩屋国務大臣 まず、災害派遣に従事する自衛隊員を思っての、先生の先ほどの御意見をいただきました。 災害派遣手当の水準というのは不断に見直しを行っておりますが、今後も、そこはしっかり検討して、適切なものにしていきたいというふうに思っております。 それから、今、女性自衛官の採用についてお尋ねがございました。 私たちも女性自衛官はぜひふやしていきたいというふうに思っておりまして、平成二十七年一月に、防衛省における女性職員活躍とワークライフバランス推進のための取組計画というのを策定をいたしております。 そこでは、女性自衛官の全自衛官に占める割合を、昨年度末の約六・五%から、二〇三〇年までには九%以上にするという目標をつくっておりまして、その早期達成に向かって取り組んでいきたいというふうに思っております。 この計画では、あわせて、平成二十九年度以降の毎年の自衛官の採用の中で女性の割合を一〇%以上にするということにしておりまして、取組計画策定時の九・四%から、平成二十九年度では一三・八%に伸ばしているところでございます。また、女性自衛官のための施設などのために、平成三十年度予算には約十八億円を計上しております。 今後とも、こういう取組をしっかり進めてまいりたいというふうに思います。
○串田委員 「マモル」という雑誌を読ませていただいて、女性自衛官の本当にはつらつとした活動というのを見させていただいておりまして、こういう広報活動をどんどん進めるとともに、やはり自然災害などで国民のために活動されている方々の命などの安全を確保しながら、活動状況というものも毎回毎回見直していただきたいというふうに思います。 ほかの質問がありましたけれども、ちょっと中途半端になりますので、これで終わりにしたいと思います。 ありがとうございました。
○岸委員長 ここで外務大臣は御退席いただいて結構でございます。 次に、和田義明君。
○和田委員 自由民主党の和田義明でございます。 本日は、質問の機会をいただきまして、委員長、理事、委員各位に心から感謝を申し上げる次第でございます。また、岩屋防衛大臣そして政府参考人の皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。 時間が十分しかございませんので、早速質疑に入ります。 まず、先日の岩屋防衛大臣の所信表明で、真に国を守れる体制、中国や北朝鮮に対する毅然とした姿勢、こういったことを述べていただきました。大変心強く思う次第でございます。 そして、本日は、この表明の中で述べておられませんでしたロシアについての考え方についてお伺いをしたいと思います。 ことしの九月でありますけれども、中旬にロシアの極東地域で大規模戦闘訓練、ボストーク二〇一八が開催をされました。自衛隊の総数を超えます約三十万人の兵士が参加をしております。また、艦船は八十隻、航空機は千機以上、そして戦車に至っては三万六千両参加しているということで、これまでのロシアの中央軍、西部軍、南部軍の訓練に比べまして、また、二〇一四年のボストーク、東部軍の訓練に比べまして、桁違いに大きい訓練が実施をされております。 また、今回特筆するべきは、ロシアの軍事訓練に中国そしてモンゴルが参加をしておりまして、中国に至りましては、三千人の兵士が参加をしております。 また、稚内から百八十六キロしか離れておりませんサハリンのホルムスクにおきましては、上陸訓練も行われております。 また、この訓練からは離れますけれども、ロシアは北方領土におきまして軍備を近年強化をしてございます。北海道を射程に入れます地対艦ミサイル、バスチオン、また、第五世代に限りなく近い、第四世代戦闘機のスホーイ35、こういったものを配備もしておりますし、また、兵員の増強も図られている次第でございます。 また、御存じのとおり、ロシア機に対する航空自衛隊のスクランブルの回数、これは過去最高レベルで推移をしているということで、大変大きな脅威であるというふうに私は認識をしております。 ロシアはまだ日本の脅威であるという考えですけれども、防衛大臣の御認識、それから、この脅威から国家国民を守るための北海道の防衛体制に関するお考えについて御意見をお聞かせください。よろしくお願いします。
○岩屋国務大臣 お時間がないというので簡潔に私も答弁をさせていただきたいと思いますが、ロシアが極東で軍事力を増強しているというのは、もう今委員のお尋ねの中にございましたので省略をさせていただきたいと思います。 私、所信のときには触れませんでしたけれども、防衛当局としては当然ロシアの動向もしっかり注視していかなきゃいけないと思って、そのことも踏まえて、大綱、中期防をしっかりつくっていきたいと思っております。 その中で、北海道というのは、訓練環境としてはやはり非常にいいものを持っていただいておりますし、それから、自治体との関係、自衛隊との関係も非常に良好でございますので、我が国の防衛にとって北海道は今後とも非常に重要な地域であるというふうに思っております。
○和田委員 大変力強い御答弁、まことにありがとうございました。 ロシアとの平和友好条約の締結、これは大変外交上も重要だと思っております。ただ、一方で、平和友好条約の締結がそれすなわち安全になるといったことではないと思っておりますし、安全保障上のリスクが減るということとも一致はいたしません。 ですので、今後、これは中国の軍事脅威、これがまさに証明ともなっているわけでございますので、ぜひとも北海道の防衛体制の強化、そして道場としての役割の位置づけ、こういったことを、大臣まさにおっしゃいましたとおり、ぜひとも大綱に改めて明記をしていただきますようにお願いを申し上げます。 続きまして、装備品の可動率、そして、部品等補給品の在庫について、大臣に重ねてお伺いを申し上げます。 我が国の安全保障体制を確立するためには、継戦能力の確保、これが何よりも重要でございます。自衛隊におきましては、補給品の在庫不足による可動率の低下、これが顕著になっております。私自身も目にしましたけれども、これまで実弾を使っていた訓練で、弾不足によって空砲を使う、こういったことも多々見られております。また、基地、駐屯地におきましても、部品取りに使われたり部品待ちをしている航空機、そして戦闘車両がヤードに置かれている、使えない状態にある、こういった大変残念な状況もございます。 部品や弾薬を含む補給品の確保の必要性について、ぜひともまたこの点につきましても大綱で御明記いただきたいと思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。 〔委員長退席、武田委員長代理着席〕
○岩屋国務大臣 御指摘の点はとても重要な点だと思っておりまして、それは三十一年度概算要求においても、運用基盤の強化に資するものとして重要事項と我々いたしております。 航空優勢及び水中における優勢の確保に必要な弾薬の取得経費として五百七十一億円、火薬庫の新設に必要な経費として二十四億円、装備品等の維持整備に必要な経費として八千八百三十五億円を計上しておりますが、大綱、中期防の策定においてもそのことをしっかり念頭に置いてやっていきたい、つくっていきたいというふうに思っております。
○和田委員 ありがとうございました。 有事の際に即稼働できる戦力、これが本当の戦力であります。また、練度そのものも戦力であります。そして、継戦能力が戦力であり、さらには補給品の確保、これが大変重要になってまいりますので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。 続きまして、二点まとめて質問させていただきます。 自衛隊の輸送能力、展開能力につきましてまず一点目、それから二点目が、隊員とその家族に対する処遇の改善でございます。 全国の自衛隊が、国内で起こった大災害に対しまして、緊急展開をして、人命救助そして災害復旧に当たるわけでございます。近年、ナッチャンワールド等、民間船舶を活用していただきまして展開能力の向上に努めている部分はある一方で、まだまだ展開能力、輸送能力が不足していると思います。 海上自衛隊における輸送艦、又は航空自衛隊における輸送機、増強が必要だと思いますけれども、この点についてお伺いしたいのがまず一点目でございます。 あと二点目でございますけれども、自衛隊の新隊員の募集、年々困難さを増してきておりますけれども、その一方で、自衛隊の隊員の働く環境の厳しさ、これは本当に厳しいものがあると思っております。官舎の老朽化、耐震工事が進んでいないこと、また、施設の老朽化、こういったことがございます。 さらには、先日の胆振東部地震におきましても、一家の大黒柱を被災地に送り出している家族が、ほかの被災者よりもより寂しい状況で避難所に避難をしている、こんな状況もありました。 こういった処遇の点につきましても改善のお願いをいたしたいと考えておりますけれども、大臣の御所見をお聞かせください。
○岩屋国務大臣 まず輸送力の強化ですが、これも極めて重要な要素だというふうに思っておりまして、現行の中期防に続いて、これまで、オスプレイやC2輸送機、あるいは水陸両用車を搭載するための「おおすみ」型輸送艦、あるいはナッチャンワールドなどという船の利用とか、いろいろなことをやってまいりました。 今後とも、大綱、中期防の策定の中において、輸送力の強化ということにしっかり取り組んでまいりたいというふうに思っております。 それから、人材確保、自衛官の処遇改善、この間まで私自衛官支援議員連盟の会長をやっておりまして、先生も議員で、副大臣には幹事長をやっていただいておりましたが、よくわかっております。 今度の予算では、自衛隊施設の老朽化したものの更新に四百二十億円、そして、勤務、生活用備品等の整備費として十億円をそれぞれ計上したところでございます。 また、先般御指摘のありましたトイレットペーパーにつきましては、大臣指示第一号を出させていただいたところでございまして、ありがとうございました。 今後とも、隊員の処遇改善にしっかり努めてまいりたいと思います。 〔武田委員長代理退席、委員長着席〕
○和田委員 改めまして、大変心強い御答弁、ありがとうございました。ぜひとも、輸送能力の点と、それから、家族も含めての処遇改善のところを大綱に盛り込んでいただければと思います。 時間はまだ大丈夫ですね。 最後の質問にさせていただきますけれども、外務省の参考人の方にお伺いいたしたいと思います。 河野外務大臣の所信表明の中で大変心強いお言葉がありましたけれども、中国に関する質問でございます。 国際的な問題となっております米中貿易摩擦、激化しておりますけれども、これによって日本は新たに外交のカードを手にしたと思っております。中国とは、握るべきところを握った上で、ウイン・ウインの関係をつくった上で、やはり看過できないところはきちっと反論していく、強く申し述べていく、こういったことが必要になってくると思います。 この対中政策に関する外務省の決意表明をお願いしたいと思います。
○岸委員長 あべ外務副大臣、時間が来ておりますので簡潔にお願いします。
○あべ副大臣 先日、安倍総理の方から、東シナ海に対して、また南シナ海などの海洋の問題に関して、日本側の強い強い懸念を改めて伝えさせていただいたところでございまして、特に、海洋安全保障分野におきまして五月に合意いたしました防衛当局間の海空の連絡メカニズムの初の年次会合、この年内開催、また、海上法の執行機関の間の交流の推進等で一致したところでございまして、私どもといたしましては、さまざまな機会を得て、しっかりと外務省として国益を守るためにともに頑張ってまいりますし、今後とも、我が国の領海と領空は断固として守り抜くという覚悟で毅然かつ冷静に対応してまいります。 よろしく御指導のほど、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
○和田委員 ありがとうございました。これからも力強い外交をどうぞよろしくお願いします。 これで終わります。ありがとうございました。
○岸委員長 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 おはようございます。公明党の浜地雅一でございます。 まずは岩屋防衛大臣、大臣御就任、大変おめでとうございます。 もう御存じのとおり、私も九州比例区単独の議員でございますが、ですので、九州各地の議員の自民党の先生方とも御一緒する機会は多うございますけれども、私、一年生議員のときに、全くこの安全保障については知識がない中、一度、岩屋防衛大臣と同席した席上で、しっかり私、安全保障の専門家に公明党でなりたいというお話を実は一年生のときにさせていただきましたが、その後、安全保障委員会にも属させていただきましたし、昨年は安全保障の部会長としてさまざま勉強をさせていただいていますので、今後とも御指導いただければというふうに思っております。 きょうは、大臣所信でございますので、概括的な質問を二問だけさせていただきます。時間も少し押しておりますので、簡潔にやりたいと思っております。 先ほどから防衛大綱の見直しのお話が若干言及がございました。当然、この年末にかけてこれから与党でも議論をしていくわけでございますが、我々公明党内でも、この通常国会の期間中に八回にわたりまして、安全保障部会の方で、また、外交安全調査会の方で八回の勉強会を行ってまいりました。 その中でやはり一つ大きなキーワードとして出たのが、予算と人員の適正配置、優先順位ということについては大変我が党としても非常に重要なキーワードになるということの発言が相次いでおります。予算の方は歳出化経費がもう現在四割もございます。これまで購入した装備の後払いの分がございますので、当然防衛費というのは若干膨らんでいくというのは、この構造上の問題でいたし方ない点もあるということは理解をしております。 ですので、やはり余りこのオペレーションをするための燃料や、又は修理のための経費、これを削ってしまっては、まさに事故につながりますし、いざというときのオペレーションができないということで、なかなかこの防衛費の問題、予算の問題は難しい問題だなというふうに勉強したところでございます。 ただ、大綱は十年間のスパンでございますので、やはり国民に大きなアウトラインを示さなければ国民の理解は得られない、そのように思っております。 先ほども和田議員の方からロシアの脅威についてお話がございました。しかし、現在やはりどうしても大きな脅威というのは南西諸島の方だと思っています。ですので、この人員の配置、また、予算の適正化、優先順位について大臣の所見をお聞かせいただきたいところでございますが、もう一つ、太平洋側の防衛というものについても、この必要性を勉強したところでございます。 これも同じような話になりますが、今現在は南西諸島。しかし、十年のこの経緯にわたっての大綱でございますので、太平洋側というのもしっかりと整備をする必要、どういう整備かはこれからの議論でございますが、先ほど私が申し上げましたこの予算、人員、又は太平洋側等の防衛体制も含めて大臣の大綱に向けた所感がございましたら、御案内いただければと思います。
○岩屋国務大臣 浜地委員はもう既に立派な安全保障の専門家になっておられると思います。これから大綱、中期防をつくっていくわけでございまして、委員は与党PTのメンバーでもいらっしゃると思いますので、与党の立場からも私ども御指導いただきたいというふうに思っております。 おっしゃるとおり、後年度負担がやはり非常に大きいので、それが大きな課題の一つになっているわけですが、言うまでもなく、中期防というその五年の単位で総額でくくっていくという縛りがございますので、その中で、よくバランスがとれるように考えていきたいと思っています。 そして、これからの防衛力にとって必要なのは、もう陸海空を超えた、クロス・ドメインという言葉もありますけれども、新しい領域も加えた総合的な防衛力をつくらなきゃいけない。そのためには、やはり何といいますか、優先順位をしっかりとつけていかなきゃいけないということだと思います。 南西地域には、これから地元の御理解をいただいて自衛隊の基地も順次つくらせていただきたいというふうに思っておりますが、南西を重視していくということにとどまらず、太平洋方面が余り基地がないということもありまして、言ってみれば、何といいますか、守りが薄くなっていることも事実でございますので、これも、大綱、中期防の中で、その守りの薄いところを埋めていけるような方策をぜひ考えていきたいと思っているところです。
○浜地委員 ありがとうございます。 それでは最後の質問にしたいと思います。 開かれたインド太平洋戦略について、防衛省の取組について、申しわけございません、外務省にはお聞きできないんですが、お聞きしたいと思っています。 いわゆる開かれたインド太平洋戦略、これと対峙する概念は、誤解を恐れずに言えば、中国の一帯一路であるわけでございます。しかし、この一帯一路に最近変化が生じているのではないかという、私自身も感じておりますし、報道もございます。 スリランカが、御存じのとおり債務返済ができずに、ハンバントタ港ですね、九十九年貸与する話は有名でございますが、これを契機にASEAN諸国は、一帯一路と領土主権を結びつけられることに懸念を示しております。その証左に、マレーシアまたモルディブで中国に距離を置こうとする政権が誕生をいたしました。ただ、私は一帯一路とけんかしろと言っているわけではございません。安倍総理も日中首脳会談で、第三国の支援という形で言及されたところでございます。 先日、私、夏にオーストラリアに行きましたけれども、オーストラリアは、安全保障と経済のパートナーは全く別だというふうにはっきり申しておりました。経済、当然今中国が一番の輸出相手国でございますけれども、それと安全保障のパートナーは別だというすばらしい考えを私はしていると思っております。 今、一帯一路に対するさまざまなそういった領土主義との懸念がある中で、ここは開かれたインド太平洋戦略を行うチャンスだと思っております。 そういう意味では、安全保障のパートナーに日本が更に前進していくために今後どのような働きかけを大臣に御就任なされて行おうと思っていらっしゃるのか最後にお聞きして、御質問を終わりたいと思っております。
○岩屋国務大臣 自由で開かれたインド太平洋というのは何も一帯一路の対抗構想ではありませんけれども、この構想をしっかり進めていくためにこの域内での防衛協力をしっかり構築していくというのは大事だと思っておりまして、先般、河野大臣と一緒に日豪2プラス2に行ってまいりましたが、もうすぐ総理も訪豪されますけれども、更に日豪の防衛協力関係を強化していきたいと思います。 それから、インドの首相が来日をされて、首脳会談の中で、2プラス2を日印間でもやっていこうということで合意をいただいたので、これもしっかり進めていきたいと思いますし、先般、シンガポールでADMMプラスという地域の国防大臣会議がありましたが、日本はこれまで海洋の能力構築支援を手伝ってきたんですが、今度は空の能力構築支援を手伝うというプログラムを発表してまいりました。 ぜひ、このASEAN地域の国々の能力構築支援に更に力を入れていきたい、そして、開かれた自由なインド太平洋に資していきたいというふうに考えております。
○浜地委員 ありがとうございました。 以上で終わります。ありがとうございます。
○岸委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時二十三分休憩 ————◇————— 午前十一時五十八分開議
○岸委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。広田一君。
○広田委員 無所属の会の広田一でございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。 それでは、それぞれの大臣所信に沿って質問をしたいと思いますけれども、その前に、岩屋大臣、このたびの大臣御就任、本当におめでとうございます。実は私は大臣の大学の後輩でもございまして、また、雄弁会というサークルの後輩にもなります。その意味で、党派は違いますけれども、今回の大臣就任、本当に、自分、後輩としてもうれしく思いますし、誇りにも思うところでございます。ただし、質疑は別問題でございますので、その点はよろしくお願いをしたいと思います。 それでは、所信にございました我が国を取り巻く安全保障環境についてまずお伺いをしたいと思います。 両大臣はこの点について触れられておるわけでございますけれども、現在、防衛大綱の見直しを議論しております安全保障と防衛力に関する懇談会、この中でも指摘がございますけれども、安全保障環境のスピードは非常に激しくて、昔は十年で起こっていたことが今や一、二年で変化をしてしまう、そういう時代になってきました。 その負い目から考えますと、そもそも防衛大綱というのは十年先を想定をして策定をしたものでございますけれども、その防衛大綱を見直すということについては私自身も一定の理解をするところでございます。特にこの一、二年は激しく変わっているのではないかな、このようにも思うわけでございまして、その観点からまずお伺いをしたいと思いますけれども、我が国を取り巻くこの安全保障環境につきまして、昨年と比べて、具体的に想定していたよりも何が格段に速いスピードで厳しくなっているのか。この点について、岩屋防衛大臣と河野外務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○岩屋国務大臣 後輩がこうやって活躍されていることを大変うれしく思います。先輩にはぜひ優しくしていただきたいというふうに思います。 日本を取り巻く安全保障環境は、もう先生御案内のとおりですから多くは申し上げませんが、まず北朝鮮ですけれども、確かに、米朝首脳会談、南北首脳会談、望ましい方向にこれから動いてくれることを期待はしたいと思いますけれども、現状何かが大きく変わったということはない。数百発の弾道ミサイルが実戦配備されていて、その発射手段も年々向上してきていることは御案内のとおりでございます。 そして中国、これも先ほど申し上げましたように、東シナ海、南シナ海、活動を非常に活発化させている。我が国固有の領土である尖閣諸島周辺においても、空も海も海の下も非常に活動が活発化していることも御案内のとおりでございます。 さらには、大量破壊兵器の拡散、国際テロの深刻化、宇宙、サイバーといった領域における脅威の顕在化など、安全保障上、環境は残念ながら非常に厳しくなっている、こういう認識のもとに次の大綱、中期防をつくっていかなくてはいけないというふうに思っているところです。
○河野国務大臣 外務大臣の立場から申し上げれば、先ほども申し上げましたけれども、やはり、共通の価値観に基づく国際秩序への挑戦というものがとみに激しさを増しているというふうに申し上げてもよろしいかと思っております。そういったものにどのように対応していくのかということがやはり挙げられるんではないかと思います。 北朝鮮の核、ミサイルにつきましては、確かにミサイルが発射されるということはなくなりましたが、残念ながら非核化が進んでいるとは言えない状況でございます。さまざまな情報がもたらされている中で、やはりこの北朝鮮の状況については依然として極めて注意を払っていかなければならないと思っておりますし、中国の国防費の増大、あるいは東シナ海での一方的な現状変更の試み、これは南シナ海、東シナ海あわせてでございますが、そういう状況もございます。 また、テロの状況についても、状況としては変わらず、むしろ、外国の戦闘員がシリア、イラクなどからこの東南アジアに戻ってきている、流入している。そうしたことによるアジアでのテロの脅威というのは大きくなりつつあると言ってもよろしいかと思います。 また、サイバー空間、宇宙空間における新たな領域での課題が顕在化している。 また、人工知能を搭載した自律性致死型兵器、LAWSと呼ばれているものの開発が各国の中で進んでいる中で、残念ながら、これに関するルールメーキングは遅々として進んでいない。 さまざまな問題がございますが、大きくまとめると、やはり戦後の平和と繁栄をもたらした国際秩序に対する脅威というものにどう対処していくかというところに一番大きく集約されるのではないかと思っております。
○広田委員 それぞれ両大臣の方から御答弁を頂戴をしたところでございますけれども、両大臣がおっしゃったこととほぼ共通の認識を持つところでございます。 ただし、北朝鮮の動向については、この後若干議論もしたいというふうに思いますけれども、違う面はございますけれども、特に、宇宙、サイバー、これも後で時間があったら議論をしたいんですが、特にこの分野においては日本の防衛というのは脆弱性があるんじゃないか、このようにも認識をしているわけでございますので、おおむね基本的には認識は同じであるというふうなところも確認はさせていただきたいと思います。 そういった中で、だんだんのお話がございましたように、本当に、この一年を見るだけでも、日本を取り巻く安全保障環境というのは目まぐるしく変わってきたわけでございます。ですから、この変化のスピードにどのように適切に対処するのか、このことが問われているわけでございます。そういった意味で、日本を取り巻く安全保障環境について不断の見直しをしていかなければいけない、これは論をまたないわけでございます。 この点に関して申し上げれば、安倍総理大臣なんですけれども、昨年の十一月十七日、衆議院選挙直後の第百九十五回国会の所信表明演説の中で、「我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しい」、戦後最も厳しいというふうに言及されました。これは、これまでとは違って非常に踏み込んだ私は表現だなというふうに思ってお聞きをしたところでございます。 前小野寺防衛大臣も同様の発言をされているわけでございますけれども、今回も、先ほど両大臣の方からも御答弁いただいたんですけれども、所信の方から昨年あった戦後最も厳しいという言及が消えておりますけれども、一年前に示された我が国を取り巻く安全保障環境につきまして、戦後最も厳しいという認識には立たないという理解でよろしいんでしょうか。御所見をお伺いします。
○岩屋国務大臣 今般の私の所信では、戦後最も厳しいという表現は確かに使っておりませんけれども、そういう状況が今なお継続しているというふうに考えております。 戦後というと長い時間になりますけれども、発射してから我が国に着弾するまでわずか十数分という兵器が開発され、それが数百発も実戦配備されている、しかも、核開発をしている国があって、場合によってはそういう弾頭が載せられるかもしれないというようなことからしても、やはり、これまでなかったような状況が出現をしていることは事実だと思います。 そういう意味では、非常に厳しい、最も厳しい環境の中にあるという認識が変わったわけではありません。
○広田委員 この認識は変わらないというふうなことでございます。 それで、この点について幾つか御質問したいと思いますけれども、安倍政権が日本を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しいとする最大の根拠、理由、これは、一言で言えば、今大臣の方からも御答弁がございましたように、北朝鮮の脅威でございます。 昨年の十二月一日、前小野寺防衛大臣も当委員会でこのことについて端的に御答弁をされているわけであります。なぜ北朝鮮の脅威があるのか。それは、平成二十八年、二十九年における三回の核実験の強行、そして、今大臣からお話があったように、何百発もの実戦配備、そして、約四十発ものたび重なる弾道ミサイルを立て続けに発射をした。そして、我が国に対する核攻撃の威嚇、これは河野大臣も昨年の委員会でも強調されていた部分であります。 この具体的な事例を挙げた北朝鮮の脅威こそが、大臣答弁であるとか、昨年十二月五日に政府統一見解も出していただいたわけなんですけれども、これが、我が国を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しいという政府の最大の理由、根拠なんです。 よく脅威とは、能力と意図、これを乗じたものだというふうに言われております。能力というものを構築するのには十年、二十年かかります。しかし一方で、意図というものは、これは、無論、その真意というものを見抜いていかなければなりませんが、一瞬で変わるものでもあります。 あれから一年たちました。安倍政権が、戦後最も厳しいという認識の最大の理由である北朝鮮の脅威、その根拠として掲げているこの三点セット、この一年で、岩屋大臣、北朝鮮はどう変わったんでしょうか。この点についてお伺いしたいと思います。
○岩屋国務大臣 北朝鮮のたび重なる核実験、あるいは弾道ミサイルの発射、これは委員が触れていただいたとおりです。なおかつ、その中の二発は日本列島を飛び越していったということでもございました。河野大臣の答弁にもありましたが、それらの能力、あるいは核にまつわる能力が今排除されているかというと、排除されてはいないというのが現状だというふうに思います。 しかも、これも委員が御指摘になったように、能力掛ける意図というのが実際の脅威になるということでございますが、意図は瞬間にして変わり得るということもおっしゃいましたが、そういう意味でいうと、本当に今後の朝鮮半島情勢がいい方向に向かうということをこれは期待をしたいというふうに思いますけれども、その期待や楽観で防衛政策をつくるというわけにはまいりませんので、我々はその今の現実から目をそらさないということが大切だと思っております。 そういう意味で、今なお非常に厳しい環境にあるという、北朝鮮に関しても、まだ安全保障上は厳しい環境にある、その要素の一つであるというふうに申し上げなければいけないと思っております。
○広田委員 御答弁いただいたわけでございますが、確かに、大臣の御指摘は、能力というふうな面においてはそのとおりなんだろうと思います。しかし、日本に向けて何百発もの実戦配備をしたのはここ一年の話ではありません。もう既にやられていることであります。しかし、そのときには、戦後最も厳しいというふうな表現は使っておりませんでした。だから、私は、何で戦後最も厳しいんですかというふうに聞いたときに出てきたのがこの三点セットだったわけでございます。 そういうふうな観点に立つと、この一年、北朝鮮による核実験の実施はございません。また、弾道ミサイルの発射もありません。そして、日本に対する威嚇もありません。大臣御指摘のとおり、油断は全くできません。本当に全くできませんけれども、これは客観的に見て、米朝首脳会談、南北会談等々の積み重ねによって、これは河野大臣が大臣所信でも述べられておりますけれども、朝鮮半島の完全な非核化、これについて米国、北朝鮮の両首脳が署名をして文書で確認をする、これは非常に画期的なことなんだろうというふうに思います。 そういうふうな観点に立ったら、客観的に見まして、昨年よりは私はよい方向に変化しているのは間違いないのではないか。そして、それを日本として更に後押し、加速をしていかなければならない。 そうであるとすれば、一年で我が国を取り巻く安全保障環境は変わるんだというふうに言われている中で、戦後最も厳しいというふうに評価をするこの三点セットの根拠というのが今や崩れているんじゃないか、このように思いますけれども、岩屋大臣の御所見をお伺いします。
○岩屋国務大臣 確かに、この一年だけの動きを見るとそういうことも言えるかもしれませんが、核実験のたびにその爆発する規模は大きくなってきたわけですし、ミサイル発射手段も、TELと言われる移動式のものもどんどんふえていると承知しておりますし、潜水艦からの発射実験も行ったというふうに承知をしております。そういう意味でいうと、能力はどんどんと向上し、蓄積されたままの状態になっているということが言えるのではないかなと思います。 委員御指摘のとおり、北朝鮮の指導者が初めて文書の形で朝鮮半島の非核化ということを約束をしたというか、言ったということについては歓迎をしたいと思うし、今後いい方向に進むことを期待もしたいというふうに思いますが、ここは現実をしっかりと見据えて、日本の、我が国の防衛体制を構築する必要がある。 その上で、外交努力をしっかりと重ねていくことによって、本当の朝鮮半島の平和な状態をつくっていくという努力には日本も当然努力をすべきだと思っておりますが、防衛の任を担う立場としては、厳しい現実を見据えて、しっかりとした防衛体制を築いていく必要があるというふうに考えております。
○広田委員 大臣、結論部分は全く同感でございます。 自分が言いたいことは、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している、これは本当に共有できるところでございますが、ただ、この後の防衛大綱の見直しにも関係するんですけれども、突如、冷戦期と比べても戦後最も厳しいというふうな踏み込んだ表現をされますと、それは一体何なのかというふうなことはどうしても問わざるを得ないですし、国民の皆さんに危機感をあおる、こういうふうなことにもつながってくるんじゃないかなというふうに思うわけでございます。 そういう意味で、ことしは、一年だけ使って、この戦後最も厳しいという表現は消えたわけでございますけれども、今回の教訓は、そういう踏み込んだ表現を使う場合は、余り安易に使わずに、しっかりと考えた上で使用すべきだというのがこの一年の教訓ではないかな、このように指摘をしておきたいと思います。 ちょっとほかにも聞きたいことが何点かあるんですけれども、ちょっと時間の都合がございますので、次の防衛大綱の見直しについてお伺いをします。 岩屋大臣は、大臣所信の中でこの防衛大綱の見直しについて、専守防衛は当然の前提としながら、従来の延長線ではなく云々、こういうふうに述べられているわけでございますが、これは私の考え方ですし、多くの同僚が思っているんですけれども、集団的自衛権の行使、これを認めた安保関連法の施行、これによって安倍政権は専守防衛というのは事実上もう破棄したんじゃないか、このように私は理解をいたしております。 そういうふうに考えますと、そもそも専守防衛は当然の前提という認識自体が私は間違っているんじゃないかな、このように思うわけでございますけれども、この点について岩屋大臣に質問します。
○岩屋国務大臣 専守防衛とは、申し上げるまでもなく、相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使する。その態様も、自衛のための必要最小限にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限るという憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略を指しますが、今委員御指摘の、平安法によって認められた限定的な集団的自衛権というのは、あくまでも我が国の自衛の措置としての武力の行使であって、決してそれは、憲法の精神を逸脱するものでも、専守防衛という考え方を逸脱するものでもないというふうに考えております。 専守防衛にのっとって国の防衛方針をつくっていくという考え方にいささかの変更もないというふうに考えております。
○広田委員 今、大臣の方から専守防衛の定義についての御紹介があったんですけれども、述べられたとおり、武力行使ができる条件は、相手から武力攻撃を受けたときに初めて行使できるというふうに規定をしております。 一方、集団的自衛権の行使を認めた新三要件、これを見てみますと、他国に対する武力攻撃が発生をして、これにより日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があれば武力行使はできるというふうに規定をしているわけであります。 これは、日本語として普通に読めば、我が国に対して武力攻撃を受けたことと我が国に対して明白な危険があることは、武力行使の要件としては全く異なると思うんですけれども、これはいかがでしょうか。
○岩屋国務大臣 それについては、約二百時間に及んだ平安法の議論の中でかなり尽くされていると思うんですけれども、新しい三要件では、我が国に武力行使があった場合、あるいは、我が国と密接な関係にある他国に対する攻撃が国の存立を脅かし、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合には限定的な集団的自衛権が行使できるというのが平安法の骨格になるわけですけれども、明白な危険があるということは、そのまま放置しておけば我が国が武力行使を受けたと同じような被害、損害というものが発するおそれがある、こういうことを指しているということだと思いますので、その場合には、あくまでも我が国の自衛のために必要最小限度の武力行使ができるという考え方でございますから、これは、憲法の精神にのっとった専守防衛という考え方を逸脱するものではないというふうに考えております。
○広田委員 そうであるとすれば、武力攻撃切迫事態はなぜ武力行使ができないんでしょうか。
○岩屋国務大臣 切迫事態というのは個別的な自衛権にかかわる段階だと思いますが……(広田委員「同じような明白な危険がある、放っておけば」と呼ぶ)ええ。しかし、切迫した事態というのは準備はできるということだと思いますが、実際の武力行使に至るまでにはまだ及ばない段階だということだろうと思います。
○広田委員 集団的自衛権もそうなんです。明白な危険。切迫事態も明白な危険なんです。同じ自衛権、日本を守るための自衛権なのに、なぜ切迫事態の場合はできないのか。それは、専守防衛は我が国に対して武力攻撃を受けたときに初めてなんですよ。だから、我が国に対する武力攻撃というのが大前提なんです。 ですから、明白な危険で武力行使をすることができないというのが専守防衛の理念、定義の根幹でありますので、そういう意味では、今のこの新三要件、集団的自衛権の行使というものは専守防衛をないがしろにしているというふうに私は言わざるを得ないというふうに思いますので、なぜ切迫事態だと武力行使ができないのかというふうな事柄について、再度答弁を求めたいと思います。
○岩屋国務大臣 もともと、限定的な集団的な自衛権が必要ではないかという議論が始まったのは、幾つか要因がありますが、その中の大きなものの一つはやはり弾道ミサイル防衛だったと思うんです。 先ほど申し上げたように、今や十数分で我が国に着弾する弾道ミサイルというものが開発され、配備をされ、そこに核弾頭が載っかるかもしれないという、残念ながらそういう事態の中にあるわけであって、これを同盟国とともに共同対処する場合に、同盟国が攻撃されるのを看過するということは、我が国がこうむるかもしれない明白な危険を排除することができないということにつながるわけでございますから、存立危機事態というのはあくまでもいろいろな要素を総合的に判断して認定をするというものでございますけれども、やはり現在においては、そういう必要最小限度の集団的自衛権を認めるということが我が国の防衛を確かなものにするということにつながっていくという考え方だと思います。
○広田委員 質疑時間が終了しました。これはこれからもちょっと議論を深めていきたいなというふうに思いますが、私は、専守防衛と集団的自衛権の限定的な行使、これは相入れないというふうに思いますので、これからもこの議論を深めていくことを申し上げて、質疑を終了したいと思います。 どうもありがとうございました。
○岸委員長 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。 きょうは大臣の所信質疑で、次回は法案ということになっておりまして、それで、朝の理事会では武田与党筆頭の方から十一月中に必ず一般質疑は入れるという断言もありましたが、委員会室内では、法案を通した後にやるものかとこういう危惧の声も聞かれておりますが、私は武田筆頭を信じたいと思います。ぜひその信頼を裏切らないように、いつまでも後ろ指を指されるということが絶対にないように一般質疑を行いたいということを考えておりますから、両大臣におかれても、どうぞよろしくお願いいたします。 昨日、米海軍のFA18戦闘機が沖縄県那覇市の東南東約二百九十キロの海上に墜落をいたしました。エンジントラブルのためと報じられていますが、現時点でわかっている事故原因、米軍の訓練区域との関係を含む墜落場所、油漏れの有無を含む被害状況を明らかにするとともに、事故原因が究明されるまでの間の同型機の飛行停止を求めるべきだと思いますが、その点についての大臣の見解を伺いたいと思います。
○岩屋国務大臣 昨日の事案については、冒頭、委員から触れていただいたとおりでございます。 詳細な墜落地点についてはまだ明らかになっておりませんが、緊急脱出した当該機の搭乗員二名は、那覇市の東南東百五十六マイル、二百九十キロの海上において救助されたというふうに承知をしております。 そして、本件事故に関して、現時点において油漏れを含む被害情報はありません。それから、本件事故を受けまして、防衛省から米側に対し、直ちに情報の提供と安全管理の徹底、再発防止を申し入れ、そして、関係自治体に情報提供したところでございます。 原因は現在も米側において調査中であると承知をしておりまして、新たな情報が得られた場合には、関係自治体に対して速やかにお知らせをしたいというふうに思っております。 それから、飛行停止についてですけれども、これは、これまで、事故の個別の対応等を踏まえて、それぞれの事案に即して総合的に判断して米側に求めているところでございまして、現段階ではその判断に至っておりません。
○赤嶺委員 この海域、一歩間違えたら漁船などへの被害につながりかねない重大な事故であります。事故原因の究明を最優先にし、同型機の飛行停止を求めるべきだということを重ねて求めたいと思います。 次に、米軍の機体整備にかかわる自衛官の派遣の問題についてであります。 この問題は、米軍機の相次ぐ墜落、部品落下に加え、ことしに入って米軍ヘリの緊急着陸が伊計島、読谷村、渡名喜村で立て続けに起きたことを受けて、当時の小野寺防衛大臣が、一月二十九日の衆議院予算委員会で、自民党の國場議員の質問に答える形で打ち出されたものであります。 そこでは、一月に二度の緊急着陸を行ったAH1Z攻撃ヘリについて、アメリカ側から全ての同型機の点検を行ったとの説明を受けたことを小野寺防衛大臣が紹介した上で、これを私どもはそのまま受け取るわけにはいかない。アメリカ側が実施した点検整備については、防衛省として、今後速やかに、自衛隊の専門的、技術的な知見を活用して、確認、検証を行う予定であります。このように述べておりました。 ところが、予定されていた二月一日の派遣は米側の都合で延期され、それから九カ月余り、何の進展もありませんでした。 こうしたもとで岩屋防衛大臣が、先週七日、参議院の予算委員会で我が党の小池晃書記局長、議員に対して、「何らかの形で実施できる方向で現在最終調整中」、このように述べておられました。 何か進展があるだろうと思っていましたら、その翌日に行われた飛行安全に関する日米専門家会合の中身を見て、これはもう本当に、大変驚きました。米軍による点検整備の検証だったはずが、単なる訪問になっています。しかも、日米相互の問題になっている。これらの意見交換をしただけで、何も決まったものはない。幾ら何でも、これはおかしいのではありませんか。 岩屋大臣に伺いますが、なぜ、当初の日本側による検証が相互の訪問に変わってしまったんですか。
○岩屋国務大臣 本件については私も、就任して以来、どうなっているのかということを直ちに聞きました。 小野寺前大臣がおっしゃった確認、検証するという意味は、米側から情報を得て、そのことをしっかり理解するという意味だというふうに思いますけれども、残念ながら、そこの米側との意思の疎通が必ずしもうまくいっていなくて、協議に時間がかかった、調整に時間がかかったということでございましたので、これは何とか前に進めなきゃいけないということで、私は、在日米軍司令官のマルティネス司令官にも、あるいはハガティ大使にもお願いをして、まずお互いの専門家同士の会議体をつくらせてもらいたい、その中で、AH1Zの問題のみならず、その個別の事案に特化した議論というよりも、まずお互いの飛行安全というものをしっかりと情報交換、意見交換する場をつくらせてもらいたいということで、その会合が、八日、第一回目が行われたということでございますので、この会合を発展させていく中で、さまざまな事案に適切に対応できるようにしていきたいと思っているところです。
○赤嶺委員 ちょっと違うと思いますよ。小野寺大臣は、アメリカ側の説明をそのまま受け取るわけにはいかない、防衛省として検証を行う、こうはっきり述べているわけですよ。 当初の説明は、米軍の点検整備が妥当なものかどうか日本政府として主体的に検証するということだったのではないですか。そのようにはっきり答弁しているのではありませんか。
○岩屋国務大臣 そこのニュアンスが日米間でちょっと何といいますか、意思の疎通が十分でなかったと思うんです。 もう先生に申し上げるまでもないことですが、自衛隊であれ米軍であれ、相手の軍用機の整備について、インスペクトするということはあり得ません。つまり検査するということはあり得ないわけですけれども、それが検査するというような趣旨に聞こえたところもあって、また、メディアの中にはそういう誤訳した報道を流したところもあったりして、非常に意思の疎通がうまくいかなくなったということがあったことは事実だと思います。 したがって、やはりここはしっかり仕切り直して、専門家同士がお互いの整備状況について情報交換し、確認し合うという場を設けることが適切だというふうに判断をしたところでございます。
○赤嶺委員 小野寺防衛大臣の答弁は、当時、私も委員会席に座っていて聞いておりましたが、大変力強く、そして迫力に満ちた答弁でありました。検証ということもはっきり言っておりました。 ところが、あの答弁の時期というのは、名護市長選挙の最中での答弁であったんです。選挙の最中には威勢のいいことを言いながら、選挙が過ぎればどこかに行ってしまう。こういう対応は本当に無責任だと思います。ましてや、検証と言いながら、メディアの報道に責任の一端があったかのような発言は到底許されるものではありません。 一月以降も米軍機の緊急着陸は頻発しています。四月には普天間基地所属のヘリが熊本空港に、九月にも久米島空港に緊急着陸しています。そして、昨日のFA18戦闘機の墜落です。 防衛大臣、一度は答弁されたわけですから、この際、米軍の点検整備を日本側が主体的に検証できるような仕組みを検討すべきではありませんか。いかがですか。
○岩屋国務大臣 先ほども申し上げましたように、自衛隊であれ米軍であれ、相手方の軍用機の整備について検査をするなどということはあり得ない。自衛隊がその指令を受けてもお断りをするということになるわけでございます。 ただ、同盟関係で、お互いに共同訓練などもやっております。米軍の事故も遺憾なことですけれども、残念ながら、自衛隊の方にも時折そういう事件、事故というものが起こってしまいます。そういうときに、お互いの整備の状況について情報交換し、意見交換し、飛行安全に更に資するような取組を行うということは大変大事なことだと思っておりますので、今度の枠組みを使ってぜひそういうことをやらせていただきたいと思っているところでございます。
○赤嶺委員 大臣のこの記者会見での発言も含めて、結局、根っこにあるのは日米地位協定だということを隠して、米軍の機体には指一本触れることもできない、そういう日米地位協定があることを知りながら、小野寺防衛大臣は、選挙中だったから、いかにも日本の権限が通るような言い方をした。しかし、戻ってみたら、日米地位協定のもとでそれはできない。こういう米軍任せの対応にならざるを得ないということであります。この間の経過は到底納得できるものではありません。 関連して警察庁に伺いますが、昨年十二月に、普天間第二小学校の校庭に米軍ヘリが窓を落下させました。事故発生から来月で一年になろうとしていますが、警察による捜査はどうなったんですか。
○田中政府参考人 お尋ねの事案でございますが、昨年十二月十三日、沖縄県宜野湾市の小学校のグラウンドに米軍機の窓枠が落下した事案であると承知をしております。 沖縄県警察におきましては、通報を受けまして直ちに臨場し、現場の状況を確認するとともに、米軍の協力を得て、窓枠を落下させた機体を確認するなど事実確認を行っておりますが、刑罰法令に触れる行為を認めるに至っていないものと承知をいたしております。
○赤嶺委員 刑罰法令に触れる行為には至っていない。無罪放免。どういうことですか、それは。
○田中政府参考人 例えば航空法違反というのが考えられないわけではございませんけれども、航空法におきましては、機長による出発前の確認や物件の投下に関する罰則が設けられておりますが、この規定につきましては、特例法によりまして、米軍航空機及びその運航に従事する者については適用されないということとされているものと承知をしております。
○赤嶺委員 結局、そういう落下事故を起こして、さっき機体も調べたと言っておりましたが、あれは、落下したドアがその機体のものかどうかを確かめに、返しに行っただけなんですよ。機体の検証なんかやっていませんよ。だって、防衛大臣の答弁だと、そういうことができないのは常識でしょうという答弁が先ほどからありましたからね。結局何のおとがめもなかった。 防衛省に伺います。窓の落下にかかわった米軍の搭乗員や整備員への処分はどうなったんですか。
○中村政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘の事案に関しましては、米側から、本件事故が人的ミスであるとの説明を受けているところでございます。 お尋ねの処分につきまして、防衛省としては現時点で承知をしてございません。 いずれにいたしましても、米軍機の飛行に際しましては安全の確保が大前提と認識をしており、米側に対し、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう、引き続き求めてまいりたいと考えております。
○赤嶺委員 防衛省も警察も、手も足も出ないという状況であるわけです。 外務大臣に伺いますが、沖縄県は、ことし一月、地位協定をめぐる実情を把握するために、ドイツとイタリアに調査団を派遣をいたしました。三月に公表された中間報告書によると、いずれの国も、自国の法律や規則を米軍に適用させて、米軍の活動をコントロールしております。航空法が適用されず、危険な飛行訓練が野放しにされている日本とは全く違います。日本では事故後の飛行再開は米軍の判断次第ですが、ドイツやイタリアでは、受入れ国の同意がなければ米軍は飛行訓練を行うことはできません。日本では米軍の許可がない限りできない基地への立入りについても、ドイツ、イタリアでは、国レベルでも地方自治体レベルでも、基地への立入り権が認められています。 外務大臣、ドイツ、イタリアでできていることがなぜ日本でできないんですか。在日米軍についても同じようにすべきだと求めるべきだと思いますが、いかがですか。
○河野国務大臣 以前から繰り返し答弁しておりますけれども、日本とアメリカの間の地位協定と、アメリカと第三国の地位協定というのは、地位協定そのものの規定ぶりだけでなく、細かいところの取決め、あるいは実際の運用、背景などを含めた全体像の中で比較検討する必要があると思います。 日本の地位協定の中であるいは日本の運用の中で認められていることが他国の地位協定の中あるいはその運用の中で認められていないということもございますので、一部を取り出して比較をすることには意味がないと思っております。
○赤嶺委員 これは一部の話じゃないですよ、大問題になっていることですよ。 外務大臣は、この間の参議院の予算委員会で我が党の小池議員の質問に対して、「NATOの加盟国の一員として加盟国間の相互防衛の義務を負っている国と、それと異なる義務を負っている日本の間で地位協定が異なるということは、当然にあり得る」、このように述べておられます。これは一体どういう根拠に基づくものなのか。 例えば、ドイツはボン補足協定を三回にわたって改正しています。とりわけ一九九三年には大きな改正が行われていますが、これは、米軍機の墜落事故が相次ぎ、改正を求める世論が高まったことを受けて政府が取り組んだ結果であります。一九八八年六月には米軍のF16戦闘機が同じ日に三機も墜落し、八月にはイタリア軍の曲技飛行チームが空中で接触し、観客とパイロットを合わせて七十五名が死亡するという大惨事が起こりました。そうしたことを受けて政府が取り組んだ結果であります。 外務大臣は、そういう世論のドイツやイタリアでの地位協定の改正が、こういう経過の中で行われたのではなくて、相互防衛義務を負っていたからだと言われるんですが、その具体的な根拠は何ですか。
○河野国務大臣 私が申し上げたのは、日米の地位協定と第三国とアメリカの間の地位協定を一律に比較するのは難しいということを申し上げているのであって、私の発言を曲解するのはやめていただきたいと思います。 この相互の防衛義務というのは、その要素の一つであるということを申し上げているわけでございます。 日本でも、軍属の補足協定あるいは環境の補足協定といったものがつくられましたし、あるいは、合意議事録などを含んだ大きな法的枠組みの中でさまざまな改善というものが行われてきているわけでございまして、ドイツ、イタリアはやったけれども日本はやっていないと言うのは適切でないと思っております。
○赤嶺委員 事故が起こって人命に危機が起これば世論が盛り上がって、地位協定を変えてきたドイツ、イタリアの経過があるわけです。日本政府は、一九六〇年の締結以降、日米地位協定の改正を提起したことさえありません。 一九九八年の米軍機によるロープウエー切断事故当時に、当時外務大臣として事故対応に当たったディーニ元首相は、沖縄県の調査団に対して、米軍基地があるのは日本だけではないが、インターナショナルな見直しを進めていかないと、日米関係だけが奇異な関係になってしまう、米国の言うことを聞いているお友達は日本だけだ、沖縄県の調査団にそう語ったというんです。 私は、国民の安全に責任を持つ政府の外務大臣として、できないことの説明、これを探していくのではなくて、どうすればできるか、これを考えるべきだと思います。 全国知事会は、ことしの七月、日米地位協定を抜本的に見直すことを求める提言を全会一致で採択をいたしました。航空法や環境法令などの国内法を原則として米軍にも適用させ、事件、事故時の自治体職員の迅速、円滑な立入りを保障することなどを求めております。 こうした提言を重く受けとめて、日米地位協定の抜本改正、米軍への国内法の適用、これを踏み切るべきだと思います。 環境補足協定や軍属の話はきょうはおいておきますけれども、部分的な話ではなくて、県民の人命にかかわる、基地がある地域での人命にかかわる一番大事な根幹の問題ですよ。地位協定の曲解どころじゃないんです。正面から受けとめていただきたいと思います。 警察庁、せっかく来ていただいておりますので、名護市数久田の銃弾事故について、発射された銃弾であるということで米軍に捜査協力を求めておりますが、米軍から同種の実弾や資料は提供されたんですか。
○田中政府参考人 お尋ねでございますが、本年六月二十一日、沖縄県名護市内の農作業小屋内から銃弾様のものが発見された事案であると承知をしております。 発見をされたものにつきましては、発射をされました銃弾であることが判明した旨の報告を受けているところでございますけれども、これが米軍のものかどうかというのは確認はされておりません。
○岸委員長 赤嶺君、時間が来ました。
○赤嶺委員 外務大臣、結局、米軍は捜査の協力もしないんですよ。米軍基地実弾射撃訓練場から飛んできた銃弾であることもみんなはっきりしているのに、協力しないから警察も手も足も出ない。 しかも、キャンプ・シュワブは、防衛大臣、欠陥実弾射撃訓練場です。即刻閉鎖することを強く求めて、質問を終わりたいと思います。
○岸委員長 次に、照屋寛徳君。
○照屋委員 社民党の照屋寛徳です。 最初に外務大臣にお尋ねします。 去る十一月七日の参議院予算委員会における共産党の小池議員と安倍総理や河野外務大臣の日米地位協定に関する質疑を議事速報で読みました。一読して、総理と外務大臣の答弁に心底落胆しました。私は、不平等、不公平な日米地位協定の全面改正なしに、我が国の真の主権確立と国民の人権と尊厳は守れないとの立場です。 ところで、ことし七月二十七日、全国知事会が米軍基地負担に関する提言を全会一致で採択しました。その提言の一つに、「日米地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令などの国内法を原則として米軍にも適用させることや、事件・事故時の自治体職員の迅速かつ円滑な立入の保障などを明記すること」をうたっております。 外務大臣は全国知事会の日米地位協定抜本見直しの提言をどう受けとめましたか。
○河野国務大臣 地位協定に関しましては、一つ一つの事柄に関して最も適切かつ効果的に手当てしてまいりたいと思います。
○照屋委員 河野大臣、それは、地位協定については私ももう何日もかけて議論をしたいんですが、この全国知事会の初の日米地位協定改定の提起を私は真剣に受けとめるべきである、すなわち、これはまさに国民の声である、こういうふうには、大臣、思いませんか。
○河野国務大臣 申し上げましたように、政府として、最も適切かつ最も効果的な方法でこの地位協定の一つ一つの問題に対応してまいります。
○照屋委員 防衛大臣に尋ねます。 去る十月二十七日の沖縄タイムスは、同社が米情報公開法を通じて入手した米海兵隊の内部資料によって、米軍普天間飛行場が発がん性の残留性有害物質PFOSやPFOAによって高濃度に汚染されていることを大きく報道しました。防衛大臣はこの報道を承知しているか、尋ねます。 また、かかる報道を受けて、防衛省として、米海兵隊に対し、民間地域の地下水汚染対策などを求める考えはありませんか。
○岩屋国務大臣 米国の情報公開法を通じて入手したとされる海兵隊の資料によって、先生御指摘のように、普天間飛行場において、有機弗素化合物であるPFOSやPFOAが検出されていたことが明らかになった旨の報道は承知しております。 防衛省といたしましては、沖縄県民の皆様がPFOS等の検出に対し不安を抱いておられることは重く受けとめておりまして、現在、米側にも照会の上、米国政府のウエブサイトにて入手可能となっている当該文書を特定し、その内容について精査しているところでございます。 今後、沖縄県、米側及び関係機関と密接に連携してまいりたいと思います。
○照屋委員 防衛大臣、沖縄県の調査で、普天間飛行場周辺の民間地域ではPFOSなどの汚染水が確認されている。沖縄の米軍基地の問題は、安全保障の問題もさることながら、最大の環境問題、そのことを大臣としてもしっかりお考えいただきたい、このように思っております。 さて、最後に、辺野古新基地建設の埋立用岩ズリを海上搬入するため沖縄防衛局が使用を予定していた本部、塩川地区の岸壁が、台風直撃の損壊で来年三月末ごろまで使用不可能であることが判明しました。 岩屋大臣、陸路搬入や、本部港塩川地区以外からの海上搬入はやりませんね。仮に本部地区と国頭地区以外からの海上搬入や陸路搬入を行うとなると、沖縄県に設計概要変更申請をし、認可を得る必要があることを大臣は承知しておりますか。
○岩屋国務大臣 今後の工事のスケジュールなどはまだ決まっておりませんけれども、埋立土砂である岩ズリについては、私ども、海上搬入することとしておりまして、今、事業者と本部町との間での協議を行っているところでございます。 しかるべき段階で適切に許可が得られるように、本部町との調整をしっかり進めてまいりたいというふうに思っております。
○照屋委員 大臣、私が聞きたい最後の点は、この海上搬入以外をやる場合には、これは、沖縄県と設計概要変更申請をして、沖縄県の認可を得る必要があるということを大臣はしかと認識をしておられるのか、そのことを聞いております。
○岩屋国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、私ども、海上搬入ということを前提として作業を進めてきております。したがって、本部町から許可が得られるように、引き続き努力してまいります。 いずれにしても、公有水面埋立法や、沖縄県から公有水面埋立承認書の別紙として付された留意事項に基づいて、適切に対応してまいります。
○照屋委員 終わります。
○岸委員長 次に、長島昭久君。
○長島委員 新会派、未来日本の長島昭久です。どうぞよろしくお願いいたします。 岩屋大臣、防衛大臣の御就任、まことにおめでとうございます。学生時代から岩屋さんを知る者として申し上げたいことはたくさんあるんですけれども、時間がありませんので本題に行きたいというふうに思います。 北朝鮮情勢はまさに膠着状態であります。先ほど広田さんの方から、核実験も弾道ミサイルの発射もこの一年なされていない、こういう指摘がありましたが、けさの報道にもあるように、北朝鮮は依然として核開発、そして弾道ミサイル開発をやめていない、継続をしております。 他方で、中国、韓国、ロシアはしきりに、制裁を緩和していこう、こういうことを言っております。このまま制裁を緩和すれば、まさに北朝鮮の思うつぼではなかろうかと思いますが、日米は、国連の制裁の徹底履行を柱とする、いわゆる圧力路線というものを維持することで一致をしているというふうに思いますが、河野大臣、この日本政府の方針にいささかの揺るぎもありませんね。
○河野国務大臣 いささかも揺るぎございません。
○長島委員 そこで、きょうは北朝鮮に対する国連制裁の履行状況についてお尋ねをしたいというふうに思います。 最も直近の事案に沿って質問をさせていただきます。 八月十日、韓国政府は、四隻の貨物船の入港を禁止いたしました。韓国関税庁の発表によると、北朝鮮産の石炭をロシア経由で不正輸入していた疑いがあるということで、九件の事案を捜査し、七件の犯罪事実を確認し、輸入業者等三名及び関連法人三カ所を送検をするということを決めたということでございます。 言うまでもなく、石炭というのは、北朝鮮の外貨稼ぎのための重要な、いわば戦略物資ともいうべきものであります。あれだけ貧しい北朝鮮が核やミサイルを開発し続けることができたのも、まさしくこういった外貨稼ぎのたまものと言っても過言ではない。したがって、国連は、昨年の八月五日にこの石炭を全面禁輸といたしました。国連安保理決議二三七一号であります。 そこで、海上保安庁にお尋ねをしたいと思います。 韓国政府の入港禁止措置にもかかわらず、この四隻の貨物船は、これまでどおり我が国に寄港を繰り返しているという報道がございますが、石炭の全面禁輸の国連決議二三七一を受けて韓国政府が調査を開始した昨年の八月以来、我が国に、この四隻の貨物船、それぞれ何回寄港したか、お答えいただけますか。
○星政府参考人 御指摘の四隻の船舶が過去に我が国に入港した実績と海上保安庁による立入検査の実績につきましては、安保理決議第二三七一号が採択された日以降、昨日までは、入港実績六十一回、立入検査回数二十四回となっております。
○長島委員 六十一回。韓国政府が入港禁止をした貨物船が依然として頻繁に日本の港に出入りをしているという事実が今明らかになりました。 時間がないので私の方から説明いたしますが、この四隻は、韓国とは関係のない中国企業が所有、運航しております。しきりにロシアと日本との間を往来していることが既に確認をされております。しかも、そのうちの一隻を所有する中国企業の事実上の支社が日本にはあります。 さらに、ことし三月に公表された国連安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの年次報告書によれば、そのうちの二隻が北朝鮮産石炭のロシア経由による不正輸出の容疑で捜査対象になっているんです。 通常であれば、これだけの情況証拠がそろえば、しかも、あのゆるゆると言われている、制裁には後ろ向きの韓国政府でさえ入港禁止措置を行った事実を受けて我が国も入港禁止措置を検討してもおかしくないと思うんですが、外務大臣、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 当該船舶につきましては、立入検査を行った結果、問題がなかったというふうに認識をしております。 一度やったからといっていいというわけではございません。入港禁止措置の必要があるというふうに判断されれば、そのときにはしっかり対応してまいりたいというふうに思います。
○長島委員 二つ、河野大臣に指摘をしたいと思います。 まず一点は、二〇一三年三月の国連安保理決議二〇九四。これは北朝鮮の三回目の核実験の後、国連で制裁決議がなされた。それ以来、国連の制裁レジームというのは大きく転換しているんです。後でそれは説明します。 もう一つ、それにもかかわらず、今の日本の国内法は、そのような国連制裁の新しいレジームに対応し切れていないのではないか、私はこのように考えているので、時間がないんですけれども、質問したいと思います。 まず、皆さん、お手元に国連決議二〇九四を配付をさせていただきました。ごらんいただいても、国連の決議文というのはなかなかごちゃごちゃしていて、下の方に全文をつけておきましたので、後でゆっくりごらんいただきたいと思うんですが、一番上に途中省略した条文第十一項を載せてあります。 煎じ詰めて言うと、まずここで言っていることは、国連の制裁違反に貢献し得る、つまり可能性のあるもの全て、あらゆる資産、当然に船舶も含まれます、あらゆる資産の移転の阻止を加盟国に義務づけています。これが第一点。 それからもう一つは、これまでは、国連やアメリカがこれこれの個人あるいは団体あるいは船舶、特定の船舶や個人や団体を指定して一々制裁対象に、それを待って日本は、リストに加えながら、日本の制裁レジームというのを拡大してきた、こういう経緯があるんですが、この国連決議二〇九四は、国連が制裁対象を特定するのを待たずに、加盟各国が独自の判断で制裁措置を講ずることを義務づけているんです。 なぜならば、北朝鮮はこの数十年かけて、実に巧妙に世界に密輸ネットワークを張りめぐらしてきたからなんです。これを封じ込めるためには、加盟各国が、待っているのではなくて、積極的に制裁措置によってこれを遮断をしていかなければいけない。 これが国連加盟国の義務であり、とりわけ、河野大臣や安倍総理を始め、圧力路線を主導してきた日本の責任だというふうに思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 日本として安保理決議をしっかり履行するのは当然のことだと思っております。
○長島委員 大臣がそういうおつもりでも、国内法に制約があればそれはできないんです。 今、もう時間がありませんので、たった一つだけ実例を挙げたいというふうに思います。 特定船舶入港禁止特措法、御存じですね。これはもともと万景峰号を入港禁止にするためにつくられた。しかし、その後、北朝鮮がミサイルを発射したり核の実験を行うたびに、その制裁の対象範囲を広げて今日に至っています。今日には、北朝鮮の船舶は全面的に入港禁止というふうになっているのは、もう既に委員御承知のとおりであります。 しかし、ここからが大事。実態は、まず第一番目、北朝鮮籍の船だけなんです、対象は。つまり、どこかの、シエラレオネとかパナマ船籍の船は対象にはならないんです。二番目、北朝鮮の港に寄港した記録がある場合の船舶のみなんです。したがって、北朝鮮を通らないで、例えばロシアから直接日本に何かを運んできた場合にはこの対象になっていない。それから三番目は、国連の制裁で指定された、先ほど言ったような船舶。 これでは大臣、北朝鮮の意を受けた中国の企業が所有、運航するパナマ籍船の第三国迂回、つまり、ロシアを迂回したような積み荷についての密輸は防げないんですよ。これが今の日本の国内法体系の実態なんです。だから、二〇九四始め国連のさまざまな制裁決議があるにもかかわらず、韓国のようなプロアクティブな対応が日本はできないんです。 この点、ぜひ、もう一回金曜日に続きをやりたいと思いますけれども、今後、国内法は今までずっと進化を続けてきています。いろいろな事案が出るごとにリアクティブにやってきていますけれども、この辺で河野大臣の指導力を発揮して、もう少しプロアクティブな国内法を整備するような方向に踏み出していただければというふうに思いますが、最後に一言、お願いします。
○岸委員長 河野外務大臣、簡潔にお願いします。
○河野国務大臣 安保理決議に資するこうした法律の整備については、しっかりと検討してまいりたいと思います。
○長島委員 ありがとうございました。
○岸委員長 外務大臣は御退席いただいて結構でございます。 ————◇—————
○岸委員長 次に、本日付託になりました内閣提出、防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。岩屋防衛大臣。 ————————————— 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○岩屋国務大臣 ただいま議題となりました防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。 防衛省職員の給与について、平成三十年度の官民較差に基づく改定を実施するため、所要の措置を講ずる必要があります。 以上が、この法律案の提案理由であります。 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。 第一に、一般職の職員の例に準じて、自衛隊教官及び自衛官の俸給月額について引き上げることとしております。 第二に、防衛大学校及び防衛医科大学校の学生に係る学生手当及び期末手当等について引き上げることとしております。 このほか、附則において、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置等について規定しております。 なお、事務官等の俸給月額の改定、自衛官及び事務官等の勤勉手当の支給割合の引上げ等につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の改正によって、一般職の職員と同様の改定が防衛省職員についても行われることとなります。 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○岸委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る十六日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時十三分散会