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196回国会参議院2018/05/31

農林水産委員会 第19号

発言数
189
登壇者
20
会派数
8
開催日
2018/05/31

会議録

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  岩井委員長が都合により出席できませんので、委員長の委託を受けました私が委員長の職務を行います。  委員の異動について御報告いたします。  本日までに、足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として進藤金日子君が選任されました。     ─────────────

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  土地改良法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、人事院国家公務員倫理審査会事務局長池本武広君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 土地改良法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 自由民主党・こころの進藤金日子でございます。  本日は、私の専門の土地改良に関する法案審議ということでございまして、質問の機会を与えていただきまして、委員長、理事の皆様方、また委員の皆様方に感謝申し上げたいというふうに思います。  早速質問に入りたいと思います。  まずは、本題に入る前に、白書と農地中間管理機構について質問したいというふうに思います。  今月の二十二日に、平成二十九年度食料・農業・農村白書が閣議決定、公表されました。この白書に込めた齋藤大臣の思いと、国民の皆様に対するメッセージをお願いしたいと思います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 五月二十二日に閣議決定いたしました平成二十九年度の食料・農業・農村白書では、次世代を担う若手農業者の姿や考えなどを国民の皆様に伝えたいとの思いから、若手農業者に焦点を当てた分析を行わさせていただきました。また、意欲ある農業者や農業者団体などの皆様に輸出への積極的な挑戦をいただきたいとの思いから、我が国農業の持続的発展に向けて、海外も視野に入れた農業の実現が一つの鍵を握るということを示しました。このほか、農業産出額が十六年ぶりに九兆円台を回復したこと、農林水産物の輸出額が八千億円を超え、五年連続で過去最高を更新したこと等の動向も紹介をいたしております。  この白書につきましては、全国各地で説明会を開催するほか、パンフレットの配布、SNSやメールマガジンなどを通じた情報発信を広く行っているところでありまして、一人でも多くの国民の皆様に興味を持って白書を読んでいただき、食料、農業、農村の今を知っていただきたいと考えております。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。  私も白書は読まさせていただきました。本当にいろんな分析、トピックスがあり、読み応えのある白書だったというふうに思います。本当に一人でも多くの、大臣今言われましたように、一人でも多くの方々に読んでいただきたい、そして、いろんな御意見を伺いたいというふうに私も思っております。  続きまして、農地中間管理機構について伺いたいと思います。  農地中間管理機構につきましてはこの委員会においても度々話題になっているわけでございますけれども、全国の現場を回っていますと、様々な声を耳にするわけであります。そこで、農地中間管理機構の政策的な意義は何なのか、いま一度確認したいというふうに思います。また、農地中間管理機構の現場における推進体制についての農林水産省の現状認識と、推進体制や推進方策などについて、今後の方向をどのようにしていくのか、見解をお聞きしたいと思います。

上月良祐自由民主党・こころ農林水産大臣政務官

○大臣政務官(上月良祐君) 農地中間管理機構はまさに公的な機関でありまして、貸し手にとって安心して貸すことができるという点が大きいと思います。十年以上の超長期の借受けが中心となっておりまして、担い手にとりましては、農地ごとに多数の貸し手と個別に直接交渉する必要がないということ、それから、長い期間の借受け期間の中で、当初は散在をいたしております農地を借りておりました担い手も、地域の話合いが進むに従って、機構によって農地の再配分を受けられて、集約化が進んでいく、土地をよりまとめることができるといったような点、こういった点が機構のメリットとしては大きい点があろうかと思っております。こういったメリットを周知していくことが必要だと思っておりまして、パンフレットなども十分に活用しながら周知を進めているところであります。  ただ一方で、現場の農業者の方々からは、機構の事業の現場とのつながり感というんでしょうか、つながりがややちょっと弱いということがあるんじゃないかとか、あと、やや手続が煩雑な面があるんじゃないかというような声も聞かれるところであります。  農業委員会の改革によって創設されました農地利用最適化推進委員が任命されてきておりまして、本年度末には全国で約二万人が農地利用の最適化のための現場の調整活動を担うことになります。この最適化推進委員の皆さんと機構とが十分に連携する。まあ機構の職員もそれなりにたくさんいていただいているんですが、やはり現場にも直接もちろん行っていただきたいと思いますけれども、全部回るというわけにはもちろんいきませんので、そういう意味では、この最適化推進委員の皆さんとうまく連携をしていく、機能的に連携をするということも大変重要だと思っております。  この農業者の機構事業の周知や活用に向けて、現場とのつながりを一層強化していくことが大変重要かなというふうに思っております。  また、より使いやすい制度となりますように、手続の煩雑さの問題も、一部もう徐々に対応してきてはおりますけれども、そういったこともしていくことで、機構の五年後見直しということもありますので、しかるべく検討してより使いやすい制度に、使っていただける制度になるようにしていきたいと思っております。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。  私もよく現場を回りますと、本当に農水省はこの中間管理機構を動かすことに躍起になっているんじゃないかと。機構を介在しない農地集積には支援が少ない。一方で、機構の体制は脆弱で、また事務手続、今政務官がおっしゃいましたように、事務手続が煩雑なところもあるんでしょう、その事務手続が主体で、今現場とのつながりが薄いということがありましたけれども、現場の実情にもちょっと疎いんじゃないかといった声も聞こえるわけであります。ある意味厳しい指摘もあるということであります。  以前、本委員会で私も御指摘申し上げましたけれども、やっぱりこの農地中間管理機構の活用というのは、それ自体が政策の目的ではなくて、あくまでも政策の手段であるということ、ここをまた再びこの場で再確認させていただければというふうに思います。  その上で、農地中間管理機構は極めて重要な組織であると私自身は認識しておりまして、仮に機構がなかったら、昨年の土地改良法改正で実現した農家の同意だとか負担が不要な土地改良制度の創設というのは、これ困難であったんだろうなというふうに思うわけであります。  私自身は、農家の皆様を始め、土地改良関係の方々に対しては、農地中間管理機構は、農地の所有と利用の分離が進む中にあって、農地利用の、先ほど政務官、十年以上と言われておりましたけれども、まさにこの中長期的な安定性を確保する上で大切な仕組みなんだと。これが十全に機能すれば、中長期的に効率的、安定的な農地利用が可能になるので、もう申し訳ないんですけど、目先のことだけではなくて長い目で機構を見てやってほしいんだと。そして、その中で、現在の政策展開に御理解いただき、そして見直すべきところがあれば忌憚なくどんどんいろいろな提案をしてくださいということを説明しているわけであります。  それでは、次に、本題の土地改良法の改正法案の内容に関しての質疑に入りたいというふうに思います。  この土地改良法改正法案につきましては、これは自民党の中でも野村農林部会長の下で相当突っ込んだ議論を行いました。本日は、法案の内容が情報として現場の土地改良区等にも届いておりますので、そしてまた、衆議院での審議見てみますと、各党各会派から本当に真摯な御議論をいただきながら、いろんな論点で質疑がなされております。  そうした状況を踏まえた上で、今回はなお確認したいことがあるという現場の声を受けて、多少深掘りして、ちょっと細かいところになるかもしれませんけれども、深掘りして、確認的な意味での質問をいたしたいというふうに思います。  近年、御案内のように、土地改良区の組合員の高齢化によるリタイアだとか、農業の担い手の不足、さらには担い手への農地の集積の進行によりまして組合員の数が減少して、一部の地域では土地改良施設の維持管理に支障を来している現状にあるわけであります。将来的には組合員がなお一層減少して、土地改良施設の維持管理の問題が全国的課題として顕在化していくものと危惧しているということもあるわけであります。  今回の土地改良法改正は、このような土地改良区をめぐる様々な情勢、さらには現下の農業、農村をめぐるこの厳しい情勢の中での土地改良区の組織運営に関する改正でありまして、土地改良関係者からは時宜を得たものだというような声を多く聞くわけであります。特に、准組合員制度につきましては、組合員の実態が各地域で多様な中で地域の実情に応じて組合員の選択の幅が広がると、言わば土地改良区の組織に厚みを持たせることができるという点で大変有効な制度であるという、こういう受け止めもあるわけであります。  このほかにも、今般の改正では施設管理准組合員制度の創設、総代会の設置要件の見直し、あるいは選挙管理委員会による総代選挙の廃止、土地改良区連合の業務の拡充などが措置されることになっておりまして、いずれの見直しも組合員数が減少する中にあって土地改良区の事務を効率化、改善するために必要なものというふうに私認識しておりまして、また、土地改良区の運営の幅を広げるという意味でもこれは有意義なものであるというふうに理解しております。  そこで、まず、土地改良区の総代会制度の見直しの中で、選挙管理委員会による総代選挙の廃止に関してお尋ねしたいというふうに思います。  現行では、選挙があってもなくても総代の選挙区ごとに選挙会というのを設置して、そして選挙管理委員会に所要の経費を支払う必要があるわけであります。今回の改正によりまして手続等が大幅に簡素化されて、なおかつこの選挙管理委員会への支出もなくなるということであります。加えて、総代会選挙の実態として、これ農水省の調査によりますと、投票を実施した土地改良区は約二%だということを踏まえますと、土地改良区へのメリット、これ大きいんだということはよく理解できるわけです。  この一方で、選挙があってもなくても、これ当然のことながら、総代選出手続の公正性を確保することはこれ大前提になるわけでありますから、従来は選挙管理委員会に担っていただいていた公正性確保ということの責任を今度は土地改良区が負うことになるということになります。そうなればかえって土地改良区の事務増大を招くのではないかといったこれ懸念の声もあるのも事実なわけでございますので、こうした懸念に対する農水省の認識と対応方針、伺いたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  総代の選挙につきましては、今先生からお話ございましたように、現状ではほとんどの土地改良区で無投票となっておる一方で、御指摘ございましたような選挙費用ですとか事務手続が負担になっているというふうなことを踏まえまして、今般、現場の皆様方の御意見も踏まえて、選挙管理委員会による管理を廃止して、土地改良区の管理に委ねるということにさせていただいたところでございます。  この結果、選挙費用ですとか事務手続の負担の軽減が図られるというふうに考えておるわけでございますが、一方で、今先生から御指摘ございましたように、土地改良区でこれまで選挙管理委員会が実施してきた事務を自ら行わなければいけないということに伴って不安の声があるというのも事実だと思っておるところでございます。  今般の総代の選挙を土地改良区でやっていただくということにつきましては、土地改良区の理事の選挙といいますものは既に土地改良区の自治に委ねられておりまして、いろいろな手続は土地改良区でやっていただいているわけでございます。今回、選挙管理委員会の選挙から土地改良区による選挙に移行することになります総代の選挙につきましても、基本的には理事の選挙に関わるいろいろな規程を準用するなどして、これまで理事の選挙において土地改良区が実施をしていただいていたことを基本的にはやっていただくということでございますので、追加の負担が新たに大変生じてくるといったようなことはないのではないかと考えておるところでございます。  いずれにいたしましても、そういった現場の不安があるのは事実でございますので、私ども、現場の不安を払拭をさせていただくべく、法律を通していただきましたら、この総代選挙に係る規程例といったものをきちんと作成をいたしまして周知徹底を図って、総代選挙が公正かつ円滑に実施されるよう万全を期してまいりたいと考えております。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。  是非とも、その模範例のようなものでお示しいただいて、不安の払拭よろしくお願いしたいというふうに思います。  次に、土地改良区の財務会計制度の見直しに関してお尋ねしたいと思います。  今回の見直しの中で、この土地改良区は原則として貸借対照表を作成することになります。いわゆる複式簿記の導入であります。これにつきましては、地方公共団体における新公会計制度への移行だとかあるいは公有財産の見える化などの時代の趨勢を踏まえると、導入の必要性は十分理解できるものであります。  また、この複式簿記の導入に当たっては、土地改良区が管理する施設の適正な評価を求められるということでありまして、国や都道府県などの施設造成者の協力が必要不可欠となります。この点につきましては、改正法の中で、国、地方公共団体等から、自らが新設や変更した土地改良施設に関して、当該土地改良施設の管理を行う土地改良区に対して情報提供を行うよう努めるといったようなことが明記されておりまして、この部分は極めて重要な規定であるというふうに評価するところでございます。一方で、土地改良区の実態として、専従の職員がいない土地改良区が約これ五割弱あるということでありますから、体制が脆弱な土地改良区、これ多いのも事実なわけであります。  そこで、土地改良区の方々に複式簿記導入の必要性をしっかりと御理解いただく観点から、複式簿記導入の政策目的をいま一度確認したいというふうに思います。その上で、その政策目的達成に向けた具体的支援措置につきまして、このスケジュール感も含めてお聞きしたいというふうに思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答えを申し上げます。  農業用用排水施設などの老朽化が進展する中で、施設の維持管理、更新を計画的に進めていただくというためには、施設の資産評価をきちんと行っていただいて、将来の更新費用を計画的に積み立てていくということが必要であると考えております。  このため、土地改良施設の現在の評価額、それから将来の施設更新に向けた積立ての状況といったようなものを、土地改良区の財産の状況というものを組合員の皆様に適切にお示しをすることが大変大事だと思っておりまして、今般、土地改良区において貸借対照表を作成していただくということにしたところでございます。  この貸借対照表の作成につきましては、これまで作成されておられなかったところがほとんどでございますので、法施行後三年間の移行期間を設けることとさせていただいておりまして、その間に、まずは、土地改良施設の資産評価につきまして、国が資産評価を行うための統一的なマニュアルというものを整備したいと考えております。これは年内にも整備をさせていただきたいなと思っておるところでございます。これを基にいたしまして、来年以降になりますけれども、この統一マニュアルに基づいて、国ですとか地方公共団体が造成した施設につきましてその造成主体の方が資産評価をやっていただきまして、その現価、現在価格を土地改良区に提供をしていただくということにしたいと考えております。  土地改良区の方では、そういったデータをベースに実際のバランスシートを作成をしていただくことになるわけでございますけれども、このバランスシートの作成がきちんとできますように、国、地方公共団体、それから土地改良事業団体連合会、これ連携をいたしまして、会計に関しまして必要な指導、研修等も並行してこの三年の間にしっかりやっていきたいなと考えておるところでございます。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。  スケジュール感も含めた御答弁、本当にありがとうございます。  この複式簿記導入、これは、やっぱり最終的な目的は、もちろんその積立ての状況、透明化を図っていくという、こういう点重要だと思いますが、やっぱり最終目的というのは、複式簿記化によりまして土地改良施設の減価償却、これをまさに明らかにしていく、積立てなど将来の円滑な更新に向けての準備につなげていくんだと、ここはやっぱり重要なところですから、こういったことを踏まえてしっかりとまた土地改良区に寄り添った御支援、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。  また、現在でも、事業化やその内容を見通すことができる場合には、事前の積立てというのをこれ農水省推奨しておられるわけでございますが、この事前の積立ては強制力のない任意の積立てであります。個々人の意思に委ねられているということでありまして、現場では大変な事務労力を余儀なくされておりまして、土地改良区全体、組織的な取組として進めていくことが困難な状況というのがこれ現状だと思います。  今回の法改正による複式簿記導入を契機とした積立ての措置については、水利施設等の資産を持っている以上、いずれ施設の更新を行う時期が必ず来るわけですから、そのために減価償却を指標として一定の準備をすることが土地改良区の責務なんだということをこれ法的にしっかりと整理していただいたんじゃないかなというふうに理解するわけであります。  そこで、水利施設更新に向けて積立てを行う場合の減価償却額と積立額との関係とともに、土地改良区の組合員への積立金の賦課の在り方をお聞きしたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  農業水利施設の更新のための積立てにつきましては、先生からも御指摘ございましたとおり、将来の施設の円滑な更新ということのためにやるものでございまして、その更新費用を今の世代がどれだけ積み立てるのか、それから将来世代でどういうふうに分担していくのかということとの関係になってくるかと思っております。  したがいまして、積立額がこれまでの減価償却累計額に比べて仮に不足をしているということであったといたしましても、その不足分の全額の積立てを今の世代で直ちに行わなければいけないということではないわけでございまして、将来の施設更新の時点におきましてその不足分を特別賦課金という形で、その将来に向かっての世代に賦課金をお願いするということも可能であるわけでございます。  今般の法律改正によりまして、この貸借対照表を作成することによりまして、今申し上げましたような土地改良施設の評価額ですとか、そういった施設更新に向けた積立ての状況などが明らかになってまいりますので、この組合員の方から積立金を徴収をするに当たりましても、よりその積立金の額とか納得感を持って組合員の方に御説明できるのではないか、組合員の間で十分な合意形成が図るための一助になるのではないかと考えておるところでございます。  法律が通った後の、最終的な新しいバランスシートを作った後の積立金についてどういう合意形成をしていくのかとか、あるいは徴収プロセスをどうしていくのかということにつきましては、この会計上の位置付けも当然議論されなければいけない、賦課金として取っていくのかどうかといったことも含めて十分検討していく必要があるだろうと思っておりますので、これは、法律通していただきましたら、公認会計士の方など有識者の御意見もいただいて、しっかり詳細を詰めてまいりたいと考えておるところでございます。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。  それでは、次の質問に移りたいと思います。  近年、耕作者の経営規模拡大の進展あるいは稲の作付け品種の多様化によりまして、農業用水の需要時期や水量に変化が生じておりまして、従来と異なるパターンの水量となっている地域、これ多く見られるようになってきているわけであります。  このような実態に即して今回の法改正で利水調整規程の策定をルール化することは、農地の所有と利用の分離が一層進展する中で、耕作者の意向をより的確に反映させた公平、適正な農業用水の配分を実現する上で有効であり、これもやっぱり時宜を得たものだというふうに認識しております。  一方で、農業用水は水利権として与えられる有限の資源であります。また、かつ施設規模というのもこれ有限な施設でありますから、これによって農地まで運ばれるということなわけであります。加えて、農業用水の配分というのは、これは江戸時代からの歴史的な慣行、そういったこともある地域もありますから、極めて複雑であり、地域によっても千差万別であります。  このような実態を踏まえて、利水調整規程の策定に当たって、国の具体的な支援措置について、これもスケジュール感を含めてお聞きしたいというふうに思います。また、農業用水の配分に当たりまして、実態としてこれ複数の土地改良区あるいは水利組合等との関係を踏まえまして、これ、できれば関係する土地改良区等の協議の場の設置、こういったことも必要かと考えますが、御見解を伺いたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  利水調整規程につきましては、土地改良区におけます農業用水の利用の調整方法というものを定めようとするものでございまして、具体的には、その円滑、公正な利水方針を定めていただくとか、それから毎年の用水配分の決定方法、プロセス、そういったものを定めていただきたいと考えておるところでございます。  この利水調整規程の策定につきましては、法律の附則のところで経過措置を置かせていただいておりまして、各土地改良区において、これは総会で議決をしていただかないといけないものですので、施行日、これは来年の四月一日を想定をしておるところでございますけれども、この施行日以降、最初に招集される通常総会までに総会決議を経ていただいて決めていただくということになります。多くの土地改良区は、毎年度の年度末、大体一月、二月、三月ぐらいが通常総会の時期だと承知をしておりますので、三十一年四月一日以降の最初の総会ということになりますと、三十二年の一—三月ぐらいまでの間に開かれます通常総会でしっかり決めていただければと思っております。  そこがしっかり決めていただけますように、私ども、先ほどのあれとも同様でございますけれども、現場の混乱がないように、総代会の選挙規程例と同じように、利水調整規程についても模範例のようなものを策定をいたしまして、現場でしっかり周知徹底をしてまいりたいと考えておるところでございます。  それから、二点目の御質問でございます、複数の土地改良区なり水利組合が農業用水の配分に関与している場合には、現場の皆様方の協議というのがこれは大変大事なことだと考えておるところでございます。  したがいまして、今ほど申し上げました模範利水調整規程例といったようなものの中で、こういう複数の土地改良区や水利組合などが関与されている場合には関係機関の協議の場を設置をしていただくといったようなことを模範例の中で規定をして、周知をしてまいりたいと考えておるところでございます。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。具体的な御答弁いただきまして、感謝したいと思います。  さて、今後、政府においては、六月になってから骨太の方針、これを策定されていくんだろうというふうに思います。そうなりますと、いよいよ平成三十一年度予算の編成に向けた動きが活発化、本格化してまいります。この土地改良予算に対するやはり要請が非常に各地から多いわけでございますが、この土地改良予算確保に向けての齋藤大臣の御決意をお伺いしたいと思います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 農業の発展基盤を強化していくためには、農業生産基盤の整備を着実に進めていくということが極めて肝要であると考えておりまして、担い手への農地集積、集約化を促す農地の大区画化、汎用化等を通じた農業の競争力強化ですとか、農業水利施設の長寿命化対策、農村地域の防災・減災対策等を通じた国土強靱化などの施策を推進する土地改良事業は重要なものであるというふうに認識をしています。  土地改良予算につきましては、平成二十九年度補正予算では一千四百五十二億円を計上したほか、平成三十年度当初予算では前年度三百二十八億円増の四千三百四十八億円を確保したところであります。  農林水産省としては、やっぱり農業の大規模化ですとか、あるいは高付加価値の作物の生産につながる、あるいは農村地域における防災・減災対策に資する生産基盤の整備というのはしっかり国なり行政なりが行うべきであると。その上で、農家の皆さんが今度は消費者の皆さんが喜んでくださるようなものを創意工夫しながら安心して生産をしていただくと、そういった先に私は日本の農業の将来があるのではないかと考えておりますので、しっかりと予算を確保した上で地域の実情に応じた事業の計画的かつ安定的な推進に努めてまいりたいと考えております。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 大臣の力強い決意、ありがとうございました。  この圃場の大区画化や水利施設の老朽化等で、早期に事業を完了しないといけないという地区と、あるいはまた早く着工しないといけないという地区もこれあるわけでございますので、本当に地域の要請にしっかりと応えていただけるように、まだまだ不足している土地改良予算でございますので、是非とも確保の方をよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。  最後に、米政策についてお尋ねしたいと思います。  昨日、五月三十日、平成三十年度産の米等の作付け動向について、これ第二回中間的取組状況でございますけれども、農林水産省から公表されました。これ、都道府県別、地域農業再生協議会別の米等の作付け動向が公表されたわけでございますが、これに関して現段階で農水省として関係者へのメッセージ、これ是非ともお願いしたいと思います。

谷合正明公明党農林水産副大臣

○副大臣(谷合正明君) 委員御案内のとおり、米政策の見直しにおきましては、産地、生産者が中心となって需要に応じた生産、販売を行うことができるように様々な情報提供を行っているところでございまして、今御紹介いただきましたが、この一環として、都道府県別及び地域農業再生協議会別の作付け動向の情報提供を行っております。三十年産米につきましては、本年二月に公表した一月末現在の中間的取組状況に続きまして、昨日、四月末現在の状況、第二回を公表したところでございます。  これによりますと、三十年産の都道府県別の主食用米の作付け動向につきましては、前年の作付け実績と比較いたしまして、同水準が三十四県、増加が六県、減少が七県と見込まれております。現時点では、都道府県ごとの増減があるものの、総じて言いますと、前年の二十九年産と大きく変化する状況にはないと考えております。  各産地、生産者におかれましては、今回の公表結果や最新の需給動向等を参考にしつつ、六月末の営農計画書の提出締切りまで、需要に応じた生産に向けた検討を進めていただきたい、そのことを期待しているということでございます。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 ありがとうございます。  先週、五月二十三日に、財政制度等審議会、これ、建議が取りまとめられました。この中で、農林水産の部分、これ相当、提言という形で、四つの提言出されています。私も熟読をさせていただいたわけでございますけれども、こういったものをベースにして、今後、しっかりとまた議論を深めながら、米政策の在り方、これ、現場の混乱がないようにやっていかないといけないというふうに思います。  最後になりますけど、やはり私、農山漁村の維持なくして……

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 申合せの時間が過ぎておりますので、おまとめください。

進藤金日子自由民主党・こころ

○進藤金日子君 国土の維持はないと、これ、農山漁村は日本の命綱でありまして、また土地改良なくして我が国の生存基盤はないわけですから、土地改良も日本の命綱と、このことを強く訴えて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。

横山信一公明党

○横山信一君 公明党の横山信一でございます。  土地改良法に入る前に、ちょっと水産関係の動きが若干ありますので、少し触れてから土地改良法に入らせていただきたいと思います。  最初に、去る四月二十四日から五月六日まで、スロベニアのブレッドでIWCの科学委員会が開催をされました。そこで我が国は、NEWREP—A、NEWREP—NPの調査結果の報告等、そしてまた調査計画の最終化のレビュー等に対する勧告等への対応状況の報告をしたわけでありますけれども、本年のIWC総会、これは我が国の森下コミッショナーが議長として開催をされるということになります。  これまで、このIWCというのは、私もいろいろ言いたいことを言ってきましたけれども、今のこのIWCというのは鯨資源の管理団体の体を成していないというか、そういう状況にある中で、我が国は粘り強く反捕鯨国の要求に対して反論すべきところは反論し、そしてまた粘り強く丁寧に対応してきたわけであります。本年は、この森下議長の下で、IWCを正常化をしていくという非常に大きなチャンスがめぐってきているんだというふうに捉えることができると思います。  そこで、このIWC正常化に向けて我が国はどのように対応していくのか、副大臣にお伺いいたします。

谷合正明公明党農林水産副大臣

○副大臣(谷合正明君) 委員御紹介のとおり、本年九月に、IWC、国際捕鯨委員会の総会がございます。日本人議長の下で総会ということですけれども。  平成二十八年、二〇一六年の前回総会で議論を開始したIWCの今後の道筋についての結論を得て、資源管理機関としての機能を果たせていないIWCにその機能を回復させ、商業捕鯨の早期再開につなげるものとしなければならないと考えています。しかしながら、我が国が各国に透明性のある形で今後の道筋を議論することを呼びかけてきたのにもかかわらず、反捕鯨国は議論への参加について極めて消極的な姿勢に終始しているというのが現状でございます。これは委員の言われたところと一にしますが。  このため、我が国としては、ひとつ持続的利用支持国と連携して、反捕鯨国に対して議論への参加を強く働きかけるとともに、IWCの資源管理機関としての機能を回復させる必要性を国際世論に呼びかけてまいりたい、そして、IWCの今後の道筋の議論を主導してまいりたいと考えております。  また、この議論に併せまして、国内におきましても、我が国の目指すべき商業捕鯨の姿についての検討を進めて、本年の総会におきまして商業捕鯨の早期再開のためあらゆる可能性を追求してまいりたいと考えております。

横山信一公明党

○横山信一君 このIWCは、そもそも商業捕鯨を持続的に進めていくということのためにつくられているものでありますので、そういった観点でいうと、今のIWCは全くその役目を果たしていないという状況にあります。そういう意味で、日本がイニシアチブを取ってしっかりとこのIWCの改革に臨んでいただきたい、また、商業捕鯨の再開に向けて取り組んでいただきたいというふうに思います。  もう一つ、太平洋クロマグロについてもお伺いしたいんでありますけれども、第三管理期間が六月で終わります。もうあと一か月というところになっておりますが、本年の一月に水産庁からも沿岸漁業に対して操業自粛要請がなされ、北海道も含めてもうこの太平洋クロマグロ、小型魚については漁獲をしないということになっております。自主規制をしっかりやっているという状況にあります。このWCPFCの漁獲上限を厳格に守ろうという、あと漁獲枠は残り僅かしかないようですけれども、その努力をし続けている状況にありますが、この第三管理期間の漁獲状況、今の時点でどうなっているのかということをお聞きしたいと思います。  あわせて、沿岸漁業では三十キロ未満の小型魚の超過分、これを来期第四管理期間でどうなるのかというところが注目されているわけですけれども、この辺どうなるのか見通しをお伺いしたいと思います。

長谷成人水産庁長官

○政府参考人(長谷成人君) クロマグロ小型魚の管理状況といたしましては、本年六月までの第三管理期間の漁獲量は、五月十五日時点で三千四百八トンと、漁獲枠三千四百二十四トンの九九・五%に達しております。一月二十三日には、水産庁から、漁獲枠を残した都道府県を含めて操業自粛要請をせざるを得ない状況となりましたが、その後は漁獲の積み上がりは抑制されている状況でございます。  今期の漁獲枠が守られるかどうかについては、漁業の特性上やむを得ない混獲など難しい問題がございますけれども、予断は許しませんけれども、引き続きしっかり指導してまいりたいというふうに考えております。  また、第四管理期間の各都道府県への配分に当たりましては、この第三管理期間において超過した都道府県については、第四管理期間から一括で差し引くことといたしますけれども、これによりまして漁獲枠がゼロとなってしまいます都道府県に対しましては、必要最小限の混獲枠数トンを配分することとしております。  各都道府県への配分量を示す基本計画については、今この時間に開催されております水産政策審議会等の手続を踏まえまして、六月中に策定する予定でございます。

横山信一公明党

○横山信一君 具体的な数字もお聞きしたかったんですが、今水政審をやっているということでありますので、第三管理期間で超過した分は第四管理期間で引かれるわけですけれども、どうしても混獲というのがありますので、そこの部分がどうなるのかというのは皆さん注目されているところであります。根拠を持ってお示しをいただきたいというふうに思います。  では、土地改良法について伺います。  土地改良法は、耕地整理法あるいは水利組合法などを統合して昭和二十四年に制定をされました。当時は農地改革の直後でもあって、均質な自作農家が大半を占める耕作者中心の制度であったわけでありますけれども、時代を経て、近年は農村からの人口流出も非常に多い、また、農業者の高齢化も非常に進んでいると、そういう状況の中で農業、農村の構造変化が起きているという状況にあります。  それを踏まえて、その構造という部分では土地持ち非農家の増加という課題もあるわけでありますけれども、この土地改良法の改正に当たって、現行制度の土地改良区の運営にどのような課題が生じているというふうに考えているのか、また、それを踏まえて今後の土地改良区どうあるべきであると考えているのか、まず大臣にお聞きしたいと思います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 高齢化により離農も進んでおりますし、農地の利用集積の進展に伴って、土地改良区の組合員につきましても、土地持ち非農家の増加が見込まれる中で、将来にわたって良好な営農環境を確保していくためには、耕作者の意見を適切に反映しつつ、土地改良施設の維持管理、更新を適切に行っていく必要があると認識をしております。また、土地改良区の業務執行体制が脆弱化をする中で、適正な事業運営を確保しつつ、より一層の事務の効率化や改善を図る必要が出てきているとも考えております。  このため、本法案では、組合員資格に関する措置といたしましては、准組合員制度の創設及び資格交代手続の円滑化、それから理事の資格要件の見直し、それから農業用水の利用の調整方法を定めた利水調整規程の策定、それから施設管理准組合員による土地改良施設の管理への参加の促進を講ずるとともに、土地改良区の体制に関する措置といたしましては、総代会の設置要件の引下げや選挙管理委員会選挙の廃止など総代会制度の見直し、土地改良区連合の業務の拡充、貸借対照表の作成や員外監事の設置など財務会計の適正化を講ずることといたしているところでございます。

横山信一公明党

○横山信一君 ちょっと一つ飛ばしまして、農地所有者のメリットについて伺いたいんでありますけれども、耕作者が組合員となるということは、農地の所有者にとっては議決権がなくなるということになります。一方で、賦課金等を任意で負担する状況に変わるということでもあります。この土地改良区の運営にはやはり耕作者の意見、農地を直接担っている耕作者の意見が反映されることは重要だということはよく分かるわけでありますが、一方で、所有者が准組合員になるということは、単に議決権を失うということではなくて、所有者にとってはどんなメリットがあるのかをお伺いしたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  貸借地につきましては、二人の資格者がいらっしゃる中で、先生御指摘ございましたように、法律の原則は耕作者が正組合員となっていくということになっておるわけですけれども、現実にはなかなか、地域実態等に応じてそうなっていないところもあるわけでございます。  今般、准組合員という仕組みを入れることによりまして、従来、所有者の方は、組合員資格を外れますと、耕作者の方に組合員資格を譲りますと、御自分は土地改良区とは何の関係もないお立場にならざるを得ないと、長いこと、ずっと土地改良区と関与してきたのに、ましてやその地域にいらっしゃる、引き続きいらっしゃる場合には、そのことが、土地改良区から自分が外れてしまうということが、なかなか、組合員資格を耕作者に譲る際の大きなネックになっているんではないかというふうに我々は考えたところでございます。  したがいまして、今般の准組合員制度によりまして、所有者の方は耕作者の方に正組合員資格を譲った後も引き続き准組合員という形で土地改良区に残れる、具体的には総会に出席をして御意見をいただくとかそういったようなこともできますし、場合によれば、その耕作者の方、新しく正組合員になった方とお話合いをしていただいて、引き続き自分も何がしかの賦課金なり夫役を分担をするということでその参画意識を高めていただくと、そういったようなことも期待できるのではないかと考えておるところでございます。

横山信一公明党

○横山信一君 うまく機能することを祈りたいんでありますけれども、今までの制度だとぶつっと切れてしまっていたと、それをしっかりつながりを持てるようにしたというところが特徴であります。  ちょっとまた飛ばしまして、土地改良連合についてお聞きをしたいんでありますけれども、現行法においては、複数の土地改良事業区が土地改良連合という形で設立することができます。そのことによって事業の一部を共同して行うことができるようになっているんでありますが、この土地改良連合というのは、平成二十八年度では僅かに七十六地区しかないということであります。その原因の一つは、共同で行う事業は土地改良事業に限られているということなんだろうというふうに思うわけです。一方で、土地改良区の運営事務などを共同で行うことができれば事業効率のコスト低減につながっていくわけでありますが、これは今までできなかったということであります。  そこで、この土地改良区の脆弱化が進む中で、予算措置のある合併に加えて新たに連合という形態を導入することになるわけでありますけれども、土地改良区の事務の効率化を積極に進めていくという意味合いもあると思いますが、今後この連合の設立をどのように進めていくつもりなのか、副大臣に伺います。

谷合正明公明党農林水産副大臣

○副大臣(谷合正明君) 大事な視点かと思っております。  今後、土地改良区の体制の脆弱化が見込まれる中、事務の効率化、コスト削減を図るためには、施設の見回り、監視、賦課金の徴収、会計事務等の施設の維持管理に関わる事務、そして小水力発電等の附帯事業を共同で行う取組を進めていく必要があります。また、土地改良区連合の仕組みを活用することが有効であると考えております。  しかしながら、委員御指摘のとおり、現行制度においては土地改良区連合の行う事業が土地改良事業に限られておりまして、事務や附帯事業のみを共同で行うことができないことから、土地改良区連合の業務範囲を今般拡充することとしたところでございます。  したがいまして、今後、土地改良区等の関係者に対しまして、今回の土地改良区連合の業務の拡充の趣旨につきましてまず周知徹底を図るとともに、土地改良区連合の設立に係る現場の課題を的確に把握した上で、必要に応じて予算措置を含めた支援策をしっかり検討してまいりたいと考えております。

横山信一公明党

○横山信一君 予算措置を考えているということでありまして、しっかりとこれも機能するようにお願いしたいところでございます。  ちょっと時間が少なくなってきましたので、またちょっと飛ばしまして、総代会の役割についてお伺いしたいんでありますが、総代会設置要件の見直しであります。  この土地改良区は、運営基盤の強化を図るために合併が進められてきております。平成二十八年度末で四千五百八十五地区あるわけですけれども、組合員数が減少しているということで、二百人未満の土地改良区が全体の四割と。これは、過去を見ますと、昭和二十四年の法制定当時は総代会の設置要件は五百人を超える、五百人超だったと。それが、二十八年には三百人超になり、そしてまたしばらくたって、昭和五十九年には二百人超になりと。今回、百人超ということが提案されているわけでありますけれども、しかし、百人超になるということで、その全体の八割で総代会の設置が可能になるということでもあります。  組合員の構成も変わる、また、広範な様々な地域性を併せ持つことになる土地改良区という、そういう中にあって、この総代会の役割、従来とは大きく変わってくるというふうに私は捉えているんですけれども、この点どう考えているのか、大臣にお伺いします。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 今回の改正案におきましては、総代会制度について、組合員数の減少や農業の構造改革の進展等を踏まえて、総代会の設置要件を二百人超から百人超へ引き下げること、それから、土地改良区が地域の実情に応じて総代定数を決定できるように総代の定数を三十人以上で定款で定める数とすることと、それから、総代選挙につきましては、選挙費用や事務手続の負担が軽減されるよう、選挙管理委員会による管理を廃止をするということなどの措置を講ずることとしております。  これらの措置によりまして、総代会を活用して土地改良区の組織決定がより機動的に行われるということになると考えているところでございます。

横山信一公明党

○横山信一君 最後の質問になると思いますが、土地改良区の会計処理については、残念ながら、過去に会計をめぐる不祥事というのが多く発生しているわけであります。こうした事態に対して、農林水産省では、員外監事の活用を進めてきた。しかし、実際、今、員外監事を入れているのは現在一・九%にとどまっているという状況にあります。  今後、この員外監事の導入、そしてまた会計監査の在り方をどう考えているのか、大臣にお伺いいたします。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 近年、土地改良区における不祥事の金額が多額に上るケースも発生する中で、やはり監査機能をより強化する必要があるという認識で、今回、土地改良区の監事のうち一人以上は員外監事を置くこととしております。  また、土地改良区の財産状況を明らかにして、会計の透明性の向上を図るために、貸借対照表の作成やその公表を義務付けることとしています。  これらの措置に加えて、国、都道府県による立入検査を的確に実施をするということによりまして、土地改良区の会計処理の適正化を図っていきたいと考えております。

横山信一公明党

○横山信一君 農協も漁協も公認会計士監査を受け入れるというふうにもなっておりますし、そういう意味では、不祥事をなくすという部分では、この員外監事の導入を更に積極的に進めていただきたいというふうに思います。  以上で質問を終わります。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 国民民主党・新緑風会の田名部匡代です。  毎度毎度質問の前にこのことを申し上げなければならないというのは本当に残念ですし、モリカケの問題ずっとやってきて、もうすぐ国会会期末で、いまだに隠された文書があるまま出てこない、もう考えられない状況です。  私、最初に国会議員に当選させていただいたときに取り組ませていただいた法案が障害者の法案だったんです。一つの法律を作ることによって人生が大きく左右される人たちがいるんだな、そのことによって幸せや安心を与えることもできるし、でも一方で、そのことの影響で苦しみをもたらすこともあるのかもしれない、ああ、とても重要な仕事をさせていただくんだなということをつくづく感じたんです。  この農林水産委員会でもそうですけど、本当に関わる人たちにとっては非常に大事なことがあるし、今TPPの問題もありますけれども、何か最近TPPのことについては余り騒がれていないような、現場からもそんな大きな声がだんだん聞こえなくなってきていて、それは納得ではなくて、私は諦めだと思っていて、しっかりそういうことも審議をさせていただきたいというふうに私は思っているんです。  大事なことはいっぱいあるんだけれども、森友、加計の問題がこういう状況であるがゆえに、いろんな法案の審議、国会の運営というか委員会の運営そのものにもやっぱり影響が出ているんです。  総理はうみを出すとおっしゃっているけど、私には何の努力も見えないし、本当にうみを出そうなんて思っているとは全く思えない。真摯に丁寧にと言うけれど、答弁席からやじを飛ばしたり、昨日の衆議院でのQTもそうですけれども、だらだらと時間稼ぎばっかりして、丁寧に真摯に答えようなんて全く思っていない。  本当にばかにしているのかというような思いを持っていまして、ここで幾ら大臣にそれを聞いてもどうにもならないと思いながら、大臣、今のような国会の状況について、いつまでも解決しない状況について、どんなふうにお感じになっているのか、ちょっとお気持ちをお聞かせいただけますでしょうか。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 幾つか私も、自分自身も官僚でありましたし、今こうやって法案の審議を国会でお願いする立場にもなっていますので、その両面からいろんな思いがあるのは事実でございます。  役所の経験でいえば、あのような文書の書換えみたいなものは、私はこれが、何というんですか、常に起こっている出来事だとは思っていませんけれども、ただ、これによって政府の職員の信頼が損なわれているということは私は非常に重く受け止めておりますので、それに対して、農林省の文書管理については本当に襟を正していきたいというふうに思っておりますし、また、国会の運営についてちょっと私が申し上げるのは控えたいと思いますけれども、私ども、たくさんの法案も出させていただいておりますので、この法案の成立に向けて、政府として、政府の一員として努力を重ねていきたいというふうに思っております。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 今申し上げましたように、TPPの問題もあります。私たちは丁寧な審議を要求していますので、大臣もリーダーシップ取っていただいて、やっぱり影響を受ける方々にどう安心していただくのか、いかに影響を減らしていくのか、どうやって一次産業を守っていくのか、その国益を守るという立場に立って、大臣にはそのリーダーシップを発揮していただきたいと、そんなふうに思います。  早速、法案の問題に入りたいと思いますが、やっぱり御飯をちゃんと食べるって大事なんですね。私はお米が大好きです。今日はお昼を食べていないんですね。こう力が湧いてこない。力は湧いてこないけれども、やっぱりふるさとの一次産業に関わる人たちのことを思えばやっぱり力を出して頑張っていこうと。  今日は、この法案についても、地元の関係する方々からいろいろお声を聞かせていただきました。基本的なことも含まれるかもしれませんけれども、この後は徳永委員の方からきっと具体的にいろんな質問出ると思いますが、基本的なことについて私の方からはお伺いをしたいと思います。  申し上げるまでもなく、農地面積は減少するし、農家を営まれる方も減っていく、そして、特に高齢化をしているというのが現状です。当然土地改良の組合員数も減っているし、昔は農村集落でいればほとんどの方が農業に直接関わって土地を守ってこられた、そして、一つの水源を分け合って、みんなで助け合いながらその農業を営み、地域を守ってこられたんだろうと思います。  ただ、現在は、高齢化で農業をやめた土地持ち非農家の方であるとか、農地の集積が進んで新しい世代の担い手が農家に参入してくるなど、昔とはいろいろと状況も変わってきています。平成十八年から二十二年にかけて、無人化で消滅した農業集落というのは九十三集落あるそうです。総戸数が五戸以下の集落も増えている。農家がなくなって農地が失われていく中で、土地改良事業、今後どうあるべきか、そして、米余りと言われる中で今後の農業どうしていくのか。  今日、今回はこの法案の中身についての議論ですけれども、私は根本的に、今後、日本の農業、水田どうしていくのかということについても真剣に私たちは考えていくときなのではないかなというふうに思います。これについてお聞きする予定はなかったんですが、大臣、そのことに対する御認識はいかがでしょうか。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 済みません、今日、私は御飯をしっかり食べさせていただきました。申し訳ございません。  御指摘のように、今、自作地については農地の所有者と耕作者が一致しているわけでありますけれども、実際の問題としては、貸借地について所有者と耕作者というものが分離をしてきているという実態があります。この実態をどう捉えるかということでありますが、ですから、この法案につきましては、できるだけ耕作者の意見が適切に反映される事業運営体制に移行をしていく必要があるということで各般の手だてを講じているところでありますが、今回の改正によりまして、私どもとしては、現在は組合員ではない耕作者がまずは准組合員として土地改良区の運営に参加をするようにするということが、まず第一ステップとして重要かなと。それから、所有者から耕作者に資格交代をする際に、所有者も准組合員として引き続き土地改良区の運営に参画するということも、これまた最初のステップとしては必要なのかなというふうに思っておりますが。  今後の土地改良区の姿につきましては、新たに創設される准組合員制度というものを活用をして、ちょっと地域によってまだいろいろですので一概には言えないんですけれども、耕作者が正組合員として土地改良区の意思決定を行って、所有者が准組合員として運営を支えるという形というのが一つの姿になっていくのかなと考えていますが、地域地域の事情がありますので、その地域にふさわしい形で進めていただければいいんでしょうけれども、基本的にはそういう姿かなというふうに思っております。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 済みません、御通告申し上げていないのに丁寧に御答弁いただいて、ありがとうございました。  農水省の資料を見ますと、原則どおり、耕作者が組合員となっているのは北海道、東北が高い。私の地元青森県では、耕作者が九三%なんですね。ただ、逆に、大分、島根、兵庫は所有者が九五%というような現状になっています。  農地を貸している土地の所有者が組合員となっている理由として、七六%が所有者が建設事業費用の負担をしないと農地を借りてもらえないとなっています。今回の法改正で准組合員になれば事業について総会で意見を述べることができるとしておりまして、私も法案の説明を受けたときに、担い手であるその耕作者の方が土地改良事業について発言できる、そこに参加をできるというのはいいことだと思ったんですけれど、今申し上げたような調査の結果を見ると、金銭的な面での影響というか理由というかが大きいのではないかなというふうに思うんです。  農水省としては、所有者が組合員となっている理由だとか今の状況についての何か分析はされているんでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  今御指摘ございましたように、貸借地につきまして、土地改良法上は原則は耕作者が組合員となっていただくということになっておるわけでございますが、先生お話ございましたように、北海道、東北を始め、原則どおり耕作者がなっていただいているところも多いわけでございますが、関東以西は引き続き所有者がなっておられるという例がございます。  我々、悉皆調査でというのはなかなか難しいんですけれども、今回法案を御提出させていただくに当たりましてアンケート調査などもやらせていただいたところでございますけれども、先生からも御指摘ございましたが、やはり所有者の方で費用負担をして基盤整備をやらないとなかなか借りてもらえないんだというようなことがお答えになっておられるところが、まあ複数回答でございますけれども、七六%に及んでおられると。それから、やはり所有権に関わる区画整理ですとか換地ですとか、そんなこともございますので、所有権に関わるものなのでやはり所有者がやって参加していく必要があるというのが三二%ぐらいある。それから、従来からこの地域ではこういう慣行でやっているんだというのが四割ぐらいというような回答の分布になっておるところでございます。  今般、先ほど大臣からお話ございましたけれども、准組合員を入れることで、所有者の方が、先ほどの御答弁で申し上げましたが、今までの仕組みですと所有者が手を放すと耕作者の方に原則全部、賦課金なり夫役なりも含めて行ってしまうというようなことから、かつ、その所有者の方が組合運営に参加できないといったようなゼロか一かの扱いだったところを、今般この准組合員を入れることで段階的に耕作者への資格交代が進められていくのではないかなということで期待をしておるところでございます。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 これ、賦課金の分担はどんなふうになるんでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 准組合員の方が入られたときに、原則として土地改良法上は正組合員の方が土地改良区との関係では賦課金なり夫役を負担をするという形には変わらないわけでございますけれども、今般、准組合員を入れたことによりまして、准組合員の方と正組合員の方でお話合いをしていただいて合意が得られた場合には、准組合員の方がその賦課金、夫役の一部を負担するということができるようにさせていただいたところでございます。  今ほどの話でいえば、従来、所有者の方が負担をしないとなかなか借りてもらえないというような理由で正組合員で残らざるを得ないんだというような場合でも、今度、所有者の方が准組合員であっても、正組合員になった耕作者の方とお話合いをしていただいて分担関係に合意ができれば准組合員である所有者の方が夫役、賦課金を負担するということができるようになるということでございます。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 これ、合意が得られれば、合意が得られなかったらということも考えられるんでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 合意が得られない場合は、土地改良法上の現在の原則と同様でございまして、いわゆる正組合員、組合員の方が土地改良区との間では夫役、賦課金を負担をするということになります。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 ありがとうございました。  昨日も農業をされている方とお話ししていたら、だんだん農地を手放してその農地でお米作ってほしいという方がいるので、もう引き受けちゃってどんどん大きくなってくる。これ、舟山委員も何やら御地元では預かった農地でどんどんやっておられるようですけれども、いや、賦課金が高くて大変なんだという話をされておられる。一生懸命何とか土地を守ろうと、何とか農業を続けようと思って頑張れば頑張るほどまた負担も増えていくというような状況もあって、このことを考えたときに、私はやっぱり、今、戸別所得補償制度もなくなりました、収入保険できたわけですけれども。収入保険は収入保険で一定の役割があると思います。別にそれは否定しません、いい面もあるだろうと。でも、やっぱり私たちが言ってきた所得の補償、きっちりやっていく必要がある、そういうもの全部やめて、負担が増えるだとか言ったって、それはなかなか、それで農業やってください、頑張ってくださいって言うだけでは、私は難しいというふうに思っているんですね。  なので、根本的にいろいろ考えていかなきゃならないし、農林水産省では、私はもっと予算をしっかり取っていただいて、やっぱり余り農業を営んでいる方々の負担ではなく、つまり、前にも申し上げましたけれども、農業そのものは、何もお米を作ってもらう、生産活動をするというだけじゃなくて、コンクリート敷き、コンクリート張り農業のときも申し上げましたけれども、多面的機能の維持であるとか環境保全であるとか、やっぱり重要な役割が農業の中にはあるというふうに思っていますので、本当に耕作者イコール受益者として負担を求めていくということがこのまま続けていけるのかな、そういうことでいいのかなということは、ちょっと私は疑問に思うところもあるんです。  今後、そういうことについても検討する必要あるんじゃないかと思うんですけど、その点についていかがでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  農家の皆様方のその負担、特に土地改良との関係で申し上げますと、その土地改良事業を行う上での農家負担の軽減を図っていくというのは大変重要な課題だと思っております。  もとより事業をやるときに、公共事業としてやるときに、そもそも事業費に対する定率の国庫補助がございまして、その上で、ガイドラインで地方公共団体の負担も求めて、できるだけ農業者の方の負担を小さくするというところで事業が始まるわけでございますけれども、その上で更に農家負担の部分をどうやって緩和していくのかというのは重要な課題だと思っておるところでございます。  私ども、この課題につきましては、いわゆる促進費というもので農家負担の部分を肩代わりをしていくという仕組みを入れさせていただいておりまして、事業によりまして農地集積率が高まるといったような一定の要件をクリアしていただければ促進費が出るといったような仕組みもございますし、それから、農家負担金部分の無利子融資ですとか利息相当額への直接助成といったようなこともやらせていただいておるところでございます。  さらに、昨年の土地改良法の改正で、例のその農家負担のない形での基盤整備事業というものも入れさせていただいておりまして、今年、初年度でようやく芽が出ましたので、こういったものも大きく育ててまいりたいと考えておるところでございます。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 これも、地元の土地改良区の方と話をした際に、賦課金について滞納する人がいて困っているということをお聞きしました。  土地改良区のアンケート調査でも、今後、大規模経営、高齢化が進むことによるリスクとして、四分の一が賦課金の徴収や滞納、事務に不安があるというような声も聞いています。この状況がどうなっているのか、そして、これらのことにどう対応するのか、教えてください。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  土地改良区の賦課金の徴収状況につきましては、土地改良区の運営に対する組合員の御理解をいただいております結果、近年高い徴収率を維持しておるところでございます。平成二十七年度の数字で申し上げますと、経常賦課金、特別賦課金合わせまして九八・六%、金額ベースでこの徴収率になっておるところでございます。  一方、土地改良区の地区内にも耕作放棄地になっておって賦課金が取れないといったような実態もあるわけでございまして、そういった場合につきましては、当然真面目にお払いをいただいております方との公平の確保という観点から、土地改良法上は強制徴収に係る規定というものも措置されておるところでございます。  毎年、強制徴収の事例につきましては我々も把握しておりますが、二十八年ベースで申し上げれば、百五十五土地改良区で約四億円程度の強制徴収が行われているというふうに承知しております。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 最後の質問になると思います。  今回、決算関係の書類として、収支決算書に加え、原則として貸借対照表を作成し、決算関係書類の作成、公表に係る手続規定を整備するとのこと。原則というのは、この例外を認められるということでよろしいのか。そして、複式になると資産も計上することとなるんですが、この場合、国が行った事業で、その後土地改良区に移譲というか移された施設等に関しては、その資産価値について国が土地改良区に金額を示すことになるのか。これ、現場の不安としてお聞きしましたので、お願いします。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  今回の改正で原則として貸借対照表を作成していただくということを考えておるところでございますが、この原則の例外に当たるものといたしましては、法律の原案にも、法案にも書かせていただいておりますけれども、土地改良施設を管理されていない土地改良区におかれましてはその施設の評価をする必要がないということで、貸借対照表を作成する組合の例外にさせていただきたいと思っております。そのほか、法律通していただきました後、現場のお話などもよく伺った上で、それ以外の例外規定が必要かどうかも含めてしっかり検討をしてまいりたいと考えております。  それから、土地改良区が譲与を受け、あるいは管理委託を受けているものにつきましての資産評価でございますが、進藤先生の御質問にもございましたが、国としてはマニュアルをきちんと整備をいたしまして、その上で、その作った人、国営事業であれば国、県営事業であれば県がそのマニュアルに従って自分で資産評価をすると、その結果を土地改良区に提供して、その上で土地改良区はその数字を入れてバランスシートを作るといったようなことで土地改良区の負担を大きく軽減をさせていただきたいと考えておるところでございます。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 終わります。ありがとうございました。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 国民民主党・新緑風会の徳永エリでございます。  今朝、旧民進系の農林水産政策懇話会有志の会というのをやっておりまして、そこで農地の話をいろいろさせていただきました。所有者不明農地、これ農業委員会が探索するということになっているんですけれども、探索の費用はどうするんですかと言ったら、国が見るという話だったんですが、やっぱり所有者の方が相続をする際などにはきちんと登記をしなければいけないし、その所有者不明農地を探すお金を税金でというのは、やっぱり国民理解なかなか得られないんじゃないかなというふうに思うんですね。やっぱり所有者の責任ということもあると思うんで、今日すごくいい議論をみんなでさせていただいたんですけれども。  最近、何か十分に議論がないままにどんどんどんどん法律が通っていくことを大変に懸念をいたしております。ナチスに倣って国民が知らないうちにと言った大臣がおられましたけれども、やっぱりそうじゃなくて、加計の問題でも森友の問題でも、TPPでも日EU・EPAに関しても、ちゃんと情報を出して、必要だったら徹底議論をして、みんなで納得して進めていく、そういう形が必要なんではないかというふうにつくづく思っているところでありますので、一言申し上げておきたいと思います。  さて、法案の質問させていただきたいと思いますけれども、土地改良法の改正、昨年も改正されましたけれども、昨年の改正では、農地中間管理機構が借り入れている農地について、農業者からの申請によらず、都道府県が農業者の費用負担や同意を求めずに基盤整備事業を実施できる制度、これを創設をいたしました。  この法律は去年の九月二十五日に施行されておりますけれども、それからもう半年以上たっておりますが、現段階での実施状況についてお伺いしたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  先生から今御指摘ございました農地中間管理機構関連農地整備事業でございますが、昨年の土地改良法の改正を受けまして、新たな制度として導入をさせていただいたものでございます。  今年度、平成三十年度の予算において新たな制度を創設をいたしたところでございます。したがいまして、今年度が初年度となるわけでございますけれども、この事業を使いまして農地整備事業に着手をされる地区は、現在全国で三十三地区を予定しておるところでございまして、先生御地元の北海道でも一地区予定をいたしておるところでございます。  さらに、これに続けということで、今年度事業着工までは至りませんけれども、調査設計を行いたいということで手が挙がっております地区が延べ三十五地区ございまして、ここにつきましても調査設計の支援をしてまいりたいと思っておるところでございます。  現在、これらの地区以外にも多くの地域で事業の活用に向けての検討が進められておるところでございまして、私ども、これは県営事業でございますので、都道府県と連携をしてしっかり事業推進に当たってまいりたいと考えておるところでございます。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 農家負担がないということで非常にいい事業だと思うんですけれども、広い北海道でたった一地区というのもどうなのかなと思うんですが。  昨日、実は農業委員の方から御要望をいただきました。この事業、採択要件がどうなっているのかと。私の地元北海道では、この採択要件に満たないということで事業が使えない、だからこの採択要件を見直してほしい、地域の事情に即したものにしてほしいという声が上がっています。  この採択の要件について御説明ください。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  この農地中間管理機構関連農地整備事業につきましては主な採択実施要件があるところでございます。  まず、事業名でも明らかなとおり、去年の法律改正のときにも御議論がございましたが、まさに農地中間管理機構に関連をしているということでございまして、事業対象農地の全てにつきまして農地中間管理権が設定をされているというのが大前提になっておるところでございます。  それから、事業対象の農地面積でございますけれども、これは通常の県営事業ですと二十ヘクタール以上というような要件があるわけでございますが、それを、使い勝手を良くするという観点で、十ヘクタール以上ということで半分にしておるところでございます。さらに、中山間地域などにおかれましては、その半分ということで五ヘクタールということで工夫をさせていただいておるところでございます。  それから、農地中間管理権の設定期間が、事業計画の公告日から十五年間以上設定されているということを要件にいたしております。これは、まさに長い期間設定されることで安定した営農が行われるということでございます。  そのほか、事業対象農地の八割以上が事業完了後五年以内に担い手に集団化をされるというような、これは出口の要件でございますけれども、それから、収益性が事業完了後五年以内に二〇%以上向上するといったような出口要件を書かせていただいておるところでございます。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 問題は、五年で二割収益性を上げるということなんですね。これ、大変なことだと思いますよ。畑地、それから水田、牧草地といろいろあるわけで、藤木先生御案内だと思いますけど、牧草地、五年で二割収益を上げられますか。こういう地域の事情もありますので、しっかりこの地域の事情を考えていただいて、この事情に即した要件にしていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。  そして、昨年に続いての今回の改正ですが、改正案の提出に至る経過、背景にある事情、具体的な内容について大臣にお伺いいたします。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 高齢化によりまして、離農も進展をしておりますし、農地の利用集積の進展もございます。土地改良区の組合員についても、土地持ち非農家の増加が見込まれる中で、将来にわたって良好な営農環境を確保していくためには、耕作者の意見を適切に反映しつつ、土地改良施設の維持管理、更新を適切に行っていくという必要が高まっております。また、土地改良区の業務執行体制が脆弱化する中で、適切な事業運営を確保しつつ、より一層の事務の効率化や改善を図る必要も出てきております。  このため、本法案では、組合員資格に関する措置といたしましては、准組合員制度の創設及び資格交代手続の円滑化、あるいは理事の資格要件の見直し、あるいは農業用水の利用の調整方法を定めた利水調整規程の策定、あるいは施設管理准組合員による土地改良施設の管理への参加の促進、こういった措置を講ずるとともに、土地改良区の体制に関する措置といたしましては、総代会の設置要件の引下げや選挙管理委員会選挙の廃止など総代会制度の見直し、土地改良区連合の業務の拡充、貸借対照表の作成や員外監事の設置など財務会計の適正化、こういった措置を講ずることといたしているところでございます。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 昨日、北海道の土地改良区の方が、私の地元の土地改良区の方がお見えになりまして、今回のこの法案に関しては大変に歓迎しているということを言っておりました。  北海道の場合には、もう貸借はほとんどなくて、売買なんですよね。ただ、その法人化とかいろんな流れの中で、元々はほとんど売買だったのが北海道でも状況は変わりつつあるのかなというところで、今、全農地の大体どのくらいの割合、北海道は貸借なのかということをお伺いしたいと思います。

大杉武博農林水産大臣官房統計部長

○政府参考人(大杉武博君) お答え申し上げます。  二〇一五年の農林業センサスによりますと、まず、全国の経営耕地面積に占める借入耕地面積の割合は約三四%となっておりますが、これを先生の御地元北海道について見ていきますと、経営耕地面積に占める借入耕地面積の割合は約二三%となっているところでございます。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 何か感想としては、それでも二三%あるんだと、そんな印象を受けました。  土地改良法では、原則、貸借地は耕作者が組合員になるということになっています。私の地元北海道では、ほぼ原則どおり、貸借地の九五%で耕作者が土地改良区の組合員になっていますが、それでも農地集積を積極的に進めて規模拡大してきたという、そういう影響もあって、全体としては農家戸数が減少していますので、土地改良区の組合員数も減少しています。ここ四十年で土地改良区の全国の組合員数は約六六%減少しているということでありますけれども、全国の組合員の減少率が約三〇%、北海道はその約二倍ということなんですね。  この組合員が減少することによって、今後、土地改良区への影響、どんなことが心配されるでしょうか、お伺いします。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  御指摘のとおり、高齢化ですとかあるいは利用集積の進展によりまして土地改良区の組合員数が減少してきておるところでございまして、土地持ち非農家の方が増加しておるという状況でございます。このままですと、土地改良施設の維持管理、更新に重大な支障が及ぶのではないかというふうに懸念をいたしております。  土地改良区の運営という面でも、理事がいろいろなお仕事をやっていただくわけでございますけれども、土地持ち非農家の方が中心になって業務運営されておりますと、実際に営農しておられます耕作者の方々の意向というのが十分に反映されないおそれがあるのではないか、それから、特に水配分などで、実際に耕作者で水を使う方々の水需要の変化に応じた農業用水の配分というものが行われにくくなるのではないか、それから、人数自体が本当に少なくなってまいりますと、総代会の設置要件を満たさなくなって、総代会での的確な意思決定が行えなくなるのではないかといったような懸念が考えられるところでございまして、本法案では、耕作者の意見を適切に反映をいたしますために、准組合員制度あるいは施設管理准組合員制度を入れていただいたり、理事の資格要件を見直したり、利水調整規程の策定をお願いしたり、総代会の設置要件の引下げなど、総代会制度の見直しなどの御提案をさせていただいているところでございます。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 まあいろいろ今後心配されることがあるということでありますが、農業水利施設の維持管理や更新を適切に行うために、組合員ではない農地の所有者や組合員ではない耕作者を准組合員として資格を付与するということでありますけれども、例えばその農地を持っている方が離農をする、そして耕作者に貸します。もう土地改良区の組合員でもないし耕作もしていない、しかも高齢であるという方が果たして准組合員になるんだろうかと。やっぱり何らかのメリットがないと准組合員になるということにならないんだと思いますね。  また、組合員ではない耕作者が准組合員になるということになると、賦課金とかそれから夫役の分担ということで負担が重くなるんじゃないかというようなこともあって、なかなかこれ准組合員にはなりづらいということがあると思うんですが、この辺りをどうしていくのか。  それから、全国一律に准組合員の制度を導入するのではなく、それぞれ土地改良区の判断に任せたというのはどういうことなのか、御説明いただきたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  今回の准組合員でございますけれども、先ほど来申し上げております貸借地につきましては、二人の権利者がいる中で、従来の土地改良法は一筆の土地に一人の資格者だけだったわけでございますけれども、それですとなかなか、その所有者の方が正組合員であった場合には営農をやめた後も引き続き自分がそのまま残っておられるというケースが特に都府県の西の方を中心に見受けられると、そういうところでスムーズにリタイアをして耕作者に渡していただくにはどうすればいいかということで、今回その准組合員というものを入れることで、所有者の方にも引き続き組合に関与しながら正組合員の資格を耕作者に譲っていただけるような道が開けないかというような考え方でございます。  また、耕作者の方は、いきなり正組合員になっていただいてももちろん結構なんでございますけれども、いきなり正組合員になった場合には、先生お話ございました賦課金ですとか夫役といったものが直接掛かってくることになりますので、例えばワンステップで准組合員に入っていただいて、正組合員の所有者の方とお話合いをしていただいて、分担部分を最初は少なくしてだんだん増やしていくとか、いろいろなバリエーションがあるんだろうと考えております。  この負担金につきましては、先ほど来、田名部先生の御質問にもございましたが、最終的には、正准組合員それぞれのお話合いをしていただいて合意をした場合に負担をしていただくということでございますので、御自分が御希望されないのに負担だけやってくるというようなことは制度上はないということで御理解をいただければと思います。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 御説明していただいたことはとてもよく分かるんですけれども、なかなかそのとおりにするというのが難しいんじゃないかなと思いますので、現場の状況を確認しながら、できるだけ今お考えになっておられるような形になるように今後も努力をしていただきたいというふうに思います。  また、多面的機能支払の活動組織、PTA、町内会などの地域住民を構成員とする団体を施設管理准組合員として土地改良施設への管理の協力を求めることができるとしています。高齢化や人口減少で、こういった共同活動に参加する、こういう人たちを確保するのが大変に難しいということを現場から聞いております。自治会の役員になりたくなくて、例えば、自分の持っている畑のすぐそばに家があると、で、息子さんが跡を継ぐことになって、横に家建ててやればいいんだけど、地域のいろんな活動の責任を負うのは嫌だからといって市街地に家を建てるなり住むなりして、そして畑まで通うという方もいるぐらいですから、なかなか、これ世代も時代も変わってきて、共同活動に参加するというのは本当に困難になってきているんですね。  多面的機能払いの対象活動に、更に土地改良区の施設の管理と活動範囲が広がっていて、施設管理准組合員として積極的に参加してくれるのかどうかというのは非常に疑問なんですけれども、これに関してはどのように進めていこうというふうにお考えでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  今、全国約四千六百の土地改良区がございますけれども、そのうちの約二千五百の土地改良区の地区内におきまして、延べ約一万八千の多面的機能支払の活動組織が存在をしているということになっておるところでございます。  それで、この一万八千の、多くの活動団体が今後この施設准組合員、施設管理准組合員に入っていただける道を今回開いたわけでございますけれども、実際どのぐらいに入っていただくのか、我々意向調査はやっておりませんのでここで申し述べるわけにはいかないんですが、土地改良区に対するアンケート調査の中で、先ほど申しました二千五百の土地改良区のうち一千九百の土地改良区におかれましては、やはりこの活動組織を始めとする地域住民の方々の協力というものが今後の土地改良施設の維持管理には是非とも必要であるというようなアンケート調査を頂戴をいたしておるところでございまして、土地改良区側からは、そういう要望、要請、需要というのがあるということでございます。  一方で、活動団体の方々の方も、これは私ども多面的機能支払で御支援を申し上げているわけでございますけれども、例えば一例でございますけれども、多面的機能支払の事務手続といったようなものはなるべく簡素なものにしておるつもりではございますけれども、それでも、その活動団体の事務を取り扱われる方々にとっては、帳面を付けたり写真を撮ったり、それを一定期間ごとに市町村に上げたりというような、その事務手続が非常にございまして、こういったものを例えば土地改良区の事務局体制を使ってやっていただくといったようなことで、お互いウイン・ウインの関係でうまく回っていけるように我々も考えていきたいと思っておるところでございます。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 今は活動団体がそれなりにありますけれども、これからはやっぱり高齢化、人口減少、少子化、学校もなくなっていく、PTA組織も難しいという中で、どんどん厳しい状況に恐らくなっていくんじゃないかなというふうに心配しています。  多面的機能払いの活動には交付金による支援がありますけれども、土地改良区への管理、これに協力した場合に国から何かプラスアルファの支援というのはあるんでしょうか。簡潔にお願いします。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。はい。簡潔に申し上げます。  多面払いは、これは日本型直接支払法に基づきまして支払わせていただいているものでございまして、基本、単位面積当たりの交付単価をベースに交付金を交付をしております。したがいまして、今回、多面の活動団体の方々が施設管理准組合員になっただけで共同活動の対象面積などが変わらないということであれば、これは交付金の額は変わらないわけでございます。  ただ一方、今回、その准組合員になったことを契機といたしまして、従来活動組織の方々が活動されておられなかった地域についてのその農地につきましても、じゃ、一緒にやってやろうかといったようなことで面積が増えるといったようなことであれば、そこは当然ながら、面積払いでございますので交付額は増えるということでございます。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 申合せの時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 土地改良区のこの施設の管理に関しては、今の御説明だとある意味ボランティアみたいなところがあると思うんですけれども。  ちょっとこの機に乗じて、大臣、一言お願いだけしておきたいんですが、この多面的機能払い、北海道、単価安いんですよね。やっぱり何らかのインセンティブがないとやる気起きませんから、この土地改良施設の管理の協力ということも考えると、やはり北海道も単価を一律にしていただきたいということをお願いしたいんですが、一言伺って終わります。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) この多面的機能支払の交付単価につきましては、実は共同で取り組むことが必要な水路や農道等の保全活動に要するコストに着目してお支払をするということになっておりまして、そのコストが北海道とそれから北海道以外では違うということが反映されて単価が違うということになっておりますので、そのコストに大きな差がある以上は、ちょっとこの交付単価の方の一律化というのは現時点では難しいかなというように思っております。

徳永エリ国民民主党・新緑風会

○徳永エリ君 精査してください。  ありがとうございます。終わります。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 立憲民主党・民友会の小川勝也でございます。心なしか出番が多いなというふうに感じておりますけれども、お付き合いをいただければと思います。  吉例に従いまして、大臣には通告のない質問をさせていただきます。  昨日、久しぶりに党首討論が開かれまして、私は現場には行けませんでして、テレビで見させていただきました。枝野立憲民主党代表からは、総理大臣夫人である昭恵夫人が秘書官を通じて財務省に問合せや働きかけをしたことについて、これはいいことかというふうに総理に質問をいたしましたけれども、総理はまともに答えませんでした。そのことを中心に、党首討論の在り方についても各紙がいろんな報道をしていたように思います。一つは、時間が短いんじゃないか、もう一つは、総理が真摯に答えないと意味がないんじゃないかということであります。  その現場におられまして、内閣総理大臣の下で閣僚を務めておられます齋藤農林水産大臣はどういう御感想をお持ちになられたでしょうか、お伺いをしたいと思います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 党首討論の在り方について、今、私の立場でコメントするのはなかなか難しいなと思うんですけれども、きちんとした、国民の皆さんが聞いていて、なるほど、両方の意見が違いがあってもいい議論をしているなという、そういう討論であってほしいなとは思っております。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 齋藤総理が実現したら、私も党首になれるように頑張りたいと思います。  さて、法案の審議に移らせていただきたいと思いますけれども、先ほど来お話がございました。御案内のように、我が国の水利施設は、これは世界最高水準。平野先生や、同じ誕生日の進藤先生におべっかを使うわけではありません。これはすばらしい。そして、そのときはなぜ喜びが大きかったかというと、米を作る喜びが今よりも大きかった。そして、日本全国が米の増産を望んでいたからであります。  私の地元は天塩川水系の一番南側で、多分地図を見ても想像を付けていただけないかと思いますけれども、天塩川は天塩町で日本海に注ぎますが、中川、音威子府、美深、名寄、士別を通って、旧朝日町、岩尾内湖の方に行くわけであります。  私の方は支流の剣淵川でありますので、剣淵町、和寒町というところから我々の支流があったわけでありますけれども、剣淵川の支流では水利が足りなかったわけであります。そこに当然貯水池を造って稲作を推進するわけでありますけれども、足りなくて岩尾内湖からその水を融通してもらうということで、サイホン技術というんだそうでありますけれども、高いところから低いところにしてからまた高いところに水を持ってくるということで、担当の皆さんにとっては大したことのない話だというふうに言うんですけれども、僕ら小学校のときに大変驚いたものであります。  そのときは恩恵を受けた農家戸数がたくさんありましたけれども、どこもかしこも同じであります、戸数がどんどん少なくなってまいりました。今の水利を維持するときも、そしてそれを改修するときも、賦課金が大変重くなってくるだろうというふうに容易に想像するわけであります。  田名部委員のお話もございました。私も幾つかの関係者にお話をさせていただくと、土地を増やすときにそのことはもう織り込み済みだから我々の仲間内ではみんな覚悟しているよという答えが大きかったわけでありますけれども、北海道の土地改良区はしっかりしているし、そして水田農家もある程度面積を大きくしてしっかりしているので大丈夫かなというふうに私は思ったわけであります。  しかし、先ほど来お伺いをしていますと、全国の土地改良区は四千五百から四千六百、大変多くの土地改良区があり、そしてその基盤が脆弱な土地改良区もあるということが容易に想像できるわけであります。財務が厳しい、そしてその先に、事務が追い付かないとか、あるいは見回りもできないというようなところもあろうかと思っています。  連合の役割もあろうかと思いますけれども、例えば、かつて農林水産省が漁協、マリンバンクを合併、統合を指導したように、財務の厳しい土地改良区に対してもそのような指導をするお考えかどうかお伺いをしたいと思います。

上月良祐自由民主党・こころ農林水産大臣政務官

○大臣政務官(上月良祐君) 将来にわたって良好な営農環境を確保していくためには、土地改良施設の維持管理が適切に行われていくことが必要でございます。土地改良区は、できる限り健全な財務基盤の下で適切な業務執行体制が確保されていく必要があると思っております。  毎年、合併は一定程度実施はされておりまして、ここ十年ぐらい見ましても二百近い合併件数があり、関係土地改良区数でいうと六百七十ぐらいの関係のところが合併という実績にはなっております。  ただ、議員が御指摘のように、財務基盤が厳しいところとなれば、経常賦課金に格差があったり、積立金等の資産や借入金に、負債に格差があったり、あるいは事業形態が異なるといったことがあったりした場合、直ちに合併というふうな合意形成というのはこれなかなか難しい場合も多いだろうというふうに思います。  そういうこともありますので、一方で、事務の効率化やコスト削減をしっかりしていくということが、土地改良区連合ということによってやっていくことが大変有効な手段であるというふうに考えておったわけですが、現行制度ではそれができなかったということでありますから、今回の改正において、施設の見回り、監視でありますとか、賦課金の徴収、会計事務ですね、こういった維持管理に関わる事務でありますとか、小水力発電等も一緒にやっていく、附帯事業も一緒にやっていくことで財務基盤も改善できるところもあろうかと思います。  そういう意味で、土地改良区連合の業務範囲を拡充していくという方向でやっていくということで、今回はこの改正によって考えているわけであります。各土地改良区の置かれた状況に応じて選択の幅を広げていく、財務基盤が改善していけば少し難しかった合併にもつながっていくようなケースもあろうかとは思います。  そういう意味で、関係者の合意形成が円滑に図られていくように努めていきたいと考えております。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 上から強引に合併を指導するということは当然反対でありますけれども、後に触れますけれども、それぞれの土地改良区がしっかりと意思決定をする能力を有するということは非常に大事なことだろうというふうに思います。  今回、准組合員の制度化については、おおむね賛成をさせていただきたいと思います。それぞれ地域のことは地域で決めるというのは、これは当たり前のことでありますけれども、今回のこの土地改良の、いわゆる土地保有者が果たす役割、耕作者が果たす役割、北海道、東北と九州と大きく違うということを改めて勉強をさせていただきました。  いわゆる欧米社会と違って、我々の国の特に水田地域は、みんな同じ時期に同じ作業を、同じ作物をということでありますので、元来仲よくするというのが基本でありますので、ここは、その地域ごとに様々なトラブルの解決手段もあるのかなというふうに思っています。しかし、これ水戦争という言葉もあるとおり、一つ上流の農家と一つ下流の農家とは、稲作がスタートして以来いろんな紛争やトラブルがあったということを書物で勉強させていただきました。そして、土地を持っている人と耕作している人も、様々利害が一致しないケースが出てくるのかなというふうにも思います。ここも、後にお話もさせていただきますけれども、いわゆる営農意欲や拡大意欲が満々とある耕作者と、いつリタイアするのか、自分の一族がもう農業から撤退をするのかなというふうに思っている保有者と、そして制度がどういうふうに変わっていくのかなというふうに戦々恐々としている方々といろんな利害が一致して、トラブルがないと言えば私はうそになるんだろうというふうに思います。  原則は、それぞれの地域にトラブルシューティングを任せるというのは当然だろうというふうに思いますけれども、新しい制度ができ上がることによって、こういう場合にはこういうふうに解決をしたらどうですかというガイドライン的なものを農林水産省として作成するお考えはあるかないか、お伺いをしたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  先ほど来何度も出ておる、貸借地におけます組合員が、所有者か耕作者かどちらがなるか、なるべきか、なっているかというような御議論の延長線上の御質問だと思っております。  繰り返しになりますけれども、先生お話ございました北海道ですとか、私、東北でございますけれども、東北、北陸といったようなところは、この原則どおりの耕作者が組合員となる割合が高いわけでございますが、一方で、関東以西、所有者の割合が高くなっている実態がありまして、したがいまして、こういう実態のまま、どちらかを一律に事業参加資格者、正組合員だというふうに決めますことは、このことはもう本当にトラブルが続出することになるだろうということで、私ども、今回そういう御提案はさせていただいておらないわけでございます。  そういうわけで、その准組合員というもう一つの資格をつくりまして、一筆の上にいらっしゃる二人の方が、基本お話合いをしていただいて、どちらかが正組合員になり、どちらかが准組合員になるという仕組みを入れていただいたらどうか。そういう仕組みを入れること自体も土地改良区ごとに御判断をいただけるような選択制にしました上で、さらに、実際に准組合員として入るかどうかということも、その准組合員の方の選択に任せる。さらに、その准組合員と正組合員の間の賦課金と夫役の関係につきましても、それぞれの正組合員と准組合員の間で納得ずくで御議論いただいて入っていただくといったような三重になっている、選択制が三つ重なっているような仕組みを今回御提案をさせていただいたところでございます。  したがいまして、こういう納得ずくの話合いができて、正組合員、准組合員として一筆の土地の方が入ってこられて分担もできるということで組合員資格が与えられますので、加入当初は、先生御懸念のようないろいろなトラブルというのは余り想定されないのではないかなと考えておるところでございます。  しかしながら、時代が、時が流れていきますれば、先ほど先生からお話ございましたように、その准組合員の方はもっと規模拡大してというような思いをお持ちである一方、所有者の方はまあまあそこそこにみたいなことでなっていって、このままこの耕作者の方に貸しておくのはいかがかみたいな、そんなようなことが事情の変化としてあり得るわけでございますが、そういう場合には、原点に返っていただきますと、正組合員と准組合員の間でその負担関係に合意が得られないという事態になりますので、基本的には准組合員の方が脱退をされると、まあ正組合員は当然加入なので脱退はできませんので、准組合員の方が脱退されていくということになるのかなと考えておるところでございます。  それで、そういう場合のトラブルを調整をするような仕組みというものを今何か考えているかといえば、結論は考えておらないわけでございますが、それはなぜかと申し上げれば、冒頭申し上げましたように、何らかの形でそれを決めようといたしますと、現時点の地域実態から見て、なかなか全国に共通するようなガイドライン的なものが今決めにくい、決められないというようなことで、今回、この三段階の任意の制度を皆さんのところで判断をしていただくというような御提案をさせていただいたところでございます。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 答弁は結構でございますが、せっかくいただいた答弁ですので、田名部委員のようにちょっと脇道に一個それることをお許しをいただくとすれば、全国一律の政策の中で北海道が迷惑を被る例が本当に多いんです。ここは、それぞれの地域によっていろいろ違うということを御理解をいただけるということであれば、北海道だけ別のルールとか、北海道だけ例外ということもいろいろお考えいただければ幸いに存じます。  ここからが大事なところであります。先ほど稲作、そして米、歴史をたどって少し駄弁を弄しました。しかし、米を生産するということは、これ大事なことであります。おいしいお米ですし、輸出にも期待が掛かっています。しかし、水利施設を維持、改修する予算は、進藤先生と同じように、私どもも、北海道の改良区関係者や農業関係者の期待をいただきながら精いっぱい頑張ります。しかし、有限でありますので、どういうところに予算を集中させるのか、どこに水利施設の改修の優先権を発生させるのかという政策が大事だと考えています。  今御案内のとおり、マックス水田に水を張っていたときから、減反、減反、減反でどんどん水田面積が減っています。そして、減り方と残し方がまばらであります。これは、地域を歩いていても、畑、畑、田んぼ、田んぼ、畑、田んぼ、田んぼ、畑と、こういうことであります。空から、飛行機から見ていても、水が張ってあるところは光りますので、水田、水田、水田、水田、畑、畑、水田、水田と、これは、それぞれの地域で減反を協力をしていただく方にしてもらったからこうなるわけであります。全てのところに水路が張ってあって、そこに今畑があるということであります。次の改修のときには、水田になるところには立派な水路が必要だし、水田にしないところは、まあ畑かんというのはありますけれども、別な考え方になるということでありますので、それを合理的に私は立案するということが今後一番大事なことなんではないかなというふうに思っています。  すなわち、容易なことではありません。地域全体、水が回らなくて水田にしない、あるいはお金を掛けないという地域が出るでありましょう。そして、引き受けるところの賦課金が多くなるかもしれません。そういったことをやはり土地改良区全体で、自分たちの地域は将来を見据えてどうするのか、そして農林水産省はどういう政策をお示しするのかということが非常に大事になるので、農林水産省の政策も大事だし、受ける土地改良区の意思決定も大事だと考えたのはそういうところからであります。  私の考え方は至極自然な考え方だと思いますけれども、この辺についての農林水産省の所見はいかがでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  先生から今、大変重要な御指摘をいただきました。基盤法の改正の審議のときにも御質問いただきましたけれども、ゾーニングの問題とも大変関わる問題なんだろうと、問題提起だろうと思っております。  今、ゾーニングの世界では農用地区域ということでべたっと、農用地ということで省令上は決めておりますが、地域の実態に応じまして、先進的な施設園芸をやられる区域ですとか、あるいはここは輸出に向けた取組をなさる区域であるというようなことが、地域のお話合いでそういうゾーニングが可能であれば、現行のゾーニングの世界でも農振法の世界でもそういうのは可能なわけでございます。  一方で、そういうことが可能になる中で、土地改良事業としてそれをどういうふうにタイアップしてといいますか、やっていくかということでございますが、土地改良事業は別に上からこういう事業をやれといってべたっと貼り付けるものではございません。地域の戦略を地域で考えていただきまして、例えばここは大規模な稲作の展開を図っていく地域だということで水田の大区画化をやっていくというような事業をなさるというようなこともございますし、あるいは新規作物、高収益作物に転換していくといったようなことで、水田の汎用化ですとか畑地化といったようなことをやっていくというような選択をされることもあるんだろうと思っております。従来、政府米地帯であったところがいち早くそういう取組をして、高収益作物に転換をされて、大変所得が上がっているというようなことも地域としてはあるわけでございます。そのような地域ごとの戦略に寄り添って事業は進めていきたいと思っております。  それから、事業の実施に当たりましても、限られた予算でございますので、どの地域でも全てフルスペックで、大掛かりな、十アール二百万とか三百万とか掛かるような事業ばかりやっていただくと、これは農家負担の問題もございますし、いろいろな課題も出てくるわけでございまして、例えば畦畔除去で簡易な大区画化を進めるといったような選択をなさるということもあり得るだろうと思っておるところでございまして、私ども、地域の皆様方と十分お話合いをしながら、地域農業がきちんと発展する形での土地改良事業の実施ということに努めてまいりたいと思っております。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 この際ですから、農家の方々からいただいた御意見、一つだけ申し添えたいと思います。  かつてみんな田んぼつくっていたんですけれども、間の方がいわゆる畑作に転換したと。そうすることになりますと、水路は通っているわけでありまして、農家の方と農家の方が、水田をつくっている農家の方と水田をつくっている農家の方の間に畑作農家があると、そこの間の水路の管理が大変だということなんですよ。本州の一軒と北海道の一軒、違うわけですので、その間がもう大変だということでありますので、この際、そういったこともやっぱり考慮に入れて、新しい時代に、先を見据えた政策立案をお願いをしたいと思います。    〔理事舞立昇治君退席、理事中泉松司君着席〕  そして、徳永委員からも御紹介がございましたこの准組合員の制度はまあよしといたしますけれども、いつまで、いわゆる農家ではない方、そしてもっと言うと都市に住んでいる方に農地所有を認めるのかという議論も今朝させていただきました。私の考えは、やはり生涯農業者ということで、自分が耕作できなくなっても尊厳を持って農業者のまま、それは別な世界に行っていただきたいと、そして地域の皆さんから尊敬を集めて送られたいと、そう思います。しかし、その子供さんやお孫さんで農業に関心もなく耕作する気もなく都市に暮らしている人にいつまで農地と関わりを認めるのか、これが大きな課題だと思います。  先日も、齋藤大臣にも同じことを申し上げました。今は、こういう制度をちょっとつくればまた数年しのげます。しかし、農業はこの国で未来永劫続いていくわけであります。一枚の田んぼに、何百筆の上に成り立っているのか、一戸の経営者のところに何百筆のいわゆる所有者がいるのかというのを早くきれいにしてあげないと私はかわいそうだというふうに思いますし、今の時代、立法府にいる者として私はこのことをやっぱり申し上げないわけにいかないというふうに思っています。  それは、私たちの国にとって食料生産は生きることだったし、その生きるすべが農地だったので、命と同等程度に大事だったものでありますので、それは軽々に発言をすることは誰もできなかった。しかし、戦後すぐの農地解放から今に至って、相続のときにえらい厄介だと考えている方もいないとも限らないわけであります。そして、じいさんから農地が、相続受けたと。これ幾らで売れるんだと思って、いわゆるじいさんの田舎に駆け込んで一獲千金を夢見たところ、北海道でいうと大体追い返される、価値ないよと。そういう社会でもありますので、少しきれいにしていただければというふうに思います。ここはちょっと時間ありませんので、今日は答弁いただかないことにいたします。  そして、先日は農薬の議論もさせていただいたし、今後また農薬取締法のときもチャンスがあれば触れたいというふうに思いますけれども、私たちが食料生産のために犠牲にしているものはないだろうかということであります。自分だけが幸せになればいいという考えは駄目だろうと私は申し上げました。今だけ、金だけ、自分だけが安倍政権の方針だとしても、齋藤大臣だけは違うと思います。米を作ってもうかればいい、それは、ドジョウもカエルもいなくなってもいいし、そして野鳥もどこかほかのところへ行けばいいという話ではないというふうに思っています。  ですので、私たちは何度も農林水産省に、野生鳥獣、野鳥、水田の生き物、こういうものを大事にした水田や畑作をつくることができないだろうかといろんなことを申し上げてきたところ、様々な水路で魚が上がりやすいように、それぞれの地域でいる魚も違うので、いろんな工夫も経験として積み上げましたという報告をいただきました。  しかし、それは全国あまたある田んぼの中で、一か所や二か所に魚道があってナマズが上がったから良かったですという話ではないと思います。やはり、蜜蜂もカエルもトンボもドジョウもいた方がいいという前提で、すぐに全てを、かなうとは思いませんけれども、前提で土地改良事業も、農薬との関係で稲作も畑作もやってほしいと私は思うわけであります。  そのことについて、まあ牛歩じゃありませんけれども、ゆっくりした歩みしか期待できないのは承知をいたしておりますけれども、御答弁をいただきたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。    〔理事中泉松司君退席、理事舞立昇治君着席〕  土地改良事業におきましては、環境との調和というのは大変重要な課題でございます。平成十三年になりますけれども、十三年の土地改良法の改正に当たりまして、この土地改良の事業実施に際して環境との調和に配慮することというのを原則として法律に書かせていただいたところでございます。これを受けまして、技術指針というものを整備をいたしまして、今先生からお話ございましたような水田魚道の整備ですとかビオトープの設置といったようなことに取り組んでおるところでございます。  牛歩、遅々としてということだとは思いますけれども、これはまさに現場の皆様方との調整、御納得といったものも必要になりますので、私どもは、その一方で十三年の法律にきちんと位置付けたということも踏まえてしっかり対応してまいりたいと思っております。  あわせてでございますが、日本型直接支払制度の中で環境保全型農業直払いの交付金もございます。この中で、先生当然御案内だと思います、冬期湛水管理など、生物多様性に資するような営農活動について一定の御支援も申し上げておるところでございます。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 前の改正のときにそのことが盛り込まれました。そのことも踏まえて今日は環境省にも来ていただいています。どういう調査をしていただいて、そして現在までのところどういう成果が上がっているのか、おまとめをいただければと思います。

亀澤玲治環境省自然環境局長

○政府参考人(亀澤玲治君) 環境省では、調査サイトを固定したいわゆる定点調査としてモニタリングサイト一〇〇〇という調査を実施しておりますが、この中で、水路、水田を含む生き物に関する調査として、里地里山を対象とした全国二百三十七か所での調査や、湿地、湖沼を対象とした全国八十一か所での調査を一定期間ごとに実施しております。  また、このほかにも、冬に日本へ渡ってくるガンカモ類につきましては、田んぼ周りとかため池などを利用する種もいるわけでございますが、都道府県の協力を得て、全国九千か所において毎年、日を決めて行う一斉調査を実施しております。  これらはいずれも水路、水田に限った調査ではありませんが、例えば毎年の全国的な傾向が分かる、今申し上げましたガンカモ類の一斉調査では、カモ類に関しては、平成十九年度の百九十一万羽を境に減少傾向にありましたが、ここ数年は百六十万羽程度でほぼ横ばいで推移しております。一方、ガン類に関しては近年、増加傾向にあるところです。  さらに、環境省では、国内に生息する野生生物を対象として、個々の種の絶滅の危険度を生物学的な観点から評価したレッドリストというものを作成しておりますが、今月公表いたしました環境省レッドリスト二〇一八では、汽水・淡水魚類のうち四二%が絶滅危惧種に選定されております。その多くは、水路、水田を含む里地里山を主な生息場所としておりますタナゴ類とかドジョウ類などの淡水魚となっているところでございます。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 今ちょっと聞き取りにくかったと思いますけど、大臣、ドジョウがレッドデータブックにリストとして上ってくるということであります。  私たちが子供の頃は、私は年、若いんで、家の周りにまだドジョウがいたという時代ではありませんけれども、どんどんどんどん人間の欲望で減らしてきているんですよね。自分たちだけがいいということではないということを改めて私たちはかみしめなければいけないというふうに思っています。  そういう里山も守りたいんですけれども、その里山を守る人が集落にいなくなるという問題が今一番最大の問題であります。効率的で成長とかお金もうけの法案や議論はたくさん出ているわけでありますけれども、集落を守るという議論は全然出てこないんですね。  ここはしっかり齋藤大臣の決意をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 申合せの時間を過ぎておりますので、簡潔に答弁はお願いします。(発言する者あり)いやいや、申合せの時間が来ています。(発言する者あり)いえいえ、委員部から紙が来ておりますので。(発言する者あり)答弁を進めてください。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 今、小川委員から御指摘された点はいつも小川委員から拝聴している御意見でありまして、私たちもその地域政策の重要性は十二分に認識をしながら政策を進めていきたいと思っております。個々の取組についてはこれまでも何度か御説明をさせていただいているところであります。  ちょっと加えて、生物多様性の話ありましたけど、私の地元の千葉県野田市では、無農薬で農作をやって、したがって黒酢で病害虫を排除するということで、それと同時に、コウノトリを飼っておりまして、それがもちろん生物多様性にも資するわけでありますけれども、ブランドにならないかという取組を進めているところでありまして、こういう地域の方々の努力というものをやっぱり農林水産省としても支えていくということの重要性は身にしみて感じているところでございます。

小川勝也立憲民主党・民友会

○小川勝也君 終わります。

紙智子日本共産党

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  加計学園についてお聞きします。  五月二十九日の質疑で、参議院予算委員会が要求をして愛媛県が提出した文書について質問をいたしました。二〇一五年の四月二日に柳瀬首相秘書官が愛媛県側に対して、官邸には内閣参事官として農水省と文科省から出向している者がいるので必要に応じて相談してはどうかといって、この参事官が状況は常に本省にも説明しているとありましたので、参事官は連絡を取り合っていたんじゃありませんかというふうに聞きました。そうしたら、池田消費・安全局長は、本人に確認したというふうに答えられたんですね。本人は、四月の面談前に柳瀬秘書官に、獣医師の需給状況について、手元にあった資料を基にして説明したと、これ以外の記憶は残っていないと、大変不思議な答弁をされました。なぜ手元にこの獣医師の資料があったのか不思議なんですけれども、四月の面談前というのはいつなんでしょうか。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) その点につきまして、本人の方からは明確にいつかというようなことについての記憶はあるというふうには聞いてございません。

紙智子日本共産党

○紙智子君 四月の面談前というのは、四月当日なのか、それともその前なのか、いつ、どこで説明をしたのか。そして、そのときにはほかに誰かいたのか。これ、どうですか。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) 先ほどと同様でございますが、そういった点につきまして、ヒアリングの中では得られておらないところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 聞かれていないんですか、それとも本人は答えられなかったんですか。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) 先ほどの二つ合わせまして、具体的にはそういったことについての記憶はないということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 本当に都合のいいところだけ記憶がないと言うんだけれども、これ、問題がないという結論を出すための調査では意味がないんですよね。しかも、この獣医師の需給状況を説明したことだけは記憶に残っていて、ほかは記憶がないって、これ、信じなさいと言われても無理じゃないでしょうか。  もう一つ、常に説明していたというふうにあります。常にというのはどういう意味なんでしょうか。これ、聞かれましたか。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) 常に本省にも説明をしているということにつきましては、これ愛媛県の文書にもあることでございまして、当人にヒアリングをした結果、四月二日につきましては、事前に秘書官の求めに応じまして需給状況等についてお話を申し上げたという記憶があるということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 常に説明していたということは、常にというのはどういうことですか、聞かれていますかと聞いたんです。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) ただいま申し上げましたように、この常にという部分につきましては、愛媛県側の文書でございますので私どもの方からコメントをするということはできませんが、ただ、この件につきまして、本省に連絡をしたということでありますれば、この件につきまして、事前に柳瀬秘書官の方から求めに応じまして需給状況等についてレクをしたということを記憶が残っているということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 愛媛県の文書にあったからということじゃなくて、愛媛県の文書にあるから、そういう本省に常にやっていたというのは本人に確認したんですか、していないんですか。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) これ、この点につきましては前回の紙委員の質問のときにも御指摘をされていましたので、この点について、状況は常に本省にも説明しているという点について、実は改めて私の指示で当該職員に確認をいたしました。これはそのときのお話でありますが、面談に先立って、先ほどありましたけど、獣医師の需給状況などを柳瀬秘書官から聞かれたので、手元にあった資料を基礎に、農林水産省にも客観的な見方を問い合わせたことは記憶をしていると。それからまた、獣医学部の新設に関連して、面談の前後でこれ以外に農林水産省と連絡を取ったことはないと記憶しているというのがこの当事者へのヒアリングの結果でございましたので、そのまま報告させていただきます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ですから、ちょっとその記憶をはっきりしているところがあるんだけど、それ以外は記憶していないというのは、どう考えたってやっぱり不自然なんですよね。  それで、やっぱり疑惑の解明、真相究明を求めているわけですから、ここはそれでよしとしないで、是非真相を、拒否しないで、深めてちゃんと追及してほしいんですよ。  農林水産省は加計学園のこの獣医学部の新設をいつ知ったのかって前回もやりましたけれども聞いたら、二〇一五年の六月だというふうに言ったわけです。四月の時点で本省に常に説明しているということになると、これ農水省が知ったのは四月以前になるんじゃありませんか。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) 農林水産省といたしましては、平成二十九年一月十二日に開催されました第二回の今治市の分科会、ここで加計学園が提案者として応募しているということが紹介されました。したがって、事業者の候補と明確にその時点で認識をいたしました。  ただ、今治市は平成十九年度から構造改革特区における獣医学部の設置を提案してきておりまして、その説明資料に加計学園が設置主体として記載されており、その旨公表されておりました。したがって、今お話ございました農林水産省としても、平成二十七年六月に今治市が国家戦略特区に提案を行った時点では説明資料に加計学園の記載はございませんでしたが、事業者としての可能性を想定し得る状況にあったものと考えております。  同様に、今御指摘のありました平成二十七年四月でございますが、この時点でもそのことにつきましては認識できた、そういうような状況にあったものと考えております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 要するに、この前は六月の時点だと言っていたんだけど、この文書新たに出てきて、そこでは本省に常に説明している、四月ですから。だから、四月の前から知っていないと本省に常に説明できないと思うんですよ。四月以前に認識していたということになるんじゃないかと聞いたんですけど。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) これは、四月十九日に委員から御質問がありまして、私もお答えしておりますが、そのときも四月の時点のことについてお尋ねがありまして、「当時でございますが、同学園が獣医師養成系大学の設置を考えているということは認識できたものと考えております。」とお答えをしております。これは、先ほど申し上げましたように、今治市が平成十九年度から構造改革特区における獣医学部設置の提案をしておりまして、その説明資料に加計学園が設置主体として記載をされてございまして、その旨公表されてございました。したがいまして、加計学園がこういった獣医学部設置の主体ということにつきまして想定し得るということを申し上げたところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ということは、この前までは六月の時点で認識したと言っていたけれども、四月前からそうだったというふうに認識変わったということですか。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) これは四月十九日の段階でございますが、委員の御質問にお答えして、この四月の当時でございますが、同学園が獣医師養成系大学の設置を考えているということにつきましては認識できたものと考えておりますと申し上げてきたところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 つまり、四月二日のときに、その実際には来てやっている前から農水省は分かっていたということになるんですかね。そこをちょっと聞いたんです。そこを確認したい。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) 平成十九年の段階から構造改革特区で獣医学部の提案をしてきてございますので、そういう意味から同学園が獣医系大学の設置を考えているということは四月の段階でも認識できたものと考えます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 だから、四月二日前から分かっていたということなんじゃないですか。何でそういうふうにちゃんと、そうかどうかということを、前から。

池田一樹農林水産省消費・安全局長

○政府参考人(池田一樹君) 農林水産省といたしまして、今治市が国家戦略特区に提案を行ったということが公になりましたのは平成二十七年六月でございますから、それ以前につきましては、国家戦略特区の提案を行ったということは知ってございません。  したがいまして、国家戦略特区の事業者ということではなく、加計学園が獣医学部設置の意向を持っているということについての認識があったということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 同じ答弁繰り返さないでほしいんですよ。やっぱりここに至っては、農林水産省自身の説明責任が求められていると思うんですよ。大臣、この内閣府の出向者は本省の誰に説明していたのか、それが本省でその状況がなぜ共有されなかったのか、それを解明しないと、やっぱり農林水産省を挙げて疑惑を解明する立場を示さなければ、農政に対する信頼が揺らぐんじゃありませんか。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 先ほどの本省の説明しているという件につきましても、この文書が出たものですから、私の方から指示をして、その当該職員に確認をしたら、先ほども答弁申し上げたとおりで、面談の前後、ですから前においてもということだと思いますが、これ以外に農林水産省と連絡を取ったことはないと記憶をしているというのがきちんとヒアリングをしろと指示して出てきた彼の見解でありましたので、これにプラスすることもマイナスすることも私としてはここで御答弁できないということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 ですから、問題ありませんでしたという結果のために聞いてもらっているんじゃなくて、やっぱり真相をはっきりさせるためにとことんちゃんと聞いてほしいんですよ。しっかりと解明させてほしいんですよ。  それで、加計学園の問題というのは、やっぱりこれ総理の腹心の友のために行政をゆがめたという疑いが持たれている問題ですよ。安倍政権になって以降、行政への信頼や農政への信頼が壊れつつあると。法案だけをどんどんと処理するんじゃなくて、やっぱりちゃんと真摯にこの疑惑の解明をなされるように、重ねて求めておきたいと思います。  それで、土地改良法についてですけれども、土地改良区のこの組合員の高齢化や離農や農業経営の規模拡大が進む中で、一九九〇年度に八千百三十二あった土地改良区が二〇一六年には四千五百八十五に減少したと。組合員数も四百六十六万人から三百五十九万人に減少したということですよね。  それから、土地改良区の事務体制、これはその半数において専任職員を置けない状況にあるという実態です。今後、施設の維持管理、更新に支障を来すおそれがあるということなんですね。  それから、土地持ち非農家が組合員になっているために耕作者の意見が事業運営に適切に反映しにくいということも課題になっているというふうにお聞きをしているわけですね。今回の改正案は、そういう点では実情に合った改正案になっているんだろうというふうに思います。  そこで、改正内容について幾つかお聞きするんですけれども、組合員の資格を交代するに当たって、この費用をどちらが負担するのかが課題だと。先ほど来質問も出されているんですけれども、改めて確認の意味で、法案概要では、組合員と准組合員の間での賦課金、夫役の一部を分割して負担するというふうになっているんですけれども、組合員と准組合員の調整をどのようになされるんでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  准組合員制度につきましては、累次御答弁を申し上げさせていただいてきたとおり、任意の制度として入れさせていただくということを考えております。  准組合員制度をその土地改良区において導入されるかどうか、それから導入された場合に准組合員として組合に加入されるかどうか、それから組合へ准組合員として加入されることとなった場合においても、正組合員との間で賦課金、夫役を分担するかどうか、これ、いずれも任意の、まさに当事者が判断をすることということになります。  先生から御質問ございましたその賦課金、夫役の分担関係につきましては、特にその正組合員と准組合員の間で納得ずくでお話合いをしていただいて、合意が得られた場合には土地改良区に申し出ていただいて、その後に土地改良区から両正組合員と准組合員に債権が発生するといったような形になるところでございまして、基本的には両当事者間の合意によりまして決定されるということでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 当事者間の合意が大事ということですから、是非不満が残らないように調整をしていただきたいと思います。  それから、利水調整のルール化についてもお聞きします。  農業経営の規模拡大に伴う農作業の長期化や気候変動が進む中で、米の作付け品種も多様化しています。埼玉県では、栽培技術が進化をして、コシヒカリもあれば、高温に強い品種を植えると。収穫時期が八月から十一月に広がっていますから、水の管理が大事だというふうにお聞きしました。  水管理は収穫時期にも影響します。今回の改正でどういうメリットがあるのか、端的にお話しください。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  水の用水の配分につきましては、従来、先生からもお話ございましたが、均一的な農家の方々が同種の品種のものを作付けをするということで、水需要につきましては基本的に同じような、公平に分配をするということで足りていたわけでございます。しかしながら、今御指摘ございましたように、品種の多様化等で作期も拡大をしている中で、非常に組合員の方の水需要が多様化をしているという状況でございます。さらに、出作、入り作の進展もございまして、この地区に外から入ってこられた方につきまして、耕作者につきましては、従来ですと、そこでの所有者の方が正組合員のままですと、その方は土地改良区に対して、ここの土地改良区の水配分について何の意見も申し上げられないというような状況があるわけでございます。そういうことに鑑みまして、今般、准組合員として入っていただくことで、総会での意見の申出なりその利水調整規程を総会で決めることで、その場で水管理なりに透明化が図られるということを期待しております。

紙智子日本共産党

○紙智子君 総代会制度の見直しについても聞きたいんですけれども、今回の改正は総代会の設置要件などを見直すものですけれども、特に選挙管理委員会の廃止についてお聞きします。  そもそも、総代会の選挙を選挙管理委員会による管理で行ったのはなぜで、それを廃止するのはなぜかということを端的にお願いします。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) この法制定当時、昭和二十四年でございます。農地解放の直後ということもございまして、まさに民主的かつ公正な選挙ということが求められていた時代背景にあったんだと思っております。そういう中で、中立第三者機関である選挙管理委員会がきちんと管理の下で実施をするということで導入されたところでございます。  しかしながら、その後、土地改良区の民主的な運営が定着をしておりまして、同種同様のこういった団体につきましても選挙管理委員会での選挙が行われている事例はだんだんだんだん少なくなってきておるところでございまして、先ほど来申しておりますような土地改良区側の費用の問題、それから手続の問題、いろいろございまして、今般、現場の御要請も踏まえてこういう改正提案をさせていただいたところでございます。

紙智子日本共産党

○紙智子君 あと一問、是非お聞きしたいんですけれども、二〇一六年四月の熊本地震から二年になります。熊本、当時を思い出すのは、のり面が崩れて水路が泥で埋まった中山間地の水田で、人の背丈以上に陥没した水田があったわけです。阿蘇市の土地改良区では、直後から自分たちでパイプラインを点検したり漏水箇所を探したら百五十か所ということで、電気が復旧して使えないポンプもありました。それから、大雨とかその後のいろんな自然災害もあって、農業の再建にそんな中でも苦労されているんですけれども、現在の農地災害復旧事業の現状、そして検査、査定件数、復旧完了済みの状況を説明をしていただきたいと思います。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 時間を過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) はい。  二十八年四月に発生しました熊本地震によりまして、農地、農業用施設につきましては合計七百二億円に上る甚大な被害が発生をしたところでございます。  農林省といたしましては、この復旧に当たりまして、激甚災害の指定によります補助率のかさ上げですとか査定前着工制度の導入、それから被災市町村への農業土木技術者の派遣といったようなことを通じてしっかり支援をさせていただいてきたところでございます。  本年四月末時点で、災害復旧事業の査定件数二千二百三十件のうち、九割に当たります二千五件で工事に着手済みであります。うち、九百四十三件では既に事業完了をしたところでございます。  なお、残りのものにつきましても、大規模なため池が一件ございまして、これを除きますと、残りの全ての案件につきまして今年度内での災害復旧事業の完了を予定しておるところでございます。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 申合せの時間が過ぎておりますので、簡潔にまとめてください。

紙智子日本共産党

○紙智子君 時間になりましたので、それで山間地がまだもうちょっとということなので、是非、鋭意御努力、大臣、最後一言だけお願いします。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 大臣、簡潔にお願いします。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 発災時、副大臣として、(発言する者あり)発災時、副大臣として陣頭指揮執った人間として、最後の最後までしっかりやっていきたいと思います。(発言する者あり)

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 日本維新の会の儀間です。  小川委員、ありがとうございました。すっかり眠気が覚めました。元気があって、目が覚めます。  質問させていただきますけれど、これからやる質問、農林水産省の資料から我が事務所が少しアレンジしてまとめた資料を使わせていただきたいと思います。  まず、この今言った資料から見てみますというと、農林水産省の資料で耕作放棄地の推移が出ていますね。平成十七年、二十二年、二十七年、五年ごとの出ておりますけれども、これを見ているというと、耕作放棄地、十七年は三十八万六千ヘクタール、二十二年に三十九万六千ヘクタール、二十七年に四十二万三千ヘクタール、この数字が示すように、耕作放棄地は年々増加の一途をたどっております。これは言われて久しい。そして、しかも基幹農業従事者の減少も、これも久しいんですが、両方相まって、農地の集積が行われたとはいえ、これは中間管理機構などですね、ところが、その上げ止まりがちっとも止まらない、極めてゆゆしき問題だと私捉えているんですね。そこで、ただ手をこまねいておったとは思いませんが、いろいろな施策はしたけれども、止まる条件がないというような形だと思います。  この耕作放棄地の今言った数字の中からは、土地改良区における耕作放棄地の現状は見えてこない、資料を探れなかったです、見えてこないんです。土地改良区内に放棄地は一体どのくらいあるのか、それ、現況を知りたいんでありますが、もしお手持ちに資料があるならば教えていただきたい、なければないで結構であります。

谷合正明公明党農林水産副大臣

○副大臣(谷合正明君) 耕作放棄地の御質問がございました。  耕作放棄地は、実際の農地、耕作者、所有者の方の主観的なベースでお答えいただいている面積を足し合わせたものですから、今、農林水産省といたしましては、毎年しっかり調査できる客観的なベースに基づいた荒廃農地ということで、今そういう調査を毎年やっているところでございます。それは、市町村及び農業委員会による調査を実施しておりまして、平成二十八年の荒廃農地面積というのは全国で二十八・一万ヘクタールとなっております。  土地改良区の地区内の農地面積というのは、平成二十八年、全国、二百五十三万ヘクタールの農地面積がございます。その土地改良区の農地面積の中でどれだけ荒廃農地の面積が入っているかというのは、そこまで統計データはございませんが、土地改良区の地区内の農地も含まれているということは認識をしております。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 ありがとうございました。  もう一つ聞きたいと思います。  この法案の土地改良区の組合員資格に関する措置で、賃借地の所有者又は耕作者で事業参加資格がない者に准会員の資格を付与するということになっております。この法案成立後、准組合員の数はどの程度になるのか、予想されているのかどうか。あるいは、比率があればそれを知りたいし、予測をいただきたいと、こう思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  土地改良区の組合員の関係につきましては、先ほど来お答え申し上げておりますが、地域によって、貸借地について、所有者の方がなっているのか耕作者の方がなっているのかというのは、地域ごとにかなりばらつきがございます。私ども、今回この准組合員の資格を入れることによりまして、耕作者主義、耕作者の方が正組合員になっていただけるような一つのステップになるだろうと思っておるところでございまして、特に関東以西の西側で所有者の方が組合員として参画しておる地区において、是非ともこの准組合員の制度を使っていただいて入っていただければと思っておるところでございますが、先生から今御質問ございました定量的な予測といったものはやっておらないところでございます。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 ありがとうございました。  もう一つ聞いておきたいと思います。  この法案によると、准組合員はいわゆる議決権、選挙権は有さないとされております。総会で意見を述べることはよしと、こういうことになっています。准組合員は総会成立要員としてその員数に数えられるのかどうか、この辺はどうなんですか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 今、先生御質問ございました会議の成立要件等の頭数、人数には入っておらないところでございます。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 ありがとうございました。  この確認ができましたから、心配するのは、このそもそも土地改良区内にも耕作放棄地があると予想されるんですね。今皆さんしっかりと押さえていませんが、予想される。こういう場合、賦課金の徴収が極めて難しくなると思うんですね、耕作放棄地者に対して。難しくなってくるということは、いわゆる実施事業、計画する事業がなかなかうまくいかないというようなこと等にもなりかねない。そんなような状況が容易に予想できるんですが、この賦課金徴収が難しくなることに対しての対策はいかにと。お答えいただきたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  土地改良区の面積は全国で、ダブりもありますけれども、先ほど副大臣からお答え申し上げましたように、二百五十三万ヘクタールございますので、全国四百四十三万ヘクタールの農地面積の中での二十八万ヘクタールの荒廃農地の割合からいえば、土地改良区の地区内にも荒廃農地というものが存在をしているだろうということは想像できるわけでございます。  そういった荒廃農地なり耕作放棄地につきましては、農業が行われていないというような形でそこから賦課金が徴収しにくいということは御指摘のとおりでございますが、現在、統計上私どもが把握しております土地改良区の賦課金の徴収状況につきましては、全国平均金額ベースで徴収率九八・六%ということで、それなりに高い水準になっております。  残念ながら一・四%の金額については賦課金が徴収できていないということになっておるわけでございますが、そのまま放置いたしますと真面目に払っていただいております他の組合員の方々との公平確保の観点から問題がございますので、土地改良法上は、賦課金につきましては強制徴収に係る規定が存在をするわけでございます。これらの規定を使いまして、毎年、先ほど申しましたが、四億円程度の賦課決定、強制徴収が行われているところでございます。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 今の答弁で分かりましたけれど、耕作放棄地が改良区内に幾らあるかはまだ掌握していない、でも賦課金はそんなに心配ないというように聞こえたんですけれど、もう一度お答えいただきたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  土地改良区は、いわゆる公的団体ということで、賦課金を賦課することができることになっておりまして、その賦課金につきましては、市町村税の滞納処分の手続にのっとって強制徴収ができるという規定があるわけでございます。  これがあるので心配をしていないということではないわけでございますけれども、そういった強制徴収の権限を背景に組合員の皆様から御納得をいただいて賦課金を頂戴をしているという状況でございます。全国ベースで見れば、金額ベースで、先ほど申し上げました九八・六%の徴収率が確保されているということでございます。  個別地区ごとに見れば、いわゆる所有者不明農地的なものになっていて、掛かっていく相手が見付からないといったようなことでなかなか御苦労をされておる事例はあるということはお聞きをしておるところでございます。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 ありがとうございました。  後で時間あれば、少し改良区の放棄地の話、少し地域を挙げて、例を挙げてやりたいんですが、時間あればのことです。  なぜ、そこまで僕しつこく資料、データのことを言うかというと、どんな業務でも、どんな仕事でも、やはりきちっとした質の高いデータをそろえることが一番肝腎だと思うんですね。政府もそうですが、我々政治家も政策立案にはきちっとしたデータが必要なんですね。このきちっとしたデータがあるや否か、これでもって質が違ってくるんですね。ですから、つまり日本がいい国、先進国と言われているゆえんはここにあると思うんです。データがしっかりしている、そのデータを基にハイクオリティーの政策が打てる、あるいはきめ細かな政策も打てる。これ全部データが中心ですよ。  だから、そういう意味では、手間暇掛かって大変だと思うんですが、この辺までやっぱり、予算が要るなら予算が要る、あるいは人手不足なら人手も補給をするというようなことでこのデータをきちっとそろえていただきたいんですが、決意のほどを大臣。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 委員の御指摘のとおりだと思います。  この土地改良区の中の荒廃農地の面積について、ちょっと今、現状認識がなかったというのはどうかなと思う点もあります。データに基づいての政策というものの重要性はよく分かっておりますので、心していきたいと思っております。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 ありがとうございました。  次に質問をするんですが、この土地改良区での理事の件について、先ほどからたくさん質問出てお答えもありましたけれど聞きたいと、こう思います。  大体、理事は五分の三以上、原則として耕作者たる組合員と、失礼、原則として五分の三以上を組合員としてなっている、耕作者が。その背景を問うわけでございますけれど、言葉の遊びじゃないんですが、これをわざわざ原則と書いてあるんですね、法案に。原則としてと書いてあるので、原則は普通それ外もあるということなんですが、その外もあるんです、五分の三じゃなしに、場合によっては違う数字も出る、その場合はどういう場合なのかを聞きたい。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 理事の五分の三以上は原則として耕作者たる組合員とするということでございます。これは、土地持ち非農家がだんだんだんだん増えてまいりまして、組合員たる土地持ち非農家の方が大勢理事職を占めるといったようなことになりますと、耕作者の御意見がなかなか土地改良組合に反映できなくなるということを危惧いたしまして、今般、耕作者たる組合員が五分の三以上ということに提案をさせていただいたところでございます。  先生から今、原則としてというのはどういうことかということでございます。これは、基本的には五分の三以上をやっていただきたいと思うわけでございますけれども、土地改良区、大小いろいろございまして、組合員数の少ない土地改良区におかれましては、耕作者の組合員がかなり少ないといったような土地改良区も考えられるわけでございまして、毎年毎年、耕作者の方が少ないものですから、特定の耕作者の方が理事職が回ってきて自分の営農に支障があるといったようなことが懸念されるわけでございまして、そういったような場合には例外規定を置きたいと思っております。これは、具体的には農林水産省令で定めていきたいと思っておりますので、よく現場のお声を伺いながら調整をさせていただきたいと考えております。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 ありがとうございました。  やはり組合員の対象、あるいは面積の多い少ない、こういうものでもって例外もあるということの、ケース・バイ・ケースでの対応だというように理解をしていきたいと思います。  質問を一つ吹っ飛ばしていただいて、どうも水の出具合によると時間がなさそうですから。通告の四番、総代制についてちょっと質問をさせていただきます。  総代制の設置要員が二百名超から百名超に引き下げられる法案になっています。総代は組合員でなければならないとされております。准組合員は総代になれない、そういうふうに解するんですが、そうなると、准組合員は総会のみでしか意見を述べることができないわけです。准組合員も土地改良区の役割を担うことになりながら、その役割は履行義務だけを負う、執行義務だけを負うということになる。  そうなりますというと、私の感覚ではいささか片務的、片手落ちに陥らないか、解釈上ですね、そういうことにちょっと危惧をするんですけれど、その辺はどうなんでしょうか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 総代に准組合員がなれるかなれないかということなんでございますけれども、総代は、いわゆる総会における議決に代わるものとして組合運営に関わる全ての件について決定をする、総会に代わるものとして決定をする機関でございますので、准組合員の方は総会においても議決権はないわけでございますので、そういう方が総代となって総代会で総会における議決に代わるような行為をなさるということは適当ではないということで、今回総代にはなれないということにしたところでございます。  一方で、総会に出席して意見を述べることができるということにつきましては、これまで、先ほど何度か申しました出作、入り作みたいなところで、外から入ってきた耕作者の方が実際に営農されているんですけれども、組合と、土地改良区と何の関係もないことから、土地改良区の水配分に何の意見も言えないといったような実態が今あちこちで見られておりまして、そういう方々についてはこちらに入って、入り作で入ってきたところの土地改良区の准組合員になっていただいて、土地改良区で御意見を開陳していただけるようにするというような考え方でございます。  一方、准組合員になったことによる賦課金とか夫役というのの義務は、これは当然には義務はございませんで、正組合員の方とお話合いをしていただいて合意が得られれば、賦課金、夫役の義務があるわけですが、そういうものはないという形での准組合員として存在するということも可能でございます。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 よく分かりましたが、施設管理の准組合員を総代にすることで何か支障でもあるんですか、どうなんでしょう。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 准組合員であっても、それから施設管理准組合員であっても、これはそもそも総会における議決権なり選挙権というものがない形での、まさにですから准組合員という位置付けになっておりますので、そういう総会での議決権がない方が総代に仮になると、総代はまさに総会に代わるものとして議決権なりがございますので、そこはバランスが良くないということで、総代会にはなれないという形にしておるところでございます。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 もう時間がないから、一つはまた次に譲るとして、ここで大臣にちょっと決意を示していただきたいと思います。  この法案が立法する条件として、現在の状況が変えなきゃならないという必要に迫られたというふうに解しております。したがって、これに、この法案に特別に疑義を挟むものではありませんけれど、いずれにしろ、このまま行くと対症療法にしかならないと思うんですよね。いろいろ変化していく、しかも、改良区の耕作地、確認されていないというようなこと等からするというと、今後もこのことが常に気に掛かる、問題化するだろうということは容易に想像できます。それについて、我が国の農政の掲げる農業従事者の確保あるいは高齢化の改善、農業所得の向上等々、解決をしていかなければなりませんが、御決意のほどをひとつ聞かせてください。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 申合せの時間が過ぎておりますので、答弁は簡潔に願います。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) 現状が、先ほど来御説明申し上げておりますように、高齢化による離農が進んでいるとか、農地の利用集積が進展しているかということで、土地改良区の組合員についても土地持ちの非農家の方が増加をしているし、今後も見込まれるだろうという中で、この土地改良施設の維持管理、更新を適切に行っていくためには今般お願いしているような改正が必要だろうということでお願いをしているわけでありまして、この運用に当たりましては、この趣旨がしっかり生かされるようにやっていきたいと思っております。

儀間光男日本維新の会

○儀間光男君 どうもありがとうございました。終わります。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 土地改良法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきたいと思います。  一番最後なので、いつも落ち穂拾いというような感じで、既に通告した質問はほぼ皆様質問されているんですけれども、准組合員と組合員ということで、先ほど来御説明がありました賦課金や夫役を分担できる、ただし、その間での調整が付かないことも想定されるわけですけれども、農水省として分担に関する何らかの基準あるいはガイドラインをつくるお考えはありますか。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。  改正法案におきましては、類似の御答弁になって恐縮でございますが、准組合員資格を導入するかどうかは土地改良区の任意でございますし、その土地改良区で定款で准組合員資格を定めた場合でも、実際に准組合員に入られるかどうかも、所有者ないし耕作者の任意ということになっております。さらに、所有者と耕作者の間で、賦課金、夫役を分担するかどうかは、これもお互いお話合いをしていただいて合意が得られた場合に御負担をしていただくということになりますので、合意が得られない場合にはそういった負担の分担がないということになっております。  先ほど来御答弁申し上げましたが、こういったものについて一定のガイドラインを設けて全国的に適用しようといたしますと、今のまさに所有者、耕作者のどちらがどういうふうになっているかということの地域ごとのばらつきですとかそういったことから見て、かなり逆にトラブルになりかねないということで、私ども、やはりこれはお互いの任意で、話合いで分担を決めていただくということが妥当だと思っておりまして、ガイドライン等の策定は考えておらないところでございます。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 法執行の現状を見て、様々御検討いただきたいと思います。  土地改良区の四九%は専任職員が不在というような、事務体制が脆弱だと。貸借対照表の作成が円滑に行われるような新たな支援というものもお考えだというふうに思いますが、具体的にどのようなことをお考えか、御答弁をいただきたいと思います。

荒川隆農林水産省農村振興局長

○政府参考人(荒川隆君) 貸借対照表の作成は、大変これは重要なことでございますが、今先生お話ございました体制が脆弱な土地改良区にありましては大変な負担になりかねないという懸念もあるわけでございます。  したがいまして、バランスシートを作る上での一番の課題でございますその資産評価につきましては、まず、国が統一的な資産評価マニュアルを作るということでやらせていただきたいと思っております。その上で、土地改良区が実際管理をしておりますいろいろな土地改良施設につきまして、造成施設、国営なら国、県営なら県がその統一マニュアルに従って国、県が、資産評価を行って、土地改良区にはその結果を御提出申し上げるということで、土地改良区の負担ができるだけ小さくなるように考えていきたいと思っておるところでございます。  さらに、そういったデータをいただいた土地改良区が実際にバランスシートを、帳面を付けるに当たって、きちんとしたバランスシートになるように、国、都道府県、それから土地改良事業団体連合会とよく連携をしまして研修、指導などをやっていきたいと考えておるところでございます。この間、三年間の経過期間をいただいておりますので、十全の対応をさせていただきたいと思っておるところでございます。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 まあ分かるんですけれども、ただ、専任職員が不在ということになりますと、なかなか複式で作るというのは難しいのかなと、複式簿記とか。三年間の間に混乱のないように、適宜対応をお願いしたいと思います。  土地改良法の一部を改正する法律案については、既に先生方から様々御質疑があって、通告をしたものは既に終わっておりますので、加計学園問題について前回から引き続いて質問させていただきたいと思います。  今日は人事院にもお越しいただいております。  先生方のところに資料を配らせていただいたと思います。国家公務員の倫理教本、私もまさか農林水産委員会でこういう冊子を配付しなければいけないとは思いもしませんでしたけれども、ちょっと御説明いただきたいんですが、この国家公務員倫理教本というのはどのように活用されているものなんでしょうか。

池本武広国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(池本武広君) この国家公務員倫理教本につきましては、国家公務員倫理法及び国家公務員倫理規程の条文を掲げるほか、その内容を分かりやすく解説したものでございます。  これにつきましては、各種研修、特に新採職員が入ってこられたときに、これをきちんと読んでいただいて必要な知識を身に付けていただくと、こういうことに活用しております。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 つまり、国家公務員は全員まずはこれを手にすると。国家公務員になった人は、このハンドブックを全員が手にして、そして、このような倫理規程の下に公正に公僕として仕事をするということを最初に学ぶということでよろしいですよね。

池本武広国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(池本武広君) 中途採用あるいは非常勤の職員の方々まで全て行き渡っているかどうかは確実に把握しておりませんけれども、基本的には職員全員に行き渡るように努めております。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 それで、ここに基本的な、公正に職務を執行する公務員としての倫理、それに抵触しないように様々な注意が書いてあります。  五ページを御覧ください。利害関係者との間における規制ということで、具体的にいろんなことが書いてありますけれども、何をしてはいけないんでしょうか。

池本武広国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(池本武広君) 国家公務員倫理法及び国家公務員倫理規程では、公務に対する国民の信頼を確保することを目的としまして、公務の執行の公正さに対する国民の疑惑や不信を招くような行為を規制しております。  相手方が国家公務員倫理規程第二条に規定する利害関係者に該当する場合、倫理規程三条におきまして、先生がお示しになりましたような資料に書いてございますけれども、物品等の贈与を受けること、自動車の提供など無償で役務の提供を受けること、供応接待を受けること、共に遊技又はゴルフをすることなどが禁止行為として挙げられております。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 ゴルフをしてはいけないということなんですけれども、割り勘でも駄目なんですか。

池本武広国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(池本武広君) 一般職国家公務員が利害関係者とともにゴルフをすることは、自己に係る費用を負担した場合であっても、国家公務員倫理規程第三条第一項第七号に規定する禁止行為に該当いたします。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 割り勘であってもゴルフをやってはいけないということであります。  それでは、飲食でございますけれども、の供応というのはいけないということなんですけれども、おごったりおごられたり、これはどうなんですか。

池本武広国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(池本武広君) 一般職の国家公務員に関して申し上げますと、利害関係者とともに飲食した際に費用負担を受けることは、国家公務員倫理規程第三条第一項六号で禁止されております利害関係者からの供応接待に該当いたします。これは、後日全く別の飲食の機会に利害関係者に係る費用を当該職員が逆に負担した場合であっても変わるものではございません。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 つまり、私がおごることもありましたと、でも相手からおごられることもありましたと、これは、当日何かはしごしてとかということはあったとしても、全く別の日に十九回とかそういう感じでおごり、また別の日にはおごられる、これはアウトなんですね。

池本武広国家公務員倫理審査会事務局長

○政府参考人(池本武広君) 国家公務員倫理規程の違反行為に当たるかどうかにつきましては、具体的な状況を基に最終的に判断していくものでございますけれども、一般的に申し上げれば、御指摘のとおりでございます。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 国家公務員が守るべき倫理規程、極めてこれ基本中の基本ということを、ここに書いてあることを御説明をいただきました。おごりおごられも駄目、利害関係者とはたとえ自分が自分のプレー代を払ったとしてもそれは駄目だということで。  それで、法務省に聞きたいんですけど、要するに贈収賄事件というのは、百万円もらいましたとか百万円をあげましたとか、その金銭授受、あるいは高額な物品を与えられたとか、そういうことで必ずしも摘発を受け有罪になったということばかりではないということで、その最も分かりやすい例が財務省のノーパンしゃぶしゃぶ、そういう言葉を使うのはあれですけれども、国民の皆さんが知っていらっしゃる言葉で言えばノーパンしゃぶしゃぶの一件だと思うんですね。  あれは、百万円とか二百万円とか、そういうお金を当該の人はもらったんですか。

加藤俊治法務大臣官房審議官

○政府参考人(加藤俊治君) お答えを申し上げます。  大蔵省の事件とおっしゃるのも、平成十年頃に、複数の旧大蔵省職員らが金融機関から賄賂を受け取ったとして有罪判決を受けた事件であろうと思われますが、複数の事件がございました。そのうち、御通告の際に御指示をいただきました東京地方裁判所が平成十年十一月十三日に有罪判決を下した事件について申し上げますと、この事件につきましては、旧大蔵省証券局の課長補佐であった被告人が、便宜の取り計らいを受けたことに対する謝礼や、今後も同様の取り計らいを受けたいという趣旨の下に、証券会社や銀行から遊興飲食やゴルフ等の接待、商品券等の供与を受けたという収賄の事案でございました。  判決の中では、金銭の授受は賄賂としては認定されておりません。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 これで分かることは、つまり収賄、贈収賄という事件の中でこれは供応接待、まあ商品券多少あったようですが、それは主要な有罪、有罪判決出ているわけですけれども、別に主要な有罪判決の要素ではなかったというふうに昨日法務省から説明を受けました。つまり、便宜を図っていただく、車で長時間、車を提供してもらっていろんなところへ連れていってもらう、あるいは食事を何度もおごってもらうとか、あるいは高級なホテルを準備してもらうとか、そういう様々な便宜供与がこの利害関係者と行った場合には贈収賄罪に認定されるということであります。  内閣府にお聞きしますけれども、藤原さんたち合計三名が加計学園の車でいろいろ連れていってもらった。当然そこで泊まっているわけですが、領収証は必要ない。低額の支払ですから、どのホテルで泊まったとか、そういうことはありませんでした。  この便宜供与、調査が進めば、それが度重なっていればこの贈収賄事件にも発展しかねないというふうに思うんですけれども、これ車は加計学園側から提供されたということでいいんですよね。どの辺まで調査は進んでいるんですか。

田中良生自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(田中良生君) 今委員お尋ねの出張についてでありますが、内閣府において今確認作業を続けていたところ、この移動手段の一部に、やはり民間事業者が管理運営する業務用の車両、これを用いた可能性、これは推認するに至ったということであります。関係法令との関係も含めて精査する必要があると判断して、今調査をしているということであります。  そして、前回の衆予算委でも御報告を申し上げたとおり、調査を開始する前の事前確認作業の段階では、出張者が三人であること、また八月六日の当日は一台の車で移動している、これが確認できたということであります。少なくともその時点では、食事という、供応という部分もありますが、この提供を受けた事実は今確認されていないと。現在、ただ、念には念を入れて、丁寧に出張全般について調査を今進めているところであります。  民間の車両を利用しただけで直ちに規程違反となるわけではありません。これは、事実関係あるいは法令遵守の両面から、ケース・バイ・ケースで判断していくと。現在、法令を所管する国家公務員の倫理審査会に相談しながら、慎重に進めているところであります。  このため、今、同審査会との最終的な相談の結果、得るという状況になっております。できるだけ早く調査を進めて、結果を御報告できればと考えております。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 岩盤規制をドリルの刃で穴を開けて突破すると、誰も私のドリルの刃からは逃れられないと、これ総理の、ダボス会議ですかね、演説の中身だと思いますよ。  職務権限についてまとめてくるように申し上げたんですが。国家戦略特区において議長である総理は、職務権限は当然、地区の認定、そして、最終的に総理が許可しなければ、議長を務める会議でそれが認定されなければ事業者も認定されないわけですから、そういう意味で、職務権限があるということでよろしいですね、総理に。

田中良生自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(田中良生君) この特区の諮問会議でありますが、特区法上は、総理に対して意見を述べたり、調査の審議を行う機関であるということであります。そして、内閣総理大臣は、特区の諮問会議の議長として会務を総理する立場にあると。これは議事の整理を行うというものであります。実際の会議におけるこの議論ですとかは、民間の有識者議員が提出する民間議員ペーパーを基に行われるなど、民間議員が主導しているということであります。また、議事の決定においても、民間議員を含めた出席者全員の総意で、同意で運営されていると。  諮問会議の議事に関しては、総理一人の判断で決定できるというものでは全くございません。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 いや、この間宿題出したので、きちっと判断、答えをいただきたいんですが。  そういう意味で、職務権限があると、そういう、地区選定を行う、この会議で決定するわけですから、それに関わっているわけですよね、職務に。そして、その事業者を認定する。これ、最後どうしても、ワーキンググループとかでやっても、仕組み上、この総理が議長を務めている本会議、国家戦略特区諮問会議で決定しないと、地区の認定もされませんし、特区として指定されないし、そこの事業の内容、そしてそれを実施する事業者、これも決定されないんですよ。そういう仕組みじゃないですか。  一月二十日に決定されたんでしょう、去年の、加計学園の事業者として、認定は。それは国家戦略特区で決定しているんですよ、諮問会議で。だから、おととい、今日までにきちっと国家戦略特区において安倍内閣総理大臣の職務権限がありやなしやというこのシンプルな質問に答えてくださいと宿題出したのに、それだけで五分も時間取らないでいただけますか。

田中良生自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(田中良生君) 恐らくこの収賄罪の構成要件としてのこの職務権限ということをお尋ねだと思います。  この職務権限の有無については、これは捜査機関により収集された証拠によって認定される事項に基づき個別に判断されるべき事項であるということで、お答えはする立場にはないということであります。(発言する者あり)

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 速記を止めてください。    〔速記中止〕

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 速記を起こしてください。

田中良生自由民主党内閣府副大臣

○副大臣(田中良生君) 前回の問いに関して、持ち帰って、今、慎重に確認をした結果、これ、収賄罪の構成要因としてのこの職務権限については、内閣府は刑法を所管していないためお答えする立場にないという旨の答弁に至ったものであります。  その上で、この議長の所掌事務について申し上げれば、総理は会議の議長として会務を総理するということとされているものであります。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 無駄な時間を費やさせないでください。職務権限ないと断言したんですか、ないということなんですか。おかしいですね。自分のドリルの刃からは誰も逃げられないと自分で宣言しているんですよ。  先ほど、あれは一般の国家公務員の倫理規程であります、この教本に書いてある。つまり、ゴルフは利害関係者とは自分のプレー代を払っても一緒にやっちゃ駄目なんですよ。そして、おごりおごられても駄目なんですよ。大臣規範というのは、やっぱり国家公務員、特別職ですよ、確かに、ですけれども、やっぱり準拠していますよ。これだけ重大な権限持って、ドリルの刃だと言っているんですから。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 申合せの時間を過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

森ゆうこ希望の会(自由・社民)

○森ゆうこ君 一点の曇りもないと言うのであれば、私がずっと要求している参考人、ここに一堂に並べてください、本当に、一点の曇りもないのか。  なぜそれに応じないのか、改めて抗議をして、私の質問を終わります。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  土地改良法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、田名部さんから発言を求められておりますので、これを許します。田名部匡代さん。

田名部匡代国民民主党・新緑風会

○田名部匡代君 私は、ただいま可決されました土地改良法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・こころ、公明党、国民民主党・新緑風会、立憲民主党・民友会、日本共産党及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     土地改良法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   農地・農業用水は、農業生産に欠くことのできない基礎的な資源であり、農業・農村をめぐる状況が変化する中で、将来にわたって良好な営農条件を備えた農地・農業用水を確保していくためには、土地改良区の業務運営の適正化を図ることが必要である。   よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。  一 土地改良法が事業参加資格者は耕作者とすることを原則としている趣旨を踏まえ、土地改良区の業務運営について、耕作者の意見が適切に反映されるよう、准組合員資格創設の趣旨について周知徹底すること。  二 財務会計制度の見直しに当たっては、複式簿記会計の円滑な導入が図られるよう、研修の実施等必要な支援を行うこと。  三 本法施行後五年を目途とした検討に当たっては、耕作者への資格交替の進展状況を踏まえ、地域ごとに土地改良区の適正な業務運営が確保されるよう、組合員資格の在り方の更なる見直しも含め必要な措置を講じること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) ただいま田名部さんから提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 多数と認めます。よって、田名部さん提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、齋藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。齋藤農林水産大臣。

齋藤健自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(齋藤健君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。  附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

舞立昇治自由民主党・こころ

○理事(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十八分散会

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