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196回国会参議院2018/03/02

予算委員会 第5号

発言数
489
登壇者
31
会派数
9
開催日
2018/03/02

会議録

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  平成三十年度一般会計予算、平成三十年度特別会計予算、平成三十年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。宮本周司君。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 おはようございます。自由民主党、宮本周司でございます。昨日に引き続き質問をさせていただきます。  ただ、今朝、ちょっと気になる新聞の記事を目にいたしましたので、まず麻生大臣にちょっとお伺いをさせていただきます。  森友学園への国有地処分に関する決裁文書、これが決裁終了後に修正されたのではないか、こういった内容の報道がございました。国民の多くの方々も気にされていると思います。この件に関して、まずは大臣の方から御発言をお願いします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました報道につきましては、現在、御存じのように、大阪地検において、背任のほか、証拠隠滅や公用文書等の破棄について告発を受けております、告発を受けておりますので、捜査が行われている状況であります。したがいまして、財務省としては、この捜査に全面的に協力をしている段階でありまして、お答えするということが捜査にどのような影響を与えるかということにつきましては予見し難い、予測し難いために、いわゆる今のことに関しての答弁は差し控えねばならぬものだと思っております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 状況は理解できましたので。ただ、国民の多くの方々も当然気にされていると思いますので、そこは丁寧な御対応を引き続きお願いしたいと思います。  では、私の準備した質問の方に入らせていただきます。  昨日、気候変動であったり様々な今の気象状況による被害、このことに関しましてお話をさせていただきました。まず最初、中小企業、また小規模事業所に関する質問をさせていただきたいと思います。パネルお願いします。(資料提示)資料番号、皆様の方の資料の二の方を御覧いただければと思います。  今、我が国には三百八十二万の企業、事業所がありまして、そのうちの三百八十一万者が中小企業、そして三百二十五万者が小規模企業と定義付けられております。  昨日の災害の話に関連してでございますが、近年、我が国でも様々な自然災害が発生しております。東日本大震災であったり、熊本地震、また九州豪雨、いろいろな災害が立て続けに発生しておりますが、やはりその発生の後、地域のみならず我が国の経済を再生させていく、この上におきましては、地元住民のライフラインであり、また製造のサプライチェーンの一端を担う中小また小規模企業が早期に事業活動を再開させていく、このことが必要でございます。  ただ、災害時の国による復旧また復興支援の観点で見ますと、これ現場の声としてです、農林水産関係は結構手厚い支援があるのに、いわゆる商工業は余りその手厚い支援がないんじゃないか、こういった言葉が聞かれる場面もあります。  激甚災害に指定された場合は、例えば経済産業分野に、若しくは中小企業庁におきましても、グループ補助金であったり、そこは現場の状況に応じた措置をこれまでも講じてきていただいたと思いますが、ただ、よくよく私の方でも調べてみますと、この農林水産関係でございますね、これは、農林水産業の暫定法で災害が起こった場合にこれは国がしっかりと補助をする、復興に関わる部分は補助をするとか、また食料・農業・農村基本法、こちらの方でも国の方で合理的な補填を行う。いわゆる根拠法の中に国がしっかりと補填をする、補助をするということが明文化されている。一方で、中小企業基本法若しくは小規模企業振興基本法におきましては、そういった明記がない。この根拠の部分でまずそういった現場で感じる差も生じているんじゃないかなと危惧するところでございます。  今から約四年前、当時、経済産業大臣、茂木大臣でございましたが、衆議院そして参議院におきまして与野党全会一致で小規模企業振興基本法が成立をいたしました。あれからもう間もなく四年がたとうとしております。そして、それに関連しまして、小規模企業振興基本計画というものが閣議決定されまして、小規模企業の実態に応じた、そして適切な支援を実現していく。そして、この計画に関しましては、五年に一度見直しをするということで当時規定をされております。今年そのための見直しの議論をスタートし、来年見直しを行う、こういったタイミングだと思っております。  小規模企業振興基本法が制定され、やはり小規模企業に国がしっかりと光を当ててくれた、今まではなかなか挑戦、活用することが困難だったいろんな支援施策を小規模企業でも挑戦することができるようになった、このことを安倍総理を中心に力強く全国の小規模企業経営者にも発信をいただいたところでございます。  その後、小規模事業者持続化補助金、これは小規模企業だけが活用できる、まさに我が国で初の補助金事業として実現していただいたわけでございますが、このことも、多くの小規模企業が挑戦をする、又は経営改善、経営強化を図る、このための本当に大切なツールとして、手段として活用されてきました。  毎年補正予算を原資としておりますが、過去三年実施をしていただきまして、延べ八万者の事業計画が採択をされてきました。八万者といえばやはり大きな数字だとは思いますが、一方で、先ほど申しましたように、三百二十五万者という小規模企業の数を考えれば、八万者となれば三%にも満たない。この補正予算の措置、この小規模事業者持続化補助金に係る部分も、スタートの年は六十億から始まり、次、二回目で百六十億、そして三回目で百二十億、今回の二十九年度補正では約百億ということで、大きく拡充をするということもなかなか実現しないまま、それでも地域に根差した小規模企業は地方創生のまさにメーンプレーヤーとして、いろいろな強み、魅力、これを発揮するために努力をしている、そういう状況でございます。  小規模企業振興基本計画、この五年の改定に向けまして、当然、本年は中小企業政策審議会、またその中の小規模小委員会等々でも民間の方々の声も聞きながらしっかりと議論が展開されると思っております。この検討におきましては、やはり地域の現状を正確に捉える、そして広く現地、現場の声も聞き、地域社会、またコミュニティー維持にもいろんな形で貢献をしていただいている地域に根差した小規模経営者、この支援をしっかりと充実強化させていくということを期待するところでございます。  地方創生のメーンプレーヤーであるとともに、強靱な日本経済の土台となる重要な存在、これが小規模企業だと思っておりますし、この成長なくして我が国の確実な経済成長はないと考えております。  政府として小規模企業をどのような位置付けで捉えているのか。また、経営基盤がそもそも脆弱なこの小規模企業に対して、大きな期待、またいろんな思いを持っていただいていると思います。どのように支援をしていくのか、そのことを是非、安倍総理のお言葉で全国の小規模企業経営者の方々に届けていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま委員が指摘をされたように、全国で三百二十五万者に上る小規模事業者は地域の担い手と言ってもいいと思います。一千万人を超える雇用の支え手として地域経済の中核を担っています。また、地域コミュニティーの一員としてPTAや消防団などの地域活動でも重要な役割を果たしているのは、小規模事業者の経営者あるいはそこで働く皆さんであります。  その意味で、人口減少に加え、地方において高齢化、過疎化が深刻さを増す中において、小規模事業者の重要性はますます大きくなっています。その認識の下、安倍内閣として四年前、史上初めて中小企業振興基本法を制定をいたしました。宮本委員に御紹介をいただいたとおりでございますが、小規模事業者に特定した支援施策の充実を進めてまいりました。委員にもいろいろと御協力をいただいていることを感謝申し上げたいと思います。  こうした中で、持続化補助金は延べ十万者近い小規模事業者の皆さんに利用いただいておりますが、議員御指摘のとおり、全国津々浦々に至るまで支援を広げていくためには、国による直接の支援だけでは不十分であります。地域に根差した商工会議所や、特に商工会を通じたきめ細かな支援を充実していくことも重要と考えておりまして、安倍内閣ではこうした伴走型支援も順次拡大をしているところでございます。  今後とも、小規模事業者が地域に果たす役割をしっかりと認識しながら、持続的な事業活動が可能となるよう小規模事業者をしっかりと応援してまいりたいと、こう思います。  今、例として持続化補助金ということについて申し上げたところでありますが、こうしたメニューがあることを御存じない実は小規模事業者の皆さん、たくさんおられるわけでありますが、なかなかこのテレビ入りの予算委員会でこうしたメニューについて取り上げることはほとんどなかったんですが、今日、こうしてしっかりとした中身のある、地に足の付いた御議論をいただいたことによって多くの方々がこの持続化補助金について承知をしていただいたのではないかと、このように思います。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 総理、ありがとうございます。大変多くの小規模企業経営者も、今それぞれの現地、現場で勇気付けられたと思います。  ただ、今総理の方からもコメントいただいたように、十分にまだ伝わっていないという部分もあるかもしれません。このことにおきましては、特に面的な部分でいきますと、全ての我が国の面の部分で中小企業支援に当たってきた商工会議所、商工会という組織がございます。ただ、その支援の現場も、今、中小企業、小規模企業同様に人手不足、これが顕著な深刻な課題となっております。  実際、過去に三位一体改革が行われまして、商工関係予算も都道府県に移譲をされました。そのことによって、いわゆる経営指導員等の人件費補助、これが都道府県の方の査定に委ねるところになりまして、地域によっては、その部分で十分なこの人件費措置がされないということで現場を回していくことに大変苦労をしている、そういった商工会、商工会議所が多いと認識をしております。  また一方で、先ほどの小規模企業振興基本法に付随いたしまして、それを支援する支援法というものも整備をされました。その中では、全国の商工会、商工会議所が小規模企業を伴走型で支援をしていくための制度というものをつくりまして、経営発達支援計画というものをそれぞれで策定をせよ、そして、そこには国としてもしっかりと施策の実行費、これを用意もしながら、そして地域に根差した、また地域のそれぞれの課題、不具合と向き合いながら、また小規模企業の強み、魅力をしっかりと成長させる、こういったことが期待されて行われております。  約三年たちました。商工会、商工会議所合わせまして全体の六割強がこの計画認定を取得をいたしました。当然、それぞれの目標に掲げてアクションプランを実行段階に移していく。  ただ、実はその段階におきまして、この実行支援費、補助はされているんですが、特にここ一年、二年、計画認定をされる商工会、商工会議所が順調に増加をしたということも相まちまして、この実行支援費、各計画に基づいて要請をしても、予算が十分に大枠が足りていないということで措置をされないという事態も起こっております。平成二十九年度におきましては約百三十数件で、いわゆるゼロ回答だったというふうな事実も確認をできております。  国が様々な良い、また効果のある施策を用意しても、それを支援する体制が強固でなければ当然求める成果を得られぬ、そして中小企業・小規模事業者支援にもなかなか真の意味でつながらない、この部分を懸念しているところでございます。  大枠の中小企業対策費に関しましても、大体毎年一千百億円程度で推移をしておりますので、まずここを大幅に拡充しなければ計画的また恒常的に対策を打っていくことができないんじゃないか、このように考えるところでございます。その上で、全国の三百二十五万小規模企業にもしっかりとした温かい風を送っていく、このことが肝要ではないかと思っております。  また一方で、人手不足というものはなかなか一朝一夕に解決する問題でもございませんので、例えば伴走型支援を実現する上で経営指導員等が活用できる、ITを利用した、いわゆる小規模企業、中小企業の経営計画を策定、支援するような、そういったシステムを構築するなど、効果的またかつ効率的に経営指導を具現化する、このことも経済産業省として是非応援をいただきたい、このように考えております。  今の発言も含めまして、今後の中小企業対策費の在り方、また人員体制強化を図る必要性、このことに関して国としてどのようにお考えであるのか、また、先ほどちょっと不具合を指摘いたしましたが、経営発達支援計画の実行費、これに対する補助の在り方、また商工会、商工会議所というこの中小企業支援機関、団体に対する予算措置、またそれを支援をしっかりと担っていく人材の確保、充実、この件に関しまして世耕経済産業大臣より御発言をいただければと思います。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 元々、地元で造り酒屋の経営に当たっておられて、小規模事業者のことを本当によく熟知されている宮本議員ならではの御質問だというふうに思います。  今、商工会、商工会議所、本当に忙しくなっています。もういろんな支援メニューが増えて、相談の機能もどんどんどんどん必要が増えてきて、そしてさらに今度は事業承継に関してもまた大きな役割を果たしていただかなければいけない。こういった商工会、商工会議所の活動というのはしっかり支援をしていかなければいけないというふうに思っています。  地方分権改革で、基本的には、この経営改善発達に関する事業は一般財源化をされて、今、地方交付税の中に含まれて、それぞれ都道府県の裁量に委ねられているという状況になっていますけれども、これはやはり都道府県も自分の地元の小規模事業者の活動を活発化するということはプラスになることでありますから、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思いますし、もう今質問の中で宮本議員が述べていただいたように、国としてもいろんな施策に取り組んできているところであります。  しかし一方で、予算の問題とか人員の問題とか、いろんな問題が出てきていますが、この点については、平成三十一年春に予定をしております小規模企業振興基本計画の改定に向けて、中小企業政策審議会において、有識者ですとかあるいは小規模事業者の経営者自らの声も聞きながら、今後の予算ですとか人員体制、あるいは関係行政機関の連携の在り方などについてしっかりと検討を進めてまいりたいというふうに思います。  そういった中で、今御提案があったように、ITを使いこなすというのは非常に重要だと思います。幾ら経営相談窓口を増やしても、経営相談しっかり対応できる人材というのはやっぱり限りが、そんな人がたくさんいるんだったら、もう経営を直接やってもらった方がいいという点もあるわけでありますから、そういう意味で、しっかりとITを使いこなして、今例えば商工会単位では非常にいい相談のアプリとかソフトを使っているところもありますから、それを水平展開するとか、あるいは、何でもかんでも現地の窓口でやるんじゃなくて、例えば東京にしっかり、東京じゃなくてもいいですけど、どこか全国で一か所センターをつくって、そこに非常に有能な人材を集中させて、いつでもそこで、例えばテレビ電話とかで相談ができるような体制を組むとか、この限られた予算をいかに有効に使うかということもしっかりこれから考えてまいりたいというふうに思っております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 ありがとうございます。  大変、商工会、商工会議所、全国津々浦々、現地、現場に足を運んでいただく世耕大臣からのお言葉、本当に実態に即した御発言だったと思いますし、そのことをこれからも力強く推進をするその牽引車としてもお力添えをいただければと思うところでございます。  では、パネルを替えてください。皆様方のお手元、資料一の方で事業承継に関するいろいろな課題の方をお示しさせていただいております。  今ほど大臣の御答弁の中でも事業承継出てまいりました。今、全体的に中小企業、特に小規模企業経営者のそのいわゆる年齢の山が、六十歳代後半、もう間もなく七十歳代に入ってくるんじゃないか、いわゆる経営者の高齢化というものが課題になっています。そして、その裏には後継者不足、若しくは、健全経営をして黒字経営なんだけれども、やはり商売を続けていく上での後継者がいないということで廃業される、そういった事例も出てきているわけでございます。  ただ、今回、昨年の年末の税制の方から始まりまして、この事業承継に関して非常に過去に例を見ないような破格の内容が示されていると思います。このことに関しましては、恐らく今の人手不足であったり、当面まだ続く人口減少、いわゆる地方創生の一つの課題となっている部分でございますが、そして、様々な経済環境が移り変わっていく中でも、やはり今後十年、二十年を捉えたときに、しっかりと中小企業が事業を承継し、そしていわゆる事業の新陳代謝も進めていく、このことによってまた挑戦も誘導していく、こういった意味が込められているんじゃないかなと思っております。  この事業承継全般に関しましては、これまでも衆議院の予算委員会で建設的な議論が交わされたと思いますが、やはりこの参議院予算委員会でのスタートのこのタイミングでもございますので、この事業承継全般に関しまして今大臣の方で御用意いただいていること、またその決意やお考えを是非お聞かせいただければと思います。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 今、事業承継は本当に待ったなしの課題になっています。今後十年間で経営者が七十歳を超えてくる中小企業・小規模事業者は二百四十五万人に達すると見込まれています。そのうち約半数の百二十七万者が後継者が決まっていないという状況にあるわけであります。これをこのまま放置すると、十年間累計で約六百五十万人の雇用と二十二兆円のGDPが失われるという試算もあります。本当にこれはもう深刻な問題になってきていると思います。  また、経営の面だけじゃなくて、特に小規模事業者というのは、過疎が進んでいる地域において、例えば小さな小売店とかガソリンスタンドとか、あるいは地域に根差した建設業とか、その地域になくてはならない仕事、もう売上げは増えないかも分からないけれども、なくてはならない仕事をやっているというケースが非常に多いわけでありまして、過疎が進む地域が今後存続していくためにも、この事業承継というのは非常に真剣に取り組まなければいけない問題だというふうに思っております。  今回、財務省にも非常に御理解をいただきまして、抜本的なこの事業承継税制の拡充というのを行うことができました。事業承継税制というのは実は十年前からあったんですが、十年間で使われたのは二千者だけという状況でありました。使い勝手が若干悪かったわけであります。  特に一番大きな問題点は、十年前にお父さんから会社を引き継いだ、そのときは土地その他も含めて会社の価値は一億円あったと。それが、十年続けていくうちに周囲の人口も減ってきて、いよいよもう大手の傘下に入ろう、売却をしよう、そして営業所として事業を継続していこうという判断をして売却をしたと。例えば、もうそのとき、三千万円でしか売れなかったというときに突然一億円分の相続税が飛んでくるということで、これがやはり怖くてなかなか選択ができないというところがありましたが、これを今回拡充をして、昔の十年前の相続したときの値段ではなくて、売れた値段に対して相続税が課税をされるという形を取れるようにしました。  あるいは、いろんな上限とか猶予の割合の制限も掛かっていたんですが、これも上限を撤廃して、そして全部、猶予の対象となる相続税、贈与税は一〇〇%に拡充をするということもいたしました。あるいは、事業承継といっても、単に親から一人の子供への承継だけではなくて複数の子供に分けて承継ということもあるわけですが、そういうことにも今までは対応できていなかったんですが、それも対応できるようにいたしました。こういう拡充を特にしっかりと図りました。  そして、税制だけではなくて、相談体制あるいは後継者のマッチングといったこともしっかりと拡充をすることによって、政策を総動員してこの事業承継問題にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 ありがとうございます。  今大臣の方からも御紹介いただきましたけれども、この事業承継、特に私が元々所属しておりました商工会青年部という組織がございます。同じ参議院に先輩で松村祥史議員、また渡辺猛之議員、それぞれが全国の商工会青年部の歴代会長であったり、また岐阜県の青年部の会長を務め、私も当時後輩として共に活動し御指導いただいてきました。  ただ、どの時代を見ても、実は全国で八万人であったり五万人という青年部員がいる、ちょっと時代とともに減ってきたんですが、ただ、やはり半数は後継者の立場で、経営者というものはやはり少なかった状況なんです。我々も組織の中でしっかりと浸透するものの、やはりそのことに、なかなか情報に触れられない、そのことを意識できない。当然現場仕事を抱えながらやっておりますので、事業承継というものをやはり計画的に取り組むことができない、まあその気付きの機会ですね、こういったものも逸しているというのが現状だと思っております。  そういった気付きの機会とか相談、ちょっと一部、先ほどの御答弁の中にもございましたが、やはり小規模事業者にしっかりと届けていく、このことを意識した上で、この気付きの部分、何か中小企業庁の方でもう一段踏み込んで御用意をいただいているか、是非大臣、お聞かせください。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 中小・小規模事業者の経営者というのは、本当に日々の仕事忙しい、もうそれこそ働き方改革が言われている中ですけれども、二十四時間会社のことを考えて走り回っているというような状況の中で、どうしても自分の後継者探しというのは後回しになってしまう。あるいは、やはり後継者を決めるときには、ちょっと家族、親族の話合いが必要であったりとかいろいろ心理的なバリアも高かったりするので、どうしても直視せずに後回しになっているという現状があるんだろうというふうに思っておりまして、そこをまさに気付きをしっかりと支援をしていくということも、これ政策上極めて重要だというふうに思っています。  この間成立させていただいた平成二十九年度の補正予算と、そして今御審議をいただいている平成三十年度当初予算案において、地域の支援機関が結集をする事業承継ネットワークの構築ですとか、あるいは、後継者難の事業者と、ビジネスをこれから拡大していこう、支店網を広げていきたいというような事業者のマッチングを支援する事業引継ぎ支援センターの体制ですとかあるいは相談窓口強化などのための経費をしっかりと計上をさせていただいていますので、これらの支援体制について、まず一層の浸透を図りたいと思います。  特に、中小・小規模事業者にとって、身近で、日頃顔も合わせていて、自分たちの事情もよく分かってくれている身近な相談相手であります例えば地域の金融機関ですとか、あるいは税理士とか、あるいはそして商工会の経営指導員、こういった方々がまさに経営者の事業承継の必要性への気付き、こういう機会を増やすような事業承継診断に積極的に関与をしてもらうよう促していきたいというふうに思っています。  いずれにしても、いろんなきめ細やかな対応によって経営者の気付きをサポートしていく体制を構築してまいりたいというふうに思っております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 ありがとうございます。  今回の事業承継税制に併せてもう一つ産業界が非常に注目をしている税制も具現化をしていただきました。固定資産税の特例でございます。これは、やはり人手不足を抱えるこの中小・小規模の中で、生産性向上はこれ待ったなしの課題であります。そこで、思い切って生産性を上げていく、売上げを伸ばしていく、このための設備投資を促していく必要を鑑みて今回の特例を措置されました。  市町村が選択できるわけでございますが、固定資産税ゼロから二分の一の間で選ぶことができる、当然その部分におきましては市町村ごとで設備投資のための計画を策定していただいての導入を決定していただくというスキームになっております。  今週火曜日、私の地元石川県能美市の方でも実はこの固定資産税ゼロを導入する、当然これから議会との折衝もあるわけでございますが、このことを大きく地元の新聞紙の方で発表いただいたところでございます。  中小企業・小規模事業者が設備投資をする、そこで発生する固定資産税が仮にゼロになったとしましょう。でも、このことに関しましては地方税ルールで国の方から四分の三、七五%を補填するというまた別の措置もございます。でも、これ、私、全国比例なので、全国を回って、商工会組織のみならずいろいろな首長さんともお話しするんですが、どうもこの四分の三の補填よりは、でも二五%は減るんだろうと、このことを気にされる首長さんがいて、なかなか正確に御理解をいただけない場面があります。ただ、ここまで過去二分の一特例というものをやってきて、本来恐らく生まれるはずがなかった、若しくは検討の予定もなかった設備投資が発生したという、こういった事例も多く私はあると思っております。  その意味におきましては、今設備投資を全く検討していない中小・小規模企業に対してこの特例を打ち出すことによって、ゼロから生み出す、三年間は七五%の固定資産税が入る、四年目からは一〇〇が入る、それによって企業も成長し、雇用も機会が増える、いろいろな部分で地域の経済においては確実に貢献をしていく、そのように私は捉えております。  是非、世耕大臣の方からも、全国の首長さん若しくは産業界に力強いメッセージとこの特例の本質、この部分を御説明いただけたらと思います。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) やはり中小企業にとっては固定資産税の負担というのが非常に重いんですね。これは赤字でも払わなければいけない。多くの中小企業は赤字ですから、赤字でも固定資産税というのは払わなきゃいけない、このことが中小企業経営者、小規模事業者の投資判断に大きく影響をしているんです。新しい機械を入れればもっともっと生産性が上がるということは分かっているんですけれども、どうしても、今使っている例えば二十年前、三十年前に買った機械は、もう償却が終わっていますからほとんど固定資産税掛からない、それを新しいのに買い換えるとまた一からかなり負担の重い固定資産税を払わなきゃいけない、じゃ、諦めて古いのをだましだまし使い続けるかというのが、これがまさに中小企業の現場の現状だというふうに思っています。  今回、固定資産税を自治体の判断によってゼロにする制度を入れたことによって新たな固定資産税の負担は当面発生しないということで、更にそれにものづくり補助金、IT補助金も組み合わせれば、非常に負担が少なくて新しい機械を導入することができるわけであります。  既に固定資産税を二分の一にする特例というのはやっているわけです。この二分の一にしただけでも、かなりの企業がこの制度を使っていただきました。そして、使っていただいた後のいろんな感想を聞きますと、今まで諦めていた設備投資をこれでようやくやることができた、生産性が上がって時間当たりに作れる製品の数が増えたので、今までは納期に間に合わせるために従業員を土日も出勤させて働かせていたけれども、しっかり土日を休ませることができるようになった、従業員の給料を上げることができた、あるいは、そこで少し人手が余ったので、その人手を営業に回すことによって販路拡大することができた、そういう声がたくさん上がってきております。これを更に踏み込んでゼロにしたら非常にもっと大きな効果が出てくるのではないかというふうに期待をしています。自治体には是非御理解をいただきたいと思います。  今おっしゃっていただいたように、あくまでも集中投資期間の三年間だけだということ、そして、目先のことよりも、これをやることによって新規の設備投資が増える、従業員の給料が増えることによって、最終的には自治体の税収増にもつながっていく、地域の活性化にもつながっていくということで、是非自治体におかれては長い目でもって判断をしていただければというふうに考えております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 ありがとうございます。  やはり人手不足というものは、地方にとっては本当にこれは慢性的な課題になってきています。その中で、やはり企業は、小さかろうが大きかろうがしっかりと自助努力をしなければいけない、その中で挑戦をしなければいけない。まさに今回のこの特例措置というのは、省力化、効率化を図る上でも力強い後押しになる、そのように期待をしておりますので、大臣には引き続きこの事業を推進していただくことにお力添えをいただければと思います。  そして、こういった地域を守る中小企業、小規模企業のみならず、やはり日本全体として経済を底上げをしていく、未来に向かっていろいろな革新もしていかなければいけないと思っております。  今、第四次産業革命、またソサエティー五・〇という時代を迎えたと言われております。ちなみに、ソサエティー五・〇に関しましては、昨日も麻生大臣の御答弁の中でございました。今、政府広報でもソサエティー五・〇の動画が流れております。是非国民の皆様方もソサエティー五・〇で検索をいただければこの政府広報を御覧いただけると思いますが、やはり近未来、この部分を象徴したような構成になっております。  技術革新が世界的に起こり、そして生産性が加速度的に高まる可能性がある、それが今だと思っております。この技術をやはりいち早く取り込んでビジネスに変えていく、社会にもその価値を提供する、これが我が国産業がグローバルに生き残っていくために必要な又は重要な課題だと認識をしております。ドイツ、アメリカ、中国、それぞれの国におきまして類似の政策が立ち上がっているところでございますが、我が国でもコネクテッドインダストリーズ、これを官民を挙げてデータ戦略を構築していくということで立ち上げていただいたところでございます。このデータをいろいろと利活用する、このことが社会の課題にいろいろな部分で効果を発揮すると理解しています。  例えば、私、昨日、豪雪被害、千五百台の車が立ち往生したという話をしております。あれに関しましても、気象データであったり、自動車と道路状況、これ双方向のデータのやり取りであったり、またリアルタイムな交通情報、こういったものを組み合わせれば、いきなり高速道路を通行止めにすることなく、例えば段階的に速度制限を掛けて、一般道、国道に流れ込む、この通行量を調整してああいったことも起こらないようにすることもできたんじゃないか、いろいろな可能性を秘めていると思います。  このデータをめぐるグローバルな国家間競争の中で、このコネクテッドインダストリーズ、これを狙っていく、この背景、本質、このことを是非、世耕大臣の方からお話をいただければと思います。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) ちょっと長い答弁になってもいいですか。  まさに、コネクテッドインダストリーズというのは非常に今重要な取組なんです。これ、実は去年、安倍総理がメルケル首相と合意をして、ドイツのハノーバーで開かれたCeBITというイベントに参加をするに当たって、日本の強み、弱みは何なんだろうという議論を省内で行いました。アメリカは、やっぱり巨大なキャッシュを持った企業が大胆に投資をして第四次産業革命に対応している。一方で、ドイツは、やはり非常に強い物づくりのIT企業があって、それが生産のそれこそCADの段階から在庫管理までぴしっと押さえている、あるいは企業間の連携というのはこれまた別のドイツの会社がきちっと押さえているということで、割とITの構成がシンプルになっている。  そういう中で、じゃ日本の強みって何だろうということを徹底的に議論したときに、実は製造業の現場あるいはサービス産業の現場に物すごく質の高いデータが蓄積をしている。蓄積をしているんだけど、それが工場とか営業所でほったらかしになっている。あるいは、活用しているところがあったとしても、せいぜい自分の企業の中でだけ使っていて、利活用をされていない。これをもっとつないでいくことによって、ビッグデータにして、そしてそれを人工知能に食べさせてどんどんどんどん解析していくことによって、日本の製造業の品質ですとかサービス産業のクオリティーをもっと上げていくことができる。これが実は日本の強みではないかということで、コネクテッドインダストリーズという構想を発表し、これがまさにソサエティー五・〇を実現していくための産業界の取組ではないかということで始まったわけであります。  やってみれば、自分で言うのもなんなんですが、かめばかむほど味が出てくる政策だなというふうに思っていまして、今、産業界も非常に賛同をしてこのコネクテッドインダストリーズの方向性で取り組んでいただいております。  特に、何でもやるんじゃなくて、重点分野はしっかり限ってやっていきたいと思っていまして、自動走行・モビリティーサービスですとかものづくり・ロボティクス等の分野なんかでこれを活用していきたいというふうに思います。  例えば、物づくりで今はいろんな機械があって、皆さんも視察に行かれると、窓にいろんなデータが出ているんですね。あれをしっかり分析をしていくと、例えば、潤滑油の温度が何度を超えてきて、かつ振動周波数がこれぐらいだと間もなく故障しますよということが分かると、一々ラインを止めないで、うまく、もうこれそろそろ部品を交換した方がいいかも分からないからということで、ラインを止めないままうまく保守点検をして、機械を動かし続けて生産性がアップするなんということもできるわけでありますので、そういったことをしっかりこれからも取り組んでいきたい。  ただ、やっぱり国としては制度をしっかり整備をしていきたいというふうに思っています。まずは、データは誰のものか。例えば、製造機械を納入したら、その製造機械から生まれるデータはその機械を買った側にあるのか売った側に所有権があるのかといった問題をしっかりと整理しなければいけませんので、データの利用権限に関する契約ガイドラインというものをしっかりと作っていきたいというふうに思っています。  また、この国会に提出している法案に基づいて、このデータ共有を行う事業者、これも業界を超えて、企業を超えてデータ共有を行う事業者を認定をして、そういう事業者に対しては減税措置ですとか、あるいは国が持っているデータを提供できるような仕組みをつくっていきたいというふうに思っております。また、行政の持っているデータもしっかりとオープンにしてビッグデータとして使ってもらうことも重要だと思います。  あるいは逆に、今度はこのデータを盗む行為に対してはきちっと対応していかなければいけませんので、これを守る、あるいは盗む行為に対してきちっと処罰をしていくという体系も考えていかなければいけないというふうに思います。  そしてさらに、この取組というのは実は日本の企業文化を変えることにもつながると思っています。日本の企業というのは何でも競争しちゃうんです。みんな国内予選でへとへとになって、グローバルな競争に行ったら負けちゃうというケースが多いわけですが、このコネクテッドインダストリーズの取組を通して、データを共有するところはできるだけ共有する、競争するところはもうハイレベルなところで競争する、協調領域と競争領域というのをきちっと日本の産業界で整理をしていくことにもつなげていきたいというふうに思いまして、このコネクテッドインダストリーズ、いろんな取組によって日本の産業界の国際競争力を高めて、第四次産業革命でしっかりと勝っていきたいというふうに思っております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 いや、恐らく今テレビ中継を御覧の国民の皆様方も私同様に、大臣のこの生き生きとした答弁を聞きまして、この日本の未来、本当に皆さんがわくわくして今の御答弁をお聞かせいただいたと思っております。  ただ、このコネクテッドインダストリーズを、大企業であったり日本を牽引するいわゆる中堅企業のみならず、やはり地域に根差した中小企業、小規模企業にもしっかりと当てはめていかなければいけない。やはりこの趣旨として、データを介して人、物、技術、これをつなげていく、組織、国境を越えて新たな付加価値もつくっていく、社会課題も解決していく、こういったコンセプトであると思っております。その意味におきまして、やはり中小・小規模企業へもしっかりと落とし込んでいく上では、やはりITリテラシーの向上を図るとか利活用を進めていく、いろいろな観点から中小・小規模の現場からも意欲を引き出していく、こういった取組も必要かと思います。  その部分に関しまして、面的な支援等々いろんな手段あると思いますが、ここをどう措置していくか、最後にもう一度大臣の方からお聞かせください。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) やはり日本の中小・小規模事業者というのはきちっと日本の製造業のサプライチェーンで重要な役割を果たしていますので、コネクテッドインダストリーズを実現していく上では中小・小規模事業者のIT化というのも非常に重要だというふうに思っています。同じことはサービス産業についても言えるというふうに思っています。  そういう意味で、二十九年度のこの間の補正予算で、五百億円の中小サービス業などのIT化を進めるための予算を確保をいたしました。予算の制限がありますので、これで支援できるのは十三万者ということになります。  しかし一方で、ITのいいところは、いい事例があれば水平展開できるということでありますので、これを、補助金が出るのは十三万者ですけれども、この中からいい事例をどんどんつくり出していって、それを百万者ぐらいに水平展開をしていこうということで、二月十六日に、関係省庁ですとか支援機関ですとかあるいは関係業界団体が集まって、経済産業省を事務局とする中小サービス等生産性戦略プラットフォームというのを発足をさせました。これは、関係五省庁に加えて、主要な経済団体ですとか中小企業支援機関、業界団体など、九十三の団体の皆さんが参加をいただいております。IT化を通じた生産性向上に関する情報、ノウハウ、成功事例などを強力に横展開していきたいと思います。  この間、経産省でキックオフの会議をやりましたけれども、どちらかというと経産省所管じゃない業界の方がたくさん、運送業とか理容業とかいろんな方々が来ていただいておりまして、これしっかりといろんなところへ広げていきたいというふうに思っています。  特に、中小・小規模事業者にとっては、分かりやすい、そしてスタンダードとなる成功事例が非常に必要だと思っていまして、業種の特性ですとか事業課題に応じた事例を取りまとめて、このプラットフォームを通じて共有することで、中小企業・小規模事業者の業務プロセス全体の見直しとIT化の推進を車の両輪とした生産性向上活動を広げていきたいというふうに思っております。

宮本周司自由民主党・こころ

○宮本周司君 ありがとうございます。  まさに、その意味におきましては、今日、全大臣御出席でございますが、それぞれの省庁もしっかりとつなぎ合わせていくことによってこの日本の底力、これを上げていくことが可能になると思います。当然、地域を守る中小・小規模企業、ここが持続的な発展を実現をしていく、このことに対しても御支援をいただきたいと思っておりますが、やはりこの日本を牽引する大企業、そして中堅企業も含めまして、日本が経済大国として再びこの世界で輝きを放つために、総理始め大臣のお力添えをいただきながら、全国に引き続き温かい風を送っていただければと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で宮本周司君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、魚住裕一郎君の質疑を行います。魚住裕一郎君。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。  安倍総理始め閣僚の皆様、大変に御苦労さまでございます。平成三十年度の予算でございます。  昨年、衆議院の総選挙がございました。国民の皆様にお約束したこと、これをしっかり実現をしていく予算であり、また税制であるというふうに承知をしているところでございまして、しっかり審議をし、そして周知することが、先ほどから出ておりますけれども、大事であるというふうに思っておりまして、経済に直結する、また国民生活に直結するのがこの予算でございます。一日でも早い成立を図ってまいりたい、早期成立こそ景気対策だと、こんな思いでしっかり取り組んでいきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思っております。  一昨日、衆議院を通過いたしました。その終わった後、深夜、働き方改革関連法の中で裁量労働制につきまして全面削除をするという決断をされたところでございます。裁量労働制に関するデータが国民の皆様に改正への疑念を抱かせることになって、再度この実態を厚生労働省でしっかりと把握し直して議論をし直したいということのようでございます。そういう決断をされたというふうに伺っております。  しかし、今回のこの法案、働き方改革国会というふうに銘打ったところでございますけれども、やはり罰則付きのこの時間外労働の上限規制、あるいは同一労働同一賃金の実現、あるいは高度プロフェッショナル制度の創設など、七十年ぶり、戦後すぐからのもう大改革になるわけでございまして、過労死を招くような長時間労働の慣行を打破して、様々な事情を抱えても意欲を持って働けるようにしていかなきゃいけない、誰もが能力を発揮できるような柔軟な労働制度へ改革をしていく、国難ともいうべき人口減少あるいは少子高齢化という、そういう状況に応じて、大変大きな意味があるというふうに承知をしております。  この働き方改革断行への決意を再度総理から語っていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の裁量労働制の議論に関連して、厚生労働省のデータに疑義があるとの指摘を受け、精査せざるを得ない事態となったことは重く受け止めております。裁量労働制の改正に関し、国民の皆様に疑念を抱かせることになったことについては誠に遺憾であります。  裁量労働制については今回の改正から全面削除し、実態について厚生労働省においてしっかりと把握し直すこととし、その上で議論をし直すという判断を行ったところであります。裁量労働制の実態把握の方法については、厚生労働大臣に対し検討するように指示をしたところであります。  今回の働き方改革については、一方で、罰則付きの時間外労働の上限規制の導入、そして同一労働同一賃金の実現、高度プロフェッショナル制度の創設など、七十年ぶりの大改革が含まれています。アベノミクス最大のチャレンジであり、必ずややり遂げるという強い決意を持って取り組んでまいります。私の目指す働き方改革は、働く方一人一人がより良い将来の展望を持ち得るようにすることであります。働く人々の視点に立った改革を着実に進めていきます。  時間外労働の上限規制の導入については、長時間労働は、健康の確保だけでなく、仕事と家庭生活との両立を困難にし、少子化の原因や女性のキャリア形成を阻む要因であり、男性の家庭参加を阻む原因にもなっています。これに対して、長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者も仕事に就きやすくなり、労働参加率の向上に結び付きます。経営者はどのように働いてもらうかに関心を高め、労働生産性の向上にもつながると考えています。  また、同一労働同一賃金の実現については、世の中から非正規という言葉を一掃していく。正規、非正規という二つの働き方の不合理な処遇の差は、正当な処遇がなされていないという気持ちを非正規の労働者に起こさせ、意欲をなくさせてしまいます。これに対し、正規と非正規の理由なき格差を埋めていけば、自分の能力を評価されているとの納得感が生じるわけであります。  高度プロフェッショナル制度については、働き過ぎ防止をするための措置を講じつつ、高度プロフェッショナルな方々がその意欲や能力、創造性を存分に発揮できるようにするための制度であります。昨年七月に連合神津会長からいただいた要請を踏まえ、年間百四日の休日確保の義務付けなど健康確保措置を強化しつつ、希望する方には柔軟な働き方を選択していただけるようにしていくものであります。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 ありがとうございます。しっかり一緒に議論をしていきたいと思っております。  三月十一日をいよいよ迎えます。東日本大震災から丸七年を迎えるわけでございます。政府においてもこの追悼式典が十一日の日にあるわけでございますけれども、二時四十六分から黙祷ということでございます。改めて、亡くなられた方々の御冥福を祈り、また被災された方にお見舞いを申し上げるものでございます。  公明党といたしましても、風化をさせてはいけないということで、あした宮城で復興フォーラムというものを開催いたしますし、また十日には岩手県の宮古とまた福島の郡山で復興加速会議というものを公明党として開催をして、この風化と風評被害というものをしっかりと防いで闘っていこうというふうに決意をしているものでございます。  この風評という部分を考えたときに、先般、WTOで、日本の水産物、韓国が原発事故を理由に輸入禁止していることについてWTO違反であるという、そういう勧告書が出たところでございます。風評被害解消に向けた大きな一歩だと思いますが、上訴したということで大変遺憾でございますけれども、大きな兆候だなと。また、おとといですか、昨日ですか、福島の相馬のヒラメとマガレイがタイに輸出されるという大きな、世界最大と言ってもいいぐらい基準が厳しい日本の水産物をしっかりまたアピールしていきたいと思っております。  ただ、インフラ整備とか生活再建は進んでいるんですけれども、まだ一万五千人を超える方が仮設においでになるということでございます。閣僚全員が復興大臣であるという、そういう意識の下で取り組むということでございますけれども、復興・創生期間もあと残すところ三年でございます。決意ばかりで恐縮でございますが、改めて総理の復興に懸ける決意というものをお聞かせいただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 東日本大震災からの復興は、安倍内閣の最重要課題であります。被災から間もなく七年が経過をし、復興の総仕上げ、福島の本格的な復興に向けて確固たる道筋を付ける重要な局面を迎えています。全閣僚が復興大臣であるとの認識の下、政府一丸となった取組の結果、復興は一歩一歩着実に進展をしています。  一方、震災後、最大三十一万六千人であった仮設住宅での避難者の数は、現在、三万五千人まで減少したものの、いまだ多くの方々がプレハブ仮設での避難生活など大変困難な状況に直面しており、一日たりとも停滞は許されないという気持ちであります。  今後とも、避難生活の長期化に伴う心身のケアなど、切れ目のない被災者支援や、住まいと町の更なる復興、なりわいの再生を進めてまいります。  福島では、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除され、ふるさとの再生への取組が加速しています。帰還困難区域でも、特定復興再生拠点の整備が始まるなど復興再生に向けた動きが進んでいます。  とりわけ、風評の払拭は福島の復興再生の大前提です。これまでも、私自身、首脳会議などの機会に、農林水産物、食品の輸入規制の撤廃、緩和を積極的に働きかけ、そして、既に二十七か国で規制撤廃を実現いたしました。先般、WTOにおいては、福島産水産物の安全性、モニタリングの努力などが改めて評価されました。今後もあらゆる機会を捉え、撤廃、緩和を働きかけていきます。  引き続き、国が前面に立って福島の再生に全力で取り組んでまいります。東北の復興なくして日本の再生なし、この基本方針の下、今後も現場主義を徹底し、被災者の皆さんの心に寄り添いながら、東北の復興に全力を尽くしてまいります。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 国会の方でも福島、被災地の復興に努力しているところでございまして、国会の取組として、この二月にいわゆる二重ローンの問題に対応するために東日本大震災事業者再生支援機構法、延長という形で改正をいたしました。また、この三月になると法テラス特例法が期限来るものですから、これもしっかり延長していかなきゃいけないなと。  そんな中で、災害弔慰金法に基づいて、災害援護資金も、この特例というものも期限が来るというふうに承知をしておりますけれども、この度この特例が一年間延長するというようなことが報じられているところでございますが、この概要等について、またどういう事情からそういう方針を決められたのか、御説明をいただきたいと思います。

小此木八郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(小此木八郎君) おはようございます。  三月十一日で七年を迎える東日本大震災でございますが、今委員が言われました災害援護資金につきまして、例えば償還期間の延長、これは、通常十年のものが十三年、据置期間が通常三年のものが六年、あるいは貸付利率も通常三%がこれは無利子となるような、こういう特例措置が講じられ、平成三十年三月三十一日までに貸付けを受ける方に対して適用されているのが現状でありますが、被災自治体から、住宅再建が平成三十年度も続くことから、引き続き特例措置の延長をする要望がありました。このような声に寄り添いながら今検討を進めているところでございます。  引き続き、被災者一人一人のニーズを踏まえ、一日も早い被災地の復興ができますようにしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 それで、また、災害ではございませんけれども、何か事故がちょっと多いなということでございます。  先月の二十日、青森東北町の小川原湖に米軍のF16戦闘機の燃料タンクが投棄されたということがございました。大量の燃料だと思いますけれども、シジミ漁をやっている最中でございまして、その結果、全面禁漁とかそういう状況になっていると承知をしております。また、去年の十二月、米軍ヘリコプターの部品が宜野湾市の小学校に落下した等ございましたけれども、先月は佐賀でヘリコプターが落ちたと、自衛隊機ですね。また、先日、アメリカ海軍のヘリが小学校の上を飛んだということも報じられているわけでございますが、政府におかれては、やっぱり危機管理に一層緊張感を持って臨んでいただきたいと思いますし、米軍などの機関に対して厳しく注意喚起、また原因究明、再発防止というものを促していただきたいと思っておりますので、その対応についてお伺いをしたいと思います。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 米軍の運用に当たっては、地域住民の方々の安全確保が大前提であり、事件、事故はあってはならないものであります。安全の確保については、最優先の課題として日米で協力をして取り組んでまいります。  特に、今年に入って相次いで民有地に予防着陸や緊急着陸をせざるを得なくなるような事態を招いた機体の点検、整備等の在り方については、再発防止のための抜本的な対策を取る必要があると考えており、私からマティス米国防長官やハリス太平洋軍司令官に対して、いま一度抜本的な対策を講じてほしい旨申入れをしております。  御指摘がありました、二月二十日、三沢飛行場北側に所在する小川原湖で発生したF16戦闘機の燃料タンクの投棄については、防衛省としては、東北防衛局長から米軍三沢基地司令官に対し、安全管理の徹底、原因究明、再発防止について申入れを行いました。米側には、引き続きしっかりとした再発防止のための対策を講じるよう強く求めてまいりたいと思います。  さらに、私も、二月二十四日でありますが、三沢を訪問した機会を捉え、自衛隊ヘリにより上空から現地を視察するとともに、青森県知事を始め地元の関係の自治体の皆様から直接御要請を賜りました。また、昨日は青森県の公明党の代表の皆様も陳情に来られまして、しっかりと私どもの方で対応させていただきました。  この事故により漁業関係者の皆様が休業を余儀なくされていることについては重く受け止めており、防衛省としては、被害の実態について調査等を行った上で、漁業関係者の皆様が被った被害について適切に対応してまいります。  なお、現在、この燃料タンクの回収状況でありますが、本来、この回収は投棄した米軍が行うべきものと認識をしておりますが、しかし、米軍と調整をしている中において、青森県から翌日、二十一日ですが、海上自衛隊大湊地方総監に対して災害派遣の要請がございまして、これを受けて防衛省としては、燃料等を早期に回収すべく必要性を感じ、活動を開始をしております。これまでの捜索の結果、複数の燃料タンクの残骸等約九割程度を回収し、米側に引渡しをしております。また、本事故発生以降、米側としても現地に人員を派遣し、現場確認や情報収集を行うとともに、湖水の調査等を実施していると承知をしております。  また、防衛省としても、特にこの環境面からの影響ということを考えており、二月二十一日から、地元漁業関係者の御協力を賜りながら、国土交通省と連携し、このタンクが投棄された小川原湖の水質調査を実施しております。これまでの水質調査の結果では特段の異常は確認されておらず、その旨、二月二十八日、関係自治体に情報提供をさせていただきました。  また、今、普天間第二小学校の上空の、沖縄ではありますが、米軍のヘリの飛行ということが御指摘がございました。このことについては、防衛省としては、改めて外来機も含め周知徹底がなされるよう求めていくとともに、引き続き監視員の目視やカメラの映像によりしっかりと監視をしてまいります。万が一またこのようなことがあった場合には、米側に更に厳しく申入れをしていきたいと思っております。  また、自衛隊機の事故につきましては、大変御心配、そしてまた、私どもとして住民の皆様に、国民の命を守るための自衛隊が危険をむしろさらすようなことがあってはならないと、自戒を込めてしっかりとした体制を取ってまいりたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 東アジアの国際情勢が緊張感を持って、で、組織的なストレスが多くなってきてこういうような事故もあったりするのかなとも思っておりますけれども、やはり自衛隊機の場合は特に有為な人材が命を失うということもあったわけでございまして、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。  さて、これは事故じゃありませんけれども、大変な災害が大雪であって、自衛隊もしっかり対応していただいて感謝しているわけでございますし、また今、今日は北海道でふぶいているというか、そんな状況もあるようでございますけれども、やはりあらかじめこれ準備しておくというのはなかなか難しいわけでございますけれども、事後的にもう千五百台も自動車が止まってしまうということがないように、事前のどうしたらいいのかということをしっかり取り組んでいただきたいと思っております。  また、除雪費用等についても、特別交付税の繰上げで交付するということをやっていただいておりまして、感謝をするものでございます。  国交省においては、二月二十六日から、どう対応するかという、早めの通行規制であるとか効率的な除排雪ということを検討していただいているというふうに伺っているところでございますが、現場からいろいろな要望、福井の方からもあったわけでございますが、そんな中で、例えば警報と特別警報というのがありますけれども、例えば、積雪が三十センチぐらいで警報、それから特別警報というのは五十年に一度ぐらいあるそういうような大雪のこの二種類だというふうに言われておりまして、やはりもう少しきめ細かく雪の降り方に対して警報を発し得るようにした方がいいんではないのか。例えば雨だったら記録的短時間大雨情報というのが発出されているわけでございまして、そういうことがあればやはりきちっと地元住民も対応できるのではないのかと。  また、気象情報も、全国の気象情報でやると、例えば北陸地方というような言い方があるんですね。そうすると、新潟、富山、それから石川、福井、これ全部入って北陸地方になるものですから、福井だけとか、そういうことも是非全国情報の中でも発出した方がいいんではないのか、そういう声も上がってきておりますけれども、この点いかがでございましょうか。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 大雪警報の基準を上回りまして雪が降り続く場合には、特別警報の基準に至らなかったといたしましても地元の気象台は気象情報を発表いたしまして、更に厳重な警戒を呼びかけることとしております。今回の大雪におきましても、福井地方気象台におきましては、二月の六日十二時十九分に気象情報で、福井市で最深積雪が百三十センチを超えたのは三十七年ぶりと発表しておりました。  このように、現在発表している気象情報につきましては、一層タイムリーな発表ができるよう、自治体や関係機関の協力もいただきながら、今回の事象を振り返り、改善を進めてまいりたいと考えております。また、自治体における大雪対応に役立つよう、気象台からの気象の解説もしっかり行ってまいりたいと思います。  一方、御指摘がございました記録的短時間大雨情報は、その地域で数年に一度しか発生しないような短時間の大雨を観測した場合と、あらかじめ発表の基準を設定した気象情報であります。大雪につきましては現在これに相当するものはございませんが、今後、自治体等の大雪対応に役立つよう、短時間に集中して降雪があった場合等に新たにこのような情報を提供できないか、自治体等とも相談をしながら検討してまいりたいと考えております。  また、県単位の予想降雪量というお話がございました。気象庁では、全国を対象に地方ブロック単位の気象の見通し等を全般気象情報で発表しておりまして、その中で、予想される降雪量についても地方ブロック単位で発表しております。県単位の予想降雪量につきましては、例えば福井県については、北陸地方気象情報の中で福井県において予想される降雪量を発表するとともに、地元の福井地方気象台が発表いたします福井県の気象情報では県内を複数の地域に分割して予想される降雪量を発表しております。  こういった県単位及び県内を分割して発表する予想降雪量につきましても一層活用していただきたいと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 ありがとうございます。  続いて、経済関係をお話をさせていただきたいと思いますけれども、二月十六日に政府から、四月八日に任期満了となります黒田日銀総裁の再任の人事案が示されたところでございます。ああ、もう五年たつんだなということになるわけでございますが、アベノミクスの五年目という、五年が終了すると。  三本の矢の一つ、金融緩和政策を進めたということで、戦後二番目に長い景気回復というふうに言われております。名目GDPも四百九十二兆円から五百四十八兆円、また日経平均株価も一万三百九十五円から二万一千七百二十円、失業率も四・三%から二・八%になったという、大変な経済効果があるなと承知をしているところでございます。ただ、消費者物価指数、前年比で〇・九%にとどまっておりまして、二%の目標には道半ばだなというふうに思っております。  一方で、全世界、FRBもそうでございますけれども、やはりECBも緩和政策を縮小という方向出ているようでございまして、出口戦略を探るべきという声が出ていることも事実でございます。  平成三十年度予算は、経済再生と財政健全化を両立する予算でもございます。健全化にしっかり取り組むとともに、黒田総裁には、引き続き金融緩和を推進して、悲願のデフレ脱却を果たしていただきたいと考えております。  総理、このデフレ脱却について、また黒田総裁には二%達成に向けて、御見解をお伺いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々自民党、公明党で政権奪還をする以前までは、長い間デフレ不況の中に沈み込んでいたわけでありまして、約二十年近くデフレになっていた。デフレというのは、まさに、物の値段が上がっていかない、お金の価値は上がっていくわけでありまして、一見消費者にとっては良さそうなわけでありますが、しかし、実際は企業は売行きが増えていかない、利益が増えていきませんから当然給料は下がっていくことになるわけでございます。そして、その中において、円高が進む中において、日本の企業は製造拠点を海外に移していく。下請は付いていけませんから、店をあるいは工場を畳まざるを得なかったということになるわけでありまして、中小・小規模事業者の倒産が相次いでいたのは事実でございます。  そして、長い間続いておりましたから、最大の問題というのは、これ諦め、デフレマインドであります。これを払拭するのは容易ではないわけであります。だからこそ、異次元の金融緩和を行い、財政出動も行う中において、成長戦略をしっかりと見据えて人々のインフレ期待を起こさなければならない。  しかし、この政策によってデフレではないという状況をつくり出すことは、短い期間で、二十年間ずっとデフレが続いていたにもかかわらず、短い期間でデフレではないという状況をつくり出すことができたことは事実でありまして、八四半期連続のプラス成長となっております。  そして、何よりも、昨日は就職氷河期という議論がございました。就職氷河期をもし迎えますと、いかにそのときに就職機会を失った人たちが再び就職することが大変か、あるいはそれが全体の国としての大きな損失になっているかというお話がありました。  そこで、やはりもう一度就職氷河期をつくってはならないということで、我々、雇用に力を入れてきたところでございますが、その結果、就業者は、前まで百八十五万人と申し上げていたんですが、一番新しい数字は二百五十一万人、五年間で増やすことができたわけでございます。  有効求人倍率も四十七全ての都道府県で一倍を超えたところでございまして、四年連続の賃上げによって経済の好循環は着実に回り始めておりまして、民需主導の力強い経済成長が実現をし、デフレ脱却への道筋は確実に歩んでいるというのが私どもの認識でありまして、この好機を逃さずに流れを更に力強いものとしていかなければなりません。  その鍵は賃上げであろうと思っています。世界に胎動する生産性革命をリードし、二〇二〇年までを集中投資期間と位置付け、賃金上昇、景気回復の波を全国津々浦々に広げていきたいと、こう思っておりまして、引き続き、政府、日銀で緊密に連携しながら、あらゆる政策を総動員し、デフレ脱却、そして力強い成長を目指してまいりたいと思います。

黒田東彦日本銀行総裁

○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、日本銀行は、二〇一三年の四月に量的・質的金融緩和の導入以降も二%の物価安定の目標の実現に向けて強力な金融緩和を推進してまいりました。二〇一六年九月には長短金利操作付き量的・質的金融緩和という新たな枠組みを導入して、金融緩和を更に強化しております。  こうした下で日本経済は大きく改善いたしましたが、物価についてはなお弱めの動きが続いております。他の主要国と比べましても、物価上昇率が一%台半ばで推移しております米国あるいはヨーロッパと異なりまして、我が国の消費者物価の前年比は、エネルギー価格の寄与を除いて見ますと小幅のプラスにとどまっております。このように、我が国では現状二%の物価安定の目標の実現までにはまだなお距離がございます。  したがいまして、日本銀行としては、この目標を実現することが重要であり、そのため、引き続き現在の強力な金融緩和を粘り強く進めていくことが必要であるというふうに考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 次に、今ちょっと総理、席を外されておりますので、中小企業支援ということについてちょっとお話をさせていただきたいと思います。(資料提示)  皆様のお手元に資料を配らせていただいておりますが、青い「なるほど!中小企業応援ブック」、先ほど宮本委員の先行質問にもございましたけれども、固定資産税の特例措置でありますとかあるいは事業承継税制、周知が大事だということでございますが、我が党で、「なるほど!」、こういう青い表紙、今日は表紙だけお配りいたしましたけれども、こういうものを示させて、お付き合いのある中小企業等に対して周知していこうと私どもは考えているところでございます。  この固定資産税のまず特例措置についてお聞きをしたいと思っております。  景気回復が中小企業に及んできているというようなこともございますけれども、それを引き続き、この好況感というものを維持する必要がありますし、老朽化が進んだ設備を更新をする、あるいは生産性向上を図るということをもって、今回、固定資産税の特例というものを、生産性向上特別措置法の制定を前提に、市町村が主体的に作成した計画に基づいて、中小企業の一定の設備投資につきまして固定資産税、三年間、二分の一からゼロで軽減をする特例を創設しようというものでございます。  そして、その上で、ゼロにしたところについては、ものづくり・IT補助金を優先採択をするということでございますけれども、もう一度、再度テレビを使って概要の説明を経産大臣からしていただきたいと思います。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 中小企業にとっては赤字でも支払わなければいけない固定資産税というのが非常に負担になっておりまして、これがなかなか設備投資の判断ができないという理由になっておりました。これを、今回、自治体の判断によって新規に投資した分の固定資産税は三年間ゼロにできるという制度を導入をいたしました。  さらに、これとの相乗効果を狙って、この間成立した補正予算に入れておりますものづくり補助金一千億円、あるいはIT補助金五百億円、これの配分を決めるときに、この固定資産税ゼロを判断いただいている自治体、その自治体に立地する中小・小規模事業者に優先して配分をしていく。  具体的には、これ点数でそれぞれ出てきた計画案を評価するわけでありますけれども、その点数に少しげたを履かせると言ったら悪いですが、固定資産税ゼロにしてくれている自治体に立地する中小企業に対しては最初から加点をしておくという形でものづくり補助金、IT補助金を取りやすいようにしていきたいというふうに思います。    〔委員長退席、理事丸川珠代君着席〕  この結果どういうことが起こるかというと、まず機械を買うときに最大三分の二の補助が出る、自己負担が少なく新しい機械を購入することができる、しかもその機械にまつわる固定資産税は三年間ゼロということで、中小企業の投資判断がしっかりと進むのではないかというふうに考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 被災地については、復興特区法あるいは福島特措法というのがあって、そこでそれに基づいた条例減免ということが幅広く行われて、また減収補填もなされているところでございますが、今回の生産性向上特別措置法と今までの特区法等に基づく関係でございますけれども、例えば、自治体が新たな条例を定めなくても新法に基づく固定資産税減免と同等とみなして補助金の優先選択あるいは補助率の引上げの対象とすべきであって、この補助金公募が始まることがありますものですから、そういうことをきちっと、条例なしでも使えますよということを周知すべきではないかと思いますが、経産大臣、いかがでしょうか。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、復興特区法とそして福島特措法に基づいて固定資産税を免除する条例を制定する自治体があるわけでありますけれども、こういった自治体は、もう既にその条例があるわけでありますから、今回の特例のために新たな条例を追加的に制定をしなくても、既に固定資産税が免除されている事業者は先ほど言ったものづくり・IT補助金において優先採択の対象とするような運用にしていきたいというふうに思っています。  ただ、ちょっと注意しなければいけないのは、十二市町村の中で全域を指定しているのは九町村であります。三市町村は自分の自治体の中の一部をこの減免、元々固定資産税ゼロのエリアとして指定をしていますので、その三市町村が自分の地域全体を指定したいと思った場合には、これは新たに条例を決めていかなければならないということであります。  いずれにしても、福島の被災地の自治体がしっかりとこの制度を理解していただけるよう、丁寧に説明をしてまいりたいというふうに思います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 よろしくお願いします。  そうすると、その場合、事業者は、新法に基づく認定、それから復興特区法等に基づく事業者指定、両方を受けないといけないということになるんでしょうか。ちょっと復興庁などの関係省庁と連携してこの事業者等への周知を丁寧に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) この新法に基づく制度は中小企業の生産性向上を支援するものということになりますので、先ほど申し上げたような自治体においても、市町村が導入促進基本計画を策定をしていただくということ、そして中小企業が先端設備等導入計画の認定を受けること、このことがものづくり補助金などにおける優先採択などの要件になってまいります。条例は新たに決めていただかなくてもいいわけですけれども、こういう基本計画ですとか導入計画というのはやはり他の自治体と同様に定めていただくということになるわけであります。  この点については、ちょっと分かりにくい面もありますので、しっかりQアンドA集で明示をする、そしてこの十二市町村に対してはきちっと直接説明をするなど、丁寧な対応を心掛けてまいりたいと思います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 先ほども出ましたけれども、次に、事業承継問題についてお聞きをしたいと思います。  本当にこれも、事業をどう引き継ぐかというのは日本全体にとって大事な論点になってきておりまして、先ほど大臣からもお話ございましたが、この十年間で六百五十万の雇用、また二十二兆円のGDPが失われる可能性があるというふうになると言っておりますけれども、もう一度、抜本的に改正したという、拡充したというこの事業承継税制についてのポイントについて御説明をいただきたいと思います。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) 今御指摘いただいたように、この問題は、単なる企業の事業承継問題としてではなくて、日本経済全体の問題として捉えていかなければいけないというふうに思っておりまして、あらゆる政策手段を総動員した取組が重要だというふうに思っています。  事業承継税制については、今国会で御審議をいただく平成三十年度の税制改正において、まずは承継時の相続税、贈与税の支払負担をゼロにするということ、そして、将来、経営環境の変化によって、例えば相続したときに比べて企業の価値が落ちていたような場合に対してしっかりとした減免制度を入れていくということ、あるいは、雇用要件というのが非常に厳しく掛かっておりましたけれども、ここも弾力的に運用をしていくということ、そして、これ一子相続制を前提にしていたわけでありますけれども、これを複数の子供が引き継ぐという場合も想定をして複数の後継者への承継も対象にする、こういったことによって事業承継にまつわる負担をともかく最小化をして、そして将来不安なく利用しやすい税制にするという意味で大幅に拡充をさせていただきました。  こうした税制面での拡充に加えて、二十九年度補正予算において、後継者による新しいチャレンジを応援する補助金を計上するなど、いろんな形で切れ目のない支援を実施をすることで、我が国にとっては宝ともいうべき全国の中小・小規模事業者をしっかりと次の世代に引き継いでまいりたいと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 日銀黒田総裁におかれては退席していただいて結構でございます。

丸川珠代自由民主党・こころ

○理事(丸川珠代君) それでは、日銀総裁、御退席ください。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 この事業承継税制でございますけれども、これ後継ぎがいないという問題との関係では、新たなことを考えていかなきゃいけないだろうというふうに思っております。  税制自体理解して、ああ、そうだなということで、抜本的に拡充したことは間違いないんでございますけれども、後継ぎがいないとそれ自体がもう廃業せざるを得なくなってくるわけでございますが、やはり同じような、後継ぎがいなくても大事な中小企業というのはたくさんあるわけでございまして、行政や政治からもう本当に手厚い支援、あるいは金融機関等を含めたきめ細かな支援策が必要だと思っておりますが、この点につきまして、大臣、経産省としてはどういうことを考えておいでになりましょうか。

世耕弘成自由民主党・こころ経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)

○国務大臣(世耕弘成君) この点もいろんな取組、今までもやってきているわけでありますが、まずは気付いてもらう、後継者がしっかりといなければいけないということを気付いてもらうという意味で、チェックシートのような形で気付きを促すという活動を全国の商工会、商工会議所などを中心にやっていただいております。  また、今回、こういった税制ですとかあるいは事業承継時のいろんな応援の補助金とか、こういったことをしっかりと周知をしていくことも非常に重要だと思っていますので、金融機関ですとか税理士ですとか商工会、商工会議所の相談員といった日頃から身近にいる人たちを通じて、この事業承継問題に対するいろんな制度的応援、税制も含めた制度的応援に関してしっかりと周知をしていくということもやってまいりたいと思っておりますし、あとはやはりマッチングですね。子供はもう後を継がないんだけれども、やはり地域にとってこの仕事は重要なので、自分が引退した後も何とか事業がどういう形になっても継続をしてほしいという場合に、例えば大企業で全国の店舗展開を考えているようなところとマッチングをして、そこに売却をしてMアンドAという形で事業を続けていってもらうとか、そういうマッチングをやっていきたい。  あるいは、自分のところの社員で職人さんがいて、後を継ぎたいんだけどとても例えば財務会計とかはできませんというようなときに、今、例えば銀行とか商社を退職するような方々はまさにそういう財務とか資金繰りを見るようなノウハウを持っているわけでありますから、そういう方々を人材紹介をするような仕組みとか、そういったことも考えていきたいというふうに思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 国交大臣にお聞きしたいと思いますが、今経産大臣がおっしゃったような後継者の問題、あるいは職人の問題、こういうことが集中しているのがといいますか、建設関係ではないのかなと。大変厳しい、きつい仕事でございますし、もう子供には継がせたくないという人もいるかもしれない、あるいはこの職人もどんどんどんどん退職して、ここ十年ぐらいで職人の大量リタイアする、さらに建設業界全体が大廃業時代がやってくるのではないのか。  労務単価引き上げて頑張っていただいていることは間違いないわけでございますが、この点について、また、男性だけじゃなくて女性にもこの業界に、建設業界に来てもらおうということでいろいろ取組もしていると承知をしているわけでございますけれども、やはり地域における、また日本全体における建設関係、土木関係が非常に大事だ、災害一つ取ってみてもしっかり対応できるのはそういう皆さんでございまして、この点につきまして国土交通省としてどういうふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 建設企業の後継者問題につきましては、近年、経営上の課題と認識する企業が増えております。地域インフラの維持管理や災害への対応を担う地域の守り手を確保する観点からも、中小建設企業の円滑な事業承継を図ることは重要な課題と認識をしております。そのため、事業承継を支援する産業横断的な税制のほか、国土交通省の直轄工事におきましては、事業承継による合併後の建設企業に対する受注機会の確保のために入札参加等級の取扱いの特例措置を講じているところであります。  続いて、建設技能者につきましては、高齢化が進む一方で若年層の割合が低いなど、担い手の確保が課題となっていると認識をしております。このため、国土交通省では、業界と連携いたしまして、実勢を反映をいたしました設計労務単価の設定などによる適切な賃金水準の確保、社会保険への加入の促進、週休二日対象工事の実施や女性も働きやすい現場環境の改善、施工時期等の平準化、ポータルサイトや学校での出前授業による情報発信等に取り組んでおります。さらに、本年秋には、技能者の就業履歴や保有資格を業界横断的に蓄積をいたします建設キャリアアップシステムの運用が開始される予定であります。このシステムが技能者の適正な評価や処遇につながるよう施策の構築を進めてまいります。また、外国人材の活用につきましては、二月二十日の経済財政諮問会議での議論を踏まえまして、関係省庁とも連携をしつつ早急に検討し、対応してまいります。  こういった取組を通じまして、引き続き、将来を見据え、建設業の担い手の確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 総理、ちょっと順番変えてしまったわけでございますが、財政健全化についてちょっとお聞きしたいと思います。  昨年九月に、消費税アップの使途を変更するとともに、二〇二〇年までのプライマリーバランス黒字化、この健全化目標を先送りということを表明されました。二〇二七年になるという見通しもあるようでございますが、一方で、消費税が上がるごとに駆け込み需要とその後の需要の減、それから二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック、非常に景気の変動が大きくなっていく中で健全化は一体どうなってしまうのか。  本年六月に新たな健全化計画を策定するということでございますけれども、やはり信頼できる計画ということを策定をしていくことが大事かと思っておりまして、この新たな健全化計画への方向性、御説明をしていただきたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権の基本的な姿勢は経済再生なくして財政健全化なしでありまして、アベノミクスを進めるとともに歳出と歳入の改革を行っていく、そして財政健全化に大きな道筋を付けてまいりました。国、地方合わせた税収は約二十四兆円増加をしました。新規国債発行額は約十一兆円減少しました。国の一般会計プライマリーバランスは約十四兆円改善をしています。また、二〇一五年のプライマリーバランス赤字半減目標も、これも達成をしています。  今般、人づくり革命を力強く進めていくために消費税の引上げ分の使い道を見直すことにしました。これによって、子育て、介護等、現役世代が抱える大きな不安を解消し、同時に社会保障の持続可能性に対する不安も解消していくということにしたのであります。この結果、プライマリーバランスの黒字化の達成時期に影響が出たことから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難となります。  ただし、日本への国際的な信認を確保し、そして社会保障を次世代に引き渡していく責任を果たすため、財政健全化の旗は決して下ろさず、PBの黒字化を目指すという目標自体は堅持をします。目標の達成に向けましては、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、この夏までにPB黒字化の達成時期と裏付けとなる具体的かつ実効性のある計画をお示しをしてまいりたいと思います。不退転の決意で改革を進めてまいります。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 次に、教育費負担の軽減という観点からお聞きさせていただきたいと思います。  最近、奨学金破産ということが報じられているところでございまして、奨学金拡充に取り組んできたところでございますが、貧困の連鎖を何とか断ち切って、その経済状況にかかわらずしっかりと自分の将来を見通せるようにしていくというのが奨学金とか教育費負担の軽減だというふうに思っておりますが、昨年十二月の新しい経済政策パッケージにおいて、授業料減免措置の拡充あるいは給付型奨学金の支給額増額などを盛り込んだほか、年収五百九十万未満の世帯を対象とした私立高校の授業料実質無償化も実施することとしているところでございます。    〔理事丸川珠代君退席、委員長着席〕  これから一番、教育に対して公費を投入していくという、その軽減をしていくということが非常に大事だと思っているわけでございますけれども、政府の、文科大臣の決意というものをお聞かせいただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○国務大臣(林芳正君) 人生百年時代を迎えまして、人づくりを行っていく上で、家庭の経済事情に左右されることなく、希望する質の高い教育を受けられるということは大変重要だと思っております。  今委員からも御紹介いただきましたように、昨年十二月に閣議決定された新しい経済政策パッケージで、三歳から五歳児全ての幼児教育の無償化、それから授業料減免や給付型奨学金の拡充による真に必要な子供たちへの高等教育の無償化、さらには年収五百九十万円未満世帯を対象とした私立高等学校の授業料の実質無償化、こういうものを盛り込んでおります。  今後は、このパッケージに示された内容につきまして、二〇二〇年度の全面実施、幼児教育は二〇一九年度から一部スタートいたしますが、この全面実施に向けて、関係府省と連携を図り、関係者の意見を聞きながら検討し、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。  また、この来年度予算でございますが、幼児期から高等教育段階まで学校段階全体を通じた教育費の負担軽減を図るための必要な経費を計上しているところでありまして、パッケージの実施準備と併せてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 質問事項を一つ飛ばしまして、就学援助における小学校入学前の支給ということについてお聞きしたいと思います。  所得が低くて就学が困難と認められる世帯に対してその援助を行う就学援助制度というものがございます。小中学生に限定して、この補助対象というものを限定していたものですから、入学するときには間に合わないというのが実はありまして、昨年の三月の衆議院の文科委員会で我が党の富田茂之衆議院議員が、就学予定者までに対象を広げるべきじゃないかと、要するに事前にランドセルを買えるようにしていくべきではないかという趣旨で質問をさせていただきました。  そういうふうに交付要領の改定で支給ができるようになったところでございますが、三十年度は二十九年度の八倍となる七百十一の自治体で入学前支給の実施が予定されているところでございますが、ただ全体ではまだ四割にとどまっているところでございます。各自治体に強く働きかけていくべきだと考えておりますけれども、この入学前支給の必要性と補助制度の概要について御説明をいただきたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○国務大臣(林芳正君) 今委員からお話がありましたように、平成二十九年、昨年の三月十日に衆議院の文部科学委員会で御党の富田委員からの御質疑に答える形でのやり取りがあって、それがきっかけになりまして、従来国庫補助の対象外でありました小学校入学前の方について、三月に補助金の要綱改正、昨年のですね、二十九年の三月に補助金の要綱改正を行いまして、入学前の者についても補助対象に加えることになっております。文科省においては、この改正について通知等を発出するとともに、各種会議において周知を図ってきたところでございます。  今お話しいただきましたように、各市町村における実施状況調査いたしましたところ、平成二十八年度以前から実施しておりましたところが小学校で約五%だったんですが、平成二十九年度は、実施予定も含めますと、今お話あったように約四一%と大幅に増加してきております。一方、今御指摘がありましたように、まだ半分以上の市町村が検討を行っていない又は未定と、こういう回答でございますので、二月二十一日に行われました都道府県の担当者会議でもこの入学前支給の実施を強く依頼したところでございます。  これは原則としては各市町村が判断するということになるわけでございますが、我々としても、都道府県別や市町村別の実施状況を公表する、また入学前支給を促す通知の発出や各種会議での周知、こういうことを行いまして積極的に働きかけをすることによって一層の拡大を図ってまいりたいと思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 次に、寡婦控除のみなし適用につきましてお話を承りたいと思います。  一人親を支援する制度として寡婦控除というのがございます。税制において所得控除を受けられる、あるいは所得税額に基づいて算定される保育料とか公営住宅の家賃の軽減なども恩恵を受けられることになっています。  ただ、寡婦というのは、結婚して死別するとか離婚するというような、そういう方でございますけれども、未婚の一人親については適用されないというふうになっているわけでございますが、ただ、同じ一人親であってもその扱いに不公平が生じているという、そういう実態があるわけでございます。  各自治体でもそうでございますが、国においても、平成三十年度与党税制改正大綱におきまして、三十一年度の税制改正で検討すると、このみなし適用について検討するとなっているわけでございますが、厚生労働省でもこの取組をしていただいているところでございまして、このみなし適用につきまして、その内容の概要、御説明をいただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 厚生労働省の施策において、そうした例えば給付金を支給する場合にどなたに支給するかというときに、その方の所得というものが一つの要件になるわけであります。  今の御指摘の寡婦控除等々、通常、税制の控除をそのまま適用することになっているんですけれども、一人親であれば当然寡婦控除が適用された後の所得で見ると、しかし、未婚の一人親の場合は、今税制上寡婦控除が適用されておりませんから、控除される前の所得で見るということですから、ややその分だけ高くなるということであります。  それをどうするかということで、私ども、みなし適用、要するに、税法はそうなっていないんだけれどもこの社会保障の関係でする場合にはどうするかということで、みなし適用と言っておりますが、これについては御党からも御提言をいただきました。また、平成二十八年の児童扶養手当法改正の附帯決議でも御提案をいただいておりまして、平成三十年度予算、今御審議いただいている、ここにおいて措置をすることとしております。  具体的には、保育料や一人親に対する資格取得支援を行う高等職業訓練促進給付金など子ども・子育て支援のほか、障害者自立支援サービスの利用者負担、小児慢性特定疾病医療費助成の自己負担など二十五の事業については、未婚であっても、未婚である一人親の方に対しても平成三十年度中に、これはちょっと決定時期が違うので若干事業によって違いますけれども、三十年度中に寡婦控除の適用をしていく、こういうことを考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 保育士の関係はちょっと割愛をいたしまして、総理、一月三十日、旧優生保護法の下での不妊手術を強いられた方が全国で初めて旧法をめぐる国家賠償請求の訴えを提起されました。  これ、旧優生保護法は昭和二十三年に施行でございますが、平成八年に母体保護法に変えられた。私、平成七年に参議員になりまして、その翌年にこの改正になったわけで、こんな法律がまだあったのかというか、びっくりしたわけでございますけれども。  これ、本当に意に反して不妊手術をさせられてしまったという、そういうような方々にどう救済をしていくのかということは大きな政治課題だろうというふうに思っております。もちろん、その当時は適法、適法です。だけど、本人にしてみれば、本当に意に反して施術されてしまって、声も上げられないということがずっと続いてきたということでございまして、かなり高齢になっているということでございます。  これについて、本当にしっかりとした救済が必要ではないのか、超党派で救済の在り方を見出していく必要があろうかと思っておりまして、人権上何らかの救済という結論を得られるように議論をしていきたいと思っております。今月、超党派だと思いますけれども、議連等を立ち上げていきたいというふうに思っているわけでございますけれども、政治の判断でしっかりと救済していくということも大事かと思っておりますが、御感想ありましたら総理からお願いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 旧優生保護法は平成八年に議員発議により母体保護法に改められ、精神疾患等を理由とした同意によらない不妊手術に関する規定も削除されたものと承知をしております。この不妊手術については、現在訴訟が提起されているところでありまして、政府としては、関係省庁で協議の上、適切に対応していきます。  また、本件については、御党の山口代表から、議員側が幅広い理解を得た上で救済の在り方を見出す必要があると考えているとの御発言もあったと承知をしています。  私が目指している一億総活躍社会は、全ての人々が障害の有無によって分け隔てられることなく、人格と個性を尊重し、共生できる社会であるということでございますので、今後の動きについては注意深く見守ってまいりたいと思います。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 続いて、外交関係で若干お聞きしたいと思っておりますけれども、先月というか、二月の二十五日で終わったわけでございますが、平昌オリンピックございました。  二月九日、開会式でございます。いろんな声がある中で、総理は開会式に御出席をしていただきました。私も日韓議連で参加させていただきまして、選手団が通っていく中で、総理が旗を持って立ち上がって応援しているという姿が大きなモニターにも映りまして、ああ、本当に良かったなと。韓国からしてみれば、ロシアや中国、あるいはアメリカ、日本の中で、トップが来ているのは日本だけでございまして、本当に次の東京オリンピックあるいは北京オリンピックにつながっていくなというふうに思っております。  それに際して、ペンス副大統領と事前にきちっと会談をされている、日米同盟の揺るぎないきずなというものを示せたなというふうに思っておりますし、また、訪韓されたときに、北朝鮮の金永南氏とも拉致、核、ミサイルについて言葉を交わしたというふうに言われているわけでございますが、将来の布石として高く評価したいというふうに思っているわけでございますが、この平昌オリンピックを通じた首脳外交への御自身の評価というものをいただければお願いしたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の訪韓に際しましては、米国のペンス副大統領と東京において会談を行い、また現地におきましても綿密なすり合わせを行ったところであります。  文大統領とも現地で会談をし、北朝鮮に政策を変えさせ、核・ミサイル計画を放棄させるため、あらゆる方法で圧力を最大限まで高めていかなければならないこと、日韓、日韓米でそれぞれ緊密に連携していくことについて完全に一致したところであります。  また同時に、日韓合意について、日本の考え方を明確にかつ詳細に伝えたところであります。日韓合意は最終的かつ不可逆的な解決を確認したものであり、国と国との約束は二国間関係の基盤であるとの日本の立場をしっかりとお伝えをいたしました。  さらに、今御紹介いただきましたが、レセプションの際、ちょうど同じテーブルに北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長が座っておられましたので、この機会を捉えまして私から、拉致問題、核・ミサイル問題を取り上げまして、そして日本の考え方を伝えました。特に、全ての拉致被害者の帰国を含め、拉致問題の解決を強く求めたところであります。  平昌オリンピックについては、開会式に同じアジアのリーダーとして出席をしまして、その成功に向けて協力するとともに、日本選手団を激励をしたところであります。今回のオリンピックにおきまして日本選手団は、羽生結弦選手の二大会連続の金メダルを始め十三個のメダルを獲得するなど、大変な活躍をしました。今回のオリンピックの盛り上がりを二〇二〇年の東京大会につなげていきたいと、こう考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 確かに十三個のメダルというのは本当に感動と勇気をいただいたなと、私も感謝をするところでございます。  次に、先月二日、アメリカのNPR、核態勢の見直しというものをアメリカ政府が発表をされました。私もさっと見させていただいたわけでございますが、大きな転換が図られたというふうに言われているわけでございますが、しかし、核の不拡散あるいは核軍縮自体はもちろん否定していないわけでございます。核保有を目前にした北朝鮮にどう対応していくのか、同盟国を安心させながら核拡散をどう防いでいくか、新しい考え方ではないかというふうに見られるわけでございまして、核につきましては、長い目で、核保有は認めない、核兵器をなくすという、そういうことを推進するとともに、現実的な対応をしていきたいというふうに思っているわけでございますが、この点につきまして、NPRの内容等につきまして河野外務大臣の御意見をいただきたいと思います。

河野太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(河野太郎君) 北朝鮮が広島の十倍のサイズの核実験を強行し、核を使って日本を海に沈めるというような挑発的な発言を繰り返しているということは委員もよく御存じだと思います。こうした北朝鮮の核あるいは弾道ミサイルの計画の進展により、我が国は重大かつ差し迫った脅威にさらされている。この北朝鮮の核を抑止するためには、我が国は非核三原則を堅持するという方針を取っておりますので、同盟国でありますアメリカの核兵器による核の抑止に頼らざるを得ないというのが現実でございます。  そういう意味において、今回のNPRで米国が同盟国の安全を確保するために核の拡大抑止に明確にコミットしているということは高く評価したいというふうに思っております。  また、アメリカは、核兵器の究極的な廃絶に向けた自らの取組に引き続きコミットする、あるいはNPT体制を強化する、そうしたことを同時にうたっている、そういうことについては一定の評価をしてもよろしいのではないかと思っておりますが、残念ながらCTBTの批准を追求しないなど、我が国にとりまして残念な部分もございます。  こうしたことについては、日米の2プラス2の中でもアメリカにCTBTの批准を働きかけたりということをやってきておりますが、同盟国としてアメリカに申し上げるべきところは申し上げるということは必要だと思っておりますが、この現実的な北朝鮮の差し迫った脅威の中で、同盟国に対して拡大抑止を明確にコミットしたNPRを我が国としては高く評価したい、そう考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 分かりました。  それは、長期的視点の考え方と現実に差し迫った中での話と、両方やっぱりきちっと、唯一の戦争被爆国という立場もあるものですから、きちっとそういう発信をしていただければなと思っております。  次に、TPPにつきましてお聞かせいただきたいと思っております。  パネルもございますけれども、このTPP11、いよいよ三月八日に署名というふうになるわけでございますが、大きな経済効果、もちろんEU・EPAもあるわけでございますけれども、発効させて、しっかり実現をさせていきたいというふうに思っているところでございます。是非署名式に行っていただきたいなというふうに思うわけでございますけれども。  最近、チリのベチェレ大統領見えて、早期発効というものが期待がされるところでございますけれども、アメリカも何か復帰するかのような報道があったり、あるいは韓国やタイとかコロンビアも入れてくれみたいなことを言ってきているんでしょうか。  この拡大をしていくということと、まずこの11をしっかり固めて、それを拡大する方向に持っていくということだと私は思っておりますけれども、その点につきましての茂木大臣の御所見をいただきたいと思います。

茂木敏充自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(茂木敏充君) まさに日本が主導してまいりましたこのTPP11、魚住委員の方からも御指摘いただきましたように、三月の八日、署名式を予定しております。この一日も早い発効というものが、これは世界の成長センターでありますアジア太平洋地域に二十一世紀型の新しいルールを作る、こういう観点から極めて重要だと思っておりまして、それに最優先で取り組みたいと考えております。  もちろん、将来的にはこの新しい貿易、投資のルール、二十一世紀型のルールを広げていくということは重要でありまして、関心を示している国、こういったところに対して様々な情報提供をしていきたいと、こんなふうに考えております。  また、米国も、トランプ大統領を始め、TPPについて最近幾つかの発言があるようでありますが、これがTPPの意義であったりとか効果について正しく評価するものであれば我々として歓迎したいと、こんなふうに思っております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 多分最後の質問になると思いますけれども、この一年以上、行政文書といいますか、非常に注目をされてきたというのが実感でございます。国有地売却でありますとか、あるいは設立の認可といった政策決定に関する議論や交渉が行政文書として残されていなかったということも、破棄されていたと、そういうこともございました。また、PKOの南スーダンの日報という問題もあったわけでございますが。  昨年、この行政文書管理ガイドライン、改正になったわけでございますが、その概要をしっかり、趣旨を徹底していくということが一番大事かと思っておりますが、この点についての御答弁をいただきたいと思います。

梶山弘志自由民主党内閣府特命担当大臣(地方創生・規制改革)

○国務大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のとおり、行政文書の管理の在り方については、昨年様々な御指摘をいただいてきたことは事実でございます。政府として、国民への説明責任を全うするという公文書管理法の目的をより一層徹底する観点から、行政文書の管理に関するガイドラインの改正を昨年末に行ったところであります。  改正ガイドラインを踏まえて本年度中に各行政機関において行政文書管理規則の改正を行うことになりますけれども、その改正に当たっては、公文書管理法の規定に基づき、内閣総理大臣が協議を受け、公文書管理委員会による第三者的見地からのチェックを受けた上で同意するか否かについての判断をすることになっております。こうした仕組みを通じて、全行政機関における統一的な考え方の下での運用の確保を図ってまいりたいと考えております。  また、改正ガイドラインを踏まえた行政文書管理規則の見直しに加えて、公文書を扱う職員一人一人の意識をより一層高めていくことも重要でありますことから、各府省職員向けの研修の充実を通じてルールの徹底を図るなど、公文書の管理の質を高めるための不断の取組を進めてまいりたいと考えております。

魚住裕一郎公明党

○魚住裕一郎君 ありがとうございました。  終わります。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で魚住裕一郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、熊野正士君の質疑を行います。熊野正士君。

熊野正士公明党

○熊野正士君 公明党の熊野正士です。  質問の前に、まず、今回の北陸を中心とした大雪被害で亡くなられた皆様方の御冥福を心からお祈りするとともに、被害に遭われた皆様方に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。  今回の大雪被害で、公明党として直ちに災害対策本部を立ち上げまして、担当の国会議員が地元に赴き、現場の声を政府に届けさせていただきました。総務省では特別交付金の繰上げ措置をしていただきましたし、国交省におきましては臨時の特例措置の調査を開始していただいたところでございます。感謝を申し上げます。  私も二月の十二日に福井市を訪れまして、その際、除雪の機械四百八十六台フル稼働ということで、もう市の職員も総力を挙げて除雪に取り組んでおられましたけれども、しかし、それでも除雪が追い付かず、十二日の時点で、福井市の市道のいわゆる緊急の確保路線というのが二百二十三キロありますけれども、三分の一がまだ手付かずの状態ということでございました。  三十七年前の大雪と比べますと、車の台数が二倍ぐらいになっていると、また高齢のドライバーの方も格段に増えていると、一方で、その除雪をつかさどってくださる建設業は一割ぐらい減っている、除雪作業を行ってくださるオペレーターの方も不足し、また高齢化も進んでいるということでございました。機械も足りず人も足りない状況ですので、今後は、国であるとかあるいは隣県からの応援体制といったものを構築して、雪害への備えをやることが必要だというふうに思います。  先日、小此木大臣も福井を視察されたと伺っております。今回の教訓を踏まえまして、防災基本計画、そういったものの見直しも含めまして、是非とも時代に即した雪害対策の強化に努めていただきたいと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。

小此木八郎自由民主党国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)

○国務大臣(小此木八郎君) お疲れさまでございます。  おっしゃいましたように、先週土曜日、福井に行ってまいりました。道路の除排雪等に当たりましては、あらかじめ必要な体制を整備しておくことというのは、やはり防災については当然のことだと思っておりまして、これからも万全を期してまいりたいと思いますが、このため、例えば防災基本計画において、地方公共団体は応援協定等によって他の地方公共団体等との連携体制を整備しておくこと、そして、雪害の少ない地方公共団体においては経験豊富な地方公共団体との協定を締結することを考慮すること、あるいは、道路管理者においては応援協定等によって除雪に必要な人員、資機材等の確保に努めること、こういったことを位置付けております。  私が参りました二十四日、土曜日でありますけれども、福井県知事さん始め各地の首長さんたちとの、皆さんとの御要請をお聞きしたり、意見交換の場を設けていただきました。あらかじめ、あわら市と新潟県妙高市との間に協定が結ばれていた、締結されていたという話を伺って、その新潟県の妙高市との協定あるいは中部九県一市の応援協定がこの福井の大雪ではうまくいったというお話がございまして、さらに、こういった協定というのは大変重要なことだと思いますので、もう本当にその協定が結ばれていても実際にうまく機能するかしないかということが重要でありますので、議員のお気持ちに同じ気持ちとして、これからもこういったものを確認していくことが重要であると、防災担当大臣といたしましてそういったことも力強く進めてまいりたいと思います。  今後とも、実効性の伴った連携体制の整備を促すとともに、必要に応じて防災基本計画の見直しも行ってまいりたいと存じます。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  今回の大雪被害で、道路に設置してある融雪設備が非常に雪害対策に有効であるということが改めて分かりました。マンパワーが不足をしている中、それを補うにはやはりハード面での対策が必要だと感じました。県や市、町などが管理する道路について、なかなか融雪設備が整っていないところもあります。融雪設備の設置がもっと進むように、国からの支援を充実、是非ともさせていただきたいと思います。  また、国として、直轄道路、国道とかの直轄道路だけではなくて、地方自治体が管理をしている管理の道路も含めて除雪をより効果的に実施していただけるような、そんな支援も必要だと思いますが、石井国交大臣、よろしくお願いいたします。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 国土交通省では、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づきまして、地方自治体が管理する道路の除雪に必要な費用や融雪施設といった防雪関係のハード施設の整備費用について財政的支援を行い、冬期の道路交通の確保を行ってきたところであります。  今年の冬の大雪を受けまして、年度当初に地方自治体に対して配分をいたしました社会資本整備総合交付金に加えまして、去る二月十六日から、市町村が管理する道路について臨時特例措置として追加の除雪費支援の検討に必要な調査を開始するなどの対応を取っているところであります。  また、積雪や路面凍結に効果のあります消融雪設備等の防雪施設につきましては、地方自治体からの要望を踏まえまして、社会資本整備総合交付金等により整備の支援を実施してきているところであります。  なお、今回の豪雪時では、財政的な支援のほかにも、地方整備局等から除雪機械を広域的に派遣をいたしまして、福井県内の市、町が管理する道路の除雪も支援をしております。  国土交通省といたしましては、引き続き、地方自治体からの要望を踏まえまして、冬期の道路交通を確保するための対策にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 是非ともよろしくお願いをいたします。  そして、今回の大雪では農業にも大きな被害が出ております。特にハウスの倒壊が相次ぎました。台風二十一号で被害を受けて、それに追い打ちを掛けるように今回の大雪でかなりの数のハウスが倒壊しております。  私が伺った農家では、若手の経営者の方が年間を通してベビーリーフという園芸の農作物を提供できるようにとハウス栽培に取り組んでおられまして、他県からも多くの若者が移住して、ある意味地方創生の好事例だと大変に感銘を受けました。そのほかでは、雪に備えて融雪装置も導入をして、さらに頑丈なパイプを使用していたにもかかわらず、集中豪雪で多くのハウスが潰れてしまいました。また、別の農家では、ハウスを利用した育苗の被害も甚大と聞きました。さらに、ハウス栽培には多くの高齢者の方も従事をされていまして、高齢者の方の農業参加というのが地域の活性化にもつながっております。しかし、今回の大雪被害で、これ以上農業は続けられないと断念される高齢者が続出するのではないかと、そういった懸念の声も伺ったところでございます。  被災農業者の方々が今後も意欲を持って農業を継続していけるように是非とも支援をお願いしたい、そう思いますが、齋藤大臣、いかがでしょうか。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 二月四日からの大雪によりまして、北海道あるいは北陸地方などを中心に、現時点におきまして、御指摘の農業用ハウスにつきましては二千八百棟を超える損壊等の被害が発生しております。ただ、まだ調査中の自治体もありまして、雪がなくならないと被害の実態が分かりにくいということがありますので、全容を把握するには至っておりません。  まず、被災された農業者の皆様には改めて心からお見舞いを申し上げたいと思います。  農業用ハウスなどの被害につきましては、まずは農業共済の迅速な損害評価、それからそれに基づきます早期の共済金の支払ということで対応することと、それから日本政策金融公庫の農林漁業セーフティネット資金等の長期低利の資金、これの融資ということで対応することとしております。資金繰りにつきましても、農業融資につきましては、二月八日に被災農業者に対する資金の円滑な融通につきまして関係機関等に要請する通知を発出いたしております。  また、育苗のお話もございましたけれども、水稲の育苗につきましては、育苗施設の被害によりまして、地域の育苗施設のみでは苗の確保に支障を来すことが予想されると、そういう場合には、近隣の共同育苗施設等からの供給を求めることができるように、これまた協力体制を確保するよう通知を発出させていただきました。  今後も引き続き関係自治体とも連携をいたしまして、今回の大雪による被害状況の早急な把握というものが最優先でありますけれども、農業の成長産業化を目指している中で、御指摘のように今回の雪害が離農につながるようなことがないよう既に内々で検討を行っているところではありますけれども、被害状況を踏まえまして必要な支援策を総合的に検討してまいりたいと考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。撤去費用もかなり金額がかさむというふうに聞いておりますので、何とぞよろしくお願いをしたいと思います。  先ほど防災基本計画の見直しということもございましたけれども、備えを強化していくというのは内閣府が主導をして行うと承知しておりますけれども、現実的には内閣府は調整業務が非常に多くてイニシアチブを発揮しにくいといった面もあるのではないかと危惧をしております。ここ数年、毎年のように短期集中豪雪による被害が発生しておりまして、また日本全体が高齢化という社会の変化もございます。  ここは総理のリーダーシップの下、内閣府がもっと各省庁をリードして雪害対策を強化する必要があるのではないかと思いますが、総理の御所見を賜ればと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 福井県を始め日本海側を中心とした歴史的なこの大雪に対して政府は、自衛隊の災害派遣を始め関係省庁が連携して対応に当たってきているところであります。  二月二十四日には小此木防災担当大臣を団長とする政府調査団を福井県に派遣し、福井県知事を始め地元自治体の皆様と意見交換を行い、農業用ハウスの損壊などの被害や多くのキャンセルが発生した観光の実態など、課題の把握に努めてきています。  政府としては、引き続き、被災された皆さんが一日も早く元の生活に戻れ、また農業や観光業など地域のなりわいを後押しできるよう支援に取り組むとともに、今後発生し得る大雪に対して、ソフト、ハードを組み合わせた対策を強化し、地方自治体と緊密に連携しながら政府一体となって対応に万全を期していきたいと考えています。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。どうか今後もよろしくお願いをいたします。  安倍総理は今国会の施政方針演説の中で、「戦後以来の林業改革に挑戦します。豊富な森林資源を有する我が国の林業には、大きな成長の可能性があります。」と、そのように述べられております。森林環境税導入の議論もあって、今、森林に対する国民的な関心が高まっております。  温暖化対策あるいは治水、防災としても森林の役割は非常に重要であります。この森林を守るには人材育成が不可欠でございます。この人材確保に向けた取組について、政府の答弁を求めます。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 戦後造成されました人工林を中心に、森林資源が今本格的に利用可能な段階を迎えると、そういう状況にございます。切って、使って、また植えるという、森林資源を循環的に利用して林業の成長産業化を実現するためには、御指摘のように林業の現場の担い手を確保、育成していくということが重要な課題と認識しています。  このため、農林水産省では、緑の雇用事業等を通じて、林業に就業するための基礎知識、技術を林業大学校で学ぶための経費を、就業準備給付金、年間最大百五十万円なんですが、これを支給するほか、事業体に就業してからも三年間は安全かつ効率的な林業施業に必要な知識、技術を実地で習得するために事業体等が行う研修を支援、これも研修生一人当たり月額九万円ということなんですけど、そういう御支援をするとともに、就業から五年以上経過した後は現場管理責任者等への育成に向けたキャリアアップ研修というものも支援させていただいています、これ研修生一人当たり年間九万円ということなんですけど。こういう林業の現場の担い手の確保、育成に積極的に今取り組んでいるところであります。  こうした取組の結果、林業への新規就業者は、平成十四年の緑の雇用事業開始前は年間二千人強だったんですけれども、今は年間三千人強で推移をしております。また、林業従事者に占める三十五歳未満の若者の割合は、この緑の雇用事業開始前の一割程度というところから、近年は二割程度で維持をしているところであります。  今後とも、これらの施策通じて、委員御指摘のように、林業従事者の確保、育成に努めてまいりたいと考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 今大臣から答弁いただいた緑の雇用事業、非常にいい取組だなというふうに思っております。  日本では、先ほど大臣からもございましたけれども、戦後に造林された人工林が本格的な利用期を迎えておりまして、森林資源は毎年国内需要を賄えるほどの規模で増加しております。一時期は木材自給率が一八%と低迷しておりましたけれども、CLTの普及であるとか、公共の建築物は木材を利用しようという法律であるとか、木質バイオマスの発電などの施策によりまして、自給率が三五%まで回復をしております。  今後更にこの木材自給率を高めていく必要があると思います。川上の森林整備とともに川下の需要を拡大して好循環をつくっていかなければならないと思います。この木材需要の拡大ということについて、改めて農林水産大臣から答弁を求めたいと思います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 御指摘のように、豊富な森林資源を循環して利用していくという中で重要な課題になるのは、CLTを含めました国産材の需要拡大をどう図っていくかということであります。  このため、農林水産省としては、公共建築物を始め、これまで余り木材が使われてこなかった中高層ですとか中大規模あるいは非住宅など新たな分野における建築物の木造化、あるいは内装の木質化、あるいは木質バイオマスのエネルギー利用、付加価値の高い木材製品の輸出拡大など、各般の施策に取り組んでいるところであります。  また、平成二十九年度補正予算、三十年度予算案におきましても、これらの取組に加えまして、需要の一層の拡大に向け、品質、性能の確かなJAS構造材を活用する事業者への支援、これに取り組むこととしております。  私も何度か林業の現場に入らせていただきましたけど、我々の先祖が苗を本当に山奥まで出かけていって植えて、そして四十年、五十年たってそれをまた山奥まで行って切り出して、そして製材をして、そして磨きを掛けて、ようやく目の前のこの製品になっているんだなということを感じ取りますと、本当にいとおしさを感じるような、そういう経験も何度かしております。そういうこともありますので、やっぱり国民の皆さんが木材利用の意義あるいはすばらしさというものを理解していただくという、まあこれ、木育と言っているんですけれども、この木育の普及啓発みたいなものを進めていくことも私は大事だと思っております。  いずれにいたしましても、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の実現のために、CLTを含む国産材の需要拡大に向けて、農林水産省が関係省庁と一体となりまして国民に対する働きかけも一層強化していきたいと考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 齋藤大臣、ありがとうございました。  需要拡大、消費の拡大、本当に不可欠だと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。  日本再興戦略二〇一六において、これまで木造によることの少なかった建築物等の木造化、木質化の推進というのが掲げられております。現状では、しかし、コスト面などでどうしても木材消費が伸びてこないという、そういった実情もございます。木材利用促進のためには、林野庁や農林水産省のみならず、国交省あるいは経産省、さらには、木育というお話ございましたけれども、環境省など関係省庁が力を合わせて取り組んでいく必要があると思います。  特に、都市部における木材需要の拡大が必須ではないかと、そう思いますけれども、総理の御見解を求めたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 豊富な森林資源を有する我が国の林業には大きな成長の可能性があります。我が国の森林は戦後植林されたものが本格的な利用期を迎えています。この豊富な資源を生かして国産材の利用を推進することで、林業を成長産業化させ、地域を活性化することができると考えております。  木材の輸出については、農林水産物の輸出を増やしていくという目標を掲げたんですが、木材の輸出は無理だろうと当初言われていたわけでございますが、五年連続で増加をしまして、五年前の三・五倍、輸出は三・五倍となりました。また、木材の自給率、これも六年連続で上昇して、過去三十年で最も高い水準となっています。まさにやればできるということではないかと思いますが。  国産材の利用は近年着実に伸びています。この流れを更に加速させるため、国産材の新たな需要創出を待ったなしで進めなければなりません。このため、関係省庁が連携して、公共建築物の木造化や木質バイオマスのエネルギー利用、付加価値の高い木材製品の輸出拡大などを推進しています。引き続き、国産材の利用拡大に向けて、政府一体となってしっかりと取り組んでいきたいと思います。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。  次に、医師の働き方改革について伺います。  現在、医師の働き方改革検討会というので議論が行われておりまして、先日も労働時間短縮のための緊急的な取組が示されました。その一つがタスクシフトであります。医療、医事の書類の作成であるとか、あるいは点滴、注射といった業務を医師から他業種の方に移していくということですけれども、このタスクシフトの具体的な内容について教えていただければと思います。

高木美智代公明党厚生労働副大臣

○副大臣(高木美智代君) お答えいたします。  医師の働き方改革につきましては、医師の働き方改革に関する検討会を開催し、昨年八月から計七回の検討を行い、本年二月二十七日には中間的な論点整理、また医師の労働時間短縮に向けた緊急的な取組について取りまとめを行ったところです。この緊急的な取組では、医師の在院時間の客観的な把握や、熊野委員御指摘の医師から他職種へのタスクシフティング、業務の移管等の取組が盛り込まれております。  具体的には、各医療機関において、医師の業務負担軽減のため、医療安全に留意しつつ、他職種へのタスクシフティングを推進することとしており、静脈注射、また薬の説明や服薬の指導、また診断書等の代行入力などにつきまして、原則医師以外の職種により分担して実施し、医師の負担を軽減することとしております。特に、大学病院におきましては、今回実施された医療機関に対する調査結果におきまして、他の病院団体よりもタスクシフティングが進んでいなかった現状があります。そうした点を踏まえまして、取組を一層推進していただきたいと考えております。  厚労省といたしましては、こうした取組につきまして、まずは都道府県、そして病院団体等を通じた医療機関への周知にしっかりと取り組み、各医療機関において速やかに実行されることを強く期待をいたしております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 副大臣、丁寧に御説明いただきまして、大変にありがとうございます。  私も医師をしていた経験上、タスクシフトというのは本当に医師の労働時間短縮に有効だというふうに考えております。是非とも推進をしていただきたいと思います。ただ、タスクシフトを行うには経費も必要となってまいりますので、そういった財政的な支援もよろしくお願いをいたします。  今、検討会では様々な論点が話し合われておりまして、例えば現行の宿日直許可基準の見直しといったようなことも重要なポイントとして挙げられております。これは、現在の宿日直許可基準が必ずしも現場の実態反映しておらず、救急医療の維持が危ういんじゃないかと、そういった声も聞いております。  医師の働き方改革は、言うまでもなく医師の長時間労働を是正するということでありますけれども、そのために地域での医療提供体制が守られなかったり、あるいは患者さんが困るような事態は避けなければならないと思います。慎重な議論をしていただきまして、例えばこの勤務実態に即した宿日直の許可基準、これ見直すべきではないかなと思いますけれども、厚労大臣、いかがでございましょうか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  宿日直の勤務で断続的な業務に従事する方につきましては、許可を受けた場合に、労働基準法に定めます労働時間等の規定が適用されないということにされております。これは、通常の労働者と比較いたしましてこうした方の労働密度がまばらでございますので、労働時間等の規定を適用しなくても必ずしも労働者の保護に欠けることがないためとされているところでございます。また、この宿日直についてでございますけれども、具体的な取扱いの基準が示されているところでございます。  御指摘のございました医師の働き方改革に関する検討会におきましては、これまでの議論で御指摘もいただきましたように、現行の宿日直基準に照らすと、現在現場で行われている医療法に基づく宿日直のほとんどがこれに該当しない可能性があることから、基準の見直しが必要ではないかという意見がありました一方で、現行の基準の考え方を維持しつつ実態を踏まえた新たな取扱いを検討してはどうかという意見も出されているところでございます。  医師の宿日直の実態と、それから労働基準法に基づく許可基準の趣旨を十分に踏まえまして、引き続き医師の働き方改革に関する検討会で様々な意見を承りながら検討してまいりたいと思います。

熊野正士公明党

○熊野正士君 働き方改革に関連をして、放射線治療医について質問したいと思います。  放射線治療の患者さんは年々増加しておりまして、新規の放射線治療の患者数は年間約二十五万人と言われていまして、一方、放射線治療医、放射線治療専門医は約千名となっております。そうしますと、専門医一人当たり約二百五十名で患者さん診ているということになりますけれども、欧米では約百名ということでございまして、日本の放射線治療専門医の負担が大きくて、その分労働時間も長くなっているという現状がございます。  今後、高齢化によって放射線治療のニーズはもっと増加すると予想されておりまして、放射線治療医の育成が大事だと思います。現在、全国に八十二大学があるうち放射線治療の講座があるのは三十大学となっておりまして、放射線治療の専門医を育成する、そういった放射線治療の講座を各大学につくっていくのが有効ではないかなというふうに思いますけれども、文部科学大臣の見解をお尋ねしたいと思います。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○国務大臣(林芳正君) 今委員からも自らの御体験を基に大変貴重な御質問をいただきました。おっしゃられたように、医学教育においてこの放射線治療について学ぶことが大変重要であるというふうに我々も認識をしております。  この医学部においての教育研究、どういう組織体制で実施するかにつきましては一義的に各大学において判断されるものでありますが、この放射線治療を含む放射線医学に関する講座は、これ平成二十九年五月現在でございますが、医学部を持つ八十一大学全てに設置をされております。そのうち、放射線治療に特化した講座、三十一大学に設置をされておりまして、五年前との比較で申し上げますと十一大学ほど増加をしてきております。  文科省では、各大学における放射線治療に関する教育を更に推進させるために、学生が卒業時までに学ぶべき内容を示した医学教育のモデル・コア・カリキュラムを昨年の三月に改訂をいたしまして、放射線治療に関する学習目標の内容や項目を充実をいたしたところでございます。  こういう取組を通じまして、医学部における講座の設置等を含めて、放射線治療に関する教育が更に充実するよう各大学の取組を促してまいりたいと思っております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 ありがとうございます。是非とも柔軟な講座編成を促していただきたいと思います。  放射線医療に関連してもう一問。  今回の診療報酬改定で、医療被曝の管理体制を整えた特定機能病院では新たな加算を設けると伺っております。昨年、日本学術会議から、日本の医療被曝、特にCT検査における被曝に関して提言がなされておりまして、今回、被曝管理に着目して診療報酬が設定された意味は非常に大きいと思っております。  医療安全の面から、医療放射線の適正な管理は重要になると思います。厚生労働省の見解を伺いたいと思います。

武田俊彦厚生労働省医政局長

○政府参考人(武田俊彦君) お答えいたします。  御指摘をいただきました医療放射線でございますけれども、これは疾患の診断及び治療に利用されている一方で、不適切な使用により患者の健康を損なうおそれもあるものでございますので、これは適正な管理が必要だというふうに考えております。  このため、厚生労働省におきましては、これまでの放射線治療における不適切な放射線照射事例を踏まえ、医療機関に対しまして、診療用放射線照射装置の照射量の設定などについて医療法に基づき適切な管理を行うようお願いしているところでございます。  また、昨年四月には、医療放射線の取扱いに関する諸問題への対応などを検討するため、医療放射線の適正管理に関する検討会を設置いたしまして、昨年九月四日の第三回検討会におきましては、このCTなどの放射線診断装置による医療被曝の管理等に関する現状の整理を行った上で、本年一月十九日の第四回検討会において、その管理体制の在り方について検討を行ったところでございます。  厚生労働省といたしまして、引き続き、本検討会における有識者等の意見を踏まえ、医療機関における安全管理体制の確保の観点から、各医療機関が医療放射線を適切に使用できる枠組みの構築に努めてまいりたいと考えております。

熊野正士公明党

○熊野正士君 先ほど診療報酬の加算の話しましたけれども、これは特定機能病院のみと今なっておりますので、多くの病院では加算がありません。この被曝管理体制を普及させるには、診療報酬の拡大あるいは補助事業などの実施も必要かなと思いますので、その点も含めてよろしくお願いをしたいと思います。  次に、歯科技工士の方々、働き方改革について伺いたいと思います。(資料提示)  歯科技工士の方々の年齢分布は実は五十歳以上の割合が年々高くなっておりまして、二十歳、三十歳の若い技工士の方々がどんどん減っているということでございます。また、養成学校も定員割れするところが多くて、閉校するところもあると。二十年前は入学者が三千名ぐらいだったものが、昨年では九百二十七名と三分の一以下になっているということでございまして、このままでは将来的に歯科技工士の方が不足をして、歯科口腔医療に大きなダメージが出るのではないかと言われております。  国民に余り知られていない事実でございますけれども、そこで、歯科技工士の仕事内容を国民の皆さんに広く知ってもらうために、国の予算として今お示ししておりますポスターを作成をして、各歯科医院などに掲示をしてもらうことになっております。このポスターには、下のところに、どこの技工所で誰がこの入れ歯とかを作ったのか、そういったことも分かるようになっておりまして、安心、安全な歯科医療情報を提供するものでございます。  先日も歯科技工士の方にお話をお聞きしたんですけれども、かぶせていた歯の補綴物がちょっと痛いということでおばあちゃんがいらっしゃって、技工士の方がそれを手をちょっと加えただけで痛みがうそのように消えて、もう非常に感謝されたという話を伺いました。技工士の方々は、本当に高齢社会の日本にとって大切な人材であるというふうに思います。  技工士の方の育成のためにやはり大事なことは、処遇改善ではないかというふうに思います。この処遇改善について、加藤大臣からの答弁をお願いしたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 日本社会の高齢化が進んでいるわけでありまして、そういう中で、特に食べるとかかむとかいった口腔機能のこれを回復させる、こういう需要も増加をしております。患者の方に対して良質な補綴物、差し歯とか入れ歯、これを提供していくことは大変大事でありまして、歯科技工士の方々が担う役割、これはますますむしろ大きくなっていくんではないかというふうに思います。  そういう中で、今、歯科技工士の方々が高齢化をしている、また、育成の状況について委員からお触れがございました。そうした歯科技工士の方々を育成、また確保していくためには、厚生労働省において歯科技工士の処遇改善を行うということでございまして、そのために平成三十年度診療報酬改定において、歯科技工士が関わる義歯、入れ歯などの製作に関する点数について引き上げているところでございます。  それから、委員御指摘のそのポスターでありますが、今年度、来年度予算にも計上しておりますけれども、厚生労働科学研究において歯科技工士の労働環境の改善に向けた調査研究ということでモデル事業を実施し、その中でそうしたポスターも活用していただいているんだというふうに思います。  そうしたことを含めて、これからもその現状をよく認識をし、また関係団体の方からもいろいろ御意見をいただきながら、歯科技工士の方々の処遇改善をし、そして、そうした方々がやりがいと誇りを持ってこの仕事に取り組み続けていただけるように努力をしていきたいと思います。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で熊野正士君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、小池晃君の質疑を行います。小池晃君。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  働き方改革、これは、過労死基準をはるかに超える月百時間まで残業を可能にする上限規制、労働時間規制そのものをなくす高度プロフェッショナル、そして裁量労働制の対象拡大が盛り込まれておりました。そして、総理は、裁量労働制の拡大は法案の大きな柱の一つだとおっしゃっていました。それを一旦法案から切り離さざるを得なくなった。これはまさに、全国過労死を考える家族の会の皆さんの命懸けの訴え、そして結束した野党と急速に高まった国民の反対世論の力だと思います。  しかし、法案切離しで一件落着にはなりません。裁量制で労働時間が長くなって過労死が続出するのではないかという野党の批判に対して、安倍政権として三年間、総理、偽りの答弁繰り返してきたわけですよ。総理の責任重大じゃないですか。それを明らかにしなければ、これ、それこそ前に進めないと思うんです。  総理自身の責任どう考えておられるか、まず冒頭お聞きします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の裁量労働制に関する厚生労働省のデータに対して、国民の皆様に疑念を生じさせることになりました。このため、裁量労働制については今回の改正から全面削除する、そして、裁量労働制の実態について厚生労働省においてしっかりと把握し直すこととしたところでございまして、こうしたデータを基に答弁をいたしましたことに対しましては、答弁を撤回をし、そしておわびを申し上げたところでございます。言わば答弁をした総理大臣としておわびを申し上げたところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今回だけじゃない、三年間繰り返したことの責任をどう考えておられるか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このことにつきましては、まさに厚生労働省においてしっかりとこのデータについて精査をすることが必要だろうと、こう考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そうじゃないでしょう。責任、安倍政権としての責任どう考えているか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、このデータについて、現在データを精査中ということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これは駄目ですよ、駄目。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が答弁をいたしましたのは一回でございますが、この三年間の厚生労働省の答弁ということだと思いますが、その間の答弁も含めまして、そのデータが果たしてどうだったかということについて、まだ私どもこのデータ自体は撤回をしていないのでございまして、そのために精査をすることが大切だろうと。  その上において、どうしてこうしたデータについて言わば提出をしたかということについてつまびらかにしていかなければならないと、こういうことでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 駄目ですよ。厚生労働大臣の答弁というのは政府の答弁なんですよ。安倍政権の答弁なんですよ。三年間やったんですよ。その責任をどう考えているのかと言っているんです。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、繰り返し答弁をさせていただいておりますように、このデータについて、私は、私が申し上げた答弁については撤回をし、おわびをさせていただいたところでございます。  そして、その間、厚生労働省においてデータについて答弁をしているところでございますが、そのデータそのものについて現在まだ精査をしているということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 データの問題だけじゃないんですよ。政権としての責任をはっきり取ってもらわないと前に進めないと言っているんですよ。  厚生労働省の責任だって重大ですよ。ところが、野党六党のヒアリングを牧原副大臣は公開リンチだと言った。誤ったデータの責任を棚上げにしておいて、何なんですか、これ。言語道断じゃありませんか。加藤大臣は、厚労省の責任どう考えているのか、どのように責任を取るおつもりなんですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まず、これまでの、今委員御指摘の三年間ということもございました。それから、私もこの委員会で、本来比較をすべきでないデータをお示しをし、答弁をさせていただきました。それらも含めて、そうしたデータをお示しし、答弁をさせたことについては撤回をし、おわびをさせていただいたところでございますし、また、過去の大臣の答弁、これは私が撤回できるかどうか分かりませんけれども、もし撤回できるものであれば、私としては撤回をしたいというふうに思っているところでございます。  そういった意味において、こうしたおわびを含め、そしてこれを一つの反省材料として、大きな反省材料として、しっかりこれから取り組んでいきたいと思います。  その中で、今委員御指摘のあった、私のところの副大臣の発言でございます。発言について、私ども自民党の厚生労働部会において発言があったということ、そしてそれは大変不適切だということで、おわびの上、撤回したいということが私のところに報告があり、私もそのように対応すべきと指示をしたところでございます。  本人も、これまでも一生懸命努力をしておりました。また仕事にも取り組んでおりました。また、今回の発言についても不適切であるということで速やかに撤回し、おわびをしているということでございますので、引き続きその職責を今回のことをしっかり反省しながら果たしていただきたいと、こう思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 責任ということは最後まで総理も厚労大臣も一言も言わない。責任取らなきゃ、こんなの前へ進めませんよ、こんな、国会も欺いてきたわけですからね。このことを、ちょっと具体的には午後取り上げたいと思います。  あわせて、森友学園の問題から午後は入りたいというふうに思いますので、一旦ここで終わります。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時四十三分休憩      ─────・─────    午後一時開会

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  平成三十年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。小池晃君。

小池晃日本共産党

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。  森友学園の国有地取引の財務省の決裁文書が書き換えられていたという報道が今朝なされました。これは本委員会の開示請求で出された文書でありますし、極めて重大です。  報道によれば、元の文書にあった、特殊的な内容、本件の特殊性、そして、学園の提案に応じて鑑定評価を行い、価格提示を行う等が削除されているとのことであります。  ちょうど一年前のこの場所で私はこの問題を質問しました。当時の佐川理財局長は、先方に対して具体的な貸付料など提示したことはない、することはない、価格を提示したこともないし、先方から幾らで買いたいと希望があったこともないと答弁されたわけですね。  麻生大臣、この元の文書を出してください。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました今朝の報道につきましては、これはもう今現在、大阪地検において、背任、証拠隠滅、また公用文書の毀棄等々について今告発を受けて、捜査を受けている最中というのは御存じのとおりなんで、財務省としては、この捜査に全面的に協力しているという段階でありますんで、今のような御質問に対してお答えするとかいうのは、捜査にどのような影響を与えるかということが予見し難いため、差し控えさせていただくということであろうと存じます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 あのね、捜査に影響を与えるということは、元の文書あるということじゃないですか。だって、ないんだったら捜査に影響はないでしょう。ないと言って済む話じゃないですか。捜査に影響があると言って出せないということは、あるということじゃないですか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今、私どもの手元にその資料は一切ありませんので何ともお答えをしようがないんですが、私どもは、捜査に影響がないと考えられるんであれば、その段階で必要があるんであれば調べることとさせていただきます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 だから、捜査には出しているわけでしょう。出しているわけでしょう。だったらば、その元の文書なるものはない、改ざんしたことがないというんだったら、ないと言えばいいじゃないですか。何でそう言わない。言わないということは、あると認めたということになりますよ。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今、私どものところにその資料がありませんのでお答えのしようがないと申し上げております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 近畿財務局にないということですか、財務省本省にないということですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 近畿財務局で保存をしておる、把握をして保存しておるものというものは国会に御提出をしているものということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 じゃ、それ以外のものはないんですね。ないんだったらないと言えばいいじゃないですか。何でないと言えないんですか。ないと言わないということは、あると認めていることにこれなりますよ。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 先ほど大臣から御答弁がありましたとおりでございます。  大阪地検において、背任のほか、証拠隠滅、公用文書等毀棄で告発を受けて、捜査が行われております。財務省としては、捜査に全面的に協力している段階であって、お答えすることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難いので、答弁は差し控えさせていただきたいということでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 御質問は、あるのかないのかという御質問だと思いますが、その御質問のお答えは、これまでと同じで恐縮ですが、現在、大阪地検において、背任のほか、証拠隠滅、公用文書等毀棄について告発を受けて、捜査が行われている状況でございまして、この捜査に全面的に協力している段階であって、お答えをすることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難いため、あるなし含めて答弁は差し控えさせていただきたいということでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) もう一度お答えをさせていただきます。  私がここで御答弁を申し上げますのは、財務省として責任を持って御答弁をさせていただくということでございます。  あるなしというようなお尋ねがございましたが、御指摘の報道については、現在、大阪地検において、背任のほか、証拠隠滅や公用文書等毀棄について告発を受けて、捜査が行われている状況でございます。財務省としては、この捜査に全面的に協力している段階でございまして、お答えをすることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難いため、答弁は差し控えさせていただきたいということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 もう全然答えになっていませんよ。  今までだってリーガルチェックなんか出しているわけじゃないですか、文書を。何でこれだけ出さないんですか。何でこれだけ捜査に影響出るんですか。文書全然出していないわけじゃないですよ。求めに応じて出しているのに、何でこれだけ出さないんですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  国会での御議論、御指摘を踏まえて、森友学園の土地の貸付けあるいは売却に係ることについては誠心誠意調べをしてお答えを申し上げているというつもりでございます。  ただ、何度も申し上げて恐縮ですが、これは現在、大阪地検において、背任、証拠隠滅、公用文書等毀棄についての告発を受けて、捜査が行われているということで、財務省とすれば、これに全面的に協力している段階でございます。お答えすることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難いということのために、答弁は差し控えさせていただいているということでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  法律相談文書の件も含め、先ほども申し上げましたが、国会での御指摘、御論議を踏まえ、できるだけお出しをして答えられるようにと努力をしてまいりました。  ただ、本件は、先ほど来申し上げておりますが、背任のほか、証拠隠滅、公用文書等毀棄という告発を受けてということで、ある意味で、今回の報道は証拠隠滅、公用文書等毀棄のそのもののお話でございますので、それは、捜査に全面的に協力するという段階でお答えをすることは捜査にどのような影響を与えるか予見がし難いということで、お答えを差し控えざるを得ない、差し控えさせていただいているということでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、だから、私は非常に素直なことを聞いているんですよ。改ざんなんかしていませんと、元の文書なんてないんですと、お出ししたものが正しいんですと言えばいいじゃないですか。何でそれが言えないんですか。それが捜査に支障があるから言えないってことは、別のものがあるということにどう考えてもなるでしょうってことなんです。何でそれが言えないのかと言っているんです。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 再三のお答えで大変恐縮なんですけれども、告発を受けているのは、証拠隠滅、公用文書等毀棄についても告発を受けているということでございまして、今日の報道はその犯罪、犯罪というか告発そのものみたいなお話でございますので、それについて、私どもとすれば、捜査に全面的に、今捜査が行われている状況においては捜査に全面的に協力するというのがまず第一義だと考えております。そういう意味で、捜査にどのような影響を与えるか予見し難い段階で答弁をすることは差し控えさせていただきたいということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 改ざんしていませんと言えないんですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 捜査に全面的に協力するということから、どのような影響を与えるか予見し難いということで、今ほどのことも答弁は差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 私ども、現在、捜査に全面的に協力している段階だと申し上げました。その上で、それは捜査にどのような影響を与えるか予見し難いことからと申し上げました。  その上で、捜査に影響がないと考えられる段階において、なお必要があれば調べるということはさせていただきたいと思います。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  本件、今ほど来の御議論は、国政調査権ということも含めて、国会の御議論であることは重々重く承知をしております。その上で、ただ、現在捜査が行われている段階で、まず第一義的に捜査に全面的に協力するというのが最優先であろうと思っています。  ただ、国会の御審議、国政調査権ということは重々承知をしておりますので、捜査の影響がないと考えられる段階において、私どもとしてなお必要があれば調べるということは責任を持って対応させていただきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 あのね、捜査に影響がないと思われる段階というのがおかしいんですよ。すぐに調査しなきゃ駄目なんですよ。こんなのじゃ駄目。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 先ほどもお答え申し上げましたとおり、国会の御審議の重さは重々承知をしております。ただ、今、捜査中でございますので、まずは、まずは捜査が最優先だろうというふうに考えてございます。  そういうことを申し上げておりますが、その上で、捜査に影響がないというふうに考えられる段階においてはということで御答弁を申し上げているということでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  財務省として捜査に全面的に協力している段階であり、捜査にどのような影響を与えるか予見し難いことからというふうに申し上げてまいりました。それを踏まえて、捜査に対する影響というのを十分配意しつつ調査をしてまいりたいと思います。  その上で、捜査の最終的な影響ということも十分見極めながら、私どもとして、国政調査権ということも重々踏まえて適切に対応させていただきたいというふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 何でこんなことが答えられないのかなと。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 御静粛に、御静粛に。

小池晃日本共産党

○小池晃君 大臣、麻生大臣に聞きます。麻生大臣、文書の書換え、やっていないならやっていないとこの場で言ってくださいよ。やっていないんですね。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 度々答弁をさせていただいておりますとおりなんで、私どもとしては、今、書類等々につきましては、太田が申し上げましたように、全面的に協力している段階ですから、その段階で、だから言いようが、私どもの段階で、私の段階で分かるわけがありませんので、私どもとしては今お答えは申し上げられないということですよ。

小池晃日本共産党

○小池晃君 結局、書き換えていないって言えないわけですよ。これは誰が見たって、今の経過見ておられる国民の皆さんは、これは何かやったんだなと。  麻生大臣、今日、会見で、朝日新聞でこれ報道されたわけですよ、別の新聞社の記者から聞かれて、この報道は朝日でしたかね、おたく、○○新聞はそんな取材能力がねえか、残念だったねとおっしゃった。ということは、朝日の報道の取材能力を認めているんですね。この報道が正しいということなんですね。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) たしか東京新聞だったと思うんですね、記憶。東京新聞が言ったので、自分で調べて、残念だという話だったから、朝日新聞の人にそう答えただけですよ。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そんな取材能力がねえか、残念だったねと言ったんでしょう。朝日は取材能力があると、これ事実上、認めていることになりますよ、この発言は。  じゃ、この報道、今朝の報道が誤報なんですか。はっきりしてください。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 私どもは誤報かどうかを判断するという現在立場にありませんから、朝日新聞に書かれたという事実に基づいて、朝日新聞に書かれた事実に基づいて話をしているのであって、私どもはそれに対して別の新聞社からの質問だったからそのとおりにお答えさせていただきました。

小池晃日本共産党

○小池晃君 語るに落ちたって話ですよ。だって、財務省のこと、近畿財務局のことが報道されているのに分からないって、当事者がそういうことを言うわけないでしょう。間違っているんだったら間違っているって言わない。改ざんしていないんだったら改ざんしていないって言わない。書き換えているんだったら書き換えているって、書き換え、そんなことしていませんって言えばいいのに言わない。結局認めているんですよ、これはね。重大だと、これは。  これは、委員長、これは、当委員会が求めた開示資料が、これが書き換えられていたという重大な問題です。これは直ちに調査を求めて、委員会としてこれは調査を求め、この委員会に報告を求めてください。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 後刻理事会で協議をさせていただきます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これはもう重大な問題だというふうに思いますので、引き続きこの問題を取り上げていきたいと思います。  午前中に続いて働き方改革ですが、裁量労働制は切り離したと。しかし、高度プロフェッショナル、いわゆる高プロ、これは裁量労働制と根っこは同じです。更に危険が大きい。  ちょっとパネルを御覧いただきたいんですけれども、(資料提示)裁量労働制と高プロの違いをちょっと確認していきたいと思うんですが、時間外の割増し賃金、厚労大臣、これ、裁量労働制では、みなし労働時間が八時間を超えた部分は割増し賃金を払う、三六協定の締結をする。  高プロではどうですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) 一般の労働者の場合は、法定労働時間を超えた部分については割増し賃金の支払が必要かと思います。  高度プロフェッショナル制度につきましては、労働基準法の第四章を適用除外いたしますので、そこに書いてある割増し賃金の規定は適用にならないことになろうかと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 丁寧に通告してあるんだから、丁寧に答えてくださいよ。三六協定の締結も割増し賃金の支払も必要ないわけですね。  それから、裁量労働制では、休日、夜間に、深夜に労働した場合は割増し賃金支払わなきゃいけませんが、高プロはどうですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  一つ前の御質問でございますけれども、裁量労働制につきましては、これはみなし労働時間制でございますので、そのみなされた時間に応じて、法定労働時間を超える場合はその分の割増し賃金が必要になるものでございます。  それから、休憩時間について……(発言する者あり)済みません。深夜割増しにつきましては、高度プロフェッショナル制度につきましては、これは第四章の規定が適用されないことになりますので、適用されないということでございます。(発言する者あり)休日も第四章でございますので、適用されないということになります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 きちんと答えてくださいね、正確にね。  裁量制では、毎日の労働時間に応じた休憩を取らなければいけませんが、高プロではどうですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) 休憩時間についても、第四章の中に規定されている事項でございますので、これ労働基準法三十四条でございますので、高度プロフェッショナル制度については適用されないということになります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 つまり、高プロというのは、そもそも年次有給休暇以外の労働時間の規制全て適用除外とする。この表を見ていただければ分かるように、バツ、バツ、バツ、バツ、バツ、バツ、まさに異次元の危険性があるわけですよ。対象労働者を労働時間管理の対象から外して何時間働いても残業代支払わなくてもいい、今の説明にあるようにね。だから、もう残業代ゼロ制度と呼ぶほかないわけですね。働かせる側にとっては極めて使い勝手いいですけれども、働く側はもう何時間も長時間労働になる、歯止めが全くない。  総理は、裁量労働制については答弁を撤回しました。法案から切り離すということにした。ならば、裁量労働制の拡大とともに検討され、裁量制より一層歯止めのない高プロも、これも撤回して検討し直すべきではありませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) その考えはございません。理由については厚労大臣から答弁させます。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 高度プロフェッショナル制度は、時間ではなく成果で評価される働き方を自ら選択することができる高い交渉力を有する高度専門職が働き過ぎを防止するための措置を講じつつ意欲や能力を発揮できる、そうした新たな働き方の選択を提供するというものであります。  この制度、今委員から御指摘のように、労働時間、休日等、労働時間制は外すことにしていますが、同時に、働く方の健康を確保するため、一般の労働時間制と比べてより直截な措置を講じているところでございます。  また、昨年七月、連合の神津会長からも要請をいただいた内容も踏まえて今検討しております法律案の中においては、年間百四日かつ四週間当たり四日以上の休日取得を義務付ける。一般労働者の休日取得義務は原則週一日であります。さらに、三六協定を締結すれば休日労働が可能になりますが、これに対して、この年間百四日の休日は必ず取得しなければならない、不履行の場合には制度そのものの適用がなされないと、こういう仕組みになっております。  また、健康管理時間の客観的な把握を義務付けた上で、労使委員会の五分の四以上の多数で決議した選択的な健康確保措置を更に実施をするということになっております。さらには、働く方が自分の判断で働いても、健康管理時間が長時間に及ぶ場合には、労働安全衛生法を改正し、医師による面接指導を、これは本人の申出ではなく一律に、しかも罰則付きで義務付けることを予定をしているところでございます。  そういった意味で、こうした措置をしっかりとりながら、そうした高度な技能を持っている方々が意欲や能力を発揮できる、そういった仕組みをしっかり組み込んでいくことが様々な方々が状況に応じてその力や能力を発揮していただける多様な選択肢の提供につながると、こういうふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 連合、連合と言うけれども、連合は、裁量制の拡大、高プロの導入反対の基本的な考え方は変わらないと声明で表明しています。高プロに対する要請出しましたけれども、これは懸念を少しでも払拭するためだと。合意は何にもないんですよ、これ。  それから、健康確保措置で、今、年百四日以上の休日と言ったけど、年百四日というのは週休二日で当てはまるわけですね。土日さえ休ませれば、盆も正月も祝日もゴールデンウイークも全部働かせてもいいんだと。しかも、毎週二日を休日とすることじゃないんです、これ。四週で四日以上です。だから、理論的に言えば、理論的に言えば、四週間で最初の四日間さえ休ませれば、あとの二十四日間は、しかも休日も時間制限もないわけだから、二十四時間ずうっと働かせる、これが、いや、論理的にはこの法律の枠組みではできるようになるじゃないですか。私が言ったことが法律上排除されていますか。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 静粛に。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 委員が言われた働かせるという状況ではなくて、働かせるということであれば本来この制度というのは適用できなくなってまいりますので、そういった意味では、あくまでも本人が自分で仕事を割り振りして、より効率的な、そして自分の力が発揮できる、こういった状況をつくっていくということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 高プロで労働時間の指示ができないという規定が法律上ありますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) そういったことはこれから指針を作ることになっております。法律に基づく指針、そして、その指針にのっとって労使委員会で決議をしていただく、こういうプロセスがありますので、その指針の中身に今御指摘のことも含めて、これまあ法律が通ればの話ですけれども、労働政策審議会で御議論いただくことになるというふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 法律上全くないわけですね。  それで、私の質問に答えていないんですよ。四日間休ませれば、あとはずっと働かせることが、百四日間を除けばずうっと働かせることができる。計算すればこれ六千時間になりますよ、六千時間を超えますよ。これを排除する仕組みが法律上ありますかと聞いている。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、今申し上げましたように、働かせるということ自体がですね……(発言する者あり)いや、働かせるということ自体がこの制度にはなじまないということでありますから、ですから、それを踏まえて先ほど申し上げて、法の趣旨を踏まえた指針を作っていく、そして、指針に基づく決議を決めていただく、そして、決議は指針に遵守しなければならない、こういった議論がなされているわけでありますから、今委員おっしゃったようなことにはならないだろうというふうに思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 私は質問ちゃんと言っているんです。なるかならないかと聞いているんじゃない。法律上排除されることになっていますかと、私が今指摘したような働き方は法律上できないという規定に合っていますかと聞いているんです。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、一般であれば、残業が命じられて、そしてそれにのっとって仕事をしなきゃならないわけであります。しかし、この高度プロフェッショナルはそういう仕組みになっていないんです。法の趣旨もそうでないんです。したがって、それに基づいた、先ほど申し上げた、法律に具体的にというお話がありましたけれども、その法案の趣旨を踏まえて指針にしっかり盛り込めば、それは法律的な効果を、先ほど申し上げたように生んでいくということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 答えていないです、答えていないんですよ。  その趣旨がとかと言うけど、法律上そういったことが禁止されていますかと聞いているんです。イエスかノーかではっきり答えてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、先ほど申し上げた仕組み全体の中でそうしたことにならないという形をつくっていきたいと、こういうふうに考えているわけであります。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどから同じ答弁になって恐縮でございますけれども、その法律の仕組みの中で、今申し上げたこと、そうした懸念を排除していく、そういったことを考えていきたいと、こういうふうに考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 全く答え、逃げている。  じゃ、こういうふうに聞きますね。百四日間さえ休めば、残り年間六千時間を超える労働をしても、それは違法にはなりませんね、今回の高プロの仕組みでいえば違法にはなりませんね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) その違法という意味はあれですけれども……(発言する者あり)いやいや、ですから、それ自体を規制するという規定はありません。  ただし、ただし、それはさっきも申し上げたような、指針をどう作り、そしてそれをどう決議していくのか。この仕組みはですね、(発言する者あり)いやいや、労使委員会で決めた仕組みの中でやっていくということが大前提になっているんでありますから、それを無視してですね、法律だけでは全てが規定されないと、そういう前提になっているということを御理解いただきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 最初の一言を言えばいいんですよ。  法律上はそれは違法になっていないわけですよ。そんなことはあり得ないとか業務命令出ないとか、そんなのは合意にならないとか幾ら言ったって、実際に過労死起きているんですよ。とんでもない経営者がいっぱいいるわけですよ。それを強行的に止める仕組みが労働基準法なんですよ。労働基準法というのは、第一条で「労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。」となっているんですよ。この強行規定である労働基準法でこんな緩いことをしてしまったら、幾ら指針があります、労使合意がありますといったって、労働者守れないんですよ。そういう法律をあなた方は作ろうとしているんですよ、高プロというのは。  総理、こんな年間六千時間働くことが違法とされない、こんな仕組みをつくってしまっていいんですか。これで人たるに値する生活を労働者が送ることできるんですか。どうなんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 裁量労働制と違って、これは、高プロは今度これからつくる制度でありますから、この制度に起因する何か問題が起こっているということではもちろん今まではないわけであります。今までないんですから、この仕組みはですね、これからつくっていこうということであります。  そして、その上において、先ほど大臣から既に答弁をさせていただいておりますように、書面で本人が希望するということでありますし、平均給与の三倍、千七十五万円の方々ということになれば相当の交渉力があるわけでありまして、また、企業にとってもなくてはならない人々であろうと。これは、管理職でなくて千七十五万円以上ということであります。  そういう一定の能力を持っている方々に対するニーズが高い中において、その方々は、言わば普通の働き方ではなくて成果に準ずる働き方を、効率的な働き方を自ら選んでしたいと、こういうことでございまして、ですから、言わば自らそういう働き方を選択をしているということの前提に立ってこの仕組みはつくられていると、なおかつ、健康確保措置はとられていると、こういうことであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 あのね、同意がある、同意があるといったって、上司から言われたら拒否なんかできないんですよ。今、本当に、部屋に閉じ込められて、もう、やれ、やれ、やれ、やれと迫られると。そういう、笑っている場合じゃないよ、菅さん。それが現場の実態ですよ。全く分かっていない、実態が。  それから、年収要件が一千七十五万円でごく一部だと言うけれども、日本経団連の榊原……(発言する者あり)うるさいな、ちょっと、自民党席、うるさ過ぎます。日本経団連の榊原会長はこの年収要件の緩和を繰り返し求めていました。  二〇一五年四月の経営者の会合で当時の塩崎厚生労働大臣はこう言っています。経団連が早速一千七十五万円を下げるんだと言ったものだから、あれでまた質問がむちゃくちゃ来ましたよ、ですから、皆さんそれはぐっと我慢していただいてですね、取りあえず通すことだといって合意をしてくれると大変有り難いと思っていますと。私はこの直後の国会の質問でこれ聞いたら、塩崎さんは、そこはぐっと我慢してくださいねと言っているだけで、私はストレートに言えば、そういうことを言うのはやめてくれということですよと。財界には、年収要件緩和は黙っておいてくださいと、とにかく法案通させてくださいと。  大臣、前の大臣の発言ではあるけど、こんなことでは年収要件なんというのはアリの一穴でどんどん広がるんじゃないですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今の法律要綱では、高度プロフェッショナル制度の対象となる方の賃金額の要件を、労働契約により使用者から支払われると見込まれる年間の賃金の額が平均給与額の三倍の額を相当程度上回る水準、こういうことを法定するということになっております。大体それがどのくらいかということで千七十五万という数字は出ておりますが、それはこれから決めていくことになりますが、この考え方は法律を改正しない限り変えることができないわけであります。  私どもとしては、高度プロフェッショナル制度というこの制度があるので、その趣旨に反してそうした要件を緩和していくという考えは持っておりません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 緩和する考えは持っていないと。  しかし、じゃ、今の千七十五万円はどうなのか。長時間労働、過労死がしばしば問題になるのはやっぱり大企業なんですね。例えば、高橋まつりさんの過労自死、電通。有価証券報告書によると、高橋まつりさんが亡くなった直後の電通の従業員七千二百六十一名の平均年間給与は一千二百万円を超えるわけです。こういう実態がある。長時間労働がありますからね、年収を押し上げているわけですよ。  確認しますけれども、本人同意などの高プロの条件を満たした場合、例えば基本給が五、六百万であっても、残業代も含めて年収一千七十五万円を超えれば、これは高プロの対象になりますね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたけど、確実に支払われることが見込まれる賃金ということであります。したがって、残業代は確実に……(発言する者あり)いや、ですから、そんな毎年じゃなくて、その契約の中で確実に見込まれるものでなければなりません。残業は確実に見込まれませんから、今の場合には対象になりません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 昨日は、なるという回答が厚労省から返ってきたんですが、変わったんですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 済みません、そのやり取りが私分かりませんけれども、例えば、今残業代を含めて例えば一千百万の方がおられる。その方が、今度高プロ制度ができて、変わって、じゃ千百万円払いますよということであれば、これはもちろんクリアいたします。ただ、そのときに、八百万ですよ、ベースはと。そこから何ぼ出すかは働き方次第ですよということであれば、それは確実に見込まれる金額ではありませんから、そういったものは本件の対象にはならない、こういう対象であります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 では、長時間労働が常態化している人は対象になるということですね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げた、これは新たな契約でありますから、ただ、今私はその比較を言っただけでありまして、したがって、今度高プロの中で、どういう業務量をもらうよ、そして、それに対してこれはしっかり書面で確認、決めることになっています。そして、それに対して、じゃ幾らいただきますよという交渉をして、そして、しかも高度な技能がある方ですから交渉力も高いというふうに想定をしておりますから、そういった中で、しかも本人が同意しなければ、先ほど総理も言っていましたけれども、これは適用されないという、そういう仕組みになっております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これ、ちょっと重大な論点になると、これからなると思いますから、これ、引き続きちょっとこの問題取り上げていきたいと思いますが。  結局、私の質問に、二〇一五年には有期雇用であってもこれ高プロの対象だと厚労省は答えていますね。これはもう変わっていませんか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) この法案要綱でございますけれども、労働契約により使用者から支払われると見込まれる年間の賃金の額が平均給与額の三倍の額を相当上回る水準のものとして法定を上回る年収が見込まれる者に対象になるものでございますので、有期契約かどうかということはまた別の問題かというふうに思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 年収が見込まれるだから、要するに残業代も含めて一千七十五万円の年収が見込まれれば、これは対象になりますよね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) これは、確実に支払われることが見込まれる額ということでございますので、時間外労働に応じて変動するようなものはこれに入るものではないというふうに考えます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 恒常的に残業代も含めて一千七十五万円超えている、残業代も含めて恒常的に超えている、次の年も見込まれる、確実に見込まれるであろうという判断をされれば対象になるんですね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) 労働契約によりまして使用者から支払われると見込まれる額が一定の額ということでございますので、時間外労働によって変動するようなものは含まれないんだというふうに思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 ということは、基本給が一千七十五万円超えないと対象にならないということですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  労働契約によりまして使用者から支払われると見込まれる年間の賃金の額が平均給与額の三倍の額を相当程度上回る額として法定したものを上回るということが必要だということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 基本給かどうかと聞いています。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) 労働契約により使用者から支払われると見込まれる年間の賃金の額がその一定の額以上であることが要件かというふうに思います。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 小池君。もう一回質問してください。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今のはやっぱり非常に曖昧ですね。やっぱりこれ、結局残業代なんかは、だって、それが入ってこなければ、やっぱり長時間労働をやっている労働者の年収が反映される仕組みであると思いますよ、今の発言で言えばね。結局やっぱりそういったことになっていく可能性が高い。  総理、裁量労働制を切り離すんだったらば、それ以上の労働条件の悪化をもたらす、私、今言ってきたように、労働時間規制外れるんだから、これも併せて再調査、労政審の再検討をするのは当然筋じゃないですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは必要ないと考えております。  ただいま大臣からもるる説明をしていただいたように、言わばこの高プロで働きたいという方は、自らの、自らの能力に言わばある意味においては自信を持って成果に応じた働き方をしていきたいと、こういうことでありまして、時間に応じて報酬をもらうというよりも成果に応じた報酬をもらうと、こういうことでありますから、そういう契約の仕方と変わっていくということでありますから、今この小池委員が言われている議論とは言わば形態が異なるというふうに御理解をいただきたいと、こう思うわけでございまして、交渉力もあるわけでありますから、当然、本人が望むという形で、その書面で望む方がそういう働き方を選んでいくということではないかと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 一千七十五万超えれば交渉力があるというのは全く根拠ないと私は思います。  同時に、先ほどから、自律的な働き方だと、裁量労働制も高プロもそうだというふうにおっしゃるんですけど、実態はどうなのか。  裁量制について、ちょっと大臣、これ、裁量制というのは、業務の遂行手段や時間配分は裁量で決定できますけれども、業務量は裁量で決定できませんよね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘のように、裁量労働制は対象業務の遂行の手段及び時間配分の決定について使用者が具体的に指示を行う制度ということであります。使用者から与えられる業務量について、対象となる働き手ですね、働き手方で裁量的に決められるものではありませんが、ただ、JILPTの調査を見ていますと、この目標、まず目標がありますよね、その目標の決定については、上司が設定する、あるいは自分の意見を踏まえて上司が設定するというのは約四割、他方、上司と相談して自分が決定する、取引先、顧客と相談しながら自ら決定するなど最終的に自ら決定している割合が五六%と、こういうことにもなっているわけでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いろいろ言うけど、業務量は自ら裁量できないんです、これはね。  裁量制を導入しているトヨタ自動車の実態。トヨタ労組が組合員に示した資料、これ二〇一六年の十月から半年間の資料があるんですが、企画業務型裁量労働で、みなし労働時間一日九時間の対象者三百七十名、このうち限度を超えた長時間労働で適用除外になったのが十一名、それ以外に健康調査票を出した人、健診を受けた人などが三百九名、実に八割の方が健康状態に懸念があると。半年間で超過勤務時間が最大で企画業務では月九十五・四時間、専門業務型で月百・五時間、まさに過労死水準なんですね。  これ、労働組合が労働者の声を紹介しています。短納期の突発対応を全て請け負わされるなど次から次へと業務を付与され、まとまった業務付与となっていないため裁量が発揮できる状態にない、あるいは、本来目指すべき姿に沿わないような業務付与をさせられている。業務量については労働者に裁量権ないから日常的にみなし時間との大きな乖離が起こって健康被害生まれている。  総理、これがあなた方今までずっと言ってきた自律的な働かせ方の実態なんですよ。とても自律的に働けるような環境じゃないんですよ。  今日もお見えになっていますけれども、過労死家族の会の皆さんが声を寄せていて、夫である小児科医を過労自死で失った中原のり子さんは、今日手紙をいただきました。働き方改革という名の下に人の命を奪う、過労死を増やす法律を強行するのは絶対やめてほしい、これは、高プロも上限設定も白紙撤回すべきだと。私たち遺族は三十年も前からこの声を上げ続けています、どれほど犠牲者が出たら政府は分かってくれるのでしょうかと。こういう声ですよ、総理。  裁量労働制の拡大は先送りでは駄目ですよ。きっぱりと撤回すると、そうお答えいただきたい。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今のは裁量労働制についての御質問でございますね。裁量労働制につきましては今回提出する法案から削除をさせていただきました。その上で、厚生労働省において現状をしっかりと把握をしていくということをまず行っていきたいと、把握した上で判断をしていくと、こういうことでございます。  また、高プロにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、時間ではなく成果で評価される働き方でありまして、自ら選択することができるものでありまして、自らの創造性を発揮できるようにするための制度であるということは重ねて申し上げておきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 断念とは言わないんですね。  先ほど午前中の質疑の中で、総理はデータは撤回しないと言ったんです、裁量労働制の時間の。データは撤回しないってどういうことなんですか。実態把握をしなきゃいけないというんでしょう。厚労省のデータは間違っていたわけでしょう。その間違ったデータに基づいて答弁したんでしょう。なのに、データは撤回しません。納得できません。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私が答弁を撤回をしたのは、まず精査に時間が掛かっているということについて、この精査に時間が掛かるデータに基づいて答弁をしたことについては撤回をさせていただいたということであります。その後、調査によって、厚労省の調査によって比べてはならないデータというものを比べたということでございましたので、重ねておわびを申し上げたところでございます。  他方、データそのものについてはまだ精査中ということでございますので、まずはしっかりと精査をしてもらうと、こういうことでございます。  いずれにいたしましても、今回は提出について、この裁量労働制については全面削除をしております。そして、再び提出する際には、先ほど厚労大臣が答弁をいたしましたように、新たにしっかりと実態を把握をしたいと、こういうことでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 だから、実態を把握しなきゃいけないということは、実態が現時点では把握できていないということだから、今まで使ってきたデータは間違っていたんだから、データは撤回しなきゃいけないじゃないですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 正確を期したいということでありまして、まずは精査をしてから判断したいと、こういうことでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 じゃ、そのデータなるものが精査に堪え得るものなのか、論証をしていきたいと思います。  企画業務型の裁量労働制を導入した企業には半年ごとの定期報告がございます。定期報告における一日の労働時間として平均的なもの、これはどのように、具体的にどういう方法でどういう数式で、あるいはどういう定義で、誰がこれ、ちょっと基準局長、聞いていますか、これ答えてください。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  定期報告におけますその平均的なものにつきましては、一日の労働時間として平均的なものの労働時間の状況を報告することとしております。  それから、平成二十五年度の労働時間等総合実態調査の平均的な者でございますけれども、これは一日で見て最も多くの労働者が属すると思われる労働時間の層に含まれる労働者の労働時間を記入することとしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 あのね、今の質問は、本当に訳が分からないんですね。平均的な労働時間じゃないんです、平均的な者。この平均的な者の、じゃ、定義は何ですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  平成二十五年度の労働時間等総合実態調査の平均的な者でございますけれども、これは一日で見て最も多くの労働者の属すると思われる労働時間の層に含まれるその労働者の労働時間を記入するということが、平成十七年度の実態調査における疑義応答で示されているところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それは、その説明では何も分からないんですね。  それから、じゃ、定期報告の方は、その報告は誰がやるんですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  定期報告は使用者が行うものというふうに承知をしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 要するに、労働者並べて使用者が、これが平均的なものだと。何の基準もないわけじゃないですか。これが平均的なものだと判断すれば、それが報告になるんですね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  この定期報告でございますけれども、平均的なものについて使用者から御報告をしていただくことになっておりまして、これは一日の労働時間として平均的なものの労働時間の状況を報告していただいているものだというふうに考えます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これは、苦しいんですよ、基準、何にもないんですよ。結局、使用者側がこれが平均的だと判断したら、それが定期報告出てくるわけですよ。今回の問題になった平成二十五年労働時間等実態調査は、それも使ってもいいとなっているんですよ。こういうでたらめなことだから、結局あれだけのデータの間違いが出てくるんじゃないですか。  しかも、平均的なものの労働時間には休憩時間入るんですか。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  労働時間の状況でございますけれども、これは、出退勤時刻、入退室時刻の記録等によって、いかなる時間帯にどの程度の時間在社し、労務を提供し得る状態にあったかなど、対象労働者の勤務状況を指すものだというふうに考えております。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) ちょっともう一回、小池委員、もう一回質問してください。(発言する者あり)いや、中身がよく分かっていない。(発言する者あり)  山越労働基準局長。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) 労働時間の状況でございますけれども、これは、出退勤時刻、入退室時刻の記録などによりまして、いかなる時間帯にどの程度の時間在社し、労務を提供し得る状態にあったか、そういった勤務状況を示すものだというふうに考えているところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 つまり、これは実労働時間ではありません、休憩を含むものもあれば含まないものもあります、ばらばらなんですと、そういうことですね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  労働時間の状況とは今申しましたようなことでございますので、これは必ずしも実労働時間と一致しないものだと思います。実労働時間がおっしゃられましたような休憩時間などを含んだものになっている場合もあるというふうに考えます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 何か頼りないなと思うんですけどね。  実労働時間じゃないんですよ、これはね。休憩時間入っているものもあれば入っていないものもあるんですよ。ところが、労政審では実労働時間を調べますと、これ赤線で引きましたけど、そう約束していたじゃないですか。それ、やらなかったということですよね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  この労政審で調べると言っておりましたものは、こうした今申しましたような意味での実労働時間ということで調べるということになっていたのではないかというふうに思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 何言っているの。実労働時間に実労働時間AとBがあるんですか。こんなでたらめ、こんな答弁じゃ駄目です。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) ちょっと整理をさせていただかなきゃいけないと思いますので。  もちろん、資料には実労働時間等々をお出しするということでありますけれども、労政審においては、先ほど局長が説明した労働時間の状況、これを説明したということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 労政審に出した資料に実労働時間数って書いてあるでしょうと私言っているんです、これ。見てください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 調査についてそういったものをするということでこれはお出しした資料でございますけれども、最終的にお示しをさせていただいたのは、先ほど申し上げた労働時間の状況について報告をさせていただいたということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 やっていないんですよ、だから、まともな調査をね。だから、これは精査なんてするものじゃないんですよ。根本的に駄目なんですよ、この調査は。定義もでたらめなんですよ。勝手に選べばいいんですよ、平均的なものとかいって。実労働時間数調べると言ったけど、休憩入っているものもあれば入っていないものもある。  総理、これは細かいことじゃないんです。裁量労働制というのはそうなんですよ。労働時間の把握しなくてもいい仕組みなんですよ。だから、調査しろと言ったってできないんですよ。だから、こういうばらばらの数字が出てくるんですよ。だから、私申し上げているように、このデータは撤回をして、もう一回調査のやり方から含めて根本的に考え直す、それをやらない限り裁量労働制の実態をつかむことはできないんですよ。  総理、そういうことをやるというふうにはっきり言っていただきたい。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 具体的には厚労大臣から答弁をさせていただきますが、言わば、私は、撤回したのは私の答弁でございます。そして、その基となったデータについては精査をしているということでございます。  一方ですね、一方、裁量労働制についての実態把握については、今、小池委員も指摘をされたように、裁量労働制についての実態調査というのは今までのアプローチでいいのか、今までの調査の仕方でいいのかということも含めて厚労大臣の方からお答えをさせて、考えていることをですね、お答えをさせていただきたいと思います。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 総理から実態について厚生労働省においてしっかり把握し直すという指示をいただいているわけですから、把握し直すということは、現在把握しているものを白紙、ないものとして新たにやると、こういうふうに私は受け止めさせていただいております。したがって、平成二十五年度の実態調査と、しかも、把握方法については、新たな形式による調査などを考えていきたいというふうに思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 データは撤回して再調査すると言ってください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) ですから、白紙のものとして新たな調査等を実施し、そして改めて実態を把握し、その上に立って議論をし直していくと、こういうことで対応していきたいと思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 白紙というのは撤回ということですよ。  どうやって調べたら、じゃ正確につかめるか。結局、事業主は把握していないんだから、賃金台帳にはみなし労働時間しか書いていないわけだから、これ労働者に聞くしかないわけですね。  労働者を対象にした調査はありますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 労働政策研究・研修機構が、いわゆるJILPTですね、が実施している調査があるというふうに承知しています。

小池晃日本共産党

○小池晃君 これ以外にはないんですよ、労働者対象にした調査は。その調査では裁量労働制の方が労働時間長くなったんですよ。  総理、今これしかないんです、データは。短いという答弁撤回したんです、総理は。ならば、やはりこれしかデータないんだから、政府としては裁量労働制の方が労働時間が長いと今は答弁すべきじゃないですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) これ、今申し上げたJILPTが平成二十六年に実施した、労働者、働く人に、アンケート調査であります。一か月の実労働時間の平均については、通常の形で働いている方は労働時間制度は百八十六・七時間、そこに書いてありますね、それから企画業務型裁量労働制は百九十四・四時間でありますから、この両者を比較すれば、通常、企画業務型裁量労働制の方が長いということではありますが、ただ、申し上げているように、その表にも出ておりますように、裁量労働制でもまさにブルーの方があるように、また、一般の方において、赤は長い方ですよね、赤やオレンジがあるようにということでありますから、まさにそれぞれの企業においてそれをどう使うかということでそういった違いも出てくるということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 長いんですよ、裁量労働制の方がね。  大臣、やっぱりこういうふうに労働者に聞かないと駄目でしょう。再調査するんだったら労働者に聞いてくださいね。それ、やるんですね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今の御指摘も踏まえて、具体的にどうやるかはこれから検討していきたいと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 やると言ってやってくれればいいと思うんですけど、言わないんですね。素直じゃないと思いますけど。やるべきです、やんなきゃ分かんないんだから。やんなきゃ分かんないんだから、これやんなきゃ駄目ですよ。  どうしてこの重要なデータが労政審にも示されずにきたのかなんです、問題は。  二〇一二年十二月に第二次安倍政権が発足します。二〇一三年六月に日本再興戦略二〇一三が閣議決定されます。その閣議決定で、裁量労働制について早急に実態把握調査、分析を実施するとしました。そして、先ほどの労政審労働条件分科会で実労働時間を調査するというふうに厚労省は報告した。そして、JILPTは、同時に労働者に対する調査をその間実施した。そして、翌年五月三十日、JILPTのこの重要な結果が出た。ところが、六月二十四日の閣議決定で日本再興戦略改訂二〇一四が閣議決定をし、次期通常国会に高プロも裁量も法案を提出するというふうに決めたわけですね。結局、こういう経過の中でJILPTのデータは無視され、そして突き進んでいったんですよ。  二月二十二日の野党の合同レクチャーで、当時の労働条件政策課長はこう言っています。大きなターニングポイントは二〇一四、日本再興戦略改訂二〇一四、これで一回リセットになった。二〇一三は一年で結論を得るとしていた。それをオーバーライドするのが二〇一四。二〇一三が出て、我々もそれに沿ってJILPTに調査依頼した。JILPTの調査をどう活用するかとか、最初に考えていたところが大きく変わった。JILPTの非常に貴重な調査を十分使えなかったというのは、一担当官としては反省の念を持っておりますと。環境の影響も大きかったというのが、言い訳するつもりないけど、そういったことがあると、こういうふうにおっしゃっているんですね。  産業競争力会議の議長は総理ですよ。総理が閣議決定したわけですよ。労政審やJILPTが進めていた調査はリセットされて、実態調査も不十分なまま、一年後にはまた産業競争力会議で裁量労働制、高プロ、これを決めた、閣議決定した。こういった経過の中でJILPTの非常に貴重な調査を使えなかったと、当時の労働政策課長は言っているわけですね。  まさに今回の事態というのは、政策決定の積み重ねを無視した官邸、安倍首相による強引な政策変更、政策決定が、菅さん、笑っている場合じゃないでしょう、こういう大きな圧力の中で混乱をして、結局データもああいう形になって、結局答弁の撤回まで追い込まれた。  総理自身の責任、極めて重大ではありませんか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、産業競争力会議において言わば裁量労働制等々についての提案をさせていただいたところでございますが、しかし、法案を作成していく上においては、これ労政審にかけるということになっているわけであります。労政審においてこれ判断をしていただくと。そこはまさに労働者の皆さんの代表も入っているわけであります。また、働き方改革の中におきましては、神津会長にも御参加をいただき、様々な御議論をいただいたところでございます。  その中で、こうしたこのデータにおいて国民の皆様に疑いを抱かせる結果となったことをもって我々は法案は撤回、法案は削除させていただいたと、こういうことでございます。削除させていただいたということであります。そこでですね……(発言する者あり)削除させていただいたところでございますが。  そこで、JILPTについての今御議論があったところでございますが、このJILPTの議論においても、アンケート調査は、調査時点で裁量労働制で働く方と一般労働者の方の労働時間をそれぞれ、これ、それぞれ別々にこの調査をしたということでありまして、裁量労働制が適用されることによって適用される前よりも労働時間が長くなることを示したものではないということでございまして、ですから、この比較というのはなかなか確かに難しい面もあるということを考慮しながら、しっかりと実態を把握をしていきたいと、こう思う次第でございます。  JILPTの調査において、我々、JILPTの調査を全くそれは無視をしているということでもないわけでありまして、私も何回かJILPTの調査の結果として、満足、おおむね満足という方、企画業務型の方々においては約八割弱の方々はやや満足も含めれば満足しているという実態もあるということも考慮しながら、その中で選べる仕組みをつくっていきたいと、こう思ってきたところでございますが、今回はこういうことで削除させていただいたということでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 JILPTを言っているんだけど、JILPTの満足度の調査というのは、各事業所に二人ずつ任意で事業主が選んだ人が答えている、そういったことも考慮して私は判断した方がいいと思います。それでも労働時間は長いという結果が出ているわけです。  私は、結局、今回の混乱の根本にある、裁量労働制というものが持っている、労働時間が全く把握できない、こういう実態がやっぱり今回の事態になっているというふうに言わざるを得ないと思うんですね。  大臣に聞きますけれども、今の労働基準法には職場全員の労働時間の客観的な把握、管理を義務付ける規定というのはありますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 労働基準法においては、使用者に対し賃金台帳への労働時間の記入、これを義務付ける規定はございます。また、労働時間の適正な把握を徹底するため、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン、これを昨年一月二十日に策定をし、現在周知を図っているところでもあります。(発言する者あり)いや、ですから、賃金台帳へ労働時間の記入を義務付ける、こういう規定はありますと。

小池晃日本共産党

○小池晃君 だから、裁量労働制の労働者であるとか、あるいは管理監督者は対象外ですね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  この賃金台帳への労働時間の記入でございますけれども、一般労働者などについてでございまして、必ずしも管理監督者まではカバーしているものではございません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 結局ね、職場全員の労働時間を管理する、把握する義務がないんですね。ガイドラインしかない。ガイドラインも今のような人は対象外にしているわけです。罰則規定もないわけです。  全労働省労働組合が労働基準監督官を対象として行ったアンケートでは、労働時間規制で最も有効な対策は、実労働時間の把握義務の法定化、その次が時間外・休日労働に係る上限規制の導入です。野党四党は二〇一六年に長時間労働規制法案を提出いたしましたが、そこでは労働時間管理簿の義務付けを含んでいました。  総理、やっぱりこの間の経過を踏まえれば、実労働時間の把握義務の法定化ということをやるべきじゃないですか。総理。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制含めて労働時間の実態を把握するということは大変大事だというふうに思っております。  このため、今回の働き方改革では、裁量労働制で働く方も含めて客観的な方法によって労働時間を把握することなどを義務付けることとしておりまして、そのための、これは安全衛生法に基づく省令でありますけれども、その省令改正を今考えているところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 安衛法の省令だから罰則ないですね。

山越敬一厚生労働省労働基準局長

○政府参考人(山越敬一君) お答え申し上げます。  現在、これは建議の中に盛り込まれた事項でございますけれども、この建議の中で盛り込まれている省令改正につきましては、罰則ということは適用を想定していないという形でこの建議の中では書かれております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 罰則ないんですよ。だから、それじゃ駄目だと言っているんです。義務化すべきじゃないかと。私、前向きな提案しているんですよ、これ。  やっぱり本気で長時間労働を是正する、そこに踏み出すべきなんですよ。やっぱり大臣告示どおり、週十五時間、月四十五時間、年間三百六十時間を例外のない残業の上限として法令化する。それから、EUで行われているようなインターバル規制、勤務が終わって次の勤務が始まるまで連続して十一時間休める。そして、管理監督者やみなし労働制の対象者も含めて、全ての労働者の労働時間管理簿を法で義務付ける、罰則規定も置く。こういうことをやるべきじゃないですか、総理。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは裁量労働制についての御議論だと思いますが、いずれにいたしましても、裁量労働制の下で働く方も含め、使用者が実労働時間を把握し管理することは、健康確保の観点から大変重要であると我々も考えているんです。  このため、今回の働き方改革では、裁量労働制で働く方も含め、客観的な方法によって労働時間を把握することを使用者に義務付けることとしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 それ、さっき言ったように罰則がないんですよ。そういうんじゃなくて、もっときちっとした罰則付きの規定を作らなきゃ駄目でしょうと言っているんですよ。真剣に検討すべきだということを申し上げます。  日本国憲法第九条は、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」とし、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」としています。にもかかわらず、政府は、自衛のための必要最小限度の実力を保持することは憲法九条の禁ずるところではないとして、自衛隊を合憲としています。  で、聞きますが、自衛のための必要最小限を超える攻撃的兵器とはいかなるものですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 政府は従来から、自衛のための必要最小限度を超えない実力を保持することは憲法九条第二項によって禁じられていないと解しております。他方、従来から、性能上専ら他国の国土の壊滅的な破壊のためのみに用いられる兵器、いわゆる攻撃的兵器を保有することは、自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるため、憲法上許されないと考えております。例えば、大陸間弾道ミサイル、ICBM、長距離戦略爆撃機、攻撃型空母については、保有することは許されないものと考えております。  その上で、憲法上保持が許される自衛のための必要最小限の自衛力の具体的な限度については、その時々の国際情勢や科学的技術等の諸条件によって左右される相対的な面を有することは否定できないものと考えております。このため、最終的に、毎年度の予算等の審議を通じて国民の代表である国会において判断されるものと考えております。  これは、政府として一貫して申し上げております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今答弁にあった攻撃的空母、憲法上保有することが許されない攻撃的空母とはいかなるものですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 憲法上保有することが許されない攻撃型空母でありますが、憲法上の制約の下において保持が許される自衛力の具体的な限度については、その時々の国際情勢や科学技術等の諸条件によって左右される相対的なものであることを申し上げておりますが、いかなるものが攻撃型空母に当たるのかについては、一概に申し上げることは困難であります。  その上で申し上げると、昭和六十三年の答弁においては、当時の軍事常識を前提として、それ自体直ちに憲法上保有することが許されない攻撃型空母とは、例えば極めて大きな破壊力を有する爆弾を積めるなど大きな攻撃能力を持つ多数の対地攻撃機を主力とし、さらにそれに援護戦闘機や警戒管制機等を搭載して、これらの全航空機を含めてそれらが全体となって一つのシステムとして機能するような大型の艦艇などで、その性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のために用いられるようなものが該当するのではないかという形の答弁をしているところであります。    〔委員長退席、理事宇都隆史君着席〕

小池晃日本共産党

○小池晃君 今の答弁につながる答弁として、そのときに日吉防衛局長は、攻撃型でない空母として、例えば潜水艦哨戒を主たる目的とした対潜水艦哨戒機としての対潜ヘリコプターを搭載して海上を哨戒するのを主たる目的とする艦艇という答弁をしています。  この答弁に照らせば、対地攻撃、対艦攻撃の能力を持つ戦闘機を搭載した空母は、政府の見解でも保有できないんじゃありませんか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 憲法上の制約の下において保持される自衛力の具体的な限度については、その時々の国際情勢や科学技術等の諸条件によって左右される相対的なものであることでありますので、一概に申し上げることは困難であります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、だって、さっきその前段読んだじゃないですか。後段の攻撃的でない空母は何で読めないんですか。それは認めるのかどうかと聞いているんですよ。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) まず、前提としては、やはりその時々の国際情勢や科学技術等の諸条件によって左右される相対的なものであるということを申し上げました。そして、委員の方から攻撃型空母の定義という御質問がありましたから、そのことについて答弁をしたということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 いや、だからね、攻撃型空母の定義は読み上げられたわけですけど、その答弁、その日の、その国会で、その後で、攻撃型でない空母という定義を読んでいるわけですよ。それは何で言わないんですか。  それは今も、じゃ、それは続くんですね。要するに、対潜水艦哨戒を主たる目的とした対潜水艦哨戒機としての対潜ヘリコプターを搭載して海上を哨戒するのを主たる目的とする艦艇、これに照らせば、対地攻撃、対艦攻撃を目的とする攻撃力を持つ戦闘機を搭載した空母は憲法上保有できないですねと。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 委員の御質問は攻撃型空母の定義ということでありましたので、私は、昭和六十三年の答弁においては、当時の軍事常識を前提としてという先ほど来の答弁をさせていただいております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 その上で、私が引いた、私が引用した、今、小野寺大臣が使った答弁の後で言ったこの引用に照らせば、対地攻撃、対艦攻撃能力を持っている攻撃機、戦闘機を載せる空母を持つことはできませんねと聞いているんです。    〔理事宇都隆史君退席、委員長着席〕

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) まず、繰り返しますが、前提は、その時々の国際情勢や科学技術等々の諸条件によって左右される相対的なものということであります。  そして、攻撃型空母ということに関しては、正確にお話をしますと、極めて大きな破壊力を有する爆弾を積めるなど大きな攻撃能力を持つ多数の対地攻撃機を主力として、さらにそれに援護戦闘機や警戒管制機等を搭載して、これらの全航空機を含めてそれらが全体となって一つのシステムとして機能するような大型の艦艇などで、その性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のために用いられるようなものが該当するということでお話をしております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 よくないですよ。都合のいいところだけ読んで、私が指摘したところは全く読まないんですよね。  このときは、攻撃型でない、要するに憲法上持てる空母というのはこういうものだと言っているわけですよ。その答弁は認めないんですか。認めないんですか、どうなんですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) あくまで、先ほど来私の方からお話をしているのは、憲法上認められないものは何かということなので、認められないものは、大きな攻撃力を持つ多数の対地攻撃力を主力としたものと、それから援護戦闘機、警戒監視等を搭載して、これら全航空機を含め全体となって一つのシステムとして機能するような大型の艦艇などで、その性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のために用いられるものが該当すると。ですから、これが憲法上認められないものということであります。

小池晃日本共産党

○小池晃君 今までの話、架空の話ではありませんで、ヘリ空母「いずも」について聞きたいと思います。  昨年、海上自衛隊は「いずも」、「ひゅうが」などのDDHの航空運用能力向上に係る調査研究を公募して、この調査研究について大臣は、衆議院で、どのような航空機が離発着可能であるか等について基礎的な調査研究を行うと答弁されました。  この調査研究の仕様書、これ私どもいただきましたけれども、航空機の長期間多数機、多種機による連続運用とありますが、そうした調査研究をしているんですね。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 済みません、質問をもうちょっとゆっくり言っていただければ正確に分かると思いますが。  今、DDHの航空機運用能力の向上に係る調査研究の御指摘だったと思います。現状においても、「ひゅうが」及び「いずも」型護衛艦は、その艦上において哨戒ヘリ及び輸送ヘリという複数の機種の同時に運用することを想定をしております。御指摘の記述は、航空運用能力の向上という調査の趣旨を踏まえて、護衛艦において運用する機数及び機種数を増加させ、長期間継続的に運用することを想定した場合に必要となる整備や燃料補給等に必要な艦内及び艦上の装備品や設備について調査する旨を述べたものと理解をしております。  このような項目は、「ひゅうが」及び「いずも」型の護衛艦について、変化する安全保障環境や急速な技術革新に対応できるのか、どの程度の拡張性を有しているのか、最新の航空機のうちどのようなものが離発着可能なのかなど、現有艦の最大限の潜在的能力を客観的に把握するという今回の調査に合致したものと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 大臣は衆議院で、調査研究の応募要件として、DDHに関する知識とともに、新種航空機を運用するために必要な機能や性能を評価、検討する能力が必要であると説明されています。新種航空機とは、DDHの航空運用能力向上に資する可能性のある最近開発された航空機を念頭に置いているとも答弁されています。今も最新の戦闘機という、航空機という答弁がありました。  大臣がここで言っている念頭にある新種航空機、この中にはF35Bは含まれますか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) まず、護衛艦「いずも」を今後どのように運用していくか、F35Bを自衛隊が導入するか否か、護衛艦「いずも」にF35Bを搭載させるか否かということについては何ら決まっておりません。まず、このことを明確に申し上げたいと思います。  そしてまた、防衛省として、これまでも我が国の今後の防衛力の在り方について様々な検討を不断に行っているということであります。御指摘の調査も、今後の防衛力の在り方を広く調査し、関連する情報を収集する一環として行っているものです。  「いずも」型護衛艦は三年前に就役した比較的新しい護衛艦であり、今後四十年程度は我が国の防衛任務に当たることになります。こうした艦艇について、将来を見据えた活用方法についても基礎的な調査を行い、情報を収集することは、国民の命と平和な暮らしを守り抜くということに責任を持つ防衛省・自衛隊として当然の責務であり、様々な情報収集を行っております。  本調査については、最終的な報告書は引き続き作成途上にあるというふうに伺っておりますが、先日の国会において御指摘があったことを受け、現時点で把握できる調査内容を聴取いたしました。今回の調査は、「ひゅうが」型及び「いずも」型の護衛艦について、変化する安全保障環境や急速な技術革新に対応できるのか、どの程度の拡張性を有しているのか、最新の航空機のうちどのようなものが離発着可能なのかなど、現有艦艇の最大限の潜在力を客観的に把握するために必要な基礎調査であります。  「ひゅうが」、「いずも」においては、回転翼有人機、これヘリコプターでありますが、これだけを現在運用しておりますが、運用していない有人の固定翼機や無人の回転翼機、固定翼機といった新しいカテゴリーの機体について調査を行っております。新型機種としては、こういう意味で、このカテゴリーごとに調査をしており、具体的には、米軍が運用しているものとして、まず固定翼有人機のうち艦艇に離発着できる短距離離陸・垂直着陸機の代表例としてF35B、それから回転翼無人機の代表例としてMQ8Cファイアースカウト、固定翼無人機の代表例としてRQ21Aブラックジャックを調査しておりますが、自衛隊がこれらの機体を導入することを前提としているわけではありません。  このように、今後の結論を予断せずに様々な基礎的な情報収集をするものであり、「いずも」等の空母化に向けた具体的検討をしているわけではありません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 重大な答弁ですよ。結局、F35Bも検討の対象になって調査研究やっているんじゃないですか。まさに空母……(発言する者あり)いいことだという、今自民党の席からいいことだという、そういう発言があった。これ、認めているんですよ。F35Bもその調査研究の対象になっていると、はっきり今F35Bとおっしゃった。これは極めて私、重大だと思いますよ。  結局、今まで、空母化はないんだと、F35Bは念頭にないんだと言ってきたけれども、初めて今日、この調査研究でF35Bも対象にしていると。これ、実際にもう新聞ではどんどん出ているわけです。読売新聞、去年の十二月、そして二月と、F35Bを導入する、そしてヘリ空母「いずも」を空母に改修する、こういったことがどんどん出てきているわけですね。  総理、F35B、この二月の記事では、年末にまとめる次期中期防で調達する機数を盛り込むんだ、早ければ一九年度予算案に関連経費を計上し、二四年度頃からの納入を想定していると。総理、次期中期防でF35Bの調達を検討しているんですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 護衛艦「いずも」に関して、平素から行っている調査研究は、結論を予断するものではなく、あくまでも客観的な基礎情報を収集するものであります。  政府として、現在保有している装備について今後の拡張性に関する客観的なデータを把握したり、現在保有していない装備について我が国での運用可能性を調査するなど基礎的な調査研究を行うことは、これは当然のことだと考えています。  我が国をめぐる安全保障環境は大変厳しさを増しているわけでございまして、北朝鮮においては日本を射程に入れたノドン、これ数百基、これは配備をされているという状況であります。そのとき、日本の国民の命を守り、そのための抑止力をしっかりと確保する上において様々な調査研究を行うことは私たちのこれは責任だと、こう思っているところでありまして、今後も不断の検討を行っていきたいと、このように考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 専守防衛だと言ってきた、空母は持たないと言ってきた、その根本的なこの国の在り方を変えるということを検討しているということを認めたわけですよ。これ、重大だと私は思う。  総理は、衆議院で、「いずも」について将来の活用方策に関する基礎的な調査研究や情報収集などは防衛省によって行っていると答弁して、今も検討していると言っている。この活用方策には米軍のF35Bの発着艦も含まれるんですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) まず、「いずも」という護衛艦があり、これをどう活用していくかということを様々検討するということは私は大切なことだと思いますし、そのために、現在どのような航空機があって、どのようなものがあるかということを私どもは広く調べるというのが今回の調査であります。  なお、調査費は約四百万円弱でありますので、決して何か綿密な調査をするわけではなく、公開している情報を広く集める、そのような調査というふうに理解していただければと思います。なお、同様の調査は、防衛省・自衛隊にとっては様々やっておりますので、私どもとしては様々な情報を集めるということが大切だと思います。  今委員の御指摘がありましたが、まず護衛艦「いずも」を今後どのように運用していくか、F35Bを自衛隊が導入するか否か、護衛艦「いずも」をF35Bを搭載させるか否かということについては何ら決まっていない、これを改めて明確に申し上げさせていただきたいと思います。また、私は、防衛省として、防衛大臣として、これまで我が国の今後の防衛力の在り方について様々な検討を不断に行っているということを申し上げております。  御指摘の、今後の防衛力の在り方を広く調査し、関連する情報を収集する一環として行っている調査でありますが、「いずも」型は三年前に就役した新しい船であり、四十年間は我が国の防衛任務に当たります。そのために私ども広く情報を集めるということになりますが、この調査のことについて最終的な報告はまだ引き続き作成途上であります。ですから、委員から御指摘があったので、改めて調べて今報告をさせていただいております。  今回の調査は、「ひゅうが」型及び「いずも」型護衛艦について、変化する安全保障環境や急速な技術革新に対応できるのか、どの程度の拡張性を有しているのか、最新の航空機のうちどのようなものが離発着可能なのかなど、現有艦艇の最大限の能力を客観的に把握するために必要な調査であります。  いずれにしても、今御指摘がありますような、私ども、現在予備的調査であります、様々なことを検討していくということで、御指摘のようなことを具体的に決めているということはございません。

小池晃日本共産党

○小池晃君 決まっていることはないと言うんですが、検討対象にF35Bというのはさっきもう答弁しているんですね。  二日前の東洋経済オンラインに自衛艦隊の山下司令官のインタビューが掲載されています。山下司令官は、「いずも」にF35Bの搭載を検討しているかという質問に、大臣が答えられているとおりだ、ただ、その拡張性という意味においては当然いろいろなことを考えていかなくてはいけないことのうちの一つだと言っています。  これ、大臣も同じ考え方ですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 「いずも」は、当然、まだ就役して三年、今後四十年以上使う船であります。様々な私どもとして将来の使い方ということを検討する、そしてまた安全保障環境というのはこれは日々様々変わっていくということ、様々なことを想定してしっかり調査研究をすることは我が国の防衛にとって重要なことだと思っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 総理が今そうだと自席でおっしゃいました。そうなんですね。F35Bの搭載を考えているんですね。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、このF35Bの導入を前提としているわけではないということは大臣から答弁をさせていただいたとおりであります。  そして、この拡張性について様々な検討を行うことは当然のことであろうと、こう思う次第でございます。言わば、危機が生じてから様々な装備を導入しようというのは、まさにこれ泥縄式ということになってしまうわけでございまして、我々、北朝鮮のミサイル性能の向上に対して、例えばイージス・アショアを導入することを決定をいたしましたが、しかし実際に導入されるのは数年後になってしまうわけでありまして、ですから、起こるかもしれないという危機に対応してどういう可能性があるかということについて、これは調査をしていくことは、あるいは常に不断の検討をしていくことは当然のことではないかと、こう考えているところでございます。

小池晃日本共産党

○小池晃君 事実上認める発言ですよ、これは検討している一つの対象だということをはっきり認めた。これは私、重大だと思います。  米軍の強襲揚陸艦ワスプ、これは、二〇一一年からF35Bの離発着訓練を開始して、二〇一六年にはオスプレイを搭載して、中東にも派遣されています。F35Bは、米海兵隊岩国基地に昨年一月配備され、今年一月にはワスプが佐世保基地に配備されています。強襲揚陸艦は、元々、第二次大戦後、迅速な揚陸作戦のために空母を改装して造られたもの。そして、アメリカ太平洋艦隊司令官は、F35Bと強襲揚陸艦ワスプの日本派遣に関連をして、ワスプを中心とした水陸両用即応群が空母攻撃群にも劣らない部隊になると発言をしています。  これ、ワスプと「いずも」ですね。もう一枚のパネルを出してほしいんですけど、これはワスプと「いずも」を上から見たところですが、自衛隊のヘリ空母「いずも」と、それから米軍の強襲揚陸艦ワスプ、ほとんど同じ規模の艦艇であるということが分かります。  小野寺大臣は、二〇一四年七月に米海軍サンディエゴ基地を訪問して、そして最新鋭の強襲揚陸艦マキンアイランドを視察されています。そこで、私ども、防衛大綱、中期防の中でこのような輸送艦について検討することを決めておりますので、今回の視察を参考にして、日米の様々な協力を受けながら最新鋭のものを考えていきたいと述べています。  大臣、ワスプのような強襲揚陸艦であれば、憲法上保有は可能だというのが大臣の考えですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) まず冒頭、繰り返しますが、護衛艦「いずも」を今後どのように運用していくか、F35Bを自衛隊が導入するか否かについて、護衛艦「いずも」にF35Bを搭載させるか否かについては何ら決まっていないということを明確に申し上げさせていただきます。  その上で、御指摘の強襲揚陸艦ワスプがいわゆる憲法に抵触するような攻撃型空母に該当するか否かについては、その時々の国際情勢を踏まえる必要があり、また、米国の装備品でありますので、我が国の考え方を当てはめることは困難だと思います。  なお、御指摘のとおり、私は、平成二十六年七月七日にサンディエゴの海軍基地において、災害対応等も踏まえた防衛力整備に向けた参考のため、揚陸艦サンディエゴと強襲揚陸艦マキンアイランドを視察をしております。  この私の認識は、東日本震災において、強襲揚陸艦エセックスが救援活動を行い、非常に活躍してくれました。私の地元、宮城県気仙沼もその支援を受け、私は直接見ておりました。また、平成二十五年十一月に発生したフィリピン国際緊急援助活動に当たっては、私も実際現地に行きましたが、海上自衛隊は、護衛艦「いせ」、輸送艦「おおすみ」、補給艦「とわだ」の三隻を派遣しました。それぞれの艦艇がヘリコプター運用機能、大規模輸送機能、補給機能の役割を果たしましたが、様々な任務がある中、三隻の派遣というのは大変調整に困難を来しました。  このような経緯を踏まえ、この三隻を一つの、一隻で機能を果たせるような多機能艦艇を装備することができれば、大規模災害対処や水陸両用作戦における能力向上が図れるのではないかと考え、そのような能力を有し、参考となる米国の揚陸艦を視察したということであります。私が揚陸艦を見たかったのは、東日本震災で有効に機能したその能力を見たかったと思っておりました。  なお、この多機能艦艇の在り方の検討については、中期防にも明記をし、海外調査などを行っております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 あのね、中期防には書いてあるけど、災害対応って書いていないですよ。水陸両用作戦等における指揮統制、大規模輸送、航空運用能力を兼ね備えた多機能艦艇の在り方について検討の上、結論を得るでしょう。  それは、災害対応のための自衛隊の役割は我々は否定していないですよ。でも、災害対応のために空母に改修するんですか。強襲揚陸艦ですよ。強襲揚陸艦じゃないですか。災害対応が目的の船じゃないでしょう。  私、結局、この今の答弁で強襲揚陸艦、この保有を否定しなかったわけですね、憲法上可能だと。これ、非常に重大だというふうに思います。F35Bも対象だ、強襲揚陸艦、これを持つことも、「いずも」を、ヘリ空母を、完全な空母ですよ、これを強襲揚陸艦に改装することも憲法上認めると。これ、重大だと思います。  東京新聞は、一月二十一日付けで、この海自「いずも」空母改修案について、アメリカの戦闘機の発着、給油もやると、有事の共同運用を想定というふうに書きました。  この問題で、私は二〇一五年の安保法制の質疑の際に自衛隊の内部文書としてこれを示しました。これでは、重要影響事態、国際平和共同対処事態の際に、米軍のヘリが敵潜水艦を攻撃した後、米軍ヘリが自衛隊のDDH、ヘリ空母に戻って燃料給油を行うと。当時の中谷防衛大臣は、安保法制成立すれば、これはこういった活動可能になると言いました。この文書は正式なものだと認められました。  大臣、この米軍ヘリがF35Bに置き換わっても、法制上はこれは実施可能ですね。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) F35Bには、対潜哨戒ヘリとは異なり、御指摘のような対潜水艦作戦を実施する能力はありません。ですから、御指摘の運用そのものが成り立たないと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 そこを聞いているんじゃなくて、DDHに、DDH離発着して給油するということが法制上は可能ですねというふうに聞いているんです。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 済みません、その御指摘の絵が潜水艦戦の絵だったものですから、F35Bはそんな能力はありませんとお答えをさせていただきました。  繰り返しますけれども、F35Bには対潜水艦作戦を実施する能力はないと承知をしております。海上自衛隊が現在運用している護衛艦「いずも」型及び「ひゅうが」型護衛艦は、ヘリコプターの運用を目的とした護衛艦であり、F35Bの運用を目的としたものではありません。したがって、F35Bの運用能力は有しておらず、御指摘のような運用は具体的に想定しておりません。このため、法制上の検討もしておらず、法制上そのような運用は可能かということをお答えすることも困難だと思います。

小池晃日本共産党

○小池晃君 実際の運用を聞いたんじゃないんですよ。法制上可能かどうかと聞いたけど、それにはお答えにならない。これ、可能ということにこの間の答弁からいったらなっちゃうと思いますよ、これ。  この間何が起こっているかというと、安保法制で米軍の艦船などを守る武器等防護をやっています。これ、米艦艇と航空機の防護の任務に当たったと。いつどこでどのような防護をやったんですか。

小野寺五典自由民主党防衛大臣

○国務大臣(小野寺五典君) 米軍の武器等の防護については、昨年、日米共同訓練の機会に、米軍の艦艇に対して自衛隊の艦艇が一回、米軍の航空機に対し自衛隊の航空機が一回、合計二回の警護任務を実施しました。  自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動に従事する米軍部隊の武器等を防護することにより、日米の連携が一層強化されたものと考えております。

小池晃日本共産党

○小池晃君 あのね、何にも答えていないんですね。私はどこで何をやったのかと聞いたのに、何にも答えない。発表した文書、これだけですよ。我が国を防衛するために必要な能力を向上させるための共同訓練を一回ずつやりましたと。  総理は国会答弁で、米軍の武器等防護だって丁寧に説明すると言っていましたよ。ところが、実際やったらこれしか発表しないわけですよ。このままでは、自衛隊が空母を保有して、その空母から米軍の戦闘機が離発着して戦闘作戦行動を行っても、もう国民には何にも知らされないままどんどん事が進んでいくということになりかねない。  安倍首相は憲法に自衛隊を明記しても自衛隊は今と全く変わらないというふうに言ったけれども、私、今これ議論してきたように、本当に大きな変化が起きている。空母も持つ、F35Bも持つ、こんなことになってきている。安保法制、戦争法強行して、歯止めなき大軍拡を進めて、専守防衛の建前さえ投げ捨てて、巡航ミサイルも持てる、空母も持てる、そして米軍と一体になった軍事行動を展開しようとしている。  こんな中で憲法九条に自衛隊を書き込んでしまったら、それこそ何の制約もなく海外で戦争することになってしまう。絶対にこんなことは許されない。憲法九条の改憲のための国会発議は絶対に許さないということを申し上げて、私は質問を終わります。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、片山虎之助君の質疑を行います。片山虎之助君。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 日本維新の会の片山虎之助でございます。順次、時間に応じて質問させていただきます。  毎回私はお願いしているんですが、国民の皆さん御覧になっていますからね、できるだけ分かりやすい質問を心掛けますので、時々分かりにくいかもしれませんが、分かりやすい答弁を是非お願いしたい。  事は予算委員会ですからね、私は財政問題や財政再建問題をメーンにしようと、こう思っておりましたが、その前に当面ちょっと気になることを二、三点言わせていただきたい、こういうふうに思います。  まず、憲法改正の問題なんですが、各党も動き出したようで、それはそれで誠に結構であります。我が党は早くから憲法改正に取り組みまして、御承知のようにかなり前に三項目をもう公表しているんですね。一つは教育の無償化問題、もう一つは地方分権と中央の統治機構の問題、三番目は憲法裁判所の問題。去年の五月に安倍総理が九条の改正についての一種の提案をされましたので、これについても、変わっていく国際安全環境の中で日本を守る、国民を守るためには何ができるかということについて、今、我が党では真剣に検討しております。  そういうことはそういうことなんですが、実はこの前、機会がありまして、自民党に我が党が申入れをいたしました。教育無償化については明記してほしいと、憲法上ですよ、努力義務じゃちょっと困ると、こういうことなんですね。認識は私どもと両党は、私どもというか両党、そんなに変わらないと思いますよ。特に教育無償化でも高等教育の無償化、いろんな問題がある。お金もあるし、今の高等教育機関の質の問題もあるし、いろんなことがあります、数の問題もあるし。そういう問題を一つ一つ乗り越えて国民の合意を得ながら私は慎重にゆっくり結論を出すべきだと思いますけれども、じゃ、最終ゴールは無償化なんですよね。やっぱり努力義務でなくて国の責務にしなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。  衆参の憲法審査会では大いに議論させていただきますし、あるいはその機会があれば自民党とも再度協議いたしたいと思いますけれども、いずれにせよ、自民党は第一党ですから、自民党の、第一党の党首である安倍総理にお願いしたい、予算委員会を通じて。やっぱり、まとめて進めるためにはある程度柔軟でおおらかな対応を各党にしていただきたいということが一つ、各党の意見に。  それからもう一つは、九条では安倍総理は自分の意見を言われたんですよね。あれが発火点になってうわっと広がって皆さん御承知のとおりなんで、教育もやられたらどうでしょうか。御意見があるに違いないと、こう思いますが、いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本維新の会が憲法改正について具体的な案を示し、各論に踏み込んで真摯に議論をされていることに対しましてはまずもって敬意を表したいと思います。  そこで、個別具体的な内容についてでございますが、これはまさに国会の憲法審査会において議論されるべきものだろうと、こう思っておりますが、いずれにせよ、さきの選挙におきましては、四項目、具体的に自民党としては初めて公約に掲げさせていただいたところでございますが、そこには教育についても一つの柱を立てているところでございます。  今、我が党においては、細田先生を中心に議論が、活発な議論がなされているところでございまして、私自身のこの考え方をここで述べるのは控えさせていただきたいと。言わば、我が党からも総理大臣は少し黙っていてもらいたいという意見が強いものでございますから、これはもう党に有為な人材がたくさんおりますから、様々な議論が出てくる。また、御党の議員とも議論し、建設的な議論の中で結論が得られればと、このように希望しております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 総理も黙るものと黙らないものがあるということですが、私はこの予算委員会で何回も質問させていただいて、本会議でもさせていただいて、教育問題だけで答弁を九回していただいたんです、総理に。まあ大体似ていますわね、お役所が書くんだから、元は。しかし、何か違うし、抽象的ながら大変前向きなんですよね。そういう意味で、事を進めるためには、やっぱり火をどこかに付けていただくということがまた必要じゃないかと、こう思いますので。これ以上の議論をしませんけれどもね。  それに絡んで、国連に人権規約というのがあって、その中に社会権規約という条約があるのは御存じですか、総理。

林芳正自由民主党・こころ文部科学大臣

○国務大臣(林芳正君) 国際人権A規約はいろんな種類の教育について触れた部分があるというふうに承知をしております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 その中に十三条の二というのがあって、それは中等教育、高等教育について無償教育の漸進化を導入するか、そういう規定があるんですよ。それで実は、日本は相当前からその条約には入ったんだけど、そこについては保留にしているので、留保というのか、留保にしてずっと来た。それで、その留保している国が日本ともう一つ、何ですかね、島ですよ、マダガスカル、アフリカのマダガスカルと日本だけが留保してきて、それを、民主党政権時代の平成二十四年の九月ですから安倍政権が誕生するちょっと前ですよね、そのときにそれを撤回するんですよね。今はマダガスカルだけが頑張っている。日本はその中に入ったんですが、入ることによって何がどう変わってどうなったんですか、外務大臣。    〔委員長退席、理事丸川珠代君着席〕

河野太郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるとおり、我が国は、一九七九年六月に社会権規約を締結した際に、同規約第十三条2(b)及び(c)、「特に、無償教育の漸進的な導入により、」の部分に拘束されない権利を留保しておりましたが、おっしゃるように、二〇一二年九月に同留保を撤回しました。これによって我が国は、「特に、無償教育の漸進的な導入により、」の部分を含め、この十三条2(b)及び(c)の規定を実施する義務を負うこととなりました。  具体的には、無償化への努力をするという方針を持つということ、制度的に中長期的にその方向に向かうということが明らかになる、このような義務を負うことになったと理解をしております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 何にも分からないわね。それ、外務省は何にもしないということだな、結局、承りましたという。方針の変更なんで。  ただ、こういうことで、国際的にも中等教育、高等教育のその無償化というか、無償教育の漸進、まあゆっくり進むという、漸進の導入を図るということなんで、国際的にはずが合うんですね、憲法に無償化を書いてもらうことが。イメージも良くなるし。是非これは自民党で、自民党の皆さんに半分言っているんですけれども、是非御検討賜りたいと思います。  それから次に、今日は日銀総裁を私、呼んだんですが、ちょうど衆議院の議運委で所信か何かの聴取を受けているんですよね。向こうの方が数が多いから、私は譲ったんですよ。参議院の予算委員会のために頑張ってもいいんだけれども、それはその議運でどうぞやってください。参議院もやるんですけどね。  そこで、申し訳ないんですが、総裁がいないから総理にお願いするというね、あれなんですが、今度のその政府と日銀のアコードというんですか、が、総理、何ですか、二%の継続ですか、物価目標二%の。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新たにこのアコードを結び直すかということだろうと、このように思うわけでございます。  この二%については、二%という水準は一種のグローバルスタンダードとなっておりまして、妥当性のある目標であると、こう考えておりまして、今後、日本銀行と、言わば我々、前、白川総裁のときにアコードを結んだところでございますが、今般、黒田総裁が再任される際において、この二%の物価安定目標についてはこれは変えるべきではないと、こう考えているところでございます。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 総理ね、六回延長ですよ。日銀総裁の任期五年ですよ。それ、二%の到達時期というのか、その時期を六回延長しているんですよ。まだ道半ばですわね、一%ちょっとぐらい。  いつまでやるんですか。二%になるまでやる。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば二%という目標、この目標を掲げるということにおいては、これはほぼ多くの中央銀行がその目標を掲げておりまして、言わば先ほど申し上げましたようにグローバルスタンダードであろうと、このように思うわけでございまして、言わば、残念ながらこの二%を達成はしていないわけでありますが、しかし一方、着実に成果を上げているのは事実であります。  二%という目標と同時に、これを言わば二%上げるのは、なぜ二%にするかということは、これはまずデフレから着実に脱却をしていくということにおいて、経済にそれはいい影響を与える中において雇用をしっかりと確保していく。  私は、政治の責任としては、働きたい人が働ける経済をつくっていく、高校や大学を卒業した人たちにちゃんと職があるという、そういう状況をつくっていくという意味におきましては、この金融政策が現在の雇用状況を大きく改善させた中においてその果たした役割も大きいと私は考えているわけでございますが、その中において、二%の目標に向かって様々な金融政策を取っていることがそれにつながっているというふうに私は評価をしているわけでございまして、着実に成果を上げていることから、共同声明の内容は現在においても妥当であると考えており、改定を行う必要があるとは考えていないところでございます。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 二%にこだわらないでもいいという意見があるんですよね。今、グローバルスタンダードと言われましたけど、まさにグローバルスタンダードで、アメリカもヨーロッパも二%やったんですよ。ところが、一%台でそろそろ手じまいをして、いわゆる出口戦略の方に切り替えつつあるんですよね、FRBもECBも。だから、そこで日本だけ遅れるんじゃないかという心配が蔓延していますよ、日本で。我が党にもそういう論者が、強力な論者がおりますしね。  そういう意味では、何で二%にこだわるのか。物価は安い方がいいんですよ。景気を良くするための二%ですけどね、私はこだわる必要は何であるんだろうかと。むしろ二%になったら後が大変だよと、今の異次元の金融緩和やめるわけですから。このやめ方によってはいろんな問題が出てくるに違いないんで、だからアメリカやヨーロッパが早々とやっているんでね。それについて御所見があれば、総裁いませんけれども、お願いします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) やや総裁に代わってお答えすることになるんですが、この物価安定目標の二%という数値については、黒田総裁は、消費者物価指数は統計の性質上、上方バイアスがあるということが広く指摘をされている、つまり、消費者物価指数は実際の物価上昇率よりも高めに出てくる傾向があるということでありまして、また、金融政策の対応力の余地を確保することが必要であると。そして、これらの理由は、各国とも共通の観点で、その下で主要国は二%の物価安定目標を掲げて金融政策を運用しているわけでありまして、先ほども申し上げましたように、我が国もグローバルスタンダードに沿って金融政策を運用することが適切であると考えているということはずっと黒田総裁が言われていることでございます。  ちょっと、若干、黒田総裁が言われていることを私、なぞっているものですから、ちょっと分かりにくいのではございますが、政府としてもこの考え方は妥当であると、このように認識をしております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 また機会がありましたら黒田総裁本人に聞きますから。ありがとうございました。  そこで、財政問題なんですが、そのアベノミクスも、アベノミクスに基づく閣議決定や経済や財政に関する計画でも、やっぱり経済再生と財政再建が二本柱だと、両立、こういう構えというか、そういうあれでしょう、位置付けですよね。  ところが、私は、申し訳ないですが、安倍総裁はもうその経済再生、景気回復の方に物すごく比重が掛かって、財政再建の方は二の次でないかと。言葉が悪いんですが、便宜的に扱っているんではないかと。景気さえ良くなれば税収が上がるんだから、財政再建なんか自然と、ほっておけばできるじゃないかと。財政再建そのものを大きい問題として捉えて、これをどうしようかという努力は割に少ないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は、経済さえ成長させていけば財政再建は後から付いてくると、こういうふうには考えておりません。しかし、同時に、経済成長をしなければ財政再建はできないと考えております。ですから、言わば経済成長というのは、財政再建をしていくためにおいてはこれは絶対的に必要な条件であろうと思うわけでありまして、ですから、このバランスが大切でありまして、そのためにもちろん経済を成長させ、税収を増やす、歳出歳入改革も行っていくと。  ですから、出るものをしっかりと量っていくということと、言わば税率を、例えば消費税率を引き上げることによって税収も増やしているわけでございますが、しかし、では、税率をただ単に上げていくことによって、これ、経済に負荷を掛けることによって経済自体が底割れしてしまってはこれ元も子もなくなると、こう考えているわけでございまして、このかじ取りが非常に難しいわけでございますが、そこはまさに、金融については黒田総裁にお任せをしながら、財政についても、財政再建も図りつつ、しかし経済の動向も見ながら、適切に運用しながら、経済成長、経済の再生と、そして財政の再建を、財政の健全化を両立させていきたいと、こう考えているわけでございます。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 総理、何で財政再建の方を総理が軽視されているかといいますと、消費税の二%は二回延ばしたんですよ。今回、三回目ですよ。選挙に勝たれたからいいですよ。しかもそれを、まあ半分じゃないか、半分近くを使途変更ですよ、使途変更。その使途変更によって借金の先送りになるんでしょう、借金の付け替えで。国債の増発と同じなんですよ。  それは、今回の二兆円の経済政策パッケージは、私は政策の方向性としては正しいと思いますよ。正しいと思うんだけど、財源の調達が、そこにあるから、消費税の増税をするからちょっとこっちに持ってくるんだと、あとは借金でいいやと。いかにも安易に思うんですが、そうじゃないんでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 片山委員は税制の専門家であり、かつて我が党においても税調のインナーとして大変な活躍をされていたということで敬意を表したいと思いますが、消費税については、経済政策においては四四半期連続プラス成長となっているわけでございまして、賃上げも四年連続で続いているということの中でデフレ脱却への道筋を確実に歩んでいると思います。  そして、消費税率の引上げが可能な経済状況をつくり、二〇一九年十月に引上げを実施していくために経済財政運営に万全を期してまいりたいと、こう思うわけであります。確かに、二度見送ったではないかと、これ三度目の正直という言葉もございますから、しっかりとそういう状況をつくっていきたいと。  そして、軽減税率制度……(発言する者あり)ということでございます。しっかりとそういう状況をつくっていきたいと、こう思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 それから、これは毎回予算委員会でも本会議でも言わせていただいているんですが、補正予算ですよ。総理が再度総理になられてからもう五年以上たちましたよね。毎回補正予算が出て、もう程々の規模なんだけれども、とにかく百兆超えているんですよ、ずっと、当初とあれすれば。  それから、補正予算というのは、まあ釈迦に説法ですけれども、財政法の二十九条で、当初予算をつくった後の事情変更なんですよ。新しい事情、災害が起こるとかなんとかというときには補正をやりなさいと、義務費が足りないんならしようがないから組みなさいと、債務負担行為を予算化するなら補正にしなさいという。ところが、普通の公共事業や普通の補助金や普通のが全部収まっているんですよ。当初から、私は疑って申し訳ないんですが、財務省がこれは補正で組むよと、これは当初で組むよと。それが年中行事化して、一体化しているんですよ。  これはやっぱり少なくとも財政法の私は無視じゃないかと思いますけど、いかがですか。しかも、性の悪いものが多い、筋の悪いものが。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これはもう御存じのように、もう今はSNAベースですからね。SNAベースと言ったって通じないかもしれませんから、何といいますか、もうちょっと、分かっている人にこの種の話をするのもあれなんですけれども、いわゆる国民経済計算という、ちゃんとシステムになっていますので、補正でやろうと見かけがどうのこうのなんということにはならないので、それ全体の突っ込んだところでのきちんと形になっておりますので、最初の予算を別に下げたからといって、SNAベースでやった場合においては、これはプライマリーバランスの黒字化というのもこれSNAベースでやっておりますという話なんで、当初予算だけでバランスでやっておるわけじゃありませんので、財政健全化を判断するという、そういった進み方が判断されるのは全てこの計算方法に基づいていますので、補正でやっても何でやっても両方最後のところで一緒になって計算するとやっておるというので、見せかけるために、当初に編成を小さく見せかけるために予算編成しているわけではないということだけははっきりもうしていると存じます。    〔理事丸川珠代君退席、委員長着席〕

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 財政法を直してくださいよ。二十九条違反ですよ、明らかに。だからそれは、今の議論なら財政法を直してもらう必要が私はあるんじゃないかと思います。  それから、今度の消費税は三度目ですよね。三度目の正直だと今総理言われて、恐らくそれはお上げになるんだろうと思いますよ。お上げになると思うから、二兆円のパッケージも、あれは消費減対策も含んでいる。それはいいんですけれどもね、それはいいんですけれども、どうなんでしょうかね。  今の経済状況というのは大変不安定ですよね。適温経済と言われながら、株が乱高下するでしょう。今日も上がったり下がったりしている。この間もありましたよ。とにかく、熱過ぎず、冷え過ぎずという適温経済が適温じゃないんですよね。こんなことがちょっとでこうなるときに、総理、大丈夫ですよね、三度目の正直と言われました。しかし、上げるんなら上げなきゃいけませんよ。我々はその前にやることがあるという立場ですけれども。それについていかがですか。  もう一つ。それから、その場合に軽減税率をお約束なんだから恐らくおやりになるんでしょうけど、これは反対が多いんですよ、推進論者に申し訳ないんですけれども。それ、財源をどうするんですか。四千億はどこかから持ってきたんですよ。残りは六千億ぐらい足りないはずですよ。どさくさとは言いませんけれども、どう調達されますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、来年に向けて、十月に引上げを実施していくために経済財政運営に万全を期していきたいと。確かに、今、片山委員がおっしゃったように様々な波乱要因というのはないわけではございませんが、その中でしっかりとした経済財政運営を行ってまいりたいと思っております。  また、軽減税率制度の財源については、二〇一八年末までに歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずることによって安定的な恒久財源を確保することとしておりまして、今後、歳入歳出の両面にわたってしっかりと検討を行い、安定的な恒久財源の確保に取り組んでまいりたいと、このように考えております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 法制上の措置というのは、法律を通すということですよね、税法を。それはもうちゃんと予定があるんですか、財務大臣、うなずいていますから。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、過日の法律を通させていただくときに、平成三十年度末までにこのきちんとした恒久的なものをつくるという前提でやらせていただいておりますので、この年度末までに何をもってそれに充てるかというのをきちんと精査しなきゃならぬところだと思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 問答を何度も繰り返しませんが、三十年度ってすぐですからね。税制を決めるのは恐らく十一月頃なので、法律を通すのが来年の春ですから、そういう意味では六千億という単位は小さくないですよ。  それから、この軽減税率はいろんな問題があるんですよ。税理士会を始めとして、いろんな意見がある。それをうまくこなせるかどうか、本当に必要なのかどうか。ヨーロッパでは反省もあるという。大いに研究していただければいいと思うんですが。  そこで、プライマリーバランスのちょっとお話をさせていただきます。  まず、お手元にあるいは資料を配っていると思いますが、(資料提示)資料の一にプライマリーバランスを含む財政健全化目標に関する国際的な発言をこれは入れております。これはもう発言をまとめたものですから、結構です。  それから、資料二が、国と地方のプライマリーバランスの推移ですね。これは、プライマリーバランスは、最初、二〇〇二年に、小泉内閣のときに、二〇一〇年代初頭に黒字化と、これを決めるんですよ。ところが、これをやっていっておりますと、麻生内閣のときにリーマン・ショックが起こったりしまして、二〇〇九年に目標先送りで今後十年以内の黒字化といって二〇年にするんです、二〇二〇年に。これが麻生内閣ですね。それを菅内閣のときに正式に決めて、歴代の内閣が受け継いで安倍内閣に来て、昨年ですか、目標先送りで基本方針は今度示すと。  それで、試算によれば二〇二七年にはこれが黒字になるということなんですけれども、これ、二回延ばして三回目は危ないといったら、信用はどうなりますか。総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) PBの黒字化に向けて我々も努力をしているところでございまして、例えば二〇一五年の半減目標については我々、達成することができました。しかし、二〇年の黒字化ということについて言えば、今回の消費税の使い道を変えたことによって影響が、達成に影響が出ることから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難となるわけでございます。  しかし、今回もこの使い道を変えたのでございますが、それは子供たち、子育て世代への投資に使うわけでございまして、決して無駄なものではないと、こう確信をしておりますし、残りの部分については、これは言わば社会保障の安定化にも、しかし、言わば財政健全化にも資するものでもあるわけでございまして、言わばその意味において、子育てに対する不安に対する安心、そして財政に対する不安に対する対応、それぞれできていると、こう思っているところでございますが、財政健全化の旗は決して下ろさず、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体は堅持をしてまいります。  そしてまた、利払い費を含む財政収支の動向にも注意をしつつ、プライマリーバランスの黒字化に向けて、歳出と歳入、それぞれの面から改革を着実に続けていくことで日本の国際的な信認を確保していきたいと、そして社会保障を次世代に引き渡す責任も果たしていきたいと考えております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 それで、資料三を見ていただきたいんですが、ここにプライマリーバランスと財政収支を書いておりますが、各国は財政収支なんですよ、我が国だけがプライマリーバランスなんですよ。アメリカは、そこにありますように、二〇二五年までにマイナス三%未満にするとか。以下ずっと書いていますね。ただ、注にありますように、ちょっとややこしいことがあるので、それはちょっと省略しておりますが、基本的には財政収支、我が方はプライマリーバランスで、どこが違うかというと、この左の方の図を見ていただければいいんですが、プライマリーバランスの場合には利払いが外れるんですよ。利払いが外れた計算になるんです。そうしますと、プライマリーバランスでやると、この数字で見ると七兆八千億円だけ少なくなるんですよね。  もし、その数字を少なくするためだけに我が国がプライマリーバランスをやるというのは、いかにもこそくな感じがありますわね。これについては、財務大臣、何かありますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは基礎的財政収支とかプライマリーバランスとかいろんな表現がありますけれども、まずはプライマリーバランスということで今私どもはやらせていただいておりますので、いわゆる利払い費を含めたところでの基礎的財政収支の黒字化ということになるのであれば、それはもうプライマリーバランスをまずは達成しないとということでやっておりますので、先生言われるように、この基礎的財政収支というものをもって利払い費を含めた上でどうなっていくかということだと思いますので、着実にやっていく以外には方法がありませんので、一挙に解決するはずはありません。  したがいまして、私どもとしては、まずはということで、利払い費のあれは六・三%の赤だったものを半減させていただくということを申し上げて、三年間で約半減ということまでに参りましたので残り三%というところまでだったんですけれども、今回二〇二〇年度までというので少々、二〇二〇年までちょっと目標値みたいなものを掲げておりましたので少々無理なところはあったところに、ちょっと消費税等々の使い道に関しまして、今、全世代型のいわゆる社会福祉ということに方向を振らないとという今の時代に合わせてということになりましたので、その意味ではその分に取られます額というのが一兆数千億出ますので、そういった意味では、私どもとしては、その部分が足りなくなりますので、プライマリーバランスのいわゆる達成目標年次を少しずらしていただくということになったというのが今回の現状であります。  したがいまして、この点に関しては、G7等々の他国にはこの点は説明をしてありますし、それなりの納得をきちんと得ていると思っておりますので、それによって他国から、いろんな意味で、おまえ、財政バランスをどうのこうのやるのに手抜いているではないかというような批判を今受けるということはございません。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 プライマリーバランスは基礎的なというのが入っているので、そこのところがあればあるんだけど、それじゃ、よその国は何でプライマリーバランスでやらないんですか、何で財政収支なんですか、我が国だけが。それで、ちょっとそれは財政の状況は良く見えるんですよ。それは、各国と比較したり並べてやるんなら、私は財政収支の方がずっと分かりやすいと思いますよ。いかがですか。

茂木敏充自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(茂木敏充君) 財政健全化の、片山委員御案内のとおり、いろんな指標があるわけでありまして、例えばEU基準でいいますと、これゼロにするのではなくてマイナス三%と、こういう基準でありまして、PBの場合、我が国としては、これから夏までにPB黒字化の時期と、これをしっかりお示しをしたいと思っておりますが、これは黒字化をしていくということでありますし、同時に債務残高の対GDP比、これを安定的に引き下げるということも考えるわけでありまして、今後、財政収支と、これについての見方についてはどうするかということも政府としては検討していかなければいけないと思っていますが、PBだと甘くなって、そして財政収支だときつくなるという、こういう話では多分ないんだと思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 日本ではもうかなり長いんですよね、プライマリーバランスというのは、経済財政諮問会議御推奨ですから。そういう意味では割に定着しているという感じはあるんだけど、国際的比較をするときにげたを履いているんですよ、日本だけが利払いで。そこはちょっと私、気になるんで。国際的な信用力の問題ですよ。  何か御意見あれば、どうぞ。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これはもう片山先生おっしゃるとおり、私どもとしては、長いこと、このプライマリーバランスというのは、もう遡れば随分前になりますけれども、そういったところから目標を掲げて、残念ながら、一時期達したんですがまた駄目になったりしたという経緯はもう御存じのとおりなんで。そういった意味を含めまして、今回も同じようなことになっていたんですが、二〇〇八年のリーマン・ブラザーズでまたがたんとちょっと変わったりしたり、いろんな理由で私どもとしてはその達成ができずに、ここまで延ばし延ばしになってきたことは間違いありません。  ただ、それに関して、私どもは、これだけ借金が大きく膨れ上がってきた形、政府の借金が大きく膨れ上がってきた形にはなっておりますけれども、その割に金利は、普通、借金がこれだけ、GDPが五百兆前後で借金の方だけどんどん増えていけば、当然のこととして金利は暴騰しなくちゃおかしいんですけれども、それが上がらず、今日まで〇・〇、今日で三ぐらいのところで止まっているぐらいだと思いますんで、そういった意味では国際社会の中における信用はそれなりに得ている。  もう一つの背景としては、やっぱり日本の場合は、出しております国債は全て自国通貨、いわゆる円だけで賄っておりますんで、外国人の買っている比率が今一〇%前後あろうと思いますが、いずれも円でやってもらっていますんで、そういった意味では、日本の通貨に対する信用、経済に対する信用、政府のこういったものに対する姿勢に関しての信用はそれなりに得ていると理解しております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 それで、私は国民の皆さんに誤解があると思うんですよね、プライマリーバランスが黒字化するということは財政も黒字化するのかと。  だんだん皆さん分かってきていると思いますけれども、借金はそのままなんですよ。利子だけ増えていくんですよ。だから、今の一千兆を超える借金が残って利子だけ七兆円、八兆円と増えていくんで、それは、本当に黒字化というのは一里塚も一里塚ですよ。半里塚ですよ。これすらできないということが日本の財政の私は致命的な問題点だと思いますよ。  総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 各国も財政収支対GDP比となっておりまして、財政収支だけではなくて対GDP比が言わば目標になっているわけでございます。  私どもといたしましては、先ほど茂木大臣が御説明をさせていただいたように、累積債務の対GPD比を安定的に改善をしていくということでありまして、安定的に改善をしていく上においては、GDPの成長率と長期金利がこれ同じであれば、同じであれば、プライマリーバランスを黒字化していけばこれは安定的にこれは改善をしていくことになっていくわけでありまして、言わばその軌道に乗せることが大切であろうと、こう思うわけでございまして、その軌道に乗せるために、まずは今委員がおっしゃったように、対GDP比、いや、GDP比ではなくてプライマリーバランスを黒字化をしていくということであろうと思います。  今おっしゃったこの金利につきましては、幸い非常に今低い金利となっているということは申し上げておきたいと、こう思うところでございますが、いずれにいたしましても、それを改善をしていく上においても、しっかりと経済を成長させていく必要がある。デフレから完全に脱却して経済を成長させて税収を上げていくということと歳出歳入の改革も行っていくということであって、このPBの黒字化はいずれにせよ達成していく必要がある。  ただ同時に、同時に、経済成長を阻害することになってしまっては元も子もないわけでありまして、過度に歳出を削減してしまう、あるいは必要があるのに財政出動を行えないということになれば、これは経済成長そのものを阻害してしまうわけでございまして、ここのかじ取りをしっかりとやっていきたいと、こう考えております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 次の資料四を見ていただきたいんですが、今総理が言われた大変金利が安いことは、あらゆる意味で今、日本は助かっていると私も思います。  これは、安倍総理が総理になられた平成二十四年度から二十九年度までの実績見込みを取っております。名目GDPと税収、それからプライマリーバランスですが、改善していますよね。名目GDPは途中で基準の改定を行いますけれども、五十五兆円上がっておりますし、国、地方の税収は十九兆円。これは消費税の三%のアップはありますけれども。それから、プライマリーバランスはそこにあるとおりで。それから、後十年ですね、二七年が、下の欄にありますように、成長実現ラインでプライマリーバランスが黒字になると、こういう試算なんですけれども。  この十年後どうなるかといいますと、成長実現ラインとベースラインとありますね。成長実現は、大体実質二パー、名目三パーの経済成長、物価は約二%と。ベースラインの方は、実質一パー、名目一%台の後半、それから物価は大体一%近傍、こういうことですが、大体ベースラインの方が正しいですわね、実績に近いですから。成長実現というのは願望が入っている。まあ努力すればということなんですが。  これで見ると確かに良くなっていることは事実なんですが、しかし、GDPの伸びがよその国に比べて大変低いじゃないかと。期間の取り方がいろいろあるんですが、よその国だと、例えばアメリカは約三倍、この二十年ほどで。ヨーロッパは二倍、韓国三倍、中国九倍と。が、確かかどうか分かりませんよ、いろんな取り方があるので。日本も頑張っているんだけれども低いと。デフレということもあるいはあるのかもしれませんが、この辺についてはいかがお考えですか。予算委員会でも時々議論になりますけれども。

茂木敏充自由民主党内閣府特命担当大臣(経済財政政策)

○国務大臣(茂木敏充君) 名目GDPにつきましては、二〇一二年から一七年につきましては、実績でありますからお示しをいただいた数字になると思っております。  それで、二〇二七年まで取っておりますのは、中期のマクロモデル、大体十年でありますから、それでどこまで伸びていくかという形でありまして、ベースラインケースは比較的保守的に見たケースでありまして、我々がやっております今の生産性革命等々を進めることによってしっかりとこの成長実現ケースに乗せていきたいと。ただ、基本は、考えておりますのは、二〇二〇年に名目GDP六百兆円を目指すと、こういったことを考えております。  もう一点、国と地方のプライマリーバランスの関係でいいますと、二〇二七年に黒字化ということですが、これは歳出改革を織り込んでいない数字でありまして、歳出改革を織り込んだ具体的にプライマリーバランスの黒字化をいつにするかと。これにつきましては、今年の夏の骨太方針でしっかりとそれに向けての具体策も含めてお示しをしたいと思っております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 それが今まで甘いんですよ。成長実現ケースですよね。二〇二七年で成長実現、願望を入れた数字が出て、それを恐らく一、二年繰り上げられるというのが普通の役所のパターンですよ、私の経験を含めて。しかし、信用できるようにしていただくということが必要だと思います。  それから、その資料五、ちょっと見ていただきたいんですが、それで累積の債務がどうなるかですが、現在が一千四十三兆なんですね。これが成長実現の場合には千二百兆、ベースラインの方では千二百十三兆ですね。それは、世界の国の中では抜群の悪さですね。相対的には減っているんですが、これをどうやってしていくかというのは大きい課題だと思います。  もう時間がだんだんなくなってまいりましたので、次のページを見てください。  それで、地方財政もこれだけ借金があるんですよ。一番上にありますように、百九十二兆、約二百兆ですよ。減りませんわね、これは。日本の地方財政というのは国の財政より大きいんですよ。連邦制国家ではないんだけど、それだけ地方自治体が実力があって仕事をしているということなんで、だから、それだけお金も動かしているし、借金も多いんです。借金をかなり、まあ押し付けられているわけでもないんですが、やっていますわね。  折半ルールというのは私が自治大臣のときにつくった仕組みなんですが、役所が相当考えて。それがまだ十三年間ずっと続いている、十八年間。三年のつもりだったんですよ、宮澤さんと、三年でやめようと。まあそうは言っても一遍や二遍は延びると思いました。延びるどころかずっと、額はどっと増えていますよね。一番下のこのあれです。  日本の地方自治体は実力があるんです。仕事もしているんです。実績もあるんです。しかし、権限がないんですよ。税制でも財政でも金融でも権限がない。通貨の発行権もない。だから自分で始末できないんですよね。だから、それは国が加わらないと駄目なんで、国の方が借金が多いんですけれども、国は権限があるんですよ、今の。  これについてお考えがあれば、総理なり総務大臣。

野田聖子自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画・マイナンバー制度)

○国務大臣(野田聖子君) お答えします。  まず、現状について御報告したいと思います。  平成三十年度の地方財政計画においては、前年度を上回る一般財源総額六十二・一兆円を確保しているところです。その上で臨時財政対策債の発行額を前年度から〇・一兆円抑制するとともに、交付税特別会計借入金を償還計画どおり〇・四兆円償還すること等により、地方の借入金残高は平成二十九年度末の百九十五兆円から、平成三十年度末に百九十二兆円と減少する見通しでありまして、地方財政の健全化に努めているところです。  地方財政の健全な運営のためには、本来的には臨時財政対策債のような特例債に頼らない財務体質をしっかり確立することが重要、今御指摘のとおりですが、このため、今後とも歳入面では地域経済の好循環を一層拡大、そして地方税等の増収を図るとともに、歳出面では国の取組と基調を合わせてめり張りを付けて歳出構造を見直すことということで、財務体質の強化を図ってまいりたいと思います。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 ちょっと時間がなくなりまして、時間配分、ちょっとあれしましたね。  その次のページを見ていただくと、東京圏とその他地域の各種指標というのがございます。これは、いかに東京圏一極集中が進んでいるかということなんです。だから、地方財源も偏在しているかで、東京圏は二十四年から平成二十八年まで五十七万人増えている、東京圏は。日本全体は百四万人減っているんです。それは、地方税収や基金や地方債残高もそのとおりで、やっぱり地方創生というのは必ずしも成功していないと。総理、いかがですか。

野田聖子自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画・マイナンバー制度)

○国務大臣(野田聖子君) お答えします。  先にその状況について御報告します。  地方創生を推進するとともに、地方団体が安定的に行政サービスを提供していく、そのためには、地方税の充実確保と併せて、税源の偏在性を小さく、税収が安定的な地方税体系の構築が望ましいということで、これまで地方税源の偏在是正に取り組んできたところですが、現在、人口一人当たりの地方税収の格差というのがありまして、最大の都道府県、最小の都道府県の比較をいたしますと、地方税全体では東京都が沖縄県の二・四倍、そして一番偏在が大きいと言われる地方法人課税等では東京都と奈良県の差が六・一倍というふうになってしまっています。  近年、地方税収が伸びてくる、これはいいことなんですけれども、結果として地域間の財政力格差もこれ拡大するということに相なります。そこで、平成三十年の与党税制改正大綱においては、都市も地方も支え合い、共に持続可能な形で発展をしていく、そのために新たな抜本的取組が必要とされているところです。  こうした観点を踏まえて、地方税源、そういう地方を強くするための地方税源の偏在是正等にしっかり取り組んでまいりたいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 例えば今、観光において、かつての東京、大阪、京都だけではなくて、日本各地に海外からの観光客が訪れるようになりました。その中で、各地方が工夫をしながら観光客を呼び寄せ、そしてお金が落ちるような努力もしている。また、経済が好調なことから、先ほど大臣から答弁をさせていただいたように、地方税全体では二・四倍になっている。これは地方創生の進展も加味しているというふうに私は理解をしているわけでありますが、一方、それによって偏在もこれ大きくなっているのも現状であります。  地方税源の偏在是正については、これらを今後、先ほど野田大臣からお話もさせていただいたということも踏まえまして、平成三十一年度の税制改正に向けて検討を進めていく考えでございます。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 次のページの八ページを見ていただくと、今総理も答弁ありましたが、総務大臣からもありましたが、人口一人当たりの税収額の指数があります。  それから、最後ですが、そこで税源の偏在をどうやって今止めているかというと、こういうことなんですよね。そこを見てください、今、平成二十六年と平成三十一年のこの間ですから。地方の法人二税の中の法人住民税については、国税に四・四%して、これを交付税の原資にして国税として分けているんですよ。それから、その下には、法人事業税を地方法人特別税という国税にして、これは譲与税方式で分けているんですよ。譲与税をやると、東京都もらえるんですね。交付税だと不交付団体だからもらえない。国税に一遍地方税をして、それを分け直しているんですよ。森林環境税も同じなんですよ。これは住民税ですけれども、均等割ですけれども。しかし、こういうことが続くのかどうか、税制として。  ただし、地方自治というのは、私は地方自治をやってきまして、地方自治は違いを認めるということなんですよ、違いを。立地状況を含めて違いをある程度認めて共に競争させるということなので、こういう国税にして分けるという方式は切りがない。しかし、これをやらないとまた地方の不満はたまる。大変難しいあれだと思いますけれどもね、委員長も知事ですから、うなずいていますけれども。  だから、こういうことの本格的な議論が私は要ると思いますね。だから、憲法改正を含めて、道州制その他の議論もありますけれども、本当に地方と中央の統治機構改革をどうしていくか、お金の問題を含めて真剣に検討するときが来ていると思いますが、総理と総務大臣、いかがですか。

野田聖子自由民主党総務大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画・マイナンバー制度)

○国務大臣(野田聖子君) 御指摘のとおり、これまでも税源の偏在性があることから、地方団体間の財政力格差などを配慮する必要があるということで様々な取組、今、片山先生からお話がございました。一方、もう地方税による対応のみでは税源の偏在是正には一定の限界があるということも事実です。  こうしたことから、地方税の充実と併せて、補完的に偏在を是正する観点から、地方譲与税や地方交付税の原資とするために地方法人特別税や地方法人税を国税とする仕組みを取り入れてきたところですが、この仕組みにおいては、税収は交付税及び譲与税配付金特別会計に直入して、そして全額を譲与、交付することで地方の固有の財源であることを明確にしているところです。  近年、地方税収が全体として増加しています。その中で、繰り返しになりますけれども、地域間で財政力の格差が再び拡大する傾向にあることから、引き続き、私どもは地方税源の偏在是正というのに取り組んでまいりたいと思っています。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま大臣から答弁をいたしましたが、片山先生がおっしゃったように、地域ごとに特性があると、その特性によって税収も出てくると、その中で言わば特性を生かしながら競争させたらいいじゃないかというお考えでございます。それはまさにそのとおりなんだろうと。  ですから、そういう競争力を強めるための地方創生を進めつつ、しかし、それは急に税収が増えてくるということではございませんし、その中でそれなりの地方に対する支援も国もしていきながら、目指すべき方向としては、基本的には、片山委員がおっしゃったように、地方の努力によって地方が伸びていくということを目指していきたいと、こう考えております。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 もう一分ありますからね。  今、地方は、空き家と並んで大変なのは所有者不明の土地ですよ。これが調査によっては四百十万ヘクタールある、九州と同じぐらいあると。困っているんですよ、みんな。このための対策が立ち上がって、関係閣僚会議ができて、幾つかの省が法案を用意していますよね。どういう状況なのかということを関係各省、簡潔に説明してください。

石井啓一公明党国土交通大臣

○国務大臣(石井啓一君) 所有者不明土地につきましては、公共事業用地の取得を始めとする様々な場面で、所有者の探索に膨大な時間、費用、労力を求められるという問題に直面をしておりまして、政府全体としても大きな課題であると受け止めております。  骨太の方針二〇一七におきまして、公共的目的のための利用を可能とする新たな仕組みについて、必要となる法案の次期通常国会への提出を目指すとされたところでありまして、今国会に関係省庁から関連法案を提出してまいります。  さらに、所有者不明土地の発生の抑制や解消に向けた抜本的な対策も重要であります。これにつきましては、登記制度や土地所有の在り方等と深く関連をするため、関係省庁が連携して検討することが必要であります。政府としては、本年一月の十九日に所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議を設置、開催したところでありまして、これを中心として総合的に対策を進めてまいりたいと考えております。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 私どもといたしましては、農業者の高齢化が進み、かつ農業就業人口が減少する中で農業の成長産業化を図るためには、農地中間管理機構による担い手への農地の集積、集約化を進めることが必要であると考えていまして、しかしながら、相続しても登記されないという農地等が全農地の約二割存在をしておりまして、担い手への農地の集積、集約化の阻害要因となっていると考えております。  我が省としては、このような問題に対応するため、今検討中の法案ですが、共有者の一部が不明である農地を農地中間管理機構に簡易な手続で長期間貸し付けることを可能とすること等を内容とする農業経営基盤強化促進法等の改正案を今、国会に提出すべく準備をしておるところでございます。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 所有者不明土地の原因の一つが、相続時に登記がなされないなどの問題がございます。さらに、高齢化、人口減少進むとともに相続が繰り返されるということで、更に拡大していくということが想定されるわけでございます。  この発生の抑制、解消に向けまして、相続登記の義務化の是非、また土地所有権の放棄の可否等の登記制度また土地所有権の在り方等につきまして、平成三十年度中の法制審議会への諮問を目指しまして、現在、研究会におきまして鋭意検討を進めているところでございます。

片山虎之助日本維新の会

○片山虎之助君 ありがとうございました。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で片山虎之助君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、又市征治君の質疑を行います。又市征治君。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 希望の会(自由・社民)の又市です。先頃、社民党の党首に就任をいたしました。どうぞよろしくお願いいたします。  まず、総理に憲法問題をお伺いをしてまいります。  総理は、昨年来、憲法九条第二項を残した上で自衛隊の存在を明記したい旨を述べてこられました。そして、国会答弁では、自衛隊を憲法に明記しても任務や権限に変化はないとされてまいりました。本当に任務や権限に変化がないのであれば、国民投票に八百五十億円も掛けて改憲する必要性も緊急性もないのではないかと思いますが、これ、いかがお答えになりますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 党首就任、おめでとうございます。  これまでも、これ自民党総裁として繰り返し御説明をしてきたところでございますが、近年においても、世論調査で自衛隊は合憲と言い切る憲法学者は二割にとどまり、多くの教科書には合憲性に議論がある旨の記述があるという状況であります。自衛隊員たちに、君たちは憲法違反かもしれないが、何かあれば命を張ってくれというのは、余りにも私は無責任ではないかと。そうした議論が行われる余地をなくしていくことが私たちの世代の責任であろうと思います。  こうした自衛隊違憲論が存在する最大の原因は、自衛隊に、我が国の防衛に関する規定が全く存在しないことに起因しています。条文の書きぶりについては自民党内で議論を重ねてきているところでありますが、我が国の安全を守るため命を賭して任務を遂行している者の存在を明文化することによってその正当性が明確化されることは明らかであります。そのことは、我が国の安全のこれは根幹に関わることであって、憲法改正の十分な理由になると、こう考えております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 今もありましたように、総理は憲法学者の中の自衛隊違憲論に終止符を打ちたいともおっしゃっているけれども、学者が憲法の解釈を様々論議をするのは当たり前のことでありまして、この違憲論が気に入らないから憲法を変えるというのであれば、これはもう憲法の理念、条文に沿って現実を改めるという立憲主義の常識に反することになるのではないのか、あえて今自衛隊を憲法に明記するというのはどうも他の意図があるのではないのかと、こう疑わざるを得ません。お答えください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この憲法の理念に現実を当てはめると、こういうことを今おっしゃっておられるのかもしれませんが、これ憲法学者が、これ憲法学者だけではなくて政党においても、共産党の皆さんはこれ憲法違反だと言っておりますし、御党も、元々は社会党でありますが、社会党、元々は憲法違反ということを明確にされ、そして村山総理が誕生した段階では合憲という判断をされ、野党になられたらこれ違憲状態となり、鳩山政権に参加されたら合憲となり、また野党になったらこれ違憲状態。違憲状態というのは一票の格差のようなあれでございますが、違憲状態ということになっているわけでございまして、御党も言わば政権に今後も参加される可能性もあるわけでありますから、そういう大きな変化をこの政治の場において、責任ある政党においてなくしていくことも重要であり、何よりも、先ほど申し上げましたように、自衛隊の諸君は言わば命を賭して、例えば災害であれ国民の命を守るためであれ任務を遂行していくわけでありますから、こういう議論に終止符を打つ必要があるんだろうと、このように思うところでございます。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 私どもが認めたのは、専守防衛の枠内であれば憲法の枠内だということにしたわけでありまして、これは後ほど議論をいたしますけれども、多くの国民も災害に立ち向かう自衛隊の活動というものを歓迎をするし、万が一に備えた専守防衛の実力組織としての自衛隊を認めるというのは多数の意見です。  こうした自衛隊の姿というのは、あるいは国民の理解というのは、憲法九条の理念に沿って、必要最小限の実力組織であろうとしてきたことによって形成されたんだろうと思うので、その点についてはいかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは必要最小限の実力組織ということにおいては、我々、これは自衛隊発足以来、その考え方でございます。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 ところが、この専守防衛に徹するはずの自衛隊が、二〇一四年七月の集団的自衛権行使容認の閣議決定、そして翌年九月の安保法制の成立によってその任務が拡大をし、今や米軍と一体化して他国を威嚇をし、日本の領土、領海、領空を越えて地球の裏側まで米国の戦争に協力しようとする世界有数の軍事組織に変わろうとしているのではないのか。  総理は、九条に自衛隊を明記しても今までと何も変わらない、こう言われるわけですが、正確に言えば、これは集団的自衛権の行使も付与した任務は変わらない、こう言っていることですね。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 言わば、私どもがというか、私が一石を投じるために申し上げたのは、一項、二項を残すということでございますので、これは規定を変えることなく自衛隊の存在を憲法に明記するということでありまして、それは言わば、一項、二項が残りますので、一項、二項の制約がそのまま残るため、憲法上認められるのは、これまで同様、自衛のための必要最小限度の実力行使に限られるものと考えております。したがって、憲法上、自衛隊が行い得る許されることはこれまでと変わりがないと、こういうことでございます。  また、我々が解釈を変更した中において集団的自衛権の一部を容認したところでございますが、この行使に当たっては新三要件の下に行使できると、こういうことでございます。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 必要最小限度の実力組織だと、こうおっしゃるのは、私はこれ詭弁だと思いますね。今、憲法に自衛隊を明記するというのは、集団的自衛権を行使して海外で戦争に参加することができる自衛隊、これが安保法制の意味なわけであって、これを憲法に書き込むということでありますから、これは九条二項、後法優先の原理によって九条二項を死文化するということになるだろうと、こう言わざるを得ないわけです。  今日は、時間の関係もありますから、この程度の指摘にとどめ、今後の中で論議に参加をしたいと思います。  次に、この憲法の理念、条文が国民生活に生かされているのかどうかということについて幾つか伺っていきたいと思います。  国税庁の民間給与実態調査によりますと、二千万人を超えた非正規労働者の平均年収は百七十二万円で、月額に直しますと十四万円余りということになります。ここから家賃や光熱水費あるいは各種保険料などを差し引いていきますと、七万から八万円が可処分所得という実態になります。  これでは、非正規労働者同士が結婚をし、二人以上の子供を産み育てて学校までやる、こういう健康で文化的な生活を営むには程遠い実態と言わざるを得ないんではないか、これが今日の少子化の大きな原因でもあると思うんですが、総理にはそうしたうめき声が聞こえているのかどうか、お伺いします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員御指摘がございます国税庁の民間給与実態統計調査では百七十二万、これは非正規雇用の全年代の賃金水準。また、非正規雇用で働く方の年齢、抱える事情、様々でありますから、そうした賃金で健康で文化的な生活を営める、これは憲法二十五条に書いておりますけれども、かどうかについては、これはなかなか一概には申し上げられないというふうに思います。  しかしながら、非正規雇用で働く方の処遇の改善などを通じて生活の安定を図ることは重要な課題であるというふうに思います。アベノミクスでも、国民生活にとって最も大切な雇用が大きく改善をしておりますし、中でも非正規雇用を取り巻く雇用環境、例えば不本意ながら非正規の職に就いている方の割合は十六四半期連続で低下をしております。また、働き盛りの五十五歳未満で見ると、二十四半期連続で非正規から正規に移動する方が正規から非正規になる方を上回っているなど、着実な改善を示しております。  また、低所得世帯の消費を支える賃金引上げについては、最低賃金は時給で安倍政権発足以後五年間で約百円の引上げでございまして、引き続き、年率三%を目途として引き上げていき、全国加重平均で千円を目指していきたいと思っております。  少子化の大きな要因として晩婚化や未婚率の増加などが考えられますが、特に非正規雇用で働く方の未婚率は男性では高い傾向にございます。若い世代の経済的基盤を安定させるということは、そうした少子化ということを考えても大変重要であります。  そういう意味で、非正規から正規への転換などを行う事業主へのキャリアアップ助成金などを通じて、正社員への転換、また待遇改善をより一層進めていく、さらには、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差の解消に向けて、同一労働同一賃金の実現など働き方改革にもしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 総務省の労働力調査によっても、男性の非正規労働者のうち、正規で働きたい、こういう人が二二%もいるわけですね。残念ながら、だけども、そうならない。就職しようとしたら、もう非正規の仕事しか初めからないわけですから。有効求人倍率上がっても、そんな実態。こういう人々の厳しい生活というものをやはり政治はしっかりと直視すべきだ、こんなふうに思います。  重ねて厚労大臣にお伺いをしますが、この長年掛け続けた国民年金の平均支給額が今日では五万五千四百六十四円、こういう状況です。片や、東京都市部在住の六十歳代一人世帯の生活保護費は七万五千円、プラス住宅扶助費約五万円程度、こういう状況にあります。  この国民年金支給額五万五千円余りと生活保護費七万五千円余りという、こういう実態、いずれも健康で文化的な生活を保障すべき政府が責任を果たしていないのではないのか、こういう声がだんだん強まっていることは御承知だろうと思いますが、これにどのようにお答えになるのか。  あわせて、年金支給額が生活保護費よりも低い、大変矛盾に感じられるわけですけれども、このことについてどのようにお考えになっているのか、お伺いしましょう。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今委員から、生活保護費と国民年金の平均支給額についてのお話がございました。  生活保護は、年金を含めた収入や資産、働く能力など、あらゆるものを活用した上でもなお生活に困窮する方を対象に最低限度の生活を保障する、言わば最後のセーフティーネットであります。この水準については、健康で文化的な最低限度の生活を保障する観点から、適正な水準になるよう専門的かつ科学的見地から検証を行い、必要な見直しを行うことにしております。  他方で、老齢基礎年金、先ほど委員が御指摘になったのはこれに当たると思いますが、この老齢基礎年金は、現役時代に構築した生活基盤や貯蓄などと合わせて老後に一定の水準の生活を可能にするという考えの下、社会保険制度の原則に基づき、保険料の納付実績により年金額が決まる、こういうふうに設計されております。基礎年金は、収入や資産にかかわらず権利として保障されており、生活保護のように厳格な資力調査が行われることもございません。  このように生活保護と基礎年金の役割や仕組みが異なるため、この給付水準等の比較において、比較するということは必ずしも適切ではないというふうに考えております。  ただ、その上で、この基礎年金の水準をどのように確保していくのか、これは大変重要な論点だというふうに認識をしております。平成三十一年に実施を予定している次期財政検証、これは年金についてのですね、財政検証において、基礎年金の水準も含め年金財政の状況を検証することとしております。  引き続き、高齢世代も若い世代も安心できる年金制度の構築に向け、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 加藤大臣、重ねて聞きますけれども、今のお話だと、月七、八万円程度の可処分所得の非正規労働者に、老後に備えて貯金をしろ、老後は自己責任で過ごせと。残念ながら、非正規の皆さん方の中には保険さえも、年金さえも掛けてもらえない、企業が負担をしない、こういう人々もいることは御承知のとおりです。そういう格好で、それぞれ自己努力をしなさいよと、こういうことなんですか。企業のためにやっぱり非正規を拡大してきたのは政府にも責任があるわけで、そこのところをどう考えるのか。  政府は、今おっしゃったように、最低限の生活保障というものと憲法二十五条に言う健康で文化的な生活を営む権利というのは同じ認識ということなのか。いや、そうではないというなら、そこをもう少し説明いただきたいと思いますが。  低賃金が蔓延する中で、この非正規のやっぱり正規化と年金の役割の再検討が今日ほど非常に重要なことはないのではないのかと。ますますそうした非正規労働者が増えていっている、二千万人をとうとう超えてしまった、こういう状況にあるからこそ、これこそ、年金などの財源問題も大きな問題になってくる、こう思うわけでして、その点についてどうお考えか、改めてお聞きします。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まず一つは、委員御指摘のように、特に男性の二十代、三十代、四十代においては、現在非正規である方が正規で働きたいという希望を持っている方、これは半数近くおられるわけであります。そういった方に関しては、まず、その非正規で、働くための能力を付けていただくためのそうした能力開発、そしてまた、そういった仕事がしっかり生み出されるようにと、こういったことが必要でございますので、そうした能力開発等々を支援をするということに加えて、先ほども申し上げましたが、非正規から正規への転換などを行う、これ事業主ですね、キャリアアップ助成金などをしっかりと支給をして、非正社員からの転換、待遇改善をしっかりと進めていくということが必要だろうと思います。  それから、年金のお話がございました。これまでも年金について対応させていただいております。例えば、年金受給資格期間の二十五年から十年への短縮ということで、受給資格期間が短くても、これまでは年金を支払っている期間が短いために受給できない方も受給できるようにしていく。また今後、これは消費税を引き上げたときということになりますが、年平均六万円の年金生活者支援給付金の創設、こういったことも考えております。  また、一方で、介護や医療の保険料の負担が大変だという声もございますので、こういった負担軽減も、これまでも努めてまいりましたけれども、今後、介護保険の更なる負担軽減、こういったことも実施をし、できる限り高齢者の皆さんが安心して暮らしていけるようにしっかりとした支援をしていきたいと思います。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 重ねてここは総理にお聞きしますが、言うまでもなく憲法二十五条は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」、こう規定をして、政府にその努力義務を課しているわけですけれども、しかし、先ほど申し上げたように、平均年収百七十二万円の人々が二千万人を超えるこういう非正規労働者の実態、ただでさえ厳しい生活保護費を更に下回る五万五千円余りの国民年金の実態というのは、どう見ても健康で文化的な最低限度の生活が保障されているとは言えませんよ。これらの改善というものが多くの国民の願望でもある。そういう認識と改善方策というものを総理はいかがお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど大臣からもう既に答弁をさせていただいておりますが、まず、現在どうなっているのかと、また我々の方向性、政策の方向性がどうかということでありますが、現在働き盛りの五十五歳未満では、二十四半期連続で非正規から正規に移動する方が正規から非正規になる方を上回っております。言わば私たちの政策によって経済が改善をしている中において、着実にこの非正規から正規へという流れも改善をしているということではないかと、こう思います。  そしてまた、非正規の方に対しましても、最低賃金でございますが、この五年間で百円引き上げたところでございますが、我々は五年間。その前の十年間、自民党政権も含めて、自民党、民主党政権の十年間では八十六円の引上げにとどまっている。言わば十年間で八十六円だったものを我々は五年間で百円引き上げておりまして、こうした努力を今積み重ねているということでございまして、全国加重平均で時給千円を我々は目指していき、それを実行していきたいと、こう思っております。  今、又市委員が御指摘になった憲法二十五条に基づいて、国が社会保障の向上、増進に努める責務をしっかりと果たしてまいります。  そしてまた、そもそも非正規、正規の間のこの不合理な待遇差を埋めていき、非正規という言葉をなくしていく、そのための同一労働同一賃金の制度、しっかりと入れていくのが今回の働き方改革法案の一つの大きな柱にもなっているということでございます。  そして、年金についての我々の政策については、もう既に厚労大臣から答弁をさせていただいておりますので、答弁は省略をさせていただきますが、また、生活保護基準については、健康で文化的な最低限度の生活を保障する観点から、適正な水準となるよう定期的に検証を行っていくところでございます。  我々は、現在の経済政策を進めながら、経済を成長させ、そしてその富を広く国民に均てんしていきたいと、多くの方々に実感を感じてもらいたいと、こう思っているところでございます。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 今国民の中に、安倍総理は九条改憲であるとか軍拡に熱心だけれども、今必要なのは改憲ではなくて、憲法に保障された国民の権利の実現であるとか国民生活の向上を図ることだ、こういう声がだんだん広がってきています。これは、このことは率直に申し上げておきたいと思います。  次に、この間、裁量労働制に関する調査の異常データが四百件以上見付かって、千件にも及ぶのではないかとまで言われていますが、総理は、働き方改革法案から裁量労働制を全面削除する、こういうふうに表明をされた。当然であり、その責任は私は重大だと思いますよ。謝罪と削除だけで済みませんよ。この点について改めて見解を伺います。  あわせて、裁量労働制の実態を改めて調査すると言われるんですが、どのような方向性でやろうと考えておられるのか、お聞きをします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回のデータの問題について、国民の皆様に結果として疑念を持たれることになった、そのことにつきましてはおわびを申し上げ、そして、裁量労働制については今回の働き方改革法案の中から全面削除させていただくこととしたわけであります。その上において、実態を厚生労働省においてしっかりと把握し直すこととしたわけでございまして、そしてこの方法につきましては、実態把握の方法につきましては、厚生労働大臣に対して具体的に検討するように指示をしたところでございます。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 この関連法案には高度プロフェッショナル制度の創設は盛り込むということでありますが、労働時間、休日、深夜の割増し賃金の規制を取り払うというこの制度は、時間外・深夜労働や休日労働をしても残業代ゼロということになるわけであって、過労死も自己責任とされる、長時間労働が助長されるということはもう明らかだろうと思うんですね。これは先ほど小池委員の資料からも明らかである。  労働界がこぞって反対しているものがなぜ働き方改革なのか、働く人の視点に立った改革と言えるのか。少なくとも、裁量労働制を上回るような、定額で働かせ放題となるような、こういう高プロ制度というものを一括法案から是非外してもらいたい。このことについてお答えいただきます。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この高度プロフェッショナル制度は、言わば時間ではなくて成果で評価される働き方をしたいと考えている方々が自ら選択するものでありまして、この皆さんは高い交渉力を有する高度専門職を対象とするものであります。  例えば、海外とのやり取りを行う金融商品のディーラーが時差に対応した柔軟な出退勤がしやすくなる、あるいは、研究職がアイデアが湧いてきたときに集中してそのアイデアを生かして成果を出したい。ですから、そういう方にとっては九時五時的な働き方は適さないと、こう皆さん思っておられる方々が、自分はそういう働き方を創造的にしたいという方々が選ぶわけでございます。  同時に、健康の確保には十分留意をしつつ、意欲や能力、創造性を存分に発揮できる環境をつくっていきたいと、このように思っております。  労働時間に画一的な枠をはめる従来の発想を乗り越えて、高度な、そしてプロフェッショナルの方々が自らの創造性を思う存分発揮できるようにするための制度であり、必要なものであると考えております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 この高プロ制度の設計も、さきに問題になったずさんなデータがその根拠になっているんじゃありませんか。少なくとも、裁量労働制の方は撤回をして高プロは残すというのは理解できませんよ。是非ともこれは凍結をされるように、今後の審議の中でも更に追及していきたいと思います。  次に移りますが、北朝鮮の核やミサイル開発の問題ですけれども、これは東北アジアの緊張を高めるもので絶対に認められないということは当然のことであります。だからといって、北朝鮮に政策を変更させるために単純に圧力を強めれば解決をするとも思えません。  振り返ってみますと、八十余年前の日本は、中国に武力介入をして、国際社会から強烈な批判、非難されて孤立をして、石油の禁輸などの圧力を受けて、その結果、無謀な太平洋戦争に突入していきました。圧力強化の先は、屈服ではなくて暴走だったわけです。万が一北朝鮮が暴走すれば、在日米軍基地や日本の原発への攻撃が危惧をされることはもう明らかです。歴史を教訓として、対話と圧力を使い分けた巧みな外交が必要なんだろうと思います。  北朝鮮の核・ミサイル開発の背景は、二〇〇三年の米国による一方的なイラク攻撃があるわけで、だから、核、ミサイル、これを放棄させる道筋というのは、一つは米朝の相互不可侵条約締結と国交の正常化、二つには関係五か国による経済援助と核、ミサイルの放棄、これを一体で実現することだろうと思うんです。そのために、日本は、中国やロシアとともに、米韓合同軍事演習の停止と核、ミサイルの実験停止というものを今こそ仲介すべきではないのか、御提言したいと思います。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 北朝鮮は、暴走するかもしれないということを最大の外交力に使って様々な外交的な成果をこれ上げてきたわけでありまして、彼らが暴走するかもしれないということで、私たちがその脅かしに屈しては決してならないわけでございます。そのために、私たちは昨年、全会一致で石油の供給を、これは相当の石油の供給の、九〇%の供給を止めたわけでございます。  供給を止めればこれ暴発をするということではなくて、言わば、例えば我が国の例を挙げられたんですが、供給を止められたことによって我が国は石油を取りに行ったということで不幸な戦争となったわけでございます。それなしに、いきなり北朝鮮がただ単に暴発をするということは、これは当面考えられないわけでございまして、我々は各国としっかりと連携しながら対応していきたいと、こういうことでございます。  そして、米韓合同演習は、これは国際法上も認められたものであります。一方、北朝鮮のミサイル発射は、これは国連決議に反するものでありまして、同一に論ずることはできないと、こう考えております。

又市征治希望の会(自由・社民)

○又市征治君 時間が参りましたから、終わります。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で又市征治君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 立憲民主党の福山でございます。新しい政党に移って初めての予算委員会です。総理を始め閣僚の皆さん、よろしくお願い申し上げます。  さて、安倍総理、働き方改革関連法案から裁量労働制を分離されました。一定の評価をしますが、理由をお聞かせください。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回の裁量労働制の議論に関連して、厚生労働省のデータに対して国民の皆様に疑念を生じさせることとなりました。このため、裁量労働制については今回の改正から全面削除し、実態について厚生労働省においてしっかりと把握し直すこととし、その上で議論をし直したいと、このように考えております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 データの不備、国民の疑念が理由だということです。  加藤大臣、加藤大臣は衆議院の審議で、間違っている整合性のないデータであるのはそのとおりでありますし、しっかり整理させていただきますが、結果としては結論をひっくり返す必要はないとおっしゃっておられました。なぜ変わったのですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、長時間労働の是正についての議論でありましたので、これはやっぱり長時間労働というこの実態、認識、そこには変わりがございませんので、特に今、上限のない特別条項があれば、それ上限がないわけでありますから、それは上限を付けるべきだと、こういった認識には変わりがないということを申し上げました。  それから、裁量労働制についても、指摘されているように、例えばみなし時間とそれから実際に働いた時間の乖離、むしろみなし時間よりも長く働いているという実態、その認識はあるわけでありますので、それに対してしっかり規制強化をしていかなきゃいけないと、そういったことも含めてしっかりやっていく必要があるということを申し上げましたが、しかし、総理がおっしゃったように、この政府の示した裁量労働制に関するデータについて、国民の皆さんにこの改正そのものに対する疑念を抱かざるを得ない状況をつくってしまった。そういった意味においては、それは全面的に削除する、そして、改めてこの実態の把握を私どもの方でしっかりやって、その上で議論をし直していきたいと、こういうふうに考えております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 もうよく言われていますが、この労政審の出発点はこのデータでした。その中には高プロも含まれます。当然、今の新しくやる調査、実態を把握した上で、高プロについても議論を労政審に戻すべきだと思いますので、同様にこの法案から外すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) まず一つ、労政審での議論でありますけれども、委員が配られている資料の中にもございますけれども、平成二十五年からこれは産業競争力会議で裁量労働制を始めとした労働時間の法制について議論をしろということで、委員御指摘のあった労働時間等総合実態調査などを示して議論をいただきましたが、その後において改めてまた裁量労働制の拡大、そして高度プロフェッショナル制度の導入に関して、これは翌年ですけれども、平成二十六年六月の日本再興戦略改訂二〇一四でこの二点について具体的に労働政策審議会で検討しろということでございまして、同年七月から議論が開始をされました。特に高度プロフェッショナル制度については平成二十六年の十一月、十二月、二回で議論いたしましたけれども、そこでは、特段こうした実態調査の資料を提出したわけでもなく、それに基づく議論もなされたわけではございません。  いずれにしても、先ほどから総理もおっしゃっておられますけれども、高度プロフェッショナル制度は、時間ではなく成果で評価される働き方を自ら選択することができる高い交渉力を有する高度専門職が、働き過ぎを防止するための措置を講じつつ意欲や能力を発揮できる、そうした働き方の選択を広げていく、こういうものであります。  一方で、対象業務や年収要件によって対象者を絞り込み、また、労働時間、休日、休憩等の労働時間規制は外すことになりますが、同時に、働く方の健康をしっかり確保するため様々な措置を講じるということにしているところでございまして、そうしたさらには様々な健康確保措置も入れ込むということでもございますし、また、健康管理時間が長時間に及ぶ場合には、労働安全衛生法を改正し、医師による面接指導を一律に罰則付きで義務付ける、こういうことも予定をしております。  こうした健康確保措置をとりながら、能力ある高度プロフェッショナルの方がその能力を十二分に発揮をしていただける、そういった働き方をつくり上げていくということも必要だと、こういうふうに考えております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 今の御答弁だと、厚労大臣は、高プロの議論の際には働き方の実際のデータは要らないとおっしゃっているわけですね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 要る要らないというか、事実関係を申し上げたところでございまして、そこでの議論においてはそうしたデータを我々の方から提供して議論をされているという経緯にはなっていないということでございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 だから、新しくデータを取って調査をするに当たって、高プロに関しては要らないという判断を今のところしているということですね。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今、実態把握については裁量労働制についての実態把握を改めてし直して、そして裁量労働制についてはその実態把握を基に議論をし直していくということでございまして、委員御指摘のように、高度プロフェッショナル制度については、これまでの労政審の建議、また答申をいただいておりますので、それに沿って法案の作業を進めていきたいと、こう考えております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 だから要らないと言っているんですよね。はっきり言ってください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 要らないという意味があれですけれども、これまでのそうした議論を踏まえて続けていきたいと、こういうふうに考えております。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制度というのは、もう委員御承知のように、現行制度がございます。それについてまず実態を把握するということで資料も出させていただきました。ただ、その資料についていろいろ御議論もあり、それはやり直すということでありますが、高度プロフェッショナル制度そのものは現在制度そのものがないということでありますから、その高度プロフェッショナル制度がどうなっているかということについて今実態を把握するということは難しいという状況であります。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 いや、高プロはスーパー裁量労働制と言われています。逆に、医療関係者とかそれに近い働き方をしていて、過労死の家族の方には、そういう働き方をしているお医者さんもいらっしゃいます。だからこそ、裁量労働制の実態に基づいて高プロはしっかりと議論しなきゃいけないんじゃないんですか。  調査は要らないとおっしゃるんですね。もう一度お答えください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) そのスーパーとおっしゃる意味があれですけれども、裁量労働制と高度プロフェッショナル制度、例えば年収要件が全然違う、それから、高度な技能を要する仕事である等、その設定の仕組みが違う、仕組みが違う、対象が違うわけでありますから、裁量労働制については現行に制度があり、それを拡大していく、こういう流れでありますから、現行がどうなっているかということについてしっかり把握する必要がある。他方、高度プロフェッショナル制度は今申し上げたように現行そのものの制度はありませんから、それについて実態を把握するといってもそれは難しいというふうに思います。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 先ほどもお話を申し上げましたけれども、企画業務型裁量労働制度というのは、そもそも業務の性質上、その遂行の方法を大幅に働いている方の裁量に委ねる必要がある等々の中での制度であります。  他方、高度プロフェッショナル制度は、高度の専門的知識等を必要とし、その性質上、従事した時間と従事した成果との関連性が通常高くないと認められると、こういったものを業務の対象にすると。そして、仕組みにおいても、高度プロフェッショナル制度においては一定の、通常の平均の三倍以上の年収の制限をしていく等の仕組みにもなっているわけでございます。  したがって、先ほど申し上げましたけれども、裁量労働制については現状の仕組みを拡大をしていくということでありますから、現状がどうなっていくかということを把握していく必要はあるわけでありますので、その把握をもう一回し直していくということであります。それから、高度プロフェッショナル制度については今申し上げたように現状に制度がないわけでありますから、ないものを調べていくということはできないということを申し上げているわけでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 同じことになって恐縮なんでありますけれども、現在の高度プロフェッショナル制度というのは制度そのものが存在をしていないわけでありますから、その実態を把握するといってもそれは難しいわけでございまして、そうした難しいことを前提に必要性のあるとかないとかというのは答弁はできないと思います。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 高プロが導入されたら、この人たち、こういう働き方を今している人たちが高プロに移行するだろうと思われる方々はいらっしゃるはずです。その方々の今の働き方とか今の状況を把握する必要はないんですかと、そういうことを把握した上で実態調査をしなければいけないんじゃないですかと申し上げているんですが、それでも必要ないとおっしゃいますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 対象として一つ想定されるのは、年収一応千七十五万ということで想定をしておりますから、全雇用者の約三%。ただ、それには管理職等が入ってまいります。ただ、その人たちが全員行くわけではありません、業種も相当絞り込まれるわけですから。したがって、そこのところを調べたからといってすぐに高度プロフェッショナル制度ということにはつながっていかないというふうに思っております。  したがって、今委員御指摘の部分について改めて調査をしてということではなくて、これまでの議論を踏まえて法案の作業を進めていきたいと、こう思っております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 必要ないという判断だと受け止めました。  私、不思議な気がしています。働き方改革は安倍内閣の目玉政策と言われました。その法案を準備していたのに、国会に提出前にデータの不備が次々に見付かり、ぼろぼろになりました。そして、結果として裁量労働制の拡大を削除せざるを得ない事態に陥っています。普通ならとても格好悪い状況です。そして、そのぼろぼろのデータを出した大臣が高プロについて必要ないと言えるような状況ではありません。  大臣、本当はあなたの責任問題なんじゃないですか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 裁量労働制と一般労働制、一般労働者について、本来比較をすべきでないデータについてお示しをし、答弁をいたしました。この予算委員会でも答弁をさせていただきました。これは不適切ということで撤回をさせていただきました。また、委員御指摘のように、データ、この私どもの平成二十五年の調査ではありますけれども、調査において整合性のないそうしたデータも混じっているということの御指摘をいただき、今精査をさせていただいている、こういう状況でございます。これに関しては、私として、国会そして国民の皆さんにも申し訳ないとおわびを申し上げさせていただいて、御迷惑をお掛けをしているところでございます。  その上で、裁量労働制については先ほど申し上げたような対応をさせていただき、それ以外については労政審の建議そして答申を踏まえて今法案の作業を進めさせていただいている、こういうことでございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 一点だけ確認させてください。  データの新たな実態調査は、私は、労政審を始めとして戻して、そこで調査の仕方もしっかりと議論した方がいいと思っていますが、大臣どう考えていますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今のお話は裁量制に関するやり直しということでございます。今、裁量制についての実態把握をどうしていくのかということについては総理から、厚生労働省でしっかりやるようにと、そして具体的な方法については厚生労働省で議論しろということでありますから、これまでのこともしっかり反省をしながら、やはり新しい設計に基づいた調査をしていくなどのことが必要になってまいりますから、それらについてどういう形で議論をしていくのか。例えば、今委員、労政審とおっしゃいましたけれども、むしろ統計的な、何といいますか、素養というんですか、そういった方のアドバイス等を求めることも必要になってくるんではないかなというふうには思います。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 統計、実態調査のやり方、方法についても透明性を持って決めていただけますか。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) その透明性という意味はいろんな意味があるかもしれませんけれども、我々だけが決めるということではなくて、よくいろんな方の議論をいただきながら決めていきたいと、こういうふうに思います。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 総理、実は去年の三月二日、私は森友問題であのそんたく質問をしました。総理が随分むきになって怒っておられるのを記憶しております。今日また、一年たっても森友問題のものが一面をにぎわせました。(資料提示)  これ見てください、この一年間の安倍政権。森友問題は文書は廃棄、何か財務省が出してきました。加計問題は政治家の関与をうかがわせるメモ、官邸は怪文書扱いしました。後で文科省作成と認めました。日報は廃棄したものが存在しました。今回の働き方改革はデータ不備、調査原票は、加藤大臣はなくなったと最初国会で言いました。何と倉庫に三十二箱存在していました。  こんなことばっかりですよ。何でこれ、ばれなきゃそれでいいと安倍政権は思っておられるんですか。だから、廃棄したとか怪文書扱いだとか、なくなったとか言うんですか。  総理、これ、政府の国会対応や国民に対しての説明として、こういうのが続いていることに対して総理はどうお考えですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これはそれぞれ性格を異にするものでございまして、一つ一つお答えすることはできない、まとめてお答えすることはできないのでございますが、いずれにいたしましても、国民の信頼を得るためにこれからも誠実に対応していきたいと思います。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 じゃ、誠実に対応していただきましょう。  朝日の一面の記事、貸付決議書と売払決議書、国会に開示したものと異なるものが存在すると言われています。これが国会に出たものです。  お伺いします。これと別のものがあるんですか。お答えください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  本日の朝日新聞の一面報道についてというお尋ねだと思っております。  この報道につきましては、現在、大阪地検において、背任のほか、証拠隠滅あるいは公用文書毀棄等についての告発を受けて、捜査が行われている状況でございます。財務省としては、この捜査に全面的に協力するという段階でございまして、お答えすることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難いため、答弁を差し控えさせていただきたいと存じます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 中身を聞いているわけじゃありません。文書があるのかないのか、これ我々持っていますよ、一個。これと別のものがあるのかどうかと聞いているだけですよ。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 文書のあるなしというお尋ねでございますが、それも含めて、今大阪地検において、告発を受けて、捜査をされているということを踏まえて御答弁を申し上げました。  その上で、先ほど申し上げた答弁を踏まえた上で、捜査に対する影響というのは十分に配慮をしつつ、私どもとしても調査をしたいと思っております。さらに、その上で、捜査の最終的な影響ということも十分見極めながら、私どもとして、国会での委員の御指摘ということも重々踏まえて適切に対応させていただきたいというふうに存じます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 済みません、太田局長、別のものがあるということをあなたは知らないのか、知っていて答えないのか、どちらかお答えください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 今ほどのお尋ねも、要すればあるなしということを答えろというお尋ねだと思いますので、先ほど申し上げたとおり、基本的に、今の告発を受けての捜査の状況、それを踏まえての私どもの答弁に対するスタンスということで考えさせて、御答弁させていただいております。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  委員の御指摘は、私がそういうことを知っておるか知らないかというお尋ねだったと思います。知っておるか知らないかということ、それは文書の存否ということ、それにつながる話だと思っています。  いずれにせよ、この朝日新聞の報道は、あくまでその決裁文書について書き換えられていた疑いがあるという報道でございますので、それについては、今ほど来申し上げているように、大阪地検において、告発を受けて、捜査をされていると、その段階において私どもは捜査にまず全面的に協力するのが優先ということで対応しています。  ただ、その上で、捜査のことを、先ほども申し上げましたけれども、捜査に対する影響というのを十分配慮して調査をしてまいりますし、捜査の最終的な影響というのを十分踏まえながら、私どもとしても、委員からの御指摘でございますから、国会からの御指摘でございますから、それを重々踏まえて適切に対応するということで御理解を賜りたいと存じます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 違いますよ。私は、存否をあなたが知っているか知らないかというか、二つあるのか一つあるのかをあなたが知っているかって聞いているんじゃないです。あなた自身はそのこと自身のことを、事実をあなたは知っているかと聞いているんです。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 事実を知っているか知らないかということは、今ほどの最初の問いに結局戻ってくるお問合せだと思っております。委員の御指摘は重々分かっております、重々分かった上で御答弁を申し上げております。  その上で、要すれば、今の捜査の状況ということを踏まえて御答弁を申し上げているということでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 恐縮でございます。繰り返しの部分が多いと思いますが、整理してもう一度申し上げさせていただきます。  今朝の朝日新聞の報道につきましては、委員の御指摘も含めて、現在、大阪地検において、背任のほか、証拠隠滅、公用文書毀棄等について告発を受けて、捜査が行われているという状況でございます。財務省としては、この捜査に全面的に協力すると、そういう段階でございまして、お答えすることが捜査にどのような影響を与えるか予見し難いため、答弁は差し控えさせていただきたいというのが基本的な考え方でございます。  今ほどの基本的な考え方を踏まえた上で、捜査に対する影響というのには十分配慮をしつつ調査をしてまいりたいと考えております。その上で、捜査の最終的な影響ということも十分見極めながら、私どもとして、委員を含めた国会からの御指摘でございますので、それを重々踏まえて適切に対応させていただきたいというふうに考えてございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 それはさっきも答えているから分かっているんです。あなたは事実を知っているか知らないかと聞いているんです。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 私が存じ上げているか存じ上げていないかということは、それはそのままその文書がもう一つあるのかどうかというお尋ねにつながり、それは結局、朝日新聞の報道についてのお尋ねということになると思っております。  そういう意味で、御答弁は、今ほど整理させていただいた御答弁に尽きるというふうに考えてございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 じゃ、そんなあなたの予想している更問いは僕はしないと約束します。  じゃ、事実を知っているかどうか、お答えください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 恐縮でございますが、私なりに誠心誠意全てのことをお答え申し上げているつもりでございまして、更問いのあるなしにかかわらず答弁は変わらないというふうに存じております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 太田さん、見極めて、影響を見極めて調査をしたい。いつまでですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 捜査の最終的な影響を十分見極めてお答えを申し上げます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 最終的な影響を見極めてって微妙な表現で、終わるまでとも言っていないし、最終的な影響は見極められるのは、別に、ひょっとしたら今でもできるんです。いつまでですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 私ども捜査をしている側ではございませんので、そういう意味で受けている側としてということになりますけれども、いずれにせよ、最終的な影響を十分見極めてということでございますので、今の時点で何かの基準をもっていつまでだということを申し上げることは私の能力ではいたしかねます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 私、これ、我々に配られた方を持っています。私の知るところでは、少なくともこの貸付けの決議書の別のものには、調書の部分に契約経緯のところで特例的という文言が入っているそうです。でも、これには入っていないんです。残念ながら、私も今日現物持っていません。  大臣、これ出す前に、向こうが、政府側がはっきりとあるとかないとか言う前に、現物出てきたら大問題になりますよ。大臣、局長が答えない状況で、はっきりさせない状況で、もし現物が国会に出てくる前に出てきたら、大臣、これ責任問題になりますけど、どう思われますか。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 今、太田が答弁をさせていただきましたのが現状でありますので、私どもとしては今置かれている立場を真摯に御説明させていただいたということだと思っております。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、仮定、そうしたらとか、もし、ればとかいう、たらればとか、仮定の質問とかいうものに対してお答えするのはいたしかねるということは基本だと思っておりますが、今のようなことがあってはならないことだとは思っております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 あってはならないことですね。これ、出てきたら大問題になります。そのことは申し上げておきたいと思います。  実はこれに近いこともまだあります。今日、理事の皆さんに御理解いただいて、急遽配付をさせていただきました。ペーパー見てください。二枚あります。これ、森友学園問題の経緯書であります。詳しい方が内部文書、財務省間のやり取りです。もう一つは、一年前の、当時の民進党のヒアリング、国会議員に財務省が提出したものです。驚くべき間引き状態です。もうひどい間引き状態です。  お伺いします。なぜ国会に、議員側に出すときにこの経緯の中の平成二十六年度分を全て落としたのか、お答えください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答え申し上げます。  まず一点、委員御指摘の民進党のPTにお出しをさせていただいたという資料は、昨年の二月十日に、当時の民進党のPTに、会合にお出しをさせていただいた資料だと思います。昨年の二月九日にこの件について初めて報道がなされ、それを踏まえて翌日に民進党の会合で御要請があって、大変大きいざっくりとした経緯でございますけれども、そのときは私どもも初めてのことでしたし、民進党さんにとっても初めてだったと思いますので、極めて大きな骨格をということでお示しをさせていただいた資料だと思います。この骨格の資料は、それ以降、御案内だと思いますけれども、だんだん詳しくなってきて、今のところはもうちょっと詳しい資料に、このような資料ではないというふうには存じております。  その上で、もう一つ御指摘をいただいた資料は法律相談に付けておる文書ですが、これは現場の国有財産管理官の方が統括法務監査官という法律の専門家のところに相談をしたもので、特にこの相談をしたときには貸付けの段階で、貸付料を設定するという段階でございましたけれども、先方、森友学園の方から、ボーリング調査をやったら地盤の状況が違うと、よってもって貸付料がこれでは違うということがあっての相談でございました。ボーリング調査というのは二十六年の十月に行っているということでしたので、その二十六年のときの経緯を詳しく書いて、それでもって法律部門に相談をしていたということの経緯として、そういう文書の性格の違いということからなっておったと思います。  ただ、委員の御指摘は、要すれば、国会に対して説明の仕方が不十分だと、丁寧さが足りないという御指摘だと思います。最初の段階というか、いろんなところで、最初の、こちらの方も十分準備ができていなくて至らなかった部分があるということは、現時点からすればそれはおわびを申し上げないといけないというふうに思っていますが、このときの文書の違いはそういう経緯でございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  最初の民進党のPTにお出しした資料は、二十六年分がすっぽり抜けておるという御指摘だと思います。  この民進党のPTにお出しさせていただいた資料は、この土地の経緯をすごく長いスパンで記載しております。平成二十四年からのスパンで記載しております。その上で、本件の中心となる部分は、やはり学校法人側から取得要望書が出てきて、学校法人として認可適当が来て、その次には貸付けに至るということですが、貸付けに、認可要望が出てきてから貸付けが至るというのに相当程度時間が掛かる、それがある意味で二十六年が、その間中ずっと、その最終的な貸付けに至らないと、そういう途中経過でございましたので、一番、何というか、骨格の部分だけお示ししてしまうため、結果的に二十六年の部分がすっぽりある意味では委員の御指摘のとおり抜けているということでございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 骨格で二十六年の分は全部抜かそうと誰が判断したんですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  当時の理財局の担当でそういう整理をしたということですが、抜かそうということではなくて、一番ポイントの部分を整理をすると、結果的に二十六年の部分が、ずっと貸付けのところがなかなか話が進まないということで、そういう意味での骨格の部分がなかったということだと思っております。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 これね、よく見ると二十六年ってほとんど理財局と森友学園とのやり取りなんです。こっち側の何か骨格と言われているような文書は、後半戦のほぼ方向が決まったところからはそのやり取りあるんですけど、前半戦のやり取りは、全部森友学園とのやり取りは削除されているんです。  これ、意図的に森友学園と理財局のやり取りを削除したんじゃないんですか、局長。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 今ほどおっしゃられたのは近畿財務局と森友学園とのやり取りということでございますが、やり取りをある意味でしている間は、ある意味で行ったり来たりしていて物が進んでいないということです。物が進んでいる、一歩一歩進んでいるところをこの骨格と言っているところで示していて、取得要望が出てくる、あるいは適当という答申が得られる、それで貸付契約ができる、それから最終的には売買に至ると、そのところを書いておると。その結果、やり取りをしている部分、要するに進んでいない部分が二十六年度、ある意味での進んでいない部分が二十六年度なので、それが抜けていると言われればそういうことでございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 別にあなた方が解釈して国会に提出する必要は全くないんです。当時、経緯を知らせろと言っているんだったら出せばいいじゃないですか。それから、その後、さんざん経緯を我々は国会でも出してくれと言ったときに、この文書は一回も出てきていないですよ。これ内部文書じゃないですか。事の経過に至る内部文書を何で出せないんですか、これ。これ一回も出てきていないですよ、今まで。後になってから出してきたんだったら百歩譲ってあり得ますよ。出してこないじゃないですか、それから、去年の、半年間の国会でも。何で出さなかったの、じゃ、これを。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) 委員御指摘の資料は法律相談文書の中の一部でございますが、法律相談文書については、基本的に、情報公開請求があって、その情報公開請求の過程において私どもが気付いて、それで最終的に国会にお出しができたというものでございます。それまでの間、我々が気付かなかった、気付けなかったということは誠に申し訳ないと思っています。おわびを申し上げたいと思います。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 国会の何、理事会の請求に対して気付かなかったの。違うでしょう、あなたの今言っているのは、九月以降の情報公開請求について気付かなかったと言っているんでしょう。三月、二月に理事会で請求している経緯について気が付かなかったなんてあり得ないじゃない。何で出さなかったの。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  法律相談文書については、委員おっしゃるとおり情報公開請求によって気付いてということでございます。  今の委員の御指摘は、恐らく昨年二月、三月の理事会の請求に対して出してこなかったという御指摘だと思います。残念ながら、そのとき気付いていなかったというのは、至りませんけれども事実でございます。  その上で、昨年理事会で御請求があり、いろんなことは、その後理事会で協議がなされ、その協議の中で踏まえて、一つ一つそれぞれの委員の方の御要請に応じて提出をさせていただいているというところでございます。(発言する者あり)

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  昨年三月だと思いますが、委員の方からも御指摘があって、森友学園に関する国有地売却に関する決裁文書及び関連文書の資料の提出ということの御要求をいただきました。その中身について理事会で御協議をいただいて、委員の関心の高いものから順次でございましたけれども提出をさせていただいております。  今ほどの法律相談文書の部分は、先ほど来申し上げておりますように情報公開請求の過程において昨年十一月にやっと気が付いているという状況でございましたので、そういう意味で提出が遅れているということでございます。誠に申し訳ございません。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 関連文書出ていませんよ。昨年の予算委員会で出たことになっていませんからね。  私は関連文書は要求しましたけど、出てきていないですよ。このクロノロジーだって出てきていないですよ。気付いていなかった、その後は出した。実は当時何て言っていたか分かりますか、理財局長は。廃棄したと言っていたんですよ。全部違うじゃないですか。局長、どうなんですか。

太田充財務省理財局長

○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。  関連文書と委員が御指摘のところは、委員からすれば関連文書が十分出ていないという御指摘はよく分かります。ただ、関連文書といって何を指すのかというのが大変分からないので、特定をいただいた上でお出しをさせていただいているということを申し上げております。  それから、廃棄した云々というのは前理財局長が答弁をしておったことですが、それは私どもの、特に応接録あるいは面談記録という類いのお話で出ていましたけれども、それは、基本的な今の私どもの文書管理のルールを御説明して、そういうルールですと。ただ、基本は、本当はそれを決裁文書に集約をしないといけなかったのが、それは十分でなかったということを反省をしないといけないということで、今後の見直しも含めて申し上げているということでございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 まあ全く納得できないんですが、実は二十六年の四月の二十八日からここ出てきているんです、いろんな交渉が。二十八日からこれ動き出しているんですけど、何と四月の二十五日に安倍昭恵総理大臣夫人が、建設予定地を四月の二十五日に視察をしています。だから、隠蔽するために消したのではないかと言われても仕方がないと思いますよ、僕は。  総理、もう一個ここにもあるんですけど、安倍昭恵夫人の講演録が新しいのが出てきました。DVDがここにあります。ここで安倍昭恵総理夫人は、主人に前々から塚本園長からお手紙をいただいたり、実際にもお会いしていただいたりしていましたけどと講演で言われています。  私の記憶では、総理は籠池被告とは会ったことがないと国会で答弁されていたと思いますが、総理、いかがですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは答弁しているとおりであります。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 実は、籠池被告も安倍総理に会ったことはないとインタビューで答えています。  安倍総理、安倍昭恵夫人はうそを言っているんでしょうか、子供たちの前で。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私は存じ上げませんから、そのテープというのを、答えようがございません。私が言っているのが正しいわけでありますし、また、妻もそれは知っているということであります。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 後で御覧いただければと思いますが、明確に、前々から塚本園長からお手紙をいただいたり、実際にもお会いしていただいたりしていましたけどと言われているんですが、じゃ、安倍昭恵夫人は子供たちの前で、まあ若干事実と異なることを言われてしまったということですか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いずれにせよ、私も妻も国有地の売買あるいは認可には関わりがないということでございますから、その会った会わないというのは、これは別に、それとは全く関係のないことでございますから、一々答える必要もないだろうと。  そして、そもそも私は会っていないということは……(発言する者あり)済みません、後ろの方、場外から発言するのはやめていただけますか。やめてください。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 静粛に。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) それで、それについては、それについてはもう何回も私が答えているとおりでございます。

福山哲郎立憲民主党

○福山哲郎君 僕ね、実はもうこういうの嫌なんです、この問題。はっきりしてください。  なぜかというと、安倍昭恵夫人はあれなんです、会ったと言っているんです。籠池さんは証人喚問の席では会っていないとおっしゃっているんです。ずれているんです。百万円の授受も、籠池証人は、籠池被告は証人喚問で、もらったと言われているんですよ。安倍昭恵総理夫人は渡していないと言われているんです。総理と安倍昭恵夫人の見解もこれ違っているんです。いつまでたってもこれ平行線です。  さっき、我々に渡す資料を、経緯を思いっ切り間引いたのも理財局長です、当時の責任者は。だから我々は、佐川理財局長も安倍昭恵総理夫人も証人喚問をしないとこれいつまでたっても決着しなくて、また今日新しいものが出てきました。何でこんなのいつまでやっているんですか。これ、追及している方が悪いんですか。説明し切れない、証拠を出していない方が悪いんですか。今うなずいたでしょう、我々が悪いんですか。答えてください、総理。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 時間が来ています。答弁だけ。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) そんな興奮しないでくださいよ。いや、余り興奮されると冷静な議論ができませんから。  言わば、会っていないのはもう会っていないと言っているんですし、籠池さんも会っていないと言っているわけでありまして、妻がそこでどういう答えをしたかというのはそれほど大切なことなんですか。大切な問題じゃないんじゃないですか。それは、そこでどう答えるかというのは本質とは全く関わりがないことであって、どういう意味で私は述べているのかは承知をしておりませんし、ここで答えようがないのでございますが、いずれにせよ、それはほとんど意味のないことだろうと思っております。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 次に、薬師寺みちよ君の質疑を行います。薬師寺みちよ君。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 無所属クラブの薬師寺みちよでございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。  本日は基本的質疑の日でございます。国会のこの議論が分かりにくい、そういう私は意見をたくさんいただいております。ですので、今日は専門的な用語を使うことなく、理解しやすい議論に努めたいと思っておりますので、御協力よろしくお願いをいたします。  では、総理、日本の財政状況、まだまだ厳しゅうございます。来年は消費税増税をなさいますか、お考えをお示しください。    〔委員長退席、理事丸川珠代君着席〕

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 昨年の選挙でお約束をしたとおり、我々、二%消費税を引き上げる際に、子供たちあるいはまた子育て世代へしっかりと投資をしていくということと同時に、社会保障の安定化のためにも使っていくという判断をしたところでございます。そういう意味において、消費税を引き上げていく必要があるわけでございますので、そういう状況をつくって、経済状況をつくっていきたいと、こう考えております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  多くの皆様方が本当に知りたいと思っていること、それは本当にシンプルなことなんです、単純なことなんです。今年のこの予算、実は生活に直結しますよね。でも、この委員会ではその中身が、なかなかこの予算の中身に触れられることはないんです。だから、今日は基本的質疑の日でございます。まずはしっかりとこの中身を皆様方に理解いただきたいと思っております。  国民の皆様方にこの予算を通じて理解をしていただきたいなと総理が思っていらっしゃることがございましたら教えていただけますでしょうか、お願いいたします。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変予算委員会らしい建設的な御質問をいただいたと、このように思います。  平成三十年度予算は、一億総活躍社会の実現やデフレ脱却といった課題に的確に対応するものとしております。  まず、人づくり革命を進めるため、待ったなしの課題である待機児童の解消に向け、保育所の整備を加速しつつ、保育士の処遇改善を行うとともに、貧しい家庭に育った子供たちでも大学に進学できるチャンスを確保するため、給付型奨学金やあるいは無利子の奨学金を拡充します。  また、中小・小規模事業者の生産性革命を実現するため、賃上げ、設備投資を税制で後押ししつつ、予算面においても地域の中核企業による設備投資を支援するとともに、後継者不足に悩む中小企業の事業承継を税制と併せて予算面でも支援することとしています。さらに、キャリアアップ助成金により、非正規雇用労働者の処遇改善などを通じて人手確保を支援してまいります。  このような重要課題に重点化する一方で、薬価制度の抜本改革などによる社会保障費の伸びの抑制を始め、財政健全化にもしっかりと取り組んでおります。  経済再生と財政健全化を両立させる本予算の一日も早い成立が最大の景気対策であり、今後とも丁寧に説明を行ってまいりたいと思います。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  でも、今のこの総理の声というものが国民には届いていないんです。私は、この前の韓国で行われましたオリンピックの応援メッセージ、LINEで見せていただきました。あのように分かりやすい言葉、そしてSNSなどを使用してもっと多くの皆様方に今の総理の声というものを伝えていくべきだと思うんですけれども、総理、お考えはございますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政治のニュースは、ややもしますと難解と思われ、そして敬遠されがちでありますが、しかし、政治は国民のものであり、様々な政策や中身や私の思いについて、国民の皆様の理解を得られるよう発信の努力を積み重ねてまいりたいと思います。  従来はテレビや新聞などメディアを介しての間接的な発信であったわけでございますが、それ以外には手段がなかった。しかし、近年、SNSなどが発達をしまして、国民の皆さんに直接リアルタイムで語りかけることが容易となったところでございまして、できる限りの手段を尽くす観点から、ツイッターやLINE、フェイスブックに加えまして、本年からはインスタグラムの活用もスタートしたところであります。  SNSのメリットは双方向であることであり、様々なコメントをいただくことは、時にはショックを受けることもございますが、非常に参考になり、元気付けられることも多いわけでございます。これまで余り報道されなかったオフショットを始め、写真や動画なども活用しながら、国民の皆様にとって分かりやすい発信にも心掛けているところでありまして、アベノミクスやあるいは北朝鮮の問題といった一見難解な政策についても興味を持っていただくよう努力をしていくところでございます。  先ほど御紹介いただいたLINE、首相官邸のLINEにおきましては三百九十万人の方々にフォローしていただいておりますし、官邸のフェイスブックでは四十二万人の方々にフォローしていただいております。私個人のフェイスブックでは約五十万人超え、六十万人近い方々にフォローしていただいておりまして、直接これからも語りかけていきたいと、こう考えているところでございます。    〔理事丸川珠代君退席、委員長着席〕

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  私もフェイスブックで多くの友人が総理のあのメッセージ、シェアしているのを見まして、これからはもっと政治も国民の皆様方に近づいていかなければならないと思っております。  次に、医療、そして介護、年金、それはいわゆる社会保障と呼ばれているものでございます。この予算が増加の一途をたどっております。この国家予算を大変圧迫していますよね。これって皆様方本当に心配していらっしゃるんです。これからの未来に向けて、この税というもの、医療、介護、年金、このバランスをどのように保っていくのか、財務大臣、お願いをいたします。

麻生太郎自由民主党財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

○国務大臣(麻生太郎君) これは、御指摘、いわゆる御心配をいただいているということなので、それに対する説明ということなんだと存じますけれども、少なくとも、いわゆる年金の話というのが一時期えらい騒ぎになったことがありましたが、あのときは、年金がなくなっちゃうとか年金が給付されなくなるんじゃないかという話がえらくあおって随分言われたり書かれたりしたと記憶しますけれども。  少なくとも、社会保障というものを考えるときには、日本は世界の中で最も早く少子高齢化という状況が進んでいますので、そういった状況の中には、一体、年金、医療、介護といったような社会保障の給付費が、働いている勤労者に対する負担が当然ひどくなります。昔は六人働いている人で高齢者一人、今は二・何人で一人ということになりますと、簡単なことを言えば三倍ぐらいの負担ということになろうと思いますので。  そういった意味では、こういった社会保障というものに対して、我々は、保険とかいろんな形で昭和三十年代から、岸内閣のときからこの皆保険というのをスタートさせているんですけれども、そういった税率の引上げ等々いろいろやらせてきていただいたんですが、なお将来世代への負担というものを、今、そういった部分を税収で賄うというのに、いわゆる保険ではなくていわゆる借金を使ってそのぐらいは穴埋めしているという状況にありますので、こうなっていくんじゃないかという御心配をいただいておるわけなので、そういった社会保険料の増加というものがこのままいくとずっと上がっていくことになりますので、給付と負担のバランスというのの取組というのをどれくらいバランスさせるかというのは、これはすごく大事なところだと思っています。  日本の場合は、アメリカみたいに低福祉低負担、スウェーデン、フィンランド等々は高福祉高負担、両方の中間ぐらいのところで、国際的にいくとそういうことになっているんだと思いますので、そういった意味では、私どもの現政権としては、少なくとも社会保障の伸びというのが毎年一兆円ずつぐらい伸びていくというのは、とてもではないけど堪えられるというような、いわゆる負担率が、社会保障負担費がえらく高くなって、今四二%ぐらいのものが増えていって五〇超えちゃう、六〇になっちゃうというような話になりかねませんので、是非ということで、三年間で一兆五千億ということにさせていただいて、三年間毎年約五千億ということでやらせていただいて、おおむねその高齢化の伸びの範囲内に止めさせていただいたと思っております。  また、消費税というものに関しましては、二〇一四年の四月に八%というのに引き上げさせていただいたんだと思いますけれども、これを二〇一九年十月に八%から一〇%、二%引き上げるということにさせていただいておりますが、この二%分のかなりの部分を、いわゆる低所得と言われる方々の医療とか介護保険料の負担の軽減を行うとか、また、いわゆる介護とか保育とか、そういった受皿を拡充するということはやっぱり今の話なので、今の状況としては急ぐべき話なのではないのかという御意見を踏まえて、これを大幅に拡充させていただくということで社会保障の充実等々をさせていただいておりますので、今御心配の言われております部分は私どもも十分それを考えた上で、少なくとも、私どもは、社会保障、保険のことに関して、GPIF、いわゆる国民年金の運用等々に関しましては、ガバメント・ペンション・インベストメント・ファンドというのを略してGPIFと言っておりますけれども、こういったお金の運用を使わせていただいて、そういったものを、この内閣になってから五十数兆円、それを大きくさせていただいておりますので、そういった部分では年金がなくなっちゃうとかいうような話はなくなっておるという、最近は聞かなくなってきていると思っておりますので、国民の不安の払拭というのは引き続き努めていくと同時に、きちんとしたこういった対応をやり続けていくというのは財政再建の意味からも極めて大事なことだと思っております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  そうやって分かりやすい説明というものが実は本当は大事なんだと私は思うんです。今までは、やっぱり政治、国会というものになかなか皆様方が、この放送も見ようじゃないか、見たいねと思ってくださる方、大変少なかったと思うんですけれども、そういう国会にも私はなるべく皆様方の御協力を得ながらしていきたいなと思っております。  それもございまして、実は提案がございます。この医療、介護、年金というものが抱える問題は暮らしに直結いたします。その問題を解決するためにも、国民的な理解がしっかりと得られなければ、こういう制度ができてしまった、じゃ、私たちの生活はこんなに変わるんだね、結局上から何か物が降ってくるように負担感だけが残ってしまう、これはなかなか理解得られないと思います。  ですから、今までは一部の有識者、一部の経験者、一部の関係者だけが審議会などで議論してきましたけれども、もっと私どもが国民の皆様方の近くでしっかりと説明を果たしていく、そして、その上で国民の声を聞き理解を求める、先ほど総理もおっしゃったような双方向の会話というものが必要になってくるんではないかと思います。  そこで、国民会議のようなシステム、国民会議というような国民の皆様方の声を聞き留めるような、そういった組織をつくっていただきたいなと私は発案したいんですけれども、総理、いかがでいらっしゃいますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 年金、医療、介護などの社会保障は生活に密着する制度であり、国民の共通財産として守り育てていく必要があります。そのためには、広く国民の皆様に理解と安心感、納得感を持っていただくことが重要と考えています。  そこで、国民の皆様に説明し、御意見を伺う観点から、例えば、私や担当大臣が一億総活躍社会の実現に向けて二十代の若者や介護を行っている方との懇談を行う、担当大臣である厚生労働大臣等が保育所に子供を預けるための保活を経験した保護者の方々との意見交換を行うなど、当事者の方から直接お話を伺っているところであります。  これらに加えまして、私自身、例えば、福島県の特養、特別養護老人ホームを訪問しまして職員の方から人手不足についてお話を伺ったり、あるいは埼玉県の産前・産後ケアセンターで利用者や母子保健ケアマネジャーの方々と意見交換するといった国民の皆様と直接お話しする機会を設けてきておりますが、大変有意義でありました。  実際に例えば介護のために離職をせざるを得なくなった方々の切実な声を、皆様からお話を伺ったところでございます。どういう理由でということについては、言わばアンケート調査から出てくる数字と違いまして、直接お話を伺いますと、それぞれの事情、切実な事情について、言わばこの重要性について理解する上で大変重要であり、また、政策立案をしていく上においても大変参考になったところでございます。  また、正規、非正規の、この問題とはちょっと違いますが、正規、非正規の問題につきましても、実際非正規の方々が持っているこの納得できないという気持ちについてもですが、そうしたお話も伺いながら、経済界について、経済界を説得していく、お話をしていく際にも大変参考にもなったところであります。  あわせまして、厚生労働省のホームページ上でも、社会保障等について気軽に幅広い御意見をお寄せいただく「国民の皆様の声」募集を行っているところでございます。  今後とも、社会保障に関する政策の推進、検討に当たっては、国民の皆様の声をしっかりとお伺いをし、そしてそれを政策に反映させていきたいと、こう考えております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  それで、丁寧な対応をしていくと、定量的に見えないもの、数字では見えないものがしっかりと私どもの心の中にも入ってまいりますので、これからも是非続けていただきたいのと、また、それを定期的に行っていただきたいと思っております。  では、パネルをお願いいたします。(資料提示)  先ほども総理がおっしゃいました少子高齢化、でも、少子高齢化という言葉を使うと何かすごくネガティブに聞こえてしまうんですけれども、これを少子長寿化と捉えると、実は大変めでたいことだというように視点も変わってまいります。健康で長生きできれば、医療、介護、その費用の増加にも歯止めが掛かります。  社会保障制度は、実は厚労省以外にも様々な省庁の皆様方が関わってくださっています。例えば、文科省、スポーツもそうです、社会保障教育も行ってくださっておりますし、経済産業省さんは、いわゆる健康経営と申しまして、企業の中で健康をつくっていこうじゃないかというこの環境整備に大変力を入れてくださっております。健康産業にも、ますますこれから産業というような意味でも発展させていかなければというような企画も私も聞いたところでございます。  このように、どうしても社会保障制度というと厚生労働省と思いがちなんですけれども、こういった様々な省庁横断的な取組をしっかりパズルをはめて効率的に回すためにも、省庁横断的な仕組みというものもひとつしっかりとつくっていく必要があるのではないかと私は考えておりますけれども、御意見いただけますでしょうか。お願い申し上げます。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変重要なことだと思っております。  我が国の健康寿命は、男性が七十一歳、女性が七十四歳と世界でもトップレベルであります。これ、やはりこの健康寿命が大切、とても大切なんだろうなと思っておりますが、国民が健やかで心豊かに生活をし、そして長寿で長生きできる社会を実現するためには健康長寿の更なる延伸が必要だと、こう考えています。  このため、平成二十五年より進めている第二次健康日本21において、健康寿命の延伸を目標に掲げた上において、スポーツを通じた運動習慣の増加、そして適切な食生活を通じた国民の健康づくり、生活習慣に関する正しい知識の普及などの取組を、厚生労働省を中心に関係省庁間で連携しながら進めているわけでありまして、また、健康増進のためには長時間労働の是正を通じたワーク・ライフ・バランスの確保など働き方改革を進めることも重要であろうと、こう思っております。  こうした健康増進の取組を一層進めるため、四千を超える事業所、そして団体、自治体に参加をしていただき、健康づくりの取組を支援するスマートライフプロジェクトを実施をしています。  このように、健康施策、関係者の連携、協力を図りながら健康長寿の実現に向けた取組を進めていきたいと、こう考えております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  せっかくですので、厚労大臣にもお伺いをさせていただきたいと思います。  このように、やっぱり連携ということで、更に私は各省庁とも強固に連絡を取り合いながら本当にこの健康長寿社会を迎えていってほしいんですけれども、一言いただけますでしょうか。お願い申し上げます。

加藤勝信自由民主党厚生労働大臣・内閣府特命担当大臣(拉致問題)

○国務大臣(加藤勝信君) 今総理からも取組等についてお話がありましたけれども、やはりこの健康長寿ということを考えていくときには、やっぱり予防とか介護、そして更に幅広い様々な方々が参画して対応していくことが必要だろうというふうに思います。  そういう意味では、例えばでありますけれども、平成二十七年に民間主導で日本健康会議というのが発足しまして、医療関係団体、保険者団体、自治体、経済界の各界のリーダーが手を携え、健康寿命の延伸と、また適正な医療の実現に向けて取組を、しかも中央ではなくて各地域地域で展開をしていくということを進めておりまして、こうした動きに対して、私ども厚労省はもちろんでありますけれども、内閣官房や、また経済産業省とも連携をして支援をさせていただいているところでございます。  こういうように、この健康長寿を図っていくという意味においては、もちろん厚生労働省もしっかり取り組む必要がありますけれども、委員御指摘のように、内閣官房、経産省、文科省等々幅広い省庁、農水省も関係する部分もあります、そういった様々な省庁とも連携をしながら、健康長寿社会、そしてそれは一億総活躍社会にもつながっていくわけでありますけれども、その実現に向けて努力をしていきたいと思います。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  まさに日本の文化を変えていかなければ、これって実際に到達目標まで行き渡らないんですよね。やはり我々の生活習慣も変えなければならない。それは国民お一人お一人のやっぱり生活にかかってまいります。ということは、全員野球で取り組まないと、医療費はどうなるんだ、年金はどうなるんだと、いつまでたってもその心配が絶えることはございません。  ですから、しっかりと、もちろん旗振りをするのは私ども国会であったり政府の皆様方だと思いますけれども、これはもっと国民の皆様方にもしっかりと御理解いただいた上でその施策というものを充実させていただきたいと再度お願いをさせていただきます。  このような議論をしておりましたら、私、実はいつも厚生労働委員会の中で多くの官僚の皆様方にも御協力をいただいております。レクチャーという形で、部屋でいろんな資料を基に様々な議論をいたします。そこからまた新しいアイデアも生まれてまいります。というように、実は官僚の皆様方というものは、地に足付いた政策、そして多くのデータを持っていらっしゃいます。しかし、その皆様方が今、声を発する場所がないんです。  先日、経済産業省の若手プロジェクトの中でも、「不安な個人、立ちすくむ国家」という報告書が出ました。あれはすごく話題になりましたけれども、私は、これは世の中に一石を投じたものだと思っております。賛否両論ございますけれども、しっかりとこういう声を上げていっていいんだ、そういうように、私は、官僚の皆様方が更に声を上げる、そういう現場をあえてつくっていくべきではないかというふうに提案をしていきたいと思います。  そうでないと、せっかく優秀な人材がいるのに、省庁に入ろうじゃないかと思ってくださいませんし、やはりこの官僚の皆様方、働き方改革が本当は必要なほど過重労働もしてくださっています。その中で、私どもが、やっぱり手足となって、若しくはパートナーとなっていただくためにも、彼らが声を上げていく場というものをあえて総理におつくりいただきたい。いかがでしょうか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 様々な改革を断行し、新たな国づくりを進めていくためには、行政のプロである公務員の皆さんの発想力と行動力が必要不可欠であり、大いにこれは私も期待をしているところであります。  公務員の皆さんには、内閣の基本方針にも定めているとおり、組織などのしがらみにとらわれることなく、プロとしての誇りを持って、政策立案に当たっては積極的に提案し、現場にあっては果敢に行動してもらいたいと考えております。  ただし、ただし行政のプロである以上、その発信には当然責任が伴うわけでありまして、大切なことは、いいことを言うだけではなくて、やっぱり実現することが求められているわけであります。これは評論家と違うところだろうと思うわけでありまして、実現こそが重要であり、単なる言いっ放しにとどまることがないようにしてもらいたいと、このように思っております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  そのような形でどんどんどんどん発信をしていくということは、私はすごく重要だと思っております。そうでなければ、もう疲弊してしまって、途中で退職をしてしまいたいななんていう声も実は聞こえてまいりまして、私は大変残念に思っております。  もう本当にこの国のことを思って官僚の世界に飛び込んできてくださった方がたくさんいらっしゃいますので、そういう方々の能力を遺憾なく発揮していただくような、そういう現場を私どもも協力してつくっていかなければならないんじゃないかということで今日は提案をさせていただきました。  もう一つ提案をしたい内容がございます。政府の開催する審議会についてでございます。政府の審議会の委員をもっと公募していただきたいんです。  私も、実は構造改革特区評価・調査委員に公募で選ばれました。ということは、その公募、もっと行われているんではないかなと調査をしてみたんですけれども、なかなか使われていないんです。同じ委員の方が掛け持ちをしていらっしゃる。どこの名簿を見ても、あっ、またこの人入っているな、それが現実でございます。もっと広く実はアイデアを持っていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。  総理、一言いただけますか。

安倍晋三自由民主党内閣総理大臣

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 割と確かにちょっと同じ人が入っているということもございますので、私も、なるべく広く、大変立派な見識を持っているという方にはいろんなところでお願いをしたいという気持ちはあるんですが、他方、やはり様々な方々に関わっていただくことも重要だろうと、こう思っております。  国民の皆様の声に耳を澄まして、国民の皆様とともに政治を前に進めていくということは、安倍政権、安倍内閣の原点でもあります。政府の政策立案に際して開催される各種の審議会、検討会議等においても、委員の方々には幅広い観点、専門的な知見などに立って闊達に御議論をいただくことを期待しているものであります。こうした観点からは、議員御指摘のように、必要に応じて委員を公募することも一つの方法であると考えています。  いずれにせよ、委員の人選や構成については、それぞれの会議の趣旨あるいは目的に照らしつつ、委員によって代表される意見、学識経験等が公正かつ均衡の取れたものとなるよう、引き続き努めていきたいと、こう思っております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございます。  私も新聞の片隅に出た公募の記事を見て論文で応募もさせていただきました。多くの方々がもしそういう機会があったら参加したいなと思っていらっしゃると思います。そうでなければ、その公平公正なというところがなかなか国民の皆様方には御理解いただけないかと思います。ですから、是非、こういう機会でございますので、公募の委員を増やすよう御協力をいただきたいと思っております。ありがとうございました。  では、最後の質問に移らせていただきます。  いよいよ九日からパラリンピックが開催をされます。私も開会式に参加したいと思っております。  オリンピック・パラリンピック担当大臣として、次の東京オリンピック・パラリンピックにつなげるために、今回のパラリンピックの見どころ、教えていただけますでしょうか、お願いいたします。

鈴木俊一自由民主党国務大臣

○国務大臣(鈴木俊一君) 三月九日から十八日までの日程で、平昌二〇一八パラリンピック冬季競技大会が開催されます。この大会において、日本選手がすばらしい活躍をして、そして国民の皆さんがパラリンピックに大きな関心を持っていただくことが、次なる東京パラリンピック競技大会の成功につながるものだと、そう思っております。  幸いにいたしまして、今大会は日本の放送局も相当力を入れてくださいまして、例えばNHKでは、開会式、閉会式を含めまして大会期間のほぼ毎日生中継を中心に放送がなされて、テレビでの放送時間は前回のソチ大会の約二倍になる予定だと聞いております。そして、放送時間だけではなくて、中身においても、障害のある方などに向けましたユニバーサル放送、これも実施をすると、こういうことであります。  平昌パラリンピックの見どころはどこかというお話でございますが、私としては、まず、パラリンピック競技における選手たちのひたむきな姿勢、そしてその圧倒的なパフォーマンスを見ていただきたいと思います。テレビ放送によって多くの方々に御覧をいただいて、パラリンピックや障害者スポーツへの興味や関心が大きく高まることを期待をいたしております。  平昌パラリンピックが終了いたしますと、いよいよ次は二〇二〇年の東京パラリンピック競技大会でございます。私もかねてより、パラリンピック競技大会が成功して初めてトータルとしての東京大会が成功したと言えると、そう言っているところでございますが、これから始まる平昌での盛り上がりは次の二〇二〇年の東京大会への機運醸成へとつながっていくものだと確信をいたしております。  なお、私も国会のお許しを得られれば開会式に出席をさせていただいて、そしてその熱い思いを二〇二〇年東京大会の成功に続けていきたいと思っております。

薬師寺みちよ無所属クラブ

○薬師寺みちよ君 ありがとうございました。  とても大事なことなんです。テレビを見て、あっ、次に障害者のスポーツの何かイベントがあっている、参加してみようじゃないか、一緒にそこで勉強してみようじゃないかと、もういろいろなことにつながっていくんですね。  ですから、是非、文科大臣もそうですし、いろんな大臣方も実際に障害者スポーツ、実践してみてください。本当に一緒に楽しめることなんです。もうこれからは我々もオリンピック・パラリンピックのためにしっかりと準備をしていきたいと思いますので、御協力よろしくお願いいたします。  ありがとうございました。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で薬師寺みちよ君の質疑は終了いたしました。(拍手)  これにて基本的質疑は終了いたしました。  速記を止めてください。    〔速記中止〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。     ─────────────

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) この際、先般、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。  それでは、報告を難波奨二君にお願いいたします。難波奨二君。

難波奨二民進党・新緑風会

○難波奨二君 予算委員会委員派遣の調査につきまして御報告いたします。  派遣団は、金子委員長を団長とする十五名で編成され、二月十九日及び二十日の二日間、京都府及び大阪府を訪れ、近畿地方の経済情勢、両府における重要施策等について概況説明を聴取するとともに、地域における産業の状況及びインバウンド対応の取組等について調査を行ってまいりました。  まず、近畿地方の経済情勢については、個人消費は緩やかに回復しており、生産活動も回復している。雇用情勢も一層の改善が進んでいる。こうしたことから経済は全体として緩やかに拡大しつつあるとのことでありました。  そのほか、当該地域の国税収納状況及び貿易動向等について説明を受けました。  次に、京都府からは、府の産業の状況や府政の概要について説明を受けました。府の産業構造は、ハイテク・先端産業、伝統産業、観光・文化産業の三つが中心であり、それぞれ関連性を有することが強みとなっている。また、中小企業応援隊を中心とした支援や非正規就業者へのワンストップでの総合就業支援に取り組んでいるとのことでありました。  このほか、京都府においては、京都御所を訪問し、一般参観拡充への取組、天皇陛下の退位等に関する儀式への準備状況等について説明を受け、高御座などを視察しました。  次いで、京都迎賓館を訪問し、国公賓等の接遇実績、参観者数増加に向けた取組等について説明を受け、館内の状況を視察しました。  次いで、株式会社龍村美術織物を訪問し、歴史的な織物の復元から産業用資材に及ぶ事業概要等について説明を受け、同社製品の一つである議員記章の製造工程を視察しました。  また、齊藤酒造株式会社を訪問し、酒造業界における人手不足の現状、正社員での醸造への取組等について説明を聴取し、日本酒造りの工程を視察しました。  次に、大阪府からは、万博の誘致等府政における重要課題について説明を受けました。二〇二五年万博の誘致については、開催場所を夢洲とし、海外におけるプロモーションなどに取り組んでいる。また、IRの誘致については、府及び市が一体となって実現に取り組み、万博と同じく夢洲への誘致を目指しているとのことでありました。  なお、大阪府からは、万博誘致に対する支援等について要望が述べられました。  このほか、大阪府においては、独立行政法人造幣局を訪問し、貨幣及び勲章の製造技術、外国貨幣の製造受注の状況等について説明を受け、貨幣及び勲章の製造工程等を視察しました。  次いで、大阪タオル工業組合を訪問し、輸入品との競合状況、シェア回復の取組等について説明を受け、ツバメタオル株式会社においてタオルの製造工程を視察しました。  また、関西国際空港を訪問し、外国人入国者増加への対応、民間委託後のターミナルビルの運営状況等について説明を聴取し、税関、入管及び検疫の状況、ターミナルビル内の手荷物検査場等を視察しました。  最後に、今回の委員派遣におきましては、視察先の関係者の方々に多大な御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表するものであります。  調査の詳細につきましては、これを本日の会議録に掲載されますよう、お取り計らい願いたいと存じます。  以上でございます。

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。  なお、提出された報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金子原二郎自由民主党・こころ

○委員長(金子原二郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  次回は来る五日午前八時五十五分から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時四十七分散会

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