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196回国会参議院2018/06/12

法務委員会 第16号

発言数
175
登壇者
25
会派数
9
開催日
2018/06/12

会議録

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) ただいまから法務委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君が選任されました。     ─────────────

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  民法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省民事局長小野瀬厚君外十七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 民法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

山田宏自由民主党・こころ

○山田宏君 おはようございます。自民党を代表して御質問をさせていただきたいと思います。  まず、今回の民法の改正案は大きな改革となります。成年年齢を二十歳から十八歳に引き下げるということでございまして、大きな変化の中で対応が求められるということが議論になっておりました。  この間、通信制高校、通信制というのは、高校は全日制、定時制、通信制とありまして、家にいても勉強ができると、そして高校卒業の資格が取れると、こういった生徒さんが集まっておりまして、いろんなことで、例えばサッカーの選手になりたいとか、またミュージシャンになりたいとか、また、そういったそれぞれ早めに自分の道を決めてそっちへ行こうという生徒たちがこの通信制という学校を利用している場合も多くて、その通信制高校の理事長から今回のことについてのお話がありまして、実は、通信制にはいろんな子供たちがいるんだけれども、とびなどをやろうと、早く自分で独立したいという人たちもいて、そういう人たちは、やはりなるべく高校を卒業してすぐ、とびで自分は一つの会社なり事業所を立ち上げていきたいと、こういった子供たちも実は多いんだと。そういった人たちがなるべく世間の中できちっと成人として扱われていくということは、これはその人たちにとっては朗報だろうということで私はお聞きをしました。  いろんな面がありますけれども、新しいもう大きな時代の変動期になっておりまして、そういった中で新しい時代を、扉を開くというのは、やっぱりそういう自立心を持った子供たちが、また生徒たちがなるべく早く大人と認められて契約もできるというようなことが実はやっぱりまた自立というものを高めて、早めていくんだろうというふうに思います。  経済的な自立があってこそ初めて精神的な自立が生まれてくると私は思いますし、やはりそういった意味では、そういった若い人たちに対して活躍の舞台を用意していくという視点ではこの法案もいいのではないかと、私は賛同するものであります。  しかし一方で、幼稚な生徒も多いというふうな意見もあります。そういった中で、この今回の成年年齢の引下げについては、消費者被害の拡大とか又は若者の困窮とか、こういった問題が多く懸念を示されました。そういった懸念を払拭するために必要な施策に取り組んでいかなきゃいけないわけでございますけれども、二〇二二年の本法律案の施行に向けて取り組むべき施策の内容をこれから検討されるということなんですけれども、不断に見直しながら万全な体制で臨んでいかなければなりません。  また、各々の施策のまず進捗状況ですね、施行までの間にどういうふうに何がどれぐらい進捗したのかとかいうこと、又は施行まで、一体そういった施策や、又は十八歳に年齢が引き下げられるということを国民、とりわけ若年層に対してどれぐらいそれが浸透したのかというようなことを定期的に調査をして、きちっと国民や議会に、国会に対して報告ないし公表していただきたいと、こういうふうに考えておりますけれども、その懸念の払拭に努める、そういったことに対しての大臣の御所見をお願いしたいと考えております。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員から、この成年年齢の引下げについて、二十歳から十八歳にするということでございますが、大きな時代的な意義があると、こういうお話がございました。その意味では、大変法務省としても、この環境整備も含めて、極めて重要な問題であるというふうに考えているところでございます。  成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議がございますが、ここにおきましては、個別の施策ごとの工程表、これを作成した上で、その実施状況につきまして、連絡会議の構成員であります関係府省庁が相互に確認をし合い、施策の進捗管理、これを予定しているところでございます。  今後、連絡会議につきましては、継続的に実施をしていくわけでございますが、その過程におきましては、既に予定されている取組を進めるだけではなく、新たな課題が発生してきた場合につきましては、必要に応じてこの工程表にこの課題につきましても追加をし、また修正するなどして、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。  また、本法律案の施行に向けまして、国民の皆様方の意識の状況につきまして把握をしていくということにつきましては大変重要であるというふうに考えております。  本法律案の成立後、平成三十年度中におきまして、成年年齢の引下げに関連して生ずる様々な影響を把握するため、成年年齢の引下げの意義、また他法律への影響、これまでの環境整備施策の内容といった事項につきまして、若者を含む国民の皆様への浸透度を調査することを検討をしております。こうした調査を踏まえまして、更なる環境整備の施策の充実、また効率的かつ効果的な周知活動を行うことも予定をしているところでございます。  こうした浸透度の調査につきましては、国民の意識の変化を把握するため、平成三十年度以降につきましても随時行うことも検討しているところでございます。  成年年齢の引下げにつきましては、当委員会におきましても様々な問題点の御指摘をいただいたところでございます。施行までの四年間で、この連絡会議の工程表、世論調査の結果等を随時公表するなどいたしまして必要な情報発信に努め、そうした懸念を払拭し、国民の皆様の理解が深まるように全力で取り組んでまいりたいと存じます。

山田宏自由民主党・こころ

○山田宏君 ありがとうございました。  本委員会では、消費者教育を高校までの間にちゃんと充実をせよという声も多かったと思いますけれども、それだけではなく、若年層がこの消費者被害に遭ったとき又は、よく、これは心配だな、困ったなと契約をするときに思ったときに気軽に相談できるような、そういう窓口の設置も必要ではないかと考えておりますけど、その点についてはいかがでございましょうか。

井内正敏消費者庁政策立案総括審議官

○政府参考人(井内正敏君) お答え申し上げます。  まさに御指摘のとおり、消費者の安全、安心を確保するためには、全国どこに住んでいても質の高い相談、救済が受けられるよう、若年者を含めた消費者が身近に相談できる窓口の充実を図ることが重要と考えております。このため、全国に消費生活センターの設置を進めるとともに、消費者トラブルに遭った際に身近な消費生活相談窓口を案内する消費者ホットラインについて、平成二十七年七月より全国共通の三桁の電話番号一八八による案内を開始しておりまして、休日相談も可能な体制を取っております。  また、若年者が消費者トラブルに遭った際には消費生活センターに確実につなぐことが重要であることから、まずは一八八の周知を図り、若い世代も含めて一八八の利用の普及をすることが重要と考えております。消費者庁ホームページへの掲載やチラシの配布を始め、政府広報や消費者庁ツイッター、首相官邸LINE等様々なツールを用い普及啓発を行っているところでございます。  さらに、今般の成年年齢の引下げに対応しまして、国民生活センターにおいて、若年者が遭いやすい消費者トラブルの具体的事例を基にした研修を消費生活相談員向けに実施するほか、全国の相談員向けに制度変更や相談事例の周知をすること等により現場の対応力を高めるとともに、消費生活センターの整備等を行って若年者が適切に相談を行える体制の充実にしっかり努めてまいりたいというふうに考えております。

山田宏自由民主党・こころ

○山田宏君 一八八のお話ありましたけれども、電話もそうなんですけど、やっぱり二十四時間、ホームページとかそういったものを通じてやはり相談できる体制というものも、今の若い世代、ツールがそういうものですから、そういうものも考えてもらいたいと思います。  また、一八八やそういう相談窓口の周知については、とりわけ高校や専門学校、大学などの教育機関のみならず、さらに、若者が出入りするようなそういう場所、又はホームページでもよく若年層が見ているようなところ、こういったところにもちゃんとバナーを張って、やはりそこまでやらないと、今までの大人とは全然違いますので、是非そういったところもよく専門家の意見を聞いてやっていただきたいと思いますが、いかがでしょう。

井内正敏消費者庁政策立案総括審議官

○政府参考人(井内正敏君) お答え申し上げます。  まさに重要なことでございます。それで、私ども、四月二十二日、沖縄国際映画祭というところで、消費者庁として初めて参加して、一八八を中心にPR活動を行ったところでございます。また、消費者月間の取組として、特に若者など、従来声の届きにくかった消費者を意識しまして、吉本興業株式会社と提携したPR活動の公開などを行っており、従来とは違った様々な取組も行っているところでございます。また、一八八の啓発ポスターの制作も進めておりまして、全国の地方自治体への発送を予定してございます。地方自治体は、広く消費者の目に届くよう、役所の入口や公設の図書館、体育館、プール等への掲示もお願いしているところでございます。  また、ホームページの活用ということでございますけれども、国民生活センターのホームページでは、国民生活センターや消費生活センター等が消費者から受け付けた相談事例と解決結果、あるいは消費者から、皆さん、情報提供があったよくある事例についての回答も掲載するなどの工夫もしているところでございます。  なお、SNSなどの活用につきましては、まずは消費者ホットライン一八八の周知を図り、若い世代も含めて一八八の利用の普及が重要と考えておりますけれども、メールによる相談等を取り入れている自治体もありますので、今後も、時代の変化に応じて消費者が適切に相談を行える環境整備に是非努めてまいりたいというふうに考えております。

山田宏自由民主党・こころ

○山田宏君 それでは、今回の成年年齢の引下げに伴って、成人式についてお聞きをしたいと思います。  成人式は、現在、私も杉並の区長として十一回成人式をやりましたけれども、大体一月の成人の日というものに合わせてやっているところが約八五%、自治体では、一三%は八月のお盆と、特に東北地方が多いと、こういうふうに聞いております。今回、十八歳に引き下げたときに、仮にこの成年年齢十八ということで成人式を行った場合、一月ということになると、これはもう完全にほとんどの高校三年生にとっては受験シーズン、もう成人式どころじゃない、しかも親ももう完全に頭がいっぱいということで、かなり成人式を行っても欠席等が増えるんではないかと、こういうふうな危惧もされております。  そういった中では、これは自治体が成人式の日程は決めていくんですけれども、しかし、仮にお盆ということになっても、やはり成人の日自体が一月と国の法律で決まっている中で、それもちょっと無理があるかなとも思ったりして、そうすると、十九歳の一月というと、これまた何で十八歳の人がいるのに十九歳なのかということになってくると、成人の日、成人式の時期が非常に難しいなというふうに考えております。  しかし、成人式は大人になる喜びや責任感をお互いが共有する、又は友達同士で同窓会に集まると、こういった大事な機会にもなっておりまして、何とか、そういう成人式の時期ということについても、これは自治体が決めることでありますけれども、国としても一定の考え方というものを示していくべきではないかというふうに思います。  例えば、今までは二十歳で成人式やってきたわけですから、二十歳の成人式というのもありじゃないかと。やっぱり、たばことかお酒とかギャンブルは、これは二十歳からですから、そういったことも含めれば、少しそういった柔軟な考え方も含めて国の方でよくそのガイドライン等を決めていただくということがいいんじゃないかと思うんですけれども、この点についての大臣の御所見をお聞きしたいと思います。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 委員御指摘の成人式の時期、またその在り方等につきましては、法律案の成立後に、成年年齢の引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議におきまして検討課題として取り上げるということを予定しております。  政府といたしましては、今後、関係者との意見交換等を通じまして、平成三十一年度末までに関係者の意見や各自治体の検討状況を取りまとめた上で、平成三十二年度以降、できる限り速やかに各自治体に対しまして適切に情報発信をいたし、各自治体がそれぞれの実情に応じた対応をしていただくことができるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。

山田宏自由民主党・こころ

○山田宏君 以上で終わります。ありがとうございました。

若松謙維公明党

○若松謙維君 公明党の若松謙維です。  本日、最後の、民法年齢引下げに関する法律、質問、最後の機会となりますけれども、よろしくお願いいたします。  まず、消費者教育についてでありますが、私もこの委員会で、成年年齢引下げに伴います法教育、消費者教育、金融経済教育、これらの充実の必要性を訴えてまいりました。若者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム、この進め方等についても質問をいたしました。  具体的には、副教材を配付するなどして、高校の公民科、家庭科、また大学入学後のオリエンテーション等で行っているということでありまして、実際の取扱いについては各学校、担当教員の裁量に委ねられていると、こういう状況でありますけれども、やはり非常に大事なこれはテーマでありますので、現場に委ねるだけではなくて、やはりこの授業の進捗状況、又は教材の配付で終わらないように、やっぱりしっかりと、何というんですか、チェックというんですかね、この消費者教育が成果が上げられるように、やはり、いわゆるモニターというんですかね、そういったことが非常に重要ではないかと思っておりまして、そういう観点から、これまでの取組と現状をどのように総括して、さらに今後、消費者教育に充てる時間又は到達目標、こういったものをどうやって定めていくか、そういったところをどのように文科省で考えているのか、お尋ねいたします。

下間康行文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(下間康行君) お答え申し上げます。  学校における消費者教育につきましては、これまでもお答え申し上げましたとおり、平成十六年に制定された消費者基本法や平成十七年に決定された消費者基本計画を踏まえ、平成二十、二十一年度に改訂した現行の学習指導要領において消費者教育に関する内容の充実を既に図ってきたところでございまして、こうした学習指導要領の充実によりまして教材等の充実もなされておりますことから、学校における消費者教育は一定の進展が図られたものと考えております。  この学習指導要領におきましては、消費者教育のそれぞれの内容について授業時数や到達目標を定めておりませんが、各学校においては、学習指導要領に示す内容を確実に学習させる観点から、必要な授業時数を確保するなどして適切に指導するものとされています。また、その定着状況を把握し、必要があれば補充指導を行うなど、児童生徒に身に付くよう教育を行っているところでございます。  文部科学省といたしましては、今後三年間を集中強化期間とする若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラムに基づきまして、各学校で消費者教育が適切に行われるよう、学習指導要領の趣旨の徹底を図るとともに、消費者庁との連携を一層推進し、消費者庁が作成した教材「社会への扉」の活用の成果と課題を踏まえつつ、全国の高等学校等での活用の推進を図るなど、今後三年間の集中強化期間の中で学校における消費者教育が着実に行われるよう努めてまいりたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 先日の参考人質疑で、消費生活アドバイザーの窪田参考人から、民法の成年年齢引下げについて、高校の家庭科の先生に授業をしてほしいと、そういう依頼をすると、今度は、民法は公民科の分野、授業時間も余裕がないということで断られて、そして、公民科の先生に挨拶すると、同じ、余裕がなくて、民法に充てられる時間は年間で一時間のみと、こういう現場のお話がありました。  しかし、この成年年齢引下げに関する、直接十八歳から関わっていく高校生、さらには大学生は、改正法施行前に、この改正内容と影響また対策などのこの法教育、これしっかりと実施して、この法施行後も成年となった若者に支障が出ないようにしなければならないのはこれ何度も議論してきましたが、改めて文科省として、先ほど指導徹底、消費者庁との連携とも言われましたが、やはり現場任せにするのではなくて、あらゆる対策を積極的にやっていただきたい。しかし、現場の先生も大変ないろんなことをやらなくちゃいけないという、またそういう御負担もある中で大変だと思うんですけれども、改めて是非、いずれにしてもしっかりとこの成年年齢引下げのいろんな意義とか重要性とかまた課題等も伝えていただきたいと思いますが、文部科学省の見解はいかがでしょうか。

下間康行文部科学大臣官房審議官

○政府参考人(下間康行君) 今般、民法が改正されました場合、二〇二二年四月一日から施行されることとなりますが、本年四月に満十五歳で高等学校に入学した者が満十九歳、来年四月に満十五歳で高等学校に入学する者は満十八歳でそれぞれ施行日を迎えることとなります。議員御指摘のとおり、本年四月以降に満十五歳で高等学校の第一年次に入学する生徒に対し、施行日以降、支障が生じないようしっかり準備を行うことが必要と認識してございます。  このため、先ほど答弁いたしましたとおり、アクションプログラムに基づき実践的な消費者教育を推進するに当たりまして、消費者庁、法務省等と必要な連携を行いつつしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。  また、今後、全国の高等学校や大学等に対しまして、成年年齢引下げの内容やその影響について、学校教育や学校生活における様々な場で必要な周知が行われるよう、あらゆる機会を通じてしっかりと要請してまいりたいと考えております。  具体的には、各種会議や通知の発出等による教育委員会、高等学校や大学等への周知を行っていくことを考えておりますが、さらにどのような対応が必要かにつきましては、関係省庁と連携しながら、全国高等学校長会などの関係団体ともよく相談しながら検討してまいりたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 まず、これは、成年年齢の引下げの効果についてお尋ねを大臣にいたします。  前回の参考人質疑では、いわゆる従来ですか、高校におきましては、いわゆる大人になることの心構えを教える機会は恐らくほとんどなかったと思います。そういう中、成年年齢が十八歳に今引き下げられれば、多くの若者ですか、高校三年生で、山口委員はたしか四月生まれということですぐ成年になると、そんな環境もあるわけでありまして、いわゆる大人になることの心構えを高校での教育を通じて教えることができると、こういった観点からのいわゆる成年年齢引下げのメリットという恐らく参考人の御意見ではなかったかと思います。  そこで、現在もこのように成年年齢引下げの議論が行われておりますけれども、これまで以上に消費者教育がしっかりと推進され、また消費者契約法が改正されて、そして成年年齢引下げの効果としていわゆる大人になる準備、また大人になった後の保護という点で現状よりも改善されることは大変多いと認識するわけでありますが、改めて法務大臣の認識をお伺いいたします。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御指摘のとおり、政府といたしましては、これまで成年年齢の引下げの環境整備に向けまして様々な施策に取り組んでまいりました。成年年齢を十八歳に引き下げるという議論そのものが始められたことに伴いまして、十八歳未満の者に対しまして従来にはなかった施策が講じられるようになったという側面があるものというふうに考えております。これらの施策がスピード感を持って着実に実施される、そういった状況につきましては、成年年齢の引下げが現実的な政策課題として意識されるようになったからでございまして、引下げの議論、若者の自立、また成熟に関する、資する総合的な施策の充実にもつながってきたものではないかと考えております。  御指摘のとおり、高等学校におきまして、若年者として身に付けるべき心構え、これにつきましてもしっかりと教育をしていくことができるという御指摘がございました。こうした教育につきましては、若者自身が大人になるということの意味を問いかけ、じっくりと考えていただく貴重な機会になるというふうに考えられます。  政府といたしましては、平成三十四年四月一日の施行日までの約四年間、この期間を活用し、成年年齢の引下げの環境整備に向けた施策が更に十分な効果を発揮することができるよう、引き続き努力をしてまいりたいと考えております。

若松謙維公明党

○若松謙維君 今、この十八、十九歳、じっくり、この成年ですか、を考える期間という大臣のお言葉でありましたが、是非、この何度も主張しております連絡会議等の充実も含めてしっかりと進めていただくことを要望して、質問を終わります。  ありがとうございました。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 国民民主党・新緑風会の櫻井充です。  本題に入る前に一点だけ、前回財務省に質問した際に、国家公務員法の九十九条違反だという話でした。私は、法令を守りというところがあるので、趣旨があるので、国家公務員法の九十八条にも違反しているんではないのかと、そう指摘いたしました。この点についての改めて財務省の見解をお伺いしたいと思います。

百嶋計財務大臣官房審議官

○政府参考人(百嶋計君) お答え申し上げます。  一連の問題行為は、財務省ひいては行政全体の信頼を損なった行為でございまして、国家公務員法第九十九条、信用失墜行為の禁止に反するものであることから、同法第八十二条の規定に基づき懲戒処分を実施したところでございますが、委員御指摘のように、国家公務員法第九十八条、法令及び上司の命令に従う義務に言う法令には、委員御指摘のとおり国家公務員法も含まれると解釈されるところでございまして、職員はその職務を遂行するについて国家公務員法に従わなかったというふうに解釈されるものと承知をいたしておるところでございます。  いずれにしましても、当省といたしましては、今回の調査結果を踏まえ、一連の問題行為に関する責任の所在を明確にするため、関与した職員に対し、行為の態様等を総合的に考慮し、厳正な処分を実施したところでございます。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 国家公務員の皆さんは、国家公務員法の九十七条に従ってまずきちんと宣誓をされると。これは多分国家公務員法を遵守するという意味合いだと思います。その中には、繰り返しになります、九十九条は失墜行為であって、九十八条は法令を守りと書いてあるわけですから、そこもちゃんと守るという意味で宣誓されているんです。このこともきちんと守っていただきたいと思いますし、今のような理解の仕方だと、本当にその国家公務員法を理解しているのかどうか、私はちょっと疑わしい点があったので再度質問させていただきましたが、いずれにしろ信頼回復できるように努力をしていただきたいと、そう思います。  でも、私は、繰り返しで恐縮ですが、財務省は犠牲者だと思っていますから、本当の原因はどこにあるのかということは国民の皆さんはよく御承知だと思っていて、改めてこの点については別な場面で追及をさせていただきたいと思います。  今日は、これで最後ということになるので、改めて、二十歳で維持されるものについて、それから変えられるものと、どこまでちょっと質問できるか分かりませんが、まず一つ、二十歳という要件が維持されるものの中に勝馬投票券、いわゆる競馬の馬券を買えるかどうかという項目が入ってきています。これはなぜ二十歳で維持されることになったんでしょうか。

大野高志農林水産省生産局畜産部長

○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。  競馬法におきます勝馬投票券の購入制限年齢につきましては、射幸心や遊び癖を醸成、助長するといった弊害が生じないように、青少年保護の観点から定められたものでございます。購入制限年齢の引下げにつきましては、学校関係者を始め、反対する声も実態として根強く存在しておりまして、国民の理解が十分に得られていないところでございます。また、このような中で購入年齢を引き下げた場合、競馬に対する否定的な見解を招き、その目的である畜産振興等の公益貢献に支障を来すおそれもあるというふうに考えております。  このため、競馬法における勝馬投票券の購入制限年齢につきましては、現行の二十歳未満を維持することとしたものでございます。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 ありがとうございます。  改めて、競馬というのはギャンブルでしょうか。

大野高志農林水産省生産局畜産部長

○政府参考人(大野高志君) 競馬はギャンブルでございます。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、私は競馬のファンですから、別に悪意持って言っているわけじゃありませんので。  それから、改めて、そうすると、パチンコについてお伺いしたいと思いますが、パチンコはギャンブルでしょうか。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。  パチンコ営業につきましては、客の射幸心をそそるおそれがあることから、遊技料金や賞品の価格の最高限度額を一定範囲内にとどめるよう規制しているほか、現金を賞品として提供することを禁止するとともに、著しく射幸心をそそるおそれがある遊技機の設置を禁止するなど、風営適正化法に基づいて所要の規制が行われているところでございます。  風営適正化法に基づくこうした規制の範囲内で行われる営業につきましては、賭博罪に該当しないものと認識しております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、ちょっと結論が聞こえませんでした。だらだら結構です。ギャンブルかギャンブルでないかについて答弁いただけますか。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) 風営化適正化法に基づきますこうした規制の範囲内で行われる営業につきましては、賭博罪に該当しないものと認識しております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、賭博罪に適用するしないの問題は聞いていません。パチンコはギャンブルですか、ギャンブルではないのですか、その点について簡潔に答弁いただけますか。  時間がないので、本当にちょっと端的にお願いしますね、各省庁に迷惑掛けるんだから。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) 申し訳ありません。  ギャンブルという趣旨が必ずしも明確でございませんので、その点につきましては答弁を控えさせていただきますけれども、私どもといたしましては、風営適正化法に基づく範囲内で行われるパチンコ営業につきましては、賭博罪に該当しないものと認識しております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、今日、石井議員が後で資料として配付されるものをちょっと前に使って大変恐縮ですが、ギャンブル等依存症対策の強化って、これ政府が出しているやつですよ。これは首相官邸のホームページに書かれているものですが、パチンコはギャンブルの中に位置付けられていますよ。どうですか。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) パチンコ営業につきましては、ギャンブル等依存症対策のギャンブル等の等に該当するものと認識しております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 そんなことないですよ。だって、ここに公営競技、パチンコと書いてあって、これはギャンブルじゃないんですね、じゃ。ギャンブルじゃないんですね。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) ギャンブル等依存症対策におけますギャンブル等の中におきましては、パチンコ営業につきましては等に該当するものと認識しております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 まあしかしひどい答弁で、ちょっと時間がないので、これ、また次回一般質疑があるのでその場でやらせていただきますが、おかしいと思いますよ。官邸でここまではっきり書いてあって、それで射幸心あおるようなことがあるからという、そういうふうに答弁しているじゃないですか。  もう一つ分からないのは、サッカーくじというのは、これギャンブルなんでしょうか。

齋藤福栄スポーツ庁スポーツ総括官

○政府参考人(齋藤福栄君) お答えいたします。  いわゆるギャンブルとは、次から次へと金銭をつぎ込み、生業をなげうつまでにこれにのめり込んでしまうような勝負事としての側面が強いものであり、このために批判の対象となるものであると考えております。  スポーツ振興くじにつきましては、当せん金の割合が売上金額の二分の一以下で寄附の要素が高い、十数試合の結果をまとめて予想するなど当せん確率が極めて低い、当せん金の最高限度額を宝くじ並みに設定するなどのことから、宝くじに近い制度であり、競馬、競輪等のいわゆるギャンブルのように、次から次へと金銭をつぎ込み、これにのめり込んでしまうようなものではないというふうに整理をしております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 今のちょうど定義で、次から次にお金をつぎ込むって、パチンコは次から次にお金つぎ込んでいます。そういう概念でいえばパチンコはギャンブルということになると思いますが、今答弁された方、パチンコについてどう判断されますか。

齋藤福栄スポーツ庁スポーツ総括官

○政府参考人(齋藤福栄君) 所掌外でございますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 それでは、所管省庁にお伺いします。  次から次にお金をつぎ込むのがパチンコではありませんか。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) パチンコ営業につきましては、客の射幸心をそそるおそれがあることから、遊技料金や賞品の価格の最高限度額を一定の範囲内にとどめるよう規制しているほか、現金を賞品として提供することを禁止するとともに、著しく射幸心をそそるおそれのある遊戯機の設置を禁止するなど、風営適正化法に基づいて所要の規制が行われているところでございます。  風営適正化法に基づいて……(発言する者あり)賭博罪に該当しないと認識しております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 大臣、ちょっとここは通告外です。でも、ちょっと分かっていただきたいことがあるんです。  競馬は二十歳を維持されるんです。これサッカーくじは十九歳なんです。そして、パチンコは十八歳なんです。だけど、これギャンブルじゃないのかどうかという話になりますが、小川委員からいろいろ教えていただきましたが、富くじなのでこれもギャンブルに当たるものなんですよ、サッカーくじにしてみたって。だけど、これを、成人年齢を引き下げるに当たって競馬は二十歳で維持されるということになってくると、今度のカジノのこともあり、ギャンブル依存症対策の中にはカジノから何から全部入ってくるわけですよ。そうなってくると、この辺のところをちゃんとどこか一定基準設けて整理しないと私はおかしいと思うんです、今回これ調べてみて。  大臣、済みません、急な通告で申し訳ないんですけれども、いかがでしょうか。今のような答弁されていますよ、今のような答弁されていますが、所詮パチンコはギャンブルですよ。パチンコで財産失っている人だっているんですから。パチンコの敷地内に極端に言えばATMとかあって、そこから引き下ろして多重債務になっている人たちもいるんですよ。そういうことを考えてくると、ちょっと私は、この年齢制限をもし競馬を二十歳で維持するとすれば、ちょっと違うんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 各法律につきましてはその法律の趣旨がございまして、それに基づいて様々な要件が整備されているものというふうに思います。  しかし、十八、十九、二十、二十一、いろいろ年齢につきましては今回様々な御議論がございました。そして、今のような委員からの御指摘もございました。大人とは何ぞやという基本的なところとも関わるものであるというふうに思っております。その意味で、委員の御指摘については重要なものと受け止めさせていただきたいと思います。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。  パチンコは換金できないようになっていますが、いや、こんなの言うとあれかな、でも、結果的には、何か景品に換えた後にどこかに持っていって換金しているというのがこれ実態ですから。ですから、そういう意味合いでは合法的だ合法的だという取扱いになってきています。  でも、パチンコ屋さんでやる今度はスロットと、じゃ、カジノで行うスロットと、どこがどう違うのかと、そういうこともこれから全部出てくると思うので、私は、ギャンブルとして依存症対策を行っていくのであれば、この際ですから、全てギャンブルとしてちゃんと整理をした上で、一体年齢が幾つから適切なのかということをちゃんと定めていくべきではないのかと、そう思います。  済みません、私は別にパチンコを嫌っていません。パチンコもしょっちゅうやりました。最近は忙しくてとてもやっている暇はありませんが、でも学生時代はやっていましたから、そういう意味合いで、別にこれを何とかしようということではなくて、ある種整理をした方がいいんじゃないかと思って申し上げているところです。  それともう一つは、商品先物、これもある種のギャンブルだと思っているんです、そういうふうに言うと怒られるかもしれませんが。これは投資なのか投機なのかは分かりませんが、非常に、非常に、何というんでしょうか、リスクの高いものであって、この商品先物の購入は幾つからできるようになるんでしょうか。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。  商品先物取引につきましては、商品の価格形成や商品先物取引の受託を公正なものとするために、商品先物取引法で、商品先物市場における、商品先物取引業による委託者……(発言する者あり)はい。  年につきましては、未成年の商品先物取引を禁止するような年齢制限の規定はございませんけれども、ただ、顧客に関する、勧誘する規制を設けさせていただいているところでございます。  具体的に申し上げますと、顧客の年齢を問わずに、原則顧客が求めない限り訪問等による勧誘を禁止する不招請勧誘の禁止という規制を設けております。また、顧客の属性に即した勧誘が行われるように、いわゆる適合性の原則として規定してございます。これは、商品の先物取引業者は、顧客の生年月日や収入、財産の状況、投資経験等を確認することになっており、顧客の属性に照らして不適当な勧誘がなされないように措置しているところでございます。  商品先物取引法では、これらの規定を措置することで、未成年等における商品先物取引による被害の未然防止を図っているところでございます。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みませんけど、不招請勧誘を禁止するとかそういうことをやったのは、私、ちゃんとそこの中でやっていますからよく分かっていますよ。  私が聞いているのはそんなことじゃないんですよ。何歳から、じゃ、親の承諾なしに買うことができるようになるんですかと、今回の改正でどう変わるんですかということを聞いているんですよ。そこだけ端的に答えてくださいよ。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) 先ほども御答弁申し上げましたが、多くの、先ほども申し上げましたように、未然に、未成年防止、未成年……(発言する者あり)現在、先ほどの規制によりまして商品先物取引に関するトラブルは激減している状況でございまして、多くの商品先物取引業者におきましても、自主的な取組として、未成年者からの受託を受け付けていない状況と承知してございます。当省としても……

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 的確に答弁をお願いいたします。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) はい。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 質問に答えてください。  櫻井充君。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 民法が変わったら幾つから買えるんですかと、購入できるんですかと、そのことを聞いているんだから、何歳って答えてくださいよ。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) 先ほども申し上げましたように、適合性の原則を規定してございます。これは、顧客の生年月日、収入、財産の状況によって不適当な勧誘をされないよう措置をさせていただいているところでございまして、これによって未成年者における取引による被害の未然防止を図っているというところでございます。  もちろん、民法上の規定がそのまま適用されるわけでございますけれども、同意を得ることによって法律上は可能な面もございますが、こういう形、この適合性の原則によって、あるいは不招請勧誘の規定によってこの未然防止を図っている、そしてまた、多くの事業者におきましても受託をしていないところでございます。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 これ、要するに、済みません、規定がないんですか。幾つでも買えるんですか。そこだけ答えてくださいよ。そんなの、不招請勧誘から何から全部知っていますから、ばかにしないでくださいよ。人が知っていることを偉そうにしゃべらないでくださいよ。時間の無駄ですよ。  私が知りたいのは、何歳から買えるのか。その規定がないのなら、規定がないと答えてもらえばいいんですよ。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) 規定はございませんで、民法の引下げに伴いまして十八歳ということでございます。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 最初からそう答えてくださいよ。どれだけ時間無駄にしたと思っているんですか。  これ、しかし、これだけリスクの高いものについて、十八歳で本当にいいんでしょうか。私は、先物市場を調べてみた際に、これはちょっと、前は、今はどうなっているか分かりませんが、十万人ぐらいの規模でして、そのうち大体七万人ぐらいの方々が新規に入ってきて、そして七万人の方が出ていって、そういう市場です。その損する方々で成り立っているような市場なんですよ。  そこの中に入っていくこと自体が僕は相当なリスクがあると思っていて、この商品先物について十八歳で認めるのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) 先ほどまた御答弁させていただきましたが、今、多くの取引業者におきましても未成年の受託を受け付けていないというふうに承知してございます。  当省といたしましては、商品先物取引業者が商品先物取引法に基づく義務を着実に履行するよう監督するとともに、未成年による商品先物取引におけるトラブルの発生状況を注視して、事業者の取組について指導していきたいというふうに考えております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 済みません、未成年が二十歳から十八に下がるんですよ。だから、そこについてどうなんですかと、本当に判断できるんですかと。  これ、例えば、未成年で取消し権というのがあって、今までであればそのトラブルが少ないと、これは参考人から資料が出てきていて、済みません、今日はこれ仁比先生おやりになるんだろうと思いますけれど、だけれども、この権利があったからこそ守られてきたものが、この権利がなくなるんですよ。  だから、大臣、こういうことも、こんないいかげんな答弁されて、本当に実態として被害に遭う人たちが増えるんじゃないかと、そういう心配をしているんですけど、大臣、いかがですか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今回の成年年齢引き下げた場合に、十八歳、十九歳、まさに若者が様々な取引行為、これを自己の判断で行うことができるようになるということでありまして、委員御指摘のように、経験不足等によりまして様々な被害が生ずるおそれがあるというふうに思っているところでございます。こうしたこともございますので、消費者教育も含めまして、各種の教育をしっかりと行うということが大変重要であるというふうに考えております。  この分野につきましては、非常に専門性の高い分野でもございますので、集中してこの問題につきましても対応してまいりたいというふうに思っております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 そうでなくても本当に被害者が多い分野なので、ここはきちんとやっていただきたいことと、それから、先週土曜日、弁護士の先生にいろいろ議論させていただいたんですけど、その未成年取消し権という権利をやはり今回十八歳に引き下げられると。まあ十八歳以降の人たちには適用されることになりますが、これ、しばらくの間は二十歳まで維持するようなことというのはできないんでしょうか、大臣。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今のような懸念があるということにつきましては、まさに、施行までの間にこうした問題が生じることがないようにしていくというのが環境整備の肝であるというふうに思っております。  今委員から、御指摘なさいました懸念等につきましても、十分なる対応をしてまいりたいというふうに思っております。

櫻井充国民民主党・新緑風会

○櫻井充君 もう時間が来たので、次回の一般質疑でまたこれ民法の続きをやらせていただきたいと思いますが、例えば、私の提案は、この十八から二十歳のところでもう一度その未成年取消し権のような権利を付与するとかですね、しばらくの間は、それからもう一つは、クーリングオフの期間をこの世代だけはある程度長い期間を取ってあげるとか、何らかのことをやらないと保護できないんじゃないだろうかと、そう思っています。  そして、世界は確かに成人年齢は十八歳に決められていますが、私がその弁護士の先生から教えていただいたのは、兵役の義務があって、兵役の義務があるから、成年にならないと戦争に行くのがおかしいといって十八歳に引き下げられたんだと、世界の各国はですね。そういう話もお伺いしていて、日本は別にそういう義務を負っているわけでも何でもないので、そうだとすると、本当に世界標準というのが適正なのかどうか、日本が合わせるべきものなのかどうか、なかなか難しいんではないのかと、そういうこともありました。  ですから、非常に問題点が多い、そしてまだ議論は十分整理されていないと思うので、これは決まった後で申し上げるべきことなのかもしれませんが、きちんと十分な議論をしていただきたいと、そのことを申し上げて私の質問を終わります。  ありがとうございました。     ─────────────

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、福岡資麿君が委員を辞任され、その補欠として高野光二郎君が選任されました。     ─────────────

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 立憲民主党の小川敏夫です。  まず、今の法務行政のことに関して一点お尋ねしますが、いわゆる森友事件で、五月の三十一日ですか、大阪地検で不起訴処分にということの結論を出したそうでありますが、その際に大阪地検特捜部長が記者会見を開いて、言わばオープンに発言しています。  これについて、一部は報道で知っておるんですけれども、全体を把握したいのでその特捜部長の発言録を私の方に下さいともう十日ぐらい前から言っておるんですけれども、いまだに出てきておりません。その発言録を出していただきたいんですが、法務大臣、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員から御指摘をいただきました件でございますが、担当部局におきまして対応の可否等を検討中であるというふうに承知をしているところでございます。  本日、委員の方からもこのような御指摘をいただきました。法務省として適切に対応することといたしたいというふうに思っております。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 検討中といったって、私、だから十日前から要求しているんですよ。これは職務に関して発言した内容を、しかも報道陣の前でオープンに発言したわけですよ。その発言したものについて私の方に教えてくださいといって、なぜできないんですか。国会をばかにしているじゃないですか。検討している、じゃ、何を検討しているんですか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 現在、担当部局におきまして対応の可否等を検討中というふうに承知をしているところでございます。できるだけ早く必要な検討を行って、法務省として適切に対応することといたしたいというふうに考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 いや、だから職務に、国家公務員の職務に関することで、公の場で発言している、それを既にマスコミの方はもう発言の全部を既に把握していると。それを私が全部把握したいということで、こちらの方で教えていただきたいと言っているのに、なぜ出せないんですか。出すのが当たり前じゃないですか。検討しているって、何を検討しているんですか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 担当部局におきまして今対応につきまして検討中ということでございますので、できるだけ早く対応できるようにしてまいりたいというふうに思っております。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 担当部局が担当のじゃないですよ。法務大臣がきちっと指示しなさいよ。断る理由ないでしょう。職務に関しての発言ですよ。しかも、秘密でも何でもない、オープンに開かれた記者会見で発言したその発言の内容ですよ。それをなぜ国会に出さないんですか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 今日の、委員から再度御指摘がございました。今日この場で、そのようなことにつきまして適切に対応するよう指示してまいりたいと思います。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 委員長、この法務委員会に、少なくとも、検察官という国家公務員が職務上行った発言でありまして、しかもマスコミ関係に既にオープンにされているというその発言録を、国会の方の、私も議員活動の一環として求めていることについて拒否する理由は全くありません。拒否することは、まさにこれは国会を冒涜しているものでありますので、委員長に、この委員会に提出するようお取り計らいをよろしくお願い申し上げます。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議いたします。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 では、この民法の点について質問いたします。  もうこれまでも繰り返し議論しているんですけれども、なかなか議論が具体的に煮詰まっていかないんですよね。私自身は、一番最初に、今のこの二十歳の成人年齢ということでこの社会に具体的にどういう不都合が起きているのかということ、その不都合の具体的なことについて説明してくださいと言っておるんですけれども、なかなかどういう不都合があるのか説明をいただいていないわけであります。  どうでしょう、私がそういう質問をしてから大分日がたっておるんですけれども、結局、今の二十歳の成人制度ではこういう点が不都合なんだということを具体的にこの段階でお示しいただけませんでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 委員から、先般からの御質問ということでございまして、基本的な考え方をちょっと申し上げたいというふうに思うんですけれども、今般の成年年齢の引下げにつきましては、国民投票の投票権年齢、また公職選挙法の選挙権年齢の引下げといった大きな政策的な流れの中に位置付けられるものでございまして、多くの構造的な課題を抱える我が国におきまして、若者の積極的な社会参加、これを促し、社会を活力あるものにするとともに、十八歳、十九歳の若者が自らの判断によって自らの人生を選択することができる環境を整備するものであるということでございます。  成年年齢の引下げの目的は、このように、必ずしも現在生じている具体的な弊害、これを除去をすることにあるわけではございません。  その上で、先般来の具体的な支障などが生じている事例などにつきまして御質問がございました。  例えば、親の同意がないため未成年者が適切な医療行為を受けられない事例、あるいは、十八歳でアパート等の賃貸借契約の申込みをしても未成年であることを理由に断られる事例等が指摘をされているところでございます。そのほか、親から過剰な教育を強いられ、子供が民間の子供シェルターに駆け込んだ事例もあるということでございまして、大学進学等の進路の決定に関して、親からの過剰な期待に悩む若者が少なくないといったことも指摘をされている状況でございます。  具体的ということで、これが全てではないと、ではございますが、そうした事例につきまして様々な文献等々で指摘をされているところでございます。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 親の子供に対する過剰な期待、過剰な教育というのは、これは余り成人年齢とは直接結び付かない、親子関係の、その環境問題だと思うんですがね。  民事局長にお尋ねしますが、具体的に、この成人年齢が二十歳だということによって具体的にどういうトラブルがあるのか。例えば、もう少し具体的に言えば、少年が営業許可を求めたけど保護者が承知しないと、あるいは少年が取引を求めたけど親が承知しないということでトラブルが生じているのかどうか。こうしたことについて、法務省あるいは政府は実態調査をしたことがあるんでしょうか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  法務省として、具体的に、例えば親権者の同意を得ることができなかった場合、どういうものがあるかということにつきまして、実態調査ということはしておりません。先ほど大臣から答弁がありましたとおり、様々な研究会ですとか、そういった公表されている文献などでそういった具体的な事例があるといったことが紹介されているということを承知しているというところでございます。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 だから、机上の論理でこういうことがあるなというのは、それはあることは認めますけれども、あるいはそれは実際に起きている例もあるでしょうけれども、でも、それが、この法を改正しなければならない、あるいは社会の活動に弊害があるというレベルには私は到底達していないと思うんですよ。それで、そうしたことについての実態調査をお尋ねしたんですが、実態調査をしていないということであります。  大臣が一つおっしゃられたことで選挙権のお話があるんですけれども、選挙権は、投票する権利は十八歳で付与したけど、被選挙権は二十五歳のままですよね。つまり、これ、公職選挙法は十八歳を一人前として扱っていないんじゃないですか、被選挙権を与えていないんだから。まだ民法の方が、二十歳で一人前にするんだから民法の方が進んでいるんじゃないですかね。少なくとも、十八歳で一人前として扱っていない。  十八歳でこれまで全然なかったものを半人前に扱っただけで被選挙権を与えていないという、二十五歳にならなきゃ被選挙権を与えていない、半人前扱いしているということはどうなんでしょうか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  その民法で定めます成年年齢は、単独で経済取引を行うことができる年齢として定められておりますので、いわゆる社会的、経済的成熟度に着目し、一般的に言えば、通常この年齢に達すれば経済取引を単独で行うことができると認められる年齢をもって定められているものでございます。  これに対しまして、被選挙権年齢につきましては、社会的経験に基づく思慮と分別を踏まえて設定されていると考えられておりまして、諸外国の例を見ましても、成年年齢と必ずしも一致していないなど、被選挙権年齢の在り方には様々な考え方があると承知しております。  そういったその被選挙権年齢の趣旨は、先ほど申し上げました、その経済取引を単独で行うことができるといった民法の成年年齢の趣旨と異なるものでございますので、その十八歳、十九歳の者に被選挙権が与えられていないということから民法の成年に達したと言えるだけの成熟度を達していないとは直ちには言えないのではないかというふうに考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 まあ、一言で言えば制度の趣旨が違うからということなんでしょうけれどもね。制度の趣旨が違うんだったら、選挙権を十八歳に与えたということだって、制度の趣旨が違うんだからこの民法の成人年齢を引き下げる根拠にはならないと思うんですがね。ただ、例えば被選挙権、国民の負託を受ける、それだけの責任を任すにはまだ足らないということなんでしょうけどね。  民法は、自分自身が取引を行うことについては制限をしていますけれども、人のために事務を行う代理権については、代理人になることは認めていますよね。つまり、少年自体に損失がないから。だから、民法は、そうした意味で、本人がいいというなら、少年に対してもそうした本人のための取引行為をすることは認めているわけで、だから民法の方が、他人のために責任ある行為を行うということで、公職選挙法よりも現行民法の方が一人前扱いしているんじゃないですか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  民法におきましては、委員御指摘のとおり、未成年者におきましても代理人になることができるというようなところはございます。ただ、これは、やはり本人がまさにその未成年者でもよいということを十分に理解した上で、その個別の契約において判断しているものでございます。  被選挙権年齢のその本人、あるいは民法における本人がどういう方になるのか、そこは必ずしも民法におけるその個々の契約の在り方とはやはり違う面もあるのではないかと思いますので、そのことから直ちに先ほどの被選挙権年齢と民法の趣旨が違うということにはならないということにもならないのではないかというふうに考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 あれこれ私の方で議論仕掛けてあれですけれども、要するに、公職選挙法の選挙権年齢、被選挙権年齢、それはそれで、公職選挙法のその趣旨に鑑みて十八歳にしているわけでありまして、民法の成人年齢というのは、民法のまだ経験が浅い若年層を保護するという、その目的でやっているわけで、それぞれ法の目的が違うわけですから同一である必然性はないわけでありますということをお話ししたかったわけで、同一である必要がないということは今の答弁からも私はお認めいただいたんだと思いますがね。  あるいは、結局、中学校卒業で働く人がいる、高校卒業で働く人がいる、あるいは高校を卒業して大学へ出るときにアパートを借りるとかいろんな例がありますけども、だけど、これ、世の中、特にそれ、弊害起きていませんよね。親がそういうことについて大体承諾する、それから、あるいはその少年の日常生活の範囲内だということで私はほとんど解決していて、結局、何か中学校卒業の人が親方になって会社を起こしたいというときに、親がそれを承知しないからできなかったというんでトラブルになったようなことも余りないし、高校を卒業して上京してきた大学生が下宿先、アパートを借りようと思っても、親が駄目だから貸さないとか、そういったことで弊害が起きているということは余り聞かないんですよね。基本的にはこの社会の中で必要なものは大体親は認めているわけでして、余りトラブルになっていない。むしろ、異常なことがあれば親の方が干渉できるということで、非常に私は平和に落ち着いている制度だと思うんですがね。  例えば、大臣の先ほどの答弁の中で、結局、具体的な弊害があるということよりも、その若年層に自己決定権を与えて社会に参加していただくという政策がそもそもの考え方なんだと、政策的な考え方で実現するんだというようなお話でありました。しかし、であれば、政府はそのようにお考えかもしれませんけども、国民は、世論調査をしますと、いや、二十歳のままでいいという、そうした世論調査の結果が出ておるわけでありまして、はっきりと特に成人年齢を十八歳に今引き下げる必要はないという、そうした世論調査、国民の意見が出ているわけです。  そうした国民の意見、世論調査で反対というのが大勢なのに、政府は政府の方針でそれを進めるということのこの合理性はどこにあるんでしょうか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  御指摘のとおり、過去に行いました世論調査では、いずれも成年年齢の引下げにつきまして非常に消極的な意見が多いという結果が出ております。ただ、こういった調査の消極的な意見の中にも、法的な物の考え方を身に付けるための教育の充実や、消費者保護の施策の充実という前提が整えば成年年齢を引き下げてもよいという意見も多数含まれているところでございます。  政府といたしましては、これまで消費者被害の拡大のおそれ等の解決に資する施策などを進めてまいりましたけれども、今後もこういった施策につきまして引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございまして、そうすることによって国民の理解が得られるように努めてまいりたいと考えております。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 今の答弁は、余り法律的な、技術的な解釈じゃなくて、政府の方針、まさにこの法案に関する政府の方針を述べていただきたかったんで、法務大臣が御答弁することが一番ふさわしい答弁じゃなかったかと思うんですが。  どうも、国民の間でも、この二十歳の成人を十八歳にするということを必ずしも十分には理解していないんじゃないかという面があると思うんですよね。  つまり、十八歳にすると、じゃ、お酒が十八歳から飲めるね、たばこが十八歳から吸えるねと、何か成人というと、何かそっちの方にばっかり話が行ってしまって、この民法そのものは、お酒の話とかたばこの話とか競馬の話とは違って、まさに取引、私法上の取引、これについて完全に自由にできると。完全に自由にできるということは、すなわち、取引したことについて完全に責任を負わなくてはいけないと、こういうことを意味するわけですがね。  私、そうした意味で、本当にこの今回の少年部分の改正が国民の間に広く説明をされているんだろうか、何か民法改正、突然ぱっと出てきて、何か余り審議もしないまま、何か政府の方針だからどんどんいいんだみたいな話で、なかなか納得がいかないんですけれどもね。  例えば、競馬が二十歳だけど、商品先物取引、まあ商品先物取引、あるいは私が前回話した、サラ金のことも話しました。別に規定はないですよ、十八歳の人がお金借りちゃいけないとか十八歳の人は商品取引をしちゃいけないという規定はないです。ただ、規定はないけれども、民法の規定があるから、後々親が取り消すことがあると。そうした場合に、業者の方は、後々取り消されるということがあるとそれは非常に彼らの業務遂行上好ましくない支障が生ずるから、事実上、十八歳、十九歳、二十歳未満の人については扱わないわけです。そういう形で実際に保護されておるわけですよね、そうした投機的な取引、あるいは借金はサラ金からは自由にできないという形で保護されておるわけです。  ただ、それを取り払ってしまうと、もう自己決定権だといって取り消せないとなると、やっぱり自己決定権を付与するというよりも、それで社会に参画してもらう、責任を持ってもらうんだという掛け声よりも、具体的に生ずる弊害の方が大きいんじゃないかなと思うわけですよね。  子供がサラ金からお金借りる、今度は借りられちゃうわけですから、それで親はそれを止めようと思っても止められない。まあ法律論は別にして、親の言うことを聞く家庭ならいいかもしれないけれども、法律論としてはこれは親にそれを止める権利はないわけでありますし、それは商品先物取引でもそう、FXでもそうですよ。仮想通貨、仮想通貨は、将来はどういうふうに仮想通貨が機能するか分からないけど、現状は非常に投機的な取引であるわけでありまして、そうした面について、果たして、十八歳、十九歳がそうしたことが自由にできるということでいいのかな。  とりわけ、とりわけ十八歳、高校三年生、まだ今の高校三年生の生活実態からすると、とても社会経験をしているとは思えない。思えないそうした高校三年生が自由に、まさに親が反対しても商品先物取引ができる、サラ金に行ってお金を借りて買物することができる、あるいは誰かの借金の保証がすることができる。もうそれを親はどうすることも、止めることもできないし、後から取り消すこともできない。果たして、それがこの今の社会の実態、高校生の実態に合っているのかなと思うと、私は到底思えないわけであります。  あるいは消費者問題。法制審議会は、消費者問題についても、成人年齢を、未成年者の年齢を十八歳に引き下げるということによって消費者被害に遭わないような仕組みをつくってから考えろと法制審議会は言っているわけですけれども、しかし、今回の法案は、そうした消費者被害に遭わない制度をつくる前から、四年間そういう努力をしますから法律を通させてくださいというんで、少し趣旨が違うんじゃないかというふうに思うわけであります。  どうでしょう、例えば今の現状の中で、今回消費者契約法が改正されましたが、大臣、もう最後の質問ですけれども、現状のままで、今回の、今国会の消費者契約法が若干改正されましたけれども、それも踏まえて、もうこれで未成年者に対する、十八歳、十九歳が新たに成年者になるということによって生ずるかもしれない消費者問題から保護するということはもう完璧にできているんでしょうか。その点について法務大臣のお考え、いかがでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 成年年齢引き下げた場合におきましては、十八歳、十九歳の若者が様々な取引行為をそれぞれの自己の判断で行うことができるようになると。先ほど委員御指摘のとおり、とりわけ十八歳、高校生ということで御指摘ありましたけれども、経験不足等の問題があって、様々な弊害につきましてはこの委員会におきましても御指摘がなされてきたところでございます。  そこは極めて重要なところでございまして、若者が合理的な意思決定ができる自立した消費者になるためには、消費者教育等の各種の教育、また様々な対策ということについては十全にしていく必要があるというふうに考えているところでございます。  三十四年の四月一日までに、四年間ということでございまして、この間に皆様に十分にこの環境整備施策が効果を発揮することができるように周知をすることが極めて重要であるということでございますが、関係府省の連絡会議を立ち上げておりまして、この議論につきましても、絶えず新たな課題がございましたらその俎上にのせるということでおりますので、最終的な施行に至る過程の中でこうした問題についてはとりわけ充実すべく取り組んでまいりたいというふうに思っております。  私といたしましても、若者が自らの生き方を自ら決定をし、社会で生き生きと活躍していただきたいというふうなものでございますので、そうした社会を実現するためには何よりも国民の皆様の総意に基づいた実現が大変重要であるというふうな観点から、先頭に立って様々な該当の対策については万全を期してまいりたいと新たな決意でいるところでございます。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 終わります。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。  これまでも議論になっていますけれども、未成年者取消し権が十八歳、十九歳から外れてしまうというこの法案の問題点について改めてお尋ねをしたいと思います。  大臣と前回の質疑、六月五日ですけれども、この委員会で、私が、不当な契約の拘束から、未成年者が自らが未成年だったということを立証するだけで失敗を取り消すことができるというこの未成年者取消し権、それが、悪質な業者もこれまで二十歳未満の若年者に近づくことができない、あるいはちゅうちょするという鉄壁の防波堤の役割を果たしてきたという議論をさせていただきました。この不当な契約から民事上拘束を逃れるようにする、解放するというこの取消し権の機能というのは極めて重要なものだと思うんですね。  この問題について、大臣は、既存の手段で十分か否かにつきましては政府としても検討を続けなければならない喫緊の課題であるという御答弁をされたわけですが、この喫緊の課題として検討を行っていくとおっしゃるこの認識は、私が申し上げる民事上の不当な拘束から逃れる保護策、あるいは権利、これを実現をするということなんでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員から御質問がございました六月の五日の私の参議院法務委員会での答弁ということでございます。委員からはAV、アダルトビデオの出演契約についての実例を挙げられまして、その契約上の債務の性質上ということでございますが、その問題につきましての御質問の中で、私自身そのように申し上げたところでございます。  アダルトビデオ出演の契約締結したといたしましても、その契約上の債務の性質上、少なくとも意に反して出演を強制される法的な根拠は存在しないものと考えているところでございます。  また、契約が成立したとしても、公序良俗違反の主張、詐欺又は強迫、消費者契約法上の取消し権、あるいは雇用契約における解除権等、違約金の支払義務を否定する各種の手段があるということでございまして、そのような請求を受けた場合には適切な第三者に相談していただくことが重要であると考えております。既存の制度そのものにそうしたことに対しての対抗措置があるということを申し上げたところでございます。  今申し上げた適切な第三者への相談ということにつきましては、政府といたしましても、ホームページ等の周知活動について徹底して周知しておりますし、また相談体制の充実などにも取り組んできたところでございまして、こうしたことにつきましても継続してしっかりと取り組んでいく必要があるというふうに思います。  このような現行制度上も様々な対抗手段が存在するところでございますけれども、こうした対応のみで十分かどうかについて御質問を受けました。その際、政府として検討を続けなければならない喫緊の課題であると認識をしていると申し上げたところでございます。  この点につきましては、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省庁対策会議、また、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議での検討を通じまして適切に取り組んでいくほか、法務省内に設置をいたしました性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ、設置をしておりまして、この問題につきまして取り上げ、そして政府の検討に資するべく取り組んでまいりたいというふうに思っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今の御答弁、もう一回確認しますが、そうすると、アダルトビデオ出演強要やJKビジネス問題での政府の対策会議、あるいはこの成年年齢引下げの省庁連絡会議、それから法務省のワーキンググループにおいて、私が申し上げているような、民事上この不当な契約の拘束から解放される、そういう制度が既存の制度で十分か否かも含めて検討するんだと。  つまり、AVの出演強要と今大臣おっしゃいました。その問題で、これ民事上の不当な契約からの拘束が、この法案が成立をし施行されると未成年者取消し権によっては取り消せなくなるわけです、十八歳、十九歳は。その十八歳、十九歳がそうした不当な契約から免れるようにできるようにするんだと、それはそういうことなんですか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  先ほど大臣の方から答弁がありました、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省対策会議におきましては、こういった問題につきましては、有識者等の意見も参考に法的対応を含め必要な対応策を検討するというふうにされているところでございます。  法務省といたしましても、そういった法的対応の検討につきまして必要な協力をしてまいりたいというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今日御答弁できるのはそこまでなのでしょうか。  大臣が、前回も、そして今日も、公序良俗違反や錯誤による無効、詐欺又は強迫を理由とする取消しなど、あるいは消費者契約法に基づく取消しができる場面もあるというふうに既存の制度を触れておられるわけですが、これがいかに不十分かと、いかに被害者、消費者を保護するのに困難な要件を課しているかということは、もう前回の議論でもうはっきりしていると思うんですね。  これ、大臣御自身、少なくとも、アダルトビデオ出演強要問題について伺いますけれども、これ、成年年齢を引き下げたら十八歳、十九歳の若者に対して不当な契約が拡大するという御認識はあるわけですか。その認識に立って、これをなくすために取り組むんだということでいいですか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) そもそも、こうした被害ということについては、あってはならないことだというふうに思っております。成年年齢引下げが起こる起こらないを超えて、この問題についてはしっかりと取り組むべき課題であるというふうに認識をしているところでございます。その意味で喫緊の課題であるという認識を申し上げたところでございます。  このことにつきまして、法的体制、対策も含めてしっかりと検討をし、そして実現してまいりたいというふうに思っております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 前回の御答弁は、十八歳、十九歳の若者に対して不当な契約が拡大するという大きな懸念があるという御意見があるということも承知しているという御答弁なんですよね。  私、大臣自身にその認識があるのかと、私や支援団体が言っているだけじゃなくて、あるいは内閣府が言っているだけじゃなくて、大臣御自身がその認識あるんですかと、そこを聞いているんです。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 先ほど申し上げたとおり、そうした被害に遭った方々からも意見を聞いているところでございますし、大変大きな課題であると、犯罪であるというふうにも思っているところでございます。  こうした被害に遭わないための様々な施策については、あらゆる角度から検討すべきことであるというふうに思っておりますし、また、その意味で、今回立ち上げました私どもの中でのワーキンググループにおきましてもこの問題につきましても真っ正面から取り組んでいくと、こういう決意でいるところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 アダルトビデオ出演強要問題については、これからも質問していきますし、大臣、今おっしゃった決意でしっかり取り組んでいただかなければならないと思います。  問題は、そうした不当な契約からの拘束を免れさせなきゃいけないというのは、このアダルトビデオ出演強要だけではないということなんですよね。  お手元に、日弁連の平澤参考人が委員会に提出をされた資料から私抜粋をさせていただきました。平成二十八年十月二十七日の、国民生活センターの、成人になると巻き込まれやすくなる消費者トラブルという事例紹介なんですが、七例、個々事案が挙げてありますが、これ消費者庁にお尋ねしますけれども、これらの消費者被害について、十八歳、十九歳の若年者に対しては未成年者取消し権が極めて保護に有効なものとして働いてきた、そのことは、消費者委員会のワーキング・グループの報告書や、あるいはこの当委員会での河上参考人や坂東参考人の意見などでももう明らかですけれども、消費者庁も同じ認識でよろしいですか。

福岡徹消費者庁審議官

○政府参考人(福岡徹君) 民法の未成年者取消し権の効果についての御質問かと認識しております。  定量的な評価は容易ではございませんが、未成年者の消費者被害の防止に一定の役割を果たしてきたと、そういうふうに認識してございます。  消費者庁としては、成年年齢引下げを見据えまして、十八歳、十九歳の消費者被害の拡大を防止するため、消費者教育の充実、諸般の制度整備や厳正な法執行、消費生活相談窓口の充実、周知などの総合的な対策に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 一定の役割を果たしてきたというのは、一体どういう認識ですか。  この成年年齢の引下げを政府全体として何とかつじつまを合わせるために、消費者委員会が、皆さん、若年者の被害防止策の第一に挙げているのは未成年者取消し権じゃないですか。それを曖昧にするというのは、消費者庁の存在そのものに関わるじゃないですか。  一定の役割って、何だか、これ取り払ったってそんなに問題は起こらないなんという、そういう認識ですか。

福岡徹消費者庁審議官

○政府参考人(福岡徹君) 委員の御質問にどこまで的確にお答えできるかは分かりませんけれども、私ども、消費者庁として前から答弁しておりますとおり、成年年齢が十八歳に引き下げられた場合に、仮に適切な対策が講じなければ十八歳、十九歳の消費者被害が拡大するおそれがあるというふうにも考えてございます。  そういった意味で一定の効果を果たしてきていると、そういう意味で答弁したところでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 大臣、今後検討していかれる上で、つまり消費者被害を含めた若年者の保護策を具体化していかれる上で、消費者庁がこんな認識だということを踏まえて、大臣、頑張らないとどうにもならないですよ。  これちょっと事例、時間がそうありませんけれども、少し紹介すると、事例二、ホームページを作って自分で作った情報商材などを売ることで収入になるという在宅ワークを信用して、そうしたら業者から、まずはホームページを作る費用として五十万円が必要と言われて振り込んだ。すぐに、あなたのホームページへのアクセスがすごい、もっと拡大しないといけないが四百万円掛かる、二百万円は会社で負担するので、残り二百万円を負担してほしい、必ずもうかるから借金しても大丈夫という、こういう話に対して解約したいということですが、これ消費者庁、これ取り消せますか。

井内正敏消費者庁政策立案総括審議官

○政府参考人(井内正敏君) お答え申し上げます。  現行の消費者契約法は、取消しの対象となる事業者の不当勧誘行為の類型としまして、不実告知、断定的判断の提供、不利益事実の不告知、不退去、退去妨害等を規定してございます。これらの規定は年齢にかかわらず適用されるものでございます。  個別具体的事情にもよりますけれども、この御指摘の事例につきましても、今述べました不当勧誘の類型の要件を満たす場合には取り消し得るものでございます。例えば、必ず利益を得られるなどの事業者の勧誘文言は断定的判断の提供に当たりますので、消費者契約法第四条第一項第二号の規定によりまして取消し等の対象となり得ます。  また、御指摘の事例につきまして、特定商取引法の対象となる取引類型に該当するかということも検討の一つになりますけれども、これは例えばでございますが、事業者がホームページ作成という役務の提供を有償で行っており、その役務を利用する業務、この業務というのは当該事業者が提供若しくはあっせんを行うものでございますけれども、それに従事することにより収入が得られると誘引しているのであれば、特定商取引上の業務提供誘引販売取引に該当する可能性がございまして、その場合は、消費者は法定の契約書面を受け取ってから二十日間はクーリングオフが可能となります。  またさらに、特定商取引法上、事業者が勧誘時に不実告知や事実不告知を行っていた場合も、消費者は契約の申込み又は承諾の意思表示を取り消すことが可能となるというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 今御説明のあったのはそのとおりなんです。けれども、その不実告知や断定的判断の提供、あるいは特商法の要件に該当するではないかというこの立証は、これは消費者の側がやらなきゃいけない。この被害に遭ったのが十八歳、十九歳だったら、十八歳、十九歳の若年者がこれをやらなきゃいけない。本当は絶対もうかると、必ずもうかると言われたけれども、それ、業者の方がそんなこと言っていないと否定したときに、これ立証責任を負うのはこれから十八歳、十九歳の若者、被害者の側ということになる。未成年者取消し権とはこれ全く違う。  消費者庁、そういうことですよね。

井内正敏消費者庁政策立案総括審議官

○政府参考人(井内正敏君) お答え申し上げます。  立証責任は消費者にございます。その際には、若者に対しても消費者教育をしっかりして、トラブル等に遭ったときには消費生活相談等の場所等にしっかりと相談するようにと、そういう教育をしっかりしてまいるということでございます。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 だから、消費者教育だけで保護ができるかといったら、そんなことはないというのが消費者委員会も含めて厳しく指摘をされてきているわけです。  時間がありませんから全部の御紹介はもうできませんけれども、そうした消費者契約法や特商法では現実には保護されないという事例ばかりなんですよ。事例四だとか、あるいは事例七だとかにある消費者金融で百万円を借りればよいとか、銀行のローンカードで幾らつくれとかいう、こうやって借金を負わされた、この部分は全く取消しなどの話にはならない、ですから被害を取り戻すことはできないというのが今の現実の課題でもあるわけです。  そうした中で、アダルトビデオの出演強要問題は、先ほど大臣おっしゃいましたけれども、こうした不当な契約の拘束から免れられないということになったら、若年者が自立を逆に阻害をされる。大臣、大人の入口だと、社会的にその自立を支援していかなきゃいけない対象だと答弁をしておられるけれども、そのためにはしっかりと保護する方策をこれつくらなきゃいけないじゃないですか。その核心の部分は、私は、民事上のこの不当な契約からの拘束から解放するという、そういう仕組みつくるということだと思うんですよ。  これ、大臣、どういうふうに取り組んでいくんですか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 先ほど来、委員から御指摘が繰り返しあった未成年者取消し権でございますが、未成年者が法定代理人の同意なく行った法律行為につきまして、取引の種類などを限定することなく、原則としてこれを取り消すことができるとするものでございまして、悪徳商法に限らず、未成年者を保護する機能を果たしているところでございます。  成年年齢を引き下げた場合につきましては、十八歳、十九歳の若者は、様々な取引行為を自己の判断で行うことができるようになる反面、経験不足等によりまして御指摘のような様々な被害が生ずるおそれがあるということは否定をすることができません。  先ほど来、答弁の中で、教育の重要性ということについて、これは極めて重要なことであると思っております。若者が不当な契約を回避をする、そして合理的な意思決定ができる自立した消費者となるように、消費者教育等の各種の教育、これは、単に知識を与えるということではなく、日常生活の中で実践する力、すなわち主体的に判断し、責任を持って行動する能力を養うことを目指して実践してきている、実施してきているものでございますが、こうした教育につきましても、今後、三十二年度までの三年間でありますが、集中期間として、強化期間として更に充実強化を図るということでございます。あわせて、親世代の意識の向上も図りながら、地域全体としてもリテラシーを高めていく必要があるというふうに考えております。  先ほどの様々な施策につきましては、それにとどまることなく、こうした問題が生じることがない、また問題が生じたときに適切に解決することができるようにしていくという意味では、今後、新たに若年者向けの対策、こうした必要があると考えられる場合には、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議におきまして必要な検討を行ってまいりたいと思います。施行日は平成三十四年四月一日ということでございますので、四年間の期間の中で適切に対応してまいりたいというふうに考えております。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 大臣、結局、消費者教育やリテラシーというふうにおっしゃっただけで、私が強く求めた民事上のこの契約の拘束からの解放という問題については具体的な御答弁がなかったと聞きました。それでは駄目ですよ。  決意を持って臨んでいただきたいということ、それから、今日は養育費の支払終期の問題についても詳しくお尋ねしたいと思いましたけれども、もう時間がなくなってしまいました、審議は終局するのではなく、続行すべきだと強く申し上げて、質問を終わります。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。日本維新の会の石井苗子です。  これまで議論を重ねてまいりまして、私の感想としましては、この百四十年ぶりの民法改正は国を大きく変えると思いますし、もう一つ、若者に大きな影響を与えることになる、そう思います。十八歳を成年とするということで、いいことと悪いこと、プロズ・アンド・コンズといいますけど、社会的なベネフィットがどのくらいあり、リスクはどのくらいあるかというこの比較をしますと、私は、今までの皆様の質疑を聞いておりますと、そのお答えを判断してリスクの方が大きい改正になってしまうのではないかと思っています。もちろんいいところもあります。社会参加を若者にも促進していくのだということなんですけれども、途中二十歳、二十歳にとどめるというところのそのすみ分けの説明がどうも腑に落ちない、実に中途半端であったり曖昧だったり矛盾している点が多いと思っております。なぜこれは十八歳に下げないのか、なぜこれは二十歳のまま据え置くのかという論理、理屈の説明が不明瞭です、非常に。何か都合が悪くなると、世界はとかですね。  私が今日言いたいのは、医学的見地はとか出してくるんですけれども、じゃ、まずグローバルということで世界はどうかといったときに、徴兵制という説明が来てびっくりしました、日本にはそれございませんので。何の不都合かということを先ほど小川先生がおっしゃいましたが、これに関して、日本独特の不都合ということの調査をいたしておりませんというのは非常に不手際、不作為だと思います。  そして、先ほど大臣からの若年層の積極的な社会参加を促す政策としてとおっしゃっているのであれば、じゃ、なぜ被選挙権の社会参加を十八歳に下げないのか、そう思いますし、性同一の審査においては二十歳から十八歳に下げましたが、そこの医学的なエビデンスというのを出していただいておりません。国からのメッセージとして民法を改正して十八歳成人とするということであれば、もう少し腑に落ちる理屈というものがあってよいかと思います。  そこで、お配りしましたこのギャンブル等依存症対策の強化についての資料でございますが、先ほど櫻井先生もお使いいただきましたけれども、これは首相官邸のホームページでございます。私は、どう考えても、今回の百四十年ぶりに十八歳成人とするという大きなこの改正が、投票できる権利が十八歳になったからというところ以外の何か不都合というのがどうにも把握できません。  先ほど少しありました、親の同意がないために適切な治療が行われていないとか、民間のシェルターに駆け込む親からの過剰な期待を掛けられている大学受験生とかと、これが一体どのぐらい社会的なリスクとなっているのかということの把握ができないまま、こうやってギャンブル依存症対策強化というような、これは私、見ていただきたいんですけれども、医療・回復支援というところがありまして、はっきり申し上げましてギャンブル依存症という病名はございません。そこに回復ということは、治療して治してくれと言われているわけです。こういうふうに、何といいますか、実に中途半端に、いいことをしているようなんですけれども、押し付けてくるところがあるように思えてなりません。  私は、ギャンブル依存症という医学的な定義はございませんとずっと申し上げておりましたけれども、今日は、少しそれに関する不明瞭、中途半端というところを掘り下げた質問をしたい思います。  まず、法務大臣にお伺いしますが、ギャンブルに依存した結果、これは医学的に胃が悪くなるとか腸の閉塞をもたらすとかというように直結していないんです。ギャンブル依存した結果、借金をしたり窃盗まで働いてギャンブルに大金を投入するという人が出てくる。つまり、お金に直接関係してくるわけです。その人の生活にリスクが出てくるわけですね。  この競馬法、自転車競技法、オートレースですね、小型自動車競走法ですね、正確には、モーターボート競走法は、投票券の購入年齢とギャンブル依存症との因果関係が明らかではなく、教育現場でギャンブル依存症リスクに対する体系的な教育が実施されていないという趣旨から投票券の購入年齢が二十歳据置きと維持されています。ここのところの趣旨を少し御説明いただけませんでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 御指摘の競馬、競輪、オートレース等の公営競技の投票券、これを購入することができる年齢について、それぞれ所管官庁におきまして必要な検討がされた結果、現行法の二十歳、これを維持することにしたものというふうに理解をしております。  検討の過程におきましては、青少年のいわゆるギャンブル依存症へのリスクに関しまして、ギャンブルの開始年齢と依存症リスクとの因果関係、これがなかなか明らかにされているとは言えないということ、また教育現場の環境整備ができていないことなどが考慮されて今のような維持ということにつながったものと理解をしております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 ありがとうございます。因果関係というのは、こうすれば必ずこうなると、これが因果関係です。  では、警察の御答弁をお願いしますが、パチンコに使う資金調達が動機だった刑法犯、年間どのぐらいありますか。どのような犯行が多いのか。ほかのギャンブルが動機の犯罪と比べて、パチンコが動機だった犯罪は多いのでしょうか、お答えください。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) お答えいたします。  犯罪がいかなる要因によって発生したものかにつきましては、これを一概に申し上げることは困難でございますが、警察庁の犯罪統計によれば、平成二十九年中に検挙した刑法犯約三十二万件のうち、主たる被疑者の犯行の動機、原因がパチンコ遊技をするための金欲しさ等、パチンコ遊技をすることへの欲求であるものの件数は千三百八十八件となっております。また、同年中に検挙した刑法犯のうち、主たる被疑者の犯行の動機、原因がギャンブルをするための金欲しさ等、ギャンブルをすることへの欲求であるものの件数は千百八十二件となっております。  パチンコ遊技に係るものの傾向といたしましては、約八割が窃盗であり、その他は詐欺が多くを占めているところであります。なお、ギャンブルに係るものにもこうした傾向が認められるところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 何かの調査、研究をするときには、母数といって分母の数というのが必要なんですね。ですから、パチンコをやる人の中で窃盗をお金欲しさにしたというのが八〇%、これは大きいと思うんです、依存症としてはですね。  厚生労働省の方に先ほどの依存症についてお伺いします。WHOが指定しておりますICD10、医学的な定義でございますけれども、ある物質あるいはある種の物質使用が、その人にとって以前にはより大きな価値を持っていたほかの行動よりはるかに優先するようになる一群の生理的、行動的、認知的現象というのが依存症の医学的な定義です。この依存症候群と呼ばれております中心になる記述ですけれども、医学的に処方されているものでなくても、精神作用物質、アルコール、たばこを使用したいという欲望がしばしば強く、抵抗できなくなっていくということでありまして、これによって体が悪くなっていくわけです。ところが、抵抗できなくなっていくギャンブル依存症は、体が悪くなるのは二次災害、三次災害で、まずお金が欲しくなるわけです。お金をどうにかして手に入れようと思うから八〇%の人が窃盗をするわけです。  ということを鑑みて、厚生労働省は、このWHOのICDの10ですけれども、これを拡大解釈しまして、特定の物質や行動、過程に対して、プロセスですね、やめたくてもやめられないほど、程々にできない状態をいわゆる依存症とするということで対策を講じています。この理由を説明していただきたいのですが、厚生労働省の方、御答弁をお願いします。

宮嵜雅則厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長

○政府参考人(宮嵜雅則君) お答え申し上げます。  依存症に関しまして、アルコールや薬物といった物質使用による依存は、世界保健機関、WHOによる国際的な疾病分類であるICD10におきまして、委員からもお話ありましたが、精神作用物質使用による精神及び行動の障害の依存症症候群として分類されております。  また、ギャンブル等依存といった物質使用によらないプロセスへの依存につきましては、ICD10においては、習慣及び衝動の障害の病的賭博というふうに分類されております。  このため、これらいずれも国として対策を行う必要がある依存症というふうに整理しまして、厚生労働省としては、アルコール、薬物及びギャンブル等の依存症に関して必要な対策を進めているというところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 そのとおりです。  そうなりますと、パチンコが動機の犯罪者、窃盗ですね、パチンコがやめたくてもやめられない衝動、止められなかったということになれば、パチンコによる犯罪者には、厚生労働省の、先ほど私が言いました、プロセスにおいてやめたくてもやめられないほど、程々にできない状態の依存症ということに当てはまる者が多くはなりませんか。警察の方、御答弁お願いします。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) 警察庁におきましては、平成二十九年中に検挙した刑法犯のうち、主たる被疑者の犯行の動機、原因がパチンコ遊技をすることへの欲求であるものの検挙件数につきましては承知しているところでございますが、パチンコをやめたくてもやめられなかったなどの被疑者のパチンコへの依存の状況を示す統計は持ち合わせていないところでございます。  いずれにいたしましても、パチンコへの依存防止対策につきましては、昨年八月に関係閣僚会議で決定されましたギャンブル等依存症対策の強化について等を踏まえまして、依存問題を抱える方等への相談対応等の取組を推進しているところでございまして、今後とも関係行政機関と連携を図りながら取組をしっかり推進してまいりたいと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 相談の体制を整えるということは私も見れば分かるのですけれども、そうではなくて、このやめたくてもやめられない依存症に入るとなれば、ほかのギャンブルは依存症のために二十歳にとどめているわけです。  そうすると、パチンコ店に入場する年齢とパチンコに依存すること、ギャンブル等の依存症ですね、の因果関係というのは明らかになっていない、なっていませんね、いますか、これお答えください。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) 警察庁といたしましては、パチンコ遊技を行う際の年齢とパチンコへの依存を、関係を示す統計等は保有しておらないところでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 では、パチンコ店というのは十八歳未満を店内に立ち入らせてはならないということになっているそうでございます。パチンコをやる年齢とパチンコに依存すること、ギャンブル等依存症の因果関係が余り明らかではないということでしたら、パチンコも競馬などと同じくどうして二十歳に引き上げないんでしょうか。  これは、風俗営業法を改正して、全部ギャンブル依存症ということで一貫した、中途半端じゃなくて、あれこれ無理に言い訳を付けずに全部二十歳で、風俗営業法を改正して二十歳に統一することはできないんでしょうか。警察の方、お答えください。

小田部耕治警察庁長官官房審議官

○政府参考人(小田部耕治君) 公営競技につきましては、刑法上、賭博行為等が処罰の対象とされていることを前提とした上で、関係する法律の規定により、その実施が認められているものと承知しております。  これに対しまして、風俗営業適正化法に基づく規制の範囲内で営まれるパチンコ営業において行われる遊技につきましては賭博罪に該当しないものと認識しており、公営競技とはそもそも性格を異にしているものと認識しております。  その上で、同法は、パチンコ営業を含む風俗営業が少年の健全な育成に障害を及ぼすことを防止する目的で、風俗営業を営む者に対しまして、十八歳未満の者については営業所に客として立ち入らせることを禁止しております。  このように、公営競技とパチンコ営業とではその性格を異にすることから、現時点におきましては、パチンコ営業における客の年齢制限を見直す必要はないと考えております。  いずれにいたしましても、パチンコへの依存防止につきましては、今後とも関係行政機関と連携しつつ、しっかりと対策を推進してまいりたいと考えております。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 成人年齢を十八歳としたら、パチンコのために十八歳で働いて、それをパチンコに依存して使ってしまうと、負の連鎖反応が出てくると思うんです。  ここに、ギャンブル等依存症対策の強化についてということを官邸がホームページで出しているこの表を見ますと、公営競技、パチンコというのが真っ赤になって左に全部書いてあるわけですね。私は、これが賭博行為であるとか規制の範囲内であるとかないとかを言っているのではなくて、これからギャンブル等依存症の対策を強化して医療機関に治療まで求めるのであれば、これは十八歳じゃなくて全員二十歳と、依存症としてこれを対策を強化するということを国が決めたんだったら全部二十歳にそろえる、あるいは、そうじゃないんだったら、成人年齢を十八歳にするんだったら全部十八歳にしてしまうと。これ、一貫性がない、なさ過ぎると思います。  残りの時間なんですが、先ほどから、世界に合わせてとかそういう話がいろいろあるので、これは法務大臣にお伺いしますけれども、どうしても腑に落ちない説明がある。さっき言いました、社会的ベネフィットとリスクといったら、リスクの方が大きいと思われることをたくさんこちらの法務委員会の議員の方々がお話しになっています。それに対しての解決方法が一つも出てきません。  であれば、一つ、その個人的な扱いということにつきまして、フランスの例を出しますと、フランスでは、十六歳に達した未成年者ですけれども、親権者の申立てと後見裁判官の宣言によって未成年から解放されるという制度があります。日本でも、十八歳で一律に成年とするのではなくて、十八歳で親の同意があれば成年になれるとか、ある程度個別に扱うことというのは考えられないものでしょうか。  一律に扱わないと取引の相手が成年なのか未成年なのか分からないといいますが、これは登記で確かめる必要がありますし、実際にややこしくて混乱が生じるというお答えもありましたけれども、しかし、人の成熟速度が千差万別であるということを考えますと、本来は個別に大人になる年齢を考えた方がよいのではないかと私は思いますが、中身が子供のままに無理して法的に大人に扱うという、これは様々な弊害をもたらしてきますということを各先生方がおっしゃっていました。  私は、ITの技術も発達していますし、取引の相手が成年なのかどうかというのは容易に確かめることができると思います。個別に扱うこともできると思うのですが、大臣、一律十八歳で成年とするのではなく、十八歳で親の同意があれば成年になる、なれるとかなれないとかある程度個別に扱うということの可能性は検討できないものでしょうか。お願いいたします。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  委員御指摘のような制度につきましては、法制審議会における審議におきましても検討が行われております。確かに、人の成熟度はそれぞれでございます。しかしながら、その未成年者の保護を安定させるという観点、あるいは取引の安全を図る観点などから、年齢によって一律に定める必要があると考えられたものでございます。  その公示につきましては、今委員からも、ITの利用といったようないろいろなことの御指摘をいただいているところではございますけれども、やはりそういったような制度を設けますと、明確にどのようなことで、その手段でこれを成年者であるかどうかを明確に知り得るか、その点の公示をどのように行うかといった点が問題になるということで、法制審議会では採用されなかったものでございます。

石井苗子日本維新の会

○石井苗子君 いろいろとこれから先も議論させていただきたいと思います。成年の社会的な参加を促すということであれば、被選挙権も十八歳からというのが腑に落ちる説明ではなかったかと思います。  終わります。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。  民法改正案の質問に入ります前に、昨日墜落いたしました米軍のF15戦闘機の墜落について質問いたします。  昨日の午前六時半頃、沖縄県那覇市の南約八十キロの海上に、米軍嘉手納基地所属F15戦闘機が墜落いたしました。沖縄県の統計によりますと、復帰後の県内での米軍機墜落の事故はこれで四十八件目となります。今年は復帰四十六年目になりますから、四十六年になりますから、平均で一年に一機以上が墜落していることになります。  米軍嘉手納基地のF15は、一九七九年、昭和五十四年に配備され、嘉手納町によりますと、昨年三月の時点で五十四機が常駐しているということであります。配備から約三十九年にもなるF15は、二〇一三年五月にも県内のホテル・ホテル訓練区域で墜落しており、これまで合計で二百八十一件もの事故を起こしています。固定翼機、ヘリ等も合わせた航空機の事故件数が復帰後七百三十八件もありますが、そのうち二百八十一件がF15、つまり全事故の三八%がF15によるものであると考えれば、F15の危険性は歴然としています。  このような航空機を日本国内に配備し続けることを認めてよいのでしょうか。沖縄防衛局は米軍に対して原因究明や再発防止を申し入れたということでありますが、相次ぐ事故に対して、その都度同様の申入れをしているにもかかわらず一向に改善されないのは、米軍には事故を防ぐ能力がないからだと考えます。  過重な米軍基地負担を沖縄に押し付け、危険な訓練を行わせ続けているのは日本政府であるということを強く申し上げ、防衛省に来ていただいておりますので、事件の概要と事故防止に向けた今後の対応を伺います。

田中聡防衛省地方協力局次長

○政府参考人(田中聡君) お答え申し上げます。  まず、事故の概要でございますが、昨日、六月十一日、午前六時半頃、沖縄本島の南方の海上におきまして、飛行中の米空軍第十八航空団所属F15戦闘機一機が墜落いたしまして、搭乗者一名が緊急脱出を行ったというふうに承知しております。  これを受けまして、航空自衛隊那覇救難隊のU125一機、UH60一機を発進させ、七時二十三分頃、現場海域におきまして搭乗者を発見いたし、七時四十三分頃、救出を完了いたしました。これらの内容につきましては、沖縄県を始めとする関係自治体に対しまして情報提供を行ったところでございます。  なお、委員御指摘の、F15の墜落件数が航空機全体の中でも特に多いという御指摘がございましたが、沖縄県の統計は、墜落だけではなく、飛行中に部品をなくして見付からないといった様々な事案を含んでいるものというふうに思われますし、また、航空機の安全性を議論する際には、各機種の配備機数や飛行時間等、様々な要素を勘案することが必要であることから、一概に事故件数だけをもってF15が危険であるというふうに判断することはできないものというふうに考えております。  ただ、その上で申し上げれば、もとより米軍機の事故はあってはならないものでございます。安全の確保は米軍にとっても最優先の事項であり、これまでの事案においても原因究明や再発防止に自ら徹底して取り組んできていると承知しております。  昨日発生いたしましたF15墜落事案につきましても、米空軍第十八航空団が、運用、整備、安全確保のための手順を部隊関係者と見直す間、一時的に嘉手納基地のF15による現地での訓練飛行を中止いたし、米軍乗組員及び地域住民の安全確保を最優先事項として取り組んでいるというふうに承知しております。  また、防衛省といたしましても、昨日、地方協力局長及び沖縄防衛局長から、米軍に対しまして、安全管理や再発防止の徹底について米側に強く求めたところでございます。  情報が得られ次第速やかに地元の皆様にお知らせするなど、地元の方々に不安を与えることのないようしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 F15は一概に危険とは言えないということを伺って、本当に怒りが沸いてまいります。  こういう事故の、あるいは事件の数多くある米軍のこの問題でございますが、私は、沖縄の基地問題は、人権問題、そして沖縄県民に対する差別問題であるというふうに訴えております。ただいまの答弁伺いましても、まさにそういう気持ちが改めて沸いてまいりますが、日本政府による基地の沖縄への押し付けが沖縄県民の命と暮らしを脅かしているということではないでしょうか。  今回のF15の墜落事故、また沖縄県内への配備継続というのは、県民の人権そして生命をないがしろにするものであり、強く抗議をいたします。  引き続き、民法改正案の質疑に入りたいと思います。  地方消費者行政関係について伺います。  法制審議会の言う消費者被害の拡大のおそれ等の問題点の解決に資する施策には、若年者が消費者被害に遭ったときにすぐに相談できる相談体制が必要であります。そのためには、各地方自治体での相談窓口の拡充や消費生活相談を処理する体制の充実が必要です。  そのような体制づくりのために、地方消費者行政についてどのような財政的支援が予定されているのか、消費者庁に伺います。

井内正敏消費者庁政策立案総括審議官

○政府参考人(井内正敏君) お答え申し上げます。  委員御指摘のとおり、地方消費者行政の充実に向けては、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられ、安全、安心が確保される地域体制を全国的に整備することが重要であると考えております。  従来の地方消費者行政推進交付金等におきましては、消費生活センターの設立や消費生活相談員資格の取得促進などの地方消費者行政の基盤となる体制整備の立ち上げ支援を行ってまいりました。  平成三十年度に新たに創設しました地方消費者行政強化交付金におきましては、主として若年者への消費者教育や訪日・在日外国人向け相談窓口の整備などの、国として取り組むべき重要消費者政策の推進に資する取組を支援していくこととしております。  なお、地方消費者行政は自治事務とされており、地方公共団体において地方消費者行政を自らの事務として定着させ、消費者安全法に基づいて安定的に取り組んでいただく必要があり、そのため、自主財源に裏付けられました消費者行政予算の確保を促すということもしておりますけれども、一方で、消費者行政にとりまして、地方の現場の取組というのは極めて重要であることから、三十年度以降も、平成二十九年度までに地方消費者行政推進交付金等を活用し行ってきた消費生活相談体制の整備等の事業を地方消費者行政強化交付金の推進事業としまして引き続き支援することとしております。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 地方消費者行政についての予算措置はどうなっているのでしょうか。特に、二〇一七年度まで三十億円という規模で行われてきた地方消費者行政推進交付金が二〇一八年度からなくなって、先ほどもありましたが、新たに地方消費者行政強化交付金が二十四億円というふうに減額されています。しかも、地方消費者行政強化交付金は、地方消費者行政強化事業が特定とされていて、その事業の二分の一のみを補助することになっています。  このように、使途が限られているため、地方では自由に地方消費者行政に予算を使えないという状況になっておりますが、センターの規模縮小、消費者教育啓発関係の事業削減などに至っているというふうに聞いております。  成年年齢引下げに対応するための地方消費者行政を充実するという方針と反するのではないでしょうか。上川大臣にお伺いいたします。

井内正敏消費者庁政策立案総括審議官

○政府参考人(井内正敏君) お答え申し上げます。  消費者庁では、地方消費者行政の充実強化を図るため、消費生活センターの設立や消費生活相談員資格の取得促進などの地方消費者行政の基盤となる体制整備の立ち上げ支援としまして、地方消費者行政推進交付金等により、消費者庁設立以来、総額五百四十億円の支援を行ってまいりました。  これにより、消費生活センターの増加など着実な成果も見られる一方で、人口五万人未満の市町村の五〇%以上で消費生活センターを設置しているのは十九道府県にとどまり、消費生活相談員の資格保有率が七五%以上であるのは二十四都府県、人口五万人以上の全市町で消費者安全確保地域協議会、見守りネットワークと申しますけれども、の設置が進んでいるのは一県のみにとどまっておりまして、目標達成については道半ばというふうに認識しております。  地方消費者行政強化作戦の目標を達成し、地方公共団体において安定的に取組を進めるためには、自主財源に裏付けられた消費者行政予算の確保が重要であるということから、消費者庁としましては、知事等に対しまして自主財源に裏付けられた消費者行政予算の確保を働きかけることにより、地方による消費者行政の安定的な取組を促進してまいりたいと考えております。  あわせまして、国からの地方消費者行政強化交付金による支援につきましても、若年者への消費者教育や訪日・在日外国人向け相談窓口の整備など、地方消費者行政の充実強化に向けて国として支援すべき内容を整理し、地方の現状も踏まえつつ更なる支援の充実について検討を行い、必要な予算の確保にしっかり努めてまいりたいというふうに考えております。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 全体的には、地方自治体の判断によって予算が使えなくなり、使い勝手が悪くなって、現実に地方消費者行政の縮小につながっているということを強く指摘をしたいと思います。成年年齢引下げに対応するために地方消費者行政を充実するというその方針とは反するのではないですか。これ、上川大臣にお伺いいたします。  先ほども質問いたしましたけれども、今、消費者庁政府参考人が答弁されましたことに対して、上川大臣、どうお考えでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 地方消費者行政に対しての御意見ということで、先ほど来の御質問ございました。  まさに、消費者庁の所管ということでございます。この成年年齢引下げに伴いまして、様々な課題につきまして御懸念も含めて御意見をいただいているところでございます。関係府省の連絡会議におきましても、そうしたことの問題につきましては十分に問題を共有し、また、その対策については進捗管理も含めて十全なる対応をしてまいりたいというふうに考えております。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 よろしくお願いいたします。  次に、消費者契約法以外の特定商取引法関係について伺います。  若年者の消費者被害防止についてでありますが、消費者契約法以外の法律制度も重要であります。若年者が被害に遭いやすいマルチ取引、エステ、キャッチセールス、インターネット取引などについては特定商取引法の対象となっています。こちらについては法規制が掛かり、違反があれば業務停止や指示など行政処分の対象となります。  十八歳、十九歳の未成年者取消し権を奪うという点からすると、特定商取引法で定められている類型の取引については特にトラブルが起きやすいので、事業者に知識、経験、財産状況に照らして不適当でないことの確認義務を課し、不適当である者への勧誘を禁止し、さらに、確認義務違反の場合は取消しができると定めることも考えられるのではないでしょうか。消費者庁政府参考人に伺います。

東出浩一消費者庁審議官

○政府参考人(東出浩一君) 御指摘の消費者の財産ですとか知識、経験の関係でございますけれども、こちらにつきましては、現行の特定商取引法におきましても、連鎖販売取引などに関しまして、いわゆる適合性の原則と申しまして、事業者が消費者の知識、経験、財産の状況に照らして不適切と認められる勧誘行為を行うということは禁止をされております。これに違反いたしますと、行政処分の対象になるということでございます。  したがいまして、事業者といたしましてはこの規制を守るということが必要でございますので、必要な場合には消費者の方の知識、経験というのを確認するということになると思われますし、消費者庁の調査が入ったというような場合に対しましては、ちゃんとやっていますということを弁明するためにもそういうことを確認するということになろうかというふうに考えております。  一方、これらの取引につきまして、全て確認義務を課すということにいたしまして、なおかつ確認義務違反については取消しということになりますと、消費者の方は、その財産の状況の個人情報につきまして必ずしもその事業者の方に容易に出していただけるということではないということも考えられますので、事業者の方には相当の負担が生じるのではないかというふうに考えられます。そういたしますと、遵法意識の高い事業者につきましては、そういう負担の関係でもうその事業が続けられないということで退出をしてしまって、悪質な事業者だけが残るということも懸念されるところでございます。  そうしたことを考えますと、一律にということではなくて、悪質な行為に限って規制を掛けていくということが適当だというふうに考えておりまして、消費者庁といたしましては、適合性の原則などの特定商取引法の規定に違反した事業者に対しましては厳正な法執行ということを行いまして、若年者を含む消費者被害の防止にしっかりと取り組んでいくこととしております。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 マルチ商法被害は若年者が被害に遭いやすく、その被害は精神的にも大きく深刻と言えます。マルチ商法は特定商取引法上は連鎖販売取引として規制されていますが、その被害の深刻性から考えると、若年者、特に十八歳、十九歳に対して勧誘を全面的に禁止するということが考えられるべきではないでしょうか。お伺いいたします。

東出浩一消費者庁審議官

○政府参考人(東出浩一君) 御指摘のマルチ取引ですけれども、特定商取引法上は連鎖販売取引ということになっておりますけれども、十八歳、十九歳の若者につきまして連鎖販売取引の勧誘を全面的に禁止するということにつきましては、そういう一定の年齢幅で線引きをいたしますと、そこから外れたところに被害が集中するのではないか、あるいは、全面的に禁止とするということにいたしますと、どういう行為が対象になるかということにつきましてきちんと要件を定めるということが必要になろうかと思いますけれども、そうしますと、かえって脱法という問題が出てくるのではないか。  それから、十八歳、十九歳、民法の年齢が引下げということになりますと、民法上の成年として各種の法律行為が行うことができるということになるわけですけれども、連鎖販売だけについては、そういうものについても、事業者の方に不当な行為がない場合、これも一切駄目だということについてはどういうふうに理由を付けられるかといういろいろな問題があるというふうに考えております。  したがいまして、悪質な行為について規制を掛けていくということが適当だというふうに考えております。  いずれにいたしましても、現行法上、連鎖販売取引につきましては、適合性の原則に違反してはいけないとか迷惑勧誘をしてはいけないというような規定がございますので、そういう規定をしっかりと執行していきたいというふうに考えております。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 若年者の被害が高額化するのは、クレジット利用やキャッシング利用によります。割賦販売法と貸金業法によってそれぞれ与信審査の規制が行われていますが、若年者については厳格にすべきではないでしょうか。経産省と金融庁にそれぞれ伺います。  例えば、割賦販売法については、収入額の確認については、自己申告ではなく書面を求めるべきだと思います。少なくとも五万円を超えるクレジットについては資力審査を行うべきだと思いますが、いかがでございましょうか。経産省に伺います。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。  割賦販売法につきましてお答え申し上げます。  割賦販売法では、契約者が過大なクレジット債務を負担することを防止するため、クレジット事業者に対して、与信審査に際し、申込者がクレジット債務の支払に充てることが可能と見込まれる額を調査すること、いわゆる支払可能見込み調査を義務付け、当該額を超えるクレジット契約を締結することを禁止しているところでございます。  ただいま、議員よりは、その収入額の確認につきましては書面を求めるべきであること、あるいは五万円を超えるクレジットについては資力審査を行うべきではないかとの御指摘がございましたけれども、こういう与信審査につきましては、消費者保護とともに、消費者の利便性の観点、あるいはプライバシー保護の観点も含めて総合的に勘案していく必要があるというふうに考えているところでございます。  なお、クレジット事業者の業界団体でございます一般社団法人日本クレジット協会の調査によりますと、学生など若年者に対しましては、多くのクレジット事業者におきましてクレジットの限度額を少額に設定する取組を自主的に行っているということでございます。  ただ、いずれにおきましても、引き続き状況やニーズを見極めていく必要があるというふうに考えてございます。  成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省連絡会議におきましても、クレジットに係る与信審査の厳格化に取り組むというふうにしているところでございます。割賦販売法の運用状況並びに業界の自主的な取組の状況を注視しながら、若年者を含めた消費者保護に万全を期していきたいというふうに考えてございます。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 最後になりますが、貸金業法について、自社貸付けで一定限度を超えなければ自己申告で足りることになっていますが、書面を求めるなどすべきではないでしょうか。金融庁にお伺いいたします。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。

水口純金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(水口純君) お答えいたします。  貸金業法についてのお尋ねでございました。  貸金業法におきましては、貸金業者は、資金需要者に対するいわゆる過度な貸付けを防止するという観点から、いわゆる年収の三分の一を超える貸付けというのは禁止されてございますし、顧客の返済能力調査ということで、顧客に対する自社貸付けの合計金額が五十万円を超える場合には源泉徴収票などの資力を明らかに、書面提出を受ける必要がございます。  金融庁といたしましては、まずは貸金業者にこうした業法上の規定をしっかり遵守させるということが若年者に対する過大な貸付け防止の意味で重要であると考えてございまして、当局の検査監督、さらには自主規制機関である日本貸金業協会の監査等を通じまして法令遵守の実効性確保に取り組んでいるところでございます。  さらに、委員御指摘のとおり、法令上は自社貸付けが一定限度を超えなければ源泉徴収票を提出する必要はございませんけれども、その場合でございましても、貸金業者の中には、若年者につきまして、例えば年収証明を提出する場合がない場合でも、勤務先の在籍確認等を行うことによりまして返済能力を実施する取組ですとか、若しくは、若年者に対する貸付けの上限額を一定額に抑える取組を行っている業者もあると承知しております。  こうした状況を踏まえまして、当局といたしましては、まずはこれらの協会若しくは貸金業者の取組をより一層推進していくことが重要だと考えてございますが、金融庁といたしましては、引き続き、成年年齢の引下げに伴って若年者が過大な債務を負担する事態が生じないように、若年者への更なる啓発活動も含めまして、関係省庁、業界団体と連携し、今後とも適切に対応してまいりたいと考えてございます。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 終わります。ありがとうございました。     ─────────────

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、松山政司君が委員を辞任され、その補欠として滝沢求君が選任されました。     ─────────────

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 無所属の山口和之です。  成年年齢引下げの審議もいよいよ大詰めですので、初めに参考人から指摘された事項について政府に確認させていただきたいと思いますが、その前に意見として、やはり今のタイミングで法案を成立させる必要性、緊急性は乏しく感じます。また、成年年齢の引下げは、日本をパラダイムシフトするための絶好の機会と捉え、国の在り方を含めた議論をもっと尽くすべきではないでしょうか。特に、しっかりとした国の責任としての義務教育については、密接に関連する問題として終了年齢延長も含め抜本的に見直すなど、新しい日本への挑戦、このチャンスを失うのは非常にもったいないと考えます。  では、質問に入ります。まずは、特定商取引法について質問します。  成年年齢引下げによって特定商取引法違反が増加する可能性があると指摘されておりますが、政府としてはどのような違反が増加するとお考えでしょうか。

東出浩一消費者庁審議官

○政府参考人(東出浩一君) 成年年齢の引下げによりまして、将来的にどのような特定商取引法違反行為が増加するかという可能性につきましては、なかなか確定的なことを申し上げるのは難しいのでございますけれども、最近の行政処分の事例を見てみますと、例えばビジネススクールですとかエステティックなど、若年者が購入することが多い商品ですとかサービスを取り扱う事業者につきまして、若年層からの消費者相談が多いという傾向がございます。  具体的に申しますと、昨年度、消費者庁が特定商取引法に基づきました行政処分を行った事案といたしまして、学生などに対しましてビジネススクールの役務を提供していた連鎖販売業者につきまして、定期的な収入がないような学生について、学生ローンを借り入れさせた上で契約するような勧誘をしたというような違反行為、それから、脱毛とか美顔、いわゆるエステをやっていた事業者につきまして、未成年者を含みます学生などに対しまして、収入に比して不相応に高額な契約を締結するような勧誘をしていたというような違反行為を処分をしたことがございます。  これらの事業者について相談がありました消費者相談の内訳を見てみますと、その大宗が二十代以下の者からの相談ということになっておりますので、今後も同様の事案について若年層を中心に被害が発生するおそれがあるのではないかというふうに考えております。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 成年年齢の引下げに先立って、特定商取引法は何か改正が行われておりますでしょうか。法制審議会で指摘された改正がなされているかどうか等についてお教え願います。また、今後、若年者の保護に向けて何か改正を行う予定はあるのでしょうか、お聞きしたいと思います。

東出浩一消費者庁審議官

○政府参考人(東出浩一君) 特定商取引法につきましては、平成二十八年に改正が行われております。    〔委員長退席、理事若松謙維君着席〕  これにつきましては、悪質な事業者、業務停止命令を受けた事業者なんですけれども、その中で違反行為を主導していた役員等の個人が別の会社をつくって同じような業務を継続するということを禁止するということで、新しく業務禁止命令ということをつくるというなどの改正が行われまして、悪質な事業者への対応強化ということが行われたところでございます。あわせて、同法の、特定商取引法の施行令を改正ということをいたしまして、若年層の利用が多い美容医療サービスのうちの一定のものにつきましては、特定商取引法上の特定継続的役務提供というのがあるんですけれども、それに追加をするという改正を行っております。これらにつきましては、いずれも昨年の十二月から施行されているというところでございます。  それから、法制審議会の方の御指摘でございますけれども、民法成年年齢部会におきまして、審議の過程で、事業者の禁止行為として、特定商取引法の施行規則の第七条第二号に、老人その他の者の判断力の不足に乗じて一定の取引をした場合という条文がございますけれども、これに若年者を付け加えるというような御意見があったというふうに承知をしております。  消費者庁といたしましては、今、現行の規則につきまして、解釈通達ですとか逐条解説を順次改定しているところでございまして、同号に老人とございますけれども、これは一般的に該当し得るものを例示したものであるということでございまして、老人とか未成年というところは外形的要件だけで判断されるものではないというのを明らかにしたところでございます。  今後、同号につきましては、若年者も対象になるということにつきまして明確化するよう改正を行う予定にしております。  以上でございます。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 先ほど来、割賦販売法について出ておりますが、一応お伺いしますが、簡潔にお願いします。  成年年齢の引下げによって割賦販売法に関連する問題が増加する可能性があると指摘されておりますが、政府としてはどのような問題が増加するとお考えでしょうか。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。  十八歳や十九歳といった若年者につきましては、その知識あるいは社会経験によりましては、その支払能力を超えてクレジットを利用するおそれがあるといった懸念を持たれているものと認識しているところでございます。    〔理事若松謙維君退席、委員長着席〕  他方、割賦販売法では、契約者が過大なクレジット債務を負担することを防止するために、収入審査に際しまして、申込者がクレジット債務の支払に充てることが可能と見込まれる額を調査することを義務付け、当該額を超えるクレジット契約を締結することを禁止しているところでございます。また、さらに、学生など若年者に対しまして、多くのクレジット事業者においてクレジット限度額を少額に設定する等の取組を自主的に行っているところでございます。こうした与信上の取組に加えまして、日本クレジット協会では、若年者を対象とした取組としまして、中学校、高校の授業で利用可能なクレジット教育用教材の提供、講師の派遣をして授業の実施など、クレジット教育の支援活動を行っているところでございます。  いずれにいたしましても、引き続き、割賦販売法に基づく義務を着実に履行するよう監督するとともに、若年者のクレジット取引におけるトラブルの発生状況を注視しまして事業者の取組について指導していきたいというふうに考えてございます。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 では、成年年齢の引下げに先立って、割賦販売法は何か改正が行われておりますでしょうか。また、今後、若年者の保護に向けて何か改正を行う予定はあるのでしょうか、お教え願います。

小瀬達之経済産業大臣官房審議官

○政府参考人(小瀬達之君) お答え申し上げます。  割賦販売法につきましては、安全、安心なクレジットカードの利用環境を実現するために、セキュリティー対策の強化や加盟店管理の強化等を盛り込んだ法改正を行ったところでございます。この改正は平成二十八年十二月に公布、平成三十年六月一日に施行されたところでございます。今般の成年年齢の引下げとは直接関係してございませんが、悪質加盟店の排除など、若年者も含めた消費者保護が進むものと認識してございます。  その上で、特に若年者の保護に関しましては、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議におきまして、クレジットに係る与信審査の厳格化を行っていくこととしてございます。  現時点では割賦販売法の更なる改正は想定してございませんが、改正法の施行を着実に行いながら、その運用状況、業界の自主的な取組の状況も注視しつつ、若年者を含めた消費者保護に万全を期していきたいというふうに考えてございます。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 次に、貸金業法に関してお伺いします。  成年年齢の引下げによって貸金業法に関連する問題が増加する可能性があると指摘されておりますが、政府としてはどのような問題が増加するとお考えでしょうか。

水口純金融庁総務企画局審議官

○政府参考人(水口純君) お答えいたします。  成年年齢の引下げによりまして新たに成年となる十八歳、十九歳の若年者の方々は、その金融知識若しくは社会経験によりましては、自らの返済能力を超えて貸金業者から借入れを行うなど、過大な債務を負担するおそれがあるといった懸念の声があると認識してございます。  こうした中で、若年者による過大な債務負担を未然に防止する観点から、貸金業者の中には、例えば若年者に対する貸付上限額を一定額に抑える、さらには、勤務先への在籍確認等により厳格に返済能力の調査を実施するなどの取組を行っている業者もいると承知してございます。成年年齢の引下げに当たりましては、まずはこういった貸金業者による取組をより一層促していくことが重要であるというふうに考えてございます。  また、若年者の金融知識や判断力の向上を図る観点から、日本貸金業協会や金融庁におきましても、高校、大学等への金融知識に関するパンフレットを配布するなど、若年者に対する啓発活動に取り組んでいるところでございます。  金融庁といたしましては、引き続き、成年年齢の引下げによって若年者が過大な債務を負担する事態が生じないよう、若年者への更なる啓発活動も含めまして、関係省庁や業界団体と連携し、今後とも適切に対応してまいりたいと考えてございます。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 では、成年年齢引下げに先立って、貸金業法は何か改正が行われておりますでしょうか。また、今後、若年者の保護に向けて何か改正を行う予定はあるのでしょうか、お教え願います。

松尾元信金融庁総務企画局参事官

○政府参考人(松尾元信君) お答え申し上げます。  今回の成年年齢の引下げに直接関連してではないものの、貸金業法につきましては、借り手の返済能力を超える貸付けによって多重債務問題が深刻化したことを受けまして、平成十八年にその抜本的、総合的対策として改正を行っております。  具体的には、貸金業者に対しまして、個人である資金需要者に対して貸付契約を締結しようとする場合には、指定信用情報機関の保有する情報を使用して返済能力を調査することとされており、その結果、資金需要者当たりの貸付金額の合算額が原則として年収の三分の一を超える場合には当該貸付契約を締結することを禁止するなどを内容とする総量規制の導入等がなされております。  金融庁といたしましては、検査監督を通じ、貸金業者における法令等の遵守状況を随時確認するなど、現行法規制の厳正な運用に努めているところでございまして、成年年齢の引下げによって若年者が過大な債務を負担する事態が生じないよう、関係省庁や業界団体とも連携し、今後とも適切に対応してまいりたいと考えております。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 現状のまま成年年齢が引き下げられ、特定商取引法、割賦販売法、貸金業法の問題が噴出することは何としても避けなくてはなりません。これらの法律は法務省の所管ではありませんので、各省庁が連携して取り組んでいくことが不可欠だと思います。縦割りでやることを理由に対策の足並みがばらばらになることのないようにお願いしたいと思います。  各省庁の連携ということと関連いたしますが、次に、成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議についてお伺いします。  この連絡会議は、弁護士、教育関係者、消費生活相談員などを含む第三者の発言権のあるメンバーとして参加させるべきといった指摘がなされていますが、政府としてはどのようにお考えでしょうか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  御指摘の連絡会議でございますけれども、関係行政機関相互の密接な連携、協力を確保し、総合的かつ効果的な取組を推進するため、法務大臣を議長、内閣官房副長官補を副議長、関係府省庁の局長級職員を構成員として、関係府省庁の申合せに基づいて開催されるものでございます。  このように、関係府省庁連絡会議は関係行政機関相互の密接な連携、協力を確保することを目的とする会議体でございまして、その性質上、関係行政機関の職員以外の者を構成員とすることは予定されておりません。  もっとも、今後の環境整備に向けた諸施策や周知を効果的なものとするために、関係諸団体からの意見の聴取については積極的に取り組んでいくことを考えておりまして、具体的にどのような方から御意見を伺うか、その方法につきましては御指摘を踏まえて検討してまいりたいと考えております。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 霞が関、永田町においては、意思決定を行うための会議に第三者を入れることに対して拒絶反応が示されることは多いと感じております。その際、よく聞くのが、第三者の意見を十分に聴取すれば問題ないという話です。第三者の意見を十分に聴取するということでは、会議が結論ありきの形ばかりになるものを防げないということになります。やはり、成年年齢引下げのための環境整備が十分かどうかは、現場のことを一番よく分かっている弁護士、教育関係者、消費生活相談員等を含む第三者に発言権のあるメンバーとして参加してもらい、自由闊達な議論を行った上で結論を決めるということにしなければなりません。  関係府省庁連絡という会議に第三者をメンバーとして入れることが難しいのであれば、別の意思決定組織をつくるということでも構いませんので、是非実質的な議論を行える体制をつくっていただきたいと思います。  そもそも論としてお尋ねしますが、連絡会議の工程表に示された施策が全部行われれば国民が大人になるための担保となるのでしょうか、それ以上、それ以外の支援は必要ないという理解でよろしいか、お教え願います。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  連絡会議で取り扱う議題はあくまでも成年年齢の引下げに向けた環境整備に関するものでございまして、そういった環境が整備されたからといって十八歳、十九歳の若者の消費者被害の防止、若年者自立支援等のための更なる施策の必要性がなくなるわけではないと考えております。  もっとも、御指摘の工程表にはこの環境整備に向けた施策として重要性の高いものを掲載しておりますため、その効果は大きいものと考えております。平成三十四年四月一日の施行日までの約四年間の期間を活用して、環境整備に向けた施策が十分な効果を発揮するよう全体的な進捗管理を行っていくこととしております。  この工程表に掲載しております施策が十分であるかにつきましては、随時見直しを行いまして、今後、連絡会議を継続的に開催していく中で新たな課題が発生した場合などにはその項目を追加するなど、必要に応じて修正をすることも予定しております。  政府としましては、施行日に向けて各種の環境整備、施策が十分な効果を発揮するよう、万全を尽くしてまいりたいと考えております。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 連絡会議の工程表に示された施策は、多くの問題点や矛盾を含んだ現在の教育制度やその他の制度を前提としたものであり、まずもってきちんと効果を発揮できるか疑問が残ります。これで十分だということにせず、絶えず最善を検討していくことが必要ではないかと思います。  次に、これまでの審議の中で、大人かどうか、成年かどうかを決める基準として、年齢といった形式的な基準を採用するのではなく、義務教育の終了などのようにもっと実質的な基準を採用すべきではないかと提案したところ、政府からは、取引安全の見地から年齢によって一律で成年を定める必要があると答弁をいただいております。  しかし、十八歳以上なのか十八歳未満なのか、明確に区別できるケース以外では結局身分証明書などによって年齢を確認することになりますので、義務教育を終了した者を成年とし、マイナンバーカードや免許証といった普及率が高い証明書に義務教育を終了しているか否かを記載するようにすれば年齢以外を基準としても問題ないと思われますが、いかがでしょうか。

小野瀬厚法務省民事局長

○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。  法務省といたしましては、現行の義務教育制度を前提としてお答えさせていただきたいと存じますが、現行の義務教育制度を前提といたしますと、義務教育を終了した者、多くの者が十五歳で成年に達することとなるわけでございますが、こういった方々が経済取引を単独で行うことができる程度の社会的、経済的成熟度を備えているかにつきましては疑問があるように思われます。  委員の御提案は、その取引の安全に対する配慮という観点で実践的な面があるものと存じておりますけれども、現行の義務教育制度を前提といたしますと、義務教育の終了をもって成人に達するものとすることは適切ではないと考えているところでございます。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 最後に大臣にお伺いしますが、仮に成年年齢という制度を維持し、十八歳をもって成年とすることにするのであれば、高校までを国や保護者が責任を持たなくてはならない義務教育として、その中の教育で一人前の大人として生きることを担保し、義務教育終了後は、会社員になることも、起業することも、一般大学、専門職大学、専門学校等に通うことも、海外に行くことも、親の意向や援助によってではなく、自らの意思と負担によってチャレンジできるような社会をつくっていくべきだと考えます。  そして、そのためにはどうしたらいいか、日本の新しい未来について話し合う必要があります。成年年齢の引下げは、一人前の大人とは何かの議論を通じて日本をパラダイムシフトするための絶好の機会ですので、結論ありきの拙速な審議でこのチャンスを失うのはもったいないと思いますが、上川大臣の御見解はいかがでしょうか。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) 成年年齢の引下げにつきましては、少子高齢化が進展をする我が国の行く末、まさに国の在り方に関わる重要な問題でございます。  今般、成年年齢の引下げが実現した場合には、明治九年の太政官布告以来、約百四十年ぶりの歴史的な改正になるというふうに考えております。成年年齢の引下げは、若者の積極的な社会参加を促し、将来の我が国の社会を活力あるものとするためにも大変重要なものであると考えております。その意味で、委員の御指摘のとおり、我が国にとりましてパラダイムシフトを行うための絶好の機会であるというふうに考えているところでございます。  本法律案につきましては、本日まで、国会におきまして様々な角度から様々な御意見をいただき、また忌憚のない御意見も頂戴し、御提言もいただきました。委員からも、先ほどの基本的なお考えということでの大変貴重な意見をいただいたものと考えております。我が国の将来を担う若者に対する支援の在り方等につきましても、貴重な議論が行われてきたものというふうに認識をしております。  もっとも、成年年齢の引下げに関する議論でございますが、当然のことながら、今国会における議論が最後となるものではございませんで、本法律案が成立した後も更に活発な議論が行われる必要がございます。そのことが成年年齢の引下げに対する国民の皆様方の理解を深めることにもつながるものというふうに考えております。  本法律案の施行日は平成三十四年四月一日でございますが、施行日までの約四年の間にも、大人とは何か、また大人になるためにどのような教育が必要か、こういった基本的な問いかけ、これにつきましても、ますます充実した議論になるよう全力で取り組んでまいりたいというふうに思っております。

山口和之各派に属しない議員

○山口和之君 これまでの審議の中で足りていないものは日本の国の在り方に関わる根源的な議論です。法務委員会では、国の最も基本的な法律を審議する場ですので、そういった議論を尽くせなかったことは残念ですが、今回の法案の審議が終了しても機会があればこの問題を取り上げていきたいと思っています。  以上で終わります。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) この際、仁比君から発言を求められておりますので、これを許します。仁比聡平君。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 私は、これをもって本法案の質疑を終局することに反対です。  二度の参考人質疑でも提起された数々の重要問題について、引き続き、慎重かつ徹底した対政府質疑を行い、国民的議論を呼びかけることが本委員会の責務であります。  とりわけ、消費者被害からの防止策、さらには消費者法の対象とされていない様々な契約について、どのようにして不当な拘束から解放できるのか、ようやく問題意識が共有でき始めたところであり、これを更に深め、どのような課題を今後どのような場で具体化していくのか、明らかにすべきです。  法案の賛否にかかわらず、若者たちを含め、広範な国民の皆さんの声を聞き、審議を深めることが国会の責務であるということを強く申し上げ、意見といたします。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) この際、お諮りいたします。  本案に対する質疑を終局することに賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 多数と認めます。よって、本案に対する質疑は終局することに決定いたしました。  これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

小川敏夫立憲民主党・民友会

○小川敏夫君 立憲民主党・民友会の小川敏夫です。  ただいまの民法の一部改正案に反対の立場で意見を述べます。  成人年齢を二十歳とする制度は、長きにわたり国民に受け入れられてきたもので、社会生活においても広く定着して今日に至っております。そして、現在においても、各種世論調査の結果は、成人年齢を二十歳とするままでよく、今変更する必要はないとの意見が多数を占めています。そして、現行の成人年齢を二十歳としてきた本制度において、制度の弊害は特段生じていません。これを十八歳に変更する必要性は生じていないのです。  一方で、成人年齢を十八歳に引き下げることになれば、十八歳、十九歳の若年者が取引参加の経験不足や思慮不足により悪質な消費者被害を受けたり、保証、借入れ、資産売却などで著しく不利益な取引をして損害を被るなどの被害が生じてしまいます。また、離婚夫婦間の子供の養育料の支払義務が子供が成人になるまでの期間と扱われて減少し、子供の養育の充実を妨げる方向に進む可能性があります。  政府は、成人年齢の引下げの理由について、選挙権年齢を十八歳に引き下げたことを挙げます。しかし、選挙権の行使と私法上の取引から少年を保護する未成年者制度は全く別の趣旨の要請に基づくものであって、これを同一にする必要性は全くありません。  また、政府は、十八歳、十九歳の少年に自己決定権を与えて積極的な社会参加を促すとも言います。その抽象論を否定はしませんが、現行の二十歳成年制が、十八歳、十九歳、少年の社会参加を妨げている実情はありません。民法は、若年者の学業、スポーツ、地域活動、ボランティア等の社会活動を制限するものではありません。  また、特に十八歳に注目すると、高校三年生がその主体です。親の監護の下で、学費等の教育費や部活動費用、そのほか生活費を親からもらい、勉学姿勢やその他日常の生活について親からしつけや指導を受けているというのが一般的高校生の実態ではないでしょうか。そして、多くの高校三年生は受験勉強に没頭しているのではないでしょうか。こうした生活実態にある中で、自己決定権を与え、取引を自由に行えることによって社会参画を促すというのは、実情から乖離した空論ではないでしょうか。  以上のとおり、二十歳の成人年齢を引き下げることは到底認めることができません。本法案の廃案を求めて、私の意見といたします。

仁比聡平日本共産党

○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、民法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  大人も子供も、一人の人として基本的人権、自己決定権が尊重されなければなりません。成年年齢の二十歳から十八歳への引下げは、若者の自己決定権を拡大する積極的な意義を持ち、欧米諸国を始め国際社会の趨勢にも合致するものです。  二〇一六年に実現した十八歳選挙権は、若者の政治参加、国民主権を実現する重要なものでした。しかし、法律による年齢区分は、それぞれの立法目的や保護法益によって定められなければなりません。  本法案による成年年齢の引下げによって、十八歳、十九歳の若者に未成年者取消し権及び親権者の親権と監護義務による保護がなくなることとなりますが、我が国において、今、成年年齢の引下げを行うことについては、それに伴う大きな問題が存在し、その対策は不十分であり、国民的な合意が成立しているとは言えません。  十八歳成年を適当とした二〇〇九年の法制審最終報告書は、現時点で引下げを行うと消費者被害の拡大など様々な問題が生じるおそれがあるとして、被害拡大を解決する施策の実現、その効果の浸透、国民の意識という三つのハードルを課しました。衆参通じて、法制審委員を含む参考人の大方が、達成できていない、不十分との意見を示したとおり、このハードルはクリアできていないのです。とりわけ、未成年者がその法律行為によってどんな失敗をしても、二十歳になっていなかったと証明するだけで取り消せる未成年者取消し権が、悪質業者も二十歳未満の若者たちには手を出せない鉄壁の防波堤の役割を果たしてきたことが審議を通じて明らかとなりました。これが十八歳に引き下げられることの影響は重大です。  法務大臣は、十八歳、十九歳の若者を独立した大人として扱う、一般に大人の入口に立ったと言えるだけの成熟度を備えているとする一方、いまだ完全な大人として成熟した存在にまでは至っておらず、その自己決定権を尊重しつつも社会全体で支援していくべき存在、不当な契約から当事者を解放する手段が十分か否かは政府としても検討を続けなければならない喫緊の課題などと述べました。しかし、そのような被害防止策は具体化されていません。政府は、消費者教育の環境整備が整った、相応の効果が上がっているなどと言いますが、消費者教育の効果の検証はこれからの課題である上、参考人質疑を通じて、まだ消費者教育の体制が整ったとも言えないことが明らかになりました。  また、今国会の消費者契約法改正で新設された取消し権の対象は、不当な勧誘行為による契約などに限られています。人の知識、経験、判断力の不足などに付け込んだ契約の包括的取消し権を速やかに創設すべきです。  さらに、成年年齢と養育費の終期は別の問題であって、非監護親も大学進学費用を含め未成熟子に対する生活保持義務を負うことを政府は明確にすべきです。  婚姻年齢を男女とも十八歳に統一する改正は、家庭における個人の尊厳と両性の平等を保障する憲法十四条、二十四条に照らし、成年年齢の引下げのいかんにかかわらず、統一されるべき当然のものです。今や我が国だけとなった夫婦同姓の強制をやめ、選択的別姓制度を実現すべきです。  今日の成年年齢の引下げ法案提出へとつながる契機は、二〇〇七年の第一次安倍政権による改憲手続法の強行でした。本法案の衆議院本会議採決に当たって、自民党は、成年年齢引下げに伴う弊害の有無に関する議論を本法案の審議で議論することは時期遅れ、国民投票法成立の段階までに行うべきこととし、成年年齢の引下げは政治決断だから国民の要望が上がっていないのは当然のことであると討論しましたが、これは、参考人から、耳を疑う暴論との声が上がったとおり、もってのほかというべきです。  成年年齢の引下げは国民的課題であり、これからの国会の役割は極めて重いことを改めて肝に銘じ、反対討論といたします。

糸数慶子沖縄の風

○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。  私は、会派を代表して、民法の一部を改正する法律案について反対の立場から討論いたします。  民法の成年年齢を二十歳から十八歳に引き下げるについて、二〇〇九年の法制審議会は、十八歳への引下げを適当としながらも、引下げの法整備を行うには、若年者の自立を促すような施策や消費者被害の拡大のおそれ等の問題点の解決に資する施策が実現されることが必要であるとしています。  今般、本法案について、法務大臣は、環境整備ができたとして今国会に提出されていますが、いまだ施策は実現されていません。  若年者の消費者被害の拡大のおそれ等の問題点の解決に資する施策としては、十八歳、十九歳が民法の未成年者取消し権を失うことに匹敵する保護施策が必要であります。これについては、まず、国会の議論において多くの参考人から指摘があったとおり、消費者契約法に、知識、経験、判断力不足に付け込んで締結された契約の取消し権の創設が最低限必要であります。  また、若年者に特徴的な消費者被害として挙げられるマルチ取引、キャッチセールス、エステティック、インターネット取引については、特定商取引法において、事業者に、若年者に対する知識、経験、財産状況に照らして取引が不適当でないことの確認義務を設け、それを怠った場合には取消しができるなどの方策も必要です。特に、マルチ取引は、若年者に精神的にも大きな被害を及ぼし、被害も蔓延しやすいので、勧誘自体を全面的に禁止するべきです。  さらに、若年者の消費者被害はクレジットやキャッシングの利用により高額化するので、クレジットや貸金の資力要件や確認のための審査資料を厳格化し、若年者の被害の高額化を防止することが重要であります。  そして、若年者が消費者被害に遭わないようにするため、実践的な消費者教育の充実が必要不可欠です。しかし、成年年齢引下げに対応する消費者教育は現状では全く不十分であり、今後どの程度実効性のある消費者教育が行われるかも全く未知数です。若年者の消費者被害が拡大しないよう、消費者教育の抜本的な改革が必要です。  また、若年者が消費者被害を受けた場合の救済体制の充実も喫緊の課題であり、そのためには地方消費者行政の充実が必要不可欠ですが、財政的裏付けは二〇一八年度から大幅に減少し、縮小されてしまいました。成年年齢引下げという国の方向を決める施策を進めるのであれば、むしろ地方消費者行政への支援を国の予算として大幅に拡張して万全を期する必要があるのであり、そのような方向性が示されないままの成年年齢引下げには反対せざるを得ません。  また、成年年齢の引下げにより、養育費の支払終期が早まるだけでなく、養育費として大学の学費を分担することもなくなるのではないかという懸念も払拭されていません。  当委員会の参考人質疑では、現在の実務においては、特別な事情がない限り養育費の支払終期は二十歳に達する日の月までに定めるのが一般的であり、成年に達した子については養育費の支払を受ける対象になっていないため、成年年齢が十八歳に引き下げられることになれば、養育費の支払終期が早まることは避け難いと参考人が述べています。  同参考人は、さらに、現在の実務においても、養育費の取決めの際の大学進学の費用について、監護していない親がその費用を負担することに同意していない場合に、事後に改めて同意してもらうのは困難を伴うものと述べており、また、成年年齢引下げの結果として、大学は成年になった者が行くところであり、監護している親が裕福であるか自らの力でお金を調達できた者が行くところという風潮が生まれ、養育費として大学の学費を分担すること自体がなくなってしまう懸念があると指摘しています。  このような懸念を払拭するため、養育費の支払をより一層充実したものとするための立法政策が取られることが担保されていない現状のまま成年年齢の引下げを内容とする民法の改正に賛成することはできません。  以上のように、法制審議会が成年年齢の引下げのために必要であると指摘した環境整備のための施策を十分なものとすること、そして、養育費の支払終期が成年年齢引下げにより早まるおそれに対しては、大学進学のための学費の確保等、未成熟子の養育費の支払をより一層充実したものとするための対応策を取ること、これらの施策を取った上で成年年齢の引下げを行うべきであることを申し上げ、反対の討論とさせていただきます。  ありがとうございました。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。  これより採決に入ります。  民法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、有田君から発言を求められておりますので、これを許します。有田芳生君。

有田芳生立憲民主党・民友会

○有田芳生君 私は、ただいま可決されました民法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本共産党、日本維新の会及び沖縄の風の各派並びに各派に属しない議員山口和之君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     民法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格別の配慮をすべきである。  一 成年年齢引下げに伴う消費者被害の拡大を防止するための法整備として、早急に以下の事項につき検討を行い、本法成立後二年以内に必要な措置を講ずること。   1 知識・経験・判断力の不足など消費者が合理的な判断をすることができない事情を不当に利用して、事業者が消費者を勧誘し契約を締結させた場合における消費者の取消権(いわゆるつけ込み型不当勧誘取消権)を創設すること。   2 消費者契約法第三条第一項第二号の事業者の情報提供における考慮要素については、考慮要素と提供すべき情報の内容との関係性を明らかにした上で、年齢、生活の状況及び財産の状況についても要素とすること。   3 特定商取引法の対象となる連鎖販売取引及び訪問販売について、消費者委員会の提言を踏まえ、若年成人の判断力の不足に乗じて契約を締結させる行為を行政処分の対象とすること、又は、同行為が現行の規定でも行政処分の対象となる場合はこれを明確にするために必要な改正を行うこと。   4 前各号に掲げるもののほか、若年者の消費者被害を防止し、救済を図るための必要な法整備を行うこと。  二 特定商取引法、割賦販売法、貸金業法その他の業法における若年成人の被害防止を含む消費者保護のための規制につき、所管官庁による違反事業者に対する処分等の執行の強化を図ること。  三 成年年齢の引下げに伴い若年者のマルチ商法等による消費者被害が拡大するおそれがあることから、それらの被害の実態に即した対策について検討を行い、必要な措置を講ずること。  四 自立した消費者を育成するための教育の在り方を質量共に充実させるという観点から、以下の事項について留意すること。   1 「若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム」に掲げた施策を、関係省庁で緊密に連携して着実に実施し、全国の高等学校・大学等における実践的な消費者教育の実施を図ること。   2 外部講師や行政機関等と連携を進めたり、消費者教育を家庭科、社会科を始めとする教科等において実施したりするなど小学校・中学校・高等学校における教育を充実すること。   3 十八歳、十九歳の若年者に対する大学・専門学校、職場、地域における消費者教育を充実すること。   4 教員養成課程での消費者教育の強化など教員養成課程の改革を進めること。   5 行政機関が学校教育以外でも積極的に消費者教育に取り組む体制を整備すること。  五 十八歳、十九歳の若年者の自立を支援する観点から、本法施行までに、以下の事項に留意した必要な措置を講ずること。   1 成年年齢と養育費負担終期は連動せず未成熟である限り養育費分担義務があることを確認するとともに、ひとり親家庭の養育費確保に向けて、養育費の取決め等について周知徹底するなど必要な措置を講ずること。   2 現在の社会経済情勢に見合った養育費算定基準について、裁判所における調査研究に協力すること。   3 十八歳、十九歳の若年者においても個々の成熟度合いや置かれた環境に違いがあることを踏まえ、これらの若年者の成長発達を支援するために(特に児童福祉法上の自立支援が後退することがないように)必要な措置を講ずること。  六 十八歳、十九歳の若年者に理解されやすい形で周知徹底を図ること。  七 消費者被害防止のための啓発活動を実施する若者団体等の活動への支援を行い、成年年齢引下げに伴う若年消費者被害防止の社会的周知のための国民キャンペーン実施を検討すること。  八 成年年齢引下げに向けた環境整備に向けた施策が実効性のあるものとなるよう「成年年齢引下げを見据えた環境整備に関する関係府省庁連絡会議」のメンバー等において、弁護士、教育関係者、消費生活相談員等を含む第三者の意見を十分に聴取すること。  九 若年者の消費者被害への相談体制の強化・拡充、情報提供、消費者教育の充実を実現するため、地方消費者行政について十分な予算措置を講ずること。  十 施行日までに、上記に掲げた措置が実施されているか、その措置が効果を上げているか、その効果が国民に浸透しているかについて、効果測定や調査を実施した上で検討し、その状況について随時公表すること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) ただいま有田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 全会一致と認めます。よって、有田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、上川法務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。上川法務大臣。

上川陽子自由民主党法務大臣

○国務大臣(上川陽子君) ただいま可決されました民法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川博崇公明党

○委員長(石川博崇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時七分散会

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