予算委員会 第20号
- 発言数
- 225 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/06/25
会議録
○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に蓮舫君及び辰巳孝太郎君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 予算の執行状況に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行副総裁若田部昌澄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について御報告いたします。 本日は、内外の諸情勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は百八十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党・こころ十五分、公明党二十分、国民民主党・新緑風会四十分、立憲民主党・民友会三十三分、日本共産党二十八分、日本維新の会二十分、希望の会(自由・社民)十二分、無所属クラブ十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。 ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 予算の執行状況に関する調査を議題とし、内外の諸情勢に関する集中審議を行います。 これより質疑を行います。二之湯武史君。
○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史でございます。 質問の機会をいただきました参議院自民党の執行部、また同僚の先生方に感謝を申し上げ、質問に入らせていただきます。 地元に帰りますと、やはり、いまだに国会はモリカケ問題ばっかりやっていて国民生活に直結する議論を全然していないじゃないかと、こういうことを厳しく批判をいただくことがございます。確かに、国会の議論がそのような状況にあることは否定できませんし、そうした状況を招いた財務省を始めとする政府の姿勢は厳しく問いただし、早急に再発防止策を求めると同時に、与党の一員としても率直におわびを申し上げたいというふうに思っております。 一方で、国民の皆さんに分かっていただきたいこともございます。それは、例えば、我々自民党では、毎朝八時から数々の部会や調査会やプロジェクトチームを開催をして、国会に提出する前の法案や様々な提案を議論しているということです。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
○二之湯武史君 もちろん国会が止まっているときもそうです。 国会では多くの時間が野党の皆さんの質疑でございますから、政府はそれに対して答えるという立て付けですので、どうしても野党の皆さんが取り上げるテーマが国会のテーマになってしまう。そして、それをマスコミが取り上げますから、国民の皆さんにはそういうテーマが伝わりがちになるということでございます。 自民党本部の議論は国会のようにテレビが入りませんから、我々がどのような議論をしているかというのを国民の皆さんに分かっていただけないというのは大変残念でありますけれども、是非ともそういうことも御理解をいただきたいというふうに思っております。 さて、今国会を振り返りますと、我が国が直面する危機、特に少子化、急速な高齢化、そして低成長と、こうした課題に対して正面から取り組んで、働き方改革、人づくり革命、生産性革命という解決策を具体的に掲げて、その関連法案をしっかりと仕上げていくと、そういう国会であったというふうに私は評価をしておりますが、この人口が減少する我が国が引き続き経済活力をしっかり維持するための改革、革命についての総括的な意義について、まず総理からお話をいただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当分の間、日本は残念ながら人口が減少していくわけであります。特に生産人口はそうであります。しかし一方、高齢化が進む中において、医療や介護、社会保障費は増えていく。この増えていく社会保障費を賄うためには、経済を成長させ、そして税収を増やして、そしてそうした社会保障費に充てていく必要があります。人口が減少していく中での経済成長、強い経済成長力を維持するというのはそう簡単なことではありませんが、しかし、その中で力強い経済成長を達成するため、一人一人の人材の質を高めていく人づくり革命、そして成長戦略の核となる生産性革命に取り組み、しっかりと経済を成長させていくと同時に、働き方改革を推進していきたいと思います。 これからの取組を進める上においては、安倍内閣が目指すのが、高齢者も若者も、そして女性も男性も、障害や難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現であります。そのためには、最大のチャレンジが、働く人の視点に立って、一人一人の事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現していくことであります。そのために、働き方改革をしっかりと進めていきたいと決意をしているところであります。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 私は、この一連の改革を大変評価していると同時に、まだまだこの我が国全体の問題の一部、また第一歩に、ようやくそれを歩み出したという段階だというふうに思っております。 最近、講演をさせていただく機会も多いんですが、その際に、現在の我が国の状況を、かつての英国病になぞらえて、多少刺激的な言葉ですが、日本病というような形で説明させていただくことがございます。英国病というのは、一九六〇年代、七〇年代、イギリス政府が主要産業をことごとく国有化し、また、社会保障制度を過度に充実し過ぎたため国民負担が非常に大きくなって、そして勤労意欲をなくして、もうストライキが相次いで経済が不振に陥った状況のことを言います。 では、日本病と私が言うのは何なのかと。次のパネルを御覧ください。(資料提示) かつて、戦後の復興期から高度成長期に非常に機能したあらゆる社会制度や価値観、つまりパネルの右側にありますこの昭和モデルというモデルが、現在の社会の変化、こういうものに十分対応できていないために、我が国が持つ非常に大きなポテンシャルを最大限発揮できていないんじゃないかというような私の仮説でございます。 例えを申し上げますと、昨今いろいろ問題になっておりますスポーツのパワハラの問題等々ございます。こうした、私も今、自民党でスポーツや文化や大学といった分野の改革に取り組んでおりますが、非常にポテンシャルが大きいんですね。しかし、組織が非常に同質的です。そして、そこに関わっている方々の分野が、もうその分野のキャリアしかお持ちでないという方が多いわけですね。悪く言うと、やや村社会化しているような面もあるのではないかというふうに思います。 例えば、国家戦略で今進めておられる農産物の輸出、またインバウンドの観光と、こういった面も非常に大きなポテンシャルがあるんですが、実際の事業を見ますと、物すごく平等性を求められます。ですので、組合でありますとか協会と、そういった公的主体単位で横並びで事業をする余り十分に今結果を出せていない、逆に結果をすぐに出せる有効な民間の事業者をうまく活用できていないと、そういう私は現場をたくさん見てまいりました。 こういったものを、この行き過ぎた昭和モデルといいますか、非常に平等主義的で横並び的な、こういう部分が我が国の他の社会や国民の価値観にまで知らぬ間に浸透しているんじゃないかと、そういう危機感を私は持っております。 要は、昭和モデルというのは、人口が増加する人口ボーナス期において、経済的な繁栄を達成するという国家目標を先進国へのキャッチアップで成し遂げるという時期には物すごく有効に活用したモデルだと思いますが、今のようにある程度経済的な繁栄が達成され、そして価値観やライフスタイルが非常に多様化し、またグローバル化も進む中においては、人々の価値観やまた組織の在り方といったものもやっぱり大きく変化せざるを得ないというふうに思いますが、その変化がまだまだ十分ではないんじゃないかというのが私の問題意識でございます。 今回の働き方改革というのは、実は、このパネルでいいますと、価値の源泉、大量生産、大量消費という時代がかつてありました。今、それでは日本の企業は飯食えません。また、雇用の形、これもよく就職といいますが、実際は就社なんですね、その会社に就職すると、まあメンバーシップ雇用といいますが、そしてその世界で終身雇用で最後まで働くと、そういうような時代がございましたが、そうしたモデルをあるべき姿に変えていこうというような、私は非常に野心的な、また社会全体、社会変容の取組の一環ではないかなと思っているんですが、その点について総理の御意見を伺わせていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先人たちがつくり上げたシステムや価値観の中には、これは守っていかなければならないものもあるわけでありまして、例えば世界に誇る皆年金、皆保険制度であります。この社会保障制度は守っていかなければいけない。しかし、そうしたものを守っていく上においても、時代の変化に応じて、時には勇気を持って思い切って変えていく、変えていかなければ生き残っていくことができないわけでありますし、人々のそれぞれの人生の価値を達成することはできないんだろうと思います。 そうした姿勢の下で、安倍内閣では、六十年ぶりの農協改革を始めとして岩盤規制改革を行ってきました。また、戦後の発展を支えてきた教育制度、社会保障制度、労働制度の改革も行っています。また、冷戦後の国際情勢の変化を踏まえた外交、安全保障の立て直しなど、様々な改革に挑戦をしてきたところでございますが、まさに経済においてはグローバル化、また人生においても百年、人生百年の時代を迎えている。今までの単線型の人生設計ではそれぞれの人々が人生を豊かに全うすることができなくなっているわけでありまして、こうした大きな変化に、またおっしゃったように、人口が増えていくということを前提にした高度経済成長時の政策、その政策が言わば社会習慣になり、それぞれの文化にもなっている。ですから、そうしたものをもう一回見直しをしていく必要が確かにあるんだろうと、このように思います。 大切なことは実行であろうと思います。国民の理解を得ながら果敢に政治を前に進め、結果を出していく、そのことによって政治の責任を果たしていきたいと考えております。
○二之湯武史君 ありがとうございます。 今総理おっしゃった、これまでの強みを生かした上で変わるべきところは変わらなければいけないということは、私の申し上げたい趣旨でございます。 昨日のサッカー日本代表を見ていただければ分かると思います。日本代表はこれまで、チームワーク、協調性という意味では他国に対して非常に競争力があったわけでございます。そして、この二十年間、日本のサッカー選手はどんどん海外で挑戦し、個というものを磨いてきました。ベースにある協調性、チームワークにヨーロッパで鍛えられた個というものが乗っかることによって今回の躍進があるんだろうと。昨日の先発メンバー十一人中十人がヨーロッパ組でありまして、交代で入った三人は全て欧州組でありました。そうした個と我々が伝統的に得意とするチームワーク、これが融合した形がこれから日本の競争力じゃないかなというふうに思います。 先般、NHKスペシャルで「人類誕生」という番組がございました。私非常に感慨を覚えましたものが、なぜ我々ホモサピエンスが生き延びて、そして我々よりも大きな脳を持ち、大きな肉体を持っていたネアンデルタール人が滅びたのかということなんですね。その番組の結論は、双方が作った石器を比較しますと、ホモサピエンスはネアンデルタール人よりも大きなコミュニティーを形成していた。ネアンデルタール人は主に家族単位、ホモサピエンスはもっと大きな単位でコミュニティーを形成していたために、広く衆知を集め、そしてそのでき上がったイノベーションも広く共有したということで非常に進化が速かったというようなことがございました。今でいうこれはオープンイノベーションであったり、また多様性、包摂性という概念だと思います。これから我々が目指すべき社会の概念だと思うんですね。 ですので、私は是非総理にお願いがございますが、今の内閣、働き方改革、人づくり革命、生産性革命、その政策ベースでどんどん社会に訴えていく、政策を進めていく、そういう今コミュニケーションを取っておられると思うんですが、実は、私が申し上げたように、このように、今の時代の課題の本質、そしてこれから我々が向かうべき社会の本質、こういったものを分かりやすく見える化して、そして、それをまず広く共有した上で、我々は、例えばこうした雇用の形も変わらなきゃいけない、教育の形も変わらなければいけない、産業振興もそうだし、リーダーの像だってそうです。そういうものをしっかり分かりやすく見える化した上で、じゃ、ここを変える政策が実は働き方改革なんだよと。これから教育も変えていかないけません、いろんなものを変えていかないといけない、そうした課題を分かりやすく見える化して、そして、今はSNSの時代ですから広く国民にコミュニケーションをしていく、これ、こういうことが私、可能な時代だと思うんですね。 是非ともそうしたコミュニケーションの形を参考にしていただきたいと思うんですが、御意見何かございますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変いい御指摘をいただいたと、こう思っています。 先ほど御議論をさせていただいたように、日本が人口減少が進んでいく中においてしっかりと社会保障制度を守っていくためには経済を成長させていく必要があるし、また、人口減少が進んでいく中において、例えばアジアの活力、人口は増えていきますから、そのアジアの人々の需要、旺盛な需要を取り込んでいく、そして世界で次々と生まれているイノベーションを取り込んでいく、それこそがまさに私たちの成長戦略、目標でありますが、そうした大きな目標を何のために持って、人生がどう変わっていくかということについてしっかりとお示しをしていきたいと、こう思っています。 その中において、人生百年時代にどう対応していくかという、この構想についても御説明をさせていただいておりますが、まだ十分に行き渡っていないのは事実だろうと思います。SNS等を通じてしっかりとお示しをしていく中において、特にこの働き方改革についてどのように変わっていくか。みんなが一斉に卒業し、そして一斉に退職をしていくという時代では、この人生百年時代にはそれぞれの人々が人生を豊かなものとして全うすることができないんだという中において進めているんだと、それについてこの働き方改革もして、行っているということも含めてしっかりと説明をしていきたいと思っておりますし、現在、全国四十七都道府県に設置をする働き方改革推進支援センター等でしっかりとこうした考え方、目標等について丁寧に説明をしていきたいと、このように考えております。
○二之湯武史君 ありがとうございました。 何度かこの場でも議論させていただきました。例えば資本主義の形というようなものも、これから持続可能性、包括性を大事にした形に変わっていかなきゃいけない。本当に社会全体が大きく変容する中だと思いますので、是非ともそうした社会の見える化、こうしたものを政府としても進めていただきたいというふうに思います。 ここにもキーワードとして共感という言葉を三つ入れています。幾ら国で法律や制度をつくっても、現場に共感がなければ働き方改革も生産性革命も進まないと思います。やはり、そのリーダー、リーダー、現場のリーダーがそこで働く人の共感を引き出す、それによって多様性に富んだ生産性の高い組織になるということは我々参議院自民党が実証しているところでございますので、是非とも、これからもこうした政策のイノベーションをいかに現場で進めていくかと、我々政治家もこれから思考回路を変えていかなきゃいけないというふうに思っていますので、これからも努力することをお誓い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で二之湯武史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、浜口誠君の質疑を行います。浜口誠君。
○浜口誠君 国民民主党・新緑風会の浜口誠です。 まず冒頭、先週の月曜日に発生いたしました大阪北部地震について、お亡くなりになられた皆様、さらには被災された全ての皆様に心からお悔やみと哀悼の言葉とお見舞いを申し上げたいというふうに思っております。 我々国民民主党も、先週の木曜日に北部地震の災害対策の本部、この会議を行いまして、被災状況の確認、さらには子供たちの通学路の安全確保、そして危険なブロック塀の迅速な解体、さらには除去、こういったものを政府の方に要請をさせていただきました。今後も、被災者の方にしっかり寄り添って全力で我が党も取り組んでいきたいと、こういうふうに思っております。 それでは、私から、まず通商問題について総理にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。 米国のトランプ政権、今年の三月に、鉄鋼、アルミニウムの輸入品に対しての追加の関税、これを発動しております。さらに、六月には、自動車や自動車部品に対しても最大二五%、これを視野に入れて調査を行うと、こういうスタンスを表明されております。これは、我が国の物づくり産業にとっては極めて大きな問題だというふうに思っております。 その一方で、我が国の物づくり産業は米国の経済や雇用にも大きく貢献をしております。お手元の資料、少し配付させていただいておりますが、この資料は日本の自動車産業が米国でどれだけの雇用を生み出しているのかというのを示したものでございます。二〇一七年で九・二万人の雇用を生み出しております。一九九〇年と比べれば三・二倍ということで、非常に大きな貢献を雇用面でも経済面でも日本の物づくり産業はやっておるということであります。 こういうことをアメリカのトランプ政権にも丁寧に説明すると同時に、今回の不合理な追加関税、これについては、やはり日本としては容認できない、そして撤廃すべきだと、この強い姿勢を安倍総理を始め皆さんは米国政府に対して言っていく必要があると思います。 六月の七日に日米首脳会談が行われました。このとき、政府代表として総理は、トランプ大統領に対して、この追加関税、撤廃すべきだと強く求めていただいたということでよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米国の広範な貿易制限措置は、世界市場を混乱させ、そしてWTOルールに基づく多角的貿易体制にも悪影響を及ぼしかねないものであり、極めて遺憾であります。日本からの鉄鋼やアルミの輸入が米国の安全保障に悪影響を与えることはなく、むしろ、高品質の日本製品は米国の産業や雇用にも多大に貢献をしています。こうした日本の基本的立場については、これまでの日米首脳会談において私からトランプ大統領にも申し上げているところであります。 また、直近の日米首脳会談でも、これまでの日本の基本的な立場に加えて、日本の自動車メーカーとその関連産業が米国内で約百五十万の雇用を生み出し、米国経済に多大な貢献をしていること等を説明し、理解を求めたところでございます。 もう御承知のように、専門家ですからよく御存じなんでしょうけれども、日本が米国に輸出をしている台数の約倍の車を米国で生産をしているわけでございますし、そもそも貿易赤字が六百八十億ドルと、こういうことが言われて、六百八十億ドル台ということが言われているわけでございますが、日本のトヨタや日産や自動車メーカーを始め日本のメーカーが米国に工場を造って輸出をしている輸出額は、それを大きく上回って七百五十七億ドルを輸出をしている等々のことについてトランプ大統領にはしっかりと説明をしていて、いるところでございます。済みません。
○浜口誠君 一方で、今回の米国の追加関税に対して、中国やEUは既にもう対抗措置をやっているんです。日本はまだそこまでやっていないと。 これ、しっかり、米国の出方によっては我が国としても対抗措置やっていく必要があると思いますけれども、総理はその気持ちがありますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この対抗措置については、対抗措置自体をとる、をとること自体が目的ではないわけでありまして、米国の二三二条による輸入制限措置の我が国製品への適用を回避するという結果を得ていくことが最も重要なことだと考えています。 累次述べておりますように、日本からの鉄鋼やアルミの輸入が悪影響を与えることがないわけでございますし、雇用にも多大な貢献をしているということは何回も申し上げているところでございますが、米商務省の製品別除外に関する発表の中には日本企業が含まれており、我が国としては、追加関税措置の適用除外について引き続き米国に粘り強く求めていきます。 そこで、日本は、WTOセーフガード協定上のリバランスの権利を五月十八日付けの通報で留保をしたところであります。しかし同時に、対抗措置というオプションは常に持ちながらも、様々な手段をしっかりとした戦略の下に効果的に組み合わせ、結果が得られるよう、最善の戦略を取っていきたいと考えております。
○浜口誠君 やはり、攻めるときは攻める、守るときは守る、しっかりその使い分けをやっていただかないといけないと思います。攻めるとき、攻めてくださいよ。そうしないと日本の産業守れませんから。 一方で、今回、米国トランプ政権が、拉致の問題ですとかあるいは北朝鮮の非核化の問題、これは重要な問題ですよ、大事な問題です、大事な問題ですけれども、それらを引き合いに出して日本の通商課題に対して日本政府に譲歩を迫ってくる、こういうことがあったときに、私は、それらの問題と通商問題を明確に切り分けて、しっかりとして、日本政府として言うべきことは言っていただく必要があると思いますけれども、ちゃんと切り分けて対応していくというスタンスでよろしいですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米は同盟関係にあるわけでございまして、情勢が緊迫したときには米軍の抑止力は日本にとって必要でありますが、同時に、日本は米軍の基地を受け入れ、そこに海兵隊、多くの海兵隊の基地があるわけでございますが、それによって米国はアジア太平洋地域における前方展開戦力がアジアのプレゼンスを、前方展開戦略のためのアジアのプレゼンスを維持しているわけでありまして、これはまさに米国の国益にかなっているわけでございます。 つまり、この安全保障上の問題、課題についてはまさにしっかりと議論を行っていく必要がありますし、拉致の問題も同盟国としてしっかりと米国には協力をしていただいておりますが、他方、通商問題は、これ全く性格の異なる問題であり、通商問題については通商問題として、先ほども申し上げましたように、るる今までも説明をしてまいりました。雇用においては大きな貢献もしているし、米国の海外への輸出力についても日本が貢献をしている等々についてお話もさせていただいて、これとこれとがバーターするということは、もちろんこれは絶対に考えてはおりませんし、全く性格は別のものであるということは改めてはっきりと申し上げておきたいと思います。
○浜口誠君 物づくり産業で働いている皆さん、いろんな物づくり産業あります。自動車、電機、素材、機械、中小企業の方も含めてですけれども、本当にお客様のために、いいものをより安くということで、十銭でも一円でも原価を下げよう、〇・一秒でも生産効率を高めようと日々懸命に頑張っておられます。また、水産、農林業の皆さんにおかれましても、私の両親は漁師をしておりましたので、その農林水産業の厳しさ、これも十分分かっているつもりです。皆さん一生懸命農林水産業を支えようとされています。 こうした全ての産業は働く皆さんの日々の懸命の努力によって成り立っているんだと、そのことを是非、安倍総理始め政府の皆さんもしっかり受け止めて、攻めるべきは攻め、守るべきものは守る、そして日本の国益を守るために今後の通商交渉、強くやっていただくことを改めて求めておきたいというふうに思います。 では、続きまして、自動車の税に関してお伺いしたいと思います。 自動車の税金は、自動車のユーザー、たくさん日本国内にもおられますけれども、九種類の税が掛かります。例えば自動車重量税、これは、もう四十年以上にもわたって本来の税金よりも高い税金を自動車のユーザーの皆さんは負担をしていただいております。さらに、自動車の税は、元々は道路特定財源という財源だったんですけれども、平成二十一年度から一般財源化されて、もう自動車ユーザーの方には課税根拠がないんじゃないかと、こんな指摘もあります。 いろんな課題が自動車の税にはあるんですけれども、そういった自動車の税の課題について総理の見解をお伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 自動車関係諸税については、委員がおっしゃったような点も含め様々な声がありますが、今後、平成三十一年度税制改正における車体課税の見直しに向けて、そうした声を聞きながら総合的に検討してまいりたいと考えております。
○浜口誠君 自動車の税、本当いろいろ課題があるんですよ。国際的に比較しても、自動車の税というのはアメリカと比べて三十一倍、約三十一倍、ドイツと比べても約二・八倍高い負担が日本の自動車ユーザーには掛かっています。 さらに、自動車って、これ生活必需品ですよね。地方の皆さん、たくさん車保有されています。地方の皆さんの方が負担が大きい。もっと言えば、タックス・オン・タックス、ガソリンの中には税金が含まれているんですけれども、税金に消費税が掛かっていると。本当、いろんな課題があります。こういう課題があることを是非総理には御認識をいただきたいというふうに思っております。 来年、平成三十一年度、自動車関係諸税の見直しに向けて、山場の年というふうに今年言われているんです、勝負の年と言われているんです。さきの内閣委員会においては、政府の答弁の中に、今、サポカーといって、自動ブレーキだとか衝突回避機能、こういった機能が充実した車がありますけれども、そういったサポカーについての減税を図ったらどうか、こんな議論も政府の中でありますというような答弁もいただいております。 是非、自動車ユーザーの負担低減に向けて、来年の税制改正においては抜本的な、なおかつ恒久的な税制の改正、それを幅広い皆さんの意見も聞きながら是非やっていただきたいというふうに思っておりますが、総理、どうですか。 総理、総理、総理、もう大臣には前から聞いていますから。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい、分かりました。済みません。 消費税率引上げに当たっては……(発言する者あり)済みません、失礼しました。車体課税についてはですね、済みません、リーマン・ショック以降のエコカー減税や税率の引下げ等を行い、ユーザー負担の軽減を図ってまいりました。 今後の車体課税の見直しについては、平成二十九年度与党税制大綱において、平成三十一年度税制改正までに総合的な検討を行うこととされておりまして、関係省庁においてしっかりと検討をさせてまいりたいと思います。
○浜口誠君 是非しっかりとした検討を強く強く求めておきたいと思います。 一方で、日本の自動車の保有台数、八千万台なんですね。八千万台の自動車ユーザーの皆さんに是非私も訴えたいと思うんですけれども、自動車の税は、先ほど申し上げたようにいろんな課題があります。是非そういう課題があるということを自動車ユーザーの皆さん、国民の皆さんも知っていただきたいと思います。 そして、こうした自動車の税の見直しをやっていくためには世論が大事なんです。ユーザーの皆さんが声を上げていただくことが非常に大事なんですね。したがって、これから自動車ユーザーの皆さん、もっともっと声を上げていただいて、日本の自動車の税金高いじゃないかと、もっと引き下げてほしいと、こういう声を上げていただくことをこの場をお借りをしてお訴えをさせていただきたいというふうに思います。 それでは、次に移ります。森友、加計始めとする問題の方に移らさせていただきます。 その前に、先週、新聞で、河村衆議院の予算委員会の委員長と総理が会食されたとき、もう集中審議やめてほしいと、こんな御発言があったと。その後、訂正の記事が出ていますけれども、勘弁してほしいと、もう集中審議勘弁してほしいと。この事実、そういう会話があったのかどうか、まず聞きたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 河村衆議院予算委員長も当該発言はその後撤回したと承知をしておりますが、いずれにせよ、私はそのような発言をした事実はございません。 政府としては、国会からの求めがあれば誠実に審議に対応すべきことは当然と考えておりますし、今日も丁寧に答弁をさせていただきたいと、このような思いの下に今ここに立たせていただいているところでございます。
○浜口誠君 火のないところには煙は立ちませんから。総理、正直が一番です、正直が一番ですよ、それがないと国民の皆さんの信頼回復には至りませんから。もう一度、正直が一番だということを申し上げておきたいというふうに思います。 この前、先週、加計学園の加計理事長、記者会見が行われました。いろいろ、一連の総理との面会があったのかなかったのか、あるいは愛媛県への報告がうそだったのかどうか、これらについての記者会見が行われました。二十五分、短い記者会見でしたけれども、この記者会見をもって加計理事長の説明責任は果たされたと総理はお考えですか、どう捉えていますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、今回の加計学園による記者会見は、加計学園と愛媛県や今治市とのやり取りに関して行われたものであり、そもそも政府としてその内容や評価についてコメントする立場にはございません。 いずれにしても、繰り返し答弁しているとおり、私は、御指摘の平成二十七年二月二十五日に加計理事長とお会いしたことはないわけでありまして、総理大臣については、官邸においても自宅においても、記者の皆さんが出入りする人の名前を逐一確認しているところであり、その動静、首相動静にも載っておらず、自宅も含めてお会いしていないということでございますが、いずれにせよ、私はコメントする立場にはないということでございます。
○浜口誠君 今日の日経新聞の世論調査にも、総理と加計理事長が二〇一五年四月に、二月二十五日に会っていないということの、そういった説明について全く納得していないという方が七割もいますよ。まだ、まだ国民の皆さんもやっぱり納得していないんですよ。本当かなと、うそを言っているんじゃないかと、どちらかがと、こういうのが国民の素直な受け止めだということは改めて申し上げておきたいというふうに思います。 その上で、加計理事長の記者会見で、やっぱり総理のこれまでの発言との食い違いがあるんですよ。総理、昨年の七月の二十四日、衆議院の予算委員会の席上で、加計理事長から新しい学部、学科の新設に挑戦していきたいと、こういった趣旨のお話は聞いたことありますと申し上げておられますけれども、一方で、この前の加計理事長の会見では、獣医学部に対して総理に話したことはないと。これ、食い違っていますよ。全然矛盾しています。このことだけを取っても、加計理事長には国会に来ていただいて、きちんと説明を、話をしていただく必要があると思います。 委員長、是非、加計理事長、この国会に証人喚問としてお呼びすることを求めたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○浜口誠君 その上で、総理として、加計理事長、同じように、今、私、証人喚問を求めましたが、この国会に来ていただく必要があると思われていますよね。思われているのか思われていないのか。国会が判断することですから答えられません、それはやめてください。思われているのか思われていないのか、そのどちらかで答えてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 要は、これ行政プロセスに対して不正があったかどうかということでございますから、それについては、前川次官も含めて、私から指示や要請を受けた人は誰もいないわけでございますし、そして、民間議員も一点の曇りもないということは明確に述べておられるとおりでありまして、行政のプロセス自体には全く問題がなかったことは明確ではないかと、このように考えているところでございます。 その上で、証人喚問等については、私は今ここには行政府の長として、行政を代表する者として立っているわけでございますので、委員会また国会の運営においては国会で自主的にお決めになることだと、このように考えております。
○浜口誠君 いや、総理、いつもそれで話がはぐらされてしまうんですけれども、本当にうみを出すと言われているのであれば、全容解明に向けてしっかりやっていくということを言われているのであれば、これは、しっかりとこの場に来てもらいたいということを総理の口からちゃんと言っていただく必要があると思いますよ。 じゃ、改めて聞きます。 じゃ、総理が言っているうみを出すというのはどういうことなんですか。何回も繰り返しうみを出していきたいと言っていますけれども、具体的にどういう状況になればうみを出し切ったということになるんですか。分かりやすく国民の皆さんに説明してください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 行政をめぐる様々な問題について国民の皆様の信頼を揺るがす事態となっていることに対して、国民の皆様に深くおわびを申し上げたいと思います。 各々の事案について、どこに問題があったのかを徹底的に解明し、そして二度とこのような問題が起こらないように再発防止に全力を傾注すると、これがうみを出し切ることでありまして、公文書の改ざんについては先日財務省における調査結果を発表したところでありますが、何よりも、職員のコンプライアンスに対する意識を変えていかなければなりません。同時に、電子化などを通じて公文書の適正な管理を徹底してまいります。 国民の皆様に疑念を与えた結果となったことについては深く反省し、襟を正し、今後とも誠実に説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○浜口誠君 国民の皆様にどこまで伝わったかよく分かりませんけど、うそ偽りを墓場まで持っていくということは許されませんから、そのことだけは最後に申し上げて、質問を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で浜口誠君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、伊藤孝恵君の質疑を行います。伊藤孝恵君。
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。 本日も、相変わらず森友学園問題、加計学園問題については不誠実な答弁が続いておりますけれども、真相解明のためには、総理がすべきことはただ一つです。今、与党の理事席に向かって、この学園問題について関連した人をみんな呼んで、説明をしてもらって、そして誰の説明に説得力があって誰の説明に矛盾があるのか、それは、矛盾があるかはすぐに聞いてもらえば分かるんだから、すぐにやってくれと言うことだと思います。違いますか、総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は行政府の長でございますから、行政について、私は内閣を通じて様々な問題について調整し、そして指揮をしていくことができるのでございますが、委員会の理事に対して私は何の権限もないわけであります。 そのことはよく御存じのとおりであろうと、このように思うわけでございまして、委員会の運営については、まさに委員長を中心に各党から出ている理事によって運営が決まっていくわけでございまして、この場で私が内閣総理大臣として石井筆頭理事を始め自民党の理事に指示を出すということは、これは誠に越権行為であり、あってはならないことではないかと、このように考えております。
○伊藤孝恵君 いつも自民党の総裁として指示しまくっている方がこういうときだけ立場を変えるという、それはもう余りにせこい、一国の総理として余りにせこい答弁だと思います。 そして、こちらもかなりせこい。国会を延長してまで政府・与党が成立させたい法案、TPP関連法案のほか、残業代ゼロで働かせ放題にする高度プロフェッショナル制度を含む働き方改革関連法案、それから、外資規制もないままオリンピック開催までに何としてもカジノを解禁させたいがためのIR実施法案、そして、これが特にせこい、自民党の現職議員を来年の選挙で救済するため参議院の議員定数を突如六議席も増やすという公職選挙法改正法、まさにやりたい放題であります。 高度プロフェッショナル制度に関しては、立法事実とされていた定量データは虚偽でありました。そして、その定性データのヒアリング先も、法案要綱が示される前に行われたのは何とゼロだったと。これは、つまり立法事実がどこにもなかったという驚愕のこれは事実、それが判明したにもかかわらず、衆議院では強行採決がされました。 総理のブレーンであられます、産業競争力会議の民間議員を務めておられます竹中平蔵氏は、今月二十一日付けの新聞インタビューの中でこう答えられております。時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい、産業競争力会議の出発点は経済成長、労働市場をどんどん改革しなければならず、高プロはその一歩だ。 総理は、労働者のニーズがあるから高プロ導入が必要だといまだに強弁なさいますけれども、この竹中平蔵パソナ会長は堂々と、高プロの目的は、過労死や長時間労働をなくすことでも、働き方の多様性や充実の文脈ではなく、経営側のニーズだと明言されておられます。 総理、この期に及んでなお高プロに関しては労働者のニーズがおありだというふうに答弁されますでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 働き方改革関連法案は、子育て、介護など様々な事情を抱える皆さんが意欲を持って働くことができ、誰もがその能力を発揮できる多様で柔軟な労働制度へと抜本的に改革する、戦後の労働基準法制定以来七十年ぶりの大改革を実現するものでございます。 そして、委員先ほど御指摘をいただいたところでございますが、厚生労働省において再集計した結果、加藤厚生労働大臣が集計結果に大きな傾向の変化は見られないと答弁をしているものと承知をしているところでございますし、また、労働政策審議会では、この調査だけでなく、様々な資料を確認しながら現場の実情に通じた労使の御意見を踏まえて議論が行われ、おおむね妥当との答申がまとめられたところであると、このように認識をしているところでございますが、高度プロフェッショナル制度は、産業競争力会議で経済人や学識経験者から制度創設の意見があり、日本再興戦略において取りまとめられたものでありまして、その後、労使が参加した労働政策審議会で審議を行い、取りまとめた建議に基づき法制化を行ったものであろうと思います。 本制度は望まない方に適用されることはないため、このような方への影響はありません。このため、適用を望む企業や従業員が多いから導入するというものではなくて、多様で柔軟な働き方の選択肢として整備するものであります。 なお、企業側も、利用しない、利用するか分からないという企業が多いと言われておりますが、経団連会長等の経済団体の代表からは高度プロフェッショナル制度の導入をすべきとの御意見をいただいておりまして……
○委員長(金子原二郎君) 短く、答弁は簡潔にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 当然のことながら、傘下の企業の要望があることを前提に御意見をいただいたものと理解をしているところでございます。
○伊藤孝恵君 総理、長いです。しかも、私、概要を聞いていません。立法事実を聞いています。エビデンスはどこですかと聞いています。この国はエビデンスもなく立法できる国なんでしょうか。 私が恐ろしく思うのは、こういった党利党略のインスタント立法が強行採決されていく、それが本当に怖いなと。それよりも、でも怖いのは、どうせここを通してしまえばみんな忘れる、今までもそうだったと、そういうような、何かよく分からない成功体験をもってここの国会での議論を軽視している、そういった権力を持つ方々のそういった姿勢なんです。 ないと言っていたものがあるに変わったら、過去の政治家は責任を取ってきました。そして、やってはいけないことをしてしまったら、その非を認めて謝罪をしてきました。安倍政権の、自分と意見の違う人たちを掃いて捨てて、そういった傲慢な態度、それは今、与党全体に蔓延しております。今月十五日の衆議院厚生労働委員会における自民党議員のやじはその典型ではないでしょうか。 総理に伺います。 受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案の参考人質疑のさなか、ステージ四の肺がんに侵される、その体を引きずって国会の参考人に来てくださった方、その方がもろくなってしまった骨を支えるコルセットまで取って、まさに命懸けで御自身の思いを述べられている中、この自民党議員がいいかげんにしろよとやじを浴びせた件、当然お耳に入っているかと思います。どういうふうに感じられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 本人も謝罪をしていると承知をしておりますし、私も大変残念な発言であったと、このように思っております。 がんに苦しむ患者の方がその自分の気持ちを委員会で述べておられる、その姿勢に対しては、敬意を持って、またその人の気持ちに寄り添った形で対応していかなければならないものだと、このように考えております。
○伊藤孝恵君 謝罪というのは、ホームページとかSNSに言い訳をアップすることではありません。傷つけた人の目を見て、そんなの子供でも分かります、謝罪の気持ちを伝えること。それから、命懸けで何かを伝えようとしている人のそんな言葉も聞こえないのに、私たちの生活に関わるそういった立法作業をしてほしくはありません。これは、私のみならず、多くの方の意見だというふうに思います。 麻生大臣に伺います。 公文書改ざんに財務省が手を染める中、福田前事務次官が行った女性記者へのセクハラに関連し、事実確認です。大臣が、セクハラだと騒ぐなら番記者を男に替えれば済む話だろうと発言した旨の報道がありました。私も元記者です。聞き捨てなりません。本当ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) これは度々御質問が、同様の御質問をいただいたと思っておりますので、同じようなお答えをしたと思いますが、正確な記憶がありませんので、その種の話がどういう状況で言われたか私ども記憶がありませんが、ただ、そういう記事が出たという話だと思っておりますが、正式な場で、雑談の場でどのような話がしておったかということに関しましては正確な記憶ではありませんけれども、私どもとして、そういったような意思というか、何というの、女性に対して記者をやらなきゃいいじゃねえかというようなつもりで言ったつもりは全くありません。
○伊藤孝恵君 お得意の記憶も記録もないということかもしれませんが。 では、セクハラ罪という罪はないという発言をし、その旨が書かれた答弁書をわざわざ閣議決定をされた、これは事実ですか。
○国務大臣(麻生太郎君) セクハラ罪という罪はないと、法律的にはございませんから、セクハラ罪という罪はないということを申し上げました。これは事実であります。
○伊藤孝恵君 ここは立法府です。セクハラ罪という罪はないんだったら、セクハラ罪という罪はつくる必要があるんじゃなかろうか、そういった御検討はされないんでしょうか。女性活躍推進を声高らかにうたっておられます安倍政権の一員であられます、大臣、いかがですか。
○国務大臣(麻生太郎君) セクハラ、罪ではないというふうに書かれてみたりね、セクハラ罪はないと言ったはずが、セクハラと罪の間にコンマ付けて、セクハラ、罪はないというような書き方をされたり、いろいろねじ曲げて伝えられたというのは甚だ残念であります。ふざけた記事の作り方だと思いましたよ。だけど、そういったこともありましたから、私どもとしては少々いかがなものかとは思いましたけれども、私どもとしては、最初からこのセクハラに関しましては、事実ならばはなからアウトだという表現をしておったと記憶していますが。
○伊藤孝恵君 ILO、国際労働機関は、今月八日、ミー・トゥー運動が世界中に広がっていることなどを背景に、来年の総会において性暴力やセクハラ等を国際的に禁止する新たな条約の制定を目指す旨を発表しました。一方、日本では、セクハラ、くだんのセクハラについて、麻生大臣が、女性にはめられたという意見もあるなどと発言するなど、この国が抱える問題の根深さを世界中に露呈しました。 セクハラ防止対策については、現行の雇用機会均等法十一条及び指針において、事業主に対して就業規則等への明記や相談窓口の整備など一定の義務が盛り込まれてはいるものの、不十分な点は否めません。今月十二日、政府もセクハラ防止に関する緊急対策を打ち出しましたが、その内容は省庁幹部への研修の義務化や現行制度の周知にとどまり、実効性のある法整備は見送られました。 ここからは御提案でございます。こちらのパネルを御覧ください。お手元の資料①です。(資料提示) 現行法では、白い矢印の部分、自社の労働者に対するセクハラについては事業主は措置を講じなければなりませんけれども、赤い矢印の部分、自社の労働者が他社の労働者にセクハラしても、特段義務は生じません。自社のみならず他社の方にだってセクハラをしてはいけない、これ当たり前のことでありますけれども、ここが、この赤い矢印の部分が現行法上抜けているんです。 この措置も例えば義務付けることによって何が変わるかと申しますと、次のパネル、パネル二を御覧ください。お手元の資料②でございます。 〔委員長退席、理事高野光二郎君着席〕 指針上も自社のみだった想定、この上のボックスですね、自社内の場合、この指針上も自社のみだった想定が他社を含んでの仕組みに変わります。向かって左側A社に被害者、右側B社に加害者がいた場合、今まではA社にのみ被害者のケアに関する措置が求められているだけでした。A社がB社に文句を言うことは、禁止されているわけではありませんけれども、関係性の悪化や取引中止などのビジネス上の報復を恐れて、あえて言わない。結果、被害者は事業主から、セクハラなんか適当に受け流してうまく情報取ってこいとか、営業成績上げるためには多少仕方ないだろうと、そういったことを言われて、事業主による二次的な被害も受けるというのが実情であります。 そこで、講ずべき措置の中にこの赤い矢印、事業主から事業主の赤い矢印、それを加えて、もちろんそれらに対して不利益を被らないように検討条項も置く、この点線の矢印ですね、そういった検討条項も置き、さらには、B社における加害者への措置、配置転換、懲戒等というふうに書いてありますけれども、それらの措置を加えることで随分実情に即した法律になります。 また、このほかにも、セクハラ行為そのものを定義し禁止する規定を置くため、まずは実態調査や研究等も必要ですし、それから権力構造の中で深刻なセクハラというのは生まれますので、このパワハラとセクハラ、一体的な措置を講じること。 それから、今回の福田事務次官のように国家公務員やフリーランスの方々についての検討、それから、中小企業、特に家族経営で、社長にセクハラをされているんだけれども相談窓口は総務である、ただ、総務も人事も経理も社長の妻がやっているなんという場合にはなかなか相談しづらい、そんな職場に対しての対策や支援など、挙げれば切りがありませんけれども、それらを確実に講じていく必要があると思います。 総理、さきの緊急対策の発表の際に安倍総理は、セクハラは明確な人権侵害で、あってはならないことであるというふうにおっしゃいました。この人権侵害というふうに明言したところが重要であります。この人権侵害を放置すれば、ジェンダーギャップ指数、世界百十四位の男女不平等国家の汚名を日本が返上することはできません。 総理、この法改正について御検討いただけますでしょうか。 〔理事高野光二郎君退席、委員長着席〕
○国務大臣(加藤勝信君) 今、セクシュアルハラスメントについて、自社の労働者が取引先の労働者へのセクハラの行為者とならない、まずはこれに対しては周知することが望ましいということで、このような周知を図っていきたいと思っております。 また、先日、六月の十二日に、すべての女性が輝く社会づくり本部決定の緊急対策という中で、民間事業者によるセクシュアルハラスメントの対応状況を踏まえ、民間事業主の義務履行の実効性確保の方策については労働政策審議会の意見も伺いながら検討ということになっておりますので、それに沿って対応していきたいと考えております。
○伊藤孝恵君 総理はいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま厚生労働大臣から答弁をさせていただいたところでございますが、職場におけるセクシュアルハラスメントは、働く方の尊厳や人格を傷つけ、職場環境を悪化させるものであって、あってはならないものであると、こう考えております。 今、厚生労働大臣がお答えをしたように、職場におけるセクハラの内容を周知するとともに、その防止措置の徹底を図り、セクハラのない職場づくりを進めていきたいと考えております。
○伊藤孝恵君 今のはゼロ回答でしょうか。やる気がないという御答弁でしょうか。もう一度お願いします。
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、今回の決定を踏まえて、まず民間事業主の義務履行の実効性確保の方策について、これは労使が入っておられる労働政策審議会でしっかり議論して、その方策を打ち出していきたいと考えております。
○伊藤孝恵君 総理、やる気がないと言っている場合ではありません。迅速に法改正の検討をお願いいたします。 最後に、児童虐待防止について伺います。 東京都目黒区で今年三月二日、パパ、ママ、もっとあしたはできるようにするから、もうおねがい、ゆるしてと、覚えたての平仮名で両親に許しを請いながら五歳の生涯を閉じた結愛ちゃんのふびんを思うと、報道を見るのも苦しくて、思わずテレビを消してしまいたくなります。しかし、私たちがそれではいけないと心動かされた一部の議員らは、既に児童相談所の強化や情報の一元化や連携の仕方について多くの議論を始めています。 そこで、今日私が総理に伺いたいのは、親権をどう考えるのかについてです。 子供の安全をまず何よりも優先する、虐待する親と引き離す。命あってこそなので、それは間違いありません。結愛ちゃんの場合は、迅速にそうするべきでした。しかし、多くの虐待事案の場合、それだけで子供は幸せになれるのか。どんなに虐待されても、子供はまぶたの母、まぶたの父を求めるというふうにいいます。まずは子供の安全を確保した上で、親には変わるチャンス、宿題を与えて、それを乗り越えてきたなら親子の再統合を図る、親が親になっていくチャンスを与えつつ親権制限をしていく仕組みというのが今の日本にはありません。 児童の保護に関して言えば、児童福祉法に規定されており、親権者が同意しない場合、二十八条によって家庭裁判所が里親委託や施設入所を承認します。ぱたっと、ぱたっとここまでなんです。ここからは民法がいきなり親権停止から親権喪失、特別養子縁組に関する実親の同意不要の要件認定をして特別養子縁組成立となりますが、この接続にのり代がなく、親権と監護権の法的概念も曖昧であることから、現場が萎縮しているとのそういった指摘もあります。民法を改正して児童福祉法との連続性を持たせる、ないしは児福法のレールを特別養子縁組まで延ばして制度を再構築するなど、抜本的な議論が必要です。 また、児童虐待によって亡くなった子供たちは、平成十五年から二十七年度までで六百三十六例、六百七十八人もおります。そのうちゼロ歳児の割合は四六・二%、中でもゼロ歳ゼロか月ゼロ日、つまり生まれてすぐに命を奪われた赤ちゃんは一八・三%。虐待死の中で一番多いのが産声を塞がれて亡くなる赤ちゃんなのだとしたら、私たちはその事実に対して何をすべきか、家族観、宗教観を乗り越えて議論する必要があると思います。 総理、予期せぬ妊娠をした母親が匿名で出産をし、子供は後に出自を知ることができる内密出産について御所見をお聞かせください。戸籍法などの法的な問題や課題、あろうかと思います。議論すら必要ないとおっしゃる、そういった議員も数多くおります。総理は取り組まれるおつもりがあるのかないのか、あるのだとしたらどんなスケジュールなのか。子供たちの命の問題であります。議論を先延ばしにする理由はありません。最後に御答弁をお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の御質問は突然の質問でございますが、これはまさに親権に関わる問題でも、前半の部分は親権に関わる問題でもあり、その後、匿名による出産にどう対応すべきかということでございますが、大変それは重い課題でございますので、今までも様々な議論をしてきたところでございます。 その前の質問につきましては、児童虐待防止対策に政府一体となって取り組むため、今月十五日に関係閣僚会議を開催しました。その場で、加藤大臣を始め関係閣僚に緊急に対策を講じるよう指示をし、まずは一か月程度でまとめられるものから対策を打ち出していくこととしたところでございまして、子供たちの命を守ることを何よりも第一に据えて、全ての行政機関があらゆる手段を尽くし、やれることは全てやるという強い決意で抜本的に対策を強化をしていきたいと考えております。 後段の質問につきましては、これは通告をしていただかないと、今までのこの……(発言する者あり)通告をいただいてはおりません。通告をしていただかなければ、我々は今までの検討経緯等も含めて正確にお答えすることはできませんので、これはまた次の機会にでも質問をいただければ、前もってしっかりと検討をさせていただきたいと、このように思います。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○伊藤孝恵君 はい。 通告しております。重要な問題です。また改めて質問させていただきます。 終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で伊藤孝恵君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 立憲民主党の福山哲郎でございます。よろしくお願い申し上げます。 まず冒頭、大阪北部地震において犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。 私も、あの近場の京都でございます。各地にボランティアセンターも立ち上がって、全国から多くの御支援の輪が広がっていることに心から感謝を申し上げます。 また、あの地震から一週間たって、町は表面的には日常を取り戻しつつあるように見えますが、亀裂など家屋の損壊が新たに発見され、住めなくなる住民が今後増えていく可能性に備えなければなりません。いわゆるサイレントアクシデントです。まだこれから被害が広がっていく可能性があります。 震災対応には与党も野党もありません。私たちも協力をいたしますので、政府におかれましては、改めて全国のブロック塀の安全対策を始め、損壊家屋を抱える被災者の皆さんへの支援など、今後も中長期にわたる御支援を要請をさせていただきたいと思います。まずは要望でございます。よろしくお願いします。 また、先般、政府・与党は国会を延長しました。延長の目的はカジノ法案と働き方改革関連法案です。カジノ法案ではギャンブル依存症が心配されています。働き方法案では高プロによる過労死が懸念されています。ギャンブル依存症と過労死を増やすために国会を延長するというのは到底認められません。政府の提出法案が会期内に通らないのは全て政府・与党の責任です。厳重に抗議をしたいというふうに考えます。 また、この集中審議に、愛媛県の中村知事、それから加計孝太郎理事長、さらには安倍昭恵総理大臣夫人の国会招致をお願いをいたしましたが、自民党は組織を挙げて反対をするということを表明されて、拒否をされました。非常に遺憾でございます。 さて、六月二十三日、沖縄の追悼式典、総理、御苦労さまでございました。立憲民主党も枝野代表と私も出席をさせていただいて、あの中学生の詩の朗読には胸が詰まりました。 そんな中、先日、沖縄でF15戦闘機が那覇の南の海上に墜落しました。民間地域でなくて本当に良かったと思います。ここ一年半、ヘリや米軍機のトラブル、墜落事故は頻発しています。二〇一六年十二月、オスプレイが墜落、大破。二〇一七年は不時着、墜落が相次ぎました。二〇一八年も不時着が三件。そして、今回、F15戦闘機が墜落しました。まさに異常事態です。 米軍機が事故を起こしても、原因究明や再発防止策が不十分なまま、なし崩し的に飛行を再開している状況が常態化をしています。今回のF15の墜落も、原因不明のまま、僅か二日後に飛行を再開しました。 そして、あろうことか、米軍嘉手納基地第十八航空団は、地元の嘉手納町議会、沖縄県議会の自民党も含めた抗議決議の要請のための面会を拒否しました。それぞれの議会の抗議要請を拒否したのは初めてのことです。この、総理、面会拒否をどのように捉えられますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米軍の運用に当たっては、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはならないと考えています。私自身、トランプ大統領に米軍機の厳格な安全確保を強く要請をいたしました。 今月十一日に発生した沖縄南方海上における米軍F15戦闘機の墜落事故については、米側に対し、安全管理、再発防止の徹底について強く申し入れ、米側は、徹底的な点検のため、訓練飛行を中止したところであります。 また、沖縄県については、副知事が米軍司令と、米軍司令官と直接会って申入れを行ったものと承知をしておりますが、米側の個別の対応については、政府として、コメントすることは差し控えたいと思います。 今後とも、安全の確保については、最優先の課題として、日米で協力して全力で取り組んでいく考えであります。
○福山哲郎君 二日後に飛行を再開しています。小野寺防衛大臣は、アメリカ側が安全を確認しての判断だと思うと、アメリカ側の代弁をしている始末です。 長年、基地に負担をお掛けしている沖縄で、それも嘉手納はずっと協力をしてこられました。米軍を受け入れている国の総理としてどのように改善を図るつもりなのか、総理の思いをお聞かせいただけませんでしょうか。 このままでは沖縄県民と在日米軍との関係が悪化することは避けられません。主権国家としての矜持です。国民が非常に危険な状況にさらされている。日米安保があることは分かります。しかし、抗議も受け付けない、再発防止策も原因も分からないのに再開がなし崩しに行われる、それでは不安は解消されません。この問題は、当たり前のようですが、辺野古の基地の建設とこれ全く関係ない、別の次元の話です。 どうですか、総理、総理自身としてどのように改善を図るつもりなのか。どうかお気持ちをお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 残念ながら、沖縄に米軍基地の七割、約七割が集中するという状況の中において、今までも様々な事故、事件が残念ながら発生してきたのは事実であります。 しかし、先ほども申し上げましたように、我々としては、安全確保が第一であり、事件、事故はあってはならないと考えております。そこで、今回についても中止について我々が申入れを行い、二日間ではございますが、中止をし、点検をしたというふうに承知をしているところでございます。 そこで、言わば基地が存在する日本の国の総理としてどう考えているかということでございますが、我々としては、この基地が持っている抑止機能については、もちろんこの日本の安全を守っているということについて抑えているわけでございますが、同時に、やはり地域の住民の皆様の安全、安心に対して米軍側にも、また米政府側にも責任を持って対応してもらいたいという思いで今までも何回も米側に申入れを行ってきたところでございますし、そして、先般訪米した際にもトランプ大統領に直接要請を行ってきたところでございます。
○福山哲郎君 総理、今の話だと、二日後の再開でよかったという御認識ですか。少し驚きました。 じゃ、先ほど言った、県議会、嘉手納町議会の抗議はちゃんと米軍に受け止めろという指示は出していただけませんか、お願いをして、要請はしてもらえませんか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) もちろん、たった二日間であったという批判もできるのであろうと思いますが、かつて米軍に停止を申入れをしたのは、沖縄国際大学に墜落事故があって、以来、ずっと事故があっても申入れすら行ってこなかった、その反省の上に立って、私たちは申入れを行っております。(発言する者あり) これは、残念ながら、事実でございます。事実の上に申し上げているわけでございますが、事実でないというのであれば具体的な例を挙げて御反論をいただきたいと、こう思っているところでございますが、その上において、私たちはしっかりと申入れを行い、そして二日間の停止があったということでございます。
○福山哲郎君 恐らく今のは事実関係が違うので、後で確かめていただければと思います。二〇一六年の十二月オスプレイの後は、オスプレイが例えば飛行を一旦止めるとか、当然これは交渉もしましたし、抗議もしていますので、そのことについては、総理、事実関係を確認した方がいいと思います。 さっき、議会への抗議を受け入れるようなことはお願いしていただけると言っていただいたんでしたっけ。要請、要請。だから、それ全然答えていないんですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、米軍の対応については、政府としてはコメントを差し控えたいと思います。
○福山哲郎君 違う、違う、コメントじゃなくて、要請をしてもらえるかと聞いているんです。主権国家の総理としてですよ。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど申し上げましたように、沖縄県の行政の抗議については、米側は、この抗議を受け、話を聞いていると承知をしておりますが、いずれにせよ、米軍の対応についてはコメントは差し控えたいと、このように思います。
○福山哲郎君 済みません、さっき私申し上げたように、嘉手納町議会の抗議を受けないというのは初めてのことなんです。最近事故が頻繁に起こっていて、それに対する米軍の対応が余りにも目に余るので、こういう抗議も受けないというような状況ですから、これは主権国家としての矜持の問題だから、一国の総理として御判断をしていただきたいし、要請をお願いしたいと申し上げているわけです。沖縄県民の皆さんの不安は大変なものです。しかし、総理が大変冷たい御答弁をいただいたということだけは明らかだと思います。もういいです。 続いてお伺いします。 北朝鮮問題について短く質問したいと思います。 最近、総理は、金正恩委員長に対して、指導力がある、未来像を描くための土台ができた、信頼醸成していくための話合いのスタートだというふうに評価をして、前向きな言葉を使われるようになりました。これまで対話のための対話はしないと言っていたことを思えば、様変わりだと思います。私も、米朝首脳会談は一定評価はさせていただきますので、逆に、総理のこの問題に対する変化についてお伺いしたいと思います。 米朝の共同声明では、非核化についてのCVIDの明示はなかったと認識しています。これに対していろんなところ、ちまたでは批判もありますが、一方で河野外務大臣は、ポンペオ国務長官との北朝鮮の事前交渉そして米朝首脳会談を通じて、核兵器のみならず生物兵器、ミサイル、再処理施設など四十七項目に及ぶCVIDを担保することが非核化の意味合いだとのような発言を河野外務大臣はされています。これは聞きようによっては、北朝鮮が明文化していないけれども一定のコミットを、逆に言うとポンペオ国務長官やトランプ大統領にしたというふうにも取れる内容です。 総理もトランプ大統領と電話会談をされていますが、総理は、この河野大臣の言われている四十七項目に及ぶCVIDの確保なりに対して北朝鮮に手応えなり感触をトランプ大統領との間で得たという判断があるから、こういう前向きな評価をするように変化をしたんでしょうか、そのことを教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、史上初めての首脳会談を行ったところでございますが、この共同宣言をどう理解をしていくかということが重要なんだろうと、このように思うわけでございますが、この中で、トランプ大統領は北朝鮮に対して安全の保証を提供することにコミットしたということが書いてありますが、金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化に向けた自身の確固たる揺るぎないコミットメントを再確認したと、こうあるわけでございます。 これはまさに、今回は、アメリカの大統領に対して北朝鮮の金正恩委員長が直接これについてコミットをしたと、で、両者のサインがある共同声明を出したということについては、核問題はもちろん、さらにはミサイル問題、拉致問題の解決に向けた一歩であると我々は支持をしているということでございます。
○福山哲郎君 だから、質問に答えてください。 四十七項目の、核だけではなくミサイル等のCVIDについても一定のコミットがあるという手応えを総理はトランプ大統領との電話会談等でつかまれたのですかと、だからこそ評価をされているのですかと、これすごく重要なことなんです。そして、外務大臣が言われているので、非常にこれ重要なので、総理にも当然、トランプ大統領から、若しくは外務大臣からの報告があると私は思っていますから、事実関係でどうですかとお伺いしているんです。お答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この手応えかどうかということでございますが、完全な非核化ということについては、当然これはCVIDということであるというふうにアメリカは理解をしているわけであります。そのことについては、まさにポンペイオ長官から河野大臣に説明があったわけでございます。そして、トランプ大統領から私にも米軍の理解として様々な詳細な説明がありました。 しかし、大切なことは、これから実際に北朝鮮が、我々が理解をしているとおりCVIDに向けて進んでいくかどうかでございます。でありますから、現在の段階においては、我々は制裁を一切解除をしていないということでございます。 ですから、手応えはどうかといえば、もうどんどん進んでいく具体的な行動を取っているわけではないわけでございますが、当然、この完全な非核化ということは、そういう意味で北朝鮮の委員長がトランプ大統領に直接この完全な非核化ということを述べているんだと米国は理解をしているということを、我々は米側から説明を受けているということでございます。
○福山哲郎君 総理、今、大分いいところまでお答えいただいたんですけど、トランプ大統領とのやり取りの中で詳細は、河野大臣とポンペオ国務長官の中では四十七項目あると。トランプ大統領と総理の間の電話会談では四十七項目のことについては、別に四十七全部聞いたのかなんということは聞きませんが、こういうものについてCVIDを担保することの交渉をしているから、それについて一定の理解を金正恩委員長がしているんだというような類いの報告が総理にあったということですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私とトランプ大統領との電話会談の中身について、詳細については申し上げることができないのでございますが、できないのでございますが、この言わば委員が言われたような四十七項目についての一々の説明は、もちろん大統領と私の間ではございません。首脳会談でございますから、それはまさに長官、外務大臣レベルでやる話だということは御承知のとおりだと思います。 そこで、私とトランプ大統領との間のやり取りは、今申し上げましたように、この朝鮮半島の非核化ということについては、米側としてはCVIDということであると理解をしているということでございまして、それ以上についてはコメントは控えさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 普通、総理大臣と大統領の話も余り中身言わないんですけど、河野大臣が余りにもポンペオ国務長官との内容について詳しくお話しされるので、確認をさせていただきました。 拉致問題も同様だと思います。金正恩委員長にトランプ大統領から拉致の問題を提起していただいたことは良かったと思います。それに対して、金正恩委員長から何らかの形でオープンな議論をしてもいいといった反応があったのでしょうか。そうでなければ、総理がいきなり日朝首脳会談に前向きになるとは普通考えにくいです。つまり、何らかの手応えがあるからこそ、総理は前向きになったと思わざるを得ません。なぜなら、日本はずっとだまされてきたからです。 ですから、何らかのシグナルがトランプ大統領から拉致問題を通じてもあったと総理は判断をされているということですね。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ずうっと私もこの問題に関わってまいりましたが、どう対応してきたかということは十分承知をしているつもりでございます。 その上に立って、相互不信の殻を打ち破って両者が話す必要があるという趣旨のことを申し上げているところでございますが、トランプ大統領からは、私が先般ワシントンにおいて、こういうことを金正恩委員長に申し上げていただきたいという私の考え方について申し上げたことを、そのまま金正恩委員長に対して話をしたという報告を受けたところでございます。 そして、金正恩委員長がどのように反応したかということについても大統領から話を聞いておりますが、そのやり取りについてはここで御紹介させていただくことは控えさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 そこは理解をしますが、ただ、逆に、一定のシグナルがあるからこそ総理はすぐに日朝首脳会談というような話が出てきているのではないかと期待したいと思います。 この米朝首脳会談は、見方によれば北朝鮮のペースでやられて失敗に終わるという意見もあります。しかしながら、もう一方では、北東アジアの安全保障の大転換になるという可能性も私は秘めていると思います。我々からしてみてもそれは後者の方がいいわけですから、その中で四十七項目のCVIDの具体化と拉致の問題について進展することを期待する、また、それに対しては安倍政権におかれましても努力をいただきたいとお願いをして、次に行きたいと思います。 財務省の報告書について聞きます。短く答えてください。 矢野官房長、矢野官房長は、何度も佐川氏の答弁について、報告書のとおりだ、とおりだと答えていますが、パネルを御覧ください。(資料提示) 我々は、衆参両方の証人喚問で佐川元局長が虚偽の答弁をしたというように判断をしています。衆参の予算委員会の蓮舫筆頭理事を始め、それぞれに御努力をいただきました。 例えば、御覧ください。衆議院の問題です。 佐川理財局長は、昨年、二月の上旬の新聞で初めて知ったわけだと、森友問題のことについて言われました。しかし、財務省の調査報告書は、「森友学園案件について報道が出る可能性を意識して、平成二十九年二月初旬、理財局長に案件の概略を説明した。」という明記があります。これ、完全に時制の問題ですから、ずれています。 矢野官房長、これは異なった答弁ですね。
○政府参考人(矢野康治君) お答えいたします。 私ども、調査を二か月余りにわたって行いました。その結果が報告書の九ページに載っているとおりでございます。今パネルに書いてあるとおりではございませんけれども、報告書九ページに載っているとおりでございます。
○福山哲郎君 質問に答えていただきたい。 証人喚問で言われた発言と報告書の記述は異なったことが書いてありますね。
○政府参考人(矢野康治君) 私ども、証人喚問についてコメントをする立場にございませんけれども、私ども、調査報告をさせていただきましたその報告書につきましては、パネルの右側に概要だけかいつまんで書いてありますけれども、そのとおりでございます。
○福山哲郎君 ということは、証人喚問と調査報告書は違うということだということを認めていただいたものだと思います。 参議院についても、交渉記録、面談記録についてどのように対処するか検討したことはないかと問われて、佐川理財局長は、特段記憶はございませんと言っているんですね。しかしながら、現実には、総理夫人付きや政治関係者を始めとする各種の照会リストについて総務課長から報告を受けていろんな対応をして、理財局長は、考えであったからといってやり取りをしている状況が報告書に書かれています。 これも報告書のとおりでいいんですね、官房長。
○政府参考人(矢野康治君) これも先ほどと同じですけれども、右側のパネルに書いておられるのは報告書の概要でございますけれども、報告書につきましては、十五ページに書いてあるとおりでございます。
○福山哲郎君 ということは、報告書以外のことのコメントはしない、証人喚問の発言についてはコメントしないということだと思います。それで結構です。それで結構ですが、これ、衆参一か所ずつ例示をしましたが、実は衆参の証人喚問で四か所ずつ、虚偽だと思われる証言がございます。 委員長、議院証言法第八条に基づいて、院として告発することの検討を求めたいと思います。 議院証言法の八条では、これは告発をしなければならない義務規定になっておりますので、与党の皆さんも、院の権威がおとしめられていることであり、賛同をお願いしたいと思いますので、理事会で協議をお願いできませんでしょうか。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○福山哲郎君 非常に重たいことだというふうに思います。他の虚偽答弁の詳細については、また発表させていただきたいと思います。 矢野官房長、総務課長はあちこちに指示をしていますが、指示の形態は、部下に対して若しくは大阪等に対しては、近畿財務局等については何で指示したんですか、簡単に答えてください。
○政府参考人(矢野康治君) 電話が主体であったと承知しております。
○福山哲郎君 メールはありませんか。
○政府参考人(矢野康治君) 今、手元では分かりませんけれども、メールもあったかもしれません。基本は電話でやっていたと思います。
○福山哲郎君 あなた、二週間徹底的にやっているのに、何でメールか電話かヒアリングしたものが分からないんですか。あなた、メールもあったと言っているじゃないですか、答弁で。何でごまかすんですか。メールって言っているじゃないですか。 メールもありましたね、指示は。
○政府参考人(矢野康治君) 御質問いただいておりませんので手元でお答えができませんけれども、電話でやったのが主体であったと思います。
○福山哲郎君 だって、報告書にメールって書いてあるじゃないですか。 つまり、このメール、重要なんです。つまり、総務課長がどのような形で部下に指示を出したのか、これが分からないと、指示の形態、どういう経路で誰から言われて出したのか分からないんです。 これ、メール、残っているものでいいから全部出してください。これ、何度もこの委員会で蓮舫さんがお願いしているんですけど、一向に、自民党さんが拒否しているのかもしれませんが、出していただきたいと思います。 委員長、是非このことも理事会でお願いします。
○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。
○福山哲郎君 総理の例の辞める発言が、国会での辞める発言が起点となって対応を協議を始めたことにこの報告書はなっています。そこにも問題がなかったと、総理夫人の本人からの照会は問題がないというようなことが書かれているんですけど、矢野さん、短くていいです、何で問題がないのに公文書の改ざんや交渉記録の廃棄や虚偽答弁をしたんですか、問題がないのに。教えてください。
○政府参考人(矢野康治君) それはこの五十ページにわたる報告書全編を通じて書いてございますけれども、総括のところで三十四ページから三十七ページにるる書いてございます。それをかいつまんでというわけにまいりませんけれども、それにつきましては、決裁文書が非常に多いであるとか、あるいは国会が非常に厳しい追及をいただいているとか、あるいはその中身を丸を黒に変えるとかいうことではないといった、泣き言をいろいろ考えながらやった、やってはならないことをやったと思っております。
○福山哲郎君 その国会が紛糾したりすることを泣き言を考えながらやったと。それで、あなたは今ページ数まで分かったということは、何でメールだけは急に分からなくなって、ページ数まで覚えているのかよく分からないんですが。 それらの交渉記録、捨てた交渉記録や公文書、我々にも出していただいているものと出していただいていないものがまだありますけれども、文書の中に、安倍昭恵夫人の関わりや、結局出てきていませんが、二〇一四年四月二十八日の交渉記録や安倍晋三小学校で実際は申請されていたような事実が書いてありますね。もしこのようなものがなかったら、このような改ざんみたいなばかげたことはしていなかったと考えますか。矢野さん、答えてください。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書に書いてあるとおりでございます。
○福山哲郎君 ちゃんと答えて。これは答えて、事実関係じゃないから。 もし、昭恵夫人の関わりや、出てきていない二〇一四年四月二十八日の、まだ、交渉記録ね、あの写真を見せて、いいですね、進めてくださいと言った交渉記録や安倍晋三小学校で申請をされていた事実がこの皆さんが確認をした文書の中に出ていなかったら、こんなばかげた改ざんとか廃棄はしていなかったとお考えですか。どうですか、矢野さん。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書に書いてございますけれども、総理答弁があって以降調査を始めたわけですけれども、調査につきましては、答弁の後、本省が近畿財務局に調査をして、それが、昭恵夫人御本人からの照会もなかったし、そしてまた、夫人付きからの照会は一度あったけれども中身に問題はなかったというところで一旦終わっておりまして、しかるに、二月二十一日ですか、国会議員団の現地視察等々ございまして、それへの対応といったところから誤った対応が始まったと認識しております。
○福山哲郎君 何で問題がないのに国会議員団が来ると廃棄しなきゃいけないの。問題がないんでしょう。そこには、安倍昭恵夫人の関わりや交渉記録ね、我々に出ていない交渉記録等や安倍晋三小学校で申請があったことが書いてあるんでしょう。それがあったから廃棄したんですよね。それがなかったら廃棄なんかしていないですよね、国会議員が来ようがなかろうが、廃棄なんかする必要ないんだから。問題ないんでしょう、どうですか、矢野さん。
○政府参考人(矢野康治君) 私どもの報告の中では、それがあったから廃棄をしたという結果にはなっておりません。
○福山哲郎君 じゃ、何だから廃棄したの。じゃ、何だから廃棄したの、言って。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書に書いてあるとおりですけれども、二月九日に最初の新聞報道があって、そして二月十五日から衆議院の方から始まって国会質疑があって、そして二月二十一日には現地視察、いずれも厳しい御指摘があって、そんな中で、問題があるということは、少なくとも総理夫人、総理夫人付きについて問題がないということが分かっておりましたけれども、それでも厳しい質問をいただいている中で、甘えた気持ちでそういう作業に入ったということであります。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書の三十七ページに書いてある総括の部分だけですけれども、読ませていただきますと、元々の決裁文書は、本省……(発言する者あり)いや、短いので、済みません。本省理財局の感覚からすれば、決裁のために必要ではない情報も多く含まれていると考えたこと、これが一つ。それから、虚偽の内容を追加しているわけではなく、また、改ざん後の文書であっても、決裁の本質的な内容が変わるものではないと考えたこと、これが二つ目。もう一つは、連日の国会審議への対応のほか、説明要求や資料要求への対応により職員が疲弊しており、それ以上議論の材料を増やしたくなかったことなどから、最終的には許容範囲だと考えて、改ざん作業を止めるまでには至らなかった云々と書いてあります。 甘えた云々という言葉を使いましたけれども、私が言いたかったのはここの部分でございます。
○福山哲郎君 いやいや、だから、必要でない情報が多く含まれている、改ざん後の文書、決裁の本質的な内容が変わるものではないと、決裁をした後だからね、当然。だけど、この結果、改ざんしたところから全部、安倍昭恵夫人や安倍晋三小学校の話、全部抜いているわけでしょう。 何で意図的にここを抜いたの。何で改ざんしたのかを聞いているのに。何でそこを抜いたんですか。総理の答弁があったからでしょう。矢野さん、どうぞ。
○政府参考人(矢野康治君) 報告書十五ページに書いてございますとおり、先ほども答弁いたしましたけれども、総理夫人御本人からの照会はないことや、総理夫人付きから本省理財局に照会があった際の記録は作成し、共有しているが、内容は特段問題となるものではないことを確認したとなっております。 したがいまして、今の御質問の事実はございません。
○福山哲郎君 だから、じゃ、何で改ざんしたのかが全く分からない。これ、確認し出したのは総理の答弁以降ですからね。本当にひどいと思います。 もう一個、先般、共産党が出された文書について、驚くべきことが書かれているので、確認します。 法務大臣、官邸から何度も刑事処分について巻きを入れているけれどもというのがこの文書の中にあります。この官邸から今回の刑事処分について、佐川さんを始めとした、巻きを入れている、こういう事実を法務大臣は把握していますか。
○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の文書でございますが、その作成経緯やまた記載内容につきまして、その趣旨等、把握をしておりません。御質問についてお答えすることはできません。
○福山哲郎君 国交省、この文書は国交省が財務省からの聞き取ったメモという認識でいいんですね。イエスかノーかで答えてください。
○政府参考人(蝦名邦晴君) お答え申し上げます。 今御指摘の文書につきましては、出所も不明でございまして、体裁から見ても行政文書とは思えませんので、どういう性格の文書か分かりかねますので、お答えは差し控えさせていただきます。
○福山哲郎君 またもや怪文書扱いです。まあ、よくあるパターンです。 もしこれが事実だとしたら、検察庁法十四条では、法務大臣は、個々の事件の取調べ又は処分について検事総長のみを指揮するんです。 いいですか。あなたの指揮権が及ぶのは検事総長のみなのに、財務省への捜査、それも官邸が関わったかもしれない、捜査の終了時期や内容について、同じ行政官庁の、官邸のどこか分からないですが、接触し問合せをしていたとしたら問題があると考えますが、法務大臣、いかがと考えますか。そして、早急にこの事実関係を、把握していないんだったら把握していないで結構ですが、法務大臣として調査すべきであると考えますが、法務大臣、二つのことについて明確に答えてください。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁をお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 委員御指摘のとおり、検察庁法の第十四条におきまして、検察権の行使に関する法務大臣の一般的な指揮監督権、これを規定しているところでございます。 また、個別事件の捜査、処分につきましては、法務大臣は事務総長のみを指揮することができると……(発言する者あり)あっ、失礼いたしました。検事総長、失礼いたしました、検事総長のみを指揮することができるということで定められているところでございます。その範囲の中でしっかりと職務を遂行するということでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(発言する者あり)(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、高瀬弘美君の質疑を行います。高瀬弘美君。
○高瀬弘美君 公明党の高瀬弘美です。質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 今国会が七月二十二日まで延長となりました。働き方改革、受動喫煙を防止する健康増進法など、継続審議中の重要法案の審議を尽くすとともに、水道法など国民生活に密着する大切な法律を成立させるための延長であると理解をしております。本日の予算委員会を始め、一つ一つの法案や議題について丁寧な議論を政府に要望させていただき、質問に入らせていただきます。 大阪府北部を震源とする地震について伺います。 まず冒頭、地震でお亡くなりになられた皆様に心から哀悼の意を表するとともに、被災者の皆様にお見舞いを申し上げます。 私の地元九州でも、熊本地震、そして、一年前の九州北部豪雨被害で現地に入らせていただきましたが、毎回災害のたびに現地で必要とされる支援というのは、起きた場所、また時間の経過とともに変わります。 今回も発災直後、現地からは、雨の前にブルーシートを掛けたいが屋根に上れる人がいないですとか、通学路の総点検を行いたいが専門知識を持った人がいない等の声が上がり、公明党として緊急に政府に対して要請をしましたところ、ブルーシートの設置については自衛隊員の皆様が、また通学路のブロック塀等の点検は国交省のテックフォースの皆様が行うなど、迅速にまた柔軟に御対応いただいていることに感謝を申し上げます。 今回の地震は、都市型の地震で通勤通学時間でありましたために、鉄道車内において乗客が長い時間閉じ込められました。また、駅で足止めをされた方々に対して運行再開の目安など情報提供がうまくなされませんでした。もちろん、安全確保が第一でありますので、安全が確認できるまでは乗客を外に出せない、運転再開はできないことは理解いたしますが、より迅速な避難、情報共有の方法は検証すべきだと思います。 石井国交大臣も土曜日に現地を御視察をされ、JR西日本とも意見交換されたと伺っております。災害時の対応については基本的に鉄道会社ごとに任されていると聞いておりますが、今回の地震の教訓を生かし、鉄道会社に対して国が関与をしながら災害時の乗客避難、運行再開など情報共有の方法について見直しをすべきと考えますが、大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(石井啓一君) 六月の二十二日に大阪北部地震により被災した現地の視察を行ってまいりました。鉄道分野におきましては、大阪駅を視察をいたしまして、JR西日本より、大阪駅での旅客の滞留状況や駅間に停車した列車の乗客の救済状況等について報告を受けたところであります。 今回の地震によりまして、近畿地方の鉄道は一時運転を見合わせました。その結果、JR西日本の在来線では百五十三本、大手民鉄五社では合計八十一本の駅間停車が発生をいたしました。 各鉄道事業者におきましては、地震発生後、降車の誘導のための避難経路の安全確認を行った上で乗客の救済等を行っておりますけれども、乗客の救済が午後になった列車もありました。また、JR西日本東海道線甲南山手駅―芦屋駅間におきまして、乗客の降車完了を確認している際、同行者の方とはぐれた障害者の方が車内で確認された旨、聞いております。 国土交通省といたしましては、駅間停車した列車からの乗客の救済について、より迅速に避難誘導ができなかったのか、あるいは利用者の方に対する運転再開等の情報の提供が適切に行えたかどうか、あるいは障害者の方の避難誘導が適切に行われたかなど、今回の地震の対応状況を検証いたしまして、今後の対応の改善を図ってまいりたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。速やかに検証を行っていただけるとのこと、よろしくお願いいたします。南海トラフ地震へ備えるためにも、この機会に見直しの徹底を是非お願いしたいと思います。 地震発生後、通学路でのブロック塀の倒壊により幼い命が犠牲になったことを受けて、我が党の地震対策本部から政府に対して全国の通学路の一斉点検を緊急要請させていただきました。これまで、耐震化といえば校舎や体育館などが対象で、通学路のブロック塀やフェンスは対象となっていませんでした。 昨日、我が党の山口代表が地震の被害調査に現地に赴きまして、その際に現地でも要望いただきましたが、是非早期に地方自治体に対して国の財政的な支援をお願いしたいと思います。 また、忘れてはいけないのが私立の学校であります。私立の学校の耐震化は、公立学校の耐震化が約九八%完了しているのに対して、約八八%と大きく遅れております。この私立の学校には多くの幼稚園も含まれております。小さな子供の命を守るために早期に耐震化一〇〇%を目指していただきたい。文科大臣に、幼稚園を含む私立の学校施設耐震化の今後の取組を簡潔にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 平成二十九年時点の私立学校施設の耐震化率は、幼稚園から高校等で八八・四%、大学等で九〇・三%と、国公立に比べて耐震化が遅れておりまして、私立学校の耐震化の早期完了、喫緊の課題であると認識しております。 耐震化完了のためには、これまで以上にきめ細かな対応が必要である。そういうことから、耐震化が遅れている学校法人に対して耐震化完了に向けた計画策定を依頼するとともに、都道府県と連携しつつ個別に指導、助言を行っているところでございまして、引き続き早期完了に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。是非とも一〇〇%の耐震化に向けてよろしくお願い申し上げます。 今回の地震において、大阪において水道被害が多発をいたしました。断水した部分は五十五年が経過した古い水道管であったとも聞いております。安心、安全な水の確保のために、また災害対策としても全国で問題となっております水道整備に取り組む厚労大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) この大阪府北部を震源とする地震では、断水、あるいは一部では濁水もありました。そういった中で住民の皆さんの生活に多大な支障が生じたところであります。私自身も昨日現地を訪問いたしまして、国立循環器病研究センターや避難所を視察するとともに、高槻市からお話を伺いました。その中でも、やはり水道という重要なライフライン、これをしっかり強靱化を図っていく、その必要性について強く認識をさせていただきました。 今お話がありましたが、大阪府の場合には全国平均に比べて老朽化が進んでいる水道管の割合が高いという状況も指摘をされておりました。全国的に高度成長期に急速に整備された施設が老朽化をする一方で、人口減少に伴って水道料金の収入の減少が見込まれるなど、水道事業は深刻な課題に直面をしておりまして、そういった意味でも事業基盤を強化していくということが喫緊の課題であります。 こうした課題を踏まえて、厳しい財政状況下ではありますが、引き続き耐震化対策等の水道整備に必要な予算の確保にまず取り組むとともに、また水道事業者等に対し水道施設の適切な管理を求めるとともに、広域連携や多様な官民連携の推進などにより水道の基盤を強化するための水道法改正法案、これを今、国会に提出をさせていただいております。 政府としても、是非この法案の速やかな成立を目指し、国民の生活あるいは経済活動に欠かすことのできない水道という基盤、これが将来にわたってしっかり持続可能なものにしていくよう取り組んでいきたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 次に、外交についてお伺いいたします。 六月十二日の米朝会談から北朝鮮の非核化について対話を開始することができたということは高く評価をしたいと思います。ただし、具体的な内容はこれから、米朝の実務者のフォローアップの交渉もまだ始まっていないということで、ここからの進み方が一層重要になってまいります。 これまで総理はトランプ大統領と何度も会談をされ、トランプ大統領を通じて日本の立場を北朝鮮に対して明確に伝えてこられたということは非常に大きいと私は思っております。米朝会談の開催が決まってから、南北そして中朝の首脳会談が行われ、今後はロシアと北朝鮮の首脳会談も開かれると予想される中で、ロシアのプーチン大統領そして中国の習近平国家主席とも意思疎通をしっかりと図り、北朝鮮に対する我が国の立場を正確に御理解いただきながら、関係国全てが連携していくことが重要であると考えます。 これまで構築してこられた強力な関係がある安倍総理だからこそできる今後のロシア、中国への働きかけをどのように展開をされるのか、お伺いしたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 拉致、そして核、ミサイル問題の解決については、これはもちろん日米同盟が基軸でございますが、北朝鮮への影響力が大きい中国及びロシアの役割は重要と認識をしております。 政府としては、これまでも、米国や韓国のみならず、中国やロシアとも緊密に連携をしてきました。中国とは、五月四日の習近平国家主席との首脳電話会談や、あるいは五月九日の李克強総理との首脳会談を通じて、関連安保理決議の完全な履行が引き続き日中の共通の立場であることを確認するとともに、拉致問題を含む諸懸案の早期解決に向け日中間で協力していくことで一致をしたところであります。 ロシアとは、五月二十六日にプーチン大統領とモスクワで首脳会談を行い、北朝鮮の完全、検証可能、不可逆的な非核化をうたっている安保理決議の履行が重要であるとの日ロ両国の立場を再確認するとともに、拉致問題の早期解決に向けプーチン大統領の支持と協力を呼びかけ、理解を得たところでございます。 引き続き、日米そして日米韓で協力をし、さらには中国、ロシアとも緊密に連携しながら、拉致、核、ミサイル問題の解決に取り組んでいきたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 アジアの平和のために、朝鮮半島の非核化と拉致問題解決のこの絶好の好機を逃さないために、アメリカだけではなく中国そしてロシアとの更なる連携をお願いしたいと思います。 先日、G7が開催されました。各国首脳の意見が異なる中、特にアメリカとその他の国の意見が衝突をする中で、総理が橋渡し役となり声明をまとめたことや、各国が自国のことだけを考える保護貿易へと走ろうとする中、日本がTPP11の交渉過程に見られるように開かれた貿易の重要性を冷静に国際社会に対して訴えていることの正しさは、後から振り返ったときに明らかになるものと確信をしております。 今後、日EUのEPAの署名も視野に入る中で、日本にとってのTPP11や日EU・EPAの戦略的な意味を国民の皆様に分かりやすい形で総理の口から教えていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 戦後、日本は、自由貿易の最大の受益国として現在の繁栄を実現してきたところであります。自由で開かれた国際経済体制こそ、日本を始めとする国際社会の繁栄を約束するものであると確信をしております。 また、日本の人口というのは減少していきますし、消費者は減少していくのでありますが、アジア太平洋地域の人口は増えていくわけでございますし、またEUも成長している、人口ということではないんですが、経済の成長があるわけであります。そうした成長を取り込んでいくことが、まさに日本の経済成長につながっていくわけであります。 世界で保護主義の動きが広がる中、我が国は今後も自由貿易の旗を高く掲げ続けていく考えであります。EUとのEPAやTPPはその象徴であります。 日EU・EPAは、人口六億人の世界のGDPの三割を占める巨大な経済圏をつくり出すものであり、アベノミクスの新しいエンジンとなるものであると考えております。また、TPPは、人口五億人、世界のGDPの一割を超える大きな経済圏をつくり出し、アジア太平洋地域に二十一世紀型のルールを広げていくものであります。 今申し上げた経済的な地域がまさに日本にとって消費者となるわけでございますし、また、しっかりとした確立されたルールの下で、中小企業・小規模事業者もその中で安心して仕事ができるという経済圏が広がっていくと考えていただいていいんだろうと、こう思います。 政府としては、日EU・EPAやTPP11で実現される二十一世紀にふさわしい高い水準の自由で公正な経済の枠組みを踏まえつつ、RCEPや日中韓FTAなどの交渉を進め、今後とも自由貿易体制を力強く推進していき、その中で国民がその利益を享受できるように政府としても対応していきたいと考えております。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 今、国民が利益を享受できるようにというお話がございました。TPP11につきまして、私、地元九州でございますが、九州の農業関係者の皆様とお話をしますと、農業者の皆様、大変に心配をされております。弊害を抑えるための国内対策もしっかりと取ってまいりますが、通商というのは相手があることでありますので、やってみないと分からないという部分もたくさんございます。いろんな政府の方で試算も出ておりますけれども、予定どおりにいくかどうかも、これもやってみないと分かりません。 〔委員長退席、理事宇都隆史君着席〕 総理、是非とも、農業関係者の皆様の不安を拭うために、法案を通して終わりではなく、その後国内にどういう影響が出ていくのかをきちんと見極めて、弊害が出た場合にはそれに誠実に対処していくということを、その総理の決意をお聞かせください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の地元も農業地帯でございます。農業というのは厳しい仕事であります。朝早く起きて、額に汗して畑を耕し、そして畝をしっかりと守っていくわけでございますが、しかし、その中においてまさに地域を守り、文化を守り、伝統を守り、まさにそうした国の基を担ってきたわけでございます。この農業は必ず守っていかなければいけないと、こう強く決意をしているところでございます。 と同時に、今私たちが進めている日EU・EPAあるいはTPP11による自由で公正なルールに基づく経済圏を広げていくことは、良いものが良いと評価される広大なマーケットが生まれ、品質の高いものをこしらえてきた我が国の農業者や中小企業にとって大きなチャンスが生まれるわけであります。農業に携わっている人たち、本当に真面目に、安全でおいしい、品質のいいものを作っているわけであります。 しかし、もちろん交渉に当たっては、攻めるべきは攻めて、守るべきは守り、実際に生産者に影響が出るかどうかということについてしっかりと注目しながら交渉を行っていく必要があったわけでありますが、結果として、生産者が再生産可能となるような処置を勝ち取ったものと考えています。同時に、それでもなお残る不安や懸念にもしっかりと向き合い、政府として、総合的なTPP等関連政策大綱に基づいて、農業者やまた中小企業の皆さんに対してきめ細やかな対策を講じていく考えでございます。
○高瀬弘美君 ありがとうございます。 是非、このTPPがどういう影響を与えていくのか、中小企業の皆さん、また農家の皆様のために今後とも対策をお願い申し上げたいと思います。 最後に、児童虐待について質問をいたします。 目黒で起こりました痛ましい事件を受けまして、我が党としても要望させていただき、関係閣僚会議が開かれ、総理の御出席の下で開催されたことは、国として一丸となって取り組む重要なスタートとして評価したいと思います。 先日の決算委員会におきまして、我が党の河野議員より総理に対して児童虐待の件を質問をさせていただきましたところ、一か月以内にできる対策を打ち出すということと、また既に実行されている児童相談所強化プランを一層加速するという大変力強い御答弁をいただきました。 全国の児童相談所は、予算の問題、専門性を持った人員の確保が難しいなど、様々問題を抱えております。児童相談所を強化するための具体的な内容について、今回の事件を受けて、現在取り組まれていることを厚労大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(加藤勝信君) 目黒区で発生した事案、子供さんがああいう形でお亡くなりになると、本当に残念でありますし、また、改めて子供さんの御冥福をお祈り申し上げたいと思います。 〔理事宇都隆史君退席、委員長着席〕 今、児童虐待の状況でありますけれども、児童相談所への児童虐待相談件数、平成二十八年度は十二万件超と、五年前と比べると倍増になるなど、やはり深刻な状況になっているわけであります。 こうした中、今般の痛ましい事案を受け、また公明党からも御要請をいただく中で、今月十五日、総理の御出席の下、関係大臣にお集まりをいただき、児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議を開催し、総理からは、子供たちの命を守ることを何よりも第一に据え、全ての行政機関があらゆる手段を尽くすよう、緊急に対策を講じることについて御指示をいただいたところでございます。 この指示を踏まえて、関係府省庁と連携しながら児童虐待防止対策の強化に取り組むため、本日、関係府省庁の部局長を構成員とする児童虐待防止対策に関する関係府省庁の連絡会議、事務方にもお集まりをいただきました。今後、まず一か月程度、すなわち七月の中下旬ということになると思いますけれども、そこに向けてしっかりと取りまとめをして、具体的な施策を打ち出していきたいと考えております。 具体的には、児童相談所や市町村の職員体制の強化、早期発見・早期対応、情報共有の徹底、連携の強化、適切な司法関与の実施、あるいは里親支援体制や児童養護施設等の機能の強化、この六項目を中心に検討していきたいと思っておりますが、特に児童相談所の体制あるいは専門性の強化、これは大変大事であります、不可欠であります。増加し続ける児童虐待への対応を更にしっかりと進めていくためにも、関係省庁と連携して、御指摘の平成二十八年に策定いたしました児童相談所強化プラン、この見直しをしていきたいと考えております。 いずれにしましても、政府関係機関一体となりまして、子供の命を守る、そして今回のような痛ましい事件が二度と繰り返されないようにやれることは全てやる、こういう強い決意で、徹底した対策を早急に講じるべく努めていきたいと考えております。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので。
○高瀬弘美君 子供の命を守ることできなかったのは私たち大人の責任であると思います。あの命を無駄にしないために本気で取り組んでまいりたいと思います。 この延長国会の中で実りのある議論が行われるように、私たち公明党も一つ一つに全力で取り組んでまいることを、決意と申し上げ、私の質問とさせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で高瀬弘美君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、大門実紀史君の質疑を行います。大門実紀史君。
○大門実紀史君 今日はカジノの問題を中心に取り上げたいと思いますが、その前に、森友問題、事件に関して一点だけただしておきたいというふうに思います。 先ほど福山議員からも質問していただきましたけれども、六月の十八日の決算委員会で我が党の辰巳孝太郎議員が、独自入手した国交省大阪航空局作成の二つの文書を取り上げました。 一つは、安倍昭恵さん付けだった谷さんが、森友学園に有利になるように賃料の引下げができないかと事実上要請したというやり取りです。また、その中にはわざわざ注意書きで、総理夫人は瑞穂の国記念小学院の名誉校長だともわざわざ書かれております。 もう一つの文書は、近畿財務局と理財局のやり取りについては、最高裁まで争う覚悟で非公表、隠すとか、あるいは、官邸が、先ほどございましたけれども、法務省に何度も巻きを入れている、あるいは、文書を公表するかどうかは得策かどうかで判断をすると、検討すると。国会から提出を求められた文書について、隠し通すとか、得策かどうかで出すか出さないかを決めると、国会を愚弄するようなやり取りが書かれているわけであります。 辰巳議員は文書をマスコミにも公開して、国交省には自ら調査して文書を提出するように求めてまいりましたけれども、国交省は、にもかかわらず、調査するかどうか検討中と、調査そのものを拒否しております。今日はとうとう予算委員会の理事会に国交省が、いつも出ているはずの国交省が出てこなかったというあり得ないことも起きているわけでありますけれども。 石井大臣に伺いますけれども、これらの文書は、公文書改ざんの動機や背景につながる大変重要な文書でございます。総理がおっしゃるように、本当にうみを出すと、真相を解明する気があるならば、調査して文書の存在の有無を公表するのは当然のことではないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(石井啓一君) 六月十八日の参議院決算委員会において、共産党から二つの文書が公表されたものと承知をしております。 まず、平成二十七年十一月十二日の近畿財務局処分依頼案件の状況についてという文書についてでありますが、行政機関の間のやり取りにつきましては、この件に限りませず、日常的に様々なやり取りを行っているところでありますが、行政機関の間での検討の途中過程の情報を逐一お示しをいたしますと、今後の率直な意見交換や議論が妨げられ、将来の同種の事案の処理が進まなくなる可能性もございますので、行政機関間のやり取りにつきましては、これまでも提出は差し控えさせていただいているところでありまして、コメントについても差し控えさせていただきます。 また、交渉記録の公表について財務省と国交省が相談しているものとして公表された文書につきましては、出所が不明でありまして、体裁から見ましても行政文書とは思えませんし、どういう性格の文書か分かりかねますので、お答えは差し控えさせていただきます。
○大門実紀史君 役所間の文書のやり取りの、これから全て出してくれとか、今までの全て出してほしいとか、そういうこと申し上げているんではないんです。この公文書改ざんと一連のことに関わるからこの部分について出す、当たり前のことじゃないでしょうか。 出所不明という言い方、大変、公党の提出した文書、マスコミには公開しているわけですけれども、失礼じゃないですか。大体、公益通報制度って分かっているんですか。出所不明とか、情報提供者を守るのは私たちの役割ですよ。だから、皆さんから確認して出すべきじゃないかということを申し上げて、財務省は出所不明でも探して、あった、ないという報告されていますよ。 なぜ国交省だけできないんですか。おかしいじゃないですか。答えてください。
○国務大臣(石井啓一君) 行政機関間でのやり取りにつきましては、先ほど申し上げた理由によりまして、これまでも提出は差し控えさせていただいているところでございます。 また、財務省と国交省が相談していると公表された文書につきましては、体裁から見ましても行政文書としては思えませんし、どういう性格の文書か分かりませんので、お答えは差し控えさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(石井啓一君) 公益通報制度に基づく文書の入手だという話は今初めてお聞きをいたしました。 そのことの関係も含めて、そういったことが、公益通報制度だというふうにおっしゃいましたので、そういうことなのかどうかも含めてちょっと状況を確認したいと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○大門実紀史君 公益通報の趣旨を御理解されていないと、出所不明だからというような言い方は、そういうことを申し上げているんです。調べるぐらいなぜできないんですか。調べることをなぜ拒否するんですか。 総理、総理、うみを出すと、きちっと対応すると、解明するとおっしゃっているんですから、総理から、調べるぐらい調べろと、財務省やっているんですから、ちょっと指導してくださいよ。おかしいです、これ。
○国務大臣(石井啓一君) 役所で作成されたものかどうか、責任を持って作成されたものかどうか、文書は不明であることでありますので、そういった意味で、確認することは差し控えさせていただいているところであります。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。(発言する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(石井啓一君) 国交省から提出した、国交省から出た文書かどうかを調べろということかと存じますので、どういったことができるか検討してみたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。
○国務大臣(石井啓一君) 当該文書につきまして調査せよとの御要請がありました。 どういう対応ができるか検討したいと思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) じゃ、速記を起こしてください。
○大門実紀史君 これ以上、これで時間潰したくありませんので。 本来、これ、理事会で協議してもらうとか、それほどの大したことではありません、普通ならば。しかし、今これだけ時間掛かるんでしたら、与党の皆さんも頑張ってくれるということでありますので、理事会で協議をして、委員長、委員会に調査してもらって報告してもらうように理事会で協議をしていただきたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 理事会で協議をいたします。
○大門実紀史君 こういう隠蔽、改ざんが、実際にやらされたのは現場の職員の方々であります。その一人が、今年三月七日に、心労の末、自ら命を絶たれた近畿財務局職員の、仮にAさんとしておきますが、Aさんでございました。大変真面目で誠実な方だったと聞いております。 この間、私、国会で、大手損保会社が中小の代理店をいろいろ苦しめている問題を取り上げてまいりまして、この点では麻生大臣も金融庁も尽力してもらっているところなんですが、その損保代理店の大阪での親身に相談に乗ってくれていたのがこのAさんという方でございます。Aさんが亡くなって、大変みんな悲しんでいるところであります。 安倍総理に聞きたいんですけれども、全体として何なのかということなんですけれども、安倍昭恵さんが名誉校長に就任されて森友学園を応援し始めた、その後、疑惑を持たれるような売却価格の値引きが行われて、そのことが明るみに出て国会で取り上げられるようになって、その経過を記した文書の改ざん、隠蔽、破棄まで行われて、その不正行為を現場で実際に強いられた近畿財務職員のAさんが、心労の末、命を絶たれたということであります。 総理は、一連の経過の中で、こういう家族もある真面目な職員の方が命を失われたことをどう受け止めておられるのか。単に官僚だけの責任にしていいんでしょうか。安倍昭恵さんが名誉校長に就任し、森友を応援したことから始まって、こういういろんなことが起きているわけですね。そのこととこのAさんの亡くなられたことが何の関係もないと言えるのか、何の責任もないと言えるのかと。総理はいかがお考えですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、近畿財務局の職員の方が自らの命を絶たれたことについては、大変残念でございますし、また改めて御冥福をお祈りしたいと、このように思っております。 この問題につきましては、言わば売却の価格についての指摘があり、そしてまた学校認可について様々な御議論がなされたところでございます。その後、いわゆる決裁文書の改ざんが行われたところでございますが、いずれにいたしましても、私の妻が名誉校長を引き受けたのは事実であり、そのことにおいて国民の皆様から疑念の目が向けられたことについては、これはやむを得ないと、このように思っておりますし、今から考えれば名誉校長を引き受けるべきではなかったと、こう考えているところでございます。 そして、もちろん、この国会で大きな議論となりましたのは、これは私の妻が名誉校長であったということに起因するものであろうと、こう思うところでございますが、しかし、この改ざんにおいては、改ざんと妻が名誉校長であったことの関わりについては、既に財務省が調査結果を発表しているとおりであろうと、このように考えております。
○大門実紀史君 いろいろ言われますけれど、政治家ですから、道義的な責任を重く感じていただきたいなと、そのためにも徹底解明をしなければならないし、協力してもらいたいなというふうに思います。 本題になかなか入れないので、もう入りますけれども、カジノについて質問いたします。 まず申し上げたいのは、この国会の延長の最大の理由が、もうカジノ、賭博場をつくる、こんな法案を通すためというのは、何とも私おぞましいと、本当に国会の権威をおとしめるものだというふうに思います。 この間、世論調査を見ても、カジノ実施法を今国会で成立させる必要はないというのは七割です。自民党支持者でも六割以上が必要ないと答えているわけですね。総理はIRが理解されていないということをおっしゃったことありますけれど、幾らIRという言葉でごまかしても、国民の皆さんは、所詮ばくちはばくちだと、刑法で禁じられた犯罪行為を合法化するなどとんでもないということを皆さん感じておられるから、この二、三年ずっと反対が多いわけですよね。 総理は、カジノをつくる目的を、外国人観光客を増やし経済成長の目玉にするんだというふうにおっしゃってまいりましたけれども、もうそんな必要はありません。 ちょっとパネルを示しましたけど、これ、二〇一一年から二〇一六年の外国人観光客の増加の推移をパネルにしました。(資料提示)カジノ推進派の方々がカジノの成功例としてシンガポールのことを盛んに宣伝されます。シンガポールどうなのかというと、外国人観光客の増加率は確かに増えていますが、一二四%でございます。カジノのない日本は三八六%。この間、カジノ誘致に手を挙げている大阪等々調べましたけど、大阪が五九五%。ちなみに大阪は、二〇一七年まで伸ばしますと増加率七〇〇%、七倍に増えております。北海道が四〇四%、長崎は二五四%。どこも、カジノがあるシンガポールよりも外国人観光客は何倍にも増えているわけであります。 総理、観光戦略とかそれを目玉にした成長戦略とおっしゃいますけれど、要らないんじゃないですか、カジノなんか。カジノがなくて、十分に日本は観光振興成功しておりますしね。だから、国民の反対するカジノなんかは導入しなくて、真っ当な健全な観光政策を進めるべきで、カジノ計画はもう断念されたらいかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私どもが進めている、まさに今お示ししていただいている図表は、まさに私どもが進めている観光戦略の成果を示していただいているものと、このように思うところでございますが、その上において、更に、更に我々、この二〇二〇年には四千万人、更にこれを伸ばしていきたいと、こう思っているところでございますが、カジノ施設を含むIR、日本型IRは、国際会議場や家族で楽しめるエンターテインメント施設と収益面での原動力となるカジノ施設とが一体的に運営され、これまでにないような国際的な会議ビジネス等を展開し、新たなビジネスの起爆剤となり、また世界に向けて日本の魅力を発信するまさに総合的なリゾート施設であり、観光や地域振興、雇用創出といった大きな効果が見込まれているところでございまして、また、カジノによる収益は国に納付され、社会福祉の増進や文化、芸術の振興に関する施策にも充当されるところでございます。 IR整備法案においては、これらの点に関する制度設計がなされており、民間の活力を生かして行われるIR事業を通じて公益を実現することとされているところでございまして、更なる海外からの観光客が期待されるところでございます。
○大門実紀史君 もう四年前ですかね、この予算委員会でカジノの議論をやったときに、総理がカジノ議員連盟の最高顧問をやっておられて、私が、依存症が増えて大変なことになると、そんな議員連盟の最高顧問、お辞めになるべきじゃないかというふうに申し上げたら、総理は本当に素直に、御指摘はごもっともということで、その場で最高顧問をお辞めになったわけですよね。あのときは少しは見込みがあるかなと思ったんですけど、何か今、このおぞましい法案の先頭に立って推進するというのは大変残念に思っているところでございます。 カジノをつくれば更に、今何とかかんとか言われましたけど、更に発展するような話ですが、そうじゃないんじゃないかと思うんですよね。現地の視察に行ってまいりました。逆に、日本の観光振興にこれからマイナスになるんじゃないかというふうに思います。 一つは、地域の観光収入を増やすどころか、かえって減らす可能性があります。 この間、大阪、北海道苫小牧、長崎佐世保、現地調査へ行ってまいりました。どこのカジノ計画も、実は高速船あるいはBRT、電気バスなどで空港から直接カジノにお客さんを呼び込む、連れてくるという計画、いわゆる囲い込み戦略になっております。 例えば、大阪は関空から夢洲まで高速船を運航すると。船着場までもう想定しておりました。こんなことをやっていったら、来日した外国人が空港に着くなりそのままカジノに連れていかれて、そこですってんてんにされて、大阪観光するお金とかがなくなってそのまま帰国しちゃうんじゃないかと。だから、カジノのおかげで今まで地域に入った観光収入がかえって減るんじゃないかと。これはほかのところにも言えるんですよね。 もう一つは、カジノが、今、日本各地が持っているブランドですね、地域イメージですよね、だから増えているわけですね、それを壊す危険性があるんです。 これは、例えば大阪、大阪ばっかりですけど、万博とセットでカジノを開業するという構想ですね。大阪府や市、経産省は、カジノと万博とは別だということをずっと説明していますけど、本当かどうかですよね。現地に行ってびっくりしました。市当局に案内してもらったんですけど、何と万博パビリオンの道路を挟んだ隣にカジノをつくるんですよ、真隣に。万博に来たお客さんに、こっち来てくださいと言ってカジノに引っ張り込むようなそういう仕組みになっているんですね。ここでもみんなそのカジノでお金すっちゃって、悪い思い出ばっかり持って万博会場を後にすると。せっかくここまでプラスに伸びてきた大阪の観光イメージが、私はカジノによってかえってダウンしてしまうんじゃないかと思うんですけれども。 石井カジノ担当大臣、カジノが日本の観光振興にとってかえってマイナスになると、そういうことは想像されたことはありますか。
○国務大臣(石井啓一君) 委員はカジノを強調されますが、日本型IR、統合型リゾートは、カジノはありますけど、カジノに加えて様々な誘客施設、宿泊施設であり、いわゆる国際会議場、国際展示場あるいは劇場等々、様々な誘客施設が一体となった施設でございます。 その日本型IRの強みとして、日本各地に存在している豊かな自然や固有の歴史、文化、伝統、食などの魅力を生かしつつ、これらを更に磨き上げて、IR施設全体としてこれまでにないスケールとクオリティーで魅力を発信する、そういう、これまでの他国にはない、IRにない独自性と高い競争力を持つ施設、国際競争力を有しているというふうに考えています。 なおかつ、このIR区域に来たお客様に日本各地の魅力を発信をして、かつチケット手配などを通じて全国各地に送り出す送客機能を持たせることによりまして、IRに来たお客さんをそこを拠点にして日本各地に送り出す、そういったことによって、IRが世界と日本の各地に送り出す送客機能を持たせることによって交流のハブとなり、日本全体の観光振興、成長につなぐというふうに考えております。
○大門実紀史君 本当に何を夢みたいなことおっしゃっているんですか。せっかく現地へ行って貴重な情報をお伝えしているわけだから、耳を傾ける姿勢が大事じゃないですか。本当にちゃんと現地で調査してくださいよ。それで……(発言する者あり)委員長、ちょっとうるさいから、注意してください。
○委員長(金子原二郎君) 御静粛にしてください。
○大門実紀史君 それで、そもそも外国人がターゲットじゃないんですよ。その三つの大阪、北海道、長崎の当局に聞くと、大体想定しているターゲットというのは日本人なんですよね。七割から八割は日本人を想定しております。外国人観光客は二割から二五%であります。 こういう、要するに日本人を相手に、しかも今回は民営賭博、民間賭博ですね、なぜこれが、違法性の阻却ですよね、なぜ合法なのかと。賭博というのは違法ですよね。それが、なぜこんな日本人を相手に、しかも民間が合法になるのかということは最大の、これはクリアできていないんじゃないかと私は思います。 上川法務大臣にお聞きしますけど、今まで賭博というのは公営ギャンブルだけ認められてきたんですね。その理由は何ですか。
○国務大臣(上川陽子君) 法律に従って行われる賭博罪の構成要件、これに該当する行為につきましては、刑法第三十五条、法令行為によりまして違法性が阻却されるところでございますが、基本法たる刑法が賭博を犯罪と規定している趣旨を没却するような立法がなされますと法秩序全体の整合性を害することになると、こういったことから、いわゆる公営競技等につきましては特別法におきまして事業の公正性また公益性等を制度上十分に担保するよう努めておりまして、そのような配慮から、この問題につきましては、公営競技等については違法性が阻却されるということでございます。
○大門実紀史君 もう少し法律勉強してほしいんですけど、戦後の賭博罪に関する解説書、競馬法、公営賭博の歴史、裁判例を調べてみました。要するに、何が一番大事かというと、この①です、目的の公益性です。これ、どういう意味かといいますと、この公益性に、よく言われています、今まで説明があった経済効果だとか、そういう曖昧な言葉は含まれておりません。そんな曖昧なことは刑法の解釈上、含みません。 問題は、この目的の公益性の一番は、入ってきたお金をどう使うかです。入ってきたお金を民間がポケットに入れたら、それはもう犯罪そのものになると。入ってきたお金を住民サービスとか公に使うから目的の公益性が担保されると。しかし、民間企業が自分たちがもうけたものを公に寄附するわけがありません。ですから、公がいろんな事情でギャンブルやって、その代わり住民のために使うというふうなこの目的の公益性、つまり、もうけを何に使うかということが厳しく限定されて、それで公営ギャンブルしか認められてこなかったわけであります。 それ、御存じですか、大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 公益性の定義の中につきましては、公益的なその収益についてしっかりと公益性に照らしてしっかり配分をしていくということが、この違法性の阻却の大変大きな要素であるというふうに認識をしております。
○大門実紀史君 ですから、今回のこのカジノ実施法は、粗利益の三割は国や自治体に納めるんだけれど、残りの七割は民間企業が懐に入れるわけですね。どうしてこれで違法性が阻却できるのかと、この目的の公益性をクリアして、どうして合法になるのかと。これ、最大の、あり得ないことを法務省は、何といいますかね、今までの見解を拡大解釈して、まあルビコン川を渡ったと思いますけれど、法務省はそう簡単に解釈変えていいのかと厳しく指摘したいと思いますけど。 じゃ、要するに、国民の皆さんから吸い上げたお金がどこに行くかということなんですけど、最後のパネルでございますが、これは今日本で参入を狙っているアメリカ最大手のラスベガス・サンズの株主構成であります。衆議院の参考人質疑で静岡大学の鳥畑与一教授が、このラスベガス・サンズを例に取って、カジノの利益のほとんどは一握り、一部のファミリーに還元されるということを告発されました。それで、最新のこのラスベガス・サンズ、これはトランプ大統領の最大の支援者が、アデルソンさんですね、がやっている、会長のところでありますけど、見てもらったとおり、日本でカジノを開いて、粗利益の三割は国や自治体に納めるけど、七割の利益はどこに行くかというと、こういう株主に行くんです。しかも、一握りのですね、一握りのファミリーに行くと。しかも、アメリカですよ、日本で吸い上げたお金がアメリカのファミリーに行くというのがこの、が示しているものでございます。 最後に総理に伺いますけれど、こういうものがなぜ公益性があって、なぜ合法なんですか。なぜこんなカジノが認められるんですか。総理、最後だからお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) IR推進法の附帯決議では、IR区域の整備の推進のために必要な措置を講ずるに当たり、先ほど御議論がございましたが、目的の公益性、運営主体の性格等八つの観点から、刑法の賭博に関する法制との整合性が図られるよう十分な検討を行うこととされております。 政府におけるIR整備法案の立案過程においては、附帯決議で示された八つの観点を踏まえた検討がなされると。例えば、目的の公益性の観点については、カジノ収益の活用によるIR区域整備を通じた観光及び地域経済の振興等、また、運営主体等の性格の観点については、カジノ事業免許等に基づく事業者その他関係者の厳格な管理監督等に関する制度設計等、その趣旨に沿った制度設計がなされています。 このように、IR整備法案の内容は、刑法が賭博を犯罪と規定している趣旨を没却するようなものではないと考えております。法秩序全体の整合性は確保されるものと考えております。 また、今御指摘のですね、御指摘のところが運営主体となるということがまだ決まっては、全く……(発言する者あり)まだ、まだ決まってはいないわけで、大門先生がいろいろと調べておられるというのは承知をしておりますが、まだ決まってはいないということでございますが、それを前提にお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。
○大門実紀史君 終わりますが、この悪法はもう本当に廃案にするしかないということを申し上げて、質問を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で大門実紀史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、藤巻健史君の質疑を行います。藤巻健史君。
○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。よろしくお願いいたします。(資料提示) 安倍総理は、去年とかおととしに比べて景気が良くなったとか、それから第二次安倍政権が発足してから景気が良くなったとかいうふうにおっしゃるんですけれども、この表を見ていただきたいんですけれども、一九八五年と比べて二〇一五、三十年間で日本の名目GDPって一・五倍にしかなっていないんですよ。この八五年というのはバブルの始まった年なんですけれども、たった一・五倍にしかならない。見ていただくと分かるように、ほかの国に比べると断トツに劣等生なんですよね。名目GDP、要するに国内総生産、国の活力、国の経済規模ですけれども、これが一・五倍にしかなっていないということは、人口は変わっていなかったら国民の富も国民の豊かさも一・五倍にしかなっていないということなんですよね。ほかの国とはえらい差が付いている。 ですから、こういう状態が続いてしまうと日本は二流国、三流国におっこってしまいますので、本当に、我が党はグレートリセットという言葉を使っている、日本維新の会はグレートリセット、大改革が必要であって、単なるちょこまかした改革じゃ、これ大変なことになっちゃうんですよね。我々政治家というのは、こういう現象を見て、どうしてほかの国に比べて遅れたかということを考えてグレートリセットをすることが重要かなと思います。 何をすればグレートリセットになるかということを議論しちゃうともう何日間も掛かっちゃいますので、今日は一つだけちょっとお話ししておきたいんですけれども、やはり日本の産業、未来の日本がどうやって食べていけるか、生きていけるかということを十分国が認識して、それをきちんとサポートしていかなくちゃいけないんですね。この国、とかく何かの産業をリードしていこうというと政府が旗を振っちゃうんですけど、そうじゃなくて、余計なことをするなということが一つ重要、余計な規制とかそういうことをしないということも一つ重要だと思うんです。 私、JPモルガンという、金融界長い、ところにいたんですけれども、実は、一九八〇年代の後半、ウェザストンというJPモルガンの会長が東京に来て演説をやったんです。そのときに彼が言ったことは、五年前に存在しなかったビジネスで今の収益の四〇%たたき出していると言ったんですね。かなりの利益、モルガンありました、四兆か五兆円ぐらいありましたけれども、そのうちの四割は五年前に存在していなかったビジネスで稼いでいると、こう演説したんです。 問題は、そのときに日本の銀行は全く金利スワップ、新しいビジネスというのはデリバティブの中の金利スワップというやつなんですけど、それを日本の銀行は全くやっていなかった。なぜかといいますと、日本にはその当時、長短分離政策というのがありました。運用の長期の金融は興長銀とか信託銀行、短期の方は地方銀行とか都銀がやるということで、まさに垣根があったんです、長期金融と短期金融。金利スワップというのは、その垣根を取り壊しちゃう商品だったものですから、その長短分離政策が、怖いという規制、それをバイオレンス、侵すということが怖いということで、日本の銀行は五年間も非常にもうかるビジネスをやっていなかった。それが、五年の遅れというのはやはり今の日本の銀行とアメリカの銀行の差につながっていると思うんですね。 今のウェルズ・ファーゴとかJPモルガンというのは日本のメガバンクの五倍から十倍の利益を稼いでいます。世界でも断トツに存在感があるんですね。日本の銀行、確かにちょっとは出ていますけれども、全然米銀なんかと存在感が違う。五年間、規制によって日本の銀行は遅れちゃったんですよ。同じように、将来稼ぐような業界というのは、これは政府は規制とか何かでブロックしちゃいけないんですね、妨げちゃいけない。 今、私が一番気にしているのは、やっぱりブロックチェーンなんですよね。ブロックチェーンというのは、インターネットの技術、インターネットの次の日本の成長産業じゃないかなというふうに言われていまして、これは政府が成長というか発展をブロックするということはないと思うんですね。 ブロックチェーン、よく公文書の決裁で安倍総理は電子決裁をしろというふうに御指示しているという話を聞きますけれども、電子決裁というのは、これはやっぱり、確かに改ざん記録というのは残るんですけれども、それを消去しちゃうプログラムってあるんですよ。だから、完璧なものではない。ブロックチェーンだったら改ざん自身ができませんから、まさに公文書の対策、改ざんしないということに対しては非常に優れた技術です。行政だけじゃなくて、先ほどちょっと申し上げましたけれども、インターネットビジネスに次ぐ偉大なる技術だという可能性が非常に強いですから、それを国は守らなくちゃいけない。 で、そこまではいいんですけれども、問題は、ブロックチェーンと表裏の関係にある仮想通貨だと思うんです。それで、ブロックチェーンというのは仮想通貨の発展のための技術なので、ブロックチェーンはいいからこれはサポートしよう、だけど仮想通貨は駄目よということになると、当然のことながら、ブロックチェーンの世界って来ない、世界に遅れちゃうんですよ。日本がこれから非常に期待できるブロックチェーンという技術をブロックしちゃうんですよね。 ということで、やはりブロックチェーンと仮想通貨を一体に発展させなくちゃいけない。そのときに何が仮想通貨の問題になるかというと、これは金融庁がやっている消費者保護とか、これは非常に重要だと思うんですけれども、実は税制なんですよ。今の仮想通貨というのは、もうけは雑所得、総合所得である雑所得なんですね。去年、確かに仮想通貨非常に大きく上がりましたから、非常に大きい税金を払っている人がいる、高い税金を払っている人、五五%税金払っている人もいる。しかし、今年は仮想通貨の値段が落ちている、大損する、何にも補填がないわけです。特に、雑所得ですと、他の給料とか不動産収入というようなものと損益通算できませんし、それから翌年にも繰り越すことができない。 要するに、もうかればごっそり税金もらって、損したら何にもしないというのは、余りにも余りの税制だと思うんですよね。ほかに総合課税でそんなような税制ないですよ、やっぱり。給料とかああいうの、不動産所得、これいろいろ、最高税率行くかもしれませんけれども、大損するということはないですからね。もうけたり大損したりするというような商品というか、ものが総合課税になるというのはない。要は、分離課税みたいに、ほかの株とかFXとかいうのはやはり税率の低い分離課税になっているわけです。 私、財政金融委員会で、参議院の、聞いていますけれども、確かに税務当局からいろいろお話あります。これ、税の論理からいえば、それは納得するところもあるんですよね。それは、税務当局というのは税の論理でいろんなことを考えますから、それは納得することもある。しかし、日本の未来を築くかもしれないブロックチェーン並びに仮想通貨については税の論理でいっちゃいけないと思うんですね。やっぱり、日本の未来の論理、日本のをどうやって食べていくかということの論理で考えなくちゃいけない。ということは、やっぱり税制で日本の未来を殺しちゃいけないと思うんですよね。 そういう意味でいうと、やはり今の税制というのは日本の未来を殺しているんじゃないかと思いますので、仮想通貨については、税の論理じゃなくて、首相がリーダーシップを取ってきちんと改正をしていくということが重要かと思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(麻生太郎君) このブロックチェーン、まあ仮想通貨、今、仮想通貨ってほとんど使わない言葉になりまして、これは基本的には暗号資産という、クリプトアセッツという言葉がバーチャルカレンシーに代わってほとんど国際金融の社会では使われる言葉になっております。まだそこに、日本はその法改正、まだそこにしておりませんので、そういった意味では、いわゆるこの問題に関しては使う用語が煩雑に変わるほど、短期間に変わるほど、世の中でまだ極めてどうなるかよく分からぬものの一つなんだと思っております。 少なくとも、このブロックチェーンにつきまして、仮想通貨、クリプトアセットにつきましては、中国では禁止、韓国でも禁止になっておりますのは御存じのとおりです。これはハッシュ関数というのを使っていろいろやっていくのはもう御存じのとおりで、ちょっと、御存じなんだと思いますが、こういうのをやっていくんですが。 今、私どもとしては、こういった中にあって、少なくとも、これを使った利用者の方々がいわゆる詐欺に遭ったみたいとか損したみたいとかそういったようなことが出ることによって、利用者の利益というものに関しましてはこれは引き続ききちんと見守っていかねばならぬというのが私は金融庁の立場ですが、その上で、これの取引について今二〇%の分離課税せいと、簡単に言えばそういうことを言っておられるんだと思いますが、これは、同じ一億円を稼いだという話であって、給与や事業をやっていた方で稼いだ方はこれは大体最大五五%ぐらいの税率が掛かるんだと思いますが、傍ら、この仮想通貨、いわゆる暗号資産を利用した人は二〇%でいいという話が、これは世間で通用しますかね。そちらが政権を取られたらどうか知りませんけれども、私はまずそういったところでは国民の理解が得られるかいなと、まずそう思います。 次に、株と同じように、いわゆる主としていわゆる家計で、いわゆる現金からいわゆる債券とか株買えということで、いろいろ資産運用という形で我々もいろいろ言っておりますけれども、その中の一つに仮想通貨を推奨するということにして税金をどうかするとかいうことになるほど、このクリプトアセットというのは信用が国際社会で得られているであろうか、している国ないと思いますので、そこの点に関しては疑問です。 三つ目は、これは仮想通貨をやるに当たっては、これは間違いなく、このブロックチェーンというコンピューター使った技術というのが間違いなく必要、これがなければ成り立つ話ではありませんから、こういったものがやるに当たって、ブロックチェーンを育成していく、何もこれ仮想通貨以外にもブロックチェーンというのは使えますから、そういった意味では、ブロックチェーンの技術をより育成していくためにいわゆるこの仮想通貨の購入とか利用というのを後押しする、そのために後押しする必要があるのかという点について等々、いろいろ様々な問題があるんだと思っております。 この点に関しましては、これは日本が遅れているというお話ですけど、これ多分、日本が一番進んでいると思っていますけれども、いろんな意味で、私どもとしては、これ慎重な対応をしていきながらも、育成をしていくという方向では考えていくというのは大事なところだと思っております。
○藤巻健史君 その育成をするということは極めて重要で、先ほど、もう私の話を全然聞いておられないんじゃないかと思いましたけれども、ブロックチェーンを発展させるのが重要だと、日本のために重要だと、だからブロックするような税制を変えろということを申し上げていて、例えば給料とか事業が五五%という、なるけど、それは仮想通貨は二〇%はおかしいとおっしゃいます、先ほど言いました。給料とか事業費というのは、大きいマイナスがあったりもうかったりということはないんですよ。マイナスないんですから、だからそれは高い税制分かりますよという話でね。 それから、ブロックチェーンでもうかっている方、汗はかいていないかもしれませんけど、冷や汗はかいているんですよね。リスクマネーについて、それはおかしいというのは、そうしたら日本のリスクテークなんてできなくて、日本はもう将来低迷したままになります。時間が終わっちゃうので、これはこのままにしておきますけれども。 次に、先ほど表一で見ましたように、名目GDPが一・五倍にしかならないということは、国民生活が一・五倍にしかならないということとともに、これ極めて財政再建の問題というのも厳しい問題があるんですね。何かというと、名目GDPが一・五倍にしかならないということは、税収だって一・五倍にしか普通ならないんですよ。 なぜかというと、経済が一・五倍になったのに国が二倍も税収を持ったら怒りますよね、経済の成長をみんな国が持っていっちゃう。だから、GDPが一・五倍になると、国民も一・五倍豊かにしかならないし、国の税収も一・五倍になる、当たり前なんです。表、資料二を見ていただくと分かりますけど、八五年から三十年、まさに一・五倍にしかなっていないんです。GDPは伸び率として一・五倍にしかなっていない。 一方、問題なのは、資料三を見ていただきたいんですが、歳出の方、これ二倍になっているんですよね。要するに、税収が二倍にしかなっていないのに歳出三倍になれば、これは当然借金がたまるのは当たり前、千八十八兆円ですよ。 この状況は極めて危ないなと私は思うんですけれども、その次の表を見ていただきたいんですけど、資料四、これ、今、日本が財政が世界最悪だと言われている表です。これ、財務省の表から取りましたけれども、日本が対GDP比二三六%、イタリアが一二九・七%、この間にギリシャが一七八%とあるんですけれども、これ、対GDP比で調べるというのは、釈迦に説法かもしれませんけれども、海水が船の中に浸入したときに、浸水したときに、船の大きさによって沈没するかどうか決まりますよね。同じ量が浸水しても、タンカーは沈没しないかもしれないけど、木造の漁船だったら沈没するということで、必ず対GDP比で比べるわけですけど、それで比べると日本の対GDPってめちゃくちゃに悪い、世界最悪なわけです。 それにもかかわらず、今の日本国債の金利、〇・〇二%ぐらいです、今日だと。イタリアは、この前、ポピュリズム政治でいろいろ騒がれて、二か月で一%上がりましたし、二〇一二年なんかはギリシャ危機で三〇%近く上がっています。そういうギリシャやイタリアよりもよっぽど財政事情が悪いのに、日本の金利はもう超低位で安定している。 これ、理由はどうだと思いますか。これは総理にちょっとお聞きしたいんですけれども。いや、これは総理にお聞きしたい。質問通告でも総理にお願いしたいというふうに言っていますけれども。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) せっかく呼ばれたのでと思ったんですが、私からお答えをいたします。 国債金利は、御指摘のように、御指摘のような財政状況に加えて、経済状況やあるいは海外の市場動向等、様々な要因を背景に決まるものであって、その変動要因を一概に申し上げることは困難であります。 ということでございまして、これ以上のお答えのしようがないところでございますが、税収の方については、言わば昨年度についてはいよいよ六十兆円も見えてきているところでございまして、順調に税収は伸びているということは申し上げておきたいと思います。
○藤巻健史君 まあ、名目GDPが伸びないうちに税収が伸びていけば、それは国民は怒りますよというさっきの話どおりなんですけれども。 なぜ金利がこんなに低いかという話ですが、資料六見ていただくと分かりますけれども、これ、上の方は引受け、これ財政法第五条で禁止されているわけですし、世界中でこれ禁止しているんですね。こういうことをやっちゃうと、ハイパーインフレになっちゃって、国民生活がとんでもないことになるから世界中で禁止されているのが引受けです。 今、日本銀行がやっているのは下ですよね。まず、入札で銀行とか証券会社が買って、それをすぐ日銀に転売しちゃっているわけですよ。ギリシャとかイタリアというのは、中央銀行紙幣刷れませんから、これできない。だから、金利が上がっていっちゃって大変なことになる。日本銀行はこれをやっちゃっている。本来であれば財政法第五条で禁止されている国債引受けもどきというか、財政ファイナンスそのものをやっている、だから金利が低い、だと私は思っています。 それがゆえに、安倍総理も、金利が低くても何か理由が、何かそんな理由と言っているわけで、ギリシャとかイタリアの首相だったら、金利が上がって、財政が悪くなって金利が上がったら大慌てするわけですよ。それで一生懸命考える。だから非常に答弁も詳しい答弁をされると思うんですけど、全然興味を持っていない、金利が低いから。 ということは、日銀がカナリアを殺した、要するに、カナリアというのは毒ガスがあると静かになって鳴かなくなっちゃう。要するに、財政危機が来ると皆さん慌てるわけです、長期金利が上がって。それを、長期金利を上がらなくしたのが日銀の大量の国債爆買いだと思うんですが、若田部副総裁、この辺についてはどう思われるでしょうか。
○参考人(若田部昌澄君) お答え申し上げます。 日本銀行の使命は、これは物価の安定にございまして、二〇一三年の一月二十二日に政府と日本銀行が一緒に発動いたしました共同宣言において、その物価の安定の目標というのが、物価の安定を二%持続する、インフレ率を二%持続的、安定的に推移させるという、このような目的でもって金融政策を行っております。 したがいまして、私たちが行っております現在のいわゆる長短金利付き量的・質的金融緩和、この下で長期国債を購入しているわけでございますが、これは、その金融政策上の目的で行っているということでございます。したがいまして、政府による財政資金の調達を助けることを目的とするといういわゆる財政ファイナンスを行ってはいないというふうに考えております。この点は、二〇一三年四月に導入しました量的・質的金融緩和のときに発表いたしました公表文でも明確に述べておりますし、これまでも繰り返し述べております。
○藤巻健史君 もう先ほども申しましたように、財政ファイナンス、今、日銀がこういう国債の爆買いを、異次元量的緩和ということをやっているがゆえに長期金利はかなり低位安定している、要するに財政危機を日銀に飛ばしていると私は思うんですね、危機を飛ばしている。これ、山一証券が潰れたように危機の飛ばしと同じなんですけれども、この日銀、今やっているがゆえに、見ていただくと分かるんですけど、対GDP比九九%までメタボになっちゃっているわけです。 ほかの中央銀行もやっているといいますけれども、FRBとかECBは、もう三分の一、四分の一ですよ。それでも、FRBは健康体にするのが大変だった。日銀はもう三倍、四倍のメタボになっちゃったわけですね。これ健康体にするの大変ですよ、これから。もうどうなっちゃうんだろう。 要するに、今申し上げたいのは、財政危機を飛ばした、日銀に飛ばし、日銀に爆買いをさせている、それがゆえに日銀がこれから大変なことになるんじゃないかという認識なんですね。要は、申し上げたいことは、財政危機というのはかなりもう重要な問題である、それに対して政府が余りにも鈍感ではないかと。この前の骨太政策を発表されたときも、マスコミ随分たたいていましたよ、財政に対しての認識が足りないんじゃないかと。まさに、日銀に危機を飛ばしているがゆえに政府は財政の危機に対して認識が足りな過ぎるんじゃないか。 特に、我々、この前、参議院の定数六名増員という案を自民党さん出しました。これは、歳出が増えるというのは確かに小さいかもしれませんよ、予算のね。でも、まさに財政の危機感を感じていないからこそ、定員を増やして歳出を増やそうという、まさに政府の財政に対する危機感がなさ過ぎる証左ではないかなと私は思います。 ということで、ちょっと時間がなくなりましたので、是非、財政に対してはもっと真剣に考えていただきたいということを要望して、私の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で藤巻健史君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、福島みずほ君の質疑を行います。福島みずほ君。
○福島みずほ君 希望の会(自由・社民)、社民党の福島みずほです。 まず、大阪で起きた震災に関して心からお見舞いを申し上げます。社民党は、すぐ対策本部を立ち上げました。これからも震災の支援をしっかりやってまいります。 まず、高度プロフェッショナル法案についてお聞きをいたします。 総理は、去年二月二十一日、電通で過労死されてしまった高橋まつりさんのお母さん、高橋幸美さんに会われています。お会いになっています。そのとき、長時間労働を是正すると約束をしています。 高度プロフェッショナル法案、労働時間規制を一切なくし、割増し賃金を払わないとする高度プロフェッショナル法案、残業代ゼロ法案は長時間労働の是正に資するものなんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) お答えをいたします。 過労死、過労自殺の悲劇を二度と繰り返さないと、このような決意において、時間外労働の上限規制、罰則付きの上限規制をこれ初めて課すことになったところでございますが、高度プロフェッショナル制度においても、長時間労働を防止し、健康を確保することは重要であり、在社時間等の把握、一定以上の休日の確保などを使用者に義務付けるのは当然必要なことであると考えておりますが、本制度の目的は、労働時間に画一的な枠をはめる従来の発想を乗り越えて、自らの創造性を発揮できるようにすることであります。 ということでございまして、また、労働者側にニーズがないのではないかとの御指摘も一部あるのでございますが、本制度の適用には書面等による本人の同意が必要であり、かつその同意の撤回に関する手続は法律に明確に位置付けられていることから、望まない方に適用されることはないため、このような方への影響はないと考えています。適用を望む労働者が多いから導入するというものでもないわけでございますが、多様で柔軟な働き方の選択肢として整備するものでございます。
○福島みずほ君 総理は、長時間労働を是正すると約束をしながら、この高度プロフェッショナル法案は、長時間労働の是正に全く役立たないどころか、長時間労働、過労死を進めるものです。まさにこれは、働き方改革一括法案の提案理由説明には、過労死を二度と繰り返さないため、長時間労働の是正が急務ですと書いてあります。しかし、加藤厚生労働大臣は、この部分はまさに高度プロフェッショナル法案には当てはまらない、つまり、過労死をなくし、長時間労働を是正するというのは高プロと関係ない、時短になるかどうか分からないと答弁をしています。長時間労働の是正になりません。 総理、高橋幸美さんも、そして、あしたが誕生日ですが、NHKで過労死で亡くなられた佐戸未和さんのお母さんも、過労死遺族の皆さんたち、このことに反対をしています。 過労死を考える家族の会の寺西笑子さんは、参議院の厚生労働委員会に参考人に来て、私たちは、過労死の被害者として、命に関わる危険な働き方の創設を認めることができませんと述べています。この声を聞かないんですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 過労死、過労自殺の悲劇を二度と繰り返してはならない、このような私たち強い決意の下、労働基準法ができてから初めて、労使合意による、先ほど申し上げましたように、時間外労働の上限規制を罰則付きで設けたところでございます。今までずっとこんな議論があったんですが、これできなかったことを私たちは初めて実施したわけでございます。これを含めてですね、これを含めて私たちは労働法制の改正と言っているところでございますが、高プロについては何回も、先ほども御説明をしたとおり、これはまさに本人の同意が必要でありまして、その同意の撤回に関する手続は法律に明確に位置付けられていることから、望まない方に適用されることはないと、このように考えております。
○福島みずほ君 対等でないから労働基準法が必要じゃないですか。罰則付きで、労働基準法で残業を規制する、それは正しい方向だと思います、時間はさておき。しかし、高度プロフェッショナル法案は、一切の労働時間、休日、休憩、深夜業の規制が全くない労働者を誕生させ、割増し賃金を払わないんです。だから、長時間労働になるし、労働時間管理をという概念がなくなってしまいます。 ですから、これは過労死遺族を始め、たくさんの人が反対をしています。大問題ですよ。命に関わる問題です。これを絶対に成立させてはならない、高度プロフェッショナル法案、絶対に廃案をすべきだということを強く申し上げます。高橋まつりさんのお母さんに約束したじゃないですか、長時間労働を是正するって。それと真逆の法案ですよ。 次に、カジノ実施法案、ばくち法案についてお聞きをいたします。 これ、公益性について、ないというのはそのとおり、先ほどもありました。何で民間が金もうけをするのに違法性が阻却されるのか。もう一つ、日本人が七割から八割になるというのが政府の予測です。日本人から大量の金を巻き上げる。ギャンブル依存症は必然的に起きます。どうしてこれが成長戦略なんですか。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) IR推進法の附帯決議では、IR区域の整備の推進のために必要な措置を講ずるに当たり、目的の公営性、そして運営主体の性格等八つの観点から、刑法の賭博に関する法制との整合性が図られるよう十分な検討を行うこととされております。 政府におけるIR整備法案の立案過程においては、附帯決議で示された八つの観点を踏まえた検討がなされ、例えば、目的の公営性の観点については、カジノ収益の活用によるIR区域整備を通じた観光及び地域経済の振興等、そしてまた、運営主体の性格の観点については、カジノ事業免許等に基づく事業者その他関係者の厳格な管理監督等に関する制度設計等、その趣旨に沿った制度設計がなされています。このように、IR整備法案の内容は、刑法が賭博を犯罪と規定している趣旨を没却するようなものではなく、法秩序全体の整合性は確保されているものと考えております。 そしてまた、では観光に資するのかどうかということにつきましては、まさにこのIRにつきましては、そのIRを構成する、カジノはその一部でございまして、家族のエンターテインメント的な楽しみ方ができる施設も含めてこの運営をされるわけでございまして、多くの観光客あるいはまた国際会議の誘致等には資するものではないかと、このように考えております。
○福島みずほ君 来年、消費税が十月、一〇%になる、そして、カジノで七、八割、日本人がまさにお金を巻き上げられる。だから、吸い上げられていくわけですよ。(発言する者あり)行かなきゃいいという今やじが飛びましたが、ギャンブル依存症のことをどう考えているんでしょうか。ギャンブル依存症、これから増えますよ。多重債務も増えますよ。 どうしてこれが成長戦略なのか。国民からお金を巻き上げて、これが成長戦略だと。被害が歴然と起きることを、こんな法案を認めることはできません。これも廃案にすべきです。 次に、加計学園のことについてお聞きをいたします。 この間、加計孝太郎さん、加計学園が記者会見をされました。加計学園の職員の方が首相官邸に行かれた、周りの方に会われたことも全くなかったかという質問に対して、加計孝太郎さんは、ないですと答弁をしています。しかし、柳瀬さんは、加計学園と三回官邸で会ったことを認めています。加計孝太郎さんはうそをついているのではないでしょうか。 加計孝太郎さんの証人喚問を求めます。総理、いかがですか。(発言する者あり)ごめんなさい。 まず、加計孝太郎さんはうそをついているんじゃないですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、今回の加計学園による記者会見は加計学園と愛媛県や今治市とのやり取りに関して行われたものであり、そもそも政府としてその内容についてコメントする立場にはありません。 その上で申し上げれば、記者会見は独特の雰囲気があり、不慣れな人にとっては、一問一答で畳みかけられると時には質問の趣旨を取り違えて答えてしまうといったこともあり得るんだろうと思っておりますが、柳瀬元秘書官が加計学園の方と面会したことは、先般の参考人質疑において既に柳瀬元秘書官本人が認めているものと承知をしております。 そこで、証人喚問については、これは、今私がここに立っておりますのは政府の、行政府の長としてここに立っているところでございまして、行政あるいは予算等についての説明をする責任を負っているところでございますが、委員会の運営においてはもちろん委員会独自に責任を持って運営されるものと承知をしておりますので、ここでお答えすることは適切ではないと、私がお答えすることは適切ではないと、このように考えております。
○福島みずほ君 うみを出すと言っていて、そして、明確にこれ、加計孝太郎さん、柳瀬さんの証言と違うんですよ。全く違う。 加計孝太郎さんの証人喚問を求めます。
○委員長(金子原二郎君) ただいまの御要求は理事会で協議をさせていただきます。
○福島みずほ君 先日、六月十八日、決算委員会で辰巳委員が……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 御静粛に。
○福島みずほ君 書面を出しました。 私は、これ、本当にとてもショックを受けて、先ほどもありましたが、五月二十三日の後、調査報告書をいつ出すかは、刑事処分がいつになるかに依存している、官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れているが、刑事処分が五月二十五日夜という話はなくなりそうで、翌週と思われる。これ、衝撃的です。公権力、権力は、検察が怖くない、検察は意のままになる、検察がなくてもいいということをこの文書は示しているんです。 総理、これについて調査をされましたでしょうか。官邸とは誰ですか、法務省とは誰ですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御指摘のものがどのようなものであるかということを私は全く承知をしておりませんので、今、福島委員が独自の解釈をるる述べられたところでございますが、私はお答えようがないということしか言えないということでございます。
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ております。
○福島みずほ君 はい。 これは、この間質問が出て、その後調査をしないというのはおかしいですよ。石井大臣にしっかり調査するように、総理として命じてください。 以上で質問を終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で福島みずほ君の質疑は終了いたしました。(拍手) ─────────────
○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。
○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。 私は、今日は結愛ちゃんの問題取り上げていきたいと思っております。 誰しもが、あの虐待によって命を奪われてしまった幼い子供たちの様々な現場、報道で見て心を痛めております。でも、なぜ日本はいつまでたってもこういう問題がなくならないんでしょうか。私どもは政治家として、政治家としての資質を問われている。国民の命を守るのが私どもの役目でございます。小さな子供たちの命を一つ守れなかった、これは重大な事件だと私は感じます。 その中で、常日頃思うことがございます。日本の文化の中で、暴力、これを受け止めるときにしつけとの境がなかなか分からない、しつけと称してついつい手が出てしまう、そういうことが許されがちになってしまっております。私はこの文化的背景にも問題があるかと思いますけれども、御意見いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○国務大臣(加藤勝信君) しつけを名目とした児童虐待が後を絶たないという、そうした実態も踏まえて、こうしたしつけを名目とした児童虐待を抑止する観点から、平成二十八年に児童虐待防止法を改正し、親権者は児童のしつけに際して監護、教育に必要な範囲を超えて児童を懲戒してはならない旨を法律に明記をしております。これは同規定が民法に規定をしていますから、それを踏まえたものであります。 また、体罰によらない育児を推進するため、愛の鞭ゼロ作戦、これを作成をいたしまして、子育てに体罰や暴言を使わないことや、育児の負担を一人で抱え込まず、自治体等に相談を行うことについての周知を、また、児童虐待に気付いた方に速やかに通告いただけるよう、児童相談所全国共通ダイヤル、いちはやくということで一八九でございますが、これについて周知をし、また、関係機関と連携をしながら広報啓発にも取り組んでおります。 さらには、身近な市町村に子育て世代包括支援センターを設置をし、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援、あるいは市町村や児童相談所の体制や専門性の強化などを努めておりますが、引き続きこうしたことをしっかり前に進め、周囲の方々が早期に児童の虐待に気が付いて、地域の中で子供が健やかに育まれるよう取り組ませていただきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 しかし、これは制度では解決できないんです。文化的な背景が私には問題があると思う。だからこそ、これは、政府だけではなく国民の皆様方にも興味を持ってもらって、しっかりと改善していかなければならないと考えております。 イギリスなどでは、十二歳以下の子供が一人で歩いているだけで、これは罪になります。多くの子供たちがそうやって国によって守られている、みんなの監視の目の中で虐待が起こらずに済んでいる、そういう現状を考えますと、今の日本では到底それに及ぶ環境ではございません。 また、昭和二十二年、児童福祉法ができました。これは、戦後の戦災孤児を救済するための法案でございました。施設に収容し、そしてしっかりとそこで養育を行っていく、実はその施設養育というもの、施設養護というものがいまだに日本では主流となっている。これは私は多大に子供たちに影響を与えているんではないかと思います。諸外国見てみますと、その七〇%、八〇%が里親に委託されまして、家庭的な中で温かく迎えられ、そして家族の一員として大きくなっていく、これが私はあるべき姿ではないのかなと思っています。 今こそしっかりと、政府におきましても、家庭的養育進めていくぞ、家庭的養育こそこの日本の中で進めるべき政策だと私は主張していただきたいんですけれども、いかがでいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(加藤勝信君) 虐待を受けたなどの事情によって親元で暮らせない子供たちも、できる限り家庭的な教育で育つことができるようにしていくということは大変重要でありますし、平成二十八年の児童福祉法改正においてもこうした理念を法律に規定をし、そしてそれを踏まえて社会的養育ビジョンというものも作成をさせていただきました。 これを受け止めて、厚労省においても、特別養子縁組や里親による養育を支援する体制の整備の推進、児童養護施設等の施設についての小規模・地域分散化の推進、職員配置基準の強化を含む高機能化、家庭養育支援への機能転換、これらを進めることにしておりますし、またそうした施策を先日閣議決定いたしました骨太の方針二〇一八にも盛り込んでおります。 子供の利益を最優先にして考えていくということでしっかりと施策を進めていきたいと思います。
○薬師寺みちよ君 総理にもお願いしたいと思います。 今、日本では里親委託率は一八%にすぎません。四万人近い子供たちが施設で暮らしているんです。その養護施設の入所、三年以上は六〇%、十年以上そこで育っている子供たちは一五%、これはやっぱり日本として恥ずかしいことだと私は思いますけど、いかがでいらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに今委員が指摘されたように、戦後、多くの養護施設は戦後すぐできて、戦災孤児の皆さんの養育のためにできたのでございますが、今ほとんど多くが両親による虐待等によって家庭での養育が難しいという子供たちでもあるわけでございます。 同時に、そうした子供たちへの対応は大変難しいわけで、虐待を受けている子が多いものでありますから大変難しいわけでありまして、今までの配置基準でいいのかどうかという議論もずっとあるわけでございますが、同時に、家庭的な環境の中で育まれるようにしていくことは非常に重要な、これは重要であると考えておりまして、厚労大臣がお答えをしたような取組を進めて、全ての子供たちが安心して生活できる、健やかに成長することのできる社会を実現していきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。 やはり心が傷ついている子供たちにとって温かい手こそ一番の私は治療になると思いますので、是非これは全面的に進めていただきたい施策だとお願いをしておきます。 ところで、都道府県、市町村児童福祉審議会におきまして、子供の権利擁護の審査ができるようになりました。しかし、これは抜本的な取組だと私は言えないと思います。今回の事件におきましても、家に帰りたくないな、そんなときに誰かが泊めることができたら、二度とこんなことは起こりません。子供の声、子供の権利をしっかりと代弁する、アドボケートする方々のための私は制度を日本が構築すべきだと考えますけれども、大臣はどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、平成二十八年の児童福祉法改正で、子供自身の権利を擁護していくため、都道府県、市町村の場合には任意ということになりますけれども、おいて児童福祉審議会が設置をされておりますが、その審議会において子供から直接意見を聞くことができるようにするということにしたところでありますし、同時に、この福祉審議会の委員にもより高い公正性を求めるということにされております。 また他方、同じこの平成二十八年の改正児童福祉法の附帯決議において、自分から声を上げられない子供の権利を保障するため、子供の権利擁護に係る第三者機関の設置を含めた実効的な方策を検討するともされております。 こうしたことを踏まえて、厚労省でも、平成二十九年度、調査研究を行いまして、都道府県児童福祉審議会を活用した子供の権利擁護の仕組み、あるいは子供の権利擁護機関など先行して取り組んでいる自治体の実態把握、分析を行ったところでありまして、こうしたことを踏まえて、子供が意見を申し立てる環境の整備、子供の意見を尊重して子供の権利侵害の問題の調査や調整を行うなどの仕組み、こうした先行事例、こうしたことをほかの地域でも実施していただけるよう、例えばガイドラインを作成する、その周知を行うなどの取組を進めていきたいと考えています。
○薬師寺みちよ君 既にアメリカ、イギリス、ドイツではそれが制度化されております。私は制度化を望んでおります。今後一層議論を続けていただきまして、いち早く私は子供たちのための政治に置き換えていただきたいと思っております。 パネルをお願いいたします。(資料提示) 実は、このような社会的養護の費用、日本は諸外国と比較いたしましても〇・〇二%と最低ラインであることが分かっております。これは一概には比較できませんけれども、もっと予算を付けて、専門家というものを地方自治体の皆様方に雇用していただくように努めるべきだと思いますけれども、麻生大臣、どのようにお考えになられますか。
○国務大臣(麻生太郎君) いわゆる虐待ですかね、虐待によって、何というのかしら、いたいけな幼い命が失われるというのは、これは極めてゆゆしい話なんであって、繰り返してはならないという思いが強くしておられるのは私ども共感するところです。 国際比較ということに多分なるんだと思うんですけれども、これは御存じのように、制度のしているやり方とか対象とか経費が全然異なっていますのでこれは確たることは申し上げられないんですが、予算処置だけじゃなくて、自治体で見守り事業とかいろいろしておられるような部分なんというのもこれ重要な課題になっているんですと思いますが、いずれにしても、先般まとまりました骨太二〇一八年の中でも、いわゆる社会的養護に関して、子供の命が失われる痛ましい事件が繰り返されないよう、社会的養育を迅速かつ強力に推進するとされたところであります。 したがって、いろいろこれからやっていくことになるんですが、例えば社会的養護費用というのを国際比較なんか見ますと、これは例えば児童相談所関連の話につきましては、これは地方単独事業ですから、これは国の予算は入っていませんから、こういうものは。だから、額と比べるとえらく違ったことになりますので、そういった意味では、今回の社会養育関連予算だけで見ますと、去年に比べて約五十億、だから、一千五百、九十九、まあ約一千五百億ぐらいにまでなってきていると思いますので、そういった意味では確実に増えてきてはおりますけれども、今言われましたように地方の部分とか勘定科目の立て方で違っておりますので、このことだけを比較した数字を持ち合わせておりませんので、ちょっと一概にはお答えできませんけれども、骨太方針の中にもその方向できちんとしたものができ上がっておるということだけは御報告できると存じます。
○薬師寺みちよ君 最後の一問。 やはり子供庁というものをつくってしっかり子供を保護していく、私は、総理、今こそ決断するときだと思いますけれども、いかがでいらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 子ども・子育て施策を総合的に進めていくためには、内閣府や厚生労働省を始めとした関係省庁が互いに緊密に連携することが重要であると考えております。そうした観点から、内閣府に子ども・子育て本部を設けて、本部長である松山特命担当大臣の下、関係省庁と連携して政策を推進しているところでございまして、子ども・子育て本部がその機能を十分に発揮し、縦割りの弊害がないように政府全体として連携していきたいと考えております。
○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。終わります。
○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手) これにて内外の諸情勢に関する集中審議は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十三分散会