農林水産委員会 第9号
- 発言数
- 160 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 8
- 開催日
- 2018/04/05
会議録
○委員長(岩井茂樹君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 昨日、山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として今井絵理子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 都市農地の貸借の円滑化に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局審議官村上敬亮君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) 都市農地の貸借の円滑化に関する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○舟山康江君 民進党・新緑風会の舟山康江でございます。 今日は法案の質疑ということではありますけれども、質疑に入ります前に一点確認をさせていただきたいことがありますので、御答弁をお願いします。 また文書の隠蔽、防衛省における陸自イラク派遣時の日報、これが発覚をいたしました。まあ本当に文書の改ざん、隠蔽、あったものがなかったとか、何か、なかったものがあったとかいろいろありますけれども、改めて、平成二十八年十二月二十二日に当時の山本国家戦略担当大臣、松野文部科学大臣とともに山本農林水産大臣が交わしたという、いわゆる三大臣合意、国家戦略特区における獣医学部の設置についてと、この三大臣が名前を連ねている文書がありますけれども、これについてお聞きしたいと思います。 それまで、農林水産大臣、この農林水産委員会の中でも、いわゆる獣医師の需給については農林水産省の所管ではあるけれども、新しいニーズについては所管外だということでコメントを控えていたと、こんな状況だと思っております。 この獣医学部の新設についても、様々なやり取りの中で余り積極的な御発言がなかったと、むしろ傍観者の立場だったのかなというような、そんな印象さえ持っておりますけれども、そういう中で唐突に、この十二月二十二日に大臣も名前を入れて一応文書ができておりますけれども、この文書はいつ、どんな経緯で作成されたんでしょうか。 まあ大臣たる名前がある中で、それこそ判こが押してあるわけでもない、番号が付いているわけでもない、非常に曖昧な文書なんですけれども、いつ作成されたのか。質問通告のときに、文書のプロパティー等も確認してしっかりと回答いただきたいということを申し上げておりますので、お答えいただきたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) お尋ねの平成二十八年十二月二十二日の三大臣合意文書は、内閣府で作成をされまして、それで当省と文科省に提示をされたと承知しておりますので、当該文書のプロパティーについては、繰り返しになりますが、内閣府で作成をいたしておりますので、ちょっと私ども本件についてコメントができないなというふうに思っております。
○舟山康江君 これ、今までずっとこれまで、当時の山本農林水産大臣は、これは一義的には内閣府国家戦略特区と学校の設置担当である文部科学省が担当しているんだということを言っておられて、そういう中で突然巻き込まれたというんですか、農林水産大臣もお墨付きを与えたんだからいいじゃないかということに何か利用されているんじゃないのかなという気がするんですよ。これだけ重要な文書を、まあ何というか、実際に大臣が了解したかどうかもこの文書では分からない、普通だったら判こがあるとか何かサインをするとか、そういったことがあると思いますけれども、何でこんな文書があるんですかね。 これ不思議なんですけれども、でもこれは、山本有二さんという、その当時の一個人ではなくて農林水産大臣が職務としてこれに合意をしたということですから、大臣は替わられましたけれども、この効力はその後を引き継いだ齋藤農林水産大臣も引き継ぐということだと思いますけれども、これは確かに農林水産大臣として認めたと、この十二月二十二日に了解をしたという理解で本当によろしいんでしょうか。確認できているんでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) この文書は、山本前大臣の合意を踏まえて作られたというふうに私認識をしておりますので、組織として合意をされた文書であるというふうに認識をしております。
○舟山康江君 先ほどの大臣の御答弁の中で、内閣府の方でということでしたけれども、内閣府、これプロパティー等ではっきりと、これ以前にも何度も質問が出ていると思いますので当然確認済みだと思いますけれども、いつ作ったということをきちっと確認してお答えいただけますでしょうか。副大臣でも事務方でも結構です。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 三大臣合意文書につきましては、農水大臣からも御答弁ありましたとおり、事前に私どもで作成をし、御相談をした上で、十二月二十二日付けで作成、関係大臣間で確認をしたものでございます。 プロパティーデータにつきましては、これまでも参議院内閣委員会などの場において、役所が保有する個別の電子ファイルについて逐一プロパティーデータ等に遡って確認した上で答弁することまで求められるとすれば、今後の行政遂行に著しい支障が生じることとなるため、行政サイドとして対応は困難であるとの答弁が繰り返しされているものというふうに承知をしてございます。
○舟山康江君 一般的に、全ての文書をプロパティーデータも含めて見せろということは、私を含めて委員の誰も言っていないと思っています。 冒頭に、この質問に入る前に言及させていただきましたけれども、最近、文書が改ざんされている、見当たらないと言って隠蔽されていると、こういった状況が続くからこそ、本当にこの文書がいつ作成されたのか、まあ森友学園についてはいつ改ざんされたのかということが問題ですけれども、まさにこれまでの議論の中でもきちっといつ作ったかということは明らかになるわけでありますから、そこをお答えいただきたい。 これ、大事なんですよ。だって、非常に唐突に出てきましたからね。それまで明文化されたものはないと言っていたのが、突然、年を明けてしばらくたってから、文書がありましたと出てきたようなものですから、非常に疑わしいわけですよ。 先ほども言ったように、農林水産大臣はほとんどこの件、この獣医学部設置について自分たちは所掌外だということを言っている中でこういった文書があるわけですから、そういう中で非常に信憑性が疑わしいということは以前からも指摘をされていると思いますし、ここに来てさらにまたイラクの日報問題が出てきて、まあ正直残念なことですけれども、言いたくもないですけれども、今政府から出される文書とかそういったものに対して極めて疑いの目が向けられているということの中で、はっきりしてくださいと言っているわけです。 全部の文書のプロパティー調べろと言っていません。ピンポイントでこの文書ですから、きちんと調べてお答えいただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 繰り返しに一部なりますが、三大臣合意文書が間違いなく平成二十八年十二月二十二日に作成されたものであることについては、具体的な調整経緯と併せて、参議院内閣委員会などこれまでも国会の場で山本前大臣から責任ある答弁がなされているとおりでございます。関係各省からも同様の答弁が国会の場でされているところでございます。 また、そもそも行政文書は、国家公務員がその職務を遂行するに当たり法令等に基づき適正に作成、保存しているものであり、これに違反した場合には懲戒処分等、さらには司法の判断によっては公文書偽造罪に該当することになるなど、その真正性については制度的に担保されているところでございます。 したがって、その真正性を証明するため、役所が保有する個別の電子ファイルについて逐一プロパティーデータ等に遡って確認することまで求められるとすれば、今後の行政遂行に著しい支障を生じることとなるため、行政サイドとしては対応困難というふうに考えてございます。
○舟山康江君 そこが今揺らいでいるということを言っているわけじゃないですか。普通はもうそのとおりですよ。当然、出された文書は真正なもの、もちろん後の事情によって改ざんなんかされるわけがない、後から都合に合わせて作られるわけがない、これ当然の前提ですけれども、この前提が昨年辺りから大きく揺らいでいるということ、このことはよく御存じなんじゃないでしょうか。 これ、内閣府のいわゆる政務の責任者として、副大臣、いかがですか。改めて、これだけ疑いの目が向けられている。まあ今は森友学園の方に話題が集中しておりますけれども、加計学園もその疑念が払拭されたわけではないわけですよ。なぜ一校だけだったのか、なぜあそこだったのか、結論ありきだったのではないか、いろんな疑念がある中で、改めて疑念を払拭するような努力を現場がするべきだと思いますけれども、政務担当としてしっかりとしたお答えいただきたいと思います。
○副大臣(田中良生君) 今参考人の方から答弁があったとおりでありますが、この三大臣合意、この文書は、獣医学部新設、これを認めるための共同告示、これを平成二十九年の一月四日に制定するに先立って、前年の十二月に、獣医学部の新設、一校に限ることについて山本前大臣が決断をされて、これを十二月二十二日に関係大臣間で確認をしたものであります。 この文書は二十八年の十二月二十二日に作成されたものでありまして、間違いなく同日に作成されたことについては、具体的な調整経緯の説明と併せてこれまでもこの参議院内閣委員会においても、国会の場においても、山本前大臣から責任ある答弁、これをずっと続けているところであります。 また、今もお話ししましたけれども、お答えいたしましたが、逐一プロパティーデータ等に遡って確認する、その上での答弁ということに関しては、今後の行政遂行に著しい支障を生じる、こういうこととなるため、行政サイドとしては対応は困難であるというこの答弁を繰り返しているものと承知しているところであります。
○舟山康江君 逐一確認しろなんて一言も言っていませんからね。 これに関しては非常に疑念のある意味スタートなわけですよ。一月四日に共同告示が出た、そのときに農林水産大臣も認めるかのようなことを言った、そしてその前提がこれになっているということですけれども、言ってみれば、国家戦略特区は構造改革特区とかと違って関係省庁は最初から蚊帳の外なわけですよ。関係省庁を外して、まあいいのか悪いのかそれは判断はいろいろあるかもしれません、関係省庁を外して内閣府で議論をしていく、そして知らぬ間に物事が決まっていくと、こういう中で、最後だけ共同責任を負わされるような、こんな仕組みになっていること、私はこれ自体も問題だと思いますよ。 そして、このあたかも農林水産大臣も、まあうかつというか何というか、うかつにもお墨付きを与えた形になってしまったというのは、私は大きな失敗だったのではないのかなと思いますし、ちょっとこれについては再度しっかりと確認いただきたい。もう一度このことは改めて問いたいと思いますので、副大臣、よろしくお願いいたします。 そして、いよいよ、一昨日、四月三日、今治市の加計学園、岡山理科大学獣医学部が入学式を迎え、開校に至りました。改めて、これは獣医師の養成のための大学ですから、この獣医師の養成、そしてまた獣医師法、獣医療法を管轄する農林水産大臣として、このことについて大臣の所感をお聞かせいただきたいと思います。 そしてまた、これによって、新しい大学ができたことによって、獣医師の需給とか地域偏在とか不足とか言われていましたけれども、需給やこういった獣医師の偏在などの問題を解決できるとお考えでしょうか。大臣、よろしくお願いします。
○国務大臣(齋藤健君) まず、三大臣の合意文書の話もありましたけど、この議論、私どもはそもそもライフサイエンス等の新たな分野であるということと学部の新設という話であったということから、当初から加わっていたわけではなかったわけでありますが、最終的には、今委員おっしゃったように、獣医師の需給にも影響があるんではないかということで、私どもも三大臣の一人として参加をしているということであります。 それで、学部の設置そのものについては文科省の所管なのでコメントは控えますけれども、今回の獣医学部の設置の件については、平成二十八年十一月九日の取りまとめ文書にもありますように、獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するためだというふうに私どもは聞いております。 一方、現状においては、獣医師のうち、家畜の診療を行う民間の獣医師や農林水産分野の公務員獣医師等の産業動物獣医師は地域によってはその確保が困難なところがあると、これも従来からお話をさせていただいているところでありますので、農林水産省としては、この偏在を解消するために、都道府県での公務員獣医師の処遇改善方法の一層の拡充や導入を支援するために、他府県でいろいろ、その初任給の底上げなど行っている状況もありますものですから、そういう情報提供ですとか助言を行ったり、それから、地元に就職することを条件に獣医学生等に対して修学資金を貸与する地域があるわけでありますが、それを御支援する事業を実施してきたところであって、そういうことを通じてその偏在というものの解消に努力をしてきたし、これからも努力をしていきたいと考えております。
○舟山康江君 まあ、ライフサイエンス、新たな分野と言いながら、やはりこの申請をした、新しい獣医学部をつくりたいと加計学園が申請した一つの理由として、やはりこの獣医師の偏在がある、四国には獣医師が足りないということも一つにあったんだろうなと思っています。だからこそ、広域的に獣医学部がない地域に限りという条件が付けられ、京都がはじかれたということなんですよね。ですから、そういう中で、今大臣のお答えにあったように、ある程度、新しくできたということで、この獣医師の偏在とか不足の問題には対処できるんじゃないかと、そんなお答えだったのかなと思っています。 来賓で加戸守行愛媛県前知事はこの入学式の挨拶の中で、岩盤規制を突破して認められた、そんな意味では、魔法に掛けられることで出産した獣医学部と発言をいたしました。 国家戦略担当の副大臣、どんな魔法だったんでしょうか。
○副大臣(田中良生君) 加戸前知事がされた御発言についてでありますが、これは政府としてはお答えする立場にはないと、そのように考えております。
○舟山康江君 いろんな特例が認められた、もう本当に、新しい分野に対処するという、農林水産省が余りここは自分たちの所掌ではないということの新しい分野という意味であれば、別に場所を限定する必要はなかったんですけれども、なぜか場所が限定されました。 そもそも、何かその辺がまた本当に、まあ魔法のように、いろんな神風が吹いたのか分かりませんけれども、何かもう結論ありきで進んでいたというのは、外から見てそう見えるということで、そうではないということをきちんと説明していただかないと疑念は深まるばかりではないのかなと思っています。 そして、今申し上げましたように、そもそも、広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限りと限定を付けたのはなぜなのか、改めて内閣府に問いたいと思います。
○副大臣(田中良生君) お答えいたします。 これは、平成二十八年の十一月九日の諮問会議の取りまとめにおきまして、広域的に獣医師系養成大学の存在しない地域に限ると、このようにしたのは、これ、加戸参考人も昨年夏の閉会中審査でおっしゃっておりましたけれども、鳥インフルエンザ、また口蹄疫といった感染症に対する水際対策、これを担う産業動物獣医師に地域ごとの偏在があり、確保が困難な地域もあるということ、また、獣医師会などからの慎重論、これもありました。 こうしたことを踏まえて、産業動物獣医師の偏在対策に寄与するとともに、獣医師が新たに取り組むべき分野に対応し得る獣医学部をいち早く実現するための、三府省が合意の上で、まずはそのような地域に限るとしたものであります。 その手続についても、ワーキンググループでの文科省、農水省との議論、あるいは獣医師会などからの慎重な意見などの状況を総合的に判断をして、関係省庁間の調整を経て、そして、平成二十八年十一月九日の諮問会議において関係閣僚の参加の下に異論なく認められたものであります。適正な手続があったと、そのように認識をしております。
○舟山康江君 獣医師の偏在とか不足とか、そういったことがあって、ほかの条件もありますけれども、それで存在しない地域に限るという条件が付けられたわけですよね。そういう中で、一つの特徴として、いわゆる四国枠というものを設けたと私は理解しております。四国が足りない、偏在がある、そういう中で、やはりここで四国にきちんと就職してもらえるような四国に限定した枠をつくると、二十人の枠をつくったわけですけれども、びっくりですね。今回、応募者六人、入学者四人。これ、四国、四国、地域にちゃんと獣医師をつくっていきますということも一つの決め手だったんではないかと思いますけれども、内閣府、これ、だまされていたんじゃないですか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 委員御指摘のとおり、対象の入試区分における合格者の中に四国枠入試特待生の希望者は四人だったというふうに伺っております。これは、あくまでも公正な入学試験による選抜の結果であるため問題はないというふうに考えてございますけれども、今後、大学と地元が連携するなど、そもそも応募された方も六人ということだったのでございますので、更に周知徹底を図ることにより、より多くの四国の受験生が四国枠に出願し、無事受験を突破して、今後、四国に就職してくれるということを期待しているところでございます。
○舟山康江君 もうだまされているんですよ。最初からそんな四国に本当に、四国のための獣医師が必要というよりは、とにかくつくりたかったんじゃないんですか。一般入試だって四国枠というのは違うんでしょう、本当は。 しかも、これ、驚きの発言がありました。吉川泰弘学部長、この方は新学部設置準備室長ということで、国家戦略特区諮問会議の今治市分科会でも説明をされております。この方が、入学式の後のインタビューに、毎年二十人取り続けていたら四国は今治、まあ加計学園ですね、だらけになってしまいますからと、あたかも最初から二十人なんか想定していないようなコメントをしているんですよ。おかしいでしょう。だまされていたんじゃないですか。 こんなことで、結論ありきで進めていた、まさにこんな行政ゆがめてはいけないということを改めて申し上げ、そしてこの問題についてもきちんと再度、先ほどの三大臣合意の文書も含めて、お聞きし続けていきたいなと思っております。 さて、今回のこの法改正の質疑に移りたいと思います。 今回の法改正の狙いですけれども、要は、都市地域の生産緑地につきましては、一定要件の下で、自分で営農が不可能となっても貸借によって営農継続できるという道が開けたのは、農地の有効活用という面で大きな前進だと思います。 改めて、大臣、今回の法改正の狙いを簡単に教えてください。
○国務大臣(齋藤健君) 一言で言えば今委員おっしゃったとおりなんですが、都市農業が、都市住民に地元産の新鮮な農作物を供給する機能だけではなくて、都市住民が身近に農作業に親しむ場所や災害時の避難場所の提供等、多様な機能を有していると。都市農業が営める場である都市農地は、都市において貴重な資源であるけれども、その農業従事者の減少ですとか高齢化が進行しておりまして、農地所有者のみでは有効な活用を図ることが困難となっている状況が生じており、意欲ある方にその活用を促していくことが重要だということであります。 しかしながら、農地の貸借については、賃貸借契約が自動的に更新されるいわゆる法定更新制度が適用されて、農地を一旦貸したら戻ってこないのではないかという不安があったり、それから、相続税の納税猶予制度の適用を受けている農地については、農地を貸し付けた場合に納税猶予が打ち切られてしまうということもありますので、農地の貸付けが進まないという状況にあります。 こうした状況を踏まえて、この法律案では、意欲ある都市農業者等が作成する事業計画について、新鮮な農産物の都市住民への提供など、都市農業の有する機能の発揮に特に資すること等の基準に適合していると市町村長が認める場合には、その事業計画に従って行われる都市農地の貸借について、農地法の法定更新制度の適用を除外するなどの貸借の円滑化を図っていこうというものであります。 また、本法律案に基づき行われる貸付けについては、農地法の法定更新が適用されず、また相続税納税猶予が継続されるということになるものですから、農地の所有者の方は安心して貸付けを行うことが可能となるということで、都市農地の有効な活用が期待できるということであります。 一言で言えば、委員御指摘のとおりでございます。
○舟山康江君 今回の法律と、それから、それに伴って相続税の納税猶予関係で税制改正も行われていますので、その二つで相当この都市農地の有効活用ということについては大きく前進するのかなと思っております。 内閣府の担当の方、もうこれ以降は質問がありませんので、お帰りいただいて結構です、委員長。
○委員長(岩井茂樹君) 田中副大臣は退席して結構です。
○舟山康江君 そしてまた、今大臣からもお話がありましたけれども、都市農地、都市、そうですね、都市部の農業、そして都市農地については、随分とこれまでずっと長い間位置付けが変わってきたのかなと思っています。 今回の新法では生産緑地に限って規定をすると、そういった整理をされておりますので、まず生産緑地の農業振興についてお聞きしたいと思っています。 生産緑地は、都市計画法上の市街化区域内農地のうち、農林業の継続が可能な条件を備えている面積が三百平方メートル以上の区域を指定したものだと思います。市街化が進んだ地域でも農業をやりますという地域ですよね。 そういう中で、基本的に農林水産省は、一応、ちょっと概念図を少し示しましたので、これを見ながらお聞きいただきたいと思いますけれども、基本的には農林水産省は、要は施策を中心として推進する地域というのは農業振興地域なわけであって、ここを中心に農業振興の施策を実施しております。そして、市街化区域内農地は、既に市街化を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域と、そんな性格上、極めて限定的にしか農業振興施策は行っておりません。そして、農業経営基盤強化促進法に基づく農業経営基盤強化促進事業は行わないということになっていると思います。 一方、生産緑地については、これ法改正のたびに位置付けが少しずつ変わっておりまして、平成五年の改正では農業経営基盤強化促進事業の実施区域から除外され、十七年の改正では再び実施区域内になり、そして二十一年では、この二十一年農地法改正でまた除外されるということになっていて、事業をするに当たっての位置付けがそのたびごとに随分変わっているんですよね。 なぜころころ変わっているのか。やっぱりそれが、いわゆる生産緑地で農業を頑張りたい、若しくは市街化区域内でもちゃんと農地があって農業頑張りたいという人たちの意欲の妨げにもなってしまうんじゃないかと思いますけれども、どうしてこんな経緯をたどっているのか、簡単にお答えください。
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。 事実関係については先生のおっしゃるとおりでございます。 平成十七年から平成二十一年までの間、生産緑地は農業経営基盤強化促進法の対象地域でございました。これは、主に遊休農地の措置の位置付けの変遷に伴うものでございます。 平成十七年の改正により、遊休農地対策、現在は農地法で一般的に遊休農地対策が取られておりますけれども、当時は基盤法で、まず市町村が定める基本構想の中に要活用農地というものを定めまして、この要活用農地を対象に遊休農地の防止を図るための措置を講ずるというふうにされておりました。 当時の資料によりますと、この農業経営基盤強化促進事業は、この遊休農地を発生を防止するためのある意味で前提となる事業として位置付けられ、事業の対象になっておりました。ところが、二十一年の改正によりまして、遊休農地対策の重要性から全農地を対象とする措置というふうにしようということがありまして、それに伴いまして基盤法での対策は削除されまして、農地法による対策に位置付けられました。 遊休農地に対する措置がそのように発展してまいりましたので、基盤法上の遊休農地措置はなくなりましたので、農業経営基盤強化促進事業も、その円滑化する事業という、前提の事業という位置付けだったので、併せて対象から外されたというふうに理解しております。
○舟山康江君 今回の法律の施行に伴って、少なくとも対象にしている生産緑地については、私は、やはりこの基盤強化促進事業、いろいろありますよね、円滑化事業とか、いわゆる農地売買等も含めてですけれども、そういったところに、事業の対象にしてもいいんじゃないかというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 生産緑地以外のものも対象としてはどうかという御意見だと思いますが……
○舟山康江君 まずは生産緑地。
○国務大臣(齋藤健君) あっ、生産緑地。 生産緑地については、まず、今回、新法によって、都市農業の実態に即してその機能の発展を図るということで、市町村長が事業計画を認定して、それに従って行う都市農地の貸借の円滑化を図る仕組みを設けるというのが今回の新法であるわけでありますが、一方、農業経営基盤強化促進法、委員御指摘の農業経営基盤強化促進事業は、これは農業構造の改善の観点ということで農用地の利用集積等を行う仕組み、御案内のとおりだと思いますが、ということであるので、生産緑地は現在事業の対象外となっているわけでありますので、したがって、今後の都市農地の貸借については新たな制度が活用されるということが適当ではないかと考えております。 それから、生産緑地以外の農地も都市農地全体を守るべき農地として位置付けていくべきではないかというお話ですが、これ、気持ちは分かるんですけど大変難しい話でもありまして、政府においては、平成二十七年四月に施行された都市農業振興基本法に基づいて、平成二十八年五月には都市農業振興基本計画を閣議決定をして、都市農地の位置付けを宅地化すべきものというものから都市にあるべきものへと大きく転換して計画的に保全すべきだという、そういう位置付けにしたところでありますが、生産緑地については、指定後原則三十年間の開発規制が実際にあるということと、それから、さきの通常国会において、生産緑地法の改正において三十年経過した後も十年ごとの延長制度が導入されたということで、長期間にわたって農地として保全されることがそういう形で担保をされているという点が他の都市農地との大きな違いであると考えておりますので、そういう意味では、長期間にわたって農地として保全されることを推進していくためには、やはり市街化区域内の農地については是非生産緑地に指定される方向で進めていきたいというのが今私どもの考えでございます。
○舟山康江君 今の大臣のお話を伺っていて、まずちょっと二点申し上げたいことがありまして、やはり、そういう中で、一点目は、生産緑地については、やはり農林水産省の中での様々な農業施策の対象として、もう少しその施策対象を広げていくという検討を是非いただきたいということが一点。そしてもう一点は、今お話の中でも触れていただきましたけれども、都市農業、都市農地に対する考え方というのがもう随分ここ最近大きく変わってきていると思います。 まさに今触れていただきました平成二十七年の都市農業振興基本法では、その都市農業、これもお配りした資料を御覧いただきたいと思いますけれども、この二十七年の都市農業振興基本法では、都市農業は市街地及びその周辺の地域において行われる農業ということで、その対象区域は、特に生産緑地だからとかそういったものに関わらず広く捉えて、その都市農業の対象地域ということでそこを応援しているということなんですよね。 一方で、今回の法律案では、生産緑地だけということに限定しているというところが、まあ大分考え方が違うんですけれども、そういう中で、やはり都市農業振興基本法で都市農業全般をやはり守るべき農業、農地だ、農業だということに位置付けたということは、それまでとは大きく位置付けが変わってきているんだなというふうに思うんですよね。都市計画法では、要は市街化区域内農地というのは宅地化すべきもの、一方で、都市農業振興法の方では都市にあるべきものということですから、そこがまず一つ。 これ、国交省にお聞きしたいんですけれども、国交省、まあ農水省もそうなんですけれども、この二つの都市農業振興基本法と都市計画法のその考え方というのは、整合は取れているんでしょうか。
○副大臣(あきもと司君) 人口減少、超高齢化等の社会情勢の変化に対応し、都市計画に関する諸課題と今後の展開を示した社会資本整備審議会都市計画制度小委員会中間取りまとめにおきましては、集約型都市構造化と都市と緑、農の共生の双方が実現された都市を目指すべき都市像とされたところであります。これを踏まえまして、集約型都市構造化を実現する手段として、平成二十六年に立地適正化計画制度を創設し、コンパクトシティーの実現に取り組んできたところであります。 さらに、都市農業振興基本法に基づき平成二十八年五月に閣議決定された都市農業振興基本計画では、都市農業を都市政策、農業政策双方から再評価して、今委員御指摘の都市農地位置付けをこれまでの宅地化すべきものから都市にあるべきものへと大きく展開をさせていただきました。 これを受けて、昨年、都市計画法や生産緑地法改正をし、土地利用規制の根本となる用途地域に初めて農地を位置付けた田園住居地域、これを創設するとともに、生産緑地所有者の意向を前提に、都市計画決定から三十年経過後も保全措置を十年ごとに延長できる特定生産緑地制度を創設するなど、都市農地保全、活用を図るものとしております。 国土交通省といたしましても、都市農地が都市にあって当たり前のもの、都市にあるべきものとして、両法律の趣旨を踏まえて一層都市農地の保全、活用に努めてまいりたいと思っています。
○舟山康江君 ありがとうございます。 私、大臣に是非お願いしたいんですけれども、これまでも指摘されておりましたが、やはりこの土地に関する法制というのがいろいろありますよね。都市計画法があり、農振法があり、いろんなものが錯綜していて、そこの整合が、まあ取るようにしているということですけれども、やはり何かちょっと、もうここに来て、改めて総合的な土地利用の方向性というか、本当は法制度にするべきなのかなと思うんですけれども、その整理をやはりいま一度しっかりとしていかないと。 私、実はこれ余り言いたくないんですけれども、昨日質問通告をさせていただいていろいろやり取りをする中で、いやいや、それは国土交通省の所管ですからというようなお答えが幾つかありました。だから駄目なんだということを私はそのときに申し上げたんですけれども、やっぱりあっちの所管、こっちの所管ではなくて、本当にやっぱり、どこにあろうが農業をやりたいと、農業をやっている、現にやっているところはやはり応援するという基本スタンスの中でお互いに連携しながら進めるという意味で、やっぱりこの土地利用法制についてももう一回整理をする必要があるんではないのかなと思っていますので、是非大臣にお願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 何というんですかね、思いは本当に舟山委員と同じでありまして、今、あきもと副大臣の発言聞いていて、私は、まあ随分隔世の感があるなという、正直、そこまで言っていただけるようになったんだという思いを強くしています。 都市農業振興基本法は、実は私が自民党農林部会長のときに当時の山田さんと大変汗をかきながら調整をしてここまで来た法律でありまして、私も都市近郊を選挙区とする人間でありますので、今までもうとにかく都市にある農地は出ていけよという、そういうものじゃないだろうということで、その発想を変えようということで、当時、大抵抗をした国土交通省とけんかをしながらこの基本法で位置付けを変更させていただいたということなので、本当に今、あきもと副大臣の答弁を聞いていて、隔世の感といいますか、ここまで来たなと、先生方の御支援をいただきながら、そういう思いを正直いたしました。 ただ、法制につきましては、やはり都市計画という農業以外のものも考慮しながら作り上げていかなくちゃいけないという部分と、それから農業の振興を図っていく我々の立場と、それはやっぱりどこかで調整をすることは必要になってくるわけでありますので、そこの調整はしっかりとさせていただかなきゃいけないと思っているわけでありますが、だからといって一本の法律でまとめるとかいうのはなかなかちょっと現時点では難しいので、よく、いい連携をしていきたいと思います。 今の副大臣の答弁聞けば、いい連携ができるという確信も得られたところでありますので、頑張っていきたいと思います。
○舟山康江君 ありがとうございました。 いずれにしても、あっちの所管だ、こっちの所管だといって落ちることのないようにお願いしたいと思います。 そして、先ほども、都市部の農地はすべからく守ってもらいたいという思いの反面、都合に合わせて簡単に転用されるということになってしまえばせっかく投入したその政策も無駄になってしまうという意味では、やはり一定の生産緑地という縛りも掛けながら、制限も掛けながら、守るんだという強い意思を持ったところを増やしていくということも必要なのかなと思っています。 この都市農業基本法の中でも、いわゆる逆線引きというか、生産緑地に入れていこうというような方向性も書かれていますけれども、この生産緑地、逆線引き若しくは生産緑地への指定というのはどのような今現状なんでしょうか。
○政府参考人(榊真一君) 市街化区域から市街化調整区域へと区域区分を変更するいわゆる逆線引きは、都市農地の保全を図る上で有効な手法の一つであると考えております。都市計画制度に関する技術的指針である都市計画運用指針におきましても、将来にわたり保全することが適当な農地等を相当規模含む土地の区域については、区域区分を変更し、市街化調整区域に編入することが望ましいとしているところです。平成二十九年度には、三つの都市計画区域において合計約四十四ヘクタールの逆線引きを行ったところであります。 また、生産緑地についてもお尋ねがございました。 平成の初めに指定が一気に進みましたけれども、その後、少しずつ減ってきておりまして、ピーク時と比べると一割程度、その生産緑地の全体量は落ちてきてございます。昨年、都市緑地法等の一部改正の中で生産緑地制度につきましても見直しを行いました。特定生産緑地制度について積極的な活用を図ってまいりたいと考えておりますし、それから、地方都市などでもやっていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○舟山康江君 是非よろしくお願いします。 そしてまた、都市農業振興基本計画の中では、生産緑地か否かに関わりなく農業振興施策を本格的に講ずる方向にかじを切り替えていく必要があると、こんなことも書かれております。ですから、やはり何らかの縛りを掛けるにしても、例えば安易な転用を防ぐような手だて、そこはもちろん必要だと思いますけれども、その上で、やはり改めて生産緑地以外の都市農地全体を守るべき農地と位置付けて各種施策の対象とすべきではないかと思いますけれども、大臣。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 先ほど来舟山先生からお話ございました、いわゆる基本法なり基本計画で射程にしている部分と、今般の新しい法律で射程にしている生産緑地のところが若干ずれがあるというところについてでございます。 振興基本法につきましては、これはやはり理念を明らかにする法律ということで、対象範囲を市街化区域とそこに付随する区域ということでかなり広く取っておるわけでございますけれども、一方で、今回、私どもが施策をやらせていただくということ、実施法になりますので、しっかりした範囲を確定した上で税制の特例なんかを決めないといけないということになっております。 そのときに、この市街化区域内の農地で税制特例なりの対象にするのはどこかということを考えますれば、やはり安定して将来にわたって営農が継続され得る地域ということになろうと思っておりまして、そうしますと、この市街化区域内農地ということが一つの解決策になったと思っております。 私ども、この生産緑地の外で市街化区域の中という部分については、先ほど国交省からも御答弁ございましたけれども、基本的には生産緑地の今回の法改正で使いやすくなりますので、生産緑地に指定をしていただくという方向で、できるだけその両方の射程がずれたままにならないようにしっかり対応してまいりたいと思っております。
○舟山康江君 今、都市農業振興基本法は理念法だとおっしゃいましたけれども、基本計画の中に、生産緑地か否かにかかわらず、別に今回の法じゃないですよ、今回の法の対象かどうかではなくて、農業振興施策を本格的に講ずる方向にかじを切るべきだということを言っているわけですから、そこはしっかり検討いただきたいと思っています。 そしてまた、今回の法律の制定によって生産緑地の地区指定を増やしていきたいと今お話がありましたけれども、それは実現できるとお考えでしょうか。
○副大臣(谷合正明君) 今回の法律案につきまして、生産緑地地区の指定が増えるかというお尋ねだと思いますけれども、先ほど来の答弁でこの生産緑地の仕組みを、もう本当に使いやすいような仕組みを整えさせていただいてきておりますし、この法律案におきましてもそういう趣旨で貸借しやすい仕組みとさせていただいているところでございます。 しっかりと、農林水産省といたしましては、国土交通省とも連携して、農業の継続を図ろうとする農業者の皆様に対してこれらの生産緑地制度のまず理解の促進を図っていくということが大事だと思っておりまして、そしてその生産緑地のメリットを周知徹底することによってこの生産緑地指定の促進につなげてまいりたいと、増やしていきたいというふうに考えております。
○舟山康江君 是非その方向で、やはり、もちろん直接的なメリットもそうですし、国として後押ししているんだ、応援しているんだというそういう姿勢も物すごく大事なんじゃないのかなと思いますので、是非その意気込みを持って頑張っていただきたいと思います。 ただ一方で、現実は、東京都の平成二十七年の調査では、もし貸借が可能になった場合に貸したいですかという質問に対して、貸したいという方は僅か八・九%、五割強は貸したくないと答えています。また、そういった場合に借りたいかと聞くと、八割強が借りたくないと、こういったお答えなんですけれども、この状況は法改正によって何か打ち破るというか変えることができると思いますか。
○国務大臣(齋藤健君) 打ち破りたいと思っています。 東京都は、平成二十七年に一定面積の生産緑地を有する区市において十アール以上の農地面積を有する農家を対象として、そういう前提でアンケート調査を実施をして、その結果によれば、生産緑地を貸したいと回答した者は、有効回答数これ約五千戸なんですけど、その約一割程度しかいなかったと。ただ一方で、貸付先や貸付期間など条件によっては貸してもよいというのが約四割あったということでありました。 それから、同アンケートにおいて借りたいと回答した者も有効回答数の約一割程度しかいなかったということでありますが、農産物の売上高が六百万円以上の農業者に限れば約三二%の人が生産緑地を借りたいと回答しているわけでありまして、農産物の売上高が大きいほど借入意向が強くなっているということであります。 このアンケート調査や本法律案の仕組みを踏まえますと、経営規模を拡大したいと考えている都市農業者はもとより、市民農園等の事業を行う農協ですとか企業ですとかNPO法人や、あるいは高齢者、障害者に農作業の場を提供して、私の地元でもたくさんありますが、福祉事業者などは多様な主体が都市農地の借り手となり得るものと私は思います。 それから、貸し手についても、本法の制定により農地法の法定更新制度が適用されずに、まあ二〇二二年問題ありますが、安心して定期借地が行えるようになること、それから、貸付けを行っても相続税の納税猶予が継続をするということになりますので、貸付けの円滑化が貸し手についても期待できるのではないかと思っていますので、いずれにしても、本法律案が適切に運用されるためには、借り手となる意欲ある都市農業者の掘り起こし、これが重要であるということは認識をしておりますので、現場の状況に精通している市町村を始め、農業委員会、農協の皆さんとも連携しながら、本法律案の周知と実のある展開に努力をしていきたいと思っています。
○舟山康江君 ありがとうございます。 それから、賃貸借の期間がどのぐらいが適正かというのはなかなかこれ極めて難しいですよね。借り手からすればある程度長い方がいい、でも、貸し手からすると長過ぎるとちょっと途中で何か状況が変わったときに不安だというところで、適正と考える賃貸借の期間というのも慎重に考えていただきたいと思います。 そして、ちょっと時間がなくなりましたので、最後に一点、実はこれ、かなり深刻な問題だと思っていますけれども、相続の場合に、本当は持っていたいんだけれどもやむを得ず売らなければいけないというケースがたくさんあるんではないのかなと思っています。要は、相続を受けて、結局家屋敷が広いですからね、農家の方々は、それで、それが都市部にあると評価額が高い、そうすると相続税が莫大に発生するという中で、払うためには、しようがない、この農地を売るしかないということで、やむを得ず農地がどんどん切り売りされているというケースはいろんなところで耳にしますけれども、そういう現実をどのように捉え、何とかこれを解決する方向に何かならないのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 確かに、現行民法の下での相続については諸子均分相続制ということでありますので、農業を行わない相続人が農地を相続をして、相続人の間での協議により、農地がやむを得ず売却されるケースは正直言ってあります。それで、都市農業が営まれる場である都市農地は特に資産価値が高く、相続を契機に分割、売却されることも可能性としてはより高いんだろうと思います。 一方、都市農地は、繰り返しますが、都市におけるもはや貴重な資源でありますので、できるだけ意欲ある都市農業者等による活用を促していくということが大事だと当然思っています。 この法律案では、都市農地の貸借については平成三十年度税制改正により相続税の納税猶予制度というのが継続をすることになりますので、農業を行わない相続人が、じゃ、意欲ある都市農業者の方にお貸ししましょうという、そういう可能性は高まるのではないかなというふうに考えております。
○委員長(岩井茂樹君) 時間が参りました。質疑をおまとめください。
○舟山康江君 時間が参りましたので終わりますけれども、今回のこの法律の制定と併せて、改めてこの都市農業の振興について、様々な課題がまだあると思いますので、そのこともしっかりと議論しながら、いい方向に更に改善いただきますことを心からお願い申し上げまして、質問を終わります。 ありがとうございました。
○横山信一君 公明党の横山信一でございます。 まず、この都市農業、都市農地を保全していくということの意味を考えていきたいんですが、地域の農業振興を図るために一九六九年に農振法が制定をされると。その五年後に、農振法とは全く逆に、良好な生活環境の確保のために、あるいは公共用地の確保のためにこの生産緑地法というのが制定をされるという、そこからスタートをしていくわけでありますが、その間、様々な法改正というか、あって、都市農地に対しての考え方も変わっていきます。 この高度成長期から少子高齢化へと時代が変化する中で都市農地の役割も大きく変化をし、宅地や公共施設の予定地から都市に必要なあるべきものへと転換をしてきたわけでありますけれども、今日において、都市農地を保全していくということの意義というのはどのように考えられておられるのか、大臣にお聞きいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 市街化区域内の農地は、今、全農地の二%程度でありますけれども、農家戸数ですとか販売金額でいえば全国の約一割を占めているということでありますし、また、都市農業は、新鮮で安全な農産物の供給はもとより、農作業体験の場ですとか災害時の避難場所の提供等、多様な役割を果たしていると認識しています。 一方、平成二十八年五月に農林水産省が実施した都市住民に対するアンケート調査によれば、約七五%もの方が都市農地を保全すべきという意見でありまして、都市農業を営む場である都市農地の保全というものが重要な課題であると認識をしております。 このため、政府におきましては、平成二十七年四月に施行された都市農業振興基本法に基づき、平成二十八年五月に都市農業振興基本計画を閣議決定し、従来宅地化すべきものとされていた都市農地を都市にあるべきものへと、その位置付けを転換をしたところであります。 地方公共団体におきましても、本法律及び計画を受けて都市農業の振興及び都市農地の保全に努めようとしており、現在、七都府県十六市において、本法律に基づく都市農業の振興に関する地方計画を既に策定しているところであります。 農林水産省としては、本法律案による、今回提案している法律案による都市農地の貸借の円滑化の措置を講ずることによりまして、都市農地の有効活用を図りつつ、国土交通省や地方公共団体とも連携しながら都市農地の保全を図ってまいりたいと考えております。
○横山信一君 私も以前視察をさせていただいて、練馬区の農業者のところに行ってお話を伺ったときに、非常に印象的なことを聞いたんですけれども、本当に東京という町の中にある、その方は市民農園やられておりましたけれども、代々この土地を守り、そしてここで農業をやっていくということにこだわり続けて頑張ってきたんだという、非常に、まあ何げない言葉ではあるんですが、大変に重みのある、そのこだわらなければ残せないという、そういう強い思いがあって都市農地をずっと守ってこられたんだなという印象を持っております。 この都市農地の活用というのは、相続を受けるということではなく、新たに売買とかあるいは買取りという方法で増やしていくというのはなかなか農地の価格からして難しいということを考えると、意欲ある農業者が更に少し規模を大きくしていきたいというふうに考える場合には、その都市農地を借りて営農するということがやはり現実的であります。都市農地の場合は、今大臣からのお話もあったように、非常にその生産金額も多いということもありますし、耕作面積が少なくても意欲次第でいろいろなその農業の形態が生まれてくる場所でもあります。 この意欲ある都市農業者と都市農地所有者が安心して賃貸借できるようにするために、平成三十年度の税制改正大綱で、この所有者が都市農地の相続税納税猶予の適用を受けている場合は、それを貸し付けてもその猶予が継続するということになりました。また、この本法案でも、事業計画を作成、提出をして市町村長の認定を受ければ農業委員会の許可はもう要らないということになります。 このような趣旨を考えますと、その賃借権等の設定を受けて都市農業を行う人というのは、効率とかあるいは利益優先ということではなくて、都市農業の多様な役割が発揮できる、そういう方を意欲ある都市農業者と考えておられるのかなというふうにも思うわけでありますが、実際、果たして借り手が付くかということになると、これは東京都の平成二十七年度の都市農業実態調査の中で、生産緑地の貸借が可能となった場合の生産緑地の借入れの意向という問いに対して、借りたいと答えたのは僅か一〇・五%と。まあこれは都市農業者に聞いているので、都市農業者以外の人の意向というのはあろうかと思いますけれども。現実このような状況の下で果たしてこの借り手が付くのかということに関していくと、意欲ある都市農業者というのはどういう方を想定しているのか、お答えいただきたいと思います。
○副大臣(谷合正明君) 今委員の方から紹介いただきました東京都の調査でありますけれども、確かに借りたいという方が一割程度しかなかったということなんですけれども、これ、東京都が平成二十七年に、一定面積の生産緑地を有する区市において十アール以上の農地面積を有する農家約一万戸を対象としてアンケート調査を実施いたしました。 この調査結果によりますと、生産緑地を借りたいと回答した者は有効回答数約五千戸のうち約一割程度しかいなかったということなんですが、しかし、農産物の売上高が六百万円以上の農業者に限れば約三二%の人が生産緑地を借りたいと回答しておりまして、農産物の売上高が大きいほどこの借り入れたいという意向が強くなっております。 また、本法律案におきましては、都市農地についてどのような者でも認定されれば賃借権等の設定を受けることができることから、都市農業の借り手といたしましては、アンケート調査の対象となった農業者のみならず、農協、企業、NPO法人など、まさに多様な主体が想定されているところでございます。 東京都のアンケート調査、また本法律案の仕組みを踏まえますれば、まずこの経営規模を拡大したいと考えている都市農業者はもちろんのこと、市民農園などの事業を行う農協、企業、NPO法人や、高齢者、障害者に農作業の場を提供している福祉事業所など、多様な主体が都市農地の借り手となる意欲ある都市農業者となり得るものと考えています。 本法律案が適切に運用されるためには、借り手となる意欲ある都市農業者の掘り起こしが重要であることから、現場の状況に精通している市町村を始め農業委員会や農協ともしっかりと連携をしながら、本法律案の周知を図ってまいりたいと思います。
○横山信一君 この平成二十七年度の東京都の都市農業実態調査のさらに別の項目で、生産緑地の貸借が可能となった場合の貸したい相手というその問いに対しては、区市などの地方自治体が三五・八%、農協が二六・七%、これに対して、意欲ある農業者に貸したいというのは二二・五%にとどまっていると。 ですから、今の副大臣の、売上げを上げている都市農業者の三二%は更に規模拡大したい、あるいは多様な都市農業者の担い手、NPO等のですね、そういったところの人たちと借りたいという人たち、貸したいというのが僅か二割程度というこの実態の中で、ここをどうしていくのかということなんですが。 何で二割程度にとどまっているのかというこの背景を考えてみると、やはり信頼の置ける人に貸したいという所有者の心理というのがあると思うわけですけれども、この状態であれば、貸したい相手が見付からないままいってしまうと貸借がうまくいかないと、結果的に農地保全がうまくいかなくなるなんということもあり得るわけでありまして、この貸したい相手が二割程度しかないところとそれから意欲ある農業者との貸借をどのように成立をさせていくのか、お伺いします。
○副大臣(谷合正明君) 本法律案におきましては、意欲ある都市農業者を含め、農地を借りたい者からあっせんその他の援助を求められれば、市町村はこれに応ずるよう努めなければならないこととしております。 また、実際に地域の都市農地の状況やまた日頃の農地の見回り活動の中で、農地所有者の貸付けの意向や都市農業者の規模拡大の意向等を把握している農業委員会や地元の農協などと協力しながら、市町村が中心となって貸し手と借り手のマッチングを図っていくことが重要であると考えております。例えば、神奈川県の秦野市におきましては、市と農業委員会、JAはだので構成するはだの都市農業支援センターを設置しておりまして、魅力ある都市農業の実現を目指して、この三者の専門性と連携を生かした体制を構築しております。 本法律案が施行されれば、今後こうした組織によるマッチングが期待されます。まさに、このマッチングがこれから重要な鍵を握っていると思っております。
○横山信一君 マッチングが重要だということで、その辺の仕組みづくりはこの法律ができた後ということになっていくのかもしれませんが、そこはしっかりとつくっていただきたいというふうに思います。 先ほど舟山委員もちょっとだけ触れたんですけれども、本法律案では、事業計画を作成して市町村長の認定を受けることが必要になっていますが、その事業計画の中に賃借権の存続期間を記載することになっているんですね。この存続期間というのは当事者間で決めるんですけれども、やはりその農地所有者が年齢が高ければ、存続期間は当然短くなっていくということが想定されます。年齢が高くなくても、長期で貸し出すというよりは安心のために短期で貸し出していくということが結構多いのではないかと。 そうすると、意欲を持ってこの都市農業をこれからやろうと、あるいは既にやっているというところからすると、この存続期間はやっぱりある程度のビジョンを持って臨まなくてはいけないですし、三年で打ち切られるみたいなことではなかなか長期計画を持って臨むこともできないというふうに思うわけでありますけれども、これもやはり東京都の調査の中で、生産緑地の貸借が可能となった場合の貸付けの意向という、先ほどちょっと言われていました、貸したくないが五二%なんですね。貸付先や貸付期間など条件によっては貸し付けてもよいと、だからこの存続期間が短ければ貸してもいいよと恐らくいう人たちが三九・一%いるということであります。 この存続期間、当事者間で決めるということになっているんですけれども、この事業計画における存続期間というのをどう考えたらいいのか、お答え願います。
○副大臣(谷合正明君) この本法律案におきましては、都市農地貸付けの存続期間については特段の定めがないことでございます。したがって、貸し手と借り手の状況に応じて様々な貸付期間が設定されるものと考えております。 例えば高齢の農地所有者の場合には、相続のことを考えれば短期の貸付けを希望するケースが多くなる可能性が想定されます。ただ一方、若い非農家の方が農地を相続した場合に、安心して貸せる相手であれば比較的長期間の貸付けを希望するケースも想定されるところでございます。 したがいまして、改めましてこの本法律案では貸し手と借り手の状況に応じたまさに適切なマッチングというものが重要でありまして、こうしたマッチングがしっかり図られるように推進していきたいと思っております。
○横山信一君 ますますマッチングが大事になってくるわけでありますけれども、是非ここはよろしくお願いしたいと思います。 都市農地の活用として、意欲ある農業者ということと、もう一つ重要なのが市民農園であります。これ、農園を経営するということも重要でありますけれども、その市民農園に参加をしていく都市住民の人たち、これは、土に触れる、そしてまた自分で野菜や草花を育ててみたいと、そういう意識は年々高まっていっているわけでありますし、また、都市住民として身近に農業現場があるということは、あるいはまたそれに触れていくことができるというのは、農業に対しての意識が深まっていくということでもありますので、これは非常に重要なことだと思います。 二〇一六年度の食料・農業・農村白書によれば、市民農園の開設数は四千二百二十三か所、これ前年と同じなんですけれども、前年と同じなんですが、増えているところがありまして、それは農業者及び企業、NPOによる開設と、ここの部分がどんどん増えているということであります。 企業やNPOのように地方公共団体と農協以外で農地を所有していない者、これが市民農園を開設する場合には地方公共団体などから農地の賃借権の設定を受ける必要があります。この場合、地方公共団体では当然予算を計上し議会を通さなくちゃいけないと、面倒くさい手続が出てくるわけでありますけれども、それが今回の法律案では直接借り受けることができるようになるということでありまして、これは非常に歓迎すべきものであります。当然、この法律が通れば、この企業、NPOによる市民農園の開設というのは一層増えることが予想されるわけであります。 そこで、自治体、市町村とか農協による市民農園ということではなくて、企業やNPOが運営をする市民農園というのはどのような効果を期待しているのか、これ大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 従来の特定農地貸付けの仕組みでは、今委員御指摘のように、企業やNPOを始めとする農地を所有していない方が都市農地で市民農園を開設する場合には、都市農地の所有者から市町村を介して転貸を受ける必要があります。 この場合、市町村では、農地所有者への賃料の支払ですとか開設者からの賃料の受取のための予算措置等事務が発生しますので、そこで予算が発生するということで、農地を所有していない者による市民農園の開設が進まない要因の一つになっていると考えられています。 このため、本法律案では、企業やNPOを始めとする農地を所有していない方が農地所有者から市町村を介さずに直接農地を借り受けることができる特定都市農地貸付けの制度を創設をするということにしております。そして、この本制度の創設と併せて、都市農地を市民農園として貸し付けても相続税納税猶予が継続するという措置を講ずることと相まって、今後、都市部でも企業やNPO等による市民農園が開設しやすくなるものと考えています。 今委員の御質問の中には、その市民農園を開設する市町村等との比較という御質問もありましたのでそこでお答えしますと、株式会社などの企業は収益性を重視することから、苗とか肥料等の農業資材をあらかじめ農園に準備して、アドバイザーが野菜作りをレクチャーするような、よりサービスが充実した高付加価値な市民農園の開設も期待できるし、また、NPO等の場合には、障害者や高齢者、児童等を対象とした多様な社会活動に沿った市民農園の開設が期待されると。企業は企業なりに、NPOはNPOなりに、市民農園の多様性が期待をできるのではないかというふうに考えているところでございます。
○横山信一君 もう一問、大臣にお伺いしたいんですが、市民農園ともう一つ、練馬区が整備をしたのが農業体験農園です。これは、平成三十年度の税制改正大綱によって農地所有者にとっては市民農園も体験農園も税制上のメリットは同じになります。そういう意味では、この農園の運営形態の自由度が高まっていくわけですけれども、この農業体験農園の今後の可能性をどう考えるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(齋藤健君) 平成三十年度税制改正において、市民農園の用に供するために都市農地を貸し付けた場合でも相続税の納税猶予が継続される措置が講じられるということになりますので、利用者との間で賃借権の設定を行わない農業体験農園の手法をあえて取らなくても、貸付方式の市民農園が開設をできるということになりますので、農園の経営形態の自由度が高まるというふうに考えられるわけであります。 農業体験農園につきましては、利用者は自由な作付けはできない一方で、農作物の栽培についての専門的な知識がなくても農業者であるその園の所有者の指導の下で安心して作付けができることですとか、その園の持ち主である農業者にとっても、農業体験農園の利用料には指導料が含まれて、貸付方式の市民農園よりも一般に料金が高く安定した収入が期待できるという面もありますし、またあるいは、個々の利用者の裁量で作付けを行う貸付方式の市民農園と比較すれば、農家であるその園の主が利用者を集めて指導を行うことを通じて利用者間での交流も図りやすいなど、そういう意味では地域コミュニティーの形成にも寄与する、そういったメリット、役割が期待できるのではないかと思っています。農業体験農園には貸付方式の市民農園とは異なるメリットや役割があるのではないかと考えておりますので、農業体験農園の取組は今後も行われていくと考えています。 地域のニーズに応じて農業体験農園又は貸付方式の市民農園が適切に選択をされて、市民が農業を体験する機会が多様に提供されていくということによって都市農業の有する機能がより一層発揮されていくのではないかなと考えています。
○横山信一君 今日は国交省の大臣官房審議官にも来ていただいたんですけれども、ちょっと時間がなくなってしまいまして、質問はまた別の機会に譲りたいと思います。 以上で終わります。
○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。 冒頭、私からも一言申し上げておきたいと思います。 あってはならない財務省の文書の改ざん、そして今度は防衛省ですね、これまた文書の隠蔽、そして少し前は厚生労働省のデータの改ざん、いいかげんなこのデータでもって審議をさせようとしたという問題ありました。そして、文部科学省と。先日、テレビの報道で加計学園の入学式が放送されました。そこで、元知事の挨拶が流れましたけれども、岩盤突破ということで、魔法の力でと言ったのかな、魔法の力で誕生、出産することができたというような挨拶があって、恐らく全国でテレビを見ていた人は一体どういう魔法だったんだろうかというふうに思うと思うんです。本当にこれ、内閣全体に関わってきているというふうに本当に深刻な問題だと思いますし、本来国会というのはそういった問題を、疑惑を解明するということで力を合わせなきゃいけないわけですから、これは与党であってもそこを真摯に受け止めてやるべきだと。やっぱり、解明のために必要な参考人を要請したら、これ全会一致って言っているんですけれども、与党がオーケーすれば実現するわけですよ。 ですから、是非そこは真摯に受け止めてやっていただきたいということを最初申し上げておきたいと思います。 その上に立って、法案について質問します。 都市農地は、新鮮で安心な農作物の供給はもとより、緑豊かな景観の形成、農業体験の場としての提供、防災空間の確保など、多様な役割を発揮しています。その重要な役割を果たしている都市農地は、特に市街化区域の農地は、宅地化などの影響で減少が進んでいると。一九九三年に市街化区域内の農地は十四・三万ヘクタールだったのが二〇一六年には七・四万ヘクタールということで半減しているんですね。都市農地の果たしている役割をどう維持していくのかということが今問われているんだと思います。 二〇一五年には都市農業振興基本法が制定をされて、昨年には生産緑地法の改正があって、生産緑地指定の要件を条例によって引き下げることも可能になりました。この間、幾つかのそういう点では前進面があるんですけれども、それでなおかつ今回新法を作る必要性についてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 今回提案させていただいている法律案は、生産緑地地区の区域内の農地において、農地の所有者から賃借権等の設定を受けて行う耕作の事業に関する計画を作成し、その計画について市町村長の認定を受けた者に対して農地法の特例を講ずることにより、生産緑地地区内の農地の貸借の円滑化を図ろうとするものであります。 つまり、これ、農地法にはない新たな計画制度の体系を創設をするという側面を持っているのとともに、またその対象は生産緑地地区内の農地に限定をするということとしておりますので、農地法に特例を置くよりも農地法とは別に新たな法制度とすべきであるという結論に達したところであります。 ちなみに、これまでも、特定農地貸付法ですとか農業経営基盤強化促進法等のように、独自の政策目的を実現するために農地法の特例措置を講ずる場合に、別法で新たな制度を定めているケースもございます。そのことを付言させていただきたいと思います。
○紙智子君 今農地法との関係もおっしゃったんですけれども、二〇二二年、迎えるに当たって、生産緑地地区内の農地が指定から三十年が経過して、これ市町村への買取りの申出が可能となるということで、農業者の高齢化や後継者不足なども出てきて、宅地化が更に進んでしまうんじゃないかという懸念もあったということがこの新法を作る運びになったということですよね。それもちょっと一言。
○国務大臣(齋藤健君) そういう背景もございます。
○紙智子君 差し迫った課題でもあるというふうに思うんですね。 それで、東京都のある地域で六十歳以上の農業者の割合が六〇%になっていると。高齢化が進んでいるわけです。生産緑地の買取り申出の要請というのは、指定から三十年がたたなくても主たる農業従事者の故障とかあるいは死亡とかいうことで買取りの申出も可能になるわけです。 しかし、東京都などでは生産緑地は地価が高い。さっきも話がありましたけれども、自治体の財政的な負担が大きいことから買取り申出に応じることは困難だということだと思います。 生産緑地地区内の農地を維持する観点から、今回の法案、どのようなものになっているでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 今回の法律案でございますが、まさに市街化区域内の農地、大事な農地でございます。いろんな機能があるわけでございます。これをそのまま放置いたしますと、先ほど来議論がございますように、相続を契機にこれが売却されて宅地化されてしまうといったことも懸念されるわけでございまして、私ども、この大事な大事な市街化区域内の農地をどうやって守っていくかということで、今回法案を考えたところでございます。 現在、農地の貸借につきましては農地法の法定更新制度が適用されておりまして、農地を一旦貸したら戻ってこないというような懸念があるというのが一つ大きな問題、それからもう一つは、先ほど来出ておりますが、相続税の納税猶予制度を適用されておられます農地につきましては、これを貸借すると相続税の納税猶予が打ち切られて多額な税負担が発生すると、この二つが大きな課題だと認識をしておるわけでございまして、今般の新法の制定によりまして、新しい認定制度によります貸借の制度を作ることによりまして、この農地法の法定更新の適用除外と、それから納税猶予制度の適用というものを認めていただくことによりまして安心して農地が貸借できる、これによりまして都市農地が保全をされるということを期待しておるところでございます。
○紙智子君 東京都でも農家の高齢化や担い手不足などから遊休化とかあるいは低利用化が問題となっているということなんですけれども、都内の農業者の方からは、耕作放棄とまではいかないけれども、クリ畑とか柿畑とかを何とか維持してやっているという話も聞いています。そういう現状がある中で、本来農地を必要としている方に耕作してほしいという要望も出ていると。 今回の法案は、生産緑地地区内の農地の所有者が農地を貸し出しても相続税の納税猶予が継続されるというものですけれども、この農地の所有者がこれまで農地を貸し出すのをためらってきたという理由は、端的に言うとどういうことでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 今先生からお話ございましたクリ畑ですとかそういう形で、余り手間の掛からない形で自ら営農されておられるという形を取って継続をされている、苦労されておられるというのも、先ほど申しましたように、まず大きな経済的な理由といたしましては、貸してしまいますと相続税の納税猶予が切れてしまうという多額な税負担が発生すると、それが経済的には一番大きな問題だろうと思っております。 もちろん貸す相手がなかなか見付からないとか、それから貸した場合には農地法の適用になるものですからなかなか返ってこないといった懸念というものも、心理的にもいろいろあろうかと思います。そういったもろもろの要因が原因だと思っております。
○紙智子君 土地、農地が減少する状況が進んでいる中で、農地を保全するということでいえば、今のことというのはやっぱり非常に大事なことなんだろうと思います。 次に、農地の貸借に関わる課題についてお聞きしたいんですが、東京都の調査では、生産緑地の貸借が可能となった場合の貸したい相手については、区市など地方自治体が最も多いと、三五・八%。次には農協というふうに続きます。借り手側の顔が見えないとなかなか貸しづらいというのもあるんじゃないかと思います。 農地の所有者と借り手側をつなぐ仕組み、これはどんなふうに考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 まさに本法律案におきまして、その賃貸借をつないでいくということが求められるわけでございますけれども、本法律案では、農地を借りたい方から市町村に対しましてあっせんその他の援助の申出がございますれば、市町村はこれにきちんと応ずるということを規定させていただいておるところでございます。 具体的な取組といたしましては、やはり地域の都市農地の状況ですとか、日頃の農地の見回り活動などの中で、農地所有者の貸付けの意向あるいは農業経営者の規模拡大の意向、そういったものをよく認識しておられます農業委員会の方々ですとか、あと地元の農業協同組合の方々が市町村とよく連携を取っていただいてマッチングを図っていく必要があると認識をしております。 先ほど、副大臣からも御答弁申し上げましたが、神奈川県の秦野市などでは、はだの都市農業支援センターということで、今申し上げた三者が協議会のようなものをつくって、それぞれの専門性を生かして連携して、そういった掘り起こし活動、マッチングにこれから当たっていただけるのではないかと期待をしておるところでございます。
○紙智子君 農業委員会とかJAとかということで期待をしているという話あったんですけど、やっぱり農水省として新法を作るわけですから、きちんと農水省としてはリーダーシップを取っていただきたいと思います。 それから、事業計画を認定した後に、貸し手と借り手の当事者間で契約上のトラブルなんかも想定されるわけです。契約内容と異なるような事業を行っていたり、あるいは借りた側が、例えばビニールハウスなりを建てて営農していたんだけれども途中で耕作を放棄して、そしてビニールハウスなどもそのままにして放置して農地が原状回復されないというようなことがあった場合に、自治体や農業委員会というのは関係するんでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 本法律案に基づきまして設定された賃貸借がきちんと実施されることが、都市農業の機能の発揮という意味で大変大事でございます。その意味で、事業計画の認定を受けた方が計画に従って耕作の事業をやっていただくというのがもう基本中の基本でございます。 今先生お話ございましたように、何かトラブルがあって借り手の方が計画どおりに事業を行っていないといったような場合ですとか、あるいはそれ以外の認定要件もあるわけでございまして、そういった認定要件を満たしていない状態になったといったような場合には、市町村長は、相当の期間を定めた上で、借り手の方にきちんと是正をするべく勧告をするという手続をまず取ることになっております。その上で、勧告に従っていただけない場合には、最終的には市町村長さんは認定を取り消していただくということで対応をしていただくということでございます。 この場合、突然農地が返ってまいりましても貸主の方も困りますので、そういった場合にはまた市町村が中心になりまして、農業委員会やJAと連携をしまして、新たな借り手を探すのをお手伝いをするといったようなことも法律に書いてあるところでございます。
○紙智子君 自治体のそういうことも言われたんですけれども、やっぱり事業計画の認定に関わる自治体や農業委員会がそういうトラブルについて対応するんだけれども、やっぱりそこをできるだけそうならないようにフォローする必要があるんだと思いますので、その点もしっかり踏まえてやっていただきたいと思います。 それから、都市部の農業者が営農を継続していく上で税制面の課題がネックになっていて、都内の農業者は、農地課税となる生産緑地というのは固定資産税と都市計画税を含めて十アール当たりで二千七百円から三千円ほどなんだけれども、宅地並み課税だったら百万円を超えると、相続税は数億と。以前、都内のところにみんなで見に行ったときには、本当に二億とかという大変な額で、もう潰れてしまいそうだという話あったんですけれども、そういう額なわけですよね。 ですから、都市農業者が抱える重い税負担への課題にこれはどのように対応していくつもりなのかということも大臣お聞きします。
○国務大臣(齋藤健君) 生産緑地は、指定後、原則として三十年間開発行為が規制をされると、それから農地としての管理が義務付けられるという、そういう制約が掛かるわけでありますが、一方で、生産緑地でない市街化区域内の農地は、届出さえすればいつでも転用が可能ということになっておりますので、その面で税負担に差が生じるということはやむを得ないものだと思います。 生産緑地におきましては既に固定資産税の軽減措置が講じられているということでありますので、是非、市街化区域内農地において農業の継続を図ろうという意欲のある方については、生産緑地の指定を受けていただくということが基本ではないかなというふうに考えております。
○紙智子君 今回、この生産緑地地区内の農地の貸付けに対して相続税の納税猶予制度を適用したというのは、これはいいことだというふうに思うんですね。さらに、営農継続を保障する上でも、営農に不可欠な作業場だとか、あるいは農機具倉庫、それから畜舎などの農業用施設用地なども相続税の納税猶予の制度の対象に加えるべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) この農地の相続税の納税猶予制度は、相続に伴う農地の切り売りによって経営の縮小、農地の細分化防止を図る観点から講じられているものなので、すなわち、農地については権利移動や転用に係る農地法上の規制がある一方で、農地を農業目的で使用している限りにおいては到底実現しない高い評価額により相続税が課税されてしまうと、農業を継続したくても相続税を払うために農地を売却せざるを得ないという問題が生じますので、そこで認められた特別な制度でありますが、一方、御指摘の農業用施設用地は既に耕作ができない状況となっておりまして、農地と異なって権利移転や転用行為に係る厳しい規制が存在するわけではありません。このため、このような土地にまで相続税の納税猶予といった優遇措置を講ずることは課税の公平性という観点から見ていかがなものかという問題があるのではないかと考えています。 なお、付言すればということでありますけれども、農用地区域内及び生産緑地地区内の農業用施設用地につきましては、農業振興地域の整備に関する法律等において建築物の建築等への土地の利用が制限をされており、相続税の評価額については宅地に比べては低くなるように一定の配慮がなされているところであります。
○紙智子君 都市農地の場合、相続税が高額で払い切れないということもあって、農地を物納する方も中にはいらっしゃるというふうに聞いています。 東京都が二〇一七年の五月に発表した東京農業振興プランの中で、国への要望として、都市農地を保全するために相続税の物納により国有化される市街化区域内農地を自治体に低額で貸し付けて市民農園として活用させるなど、農的利用できるような新たな制度の創設を要望しているんですね。今の枠では無理だけれども、新しくつくってほしいと、そういう制度をつくってほしいと要望しています。 それで、農水省としても、この都市農地の宅地化による減少、これに歯止めを掛けるためには、これ今日は答弁は求めません。ちょっと宿題として、是非、今後に向けて検討していただきたいということを申し上げておきたいと思います。 それからあと、都市農業は、新鮮で安全な農作物を供給する役割を発揮して、地産地消ということでも大きく貢献していると思います。 JA東京グループでは、都内の小中学校に学校給食の食材として都内の農作物を供給しています。足立区では、区内の農家が生産したコマツナを学校給食に使用しています。学校給食に地元で取れた農作物を利用している割合も、東京都の教育委員会の学校給食の実態調査でも、この小中学校共に全都の合計で九〇%を超えていると。 学校給食などへのやっぱり地元の農作物の安価な、安定的な供給が課題となっているわけですけれども、その体制整備に向けてどのように取り組んでいるでしょうか。
○政府参考人(井上宏司君) 学校給食は、食を支える農業と生産者の努力を知る機会になるなど、食に関する生きた教材としても重要な役割を果たしておりまして、農業、農産物に対する理解や生産者との結び付きが希薄になりがちな都市部などの学校給食において地場産農産物の利用を進めていくことは有意義な取組と考えてございます。 一方で、学校給食は栄養バランスの取れた食事の提供によって子供の健康の保持増進を図ることを目的としておりますので、その食材供給に当たりましては一定の規格などを満たした食材を不足なく納入することが求められまして、農業生産現場にとって負担が生じる場合もあるというふうに認識をしてございます。 このような課題を解決し、地場産農産物を安定的に学校給食に供給するためには、学校給食と農業生産の現場の双方の食材供給についてのニーズや課題を調整し、地域ぐるみで関係者が取り組む体制を構築することが不可欠でございまして、農林水産省といたしましては、栄養士や地域で食育に携わる方など、学校給食と生産現場をつなぐコーディネーターの育成や派遣を支援をいたしまして、関係者が連携して取り組める体制づくりを進めて、できるだけ多くの地場産農産物が学校給食で利用されるように取り組んでおります。 また、こうした取組を実施するに当たりましては、文部科学省とも連携をして取り組んでいるところでございます。
○紙智子君 時間ですので、終わります。是非、更なる振興を求めていただきたいと思います。 終わります。
○儀間光男君 日本維新の会の儀間でございます。 議案になりました都市農地貸借関連の法案について質問をしていきたいと思います。 いわゆる二二年問題、これは一九九二年、平成四年ですか、生産緑地地区の最初に指定されてから三十年が二〇二二年に来るわけです。生産緑地の買取り申出が可能となる、いわゆる対象となる土地所有農家が一斉に買取り申出を行うことが可能となる年であります。そうしますというと、多くの都市農地が住宅化されていって市場に出ることとなり、土地取引や住宅等にいろいろ懸念が生まれるわけです。これがつまり二二年問題と言われておるようであります。 しかし、これをよくしたもので、都市農業振興計画が策定されて、これは昨年でしたか、生産緑地法の改正を含む都市緑地法等の改正案が成立をいたしました。これによってある程度土地、住宅市場への影響を抑制される状況にありますけれど、現在、この問題について政府はどう立ち向かおうとしているのか、あるいは向き合っているのか、お答えいただきたいと思います。
○政府参考人(榊真一君) お答えを申し上げます。 生産緑地の所有者は、生産緑地地区に係る都市計画決定から三十年経過したとき、又は農林漁業の主たる従事者の死亡等が生じたときには、市町村長に対して買取りの申出をすることができることとされております。 平成二十九年でございますが、千八百二十七件の申出がございましたが、このうち買取りを行った件数は十七件でございまして、市町村の財政制約の中で買取り後の具体的な事業計画が固まっていないことなどによるものと考えてございます。 国交省におきましては、市町村などに具体の事業計画があって、生産緑地を都市公園などの公共施設用地として活用しようとする場合には、社会資本整備総合交付金等により支援を行ってございまして、市町村の要望を踏まえながら、今後とも支援に努めてまいりたいと考えております。
○儀間光男君 要するに、分かりやすくいえば、そういう事案が生じたときには財政的にも市町村を支援していくという理解でいいんですね。
○政府参考人(榊真一君) お答えをいたします。 買取りの申出が非常に多く出てきたケースのことであろうかと思いますが、市町村長は生産緑地の買取りの申出があった場合には特別の事情がない限り生産緑地を時価で買い取るものとされてございますが、財政上の理由など特別の事情がある場合には買取りを行わないこともできることとなってございます。 国土交通省の方では、生産緑地を都市公園などの公共施設として活用しようとする場合に交付金で支援をさせていただいている、こういったことになってございます。
○儀間光男君 今うっかり聞き漏らしたんですが、どういう場合にそれしないという例があったので、今答弁ありましたけど。どういうケースの場合にそれは支援しないんだと、ところが、公園等に使うときは支援しますと。
○政府参考人(榊真一君) 全国様々な市町村も厳しい財政状況の下にあろうかと思います。そうした市町村において、当該生産緑地を活用して、ここは都市公園にしようということで公共施設等の具体の計画があって、その整備を進めたいというお考えがある場合に、私どもとしては交付金で支援をさせていただいているところでございます。
○儀間光男君 ようやく分かりました。要するに、生産緑地をそのまま買い取って都市公園にしようと、生かしていこうという場合にできるんだと、こういう理解をしたいと、こう思います。 さて、都市農業、その中では農地を残すことに消極的な市町村、これもあるやに聞くんですが、東京二十三区内ではその辺のデータはありますか。分かりやすい市町村でいいんですが。都市農業を農地を残してまでやる必要はないという消極的な市町村があると聞いておるんですが、実態はありますか。
○政府参考人(荒川隆君) ちょっとお答えになっているかどうか恐縮でございます。 市街化区域内の農地、今全国で七万一千ヘクタール余りあるというふうに承知をしております。このうち、生産緑地として地区指定されておる面積が一万三千ということでございまして、このうち相当部分がいわゆる三大都市圏の特定市のところで設定をされておりまして、いわゆる先生がおっしゃったその東京だけには限りませんけれども、東京ですとか名古屋ですとか大阪といったそこの近郊のところで生産緑地地区指定というのが実際には多く行われているというところでございます。逆に言えば、それ以外の地方都市ではなかなか市街化区域内の設定が行われていないのが現実でございます。
○儀間光男君 東京都のちょっとデータを見ているんですが、これを見てみますというと、市街化区域内の農地面積、右肩下がりにどんどんどんどん減ってきているんですね。平成五年代は十四万三千二百五十八ヘクタールあったのが、二十三年へ行きますというと八万三千六百三十二ヘクタール、どんどん下がっているんですね。そのうち生産緑地面積はほぼ横ばいで来ているんですよ。生産緑地面積はほぼ横ばいで、市街化区域は下がっている。一方、東京都民のこれに対する意識調査の中で、東京都に農地を残したいと思いますかという設問に、残したいと思うという人が八四%あるんですよ。下がるのと思うのと、少しミスマッチングじゃないかなと思っているんですが。どんどんどんどん下降している。農地を東京に残してほしいと。 先ほど、何か、貸したい方が少なくてなかなか難しいんだということがあるんですが、ここで、提案ですかね、考えとして思うのは、これだけ残してほしいという都民がおるんだったら、二十三区内にいろんなコミュニティーや団体があるわけですよ、この人たち、農業者だけの思いじゃなしに農業者外の方々もアンケートの中に入っていると思うんですが、これだけあれば生産緑地としてもっと伸ばしていくというようなことが、政策が打たれてもいいと思うんであります。さっき言ったような各地域にいろんなコミュニティー、自治会とかいろいろありますね。あるいは福祉団体のNPOとかいろいろありますから、そういうことに市民農園の形で積極的に向き合っていく、政策を打っていくというようなこと等が考えられていいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 生産緑地とそれからそれ以外の市街化区域内農地の経年変化につきまして、まず、申し訳ございません、手元に東京都のデータはございませんけれども、全国経年変化で申しますと、やはり生産緑地に指定されている農地については減り方はそれほど大きくない、先ほどその三十年間の営農継続なり管理が求められるということで、そんなに多くは減っていない一方で、宅地化、いわゆる市街化区域内農地その他の農地については、当然ながら、届出で転用が可能ですので、かなりの転用で減少が進んでいるというのが全国ベースの数字では見て取れるわけでございます。 一方で、東京都の経年のデータはございませんが、二十八年度の東京都の市街化区域内の農地面積申し上げますと、四千百十四ヘクタール市街化区域内の農地があるうち、生産緑地に指定されておりますのが三千二百二十四ということで八割強ぐらいのものが既に生産緑地地区指定されておりまして、それ以外の市街化区域内の農地が八百九十一ということでございますので、事東京について言えば、市街化区域内でのこれから農業やっていかれる方の相当部分は生産緑地地区に指定されているというふうに言えるかと思います。 一方で、東京以外はそうでないわけでございまして、私ども、今回の新法の制定で、生産緑地に指定されれば相続税の納税猶予制度ですとか農地法の法定更新の除外などいろいろなメリット措置を講じていますので、基本、できるだけ市街化区域内の農地で生産緑地指定されていないものは生産緑地に指定していただくということが将来の農地保全の観点からは大事なことだと思っております。 そのために、私ども農林省といたしましてはもろもろの支援策ございまして、例えば農山漁村振興交付金という交付金の中で、市民農園を設置されようとされる方についての接続道の整備ですとかあるいは施設の整備の支援といったようなこともやっておりますので、そういったものも呼び水として、生産緑地の指定、市民農園の設定ということが進むように努めてまいりたいと思っております。
○儀間光男君 是非積極的にやっていただきたいと思いますが、この市民農園、これ本当に右肩上がりで、どんどんどんどん増えていくんですよ。全国ベースでも市民農園の応募率が一二五%あるんですね。東京で二六四%、全然供給が足りない。川崎市で四五一%、名古屋市で二九七%、大阪市で二七三%と。だから、市民農園としての供給地が非常に少ないわけですよ。 これだけ要望あるんですから、それに応えていけば、この市民農園を生産緑地に変えていくことも可能性があるわけですから、この市民農園に対する政策をこれからもずっと打っていきたいんですが、これにどう応えようと、この数字をどう御認識されるか。さらに、この数字を押さえて、将来どう市民農園を特定して展開していくかをちょっとお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(荒川隆君) 市民農園の開設状況でございます。今先生からお話ございましたように、直近では、今、平成二十八年度で四千二百二十三の市民農園数を私ども認識をいたしております。 設置主体といたしましては、地方公共団体ですとか農協の皆様方がやっておられるところは割と横ばいという状況にある中で、農業者の方が設置をされたい、あるいは企業ですとかNPOの方々が設置をするというのが近年増えてきているという認識をしております。 こういうその企業の、NPOの方々の市民農園の設置というのを進めていきますためにも、今回の新法に基づきます特定都市農地貸付けという制度を使っていただきますれば、農地を借りるときに間に市町村を介在させずに直接所有者から借りられるというような便宜な措置も講じさせていただこうと思っておるところでございますので、そういった今回の法律の措置も使っていただきながら、是非、従来の方々でない、新たな企業なりNPOの方々の市民農園の開設というものも取り組んでいただければと思っておるところでございます。
○儀間光男君 是非市民農園を強化していただきたいんですが、僕、体験的にもお話し少し申し上げさせていただくと、私が地元沖縄で地方行政あずかったときにこの市民農園制度を入れたんです。浦添市というところで、ここは、平成十三年度、四月一日から農業委員会がなくなった年なんですよ。その年、私、市長就任しましたから。都市近郊農業だといって、農業委員会のないところでいろいろの市民農園に切替えしていって、耕作放棄地など切替えしていって、今、年々年々多くなってきている。 ただ、面積が沖縄の場合、容量が小さいですから相続税等の優遇などはなかなか受けづらいということで、一坪の畑もありますからね、一人でやっているところも、受けられないんですが、これを大型化していくとまた市民農園にはふさわしくないというような状況等もあって、ここで私、何をやったかというと、今は制度が一緒なんですが、市が地主の中に立って借り上げて、土地を借りる、あるいは売るところは買いました。そして、市民に提供して、市民農園として学校あるいは地域、自治会、コミュニティーですね、それから福祉団体の作業所、そういう方々に賃貸をして、さらに渡していろいろやっているんですが、例えば認可外の保育園辺りは、保護者が集まって、市民農園を使って自分たちの子供を預けている保育園に野菜類を現物支給していくという等のこともやってきましたよ。そういうことをやっていけば、今、その右肩上がりの要求に応えられないところで、うんと要求に応えていけると、こういうふうに私思うんですけれど、どうなんですかね。もう一度。積極的な意見を期待している。
○大臣政務官(上月良祐君) 今、儀間議員から浦添市でのお話について聞かせていただきました。市が間に入ってそういうふうに市民農園をやっていただけるというような形で、市町村が積極的に間に入っていただけた、予算を組んでですね、しっかりやっていただくというようなことができていただいたところはこれまでもそういうふうなニーズがうまくいったんだと思います。 今回は、そういった市が間に入る、予算等を通さなくてもできるようにということで、簡便化できるような方策も新たにつくりました。そういったことによって、ニーズ自体は、今委員からお話しいただいたように、たくさん潜在的にあるんだと思います。そういった潜在的なニーズを掘り起こして、市民農園といったようなものも増やしていって、そのことによって、何といってもやっぱり生産緑地という我々にとって非常に重要な、まあ農用地というんでしょうか、農地をしっかり確保していくように、その促進方、図っていけますようにしっかりやっていきたいと思っております。
○儀間光男君 そのことは本当に役立つなと思ったのは、児童生徒の学校教育にも非常にいいんですね。また、都市近郊農業といって、私の場合は桑畑を造ったんですよ。蚕を養ったんですね。絹糸を取って、うらそえ織といって織物に変えていっていますが、この桑の茶をパウダー状にして桑の青汁を作ったり、これを料理に使ったり、あるいは、蚕を各小中学校に教材用として送って、小さい命の大切さ、そういうのも学んでもらったんですね。今でも続いております。 最初は蚕を見るだけで逃げた子たちが積極的に持ち帰って蚕を養うということ等までなって、だから児童生徒の学校教育に対しても大変な効果が出るのが市民農園だと思うことから、是非とも都市近郊農業に対する手当てを手厚くして、今度の貸借法、関連法ができるきっかけでそういう仕組みをうんとつくっていただきたいと、こういうふうに思いますので、時間ないので決意のほどを伺って、終わりたいと思います。
○大臣政務官(上月良祐君) 今御指摘のように、例えば教育あるいは福祉と、そういった場面で連携していくということが大変重要だと我々も思っております。 その上で、今、儀間議員から御指摘があったように、決意を持ってしっかりやれということでございます。我々はもう今回新しい制度を入れましたので、その制度をよく周知して、町づくり、その農地をどう確保するかというのも、町づくりはこれ基本的に市町村の権限になっているし、ちゃんとやってもらわなきゃいけないので、農地が大切だ、それと福祉や教育と連携することがもっと大切なんだ、大変意味があるんだということをしっかり伝えていくことで市町村にそう思ってもらわないと町づくりは進みませんから、しっかりやっていきたいと思います。
○儀間光男君 もう時間がありませんから終わりますけれど、沖縄でよく見ることなんですが、農家の小中学校生が学校カリキュラムに農家体験ってさせているんですね。実にばかな話やるなと僕言いましたけれど、そういうことでさえそういう状況にありますから、是非ともお力を入れてください。 ありがとうございました。終わります。 ─────────────
○委員長(岩井茂樹君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、今井絵理子君が委員を辞任され、その補欠として山田俊男君が選任されました。 ─────────────
○森ゆうこ君 都市農地の貸借の円滑化に関する法律案について逐条で質問させていただきたいと思っておりますけれども、その前に、財務省理財局次長、今日も来ていただいておりますが、先回ちょっと聞き忘れたのでもう一回聞かせていただきますが、森友文書の財務省の電子決裁文書について、その更新の画面ですね、年月日で何年何月何日何時何分と出るはずなんですけれども、その更新画面に出てくる一番目のやつ、その年月日、そして日時、教えてください。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 まず、本件の特例承認の決裁文書が更新されましたのが一回のみと。 それから、更新の日時でございますけれども、四月四日の二十一時〇八分でございます。(発言する者あり)
○委員長(岩井茂樹君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
○委員長(岩井茂樹君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(富山一成君) 失礼いたしました。お答えをいたします。 平成二十七年四月三十日の十七時十九分となってございます。
○森ゆうこ君 ありがとうございました。 それは画面見せてもらわないとやっぱり納得できないんですけれども、昨日、「クローズアップ現代」、そしてNHKのニュース、どちらも口裏合わせということを報道しておりました。この間の佐川さんの証言も、これは虚偽であったということが分かったのではないかというふうに思います。 森友文書の原本残り十三件、そしてその中にあるこの添付文書見てくださいと、その添付文書もまだ提出されていないんですけど、いつになったら出してもらえるんでしょうか。
○政府参考人(富山一成君) お答えいたします。 委員今御指摘の十三件の残りの決裁文書につきましては、書換え前のものを提出するよう様々な委員会でも御指摘を受けているところでございます。財務省の文書管理につきまして信頼を失っているという認識を我々も持っております。そういった状況の下で、意図的に隠したあるいは削除したなど、そういった批判もお受けしないように、全体を網羅すべく鋭意作業をしているところでございます。 その上で、十三件の決裁文書につきましては、一つは、その履歴が残る電子決裁とは異なりまして紙の文書で差し替えが行われておりますので、書換え前の決裁文書のそのものが残っているわけではございません。また、全体として添付されるべき資料の分量も多いということ、それから本省特例承認とは異なって近畿財務局作成のものであるということから、確認作業には時間を要しているところがございます。さらに、資料につきましては不開示情報の有無の確認及びマスキングの作業が必要となろうということでございます。 こういった状況でございますが、提出には一定の時間を要するというところに御理解を賜りたいと思いますけれども、できるだけ速やかに御提出できるよう努力してまいりたいと考えております。
○森ゆうこ君 昨年二月二十二日、首相官邸で菅官房長官に説明を行っていたのが佐川理財局長、財務省側でいえば佐川理財局長。でも、太田現理財局長もその中に加わっていたということが昨日、衆議院の財務委員会で分かりました。あなたも当事者じゃないですかと。何か善人ぶって、何か被害者のような顔でこれまで答弁してきて、コンピューターの中がぐちゃぐちゃだとか、そんな訳の分からないこと言ってきたわけですけれども、そういう意味で、あっ、富山さんも行っていたんですか。
○政府参考人(富山一成君) お答えをいたします。 私はその場には同席をしておりません。
○森ゆうこ君 理財局の人数からすると全員が関係者だということで、当事者であるということで、いろんな御答弁いただきますけれども、本当に何も信じられない状況だということを重ねて申し上げたいと思いますので、少なくとも画面を見せていただきたい、伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 防衛省の陸上総隊ですか、陸上自衛隊の大掛かりな組織改編が行われて、権限が集中して、イラクの日誌が出てきたと。もう全部隠蔽していたということが分かる中で、そういう大掛かりな、クーデターさえできるかもしれないと先輩たちが警鐘を鳴らしていた大きな組織ができたということに対して私は非常に危惧を覚えますし、農水省ではこういう文書の改ざん、隠蔽、ないと思うと大臣答弁されていますけど、本当ですかね。これ、どこもみんなあるんじゃないでしょうか。 先ほど舟山さんから加計学園の話ありましたけれども、今日資料をお配りしております。これ、一ページは今日質問しません、水産加工資金。これぐらいは最初から出してもらわないと困るんですよ、資料。ようやくできてきましたので、取りあえず参考として付けておきますけれども、(発言する者あり)ええ、法案通っちゃったんですよ、資料ができる前に。まあ、次回また質問させていただきますが。 二ページ以降、先ほど来お話があります、この国は法治国家じゃなくて魔法の国になっちゃったっていう。それで、この加戸守行元愛媛県知事の発言、全部私持っているんですが、一応報道されたものだけ、三ページ目ね。国家戦略特区諮問会議の民間有識者委員の魔法の発言で岩盤規制を突破して認められた、魔法に掛けられることによって出産した獣医学部だなと思うという発言がありました。いや、本当に魔法の国なんですよね。 それで、村上審議官に伺いたいんですけれども、私も、ここに公表されている、平成二十七年、去年の一月九日、今治市が決められ、特区として認定されるまでの議事録で公開されているもの十七件を、関係会議ですね、特区諮問会議、地域特別区域会議、分科会、ワーキンググループ、そして省庁ヒアリング、提案者ヒアリング、合計で十七回の議事録は全部内閣府から去年いただきました。そして、リストも内閣府から出していただいて、去年の五月十五日の委員会でそのリストも皆さんにお渡ししたところです。でも、これ全部、私、何回も読んでいるんですけれども、でも魔法の言葉というのは出てこないんですよね。 それで、村上さんにお聞きしたいんですけれども、ここに関連会議として報告していただいているリストのほかに、何か秘密の魔法の会議があったんでしょうか。
○政府参考人(村上敬亮君) お答え申し上げます。 加戸前知事がされた御発言自体につきましては、政府としてはお答えする立場にないということでございます。政策決定上重要な議事要旨は、このような場でリストでも御説明させていただいたとおりの、オープンな場で行われておりますワーキング、区域会議、諮問会議等での当日記述についてのこの獣医学部に関連するものについては、既にお持ちをいただいているものと同一のものであるというふうに理解をしております。
○森ゆうこ君 もう一回確認しておきますけど、魔法の会議はなかったと、いただいたリスト、それ以外のワーキンググループ、それから分科会、諮問会議、区域会議、これ以外には一切なかったと断言できますか。
○政府参考人(村上敬亮君) 一部繰り返しになって申し訳ございません、お答え申し上げますが、魔法であるかどうかも含めた加戸知事の御発言については政府としてはお答えする立場にございませんので、魔法ということとの関係で何が対応するかということについてはお答えを差し控えさせていただきます。必要な会議はお手元で公開させていただいているものでございます。
○森ゆうこ君 ほかには会議は開いていないということで断言していただいたんですよね。ほかには、国家戦略特区のワーキンググループとか分科会とか特別区域会議とか諮問会議、この公開されている以外に、これまでこの今治の獣医学部新設に関して公開されているものが全てで、ほかには会議はなかったですよね、ワーキンググループとか。
○政府参考人(村上敬亮君) この獣医学部に関連して行われました特区ワーキンググループ、区域会議、諮問会議につきましては、御案内させていただいているとおりということでございます。
○森ゆうこ君 もし公開されていない会議の記録が出てきたらどうしますか。
○政府参考人(村上敬亮君) 繰り返しで恐縮でございますが、特区のワーキンググループ、区域会議、諮問会議という特区の制度上やっております会議につきまして、獣医学部関連の議論、本件関連したものにつきましては、御案内のとおりというふうに私は理解しております。
○森ゆうこ君 ワーキングもそうですよね。ワーキングも、制度上一応決めて、開いて、開催の回数、合計して関連会議十七件と、これ内閣府からいただいた資料なんですよ。ほかにないですね、ワーキンググループとかも。ほかにないって断言できますか。出てきたらどうしますか。
○政府参考人(村上敬亮君) 特区ワーキンググループとして開催をいたしました獣医学部関係の会議につきましては、御案内をさせていただいているものというふうに理解をしております。
○森ゆうこ君 そうですか。分かりました。出てきたらどうするのかな。まあ、今日はいいです。次回、もし出てきたらどうしますかね。 ということで、今日はこれ以上はやりませんけれども、そして、村上さんの発言についてもうちょっと詳しくやりたいところなんだけど、でも、法案の審議ができなくなっちゃうので、今日はここまでにしておきます。 それで、せっかくまた配ったのに残念なんですが、これ新法ですので、都市農地の貸借の円滑化に関する法律案、やっぱり逐条でやるべきだと思うんですけれども、それで、申請の要件ですね、厳しくしてあるというふうに思うんですが、その前段の申請を行うための要件という、事業計画の認定というところをやりたいんですが、時間がないのでカットして、じゃ、どういうときに取り消されるのかというところを見るとまたその認定の要件の厳格性も分かるということで、第七条、認定の取消し等についてまず伺いたいんですけれども、この第二号、第四号、第五号とか、周辺の地域における農地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障が生じている、あるいは第四号、適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を行っていないとき、第五号、当該法人の業務執行役員等のいずれもが当該法人の行う耕作の事業に常時従事していないときとか、こうあるんですけれども、ちょっとどういう意味なのか分からないので、短く具体的に答えていただけますか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 今先生からお話ございました認定の取消しの要件につきましては、第七条に規定がございます。一号から五号まで各号列記になってございます。簡単に御説明を申し上げます。 基本的には、認定の要件の裏返しの、認定要件を満たさなくなったということを裏から書いているというようなことで御理解いただければと存じますが、まず一号は、認定事業者が認定事業計画に従って耕作の事業を行っていないというようなことでございまして、言ってみれば、耕作放棄地になっているとか捨て作りになっているというような場合でございます。 それから、二号でございますが、周辺の地域における農地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障が生じているとか、それから四号の、認定事業者が地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に農業経営を行っていないときというようなことは、やはり農業は面的に広がりがございますので、地域で協調してやっていただくという必要がございます。例えば、周りが普通に商業生産をしておる、例えば畑作なら畑作をやっておるときに、真ん中の農地でうちは有機農業をやるんだということで、農薬を使わないで虫や病気がぼんぼん出ているといったようなことで迷惑が掛かるといったようなことが想定されるところでございます。 それから、三号と五号は、一般的な農地法の要件にも関わるものでございますが、全ての農地を効率的に利用していないとか、それから、法人にあっては、業務執行役員の誰も農業に従事していないというようなことについては、元々農地法で権利移動の制限が掛かるというようなものでございます。
○森ゆうこ君 こういう運用ルールですね、認定をどうする、どういうことで認定をしていくということ、この法律読んでもちょっと分かりにくいのですけれども、ガイドラインを作るおつもりはありますか。
○政府参考人(荒川隆君) この法律、新法を制定、国会で通していただきまして、制定をしていただければ、通過させていただければ、三か月以内に施行日を決めるということになっております。 具体的に政令なり省令なり、下部、下位法令で決めるものもございますし、それから、今先生からお話ございましたように、実際に運用していただくのは法定受託事務、受託、自治事務ともやっぱり市町村長さんがしっかり運用していただかなければいけませんので、施行通知といったような形で実際の運用に支障がないような指導、通達を出させていただくということでございます。
○森ゆうこ君 これ、市町村長が援助したりいろいろするわけですけれども、でも、一般の方も借りていくということもあり、やっぱりガイドラインを作った方がいいと思うんですよ。 それで、市町村長あるいは特別区の援助についてなんですけれども、この援助の中に、借りる人と貸す人の間のトラブルの防止とか、そういうことも入っているのかどうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 まず、先ほど来御議論いただいております、借り手の方が借りたいと言ってきたときにマッチングのあっせんをするというのは、法律上の市町村の応諾義務を掛けておりまして、そういうことで市町村、しっかりやっていただくということになると思います。 それから、実際に事業計画が認定された後にきちんと営農が行われているかどうかといったようなことについて、市町村、見ていただかなければいけませんので、それも毎年、市町村長に報告の義務を掛けさせていただくとともに、随時、必要に応じて報告徴収、立入検査の権限も入れておるところでございます。 それから、この法律ではございませんが、農地法でいわゆる農地の利用状況調査というのが農業委員会がやることになっておりまして、そういうところも通じまして、しっかり認定計画どおりの営農が行われているというのを把握をして指導をしてまいりたいと思っております。
○森ゆうこ君 今の罰則のところですけれども、第九条では立入検査について規定をしております。そして、市町村長はこの節の規定の施行に必要な権限においてその職員に認定都市農地、認定事業者の事務所その他の必要な場所に立ち入り、等々、検査させ、又は関係者に質問させることができると。その一方、第四項では、立入検査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならないというふうに規定されているところであります。 そして、このことに、認定に偽りがあったりとか、検査を拒んだりということで、第十七条、罰則が、第四章に罰則が設けられております。第十七条には、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処するということで、この罰則についての考え方、御説明ください。
○政府参考人(荒川隆君) 今先生からお話ございましたが、本法律に基づきまして適正な、事業計画に従って適正な営農が行われているということを確保することが肝でございますので、そのために認定農業者の方々には、認定事業者の方には報告をしていただいたり、あるいは行政が行います立入検査の受検に応じていただくような義務、一般的な行政検査の応諾義務を掛けさせていただいておるところでございます。 そういった行政の検査の応諾義務違反ということについては、他法令でももろもろいろいろな例がございます。農地法にもございますので、今般、この十七条あるいは十八条の両罰規定を設定するに当たりましては、そういった他法令の例も参考にしていただいて、きちんとした都市農業の継続が図られるための罰則ということで御理解をいただければと思います。
○森ゆうこ君 もう時間になりますので、質問は最後とさせていただきます。 村上審議官にお願いをしておきたいと思います。 先ほど言いました、魔法は関係ないとしてね、私に提出いただいたリスト以外の国家戦略特区ワーキンググループの会議が開かれていないと断定されましたけど、本当にそうですかね。あるんじゃないですか。ないと言わないで、ちょっと探してきた方がいいと思いますよ。多分、来週、ありましたということになるんじゃないかなというふうに思いますので、そういうふうに申し上げて、質問を終わります。
○川田龍平君 立憲民主党の川田龍平です。 前回、定年後のUターン、Iターン人材の繁忙期の受入れの利用できる支援メニューについて、国交省と総務省から答弁をいただきました。前々回、水産庁長官から、農山漁村振興交付金は一時宿泊施設は対象外との答弁がありましたが、是非これを見直す検討を行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 先生からは、本件につきまして過去何度か水産庁などに対しまして御質問があったと承知をいたしております。この農山漁村振興交付金の制度は、農林省全体の窓口というか所管をしておりますのが私どもの局になってございます。 繰り返しになって恐縮でございますが、この農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律という法律がございまして、この法律に基づきまして、地方公共団体が作成していただきます活性化計画というものの中で施設整備を応援するという制度でございます。この本交付金の中で、中山間地域などにおけます定住促進のために農山漁村の空き家などを活用した新規就農者などのための研修定住用の滞在施設、あるいは新たに農林漁業なり地場産業に従事し地域に定住しようとする方が地域に定住するまでの一定期間生活拠点とするための空き家等を活用した定住促進施設というものに対して支援が可能になっております。 制度の元々の話が農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律なものですから、支援対象になる施設がこの制度の対象になるかどうかというのは、やはり定住促進につながるものかどうかというところで判断をされるべきものだろうと考えておるところでございます。したがいまして、UターンですとかIターンの人材が将来定住することも念頭に置きながら一時的に働くというような場合については対象になり得るのではないかとも考えられますが、さっき申しましたように、地方公共団体が計画を作っていただいた上でということになりますので、個別の案件ごとに地方公共団体の方とよく御相談をさせていただきたいなと思っております。
○川田龍平君 なり得るということもあると、それは地方自治体と是非相談して進めていただきたいと思います。いきなり住民票を移さなくてはいけないというのは、やっぱりお試し移住にならないとやっぱりなかなか踏み出せないと。その一歩を踏み出すための施策を是非、大臣これやっていただきたいと思いますので、自治体ともよく連携して、ハードルの低い、お試し移住につながる、繁忙期に限った一時宿泊への支援も是非御検討をお願いいたします。 米粉の普及を是非していきたいと思っておりまして、是非、グルテンフリー食材のうち、トウモロコシ粉と比べた米粉の健康面、価格面、そして加工しやすさ等における有利性について伺いたいと思います。
○国務大臣(齋藤健君) 我が国においては、主食用米の需要が毎年八万トン程度減少する中で、優れた生産基盤である水田をフル活用するために主食用米以外の用途の米の生産を振興していますが、パンとか麺とか、多様な商品の原料となり得る米粉用米は有望であると考えています。 農林水産省としては、米粉用米の生産消費を拡大するために、我が国の世界最高水準のグルテン検出技術、これを活用しまして、一ppm以下をノングルテンというふうに表示をする基準を作りましたし、さらには、菓子用、パン用、麺用ということで、用途別の加工特性を踏まえた米粉の用途別基準を策定、公表をすると。私、これ相当進んだ取組だと思っています。 グルテンフリーの観点から米粉をトウモロコシ粉と比較した場合に、まずグルテンを含まないという点では両者とも同じなんですが、価格面ではトウモロコシ粉の方が安価であるという現状はありますので、米粉はケーキなどの菓子用、パン用、麺用など、トウモロコシ粉にはない幅広い様々な用途に加工することも可能であるということ、それから、米粉の方が消化性の高いたんぱく質が多く含まれていて、油の吸収も少ないという特性がありますので、加工性ですとか機能性において優れているという面を周知しながら、米粉の普及に努めてまいりたいと思っています。
○川田龍平君 大臣は、米粉のケーキとか食べたことありますでしょうか。ケーキとかシフォンケーキとか、米粉の方が小麦よりも大変ふんわりしてしっとりしておいしいというふうに私も思っておりますので、是非食べていただいて、進めていただければと思います。 では、法案に関連して、都市農業について伺います。 都市農業については、二〇一五年、当委員会が全会一致で発議し成立させた都市農業振興基本法でもうたわれているとおり、農業者や関係者の努力により、新鮮な農産物の供給にとどまらない多様な機能が発揮されています。今般の法律案も含め、都市農業の振興を図る上ではこういった多様な機能という視点が非常に重要になってくると思います。 この多様な機能の中には実に様々な要素が含まれるわけですが、都市農業振興基本法でも位置付けられている機能の一つとして、都市住民の農業への理解の醸成があります。これは、身近に存在する都市農業に触れることで農業や農産物への理解や関心を深めるというもので、多くの人と関わり合いながら農業が営まれる都市農業ならではの機能だと考えます。 これらの都市農業の応援団を増やしていくという意味においても、都市農業に対して都市住民が理解や関心を深めることはとても重要だと考えますが、都市農業に対する都市住民の理解や関心の現状について農水省はどのように認識しているのでしょうか。
○国務大臣(齋藤健君) 平成二十八年五月に農林水産省が実施した都市住民に対するアンケート調査、これによりますと、約七五%の人が都市農業、都市農地を保全すべきと回答しています。また、都市住民の地場産野菜の購入意思、あるいは市民農園への関心ある方の割合というのは、それぞれ十年前と比べて明らかに増加をしております。したがって、都市農業に対する都市住民の理解及び関心は高まっていると認識しています。 私も地元が都市近郊ですので、農業もやっていますし、サラリーマンの方もたくさんいるんですけれども、自分の家の近くで新鮮で安全でおいしいものが供給できるということがいかにすばらしいことかと言うと、みんな賛同してくれますね。ですから、引き続き、そういう理解及び関心が高まるように努力をしていきたいと思っています。
○川田龍平君 配付資料を御覧ください。これは、二〇一〇年、今から八年前の農水省のクレジットがある、「農」を支える多様な連携軸の構築という資料の五ページ目、地域支援型農業、CSA、コミュニティー・サポーテッド・アグリカルチャーについて紹介する資料です。この資料にもあるとおり、我が国では少数の農家しか取り組んでいないようで、委員の皆様にももしかしたら聞き慣れない言葉かもしれません。CSAの仕組みを一言で言えば、地域の消費者が地域の農家から自家消費用の農作物を代金前払で直接定期購入するシステムのことです。この場合、購入される農産物は有機農産物であることが多いということです。 私はこの仕組みをもっと日本で普及させたいと考えていますが、まずお尋ねしますが、この資料、農水省の資料ですが、作成した原課はどこでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) 先生からこのCSAのお話をいただきまして、私ども何度か、この資料も含めて御説明をさせていただきつつ、大分前の資料でございまして、ちょっと今の段階でこれが誰が作ったのかというのはまだ探索が付いてございません。 恐らく、食料・農業・農村基本計画の改定というのが五年に一度行われまして、時期からいってその頃に、先ほど先生もおっしゃったように、いろんな方々と連携して農業というのを支えていただく、あるいは支えていくという連携軸を豊かにしていくというのの中で、例えば地産地消ですとか、そういうのの一環としてちょっとこういう研究をしていたのではないかと思っておりますが、引き続き、どこでどういう作成をしたのか、探索を続けたいと思います。
○川田龍平君 これを理由にして公文書管理ができていないとかいじめるつもりはないですけれども、是非これを進めていただきたいと私は思っておりまして、驚くことなんですけど、いかにこれ取り組む気がなかったのかということだと思いますので、是非これしっかり取り組んでいただきたいと思います。 現在、アメリカ、カナダにおいては約一千ものCSAがあるということですが、実は、このCSAの考え方というのは一九六五年の日本の生活クラブを中心とした産直提携に始まるとされています。ここで、日本の現行の産直とCSAの違いを見てみると、主に三つあるとされています。 一つ目が、産直は遠隔地にまで出荷するが、CSAは地域内流通に限る。産直は多くの場合出荷後代金決済だが、CSAは植付け前に一年分消費者が前払決済することで消費者が生産者の負うべきリスクを共有する。また三番目に、産直における農産物の引渡し方法は多様ですが、CSAでは消費者が農場に直接農産物を引取りに来る場合と、ピッキングポイントと呼ばれる場所に一日のうちに一定時間に消費者が取りに来る場合があるという三点です。 このような仕組みが日本でもっと普及すれば、地産地消が進み、都市農業者が安心して農作業に専念できる環境がつくれるのではないかと考えますが、農水省の見解を求めます。
○政府参考人(荒川隆君) お答えいたします。 お恥ずかしい限りで恐縮でございますが、今回先生と御議論させていただく中で、私ども、改めてこのCSAの取組というものを認識をさせていただいたところでございます。 いわゆる地産地消とかそういう形で農林省、認識してはおるんですけれども、今先生お話ございましたように、従来の地産地消、産直とはまた違った取組であるというようなことも御教示をいただいたところでございます。 今般、私ども、都市農地の貸借円滑化法案との関係で申し上げますれば、こういう地産地消的な、あるいは地域支援型農業的な取組というのは都市農業においてこそ割と成立しやすいのではないかと思います。都市農業のある周りに比較的購買力のある多数の消費者の方々がいらっしゃる。そういう方々は、その地域の中にある生産緑地としてのその都市農地に非常にシンパシーを持っていただいている。そういう関係の中で、通常の農産物よりもより近く安心で安全なものをより高い値段で買っていただけるということになれば、農業側にとってもいい関係になるのではないかと思っておりますので、しっかり勉強をして関係者に周知を徹底してまいりたいと思っております。
○川田龍平君 是非、消費者がこの生産者のリスクも一緒に負うというようなこともやっぱり非常に重要なことじゃないかと思いますので、しっかりこの担当課をまず決めることから農水省として取り組んでいただきたいと思います。 次に、マルシェの普及支援について伺います。 欧米では、一般的な公園や広場での青果の青空市、ファーマーズマーケットですとかマルシェとも呼ばれて、我が国の都市農業振興基本計画においても、都市農業者と消費者である都市住民とが触れ合える場所や機会のより一層の創出を図る施策として、マルシェの開催が政府において講ずべき施策として位置付けられております。 都市農業者と都市住民とが直接コミュニケーションを図ることができる仕組みとしてのファーマーズマーケットあるいはマルシェのこの取組を支援する農水省の施策についてお聞かせください。
○国務大臣(齋藤健君) まず、先ほどのCSAにつきましては、私、大変興味深く思いました。都市農業について重要だという認識が高まってくれば、恐らく住民の方にもこういう動きが出てくるんじゃないかなと思って拝聴させていただきました。担当課を決めるということからなのかもしれませんが、しっかりと取り組んでいかなくちゃいけない課題だと思いました。 それから、今、マルシェですけれども、都市農業においては、周辺に多くの都市住民が存在するという、そういうのをむしろ逆手に取ったビジネスモデルというのも考えられるのではないかと思っていまして、その一つとして、都市住民に農作物を直売することにより、中間マージン省いて利益がその分上がるというビジネスモデルも考えられるわけでありまして、この直売の方法としては、地域内の直売所に出荷するのも一つでしょうし、レストランに直接販売するのも想定されるわけですが、マルシェを活用して直接住民の方と触れ合いながら顔の見える販売をするというのも有効な方法の一つだろうと考えておりまして、実は、私の地元の流山市ではこれを大変積極的に展開をしておりまして、相当定期的にマルシェを開いているわけですが、いつもにぎわっています。 都市農業の特性を生かしたビジネスモデルは地域に様々なものがありますが、農林水産省としては、マルシェも含めて、そうしたビジネスモデルを収集した事例集を作成をして、地方自治体やJA等の農業団体を経由して現場の農業者に周知できるようにしてまいりたいと考えております。
○川田龍平君 本当にファーマーズマーケット、これは渋谷でも国連大学の前の広場などでもやっていますけれども、是非、都市農業に対する理解、関心を深めるといった観点以外にも、地産地消の観点からも都市農業の一つの有効な販売方法として考えることもできると思いますので、是非進めていただきたいと思います。 次に、他方、ファーマーズマーケットのような取組をするに当たっては、必ずしも農業をなりわいとする都市農業者だけではなく、地域の市民農園を利用する一般の都市住民が、一つのコミュニティー活動としてファーマーズマーケットを開催し、同じ地域の都市住民に対して自ら栽培した農作物を販売するといったことも考えられます。 しかし、市民農園に関する既存の法制度である特定農地貸付法、さらに今般の都市農地の貸借の円滑化に関する法律案においては、特定農地貸付け又は特定都市農地貸付けの定義について、営利を目的としない農作物の栽培の用に供するための農地の貸付けであることとされている中、二〇〇六年三月の農村振興局長通知で自家消費量を超える余剰生産物については販売可能とされていると承知しています。 そこで、このように都市住民が市民農園で自ら栽培し収穫した農作物をファーマーズマーケットで販売することはできると理解してよろしいでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) お答え申し上げます。 今先生からお話ございました、市民農園を設置するときの根拠になります法律であります特定農地貸付法におきましては、営利を目的としない農作物の栽培の用に供するための農地の貸付けであるということで、あくまで市民農園は営利を目的とするものではないのだということが定義で決まっておるわけでございます。 しかしながら、一粒も売っちゃいけないのかというようなことではございませんで、従来からこの現行の農地貸付け、特定農地貸付けによる生産物の販売に当たりましては、先生もお話しになられていましたが、皆さん楽しんで作っていただいて、それを自家消費をされて、それでも残ったものについて余剰分を販売をされるというような形での販売というものまで認めておらないわけではございませんので、今般の特定都市農地貸付けなりファーマーズマーケットについても同様の取扱いをしたいと考えております。
○川田龍平君 さらに、例えばこの農作物をファーマーズマーケットでアイスクリームやジェラートとして売る、飲食スタンドを設けるといったことも認められれば、都市住民による市民農園の普及、振興に非常に有効ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) 農産物の販売という意味では、加工してということになった瞬間に余剰農産物ではないというようなことにはならないと思いますが、よくよく他法令なり他の制度との並びなども勉強した上で、法律通していただいて通達を出す段階でよく考えていきたいと思っております。
○川田龍平君 是非、加工品の販売も考えていただきたいと思います。 最後にもう一点、市民農園の普及、振興策について伺います。 市民農園や体験農園で農作業体験を希望する都市住民は増える一方ですが、配付資料のとおり、市民農園の数はここのところ横ばいとなっており、面積で見ると若干減っているのが実態です。 今回の法案では、生産緑地を市民農園に貸し出すことが可能となる規定が含まれており、これによって生産緑地の後継者問題の解決に一定の効果が見込まれ、市民農園の面積の一定の拡大も見込まれると期待しています。 しかし、もう一度配付資料を御覧いただきたいのですが、都市部の農地のうち生産緑地に指定されている面積はごく一部です。そして、生産緑地と比べても宅地化農地の減少は非常に急速に進んでいます。 今回の法案、この宅地化農地の減少に歯止めを掛ける規定が不十分ではないかと考えますが、現状としてどれくらいの市民農園が生産緑地に開設されていて、どれくらいがいわゆる宅地化農地に開設されているか、農水省では把握していますでしょうか。
○政府参考人(荒川隆君) 恐縮でございます。今先生から最後にお話ございましたデータの数値は、ただいま現在持ち合わせておりません。よく調べてまた御報告をさせていただきたいと存じますが、一方で、先ほど来御議論になっております生産緑地でない市街化区域内の農地については、このまま放置すると減っていくという問題意識、我々も持っておりますので、国交省さんともよく協力をしながら、できるだけ生産緑地の指定をしていただいた上で、そこで、市民農園に限りませんけれども、いろんな形で都市農業の機能発揮ができるような農業生産活動を続けていただければと考えております。
○川田龍平君 いわゆる宅地化農地においても一定数の市民農園は開設されていると思いますが、今回の法案は宅地化農地の市民農園の設置推進については何も手当てされていません。今後の検討課題として、宅地化農地においても生産緑地化せずとも一定の規模要件や期間要件などを定めて市民農園の貸出しを促進するような施策を検討すべきではないかと思っています。 さらには、空き地や空き家、駐車場など非農地についても、これを市民農園に一時的に転用することが促進されるような施策も都市の維持、経営の維持のためにも必要ではないかと考えますが、農水省の見解を伺います。
○政府参考人(荒川隆君) まず、生産緑地でない一般的な市街化区域内の農地におけます農園開設につきましては、当然ながら届出するだけでいつでも転用が可能だというような農地になっておりますので、市民農園を開設するに当たって、設備投資をして一定期間のビジネスモデルをつくっていくということがなかなか難しいんではないかなということが印象として思っておりますので、安定的にやっていただくとすればやはり生産緑地で、規制が掛かったところでやっていただくのがいいのかなと思っております。 それから、先生お話ございました、それ以外の駐車場とかビルの中とか、そういうところについては元々農地法の規制ございませんので、設置者の方々、あるいは商業施設の方々の、何というんでしょうか……
○委員長(岩井茂樹君) 時間が過ぎてまいりました。答弁を簡潔にお願いします。
○政府参考人(荒川隆君) 商業上の展開の一環としてやっていただける分には私どもとしては農地との関係はないので、そういうのも一つの展開ではないかと思っております。
○川田龍平君 三十年という時間は大変長いと思いますが、もう少し短く十年くらいの期間を要件として、空き家ですとかビルの屋上、京都にもビルの屋上に農園があるところがありますけれども、都市部の非農地で市民農園や体験農園的な活動ができるように検討していただければと思いますので、よろしくお願いします。 ありがとうございました。終わります。
○山田俊男君 私に与えられている時間はほんの僅かでありますので、早口にぱっとしゃべりまして、一番最後に齋藤大臣から決意のほどをお聞きするという形にしたいというふうに思います。 本来、川田先生、今質疑されていました後半の部分、大変いい質疑をされておられまして、私もそれをフォローする形でやりたかったわけでありますが、まあ、この次の機会に残しておこうということであります。 お手元にこの資料があります。見ていただきまして、都市農業振興施策の策定の推移なんですが、平成十一年、食料・農業・農村基本法というのができまして、ここに基本法第三十六条においてと書いてあります。都市について書いてございます。都市及びその周辺において農業について云々ということを入れてあるわけでありまして、この文言を入れるのにえらい苦労をしたんです。私は、全国農協中央会の常務をやっておりましたが、その際、もう農林省へ何度も通って、何としてもこれを入れましょうといって取り組んできた経緯があります。 そして、それから平成二十七年に都市農業振興基本法を策定させていただきました。これも各党の皆さんに本当に足しげく通って、先ほどもありましたが、これ、各党全部満場一致、どこの委員会も本会議も全部満場一致で決めてきた法律なんですよ、この法律。いや、涙が出るほどうれしかったわけであります。 さて、都市農業振興基本計画、平成二十八年は、この基本法にのっとって、それこそ農林水産省だけじゃなくて国交省も、それから総務省も、よく連携取ってこれを作り上げていただいたというふうに思います。その流れをもって、そしてやっていただいたのが、平成二十九年の生産緑地法等の改正であったり、ここにありますような税制上の改正措置でありまして、これも各省庁が本当に連携してやってくれたというふうに思います。まさに、都市農地、都市農業をどんなふうに生かすかということはこの日本の国土の在り方として当然みんなで考えなきゃいかぬという一致した思想の下、努力の下になされたものというふうに思っておりまして、感謝申し上げます。 ところで、私事で恐縮ですが、ちょっと言いますと、私が今日のこの法案をやっぱりやらなきゃいかぬのじゃないかといって思ったのが、東京都内の農業者を、杉並の農業者を訪ねた際、老農業者から聞いたんです。それは、自分のこの農地と緑を残したいが、息子はサラリーマンやっていて後は継がないと。しかし、孫は農業が好きそうで手伝ってくれてもいると。この孫が自分の後を継ぐまでこの農地と環境を維持しておきたいということだったんです。だったら、これを何とかできないかということで、今度よく仕上げていただいたというふうに思っております。 しかし、この今の掛けている法案、そしてこれを税制上の措置も含めてちゃんとやれるということになるためには、先ほど川田先生もおっしゃってもらったけれども、要は生産緑地化しなきゃ駄目なんだ。ところが、その生産緑地化をするのに、各市町村、先進的な市町村、町づくりをかくのごとくやっているよ、見事だろうというふうに市長が誇っているところで、それじゃ農業者はどうかといったら、宅地並み課税で、水田作ったって八万円にしかならない。しかし、税金は宅地並み課税と都市計画税入れて十二万円ぐらいになっちゃう。これじゃもうかなわないと言っている。 だったら、そういうところをもう一回ゾーニングし直して、市街化区域を生産緑地化することも含めて手だてを講じられないかといったら、行政は自治体の行政も、いい町つくっているというならいい町つくっていることを誇りに思ってよく考えればいいのに、とてもじゃありません、そのうちに住宅地化しますからとんでもありませんという話なんですよ。これでは駄目なんですよ。何としてでも、これはきちっとやはり生産緑地化していく取組の中で、どうぞ税制の問題も、住みよい緑の町づくりをしっかりつくっていくという立場からも努力が徹底して必要、こんなふうに思っているところであります。 ところで、私が懸念しているところもありまして、要は税制の問題であって、先進的な町づくりの評判の市でも、今言いましたように、市街化区域もしっかり定めているけれども、耕作者は、場合によったら、宅地並み課税と都市計画税を払ってこれやっているんだけど、そのうちに売れるかもしらぬなんて思いがあるものだから、これまた乗ってこないという難しいところがあって、広域に市街化区域設定したのに、ばらばら、ばらばら。これじゃ、何のために、大事な狭い国土をどうするんだという大変心配があるというふうに思っております。また繰り返して言いますが、農林省、国交省、総務省、徹底して連携してこの地域づくりのために全力を挙げてもらいたい。そのまず第一歩の法律がこうしてできたわけでありますから、それに依拠してどうぞどうぞ進めていただきたいというふうに思います。 以上で終わりまして、それで、大臣に対して今言ったことの決意で、しっかり緑の町、住みよい町づくりをつくり上げる、その努力、頑張ってもらいたいということを申し上げて、早くこの法律を押し上げましょう。よろしくお願いします。
○国務大臣(齋藤健君) この出発点となりました都市農業振興基本法は議員立法で、当時農林部会長で、山田先生と一緒に汗をかいて、当初は御案内のように国土交通省も、今日来ているかどうか分かりませんが、大変後ろ向きだったのを何とかここまで引っ張ってきて、哲学の転換というものを先生と一緒にやらせていただいて、あれは基本法ですから、具体的な前進というのはこれからだということでありまして、その後、基本計画ができて、それで税制改正も少しずつでありますけど進んできて、ようやくここまで来たなという思いであります。 それで、この政策については山田委員と一二〇%気持ちが一致していてうれしいなと思うんですけれども、いずれにしても、まだまだ私はやることがあるなと思っておりますので、この法律の成立をした暁には、きちんとフォローしながら、また次にやるべきことについてもきちんと対応していきたいというふうに思っております。 都市にある農地は残すべきものだし、すばらしいものなんだということを念頭に置いて、一人でも多くの方に理解をしてもらい、そして前進を進めていけるように努力をしていきたいと思っております。
○山田俊男君 どうもありがとうございました。終わります。
○委員長(岩井茂樹君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 都市農地の貸借の円滑化に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩井茂樹君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 この際、舟山君から発言を求められておりますので、これを許します。舟山康江君。
○舟山康江君 私は、ただいま可決されました都市農地の貸借の円滑化に関する法律案に対し、自由民主党・こころ、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党、日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び立憲民主党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 都市農地の貸借の円滑化に関する法律案に対する附帯決議(案) 我が国の都市農業は、大消費地に新鮮な農産物を供給する機能に加え、防災、良好な景観の形成、国土・環境の保全、農作業体験及び学習の場の提供等、多様な機能を有しており、これを十分に発揮させるためには、都市農地を適正に保全するとともに、その有効な活用を図っていくことが不可欠である。 よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。 一 事業計画の認定に係る基準を定めるに当たっては、地域の実情に応じた多様な取組を行うことができるようにすること。 二 認定都市農地の適正な利用を確保するため、耕作の事業等について、市町村による必要な援助が行われるよう、指導及び助言を行うこと。 三 認定都市農地の適正な利用が行われていない場合に、農業委員会による調査や指導、市町村長による勧告、認定の取消し等の適切な措置が執られるとともに、都市農地の適正な利用の継続に向けて、市町村による賃借権等の設定に関するあっせん等の取組が行われるよう、指導及び助言を行うこと。 四 市民農園は、都市において農作業体験を行うことができ、都市住民の需要も高い施設であることから、開設数の拡大等、一層の充実を図ること。また、農業体験農園についても、一層の振興を図ること。 五 都市農業の振興及び都市農地の保全については、関係省庁が連携を強化して取り組むこと。 六 市街化区域内農地の保全を図るために、生産緑地地区の指定が促進されるよう支援すること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(岩井茂樹君) ただいま舟山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩井茂樹君) 全会一致と認めます。よって、舟山君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、齋藤農林水産大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。齋藤農林水産大臣。
○国務大臣(齋藤健君) ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。 附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(岩井茂樹君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩井茂樹君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会