法務委員会 第8号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/04/12
会議録
○委員長(石川博崇君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日までに、北村経夫君、滝沢求君及び丸山和也君が委員を辞任され、その補欠として山谷えり子君、松山政司君及び太田房江君が選任されました。 ─────────────
○委員長(石川博崇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官渡邉清君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石川博崇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(石川博崇君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○福岡資麿君 自由民主党の福岡資麿と申します。 今日は、登記所備付け地図及び地籍調査等について質問させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 法務局には、登記されている土地の区画を明確にするため、精度の高い測量の成果に基づき作成された登記所備付け地図と呼ばれる地図を備え付けるものとされています。しかしながら、登記所備付け地図の整備はまだ十分とは言えず、明治時代に作成された公図と言われる図面が備え付けられているところもいまだ多くあるというふうに承知をしております。 法務省は自ら不動産登記法第十四条第一項に基づく地図の作成を行う登記所備付け地図作成作業を実施しているというふうに承っておりますが、法務局における登記所備付け地図の整備について、これまでどのような取組を実施し、現状どれぐらい整備が進んでいるのか、法務省に確認をさせていただきます。よろしくお願いします。
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。 登記所には、登記された各土地の区画を明確にし、現地における各土地の筆界の位置や形状を明らかにした地図を備え付けることとされております。これには、地籍調査において作成されました地籍図や法務局において作成した地図がございます。 法務省におきましては、登記所備付け地図の更なる整備を図るために、法務局が作成する地図につきまして、平成二十七年度を初年度といたします新たな十か年の作業計画を策定いたしまして、都市部における作業面積を従前より拡大して実施しております。また、これとともに、大都市の枢要部等や被災地につきましてもこれを実施しているところでございます。 そして、本年四月一日現在でございますが、全国の登記所におきます登記所備付け地図の整備率は約五六%となっております。 法務省といたしましては、引き続き、登記所備付け地図の整備を着実に推進してまいりたいと考えております。
○福岡資麿君 今、五六%という数字言っていただきました。各省、大分予算等も充実させながら御努力はいただいているというふうに承知はしておりますが、まだまだこの進捗率、十分であるとは言えないというふうに思います。是非スピードアップをしていただき、特に今、いろいろ相続等も含めて権利関係どんどん複雑になっていきますから、そういう意味ではスピードアップをしてやっていただきたいというふうに思います。 それに絡みまして、登記所備付けの地図の整備を進めるためには、登記所備付け地図を作成するため行われる地籍調査、これを一層進めていくことが必要ではないかというふうに思います。地籍調査は国土調査法に基づいて主に地方自治体が実施するものでありまして、現在、第六次国土調査事業十箇年計画、これは平成二十二年から平成三十一年度までの期間中であるというふうに承知していますが、地籍調査の進捗状況についても各地でかなりの差があるというふうに承知しています。 手元に、地籍調査の実施状況ということで全国の地図をお配りをさせていただいています。私の出身の佐賀県とかはかなり進んでいる方ですが、全国的に見るとまだまだ、一桁台のところとかもございまして、そういう意味でいうとかなり地域によって差があるというのはこれで御覧いただけるかというふうに思います。 地籍調査の推進は、国交省も、防災であったり、また東日本大震災のときの災害復旧とか復興、こういったときにも、その筆界がきちっと確定しているということがすごく大きな、役に立ったというふうに承っておりまして、そういう部分でいうと、今日は資料二で、今後地震が起こる可能性ということで示された図をお示しをしています。 何が言いたいかというと、地震の確率が高いとされているようなところほどこの資料一で見る地籍調査が進んでいないというようなことが実態として言えるのじゃないかというふうに思います。特に、この地籍調査の実施状況とかでいいますと、関東、中部、又は近畿地方がとりわけ遅れているというふうに見て取れますが、進捗に差が生じている要因を伺いますとともに、災害時の有用性も踏まえつつ、今後どのように地籍調査進めていかれるおつもりなのか、お聞きします。
○政府参考人(鳩山正仁君) 地籍調査について御質問いただきまして、ありがとうございます。 地籍調査は、まず、国土調査法に基づきまして市町村等が調査を実施します。その成果の写しを登記所に送付し、それに沿って登記簿の記載内容が改められますとともに、地籍図が不動産登記法第十四条第一項地図として登記所に備え付けられるという関係にございます。 先生が今お配りいただいた資料、改めて比べさせていただきますと、一ページの方は地籍調査の実施状況ということで、上の方にも書いてございますが、関東、中部、近畿などの地域で遅れていると。先生御地元の九州とか、それからさらに東北とかでは比較的進んでいるということがございます。二枚目の方の、地震の、強い揺れに見舞われる可能性の方を見ますと、主として太平洋岸の南海トラフ等を中心にした影響を受ける地域が、真っ赤なところがありまして、確かに非常に関係があるなというふうなことが見て取れます。 ただ、一枚目の方を見ますと、ちょっと戻っていただくと、地籍調査の方だと、日本海側ですと石川県とか福井県とか、一部中部地方の方でも、そちらの方も遅れているところがあるので、必ずしもぴたっと一致するわけではないんですが、おおむね合っているなというふうに思います。 その上で、この地籍調査につきましては、先般の東日本大震災の被災地の復興復旧に当たりまして、この地籍調査をやっていたところが、たまたまさっき東北がやや進んでいるというふうに申し上げましたけれども、地籍調査をやっているところはその成果を活用することができたということで、特に原形復旧とかインフラを復旧するとか、そういうときに点がきっちりしているとその辺が早かったということで、用地取得等も円滑に進みまして復旧復興事業が迅速に実施されたということで、この地籍調査というものの災害への備えとしての重要性ということが改めて認識されたところでございます。 先生御指摘ありましたように、確かに地籍調査というのが、やや進度の点がございまして、現在は平成二十二年に閣議決定されました第六次の十か年計画というものに基づいて進めておりますが、平成二十九年三月末時点、約一年前でございますけれども、全国の面積ベースでの進捗率は五二%ということでございまして、その中を見ますと、特に先ほどの一枚目の資料にも関係するんですが、都市部のやはり進捗率が二四%、それから山村部、森林を中心とした山村部の進捗率が約四五%というふうに低くなっております。 この要因でございますけれども、都市部におきましては、やっぱり土地が細分化されていること、対象筆数が多いこと、それから権利関係がふくそうしておって境界確認に時間を要すること等が挙げられます。他方、山村部におきましては、やはり過疎化等の進展によりまして現地での筆界確認も困難な地域が増加していることに加えまして、これ地形的な問題にもなるんですが、やはり急峻な地形や生い茂る木々などによりまして現地での立会いや測量作業が非常に困難であること等が挙げられるところでございます。 今後でございますけれども、国土交通省といたしましては、南海トラフ等の大規模な災害が想定される地域や、あるいは都市部等の権利関係が複雑な地域など、地籍調査を実施すべき地域というものをどういう順番でやっていくのかという優先順位をよく考えるということとともに、新しい技術、やはり今、AIとかICTとかいろいろ出てきておりますので、そうしたものを導入しましてできるだけ効率的な調査ということに努めてまいりたいということで、引き続き、法務省さん始めとする関係省庁、それから地方自治体等と連携してまいりたいと思います。 よろしくお願いいたします。
○福岡資麿君 今いろいろおっしゃっていましたが、取組進めていくためにはあらゆる力総動員していくということが必要であろうという観点から、国土調査法の第十九条第五項によりますと、土地に関する様々な測量調査の成果について、その精度、正確さが国土調査と同等以上の場合に当該成果を国土交通大臣等が指定することによって地籍調査と同等に取り扱うことが可能とされておりまして、効率的な地籍整備の推進を図るため、民間事業者等による宅地開発事業や地方自治体による区画整理事業等の測量成果をこれに活用することができるような仕組みになっております。 このため、地方自治体や民間事業者等が積極的に本制度による大臣の指定を申請できるように、申請に必要な測量調査成果の作成に係る経費に対して補助する制度といたしまして、地籍整備推進調査補助金が平成二十二年から設けられているというふうに承っております。 しかしながら、これ、測量の経費を国が補助するということですが、民間開発事業等での申請というのが極めて低調だというふうに承っておりまして、この指定制度の活用状況及び推進方策等について伺いたいと思います。
○政府参考人(鳩山正仁君) 十九条五項の指定制度につきまして御質問をいただきました。 これ、市町村が行う地籍調査以外の測量調査成果もできるだけ活用したいということで、土地境界の測量等が一定の水準を有する場合に、これを地籍調査と同等のものとして国土交通大臣が指定をします、こういう制度でございます。これがまた法務局の方に送られるということでございますけれども、この制度をやはり最大限活用して地籍整備を推進していくことは非常に重要であるというふうに認識してございます。 現在の状況でございますけれども、二十八年度末までの累計面積は約一万一千四百平方キロということでございまして、このうちいわゆる土地改良事業、圃場整備を中心とした土地改良事業や区画整理事業が約九割を占めますが、そのほかに、民間のこの測量成果を何とか活用したいということで、先生からもお話ありました、平成二十二年度から補助制度も導入しましてこの促進を図ってきております。 ただし、件数とか面積で見ますと、この十九条五項によるその指定状況は、現在の十か年計画中の七年間では千七百三十五件、面積にして五百二十四平方キロということなんですが、それはやはり土地改良とか区画整理が多くて、その中で民間等の測量成果によるものは六十二件、十平方キロメートルということにとどまっている状況でございます。 国土交通省といたしましては、この十九条五項の指定の取組をなるべく進めたいということで、今度、平成三十二年度から次期十か年計画も始まりますので、そこに向けて更に民間測量成果の活用というものを進めたいということでございまして、二つ考えてございます。 一つは、地籍調査の途中段階にあっても官民の境界情報を公開して民間等による土地境界の測量等を促すということ、それからもう一つは、民間の方で逆にやられている測量情報を市町村、測量事業者さん等と広く共有するという仕組みを構築できないかということを考えてございまして、こういうことの検討を行いまして、今後、その地籍整備の一層の効率的な推進を図ってまいりたいと考えております。
○福岡資麿君 今、対応方針を御説明ありましたが、そもそもそういう補助制度があることを民間事業者自体が認知をほとんどされていないというような調査もあるというふうに承っていまして、せっかくその調査費用を国が助成する仕組みができているわけですから、それを広く使っていただく、それによってどんどん活用していただくような、そういう取組というのも併せてやっていただくようにお願いをさせていただきたいと思います。 民間の力を活用するという意味におきましては、民間委託、包括委託ということについて次伺わせていただきたいと思いますが、地籍調査の実施主体である地方自治体において、今大変人材の確保が難しいということもございまして、まだその地籍調査に未着手であったり、また地籍調査を休止してしまっている休止市区町村が全体で四百五十七ということでございまして、大分以前に比べると減ってきているとはいいましても、まだ多く存在しているというのが実態だということでございます。 実施体制の強化としまして、国土調査法第十条第二項に基づく地籍調査作業の民間委託、これいわゆる包括委託というふうに言われておりますが、これは市区町村担当者の負担軽減に寄与するなど、この制度を導入する市区町村は年々増加してきていると承知をしております。今後これがより一層周知されれば、地籍調査の推進に大きな効果をもたらすのではないかというふうに考えますが、見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(鳩山正仁君) 国土調査法十条二項に基づく民間委託について御質問いただきました。 地籍調査を一層推進するためには、やはり調査の実施主体であります市町村の調査体制、実施体制を整えることが重要でございまして、特にその体制を整備することが難しい市町村をどう支援していくのかということが必要でございます。そういう意味で、従来から、当初は測量作業のみ委託が可能であったというところに加えて、平成十二年からは都市部において、また平成十八年からは全国において、負担の一番大きいと言われる一筆地調査の部分についても委託が可能となりました。 それからもう一つ、先生が今まさに御質問いただきましたが、平成二十二年から、もっと前段階の計画、準備や工程管理の段階も含めた地籍調査のいわゆる包括的な実施ということについて、地籍調査を適正かつ確実に実施するということができると認められる法人に対して委託するという制度を設けたところでございます。 さらに、こうした市町村をフォローするために、地籍調査の専門家による助言、指導等の仕組みを設けてございます。さらに、市町村等の担当者向けの研修会等も開催してございます。 これらの結果、地籍調査のいわゆる包括委託というものを導入した市町村数は近年増加傾向にございまして、平成二十八年度では百六市区町村となってございます。 国土交通省といたしましては、今後、更に地籍調査を推進いたしますために、実際にこの作業に当たられることが多いかと思われます土地家屋調査士さん等の関係団体にもこの民間委託について広く紹介しまして、法務省さんや地方公共団体等とも連携しながらこの民間委託の活用に取り組んでまいりたいと思います。
○福岡資麿君 是非積極的な取組をお願いしたいと思います。 最後に、先ほどの図一にも関連いたしますけれども、今後、仮に災害とかがあったときに、例えば都市部とかの筆界がまだ未確定のところが多いということは大変混乱を来す要因であるというふうに承っていますし、山村部等によりましては、高齢化とか過疎化によって筆界などの立会いとかをするのがもうそもそも困難であるというような事情もあるというふうに承知をしております。 まとめて聞かせていただきますが、今取組が遅れている都市部及び山村部等において、こういったところについて今後どういった取組をしていくおつもりなのか、それについて伺いたいと思います。
○政府参考人(鳩山正仁君) 都市部と山村の取組でございます。 先般、これからの地籍整備の中長期的な進め方に関します検討会を設けまして、中間取りまとめをしていただいたところでございます。 その中でも、この都市部と山村部についての話が少し出てございますが、都市部だと、少し今考えてございますのが、大都市部の二十三区の方なんかからもお話がありまして、そういうものを踏まえますと、一筆地調査で本当に一筆ごとになるとなかなか時間が掛かる部分はあるので、やはり、何といいますかね、災害対応とか何かというためには、大くくりのところですね、いわゆる街区という言葉がございますけど、都市部の街区単位で拠点となるようなポイントを押さえておけば、後で災害復旧とかそれからの作業をまたしていくのも非常に便利であるということで、大くくりなものです。これ、従来の一筆地調査とはちょっと違って、途中過程になるんですけど、そうしたものを一つ進めていくことが必要ではないかというふうな提言がありましたので、これについて今検討してございます。 他方、山村部につきましては、これ最近いろいろ、空中写真とか、それからレーザー測量とか、いわゆるドローンとか、あるいは準天頂衛星とか、そういうようないろいろ日進月歩の新技術が登場してきてございますので、こうしたものを地籍調査にどういう形で適用することが可能なのかと。それから、そういうものからも得られる測量精度というのが、どれぐらいのものが得られて、どれぐらいその地籍整備に使うことができるのかと。あるいは、例えば山でいうと、尾根等の地形から境界を推定する方法というのはどういうものがあるのかというようなことを、いろいろこういう技術を新しく検討いたしまして、次期の計画期間ではかなり進捗するような形に向けて今検討を進めてございます。 今後、都市部、それから山村部につきまして、引き続き、法務省さん、それから林野庁、あるいは地方公共団体等と連携しまして地籍整備の推進を図ってまいりたいと思っています。
○福岡資麿君 今おっしゃられましたように、新しい技術どんどん出てきていますので、それを積極的に活用していただくということ、また、都市部等については、今さっき大くくりな官民のところの境をまずは確定していくというようなお話ありましたが、あわせて、プラットフォーム、オープンデータサイト、いろいろな民間の情報を集めるような取組もされているというふうに承っています。 しかしながら、先ほども言いましたように、今、補助を出している部分でもなかなか民間の申請進まない中で、本当にインセンティブがないところで、民間の方々がいろいろ情報を出していただきながら情報が集まるのかどうかといったところについてはいろいろな課題があろうかというふうに思いますが、しっかりそこは進めていただきますことをお願いをさせていただいて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
○真山勇一君 民進党・新緑風会、真山勇一です。 今日は、実は、先日時間切れでお尋ねできなかった件について引き続き今日伺わせていただきたいと思います。 大相撲の件なんですけれども、女人禁制ということがこのところちょっと話が出てきて、新聞あるいはテレビで取り上げられ、賛否両論が起きた問題なんですけれども、まず、お配りしている新聞のコピーを見ていただきたいんですが、こういうことだったわけですね。今月の四日に京都舞鶴市で行われた大相撲春巡業、土俵の上で挨拶をしていた舞鶴市長が突然倒れました。何人かの女性が駆け上がって、大勢の観客が見守る中で救命措置をしていたところ、女性の方は土俵から降りてくださいという場内アナウンスが繰り返されました。 倒れた市長さん、くも膜下出血だったそうですけれども、この素早い心臓マッサージのおかげで一命を取り留めました。こういうことで、機転の利いた対応、処置に各方面から称賛の声が上がりました。 その一方で、人命に関わるその状況の中で土俵から降りてといった言葉は不適切という批判も起きました。相撲協会の八角理事長は謝罪をしたんですが、その謝罪の中で、行司が動転して呼びかけたと理由を述べているんですね。これ、行司のせいにしているようで、これもまた不適切な印象を受けるという声も出てきております。この土俵の女人禁制については、伝統だからということで引き続き続けるというふうなことをおっしゃっていたということなんですね。 今回のことはそういうてん末なんですが、新聞の記事の左側見ていただくと、その女人禁制で問題となったことというのは過去にもあるわけですね。四つ五つほど出ています。七八年、わんぱく相撲の少女、それから九〇年は、森山真弓官房長官、内閣総理大臣杯を渡そうとしたときに断られた、そして二〇〇〇年、太田房江当時大阪府知事、今日いらっしゃいますね、これも難色を示されてしまったということです。そして、今回のこの舞鶴の件。太田元知事いらっしゃるので、太田委員にも伺いたいところなんですけれども。 そして、先日も、その後、舞鶴の後、大相撲春巡業は宝塚市に行って、この宝塚市の市長さんも女性なんですね。土俵上げてくれと言ったら、これもやっぱり断られてしまって、記事にあります、悔しいと言っております。 こういうふうなことが続いているんですけれども、この件についてもう一回上川法務大臣に確認させていただきたいんですが、先日の私が伺ったところ、速記録取り寄せたら、大臣、こうおっしゃっているんですね。ポイントのところだけ読み上げますけれども、民間団体であります日本相撲協会の対応につきまして、法務大臣としての意見ということを述べることにつきましては差し控えさせていただきたいというふうに思っておりますが、今後、日本相撲協会におきまして自主的に御判断されるものというふうに思っておりますというふうにおっしゃっているんですね。そして、あと、また後半で、こういう問題は広く、一般論としたら、国民の間で議論をしてほしいというふうに言っております。 私は、つまり、差別があっていいのだろうかということに対して、民間団体ということで理由を挙げておりますね。民間団体だったらこういう差別は許容をしてもいいというふうにお考えのこれは答弁と受け止めてよろしいんですか。
○国務大臣(上川陽子君) 四月十日のやり取りにつきまして、ただいま真山委員からその要約ということで御指摘をいただきました。 先回の答弁におきまして、御指摘の緊急な救命救急措置ということでございます。これに対しましての一連の日本相撲協会の対応につきまして、そのことに関して私自身意見を述べるということについては差し控えさせていただきたいということでございますが、救命救急に関わることでございますので、その意味で、女性の看護師の方々が適切な判断をされて、そしてとっさの行動として行ったというふうに思っております。そして、それにつきまして、最終的には謝罪という形で協会の方から正式に表明したということでございます。この点につきましての取組につきましては、今後、日本相撲協会で自主的に判断されるというふうに今も思っているところでございます。 一般論ということで再度申し上げさせていただきますが、不当な差別的取扱いにつきましては、いかなる者に対しましてもあってはならないというふうに考えております。また、古くからの伝統やしきたりに基づきます男女の取扱いの違いということについても、時代の変化に伴いまして様々な意見があるということでございますが、そうしたことにも配慮しながら、国民の間で広く御議論をいただくべきものというふうに考えているところでございます。
○真山勇一君 先日のこの答弁を伺って、あれっ、上川大臣、少し後退しちゃったのかなというふうに私感じたんですよ。実は、それは去年の十二月七日のときに、髪染めの問題のときに、憲法十四条、全ての国民は法の下に平等である、そういう差別があっちゃいけないという話をしたときに大臣は、これもちょっと拾い読みしますけれども、全ての国民は、その社会的関係において、政治的、経済的又は社会的関係などに、あるいは性別とか人種によって差別されないというふうに、いかなる場におきましても不当な差別は許されるものではないというふうに答弁されているんですね。この考え方には変わりはないということでよろしいですか。
○国務大臣(上川陽子君) 先ほども答弁したとおりでございまして、一般的に申し上げるわけでございますが、不当な差別的取扱いにつきましては、いかなる者に対しましてもあってはならないというふうに考えております。
○真山勇一君 とにかく法務省、これから後の委員の方の質問でも出ると思うんですけど、法務省のホームページを見れば、トップページで人権の話出ているわけですよね。女性の人権を守ろうとか子供の人権を守ろう、偏見、差別をなくそうという。やはりこの問題と無縁ではないというふうに私思っているんですね。 それから、あとは人権教育、人権に対する取組という、これも法務省から出されている文書だと思うんですが、これにもやっぱり人権課題に対する取組ということで、一番最初にやっぱり女性というのを出しているんですね。今やはり女性の問題というのは、それだけ世の中が大きく変わってきているので注目されている問題だというふうに思うんですね。 一般的に言えばということは条件ですけれども、今、大臣のお考え伺って、全て、いかなる場においても不当な差別は許されないということは確認させていただきました。 ということで、次にちょっと御質問させていただきたいのは、内閣府の方に質問させていただきたいと思うんですね。 実は、やっぱりこの女性差別が問題じゃないかという世論が起きている中に一つ指摘があります。これ、長坂政務官にお伺いしたいんですけれども、その前に、ごめんなさい、一つ、この問題について長坂政務官御自身はどういうふうに感じられているのか、まずその御意見を伺いたいと思います。この大相撲の、相撲協会における女性差別について。
○大臣政務官(長坂康正君) 恐れ入ります。お答え申し上げます。 委員御指摘の点につきましては、民間の団体であります公益財団法人相撲協会において自主的に判断されるものと考えております。 いずれにいたしましても、いかなる状況でも人命は最優先されてしかるべきだと考えております。
○真山勇一君 人命の問題は、これはもう言わずもがなだと思うんですが。今、政務官おっしゃった、やはり民間団体と今おっしゃいましたけど。 そこで、お配りした二枚目の資料を見ていただきたいんですが、これ、日本相撲協会の定款ですね、定款。見ていただければお分かりのように、一番上に公益財団法人、公益法人なんですよね。 私、公益法人というのは単なる民間団体と同じなのかなという、そういう疑問を持っているんですけれども、公益法人という以上は、その公益の目的のために設立した財団であるし、非常に厳密ないろんな審査もありますし、その一方で税制の優遇を受けていますね。それからあとは、例えば助成金も受けているというような、そういう特典もあるわけですね。だから、純粋な民間団体と言えるのかなというふうに思うんですけれども、その辺はいかがでしょう。
○大臣政務官(長坂康正君) 平成三十年三月三十一日現在におきまして、内閣府が認定いたしております公益財団法人は一千六百六十二法人でございます。 公益法人の認定取消しについては公益認定法第二十九条に定められておりまして、公益法人から取消しの申請があったときや、公益認定法に掲げる認定の基準に適合しなくなったと認められる場合には認定取消しとなります。 これまでに内閣府が認定した公益財団法人において認定が取り消された事例は二件ございます。
○真山勇一君 公益財団法人はそういうことなんでしょうけれども、例えば、その認定取り消されたということが話にも今出ましたが、今は認定されていますが、この女人禁制というか、差別とも思われるようなことをやっていることがこうやってあるということで、認定取消しの対象にはなり得ないんですか。
○大臣政務官(長坂康正君) 公益法人は、学術、技芸、慈善等の公益目的事業を的確に実施することができるものとして認定された民間の法人でございます。 公益法人がどのように事業活動を実施するかについては、基本的には法人自治の問題がございまして、本件についても法人において自主的に判断されるべきものと考えております。
○真山勇一君 公益の目的で先ほど申し上げたようにいろいろな特典が与えられている。ということは、やっぱり全ての国民に対して、憲法十四条にもあるように全ての国民に対して平等でなければいけないのではないかと思うんですが、そういうことはやっぱりないんでしょうかね。 男女差別をそのまんま続けている団体を公益法人というふうに認定することに、改めて伺いますが、問題ないという考え方ですね。
○政府参考人(相馬清貴君) お答え申し上げます。 先生から今、大相撲に対していろんな支援の話がちょっと言及がございました。 現在、国から公益財団法人日本相撲協会に対して助成金は支払われておりません。 その他の支援内容といたしましては、協会が主催する相撲の大会において優勝した力士には天皇賜杯が、スポーツの振興に極めて顕著な功績又は功労があったと認められる者については内閣総理大臣杯がそれぞれ授与されていると聞いております。 また、NHKの中継でございますけれども、NHKが行う中継についてはNHKの判断により決められているものであると承知しています。 公益認定等委員会といたしましては、このような国、NHKの日本相撲協会に対する供与が公益認定法上の問題を生じさせるとは考えておりません。
○真山勇一君 今おっしゃっていた中に、NHKの放送権というのがありますね。もうNHKが独占していますね。放送権料というのが支払われていますね。あの放送権料というのは莫大な金額ですね。多分これは、私はテレビで働いていたんで分かりますけれども、契約の問題があるから、幾らとお聞きしても多分答えは出てこないんじゃないかというふうに思っていますが、莫大な金額だというふうに聞いています。 この放送権料の出どころはどこか。どこでしょうね、受信料だと思うんですね、国民のね。受信料ですよ。国民全員、ほとんど全員ですよね、納めなければいけないとなっていますね。だから、いわゆる税金ではないですけれども、国民が全体で負担してやっているものですね。国民には男性もいらっしゃいますね、女性もいらっしゃいますね。でも、でも肝腎の、まあお相撲は興行かどうかというのはありますけれども、そのお相撲の方でそういう差別をしていても問題ないということでしょうか。
○政府参考人(相馬清貴君) 先ほども法務大臣それから政務官の方から御答弁がございましたけれども、公益法人がどのように事業活動を実施するかについては基本的には法人自治の問題でございまして、本件についても、国民各層の意見の動向も踏まえつつ、法人において自主的に判断すべきものであると考えております。
○真山勇一君 まああくまでも自主的判断だというふうに、私にはちょっと突き放して感じるんですけれども。やっぱり、差別をなくそうとか国民の権利をきちっと守ろうということを、例えば、それはもう内閣府だって同じだし、内閣府だってそういうことを当然やっていらっしゃるわけだし、それから法務省なんかはまさにそれが今のテーマになっているのを、それは相撲協会が決めることだというふうに突き放すのも私はちょっと違和感を感じる。 それと、違和感を感じるということでいえば、やっぱりこの定款、ちょっと公益法人相撲協会の定款の三条って見てください。線を引いてありますけれども、この法人は、太古より五穀豊穣を祈り執り行われた神事、祭事を起源とし、我が国固有の国技である相撲道の伝統と秩序を維持、継承発展させるため、ここには我が国固有の国技であると言い切っていますけれども、これ、国技というのはどこで誰がどういうふうに決めたんでしょうか。
○政府参考人(相馬清貴君) お答え申し上げます。 我が国におきまして相撲が国技と称されていることは承知しておりますが、国技の認定の基準、考え方等を政府として定めたものはないと承知しております。大相撲につきましては、我が国において歴史が長く、広く一般的に親しまれていること等もあり、国技と称されているのではないかと考えておるところでございます。 なお、公益財団法人日本相撲協会がその定款において今御指摘のような記述であることは承知しておりますけれども、そのような、今申し上げたような状況を考慮して協会が称しているものと考えるところでございます。
○真山勇一君 定款、でも、この定款、当然、公益法人として認定するときに定款も出してくださいと多分内閣府はおっしゃるんでしょうね。で、その定款も見て、見ているんですかね、もしかすると、どこかの予算委員会の答弁にあったみたいに何も見ないで判こを押しているのかもしれませんけど、そんなことあっちゃいけませんよね、やっぱりちゃんと見ていますよね。そうすると、これ、この三条を認めているということになりませんか。
○政府参考人(相馬清貴君) 法人の定款は、公益認定の審査に当たり、審査基準に適合しているか否かについて必要な範囲で参照し、確認しているものでございます。定款そのものについて国が認めたということではございません。
○真山勇一君 それから、先ほどの事務局長のお話でありましたけれども、太古よりって、昔のことを私がわざわざ申し上げることもなく御存じだと思うんですが、日本書紀に出てくるお相撲という言葉では、采女ですよね。女性がやっているんですよね。江戸時代は女相撲もありましたよね。だから、女性を排除するというのはとても、私も理解ちょっとできないし、理解できない方も多いんじゃないかと思うんですよね。 それで、女人禁制にしたということを、ここで歴史の勉強するわけじゃないですけれども、明治になって女人禁制にしているわけですよね、それで伝統とかそういう言葉でやる。それから、国技も、ただそう称しているという、今おっしゃったですよね。だから、ちょっとその辺、どうしても納得できません。これはどうしてもちょっと納得できないことが一つ。 それからもう一つ、この定款見ると、神事と書いてあるんですよね。神事ということは宗教活動というふうに見られないかな。そうすると、宗教活動、公益法人と宗教活動というのはどういうふうになるのか、その辺はどうお考えですか。
○政府参考人(相馬清貴君) 内閣府公益認定等委員会は、法人が行う事業の内容を審査し、公益法人として認定をしているところでございます。 委員今お話ございましたけれども、特定の宗教に基づく活動そのものに対して支援を行っているものではないというふうに認識しております。
○真山勇一君 でも、事業ですよね、相撲の事業ですよね。だけど、相撲の事業の中で、例えば土俵を造って、そしてその場所を始める前にやる、あれはお相撲という興行の事業の一環ですよね、一環ですよね。私は事業だと思うんですよね。そういうところでそういう神事をやるとしたら、公益法人というのはやっぱりその枠でくくるのは少し無理があるんじゃないかというふうに思うんですね。ですから、この辺り、やはり定款をもう一回これ見直していただいて、もしこういうことがあるんならやはり再考していただかなくてはいけない。 つまり、日本相撲協会の方が申請していくのは自由だけど、やはりその認可、認定をするときは、もう少しこういう辺りというのは、ただ判こを押すんじゃなくてやっぱり見ていただく方がいいと思うんですけれども、こういう定款でもやっぱり今の答弁でお変わりないということをもう一回確認したいんですが。
○委員長(石川博崇君) 時間が過ぎておりますので、簡潔に願います。
○政府参考人(相馬清貴君) 公益法人制度の趣旨に鑑みますと、公益法人がどのように事業活動を展開するかにつきましては、基本的には法人自治の問題でございます。本件についても法人において自主的に判断されるべきだというのが私どもの考えでございますが、先ほども申し上げましたように、国民各層の意見の動向も踏まえつつ適切に判断されるべきものだというふうに考えております。
○真山勇一君 時間が来ましたのでこれで終わりたいと思うんですが、法務大臣にもお願いしたいし内閣府にもお願いしたいんですけれども、この新聞記事の宝塚市長の言葉、これありますね、伝統を守りながら変革する勇気も大事なのではないでしょうかということだと思うんですよね。 だから、やはり私は、歴史も振り返ったり、それから現在の状況を見ると、だって、大相撲だって今、世界相撲大会というのがあるんですよね、世界相撲競技大会というのがあるんですよ、世界で。外国人の方いっぱい出ていらっしゃる、女性の方も出ていらっしゃる、そういう写真があります。それから、外国人力士が今増えています。 こういうふうに変わっている中で、これだけが何か生きているというのはやっぱりちょっとおかしい気がしますし、その一方で暴力は相変わらずなくならないということもあります。やっぱり勇気を持って改革する、これは差別をなくすためにもやっぱり改革するということは必要だということを申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。 前回も質問させていただきましたが、いわゆる、何というんですかね、強制わいせつ罪、ちょっとそういう関係で質問させていただきますが、さきの、昨年七月ですね、刑法改正法がされて、その附則九条に、施行後三年を目途として、実態に即した見直しをすることを要請しております。昨年十一月に、最高裁が強制わいせつ罪の成立に当たりまして半世紀ぶりに判例を変更しているということで、運用面が変わってまいりました。 さきの改正内容につきましても、時代や社会の変化、実態などに即応した見直しを行っていく必要があると考えているわけでありますが、その際重要となりますのが被害者の思いに寄り添うということではないでしょうか。 三年後の見直しまでに、被害者の声を聞くことも含め、被害者側の要望や司法の動きも踏まえた上でしっかりと検討を行い、法改正も含めて必要な措置を講じなければならないと考えておりまして、そこで質問ですけれども、附帯決議におきましては、性犯罪に関する調査を実施し、性犯罪等被害の実態把握に努めることとしておりまして、この検討会を設置し、その実態把握をするためにはやはり最低、検討会は必要ではないかと、そしてそこで実態調査を行って、調査結果をしっかり検討していく、そして見直しにつなげていくと、こういう必要があると思いますが、検討会の設置と具体的な取組について伺います。
○政府参考人(辻裕教君) ただいま御指摘いただきましたとおり、昨年の刑法一部改正法附則第九条におきまして、性犯罪における被害の実情、改正後の規定の施行の状況等を勘案して、改正法施行後三年を目途として施策の在り方について検討するようにお求めをいただいております。また、附帯決議におきましては、性犯罪に関する各種調査研究が求められているところでございます。 これらにつきましては、関係府省連携して対応していきたいと考えておりまして、法務省といたしましても、附則で定められた検討に資するよう、所要の調査研究を実施することとしているところでございます。 具体的に申し上げますと、改正後の規定の施行状況等を把握するため、新たに設けられました監護者わいせつ罪及び監護者性交等の罪の適用状況等を調査しておりますほか、裁判例についての調査検討、性犯罪の罰則に関する外国法制調査などを引き続き実施することといたしております。 そのほかにも、以下申し上げるような調査等を行うこととしておりまして、その一つは、被害者の心理等をより一層適切に踏まえた事実認定がなされるべきとの御指摘を踏まえ、性犯罪被害者の心理に関する心理学的・精神医学的知見と捜査、公判における活用をテーマとして調査研究を行うこととしております。次に、潜在化しやすいという性犯罪被害の特性を踏まえまして、性犯罪等の被害の実態を把握するため、捜査機関に届けていない性犯罪の被害の割合やその理由等について犯罪被害実態(暗数)調査を行うということとしてございます。さらに、より効果的な再犯防止対策を講ずることができるようにするため、刑事施設における性犯罪再犯防止指導の処遇効果の検証、保護観察所における性犯罪者処遇プログラムの効果的実施のための調査研究を行うことといたしております。 その上で、検討の方でございますけれども、現時点で、どのような手順でどのような場を設けて検討することについて確たることを申し上げることができる段階ではございませんけれども、今申し上げたような様々な調査等の結果を活用して適切に検討を行ってまいりたいと存じております。
○若松謙維君 今の調査、かつそれも特性を踏まえて、かつ再発防止と、こういう何か議論しているイメージは湧くんですが、じゃ具体的に、会議がないので、いや検討会がないので、要はどこまでやっているかというのが分からない、恐らく法務省の当事者だけしか分からないという状況だと、ちょっとこれは本来の附帯決議の趣旨に反すると思うんですね。 ですから、具体的にどこまでどういうふうに、ここまでこういうことをやって、何回会議しましたよとか何人調査しましたよというところを、じゃ、公開はされていますか。そういう仕組みというのはちゃんとできていますか。
○政府参考人(辻裕教君) 公開につきましては、現段階におきましては、まだ実施中の調査研究あるいはこれから実施するところが多いという状況でございまして、必ずしも公表できるそもそも内容的に至っていないものが多いということを御理解いただければと存じますが、適用状況等につきましては、適宜、順次公表をできるものはしていきたいというふうに考えてございます。
○若松謙維君 このいわゆる、特に家族のというんですかね、から受けた性的被害というんですか、これは非常に表に出しにくい。本人も意を決して出すと。しかし、出した場合にまた逆効果が表れるわけであります、社会の非難というんでしょうか。そういう非常に難しい案件であるからこそ、こういう、実際、そういう大勢の性的被害を受けた方々はもう長年、昨年のこの法改正を待っていて、かつ附帯決議には実態把握に努めるということなんですけれども、それを本当に具体的にちゃんと受皿をしっかりして、それでその審議の経過報告も含めて、私も直接その被害に遭われた方、お話を聞きましたけれども、やはり、その方はたしか十三歳でしたけれども、本当に、これは兄弟の方ですかね、から受けた虐待のようですけれども、それをいわゆる表に出すにはやはり二十年、三十年掛かったと、そういう実態でありますので、ドイツの例では、平均年齢、いわゆる未成年で受けた方が社会に言えるのは四十六歳ぐらいだということで、非常に長年の、もう何というか、忍耐というか屈辱というか、そういうものが経ていよいよ表になるという時期なので、やはり私は、会として、検討会として、私たちも、刑法改正施行からもう九か月たっているので、ちょっと大臣、何かやっぱり、何か省庁内でやっているやっているって、恐らく公開的には一部でしょうから、もうやっぱり具体的な会と、受皿というのを、そういう被害者の意識を考えれば、もう言ってもいいんじゃないかと思うんですけど、大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(上川陽子君) ただいま委員御指摘がございました性犯罪の被害者の方々につきましては、その被害の性質上、なかなか支援を求めることが難しい、また被害が潜在化しやすいと、こうした性犯罪被害の特性があるわけでございます。それゆえに、性犯罪の被害の実情や、また事案の実態をしっかりと把握をするということが大変重要であるというふうに思っております。 先ほど、被害者の思いに寄り添いということの御指摘がございましたが、まさに被害者の思いに寄り添いながらそのお声もしっかりと聞くということも重要であるというふうに考えておりまして、先ほど刑事局長答弁したとおりでございますが、被害者の方々の意見を聞きまして、その実態に即した検討をしっかり行うためには、どのような順序で、手順で調査を進め、またどのような場でそれを検討するか、これにつきましては、関係府省とよく協議をして検討してまいりたいというふうに思います。
○若松謙維君 是非、会をつくってください、受皿を。よろしくお願い申し上げます。 次に、関連するんですけど、AV出演強要問題ですか、これもこの委員会で取り上げさせていただきました。 いずれにいたしましても、この契約、何ですか、非常に、話を聞くと本当にひどい状況でありますけれども、それが拡散されるということで、我が党におきましては、佐々木さやか参議院議員がこのAV出演強要問題対策プロジェクトをつくっておりまして、こういうことが起きないようにということでありますけれども、政府に対して今積極的な取締りを要望しておりますし、都道府県警に専門官の配置、また相談窓口の周知、学校での被害防止の教育、こういう具体的な施策が前進していると思うんですけれども、こういった取組を踏まえながら、被害が発生しないように現在どのように取り組んでいるのか、内閣府にお伺いいたします。
○政府参考人(渡邉清君) 内閣府男女共同参画局でございます。 いわゆるアダルトビデオ出演強要問題につきましては、昨年三月、御党の方から相談体制の整備、取締りの強化、広報啓発の充実など、十三項目にわたる御提言を頂戴をしております。 政府におきましては、この問題について、JKビジネス問題も含めて男女共同参画会議の専門調査会の方で検討を行いまして、現状と課題についての報告書を取りまとめるとともに、新たに男女共同参画担当大臣を議長とする関係府省対策会議を設置し、昨年三月ですが、政府一丸となって対策を取り進めるということにしたところでございます。 具体的に申し上げますと、関係府省対策会議におきまして、昨年三月に緊急対策の取りまとめ、四月に初の被害防止月間の実施、さらには五月に今後の対策の取りまとめを、まさに矢継ぎ早に実行に移してまいりました。関係府省庁が緊密に連携して、取締り強化、教育、啓発、相談体制整備、保護、自立支援の取組強化など、各種対策に現在着実に取り組んでいるところでございます。 本年三月には、先ほど申し上げました、昨年五月取りまとめた今後の対策のフォローアップ等を行ったところですけれども、若年層の女性に対する性暴力被害の実態は依然として深刻な状況にあると認識しております。 今後、内閣府といたしましても、被害者に寄り添った相談体制の構築や、そのための研修の実施、充実強化、四月、まさに現在実施しております被害防止月間の実施などによりまして、暴力を容認しないような社会風土を醸成し、このような被害を根絶するようにより一層取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
○若松謙維君 我が党として十三項目を提案して、会議もつくられて、先ほどの様々前進がありました。当然、こちらもしっかりと具体的な提言をしなくちゃいけないと思いますけれども、いずれにしても、やはり会議体というんですか、この重要性を改めて実感しましたので、是非大臣、ひとつよろしくお願いいたします。 ちょっと、質問通告していないんで、次回の質問通告の予告をさせていただきますけれども、結局、このAV出演強要なんですけど、これ、いわゆる制作というんですか、ビデオの制作側の取締りなんですけど、結局、日本の今社会を見ていると、ホテルに行くと簡単にいわゆる犯罪を犯しているその映像が出ている。それ簡単にアクセスできる。そして、町の中にはいわゆるアダルトビデオが売っている。そして、どうしてもネット社会ですから見えると。私、諸外国の見ているんですけど、一月にドイツ、オランダ行ってまいりました。どちらかというとそれらの国はオープンだったんですけど、やはり今ホテルではそういういわゆるビデオが、何ですか、AVビデオなんかありません。 今、日本の社会がどれだけモラルがいわゆる後退しているのか、やっぱりそういった観点で私諸外国ちょっと比較、次回また質問、予告しますので、質問通告した上でその点についてお伺いして、やはり社会の受皿を、今のような状況を見過ごしたんでは変わらないと思います、ニーズがあるわけですから。そこをちょっとこれからも検討していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、残りもう、質問一問だけ、いわゆる刑務所の開放処遇ということで、堀の外でも刑務作業が行われていると、こういう事実がありまして、私も勉強させていただいております。特に、刑事施設外のこの刑務作業の意義ですけれども、具体的にどんな作業が行われているのか、ちょっと端的に御紹介いただきたいと思います。
○政府参考人(富山聡君) お答えいたします。 その前に、一言だけおわびの言葉を申し上げたいと思います。 本年四月八日午後七時頃に松山刑務所大井造船作業場で受刑者の所在不明が認知されまして、直ちに一一〇番通報をいたしましたが、いまだに身柄が発見されないという状況が続いております。多大な御迷惑をお掛けしていますことを誠に申し訳なく思っております。 その上でお答えいたします。 刑事施設の外で行う作業につきましては、大きく分けまして、外塀外作業、外部通勤作業、泊まり込み作業というものがございます。外塀外作業とは、施設の外にある農場、作業場あるいは地域社会への奉仕作業みたいなことを刑務官が受刑者を連行して行わせるというものです。外部通勤作業につきましては、職員が同行せず外部の事業所で作業させること。泊まり込み作業につきましては、外部の作業場に宿泊設備を設けまして、そこで、例えばウイークデー寝泊まりをさせ、あるいは施設によっては土日も含めて寝泊まりをさせて作業をさせると、そういったものでございます。
○若松謙維君 もう時間ですからやめますけど、私も実は松山刑務所の件取り上げたかったんですけど、いずれにしても、この刑事施設外、これも非常に大事ですので、もう感情的にそれは駄目だというふうにならないで冷静に私は対処しなければいけない、そう思っておりまして、これ引き続き取り上げてまいりますが、是非、取りあえず犯人逮捕、これ全力挙げてください。よろしくお願い申し上げまして、終わります。 ありがとうございました。
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。 私も性刑法の三年後見直しについてお尋ねしたいと思います。 性犯罪に関わる刑法が昨年の通常国会で抜本改正されましたが、これは欧米諸国から見れば二十年、三十年遅れであって、先ほども御指摘のあった法案修正で盛り込まれた三年後の見直し附則、そして参議院の九項目の附帯決議は持ち越した重要課題のリストだと、昨年十二月五日のこの委員会の質疑でも大臣に強く求めてきたところなわけですが、そこで私は、七月の十三日に改正刑法が施行されましたから、その前後で事件の認知や検挙の状況をつかむ必要があると法務省刑事局に繰り返し資料の提出を求めてきたわけですが、皆さんにお配りしている三枚目、これ、法務省で速報というふうに呼ばれている表なんですけれども、御覧のとおり、枠で囲んでありますが、罪名こそ改正刑法に合わせて強制性交等罪などと変わっていますが、七月十三日の後がどんな状況かというのはこれでは全く分からないんですね。改正前の強姦罪と改正法施行後の強制性交等罪などが分類されていないで一緒くたにされている、これはおかしいじゃないかと。 そこで、まず警察庁に聞きますが、警察庁に同じ問いをして提出をいただいている資料、数字がもう一枚前にあると思います。これ、警察庁、新しい罪ができたわけですね、構成要件が変わったと、だからこういうつかみ方をしている、そういうことですね。
○政府参考人(大賀眞一君) 警察におきましては、改正刑法により強制性交等罪が新設されたということを踏まえまして、従来の強姦罪とは別に強制性交等罪の統計を取ることとしたものでございます。
○仁比聡平君 この数字そのものも、認知件数で強制性交等罪が七月十三日以降適用された件数が、適用されたといいますか、認知件数ですから、それとして認知した件数が四百三十九件、検挙件数が二百六十九件と。これ自体も議論したいところですけれども、今日はそこはちょっと外しまして。 法務省の刑事局が、私どもが繰り返し求めても、何しろおとといの夜までこの速報しかございませんと言い続けてきたわけですから。これ、大臣、新しい構成要件ができたら、これ速やかにその運用について聞かれたら答えると、これ国会議員から聞かれて当然だと思いますけれども、これ国民の皆さんあるいは研究者の皆さんから聞かれても、法務省刑事局としてつかんでいるのはこうでございますと答えるのが私当たり前だと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(上川陽子君) まず、しっかりとしたデータを把握をし、そしてそれを公表していくということについては大変重要なことだというふうに思っております。 法務省におきまして、毎年八月をめどに、前年一年間に全国の検察庁で取り扱われました刑事事件に関する統計報告、これを集計、整理して収録いたしました検察統計年報、これを公表しているところでございます。 お尋ねの強姦罪と強制性交等罪につきましては、平成二十九年七月の改正刑法の施行を受けまして、現在それぞれの罪につきましてその起訴人員数や不起訴人員数等の数値を集積しているところでございます。今後、平成三十年八月をめどに公表する予定でございますが、その中では、委員御指摘をいただきました強姦罪と強制性交罪等を区別をして、そして起訴人員数や不起訴人員数等を公表をすることとしているところでございます。
○仁比聡平君 いや、今の大臣の答弁、当たり前のことなんですけれども、その答弁にたどり着くのに相当な議論を刑事局の現場の方々としなきゃいけなかった、あるいは司法法制部の方にも御苦労いただくことになったんですね。これ、極めて閉鎖的と言わざるを得ない。 刑法の見直しは、これは国民の課題ですから、この法務省刑事局の議論のスタンスといいますか、議論の仕方ですね、先ほど検討会議の御提案が公明党、若松先生からございました。これ、私も被害者当事者が参画した検討の場をつくるべきだと求めてまいりまして、今日答弁求めませんけれども、大臣、先ほど関係府省と協議をしたいという御答弁だったわけですが、この問題も含めて、刑法の三年後見直しは国民的課題であり、被害者当事者にとっての極めて重要な課題なんですよ。この対応に当たって、極めて閉鎖的な態度は改める必要があると厳しく申し上げておきたいと思います。 そうした議論の中で、配付資料の四枚目以降にお配りをしていますのが、昨日ようやく明らかになりました、法務省刑事局が全国の地検、地方検察庁に対して、表題を読みます、「「強制性交等罪、監護者わいせつ罪、監護者性交等罪」を適用した事件に関する資料の送付について(依頼)」という文書を発しておられるということが明らかになりまして、一部墨塗りですけれども、昨日提供いただきましたので委員会にもお配りしたわけですね。 これ、昨年の六月二十六日に発せられているわけですが、初めて、少なくとも私は、初めて明らかになりました。そもそも、この改正刑法案の一年以上前の審議のときからずっと求めていた議論なんですね、これ。それがようやく昨日になって墨塗りとはいえ出てくると。やっぱりこれは一体どういうことなのかということはありますが、まず刑事局長にお尋ねします。この依頼の趣旨、これはどういうことですか。
○政府参考人(辻裕教君) ただいま御指摘いただきました文書で資料の送付を求めております内容でございますけれども、昨年改正いただきました刑法の性犯罪に関する規定の適用状況を把握するために、新たに設けられました類型について、趣旨としてはその適用状況を把握しようというものでございまして、具体的に申し上げますと、肛門性交や口腔性交のみに係る強制性交等の事案、それから、新設されました監護者わいせつ及び監護者性交等の適用状況を調査するというもの、さらには、強制性交等、準強制性交等を適用した事件の中では被害者が男性にある事件もその対象と新たになりましたので、その事件についての調査をしようというものでございます。
○仁比聡平君 この三年後の見直しに当たって、とりわけ、まだ改正刑法後も残っている暴行・脅迫要件が、実際の刑事手続上、命懸けで抵抗していなければ同意したことになるかのように扱われて、それが被害者を苦しめる源となってきているわけです。 その関係で私が注目したのは、最後に御説明のあった、この依頼文書でいえば2の(2)、監護者性交等罪などに関する依頼なんですが、これは起訴された事件の判決などだけではなく、不起訴事件についてもその報告を求めているわけです。 これ、つまり、警察から検察に送検された事案の処理に当たっての、検察がどんな点を考察しているのか、補充捜査だとか、あるいは警察が抱いた嫌疑、これが認定できるか否か、あるいは起訴したら裁判の上でどんな攻撃、防御が行われて裁判所が判決をしたかとか、家庭裁判所の審判ではどうかとか。あるいは、不起訴になる中では、嫌疑はあるけれども起訴猶予にするという場合があるわけですが、その事情というのはどういうものかなどがここに含まれるんだろうと思うんですよ。墨塗りになっている部分は、そうしたことに関わる証拠資料とか、あるいは裁判所の判断などについての記載があるのではないかなと私は思うんですが、それを今日聞く時間はありませんから。 つまり、検察の中では全件決裁文書が蓄積されている。なぜ嫌疑不十分と判断したか、なぜ起訴猶予としたか。不起訴事例を分析することで性暴力の実態を把握し、刑法や刑事手続の在り方を見直すこれは重要な材料になると、私はドイツの例なども示して大臣にお尋ねしてきましたが、大臣、こうやって刑事局が取り組んでおられるわけですから、だから、三年後の見直しに向けてのこれは重要な材料になる、そういうふうにしていくということでよろしいですよね。
○国務大臣(上川陽子君) こうした一連の調査、また被害を受けた方からの生の声を聞き、そして三年後の見直しに向けてしっかりと対応していく、附帯決議に指示していただきましたことにつきましてはしっかりと対応してまいりたいというふうに思っております。 今委員御指摘の点につきましても大変重要な項目であるというふうに認識をしております。
○仁比聡平君 ありがとうございます。 これまで、この検察の起訴、不起訴の判断、特に潜在化しやすい性暴力、性犯罪に当たってどうしてこういう事態になっているのか、暴行・脅迫要件が源になっているではないか、この指摘に対して、国会での議論でもきちんとしたお答えがないままここまで来ているというのが私は現実だと思うんです。 上川大臣の下で、そして政府全体としてこの性暴力の根絶のために大きな取組が前に進んでいっている中で、この不起訴事件、不起訴事案、これの分析をしっかり行うということを強く求めておきたいと思うんです。 といいますのは、それは欧米諸国の経験であって、学ぶべきとても重要な教訓だからなんですね。ドイツで百七件のそうした事例の報告書が刑法改正の大きなインパクトになったということを指摘もさせていただいてきました。私、この百七件の事例の報告書を私としても政府に提供しますので御一緒に研究していきたいと、これも御提案だけ差し上げておきたいと思うんですけれども。 そこで、配付資料の一枚目に、国連女性差別撤廃委員会の前委員長を務められた林陽子さんの、欧州評議会の、女性に対する暴力及びドメスティック・バイオレンス撲滅条約と林さんは訳しておられます。別の論者は、女性に対する暴力及びドメスティック・バイオレンスの防止及びこれとの闘いに関する条約という訳もありますが、これについて、一番最後の結論の部分で、「北京会議から二十年あまり、世界地図の中でジェンダー平等政策の無風地帯になってしまった日本。日本のような国こそ、イスタンブール条約を批准する価値があるだろう。」と。どういう世界の動向か。これ冒頭の部分で、「今日、女性が平等に社会に参画していくにあたって、「女性に対する暴力」が大きな障害となっていることは、世界共通の認識となっている。」と。 これ、上川大臣を始め政府が今取り組んでいるテーマそのものを林さんはおっしゃっているんだと思うんです。そのためにイスタンブール条約を批准する価値があるだろうと言っておられるわけで、この指摘は極めて重いと思うんですね。 これ、大臣、お一人の政治家として、この林さんの意見、指摘に対して、どんな御感想でしょう。
○国務大臣(上川陽子君) 私も、林陽子さんが国連の女性差別撤廃委員会の委員長、またその後、様々な活動をしていらっしゃるということについては、いろいろ御意見も直接承っているところでございます。 日本も今、女性の活躍推進ということにつきまして政府一体となって取り組んでいるところでございます。そして、女性に対する暴力の撲滅ということにつきましても、男女共同参画社会の形成のために大きな克服すべき重要な課題であるというふうに認識をしているところでございます。 今委員御指摘でございますが、様々な視点から、そうした状況につきましても、外国の状況も調べてしっかりと対応をしていくべく、必要な協力を他省庁ともしながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○仁比聡平君 ありがとうございました。 時間が参りましたので、外務省にはおいでいただいていましたけれども、批准の取組についてお尋ねする時間はありませんが、この焦点になるのは、性暴力の定義は同意に基づかない性的行為である、暴行や脅迫を要件としないという、ここに関わってくるわけで、大臣の決意をもって是非とも強く取り組んでいただきたいということをお願いをして、今日は質問を終わります。
○石井苗子君 ありがとうございます。日本維新の会の石井苗子です。 冒頭、私、先ほど若松議員からの検討会の御提案、大賛成でございます。ここの法務委員会の、党から委員になってくれと言われたときに、一ミリも変わらないからつまらないよと言われたんです。もう鉄のカーテンが引かれていて、すごい頭のいい人たちがいるので何も変わらないからつまらないよと言われたんですけれども、大変面白いと思っております。国民の声を吸い上げて、その悲痛な声を制度や法律に変えなければ何も変わらないんですよ。それを寄り添うという言葉で表現しなきゃならないし、検討会で議論をしなければならない、それが国会議員の役目だと思っております。 例えば、憲法で、日本国憲法十四条の一項で女性の人権というのは書かれておりまして、全ての国民というところで男女が入っているわけです。人種、信条、性別、社会的身分、政治的、経済的又は社会的関係ということで、伝統や文明、文化まで入れるかどうかは明記されておりません。先ほどのお相撲の件でございますけれども、私は、協会の条例を、緊急事態の場合はこれを例外とするというふうに書かなければ、何か事件が起きたときに、あのときは人命救助でしたけれども、ほかの事件が起きたときに女性の警察官は降りてくださいと言われて、何か人命に事が起きたらどうするんだろうかと、これは救助の場合だけではない、人命救助だけではないと思われたんですが、ここで一つ質問させていただきます。 確かに、憲法を変えない限り、伝統的なもの、例えばお相撲ですね、こういったものは法務委員会から何か示唆するということはできないというのが最終のお答えでしょうか。お願いいたします。
○委員長(石川博崇君) どなたにお尋ねですか。
○石井苗子君 じゃ、大臣にお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 立法府であるこの法務委員会の中で、ただいま真山委員からも様々な御指摘もございましたし、また石井委員からも御指摘がございました。不当な差別的取扱いにつきましては、いかなる者に対しましてもあってはならないということでございます。 先ほども申し上げたとおりでありますが、古くからの伝統、そしてまたしきたりに基づく男女の取扱いの違い、こういったものもございます。これは時代の変化に応じて様々な意見もございましょう。そうしたものに謙虚に耳を傾けながら、国民の間で広く御議論をいただく必要があるというふうに思っております。
○石井苗子君 ありがとうございます。 時代が変わればもしかしたら法律も変わるかもしれないと期待を申し上げます。 女性の婚姻年齢が引き上げられた経緯について参考人の方にお聞きいたします。 成人年齢を二十歳から十八歳とするため、民法改正案の審議が迫ってまいりました。民法七百三十一条、男子十八歳、女子十六歳で婚姻できる。法改正となれば、明治以来続く大人と子供の境界線が二〇二二年四月一日に引き下げられることになるんですけれども、二十歳から十八歳。直近で、二〇一六年に十六歳と十七歳で婚姻した女性一千百八十一人、二〇一五年は一千三百五十七人。なぜ、女性の婚姻ができる年齢が十六歳から十八歳に引き上げられたか、お答えをいただきます。
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。 婚姻開始年齢が法律で定められております趣旨でございますけれども、身体的、社会的又は経済的に未熟な段階で婚姻することは、早期の婚姻破綻につながりやすいなどその者の福祉に反するおそれがあることから、未熟な若年者の保護という観点でその婚姻を禁ずるものであるというふうに一般的に理解されております。 また、現行法では、婚姻開始年齢を男性は十八歳、女性は十六歳と定めておりますけれども、このように女性の方が早く婚姻することができることとされておりますのは、一般に女性の方が身体的な発達が早いこと等を考慮したものであるというように言われております。 もっとも、社会経済の高度化、複雑化が進展いたしました今日では、若年者が婚姻し夫婦として共同生活を営むに当たりまして必要とされます社会的、経済的な成熟度はますます高度化しておりまして、婚姻開始年齢の在り方に関しても、このような社会的、経済的な成熟度をより重視すべき状況になっているものと考えられます。そして、社会的、経済的な成熟度といった観点からは男女間に特段の違いはないと考えられますことから、婚姻開始年齢におけます男女の取扱いの差異を維持することはもはや相当ではないものと考えられます。 その上で、高校の進学率が約九九%であるといったような現状で鑑みますと、婚姻をするには少なくとも十八歳程度の社会・経済的な成熟を要する、要求することが適当であるものと考えられるものでございます。 また、今回の成年年齢の引下げとの関係でございますが、民法の成年年齢を十八歳に引き下げることとしつつ、女性の婚姻開始年齢を現行法のまま十六歳とした場合には、女性のみ成年年齢と婚姻開始年齢が一致しないこととなりまして、男女の取扱いの差異がより際立つこととなるものでございます。 こういったことを考慮いたしまして、民法の成年年齢を十八歳に引き下げることと伴って、女性の婚姻開始年齢につきましては十八歳に引き上げることとしているものでございます。
○石井苗子君 ありがとうございました。私が伺っていることとはちょっと違っております。 五年間で、十六歳で結婚した場合、離婚率が六〇%、十七歳で結婚した場合、離婚率が五六%ということになっておりますが、私は、この計算と、先ほど十六歳で女性は現行のとおりでいいんではないかという検討もなされたとおっしゃっておりました。民法改正によって、女性が十六歳と十七歳で結婚できる、婚姻できる権利が奪われてしまったという考え方もあります。なぜ男の人を十六歳に下げなかったでしょうか。 これは、離婚とか離婚率とか経済性とかというのは確かにそうです。進学率もそうでしょう。しかし、それが十八歳、今度は二十歳、今度は二十三歳というように権利が奪われていくわけです。そんな高い年齢にならなければ結婚できないということになるわけです。結婚するしないはその人の自由ですが、権利は十六歳であるのだといって、先に結婚をして、社会に出るまでに出産をし、そして大学に戻りということだってチャンスはあったと私は思っております。 経済性の離婚だけでは、年齢を引き上げれば離婚が増えないという考え方は、どんどん経済性という意味で年齢が上がっていってしまうのではないかと思っております。経済性の不安だったら、結婚だけはしておいて、そして後に離婚があってもよいという考え方もあったと思うんですね。 十六歳で結婚できる女性の既得権というものはそのままにしておくことができなかったのかどうか、これ法改正がこれからあるかどうか分かりませんけれども、意見申し上げておきます。 次に、大臣の所信表明の六ページにございました犯罪被害者等基本法の理念というところでございますが、被害者の権利とそれから利益保護を図るために、各種の制度、適切に運用し、きめ細かな対応に努めると書いてあります。きめ細かな対応、ほかのことをいろいろやっているやっているとおっしゃっていますが、寄り添うという言葉もたくさん使われておりますが、全くきめ細かではございません。 これは法改正が必要だと私は思っておりますが、まず、警察ではなくて、医療機関が女性の犯罪が起きた場合に行く、アクセスできるという制度の改正を強く願っております。 先ほど、ちょっと話が戻りますけれども、男女の肉体というのは昔に比べたら今のがよっぽど早くて、十六歳の男女というのを見ますと、昔の十六歳の男女よりもよっぽど体と成熟度は増しております。 つまり、犯罪に関しましても、見ますと、傾向を、放火が今一千九十件ある中、強姦や強制わいせつを合わせますと、これ九千八十二件という、一万件に近くなってきているんです。こういったことにきめ細かな対応というのは何があるんだろうかと思っておりますが、これをちょっと皆様に御提示したいと思います。(資料提示) これは、強制わいせつがあったときに、すぐに電話をしなさいという性犯罪被害者相談電話ということです。これが八一〇三と書いてハートさんと、これは強制わいせつをされたときに女性が、そういえばハートさんって思い出すだろうかと。私、ある警察に行きましたら、これは、はいおっさんって覚えるんだと、わいせつを受けた。あるいは、はいお産と覚えるんだと、もしかしたら妊娠しているかもしれないと。そういうような、あなたの心に寄り添ってでは全くない、きめ細かでもありません。 私は、虐待があったときに、いちはやく、これはとてもいい三桁だったと思います。一八九です。これは留守番電話でもいいんです、どうもちょっと怪しいんですけれども、調べていただけませんかと、いち早く。だったら、今、今、強制わいせつをされたら一八四でしょう、癒やしだったり、いち早しだったり。一八四、いち早く、一八四、いち早く、癒やし、いち早しというようなふうに、電話を掛けたらまず医療機関が出てきて、そこから警察ならいいんですが、迎えに来る車もパトカーよりは救急車、救急車が忙しかったら病院の車でいいではないですか。 ここ見てください。どこがきめ細かなんですか。このダイヤルに番号行きますと、発信場所を管轄する都道府県警察の性犯罪相談所につながります、土日祝日はお休み、勤務時間外は当直や音声案内で対応しております。 強制わいせつが昼間行われるということはまずありませんし、大体明るいところで行われるということもまずないわけです。非常に女性は立場が悪いところで、すぐ電話をして、まずどういう体になってしまったのか、望まない妊娠は避けることができるのかということを先に女性のためにやるのがきめ細かいサービスだと思います。 次に、女性の人権ホットライン、配偶者やパートナーからの暴力、職場におけるセクシュアルハラスメント、ストーカー行為、こういった問題の相談の受付でございますけれども、こちらも四桁ではございませんで、非常に長い番号が入っております。〇五七〇—〇七〇—八一〇と、やっぱりハートさんなんですけれども、これは、何か覚え方としては女をパートにというふうに覚えているらしいんですね。そういう何かちょっと、いち早く、いち早しとか、こういうストーカーというようなことに関してもやはり時間外は応答しませんということで、かなり警察が応対しているということなんです。 電話受付は平日午前八時三十分から午後五時十五分までですという役所中心の時間帯で、電話相談は十分に機能していないと思うんですが、現状を、適切に機能しているかどうか、御参考人の方、お答えください。
○政府参考人(名執雅子君) この女性の人権ホットラインは、平成十一年六月に施行されました男女共同参画社会基本法の趣旨を踏まえまして、性差別に起因する人権侵害の被害者の救済を推進するために導入されたものでございます。 今御指摘のナンバーにつきましては、平成十八年度から電話番号をナビダイヤル化を行いまして、私どもは、ゼロナナゼロのハートラインに電話すると最寄りの法務局につながる現行の仕組みとしております。 委員御指摘のとおり、通常は平日の午前八時三十分から午後五時十五分までの間相談を受け付けておりまして、平成二十九年におけるこの利用件数は、全国合計で一万九千六百五十六件でございました。相談の内容は、暴行・虐待、強制・強要、セクハラ、ストーカー等がありますが、ここに寄せられました相談を端緒として救済を講じられた措置はたくさんございまして、法務局の援助により市の紹介する民間のシェルターに保護されるような事例もございます。一定の成果を上げているかと思います。 また、平日の時間帯だけでは、なかなか通年で行うことは難しいんですけれども、平成十八年以来、毎年一回ですが、全国の法務局で一斉に内閣府が主唱する女性の暴力をなくす運動の期間の二週間に合わせて、強化週間として、平日の相談時間を八時半から七時までに延長し、土日も午前十時から午後五時まで相談を受け付けているところです。
○石井苗子君 時間がなくなってしまいますので、短くお答えをいただきたいと思います。 この犯罪被害者基本法などを検討会できめ細かくとはどういう方向でどのように変えていけばいいのかというのを議論して、大臣、女性の人権の向上についての法改正も含めてやっていこうという御決意があるかどうか、最後にお聞かせください。
○委員長(石川博崇君) 時間が過ぎておりますので、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) はい。 女性の人権につきましては、法務省の中でも強調事項の大変大きな要素としてこの間取り組んできたところでございます。様々な性犯罪、性暴力、様々な今課題、緊急の課題もございますので、そうした生の声、しっかりと聞き、傾けながら、今ある制度を更にどのようにして深掘りができるのかということも併せて検討してまいりたいというふうに思っております。
○石井苗子君 ありがとうございました。終わります。
○有田芳生君 立憲民主党の有田芳生です。 今、日本の政治の中で森友問題、加計問題、そして日報問題など、安倍政権に対する強い抗議の声が全国で吹き荒れておりますけれども、私は、先週の五日のこの委員会で、そういう安倍政権に対する抗議をする市民の皆さんの集会などに対して警察の過剰警備があるということを指摘させていただきました。五日の委員会でその問題を取り上げたところ、その日に、やはり弁護団、見回り弁護団といいますけれども、弁護団の方々がやはり警視庁に申入れをして、過剰警備、ちょっと改善しなきゃいけないんではないかということを話し合われました。その結果、六日に官邸前で行われた抗議行動に対してかなりの改善が行われたという事実をやはりまず確認しておきたいというふうに思います。 警備体制について、現場の指揮官である麹町署の警備課長と現場の抗議の主催者あるいは弁護団との話合いが緊急時にはなされるようになりました。あるいは、これまでは、集会に参加する人たちに対して、警察官が一般の方というような表現で、抗議集会に出る人があたかも一般人ではないかのような表現がなされてきたんですが、それも改善をされて、抗議に参加されない方という言い方をされるようになりました。あるいは、前回指摘をさせていただきましたけれども、丸ノ内線の国会議事堂駅、その出口の完全封鎖はなくなりました。そのように改善がなされているということはとても前進だというふうに思います。 警察官たちが誤解をされないような警備の仕方、それは非常に大事なことだと思いますが、同時に、いまだ改善されていないことがあるのは、車道と歩道の間にロープで連結固定されているパイプの柵がずっとあるものですから、もし仮に歩道内が飽和状態になったとき、その集会の参加者たちが車道に緊急避難できるような、将棋倒しにならないような体制というものはまだできていないんですよね。あるいは、歩道の上にカラーコーンがずっと置かれていて、その横に垂直に警察官たちがいるものですから、通行する場合になかなか移動しにくいという問題もあります。 そういったことも、十四日、今度の土曜日ですけれども、午後二時から今度は国会正門前で最大規模の抗議行動が行われる予定になっておりますので、警察の方も、過剰な警備をすることなく、事故が起こらないような更なる体制を取っていただきたいということをまずお願いをしておきたいというふうに思います。 その上で、そういった改善も見られる一方で、いわゆる右派系市民グループのデモが、全国各地で今デモを行われております。皆様方に資料として配付をしておりますのは、今年の三月四日、渋谷で行われたいわゆる右派系市民グループによるデモの写真です。見ていただきましたら分かりますように、非常に過激な発言をしているデモと一緒に警察官の皆さんがまるでデモ行進をしているように見える。これは、渋谷は外国人の方々今でも多いですから、質問が来るんですよね。警察の皆さんはレイシストなんですかというような、そういう声もあった。どうして警察官がそういうヘイトスピーチをやる人たちと一緒にデモ行進をしているんですかと、そういう外国の方々の意見がある。 写真を見ていただきましたら分かるように、そういうふうに見えてしまうんですよね。カウンターと言われるヘイトスピーチに反対する人たちとの間でトラブルがないように警備をしているというのは分かるんだけれども、だけど、一見してこれはデモ隊を守っているというふうにしか見えない。 実は、二〇一四年に、人種差別撤廃委員会、日本審査がジュネーブでありました。私もそのときに、日本におけるヘイトスピーチの現状についての映像を委員の方々に見てもらいました。多くの委員の方々が、ヘイトスピーチ解消法ができる前ですよ、二〇一四年の段階ですけれども、どうして警察官たちはヘイトスピーチをやっている人たちと一緒にデモをするんでしょうかという、そういう声があった。だけど、ヘイトスピーチ解消法が二〇一六年にできたにもかかわらず、いまだこういう警察の警備が続いている。 実は、この解消法ができる前に、私は岡山県で行われたヘイトスピーチのデモの現場に行きました。びっくりしました。解消法がない前にもかかわらず、岡山県警、すばらしかった。デモがある、それに抗議する人たちがいる、警察官の方々がいっぱいいるんだけれども、デモをする人たちの方を見ている、半分は交互に抗議をする人たちを見ている、そして、女性の参加者あるいは女性の抗議者たちもいますけれども、そこに注意をしなければいけないときには岡山県警のフォーメーションというのか警備の布陣は、婦人警官が、女性警官が女性に対する注意をするという非常にきめ細かなことが行われていたんです。 ああ、やっぱり警察の皆さんもこういう注意をしてくだされば要らぬ誤解を生まないで済むなと思っていたんだけれども、解消法ができて以降、東京では、このようなまるでヘイトスピーチをやっている人たちを守るかのように、一緒にデモをしているかのような現状がある。こういうことを改善していただけないでしょうか、警察庁。
○政府参考人(小島裕史君) 警察におきましては、デモの状況や時々の情勢を踏まえまして、現場における混乱、交通の危険の防止等のために必要な警備体制を構築をして、中立性、公平性を念頭に置いて警備活動を実施をしているところでございます。 御指摘の三月四日のデモにつきましては、警備実施におきまして、行進するデモの参加者を規制する部隊とデモに抗議をする方々を規制する部隊というものを並列をして配置をしてございまして、双方に対する警備措置を講じることがございまして、警察が特定のデモ参加者を守っているということはないものというふうに認識をしております。
○有田芳生君 だけど、そう見えてしまうんですよね。確かに、よく見れば、デモ隊を見ている警察官と反対、カウンター勢力を見ている警察官なんだけど、歩いている方向は一緒ですから、例えば岡山県警のような配慮、交互にフォーメーションを取るという、そういうこともできると思うんですよね。 これは渋谷ですけれども、新宿署の警備なんかも物すごく厳しいものがある、誤解を生むような現実がある。だから、そういうちょっとした工夫、できると思うんですよ。いかがですか、誤解されているんですよ、実際に。
○政府参考人(小島裕史君) 警備のありようというものにつきましては、様々な地理的な事情ですとかあるいは地方による実情というものがございまして、なかなか一律にするということは困難ではございますけれども、いずれにいたしましても、警察がその特定のデモ隊を守っていると、あるいは誤解を受けるということがないように、今後とも引き続き適切に都道府県警察は指導してまいりたいと考えております。
○有田芳生君 例えば、新宿でヘイトスピーチのデモがあった場合、それに反対する人たちが抗議の声を上げていたときに、現場の警察官の中には、おまえらがいるから邪魔なんだというような発言をする警察官も中にはいる。 だから、ここでお聞きをしたいのは、人権擁護局長にかつてお聞きをしましたけれども、ヘイトスピーチ解消法ができた年の十二月、二〇一六年十二月にヘイトスピーチ解消法参考情報という詳細な文書を作っていただきまして、文科省あるいは警察庁にも伝達をしたという答弁いただきました。 だけど、問題は、その法務省が作られたヘイトスピーチ解消法参考情報を見れば、何がヘイトスピーチであるのかという具体的な例示もあるんですよね。そのことが現場の警察官に伝達されているんですか、警察庁。そういう教育、なされていないでしょう。
○政府参考人(小島裕史君) 警察庁におきましては、いわゆるヘイトスピーチ解消法が施行されました際、全国の都道府県警察に対しまして、法の趣旨を踏まえ、警察職員への教育を推進し、不当な差別言動の解消に向けた取組に寄与するよう指示をしてございます。これを受けまして、都道府県警察におきましては、法の趣旨、内容を職員に周知徹底するということなどの教育が推進をされたところでございます。 今御指摘のございました法務省の文書というものにつきましては、自治体職員が用いる参考資料として作成をされたものであるということ、また、希望する自治体に限り提供され、広く一般には公表していないということという法務省における取扱いを踏まえまして、都道府県警察には配付をしておりませんで、警察庁において執務の参考資料としているというところでございます。
○有田芳生君 法務省は、やはりできる限りそういう重要な資料を、全部公開せよとは言いませんけど、国民に向けてこういうことがヘイトスピーチで許されないんだということを周知徹底すべきだと。また、警察においても、現場の警察官の方々に、やはりこういう問題があるんだということを、教育をこれからも強めていただきたいというふうに強くお願いをしておきます。 さらに、ヘイトスピーチ解消法以降の重要問題として具体的に解決しなければいけないのはネット上の人権侵犯事案、これがなかなか解決できない難しい課題だというふうに思います。 擁護局長にお聞きをしますけれども、人権侵犯事件数の増加、ネット上ですけれども、どういう現状にありますでしょうか。
○政府参考人(名執雅子君) 平成二十九年に新たに救済手続を開始しましたインターネット上の人権侵害情報に関する事案は、いわゆるヘイトスピーチに関するものに限られているわけではございませんが、二千二百十七件でありまして、五年連続で過去最高を更新するなど、インターネット上の人権侵害事案は増加傾向にあるものと認識しております。また、この二十九年に処理を行いました人権侵害情報に関する事案のうち、プロバイダー等に要請した件数、これもいわゆるヘイトスピーチに関するものに限られるわけではありませんが、これは五百六十八件でございます。
○有田芳生君 その現状、増え続ける人権侵犯事案、これ言葉だけで言うとそれで終わってしまうんだけれども、ネット上で匿名において抗議、攻撃をされる、若者たちも含めてですけれども、被害者というのはもうとてつもない精神的打撃を今も受け続けている。だから、削除要請したってそれがなくならない。これは新しい時代の課題だというふうに思うんですよね。 この委員会でも何度も何度も何度もEUやドイツがどのような取組をやっているかということをお聞きをしてまいりましたし、指摘もしてまいりました。ドイツ、EUだけではなくて、今度はフランスでもネット上の人種差別を撲滅する対策を、新しい法律を作ろうということで、フランスの首相が率先して、法改正を早急に進める、そして被害者の支援体制を強化して、学校でも反差別教育を充実させる方針というものを打ち立てました。 これ、首相がフランスではそういう努力をやり始めているんですけれども、なかなか改善されないこの日本において、擁護局長、これからこの課題についてどういった方向で取り組まれようとしているのか、方向性だけでも教えていただければというふうに思います。
○政府参考人(名執雅子君) 委員御指摘のEU、ドイツ、またフランスのような海外の取組につきましては、委員の御指摘、また報道等により、必要に応じて適切な情報収集を行っているところでございます。 現在のところ、法務省人権擁護機関としましては、特定の被害者に対する人権侵害事案に対して、被害の申告を受けた場合に、この削除を依頼する方法を被害者に助言するほか、人権侵犯事件として行った調査の結果、名誉毀損やプライバシー侵害等の人権侵害に当たると認められるときは、法務局がその情報の削除をプロバイダーに要請するなど適切な対応に努めているところでありまして、この迅速な被害の救済に引き続き努めてまいりたいと思っております。 また、前にもこれもお答えいたしましたけれども、通信関連業界四団体の代表から成る違法情報等対応連絡会等に対しましても総務省と協力して働きかけを行い、対応していただくなど、これまでも電気通信事業を所管する総務省等と連携して、国内の事業者、海外の事業者を問わず、必要に応じまして事業者との間でも適切に協議を行ってまいりました。 このように、現在協議中の案件もございますし、協議を重ねることにより、複数の事業者との間で緊密な連絡、協力を図ることができつつあると思っておりますので、引き続きこのような対応に努めてまいりたいと思っております。
○有田芳生君 兵庫県では、ネットの差別投稿をモニタリング、監視をして、そして問題があれば削除要請をするという体制を六月から開始をする。兵庫県だけではなく、そういうことを、対応を各地方自治体でやろうとしているわけですけれども、大臣に最後、もう時間ですので伺いますけれども、フランスでは首相が率先してネットの人権侵犯事案を克服しようと、新しい法律作ろうと、そういうイニシアチブを取ってくださっている。日本でも、フランスよりももっとひどい書き込みがある状況の下で、やはり大臣も率先してそういう取組を今後検討していただきたいんですが、最後にお気持ちをお聞かせください。
○委員長(石川博崇君) 時間ですので、お答えは簡潔にお願いします。
○国務大臣(上川陽子君) はい。 先ほど人権擁護局長、御答弁したとおりでございますが、法務省の人権擁護機関、今後とも、名誉毀損やプライバシー侵害に当たる情報の削除をプロバイダーに要請するなどして被害の救済に努めるとともに、引き続き、各種人権の啓発活動、これによりまして、ヘイトスピーチが許されないものであるということについての周知徹底と、また被害の予防に取り組んでまいりたいというふうに思っております。 データもお示ししたところでございますが、インターネット上の人権侵犯事案、増加している現状に対しましては、委員の御指摘も踏まえまして、海外における動向も参考にしつつ、より効果的な人権啓発、人権相談及び人権侵犯事件の調査、この在り方についても検討し、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
○有田芳生君 終わります。
○糸数慶子君 沖縄の風、糸数慶子です。 質問に入ります前に、メディアでも大きく取り上げられている教育への政治介入について申し上げます。 三月十六日の東京都議会で、文教委員会で、自民党の都議会議員が、中学校で行われた自分の性行動を考えるという授業について、不適切な性教育の指導がされていると批判し、都の教育委員会が関係者への指導を進めると答弁していたことが分かりました。このことについては、研究者や教育関係者などから教育への不当な政治介入との批判の声が上がっています。 実は、二〇〇三年にも、この都議を始め複数の政治家が養護学校の性教育を非難し、都教委が教材を没収、教員を処分した事件がありました。いわゆる七生養護学校事件です。その後、校長や教員らは損害賠償を求める訴訟を起こしました。東京地裁は、この都議たちの行動は教育基本法で禁じる不当な支配に当たるとし、控訴審判決では都議と都教委に二百十万円の支払を命じる判決が言い渡され、二〇一三年には最高裁で確定しています。 教育への不当な介入との司法判断を真摯に受け止め、反省するどころか、教育への不当な政治介入が行われていることは大変憂慮すべきことだということを申し上げ、質問に入ります。 選択的夫婦別姓と難民審査請求制度について伺います。 まず、選択的夫婦別姓についてであります。 選択的夫婦別姓については、四月五日の法務委員会で、私が、これまでの答弁では世論以外の理由は伺っていないように思いますが、世論以外に法改正をしない合理的な理由があるのでしょうかとお尋ねいたしましたところ、上川大臣は、国民の大方の御理解を得て行うことが必要ではないかと答弁され、世論以外の理由を示されませんでした。多くの国民が法改正を求めているにもかかわらず、それをしない理由に世論しか挙げられない。その責任を国民に押し付けるというようなことは看過できません。 本日、資料を配付しておりますが、国連女性差別撤廃委員会は、日本政府に対し、本条約の批准による締約国の義務は、世論調査の結果のみに依存するのではなく、本条約は締約国の国内法体制の一部であることから、本条約の規定に沿うように国内法を整備するという義務に基づくべきであるというように指摘しております。 国民の大方の御理解を得て行うということですが、大方の御理解とはどれくらいなのでしょうか。上川大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(上川陽子君) 委員から、私が四月五日の法務委員会におきまして、選択的夫婦別氏制度の導入に対しまして、国民の大方の御理解を得て行うことが必要であるというふうに答弁を申し上げたところでございますが、選択的夫婦別氏制度の導入につきましては、我が国の家族の在り方に関わる重要な問題であるということから社会的なコンセンサスを得た上で行う必要があるという趣旨でございまして、必ずしも世論調査の結果だけでこれを判断するという趣旨で申し上げたところではございません。 また、どの程度の理解が得られれば大方の理解と言えるかどうかという点につきましても、お答えをするということにつきましては事柄の性質上なかなか困難でございますが、社会的なコンセンサスについて判断するに当たりましては、国民の家族の在り方についての考え方、これに十分に踏まえる必要があるというふうに思っております。 その意味ででありますが、今後、今回の世論調査の結果につきましてはきめ細やかに分析を更に加えていく必要があるというふうに考えております。今回の調査は直近二十九年十二月に発表されたわけでありますけれども、約五年に一度調査されるということで、大きな流れ、大きなトレンドにつきましての状況につきましては把握をすることができるわけであります。と同時に、今回、十八歳、十九歳を対象にしたということもございまして、この若い世代の皆さんの意見、これについてのことにつきましても得難い情報が得られたのではないかというふうに思っております。 その意味で、今回の調査の結果、この時点での結果につきましてもきめ細やかに更に分析を重ねるということが必要ではないかというふうに考えまして、例えば、配偶者、子供、兄弟の有無などの違いによりましてどのような意識に違いがあるのか、あるいは選択的夫婦別氏制度に対しまして賛成の人、反対の人などが他の質問でどのような回答をしたのかといったクロス分析などもしまして、そことまた過去の世論調査の結果とも比較検討を行うという、そうしたことを今回実施してまいりたいというふうに思っております。 引き続きの対応につきましては検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○糸数慶子君 いろいろおっしゃいましたけれども、今の御答弁では理解は得られないと思います。大方の国民というより、安倍総理を筆頭に与党の反対議員の理解が得られないからということではないでしょうか。 これは資料でお示ししましたように、世論調査といっても結婚当事者層の若い方の意見は余り反映されていません。そのような調査であっても、賛成が反対を大きく上回っています。世論を盾に法を改正しない、そういうことに対しましては政府・与党に強く抗議をしたいと思います。 そして、前回御答弁いただかなかったのですが、改めて大臣にお伺いいたします。 夫婦別姓が認められないために事実婚を余儀なくされ、そのことで大きな不利益を受ける方はますます増えると思います。夫婦同姓しか認めない現行制度は、法律婚を諦めさせ事実婚に向かわせるわけですから、法律婚の推奨という婚姻制度の目的に逆行すると言えますが、上川大臣の御答弁を、改めて御見解を伺います。
○国務大臣(上川陽子君) 婚姻を考えている当事者の双方が共に氏を変えたくないという理由で法律婚をすることを断念をし、事実婚にとどまっている方がいらっしゃるということについて御指摘がございました。重く受け止めているところでございます。 もっとも、氏の問題を含めまして、婚姻制度の在り方につきましては様々な意見があるところでございます。現行の夫婦同氏制度につきましても、委員のような御意見がある一方で、氏は生活共同体である家族の呼称という性質を有するものであり、夫婦や親子の一体感を確保する上で重要な役割を果たしているとして、これを強く支持する意見もあると承知をしているところでございます。 婚姻制度の在り方につきましては、これらの様々な考え方を踏まえまして総合的に検討すべきものであるというふうに考えているところでございます。
○糸数慶子君 政府は先月二十日、国連女性差別撤廃委員会へのフォローアップ報告を行いましたが、残念ながら、選択的夫婦別姓導入については報告できませんでした。二〇〇九年と、私も傍聴いたしましたが、二〇一六年のこの審査で、二度もフォローアップの対象とされながらできなかったことは日本政府が国連の審査制度、さらにはフォローアップ制度を形骸化させているということを指摘をいたしまして、次の質問に入ります。 難民認定審査請求制度についてお伺いいたします。 前回の難民認定の質疑において、難民認定審査の適正な評価に関する平成二十八年十一月十六日付けの難民認定室補佐官事務連絡については難民審査参与員には配付していないと答弁され、私から是非配付していただきたいとお願いをいたしましたが、その後、難民審査参与員に配付されましたでしょうか。お伺いいたします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 御指摘の難民認定室補佐官事務連絡は、行政訴訟の結果を踏まえまして、難民認定手続に関わる入国管理局の職員に対して基本に忠実な審査業務の遂行を改めて徹底するために発出したものでございますので、難民審査参与員の方への配付は行っておりませんが、御指摘の事務連絡に記載されております前回御指摘のございました名古屋高裁の判決を含めまして、国側が敗訴したものにつきましては、審理の参考としていただくために、年に二回開催しております難民審査参与員協議会におきまして、敗訴事例における難民審査参与員の意見と判決を対比した資料を配付しておりまして、その内容を説明しておるところでございますので、御指摘の事務連絡の内容につきましては難民審査参与員に周知しておるものでございます。
○糸数慶子君 難民審査参与員に文書を出されているということでしたが、今後、申立人への配慮がされないということがないようにしっかりと注視をしていきたいと思います。 次に、三月二十二日の本委員会で、二〇一三年から二〇一五年の間に難民不服申立てに対する決定を行った事案で、難民審査参与員の多数意見が、理由あり、難民に該当するとした事案は二十九人、うち法務大臣が理由なし、つまり難民に該当しないと決定した事案は十三人。一方で、難民審査参与員制度が発足した二〇〇五年五月十六日から二〇一七年末までに難民不服申立てに対する決定を行った事案全体でありますと、難民審査参与員の多数意見は、理由ありが百十六人、そのうち法務大臣が理由なしと決定したのは十三人で、一割と答弁されました。 そこで、法務省に伺いますが、十三人のその事案について在留を許可しなかった事案があるかどうか、あった場合それらの国籍はどこか、また十三人のうち送還された方はいるかどうか、未送還の場合送還する方針かどうか、さらに再度難民申請をしている方がいらっしゃるかどうかということで、この五点についてそれぞれお伺いいたします。
○政府参考人(和田雅樹君) お答えいたします。 法務大臣が難民審査参与員の多数意見と異なる決定を行いました十三名のうち、不服申立てに理由はない、すなわち難民に該当しないと決定したものの、諸般の事情を考慮して在留を許可するとした者は十一名ございます。したがいまして、二名の方が在留を許可しなかったということになりますが、この方の国籍はいずれもミャンマーの方でございます。この中、これまで送還した方はいらっしゃいません。 個別の事案の今後の方針に関するお答えは差し控えさせていただきますが、一般論で申し上げますと、難民不服申立てに理由がない、すなわち難民に該当しないと決定し、在留も許可することとしなかった者につきましては、その方が正規在留中であれば在留期間中の出国を促し、退去強制令書が発付されている方に対しては、法令に基づき速やかな送還に努めるということでございます。 なお、これら十三名の方のうち、現在難民認定手続中の方はいらっしゃいません。
○糸数慶子君 数字を聞いて本当に残念でございますけれども。 今、世界は紛争などで難民が急増しています。それに対して、日本がやはりこの難民支援に対してもっと積極的に取り組むべきだというふうに思いますけれども、現在の状況を伺いますと、やはり難民支援に対しては後ろ向きと批判されても仕方がないような、そういう状況ではないかと思います。引き続き、この問題に関しましては取り上げてまいりたいというふうに思います。 以上をもちまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○山口和之君 無所属の山口和之でございます。 私は、長年リハビリテーションの世界で働いてきた人間です。リハビリテーションには、治療とする医学的リハビリテーション、社会復帰への社会的リハビリテーションなど、あらゆる手段を用いて、目的を全人間的復権というふうにしております。 以前にも触れておりますが、治療的司法についてお伺いしたいと思っています。 海外においてはセラピューティック・ジャスティス、治療的司法と言われる取組が進められておりますが、法務省としてはどのような取組であると認識しているのでしょうか。
○政府参考人(金子修君) お答えいたします。 治療的司法とは、一般的に申し上げますと、刑事司法制度を、犯罪を犯した者に対して刑罰を科すためのプロセスではなく、科学的知見に基づく治療法等を活用して犯罪を犯した者が抱える問題を解決することで再犯を防止し、更生を支援するためのプロセスとして捉える考え方などと言われているものと承知しております。
○山口和之君 セラピューティック・ジャスティス、治療的司法とは、依存症のある犯罪類型等について、刑罰権行使よりも犯罪防止や更生支援に重点を置く取組ですが、刑務所への再入率の低下に有効であるとされております。 お手元の資料の黄色いマーカーのところの真ん中辺で赤い文字で示しているところがありますが、刑罰では抑止できない行為を、様々な科学的知見に基づく治療法や解決法で抑止する機会を司法制度の中に取り込む工夫と説明しております。 治療的司法の考え方に基づく刑事司法は再犯防止を強力に推進し得るものであり、日本においても導入の検討が必要だと思いますが、上川大臣の御見解はいかがでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) 新たな被害者を生まない、また安全、安心な社会を実現するためには犯罪をした者等の再犯防止が特に重要でありまして、法務省におきましても重要施策の一つということで位置付けているところでございます。 昨年十二月、閣議決定をいたしました再犯防止推進計画、ここには、国、地方公共団体、さらには民間団体等が犯罪をした者等に対しまして息の長い支援を実施するため、五つの基本方針の下で、七つの重点課題につきまして百十五の施策を盛り込んだところでございます。その中には、海外において実施されている各種拘禁刑に代わる措置を参考とした薬物事犯者の再犯防止策なども盛り込んでいるところでございます。 これらの施策を効果的に実施するため、委員御指摘がございました治療的司法などにつきましても参考としつつ、再犯防止を推進する上で有効と考えられる施策につきましては、継続して調査研究等をしっかりと実施してまいりたいというふうに考えております。
○山口和之君 依存症は、自分の力ではどうにもならない状態、正しく治療すれば回復することも可能だとされております。依存症で代表的なものにはアルコール依存症とかがありますが、薬物依存症、ニコチン依存症、ギャンブル依存症、窃盗症、クレプトマニアですが、それから性嗜好障害、暴力、DVです、ストーカーなどがあります。殺人に至ることも少なくありません。 現在、法務省を始め政府では再犯防止の取組が行われ、それ自体はとても良いことだと思っています。しかし、お手元の資料によると、これらの動きは新しい理念や理論に裏付けられた司法制度に支えられているわけではありません。それぞれの分野の関係者が現行制度の中で必要に応じて取り組んでいるのが現状だとも指摘しております。 刑事司法の究極の目的は、社会から犯罪をなくすことのはずです。そのために何が最も有効であるかを理論的根拠によって決めていく、それが必要であれば現行制度の大幅な変更も考える、あらゆる手段、学際的アプローチとも言えると思いますが、そういった観点も治療的司法について検討していただきたいと思います。 次に、司法ソーシャルワークについてお伺いします。 上川大臣の所信挨拶にもありましたが、司法ソーシャルワークとは何でしょうか、御説明願います。
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。 法テラスにおいて行っております司法ソーシャルワークの取組でございますが、高齢者、障害者を始め、自らが法的問題を抱えていることを認識する能力が十分でないなどの理由で法的援助を求めることができない方々に対し、福祉機関等と連携、協働して積極的に働きかけ、法テラスや福祉機関等のそれぞれの能力やノウハウを生かしながら、出張法律相談や巡回法律相談を実施するなどして、こうした方々の法的問題を含めた総合的な問題解決を図る取組でございます。
○山口和之君 福島第一原発事故の避難者、被災者に対しても司法ソーシャルワークと呼ぶべき支援が行われてきました。法テラスではこれらの方々に対する支援としてどのような取組を行ってきたのでしょうか。また、その取組の不十分な点について現状どのような認識があるか、教えていただきたいと思います。
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。 先ほど申し上げたとおり、法テラスにおける司法ソーシャルワークの取組は、主として高齢者、障害者を始めとする自ら法的援助を求めることができない方々を対象としており、必ずしも委員御指摘の福島第一原発事故の避難者等の方に対するものではございませんが、他方で、東日本大震災の被災者の方々が抱える複合的な問題の総合的な解決を図る取組といたしましては、先般の法改正により期限が延長されたいわゆる法テラス震災特例法に基づく無料法律相談とともに、法テラスが福島県を含む被災三県に設置した被災地出張所におきまして、税理士、土地家屋調査士、社会保険労務士などの様々な分野の専門家と連携して被災者の相談に対応するよろず相談を実施しております。また、被災者の方々に積極的に働きかける取組といたしましては、法テラスの弁護士が巡回相談や出張相談を実施して、地理的な要因や移動手段等の問題から弁護士等への相談に自ら赴くことが困難な方々にアプローチして法的支援を行っているところでございます。 東日本大震災からの復旧復興はまだ、いまだ道半ばでございまして、原発事故の影響からも依然として法的問題を抱える被災者の方々が数多くおられるものと認識しております。そうした被災者の方々にさきに述べたよろず相談等を含め法テラスが行っている支援を広く利用していただくためには、引き続き関係機関とも連携しつつ、一層の周知、広報に努めていく必要があるというふうに考えているところでございます。
○山口和之君 福島第一原発事故から七年経過した現時点においても事故に起因する法的問題はなくなっておらず、引き続き支援が必要だと思っております。先日、震災特例法が成立しましたが、福島県民を始めとした避難者、被災者が気軽に相談できるようにするとともに、アウトリーチの取組を強化していただきたいと思います。 司法ソーシャルワークは、高齢者や障害のある方だけを対象としたものとして捉えるのではなく、福島第一原発事故の避難者、被災者を始め様々な方々を対象にした支援として捉えることが重要だと思いますが、上川大臣はどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(上川陽子君) まず、法テラスにおきましての司法ソーシャルワークにつきましては、福祉機関等と連携をして高齢者や障害者の方々の潜在的な問題について総合的な解決を図ろうとする、そうした取組でございます。 もっとも、自らが抱える問題を解決するための支援を自発的に求めることができない方々は必ずしも高齢者や障害者に限られるものではございません。その抱える問題の内容も、また法的なものから生活上のものまで様々であるというふうに認識をしております。 このように、潜在的な問題を抱えながら支援につながっていらっしゃらない方々に対する支援として、委員御指摘のとおり、関係機関が連携、協働して総合的な問題解決を図るという司法ソーシャルワークの手法は大変効果的なものであり、このような手法による取組が必要とされるものと考えております。
○山口和之君 ありがとうございます。 司法ソーシャルワークは、法テラスにおいてだけではなくて法務省全体で幅広く推進していくべきだと思います。上川大臣には是非、より積極的な取組をお願いしたいと思いますが、御決意を伺いたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君) 委員御指摘のとおり、支援を必要とする方々に対しまして、専門的知見を有する者が相互に連携をし、総合的な問題解決に当たるということは非常に重要かつ有用な取組であるというふうに認識をしております。 法務省におきましては、関連する課題への対応に当たりまして、他省庁あるいは関係機関の専門的知見を必要とする場合におきましては、適切な連携協力を図り、その解決に努めてきたところでございます。また、法務省内におきましても、対応する課題の総合的な解決のために、必要な場合には関係する部署、職員が十分に連携し、オール法務省として対応するよう指示をしてきたところでございます。 他省庁や法務省の部局間で連携をいたしました最近の取組ということでありますが、例えば無戸籍者問題につきましては、無戸籍者ゼロタスクフォースといたしまして、厚生労働省等の関係省庁、そして法務省内の関連部局、これらの連携に加えまして、各地方におきまして、法務局、法テラス及び弁護士会等によりましての協議会、これを設置して、連携を強化しながら取組を進めているところでございます。 今後とも、司法ソーシャルワークの手法、取組を参考にしつつ、引き続き、法務省の内外を問わず、関係府省、関係省庁や部局、相互に連携をし、それぞれの知見を結集して一丸となって国民の皆さんの抱える問題や課題の解決に寄り添って取り組んでまいりたいということを改めて申し上げたいというふうに思います。
○山口和之君 ありがとうございます。 当事者が抱える生活上の様々な問題に対する新しい法的支援の在り方として、今後とも司法ソーシャルワークについて注目していきたいと思っております。 以上で質問を終わります。
○委員長(石川博崇君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(石川博崇君) 人事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 政府から趣旨説明を聴取いたします。上川法務大臣。
○国務大臣(上川陽子君) 人事訴訟法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 この法律案は、国際的な要素を有する人事に関する訴え及び家事事件の適正かつ迅速な解決を図るため、これらの訴え等に関して日本の裁判所が管轄権を有する場合等について定めることを主な内容とするものであります。 現在、国際的な人の移動が活発化したことによる家族関係の国際化に伴い、多岐にわたる国際的な家庭に関する事件が生じておりますが、現行の人事訴訟法及び家事事件手続法には、いかなる場合に日本の裁判所が管轄権を有するかについての明文の規定は存在しません。そこで、その基準を明確にし、当事者の予測可能性及び法的安定性を担保する必要があります。 この法律案は、国際的な要素を有する人事に関する訴え及び家事事件について、日本の裁判所が管轄権を有する場合等を定めるものであり、その適正かつ迅速な解決に寄与するものと考えております。 その要点は、次のとおりであります。 第一に、この法律案は、人事訴訟法の一部を改正して、人事に関する訴えについて日本の裁判所が管轄権を有する場合等を定めることとしております。 具体的には、人事に関する訴えは、身分関係の当事者である被告の住所が日本国内にある場合や身分関係の当事者の双方が日本の国籍を有する場合等に、日本の裁判所に提起することができるものとしております。 第二に、この法律案は、家事事件手続法の一部を改正して、養子縁組をするについての許可の審判事件、特別養子縁組の離縁の審判事件、親権に関する審判事件、相続に関する審判事件、家事調停事件等の家事事件について、その申立てに係る事件の類型ごとに日本の裁判所が管轄権を有する場合を定めることとしております。 第三に、この法律案は、民事執行法の一部を改正して、外国裁判所の家事事件における裁判についての執行判決を求める訴えは、原則として、家庭裁判所が管轄することとしております。 以上が、この法律案の趣旨でございます。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(石川博崇君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時十九分散会