文教科学委員会 第15号
- 発言数
- 190 件
- 登壇者
- 29 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 2018/06/12
会議録
○委員長(高階恵美子君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る八日、足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として赤池誠章君が選任されました。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官平垣内久隆君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副事務総長布村幸彦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○小野田紀美君 おはようございます。小野田紀美です。 文化財保護に関して、せんだってより様々議論があったところではありまして、もちろん、文化財を保護、活用していくこと、とても大切です。歴史的な価値のあるものをしっかり保護し守っていく、大切なんですけれども、守るべきは歴史的価値のある高尚な文化だけではないと私は思っておりまして、サブカルチャーとかポップカルチャーとか、そういった文化も非常に価値ある大切な文化芸術だと思っており、守るべきものだというふうに思っております。 早速ですが、資料一枚目を見ていただきたいんですけれども、日本に興味を持ったきっかけは何ですかというのをクールジャパン再生産のための外国人意識調査というので内閣府がアンケートを取っているんですけれども、何と何となんですよ。欧州だと七五%が漫画、アニメ、ゲーム。アジアは五六%。北米二三%、低いように思うんですけれども、北米って割とばらけていまして、二位がアニメ、漫画、ゲーム。ここまで実は海外の中からは漫画、アニメ、ゲームというのはすさまじい評価を受けておりまして、実際これが、興味を持ったきっかけから今興味を持っているものになるとちょっと変わってくる部分もあるんですが、その漫画、アニメ、ゲームをきっかけに興味を持って、そこから歴史的な文化であるとかライフスタイルとか、そういうところに興味が移っていく、その全てのきっかけが実はこれだけ評価されているというような数字が出ているんですね。 二〇一五年にイギリスの大英博物館、ここで「マンガなう」という展覧会が開催されまして、大英博物館で漫画の展覧会という自体もすごいことなんですけれども、約二か月間の展示で来場者数が九万七千人超え、約十万人、何と大英博物館のルーム3というその部屋の中では入場者が歴代五位というのをたたき出した。実は、大成功を受けて、また大英博物館では、もっと大々的に日本の漫画をもう一回展覧会しようかというような声も出ているという話を聞いております。 しかし、これだけ海外で評価されているんですけど、なかなか肝腎の日本では、海外の作品、絵画とか彫刻とか、そういったものを国費で博物館で展示していこうということには誰も満場一致で納得なのに、いざ日本の漫画をそうしていこうとなると、何で漫画なんかにお金使うんだと言われてしまう、日本の文化なのに何か冷たいなというふうな風がまだまだあるなというふうに感じています。 江戸時代、あったじゃないですか。焼き物を輸出しようとしたときに、当時の……(発言する者あり)済みません、江戸時代は生きていないですけれども、焼き物を輸出したい、何かいい包み紙はないかなといったときに、当時大衆文化だった浮世絵を、ああ、これ包み紙でええわというふうに、ぐしゃぐしゃっと包み紙にして海外に送ったら、海外の人が開いてみたら、焼き物もすばらしいね、しかし何だ、この包み紙の美しい浮世絵はということで、ゴッホも浮世絵をまねて模写して絵を描いたりですとか、そういった我々日本人が実は気付いていないけれども海外でとても評価されているという、こういったものが日本のサブカルチャー、ポップカルチャーなのではないかなと思います。 大臣、そこで、なぜこんなにも日本のこのポップカルチャーが評価されているのか、文科省としては分析されているのかどうなのかというのは分からないですけれども、大臣の所感をちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) この表を見て私なんかは、日本製品が三%しかないと、ソニー、パナソニックというもう時代ではなくて、やはりアニメ、漫画、ゲームと、こういうことなんだなと改めて再認識をさせていただいたところでございます。 昔、党におりますときにコンテンツ議連というのをつくって、コンテンツの基本法というのを議員立法で作りましたけれども、そのときにも、コンテンツという言葉を片仮名で法律にしようとすると、最初は、あれは参議院の法制局か衆議院の法制局か忘れましたけれども、そういうのは法律用語にならないんですというのを何とか入れたというのが大分昔のことでございまして。 もう私自身も、個人的には余りサブカルチャーというのは、サブですから、メーンがあってですね、そうではなくて、まさに委員がおっしゃったようなポップカルチャーとかコンテンツということで堂々と、また最近はメディアアーツという言葉もございますが、こういうことでしっかりと評価をしていかなければならないと、こういうふうに思っておりまして、このメディアアートはやはり海外でも高く評価されて、委員からお話があったように、我が国への理解や関心を高めておるわけでございます。 私も新海展へ行ってまいりましたが、例えば「君の名は。」は中国や韓国を始めとする海外でも記録的な人気を博しておりまして、また「NARUTO」、平成二十六年に完結した漫画作品ですが、海外での累計発行部数七千五百万部以上と驚異的な数字をたたき出しているわけでございます。 文化庁で、北米における、ローマ字のMANGAですね、漫画事情の調査と動向分析や、内閣府の知的財産戦略推進事務局が実施したクールジャパンの再生産のための外国人意識調査、こういうところから見ますと、やはりストーリーが面白い、秀逸なストーリー展開、それからやっぱりキャラが立つということでしょうが、魅力的なキャラクター、それからやはり絵ですね、高い画力、こういうものがやはり評価をされていると、こういうふうに認識をしております。
○小野田紀美君 いろいろ本当、御説明いただきありがとうございます。実際、数字に出ているんですよね。 大臣がおっしゃってくださったように、ストーリー展開とか絵の高い画力、キャラが魅力、それももちろん評価されているところなんですけれども、あと、先日、イタリア文化会館でイタリアの漫画家と日本の漫画家がワークショップというので一緒に話をしようというのがあって、そこにちょっと行ってみたんですけど、そこでの分析の一つは、日本の漫画はとにかく裾野が広いと。すごく多種多様なものがあるからこそ、そこの中で切磋琢磨してその高いクオリティーというものができているんじゃないか、その裾野の広さが日本の強みだよねという話もイタリアの漫画家さんがされていたのもありました。 先ほどおっしゃっていただいた高いクオリティーももちろんなんですけれども、今そこは若干ちょっと、日本のものだけというか、揺らぎつつもあって、クリエーターさんの労働環境、アニメ業界もそうですけど、かなりつらい中でちょっと人材が流出しているところもあるんですよ、これは今日話しませんけれども。 例えば、艦これって御存じですか、艦隊これくしょん。誰もうなずいてくれないんですけど、艦これっていう日本のちょっと大ヒットしたゲームがありまして、それと似たような感じでアズールレーンというのが今すごくはやっているんですけど、それ中国が開発したんですよ。昔は日本にしか作れないと思っていたようなものが、人材の流出とか様々な中で、同じようなクオリティー、若しくはそれを超えるようなクオリティーのものを作られ始めているというのも現実であるので、そこだけではそろそろ戦っていけなくなるかもしれない。もっとクリエーターさんを大切にしなくてはという政策とともに、もう一つ、中国とかには絶対できないことがあるんです。それこそが表現の自由なんですよ。 日本の漫画がどうしてこんなにも評価されるかといったら、本当に自由なんですよね。いいものも悪いものも自由だからこそ、言語のローカライズをして外にアニメを出したりしているんですけれども、それとともにカルチャライズといって、文化に合わせた改変というのもしていく。これは海外に配慮するのが当たり前ではあるんですけれども、海外の人からは、厳しい規制でカルチャライズされたものじゃなくて日本のそのもののが見たいという声もあるぐらい、本当に日本の包容力、寛容性、そして多様性というのはどこよりもそういうのがある国なんだなというふうに思います。 こここそ魅力となったときに、確かに際どい内容もあるんです。さっき言った大英博物館の「マンガなう」で展示された中の一つは「聖おにいさん」という漫画があって、イエスとブッダが同居しているという、ちょっと日常ほのぼのギャグみたいな感じなんですが、キリスト教の国にこれを持っていったときに果たしてどんなハレーションがとこっちが心配するんですが、意外に向こうのキュレーターの方に聞くと受け入れられたよというようなこともあって、ただ、割と世界ではタブーとされるネタも、ほのぼのというか寛容に、すばらしい作品に昇華する力が日本の文化にはあると。 そういった中で、クリスマスを祝って、年を越して、初詣に行くというこの日本の寛容な文化が漫画にも表れていると思うんですけれども、まさに今、宗教やいろんなことでいがみ合っている世界の中で、クールジャパン推進特命委員会の自民党の会を開いたときに、何でクールジャパンと漫画にお金を掛けるんですかといったときに講師の先生がおっしゃったのが、世界平和ですと言ったんです。当時誰もうなずいてくれなかったんですけど、私、すごくうなずきまして、この日本の、多様性を認めるという文化の自由、表現の自由を認めるということこそが世界の平和につながっていくほどのすばらしい文化だと私は胸を張って言いたい。 ところが、昨今、この日本の文化にひどい偏見や圧力が掛かっておりまして、例えば、二〇一三年三月に、児童売買、児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者による訪日報告書において、実在していないバーチャルのキャラクターが出る漫画、アニメ、ゲームの一部内容を規制すべきだとか製造を犯罪化すべきだとか言われたり、イギリスのBBCが日本の児童ポルノという内容でドキュメンタリー取材をしたんですけど、普通のオトゲーというか、漫画やアニメやゲーム作品をまるで児童ポルノであるかのように報道したりとか、そういったネガティブキャンペーンが行われているんですね。 これに対して、外務省、そして文科省、それぞれどのように考えて、どのような対策を取られているのか、お聞かせください。
○政府参考人(宮川学君) 日本の漫画を含むポップカルチャーでございますが、海外、特に青少年層を中心に人気が高く、配付いただいた資料からも明らかなように、日本への興味、関心につながることから、日本の文化外交の重要な柱の一つと位置付けております。 外務省といたしましては、二〇〇七年に例えば日本国際漫画賞を創設いたしまして、毎年海外の優れた漫画作家を顕彰するなど、日本発祥の文化としての漫画のすばらしさを更に海外に広めていくよう努めているところでございます。 一方で、御指摘いただきましたような日本の漫画等に対する誤解とか不当、不適切な批判、こういうものが認められる場合は、適切に反論するなど、しかるべく対処をする必要があるものと考えております。 例えば、御指摘いただきました国連特別報告者、ブキッキオという方ですが、この訪日報告書において、引用いたしますと、実在しない児童の画像等も児童ポルノであることが国際的な人権規範、基準であるという主張がございました。これに対して日本政府は反論のコメントをいたしまして、実在しない児童は、児童買春、児童売買及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書に言及されております児童ポルノには含まれていないと解釈するという点であるとか、それから、そういったことが国際的な人権規範、基準であるとの主張の根拠が不明であるという反論を行っております。 今後とも、海外における知日派、親日派の育成を通じて日本の国益を増進していけるよう、漫画等、日本の多様な魅力を海外に発信してまいりたいと思います。
○小野田紀美君 文科省の対応がなかったんですけど、後でまとめて聞けたらなと思っております。 先ほど、国際的な人権規範の基準であるというふうなのに、しっかりと外務省の人権人道課というところが反論コメントを提出してくれていて、本当に外務省さんはいわれなき暴言にちゃんと対応してくださっているなというふうに感じているところなんですけれども。 デンマークが一時期、実在しない架空のものも児童ポルノに含むのかどうなのかという法律を作ろうとしたときに、やっぱり感情とか印象でそれをやっちゃいけないよねと、それが本当にいけないなら、犯罪と関連性があるなら、それをちゃんと示せないと法律にしちゃいけないよねということで、二〇一〇年にデンマーク国の法務省が性科学クリニックというところでちゃんと検証をして、その結果、二〇一二年にデンマーク議会はこの調査結果を根拠として架空の児童ポルノは違法なものではないという結論を出したりしているので、国際的にそういう潮流ですという言い分も本当、勝手だなと。 児童ポルノは絶対あってはいけないことだし、実在する子供たちの安全、安心を守っていくことはもう絶対に必要なんですけれども、それを必要以上にいろんな倫理観を押し付け出すと表現の自由というものを規制しかねないので、だって、外国の人から見たら、日本の成人女性も児童に見えますからね。その価値観というのも全く違う中で、それを何か児童っぽく見えるから駄目だとか、これも児童に見えるんだというような押し付けもちょっとどうかなというふうに思います。 ちなみに、資料の二枚目見てください。 これ、イギリスとかは、さんざんうちの国のことを児童ポルノ大国だとか性犯罪大国だとか言ってくださったわけなんですけれども、よく見ていただくと、日本の強姦の発生件数ってほかの国と比べてどうですかと。イギリスなんか、二〇一四年、人口の十万人当たりの発生率四九・四なんですけど、日本は一なんですよ。まさにどの口が人の国をそんなふうに言ってくれているのだろうと、ちょっと怒りさえ湧くんですけれども。 そう言うと、こう言う人もいるんです。日本人は外に被害を言えない国民性なんです、本当はたくさん被害に遭っているけれども、それが言えないからこういう数字になっているんですと言う人もいるんですが、その下のグラフ見ていただいていいですか。これは、今、何かあたかも漫画のせいで犯罪が増えているみたいに言われているんですが、実際、昭和三十五年とか昭和四十五年、まさにこういうかわいい女の子たちが出てくる漫画がない頃の強姦の発生件数がすさまじいんですよ。むしろどんどん減っているんですね。だから、漫画が普及するによってこれは悪影響だと言うんだったら、このグラフが全く成り立たないですし、もうちょっとそろそろそういうネガティブキャンペーンやめていただけないかなと思っているんですが、ちょっとこれは外れるので、また改めてこの辺に関してはじっくりやっていきたいと思いますけれども。 これ、性表現だけじゃないんですよ、表現の自由というのは。実はもう一個事件がありまして、小学館のコロコロコミックである漫画が掲載されたんですけれども、そこの、モンゴルからチンギス・ハンを侮辱しているような漫画だということでクレームがあった事件を覚えていらっしゃいますでしょうか。最初に言っておきます。私は、あの漫画を擁護するつもりは一ミリもありません。一ミリもありませんが、これに対して、外務省と文科省、それぞれどういう対応をされたのか、教えてください。
○政府参考人(宮川学君) 二〇一八年の二月二十三日でございますが、在京のモンゴル大使館から外務省に対しまして御指摘いただいた事案について抗議がございました。これを受けまして、外務省からは、当該雑誌の出版社小学館に対しまして、モンゴル側から外務省に対する抗議があった事実を伝達させていただいております。
○政府参考人(中岡司君) 当該出版物につきましては、民間の出版社による出版物でございまして、その内容等につきましては一義的には出版社の自主的な判断に委ねるべきものと考えておりまして、文化庁では特段対応はしておりません。
○小野田紀美君 ここで、私は、先ほど言ったように、この漫画で誰かの大切なものを侮辱することが許されることではないと思いますが、しかしながら、我が国は、いいも悪いも含めて表現の自由をしっかり守っているはずなんですよ。それは、人にとってのいいが誰かにとっての悪いにもなりかねない、それを一方的な正義感で何かをしてはいけないから表現の自由を守っているんですけれども。 これ、国の機関がやったわけでも公共機関がやったわけでもなくて、民間の企業が出したものに対して、外務省さんはモンゴルからクレームがあったよというふうに伝えたというふうに言いますけれども、国から、おい、他国からクレーム来たんだけどどうなっているんだというふうに問合せというか、そういう報告があっただけでも、あれ、これいけないことなのかな、国からとがめられたのかなと思ってしまうと思うんですね、これ、だって民間企業ですから。 そのとき、私は、外務省さんに言ってほしかったんですよ。お気持ち分かります、モンゴルさんと。お気持ちは分かりますけれども、我が国は、いいも悪いも、さっき文化庁さんがおっしゃったように、表現の自由は民間に認めていると。だから、お気持ち分かるんですけれども、文句があるなら直接言っていただけますかと、これに国は介入しませんというふうに私は言ってほしかったし、これが嫌な前例つくっちゃったんですよ。何か気に入らない表現が日本の漫画であったら、国に文句言えば取り次いでくれる、むしろ国が代わりに言ってくれるぐらいの、私はとてつもない前例をつくってしまったんじゃないかというふうに非常に思っておりまして。 これに対して文科省さんも、おっしゃるとおり、文化で民間のことですから、文科省としては特に何もしていません、それ正しいんですけれども、文化に対して外務省さんがそういうふうな動きをしたことに対して、ちょっと待ってくれと、うちはそういうスタンスで文化を守っているんだから外務省さんそういうことしないでくれよというふうに、これは一言、二言あってもよかったんだと思うんですけれども、その辺、文化庁さん、どう思われますか。
○政府参考人(中岡司君) 文化庁といたしまして、外務省の御判断については申し上げる立場にはございませんが、昨年六月に改正されました文化芸術基本法の前文におきましては、旧来の「文化芸術活動を行う者の自主性を尊重」に加えまして、「文化芸術の礎たる表現の自由の重要性を深く認識し、」という文言が新たに追加され、表現の自由の重要性について明文化されたところでございます。憲法二十一条で表現の自由が保障されておりますことから、我が国における漫画等の表現につきましては、公共の福祉に反しない限り最大限に尊重されるべきものと考えております。
○小野田紀美君 そう思ってくださっているわけですし、後で言おうと思っていましたけど、文化芸術基本法に改正でしっかり前文にも表現の自由の重要性が書かれているのであれば、外務省がしたことだからというふうなのではなくて、そこは連携をすごくしてほしいと思うんですね。 今、クールジャパン推進の中で、クールジャパン戦略は成長戦略だと、文化は成長戦略だというふうに海外に売り出していこうとおっしゃっているわけじゃないですか。でも、こんなふうに日本と海外では表現の自由のあんばいも違うし、どこがどう攻撃されるかも分からないんですよ。海外に持っていくときはカルチャライズをして気を付けて、なるべく皆さんの、怒らせないような、そういうものを持っていきましょうということはできるんですけれども、この一番最初に見ていただいた資料のように、それがきっかけとなって日本に興味を持ちました、ほかのものも見てみたいなと、今はインターネットとかで幾らでも国内のものを引きずり出せる時代ですから、そうなったときに、何だこれは、けしからぬじゃないかというふうに攻撃を、クールジャパンとして出れば出るほどたたかれる危険性は増えると私は思っています。 なので、そのときに外務省さんや文化を守る文化庁さんが、同じ志を持って同じスタンスで、何を言われても、うちの国は表現の自由を守っているんですと、そこをとやかく言われる覚えはありませんというふうにきっちり国の文化を守ってくれるという連携を、意思疎通をしておいてくださらないと、民間企業、怖くてクールジャパンで外出られないですよ。だって、たたかれたら、おい、クレームあったぞと言われるんでしょうと思ったら、外に出てください、世界に広げてください、でも守りませんって、それはちょっと、こらえてやってくれぬかなというふうに思うんです。 このクールジャパン推進、文化GDPを上げていく挑戦の中で、これ、漫画、アニメだけじゃなくてほかの全ての、例えば文学だって、いつ源氏物語がこれはけしからぬと言われるか分からない内容じゃないですか。いい内容ですけどね。なので、そういった中で、全ての日本の文化を外に出すときに、表現の自由に対するありとあらゆる角度の圧力があったときにどのような姿勢で対応していくのか、改めて外務省と文科大臣、ちょっとお話聞かせてください。
○政府参考人(宮川学君) ありがとうございます。 クールジャパンの推進も含めまして、多様な日本文化の魅力を海外に発信していく、そして対日理解を促進していくことは、日本の文化外交の上で重要な柱でございます。 一方で、国によっては文化とか宗教の違いによって、一般に受け入れられる内容は様々であることも事実でございます。日本文化の海外発信を考える際、今後、諸外国の文化的背景にも考慮をしながら進める、しかしながら、こういった文化的背景を超えるような誤解であるとか、不当な若しくは不適切な批判等が認められる場合は、適切な反論をしていくという対応が基本になると認識しております。 今後も、各国ごとの事情をよく踏まえながら、対日理解の促進、それから海外における親日派、知日派の育成を通じまして、日本の国益を増進していけるように、日本文化の多様な魅力を海外に発信できればと考えております。
○国務大臣(林芳正君) このクールジャパンの推進を通じて幅広い分野にわたる優れた日本文化の魅力を世界に発信し、対日理解の醸成とか我が国の経済成長につなげると、これは大変重要なことであると思っております。 そうした中で、今外務省からもありましたように、国によってはこの文化芸術の表現については、それぞれの文化、宗教、国民性等の違いによって受け取られ方が異なることもあって、冗談が通じないという場合もあろうかと、こういうふうに思いますので、一定の配慮が必要となる場合あると思いますが、しかし、やはり海外から圧力があった場合には、この表現の自由、これは憲法で保障されているわけでございますし、文化芸術基本法の理念、こういうものを踏まえて、文化芸術活動を行う者の自主性と表現の自由、これを十分に尊重するということが必要であると考えております。
○小野田紀美君 海外に出ていくときに相手の国に配慮することは当たり前のことだと思います。私が申し上げているのは、それをきっかけに、例えば、この前来たイギリスのBBCの女の人みたいに乗り込んできて、日本ではこんなものがある、けしからぬというような、外に出すときじゃなくて、知られれば知られるほど中に入ってこられる可能性もある中で、土足で人の文化に入り込んできて文句を付けられたときに、そこで毅然とした態度を取っていただけるかというところなんです。 クールジャパン推進、うれしいことなんですけれども、常に心配なのは、中にいる身でも分かっているんですよ、いいものもあるしひどいものもあります。だけど、そのひどいものというのはあくまでも私の感性でひどいものなのであって、それが私がひどいと思うからといって表現を規制していいものではないと思っているので、海外に出ていくときの配慮、もちろんです、だけど、中に入り込まれたときにきちんと守ってあげられるというような状態というのは整えていただきたいなというふうにお願いを申し上げたいなと思います。 特に、オリンピック・パラリンピックがあります。中に外国人の方がたくさん入ってきたときに、これはけしからぬと、これは国連で問題にしてやろうとか、そういうようなことがあってはいけないんですね。良きも悪きも含めて表現の自由なのだというこの日本のすばらしい懐の深さ、世界に冠たる表現の自由の国、日本として、絶対に圧力には屈さないというふうにお約束をいただきたいなと思います。そして実は、ICT教育に関してもじっくり話を遠隔授業に対してしたかったんですけれども、ごめんなさい、ちょっともう一件、最近表現の自由に関してありまして、取り上げないわけにはいかない事件があったので、ちょっとお話を、それで行きます。 先ほど大臣のお話にもありました「君の名は。」、大ヒットしましたね。そこで「前前前世」とかを歌っていらっしゃったラッドウィンプスさんの歌が今非常にたたかれております。近くはゆずさんとか椎名林檎さんもたたかれたんですけれども、「HINOMARU」という歌を作られました。どうもサッカーワールドカップの主題歌として作られようとしていたというのもあって、国旗に対する、その選手が思いを誓い合うというようなイメージもあったんじゃないかとアーティストの今井先生がおっしゃっていたんですけれども、歌詞を読んでみても、ああ、もう普通にこの国が好きだという、みんなで一つになろうというような歌だなと思うんですが、これが例えば日出づる国が愛国的だとか、日出づる国なんて聖徳太子のときから日出づる国の天子って言われているけどなとかいろいろ思うんですけれども、そういった歌詞の節々を取って、これは愛国の歌だと、けしからぬ、そもそも愛国がけしからぬ自体が意味が分からないんですけれども、愛国の歌だ、けしからぬとすごい炎上しまして、謝罪に追い込まれました。私はこれ謝るべきではなかったと思うし、この歌を発表する前に彼がこういうふうに書かれていたんです。日本に生まれた人間として、いつかちゃんと歌にしたいと思っていました。いろいろ略しますけど、僕は、この国のことを右も左もなく歌いたいと思いました。自分が生まれた国をちゃんと好きでいたいと思っています。好きと言える自分でいたいし言える国であってほしい。そう言って書いた曲なんですね。 決して、どこを見ても侮辱的な言葉であるとか差別的な言葉であるとか何かを批判するようなことというのは一つも入っていないんです。ただただいとしい、誇らしい、その思いを言っただけでけしからぬといってたたかれて謝罪に追い込まれるというのが一件や二件では実は最近ないんですね。表現の自由の国どこ行ったよと、ちょっと悲しくなっています。 もちろん侮辱とかはしてはいけないことだけれども、何かを好きだということが、愛するということが、表現の自由が許されない国なんでしょうか、大臣。
○国務大臣(林芳正君) 実は我々は知名度が低いんで、ギインズでも「日本に生まれてよかった」という曲を、これは都倉俊一先生に書いていただいたんですが、セカンドアルバムに出しましたけど、全くたたかれておりませんが、まあそれはちょっとどうでもいい話でございましたけれども。 この表現の自由というのは、歴史をひもとくと、やはり公的な権力から圧力が加わる、こういうことに対して自由を保障する、これが自由の理念であったんだろうと、こういうふうに思いまして、今御指摘の例は必ずしもそういうことではなくて、ネットの世界の中でそれを聞いておられる一般の皆さんの中からそういうものが出てきますが、ネットの特徴としてそれが炎上という現象になってしまう、ここがネットが誕生する前とちょっと違ってきたのかもしれないなと、こういうふうに思っておりまして、いわゆる、そういう場合の自由をどう、自由はもちろん憲法上保障されているわけですが、それを、どう保障されている自由を確保するかというのは極めて難しい問題でありますので、そこは、何といいますか、憲法とか、先ほど言いました芸術基本法ということの中で書かれている自由をこの新しい時代にどう適応させていくか、こういうことになっていく、大きな課題ではないかというふうに認識をしております。
○小野田紀美君 時間が来ております。自由には責任が伴います。おっしゃるとおりです。だけれども、まず……
○委員長(高階恵美子君) 指名があってから発言をお願いします。 時間が参っておりますのでおまとめください。
○小野田紀美君 恐縮です。 自由には責任が伴いますけれども、やはり人々が自由に発信できるすばらしい国であるように、是非ともこれから文化庁さん、外務省さん、よろしくお願いします。 終わります。
○佐々木さやか君 公明党の佐々木さやかです。 今日は、まず最初に、学校に通う子供たちの荷物、ランドセルとかその他の荷物が重た過ぎて健康等への影響が心配だという御相談が我が党の議員にございました。この問題を取り上げさせていただきたいと思います。 実は、こういった保護者の皆さんの声、小学校に通う子供たちのランドセルとか、あと中学校の学校のかばん、荷物ということも指摘があるようですけれども、こういう声は少なくないようでございまして、資料として今日配付をさせていただいておりますけれども、先月の朝日新聞には配付のような記事も掲載をされております。ランドセル、重たくないですかというようなフォーラムの記事でありまして、いろんな御意見が載っているわけでございますけれども、この中でちょっと見ていただきたいのは、真ん中の写真の下の部分に、小学生のランドセルの重さの調査というグラフが掲載をされております。これは、この記事によると、大正大学の白土教授が今年の四月に首都圏の小学校に通う児童を対象に行った調査の結果だそうです。 これを見ますと、小学校一年生で平均して五キロほど、この一日最大量というのは恐らく一番重たい日はどうだったかということだと思いますけれども、八キロを超えているという結果になっております。また、三年生については平均で七キロということで、最大で十一キロと。五キロというと米袋ぐらいですけれども、非常に大人であっても重たい荷物を小学生が持って通学をしているという結果でございます。 ランドセルの絵が描いてありますが、ランドセルだけではなくて恐らく絵の具のセットとか習字とか楽器とかいろんな荷物を含めてのことなのかなというふうに思っておりますけれども、こういった調査について、この記事を見ますと、調査に関心を持った文部科学省教科書課の職員の求めに応じ、結果は全て報告しましたというような記載もございます。 こういう問題が指摘をされているということについて、文科省としては認識をしているでしょうか。また、この子供たちの荷物の重さ、一体どれぐらいなのかとか、そういったことについて把握をしているか、お尋ねします。
○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。 児童のランドセルが過度に重いのではないかといった御指摘や報道があることは承知をしておりますが、文科省といたしましては、児童生徒のランドセルやかばんなどの重さについては、その重さが過度であるかどうかも含めて把握をしているものではございません。 一般に、授業で用いる教科書その他の教材について、どの教材を持ち帰らせ、どの教材を学校に置いて帰らすかについては、各学校において児童生徒の発達段階や学習上の必要性、また通学上の負担などの実態を考慮して判断されるものと認識をしております。
○佐々木さやか君 この記事の中でも、各学校によって異なると。ただ、子供たちの健康という観点からも、やはり改善が個別の学校に任せるだけではなく必要ではないかという問題意識もあるというふうに承知をしております。 この報道によりますと、教科書会社にインタビューをしておりまして、約四十年前に使われていた教科書と比べると今の子供たちの教科書というのは実際に重さも重くなっておりまして、四十年前は小学校三年生の教科書は合計で九百九十グラムだったのが、現在は二千百五十グラムに増えていると、倍以上の重さになっているという指摘もございます。 やっぱり、先ほど申し上げたような小学校一年生で五キロとかそれ以上というような重たい荷物を持って毎日通学しなければならないというと、保護者の皆さん始め子供たちの健康面の不安というのが大きいわけですけれども、こういった子供たちの健康というところは、現在、学校ではどのように把握をして、必要な対応を行っているのか教えてください。
○政府参考人(高橋道和君) 文部科学省といたしましては、各学校において個々の児童生徒等の発達段階や心身の状況等に応じて児童生徒の保健指導を適切に実施いただくように、児童生徒等の健康診断マニュアルの作成、配付を行っております。 このマニュアルの中では、児童生徒のランドセルやかばんの重さに関する記載そのものはございませんけれども、学校における日常的な健康観察の視点として、歩行、立ち上がり、姿勢、運動時の不自然な動きについて注意することといたしております。また、健康診断においては、脊柱並びに胸郭の疾病及び異常の有無並びに四肢の状態を検査し、背骨が曲がっているか、腰を曲げたり反らしたりすると痛みがあるかなど、児童生徒の四肢の健康状態について確認することとしております。 文科省としては、引き続き各学校において適切な指導が行われるよう努めてまいります。
○佐々木さやか君 マニュアルの中には、子供たちの荷物の重さに関する注意事項というのは具体的にはないということであります。 やはり学校現場、各先生方による個別の対応ということになるかもしれませんけれども、やはり不安の声には丁寧に応えていただければというふうに思います。 この荷物が重くなっている一因の一つ、先ほど申し上げましたけれども、実際に教科書もやはり重くなっているということであります。どうしてかといいますと、私も思い出すと、自分が使っていた教科書は少しサイズが小さかったかなと。今はA4判で大判化されているということでありますし、それから、カラーで大変見やすい教科書づくりをしていただいているということで、紙質もカラーに対応できるようにいいものになっていたりとか、そういったことから重くなっているということであります。 また、学習指導要領の改訂等を重ねていく中で、授業自体も学ぶ教科書の分量というものも増えてきたという実態もあるというふうに承知をしておりますけれども、こういった教科書の重くなっていっているという点について、例えば軽量化ができないのかとか、それから、もし分厚い教科書なのであれば分冊にするとか、いろんな工夫の仕方があるのではないかと思うんですけれども、こういった工夫というのはできないんでしょうか。
○政府参考人(高橋道和君) 現在小中学校で使用されている教科書のページ数を今の一つ前の指導要領に基づく約十年前の教科書と比較すると、小中学校いずれにおいてもページ数では約三〇%の増加ということになっております。 また、御指摘いただきましたように、近年、教科書は大判化の傾向にあるということで、例えば十年前の小学校ですとB5が九割であったんですが、今はB5は六割弱ぐらいになって、その分ABとかA4変形とかA4とか、そういった少し判型の大きな教科書が増えておりまして、単純にその面積だけで平均すると、この辺では七%ぐらい十年で大判化が進んでいるといったようなデータもございます。 これらの理由でございますけれども、教科書発行者の創意工夫の下で、一つには学習指導要領の改訂によって教育内容が増加した、それへの対応ということ、それから、児童生徒の学びやすさやユニバーサルデザイン等に配慮した教科書の記述やレイアウトの工夫、こういったことが行われていることがページ数の増や大判化の傾向の理由ではないかと考えております。 一方で、教科書発行者におきましては、教科書が重くなり過ぎないように紙自体の軽量化を図るといったこと、また、必要に応じて教科書を上下巻に分ける、こういった工夫が行われているものと承知をしております。
○佐々木さやか君 御説明があったように、読みやすい教科書、分かりやすい教科書ということを工夫をしていただいているということもありますので、あとは軽量化するために学習内容を削るというわけにもいきませんので、単純に教科書を軽量化ということはなかなか難しいのかもしれません。それに加えて、御相談いただいたような声に基づきますと、教科書だけじゃないと。例えば習字道具とか絵の具とか、ピアニカでしたかね、そういったような楽器もございますけれども、そういったものを一気に持っていかなきゃいけない、そんな事情もあるようであります。中には、絵の具を学校では筆とかを洗えないので都度家に持ち帰るという、こういう指導をしているところもあるということであります。 私、自分のことを思い出すと、学校にロッカーがあって、そういう習字道具なんか全部置いていたような気がするんですけれども、そういうところもだんだんと方針が変わってきているのかなと思っております。 この荷物の重さという問題について、先日、地元の小学校のある先生にも聞いたんですけれども、やっぱり問題意識としては持っていると。ただし、いわゆる置き勉、勉強道具を学校に置いていくということは、その私が話を聞いた先生の小学校では認めていないと。どうしてですかと聞きましたら、学校に置いていくということで盗難に遭ったりとかいたずらに遭ったりとか、そういった危険もあるし、とにかく置いていくということは認められていないんですと、こういうことでございました。 あと、いわゆる置き勉を認めるべきかというところに関連して、家庭学習、教科書とかノートとかそういったものはしっかりと持って帰って家庭で学習をするという観点からも置き勉を認めるべきではないという考え方もあるようなんですけれども、この置き勉を認めるかどうかというのは学校によって対応が変わるようでございますけれども、家庭学習の観点というところからは文科省としてはどのような見解をお持ちなんでしょうか。
○政府参考人(高橋道和君) 小学校教育の早い段階で学習習慣を確立することは、その後の生涯にわたる学習に影響する極めて重要な課題であることから、宿題や予習、復習など家庭での学習課題を適切に課すなど家庭学習も視野に入れた指導を行うことは重要だと考えております。 しかしながら、授業で用いる教科書その他の教材について、どの教材を持ち帰らせ、どの教材を学校に置いて帰らせるかについては、基本的には各学校において、児童生徒の発達段階や学習上の必要性、通学上の負担などの実態を考慮し適切に判断されるものと認識しておりますので、この置き勉について文科省として特段の決まりを定めているものではございません。
○佐々木さやか君 ただ、やはり実際に現場からもこういう声があって、悩んでいらっしゃる保護者の方とか現場の先生もいらっしゃるわけであります。先ほど紹介した私の地元の学校の先生は、教科書を置いていってはいけないという話の中で、教科書はいただいているものなので、無償で国からいただいているものなので盗難などがあってはならないのでということで、管理をしっかり家でするように指導していますということでしたけれども。 この教科書の無償化については非常に大事なことなんですが、何というか、無償化でもらった教科書を大事にしていただくのはすごくいいことだと思うんですけれども、それによって仮に子供たちの健康が損なわれては、何というか、本末転倒というか非常に残念なことでありますので、やはりまずは、本来はこういうことについてきちんと実態調査を行っていただいて、各学校の判断ということではありますけれども、できる限り置き勉を、置き勉のような対策、置き勉に限らないかもしれませんけれども、対策を取るように、文科省の方から私は考え方を示すべきではないかというふうに思うんですけれども、大臣はどのようにこの問題についてお考えでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 授業で用いる教科書その他の教材について、どの教材を持ち帰らせてどの教材を学校に置いて帰らせるか、これは先ほど局長から答弁もあったところですが、やはり各学校において、児童生徒の発達段階、それから学習上の必要性、また通学上の負担などの実態を考慮して判断されるものであると、こういうふうに考えております。 我々としては、各教育委員会等に対して、各学校における適切な指導がなされますように、各種の会議等で周知をしてまいりたいというふうに考えております。
○佐々木さやか君 各機会で周知をしていただけるということでありました。今後も、私も引き続き注視をしていきたいと思いますので、是非、子供たちの適切な学習環境を守っていくためによろしくお願いをいたします。 次のテーマに移らせていただきます。空き家対策のことについて国交省さんに伺いたいと思います。 今、この空き家ですとか空き地問題、所有者不明等の問題等も絡んで非常に課題となっております。市街地などでも、この空き家、空き地というのが無秩序に増えていく、都市のスポンジ化という現象も問題視されているところであります。こういったことの解決のために様々国としても法改正等進めているわけでありますけれども、この空き家対策、倒壊の危険とか防犯の観点からも問題でありまして、通学路の安全を確保していくためにも対策を進めていくことが重要だというふうに思っております。 そこで、国交省さんにお聞きしますけれども、この空き家対策の必要性、取組についてと、それからこの管理とか除去についてはいろいろとやってきていただいていると思うんですけれども、これからはそもそもその発生を防ぐということも観点として重要ではないかなと思っているんですが、この点について国交省の見解を伺います。
○政府参考人(山口敏彦君) お答えいたします。 我が国が本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中、空き家対策につきましては今後も更なる増加が見込まれており、その対策は喫緊の課題であると認識してございます。また、空き家対策におきましては、地域の実情に応じて除却すべきものは除却し、活用できるものは活用することが重要でございます。こうした中、空家等対策の推進に関する特別措置法が平成二十七年五月に全面施行され、国といたしましては、地方公共団体が行う空き家の除却、活用等に対する支援等を行っているところでございます。 また、空き家を利活用する取組といたしまして、持家としての流通を促進する観点から、消費者が安心して購入できる物件に対し標章付与を行う安心R住宅制度をこの四月より開始したところでございます。また、賃貸住宅として活用する観点からは、民間の空き家、空き室を活用する新たな住宅セーフティーネット制度の取組も始めたところでございます。 さらに、御指摘いただきましたように、こうした空き家対策の取組の前段階として、空き家の発生を予防することも大変重要であると考えてございます。一般的に空き家は相続によって発生するケースが多いことから、相続前に将来の財産管理を相談支援する専門家の育成や相談体制の整備などに対しまして、支援制度を今年度新たに創設したところでございます。また、平成二十八年度税制改正におきまして、空き家の発生を抑制する観点から、相続により生じた古い空き家を除却等して譲渡した場合の所得税等の特例措置を創設したところでございます。 引き続き、こうした取組を通じまして、空き家の解消や発生予防に努めてまいりたいと考えてございます。
○佐々木さやか君 ちょっとこちらの都合で一問飛ばさせていただいて、次、内閣府さんですかね、にお聞きしますので、よろしくお願いします。 今御説明いただいたように、発生を防ぐというところも今後重要になってくるのかなと思います。国交省さんからあったように、相続の時点で注目をして、そういったところに施策を行っていくということもそうでありますし、私が今後重要になってくるのではないかなと思うのが教育の観点でございます。 住教育という言葉がございます。これは住む教育というふうに書きますけれども、各地で少しずつですけれどもセミナーなども開催をされておりまして、家について考える、学ぶということでありますが、例えばハウスメーカーの研究員の方ですとか、それから日本庭園の優秀な技術者の方とか建築士さんとか、それから家事の研究家の方なんかが講師を務めてこの住教育のセミナー等が開催をされております。これは、家について学ぶということで、例えば木材とか建築についての知識とか、それから次世代に受け継いでいくいい家、健康な家というものはどういうものなのかというようなことを学ぶ機会になるそうであります。 確かに、住宅というのは非常に高い買物なんですけれども、自分の家について、自分の家の材料がどういうものなのかとか、どれぐらいの寿命で、どういう段階でどんな手入れが必要なのかとか、そういうところまでなかなか詳しく知っている人というのは多くないのではないかなと思います。こういう、消費者というか住む側が、自分の家がどういうものでいつまで使えるのかとか、そういったことを学んでいく、知っていくということは、今後、先ほど説明にもあった、例えば中古住宅の流通市場の活性化とか、そういった良質な中古住宅を流通させていく観点からも私は重要なのかなと思っております。 こういう住教育でございますが、内閣府さんにお聞きしたいのは女性活躍の観点であります。住教育というのは、そういう建物の造りとかについて学ぶだけじゃなくて、非常に幅広く内容がありまして、例えば、家の中の片付けとかそういったことはメンテナンスのうちに入りますし、それから、家というのは家族構成にも非常に深く関わります。自分の家について学ぶということは、自分の家庭について考える、それから地域について考えていくということであります。 ある住教育のセミナーではこういうことを学ぶそうですけれども、家の中の人間関係というのは家族であって、また家の中の仕事というのは家事ですと。こういったことに家族で取り組んでいく中で家族のコミュニケーションが活発になって、そういった中から、例えば大人から子供が学んでコミュニケーション能力が向上していったり、また、いろんなことに、自分が家庭の中の仕事に取り組んでいくことで自己肯定感の向上につながっていくとか、こういった話もセミナーの中でされるそうです。 それから、女性活躍の観点というところで申し上げると、今申し上げたように、家族の仕事、要するに家事をそれぞれ家族が役割を持って行っていくというところを学ぶことになりまして、かつ、この住教育というのは、どちらかというと男性が関心が高いんですね。なので、こういうセミナーを開くと男性の方がたくさん参加をしていただいて、その中で自分の家族について考えていただくということで、私は、自然とお父さんが自分の家族のこと、子育てや家事のことに関心を持って、また地域にもいろいろと参加していっていただくことにつながるのではないかなと、このように思っているんですけれども、内閣府さん、是非こういう女性活躍の観点からもこの住教育ということに関心を持っていただければと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(渡邉清君) 内閣府の男女共同参画局でございます。 先生御指摘のとおり、住教育は家庭、地域を考えることにつながり、また、家族の仕事の分担ですとか、それから家族そのものを問い直すといった非常に大事な教育であると考えております。住教育を通じまして、住まいを慈しみ、また住まいを取り巻く地域への目を向けるという、そういったきっかけとなり、ひいては、男性の家事、育児への参画ということも促進されていくことが期待されるのではないかと思います。 我が国において女性活躍を更に進めていくためには男性の家事、育児等への参画促進が不可欠でありまして、引き続き、男性の育児休業取得促進、男性の家事、育児への参画についての国民全体の機運醸成に取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木さやか君 ありがとうございます。是非、この普及の応援をお願いできればと思います。 大臣にちょっと御感想を伺いたいんですけれども、今申し上げたように、この住教育ということ、まだ余り知られていないかなというふうに思っています。これは、子供たちにとっても、そして大人にとっても非常に重要ではないかなと思います。 そして、例えば高齢者の方が、この住教育を通じて空き家についての鑑定の資格を学んで、取得をしていただいて、そして地域で空き家対策に活躍するという例もございます。ですので、生涯を通じてこの住教育というのは、その方自身の活躍のためにも、また地域の発展のためにも重要ではないかと思っているんですけれども、生涯学習としての住教育を是非応援していただければと思いますが、これまでの議論等を聞いていただいての大臣の御感想等ありましたら、伺いたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 今、佐々木先生からお話がありましたように、この住教育、家庭生活とか地域への愛着などにつながる大事な教育であると考えております。 大人の前段階の学校教育でございますが、小中高を通じて、発達の段階に応じて家庭科等で住生活に関する学習を行っておるところでございます。新指導要領において、例えば、安全や環境に配慮した住生活とまちづくり、日本の住文化の継承、創造について考察し、工夫をすること、こういうことが、これ高等学校の家庭科でございますが、記述があるところでございます。 こうした学校での学習を踏まえて、今度大人になりますと、公民館等の社会教育施設において成人、高齢者等を対象に、例えば、これ神奈川の藤沢の例ですが、住環境と健康について考えようとか、京都の宇治市では高齢期の住環境と、こういったテーマを設定しまして、住まい、住環境に関する講座等が行われているところでございます。 今後、住教育の普及推進に取り組んでおられる国土交通省等の関係省庁と連携を図りながら、社会教育の場において大人に対する住教育を行う機会を広げていくことが大事であると考えておりまして、各都道府県教育委員会への行政説明時にこういうことを紹介するですとか、公民館主事とか社会教育主事等、社会教育関係者への研修機会等を通じて事例を紹介する、また、そのほか、社会教育関係団体が行う全国大会等で住教育の事例紹介や重要性を伝える取組を実施すると。こういう取組を通じてしっかりとやってまいりたいと思っております。
○佐々木さやか君 力強い御答弁いただきまして、誠にありがとうございます。 その地域のためにも、非常に御自身のためにも役に立つと思いますし、冒頭申し上げたように、長い目で見ますと、空き家の発生の防止ということにもつながっていくと思いますので、是非よろしくお願いいたします。 以上で終わります。ありがとうございました。
○大島九州男君 国民民主党の新緑風会、大島九州男でございます。 今日は、日本漢字検定能力協会の理事長さんに出席をお願いをしたわけでございますけれども、その出席がかなっておりませんので、ちょっと質疑というよりは、なかなか答えを得られないようなことが多々あるんではないかと思いますから、特に内閣府においては、私が聞きたいことをしっかりと聞き留めて、また漢検に確認するなり問合せをしていただくようなことが多いと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 まず最初の質問は、前回の委員会のときに副大臣がおっしゃっていただきました漢検の理事長の発言、委員会でのそごのある発言について確認をしていただくということでありましたが、確認をしていただきましたでしょうか。
○副大臣(田中良生君) 先週の七日木曜日に委員から御指摘をいただいたその後に、内閣府から協会に対しましてこの高坂理事長の答弁の趣旨を質問して、今現在、引き続き確認中であります。 できるだけ速やかにこの発言の趣旨を確認して、委員に御報告できるように協会と今やり取りを進めさせていただいているところであります。
○大島九州男君 中身が中身だけに、委員会できっちりと説明をした話ですから、回答をきちんとしていただきたいというふうに思っているんですが、前回私は質疑の中でも言いましたが、亡くなられた方の主張と漢検側の主張が違うということでありますけれども、私自身もまずそこの確認調査をさせていただいたわけであります。 ちょうど先週でしたね、六月の三日の日に、江向さん、亡くなった方の御遺族と友人五人の方と私はお会いをしてきました。皆さんにいろいろ話を聞かせていただくと、漢検協会在籍時に漢検役員や幹部職員からやはりパワーハラスメントを受けていた状況や、それを御遺族や友人にお話もされていたと。そして精神的に追い込まれてうつ病を罹患された後、弁護士に相談して漢検協会と交渉をしていた事実もありましたし、アルコール依存症になって生活が乱れていった経緯なんかもお聞かせいただきました。そして、陳述書がありましたけれども、その陳述書に書いてあることは、ああ、客観的に私が聞いてもそうだなというふうに思った次第であります。 高坂理事長は当時、漢検協会の常勤の理事であり理事長だったと。この陳述書を知らないということはないんだと思う。それは何でかというと、漢検協会が原告となって提訴した訴訟において提出されたものですから、当然、それは理事長は職務上その訴訟についてちゃんと監督する責任があったわけでしょうから、当然、裁判所に出されたそういう資料を見ていないとか知らないということはちょっと信じ難いなと。 もし平成二十四年一月五日に江向さんが陳述書を提出した時点で、理事長としてそのパワハラの実態について真摯に調査したり是正措置を行っていれば、平成二十六年の六月二十六日にお亡くなりになったんですけれども、自ら命を絶つことは避けられた可能性も低くなかったんじゃないか、私はそのように受け止めているわけであります。 この陳述書で、江向さんと同様な状況に追い込まれて退職をしたという方もいらっしゃるんですね。そういうことを鑑みますと、漢検協会には労働基準法など各種労働法令を遵守するための、法令を遵守するような委員会とかを内部に設置されて、そういうことをやられているのかどうか、お聞かせください。
○政府参考人(相馬清貴君) お答え申し上げます。 委員御指摘の点につきまして協会に確認したところ、協会は労働基準法等の法令を遵守して法人運営を行っているとのことでございました。 具体的には、弁護士あるいは公認会計士である監事による監査や監査法人による外部監査を受けているということでございます。また、法人の内部的なガバナンスを担保するために内部統制室を設置し、職員が内部通報窓口を通じて法律事務所に連絡できる体制も整えているとのことでございました。 以上でございます。
○大島九州男君 じゃ、そういう内部統制室という部署があってコンプライアンスを管理しているというなら、平成二十九年の十二月に出ている陳述書にもあるんですが、昭和六十一年から退職までの約三十年間、株式会社JSOLというところに勤務をして漢検協会の担当をしておりました。平成二十七年八月二十七日付けの陳述書を提出したことに対し、漢検協会からJSOLへ抗議があったため漢検協会の担当を外されて、その後いづらくなって定年まで二年を残して平成二十八年三月に退職した、その取引先の従業員の方もいらっしゃるんですね。 これは、漢検協会の理事や幹部職員、まさにコンプライアンスを担当する内部統制室の職員までも取引先の社員に対して強い圧力を掛けていた、そして三十年も長年勤めた会社を退職せざるを得ない状況に追いやったというような陳述書が出ているわけですよね。だから、こういう裁判に出ているような資料を見ても、それが内部統制でちゃんと機能しているかというのは非常に疑いが多いところであると。だから、こういうことについても直接漢検の方にお伺いしないと、これはもう内閣府に聞いても答えの出てくるわけないわけであります。 不可解なことというのは、ちょっともう今日は数々あるので簡単に行きますが、まず、文科省が昔、平成十九年に漢検協会の決算について、六億六千万に達する多額の収支差額が出たので受験料の値下げを指導した、それは、そのときの指導として漢検は受け入れましたと。そして、今回、平成二十七年度に受験料を最低でも一一%、最大では五〇%の大幅な値上げをしているんですよ。そして、平成二十七年度の収支差額は六億九千万円黒字になっているんですね。これまた、どう受けるかあれですけど、平成二十七年度は値上げによって六億九千万の黒字になっているんですけど、志願者というのは五万人も減っているんですよ。五万人減って、それで六億九千万の黒字を出すような、こういう運営が本当にいいのかと。 当時、漢検はもうかっていたから値下げしろといって値下げをさせ、五万人も受験生が減っているのに六億九千万も利益を上げるような値上げを、これは別に内閣府が指導したり文科省が指導したわけじゃないでしょうが、そういうことが行われている。 じゃ、その利益を公益法人として社会的なものに使っているとか、いろんな国際貢献に使っているとか、日本の文化を発信するために海外にいろんなものを何か発信したりするのにお金を使っているとかいうならまだしも、前回指摘もさせていただきましたが、京都市から漢検協会は、中学校の跡地を借地権と保証金で合計五億六千百万円というのを払って、家賃は月額坪単価が三千五百十円です、坪単価が。前回ちょっと指摘をした特定非営利活動法人京都文化協会というのは、やはり京都市内の中学の跡地を借地権料、保証金なしで京都市から月額坪単価で七百三十八円で賃貸しているというのが、この間の質問で御指摘をさせていただいている。 この差額、当然交渉の仕方とか、いろんな条件によって違うことはあるだろうなということがあるので、この賃貸条件が適切かどうか、近隣の類似物件も調べたら、例えば京都市の学校跡地の賃貸料金の事例として、漢検協会より後、平成二十八年七月八日に、NTTの都市開発が、営利目的のホテル用地として、やはり市内の小学校の跡地を入札によって漢検と同様に六十年の定期借地契約を締結しております。 そのとき、漢検協会が応募申請した平成二十四年と比較すると、二十七年は京都の土地の値段も倍近く上がっているようなそういう流れの中で、この物件は漢検協会の物件と直線距離で五百メートルほどしか離れていない、京都で一番観光客の多い清水寺と隣接する場所でありますから、京都でも有数の一等地です。漢検協会の物件に隣接する八坂神社より格段に観光客の多いその物件の月額の坪単価は千九百一円であります。漢検協会は月額坪単価三千五百十円、先ほど言いましたように。漢検協会は、営利法人であるNTT都市開発よりも一・八倍も高い値段で契約している。これもおかしいよねと。 それで、NTT都市開発と京都市の広報資料を見ると、建物は既存のものを使用することに文化的メリットがあるということで、そのままそれを、既存のものを使用している。ところが漢検は、全て壊して、二十三億ぐらい掛けて新しいものを造ったんですね、マンガミュージアムとかそういう感じだったと思いますが。こういうことも非常におかしいんじゃないのかと。 そしてまた、別の京都の物件の賃貸の関係を調べましたら、京都市の財政局の賃貸希望価格が月額坪単価二千四百五十円ぐらいであった、その物件の入札が十社ぐらい応募があって、最終三社に絞って競争入札したら、京都市の希望価格に届かない月額二千四百五十円という、そういうところで入札が落ちたという話なんですね。若干、まあまあ、ぎりぎり安いところですが。それに比べても、漢検はこれ競争相手なかったんですよ。なかったのに、自ら月額三千五百十円を提示して応募して、京都市と契約している。これもおかしい。 何がもっとおかしいかというと、先ほど言った月額坪単価七百三十八円で契約をしている京都文化協会という法人は、漢検協会の専務理事と漢検の業務委託者であったA氏、この間も言いましたが足立さんでしたね、A氏という人がNPO法人で、漢検協会の評議員に就任をしている筒井さんという理事も務めている、要は何が言いたいかというと、安く借りているNPO法人の役員が漢検の役員と同じ人たちがいると。そうしたら、当然安く、いや、うちは七百三十八円でこうやってやっている法人もあるんですから、こういう形で少しでも安くしてくださいよとか言うのが当たり前じゃないですかと。こういうことについても漢検は納得いく説明をしていないわけですよ。 それで、まだまだおかしいのは、この応募申請書にその足立さんという職員、漢検の職員でもないのに名前を連ねている理由について、これ裁判で答弁書が出ているんですけど、この足立さんは、漢検協会の職員であるかのような名簿が作成されていたんです。それはなぜかと聞いたら、京都市からの要望に基づくものだったと。これ、裁判の記録にあるんですよ。被告の足立さんというのが職員であるかのような表示をした名簿を、何でそういうのがあるのかと言ったら、京都市との打合せ会議に被告の足立さんが出席できるように京都市から足立さんを名簿に記載するように求められたからと、こういうのも裁判でやり取りがあるんです。これも不思議でしようがない。 この入札の主体者である京都市が応募者に自分の、何か、この人を入れてくださいなんて言って、そしてなおかつ三千五百円もするような高い、その足立さんというのは自分のNPOでは七百三十八円ぐらいで契約をしている当の本人ですよ。これまた不思議ですよね。そしてまた、この京都市の契約をした教育委員会の委員長さんという人が、後に漢検協会の理事に就任するわけですよ。これも不思議でしようがない。 受験料を値上げして、五万人も受験者が減っているのに、六億九千万もの利益を上げ、その使い道はまさしく無駄遣い、公益法人としてはあり得ないお金の支出をしている。これは、客観的に事実を見ると、これはおかしいよねと。だから、漢検に説明を求めているにもかかわらず、忙しいから来れませんというならまだ分かりますが、前回の委員会で説明を尽くしたので説明する必要はないというようなことで出席をしなかったと。このインターネット中継で漢検の関係者の方も聞かれていると思うんでしょうけど、まあそういうことがよく言えたなと、この委員会に。私はもう客観的にそう思うわけであります。 以上のように、漢検協会は、志願者が減少し続け収入が減る一方、先日も言いました、電話の入替え費用に一億円、システム開発費で八億八千万、本部ビル建設費で二十三億と多額の投資を行って、それによって赤字決算を計上して、結果的に赤字を理由に受験料を値上げしている。こういうおかしな経営をしていることに対して、私は率直に疑問を投げかけ、質問をしたいということで漢検にお願いをしているわけでありますけれども、副大臣、所管する内閣府としてどのように対応されますか。
○副大臣(田中良生君) 今るる委員の方からお話がありました。 詳細な事実に関しては、現時点において内閣府としては詳細に対しては把握をしていない状況であり、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、先般、委員からの御指摘がありました点について協会の方にも確認をさせていただく中で、協会からは、今既にこの第三者による外部調査委員会、これを立ち上げて調査をしているということも聞いている状況にあります。 いずれにいたしましても、内閣府としては、この外部調査委員会による調査、これを注視してまいりたいと、そのように考えているところであります。
○大島九州男君 それでは、まず、その第三者委員会の名簿、誰がやっているのかを提出をしていただきたいということと、前回も言いましたが、委員会で虚偽とも取れる答弁をしているわけですから、これは、委員長、是非この文教科学委員会として、文科委員会として、参考人として出席いただくことを要請をいたします。
○委員長(高階恵美子君) 後刻理事会で協議いたします。 質問時間が、申合せの時間参っております。おまとめください。
○大島九州男君 はい。 ということでございますので、是非内閣府はしっかりと対応していただくことを望んで、質問を終わります。
○伊藤孝恵君 国民民主党・新緑風会の伊藤孝恵です。 早速、今お配りしております資料の一の一、御覧ください。法科大学院の志願者が十一年連続で減っているという記事であります。十年前の二〇%になってしまったそうです。 司法改革による司法試験合格者年間三千人構想の下、大学から法科大学院という仕組みをつくったのは文科省であります。志願者が減っているということは文科政策として魅力がないということになります。そして、それは直接この国の将来の三権の一翼が弱体化する、市民の権利を守る機能が低下するということにつながります。 減少の理由は複数の要因かと思いますけれども、資料一の四を御覧ください。法学部在学学生に、法曹志望、つまり法科大学院に行くなどに当たっての不安や迷い、断念の理由について聞いたアンケートによれば、法科大学院自体への不安のほか、経済的な理由が②と⑤に挙げられております。特に、進路を決める四年次以上については五三・五%もの学生が、⑤司法修習の一年間、貸与制の下で給与の支給を受けられないを挙げている状態です。合格率への不安や適性への迷いならいざ知らず、経済的な理由で断念するという状態はどうなのかというふうに思う次第であります。 戦後六十五年間、日本国憲法の下では、裁判官、検察官、弁護士など法曹三者は全てが国民の基本的人権を守る司法の担い手であることから、一年間の修習期間中はアルバイトも禁止されているため、生活保障として給費が支払われておりました。しかしながら、二〇〇四年、国は財政難を理由に、議論を尽くさないまま、修習中の給費はなし、申請する者に対しては最高裁が貸し付ける貸与制の導入を決定しました。資料一の二を御覧ください。二〇一一年から、実際に六十五期と言われる修習生から貸与制は開始されました。給費制の成り立ちは、そもそも国の責務として多様な法曹人を養成することが目的であるとして生まれたものだし、修習専念義務を課しておいてこれはやっぱりおかしいよということで、昨年、七十一期から貸与制を一部残しつつも給付金を支給する制度が復活いたしました。 しかし、貸与制の期間に司法修習を受けていた方々、いわゆる谷間世代と言われているそうですけれども、一万一千八十三人、これらの方々は法曹全体の今四分の一に当たるそうですけれども、その方々への措置は何らされておりません。資料一の三は給費制と貸与制の場合の経済状態を比較しております。これまこと不条理な状態であります。 資料一の二の下の写真は、今年のお正月明けに谷間世代に届いた通知というか催促状のようでありますけれども、来月、七月二十五日が初の返還日であることが通知されました。恐らくマスコミでも、この件、七月二十五日には報じられると思いますけれども、それがどういったメッセージ性を持つのか。三権の一翼を担う志を立てた若者が、その使命や重要性、公共性に悩むことはあっても、不条理な経済的負担や谷間世代とそれ以外の世代の分断に苦しめられる姿はどう映るのか、ますます法曹を志す若者を減らすことにならないか、現役法曹人の落胆を生まないか、危惧するところであります。 大臣、これ谷間世代がふびんだからとか不公平だからという世界観を通り越して、これはどうやってこの国の権利保障を実現する人材を確保するのかというような話につながってくるというふうに思います。早急にこの返還期限の延期、それから谷間世代への抜本的な是正策を講じる必要があると思いますけれども、御所見をお聞かせください。
○政府参考人(小出邦夫君) お答えいたします。 委員御指摘の従前の貸与制の下で司法修習を終えた、いわゆる谷間世代の司法修習生に対する救済措置につきましては、修習給付金制度の制度設計の際にも検討されたところでございますが、既に修習を終えている者に対して、国の財政負担を伴う事後的な救済措置を実施することについて国民的な理解を得ることは困難だと考えられることや、また仮に何らかの救済措置を実施するといたしましても、従前の貸与制下において貸与を受けていない者等の取扱いをどうするかといった制度設計上の困難な問題もあるというところでございます。 従前の貸与制下で貸与を受けた司法修習生につきましては、災害、傷病、その他やむを得ない理由によって返還が困難となった場合や、返還が経済的に困難である事由として最高裁判所の定める事由がある場合には、最高裁判所に対して個別に貸与金の償還期限の猶予を申請することが可能とされております。このような事由が認められない場合にまで償還期限の延期や猶予を一律に行う必要性、合理性は認められないというふうに考えているところでございまして、この谷間世代の司法修習生に対しまして、立法措置により何らかの救済措置、償還期限の延期でありますとか抜本的な救済策を講じるということは考えていないというところでございます。
○伊藤孝恵君 今御答弁にありましたような、国民的な理解を得られるのは困難でありますとか制度的に設計が困難でありますとか、そういうのって、困難を克服しようというか困難に何か取り組もうというようなことも何らされていない中で、その困難の理由をあげつらわれるというのは非常に不服でありますし、私がお話聞いた方が、ある弁護士の若い女性の方でしたけれども、ブラックバイトから抜け出せなくて苦しむ学生からお金なんてもらえません、弱い人、困っている人の力になりたくて弁護士になったのに、伴走したくても借金とのはざまで苦しいですというふうにおっしゃっておりました。 これ、大臣、一度返還が開始されたら更に煩雑な手続が必要になってしまいます。是非早急に、大至急、困難ですというふうに断罪しないで、司法修習の谷間世代問題について是非御検討をお願いいたします。大臣から一言お願いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど法務省から答弁ございましたが、司法修習に関する制度というのは法務省が所管をしておりますので、法務省において適切に対応されるべき問題であろうかと、こういうふうに考えております。
○伊藤孝恵君 法務省、是非もう一度再考をお願いいたします。 さて、次は多文化共生について伺います。 多文化共生とは、言わずもがなですけれども、全ての人が国籍、民族等の文化的違いを認め合い、対等な関係を築きながら地域社会の構成員として生きていくことであります。今年四月からは、東京都世田谷区で多文化共生を推進する条例等も施行されております。 私は、愛知県犬山市という岐阜県との県境にある人口七万四千弱、国宝犬山城がある美しい城下町で育ちましたけれども、昨年、この町に日本初の外国出身の市議会議長、ビアンキ・アンソニー議長というニューヨーカーですけれども、が誕生いたしました。そして、そのビアンキ議長の、発言することは市民の権利という発案で、市議会で市民が発言し、その提案内容を議員間討議でブラッシュアップしていくという市民フリースピーチ制度が始まりました。今月六日に第二回が行われたんですけれども、犬山市内で長年、海外から来た小中学生を対象とした日本語指導や学習支援、地域での居場所づくりの活動を続けておられるNPO法人シェイクハンズの松本里美さんが議場に立たれまして、市内には外国籍の子供が、公立小中学校に九十五人、幼稚園や子ども未来園に四十二人、乳幼児が七十八人いるとした上で、来日したてや転入時には日本語の初期指導教室を、就学前にはプレスクールをというふうに呼びかけられておられました。松本さんのように、本当に熱心に愛情を持って、地元で生活者になった外国人の子供たちを地域みんなで育てるという環境づくり、まさに行政の手が届いていないところを手当てしてくださっている方は実は全国にたくさんいらっしゃいます。 平成二十八年度の日本語教育実態調査では、日本語教育に取り組んでいるNPO法人等は三百三十八団体あり、自主夜間中学なども含めて、主には善意によって学びの場が提供されている状態です。利用する子供は増えるのに、資金やスタッフ、ボランティアの数も足らず、厳しい運営が続いていらっしゃいます。 果たしてこれでいいのかというところで、資料二の一を御覧ください。 日本語指導が必要な外国籍の児童や、日本語が理解できないまま日本国籍を得た子供の数は増加する一方であります。また、外国人の保護者に子供を就学させる義務はないため、不就学の問題や義務教育対象年齢を超えた青年などの行政の対応というのは、今ないに等しいような状態であります。私は、昨日、日本で暮らす外国人の児童生徒等の中で不就学の児童というのはどのぐらいいるんですかというふうに関係各省に聞いたところ、把握している部局というのはありませんでした。 資料二の二ですけれども、在留外国人というのは、平成二十八年度、過去最高の二百三十八万人、我が国の人口の約一・九%を占め、日本語学習を必要としている人が増えていますというようなグラフになっております。 そして、資料二の三ですけれども、世界の中でもぬきんでて生産人口が減少していく日本の実態が理解できる国連の二〇一七年のリビジョンであります。 大臣に伺います。我が国で暮らす外国をルーツとする人たち、そして子供たちというのは今後どのくらい増えると見込まれ、そして義務教育の現場ではどのように対応していくおつもりでしょうか。
○政府参考人(高橋道和君) まず、公立小中高等学校における日本語指導が必要な児童生徒数はこの十年間で一・七倍に増加をしております。また、この児童生徒の在籍する地域の分布について見ますと、上位六都府県に全体の六割というふうな形で特定地域への集住化の傾向が見える一方で、在籍者が一人から四人の学校数が在籍学校の七割を超えている状況であり、こういった児童生徒が全国に散在化する状況も一層顕著になっている、そして児童生徒が使用する言語も多様化する傾向が見られると、こういったことが小中高等学校の日本語指導が必要な児童生徒数の最近の現状でございます。 こうした傾向が今後どのように推移するかについて文科省として明確な将来推計必ずしも行っておりませんけれども、これらの児童生徒へきめ細かく指導、支援できる体制の整備充実、これが重要であると、それから、これらの児童生徒の教育に携わる教師や支援員などの資質の向上、こういったことも重要な課題であると認識しているところでございます。
○伊藤孝恵君 その一・七倍になっているという現実からしても、それでこの国連のリビジョンから見ても、やはりこれはもう増えてどんどんどんどんいくんだろうと。そのときに、我が国の義務教育の部分で受け止められるのか。きめ細やかにというふうにおっしゃいましたけれども、じゃ、具体的に今きめ細かくできていないところはどこで、それをどういうふうに改善していくのか、そういったところまで話し合われているんでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 日本語指導が必要な児童生徒については、今答弁いたしましたように、きめ細かく指導、支援できる体制の整備充実、それからこういう児童生徒の教育に携わる教師、支援員等の資質、能力の向上、これが重要であると考えております。 この課題に対応するために、外国人児童生徒等の教育のための教員の加配定数の一部につきましては、昨年三月に義務標準法が改正になりまして、対象となる児童生徒数に応じて算定される基礎定数というふうにいたしました。この基礎定数化を二〇一七年度から十年間で計画的に進めるということによりまして、二〇二六年度には対象児童生徒十八人に対して一名の教員定数が算定されるということになるわけでございます。 また、こうした児童生徒の在籍する学校への日本語指導員及び母語、母国語の支援員の派遣など、地方自治体が行っておられる取組を支援する補助事業、また、外国人児童生徒等の教育を担う教師の資質、能力の向上のための研修等に関するカリキュラムの開発を実施をしておるところでございます。 こうした施策を引き続き充実させまして、日本語指導が必要な児童生徒に対する支援に努めてまいりたいと考えております。
○伊藤孝恵君 昨日の新聞にも、外国人児童生徒の増加を背景に、来年度から海外の日本人学校で教育実習を受けられるようにするという、教育職員免許法施行規則を改正するというような報道もありまして、文科省も課題感を持っていらっしゃるんだなというふうに思いました。 また、義務教育以上に深刻なのが、彼らの高校進学の問題であります。日本で生きていく上で高校卒業資格は取っておきたいけれども、日本語が不自由な子供たちにとって入学試験は大きなハードルでありますし、義務教育ではないので家計の負担も重くなります。日本語は複雑だし、日本の学校制度も大変複雑であると。進学希望者は増えているのに、都立高校では外国人特別枠が削減されるなど、状況はむしろ悪化しているということです。 今後、どのように彼らに教育という社会で生き抜く力というのを授け、働いて、また税を納める生活者になってもらうのか、文科政策というのは大変重要になるかと思われますけれども、大臣の御所見伺います。
○政府参考人(高橋道和君) 日本語指導が必要な児童生徒、特に中学生にとって高校への進学の道を確保することも大変重要な課題でございます。 こういった観点も含めまして、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたけれども、教員の加配定数の一部を今回基礎定数化をするということによって、各自治体においては見通しを持ってしっかりとそういった教員を配置できるようにするといった改善を昨年度いたしました。 さらに、今大臣からも答弁申し上げましたけれども、日本語指導員、母語支援員の派遣など、しっかりと取組を支援することによりまして、そういった日本語指導が必要な、特に高校進学を控えた中学生への取組についてもしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○伊藤孝恵君 次は是非大臣にお答えいただきたいと思うんですけれども、やはり政府というのは総合的な外国人受入れ政策というのが不在であります。 語学支援というのは、本来、総合政策、そういった外国人の受入れ政策の総合政策の中の一環として位置付けられるものであるべきでありまして、例えばドイツでは、移民が社会から疎外された過去の反省から、長期滞在などを含む外国人に一定期間のドイツ語講習受講を義務付ける仕組みがあります。同じことは、まあ日本の財政を考えれば到底できないものだと、難しいかもしれませんけれども、言葉の問題を軽視したまま場当たり的に労働力として外国人を迎え入れれば、社会の分断を生みます。 日本語習得をボランティアや自助努力に任せる考え方から、生活や就労に必要な学習機会を国として保障するといったような制度の検討に入る、そういったフェーズに来ているというふうに思うんですが、大臣の御所見、伺います。
○国務大臣(林芳正君) ヨーロッパにおいて今先生が御指摘のあったような状況が、結果として、因果関係はちょっと分かりませんが、そういう外国人だけが住んでいるエリアというのになって、いろんなテロ等がそういうところから発生をしていると。また、その逆に、リアクションとして、今度はそもそもそういう人が来ないようにするべきだという主張をする政治勢力が出てくると。これ、我々はヨーロッパの事例として知っておるわけでございまして、我が国はまだそこまでの規模感はないということでありましょうけれども、委員が今御指摘になったように着実に今増えてきておると、こういうことでございます。 技能実習や外国人労働者ということであればいつかはお帰りになる、こういう方かもしれませんけれども、そうではなくて、もう少し長いスパンで滞在するという方が増えてこられれば、しっかりとやはり日本語を学んでもらって、コミュニケーションを、職場や学校は当然でございますが、地域の中でしっかりと溶け込んでいただくと。例えばごみの出し方一つについてもそういうことを言われているわけでございますので、これは、文科省一省にとどまる問題ではございませんけれども、政府全体としてしっかりと長期的視野に立って検討すべき課題だと、こういうふうに認識をしております。
○伊藤孝恵君 まさに、政府全体で長期的視野を持って検討していただくようにお願い申し上げます。 最後に、私の地元愛知県知立市にある知立東小学校は、児童の六割が実は外国をルーツとする児童であります。新入生の七割以上がブラジルなどの外国国籍であることから、入学式ではポルトガル語の通訳も行われるそうです。六年生の在校生のお姉さんの歓迎の言葉がすてきだったので、最後に御紹介します。この学校の良いところは、いろんな国の人と仲よくなれることです。 終わります。
○神本美恵子君 立憲民主党・民友会の神本美恵子でございます。 今、司法修習や日本語の教育についての質問ありました。少し重なると思いますが、奨学金の問題です。大学へ行く学生さんたちへの経済的な支援の在り方について、まず質問したいと思います。 日本の奨学金制度というのは、奨学金とはいえ、実質、借金、ローンの形になっているのではないかと、のではないかではなくて、有利子、無利子がありますけれども、どちらも返還義務があって、滞納すれば延滞金が付いて、しかし、一定期間滞納が続くとブラックリスト化されるという、まさにローン地獄に陥ってしまう、あるいは奨学金破産というような事態になってしまうというような現状になっております。 民主党政権のときには、そういったことにならないようにということで、所得連動返還型奨学金というものを導入いたしました。今もそれはありますけれども、こういった経済格差が拡大して非正規雇用が増えて、返す意思はあるんだけれども実際返せないという返還困難者について、政府は一定の今様々な制度を導入して取り組んでいただいていることは理解をしております。 資料としてお配りしておりますように、こういう返還困難者への救済措置ということで、減額返還制度、返還期限猶予制度、返還免除制度というようなものを設けて、様々な事情で今なかなか返せないという人に対してはやってくれているのは分かっているんですけれども、この中の返還猶予制度についてですが、二〇一四年に期限が五年から十年に延長されましたけれども、そのときの対象者が来年度、二〇一九年の春以降に期限切れを迎えてしまうという今ときにあります。 この五年間で家計状況が大きく改善されていればいいんですけれども、そういう状況にない中で期限切れを迎えた返還困難者に対する取組が必要ではないかという問題意識でまずお聞きしたいと思います。 この返還期限猶予というのは現在どのぐらい利用されているのか、件数と実人数とを教えていただきたいと思います。また、その猶予を申請した、申請承認された事由はどのようになっているのか、お答えください。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 返還期限猶予制度の利用状況についてでございますけれども、平成二十九年度に申請された件数は十五万八千二百十五件でございまして、そのうち猶予として承認された件数は十五万五千四百七十七件であると日本学生支援機構から聞いておるところでございます。なお、それに対する人数については集計していないということでございます。 なお、承認された者の申請理由としましては、経済困難、失業中等、経済的な理由を挙げるものが八六%を超えるというふうに聞いておるところでございます。
○神本美恵子君 数字を出していただきましたが、資料の二の方に、これは二〇一五年の資料になっておりますので、今お答えいただいたのは一番直近のデータだったというふうに思います。 これは、経済的困難とそれから失業中を分けてチェックするように申請書ではなっているんですけれども、それぞれの数値が分かりましたら教えてください。
○政府参考人(義本博司君) 平成二十九年度に返還期限猶予の承認がなされたもののうち、経済困難、失業中等の件数は九万八千九百二十二件でございますけれども、経済困難、失業中等については経済的な事由ということで整理しておりますので、その内訳は集計していないということでございます。 なお、事務的には、その件数について事由ごとについて整理するということは時間をいただければ可能でございますので、現時点においてはそれぞれの内訳については分からないということでございます。
○神本美恵子君 後ほどで結構ですので、そこは分けてお願いしたいと思います。 実際にこの猶予を受けている今数字いただきましたけれども、その人の中で来年四月以降にこの猶予の期限切れを迎える人がどのくらいの規模で出てくるのかということは想定されておりますでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 仮に、昨年度において返還猶予九年目であった方全員が来年二〇一九年四月に引き続き猶予を受けるとすればでございますけれども、二〇一九年四月において返還期限猶予の制限年数に達する可能性がある方は千八百六十四人と承知しております。
○神本美恵子君 ありがとうございました。 例えば、二〇一四年三月末時点で通算五年の猶予期間を使い切った方で、一四年の期限延長以降、経済困難や失業中を事由に現在まで連続して猶予を受け続けている方がどのくらいいるかということで、今の数字は考えられたんでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 先ほど答弁申し上げましたように、来年の一九年において、最大でございますけれども、十年の制限期限が到来する方について、数字として私どもが把握しているものとして千八百六十四人ということでございます。
○神本美恵子君 今、経済困難で受けている方が九万八千何人とさっきおっしゃいましたけれども、その中で来年四月以降に期限切れを迎える人は千八百六十四人という数字でございますが、これは九万八千人のうちの期限切れで、もうみんな、ほかは返せるというふうに考えていらっしゃるということですか。
○政府参考人(義本博司君) 先ほど申しましたように、猶予の承認については毎年度ずつやっておりますけれども、先ほど申しましたように、借りた期間が猶予として最大十年ということになっておりますので、来年の四月に十年の期限を到来する方が、今申し上げましたように千八百六十四人ということになるわけでございます。
○神本美恵子君 じゃ、その方たちが経済的に今良くなっているかということは分かりませんよね。ですから、二〇一九年、来年春を迎えるとその方たちは返せない場合はどうしたらいいんでしょうか。
○政府参考人(義本博司君) 様々な事情によりまして、卒業後厳しい経済的な状況に置かれて返還が困難な方につきましては、先ほど委員御紹介いただきましたように、返還期限猶予あるいは減額返還などの制度を取っているところでございます。また、減額返還につきましては、二〇一七年度からでございますけれども、二分の一に減額することに加えて、新たに三分の一に減額するということも可能な制度に取っているところでございます。 期限を迎えた方につきましては、この返還金が次の世代の奨学金の原資となるということから、事業の健全性を確保する観点から、猶予期限を満了した方については更なる猶予は延長は難しいということでございますので、趣旨を理解いただきまして、減額返還制度を利用するなどして少しずつでも返還いただきたいというふうに考えております。
○神本美恵子君 減額制度というのもありますからそれを使ったらということですけれども、減額で少しずつといっても、本当に三百万円以下の収入で生活をしている人にとっては五千、一万円という、減額制度を使ってもそれを返すのも大変無理を重ねて、返済ができるのかどうかというような心配もあるやに聞いております。 具体的な事例として、結婚や出産、子育てを諦めているというようなお話も事例として聞いたことがあるんですね。例えば、これは労福協という、労働者福祉協議会、奨学金について非常に熱心に取り組んでいただいているところなんですけれども、そこに寄せられた今年の一月のお話なんですけど、二十四歳の女性、家庭が裕福でなく、私大に通うために最高額四年間借りていました。就職二年目で独り暮らしをしていますが、毎月の生活費がいっぱいいっぱいでまだ余裕がないために奨学金の返済猶予を申請しています。これから先のことを思うと、自分の生活で精いっぱいなのに、結婚して子供を育てられるのか、自分の子供にも同じような苦労を掛けてしまうのではないかと今から考えてしまいます。自分以外の人に迷惑を掛けてしまうのではないかと思うと、結婚などに対する考え方も前向きではありませんというような声とか、それから、これは去年の十一月に、やっぱり二十九歳の女性が寄せられた声なんですけれども、公務員の方なんですけれども、現在お付き合いしている方から、私が奨学金を借りているということで家族が反対しているから結婚できない、今すぐ返済することはできないのかと言われましたというような声があって、この奨学金という借金が将来の人生設計に大きな影を落としているということを考えますと、この二〇一九年問題ということについても、今本当に景気が良くなって求人倍率は上がっていますけれども、こういう人たちが本当に生計を立てて奨学金を返済していくという見通しを持ったことができない現状があるということを是非認識していただいて、給付型奨学金が始まったことも分かります、でも、それもたった二万人からですので、これを拡大することと併せて、冒頭紹介しました民主党政権のときの所得連動返還型奨学金、これをもっと拡大するとか、この制度だと一定の年収に達するまでは期限の制約なく返還を猶予するということになっておりますし、イギリスなんかでは、ずっと返せない場合は三十年以上たったらもういいよというような制度もあるやに聞いておりますので、こういったふうに、来年、千八百人と今概数をおっしゃいましたけれども、二〇一九年を迎える人たちに対して、減額制度だけではなくて何らかの、あと五年延ばすとか、そういうことも含めて考えていただきたいと思いますが、最後にこの問題、大臣、お答えをお願いします。
○国務大臣(林芳正君) いろんな事例もお聞かせいただいたところでございます。いろんな制度を、今度は新しい経済政策パッケージにおいて、今委員から御指摘があったように充実させていこうと、こういうことをやっていくわけでございますので、諸般の政策を更に拡充をしていきたいと、こういうふうに思っておるところでございます。 一方で、先ほど局長も答弁をいたしましたが、やはり返していただいたお金が次の世代のお金になるという、こういう性格もございますので、いろんな状況に応じてということでございますが、先ほどの答弁にあったように、この減額返還制度等々利用して少しずつでも返還をしていただければと思っておるところでございます。
○神本美恵子君 返す意思が薄いという人に対してはしっかりと返還を促していただきたいと思いますが、先ほど紹介しましたように、返す意思があっても現実返せないという人に対しては、大臣、もう一歩踏み込んだ答弁が欲しかったんですけれども、是非、御紹介したような制度も含めて、二〇一九年で奨学金破産とならない、そうなる人が出ないように、取組をお願いしたいと思います。 次の問題に入りますが、順番をちょっと変えまして、夜間中学について先にお伺いをしたいと思います。 二〇一六年十二月に、議員立法で、義務教育段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律が成立いたしました。私も夜間中学の超党派の議連に入っておりまして、この法律ができたことを大変歓迎もし、期待もしております。この法律は、様々な事情や理由で憲法が保障する義務教育を受けられなかった、これは戦後の混乱期のみならず、その後の経済的な困難や様々な理由で義務教育を修了することができなかった人たちの機会を確保しようというものであります。 実は、この問題、私、二〇〇七年の四月にも決算委員会で質問をしていたんですけれども、夜間中学の学びというのは、文字や言葉を獲得するということがどういうことなのかということを示すものであるということを、私も最初の質問をする前に、夜間中学という言葉を最初に聞いたのは、日本教職員組合の執行委員をしているときに、行ったばっかりのときでまだ何も分からなかったんですが、高野雅夫さんという、そのときもう六十代だったと思います、男性の方が、Tシャツを着て、夜間中学というTシャツを着て来られたんです。 お話を三十分ほどお伺いしたんですが、戦後の混乱の中で旧満州から博多港に引き揚げてきて、たった一人で、両親はもう、どうやっていつ亡くなったか分からない、五歳のときだと。その後、廃品回収をしているおじさんに、それまでは戦災孤児で浮浪児のような生活していたけれども、おじさんに拾われてといいますか、助けられて、そして、高野雅夫という名前は知っていたけれども文字を知らないということで、そのおじさんに自分の名前はどう書くんだと言ったら、廃品回収の中からイロハがるたを引っ張り出してきて、タカノマサオという文字を教えてもらった。それを本当にひっかきひっかきしながら書いて、その文字を獲得したときの体の震えが止まらなかったというような体験のお話を聞かせていただいたんですが。 私たちは当たり前のように言葉を話したり文字を書いたりしておりますけれども、文字が獲得できなかった、それで大人になったということがどういうことなのかということを改めてまた今回この質問をさせていただくのに思い出したんですけれども、これ、理事会で了解得ていないので上げられませんけれども、守口夜間中学という大阪の守口市の公立夜間中学に超党派の議連で行ったときにいただいた本で、題が「学ぶたびくやしく学ぶたびうれしく」、文字を獲得することができなかった自分の人生、国に翻弄されたことに対する悔しさ、学ぶたびに悔しさを思うけれども学ぶたびにうれしいというようなことが書かれている本であります。 今日お伺いしたいのは、現在、八都府県二十五市区三十一校に公立夜間中学がありますけれども、そのほかにボランティアなどで自主運営される自主夜間中学が存在しております。この公立、自主を含めて全国夜間中学研究会という研究会がありまして、毎年研究会が開催されて、教育条件や環境整備の充実に向けた活動がされております。文科省も御存じだと思います。 今日お配りしている資料の中に文科省も視察に行かれたということが出ているものを付けておりますけれども、今回のこの法律の成立を受けて、大変この夜間中学、私たち夜中研、夜中研と言うんですけれども、夜中研の人たちも夜間中学での学びの場を提供するということで、国が挙げてこれをやってくれるという期待を持っていらっしゃいます。 そこで、文科省は、この法律の成立を受けて、この夜間中学に関して具体的にどのような取組を進めていらっしゃるのか、また予算措置はどのようになっているのかということをお伺いしたいと思います。
○政府参考人(高橋道和君) お答え申し上げます。 文部科学省においては、いわゆる教育機会確保法の成立を受けて、全ての都道府県に少なくとも一つずつは夜間中学が設置されることを目標に掲げ、夜間中学の設置促進や充実に取り組んでいるところでございます。 具体的には、市町村が設置する場合だけでなく、都道府県が夜間中学を設置する場合について教職員給与費の三分の一を国庫負担の対象にするような制度改正を行ったり、夜間中学に通う学齢経過者の実情に応じた指導ができるよう教育課程の特例の制度を創設したり、また地方公共団体の関係者に対する教育機会確保法の趣旨や同法に基づき策定した基本指針の内容に関する説明会を開催する、法律の制定後こういった取組を進めてまいりました。 また、平成三十年度政府予算においては、地方公共団体における夜間中学のニーズの把握の在り方に関する調査研究のために必要な経費、また夜間中学に携わる教職員向けの日本語指導に関する研修会の開催のための経費などを計上し、夜間中学の設置促進及び既存の夜間中学における多様な生徒の受入れ拡大を図っているところでございます。
○神本美恵子君 法律の成立を受けて、文科省としても総括的に基本指針を策定して、設置促進に向けて少なくとも全都道府県に一校は公立を設置しようという、それに向けての取組されているということで、これはしっかりとやっていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。 今、文科省の実態調査では、先ほど紹介しましたように、公立夜間中学三十一校で生徒数は千六百八十七名にとどまっているということも改めて申し上げたいと思います。 文科省としても実態調査をしていただいて、自主夜間中学や識字講座等にも調査を掛けていただいているんですけれども、それが二十七都道府県中、自主夜間中学が十三、識字講座等が二十となっています。そこへの支援状況、一部運営補助金交付とか場所の提供が行われている自治体もあるようですけれども、七割以上は何の支援もされていないというふうに実態調査では出ております。 このように、民間人やボランティアで運営されている自主夜間中学も今回の法律の制定を受けて公的支援の対象となるようにということを立法趣旨として、私も立法者の一人でしたけれども、含んでいますけれども、今回の法制定を受けてこういう自主夜間中学への公的支援はどのようになるでしょうか。
○政府参考人(常盤豊君) お答え申し上げます。 いわゆる自主夜間中学でございますけれども、正規の中学校でございます夜間中学とは異なりまして、法令上の定義や位置付けを有するものではございませんけれども、主として、今先生からお話ございましたように、ボランティア等による言わば広い意味での社会教育ということで行われております。この自主夜間中学でございますけれども、やはり義務教育を修了していない人々に対する重要な学びの場として機能しているというふうに認識してございます。 文部科学省におきましては、昨年三月でございますが、今も御指摘いただきましたけれども、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する基本指針を策定をいたしました。その中で、自主夜間中学に係る取組についても、各地方公共団体において、地域の実情に応じて適切な措置が検討されるよう促すということで、支援についても定めたところでございます。 このため、自主夜間中学に対する支援につきましては、例えば公立学校あるいは公民館を実施場所として提供するなど、各地方公共団体において、それぞれの地域の実情を踏まえて行われるべきものと考えてございますけれども、文部科学省におきましても、この基本指針を参酌いたしまして必要な措置を講じていただくように昨年の四月に通知を発出するなど、周知を図っているところでございますけれども、今後とも更に各都道府県教育委員会や社会教育関係者を集めた会議等で周知を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○神本美恵子君 七割以上が何の支援もしていないという状態を、是非、文科省の指導といいますか助言、援助で各自治体に支援を促していただきたいと思います。 お配りしている資料、新聞記事の中にも最後の方に書かれております。これは川口市の自主夜間中学なんですけれども、スタッフは三十人で全てボランティア、小中学校の空き教室の活用や教科書の無償提供、スタッフの交通費支援などを市教委に要望しているが実現していないというような現状があることも、是非文科省は、ここには担当官の方も行って学びの原点を見たというふうにおっしゃってくださっていますので、是非進めていただきたいと思います。 それから次に、じゃ、この義務教育未修了者数について、文科省は前回の二〇一〇年の国勢調査による未就学者数十二万八千百八十七人を基に十二万以上というふうに捉えていらっしゃいます。いろんな資料にも未修了者は十二万人以上というふうに出ていますけれども、これが果たして正確な人数なのか、把握できているのかという点で、私は夜間中学の基本的なニーズを把握するためには国勢調査を活用することが必要ではないかと。これは二〇一〇年の国勢調査のときも本委員会で質問をして、総務省にも来ていただいて、当時の伊吹大臣にも質問したんですけれども、なかなか改善がされなかったということがあります。 二〇二〇年の国勢調査を控えておりますが、文科省もこの国勢調査については教育の項目を改正するべしというふうに総務省に働きかけをしていただいているというふうに聞いておりますけれども、総務省での検討状況はどうなっているでしょうか。
○政府参考人(佐伯修司君) お答えいたします。 教育に係る調査項目については、御承知のとおりかと思いますが、十年ごとに実施する国勢調査の大規模調査の調査項目としております。次回の二〇二〇年調査では調査項目とする方向でございます。 委員の御指摘は、国勢調査において最終学歴を聞く項目がありますけれども、その選択肢として、小学校と中学校をこれまではまとめて聞いてきたわけですけれども、それを分割して把握すべきではないかと、そういう問題意識かと思います。この教育に係る調査事項は国民の抵抗感が大きい項目でございまして、既存の選択肢を分割するというか、より詳細な方向で変更するという場合には、回答の正確性の確保や調査全体に与える影響も懸念されるところでございます。 こうした中で、昨年七月に実施した第一次試験調査において、小学校卒と中学校卒をまとめた選択肢と、小学校卒と中学校卒を区分した選択肢を入れた二種類の調査票で調査を行ったところでございます。第一次試験調査の結果としては、区分していない方の調査票の方が記入不備が少ないという状況でございます。でありますが、改めて、現在実施しております第二次試験調査においても検証を現在行っているところでございます。 この二回の試験調査の結果等を踏まえて、今後、次回の国勢調査に向けて、政策立案に当たっての小学校、中学校を区分したデータがどれぐらい必要なのか、あるいは正確に記入されるかどうか、あるいは報告をいただく国民の方々の負担が過度にならないかなど様々な観点から、文部科学省さんあるいは有識者の方々の御意見なども踏まえながら、総合的に検討を行っていきたいと考えております。
○神本美恵子君 ちょっと皆さんに分かりにくかったかもしれませんけれども、お手元に資料として、調査票甲と調査票乙、甲乙というふうにちょっとこれ切り張りをしてしまって、実際の、これは今、二〇二〇年の国勢調査に向けて総務省が試験調査をやっているわけですね。その試験調査のことを、こういう国勢調査票がありまして、調査票の中に教育を調べる項目があります。 下の方に調査票甲とありますが、教育のところで、例えば、今もう卒業している、私であれば大学卒業しましたというチェックする。小学・中学というふうに一番上にありますよね。義務教育を修了していない人はここをチェックするようになっているんです。でも、このままですと、中学校を未修了なのか小学校を未修了なのかが分からないということで、これを下の乙のように小学校と中学校を分けて、どっち卒業しましたかと。小学校にチェックすれば中学校が未修了だなということがはっきりするわけですね。 ということで、ここをはっきりとしてほしいというふうにずっと、もう私は十数年前から要望しているんですが、総務省の方の今の答弁を聞いていますと、国民の抵抗感が大きいというふうにおっしゃいましたが、最終学歴が小学校卒業なのか中学校卒業なのかというようなことをここに記入することに抵抗感があるというふうな、その根拠が何なのか私には理解できないんですね。 いずれにしても、自分は様々な理由で小学校、中学校実質卒業していなかった、例えば不登校の子供さんは、今実際学校には行っていなくても、形式卒業といって中学までもう卒業したことにされているというような実態も見てみますと、本当のことを知るために、私は、ここは分けて、そのことが国民の抵抗につながるというふうには思わないんですね。 それで、今、そういう要望を入れてこういう調査をしていただいています。第一次調査の結果は、記入しにくいというのが従来の甲の票ですと一五・五%、下の乙の方ですと一六・三%というふうに、もうほぼこれは誤差の範囲だと思うんですね。逆に、別々の方が記入しやすいと回答した方は、従来の方が四三・一%、乙の方が五〇・二%というふうに回答されておりますので、是非、今、二次調査を改めてしていただいているので、その結果も踏まえた上でになると思いますが、来年までの統計局の委員会でこれは基準が決められ、やり方が決められるというふうにお聞きしています。 是非、総務省としては、もうこれ二十年越し、この二〇二〇年を逃すとまた十年後になってしまいますので、せっかく夜間中学を全都道府県に一校、公立を設置しようというふうに法律も制定しましたし、文科省も、それから安倍総理も今年の一月の施政方針演説で、夜間中学を充実するというふうにおっしゃっているわけですから、是非政府として、これは総務省も前向きに取り入れていただきたいと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(佐伯修司君) この問題を取り巻く様々な情報を総合して、しっかり検討してまいりたいと思います。
○神本美恵子君 これはもう総務委員会に行って総務大臣に決断を促すしかないかなというふうに思いますが、林大臣、いかがですか。これ是非大臣からも直接総務大臣に要請をしていただきたい。文科省としてはもうやっていただいているのは重々分かっているんですけれども、是非促していただきたいと思います。いかがですか。
○国務大臣(林芳正君) 既に事務方からは総務省の事務方に促していると、こういうことでございますので、私からも総務大臣にはこういう御質問があったのでよろしくお願いしたいと申し上げたいと思っております。
○神本美恵子君 ありがとうございます。本当にもうこれで終わってもいいぐらい、うれしい気持ちであります。 いや、もう本当にこれは、先ほど紹介しました全国夜間中学研究会の皆さん方がもう毎度毎度、この前もいらして、正確な基本データとしてニーズ把握をしてほしいと。各都道府県にどれぐらいのニーズがあるのかということがこれで明確になるわけですから、都道府県に一校は設置するという文科省の方針を実現するためにも、この国勢調査というのは非常に重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 あと、夜間中学の設置に向けて促進、広報をやっていただいているのは分かるんですが、実態調査によっては、協議会が都道府県や市町村にまだまだ設置されていないように受けていますが、この夜間中学設置に向けて、今最大の、何といいますか、課題はどんなものがあるかということについて文科省はどのように捉えていますか。
○政府参考人(高橋道和君) 委員からも先ほど御指摘がありましたけれども、平成三十年四月現在で、まだ夜間中学校が設置されたのは全国では八都府県にとどまっております。八都府県の二十五の市区において三十一校の設置ということでございますので、まだ四十七都道府県に設置するには三十九道県においての設置が必要になります。 このためにはいろんな施策を展開していかなければいけないと思っておりますが、一つには、委員今御指摘いただいたように、法に基づく協議会を設置していただくということも重要であると思います。この協議会につきましては、実は都道府県知事が一応メンバーに入ることが必須ということに法律上はなっておりますので、なかなかその知事を構成メンバーにするということが難しいということもあって、この協議会が設置されている自治体はまだございませんけれども、それに類する検討組織を設置したというのは都道府県レベルでは十三県ということになっておりますので、例えば、こういったような協議会の、あるいはそれに類する組織の設置を促していくということも必要であると思いますし、委員からも再々御指摘がありましたけれども、ニーズをしっかりと把握していただくと。そういったために、ニーズ把握の調査研究なども今、国としても支援をしておりますので、そういった取組をしっかりと進めてまいりたいと考えております。
○神本美恵子君 国勢調査は正確な数字が出ますので大事なんですが、それをまつまでもなく、各都道府県教委や市教委がきちっと自治体としてそのニーズ把握に努力をするようにと。また、広報活動、法律が成立したので、是非、設置に向けてやるようにという広報活動、非常に重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、日本語指導について先ほど質問がありましたが、これは八王子で、日本語ゼロの者は、第五中学夜間学級という、公立の夜間学級だと思いますが、そこに入学できないというふうに、全く日本語をしゃべれない人は駄目だというような方針を取ったために入学できない人が出ているというお話を伺いました。 最近は、こんなふうに日本語が十分でない日本国籍を有しない生徒の割合が増えておりますが、こういった事態に対して、やっぱり日本語教室を別途設けるなど何かの取組が必要だと思いますけれども、これについてはいかがでしょうか。
○政府参考人(高橋道和君) 日本語指導が必要な外国人児童生徒については、その数が増加するとともに、特定地域への集住化や全国への散在化、さらに、使用言語の多様化等の傾向が見られるところでございます。 文部科学省におきましては、学齢か否かにかかわらず、これらの児童生徒にきめ細かく指導、支援できる体制の整備充実や、教師、支援員等の資質能力向上などに向けた支援を行っているところでございます。 ただいま御指摘いただきましたが、特に夜間中学においてはその生徒のうち約八割が日本国籍を有しない方である、これが現状でございます。こういったことを踏まえまして、平成三十年度の予算においては、今回初めて、夜間中学における日本語指導を充実するために、夜間中学に携わる教職員を対象とした日本語指導に関する研修会の開催経費、こういったものも計上して、この七月、八月に、東京、大阪で初めての研修会も開催する予定にしておりますので、そういった取組を更に進めてまいりたいと考えております。
○神本美恵子君 時間がもう残り少なくなりましたので、給特法についてお伺いしたかったんですけれども、一つだけ紹介と質問をしたいと思います。 今、働き方改革法案で高プロ制度を含む法案審議が参議院で行われておりますけれども、資料の中に、「教員の働き方は高プロの先どり!」というふうな表を付けております。これは私の事務所で私が作ったものでありますけれども、高プロ制度と教員の、今の給特法の下での教員の働き方の共通点、相違点ということであります。 法定労働時間の規定が、高プロ、適用されない。教員、適用されるけれども、教員の実態としては、管理職も含めて全く意識されていない、法定労働時間が意識されていない。残業代、その上ですが、高プロ、ゼロ。教員、ゼロ。実態もゼロ。休憩の規定もそこにあるとおりであります。教員は適用されるけれども、休憩が実質的にできない。法定休日の規定も適用されない。教員は、適用されるが休日に休めないことも、部活動なんか、本当に取れていません。 というようなことで、私は、この給特法を早急に見直さなければいけないということを申し上げまして、質問を終わります。
○委員長(高階恵美子君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十九分休憩 ─────・───── 午後一時二十分開会
○委員長(高階恵美子君) ただいまから文教科学委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 では、今日はまず、加計学園獣医学部について伺いたいと思います。 この間、委員会に資料提出を求めておりました。お配りした資料、愛媛県から出てきた文書の十九ページにありますこの意見照会、文科省が行った意見照会に使ったアンケート形式の資料の提出を求めていたのですが、先日、ようやくこの資料の提出というのが文科省からありました。アンケート形式のものはなかったということですが、この文書の中にある新しい教育戦略という名称と同じ資料があったということでそれを受け取りましたので、これについて幾つか確認をしたいと思います。 今回の資料の提出によって、文科省がこの専門委員に意見照会を行っていたという、これが事実だということはもういよいよはっきりしたということだと思うんですけれども、この意見照会に関わって、文科省外からの指示や依頼というのはあったのでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(林芳正君) 当時の担当者への聞き取りによりますと、当時、文部科学省として、構造改革特区における愛媛県からの提案に対して速やかに対応方針を検討する必要があったことから、獣医学に関する各分野の知見のある方として調査研究協力者会議の委員等に連絡を取ったものとのことでございました。また、意見照会に当たり、何らかの指示や依頼があったという職員はおりませんでした。
○吉良よし子君 ないと、あくまでも文科省独自の判断で行ったということだと思うんですけれども、もう一点確認をしたいと思います。 この意見照会について、その途中経過や結果、若しくはこれをやっているよなどということを文科省から直接加計学園又は愛媛県又は今治市又は内閣府や内閣官房等に伝えたことは、事実は確認できたでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今回、確認作業を行う中で、意見照会に対する委員等からの意見を整理した資料が確認されたところでございます。当時の担当職員に確認したところ、この資料は、構造改革特区による獣医学部新設に関する対応方針を文部科学省内で検討する際に使用するため作成した資料であり、資料を整理する途中経過を含め、他省庁等の職員に示した記憶はないとのことでございました。 また、当時、内閣官房へ出向していた職員にも聞き取りを行っておりますが、意見照会については知らないとのことであり、また、意見を整理した資料についても見た覚えはないと、こういう回答であったということでございます。
○吉良よし子君 この意見照会については、あくまでも文科省内で行って、なおかつそれについて外部に伝えたようなことは、今のところその形跡は見当たらないというのが文科省のお答えなんですけれども、そうすると、この愛媛県の文書が異様なんです。十九ページ、是非見ていただきたいと思うんですけれども、この文科省の動向についてということで、加計学園が、こうした意見照会をこの新しい教育戦略という記載ある文書使って文科省が意見照会をしていますよと、そしてその回答を提供されるものと見ていて、さらに、委員からの評判はおおむね良いとの情報も得ていると学園が話しているというのがこの愛媛県の文書なんです。 そうすると、もうつじつまが合わないんですね。なぜ文科省独自のこの調査の内容やその状況について学園側が詳しく知っていたのかと。愛媛県のこの文書のこの部分だけがでっち上げだというのでもおかしいですし、そうしたら、なぜこの文書に出てくる文書が文科省から出てきたのか、ありもしなかったはずの面会で、総理が受け取らなかったはずの資料が文科省から出てきたのはなぜなのか、様々な疑問が湧いてくるわけなんです。もうここではやはり疑念が深まったと言わざるを得ないわけです。一層疑惑は深まったわけですから、加計側、とりわけ加計理事長の証人喚問は欠かせないと思いますし、同時にやはり本委員会でもその関係者の話を聞く必要があると思います。 加計孝太郎氏始め関係者の委員会招致を求めます。委員長、お願いします。
○委員長(高階恵美子君) この件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
○吉良よし子君 いずれにしても、疑念は深まるばかりですので、真相究明、徹底的な真相究明を求めて、では今日は次に移ります。学問の自由に関わって質問をしたいと思います。 憲法では、第二十三条で学問の自由を保障するとしております。では、その学問の自由とは一体何なのか。憲法制定当時の憲法担当大臣の答弁がありますので、事前にお知らせした部分を御紹介いただければと思います。内閣法制局。
○政府参考人(林徹君) お答えいたします。 あらかじめ御指定のございました昭和二十一年七月十六日の衆議院帝国憲法改正案委員会における金森国務大臣の答弁は、次のとおりでございます。 「「學問の自由」ト申シマスルノハ、学問ヲスル方法又学問ノ内容、又学問ニ依ツテ得タル所ノ結論ト云フ面ニ亘リマシテ、国家ヨリ干渉ヲ受ケ、其ノ研究者ノナサント欲シ、定メント欲スル所ヲ妨ゲラルルコトガナイト云フ意味デアリマス、「保障する。」ト申シマスルノハ、公ノ権力ヲ以テ其ノ伸ビテ行ク本人ノ働キヲ妨ゲナイト云フコトデアリマス、言フマデモナク、此ノ憲法ノ建前ガ此ノ第三章ニ関シマスル限リ、概ネ個人ノ立場ヲ十分自由ニ伸バサセヨウ、外部カラシテ公ノ権力ヲ以テ之ニ対シテ制限圧迫ヲ加ヘナイ、斯ウ云フ趣旨デアリマス、目的ト致シマシテハ、斯様ニ致シマセヌケレバ人類全体ノ行クベキ本来ノ道ヲ誤ルニ至ルト云フコトヲ避ケント欲スル趣旨ヲ眼目トシテ居リマス、」。 以上でございます。
○吉良よし子君 非常に大事な答弁だったと思うんですね。つまり、学問の自由を保障するというのは、人類が誤った道に進まないために、権力者がこの学問に圧迫、介入させないために、それを保障するための学問の自由だと、それが必要なんだという御答弁だったと思うわけです。 戦前の歴史を振り返ってみますと、戦前の明治憲法下において、学問というのは国家に須要なる学術と位置付けられて、国家のための学問という理念で捉えられていたわけです。そういう下であの京大、滝川事件とか天皇機関説事件を始めとした数々の学問に対する弾圧などの苦い経験が起きた。それらを経て、戦後新しく定められた現行憲法に学問の自由というのが明記されたということなんだと思います。 つまり、国家権力による学問研究への弾圧や干渉は許されないと、そういう戦前の反省を出発点に、金森大臣の言う学問の自由の保障という考えが日本に確立したということだと思うんですけれども、林文科大臣、この金森大臣の当時の見解、今も引き継いでいるということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 憲法第二十三条におけます学問の自由は、憲法により広く全ての国民に保障されたものであり、特に大学における学問研究及びその成果の発表、教授が自由に行われることを保障したものである、こういうふうに承知をしておりまして、昭和二十一年の七月十六日における金森大臣における国会答弁の見解と相違ないものと考えております。
○吉良よし子君 相違ないというお話でした。つまりは、いかなる学問研究においても、その自由、学問の自由は保障されるべきというのは基本的なところだと思うんです。 ちなみに、日本学術会議の科学者行動規範にもこうあります。知的活動を担う科学者は、学問の自由の下に、特定の権威や組織の利害から独立して自らの専門的な判断により真理を探究するという権利を享受すると共に、専門家として社会の負託に応える重大な責務を有すると。そして、先日、五月十八日に文科省の科学技術学術審議会が公表しました科研費制度運営の適正化を通じた公正・透明な研究活動の実現に向けてという文書があります。この中でも、先ほどの日本学術会議の科学者行動規範に触れながら、その科研費の研究について、研究者の自覚と責任において実施する研究であることを周知するようにとあるわけです。 つまり、全ての研究について学問の自由が保障されるのは当然だし、それは科研費の研究についても例外ではない、科研費についても学問の自由は必ず保障されると、そういうことでよろしいですね、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 憲法第二十三条におけます学問の自由は、憲法により広く全ての国民に保障されたものであり、特に大学における学問研究及びその成果の発表、教授が自由に行われることを保障したものであると承知しております。 一般的には、大学等の研究者が、研究者の自由な発想に基づく研究を支援する科研費によって行う研究についても、当然に学問の自由の対象に含まれるものと考えられます。
○吉良よし子君 科研費の研究についてももちろん学問の自由は保障されると。大事な答弁だったと思うんです。 ただ、一方、この間、雑誌やインターネットなどなどで、反日学者には科研費を与えるなという、文科省や政府に求めていく、それを、そういうキャンペーンが張られているわけです。科研費を配分している日本学術振興会や文科省に対しても、昨年末以降、抗議の電話が数多く寄せられ、抗議デモなども行われていると聞いております。 私も、反日学者に血税を垂れ流す日本学術振興会に断固糾弾、襟を正せとするブログでそうした動画なども見ましたけれども、そうした抗議行動に対して担当者も困惑しているということをおっしゃっていました。 そもそも、ここで言われている反日というのが何を指すのか、私、全く分からないんですけれども、こうした事態を受けて、お配りしましたように、法政大学の田中優子総長は、全国の研究者、大学人の言論が萎縮する可能性を憂慮して、自由で闊達な言論・表現空間を創造しますとの声明を発表しました。また、それに続き、先日、六月に入って、明治大学の方でもこの田中総長の声明を支持すると表明する文書を発表するなど、学問の自由への介入を許さないという声が学者、研究者の中で広がっているわけなんです。 ここで改めて確認したいと思うんですけれども、その科研費の採択をする際の基準なんですけれども、この基準というのは研究者の政治的立場が一切基準にならないと思うんです。あくまでも学術的価値のみが判断基準となる、そういうことでよろしいでしょうか。
○政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。 科研費の審査に当たっては、専門性の近い、十分な評価能力を有する複数名の研究者によって構成される審査組織が個々の研究の学術的価値を厳正に評価し、採択課題を選定しております。
○吉良よし子君 学術的価値を厳正に評価して採択課題を選択すると。 ちなみに、その科研費の採択率というのも決して高くなくて、平成二十九年度では、応募があったもののうちの二五%のみが採択されている、決して多いとは言えない。つまり、科研費に採択される研究というのは極めて学術的価値が高いものだと、そういう認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(磯谷桂介君) 御指摘のように、科研費は平成二十九年度の例でございますが、新規の応募研究課題約十万件に対して、新規採択研究課題が約二万五千件と厳選されており、学術的価値が高いものが採択されているものと考えております。
○吉良よし子君 やはり学術的価値が非常に高いものが厳選されて採択されている、それが科研費の研究だということなわけです。 じゃ、その選定過程で、先ほどありました、複数の研究者によって構成される審査組織が複数段階にわたって厳正に評価をするということでした。この審査というのはそういう専門分野の十分な評価能力を有する専門的な研究者によって評価をされるということなんですけど、つまり同業者による審査だということなんですね。 この同業者による審査というのはピアレビューと言うそうなんですが、そのピアレビューで行っているということなわけですが、じゃ、なぜ、こうした研究を採択する際にピアレビューでなければならないのかというところなんですが、それについて、日本学術振興会発行の科学の健全な発展のためにの中で説明がされていると思います。その部分を御紹介いただきたい。
○政府参考人(磯谷桂介君) お答え申し上げます。 独立行政法人日本学術振興会編集委員会が作成した科学の健全な発展のためにテキスト版において、ピアレビューの役割は次のとおり記載されております。 科学研究の質を保証し向上させる上で、重要な役割を担うのがピアレビューです。ピアレビューとは、同業者、ピアが、審査、レビューすることであり、研究論文の学術誌への掲載や研究助成金の採択、研究者の採用や昇進、大学、研究機関の評価など、科学研究に関わるあらゆる場面で評価の中核になるものです。そのような場面で優れた判断を行うことができるのは科学者だけであり、科学研究に関わるあらゆる意思決定を科学者コミュニティーの手で行っていくことが重要だという認識に基づくもので、科学者コミュニティーの自律性の基礎となるものです。例えば特定の学説を政治的理由で支持するといった科学研究への政治の介入は、科学研究をゆがめることになります。科学研究の健全な発展にとって科学者コミュニティーの自律性は不可欠であり、そのためにもピアレビューが重要なのです。 以上でございます。
○吉良よし子君 この科研費の採択のプロセスの正当性がよく分かり、また要するに科学者コミュニティーの自律性の基礎となるのがピアレビューであり、そうした学問の自由の重要性、学問の自由と科研費の関わりもよく分かる説明だと思うわけです。 ここで大臣に伺いたいと思うわけです。科研費で研究している研究者について、政府と違う見解を持っていると、そういうことを理由にして、その研究者に科研費を与えるなというような要請がたとえどれだけあったとしても、どのようにあったとしても、文科省としてはそれには応じることはできないと、科学研究への政治介入は行わないという立場でよろしいでしょうか。大臣、お願いします。
○国務大臣(林芳正君) 学術研究の振興そのものを目的とする科研費においては、研究者の自由な発想に基づく幅広い分野にわたる学術研究を支援しておるわけでございます。この審査に当たりましては、今お聞きいただいたように、専門分野の近い十分な評価能力を有する複数名の研究者によって構成される審査組織が、あくまでも個々の研究の学術的価値を厳正に評価し、採択課題を選定しておりまして、それ以外の要素によって採否が影響されることはございません。
○吉良よし子君 大事な答弁だったと思います。是非、文科省としては、どんな政治的な圧力があっても、それに屈せずこれまでどおり適切に科研費執行していただきたいと思うんです。 そして、最後にもう一点確認したいんですけれども、雑誌やインターネット上で、科研費には闇があると言っている人たちがいるわけですけれども、仮にそういった科研費の使い方で不正があったと、合理的な根拠もあるという場合に、その場合にでもちゃんと正式な窓口が一定あると。日本学術振興会では、科研費のみではないですけれども、そうした研究活動における公的研究費の管理の、監査のガイドラインを踏まえてそうした不正使用などに関する告発等受付窓口を設けていると、それホームページで告知しているというふうにあるわけですが、ただ、その不正の告発が、個別の研究者をおとしめようとするような、例えばですけれども、その制度の仕組みを理解しない、事実に基づかない、いわゆる悪意があるものであると判明した場合にはどのような対処がされるのか、その点もお答えください。
○国務大臣(林芳正君) 文部科学省では、競争的資金に係る研究活動の不正行為、研究費の不正使用及び不正受給に関する告発受付窓口を設置をしております。 研究活動の不正行為に関する告発は研究活動における不正行為への対応等に関するガイドラインにのっとりまして、また研究費不正に関する告発は研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドラインにのっとり、被告発者が所属する調査権限を有する研究機関において調査を実施することになります。調査の結果、不正の事実がなく、悪意に基づく告発であったことが判明した場合には、被告発者が所属する研究機関の判断により、告発者の氏名の公表、懲戒処分、刑事告発等を行うこともあります。
○吉良よし子君 悪意に基づく告発だと分かった場合には刑事告発、場合によってはあり得るということだと思うわけです。 いずれにしても、科研費の仕組みもよく分からないまま個別の研究者や研究に対して攻撃をしたり、また学問の自由に対する不当な介入というのは絶対にあってはならないと。それは、とりわけ政治的な立場、国会議員などであれば当然だと思うわけです。もう絶対に許されない行為だと言いたい。学問の自由を不当に侵害するようなことは絶対にあってはならないし、文科省には是非ともこの学問の自由を保障するという立場、是非とも貫いていただきたいということを強く申し上げまして、質問を終わります。
○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。 早速質問に入らせていただきたいと思いますが、戦略的イノベーション創造プログラムについてお伺いをしていきます。 昨日、決算委員会の方でも御質問したんですけれども、本日は違った観点から質問をしたいと思います。 内閣府の担当事業でありますこの戦略的イノベーション創造プログラムでございますが、我が国全体の科学技術を俯瞰し、各省より一段高い立場から総合的、基礎的な科学技術政策の企画立案及び総合調整を行うという総合科学技術・イノベーション会議で策定するプログラムの一つでありまして、五年で基礎研究から実用化を目指すというものであります。 昨日は決算委員会ということでしたので、この五年で成果を上げると言いながらまだ一期の五年が終わっていない、これ二〇一四年から始まりましたので今年がちょうど最終年度になるんですけれども、昨年の一七年に補正予算を付けて、まだきちんと総合的に検証も行っていないのに今年度から第二期が始まってしまったということ、そしてこの第二期、研究を統括するプログラムディレクターという、PDと言われていますけれども、こういう方がいらっしゃいまして、この予算配分ですとか関連機関を決定するような大きな権限を持つという、こういうPDを公募で募集すると言いながらも、実は省庁が既に候補者を決めていて、僅か二週間の間にホームページに掲載されていて、結局は十二課題中のうちほとんどが省庁からの推薦の方が決まっていたというような公募の過程に瑕疵がなかったのか、こういったことを昨日はお伺いしたんですけれども、本日は文科省にお伺いしたいと思います。 この第二期、このいわゆる戦略的イノベーション創造プログラムというのは、SIPと略して言いますけれども、この第二期、全部で十二課題が内閣府から設定されていますが、文科省が関わっているのはこのうちのどの課題になるんでしょうか、教えてください。
○国務大臣(林芳正君) この第二期の分野のうちで文部科学省が関わった二分野は、材料開発基盤、それから光・量子技術基盤の二分野でございます。
○高木かおり君 その十二課題中二課題。この戦略的イノベーションは、そもそも府省、分野の枠を超えてというところから、文科省だけがこの研究に入っていくものだとはもちろん思ってはおりません。しかしながら、このプロジェクトは、産官学連携のプロジェクトと言われておりまして、文科省としてはこの学の部分を所管する省庁としてやはりこれには積極的に関わってほしいというふうに思うんですけれども、どうしても内閣府のプロジェクトということで内閣府に預けてしまっている感が否めないのかなと。 文科省は科学技術分野を所管しているわけですので、世界的なこの研究動向を把握して、そしてこのテーマについてももっともっと関わっていっていただける方が私はいいんじゃないかというふうに思うんですが、この産学官連携の部分の学の部分、こういったことに、ここの部分に関して文科省としてもっと関わっていってもいいんではないか、この点についてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) SIPにつきましては、総合科学技術・イノベーション会議、CSTIが司令塔機能を発揮して府省連携、産学官連携で基礎研究から実用化、事業化までの研究開発を一気通貫で実施するプログラムでございまして、文科省としては、先ほど二分野御紹介いたしましたように、内閣府からの依頼に基づいて課題の内容等の検討に関わってきたところでございます。 他方、科学技術イノベーションをめぐるグローバルな競争、かなり激化してきておる中で、今、高木先生おっしゃったように、大学とか多くの国立研究開発法人等我々所管しておりますので、これまでも国内外の研究動向等の把握に努めて、取組を進めてきたところでございます。 政府の科学技術政策の中核的な役割を担う文科省としても、SIPと協力していくことはもちろんでございますが、科学技術イノベーション全般の推進に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
○高木かおり君 なかなかこの内閣府の、政府としてのこのSIP事業に今からもっともっと関わっていくということはなかなか、もちろん横串を刺してしっかりと横断的にやっていく事業ということですので、全て文科省がどんどん関わっていくという部分は確かに難しい部分もあるのかもしれません。 このプログラムは、やはり産業界等を巻き込んで、今は政府が主導はしていますけれども、いずれは出口が見えた時点では産業界の利益にもつながっていくということになると思いますので、是非ともそこはしっかりと資金的にも産業界にも協力をしていただいて、やはりそこの中にも、文科省としては、業界の利益だけではなくて国益となる、そういった研究でなければならないと思いますので、研究の府である文科省がやはりもう少し今後は関与していっていただくということもあるのではないかなというふうに思います。 今お話をしておりましたこのSIP、これを決定した科学技術政策の司令塔を担う総合科学技術・イノベーション会議の有識者議員でいらっしゃる上山元政策研究大学院大副学長は、大学が研究開発の拠点になっている世界的な流れに乗り切れていないのではないかというふうにもおっしゃっておられます。これまで産官学といった場合、文科省が学を所管して、研究の拠点として大学があるというふうに私は思っているんですけれども、大学が研究の開発拠点としての機能、これがまだまだ弱いんではないかなというふうに考えております。しっかりここを強化していくべきだと思いますが、この点について、大臣、お考えをお聞かせください。
○国務大臣(林芳正君) 上山委員と私も大臣になる前からいろんな御議論を一緒にさせていただいておりまして、貴重な知見を賜っているというふうに思っておりますが、まさに先生からも今お話がありましたように、大学が我が国の知的基盤としてイノベーション創出に向け極めて重要な役割を担っていると、こういうふうに思っておりまして、優れた研究者が集積をすることによる共同研究の機会を確保する、それから国際化へ対応促進をする、こういうことを通じて大学が研究拠点として機能が強化されるということが大変大事なことだと考えております。 このため、文科省としては、個々の大学の枠を超えまして、国内のみならず国際的に優れた研究設備やデータ等を研究者が共同で利用し研究を行うための共同利用、共同研究拠点の体制整備、それからまた、高度に国際化した研究環境が整備されまして、世界中から第一線の研究者が集まる世界トップレベル研究拠点の形成、WPIと呼んでおりますが、こういうことに取り組んでおるところでございます。研究拠点としての大学の重要性に鑑みまして、今後とも必要な支援に取り組んでまいりたいと思っております。
○高木かおり君 今大臣からWPIのお話もしていただきました。これは、最大七億円の支援規模ということで、十年ということであれば世界トップ機関と並ぶ研究力、また国際化が達成できるというふうに私も大変安心をいたしました。是非、こうした支援にはしっかりとこれからも取り組んでいっていただいて、予算もしっかりと取って進めていっていただきたいというふうに思います。 このWPIは、研究機関における基礎研究分野が、これが対象だというふうに伺っておりますけれども、先ほどお話をいたしましたSIPは五年で成果を出すことを目標にしている、そういった研究でありまして、そして今のWPIは基礎研究分野ということで、ある一定そういったすみ分け等もできているのかなというふうに思いました。 〔委員長退席、理事大野泰正君着席〕 研究者に対しては、ほかにも文科省でいえば科研費が真っ先に思い浮かびますけれども、先ほどもお話がありました様々な競争的資金がありまして、いずれにしても、この資金の元は税金ですから、限られた予算でもあり、全ての研究者に今潤沢な予算が配分されているというわけではないことも承知をしておりますけれども、研究者が今、企業と連携したり寄附を募ったり、そういったことをしながら外から研究資金を取ってくる、こういったことも国としては期待をしているということもお聞きをしておりますけれども、なかなか分野によっては外から資金を取ってきづらいようなものもあると思います。 そうすると、以前この委員会でも私議論させていただいたんですが、若手研究者を育てるということで、前回はその若手研究者に関わる環境整備の部分ですとか雇用の安定ですとかそういったことについてお聞きをしましたけれども、任期付きの若手研究者ですと小粒の研究しかなかなかできない、そういったいろいろな今実態があるという中で、やはり予算が限られていることは十分承知していますけれども、何とかこの地道な研究、出口がなかなか見えない研究、そういったところにも適切な支援をしっかりとお願いをしておきたいと。 そして、文科省として、今後の研究者へのこういった支援の仕方ですとか研究力の向上、こういったこと、この取組について御見解ございましたらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) ノーベル賞を受賞されました大隅先生が、やはり基礎研究、基盤的研究の重要性というのをよく説かれておられますが、なかなか、その五年とか応用に行く出口が近いというところでありますと、先生おっしゃるように寄附が集まったり民間との産学連携が起きたりと、そういうことになるわけでございますが、もう何年先になるか分からないというような、しかし大事な基礎研究ということになりますと、やはり国が公的にやるという重要性が出てくるんだろうと、こういうふうに思っておりまして、こういう基礎研究が社会のイノベーションの源泉となるシーズを生み出す、また新たな知的、文化的価値を創造するということで未来を切り開く重要な役割を担うと、こういうふうに考えております。 科研費助成事業、いわゆる科研費でございますが、研究者の自由な発想に基づいて、幅広い分野にわたる研究に対する支援を継続的に行っておるところでございます。その予算についても、平成三十年度は科研費全体で対前年度二億円増の二千二百八十六億円を計上して充実を図ったところでございます。このほか、CRESTですとかさきがけといった戦略的な基礎研究の推進等も行っておりまして、我々としては、引き続き多様な事業を通じまして、この基礎研究の振興に取り組んでまいりたいと思っております。
○高木かおり君 今大臣からも、基礎的な研究大変大事だということで、公的な支援も必要だという御答弁もいただきました。しっかりとこれも前に進めていっていただきたいとお願いをして、次の質問に移りたいと思います。 いじめ防止対策についてでございます。 先日、神戸市の方で、二〇一六年、当時中学三年生の女子生徒が自殺した問題で、同級生への聞き取りメモが隠蔽されていたという事件が発覚いたしました。神戸市教育委員会におきましては、市の教育委員会幹部が当時の校長に指示してメモを隠蔽していたこと、昨年八月に現校長が市の教育委員会にメモの存在を伝えたけれども、市の教育委員会の幹部、約七か月間にわたって現物の確認を怠っていたというようなことが新聞報道等で分かりました。 文科省としてはこの市教育委員会に職員を派遣したということでございますけれども、この神戸市教育委員会の体制、どうだったんでしょうか、お答えください。
○国務大臣(林芳正君) 平成二十八年十月に神戸市立中学三年生の女子生徒が自殺をした件で、市教委の首席指導主事の指示に従いまして、校長が遺族に対して、自殺直後に同級生から聞き取った調査メモが存在しないという旨の回答をしたことが明らかになっております。 本件において、いじめの対応については、発生直後に第三者調査委員会を立ち上げるなど、これは適切に行われていたわけでございますが、調査メモの存否について虚偽の回答をしたと、このことは極めて遺憾だというふうに考えております。この背景には、重大事態に係る業務をこの首席指導主事のみに任せておりまして、市教委として組織的なチェックや指導がなされていなかったことがあると考えておりまして、先週、六月五日でございますが、文科省の職員を市教委に派遣をいたしまして、組織体制の見直しを含めて再発防止策を講じるよう指導を行ったところでございます。 我々としても、全国で二度とこういう同じようなことが起こらないように、今後、市教委のいじめ防止対策の改善の在り方等について指導、助言を行ってまいりたいと考えております。
○高木かおり君 概要の方、説明をしていただきましたけれども、今、第三者委員会という言葉がありました。いじめがあった場合は、認められた場合はこの第三者委員会が設置されることになりますけれども、法にのっとって適切に第三者委員会が設置されたということでありますけれども、この第三者委員会ということが、そもそもなかなかいじめがあったということが認められなかったり、第三者委員会は中立公平という立場を貫く余り、被害に遭った生徒、また御遺族、そういった方々に対して寄り添った形になっていないのではないかというようなお声も聞くところであります。 〔理事大野泰正君退席、委員長着席〕 この第三者委員会の設置の仕方、構成メンバーの選定の仕方について、そういった遺族の方々からは、このメンバーの選定を、例えば遺族の方々の推薦者を入れるとか、そういったことをきちんとしていただきたいと。今までは、教育委員会が職能団体に推薦を依頼して、教育委員会を通じてのメンバーの選定ということであったと。なかなかいじめがあったということを認めてもらえないというような現状が過去にあったと。大津市の事件をきっかけに、大津市等ではそういった遺族の推薦というメンバーが入り、きちんと、いじめがあったと、最終的にはいじめがあったんだということが認められるということで、この第三者委員会の公平な設置の仕方、これがきちんとなされているのかどうかということが私は大変今疑問に思っているところなんですね。 こういった意見について、文科省としてはどのようにこの第三者委員会について認識をされているのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) いじめの重大事態が発生いたしました場合に、いじめ防止対策推進法に基づいて、学校の設置者また学校が速やかに組織を設けて調査を行うことと、こういうふうにされております。 調査に当たっては、国のいじめの防止等のための基本的な方針におきまして、重大事態の調査を行うための組織は、当該いじめ事案の関係者と直接の人間関係又は特別の利害関係を有しない者について、職能団体等からの推薦を受けるなどして公平性、中立性を確保するよう努めることなどを求めておるところでございます。職能団体というのは、例えば弁護士会とか医師会とか、そういうところから推薦を受けると、こういうことでございまして、引き続き、各教育委員会等においていじめの重大事態に関して国の基本方針等を踏まえた対応がなされるように周知徹底をしてまいりたいと思います。 こういう重大事態が発生した場合に、いじめを受けた児童生徒やその保護者からは、いじめの事実関係を明らかにしたい、何があったのかきちっと知りたいと、こういう切実な思い、これを理解して対応する、このことが重要であると、こういうふうに認識をしております。 そのため、昨年三月にいじめの重大事態の調査に関するガイドラインを策定いたしまして、ここで、児童生徒や保護者からいじめにより重大な被害が生じたという申立てがあったときは、その時点で学校がいじめの結果ではないなどと考えたとしても、重大事態が発生したものとして報告、調査等に当たること、それから、被害児童生徒、保護者に寄り添いながら対応することを第一として、信頼関係を構築することと、こういうことを求めているところでございます。 我々としても、引き続き、各教育委員会等においていじめ防止対策推進法等を踏まえた適切な対応がなされるように周知徹底をしてまいりたいと思っております。
○高木かおり君 もう時間がないですので質問はしませんけれども、今大臣がおっしゃられたいじめの重大事態の調査に関するガイドライン、これが昨年の三月に出されているんですね。けれども、この冒頭申し上げました神戸市の事件、これが結局隠蔽されたのがそのできた後、ちょうど三月に隠蔽されていたと。なかなかこれが、文科省もきちっとこういったものを出してやっていただいておりますけれども、下まで浸透していない、これは大きな問題だと思います。引き続き、このいじめの対策、防止については質疑を別の機会にさせていただきたいと思います。 本日はこれで終了いたします。ありがとうございました。
○木戸口英司君 希望の会、自由党の木戸口英司です。 まずは加計学園、聞かせていただきます。 日大アメフト部の悪質タックル問題、まだ世間を騒がせております。日大の常務理事二名がスポーツ庁に対して問題の経過や再発防止等について報告し、対応したスポーツ庁の参事官は早期の事実解明を要望したということが報道されております。 この報告は、前日に、この報告があった前日にスポーツ庁から求めたということです。スポーツ庁の鈴木長官は、選手と監督、コーチの意見が食い違っていたことは分かった、まず話を聞いていく、正直に話してほしいと報告前に語っていると。 そこで、加計学園への文科省の対応、私は、この真相究明、真相解明に文科省の役割、責任は大きいということをこの委員会でずっと述べ続けてまいりました。 そこで、ちょっとこの通告の一問目、二問目、まとめて聞きたいと思いますけれども、前回の委員会においても、獣医学部における平穏な教育環境を確保するためにと、これは加計学園側の文書の中に出てきた言葉でありますけれども、加計学園の説明責任、全く果たされていないわけでありますし、それに対する文科省、何をなすべきかと、責任、役割は大きいのではないかという質問をさせていただきました。 大臣からは、加計学園には獣医学部における質の高い教育が行われるよう期待している、文部科学省としては設置計画の着実な履行を求めていくという答弁がありましたけれども、今回の日大アメフト部の問題への対応と同様に、問題の質はもちろん違いますけれども、世間が注目している大学で起きた問題であることには変わりがありません。 そういう中で、こういう議論を踏まえて、大臣、もう一度、この点について質問をさせていただきます。
○国務大臣(林芳正君) この加計学園によるコメントにつきましては、愛媛県文書に対する加計学園の見解ということでございますので、文部科学省から加計学園に対してこのことで説明を求めるということは考えておらないところでございます。 また、前回もお答えをさせていただきましたが、この加計学園については、入学された学生の皆さんのためにも、加計学園に対しては獣医学部において質の高い教育が行われるようしっかり対応していかれることを期待しておるところでございます。 我々としては、今後六年間、六年制の大学でございますので、完成年度に至るまでの六年間にわたって、継続的に教育組織、教育課程、施設設備などの設置計画の履行状況について、大学設置・学校法人審議会におきまして学問的、専門的な観点から厳格に調査を行って、加計学園に対して設置計画の着実な履行を求めてまいりたいと思っております。
○木戸口英司君 大臣は、こういう質問をすると、再三、国家戦略特区のプロセスの中で適正に進められたということをおっしゃいます。 この国家戦略特区の申請者は、今回この獣医学部は愛媛県今治市と。この愛媛県と今治市に対して、加計学園側は総理との面会や総理の発言を引き合いに出して、いわゆるうそ、捏造をした言葉でこの両者に対して説明をしていたということです。そのうそが本当なのかということも言われるわけですけれども、こういったいわゆる国家戦略特区のプロセスが大きく崩れているわけです。 国家戦略特区は内閣府だとおっしゃるかもしれませんが、内閣府は規制緩和を進める役所ということ、そしていわゆる規制官庁である文科省、そして設置認可を下ろす文科省ということで、私は、やはり文科省こそ、ここに踏み込んで真相解明をしていくと。文科省の一連の総理の御意向文書なども当然関連してくるわけでありますから、このことはもう再三申し上げておりますし、これからも言い続けてまいりたいと思います。それこそ、今、大学に通っている学生たちの平穏な学究に資することだと私は強く言わせていただきます。 そこで、愛媛県の加計学園への補助金支出に関連してお伺いをいたします。 先月末、愛媛県は、今治市を経由して加計学園に補助金約十四億円を支出しております。今月四日、中村知事は補助金の見直しは考えていない旨を表明しておりますけれども、その前々日の今月二日、おかしなことになれば返還を求める権利は担保されている旨を述べられております。これは当然だと思います。 獣医学部の設置認可を審査した設置審の学校法人分科会は、留意事項の中であえてこう書いております。認可後に補助金(今治市)が収納予定であることから、収納後、速やかにその旨を報告すること、これは大きな意味があったんだろうと思います。 そこで、大学設置審議会の学校法人分科会の留意事項を踏まえると、今後、仮に愛媛県が今治市を通じて加計学園に行った補助金支出が見直された場合には獣医学部の設置認可自体にも影響があるのではないかと考えますが、この設置審の留意事項にこうして書かれていること、この真意も含めて文部科学省の見解をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(義本博司君) お答えいたします。 設置認可の留意事項につきましては、委員御指摘のとおり、認可後、補助金、今治市が収納予定であることから、収納後、速やかにその旨を報告することという形で述べているところでございますので、この点につきましては履行状況調査でしっかり担保していくというふうなことを、全体としてその資金についても審査するということでございますので、確認的にここに挙げているところでございます。 一方、加計学園の獣医学部新設に関する補助金につきましては、今治市並びに今治市に対して支援している愛媛県において適切に判断されるものと考えております。一般論ではございますけれども、認可後に補助金支出の見直しが行われた場合にあっては学校法人において資金計画を適切に見直すものというふうに認識しておりまして、当該設置認可に直ちに影響を与えるものではないというふうに理解しております。
○木戸口英司君 加計学園の問題は、様々実は通告しておりましたが、また次の機会に譲りたいと思います。 そして、前回も渡邉事務局長の招致ということを求めたところでありますが、この点は引き続き理事会において検討をお願いしたいと思います。 そこで、質問を変えます。 原賠ADRについてお伺いをいたします。 東京電力福島第一原子力発電所事故によって避難を余儀なくされた福島県飯舘村の住民約三百名が東京電力に慰謝料増額を求めて申し立てた裁判外紛争解決手続、ADRにおいて、東電が和解案を拒否したため、国の原子力損害賠償紛争解決センターは五月二十八日付けで和解の仲介手続を打ち切ったという報道がありました。四月五日には、福島県浪江町の住民約一万五千人によるADRの仲介手続が打ち切られております。 そもそも、紛争解決センターは、原子力損害の賠償請求について、裁判によらず、円滑、迅速かつ公正に紛争を解決することを目的として設立された機関であります。しかしながら、集団申立てにおいて、東電は、個人により事情は異なるとして一律の賠償を拒むとともに、原子力損害賠償紛争審査会が策定した中間指針に記載されていない損害について、賠償対象となる場合がある旨中間指針に明記されているにもかかわらず、記載されていないことをもって賠償を拒んでおり、手続の長期化が目立っております。浪江町の事例では、申立てから決裂までの五年間で約八百名の方がお亡くなりになっております。 このような事態はADR制度の意義を揺るがしかねないものであり、また、東電の姿勢は、最後の一人まで賠償貫徹、迅速かつきめ細やかな賠償の徹底、和解仲介案の尊重という東電自ら宣言した三つの誓いに反するものと考えますが、文科大臣の見解をお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 原子力損害賠償紛争解決センター、ADRセンターでございますが、ここでは、中立かつ公正な立場の仲介委員が当事者双方の意見等を踏まえて中立かつ公正な立場で紛争解決を図っておりまして、個別の事案については文科省としてコメントは差し控えさせていただきます。 今後とも、ADRセンターにおいては、当事者の意見を丁寧に伺いながら、公正かつ適正な和解が成立するよう和解仲介手続を適切に進めてまいります。 なお、文科省としては、東京電力に対して、今、木戸口先生からお話のあったこの三つの誓い、これを遵守して、被害者の方々に寄り添った賠償を一層進めていただくよう累次要請を行ってきておりまして、直近では今年の三月二十日付けに要請を行ったところでございます。
○木戸口英司君 この三つの誓い、その意味では、もう信頼性を失ってきているということ、ADRを所管する文科省としてもこの点を重く受け止めていただきたいと思います。 そういう中で、福島県も大変な状況でありますけれども、岩手県においても、地域によって原木シイタケなどがいまだに出荷できない状況であり、観光業、農林水産業など様々な分野で風評被害もまだ発生しております。県は、民間事業者等の東電に対する損害賠償請求を支援しながら、自治体として実施した各種の放射線対策に要した費用について東電に損害賠償を行っているというのが現状です。 損害賠償請求の交渉における東電の対応は、中間指針を限定的に解釈し、自治体の判断で実施した放射線影響対策は賠償の対象外とするなど極めて問題が多い、復興に取り組む自治体の大きな足かせになっているというのが現状であります。また、民間事業者への賠償を優先するというやむを得ない事情はあるものの、自治体への対応は後回しとなっているのが現状です。 岩手県では、市町村と連携し、これまで二回のADRを申し立て、いずれも和解が成立しております。そういう中で、他の自治体において東電への損害賠償請求についてADRの申立てを行っている等、これもあると思いますけれども、現時点での自治体による申立て状況について、和解の有無やその内容など、簡単で結構ですので説明をお願いいたします。
○政府参考人(佐伯浩治君) お答え申し上げます。 地方公共団体が被った損害に関するこれらの団体からの申立てにつきましては、平成二十九年末の時点で累計九十六件ございまして、そのうち四十九件がその手続を終えているところでございます。 ADRセンターにおきます和解仲介の手続は公平中立の立場から行われており、個人情報が含まれていることなどから、従来から原則非公開としております。したがって、個別の事案に関する具体的な内容についてはお答えは差し控えさせていただきます。 なお、地方公共団体が申し立て、和解が成立したもののうち三件の事案につきましては、原子力損害賠償紛争審査会の総括委員会におきまして公表することが適当と認められ、当事者双方の御意見を伺った上でホームページにおいて公表されているところでございます。
○木戸口英司君 和解というとお互い納得したように聞こえるわけですけれども、特に人件費や風評被害対策事業費などについて自治体の考え方が全て認められたわけではありません。早期解決を望む自治体側が、和解案に一部不満はあるものの、これを尊重し譲歩しているというのが現状です。 自治体は、国の取組以上に放射線影響対策を講じるなど、被害者に寄り添った支援を続けております。現在も続けているわけです。したがって、自治体からのADRに当たっては、原発事故がなければ自治体が負担する必要のなかった費用について、これも住民の負担でありますから、自治体の主張を最大限尊重し認めていただきたいと考えますが、紛争解決センターを所管する文科大臣の御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) ADRセンターは、原子力事故により被害を受けた方の原子力事業者に対する損害賠償請求につきまして、円滑、迅速かつ公正に紛争を解決する、これを目的として設置された公的な紛争解決機関でございます。具体的には、中立かつ公正な立場の仲介委員が、申立人と相手方の双方から意見を丁寧に伺って、和解案を提示するなどして当事者間の合意、和解契約の成立による紛争解決を図っております。 今先生からもお話のあった自治体からの申立てにつきましても、当事者の意見を丁寧に伺いながら、公正かつ適正な和解が成立するよう和解仲介手続を適切に進めていくと、これが重要であると考えております。
○木戸口英司君 ちょっともう一度、重ねて聞かせていただきます。 岩手県における第二次ADRについて、東電は県との和解契約は締結したものの、市町村等に対しては和解案の受諾拒否に言及しながら激しく反発しているというのが現状です。同じ主張を繰り返し書面で提出しておりますが、紛争解決センターに対し口頭による判断理由の説明を求めて期日を設定するなど、和解に向けた審理を著しく遅延させているというのが現状です。 県との和解には応じるが市町村等との和解には応じないという東電の態度は、相手との力関係や損得勘定を計算しているようにも感じられ、弱者の足下を見るような態度として受け止められます。これは看過し難いと考えますが、文科大臣、この状況をどのようにお考えか、見解をお伺いいたします。
○国務大臣(林芳正君) 先ほど申し上げましたように、東京電力に対しては、三つの誓いを遵守して、被害者の方々に寄り添った賠償を一層進めていただくよう要請を行っているところでございます。 今委員から御指摘があった、東京電力が県との和解には応ずるが市町村等との和解には応じないというような態度を取っているということにつきましては、東京電力を所管しております資源エネルギー庁に確認をしたところ、そうしたような事実がないというような回答をいただいております。 いずれにしても、ADRセンターにおいては、当事者の意見を丁寧に伺いながら、公正かつ適正な和解が成立するよう、和解仲介手続を適切に進めてまいりたいと思っております。
○木戸口英司君 まあ、ちょっと、ないというのは聞き捨てならないんですけれども、もう一度そちらの担当の方とも私も直接話をし、また県の方の状況も改めて聞いてみたいと思います。 これまで述べてきたように、ADRにおける東電の対応は極めて限定的、手続は長期化しております。最近では、訴訟が係属していることを理由に和解案の諾否を留保する事例が散見されていると、訴訟での解決を待たなければ紛争解決センターにおける和解仲介手続が進められないということになり、迅速かつ適正な解決を目指すセンターの存在意義に関わってくると考えます。 日本弁護士連合会は、ADRにおける東電の不当な和解案諾否留保に抗議するとともに、被害者救済の観点から、センターの和解案の提示に加害者側への裁定機能を法定し、被害者は裁定に拘束されないが、東京電力側が一定期間内に裁判を提起しない限り、裁定どおりの和解内容が成立したものとみなすことなどを求めております。制度の見直し案ですね。 人々のADRに対する期待が東電による和解案の拒否によって裏切られている中で、日弁連の提案のように、紛争解決センターにある程度の強制力を持たせなければADR制度は機能不全に陥り、被害者救済が難しくなる可能性があると考えますが、ADR制度の、こうした提言も踏まえ、見直しに向けた文科大臣の御所見があればお伺いしたいと思います。
○国務大臣(林芳正君) 原子力損害賠償制度の見直しにつきましては、内閣府の原子力委員会に設置されました原子力損害賠償制度専門部会において議論がなされておりまして、ADRに受諾義務を導入する場合、拘束力のある手続を利用することを望まない紛争当事者が和解仲介手続の利用をちゅうちょし、紛争解決の迅速性や簡易性が損なわれて、結果として被害者の早期救済の妨げとなるのではないかという懸念があると。また、原子力事業者が半強制的に応諾せざるを得ない状況となり、それにより原子力事業者の裁判を受ける権利が制限されることになるのではないかといったような専門委員の意見が示されております。 現在のADRセンターにおける和解仲介手続は、この平成二十九年末時点において、これまで終了した約二万一千件のうち約一万七千件の和解が成立をしておって、その役割を果たしておると考えておりますので、引き続き、当事者双方の意見を丁寧に伺うことにより、和解案の受諾に向けて取り組むことが重要であると考えております。
○木戸口英司君 もう時間が来ましたので、この後また通告しておりましたが、次に譲りたいと思いますけれども、そもそも、原子力損害賠償法、ここに大きな問題があると。その中で見直しも検討されているところでありますけれども、この点についてまた再度質問をしてまいりたいと思います。 以上で終わります。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、赤池誠章君が委員を辞任され、その補欠として島田三郎君が選任されました。 ─────────────
○松沢成文君 希望の党の松沢成文でございます。 今日は、東京オリパラ組織委員会の副事務総長の布村様にお越しいただきまして、お忙しい中、ありがとうございます。古巣に戻ったという感じですよね。この委員会でも随分御活躍だったと思いますので、今日は自由闊達に、でも、かつ簡便に御答弁いただければ有り難いと思っています。 私は、東京オリパラ大会を成功に導くための準備、この準備が大切だということで、実はこの三年ぐらいずっと質問を繰り返してきているんですね。ですから、今日取り上げる問題も、実は歴代の文科大臣やオリパラ担当大臣にも聞いておりますが、しっかりと組織委員会に伝えてくれと言っているんですが、果たしてこれが伝わっているのかなと思う部分も多いので、改めて確認の意味でも質問させていただきます。 まず、東京オリパラのボランティアの皆さんについてなんですけれども、組織委員会の方でボランティアの募集条件というのを発表されて、また、昨日もそれ、発表された最終的な募集条件があるそうなんですが、まず、一つ目と二つ目ちょっと併せますけれども、東京オリパラ大会で組織委員会の募集するボランティア、これは中高生のボランティアも含めてどれぐらいの人数になるのか、そしてまた、東京都やその他の自治体もボランティアを集めたいと言っていますが、募集するボランティアは総勢でどれぐらいになるのかというのが一点です。それから二点目として、昨日発表された募集条件は前に発表したものと随分変更があったようですが、組織委員会の議論の中でどのように変更されたのか。その二点、お伺いします。
○参考人(布村幸彦君) ありがとうございます。お答えいたします。 先生お尋ねの大会ボランティアにつきましては、選手や観客などと直接応接する言わば大会の顔となる存在でございまして、組織委員会としては八万人の募集を計画してございます。また、観光、交通案内などを行います都市ボランティアという形で、例えば東京都では三万人、埼玉県では五千四百人余りを募集する予定と聞いております。現在は、ボランティアとしては総数が十一万人以上、東京都以外の自治体についても今検討中でございますので、総数は十一万人以上となる見込みでございます。 なお、ボランティアにつきましては、十八歳以上という年齢設定を設けておりますので、中高生の方々についてはまた別の形で大会に御協力をいただこうということで、詳細を今検討しているところでございます。 それから、当初、今年の三月に素案を公表した後、より幅広い知見を取り入れるべく、教育関係者、マスメディア、商工会議所、そして法曹関係者など、これは法律の方の法曹関係者ですけれども、外部有識者をメンバーとするボランティア検討委員会で検討を重ねてまいりました。 昨日理事会に御報告した要項の主な変更点をお伝えいたします。 一つ目は、活動日数や活動時間について弾力化の方向で見直しを行いました。活動日数については、十日以上と記しておりましたけれども、役割などによりまして十日間を下回る場合もあり得ることや、連続活動日数は五日以上という形でより明確化の方向で見直しをし、かつ、活動時間につきましても、八時間の中には休憩や待機時間を含むことも明記したところでございます。 二つ目といたしましては、担っていただく役割のマッチングが不成立となった方にできるだけ早くお伝えすべきだという御意見もいただきましたので、今年の九月から募集が始まります、その後、オリエンテーリングや説明会を重ねていきますけれども、マッチングができなかった方々には、遅くとも来年の九月頃までにはお伝えできるようにするという方向で見直しをしたところでございます。 三点目につきましては、活動期間中における滞在先から会場までの交通費負担については一定程度を支給する旨を明記したところでございまして、今後更に御意見をいただきながら、九月の募集開始に向け詳細を詰めて、ボランティアが多く応募できるように努めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 私、この委員会でも、ボランティアというのは決して無償で働いてもらう、無償の労働という意味ではないと。やはり、自発的な意思を持って奉仕活動をやってもらうというものが本来のボランティアであると。そういう意味では、最低限の必要経費はきちっと保障してあげないとお金のある人しか参加できなくなるということで、私は、交通費と宿泊費は、全額といってもなかなか難しいですから、一部負担、例えば定額負担ということを考えるべきだとこの委員会でも何度か訴えて、組織委員会の方にも伝わったのかもしれません。 今の御答弁の中で、交通費が支給されるといいますけれども、どのような人にどのような方法でどれぐらいの額が支給されるんでしょうか。その辺りの方針はもう決まっているんでしょうか。
○参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 一点、先ほど御説明した中で、ボランティアの連続活動日数を五日以上と申し上げてしまいましたけれども、五日以内ということで訂正申し上げます。 それから、交通費の支給についてお答えいたします。 公表した募集要項におきましては、大会ボランティアとして参加いただける方全員に対しまして、活動期間中における滞在先から会場までの交通費相当については一定程度支給するという形で明記をいたしました。過去大会では、都市の中を移動できる交通のカードを支給されていた例がございます。東京の場合、どういう対応が可能かどうかは関係機関と協議しながら検討してまいりたいというふうに考えており、一方で、ボランティアに対しまして現金を支給するということは制度の趣旨になじまないというお声もいただいているところでございますので、具体的な支給方法、額につきましては現在検討中でございますので、ボランティアに興味をいただいている方々に対し、適切なタイミングでお示しできるよう調整を進めてまいりたいと考えております。
○松沢成文君 交通費も、もちろん自宅からあるいは宿泊している先から会場までというのもありますが、これ何度か研修に行かなきゃいけないんですね。それも遠隔地から、九州から、北海道から東京でのリーダーシップ研修とか、来なきゃいけない。これも全部自前となったらかなりの交通費を負担できる人じゃないとこのボランティアに参加できないということになりますので、しっかりとその辺りは検討していただきたいと思います。 それともう一つ、宿泊なんです。 これ、宿泊も遠隔地から東京の近くに宿泊してとなると、東京の近くは物すごくホテル代、宿泊代がオリンピックの最中は上がっていきます。じゃ、それを払えないというので、遠くに宿泊するとなると、そのまた交通費や交通時間、通勤時間が掛かるわけですね。この宿泊についても、私は何らかの支援を考えるべきだと思いますが、その辺りはいかがでしょうか。
○参考人(布村幸彦君) ボランティアの方々の宿泊施設についてですが、宿泊施設を自ら御負担いただいてもボランティア参加の意向を示していただけるという点では非常に有り難いお気持ちだと受け止めております。 この宿泊費負担につきましては、有識者会議におきましても議論にはなりました。ボランティア間の処遇の公平性の観点も含めまして、実現が難しいというところ、また昨日公表しました募集要項ではボランティア御自身で御負担をお願いしたところでございます。なお、地方からでも参加したいと考えていただける方々の負担を少しでも軽くしようということで、オリエンテーションあるいは説明会、研修は地方の十の会場で実施する予定でございます。また、宿泊状況の提供といったところは実施したいと今検討をしているところでございます。
○松沢成文君 宿泊場所の提供等の支援は何らかの形でということで、是非ともお願いします。 私が心配しているのは、組織委員会で八万人、それから東京都なんかほかも入れると十一万、それ以上のボランティアを集めるわけですよね。実は、平昌でもリオでもやはりボランティアが相当、途中で対応が悪いということで放棄してしまっている方が多いんですね。この八万あるいは十一万というのは過去のオリンピックにないもう相当なボリュームですから、これを集め切れるのかと、この皆さんを。あるいは、集まったとしても余りにも対応が悪いので途中で辞めていってしまって大会が混乱するということも考えられますので、やっぱりボランティアの皆さんの対応にはもう十分な配慮をいただかないとこれ達成できないと思いますので、要望していきたいと思います。 さて、二点目であります。 平昌五輪や世界卓球選手権での、私は、過度な政治介入は非常に問題だと思っています。もう御承知のとおり、平昌五輪では、大会の直前に韓国の大統領の提案で北朝鮮との話が進んで、それをIOCのバッハ会長も支援するという形で、スケート、スキー、そして女子アイスホッケーで急に北朝鮮の参加が決まりました。特にチームプレーのアイスホッケーでは、南北統一チームということで決まっていきました。実はこのチームと日本も対戦をしたんですよね。力の差があって日本勝てたからよかったですけれども、急にルールが変更されて、二十二人しかベンチ入れないのに南北合同チームは三十何人入れる、これじゃ、ルールを守って公正公平に大会を運営しなきゃいけないのに、こんなことが許されていいのかということです。 もう一つは、四月から五月に行われた世界卓球選手権、スウェーデンだったと思いますけれども、これはもっとひどくて、大会が始まって、準々決勝になって韓国と北朝鮮が対戦することになったと。戦わないで準決勝に両方で行こうということで、準決勝に行くと三位決定戦ありませんから、メダルは自動的に両チームに与えられるわけですね。このチームと日本は準決勝で戦ったんです。石川佳純さんが本当にプレッシャーだったと。だって、チームの相手が急に変わるわけですから、強い人が入ってくるわけだから。こんなルール無視のめちゃくちゃなやり方はないんですよ。 私は朝鮮半島の平和も望んでいますし、南北が友好をオリンピックを通じて進めてもらうのは大賛成。それは開会式とか選手村のイベントとか閉会式で大いにやればいいの。こうやってスポーツの大会で、ルールが決まって大会の条件が全部決まっている中で、急に平和のためにという国際政治が入ってきてルールをめちゃくちゃに壊してやっていくというのは絶対に許されないんですよ。これに対して多少の異議申立てはしたんでしょう、その場で。でも、強引に押し切られて、バッハ会長あるいは卓球連盟でやられちゃっているんですね。 私は、組織委員会にお願いしたいのは、これはIOCの問題だからJOCからとなるかもしれませんが、次のオリンピックでこういうことが起きる可能性はあるんです、というのは私はかなり高いと思います。南北の朝鮮始めとする極東の国際政治だってまだまだ動きますよ。そういう中でオリンピックをうまく平和の祭典に利用しようということで、それでまあ南北統一チーム作っちゃえと、その方がみんな喜ぶだろうの乗りでやられちゃったら、困るのは組織委員会ですからね。オリンピック成功できなくなっちゃいますよ。 ですから、私は、森会長に是非とも伝えていただきたいんですが、これはIOCなり世界卓球連盟なりに抗議をするべきだ。南北の平和は大事だと、応援したいと、でも、途中でルールを変えたりするめちゃくちゃなことは一切東京オリンピックではやってくれるなと、そうしないと東京オリンピック成功できません。それをまずどう考えるかということと、ちゃんと森会長に伝えていただけますでしょうか。
○参考人(布村幸彦君) お答えいたします。 平昌大会における北朝鮮選手団の参加につきまして、競技運営の観点での公平性に関する課題というものがあったことは承知しておりますけれども、この北朝鮮チームの参加あるいは合同チームの形成につきましては、国際オリンピック委員会、また平昌の組織委員会、そして韓国、北朝鮮の四者による調整の結果、決定されたものと承知しております。東京の組織委員会としては、現時点ではそのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。 また、今後、二〇二〇年大会に向けましても、引き続き、開催都市契約にのっとり、オリンピック憲章を遵守し、各国あるいは各地域のアスリートの参加の準備を粛々と準備を重ねているところでございます。 また、二〇二〇年大会に向けて、先生御指摘の点につきましては会長にも報告をさせていただきます。 ありがとうございました。
○松沢成文君 私は、オリンピック憲章違反だと思いますね。もちろん平和の祭典で平和を目指すのは当たり前の話ですが、途中でルールを変える、こんなことをやっていたらスポーツになりませんので、是非とも、森会長はよくバッハ会長と仲いいと御自慢されていますが、仲いいのであれば言うべきことは言うべきです。おかしいことはおかしいとしっかり言っていかないと、私は東京大会で同じようなことが起きたときに何にも説得力ないと思いますから、森会長に是非とも松沢からだということでお伝えいただきたいと思います。 次、暑さ対策についてなんですが、暑さ対策についても組織委員会の方で様々取り組んでいるのは知っております。そこには敬意を表します。私がお伺いしたいのは、環境省が運動に関する指針で暑さ対策、WBGTですね、これ、湿度と温度と両方併せて熱中症になりやすいのはどういう暑さなのかという、簡単に言えば指数なんですね。それで、三十一度、これ気温でいうと三十五度以上ですよ、暑さ指数三十一度以上は特別の場合以外は運動を中止すべきという警告を出すわけですね。 さあ、私は、七月下旬から八月上旬の東京オリンピック、暑さ指数が三十一度を、この七月、八月の二か月で半分ぐらい、あるいは半分を超える会場が、ゴルフの霞ケ関、東京国立競技場、それから味の素スタジアム、埼玉スタジアム、日産スタジアム、これみんな、暑さ指数が半分以上三十一超えるんですね。それは選手は鍛えているからいいですよ、でも、選手だってもう最悪のコンディションですが。 ここに来る観客、ギャラリーの皆さん、このまま競技を続行させて、その場にいて熱中症でばたばた倒れていくということは私は可能性としてはあると思うんですけれども、この環境省の暑さ指数三十一度の運動は中止すべきという警報が出たときに、組織委員会はどう対応をされるんでしょうか。それで、もしここで競技を続行した場合に、その場において熱中症で倒れて万が一死傷者が出た場合はどこが責任を取るんでしょうか。この二点、お伺いします。
○参考人(布村幸彦君) 先生御指摘の大会の暑さ対策は、大きな課題でございます。国、東京都、会場所在の自治体、そして組織委員会が連携して協力して取り組むべき課題でございます。特に、一般人である観客あるいはボランティアの方々の対応、そしてもう一つは、日頃トレーニングを積んでいる選手向けの対応と、大きく二つに分けて取り組んでいく必要があると考えております。 まず、熱暑環境における競技の実施の是非の判断に関しましては、WBGTの指数は各会場でも計測をしております。そして、その上で、まずは選手目線での適否を判断することになりますけれども、各競技あるいは気候の専門家の知見、あるいは日本の夏における例えば高校野球大会など夏のスポーツイベントの事例の研究の成果なども踏まえまして、競技の特性に応じ、国際競技連盟と協議をして判断をすることになろうかと思います。 一方で、観客、ボランティアの方々向けの対応としましては、四点今考えております。一つは、競技会場周辺の日よけあるいはテント、そして冷風機やエアコンの設置等といった会場施設面の視点、二つ目には、ボランティアや職員による声掛け、水分を補給する機会を提供するなどといった予防運用面、三点目は、選手、観客それぞれ専用の医務室の設置、あるいは医師、看護師の手配、救急車の配備といった救護運営面、そして外国人を含む観客の方々への情報提供、注意喚起面といったところを大切にしてまいりたいと考えております。 このような取組の下、重大な状況に至らないように大会運営に万全を期してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○松沢成文君 最後にお聞きしますが、じゃ、この暑さ指数を勘案して、あと、競技連盟なんかとも相談して、じゃ、この暑さによって屋外競技が中断ということもあり得るんですね。その最終決断は組織委員会がするんですね。その二つだけ教えてください。
○参考人(布村幸彦君) 競技の運営につきましては、組織委員会と各競技団体が連携をして判断をしてまいります。 その中では、最初から競技時間の設定につきましては、特に路上競技については早朝の実施などの工夫をしながら、その上でその当該環境を見て判断をするという体制になります。
○松沢成文君 どうも参考人、ありがとうございました。 以上です。
○委員長(高階恵美子君) 本日の調査はこの程度にとどめます。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律案、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律案、スポーツ基本法の一部を改正する法律案及び国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案の四案を一括して議題といたします。 まず、スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律案及び平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律案について、提出者衆議院文部科学委員長代理馳浩君から順次趣旨説明を聴取いたします。馳衆議院文部科学委員長代理。
○衆議院議員(馳浩君) スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律案及び平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律案の両案につきまして、提案の趣旨及び内容について御説明申し上げます。 まず、スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律案について御説明申し上げます。 我が国においては、平成三十一年ラグビーワールドカップ大会及び平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会の開催を控え、ドーピングのないクリーンな大会を実現するべく、スポーツにおけるドーピングの検査体制の整備が急務となっております。 ドーピングは、日々競技力向上に励むアスリートの努力を踏みにじるものであり、アスリートに重大な健康被害をもたらすものであります。また、公正な環境の下でスポーツが行われていると信じる社会の信頼を裏切るものであり、公正さと規律を尊ぶ態度や克己心を養う必要がある青少年に悪影響を及ぼすものであります。さらに、社会の発展に多様な形で貢献するスポーツの価値を損なうものであり、絶対に許されるものではありません。 そこで、本案は、スポーツ基本法及びスポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約の趣旨にのっとり、ドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するため、ドーピング防止活動の推進に関し、基本理念を定め、国の責務等を明らかにするとともに、基本方針の策定その他の必要な事項等を定めるものであり、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、ドーピング防止活動の推進に当たっての基本理念として、スポーツの多様性に配慮しつつ、スポーツにおける公正性、スポーツを行う者の心身の健康の保持増進、ドーピングの検査における公平性、透明性、スポーツ競技会運営団体の自主性、自律性がそれぞれ確保される旨を定めることとしております。 第二に、国際競技大会等出場スポーツ選手及び同選手の支援等を行う者による不正の目的を持ったスポーツにおけるドーピングを禁止するとともに、国は、必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じた上で、ドーピング防止活動の推進に関する施策を総合的に策定、実施する責務を有することとしております。また、独立行政法人日本スポーツ振興センターは、国や日本アンチ・ドーピング機構と連携し、ドーピング防止活動の中核的な機関として積極的な役割を果たすものとすることとしております。 第三に、スポーツ競技会運営団体の努力、関係者相互間の連携、協働及び地方公共団体の努力義務について定めることとしております。 第四に、文部科学大臣は、ドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針を定めなければならないこととしております。 第五に、ドーピング防止活動の推進に関する基本的施策として、人材の育成及び確保、研究開発の促進、教育及び啓発の推進、関係機関との情報の共有、国際協力の推進等の施策を講ずることについて定めることとしております。 第六に、附則において、政府は、この法律の施行後速やかに、スポーツにおけるドーピングの防止のための対策についてスポーツにおけるドーピングに関する国の関与の在り方を含めて検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする検討条項を定めることとしております。 最後に、本案は、平成三十年十月一日から施行することとしております。 次に、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 平成三十二年に開催される東京オリンピック競技大会及び東京パラリンピック競技大会につきましては、国有財産の無償使用等の特別の措置が講じられております。また、平成三十一年に開催されるラグビーワールドカップ大会につきましても、寄附金付郵便はがき等の発行の特例等の特別の措置が講じられております。 これらの特別の措置は、大会の円滑な準備及び運営に資する観点から講じられたものであります。 本案は、円滑な準備及び運営の更なる充実のため、国際オリンピック委員会等からの求めや、近年のオリンピック競技大会・パラリンピック競技大会における対応状況を踏まえ、特別の措置を追加するものであり、その主な内容は次のとおりであります。 第一に、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法の改正であります。 具体的には、電波法の特例として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会については、無線局の免許・登録申請等の手数料及び無線局の電波利用料に係る電波法の規定について、適用除外とすることとしております。 また、あわせて、東京オリンピック競技大会の開会式前日等について、国内外要人や大会関係者の安全、円滑な輸送及び警備と経済活動や日常生活の両立を図るため、国民の祝日に関する法律の特例として、平成三十二年に限り、海の日を七月二十三日に、体育の日を七月二十四日に、山の日を八月十日にすることとしております。 第二に、平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の改正であります。 具体的には、電波法の特例として、ラグビーワールドカップ二〇一九組織委員会についても、無線局の免許・登録申請等の手数料及び無線局の電波利用料に係る電波法の規定について、適用除外とすることとしております。 第三に、本案は、公布の日から施行することとしております。 なお、本案施行による減収見込額は、約三十一億円と見込まれております。 以上が両案の趣旨及び内容であります。 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。 以上です。
○委員長(高階恵美子君) 次に、スポーツ基本法の一部を改正する法律案及び国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案について、提出者衆議院文部科学委員長代理浮島智子君から順次趣旨説明を聴取いたします。浮島衆議院文部科学委員長代理。
○衆議院議員(浮島智子君) スポーツ基本法の一部を改正する法律案及び国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案の両案につきまして、提案の趣旨及び内容について御説明申し上げます。 まず、スポーツ基本法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 スポーツは、世界共通の人類の文化であり、全ての人々が自発的にスポーツに取り組むことで、自己実現が図られ、スポーツの力で輝くことにより、前向きで活力ある社会を実現することが目指されてきております。 そのような中、世界中のあらゆる人々がスポーツのために我が国に集う平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会を好機と捉え、スポーツの価値を世界の人々と分かち合い、スポーツを通じて、世界各国と協調していく観点から、世界的に広く用いられているスポーツの語を基本的に用いることが望ましいとされているところであります。 そこで、本案は、国民体育大会の名称を国民スポーツ大会に改めるとともに、現在の実態に合わせ、公益財団法人日本体育協会の表記を公益財団法人日本スポーツ協会に、財団法人日本障害者スポーツ協会の表記を公益財団法人日本障がい者スポーツ協会に改めることとしております。 なお、本案は、国民体育大会の名称の変更については平成三十五年一月一日から、公益財団法人日本体育協会及び財団法人日本障害者スポーツ協会の表記の変更については公布日から、それぞれ施行することとしております。 次に、国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 近年、スポーツは、個人の健康の保持増進や人格形成に寄与するのみではなく、人と人との交流の促進による地域社会の活性化や経済の発展など大きな社会的影響力を有するようになってきております。 世界的に見ても、国際オリンピック委員会のオリンピック憲章において、オリンピック精神の目的がスポーツを人類の調和の取れた発展に役立てることとされているなど、スポーツは、個人の営みの範疇を超え、社会をより良く変えていく原動力として捉えられています。 他方、国民の祝日である体育の日は、これまで五十年余りにわたり広く国民の間に定着し、国民がスポーツに親しむ契機となり、我が国のスポーツ振興に大きな役割を果たしてきたところであります。 このような中、平成三十二年にオリンピック競技大会及びパラリンピック競技大会が東京で開催され、世界中の人々がスポーツのために我が国に集うこの好機に、スポーツの価値を世界の人々と分かち合い、世界各国と協調していくことが期待されております。 そのような観点から、学校教育としてイメージの強い体育の語を用いている体育の日の名称について、世界的に広く用いられているスポーツの語を用いて、スポーツの日と改めることが望ましいとされているところであります。 そこで、本案は、体育の日の名称をスポーツの日に改めるとともに、スポーツの日の意義について、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う。」ものとすることとしております。 なお、施行期日は、平成三十二年一月一日とすることとしております。 以上が両案の趣旨及び内容であります。 何とぞ御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
○委員長(高階恵美子君) 以上で四案の趣旨説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として柳田稔君が選任されました。 ─────────────
○委員長(高階恵美子君) これより四案について質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。 提案のあった四案のうち、今日は時間にも限りがありますので、スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法案について伺っていきたいと思います。 まず、提案者に伺います。 ドーピング防止活動やドーピング違反した選手らの制裁については、世界アンチ・ドーピング機構、日本アンチ・ドーピング機構の規定に沿ってスポーツ界の中で自主的に進められております。 そうした下で、スポーツ基本法第二十九条においても、ドーピング防止に関する教育や啓発、防止活動の体制整備などを講じており、スポーツにおけるドーピングは許されないという合意はもう既にあると思うのですが、本法案でドーピング違法化の規定を盛り込むとしたのはなぜなのか、お答えください。
○衆議院議員(馳浩君) この法案は、第四条から第七条までに責務規定等を置いてございます。ドーピングの防止を推進する上で一番重要な役割を担うのはスポーツ選手本人であるところ、スポーツ選手の責務の実質は、まさにドーピングを行わないことであると言えます。 そこで、御指摘のとおり、日本国内におきましてもスポーツにおけるドーピングは許されないという合意ができているところでありますが、ドーピング行為の禁止規定を置いて、確認的にドーピングが違法であることを明確化したところであります。
○吉良よし子君 禁止規定を置いて明確化と、違法行為であることを明確化ということではありますけれども、立法化段階の中ではドーピングに対する刑罰化についても議論がされたと伺っておりますが、ドーピングの違法化明確にするということになれば、ドーピング防止の自主的な取組に対して政治が口を挟むことにつながりかねないのではということもあるということを指摘したいと思います。 また、本法案については、東京オリパラに当たりIOCなどからドーピング防止のための情報の共有などへの協力体制を求められていて、それを法案化しようとするものだとも聞いております。しかし、世界各国では必ずしもこのドーピング防止活動を法制化しているわけではありません。 そこで、この十五条について提案者にまた聞きたいんですけれども、この十五条では、行政機関、日本スポーツ振興センター、日本アンチ・ドーピング機構や世界アンチ・ドーピング機構などとの間で、スポーツにおけるドーピングに関する情報の共有を図ること、さらに、文科大臣は必要があるときに関係行政機関の長に対し資料や情報の提供などを求めることができるとしております。 しかし、現状でも実はこうした情報共有というのは既に行われている、ただ、それは行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律などに基づいて本人の同意を前提にした情報共有だと。それが本法案が成立した後は本人同意を必要としなくなるということだと聞いていますが、それはなぜなのか、お答えください。
○衆議院議員(馳浩君) 現行法において、例えば行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律第八条第一項及び第二項では、本人の同意なく情報共有を行う場合が限定列挙してございます。 この法案第十五条第二項も、こうした現行法を前提に置いて法令上の定めを設けるものであります。すなわち、第十五条第二項の規定によりまして、法令に基づく場合として本人の同意なく情報の提供を求めることができるようになるものもありますが、提供を受けることができる範囲は、ドーピングの防止というこの法律の目的を達成するために真に必要な範囲での限定的なものとなっております。 なお、同項に基づいて、本人の同意なく情報の提供を求めることができるようになるもの以外にもドーピングの防止のために重要な情報が存在し得ると考えられますが、それらについては、現行法の枠組みにのっとり、本人の同意の範囲内での情報の取得を検討していくべきと考えております。
○吉良よし子君 個人情報保護法に基づく場合もあると言いつつも、真に必要なものは、限定的にではあるけれども、本人の同意なく共有できるようにするのがこの法案だというお話だったと思うんですけれども、じゃ、限定的というけど具体的には何なのかということは法案には書かれていないと思うんですね。 そこで、法案提案者に再度伺いますけれども、この第十五条に言う情報の共有というのは誰のどのような情報を共有するのか、お答えください。
○衆議院議員(馳浩君) この法案の第十五条第一項では、スポーツにおけるドーピングに関する情報の共有を図ると規定しているところ、この法案第二条第三項では、スポーツにおけるドーピングとは、禁止物質の国際競技大会等出場スポーツ選手に対する使用その他の国際競技大会等出場スポーツ選手の競技に関する能力を不当に向上させると認められる行為、禁止物質の使用等の目的でこれに用いられる薬品その他の物品を所持する行為、ドーピングの検査を妨げる行為その他の国際規約に違反する行為として文科省令で定める行為をいうと定義をしております。 したがって、本法案第十五条に言う情報の共有とは、具体的には、例えば国際競技大会等出場スポーツ選手の禁止物質の使用の情報などを共有することがこれに当たるものと考えております。 なお、本法案第二条第三項に規定のある文科省令については、スポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約に基づいて定められることを想定しており、第十五条第一項で共有される情報は、この国際規約に違反する行為に関する情報が基本になるものと考えております。
○吉良よし子君 国際規約に準ずる中身だというお話だったと思いますけれども、では、法律施行後の担当となる大臣にも伺いたいと思います。 例えば、過去ドーピング違反をした選手や支援者らの入国情報、出国情報、税関の情報などを国やJSC、JADA、競技団体等と共有するということは想定し得るということでよろしいでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 今回のインテリジェンス共有の仕組みにおきましては、あくまでもドーピング防止活動に必要な情報を共有することが目的でございまして、本法案第十五条第二項に基づきまして、本人の同意なく共有される情報につきましては、先ほどお答えがあったとおり、税関での荷物検査や入管での入国日時などに関する情報が想定されると考えております。 このため、委員御指摘の要配慮個人情報の収集や共有、基本的には想定されないと考えております。
○吉良よし子君 先の質問にも答えていただいたんですけれども。入国、出国の情報などは想定し得るけれども、私、次で、人種や病歴、犯罪の経歴といった要配慮個人情報も含まれるのかと伺おうと思ったんですけれども、それは一応想定はされないというお話だったと思うんですけれども、ただ、それはやはり全部省令なんですね。国会で議論されないという話になっていると思うんです。 極めて限定的と言いますけれども、やはりそういった非常にプライバシーに関わる個人情報、出入国の情報、税関の情報などが本人同意なく共有されるわけであると。それが国会等での議論を得ることなく、選手や支援者始め国民には知らされることなく、どこかで、どこでというのは、一定、国とかJSC、JADAなどと言われていますけど、それが共有されているかというのは本人には全く分からないまま共有されてしまう。 そういう中では、こうした共有する情報、共有する機関、限定されず無限に広がっていくんじゃないかという懸念がやっぱり湧いてくるわけなんですけれども、その点、提案者、いかがでしょうか。
○衆議院議員(馳浩君) まず、この法案の第十五条に言う情報の共有等については、ドーピング防止活動を推進し、もってスポーツを行う者の心身の健全な発達及びスポーツの発展に寄与するという本法案の目的に必要な範囲に限って行われるものであります。また、この同条第二項におきましても、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときに限って規定しております。 次に、対象となる情報については、スポーツにおけるドーピングに関する情報と定めているところ、スポーツにおけるドーピングについては第二条第三項において明確に定義を置いております。加えて、情報を共有する機関、いわゆるセンター、JADA、WADA等についても第十五条に限定的に列挙されております。 以上のとおり、議員の御懸念のように、共有する情報や機関が無限に広がっていくことのないよう、本法案において措置をしております。 なお、基本方針を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとしておりまして、その機会に国会等で御議論いただくことも可能であると考えております。
○吉良よし子君 国会で議論することも可能であると、極めて限定的だということはおっしゃっているわけですけれども、やはり私、一例としてであっても、出入国情報だとか税関の情報だとか、非常にプライバシーに関わる重要な情報が一定の範囲で共有されてしまうというところには非常に懸念があるわけで、情報の漏えい、目的外使用などを食い止める歯止め、確実な歯止めはどうしても必要だと思うんですけれども、文科大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(林芳正君) 本法案の第十五条第二項におきまして、文部科学大臣が関係行政機関の長に対して協力を求めることができる場合につきまして、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときと歯止めが掛けられているため、御懸念のように、共有できる個人情報の範囲が際限なく広がるというものではなく、あくまでドーピング防止活動の推進に真に必要な場合に限定されるものと考えております。 また、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律におきまして、行政機関及びこの職員は、個人情報の保有、利用及び提供に関して様々な制限が課されておりまして、今回のケースにおいてもそれらの制限に何ら変更があるものではないため、既存の仕組みの中で一定の歯止めが掛けられているものと承知をしております。 今後、関係行政機関との情報共有に関する具体的かつ詳細の事項は、基本方針の策定におきまして文部科学大臣が関係行政機関の長と協議しながら定めていくことになると考えておりまして、その際には、既存法の趣旨にのっとって適切に定めてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 既存の個人情報保護法によって一定定められているので大丈夫というお話だったと思うんですけれども、ただ、アンチ・ドーピング体制の構築に関わるタスクフォースなどでは、中間報告の中でも、やっぱり行政にかかわらず様々な民間団体も情報を共有する中で、特例的な対応も必要じゃないのかと、そういった指摘もあったと思っておりますし、また、本法第十五条では、やはり、そうはいっても、関係行政機関の長に対し、資料又は情報の提供その他必要な協力と書かれているだけで、限定これでされていると言い切れないとやはり思います。 先ほどの答弁、私が示したものも例示にすぎず、ドーピング防止の目的の下に、非常にプライベートな情報を含め、どのような情報をどの機関が収集していくのか、民間団体であるアンチ・ドーピング機構へ提供するのかも含め、一切が時の文科大臣の裁量に委ねられてしまっているという状況の中では、選手らの個人情報の保護が後回しになってしまうのではないかという懸念は拭い切れませんので、本法案には賛成しかねます。 ドーピングの刑罰化については、スポーツ界の自主的な取組に政治が口を挟むことにもつながりかねませんし、文科省、政府においては、アスリートファースト、基本的人権の制限というのは抑制的であるべきであると、この前提を十分に尊重したドーピング防止活動の推進を今後も進めていくよう強く求めるものです。 また、二〇二〇年東京オリパラ特措法、二〇一九年ラグビーワールドカップ特措法の電波法の特例についてなんですけれども、これは、過去日本で開催されてきた様々な国際競技大会の際には、海外からの放送事業者に対する電波利用料は組織委員会が負担してきていると。にもかかわらず、なぜ今回だけ変更するのかという理由については見当たらないので、これについても反対をします。 また、スポーツ基本法改正案、祝日法改正案については賛成するということを申し上げまして、私の質問を終わります。 以上です。
○委員長(高階恵美子君) 他に御発言もないようですから、四案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより四案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより順次四案の採決に入ります。 まず、スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高階恵美子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高階恵美子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、スポーツ基本法の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高階恵美子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、大野泰正君から発言を求められておりますので、これを許します。大野泰正君。
○大野泰正君 私は、ただいま可決されましたスポーツ基本法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び希望の党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 スポーツ基本法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会を好機とし、スポーツを通じた共生社会の実現を図る観点からは、障害の有無にかかわらず、誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う「心のバリアフリー」を推進することが期待されている。 このような中、我が国の法令において、「障害者」の表記に、「害」の字が用いられていることが問題との指摘もある。 戦前においては、「碍」の字が用いられる場合もあったものの、戦後、当時の使用実態に基づき当用漢字表等において「害」の字のみが採用されたことを踏まえ、政府は、法令における「障碍」の語を「障害」に改めてきた。その後、当用漢字表の後継として、常用漢字表が定められたが、「害」の字のみが採用され、状況に変化はなかった。平成二十一年以降、政府においては、障害者制度改革の審議を開始し、「障害」の表記の在り方についても審議がなされた。しかし、様々な表記がある中、特定の表記に決定することは困難であり、国民、特に当事者である障害者の意向を踏まえ、今後において検討することとされたところである。 「害」の字を、人に対して用いることが不適切であるという考え方もあり、中国、韓国、台湾等の東アジアの漢字圏においては、「害」の字は用いられておらず、我が国が障害者政策の面でリーダーシップを発揮するに当たっても、早急な検討が必要である。 本法においても、「財団法人日本障害者スポーツ協会」の表記について、実態に合わせ、「公益財団法人日本障がい者スポーツ協会」に改めることとしている。この点について、同協会が交ぜ書きを採用した理由としては、活字の「害」を不快に思う人への配慮と社会意識変革の誘因となることへの期待が挙げられている。 以上を踏まえ、政府は、「心のバリアフリー」を推進し、スポーツへの障害者の参加の更なる促進を通じた共生社会の実現を図るため、「障害」の「害」の表記について、障害者の意向を踏まえて、「碍」の字の常用漢字表への追加の可否を含め、所要の検討を行うべきである。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(高階恵美子君) ただいま大野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高階恵美子君) 全会一致と認めます。よって、大野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、林文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。林文部科学大臣。
○国務大臣(林芳正君) ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。
○委員長(高階恵美子君) 次に、国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。 本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(高階恵美子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、四案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高階恵美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時十五分散会